厚生労働委員会 第8号
- 発言数
- 347 件
- 登壇者
- 37 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2012/06/19
会議録
○委員長(小林正夫君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、紙智子君、斎藤嘉隆君及びツルネンマルテイ君が委員を辞任され、その補欠として田村智子君、石橋通宏君及び西村まさみ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) まず、理事の辞任についてお諮りいたします。 柳田稔君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に牧山ひろえ君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) この際、西村厚生労働副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。西村厚生労働副大臣。
○副大臣(西村智奈美君) この度、厚生労働副大臣を拝命いたしました衆議院議員の西村智奈美と申します。厚生労働委員会の皆様には、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。 課題山積の時代でございますけれども、小宮山大臣を始めとする政務三役チームの一員として厚生労働行政の推進に努めてまいりたいと考えておりますので、小林委員長を始め理事各位、委員各位からの御指導をいただきますように、よろしくお願い申し上げます。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省労働基準局長金子順一君外七名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題として質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石井準一君 おはようございます。自由民主党の石井準一でございます。 四月三日に委員会が開催された後、本日まで至ったわけであります。さきの理事懇におきましても、梅村理事の方から、本日に至った経緯に対し謝罪の意が表された次第であります。また、小宮山大臣におかれましては、社会保障・税の一体改革、衆議院で百時間以上に及ぶ質疑に対しまして大変な御尽力をいただきましたことに対し敬意を表する次第であります。 しかしながら、二か月以上も参議院におきまして厚生労働委員会が開かれなかった、この異常な状態は、やはり国会運営が不正常なときには正常に戻す努力、問題点をしっかりと取り除く努力というものは与党民主党の方に大きな責任があると思うわけであります。特に、厚生労働行政は、国民生活に密着した、生活に影響をもたらす大きな分野でもあります。そうした観点から、トップリーダーであります小宮山大臣はどのような認識を持っておられたのか、お伺いをしていきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) おはようございます。 今、石井委員から御指摘がありましたが、様々な経緯があったとは承知をしていますけれど、おっしゃるように、国民生活と深くかかわりのあるこの厚生労働委員会が四月三日以降二か月以上開催されなかったということは、政府・与党の一員といたしまして大変遺憾に思います。申し訳ございません。これで今日久々に開催されましたので、多くの法案もございますから、是非御審議を進めていただくようお願いを申し上げます。
○石井準一君 厚生労働行政は、与野党を超えた質疑をしていかなければいけないわけであります。野党の立場でありましても、三月に行われました日切れ法案等々、積極的に我々も協力したわけでありますので、今後とも国民生活に支障のないような議論がしっかりと行われるべく、与党の方にもしっかりと努力をしていただきたくお願いを申し上げる次第でございます。 現在、衆議院で労働契約法の一部を改正する法律案が審議中であります。改正案の内容につきましては参議院に送付をされた段階で改めて質問をいたしますが、法案の内容を精査していきますと、既に成立をしております労働者派遣法との関係など、分かりにくい部分が多く見られます。また、企業、労働者の関係者の間にも、雇い止め等に対する懸念、不安の声も上がっていることから、有期労働契約から期限の定めのない労働契約への転換の考え方、他の法律との関係等、労働法制、雇用政策全体の観点から質問をしていきたいと思います。 今回の労働契約法改正法案では、有期労働契約の反復更新により五年を超えた場合は、労働者の申込みにより有期労働契約を無期労働契約に転換をさせる、いわゆる無期転換ルールの導入が盛り込まれておりますが、まず制度の概要についてお伺いをしていきます。 有期労働契約と一言で言っても、公認会計士から弁護士といった高度な専門的知識を有する労働者に対し五年などといった比較的長期間の契約期間を定めるようなケースや、日雇で学生を雇用し単純作業に従事させるようなケース、その形態はまさに様々であります。 今回導入をしようとしております無期転換ルールは、正社員になりたいにもかかわらず正社員になれず、やむを得ず有期契約で働く不本意労働者の雇用安定を図ろうとするものであると思われます。 その一方で、学生やリタイアした高齢者など、生活費の補填等のために日雇で働き、断続的に仕事を続けた結果、従事期間の合計が五年を超えたような場合であっても無期転換ルールは適用されるのでしょうか。機械的にルールが適用された場合、様々な職種、働き方が存在する中で逆に雇い止め等の弊害が出ることも懸念されますが、その辺はいかがなんでしょうか。
○政府参考人(金子順一君) 無期転換ルールについてのお尋ねでございますが、これは日雇のケースで申し上げますと、同じ使用者との間でクーリングというのをされることなく継続されて、その日雇の日数を足し上げまして五年を超えた場合には、御指摘がございましたように無期転換の申込権が発生するものでございます。 雇い止めの問題に関しましては、各方面からも御指摘をいただいているところでございますが、今回の改正法の中でも、雇い止め法理の法制化を図るなど、必要な対応を図っているところでございます。
○石井準一君 今、日雇契約であっても無期転換ルールが適用されるとの答弁をいただきました。 それでは、更にお伺いをいたします。 無期転換ルールが実施された場合、別段の定めのない場合には直前に締結していた労働契約と同一の労働条件が適用されることになりますが、日雇契約の場合には頻繁に労働条件が変わると推測をされます。たまたま直前の契約が好条件であれば、以後ずっと好条件になるわけであります。またその逆もあり得るわけで、その後の労働条件が偶然に左右される事態になりかねません。 このようなケースであっても自動的に直前の労働条件が無期契約に適用されることになるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(金子順一君) 日雇で働く労働者の方が無期転換の申込権を行使いたしまして無期契約に転換した場合、その後の労働条件でございますけれども、今御指摘がございましたように、労働条件が日々変更することが当然想定をされますので、こういったケースにつきましては、法が予定をしておりますあらかじめの別段の定め、就業規則などで定めておいていただくことが望ましいと考えております。 しかし、仮に別段の定めをしなかった場合には、委員御指摘のとおり、無期転換の申込権を行使した日の日雇契約と同一の労働条件で無期労働契約に転換されることになります。なお、この場合でありましても、無期化後に労使の合意によりまして労働条件を変更することは可能であることは当然のことでございます。
○石井準一君 今、無期化後に労使の合意により労働条件を変更することは可能であるという答弁をいただきました。 次に、ならば、派遣労働との関係についてお伺いをいたします。 先般、改正労働者派遣法が自民党、公明党、民主党の三党による修正協議を経て成立をいたしました。製造業務派遣や登録型派遣の禁止といった極端な規制は検討事項となりましたが、派遣元に雇用される有期契約の派遣労働者に対しても今回の無期転換ルールは適用されるのでしょうか、お伺いをします。
○政府参考人(金子順一君) 今回のこの無期転換ルールはあまねく労働者に適用されるものでございまして、委員御指摘のとおり、派遣元に有期労働契約で雇用されている派遣労働者の方、こうした労働者の方につきましても無期転換ルールは適用されることになります。 これは、当然のことでございますが、派遣元との労働契約に着目をして無期転換ルールが適用されることになりますので、派遣元に対して五年を超えた場合には無期労働契約の転換の申込みをすることができることになります。
○石井準一君 派遣労働者にも無期転換ルールが適用されるという答弁をいただきました。 さて、一般に派遣労働は派遣労働者が働く職場すなわち派遣先があってこそ成り立つものであります。派遣会社は派遣先から派遣料金を受け取り、その中から幾ばくかの利益と社会保険料などの必要な労務管理費を差し引いて、派遣労働者に賃金としてお支払いをするものであります。しかしながら、派遣労働者に無期転換ルールが適用されるとなると、派遣会社が派遣先を確保できなくなるような場合でも派遣労働者に賃金を払い続けなければなりません。多くの派遣会社はこうした負担に耐えられないのではないかと懸念するところであります。 そこでお伺いをいたしますが、このような場合には派遣会社は無期契約に転換した派遣労働者を残念ながら解雇せざるを得ないということになると思いますが、解雇が認められる具体的な判断基準をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(金子順一君) 無期転換ルールによりまして派遣労働者が派遣元に無期転換された場合、その後、就業すべき派遣先がなくなったというようなケースであろうかと思いますけれども、こういった場合につきましても、派遣元におきましては派遣先をできるだけ可能な限り開拓していただいて派遣就業させるようにすることが基本であろうと考えております。 しかし、仮に、やむを得ず解雇と、仕事がないということで解雇というような場合につきましては、これは既に労働契約法第十六条におきまして解雇についての規定がございます。解雇は、客観的な合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効とするということで、これまで様々な裁判例も蓄積をされておりますけれども、この解雇権濫用法理に基づきます労働契約法第十六条において判断をされることになると考えております。
○石井準一君 それでは、更にお伺いをいたしますが、無期転換ルールでは転換後の労働条件は原則として直前の契約と同一の労働条件になりますが、別段の定めがある場合はその定めによることとされております。ここで言う別段の定めはどのように定めることになるのか、別段の定めにより労働者にとって従前より不利となるような不利益変更も可能なのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(金子順一君) 別段の定めといたしましては、典型的には就業規則に必要な規定を置くというケースが考えられます。もとより、このほかに労働協約であるとか労使の個別の合意でも可能でございますが、就業規則によりますケースを考えてみますと、無期転換後の労働条件について、就業規則の中で、労働者にとって不利となるような変更ができるようにするような規定を就業規則の中に置くということにつきましては、その適否というのは結局個別具体的に判断をする以外にないわけでございますが、例えばその変更が、業務の具体的内容が変わりますということ、あるいは契約形態が変わりますということで、そういった業務に関連したような形で労働条件を変更することができるというような規定であるとすれば、それは合理的なものであると、その内容が合理的なものであると判断できれば可能であると考えております。 ただし、この規定によって実際に個々の労働者の労働条件をどうしていくかという問題になれば、その際には、使用者が裁量権を逸脱したような労働条件の決定をした場合にはやっぱり問題になりますので、この点については当然留意をする必要があるというふうに考えております。
○石井準一君 今答弁をいただきましたように、別段の定めに基づく労働条件の決定が使用者の裁量権を逸脱し権利濫用となることのないようしっかりと指導していくべきだというふうに思います。 これまで労働契約法改正法案の無期転換ルールについてお尋ねしましたが、法案の中でもう一つ、期限の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止についてお伺いをいたします。 改正法案で定める職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して不合理と認められる場合とは具体的にどういう場合を言うのか、お示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(金子順一君) 今回の法律案では、この有期労働者の労働条件が不利益、不合理であると認められるか否かにつきましては、条文案の中にもございますけれども、無期契約労働者と有期契約労働者の労働条件が違う、その相違について、仕事の内容やあるいは配置の変更の範囲、まあ人材活用の仕組みと言ってもいいかもしれませんが、こういった点から考慮して判断をされるというふうになっておるところでございます。 この実際の条文の当てはめの問題で考えてみますと、まず基本給のような給与がどうなるかということでございますが、一般的には、職種、仕事の内容、その他、同じような仕事の内容なのかどうか、あるいは責任の範囲がどうかといったような、その辺りについて一般的に有期と無期の方で違うケースも多いのではないかというふうに考えておりまして、仮にそういう意味で申し上げれば、相違があったとしても直ちに不合理にはならないのではないかというように考えております。 一方、こういった基本給とは別に、職務や人材活用の仕組みとは全く関係しないような処遇、例えて申し上げますれば、通勤手当のようなもの、それから食堂の利用をどうするかといったようなもの、さらには出張旅費といったようなもの、こういったものにつきましては職務の内容や人材活用の仕組みと直接関連をするものではございませんので、有期と無期の間で支給、不支給の差を設けたといたしますと、特段の理由がない限りこれは合理的とは認められないのじゃないかと、こんなふうに考えているところでございます。
○石井準一君 今答弁がありましたとおり、有期契約労働者と無期契約労働者の間での支給、不支給の差を設けること、特段の理由がない限り合理的とは認められないというような答弁がありましたが。 ならば、先般成立をいたしました改正労働者派遣法では、派遣元が派遣労働者と同種の業務に従事をする派遣先の労働者との均衡に配慮して賃金等を決定しなければならないとされました。つまり、派遣先の労働者との均衡待遇を定めたわけであります。 今回の労働契約法改正法案で禁止しようとする不利益な労働条件は、派遣先と派遣元のどちらの労働者と比較することとなるのか、比較対象を示していただきたいと思います。
○政府参考人(金子順一君) 労働契約法は雇用関係、労働契約に着目したものでございますので、派遣労働者の方の場合には派遣元に雇用関係、労働関係がございますので、こことの関係において比較を行うことになります。 一般的に、無期契約労働者という方として、派遣会社には無期契約の派遣を行っている方と、あと内勤として派遣会社のスタッフとして働いておられる正社員というような方もおられるわけで、その両方が比較の対象に成り得るわけでありますけれども、職務の内容を考慮して比較するということになりますので、一般的には、その不合理性の判断の際に実際用いられるのは無期契約の派遣社員、これとの比較考量ということになろうかと思います。
○石井準一君 今御答弁いただいたとおり、派遣労働者についても派遣元の労働者と比較するという御答弁でありましたが、労働者派遣法では派遣先、労働契約法では派遣元の労働者と比較をすることとなり、ダブルスタンダードになると思います。 また、労働者派遣法は均衡を考慮した待遇の確保と規定されておりますが、労働契約法の改正法案では期限の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止と規定されており、この文言の違いから派遣会社の求める対応が両者で異なることになろうかと思います。比較対象が異なり、さらに必要な対応も異なる二つの法案が併存することで派遣会社や派遣労働者に混乱を来すことが懸念をされます。 こうした事態を引き起こさないよう、派遣会社や派遣労働者に丁寧に伝わりやすい周知広報が必要であると考えますが、厚生労働省はどのような対応を今後検討していくのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(金子順一君) 御指摘いただきましたように、改正労働者派遣法では、派遣労働者の処遇につきまして派遣先との均等待遇を求めております。 一方、今回の労働契約法改正案では、派遣かどうかということではなくて、有期か無期か、期間の定めがあるかどうか、期間の定めがあることによる不合理な労働条件を禁止するという規定になっております。そうしたことで、比較対象も適用の場面も異なりますけれども、御指摘いただいたように、大変複雑な関係といいましょうか、ややこしい関係になるというのはそのとおりだろうと思います。 私どもといたしましても、特に有期労働契約で働いている派遣労働者の方は両方の規定が適用になりますので、その内容につきまして、派遣業界やあるいは派遣労働者の方に、労使の方にきちんと理解してもらうことが必要でございますので、分かりやすいいろいろな資料を用意いたしまして関係業界、関係労働者の方に周知をしてまいりたいというふうに考えております。
○石井準一君 派遣業界や派遣労働者にきちんと理解をしていただくよう、分かりやすい周知広報にしっかりと取り組んでいただきたく、改めてお願いを申し上げる次第でございます。 次に、無期転換ルールは有期労働契約の反復更新の下で生じる雇い止めに対する不安を解消するための措置でありますが、一旦無期契約で労働者を雇用すると解雇が困難な我が国の法制下において、無期契約に転換できる五年を目前とした雇い止めが発生をし、かえって有期契約労働者の雇用の安定を損なう結果にならないのかどうか懸念をいたします。 こうした懸念に対し、厚生労働省はいかなる認識を持ち、どのような対策を講じるのか、お尋ねをいたします。
○国務大臣(小宮山洋子君) 通算契約期間が五年の時点の雇い止めをできるだけ抑制をしながら、より安定的な雇用形態としての無期労働契約に転換させていくことが望ましいと考えています。 このため、今回の法律案では、判例法理である雇い止め法理の法制化を盛り込んでいます。これによって、五年の時点でも雇い止めが無条件に認められるわけではないこと、これを法文上も明らかにしてあります。 さらに、五年到達時に雇い止めされずに無期労働契約への転換が円滑に進むように、有期契約労働者や無期転換後の労働者のステップアップに取り組む事業主への支援、また、業種ごとの実績に応じた無期転換のモデル事例の開発、収集と周知広報など、必要な対応を検討していきたいと思っています。
○石井準一君 去る五月三十一日に、総合科学技術会議有識者議員から労働契約法改正案についての声明が出されております。 この中で、今回の労働契約法改正案が生じた場合、大学、独立行政法人等の研究機関において研究者の雇い止めが生じる懸念が示されております。具体的には、研究者の方々は、期間を限定して様々な研究プロジェクトに参加することによって研究者としてのキャリアを積んでおります。その場合、あるプロジェクトに参加をし、途中で五年を超え、研究者から申込みにより期限の定めのない労働契約の転換が可能になると、研究機関としては人件費が確保できない限り雇い止めをせざるを得ません。 この総合科学技術会議の声明を厚生省としてどのように受け止め対応されるのか、お答えをいただきたいと思います。 さらに、研究者という職種の性格から、五年を超えた後に期間の定めのない雇用への転換を申し出ないという内容の労働契約をあらかじめ結ぶことは可能なのかどうか、併せてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(金子順一君) 二点についてお尋ねがございました。 まず、前段の部分でございますが、総合科学技術会議の有識者議員の方から意見表明がございましたものでございますけれども、これにつきましては、この労働契約法改正法案を閣議決定した後に、それに合わせまして大学の研究者の雇用管理の在り方に関して検討すべき課題と方向性について意見をまとめられたということで、この法案自体について何か異論を唱えているものではないというふうに理解をしております。 ただ、このルールが適用されることによりまして様々な対応が必要だろうということでございまして、私どもといたしましても、こういった研究者だけではなく、これは、それぞれの業界といいましょうか、適用される職種などにおきまして様々な適用のための工夫が必要になってまいります。私どもとしては、そういった観点から、雇い止めを抑制しながら円滑に無期転換が図られるようにそれぞれの業界の労使に対して工夫をしていただくとともに、それに対して厚生労働省としても支援をしていきたいと思っております。 それから、後段についてのお尋ねでございます無期転換権の事前放棄でございますが、これにつきましては、労使の実際の交渉力の格差ということを考えてみますと、使用者が事実上権利の放棄を強要するという状況も招きかねないものでございます。この無期転換ルールの趣旨を没却するものになる可能性もある問題ということで、これは公序良俗に反し、無効と解されるものと考えております。
○石井準一君 研究職以外にも、例えば放送、映画制作、オーケストラの楽団員等は、各プロジェクト単位、演奏会ごとに有期労働契約を結ぶ例が見られます。今回の法改正により、さきに述べた研究職のように、有期契約が常態化をし、それが合理的理由の下で運用されるような職種はどの程度あるのか、お伺いをいたします。また、そのような職種に対して、その対応についても併せてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(金子順一君) 有期労働契約が長期にわたって反復更新している場合におきまして、どういった職種であればこういった利用というものが合理的なのか、こういう評価というのは大変難しいものでございまして、なかなか一概に申し上げることができない事柄だろうと思います。 ただ、先ほども答弁申し上げましたけれども、あまねく労働者の方に適用ということになるわけでございまして、それぞれの分野分野においていろいろ問題も出てくる、適用するために工夫が必要という場合も出てまいります。そういった点につきましては、我々としても、よく情報を把握をいたしまして、必要な解釈を示すなり、そのための必要な支援を行っていくと、こういうことで努力をさせていただきたいというふうに思っております。
○石井準一君 最後の質問になりますが、この法律案の提出に当たっては、労働関係であれば労働政策審議会において公労使の合意の下、政策がつくられ、事前に政府部内で意思疎通が行われ、適切な手続の下に国会に提出をされなければなりません。今回、内閣府に設置をされた総合科学技術会議から既に国会に提出されたこの法案について懸念が示されることは、政府部内からの懸念であり、極めて異例なことではないのでしょうか。 特に、厚生労働行政は国民生活に密着した分野であり、国民生活の影響も大きいことから、政策決定に当たっては多くの利害関係者との調整を慎重に行う必要があるわけであります。政権交代直後にも労働者派遣法案が労政審の答申では事前面接の解禁が盛り込まれていたのを閣議決定の段階で削除したということも記憶に新しいところであります。これに対し、労政審からは答申の尊重に関する意見も出されました。いわゆる民主党の政治主導の名の下に、いたずらに政策形成に混乱をもたらしているのではないのでしょうか。 これらの事実を踏まえ、政策決定の在り方について厚生労働大臣としての反省点、お考えを最後にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 労働政策は現場を熟知した当事者であります労使の関与が必要で、ILO条約でも審議会などを通じて政策決定に労使の関与が求められています。このため、法律改正に当たりましては、公労使の三者で構成される労働政策審議会で議論、建議、法案要綱の諮問、答申を行い、これを尊重しています。今後とも、労働政策審議会の議論を十分尊重して政策決定を行っていきたいと考えています。
○石井準一君 これで質問を終わります。ありがとうございました。
○石井みどり君 おはようございます。自由民主党の石井みどりでございます。 まず初めに、昨年十二月一日の厚生労働委員会で、奥村文科副大臣の方へ学校歯科保健に対して御質問させていただきました。その件に関しまして、今日また、奥村副大臣、ありがとうございます、その質問の追跡といいますか、その辺りをまず初めにお聞かせをいただきたいというふうに思っております。 十二月一日の質問は、歯周疾患というのは齲蝕と並んで口腔の二大疾患の一つですけれども、特に成人期以降、成年期以降の歯牙を失う主原因である、よって若年期からの予防、早期発見、早期治療、そして、長期にわたる疾患であることも多いので、これは自己管理ということが非常に重要なので、そういう指導の重要性など指摘をさせていただきました。 その上で、学校保健安全法上、健診項目として歯周疾患がその対象になっているにもかかわらず、準要保護世帯については健診で指摘をしたにもかかわらず援助が受けられないということでありましたので、何のための健診かということを申し上げました。健診をすれば必ず事後措置として親御さんの方に通知をするわけでありますので、その際、要保護世帯に準ずる、経済的に困窮されている世帯では非常に負担が大きいということを申し上げました。 学校病の列挙項目として歯肉炎を含む歯周疾患を是非加えるということを御検討いただきたいということをお願いいたしましたところ、奥村副大臣よりしっかりと見直していく旨の力強い御回答をいただいたんでありますが、現状、どのような議論の状況になっているかお教えいただけますでしょうか。
○副大臣(奥村展三君) お答えいたします。 今お話しのように、昨年の十二月一日に御質問いただきまして、専門的な分野からいろいろ御指導も賜り、御意見も賜りながら御質問いただいたわけでございますが、この法律は昭和三十三年にスタートいたしまして、この間、今日まで四回の見直しをしているわけですが、今仰せのとおり、そういう疾患の問題につきましては正直申し上げてできていなかったというのは事実でございます。 それで、昨年お約束をいたしましたので、この五月の十八日、先月でございますが、第一回の会合を持たせていただいております。そして、今月の末にももう一度この会合を持っていただき、断続的にいろいろの御意見を賜っていきたいというように思っております。日本学校歯科医会の常務理事さんにもこのメンバーにお入りをいただきまして、そしていろいろお話を聞きながら進めていくという段取りをしたところでございますので、また今後も御指導いただければというように思っているところでございます。
○石井みどり君 昨年の御答弁いただいたようにきちんと取り組んでいただいているということを大変感謝を申し上げたいと存じます。 今、副大臣御答弁いただいたように、今まで何度かこの学校病の指定については見直しがされてきておりますが、やはりエビデンスの、EBMの上からもこの歯周病、歯周疾患に関してはやはりもう見直す時期に来ていると。もう遅きに失したという感もあるわけでありますが、しかし、今、今後の健康診断の在り方に関する検討会で検討を進めているということでありますので、是非、今申し上げた準要保護世帯の親子が困らないように是非早期に見直しを図っていただきたいことをお願いしまして、副大臣への御質問はここで終了させていただきます。ありがとうございました。
○委員長(小林正夫君) それでは、奥村副大臣、御退席してください。
○石井みどり君 それでは、厚生労働の方へ移らせていただきます。 去る四月十七日に、総務省の方から、平成二十三年十月一日現在の人口推計というものが発表されました。その内容は、もう我が国において過去最大の人口の自然減少でありまして、特に六十五歳以上の高齢者の割合が二三・三%に達したという発表でありました。昨年の東日本大震災の影響があるとはいえ、まさに少子高齢化というこの流れが一層進展をしてしまったというふうに思っております。 同時に、本年になってから孤独死の報道が相次いでありました。この孤独死も増加傾向にあるわけであります。その中で特に、一月十二日に釧路市で高齢世帯で御夫婦が遺体で発見されたという報道がありました。七十二歳の妻が病死をした後、八十四歳の認知症に罹患している夫が放置をされ、外部に連絡が取れないままお亡くなりになったという、まさに痛ましいケースでありました。このケースだけでなく、なぜか本当に今年一月に入って孤独死、それも、従来であれば、いわゆる単独世帯ではない夫婦であるとか親子であるとか、そういう世帯の孤立死といいますか、が相次ぎました。 まさに従来の制度のはざまにあった方々だというふうに思っておりますが、今、政府が進めておられます地域包括ケアというのは、私、先般の四月四日の予算委員会のときに御指摘をさせていただいたように、定量的なデータが不完全なまま計画だけが進めようとされておられますが、この医療と介護サービスの需給、需要と供給の見込みというのは数値として発表はされておられます。定量的なデータは、そしてそのデータの精度も非常に劣る、そういう状況のまま、また薄弱な根拠に基づいて計画が進めば、非常に実態とのそごがより拡大していくわけであります。 私は、孤独死のこの報道というのは、今後我が国がまさに孤独死の多発社会になるのではないか、そのことをまさに予見をしているような、そういう前兆を予見しているような報道であったというふうに痛ましく受け止めました。まさに、実態を正確に詳細に、そして科学的に、客観的なデータに基づいた政策立案が必要であろうというふうに思っております。 このことを予算委員会でも御指摘をさせていただきましたが、この孤立死が多発するというおそれがある中で、大臣としてはどのようにお考えになるでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 孤立死につきましては、一方では、なるべくそこの家庭に出入りをしているような事業者の方から福祉部門に情報が集まるような取組もしています。また、この孤立死への対応を含めて、身近な地域で医療、介護、予防、住まい、生活支援サービス、これが包括的に提供できるようにということで、地域包括ケアシステムを構築する取組を進めています。取組に当たってデータがきちんと必要だというのは委員がおっしゃるとおりだと思います。 制度改正や報酬改定に当たりましては、関係審議会に客観的なデータや資料をお示しして議論を行い、また、平成二十四年度からの第五期介護保険事業計画の策定に当たりましては、各市町村が日常生活圏域ごとのニーズ調査を行って高齢者の状態像等の把握を行うなど、客観的なデータや実態に応じた企画立案を進めています。 今後、地域ケア会議などを通じました個別ケースの課題分析を推進をし、第五期介護保険事業計画の策定過程の調査や検証を行うなど、より効果的に地域の実態を把握する取組を進めていきたいと考えています。
○石井みどり君 今いろいろ取組をするとおっしゃっているんですけれども、非常に個人情報というのが課題になってくるというふうに思っています。 様々な事業者からの、特に家庭を訪問したりする事業者からのデータも活用してという、そういう情報を活用してということでありましたけれども、そういう意味で、熊本県では見守り応援隊というようなことで、新聞社とかガス会社とか郵便局、そういうところと協定を結んで、異変を感じたらいち早く警察とか社協への御連絡をということで活動しておられるということでありますが、しかし、報道では、非常に、知的障害があるお子さんを抱えた母親とか、それから親子で、特に高齢の、娘も高齢、母親も高齢、母親は九十五歳とか、そういう方々が、娘は病死して母親は衰弱死をした、今まで介護していた娘が亡くなれば、介護を受けていた母親はそのまま衰弱をして、そして死後一か月がたってから発見されたというような、こういう事例がたくさんあるわけですね。今おっしゃったようなことで、民間事業者も活用しながらということですけれども、やはり今申し上げたような個人情報の壁ということが非常に立ちはだかってくるわけであります。 だから、そのところを、大変これから先は、まさに日本、我が国は法治国家で様々な国民に対していろんな医療、介護、福祉サービスを提供するような仕組みをつくってきたはずですけれども、その制度のはざまで、やはり誰にもみとられることなく、夫婦であったり親子であったり、亡くなるケースがこれから私は、続発と言いませんけれども、多発するだろうと思っています。 ですから、その辺りを是非、個人情報の場合は、同意なく個人情報を提供することを禁じるというところの個人情報保護の観点から、どうこの問題を解決していかれるのかというところを、ちょっと大臣の御所感をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員がおっしゃるように、これまで、一人で住んでいなくて家族がいる場合は大丈夫という考え方で対応していた部分が実際あるんだと思います。ただ、おっしゃるように、健常である方の同居している人が倒れた場合には障害のある方などが犠牲になるということがやはりこのところ続いていますので、そうした問題意識は持っています。 その個人情報の保護ですけれども、いろいろと検討をしたところ、そういう命にかかわるような場合には、そういう可能性がある場合にはそれは個人情報保護の対象にならないということでございますので、そうしたことを水道事業者には担当官庁である私の、厚労省の方から言っていますし、あと、ガスや電気事業者などには、経済産業省など関係省庁とも連携を取って、その事業者の方にそういう連絡もさせてもらっているところでございます。そうしたことと今御説明したような地域包括ケアシステム、とにかくすき間に落ちることがないように、ここは万全を期していきたいというふうに考えます。
○石井みどり君 すき間に落ちることがなくというのが、これがほかの、例えば消費者行政でも非常にそのすき間事案というのが次から次に出てくるんですね。だからやはり、制度はつくった、しかしその制度で埋め切れないところをどうカバーしていくかという、よりきめ細かな施策ということがこれから重要だと思います。その辺はもう釈迦に説法であるかと思いますが、どうぞ、大臣、心してお取り組みいただきたいというふうに思います。 それでは、私、先ほど申し上げた四月四日の予算委員会でも主に認知症を切り口として御質問させていただきました。少しその辺を、細かいことは厚生労働委員会でお聞きしたいというふうに申し上げましたので、少し、残された時間、お聞きしたいというふうに思っております。 認知症も精神疾患の一つでありますが、認知症にしても精神疾患にしても、政府で進められている今施策としては、在宅移行ということ、アウトリーチを進めるということになっておりますが、度々申し上げますが、精神疾患、精神障害というのは症状と障害が混然一体となっている不可分のものでありますので、常に医療が寄り添う必要がある、他の二障害とそこが違う点だというふうに度々御指摘をさせていただいておりますが、在宅生活中心でという、これは国民の方々も多く望まれる、自分の長年住んできた自宅で老いを、死を迎えたいというのは誰しもが望むことではありますが、そしてその理念は美しく立派なんですが、実際に人材、財源ということがやはり大きく不足をしていると思います。どの統計に基づいて見積もっておられるのか、その辺をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 精神疾患については、厚生労働省の患者調査、全精神科病院を対象に毎年行っている調査に加えて、厚生労働科学研究などを通じて状況を把握しながら施策を検討しています。 具体的には、新たな入院患者三十八万人中、およそ九割が一年未満で退院をするということ、入院期間が一年以上の患者では、入院期間が長くなれば自宅等で退院できる割合は減少するということ、また、精神科病院の入院患者およそ三十万人のうち三分の二が一年以上といったような状況です。こうしたことから、精神疾患がある人について、相談支援や自立訓練などの障害福祉サービスですとか、外来医療やデイケア、訪問医療といった地域生活を支えるための支援に加えて、入院が必要になった場合にはできる限り短期間で退院を目指すような体制を整備していくことが重要だというふうに考えています。
○石井みどり君 今おっしゃった数字に関しましては、更に検証してまたこの委員会で御質問をしたい、追跡をしたいというふうに思っております。 実は、日曜日の読売新聞の朝刊に「認知症早期在宅ケア」という大きなキャプションで報道がされました。この認知症の新たな対策というのは、実は昨日出た今後の認知症施策の方向性についてといって、厚生労働省の認知症施策検討プロジェクトチーム、昨日出たばかりだと思います。私もまだ中身十分検証しておりませんので、ここに提言でされておりますことはもう少し詳細に検証して質問をさせていただこうとは思っておりますが。 しかし、認知症対策に関しましては、先ほどから何度も申し上げております四月四日の予算委員会で大臣の御答弁では、人材育成等もまだまだこれからという段階であると、ただし一歩踏み出したということが大事なんだという御答弁で、非常に言葉としては美しいんですが、しかし、残念ながら、そのときも申し上げましたけれども、有病率のデータというのが平成十五年の介護保険のデータを基礎にしたものでありました。そして、そのときに、厚生労働省の方で研究班が今そのデータを出すべく研究を進めているということでありました。そのとき野田総理も、データとして余りにも古いと、そして問題もあるということはお認めになったわけでありますが、平成十五年のデータしかない。 そもそも、先ほど申し上げた、これほど世界に類例のない急速に進展をする少子高齢社会に対応した地域包括ケアというのが、そもそもやはり客観的に、科学的にきちんとデザインされた有効な研究データでないと地域包括ケアの構築なんてそもそも無理なんだというふうに思っています。 大臣がお答えいただいた研究班が今行っているデータというのは、具体的にいつぐらいに出てくるんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 予算委員会のときにも委員から御指摘をいただきましたが、おっしゃるように、平成十五年というともう何年前のデータかということになりますので、なるべく直近のものでやらなければいけないというふうに私自身も思います。 御質問ですが、現在、厚生労働省の補助金によって専門家の研究班が行っている調査、これは神経心理検査、診察等、頭部MRIなどに基づきまして医学的な認知症診断を行い、そこから算出された各年齢階級別の有病率を基に全国の認知症高齢者の数の推計を行うため、結果がまとまりますのは来年の春の予定になっています。 一方、昨日、御指摘の厚生労働省認知症施策検討プロジェクトチームで取りまとめました今後の認知症施策の方向性について、この報告書に掲げました施策に関する五年間の具体的な計画を平成二十五年度概算要求までに策定をすることにしています。その際には、平成十五年のデータではなくて最新の介護保険データを援用しまして、要介護認定を行った人のうち日常生活自立度二以上の認知症者の数を基に推計をして反映をしていきたいというふうに考えています。
○石井みどり君 来年の春には出てくるというんですが、ただし、今、筑波大学の研究班ですね、この研究班が既にやっていた研究によりますと、私、あのときも、四月四日にも申し上げたんですが、これは昨年の七月二十六日に出してきたデータでは、筑波大学の研究班は、全国七地区でやって一二・四%から一九・六%の認知症の有病率、平均を取って一五・七%だと。そして、今出されている地域包括ケアシステムの基礎データとなる高齢者介護研究班の報告書は七・二%だと。およそ倍の数値の乖離があると。 新たな研究を基にしてこれから対策を出していかれるという。しかし、今、既に都道府県では医療計画、特に五疾病五事業になったということで、精神科疾患が入ったということで、医療計画、今作っている最中ですね。そして、認知症対策も今随分都道府県やっています。逆じゃないですか。来年の春出てきたデータで新たにやると。これ、都道府県は混乱するだけですよ。全く順序逆じゃないですか。四月四日のときも申し上げましたけれども、私は大変問題がある。 そこのところは、これまでの厚生労働省の政策立案そのものが、民主党政権になってからというんじゃなくて、従来そういうやり方をしてきたという、そこに問題があるんだというふうに思っておりますが、大臣、どのようにお考えですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) それは予算委員会の場でも申し上げましたし、今日もまた同じことを申し上げることになると思いますが、私もそれは順序が逆だと思います。 そういう意味では、とにかくなるべく早く確実なデータをしっかりと作って、それを基にしてということは私からも強く言っておりますが、今委員も御指摘のように、これまでずっとそういうやり方をしてきたということもあるので、今そこを変えるようにということを私の方からも申しているところです。 確かに、各地方で作られるときに非常に困るということは現実問題としてあると思いますので、今私が、昨日取りまとめた認知症施策検討プロジェクトチームの報告書を基にして概算要求をするときに古いデータではなくて最新の介護保険データを援用するというふうに申し上げましたので、各地方でもそういうふうに援用してできる最新のデータが、どういうふうにしたら、何を使えばいいかということも含めて、可能な限り厚生労働省の方でそうしたことを地方にも伝えたいというふうに思います。
○石井みどり君 今、筑波大学がされている研究班の調査方法で私は懸念することがございます。これは、主として軽度の認知症の方がスクリーニングされるような、そういうバイアスが掛かっているんではないかというふうに懸念をしています。 先ほどもMRIを撮ったりとかということもおっしゃったんですが、主に神経内科的手法によるMCIということの調査がされている。これは軽度の認知障害は把握されるんですね。これでは非常にデータとしては、私は、また偏った、本当に大変誤差のある、問題があるだろうというふうに思っていますので、どうぞ、まだ今研究の途中ですので、予断がなく、予断に基づくものではなくて、本当にこれから国民生活、何度も申し上げますが、団塊の世代がもうすぐ高齢世代に入ります。その親は既にもう本当に八十代後半から九十代なんですね。まさに介護を必要とする大きな数の、まさに津波のような高齢者の数がこれから続くわけですね。そうしたときにはやはりきちんとした本当に有効なデータに基づかないと政策そのものを誤ってしまうということを御指摘をして、最後の御質問をしたいと思います。 広島県には、前回、予算委員会で申し上げたんですけど、現在、認知症疾患医療センターが二か所ございます。今後、広島県は二次医療圏に合わせてもう五か所増やす予定になっております。県によって財政力には差がありますし、それからまた、どういう考え方をされるかということによっていろいろと出てくるんではないかと思います。そしてまた、一番大事なのが人材の確保であります。そして、医療にしても介護にしても、人材の養成のその基礎的な力もおのずと違っているわけであります。 そういう中で、国がバックアップ体制を相当強力にされないまま、この認知症疾患医療センターですが、四月四日に御答弁いただいたときは、現在百五十七か所ある、基幹型が六か所、地域型は百五十一か所である、これを今年度中に百七十五か所まで整備をしていくということであります。 私はそのとき、日本精神科病院協会が出している提言の中では、人口三十万に一か所が望ましいと、全国で四百か所必要だというところ、そういう提言が出ているということも御指摘をさせていただきました。一歩踏み出すところまでしか計画はできていないという大臣の御答弁でしたが、しかし、先ほど申し上げた、昨日出たこの今後の認知症施策の方向性ということでは、御指摘をしたような、全国三百か所を目標に整備をするとか、あるいは身近型認知症疾患医療センターがまた目玉の一つになるということでありますが、しかしながら、実際は、計画だけどんどんどんどん美しい計画出されても、地域の実情、本当にお寒い限りなんです。 認知症の家族を抱えている、認知症の人を抱えている家族の苦労というのは本当になかなか御理解いただけない。自分の親が、あれだけ立派でしっかりしていた親が認知症によって、壊れていくとまでは言いませんが、感情とか一部の記憶は残っているんですが、いろんな精神症状が出てきたり、苦労するわけですね。そうしたときに、特に在宅ですね、在宅のケアをする方々も認知症に対する十分な理解もない、そして他の医療科、精神科のような専門機関でないところの方々もこういう理解が非常に低いんですね。 ですから、私は何度も申し上げますが、認知症疾患医療センターがこれからのキーポイントではあるんですが、本当にこれがちゃんと整備できるかどうか、そこのところを最後にお聞かせをいただいて、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員がおっしゃいましたように、広島県では、正式な補助申請はまだ受けていませんが、現在の二か所を含めて二次医療圏ごとに認知症疾患医療センターを設置する予定というふうに聞いています。 この認知症疾患医療センターについては、できるだけ早期に診断が行われるように、より身近なところに整備する必要があるという課題がこれまでも指摘をされてきています。 昨日、厚生労働省認知症施策検討プロジェクトチームでまとめました今後の認知症施策の方向性について、この中では、現在の認知症疾患医療センターに加えて、新たに、的確な診断に加え、かかりつけ医などとの連携、支援を担う身近型認知症疾患医療センターを整備することにしています。身近型認知症疾患医療センターを含めた認知症疾患医療センターを二次医療圏に一か所以上、又は高齢者人口六万人に一か所程度整備することを目標としているところです。 今委員がおっしゃいましたように、そこをやはり担う人が必要で、その養成をどういうふうにするかということが一番大きな課題だと私も思っています。専門科のところだけではなくて、おっしゃるように、これからなるべくいろんな形で在宅ケアを充実させようとしていますので、その中で、この認知症に対する知識ですとか様々なほかの専門職との連携とかそうしたことを、これから実態に即して、地域の実情も把握をしながら進める必要があるというふうに考えています。
○石井みどり君 認知症疾患に関しては、深い理解と、そして豊富な経験とか臨床ケースとか、そういうことの臨床経験が非常に重要なんですね。ですから、まさに計画ばかり作るのも大事ですが、そこをいかに実際に担保していくか、その辺をまた今後更に検証して追及をさせていただきたいというふうに思っております。 ありがとうございました。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 本日は、福島県が予定している新たな医療費助成制度、子育て支援策としての十八歳以下の県民の医療費無料化に対する国の支援等につきまして質問をさせていただきたいと思います。 最初に、地方自治体が医療保険制度で定められている被保険者の負担割合を独自に軽減する事業を行っている場合には、これに関連する国民健康保険に対する国庫負担金を減額するというような措置が行われているわけであります。 ところで、福島復興再生特別法案の修正審議の中では、国が財政支援を行う県民健康管理基金を活用して福島県が独自に行う十八歳以下の子供の医療費無料化事業については、野田総理も支援を明言をされました。言わば国が支援をするということをおっしゃったわけでございますので、このようなことを考えますと、今後福島県が同事業を実施する場合には国の国庫負担金減額措置を免除すべきと、そのように考えておりますけれども、政府としての方針を小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 一般的には、今委員がおっしゃったように、医療費の窓口負担を無料化した場合には、しない場合に比べまして医療給付費が増加をし、これに対する国庫負担が増加するため、国庫負担金等を調整をしています。ただ、国の補助金などの交付を受けて地方自治体が実施する医療費負担の軽減のための事業については、このような調整の対象とはしていません。 福島県では、この十月から、小学四年生から十八歳までを対象とする新たな助成制度を創設する予定と聞いていますけれども、国の補助金等により造成いたしました原子力被災者・子ども健康基金を活用して実施する場合には、国庫負担金等の調整は行わないことにしたいと考えています。
○渡辺孝男君 これは本当に有り難いことでありまして、福島県の自治体が新たに十八歳以下の子供さんの医療費を無料化しようということで追加的に財源を投じるわけでありまして、そのことによって逆に国庫の負担、国庫の財政支援が少なくなってしまうということでは非常に問題が生じますので、今回の対応を心から有り難く思っていると、県民の皆様そういうふうに感じていると思います。 そこで、ただ、この事業がどれくらい必要に応じて長期化するのか分からない。できれば、多くの子供さんが福島に戻って安心して生活できるようにするための環境整備ということではやはり長期間にわたって財政を確保することが必要になると思うんですが、この点に関しまして、これまでは国の方がそのための財政支援をすると明言をしておるわけでありますけれども、いよいよ福島県がそういう事業を展開する段階になりましたので、ここで国の支援ということを確認をしておきたいと思います。復興担当の吉田副大臣、おいででございますので、確認をさせていただきたいと思います。
○副大臣(吉田泉君) 御指摘のように、この十八歳以下の医療費無料化については、国としては対応が難しいという結論に至ったわけですが、福島県において県民健康管理基金を活用して今年の十月から実施が始まるということになりました。 この基金というのは、国の支出金並びに東電の拠出を合わせますと一千億円を超える基金がございます。我々としては、まずこの基金の使用状況をよくフォローしてまいりたい、そして、引き続き国としてどういう支援ができるかよく検討してまいりたいと、そういうふうに思っております。
○渡辺孝男君 まだまだ福島県の県民の皆様、お子様を育てている皆様、放射線の被曝ということを心配をされておりまして、県外で生活をされておられる方もいらっしゃいます。そういう意味で、福島県そのものの環境が落ち着いてきて戻れる、その場合にも特別な配慮で、放射線と関係のない医療の問題で、直には絡まない問題でありますけれども、医療費が無料に、十八歳以下が無料化されるということは大変、戻るに当たっても、また県内で生活するに当たっても良い環境状況といいますか、子育ての環境状況が整えられるということでありまして、これは復興庁としましてもしっかり支援をしていただきたいと、そのように思います。 次に、関連するわけでございますけれども、子育て世代の負担を軽減する施策の一環としまして、福島県だけではなくて、ほかの県におきましても、そういう十八歳、この場合は未満の子供さんでありますけれども、そのような医療費の給付ですね、九割、自己負担一割ということになりますけれども、これをやはり私は実現をしていくべきだと、そのように考えているわけでありますけれども。 比較して言うと、後期高齢者の医療制度では高齢者の方々の医療費の自己負担というのは一割で済んでおるわけでありますが、片や子供さんの場合は一割負担ということにはなっておらないわけでありまして、少子高齢化が進む中で、やはり子供さん、これからの日本の国を担っていただける子供さんを大事にするという視点でも、十八歳未満の医療費の軽減ということで、一割負担まで軽減をするということは非常に大事だと思うんですが。 ちなみに、これを実現をする場合には、保険者、国、地方自治体の負担がどの程度になるものか、推計値につきまして、藤田厚生労働大臣政務官にお伺いをしたいと思います。あわせて、参考のために、九割給付を中学三年生まで引き上げる場合の推計値及びその前段階として八割給付を中学三年生まで、あるいは十八歳未満まで引き上げる場合の推計値につきましてお教えいただければ幸いでございます。
○大臣政務官(藤田一枝君) お尋ねの現行の医療保険制度の下で十八歳未満を九割給付にいたしますと、医療費の波及増の効果も含めまして、給付費は五千億円増加をし、保険料は四千百億円、国費八百億円、地方二百億円の追加財源が必要となります。また、中学三年生までを九割給付にいたしますと、給付費は四千三百億円増加をいたしまして、保険料三千五百億円、国費七百億円、地方百億円となります。 これを、十八歳未満を八割給付に今度はした場合は、給付費は一千五百億円増加をいたしまして、保険料が一千二百億円、国費二百億円となります。中学三年生まで八割給付ということになりますと、給付費が一千二百億円増加をいたしまして、保険料一千億円、国費二百億円の追加財源が必要となると、このように考えています。
○渡辺孝男君 多くの財源を必要とするということでありますけれども、やはり少子高齢化が進む日本の中で子育て支援をしっかりやっていくということにおきましては、先ほどのそういう推計値も踏まえながら、財源を確保しながら、しっかり推進をするということが私は大事だというふうに思っております。 この点に関しまして、小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 医療保険制度で乳幼児に対する自己負担割合、これを三割から二割に軽減する措置の対象年齢について、近年の子育て支援対策の重要性の高まりなどから、平成二十年度から小学校入学前の子供までに拡大をしています。乳幼児医療費の自己負担、これを更に軽減するためには、厳しい財政状況の下で、医療提供体制の確保ですとか保育など、ほかの子ども・子育て関連施策との均衡を勘案する必要があると思っています。 また、医療保険制度の給付割合引上げにより自己負担を軽減する場合には、公費負担のほかに、今も政務官からも御説明しましたが、保険者負担も増加をするため、これは現役世代の保険料負担が増加をするなど、課題が多いかなというふうにこの点は考えているところです。
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てますよう、質疑に入ります。 地域医療を守る観点から、平成二十四年度診療報酬改定について伺いたいと思います。 今回の改定で、栄養管理実施加算が入院基本料の中に包括化をされました。これによって管理栄養士の確保が要件化をされていくということになりますが、これは背景として多くのところで既にその管理栄養士の確保がなされているということが背景にあるようでありますが、本当にそうでしょうか。例えば、有床診療所など、まだまだ確保ができていないところがたくさんあると私は考えています。 私がかつて勤務していた島原半島におきましては、この管理栄養士さん、今職に就いていない方、データによりますと九人ということであります。これが把握率が六〇%であるというデータと併せて考えても十五人しかいないということを考えると、これは二年間の経過措置があったとしても確保できる見込みというものはあり得ません。 そういうことを考えるときに、もしも管理栄養士を確保できないで入院基本料を算定することができなくなったことにより有床診療所が入院機能を手放してしまうならば、それは即、地域医療の崩壊につながるのではないかと私は危惧をしておりますが、これは少しちょっときっちり調査をしていただいて、この妥当性についてしっかり検討していただくべきではないでしょうか。厚労省の見解、求めたいと思います。
○政府参考人(外口崇君) 平成二十四年度の診療報酬改定におきまして、既に多くの医療機関で算定されております栄養管理に関する加算について、診療報酬の簡素化の観点から入院基本料等に包括して評価することといたしました。その際、管理栄養士の確保できていない医療機関については、二十六年三月末まで管理栄養士が確保できていなくても入院基本料等を算定できることとしております。 御指摘の有床診療所については、非常勤の管理栄養士の配置で入院基本料等を算定できることとなっております。さらに、管理栄養士の離職等により栄養管理体制の基準を満たせなくなった医療機関は、地方厚生局に届け出ることにより、三か月間に限り従前の入院基本料等を算定できることとしております。 これが現在の制度でございますが、議員御指摘のように、栄養管理に関する加算の包括化の影響も含めて診療報酬改定の影響は調査する必要があると考えております。その調査の結果等を踏まえまして、次期改定に向けて今後の対応を検討していきたいと考えております。
○秋野公造君 確認をしておきたいと思いますが、その調査の結果によっては管理栄養士の確保を入院基本料の要件から外すということもあり得るという理解でよろしいですか。
○政府参考人(外口崇君) 現在も、栄養管理は大変重要でございますので、各都道府県の栄養士会に協力を求めるなどの努力もしておるところでございますけれども、先ほど申し上げました影響や効果、こういったことをよく考えまして、次期改定に向けて必要な検討、対応をしていきたいと考えております。
○秋野公造君 地域医療が崩壊しては何もなりませんので、どうかよろしくお願いしたいと思います。 大臣に伺います。 三党合意がなされたところでありますが、消費増税がなされた場合、非課税である診療報酬については、仕入れ税額控除が行えないことから、損益が発生することが懸念をされています。私は、この一体改革の中でこういったことも踏み込んで検討されてもよかったのではないかと思いますが、今日はまず、最低、少なくとも平成元年又は平成九年に行ったような消費税増税のときに際するこの診療報酬の特別な改定、増額ということでありますが、そういったことは想定をしているという理解でよろしいか、大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) この課題があるということはよく認識をしております。社会保険診療は、国民に必要な医療を提供するという高度の公共性を持つことから、消費税は非課税となっています。このため、消費税導入と引上げが行われた平成元年と平成九年に診療報酬改定を行って、仕入れに要した消費税負担分を措置をし、医療機関の負担が生じないようマクロレベルで対応をしてきましたが、特に高額な投資を行っている個々の医療機関にとっては負担感があるといった意見があることはよく承知をしています。 今回の消費税の引上げに当たりましては、平成元年と平成九年と同様の対応を基本としながら、意見のある医療機関の行う高額な投資による消費税の負担に関しまして、一定の基準に該当するものを区分して手当てをすることなどを検討することにしています。具体的には、今後、中央社会保険医療協議会の下に、医療関係者や保険者、有識者などによる検証の場を設置しまして、そこで検討を行う予定にしています。
○秋野公造君 大臣、聞き忘れました。八%に増税するときも、一〇%に増税をするときも、この対応が行われるという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) そうしたことも含めまして検証の場で、特に高額なものについて負担が出ないようにということにも配慮をしながら検討をしていきたいと考えています。
○秋野公造君 もう一つ三党合意について伺いたいと思います。 総合こども園については撤回をするということでありますが、そうであるならば、これまで保育所の増設等に大きな役割を果たしてきた安心こども基金は、平成二十五年度以降も積み増し等を行って、しっかりと保育所の増設へ向けてしっかり頑張っていくという理解でよろしいか、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 三党合意には御党にも大変御努力をいただいてまとめることができました。社会保障・税一体改革に関する確認書では、「幼児教育・保育・子育て支援の質・量の充実を図るため、安定財源確保に努めるものとする。」とされています。 安心こども基金の平成二十五年度以降の取扱いについては予算編成過程で検討をすることになりますけれども、この事業が子ども・子育て支援の充実のために重要な役割を果たしているということはよく承知をしていますので、安定財源確保に努めるとの合意の趣旨も考慮をしながら今後の在り方を検討していきたいとなっているんですが、もう少し踏み込んで、必ず確保ができるように努力をしていきたいと思っています。
○秋野公造君 大臣、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いをします。 医療に戻りますが、救急医療の充実がなされているところでありますが、地域によっては、一極に集中しているような医療機関もあれば、また比較的余裕があるような医療機関もあるようであります。 こういう一極集中は避けていかなくてはならないと私は考えますが、現時点での救急の一極集中を避ける手だて、どのようなものがありましょうか、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(大谷泰夫君) 傷病者の搬送、それから受入れを円滑に行うということが傷病者の救命率の向上や後遺症の軽減等の観点から重要な課題であるというふうに考えております。 消防機関と医療機関の連携体制を強化して受入れ医療機関の選定困難事案の発生をなくすとともに、傷病者の状況に応じた適切な搬送及び受入れ体制を構築するために、平成二十一年に消防法が改正されております。この改正によりまして、都道府県において医療機関、消防機関等が参画する協議会を設置して、地域の搬送・受入れルールを策定するというふうになったところでありまして、厚生労働省としましても、各都道府県が速やかにルールを策定するように促してまいりました。各県で既に策定いただいております。 また、これに加えまして、救急医療機関に対する支援として、受入れ困難者を確実に受け入れるための空床確保に必要な経費、また地域の事情に精通した救急医の配置等を通じて患者を受け入れる医療機関の調整を行うための経費、また救急患者の転院等をするために連携を担当する専任者を配置する経費、こういったものに対する補助も行っております。 こういったことを通じて円滑な受入れに努めてまいりたいと考えます。
○秋野公造君 しかしながら、例えば循環器などの専門性の高い救急については、もう既にほかに回すことができない、幾ら病床が空いているからといって、余裕があるからといってほかに回せないような診療科が存在をしています。そういうところに限って、もう一〇〇%、もう利用率を超えるような状況で、断らなければならないような状況が発生しているとき、現時点では特定病床とかいった制度を使って増床を図る以外には手だてはないという理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(大谷泰夫君) 救急医療体制において、不可欠な診療機能を有する病床について、今救急という話が出ましたが、こういったものもまさにそれでありますが、既に現行制度におきましても、医療法上の基準病床数を超える地域でも、都道府県知事により、厚生労働大臣に協議の上、例外的に病床を整備することが可能という制度がございます。 具体的には、入院治療を必要とする重症救急患者の医療を担当する二次救急医療機関や複数の診療科領域にわたる重篤な救急患者に対して高度な医療を総合的に提供する三次救急医療機関に該当する病院について、当該病院の病床利用率や地域の状況等を踏まえて特例による増床について判断するというふうにされております。 厚生労働省としましても、基準病床数という概念は確かにございますが、個別に都道府県より所定の手続に沿って協議があればよく相談させていただきたいと考えます。
○秋野公造君 これ、地域の実情は複雑だと思いますので、どうか柔軟に御相談に乗っていただきたいと、よろしくお願いをいたしたいと思います。 一方、へき地の医療もしっかり守っていかなくてはいけないわけでありますが、臨床研修制度上、研修プログラムの中に必修の診療科として地域医療が位置付けられたということは評価すべきことであると考えておりますが、これは必ずしもへき地での研修がプログラム化されたものではありません。また一方で、この研修医の募集定員の設定についても医師派遣がどれぐらい行われているかということが評価の対象となっておりますが、これについても必ずしもへき地に対して医師を派遣するということが評価されているような状況ではありません。 私も、へき地で、医師不足の地域で働いた身として、これはやっぱり一定の意味というのは非常にあると思います。もしもこういう医師派遣をへき地にしっかり行うことができて、研修医もそういったへき地でしっかり勉強することができる仕組みを整えることができるならば、それは研修制度をより充実させることになるだけでなく、へき地の医療というものの質を上げていくということに大きく役立つのではないかと思います。 提案をしたいと思いますが、この研修病院に対して、へき地の医療を守ろうと医師派遣を行ったり研修医に対してへき地の研修を行おうとする研修病院に対しては、募集定員の加算を行うなど何らかの評価を行うべきではないでしょうか、厚労省の見解、求めたいと思います。
○政府参考人(大谷泰夫君) 平成二十一年の四月に行いました臨床研修制度の見直しによりまして、一つは研修医の地域的な適正配置を誘導するため都道府県別に募集定員の上限を設定する、それから、受入れ病院の募集定員につきましては、今少しお話しいただきましたが、研修医の受入れ実績や医師派遣の実績等を勘案して設定をすることというふうにしたわけであります。 しかしながら、次の今見直しを進めておりますけれども、医師臨床研修制度の評価に関するワーキンググループというものを設置してこの地域医療への影響を含めた検討をしております。平成二十七年度の研修医から適用することを念頭に今年中にも論点の取りまとめをしたいと考えておりますが、その中で、今御指摘いただきましたような観点も踏まえて、この医師不足地域での医師確保にも資するような方策の検討が進められるよう事務局としても努めていきたいと考えております。
○秋野公造君 がん治療について伺いたいと思います。 先日、GIST、消化管間質腫瘍と闘う患者宅二軒、訪問をさせていただきました。薬が二種類しかない恐怖を語っていただきましたが、そういった中でがん免疫療法とかいった創薬又は保険適用を目指す段階にない医療が自由診療として民間で行われており、一部では効果が上がっているような話も伺っております。しかしながら、質の確保については評価が困難な状況であり、私はこういうところに例えば国立病院機構みたいな病院がしっかり絡んで一定の情報発信を行っていくことも必要であるかと思いますが、国としても何らかの情報収集を行うべきではないでしょうか、見解を求めたいと思います。
○政府参考人(外山千也君) 新しいがん治療薬の研究開発につきましては、有望ながん治療薬につながるよう実用化に向けた臨床試験を推進することとしておりますし、それから、これらにつきましては厚生科学研究の方でも推進しているところでございます。 それで、自由診療等で実施されているがん診療等の実態につきましては全国での把握というものは難しいわけでございますけれども、国立病院を含めまして、特にがん診療連携拠点病院におきましては、既に先進医療や治験、臨床試験の実績等について報告を受けております。 今後、それらに加えまして、自由診療の実態を把握するとともに、その際に得られました情報の活用の方法等につきまして、ただし、この場合、治験等と異なりまして自由診療の宣伝にもなりかねないよう十分注意する必要があるわけでございますけれども、がん診療連携拠点病院の研究機関としての活用方法等も含めまして検討を進めていきたいと考えております。
○秋野公造君 どうかよろしくお願いします。 アイバンク推進の立場からちょっと質問をしてみたいと思います。 報道で脳死のお子さんの臓器提供を行ったお父様、お母様のコメント等、心を打たれるものがありますが、献眼に立ち会うということは、個人の角膜が別の命で生きていくということを実感させる、勇気付けられるということであります。しかしながら、この献眼のための、よく行われている全眼球摘出というのは、これは遺族にとっては残酷に感じられる方もおり、中ではショックを受けられる方も多いと聞きます。そして、一時間から二時間掛かるということは、最後のお別れをしなくてはいけない時期に非常に時間が掛かる、そしてまた残酷なとお感じになられることは遺族にとって非常にストレスが掛かるものであります。 そこで、マイクロケラトロンという器械があります。これは角膜だけを剥がし取るようなことができる、ハンディータイプで持ち運びができる器械でありまして、三百万ぐらいするんですが、ライオンズクラブなどが一生懸命普及を図っておりますが、こういった使いやすいものが、そして遺族に対してもストレスが掛からないような形で献眼を行うことができるように国としても何らかの検討を行うべきではないでしょうか、提案をしたいと思います。
○政府参考人(外山千也君) 角膜移植の際に全眼球を摘出しないで角膜のみ摘出することができるマイクロケラトロン、これは電動トレパンとも言いますけれども、という機器につきましては、平成二十三年度末現在におきまして、全国五十四のアイバンクのうち十一バンクが保有をしておりまして、それにより百十一人の方から二百二十の角膜を提供していただいたものと承知しております。こうした摘出技術につきましては、国におきまして眼球のあっせんに関する技術指針を定めまして、その中で摘出の際に角膜の損傷や汚染を防ぐための注意事項を示しているところであります。 マイクロケラトロンを用いた摘出技術も含めまして、今後も眼球のあっせんに関する技術指針に従いまして適切な角膜の提供を行うよう指導してまいりたいと考えております。
○秋野公造君 最後に、角膜移植は中高年の方を想定したものだと思いますが、若い方の失明が増えているとの情報があります。カラーコンタクトによる影響だと聞いておりますけれども、実態、どのように評価をしておりますでしょうか。危険であれば何らかの対応を取るべきではないかと思いますが、現状のお考え、お知らせいただきたいと思います。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。 コンタクトレンズ全体は、薬事法上、不具合が生じました場合に健康に影響を与えるおそれが強い高度管理医療機器ということで適切な管理を求める、そういう薬事法上の位置付けがなされ規制をしております。今御指摘のカラーコンタクトレンズ、これは、視力補正用でないようなものにつきましては従来は規制がなかったわけでございますけれども、平成二十一年度からこういう実態に鑑みまして規制を導入しておるところでございます。 この薬事法に基づきます不具合の報告といいますのは、コンタクトレンズ全体でこの数年、国内、国外とも十数例程度で推移をしておるところでございますが、失明に至った事例も国内で一件、国外で一件、これはバクテリアとかによるものというようなことが報じられておりますけれども、そういうものであります。また、角膜潰瘍とか角膜炎など重篤化するおそれのあるやっぱり障害も出ておるということは報告を受けております。 眼科医会の方でもアンケートを近年やっていただきまして、やはり使用方法に問題がある事例が多いと。長時間の装用、不適切な洗浄、消毒がなされておる。それから、医師による定期的な検査を受けていないで放置されている事例も多いというふうなことが指摘されております。 この眼障害を防止していくためには、製品自体の安全性の確保はもとよりでございますが、使用者の方が適切に使用していただくことが必要だというふうに考えておりまして、このカラーコンタクトレンズ規制のときからも適正使用を呼びかけておりますが、さらに使用者に対しましてはコンタクトレンズの正しい使用方法について学会等とも連携をして注意喚起に努めていきたいと思いますし、販売業者の方々に対しましては使用者に対する管理のための適切な情報提供、これを徹底していただくように指導を行っていきたいというふうに思っております。
○秋野公造君 どうぞよろしくお願いします。 終わります。
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。 それでは、質問に入らせていただきます。 まず最初に、B型肝炎訴訟の和解の進捗状況について伺います。 B型肝炎訴訟基本合意から一年がたとうとしていますが、厚労省の人的体制が不十分なままで和解が進んでいません。もっと早く処理を進められるよう更なる体制整備を行うべきと考えますが、まだ提訴した方のうち和解したのは一割にも行っていないのです。こうしている間にも、和解を待たずして肝硬変や肝がんが進行し、命を落とされる方もいらっしゃいます。一体いつまで待たせるのでしょうか。一日も早く全員が和解できるように迅速に対応していただかねば困ります。今後の体制、拡充方針を教えてください。
○大臣政務官(藤田一枝君) 和解手続については、基本合意書に基づいて迅速かつ適正に行うことが重要だということは十分認識をいたしております。 現在、裁判所に提訴し、証拠書類を提出された方から順番に基本合意書に定める和解要件に合致するかの確認作業を行っております。厚生労働省の和解手続の体制については、今年四月にそれまでの十四名体制から三十一名体制に拡充をしたところでございます。このため、それまでの処理というのが、平成二十年三月時点までは月当たり百件程度にとどまっておりましたんですけれども、五月からは月当たり三百件以上の処理ができるところまで来ております。 今後も、現在四百二十人の方と和解をしておりますが、今後とも和解が迅速かつ適正に進んでいくように更に努力をしてまいりたいと考えております。
○川田龍平君 是非とも迅速にお願いいたします。 次に、脳死下の臓器移植における情報公開について質問いたします。 六月十四日に富山大学附属病院で六歳未満の男児に初めての法的脳死判定が行われ、十五日には脳死下の臓器摘出が行われましたが、この男児の年齢や脳死に至った経緯、救命治療の内容など、公開されるべき情報が今回も公表されていません。家族承諾による十五歳未満の児童からの脳死下臓器提供は二例目ですが、最初の事例も重要な事実が公表されていません。遺族の承諾が得られなかったので公表しないというのでは脳死臓器移植医療の透明性が確保できず、国民の理解も得られないと考えますが、個人が特定されない方法で公表する知恵はないのでしょうか。政府の見解を伺います。
○副大臣(辻泰弘君) 御指摘いただきましたように、六月十四日、六歳未満の方が脳死判定されまして、国内で初めてとなる六歳未満の方からの脳死下での臓器提供が行われたわけでありますが、まずは亡くなられた方の御冥福をお祈り申し上げる次第でございます。また、小さなお子様を亡くされ大変な悲しみのさなかにおられながらも臓器提供という尊い御判断をされた御両親を始め御家族の方々に深い敬意を表したいと思っております。また、私自身も三年前に厚生労働委員長をしておりますときに、改正臓器移植法、中間報告の形で本会議で個人の判断での採決がございましたので、私自身も大変感慨深く受け止めているところでございます。 それで、御質問についてでございますけれども、臓器提供事例に関する情報公開は臓器移植の透明性を確保するためにも大変重要なポイントであると考えております。一方で、臓器提供は御本人や御家族の善意によるものであることから、そのプライバシー保護にも十分配慮しなければならないと考えるところでございます。今回の事例につきましては、御家族が情報公開について御理解があり、臓器提供施設名、年齢属性、性別、原疾患などについて御家族が公表に同意をいただいたことに加え、御家族の心情を表すコメントもいただき、その情報を公開させていただいたところでございます。 御指摘のような具体的な年齢等につきましては、個人を特定されるのではないかとの懸念があり、公開とはなっていないところでございますが、今回の事例につきましては、厚生労働省として臓器移植の透明性の確保とプライバシー保護の両面に配慮しつつ適切な情報公開が行われたと考えております。
○川田龍平君 昨年四月に行われた十五歳未満での脳死下臓器提供の少年ドナーはその後自殺だったという一部の週刊誌で報道がありましたが、このような事実が明確にされなければ自殺防止のための対策にもつながりません。公表が提供直後に無理であれば例えば三年後あるいは五年後には公表するなど、また三月二十九日に脳死下での臓器提供事例に係る検証会議、百二例の検証のまとめが公開されていますが、そうしたまとめを行う際に脳死に至った経緯を明らかにするということはできないのでしょうか。政府の見解を伺います。
○副大臣(辻泰弘君) 御指摘いただきましたように、脳死下での臓器提供事例につきましては、厚生労働大臣より有識者に参集をお願いをいたしまして検証会議を開催をし、脳死下での臓器提供に係る検証作業を行っているところでございます。 その検証会議の報告書については、ドナーの御家族の同意が得られた場合には公表するとしているところでございます。また、個別の報告書の開示に御同意いただけなかった事例につきましても、御指摘いただきました百二例のまとめのように、症例を総括して公表するなどの工夫を行うことで対応してまいりましたし、今後ともできる限り情報開示に努めていきたい、このように考えております。
○川田龍平君 さきの委員会で辻副大臣の答弁にありましたように、脳死が人の死であるのは臓器提供の場面に限られています。脳死下臓器移植には、心臓が動いている状態で死が宣告され、ドナーに麻酔を掛けて移植のための臓器を摘出し、移植術を行うという極めて特異な医療技術です。とりわけ今回の六歳未満の法的脳死判定は最初の事例であるので、国民が納得できる詳細な公表、透明性が確保できるものでなければならないと考えています。 この改正臓器移植法は虐待を受けた十八歳未満の児童からの臓器提供を禁止していますが、この虐待のありなしは臓器提供施設が確認することになっています。確認方法は、家族に聞き、身体に傷がないか、体重の目立った増減がないか、あるいは児童相談所に通報がなかったかということなどですが、性的な虐待や心理的な虐待があった場合、これらの方法だけでは確認できません。ほかに確認する方法を考えるべきではないかと考えますが、政府の見解を伺います。
○副大臣(辻泰弘君) 児童からの臓器提供につきましては、運用に関するガイドラインによりまして、臓器提供施設に対して、虐待防止委員会等の虐待を受けた児童への対応のために必要な院内体制の整備や児童虐待への対応に関するマニュアル等の整備とともに、可能な限り虐待の兆候の有無を確認するよう求めているところでございます。 今回の事例につきましても、臓器提供施設がガイドラインに基づく対応に加えまして、児童相談所と連携し、臓器の提供者である児童について虐待が行われた疑いがないことを確認し、また警察も事件性がないと判断したものと承知をいたしております。今回の対応につきましては、先ほど申し上げました検証会議におきましてしっかりと一年を目途に検証をしていくとともに、各提供医療機関に対しましてはガイドラインに沿った対応をしていただくように指導していきたいと、このように考えております。
○川田龍平君 次に、イレッサの訴訟問題検証チームの調査報告書で報告されていない事項について伺います。 配付資料にありますように、厚労省内部資料のイレッサ訴訟関係の意見書やメディア状況のアタックリストの情報公開請求では重要な部分が全て黒塗りのままの情報開示ですので、きちんと情報公開をしていただきたいと思います。 まず第一に、この調査報告書には学会以外に患者団体、独立行政法人、専門家団体、国立大学法人への要請があったのかどうかについての全く記載がされていませんが、これらの団体の関係者に対して見解公表を要請した事実はあるのでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 検証チームは、イレッサ訴訟の和解勧告に関して学会が見解を公表し、このことについて事前に厚生労働省から声明文案の提供があったとする報道が行われ、国会でも取り上げられたこと、こうしたことを踏まえて、当時の厚生労働大臣の指示によってイレッサ訴訟の和解勧告に関する学会の見解公表の経緯について事実関係を調査したものでございます。 調査に際しては関係者からヒアリング等を行いまして、調査報告書に記載のある事項以外に見解の公表を要請したという具体的な事実については確認はできなかったと認識をしているところでございます。
○川田龍平君 今質問しました患者団体、独立行政法人、専門家団体、国立団体、それぞれについて要請があったかどうか、それについてお答えください。
○大臣政務官(藤田一枝君) 先ほど申し上げたとおりでございまして、検証チームでは調査報告書に記載のある事項以外に見解の公表を要請したという具体的な事実については確認をできなかったと認識しております。
○川田龍平君 これらの団体の関係者に対してこの声明文案を提供したという事実はあるのでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) そのことも確認しておりません。
○川田龍平君 第三に、この要請を受けた団体、個人の中に実際に見解を公表したところというのはあるのでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 検証チームの調査の過程の中ではそういうこともございません。
○川田龍平君 この厚労省が要請した団体名を是非明らかにしてください。このリストを検証チームは見ていたのですから、この学会以外にもこれらの団体が接触対象となっていたことは分かっていたはずにもかかわらず、これらの団体の関係者に対する要請のありなしや内容について調査し調査報告書に記載をしなかったのはなぜでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 委員から資料として御提供いただいておりますように、アタックリストというものが存在をしているということは事実でございます。 しかし、本当に繰り返しで恐縮でございますけれども、検証チームはイレッサ訴訟の和解勧告に関する学会の見解公表の経緯ということが事実関係の調査ということでございましたので、そういった意味で調査報告書に記載のある事項以外に見解の公表を要請したというような具体的な事実について確認できなかったということでございます。このために、学会以外の団体の関係者に対する要請の有無等については調査報告書に記載しなかったものと考えております。
○川田龍平君 この調査報告書では極めて不十分であります。学会に対する要請の事実については調査し公表されていますが、このイレッサ訴訟問題検証チームによる調査は国会での質問を受けて当時の細川大臣の指示によって行われたものです。 そこで、小宮山厚生労働大臣にお聞きしますが、学会以外の団体に対する要請の事実についても学会と同様に調査、公表する必要があると考えますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。学会については調べる必要があるが、それ以外の団体については必要がないと言えるのでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今政務官の方から答弁をさせていただいたように、この検証チームは当時の厚生労働大臣の指示によってイレッサ訴訟の和解勧告に関する学会の見解公表の経緯について事実関係を調査したものです。 それに際しまして関係者からのヒアリングなどを行いましたが、調査報告書に記載のある事項以外に見解の公表を要請したという具体的な事実については確認できなかったと認識をしています。このため、現時点では学会以外の団体に対する要請の事実について調査、公表することは考えていません。 また、今回の調査のきっかけとなった学会への要請と同じように、声明文案の提供など公務員として行き過ぎた行為があったという具体的な事実などがあれば学会以外の団体に対する調査も今後検討する必要が出てくると考えていますけれども、現時点ではこうした具体的な事実は承知をしていませんので、調査をすることは考えていません。
○川田龍平君 この調査報告書には、公務員としては行き過ぎた行為であったと言わざるを得ないという報告が出されています。 このお配りした配付資料を見ても、小宮山厚生大臣は、これでは不十分だと、情報公開が不十分だと思わないんですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) これは、今るる御説明をしているような状況の中でこういう形で出させていただいているものですので、現状としてはこういうことでやむを得ないというふうに思います。
○川田龍平君 当時の細川厚生労働大臣は、怒りが込み上げてくるということで答弁をし、検証チームを発足させて、そのことを覚えているでしょうか。学会以外の団体、個人に対する要請の事実についても調査し、国会に報告をしていただきたいと思いますが、小宮山大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 繰り返しになりますけれども、今回の調査のきっかけとなった学会への要請と同じように、声明文案の提供など公務員として行き過ぎた行為があったという具体的な事実などがあれば学会以外の団体への調査も今後検討する必要が出てくると思いますけれども、現時点ではこうした事実がないので、調査を行うということは考えていません。
○川田龍平君 そうであるならば、このアタックリストの情報公開を是非してください。この黒塗りの資料では分かりません。そのなかったということを事実として証明するためにも、この資料をしっかりと公表していただきたいと思います。 それでは次に、本来午後の時間に質問すべきですが、各党の御配慮により午前中にお時間をいただきましたので、障害者自立支援法違憲訴訟の和解に政府が違反していることについての質問をさせていただきます。 違憲訴訟の基本合意では、国は速やかに応益負担制度を廃止しとありますが、まず第一点目に、収入認定について、配偶者を含む家族の収入を除外し、障害者本人だけに認定しなかったのはなぜでしょうか。 第二点目には、この自立支援医療は住民税非課税世帯でも使用料が依然として徴収され続けていますが、基本合意では、自立支援医療に係る利用者負担の措置については、当面の重要な課題とすると記されています。二〇一〇年度、二〇一一年度、一二年度と三年間にわたってこの負担額は変わっていませんが、当面とは三年も掛かる話なのでしょうか。 第三点目には、介護保険優先原則は廃止し、障害の特性を配慮した選択制度の導入を図るべきだと考えますが、いかがでしょうか。障害者で市町村税非課税世帯であっても、介護保険の応益負担はあるのです。一体、社会保障における保険優先原則に法的根拠はあるのでしょうか。あるのかないのかも含めて、併せてお答えください。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 川田委員にお答えを申します。 三点いただきました。 まず、収入認定についてであります。この障害福祉サービス等の利用者負担額を算定するに当たって、障害者本人とその配偶者のみの所得で判断する仕組みというふうにしているわけであります。配偶者については、民法上、扶養義務が課せられていることなどを考慮して、負担上限月額を算定する際の対象としているものであります。 利用者負担に係る収入の認定に際して配偶者の収入を考慮に入れないということにつきましては、財源の確保状況や医療や介護など他の制度との整合性、公平性も踏まえた国民的な議論が必要であることから、引き続き検討してまいりたいというふうに考えております。 二点目でございます。自立支援医療に係る低所得者の利用者負担についてでありますが、基本合意文書で当面の重要な課題とされ、平成二十三年、二十四年度の予算編成過程で検討を行ってまいりましたが、厳しい財政状況の中でどのように財源を捻出できるかなど大変厳しい課題があったため、引き続き検討することとしております。 また、障害者自立支援法と介護保険法との適用関係、これにつきましては、障害者自立支援法第七条で、介護保険法の規定による保険給付が優先されるということが規定をされているわけでございます。介護保険サービスに相当するものがない障害福祉サービスを利用する場合、あるいは市町村が適当と認める支給量が介護保険サービスのみによって確保することができない場合など、個別のケースに応じて障害者自立支援法に基づくサービスを受けることも可能になっているわけでございます。 介護保険優先原則の見直しということを御指摘をいただいたわけでございますが、この介護保険制度における負担と給付の考え方、障害者と障害者以外の者との公平性、給付に係る財源の在り方等を含め、引き続き総合的かつ慎重な議論が必要であると考えております。
○川田龍平君 端的に答弁いただきたいと思います。 それでは次に、支給決定にかかわる部分について質問させていただきます。 基本合意文書の原告と弁護団の指摘で、「どんなに重い障害を持っていても障害者が安心して暮らせる支給量を保障し、個々の支援の必要性に即した決定がなされるように、支給決定の過程に障害者が参画する協議の場を設置するなど、その意向が十分に反映される制度とすること。そのために国庫負担基準制度、障害程度区分制度の廃止を含めた抜本的な検討を行うこと。」とあり、これにこたえる制度を骨格提言は提示していますが、法案で取り上げられていないのはなぜでしょうか。
○政府参考人(岡田太造君) 障害支援区分の認定を含めました支給決定の在り方につきましては、介護や住居の状態など障害者の置かれている社会状況をどう反映させるか、それから、先生から御指摘がありましたような骨格提言で提言されました協議調整方式であるとか支給ガイドラインをどう考えるかというような課題もあり、客観性、公平性を保ちながら安定的な制度運用を確保することを基本として、法施行後三年を目途に検討してまいりたいと思っています。 そういう趣旨から、法案の附則には、常時介護を要する障害者などに対する支援その他の障害福祉サービスの在り方や障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方について、法三年後を目途に見直しの検討を行う旨の検討規定を設けているところでございます。
○川田龍平君 是非、政権が替わってもしっかりやっていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○田村智子君 震災復興財源の確保を理由に、人事院勧告も無視した国家公務員の給与の大幅削減が強行されました。この法案が成立をしてからすぐに、政府は独立行政法人についても同様に職員給与を見直すよう要請したと聞いています。さらに、五月十一日の閣僚懇談会では、岡田副総理が独立行政法人等の中にはなお対応が遅れていると見受けられるものがあると発言し、財務大臣からは、運営費交付金等で人件費が賄われている独法については人件費マイナス分の交付金を減額する、それ以外の独法についても給与削減して国に納付してほしいという発言がありました。 厚生労働省は、国立病院や労災病院等の医療機関に対して職員給与の引下げを行うよう要請したのかどうか、まず確認します。
○政府参考人(二川一男君) 独立行政法人への給与削減要請についてのお尋ねでございます。 厚生労働省としては、平成二十四年三月六日付けの総務省行政管理局長からの事務連絡により要請を受けまして、平成二十四年三月に国立病院機構や労働者健康福祉機構など所管の独立行政法人に対しまして、国家公務員の給与削減の動向を見つつ、役職員の給与について必要な措置を講じるよう要請したところでございます。
○田村智子君 この独立行政法人の医療機関には病院職員の人件費に充てる交付金は一円も出ていません。それでは、職員給与の引下げを要請して、その額を国に納めろということなんですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員が御指摘のとおり、国立病院機構等については、一部を除いてその人件費は病院の自己収入から拠出をされています。一方、政府の方針として、人件費の見直しは、その財源が運営費交付金であるか否かにかかわらず、独立行政法人を含む公的部門全体で取り組む必要があるとされています。このため、国立病院や労災病院等に対しても、この政府の方針に沿って国家公務員の給与削減と同様の措置を要請をしています。 〔委員長退席、理事梅村聡君着席〕
○田村智子君 全く道理のない要請なんですよね。 具体的に聞きます。労災病院取り上げます。 全国労災病院労働組合と労働者健康福祉機構との基本的協定は、職員給与は人事院勧告に準拠しないとしています。病院の業績や経営状況、医師、看護師の人材確保などを組合と機構が話し合って、職員給与を合意の上で決めています。 ところが現在、機構は、既に協定で定めた給与をほごにする新たな提案を行っています。昨年度の給与を遡って平均〇・二三%引き下げる。今年四月から三年間、給与は平均七・八%引き下げる。三月に強行された国家公務員の給与引下げそのものの提案です。 この提案を労働組合側に示した五月十七日付けの労働者健康福祉機構の文書がここにあります。そこに何と書いてあるか。厚生労働省労働基準局長から理事長に対して、早急に労使交渉を進め、政府の方針を踏まえた適切な対応を図るよう直接要請がなされた、こう書いてあるんです。 労働基準法の施行に責任を持つ労働基準局長が、労働基準法に基づいて労使協定を結んでいる労災病院に対して、協定を無視した給与の引下げを直接要請したということですか。
○政府参考人(金子順一君) 五月の十七日に厚生労働省におきまして会議がございまして、その会議に労働者健康福祉機構の理事長も出席をするということでございましたので、その機会に、給与の改定につきまして、政府全体の方針を改めて伝えまして、必要な措置をとるよう要請をしたものでございます。
○田村智子君 聞いていて情けなくなる答弁ですが、一般論としてそれではお聞きします。 ある会社、A社としましょう、A社が労使で給与を決定した。ところが、親会社から給与引下げの圧力が掛かり、A社が一旦決まった給与を引き下げたいと提案し、労働者側の納得のないままに引下げが強行された。こういう場合、労働組合はそれを不当だとして地労委などで争うことができると思いますが、いかがですか。
○政府参考人(中野雅之君) 個別の事案についてではなく一般論として申し上げますが、使用者が労働条件を引き下げるために労働協約を変更することを提案すること、また労働組合法に定める手続に沿って有効期間の定めがない労働契約を解約することにつきましては、その過程で使用者が誠実な交渉を行わない場合などの特段の事情がない限りは、これらの提案又は解約自体が直ちに不当労働行為に該当することは通常はないものと考えます。
○田村智子君 私は誠実な交渉を経ないで一方的に引き下げた場合とお聞きしましたので、当然地労委で争うことができるということです。 労使紛争の火種を厚生労働省が押し付けているのと同じだと、こういう自覚を持っていただきたいと思うんですね。何も私は労働基準局長個人の問題にするつもりはありません。政府の方針で医政局長も国立病院機構に直接の要請をしたと、こう聞いています。まさに政府を挙げて独立行政法人に圧力を掛け、事実上、労使の協定に介入をしているということです。 これまでも、独立行政法人の人件費削減の方針、人事院勧告のマイナス改定の影響を受けて、各医療機関での給与引下げは繰り返されてきました。労災病院でも既に七%もの減額になったという職員がいます。 全国労災病院組合が昨年、一時金引下げ提案を不当だとして地労委に訴えた、そのときの陳述書、これは是非厚生労働省の皆さんに目を通していただきたいと思います。一部を私、紹介をいたします。 福島県いわき市にある福島労災病院看護師の伊藤みよ子さんの陳述書、抜粋して読み上げます。 自分の家が流されたと言って半狂乱になる患者もいました。海の近くに家があり、家族の安否を確認しようにも、電話も通じず、職場を離れることもできなかった職員もいました。二、三日が過ぎてから、肉親を亡くしながら仕事に没頭していた職員がいたことも分かりました。本当に職員全員が必死に働きました。自分自身の危険など誰も考えず、まず患者のことを考えました。 原発事故が起こってから、福島県内は大パニックになりました。私たちは逃げなくてもいいのだろうかと大きな不安を抱えたまま、医師はほぼ全員待機態勢を取り、看護師は病院に泊まり込みました。多くのスタッフが放射能汚染に大きな不安を抱いています。特に子供がいるスタッフは、子供の将来はどうなるのかと思いつつ、不安を押し殺しながら働いています。私たちは、今、医療労働者としての誇りと使命感に支えられて働いているのです。 今回の一時金の大幅削減で私たちの専門職としての誇りが本当に傷つけられたように思いました。機構はこれまでに何度も何度も私たちの賃金を引き下げてきました。私たちの賃金を幾らむしり取ればいいのでしょうか。 これ昨年。今年は政府が自ら給与の引下げを押し付けている。今回の給与削減は復興のためというのが口実になっています。そう言いながら、被災した国立病院や労災病院などの職員にも、また全国から被災地支援に駆け付けた病院職員にも政府が給与の引下げを押し付ける。 大臣、どう思われますか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 東日本大震災の際に、本当に医療従事者の皆さんが被災地の医療支援活動に積極的に従事をしていただいた。その中には国立病院機構ですとか労働者健康福祉機構の方たちもいらっしゃるということに対しては心から感謝を申し上げたいというふうに思います。 ただ一方で、先ほど申し上げたように、政府としては人件費の見直しは独法も含めた公的部門全体で取り組む必要があるという方針の下に取り組んでいますので、国立病院機構や労働者健康福祉機構などに対しても国家公務員の給与見直しの動向を見ながら必要な措置を講ずるように要請をしています。
○田村智子君 もう感謝という言葉が空疎に聞こえてきます。 独立行政法人の病院で労働条件が後退したら医師、看護師の確保が一層に困難になる、そのことを各病院が大変危惧をしています。 〔理事梅村聡君退席、委員長着席〕 昨年、公務員給与大幅削減の方針が決定された直後、二〇一一年五月二十四日、全国国立病院協議会合同会議議長、全国国立病院院長協議会会長、各地域ブロックの担当理事が連名で要望書を厚生労働大臣に提出をしています。「経営努力の積み重ねの中で黒字が出ているにもかかわらず、給与が削減されることは職員にも説明ができず、素直には受け入れられない。」、明記されています。 加えて、この要望書には、一般病院の入院患者百人当たりの職員数を開設者別にまとめた資料が添付をされていました。その資料によれば、医師の数、都道府県立病院二十三・九人に対して国立病院機構は十三・四人、看護師は同じく百・六人に対して七十六・四人、医療技術職員は二十五・七人に対して十四・〇、事務職員も都道府県立病院が十二・一人に対して国立病院は九・一と。医師、看護師を始め職員の確保に格段の努力をしなければならない、これが現状だと思います。 厚生労働省もそのことを自覚をし、その努力をしなければならないと思っていると思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員がおっしゃいましたように、国立病院機構や労働者健康福祉機構でも医師や看護師などの人材確保に懸命に努力をされているということは聞いています。そして、昨日ですけれども、両法人の理事長と私、直接お会いをいたしました。そして、理事長たちからも、医師や看護師などの人材の確保が難しいということ、医師などの負担軽減に大変苦慮しているというお話は直接伺っています。 そのことは理解をした上で、繰り返しになりますけれども、国家公務員の給与見直しの動向を見ながら必要な措置を独法もとるようにということでございますので、昨日、両法人の理事長と面会した際にも改めて私の方からその趣旨で要請をいたしました。
○田村智子君 大臣、言う相手が間違っていると思うんですよ、本当に。 給与の引下げがこんな形でもしも強行されれば新規募集は本当に困難になるでしょう。過労状態になりながらどうにか踏みとどまっている、そういう職員の皆さんがモチベーションを保てずに職場を去っていきますよ。こういう事態が広がるということは容易に想像できる。大体、頑張って働いても努力が評価されない、そして上から、政府からいわれなき口出しで給与が下げられる、そんな職場で働きたいと思う人がいるのかどうか、そういう事態だと思います。そうなれば救急医療、災害医療、政策医療、これ地域で担ってきた医療機関で医療体制が大きく後退して、これは国民の命と健康にかかわる事態だと思うんですね。 国立病院機構、労働者健康福祉機構、そして六つのナショナルセンターを代表して国立長寿医療研究センターの理事長さん、昨日大臣にお会いになったと。それで、人件費は人材確保から見て下げるのは難しいと言ったと。 つまり、労働組合も使用者側も、これは協定を破棄して新しいものを、給与の引下げをやるということはできないと言っているんですよ。そこに更なる要請するというのは、もう介入以外の何物でもありません。介入以外の何物でもない。もうこれ以上労使の自主的な協議に介入すべきじゃない。労使の自主的な協議を尊重する。 そもそも、独立行政法人に人事院勧告で見直し求めたときも、自主的協議でというふうに書いているんですよね、自主的協議で。せめて自主的協議を尊重する、大臣、お約束ください。
○国務大臣(小宮山洋子君) 独立行政法人は自律的、自主的な労使関係の中で運営をされるという趣旨はよく承知をしています。 今回私どもが要請をしたことを受けて各法人で検討が行われていますが、政府の方針が公的部門全体で人件費削減に取り組むということ、この趣旨を労使で十分御理解いただいて対応していただくことを期待したいというふうに思います。
○田村智子君 申し訳ないですけれども、厚生労働大臣をやっておられる資格があるんだろうかと私は率直に言わなければならないと思います。 これは、言う相手が違うと言ったのは、財務大臣とかに言うべきですよ。病院がこうだと、現場からもこういう声が来ていると、そのことをやっぱり真面目に真剣に考えていただかなければいけないなと本当に思いますし、先ほど言われたとおり、独立行政法人は自主的、自律的運営です。そうするために国から切り離したんです。介入はすべきじゃない、改めて言いますし、もしも更なる介入が行われればもっと事は大ごとになるということを私は警告しておきたいと思います。 残った時間で、医療費の負担についても今日は質問したいと思っています。 昨年、私は、所得格差が健康格差をもたらしていると、こういう問題をこの委員会の中で取り上げました。昨年発表されました、国立保健医療科学院口腔保健情報室長安藤雄一氏を研究代表者とする歯科疾患等の需要予測および患者等の需要に基づく適正な歯科医師数に関する研究、報告書が出されました。今日、その中の一部を抜粋したコピーをお配りをしています。 この中でも、実は同様の分析がされています。母数三千五百件を超える調査を基にして、口腔状態と等価家計支出との関連を分析し、成人においては等価家計支出の低い層の現在歯数が少ない、つまり残っている歯が少ないということですね、それから未処置の歯の数が多い、補綴されていない人が多い、こういう結果が得られたとしているんです。また、経済的な理由による受診回避が未処置状態の放置など歯の喪失リスクを高め歯の喪失が更に進むといった悪循環が生じている可能性が示唆されたと、こういうふうにも述べています。 ここに挙げたグラフを見ていただいても、年齢が上がるごとに等価家計支出が少ない、つまりこれは収入が少ないという方でしょう、そういう方の残っている歯の数が本当に少なくなっている。格差が生まれているということがよく分かると思います。 このように、経済的な要因で健康状態に格差が生じていると。これは厚労省の研究班の調査でも報告がまとめられた。大臣、このことについて見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 医療保険制度は、医療を受ける人と受けない人との公平ですとか適正な受診を確保する観点から定率の一部負担を設けていますが、医療を受ける機会が多い高齢者については、負担軽減の観点から患者負担を一割負担としているところです。 御指摘の研究では、特に高齢者で経済的に恵まれていない層で歯の健康状態が悪かったり歯科医療機関への受診率が低いという研究結果となっていましたが、医療保険制度では、例えば七十歳以上の低所得者の人には、外来受診について入院受診に比べて高額療養費の自己負担の上限額を低く設定をして患者負担に一定の歯止めを掛けています。 医療保険制度の中では、必要な財源は保険料、公費、患者負担のいずれかで確保しなければならないので、ある程度患者負担をお願いをする、これはやむを得ないことだというふうに考えています。
○田村智子君 今七十歳以上のところの配慮で高額療養費と言いましたけれども、歯科で、歯の治療でそれに当たるという方はまずいないでしょう。 それで、実際にこの歯の状態が、これだけ歯の数が減っている、そしゃくに影響が出てくる、全身の健康状態悪くなる、こういうことももうずっと言われているわけですから、こうした報告をやっぱり真摯に真っすぐ受け止めていただいて、やはり低所得者への医療費の窓口負担軽減をどうしていくのかということをこれ是非検討していただきたいと思っています。 国民健康保険法第四十四条は、この窓口負担、一部負担金の減額、免除を定めていて、ようやく国も二〇一〇年から、この四十四条に基づいて、低所得者に入院の一部負担金を減免した場合にはその保険者の負担を特別調整交付金の対象とすると、国もこの減額、免除について一定のお金を出すと、こういう措置がとられました。これによって、低所得を理由とする一部負担金減免、こういう制度を定めた保険者は増えました。しかし、その数は、一千七百二十三保険者のうち僅か百九十。また、収入要件で通院の窓口負担を軽減する、こういう自治体、保険者というのはまだ極めて少数です。四十四条減免の制度が更に広げていくことが求められていると思いますし、そのためには、国の基準も更に拡充をして、通院の一部負担金についても収入要件での減額、免除の対象としていく、こういうことが必要だと思います。 今の保険者の中で広がっている低所得を理由としたこの減免制度、この現状をどうお考えになるか、また、国の更なる施策が必要だと思うんですけれども、その辺の見解を、大臣、お願いします。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回の一体改革の中でも、低所得者の方にはいろいろな措置を考えています。今、これから先は全体の、仕組みごとではなくて、全体の総合合算制度とか、そうしたことも考えたいというふうに思っています。 ただ、さっき申し上げたように、とにかく負担は保険料か公費か患者負担しかないので、やはり高齢な方などでも自己負担をある程度していただかなければいけないということは事実ですので、そうした中でどのようにしたら本当に低所得者の方に必要な医療が受けられるようにできるか、それを今研究会もつくって低所得者の皆様への対応を検討していますので、その中でまた検討させていただきたいと思います。
○田村智子君 患者の健康と国民の健康、そして、医療現場での医療の充実に厚生労働省がちゃんとした責任を果たすよう求めて、質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず初めに、保育事故の検証の義務化についてお聞きをいたします。 二〇一二年五月六日の中日新聞に、「保育事故の再発防止 直ちに検証、公表する制度を」という記事が載っています。お子さんを保育園で亡くした御両親にお会いをしました。 保育所において死亡事故が起きた場合、事故調査の実施が義務付けられるべきと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) やはり、保育所での死亡事故、これは子供の安全第一ということから、あってはならないことだというふうに思います。 厚生労働省では、万一保育所で死亡事故等が発生した場合には速やかに報告するよう各地方自治体に求め、また、毎年、保育所での事故に関する報告の内容を集計して、その件数ですとか主な事例を公表しています。加えまして、各地方自治体に対して保育中の事故の防止のための方法や観点を示しています。 このように、安全確保の取組を促すことによって保育所での死亡事故などの防止にこれからも取り組んでいきたいと考えています。
○福島みずほ君 これは鉄道事故やほかのと違って、また虐待であればこれは調査が、調査報告書が出ますが、この保育事故の場合、別にそのような調査が入る、あるいは報告書が出るというふうには現状ではなっていません。きちっと事故調査をし検証すべきであると、子ども・子育て新システムではこのことが議論になっておりますが、それがどうなるかという以前の問題としても義務付けるべきだと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 子ども・子育てに関する制度改革では、給付の対象となる施設などでの運営の状況に関する報告ですとか都道府県による報告内容の公表を義務付けることを考えています。その報告の中に事故に関する項目を含めることについては、この新たな制度の施行までに検討をしていきたいというふうに考えています。 事故が発生した場合には、その内容や対応について都道府県に報告するよう政省令で定めることなどを検討する予定です。また、施設等で事故が発生した場合には、その情報を行政として集積することを検討をしています。その分析の結果を事故の再発防止に活用する手法について検討をしていきたいと考えています。
○福島みずほ君 集積する以前にやはり調査、事故調査の実施を義務付けてほしい、いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 都道府県に運営の状況に関する公表を義務付けるということは先ほど申し上げました。その中にどういう形でこの事故の項目を含めるかについては、この制度を施行するまでにしっかりと検討をさせていただきたいと考えています。
○福島みずほ君 例えば、うつ伏せで亡くなったとか物を食べて亡くなったということだけではなくて、やはり虐待やいろんな事故と一緒で、どうして突然死になるのかというような状況のやっぱり調査は必要ではないかというふうに思っているんですね。いかがですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) さっき申し上げたように、こうした事故が発生した場合、その情報を集積するということは結局集めるということですから、そのことによって、どういうことで起きた事故だということを分析をして、その結果を再発防止につなげようと思っていますので、委員が御指摘のことと同じことを言っているのだと思います。
○福島みずほ君 ありがとうございます。 それでは、事故が起きた場合に、その事故調査の実施を是非していただけるということでよろしくお願いします。 ハートフル法の議論がありますが、参議院議員会館で共働学舎が古紙を集めて、かつては、旧館のときは集めて、そしてトイレットペーパーにしてそれを納入するということになっていたんですが、それが原則としてなくなりました。 今回、ハートフル法では、随意契約であったとしても、もっとやっぱり障害の作業所の製品を使うようにしたらどうかということなので、是非こういうことも考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 一般論として、障害者就労施設等の受注の機会が確保されて、障害者などの自立の促進につながるということは望ましいことだと思います。 御指摘の参議院議員会館の個別の事例につきましては、厚生労働大臣としてコメントを申し上げる立場にはないと思います。 なお、障害者優先調達推進法案では、衆議院、参議院を含めて、各省、各庁に障害者就労施設等から物品などを調達するよう努める責務が課せられることになっていますので、法案が成立した場合にはその趣旨に沿って適切に対応していただけると思います。
○福島みずほ君 是非これが復活するようにと思います。 ホームレス支援法の議論がありますが、最近、公園から路上生活者を排除するという動きがあり、厚生労働省がホームレス支援頑張っていただいていることは分かっているんですが、河川やそれから公園などから強制排除がされないように、国土交通省にしっかり言っていただきたい。いかがですか。──ごめんなさい、これ、質問通告していないですか。ごめんなさい。じゃ、済みません、これは質問通告していないので、要望として申し上げます。済みません。 次に、社会保障と税の一体改革に関する三党合意の中身についてお聞きをいたします。 これは、社会保障制度改革推進法案骨子を見ると、自助、共助、公助、家族相互の助け合い、負担の増大を抑制しつつなどとあり、大変実は危機感を感じています。家族が大事であることは論をまちません。しかし、家族で面倒を見切れないから、子育て支援であり、介護の社会化であり、障害者の皆さんの扶養義務を強調することは、家族が障害のある子供やいろんなものを抱えていけということになるので、社会化することが大事であったと、世帯単位から個人単位へ、あるいはお一人様仕様で介護保険もやるべきだという議論もあります。 この家族相互の助け合い、負担の増大を抑制しつつ、家族主義というのが、これは負担の増大の抑制に使われてはならないというふうに思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) この社会保障制度改革推進法案、これは、これまでの一体改革の基本的な考え方などに基づいて三党間で協議の上、作成されたものと認識をしています。 具体的に、自助、共助、公助、これについてどう考えるかというのは、もう先ほども言っていただいた百十四時間にわたります特別委員会の審議の中でも様々議論をされました。この自助、共助、公助と家族相互の助け合い、これについては、自助、共助、公助のバランスに留意をしながら、家族相互の助け合いを含めた自助、これを国民相互の共助、連帯の仕組みで支援をするという一体改革の考え方と同じ考え方に基づいていると理解をしています。できることはまず自分でやって、その後、必要な支援を、おっしゃったようにお互いさまの共助の部分と社会的に全体で公助としてやる部分とがフォローをしていくということだと思います。 負担の増大を抑制しつつということは、一体改革の中でも、社会保障の充実と、一方、重点化、効率化を併せて行って本当に必要な給付をしっかり行っていきたいというその負担の最適化、これを図って、高機能で持続可能な社会保障制度への改革を目指しているということをうたっていましたので、そうしたことと基本的に同じ考え方だというふうにとらえています。
○福島みずほ君 しかし、社会保障のときに負担の増大を抑制しつつって、小泉構造改革ではありませんが、なぜこれが出てくるのか。また、家族相互の助け合いというのが出てくることに大変危惧を感じています。 生活保護の問題でも、一九五〇年に制定された現行の生活保護法は、親族による扶養は保護に優先して行われるものとするとの規定がありますが、旧生活保護法のように、親族が扶養できないことを必須の条件とはしておりません。現に、二〇〇六年に起きた北九州市の餓死事件では、被害者の男性はコンビニでアルバイトをしている次男に養ってもらうよう言われ続けております。DVがあったり虐待があったり、あるいは成人に達した兄弟姉妹が決して仲がいい場合だってあるわけではない。ですから、もちろんお互いに家族で見るということもあってもいいけれども、私は今の議論がむしろ社会保障、社会で支えていくことの後退、あるいは生活保護バッシングという形で、貧困と格差が広がっている中でぎゅっと締めれば、それは餓死者や自殺者が増えるというふうに危惧を持っております。 実は、大臣はそのことは、世帯単位から個人単位へや家族主義の危うさや、よく分かっていらっしゃる方だと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) この生活保護については、この間のいろいろ、あの一つの事例を基に、本当にいろいろな御意見をいただいています。 それで、生活保護が本当におっしゃるように必要な人にしっかりと必要な保護をするということは、これは趣旨として必ず守らなければいけないことですけれども、一方で、国民の皆様から信頼をいただける制度でないといけないと、税金を使ってやるわけですから。 そういう意味で、本当に今のようなDVですとか家族の関係もありますから、そこを必ず家族が見ることを法的にどうするとかいうことは全く考えておりませんけれども、客観的に見て見られるであろう家族がいるときに、そのことを全く調査もしなくていいのかという御指摘も一方でございますので、皆様に信頼していただける生活保護制度にするということの中でどうしたことが検討可能かということを、今生活保護の水準の見直し、五年に一度していることと併せて、また年金と生活保護、また最低賃金との関連も含めて今検討させていただいているところです。
○福島みずほ君 このおじさんから少しお金をもらえないか、二万円ぐらいとか一万円ぐらい。じゃ、そのおじさんは、おばさんは例えば自分の資産を公表しなくちゃいけないのか。そうすると、親族でも疎遠になっていることもあるので、そういう調査をされる、自分の親族の調査が入るんであれば、もう生活保護、苦しくても受けないということもあり得ると思うんですね。もちろん不正受給は良くないけれども、今これだけ家族が孤立したりしんどい場合にそういう形でやると、むしろ、これだけ貧困が広がってみんな貧乏になっているときに、なかなか親族までの調査をどのような形で行うのかということも大変問題であるというふうに思っております。 私は、やはり社会がどう見るのかという視点も大事にしないと、もう家族が面倒見切れなくなっているからこその社会保障だというところをしっかりやっていただきたいというふうに思っております。そのことは、とりわけ障害のある人たちにとって切実なことではないかと思います。 現在、就学通知は障害のあるなしにかかわらず居住する自治体の全ての児童に発送されているということでよろしいでしょうか。
○大臣政務官(城井崇君) お答えを申し上げます。 現在の仕組みでありますけれども、障害のある児童生徒等の就学先については、その障害の状態に照らし、保護者及び障害のある児童生徒等の就学に関する専門的知識を有する者の意見を聴取した上で、最終的には市町村の教育委員会が決定することとされています。これを踏まえ、障害のある児童生徒等に対しては、特別支援学校への就学又は小中学校への就学のいずれかが通知されることとなっていると、これが現在の仕組みであります。
○福島みずほ君 就学先の選択については、本人ないし保護者の意思として普通学校を選択した場合、普通学校に就学することができるということでよろしいでしょうか。
○大臣政務官(城井崇君) お答えを申し上げます。 先ほど申し上げた現在の仕組みに関連して、昨年の八月に改正されました障害者基本法におきましては、障害のある児童生徒が十分な教育を受けられるようにするという目的の下、可能な限り障害者である児童及び生徒が障害でない児童及び生徒と共に教育を受けられるよう配慮することや、本人、保護者について可能な限りその意向を尊重することなどが規定されたところであります。 また、いわゆる中教審の特別委員会におきましても、就学先決定の在り方については、市町村教育委員会が本人、保護者に対して十分情報提供をしつつ、そして本人、保護者の意見を最大限尊重し、本人、保護者と市町村教育委員会、学校等が教育的ニーズと必要な支援について合意形成を行うことを原則とし、最終的には市町村教育委員会が決定することが適当であると、そういう指摘がございます。 文部科学省としては、こうしたことも踏まえながらでありますけれども、今後、就学手続に関する学校教育法施行令の改正等の検討を進めていく必要があるというふうに考えております。
○福島みずほ君 障害児を普通学級へで、ずっと裁判が起きていきました。地元の学校へ行きたい、でも排除するので裁判に訴える。つまり、何が、じゃ自分の子供はきちっと特別支援学級に入れたいとか、そういうのはいいんですが、地元の学校に行きたいというときに、あんたは駄目よと排除するというのが差別ではないかということなんです。 今、答弁していただいて、ニュアンスは分かるんですが、排除する、区別する、つまり教育委員会があんた駄目よと言わないでほしいということについて、一歩踏み込んでおっしゃってください。
○大臣政務官(城井崇君) いわゆる障害を理由にした不当な差別、不利益な取扱いが許されないということは全く委員御指摘のとおりで、おっしゃるとおりだというふうに思っています。 その上で、実際に障害のある児童生徒への教育活動に当たりましては、その障害の状態あるいは教育的ニーズなど何らかの特別な対応が求められるということは、やはり個別の事案を見ていった場合にこれは十分に考えられると。それらを一概に不当な差別だ、不利益な取扱いだというふうにすることは適切ではないというふうに思いまして、その対応の合理性について個々に判断していくという必要があるというふうに考えております。
○福島みずほ君 差別だ、不利益だと、こう言わなくても、できるだけその地域で本当に育つように、行きたいのに、あんた来ちゃ駄目よというのをやめてもらいたいということなんです。 いろんな障害のある人たちに聞くと、例えば、エレベーターがないので一階に教室を、例えば何年生も一階にしてもらうとか、それで十分学校に通えたとあるんですよね。ですから、是非文科省は、今、障がい者制度改革推進会議、それ以降議論がありますので、一歩踏み込んでいただきたい。いかがでしょうか。
○大臣政務官(城井崇君) 委員御指摘の、特にそれぞれの子供たちに向き合って、その子たちの居場所をできる限り、障害のある児童生徒とそしてない児童生徒も共に学ぶというところを実現するために、それがこれまでにインクルーシブ教育という形で掲げられた理念だというふうに我々は理解しています。その理念を形にしていくために、特に財政面やあるいは法制の面も含めてその環境整備というところを、個々別々の学校の状況もこれありというところをつぶさに見ていきながら、そこをできる限り実現していくというところを、そこを我々としても、そして市町村の教育委員会にもその努力をお願いしたいと、そのように考えています。
○福島みずほ君 就学通知を、あなたはこっち、あなたはこっちではなくて、基本的に普通学級へどうぞ、そしてその中で、いや、うちは、いや、こっちに行きますよ、いや、こっちに行きますよとあってもいいんですが、基本的に全部出すということでよろしいですね。
○大臣政務官(城井崇君) 障害のある子供もない子供も共に学ぶという、この理念の部分は大いに共有しているというふうに今御質問を伺って感じております。 その上で、その理念を実現するためにどこまで現実と取っ組み合ってやっていけるかと、体制の面もある、財政の面もあるというところを、一つ一つの事例にしっかり組み合いながら、それをできる限り実現していくというところに力を尽くさせていただきたいというところが現在の我々の思い、取組であります。
○福島みずほ君 だから、非常に近いような気もするし、是非、いや、私たちも、ちっちゃいときから障害のある子供と一緒に暮らしたら、別に障害と思わないで、大人になっても普通にやれるんですよね。そして、やっぱり雇用に問題があるのは、やっぱりちっちゃいときからの教育の延長線上なので、そこは障害と思わないで、一緒に生きていけるという、それはいわゆる障害を持たない子供にとってもいいことだと思います。 障害を持つ児童生徒が教育に関して行う全ての活動に対して、例えば授業、遠足、修学旅行などにおいて、障害を理由に区別、制限、排除、拒否されたり保護者の同行といった条件を付けるなどの不利益な取扱いはあってはならないと考えますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(城井崇君) 不利益な取扱いがあってはならないというのは全くおっしゃるとおりだというふうに考えております。その上ででありますけれども、障害の状態、そして教育的ニーズ等を踏まえ、何らかの特別な対応を求められることは十分に考えられますので、その部分の個々別々のところはしっかり見ていくというところ。ですので、一概に不当な差別、不利益な取扱いとはなかなか言い難いというように思いますけれども、その対応が合理的であるかどうか、その合理性についてしっかり見ていくという、そういう必要があるというふうに考えております。
○福島みずほ君 障害を持つ児童生徒が合理的配慮を求めた場合には、過度の負担とならない限りそれを実現すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(城井崇君) 中教審の特別委員会でも御指摘のあるところでありますけれども、個々の児童生徒に提供される合理的配慮の具体的内容については、それを踏まえまして、各学校の設置者や学校が一人一人の障害の状態に応じて、体制面、財政面を勘案して、個別の状況に応じて判断、決定していく必要があるというふうに考えております。 文部科学省としても、いわゆる共生社会の形成、先ほど御指摘いただきましたけれども、障害のない子供が障害のある子供と共に学ぶところから気付きや学びというのが相当にあると。そうしたインクルーシブ教育のいい面があると思いますけれども、そうした部分を構築していく上でも、この合理的配慮の提供というのは大変重要だというふうに認識をしております。 今後、必要となる基礎的な環境整備を進めるとともに、各学校において適切な対応がなされるように更に取り組んでまいりたいと思います。
○福島みずほ君 政務官、踏み込んでインクルーシブ教育について熱意を示していただいてありがとうございます。今までと違う文科省、今までと違う学校教育になるように、よろしくお願いします。
○委員長(小林正夫君) 本日の調査はこの程度にとどめたいと思います。 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十三分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(小林正夫君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長岡田太造君外四名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。小宮山厚生労働大臣。
○国務大臣(小宮山洋子君) ただいま議題となりました地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律案について、その趣旨を説明いたします。 これまで障害保健福祉施策については、障害者や障害児が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、障害者自立支援法等に基づき、必要な障害福祉サービスに係る給付等の支援を行ってきました。 平成二十一年十二月に、障害者に関する制度の集中的な改革を図るため、内閣に障がい者制度改革推進本部が設置されました。その検討に基づいて、平成二十三年七月に成立した改正障害者基本法では、障害の有無にかかわらず全ての国民が共生する社会を実現するため、個々の障害者に対する支援に加えて、地域社会での共生や社会的障壁の除去を始めとした基本原則が定められ、その実現に向けた国や地方公共団体等の責務が明確にされました。また、平成二十三年八月には、障がい者制度改革推進会議の下に設置された総合福祉部会で、新たな障害保健福祉施策に関する骨格提言が取りまとめられました。 このような障害者基本法の改正や総合福祉部会の骨格提言等に基づき、地域社会での共生の実現に向けた新たな障害保健福祉施策を講じるため、この法律案を提出しました。 以下、この法律案の主な内容について説明いたします。 第一に、障害者自立支援法の題名を障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律とすることにしています。 第二に、新たに基本理念として、法に基づく支援が、社会参加の機会の確保や地域社会での共生、社会的障壁の除去に資するものとなるよう総合的かつ計画的に行われなければならないことを掲げています。また、目的規定に、法に基づく支援が総合的に行われることを規定しています。 第三に、障害者の範囲に、難病等により障害がある人を加えることにしています。 第四に、障害者に対する支援の充実として、重度訪問介護の対象拡大や、共同生活介護の共同生活援助への一元化を行うことにしています。 第五に、市町村が行う地域生活支援事業として、新たに障害者等に関する理解を深めるための研修や啓発を行う事業、コミュニケーション支援を行う手話通訳者等を養成する事業等の追加を行うことにしています。 このほか、法に基づく基本指針や障害福祉計画を充実するための改正を行うほか、関係法律について所要の改正を行うことにしています。 最後に、この法律は、一部を除き平成二十五年四月一日から施行することにしています。また、障害者等の支援に関する施策を段階的に講じるため、施行後三年を目途として、障害福祉サービスの在り方や障害程度区分の認定を含めた支給決定の在り方、意思疎通を図ることに支障がある障害者等に対する支援の在り方等について検討することにし、その検討に当たっては障害者やその家族、その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講じることにしています。 政府としては、以上を内容とする法律案を提出しましたが、衆議院で修正が行われています。 以上がこの法律案の趣旨です。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願い申し上げます。
○委員長(小林正夫君) この際、本案の衆議院における修正部分について、衆議院厚生労働委員長池田元久君から説明を聴取いたします。池田元久君。
○衆議院議員(池田元久君) ただいま議題となりました地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律案の衆議院における修正部分につきまして、御説明申し上げます。 修正の要旨は、第一に、指定障害福祉サービス事業者等は、障害者等の意思決定の支援に配慮するとともに、常に障害者等の立場に立って支援を行うように努めなければならないものとすること。 第二に、市町村が行う地域生活支援事業として、障害者等とその他の者の意思疎通の支援を行う者の派遣等、便宜を供与する事業及び意思疎通支援を行う者を養成する事業を、また、都道府県が行う地域生活支援事業として、特に専門性の高い意思疎通支援を行う者を養成し、又は派遣する事業及び意思疎通支援を行う者の派遣に係る市町村相互間の連絡調整等の広域的な対応が必要な事業を加えるものとすること。 第三に、市町村及び都道府県が障害福祉計画に定める事項に、障害福祉サービス、相談支援及び地域生活支援事業の提供体制の確保に係る目標に関する事項並びに地域生活支援事業の種類ごとの実施に関する事項を加えるものとすること。 第四に、障害程度区分を障害支援区分に改めるとともに、障害支援区分とは、障害者等の障害の多様な特性その他の心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の度合いを総合的に示すものとして厚生労働省令で定める区分をいうものとすること。また、政府は、障害支援区分の認定が、知的障害者及び精神障害者の特性に応じて適切に行われるよう必要な措置を講ずるものとすること。 第五に、政府がこの法律の施行後三年を目途として検討を加える内容に、障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方、障害者の意思決定支援の在り方、障害福祉サービスの利用の観点からの成年後見制度の利用促進の在り方並びに精神障害者及び高齢の障害者に対する支援の在り方を加えるものとすること。 以上です。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(小林正夫君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大島九州男君 それでは、今回の障害者総合支援法の国会提出に向けて、昨年十月から民主党障がい者ワーキングを計二十九回を開催し、議論を重ねて、本年二月二十一日には、障害者自立支援法を廃止するため、我が国の法体系から障害者自立支援法という名称の法律をなくするという、そういうワーキングとしての意見を取りまとめたところでございます。 この障がい者ワーキングでは、重度訪問介護の対象拡大、法の附則第二条の検討規定の検討期間についても法施行後五年から三年に修正をするとか、こうした検討を進める際の当事者参画について明記することを強く主張して、元々厚生労働省案を修正し充実をさせたことはこのワーキングの成果だというふうに考えております。 また、今回の民自公の三党による修正案については、平成二十二年十二月の障害者自立支援法、児童福祉法の一部改正、いわゆるつなぎ法や、平成二十三年六月の障害者虐待防止法等に次いで連携を取ってなされたものであり、政府・与党案の内容を更に充実させたものとして大変評価できるものと思っております。 そのような中、今回の新法では触れられていない利用者負担については、今日ここに資料を示させていただいておりますけれども、この資料を御覧になっていただいて分かるように、平成二十二年の四月からは市町村民税非課税世帯の利用者負担を無料とし、今や八五・五%、十人に九人の人が無料になるという、障害福祉サービスが無料ということで利用されるようになり、そして給付費に対する利用者負担は〇・三八%、月額では一千六十三億円の給付費に対して利用者負担は四億円というふうになっております。また、つなぎ法により法律上も家計の負担能力その他の事情をしんしゃくして政令で定める額というふうに規定をされ、応能負担となることが明確化されました。 しかし、関係者の間からは、自立支援法には応益負担、一割負担の規定が残っているというふうに指摘をされているところでもありますが、この表を見ていただいてお分かりのように、この一割負担の規定は応能負担として設けられた負担の上限月額までサービスを利用されない方々に対して不利益が生じることのないように配慮して設けられた軽減のための規定であるというふうに承知しておりますけれども、この点についての政府の見解をお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 大島議員におかれましては、本当にワーキングチームで大変な御努力をいただいたことに心より感謝申し上げたいと思います。 御質問にお答えを申し上げます。 今、大島委員が申されましたように、平成二十二年十二月に成立をしました障害者自立支援法等の一部改正法により、利用者には家計の負担能力その他の事情をしんしゃくして政令で定める額を負担をいただくということになったわけでございます。法律上も応能負担であることが明確化されました。 しかし、サービス利用料の少ない方、今、大島委員が申されたことでございます、家計の負担能力その他の事情をしんしゃくして政令で定める額よりもサービス提供に要した費用の一割相当の方が低い、そういう場合もあることから、低い方の額である一割相当の負担で足りることが併せて規定をされているわけでございます。 御指摘のとおり、一割相当額の規定は応能負担により利用者に不利益が生ずることのないように配慮して設けられたものであるというふうに承知をいたしております。
○大島九州男君 今政務官の方からお話がありましたけれども、是非この資料を見ていただいて、当然ここに書いて、あっ、資料配ってありますよね、はい、済みません。収入が三百万円、それから収入が六百二十万円というところでしっかりと区分けがあるわけでありますけれども、元々生活保護世帯や低所得の人たち、市町村民税の非課税の皆さんのところの方たちの割合が八五・五%、先ほど言いました十人に九人の方は、ここのところはもうこれは無料ですねと。 しかし、この三百万から六百二十万の人たちの一般の方、この表にあるように一二・四%に当たる方々は九千三百円を上限としてお支払いくださいねと。当然、この九千三百円上限ということですから、五万円使おうが十万円使おうが九千三百円ですねと。しかし、五千円とか三千円とか利用されるようなそういう人たちについては、じゃ一律九千三百円払ってくださいねというのでは、これはちょっと御負担が多いよねと。だから、それは定率で一割負担をしていただく方が安いんじゃないですかと。 また、先ほど言いました六百二十万円を超える二・一%に掛かる、まあ十人に一人ぐらいの方が、十人に一人じゃないですね、はい、そういう方が、二・一%の部分の人は三万七千二百円という上限の、そこに行くまでは一割負担でやってくださいと、そういうことですから、私自身はこれを見たときには非常にある意味公平であるというふうに感じたところではあるわけですが、もう一度、政務官の方にその思いをしっかりとお伝えをいただいて、どういうことでここの制度を整備したかというのをもう一度ちょっと確認のために教えていただければと思います。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 大島委員が私が申したいことを全ておっしゃっていただいたものですから、再度ということでございます。 本当に、できれば多くの障害者の方々の抱えている悩みを全て解決したいというふうに思いは持っております。ただ、様々な事情により一どきに全てのことはできないということで、段階的、計画的に進ませていただくということを考えております。それは、今回の法案の提出の場合にも、三年を目途として様々なことを取り組んでいきたいということを申し上げておるわけでございます。 まだまだ十分ではないということは承知をしておりますけれども、今申されたこの一割負担の問題も併せて、将来的には更に改善をしていくように取り組んでまいりたいと思っているところでございます。
○大島九州男君 政府のそういう気持ちは十分理解ができるところであります。やはり一気にゼロから百点ということにはいきませんので、随時随時積み重ねていただきたいということはお願いをしたいと思います。 続きまして、今回の修正案についてお尋ねをしたいというふうに思いますが、衆議院では政府提出の法案に幾つか修正が入っておりますけれども、改めて、その修正のポイントについて、修正案の提案者でもあります岡本議員にお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(岡本充功君) 今御質問いただきました衆議院での修正についてでありますが、そのポイントにつきまして一つずつ御説明したいと思います。 一つ目は、障害者基本法の一部改正を踏まえ、障害福祉サービス事業者や相談支援事業者が障害者等の意思決定の支援に配慮することを明確に規定をいたしております。二つ目は、障害程度区分を障害支援区分に改め、障害者の多様な特性その他心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の度合いを総合的に示すものであることを明確に規定をさせていただいています。それから三つ目は、障害者の地域移行を更に進める観点から、地域移行の対象を拡大すると、こういったこととしております。四つ目が、手話通訳等を行う者の養成や派遣について、市町村と都道府県の役割分担を明確に規定をしております。五つ目は、障害福祉計画の策定に当たって、提供体制の確保に関する目標や地域生活支援事業に関する事項を必須記載事項とすることとしておりまして、こういったことを通じて障害者等にとって地域社会で安心して暮らせる体制をより進めていくと、このような思いを持って修正案を提出したところでございます。
○大島九州男君 それでは、今答弁にもありました障害支援区分について、現行の障害程度区分については知的障害者や精神障害者の認定が正確に出ていないといった課題があると考えておりますけれども、この課題に対する対応については、修正案の附則第二条に、政府は、障害支援区分の認定が知的障害者及び精神障害者の特性に応じて適切に行われるよう、区分の制定に当たっての適切な配慮その他の必要な措置を講ずるものとするというふうに新たに追加をされております。元々の政府・与党案にあった、障害程度区分の認定を含めた支給決定の在り方を施行後三年で見直すということについては、障害支援区分にしても変わりはないということでよろしいのでしょうか、確認でございます。
○衆議院議員(岡本充功君) 今御指摘がありました、障害程度区分を知的障害、精神障害の特性を踏まえたものにするという課題、現行の障害程度区分では知的障害、精神障害は一次判定で低めに判定されるといった傾向があるという課題もありますので、今回、障害程度区分を含めた支給決定の在り方については、介護者や居住の状況など、障害者の置かれている社会的状況を障害支援区分の認定を含む支給決定の在り方にどのように反映させていくのかという課題や、また、障がい者制度改革推進会議総合福祉部会で提言された協議調整方式や支援ガイドラインをどのように考えるかといったような課題がございます。 こういった課題を踏まえ、障害支援区分の見直しについては平成二十六年四月一日からの施行となりますが、障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方の検討については法の施行後三年、障害支援区分の施行後二年ということになりますけれども、を目途として行うことにしておりまして、今回の修正で変更が生じるものではないということでございます。
○大島九州男君 分かりました。そのように理解をしっかりとさせていただきます。 ちょっとこれ、実は私ども、いろいろ地方に行きまして地方の団体の皆さんからいろいろお話を聞かせていただいたところ、障害者とその他の者の意思疎通支援を行う、この派遣等の便宜に供する事業と、またその意思疎通支援を行う者を養成する事業というところ、これは地方によってどうしてもいろんな格差があると。だから、そういう格差があるところについていろいろ障害者団体の皆さんからお話をいただいたわけであります。 それで、コミュニケーション法と言われる、通訳、手話通訳以外の、いろんな公共施設の中で被災が起こったときに、電光掲示板でしっかり情報を伝達されるとか、例えば、音やいろんなこと以外ですね、やっぱりそういった部分で危険を察知してそういう震災にも備えるような、そういう整備を是非やってほしいというようなことをお伺いをして、なるほどそうだなと。今後、差別禁止法やコミュニケーション法と言われる、そういう障害者の皆さんに本当に必要な制度についてはこれから我々もしっかり考えていかなければならないというふうに思っておりますので、先ほど政務官からもお話がありましたけれども、もう一歩一歩進んでいく、やはり一気に一〇〇%のものができないというその現実の中で少しでも進めていくということで、今回、衆議院の方でこういう修正をしていただいたということも大変有り難いことだと思うし、その第一歩でもあるんだなというふうに感じさせていただいているところでございます。 是非、今後とも衆参連携しながら、政府と一緒にこの障害者の政策を進めていくことの必要性をまた感じておるわけですが、次に、ちょっと質問ですけれども、平成二十二年一月には、障害者自立支援法違憲訴訟原告団の弁護団と国との基本合意文書、これ、よくいろいろ言われるんですが、取り交わされたそのポイントとなる五つの柱立てがありました。一、障害者自立支援法廃止の確約と新法の制定、二、障害者自立支援法制定の総括と反省、三、新法制定に当たっての論点、四、利用者負担における当面の措置、五、履行確保のための検証が示されているわけでありますけれども、国はこの基本合意の約束を果たしていないのではないかと、そういう意見もあるわけですが、これら五つの点についてこれまでどのように政府は対応されてきたのかということをちょっと教えていただければと思います。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 大島委員にお答えを申し上げます。 今、五つの点につきまして御指摘がございました。 まず第一点、障害者自立支援法の廃止と新法の制定につきましては、既に利用者負担が応益負担から応能負担に改められたところでありますが、今回の新法で基本理念を盛り込み、法律の根幹となる名称や目的規定を変更することにし、障害者自立支援法に代わる新法を制定することにしたわけでございます。 第二点目の障害者自立支援法の総括と反省につきましては、基本合意で表明した反省の考えに立ち、総合福祉部会での十分な議論と骨格提言に基づき、今回の法案を提出することにしたわけでございます。 第三点目の新法制定に当たっての論点につきましては、法律に盛り込む必要のあるものについて、直ちに対応可能なものは今回の新法に盛り込み、検討に一定の時間を要するものは施行後三年を目途に見直しの検討を行うことにしたわけでございます。 第四点目の利用者負担における当面の措置につきましては、低所得の人の福祉サービスに係る利用者負担について平成二十二年四月から無料化にしたわけでございます。 第五点目の履行確保のための検証につきましては、元原告団、弁護団の方々と定期協議を実施してきたほか、今回の法案の取りまとめに当たって、元原告団、弁護団の皆様と私が直接政務官室でお会いをさせていただき、緊張の中でも真摯な話合いをし、説明をさせていただいたわけでございます。 このようなことから、今回の新法に加え、予算措置による対応も含め、原告団、弁護団との基本合意に沿って対応しているものと考えております。
○大島九州男君 お静かによろしくお願いを申し上げます。 これ、ちょっと話は、例えが違うんですけど、民主党政権というのは何もやっていないねと。よくワイドショーやテレビを見ていると、コメンテーターが、何もやっていない、何もやっていないという報道をされるものですから、本当に何もやっていないのかなと、北は北海道から南は沖縄まで全国行きますと、そういうふうに思うんですが、この政策だけではなくて、いいことをやっていることはなかなか報道されずに正しく伝わらないというのを私もこの国会へ来て非常に感じるところであるんですが、例えば今回のこの政府が作った案についても、その一割負担が残っているじゃないかというところを言えば一割負担は残っていますよねと。ただ、その一割負担が残っているその理念は何なのかと。それは、低所得者の皆さんが少しでもその負担をしなければならないときに、この最低金額と言われている定額の九千三百円とか三万七千二百円のその定額まで達しない人にはまあ使った分だけの一割の負担をしていただこうという、そういう心で入れている一割負担のところが、いかにも、何か今まで障害者自立支援法で一割負担なんだと、この一割負担はよくない、その一割負担残っているじゃないかというふうに言われれば、それは確かに残っていますけれども、残っているその心は何なのかということをやはり私たちはしっかり説明をさせていただかなければならないなというのをつくづく感じているわけです。 光の当て方で、一割負担が残っている、一割負担があるじゃないかと言われれば確かにあるけれども、その理由はこうですよという説明をすればお分かりいただける方はたくさんいらっしゃるんですね。 それで、今日でも、やはりこういう制度について関心を持たれていらっしゃる皆さんは傍聴に来られて、そしてその話を聞かれて、そして客観的に判断される材料はあるんですけれども、やはり地方の団体の皆さんは、こういうところの議論がこういうふうにマスコミを通じて流れたり、その団体の人たちがそこの部分だけを光を当てて、いかにもそれが悪いんだという説明をされれば、当然それは聞いている人は悪いんだなというふうにしか受け取れないという現状があるものですから、だから、私はマスコミに、こういう特に制度を広報するときには、できるだけ客観的にやってもらいたいと。だから、みのさんにも私はいつもお願いをするのは、客観的報道をしてくださいねと。そういうことをお願いをすることは必要ですし、また、我々政治家がしっかりそういったことを客観的に御判断いただけるように丁寧な説明を国会議員としてやることの必要性をつくづく感じているという、私の意見を申し添えさせていただいて、次の質問に移りたいと思うんですが。 衆議院では必ずしも十分審議がされなかったテーマでもあります障害者の就労支援についてお尋ねをしたいと思います。 障害者の一般就労のための支援として、企業における雇用の促進に向けた支援が重要であると考えておりますけれども、厚生労働省ではどのような取組を行われているのか、教えていただければと思います。
○委員長(小林正夫君) 答弁の前にちょっとお待ちください。 傍聴の方に委員長としてお願いがございます。 審議を円滑に進めるために、傍聴の方はお静かに願います。お願いをしておきます。
○副大臣(西村智奈美君) お答えいたします。 最近の障害者雇用の状況からまず申し上げますけれども、年々障害者の雇用者数が増加し、平成二十三年の六月現在では八年連続で過去最高を更新するというふうに着実に前進しているかと思います。この背景といたしましては、障害をお持ちの方々の働く意欲が向上したことや、障害者雇用に熱心に取り組む企業が増えてきたことなどが理由として考えられます。 こうした障害者雇用の進展を受けて、この度、障害者雇用率を十五年ぶりに引き上げさせていただきました。更に障害者雇用を促進してまいりたいと考えております。 また、障害者雇用の促進には、委員御指摘のとおり、それに取り組む企業への支援ということも重要であります。このため、現在、ハローワークなどにおいて障害者雇用に関する企業への助言、指導を実施するとともに、障害者を新たに雇用した際に助成金を支給するなどの財政的な支援も行っております。 今後とも、障害者雇用に取り組む企業に対する支援について万全の対策を講じてまいりたいと考えております。
○大島九州男君 平成二十年の十二月に、社会保障審議会障害者部会報告では、特別支援学校等からの一般就労への移行の在り方として、特別支援学校や高等学校等の在学中から、企業での体験学習等により、働くことの意識を育てる取組が有効であることから、卒業後の就労に向けた訓練等も視野に入れ、体験的に就労移行支援事業等の福祉サービス等を利用できるようにしていくことが重要であるとされ、また、福祉と教育とのかかわり、連携を図って、例えば、特別支援学校の在学中に、個別の支援計画等を活用しながら、アセスメントのために、短期間、就労移行支援事業等を利用して、本人の適性を見た上で必要と認められる場合には、卒業時から就労継続支援B型を利用できることも検討すべきであるというふうにされています。 このようなことから、特別支援学校の生徒が例えば夏休み中に就労移行支援事業を利用して一般就労へ向けた支援を受けることについては有効な方策と考えられますけれども、学校現場ではどのような働きかけ、取組を行っているのかということが一つ。 そしてまた、特別支援学校高等部卒業者の進路の状況を見てみますと、約二割強が一般企業への就職でありますけれども、約六割強が障害福祉サービス等というふうになっております。特別支援学校の高等部では、職業教育や校内外の実習など、一般就労に向けた取組を充実させていく必要があると考えておりますけれども、現状どのような取組が行われているのか、この二点、お願いします。
○大臣政務官(城井崇君) お答えを申し上げます。 まず、二つ目の特別支援学校における職業教育の件でありますけれども、特別支援学校高等部、本科でありますが、卒業後の状況は、就職する生徒が二割強、そして福祉施設等への入所そして通所者が六割強というふうになっております。生徒の自立と社会参加に向けて、職業教育、進路指導を充実する必要があるというふうに考えております。 そのため、平成二十一年三月に改訂した特別支援学校学習指導要領におきましては、大きくは主に以下の三つ。 一つ目には、産業現場等における長期間の実習を取り入れるなど、就業体験の機会を充実すること。二つ目には、校内の組織体制の整備や、労働、福祉等の関係機関との連携、地域や産業界等の人々の積極的な協力を得るなど、進路指導を充実すること。そして三つ目には、知的障害者を教育する特別支援学校について、高等部卒業後に高齢者施設等に就職する生徒の増加を踏まえ、専門教科としての福祉を新設することなどの充実を図ったところであります。 また、文部科学省においては、職業教育、進路指導の充実に関し、学校を指定して実践研究事業を実施しているほか、また折に触れて、文書や会議によりまして、都道府県教育委員会等に対し、労働・福祉関係機関との連携の強化、そして厚生労働省関係の事業の活用などについて周知をしているところであります。 今後も、就労移行支援事業等の利用の工夫も含めて厚生労働省と連携をし、特別支援学校における職業教育等の充実に努めてまいりたいというふうに思います。 先ほど一つ目で御指摘のありました、夏休み中の利用というところで学校への働きかけという質問でございますけれども、この就労移行支援事業等につきまして具体的に検討してみますと、例えばこんな課題があると。地域によって例えば事業者が偏在していて体制が十分だろうかという点、あるいは、夏季休業期間中に実習を実施することを教育課程上どんなふうに位置付けようかというところ、自主参加でしたら問題ないわけですけれども、実際に課程の中に位置付けるとしたらというふうな課題があるというところは十二分に認識をしておりまして、こうしたことを踏まえて、各学校がより利用しやすい時期、また利用方法の検討を含めて厚生労働省と連携をして、利用できるサービスについては各学校において積極的に活用するように周知をしてまいりたいというふうに考えております。
○大島九州男君 今日、午前中に福島先生の質問で、政務官がインクルーシブ教育についてお答えをいただきましたけれども、やはり子供の段階からしっかり障害者の皆さんと触れる生活をしていた子供たちは、大人になっても共生する意識だとかその付き合い方が非常に分かっているので、企業に入っても非常に一緒に仕事がしやすい環境ができていくと。どうしても、今、縁に触れていないそういった企業が障害者を引き受けるときに、どのように接していいのか分からないという悩みを持っている経営者もたくさんいて、特に中小企業の経営者なんというのは、やはり一人の戦力、その人の能力という部分について、しっかりと能力のあることが理解できれば本当に雇うこともできるというようなことがあって、大企業とまた中小企業というのは側面が違いますので、だからそこら辺の部分を是非、これは文科省においてはインクルーシブの教育をしっかり進めることと、やはり厚労省においてはそういう企業の支援を充実して雇用のしやすい仕組みをつくるということがすごく大事だと思うんですね。 それで、もう一つ西村副大臣にちょっとお伺いしたいのは、障害者の一般就労を促進するためには、当然、特別支援学校の取組のほか、民間の専修学校などの職業訓練も重要であって、そうした訓練の機会が幅広く提供される必要があります。 例えば、北海道で今、発達障害のある方の一般就労を支援するために、コミュニケーション能力などの基礎的な社会生活能力に加えて、一般就労につながるための職業訓練を専修学校が実施をしていると。で、一般企業への就職につなげていっている学校もあると。 こうした専修学校というのは、当然、就職実績を確保しなければならないため、一般就労につながるような効果的な訓練が実施され、そして結果を出さないと生徒が集まりませんから、今後は、こういう障害者の一般就労の更なる促進のために、こうした専修学校なんかの民間も活用した上で障害者に対する職業訓練を行う場を幅広く確保していくべきだというふうに考えておりますので、こうした民間に対してどのような支援ができるのかというのをちょっとお伺いしたいと思います。
○副大臣(西村智奈美君) 委員御指摘のとおり、障害者の更なる就労促進のためには、多様な職業訓練の場が提供されてしかるべきだと思っておりますし、そのときに民間教育訓練機関も積極的に活用してまいりたいというふうにまず考えております。 昨今、やはり厳しい雇用失業情勢の下で、ハローワークに求職に行かれる障害をお持ちの方が実は大きく増加しております。また、障害の多様化、重度化も進んでいるということでありますので、障害者の就職の実現を図る上で、職業能力の開発と向上はますます重要になっているというふうに認識しております。このため、厚生労働省では、平成十六年度から、専修学校を始めとする民間教育訓練機関などを活用した障害者の委託訓練を開始いたしまして、障害者の態様に応じた多様な訓練を実施することにより職業能力の開発、向上を行っております。 今後とも、民間教育訓練機関、企業などの委託先を幅広く確保をいたしまして、障害者の委託訓練を積極的に推進して雇用の更なる促進を図っていきたいと考えております。
○大島九州男君 是非具体的にしっかりと進めていただきたい。特に、中小零細と言われる企業に対しては、そういう教育というか、縁を触れて理解をしていただくことも並行して行っていただくことを要望し、そして最後に、昨年八月に障害当事者が多く参加する障がい者制度改革推進会議総合福祉部会において骨格提言が取りまとめられました。この骨格提言については、予算の確保等も含めて段階的、計画的に実現を目指していくものであるというふうに考えておりますけれども、その責任者でもあります大臣に、今後の障害者施策の推進に向けた決意をお聞かせをいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 総合福祉部会のその骨格提言につきましては、障害当事者の皆様の様々な思いがこもった大変重要なものだと思っています。一度に実現できればいいんですけれども、財源の問題やらいろいろございますので、これは段階的、計画的にしっかりと実現をしていきたいと思っています。 基本理念の創設ですとかケアホームとグループホームの一元化など、直ちに対応が可能なものについては今回の新法に盛り込みました。一方、障害福祉サービスの在り方ですとか障害程度区分の認定を含む支給決定の在り方など、検討に時間が必要なものについては施行後三年をめどに見直しの検討を行うことにしています。 こうした法律による対応に加えて、報酬や予算、運用など、引き続きあらゆる政策手段を組み合わせて障害者施策の充実に取り組んでいきたいと考えています。
○大島九州男君 ありがとうございました。 私の持論なんですけれども、障害者の皆さんのそれぞれの持たれている個性をしっかりと生かせていける、そういう社会であって、そして、最終的にはその能力を社会の場でしっかりとあらゆる方面で活用できる社会になったとき、初めて障害者が自立をできるという、そういう社会になる。やはり、自分一人で生きていくことは当然我々健常者でもできないわけですから、支え合って生きていく中でそれぞれのみんなの役割、その人その人の人生の生き方が本当に社会の皆さんと融和して、そしてそのかかわりの中で生きていける社会をつくっていくことが、障害を抱える人たちやその周りに一緒に寄り添っていかれる家族の皆さんの安心につながっていく。 だから、我々政治は、そういう制度をつくることの大切さも一つでありますけれども、やはりそういう国民の皆さんにそういう意識を持っていただくことをしっかり啓発をさせていただくこと、そしてそれを実践すること、そういうことをやはり我々はしっかりと当事者の皆さんのお声を聞かせていただいてそして一緒に進んでいくということが一番大切なことだというふうに思っておりますので、今後も障害者の皆さん、当事者の声をしっかりと反映をさせる、そういう政府の運営をしていただきますことを心からお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○衛藤晟一君 自民党の衛藤晟一でございます。 早速法案の審議に入りたいわけでございますが、法案の内容に入る前に、改正障害者基本法に基づいてこの五月に設置されました障害者政策委員会についてお伺いをしたいと思います。 この委員会は、障害者基本計画の実施状況等を監視し、関係大臣に勧告できる権限を有するなど、非常に大きな権限を有しています。昨年の法案審議におきまして、委員の人選について公平中立な立場の者を充てるべきとの質問に対しまして園田政務官は、指摘を踏まえて、また政府の中でも十分考慮して決定すると答弁されました。また、参議院においては、「広く国民各層の声を障害者政策に反映できるよう、公平・中立を旨とすること。」とする附帯決議を付しています。 今回の委員の人選は公平中立を旨としてなされたのか、また委員の選考に当たっては関係省庁からも意見を聞かれたのかどうか、園田政務官にお尋ねいたします。
○大臣政務官(園田康博君) 先生、ありがとうございます。 昨年の八月における障害者基本法の改正につきまして、本当に衛藤先生始め多くの国会の皆さん方からの御指導をいただきまして、大変すばらしい基本法の改正になったというふうに私も本当に心から感謝を申し上げる次第でございます。 その際に、先生からも御質問をいただきまして、私も明確に覚えておりますけれども、やはりこれからのこの障害者基本法に、改正の基本法に基づいてこの施策をしっかりと進めていくためにはこの政策委員会が大変重要な位置付けになるであろうと、そしてまた、そこにおいてはやはり人選を公平公正な形で任命をしていくものが大切であろうという先生からの御指摘をいただきました。私も全く同感でございましたので、その先生の御指摘を踏まえ、またこの参議院での審議の中において附帯決議をいただきました。それの下に、私どもとしてはまず委員の人選に当たらせていただいたところでございます。 御案内のとおり、基本法の三十三条においては、障害者、障害者の自立及び社会参加に関する事業に従事する者、学識経験者のうちから内閣総理大臣が任命する者ということで、任命する旨が規定をされているところでございます。先ほど申し上げましたように、この公平公正な、公平中立な旨とするということをしっかりと踏まえさせていただきまして、任命権者である内閣総理大臣が最終的に判断をさせていただいたところでございますが、人事案件でございますので、しっかりと私どもの部局の中において検討をさせていただいて、そういう形の観点を踏まえて人選をさせていただいたというふうに思っておるところでございます。
○衛藤晟一君 おっしゃられる言葉は分かりますけれども、実態が伴っていないような感じがいたします。 五月に公表されました委員については、一昨年十二月に成立しました障害者自立支援法、児童福祉法等の法改正、いわゆるつなぎ法や今回の障害者総合支援法について公然と批判をして反対運動を展開している人物も多く含まれています。政権与党としてこの点についてどう考えておるのか。 少なくとも、これらのいろんな改正について、我々は本当に障害者福祉をもっともっと前向きに進めたらいいということで長い間取り組んできたわけでございます。そのことの精神はこれらの法律の中に精神として盛り込まれているわけでありますから、やっぱりそのことの御理解をいただきながら、本気で前向きに進めようという形が最も好ましいのではないのかと思っています。 政権与党としてこの点についてどうお考えか、お尋ねいたします。
○大臣政務官(園田康博君) ありがとうございます。 私も先生と全く同感でございまして、やはりこれからの障害者施策、これは言うなれば与党も野党もないというような状況を私はつくり上げていかなければいけませんし、またこれまでの、今日までの障害者施策が大変立ち遅れていたという現状からすれば、それをしっかりとこの基本法に基づいて基本計画がなされ、そしてまた大きく前進を成し遂げていかなければいけない大変重要な状況になっていくというふうに認識をいたしているところでございます。 そういった意味では、先生御指摘のように、今回、政策委員会に就任をいただく委員の皆さん方にとりましては、これは言わば非常勤の国家公務員でございます。そういった意味で、国民全体の奉仕者である国家公務員として公共の利益のために勤務するというこの旨の書かれた誓約書、これをまず書いていただいたというところでございます。 そして、障害者政策委員会の委員としては、この施策について大所高所から意見を述べていただくというような状況を、これをつくっていかなければいけないということで、私もその委員の皆様方には、これからお一人お一人やはりきちっとした形で、この国会審議も踏まえ、そしてまたこの我が国の障害者施策、これに関して広く知見を有しながらそれを進めていく、そして団体、ある一つの偏っただけの問題ではないと、日本全国のこの障害者施策全ての物事を考えてこの政策委員会の中で施策を審議をしていただく、そういう状況をつくってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○衛藤晟一君 言葉と実態がやっぱり伴っていないような感じがしますので、そこについて深く反省を求めて、今後の善処方についてお願い申し上げます。 さて、障害者政策委員会の下に差別禁止部会が設けられているという具合に伺っています。自民、公明と共同で修正した上で成立した改正障害者基本法について、障害者政策委員会は障害者基本計画に関する事項を処理することという具合になっています。障害者政策委員会の下にある部会が障害者の差別を禁止するための法制度を審議するというのは、法律に定められた所掌を超えるのではないかという具合に思っています。 これ、任務としては、障害者基本計画の策定に関する調査審議、意見具申、同計画の実施状況の監視、勧告という具合にあるわけでありますけれども、この中で具体的に、第十一条だとかという形で極めてこれをちゃんと丁寧に決めているんですね。むしろ、これをどうするかということはもっと上のところでちゃんと議論をして、この差別禁止についてもっと徹底した議論をしなければいけないんじゃないかと思っています。ここで議論するというのはちょっと法律に定められた所掌を超えるという感じがしますが、それについて園田政務官の御見解を求めます。
○大臣政務官(園田康博君) 先生御指摘のように、この障害者政策委員会は基本法の第十一条、これに基づいて障害者の基本計画、これに、策定に当たっていただくというのが先生御指摘のように任務となっているところでございます。したがって、その策定に当たって、政府案に対して有識者の観点から、あるいは当事者の観点から御意見を述べていただくという形になるわけでございますけれども、この基本計画、これは二十四年度でまず切れますので、これから二十五年度、次期の基本計画の策定という形に当たってまいります。 私も、なるべく早くこの政策委員会は立ち上げさせていただいて、この基本計画、これの策定に当たっていただきたいというふうに思っておりますけれども、御指摘のように、差別禁止法制は、これからこの基本計画、これからの五年間あるいは十年間の大きな大きな柱になっていくわけでございまして、まさしくこの国会でもいろいろ御議論をいただいてまいりましたけれども、国連の権利条約、これを批准するに当たってはこの差別禁止法制というものがしっかりと我が国でなければいけないということでございますので、この基本計画の言わば大宗をこの差別禁止法制がつかさどるという、占めるという形になるのかなというふうに思っておるところでございますので、したがって、この政策委員会の基本計画を審議していただく中において、いわゆるその委員会の中における議論の場といたしましてこの差別禁止法制を議論していただくという形が適当ではないかなというふうには考えているところでございます。
○衛藤晟一君 まあある意味ではそのとおりなんですけれども、実はやっぱり各省庁と連携の上でちゃんとやっていかないと、それから今お話ございましたように外交上の問題もあるでしょう。しかし、その問題が本当にどうなのか、それから、合理的配慮とはどういうことなのかということを具体的に相当決めていかなきゃいけないんですね。だから、それはやっぱり専門のそういうのをちゃんとつくって、議会の中でも徹底的に議論していかなきゃいけない、そういう状況だと思います。むしろ、そういう状況を踏まえた上で基本計画の中に下りてくるというならあれですけれども、逆の状況だと思いますよ、普通はこれは。 だから、そこのところを是非慎重にしていただいて、そしてまた、今後とも、人選において大きな問題をはらんでいますので、障害者政策委員会についてはどのように公平中立な審議を担保されるのか、それについてお伺いをさせていただきたいと思います。
○大臣政務官(園田康博君) お答え申し上げます。 先生おっしゃるとおり、国会でも幅広く御議論をいただきたいというふうに考えております。 一方、私ども政府といたしましても、これは内閣府だけの問題ではありませんので、当然ながら、各省庁、関係機関としっかりと連携を取らせていただきながら、一つの案を取りまとめに向けて努力をしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。 その上で、この政策委員会における重要な位置付けといたしましては、やはり委員の上限が三十名という形で限られておるところでございます。一方、しっかりと幅広い議論をこの政策委員会の中でやっていただくという状況になりますと、やはりいろんな有識者の先生方からの構成というものが望まれるというふうに思いましたので、なるべく、まだまだ先生からも御指摘あるかもしれませんけれども、もっともっと広いところから御意見をいただくようにということで、バランスよく公平中立という観点で人選をさせていただいたところでございます。 一方、もう一つ、この施策の推進に当たっては、先ほど先生からも御指摘がありましたように、関係省庁との連携といったものも大変重要視されるところでございまして、この政策委員会の下で幹事を任命することにもなっております。それは、各省庁からの言わば代表の方にこの幹事の中に入っていただくように今人選を進めているところでございまして、そういった面では、しっかりと各省庁抜け目なく幅広く意見を聞く、あるいは政策をその中で取り入れていく、そしてそこを内閣府において調整をさせていただきながらしっかり進めていくように努力をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○衛藤晟一君 今お話ありましたけれども、障害者基本法を見直すときに、私どもも徹底的な議論をしたんです。その上で、障害者問題をどう考えるかということについて、その中でできた政策委員会の中に上の話をするというのは、元々ちょっと所掌が違うんですよ、本当は。何もかにも関係があるから全部そこでやっていいということじゃないんですね。本来どこでちゃんと議論すべきなのかということについてもっと徹底した考査をお願いしてやらなければいけないと思いますから、そのことだけは強く要望しておきます。 じゃ、障害支援区分について、法案の内容について入らさせていただきます。 自民党は、麻生政権のときに、障害程度区分については、知的障害、発達障害、精神障害の状態を適切に反映できていないために、見直すための法案を平成二十一年三月に政府から提出をしていました。 言わば、御承知のとおり、むしろ措置中心であったものから、平成十五年に支援費制度というものに変えました。三年間やりました。一割負担を求めました。そういう中で、毎年三百億、四百億足らないというようなことになって、平成十八年に障害者自立支援法という形でスタートをさせて、これを義務的経費とする、あるいは相談やサービスにとってもっと大きく拡大をするということのはっきりとした意思を持ってやったわけであります。 非常に軽率に我々も障害程度区分という言葉を使ってしまいましたから、見直しのときには、いち早くこの障害程度区分という言葉は見直さなければいけないということを申し上げてきたわけです。それは、障害程度区分ということは、障害の程度イコール支援サービスという具合にならないということはそれははっきり分かるわけですから、これは非常に軽々な使い方であったということで申し訳ないということで、この見直しのときにそのことをすぐやりますよということを申し上げてきて、そして平成二十一年の三月には政府からこれを提出をしていたところでございますが、しかし、この法案は衆議院の解散に伴いまして三年前に廃案となりました。この法律をベースに、平成二十二年の十二月に議員立法として成立した障害者自立支援法の改正の際にも我々は修正すべきであるという具合に主張をいたしましたが、民主党の主張によりまして、障害程度区分の見直しを削除したと、そのまま残したという経緯があります。 今回も、障害程度区分についてはそのまま程度区分を使った案が一応出てきました。どうしても、私ども自民、公明からは、障害の程度ではなくて支援の必要度を表す指標となるように修正を求めて、おかげさまで衆議院で障害程度区分は障害支援区分に改められました。 修正提案者にこの修正の趣旨をお伺いします。
○衆議院議員(田村憲久君) 衛藤先生とはこの障害程度区分を早期に直そうということで共にいろんな議論をさせてきていただいたわけでありますが、今おっしゃられましたとおり、障害程度というのが何か障害の程度の重さを表しているような、そんな誤解を招くような言葉であるということは以前から我々議論をしてきたわけでありますし、また一方で、現行法でも、実のところを言いますと、障害の程度というのは、重さじゃなくて、「当該障害者等の心身の状態を総合的に示すものとして厚生労働省令で定める区分をいう。」というふうには書いてあるんですけれども、どうもそういうようなイメージが湧かないという部分、これが一つ。 それからもう一つは、やはり一次判定、二次判定、両方とも合わせて約百六項目の認定調査項目があるわけでありますが、一次判定で八十六、二次判定の二十、それに二次判定では医師の診断とそれからもう一つ特記事項があるわけでありますが、そういうもので見ていきますと、どうも精神の障害は一次から二次で二次の方が高く出るのが四割ぐらい出てくるということがございまして、どうも今の仕組み自体に問題があるんではないのかなという認識を持つ中で、やはり障害者のその障害特性に応じた部分、ここをしっかりと入れ込んでいかなきゃいけないな、こういうことを議論してきたわけでありまして、そこで、障害支援区分というのは、障害者等の障害の多様な特性その他の心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の度合いを総合的に示す区分というふうに明確化した次第でございます。
○衛藤晟一君 衆議院の修正によりまして、附則に、障害支援区分が知的障害、精神障害の特性に応じて適切に行われるよう必要な措置を講ずるとする規定が盛り込まれました。 中京大学の辻井正次教授は、障害程度区分につきましては障害の程度に加えて発達障害者の行動や判断に必要な支援を評価する案を提案されております。これによりますと、知的障害、発達障害の支援の必要度も障害の特性を踏まえて適切に測ることができるようになると思われます。 このような有識者の知恵も借りながら、附則の配慮規定を踏まえて、政府としてどのように見直しを行うつもりか、お伺いします。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 衛藤委員にお答えを申し上げます。 この障害支援区分に関しましては、先日の衆議院厚生労働委員会で法律案が修正をされ、障害程度区分を障害支援区分に改める、さらに障害支援区分の認定が知的障害者及び精神障害者の特性に応じて適切に行われるよう必要な措置を講ずる、そして障害支援区分は平成二十六年四月一日から施行するということにされたわけでございます。 これを受けて、知的障害、精神障害のある人の特性に応じた障害支援区分とするためには、先ほど田村議員もおっしゃいましたけれども、二次判定で引上げの要因となる事項を抽出すること、それから百六項目の調査項目の追加等を検討すること、さらには一次判定を行う際の新たな判定式を作成すること、そして市町村へ周知をすること、この四つが大変重要である。 御案内のように、この二次判定上位区分変更率が、特に知的の方が四三・六%、精神の方が四六・二%と非常に高い数字が出ているということもあるわけでございます。こういう必要があるわけでございますから、平成二十六年四月からの施行が円滑に行われるよう対応したいというふうに考えております。 このため、まず障害程度区分の認定に関する詳しいデータをしっかり収集をし、知的障害、精神障害の二次判定の引上げ要因についての詳細な分析を早急に行う。こういう大きく変化をするというようなことはこれはやっぱりどこかにおかしいところがあるわけですから、しっかりとそこのところは検証をしていきたいと考えております。
○衛藤晟一君 これは自立支援法の見直しの平成二十二年の暮れの段階からやっぱりちゃんとやろうということで、研究者の方々もいろんな方々も既に相当な研究を進めていってくれていますので、政府は当初三年と言いましたけれども、二年以内には必ずできるものと思いますので、頑張っていただきたいという具合に期待を申し上げます。 それでは、あと意思決定支援の明確化につきまして、昨年の改正障害者基本法におきまして、障害者の意思決定支援をすることが明記されました。知的障害、発達障害の関係団体からは、今回の法案においても障害者の意思決定支援を明記してほしいという意見が多数出されました。 自民、公明から意思決定支援を明記するように主張し、衆議院において修正されました。この修正について、改めてその趣旨をお尋ねします。
○衆議院議員(田村憲久君) 今、衛藤先生からお話ありましたとおり、昨年の障害者基本法の改正で、国及び地方公共団体は、障害者、その家族等に対する相談業務、成年後見制度等のための施策の実施又は制度の利用の際には障害者の意思決定の支援に配慮することというふうに明記されたわけであります。 今回の政府提出法案におきましても、障害福祉サービス事業者のサービス提供でありますとか、それから相談支援事業者の相談支援、これに対します姿勢として、障害者の立場に立ってというような文言が入っておるわけでありますけれども、この努力義務に盛り込まれている状況、これにさらに障害者の意思決定の支援に配慮すること、これを明確にすることによりまして、なかなか意思表示ができない、することが難しい知的障害の皆様方でありますとか精神障害の皆様方に対しましてよりきめ細かいサービスが提供できるようにというような思いから入れたような次第であります。
○衛藤晟一君 昨年の改正障害者基本法におきまして、手話を含む言語等、意思疎通のための手段について選択の機会が確保されるよう施策を講ずることが明記されました。また、今回の法案では、市町村は基礎的な手話等を行う者の養成、派遣を行い、都道府県は専門的な手話通訳者等の養成や広域的な調整を行うという役割分担が明確になりました。このことは、何とか一刻も早くその体制を整えてもらいたいという具合に考えていますが、しかし、手話通訳等の意思疎通を仲介する者の配置としては、本来行政サービスとして実施されるべきであるにもかかわらず、市町村や都道府県の窓口に手話通訳者等を行う者を配置していない地方公共団体が多数あります。 四月十三日の衆議院厚生労働委員会の審議で、この手話通訳者等を行う者の設置について、福田政務官は、総務省としても支援してまいりたいと答えておられます。具体的にどのような支援を考えているのか。今はまだ福祉の方の予算、地域生活支援事業を得ながらいわゆる地方自治体の方に入れているという事業でありますが、本来であれば、これは自治体の行政サービスとして位置付けて、地方交付税の措置として、行政サービスの一環としてちゃんと行うということが必要だと思います。 その見解を総務省にお尋ねします。
○大臣政務官(福田昭夫君) お答えをいたします。 障害者自立支援法に基づき、意思疎通を図ることに支障がある障害者とその他の方々の意思疎通を仲介するために手話通訳者等の派遣等を行うことができる補助制度、これは衛藤先生御承知のとおり厚生労働省の地域生活支援事業があるわけでありますけれども、これを踏まえまして、地方団体において適切に手話通訳者などを確保できるよう、地方負担分については地方交付税の算定において適切に基準財政需要額に算入しているものであります。 近年、補助事業の拡充に伴って地方交付税への算入額についても増加をしてきており、適切な地方交付税の算定を通じて、今後とも地方団体による手話通訳者などの派遣などにかかわる補助事業の活用を支援してまいりたい、そのように考えております。
○衛藤晟一君 県でもちゃんと配置していないところもあるんですよ、それから市町村でもね。だから、視覚障害の方々、聴覚障害の方々が行ってもなかなか通じないというところがたくさんあるんですね。やっとこの手話の方々の費用も福祉の中でちゃんとやれるようにしたんですから、やっぱり行政サービスとしてちゃんとやるというのがもう当たり前だと思いますので、是非更なる努力についてお願いを申し上げます。 さて、衆議院の修正で、高齢の障害者に対する支援の在り方の検討規定が追加されました。障害者の高齢化や親亡き後を見据えて、障害児や障害者の地域生活支援を更に推進する観点から、小規模の地域型の入所施設といったものも検討すべきであると考えますが、見解をお伺いします。
○政府参考人(岡田太造君) 障害者御自身だけでなくて、障害者を支援する方も高齢化しているという現状があるというふうに認識しております。そのため、今後は単身で地域で暮らす障害者の方の数も増加していくことが見込まれるんではないかというふうに考えております。 委員御指摘のとおり、障害者の高齢化や親亡き後も見据えつつ、障害者の地域生活支援を更に推進するためには、地域での居住支援が一層重要になってくるというふうに考えているところでございます。 現在、国会に提出させていただいています新法におきましても、本人の希望によりグループホームを利用し続けることができるよう、ケアホームをグループホームに一元化すること、それから、重度の肢体不自由者を対象としていました重度訪問介護を重度の知的障害者、精神障害者にも拡大することを盛り込んで今御審議いただいているところでございます。これについては平成二十六年度から施行するということで御提案させていただいているところでございます。 衆議院の厚生労働委員会におきましても、地域における居住の支援の在り方につきましては小規模入所施設なども含めて検討すべきとの御指摘を受けたところでございますので、新法の施行に当たりましては、その指摘に基づいて検討し、居住支援の充実を一層図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○衛藤晟一君 是非、実質的に、災害が起こったとき等は、視覚障害はやっぱり視覚障害の関係の方々がこれを把握してきた、それから聴覚の方々は聴覚の方々が把握してきた。やっぱりほかの身体の方とかあるいは知的とか精神の方々も、やっぱりそういう中核となる、いざとなる施設が、やっぱり地域中核施設が要るんですよね。 私どもは、地域生活をやる上で、田舎の何十万坪、三十万坪に五百人とかいう、これはやっぱり地域に戻してもらいたいと、地域生活を一緒にみんなと送れるようにということを基本に今までこの障害者自立支援法とかを作ってきた。まさに自立と共生の下にやってきたわけでありまして、そうなってきたときに、やっぱりどうしても地域の、小規模かもしれないけれども入所が行って、そこがやっぱり地域の中の就職に関することとかあるいはグループホームとかいろんなことのお世話はちゃんとやっていくと、何かあったときにはここからもちゃんと人が派遣できるというぐらいのことをやっぱりしなきゃいけない。 その不安がまだあるわけでありますから、是非、各団体からも、もう親亡き後、本当にちゃんと一緒に暮らせるようにということで要望が出ていますから、これは今のところ、ケアホームは一応十人まで、新設十人までで、あと二十人の分が既成を使って、それから三十人まで知事特例となっていますけれども、そういういろんな制度も入れて、やっぱり最低三十とか、それぐらいのものを各地域にちゃんとつくっていってお世話していける体制をつくっていくということは早急に考えて結論を出していっていただきたいという具合に思いますので、どうぞよろしくお願いします。 また、衆議院の修正で精神障害者に対する支援の在り方も検討規定に追加されました。今後、精神障害者の地域移行を更に進めていくためにも、医療と福祉が連携をし、精神科看護師及び精神保健福祉士の活用も含めた相談支援の充実やアウトリーチの推進も必要であります。 例えば、精神病院に入院しているときからやっぱり専門のこういう精神科看護の方々がずっとフォローに付いていくと、それから退院してずっといくと再入院率が極端に落ちるんですよ。二割とか三割以下に落ちるんですね。やっぱりどうしてもこういうものは必要なんですね。そのことを考えて、やっぱり様々なサービスを包括的に行う者がどうしても必要でございますから、この検討規定を踏まえた見直しをどのように進めていくのか、津田政務官にお願いいたします。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 衛藤委員にお答えを申し上げます。 御指摘のように、障害者自立支援法では、三障害一元化としたことで精神障害の人が受けるサービスのメニューが拡大をし、精神障害の人へのサービス提供が増加をしているわけです。もう数字ではっきり出ております。しかし、精神障害は身体障害や知的障害に比べて継続的な医療面での支援が必要であります。様々な周囲の環境の変化などで状態が変わることがあるわけでございます。こういう特徴があるわけでございますから、医療サービスと福祉サービスがより密接に連携していくことが重要であるというふうに考えております。 このため、精神障害のある人の地域生活を支えていくためには、一つには相談支援や自立訓練のための障害福祉サービスの充実とともに、二つには医療面の支援として外来医療やデイケアの充実のほか、訪問医療の拡充も必要であるというふうに認識をいたしております。 この精神保健医療福祉につきましては、平成二十二年の閣議決定に沿った検討を進めており、その検討状況を踏まえながら、精神障害者が地域生活をするために必要なサービスの在り方について今検討している真っ最中でございますので、これをしっかりまとめ上げていきたいと考えております。
○衛藤晟一君 是非ここはよろしくお願いします。まだまだ、身体、知的に比べて、精神のところは今からという状況であります。ただ、いろんなツールは相当もうできていますよね。だから、これをいかに実行していくのかということが非常に大事な状況になってきていますので、是非今後ダイナミックな検討をお願い申し上げる次第でございます。 さて、今回の法律案では、障害者の定義に難病等を追加しました。障害福祉サービス等、あっ、ちょっと前に戻りますけれども、もう一つ要望ですけれども、三障害一元という言葉は、やっぱり何か障害をぐしゃぐしゃっとしてということで、ちょっと誤解を招くところなんですね。それで、是非、これは要望ですけど、三障害の総合的な取組を行うとか、そういうようにちょっと検討していただいたらいいんじゃないかと思うんですね。いろんな団体の方にお聞きしますと、障害の特性があって違いがあるのに、何かそれをぐしゃっと一元化するのかというような意見を言われる方がございますので、いや、そうではないんですよと、総合的に全部対応していこうとしているんですよと言ったら、そういう言葉に、やっぱりよく検討してくれないかということもありましたので、これはやっぱり与野党一緒になって検討する必要があるんじゃないかと思いますので、政府の方も是非御検討をお願い申し上げます。 それでは、次に行きます。 難病につきまして、今回の法律案では、障害者の定義に難病等を追加しました。障害福祉サービス等の対象とすることが盛り込まれています。これをより実効あるものにするためには、今回の法律で見直される障害支援区分で難病患者等に対する支援の必要度をどのように適切に反映していくのかということが大変重要であります。 この点について、見直しの方向性とスケジュールについてお伺いします。
○政府参考人(岡田太造君) 難病などの方々についても、法律に基づく給付の対象と今回の法律案でさせていただくことを御提案申し上げているところでございますが、この場合、他の障害の方と同様に障害程度区分の認定などの手続を取っていただくということになるものでございます。 しかし、難病などの方につきましては、周期的、断続的に症状が生じているであるとか、疲れや痛みなど症状が外から分かりづらいものがあるといった特性があることから、二十五年四月の施行を予定しておりますが、その四月に向けまして、難病などの方々についても適切にサービス利用を行うことができますよう、認定調査の際に十分に留意するなど運用を工夫していくことで対応していきたいと考えているところでございます。 具体的には、百六項目の認定調査項目の中で難病などの特性をどう踏まえてその認定を行ってもらうか、調査を行ってもらうかという点、それから、その百六項目ではなかなか書き切れないところにつきましては、認定調査票の特記事項という項目がございますので、そこの中でどのような記載をしてもらうことが適当なのかなどにつきまして、各市町村で難病などに配慮した認定調査を行うことができますよう留意点を具体的に示した指針を作成し、市町村に周知することを予定しているところでございます。 なお、二十五年四月以降の運用状況を見ながら、判定方法自体を見直すことが必要と判断される場合には、今回の法案で盛り込んでいます検討規定を踏まえまして検討していくことを考えているところでございます。
○衛藤晟一君 大変前向きな御答弁、ありがとうございました。 これが障害程度区分のままだと、障害の手帳を取った人たち、その程度に応じてしか受けられないということになります。支援区分というふうに変えるようになったわけでありますから、二年後にはこれがスタートするということですから、早急に今お話がありましたような形で慎重に検討していただきたいという具合に思います。 あと、ただ、その難病についての非常に難しさもあるんですね。障害の法律の中において、実は生活介護事業という位置付けをやっているわけでありますけれども、それが介護保険との関係の中で、それから医療との関係の中で、医療と介護と福祉とどういう具合に切り分けていくのかという実は問題がある。だからこそ、この難病というのはその制度の谷間の中に今あるんだろうという具合に思います。 医療、介護、福祉の制度の谷間にあるこの難病の問題について、恐らく今後は介護保険制度との関係整理も検討していかなければいけなくなってくると思います。介護保険の場合は、基本的に高齢に伴う保険と、介護ということにしていますから、なかなか入りづらいというところがあって、その各々の法律が各々の限界を持っているところでありますので、今後とも、今、まずはこの法の中においてもっと拡大方を検討していただくのと同時に、そもそもやっぱり難病対策というのは、ばらばらにつなぎ合わせるというよりも、やっぱり医療、治療研究、それから総合的な支援、そして介護、福祉とか雇用とか、そういうことが全体的に必要になってきますので、やっぱり総合的な対策の枠組みをもう本気で考えなければいけないのではないのかと、片っ方で進めながら、それをやる時期が来ているという具合に感じています。 厚生労働大臣にお尋ねします。
○国務大臣(小宮山洋子君) それは委員がおっしゃるとおりだというふうに思います。 社会保障・税一体改革大綱では、難病の医療費助成の法制化、これも視野に入れて検討するということ、それとともに、治療研究、医療体制、福祉サービス、就労支援等の総合的な施策の実施を目指すことを盛り込んでいます。 これまで難病対策については、平成二十二年四月に新たな難治性疾患対策の在り方検討チームを設置して、厚生科学審議会疾病対策部会や同部会の難病対策委員会を昨年九月から合計九回開催をしています。さらに、より技術的、専門的に検討するために新たに二つのワーキングチームを設置して、抜本的な見直しの検討を精力的に行っているところです。 今後も、難病患者の皆様になるべく寄り添いながら、この大綱の方針に沿って難病対策の抜本的な改革についてできるだけ早く結論が得られるように全力を挙げていきたいと考えています。
○衛藤晟一君 この難病対策はずっと私どもにとりましても課題でございました。そして、いろんな障害者施策をつくる中でも、それからまた介護保険法、平成十二年からスタートしましたけれども、そのときからも問題でした。そういう中で、一刻も早くと思いながら今までずるずると来たということでございますので、是非抜本的な検討も今後鋭意やっていっていただきたいという具合に期待をいたしております。 また大臣に、この次また次の問題をお聞きさせていただきたいと思います。 自民党は、障害者施策につきましては、まさに昭和五十六年に出ました完全参加と平等、それにプラス平成七年に障害者プラン、ノーマライゼーション七か年戦略というのを作って、そのときに完全参加と平等ということと自立と共生という理念を入れて頑張ってきたわけですね。その理念の下に、共に地域で暮らせる、お互いに人間の尊厳性というものを大事にしながら、そして、ハンディがあろうがなかろうが、お互いにすばらしい人間としての存在を認め合っていける社会、それがやっぱり地域の中で一緒に暮らせる社会だということですね。 ただ、いろいろ調べてみますと、昔の日本はやっぱりそうだったようですね。むしろ大分変わってきたのは、どこで変わってきたかって調べてみますと、障害に対する考え方がですね、昭和十五、六年に国民優生法というのができて、障害を持っている人たちは断種していいんだという、断種すべきであるという法律ができたりして、これは進化論の影響を受けたのかヒトラーの影響を受けたのか、それは分かりませんけど、そういうものがいつの間にかでき上がってきて、競争社会の中における切捨ての論理がいつの間にかでき上がってきて、戦後もそういうものが長くあってきたと思います。ですから、我々は平成八年に、この国民優生法から優生保護法になったのを今度は母体保護法という形で変えて、障害のゆえをもって、何ですか、断種するというのかな、そういうことをやるというのは、これはもうとんでもないことだということで変えてきたわけであります。 そういう中を経ながら、私どもは、平成七年に障害者プランを作りました。先ほど申し上げましたように、障害者プラン、ノーマライゼーション七か年戦略として、思い切ってこれでうんとスタートしようということで、少子高齢化社会の中に入るけれども、障害者問題を遅らせてはいけないということで、これでやらせていただきました。そして、障害者プランの後は障害者基本計画を作って、身体障害と知的障害以外の精神障害や発達障害というものをこの中にじゃんじゃん取り入れながら着実に施策を進めてきたという具合に思います。 障害者プランを作った平成七年、スタートした八年は、実は障害者予算は四千八百億円でした。このころから国の一般会計は余り動いていないのは御承知のとおりです。平成八年に障害者プランをスタートしたときに四千八百億、これが終わったときに、七年間が終わったときに、平成十四年に六千六百億に障害者予算がやっと増えたんですね。倍率としては当時の予算からいえば結構大きなものです。しかし、そこで我々は、平成十五年に支援費制度と、皆さん、頑張ってください、そうしたらみんなでバックアップしましょうよということに変えましたが、三年間、これは義務的経費でなかったがゆえに、毎年三、四百億もお金が足りないということになりましたので、やっぱり障害者自立支援法という形で平成十八年にスタートするようになりました。検討期間が若干短くて、例えば障害程度区分という言葉が残ったり、それから一割という言葉が残ったり、これも御承知のとおり、スタートして二か月の間で基金を積んで一千二百六十億、自公で、安倍政権のときでしたけれども、すぐ基金を積んでもらってこういうものを埋めたところであります。ですから、実質負担は二・七七%という具合になったところなんですね。 そういう状況で来まして、今年は、その平成八年に四千八百億円、平成十四年に六千六百億、そして平成二十四年には、御承知のとおり、与野党皆協力して一兆三千億まで伸びてきたわけであります。私どもも、障害者プランをスタートした平成七、八年には、四、五倍は要るね、それから、十四年、終わったときには、支援費制度を始めようかというときにはもっと三倍ぐらい要るねという話をしながら懸命に進めてきたんですが、この十数年の間に、十年の間に一兆三千億まで倍加でこれからまたできたわけでありまして、もっともっと今後とも何とか財源を見付けて努力していかなければいけないという具合に思っているところでございますが、これにやっぱり、国民の理解を得るために私どもは大変苦労してきたと言っていいと思います。障害者施設ができるといえばまだ地区での反対運動が起こったりとか、そういう時期でもありましたけれども、そういうものを何とか国民の皆様方の理解、そしてそれだけ予算を投入することへの理解を懸命にやってきたつもりでございます。ですから、政権交代後も、自公共に与党に協力し、平成二十二年十二月にはつなぎ法、それから昨年六月には障害者虐待防止法、昨年の七月には改正障害者基本法等を成立させて着実に取組を進めてきました。 サービス基盤や予算等まだまだ不十分な点もありますが、引き続き一歩一歩着実に取組を進めることが重要であります。障害者施策につきましては、政争の具にすることなく、国民の理解を得ながら、一人でも多くの障害者にとって納得のできる制度を与野党を超えて構築していく必要があると考えますが、小宮山大臣に見解をお尋ねします。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員からお話しいただいたように、障害者施策にずっと取り組んでこられたことに敬意を表したいと思います。 そして、本当に、障害者施策などにつきましては、特に、多くの問題について党派を超えてやらなければいけないと思いますが、特に障害者施策については党派の壁を超えてこれは力を合わせてこれからもやっていかなければいけないと私自身も思っています。 今回の新法では、総合福祉部会の骨格提言のうち、すぐに盛り込めるものは盛り込みましたが、また時間が必要なものは三年をめどに検討をすることにしています。 また、衆議院では、この法案と併せて、民自公の三党の提案で障害者施策を更に進めるための修正が加えられ、障害者優先調達推進法案も全会一致で可決をされております。 今後とも、法律に加えて予算、運用などあらゆる手段を組み合わせてやっていきたいと思いますが、是非党派を超えて皆様の御意見とお力をいただきながら、一歩でも一つでも進めていけるように私どもも努力をしたいと思っています。
○衛藤晟一君 障害児支援の充実と、それから、ちょっと最初は出していないんですが、就労支援の話もちょっとさせていただきたいと思います。 一昨年十二月に成立しましたいわゆるつなぎ法におきまして、身近な場所で支援を受けられるよう障害児の支援体制を大幅に再編しまして、この四月から実施されています。その中でも、障害児の地域での支援を支える柱となるのが児童発達支援センターであります。この児童発達支援センターについては今後どのように充足させていくのか、お尋ねしたいと思います。 そしてさらに、ちょっとこれは追加ですから具体的なことは余りあれでなくてもいいんですが、就労支援センターが、実は単なる訓練施設と違って就労支援センターのところ、最初にどういうところが雇ってくれるかというところをずっと開拓をしていって、それを受けた形で就労支援のバックアップをするんですね。だから、決まったような単なる訓練センターみたいなことをしないでやるんだそうです。例えば、もう面接の勉強からやり変えるんだそうです。この発達障害とかいろんな障害を持っている方々は、やっぱり一番大変なのが実は自信を持っていないということだというんですね、これお聞きしましたらね。だから、相手先を見付けていくということと、その人に必要な就労支援をどうやっていくかということを両方やっていったときに大変うまくいくと。今こういう企業も出てきておりますので、是非そういうところをバックアップしてもらいたいということを付け加えておきますので、ここはもうそれだけで結構です。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 衛藤委員にお答えを申し上げます。 今御指摘をいただきました児童発達支援センターの充実の課題でございます。 この障害児に対する通所サービスにつきましては、平成二十二年十二月に成立をしました児童福祉法の一部改正法により、平成二十四年四月から、従来障害種別で分かれていたサービス体系を児童発達支援等に一元化をする、それから給付決定の主体を市町村に変更をする、こういう見直しが行われ、障害児がより身近な地域で必要な支援が受けられるようにしているわけでございます。 児童発達支援センターには、センターに通所する障害児への支援だけではなく、地域の障害児やその家族、障害児を預かる保育所等の施設に対する地域支援を行うことが求められております。このためには、障害児相談支援、保育所等訪問支援等を本来の事業に組み合わせて実施するなどの取組が必要であります。 当面は、経過措置によりまして、地域支援を実施しない形でセンターを運営することも可能としておりますが、施行後三年の平成二十七年四月には、身近な障害児支援の拠点として地域支援を併せて実施する形で、障害保健福祉圏域、これ全国で三百五十一か所ということでございますが、この圏域ごとに設置されるよう整備を推進していきたい、今八割程度ということでございますけれども、進めていきたいというふうに考えております。 また、平成二十四年度予算では、地域生活支援事業のメニューとして、センターに専門職員を配置をし、地域支援機能の充実を図る障害児支援体制整備事業を追加したほか、センターの整備促進のための施設整備費を計上したところでありまして、引き続き必要な支援に取り組んでまいりたいというふうに考えております。 なお、就労につきまして、ある面では健常者の就労だってどういう訓練をすればどういうところで雇ってくれるかというのは一生懸命やるわけで、まして障害児の方々につきましてはハンディを持たれているわけですから、そこはおっしゃるようにきちっとした対応をしていかなければ、ただ訓練だけで終わってしまうというようなことはあってはならないわけでありまして、御指摘の点につきましてしっかり取り組んでいきたいと考えております。
○衛藤晟一君 是非よろしくお願いします。 この児童発達支援センターというのは、なかなか療育が進んでいない日本の中にあって、療育や重心という大きな課題も残っているんですが、そういう中にあって極めて大きな役割を現在果たしてくれていますので、是非、やっぱり本当にどういう具合に家族が対応したらいいのか、地域が対応したらいいのか、そういうことを丁寧にバックアップするものがどうしても必要であるという具合に思っています。その効果は極めて大きいので、ますます頑張っていただきたいというように思っております。 さて、障害者の高等教育の保障についてちょっとお尋ねします。 昨年の改正障害者基本法におきましては、障害者の社会的障壁を除去するための合理的な配慮というものが規定されました。一例を取り上げますと、大学に合格した障害者が講義を受ける際の介助やコミュニケーション支援を受けられないために入学を断念せざるを得ないケースもあるという具合に私ども直接お聞きをしました。これは大学側が合理的な配慮を行えば避けられる事態ではなかろうかというように思います。 ただ福祉サイドからだけでなくて、高等教育に責任を持つ文科省としても各大学に指導を行うべきであると、受け入れる側の大学にそういう指導を行うべきであると思いますが、文科省政務官にお尋ねします。
○政府参考人(板東久美子君) お答え申し上げます。 現在、大学におきます障害のある学生の在籍状況を見てまいりますと、平成二十三年には一万人を超えて、五年間で倍増しているという状況がございまして、各大学等におきましては今まで以上に障害のある学生の受入れ体制、修学支援体制の整備をしていくということが急務になっているというふうに感じております。 また、大学における平成二十三年度入学者の入試におきましては、特別措置を行った受験者数は二千三百二十五人というのが二十三年度の数字でございますけれども、合格者数は九百四十七人、そのうちの入学者数は七百十人という数字がございます。ただ、この数字につきましては、合格者は複数の大学に受験して合格した者もございます延べ人数ということでございますので、正確なところで、先ほど先生御指摘のような、合格したけれども入学できなかったという者の数は把握はしておりませんけれども、もし御指摘のように、支援が十分でないということで入学できなかった、学ぶことができなかったという学生があったとすれば、それは非常に大きな課題であるというふうに考えております。 これまでも、例えば独立行政法人の日本学生支援機構において、九大学を拠点といたしまして障害者学生の支援のネットワークを構築をしたりということをして各大学の取組への支援を行ってきたりしておりますけれども、まだ十分ではないというふうに我々も考えておりまして、今後の高等教育段階における障害のある学生の学び、修学の支援を合理的配慮を一層進めることによりまして更に豊かなものにしていくということについての検討を行っていかなくてはいけないということで、今月の六日でございますけれども、省内に障がいのある学生の修学支援に関する検討会を設置いたしました。その第一回の会議を終えたところでございますけれども、大変活発な御意見、御提言をいただいております。夏ごろにはこの取りまとめもしていきたいというふうに思っておりまして、障害学生、障害のある学生の学びへの支援が大学でもっと進んでいきますように政策の推進を図っていきたいというふうに思っているところでございます。
○衛藤晟一君 どうぞ前向きに本当に検討していただきたいと思います。 それでは、障害者の芸術文化活動についてお尋ねします。 共生社会を実現していく観点から、障害者の芸術文化活動につきましては非常に重要な問題であるというように考えています。近年、日本の障害者の芸術作品については、日本のアールブリュットとして国際的に高い評価を得ています。二、三年前よりスイスやフランスでの展覧会、そして今年四月からは、オランダを皮切りにヨーロッパ七か国を巡回する展覧会がスタートしました。国内的にも、国内の各美術館でアールブリュットをテーマとした展覧会が開催されるようになりました。障害者の芸術文化活動を更に広げ、日常的に行うことができるようにするためには、文化政策の中で意義や価値をしっかりと把握し、評価し、具体的な支援を行う必要があると考えます。 芸術文化政策を担当する文部科学省と障害者福祉政策を担当する厚生労働省、それぞれの見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○政府参考人(河村潤子君) 障害のある方による文化芸術活動の取組を支援することは、文化芸術の振興につながるものであると同時に、障害のある方の社会参加の促進や自立した生活の実現につながることが期待されるということで、大変大きな意義のあるものというふうに認識いたしております。 文化政策に関しては、文化芸術振興基本法に基づいておおむね五年ごとに方針が閣議決定をされます。最近のものですと、昨年二月に閣議決定された文化芸術の振興に関する基本的な方針、いわゆる第三次基本方針でございますけれども、ここにおいても、障害のある方の文化芸術活動を支援する活動を行う団体等の取組を促進する、促進すべきことというふうにされております。 これを受けましての文部科学省の施策、四点御紹介申し上げます。 一つには、全国の高校生が集う全国高等学校総合文化祭において特別支援学校の生徒による作品の展示会や舞台芸術の発表を実施いたしております。 二つには、文化芸術団体が行います我が国の文化芸術水準の向上に資する舞台芸術創造活動に対する支援事業の中で障害がある方の活動を支援いたしております。具体例といたしまして、今年度は聴覚に障害がある方が行う人形劇の支援というものを行っております。 三つ目に、地方公共団体が主体となって企画する優れた文化芸術の創造発信事業に対する支援を行う中で、具体例申し上げますと、今年度は地方公共団体が行います、障害のある方が創作する美術作品、先生がおっしゃいましたアールブリュット作品でございますけれども、この展示等への支援を行っております。 四つ目といたしまして、厚生労働省が地方公共団体と実施をされます全国障害者芸術・文化祭への後援をさせていただき、情報共有等の取組を行っているところでございます。 今後とも、一層、障害のある方の文化芸術活動の支援に取り組んでまいりたいと存じます。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 衛藤委員の御指摘のとおりで、大変、障害のある方の文化芸術活動の振興につきましては、生活を豊かにする、自立と社会参加を促進する観点から大変有意義であります。 今、文科省から話がありました、厚労省として支援をしております全国障害者芸術・文化祭、本年度は佐賀県で開催をされます。実は、一般的に、オリンピックとパラリンピック、私、今パラリンピックのバッジ付けさせていただいておりますが、言ってみれば、日本で行われる文化のオリンピック、これは文科省主催で開催をされるわけですが、だったら同じところで両方やりゃいいじゃないかということになるだろうと思うので、これ省の縦割りを超えて、平成二十八年からは国民文化祭、これは国民文化祭というのは文科省なんですが、その開催地で同じように全国障害者芸術・文化祭を開催をすると、セットになって開催をしていこうというような形で多くの国民の皆さんの関心も高めていくことができるのではないか、そういうような活動、その他、様々な補助活動をしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
○衛藤晟一君 是非、このアールブリュット、よろしくお願いします。 さらに、我々も、御承知のとおり、テレビや映画での手話通訳とかあるいは字幕化とか副音声化とか、いろいろなことを取り組んでおるわけでありますけれども、もっと早く進められるように、これは経産省も入りますけれども、皆様方、御理解と御協力を是非お願いしたいと思いますので、要望だけさせていただきました。 社会福祉事業の取扱いについて、一部ちょっとアンバランスが生じていますのでお願いを申し上げたいと思います。 社会福祉事業につきましては、様々な支援が講じられているのでありますが、自動車税の減免の取扱いが自治体ごとにやっぱり変わっているんですよ。二種のところは、ある自治体では税金もらいますよというところと、いやいいですよというところがあって、困っている現場がたくさんあります。事業者が安定的な運営ができるように、自動車税の適切な減免措置が適用されるよう、総務省としても御指導、周知徹底をお願いしたいと思うんですが、どうぞよろしくお願いします。
○大臣政務官(福田昭夫君) お答えをいたします。 自動車税は、御案内のとおり、自動車にかかわる基幹的な財産税でありまして、都道府県にとっては重要な財源となっております。 こうした自動車税の性格を前提にしつつ、社会福祉事業の用に供する自動車については、地方税法第百六十二条等の規定に基づき、各都道府県の自主的な判断により減免措置を講ずるというケースがあるところでございます。 一方で、この度の内閣提出の整備法案に対する衆議院厚生労働委員会での審議においては、政府は、障害児・者に対する福祉サービスに係る地方税や都市計画制度の取扱いについて、社会福祉事業の円滑で安定的な運営に資するべく所要の配慮が行われるよう、地方自治体に対し周知する等の措置を講ずる旨の附帯決議が行われているところでございます。 本決議も踏まえまして、厚生労働省において今後必要な措置が講じられるものと考えておりますけれども、総務省としても、厚生労働省と御相談をしながら、当省主催の、総務省主催の会議の機会などを通じまして都道府県に情報提供するなど、適切に協力をしてまいりたいと、そのように考えております。
○衛藤晟一君 どうぞよろしくお願いします。これ、ばらばらだと、皆さんいろいろなところで情報交換しますから、非常に困っているんです。是非、厚生労働省そして総務省でちゃんと打ち合わせて、各地方に対して御指導方をお願い申し上げます。 もう一つ、実は市街化調整区域におきましても社会福祉施設を整備しようとしても認められない場合があるんですね。最近は大分少なくなりました。いろんなところで大分徹底してきたんだと思いますけれども。地域のニーズに応じまして市街化調整区域にも障害者や障害児のサービスの整備が進むように、都市計画制度上柔軟な取扱いが可能となるよう国土交通省としても指導すべきであると思いますが、どうぞよろしくお願いします。
○大臣政務官(津島恭一君) 今、市街化調整区域の御質問をいただきました。 先生御承知のように、市街化調整区域というのは一定の土地の利用の制限があります。その中で、市街化促進のおそれのない施設につきましては、都道府県及び政令市の長が協議を経てこれを運用していくということになってまいります。 そこで、今先生御指摘の障害者福祉施設などの社会福祉施設につきましては、例えば、優れた自然環境の活用が必要である場合などは許可して差し支えない旨を技術的助言である開発許可制度運用指針として開発許可権者に対し示しているところでありますが、具体の審査に当たりましては、地方公共団体の開発許可部局あるいはまた社会福祉部局と十分に連携を、調整を図りながら個別に判断していくということになります。 そこで、国土交通省といたしましても、引き続き開発許可権者へ開発許可制度運用指針の考え方等につきましてしっかりと周知を図ってまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
○衛藤晟一君 減免の規定もあってできるわけですから、できるだけ全国でばらつきがないように、是非その徹底方についてお願いを申し上げます。 今日はどうもありがとうございました。以上で終わらさせていただきます。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律案につきまして、関連しまして質問をさせていただきたいと思います。 本法案につきましては、障害者団体の中から、政府は当基本合意文書や骨格提言も十分に反映していない、あるいは、二〇〇九年の政権政策として民主党が訴えていた、障害者自立支援法を廃止し新たに障害者総合福祉法、仮称を制定するとした内容にも背くものとの批判が出ているわけであります。 本法案は、自立支援法訴訟基本合意文書や総合福祉部会の骨格提言などをどのように反映して作られたのか、また閣議決定されたのか、小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回の新法につきましては、違憲訴訟原告団・弁護団と国との間で取り交わしました基本合意文書と障害当事者の皆さんが参加する総合福祉部会の骨格提言に基づいたものと考えています。 今回の新法では、骨格提言を段階的、計画的に実現をしていくという考え方から、一つは、障害者基本法に基づいた基本理念を盛り込むとともに名称や目的規定を改正をすること、そして制度の谷間のない支援を提供するため障害者の定義に難病の人たちを含めること、また重度訪問介護の対象を拡大することですとか、ケアホームをグループホームに一元化することなど、直ちに対応が可能なものは今回の新法で盛り込み、検討に時間が必要なものは施行後三年をめどに見直しの検討を行うことにしています。
○渡辺孝男君 公明党としましては、閣議決定された本法案はやはり障害者の皆様の求めていたものとは違うものがあるだろうということで、本法案につきましては、できるだけ修正を加えるところはしっかり加えていこうということで衆議院の方で努力をしてきたわけであります。 例えば、我が公明党としましては、障害者の心身の状態を十分に反映し、必要な支援の度合いを総合的に示す障害者支援区分に修正をする、そして知的障害、そしてまた精神障害などの実態を踏まえたものにするようにしていこう、そういうことで附則に配慮規定を追加しました。また、法律施行までの間、支援の必要度を判断する一次審査の関係者に研修を実施していただきまして、それぞれの障害の特性を的確に判断できるようにすると、そういうことを提案をさせていただきました。 また、二つ目には、重度の知的、精神障害者であっても、個人の意思は必ず存在するとの観点から、障害者自身の意思を尊重し支援を行うよう、事業者の責務に意思決定支援への配慮などを明記をしたわけであります。 そして、三番目には、盲聾唖の障害の方々に対しまして行うコミュニケーション支援事業が促進されるよう、市町村と都道府県の役割分担を明確化した。そして、附則の方の検討規定に権利擁護のための成年後見制度の利用促進などが追加をされるということになりまして、少しでも本法案が障害者の希望というか要望に沿うものにしていこうと衆議院の方で努力をしてきたわけであります。 なかなか完全に障害者の方々が要望した骨格提言、きちんとできなかったというのは事実であろうと思います。それはこれから段階的にその目的を達成するためにやっていこうという大きな前進の一歩だというふうに私は考えておりますし、そういう意味で、衆議院の修正も加えられたということで大きな一歩になったというふうに考えておるところでございます。これからもしっかり障害者の皆様の要望を踏まえた改革を政府としてはしっかり進めていただきたいと、そのように思います。 次の質問でございますけれども、障害者自立支援法の一部改正の中で、附則第二条の施行後三年を目途に検討する各項目の今後の検討の方針等でありますけれども、特に障害者やその家族その他の関係者の意見も反映させながら、一つは、障害程度区分の認定を含めた支給決定の在り方、そしてまた二番目には、意思疎通を図ることに支障がある障害者等に対する支援の在り方を検討するということが記されておりますけれども、この点に関しましてどのようなことをやっていくのか、小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 検討項目のうち、障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方につきましては、介護者や居住の状況など障害者の置かれている社会的状況をどう反映をさせるか、また骨格提言で提言されました協議調整方式や支援ガイドラインをどう考えるかといった課題もありまして、客観性、公平性を保ち、安定的な制度運営を確保することを基本的な考え方としながら検討していきたいと考えています。 そして、意思疎通を図ることに支障がある障害者等に対する支援の在り方につきましては、手話通訳等を行う人の養成や派遣について市町村と都道府県との役割分担が衆議院の修正で明確化されたことや、広域的な派遣の状況、市町村間のサービスの差異の解消状況に基づいて検討をしていくことにしています。 検討に当たりましては、今委員もおっしゃいましたように、障害者やその家族等の関係者の意見を十分に反映させる措置を講ずることにしています。
○渡辺孝男君 先日、秋田の方で中途の聴覚障害者の方とお話をする機会がございましたけれども、コミュニケーション等がやはり課題があるということで、耳マークですかね、きちんと行政の方とかあるいは公共の交通機関等にしっかり相談をできる窓口の表示である耳マークをしっかり整えてほしいというお話がありましたが、まだまだ地域ではこの耳マークにつきましても十分な周知といいますか、周知されておらないというところもあるし、また、そういう公の機関ですと、元はちゃんと設置されていたのが何らかの理由でその設置がなくなってしまったというようなお話もあって、再度そういう聴覚障害の方々につきましてもそういうきちんと相談できる窓口が分かるようにしていただきたいと。また、周囲の皆様もこういう方々のための支援というのが、そういう分かりやすい耳マークという形で、こういうところで応援をしているんだなということが分かるようにしていただければと、そのように思います。 次に、三年目途の障害者の就労支援に関連して質問をさせていただきたいと思います。 箕面市ではこれまで従業員の三割以上が重度の障害者であるなどの条件を満たす事業者に対して障害者の賃金を、最低賃金の四分の三を上限に補填をし、一般就労と福祉的就労の中間に位置する社会的就労という考え方でそういう事業を導入する先駆的な取組をしておるということで、私も非常にアイデアを持って努力をしているんだなと感心をしたわけでありますけれども、その箕面市の倉田市長さんより、本法案の三年目途の就労支援の検討に当たっては、労働法規の適用を含む多様な就労機会の確保のための方策について一般就労を更に促進する観点で行うべきと、そういう提案をいただいたわけであります。 障害者の方々がなるべく一般的就労に向かう、それがなかなか難しい場合にはそういう社会的就労という新たな観点から就労を促進する、様々な観点で就労支援ができるようにしていくということは非常に大事なことだと、そのように思います。こういう考え方につきまして、津田政務官の御所見をお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 渡辺委員にお答えを申し上げます。 この障害者の就労支援の在り方でございます。障害者が可能な限り一般就労できることを目指すとともに、一般就労が困難な場合も現行の就労移行支援や就労継続支援A型、B型でございますが、といった就労系障害福祉サービスを利用できるような体系とすることが重要であると考えております。 議員御指摘の箕面市の取組を始め、障害者の就労支援に関する様々な取組が各自治体において行われておるわけでございますが、そうした取組には賛否を含めて様々な御意見があるというふうに承知をいたしております。したがって、この法律の施行後三年を目途とした就労支援の在り方に関する検討では、この四月から新体系への移行が完了した就労系障害福祉サービスの利用実態や福祉から就労への移行実績等を分析をまずする、それから、障害当事者や家族などの関係者からの御意見をしっかり踏まえる、そして、福祉から就労への移行を含む障害者の一般就労が後退することのないよう、それらを一層拡大する観点から、箕面市などの取組の是非につきましても、含めて検討を行ってまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 箕面市の市長さんは、自分たちがやっているような事業を国としてモデル事業として展開をしていただいて、そこでどういう効果が現れるのか、また改善すべき点はどういうことなのか、そういうものが分かるような、そういう事業をモデル事業としてやっていただければ有り難いというような御意見もいただいておりますので、その点も御考慮いただきたいと思います。 次に、障害者自立支援法の改定項目の一つである障害者の範囲拡大についてお伺いをしたいと思います。 難病が今回障害者の範疇に入ってくるということになりますけれども、治療が確立していない疾病その他の特殊な疾病で政令で定めるものというのは具体的にどのような範囲の疾病を考えているのか。例えば、小児慢性特定疾患患者では十八歳を超えた方々も含まれるのか、またもう一つ、障害の程度が厚生労働大臣が定める程度である者とはどの程度の障害を念頭に置いておられるのか、この点をお聞きしたいと思います。津田政務官、よろしくお願いします。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 渡辺委員にお答えを申し上げます。 今回の法案は、昨年の障害者基本法の改正でその他の心身の機能障害を有する者が障害者に含まれたこと、また閣議決定におきまして制度の谷間のない支援の提供を実現することとされておりまして、これにも対応するものであります。このため、障害者の定義に新たに難病等を位置付け、障害福祉サービスの対象とすることにしているわけでございますが、対象となる者の範囲については政令で定めるということにしておるわけでございます。この政令で定める具体的な範囲につきましては、厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会での議論を踏まえ、施行に向けて検討することとしているわけでございます。 一方、法律に規定をしております厚生労働大臣が定める程度につきましては、一定の期間継続して日常生活又は社会生活に一定の制限を受けている程度とすることを想定をしておるわけでございます。この対象となる者の範囲につきましては、難病患者の特性に配慮をし、その症状が周期的、継続的な者についても含まれるよう、具体的な基準について施行に向けて検討していきたい。 渡辺委員が御指摘をされましたような小児慢性特定疾患患者につきましても、検討の対象にはなっているわけでございます。
○渡辺孝男君 小児慢性特定疾患に関しましては、やはり十八歳、場合によっては二十歳までの患者さん、患者さんというか疾患の方々に対して医療費の助成等が行われているわけでありますけれども、その年齢を超えると一般の方々と同じような医療費負担になってくると。もちろん、ほかの条件があれば様々な医療費の支援というのは当然あるわけでありまして、一般の難病の範囲の中に入ってくればそれはそれとして支援はあるわけでありますけれども、一応区切りとして小児、長くても二十歳までということでありますが、今の経済状況等を考えますと、二十歳過ぎてそういう自立をする場合に、仕事をして給与を得てそういう長く続く病気の治療をしていくというのは大変厳しい状況ではないかということで、この小児慢性特定疾患のトランジションの問題の解決策について小宮山大臣はどのようなお考えを持っておられるのか、この点をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほども答弁をさせていただきましたように、今厚生労働省では、難病対策の在り方について、その検討チームを設置したり、あるいは対策の委員会を開催したり、また、より技術的、専門的に検討する二つのワーキンググループを新たに設置をしたりして抜本的な見直しを今精力的に行っているところですので、今委員が御指摘の小児慢性特定疾患の患者さんが成人に移行することに伴う問題に関しましてもこの中でしっかりと議論をしていきたいというふうに思います。
○渡辺孝男君 その小児慢性特定疾患も含めて難病対策、しっかりいいものをつくっていくということでございますけれども、いつごろできるのかまだ定かでないということで、小児慢性特定疾患の方々はどんどん毎年二十歳過ぎていくということでありまして、本格的な難病の対策というものが実施されるまでの間にタイムラグがある、時間が掛かるということであれば、場合によっては、二十歳までのところを、十歳ぐらい上になっても、三十歳ぐらいまで小児慢性特定疾患と同じような医療費助成ということも考えなければいけないのではないかと、そのように私は思っているわけでありますけれども、そういう場合にどの程度支援のための財源が必要なのか、この点に関しまして西村厚生労働副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(西村智奈美君) 御質問の追加費用ということでございますが、正確な試算は困難なんですけれども、仮に実績から推計してまいりますと、十九歳の患者の診療件数に一件当たりの公費負担額を乗じ、二十歳から三十歳まで患者の公費負担額を推計いたしますと、年間で約七十四億円と見込まれます。この場合においては、国及び地方の負担は、現在と同様に二分の一ずつということにいたしますと、それぞれ年間で約三十七億円というふうに見込まれます。 もっとも、この小児慢性特定疾患治療研究事業につきましては、委員も御承知のとおり、児童福祉法に基づいて児童の健全育成を目的として実施しておりますので、対象年齢を引き上げるということになりますと、事業目的とは少しそぐわないところがあるかというふうに思います。
○渡辺孝男君 類似の別な事業でやるということになるのではないかと考えますけれども、こういうことも念頭に置きながら対策を進めていかなければならないと、そのように考えています。 次の質問でございますけれども、軽度外傷性脳損傷の方々がおられまして、軽い脳損傷だから障害は起こらないだろうということを普通は考えてしまいますけれども、心身の障害が起こる場合も当然あるわけでありまして、日本ではまだまだ軽度外傷性脳損傷の疾患概念や定義、あるいはそれに基づく診断基準や治療ガイドライン等が定まっておらないということで様々な問題が起こっているわけであります。 厚生労働省の方でも、研究班の方でこれに関係する研究をしていただいたということで、この結果につきまして簡潔に津田厚生労働大臣政務官にお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 渡辺委員にお答えを申し上げます。 昨年の五月二十七日の決算委員会で渡辺議員から、軽度外傷性脳損傷につきまして、自賠責保険や労災保険の認定が適切にされていない原因は基準が確立されていないことにあるという御指摘を受けまして、高次脳機能障害についての研究班に急遽追加的に、高次脳機能障害支援拠点機関に相談のあったもののうち画像所見のない症例収集をしていただくことになりました。 この研究報告書は先月末に提出されたばかりでありますが、平成二十二年度に全国の高次脳機能障害支援拠点機関に相談のあった三千百七十八件のうち、画像陰性症例は五十四件、約一・七%と非常に症例数が限られている上、特定の医療施設、これ愛知県とか大阪ということでございますが、集中していることが分かったわけでございます。 今回の報告につきましては、早速先週十五日に第六回連絡会を開催し、省内関係部局及び国土交通省関係部局も含め、情報を今共有をしているところでございます。
○渡辺孝男君 時間もちょっと過ぎておりますので。 この軽度外傷性脳損傷でありますけれども、日本ではなかなかまだその対策が進んでいないということでありまして、今回の研究で、画像上異常所見がなくても、きちんとした診断基準、高次脳機能障害であればそういう診断基準があればきちんと診断ができると、画像所見がなくても、そういうことが分かってまいりましたので、この軽度外傷性脳損傷にしても、定義とか診断基準等をしっかり定めていただいて、対策を進めていただいて、そういう障害者に対しても支援を強化をしていただきたいと思います。 大臣、一言、この件に関しましてお答えをいただければと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今後の対応としましては、今回報告されました五十四例について、例えば今年度新たに開始されました高次脳機能障害者の社会参加支援の推進に関する研究の研究班で詳細に症例分析等を行うことが考えられます。省内ですとか関係省庁で情報共有を図りながら、研究班員の皆さんとも相談して進めていきたいと考えています。
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てますよう、質疑をいたしたいと思います。 制度の谷間を埋めることについて質疑をしたいと思います。 まず、例えば膀胱障害につきましては、先天性のものは障害の範囲に入り、後天性のものは障害に入らないというような形で障害認定に違いがあることから、当委員会におきましてこういった制度の谷間を埋めていただきたいとお願いをして、検討をしていただいているところでありますが、進捗状況、まずはお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡田太造君) 御指摘の制度の谷間を埋めるという問題につきましては、今回の法律案におきまして難病などの方を法律の対象にしたところでございますが、これは、昨年の障害者基本法の改正におきまして、その他の心身の機能障害を有する者が障害者に含まれたことを踏まえまして、今回の法律案で難病などを法の対象とさせていただいているところでございます。 これは、閣議決定などにおいて制度の谷間のない支援の提供をすることとされており、これに対応するものであると考えているところでございます。
○秋野公造君 難病が範囲に加えられたのは評価すべきことかもしれませんが、同じ障害でありながら、受けた時期によってこの差別がある、区別があるということは絶対に埋めていただかないといけないと思います。 法の趣旨を踏まえて、一歩でも前に進めるべきではないでしょうか。大臣の見解を求めたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 膀胱又は直腸機能障害の認定基準の見直し、これについては、まずは厚生労働科学研究の障害者対策総合研究事業で実施をしています障害認定の在り方などに関する研究の研究班員の皆さんとも相談をしながら、今回の法案とは別に検討をしていきたいというふうに思います。
○秋野公造君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。 国立沖縄病院を訪ねました。筋ジストロフィーの患者さんや、また神経難病の方が懸命に生きていらっしゃる姿にとても感動しました。目しか動かない方ともお話をさせていただきました。 こういった方々へのケア、非常に丁寧にやっていただいているところでありますが、私は、こういったセーフティーネットを担っているこういう国立病院機構とかそういったものが新法人へ移行することによって障害者から利潤を取るような、そんな方向で改革が行われるのなら、これはとんでもないことだと思っています。 今日確認をしたいのは、こういった方々への手厚い診療報酬の評価は必要だと考えますが、そういった方向性に変更はないということ、確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(外口崇君) 長期の入院治療が必要な患者さんに対して十分な医療が確保されるよう、難病患者などの入院につきましては、障害者施設等入院基本料などにおきまして、平均在院日数を要件とせずに評価を行うこととしています。また、難病の患者さんなどを受け入れた場合の加算といたしまして、難病等特別入院診療加算、超重症児・者入院診療加算及び準超重症児・者入院診療加算などの評価を行っております。 難病患者等の入院に対する評価については、中医協での専門家の議論や現場の意見などを踏まえつつ、適切な医療が提供されるよう、今後とも対応してまいりたいと考えております。
○秋野公造君 どうかよろしくお願いをします。 福岡県飯塚市にあるせき損センター、訪ねてまいりました。また、大分県別府市にある重度障害者センター、訪ねてまいりました。せき損センターは、損傷後二週間以内にリハビリを始めることによって八割の方が社会復帰を行うことができる、我が国の誇りであり、我が国の本当に誇るべきセーフティーネットであると考えています。 ヘリコプターで運びませんと脊髄損傷に大きな影響を与えてしまうということでありまして、東側の限界というのは大阪までだそうであります。となりますと、南側の限界、沖縄県から本当にこういった患者さんを運ぶことができているのか、それが心配になりました。沖縄県からヘリコプターでの搬送の実績、ございますでしょうか。
○政府参考人(鈴木幸雄君) 総合せき損センターへの脊損患者のヘリによる搬送についてでございますが、昭和五十四年以降の累計では、沖縄県内からの患者の受入れ実績はないという状況でございます。
○秋野公造君 これは実態として沖縄から運べないということを意味するかと思います。ならば、沖縄の方は、せき損センターのような我が国が誇るべきセーフティーネットの恩恵を受けることができないという状況になります。運べないのであれば、沖縄県内でしっかり受入れ体制を考えるべきだと思います。内閣府の見解を求めます。
○大臣政務官(園田康博君) 御指摘、ありがとうございます。 先生御案内のとおり、リハビリの充実でありますとか、あるいは今障害福祉の施策について御議論をいただいておりますけれども、これについては、県においてまず、医療計画でありますとか障害福祉計画でありますとか、そういったところできちっと計画を立てて施策を推進していくという形になります。 その上で、国において行う施策といたしましては、まずリハビリの施設、あるいは障害者の施策等の整備、これに関しましては、今厚生労働省で執行している補助金の施策がございます。例えば、障害者福祉サービス事業、自立支援であるとか就労支援などは、沖縄においても、全国の二分の一の補助金から沖縄県は三分の二というような形でかさ上げをさせていただいておりますし、また医療提供体制の施設の整備交付金、これにおいても沖縄は四分の三ということで、全国ベースに比べると高い補助率でこの施策を推進させていただいているというのがございます。 先生御案内のとおり、今年は沖縄復帰、本土復帰の四十周年ということもあり、また国会でも御議論をいただきました沖縄振興策、ここにおいて沖縄振興の一括交付金を創設をしていただきました。それに基づいて、県が主体的となって今この振興策について議論を行っていただいているという状況もございます。 そういった面では、私ども、今日は沖縄担当という形で答弁させていただきますけれども、こうした主体的な沖縄県、それが自主的にきちっと、様々な医療計画でありますとかあるいは障害福祉のサービスの充実でありますとか、そういったところをこういった一括交付金なども活用していただきながら進めていくということが大変重要なことではないかというふうに思っております。 当然、今先生御指摘いただいたこの総合せき損センター、大変すばらしい施設であるというふうに私も認識をさせていただきました。やはり急性期、ここからリハビリ、そして社会復帰といったところまでこれ一貫してやる施設というのはほかにはないという状況でございますので、こういった施設も含めて沖縄県がしっかりとそういったところを取り組んでいただけるというのであれば、私どもとしても支援をしていくということはあろうかなというふうに思っておるところでございます。
○秋野公造君 私は、国が果たすべきセーフティーネットであるからしっかり国が整えていくべきであるということを申し上げております。沖縄県に対して私の意見を伝えていただくということでよろしいか。
○大臣政務官(園田康博君) 失礼しました。議員の御指摘を踏まえてやります。議員の御指摘はしっかり沖縄県にもお伝えをさせていただきたいと思います。
○秋野公造君 どうかよろしくお願いをいたします。 終わります。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 今日、傍聴席にとても入り切れないほどの障害者の皆さん、関係者の皆さんがお集まりです。連日、議員会館の前で本法案の徹底審議、骨格提言を尊重した新法をと求めてきた皆さんです。 二〇一〇年十二月の自立支援法改正のときも、会期末を理由にして短時間の審議で採決が行われました。本法案についてもまた同じ理由で、趣旨説明、三時間の審議、採決まで一気に進められようとしています。障害者自立支援法の制定時、解散・総選挙を挟んだとはいえ、参議院では一時間五分の参考人質疑を含めて二十九時間五十二分の審議をしています。自立支援法に代わる新しい法律を作るんだといいながら、なぜ僅か三時間の審議なのでしょうか。結局、新しい法律といいながら自立支援法の一部手直しで終わる、そのことを委員会の審議でも認めるようなやり方だと思います。このようなやり方には強く抗議をし、本日は採決を行わず、参考人質疑を含め徹底した審議をするべきだと改めて述べて、質問をいたします。 障害者総合支援法のこの出発点は、障害者自立支援違憲訴訟原告団と民主党政権とが交わした基本合意であり、自立支援法廃止を前提とした新法の制定に向けてまとめられた骨格提言であるはずです。ところが、違憲訴訟の原告団からも骨格提言をまとめた総合福祉部会のメンバーからも、この法案に対して非常に強い批判が出されています。大臣はそれも受けて段階的に実現を図っていくんだという趣旨の答弁を今日もされています。 ところが、基本合意の介護保険優先原則を廃止し、障害の特性を配慮した選択制等の導入を図ることという事項については、骨格提言で具体的な見直しの方向も示されたにもかかわらず、法案には盛り込まれていません。また、検討対象としても明記はされていません。これはなぜですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 骨格提言は、先ほどから申し上げているように、段階的、計画的に実現をしていきたいと考えています。法案附則の検討規定に必ずしも明記されていない事項であっても、骨格提言や国会での御議論などに基づいて検討していきたいと考えています。 今委員御指摘の介護保険優先原則の見直しにつきましては、介護保険制度の負担と給付の考え方、障害者とそれ以外の人との公平性、給付に係る財源の在り方などを含めて総合的な議論が必要だと考えています。
○田村智子君 基本合意では新法制定時に見直すという約束だったんですね。今の答弁聞いていても本当に納得ができないんですよ。検討したけれども実現ができない、それが結論なのかなと。この優先原則をなくしていく方向で見直すというような答弁にならないわけですよね。それでは基本合意の約束、これをほごにしたというふうに言われても仕方がないんじゃないのかというふうに思うんですけど、大臣、もう一度、どうですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 基本合意の約束そして骨格提言で、先ほどから答弁させていただいているように、今対応ができるものについては今回法案に盛り込ませていただいています。ただ、いろいろなことを総合的に考えて、もう少し時間を掛けなければいけないものについては今回は盛り込めませんでしたので、これは段階的にやっていきたいということです。
○田村智子君 介護保険によるサービスは必ずしも障害者のニーズを満たしていないのに、六十五歳になったら介護保険のサービスを利用してくれと言われる、事業所も変えなければならない。高齢の障害者の方に現に不安や不都合を与えています。また、介護保険でも利用料の減免制度はあるとはいえ、一割負担を原則とする介護保険に強制的に移行される、これもどう説明されても納得がし難いわけです。日払い報酬の問題についても同じことが言えます。衆議院の審議では今後もよく検討したいという答弁はありました。しかし、見直すということには一度も言及がされていません。 自立支援法によって介護保険優先原則、また日払い制度が押し付けられた、このことが大変な混乱と困難を障害者の皆さんにもたらしたと、そういう反省があるのかどうか、このことを確認したいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今御指摘の報酬支払方式の見直しにつきましては、日払い、月払それぞれのメリット、デメリットを整理した上で、医療、介護などほかの制度の取組も参考にしながら、事業所の経営実態、各サービスの利用実態などの客観的、具体的なデータに基づきまして検討する必要があると考えています。
○田村智子君 もう一度お聞きします。 日払い制度によって大変な混乱と困難が現に障害者の様々な施設の中にもたらされている、そういう反省がありますか。
○国務大臣(小宮山洋子君) そのような御指摘があることは承知をしておりますが、今申し上げましたような様々な観点から検討していく必要があると考えています。
○田村智子君 そういう御答弁だから当事者の方は本当に怒るわけですよね、基本合意はどこに行っちゃったんだと。 衆議院での修正についてもお聞きします。 政府案では、障害程度区分の見直しは三年後の法の見直しに先送りをしていましたが、修正された法案では、障害程度区分を障害支援区分に変更をして、二〇一四年、平成二十六年ですね、四月一日に施行するとしています。 さらに、修正された附則第二条を見ますと、新たな区分の制定に当たって、知的障害者、精神障害者の特性を配慮して適切に行われるよう求めています。例えば、服の着脱が行為としてはできても、季節や場所にふさわしい着脱をするには支援が必要と、こういう事例もお聞きしていますから、これは当然のことだと思います。しかし、例えば内部疾患による障害を持つ方とか、あるいは新しく支援対象となる難病などの患者さんについても同じような配慮が必要になると思います。 なぜ知的障害者、精神障害者と限定をしたのですか。
○衆議院議員(岡本充功君) 現行の障害程度区分では、先ほどもちょっと御答弁させていただきましたが、知的障害、精神障害は一次判定で低く判定される傾向があり、その特性を反映するよう見直すべきではないかといった課題があると承知をしています。 知的障害、精神障害の特性を踏まえた障害支援区分とすることはこれは急務であると考えておりまして、修正案では、障害支援区分と見直すことに併せて、知的障害、精神障害の特性に応じて適切な認定が行われるよう配慮等を講じる規定を盛り込んで、先ほど御指摘がありました平成二十六年四月一日から施行するということにしたところでございます。
○田村智子君 ちょっとお答えになっていないんですね。限定したのはなぜかということをお聞きしました。 あわせて、じゃそれも答えていただきたいんですけれども、もう一つです。 その障害程度区分の見直しというのは、これは自立支援法出直しの議論でも争点の一つです。それだけに、この障害支援区分というのがどのような考え方で、どのような制度となるのかと、これ非常に大切なんです。障害者や家族とともに検討を進める必要があると思います。 ところが、修正された法案を見ますと、この障害支援区分を定めるに当たって障害者や家族の意見を聞くという規定が入っていません。これもなぜなのか、併せてお答えください。
○衆議院議員(岡本充功君) 先ほどの前段の部分ですけれども、平成二十二年十月から平成二十三年九月までいわゆる判定の程度、判定がどうだったかということを調べたところ、一次判定と比べて二次判定において身体障害者は二〇・三%、知的障害者は四三・六%、精神障害者は四六・二%が一次判定よりは高く判定されたと。したがって、一次判定より高く評価される可能性があるこの知的障害、精神障害をと、こういう話が出てきたということでございます。 それから、後段の、附則の二条についての、いわゆる検討に当たってという話でありますが、修正案の附則の第二条は、障害支援区分の認定が知的障害者及び精神障害者の特性に応じて適切に行われるよう、政府は区分の制定に当たっての適切な配慮その他の必要な措置を講ずるとしているものであって、これは支援区分の見直しに当たっての基本的な方向性を示しています。 一方で、附則の三条の方では、法の施行後三年を目途として、障害福祉サービスの在り方、障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方、障害者の意思決定支援の在り方等の検討を加えることにしておりまして、この検討に当たっては、障害者やその家族その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずることとしていまして、見直し後の障害支援区分の認定を含めて、支給決定の在り方についても同様の措置を講ずるとしているところでございます。
○田村智子君 今の答弁を聞いて大変不安になりました。 そうなると、障害支援区分の制定のときには、当事者の意見聞かずに政府がこれまでのことをデータをいろいろと見ながら制定してしまうということになるじゃありませんか。先ほどの別の議員の答弁聞いていても、これまでの二次判定の分析とかデータとか、結局、数値やコンピューター、これに頼ってどのような支援を提供できるかということを示すことになってしまう。 当事者の皆さんからはもっと違う意見出ていますよね。百三十項目できるかできないかとやっていくと、できない、できない、できないと言われ続けているような気持ちになると。そうじゃなくて、もっとその方の生活の状況を丸ごと見て、そういう方はどういう生活を希望されていて、どういう支援が必要かということをもっと立体的に見てほしいんだと。そういう中身にならないんじゃないのか、そういう危惧が生まれてしまいます。 支援区分の決め方についても当事者の意見聞くのは当然だと思うんですけれども、いかがですか。
○衆議院議員(岡本充功君) したがって、修正案の附則の三条では、先ほどお話をしましたけれども、障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方に検討を加えることになっていると。これについては、障害者や御家族の、その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講じると、こうなっているということでございます。
○田村智子君 逆に言えば、三年後の見直しのときまで当事者意見を聞くということを法律上先送りしちゃったわけですよ。その間の見直しの中でどうやって当事者の意見を反映するか。もう総合福祉部会のようなことはやりたくないと言われているような気持ちになりますよね。それでいいのかという問題を提起したいと思います。 今お話しのありました附則の第三条、法施行後の三年を目途とした検討についてと。ここではどのような体制で障害者や家族の意見も反映しながら検討が行われるのか。総合福祉部会のような障害当事者が過半数となるような組織で検討するのか、それとも、先ほどからお話のある障害者基本計画の実施状況を監視し勧告を行うことができる障害者政策委員会での検討となるのか、そこはどうなるのか、政府にお聞きをいたします。
○副大臣(西村智奈美君) 今回の新法では、法施行後三年を目途に見直しの検討を行うこととしております。 まず、この検討に当たっては、障害当事者やその御家族その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講じるということを盛り込んでおります。そして、具体的にどのような方法で障害当事者やその家族その他の関係者の意見を反映させていくかということについてでありますけれども、これは今後、法律、法案の施行に向けて検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○田村智子君 大切なことが全部先送りになっちゃうわけですね。 先ほど、これ質問全然準備もしていなかったし、答える人もいないからあれなんですけれども、障害者政策委員会についても、あたかも政府に批判的な意見を言う人をメンバーに入れるのはけしからぬと言わんばかりの質問がなされたのは、私はちょっとそれはおかしいんじゃないかなと思うんですね。政府にも恐れることなく物を言うような方が入っていなかったら、障害者の、当事者の方の意見を反映した政策は前進していかないと、このことは強く申し述べておきたいと思います。 それから、応益負担の問題、これも障害者自立支援法を廃止すべきというときの最大の理由の一つでした。衆議院の審議で大臣は、既に自立支援法の改正などで応益負担から応能負担に変わったと、こういう答弁が大臣始め皆さん繰り返されています。 では、自立支援医療の自己負担はどうなんでしょうか。障害者自立支援法の施行から負担上限は全く変わっていないと思います。そうなると、自立支援医療というのは、この法ができたそのときから応能負担であるということになるんですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 自立支援医療では、平成十八年の制度創設時から所得に応じた負担上限を設けて一定の負担軽減を図っていたことに加えまして、一つは、高額な治療を長期にわたり継続しなければならない一定所得以上の人、いわゆる重度かつ継続に該当する人、また、育成医療を受ける中間所得層の人について更に負担軽減のための措置をとり、実質的には所得に応じた負担となっていました。 今年四月に施行された改正障害者自立支援法では、自立支援医療についても、障害福祉サービスと同様、利用者負担を応益負担から応能負担に改正し、法文上も応能負担であることを明確にしています。
○田村智子君 自立支援医療は全然変わっていないんですよ。応能負担に変わったって、全然もう、何というか、この自立支援医療は全く手が付けられないと言ってもいい状態ですよね。 今お話のあった育成医療の中間所得層の負担軽減も、経過措置として負担の軽減が図られていて、だから三年ごとに継続できるかどうかと、昨年もぎりぎりまでどうなるか分からなくて、関係者の方からすさまじい要望が出されて四月からの継続が何とか決まったと。今だって経過措置なんですよ。法に基づいた応能負担なんて絶対言えないですよ。 例えば、重い心臓病のお子さん、何度も手術が必要です。障害者自立支援法の施行によって、負担はその前の育成医療と比べれば大幅に増えています。高度な手術が行える医療機関は限られていて、家族は滞在も必要、交通費の負担も大きい、何とかしてくれという要請が今だって出されているではありませんか。 これ、もう時間が来ましたから、これ経過措置なんてやり方では駄目ですよ。ちゃんと法の制度を変えて、自立支援医療についても負担の軽減を図るべきだと思いますし、本当は谷間の問題などなど質問したいと思っていました。課題が残されました。採決は行うべきではなく、徹底審議を求めて、質問を終わります。
○委員長(小林正夫君) 傍聴の方はお静かに願います。
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。 最初に、衆議院修正部分について田村委員に質問させていただきます。 二つ質問させていただきます。 まず一点目は、障害者自立支援法違憲訴訟の和解における基本合意文書及び総合福祉部会の骨格提言について、どのように受け止めていらっしゃるかをお教えください。 また、今回の修正で障害程度区分を障害支援区分に変え、心身の状態を総合的に示すものから必要とされる標準的な支援の度合いに変わったわけですが、なぜこのような変更をしたのか、前段の基本合意や骨格提言との関係を考慮に入れた上でお答えください。
○衆議院議員(田村憲久君) 冒頭、二問御質問をいただきました。 一番目の御質問なんですが、敬愛する川田委員でございますのでお答えしなきゃならないのかも分かりませんけれども、これ当事者じゃないものですからちょっとお答えのしようがないので、この基本合意に関しましては、どうぞ政府の方とお話をしていただければ有り難いと思います。我々は基本合意をした当事者でも何でもございませんので、お答えのしようがないということでございます。 〔委員長退席、理事梅村聡君着席〕 それから、二番目でございますけれども、これは、もう以前からこの知的障害の方々、精神障害の方々に関しましては、先ほど衛藤委員の御質問にもお答えしたんですけれども、一次判定から二次判定で大きく覆るといいますか、程度が上がるというような事案が多うございまして、両方とも四割以上そのような事例が出てくるということがございますので、これを何とかしてほしいという声が障害者の方々、御当事者の方々から我々いただいておりました。 そこで、一つは、障害程度、名前も悪いんですが、障害の程度の重さみたいなものを区分しているような、そんな錯覚がございますので、そこはやはり心身の状態に応じて支援の必要な度合い、標準的な支援の必要の度合いというようなものを区分するというようなことに改めさせていただいたわけでありまして、もう一点は、障害特性という部分をしっかりとこれは盛り込まないことには、どうしても先ほど言いましたような一次判定から二次判定で大きく覆るということがございましたので、こういう部分を入れた中におきまして、障害者の方々が求められておられるそういうような支援が受けられるためにということでこのような形で改正をさせていただいた次第であります。
○理事(梅村聡君) 傍聴の方は、議事の妨げにならぬようお静かにお願いしたいと思います。
○川田龍平君 田村先生、ありがとうございました。 以降は政府に対して質問させていただきます。 次に、制度の谷間ができるのではないかとの危惧について質問させていただきます。 障害者総合支援法案の中で、障害の範囲について、治療方法が確立していない疾病その他の特殊な疾病であって政令で定めるものによる障害の程度が厚生労働大臣が定める程度である者を加えることが示されましたが、仮に現行の難病患者等居宅生活支援事業の対象疾患のように疾患ごとに難病の対象範囲を決めるということとなれば、同じように日常生活上の困難があっても制度の谷間が残るのではないでしょうか。なぜ、法の対象となる障害の範囲について障害者基本法第二条第一号の規定をそのまま適用しなかったのでしょうか。併せてお答えください。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 川田委員にお答えを申し上げます。 このサービス給付法である障害者総合支援法では、市町村などの現場に混乱を生じさせることなく確実に実施してもらうため給付対象を明確にする必要があることから、障害者基本法の審議の、その他の心身の機能障害には難病による心身の機能障害なども含まれるとの答弁を踏まえ、このような規定をしたものであります。 対象となる具体的な範囲につきましては、現在の難病患者等居宅生活支援事業の対象疾患百三十疾患及び関節リウマチを参考にして、厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会での議論を踏まえ、施行に向けて検討することとしているわけでございます。
○川田龍平君 この難病対策の見直しについて衆議院では、希少・難治性疾患の定義を基本に検討するとの答弁でしたが、それでは元々の難病治療研究に載っていない線維筋痛症や筋痛性脳脊髄炎、いわゆる慢性疲労症候群、その他多くの慢性疾患の患者などが希少要件などで排除されるのではないでしょうか。政府の見解を伺います。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 先ほど答弁したとおりでございまして、今回の規定につきましては、障害者基本法の審議の、その他の心身の機能障害には難病による心身の機能障害なども含まれるとの答弁を踏まえたものでございます。 繰り返しですが、対象となる具体的な範囲については、厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会での議論を踏まえ、施行に向けて検討することにしているわけでございます。
○川田龍平君 この障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言である制度の谷間に置かれている難病や慢性疾患の患者等においてもその他の心身の機能の障害がある者とし、障害者手帳がなくても医師の診断書、意見書、その他障害特性に関して専門的な知識を有する専門職の意見書で補い入口で規制しないことというのを実現するためには、医師の意見書等で補って入口規制しないことを法律に明記する必要があると思いますが、大臣の所見を伺います。 〔理事梅村聡君退席、委員長着席〕
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほど津田政務官が答弁をさせていただいたとおりなのでちょっと繰り返しになってしまいますが、障害者総合支援法では、市町村などの現場に混乱を生じさせることなく確実に実施してもらうため給付対象を明確にする必要があるので、障害者基本法の審議の、その他の心身の機能障害には難病による心身の機能障害なども含まれるという答弁に基づいてこういう規定にしています。 対象となる具体的な範囲については、難病対策委員会での議論に基づきまして施行に向けて検討をすることになると考えています。
○川田龍平君 次に、障害支援区分の認定について質問させていただきます。 障害支援区分の認定については法律施行後三年を目途として政府が検討するとのことですが、どこでどういう構成員が入って検討するのか、お示しください。
○副大臣(西村智奈美君) 今回の新法では、障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方を含めて、検討に時間を要するものについて法施行後三年を目途に見直しの検討を行うことにしております。この検討に当たっては、障害当事者やその家族その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講じることを法律に盛り込んでおります。 具体的な検討の仕組みについては法律の施行に向けて検討していきたいと考えておりますが、当事者やその御家族等、関係者の御意見をできるだけ反映できるよう努力してまいりたいと考えております。
○川田龍平君 是非当事者の方が入った形での検討をお願いします。 さて、今回審議される法案とは少しずれますが、障害施策として今日絶対に確認しておかなければならない点がありますので、質問させていただきます。 障害者基本法二十六条で、防災に関して必要な施策が取られるように改正され都道府県や市町村の障害者基本計画に反映されるようになっていますが、大飯原発が災害をもたらした際の障害者の避難計画についてどのような対策がなされているのでしょうか。障害者であるかどうかにかかわらず、安全対策、避難路確保がきちんとできていない中で障害者が守られていると政府が認識されているのでしょうか、お答えください。
○副大臣(牧野聖修君) 川田委員の質問にお答えをさせていただきます。 最初に、大飯原発三、四号機につきましては、福島の事故のような地震、津波に襲われても燃料損傷には至らず、したがって放射性物質の外部環境への大量放出には至らない対策と体制が整っていることと判断しております。 一方、御指摘の要援護者対策につきましては、国の防災基本計画において地方公共団体が平時より避難誘導体制の整備に努めるとする旨が規定されていることを踏まえて、各自治体の地域防災計画において要援護者の避難も規定しているところであります。 具体的に、大飯発電所の立地自治体である福井県やおおい町の地域防災計画におきましては、災害時要援護者も含めた避難施設をあらかじめ指定しており、原子力災害発生時のPAZの即時避難に対応できるようになっているほか、社会福祉施設の災害応急体制や平時からの退避等誘導体制の整備に努めているものと承知しております。それからさらに、平成二十二年の十月の二十六日に福井県おおい町等で災害時の要援護者の避難訓練が行われ、その実効性の確認が行われたと承知しております。 今後は、防災指針の見直しを踏まえて、UPZの広域避難についても福井県において地域防災計画の改定に向けた検討作業が進められております。国としても、地域防災計画の作成マニュアルの改定等を通じて地域の取組を支援していくつもりでございます。 よろしくお願いいたします。
○川田龍平君 福島第一原発の事故はいまだに収束しておりませんし、事故後の検証もこの国会における事故調査委員会での結果報告書も出ていない、そのような中でこの再稼働は拙速ではないかと思います。さらには、この検討、安全対策もされていない、福島原発以前の安全対策すらも取られていない大飯原発だということを認識の上で、そのような不十分なまま大飯原発を再稼働されることがどうして許されるのでしょうか。 命を最優先されるという発想が全くこの国には、政府にはありません。国民の命と生活がそれで本当に守られるのでしょうか、お答えください。
○副大臣(牧野聖修君) この点につきましては、各委員会、いろいろな協議会あるいは調査委員会等でも再三議論をしてきたところでありまして、枝野大臣、細野大臣、そして先般は野田総理からも決定に至るまでの経緯、その考え方、基本的には説明をしていただいたと、こういうふうに思っておりますので、私どもはそれを踏襲して安全の対策のために努力をしていきたい。 そして、たまたま昨日、私、おおいに行きまして町長さんにお会いをしました。安全というのはこれでいいんだという、そういう状況はもうないと、とことん常に気を引き締めて万全に万全を尽くしていく、そういう体制で臨む必要があるから、国の方も頑張るけれどもおおいも徹底的にやってほしいと、そういう話をして帰ってきたばかりであります。
○川田龍平君 牧野議員は静岡出身で浜岡のこともずっと取り組んでおられて、総理とは全く考えは違うと思いますが、それでは、再び法案の中身について質問させていただきます。 繰り返し議論されていることですが、障害者自立支援法違憲訴訟の和解に政府が違反していることについて、大臣にお伺いします。 今回の法律の基となった厚生労働省案が二月八日の障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会に提出されましたが、裁判上の和解について、行政がこれに違反した法律を作ったと言わざるを得ません。政府は、障害者自立支援法違憲訴訟の基本合意と今回の法案との関係をどのように考え、また和解した原告が今どのような思いでいると受け止めているのかをお答えください。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回の新法では、障害者基本法に基づいた基本理念を盛り込むとともに、法律の根幹となります名称や目的規定を改正することにしていますので、基本合意にも掲げている障害者自立支援法の廃止になると考えています。 また、改正の検討に当たりましては、元原告団、弁護団と定期協議を実施してきたほか、取りまとめに当たりましても、直接、元原告団、弁護団とお会いをして説明を行っています。
○川田龍平君 原告は到底約束が守られたとは思っていません。 続けて、和解との矛盾に関連して質問いたします。 障害程度区分について、百六項目に上る医療申請の質問項目は障害者の心身の能力を問いただすもので、権利条約で目指されている社会モデルではなく、医学モデルとなっています。質問の中には、例えば、物を取られたなどと被害的になることがあるかどうか、しつこく同じ話をしたり不快な音を立てることがあるかどうか、助言や介護に抵抗することがあるかどうか、家に帰るなどと言い落ち着きがないことがあるかどうかなどの質問をしますが、地域社会、社会生活を保障するためにこのような質問が必要なのでしょうか、お答えください。
○政府参考人(岡田太造君) 障害支援区分の認定を含めました支給決定の在り方につきましては、医学的モデルということをおっしゃいましたけど、介護者や居住の状況など障害者の置かれている社会的状況をどう反映させるか、それから骨格提言であります協議調整モデルとか支援ガイドラインといった課題もありまして、これにつきましては、何度も御答弁させていただいていますが、客観性、公平性を保ち安定的な制度運営を確保することを基本的な考えとしつつ、法施行後三年を目途に検討していきたいというふうに考えているところでございます。 御指摘の障害程度区分の認定の項目の問題でございますが、これにつきましては、日常生活行為であるとか意思疎通、行動障害、精神面など認定に必要となる百六項目の調査項目について認定を行っているところでございます。 衆議院の方で平成二十六年四月から障害支援区分ということで修正が行われまして、その際、知的障害であるとか精神障害についてきちっと適正に判定できるような仕組みにすべきだということで御指摘いただいているところでございますが、障害程度区分の認定につきましては、身体機能、日常生活のADLといった身体機能ということに重きが置かれているんじゃないかというような御指摘がございます。意思疎通であるとか、行動で多動であるとか、こだわりが強いであるとか、それから精神面というのをもうちょっときちっと反映させる必要があるんじゃないかというようなことが御指摘をされておりますので、そういったことも踏まえまして詳細なデータの収集、分析を行いまして、調査項目の見直しも含めて検討し、障害者の特性に応じて認定が適切に行われるように対応していきたいというふうに考えております。
○川田龍平君 ありがとうございます。 最後に、報酬支払方式について質問します。 障害者の通所施設について、骨格提言では、事業運営報酬については月払とする案が提示されていますが、なぜこの報酬支払方式について検討を行っていないのでしょうか。また、骨格提言の打ち出している内容を取り入れようとしなかったのでしょうか。政府の見解を伺います。
○委員長(小林正夫君) 岡田部長。 なお、時間が過ぎておりますので、簡潔におまとめください。お答えください。
○政府参考人(岡田太造君) 報酬の支払方式につきましては、多様なサービスの組合せを利用することができるよう日払い方式としているところでございます。日払い方式は、サービスの利用のない日に、一部の方でございますが、利用者負担がないとか公費の支払を行う必要がない仕組みであります。 月払から日払いになって非常に経営が不安定になったというような御指摘がございます。これにつきましては、日払い方式の導入に際しまして、利用量を加味した一定の欠員にも対応できるようにするとか、急に利用を中止した場合にも対応するとか、長期にわたって入院した場合の費用を加算で評価していくというようなことで、いろいろと工夫をしているところでございます。 報酬の在り方につきましては、事業所の経営実態、各種サービスの利用実態など客観的、具体的なデータに基づいて検討をしていきたいというふうに考えているところでございます。
○川田龍平君 ありがとうございました。是非とも月払でよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 障害者自立支援法違憲訴訟の原告の皆さんから手紙をもらいました。一部ですが、聞いてください。 埼玉元原告の五十嵐良さん。 私が一番納得できないことは、利用者負担です。骨格提言の中では障害に伴うものは無償とすると示してありますが、今回の総合支援法では利用者負担は残ります。私は住民税非課税なので、基本合意を交わした二〇一〇年四月から無料となりました。しかし、私が通っている作業所にはいまだに利用料を支払っている仲間がいます。結婚して配偶者に収入があるからです。その人は毎日作業所に通いたいと思っていますが、利用料が掛かるという理由で日数を制限しています。同じ仕事をしに来ているのに、作業所の中で利用料が掛かる人とそうでない人との格差が出ています。基本合意では応益負担を速やかに廃止することを約束したはずです。自立支援医療の非課税の人の無償化も、予算がないからと先送りされ続けてきました。法案にははっきりと骨格提言を踏まえて障害に伴うものは無償とするという言葉を入れてもらいたいです。私は、障害者自立支援法違憲訴訟元原告として立ち上がり、利用者負担の問題を訴えてきたので、一番強い思いを持っています。障害は本人のせいでも家族のせいでもありません。 家平悟さん。 応益負担は支援の量と利用者負担が結び付いているがゆえに、障害が重い人ほど支援をたくさん必要とすることから、おのずと利用者負担が増えるという問題があります。そして、この自立支援法の根本問題は今回の総合支援法でも残ったままです。政府は、私たち違憲訴訟の元原告と約束した法の廃止を守り、障害者、家族の尊厳を傷つけた悪法の根本問題を解決するために、基本合意や骨格提言に基づいた新法を作っていただくよう切に要望いたします。 中村英臣さん。 国から委嘱された障害当事者を含む五十五人の代表が一年半近く話し合ってやっとまとめ上げた骨格提言は、基本合意とともに私たちの宝です。総合支援法案では、介護、所得に家族への依存を残したままであり、事業者への報酬、日額制や職員の処遇改善の方向性が示されていないことは本当にがっかりしています。自立支援法の事業体系に移行して経営に苦心している事業所では、定員を上回る利用者を欠員補充もままならない職員数で日々必死に支援しているところも多いのです。これではいつ共倒れになるかと、とても心配です。名称だけ変えて中身は自立支援法とほとんど変わっていない。むしろ、可能な限りと理念に書き込むなどの後退部分もあるような法律を参議院でもすんなり通してしまうことのないよう切望します。どうか、しっかり時間を掛けて当事者の声を聞いて審議を尽くしてくださいますよう、是非ともよろしくお願いします。 この声を、大臣、どうお聞きになられるでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほどからも答弁させていただいているとおり、基本合意ですとかそれから総合福祉部会の骨格提言、これは当事者の皆様の思いが詰まった本当に重いものだと思っています。私も、できることならそれを全部一度に実現できれば、それほどちゃんと皆さんの声にこたえられることはないということはよく分かっています。ただ、様々な財政上の事情をいろいろなことから総合的に判断をして、段階的にしか実現できないという現状も御理解をいただきたいと思います。 そうした中で、今回盛り込めるものは盛り込みましたし、また、法改正だけではなくて、予算措置ですとか運用改善でできることもいろいろ取り組ませていただいています。そして、三年後をめどに見直しの検討を行うものについては、当事者の皆さんや御家族、関係者の皆さんの声もしっかり伺いながら、少しでも早くその盛り込まれたものが実現をするように努力をしていきたいというふうに考えます。
○福島みずほ君 今一〇〇%できなくても、こういう方向で頑張るんだという方向があるとみんな元気になると思うんですね。骨格提言に基づいた工程表を作るべきではないか。 衆議院の厚生労働委員会では、工程表が必要だということが質問で出て、厚生労働省は工程表は既にできているというふうに聞いて、もらっておりますが、これざっくりした中身で、この法案の工程表なんですよね。むしろ、骨格提言はある意味長期間掛けて作り上げた宝物なわけで、ある種のこれは憲法としても作れると思えば、この骨格提言に基づいた長期、中期、短期の是非工程表を作っていただきたい。いかがでしょうか。
○副大臣(西村智奈美君) お答えいたします。 もう大臣答弁されたとおりですけれども、総合福祉部会の骨格提言の内容は、当事者の皆さんの思いが本当に詰まった大変重たいものでありますので、段階的、計画的に実現を目指していきたいという気持ちでおります。 御指摘の工程表につきましては、障害保健福祉施策の推進に係る工程表という案の形にいたしまして、民主党の障がい者ワーキングチームでお示しをし、先般御議論いただいたところでございます。 先般の衆議院厚生労働委員会で、大臣から、段階的に、確実にやっていくためには、皆様にも分かりやすい工程表というのは必要だと思うという発言があったところであります。法案の成立後、この工程表を基に衆議院での修正内容を踏まえて再度工程表を厚生労働省において作成し、しっかりとこれは公表してまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 骨格提言に基づいた工程表という理解でよろしいでしょうか。そのときに是非、当事者の意見もまた聞いていただきたい。いかがでしょうか。
○副大臣(西村智奈美君) 骨格提言を踏まえてその工程表を作成してまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 法案の「検討」のところで、附則、検討、二条二項、「障害者等及びその家族その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。」、先ほども答弁がありました。 私は、障がい者制度改革推進会議と総合福祉部会をつくるときの初代の担当大臣だったので、そのときに、半数以上をとりわけ障害当事者や家族の方が参加していただきたいと思ったんですね。是非、今後、この検討の二条二項にあるのは是非当事者、家族が参加するような組織で検討していただきたい。いかがでしょうか。
○副大臣(西村智奈美君) 今後、法施行後三年を目途に見直しの検討を行うことにしております。この検討に当たっては、障害当事者やその御家族その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講じることを法律に盛り込んでおりますので、具体的な検討の仕組みについては法律の施行に向けて検討していきたいと考えておりますが、当事者やその御家族など関係者の御意見をできるだけ反映できるように、これは努力をしてまいります。
○福島みずほ君 基本法の改正案にもありましたが、一条の二の「可能な限り」は削除すべきではないでしょうか。これは最大限ということでかつて津田政務官からあったんですが、最大限努力すると規定すればいいわけだし、こういう権利条項のときに、できる限りとかいう、最大限男女平等を実現するなんというのは聞いたことがありませんので、これは削除すべきではないでしょうか。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 前回も福島委員の問いにそういうふうに答えたわけでございますが、この可能な限りという文言を用いた趣旨、これは、昨年の改正障害者基本法の審議で基本的な方向に向けて最大限の努力をするという趣旨でこういった表現を使っているとの答弁がなされたことなどを踏まえて書かせていただいているわけでございます。
○福島みずほ君 変な言葉だと思います。また、これをできない言い訳やできる限りというふうにならないように、削除する趣旨で最大限ということを生かしていただけるようにと思います。 障害者やその家族について、生活、教育、意識等の基礎的なデータを収集すべきだと考えております。厚労省は二〇一二年に生活しづらさ調査を実施をしておりますが、例えば家族が障害のある人を抱え込まざるを得ないところや、それから様々な実態調査というのをしっかりやっていただきたい。基本指針を作成していただきたい。いかがでしょうか。
○副大臣(西村智奈美君) 委員御指摘のとおり、障害福祉行政の企画推進のためには障害者の実態を把握することが必要であると考えております。今回初めて全国的に大規模調査を行ったわけなんですけれども、平成二十三年の十二月一日を調査日として、在宅の障害児・者等の生活実態とニーズを把握することを目的とした、先ほどありました生活のしづらさなどに関する調査を実施したところであります。 この調査の結果につきましては、障害者総合支援法を実施するための基礎資料として活用してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 すき間のない救済ということで、例えば難病の範囲については難病対策委員会において検討されておりますが、これが制限列挙になってしまうんではないかという心配もあるのですが、まさかそうならないということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 難病対策につきましては、先ほどから申し上げているように、在り方検討チーム、それから難病対策委員会、さらに技術的、専門的に検討するための二つのワーキンググループ、ここで検討していますが、難病の定義、範囲の在り方についても、こうした難病対策委員会やワーキンググループの中でどのような指定の方法とするかを含めまして引き続き議論をしていきたいというふうに思っています。
○福島みずほ君 是非、政令に影響を与えるために前向き答弁というか、それを是非お願いしたいと。制限列挙だと、日常生活に困難を抱えていても病名で差別され、新たな制度の谷間をつくることになってしまうんじゃないか。制限列挙ではなく、生活しづらい人たちについて包括的に支援していく仕組みが必要ではないか。障害者手帳がなくても医師の診断書、意見書、その他障害特性に関して専門知識を有する専門家の意見書で補い、病名という入口で排除しないでほしい。また、慢性疲労症候群やその他の慢性疾患者が排除されないようにお願いしたい。いかがでしょうか。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 対象となる具体的な範囲につきましては、現行の難病患者等居宅生活支援事業の対象疾患百三十疾患及び関節リウマチを参考に、厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会での議論を踏まえ、施行に向けて検討することとしております。
○福島みずほ君 難病については、例えば1型糖尿病という病気があります。生命を維持するためには、インスリン自己注射、インスリンポンプによる二十四時間インスリン注入が欠かせません。 現状では、二十歳までの患者は小児慢性特定疾患として医療費一部自己負担に対して公費補助がありますが、二十歳を過ぎると医療費三割となってしまいます。このようなことがあり得るんでしょうか。二十歳を超えても公費補助が必要と考えますが、いかがですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほども御質問がありましてお答えをいたしましたけれども、厚生労働省で今その難病の在り方について、今申し上げた幾つかの仕組みで検討を幅広くしているところです。その一環として、小児慢性特定疾患の患者さんが成人に移行することに伴う問題につきましても議論をしていきたいと考えています。
○福島みずほ君 すき間のない包括的な支援をということをいろんな人々が望んでいますので、今検討中ということですが、是非、今日の議論を踏まえて、広範囲にあるいは限定列挙にならないようにそれはお願いいたします。 障害当事者による障害当事者への支援活動に補助をする仕組みが必要と考えますが、いかがでしょうか。
○副大臣(西村智奈美君) 委員御指摘のとおり、障害者の自立した日常生活及び社会生活を支えるためには、障害者やその御家族、また地域住民等の自発的活動が大変重要だというふうに認識しております。 現在、障害当事者が自立のために社会に働きかける活動や障害者等の団体が行う障害者に対するボランティア活動に対して、地域生活支援事業の市町村任意事業として支援しております。新たに、今回の新法では、障害者やその家族、地域住民等が自発的に行う活動に対する支援事業、これはまだ仮称でございますが、これを地域生活支援事業の市町村必須事業としたところでありまして、具体的な事業内容については、平成二十五年の四月の施行に向けて検討してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 アメリカで差別禁止法を作ったリーダーの障害のある女性の話を聞いて、私はすごく感激をしたことがあります。差別撤廃にお金は関係ないと言ったんですね。それは、ある意味、差別禁止をしてどういう社会をつくっていくのかということに向かって、やはり理想を高く掲げてどうしていくかということが大事だということを言いたかったんだと思うんです。ついつい日本で議論をしていると予算が、予算が、予算がという話になるんですが、それだと何か本末転倒になってしまうんじゃないか。 そのことについて、大臣、決意を言ってください。
○国務大臣(小宮山洋子君) 私も、政権を担う前から障害当事者の皆さんとはいろんな形でお話をしてきていますし、国連の条約を批准するためにどういう法律を作ったらいいかということも検討をしてきています。 先ほどから委員がおっしゃるように、新しい谷間が生まれないようにとか、いろいろな意味で、やはり皆様の思いに少しでも、なるべくそばで、脇でサポートができるような気持ちで取り組んでいきたいというふうに考えているところです。
○福島みずほ君 今日も傍聴の方がたくさんいますが、是非、とても大事な法案なので、参考人質疑を含めしっかり議論していくべきだということを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(小林正夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○川田龍平君 私は、みんなの党を代表して、ただいま議題となりました障害者総合支援法案並びに修正案に反対の立場で討論を行います。 国は、二〇一〇年一月七日、障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団との間で基本合意を交わし、二〇一三年八月までに障害者自立支援法を廃止し新たな総合福祉法制を実施すると確約しました。同合意は、同年四月二十一日までに全国十四か所の地方裁判所で成立した訴訟上の和解においても重ねて国によって確認されています。 この基本合意で約束した新たな総合福祉法制定のため、内閣総理大臣を本部長とする障がい者制度改革推進本部が設置され、障がい者制度改革推進会議で精力的な議論が尽くされ、二〇一一年八月三十日、同総合福祉部会は、「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言 新法の制定を目指して」と題する骨格提言をまとめました。 この新法の制定を全国の障害のある当事者が心待ちにしていました。しかし実際は、実質は障害者自立支援法等の一部を改正する法律でしかなく、法廃止でも新法の上程でも全くなく、法を廃止し障害者の意見を踏まえた新法を作るという基本合意の根幹に反しております。 国は、薬害肝炎全国原告団・弁護団との間において締結した基本合意に基づいて設置した薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会が取りまとめた薬害再発防止のための医薬品行政等の見直しについての提言に基づき、厚生労働省から独立して医薬品行政を監視、評価できる第三者組織を創設するための法案を二〇一二年の通常国会に提出する旨確約しながら提出しないことに続き、約束を破ったのです。しかも、衆議院の修正で障害程度区分を障害支援区分とし、各個人の状態ではなく、支援の必要性によって支給を決めることで更に後退させた内容となっているのです。肝心な障害の範囲や難病対策についても先送りをしただけの法案であり、新法と言える要素が全くない名ばかり新法であります。私自身、障害者として当事者の立場から政策をつくる私としては、全く認められるものではありません。世界の要請でもある障害者権利条約に批准できる中身には到底届きません。 障害当事者が主体となって議論をし、それが政策として実現できるよう最大限の努力を続け、命が最優先される社会の実現に向けて取り組むことをお誓いし、私の反対討論とさせていただきます。
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律案に反対の討論を行います。 本法案については、障がい者制度改革推進会議の下に置かれた総合福祉部会の骨格提言がどのように実現されているか、実現まで至らないものはどのようなスケジュールで実現するのか、また障害者の所得や地域生活の実情、家族の状況、障害者自立支援法によってそれがどのような影響を受けたのか、本法案によってどのように変わるのかなどがしっかりと審議をされる必要がありました。にもかかわらず、本法案が三時間という短時間の質疑で、参考人質疑すらせず採決を行うことに強く抗議するものです。 国と障害者自立支援法違憲訴訟団との基本合意は、障害者の意見を十分に踏まえなかったこと、応益負担の導入によって多大な混乱と生活への悪影響を招き、障害者の人間としての尊厳を深く傷つけたことを反省し、障害者自立支援法を廃止し障害者を中心とした推進会議や総合福祉部会によって策定された総合福祉法を制定する、このことが約束されました。ところが、政府は、その期待を裏切り、総合福祉部会の意見をほとんど反映せず、二〇一〇年改正自立支援法の仕組みをそのままにした法案を提出しました。 配偶者や親の収入があれば、本人の収入や生活実態を抜きに応益負担を課す収入認定の仕組み、介護保険優先原則などは全く見直しがされませんでした。当面の重要な課題とされた自立支援医療の自己負担の引下げについても、財源を理由にいまだ実現されていません。谷間の障害をなくすはずが、対象を特殊の疾患に限定するなど、新たな谷間を生み出しかねないものとなっています。キャリーオーバーの問題も先送りです。 政府は骨格提言は段階的に実現すると言いますが、衆議院で作成を約束した工程表はいまだ明らかにされておらず、介護保険優先原則や日払い報酬の見直しは三年後の見直しの対象にもなっていません。基本合意に対する政府の誠実さに疑問を持たざるを得ません。 一方で、衆議院の修正によって障害程度区分に代わって障害支援区分を創設することになりました。三年後の障害支援区分を含めた認定の在り方については障害者や家族の意見を反映させることが義務付けられているのに、障害程度区分という制度の根幹を見直し新たな障害支援区分を制定するに当たっては障害者の意見の反映は義務付けられていません。私たちのことを私たち抜きで決めないでという当事者の皆さんに対する反省はどこに行ったのかと言わざるを得ません。 最後に、日本共産党は、総合福祉部会の骨格提言の完全実施に向けて力を尽くすことを表明し、討論を終わります。
○委員長(小林正夫君) 傍聴の方にお願いします。 傍聴の方はお静かに願います。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 私は、社会民主党を代表して、地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律案に反対の立場から討論をいたします。 障害当事者は皆、この法案は新しい障害者総合福祉法として提出されると考えていました。私たち抜きに私たちのことを決めないでというスローガンが生まれるほど、当事者の意思が反映されなかったそれまでの障害者施策が政権交代によって大きく変わるのではないかという大きな期待がありました。 障害者自立支援法違憲訴訟団との間には、障害者の尊厳を傷つけたという反省の下、政府と訴訟団の間に基本合意が交わされました。障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会は、委員の半数以上を障害当事者とその家族が占めるという画期的な環境の中で、大議論の末、骨格提言としてまとまったのは、まさに障害者自立支援法を廃案にして新しい総合支援法を作るのだという熱い思いがあったからではないでしょうか。 私は、本法案を全て否定するわけではありません。現状よりも前進していることは認めます。しかし、多くの障害当事者から悔しいという言葉が出ている。その言葉が象徴しているように、皆さんが抱いていた期待に沿うものではありませんでした。障害者基本法改正の際にも指摘しましたが、可能な限りという文言があるべきではなく、削除すべきです。答弁のように最大限努力するという意味なら、最大限努力すると明確にすべきです。可能な限りとは、できないことの言い訳にも使われかねないという危惧が残ります。また、今後の障害者権利条約の批准に向けても大きな禍根を残すことになりはしないでしょうか。 また、障害の範囲について、病名の指定による制限列挙となる可能性があります。制限列挙によって新たな制度の谷間をつくるのではないかという危惧があります。生活しづらい人たちを包括的に支援できる社会こそが真に安心な社会と言えるのではないでしょうか。 また、五十五名の委員、そしてその委員を支える全国の障害当事者とその家族の熱い思いの結晶、結集である骨格提言をもっと大切に明確に位置付け、その実現のために時間軸と詳細項目による工程表を作り、それを達成していくことを明確に示していただきたい。この骨格提言が障害者施策のバイブル、憲法として必ず参照され、その方向付けになっていくべきです。 最後に、良識の府である参議院で、参考人質疑も行えず採決に至ったのは大変残念です。骨格提言が示すビジョンを早く実現していくことは、この社会の中で障害を持つ人が本当の意味で自らの意思で自立し、社会の中で学び、働き、生きていくことを実現することだと考えます。そのための真摯な努力をお願いし、私の反対討論を終わります。
○委員長(小林正夫君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 傍聴の方は議事の妨げにならないようお静かに願います。 地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小林正夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、石井準一君から発言を求められておりますので、これを許します。石井準一君。
○石井準一君 私は、ただいま可決されました地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一、意思疎通支援を行う者の派遣及び養成については、利用者が支援を受けやすくする観点から、窓口は市町村を基本としつつ、適切な役割分担がなされるよう市町村及び都道府県の行う事業を具体的に定めるなど、地域生活支援事業について、市町村及び都道府県に対し、必要なサービスが十分に提供されるための支援を行うこと。また、意思疎通支援を行う者の派遣については、個人利用にとどまらず、複数市町村の居住者が集まる会議での利用など、障害者のニーズに適切に対応できるよう、派遣を行う市町村等への必要な支援を行うこと。 二、障害福祉計画の策定に当たっては、中長期的なビジョンを持ちつつ、障害者の地域生活に対する総合的な支援が計画的に行われるよう配慮すること。 三、障害者の高齢化・重度化や「親亡き後」も見据えつつ、障害児・者の地域生活支援を更に推進する観点から、ケアホームと統合した後のグループホーム、小規模入所施設等を含め、地域における居住の支援等の在り方について、早急に検討を行うこと。 四、難病患者に対する医療、保健、研究、福祉、就労等の総合的な支援施策について、法整備も含め早急に検討し確立すること。 五、精神障害者の地域生活を支えるため、住まいの場の整備、医療、福祉を包括したサービスの在り方、精神障害者やその家族が行う相談の在り方等の支援施策について、早急に検討を行うこと。 六、障害福祉サービスの利用の観点からの成年後見制度の利用促進の在り方の検討と併せて、成年被後見人の政治参加の在り方について、検討を行うこと。 七、障害者の就労の支援の在り方については、障害者の一般就労を更に促進するため、就労移行だけでなく就労定着への支援を着実に行えるようなサービスの在り方について検討するとともに、一般就労する障害者を受け入れる企業への雇用率達成に向けた厳正な指導を引き続き行うこと。 八、障害児・者に対する福祉サービスに係る地方税や都市計画制度の取扱いについて、社会福祉事業の円滑で安定的な運営に資するべく所要の配慮が行われるよう、地方自治体に対し周知する等の措置を講ずること。 九、常時介護を要する障害者等に対する支援その他の障害福祉サービスの在り方等の検討に当たっては、国と地方公共団体との役割分担も考慮しつつ、重度訪問介護等、長時間サービスを必要とする者に対して適切な支給決定がなされるよう、市町村に対する支援等の在り方についても、十分に検討を行い、その結果に基づいて、所要の措置を講ずること。 十、障害者政策委員会の運営に当たっては、関係行政機関の間で十分調整するとともに、障害者政策を幅広い国民の理解を得ながら進めていくという観点から、広く国民各層の声を障害者政策に反映できるよう、公平・中立を旨とすること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(小林正夫君) ただいま石井準一君から提出されました附帯決議案を議題として採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小林正夫君) 多数と認めます。よって、石井準一君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、小宮山厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。小宮山厚生労働大臣。
○国務大臣(小宮山洋子君) ただいま御決議いただいた附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重して努力いたします。
○委員長(小林正夫君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 次に、国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律案を議題といたします。 提出者衆議院厚生労働委員長池田元久君から趣旨説明を聴取いたします。池田元久君。
○衆議院議員(池田元久君) ただいま議題となりました国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。 障害者の方が自立した生活を送るためには、就労によって経済的な基盤を確立することが重要であり、障害者の雇用の促進等に関する法律に基づいて積極的な対策を図っていくことに加えて、障害者が就労する施設等の仕事を確保し、その経営基盤を強化する取組が求められております。 このような観点から、これまでも障害者就労施設等への仕事の発注に関し、民間企業を始め国や地方公共団体において様々な配慮が行われてきております。しかし、国や地方公共団体が物品やサービスの購入を行う際には、競争入札による契約が原則であり、随意契約は例外とされております。このため、民間企業に比べて競争力の弱い障害者就労施設等では、競争入札によって国や地方公共団体との契約を締結することが大変厳しい状況となっております。 本案は、このような状況を踏まえ、障害者就労施設で就労する障害者、在宅就業障害者等の自立の促進に資するため、国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関し所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりです。 第一に、国及び独立行政法人等は、物品等の調達に当たっては、予算の適正な使用に留意しつつ、優先的に障害者就労施設等から物品等を調達するよう努めなければならないこと。また、地方公共団体及び地方独立行政法人は、障害者就労施設等の受注の機会の増大を図るための措置を講ずるよう努めなければならないこと。 第二に、国は、障害者就労施設等からの物品等の調達の推進に関する基本方針を定めなければならないこと。 第三に、各省各庁の長及び独立行政法人等の長は、毎年度、この基本方針に即して、障害者就労施設等からの物品等の調達の推進を図るための方針を作成しなければならず、当該年度の終了後、遅滞なく、物品等の調達の実績を取りまとめ、公表するものとすること。 第四に、地方公共団体及び地方独立行政法人は、毎年度、障害者就労施設等からの物品等の調達の推進を図るための方針を作成しなければならず、当該年度の終了後、遅滞なく、物品等の調達の実績を取りまとめ、公表するものとすること。 第五に、国及び独立行政法人等は、公契約について、競争参加資格を定めるに当たって法定障害者雇用率を満たしていることに配慮する等、障害者の就業を促進するために必要な措置を講ずるよう努めるものとすること。また、地方公共団体及び地方独立行政法人は、国及び独立行政法人等の措置に準じて必要な措置を講ずるよう努めるものとすること。 なお、この法律は、平成二十五年四月一日から施行することとしております。 以上が本案の提案理由及びその内容です。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(小林正夫君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小林正夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 次に、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 提出者衆議院厚生労働委員長池田元久君から趣旨説明を聴取いたします。池田元久君。
○衆議院議員(池田元久君) ただいま議題となりましたホームレスの自立の支援等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。 本案は、ホームレスの自立の支援等に関する施策を引き続き計画的かつ着実に推進するため、平成二十四年八月六日までとなっているホームレスの自立の支援等に関する特別措置法の有効期限を五年延長し、平成二十九年八月六日までとするものです。 なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。 以上が本案の提案理由及びその内容です。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(小林正夫君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小林正夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時一分散会