決算委員会 第7号
- 発言数
- 374 件
- 登壇者
- 31 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2012/08/22
会議録
○委員長(山本順三君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、秋野公造君、又市征治君、熊谷大君、高階恵美子さん及び柴田巧君が委員を辞任され、その補欠として横山信一君、山内徳信君、佐藤正久君、島尻安伊子さん及び小熊慎司君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山本順三君) 平成二十二年度決算外二件を議題といたします。 本日は、外務省、防衛省及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(山本順三君) この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本順三君) 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本順三君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(山本順三君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大野元裕君 民主党・新緑風会、大野元裕でございます。 今日は、外務省に対して、決算、特に紛争地域における国際機関を通じた我が方のODAの拠出についてを通じ、ODAの在り方について考えさせていただきたいと思っております。 副大臣、まずは日々お疲れさまでございます。 我が方のODAに関しましては、約束したことを着実に実施する、そして被供与国のオーナーシップを大事にするという意味で、一般論として非常に高く評価をされていると私は理解をします。しかしながら、血税でございます。決算というプロセスを経ながら、やはり無駄の徹底、これは排除しなければいけないと思っています。 特にODA予算は、無償資金協力で千九百六十五億、技協で七百十七億、そして円借で六千七百七十七億と巨額である上に、一般論として普通の国民の目にその成果が見えにくい、このような特徴に鑑みれば、政府として厳しい監視を行い、国民に対してもしかるべく分かりやすくその結果が提供されて当然と考えています。 外務省としては、いかに国民に分かりやすくODAの使い方を説明していくべきとお考えになっていらっしゃるか、お答えください。
○副大臣(山根隆治君) 先生、もう専門家でもいらっしゃいますので、いろいろなことを御承知の上での御質問かと思います。 今お話ございましたように、我が国のODAということにつきましては非常に海外で高い評価を得ておりまして、日本の国際的な立場の強化、あるいはまた当該国あるいは我が国の有機的な意味での経済の発展ということに大きく寄与しているものだというふうに、これは先生と同時に認識を共有しているかと思います。 しかし、その中で、我が国の財政事情非常に厳しい中で、国民の皆様の理解というものをしっかり得ていかなくてはいけないということも、今の大きな課題の一つであります。そういった意味で、このODAの透明化ということについて一層の私たちは努力をしなくてはいけないというふうに思っているところでございます。 既にJICAにおきましては、ホームページを立ち上げまして、見える化ということで既に一千件を超える事業について大きくしっかりと掲載をさせていただいておりますし、今後も、平成二十五年度までに順次、ほかの残った事業についてもこれを見える化の方にアップをしていくということを今させていただいているというところでございます。 そのほかにも、開発協力適正会議というのを昨年十月以来これまで五回開催をいたしておりますけれども、これは従来は無償資金協力ということを議論していた会議を改組をいたしまして、そして有償であるとか技術協力、こういったところについても御議論、有識者の方にいただいております。これらの有識者の方々からも国民に分かりやすくということの御提言もいただいておりますので、これらの意見をしっかり反映されるように努力をしていきたいと思っております。
○大野元裕君 ただいま副大臣の方からお話がありました見える化並びに開発協力適正会議に関しましては、特にPDCAサイクルをしっかりと構築するんだということが言われています。その中でも、評価段階において第三者の関与を検討し、失敗事例、成功事例の双方から教訓を導き出し、その教訓を将来に生かすためのフィードバックを強化するということが、これ民主党政権になってからうたわれていることでございます。 このような失敗事例、成功事例両方に関して重視するということですが、この二十二年度の決算報告書におきましては、二か国、十二事業において贈与資金の効率的かつ効果的な活用が図られていない、こういう指摘がありました。これを失敗事例からの教訓と私は考えますけれども、これらの教訓をどのように将来に生かしていくのか、まだ見えないところもあるんですが、具体的にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(越川和彦君) 今先生御指摘の、先ほど御指摘のありました「戦略的・効果的な援助の実施に向けて」、これはODA事業の透明性の向上と継続的改善に向けた取組を説明したものでございます。とりわけ、先生から御指摘のあったPDCAサイクル、この強化は継続改善の重要な柱というふうに我々考えてございます。 具体的には、過去の事業のプロジェクトの評価結果をデータベース化すると。新規案件のための準備調査に先立ち、NGOを含む外部有識者から成ります、先ほども御指摘のありました開発協力適正会議にて調査内容の検討を行い、過去の教訓をそのプロセスへ反映させると。このような取組をODA事業のPDCAサイクルの強化に取り込んで現在おります。また、有益な教訓を引き出せそうな一部の案件につきましては、一層詳細な評価を行う試みを今JICAとともに開始してございます。 それから、今御指摘のありました今次の決算検査報告の内容につきましても、これを真摯に受け止めまして、その指摘のありました改善点等につきましては、同様の事業を実施している他の国に所在しております日本大使館等にも広く共有するようにしまして、PDCAサイクルの中で効果的に活用、対応していきたいと存じます。
○大野元裕君 具体的にお答えいただきたいということで若干、もう少し踏み込んでいただきたかったんですが、まあこれはちょっとおいておきましょう。 今日お配りをいたしました資料を見ますと、一番上の資料でございますけれども、そこには、今回の決算の対象となっております二〇一〇年度の国際協力重点方針というものがあります。 めり張りのあるODAの活用をする、これは非常に正しいことであろうと私は思っています。しかしながら、これまでの議論に従えば、これらの重点分野であればこそしっかりとした検証を行い、外務省が強調するところのPDCAのサイクルに乗せる、こういう必要があるんだろうと思っています。 そして、その重点方針の中で国名が出ている二つのうちの一つ、アフガニスタンについて見てみたいと思います。一枚おめくりいただきますと、その資料はアフガニスタンにおけるいわゆる死者数を、戦争の後ずっとこれ追ったものでございます。これは、戦後の混乱期ではなくてその後の国づくりの時期、国際社会や日本が支援をしている時期の方が実は死者がどんどん増えている、そういう状況にありました。 我が国は、アフガニスタンをテロの温床にしない、こういう言葉を掲げてアフガニスタンに対するODA支援を行ってきました。そうだとすれば、これは本当に成功だと言えるのでしょうか。そうだとすれば、これ、仮に効果を上げてこなかった、若しくは当初もくろんでいたことと違うとすれば、外務省が強調するところの失敗事例として将来の教訓に生かす必要が私はあると思いますが、ここから得られる教訓というのは何であり、そこから生かすものはどのようなことであるかということをお答えいただきたいと思います。
○副大臣(山根隆治君) 私たちのODAが血税によっているものでありますから、これが無駄な形になっては当然まずいということになります。 アフガニスタンにおける支援、統計上の今お話が先生から御指摘をされたところでございますけれども、確かにこの資料にありますように、私たちの思いと別に、例えば直近でいえば、二〇一一年度の死者数が前年度に比べて八%増えている、あるいはまた治安事案も一四%増えている、こういうような状況にあることは非常に残念なことであります。 しかし、今年になりましてからは若干、まだ統計としては六か月間のものしかございませんけれども、少し、前年度よりも若干減少といいましょうか、増えるということの傾向には少し今時点はないんではないかというふうに思っています。 実は、六月十四日、イスタンブール・プロセス、カブールの閣僚級会議がございまして、私もそこに出席をさせていただいたわけでありますけれども、アフガニスタン政府自身でこうした会議が行えたということ、私も、飛行場降りてから非常に緊張した思いで会場に向かったわけでありますけれども、特に大きな事件等も起きずにこの会議が成功裏に終わったということは、アフガニスタン政府の一つ自信というものにもつながっているのかなというふうに思っているところでございます。 私たち、今日まで行ってきたこと、先生御承知のように、インフラの整備、農業の支援、そして教育、保健、そういったところにも非常に力を注いでやってきましたけれども、治安につきましても、警察官の増員であるとか訓練であるとか、そういった分野でも貢献をさせていただいてきているところでございまして、引き続きまして、私たちのこのODAが無駄にならないよう、有効になるように努力をさせていただきたいと思います。私たちの種まきが必ずこれから実ってくるというふうに確信をいたしているところであります。
○大野元裕君 副大臣のおっしゃるとおり、種まきが実ることを私も希望しておりますが、現実のところで実は、各国の国際協力についても相当なアフガニスタンについては批判があるということは御存じだろうと思います。 例えば、CSISという非常に有名なアメリカの研究所がございますが、そこでは、いかにして要するにアメリカの支援がアフガニスタンを腐敗させたか、こういう報告書が例えば出ています。 例えばでございますが、そこにおきましては、アフガニスタンにおける腐敗というのはもはや許容できるレベルではない、その腐敗はターリバーンと同じぐらいの脅威なんだということを結論付けていて、その中でも特に軍、さらには日本が支援している警察、そこに対する腐敗がとてもひどいということで、アフガニスタンのごく一部のエリート階級あるいはパワーブローカーと呼ばれる人たちは国外からの軍事・人道支援のおかげで大いにもうかってしまっていて、役人及び警察においてはまさに腐敗のシステムの中の真っただ中にいるんだということを言っています。つまり、我々あるいは国際社会が拠出しているいわゆる援助、それと国内における腐敗の構造が一体化してしまっているということを指摘をしているわけであります。 かかるアフガニスタンに対する我が国の支援、これ重点分野でございますので、当然、ODAを行う以上こういったことがないように、そして副大臣がおっしゃられたように実りになるように検証をする必要があろうと思っていますが、我が国は、このような紛争地、特にアフガニスタンにおける支援の検証という手段をどのようにして講じているか、お答えください。
○政府参考人(越川和彦君) ただいま大野先生から御指摘のありましたアフガニスタンにつきましては、今副大臣の方からも指摘がありました厳しい治安状況がございます。そういう治安上の制約はございますが、日本政府としましても、アフガニスタン政府、それから関連の国際機関と緊密に連絡協議をいたしまして、大使館による現地調査あるいは国際機関の報告書の確認等可能な検証手段を通じて、各事業が迅速かつ適正に実施されるよう努めてまいっているところでございます。
○大野元裕君 大使館による現地の調査あるいは国際機関の報告書等というお話がありましたが、実際、アフガニスタン政府が把握、コントロールできていない地域も多く、恐らく現地の大使館では入れないところも多いんだと思います。 また、国際機関の報告とありましたが、アメリカの議会の監査がやっていますGAO、あるいはアメリカの援助の支援機関でありますUSAIDの査察総括官による、二〇〇八年それから二〇一〇年のアフガニスタンにおけるUNDP、国連開発計画及びユノプス、UNOPSですね、の活動に関する監査によると、それぞれの機関にアメリカは二億二千万ドル、三億三千万ドルを当年拠出していましたけれども、四年間彼らは監査を行った結果、例えば、資料にもお付けしましたけれども、報道でも出ているとおり、UNDPでは不適切な拠出があったと疑われている、あるいはUNOPSにおいては、例えば一千万ドル規模のお金が、本来アフガニスタンの小規模インフラストラクチャーに使われるはずが、なぜかハイチやドバイで事務所が造られていた、こんなひどいケースが散見をされています。 これ、両方とも国連の機関です。国連の機関の報告書を見ることによって我が国の血税が無駄なく使われているということを検証するという方法、これらが私は問われていると思いますが、この両方の報告書について外務省は承知されておられますでしょうか。
○政府参考人(越川和彦君) 委員御指摘のUSAIDの監査報告におきましては、米国がUNDP、国連開発計画及びUNOPS、国連プロジェクト・サービス機関の活動に対して行った拠出が不適切に使用されたと疑われる事例があったと指摘されております。また、GAO、検査院の監査報告におきましても、UNOPSにおいて内部監査強化に向けた取組が行われているが、更なる改善の余地がある旨指摘されていることは承知してございます。
○大野元裕君 そのような指摘があるとすれば、我が国として、先ほど越川局長の方からもお話がございましたが、独自に検証する、あるいは独自に検証ができないとすれば、例えばこういった機関に対して、あるいはそれぞれのプロジェクトに対して我が国として精査をしていく、そういう手段を本来持つべきだと思いますけれども、そういった措置は我が国の政府として講じられているんでしょうか。
○政府参考人(越川和彦君) 先ほども御説明申し上げましたように、大使館等が直接検証できるものについてはその措置をとろうということでやっておりますが、何分、先ほどから御指摘のあるとおり、厳しい治安状況がございます。そういうことで、あるもの、かなりの部分になりますが、国際機関からの報告書の受領、確認を通じて各事業の適正性の検証を行っております。 あと、申し上げたように、かなり限定的でありますが、UNDPあるいはUNOPSを通ずる一部事業につきましては、大使館の現地調査なども行って、その検証に努めているところでございます。 国際機関からの報告書の受領と確認を通じて各事業の適正性の検証に加えて、引き続き、厳しい治安状況はございますが、JICAあるいは大使館による検証等をどのように、適切なかつ十分な検証が行われるかについては検討をさせていただければと存じます。
○大野元裕君 おっしゃるとおり、必要であることはまさに私も認識を共通をしておりますけれども、今申し上げたところのこの実はアメリカの二つの報告書を見ると、その中にも書いてあるんですけれども、詳細な監査や報告をその当該の国連機関から受けようとすると、インタビューを拒まれたとか、あるいはそういった資料、適切な資料を提出することを拒まれた、そういった事例が幾つもあったと。したがって、結果としてそれを精査できなかった、あるいは、その後改善をすると言いながらも、その改善のシステム自体に対して大きな問題があるということをやはりGAOは指摘をしています。 こういった機関とそもそも付き合うこと自体、これ自体を問題としているわけではないんですが、しかし、これらの疑いを持たれるような機関である以上、我が国としてはより突っ込んだシステムをやはり持つべきだと思います。もう一度その点についてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(越川和彦君) 先生御指摘の点はごもっともだと我々も認識してございます。 今、例えばUNOPSとやっております事業につきましては、JICAも絡んだ事業が多うございます。カブール中心の土木事業関係がございます。こういうものにつきましては、事後の評価、JICAあるいは大使館が直接できるのではないかというふうに考えております。JICA、大使館の直接の検証、あるいは場合によっては第三者による検証の可能性なども含めて、より適切な検証の在り方について外務省としても検討を続けていきたいと存じます。
○大野元裕君 今、先ほどお話をお伺いしたところ、これらの監査報告、アメリカから出てきた監査報告については外務省としては承知しているというお答えでありました。この報告が出てきたのは実は二〇一〇年であります。 そして、最後の資料のところを見ていただくとお分かりになると思うんですけれども、実は今、UNOPSが日本とやっている事業はJICAと政府だとおっしゃいましたが、今、実はやっている事業、二〇一二年の新規ベースだと六六%が日本からのものであります。そして、二〇一一年には九一%が日本から。ところが、これ報告が出る前、国際的に問題視されていなかったときは、日本は二〇〇九年は〇%、二〇一〇年は僅かに七%だったんです。つまり、ほかの国が問題視をしてUNOPSと付き合わなくなったかどうかは、そこは私には分かりません、ただ、問題となって以降、日本は突出したUNOPSの委託元になっているという、そういう事実が数字からは明らかになります。 これだけ問題を指摘されている国連機関、国際機関でありますが、我が国独自で、しかもアフガニスタンに対する精査をする手段というものが限定的であるにもかかわらずこれらの機関に委託を強めていったということを、私は適切であるかどうかというのを改めて問いたいと思いますが、これは是非副大臣にもお答えいただきたいと思います。
○副大臣(山根隆治君) アフガニスタンに対する我が国のODAの支援ということについては、直接やっているところは二割、国際機関を通じてというところが八割あるということでございまして、我が国から直接何らかの形で比率を高めるというようなあるいは御趣旨の御質疑かというふうにも思いますけれども、国際機関のみならず、我が国としてもなかなかそれが最終的にどういうふうにチェックできるのかということについて、いろんな問題もございますけれども、国際機関に八割も委託をしているということについては、今後厳しくチェックの方法等について検討していきたいというふうに思っております。
○大野元裕君 副大臣、そうではなくて、二〇一〇年に問題になった機関であります。二〇一〇年に国際的に問題になった機関であるにもかかわらず、それ以降の二年間で日本が突出してしまったことが適当かどうかということについて問わせていただいているんですが、是非もう一度お答えいただきたいと思います。
○副大臣(山根隆治君) 結果責任ということを考えてみますと、問題があったというふうに認識をいたしております。
○大野元裕君 私も、紛争地については実際にいたこともございますし、決してその知識がないわけではありません。確かに、日本独自でできないこともたくさんあろうと思いますし、国際機関に頼らざるを得ないこともあろうかと思っています。また、アフガニスタンのような国と言ってしまっては失礼でございますが、全てが日本と同じような形で事務仕事が進むわけではない、これもよく承知をしているところであります。 しかしながら、そういった制限がありながらも、我が国がやはり柱として据えていく、そして国民からお預かりをした血税を無駄なく使っていくということからすれば、私は、これからは様々な事業についても、アフガン政府から感謝されるとかいうそういうレベルだけではなくて、独自に精査をしていく。特に、これは二〇一一年以降、外務省はPDCAをやりますとか見える化をやりますとか、一生懸命掲げていらっしゃるわけですから、是非ともそういった取組をしていただきたいというふうに強く感じております。 その辺りの、最後に、可能なフォローアップを不断に実施していくことについての決意というか意気込みをお聞かせいただきたいと思っています。
○副大臣(山根隆治君) 私も六月十四日、関係閣僚会議に臨んだ後に、カルザイ大統領、そしてラスール外務大臣とも直接いろいろな意見交換もさせていただいたところでございまして、今議員から御指摘ございませんでしたけれども、カブール銀行の問題というのも実はございまして、これについても率直に意見を述べさせていただきました。国際機関もこれは大きく関与して、いろんな意見等を政府に述べることによりまして、IMF等の機関もこれは非常に厳しい政府に対しての要望もして、有効にこうした国際的な支援が使えるようにと、こういう認識を高めてもらうという努力をして、国際社会も一定の最近では評価も与えると、こういうことがございます。 しかしながら、今具体的に大野議員の方から御指摘があった事例というもの、たくさんあるわけでありますので、しっかりとその辺を検証させていただいて、今後に生かさせていただきたいと思います。
○大野元裕君 ありがとうございました。 私も、実はイラクという国で、九〇年代に国連の安保理決議九八六の下にいた国連機関がどのようなオペレーションを行ってきたか、正直問題意識とともに見てきたつもりでございます。国連、国際機関を聖域化することなしに、国民の血税ということを是非頭に置いていただいて努力していただくことを最後にお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(山本順三君) 質疑を続けます。安井美沙子さん。
○安井美沙子君 民主党・新緑風会の安井美沙子でございます。 本日は、平成二十二年度外務省決算のうち国際機関の邦人職員増強の必要性について伺います。 玄葉大臣におかれましては、近隣諸国との緊張関係が増し大変お忙しい中御対応いただきまして、感謝申し上げます。 本日のテーマは、緊急性こそ高いとは言いませんが、是非、決算委員会の場で玄葉大臣にお考えを確認させていただきたいと以前から考えていたものです。 私は、国際機関で働く邦人職員を支援する民主党の議連、通称国邦議連で活動しています。邦人の邦と宝という字を掛けておりまして、名付け親は鳩山元総理ですが、邦人職員を宝のように大切に思っているというメンバーの思いが込められた名前です。これまで邦人職員の方々と意見交換を重ねてまいりましたが、その中で、国際貢献をしようという高い志を持った優秀な日本人が厳しい国際競争の中で孤軍奮闘している実態を理解するに至りました。彼らの存在が日本の外交にとって重要であるにもかかわらず、国として戦略的な目配りができていないのではないかという問題意識に基づいて質問させていただく次第です。 まずは、邦人職員の割合について伺います。 国連資料によれば、国連事務局における邦人職員数は二〇一一年六月時点で二百八人となっています。各国の分担金、人口などを基に国連事務局が算出し公表する望ましい職員数では、日本の職員数は二百二人から二百七十三人とされていますから、二百八人というのは一見基準値を満たしているように見えるのですが、地理的配分の原則というのがありまして、分担金が直接影響を及ぼすポストだけをカウントした場合の邦人職員数は六十五人なので、実際には望ましい状態の三割程度しか満たしていないことになります。また、日本の予算分担率は一二・五%でアメリカに次いで二位であるにもかかわらず、職員数ではアメリカ、ドイツ、フランスに次ぐ四位となっています。 この実態について、外務省ではどう評価していらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(宮島昭夫君) 安井先生にはいつもお世話になっております。 国連に勤めている職員の方々の数につきましてはまさに御指摘のとおりでございまして、本年一月現在で専門職以上の邦人数で見ますと七百六十五名と。若干統計の母数が違いますけれども、およそ約三%ということで非常に少のうなっております。幹部レベルの邦人職員も七十四名ということでこれも約三%ということで、先ほど委員の方から御指摘ございました数字もございますが、いずれにいたしましても非常に低い数字になっていると。我々日本が主要な財政貢献国であることですとか、いろんな国際機関と外交をいろいろと積極的に展開していくというふうなことにも鑑みますと、今の邦人の職員数は非常に少ないというふうに認識しております。
○安井美沙子君 今、まず国連事務局についてお伺いをしたのですが、御答弁の中で幹部職を始めILOやWHOなどの国連専門機関も含めたお答えをしていただきましたので、大分質問の手間が省け、時間の節約になりました。ありがとうございました。 それでは、早速玄葉大臣にお話を伺いたいと思います。 邦人職員の割合についての外務省の認識が分かったところで、実は玄葉大臣のお考えを伺いたいわけですけれども、国連関連機関の幹部ポストに日本人を増やしていくことは、すなわち知的国際紛争解決の現場という重責に堪え得る人材を安定的に提供する姿勢を示すことにもなり、世界の平和と秩序の構築に向け、国連を通じて責任を果たす有益な貢献とみなされるという副次的な効果も期待できると思います。 そこで、まずは省内人事を見直し、国連機関の管理職として活躍が期待できる幹部職員を積極的に候補者リストに載せるよう取り組むべきではないかと考えております。残念ながら、在外勤務が事実上サバティカル休暇や閑職となっているという批判も一部で聞かれます。まずは、省庁から出向している在外公館の職員数や職務内容、期間、任期などを見直すことから始め、十分な経験と実績を持った人材を国連機関に派遣することに意識して取り組むことは考えられないでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず、安井議員が国邦議連という形で日本人の国際機関への言わば登用、数を増やすことも含めて御努力いただいていることに、この場をお借りして感謝を申し上げたいと思います。 先ほど政府委員からも答弁がありましたが、専門職以上で三%、そして幹部以上も三%なんですね。他方、日本の言わば国際機関への拠出、財政貢献というのは大きなものがございますし、日本の国際社会の中での存在感というものも、少なくとも邦人職員数の割合よりは間違いなく大きいというふうに思うんです。ですから、今おっしゃったような形で、例えば幹部人事などの中にも上手に組み込んで適任者というものを意識をしてつくり上げていくということも含めて検討する必要があるというふうに思っています。 ただ、空きポストというのは常に我々注視していまして、情報収集を行っているんですね。簡単に空かないというところがあるんですけれども、でも、特に重要な職について、ある意味、何というのかな、短期的にというよりはかなり長期を、次の三年後だ、五年後だということをにらみながら、おっしゃったような視点も含めて対応したいというふうに思います。
○安井美沙子君 ありがとうございます。 国際機関のトップのポストについてはまた後ほど伺いたいと思っています。 次は、公務員以外、非公務員にも目を向けていただきたいと思っています。日本においては、これまで公的な業務を担う人材は公務員、官が中心でありましたけれども、ここ十数年、日本国内ではNPOなどの市民参画により新しい公共の人材が急速に増加しています。国連機関の幹部の人選においてもそういった人材に目を向けるべきではないかと考えています。 ちなみに、私の父は銀行員としてのキャリアを全うする直前に、国際機関の公募に応募して財務官に転身しました。国際金融の知識と経験を買われての採用だったと思いますけれども、当時としては非常に珍しいキャリアパスでした。これはあくまで一例ですが、民間人であっても、能力と実績があり、公益業務に携わった経験を持つなど公的視点を兼ね備えた人材を国連機関に送り込む制度を検討すべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) ちょっと、初めていただいた指摘で大変参考になるんですけれども、御存じのようにJPOのような仕組み、ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー、JPOという仕組みがあって、これは若者をということで人材育成上そういった仕組みを活用しているんですが、今、安井議員がおっしゃったのは、むしろこれまで持っている蓄積というものを活用して国際機関に人を送り込むべきではないか、これはちょっと初めて委員会などで指摘をいただいた視点でございますので、これは少し勉強させていただいて省内で検討したいというふうに思います。
○安井美沙子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 次に、国連機関のトップのポストについてお伺いします。 先ほど大臣にも少し言及していただいたんですけれども、管理職の中でも長のポストを獲得することは日本人のプレゼンスを内外に示すことにもなり、日本のイメージアップにつながり、有形無形の外交上のメリットになることについては異論のないところです。日本ではこれまで、国連難民高等弁務官に大臣もよく御存じの緒方貞子氏、WHOに中嶋宏氏、ユネスコに松浦晃一郎氏など、国際的に注目を集める組織のトップに日本人が就任してきました。また、今年からIMO、国際海事機関の事務局長に関水康司氏が就任していることは海洋立国日本としてのプレゼンスを示す好例だと思います。 ところで、資料の二枚目に付けましたけれども、WTOなども含む国際機関の長、全六十六ポストのうち、実に十九ポストが各国の首脳、閣僚経験者で占められています。そしてさらに、次のページ、資料の三ページに具体名と前職を挙げさせていただいていますけれども、こういう人たちを候補者として出されると、ただ優秀というだけではなかなか日本に勝ち目がありません。日本はこんな状況をただ指をくわえて見ているだけでいいのかと思います。 韓国は、潘基文氏が国連事務総長に就任して以来、俄然国連職員を戦略的に配置し始めたと漏れ聞いております。欧米が事実上独占して既得権益化している幾つかのポストは難しいとしても、日本が得意とする分野や大きな貢献が期待される分野の機関のトップには果敢に挑戦すべきです。例えば、WMO、世界気象機関、ILO、WIPO、世界知的所有権機関などはこれまでいろいろな国の出身者がトップを務めてきましたし、日本も大きな貢献をしてきた機関で、適任の人材も豊富です。 トップのポストの獲得について、外務大臣のお考えをお聞きします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 今おっしゃったように、IMOに関水さんが事務局長になったり、あるいはIAEAで天野さんが事務局長になったり、先般も、報道でございましたけれども、石井さんという財務省の出身の方が地球環境ファシリティーの事務局長になったり、黒田さんがADBの総裁だったりとか、大体、国際機関の長という意味では今七つ、日本人で占められているというふうに承知していますけれども、若干先ほどの話とも関連しますけれども、この長が空くか空かないかということも含めて、短期的視点じゃなくて中長期的視点からこの長のポストの獲得に向けては臨みたいというふうに思います。 その際、今、安井委員が言われたのは、首相であるとかあるいは議長さんであるとか閣僚経験者であるとか、そういった方を適任の人物ということで推薦をしていくことも含めて考えるべきではないかということではないかと思います。そもそも、このポストをめぐる競争は激しいんですけれども、もちろんそういった方々で、本人が望まれて、誰から見ても適任であるという方がいらっしゃれば、そういったことも含めて考えていきたいというふうに思います。
○安井美沙子君 これまで日本で獲得できたポスト、こういった成功例というのは日本政府の全面的な支援があったからこその結果だと思います。人選の段階から、関連する省庁内での調整を始め、政治家があらゆる機会を見ては国連事務総長や幹部、関係国首脳へ働きかけるなど、まさに国を挙げて選挙戦を戦うに等しい様相を呈しました。 玄葉大臣は、党内でも選挙に強いことでつとに知られておりますけれども、国連関係機関のトップのポストについても是非お力を発揮していただけるようにお願いいたします。 ところで、今までは幹部ポストに集中してお考えを伺ってきたのですけれども、最初に申し上げたとおり、同時に各層の厚みを増していくことも大事だと考えます。 例えば、今申し上げたトップのポストがいつ空いて誰が替わるかとかいったこういう情報も、やはりいる職員の方々からもたらされることも多いわけで、各層各所にいろんな方を配置しているということは非常に外交戦略上大事だと思います。 国連機関への就職には大きく分けて五つのルートがありますけれども、今日は、この中で日本政府として最も裁量の余地があると考えられますJPO制度について伺います。JPO制度については時間の関係で詳しくは説明いたしませんけれども、皆さんよく御存じの若手の登用の一つの道筋でございます。 昨年九月に、私、参議院の派遣でジュネーブを訪問させていただいたんですけれども、せっかくジュネーブに行ったということで、国連機関中堅職員の方々及び幹部職員の方々と意見交換をさせていただきまして、その場でもJPOが最も現実的な入口であり強化すべきだという声が異口同音あったわけです。 私たちの議連でも予算増額要求をさせていただいたところなんですけれども、資料の四ページに付けさせていただきましたとおり、JPO予算は事業仕分とか省庁内レビューなどの結果を受けまして削減されているわけです。 仕分では、その指摘は、JPOが必ずしも日本人職員の増強につながっていないという判断だったんですね。より戦略的な制度の構築に向けて見直しを求められたわけですけれども、その後、外務省として予算は削減したものの、実際この制度の見直しについてはどんなことがなされているんですかね。国連機関の邦人職員を増強するための具体的な検討についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮島昭夫君) お答えいたします。 まさにJPO制度につきましては、事業仕分の御指摘も受けまして、より戦略的にするようにということで、今現在は大体六割から、まあ機関によって採用率が違いますけれども、定着率というか、全体として見ると六、七割ぐらいにはなっているかと思うんですが、そういった意味で、より正規採用の可能性の高いところを選んでそこに集中的にもうちょっと人数を増やして送り込むですとか、JPOから更に正式な採用を行えるように国連に働きかけるというようなことも含めて、より戦略的な活用をするということでJPOの実効を高めるような努力を重ねております。
○安井美沙子君 もう少し具体的なお話を伺いたいと思っていたんですけれども、たしかJPOの場合は任期の二年が終わった後、その後のまた継続的な採用については同じ機関で必ずしもなくてもいいというふうに理解しておりますけれども、そのことも含めて、玄葉大臣、何かこのJPO制度について今後の展望おありになったらお願いいたします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず、JPOの前に、私が外務大臣、一年前になりましたけれども、その後、国際機関の長のポストに就いた関水さん、石井さん、選挙に勝てるようにしっかりやれということでございますが、関係省庁と緊密に連携しながら、当然ながら日本人の長というものをつくり上げていく努力をしております。 それと、国際機関の長に会ったときに、邦人職員を増やしてほしいということについても直接的にかなり働きかけをしているということはこの場をお借りして申し上げたいというふうに思います。 その上で、JPOでありますけれども、確かにこれが非常に有効なんですけれども、正規採用の可能性の高い国際機関により働きかけを強めていくということは大事なんだろうというふうに、一つそう考えております。改めて、事業仕分で評価をされたわけでありますけれども、まさにこの戦略的なJPOの送り込みということについては、改めて省内でもより良い送り込み方というのがあるのかどうかということについて検討してまいりたいというふうに思います。
○安井美沙子君 ありがとうございました。 今まで幹部それからその中でも長のポスト、そしてもっと厚みのある各層について伺ってきたわけですけれども、もっとその前の段階といいますか、国際人材の育成そのものについて最後にお伺いしたいと思っています。 国連機関で働き、幹部職員になるのに最低限の条件として、国連の職員の方、随分聞いたんですけれども、皆さん口をそろえておっしゃるのは、まずは一つとして修士以上の学歴と専門性、二つ目に二つ以上の外国語能力、そして三つ目に国際経験、理想的には第三国における経験、これ皆さん同じことをおっしゃっていました。韓国はそういった条件を兼ね備えた人材を戦略的に育成しています。日本にも優秀な方々はたくさんいますが、国連機関を目指すためのこういった要件を満たそうと思うと大変で、経済的支援や情報提供などの支援がないため、なかなか難しいというのが現実です。 日本も戦略的に国際人材の厚みを増し、国のバックアップの下、そういった人材を各種国際機関に送り込み、外交上のメリットを引き出すなどのお考えはないでしょうか。人材育成の問題ではありますけれども、文科大臣よりもあえて外務大臣主導でのお考えをいただきたいと思ってお聞きします。よろしくお願いします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 人材育成という観点では、まず平成二十三年度から、即戦力の人材を発掘をする、育成をするということを目的として、社会人対象の国際機関向けの人材育成研修コースを実施をしています。また、平成十九年からですが、平和構築の人材育成事業、これは平和構築の現場で活躍できる文民専門家の育成を目的としているということで、引き続き取組を行っていきたいんですが、私は、こういった人材育成はまさに政府全体で、オールジャパンで取り組まなきゃいけないし、私が国際機関の長にも邦人職員の増加について要請をする際に言うことが実は一つありまして、それは、実は意外と応募が少ないと言われるんですね、応募が。だったら、申し訳ないけれども、もっと各大学、大学院を自ら回ってもらって宣伝、広報してくれないかと、是非応募してほしいということを、私から実はそういったことを要請したりしていまして、一定程度効果は現れてきているんじゃないかと思っているところあるんですけれども、そういった面も必要だなというふうに考えています。
○安井美沙子君 是非とも政府全体で取り組んでいただきたいと思います。 私たちの議連でも、一案として、せっかく日本に国連大学があるので、この国連大学を何か日本人を国際人材として育成するために使えないかという提案をしています。もちろん、これは日本のためだけにある大学ではないんですけれども、日本にあるのに日本人の学生がすごく少ないんですね。こういった機関の利用なども、活用なども考えながら私たちも提案をさせていただきたいと思っています。 るるお伺いして、私は、当初想定していたよりも玄葉大臣がこの国際機関の人材育成、そして送り込み、ポストの獲得などに非常に熱心に取り組んでいらっしゃることが分かって、大変うれしく思います。今、近隣諸国との関係が非常に微妙なこういうときだからこそ、私は、日本は地域全体あるいは世界全体の長期的な利益に資する視点を示す姿勢が非常に大事だと思っています。 今日のお話も、この国際機関のポスト獲得や職員の増強というのもその一環として是非地道に取り組んでいただければと、そういうお願いをして、私の質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○委員長(山本順三君) 質疑を続けます。佐藤正久君。
○佐藤正久君 自由民主党の佐藤正久です。 まず、オリンピックでの自衛隊十三人のアスリートの御活躍、おめでとうございます。特に、金メダル二個、銅メダル二個、六位入賞はすばらしい成果だと思います。活躍された選手の方々、御家族、スタッフ、自衛隊体育学校関係者の並々ならぬ努力に敬意と感謝をまず申し上げたいと思います。 本日は、平成二十二年度の決算審議であります。ただ、私はこの決算審議、この三年間の民主党外交の決算でもある、そういう思いで質問をさせていただきたいと思います。 平成二十二年は、民主党政権の原点でもある鳩山外交のどん底の時期でした。森本大臣、日米関係上、鳩山外交に及第点あげられますか。
○国務大臣(森本敏君) いわゆる鳩山外交の中で、例えば普天間問題についてあのような発言があって、少なくとも県外といった発言によって沖縄のみならずアメリカとの信頼関係が傷ついたということによって、日米関係全体がそれ以前に比べて損なわれたということは事実に近いと思います。アメリカもそのような認識をしていると思います。
○佐藤正久君 傷ついたんですよ。 ただ、その鳩山氏は、今もまた、普天間に戻したのをまた県外と言っているんですよ。さらに、その鳩山氏は、今回の香港の活動家の尖閣上陸や韓国大統領の竹島上陸にも言及しています。鳩山氏は講演で、私が辞めた後にこれだけの事件が起きていることは大変残念だ、少なくとも私が総理のときにはこういう事件は一切、何も起きておりませんでしたと、菅外交と野田外交を批判しています。 これだけ領土・外交問題で周辺国が強硬策に出てきたのは、まさに今、森本大臣が言われたように、鳩山首相が普天間基地の迷走、あるいは米大統領との約束をほごにした等々、日米関係が弱化した影響もあると森本大臣も講演等で言われております。 鳩山外交を厳しく批判してきた森本大臣、この鳩山氏の発言、無責任だと思いませんか。
○国務大臣(森本敏君) どういうお考えでああいう御発言になったか分かりませんが、少なくとも鳩山政権の時代、日米関係が相当に傷つき、しかし、最後に御退任になるときに、やっと日米間で2プラス2の合意に戻したということなので、それをどのようにして日米関係を元の形に戻すか、それがそれ以降の民主党政権の対米外交であったと、このように考えております。
○佐藤正久君 今回の尖閣事件も大統領の竹島上陸も、やっぱり日米関係の弱体化と、まさに大臣が講演等いろんなところでコメントされているとおりだと。その人が、私のときはこんなことなかったと、元民主党の代表で総理が野田外交の足を引っ張る、私はこれは本当におかしいと思っています。 さらに、今回、香港の活動家が尖閣上陸を目指したその大きな要因は、もう一つ、まさに平成二十二年の中国漁船の海上保安庁の巡視船との衝突事件で民主党政権が司法権を放棄してしまった、中国船長を処分保留のまま釈放した、この対応にも私はあると思っています。 森本大臣、御認識をお伺いします。
○国務大臣(森本敏君) 今回の尖閣に入ってきた中国の活動家の処置をめぐっては、もう御承知のとおり、政府部内でいろいろな検討が行われて措置がとられたものだと考えておりますが、関係閣僚会合にもこの問題は、当面のその人たちの処置をどうするかという観点での調整のための閣僚会議には私は出席しておりませんし、呼ばれてもおりませんので、実はどういう背景要因があってそのような措置に至ったのかということについては必ずしも詳細に存じておりません。
○佐藤正久君 全然質問に答えていないんですけれども、二年前に司法権を放棄したということがやっぱりすきを見せてしまったんですよ。だから、今回来てしまった。今回の尖閣事件もやっぱり司法権という意味では不可解です。 吉田国交副大臣にお伺いします。副大臣、今日は質問の途中で帰ることがないようにお願いします。 今回、抗議船を領海内で海保は捕捉し、上陸を阻止しようと思えば阻止することができました。でも、今回は阻止をしませんでした。ここに民主党、野田外交の弱さがあると思っています。上陸をさせないという強い覚悟があれば今回は阻止ができた。副大臣、なぜ今回あえて上陸を阻止すると強い態度で出なかったんでしょうか。
○副大臣(吉田おさむ君) 今回の場合は、実態上といたしましては、波の高さ等々含めていきますと、法律上取り得る手段ということで申し上げますと、入管法に基づく対応のほか、海上保安庁法並びに領海等における外国船舶の航行に関する法律では、停留、徘回等を行う外国船舶に対し立入検査や退去命令を行うことが可能であります。しかしながら、今回の事案では、気象の影響等によりまして、同法に基づく立入検査や、その結果に基づく退去命令等を行うことができなかったと、気象上の条件があったということでございます。 一方、今国会に提出しております両法の改正案等では、停留、徘回等を行うやむを得ない理由がないことが明らかな外国船舶に対して、立入検査を行わずに速やかに退去を命ずる制度を導入しているところであります。
○佐藤正久君 気象が悪かったらできない、これはうそですよ。今回、自民党の部会の方でも海保の担当者が説明していました。今回、十数隻の体制を取って、海保としてはこれ以上ないという体制を取って一隻に対応していたと。しかも、実際には、上陸が終わった後は二隻の巡視船で挟み込んで捕まえているんですよ。波の影響じゃなくて、海保はそんなレベルが低くはありません。それは非常に間違いで、今回は本当に海保の方々は悲しいと言っていますよ。目の前に泥棒がいるのに捕まえるなって言われている。 今回も、説明では、何が何でも上陸阻止ではなくて、相手にけがをさせないような範囲で上陸を止める努力をしなさいと明確に答弁していますよ。今の気象だけじゃないでしょう、違いますか。
○副大臣(吉田おさむ君) 残念ながら、今、議員御質問をされておりますけれども、私どもに上がってきておりますのは、気象の影響と、向かい風等で高い波の中におきましてそういうことはでき得なかったというふうに報告が来ております。
○佐藤正久君 じゃ、何で上陸した後は巡視船二隻で挟み込んで止めれたんですか。
○副大臣(吉田おさむ君) 私どもの聞いている範囲では、海流が追い風であるからということで挟み打ちをすることができ得たと、そういうふうに聞いております。
○佐藤正久君 大臣、これはうそですよ。海保の訓練見たら分かりますけれども、相手の船の向きを変える、これは何回でもやっていますよ。十数隻いたんですよ。向かってくるときに方向を変えて止めれる、こんなのいつも訓練やっていますよ。そんなのはうそですよ。実際に担当の方は、みんな見ている部会の前で、けがをさせないように上陸を阻止しなさいと、けがをさせない方が最優先だったと。これは、海保の失態ではなくて、初めから事前に無理しない対応が決まっていたんですよ。 上陸を強行したら入国管理法で速やかに退去させる、中国側と事前に密約までしていたという報道もあります。玄葉大臣、これは事実でしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) そういうことはございません。
○佐藤正久君 では、法務副大臣、なぜ入管の人間が海保の船に乗っていたり、魚釣島のところに上陸をして待っていたんでしょうか。
○副大臣(谷博之君) そういう事実は、私どものところには報告は上がっておりません。
○佐藤正久君 おかしいんですよ。初めから入国の管理局の人間が何で島に待っているんですか。通常、沖縄本島か石垣島でしょう。今回、海保の船にも乗っている。で、魚釣島にいるんですよ。そういう説明を受けていますよ、もう。おかしい。初めからシナリオができているんじゃないですか。いつも乗っていますか、海保の船に。
○副大臣(谷博之君) 今確認をしましたところ、適正な入管手続をするためにその場にいたということでございます。
○佐藤正久君 副大臣、すぐの適正な入管手続、魚釣島でどうやってやるんですか、答えてください。できないじゃないですか。
○副大臣(谷博之君) 入管法の六十五条、七十条、あるいは刑事訴訟法二百三条、こういう、いわゆるこうした事案についてのその一つ一つの適正な運営を図っていくためにそういう場に立ち会ったということでございます。
○佐藤正久君 これはもう間違い答弁ですよ。後で責任問われますよ。最初は捜査当局がやるんですよ、入管じゃありませんから。四十八時間以内に六十五条の適用の場合に初めて入国警備官の方に行くんですよ。最初は捜査当局で、入管じゃありませんよ。初めからいるんですから、全部シナリオができている。当たり前じゃないですか。 今の答弁、訂正してください。(発言する者あり)
○副大臣(谷博之君) 行政処分を行う上で、入管局としてそういう対応をすることがあり得るということでございます。
○佐藤正久君 実際、上陸するか分からない状況で、初めから島にいる。やっていないんですよ、普通。今回は初めからそのシナリオができていた。これについてはまた改めて質問をします。 十三日の関係省庁会議で基本方針が決まって、それを十四日十七時ごろに危機管理監が総理に方針を伝え、了承をいただいたと。官房副長官、間違いありませんね。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 先生から御質問があった点ですが、十三日に関係省庁会議を開いて、そしてその後に報告をしたと、事実でございます。
○佐藤正久君 だから、もう十三日に方針が決まり、十四日に総理からそれを了承を得ているんですよ。実際、担当官も自民党の部会でそう説明しています。じゃ、その基本方針はどうだったんでしょうか。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 今申し上げたとおり、関係省庁会議を開いた後に、十四日に尖閣諸島の領有権主張活動に関する情報連絡室等を設置をして、そしてその問題について適宜、総理、官房長官に御報告をしていたというところでございます。(発言する者あり) 委員長、済みません。 方針、今申し上げたとおりの形の中において現状の中の状況を適宜報告をし、そして情報連絡室をしいたということでございます。
○佐藤正久君 それは、自民党の部会で担当が報告したのと全く違いますよ。関係省庁会議基本方針が決まって、それを危機管理が報告している。その基本方針に基づいて各役所が動いているんですよ。入管もだからそこで魚釣島に行っているんですよ。その基本方針の内容を聞いているんです。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 我が国の中の活動でございますので、先生御承知のとおり、関係省庁会議においては、我が国の法令に基づいて適切に対処するという、こういう基本方針の基を確認をして行動しているということでございます。
○佐藤正久君 副長官、うそを言っちゃ困りますよ。そんなアバウトな方針で現場なんか動けませんよ。いいですか、今回は入国管理局も警察も海保も動いている、オペレーションをやっているんですよ。そんなアバウトな方針だけでは無理ですよ。 私がいろいろ聞いている範囲では、接続水域では警告、領海に入ったら放水や進路妨害、接舷規制で方向を変える努力はするが、けがをさせるような行動は取らない、また公務執行妨害罪が適用しないといけないような強行接舷や立入りは行わない、それでも上陸を試みる場合は、警察官が待ち構えている場所の近くに追い込んで入国管理法で強制送還、一件落着。違いますか、副長官。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 先ほども申し上げましたとおり、今の先生の御説明もあったところでございますが、適切に我が国の法令に基づいて対処をするという方針でございます。
○佐藤正久君 今認められましたけれども、私は悪いと言っているんじゃないですよ。百点ではないけれども、こういうやり方もあると思いますよ、百点ではないけれども。それを言わないから海上保安庁の失態みたいになると、海上保安庁はたまらないんですよ。これは、そういうやり方で決めたら決めたでいいんですよ。百点ではないけれども、こういうやり方もある。それで、海上保安庁がこれは失敗したみたいなことを言われたら、現場はたまったもんじゃないですよ。真剣になってやっているんですから。 ただ、今回は、私はやっぱりこのやり方じゃなくて、上陸を許してはいけないと思いますよ。副長官、今回、八月十五日という日の重み、しかもこの船にはマスコミが同乗しているんですよ。同乗したままライブ映像を流されている、上陸の映像がみんな全世界に流れる、この損失は物すごく大きいです。これは、やっぱり現場としても、目の前に泥棒がいて捕まえることができた、実際に捕まえることができたわけですから、それを手足を牛耳られた、私はこのやり方は反省すべきだと思いますけれども、いかがでしょう。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 何度も申し上げて恐縮でございますが、国内法に基づいて適切に処置をしたということでございます。
○佐藤正久君 もう一回言いますけれども、回答はこうなんです。接続水域では警告、そして領海に入ったら実際やった放水や進路妨害、接舷規制で方向を変える努力はするが、けがをさせるような行動は取らない、また、公務執行妨害罪が適用しないといけないような強行接舷、立入りは行わない、それでも上陸を試みる場合は、警察官が待ち構えている場所近くに追い込んで入国管理法で強制送還。これを認めればいいのに、認めないからおかしくなっているんですよ。 ただ、私は、今回、上陸は、でもこれは私はやり方が間違っていると思いますけれども、こういうやり方はあると、これは私も認めます。でも、今回、上陸を認めてしまう、しかも映像で全部流れてしまう、二の矢、三の矢が飛んできますよ。二〇〇四年当時の小泉総理時代とは中国の尖閣に対する対応が全然違うんですよ。一回目よりは二回目の方が厳しくする、当たり前じゃないですか。にもかかわらず、中国にこびを売るような民主党の外交のおかげで中国の今回は得点にしてしまった。元々百名以上の国会議員が訪中して借りをつくっているような外交ですから、これは全部民主党政権になってから、あそこから始まっているんですよ。 実際に香港の活動家が証言していますよ。海保は二回、三回船にぶつけてきたけれども、それで、それほどではなく、島に近くなったら抗議船から離れていったと。 真相を究明するために、当委員会に海上保安庁の撮影したビデオ、この提出を求めたいと思います。
○委員長(山本順三君) 後刻理事会にて協議をいたします。
○佐藤正久君 警察もビデオを撮影しておりますよね。
○政府参考人(西村泰彦君) ビデオ撮影しております。
○佐藤正久君 初めて警察がビデオ撮影を認めました。 当該ビデオも当委員会への提出を求めたいと思います。
○委員長(山本順三君) 後日理事会にて協議いたします。
○佐藤正久君 ただ、警察の対応で不可解なのは、魚釣島に七名が上陸したのが警察庁のペーパーだと十五日の十七時三十五分ごろ、二名が船に戻って、上陸した五名を逮捕したのが十七時五十四分、二十分掛かっているんですよ。 何で目の前にいるのに、もう罪を犯しているのにすぐ逮捕しなかったんですか。
○政府参考人(西村泰彦君) お答え申し上げます。 沖縄県警におきましては、先ほど委員御指摘のとおり、十五日の午後五時三十五分ころに活動家の一部が魚釣島に上陸したことから、上陸した活動家に対しまして魚釣島への上陸行為が違法行為に当たることを認識させるため繰り返し警告を発したところであります。上陸した活動家のうち二名は直ちに帰船しましたが、五名の活動家については警告に応じませんでしたので、出入国管理及び難民認定法違反容疑で午後五時五十分ごろ五名の活動家を現行犯逮捕したところでございます。
○佐藤正久君 だから、これが縦割りなんですよ。どっちみち、もう領海侵犯した段階でもう罪になっているんです。だから、要は、警察の方々は海に戻れと。でも、海に戻って、その二名も含めて海上保安庁が逮捕しているじゃないですか。両方とも入国管理法違反でしょう。要は、もう領海侵犯をして入ってきて上陸をしている、この段階で警察であろうが海保であろうが逮捕すればいいんです。極めて本当に縦割りの対応をしているということをまず指摘しておきます。 今回は、結果として入管法六十五条の特例を適用しての強制送還となりました。自民党の部会での海保の説明では、抗議船かられんがを投げ付けられた、ただ、船にも被害が少なかったから、保安官にもけががなかったから公務執行妨害罪ではないと。 吉田副大臣、公務執行妨害罪というのは法益を守るためにあるものであって、被害がなかったから適用されないというものではないと思います。警察官から止まれと言われて、れんがを投げ付けたけど、当たらなかったから無罪放免ということにはならないでしょう。海保はなぜ公務執行妨害罪を適用しなかったんでしょうか。
○副大臣(吉田おさむ君) 公務執行妨害罪は、公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫が加えられた場合に成立するものであります。この暴行又は脅迫とは、公務員の職務の執行を妨害するに足るものでなければならないと理解をしております。 活動家から巡視船船体に対してれんが片等の投擲などの抵抗があったものの、これが当庁巡視船乗組員の職務の執行を妨害するに足るものと認められなかったことから、公務執行妨害罪には当たらないと判断したところであります。また、現実的にも、当庁巡視船は活動家船舶に対して退去警告、放水規制、接舷規制等の規制措置を適切に実施したところであり、かつ投石行為により海上保安官にけが等はなく、これに起因して巡視船の船体にもこれといった損傷もなかったということであります。
○佐藤正久君 そこが詭弁なんですよ。けががなかったから、当たらなかったから妨害罪を適用しないというものじゃないんですよ、そもそもが。公務執行妨害罪は法益を守るためのものですよ。法執行を担保するために設けられた公務執行妨害罪ですよ。 今回は、領海に入った抗議船を外国船舶航行法に基づいて海保は船の方向を変える、あるいは強行接舷して退去するということもできるわけですよ、その中で立入りをして。そういう、呼びかけていた、まさに法執行をやっていたんですよ。それに対して妨害行為があった。まさにその法執行をやっていたのを妨害したのは、今回のれんがの投げ付けとか、あるいはボルトの投げ付けじゃないですか。 当たらなかったから、被害がなかったから公務執行妨害罪ではない、これはやっぱり玄葉大臣、おかしくないですか。これを許してしまったら、国内でも、警察官に何でもぶつけても当たらなかったらいい、同じなんですよ。本当にこの法解釈でいいんですか。将来、総理大臣を目指す玄葉大臣、そんなことで法治国家の大事な部分を曲げちゃ私はいけないと思いますよ。いかがでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは、法解釈の話を今されたわけでありますけれども、当然ながら国内法をしっかりと、まさに国内法で処理をしていく。と同時に、今回官邸に逐次報告が上がって、最終的には十六日の夕方だったと承知をしておりますけれども、総理大臣に最終的な対処方針含めて、つまりは退去強制という最終的な対処方針を含めて報告が上がって、それでよろしいという判断もあったというふうに承知をしています。
○佐藤正久君 これは本当に大きな問題なので、法治国家としての矜持が問われている問題だと思いますよ。傷害未遂罪も私は適用できないことはないと思っています。これについてはまた予算委員会で徹底的にやりますけれども、こんないいかげんなことを許したら絶対いけないですよ。間違ったメッセージをまた中国側に与えてしまう。二年前のまさに司法権の放棄と同じなんですよ。私は考えられない。 また、今回の六十五条の適用ですけれども、これは誰が判断したんでしょうか。海保等の説明だと、今回六十五条の適用は第十一管区海上保安本部長、沖縄県警本部長と説明ありました。これは間違いありませんか、吉田副大臣。
○副大臣(吉田おさむ君) 今のお話を聞いておりまして、最終的にはそれは法務、警察の話でございまして、海保といたしましては陸上の止めるところまでというふうに認識をしております。
○佐藤正久君 それ本当に今の答弁でいいんですか。六十五条の適用をしたのは第十一管区海上保安本部長じゃないんですね。
○副大臣(谷博之君) 入管法の第六十五条の問題でございますから、私の方からも答弁をさせていただきます。 入管法第六十五条は、所定の要件を満たす場合には、司法警察員が当該被疑者を入国警備官に引き渡すことができると規定をいたしておりますので、司法警察員でございます。
○委員長(山本順三君) 続いて、吉田副大臣。(発言する者あり)
○副大臣(吉田おさむ君) 海上の場合は、海上保安庁の方で六十五条で逮捕でございます。(発言する者あり)そうです。 そして、陸上は、それは今申し上げましたように、警察、法務の関係でございますので、私どもではないということです。
○佐藤正久君 吉田副大臣、あなた、海保担当の副大臣でしょう。余りにも勉強していなさ過ぎですよ。私が言ったじゃないですか、今。今回、六十五条の適用は海上保安庁の第十一管区保安本部長と沖縄県警本部長でしょうと、私が言ったんですよ。 吉田副大臣、あなた、十五日の日、一体どこにいたんですか。
○副大臣(吉田おさむ君) 十五日の日は地元で終戦の日の会がございましたので、そこにおりました。 こういう事案が起こりましたので、早急に海上保安庁とも適宜連絡を取りまして、それぞれ情報を言い、また私の方からできる限り東京へ戻るからという連絡をいたしましたけれども、海上保安庁の長官の方から現場にお任せをいただきたいということでございますので、私の方であえて帰ることはしなかったということでございます。
○佐藤正久君 だから、要は、言い訳していましたけど、全然十五日の日は戻ってこなかったと。でも、これ、初めから十五日に来るって分かっているんですよ。あなた、海保担当の副大臣でしょう。大臣を支えるのがあなたの仕事じゃないですか。今の答弁一つ聞いても、全然勉強していない。信じられませんよ。現場の隊員たちは必死になってやっているんですよ。担当の副大臣が、最初から十五日に来ると、情報がずっと上がっているわけですから。考えられないですね。 もう今、要は、大事なことは、六十五条、この判断を県警本部長と管区の海上保安本部長がやったというんですよ。明確な答弁がありました。この六十五条というのは、他の嫌疑がない限り適用することができるとあります。できる規定なんですよ。要は、私は個人的には、今回のいろいろ罪状というのは公務執行妨害罪や傷害未遂等の嫌疑はあると思いますよ。でも、仮にこの嫌疑がなかったとしても、強制送還が国益に合致しないと判断した場合は六十五条を適用しなくてもいいんですよ。送検することができるんですよ。 ということは、二年前もそうですけれども、今回も強制送還が国益に合致しないと、国益上も大丈夫だということを県警本部長や管区の保安本部長が判断した、判断させたということですか、吉田副大臣。
○副大臣(吉田おさむ君) いや、そこは管区の本部長が判断ということではないと思います。
○佐藤正久君 先ほどの答弁で、六十五条の適用は現場の警察官が、保安本部長とかあるいは県警本部長がやったと言ったじゃないですか。その六十五条を適用するときに、考えるときに、ほかに嫌疑がなくても国益に合致しないということがあればこれは送検できるんですよ。その判断を現場がやったんでしょう。違うんですか。
○副大臣(吉田おさむ君) その場合におきましては、そこから以降は検察等との御相談方になると、私はそういうふうに思っております。
○佐藤正久君 全然分かってないですね。これは検察じゃないですよ。もう警察と海保の話じゃないですか、今言ったように。全然答弁になりません。再度答弁を求めます。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本順三君) 速記を起こしてください。
○副大臣(吉田おさむ君) 申し訳ございません。 逮捕は十一管区本部長の命で行いました。それ以降のことについては、最終判断は、先ほど玄葉外務大臣の答弁にありましたように、政府、閣僚会議の中で最終決定をしたというふうに理解をしております。
○佐藤正久君 それ、違うでしょう。総理が六十五条適用を決定したんですか。違うでしょう。権限ないじゃないですか。法で警察の方がこれを判断すると書いてあるとさっき答弁したじゃないですか。 じゃ、六十五条の適用は総理大臣が決めたんですか。これは大問題ですよ。本当そうですか。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) 適切な答弁を求めます。(発言する者あり) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本順三君) 速記を起こしてください。
○副大臣(吉田おさむ君) 申し訳ございません。 所定の捜査の結果、不法入国で逮捕したものでありまして、入管法第六十五条に基づきまして身柄を入国警備官に引渡しをしたということであります。
○佐藤正久君 だから、この判断は、さっき言ったように、海保の場合は十一管区本部長がやったんですよ。ということは、この法律、解釈に書いてありますけれども、これはできる規定ですから。国益上、合致しないと判断すれば、これ適用しなくてもいいんですよ。だから、その判断を十一管区本部長と沖縄県警本部長がやったんですかと聞いているんです。
○副大臣(吉田おさむ君) 手続上、そういうふうにしたということであります。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本順三君) 速記を起こしてください。
○副大臣(吉田おさむ君) もう一度お話を申し上げますと、答弁をさせていただきますと、司法警察員であります管区本部長は、余罪があるかないかということを取調べを行った後、当該被疑者を入国警備官に引渡しをしたと、これは諸般の手続上にしているところでございます。 今、議員御質問のそこのところに国益云々につきましては、これは手続として行っていることでございますので、そういう部分の判断があったやなしやという部分については、私はなしと考えた方がいいのではないかなと。ただ、今申し上げたように、それぞれ一つ一つのことにつきましては官邸の方に連絡は行っているということだけは御報告をさせていただきたいと思います。
○佐藤正久君 それは、私はあなたの個人的な見解聞いているんじゃないんですよ。海上保安庁のその管区保安本部長の判断を聞いているんですよ。 これは、六十五条は、できるなんですよ。できる規定だから、あえて嫌疑がなくてもこれは送検してもいいんですよ、国益上これは問題だと思えば。その判断を聞いているんです。あなたの判断を聞いているんじゃないんです。 今回は国益上のことまで考えて現場が判断したんでしょう。
○副大臣(吉田おさむ君) そこは、現場の判断というよりも手続の私は問題ではないかなと、そういうふうに思っております。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本順三君) 速記を起こしてください。
○副大臣(吉田おさむ君) それは現場の判断でございますので、これは後日調べさせていただきまして、報告をさせていただきたいと思います。
○佐藤正久君 後日ではなくて、まだ質問時間ありますから、この質問が終わるまでの間、確認する努力してくださいよ。電話一本で分かるじゃない。本部長でいいんですから。 この法律上は、その保安本部長が六十五条を適用するかどうか決めるんですよ。できる規定ですから。そのときに、国益上の判断で必要だと思えば、これは送検してもいいんですよ、そういう規定なんだから。だから、今回は事前に十三日に関係省庁会議をやって基本方針ができていた、これが現場に伝わっているから、その方針に基づいて、国益上これは問題ないと思って釈放したんでしょう。そういうシナリオができているんですよ、全部。じゃないと、現場が国益上の判断なんかできっこありませんよ。初めからそういうシナリオができていたからこそ判断できたんですよ。 この終わりまでに報告する努力をやってください。
○副大臣(吉田おさむ君) 時間の制限がございますけれども、できる限り努力させていただきます。
○佐藤正久君 この六十五条自体が私はもう合わない、今回の事態に合わない法律だと思っているんですよ。合わない法律を無理やり使っているんですよ。これは不法就労とか不法滞在に対しての適用で、物すごく総数、案件が多いですから一々できないのでこういう特例を求めているわけで、こういう今回のような不法上陸に合わないと私は思いますよ。 これについてはまた別途やりますけれども、時間がありませんので。ただ、この六十五条の適用、これは極めて重たい判断なんですよ。これを現場にやらせたというのであれば、これはこれで私は大問題だと思いますよ。八月十五日に上陸した人間を、六十五条を使うかどうかを現場にみんな判断させてしまった。もう二年前と全く同じじゃないですか、民主党外交は。これが事前に方針を決めていたと認めたらいいですよ。違うと言っているんですから。私はそれは考えられない。 この尖閣の関係でもう一つだけ官房副長官に聞きます。 東京都が尖閣購入を今希望しておりますけれども、それに際して、事前の調査上陸、これを求めております。認めるおつもりはありますか。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 先生から質問通告をいただいておりましたので、ちょうどこの委員会が始まる直前、一時過ぎでありますが、東京都から上陸申請が正式に出されたところでございます。ですから、私自身はまだ見ていない状況でありますが、従来より、原則として政府関係者を除き何人も尖閣諸島への上陸を認めないという方針を取っていることは御存じのとおりでございます。 その上で、この今申し上げました一時過ぎに出された申請については、尖閣諸島の平穏かつ安定的な維持管理のためという政府の賃借の目的等を踏まえて検討を行わせていただきたいと思っております。
○佐藤正久君 私は、今回上陸を認めるべきだという立場の人間です。大事なことは、国有化であろうが都が保有しようが、やっぱり管理強化を行うという部分が一番の大事な目的であって、それは、どこが持つかは手段ですから、国が持った方がいいというんだったらそういうやり方もあると思います。ただ、地権者は民主党を信用していないんですよ、二年前のことがあるから。だから、東京都の方に売りたいと明確に言っていますから。そういうことを考えたら、やっぱりしっかりと東京都が買う、それを国が当面はバックアップするという体制が私は適当だと思います。 それと、今回のやっぱり教訓として海上保安庁の対応を考えたときに、警告射撃も何もやっていないし、非常に制限もあるんですよ。実際に、残念ながら北海道の漁師の方が、日本の、うちは領海と思っていますけれども、ロシアの方から、それは領海侵犯したと警告射撃を受けて、それで亡くなってもいます。ましてや、今回のような不法上陸を初めから標榜して、灯台を壊すということを標榜している場合には、いろんな法改正、武器使用を含めて私はやるべきだと思っています。 資料の二を御覧ください。(資料提示) 防衛大臣、これは自民党の方でいろいろ検討をしているものの一つで、防衛大臣は領海警備は必要ないということを答弁されているようですけれども、その領海警備以外にも、領空の航空警備行動とか、あるいはいろいろあるわけですよ。特に今回、もう公海上からのいろんな悪さ、今射程が延びていますから、公海上から我が領海の方に作用があった場合の対応とか、何にもできていないんですよ。 いろいろありますけれども、これは今日は細部は言いませんけれども、やっぱりここは一緒に私は法改正をやるべきだと思っています。今まで、防衛大臣のキャラクターもあって、幾ら我々の方から一緒にやりましょうと言っても民主党さんは乗ってきませんでした。でも、やっぱり今回、いろんな事象があって、防衛大綱でも平時から有事にシームレスに動くということを詰めましょうと言っている以上は、今できていない部分がいっぱいあるわけですから、これは一緒にやりたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(森本敏君) 領海警備という言葉は、必ずしも国際法上、確定された定義はありませんけれども、一般的に、先生の御指摘のような法体系をどうするかということについては、やはりシームレスに対応できるようにどのような包括的な枠組みがあるべきかということについては、私は立法府である国会で堂々と議論があってしかるべきだというふうに考えます。
○佐藤正久君 大臣、立法府だけじゃなくて党と党でもやればいいんですよ。政府と党でもやってもいいんですよ。だから、防衛省と民主党、自民党、公明党、みんなでそういうチームつくってやりましょうよ。いかがですか。
○国務大臣(森本敏君) いや、言葉が足らずに失礼しました。立法府だけではなくて、まさに政府としての重要な政策なので、政党間であるいは政府間で公に議論する、これはしかるべきだと思います。
○佐藤正久君 今の言葉はしっかりと部下に伝えていただきたいと思います。 次に、シリア情勢について伺います。 残念ながら山本記者が凶弾に倒れられました。本当に御冥福をお祈りしたいと思います。やっぱり、シリア、非常に今緊迫している。今、アレッポの方でいろいろ政府軍と反政府軍がやり合っていますけれども、自衛隊が展開しているゴラン高原、これでもいろんな動きがあります。防衛省はまだまだ公表しておりませんけれども、実際、自衛隊がいる地域のゴラン高原、とりわけ兵力分離地帯、その中にもシリア軍が入っていろんな動きをやっている。これは停戦違反じゃありませんか、防衛大臣。
○国務大臣(森本敏君) 先生御指摘のように、確かに、シリア情勢、非常に暴力や弾圧が続いていて事態がなかなか良くならないという状態は、もうまさに御指摘のとおりであります。 しかし、現在、出ているUNDOFそのものの活動地域に直接の脅威が毎日あるということではなく、我が方は、出しておる部隊と毎日、一日一回以上ビデオ電話で連絡をしておりますけれども、少なくとも、今の状態でUNDOFの全体の活動に大きな重大な支障があるというふうには考えておりませんので、したがって、事態を、推移を見ながら、隊員の安全をどうやって安全に確保するかということに努めているところでございます。
○佐藤正久君 防衛大臣、ちゃんと聞いてください。分離地帯にシリア軍がいる、これは事実でしょう。
○国務大臣(森本敏君) そうですが、元々シリアとイスラエルとの間にできた停戦合意、これは双方の政府によって守られているというふうに理解しています。
○佐藤正久君 防衛大臣、全然分かっていない。停戦合意で兵力引き離し地域の中にシリア軍がいる、今いるんですよ。これは停戦違反でしょう、違いますか。
○国務大臣(森本敏君) いや、中立の中の、中立地帯にどのような兵力がいるかということについては、UNDOFの司令部は確認していないと思います。しかも、兵力がいるかいないかではなくて、我々が大事に考えているのは、イスラエルとシリアの停戦合意がなお有効であるかどうかということだと思います。
○佐藤正久君 大臣、全然現場分かっていません。私は部隊長でした、そこで。そこには誰もいないと思うんですよ、停戦合意で。ところが今、このシリアの情勢を受けて、シリア軍がいるんですよ。大臣、いないって今言い切りましたね。本当にいないんですか。私が得ている情報では、いないはずのところにシリア軍は入っているんですよ。散発な行動もやっている。大臣、報告受けていないんですか。
○国務大臣(森本敏君) いえ、私もビデオ電話で指揮官と連絡をしていますが、現在、御指摘のジャバタの事情については、現在のところ、銃声音、銃撃音が散発的に聞かれているということは確認されておりますが、衝突の当事者、あるいはその全体の状態というのは必ずしも明確ではなく、先ほど申し上げたように、シリアとイスラエルの間の兵力引き離し協定というものが破棄されたとみなし得るような事実は、国連においてもUNDOF司令部においても確認していない、確認されていない。したがって、現時点でジャバタでは、銃撃音は今は確認されておらず、おおむね落ち着きを取り戻しているというふうに状況を認識しております。
○佐藤正久君 私は、その今情勢分析聞いているんじゃなくて、今いるんですよ、まだ。いてはいけないはずのところにいるんですよ。そういうことを認識していないんですよ、大臣が。いちゃいけないんですよ、停戦合意上、そこには。いて、いつ今またそれがおかしくなるかもしれないという中で部隊交代が行われるんですよ。まさにゴラン高原に今いるんですよ。私は、その停戦合意じゃなくて、実際そのところにいるという事実が大きな問題だと言っているんです。違いますか。
○国務大臣(森本敏君) 現地のUNDOFに出している部隊の指揮官は、毎日、UNDOF司令部と情勢分析の会議をやって東京に報告をしていますが、その御指摘のいわゆる中立地域の中にシリア軍がいるという状態は明確には確認されていないと思います。
○佐藤正久君 じゃ、調べてください。私がいろいろ聞いている範囲ではいるようですよ。実際、だから銃声の音が聞こえるんですよ。そういう中で安全確保をやらないといけない。 国連のシリア監視団は防弾車でした。自衛隊が、シリアの方にいる今の隊員に対しては防弾車はありません。これは防弾車を入れるべきじゃないですか。
○国務大臣(森本敏君) 確かに先生御指摘のように、今出している部隊が防弾車を持っておりません。これは事態の推移に従って、防弾車を本邦から送るかどうか、あるいはその他のところから調達するかどうかというのは、現地の指揮官の意見を聞きながら判断しようと思っております。
○佐藤正久君 早め早めに対応してください。何かあってからでは遅いんですよ。特に、シリア側にいる隊員の安全確保、これは大臣、最優先ですからね、しっかりやっていただきたいと思います。ましてや、今度は部隊交代が始まる。みんな不安ですよ。 特に、じゃ、内閣府の副大臣にお伺いします。 このUNDOF延長に際し、いろいろ情勢が緊迫しておりますけれども、今後、PKOの五原則で、受入れ同意、これをしているシリア現政権が崩壊し混乱が生ずる場合、PKOの五原則、これは適用されなくなるのではないですか。いいですか、停戦の合意を、受入れ合意をやっているシリア政府、アサド政権ですよね、アサド政権が倒れたら、五原則の関係、これは五原則が崩れるということになるんでしょうか。
○副大臣(石田勝之君) 委員にお答えいたします。 御質問のUNDOFの活動及び我が国の国際平和協力業務の実施についてのシリアの受入れ同意についてでございます。シリア政府として受入れ同意を撤回する意思が表明されない限り、引き続き存在しているものと評価されます。あくまで一般論として申し上げれば、国際法上、一国の内部で政府の変更が生じた場合であっても、国家自体が存続している場合には、一般的に、国際関係における法的安定性を重視する観点から、当該国家は従来どおり国際法上の権利義務を保持するものと承知をいたしております。 以上でございます。
○佐藤正久君 この辺の議論というのはまた外交防衛委員会でしっかりやらせてもらいますけれども、非常にやっぱり五原則という部分が元々想定していた部分と違う部分がかなり出てきているんですよ。だから、これについては今回のPKO協力法の見直し含めてやっていただきたいということを要望しておきます。 続いて、日韓関係に移ります。 平成二十二年度も韓国とは未来志向の外交を行って、日本政府もかなりの配慮も行ってまいりました。玄葉大臣がいつも言われているとおりです。しかし、今回、八月十日に韓国の大統領が竹島に不法上陸した。これは外交的、政治的、歴史的に前代未聞の暴挙。 外務大臣、裏切られた感じはありませんか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 裏切られた感じはないかと、こういうことでございますけれども、誠に誠に遺憾だという気持ちでいっぱいであります。
○佐藤正久君 相変わらずの何か弱いメッセージですね。大臣は非常に見た目が柔らかいから、強く言ってちょうどなんですよ。全然迫力がない。もう全然迫力ないですよ。誠に誠に遺憾、全然気持ちが伝わらないですよ。 玄葉大臣、大臣は記者団に、これまで日本政府内に日韓関係全体に及ぼす影響に対して一定の配慮があったが、今回の大統領の竹島訪問でそうした配慮は、日本政府の配慮は不要になったと述べております。竹島、もう不法占拠されているというふうに発言されてはいかがでしょう。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 不法占拠かどうかということですか。
○佐藤正久君 ということを明言してもいいんじゃないですか、そろそろ。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 不法占拠だというふうに思っています。
○佐藤正久君 初めて言いましたね。今までは法的に根拠がない形での占領という形でしたが、不法占拠と。初めから言えばいいんですよ、こういう配慮外交のツケがここまで来たわけですから。裏切られた。良かったですね、初めて不法占拠と言ってもらえました。 では、ロシアの北方領土、これは不法占拠ですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 法的根拠のない占拠であると。いや、これは今までも説明をしてきています。つまりは、その時々の総合的な判断である。それは、もう繰り返しませんけど、簡単に言えば、領土の問題というのは交渉によって解決をする、そういったことを踏まえて、その時々の政権の総合的判断であるということを申し上げてきたわけであります。そういう意味で、私は、韓国による竹島の、言わば我々が管轄権の一部を行使できない状況にある、この状況は不法占拠であるというふうに言っていいと思っています。 先ほど配慮という話がありましたけど、私が配慮ということがもう不要であるということを言いました、確かに。それは、この間の日韓の歴史を今日いらっしゃる委員の先生方とも一緒に考えたいんですけれども、結局、あの竹島というのは、御存じのように一九五二年に李承晩ラインというのが一方的に引かれたわけです。で、五四年にいわゆる部隊が置かれた、韓国によってですね、一方的に。その後、全斗煥政権のときにたしかヘリポートができていますよね。その後、有人灯台とか接岸工事とかそういったことが金泳三政権のときにできてきて、でも、そのときに例えばICJへの提訴をするとかそういう強い行動に出なかった。それは、やっぱりどこかで日韓関係全体への配慮だったり考慮だったりがあったからだと思うんですね。私は、今回のいわゆる元首である大統領の上陸によって、そういった考慮はもう要らないと、こういうことで私はICJへの提訴へ踏み切ったということでございます。
○佐藤正久君 私はICJへの提訴は評価したいと思っていますよ。ただ、自民党時代は両方とも不法占拠という形でホームページにも載っけていたんですよ。民主党政権になって、北方領土も竹島も不法占拠と言わなくなったんです。岡田大臣も言いませんでした。 それで、今回、やっぱり国民の皆さん非常に分かりにくいのは、竹島は不法占拠、北方領土は不法占拠と言わない。大統領が両方とも訪問している。やっぱり分かりにくいですよ。外務省のホームページにはしっかり不法占拠と書いてあるのに、大臣は言わない。もうそういうようないいかげんな外交というのは私はやめるべきだと。ここははっきり言うべきだと思います。 次、資料一を見てください。 この防衛大臣の八月十日の朝の記者会見も理解に非常に苦しみます。ここに、資料一に大臣記者会見の抜粋があります。このボードはその一番最後のQアンドAで、今回の大統領の竹島上陸は韓国の内政上の要請によるものであって、他国の内政にほかの国がとやかくコメントすることは控えるべきと発言。これは、やっぱりどう考えても受け入れ難い。竹島があたかも韓国の国内問題であるかのような誤解を招くものです。領土領海を守るべき国防の責任者の防衛大臣としては、この発言、私はやっぱり不適切だと思います。 まさに、今まさに大統領がこれから上陸しようとするというときに、我々の領土ですから、そこはしっかりとコメントすべきだと。これは率直な反省と謝罪を求めたいと思います。
○国務大臣(森本敏君) 議員御指摘のように、この韓国大統領の竹島訪問というのは、まさにその竹島問題に関する我が国の基本的立場とは全く相入れず、我が国にとって受け入れ難いと、全く受け入れられないという行為で、外務大臣も御説明あったように、これは韓国による一方的な不法占拠であると思います。韓国がこのような不法占拠に基づいて竹島に対して行ういかなる措置も法的な正当性を有するものではないということは明らかだと思います。 他方、私のこの省内の発言は言葉足らずで大変誤解を与えるような発言であったことは、大変皆様に御迷惑を掛けて申し訳ないと思います。おわび申し上げます。 ただ、竹島問題が韓国の内政問題であるというような発言は全くしておりませんし、また、そのような考えもありませんし、そのような理解もしておりません。あくまでこの問題は日韓にとって重大な領有権問題であり、外交交渉によって粘り強く解決されるべき問題であるということに何ら変わりはないと、このように思います。
○佐藤正久君 どうしても、あの微妙な時期に内政上のことに他国が口を挟むべきではないというのは、やっぱり誤解を与えますよ。 しかも、今回は、大統領の竹島上陸に備えて、警察だけではなく軍が動いているんですよ、韓国軍が。戦闘機とかあるいは艦艇も不測事態に備えて動いている。不測事態というのは、日本を意識しての不測事態で軍隊が動いているんですよ。 であれば、防衛大臣はやっぱりそういうときにはしっかりコメントを出すべきであって、向こうの韓国軍が動いていなければいいですよ、日本が来るかもしれないという不測事態に備えて韓国軍が動いているわけですから。それは、防衛大臣としてはしっかりとコメントを出すべきだというふうに私は思います。 また、二十二年度、二十三年度の外交あるいは防衛交流にもかかわらず、韓国大統領の天皇陛下への謝罪要求、これは妄言であり、極めて非礼だと思います。自民党は、大統領に謝罪と撤回を要求しております。 防衛大臣、日本政府としても謝罪と撤回を求めるべきではありませんか、お答えください。
○国務大臣(森本敏君) 全く議員に同意です。
○佐藤正久君 初めて閣僚の方から謝罪と撤回の発言がありました。 外務大臣、外務大臣も、やはりこれは政府として、この天皇陛下に対する非礼、これは謝罪と撤回を求める、これがまず私は大事だと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 私はこの間も、言動を改めるべきだと、こういうふうにはっきり言っています。そのことをまず申し上げたいと思います。 せっかくの機会なので、先ほど確かに初めて民主党政権になって不法占拠という言葉を竹島について使いましたから、しっかりと答弁をさせてください。 法的根拠のない形で占拠や不法占拠といったいずれの表現であっても、日本政府の法的評価は一貫をしており、この点についての日本政府の法的立場は変わりはありません。これを踏まえ、どのような場でどのような表現を使うかについては、それぞれの政権のその時々の政策的な判断により異なり得るものであると考えています。 その時々の政策的な判断とは、例えば領土問題は相手国との交渉等を通じて解決するべきものであるということ、二つ目は、その時々の相手国との関係全般等を考慮した結果として行われる政策的判断を指すものであるということであります。 北方領土と、じゃ、どう違うんだといったら、もう北方領土は言うまでもなく、これは領土問題であるということが双方に……(発言する者あり)いやいや、双方が明確に認めていて、平和条約の締結の必要性もロシア政府、ロシア側も認めていると、まさに実質的な交渉を行っていると。残念ながら、竹島はそういう状況じゃないわけですから。ですから、私はこの表現に差異があってもいいというふうに思っています。
○佐藤正久君 半分分かったようで半分分かってないんですけど、まだね。 ただ、私は、不法占拠ということを玄葉大臣が初めて民主党の閣僚として使ったと、竹島について、これは私は評価したいと思いますよ、これは。でも、今の天皇陛下への謝罪要求に対して、言動を改めるべきだというのはやっぱり弱いですよ、弱い。しかも、最初の方は理解に苦しむ発言であり遺憾というコメントも出していました、理解に苦しむ発言であり遺憾だと。謝罪と撤回じゃないんですよ。 自由民主党は官房長官の方に申入れへ行きましたけれども、私も行きました。これは明確にやっぱり謝罪と撤回を求める、これは当たり前だと思います。元々事実誤認なんですから、天皇陛下が行きたいと言ったわけじゃないんですから。それは間違っているわけですから、そこはやっぱり謝罪と撤回を求めるということを外務大臣が言わなければ、やっぱり迫力ないですよ。どうしても非常に優しいイメージの玄葉大臣ですから、そこは毅然とした態度で、やっぱりそこは怒りをあらわにして言うべきときは言わないといけないと思います。いかがですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) それは当然、事実誤認のところはもう韓国側もある意味撤回をしているんですね。 先ほどの話は、私は今、佐藤委員が言われたような意味も込めて、言動を改めなさいと、こういうふうに言っているということです。
○佐藤正久君 その意味を込めては通じないんですよ、全然通じませんよ。謝罪と撤回を求める、これは予算委員会でもどんどん言いますよ、我々は。 ただ、今回も、総理も玄葉大臣も、理解に苦しむ発言であり遺憾と言ったのが一日後なんですよ。もうそこは早く言わないと、向こうは大統領が言っているわけですから。しかも、総理が、信じられないのは、総理が同じように理解に苦しむといった発言を言ったのはまさに十五日の昼、ぶら下がりなんですよ。歩きながら、大臣と同じように、理解に苦しむ、遺憾だという発言をしている。これは極めて私は、天皇陛下に対して失礼ですよ。天皇陛下に対する発言に対して答えるんだったら、やっぱり総理大臣は止まってしっかりと自分の意見を言うべきなのに、こうやって歩きながら答える。そういうことは私はいけないと思います。 官房副長官、しっかり総理大臣に伝えてください。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 先生が先ほどおっしゃられたように、官邸まで来ていただいていたということも理解をしておりますし、おっしゃられたように、韓国大統領の発言、十四日の午前に行われたということもあります。その後の時差の問題等々を含めて、今の御質問に沿って総理大臣にお伝えを申し上げます。
○佐藤正久君 どう考えても歩きながら総理大臣が答える内容じゃありませんよ。一国の大統領が天皇陛下に対して間違った認識で非礼な発言をした。それに対して一番最初の総理大臣のコメントが歩きながら。これはないと思います。それがやっぱり私はおかしいと思っています。 また、民主党政権、この三年間の総理大臣のやっぱり大きな失態というのはほかにもあって、今回の竹島上陸、この問題の一つは、私は、菅前首相の日韓併合百年に当たっての謝罪談話、これにもあると思っています。 これは、今回向こうの大統領が言われているように、慰安婦問題での日本の誠意な対応がないということも背景にあると明言されていますよね、外務大臣、明言されています。これは、この原因は、まさに平成二十二年のこの菅談話と言われる謝罪談話、これ、間違ったメッセージを送っているんですよ。一九六五年の日韓基本条約、これで政治的にこの賠償問題はもう決着付いているんですよ。民間レベルは別ですよ。政治的に決着付いているのを、あたかもまだまだこの政治的な決着については余地があるようなイメージをこれは出してしまった。 文言を見ると、談話で、誠実とか事実を直視する勇気とか、感情論で政治的決着を自ら壊してしまって、人道的支援を約束し、朝鮮王室儀軌を返還し、韓国に付け入るすきを与えてしまった。儀軌の返還のときなんかは向こうはもう返還セレモニーをやっているんですから。 私は、平成二十二年のこの菅談話、あの後いろんなことがありました。まさに、民主党の外交はテレビと一緒、韓流ブームでしたよ、ずっとその繰り返しですから。見ていて、これはおかしい、菅談話が日韓基本条約を私は上書きしたという部分もあると思います。玄葉大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 結論から申し上げると、二年前、私もちょうど政調会長だったときにこの談話が出されて、相談なかったとちょっと一言コメントしたんですけれども、ただ、結論から申し上げると、意味がなかったと断ずるわけにはいかないと思います。 今までの日韓関係の歴史をひもといたときに、やはり様々な長年の積み重ねというのがあって今の日韓関係全般があるというふうに思うので、私は一言で意味がなかったと断ずるわけにはいかないと思います。 今よく言われているのは、金大中さん、つまりは小渕元総理のときに金大中さん、来日された、国会でも演説されたのを私も覚えています。あれが日韓関係で最良の時期であったんではないかとも思いますけれども、例えばあのときの小渕さんと金大中さんとの共同宣言でも、もちろん韓国に対して我々は言わば百年のときの談話と近いことを言っているということもあります。良いときもあれば困難なときもあるというのは率直なところじゃないでしょうか。
○佐藤正久君 ただ、実際問題は、今のところ短期間で見ると余りいい効果が出ていないと思いますよ。実際、菅談話の後、朝鮮王室の儀軌の返還、結局いっときで、余りそれが感謝されず、日韓関係を好転させるのかなという期待が今回は逆に過去の問題の清算を再燃させてしまった。 これが今回大使館の前での慰安婦像にもつながっている。さらに、それに火に油を注いだのが野田総理の慰安婦問題についての知恵を出す発言ですよ。日韓首脳会談で知恵を出すと言っておきながら、今まで何にも知恵を出していないでしょう。韓国の大統領が怒るという部分もそこに私あると思いますよ。総理が知恵を出すと言った後、何か知恵を出してやったんですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 結論から申し上げれば、そういう様々な水面下のやり取りというのはあったというふうに申し上げてよいと思います。 ただ、じゃ、先ほど私も述べた、あるいは委員から御指摘のあったあの談話が上陸に結び付いたのか、直接の原因なのかというと、私は李明博大統領の行動について推測で物を言うことは避けたいと思いますけれども、やはり様々な背景が私はあったというふうに思います。
○佐藤正久君 当然、大統領の上陸にはいろんな背景があったと思いますけれども、でも、明確に自分で慰安婦のことはその一要因と言っているんですよ。これは推測じゃないんですよ。そこの部分が、やっぱり不用意に知恵を出すみたいなことを言っちゃいけないし、これは言う必要ないんですから、終わっているんですから、政治的には。それを蒸し返すようなことをやるからだんだんおかしくなると私は思います。 ただ、いずれにせよ、韓国の大統領の竹島上陸、不法上陸ですよね。不法占拠と言われたから、これは外務大臣、以後、大統領の竹島、これは不法上陸と言っていただけますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 不法上陸したというふうに思っていますよ。
○佐藤正久君 何で言っているかというと、役所が作っているペーパーが大統領の訪問になっているんですよ。不法上陸でしょう。不法占拠しているところに上陸をしている。不法上陸ですよ。みんな訪問ですもの、大統領の訪問。だから、役所からしてそういう用語を使っているからおかしいんですよ、意識的に。 いずれにせよ、許されないことがあった。今回のICJへの提訴、私はさっき言ったように評価したいと思いますけれども、これは国際社会に我々の正当性を訴えるというだけではなく、やっぱりこの国際司法裁判所でしっかりと審判を受けるという部分もあると思うんですよ、目的には。であれば、今回共同提訴がもしも成らなくても、そこで諦めることなく単独提訴、これをやって国際的に裁判所で白黒付けてもらう。その方針に変わりはないですね。
○国務大臣(玄葉光一郎君) いわゆる単独提訴云々ということは、現時点で訴訟戦略に影響を与えるので、私、断言はしません。ただ、国際社会に広く日本の主張を知ってもらうということは大変大事なことなので、そういった目的に照らして物事を進めていきたいというふうに考えております。
○佐藤正久君 国際社会に知らせるということも大事ですけれども、やっぱりここは島を取り戻すことも大事なわけですから、一番の大目的は。それは、国際社会に知らしめる、これはやっぱり手段であり、一番の目的じゃありませんから、そこを間違えないようにしていただきたい。 そのためにいろんな外交的な施策というのを打つべきだと思います。その一つに、韓国の安保理の非常任理事国入り、これを支持する、支持しないとあります。私は、今から支持するとも支持しないとも明言する必要はないと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 領土問題にはやはり領土問題で相応の措置をとるというのを私は基本としたいというふうに思います。その上で、天皇陛下に関する発言もあったわけで、様々なオプションを検討していると。韓国側の行動も見ながら相応の措置について判断をしたいというふうに考えています。
○佐藤正久君 理事国入り。理事国入りについて。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 今、理事国入り云々ということがありましたけれども、特定のことを今ここで申し上げることは避けたいと思いますが、様々なオプションが俎上にのっているということでございます。
○佐藤正久君 私は、今は支持すると言わない方がいいと思いますよ。これは、いろんなことの間口を広げておくのが多分大事だと思います。それは私も大事だと思いますけれども、今から軽々に支持するということだけは絶対言わない方がいいと思います。 また、領土問題領土問題と言いながらも、やっぱり全部絡まっている部分あるんですよ。事実関係として確認しますが、日韓スワップ協定、韓国側の言い分は、これは韓国側から要望したものではなく日本側から要望したもので、それに付き合ったんだと。これが元の百三十億ドルに下がったとしても韓国は困らないと言っておりますけれども、これは事実関係、財務副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(藤田幸久君) 佐藤委員にお答えをいたします。 このスワップ協定の取扱いについては、昨年の十月に韓国側の方から日本側に対して要請があったということでございますので、これは日本側から先に提案したということではございません。
○佐藤正久君 であれば、やっぱり外務省は抗議すべきですよ。向こうの政府の方がそういうことを言っている、もしも、さらに今回はそれが元に戻っても困らないというふうに向こうが言っているのであれば、あえてわざわざ事実をねじ曲げて日本の方から言ってきたんだと言ったり、それが元に戻っても変わらないと、そこまで言われているなら、私はそこまで無理してやる必要はないと思いますけれども、外務大臣、これはしっかりと、事実誤認であれば抗議すべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 確かにそのことだけをとらえて抗議をしているということはなかったかと思います。ただ、先ほど申し上げたように、今回の一連の韓国側の言動に関しては様々なオプションを検討しているということでございます。
○佐藤正久君 外務大臣、現場はどうしても韓国と近い関係にあるから、政治がある程度場合によっては強く言わないとなかなか動かないんですよ。私も外務省の方に二年出向したから非常に分かります。付き合っている国とは非常にいい関係になりますから、そこは政治の方が言わないといけない。 例えば、また、韓国の外相が、天皇陛下への謝罪要求というものを国会で大統領について聞かれて、大統領もこう言ったけど、私もいろいろ調べたら、全部が大統領のことを繰り返しただけではなくて、自分の言葉でもやっぱり来るなら謝罪を要求すると言っているようですよ。これについての申入れ、何で課長レベルなんですか。天皇陛下に対する非礼な発言に対しての抗議が、現場は、公使が言う、大使がいないから公使がやるのかなと思ったら、参事官、課長級ですよ、参事官から向こうの課長に言っているんですよ。このレベルは余りにも低くありませんか、物の本質から考えて。いかがでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) そこは事実なんです。 それで、私の指示で、ハイレベルでやるようにということだったんですが、今大使いないわけであります、今日帰すということにしましたけれども、ハイレベルで実はアポを取ろうと努力したんですけれども、すぐつかまらないということだったので、やむを得ずそのようなことになっているというふうに理解をしてください。
○佐藤正久君 だからといって、それで済むわけじゃなくて、また公使からやればいいんですよ、大事な話なんだから。だから、これは先ほど言った総理のぶら下がりと一緒で、これは事の本質が違うわけですから、そこはしっかりしたレベルから申し入れなかったら、抗議しなかったら駄目なんですよ。現場って、どうしてもそうなんですから。 ちょっと時間の関係で、吉田副大臣、先ほどの六十五条の適用、これを、海保の関係、誰がやって、しかも、そのときに国益の判断というものを踏まえてこれは現場がやったと、先ほど総理大臣がやったと、判断したと答弁がありましたけれども、現時点で分かっていることをお答えください。
○副大臣(吉田おさむ君) ただいま第十一管区本部長に確認をいたしましたところ、不法入国を行ったという事実とほかに余罪がないということを調べ、不法入国があり余罪がなかったという判断を行い、身柄を入国当局に引き渡すという判断を行ったということ、そして国益への影響に関する判断は行っていないということを本人より確認をいたしました。
○佐藤正久君 これはこれで私は問題なんですよ。要は、担当がやった、でも、この判断するときに、国益に照らして、照らしてどうかという部分を判断するようになっているんですよ。だから、できる規定なんです。国益のことも考えて、それは送検してもいいわけですから。それを、そこを考えずにやってしまったということは、これはそれで私はこれから多分議論になると思いますよ。 今回、普通じゃありませんから。初めから尖閣に上陸するという宣言をして、灯台も壊すということを標榜してきたわけですから。しかも、今回の捜査だって、一日なんですよ、副大臣。警察もそうですよ。たった一日なんですよ。一日でどれだけ捜査できます。夜も寝かしている。普通、その人間の背景がどうなんだ、前はどういうことがあったんだと調べるのが当たり前ですよ。今回、非常に短時間でやっている。国益のことも考えずにやってしまったという今の答弁は答弁で、私はこれは今後詰めないといけない論点だと私は思います。 私の時間ではそれはもう無理ですけれども、そこについてはしっかりと予算委員会の方で議論をしていきたいと思います。 最後に、防衛大臣に伺います。 今回、日韓関係の一つで、旭日旗、これが問題になっています。向こうのIOCの会長は、日本の体操選手が旭日旗のイメージだ、あるいはスタンドに旭日旗を張っている、旭日旗を持って応援しているのはおかしいということをクレームを付けております。実際に、日本のサッカー協会の方でも、アンダー20の女子のワールドサッカー、これについても一時、そういう旭日旗を持っての応援は駄目ですというホームページもいっとき出しました。これについての防衛大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(森本敏君) 防衛省・自衛隊の所管ではありませんけれども、一国民として考えた場合、このような、スポーツの問題にこのような二国間の非常に深刻な政治問題を持ち込むのは私はスポーツの精神の原則に反すると、このように考えております。
○佐藤正久君 ということは、やっぱり旭日旗で応援するのは良くないという個人的な考えでしょうか。
○国務大臣(森本敏君) そういうことを申し上げているのではなくて、スポーツそのものに政治的な問題を持ち込むのはスポーツの精神に反するのではないかということを申し上げているわけです。
○佐藤正久君 大臣、最後に言いますけれども、この旭日旗というのは、防衛省は人ごとじゃないんですよ。私も連隊長やりました。連隊旗もそうなんですよ。自衛艦旗もそうなんですよ。だから、そういうこともやっぱり、今回、私もこれ文部科学省と防衛省とやり取りしましたけれども、これはもう簡単にはいはいと言うものではなくて、非常に大事な問題ですから、関心を持って対応をお願いします、まだ決まっておりませんから。 以上で質問を終わります。
○委員長(山本順三君) 質疑を続けます。島尻安伊子さん。
○島尻安伊子君 自由民主党、島尻安伊子でございます。 私は、本日は、主に尖閣諸島、魚釣島に不法上陸をした今回の中国人活動家らが石垣港から強制送還されたときのことについてお伺いをしたいというふうに思っております。 このときの様子が今ユーチューブにアップをされているわけでございます。今朝、今日御答弁いただく各答弁者の皆様方には是非これを御覧になっていただきたいということをお願いをしたわけでございますけれども、私もこれを見て全く驚きました。 海保の巡視船に日本のマスコミのみならず中国のマスコミが大勢乗船して、この巡視船から、巡視船の隣に停泊、係留させてあった抗議船ですね、この活動家の船を一斉に巡視船の上から撮影をしているわけであります。しかも、強制送還されるこの活動家たちが中国のマスコミ向けにピースしたりとか、例の勝利の記者会見までやってのけると。このときの動画が間違いなく中国のみならず世界各国に流されるということは、もう誰だって容易に想像できることでございます。 我が国海上保安庁の巡視船上で、しかも三十分以上も中国のマスコミに取材をさせるとは一体何たることか、何事かというふうに思うわけでありますけれども、まずこの点について、外務大臣、防衛大臣、そして長浜官房副長官にお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 済みません、私、動画、残念ながらまだ見ることできておりませんけれども、今日、写真等々について説明を受けました。動画じゃないと分からないところもあるのかもしれません。また、そのとき宇都議員がいろいろ指摘をされていることも文書でいただいておりますけれども。 今回の事態について、海上保安庁は、今おっしゃったようなことを認めない、つまりは、中国メディアを含むマスメディアから巡視船上から撮影したいとの申入れがあったということのようでありますけれども、海上保安庁としてこれを認めないと海上に取材の船を出す者が増えるだろうと、現場での取材に係る混乱を懸念して取材区画を設けて取材を認めたものというふうに聞いています。
○国務大臣(森本敏君) 本来、今回、再三にわたる我が方の警告等にもかかわらず、このような活動家が魚釣島に不法に上陸をしたこと自体が誠に遺憾でありますけれども、今日、今のビデオを朝見ました。見ましたが、どうして大勢のメディアが押しかけてああいう混乱が起きたということは、ビデオを丁寧に見ても必ずしも原因がよく分からないんですが、誰かがコントロールしていたのかどうかについてもよく分かりません。 いずれにせよ、どうしてああいう現場の混乱が起きたのかということについて、原因が必ずしも、二回ぐらい見たんですが、はっきりしなかったので、この事態そのもののまことの原因が何であったのかということについて、私は何か確信を持ってお話しできるような状態にないと思います。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 先生から御指摘がありましたような、インターネットですか、あのビデオは拝見をし、宇都議員がインタビューに答えられている動画も今朝拝見をしたところでございます。 啓豊2号の、今の、石垣港の岸壁に係留した海上保安庁の大型巡視船、これに外着けをするように係留されていたということで、先ほど玄葉大臣からもお話があったと思いますが、あの巡視船の上に乗せない限り、多分、報道陣が小船に乗ってその出港を妨げるような形での報道をしている等危険が感じられたということの中においての現場対応だったというふうに認識をしております。私の報告受けた状況からすると、そのような大幅な混乱があったというよりは、ロープを張って仕切りを引いて、海上保安庁の船の後ろの部分から撮影できるようにというようなことで報道をさせたというふうに認識をしておるところでございます。
○島尻安伊子君 今回のこの状況をもう全く分かっていらっしゃらないなというふうに思うわけでございます。政府は毅然たる態度で臨むというふうに何度もどなたも言ったわけでありますけれども、どこが毅然としているのかが全く分かりません。 むしろ、そんな、今、玄葉大臣がおっしゃいました、この後ちょっと海保の方からその経緯について御説明をいただきたいというふうに思いますけれども、何か過剰な心遣いといいますか、何でそんなことをやる必要があるのか、むしろマスコミを規制するべきじゃないかと。そういう懸念があるんであれば、つまり、ある程度配慮をしないとマスコミがうろうろして危ないんじゃないかとか、そういうものであれば前もって規制をすればいいわけでありまして、これは全く答えになっていないというふうに思います。 ここで、この経緯、どういう経緯でこの中国のマスコミが巡視船に乗船したかということを海保に説明を求めたいと思います。
○政府参考人(鈴木久泰君) お答えいたします。 御指摘の中国活動家が石垣港から出港して帰った際の件でございますが、活動家十四名逮捕して強制送還したわけでありますが、七名は那覇空港から定期便で民間機で帰りました。それで、残りの七名は、乗ってきた船に乗せて帰す必要がありますので、私どもの航空機で石垣空港まで運び、石垣港まで移送して、そこから船で帰ったわけでありますが、この乗ってきた活動家の船は私どもの大型巡視船で石垣港に曳航してきて、その岸壁に、大型巡視船、千三百トンぐらいの船でありますが、それをまず着けて、その外側に隠れるような形で百五十トンぐらいの小さい船を横抱きをして係留をさせておりました。 そこから出港するわけでありますから、私どもの巡視船の甲板上じゃないと出港の写真が撮れないわけであります。それで、むしろ日本のマスコミから取材をさせてくれという要請もありまして、日本のマスコミだけではなくて、中国のマスコミも含む外国メディアも含めて五十五名ほどを「いしがき」という巡視船の後部甲板に乗せまして、そこから取材をさせたというものであります。 ただ、これも甲板上を好きに取材させたということではなくて、後部甲板の一番後ろのところをロープで囲って、そこから我々のコントロールの下で取材をさせたということでございますので、御理解いただきたいと思います。
○島尻安伊子君 いや、その経緯ではなくて、じゃ、なぜ、どうやってこの中国のマスコミが乗船する権利を得たかといいますか、誰がじゃ許可したんですか、これを。
○政府参考人(鈴木久泰君) マスコミは五十五名と先ほど申し上げましたが、うち日本のメディアが十八社三十五名、外国メディアが十二社二十名おりました。その外国メディアのうち中国メディアが十社十八名おりましたが、これは、日本のマスコミだけに取材を限るというわけにまいりませんので、外国のメディアにも同様の取扱いをしたということでございます。
○島尻安伊子君 誰が許可したかということをもう一度御答弁いただけますか。
○政府参考人(鈴木久泰君) 我が方の石垣保安部が、石垣市なり入国管理局なり、関係機関とも調整の上、そういう対応をしたということでございます。
○島尻安伊子君 こんな大事なことをそんなレベルで決定してよかったんですか。
○政府参考人(鈴木久泰君) 先ほど長浜副長官の御答弁にもありましたように、これをある程度コントロールした形で取材をさせないと、多数の船を、取材船を出すというようなことも想定されることから、むしろ当方のコントロールの下できちっと取材をさせたということで理解しております。
○島尻安伊子君 コントロールというのは、許可をすることがコントロールなんでしょうか。むしろ規制していくことが必要だったのではないかなというふうに思っております。 当該埠頭は、SOLAS条約に基づいた国際船舶・港湾保安法で許可がないと入れないところ、つまり大変に重要視をされているところでございます。テロの対策等々を含めてきちんと制限されている区域でございます。 今ちらっと答弁の中にもありましたけれども、海保、そして石垣市、そして警察も入っていたんじゃないかなと思いますけれども、その協議について長官は一部始終を御存じなんでしょうか。
○政府参考人(鈴木久泰君) 帰った当時は、私は一部始終は承知しておりません、当然。現場において、現地において、石垣保安部とSOLAS岸壁を管理しておる石垣市、それから身柄を管理しておった入国管理局、それから警察等々、関係機関が調整をしてそういう決定をしたものと考えております。
○島尻安伊子君 では、長官にお聞きいたしますけれども、今回のこの状況、これ、中国のマスコミが、今おっしゃいましたけれども、海外マスメディアが十二社で二十名、そのうち十社十八名が香港、中国だと。もう私が調べさせていただきましたけれども、それに対して国内は十八社ということでございますけれども。こんなに多くの香港、中国のマスメディアがこの巡視船に乗り込んで、しかも、先ほども申し上げましたけれども、この中国人活動家らがもう大演説を、勝利宣言をするような、それを動画で撮らせているわけですよ、三十分以上も。 これについて、長官、この対応は間違っていなかったということでよろしいんですか。
○政府参考人(鈴木久泰君) マスコミの取材につきましては、国内国外、区別するわけにはまいりません。現実に我が方のマスコミも中国側で取材をしておるわけでありますので、そこのところを制限するわけにはいかぬと思っておりますが、先ほど申し上げましたように、混乱が生じないように、むしろ後部甲板に区画を区切ってその中で、コントロールした中で取材をしていただいたと考えております。
○島尻安伊子君 いや、それが今回、結果的に国益を損じたわけですよ。 それでは、お聞きいたしますけど、吉田副大臣、この乗船許可、副大臣として率直に御感想を述べていただけますか。
○副大臣(吉田おさむ君) 今海保長官が答弁をいたしておりますように、現場で対応方をそれぞれしております。石垣市、それから入国、そして保安部という形でございますので、その結論として出てきたことだというふうに理解をしております。
○島尻安伊子君 先ほどもありましたけれども、これ、日本のマスコミからまず乗船を許可してほしいということが海保に依頼をされたということですよね。 その長官がおっしゃったことに対して、結局は、今、石垣市ということもありましたけれども、石垣市、お聞きしたら、港湾課長が対応したみたいです。海保の方から、日本のマスコミから乗船を許可してほしいと、今おっしゃったような混乱を避けるためだというふうに、そんなお話だったら石垣市としては許可せざるを得ないというか、そうですかという立場だったんだろうというふうに思っております。あるいは石垣市長に関しても、これを知っていたか知っていなかったかというのは私は今確認をしておりませんけれども。 いずれにいたしましても、これは、吉田副大臣、これで良かった、今御感想をいただけますか、今の御感想を。
○副大臣(吉田おさむ君) 非常に難しい御質問でございまして、良かったのか悪かったのかということでいいますと、現場対応をしたということですから、それに対して私どもが悪かったと言うことではないと思います。 ただ、今議員御指摘のとおり、例えば中国における日本の取材の在り方等を含めていったときに、しかしながら私たち日本は表現の自由等々ございます、そういうふうなことを含めていくと、様々去来するものはあるとだけ申し上げたいと思います。
○島尻安伊子君 様々去来するものはあると。具体的にどんな思いですか。
○副大臣(吉田おさむ君) 今申し上げましたように、共通の価値観という言葉があったり表現の自由という言葉があったりと、いろいろ考えなければならないある要素があるということであります。
○島尻安伊子君 今回、この状況で実は一番屈辱を感じたのは海保の職員ではなかったかというふうに思っております。長官がおっしゃった、今副大臣もおっしゃっておりますけれども、現場のこれが判断だったということでありますけれども、であればこそ、また今回も海上保安庁の職員は本当に屈辱を感じたのではないかというふうに思っておりますけれども。 外務大臣、外務省からこの場に職員は送っていらっしゃいましたか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) いたということであります。
○島尻安伊子君 いた。そうしますと、先ほど大臣はこの動画は見ていないというふうなことでしたけれども、この職員から報告は上がっているはずですよね。これはお聞きになっていますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 聞いておりません。
○島尻安伊子君 ということは、報告は上がっていないということですね、この部分に関して。 ということは、外務省の職員、どなたが行かれたのかは分かりませんけれども、この状況に関して疑問は持たれていなかったという認識でしょうか。大臣、率直にどんなふうにお感じですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 済みません、担当者に直接聞いていないので、その点について私、今答えることできませんので、担当者から聞きたいというふうに思います。
○島尻安伊子君 もう即刻それは聞いていただきたいというふうに思います、大変大事なことですから。 といいますのも、我が党、宇都先生がこの場に居合わせたということでございます。いろいろお話を伺いましたけれども、むしろ中国の関係者と思われる、もしかしたら領事館の関係者と思われる背広を着用した人たちも乗船をしていたと、そして、ある意味その場を、そのマスコミを仕切っていたと。つまり、その巡視船に乗っている中国のマスコミがですよ、その活動家たちを撮っているわけですよね、カメラで。それをある程度仕切っていたということも宇都先生からお聞きをいたしました。 また、予算委員会あるいは外交防衛委員会でこの辺はきつくまた追及をしていただけることだというふうに思っておりますけれども、むしろ、こういう外交上大変に大事なことですし、これが、この動画が世界中に放映される、流されるということは、我が国の国益上大変にこれは損じることでありまして、ここはしっかり、外務大臣、外務省の職員にきちんと指示、命令を出して、この場に行ってどうこうしろということをやるべきだったというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) それは、行った者から直接報告を受けて判断をしたいと思います。
○島尻安伊子君 それでは、長浜官房副長官にお伺いをしたいと思っております。 内閣官房として、この場、もっときちんとコントロールすべきだったのではないかというふうに私は思いますけれども、いかがでしょうか。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 先生がおっしゃられた意味は、国土交通省あるいは外務省、いろいろ関係部署があるのであるから内閣官房が取りまとめてコントロールをすべきではなかったかという意味合いであるとすると、そういう想定をメディアコントロールの観点からいえば考えておりませんでしたので、今先生の御指摘は私への宿題としてよく考えさせていただきたいと思います。
○島尻安伊子君 もうこの場で、考えていなかったと、しかも、メディアコントロールというその言葉も今副長官から出たわけでありますけれども、それを想像できなかったんでしょうか。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 先ほど報道の自由とか表現の自由という発言も出ましたけれども、なかなか制限をするのが難しいという話がありましたが、この状況の中における、今申し上げた形での、ある意味では先ほど長官が御説明をされたロープを張った限られた状況の中での限られた時間内での取材も、ある種のメディアコントロールといえばそういう表現かもしれませんが、報道を規制をして入らない状態にするということに関しては思いが至らなかったところでございます。
○島尻安伊子君 何も巡視船に乗船させる必要はなかったんだと思うんですよ。なぜ埠頭からじゃ駄目なのか、陸の上からでは駄目なのか、あるいは陸の上だったら許すということだってあったんじゃないかなというふうに思っております。 しかも、我が国の海上保安庁の持つ巡視船にですよ、わざわざなぜ外国のメディアを乗せて、しかもそこからですよ、その場を通じて、その隣にある船に乗っている活動家らの勝利宣言まで撮らせて、去っていくその場をなぜ撮らせなければいけなかったのか。これは、やはり政府がきちんと、その辺はきちんとそれこそコントロールをするべきだったのではないかというふうに、もう大変悔やまれてなりません。本当に、覆水盆に返らずといいますけれども、これで失った国益は大変に大きいものがあるというふうに思う次第でございます。 何度も申し上げますけれども、もう本当に、実は海上保安庁の職員が一番屈辱を感じているのかというふうにも思っております。 前回の漁船の衝突事件、二〇一〇年九月、もうほぼ二年たつわけでありますけれども、これに対して、ここからどんな教訓を得て、政府はどんな手当てをしてきたのか。もしかして何もやっていないんじゃないかと国民は思っているわけでありますけれども、だからこういうことが繰り返されるのではないかというふうに思うわけでありますけれども、この件に関して吉田副大臣に御見解をいただきたいと思います。
○副大臣(吉田おさむ君) 御質問の件は、海上保安庁に限ってということでありましたらば、それぞれの資機材等のしっかりとした配置、それから日常の訓練及び今議論になっておりますように来たときの対応方等々、それぞれにしっかりとした訓練等を積み重ねていっていると、そういうふうにお答えを申し上げたいと思います。
○島尻安伊子君 同じ質問を、玄葉大臣、いかがでしょうか。二年間で何をどう。
○国務大臣(玄葉光一郎君) つまり、二年前起きた衝突事案からこの二年間どうしてきたのかと言われれば、この場で申し上げられない様々な対応策というものを講じてきたということはまず申し上げなければなりません。ただ、表立って申し上げるようなことではございません。 その上であえて申し上げれば、私も現在の海上保安庁について、大変頑張っていると思っていますけれども、更に海保の人、予算を含めて能力の強化というものは私は必要であるというふうに考えています。
○島尻安伊子君 同じ質問を、長浜官房副長官、お願いします。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 結果としてこのような事案が起きてしまっていることでありますので、そういう状況を前提としましても、今外務大臣が申し述べましたように、こういう事案が起きないように再発を防止するためにという努力を続けているところでもありますし、今後とも続けているところでございます。
○島尻安伊子君 もうこのような答弁で、国民があるいは地元の漁業者たちが本当にやっていただいているんですねというふうに思うとは到底思えないわけであります。 地元の漁業者たちにもいろいろと今回のことでお聞きをいたしました。この二年前の漁船の衝突以来、尖閣方面にはなかなか近寄れないというふうに言っているわけであります。海保はなるべくなら行かないでくれというふうなことを言っているらしいわけでありますけれども、あの海域で捕れるお魚は大変に身が締まって、尖閣ブランドというブランドもあり得るのではないかというふうに漁業者たちにもお聞きをいたしました。実際、我々議員会館の中で、超党派ですけれども、試食会も催されたこともございます。漁業者の皆さんは、とにかく安全に操業をできるようにしてほしいと、一日も早く戻してほしいというふうに言っているわけでございます。 そこで、ちょっとお聞きをしたいんですけれども、地元の漁協が外国漁船の操業状況の調査や漁場調査を行う事業があるというふうに認識しておりますけれども、この事業についての御説明を農水の方にいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明を申し上げます。 外国漁船が活発に操業しております我が国周辺の水域では、漁船の漁具が切断、破損される等の被害が発生をしているところでございます。こうした影響を受けている先島諸島周辺の海域や、あるいは東シナ海等におきまして、我が国漁業者の安全な操業を確保することが重要となっております。 農水省といたしましては、これらの水域で外国漁船の投棄漁具等の回収、処分への支援や、あるいは先ほど委員御指摘ございました漁業協同組合等が漁船を用いて行う外国漁船の操業状況調査等への助成等を行う韓国・中国等外国漁船操業対策事業を平成二十二年度より実施しているところでございます。
○島尻安伊子君 この事業に基づいて、漁業者も協力をするということでございます。 いろいろな点で、この外国漁船の操業状況調査をする中でいろいろとデータが集められるんだろうというふうに思っておりまして、このデータの蓄積が今後の海保の効果的な活動にも役立つのではないかというふうに思っております。 ところが、この予算が年々減額されているようでございますけれども、この推移について御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(佐藤正典君) 予算は年々厳しくなっておりますけれども、関係者の要望をよくお伺いしながら、事業全体の執行状況も踏まえましてめり張りを付けた運用に心掛けまして、事業の趣旨が適切に反映されるように対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○島尻安伊子君 この事業が、今年度、平成二十四年度で終了というふうにもお聞きをしておりますけれども、この点について、事業の内容、大変に私は効果的だというふうに思っておりますけれども、是非二十五年度への継続ということもお願いをしたいわけでありますけれども、この点についていかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明申し上げます。 漁業者の安全操業の確保と経営安定を図るため、御指摘の事業は有効に利用されているというふうに考えているところでございます。引き続き、地域の御要望もよくお聞きしながら、必要な予算の確保に努めまして適切に対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○島尻安伊子君 効果的な事業だということもございますし、是非、少なくとも前年度並み、それ以上ということでお考えをいただきたい、しかも二十五年度もきちんと対応をしていただきたいというふうに思います。 それでは、次の質問、オスプレイについてお聞きをしたいというふうに思います。 防衛大臣、会見で、日本での安全管理のため、日米合同委員会で協議するべきテーマとして場周経路の設定高度にお触れになりましたが、そのほか、委員会で協議と同時に合意するべき安全管理の項目として何を想定しているか、幾つか例示をしていただけませんでしょうか。
○国務大臣(森本敏君) オスプレイの事故については、モロッコの事故についての事故調査報告、先週、ワシントンで分析チームを送って受けました。現在、省内で分析中です。今月末までにもう一つの事故であるフロリダの事故についても同様に事故調査の報告を受けようと、現在調整中でございます。 この二つの事故の原因を我が方として科学的に分析をして、飛行の安全を確保するために、既に始まっている日米合同委員会で、どのような安全を確保することが望ましいのかということについて、我が方としても検討し、日米間で協議が進んでいるというところでございます。 先生御指摘のように、低空飛行の安全をどうやって確保するかということもこの日米合同委員会のテーマの一つでありますが、それだけではなくて、今まだ日米間で協議中なので個々の問題について触れることはできるだけ控えたいと思いますけれども、いずれにせよ、沖縄に持っていくときにどのようにして飛行の安全を確保できるかという個々の問題について、鋭意現在日米で取り組んでいるところでございます。
○島尻安伊子君 もう少し具体的に、この安全管理の項目として何を想定をしているかということを例示、もう少し詳しくいただけませんでしょうか。
○国務大臣(森本敏君) なかなか、日米間で現在双方が意見を出し合っているところで、例示というのは難しいんですけれども、いずれにしろ、この飛行機がいわゆる普天間周辺で飛行する際、どのようにすればいわゆる地元の方々の安全を維持できるのかという観点に立って、飛行のルートとか高度とか、あるいはパイロットが心得るべきいろいろなルールとかというようなことを全体として協議しているので、ちょっとそれ以上は細かく今の段階で申し上げる状態にないと思います。
○島尻安伊子君 大臣は、日本での飛行のため、このオスプレイのですね、日米で安全管理の再確認と同時に再発防止策を示すよう求めておられましたけれども、モロッコ事故報告のアメリカのブリーフィングではそれは盛り込まれていたんでしょうか。米側は操縦マニュアルの改訂の考えというものを示しているようでありますけれども、それだけで十分な再発防止策というふうに言えるのか、大臣はそうとらえるのか、お答えいただきます。
○国務大臣(森本敏君) モロッコの事故は、現在まだ分析中なので、最終的な結論はもうそう遠くない時期に御説明できると思いますが、今のところは、このモロッコでの訓練中の当該オスプレイを運航していた副操縦士がマニュアルに決められていた基準の中で避けなければならないようなアクションというのか操縦を行ったことも重要な原因の一つであるということを指摘しながら、しかしながら、マニュアルが必ずしも完璧ではなかったということについても勧告の中に入っているところを見ると、マニュアルそのものにあるいは若干の修正、追加等が行われるのではないかと思います。 先生御指摘のように、それだけで十分なのかというと、通常、マニュアルを修正したり改正したり追加をしたりした場合には、それに伴ってパイロットに必要な教育訓練を行ったり、シミュレーションで何度も練度を高めたりするという手続が取られるものというふうに考えております。
○島尻安伊子君 仲井眞知事がオスプレイに関する質問項目、四十四あるというふうに私は聞いておりますけれども、これを防衛省に提出をしております。今月中に大臣が沖縄訪問をなさりたいと希望なさっているということはお聞きをしているんですけれども、そのときまでにこの四十四項目について回答をお示しいただけるんでしょうか。
○国務大臣(森本敏君) 環境レビューの中で追加的に御質問をいただいていることは我が方として既に受け取っております。 先生御指摘のように、できれば、このモロッコの事故の事故報告の内容が我が方で分析が行い皆さんに説明できるような段階になれば、できれば今月の末までに沖縄に行って、山口県に行って県知事に直接御説明をしたいと考えて、現在日程を調整中です。 その際、その四十四項目の回答を全て持っていけるのかというお問合せでございますが、現在省内で鋭意作業中ですが、ちょっと、かなり膨大な量で、来週お伺いするときに全部の回答がそろうというのは少し難しいので、できたものから順繰りに県知事に御回答するというつもりでおります。
○島尻安伊子君 順繰りにというふうに大臣はおっしゃいますけれども、その点はしっかり防衛省内で協議をして、できればこれに答えられるという環境を十分おつくりいただくのがまずはいいのかなというふうにも思っております。 繰り返しになりますけれども、やはり今回のこのオスプレイの安全性といいますでしょうか、まあなかなか難しいところがあると思うんです、それを証明するというのは。その方法として、ちょっと今日は枯れ葉剤までは行けませんでしたけれども、やはり日米のジョイントでの調査をやるということが私はいずれにしても大事なのではないかというふうに思う次第でございます。 時間ですのでこの辺で終わらせていただきますけれども、また政府には、いずれにしてもしっかりとした対応をお願いしたいというふうに思っております。 以上です。ありがとうございました。
○委員長(山本順三君) 質疑を続けます。横山信一君。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 地域経済の振興という立場から防衛大臣にお聞きをしてまいります。 新千歳空港、ここは航空自衛隊の千歳基地と隣接をしている空港でございますけれども、防衛上の理由によって、平日、中国などの一部外国航空会社の乗り入れが制限をされております。今、北海道、大変な外国人の人気が増しておりまして、とりわけ中国人観光客、急増しております。一方で、地域経済はデフレ不況の下で大変な疲弊をしているわけでございまして、こうした地域経済、経済成長が見込まれる東アジアからの外国人をいかに呼び込んでいくか、実はこれは地域にとって非常に大きな課題になっているわけであります。 しかし、北海道が一丸となって中国で観光PRあるいは路線誘致活動を展開をしておりますと、中国から言われるのは、毎日運航したいが乗り入れ制限があるために運航できないと、逆に要請をされるという現状があるということでございます。 科学技術が飛躍的に進歩する、そしてまた国際情勢が大きく変わってきているという、こういう情勢の中で、この乗り入れ制限についての合理的な説明がなされていないと、これについてどう考えるのか、お伺いいたします。
○国務大臣(森本敏君) 先生御指摘のとおり、千歳空港は、航空自衛隊の千歳飛行場、私も三年以上ここの戦闘航空団に勤務していましたけれども、向かい側に新千歳空港が、両方あって、それぞれ民間航空と航空自衛隊が運用していること、これはもう御承知のとおりであります。この新千歳空港については国土交通省が管理する民間空港でありますけれども、隣の航空自衛隊の千歳基地というのは、我が国の安全保障上、北の守りをする重要な施設である、基地であるということも先生御承知のとおりであります。 一方、新千歳空港への国際便、いわゆる国際定期便の乗り入れを拡大してほしいという要望が北海道を始めとして、まさに先生御指摘のように、観光立国の推進の必要性から強い要請が来ているということは十分に存じ上げています。 〔委員長退席、理事小泉昭男君着席〕 平成二十二年、国際便の乗り入れの社会的必要性、あるいは観光、北海道のニーズも考えて、双方、安全保障というものと観光の必要性というものをどのようにバランスをしながら乗り入れ枠を決めるかということを国土交通省と防衛省でいろいろと調整をしながら現在はやっているわけですが、何といっても、今、先生の御承知のとおり、新千歳空港に入ってくる国の中で我々の周りの国の民間航空機が入ってくるときに、隣接する航空自衛隊の戦闘機の状態あるいは高射部隊の状態がはっきり言うと丸見えでございますので、したがって、我が国の安全保障上、最低限どれだけ乗り入れてもらってどこを調整しないといけないかということを、特に旧共産圏を対象に乗り入れてくる航空会社について、我が方として、国家の安全保障上の観点と観光上の観点とを相互に調整をしながら、調整をして乗り入れ制限をしているということでありますけれども、これは制限を意図的にするということでもありませんし、特定の国に対して意図して乗り入れているというのではなく、一般論として国家の安全保障上、この航空自衛隊の側にある施設というものの安全を維持したい、このような観点から調整をしているものだと理解をしていただきたいと思います。
○横山信一君 徐々に乗り入れ制限を緩和をしていただいているということについては、率直に申し上げて評価をしたいと思います。 ただ、これはやはり地域住民からすると、この軍事衛星で丸見えの時代に飛行機から見るということ自体が、それを制限するということが一体どんな意味があるんだという、そういう声が率直にどんどん出てくるわけです。それについての合理的な説明がやはりないですよということであります。 また、やはり行政ということで考えれば、旧共産圏という言葉が出ましたけれども、過去のやり方にとらわれないで、そして見直しできるところは積極的に見直していくということがやはり行政に求められる非常に大事な観点だとも思うわけでありますけれども、この新千歳空港の乗り入れ制限というのは非常に旧態依然とした形に見えるわけです。 ですから、そういう意味では、民間交流が日中間に果たす役割ということまで含めて安全保障の全体像を考えていかなければいけないというふうにも思うわけでありますけれども、そういう意味では、今現在、月曜とそれから木曜、これは終日駄目なんですね、それから金曜の日中も駄目という状況でございまして、本当に丸一日全く使いようがないのかと、一体どんなタイムスケジュールで部隊が運営されているのかと逆に思ってしまうわけであります。 そういう意味では、この地域の切実な要請におこたえをいただくためにも、この乗り入れ制限の緩和について工夫の余地がないのかどうか、再度お伺いいたします。
○国務大臣(森本敏君) 先生今まさに御指摘のとおり、現在、新千歳空港においては、火曜日、水曜日の午後といいますか、それから金曜日の十七時以降、土日と、国際航空便の乗り入れ可能の時間帯というふうに設定しております。自衛隊においては、従来から訓練を効率化して、先生の御指摘のように、どこを乗り入れ可能としてどこを部隊の訓練用として、例えばいろいろな戦闘機を外に出していろんな活動をしたり、ここはいわゆるミサイルの部隊がありますので、そういうものが外側から簡単に写真が撮られるとかということがないように、双方の言うなれば訓練の中身を国の安全保障上支障がないように調整をして、両方で協議をしながら決めているわけであります。 先生の御指摘のように、できるだけ今後乗り入れ枠というものを拡大できるように、円滑な部隊の任務の遂行あるいは練度の維持という面からできるだけいろいろな配慮をして、観光立国である、観光上の要請に応じるように努力をしていきたいと、このように考えております。
○横山信一君 できるだけ具体的な形で是非実現していただけるようにお願いを申し上げて、質問を終わります。
○理事(小泉昭男君) 質疑を続けます。加藤修一君。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。 私は、まず最初に外務大臣にお尋ねしたいわけでありますけれども、政府の脱原発依存の政策について、基本的な見解、これを確認したいと思っております。なぜかといいますと、後ほどパッケージ型インフラの海外展開、これをお聞きしたいと思っておりますし、関係大臣会合のメンバーでありますので、それ相当の責任、役割、それがあると思っております。特に、原発輸出の政府のスタンスを確認したいということでございます。 公明党は、昨年の十二月のいわゆるベトナム、ロシア、韓国、ヨルダン、四か国の原子力協定の採決に反対をいたしました。四つの原子力協定は結果的に成立をしておりますが、これは、三・一一後のいわゆる真相究明も全くされていないなどの理由から我々公明党としては原発輸出賛成とは言えないと、そうすべきではないと、そういう判断があったことは事実であります。 それで、先日の月曜日でありますけれども、枝野大臣にお聞きいたしました。それはエネルギー・環境に関する選択肢、これは概要でありますけれども、その中にクリーンエネルギー、それからグリーンという文言があったわけでありますけれども、原発はそれぞれの言葉の中には含まれていないということで、従来、政府の解釈というのは、クリーンエネルギー、これは原発を含めて、あるいはゼロエミッションも原発を含めて判断をして、政府答弁としてあったわけですね。そういう意味では、非常に積極的な発言であり正確な発言であると、私はいい答弁をいただいたなと、そのように思っております。そういう意味では、従来の解釈の在り方というのは大変違和感を持っていたというのが事実であります。 この点について、改めて外務大臣にこの二つの言葉について確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 言葉足らずがあれば御指摘いただければと思いますけれども、まず、脱原発依存の政府の方針というものは一体現在どうなっているのかということでありますが、エネルギー・環境戦略の会議のメンバーでございます、また同時に、このエネルギー・環境戦略ができたときの国家戦略担当大臣でもございますので、担当責任者の一人であったということでございます。 あのときは、減原発、原発依存度を減らす、減原発という言葉を実はあの段階では使っておりました。今、現時点は脱原発依存という状況でございます。御存じのように、ゼロシナリオと一五のシナリオと二〇から二五のシナリオで今国民的な議論を行っています。ゼロにするかどうかも含めて国民的議論をしながら決定を行っていくのであると、私が国家戦略担当大臣のときもそのように申し上げておりましたが、今まさにそういった議論の大詰めを迎えているという認識でございます。 その上で、私自身の考え方は今この場で申し上げることは控えたいと思いますけれども、原発からグリーンへという言葉についてというお話がございましたが、これはおっしゃったとおり、かつてクリーンエネルギーと言ったときには原発が入っている、しかしグリーンと言ったときには私は違うと思います。ですから、まさに原発からグリーンへというふうに大きくかじを切っているというふうに認識をしています。
○加藤修一君 せんだっての枝野大臣の答弁は、グリーンの中には原発は入らないという答弁だったんです。同じですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 同じです。
○加藤修一君 それならばよろしいです。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 原発からグリーン。
○加藤修一君 だから、クリーンエネルギーもそうですよね、入っていないという理解でね。
○国務大臣(玄葉光一郎君) クリーンはかつて入っていたんです。
○加藤修一君 かつては入っていましたけれども……。 ちょっともう一度答弁。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 私の理解で、済みません。 かつてクリーンエネルギーと言ったときには……
○加藤修一君 私の理解じゃなくて、政府答弁として言ってくださいよ。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 政府答弁としては、ちょっと私、責任者じゃないので今ちょっと申し上げにくいですけれども、少なくとも私の理解では、かつてクリーンエネルギーとよく使われた言葉にはやっぱり原発は入れていたと思います。今、原発からグリーンへと言っている、そのグリーンには私は入っていないというふうに理解をしています。
○加藤修一君 そういうことでございますので、大いに期待したいと思っています。というのは、要するに、今回の概算要求の中でもやはり相当グリーンシフトという考え方を打ち出しておりますし、それから原発代替エネルギーという観点も相当強く打ち出しておりますので、そういう意味での期待をしたいと思っています。 〔理事小泉昭男君退席、委員長着席〕 それで、原発については、核の高レベル廃棄物の最終処分場が決まっていない。仮にこれを決めたとしても、最大限これはやはり最小化しなければいけない。そういう意味では、できるだけ早めに廃炉を超スピードで進めていく必要が当然私はあると思います。現段階でこの最終処分場が仮に決まったとしても、百年は確実に管理ができるというふうに言っているようでありますが、これ十万年は必要だというふうに言われているわけでありますので、これをどう管理するかというのは途方もない話で、なかなか難しいということなんですね。 そういった意味では、早期に脱原発を当然図っていくべきでありますし、公明党の原子力政策の関係も、これはやはり原発に依存しない社会を目指す、あるいは新増設をしない、あるいは確かなる安全基準、それに基づいて再稼働をする等々含めて、できるだけ五年、十年前倒しできるならばそうするし、そういう意味の延長上にはやはり十五年、二十年と、そういうことも当然考える。 そして、玄葉大臣は、最近の報道によりますと、そういう最終的にゼロにしようということについてもどこかで言及をされたように私は報道では、報道ではですよ、そういうふうに載って実はおりました。 それで、次に質問というのは、今回の経験と教訓の意義を踏まえるならば、こういう原発を動かしていくと高レベルの廃棄物がどんどんたまってくるということを考えてまいりますと、これはやはりどこかでゼロ基にするということが当然考えなければいけない話でありますので、この辺についての考え方はどうでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 加藤委員がおっしゃる、私もゼロにどこかで触れたのではないか、こういう話をまず申し上げたいと思いますが、確かに、たしか久しぶりに地元に帰ったときに国政報告か何かの会合で、今、二〇三〇年にゼロシナリオ、そして一五シナリオ、二〇から二五シナリオというふうな形で議論しているけれども、例えば一つの可能性として二〇四〇ゼロという可能性も例えばあり得て、その三つにこだわらずにもっと自由に議論した方がよいのではないかという言い方をたしか私はしたというふうに思います。 今、私自身が、私自身の考え方をこの場で申し上げるのは控えたいと思います。エネルギー・環境戦略の中で、まさに最終的には、これはやはりエネルギーの安全保障の問題もございます、そういった問題も含めて、あるいは中長期的な国力という問題も含めて大きな判断が必要になるのだろうというふうに考えております。 放射性廃棄物の話は、これはプルサーマルとか核燃サイクルをどうするのかということにも絡む話だというふうに思いますが、ただいずれにしても、どんな選択肢を取ったって、放射性廃棄物、今生じているわけでありますので、その最終処分について、かつて、かつてじゃない、今もそうですけど、NUMOとかつくって様々な検討が行われていますけれども、しっかりとこれは進めていかなければならない課題であるというふうに考えております。
○加藤修一君 時間の関係がありますので次の質問に参りますけれども、冒頭に申し上げましたように、パッケージ型インフラ海外展開の関係に参りたいと思います。 これは、新成長戦略、平成二十二年の六月でありますけれども、その中でもこのインフラ海外展開の話が載っております。政策の主軸の一つであると。あるいは最近出された日本再生戦略ですか、これは七月三十一日に出された、閣議決定のなされたものでありますけれども、その中で具体的にこのものがアジア太平洋経済戦略という中で、例えば二〇一五年には約十兆円、二〇二〇年に十九・七兆円ということになっているわけなんですね。 これ、特に原発に関する金額についてどのようになっているか、その辺について、担当省、答弁をお願いします。
○政府参考人(厚木進君) お答えを申し上げます。 ただいま先生の方からお話のございました十九・七兆円という数字は、平成二十二年六月に策定されました新成長戦略に掲げられた数字でございまして、OECDやADP等によるインフラ市場全体の予測、各業界による市場予測、個別企業からのヒアリングなど様々な情報を基に試算して、二〇二〇年のインフラ輸出全体の目標として掲げられたものでございます。 この数値を今回、日本再生戦略でも引き続き目標として掲げておりますけれども、先生お尋ねのその内訳、原子力発電の数値等につきましては、今申し上げたような数字の性格からそうした分野ごとの内訳をお示しすることが困難でありまして、またその内訳は状況の変化に応じて変わっていくものと考えております。 ちなみに、パッケージ型インフラ海外展開の政府一体となった取組においては、英国の高速鉄道やインドネシアの中部ジャワ高効率石炭火力発電の受注などにおいて成果を上げているところでございます。
○加藤修一君 いや、内訳を公開できないというのはどういうことですか。
○政府参考人(厚木進君) 先ほど申し上げましたように、OECDとかADPといったところが世界市場全体の予測をしておりまして、その中でインフラ市場全体でこのぐらいの数字になるという数字になっております。ただ、その数字の内訳を見ましても、電力とか道路とかそういった形になっておりまして、原子力で幾らとかというような形にはなっておりません。 それからまた、我々としても、いろんな業界あるいは各個別の企業からお話を伺って、ヒアリングをした上であの数字をつくったわけですけれども、この分野ごとの内訳を試算することは、ある意味で一定の仮定を置けば可能でございますけれども、個別の企業の戦略などを含むために、そういった分野ごとの数字をお示しすることは適切ではないんではないかと思っております。
○加藤修一君 私が着目しているのは、新成長戦略、これ平成二十二年ですよね、その以降に事故が起こったわけです、原発の事故が起こった。政府の方針というのは脱原発依存という方針なわけですね、政策的な方針というのは。にもかかわらず、ここの部分については何ら変わっていないという私の判断なんですね。いわゆるそれは原発の輸出の関係についてそうなんですけれども、これは依然として新成長戦略の十九・七兆円、そして日本再生戦略においても十九・七兆円ということで変化がないということについては、やはりこれは原発輸出の関係については行け行けどんどんだと、国内においては脱原発依存だという、ここは非常に分かりづらい、整理しづらい話になっているんですね。 この辺については誰がお答えするんですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) ちょっと私が答えるのは適当かどうかということはあるかもしれませんけれども、まず、脱原発依存というときに、ゼロにするかどうかはまだ判断していないということが一つあります。最終的にゼロにするかどうかということはまだ判断していないということが一つ事実としてあると思います。 その上で、御指摘いただいたのは、この十九・七兆という数値目標は、原発、鉄道、水などを含んだ全体の市場ですねと、いわゆる目標額ですねということなんですが、ということは、原発輸出については全く今後も方針に変更はないのかと、こういうことなのではないかというふうに思います。 私は、率直に申し上げれば、三・一一後はこのパッケージ型のインフラ海外展開の中身というのもやはり変えていくべきだというふうに基本的には考えているんです。つまりは、省エネ、創エネ、新エネ、蓄エネと言ってもよいかもしれませんが、そういった分野で日本は世界で一、二を今争っていると思っておりますけれども、これから新たな特に革新的な技術に政府は私は投資をすべきだと思います。企業が簡単に投資をしない分野にですね。そういった分野に投資をすることで、さらに将来、中長期的なこういった分野についての展望を切り開くべきであると。 したがって、そういった分野の比重が増えて、あるいは防災とか環境配慮型都市とか、そういった比重が増えて原発輸出の比重が下がるということは、この全体の十九・七兆というパイの中で私は十分あり得るだろうというふうに考えています。
○加藤修一君 今の答弁の中身については私も共有できると思っております。 政府がこの原発輸出の関係でかなり積極的にやってきた経緯が当然ありまして、政府出資の投資ファンド、国策的な会社をつくることも含めて進めてきているわけです。国際原子力開発株式会社、これは設立既にされているわけでありますけれども、これ、国内において脱原発依存ということは、あの事故があったからこそこういう話になっているわけですよね。要は、その安全性について懸念があると。ですから、一たび事故が起こったならばなかなか大変な状態になってしまうので、やはりそれは脱原発依存の方向性を取らざるを得ないなと、そういう話になっていて、政府の方針の一つになっているというふうに私は理解しているわけですけれども、この国際原子力開発株式会社の関係については、これは大畠経済産業大臣の声明にも表れておりますけれども、国内ではそういう話になっていて、国外については行け行けどんどんの状態になっているのが今の状況で、変化ないわけですよね。 だから、そういう意味では、ここにも書いてありますけれども、我が国の経済成長への寄与というふうにも書いてあるわけなんですよ。だから、国内でそういう考え方をしておきながら、国外については違った方向性を考えるというのは、これは倫理的に合致しないなというふうに私は理解しているわけでありまして、しかも、この株式会社の中には公的機関によるリスク補完機能の拡大ということが書いてあるわけなんですね。 これは最大の政府自らのサポートをするという話になっているわけでありまして、そういう意味では、私は、国際原子力開発に対して、政府の出資の関係もありますし、あるいは産業革新機構もこの中に入っているわけですよね。だから、そういうことについてはやっぱり撤退も含めて検討をすべきだと私は思っておりますので、この辺についてはどうお考えでしょうか。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 原子力協力につきましては、昨年の八月の質問主意書の答弁書の閣議決定でもいたしておりますけれども、これまで進められてきた各国との原子力協力については、これまでの外交交渉の積み重ねや培ってきた国家間の信頼を損なうことのないよう留意し進めていくというのが政府の方針でございます。 この国際原子力開発株式会社でございますが、新規導入国における安全かつ信頼性の高い原子力発電の確立に貢献するため、これまで主にベトナムでの原子力発電所の建設計画の具体化や制度整備、それから人材育成の支援等に取り組んできておりまして、先ほどの方針に従って、これまでの国家間の信頼を損なうことのないように留意しながら取り組んでおるところでございます。
○加藤修一君 答弁になっておりませんが。 私は、この株式会社の中に出資している一つの電力会社としては東電が入っているわけでありますけれども、東電はこの中に入ってこういう事業を推進していく資格は私はないと思っておりますので、こういった面についても是非検討していただきたいと思っております。 それで、パッケージ輸出を考えるならば、私は、火力発電のプラントを含めてこれは相当推進していく必要があるんではないかなと。途中の質問はスキップいたしました、時間の関係で。中国、インド方面を含めて、新興国へ日本のいわゆる設備、技術、これはやはり積極的に展開していくべきだと思うんですね。世界のCO2の排出量の削減につなげていくことの中で、クレジットとしてどのようにそれを獲得するかということにもつなげていく必要が当然あるだろうと。 それで、私は、原発輸出の代わりに、この日本の先進的な火力技術の海外展開、これは現段階では非常に加速し始めていると思っております。大手の技術開発は相当しのぎを削っているところでありまして、例えば石炭火力では、先進超超臨界圧発電とか、あるいは石炭ガス化の複合サイクル発電、そういう発電効率の高いもの、環境性、経済性に優れた技術が極めて注目されておりまして、また、一千六百度C級のガス複合火力発電のタービン、これは世界最高水準でありますけれども、熱効率が六〇%を超えるというふうに聞いております。あるいはさらに、燃料電池を組み合わせて熱効率七〇%以上を目指す、そういう新しい発電の方式も出ているわけでありまして、こういう面におけるプラントをより一層積極的に展開していくことが私はまさに必要であると、このように考えておりますけれども、この辺についてどうですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは私も同意します。高効率のガスタービンだとか、いわゆる環境配慮型技術をどのようにこれから原発からグリーンへという中で大きく海外展開できるのかというのは、私たちのこれからの成長に大きくかかわってくるというふうに考えております。 あわせて、いわゆるクレジットの問題も、二国間でも特に制度化する努力を今しておりまして、そういった努力を引き続き精いっぱいやりたいというふうに考えております。
○加藤修一君 今、答弁の中でクレジットの話が出てまいりましたので、COP18、今年やる予定ですよね。その中で、日本は第二約束期間の中には今入っていないわけですけれども、二国間クレジットという制度の中で、そのクレジットが本当に国際的に認められるかどうか、これは非常に大事な点だと思うんですね。原発輸出の関係で、原発のCDMなんというのは聞いたことないですし、ブルントラント委員会の委員長なんかはそれは反対した話でありますので、私は、やはり今申し上げました火力発電関係含めて、あるいはグリーンの関係のシフトを大々的に政権与党はやるというふうに聞いているわけですから、その点を含めて、しっかりとそのクレジットが本当に認証されるような努力を外務省として私はやっていただきたいと思っておりますけれども、この辺についてよろしくお願いいたします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) それはもう全くおっしゃるとおりでございますので、全力を尽くしたいと思います。
○加藤修一君 時間が参りましたので、終わります。 ありがとうございます。
○委員長(山本順三君) 質疑を続けます。外山斎君。
○外山斎君 国民の生活が第一の外山斎です。 竹島問題に関してお尋ねをいたします。 八月十日に我が国の領土であります竹島に韓国の李明博大統領が上陸をしたわけでありますが、これは誠に、本当許し難いことだというふうに私も思います。そしてまた、韓国の国家元首としては初めて竹島に上陸をされたということでありますけど、これも本当に防げなかったということは、大変我が国にとっては痛かったのではないかなというふうに感じております。 ただ、この竹島の問題に関しては、私は民主党政権だけに責任があるというふうには感じておりません。これまで竹島に関して実効支配を強めてきた、それを防げなかった歴代の政権に責任があるというふうに思っているわけでありますけど、そこで、事実関係に関してまずちょっとお尋ねを、確認をいたします。 この李明博大統領の竹島上陸計画の情報を日本政府はいつ知ったのでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 外山委員にお答えをしたいと思いますが、いつ情報を知ったのかということでございますけど、在韓国の日本大使館が具体的な情報に接したのは八月の九日の十七時ごろということであります。私も、たしか本会議を終えて私自身にもその情報が入ってきた記憶がございます。
○外山斎君 一部のマスコミの報道では、この日本政府にもたらされた情報というのはマスコミの方からあったんではないか、在韓国大使館がマスコミから情報を入手したんじゃないかというふうに言われておりますけど、そこの事実関係はどうなんでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) たしか私の、ちょっと手元にございませんが、記憶ですと、いわゆる、何というんですか、韓国の青瓦台が多分自国のプレス向けにエンバーゴー付きの情報として入れた、そのことの情報をキャッチしたということでありまして、余りインテリジェンスにかかわることは言うべきじゃないんですが、このくらいはいいだろうと思って今申し上げたんですが、具体的な情報に接したのは、そういったことを在韓国大使館がキャッチしてこちらに連絡をよこしたということでございます。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 ただ、やはり大使館の情報収集能力というものが私は、この国というのは大変ちょっとないのではないかなというふうに思っております。もし仮にもうちょっと早い段階でこの情報をキャッチしていれば、いろいろな行動というものを我が国も取れたのではないかなというふうに思っておりますので、是非、大使館の情報収集能力というものを高めていただけるように大臣の方からも各大使館に指示をしていただきたいというふうに思っております。 そこでお尋ねをいたしたいんですけど、大統領の上陸計画を知ってから我が国の政府として韓国の方にどのような対応を、上陸前までですけど、どのような対応をされたのか、お聞かせください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) もう当日でございますけれども、三回にわたってそれぞれのレベルから中止するように、上陸は中止するようにということで強く申入れを行うように指示しまして、結果として三レベル、公使から先方の局長、こちらの本省の局長から在京の韓国大公使、そして次官から在京の韓国大使ということで三度行っております。
○外山斎君 お答えありがとうございました。 確かに、いろいろなレベルで対応をされたのかもしれませんけど、それでも防ぐことができなかったというものは、大変私としては問題があるのではないかというふうに思っております。 ただ、李大統領に関しては、昨年の末ぐらいからずっと竹島訪問に関して韓国国内で言及されているという場面もありました。我が国としてそういう情報もキャッチしていたとは思いますけど、昨年末ぐらいからずっとこれまで、日本政府として韓国政府に対して、どのようにこの李明博大統領の竹島上陸計画に関して防ごうというような対抗手段というものを取られてきたのか、教えてください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 確かに、断片的に様々な情報があったということは事実だと思います。当然ながら、そういう情報に接したときに、そのようなことにならないようにということで、いわゆる在韓の大使館のそれぞれのレベルから伝えているというのが実態でございます。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 それでは、今後、政府としては韓国に対してどのような対応を取られていくのか、お聞かせください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 基本的に領土問題には領土問題でということで、まずICJへの付託というものをもう既に提案をしているところでございます。これは、かつて付託について二度拒否されていますけれども、それから、一九五四年、たしか六二年、二回だったと思いますけれども、時間が相当たっています。国連に韓国が加盟したのがたしか九〇年代初期だと思いますので、そういう意味では、法の支配というものを重視をしている韓国、もっと言えば国連に加盟している重要な加盟国なのであるから、堂々とこのICJへの提案応じてもらいたい。更に言えば、一九六五年に日韓の紛争解決の交換公文というのがございますので、それに基づく調停を求めているということであります。 更に言えば、先ほど、私も国会で発動しようと思っておりましたけれども、これまで法的根拠のない占拠と言っておりましたが、今日からもう不法占拠ということにするということが二つ目ですね。 そして三つ目は、やはり政府の体制強化というものを図らなければならないということで、これ、実務レベルだけではなかなか動かないので、先般、関係閣僚会議を開きまして、関係閣僚できちっと議論して、その上で、これ、内閣府とかも絡むものですから、全体の体制をしっかりつくり上げようということで一致をしたところでございます。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 竹島の領有をめぐって国際司法裁判所への付託を韓国に持ちかけているということですけど、この政府の方針は私は間違っているというふうには思いません。ただ、国際司法裁判所のルールとして、韓国の同意がなければ裁判にならないわけです。 これまで、一九五四年と一九六二年の過去二回、我が国が国際司法裁判所への働きかけをしておりますが、どちらも韓国に拒否をされております。そのとき韓国からはどのような理由で拒否を示されたのか、お答えください。
○政府参考人(新美潤君) 今先生から御指摘がございましたとおり、一九五四年及び六二年、我が方から韓国政府に国際司法裁判所への付託の提案をした経緯がございます。 一九五四年九月には口上書をもちまして竹島の領有権問題を国際司法裁判所、ICJに付託することを韓国側に提案したわけですが、同年十月には韓国はこの提案を拒否しております。また、一九六二年三月の日韓外相会談の際にも、当時の小坂善太郎外務大臣から先方の外務部長官にこの問題を国際司法裁判所に付託することを提案したが、韓国はこれを受け入れずに現在に至っております。 そして、その理由という御質問でございますけれども、これは韓国政府、韓国側が発行しております竹島に関する資料等によりますと、当時の韓国側の立場といたしまして、日本政府の提議は司法手続を装ったもう一つの虚偽の試みにすぎない、韓国は竹島、彼らは独島と言っていますけれども、に対する領有権を持っており、韓国が国際裁判所でこの権利を証明しなければならない理由は何一つないという説明ぶりをしております。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 多分、私は今回も韓国が同じような理由を示してくるんではないかなというふうに思っております。ということは、提訴はするけど裁判ができないのではないか、そういう事態が起こってくるわけですけど、先ほど佐藤議員の質問にも、この共同付託を持ちかけられて、どうするかはまだ決めていないというような発言がありましたけど、もし共同で駄目だったら単独提訴というのを今どのようにお考えなのかをお聞かせください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは先ほども申し上げましたけれども、訴訟戦略にかかわりますので、今この場で明確には申し上げるわけにはまいりませんけれども、やはり先ほども、国際社会に対してもしっかり我が国の立場を知ってもらう必要がある。と同時に、まさにこの領土問題を解決をするためにも粘り強く、この分野でもしっかりと働きかけを続けていくということが大事だと思っています。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 粘り強く働きかけていくというのも大事なのかもしれませんが、私は外交は全て結果だと思います。ただ、この領土問題が発生して、これは国内向けのポーズなのかもしれませんけど、国際司法裁判所に提訴する、ただ、それで裁判ができなかったら全くもって私は意味がないというふうに思っております。 もし提訴したけど裁判ができなかったりしたときというものは、私は政府のどなたが責任を取られるのかというふうにちょっと考えているんですけど、そこ辺りはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まだ現時点でどのようにこれから推移するかということを予断するということはやはり控えた方がいいんだろうと思うんです。 その上で、もちろん私は、今回、領土問題には領土問題で基本的に対応するということで、ICJへの提訴というものを私自身最初から検討する、現実に提案をするということを言ってきているわけですから、いわゆるその裁判結果というものが全ての結果なのかどうかということは、率直に言うとあると思います、果たしてそうなのかということは。ただ、今回、当然ながら私には様々な意味で責任があるというふうに思っています。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 もし裁判ができなくても、我が国の主張を国際的にアピールできるんだから単独提訴でもいいんではないかという意見もあると聞いておりますが、ただ、アピールをするんであれば私は様々な方法があるのではないかというふうにも感じておりますし、紛争問題を解決する方法というのも国際司法裁判所だけではないというふうに思っております。 国連の総会や安保理などでもこの問題を提起できるというふうにも思っておりますが、今まで我が国として国連でこの竹島問題に関してどのような提起をされてきたのか、お答えください。
○政府参考人(新美潤君) 今の先生の御質問につきまして、過去、国連総会演説で竹島問題に触れたということはないと承知しておりますけれども、国連総会を含めまして国連の様々な諸機関の場において竹島の領有権をめぐる我が国の立場と相入れないような主張がされた例等はございます。そのような場合には、私どもとしては日本の立場というのをその場で明確に主張をしてきております。 また、その他にも、国際社会に対して竹島についての我が国の立場を広報に努めてきているというものは当然でございます。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 ただ、国連の場で言っているのは、別の国が竹島に関して主張をされたときに、我が国としてそれに対して自分たちの主張を展開されたということであって、自ら我々の、我が国の主張というものを自主的に展開されていたわけでは私はないというふうに思っております。 そこでお尋ねしますが、国連の場でこの問題を訴えることは可能だというふうに玄葉大臣は考えておられるでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 確かに、おっしゃるように、今までの例を見てみると、他国がこの問題に関して発言を行ったときに言わば抗弁のような形で発言をしているということだろうと思います。 いわゆるICJ以外に国際社会の中で竹島の問題について何ができるかということについては、よく検討させてもらいたいというふうに思っています。
○外山斎君 是非検討していただきたいと思います。もし韓国が国際司法裁判所の共同提訴に応じないというふうな対応をされた場合に、国連で訴えていくというのも一つの私は手法だと思いますので、是非そういった展開も政府として考えていただけたらというふうに思っております。 そこで、個人的には私は、日本は我が国の領土に対して、国内向けでもまた国外に対しても、アピールが余り足りないんではないかなというふうに思っております。 ちょっと資料の一を見ていただきたいんですけど、以前、テレビ入りの決算委員会のときもこの日本青年会議所の領土・領海検定シートに関してちょっと触れたことがありますが、特に日本海の国境線の正解率というものが一番低いわけです。正解率が九・三%だったわけですけど、竹島がどこにあるのか分からない高校生が日本の場合ほとんどなのかなと。多分これは高校生だけではなく大人の人も、竹島が本当はどこにあるのか分からないというふうに思っていらっしゃる方が多いのではないか。 ただ、韓国に関してはどうなのかといいますと、私も韓国の友人がいますけど、韓国の友人にあなたの出身地はどこですかというふうに聞くと、朝鮮半島をかいて、点というふうに日本海側に打ってきます。それは何ですかと言うと独島だというふうに言われるぐらい領土に対して強い認識を持っているんですが、日本人はそこまで余り強く竹島に関して今まで意識をしてこなかったんではないかなというふうに感じております。 そこで、次の資料の二を見ていただきたいんですけど、これも以前の決算委員会のときにお示しをしましたが、同じ領土問題を抱える北方領土と竹島の予算というものが雲泥の差で違うわけであります。毎年、竹島に関しては外務省の予算で二千万ぐらいしか付いていないわけでありますが、これぐらいの予算で本当にアピールも含めて足りているというふうに外務大臣はお考えでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 先ほども申し上げましたけれども、今、これは啓発活動も含めて政府の体制を強化しようではないかと、こういうふうに考えておりますので、その中で、どこの省の予算になるかはともかくとして、やはり竹島の問題に関しての対策、予算というものは私は増えていくのではないか。 ただ、そのときに、たまたま北方対策本部予算との比較ということで出してもらっているんですけれども、そのしわ寄せが北方対策本部予算に行ってはいけないというふうに私としては考えております。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 是非、竹島にもしっかりとした予算を付けていただきたいなというふうに思っております。 ただ、私、一つ心配しているのが、決算委員会でこれも触れさせていただいたんですけれども、メドベージェフ大統領が北方領土を訪問した後にばあっと予算を付けました。予算を付けたはいいんですけれども、内閣府は使い道がないということで、変なクイズ問題とかそういった無駄な支出に回されているという部分もありますので、しっかりと戦略性を持った予算付けというものをしていただきたいなというふうに感じております。 次に、ちょっと防衛大臣の方に、質問に移らせていただきますが、我が国の周辺、我が国をめぐる環境というものが大変変わってきているのではないかなというふうに感じております。先日の竹島への上陸の問題、そしてまた中国と香港の活動家の尖閣諸島への上陸というものもありますが、我が国の安全保障環境というものをどのように防衛大臣として認識されているのか、お答えください。
○国務大臣(森本敏君) 冷戦が終わりまして二十年、我が国の周りは依然として大変厳しい安全保障環境状況にあって、特に核兵器を保有する国があり、また多くの我が国周辺国が国防費、軍事費を増加し、海洋にその活動を活発化させているという客観情勢にあると思います。 もちろん、朝鮮半島、台湾海峡など、我が国の周りにはまだまだ大変厳しいいろいろな問題が含まれており、我が国も周辺に情報収集、警戒監視活動をやっておりますけれども、アメリカのアジア太平洋戦略がアジアに大変目を向けるようになってきて、それ自身良いことではありますけれども、アメリカも日本も財政も非常に厳しい中で、これから日米同盟をどのように深化、強化させて、この地域情勢、特に我が国の周辺でも南西方面における海洋の安定を守るためにどのような安全保障政策をやればよいかということを真剣に考えなければならないような客観情勢にあるというふうに認識しております。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 南西諸島の海洋の安定というお話もありましたが、中国の周辺国を見ていると、中国はどんどん、最初は漁船なんかを出して、それでその後、軍隊などを送ってエスカレートしていくという問題もあります。尖閣も同じような事態になるのではないかなというふうに大変私は危惧をしているんですけれども、これはちょっと質問通告をしておりませんが、大臣はVLF送信所というのを御存じでしょうか。VLF送信所です。
○国務大臣(森本敏君) 細部、存じていません。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 防衛大臣だったらしっかりここは認識していただきたいんですけれども、我が国に唯一、VLF送信所といって、潜航中の潜水艦に対して送信できる施設というものが唯一、一か所我が国にあります。 私はやっぱり、日本の防衛を考える上では、今後、中国が今空母を持とうとしていたりしますから、そこに対してやはりどのように潜水艦の能力を高めていくのかというのは大変大事だというふうに感じておりますが、このVLFというのは、その我が国の潜水艦に対して唯一送信をできる施設なんですけれども、そこの扱いというものが大変重要視されていないというふうに私は感じております。 大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(森本敏君) いや、お恥ずかしい限り、正直細かく知りませんでした。ただ、我が国周辺において周辺海域を活動する潜水艦の動きについては、海上自衛隊、航空自衛隊を含めて大変緊密に連携をしつつ、綿密に情報収集、警戒監視を行っており、ほとんど我が国周辺国の潜水艦の動きについては、我が方は探知しているという状況にあると思います。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 是非、このVLF送信所、私は大変重要な施設だというふうに思っておりますし、我が国には唯一、私の選挙区でもあります宮崎県のえびの市にある施設であります。大臣も今まで知らなかったということですので、是非御視察いただけるようお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
○委員長(山本順三君) 質疑を続けます。小熊慎司君。
○小熊慎司君 みんなの党の小熊慎司です。 平成二十二年度の決算について質疑をさせていただきます。 平成二十二年度年度末、三月十一日には東日本大震災、東電の原発事故ということでございます。 この委員には、常日ごろ党派を超えて公私共に御指導いただいて、また、復興に原発事故対応、懸命にさせていただいている金子恵美委員もいらっしゃいますし、また、先ほど質疑した佐藤正久委員も、ちょっと今いませんけれども、同じ福島県でもございます。そしてまた、玄葉大臣においては私の尊敬する福島県議会の私の先輩でもあり、また、党派は違いますけれども、伊東正義先生の薫陶の中で政治家をさせていただいている同じ根っこの政治家であるというふうに認識をさせていただいております。 領土問題、領土の課題等もありますけれども、やはりこの平成二十二年度、このときに起きた大震災、このときに外交防衛上の予算といったものがどのようにあったのか、また、その後どのようにそれを踏まえて対応していったのかというのを、やはりまだ終わっていない事故で、災害でありますから、これはしっかりと質疑をさせていただきたいというふうに思っております。 そこで初めに、いまだに風評被害といったものが、福島県を始め日本全体にもこの課題は解決をしていません。一方で、この震災、また原発事故自体が風化をしつつあって、人々の関心が薄れている、一方で、誤解だけが残って、マイナス部分、デメリット部分だけが残っていってしまっているということを私は常に感じているところであります。 そこで、実態としても、この風評被害の一つの象徴としては、海外における日本製品の輸入規制。これも、しっかりとした調査の下で輸入規制掛かっているならいいんですけれども、科学的なエビデンスがない中で政治的に利用されている節もあるような国もあるわけであります。 外務省としても、この風評被害対策、日本製品の輸入規制についても御努力はされてはいるんですが、結果としては改善されていないんですね。そういった点について、これはやっぱり通り一遍の対応、これまでの努力の対応では結果が出ていないということでありますから、こうした状況を踏まえて、これしっかりとこの風評被害対策、日本の誤解を理解に変えていくといったことをしていかなければならないというふうに思います。 そういった観点から、大臣の答弁を求めます。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 小熊委員が指摘をされるように、十分な結果が得られていないのではないかと言われれば、そういう部分もあると思います。 私自身も、外相会談のたびに、この輸入規制だけではなくて、例えば渡航制限の問題とか取り上げてきています。渡航制限はかなり私は解除に向かってきたというふうに思っているんですね。特に渡航制限なんかはそうなんですけれども、やはりいわゆる訪日客が多い国、つまり中国、米国、あるいは香港、台湾、まあ地域も含めてということですけれども、韓国、こういった国々がやはりメーンのターゲットだと思うんですね。少しずつ今緩和してきてもらっていると。 この間、日米韓の外相会合のときも、帰り際に、金星煥外相、今まさに竹島でいろいろ問題になっているんですけれども、GSOMIAできなかったことのおわびと、同時に今の話を、緩和した、あるいはするという話をしていました。 結果が大事なんで、おっしゃるように、輸入規制の方は十分な結果が得られていないと思っているんです。ですから、特にターゲットを絞って、どういう方法が効果的なのか、やはりその産品を持っていって、特に日本から輸出しやすいような地域でもっとPR活動を活発化するとか、そういったことを行っていかなきゃいけないのかなと。渡航制限の緩和には、やはり先方の例えば旅行業者とか旅行関係の言わば官僚などを外務省予算で招いて、それで実は被災地を回ってもらった、こういうことなんかもあるんですね。 ですから、そういう工夫を重ねていかないといけないなというふうに考えているところでございます。
○小熊慎司君 安全と安心が違うということはこれまでさんざん私もお話をさせていただいてきましたけれども、なぜ安心に結び付いていかないのかといえば、これは伊東先生もよく言われた、信なくば立たずという言葉がありますけれども、やはり政府若しくは政治全体に信頼がない、日本に信頼がない、情報発信をしてもそれがきっちり伝わらないというのは、理屈ではなくて、まさにそうした信頼の度合いであるというふうに思っています。そういう意味では、政府だけではなくて、本当に日本の政治自身が劣化をしてきているという反省にも立たなければならないというふうに思っております。 そういう意味においても、これは通り一遍のキャンペーンとか、そうした取組だけでは足らないという認識の下にやっていかなければならないことであります。これは海外においてだけでもなくて、国内においても、そして大臣と私と、同じく福島県内においても、県民同士の中でも誤解、そうした理解を得られていないというのは、これはまさに政治の信頼が問われているところだというふうに思っています。 この政治の信頼を取り戻すということは、これ、予算でどうこうしろということでもなし得ない部分もあります。我々自身の生き方に、政治家としての生き方にかかわってくる問題だというふうに思っておりますし、また、息の長い取組をしていかなければならないということはしっかりと外務省としても認識をしていただいて、なおかつ、通り一遍の発想ではなくて、しっかりと今後この反省、知見を踏まえて取り組んで予算執行をしていただきたいというふうに御指摘を申し上げまして、次に移りたいというふうに思います。 次に移りますのは、環境・気候変動対策無償資金協力事業、これは決算の資料を見るとなかなか成果が、執行が渋いところがあるわけでありますが、過日の外交防衛委員会の中でも指摘をさせていただきましたが、ちょうどこの平成二十二年に、南太平洋地域のSPREPという国際機関から、日本に正式メンバーにならないかとか、あとは気候変動センターを建てないかという要請が来ているわけであります。まさにこの事業費の、気候変動に対する国際的な貢献のためには、なかなかその予算執行が今渋くて成果が上がらないと言っているんであれば、このSPREPといったものにしっかりと振り替えていくということで成果を上げられるんじゃないかというふうに考えるところでありますが、大臣の見解を求めます。
○政府参考人(新美潤君) 今先生から御指摘がありましたSPREPとの協力、そして加盟につきましては、まさに先生御指摘ございましたように、本年七月二十六日の参議院の外交防衛委員会でも先生から御質問をいただきまして、やり取りが大臣とございました。 私ども、それも踏まえまして、現在、大使館を通じてSPREPの事務局とコンタクトをして、仮に我が国が加盟をすることになった場合、どういう手続が必要か、あるいは分担金がどのくらい金額が必要か等、関係する情報を収集して検討をしているところでございます。 先生御承知のとおり、SPREPとは既に良好な協力関係がございます。そういう中で、他方、我が国は極めて厳しい財政状況にあるという中で、加盟による追加的なメリット、そして、今SPREP事務局に聞いているところでは、大体二十万ドルぐらい分担金の負担が必要ではないかというような話もございまして、そういう面もしっかり考慮して、我が方としてどういう対応を取るか、プレゼンスを太平洋島嶼国の中で確保することが必要かということを検討を進めておりまして、なるべく早急に結論を出したいと思っております。
○小熊慎司君 三月十一日の知見を踏まえて、この気候変動とかそういった環境対策というのは日本はとりわけやっていかなければならないということは、みんなのこれは納得のするところだと思いますし、これまでも取り組んできてしっかり成果を上げるという意味でも。ただ、二年前に要請が来ていて検討しますと返しているんですね、本当は、日本政府、外務省としては。それが、これから検討しますというのは、実はそれはちょっと良くないことなんですよ、本当は。きちっと反省を踏まえて、これスピード感を上げて今後対応していただきたいということを指摘させていただきます。 そしてまた、これ二十二年度ではないんですけれども、二十三年度のODA、ちょっと減額して、玄葉大臣になってからV字回復とは言っているんですけれども、ODA予算、V字回復とまでは行っていないんですね。ちょっと上げただけですから、釣針の返し針ぐらいになっている。レ点、レ点とも言わないな、釣針の返し針ぐらいしかまだ回復していないんですけど、これこのまま延長線上へ行ってもらわなければいけない。このとき、やはり国民に誤解を与えてしまったのは、ODA予算がチャリティーだから日本が困っているときは減らしていいという誤解を与えたと私は思っているんですね。 やっぱりODA、玄葉大臣が二十七歳のときに、当時の伊東正義外務大臣に外交こそ国益という立派な手紙を送られていますから、そうですよ、これは国家戦略なんですよ、ODAというのは、チャリティーじゃないんですよ。あるいは、チャリティーという発想だから、平成二十三年度の話ですけれども、減らしたんですよ、やり玉に上げて。本来であれば、ほかのものを全部、国内国外問わず、予算全体を見回して復興のためにどう使うかということをやらなきゃいけなかったのに、ODAはどうせチャリティーだからみたいな発想の下にやったとしか私は思えない。これは大きな禍根を残したと思っています。 それを取り返していくためにも、また国家戦略として、また日本が日本独自で発展しているのではなくて世界の中で発展をしていくんだということをしっかり国民の皆さんにもう一度理解をし直してもらうためにも、ODA予算のこの減額傾向を、多少改善をされましたから、今後更に必要以上にやっていかないとこの誤解を解いてはいけませんし、日本の発展もないと思っています。 その点について、大臣。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これはもう小熊委員がおっしゃるとおりだと思います。日本は、かつては大変なODA額だったんですが、十四年でたしか半減したというふうに思います。何とか二十五年度予算で、概算要求基準が出たんですけれども、この反転の端緒だけではなくて、しっかりと増額傾向というものを出したいというふうに私自身強い決意を持っています。 それは、まさに我が国が国際社会の中で、どういった形でプレゼンスというものを示していくのか、またその平和と安定、繁栄に貢献をしていくのかということを考えたときに、軍事力の制約というのは我が国はあるわけであります。これから特に、私は今転換点をある意味迎えていると思っていまして、やっぱり冷戦が終結をして、次の転換点だなと思うことが最近度々あります。 つまりは、先進国と新興国の言わばバランスというのが変わってきているんですね。先進国の言わば比重というのがぐっとこう下がってきている、新興国がぐっと台頭してきている。そういう中で、我が国が特にアジア太平洋を中心にルール作りを主導していくということが大事だし、これはグローバルな形でそれぞれの国の発展に貢献をしていく。しかも、そのときに、中国とこれは違うところなんですけど、やはり相手国のオーナーシップというものを尊重して、相手国の立場というものを考えて、しっかり毎年毎年フォローアップをして、やっぱり日本だから信頼できると。今そういうふうに思われている国、たくさんあります。この一年でそれをすごく感じるんですね。 ですから、このODAというものが非常にこれまで日本のプレゼンスを示すのに、またそれだけではなくて、平和と繁栄のために有効だったかということを感じるものですから、何とか小熊委員にも、これまでも応援していただきましたけど、ODA予算について党派を超えて、是非決算の委員の先生方には今後とも御支援をいただきたいというふうに考えております。
○小熊慎司君 それで、昨年のその減額されたときに、当時ODA委員会の委員長は中村博彦委員長でしたけれども、委員長の下に党派を超えて決議文を首相官邸に届けた際には、国民からはすごいバッシングを我々は受けました。でも、正しいと思っていますから、これは、あえてその批判は甘受はしましたけれども、是非本当のV字回復がしていって、日本がまさに、大臣の青年期の外交こそ国益ということを実現するためにも、これはしっかりと取り組んでいただきたいと思いますし、また、委員会ではオールキャストディプロマシーと使っておられますけど、福島県、オールキャストディプロマシーと私使ったら、なかなかそれ分からぬと怒られましたから、全員参加とか全員野球とか、やっぱり分かりやすい言葉で、それこそこれ国民挙げてということなんですから、そういうのをしっかりと予算に反映して、言葉だけではなくてやっていただくことを御要望申し上げ、次の質問に移ります。 森本大臣にお伺いいたしますけれども、この震災にかかわって自衛隊の皆さんは通常業務以上の任務に就いていただいて、本当に十万人からの自衛隊の方が各地域で震災に対応をしていただきました。また、米軍との協力関係でトモダチ作戦といったこともこれは大規模な展開をしていただいて、本当に助けられた命が数多くあったというふうに思っております。 しかしながら、この原発事故のあった我が福島県においては、国際救助隊も相馬市にシンガポールの五人と犬五匹だけ、あと一切なし。トモダチ作戦も展開をされない。二十キロ圏内に至っては、家族の捜索が自衛隊が入ったのは五月になってから。しかし一方で、福島県警は県警本部長の判断の下に三月から二十キロ圏内に入り、重機等大きな設備もない中で人海戦術で家族の捜索をしていた。もちろん自衛隊の隊員の安全確保はあってしかるべきであります。しかし、県警はそれより先に県民の命を優先をしたという事実もあります。 そうした経過を踏まえて、これはやっぱり自衛隊もこの原発事故対応というのを今後しっかり考えなきゃいけないと思うんですよ。私、大飯原発の再稼働は問題があると思っていますけれども、野田総理は責任を持つと言ったんですよ。でも、今の状態で何か起きたときに責任持てないんですよ、自衛隊活動できないんだから、そういう避難区域の中では。しなかったわけですし、今それが改善された状況にもなっていないんですよ。地元の自治消防、常備消防、警察は入った。でも、一番装備を持っている自衛隊は入れなかった。これが事実なんです。しかし、安全確保をしながらやはりこの活動はしなきゃいけないということも私は思います。 ですから、安全確保ができる装備をしっかり持って、原発事故災害にも対応できる状況を今後自衛隊として持たなきゃいけないんじゃないですか。そのことなしに、私は、我が党は段階的に脱原発ですけれども、原発が安全なんて何人たりとも言えないと思いますよ。 森本大臣、見解をお願いします。
○国務大臣(森本敏君) 誠に御指摘のとおりですが、昨年の東日本大震災、福島第一原発の事故を受けて、自衛隊でも、この種のいわゆるNBC兵器が実際に使われた場合や原子力災害に対して対応できる部隊をいろいろと装備し、訓練も行っているところでございます。現在は、全国に主要な師団、旅団の下に十七個の部隊、総員九百四十名を擁する化学科部隊というものを編成し、もちろんそれだけではなくて、装備をどんどんと整え、各種の訓練を行い、あるいは関係機関との連携を緊密にする、いろいろな対処能力の向上に努めているところです。 必ずしも十分ではありませんけれども、少なくとも、平成二十三年度に無人航空機あるいはNBCの偵察車、二十四年度の予算では化学防護衣あるいは新線量率計のセット、あるいはイージス艦のフィルターなど、いろいろな装備を順繰りに整えて、言わば自衛隊に対する国民の期待にこたえるために、原子力災害に対処する能力を向上しようとして努めているところでございます。
○小熊慎司君 是非この対応をしっかりできるようにと。 あと、これ、除染も含めて今後自衛隊も能力持たなきゃいけないと思いますよ。竹島も不法占拠、北方領土も不法占拠、そしてこの福島県の二十キロ圏内も、これは国と東電の責任によって、放射性物質によって不法占拠されているんですよ。領土問題と私は同じだと思っていますよ。不法占拠の状態です、放射性物質による。この除去に関しても是非自衛隊が対応できるような、除染の活動まで含めた対応も今後是非検討していただいて、自衛隊の活躍の場を広げていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。
○委員長(山本順三君) 質疑を続けます。井上哲士君。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 オスプレイの配備と低空飛行訓練の問題について質問をいたします。 オスプレイが沖縄に配備をされますと、アメリカが日本上空にこれまで設置をしてきた七本の低空飛行訓練ルートを使って訓練が行われることになります。米軍は、日本の航空法、居住地では三百メーター、それ以外は百五十メーターという最低安全高度というのを定めておりますが、この適用除外になっております。実際にこれまでもこれ以下の訓練が行われてきました。そして様々な騒音や衝撃、そして墜落事故が起きてきたわけであります。 今回、オスプレイの配備に当たって、日本政府はこの日本上空の低空飛行訓練ルートについて具体的に初めて認めました。 そこで、まず外務大臣にお聞きしますが、アメリカが自由に日本の上空に訓練ルートを決めるという権利は日米地位協定の一体どこに定められているんでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これはもう井上委員は御存じのとおり、何条に規定されている、そういう趣旨、そういうものではございません。日米安保条約そのもの、つまり、その趣旨、目的に鑑みて言わば駐留することを認められているがゆえに、軍隊としての機能に属する諸活動を一般的に行うことが言わば前提になっているということで、施設・区域でない場所の上空も含めて認められると。 ただ、一方、これも以前申し上げておりますけれども、じゃ、全く自由に飛行訓練を行ってよいのかということを問われれば、それはそうではなくて、我が国において公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきであるということ、例えば、米軍の飛行訓練に際しては、安全面に最大限の考慮を払うとともに、地元住民に与える影響を最小限にとどめるように、引き続き最大限の配慮を米側に求めていきたいというふうに考えております。
○井上哲士君 つまりどこにも明文の規定はないわけですが、こういう重大な訓練がこの間も行われてまいりました。 私、この間、広島県内のブラウンルートであるとか長野県内のブルールートの直下にある地方自治体も訪問をして調査をしてまいりました。地方自治体の幹部や住民からは、報道で自分の町の上にこのオスプレイの航空ルートがある、そういう地図を見て驚いたと、政府からも何の説明もないと、こういう憤りの声が上がっておりました。自治体にも住民にも何の相談もなくて、アメリカが勝手に日本の地図の上にこの訓練のルートの線を引くと、こんなことを認めて、果たして私は主権国家と言えるのか。 この低空訓練というのは、ヨーロッパでもドイツやイタリアでアメリカは行っておりますが、その際は、アメリカの一存ではなくて、駐留国がこれを決めていくと、こういうふうになっております。なぜ日本は全く自由にこういうことが定められるのですか。これで主権国家と言えるのですか、外務大臣。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これ、まず一つは、井上委員御承知のとおり、環境レビューに記されたあのルートが、本当にそこを飛ぶかというのはまだ私は分からないというふうに思います。 その上で、主権国家と言えるのかと、こういうことでありますけれども、米軍は、低空飛行訓練を行うに際しては、最低の安全高度に関する法令を含めて、我が国の法令を尊重し、安全面に最大限の配慮を払うとともに、地域住民に与える影響を最小限にとどめるよう努めている旨、累次の機会に表明をしているところであります。
○井上哲士君 私は高度の問題を言っているんじゃないんですね。ルートを、何の住民にも地方自治体にも相談なしに勝手に決めていると。自由勝手に決めているんですよ。現にそうなっているわけです、これまでも。そして、最低高度についても実際は守られておりません。こんなことを許していていいのかということを言っているわけであります。 そして、米軍機は、このルート以外も、群馬や広島、島根、山口など、各県の上空に設定されている自衛隊の訓練空域を使用して訓練をしております。で、自衛隊と米軍との、この訓練空域の使用の米軍との調整は、それぞれの空域の使用統制機関である自衛隊の基地が行っております。 私は、二〇一一年以降、この自衛隊の訓練空域の全空域で、米軍との調整実績について資料要求をいたしました。群馬上空のエリアHについては二〇一一年一月から今年五月までの月別の資料が提出をされまして、計九十三日間、百九十時間ということでありました。ところが、これ以外の空域の調整実績については、要求して一か月半たちますのに、いまだに提出をされておりません。一体どうなっているんでしょうか、防衛大臣。
○国務大臣(森本敏君) 先生御指摘のように、確かにエリアHの使用調整の実績等については資料要求をいただいておりまして、これについて資料を既に提出をしているわけでありますけれども、それ以外の問題については現在アメリカ側と資料の中身について調整中でありまして、もう少し時間をいただきたいというふうに思います。
○井上哲士君 それじゃまるで米軍による検閲なんですよ。 自衛隊の訓練空域というのは、これは国土交通省が公示によって制定をされております。そして、自衛隊以外の者が使用する際は、国土交通省が発行するAIPと言われる航空路誌、これに基づいて、その都度自衛隊の各基地と調整するということになっているんですね。 つまり、これは、この調整実績というのは航空行政にかかわる情報なんですよ。その行政情報を国会に提出をするという場合に、なぜアメリカが、いかなる権限で、それを止める、こういうことができるんですか。
○国務大臣(森本敏君) いや、権限といいますか、アメリカが実際にどのような空域を調整しているのか、我が方とどういう事前の調整をしてきたのかということを、過去に遡っていろいろな調整の中身をきっちりとチェックする必要があると思いまして、我が方は現在アメリカ側と提出すべき資料の中身について調整をしているもので、ルートについて調整しているとかということではありません。資料の中身そのものの、使用実績、あるいはいつごろどういう調整をやったのかということを過去の経緯に遡って調整を行っていると、こういうことでございます。
○井上哲士君 先ほど言いましたように、ヨーロッパでもアメリカでも、これはもう事前にルートも訓練日時も明らかにされているんですね。終わったものについてまで一々、言わば米国の、アメリカ側の検閲を受ける、私はこれは本当におかしいと思うんですね。アメリカはこのように日本の上空どこでも訓練が可能で、そしてその情報も明らかにしないということが起きております。 一方、アメリカの本土で米軍が低空飛行訓練をする場合には、住宅密集地の上空は禁止をされております。それから、それ以外の場所でも、住民に事前に訓練計画やルートを公開をして、野生生物の生理的影響や自然公園における環境破壊などの環境影響調査を行うことになっているんですね。これに基づいて、例えばニューメキシコ州で安全に不安を持つ住民の反対で訓練が中止になりました。最近は、ハワイのカラウパパ空港、ウポル空港、周辺の遺跡へのオスプレイによる吹き下ろしの影響、それから環境とか農業への影響と、こういう懸念から中止になったわけですね。 アメリカ国内で中止された問題について、衆議院では、これはアメリカ国内のことと、こういう答弁もあったようでありますが、私は、最低限、最低限アメリカの国内と同様に、ルートとか訓練の日時、計画、これを公開をして住民の声を聞く、これは当然だと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(森本敏君) 先生の御指摘のように、アメリカの中で例えばキャノンだとかハワイで一部の訓練を停止をしているというのは事実のようでございます。報道にも接しています。実際にそういう措置が行われていると承知しています。 これはアメリカの国家環境政策法に基づいて、そのようなフライトを行ったときにどのような環境影響があるかということを調査をし、その調査の過程の中で、住民の方々に反対がある場合、あるいはさっきハワイの話が出ましたが、ハワイは住民の反対というのではなくて、オスプレイのダウンストリームといいますか、によって歴史的な文化遺産そのものが損傷を受ける可能性があって、自主的にある一定の空域についてある一定の訓練を差し止めているというか、サスペンドしているというか、停止しているという事実はあると思います。 法体系と実際のやり方が日本とアメリカとは違うわけで、必ずしも同様には論じられないのですが、我が国に我が国の環境影響評価法というのがあってそのような措置がとられるというのであればいいんですが、今アメリカの例を先生はお引きになりましたけれども、それは、アメリカの国内法に基づく措置というものが限定された空域について限定された訓練内容について行われていると、このように理解しております。
○井上哲士君 日本のそういう環境影響調査とか、そして航空法による最低安全高度すら適用除外にしているからそうなっているんですよ。そして、アメリカでは事前にルートも計画も示しているのに、一切明らかにしていないわけですから、その環境影響なんかもできないということになっているんです。それがおかしいじゃないかということを私は言っているんですね。 先ほど言いましたように、アメリカの場合は、野生生物に対する影響も含めて事前の環境影響調査をしております。日本では、ルートが決まっても報道で知るだけと、こういう事態になっているわけですね。日本の国民はアメリカの野生生物以下の扱いでもいいと、こういうふうにお思いなんですか。
○国務大臣(森本敏君) いや、そういうことを申し上げているのではなくて、アメリカのいわゆる環境政策法に基づいて一定の基準があって環境影響評価を行い、その限りにおいて、住民の反対、あるいは自主的に飛行を制限する必要があると考えているときには、アメリカがその飛行を停止したり訓練の中身を止めたりしているということであります。 我が方にとって、アメリカの環境政策法というそのものを日本に当てはめてどうということを私は申し上げているのではありませんで、あくまでこれはアメリカの法律に基づく措置だというふうに理解をしております。
○井上哲士君 じゃ、日本政府としてアメリカに対して、事前にルートそして訓練計画について明らかにし住民の前に示す、このことを求めてくださいよ。いかがですか。
○国務大臣(森本敏君) これは、日本の国内に当然のことながらアメリカのいわゆる環境政策法というものが適用されるということにはなりませんので、したがって、外務大臣お答えになりましたように、日本の国内でアメリカが各種の飛行訓練を行うとき、この環境レビューで決めているのは、あくまでこのとおり飛ぶという飛行計画を示しているのではなくて、このとおりの訓練を行った場合どのような環境の影響を与えるかということを客観的に出したデータでありまして、それは、できるだけ飛行の安全を維持しながら住民の方々に迷惑を掛けないような飛行をするようにいろいろなルートでアメリカ側に申し入れる、こういうルートは確保されていると思います。
○井上哲士君 全く住民の安全を守るという立場からの答弁がありません。 オスプレイの事故について、これは人為的ミスだというようなことをアメリカが言っておりますけれども、開発に関与した米軍関係者からもこれは欠陥機だと、こういう指摘があります。さらに問題は、僅かな操縦ミスでも事故につながるような危険な訓練が行われるということです。 お手元に環境レビューの防衛省の仮訳を配付をしておりますけれども、そこに訓練活動の概要という表がございます。例えば防御戦闘演習というのがあります。空対空及び地対空脅威に対する航空防御演習、それから、その下に低空戦術というのがあります。低空飛行及び地上五十から五百フィートにおける戦術用訓練と、こういうものがあります。 アメリカの海兵隊のマニュアルによりますと、この固定翼機を相手として行う防御戦闘演習のオスプレイの最低高度は二百フィート、つまり約六十メートルということになっております。そして、この低空戦術、ここにも五十から五百フィートと書いておりますけれども、五百フィート、つまり百五十メーター、海兵隊のマニュアルでは、この低空戦術は地形回避の技能の向上を目的として、地上五百フィート、つまり約百五十メーターを下回る高度で飛行することを意図するものと明記されているんですよ。ですから、百五十メーターを下回るということになりますと、日本の航空法の最低安全高度を下回る高度で訓練するということを明記されているんですね。 さっきから日米間で配慮するであるとかいうことが言われていますけれども、こういうことが明記されている。一体この訓練は日本のどこでやるんですか。
○国務大臣(森本敏君) まだ実際に訓練が始まっていないんですが、オスプレイがどこで訓練をするのかというふうに質問されても、なかなか私は地図のどこどこで訓練するということが明記できないですけれども、一般論として言えば、海兵隊の持っている新しいオスプレイという飛行機ですから、例えば海兵隊が今まで行ってきた北部訓練場など、海兵隊が主として行ってきた訓練空域を使って、海兵隊の要員を離陸させたり着陸させたりするために訓練を行うというふうに考えるのが自然であろうと思います。
○井上哲士君 離着陸だけでないんですね。ここにありますように、防御戦闘演習、低空戦術と、こういうものが明確に書かれているんですよ。例えば、これはいわゆる低空飛行訓練ルートでや、そして岩国やキャンプ富士の周辺では行わない、はっきり明言できますか。
○国務大臣(森本敏君) それは米軍の作戦の要請に基づくもので、我々が、どういう高度で訓練をするかというようなことを私が明言できるような状態にはないと思います。
○井上哲士君 それじゃ、日米合同委員会の合意で、アメリカは日本の最低高度、居住地域では三百メーター、それ以外では百五十メーターをちゃんと守っていくということはもう守らないという前提になっているんですよ、この計画は。そんなこと何で許すんですか。
○国務大臣(森本敏君) 訓練はいろんな高度でいろんな環境で行うと思いますが、飛行の安全を維持するためには、少なくても、例えば普天間の飛行場に入ってくる場合は、場周経路をある一定高度以上で飛び、不測の事態があっても安全に海域の中に出れるというふうな安全高度を維持する。それが日米間で合意ができれば、少なくても事故が発生したことによって起こる被害、障害を最小限に食い止めることができる。そういう合意ができれば飛行の安全に役立つという考え方です。全ての空域に対して低高度を飛ぶということではなくて、例えばそういうことが合意できるかどうか分かりません。今から日米間で協議をしているところですが、少なくても何か起きたら安全なところまで飛行機を引っ張っていけるに十分な高度を維持しながら進入してくる、そういう意味です、先ほど申し上げている高度は。
○井上哲士君 航空法の最低安全高度というのは、まさにそういういろんなトラブルが起きたときに安全に不時着ができるための高度なんですね。それが居住地では三百メーター、それ以外は百五十メーターになっているんです。それよりもはるかに低い高度でこういう訓練をやるということがここに書かれているんですよ。何でそれで安全が確保できるんですか。基地の周辺でやらない、入っていくときには保つ、そういう問題じゃないんですよ。日本国土全体でこれは日米合同委員会合意で守るということを繰り返し言ってきたじゃないですか。全く違う中身になっていますよ。 私は、こういう訓練は行うべきでないということをちゃんと日米合同委員会等でしっかり言うべきだと思いますけれども、本当に国民の安全を守る立場であれば。防衛大臣、いかがですか。
○国務大臣(森本敏君) それぞれの訓練の内容にはそれぞれのリクワイアメントがあると思いますが、わざわざ民家の上で低高度の訓練をするという理由は軍事的にいうと余りありませんので、低高度の訓練を行うときには、それなりの空域と安全空域を取って、それなりの訓練空域といいますか、例えば北部訓練場だったら北部訓練場の中で低空の訓練を行うというのが普通の訓練のやり方だと思います。 したがって、さっきから御説明しているように、そのような安全空域を取っていわゆる軍事上の訓練の内容を安全な空域で行うようにアメリカに求めていく、それは日米間で合同委員会を通じてアメリカ側と協議をして確保していきたい、こういうふうに申し上げているわけです。
○委員長(山本順三君) 井上哲士君、時間が来ておりますのでおまとめください。
○井上哲士君 時間ですので終わりますが、答弁を聞いておりまして、一体どこの国の防衛大臣なんだろうと。アメリカのメッセンジャーではないはずであります。国民の安全を守る立場から、きちっとこういう訓練はやめよと申し上げていただきたい。 以上申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(山本順三君) 質疑を続けます。山内徳信君。
○山内徳信君 私は、社民党・護憲連合の山内徳信でございます。 最初に、大変重大な事件が起こっておりますから、警察庁に最初にお伺いしたいと思います。いらっしゃいますか。 八月の十八日午前四時半ごろと言われておりますが、那覇市内で在沖米海兵隊による強制わいせつ致傷事件が発生いたしました。容疑者はイアン・クリストファー・ターバー伍長、二十一歳でございます。彼は逮捕されまして、那覇地検と今は警察当局で取調べ中でございます。容疑を否認していると言われております。 それに対しまして、既に県内の各団体が抗議集会を開いております。二十五の女性団体でつくる県女性団体連絡協議会を始め、各政党、市民団体、労働団体等々が、沖縄防衛局、大使館、さらにアメリカ総領事館、アメリカ四軍調整官のおる司令部の前などに連日抗議が展開されております。こういう事態になっておりまして、沖縄は敗戦直後と全く似ておるなと、こういうふうに思います。 したがいまして、私はあらゆる場所で、沖縄は植民地なのかと、こういうことを言い続けておりますが、是非、主権国家として、独立国家として、警察当局はこの問題に対して毅然とした対応をしてほしいと。どういう対応をする考えかをお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(舟本馨君) お答えいたします。 御指摘の事件は、通行中の女性が米軍人に引き倒すなどされまして、わいせつな行為をされ、けがを負った事件でありまして、通報によりまして駆け付けた警察官が被疑者である米軍人を強制わいせつ致傷で緊急逮捕した事件でございます。 こうした凶悪な事件は、被害女性の方の心身に対する深刻な侵害であるということはもとより、県民、国民に対しても大きな不安を与えるものでありまして、決して許されるものではないことは当然でございます。 国民の生命、身体等の保護を責務とする警察としては、国民の安全、安心を確保するため、今後とも、この種の凶悪な事件に対しましては毅然とした姿勢で徹底した捜査を行い、厳正に対処してまいります。
○山内徳信君 沖縄県警からの報告あるいは地検からの報告を待つという対応じゃなくして、政府から、警察庁から、大臣から是非毅然とした対応をするようにという、そういう行政指導をしていただけますか。
○政府参考人(舟本馨君) お答えいたします。 今までも県警、警察庁一体となって毅然とした捜査、対処をしていると承知しておりますが、引き続き、そうしたことで警察庁、県警一丸となって厳正な対処をしてまいりたいと思います。
○山内徳信君 ありがとうございます。 次は、防衛大臣に質問したいと思います。 八月の十五日から無期限ということで、アメリカ在沖米軍司令官のおります石平司令部のゲート前でハンガーストライキに入りました。要するに断食でございます。上原成信さんは八十五歳、小橋川共行さんは七十歳、こういう高齢の方々が、オスプレイ配備反対、これが来たら大変なことになる、普天間飛行場の日米の約束どおり、閉鎖、返還をやれと、これを司令官に訴え続けてきました。司令官は、大臣御承知のとおりケネス・グラック中将でございます。中将の耳には、マイクを通してこの必死の訴えは耳に届いておると思います。その反応が今日の新聞辺りに出て、今のところ強気の発言をしておりますが。 結局、沖縄の人々はハンガーストライキに入って、四十一の市町村議会が県民大会に先立って二十七日、県庁内でその集会を開くと、こういう記事が今朝の新聞を通して伝わってきております。 このハンガーストライキについて、大臣のところに報告は上がっておりますか。お伺いいたします。
○国務大臣(森本敏君) ハンガーストライキが行われていることは存じています。どれぐらいの方がお集まりかとかという細かいことについては、報道しか見ておりません。
○山内徳信君 私もその事態を、高齢でございますから憂慮して、十五日、十六日、十七日、現場に座っておりますが、座っておるだけでも、前はアスファルトの道路です。この灼熱の下での、酷暑の下でのハンストは命にかかわるわけです。私が司令官に会いたいと申入れしましたら、沖縄防衛局を通してやれと、こういうふうに言っていましたから、私は沖縄防衛局までは行く時間はありませんでした、私もずっと座り込んでおりますから。 したがいまして、この場で、沖縄の人々にハンガーストライキをさせてまで大臣はオスプレイを沖縄に配備をするというのか、それは間違っております。今さっきの質問にも真正面から向かおうとしていません。大臣はひたすら安全だ安全だと言い続けております。自らオスプレイに乗って、快適であったと。県民は快適であったということにも大変怒りを感じております。 そして、オスプレイの専門家、アメリカのオスプレイの開発の当時から分析官として分析の仕事に当たった人がおります。大臣は御承知かと思います。アーサー・リボロという分析官でございます。彼は今のオスプレイには六つの欠陥があると言っているんです、こうして六つの欠陥、これも大臣は御承知と思います。ところが、このアメリカの分析官のアーサー・リボロ氏に対して、国防総省とか、あるいは政治的な圧力が掛けられておるというふうに私たちは情報を持っております。 したがいまして、こういうふうに欠陥機を普天間に配備をして、今さっき、大臣は北部訓練場とおっしゃいました。沖縄防衛局は北部訓練場の高江ヘリパッドの工事はオスプレイとは関係ないと言い続けて、県民をだまし続け、東村の伊集村長をだまし続けておるじゃない。大臣は北部訓練場とおっしゃる、沖縄の真部局長ほか職員たちはオスプレイとは関係ありませんよと、こういうふうに人をだましてはいかぬのです。沖縄に、調査結果が出たら知事に報告に行くとおっしゃっていますが、沖縄に行く必要は全くないと思います。大反撃を食わされます。 それより、あなたが向かうところは沖縄じゃない。アメリカに向かって、普天間の基本的な問題は、日米が合意したのは普天間の閉鎖、返還です。十六年たってもなおできぬのをなお押し付けていくというのは、あなたは今まで評論家として普天間は難しい、辺野古難しいと、こう言ってきた人が、大臣になると全く逆のことを国民や県民に言い続けておる、そういう大臣は許せないと。 したがって、この場でオスプレイの配備は困難であると、ハワイ並みにアメリカ本国に見直しをさせる方向で米軍と日米合同委員会で交渉するとおっしゃってください。
○国務大臣(森本敏君) 先ほど我が国を取り巻く安全保障環境について御質問があったので申し述べましたが、我が国周辺は、尖閣だけではなく、沖縄を含め南西方面自身の安全保障というのが特に重要になりつつあると考えております。その中心にある沖縄の海兵隊の抑止機能を向上するためにこのオスプレイという飛行機が重要であるということは、アメリカのみならず我が国もよく認識しているところであり、したがって、どのような計画になるか、今からまだ必ずしも先は明確ではありませんが、いずれにしても、海兵隊がオスプレイというものを導入をし、この運用をうまく取り扱って海兵隊の持っている抑止機能を向上することは、ひいては我が国の安全保障に寄与すると、このように考えております。
○山内徳信君 森本大臣の今のお話は、戦前の第三十二軍の将校みたいな発言であります。オスプレイが大事、配備が大事云々。戦前の日本軍もそう言いました、本土防衛の盾になれと。戦争終わって六十七年たっていますよ、防衛大臣。あなたは評論家のお仕事もしてこられて、そういうことをなぜちゃんとアメリカ軍にも、アメリカ政府に言うべきものをおっしゃらぬのですか。それができぬならば、あなたは大臣の資格はない。 アメリカはちゃんと環境レビューをやって、環境影響評価もやるのに、独立国家ならば、日本は日本の法律に基づいてちゃんと環境影響評価も出して、住民にも知らせて。申し上げておきますが、沖縄防衛局が北部訓練場でやったヘリパッドを造るための環境影響評価は、希少動物の名前は出てきますよ。ところが、東村の住民生活については全く記述がないと。沖縄の人間は、マングースとかヤマガメとかヤンバルクイナとか、そういう動物よりももっと下等な生物なのか。それを知っておるならば、どうしてアメリカにちゃんと物を言わぬのか。そのことを更に外交防衛委員会でも引き続き追及していきます。 沖縄の今の動きは、ハンストから、市町村議会議員たちが、県議会も一緒に、県民大会の前段として独自に大会を持っていくと。そして、女性団体が、あるいはあらゆる団体がアメリカ軍の司令部に。普天間だけで終わると思ったら間違いですよ。 そこで、次に進めていきます。 辺野古の砂浜の基地の境界線にフェンス工事がもう既に終わっております。これ去年だったかと思います。そのフェンス工事の予算の出所はアメリカの予算なのか、日本、防衛省の予算なのか、大変簡単なものです、一言でおっしゃってください。
○国務大臣(森本敏君) フェンス工事の予算の出どころでございますが、昨年五月に完成したキャンプ・シュワブの南側境界線におけるコンクリート基盤とフェンスの取替え工事については、米側が米側の予算により、けがの防止など地元の人々の安全性の向上のために既存の有刺鉄線に代えて設置したものであり、日本政府の予算は充当されていないと理解しております。
○山内徳信君 アメリカの直轄予算だと今お答えなさっておりますが、それを防衛省として、委員の一人である山内徳信に是非証明を後日していただきたいと思います。どうですか、大臣。
○国務大臣(森本敏君) 証明というのは、必要な書類を提供されればよいということであれば、後日提供する用意をいたします。
○山内徳信君 これは、アメリカがその受注業者に支払いしたそういう資料があると思いますから、それを是非防衛省として手に入れて私に示していただきたいと思います。これは認識が全然違うからであります。よろしくお願いします。
○委員長(山本順三君) 続いてどうぞ。
○山内徳信君 次に進めてまいります。 竹島の問題とか尖閣諸島問題については随分前の委員の方々からもございましたから、これはまたもう少し時間のある別のところで深めていきたいと思いまして、今日はこれはパスしたいと思います。 それから次に、キャンプ・シュワブの陸上分でずっと工事が行われております。沖北としてもそこの現場を見に行きましたし、あるいは外防としてもそこに一度行った記憶がございます。 そこで、現在、これはもう大きな事業でしょうから、過去からずっと進められてきた事業だと思います。それで、今進められている事業の内容あるいは施設名、そして施工業者、あるいはその発注額等々を是非報告をしていただきたいと思います。
○国務大臣(森本敏君) キャンプ・シュワブにおいて、普天間飛行場代替施設建設事業とは直接関係のない建物を機能的かつ効果的に再配置するために、同事業の実施区域を除いた区域において、現在、隊舎、それから管理棟、それから倉庫等を整備しているところです。 これまでに整備した主要な施設は、下士官の宿舎二棟だとか管理棟二棟だとか工場二棟だとか倉庫一棟などで、現在、その他の施設の整備を行っておりますが、契約金額の合計は約百四十二億円でございます。 これらの施設に係る工事の主要な受注者名は、下士官施設についてはフジタです。それから管理棟については仲程土建という株式会社、それから工場は大米建設、倉庫はアラカキ建設、このように承知しております。
○委員長(山本順三君) 山内徳信君、時間が来ておりますので、おまとめください。
○山内徳信君 時間ですからこれで終わりますが、大臣に申し上げておきたいのは、七年という日米の合意があって、ところが、それが実現できぬで今十六年目に入っているんです。そういう可能性がない、アメリカでも辺野古はもう不可能だと言われておるところに、どうして防衛省は百四十二億も巨費を投じて基地を造るんですかと、そういうことを指摘をして、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(山本順三君) 質疑を続けます。谷岡郁子さん。
○谷岡郁子君 みどりの風の谷岡郁子です。今日はよろしくお願いしたいと思います。 まず最初に、森本大臣、若しくは物理的なことであれば官僚の方でもいいんですけれども、平成二十二年度の決算において、これはソマリアの海賊対策が始まった年だというふうに思っております。約百億余りの予算、そしてまた、補正予算等を使いましてジブチ等における拠点整備に十二・三億円など、いろいろ使われました。そしてその中で、それに見合ってどんな成果が出てきたのかと。出動回数、あるいは今本当にこの日本にとって成果だったと思える、あるいは世界の平和にとって成果だったと思えるという点について御説明をいただけますでしょうか。
○国務大臣(森本敏君) 平成二十一年以降行っているソマリア沖・アデン湾での海賊対処活動、先生御指摘のように、確かに、活動拠点として、約四十七億円ですか、隊舎を造って、P3C二機、護衛艦二隻で、自衛官は護衛艦の部隊として四百名、航空機の部隊として百九十名を派遣して活動を行っていますが、この活動が始まった平成二十一年三月以降、今まで延べ二千七百隻の民間船舶を安全に護衛してきたところであり、一度も我が方が護衛した船舶に海賊の被害は出ていません。 この結果と思いますけれども、世界中から二千通以上の感謝状その他が来ているところで、私は、この経費に対して我が国が行っている活動は十分に効果的であり、また評価の高いものであり、その価値に見合うものであると、かように考えております。
○谷岡郁子君 いつも玄葉大臣は、外務大臣としてやりたいことは国益の最大化だというふうにおっしゃっているんですけれども、この国益の最大化という観点から見ますと、このソマリアについては、もちろん現場の自衛隊の方々も頑張っていただいたんですけれども、リエゾンとしての外務省の方々も随分頑張っていただいたと思います。 これに関して、どちらのお答えでもよろしいんですけれども、もう少しこういう費用があったら、こういう予算が付いていたら、あるいはこういう人員が確保できていたら、もっと更にその国益は最大化できたであろうというような点というのがありましたら、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 会派が移ってから、谷岡委員、初めての質問で、私が受けるのはですね、とても新鮮ですけれども。 ソマリアの決算ということなんですけれども、これ、日本にとって海上輸送というのは生命線の一つだというふうに申し上げても過言ではないというふうに思います。その上で、どんな予算がより有効ですかと、こういう話です。今防衛大臣から、護衛艦二隻、常に行って全ての船舶を守っているということに対して、またその能力に対して高い評価が国際社会からある、これは今防衛大臣がおっしゃったということです。 その上で、キャパビル、つまりソマリア近隣沿岸国の海上保安能力の向上支援、また近隣の沿岸国の海上保安能力の向上のための研修、更に言えば、ソマリアの治安向上等々に予算を実は使っているということでございまして、その点についても我々としては、自衛隊の能力への評価もさることながら、そういったキャパビル類の貢献に対する評価というものも私はあるというふうに考えていまして、そういった貢献を今後とも続けていきたいというふうに考えておりますから、是非引き続きの御理解をいただきたいというふうに考えております。
○谷岡郁子君 私自身はソマリアの海賊派遣に当時反対したわけでありますが、これは玄葉大臣自身も反対多分なさったと思うんです。そして、だからといって、今それを全否定しようという気もないですし、その今おっしゃったキャパビルという部分というものがどうなされるかということは、実は本当に大事な点なんだろうと思っています。 それで、外務大臣に引き続き、あるいは外務官僚の方にお願いしたいんですけれども、いわゆる在外大使館、これはソマリア、ジブチも含めてのことだと思いますけれども、常に日本の前線であり日本の外交の現場であるところにおいて大体どのくらいの予算というものが、本当に様々な人脈づくりですとか、そしてこの場合、外交などについては特に情報とか一番大事な部分というのは人にくっついていると思うんで、人を知るとか人と密接にかかわるとかということは大変大事だと思うんですが、こういう予算というのは幾らぐらいあって、この十年間でどのくらい増えたのか、あるいは減ったのか、そしてそれはどういうことを意味していて、皆さんはどういうふうに思われているんだろうかということを是非教えていただきたいんですが。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 手元に資料ございます、調べてまいりました。 在外公館の館員による人脈形成を目的とする交流諸費及び交際費というのは、二十四年度の予算で約十・六億円計上されているということなんですが、この間、五年間の推移を見ると二三・五%減少しているということでございます。この考え方というのは大変難しい面もございます。つまり、財政状況が非常に厳しいという中で、どこをスクラップしてビルドしていくのかということを、二十五年度の予算を今考えている中でも、私の中でも迷うところも全くなくはないです。 ただ、今おっしゃっていただいたように、この人脈形成のための予算というのは、外務省としてはというより外務大臣としては、やはり一定程度必要である、最終的に国会で認めていただいたその予算を最大限に活用したいというふうに考えております。
○谷岡郁子君 私も時々ワシントンなどを訪れますと、かつて日本の大使館は、いろんな館員の人たちがもっと食事に誘ってくれたり、あるいはブリーフィングをするような機会をみんなで設けたりとかということが多かったんだけれども、それがなかなか見えないんだということを、ジャパンウオッチャーと言われるような人々、それもいわゆる本流というふうによく政府なんかで名前が出てくるところではない様々な多様なところ、あるいは学者であるとかメディアの人なんかからよく出てくるんですね。こういう予算をもっと多重的に本当取れないものだろうかということをずっと考えています。 例えば、外務省の予算を見ていましても、何か大きなイベントをやるとかそういうことになりますと何千万とか一億だとかがぽんと代理店なんかに行くんだけれども、本当に細やかな、でも人間関係を培っていくことができるような費用というものが実はどんどん減ってきているのではないんだろうかと。 そしてそういうものこそ、本来一番クルーシャルな情報というものはそういう形でしかつかんでいけないものでもあるわけだし、そして、よく説明責任と言われるんですけれども、本当に外交の機密に当たることは説明責任ができるようなものではないピースであることが多いということを考えますと、こういう特性も含めて今後は考えていっていただきたいし、この予算というものがこういう形で決算を見るとどんどん減り続けている状況を是非改善したいということを私はお願いしたいというふうに思っております。 次に、先ほど公明党の加藤委員からありました、いわゆる原子力の言わばプロジェクトとしてのインフラ輸出云々という話がありました。これを中心になってやっているのは実はJBICなんだろうと思います。そして、実際、二〇一〇年には菅総理が、例えばヨルダンの国王であったり、あるいはベトナムのいわゆる首脳会談の中で、JBICの融資を低利のものを付けますよということをおっしゃっているんですね。 ところが、その一方で、平成二十年の十月二十九日には近藤正道さんから質問主意書が出ておりまして、それに対する麻生総理のお答えとしまして、JBICにおいては、プロジェクト実施主体によりプロジェクトの安全確保、事故時の対応、放射性廃棄物の管理等の情報が適切に住民に対して公開されていない場合には貸付けを行うことのないよう、今後指針を作成するということが言われています。これが平成二十年の十一月の十一日です。 この原子力を輸出するに当たってのJBICの指針というものは今あるんでしょうか。
○副大臣(藤田幸久君) 谷岡委員にお答えをいたします。 まだございません。
○谷岡郁子君 本来は、そういうものがあって、個々のプロジェクトがあって貸付けというものの議論が始まるという、これが完全に今逆さまを向いてしまっていると。この状況を改善していただくように、私は去年の十二月八日の委員会で実は玄葉大臣にもお願いをいたしましたけれども、引き続きお願いをしたいと思います。 JBICの二十二年度の決算を見せていただきました。約百六十億あります営業の経費の内訳の中で、人件費は五十二億、そしてそのほかいろいろあるんですが、その他経費というのが五十五億あります。その五十五億というものが一体これは何なのかということを実はお願いをして聞きました。そうすると、役務費が約二十五億で、海外駐在員経費が十六億六千万、そして諸謝料というのが十二億五千万あると。諸謝料というのは、これは一体何であって、内訳はどんなものなんでしょうか。
○参考人(中西孝平君) お答えいたします。 諸謝金の内訳でございますけれども、主なものは専門家の委託料、実際には弁護士への委託料が主なものでございまして、それ以外には講師ですとかコンサルタントへの支払等が含まれております。
○谷岡郁子君 そして、そういうところのお金の使い方というのはこれからもっと、今後深く実は見ていきたいというふうに思っているんですが、その約十兆の貸付けに対して二百億国民に毎年返っております。そして、それは〇・二%の利回り、財政投融資から考えたら〇・二%の利回りということになるんですね。これはある意味で、国民の財産を運用していくということからいくとそれほど高くないと思うんですけれども、これに対する正当化というのはどのような議論としてお考えになっているんでしょうか。
○参考人(中西孝平君) 私どもJBICは、国策上の重要な海外資源の確保ですとか我が国の産業の国際競争力の維持向上など、重要な国の政策目的を果たすための政策金融機関でございます。したがいまして、JBICの収支に関しては必ずしも、収支相償の原則が定められており、利益を最大化することは目的とされておりません。
○谷岡郁子君 もちろんそれはそれで結構なんです。しかし、それが一体本当に中身としてどうなのか。 例えば、新しいJBIC法ができましたときには先進国に初めてお金を融資することができるようになりました。その中には、アメリカにたくさんの低利の融資をして原発を造ろうというような、そういう計画がありました。しかし、実際ながらアレバがフランスで計画をいたしまして、そしてメリーランド州のカルバートクリフ原子力発電所で造ろうとしていたもの、これはシェールガスなんかがかなり値段が下がっているということによって結局はその融資は行われないと、今次々にそういうことが起こってきているんですね。 だから、はっきり申し上げて、この決算の中で私が気が付きましたことは、先ほど加藤委員からも指摘がありましたけれども、一つ原子力の問題を転換していくということであるならば、そういう全体問題、そしてこのJBICを含めて日本の財政投融資、そこから得るものを含めてやはりしっかりと全体を見ていかなければならないと思いますので、今後の決算から学ぶことというものを是非予算に生かしていただきたいということをお願いいたしまして、今日の私の質問といたしたいと思います。 もし一言最後にありましたら、是非。
○委員長(山本順三君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) しっかり参考にさせていただきます。
○委員長(山本順三君) 他に御発言もないようですから、外務省、防衛省及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門の決算についての審査はこの程度といたします。 次回は来る二十七日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時八分散会