国土交通委員会 第7号
- 発言数
- 212 件
- 登壇者
- 35 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2012/06/19
会議録
○委員長(岡田直樹君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査、特定タンカーに係る特定賠償義務履行担保契約等に関する特別措置法案の審査及び離島振興法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁交通局長石井隆之君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田直樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岡田直樹君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○佐藤信秋君 自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会の佐藤信秋でございます。 今日は、大臣、御苦労さまでございます。また、おめでとうございます。 国土交通委員長をなされて、そして国対委員長もなされて、大変国土交通行政にも明るい大臣でいらっしゃいますから、質問の方はばさっといきますので、お答えの方もできるだけ簡潔に、本音の部分でやり取りをさせていただければと思います。 早速ですが、一番最初に公共事業費。コンクリートから人へということで、二十二年度に二割ということでしょうかね、一八%ですよね、そんなふうに削られて大震災がありました。二十四年度もと、こう思いましたら、二十四年度は幾ら何でももう少し増やして、そして明るい方向に、防災や何かもしっかりやっていかなくっちゃいけないと、こういう議論かなと思いましたら、結果的には公共事業費、公共投資という部分でいきますと四・六兆というような数字で理解すればいいのかなと。そうしますと、二十一年度の当初、自公政権のころ七・一兆円というのが公共投資の国費の総額でしたが、それからいきますと二・五兆マイナスになっているというのが実態でありまして、たしかマニフェストでは一・三兆を四年間で切るよと、こういうお話だったかと思います。 これはちょっと削られ過ぎじゃないかなと。特に今、こういう状況の下で全国のいろんな緊急な対策をやらなきゃいけないと、こういう状況でありますから、ちょっと削られ過ぎですよね。我々ならあと三兆ぐらいは足さないとどうしようもないかなと、こう思ったりしています。そういう提案も自民党はやらせていただきましたが、この辺について大臣の御感想をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 質問ありがとうございます。 政権交代当初、前原大臣の下でマニフェストの遂行ということで、四年間で一・三兆円というマニフェストであったわけでありますけれども、やはり政権交代したばかりということで、前原大臣の英断によって一年で一・三兆円を超える削減をしたというふうに認識をさせていただいております。 そういう中で、政府全体の公共事業予算については、近年削減が続いておりますけれども、やはり選択と集中という考え方に基づいて、真に必要な社会資本整備というものはしっかりと進めてきたというふうに思っておりますし、今後とも進めていく必要があるというふうに認識をしております。
○佐藤信秋君 そこで、世界中でどんな様子かというようなことを資料の二枚目に出させていただきましたが、いつも出すんですけど、これ。平成一桁代のころは、GDPに対してIG、政府固定資本形成が日本の場合には非常に大きいではないかと、こういう御批判をいただいたりもしていました。 ただ、これは、日本の場合には、同じ構造物を、同じものを造るのでも、耐震設計というような観点からいくと、どうしても二割増し、三割増しになって、かつ何でも、用地も高いと、こういう問題もありますので、この割合そのものがほかの諸外国に比べると大きくならざるを得ないと。それも、かなりいろいろ社会資本整備が遅れていたという問題もあって、私自身はこの程度はやっぱり普通に続けていかなくちゃなと、こう思っていました。まだまだやらなきゃいけないことがたくさんあるというのが、十二、三年前から、十四、五年前からでしょうか、ずっと残念ながらちょっとずつ削ってきた、今度また大幅に削られたと、こういうことで、これはちょっと、どこまでしっかりした国土のお守りができるかなという思いが一番その根底にあります。 資料の二の右の方のグラフを見ていただくと、これは、日本の場合には平成八年から名目値でちょうど半分になってしまった。イギリスとかアメリカとか、随分増やしているんですね。これは経済対策の面もあるんだと思います、経済対策のですね。それと、日本の場合には、これ、たまたま平成二十一、二十二、二十一はリーマン・ショックの影響の後の、自公政権のときの第一次補正ですね、約十五兆円、この影響で少しかさ上げして、残念ながら途中で政権交代で切られてしまいましたけど。次に二十二年度は、これは二十二年度の終わりの方の大震災の影響もあって、そこの補正なんかもちょっと入ったり、復興も入ったりしていますので、少し保ったというか。ただ、これではそれこそ十分な復旧復興、それ以上に、これからちょっとお尋ねします、いろんな懸念されている大震災等々ですね、こういったことに対応していくというにはこのままではいかがかなと。 それと、実は大震災後、例えば福島の復旧復興のためにはというと、企業の立地なんか促進しないと、もちろん子供さんに対する手当てというのも、先週、与野党共同提案にしていただいて、参議院通していただきました。子供さんをしっかりとケアするのは大事なことです。同時に、実は働き場所が例えば福島の場合にはなかなかないんで、新規の立地をどんどん頑張っていただかなくちゃいけない。その新規立地頑張っていただくための助成金というのも用意したんです。用意したんですが、千六百億円用意して、五年分の基金で用意したと思ったら、最初の年で、もう全然、全くあふれてしまってというか、要望の半分ぐらいしかできないと、こういう状態です。 全国的にも今の状況からいくと、やっぱり国内で立地する企業を大事にしていくというのは大急ぎでやっていかないと、どんどん実は海外に立地を移していますよね。私も確認はできていないんですけど、国外に立地するんで、日本の建設産業、日本の建設物すごく優秀ですから、信頼もできますから、外国に立地するから来てくださいという引き合いが物すごく多くなったというふうにも聞いています。そういう意味では、国内立地をしっかり全体としてもやっていってもらわなきゃいけない。 こういう面からいくと、ソフト、ハードを含めて、大規模な補正を早くやらないと手遅れにだんだんなっていくなと、つくづくそんな思いがするものですから、これは御決意といいますか、その方向性として、当初予算は当初予算として組んであるわけですから、二十五年度まで待っていればいいかといったら、そうでもないと。そうだとすると、早期に大型の補正予算を、いろんな面に目配りした、私、公共投資だけやれと言っているわけじゃないんです、目配りした補正予算を早期に組んだ方がいいんじゃないかなと。これはお立場上、組みますとはもちろん言えないと思いますけど、そちらの方向で頑張るということはお話としては御決意は示すことができるかなと、こんなふうに思ったりしますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 公共事業予算については、平成十年度、これをピークに減少傾向が続いていることは事実であります。こうした中でも選択と集中を図りつつ、効率的また効果的に社会資本整備を実施するよう努力してきたところであります。 平成二十四年度の公共予算について、先ほど削減されたというようなお話がございましたけれども、一般枠である要求・要望分は四兆五千七百三十四億円、対前年度比にして九二%ということになっているものの、復旧復興枠のうち、全国防災二千八百二十二億円を加えた場合には四兆八千五百五十六億円、対前年度比で九八%という形になります。さらに、もう一つ加えていただきたいのが地域自主戦略交付金等に移行した額であります。これについては二千四百三億円を加えたということでございまして、そうなると五兆九百五十九億円ですか、対前年度比にすると一〇二%となっているということでございまして、厳しい財政状況の中でありますけれども、全国防災また地域自主戦略交付金等の移行分を加えると、ほぼ前年度並みの予算を確保していると言えるのではないかというふうに思っておりまして、国土交通省関係公共事業予算に限っても同様であるというふうに考えております。 また一方で、首都直下型地震、また東海・東南海・南海地震など発生の懸念がございます。先ほども御指摘いただいたような震災ですね。また、人口、社会構造の変化によって地域経済が低迷している中で、災害に強い強靱な国土づくり、そして国際競争力の確保や地方の活性化が強く求められているというふうに思っておりまして、このために、これらの課題に対応すべく必要な予算確保に努めるとともに、これまで以上に選択と集中、そしてコスト縮減を通じた徹底的な効率化を図り、大きな投資効果を発揮するよう努めていきたいというふうに考えております。 これによって、陸海空に幅広くかかわる国土交通省の総力を挙げて、子供たちや孫たちの時代に誇れる国土づくりに邁進していきたいというふうに考えております。
○佐藤信秋君 またお立場上、なかなか補正頑張りますとは言いづらいと思いますが、多分皆さん同じ思いでおられると思います。これで十分かと、いや、とんでもないと、とてもとてもそれじゃ足りないんだと。特に経済を回さなきゃいけない、経済を成長させなきゃいけない、デフレから抜け出さなきゃいけない。そして、大急ぎで必要な事前の防災をしっかりやっていくと。復旧復興は予算的には一応、まあ多少の用意がしてあるというか、これも足りないと思いますので、また追加が必要だということになっていくと私は思いますが、それにしても、今度、これからの備えという部分について実は大変問題が多いと。 そこで、これ皆様もう何度も御覧になっているかと思いますが、資料の三に、国土の強靱化、列島の強靱化ということを大きな声で頑張っていただいている藤井聡京都大学教授の御本によりますと、過去二千年の間で東日本太平側、マグニチュード八以上の地震が四回あって、四回とも首都直下と連動していますよと。そのうち、更に三回は東海・東南海・南海と連動していますよと。これはデータですから、今回、このとおりである可能性強いなというのは、やっぱり思わざるを得ないんだと思います。 そうしますと、例えばそれぞれに対する対策というものをどう立てていくのかと。しかも、これは大急ぎですよね。大急ぎで、今すぐどんと実は起きるかもしれない、だけれども、起きるまでの間、無為無策でやっているというわけにはいかない。間に合えば一番いいと。強くしなやかにですから、破滅的な崩壊をしない、すぐに復旧できる、こういうことが必要なんだと思いますけれども。そして、それが都市の構造とか、国土のありようとか、それぞれの建物とか、それぞれに手を打っていく、こういうことなんだと思いますけれども。国土全体の構造でいえば、地方にしっかりと分散して拠点をつくっていきましょうと。首都圏に何かあったら、長野、群馬、新潟、拠点機能を、あるいは救援機能を持つという強さというのが、強くしなやかに。首都そのものでいえば、首都直下がどんと来たら、構造物や建築物が破滅的には壊れない、何とか頑張れる、基本的にはそんな構造だと思うんです。 それと、情報なんか大事ですよね。情報通信が、結局、いざとなったらなかなか、一日二日、伝わりませんよね。ですから、東日本大震災のときも、一番被害情報の届いていないところが危ないんじゃないかと。結局そうでしたね。そういう意味で、情報、エネルギーの強靱さみたいなものを含めてしっかりやらなきゃいかぬだろうと。 それで、実は自民党は、国土強靱化基本法というのを六月の四日に出させていただきました。それから、今、首都直下型地震の特別措置法とそれから南海トラフ巨大地震の特別措置法を、議員提案ですが、これも準備している最中です。是非これ出させていただいて、速やかにいろんな議論をしたいなと、こう思っていますが。 それにしても、しっかりとした裏付けを持って、予算措置もして対応をせないかぬだろう、つくづくそう思っていますので、これは要望にしておきます。法案自体の話でありますので、また出たときに是非しっかりした御審議をいただきたいと思います。 そこで、こうした状況の下で明確になってきましたのは、建設産業というのが、やっぱりいざというとき、災害が起きたときに、即応能力という問題で随分と活躍をしていただいていると。これについては、くしの歯作戦であるとか、いろんなところに御紹介もされて、大分世の中の皆様にも御理解いただけるようになってきた。 大切なことは、建設産業自体、大臣も所信でお述べいただいていますが、やっぱりしっかりした産業として頑張っていっていただくと。そのためには、一つの問題として、公共工事、公共調達の場合には、仕事したら工夫をすれば利益が残る、こういう構造にしていかなきゃいけない。 それで、大臣、超党派の議連のお世話役なんかもしていただいたりしていました。そういう意味で、御決意として、大事な建設産業、しっかりと保護といいますか、発注者の立場で責任と義務をしっかりと自覚しながらやっていく、必要な法改正もやっていこうかと、必要であればですね、私も是非提案したいと思うんですが、そこの御決意、一言お願いします。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 東日本大震災において、建設産業、建設企業は、迅速な道路の再開、また瓦れきの処理など被災地の復旧復興に大いに貢献をしていただいております。我が国の災害即応能力を高めるためには建設産業の役割は大変重要であると、こういう認識を持たせていただいているところでございます。 一方で、受注競争の激化による経営環境の悪化、企業の小規模化、また技能労働者の不足ということでございまして、建設産業の基礎体力が著しく低下をしてしまっているという認識を持たせていただいております。 このため、建設産業を将来的にも地域を支え得る足腰の強い産業として国土・地域づくりの担い手としての役割を果たせるよう本年二月より建設産業戦略会議において公共事業の入札契約制度の在り方、また担い手を育成するための推進方策等について議論を行っているところであります。 今後、私も入らせていただいておりました参議院の超党派で構成されている公共調達適正化研究会の御意見等も参考にさせていただきながら、引き続き入札契約制度の改革に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○佐藤信秋君 よろしくお願いしたいと思います。 そこで、大震災の際、大震災、多くの災害の後に私自身も、建設産業が一番最初に走っていって、それで障害物を除去する、それから警察がその後ろに行って検視していただくとか、あるいは救出していただく、こんなことをやっていただいていたと。写真がないかというと、なかなかないんですね、これ。そこで、ふだんから、これはお願いです、要望にしておきます、水防訓練とか地震・津波訓練とかいうときに実践的にテックフォースとかあるいは建設産業の皆さんが、できれば統一したユニホームで訓練、作業をする。そうすると実際出動するときも、皆同じユニホームで行っていただくと分かりやすい。こういう問題がありますので、是非御検討をよろしくお願いしたいと思います。これは要望にしておきます。 そこで、低入札調査基準価格というのがありますが、元々、予定価格なるものは極めて積算というのが難しいときたくさんありますよと。予定価格そのものは標準値だから、それより超えてもいいじゃないかということをいろいろ御議論させてきていただいています。そっちの方向はそっちの方できちっとまたやりたいと思いますが。 当座、全国を見ると、低入札調査基準価格なるものが、結構上げてくれている都道府県もあります。都道府県というか、道県ですよね。九〇%以上。それで、国の基準でいうと大体低入札調査基準が八六、七ぐらいになるんでしょうか、この五年で三回上げていただきましたけど。全体をもうちょっと底上げしないと、デフレ構造というのがこういうところからも来ているなと。基準価格に張り付いてしまいますね。そうすると、八六%で張り付いていたら、翌年、本当はそのまま反映させると一〇%以上下がっちゃうんですよ、これ。それが当たり前だと、こうなったとき。したがって、この基準そのものを上げるということも必要なことだろうと。 国よりも低いところもあります。この表で低いところ、国全体の基準もちょっと上げて、それで低いところにはできるだけ上げていただいて、何といいますか、安ければいいという誤ったことを、これクリームスキミングなんですね、安ければいいという。こっちでは損しても、あっちの方でもうかるからというような形でやっていくと、みんながへたり込むというのが現状の姿になってきているんですね。 この辺、ちょっと上げる努力を、全体の底上げをする努力を是非これからお願いしたいなと、こう思うんですが、いかがでしょう。副大臣の方ですか。
○副大臣(奥田建君) 委員の方から資料四として用意をしていただきましたけれども、低入札価格調査基準価格、これは資料のとおり二十年以降三度の引上げをしている、最近では二十三年の四月に上げさせていただいたところであります。 品質というものとまた低価格というものとがどういう相関関係があるか、手間が掛かりますけれども、また二十三年度の変更以来どういう品質と価格の相関関係があるか、そのことを見極めながら、必要があればまたそこの入札価格全体に関しても取り組んでいきたいと思います。 また、資料にそろえていただきました都道府県あるいは市、政令市といったところにも、是非この基準というものを参考にして入札の対応をしていただきたいということを伝えてまいりたいと思います。
○佐藤信秋君 これは要望にしておきますけれども、災害の被災地、労務単価や資材が随分上がってきていますので、そうした対応というのもやっぱり十分しっかりおやりいただきたいと思います。これは要望にしておきます。 ちょっと細かい話なんですが、細部の話なんですけれども、労務単価の表を資料の五に付けました。一時より三割ぐらい下がっているんですね。これは多分、一家三人、四人で食べていこうとすると大変厳しい単価になっています。いろんな面から単価の問題も的確に把握してほしいなと、こう思っています。 一つの例として、今年からですか、法定福利費を会社の方の負担の分はできるだけきちっと見るようにしたと。それで現場管理費がちょっと上がった。それはよくよく考えてみますと、労務単価調べるときに法定福利費入っていない人たちもいるんですね。それをみんな一緒に調べて同じように単価と、こうしますから、その分は本当は足してやらないと、実は法定福利費全部見ましょうねと、こういったときに、それぞれの個別の労働者でいうと、もらっている賃金の中から労働者側支払分を出さなきゃいけないと、こういう状況になってしまうんですね。 調べ方としては、だから、それぞれの内訳を調べて単価を、必要な労働者側の支払単価の分なんかも乗っけて決めると、こんなことが必要なんだろうなと思っていまして、これも要望にいたします、要望に。時間もありませんし、十分問題意識は分かっていただいていると思いますし、お話がちょっと細かいところがありますので、要望です。 それから、八ツ場ダムの本体工事の着手と整備新幹線の認可、着工の目標時期、これをできるだけ早急に定めてお出しいただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(羽田雄一郎君) まず、八ツ場ダムについてでありますけれども、四代にわたる大臣の下で行ってきた検証の結果を前提に、昨年末、十二月二十二日に、そちらにいらっしゃいます前田前大臣が対応方針を事業継続と決定した上で、政府として平成二十四年度予算に事業継続を前提とした経費を計上しているということでございます。この対応方針については変わりません。 そして、八ツ場ダムの本体工事については、対応方針の決定に先立ちお受けをしました官房長官裁定を踏まえて、利根川の河川の整備計画の策定を早急に進め、その対応状況を考慮して、担務の大臣として適切に対処していきたいというふうに考えております。 そして、整備新幹線の認可、着工でありますけれども、未着工三区間がございます。いずれの線区についても着工五条件等の確認を完了しております。認可、着工に向けた最終段階の手続を進めているところでありまして、引き続き着実に手続を進めてまいりたいというふうに思っておりますし、最終段階でありますので、そう多くの時間を掛ける必要はないというふうに思っておりますけれども、引き続き着実に進めていくということでございます。
○佐藤信秋君 時間が参りましたので、最後に二つだけ御要望申し上げて、要望にしておきます、これは。 一つは、広域連合への地方整備局等の移譲です。これ、市町村長さんたちが大変大反対しているのは御存じだと思います。反対署名だけでももう五百人を超えて、活発に動いておられますが、そういう意味では、これは一国二制度みたいにしてこんなことをやっていたら、とてもとてもしっかりした足腰を持った強いしなやかな国はできない、むしろ整備局の機能なんかはもっと強めるべきだろう、私なんかはそんなふうに思っておりますが、是非そんな観点からの検討もお願いしたいと思います。 それから、あと交通基本法、継続でしたよね、始めとしまして、先ほども理事会なんかでも、いろいろしっかり大事な法案があるので大急ぎでやっていこうじゃないかと、こういうお話もありました。私もそうだと思います。前田大臣、大変御苦労さまでございました。前田大臣、御苦労されてそれで法案を用意されて、じゃ、これは是非通していこうと、私らもそう思いますので、是非しっかりした議論をしながら所要の法案を通していきたいなと、最後にそんなことをお話し申し上げまして、私の質問の方を終わります。 ありがとうございました。
○藤井孝男君 たちあがれ日本の藤井でございます。今日は、自由民主党さんの時間の枠内で羽田大臣に対して、所信に対して質問をさせていただきたいと思います。 まず初めに、大臣、御就任おめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。先ほど佐藤委員からも話がありましたように、もうこの委員会に長く在籍され委員長も務められたので、国土交通行政には精通しておられると。そういう大臣が誕生したということで私も大変喜んでおりますし、また基本的ないろんな事柄についてこれからも質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。 質問の順序をちょっと変えまして、今日は二つ、一つは領海警備法を中心とした質問をしたいと思いますが、もう一つは、やはり先ほどといいますか、佐藤委員の方から質問がありましたように公共事業関係、私どもの小さな政党ではありますけれども、将来の日本を、安心で安全な国土づくりのためにどうあるべきかということを政策的にも今詰めているところでありますけれども、やはり共通する点は、公共事業予算がずっと削られてきてしまっている、そのことによる国土の、何と申しましょうか、特に高度成長期に建設されたといいますか、整備されたいわゆる橋であるとかトンネルであるとか、あるいは箱物でもそうなんですけれども、もう老朽化してきている、これをまた補修、維持をするだけでも大変ないろんな意味での景気の浮揚と申しましょうか、地域の安全、防災に役立つと、こういう考え方であります。 そこで、今、民主党、与党内で今日も議論があるようですけれども、消費税を上げるかどうか、これを採決をどうするか大変御苦労されておられると聞いておりますけれども、しかし、このことについて私どもの党も、やっぱりこのままの消費税の税率ではいわゆる社会保障の財源が確保できないと、こういう認識では政府・与党とも基本的には考え方は一緒のところもあります。しかし、やはり前提条件として、二〇一四年あるいは一五年に消費税を上げるにいたしましても、その前に景気状況をどう上げていくか、あるいは経済の環境をどう整備していくかということが私は大前提にあるんだろうと思います。 そういう意味では、先ほど佐藤委員の質問にもありましたように、私は、この秋にでもやっぱり大型補正予算を組むべきであると、このように私どもは思っております。そうしませんと、やはり国民に対して、何が今不満、不安であるかということを一言で言えば、それはやっぱり、将来どうなっていくんだろうかと。それからよく質問を受けるわけですけれども、皆さん方も地元で受けられると思いますけど、この国、あるいは皆さん方の選挙区もそうなんですが、私どもは岐阜県でありますけれども、これからの岐阜県はどうなるんですかと、日本はどうなるんだと、そういうやはり不安、不満の声が政治に対して、与党、野党を問わず今問われているときではないかと思います。 そういう意味で私は、佐藤委員と同じくして、むしろ、言いにくいかもしれませんけれども、思い切って、国土交通行政に精通しておられる大臣ですから、この点について、できればざっくりといいますか、思い切った積極的な発言を期待しておりますけれども、公共事業、大型補正予算等々、将来に対するやはり国土の安全、いわゆる強靱化に対する考え方をお聞かせいただければと思っております。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 我が国は厳しい財政状況下にございます。そういう中でも災害リスクと向き合いつつ、既存ストックの老朽化、少子高齢化、グローバルな競争の進展等、様々な課題に対応するために真に必要な社会資本整備を着実に進めて、あわせて、先ほど言われたようにデフレ脱却にも取り組む必要があると、こういうふうに考えております。 このため、現在見直しを進めている社会資本整備重点計画において、大規模又は広域的な災害リスクの低減、そして我が国産業、経済の基盤や国際競争力の強化、持続可能で活力ある国土・地域づくり、そして社会資本の的確な維持管理・更新、これを行うということで、四つの重点目標を定めて集中的、重点的な投資を行うこととさせていただいているところでございます。しっかりと取り組んでまいりたいというふうに思います。
○藤井孝男君 まさにオーソドックスな答弁で、もうちょっと前向きな答弁が、期待したんですけれども、答弁として別に不満だということではありませんけれども。やはり政府の、閣僚の一員としてこの国を引っ張っていく、特に国土交通行政、日本の陸海空、これは本当に幅広い行政をつかさどり、そして政治的にも大変期待が大きい分野ですから、そういう意味では、羽田大臣、何といいますか、財政的な枠にとらわれず、やっぱり建設国債というのはもっと積極的に私は活用すべきだと思っているんですよ。 私の個人的な意見として聞いていただいて結構なんですけれども、例えば今、公債というのは六十年償還という形になっていますね。私は、物によって、良質なやはり社会資本整備であれば百年償還であってもいいと思っているんですよ。そのぐらいのやはりスパンで、日本の将来の五十年、百年後先をどう見るかというそういう観点からいきますと、何も六十年償還だけにこだわっているんじゃなくて、むしろ百年償還建設国債ということも考えて、そういった大胆的な発想を持って、やはり大臣がリーダーシップを発揮していただきたい、こんな気持ちで質問させていただいた次第であります。 それでは、社会資本整備、公共事業に関してはこの程度にとどめまして、私、今日は領海警備体制についての質問に移りたいと思います。 これは、実は御承知のとおり、今年の二月二十八日ですか、国会に提出をされました、閣議決定されて。しかしながら、今日御在席ですけれども、前田国土交通大臣の問責決議等々がございまして、この法案がいまだに審議をされていない状況なんです。これ非常に残念なことであるわけですね。これはもう御承知のとおり、大臣も在席中でありますけれども、一昨年の九月に中国の漁船の、日本の海上保安庁の船に対して体当たりといいますか、追突していく、意識的な、大変な事件が起きたわけであります。それに端を発して、日本のこの領海警備に関する法体制というのが非常に未整備であるということで、私も何度かこの委員会で、当時は馬淵国土交通大臣のときから質問させていただき、そして大畠大臣、そして前田大臣という形の中でこの法案が国会へ提出されたということは大変大きな前進だと思っております。 今後、また今日午後からも質問がありますけれども、いわゆる再保険の問題という緊急事態が発生しておりますけれども、これは、一言で言えば、政府の対応が大分遅れたと私は思っています。もう何かあたふたと、何か今までEU、ユーロの体制が、対イラン制裁が何かうまくいくんじゃないかというような期待感の中でこの問題が、ほったらかしとは言いませんけれども、そういった問題について慌てて今この国会にこの再保険の問題を出すということは、これはもう緊急事態でやむを得ませんけれども、そういった対応についてもっと厳しく私は政府は対応しなきゃいけないと思っております。 しかし、もう一つ、この領海警備の問題、この法案も私は大変重要な法案だと思っています。今、十法案ほど国会に提出されておりますけれども、私は、この領海警備に関する海上警察権の強化法について、大臣の基本的な考え方についてお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 近年、我が国の周辺海域において国際情勢が緊迫化している情勢の中、遠方離島上で発生した犯罪に海上保安官が対処できる仕組みを導入するなど、海上警察権を強化していくということで本法律案を提出をさせていただいているところでありまして、現状における海上保安官の執行権限の充実強化を図るため、速やかに措置すべき事項について取りまとめたものでありまして、重要な法案だというふうに認識をしておりますので、是非御理解と御協力をいただければというふうに思っております。
○藤井孝男君 もう一歩踏み込んでお聞きしたかったことは、この法案、国交省としていろんな提出の順番があると思います。これは衆議院で提出された法案ですけれども、しかし、私はこれは、今の尖閣諸島の問題に限らず、無人島含めて港湾の整備のないそういった離島、そういったことに対するやっぱり日本の、安全操業はもちろんでありますけれども、やっぱり日本の領土、領海をどう守っていくか、本当はこの問題は実は、いずれ法案として審議をしなきゃいけませんけれども、私は、この優先順位という観点から、大臣はこの法案に対してどのように優先順位として位置付けられているか、あえて質問をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) それぞれ出させていただいた法案は大変重要な法案でありまして、一日も早い審議、そして法案の成立に向けて御議論をいただきたいという姿勢でございます。 そういう中にあっても、この法案、特に近年、我が国の周辺海域、いろいろな案件がございます。なるべく体制強化ということ等を含めて、今の現状の中でも新しい艦船は入ったらなるべくそちらの方に持っていくとか、また定員の増強等も含めてしっかりと対応しているところでありまして、この法案を通していただく中で更にしっかりと海上保安庁として働きができるような状況をつくっていただければというふうに考えているところでございます。
○藤井孝男君 できるだけこの法案が速やかに国会で審議されて成立されることを私どもは強く要請をしておきたいと思います。 そこで、海上保安庁長官にちょっとお伺いしますけれども、一昨年の尖閣諸島以来、中国の公船といいますか、漁船を含めて監視船であるとか、そういった船が頻繁にあの領海内と申しましょうか、近辺を出没、出没という言葉が当てはまるかどうか分かりませんけれども、いろいろ侵犯をしたり、あるいは警告したり、いろんなことが繰り返されておりますけれども、特に一昨年以降、いろいろそういった事例については海上保安庁としては把握をしていると思いますけれども、今年に入って例えばそのあれが増えてきたとか、侵犯回数だとか、そういった公船の数が増えたとか、そういったことについて基本的にどういう今状況であるか、お教えいただければと思っています。
○政府参考人(鈴木久泰君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、一昨年九月の中国漁船の我が方の巡視船に対する衝突事件以来、まず中国の漁業取締り船がかなり頻繁に尖閣諸島周辺海域に現れるようになっております。我々としては、領海というのは海岸線から十二海里、約二十二キロまでなんですが、その外側、十二海里から二十四海里を接続水域としておりますが、ここに現れた際には、その先の領海に入るなよということで警告をして追い返すということをやっておりますが、この接続水域に現れた回数がもう今十九回ございまして、毎月一回ぐらいの頻度でやってきております。 実は、大震災がありましたが、あの後は、しばらく四か月近く来なかったということもありましたが、その後また更に毎月のように来ておるという状況にあります。 一度、漁業取締り船に領海に少し入られたことがありますし、それからもう一つ、国家海洋局の海洋監視船というのがあるんですが、これにも一度少し領海に入られたことがありまして、またすぐ追い返しましたけれども、いずれにしても、我々としては、その時々の情勢に合わせまして、体制を強化するなどしながら適切にこれに対応するということでやってございます。
○藤井孝男君 今、海上保安庁長官の答弁にありましたように、やはりいっとき、震災の後は数は減ったけれども、また最近、そうやって公船と称し、様々な形で中国国籍の艦船が我が領海内を出入りしていると申しましょうか、そういう状況であるということは変わりはないということであります。 これはもう委員の皆さん方もよく御承知のとおり、日本という国は、国としての面積は三十八万平方キロメートルでありますけれども、しかし、今長官の答弁の中にもありましたように、いわゆる排他的経済水域という形の中で見ますと、これは世界で六番目の海洋権益というのを持っている国であると。 これは大変な海洋権益を我が国は有しているわけでありますけれども、そういう中で、権益を守るため、あるいは領土、領海を守るためには、やっぱりそれなりの法整備がなければ、多分、中国の監視船と申しましょうか、漁船、監視船とか、いろいろな形で出没することは一体どういう意味かといいますと、私なりに考えますと、やっぱり相手側は全部日本の法体系全てを知り尽くしているんですよ。 例えば、前にもこの委員会で発言したことがあるかもしれませんけれども、航空自衛隊にはスクランブルという、そういう行動が取れていますけれども、残念ながら陸上自衛隊、海上自衛隊にはそういうスクランブル的な法体系ができていない。ですから、それで、今回の海上保安庁のいわゆる警備強化というのは一歩前進である。しかし、海上保安庁だけの、今度の法案だけで満足していては、これはとても先ほど言った海洋権益を守ることはできない。やはりいわゆる自衛隊法の改正、海上自衛隊の法改正が必要だというふうに私は思っているわけであります。 しかし、こうしたことを一つ一つ具体化していきませんと、やっぱり日本のそうした海洋権益自体が守られないという認識が国内にも、特に私も昨年、石垣島へ行ってまいりましたけれども、漁業関係者だけじゃなくて、今、民主党政権の政府に対して、やっぱり我が国の国家は、自分たちの国土、領海は自分たちの手で守るんだという気概が感じられないと。こうしたことを、これは何も民主党だとか自民党だとかというんじゃなくて、日本人として自らのやっぱり自立と申しましょうか、そのためにはこうした法整備をしっかりしていかなければならないと思っております。 しかし、この法案、これから審議をして、私、また質問できれば質問させていただきたいと思いますけれども、いろんな意味で改善点はあります。しかし、もう一歩突き詰めていくと、今度のこの法案の基本というのは、やっぱり退去命令というのが基本なんですね。領海侵犯という角度からの法整備ではなしに、むしろ退去命令をするために強化をいかにしていくかという改善点があるんだろうと思います。 本当は領海侵犯という観点から、我が国の主権がやっぱりちゃんと外国にも、あるいは国際海洋法上でも、国連が認めたそういった権利についても、日本もちゃんと国際社会、あるいは国際水域を守るためにそういう仲間入りができるような法体系にしていかなきゃならないと思っていますが、その点について、大臣に、今度の法案、これから審議をしますけれども、やっぱり欠けているのは、まだまだ、日本の領海を侵犯した形の中の法整備。これは国土交通委員会ではなくて、むしろ外務省あるいは防衛省の管轄になるわけですけれども、そういったやはり関係省庁との連携を、私は、大臣、強めていただくと。 我々、こういう法案を今度整備するよ、成立させるよと、外務省に対しても、あるいは防衛省に対しても、これは我々だけではとてもこれでは十分な、領土、領海を守る海上保安業務を一生懸命やるけれども、やっぱり一体となってやるためにはこうあるべきだということを、私は、むしろ羽田大臣御自身から積極的に関係省庁に対して働きかけていただきたいと思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 私が大臣を拝命したすぐにも、玄葉外務大臣からもやはり今後連携をしっかり取っていこうというお話は既にございます。関係省庁としっかりと連携を取るということは重要なことだというふうに思っておりますので、しっかりとお話をさせていただきたいと、こういうふうに思ったところでございます。
○藤井孝男君 ここで私は何も自分の持論を展開するつもりはありませんけれども、中国、特に今の共産党一党独裁による共産党国家といいますか、そういう国に対して、決して我々の方から何か挑発するとか、あるいは何かけんかをするとか、そういうつもりは全くありません。しかし、どこの国であっても、どういう社会体制、政権であってもお互いの、自国は自国としての誇りとやっぱり権益を守るというのは毅然たる態度で示していかなければならないと思っております。 そういう意味で、先般も民主党の国会議員と自民党の国会議員六名で、六月九日、十日、尖閣諸島に船で視察をしたという先般報告も聞きましたけれども、これはこれとしての一つの大きな私はある意味で成果を上げていることだろうと思います。 日本のいわゆる領海であり、そしてまた特に中国は、これは昭和四十四年、一九六九年にたしか国連の、何といいますか、アジア極東経済委員会という委員会での調査によってあの海域にすばらしい海底のいろんな資源があるということから、中国が急遽、急にそれ以降、あれは我が国の領土であるということを言い始めた。 これはしかし、明治二十八年の我が国が、あるいは明治政府が、これは我が国の領土である、領海であると、我が国の国土であるということを宣言してずっと来たものが、突然そういう形で中国が領土の核心的なやはり我が国の、自分たちの国の領土であるということを喧伝し始めて、それが堂々と今日本に対しても、あるいは国際社会、それがある面では別な意味でフィリピンとの関係でも大変な争いになっている。そういう国柄であるということをしっかり認識した上で、やっぱり我が国の領土、領海をどう守っていくかということが大事なことだと思っております。 また、離島関係の法律も出させていただいておりますし、私どもも賛同いたしておりますけれども、やっぱり日本という国が自立するためにも、特に中国に対する考え方というのは、いろんな考え方がありますけれども、やっぱり一番大事なことは、自分たちの国の考え方というのを相手にしっかり説明することはもちろんですけれども、主張することも大事だと思っています。 そこで、まだ大臣就任したばっかりでありますし、国会も開会中でありますけれども、海外視察だとかそういうこともあろうかと思いますけれども、むしろ私は、中国に行かれて、逆に、北京政府といいますか、中国政府とこういった問題について、ただ単に何か浮ついたような話合いじゃなく、今回G20でも限られた時間でありますけれどもプーチン大統領と総理が話されたということでありますから、これもやっぱり北方領土という、これは我が国の固有の領土であることは間違いありません。しかし、残念ながらああいう状況が続いている。しかし、何とかこれを打開しなきゃいけないという姿勢をやっぱり積極的に進めていく。 そういう意味では、私は、尖閣諸島に限らず竹島の問題も含めて、やっぱり相手国と堂々と、我が国の主張をしっかりと、もちろん外務省はやっているけれども、外務省任せにするんじゃなくて、私はすべきだと思いますけれども、これは今具体的に海外に視察ということはないでしょうけれども、大臣の今後ともそういった国々との、特に国土交通大臣として、単に交通あるいは観光、そういった問題についての話合いも、友好的な話合いも結構でありますけれども、こうしたデリケートな問題もむしろ率直に話していかれればなと思っておりますけれども、その点について大臣の決意というものをお聞かせいただければと思っています。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 我が国の領土、領海を守る国土交通省、海上保安庁として、しっかりと認識を持って世界に対して我が国の領土、領海については話していくべきだという御主張はよく理解をさせていただいたところであります。 外務省が一義的には主管をされているというふうに思っておりますが、基本的にこの海上保安庁を有する国土交通省として、大臣として対応していきたいというふうに思っております。
○藤井孝男君 是非積極的に大臣として、せっかく国土交通大臣、精通されている政治家の一人である羽田国土交通大臣が誕生したわけですから、是非頑張っていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 それから、もう時間も大分たちましたので、そろそろ最後の質問にしていきたいと思っておりますけれども、実は、先ほど、私、石垣島にも行ってまいりましたけれども、今年沖縄にも行ってまいりました。それで、いろんな方々と会いましたけれども、漁業関係者あるいは首長さんともお会いしました。それから、沖縄ではかつて大変な犠牲を、沖縄の人たちは十万人を超えるといいますか、二十万人とも言われておりますけれども、大変な大きな犠牲を払った沖縄のそういった苦い体験をされた方々の話も聞かせていただきました。 しかし、そういった方々のいろんな話の中で、やっぱり自衛隊を何とかして常駐してもらいたいということで、いろんな形で自衛隊もこれから常駐させるんだと、離島の方にも、そういうことも具体的に出てきておりますけれども、やっぱりこの今度審議されようとしている領海警備法、いわゆる海上保安庁の警察権の強化という問題は、これ、結構評価されているんですよ。 というのは、漁業関係者も含めてやっぱり日本の政府は少しでも前へ進んで我々の権益を守ろうとしているんだ、あるいはこれ一歩下がって見ますと、中国の覇権主義というか、それから見ますと、何もそれは、尖閣諸島は単なる一目標にすぎないんで、広く言えば琉球政府、かつての、いわゆる沖縄も含めての、そこまでを狙っているんだと、こういった説を強く訴える方もいらっしゃいました。そういうことを含めて、やっぱり日本の政府が、こういう小さいといいますか、この海上保安庁の警察権の強化一つにしてもちゃんと見ているんだなと、そういう思いなんですね。その姿勢というのは、また評価というのは非常に大事だと思うんです。 ですから、先ほど私、質問で申し上げましたように、やっぱりこうした法案、何か狭い範囲の、海上保安庁のコーストガードの一部の強化だというふうに思いがちですけれども、そうではなくて、まさに広く言えば、世界の六番目の経済水域の海洋権益を持っている国家でありますから、こうした小さな、隗より始めよと申しましょうか、小さなことからしっかりと進んでくることが、先ほど大臣も積極的に外務省あるいは関係省庁にも働きかけるという、そういう答弁をいただきましたけれども、そういったことについて私も期待をいたしておりますけれども、最後に、やっぱり今後の国土行政の中で、なかんずくこうした問題についても本当に大臣は、せっかく就任しましたので、国土交通大臣としての決意を改めて最後にお伺いして、私の質問を終えたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) この海上保安庁の重要性、また、やはり領土、領海を守っていくという意味でも、世界に向けて、やはりこういう一つ一つの小さなことかもしれませんけれども、この法案の改正によって大きく世界に発信ができるというふうに思っておりますし、やはりこれからも一つ一つ、海上保安庁の体制強化について予算措置も含めてしっかりとしていきたいというふうに考えております。
○藤井孝男君 大臣、最後の一言、言われましたけれども、やっぱり体制整備の強化といいますか、装備も、それから人材も、しかし一隻海上保安庁の船を建造する予算を付けてもやっぱり三、四年掛かるわけですね。ですから、そういう、一方でやっぱり法体系の整備というものをして、そういった三位一体と申しましょうか、そういうことの中で、こういう日本の領土、領海を守るため、安心を、安全を国民の気持ちにこたえるために頑張っていただきたいと思います。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○谷合正明君 公明党の谷合です。 羽田大臣におかれましては、前田大臣の後を継ぎまして大臣に就任されました。まず、国民の生命と財産を守る極めて重要な国土交通行政でございまして、まず大臣にお祝い申し上げますとともに、今後の大臣の手腕を期待させていただきたいと思いますし、しっかりと取り組んでいただきたいと思っています。 その上で、今日は所信に対する質疑ということでありますので、所信に出てきました大臣の決意について質問させていただきますが、まずその前に、ちょっと大きな包括的な話を質問させていただきたいと思っています。 政権交代後、国土交通大臣は羽田大臣で五人目でございます。今国会は、その中におきまして、国土交通委員会では提出法案十本のうちまだ今一本しか成立していないという状況でありまして、今日午後、タンカーの法案、参議院ではまた審議いたしますけれども、会期末を目前とする中でこの法案の達成率というのは極めて、過去の国会の中でもなかった事態であります。 そういう意味では、達成の低いこの現状についての受け止め、どう受け止めていらっしゃるのか、そして今後どうこの法案審議に臨もうとされているのか、決意を伺いたいわけであります。 総理から、国対委員長としての手腕を期待したいという総理からのメッセージがあったと、恐らく答弁でその話をされるのかもしれませんが、むしろ国対委員長として国会のこの法案の、何ですか、達成率を招く、言わば責任者の、一番責任あるポジションにいらっしゃったわけでありまして、どのように手腕を発揮できるのかということが私は極めて大事じゃないかなと思いますが、改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 今国会においては、十一本の新規法律案と一件の国会承認案件のほか、交通基本法案の継続審議をお願いしているところでありまして、現時点でそのうち成立したのは都市再生法の一部改正法案一件にとどまっているという状況でありまして、国土交通行政を円滑に実施するために大変重要な法案ばかりでございまして、したがって、国土交通大臣としては、それぞれの法案の趣旨及び必要性につき関係各方面に御理解をいただいた上で、速やかに御審議いただけるよう最大限努力してまいるということが所管大臣としての責任だというふうに考えております。 ここまで国会対策委員長を務めてまいりまして、一本しか通せていないというのは責任は感じておりますけれども、しっかりと大臣として取り組ませていただきたいと思っておりますし、御協力、御指導賜りますよう心からお願いを申し上げます。
○谷合正明君 国対委員長としてのこれまでの、何というんですかね、苦労を逆に生かしていただきたいとは思うんですが。 もう一つ、よく聞かれると思いますが、コンクリートから人へという民主党の政権交代を懸けた選挙のときに掲げたスローガンであります。これに対する大臣の評価をお伺いしたいと思っております。 記者会見の中では、マニフェストに掲げた目標は二年間で達成されたというふうにされているわけでありますが、要するに、このコンクリートから人への評価を大臣としてはどう受け止めて、この旗はこれからも掲げ続けるのか、もうこれは旗を降ろすのか、あるいはその旗に加えてまたもう一本旗を立てるのか、この辺り、大臣の考えを披露していただきたいと思っています。
○国務大臣(羽田雄一郎君) コンクリートから人へのスローガンに対する評価いかがというお話だというふうに思っておりますが、やはり政権交代後、マニフェストにおいてコンクリートから人へという中で、着実に私は進めてきたというふうに感じております。これは、高校授業料の無償化、また、今、児童手当に変わりましたけれども、子ども手当の創設、そして大学も奨学金制度等拡充しておりまして、そういう意味では子供の育ちに責任を持っていくんだという民主党の考え方、これは今も生きていると、こういうふうに考えております。 そういう中で、コンクリートが悪だということではありません。やはり公共事業、事業内容を精査して、真に必要な社会資本整備、選択と集中の中で行っていくと。効率化を進めていけばコンクリートから人に財源を少し移す中でもしっかりと国民の安心、安全は守っていけるんだというふうに思っておりますし、今これだけ経済状況厳しい中で公共事業費をどんと増やすような状況ではないというふうに感じておりまして、そういう意味では公共事業をどんと増やすという状況ではない中でも選択と集中、効率化というものを進めていき、真に必要な社会資本整備というものは着実に進めていく必要があると。 そして、東日本大震災、この災害のリスクということにしっかりと向き合っていかなければならないという、ここにまた一つ課題が突き付けられているというふうに考えておりまして、国民生活の安心、安全を確保するとともに、子供たちや孫たちの時代に誇れる持続可能で活力ある国土・地域づくりを進めるために、真に必要な社会資本整備については、先ほども申し上げたとおり、選択と集中の考え方の下、ソフト政策の施策とも組み合わせつつ着実に進めていくということが必要なんだというふうに考えているところでございます。
○谷合正明君 人の部分に対する投資が本当に厚くなったということは私も理解します。ところが、その人に対する投資をコンクリートから持ってくるということを、これをまだ、大臣の今の発言を聞いていると、継続するんだという答弁だったと思います。大幅に増やすわけにはいかないと言うんですけれども、じゃ減らすことをまだ継続していくのかどうかというところだと思うんですね。 この辺り、表現、定量的な表現じゃないから、定性的な表現だから、受け止め方によっては千差万別ありますけれども、もう一度発言していただいて、そうしないと、やっぱりコンクリートから人へ、継続しているんだなということになると思うんですね。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 公共事業費という形ではなかなか大きく増やすことはできないというふうに思いますが、防災の観点とか、やはり人の命を守るという観点、また一括交付金という地方に自由に使っていただけるような、大体公共事業に使われていると思うんですけれども、そういった形での必要性、また最終的には予算の拡充みたいなことは目指していく必要が出てきたなということはつくづく感じております。 ですから、東日本大震災の復旧復興についてはある程度の予算がもう既に確保されているというふうに思っておりますが、全国防災ということを考えるとまだまだ必要性を感じております。また、そういう中での選択と集中と真に必要な社会資本整備というものは着実に進めていかなければならないので、観点を変えた形で着実な実行をしていきたいというふうに思っております。
○谷合正明君 今、防災という言葉が出てまいりました。質問通告の順番をちょっと変えまして、強靱な国土づくりのところから質問させていただきたいと思います。 これ、大臣所信の中にも強靱な国土づくりというのが入っているわけでありますが、我が党も、大臣御案内のとおり、防災、減災に着目した社会資本整備ということで、アメリカのニューディール政策に倣って防災・減災ニューディール政策というものを発表させていただきました。 今、国と地方を合わせて年間恐らく十五兆円規模の公共投資があると思います。これでは老朽化する社会資本に対応できないということで、追加的に投資をしようではないかと、しかも集中的に、十年間で百兆円規模の集中投資が必要ではないかというふうに考えております。中でも、既存のストックの中でも極めて防災に重要であると考えられるものについてはしっかりと集中投資していくということであります。 大臣から先ほど、選択と集中とか真に必要な社会資本整備という言葉が聞かれました。これは当然そうだと思います。老朽化する社会資本整備の維持、更新、どうするかということだと思うんですね。戦後、高度経済成長期に造ってきたものが、コンクリートの耐用年数、五十年、六十年を超えるものが多く出てきています。これからもっと出てくるわけでありますが、この社会資本整備の維持、更新に関して、戦略的な維持管理ということを予算委員会でも大臣は使われましたが、具体的にその戦略的というのはどういうことなのかと。戦略的という言葉を付ければ戦略的になるわけじゃありませんから、どういうことを指して大臣は物を申しているかと、聞かせていただきたいと思っています。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 今御指摘いただいたように、我が国においては高度経済成長時代に集中投資した社会資本整備の老朽化が進行しておりまして、これから五十年、六十年を超えるものがどんどん増えてくるという中であります。 社会資本整備、その役割を十分果たすことができるように適切な老朽化対策を講じることが必要だという認識を持っておりまして、このため、社会資本の大部分を占める地方公共団体が管理する施設を含め、国土交通省所管の主な社会資本の実態把握を進めるとともに、定期的な巡視点検の実施、長寿命化計画の策定、予防的な修繕や計画的な更新を進めるなど、戦略的に維持管理、更新を実施していきたいというふうに考えているところでございます。 また、現在見直しを進めている社会資本整備重点計画においても、四つの重点目標の一つとして、社会資本の適切な維持管理、更新を行うことを位置付けるよう検討を進めているところであり、計画策定後はそれに基づいて重点的に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○谷合正明君 必要性というものは皆さん共有するわけでありますが、やはり何といってもこの財源をどうするかということが極めて大きな問題であります。我が党としては、先ほどニューディール政策と申し上げましたが、建設国債、また復興債を参考にする形で、ニューディール債、償還期間の短いものでありますが、あるいは民間の手法も使いながら財源を捻出すべきではないかということも提言させていただいております。その限られた財源をいかに効率よく使っていくかということだと思うんです。 先ほど大臣は、社会資本整備の実態把握とか点検とかいう言葉が様々出てまいりました。予防的な措置をとっていくということですが、私が思いますのは、社会資本整備の中にも、建物、建築物もあれば、道路や橋というものもあります。建物であれば例えば統合とかいうこともできるわけでありますが、効率化できるわけでありますが、しかしながら、道路とか橋とか上下水道といったものは、簡単にそれを一本化するとか統合するとかいうことはなかなかできないわけでございます。 そこで、アセットマネジメントという今概念が注目されているところであります。今、東京都でありますとか青森県がこのアセットマネジメントということを導入しておりますが、こうした概念、実際に新規更新した方が安いのか、要するに、造り直した方が安いのか、あるいは補強した方が安いのか、コストが下がるのかどうか、そういったものをしっかりと判断していくわけでありますね。こうしたアセットマネジメントの概念を、例えば直轄の国道、そういったところにも導入していくべきではないかと考えておりますが、政府の所見を伺いたいと思います。
○大臣政務官(津島恭一君) 今の委員の御指摘でございますけれども、我が国におきましても、高度経済成長期に集中的に整備された道路あるいはまた橋の老朽化が進行している。今後適切な維持管理がより一層必要になるのではないかということで考えられると思っております。 その中で、直轄の国道におきましても、老朽化する道路橋を適切に維持管理するために五年に一回の定期的な点検に基づく長寿命化修繕計画、これを策定し、これに基づく予防的な修繕等の計画的な実施により道路橋の長寿命化を進めているところであります。災害に強い国土の実現のためには社会資本がその役割を十分に果たせるようにすることが重要であるとともに、道路橋の長寿命化対策を進め、引き続き戦略的な維持管理を実施していきたいと考えております。
○谷合正明君 東京都なんかでは、橋梁管理の事業で、従来の手法では総事業費が今後三十年間で約一兆六千億円掛かるというふうに見られたものを、こうしたアセットマネジメントという概念によって将来の状態を予測して、計画的、効率的に整備、管理するということにおいて約五千億円まで大幅に縮減できるということでありまして、同じ効果をもたらすにしてもコストを下げることができるということであります。しっかりと国でもこれを、道路だけじゃなくて、全般的にやっていただきたいと思います。 それで、アセットマネジメントについてもう一つ伺いたいと思うんですね。それは国際標準化という話であります。 防災とか減災に関するインフラというのは、実は私は国内のみならず海外にも極めて重要な概念だと思っています。私もアフリカとかアジアの国際協力の関係で仕事をしてまいりましたが、実はこれから開発途上国なんかでも防災と減災という概念を公共投資に盛り込んでいくということが重要なテーマになってくるわけですね。 先般、私、埼玉県の春日部市にあります首都圏の外郭放水路へ行きまして、これは荒川と江戸川に挟まれた地域、毎年洪水等に悩まされてきているわけでありましたが、地下五十メートル、六キロの総延長の距離の地下放水路を造ることによって、年間七回ぐらい稼働するそうでありますが、ほぼ浸水被害というのはなくなってきたと。総事業費は二千三百億円なんだけれども、結果的には資産が向上して、もう住宅宅地も建つ等の極めて大きな経済効果があったということなんですね。 もう一つ、私が聞いてびっくりしましたのは、その地下放水路を海外からもかなり注目している、海外も。例えば韓国のソウルであるとか、インドネシアのジャカルタとかタイのバンコク、こうした大都市も日本の防災・減災技術に注目していると。むしろ、もう積極的に導入したいという話だそうです。 ところで、インフラ輸出ということでいいますと、先ほど申し上げましたアセットマネジメントというのが国際標準化という動きがあるわけであります。ところが、我が国というのはルールメーキングがなかなか得意ではありませんでして、例えば、イギリスだったと思いますが、アセットマネジメントの国際標準化はこれをリードしているわけでありまして、もしかしたら、このアセットマネジメントの国際標準化発効予定の二〇一四年二月以降なんですけれども、インフラを輸出する場合はこの規格に基づいたマネジメントが要求されるんですが、その対応が我が国は本当にできるのかという問題が出てくるわけであります。 そこで、この動きにしっかりとコミットしながらいくということが、我が国としてもイニシアチブを発揮していくことは重要だと思いますが、政府の考えをお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(津島恭一君) お答えを申し上げたいと思いますが、まず、ISOの55000シリーズの国際基準ということもございます。この設置されたプロジェクト委員会におきまして検討が進められておりまして、我が国も同委員会に参加しているところであります。 国土交通省といたしましても、我が国におけるインフラの最適なアセットマネジメントや海外への我が国企業のインフラ輸出の観点から、この取組につきまして大変注目をしております。現在、我が国におきまして関係機関がISOの55000シリーズを検討するために設置された国内審議委員会に参画しているところでもあります。二〇一四年に規格を取りまとめる予定と聞いております。今後、学識経験者及び関係機関との情報共有を進めるとともに、海外への我が国企業のインフラ輸出において支障が生じることのないように国内審議委員会を通じて意見を述べてまいりたいと思いますし、しっかりと後押しをしてまいりたいと考えております。
○谷合正明君 是非よろしくお願いします。 それでは、次の質問に移ります。 東日本大震災からの復旧復興でございます。大臣の所信の一番最初に、この東日本大震災の復旧復興ということが挙げられておりました。私、極めてこれは大事ではないかと思いました。その上で大臣に何点かお伺いしたいと思います。 震災発災直後は、これは東日本大震災とよく名称で言われますので、東日本だけじゃなくて実は長野県の栄村含めて大きな、広範な被害が起きたわけであります。大臣はもう地元でございますからすぐに行かれているわけでございますし、これまでいろんな現場の声も入っておりますでしょうし、また被災地域もいろいろと行かれているんだと思います。 それで、ただ、特に被害の著しい岩手、宮城、福島、こうした被災地、この被災地に対して、実際に現地を歩いてきてどう思われてきたのか、そして復興に対する改めて大臣の決意というのを伺いたいと思っております。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 長野県も被災地でございます。なかなか認識をしていただいていない方も多いわけでありますけれども、実際には、東日本大震災という名称になって、やっと長野県も被災地として位置付けられて被災地と同じような措置を受けられるというような状況になったというのが現況でございまして、発災当初はなかなか国においても長野県の被災地という認識を持っていただくのに私自身が苦労したところでありますけれども、今しっかりと取り組んでいただいていると、こういうことでございます。 実際に、私も、国会対策の委員長を務めておりまして、国会において、東日本大震災の復旧復興に向けた予算、第一次、第二次、第三次、第四次と次々と補正予算も組ませていただいたわけでありますけれども、野党の皆さんの御理解をいただくべく国会の中で努力をしろということでございまして、なかなか国会対策委員長のときには、研修会のときに訪れることができましたけれども、被災地に足を運ぶことが許されない状況がございました。 実は先般、日曜日に宮城から、仙台に入りまして、石巻また南三陸町、気仙沼、陸前高田と、大変被害の多かった地域でありますけれども、ここを視察をさせていただいたところであります。やはり大臣として現場主義でしっかりとやっていきたいと、対応していきたいという思いでお伺いをさせていただきました。 まだまだこれから週末、時間が許す限りこのことは続けていきたいなというふうに思っておりますが、行かせていただいて、石巻では本当に、各企業さんがそこに残って業をしていくんだという力強い言葉をいただき、そして国土交通省に対しては、発災以来、リエゾンまたテックフォース等、本当に被災者に寄り添った対応をしていただいていると、こういうことで、行くところ行くところで感謝の言葉ばかりでございました。 そういう意味では、なかなか報道等では分からない部分で多くの皆さんが国土交通省に対して期待もし、そして今日まで寄り添って住民、被災者の皆さんとの合意形成を丁寧に行っていることに対しては認めていただいているなというふうに思っておりまして、このことをしっかりと形にしていくときだというふうに思っておりますので、今後とも国土交通、幅広い行政ではありますけれども、しっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。
○谷合正明君 現場主義ということで、早速宮城そして岩手南部を訪れたということでありますが、岩手の大船渡以降、また被災地域、まだ長く続いております。 そして、私自身、昨日福島県の南相馬に行ってまいりまして、原発の事故から避難されている方の話を直接伺ってきました。いろんな思いを皆さん持っていらっしゃいます。とにかく風化させていただきたくないという思いもありましたし、特に大臣、今日委員会質問するんだと言ったら、とりわけ国土交通大臣に直接現場に来ていただきたいと福島の方から強い要望がありました。 福島、まだ行かれていないということなので、是非行っていただきたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 風化させない、そして地域住民の皆さんに寄り添って国土交通行政を進めていくという覚悟でおります。 福島県にも近々伺いたいと思いますし、先日は茨城県の方から、なかなか茨城県、これだけ被害が大きかったのに大臣になかなか来ていただけないという、東北の方に皆さん行っていて茨城県来てくれないんだという直接のお話もございまして、茨城県には近々伺いたいというふうに思っているところでございまして、これからも、今御指摘いただいたように、もう時間の許す限り被災地に寄り添う形で私自身が入らせていただきながら、国土交通行政、遅滞ないように進めていきたいというふうに思っております。
○谷合正明君 昨日、私が南相馬でいろいろ住民の方と話をする中で痛感しましたのは、皆さんやっぱり家族がばらばらです。例えば、いわき市に旦那がそこで暮らして働いている、子供たちは学校があるので南相馬に、合宿所というか寮に暮らしている、また母親は福島にいるということで、三か所てんでんばらばらみたいな、その移動するだけで本当大変だと、週末会うということだけでも大変だと。特に、浜通り、いわきと南相馬、これ行くだけでどのくらい時間掛かるか全く私も分かりませんけれども、相当な時間を要するわけであります。 福島県から緊急要望、先般も出されました。これ、緊急要望の中にも、また今までの要望の中にも最重要項目として入っておりましたけれども、特にこの浜通りの道路ネットワーク、これを本当にやっていただきたいと。 実際に、例えば、地域によっては今まで住めなかった地域にもこれから住めますよという帰還が始まるんですけれども、ただ、それはただ単に政府がそういう発表をしているだけであって、インフラも何も変わっていないのに、ただただそういう解除になっているだけだ、このインフラを本当にしっかりしてもらわないと私たちの生活は元に戻らないんだと、切実な声をいただきました。 改めて、この浜通り含めた道路ネットワーク、国土交通省、要望いただいていると思いますが、これに対しての取組を加速化していただきたいと。これ、長く時間掛けると、もうどんどん人が減っていくわけであります。スピード感を持ってやっていただきたい。改めて決意を伺いたいと思います。
○大臣政務官(津島恭一君) この問題につきまして、やはり東北の中央道、常磐道、国道六号というところがそのネットワークの中心になっていると思います。その観点で少しお答えをさせていただければと思います。 御承知のように、浜通りの一日も早い復興のためには、浜通りと内陸部を結ぶ東北中央自動車道、そしてまた南北軸であります常磐道、そして国道六号等のネットワークの強化、そして、早期のというお話でございますが、それはそのとおりだと思っております。 まず、中央自動車道、相馬から福島間につきましては、平成二十三年度の三次補正予算におきまして二区間を新規事業化することとしております。残る区間につきましても都市計画の手続を行うなど、引き続き復興支援道路として早期に機能が発揮できるようその整備に全力で取り組んでまいりたいと思います。 そしてまた、常磐道でございますけれども、これは御承知のように警戒区域内に入っております。関係省庁による合同チームにおいて、除染等の放射線対策の検討を進めてきております。 年間二十ミリシーベルト未満の区域では、東日本高速道路会社が平成二十四年の三月に工事を着工し、年間二十ミリシーベルト以上の区域では、環境省が実施中の除染モデル事業の結果を踏まえ、工事を進めることとしております。そしてまた、警戒区域外の南相馬インター以北の未供用区間であります相馬インター、そして山元インターにつきましては、平成二十六年度を供用目標としているところであります。 最後に、国道六号についてでありますが、渋滞など現道の課題を踏まえつつ、ルート案の検討や環境基礎調査等を進めるとともに、整備中区間の早期供用を図るなど、引き続き機能強化に努めてまいりたいと考えております。
○谷合正明君 真に必要な社会資本整備でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 もう一つ、別のテーマでありますが、国際バルク戦略港湾についてお尋ねいたします。 これは、三月二十八日の本委員会でも、私、問題点等も指摘させていただきました。先ほど、福島県の話出ましたけれども、福島の小名浜もバルク戦略港湾に指定されております。私の地元でも、岡山の水島港もこれは指定されております。これは、昨年五月に全国で十港指定していただいているわけであります。これは、極めて今後の我が国産業、国民生活にとりまして重要な我が国の成長戦略でもあると思っております。 大型船舶に対応する、いわゆる水深、航路の水深を深くするというのがこのバルク戦略港湾の、いろいろ戦略あるかもしれませんが、星は何といってもその水深を深くするということでございます。 そこで、問題は、十港のうち五港はいわゆる公共の桟橋なんですけれども、五港は民間会社が持っている専用桟橋であったりするわけです、専用埠頭だったりするわけです。なかなか民間会社に対して公金を投入するというのが難しいということで、実はこのバルク戦略港湾指定されて一年たちますけれども、なかなかその先が国から方針が出されないということで、大変地元では困っております。 国家戦略として十港指定しておきながら、結局、じゃ整備は民間企業全部やってくださいねということでは余りにも酷でございまして、例えば、何十億と掛かるこの航路の水深を深くする工事を一社でやるというのは、これはもう無理だと思います。そうしたら、結果的には、我が国は国際競争に後れを取ってしまうわけでございまして、改めて国家戦略で決めたということは、国が責任を持って対応をすべきであるというふうに考えますが、いかがでございますでしょうか。
○国務大臣(羽田雄一郎君) この新成長戦略において国際バルク戦略港湾として十港を選定したわけでありまして、港湾管理者や荷主企業など関係者と連携して当該港湾機能の強化や輸送コスト削減に向けた検討を進めているところでございます。 また、産業政策等との連携を図るために、経済産業省や農林水産省と情報を共有、意見交換を行いながら我が国の産業競争力の強化に資するバルク貨物の安定的かつ安価な輸入に向けた取組を進めさせていただいているところであります。 引き続き、港湾管理者や荷主企業などからの御要望も踏まえて、関係省庁と連携しながら所要の支援措置、検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○谷合正明君 責任を持って来年度の予算にはしっかりこれを反映できるように、もう六月でございますから、国交省がしっかりと全部のこの十港の戦略を立てていただきたいと思います。昨年は釧路港の概算要求が落ちてしまったということでございますので、しっかりと緊張感を持ってやっていただきたいと思います。 最後に、通学路の安全確保について質問いたします。 今、政府としては八月末までの緊急合同点検に取り組むということであります。関係省庁、国土交通省、また警察、文部科学省等、やっているわけであります。我が党といたしましても、このPT、プロジェクトチームを立ち上げまして、政府にも提言をしてまいりました。 この緊急合同点検におきます道路管理者の役割等、そこで対策が必要になったといった場合に、その予算措置についてどういう対応をしていくのかということを確認させていただきたいと思います。
○大臣政務官(津島恭一君) お答えを申し上げたいと思います。 通学路における緊急合同点検につきましては、今御指摘のように、五月二十八日に開催しました関係省庁の副大臣会議を受けまして、関係者が合同で小学校等の通学路を八月末までに点検し、必要な対策を検討するよう、国土交通省からは各道路管理者に対して依頼をしているところであります。 道路管理者は、学校、PTA、警察等との合同で、地域の協力も得ながら通学路の点検や対策の検討を行い、対策が必要な箇所につきましては、歩道の整備や路側帯のカラー舗装等の交通安全対策を実施することとしております。 国土交通省といたしましては、通学路を始めとする道路の交通安全対策に係る事業につきまして、これまでも社会資本整備総合交付金等により地方公共団体に対しまして支援を行ってきたところであります。今後必要となります対策につきましても、社会資本整備総合交付金等により支援をしていきたいと思っております。
○谷合正明君 国交省の対策の中には、即効性のある対応もあれば、また面的な対策ということで様々されていると思います。例えば、ゾーン30ということで、ある一定の区域を区切って、それは時速三十キロ以内のエリアなんだというふうに指定していくわけでありますが、こうしたことは通学路の中で児童を守る上で極めて重要だと思います。 その上で、ちょっと今日は警察庁に来ていただいておりますが、例えばカーナビで、ここは通学路に来たよといったときにはアナウンスが流れるとか、あるいはゾーン30に入りましたよというところにしっかりアナウンスが入るとか、そういったIT技術を活用したソフト対策というのもできないのか、技術支援できないのかと思うわけでありますが、いかがでございますでしょうか。
○政府参考人(石井隆之君) 警察庁では、従来から都道府県警察の交通規制に関する情報について、警察部内の用に供するため、交通規制情報管理システムを構築し運用しており、本システムに含まれる交通規制に関する情報についてはカーナビに使われる地図情報の一つとしても活用できることから、民間事業者に対しても情報提供をしております。 御指摘のゾーン30とは、道路管理者と連携して最高速度三十キロの区域規制等の実施と道路の整備を適切に組み合わせることにより生活道路における歩行者等の安全を確保しようとする施策であり、昨年九月から取組を開始したところでございます。 ゾーン30に関する情報につきましては、現在、本システムでは管理しておりません。しかしながら、カーナビを利用して運転者に対しゾーン30の区域に入ることなどの情報をリアルタイムで提供することができるようになれば、生活道路における交通安全対策上、効果が期待できることとなりますので、警察庁といたしましては、カーナビを通じたゾーン30関係の情報提供につきましても更に検討を進めてまいる所存でございます。
○谷合正明君 では、しっかり検討をして、実行していただきたいと思います。 また、ゾーン30自体余り認知されていませんから、認知されていないものをアナウンスに来ても何かよく分からないということになりますから、しっかりと、それは国土交通省としても、このゾーン30の意味と目的というのをしっかりと周知していただきたいと思っております。 時間は二分ぐらい余っておりますが、もう終わりたいと思います。 大臣におかれましては、しっかりと今後も取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。 ありがとうございます。
○上野ひろし君 上野ひろしでございます。よろしくお願いいたします。 大臣所信に対する質疑ということで、何点かお伺いをしたいと思います。 まず、先ほどもちょっと指摘がありましたけれども、羽田大臣は、政権交代から五人目の国土交通大臣であります。私も当選して一年十か月間、国土交通委員会で議論をさせていただいておりますけれども、この一年十か月間の間に、もうこの五人目の大臣に替わられたということであります。様々な政治状況があったということではあると思うんですけれども、国土交通行政の着実な実施という観点からは若干早い交代だったのではないかなというふうに思うわけであります。 特に、私、地元群馬でありまして、八ツ場ダムの建設予定地もございます。こういった大きな案件、懸案がある地域では政策の継続性を心配する声も随分ございます。また、現地で大変な混乱も生じているところでございます。 前大臣、前田大臣には、特に八ツ場ダムについて言いますと、建設の継続という判断をいただいたところでありますけれども、例えばそういった案件が、どうこの先なっていくのか、大臣が替わって政策の継続性はどうなっていくのか、大変な心配もあるわけでありますけれども、そういった点を含めて、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 民主党政権においてこれまで歴代の国土交通大臣が進めてきた政策の見直し、また経緯、こういうものをしっかりと踏まえながら、そして継続性もございます、これもしっかりと踏まえながら、人命が第一、そして災害に上限はないという東日本大震災の教訓、これを踏まえながら、災害リスクにしっかりと向き合いつつ、子供たちや孫たちの時代に誇れる郷土、国を残すためにしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。
○上野ひろし君 是非よろしくお願いいたします。 次に、社会資本整備の在り方についてお伺いしようと思っていたんですけれども、既に議論もございましたので、私の方からは、昨年の震災も踏まえて、是非、安全、安心のために必要な社会資本、それから地域の発展の基盤となるような社会資本についてはしっかり整備をいただきたいというお願いをさせていただきたいと思います。 次に、建設産業を所管する立場から質疑をさせていただきたいと思います。 建設産業、先ほどもこれも議論がありましたが、地域経済を支えるという意味でも大変な大きな役割がございます。また、先般の震災のときもそうでしたけれども、一たび災害が起きると先頭に立って復旧復興に当たられるということで、地域の災害対応力の維持向上といった点からも大変に大きな意味がある重要な産業ではないかと思っています。 所管する立場として、今後、建設産業、関連産業の振興、発展にどのように取り組まれるのか、また、先ほど公共調達適正化研究会、私もメンバーでありますけれども、ちょっと触れてもいただきました、そういったところでの検討も含めて、どのように今後対応されるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(奥田建君) 上野委員からは、やっぱり建設産業全体の疲弊について御心配なさる質問を幾つか、何回かいただいております。ありがとうございます。 国土交通省としても、どういう方策でこの建設産業を支えていくかと、そのことはまた地域を支えるということでもあるというふうに考えております。 提言という形の中で、建設産業戦略会議というものを中心に今の建設産業の問題点を洗い出して、そしてまた、そこでその対策、あるいは基本問題小委員会という形で実行策というものを打ち出させていただいたりしております。今のお話と佐藤先生の御質問にもありましたけれども、契約形態という問題もあります。あるいは、働く人たちの就労環境をもっと良くしていこうということにも取り組ませていただいております。あるいは、地域を維持する、そして地域に貢献していただいている建設業というものをどのように評価していくかということも今取り組んでいるところでもあります。 こういった数々の施策を組み合わせる中で、また今の欠点を是正していきたいという思いもありますし、またいいところをどんどん認めて伸ばしてあげたいと、そのことで取り組んでまいりますので、委員からもまたいろんな御提言をいただければというふうに思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 超党派で勉強を続けてまいりましたし、その中間取りまとめをしっかりと前前田大臣に陳情をした本人でございまして、しっかりとこの勉強会で出てきたことについては踏まえた上で指導、指示をしていきたいというふうに思っておりますし、進めていきたいというふうに考えております。
○上野ひろし君 ありがとうございます。大臣からも大変心強い御答弁をいただきました。 我々は、震災を踏まえて、改めて建設産業の重要性というのを認識をしたところだと思います。是非しっかり取組をお願いしたいと思います。 次に、住宅産業についてお伺いをしたいと思います。 住宅着工戸数を見ますと、近年大変低迷を続けている、八十万戸前後で低迷を続けているというところかと思います。住宅関連産業、こちらも大変裾野が広い産業でございます。地域経済に与える影響も大きいということでありまして、また特に、最近の省エネといった観点からも、この住宅産業につきましては、例えば省エネルギー住宅、また震災も踏まえた耐震性の高い住宅など、いろいろな新たな需要開拓の可能性というのがあると思うんですけれども、是非、そういったところをしっかりサポートをされて住宅関連産業の振興を図っていくべきではないかと思いますけれども、見解をお伺いをしたいと思います。
○副大臣(奥田建君) 住宅産業、今委員御指摘のとおり、本当に裾野の広い、そしてまた内需の柱であるというふうに思っています。一昔前は百二十万戸、そのぐらいでまたみんなが仕事が回るかなと言っていたところが、あっという間に百万戸を切って八十万戸台という大変深刻な状況にもなっております。 国土交通省としましては、震災後といいますか、前の前田大臣が大きな方針として、持続可能な社会づくりをするんだと、そしてその中で低炭素・循環型社会、この構築に貢献していくんだということ、そしてまた、今あるストック、これをより良質なものにしていこうじゃないかと、そういった大きな柱を立てていただきました。また、税制やあるいは予算措置という中でも、低炭素・循環型社会、ゼロエネ住宅であるとか省エネ住宅、こういったものの普及ということに力を入れて取り組ませていただいているところであります。
○上野ひろし君 ありがとうございます。是非、住宅は大事なのでしっかりやっていただきたいし、またいろいろ議論もさせていただきたいと思うんですけれども、その中で一点、今日は税制について考え方をお伺いしたいと思います。 住宅について申し上げますと、これは、住宅が消費財なのか、それとも資産というものなのかという観点など、いろいろな議論があるのではないかと思います。 住宅について言うと、資産性に着目をして固定資産税を始めとした課税も行われております。一方で、消費財として住宅の購入時に消費税も課されるといった状況でもございます。また、特に住宅の取得時に一度に多額の、高額の消費課税が行われる、千五百万の住宅であれば、一〇%に仮になれば百五十万といったことで大変大きな税の支出となるわけでありまして、税率引上げが起きた場合にはその前後で大変な需給のギャップも生じる。一方で、住宅メーカーだったり、また住宅を建てる職人さんたち、その雇用という意味ではそんなに急激に変えることができない。税率の変更が産業に大きな影響を与えるというのが現状なのではないかと思います。一方で、諸外国を見てみますと、アメリカでありますとかヨーロッパでも住宅は非課税又は軽減税率が適用されているという国が大変多くございます。 今般、消費税率引上げの議論というのが行われているわけでありますけれども、それを前提とするわけではありませんけれども、住宅に対する課税の在り方については、今申し上げたようなことも含めて十分な配慮が必要なのではないかと思いますし、そもそも住宅に対する課税の在り方というのを抜本的に議論、検討していただく必要があるのではないかと思うんですけれども、是非お考えをお伺いしたいと思います。
○副大臣(奥田建君) 今、社会保障と税の一体改革の実務者での三党合意というものを交わしていただいたわけですけれども、またその中でも、住宅、まあ住宅だけではありません、医療、自動車、そういったこれまでも税制に関して大きな論議のあった部分というのは特別に書き出して、今、上野委員御指摘のように、需給ギャップというものが税制の変動によって起きないようにと、そこを配慮していかなきゃいけない、そしてまた、引上げ時には十分な対策を実施するということをまた明文化していただいているところでもあります。 国土交通省としましても、今の税負担の影響、購入者の、購入意欲を持った方の行動に対して影響を最小限といいますか、そのことで買い控えとか起きたり、あるいは駆け込みということが起きないような方策を取らなければいけないという点、そして先ほども言いました良質な住宅ストックを後押ししていくという観点、そしてまた、しっかりと経済活性化に寄与していくんだという観点を持ってこの税制の確定ということに取り組んでいきたいというふうに思っております。 財務大臣あるいは副総理の方からも御発言はありますけれども、関係部署ともしっかりと議論の上、この税制と、そして予算措置といったものが住宅購入を考えている皆さん方の後押しになるように、そして新たな負担ということにならないようにしっかりと取り組んでいきたいと思います。
○上野ひろし君 ありがとうございます。 住宅、特に今回の消費税の話について言うと、軽減税率でありますとか、又は給付といった議論になるのかと思います。是非しっかり対応いただきたいということと、特に冒頭申し上げた住宅とはそもそも何なのか、資産なのか、それとも消費財なのかといった点も含めて、是非この機会に住宅に対する課税の在り方についてしっかり議論をいただければ有り難いと思います。 次に、これも度々お伺いをしておりますけれども、私の地元の八ツ場ダムについてお伺いをしたいと思います。 八ツ場ダムにつきましては、前田大臣のときに建設継続という結論をいただきました。その中で、官房長官裁定といった中で河川整備計画の策定といった話もあるわけでありますけれども、まず最初にお伺いをしたいのは、生活再建事業でございます。 予算の中で、八ツ場ダムの関連の生活再建事業、それから本体工事の関連の予算ということで計上されておりますけれども、これは前田大臣のときに一度確認をさせていただきました。念のため確認でありますけれども、羽田大臣の下でも八ツ場ダム関連の生活再建事業、これは河川整備計画の策定の有無にかかわらず、早期に実施をしていただけるということでよろしいかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 八ツ場ダムについては、四代にわたる大臣の下で行ってきた検証の結果を前提に、昨年末、前田前大臣が対応方針を事業継続と決定した上で、政府として、平成二十四年度予算に事業継続を前提とした経費を計上しております。この対応方針に変わりはございません。 八ツ場ダムの地元の方々の生活再建については、水没地域の皆様が長年の経緯の下で苦渋の選択をされたことを踏まえて、極めて重要な課題であると受け止めさせていただいております。万全の対応をしなければならないというように考えております。この考えの下で、引き続き生活再建事業を進めるように努力をしてまいります。
○上野ひろし君 ありがとうございます。 生活再建事業については進めていただけるということで、感謝を申し上げます。 その上でもう一点、本体工事分の予算でございます。生活再建事業と同様に、本体工事関連の予算についても平成二十四年度予算に計上をされているということでございます。これは当然、年度内に執行ということを前提に計上をされたのだと思いますし、羽田大臣の就任の直後の記者会見でしょうか、年度内執行、着工に向けて努力をしていきたいという意気込みを大臣が示されたというふうに私、聞いておりまして、是非この場でそれを確認をさせていただきたいということと、あと、年度内に執行ということであれば、それに向けて十分なタイミングで河川整備計画の策定というのが必要になってくると思うんですけれども、では、それはいつぐらいのタイミングになるのかということを併せてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 新聞記事でそのような記事が載っていたのを拝見しましたけれども、そのことについて言及したことはございませんが、八ツ場ダムの建設事業については、平成二十四年度予算において、事業継続を前提として、本体工事の準備に必要な関連工事の経費を十八億円計上しておりますけれども、年度当初の実施計画においては配分をしておりません。 八ツ場ダムの本体工事については、対応方針の決定に先立ちお受けした官房長官裁定を踏まえて、利根川の河川整備計画の策定を早急に進めて、その対応状況を考慮して、担務の大臣として適切に対処してまいりたいということでございます。
○上野ひろし君 済みません、確認でありますけれども、平成二十四年度予算に計上したということは、当然これは年度内執行を前提として計上されたということなのだと思います。これは、執行しない前提で予算を計上したということは当然ないと思うんですけれども、年度内に執行されるべく努力をされるということでよろしいかどうか、改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 官房長官裁定を踏まえて、利根川の河川整備計画の策定、これをもう早急に進めていただく中で、その対応状況を考慮して、担務の大臣として適切に対処するということでございます。
○上野ひろし君 ありがとうございます。 では、その河川整備計画についてお伺いをしたいと思います。 河川整備計画、今いろいろ作業は進んでいるというふうにも聞いておりますけれども、現時点での進捗の状況と、それから、今後どういう手順で進められていくことになるのか、それをお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(関克己君) お答えを申し上げます。 利根川の河川整備計画の策定の状況ということでございます。 この利根川の河川整備計画につきましては、去る五月二十五日になりますが、関東地方整備局におきまして、利根川・江戸川において今後二十年から三十年間で目指す安全の水準に対する意見募集を開始し、河川管理者の方から提示しました案に対し、関係する住民の皆様の御意見を今お聞きしているところでございます。 今後でございますが、こういった御意見から得られた論点及びそれに対する河川管理者の見解を整理した上で、それらの情報を基に学識経験を有する方々や関係都県の御意見をお聞きし、今後二十年から三十年間で目指す安全の水準に対応する治水対策に係る目標流量、これを設定することとしております。その上でになりますが、目標流量に対する具体的な施設計画を含む案を提示するなどの段階を経まして河川整備計画を決定することといたしておるところでございます。
○上野ひろし君 ありがとうございます。 先ほど大臣から、河川整備計画を策定して、担務の大臣としてしっかりやっていくという話もございました。その前提として、河川整備計画を速やかに策定をされるということが必要なのではないかと思います。是非しっかり対応をお願いしたいと思います。 最後に、観光についてお伺いをしたいと思います。 特に、昨年の東日本大震災の発生の後、被災地、それから私の地元、北関東もそうですけれども、風評被害を含めて観光については大変な打撃がございました。おかげさまで国土交通省にも御協力いただきまして、私の地元の群馬について申し上げますと、昨年はデスティネーションキャンペーンというキャンペーンをやって、それなりの成果、観光客の方々がいらっしゃったという実績もございました。今年もまた、それに引き続いて観光キャンペーンをやるわけでありますけれども、そういったことも含めて、東北それから北関東、震災の被害で大きく観光について打撃があった地域に対する観光の振興に対します支援といったことで今後どういう取組をされるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(井手憲文君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、昨年の三月十一日の大震災の結果、風評被害を中心といたしまして観光需要が昨年相当落ち込みました。その後、関係者、官民、それから国、地方、本当に連携しましていろいろ取り組んできた中で大分回復してまいりましたが、まだ完全に回復まで行っておりません。 例えば第一に、外国から日本に来てくれるお客さん、観光客、インバウンドでございますが、一番最近まとまった数字では、今年の四月の数字、これを二〇一〇年、二年前の四月と比べますとマイナス〇・九%ということで、大分戻ってきていますが、まだ完全に戻っていないということで、特にインバウンドにつきましてはこういう状況でございますので、これからも情報発信、それから外国のメディアとか旅行会社の招聘といったことを徹底的にやってまいりますが、特に東北と北関東につきましては、六月から海外の主なマーケットで、この地域に限定した、東北と北関東に限定した商談会の実施とか、それから、東北、北関東についてのガイドブックのこれから作成にも入りますし、こんなことをしっかりやっていきたいと思っております。 それから、国内観光でございますが、これも数字がまとまっておるものが昨年の十月から十二月期ということで、ちょっと古くて恐縮でございますが、これで見ますと、全国でマイナス、対前年、二〇一〇年比ですけれども、八〇・八%でございますが、東北六県についてはマイナスの二四%、北関東三県についてもマイナス一一%ということで、全国平均よりも厳しい需要でございます。 そういうことでございますので、国内観光につきましては、私どもの方で各県とも連携をして、今年の三月から東北観光博ということで約一年間、大々的なキャンペーンを張らせていただいておりますし、また、東北、北関東に訪問するという訪問運動、これを関係省庁と一緒になって、関係の団体にも、会議をやるんだったら東北や北関東でやりましょうと、こういった運動を広げております。 これからもしっかりこういった形で取り組んでいきたいと思っております。
○上野ひろし君 ありがとうございました。 是非、しっかりとした取組をお願いしたいと思います。 以上で質問を終わります。
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。 羽田大臣、就任、誠におめでとうございます。大臣には国会対策委員長としても、私も大変お世話になりました。ありがとうございました。 お話がありましたが、私も国土交通委員会に所属をして、質問する大臣は五人目でございます。是非、大臣にはこれまでの経験、識見、そして持ち味を生かしていただいて、一日でも長く職責を果たしていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。 それでは、早速質問に入ります。 四月二十九日に発生をしました関越自動車道高速ツアーバスの事故、そしてその後の対策についてでございます。 冒頭、事故で亡くなられました七名の方々、御遺族の方々に心からお悔やみを申し上げます。また、重軽傷を負われた皆さんの一日も早い回復をお祈りを申し上げたいと思います。 社民党は、五月十一日に国土交通大臣に対して、関越自動車道における高速ツアーバスの事故に関する緊急申入れを行いました。現在、運転者や事業者に対する刑事・行政手続が進行中でありますが、こうした個人の責任にとどまらず、一連の規制緩和による安全軽視が事故を起こしたことは直視をしなければならない、そのように考えております。 二〇〇〇年の改正道路運送法によって需給調整が廃止され、免許制が許可制に緩和をされ、新規参入が促進されました。これによる過当競争、コスト削減競争が長時間乗務、過労運転や賃金の低下など、運転手の過酷な労働環境をもたらしたことは、本件を見ても明らかであります。 二〇〇七年のあずみ野観光バス事故、そして二〇一〇年九月の総務省勧告によって、貸切りバスの安全性の問題については既に指摘をされておりました。私自身、じくじたる思いもあるわけですが、二〇一〇年十月の本委員会で貸切りバスの安全対策について質問をいたしました。しかし、当時の国土交通省の答弁は、労働条件については労働基準法、車両については車検によって安全性は確保されているという、通り一遍の不十分な答弁でございました。 そうしたことの中で、今回の事故でございます。これら度重なる警告を無視をして、適切な対応を取ってこなかった国土交通省の責任は私は重大である、そのように申し上げなければならないと思います。その猛省の上に立って、是非真摯な答弁をお願いをしたいと思います。 まず、一日当たり勤務を九時間、六百七十キロまでとする指針については、乗務距離による交代運転者の配置指針についての効果及び問題点等の検討、勉強会が実施をされました。まず、議事録の公開は求めたいと思います。 そこで、質問をしますが、現在、高速ツアーバス等の過労運転防止のための検討会でこの指針について見直し作業中でありますが、安全性確保のためには、実際に乗務をする労働者や医学、生理学の専門家の意見を私は最大限、従来以上に尊重すべきと考えますが、この点についての見解を伺います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 今般の関越道における高速ツアーバスの事故、これは多くの尊い命が奪われ、多数の方がけがをされた、極めて重大なものと認識しております。安心、安全な国民生活のために、公共交通の安全対策の強化に全力で取り組んでいかなければならないというふうに思っております。 勤務時間及び乗務時間に係る基準や交代運転手の配置方針など、過労運転防止対策全般については、これを見直すための専門家による検討会を設置したところでございます。この検討会では、バス運転経験者や医学、生理学の専門家に委員として入っていただくとともに、バス運転者に対してアンケートを実施しながら検討を進めているところでございまして、この検討会での議論を十分に踏まえ、国土交通省として過労運転防止の具体的な対策を取りまとめていきたいというふうに考えております。
○吉田忠智君 是非、そうした専門家そして現場で実務を担っている方々のそうした意見をしっかり聞いていただきたいと思います。 その上で個別に幾つかお伺いしますが、総務省の勧告でも、立場の強い旅行会社がバス会社に対して運賃の切下げを求めたり、そして無理な運行計画を強要する不適切な例が指摘をされておりました。こうした旅行業者の不適切な行為をどのように防止していくのでしょうか。発注者側の旅行会社にも安全に対する責任を負わせる制度が必要と考えますが、いかがですか。
○政府参考人(井手憲文君) お答えさせていただきます。 今回の連休中に起こりました高速ツアーバスの事故を大変深刻に受け止めておりまして、国土交通省といたしましては、自動車局、観光庁共に元々新しい高速乗合バスへの移行を計画をしていたところでございますが、その移行の時期を前倒ししようということで省を挙げて取り組み始めておりまして、これまでは高速ツアーバスの企画あるいは実施といったことをやっていた旅行会社が自らバスのライセンスを取って、直接運行の安全責任を負うという仕組みにするということで、この移行を前倒ししていきたいというふうに思っております。これが一番大きな改革だと思っております。 また、それまでの間にも、旅行会社と貸切りバス会社の間で運送契約についての文書が作成されていない、あるいは保存されていないという実態がございますので、こういうことがないように、こういった旅行会社と貸切りバス会社の間の運送の関係のやり取りを文書化して内容をしっかり明確に、また公正な取引を確保できるようにということにしていきたいというふうに思っております。 また、それまでの間、これも二番目の当面の対策でございますが、旅行会社に対しましては、安全の確保が不十分な一定の運送サービスを提供してはいけないといった趣旨の旅行業法の省令でございますが、その省令の改正を現在準備しておりまして、この夏のうちに公布、施行できるようにしたいというふうに思っております。 いずれにしましても、旅行会社が貸切りバス会社と一緒になって安全な旅行サービスを提供していくということが一番大事でございますので、そういった趣旨から観光庁といたしましても旅行会社に対してしっかり指導してまいりたいと思っております。
○吉田忠智君 観光庁長官の今の答弁でもありましたが、旅行業者とバス事業者の契約の在り方についてもこれは様々な問題が指摘をされておりまして、今回の件においても、二社の仲介業者が介在をしていたことが明らかになっているわけでございます。仲介業者などについては全国的な実態調査が私は必要ではないか、そのように考えています。 今後、仲介業者の介在を防止していく必要があるというふうに考えますが、どのように対処されていかれるのか伺います。
○政府参考人(井手憲文君) お答え申し上げます。 先ほど、移行時期の前倒しということで、高速乗合バスに移行する、つまり旅行会社が直接運送の責任を負うという仕組みへの移行の時期の前倒しというお話を先ほども申し上げましたが、これをやることによりまして、直接、現在は旅行会社、移行した後はバス会社でございますが、ここと貸切りバスの関係が直接の道路運送法に基づく受委託関係ということになります。 そういうことで、今の仕組みと変わりまして、旅行会社と、つまり移行後の運行バス会社と貸切りバス会社の関係が直接の関係になってくるというふうに考えておりますので、これがやはり一番の大きな改革であり、また一番効果的な方法ではないかというふうに思っております。 仲介業者の実態につきましては、そういった移行の中で今後また関連の制度の見直しを図ってまいりますが、その中で言及が必要かなというふうに思っておりますが、それまでの間につきましても、現在の旅行会社と貸切りバス会社が、言ってみればお互いに顔がよく見える関係ということをつくっていくことが大事だと思っておりますので、疎遠であってはいけませんので、そういう意味で、旅行会社と貸切りバス会社が高速ツアーバスの安全運行協議会といったものをつくるように指導を早急にいたしまして、この協議会の中でいろいろな安全確保のための情報交換とか、あるいは場合によっては必要なチェックも行うということにいたしまして、両者が疎遠な発注者と受注者ということではなく、旅行会社とバス会社が共に、先ほどもお答えしました一緒になって安全な運送サービスを提供するという、共に働く関係ということにしていかなければいけないんじゃないかと思っております。 それから、先ほど、これは繰り返しになりますが、旅行会社とバス会社の間の契約の文書化、文書を作ってそれを保存するということも、旅行会社と貸切りバス会社の間の契約ですね、仲介を介して不完全になるということではなくて直接に契約を保存するということによって、これも取引内容がよく見える、また公正な取引になるというふうな方向に働くのではないかというふうに考えております。
○吉田忠智君 しっかり実効が上がるようにやっていただきたいと思います。 今回の事故の重大な教訓は、仮に事前規制を緩和をして参入を拡大するというならば、事後の監査体制も抜本的に強化しなければならないということであります。現在、事業者は四千社を超えております。一方で、監査を担当する地方運輸局の二〇一二年度の陣容は三百二十名ということであります。監査実績も年間約千二百社ということでありますから、一社当たり四年に一回しか監査されないということになるわけであります。監査体制強化のために私は増員も必要ではないかと考えますが、この点についてはいかがですか。
○政府参考人(中田徹君) お答えを申し上げます。 貸切りバスを含む自動車運送事業者に対しましては、先生御指摘のように、輸送の安全確保の観点から、運送法に規定する事項の遵守状況について立入検査、いわゆる監査によって確認をしております。この立入検査の実施に関しましては、毎年、監査官の増員等により検査体制の充実を図ってまいりました。この十年で三倍増でございますが、それでも三百二十名という体制でございます。 しかし、その既存の検査体制の中で最大の効果を得るために、重大事故や飲酒運転等の悪質違反行為、あるいは労働局からの通報等をきっかけとする等、新規参入した事業者を早期の実施対象する等、その対象の重点化を図ってまいりました。 ちなみに、二十二年度は貸切りバス重点監査ということで二千社を監査したところでございます。 いずれにいたしましても、今後においても、限られた要員の中で実施する立入検査を更に効果的なものとするために、立入検査の在り方について抜本的な見直しを図るとともに、御指摘のように検査体制を充実しまして、実効性のある安全対策を実施してまいりたいと考えてございます。
○吉田忠智君 厳しい定数管理の中で難しい面もありますけれども、増員要求もしていただいて、また効果が上がる監査を進めていただきたいと思います。 緊急対策として、高速バス表示ガイドラインに基づき利用者に対して旅行業者が系統のキロ数や交代運転者の配置計画などを表示をするということを検討されているようですが、その点については一歩前進であります。しかし、キロ数や一名乗務か二名かで安全性の判断を求められても、一般の利用者にはなかなか判断が付きかねる点があると思います。 表示が形だけに終わらないように項目の意味についても利用者に分かりやすく解説するような工夫が必要であると考えますが、この点についてはいかがですか。
○政府参考人(中田徹君) 今般の緊急対策として高速バス表示ガイドラインを設定しようとしてございますが、これは高速乗合バスと高速ツアーバスの違いが利用者に十分理解されていないという根本的な問題があることを踏まえまして、その両者の差異を明確にし、利用者が適切な高速バスを選択できるようにするとともに、関係事業者による安全性等の向上に向けた取組を促すことを目的としております。このため、バス事業者、旅行業者及びインターネット上の販売サイトを含む関係者による広告等における表示や、バスの車体そのものにおける表示を適正化するための指針として作成する予定でございます。 このような目的に照らせば、まさに委員御指摘のように利用者に分かりやすいものとすることが非常に重要でございまして、御指摘の点も踏まえまして、広く関係者の声を聞くなどして工夫に努めてまいりたいと思います。
○吉田忠智君 是非、工夫して分かりやすい表示をしていただきたいと思います。 バス事業のあり方検討会最終報告でも、安全切捨ての背景にある過当競争、過酷な労働環境をもたらした規制緩和政策については言及がありません。これは極めて残念なことです。事故が起きて命が奪われた後では取り返しが付きません。元国土交通大臣、政権交代後の初代の大臣、前原民主党政調会長も規制緩和の見直しを求めておられます。規制緩和が労働環境の悪化や安全性の低下をもたらしていないかなど、規制緩和政策の検証、安全重視の立場に立ったこれらの見直しが必要ではないかと考えますが、この点についていかがですか。
○国務大臣(羽田雄一郎君) バスについては、平成十二年及び十四年に施行された改正道路運送法において、需給調整規制の廃止や運賃・料金規制の緩和を行ってきたところであります。これにより、サービスの多様化、運賃・料金の低下など、利用者利便の向上が見られましたけれども、一方、事業者がコスト削減に走り安全面を軽視するとの懸念もあったところであります。このため、これまでも安全対策の強化を図ってまいりました。そういう中で今回の事故が発生し、これまでの安全対策の実効性が不十分であったことが明らかとなり、極めて遺憾なことだというふうに思っております。 公共交通機関において安全確保は全てに優先されるべきであり、高速ツアーバス等、貸切りバスの安全規制の強化を六月十一日に取りまとめたところであります。これに基づき、この夏の多客期の安全確保のための緊急対策を早急に講じるとともに、引き続き安全に関する基準の強化、参入規制の在り方等について検討し、今後具体化を図っていくことにしております。
○吉田忠智君 是非、法改正まで踏み込んだ私は検討が必要であると、そのように思いますので、その点は要望にとどめたいと思いますが、これからもこの点についてはしっかり議論をしていきたいと思います。 私が最近気になるのは、ローコストキャリア、いわゆる格安航空というんですか、いろんな問題が今出ていますね、トラブルも。だから、安全、あんなに国際的に値引き競争して本当に大丈夫なのかと、むしろ各国の主要国の国土交通大臣が集まって、問題もこれから出し合って、協調してやっぱり見直していくことが必要ではないかと思います。 またこれは、ある程度また私も資料をそろえてこの委員会で質問させていただきたいと思いますが、この航空機以外にトラックやタクシー、鉄道など、交通分野でのこの間規制緩和が進められてまいりました。私はこれについても見直しを進めていく必要があると思いますが、今日はその点についての大臣の基本的な考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 交通分野全般において市場メカニズムを通じた経済社会の活性化を図るために、平成二年のトラック事業の規制緩和以降、順次需給調整規制の廃止や運賃・料金規制の緩和を行ってきたところであります。 これにより、サービス内容の多様化、サービス水準の向上、運賃の多様化、低廉化等の効果がもたらされたとの評価がある一方で、事業者がコスト削減を重視する余りに安全確保がおろそかになるのではないかとの懸念も指摘されてきたところであります。 今般、関越自動車道において高速ツアーバスの事故が発生したところであり、御指摘を踏まえ、交通分野のそれぞれの事業の現状等について必要に応じしっかり検証を行い、その結果に基づいて適切に対応してまいります。
○吉田忠智君 また、先ほどのバスも含めて、交通関係の規制緩和についての対応についてはこれから私もしっかり議論させていただきたいと思います。 午後からちょっと私が都合でタンカー賠償法、質問ができないので大臣に見解をお伺いしたいと思いましたが、もう時間が来ましたので、これについては賛成であることを申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(岡田直樹君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二十一分休憩 ─────・───── 午後一時二十分開会
○委員長(岡田直樹君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 特定タンカーに係る特定賠償義務履行担保契約等に関する特別措置法案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。羽田国土交通大臣。
○国務大臣(羽田雄一郎君) ただいま議題となりました特定タンカーに係る特定賠償義務履行担保契約等に関する特別措置法案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 欧州連合がイラン産原油を輸送するタンカーに係る保険契約についての再保険の引受けを禁止する措置を講ずることにより、船舶油濁損害賠償保障法において締結が義務付けられている油による汚染損害に関する保険契約の締結が困難となるなどの事態が生じ、イラン産原油を我が国に輸送するタンカーの運航ができなくなることが見込まれます。 我が国としては、こうした事態を回避し、イラン産原油を我が国に輸送するタンカーの運航を確保することで、国民生活の安定及び国民経済の円滑な運営を維持する必要があります。 このような趣旨から、この度この法案を提案することとした次第でございます。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、イラン産原油を我が国のみに輸送するタンカーの所有者が、一定の損害賠償の義務の履行を担保する契約を保険者と締結している場合、政府は、これにより手当てされる金額に相当する金額を保険者に交付する契約を、当該タンカーの所有者との間で締結することができることとしております。 第二に、この法律は、イランをめぐる国際情勢その他の情勢の変化により、イラン産原油を輸送するタンカーの運航に伴って生ずる損害の填補について、保険金額が一定額以上の保険契約の締結が可能であると認められるに至ったとき等には、速やかに廃止することとしております。 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上がこの法律案を提案する理由です。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(岡田直樹君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉田博美君 自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会の吉田博美でございます。 特定タンカーに係る特別措置法案について御質問を申し上げますが、その前に、羽田大臣、この度の大臣就任おめでとうございます。 私ども長野県民にとって大きな喜びであり、そして大きな期待をいたしております。また、今日は前大臣の前田武志先生も委員として御出席をされておりますが、前田大臣におかれましては、まあ考えられないようなこともございましたが、まさしく大臣就任以来、常に真摯に全力で国土交通行政の推進のために御尽力をいただき、そして多くの課題について解決をしてこられました。多くの実績を残してこられました。その前田大臣からまさしく今度仕事を引き継いでこられたわけでございますので、どうかしっかりとその職責を全うしていただきたいと。そして、やがて大臣が、後世に、前田大臣と伍して劣らないようなすばらしい大臣だったと言われるように頑張ることを期待をしている次第でございます。 また、私どもで、ちょっとこの本題とは変わりますが、大臣が所信表明の中で、国土交通行政に対する思いというものを述べられました。私は同じ信州人として、まさしく国土交通大臣になられて、ふるさと信州に対する思いというものをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) ただいま地元を同じくする吉田委員から御質問をいただきました。 選挙も戦う同志でございますが、信州、長野県にとって我々はしっかりとスクラムを組んで、これまでも与野党の枠を超えて協力をし合ってきた同志であるというふうに考えておりまして、今後とも信州、長野県の発展についても御理解と御協力、一緒に行っていければというふうに思っております。 また、現在、信州のこともお話をされましたけれども、全体のことでお話をさせていただきたいというふうに思っております。人口減少、少子高齢化の進展、地域経済の低迷という状況下の中で、信州を含めて地域活性化を実現するためには、経済活動や生活の基盤となる道路、新幹線等の交通インフラの整備等が重要であると認識をさせていただいております。このため、平成二十四年度予算においても、全国ミッシングリンクや整備新幹線の整備、そして地域公共交通の維持確保等、地域活性化のために必要な経費を計上させていただいております。 今後も、必要な交通インフラの整備等を推進し、地域の活性化に貢献できるよう全力を尽くしてまいりたいと思っております。
○吉田博美君 大臣が信州という特化したことではなくて、地域がやはりインフラ整備の必要ということを、いつも集中と選択というその中で一生懸命やられるということでございますが、道路の問題について述べられましたが、一緒に今までも活動してきたわけでございますが、やはり大臣の御地元の中部横断自動車道、また私の地元の三遠南信自動車道、そして中部縦貫自動車道、また地域高規格道路でありますが、松糸道路、そういうふうな高速道路の整備促進も待ったなしでありますし、そして、今、私ども伊那谷の住民にとって大きな課題であります国道百五十三号線の飯田から塩尻までの直轄移管、県を通じてこのお願いが上がっているんじゃないかと思いますので、こうした問題につきまして、本当にどうか大臣、在任中に、前田大臣がやられたように決断を持ってその方向性を出していただきたいなと思っておるところでございます。 さて、本題に入らせていただきますが、現在、中東から我が国への原油輸入は我が国の原油総輸入量の大半を占めておるわけでございまして、イランについては我が国への輸入量は年々減少してきているとはいえ、今も我が国にとって第四位の原油の供給国であります。八・八%のシェアを持っているわけでございますが、また、現在の原油価格の動向や夏の需要期における原油需要、そして原発事情などからくるエネルギー事情を考えますと、EU制裁の発動は我が国の国民経済や物流に影響を及ぼす可能性がございます。 他方、政府は、こうした状況を踏まえてハイレベルでの交渉を水面下で続けてきたという説明も受けているわけでございますが、この時期になって国会提出をしたことは遅きに失しているんじゃないかと。本当に、国民生活に影響があるということで、私どもの国対委員長もこれは是非上げるべきだということでございますが、非常に、今日、今提案説明をされてこれで一気通貫ということは考えられないことでございますので、そうしたことを踏まえた中で質問をさせていただきたいと思いますが、法案提出の背景について、EUの制裁発動が決定されたのは本年の三月のことと聞いておりますが、今日に至るまで政府はEUに対してどのような外交努力を行ってきたのでしょうか、政府のこれまでの交渉の経緯をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(松富重夫君) EU外相理事会は、一月の会合で、イラン石油の輸入禁止及びイラン石油輸送に係る保険及び再保険の停止というものを決めました。しかしながら、具体的にどのような範囲の輸入の禁止、どのような範囲の付保の停止をするかについては三月の外相理事会で決めるということにされたわけであります。 これを受けて、我が国は、この三月の理事会に向けて、まずEU及びEU諸国に対して、我が国のイラン産原油の輸送に過大な悪影響を与えないよう例外的な扱いを働きかけてきました。かかる働きかけの結果、EUは三月二十三日の理事会において、責任保険に係る再保険の禁止については六月いっぱい猶予する旨の決定を行ったと理解してございます。また、その後も、野田総理及び玄葉外務大臣を始めとする我が国ハイレベル及び在外公館を通じて、米国、EU及びEU加盟国に対して例外適用の延長等の配慮を求める働きかけを引き続き行ってきております。 以上でございます。
○吉田博美君 何か今の外務省の説明を聞いていますと、本当にのんびりしておられますよね。今、こういう形になりましたがこうなりましたと経緯を説明して、やっぱり外務省のやるべきことというのは、もう少し自らが情報をきちっと把握をしてこられて、本当にこれは必要だと。今は、ただ表の外交的な関係だけの中で交渉されるんじゃなくて、やっぱりEUの関係の各国の責任者だとか、そういう人たちとじかに会いながら、そして情報を収集しながら、日本の経済が今どういう状況にあるのかと。 今、日本の経済というのはデフレと円高の中で非常に厳しい中で、この原油の保険が利かなくなったときに、輸入ができなくなったときどうなるのかとお聞きすると、富士石油というところでやっておられるわけでございますが、この重油が非常に重要な重油でありまして、これを東電の発電にも充てるというようなことも聞いておるわけでございますが、本当に日本経済に影響を与えるような非常に大変な状況なんですけれども、何となく、まあ我々がこういう主張をすればこのことは聞いてもらえるんじゃないかという甘い考え方があったのではないかなというような、私は今の答弁を聞いているとひしひしと感じたわけでございますが。 そうしたことのないように、やっぱり今回はこれはもう国民生活に影響するということでございますので、何としても今日成立をさせるということが大事なことではないかということで取り組んでいるわけでございますが、外交的な一つの交渉事でございますが、常にやはり適切な判断をして、早く早く早くとやっていくような状況にしていかないと、これはいつまでも同じような状況が国会で許されるかということになると、そうではないということもよく理解をしていただきたいと思うところでございます。 次に、米国やEUがイランに対して圧力を行使している中で、イラン産原油の輸入継続を必要とする我が国の立場を諸外国にどのように理解させようとしているのか、先ほどお話もいたしましたが、もう少し詳しくお伝えいただけますでしょうか。
○政府参考人(松富重夫君) まず、我が国の基本的立場として、イランの核問題に対する国際社会の懸念は共有してございます。国際社会と協調してイランに圧力を掛け続けていくというのはほかの国と一緒ということでございます。実際、イラン産原油の輸入につきましては過去五年間で約四〇%削減されてきておりまして、今後も徐々に削減されていく方向であると理解してございます。 他方、東日本大震災以降、化石燃料への依存度が高まっております。イラン産原油の一定量の輸入は引き続き必要であると考えております。また、我が国や諸外国のイラン産原油輸入が即座に途絶すると、国際原油市場の混乱、それに伴う国民生活への影響への懸念ということから、こういう悪影響を最小限にするための措置を講じたいと考えている次第でございます。こうした我が国の考え方、我が国の事情については、米国、EU及びEU各国等に対して、様々なレベルであらゆるチャネルを通じて説明し、理解は得ていると考えてございます。 したがって、今回の措置が国際社会との協調を害するというものとは認識してございません。我が国としては、引き続きイランに対して効果的な圧力を掛けていくということと、関係国と密接に連携しながら問題の平和的な解決に協力していきたいと考えております。
○吉田博美君 効果的な圧力ということでございますけれども、圧力を掛けてきておられている、どのような圧力を掛けてこられたのか。そして、今一定量と言われましたけれども、どのぐらいを、四〇%削減をされたということですね、今まで。それでも今八・八%のシェアを占めているわけですが、大体このイラン産原油について、原油価格、重油の問題とかいろんなことの中で市場が混乱をしてもいけないというふうなこともおっしゃいましたけど、どのぐらいを目安にしておられるのか、ちょっとお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(松富重夫君) まず、前段の御質問についてでございますけれども、効果的な圧力ということでございます。 これまでイランの核問題をめぐって国連安保理で六本の決議が出されてございまして、うち四本が制裁付きでございます。日本は、その安保理に基づく制裁に加えて、それに付随する措置として様々な資産凍結、渡航制限等々を課してございます。現段階で二百八十八団体、六十六個人に対してそのような制限を課しているということでございます。今後とも引き続き、核問題に関与している疑いのある人間についてはしかるべき対応措置をとっていきたいと思います。 あと、今後の石油の輸入量の目安については、それは私の所掌を越えますので、ちょっとほかの人から。
○政府参考人(安藤久佳君) 先生の今の後半の部分についてのお答えを申し上げたいと思います。 現状は、先ほど先生おっしゃったとおり、昨年の数字で申し上げた八・八%ということでございます。実は、アメリカの国防授権法に基づく適用除外ということを日本は他国に先駆けて取ったわけでございますけれども、この交渉過程におきまして、EUが七月一日から全面禁輸を行うという下で大変厳しい外交交渉があったわけでございますけれども、日本といたしましては、今の東日本大震災の置かれた状況等々を踏まえて最大限確保する必要があるということで実はやらせていただいております。 今後どうなるのかというお話は、実はこの数字について今確たる数字は実はございませんけれども、今後のアメリカあるいは諸外国との間でのイラン制裁との関係を考えますと、イラン原油がどこまで減らして最終的にもつのかということはちょっとなかなか申し上げにくいと思っております。 ただ、先生御案内のとおり、イラン原油、一九五三年から輸入を開始しておりまして、一時期は日本の一番重要なソースということで第一位の輸入国になっておりましたけれども、現状は今そういう事態ということで、先ほど先生が御指摘の点も含めて、大変大事な原油ではございますけれども、ビジネス、企業の皆さん方のいろんな御判断もありまして徐々に漸減をしてきているということで御理解を賜れればと思います。
○吉田博美君 徐々に徐々に、答弁は要らないですけど、減らしていくということでございますよね。 それでは、次に入りますが、具体的な支援スキームについてお聞かせをいただきたいと思いますが、七月一日以降、再保険の引受けが禁止される可能性があるとのことでございますが、なぜ政府が再保険を提供する制度をしないのでしょうか。再保険をしないのか、それをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答えいたします。 再保険を含みます保険制度が成立するためには、二つの条件が満たされることが必要でございます。 一つは、収支相等の原則、相等しい、収支相等しい原則がございます。これは保険に加入する者から徴収する保険料の総額と支払われる保険金の総額が相等しくなるということでございまして、この原則が満たされることによって保険金の支払を徴収する保険料で賄うことが可能になるというものでございます。 もう一つの原則が大数の法則、大きな数字、大数の法則というものでございまして、これは一つ一つが偶然の事故であっても多数の事例が集まると事故が発生する確率が分かるということでございます。これによって保険料の計算が可能になるということでございます。 今回の事案をこの二つの条件について照らし合わせて考えてみますと、すなわちイラン原油を輸入するタンカーが油濁等の損害賠償事故を起こすリスクについて保険制度が成り立つかどうかということについて考えてみますと、まず収支相等の原則につきましては、今回の事例では油濁等の事故発生の確率が極めて低うございます。一方、事故が発生した場合には支払が巨額になるということでございまして、保険料の総額と支払われる保険金の総額とを相等しくすることは困難でございます。 仮に、地震保険制度というのがございまして、これは数百年単位の超長期の制度でございますけれども、こういった超長期で保険料の総額と支払保険金の総額を等しくするというふうにも考えられるわけですけれども、今回の措置はこういった長期間の永続的なものではございませんので、長期的に収支を等しくするということも困難でございます。 もう一つ、大数の法則でございますけれども、イラン原油を輸入するタンカー所有者が少数であるために、多数のリスク事例が集まらず、大数の法則によって事故発生確率を予測できません。そのため保険料の計算が困難でございます。 以上のように、再保険を含みます保険を提供する制度ということは今回困難でございますので、万が一の事故の際には、政府が保険組合に対して金銭を交付するといった方法を採用したところでございます。
○吉田博美君 これ、今困難だとおっしゃいましたけれども、全く不可能なんですか、やろうと思ったらできるんですか。その辺ちょっとお聞かせいただけますか。
○政府参考人(遠藤俊英君) 繰り返しになりますけれども、保険制度は、保険料を徴収してそれを支払に充てるという形で、この入りと出がうまく、ある確率に基づいて完結するような制度でなければございませんので、今回のようなイラン原油の輸入という限られた事象の中で、しかも有期の制度の中で再保険という保険を設定するということはほぼ不可能だというふうに考えております。
○吉田博美君 分かりました。 次に、法案の成立時期についてお伺いいたします。 六月二十日までに法案を成立させたいとのことでございますが、七月一日からEUの制裁が発動されるのに、夏の需要が増える時期での原油確保に問題はないのでしょうか。
○政府参考人(安藤久佳君) お答え申し上げます。 政府によりますEU及びEU加盟国に対する制裁発動に係ります猶予の働きかけに並行いたしまして、石油会社ではイラン産原油の確保が困難になる今回のような事態を想定をいたしまして、船繰りの工夫などを行いまして、イラン産原油を最大限、輸入可能な期間内にできるだけ多く調達をするということでこれまでやってまいりました。 あわせまして、今先生のお話ございましたが、代替原油の調達の手当てということで内々検討を進めてまいりました。また、機会をとらえまして、枝野大臣、牧野副大臣からサウジのナイミ石油大臣等々、主要産油国の関係ハイレベルに対しまして供給安定性の問題について様々な形で御要請をお願いをしてまいりました。 結論だけ申し上げますと、その結果、七月に、当初、イラン産原油として入る予定のものであったものに、これは新しく、七月の頭からしばらくの間は入ってこないことになるものですから、御案内のとおり、輸送の期間、タイムラグがございまして、七月頭から保険が、再保険が切れるということになりますと、代替調達を行わなければいけないということで、これまで何とかおおむね手当てをしたという状況でございます。 具体的にはUAE、あるいはオマーンといったスポット市場からの調達や、既存契約を有しますサウジアラビアなどの中東産油国からの引取り等の増加ということで、何とか当面の間の代替原油は調達をさせていただいた状況になっております。ただ、先ほどまさに先生もおっしゃったように、イラン産原油は非常に重質でございますけれども硫黄分が大変低いという、こういう特性がございまして、今御案内のとおりの電力状況の中におきまして非常に厳しい日本は、硫黄の排出規制、SOx規制が行われております。こういう下での火力用の重油として重要性は引き続きあるというふうに認識をしておりますので、何とぞ法案の御成立をお願い申し上げたい次第でございます。
○吉田博美君 先ほど言われたサウジとかUAEなどの原油の質とは違うわけですか。どのぐらい違うんですか。
○政府参考人(安藤久佳君) ややちょっと専門的になって恐縮でございますけれども、重質、軽質という、何といいましょうか、油の重い軽いという、重いものが一般的に非常に処理をしにくいわけでございます。軽いものは非常に処理をしやすくて、ガソリンとか灯油といったような、こういった製品に加工をしやすいということで御理解をいただきたいと思います。それともう一つ非常に大事なのが、今申し上げましたけれども、硫黄分でございまして、この二つの組合せによりまして代替の調達が決まっておるということで御理解をいただければと思います。 代替可能なものは今、イラン産原油との関係で申しますと、様々なたくさんの油種がございますけれども、大体三、四種類ぐらいの油種がございまして、これをブレンドをしてイラン産原油に代替をしておるという感じだということで御理解をいただければと思います。
○吉田博美君 それでは、時間の関係もございますので、政府全体として早期の法案成立を含め、しっかりとした対応を取ることが必要だと考えますが、大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 本法案は、EUの対イラン措置により国民生活の安定や国民経済の円滑な運営に影響が生じる事態を回避すべく提出をさせていただいたところでございます。 七月下旬以降のイラン産原油の船積みを着実に確保する必要性や、七月以降に十分な代替原油の調達が困難になる可能性があること等を踏まえると、六月二十日までに本法案の成立が必要であると考えているところでございまして、今日、参議院国土交通委員会において特段の御配慮をいただいたことに心から敬意を申し上げさせていただくとともに、今後とも政府全体として本法案の確実な実施に向けて万全を期していきたいというふうに思っております。
○吉田博美君 大臣の見解をお伺いしましたが、まさしく国民生活に急を要するわけでございますので、これはもう早急に法案を成立させなきゃいけないという強い気持ちもあるわけでございますが、いずれにいたしましても、こういう事態がまた何度も何度もあることがないように、できるだけ国民生活については、我々は、全て野党・自民党は反対するのではなくて、いいことはしっかりと協力しながら国民生活のプラスになることのためにやっていくというので、今回こうしたことの中でこの法案についての我々は取組をしていきたいと、こう思っている次第でございます。 本当に大事なことでございますので、ひとつよろしくお願いいたしまして、私の質問を終わります。
○長沢広明君 公明党の長沢広明でございます。 質問に入る前に、羽田大臣、就任、大変におめでとうございます。国土交通行政に明るい大臣で非常に私たちも期待をしておりますし、前任の前田大臣も大変大きな判断を、あるいは決断を大変大きくされて国土交通行政の前進を図られたということで、羽田大臣におかれましても、様々な課題これからあるかもしれませんけれども、国益に立って判断をしていただければというふうに思いますし、私、個人的ですけれども、新聞記者時代にお父様に付いて全国を回っていたことがございまして、羽田番だったときがございます。大変いろいろと御指導いただいた覚えがございます。ということで、じゃ何かというと、別にそういうことでございます。 法案の審議に入らせていただきますけれども、今、自由民主党の吉田委員からも様々な御指摘ありました。今年の一月二十三日に、EUにおきましてこのイランの核開発を促進するあるいは助長することを止めるための制裁措置ということが決められました。それによってこの七月一日以降、EUの加盟国の保険に我が国のタンカーが再保険を受けることができなくなると。再保険の契約ができなくなれば、我が国の船舶油濁損害賠償保障法の中に保険契約を強制するという条項が入っておりますので、その保険契約ができない限り運航できないと、これ我が国の法律がそう決めているわけですね、自ら。自ら決めているがために運航ができなくなる。 イラン産の原油は、割合は低くなっているとはいえ、まだ八・八%、決して軽視できない量が輸入されているということを考えますと、日本の原油安定供給に大変大きな障害を与えるということによって、それを引き続き可能とすると、我が国政府がその再保険を引き受けるという形を取ることで運航を可能にするという、ある意味じゃ非常に緊急避難的な措置という法律案であるというふうに理解をしておりますけれども。 まず大臣には、今回のこの特措法で政府がそこまで再保険を引き受けると、非常にこれ、リスクのある判断でございます。この判断をしてまでこの措置をするという必要性についてどういう御認識をお持ちか、まずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 我が国とイランとの関係や継続的な原油取引の必要性、また、東日本大震災以降の我が国のエネルギー情勢を踏まえると、我が国としては、イランをめぐる国際情勢の下で許容される限りイラン産原油の輸入を継続することが重要と認識をさせていただいております。 七月一日以降、EUの対イラン措置により、EU圏内の企業等による保険、再保険の引受けが禁止された場合、我が国へのイラン産原油の輸送が途絶し、国民生活の安定や国民経済の円滑な運営に影響を与えかねないことから、こうした事態を回避すべく、本法案を六月十一日に国会に提出させていただいたところでございます。
○長沢広明君 EUによるイランに対する制裁措置は、一月二十三日に決まってから段階的に発動をされてまいりました。 それで、タンカーに関する保険というのは、貨物保険、船舶保険、そして今回課題になっている責任保険と三種類あり、貨物保険と船舶保険についてはもう四月一日以降禁止されていると。しかし、これについては国内の保険各社も自らリスクを許せる範囲で対応をしていると。しかし、責任保険については、油濁損害という、これはもう大変大きな巨額な損害賠償になる可能性があるということで、保険会社がそれを背負うわけにはなかなかいかぬということがあり、六月末まで猶予されてきたわけですね。この六月末まで猶予されるということが決まったのが三月の二十三日。 四月四日、本院の予算委員会におきまして我が党の草川昭三議員がこの問題を取り上げさせていただきました。これ、四月四日です。そのときに、三月二十三日に責任保険が止められるということが決まりましたねと、七月一日以降は運航できなくなりますねと、それについて今後どうするんですかということを随分指摘をさせていただきまして、そのとき枝野経産大臣が、万一に備えた様々な検討も進めておりますと、こう答弁されました。これ、四月四日。 四月四日の段階で、万一に備えた様々な検討を進めておりますと答弁をされて、今回ようやくこの法案が出てきた。もう二か月以上たっております。この間、何をされてきたのか。問題提起は既に四月の四日に我が党からさせていただきました。そして、検討していますとおっしゃっておりました。それが二か月たって、ようやくぎりぎりで、このタイミングで出てくる。もっと早く提出、あるいはもっと早く提出されてきちんとした議論をすべきだったんじゃないかというふうに思いますので、草川議員が予算委員会で指摘をしてから今回の法案提出まで政府内部でどのような議論、検討がされてきたか、この法案がなぜこの時期の提出になったのか、この点について大臣に答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 御党からも、草川議員の予算委員会の質問でも指摘をされましたし、また、漆原国対委員長から民主党の城島国対委員長の方に直接連絡もいただきました。そのときには、私の方にも城島国対委員長の方から御相談等もあったところであります。 EUにおけるイラン産原油の輸送に係る再保険の引受け禁止の動きを受けて、政府として、制裁発動の猶予継続等について、野田総理また玄葉外務大臣を先頭に、あらゆるルートとレベルでEU及びEU加盟国に対して働きかけを行ってきたところでございます。また、猶予継続がなされなかった場合に備えて、政府として講ずるべき措置の必要性や措置内容等について政府全体として総合的に検討を行ってまいりました。 今般、EU措置の見通し、またイランの核問題をめぐる国際情勢等を踏まえて、本法案を六月十一日に国会に提出したところでございます。 平成二十四年三月二十三日のEU外相理事会において、保険、再保険の提供の禁止を規定した規則が採択されましたけれども、責任保険については六月末までの禁止の例外とし、五月十四日のEU外相理事会において再検討することとされたところでありまして、これを受けて、責任保険の再保険の提供が禁止された場合に備え、万一事故が発生した際に提供されなくなる再保険分に相当する金額の支払スキーム等について、関係省庁が一体となって検討を重ねてきたところでございます。
○長沢広明君 外交交渉の側面もあったと思いますし、政府部内での調整という問題もあったかと思いますけれども、もう少し早くこの問題は議論をしておくべきだったというふうに思います。ちょっと余りに急いで、このぎりぎりのタイミングで、やはりしっかりとした議論ができないまま法律を取りあえずもう通さなきゃならないというかなり追い詰められた状態になっちゃっているわけですね。これについてはやはり政府に対して私は責任を持っていただきたいなというふうに思っております。 次の点ですが、イランから原油を大量に輸入している国は、アジアにおいても中国、韓国あるいはインド、いまだにイラン産の原油を輸入している国はほかにもございます。同じ事態に直面しているはずなんですね。そのイラン産に対して、ほかの諸外国の対応や現状、特に同様な立場にあるアジアの国はどうなっているか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(松富重夫君) まず、インド、中国につきましては、欧州の再保険会社に代わって国がイラン産原油の輸送に必要な保障を提供する枠組み等、様々な選択肢を検討中であるという報道に接してございます。 韓国については、実は日本と韓国、連携してEUに働きかけを行っておりますが、現在、韓国も国内法の枠組みの中でいかなる対応が可能か検討中であるというのが先方の説明でございます。
○長沢広明君 同様な事態に立ち至っている国はほかにもあるわけですが、我が国としては、イランの核開発問題が抜本的に解決しない限りこの制裁措置が続く可能性があると、そういうことを考えると、イランからの原油を輸入しないという方針に持っていくのかどうかということが一番鍵になります。 先ほども吉田委員からも御質問ございましたが、今後のイラン産原油の輸入についてどのようにしていくのか、基本方針を伺いたいと思います。
○政府参考人(安藤久佳君) お答えを申し上げます。 先ほど大臣から御答弁がございましたように、イランと日本との間の非常に長い歴史を有していると、そういった関係や、とりわけ東日本大震災以降の日本が置かれましたエネルギー情勢を踏まえると、日本といたしまして、引き続きイランをめぐる国際情勢の下で許容される限りできるだけイラン産原油の輸入を継続していくということが総合的に大切ではないかと、そのように考えております。
○長沢広明君 じゃ、イラン産原油を速やかにストップできない理由というのは何なんでしょうか。
○政府参考人(安藤久佳君) お答え申し上げます。 先ほどの御議論にもございましたけれども、イラン産原油は比較的重いけれども硫黄分が比較的少ないという、そういう特性を持っております。日本の製油所の中でイラン産原油の使用を前提として生産が最適化されているという実態がございます。また、この原油を基にいたしまして電力向けの重油生産を行っているという実態がございます。このため、そのイラン産原油を他の原油に代替する場合には、類似の性状を有する限られた種類の原油を安定的に調達をしていくということが今後必要になってまいります。 こうした中で、先ほどからの御議論にもございますように、七月以降も更に相当量を代替をしていかなければならないということになりますと、とりわけアメリカ、EUの対イラン制裁が七月以降本格化をすると、そういう中におきまして国際原油市場全体が混乱をすることが想定をされます。こういった状況の中で、今申し上げましたような限られた種類の原油を調達をしていくということがこれまで以上に困難になってくるというふうに考えさせていただいております。 また、御案内のとおり、原油価格が更に上昇をしていくということも、国民生活への影響等々、大変懸念をされる事態ではないかと、そのように考えさせていただいております。
○長沢広明君 要素は三つあるようですね、今の話を整理すると。一つは、原油市場との関係と、調達における原油市場との関係。それから、イラン産原油の持つ特性ですね。成分特性もあり、日本の場合は原油を輸入して国内で精製するというシステムを取っていますから、イラン産の原油に適した精製装置というものを用意しているわけで、それが違う特性の原油になると、精製装置をやはり更新しなきゃいけないとか変更しなきゃいけないというようなことも事態としては起きてくると。民間のコストという問題もあると。プラスもう一歩大きい目でいうと、日本対イランの国同士の関係というものも見ていかなきゃいけないという面もあるので、イラン産原油を直ちにストップするというようなことはなかなか選択肢としては難しいということもあると思います。 そういう意味では、イランからの輸入が極端に減少するわけではないので当面継続しなければならないけれども、今回の措置はあくまでも緊急的避難措置ということでありますので、七月以降もEUに対して様々なやっぱり外交面の努力をしなければいけないと、この事態をできるだけ早く抜け出すような努力をする必要があると。 我が国は、幸いイランにもそれからイスラエルにも、国同士の関係でいくと長い間培った非常にいい友好関係があると。この点についてはアメリカと日本は全然立場はある意味では違うし、イランとかイスラエルとか中東の国との非常に親密な関係を持っているということをしっかり生かしながら、七月一日以降もこの状況を早く改善できるような、そういう努力をしなければいけないというふうに思うんですけれども、この点について外務省、政府の方針を伺いたいと思います。
○政府参考人(松富重夫君) 先生おっしゃるとおりだと思います。 七月以降の再保険例外適用の延長をするかしないかについては、六月二十五日にEU外相理事会で決まります。当初五月十四日を予定していましたが、EU3プラス3とイランとの協議の日程の関係で一か月先送りされた経緯があるわけでございます。現在、この六月二十五日の外相理事会に向けて引き続き外交的働きかけを行っているというところでございます。 しかしながら、昨日、今日とモスクワにおいてEU3プラス3とイランとの協議、行われていますが、難航しているようでございます。したがって、七月一日以降のEUの例外適用の延長に向けた機運は全く醸成されていないという認識をしてございます。 いずれにせよ、先生の御指摘も踏まえて、七月一日以降もEU等との間で緊密に意見交換を行っていく次第でございます。
○長沢広明君 ちょっと法案の条文に関する確認を一つさせていただきます。 法案の第十三条、業務の管掌という点で、第二項に、国土交通大臣は、この契約を締結しようとする場合、あらかじめ、内閣総理大臣、外務大臣、財務大臣、経産大臣に協議しなければならないというふうに書いてあります。この総理、外務、財務、経産と、この四大臣と国交大臣が協議しなければならないというこの協議にはどういう意義があるのか、確認をしたいと思います。
○大臣政務官(室井邦彦君) お答えをいたします。 先生御指摘のとおり、法案十三条二項では、内閣総理大臣、外務大臣、経済産業大臣及び財務大臣と協議することとなっております。 まず、内閣総理大臣については、交付金を受け取る主体である保険会社を所管する立場として協議をすることとしております。また、本法案が我が国の外交政策に関連するものであることから、外務大臣にも協議することとしております。さらに、本法案が我が国への原油の安定的な供給の確保というエネルギー政策に密接に関連することから、経済産業大臣に協議することとしております。なお、万一事故が発生した場合には交付金の交付という財政支出を伴う可能性があることから、契約の締結時には財務大臣にも協議をすることとしております。 以上の理由をもって、四大臣とのそれぞれ協議が必要であったということであります。
○長沢広明君 この点がこの法案の持つ非常に複雑さをまさに象徴していると思うんですね。 油濁損害賠償保障法の関係があって、国土交通省、この法案の第十三条一項にも、この法律に規定する政府の業務は、国土交通大臣が管掌すると、こういうことになっておりまして、国土交通大臣がこれを背負うわけなんですが、今の答弁にもあったとおり、外交そして財政、特に金融庁絡みですね、こういう非常に大きな範囲にかかわる問題を国土交通大臣が背負うというのも非常にこれは重たいなというふうな強い印象を持っているんです。 そういう意味では、本当に国土交通大臣が背負うということでいいのか。当然、このスキームからいって、このタンカーとの契約ということはやっぱりどうしても実務上これは国交省がやるのが一番スムーズだという面もあります。そういう意味では理解はできるんですが、この財務、外務を含めたこの協議というのは非常に重要なので、やっぱり緊密に連携を取って、できるだけ早くこの緊急避難的措置を抜けられるような努力というのは非常に重要だということを改めて指摘させていただきます。 最後に一つ、この附則第二条にこの法律の廃止について決められております。 本法律案の廃止はあるんですが、この廃止するに当たって、それは誰が判断するのかと。廃止という判断権限の主体はどこにあるのか。国土交通大臣が判断するのか、あるいは総理大臣あるいは外務大臣、財務大臣とまた相談しなきゃいけないのかという廃止の権限主体の問題と、それから廃止に至る条件、そして廃止の場合は手続はどうなるのか、いわゆる廃止法案みたいなものを出すということになるのか、その辺がちょっと法律の中にははっきり出てこないので、答弁で明らかにしてもらいたいと思います。
○政府参考人(森雅人君) お答えします。 附則の第二条は本特別措置法の廃止について規定をいたしておりますけれども、次のいずれかの場合に該当すると認められた場合を廃止の条件としております。まず第一に、イランの核問題に関する国際情勢の変化等により、欧州等の保険会社による再保険の提供が再び安定的に可能となった場合が一点目でございます。第二に、イラン以外の産油国からの輸入等により十分な原油の安定的調達が確保され、万一イラン原油輸送が行われなくても国民生活、国民経済への支障が生じなくなった場合でございます。 これらの条件を満たした場合、本特別措置法の廃止ということになりますが、これらの条件を満たすのかどうかについては、先ほど御指摘のあった関係省庁も含め政府全体として総合的に判断をしました上で、廃止のための法案を国会に提出、御審議をお願いすることになります。
○長沢広明君 時間が来ましたので、今後も我が国の原油の安定供給のために政府は万全を期してもらいたいということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○上野ひろし君 上野ひろしでございます。 では、法案について質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に、法案の提出時期について質問をさせていただこうと思ったんですが、既にいろいろ議論もありました。並行して交渉されていたり働きかけをしていたという話はあるんですけれども、この会期末の時期で、今日趣旨説明があって、明日には成立をさせないと再保険の契約が成り立たなくなる、本当にタイトなスケジュールで十分な議論もできなくなった、本当に問題であるということだけ指摘をさせていただきたいと思います。 次に、まず、事実関係を幾つかお伺いをしたいと思います。 そもそも、賠償が行われることになるような案件がどれぐらいあるのか、これは事故が起きたという場合だと思うんですけれども、それをまずお伺いをしたいと思います。特に、今回対象となる八百万ドルを超える賠償が行われたようなケースがあるのかどうか。今回、早急に法案を成立させなければいけないということでありますけれども、今後そういったケースがどれくらい見込まれるのかということをまずお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答えいたします。 日本におきましてタンカーの損害賠償責任保険を引き受けております日本船主責任相互保険組合、ここから聴取したところによりますと、過去十年間におきまして、化学製品などを含めた全てのタンカーでは三件、八百万ドル超の事故が発生しております。ただ、原油を運ぶタンカーについて見ますと、賠償額八百万ドルを超える保険事故は起こしたケースはないということでございます。
○上野ひろし君 では、続いて、これも事実関係でありますけれども、現時点でイランから日本に輸出をされる原油の再保険、八百万ドル以上の部分の引受けの状況、どういう地域の保険会社が受けているのか、また企業名といったことについてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(遠藤俊英君) 再保険の状況でございますけれども、これについては多くの再保険会社との間で締結されておりますけれども、多いのはイギリスのロイズ等のEU域内の再保険会社でございます。これは九〇%以上を占めております。ほかには、アメリカの再保険会社が一部を引き受けているというふうに聞いております。
○上野ひろし君 ありがとうございます。 今九割以上がEU域内という話でありました。まさに今回引受けが禁止をされるというところだと思うんですけれども、逆に言うと一割程度はEU域外の保険会社も受けている。これは、聞くところによると、アメリカそれからアジア、シンガポールでしょうか、その企業も受けているという話を聞いています。 現時点でも制裁の対象となるEU域外の企業がある、保険を受けている企業があるという中で、今後、今回制裁が発動されるわけですけれども、日本に輸出される原油、EU域外の保険会社に再保険を受けてもらうといった対応はできないのかどうか、この点についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(遠藤俊英君) 先生御指摘のように、EU以外におきましてはアメリカの再保険会社がまずございます。ただ、アメリカの再保険会社も、アメリカ政府の対イランの制裁強化の動きを踏まえまして、イラン原油に係る再保険については新規の引受けについては極めて慎重になっているという状況でございます。 それから、日本とかシンガポール等、アジアにおきましても、小規模ながら再保険会社は存在します。ただ、EU内の再保険会社に比べまして引受能力が著しく小そうございます。現時点において、これらの会社がEU内の再保険会社の役割を代替するということは現実的には難しい状況でございます。
○上野ひろし君 ありがとうございます。 では、先ほどもちょっと議論があったんですが、イランから原油の輸入をしている国は日本以外にもたくさんあるんだと思います。韓国、インド、中国でしょうか、そういった話もございました。そういった国々では、まだ現時点で本法のような法律上の手当てというのはしていない、検討中だったりいろいろな働きかけをしているという状況であると聞いています。そういった場合、当然、EU域内の保険会社以外の保険会社が引き受けるのか、それともイラン以外の原油を輸入することになる、振り替えるのかといったような対応になるんだと思います。また、先ほど廃止規定の話の中で、イラン以外の国からの原油の輸入ができればこの法律は廃止をするということもあり得るという話がありました。 そういう中で、我々、今回なぜこの法律が必要なのか、イランから引き続き原油を輸入をするということを確保をしなければいけないのか、場合によっては他国からの原油の輸入に振り替えるという日本以外の国々がやっているようなことでは足りないのかどうか、この点についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(安藤久佳君) お答えを申し上げます。 イラン産原油は、先ほどもちょっと触れさせていただきましたけれども、比較的重質であるという特性がございますけれども、非常に硫黄分が相対的に低いという、こういった環境特性を有しております。現在の電力事情の下で石油火力発電所もフル稼働の状況というのは先生御案内のとおりでございまして、電力向けの重油生産の非常に重要なソースになっているというのが現状でございます。 他方、できるだけこれに代替をしていくということも大事なお話だということでございまして、先ほど少し触れましたように、幾つか限定された種類の中で企業の皆さん方としてはブレンドをしてどういった調達が可能かどうかということを試行錯誤をさせていただいている状況でございます。 他方、現実の問題では、まさに七月以降、国際原油市場がますますタイト化をしていくことが想定をされると。そういう中で、発電用の重油を中心といたしまして、イラン原油から組成をされる発電用重油というのが先ほど申し上げたように大変重要な位置付けでございますので、この調達に遺漏を来さないということから、当分の間、やはりイラン産原油の確保のためのこういった措置が必要ではないかというふうに考えさせていただいております。
○上野ひろし君 ありがとうございます。イラン産原油の必要性、また本法のような手当てによる必要性というのは御説明いただいたとおりだと思います。是非、本法の成立後、しっかりとした対応をいただきたいと思います。 その上で、一点、廃止規定の関連でお伺いをしたいと思います。 附則第二条に廃止規定が置かれてございます。ある程度の条件が満たされればこの法律自体については廃止をされるということであります。一方で、また今後どういう状況が国際情勢で起きるか分からない、EUの判断、また先ほどロイズがたくさん受けているという話もあったかと思いますけれども、個別企業の判断で再保険が受けてもらえなくなる可能性が生じないとは言えないという状況なんだと思います。 今回こういう状況になって、我々がこういう法案を審議をさせていただく中で、日本の原油確保というのは大変脆弱な条件、微妙な条件の下に成り立っているということが改めて明らかになったのではないかと思います。 そういう意味では、今回、これはイランからの原油の輸入に特定をした法律でありますし、その要件が変わったら廃止をするということでありますけれども、むしろこういった再保険のきちんとした担保といいますか、確保といったことについては、こういった時限の法律、要件を切って廃止をするという法律ではなくて、恒久法でしっかりと手当てをする、また、例えば次にEUの議論の中で再保険がまた停止をするというようになったときに、またばたばたと法律を作って国会で議論するということが起きないように恒久法としてしっかり手当てをすべきではないかと思うんですけれども、この点について大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) この法律については、EUの対イラン措置により国民生活の安定や国民経済の円滑な運営に影響が生じる事態を回避するための特別措置について定めたものでありますから、その必要がなくなったときには廃止することが適当であると考えております。 一方で、原油の安定的確保という観点から中長期的な視点でどのような措置、対応が適当であるかについては、今後政府全体として検討していくべき課題であると認識をさせていただいております。
○上野ひろし君 ありがとうございます。 今まで議論をさせていただいた中でも、原油の確保は、我が国の経済のためにも大変大事な話でありますので、本法、これはもちろん大変必要な法律だと思うんですけれども、しっかりと、今後、どういった形で日本の原油の安定的な確保を達成していくのかといったことを是非政府の中でもきちんと検討をしていただきたいと思います。 時間が余っていますけれども、これで私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(岡田直樹君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 特定タンカーに係る特定賠償義務履行担保契約等に関する特別措置法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岡田直樹君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、羽田国土交通大臣から発言を求められておりますので、これを許します。羽田国土交通大臣。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 本法案につきましては、本委員会において特段の御配慮をいただく中で真剣かつ熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことを深く感謝を申し上げさせていただきます。 今後、審議中における委員各位の質疑内容の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を始め理事の皆様、また委員の皆様の御指導、御協力に対し深く感謝を申し上げ、大変ありがとうございました。
○委員長(岡田直樹君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田直樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岡田直樹君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(岡田直樹君) 次に、離島振興法の一部を改正する法律案を議題といたします。 提出者衆議院国土交通委員長伴野豊君から趣旨説明を聴取いたします。伴野衆議院国土交通委員長。
○衆議院議員(伴野豊君) ただいま議題となりました離島振興法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。 離島振興法は、本土より隔絶した離島の特殊事情に起因する後進性を除去するための基礎条件の改善及び産業振興に関する対策を樹立し、これに基づく事業を迅速かつ強力に実施することを目的として、議員提案により、昭和二十八年七月、十年間の時限法として制定されたものでありますが、離島と本土との格差は依然として除去されない実情に鑑み、以後、五度にわたり、本法の有効期限をそれぞれ十年間延長するとともに、諸施策を拡充してきたところであります。 しかしながら、人口の減少が長期にわたり継続し、高齢化が急速に進展するとともに、無人の離島が増加するなど、離島をめぐる自然的、社会的諸条件は厳しく、いまだその産業基盤及び生活環境の整備等が他の地域に比較して低位にある状況は解消されるに至っていないところであります。 一方、離島は我が国の領域、排他的経済水域等の保全、海洋資源の利用、多様な文化の継承、自然環境の保全、自然との触れ合いの場及び機会の提供、食料の安定的な供給等国民の利益の保護及び増進に重要な役割を担っており、その役割が十分に発揮されるよう離島振興施策の充実を図るとともに、その実施体制の強化を図ることが必要となっております。 本案は、このような最近における離島の社会経済情勢に鑑み、離島振興施策の一層の充実強化を図るため、所要の改正を行おうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、目的規定において、離島の国家的国民的役割及び離島の置かれた現状と背景をより明確にするとともに、離島振興の目的として、人の往来及び生活に必要な物資等の輸送に要する費用が他の地域に比較して多額である状況の改善や、定住の促進について明記することとしております。 第二に、基本理念及び国の責務規定を新設し、離島の振興のための施策は、離島の国家的国民的役割が十分に発揮されるよう厳しい自然的社会的条件の改善、地域間交流の促進、無人島の増加や人口の大幅減少の防止、定住の促進が図られることを旨として講ぜられなければならないこととするとともに、国は基本理念にのっとり、離島の振興のための施策を総合的、積極的に講ずる責務があることとしております。 第三に、離島振興の実施体制の強化等を図るため、主務大臣の追加を行うとともに、主務大臣は、毎年、離島の振興に関して講じた施策について、国土審議会に報告することとしております。 第四に、離島振興基本方針及び離島振興基本計画に係る規定の整備を図るとともに、基本的施策の充実を図ることとしております。 第五に、財政上及び税制上の措置や公共事業予算の明確化についての特別な配慮について定めるとともに、離島活性化交付金等の交付について定めることとしております。 第六に、政府は、地域の創意工夫を生かした離島の振興を図るため、離島特別区域制度の創設について総合的に検討を加え、必要な措置を講ずることとしております。 第七に、本法の有効期限を平成三十五年三月三十一日まで十年間延長することとしております。 以上が本案の提案の趣旨及びその内容であります。 何とぞ、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(岡田直樹君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○友近聡朗君 民主党・新緑風会の友近聡朗でございます。 本日は、離島振興法について質疑をさせていただきます。 まず、羽田大臣、大臣の就任、誠におめでとうございます。大臣は長野県ということで、海がない県でございますが、是非離島の振興に関しても高い関心を持っていただければと思っております。日本で四十二、三万人以上の方がこの離島に住んでいるというふうに思っております。 それでは、質疑の方に入らさせていただきたいと思います。 先ほど伴野衆議院の委員長からお話ありましたとおり、約六十年前にこの離島振興法が議員立法で制定されました。先輩議員の皆様、関係団体各位の皆様、あるいは離島住民の皆様には改めて敬意と感謝の気持ちを表したいと思います。そして、この十年目の改正にまたこういった質疑をさせていただけることを私自身大変うれしく思っておりますが、島というのは、私は日本の宝だと思っています。その宝を磨くことができるのがこの離島振興法の改正であると思っております。私自身も、民主党の離島政策PT、あるいは島の振興議員連盟でも事務局次長としてこの改正に微力ながら尽力させていただきました。大変うれしく思っているところであります。 私のふるさと愛媛も大変島の多いところでありますが、指定離島七市町、七十九島を有しております全国有数の離島県であります。今日、この離島振興法、四人の質疑者が立つ予定ですが、そのうち三人は愛媛県の出身者であるということからも、この法案に対する意気込みがふるさとからも熱く感じられるのではないかなと思っております。 それでは、具体的な質問に入らさせていただけたらと思います。 昭和二十八年の制定以来、インフラ整備の補助率のかさ上げ、あるいは公共事業予算の一括計上などの配慮がされてきたところであります。六十年間のうちに約五兆円の国費が投じられたということであり、離島の生活水準の向上に大きく成果を上げてきたところであると思います。 ただ一方で、人口の観点から見ますと、昭和三十年から平成十七年まで全国の人口が四割増えたのに対して、離島の人口というのは五割以上も減少しているというデータもございます。私の地元愛媛でも、平成二十二年の国勢調査ですが、約一万五千人の住民がいますけれども、平成十七年の調査に比べて千八百人、約一割ぐらい人口が減少したというような統計が出ております。 ここで発議者に対してお伺いしたいのですが、この人口減少の一途をたどっているという点から、ここにどのような背景があると考えて、また、離島振興の意義をどのように考えているのか、お伺いさせていただけたらと思います。
○衆議院議員(打越あかし君) まず冒頭、友近議員には、この離島振興法改正に当たって、現地調査以来、本当に一生懸命、離島政策PTの一員として一緒に汗を流していただいたことに敬意を表したいと思います。そしてまた、今日は離島振興法ということで、離島らしくかりゆし姿での答弁をさせていただくことを御理解いただきたいと思います。 今委員御指摘のとおり、離島振興法、昭和二十八年制定以来、離島振興対策によって離島の生活水準、あるいは社会インフラの整備等々、一定の成果を上げてきたところでありますけれども、産業基盤、あるいは生活の環境等々に関する、現在もなお本土地域、その他の地域と比べるとその格差は非常に引き続き存在している、そして、離島は非常に厳しい条件下に置かれているという状況がいまだに続いているという状況であります。 一方では、離島は我が国の国及び国民の利益の保護に重要な役割を担っているということから、その役割を果たすためには、離島の人口の減少を少しでも防止し、定住の促進を図る必要があります。 このため、今般の離島振興法改正においては、施設整備等、いわゆるハード面でこれまで進めてきた対策に加えて、ソフト面での対策を大幅に拡充することといたしました。これによって、人の往来及び生活に必要な物資の輸送に要する費用がほかの地域に比較して多額である状況等を改善をし、産業基盤及び生活環境等に関する地域格差の是正を図り、離島における人口減少に歯止めを掛け、定住を促進をし、離島の果たすべき役割を十分に発揮できるように期待しているところであります。
○友近聡朗君 それでは、少し具体的な特色についてお伺いさせていただけたらと思います。 人、物の移動費用の低廉化についてお伺いさせていただきたいと思います。 第一条の目的規定の中で、人の往来及び生活に必要な物資等の輸送に要する費用が他の地域に比較して多額である状況を改善すると踏み込んだ表現となっていると思います。加えて第三条で、主務大臣が定めることとなっている離島振興基本方針の中でも人の往来及び物資の流通に要する費用の低廉化を定めることとするということが明記されているかと思いますが、この低廉化について、どのような内容を想定して、またどのようなことを御期待されているか、お伺いさせていただきたいと思います。
○衆議院議員(打越あかし君) 今般のこの離島振興法改正案においては、御指摘のように、第一条に人の往来及び生活に必要な物資等の輸送に要する費用が他の地域に比較して多額である状況を改善するということを目的の一つとして掲げた上で、第三条及び第四条において、国の離島振興の基本方針及び都道府県で作ります離島振興計画に定める事項として、人の往来及び物資の流通に要する費用の低廉化を明確にしたところであります。 またあわせて、第十二条において、交通の確保に関する具体的な施策として、人の往来及び物資の流通に要する費用の低廉化に資するための施策の充実に特別な配慮をするということを設けさせていただきました。離島住民にとっての生命線である離島と本土とを結ぶ交通の確保、あるいは人の往来、物資の輸送等々は離島への定住の促進を図る上で欠かせないことから、今後、これらの規定を踏まえた施策の充実が図られるものだというふうに期待しているところであります。
○友近聡朗君 ありがとうございます。 いわゆる低廉というのは安いということを意味すると思いますが、低廉化というのは安くなっていくことを意味していると思いますので、この法案がそういった離島の住民の生活の一助となることを私も期待しております。 それでは、離島活性化交付金の創設についてお伺いしたいと思います。 ソフト施策の充実を図るために離島活性化交付金を創設するということとされておりますけれども、その内容の御説明をいただきたいのと、既存の交付金や補助金制度と比較して期待される効果というのはどういったところにあるか、お聞かせ願いたいと思います。
○衆議院議員(打越あかし君) 先ほども申し上げたように、今般の離島振興法改正においては、ハード面に加えてソフト施策の充実というものを一番大きな看板にして改正をしたところであります。 このソフト面での対策の着実な推進を行うために都道府県は離島活性化交付金等事業計画を作成することができることとして、国は、この計画に基づく事業の実施に要する経費に充てるため、当該都道府県又は離島関係市町村に対して交付金又は補助金を交付することができることとしています。 そしてまた、この交付金の交付等の対象になる事業は今後改めて政令で定めることになっておりますが、この事業は、離島漁業再生支援交付金等を始めとした従来の事業に加えて、今年から始まっております離島流通効率化事業あるいは離島高校生修学支援事業といった事業を恒久化すること、あるいはさらに、今後、妊婦の出産、通院の支援等々、そういったものも盛り込まれることを期待しております。 さらには、各地域、それぞれ島ごとに地域の事情、島の事情があります。その事情に即した定住に資するような様々な知恵やアイデア、提案がこの事業計画に盛り込まれることと期待をしているところであります。 こういったことによって、離島の活性化に資するソフト施策を総合的に、かつ着実に推進することによって離島の定住化を進めていきたい、そのように考えております。
○友近聡朗君 最後に一点だけお伺いさせていただきたいと思います。 離島の指定基準の見直しについてお伺いさせていただきたいと思いますが、いわゆる外海離島、内海離島、離島一部地域という指定の三区分がございますけれども、これがもう五十年以上前に指定が決定されておりまして、その指定基準が決められています。そういった本土との距離が少し遠いということで指定されずに苦しんでいる地域もございます。この指定基準を抜本的にこの法案改正を契機に見直す必要があると私自身は思っておりますが、政府の御見解をお伺いします。
○委員長(岡田直樹君) 時間が過ぎております。簡潔に願います。
○政府参考人(小島愛之助君) お答え申し上げます。 先生御指摘のように、離島振興対策実施地域の指定基準につきましては、外海離島、内海離島共に現行基準は昭和三十年代に決定されたものでございます。指定基準が決定された時期から離島の置かれている状況が大きく変わっているという状況を踏まえまして、本年二月に行われました国土審議会離島振興対策分科会におきまして、委員より現行の指定基準の点検が提起されたところであります。 本法の成立を機に、国土交通省といたしましては、できるだけ早期に審議会において指定基準の点検等について御審議いただくこととしてまいりたいと思っておるところでございます。
○友近聡朗君 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(岡田直樹君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、長沢広明君が委員を辞任され、その補欠として山本博司君が選任されました。 ─────────────
○中原八一君 自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会の中原八一でございます。 先ほど、提案者の方から、離島振興法案の概要について御説明をいただきました。そこで最初に、今回の法律改正案で特に重要事項として認識されております改正のポイントについて、まずお聞かせを願いたいと思います。
○衆議院議員(宮腰光寛君) お答え申し上げます。 先ほど来、伴野委員長並びに打越議員からもお話がありましたとおりでございますが、今回のポイントといたしましては、目的規定の充実、ボリュームはほぼ現行法の二倍になっておりまして、きめ細かな記述がなされております。 それから、基本理念、国の責務を法律に明確に書き込んだという点であります。 三番目に、実施体制の強化ということで、一般の地域振法では国土交通大臣、総務大臣、農林水産大臣が主務大臣となっているわけでありますが、今回地域振興立法としては初めて文科大臣、厚労大臣、経産大臣、環境大臣、この四大臣を追加をさせていただいたということであります。 それから、基本方針、振興計画、基本的施策の充実につきましても、今ほど答弁があったとおり多くの課題を今回盛り込ませていただいたということであります。 さらには、財政、税制上の措置、離島活性化交付金、ソフト事業の交付金を新設をするということにいたしました。 それから、離島特区制度の整備ということが主なポイントでありますが、それに加えて今回は、ほかの法律を附則で改正するということにいたしておりまして、医療法の改正を行うことにいたしております。これは、地域医療計画における離島への配慮ということを明記をさせていただく、さらには、公立学校標準法を改正をさせていただいて、教員の加配について記述をさせていただくということにいたしております。 なお、今回成案が得られなかった課題につきましても附則で記述をさせていただいておりまして、財源の確保に係る検討、それから防災機能の強化を図るための財政上の措置、そして、特に重要な役割を担う離島の保全及び振興に関する検討、こういうものも附則に書き込ませていただいております。この点につきましては、第六条で国は、速やかに、我が国の領域、排他的経済水域等の保全等我が国の安全並びに海洋資源の確保及び利用を図る上で特に重要な離島について、その保全及び振興に関する特別の措置について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものというふうにいたしておりまして、今後の検討課題であるというふうに認識いたしております。
○中原八一君 ありがとうございました。 目的規定の充実を始め、今回の法律改正案は大変内容の濃い法律案だと私も評価をさせていただいております。今回の改正案では、離島振興の目的の拡大が盛り込まれ、無人島の増加防止などの規定が加えられました。離島の人口が減少して無人島になれば、竹島や尖閣諸島のように領土を脅かされる危険性や、文化や自然環境を享受できなくなることになり、国益としても重要な問題であります。 昭和二十八年以来、全国で離島人口は五割以上減少しており、歯止めが掛からずにいます。今後、相当思い切った振興策を講じなければ、無人島の増加を防ぎ、人口減少防止、定住促進を進めることはできないのではないかという危惧を抱いておりますけれども、具体的にどのような人口減少策を取っていくのか、お伺いをしたいと思います。
○衆議院議員(宮腰光寛君) 委員御指摘のとおり、無人島あるいは人口減少、この急激な進行ということが続いておりまして、その対策を講じるためにも今回の離島振興法の抜本改正が必要ではないかというふうに考えております。 施設整備等、いわゆるハード面での対策に加えまして、医療、介護、福祉、交通、産業等の各分野におけるソフト面での対策を大幅に拡充をするということが極めて大切なことではないかというふうに考えております。 離島に関しては、まず何よりも産業基盤、あるいは生活環境等における地域間格差というのは厳然として存在をしているわけでありますので、この格差の是正を図るためにありとあらゆる面においてソフト事業を充実をして、その格差を解消していくということが大前提になるのではないかというふうに考えておりまして、そのことが可能となるような改正案にさせていただいたと考えております。
○中原八一君 次に、附則第五条では、防災機能強化のため、財政上の措置等を講ずるとあります。しかしながら、離島の公共事業予算を見ると、平成九年から昨年までに公共事業予算は何と七割も減少し、大きく落ち込んでおります。 離島の厳しい自然環境から安心、安全を確保し、離島を守るために、今後、海岸、道路、港湾、漁港などの一層の整備を着実に進めていただかなくてはなりませんけれども、そのために財政上の措置を講ずるべくしっかりと予算を確保していくことこそが重要だと考えますが、御決意をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) これまで、離島については生活基盤や産業基盤の整備促進等の観点から、離島振興計画に従ってハード、ソフト両面にわたり施策を講じてきたところであります。また、平成二十三年度からは地域自主戦略交付金が創設されるなど、地域の自主性を尊重しながら離島地域の活性化等に取り組んでまいりました。 一方、東日本大震災において被災地の離島も大きな被害を受け、地震直後は航路や通信網の被災により一時孤立化するなど、四方を海等で囲まれる離島は災害に対して脆弱な特性を持っていると認識をさせていただいております。 本法案の趣旨を踏まえ、防災の観点も含めて、必要な離島の公共事業予算の確保に努めるなど、離島の振興に取り組んでまいります。
○中原八一君 次に、離島航路や離島空路は本土とを結ぶ生活の足であります。本土への通勤通学を始め、救急時に病院に行くなどの離島の航路、空路がなければ生活は成り立ちません。航路や空路運賃は島民にとって大きな負担であり、国に対し、より一層の運賃低廉化のための補助金の増額を要望しております。 今回、新たな法案に盛り込まれました離島活性化交付金の活用によって更なる運賃の低廉化が進めることができるものと期待を寄せておりますけれども、離島活性化交付金創設の目的と、航路や空路運賃の更なる引下げにも活用できるような制度にしていただきたいというふうに考えますけれども、伺いたいと思います。
○衆議院議員(宮腰光寛君) 第一条の目的規定におきまして、人の往来及び生活に必要な物資等の輸送に要する費用が他の地域に比較して多額である状況を改善する旨を書き込み、第十二条の交通の確保等において、人の往来及び物資の流通に関する費用の低廉化に資するための施策の充実について特別の配慮をする旨を規定をいたしております。 それに加えまして、衆議院の委員会での決議におきまして、離島航路、航空路の安定的な維持が離島における定住の促進に欠かせないことから、その支援に関して必要となる新たな法制の整備を含め支援の在り方について検討することというふうにさせていただいております。 この今の離島航路支援につきましては、離島航路整備法が支援の根拠になっているわけでございますけれども、例えば佐渡においては、唯一航路であって赤字路線に対する補填ということになっておりまして、果たしてこの考え方が適当であるのかどうかということなどについても、この附帯決議に基づいてしっかりと検討を、法制の整備を含めた検討をしていかなければいけないというふうに思っております。 そのほかに、今回の沖縄振興法で、国が小規模離島への航空路運賃の低減、それから沖縄県がソフト事業交付金を使って独自に中規模の離島への航空運賃の低減の施策をやっておいでになりますが、それらのことなども成果を、効果をしっかりと検証して前に進めていく必要があるというふうに考えております。
○中原八一君 時間が来ましたので、以上で終わります。 ─────────────
○委員長(岡田直樹君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、上野ひろし君が委員を辞任され、その補欠として桜内文城君が選任されました。 ─────────────
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は、国土交通委員会の場で質問をする機会をいただきまして、大変にありがとうございます。 離島振興法改正に関しまして、お聞きを申し上げたいと思います。 私は、公明党の離島振興対策本部の事務局長という立場で離島を回らせていただきました。二日前も隠岐の島に参りまして、六十八の島々を回り、様々な課題をお伺いをした次第でございます。 公明党は、離島振興対策本部の遠山本部長を中心に国会議員が様々現場を回りまして、昨年十二月には離島振興ビジョン二〇一一ということで発表させていただきました。今回の離島振興のこの改正論議、様々な形でこの内容が、国の責任の明記であるとか、また定住促進の推進、また介護とか就学等の様々なきめ細かな生活の反映がされたということは大変喜ばしいことでございます。 法案提出者にお聞きをしたいと思います。 今回のこの改正の狙い、特に三大臣に加えまして四大臣が追加になりました。この部分に関しましての内容を教えていただきたいと思います。
○衆議院議員(遠山清彦君) 山本委員の御質問にお答えをする前に一言申し上げたいと思います。 私も、山本委員から今御紹介されましたように、公明党の離島振興対策本部長という立場にありまして、今まで七十五の有人離島を全国で回らせていただきました。その立場から申し上げますと、今回の法改正は与野党、衆参の関係議員が大変な努力をして、戦後六十年、初めてとも言える抜本改正まで参りました。岡田委員長始め参議院の国土交通委員会の諸先生方におかれましては、是非とも活発な議論の後に御賛同賜りたいということをお願いを申し上げたいと思います。 御質問にお答えいたしますが、今般の改正案では、従来の国土交通大臣、農林水産大臣、総務大臣という三人のこの離島振興に対する所管大臣に加えまして、文部科学大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣、環境大臣、四大臣が追加をされて七大臣の体制になったわけでございます。 山本委員もそうでございますが、私も六十八、七十五という島を回りまして、やはり離島が今抱えている問題というのは、急速に進む高齢化、また人口減少、それから、あるいは子供たちの数も大変減っておりまして、小学校など回りましても四名とか三名しかいないという状況がございます。そういった中で、やはり所管の大臣を、文部科学大臣や厚生労働大臣を増やして、そして直接的にこの離島振興基本方針の策定等にかかわっていくという形をつくることが大事だというふうに思っておりまして、今回の法改正でそういった所管大臣の離島振興に対する責任の明確化を図ったわけでございますので、この法が施行された後は、国交省や農水省や総務省だけに離島振興を任せる、あるいは都道府県だけに離島振興を任せるという体制ではなくて、医療とか教育とか文化、産業、雇用創出、自然環境、エネルギー、そういった分野においても、しっかりと所管大臣に責任を持って充実した施策を進めていただきたいと、このように解釈をしております。
○山本博司君 ありがとうございます。 それでは、今回新しく追加をされた主務大臣の中から幾つか、各省庁の今回の改正の決意をお聞かせいただきたいと思います。 まず、厚生労働省。今回の改正で、妊婦支援を含めまして介護のサービスが新設になりました。百八十五の島が介護は受けていないというふうなデータも以前ございましたけれども、今回のこの部分に関しての決意をお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(西村智奈美君) お答えいたします。 今回、改正法におきまして、厚生労働大臣も主務大臣に加わったということで、私どもしっかり取り組んでまいりたいと考えております。 今回の離島振興法の改正法案では、新たに、御指摘のとおり、妊婦が健康診査を受診する場合や出産する場合に必要な医療を受ける機会を確保するための支援に加えまして、介護サービスの確保、充実を図るための配慮が盛り込まれているというふうに承知をしております。このうち、妊婦に対する支援は安心、安全に出産できる体制づくりのため、そして介護サービスの確保、充実は、住み慣れた地域で安心して生活を続けることができるようにするために重要であります。 厚生労働省といたしましては、衆議院の附帯決議もございますし、また法案の趣旨にもありますので、法案が成立した際には、それらの内容に基づき、きちんと対応してまいりたいと思っておりますので、是非委員からも御支援をいただけますようにお願いをいたします。
○山本博司君 ありがとうございます。 続きまして、文科省に教育の分野に関してお聞かせいただきたいと思います。 今回、第十五条で教育の充実がうたわれております。高校生の修学支援、また今回の離島の学校の維持、存続に当たる標準法の職員定数の見直し等も今回入っておるわけでございます。この点に関しまして、決意をお願いしたいと思います。
○大臣政務官(城井崇君) お答えを申し上げます。 この度、文部科学大臣が主務大臣に加わるという、その重みをしっかりとかみしめ、また離島の教育の特殊事情をしっかりと鑑みつつでありますけれども、修学支援につきましては、離島から進学する高校生に対しまして通学費又は居住費の支援について適切な配慮をすることが盛り込まれているということを踏まえまして、また二つ目には、教職員の定数改善については教職員定数の決定について特別な配慮をすることが盛り込まれているという、この規定を踏まえましてということ、そして三つ目には、学校の維持、存続については教育委員会の意向をしっかり踏まえてということで、今後ともしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思います。御支援をよろしくお願いいたします。
○山本博司君 ありがとうございます。 続きまして、経済産業省にお聞きをいたします。 法案の第十七条の三に、エネルギー対策の推進条項におきまして、石油製品価格等の低廉化等への適切な配慮という明記がされております。今、離島ガソリン流通コスト支援事業等で輸送費の補助がなされておりますけれども、こうした当該事業以外にも灯油とか、また軽油等の様々な支援が必要ではないかと思います。そういったことも踏まえまして、経産省の決意をお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(牧野聖修君) お答えをさせていただきます。 再生可能エネルギーにつきましては、電力の需要規模が小さいという離島の特性を勘案して、設備導入の補助金において、離島以外の地域に比して導入設備の規模の要件を緩和し、小規模の設備についても補助対象としているところであります。 さらに、電力会社の系統と接続されていない離島での活用も念頭に置きつつ、自家消費型の再生可能エネルギー発電設備への導入支援補助金を今年度新たに創設したところであります。 これらによりまして、離島における再生可能エネルギーの導入拡大を進めてまいりたいと思っております。 離島のガソリン価格につきましては、運搬コスト等が本土と比較して割高となっていることから、小売価格も一リットル当たり平均二十円程度割高となっていたところ、このため、平成二十三年度より、ガソリン価格を実質的に値下げするため離島ガソリン流通コスト支援事業を開始いたしました。同事業の効果もあって、離島のガソリン平均価格は事業開始前後で九・三円値下がりをしたと思っております。 また、一部の離島、特に本土から遠方にある離島は輸送コストが更に割高であることから、本年六月より補助単価を見直して支援を拡充するなど、離島振興法の改正にかかわる議論を踏まえ、石油製品の価格の低廉化に一層取り組んでいるところであります。 今御指摘がありましたほかのことにつきましても、これから一層支援できるように頑張っていきたいと思っております。主務大臣になることを契機に、本当に離島のエネルギー対策の推進に努めてまいりたいと考えております。 よろしくお願いいたします。
○山本博司君 是非とも軽油とか灯油に関しても支援をお願いをしたいと思います。 国交大臣にお聞きしたいと思います。 今回の大きな目玉は、この離島活性化交付金でございます。ソフト事業に使えるということで、この離島振興基本方針に掲げる事項に係る離島の活性化にとって必要なソフト事業は全てが対象となるような、そういう推進をしていただきたいと思う次第でございます。これは政令ということでございますけれども。そして、この交付金制度の財源ということの確保、これから大変大事でございまして、これから概算要求等もあると思います。しっかり財源確保を含めた大臣の決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 本改正案では、離島の活性化に資するソフト施策等を総合的かつ着実に推進していくため、都道府県による離島活性化交付金等事業計画の作成及び同計画に基づく交付金等の交付に係る規定が設けられたものと承知をしております。 国土交通省として、関係省庁と連携を図りつつ、離島活性化交付金等事業計画に基づく事業の支援についてしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○山本博司君 しっかりお願いをしたいと思います。 最後に提案者に、この離島特区に関して、公明党が主張した内容でございますが、その点、簡潔にお願いしたいと思います。
○衆議院議員(遠山清彦君) 簡潔にお答えいたします。 本改正案第十八条の二によりまして、離島特区制度の創設について総合的な検討を加えて必要な措置を講ずる旨が規定されております。 この離島特区の創設によりまして、離島の特性を踏まえて、地域における創意工夫を生かした離島の振興を図ることが可能になるものと思っておりまして、今後、離島の活性化と定住の促進に資するような規制の特例措置あるいは金融、財政上の措置等を盛り込むことも含めまして、具体的な検討が早急に行われることを期待しております。 以上です。
○山本博司君 以上でございます。 ありがとうございました。
○桜内文城君 みんなの党の桜内文城です。 まず、質問に入る前に、共に汗を流してきていただいた打越代議士始め提案者の皆様に感謝と、そして敬意を表したいと思います。特に、私、地元が宇和島なんですが、お隣の八幡浜御出身の山本議員も、また松山御出身の友近議員も今日質問に立たれて、愛媛県、もう総出で頑張っているというところもあります。 質問に入らせていただきます。 まず、大臣にお尋ねいたしますが、今回、基本理念というものがしっかりと盛り込まれたというのは、大変私、高く評価したいと思います。その冒頭に、我が国の領域、排他的経済水域等の保全、海洋資源の利用と、こういった文言もありまして、まさに今いろんな意味で日本の領土をどう守っていくのか、そしてまた原発の事故とかありまして、エネルギーの開発ですとか、海洋資源というのも単にこれ魚だけの話じゃないと思います。いろんな意味で、もう本当に国民みんなが期待している大変重要な法案だと思います。特に今回の法案では、これまでの所管大臣のほか経済産業大臣も所管大臣に入りましたので、是非力を合わせて国交大臣にはお願いしたいと思います。その決意のほどをまずお聞かせください。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 我が国は、世界第六位と言われる四百四十七万平方キロもの排他的経済水域等を有する海洋国家であります。離島はそれらの水域等の保全、海洋資源の利用等に当たって重要な国家的役割を担うなど、我が国にとって極めて重要であると認識をさせていただいております。 本改正案では、目的規定に交流や定住の促進等を明記するとともに、国の責務に関して、国は、離島の振興のため必要な施策を総合的かつ積極的に策定し、実施する責務を有する旨、新たに規定されたものと承知をしております。 国土交通省としましては、離島の状況や課題に応じた効果的な対策を講じることが重要と考えており、改正法案の趣旨を踏まえながら実効ある様々な施策の推進に最大限努力をしてまいります。
○桜内文城君 ありがとうございます。 次にお尋ねしたいと思いますのは、六条の関係で、財政上の措置等というところであります。 今回、いろいろ工夫していただきまして、特に離島向けの、一括交付金であったとしても離島向けのものを予算の明確化をちゃんとしていこうと。特別の配慮をしなければならないという規定を盛り込んでいただきました。役所の人たちに聞きますと、一括交付金の場合、予算書上特に明記していないけれどもということもあるんですけれども、できれば、そういった予算書のこれからの作り方の工夫ですとか、いろんなやり方があろうかと思います。その点について大臣に、どういった形でやっていかれるのか、あるいは検討されるのか、お尋ねいたします。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 離島の公共事業予算については昭和三十三年度以降一括計上されており、離島の予算が明確に区分されてきたところであります。平成二十三年度に創設された内閣府の地域自主戦略交付金においても、創設当初から離島への配分予定額を明示しており、本法案の趣旨を踏まえ、引き続き地域自主戦略交付金における離島への配分予定額の明示を求めるなど、離島予算の明確化に努めてまいりたいと思っております。
○桜内文城君 ありがとうございます。 最後に、最後にといいましても、大臣に対して最後なんですが、税制上の措置等というものを今回盛り込んでいただきました。ここに至るまではいろんな経緯もありまして、私、元々財務省におったんですが、元同僚からも大分怒られながら、軽油の軽減税率とかそういうことを口走っておりましたら大分叱られたりもしたんですが、せっかくこうやって税制上の措置等ということで租税特別措置法等というふうに拡大して書いていただいております。 ただ、なかなかやはり役所の方とお話ししていますと、新しい法律でこういうふうに書き込まれたものの、従来の枠ははみ出ないんだよというふうな解釈をされる方もいらっしゃったりするんですが、とはいえ、これ議員立法ですので、是非、まさに大臣の指導力、政治力をもって、これまでの枠に限定されないいろんな可能性を秘めた条文だというふうに、私は是非執行していただきたいと思うんですけれども、その辺の大臣の御決意等についてお尋ねいたします。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 離島における税制措置としては、これまでも離島の振興を図る観点から、製造業、旅館業及び情報サービス業等に用いる設備について、所得税、法人税の特別償却や事業税、不動産取得税、固定資産税といった地方税の課税免除に伴う減収補填についての税制措置が講じられているところであります。 国交省といたしましては、改正法案の目的を踏まえつつ、必要な措置の在り方について関係省庁とも引き続きよく議論をしていきたいというふうに考えております。
○桜内文城君 ありがとうございます。 最後の質問は、提案者の方にお尋ねしたいと思います。 今回、十三条で情報通信技術の利用といった文言も入れていただきました。 特にやはり私、離島といいますと実際IT技術の活用、大変大事だと思っております。今回、情報通信を所管します総務省のほか、例えば厚生労働省、医療の関係の所管大臣も増えました。また、教育に関しても文部科学大臣が所管大臣として加わりました。 是非こういった、例えば遠隔医療ですとか、今は非常にインターネットを通じて非常に詳細な画像を送ったりもできますので、医師の配置ももちろん大事なんですけれども、高度な医療を受けていくというためには、離島においてもそういった施設の整備ですとか、利用の促進というものをやはり考えていく必要はあろうかと思います。また、教育に関しても、もちろん教員を配置するというのはすごい大事なんですが、一方で、よく予備校なんかでは衛星か何かでいろんな地域で同じ授業を見たりもできるようですけれども、是非、質の高い教育を全国的に行っていく、離島も含めて行っていくという意味でいえば、大変重要な、各役所がそれぞれ所管はうちはこうだからというのじゃなくて、力を合わせて進めていくべきものだと考えております。 その辺について、今後この法律が成立した後どうあってほしいか、その夢やら希望やら、是非提案者の方に思いを語っていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○衆議院議員(打越あかし君) 桜内委員におかれましては、この七か月間にわたる与野党の実務者協議の一員として本当に情熱的に取り組んでいただいたことを感謝申し上げたいと思います。 その上で、今お話しの情報通信技術の活用についてもいろいろと議論をさせていただきました。今回、離島における情報通信技術の利用の機会の他の地域との格差の是正を図ることを新たに盛り込んだ上で、この十三条の規定によって、国及び地方公共団体は、かかる格差の是正、医療及び教育の充実等を図るために、情報の流通の円滑化及び高度情報通信ネットワークその他の通信体系の充実について適切な配慮をするものとしているところであります。これを受けて、今後離島においては、今お話があったとおり、とりわけ医療あるいは教育の分野又はその他様々な分野において情報通信技術の活用が適切に配慮されていくものというふうに期待しております。
○桜内文城君 ありがとうございました。 これで終わります。
○委員長(岡田直樹君) この際、お諮りいたします。 委員外議員井上哲士君から離島振興法の一部を改正する法律案についての質疑のため発言を求められておりますので、これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田直樹君) 御異議ないと認めます。 それでは、井上君に発言を許します。井上哲士君。
○委員以外の議員(井上哲士君) 日本共産党の井上哲士です。超党派でまとめてきたこの離島振興法の改正案の質疑に当たって、委員外発言をお認めいただきましたことに岡田委員長を始め理事、委員の皆さんにまず御礼を申し上げます。本当にありがとうございます。 この改正の議論の前に、日本共産党の国会議員団の離島振興対策委員会として一昨年から離島関係者らにヒアリングを行ってまいりました。その中で、住み続けられる環境をどう整えていくのか多岐にわたる御要望が寄せられたわけで、これにどうこたえていくのか、今回の法改正で拡充された内容について伺いたいと思います。 まず、改正案は離島への定住の促進のためにソフト施策の充実を図るものであり、その一環として離島活性化交付金等に関する規定が設けられております。その具体的な対象事業は政令で規定することになっておりますが、提出者に伺いますけれども、どういう事業が盛り込まれるということを想定をしていらっしゃるんでしょうか。
○衆議院議員(打越あかし君) お答えいたします。 この事業については、衆議院の国土交通委員会においても委員会決議として離島の振興に関する件とし、この中にも私たちの思いを盛り込ませていただいております。 一つ目に、離島漁業再生支援交付金、二つ目に携帯電話等エリア整備事業、へき地保健医療対策費、医療施設等設備整備費、医療施設等施設整備費、離島流通効率化事業、あるいは離島高校生修学支援事業などが定められることを想定しておりますが、さらには、これまで市町村単独事業で行われておりました妊婦の出産、通院等に関する支援でありますとか、その他各地域からそれぞれ特色ある提案によってそういった事業がこれから支援をされていくものというふうに考えております。
○委員以外の議員(井上哲士君) 今年度から実施された離島流通効率化事業や離島高校生の修学支援策の根拠規定となって、さらに妊婦への支援、人の往来、物資流通費用の低廉化支援対策が広げられることは、離島関係者の要望にこたえる重要な拡充と考えます。 次に、輸送コストの問題について伺いますが、離島はどうしても生活物資や生産品の移動経費が割高になってしまって、島内の物価高や出荷する際の他の地域の生産品との価格競争上の不利が生じております。その点での支援策の拡充が多く寄せられてきたわけですが、特にその中でも自治体の輸送コスト支援というのは重要な役割を果たすものと考えております。 しかしながら、二〇一二年度の予算案では、概算要求には盛り込まれていた離島輸送コスト支援事業の計上が見送られております。来年度以降、こうした事業支援を行っていくに当たって、今回の改正案の中にその根拠となる規定はあるんでしょうか。
○衆議院議員(赤嶺政賢君) 離島の輸送コスト対策に関して井上議員にお答えいたします。 今回の離島振興法の改正案では、まず第一条において、人の往来及び生活に必要な物資等の輸送に要する費用が他の地域に比較して多額である状況を改善することをまず法律の目的として位置付けているところであります。また、それを受けまして、第十二条では、人の往来及び物資の流通に関する条件の他の地域との格差の是正を図るため、国及び地方公共団体がこれらに要する費用の低廉化に資するための施策の充実に特別の配慮をするものとする旨規定をしております。 提出者といたしましては、今後、第一条の目的を踏まえつつ、第十二条に基づいて離島輸送コスト支援事業などの人の往来及び物資の流通に要する費用の低廉化に資するための施策が推進されるものと期待しているところであります。
○委員以外の議員(井上哲士君) そういう根拠規定があるわけでありますから、是非、羽田国交大臣、よろしくお願いいたします。 次に、本改正案では、妊婦の通院、出産支援について規定が設けられて、交通費や滞在費の支援を計画できるよう拡充をされております。しかし、妊婦にとどまらず、例えば高度医療を受ける場合など、必要な保健医療サービスを受けるために本土に行く際の交通費や滞在費など、負担は非常に大きいものがあります。東京都の川島大島町長からも、重い病気にかかれば内地の病院に行かなければなりませんが、医療費はともかく、交通費や宿泊代が大変な負担になります、島に住んでいるから仕方がないと済ませるわけにいかないと、きめ細やかな支援策を求めていきたいという声を伺いました。 本法案では、こういうような人に対する支援についてはどのように対応をするんでしょうか。
○衆議院議員(赤嶺政賢君) 私もその大島町長のお話は実際にお伺いをいたしました。離島の医療の問題の深刻さということについても痛感をしているところであります。 今回の改正案では、第十一条の二として、離島振興対策実施地域における保健医療、介護、高齢者福祉、そして保育サービスを受けるための条件の他の地域との格差の是正を図るための住民負担の軽減についての規定を設けることにしております。この規定は、離島の住民がこのようなサービスを受けるに当たり、離島の住民であるがゆえに負担を強いられることとなる特有のコストの軽減を図ることを期待して設けられたものであります。 提出者としては、御指摘のような妊婦以外の人の本土への通院について、第十一条の二の規定により適切な配慮がなされるものと考えているところであります。
○委員以外の議員(井上哲士君) 次に、学校教育の確保についてお聞きします。 島根県の海士町では、町長は、島内に高校があるということで、多くの子供たちに地域で働きたい、地域で役に立ちたいという思いが芽生えてきたのが大きな成果だとおっしゃっておりました。二〇〇八年までの十年間は新入生が半分以下まで激減をしたそうで、そこで、島前高校魅力化プロジェクトというのを立ち上げて全国から島留学を受け入れて、寮費や食費を補助したり、司書の派遣や地域づくりリーダー養成や、大学進学を支援するコースを設置したりするなど取り組まれてきました。 地域を活性化していく上でもこのように離島の高校は非常に重要な存在でありますが、教員の配置基準を定めた標準法で教職員が十分に配置されていないという御要望も伺いました。高校の教職員の加配は欠かせないと思いますけれども、本改正案ではどのように対応をし得るんでしょうか。
○衆議院議員(赤嶺政賢君) 今の離島における高等学校の役割、任務に照らしての井上議員の質問にお答えをいたします。 今回の改正案では、第十五条第二項として、離島振興対策実施地域における教育の特殊事情に鑑み、公立高等学校などを設置する地方公共団体ごとの教職員の定員の算定及び離島振興対策実施地域に所在する公立高等学校等に勤務する教職員の定員の決定について特別の配慮をするものとする旨の規定を設けることにしております。 また、本案ではこれに関連をいたしまして、公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律、いわゆる高校標準法と言われておりますが、これの改正も行って、同法の附則第十一項として、地方公共団体ごとの公立高校教職員の数を算定する場合において、離島振興対策実施地域として指定された地区に公立高等学校が設置されているときは、当該地域における教育の特殊事情に鑑み、政令で定める数を加算する旨の規定を設けることにしているところであります。 提出者といたしましては、御指摘のような要望に対して、第十五条第二項及びその具体策としての高校標準法附則第十一項に基づいて離島の公立学校等への教職員の加配措置が講ぜられるものと考えているところであります。
○委員以外の議員(井上哲士君) ありがとうございました。 終わります。
○委員長(岡田直樹君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 離島振興法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岡田直樹君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、中原八一君から発言を求められておりますので、これを許します。中原八一君。
○中原八一君 私は、ただいま可決されました離島振興法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会、公明党、みんなの党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 離島振興法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 離島は四方を海等に囲まれ、人口の減少が長期にわたり継続し、かつ、高齢化が急速に進展する等、他の地域に比較して厳しい自然的社会的条件の下にある。このため、離島における安全で安心な島民の生活を確保し、定住の促進を図ることは喫緊の課題であり、かかる見地から、政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。 一 本法の最大の特徴の一つであるソフト事業支援施策については、介護、自然環境、再生可能エネルギーを始め、交通・情報通信、産業・雇用、医療・福祉、教育、防災・減災の分野といった多岐にわたるものであり、具体的かつ充実した施策の実施に努め、離島住民の定住に資するものとすること。例えば、人の往来及び物資の流通に要する費用の低廉化に資するための施策の充実等について検討を加え、所要の措置の実現を図ること。とりわけ創設した離島活性化交付金制度については積極的かつきめ細やかな活用を図ること。 二 改正後の離島振興法第七条の二の規定による離島活性化交付金等事業計画に記載する事業等として、離島漁業再生支援交付金、携帯電話等エリア整備事業、へき地保健医療対策費、医療施設等設備整備費、医療施設等施設整備費、離島流通効率化事業及び離島高校生修学支援事業を盛り込むとともに、離島の妊婦の健康診査の受診及び出産に対する支援等新たな国の離島活性化に資するソフト事業についても盛り込むこと。 また、改正後の離島振興法第七条の四の規定により公表することとする事業等としては、地域公共交通確保維持改善事業及び離島ガソリン流通コスト支援事業を盛り込むこと。 三 離島航路・航空路は離島住民の生活にとって欠かせない生命線であり、いわゆる「海の国道」として重要な役割を担っている航路もあることを踏まえ、必要な支援を行うこと。また、離島航路・航空路の安定的な維持が離島における定住の促進に欠かせないことから、その支援に関して必要となる新たな法制の整備を含め支援の在り方について検討すること。あわせて、国と地方の適切な役割分担も踏まえて、離島の道路の国道指定について柔軟な運用を図ること。 四 政府において、災害時多目的船(病院船)を導入・運用する際は、災害時等以外の平時における離島住民の検診・医療等への活用について検討すること。また、災害時の離島の孤立防止等のため、離島における飛行艇の定期的な活用も併せて検討するとともに、ヘリポートの整備を推進すること。 五 学校は離島定住促進の条件として極めて重要な施設であることに鑑み、こうした教育施設の維持及び存続について可能な限り支援すること。 六 離島特別区域制度について、その制度の詳細設計を定めた新たな法制の整備を早急に検討すること。その際、既存の復興特別区域制度等を参考とし、厳しい自然的社会的条件の下にある離島の活性化と定住の促進に資する規制の特例措置、金融・財政上の措置などを盛り込むこと。 七 離島振興の成功事例を収集し、離島関係自治体への周知の徹底に努めること。 八 本委員会は、附則第五条に規定する「早急に」は、「一年以内」と認識する。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(岡田直樹君) ただいま中原君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岡田直樹君) 全会一致と認めます。よって、中原君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、羽田国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。羽田国土交通大臣。
○国務大臣(羽田雄一郎君) ただいまの御決議につきましては、その趣旨を十分に尊重し、関係省庁と連携させていただきながら努力をしてまいる所存でございます。
○委員長(岡田直樹君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田直樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十六分散会