国土交通委員会 第10号
- 発言数
- 125 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2012/08/02
会議録
○委員長(岡田直樹君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、岩井茂樹君が委員を辞任され、その補欠として西田昌司君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岡田直樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官神田裕二君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田直樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岡田直樹君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に株式会社企業再生支援機構常務取締役河本茂行君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田直樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岡田直樹君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○白眞勲君 民主党の白眞勲でございます。 本日は、昨今話題になっております子供の自殺やいじめ、さらには引きこもりや暴力など、子供をめぐる様々な課題について、住宅という側面から皆さんと一緒に考えていきたいというふうに思っております。 まず、お手元の資料の一を御覧いただきたいと思うんですけれども、これは登校拒否の状態にある少年五十名を対象にした民間のアンケート調査の結果の一部であります。これを御覧いただきますと、登校拒否をしている子供のほとんどが個室を持っており、また、帰宅時に親と会わずに部屋に入っていくことがよく分かるわけでございます。 もちろん、調査結果があるからといって、それがそのまま、だから引きこもりになるんだなんて単純なものではないことは十分に分かっておりますし、そこには様々な要因が重なっているのではないかとは思いますけれども、少なくとも、この調査結果を見ましても、親と子のコミュニケーションの不足が要因であることは言えると思いますし、もちろん、国としても親子のコミュニケーションの不足をいかに解消するかということが喫緊の課題になっていることはある意味分かっているわけであります。 ところが、このようなアンケート調査で分かるように、これらの問題が住宅の間取りにも関係があるのではないか、またその可能性については様々な論文や文献あるいはハウスメーカーなども提案をして、その関係というか、子供の発育とどの程度、子供の発育あるわけですけれども、どの程度国が科学的に把握をしているのかということについては、私は甚だ疑問であるのではないだろうかというふうな観点があるのではないかというふうに思っております。 まず、引きこもりの評価、支援に対するメンタル面からの取組というのをやっていらっしゃる厚労省さんにお聞きいたしますけれども、いろいろな調査結果から、やはり家族とのコミュニケーションの重要性が第一義的には重要であるというふうには思いますけれども、それから先の課題、つまり住宅の間取りとの関係については厚労省は研究はされているんでしょうか。
○政府参考人(岡田太造君) 厚生労働省では、引きこもりの状態にある子供のいる世帯がどの程度あるのか、それから、引きこもりの状態にある子供の背景に精神障害や発達障害があるのかについて調査を行っているところでございます。これらの結果を踏まえまして、平成二十二年五月にひきこもりの評価・支援に関するガイドラインを策定いたしまして、引きこもりの支援に当たる職員に関する研修を現在実施しているところでございます。 引きこもりと住宅の間取りとの関係についての研究は直接行っておりませんが、引きこもりに至る要因は様々でありますが、先ほど申し上げました調査結果では、約八割の方に何らかの精神障害を抱えている場合があり、そういう場合、引きこもりにならないようにするために、早めに親が子供の状態に気付き、適切に支援を行います関係機関に相談し、つなげていくことが重要だというふうに考えているところでございます。 そうした中で、親が子供とのかかわりを持つことができるように、一つの視点として住宅の間取りが、そうした子供と親が密接にかかわるような視点で、そういった間取りも重要な視点ではないかなというふうに考えているところでございます。
○白眞勲君 今、厚労省さんから御指摘のあったように、間取りとの重要性は分かってはいるけれども、残念ながらまだそこまでの研究としての、いわゆるデータとしては集めていないような感じがしたんですけれども。 じゃ、ちょっと文科省さんにお聞きいたします。同じ質問ですけれども、このような課題について、住宅の間取りとの関係については研究はされていますでしょうか。ちょっと長めにしゃべらないでください、短めにしてください。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 学校の場合には不登校ということになりますけれども、不登校の実態調査はしておりますけれども、その中で住宅の間取りを背景要因としてとらえるという調査はできていないと。また、研究としてもまだ、御示唆ありましたけれども、できていないというのが実情でございます。
○白眞勲君 でも、今厚労省さんからも御指摘があったように、あるいは民間の調査には物すごい数の文献がもう出てきているんですね。ですから、私は、そういったものを文科省は一切知らなかったんだろうかと疑問に思うんですけれども、その辺いかがですか。
○政府参考人(布村幸彦君) いじめや引きこもり、あるいは不登校という子供たちの育ちをめぐる様々な課題の背景には、家庭環境や地域社会の変化というものも重要な要素であるとは認識しております。また、その意味からも家庭や地域と連携をして基本的な生活習慣を確立をしたりコミュニケーションを豊かにしていく、そういう取組は重要で、御家庭との連携ということは重視しておりますけれども、間取りというところまでは至っていなかったかと思います。
○白眞勲君 そこなんですね。今いじめとか不登校とか、そういったことについては、私は、これは一義的には文科省ですよね。不登校というのは学校に行かないから不登校なんだから。だから、そういった面でいいますと、これ人の命も今絡んでいるんじゃないんですか。そういった関係でいうと、少しでも関連性があるというふうな話があるなら、これはやっぱり私は、文科省として徹底的にこの必要性があるのかどうか、どんなに小さな要因でも徹底的に調べ上げるという、そういう気概が必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(布村幸彦君) 先ほど全国的な実態調査の話を少しさせていただきましたけれども、それ以外にも今後、過去に、中学校時代に不登校であった子供たちが大人になったときにどういう生育状況にあるのか、そういう継続的な調査もやってみようと思っておりますので、そういった際に子供たちの家庭における環境、特に先生から御指摘いただいた示唆に富む間取りの件についても、プライバシーの問題はあろうかと思いますけれども、そういった面も把握できるかどうかも検討してみたいと思います。
○白眞勲君 ですから、こういう我々が国会でやらないと、国会でやって初めて検討していきたいという御回答がありましたけれども、そういったものについてももっと気合を入れて私はやっていただきたいなというふうに思うんですね。 実は、私は、昨日この不登校の関係について質問レク、あっ、おとといですね、おとといもう私、やったんですよね。そうしたら初等中等教育局長ではなくて、何か生涯学習政策局長ですというふうに言われちゃって、何のことですかと。これは、不登校というのは学校の問題じゃないですかと。にもかかわらず、そういう何かとんちんかんな参考人を出してきますなんていうようなことをおっしゃって、昨日の夜の七時半過ぎてからでしょう、局長さんが出てくるっていうのを決めたのが。そういうことでは、もっと気合を入れていただかなきゃ困るんですよ。そういうやはり、何か文科大臣もこの前、報告を受けました、あとは現場でやってくださいという受け身ではなくて、共に助ける実働部隊を文科省の中につくりたいと言っているわけですから、もうこれはもっと気合を入れていただきたい。本当、私、正直心からお願いを申し上げたいんです。 ともかく、これはちょっと先に進めなくなるので、これ先に進みますが、資料二の一と二を皆さん御覧いただきたいと思うんです。これは、過去の凶悪事件の犯人が育った家の間取りに関する資料なんですね。時間の関係で個々の説明は省かせてもらいますけれども、共通して言えるのは、どの子供の部屋も玄関から親の顔を見ずに自らの部屋に直接出入りが可能であり、子供部屋が親の寝室から離れている。あるいは家族団らんの場であるリビングは子供の部屋とも離れていて機能していないということが言えるわけなんですね。 資料三ちょっと飛ばして資料四を見ていただきたいんですけれども、これは我が家に先日入ってきたマンションのチラシなんですね。この場合、玄関から入ると両側に部屋があってリビングが一番奥にあるタイプ。ただ、これって典型的な都会のマンションの間取りなんです。皆さんこれよく御覧になっている部分だと思うんですね。これもやはり、玄関から親の顔を見ないで自分の部屋に直接出入りが可能なわけなんです。 ここで注意しておきたいのは、だからといってこの間取りがいけないとか、そういうことは絶対ないわけですし、これと同じような間取りですくすく育っているお子さんも多いわけですから、間取りと問題行動がイコールであるとは必ずしも言えないんですけれども、ポイントは、今まで研究しなければならない基礎的なデータ、これがまだまだなされていないのであるならば、やはりデータ収集とともに一度研究していく必要性があるんではないのかというふうに思うわけなんです。 この件は、文科省は当然としまして、国交省ももちろんです、それから厚労省、警察庁などが一丸となって、それこそオールジャパンで子供を守るためにも取り組む必要があると思うんですね。まとめるとなるとこれ内閣府の仕事だと思うんですけれども、内閣府としてはやる気あるのか、それをちょっとお聞かせください。
○大臣政務官(園田康博君) ありがとうございます。 御案内のとおり、内閣府といたしましては、二十二年の七月の二十三日に本部決定をさせていただきました子ども・若者ビジョン、ここの中で様々な施策を、子供の生育環境に関するいわゆる調査研究を行っていくという方針が立てられておりまして、昨年度におきましては、若者の職業的な自立あるいは就労支援、さらには震災における子供の、若者の支援ということでその調査研究を行わせていただきました。 ちょうど先生の御指摘があったわけでございますが、今年度は、御案内のとおり、ニートや引きこもり、不登校、この子供の、若者への支援等に関しての点検・評価の中における調査研究を行っていきたいというふうに今考えているところでございます。
○白眞勲君 是非、内閣府、これしっかりとやっていただきたいと思うんですね。ただ、やはり内閣府としても、やるにはやはりそれなりの限界というのもあるかと思うんですね。 ここで、ちょっと警察庁さんにお聞きしたいんですけれども、警察庁としては、少年非行などもちろんですけれども、その他、例えば成人の事件においても、やはり子供の育った環境がどうだったのかという、こういった家の間取りというのも、これは調べることは可能だと思うんですよね。もし内閣府からこのような研究を始めたならば協力していくことは可能なのかどうか、お願いしたいと思います。
○政府参考人(田中法昌君) 犯罪等の予防につきましては、警察庁としても極めて重要であると、こう認識をしておりまして、内閣府から協力依頼がありました場合には、その内容を踏まえまして、警察庁としても可能な限り協力をさせていただきたい、こう考えております。
○白眞勲君 是非お願いをしたいと思います。 文科省さん、もう一回ちょっとお聞きしたいと思いますけれども、そういうふうな要請があったりしたら、文科省さんだったらば小中学校の引きこもりのお子さんの家庭について、今もプライバシーの問題あるけれどもというクレジット付きだったけれども、調べることは可能ですよね。だから是非調べていただきたいと思うんですけれども、これ強くお願いしたいんですが、もう一度、いかがでしょうか。
○政府参考人(布村幸彦君) 不登校、いじめの問題を始め、問題行動調査という形で全国的な児童生徒の状況の把握には毎年努めております。 その調査自体ではなかなかお一人お一人の御家庭に入ることは難しい調査ではございますけれども、先ほど申し上げました個別に、若い時代不登校で育ったお子さんが将来的にどういう状況になったか、その過程での御家庭の状況も把握できるかと思いますので、それも一つの大きな重要な要素として検討してみたいと思っております。
○白眞勲君 文科省さん、プライバシーへの関与というのはもちろん当たり前なんですけれども、我々は個々の人間の個人情報を集めようじゃないかとか、個々の家庭の個人情報を集めようかということじゃありません。それよりも、やはりトータルな形でこの問題について、この課題について、だから、別にいいんですよ、Aさんの家、Bさんの家で全然構わないんですから。それが何で、プライバシーだとかそういう若干ちょっと後ろ向きなようなニュアンスにしか聞こえないんですね。もう一回お答えください。
○政府参考人(布村幸彦君) 先ほども申し上げさせていただきましたけれども、子供たちのそういうコミュニケーション能力の育成、あるいは基本的な生活習慣を形成するという意味では、家庭における環境が非常に重要であるということは重々認識しております。 そういった観点から、先生御指摘の間取りという面も重要な要素というふうに認識させていただきましたので、そういった点も含めて子供たちの育ちの継続的な調査の中で検討していきたいと思います。
○白眞勲君 是非、これは現場の先生方に、あるいは教育委員会とか、いろいろな課題があって彼らも大変だと思いますよ。ただ、文科省も、こういったものはトータルで文科省の方でもすることによって現場の皆さんの負担というのも軽減できるかもしれないということですよ。ですから、是非これは積極的にお願いを申し上げたいというふうに思います。 そこで、資料の三を御覧いただきたいと思います。 この家の場合、ちょっと間取りを見ていただきたいんですけれども、玄関から入った人は必ずリビングを通らなければ自分の部屋に行けない間取りになっているんですね。さらに、子供部屋も家の大きさの割には小さくて、ベッドと机さえ入ると、あと何も置けなくなる。そして、ちょっといづらくしているわけなんですね。コンピューターも二階の階段の踊り場に置いてある。また、一階のキッチンの横にはテーブルがありまして、朝食を取ったり、午後は、母親が食事の支度をしている際には一緒にそこのテーブルで宿題なんかも子供たちができるような仕掛けになっているんですね。 夕食の支度の際には子供がリビング、ここがみそでして、リビングにいるときに、このキッチンとリビングの間に窓があるんですね、窓で通して見えるようになっているという形になっているわけでして、ちなみに、この家のお子さんはもう成人になっておりまして、すくすく元気に育ったということでございます。 私は、確かに家がこれでかいからできるといえばそうかもしれないけど、それをやっぱり工夫していくのが私、国交省の役割だと思っているんですよ。 ちょっと、ここで羽田大臣にお聞きしたいんですね。 当然、家の間取りとなると、これ国交省が一義的には担当なわけですけれども、今後、これら研究結果を踏まえまして、国民に対する啓発とか、あり得べき住宅の在り方について住宅メーカーやマンションデベロッパーなどとも一致協力して対応をお願いしたい、そういうふうに思うんですけれども、大臣、今までの議論を聞いて、御感想とか思ったことをどんどん言っていただきたいと思うんです。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 今までの議論をお聞きしまして、私の子供のころはどうだったかなというような思いを持ちました。 資料三のような大きな家ではなくて、どちらかというと資料四に満たないような間取りの家でずっと住んでまいりまして、弟と二人、四畳半、二段ベッドに、そして机を置いたら地面がないようなところで、中学卒業、寮生活するまで住んでおりました。そういう中で父親はどうしていたかなと。不規則な父親でありましたから、なかなか一緒になることはないわけでありますけれども。 この玄関から入ってすぐの小さな部屋に私はおりましたけれども、鍵もありません、テレビもありません。そういう意味ではリビングで過ごすことが多いということでありましたし、いつでものぞけると。そして、友達が来たときには扉は絶対開けるというのがうちのルールでありまして、絶対閉めないというルールがございました。そういう意味では、今、こうやってすくすくと育ったなというふうに思っておりますけれども、そういう意味では、間取りというのも一つあるのかもしれませんけれども、やはり両親の考え方、こういうものが大変重要なんだろうなというふうに思っております。 住宅は、家族と暮らし、人を育てると。かけがえのない空間であり、子供を健全に育成していくためにも住宅の在り方は重要な要素になるというふうにも考えます。 家族関係と間取りを含めた住宅の在り方については、これまでにも学識経験者の研究も行われております。また、日本学術会議においても、我が国の子どもの成育環境の改善にむけてという提言において、子育ての場としての住環境の在り方やまちづくりの在り方について方向性がもう既に示されているところであります。子供をめぐる様々な課題を解決していくためにも、住宅というのも一つの要素はあるなというふうに思っておりますので、文部科学省や厚労省と連携して検討をしたいなというふうに思います。
○白眞勲君 今、羽田大臣がおっしゃいましたとおりでして、大体家を買うときというのは奥さんの意向が強いというふうにも言われているわけなんですね。つまり、今まで、国交省としての考え方、国としての考え方というのは、住宅というのは、その間取りについては、これは個々の家族の問題ですよと。だから、我々国として関与しない方がいいんじゃないかみたいな部分というのは私はあったんじゃないかと思うんです。 ただ、今もあったように、やっぱり国として、こういった住宅だとこうなりますよとか、そういう何か一つの提言みたいなものを出すことによって、国民的な啓発の中で、家族の皆さん、お母さん、お父さんが子供に対してどういう育て方をしたいのかというときに、ああ、こういう家の間取りの方がいいんだなということを啓発していくという必要性は、本当に私はあると思うんですね。今まで住宅というと、量から質への転換を図るということがよく言われたわけですけど、その質という考え方も、どちらかというと省エネ住宅とか耐震あるいは住み心地に重点が私は置かれていたんではないのかなというふうに思うわけなんです。 それはそれでもちろん重要です。しかし、事家の間取りについてはどうなのかというと、私は、どうでしょう、子供たちにとっての住み心地のいい家というのは何だろうというと、豪華けんらんなシャンデリアがあるような家よりは、家族みんなが集まってわいわいがやがやしている、そういう中でぬくもりが感じられる家が住み心地がいい家ではないのだろうかというふうにも思えるわけです。 子供たちの健やかな成長を見守るためには、私は、国交省も一緒になって、もちろん内閣府の皆さんも、それは文科省ももちろんですよ、オールジャパンで取り組む必要性があるということを、これを願いつつ、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○西田昌司君 自民党の西田昌司です。 今日は国交委員会に差し替えていただきまして、JALの再上場、また企業再生の問題についてお聞きいたします。 まず、JALの再生についてかいつまんで説明しておきますと、御存じのように、二〇一〇年の一月に更生開始決定がされました。そして、二〇一〇年の十二月一日に企業再生支援機構から三千五百億円の出資がされました。そして、翌年、二〇一一年の三月十五日にいわゆる八社が第三者増資を百二十七億円をされたわけですが、実はその二週間後の三月の二十八日に会社更生法を卒業されて更生会社から卒業されています。そして、その数日後の三月三十一日の決算では、一千七百億円に上る単年度の利益を出しているんですね。 つまり、私が問題としていますのは、更生中のときに八社がお金を入れられたんですが、実はこの時点ではもうこのお金を投入する必要がなかったんではないかと。しかるに、その八社がなぜこの第三者増資をしなければならなかったのかという問題なんです。 そこで、お聞きします。事務方に答えていただければ結構ですけれども、要するに、この八社を決めた理由と、そのお名前を教えてください。
○参考人(河本茂行君) 河本よりお答えいたします。 日本航空は非公開会社ですので、八社とおっしゃった第三者割当て増資先の各社の同意なくして会社名を開示することはできません。ただ、七月三十一日の社会保障と税の一体改革特別委員会の審議を受け、内閣府より要請を受けて検討し、日本航空より増資先各社に対しその同意の確認を求めたところ、京セラ株式会社については同意が得られましたので、株主であるということで御報告をさせていただきます。その他の……
○西田昌司君 選んだ理由。
○参考人(河本茂行君) はい。 この八社を選定した理由でございますが、日本航空との取引関係先企業であること、資金力、財務の安定性、これに加えて、日本航空の安定株主となることを基準に選定したものでございます。
○西田昌司君 そもそも、安定株主とおっしゃっているんだけれども、要するに、この会社更生計画の中ではそんなこと誰も言っていないんですよ。元々は、要するにスポンサーを求めるというのが本来の趣旨なんですけれども、今回の場合には特に上場によって投下資本を回収するという形にされているんです。だからその中で、要するに安定株主云々という話はこの時点でやる必要はないんですよ。そもそも、会社更生法を離脱してから安定株主を求めるなら求めやすいんですが、会社更生法のその規制の最中ということは、要するにリスク債権なんですよ。リスクのある会社に安定株主になってくださいと言うこと自体がおかしいじゃないですか。なぜその時点で安定株主になれるんですか。
○参考人(河本茂行君) では、この第三者割当て増資を行った理由について御説明をさせていただきたいと思います。 日本航空の再生に関する企業再生支援機構の責務でございますが、企業再生支援機構法の定めに従いまして、日本航空の運航を継続させつつ、再生を図ることでございます。そして、政府及び主要債権者より更生手続についてはできるだけ早期に終結させることが求められておりました。この第三者割当て増資は更生手続の早期終結のための施策でもございますので、この点について御説明をいたします。 日本航空の出資をめぐっては、二〇一〇年八月の更生計画案の策定に当たり、主要債権者から、当機構が支援決定時に計画をしていた三千億円の出資にとどまらず、イベントリスク等に備えたより強固な財務体質の構築、資本の厚みが必要であるという指摘がなされておりました。これも踏まえて、企業再生支援機構は更生計画案において出資を三千五百億円に増額するとともに、より安定した財務体質を構築するため、外部からの調達による更なる資本調達について検討することといたしました。 その結果、更生計画案において更なる資本増強の検討について記載を行うとともに、裁判所の許可を得て追加的に株式の発行を可能とする条項を置くこととしました。これによって、更生計画案に対する債権者の賛同が得られることとなったものです。 二〇一〇年の九月には、外部からの増資に関して具体的な検討に入りました。同十一月に候補先との接触を開始し、一一年三月に裁判所の許可を得て出資の実行となったところでございます。 管財人たる機構としては、主要債権者の協力、最終的には更生債権等のリファイナンス、これによる二〇一一年三月末の更生手続の終結を得るためには債権者との約束である更生計画を誠実に履行していく、そのことが必要でした。 一一年三月末に更生手続を終結させるとの方針につきましては……
○西田昌司君 民間企業からやった理由を聞いているだけだから、簡潔にやってください。
○参考人(河本茂行君) 更生計画に記載し、日本航空の記者会見でも明らかにするなど、一〇年八月ごろから広く公に知られた事実でございました。 また、JALの足下の営業利益の状況は、毎月の定例記者会見における管財人広報メモや、裁判所で利害関係人が閲覧できる月間報告書によっても開示されておりました。 以上、御説明いたしました。
○西田昌司君 もう少し簡潔にやってください。三十分しか時間がないんで。 私が質問で問題意識を持っているのは、まず、資本増強が課題となっていたとおっしゃいました。ところが、このJALの裁判所に出している日本航空の更生計画案を見ますと、資本増強しなければならない理由はイベントリスク、おっしゃいましたとおりなんですね。だから、そのためには、イベントリスクが発生する場合、管財人である機構は、更生手続後も、企業再生支援委員会に諮りつつ、機構法の下で可能な範囲で、事業継続や義務の履行に必要な追加の財務上の支援、これは出資、融資、保証を含む諸施策を実行して、予期せぬイベントリスクに即応できる強固な経営体質を構築できるよう引き続き支援する所存であると書いているんですよ。つまり、何かといいますと、そのことは織り込み済みで、再生支援機構がやるべきなんですよ。 そもそも、一番問題なのは、これは今国有化しているんですね、事実上。その国有化、何でなったかというと、リスクがあるからなんです。それで誰も民間できないから国有化でやっているんです。その更生の最中に民間企業に出資を仰ぐということ自体がそもそもあり得ない話なんです。そして、つまり、なぜかというと、民間企業が、例えば京セラの場合は五十億出していますが、その五十億が回収不能になるかもしれないんですよ、更生中は。そういうところにお金を出すと、株主に対する説明責任は当然問われます。ですから、民間企業が出すことは二の足三の足を踏むんですよ。 しかし、なぜその民間企業が出せたのかと。それは、先ほど言いました日付が関係あるんですよ。つまり、三月十五日という日付は、その二週間後の三月二十八日に会社更生法を離脱しているんですよ。そして、その三日後の決算では一千七百億円の利益。つまり、三月十五日の追加出資をした時期におきましては、はっきり言いましてこの債務超過の状態が解消していると思います。 そこでお聞きします。債務超過の状態が三月十五日では解消されていたはずです。JALが債務超過の状態を解消した日付、時期はいつだったのか教えてください。
○委員長(岡田直樹君) 挙手をしてください。
○参考人(河本茂行君) 申し上げます。 幾つか御質問あったと思うんですが、企業再生支援機構……
○西田昌司君 いつにやったかと聞いている、それだけだ。債務超過が終わったのはいつかということですよ、質問は。
○参考人(河本茂行君) このことは裁判所に提出している月間報告書にも記載して、利害関係人の閲覧、ないし当事者にも、可能な状態になっている情報でございますが、二〇一〇年の十二月には債務超過を辛うじて解消しているという状態でございます。
○西田昌司君 お聞きになったとおり、十二月には債務超過は解消している。もちろんこれは三千五百億出したからですね。ですから、形式的には三月の二十八日に会社更生法を離脱していますが、この二〇一一年の時点ではもう既に債務超過が解消されて、要するにお金を、追加出資を求めなければならない合理的理由ないんですよ。合理的理由もないのに何でやったのかと。これはまさにこの再生計画が、非常にまれな形なんですが、要するに最後は出口として上場ということをあらかじめ織り込んでいるんですよ。つまり、ここで入れた八社のこのお金は、まさに上場を目的としている未公開株をもらったということに等しいわけなんですよ。これが一番問題なんです。 私は、この状態の中で、ちょっと聞きますが、日本国政府が持っていた例えばNTTとか、これを上場しましたね、この上場する前に一〇〇%政府が持っているこのNTT株を第三者増資でやったような事例があったんですか。これ金融庁、分かっているんじゃないですか。政府が株を公開するときに、未公開株をそのまま第三者に渡すような、安定株主を求めるというような理由で渡すというようなことがありましたか。
○政府参考人(氷見野良三君) お答えいたします。 政府保有株の全事例について把握はいたしておりませんが、今御言及がありましたNTTとかJTの事例につきましては、JTの場合、従業員持ち株会に割り当てるといったようなことはあったようでありますけれども、その他の第三者増資といったことはなかったというふうに理解いたしております。
○西田昌司君 当たり前なんですよ。なぜならば、上場の利益は国民の利益ですから。国家が全部入らなきゃおかしいんですよ。特に、JALの場合はなぜ上場できたのか。それは国民負担があったからですよ。五千二百五十億の債権の棒引き、それから二千五百億近いこの資本金が消却されているわけですよ、全部。さらに三千五百億のこのお金を追加出資で、政府が事実上出したわけですね。この一兆円を超える国民負担があったればこそ上場できるんですから、その国民負担に対する代償として、当然上場益は国家が受け入れなければならないんですよ。それをわざわざ、安定株主を求めるという理由で、もう債務超過が終わった段階で八社に入れる理由なんてない。 それからもう一つ言いましょう。今、この第三者増資をしたのが京セラだということはおっしゃいました。実は、これはもう八社の名前は既に報道でも出ているんです。そして、その報道出た中から私は、有価証券報告書というのが出ていますから、それを調べると分かるんです、幾ら持っているか。そうすると、京セラは五十億円分持っています。そして、もう一つ大きいのが、要するに大和証券なんですよ。大和証券が五十億円を、これを取得しているんです。あと二十七億円、それぞれいろんな、損保業界等々があるようですけれども、とりわけ大きいのがこの京セラと大和証券ですよ、五十億円。そして、その五十億円の引受けをしている大和証券は、次のJALの上場のときの主幹事企業じゃないですか。新たに株を国民に買ってもらう、その株を売りさばく、そして初値を付ける、その一番公平なところの立場にいなければならない主幹事会社があらかじめ第三者割当てで未上場未公開株を五十億円取得する。その上場がされたときに当然この主幹事企業は大もうけするんですよ。こういうことは株の上場の中でもあり得ないじゃないですか。金融庁、どうなんですか、これは。
○政府参考人(三井秀範君) 引受主幹事の選定についての御質問でございます。 JALという固有名詞の再上場における引受主幹事の選定について、金融庁としてコメントする立場には、大変恐縮でございますけれども、ないというふうに考えます。 一般論としてでございますけれども、主幹事証券会社においては、資金調達企業と投資家のニーズを適切に把握しまして、売出し価格などについて公正な審査を行うということが必要であると、重要であるというふうに考えてございます。
○西田昌司君 一般論をおっしゃいましたけれども、その一般論からいっても、主幹事企業が自分が株を持つことによってそれは利益相反になる可能性があるんじゃないんですか。もう一度そこを答えてくださいよ。法律で規制されているとかいう以前に利益相反の可能性があるじゃないですか。
○政府参考人(三井秀範君) 恐縮でございます。個別の事例についてはコメントを差し控えさせていただきたいと存じます。 それで、一般論としてでございますけれども、利益相反等の観点も考慮しまして、金融商品取引法では、親子関係にある法人が発行する有価証券に係る主幹事証券となることは禁止されておりますが、それ以外の事例について、株式保有があるからといってそれが禁止されているということではございません。
○西田昌司君 利益相反を聞いているんだよ。
○政府参考人(三井秀範君) 利益相反それから金融資本市場の公正、適切な運営の観点、両方を勘案して、金融商品取引法ではこのような規律になっているというふうに承知してございます。
○西田昌司君 要するに、これは利益相反の可能性あるんですが、普通こういう厚かましいことしないんですよ、普通はしない。それを、要するに、これ国民の企業ですよ、国有企業なんですよ。民間企業がやっているならいざ知らず、国家が事実上持っている企業が、そして国民負担によって再上場しようとする企業が、そういうでたらめしたらいけないじゃないですか。 こういう一連のことを聞いていて、まず国交大臣、あなたは直接上場に関しては主管じゃないですけれども、JALを主管しているのはあなたなんですよ。この再生について、こういうことを疑われること自体、問題があると思いませんか。答えてください。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 国土交通省としては、航空会社……
○西田昌司君 読まなくていいんですよ、そんなものは。あなた、大臣の、自分自身の感覚で答えなさいよ。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 航空会社の公平公正な競争と、そして利用者の利便というものをしっかりと守っていくと。とにかく安心、安全というのが一番ですから、国土交通省としてはそこをしっかりと担保していくということだというふうに思います。
○西田昌司君 あなたの答えているのは、私が次に質問する答えを答えているだけで、今言っているのは上場に対するこの経過を言っているんですよ。要するに、ぬれ手にアワというのが上場についてあったのではおかしいだろうと言っているんですよ。安全性の話とか競争環境はこれから言う質問です。ちょっと、聞いて答えてくださいよ、ちゃんと。 それで、もう一つ問題があるのは、言っておきますが、これは八社が百二十七億円出しただけじゃないんです。その中で執行役員たち二十人ですね、たしか、これに二十万円ずつ増資させていますね。このさせた理由を言ってください。
○参考人(河本茂行君) JALの執行役員二十名に対して第三者割当て増資という形で株式の保有をさせておりますけれども、これにつきましては、当時のJALの経営を担っていく方々に、経営に対するインセンティブを持ち、またJALの再建に責任を持っていただくという趣旨から割当てを行ったものでございます。
○西田昌司君 その振り込み期日はいつですか。
○参考人(河本茂行君) 十二月の下旬であるというふうに理解しております。
○西田昌司君 この十二月下旬というのも、先ほどありましたように、もう事実上、いわゆる破綻がしない、債務超過の状況が終わった段階なんですね。 そして、もう一つ言いましたら、要するに、ここでインセンティブとおっしゃいましたけれども、JALの従業員、今何人いるんですか。
○参考人(河本茂行君) 正確には申し上げられませんが、三万人前後。
○西田昌司君 三万人の従業員の方がおられる。一万人以上の方がリストラされましたが、残りの方、一生懸命今仕事しているんですね。そうすると、一番インセンティブを持たなきゃならないのはこの三万人ですよ。二十人でJALの再生はできないんです。 三万人が一人二十万円ずつぐらい出しますよ、そして出せばどうなりますか。三万人掛ける二十万円で六十億円なんですよ。元々あなた方が言っていた自己資本比率なら、よほど大きな金額が集まるんです、六十億円。そして、これはNTTでもやった社員持ち株会がやったというのと実は同じようなことになる。しかし、それでも私は駄目だと思いますよ。たとえ、そういう形に従業員に二十万円ずつ持たせたら、その上場益はどこに行きますか、従業員に行くんですよ。もちろん、従業員、役員の方々が気張られたことも事実でしょう。しかし、先ほどから言っているように、上場できた最大の理由は国民負担なんですよ。だから、その利益が一部の役員に行ってもいけないし、従業員の方々に持ってもらうということも、今回のこのJALの、破綻をしたやつを再上場というのではあり得ないんですよ。分かっていただけるでしょう、大臣。そういう仕組みなんですよ。 なのに、従業員でも駄目なものが、何で八社が、しかも京セラと大和証券ってJALに事業の遂行上何の関係があるんですか。何の関係もない。そういうところが、再上場目前にお金を第三者割当てをするということ自体がおかしいんですよ。これで私がおかしいと言っている理由分かるでしょう、大臣。もう一度、おかしいと思うか思わないか、はっきり答えてください。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 今お話をいただいていることについては、聞いていることについては理解をしておりますが、コメントする立場にはないというふうに思っております。
○西田昌司君 そういう無責任な立場がJALの再生を、公共の足としての翼の再生ではなくて、単なる企業再生屋による企業再生事案におとしめてしまったんですよ。あなたの責任は、元々はこれやったのは前原大臣ですよ、しかし、その後、今は所管大臣なんですから、もっと真剣に考えてくれないと困りますよ。 それで、この再生の問題はこれだけじゃないんです。お聞きしますが、JALが破綻する前の、直前の有利子負債額、幾らだったんですか。端的に答えてください。
○政府参考人(長田太君) 日本航空におけます会社更生法申請時点の有利子負債残高につきましては、連結ベースで約一兆二千億円となっております。
○西田昌司君 そして、今現在、この二〇一二年の三月末現在の有利子負債残高は幾らですか。
○政府参考人(長田太君) 二十三年度末時点の有利子負債残高につきましては、二千八十四億円となっております。
○西田昌司君 そして、もう片っ方のANA、全日空の今の、この二〇一二年の三月末の有利子負債残高は幾らですか。
○政府参考人(長田太君) 全日空につきましては、九千六百三十七億円となっております。
○西田昌司君 そして、JALの当期の利益と、そして全日空の利益、幾らか言ってください。
○政府参考人(長田太君) 当期の利益につきましては、全日空が営業利益が九百七十億円……
○西田昌司君 当期利益で。
○政府参考人(長田太君) 当期利益は二百八十一億円。日本航空につきましては、当期利益が千八百六十六億円となっております。
○西田昌司君 今お聞きのように、有利子負債残高でいいますと、もう今二千億円台になって、もう既に事実上、今、無借金状態なんですよ、これは今の時期になっていますと。そして、ANAの方は九千億円を超える、一兆円弱の借金を持っています。そして、今言いましたように、この当期利益も十倍近い差が付いているんですね。片っ方二千億円ぐらい、片っ方は二百億円台なんですよ。 そして、これだけじゃないんですよ。会社更生法使いましたから、これから先、JALが税務上の損金として繰越しできる損金の額は幾らですか。教えてください。
○政府参考人(長田太君) JALが今後どういうふうな……
○西田昌司君 損金の額教えてくれたらいいんですよ。
○政府参考人(長田太君) 損金の額は約一兆二千億円でございます。
○西田昌司君 一兆二千億円の税務上の損金がある。これ、どういう意味かといいますと、要するに今大体二千億円ずつ利益出ますね。これがずっと一兆円の利益が出るまでの間、一円の税金もJALは払う必要がないということです。これはどういうことを意味するかといいますと、ここ数年の間にこの調子で事業再生が進みますと、JALは無借金どころか一兆円の現金資産を持つ会社になるんです。分かりますか。そして、ANAはどうかといえば、健全経営をやってきたけれども、九千億円、一兆円の借金を持つ会社でずっと行くんですよ。 ということは、どういうことか。あと数年後には、もしJALが上場しまして民間企業になっちゃいました、そうするとJALがANAをTOBに掛けられるんですよ、完全に。 こういうことはいいと思いますか、国交大臣。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 国土交通省としては、航空会社の間で健全な競争が行われ、運賃やサービスの改善を通じて利用者利便が維持向上されることが重要であるというふうに考えておりまして、市場の競争環境を常に監視して、必要に応じて、不当廉売防止など、航空法の規定に基づいて適切に……
○西田昌司君 ちょっと待って。まず、答弁するならまともに答えてくださいよ。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 適切に対応したいというふうに思っております。
○西田昌司君 だから、これが公平だと思うかと聞いているんじゃないですか。そんな役人が書いた答弁書を読んでどうするんですか。あなたは政治家なんだから。 今言ったでしょう。今現在も、片っ方、国民負担によって無借金になっているんですよ、事実上JALは。そして、片っ方、真面目にやってきた会社が一兆円の借金ですよ。そして、数年の間にプラス一兆円の預金がJALはたまるんですよ。 これが、何が公正な競争環境ですか。これが公正なんですか。公平なんですか、これが。答えてくださいよ。
○国務大臣(羽田雄一郎君) コメントする立場にはないというふうに思いますが……
○西田昌司君 何でないんですか。
○国務大臣(羽田雄一郎君) ないと思いますけれども、このことについては公平公正に行われるようにするのが筋だというふうに思います。
○西田昌司君 じゃ、もう一遍言ってください。筋だから、このことについては政府内で協議するとはっきり言ってくださいよ。問題意識を持っているなら、そう言いなさいよ。当たり前じゃないか。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 私としては問題意識は持っているつもりであります。
○西田昌司君 これで持たなければどうかしてますよ。 そして、これは一番駄目なのは、要するに内閣府なんですよ。この企業再生支援機構を主管している内閣府の問題なんです。私が一番問題にしたのは、元々、この企業再生支援機構法、これを何で作ったのかと。 これは、要するに、元々中堅企業、地域の、これを守るために作ったんです。麻生内閣の末期で作ったんです。そして、その目的は、公共財を守るんですよ。JALのような大きな会社は本来想定になっていないんですけれども、これをわざわざ使った。それは公共財を守るという意味ですよ。それは、国民の翼、国民の足なんです。足を守るためにこれを使ったのに、このJALの再生では、そもそも四分の一、全体の、不採算路線を切り捨てているんですよ。何のための再生ですか。足を切り捨てて再生なんかあり得ないんですよ。まさに、JALの、JALのための再生なんです、これは。国民の足を守るための再生になっていないんですよ。 そして、しかもこの法律の中には、再生させるときの基準がちゃんと書いてあるんですよ。そうすると、何を書いてあるかというと、要するに、中立公正なんです、競争関係をちゃんと守れと。これが一番の、この企業再生支援機構がお金を出す条件なんですよ。大串さん、御存じでしょう、これは。 そうすると、これは完全に逸脱しているんじゃないですか。あなた方政治家が、きちんとここのけじめを付けなきゃ駄目じゃないですか。問題意識、あなたは持っておられませんか。
○大臣政務官(大串博志君) 企業再生支援機構の役割に関しては、今、法文を御指摘いただきましたけれども、そのようなことが書いてございまして、そのとおりでございます。 一方、このJALに対する企業再生支援機構を通じた支援及びこの再生ですけれども、これは御案内のように、今お話がるるありましたように、法的な手続を踏むということで、裁判所の下での更生計画を作って、その中で企業再生支援機構もかんだ上で行ってきたものであります。そのために主要債権者から更生計画の合意を得る前提として二十三年の三月末に債務超過を解消するという、そこに向けての更生計画であり、かつ支援でございました。 ですから、それを達成するという意味において、それが、かつ再生であり、出ていくことでありますので、過剰支援という形には私はなっていないというふうに思います。
○西田昌司君 何を言っているんですか、あなたは。 これだけ事実を見て、何が過剰支援となっていないんですか。何で潰れた会社が無借金になって、数年後には一兆円の現金資産が手に入ることができるんですか。それが過剰でないとは何を言っているんだ、あなたは。何を言っているんですか、あなた方は。モラルというものがないのか。 しかも問題は、先ほど言ったように、事実上政府が、国民負担の下で政府が持っている会社の上場する直前に第三者に株を割り当てるなんてことは、リクルート事件そのものじゃないか。あなた方やっていることは本当に不道徳なんですよ。 そして、もっと言えば、この会社の再生のために稲盛さん頑張っておられたんでしょう。だから、私、同じ京都の人として言いたいのは、この方の名誉を守るためにも、こういう増資をさせて上場させちゃ駄目なんですよ。本当にこの方が一生懸命企業再生のためにやられたんだったら、これは株式は自己消却するべきなんですよ。そういうことをする、そういう方向性で考えるべきじゃないですか。これ、どなたが答えるべきなのか、大串さん。
○委員長(岡田直樹君) 大串政務官、簡潔に願います。
○大臣政務官(大串博志君) はい。第三者割当て増資のこともありましたが、これからのエグジットのことも含めてのお問合せだろうというふうに思いますが、エグジットについては三年のうちにエグジットするということが法律で定められています。それに向けての更生計画を実行し、再生をしていくということでございますので、それに向けての足取りを着々と踏んでいくというのが基本的なスタンスだろうというふうに思っています。
○西田昌司君 要するに、この期に及んでまだそんな寝言を言っているのでは駄目ですよ。不公正、不正義が民主党政権の下で、そして唯一のあなた方のこれは成功事例だと宣伝しているんだけれども、とんでもないことをやっているんですよ。 これをやめないと本当に後々大きな禍根を残す、そのことを指摘して、私の質問を終わります。
○長沢広明君 公明党の長沢広明です。 今日、私の方からは、老朽化した社会資本の維持、更新、そしてそれに関連して町づくりということについて質問させていただきたいと思います。 我が党は、景気対策の柱として防災・減災ニューディールということを提案しておりまして、これは地域の防災力の強化で国民の生命と財産を守ることに加えまして、必要な公共投資を集中的に行うことにより経済対策にも資する政策として掲げております。 先般、この対策を加速させるための防災・減災ニューディール推進基本法案の骨子を発表いたしました。この骨子の中で指摘していることの中で、これは国土交通省ということではなくて、私たちの考え方は、政府全体で対策本部をきちんとつくって政府全体で取り組む問題と、このように決めているわけですけれども、この中で国土交通省とも関係する私たちの提案の特徴的な観点ということを幾つか挙げるとすれば、一つには、全国のインフラ、社会資本や主要な建築物、これを対象とした防災・減災総点検というものをまず行うこと。この総点検を行うことによって、社会資本のインフラをどう防災対策を打つか、あるいは減災対策を打っていくか、これについては、国が一方的に計画を策定するのではなくて、地域で行った総点検を基に地域からの積み上げをしていくということ。 つまり、それに対して集中的に資金を投資するといっても、国が一方的に計画を策定して送ると、いわゆるばらまき的になってしまう。そうではなくて、地域地域で必要なことをきちんと積み上げていく、それに対して効果的に集中的に資金を投資すると、こういうやり方をするということがまず一点。地域からの積み上げで、地方自治体の意見を十分に尊重すべきだという、そういう地域からというベクトルが一つの特徴です。 もう一つは、施設や設備を一から造り直すという防災・減災対策ではなくて、予防的な改修改築を基本とすることで掛かるコストの低減化を図ると。特に、施設設備の効率的な維持管理の手法であるアセットマネジメントの概念を生かすというところに大きな特徴があるということを紹介させていただきます。 特に、防災・減災という観点からは、老朽化した社会資本の維持管理をどうするかという問題は大変課題だということをこの委員会でも私、何度も取り上げて指摘をさせていただいてまいりました。今年三月二十二日のこの委員会で、社会資本の老朽化に対して今後どのように取り組んでいくかということを、いらっしゃいますが、当時の前田大臣と議論をさせていただきました。 そのときに、私の方からも、社会は変化している、その変化に合わせた社会資本の維持管理、更新というやり方が非常に重要な局面だということを言わせていただきまして、その際、前田前大臣は、答弁の中で、省内で政策官を任命して、プロジェクトチームを編成して、持続可能な国づくりの一環として今鋭意取組を始めたところだと、是非早急に対策を打ち出したいと、このように非常に前向きな姿勢を打ち出されておりました。 そこで、このことについて確認をさせていただきます。現在、国土交通省として、社会資本の維持管理の在り方についてどういう体制を組んで検討を進めているのか、そしてその検討課題、どういうテーマを設定を検討しているのか、それをいつどのような形でアウトプットするか、スケジュールも含めて具体的に示していただきたいと思います。
○副大臣(吉田おさむ君) 先生御指摘のとおり、老朽化した社会資本の維持管理、更新につきましては、三月二十二日の本委員会でそのときの前田大臣が申し上げたとおり、昨年十一月に本省課長クラスから成る政策官を中心とする省内横断的なプロジェクトチームを編成し、対応方策等について検討を進めているところでございます。 その結果、七月三十一日に公表いたしました持続可能で活力ある国土・地域づくりの中で、検討すべき課題として、先生御指摘のとおり、課題といたしましては、社会資本の実態把握と維持管理・更新費の推計、施設の長寿命化によるトータルコストの縮減等の主要政策をお示しをさせていただいているところでございます。そして、それに基づき、今後、施策の具体化を図るとしたところでございます。 また、このプロジェクトチームにおける議論を踏まえまして、今後の社会資本の維持管理、更新の在り方につきまして有識者の方々に御意見を伺うため、七月二十五日に、大臣から社会資本整備審議会、交通政策審議会に対し諮問を行ったところでございます。 今、時期の御指摘がございましたが、今後、審議会における議論を踏まえつつ、プロジェクトチームにおいて更なる検討を進め、年度内を目途に一定の成果を得るよう努めてまいるという予定をしているところでございます。 以上でございます。
○長沢広明君 年度内を目標にということで検討されているということでございます。 今後の検討において、私の方から先ほど我が党の防災・減災ニューディールの視点で紹介させていただきましたが、防災、減災ということを、いたずらに公共事業の肥大化みたいな形につながらないように、地域からの積み上げということを一つの視点、ベクトルとして置くということ。そして、今、トータルコストの縮減ということを課題の中に入れているとおっしゃっておりましたが、そのコストの縮減という意味においては、アセットマネジメントの考え方をしっかり生かしていくべきであるということ。この点を盛り込んで検討を進めるべきではないかと申し上げさせていただきますが、大臣の御見解、どうぞ。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 持続可能で活力ある国土・地域づくりを進めるためには、人の命が第一、災害には上限がないという東日本大震災の教訓や、人口減少などによる地域社会の構造変化も踏まえつつ、真に必要な社会資本整備を着実に推進していくことが必要であると考えておりまして、防災、減災に関する点検についても、地方公共団体の管理する施設も含めて公共土木施設ごとに耐震診断を行っているほか、老朽化した社会資本の実態把握、定期的な巡視点検を行った上で、必要な対策を講じているところであります。 また、アセットマネジメントについては、老朽化した社会資本について、長寿命化計画を策定した上で予防的な修繕や計画的な更新を進めるなど、戦略的に維持管理、更新を実施しているところであります。 今後は、PFIの活用や包括的な契約の導入促進など、社会資本の維持管理において民間の参画や民間との共同を推進するとともに、更新に合わせた機能高度化等についても検討するなど、経営的な視点も入れて取り組んでいきたいというふうに思っておりますし、今御指摘があったように、やはり地方からの積み上げというものは大変重要な視点だというふうに思っております。
○長沢広明君 是非こういう視点を生かして、効率的、そしてやはり公共事業、公共投資というものに対する考え方というものを一種きちんと転換していくということが大事で、私たち公明党も特に公共投資を集中的にということを言わせていただいておりますが、それは、もちろん効率的であり、国民の皆さんにちゃんと理解をしていただける投資の仕方ということ、そして資金の調達においてもできる限り税金を使わない道というものを検討して、例えば目的債のようなものを使って民間の資金を活用するというような、できるだけ民間の資金を活用して、そして民間の投資を促して、税金を使わずに社会資本の管理維持、更新をするというような方向を開くことが必要であると。 それには様々な規制を外していかなければいけない。そういう規制を外した上で、できるだけ民間の資金も活用した、税金をできるだけ頼らない、こういう形での更新というものを進めていくということが必要で、その基本にはやっぱりこのアセットマネジメントのように、どこにどう更新をしていけばより効率的、効果的に更新ができるのかということをあらかじめきちんと計画を組みながらやっていくということが非常に重要な視点だというふうに思いますので、しっかりそういう視点を生かしていただきたいと思います。 こういう経営的な感覚というものは、たしか二〇〇三年ごろに国土交通省に対するある委員会からの提言の中にも、アセットマネジメントを含めた経営的視点が必要だという定義がたしかあったはずなんですね。そういう提言が出ていながら、まだ国土交通省の政策の中にきちんとそれが出てきていないわけですよ。これをやっぱり政策の中にきちっと打ち立てて生かしていくということは、今これ非常に大事な時期だと思いますので、是非検討の中に積極的に生かすようにお願いしたいというふうに思います。 続いて、ちょっと都市計画法に関係して御質問させていただきます。特に、市街化区域と市街化調整区域という区域区分の問題です。 昭和四十三年の都市計画法制定以来、この区域区分というものがあって、いわゆる線引きというものをされてきました。ただ、平成十二年に都市計画法の抜本改正が行われて、いわゆる三大都市圏とか近郊の整備地帯とか政令指定都市の近郊とか、そういうところを除いた地域では、地域の実情に応じて線引きをするのかどうかというのを選択ができると。いわゆる市街化区域と市街化調整区域という区分する地域と、あるいは区分しない地域という、いわゆる線引きするか、あるいは非線引きかということで、選択ができるようになりました。 この平成十二年の線引きの選択制度導入以降、線引きを廃止したというか、非線引き地帯を選択した地域というのは、都市計画区域というのはどの程度あって、それは今どういうふうに国土交通省としてこの改正が、評価しているか、総括しているか、ちょっと簡単に述べていただきたいと思います。
○政府参考人(加藤利男君) お答えを申し上げます。 ただいま御指摘いただきました区域区分、いわゆる線引きでございますが、これは平成十二年度末時点で三百三十八都市計画区域がございまして、そのうち、平成十二年の都市計画法改正以降、線引きを廃止した都市計画区域は九区域ございます。九つでございます。 今も御指摘がございましたが、この十二年の改正におきましては、人口増が一段落をいたしまして、スプロール対策が全国一律の共通課題ではなくなったということから、地域が主体となって地域ごとの課題に柔軟に対応できるよう、線引きを実施するか否かの判断は大都市以外では都道府県に委ねるということにしたものでございます。このような制度改正の趣旨に沿いまして区域区分を廃止した区域、これは今申し上げた九区域ございますが、そういうところもあれば維持している区域もございます。また一方で、線引きを新たに導入したという都市計画区域もございます。 したがいまして、この区域区分の制度を含めてでございますが、都市計画につきましては、地域の実情に応じて適切に運用されているのではないかというふうに考えているところでございます。
○長沢広明君 線引き、選択をしたところというのは、熊本とか和歌山とか香川、愛媛、岡山、沖縄、岐阜、山口、こういうところだと思いますが、今話があったとおり、線引きということについては地域の実情というものが非常に大きく反映するわけですね。 我が国も人口減少社会に入りまして、いわゆる人口増加による市街化というか都市の拡大というものがなかなかしなくなってきているんではないかと。特に地方都市の場合は、逆に縮小というか、人口が減って、市街化が一気に広がるという状況はなくなってきているわけです。 そういう意味でいくと、調整区域を設定することの意義そのものが低下しているのではないかというふうに思うんです。むしろ、既存の市街地を成熟化させて、その中に高齢化対応の町づくりとか、あるいは防災、減災という町づくりという視点を入れて、調整区域も含めた地域全体の住環境整備ができるようにということが必要で、都市づくりの在り方というのも検討しなきゃいけない時期に掛かっていると。 都市計画法を制定された時期と今とでは環境が違う、社会条件も違うという中で、この線引きというもの、調整区域と市街化区域という区域区分というものが、私、意味がもう変わってきているんじゃないかというふうに思うんですが、大臣に御見解を伺いたいんですけれども、この市街化区域と市街化調整区域という区域区分について今日的にどんな意義が考えられるか、とらえられているか、ちょっと御意見いただきたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 地方部等を中心に人口が減少しており開発圧力は全体に低下しているというふうに考えておりますが、比較的地価の低い郊外部では散発的な新規開発も見られること、また、厳しい財政状況の下で公共施設の維持、更新等の公共投資にも厳しい制約があるということ、また、中心市街地の衰退が深刻化していることなど、地域によって様々な課題が出てきているというふうに考えます。 地域の実情に応じてこのような課題に対応していく上で、区域区分制度は今日も一定の意義を有していると考えられますけれども、地方公共団体が目指す都市像に応じて区域区分制度を適切に運用できるよう必要に応じて技術的な助言を行うなど、地方公共団体を今後とも支援していきたいというふうに考えております。
○長沢広明君 問題意識の問題だと思うんですけれども、今の枠組みの中でもこの市街化調整区域は基本的には開発とか建築行為は禁止されているわけですけれども、都市計画法三十四条で例外的に許可できると。それは、各自治体が定めた基準に適合するものは許可されると。自治体の判断というものがそこに入るわけですね。 町づくりに積極的に取り組んでいる地域とそうでない地域と、しかも、その町づくりの視点によってやっぱり違ってくるわけですね。高齢化に対応した町づくりを進めたいというところもあるでしょうし、よりもっと経済的に発達できるような町づくりにしたいと思っているところもあると思います。そうすると、自治体によって差が出てしまうので、差が出ることは決して悪いことじゃないので、自治体に向けて、開発許可制度の運用に当たっては、参考の指針というのを、開発許可制度運用指針を出していると思います。 その中で、一方、その指針に示した原則的な考え方によらない運用は、それはその際、地域の実情等に即して合理的なものであればその運用を尊重すべきであるということで、ある意味では、地域においてこういう方向に持っていきたい、高齢化に対応した町づくりをしたい、あるいは防災、減災という意味でこういう施設を造っていきたいという思いがあれば、区域区分というものにとらわれず、やろうと思えばできるということを分かってやっているところと、逆に、分からないで、結構この線引きにこだわっちゃって、いろんな地域から意見や声が出ても、あるいは議会で問題になっても、区域区分にこだわってできなくなっちゃっているところ、両方あるんですよ。 ですから、この開発許可基準で、運用状況についてどの程度反映、指針の中にしっかり反映させていくことというのが必要。その上で、自治体が判断できるということ、地域でしっかり考え方を持って区域区分にこだわらずに、やろうと思えばできるんだということを検討できるように、例えば実例をきちんと周知するとかいう形で自治体の動きをもっと活性化できるようにしていかないと、防災、減災とか高齢化社会の町づくりとかいっても、区域区分が邪魔しちゃって町づくりを阻害するというようなことがないようにしないといけないので、そういう自治体へのサポートも含めてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 開発許可制度については、都道府県知事等の開発許可権者が開発審査会の審議を経る等により地域の実情に応じた制度運用を図るということができますし、図ることが望ましいと、こういうふうに考えております。 国土交通省では、これまでも、都道府県や市町村が出席する会議で意見交換を行うとともに、アンケート調査を実施するなど、制度の運用状況の把握に努めてまいりました。また、例えば風力発電の変電施設等については許可が不要であることなど、社会経済情勢の変化に応じて制度運用に必要な情報の周知等、しっかりと支援に努めてきたところであります。 今後とも、運用状況や実態の把握に努めるとともに、必要に応じて先進的な取組事例の紹介、技術的な助言を行うなど、地方公共団体が目指す都市像に応じた制度運用がなされるよう開発許可権者を支援していきたいというふうに考えております。
○長沢広明君 終わります。ありがとうございました。
○藤原良信君 羽田大臣、よろしくどうぞお願いいたします。 前回、私は、社会資本の整備、公共事業を増加させて、それを遂行することが日本国家として重要性と必要性がありますよということで、大臣の見解をいただきました。このことにつきましては、また次の機会に更にこれは掘り下げて論じていきたいと思います。 今日は、港湾並びに港湾関連の整備の必要性と重要性について、監督官庁の最高責任者としての行政の進め方を見解をいただきたいと思います。その理由について私なりに申し上げていきますので、大臣のそれについてのまた見解もいただければと思います。 まずもって、昨年の三・一一で大きな教訓をいただいたと思っております。実はこれ、大変いろんな明示をしてくれました。大きく分けて二点申し上げます。 まず一点目なんですが、産業上も生活上も、これは港湾機能が欠落をしたり破壊されたら大変なことになるなということがクローズアップされました。その中身について若干触れますけれども、体験をした実例でございますけれども、私は岩手県大船渡市でございます。私の事務所の隣に鶏のブロイラー会社がございます。アマタケブロイラーさんという会社なんですが、百万羽、これが生産している会社でございます。百万羽、全部死にました。全部死んだんです。なぜかというと、配合飼料がこれ港湾から入ってこなくなっちゃった。いかに、港湾機能がこれ破壊されたり欠陥が生ずるとどんなことが起きるかということの例でございます。 また一方、長い間これガソリンが滞って、燃油がストップされました。内陸の方でこんな実例もございました。岩手県奥州市で、お父さんが、みんな列をつなげてガソリンを入れるのに並んだものですから、朝二時ごろから並んだんですね。自分の娘の通勤で使う車にガソリン入れるためにガソリンスタンドに並んでいたんです。寒いときだったので、もったいないから、こんろを持っていって、それで一酸化中毒で亡くなってしまった。いかに港湾機能が破壊されるとそういうことまで影響するかということの実例です。 一方、これ出してやる方もそうだったんです。私も初めてこれ分かりましたけれども、東北のエリアで、津波が来たエリアで世界の生産工場がストップしたんです。委員の皆様、初めて分かったことでありました、私も。部品とか素材を生産していたんですね。これが、港湾が破壊され、機能が低下をしますと、これをコンテナ等々で出してやれなくなっちゃった。これは、東北ですらそうですから、日本全国の港湾機能あるいはそういう分野が破壊されていったならどんなことが起きるかと。ですから、生活上あるいは産業上、これは極めてもう大きなマイナスどころじゃなくなっていってしまう、国家運命にかかわる話だと思います。 それで、東京のことでいきますと、大河原先生、大田市場がございます。青果市場です。あそこへ行ってみました。毎日食べているものがどれだけ入ってきているかと。 カボチャ。カボチャ、一例で行きます。これは段ボールの色でどこから来るかと分けてありまして、カボチャはトンガとか西サモアなんです。毎日です。ですから、大井埠頭が毎年毎年増えていて混雑しています。食べるものも着るものも、衣食、住に至ってまでです。今、家電関係も、電子レンジ、もう九割は輸入品ですよ。それはみんな船で入ってくるんです。 ところが、それほど国民に理解をされているか、あるいは、国会でそれほど理解力が高まっているかということを私は危惧するものであります。よって、我が国の国家戦略上、是が非でも、私は全国の防災上からも、そして産業の振興上も港湾整備が重要であると思っております。そのためには、これは事業費をきちっと確保して、予算をきちっと確保していくということがこれは至上命題だと思いますけれども、この点について、まず大臣の御見解をいただきたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 我が国日本は小さな島国であり、また海洋国家であります。私と吉田博美さんの出身県は海なし県でありますけれども、そういう認識の中で、東日本大震災からの復旧復興とともに、首都直下地震や、東海・東南海・南海地震などに対する防災・減災対策、極めて重要な課題と認識しております。 去る六月に交通政策審議会から答申をいただいておりまして、港湾における地震・津波対策のあり方では、災害時においても国民生活や、また経済活動への被害を最小限にとどめるため、港湾の災害対応力の強化、また災害に強い海上輸送ネットワークの構築などが提言をされているところであります。 国土交通省としては、この答申を踏まえて、各港湾における港湾の事業継続計画の策定を促進しつつ、耐震強化岸壁や、粘り強く効果を発揮する防波堤の整備などについて、選択と集中の考え方の下、できる限り早く対応していきたいというふうに考えているところです。
○藤原良信君 今、防波堤のことも触れていただきまして、ありがとうございました。 このことについても、大きな二番目で申し上げようと思っておりましたので、改めて触れさせていただきますけれども、これも実例でございますけれども、私は岩手県の大船渡市でございます。隣が、北側には釜石市でございます。それから南側には、隣の市としては一本松の陸前高田市でございます。これ並んでいるんですね。 ところが、そこのところで大きく見えたものがありました。釜石と大船渡市は半分の町の破壊でこれは防ぐことができました。陸前高田は全部やられたんです。どうしてかなんです。明らかなこれは、今後の教訓にしていただきたいと思います。大船渡と釜石は湾口防波堤があったんです。湾口防波堤があって、防潮堤があったんです。陸前高田は湾口防波堤ないんです、防潮堤だけだったんです。あとは七万本あった松林です、高田松原って。それが一本残っただけなんですが。これは、湾口防波堤があって防潮堤があったところと、防波堤がなくて防潮堤だけのところでの大きな差が、全滅をしたところとそれから半分で済んだところの差だと。これは大きな教訓でございます。 私は、これは東京で、ある新聞が社説で、人口の少ないところになぜ大きな金額の防波堤を造る必要があるんだという論評が載ったことがありました。(発言する者あり)余計なこと言わないでください。だから私は、言おうとしているのは、湾口防波堤がいかに重要であるかということ。今大臣から防波堤のことを触れていただきましたけれども、是非これは、東海・東南海・南海のことが危惧されておりますし、全国的な防災上からいってもこれは見直して、そして防災上の強化を改めて全国的に考えていく必要があろうと思います。 改めて御見解をお願いしたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 今お話があったように、減災という考え方、また国民の生活に直結するということ、また経済的にも産業的にも大変大きな役割を防波堤等はしっかりと機能を発揮しているというふうに思っておりまして、真に必要な社会資本整備ということで、選択と集中で、財源があればどんどんと進めたいわけでありますけれども、財源にも限りがあるものですから、そういう中でしっかりと進めていきたいというふうに考えております。
○藤原良信君 財源、予算についてはこれは全体で、ですから今申し上げていることは、その理解力を更に増やしていただいて、そういう国会議員の皆様方の理解力を更に深めていただいて、皆さんでこれは予算獲得に全力を挙げていくべき案件であるという意味でお話をさせていただいております。 それで、大臣、私は限られた時間でございますけれども、今日は港湾局長さんもおいででございますから、通告しておりませんけれども、現場の責任者でもありますので何事でもお答えができると思いますので、よろしくお願いしたいんですが。 よって、三・一一からの教訓の話をさせていただきましたけれども、同時に、世界が大きく変化していると思います。これは、コスト削減等々で大型船がどうしても増加してございます。ばら積み船あるいはコンテナ船、それから液体バルク船と、大きく分けて三つあると思いますが、ばら積み船からいうと、これは四十万トンの船がどんどん出てきております。ブラジルのヴァーレだけで十隻以上あると聞いております。これは鉄鉱石で満積でマイナス二十三メーター必要だと言われている、マイナス二十五メーターとも言われておりますけれども、大体そのくらいだと思います。石炭でマイナス二十一メーター、穀物でマイナス十九メーターなんです、四十万トンで。これ一隻も日本に入る港がない。大きなこれは損失でございます。 コンテナ船、二十フィート、最大で一万四千個積める一万四千TEUというのが最高で大きかったんですね、これはマイナス十九メーター必要です。これすら入るところはない。今、韓国では、一万八千個積める一万八千TEU、二万個積める二万TEUの船を建造しております。これらは全く入るところがないんです。これが実態でございます。 よって、港湾局長さん、これからの進め方の中で、そういう戦略港湾づくりもやろうとすることでこれは進んでおりますけれども、どのような進み方をされるでしょうか。
○政府参考人(山縣宣彦君) お答えいたします。 先生御指摘のように、船の大型化、これはコンテナ船、バルク船、クルーズ船も含めてどんどん進んでいるというのは実態でございます。そういう意味では、そういった大型化にきちっと対応しないと世界の流れに遅れるという意味で、その部分の対応は必要だという認識でございます。 ただ、大型船だけじゃなくて、例えばコンテナで申しますと、大型化するとともに、例えば日本にとって重要なのは、北米あるいは欧州、そういった基幹航路をどう守っていくのかという観点での対応も必要ではないかと思ってございます。 そういう意味では、コンテナ戦略港湾という形で京浜港あるいは阪神港、そういったところにきちっと、日本としての欧州あるいは北米の航路を、基幹航路を守っていくようなそういう施策、更に言えば、港をきちっと民の視点で運営していただくような効率化、コストを下げるようなこととか、そういういろんな複合的な施策を進めないとこの世界の流れには付いていけないのではないかな、そんな認識でございます。
○藤原良信君 大臣、通告をしないで恐縮なのでございますが、大きな意味での一点なんですが、これは私は、以前からずっと必ずそうなるだろうということでいろんなところで発言してきましたけれども、海洋資源でございます、海洋資源。 海洋資源が、排他的経済水域、これは南鳥島、沖ノ鳥島、それから西の方だと八重山諸島、これら全体の中で排他的経済水域が、日本が面積が世界で六番目の国土でございますね。このエリアの中での海洋資源が莫大な財産が眠っていると今指摘をされ、調査も進んでございます。採掘も始まります。これらは全て港湾と連動いたします。ですから、そういう意味でも、私は港湾の持つべき重要性の意味合いというのは更に増加するだろうと思います。機能強化でございます。 それから、もう一点付け加えますと、世界のクルーズ人口、これが伸びていくだろうと思います。特にアジアが、今一年間で百五十万人がクルーズ船に乗っていると言われておりまして、三十億人の圏域でございます、アジアが。アメリカが三億人のエリアで年間一千万人クルーズ船に乗ると言われております。ヨーロッパは五億人のこれは人口体系のエリアですけれども、そこで約五百万人と言われております。 アジアは三十億の人口のエリアの中で今百五十万人と言われておりまして、これを五百万人に伸ばそうという、これは観光庁も中心になってやっているんだと思いますけれども、そういう意気込みでございます。とすれば、そういう受入れ体制の今度は港が必要になってくると思います。 先般、長崎へ行ってまいりまして、定期航路が始まりました、上海と。それにも乗船をさせていただきました。 そういう中で、これは日本の国内の景気にも影響してくる題材だと思いますけれども、これらの海洋資源あるいはクルーズ船の対応等々についての港湾の整備、これらについても、通告していないで申し訳ありませんけれども、お示しをいただきたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 委員御指摘のとおり、海洋国家日本にとって、港湾、大変重要な役割を果たしております。また、海洋資源のお話もございました。私も認識は同じ認識を持たせていただいております。 そういう中で、先日閣議決定をされました日本再生戦略においても、国家戦略として、海洋の戦略的開発や利用や、人、物、金の流れの拡大、持続可能で活力ある国土・地域の形成、交通のインフラネットワークの機能充実、強化と、そして訪日外国人旅行者の増大、またクルーズ船の大型化、これに対応するべく受入れ環境水準の向上などに取り組むこととされているところであります。 国土交通省としましても、日本再生戦略を踏まえて、日本の経済成長とより豊かな国民生活の実現のために真に必要な社会資本整備、しっかりと進めていきたいというふうに思っております。
○藤原良信君 ありがとうございます。 大変生産性のある前向きな御答弁をいただきましたので、今後御期待をしていきたいと思います。 共に、やっぱり事業費を獲得して初めて今の整備の目的がこれは望めるものだと思いますので、私も今まで民主党の、離党いたしましたけれども、民主党の港湾議員連盟の結成の立ち上げの一人でございまして、故西岡武夫前参議院議長さん、発起人代表になっていただき、初代会長をやっていただきまして、百三十名をこれは加盟をしていただいた港湾議員連盟でございましたけれども、その事務局長、幹事長をさせていただきましてやってきましたけれども、今後とも、私の立場で港湾整備については連携をして、今のような趣旨で目的達成のために連携をしてやっていきたいと思います。 よろしく今後ともお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。 まず、六月末から七月中旬に発生をしました九州北部豪雨災害について何点か質問させていただきます。 まず、この災害により亡くなられた方々の御冥福をお祈りを申し上げますとともに、御遺族に対しまして心から哀悼の意を表します。また、被害に遭われた方々に対しましても、心からお見舞いを申し上げます。 被災地では早速、九州整備局を中心に国交省の皆さんも応急復旧も含めて御努力いただいていることは承知をしております。この間の御尽力に対しましては敬意を表します。道路や河川、砂防施設等について速やかな復旧事業の採択と予算の確保を現地では求めているところでありますが、現時点での取組状況あるいは今後の復旧方針について国交省の見解をまず伺いたいと思います。
○政府参考人(関克己君) お答えを申し上げます。 今回の九州北部豪雨の被災地における今後の応急復旧あるいは本格復旧に向けての対応でございます。この中でも特に災害査定につきましてまず申し上げますと、これにつきましては自治体の準備が整い次第実施するということを基本にしてございまして、熊本県、大分県では九月の十日から、福岡県では九月の中旬からの災害査定を実施し、十一月中旬までには完了するということとしてございます。また、六月中旬、下旬の梅雨前線豪雨につきましては、熊本県、大分県では八月の二十日から、福岡県では九月の三日からの査定を計画しているところでございます。 公共土木施設の災害復旧事業の地方負担分につきましては、公共土木施設災害復旧事業国庫負担法におきまして国が三分の二以上の負担をすることとなっており、この残りの地方負担分についても交付税の措置がなされるなど、地方の負担を極力抑える仕組みとなっているところでございます。 また、応急復旧について申し上げますと、県からの情報に基づきまして、堤防の決壊箇所あるいは家屋の近くで発生した河岸決壊箇所等、特に緊急に対応すべき河川、道路の応急復旧はおおむね完了していると聞いております。また、これ以外の箇所につきましても、その状況あるいは応急復旧の状況につきまして引き続き調査を進めており、対応を急ぐということでございます。 また、迅速な災害復旧工事の実施のためには、道路や河川、砂防等の管理者が被災直後から着工することが重要であり、災害復旧事業が、これは特に気を付けなきゃいけないと思っておりますが、査定前着工が可能な制度となっております。このことについては、これまでも様々な機会を通じて早期着工について周知してきているところではありますが、この実施につきましては更に徹底を図ると同時に、この査定前着工についても必要なものについては国庫負担法の対象となるということもしっかり周知をしたいというふうに考えております。 いずれにいたしましても、この制度を適切に活用し、迅速な復旧復興を支援してまいりたいと考えているところでございます。
○吉田忠智君 大分県、熊本県、福岡県あるいは当該市町村の実情や要求をしっかり受け止めていただいて、きめ細やかな対応をしていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。 次に、鉄道の復旧についてでございます。 通学やお年寄りの生活の足である豊肥線、久大線、日田彦山線も深刻な被害を受けました。かつて豊肥線は、一九九〇年の九州中北部豪雨災害の復旧に一年以上掛かりました。一義的には事業者であるJR九州の責務であり、JR九州の努力も理解しているわけでありますが、何しろ赤字ローカル線であります。事業者単独ではなかなか早期の復旧は期待できません。 現在、どのような被害状況でしょうか。国交省として是非早期復旧を強力に後押しをしていただきたいと思いますが、見解を伺います。
○政府参考人(久保成人君) 御指摘いただきましたJR九州豊肥線、久大線、日田彦山線につきましては、被害の状況としては、トンネル上部の陥没あるいは橋梁の沈下、盛土の崩壊等の被害を受けております。 これらの路線につきまして、日田彦山線については七月の二十七日に全線で運転再開。久大線、これは久留米と大分を結んでいる路線でございますけれども、久大線については八月中を目途に全線で運転再開。豊肥線、これは熊本と大分を結ぶ路線でありますけれども、これの熊本側の立野—宮地間と、大分側、豊後竹田と緒方間については九月上旬を目途に運転再開を予定しておりますけれども、残ります豊肥線の熊本側の宮地、大分側の豊後竹田の間につきましては、先ほど申しましたトンネル上部の陥没をしている地点がありまして、詳細な被害状況の把握と復旧方法等の検討を行っているところでございます。 災害により被災した鉄道の復旧については、先生御指摘のように、基本的には鉄道事業者が行うものでありますけれども、その資力のみによって施設の復旧が困難な場合は鉄軌道整備法に基づく災害復旧事業費補助制度がございます。 この制度の適用に当たっては、災害復旧事業費の額が被災路線の運輸収入の一割以上の災害であることや、当該鉄道事業者さんにおいて被災前三か年度が営業損失となっていることなどが要件となっておりますけれども、私どもといたしましては、被害状況を踏まえつつ、JR九州の御指摘の経営状況等も勘案して、どのような支援が可能か検討してまいります。
○吉田忠智君 この鉄道の復旧については、これから状況も見ながらまた質問させていただきますが、しっかり後押しをしていただきたいと思います。 次に、熊本と大分を結ぶ国道五十七号につきましても甚大な被害を受けているわけであります。豊肥本線の代替バスのルートもこの五十七号でありまして、この五十七号の復旧状況がこの代替バスのルートにも影響するわけでありますが、この五十七号、早期復旧に向けての国交省のお考えをお伺いします。
○政府参考人(菊川滋君) お答えいたします。 国道五十七号、国が直轄で管理している道路でございますけれども、今般の豪雨によりまして、滝室坂におきまして十数か所の斜面崩壊が発生いたしました。 今まで、そのうち十か所につきましては既に復旧は完了しておりますけれども、残り一か所について、依然として斜面から流水が続いているという状況にございます。大きな浮き石が落石するおそれもあるということで、専門家によって現地調査もやりました上で、この場所を回避する仮橋を架設して、そして応急復旧を進めることといたしまして、既に対策に着手しております。 今、下部工の工事まで入っている状況でございます。できるだけ早くこれを完了させまして、今のところ九月上旬ごろを目途に通行止めを解除したいということで、鋭意努力をしているところでございます。
○吉田忠智君 どうぞよろしくお願いします。 続きまして、私もJALの問題について取り上げさせていただきます。西田委員ほど厳しく追及できませんけれども、よろしくお願いします。 先ほど西田委員からもお話がありましたが、九月中に株式再上場の予定とも報道されておりますが、二十三年度決算によれば、営業収入は一兆二千四十八億円、営業損益は二千四十九億円、それから当期純損益は千八百六十六億円の黒字と。これは、同期の全日空の営業損益の二倍、純損益の七倍になるわけであります。支援機構による公的資金注入と債権放棄、株式消却などの債務免除、さらには繰越欠損金による九年間にわたる四千億円もの法人税免除など、手厚い支援が影響していることは間違いありません。 そんなJALが、ANAの向こうを張って新規海外路線の開設やLCCの合弁設立などに乗り出すと、そのように言われています。これはとても公正な競争とは言えないと私も思います。 EUでは公的支援を受けた企業に市場シェアなどが制約を受けるガイドラインがあると聞いておりますが、我が国でも公正競争のルールが必要ではないかと考えます。国交省の見解を伺います。
○政府参考人(長田太君) 先生御指摘の公平性を確保するためのEUのガイドラインでございますが、これはこれまでの国会におきまして公取の委員長も御答弁されておりますが、EUは言わば複数の国が集まって一つの市場を形成をしておりますが、その市場を維持するために、加盟国が破綻した自国企業のみを優遇して再建することを規制をすることでございまして、単一市場である我が国とは必ずしも制度の前提が同じではないということを考える必要があるというふうに考えております。 また、ガイドラインというふうに言われておりますが、これはいわゆるEU条約に基づく一つの規則でありますので、我が国で同様の制度をしようとした場合に何らかの法的な手当てが必要じゃないかと、そういったことについても検討が必要であろうというふうに考えております。 一方、大臣からもお答え申し上げておりますように、ガイドラインでも必要な航空会社間の健全な競争の確保ということは我々も大事だというふうに考えておりまして、運賃やサービスの改善を通じて利用者利便が維持向上されることは重要であるということで、この市場の競争環境を常に監視をする、必要に応じて不当廉売の防止など、これは航空法に規定がございますので、その法律の規定に基づいて厳しく対応してまいりたいと考えております。
○吉田忠智君 国土交通省、そして航空局としても大変問題意識を持たれておりまして、現状についての説明とか、これからどうしたいというところまではまだ説明をいただいておりません。いずれにしても、これからしっかりこの委員会でも、この状況把握をしながら、また私も、西田委員ほどいきませんけれども、追及させていただきたいと思います。 次に、雇用の問題であります。 JALは、百六十五名ものパイロットや客室乗務員等の整理解雇、私に言わせれば整理解雇の四要件を充足をしない不当解雇を行って人件費を無理やり圧縮してまいりました。同時に、そのことが安全性を犠牲にしてきたということも否定できないと思います。 公的資金を受けて、税金を免除してもらって、更に労働者の首を切って身軽になったからシェア競争に復帰しますなどということは、許されることではありません。政府として、まず不当労働行為や不当解雇を撤回させて雇用を守らせるのが公正な競争の大前提ではないでしょうか。 解雇された多くの労働者が職場復帰を求めています。大臣、百六十五名の解雇の撤回など、労働者と会社の仲介の労を私は国交省が取るべきだと思いますが、見解を伺います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 今現在の状況をお話しさせていただきますと、一審の裁判所の判断というものが出ておりまして、日本航空が実施した整理解雇については、過去の判例に基づくいわゆる整理解雇の四要件を満たしていたかどうかが主要な争点となったわけでありますけれども、判決では整理解雇の四要件を満たしたとの判断が示されたところでございます。 そういう中で、本件については現在も司法の場で争われているわけでありまして、その推移を見守らせていただきたいというふうに考えております。
○吉田忠智君 いや、先ほどるるお話がありましたように、公的支援によって経営状況は大きく改善をしているわけであります。整理解雇をしたときの状況とは大きく変わってきているわけでありますから、そうした情勢変化を受けて私はやっぱり国土交通省としてはしっかり動く必要があると思いますが、改めて大臣の見解を伺います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 本件については今現在司法の場で争われている現状でありまして、そういう中でそれを見守るしかないというのが今の現状であります。
○吉田忠智君 この問題についてはまた引き続き追及させていただきます。 以上で終わります。
○委員長(岡田直樹君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(岡田直樹君) 次に、都市の低炭素化の促進に関する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。羽田国土交通大臣。
○国務大臣(羽田雄一郎君) ただいま議題となりました都市の低炭素化の促進に関する法律案の提案理由につきまして御説明を申し上げます。 昨年発生した東日本大震災を契機としてエネルギーの需給が変化し、国民のエネルギー利用や地球温暖化問題に関する意識が高まっている中、低炭素・循環型社会の構築を図り、持続可能で活力ある国土づくりを推進することが重要な課題となっております。とりわけ、建築物や自動車などに由来して多くの二酸化炭素が排出されている都市においては、エネルギー利用の合理化等を通じて都市の低炭素化を促進していくことが現下の特に重要な課題であります。 この課題に対応するためには、都市機能の集約やそれと連携した公共交通機関の利用促進、建築物の低炭素化等の施策を講じることにより、地域における成功事例を蓄積し、その普及を図っていくことが必要であります。また、これらの取組を通じて地域経済や住宅市場を活性化していくことが求められております。 このような趣旨から、この度この法律案を提案することとした次第であります。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、国が、都市の低炭素化の促進に関する基本方針を策定し、その意義や政府が実施すべき施策についての基本的な方針等を示すこととしております。 第二に、市町村が、それぞれの地域の実情に応じ、都市の低炭素化を促進するためのまちづくりに関する計画を作成することができることとしております。この計画は、民間を始めとする国民各界各層による取組を推進しようとするものであり、病院・福祉施設、共同住宅等の整備により都市機能の集約を図る事業の認定制度や、バス路線の新設、鉄道駅の整備等により公共交通機関の利用促進を図る事業の認定制度を創設するほか、二酸化炭素の吸収源となる緑の保全を推進するための樹木等の管理に関する協定制度、下水熱を活用した熱供給の実施を可能とする特例の創設等を行うこととしております。 第三に、建築物の新築や改築等に関して、建築物の低炭素化に関する先導的な基準に適合する旨の認定を受けることができることとし、認定を受けた建築物については、低炭素化に資する措置に伴い増大する一定の床面積について容積率制限の対象から除外することとしております。 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上がこの法律案を提案する理由であります。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(岡田直樹君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十分散会