外交防衛委員会 第9号
- 発言数
- 291 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2012/08/28
会議録
○委員長(福山哲郎君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、石川博崇君が委員を辞任され、その補欠として山口那津男君が選任されました。 ─────────────
○委員長(福山哲郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官種谷良二君外十一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(福山哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(福山哲郎君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○風間直樹君 おはようございます。よろしくお願いします。 今日は二つの質疑をさせていただきたいと思います。一点目は、日米同盟の本質的な移り変わり、変遷について、そして二点目に、今回の尖閣への上陸に関しての中国海軍のアジア近海への進出について質疑をさせていただきます。 まず、最初の日米同盟の本質的な変遷についてであります。 お手元に配付資料として二枚、日米安保条約、一九六〇年の改定の条約と、二〇〇五年十月のいわゆる2プラス2で発表された「日米同盟・未来のための変革と再編」、この二枚を配付させていただきました。 この二〇〇五年十月の2プラス2、当時の外務大臣は町村信孝議員、そして防衛大臣が大野功統議員でありました。この年二月に2プラス2の共同発表がありまして、十月にこの会合、会談があったという流れであります。この「日米同盟・未来のための変革と再編」、なかなか長い文書でありまして、一見すると、それまで日米間で合意あるいは公表されたものとどこがどう変わったのか、一見して容易には分かりません。ただ、これ注意深く読み込んでみますと、従来の日米安保条約と本質的に大きく変化していることに気付くわけであります。 つまり、従来の日米安保条約は、日本に基地を持つ米軍がどう扱われるかというのが最大のポイントであります。一方、この、「未来」と略させていただきますが、「未来」では、日本自体がどう動くか、自衛隊が海外でどう活動するかが最大のポイントになっているように感じます。 更に詳細に見ますと、この「未来」は日米安保条約と比べて二つの変化が見て取れます。まず一点目は、安全保障協力の対象の範囲、地理的範囲であります。端的に言いまして、日米安保条約での極東から、この「未来」では世界へと大きく変わっているように感じます。 具体的には、この配付資料の安保条約の六条ですが、下線を引かせていただきました。「日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、」と、極東におけるということでいわゆる極東条項と呼ばれていますが、このように対象の範囲が限定されております。一方、「未来」の方を御覧いただきますと、二の「役割・任務・能力についての基本的考え方」というところで、下の方になりますが、「地域及び世界における共通の戦略目標を達成するため、」と、こう変わりまして、極東から地域及び世界におけるというふうに明確に変わっております。 一方、もう一つの変化でありますが、これは日米間の安全保障に関する取決めの理念若しくは目的の大きな変化であります。安保条約を御覧いただきますと、まず前文の方で国連に関する言及が度々出てまいります。国際連合憲章の目的及び原則に対する信念等を再確認しという文章もございますし、さらに、第一条では、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎むことを約束するという表現も出てきます。さらには、国際連合を強化することに両国が努力をすると、このように記述をされています。 一方、この「未来」の文書では国連に関する言及はなくなります。その代わりに、先ほどの下線部でありますが、「地域及び世界における共通の戦略目標を達成するため、国際的な安全保障環境を改善する上での二国間協力は、同盟の重要な要素となった。この目的のため、日本及び米国は、それぞれの能力に基づいて適切な貢献を行う」、こう変わっております。 私も、この二〇〇五年、2プラス2以降の衆参での質疑をいろいろ調べてみたんですが、この本質的な変遷に関する質疑はほとんどないのが現状のようでありまして、そこで今日、この外交防衛委員会でこのことを取り上げさせていただくことにいたしました。 そこで、お尋ねでございますが、まず、安全保障協力の対象の範囲、地理的な範囲について、実質的に安保条約からこの2プラス2での文章に至って変わったのかどうか、この見解をそれぞれ外務大臣、防衛大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 日米安保条約、いわゆる法的根拠に基づいた地理的範囲について変わったのかどうなのか、こういうことでありますけれども、私は基本的には変わっていないというふうに思っています。 つまり、野田・オバマビジョンでもそうなんですけれども、世界の平和と安定に向けて責任を分担をしていくということは実は野田政権でも申し上げているところであります。それは、例えば海賊対策であるとかテロ対策であるとか、そういったことに対して言わば政治的な意図表明をしているわけです。そこに法的根拠は私は要らないというふうに思いますので、そういう意味で、いわゆる、私もかつて十数年前に外務委員会等でこの極東条項の質問を何回もしているので、できれば参考にしていただきたいと思いますけれども、基本的に、たしか昭和三十五年か何かに統一見解を出しておりますけれども、その部分について変更があったというわけではないというふうに思います。
○国務大臣(森本敏君) 一九六〇年に改定された現在の安保条約の基本的な構造というのは、安保条約の五条において、日本の施政下における日米いずれか一方に対する武力攻撃があった場合に日米で共同対処する。つまり、そのことは、法的に言うと、日本が他国から攻撃を受けた場合、アメリカが日本を守る、これを安保条約第六条の施設・区域の提供というアクセス、便宜を与えることによって相殺する、バランスを取るという構造になって安保条約ができているんだろうと思います。 この当時の基本的な安保条約の目的は、あくまで冷戦期、西側同盟の一員として極東における東側の脅威を日米同盟でいかにして排除するか、そのために米軍が日本の施設・区域を使ってどこまで活動できるか、これが安保条約第六条に言う極東範囲、極東の範囲という議論でした。今もその考え方は変わらないと思いますが、ただ、これは安保条約に基づく米軍の活動の区域を議論しただけであって、冷戦が終わってから東西冷戦の構造がなくなって、日米同盟はむしろグローバルに、あるいはアジア太平洋地域の安定のために共に同盟を活用してこの地域の安定のために貢献して、そのために共通の戦略目標を決めようとしてできたのが今先生御指摘の二〇〇五年の2プラス2の合意であります。 その目的は、安保条約に基づいて米軍がどういう地域に活動するかということとは別に、日米同盟が安保条約に基づいてどのような役割を世界の平和と安定のために、あるいは地域の安定のために果たすかということを、共通の価値観を求めて共通の戦略目標を定めてその下で日米協力をしていこうという、より広い地域におけるマンデート、理念を取り入れようとしたのがこの冷戦後の安保体制の在り方だと思うんです。 条約の定義、条約の中身は変わらないんですけれども、取り組もうとしている方針とやり方が冷戦期と冷戦後と著しく変化していると、こういうことではないかと思います。
○風間直樹君 ありがとうございます。 ここで、日本外交にとっては非常に苦心の場面がいろいろ出てくるわけであります。今、防衛大臣、外務大臣おっしゃいましたように、冷戦後、米国から自衛隊の海外派遣について度々求められるケースが出てきています。私は、こうした状況は、この安保条約からこの2プラス2における「未来」の文章の変化に沿った動きだろうというふうに感じています。 特に、イラク戦争時の自衛隊に対するイラク派遣の要請、これは当時の日本政府が非常に対応に苦心をしたわけでありまして、最終的には、御案内のとおり、非戦闘地域という言わばフィクション的な概念を構築した上で自衛隊を出したというのが私自身の理解であります。 防衛大臣、今おっしゃいましたが、この六〇年改定の日米安保条約では極東という地域が決まっていて、ここにおける日米の協力というものが明記をされている。ところが、これが世界に広がった場合に、イラク戦争のような事象が起きた場合、日本外交としてどう対応するかは非常にこれは難しい問題が生じるわけであります。 この点について、日本政府が、憲法を始め国益あるいは日本の安全保障戦略、そういったものを総合的に判断をした上で決断をしなければいけないわけですが、これは今後も多分、米国の外交方針、安全保障戦略によっては日本外交がイラク戦争時と同様の非常に難しい場面に直面することも出てくるんだろうと思います。そのときにどういう判断を国益と憲法にのっとってしていくべきなのか、この点について外相と防衛相のお考えをお伺いします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず、仮定の質問なので答えにくいんでありますが、イラク戦争、結果として大量破壊兵器はなかったと言われる中で、あの戦争をどう評価するのか、また当時の日本外交をどう評価するのかということは、それぞれ委員によって恐らく見解が分かれるであろう、外務省としても検証しているということでございます。その上で、確かにそういった課題が今後突き付けられる可能性というのは非常に高いのではないかというふうに思います。 ただ、同時に、私の問題意識では、むしろグローバルな中で憲法の制約上我が国の自衛隊がどこまで活動するかということよりも、この成長センターになって安全保障上不安定化しているこのアジア太平洋の中で、我が国自身が防衛力をどのような形で整備をし、そして日米安保条約に基づいてそれらをどのように深化をさせていくのか。憲法との関連でいえば、集団的自衛権の問題も含めてどのように考えていくのかというのは、私は時代の転換点ともいうべき今にあって、大変重要な課題であるというふうに考えております。
○国務大臣(森本敏君) 日本がいわゆるグローバルな平和と安定のために協力をするという範囲は、領域の中及び領域の外と両方場面があるわけでありますけれども、この種の日本の、特に領域外における日本の協力は、湾岸戦争の後、御案内のとおり、いわゆるPKO法を通して国際協力に出始めた。PKOが質的にも量的にも数の上においても格段に向上し広がって、この間における自衛隊の活動には現在のPKO法を手直しをしなければならないような事項が幾つか出てきた。これは、PKOをできるだけ自衛隊が質の良い活動をするために改正をする必要があるという問題意識が政府の中にずっとあって検討を続けてきたわけです。 一方、日米協力については、旧ガイドラインは、はっきり申し上げると、どちらかというと、日本の領域の中において米軍にどういう協力ができるかということを主たるテーマとして作られたものを、一九九七年のガイドラインの改定のときに、日本の周辺、特に朝鮮半島事態に日本が何ができるかということをガイドラインで決め、それを法律の形にしたものが周辺事態法です。これも、九七年のガイドラインは今や十五年たっていて、ガイドライン及びそれに基づく周辺事態法を見直してどこまで日米協力を進めるか、この問題に、課題に我々は直面していると思います。 つまり、広い意味での国際協力とそれから日米協力と、共に十五年以上やってきた実績を踏まえて、今新しい課題を抱えて我々はどういう見直しをして新しい同盟協力ができるのか、こういう状態に現在はあるのではないかというふうに私は認識しております。
○風間直樹君 今、外相、防衛相から、それぞれ日本政府の立場と見解について御説明をいただきました。私も、国会論戦でこうした日本政府の考え方についてはいろいろお聞きをしまして、その思考方法には慣れ親しんできているんですが、一方で少し気になりますのは、米国政府のパースペクティブ、物の見方と日本政府のパースペクティブの間に随分大きな開きがあるという、こういう指摘、見解が出されている点であります。 といいますのは、日本の国益上、憲法上、日本が何ができるか、あるいは何をすべきかというのは、おおむね今外相、防衛相がおっしゃった線なんだろうと思います。一方で、例えば、この「未来」の文書の中に、下線を引っ張った部分ですが、「国際的な安全保障環境を改善する上での」という表現が出てきます。これが何を意味しているのかということは非常に重要なんだろうと思うんです。 具体的に言いますと、冷戦終結後、米国では超党派で、共和党、民主党の枠を超えて、冷戦後の米国の国家安全保障戦略が一定の期間を掛けて構築をされました。恐らく、ここで構築された戦略というものは、その後、ブッシュ・シニア政権、クリントン政権、それからブッシュ・ジュニア政権、そして現在のオバマ政権に至るまで、党派を超えて継承し実践されているものだろうと私は感じています。その中で、ブッシュ・ジュニア政権のときに、御記憶のとおり、いわゆる先制攻撃オプションというものが出てきた時期があります。これは言葉を換えれば予防外交ということになるだろうと思います。 例えば、イラク、それからイラン、北朝鮮、悪の枢軸として、ブッシュ・ジュニアが当時、一般教書演説だったかと思いますが、名指しをしました。これは、この当時の米国の政権は明らかにこの三国に対して、いわゆる先制攻撃のオプション、予防外交を実践しようという意図があったんだろうと思います。その反映が、この「未来」の文書における「国際的な安全保障環境を改善する上での二国間協力」という点にどのように反映してくるのかなというのが私の一つの関心事であります。 そこで、日本外交のなかなか困難さが出てくるんですが、例えば、今後、あのイラク戦争のようなことがまた起きた場合に、米国から様々な要請が日本政府に対して行われると思います。その場合、予防外交的な動きに対して日本政府がどこまで協力をするのかという問題、あるいは自衛隊の派遣にどこまで応じるべきなのかという問題、これは非常に大きいと考えております。現に、余り公表されてはいない、表向きにはなっていませんが、小泉政権から後の政権において、水面下でこれに類する打診が米国政府からあったのではないかと、具体的には福田政権のときでありますが、こういう指摘も出ております。 こういった点について、つまり米国のパースペクティブと日本のパースペクティブとの間に実は大きな違いがあるのではないかという点と、将来これがまた顕在化した場合、自衛隊の派遣等について日本政府がどう判断すべきなのか、外相と防衛相のお考えをお伺いいたします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これも、申し訳ないんですけど、仮定の質問なのでなかなか具体的に申し上げるわけにはいかないと思うんです。実際は、実際の事態が起きたときに個別具体的な事情というものを勘案して総合的に判断をするということだと思います。 ただ、我が国として、私が外相になってから、アジア太平洋地域以外で何を我が国ができるのかということで議論になったのはイランの問題だったと思いますね。このことについて、また具体的に事態が起きていないにもかかわらず、こういった公の場で発言するのはできるだけ控えた方がいいと思っているんです。 ただ、当然ながら、その様々な事態にどういうふうに対応できるのかということについて検討しているということはそのとおりでございます。そのときに、我が国の憲法の制約といったものも併せて、当然ながら、言わばそれが重要な要素ということの中で検討を行い、同時に、そのときにパーセプションギャップが日米間等で起きないように、当然、様々な国々、これは日米間だけではありませんけれども、しっかりと調整を行う必要が仮にそういった場合においてはあるということだと思います。
○国務大臣(森本敏君) 外務大臣の御答弁で全て尽くされていると思いますが、少しだけ付言すれば、今のお話のように、何か事態があった場合、アメリカはグローバルパワーですが、御覧のとおり、アメリカの議会で国防予算も相当、これから十年間に五千億ドルに上る国防予算の削減を迫られており、兵器体系においてもアジア太平洋を重視するという方針を明らかにしていますが、なかなか今、中東、湾岸、イラン、例えば東アジア、二正面で作戦をする、同時に二正面で作戦する能力は少しおぼつかないのではないかと思います。その分を例えば日本に一部役割を分担してほしいという要望が出てくることは、これは現実政治の中であり得ると思います。 その際、我が方が決断をしなければならないのは、今外務大臣のお話のように、結局、同盟を含む我が国の国益をどう考えるか、もう一つは、その国益を考えるために何をするかではなく、日本の法体系の中で何ができるのか、この二つの問題のトータルの答えとして我が国の個々の政策が決まっていくということだと思います。 ただ、そういう抽象的な問題ではなく、日米が日ごろからどの程度のことができるのかということを日米で協議をしようということで、RMCといいますか、能力と役割と分担をどの程度、日米間でこれから賄っていくかという協議を日米でこのところずっと続けていると。その範囲の中で日本が、今申し上げたように、国益をどう考え、法的に何ができるかという二つの重要なクライテリアを基に我が国の個々の政策は決まるということなのではないかと、このように思います。
○風間直樹君 時間がありませんので、次の質問に移らせていただきます。 中国の海洋進出についてでありますが、お手元に、今日、地図を配付させていただきました。赤い線が中国海軍の目指す、中国海軍の言うところの第一列島線と第二列島線、青い線が日本の海上交通路であります。今日お尋ねをしたいのは、東シナ海、南シナ海における米軍と自衛隊との分担境界をどこにすべきかという点であります。 このいわゆる第一列島線、第二列島線は、一九八五年に策定されました中国の劉華清提督によるいわゆる近海防御戦略に基づくものでありまして、二〇〇〇年までに中国沿岸の防衛能力を高め、二〇一〇年までに第一列島線の内側の制海権を確立すると。第一列島線というのは、九州、沖縄、台湾、フィリピン、ボルネオということであります。さらに、二〇三〇年までに複数の通常型空母艦隊を建設して、第二列島線の内側の制海権を確立する。これが小笠原諸島、グアム、サイパン、テニアン、パプアニューギニアということであります。そして、二〇四〇年までに複数の原子力空母艦隊を建設し、米海軍の西太平洋及びインド洋における制海権をそぎ落として、米国と対等の海軍国になるというのがこの戦略であります。 米国が、この第一列島線と第二列島線の間のどこに米国が担当する防衛ラインを引くことを考えているのか。それが日本が逆にどこまでを担当するかに影響を与えるんだろうと思うんですが、この点について、防衛大臣はどんなふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(森本敏君) 先生、今この地図をお示しになりながら、第一列島線、第二列島線の御説明をいただいたのですが、まさに先生のお言葉にあるように、これは中国が中国の理由で決めたもので、日米両国がこの線を決めたわけではありません。我々は、この第一列島線、第二列島線などというものを基準にして日米の役割を分担しようなどという計画を持っているわけではありませんし、また現実にそういう考え方もありません。 日米が考えているのは、海洋の安定というものを図るためには、公海上は全ての国に開かれた海であり、航行の自由を確保するために、多国間の協力によってこの海域の安定をいかにして維持していくかという広い意味での国際協力を通じて、この海域の安定を図るためにどのような外交努力、防衛努力ができるか、これをやっているのであって、繰り返しになりますけれども、この第一列島線、第二列島線で書いた線の中で、この海域の中で日米が役割をどこかで分担しているということは全くございません。
○風間直樹君 中国海軍としては、この第一列島線、第二列島線の間の海域を言わば中国が自由にコントロールできる海域にして、冷戦時のバレンツ海のように、ここで中国の潜水艦が一定の行動の自由を得ると、これが一つの目的だというふうにも言われているわけであります。 日本から見た南西方面の防衛なんですが、明らかに日本の役割、あるいは今後のその責任というものが大きくなっていくんだろうと思います。その点について、防衛大臣、お考えございましたらお願いします。
○国務大臣(森本敏君) 確かに、日本の南西方面は約一千二百キロ、ここに点在する島々は、沖縄、鹿児島を含めて約一千という島がこの一千二百キロの中に点在しております。 我が国領土の全体の長さの約三分の一を占めるこの海域に、最近中国が、少しずつ艦艇をこの中を通り抜けて日本の南海域で訓練をしたり、各種の活動をやっているということは事実であります。また、その活動海域が東の方に広がっているということも事実であります。その活動も毎年活発化しているということも事実であります。 この南西方面の安全をどのようにして確保していくかということは日本の防衛力の大変重要な課題であり、我が国は、さきに決めた防衛大綱に基づいて、特に南西方面に対する動的防衛力というものを機能させ、同時に、この中心に存在しているアメリカ軍との日米協力、日米防衛協力によってこの南西海域の抑止力を高め、この海域の安全を維持する、これを現在我々は取り組んでいるというところでございます。
○風間直樹君 ありがとうございます。終わります。 ─────────────
○委員長(福山哲郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、山口那津男君が委員を辞任され、その補欠として石川博崇君が選任されました。 ─────────────
○猪口邦子君 おはようございます。 委員長、理事の先生方、本日は私のこの質問の時間をいただきまして誠にありがとうございます。また、両大臣、玄葉大臣そして森本大臣の日々の御努力に対しても感謝申し上げます。 まず冒頭、通告していなかったことでございますけれども、丹羽大使の公用車が、丹羽大使自ら乗車している公用車が襲われまして、そして、けが人等はなかったとはいえ、外交ナンバー、大使車の国旗が持ち去られるという重大な事件が発生しました。 誠に残念なことでありまして、これに対して、まず外務大臣の所見、これをお伺いします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 国旗ですから、国の言わば威厳の象徴、威厳を言わば尊重しなければならない、そのことに対して相当の注意を払うというのが一般国際法上の原則であるというふうに思います。あわせて、ウィーン条約にもございますように、大使、そして大使館というものは接受国が守らなければならないということでありますので、誠に残念という話がありましたが、誠に遺憾なことで、厳正に抗議をしました。 昨日四時にその事案が発生をいたしまして、五時の時点で抗議をし、再発防止を求め、かつ刑事捜査というものを強く求めたところです。それに対して、中国政府としては、法に基づいて厳正に対処しますと、誠に遺憾だということで、これについては、まさに再発防止に全力を尽くすとともに、中国にいる日本人の安全確保も含めてしっかり取り組みたいという話があったところでございます。
○猪口邦子君 この車には大使が乗っていらっしゃったということでございますが、公使、次席公使は乗っておられたのでしょうか。また、この車は単体で移動中だったのでしょうか。二台目の車が確認車のような形で、このような時期ですから、念のため移動していたというようなことがあったでしょうか。二台目があったのか、公使が同乗していたのか、お答えください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) ちょっと今、事実関係なので確認しましたけれども、どうも単体であり、次席公使は乗っていないということで、昨日、次席公使の方から抗議をしたということでございます。
○猪口邦子君 日々の活動、これはちょっと古い言葉ですけれども、よく行政学ではSOPと呼ばれまして、スタンダード・オペレーション・プロシージャーで、グラハム・アリソンの「決定の本質」などでよく開陳されています。そういうスタンダード・オペレーション・プロシージャーで対応するときと、緊急事態であればここは慎重に対応するということで大使車を、もちろん接受国が守るのが原則とはいえ、念のためのいろいろな工夫、これを指示するのは大臣のお仕事と考えます。地域によっては移動のときに乱数表を使って道をその日その日変えていくとか、いろいろな危機管理の発想からの対応をするのが暗黙の常識でもあります。 国旗が、とにかく大使車の国旗が取られてしまうという、このことは実に重大なこととして受け止めていただき、今後危機管理について万全を期していただきたいと、ここを強く申し入れておきます。 それでは、通告申し上げましたことを順々にお伺いしてまいります。 本日は少し時間をいただきましたので、まず竹島関連のこと、日韓関係のことですね、それから二番目には北朝鮮関連のこと、三番目には国家安全保障会議、長年、私はこれを設置しなければならないということを申し上げておきましたが、ついにそれやっていただけていない状況の問題、それから尖閣諸島の問題、それから、現在はPIF、パシフィック・アイランド・フォーラムが展開されていますけれども、それについて、それからオスプレイの問題、また、もし時間がありましたら、一か月ほど前に質問いたしました中国への農産物不正輸出のその後のこと、また、ロシアのWTO加盟のことなどを順次質問いたしてまいります。 まず、竹島関連でございますけれども、政府は、十七日、李明博大統領に対して、大統領が最近竹島に上陸した、また日韓関係に関する、これは天皇陛下に対する失礼な発言も含めてでしょうけれども、種々の発言について遺憾の意を伝える、このような親書を伝達したと聞いております。 まず、この親書は局長から公使に手渡されたということですけれども、この内容の重要性に鑑み、かつ、親書は一般的に国家元首から、あるいはそれに相当する立場の方から相手国の同格の人に自分の署名を付して出すものですので、この特に今回の親書の重要性に鑑み、そのレベルで手交したことは判断ミスであり、慎重さを欠いたのではないかと考えます。特使を立てて送る、持っていってもらう、あるいは大使を呼んで大臣自ら手交する、あるいは現地にて大使から相手方、大臣相当、外交通商部長に手交するなどの方法が適切だったと思いますけれども、大臣のお考えはどうですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず親書でありますが、これは明確な定義はありませんが、猪口先生がおっしゃったように、通常は元首の、言わば首脳などの要人間の言わばやり取りということだと思います。つまり、カウンターパートに発出する書簡だというふうに、明確な定義はないですけれども、そう考えてよいのだろうというふうに思います。 今回の親書の重要性に鑑みと、こういうお話でありました。ただ、これはもう先生も御存じのとおり、親書というのは機微な内容から様々あるわけであります。先生の場合は、今回の重要性に鑑みて高いレベルからやれと、こういうお話だったのかなというふうに思いますけれども、通常、親書のやり取りというのは、例えば野田首相からオバマ大統領、あるいはオバマ大統領から野田首相、あるいは日中間でもそうなんですけれども、大概は在京の大使館を通じて行っているというのがこれまでだったと思います。 ですから、今回どう考えるのかということでありますけれども、今回についても通常の親書のやり取りで行ったということでございます。
○猪口邦子君 大臣、そこがやはり大臣としての働きではなかったでしょうか。政治主導というのであれば、ここは特別に大事な局面であると、重々しく、とりわけ隣国については、丁重にプロトコールの最善を尽くし、瑕疵がないようにするのがやり方ではないですかという御指導が事務方に下ることが私は大臣らしい仕事であったのではないかと思いますので、今後そのような場面が、まあ余りしょっちゅう重大な場面で総理親書がそのような内容を含んで送られるということがないことを願っていますけれども。 しかし、親書は念には念を入れ、何といっても一国の、我が国総理大臣からの署名入りの書簡ですから、今、野田総理からオバマ大統領へという話がありましたけれども、自民党の時代はどうしていたのかと申し上げますと、例えば、やはりオバマ大統領あてに麻生総理が、核廃絶の取組に我が国は全力を尽くす、協力申し上げるという内容の親書を伝達したことがございます。これもひとしく我が国として大事な内容でございますね。これは麻生総理の時代でしたけれども、安倍元首相に託してこれを伝達したというやり方ですから、やはり親書はその内容との関係で大事に扱うというのが政治の判断ということではないかと思います。 ところで、この親書の中に天皇陛下への失礼な発言について謝罪、撤回の内容は入っていたんですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 親書の内容をつまびらかにするわけにはまいりませんけれども、その点については、御存じのように、申ガク秀大使に対して私から謝罪と撤回を求め、またそれ以前の段階で言動を改めるべきであるということを直接伝えているということでございます。
○猪口邦子君 遺憾の意を伝えたと理解しておりますけれども、謝罪、撤回、これは累次の自民党外交部会での我々の指摘、また国会での我々の指摘によってその後大臣が適切な行動を取ってくださったということは評価しますけれども、本来政府において、外交は政府の専権事項でございますので、総理親書の中にそのような判断が政府の側から自発的になされていることが好ましかったと思います。 いずれにしても、このような局面での隣国に対するプロトコールの在り方ということを改めて考え、そして改善して、それが突き返されるということは、また韓国側の非礼でありますけれども、その全てのやり取り全体がアジアにおけます外交儀礼、外交制度の発展のある種の問題を世界に示すことのないように我が国は手本を示し、どのような対応をその相手方がしようとも本来外交はこのレベルでということを示すべきではないかと思います。 そこで、韓国の側の大使館員が外務省にこの親書の受け取れないという戻しをする場面で門前払いをされて、ニュースでもたくさん出まして、あのような場面ですね。私、大臣がどうお考えか分かりませんけれども、そのような映像が世界に流れるということ自体が余り適切な政治判断ではなかったと思います。まず敷地内に招き入れて、それで断固として差し戻すのは駄目であるということをやればいいわけですね、そこは映像として公開されないわけですから。今はインターネットの時代でもあり、報道の時代でもあり、全ての人の外交を知る権利の時代でもあり、それだけに我が国のイメージがどのように形成されていくかということについての細心の注意を求めたいと思いますが、何か今のことについてコメントございますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 先生おっしゃること分かります。それで、私、あのときに、たしか答弁中だったんですよね、委員会に張り付いてですね。恐らく外務省の次官以下、私が受け取らないことも含めて検討するというふうに答弁したことを受けてあのような対応を取ったのだろうというふうに思います。たしか、午後ずうっと夕方まで答弁中だったものですから。私がその後、外務省に戻って、まあ、もうこういうことをやっているのは外交の品位にかかわるので受け取ると。で、再び送らないという判断をしました。そうしたらば、どうも郵送したというのを後から聞きまして、じゃそれは郵送は受け取ろうと、再び送ることはしない、それは外交の品位にかかわるからと、こういう判断をしたということです。 ただ、先生おっしゃるのが分かるというのは、確かに、映像で流れるということの影響というのをやっぱり今後、私も含め、また外務省の職員全体がもっとそういったことに対するセンスというものを磨かなきゃいけない、そのことは私もそう思いますね。
○猪口邦子君 大臣答弁中であったことは私も存じ上げておりますけれども、やはり外務大臣であれば、いろんなシナリオ研究をしなければいけない、そして事前の情報察知ができていなければいけない。そのような動きがあるだろうそのときに、門前払いにするのか、中に入れて強い言葉で抗議するのか、いろいろなことを自分が国会の議場に入る前に指示しておくと、そこは丸投げしない。そこはやはり、官僚さんのいろいろな方法について、ここは大事だからという一言があったらよかったと思いますので、今後は頑張っていただきたいと思います。 それでは、北朝鮮関係なんですけれども、ちょうどこの時期は十周年なんです。十周年というのは、日朝平壌宣言、これが九月十七日に両国で採択されて十周年。今次の日朝政府の間におきます予備協議があしたからたしか始まるんですかね。その成果がどんなものになるのか、ここをひとつ考えて、語れる範囲で語っていただきたいと思いますけれども。 このとき、今、私思い出しますに、小泉総理が、国交がない国ではありますけれども、金正日総書記に一通の親書を届けました。歴史を動かす親書でした。その中には、日本側は国交正常化や補償問題、在日朝鮮人の地位向上などに真摯に取り組むので、北朝鮮側も拉致問題や核、ミサイルなど、日朝の諸問題の解決に真剣に取り組んでほしいという内容であったということが、飯島勲様の「小泉官邸秘録」、二〇〇六年の中で書かれています。これに対して肯定的な反応があったので日朝首脳会談と相なったわけです。ちょうど十年前、八月三十日のことです。このときに総理訪朝が発表されて、そして九月の今の平壌宣言の署名となった。 こういうふうに、外交はいろいろな工夫、細心の注意、ルートの開拓、そしてプロトコールへの執着、いろいろなことによって大きく歴史を動かすことができます。十月には拉致被害者五人が帰国、その後、二〇〇八年、拉致問題の再調査を進めるというところまでは自民党政権下で頑張ってきたところでございます。 しかし、その後は停滞し、今回、四年ぶりに北京で日朝政府間協議の予備協議、まあ課長級と聞いていますけれども、これが開催される。日本赤十字と相手方の赤十字会の話合いで、終戦の前後、朝鮮半島北部で亡くなった日本人の遺骨返還、遺族の墓参の実現に向けて政府を交えた協議を進めるんだというこういうことで、本当に重要な一歩なんですね、この流れを考えますと。 この中に拉致問題がアジェンダとして入ることが大事で、今大臣は努力しておられると思いますけれども、やっていただいていると思いますけれども、この協議及び予備協議についての現在のところをお知らせください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) おっしゃるように、二〇〇八年八月、再調査で合意して、内閣が替わったということを理由にそれらの合意が破棄されて以来、四年ぶりの交渉と。 私は、やはり機会の扉が少しでも開いたらば全力を尽くすべきである。もちろんそれは、先生が御指摘をいただいたように、様々な、ルートの開拓から始まって総合的なことを勘案をした上でまさに今回の予備協議ということになる。ただ、基本は赤十字からの両国政府への要請ということで始まっているわけでございます。 二十九日に最初の協議が行われます。一度では終わらないのではないかというふうに私は推測をしておりますけれども、先生が御指摘いただいたように、これは日本人遺骨の問題のみならず、日朝間には諸懸案がたくさんございますので、その中には当然私は拉致の問題というものが含まれるというふうに考えております。まず、予断は許しませんけれども、予備協議等々を通じて議題を設定していきたいというふうに思います。もちろん、一筋縄でいくというふうに楽観視しているわけではございませんけれども、何とか拉致の問題についてはしっかりと対応したいというふうに考えております。
○猪口邦子君 局長級から課長級になった理由等があるんですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) その後、先方と北京ルートを通じたやり取りを行って、これは先方の希望でありました。私たちは、それはそれとして受け入れた。ただ、課長級の予備協議で終わるかどうかはまだこれから分からないということでございますし、予備協議は一回ではなかなか終わらないのではないかというふうに私は思っています。
○猪口邦子君 課長級は課長級で、レベルを下げるということはまた有意義な場合もありますね、こういう場合はですね。それは、政治性が余りなく、テクノクラート的に、特にアジェンダなど、余り政治的ではない形で技術的にそれぞれの立場を推進していくということが可能になる可能性もありますので、大臣はこのプロセスを直接指導し、必ず拉致問題と小泉総理から始まるこの十年の努力、これが更なる歴史を動かすことにつながるよう努力していただきたいと思います。 それで、北朝鮮の方ですけれども、また新しい首脳の下、いろいろな動きがございます。例えば、今月の二日、金正恩第一書記は中国共産党、これは中央対外連絡部長が外交関係を取り扱いますけれども、王家瑞部長と会談しています。しかも、これは平壌で行われています。これは六か国協議再開に向けての積極姿勢が示されたという報道もあり、その前に、ブラフかもしれませんけれども、二〇〇五年九月の六か国協議の、このとき共同声明が出ていまして、それは北朝鮮の核廃棄を定めるところまでもう自民党政権下では行っているんですよね。それを破棄するんだと、破棄を検討するんだという報道も流れているんですけれども、これは報道ベースしか私は知りませんが。 しかし、一つの希望は、やはりこの王家瑞中連部長は非常に見識の高い方、日本との交流もありまして、私も自民党の幹事長外交補佐をやっていたときに何度も直接協議をいたしたことがありますけれども、実に見識をお持ちの方なんですね。その人とこの若い第一書記がいろいろな外交について話し合っているということ。もちろん、他国と他国がやっていることですから、我が国としてコメントはないでしょうけれども、これを外務大臣として、我が国政府としてどう分析しているかということはお伺いしなければなりません。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 今御指摘いただきましたように、第三国間のやり取りなので詳細な分析を申し上げるわけにはいかないのでありますが、まず最初に、中国側の発表で事実関係だけ申し上げると、王家瑞部長は、中朝間におけるハイレベルの交流、往来の維持、党間交流の強化、実務協力の促進、国際問題における意思疎通の強化、朝鮮半島の恒久的な平和と安定のための努力を強調した。そして、金正恩第一委員長は、経済発展、民生改善が朝鮮労働党の目標であること、朝鮮半島の平和と安定を擁護するために積極的に努力していることなどについて述べたということでありますけれども、私がこの場で申し上げられることは、少なくとも金正恩氏が対外的にいわゆる外国要人と最初に会ったのがこの王家瑞氏であるということがまず注目されるべき点だと思います。それともう一つは、金正恩氏があえて民生改善という言葉を使っている、このことは私は注目に値するのではないかというふうに思っています。
○猪口邦子君 非常に重要なことを教えてくださってありがとうございます。最初のそのような要人が王家瑞中連部長であるということ、そして民生改善という言葉が出てきていて、かつそれを中国側がそれをきちっとそういうふうに報道しているということでございますね。 いろいろな新しい、難しい中でも道を開いていく、それが本当の外交の技術、アート・オブ・ディプロマシーであると思います。そのまさに最前線に立っておられるわけですから、その呼吸の一つ一つを読み取りながら、是非この歴史を開く仕事を刻一刻集中してやってもらいたいと思います。王家瑞中連部長は日本をよく知っている方です。関心のある方です。それはある種のシグナルです。私だったらそう読むと思います。本当にアンテナをもう十分に使って、何か日本としてポジティブにできることをやってみてください。 それで、今度韓国とのことなんですけれども、この竹島につきまして大臣は不法占拠という言葉をお使いになることにされたんですね。これは、我が理事、佐藤正久先生の参議院決算委員会におけます質問に対する御答弁で使われたと聞いておりますけれども、それでいいんですか、不法占拠という言葉でいいんですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) はい。不法占拠という言葉を使いましたし、私の真意は、先般の予算委員会で領土問題には領土問題と言って、何だそれはと、こうやじが出ていたんですけれど、つまりは、領土問題に対しては領土問題としての相応の措置をとっていくということなわけであります、原則はですね。 ですから、そういう意味で、国際司法裁判所の問題や今回の表現ぶり、ただ法的評価は変わらないわけでありますけれども、私はこのタイミングで変えるというのが適切であるというふうに考えたということでございます。
○猪口邦子君 大臣はそれでよろしいんですけれども、要するに民主党外交全体として非常にまずいんですよ。 どういうことかというと、そもそも自民党政権の下で不法占拠と言っていたわけでしょう。政権交代をしたから何でも変えなければならない、領土の状態の表現まで変えなければならないということに執着し過ぎたための、今回改めてまた変更しなければならないという事態に追い込まれているという、この全体状況を見ることが大臣はおできになるんですかということなんですね。 外交的には、相手が何か強い行動を取ったから自分の方がいそいそとまた変えるとか、そういうことは、この場面では結構ですよ、不法占拠と我々が元々使っていた言葉ですから。しかし、それがまず不必要な摩擦も起こしているし、元々ずっとそう言い続けていたのであれば、この行為そのものを取る必要がなかったわけですね。 ですから、そういうことを考えて、政権交代のある時代となって、何でも政権が替わったら表現を変えなければというところまで執着する、その民主党政権の在り方そのものに、大臣はやはりこれから民主党の中で活躍されるでしょうから、私はここを伝えておきたいと思うんです。結局はこういうみっともないところに追いやられるんです、ぶれている表現がですね。そして、相手の行動に対してリアクション型になっている、アクション、リアクションのリアクション型になっているということで、そういうところの、それで毅然であるということがちょっと難しいと思います。 それで、領土のことと慰安婦問題は関係がないという野田総理の答弁、予算委員会で昨日ございました。私も直接伺っておりました。他方で、そのことが関係があるんだと、日本が努力してくれなかったことに落胆したんだという表現が韓国側から出ています。事実関係としてそうです。 私は、野田総理の答弁を受け止めますし、理解します。他方で、私は大臣に一言こういうことをお伝えしておきたいと思います。それは、まず戦争と女性たち、戦争はもう無数の女性たちを想像を絶する悲劇に陥れる、そういう根本認識を日本の首脳として語る人間性を発揮すること。これは大臣としてはどう思われるかということ、感触で結構ですので伺っておきたいと思います。 法的、政治的には解決していても、元慰安婦の人々の悲劇やその心に寄り添うという言説が日本の政治空間に全く不在であるということが適切なのかと、政府としてですよ。アジアの女性の悲劇を二度と繰り返さないという、そういう戦争と女性という観点からの何らかの心からの言葉、そういう努力は大臣でもなく多分総理としてやるべきことなんだと思うんですね。そういう進言を大臣にはしていただきたかったかなと思うんですね。 もちろん、何かを言えば法的、政治的に決着していることがまた複雑になるんではないかとか、そういうことをお考えになるんでしょうけれども、そういうレベルで考えるテクノクラートと、やはり総理としてはこの時代のメッセージとして、その女性の悲劇性について自分は受け止めているという心の言葉があったら、もう少し全体の状況を改善できるかもしれないと、これは私の直感的な感想ですけれどもね。 他方で、請求権の問題は解決しておりますし、法的、政治的な決着は済んでいて、しかもアジア女性基金のような対応も誠心誠意行ったということが我が方としてはあるということですが、大臣、何かお考えありますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これ、自民党の中でも恐らく様々な意見があるのだろうというふうに思います。 私は、結論から申し上げると、やはり寄り添う気持ちって必要だと思います。法的には解決しています。政治的にも基本的に解決しているんですけれども、やはりそういう寄り添う気持ちというのは私は常に持つ必要はあると思います。つまり、強制連行の事実、証拠、こういう問題は問題として、証拠はなかったということは、それはそれとして、ただ、多数の女性の尊厳を私は傷つけたということはあるわけでありますので、私はそのことに対して寄り添うという気持ちは必要だというふうに認識をしています。
○猪口邦子君 玄葉大臣は心の答弁を今してくれたと思います。 それで、次なんですけれども、今度、韓国の政府と日本の間でどういう大局観を持った理解がそもそも成立しているのかということを、この竹島のこととの関連でもちょっとお話ししてみたいと思うんですね。 まず、在日米軍、そして日本政府。日本政府も在日米軍も我が国の安全、平和のために努力するわけでございますけれども、先ほど風間理事からのお話にもありましたけれども、朝鮮半島の平和のために多大な政治的決意を持って安全保障政策というのは展開されていると思います。まず、そのことの大局観が日韓で共有できているんですかということですね。沖縄の負担につきましても、在日米軍の様々な国民レベルの受け止め、あるいはその費用負担、全てにかかわることとして、極東全体、特に、では具体的にというときに、朝鮮半島の平和、安全のためにという面もあるわけですね。その根本理解を首脳同士でどういうふうに議論してきたのかと。国民レベルでは韓流の人気とかでいろんな交流もあると思います。 しかし、そもそも日本と韓国の間では、首脳同士がそのような大局観を安全保障政策について有しているということを共有できてきたのかということをちょっとお伺いしておかないと、そのビッグピクチャーミッシングのところで先方も、野田総理の言葉を借りれば、クールさといいますか、冷静さを欠いて、いろいろなことに発展し、そして世界が、おやまあという形で、この極東で起きていることについて必ずしも両国に同情的ではない形で見ているということがあることは、アジア全体にとって非常に残念なことです。 ですから、そのような行動を慎んでもらうためにも、やっぱり日本や在日米軍の決意というのはどういうものなのかということを伝えておく必要もあると思います。 それから、韓国は国家の実力として、経済でもその他外交力でも飛躍的に拡大してきているということがあります。必ずしもそうではないという自己認識の世界から、最近は国家的実力を大きく発展させてきたなという自己理解があると思います。それを受け止める近隣の国がきちっと存在しているのかということが、韓国が今後成長を更に遂げていくときに大事なことかもしれないと思います。 つまり、台頭する韓国、その国家的実力を大臣としては評価し、歓迎し、生かしていくという、このような世界観を両者で共有できているのかということですね。そういう政治哲学を共有できているかというそのレベルの努力も、今後、我が国固有の領土で、当然、日本の竹島、これについて、まさに冷静さを欠くような行動に出られないためにも重要ではないかと思いますが、ちょっと大局な話でございますけれども、お答えいただければと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 共有できているかと問われると、少なくとも、野田総理も私もそういう観点を大変大事にしたいというふうに思っています。 少なくとも、私と金星煥長官、五回外相会談、この間行いましたけど、共有できていたと思っておりましたし、今も思っているところはあるんです。だから、今回、竹島上陸ということを元首が行ったことの背景は、私、推測はちょっとこの場ではできないですけれども、どうもいろいろ違うところにあるのだろうなというふうに思わざるを得ないというところがございます。 さて、その上で、私も今回、尖閣の問題も似たような文脈があって、やはり冷戦以降、特に先進国と新興国のバランスというものが変わってきている、そういう中で我が国がどういう立ち位置を我々は考えていかなければならないのかということだと思います。 特に、この十年の経済成長を見たときに、ちょっと私の記憶なので若干間違いがあるかもしれませんが、大体の数字でいうと、たしか実質GDPで十年平均、日本は〇・六%くらいだったと思いますけれど、中国は一〇%です、平均。そして、韓国で四%ぐらいだったと思います。名目にすると、日本の場合、デフレですからマイナス成長だったんです、十年平均。そして、中国はたしか一七%ぐらいじゃないですかね、一五%ぐらいかな。韓国が七%成長だったんですね。 ですから、私たちはこの領土の問題で政局的に足の引っ張り合いをしている場合では全くなくて、そういった大きなバランスの変化の中で、しかし、李明博大統領は実はあのときの発言で、中国が出てきたと言ったって、やっぱり経済システム、社会システムを見ると日本は第二位だと、こう言っているんですよ、ちなみにですけれども。いや、彼は言っているんですけれども。 ただ、やはりそういった全体の文脈の中で、私たちが総合的な国力をどのように付けていくのかということも含めて考えていかないと、その場その場で一つ一つ、領土問題だけ解決していこうというだけでは、この問題というのは私は解決していかないというふうに思います。
○猪口邦子君 そして、ICJへの付託ですけれども、韓国は共同提訴について、この拒否の回答は明確に寄せてきたんでしょうか。ごめんなさい、私、事実関係。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 答えですか。正式にはまだ来ておりません。
○猪口邦子君 それでは、今後どういうふうに取り運んでいくのかということをお伺いいたしますけれども、まず根本の考え方として、外交では自分の行動の予測可能性を相手に与えるということが信頼関係を築くために一番大事。特に友好国に対して大事なことです。 それで、今回のICJに対する共同提訴の提案というのは、不意をつかれたような感じを韓国が持ったのかどうかと、十分にそういうことをやり得るということが積み重なってきたのかどうかと。もちろん、向こうの行動が不意をつく行動だったということはありますけれども、ですからそれと同じレベルではということを先ほど申し上げたところでございます。 一般的には、まず外交的にこれを打開し、それから日韓紛争解決交換公文に基づく調停を行い、そこの交換公文のところに、そのように、まず外交ルートでこれを行いということが書いてありますので、そして、その次に第三段階としてICJへの付託かしらというふうに思いますが、もちろん同時に並行してやることは可能なんですけれども、昔、一九五四年のころですかね、もうずっと前、そのころにその問題を提起し、実際にやったかどうかは別としてありますけれども、最近、もちろん評論としてはあったと思いますが、その問題があるかと思います。 また、複数の領土問題を抱えている国がICJへ提訴を求めるということが一般的に多くあるのかどうか、そういうことを含めて大臣の所感をお伺いします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず、一つは予測可能性、先生非常に理性的なので、予測可能性というのは確かに大事な場面というのは多々あると思うんですが、今回、主権にかかわる問題なので、この主権にかかわる問題にあって突然の上陸に対する一つの相応の措置として、私は今回に関しては予測可能性にかかわらず、やはりとるべきであったのではないかというふうに考えているところでございます。 なお、領土問題に関する最近のICJの判例としては、先般申し上げたように、私あのとき記憶で申し上げたんですが、たしか一方的付託で出ているのが四件なんです。四件とたしかあのとき答えたと思うんですが。最近のICJ全体の判例でいうと、マレーシア・シンガポール間、そしてニカラグア・ホンジュラス間、それぞれ〇八年と〇七年。インドネシア・マレーシア間、これは九八年合意付託、二〇〇二年に判決。カメルーン・ナイジェリア間、これが〇二年判決。リビア・チャドが九四年判決と。 昨日、ちなみにブルキナファソの外相と夜、外相会談して夕食を食べたんですけれども、ベナンと実はICJで今合意付託をしたという話で、彼らも隣国、たしか六か国とアフリカの中で接しているんですけれども、領土問題だらけであるということで、この間の経緯を彼なりに話してくれましたけれども、私はやはりこういった問題について法の支配というものを大事にしていくという姿勢は、やっぱり日本側に必要なのではないかと思っています。
○猪口邦子君 それでは、ちょっと別の、国家安全保障会議の設置についてお伺いいたします。 これは竹島のことを踏まえて、時間が十分に早くではなかったですけれども、関係閣僚会議が開かれています。その中にまず森本防衛大臣が含まれていなかったということは、私はちょっと不可解ですと思っております。 それで、関係閣僚会議は、まず法的な位置付け、これはありませんね。それで、もう時間も少なくなっているので私の考え方を一方的にお伝えしておきたいと思います。 まず、このようなアドホックな会議を何かがあるごとに開くということは、まず、開催自体が情報であり、国際関係に対する一定の影響をもたらします。それから、そのことを知って、じゃ、防衛大臣は入っていると、自衛隊関係への対応も考えているのかということを考えられてしまうのではないかというような懸念から、入れたり入れなかったりということがあるのかもしれず、こういうふうに非常によろしくないということです。 ですから、私は、以前からNSC、ナショナル・セキュリティー・カウンシル、これを六者で常設定例型で設置すべきであるということを提唱してきました。すなわち、六者とは、総理、官房長官、外務大臣、防衛大臣、海保を持つ国交大臣、そして全てには予算が掛かりますから財務大臣の六者、常設かつ定例、毎回やっていれば、毎度定例でやっていればある事案についてわざわざ招集する必要がなく、その情報重心を世界に知られることがないということがあると思います。例えば、週二回閣議がありますのでその前とか、それであと必要な場面でのその他の閣僚はその都度呼び込むということは可能ですけれども、是非、常設の定例のNSCを設置していただきたいと、法的根拠に基づくものをきちっとやっていただきたいと。そうすれば、例えば今回、海保も頑張りましたけれども、海自と海保の連携とか、いろいろな問題に対するより深い議論ができると思います。 この度の関係閣僚会議には科学技術担当大臣あるいは経産大臣が含まれていて、まあこれはすぐ察することができる、続く週にその関連の会議があるから、その出席見合わせようか。だから、そういうことになるわけですね。その全てが国家戦略としては余り適切ではないと思いました。ですから、常設のをつくってくださいということですね。 そこで、なぜ日韓会合を相次いで取りやめているんですか。私は、これについて大臣の考え方を伺いたいです。もちろん不愉快なことがあって、もちろん大変な中であって、そういうことはありますけれども、例えば科学技術担当閣僚による日韓科学政策の対話の中止、この判断というのはどういう立論でなされているのかと。 私も日本学術会議の会員であり、総合科学技術会議を行革会議の委員として設置した一人なんですけれども、要は、学術とか科学、これはアジアにおいては重んじられる、アジア文化圏では。そういうのであるから、政治の波にもかかわらず、しかもかなり実務的な政策対話であるので、これは続けたらいいんではないかというような発言、外務大臣はそこに入っておられたんですからやってほしかったなと思いますし。 そのほか、ASEAN閣僚会合での二国間会談、またその他四つぐらいの会合を取りやめたり見送ったということですし、APECの際の閣僚会談もそれも取りやめる。それから、十九日、LNGですよ、LNGの産消会議といいますか、そのプロデューサーとインポーター、コンシューマーの会議、こういう閣僚会議も見送りですか。 私はやはり、苦しい中でも実務的なことについて多層的に、多角的に、日韓ですから、日韓はもうこれほど強い二国間関係がないという、ない関係の一つであるということは自明なわけですから、そういう覚悟を持って進めるという力学も重要ではないかと思いますね。 他方で、これは見解が分かれると思いますよ。こういうのは全部やめて、やはり国家間関係は頓挫しているんだということを強く打ち出すという考えもあるんですけれども、私が今述べたような観点もあるんだということをちょっと聞いていただきたいし、もし簡単なリアクションがあったらお願いします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) いや、先生、私は、領土問題に対しては領土問題で国際法にのっとった措置を始めとする相応の措置をとるというのを原則としたいというふうに最初から実は言っているんですね。 ですから、例えば日中韓のFTAの話なんかも今進んでいますし、いわゆる今回のことで全ての交流を中止をするということを考えているわけではございませんので、その点は申し上げておきたいと思います。
○猪口邦子君 ありがとうございます。 今、意見を聞いていただきましたので、今後、国家間関係というのは非常に多角的、多層的、重層的、複眼的でありますから、大国同士ですからね、そういう観点も是非酌んでいただきたいと思います。 尖閣諸島のことですね。私も昨日、尖閣渡航活動、香港の活動家による、それをまた阻止する海保の動画記録を見てまいりました。海保は本当に頑張ってくれていると思います。様々な制約、様々な課題を踏襲しながら、できることを全部やり抜いたということなんです。 私が外交の方で提起したい問題は、にもかかわらず、外交ルートでこれを未然防止するというレベルが低過ぎたんではないかということですね。予防外交、これを外交的に阻止する。例えば、接続水域に入域したときに局長から公使へ伝達があった、連絡があった。それから、領海に入ったときには課長から参事官。こういうプロトコールのことを今日は幾つか言って申し訳ないんですけれども。そして、上陸したら今度は駐中国大使から相手方の外交部副部長へということなんですね。もし上陸を阻止すると、それは実力的に阻止するのと外交ルートで阻止する、両方あるでしょう。その実力組織の方が物すごく制約の多い中、その制約を全てクリアしながら最善のことをやっているときに、外交は一体どうしていたのかということです。そして、実効支配をしているということは、断固上陸阻止ができなければ駄目なんですね。そのための整備をしなければならないと思います。 ですから、海保の予算の拡充、機能、それから海保と自衛隊との連携の継ぎ目のないシームレスな対応をするためにどのような法的整備が遅れているのか、不足なのか、それを伺っておきたいと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 未然に外交で防止できなかったかと言われれば、当然我々は、結果として不法上陸を許したわけでありますから、反省をしなければならない、誠に遺憾なことであった、そう思います。 例えば、台湾とか香港、中国にそれぞれ申入れをしてきている中で、例えば中国の、ごめんなさい、短くね。本土からの合流はしなかったですね。あるいは、艦船の護衛を求めたんですけれども、それもしなかった。台湾も合流しなかったとかいろいろありました。ですから、そういう意味で、接続水域に入ってからなかなか中国本土とあの活動家の船は連絡が取れなかった、そういう事情も率直に言ってありました。 ただ、いずれにしても、もうこうなってしまった以上は、大事なことは再発防止だというふうに思っております。
○猪口邦子君 先ほど、国家安全保障会議について私の意見を述べたのですが、長浜副長官がいらしてくださっています。もし、これについて積極的な姿勢を示していただければ有り難いと思いますので、よろしくお願いします。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 先生が従前よりNSCの問題に関しては大変造詣が深く、この問題について積極的な発言をいただいていることは官邸でも承知をしているところでございます。 官邸が司令塔として適切に機能するというこういう会議をつくるということは重要でありまして、先生の御指摘された観点から、官邸を中心とした我が国の安全保障体制の強化については、現在、防衛大綱を踏まえて、官房長官を長とする国家安全保障に関する内閣機能強化のための検討チーム会合を中心に検討を進めているところでございます。 御指摘いただいた問題点を重要として、政府としてこの問題に引き続き全力で取り組んでまいります。
○猪口邦子君 早くやっていただければと思います。 それから、オスプレイについて一言申し上げます。 先回、情熱を持って、このMV22、行動半径四倍、CH46と比べますとね、そして尖閣にもこれは届くということでもあるというようなことを語ってもらいたいと言いましたけれども、それが不履行かなと思っています。もっとその効果、重要性について、もう火の玉になって説明するということが必要だと思います。 でも、そのときに、安全性が確保できなければ導入しないという発言はもう国会で何度も伺ったんですけれども、同時に、アメリカは、この究極の輸送機ですよね、ヘリコプターで、そして今度はプロペラ機としてもずっと速く飛べる、飛ぶことができるという、この開発にどれほどの努力をしてきたかということですね。事故率を下げるためのどれほどの努力、何十年越しの努力なんですよ。それで、我が国は、普天間から辺野古に移設して、これも十年を超えての努力で、実って辺野古に導入するというのがプランだったのに、これ、政権交代の結果できなくなった。アメリカは彼らの分をやった、我々はこの移設ができなかったということから、今本当に大きな問題が出ているんですね。その責任は民主党政権として非常に大きいんだということを伝えておきます。 それから、最後に、このオスプレイの安全性が確保できるまで導入しないという政府の立場は当然ですけれども、同時に、このオスプレイに乗って飛行するあるいは訓練をするという兵士たちは、日本の安全のためでしょう。そして、極東の安全のために飛んでいくわけですよね、訓練を重ねるわけですよね。その人たちにも、元々は危険であったと言われるその機種に覚悟を持って訓練を積んできたという歴史もありますね。その人たちにも家族がいますよね。 私は野党ですからこういうことは余り言いませんけれども、政府の首脳の答弁であれば、一言そういうことへの思いを語るべきであると思いますね。もう日米の安保条約の細部については森本大臣もいつも立派な答弁であり、また玄葉大臣も積極的な大臣としての答弁されますけれども、このアメリカのこのことへの思いはどうなんだということ、そのことについての一言の感謝は、私は総理の口からしっかりと国会に伝えるべきではないかと、そんなふうな意見を持っておりますので、努力してもらいたいと思います。 農水またロシア関係、済みませんでしたが、またいずれの機会によろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○宇都隆史君 自由民主党の宇都隆史です。 まず、日韓外交の方から入っていきたいんですが、玄葉大臣、日韓関係が最も最悪な状況に今なっているんではないかなという認識は多分共有していただけるんだと思います。私は、これまでの配慮外交、外務大臣ももう配慮する必要はこれからはないんだということを国会答弁でもおっしゃいましたけれども、配慮外交のなれの果てが今回の事態を引き起こしているんではないかなと思います。 日韓併合百周年において出された菅談話、あるいは、韓国側にも求められてもないにもかかわらず、野田総理訪韓の土産として実施した通貨スワップの増額であったり、あるいは、この委員会でもさんざん議論した上で、我々は反対をしましたけれども、朝鮮王朝儀軌、この引渡し。特にこの件に関しては、こういうことをしてしまったら、お互いの戦後補償はもう終わっているにもかかわらず、それを蒸し返すことになりますよということを反対討論の中でもしたんですが、結果、寝た子を起こしたことになっているのが今の現状ではないかなと思っています。 その上で、今年というのは、このような外交の年になることは昨年からもう分かっていたことじゃないですか。全ての国々のトップが入れ替わる年、その年に外交的な非常に強い圧力を掛けてくる、あるいは国内マターを外交に引っかけてきていろんなことをやるであろうことは分かっていたにもかかわらず、それの対処ができなかった。私は、外務省の今日職員の皆さんも来ていますけれども、外務省の失態だと思いますよ、今回の日韓の、李明博大統領の竹島の上陸に関しては。 その上で、まず内閣官房にお伺いをしたいんですけれども、李明博大統領が竹島のこの不法侵入に際して開かれた関係閣僚会合、これに対して防衛大臣が出席しなかった理由を教えてください。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 先ほど猪口先生の質問の中にもあったところでございますが、この二十一日の第一回目会合には、総理、副総理、官房長官、外務大臣に加えて、当面予定される所掌事務との関係で認識を共有しておくことが適当と考えられる財務大臣、経産大臣、国土交通大臣、内閣府特命大臣、科学技術の古川大臣でございますが、御参集いただいたところでございます。 宇都議員が御指摘をされるように、この状況の中においては防衛大臣の参加を求めないということで会合を開いたわけであります。しかし、本件会合には、政府全体としての取組につき議論をするため集めたものでありまして、今第一回目と申し上げましたように、また必要に応じて開かれる場合においては、そのとき適宜必要な大臣に参集をお願いすると、こういう形を取っているところでございます。
○宇都隆史君 私は、今の副長官のその答弁で、改めてこの野田政権の外交に対するセンスのなさが分かるんですけれども、日韓関係の重要性というのをよく御理解いただけていないんじゃないですか。日韓関係の足並みがそろわなくなるというのはどういうことですか。それによって最も困る国というのはどこの国になるんです。 これ、通告していませんけど、外務大臣、ちょっとお答えしてもらえませんか。日韓関係の足並みがそろわなくなったことによって、一番その頭が悩ませてしまうような国というのはどこというふうに認識されていますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) それは、まず日本と韓国であり、また同じ同盟国である米国だということだと思います。 ただ、冒頭、外交の失態であると、こういう厳しい指摘をいただいたんですけれども、表面的なことではないと私は思いますよ。つまり、この二、三年で何があったか、そういう分析だけだと私は間違えると思います。つまりは、この間の日韓関係もきちっと概観をして、それは小泉・盧武鉉さんのときだって極めて悪かったわけですね。金泳三政権のときに、御存じのように接岸施設ができたりいろいろしているわけです。良かったときもあれば困難な局面もあるわけです。 先ほど申し上げたように、経済力が十年、二十年で……
○宇都隆史君 短く。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 分かりました。バランスが変わってくる中で、私はまさにある意味、今までの先輩方の積み重ねも踏まえつつも新しい日韓関係を築いていく、やはりそういうきっかけ、契機にしなければならないというふうに思っています。
○宇都隆史君 玄葉大臣、ありがとうございます。 ただ、我々も批判だけはしませんから、このいただいた時間の中で提言を今日は何個かさせていただきます。先ほど大臣も、これは政局は関係ないんだと、足の引っ張り合いじゃなくて超党派でやろうというお話されましたので、できるだけ端的に是非答えていただきたいと思います。 今、玄葉大臣がおっしゃったように、韓国との関係というのは非常にこれは同盟関係にもかかわってくる問題なんですよ。つまり、日米韓の足並みがそろわないといったときに一番何が問題か。 我が国に対する最大脅威はどこですか。実際に我が国にミサイル向けている北朝鮮じゃないですか。核開発疑惑がある北朝鮮じゃないですか。その北朝鮮をいかにして安定化させるかというために六か国協議を行っている。この六か国の中で足並みをそろえているのは日米韓なんでしょう。そのときに、今、李明博大統領が上陸することのデメリット、あるいは日本としてどういう対応が取れるのかというのを防衛大臣からもいろんな意見を伺う、今後のどういう方向性が取れるのかということを聞く、そういうことをやるために私は絶対呼ぶべきだったと思うんです。その辺の外交のなさというのを、まず事前に突いておきたいんですね。 玄葉大臣、実際に竹島に上陸させてしまいましたけれども、それに当たって外務省としてどういう措置とられました、この抑止として、渡らせないために。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これはもう既に答弁しておりますけれども、上陸しそうだという情報を得たのは前日の夕方のことでありました。当然ながらハイレベルで阻止の申入れをし、次の日も、朝、私から金星煥長官に電話をする、そういうことまで実は考えました。連絡を取ろうとしたんですが、どうしてもすぐはつかまらなくて、結果として上陸をしてからということになってしまいました。それが率直なところでございます。
○宇都隆史君 玄葉大臣、もう一歩ちょっと踏み込んで。つまり、韓国側と外交ルートでバイでいろんなアクションを起こしたということなんですが、例えばそこに米国を介して、米国側からちょっと待てと、この三つの連携を崩すということがいかにこの極東の安定に資さないかというようなアプローチ、これを外務省側から米国に対して働きかけた、こういう実績はあったんでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) その情報に接してからいわゆる二十時間くらいの中では、上陸するまでのですね、それは率直に申し上げてありませんでした。ただ、おっしゃるとおり、日米韓の連携というのは非常に重要なので、この点についてはすぐ局長を米国に派遣して協議をしています。 なお、日米韓の連携が必要な事案については、こういう事態であっても韓国側と担当責任者同士でしっかり連絡を取り合っている、そういう状況にございます。
○宇都隆史君 今御答弁の中で、実際に上陸されるまでは米国を介したようなメッセージの発出はしなかったと。そこなんですね、ポイントが。やっぱりそういうことをしなきゃいけない。それがやっぱり外交だと思うんですよ。国民性を理解してください、韓国のですね。一度火が付いてしまうと、バイで話そうとしても話ができない人たちなんだから。それだったら、冷静な相手の中間を立てるなりして外交を組み立てていく、こういう頭も必要だと思うんです。 じゃ、防衛省にお尋ねしますけれども、防衛省としてこの上陸を阻止するために何か行動は起こしましたか。
○国務大臣(森本敏君) もう今回の韓国大統領の竹島不法上陸というのは、我が国の基本的な立場と全く違う、受け入れられず、極めて遺憾な事態であり、不法行動だと思います。 竹島における韓国のいかなる行動も国際法上は認められない行為だと思いますが、このことによって、実は我が国の竹島に対する施政が完全に妨げられているという状態にありますので、自衛隊としては、従来から、竹島に対する対領空侵犯措置あるいは警戒監視活動などを行っておりません。したがって、今回、先般の韓国大統領の竹島不法上陸を予防するために自衛隊として具体的な措置をとったということはやっておりません。
○宇都隆史君 その答弁書の最後の一文だけでよろしかったんですけどね。防衛省としては特に具体的な措置はしていないということで。ただ、国防上の何らかのメッセージをやはり発信していくということも非常に大事なような気がするんです。 そこで、防衛省にお伺いしますけれども、韓国は今この竹島のエリアを軍事エリアに、訓練エリアか何かに設定をしているというような報道を聞いていますけれども、事実関係をちょっと教えてください。
○副大臣(渡辺周君) 防衛省としてこれを把握しているかということでございますが、把握をしております。軍事訓練エリアとして設定されているというふうに承知しております。
○宇都隆史君 韓国側が自国の領土だというふうに主張しているわけですから、自分たちで使うエリアを勝手に設定する分には向こう側の論理としては構わないわけですね。 であれば、ちょっと資料①を見てください。(資料提示)この資料①は、防衛省からいただいた、我が国の、通称ADIZ、正式名称を防空識別圏と言いますけれども、航空自衛隊が領空を守るに当たって識別の参考にするエリアなんですね。 竹島のところを見てください。これは入っておりません。これはあえて外して作ったわけではなくて、当時、GHQが指定したものをそのまま使っているわけですから、外れているわけです。 一番南の南西部分のところを見てください。与那国島のところが丸くぽこっとなっていますよね。これ、先生方も覚えていらっしゃると思いますけど、二〇一〇年に、沖縄県とそして与那国町からの依頼もあり、そして台湾のFIRともかぶるということで、我が国のADIZにやっぱり入れた方がいいだろうと。これを丸くしてADIZに入れたからといって、何ら自衛隊の行動に、制約が切れたり何かするわけではないんですよ。ただ、我が国の姿勢として非常に重要な姿勢だと思うんですけど。 さて、竹島はどうなんでしょう。防衛大臣、これ、島根県あるいは隠岐の島町辺りからちゃんとした正式な申請も出された上で、ADIZに入れてほしいと、竹島を、といったときに、ここに線を引いてADIZの中に入れるということは何ら問題はないんじゃないですか。そもそもADIZというもの自体が、各国が自由に設定して、勝手に設定しているものだというふうな認識で私はいるんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(森本敏君) 今御指摘のように、このADIZに入れるかどうかということですけれども、先ほど申し上げたように、もう竹島は我が国の固有の領土ですから、明らかに韓国がやっていることは不法行為ですけれども、我が国の施政が妨げられていますので、国際法にのっとって解決すべき問題であり、竹島については対領空侵犯措置、いわゆるスクランブル等の自衛隊の活動を行っていないということなので、必ずしもこのADIZの中に入れたから何かができるということではないというふうに考えております。
○宇都隆史君 私もそれは十分認識しています。ADIZの中に入れたからといって、何ら自衛隊の活動が変わるものではありません。ただし、政治的なメッセージはありますね。だから、できることをやりませんかという提案をしているんです。 それもやらないというんだったら、今までの国民にそっぽを向かれた自民党の外交と一緒ですよ。民主党になって何が一体変わったんです。変わらないじゃないですか。だから、それを今超党派でやっていこうじゃないですかという話をしているのに、せっかく政権交代した意義がまるでないでしょう。だから、一回一回政権交代した上で、野党の批判を受けながら前に進もうじゃないですかという提案をしているんです。 もう一つ外務省にお伺いしますけれども、昨年の七月三十一日に、鬱陵島視察のため、竹島の横にある鬱陵島、韓国領土です、ここに視察するために、我が党の三名の国会議員が渡りました。しかしながら、入国拒否をされましたね。韓国政府は、国益と公共の安全を脅かすとみなされる個人の入国を拒否する、これは韓国法に基づくものだというふうに言っておりますけれども、正式にどの法律に基づいてこの入国を拒否したのかという照会を外務省からしているはずなんですが、返答はありますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは私が外務大臣になる直前の話だったかと思いますけれども、正確に申し上げますと、御指摘の将来の韓国への入国については、昨年八月十二日、金外交通商部長官が自身のブリーフィングで、訪問の前に特定の政治目的を宣伝するのではなく、例えば議員交流などのために韓国を訪問するのであればその訪問は問題がない、こう述べて、直接的に質問に答えますと、韓国側としては、本件の入国拒否を韓国の出入国管理法第十一条に基づく措置であるとしています。そして、議員一行の身辺の安全確保及び二国間関係に与える否定的な影響を理由としています。 ただし、それ以上の説明はなくて、実は繰り返し照会を行っているんですけれども、これ以上の回答はない。
○宇都隆史君 その韓国の入管法十一条というのは、いわゆるテロ条文なんですよね、そういうテロリストのような者は入れないという条文なんですけれども。であれば、我が国も入管法にのっとって対処したらいかがなんですか。 我が国の出入国管理及び難民認定法には、第五条にこういう条文が入っています。上陸の拒否というのはこの第五条なんですね。その第五条の十四に、前項に掲げる者を除くほか、法務大臣において日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足り得る相当の理由がある者、これは入国を拒否できると。あるいは、その二で、法務大臣は、本邦に上陸しようとする外国人が前項各号のいずれにも該当しない場合でも、その者の国籍又は市民権の属する国が同項各号以外の事由により日本人の上陸を拒否するときは、同一の事由により当該外国人の上陸を拒否することができる、こういう条文があるじゃないですか。 つまり、韓国が、竹島とか歴史問題とか、そういう政治的な意図を持って上陸してくる云々という話をする人間については国益を害するから入国を拒否するというのであれば、この全く同じ条文に基づいて、同じ論理で、竹島に上陸をしたような方とかそういう方に関しては今後入国を拒否します、これができるんじゃないですか。これは法務省、お答えください。
○政府参考人(高宅茂君) お答えいたします。 御指摘の入管法五条一項十四号、利益公安条項と言っておりますが、日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認められ、そこに相当の理由があるという場合に適用されるものでございますが、ここにいう行為というのは将来の行為でありまして、過去に竹島に上陸したということでは該当しないと考えております。 それから、御指摘の五条二項でございますが、これは、その者の国籍などの属する国が同項各号以外の事由により日本人の上陸を拒否するときは、同一の事由によりその者の上陸を拒否することができるという規定でございますが、この条項につきましては、実際に入国拒否の要否が問題になりました時点で同一の事由と言えるか否か、それから外交上の事項を含む諸般の事由に十分に考慮した上で慎重に判断する必要があると考えております。
○宇都隆史君 答弁によって、法務省は全くやる気がないということが分かりました。将来の事項であっても、竹島に今から渡る意思があるのかどうか確認したらできる話じゃないですか。結局やる気がないわけですよ。だから、そういう全く今までの踏襲、外交として一歩も前に出ないという姿勢が相手に見透かされているということをここで言いたいんです。 本来、河野談話の話もちょっとここでやりたかったんですけれども、時間が限られていますので、済みません、河野談話を飛ばして、次のお話に行きたいと思います。 李明博大統領が我が国の御皇室、今上天皇陛下に対しても非常に不敬な発言をしたことで我が国民は非常に憤りを覚えているわけですけれども、外務省としても、それに対して謝罪、撤回を求めるだけではなくて、逆に、先ほど言った第三国もそうなんですけれども、国際社会に対してこういうようなやっぱりメッセージを発出したらどうですか。他国の宗教とか文化とか伝統、こういうのを非難とか攻撃の対象にする行為は、お互いのナショナリズムを非常に刺激して、尊厳を傷つける行為であって、非常に非文化的な行為であると、こういう相手側のプライドに対して訴えかける、国際社会に対してそうだよなと納得できるような、そういう発出の方法もやっていただけたらいいと思います。これは答弁は結構です。私からの一つの提案です。 その上で、外務省、二つの事実関係を確認したいんですけれども、実際にこれは韓国側からの招聘という事実がまずあるんですかということが一つ。それから、もしあったとすれば、今後、陛下の訪韓というのは今のところ取りやめるべきだという御認識でよろしいのか。この二つをお願いします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず、李明博大統領が過去数回にわたって、一般的な形で対外的に天皇陛下に御訪韓いただきたいとの趣旨の発言をしたことがあることを承知しています。李明博政権以降、日韓の協議の中で、天皇陛下の御訪韓に関し韓国側から具体的な形で招請があったという事実はありません。 今後そういう可能性があるのかと言われれば、それは少なくとも現時点でそのようなことは考えられないというふうに思います。
○宇都隆史君 つまり、これ正式な招聘であれば、まず外務省に正式文書として招聘の文書が来るんですよね。それを持って外務省は宮内庁の方に行って、こういう形があるのでということで政府として御訪韓いただこうという話になるんですけど、実際のそういう事実すらもないんですよ。ただ下調整で、ちょっと話が外交上出ただけの話でこういうことを言うという極めて非礼な発言であって、是非、この現状がちょっと収まってお互いまた未来関係の日韓関係をきっちりつくれる環境が整うまでは、訪韓いただくというようなそういう措置はとらないように是非していただきたいと思います。 その上で、もう一つ、陛下に対する敬意の表し方という部分で我が国の政府もちょっとおかしいんじゃないのという話で、この資料②を見ていただきたいんです。つまり、海外に対して我が国の陛下に対してはちゃんと敬意を持って対処をしてほしいと言うのであれば、我が国としても政府がしっかりやるべきだと思うんですね。 この資料②はどういう映像かといいますと、これ政府専用機なんです。これは総理府の持ち物で、実際の運用は航空自衛隊がしているわけなんですけれども、要人であったり、あるいは御皇族をお運びするとき等にも使われるわけですね。上の映像は平成十二年、ぼやっとしていてよく見えないと思うんですけど、陛下の後ろに閲兵が立っているのが御覧になれますかね、自衛官が立って敬礼をしているんですけれども。これは平成十二年の映像。その下はつい最近のイギリスから帰ってきた陛下の映像なんですけど、ある一時から陛下に対してこういう閲兵を付けなくなっているんです。調べましたら、平成十二年の段階で、防衛省の実際の運用をする特別輸送航空隊という中の規約というか通達で、そういう立哨をしなくて、敬礼をしなくていい対象の中に御皇室というのが、皇族というのが入っているんですよ。 なぜこういうことになっているのかという話を、ちょっと防衛省、説明していただけますか。
○副大臣(渡辺周君) 事実関係を申し上げると、これ、通達について、平成十二年に、見送り者、三権の長及び関係省庁の長から、どなたからかということは特定できませんが、衛兵は両陛下を見下ろすことになるのではないかという申入れがあって、その後、皇室の運航については立哨を置かないことにしたと、立会い者ですね。それによって、それを明文化されたのが平成二十年、福田康夫政権のときに特別航空輸送隊司令の名でそのような要領が決められたということで今日まで来ていると、そのような事情でございます。
○宇都隆史君 つまり、どなたかからそういうような御指摘があったときに、防衛省という役所は非常に過剰反応しますから、いや、それはもうお分かりですね、政務官もね、非礼があってはならないということで、じゃ、できればもうそれはやめた方がいいんじゃないかという話になっているんですけど、それこそまさに敬礼というものの意義、その本質的な意味を理解していない。 つまり、国際儀礼上の各国軍隊、敬礼しますけれども、敬礼というのがどこから始まったのかというのを理解していない話なんですよ。これ、騎士道精神から始まっているんですよ。自分たちのお堀があって城があって、城の中に入るときに甲冑をかぶったままだと敵味方の区別が付かない、そのときに甲冑を上げて自分は味方であるという、その所作がそのまま敬礼になったんだと。 つまり、目下の者が自分の指揮系統にある上官に向かって敬礼をして、相手が敬礼をしてくれるまでは絶対に下げないこのしぐさというのは、私はあなたに敵意がないと、味方なんだと、あなたの下に従属しているんだという姿勢なんです。それがタラップの上にいようがどこにいようが関係ないんですよ。最高のこれは敬意を表すしぐさなんです。 だから、そういうことを防衛省が、いや、違いますよと、あれこそまさに世界共通の軍人が行う最高の儀礼なんだということを言って、やるべきだと思うんです。是非これ御検討いただきたい。ごめんなさい、時間がないので答弁はいいです。次にまとめて、じゃお願いします。 プラスアルファしてもう一つ、これは質問したいんですけれども、外務省に対して。 陛下が海外に行かれたときに海外の軍隊というのが儀仗をしてくださる、並んでですね。その儀仗をするときに、国際慣例上は、ホスト側の国のトップが例えば陛下なりを御案内して、その後ろに自国の武官がちゃんと付いてその閲兵を一緒に歩くというのが国際礼儀だと思うんですけれども、我が国は陛下に対してそれを付けない。あるときなんか、カナダでそれを行ったときには、カナダの武官が慌てて自分がさっと入って、カナダの武官に付いてもらったというのが実際に起こって、それが産経新聞の写真にもなっているんですけどね。外務省として、これどういうふうにお考えですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これはあれですか、今のお話は、いわゆる日本の自衛隊員が……
○宇都隆史君 駐在武官ですね。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 駐在武官が言わば、何といいますか、随従するかしないか、こういう問題ですね。 それは、ちなみに、各国は慣例はまちまちなんですね。賓客側の武官が随従するかどうかというのは、ヨーロッパの中でも半分半分ぐらいなんですね。 多分、今の問題意識は、そうではなくて、日本の自衛隊員の駐在武官が御一緒すべきではないか、つまりは随従すべきではないか、こういうことでございますけれども、そのことはちょっと宮内庁ともこれはもう相談をしたいというふうに思いますし、プロセスについて私調べていないので、恐らく、あれは小渕内閣のときか何かだったですか、そういうふうになっている。それなりの理由が恐らくあったのであろう。ですから、そのこともちょっと勉強、検討させてもらって答弁をさせてもらいたいなというふうに思います。
○宇都隆史君 これは誤解なきようにちょっと補足をしておくんですけど、決して宮内庁がそういうことをやめてくれと言っている話ではないようなんです。 それと、海外まちまちだというお話をされましたけれども、またよく調べていただきたいんですけど、伝統と歴史ある国家は必ずやっているはずです。あれも意味があって、自国の国を守るための軍隊が武器を構えられない状態にして相手に捧げ銃をするとかいうのは、いわゆるあなたに敵意はないという最高儀礼なわけですよ。ただし、主権を守っている歴史ある伝統国家は、自分の国の元首を丸腰のまま武器を持っている閲兵の前を歩かせるということは絶対にやらないんです。必ず後ろに武官が立って、何か起こったときは身を挺して守るような位置に位置しながらその儀礼を受けるというのが、それを示すことが、国際社会の中でも、ああよく分かっているなと、やはり日本というのは伝統とそういう軍というものを分かった一流国家だなというのを示す外交上のサインにもなるわけですよ。この辺もよく御検討いただいて前に進んでいただきたいと思います。 済みません、時間も足りなくなってきたので三つ目の話に移ります。ちょっと話は飛びますけれども、尖閣の問題に話を飛ばします。 内閣官房にまたお伺いしますけれども、今回の中国人活動家の領土侵犯に対して安全保障会議が開かれなかった理由、どういう御認識で開かなかったのか教えてください。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 今回のケース、本件の場合は、我が国における通常の法執行活動の一環ととらえて、安全保障会議の対象ではないと判断をして開催をしなかったということでございます。
○宇都隆史君 防衛大臣はお呼ばれにならなかったですけれども、防衛大臣も今のような御認識でよろしいですか、安全保障会議を開くケースではないという御認識で。
○国務大臣(森本敏君) 今の安全保障会議設置法の基準に照らしてこの会議を開くべきであったかどうかということをこの会議が開かれる主要な議題に照らしていうと、先生も御承知のとおり、同設置法の二条に言う、その他内閣総理大臣が必要と認める国防に関する重要事項と認めるか、若しくは重大緊急事態、つまり武力攻撃事態その他重要な対処事態以外の事態であるというふうにはなかなか読み込めないので、したがって、私は、今回の不法活動、活動家が入ってきたこの事例は安全保障会議設置法に基づいてこの会議を開くには当たらなかったのではないかと考えております。
○宇都隆史君 今、防衛大臣が御答弁をいただいたこの安全保障会議設置法の第二条の八項、九項がまさにそれなんですね。つまり、内閣総理大臣が必要と認める国防に関する重要事項が今起こっているか、あるいは、国防でないにしても必要と認める重大緊急事態、例えば前回の東日本大震災のような非常にクリティカルな、国家の存続に関して、状況が起こっているかと。それには認められない、読み込めないというお話をされたんですけれども、そこがまた認識が私はおかしいんじゃないのかなと。 今の民主党の今回の尖閣上陸の対応を見ていると、二年前と同じようなつもりでやっていませんか。二年前とは全く違うんですよ。 二年前は、まあ本当かどうか分からないですけれども、中国人の漁民、漁師ですね、が漁船でもってやってきて我が国の領海内で漁をやったから、それは無害通航権に当たるものではないということで、領海侵犯ですよということで対処しようとしたらいろいろ妨害をされたので公務執行妨害で捕まえた、ですよね。つまり、相手はただの漁師です。自分のなりわいをするに当たって法律に触れたので日本に捕まった、そういう話ですよ。 今回はどうですか。明確に主権侵害をするという意思表示をした政治犯ですよ。上陸をする、主権を侵害する、領土に乗り込むといった活動家たちですよ。武器を持っているかどうかだって分からないじゃないですか。二年前のように、建前上はあくまで漁船である、漁師であるといったら、まあ載っているのも魚をさばくぐらいのナイフぐらいがあるかなぐらいでしょうけれども、分からないじゃないですか。つまり、決め打ちで掛かっているんですよ。もう、いわゆる一そうの活動家、武器はないものだろう、上陸して捕まえればおとなしく帰ってくれるだろう。まあ、そんな話が中国政府とあったとは信じたくはないですけれどもね。そこのところのやっぱり認識が非常におかしいと思います。 国交省にもちょっとお伺いしたいんですけれども、今回、何で上陸させてしまったんですか。今回の対処についてちょっとお伺いしたいと思います。
○副大臣(吉田おさむ君) 海上保安庁といたしましては、巡視船による警告また進路規制を行いましたが、活動家船舶が領海内に侵入したことから退去警告、放水規制、接舷規制を繰り返し実施したものの、同船が上陸を強行したものであります。その後、同船は活動家等を上陸させた後、沖合に逃亡を図ったことから、入管法違反容疑で逮捕するため、同船を挟み込んで強制的に停船をさせました。 なお、魚釣島への接近時は東からの向かい風が強く、船体の動揺が大変大きかったため接舷規制の実施に限界があり、同船が逃亡を図ったときは追い風であったため船体の動揺が小さく、同船を挟み込み停船させることが可能であったものであるというふうに報告を受けております。
○宇都隆史君 副大臣は、昨日オープンになされた三十分間のカット版のビデオ、これはもちろん御覧になっているんですか。
○副大臣(吉田おさむ君) はい、拝見をいたしました。
○宇都隆史君 御覧になっているんだったら、先ほどの自分の御答弁がいかに詭弁といいますか、うそかというのがよく分かりますよね。 皆さんも御覧になってください。ちょうどあの三十分ある映像の十九分ぐらいと二十二分ぐらい、これは上陸前です。きっちりと接岸した状態で、そんな暴れていないですよ、船は。もう十分に乗り込めるような、そんな状況です。帰りにもちろん向かい風の中で乗り込んでいますけれども、そのときの状態とさして変わらない。しかも、放水規制をして相手を絶対に接岸させないようにしようと努力をしたという話をしていますけれども、この三十分の間、ずっと見てください。放水に至っても、船に向かっては一回も放水していないですから。船の船首側ですね、つまり目の前に向かって視界を遮るような、そういうことしかしていないわけですよ。初めから、強制的に絶対実力行使を伴ってやろうということなんか全然していない。 防衛大臣にちょっとお伺いしたいですけれども、今のこの法体系というのは、平時においてから有事に移る中で、本当に今の法体系の中でシームレスに全部動けるような状況になっているんでしょうかね。
○国務大臣(森本敏君) 御承知のとおり、その領域、領土というものの治安、安全というのは第一義的に警察及び海上保安庁に担当していただいている。それにもかかわらず、それでは対応できないときに海上警備行動あるいは治安出動と、ここまではいわゆる国家としての警察作用、警察行動だと思います。そこから防衛出動に行くというのは物すごい大きなステップがあるわけですが、これらを現在法律に基づいて、また従来の法律に基づく武器の使用体系というものを改正をしながら権限を強化して、今のところはシームレスに対応できる法体系がおおむねそろっていると思います。また、その中で、例えば警察と海上保安庁、警察と自衛隊、海上保安庁と自衛隊の相互の共同訓練等をやって今の法体系で万全に対応できると思います。 しかし、先日、佐藤議員の御質問に私が答えましたのは、にもかかわらず、これらの全体の法体系を国としてどのように、シームレスにというんですか、万全なく対応できるための法体系を一つの法体系として作っていくということは、これは十分我々として議論をしてしかるべきであり、政府、立法府共になってみんなでこの問題を、国を挙げてといいますか、言わばもう一度法体系全体と取組全体について考えてみる必要があると、そういう趣旨の答弁をしたところでございます。
○宇都隆史君 大臣の御答弁を聞いていると、何か海上保安庁が対処できないような事態になれば自動的に自衛隊が出ていけるような、そんなようなニュアンスを受けるんですね。そうはなっていないでしょう。だって、相手が武器も持っていない、軍艦でもない、普通の民船であったり公船だったりしたら自衛隊出ていけないんじゃないですか。そうでしょう。相手からの攻撃とか何かがないのに、いきなり海上警備行動なんか発令できますか。できないでしょう、そんなこと。だから、それまではずっと海保が対処するしかないんじゃないですか。でも、海保は国家における警察権の執行しかできないから、警察比例の原則で非常に武器使用が限定されている。だから、警告に従わない、あるいは実力行使を持った接岸規制等々に従わなくて強引に押し進めてきたり、数でもってやってきたりしたら対処できないんでしょう。 我が国の沿岸の国々はどういう対応をしているかというと、それでも強行に来る場合には警告射撃をする、警告射撃をしても近づくような場合については船体を攻撃してでも物理的な措置として止める、そういう国内法関係を整えてやっているんでしょう。何で我が国やらないんですか。それはもちろん役所からは言いにくいでしょう。それをやりましょうよ。それをやっていかなきゃできないんですって。もうちまたにはエキセントリックな議論が出てきて、もう自衛隊出ていけと言うんです。そんなことをやったら戦争ですよ。そうじゃなくて、その一個手前でコーストガードがちゃんと実力行使をできる、これまでの条件をクリアしたならば、武器を使用してでも止めなさいと、主権を守りなさいということをしていかなければ、私は国家なんて守れないと思います。 これが法の改正についての提案の一つですね。 もう一つ提案しておきたいんですけれども、資料③を御覧ください。前回の質問の中でもやりました。尖閣諸島のこの久場島、大正島は、日米地位協定で米軍の射爆撃場として管理下が米軍にあるんですけれども、その名称が赤尾嶼、黄尾嶼という琉球王朝の時代に使っていた、現在中国が使っている名称になっているので、名称を変えようじゃないですかという話をしました。防衛大臣にも外務大臣にも非常に前向きな御答弁をいただいたんだと思いますけれども、これ今後ちょっと検討していただけるという回答でよろしいですね。持ち帰るというこの前お話でしたけれども。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 確かにこれ、名前を変えようと思えば、日米合同委員会の分科会というか、分科委員会で実はそう面倒くさい話ではありません。その上ででありますけれども、実はあの後また検討しましたけれども、率直に申し上げて、その黄尾嶼、赤尾嶼という名称が、帝国いわゆるあのときは陸軍、海軍の時代から使われていたということを考えたときに、本当に不適切なのかどうかと。中国側とこの部分だけ、大正島と久場島、あの括弧付きの名前が一緒だというだけで不適切かと言われると、必ずしもそうとも言いにくいなというふうに思っています。 あの後、検討しました。もちろん我が国の固有の領土であることは、この名前にかかわらず全く問題ないわけでありますけれども、ただ、御意見として承ったので、これは引き続き、まずこういった領土の保全の観点から何が効果的なのかということを考えながら引き続き検討をさせてもらいたいというふうに思っています。
○宇都隆史君 防衛大臣、防衛大臣にも是非お伺いしたいんですけど、ここを、地位協定の改定をして日米共同の射爆撃場等にするという、こういう提案はいかがでしょう。つまり、バルカン砲の射撃に関しては、今、日本の中でも射撃をするエリアはあるんですけれども、実爆弾を伴った実訓練をできる射爆場って持っていませんよね。たしかグアムまで行ってやっているというふうに認識しているんですけれども。そうであれば、国内にそういう整備をして、使うか使わないかはまた別ですよ、それは外交上のいろんなものがありますから。その整備をしていくというのは、これはどうでしょう。
○国務大臣(森本敏君) 確かにそういう射爆場というのは、実弾を使ってする射爆場というのは国内になかなかありませんので、将来のことですが、グアム、テニアンの訓練場をどうやって使うかというのは今後の課題だと思います。 先生の御指摘は、まさに、このいわゆる久場島及び大正島ですか、これは現在、日米地位協定に基づいて米軍の射撃場、射爆場に使用させるべく提供しているわけですけれども、今のところ自衛隊がこれを訓練エリアとして使用することは計画しておりませんけれども、先生の御指摘もあり、ちょっと、どうやって使えるのか、本当に使うだけの、我が方としての射撃に適する射爆地であるのかどうかというのは、検討させてください。
○宇都隆史君 御答弁ありがとうございました。是非、前向きな検討をいただきたいと思います。 私は、個人的には最終的にはそこまで行ければいいんじゃないかなと思っているんですけど、なかなかこれは外交上もいろんな問題をはらみますから難しいでしょう。 そこで外務大臣、これ、簡単な一つ提案をしたいんですけれども、今は米国が管理していますよね。使っていないですね。毎年使うかどうかの確認をして、向こう側からの返答をいただくというのはどうでしょう。つまり、その返答をいただければ、アメリカが大正島、久場島を明確に日本の政府管理下にあるということを返答することで証明していることになるわけですから、誰も傷つかずに中国に対するシグナルを与えることができると思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは、この場で私が申し上げられることは、私とヒラリー・クリントン長官との間でも、この尖閣諸島について日米安保の適用の下にある、施政下であるからということで確認をされているわけであります。確認されている以上は、まさにそのこと、つまりは今御指摘いただいたことも確認をされている、そういうことだというふうに思っています。それ以上は私はこの場で申し上げません。
○宇都隆史君 なかなか委員会の中でさっと御答弁いただくのは難しいと思いますけど、非常にいい案だとは思うんです。ですから、前向きにまた御検討をこれもいただきたいと思います。我々野党も一生懸命協力をしたいと思います。 残された時間の中で、ちょっとこれは非常に問題だなと思うところがありまして、そのことを議論させていただきます。 つまり、この南西区域をいかにして守っていくかといったときに、防衛省が今、新しい二十二年度大綱で動的防衛力、つまり運用でもって守っていこうという話を打ち立てているわけですね。そのためには、その運用をする人間をしっかり確保していかなきゃいけない。つまり、航空自衛隊、空の守りであれば、パイロットをいかに養成していき、管理していき、やっていくかというのは、これは非常に重要なファクターなんですね。 その中で割愛制度というのがありまして、これはつまり自衛隊のパイロットを、ある一定の期間たった若手のパイロットを民間の方に対して譲渡するというか、民間に流れていってもらうというような管理体系をしているんです。これは国交省と防衛省の協定で覚書を作って、何のためにかというと、元々は民間というのは自社養成するとお金がすごく掛かるものですから、ある時期、自衛隊の若手のパイロットの青田刈りみたいなことが横行したんです。 先輩方の話をちょっと聞くと、ある一定の時期に、一つのその期が丸々辞めていったという時期もあったと、民間のパイロットのお給料がすごく良かった時代ですよ。そういうのをやめてもらうためにお互い協定を持って、適切な管理の下にはかしていくということをやってきたわけですね。 これは自衛隊側にとってもすごく大事なことなんです。なぜかというと、そのままのパイロットの定数がそのままどおんと上に上がってしまうとロートルパイロットばっかりになりますから、そうすると、パイロット定数というのは限られているので若い新しいパイロットを入れられないわけですね。だから、年配になってきた方々には途中からやっぱり辞めていただく。つまり、これは二十二年度の大綱の中でも防衛省が言っていますよね。階級、年齢構成を、ちょっと中膨らみ、上膨らみになっているので、そこを削った上で若い戦力を蓄えたいんだと。 この割愛制度というのはそれにも非常に合致するいい制度だったんです。しかしながら、残念なことに、今現状としてどうなっているかというと、平成二十一年の閣議の中で内閣総理大臣が発言したことに伴ってこれが廃止されているんです。当時の内閣総理大臣はあの鳩山さんですよね。つまり、天下りあっせんの根絶をしなさいと各省庁に流して、先ほどの敬礼の話ではないですけれども、防衛省も非常にそれを拡大解釈して、いや、この割愛制度もこれに該当するだろうということで今のところ中断しているというような現状にあるんです。 防衛省にお伺いしますけれども、これは天下りあっせん、これになるんですか。
○国務大臣(森本敏君) 本来、政務官等に答弁していただければよいのですが、ちょっと個人的な思いがあるので。 私は若いとき、戦闘航空団にずっと勤務していて、同じ航空団に勤務しているパイロットがこの割愛制度を使って歯が抜けるように出ていって、昨日まで第一線のパイロットだった人が抜けていくという現実をずっと見ながら部隊で過ごしてきましたので、そのときには、元々何のために入ってきたのか、この人はと、内心は若いですから思っていました。しかし、同時に、御家族の姿を見ると何かもうほっとしたような感じで、物すごい給料違いますから、やっぱり民間の航空会社が外国人をパイロットとして雇わないといけないぐらい当時日本の民間航空会社というのはパイロットが非常に枯渇して、航空自衛隊の第一線の操縦学生等から出てきたパイロットがやっぱり、もうほとんど訓練要りませんので、きちっとしたトレーニングを受ければそのまま乗れるということなんで、割愛制度がずっと採用されてきたわけです。 私は、これが天下りのあっせんとかというふうな簡単な問題でなかなか解決できない、一番大事なことは何かというと、航空自衛隊が民間航空会社のパイロットの養成機関であってはならないのですけれども、しかし、我が国にとって重要なのは、常に第一線の航空部隊に優秀なパイロットが維持管理されている。彼らが、自分の高い、自分の人生を懸けて航空自衛隊で戦闘機のパイロットとしてその職を全うしようという、そういう高い士気の下にパイロットを確保できる人事制度、彼らの処遇、トータルな我々の人事管理というのが必要だと思うんです。 だから、天下りとか天下りでないとか、あっせんだとかあっせんでないとかということよりも、そもそもどうして彼らが航空自衛隊に入ってきてパイロットの道を選んだのか、彼らの戦力を最後まで使える方法は何なのか、そういうことをトータルで考えてこの問題は解決していかないといけないと、このように考えております。
○宇都隆史君 国交省にも短くお答えいただきたいんですけど、この割愛制度というものの重要性というのは、国交省側、つまり民間側も非常に強く認識しているということでよろしいですよね。
○政府参考人(高橋和弘君) お答え申し上げます。 LCCの参入でございますとか首都圏の容量の拡大、さらには機材の小型化、多頻度化に伴いまして、パイロットの需要というのは近年増大しております。この状況というのは世界的にも同じような状況でございまして、パイロットの不足というのが世界中で深刻化しているような状況にございます。したがいまして、私どもでは、我が国の航空会社にとってパイロットの安定的な確保は重要な課題であると認識しております。 自衛隊のパイロットの民間活用制度が停止される以前におきまして、我が国の航空会社は計画的に自衛隊のパイロットの方々を採用してきたところでございまして、このような制度は航空会社が今後ともパイロットを安定的に確保する上で重要な選択肢の一つであるというふうに認識しております。
○宇都隆史君 国防上も実はすごく重要なんです。パイロットの予備役というのは実はいないんです。ただし、実際に戦闘になったら、一番最初に損耗していくのはパイロットですから、そういう意味では、パイロットをしていた方々が民間で技量を落とさずに、そしていざとなったときにはちょっとした訓練をまたして自衛隊に戻ってきてもらえる、そういう制度というのをやっぱり考えるべきなんですね。是非前向きに御検討いただきたいと思います。 終わります。
○委員長(福山哲郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午後零時十五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(福山哲郎君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石川博崇君 お昼明け、御苦労さまでございます。公明党の石川博崇でございます。今日は、この外交防衛委員会で質問のお時間をいただきましたことに、まず感謝を申し上げたいというふうに思います。 今日は、大変状況が心配されます、国際社会の中でも最大の関心事項と言ってもいいシリア情勢について、少し突っ込んだ議論をさせていただければというふうに考えております。 私自身、シリアには非常に思い入れのある国でございまして、一九九七年から二〇〇二年の五年間、当時駆け出しの外交官として初めて勤務をさせていただいた地でございます。当時は非常に平穏そのもの、まあ政治的には当然、とても民主的とは言えない地域でございましたが、人の良さ、気候の良さ、また様々なアラブの文化というものを学ばせていただいた地だけに、今の状況を大変に残念に思っている次第でございます。 大臣もう御存じかも分かりませんが、実はシリアファンというのは日本人でも多うございまして、シリアに駐在をした方、あるいは旅行に行った方、大抵の方はシリアのファンになられて、シリアに様々な愛着を抱いている方も大勢いらっしゃいます。私もその一人でございまして、何とかこの今の困難な現状を少しでも前向きに進めていければという思いから質問をさせていただきたいというふうに思います。 先週二十日、日本人ジャーナリストの山本美香さんが、大変に残念なことに、シリアの地で凶弾に倒れるという事件が発生をしてしまいました。戦場の現場、子供たちの状況、また女性の状況というものをつぶさに世界中に訴えていくというジャーナリストの使命を持って、まさに命を賭して現場で活動されてきた方のざんきに堪えない今回の事案、昨日お通夜があり、今日告別式だというふうに伺っております。心よりお悔やみを申し上げますとともに、御遺族の方々、また関係者の方々にお見舞いをこの場をお借りしまして申し上げさせていただきたいというふうに思います。 その観点で、ちょっと通告していました順番と変えまして、今回のこの山本美香さんの事件に当たられた外務省の対応について、少し御質問をさせていただきたいというふうに思います。 今、外務省としてはシリアに対して退避勧告を出されている状況でございまして、シリアに万が一入国される方々の状況については、様々アンテナを張られて情報把握に努めていらっしゃる状況だというふうに思いますが、今回、この山本美香さん及び関係者の方々の入国について、外務省は把握されていましたでしょうか。
○副大臣(山根隆治君) お答えをさせていただきたいというふうに思っております。 このシリアにつきましては、非常に危険な度合いが高いということで、外務省といたしましては、既に入国についてはこれは渡航の制限ということをしてきたわけでございます。山本さんにつきましては、こうした外務省の避難勧告ということ、出ているにもかかわらず、残念ながら入国をされたということでございます。 それで、入国をするという、どうしてもせざるを得ないと、こういう事態に至ったところについては大使館の方に御一報をということで、マスコミ等、関係機関に周知徹底をしてきたところでありますけれども、山本さんについては残念ながらその御一報はなかったということで、今回の入国については私たちも承知していなかったということでございます。
○石川博崇君 フリーのジャーナリストの方でございますし、また、今回は、反政府勢力の手引きによってトルコ側の国境から入国をし、今シリア政府の管轄が及んでいない、実効支配が及んでいないという地域からの入国ということで把握ができなかったということと理解をいたしました。 今現在も、度々こうしたジャーナリストの方、正規のシリア政府のビザを取って入られる方もいらっしゃれば、そうでない方もいらっしゃいます。また、シリア国内には、現時点におきましても、例えばシリア人と御結婚された方々、在住されている方々がいらっしゃいます。こうした方々の安全をどう確保していくのかということは、これはしっかり日本政府としても引き続き全力を尽くしていただきたいと思いますが、こうした在留邦人の安全確保について、シリア政府及び反シリア政府側とも様々な国際会議、マルチの会合なんかでの接触の機会もあるかと思いますが、しっかり要請されていらっしゃるんでしょうか。
○副大臣(山根隆治君) シリアの治安の情勢が悪化して以来、シリア政府に対しては再三申入れを、様々な機会を通じて邦人の安全確保について申入れを行ってきているところでございます。
○石川博崇君 シリア政府に対して申入れを行っているということですが、こうした今回の事案を考えれば、反シリア政府側の手引きで入国されるという事案でもございましたので、またほかの点も是非念頭に置いていただきたいというふうに思います。 今回の事案、今副大臣から御説明ありましたとおり、退避勧告を出していた地域に業務上やむを得ない理由によって入国をされる方が被害に遭ってしまった。またあるいは、今現在も退避勧告を出し、政府としては退避を勧告している状況ですが、やはりやむを得ない状況でシリアに残らなければならない方々もいらっしゃるということでございます。 そこで、是非この機に御検討をいただきたい点、御提案をさせていただきたいのは、外務省のこれまでやってきました渡航情報の在り方について是非見直しを検討していただければというふうに考えております。 今、外務省の安全情報、渡航情報というのは四段階ございまして、注意喚起、それから渡航の是非を検討する、それから渡航の延期を検討する、そして最後に四段階目として退避勧告というふうになっているわけでございます。しかしながら、こうした渡航情報というのはあくまでも強制力のない勧告にとどまっておりまして、これを憲法上認められております個人の移動の自由等の関係から、強制力を持って入国を防ぐことはできないという制度でございます。そうしますと、やはりどうしても業務上入国しなければいけない、あるいは個人のやむにやまれぬ理由で残らなければいけない方々の安全を確保できない、そういうどうしても構造的な問題があるわけでございます。 私も外務省職員時代、イラクを担当させていただいておりましたが、イラクにおきましても、やはりビジネスとして危険情報と退避勧告が出ていても入国をしなければいけないという方々がいらっしゃいました。そういう方々の安全をどう確保するかというのは様々知恵、工夫を凝らしたわけでございますが、是非、退避勧告は、まずこうやって業務上やむを得ず行かなければならない方々に対するものと、それから個人のバックパッカーあるいは旅行者に対する情報の提供の在り方とを分けて考えるべきではないんではないかと私は思うんです。 といいますのも、やはり業務上行かなければならない方々に対する情報提供の在り方、例えば、万々が一のときにはどこどこに連絡をしてくださいとか、あるいは安全を確保する上で、こういう例えば安全上の手段を取って入国してくださいとか、そうした一般の旅行者向けの渡航情報と分けた退避勧告の在り方、退避勧告を出していれば、もう後は知らない、後は全部自己責任だということでは、まさに責任を放棄してしまっている、思考が停止してしまっている、そういう状況にあるのかなというふうに思いますので、是非、今回の非常に痛ましい事件ではございますが、こういった事件が発生してしまったことを受けて、今後二度とこうした痛ましい事件が発生しないためにも、退避勧告の在り方を見直しを検討していただければというふうに思いますが、いかがでございましょうか。
○副大臣(山根隆治君) ありがとうございます。 やはり何としてでも邦人の命というものを守るということのために、ぎりぎりのでき得る全ての措置というものを行う必要があると思いますので、せっかくの御提案でございますので考えさせていただきたいと思います。 ただ、どのような法的な措置をあるいは取る、行政上の措置を取るということでも、今お話ありましたように、旅行等をされる方々、そしてどうしても踏み入れざるを得ない方々、もう一つあるのは、そういうような踏み入れざるを得ないというよりも、やはり自分の一命を賭してでも、人間としての自分の天命として命を懸けてある決断をするという方もおられるということも事実だろうと私は思います。 それでもなお、ぎりぎりのところで日本人のやはり生命というものを守るというのは何ができるかというのは考えさせていただきたいと思いますけれども、人間の行為というものには、そういうことをあえて、法的なもの、行政的なものを超えてなお、超えてなお行為する人がいるということもやっぱり事実として私は認識をいたしております。
○石川博崇君 大臣からもし何か御感想ありましたら。
○国務大臣(玄葉光一郎君) シリアのことは石川さんが非常に詳しいということで、私も今日の質問はいろいろ参考にさせていただこうと思っているんですけど、手元に今シリアの在留邦人の内訳が出ています。UNDOFの要員が十五名、国連の関係者が一名、現地の方と婚姻などという方が十六人で六家族なんですね。ということは、非常に数が少ない。ですから、ある意味、最新の治安情報を含めてケアは私はこの数ならしやすい面というのはあるのかなというふうには思いました。ですから、今おっしゃったようなことを含めて、何が更に、単に退避勧告を出すということだけではなくて、それだってこうやって残っているわけでありますから、あるいは残らざるを得ない選択をしなければならない、そういう方々がいらっしゃるわけですから、そういった方々に対して何ができるかというのは考えていきたいと思います。 そして、この間も再三申入れをしてきていますけれども、率直に申し上げて、先方の政府に申入れをしたからといって安全が確保されると限ったものではないだろうというふうに思います。今、御存じのようにシリアの大使館はアンマンに行っていますのでダマスカスではありませんけれども、そこからきちっと当該の在留邦人と緊密に連絡を、これだけの数ですから取れるようにしたいというふうに思います。
○石川博崇君 確かに、数が限られている中で、今把握できている方については様々な安全情報等のシェアやあるいは連絡の取り合いというのはできるかと思いますが、しかし、今回のまさに山本さんの事案は入国を把握されていなかったわけですから、やはり今、各地、戦場ジャーナリストのような方もいらっしゃいます。こうした方々はまさにそこに行くことを職務として命を懸けてでも行くという方々もいらっしゃるわけですので、そうした方々に対してどう安全情報を提供していくのかということを是非御検討いただきたいと思います。 外務省のホームページを見ますと、滞在時の留意事項という、安全対策基礎データというのがあるんですが、こういう退避勧告が出ている地域での滞在時の留意事項のところに、現在、退避勧告を発出しているので渡航は見合わせてくださいとしか書いていないという状況で、そういう中でも滞在されている方がいるということ、その方々の生命、財産をどう守っていくのか、ここはもう退避勧告を出しているからその後は全て自己責任だということで責任を放棄してはならないということを強く訴えさせていただきたいというふうに思います。 それでは、少しシリアの情勢について御議論をさせていただきたいというふうに思います。 昨年来、中東全体におきましてアラブの春と言われる機運が盛り上がる中、エジプト、チュニジア等の政権交代もなされたわけでございます。シリアも、昨年来、状況が非常に刻々と悪化する一途の中、正直申しまして国際社会が今手詰まりの状況にあるのかなというのが率直の認識でございます。今年になってアナン前国連事務総長が特別の共同代表に任命されて様々な調停の努力をされてきたわけでございますが、成功に至らず辞任をされ、そしてまたシリアに派遣をされておりました国連の監視団のミッションも撤収を余儀なくされているという状況でございます。安保理も機能不全で、制裁措置を含むような決議は一切通らないという中、今回、アナン前事務総長の後継としてブラヒミ元UNAMA、アフガンでの特別代表をされていた方が、ある意味火中のクリを拾うような覚悟と決意で特別代表に任命をされたわけでございます。 こうした状況、なかなか日本はメーンのプレーヤーでない中で役割を果たすといっても限界もあろうかとは思いますが、しかし、そうした中でできるだけ知恵を出し、この国際社会の努力というものを支えていく、そうした中で日本の外交プレゼンスを発揮していくということが非常に大事だというふうに思います。 外務省には非常に優秀なアラビストの方もたくさんいらっしゃいますので、是非、玄葉大臣、指導力を発揮して、この今、国際社会が最も困難に直面している事態だからこそ日本としても汗をかく用意があるんだということを、是非御努力をいただきたいというふうに思いますが、まず、大臣として今のシリアの情勢の現状認識どういうふうに、御所見いただけますでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 今おっしゃっていただいたように、シリアはまず宗派が非常に複雑であります。今、アサド大統領、これはかつてのアサド大統領の息子さんでありますけれども、あれはシーア派の流れをくむアラウィーという派だったと思います。そういった宗派の対立、そして長年のいわゆる圧制、そして先ほどおっしゃっていただいたようなアラブの春、そういったものを背景にして今の事態が起きている、そういうふうに分析をしています。 そういう中で、たしか十七か月以上にわたって暴力の停止ができない、そういう状況にございます。これは非常に深刻な状況だというふうに認識をしています。たしか一万八千人の方々が亡くなっている。そして難民は二十万人以上である。全く予断を許さない状況にある。 シリア人によって政権移行というものがスムーズに行われるためにはどうすればよいのか。今おっしゃっていただいたように、アナン氏を我々は全面的にサポートするという立場であったわけでありますけれども、八月末だったかと思いますけど、ブラヒミさんという前の、これ元アルジェリアの外相だったと思いますが、その方が火中のクリを拾っていただいている。我々は、このブラヒミさんを全面的にサポートするということではないかというふうに思っています。
○石川博崇君 是非お願いしたいのは、日本としてやはり政治的な強いメッセージを今後とも発出をしていただきたいというふうに考えております。 昨年、これは大臣まだ就任される前かもしれませんが、八月、外務大臣談話を日本政府として出されておりまして、今のバッシャール・アサド大統領に対して、道を譲るべきと、退陣すべきということを欧米諸国と横並びの形で発出をされました。しかし、その後の様々なメッセージ等を読ませていただくと、このアサド政権に対して道を譲るべきという表現はそれ以降使うのを控えていらっしゃいます。こうした日本の対応はどっちなんだという曖昧な態度ではなく、やはり言うべきことはしっかり強く言っていくということが私は大事なんではないかというふうに思います。 ともすると、この退陣すべきという表現は、内政干渉、いわゆる国際法上禁止されている、国連憲章でも規定され、また友好関係原則宣言でも、いかなる国も政治的、経済的、文化的要素に対する武力干渉その他全ての形態の介入等は国際法に違反するという規定に反するので言わなくなっているのかというような見方もあるかと思いますが、私はそうではないと思うんですけれども、この国際法上の内政不干渉原則と、この道を譲るべきとの関係について、どのような認識でいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 内政干渉という言葉、これも明確な定義がどこまであるかということはあろうかと思いますけど、基本的には強制的に自国の意思に従わせる、これが内政干渉の定義ではないかというふうに思います。 だから、ステップアサイドと言っただけで私は内政干渉に当たるというふうには考えておりません。いわゆる外務大臣としてのコメントとか談話とかにステップアサイドというのが、私が就任したのが九月の最初のころなんですけれども、八月の時点で出ています。その後使っていないかといえば、実は相当数の会談でこのステップアサイドという言葉は使っております。ですから、私は、このステップアサイドという、道を譲るべきである、これはおっしゃるとおり欧米と横並びです、そういう言葉については今後ともこれは使ってもよいという認識でございます。
○石川博崇君 その後も使っていらっしゃるんですけれども、昨年の八月に大臣談話でそう言いましたという過去の状況を説明するような形で言っていらっしゃるんだと思います。今も引き続きそのお立場という御説明であったかと思いますので、そのはっきりした方向性を今後とも国際社会に対して日本としてのメッセージを発出していただきたいというふうに思いますし、例えば、そうした立場を明確にするためにも、総理や大臣書簡でシリア政府に直接そのメッセージを届けると。日本もこういうふうに言っているんだというメッセージを届けるような役割を果たしていただきたいというふうに思います。 今回の山本美香さんの事件におきましても、本来であれば大臣談話で遺憾の意を強く発出するようなことをやってもよかったんではないかと思いますが、残念ながら、大臣、記者会見では冒頭触れていただいておりましたけれども、そうした今後様々な、これからもシリアの情勢、流動的な中あろうかと思います。そのたび、そのときそのとき、時折で日本政府の明確なメッセージというものを国際社会に発出していただきたいというふうに思います。 それから、プレッシャーを強めていくという観点で、私は今の日本政府の対応については評価をしたいと思っておりますのは、シリアの要人に対しましていわゆる資産凍結、外為法上の資産凍結の措置をとっていらっしゃいます。 これは、外為法上資産凍結をとれるパターンというのは三パターンございまして、一つは安保理決議に基づく場合、もう一つは有志制裁、国際的な平和を創出するための努力に貢献する場合、そしてもう一つは日本の平和、安全保障に直接関係する場合と、その三パターンにおいて外為法上資産凍結の措置をとることができるという構造になっております。 もちろん、個人の財産権を制約するわけでございますのできちんとした法的な根拠がなければならないわけでございますが、この外為法上の資産凍結を実はこれまで日本は安保理決議がない段階でとったケースというのはほとんどありません。イランにつきましても、北朝鮮につきましても、様々な外為法上の資産凍結措置というのがとられておりますが、全て安保理決議が成立をしている場合においてこの資産凍結措置をとられているんですが、今回このシリアに対しましては、安保理決議が成立していない段階で、いわゆる有志制裁に日本として参加をされているわけでございます。以前の例は、唯一、ユーゴスラビアのミロシェビッチ元大統領に対する有志制裁に参加したというのがただ一つのこの有志制裁に外為法を適用したという例でございますが、今回、それに続く措置でございます。 そういう意味で、今回とられた措置の意義について確認をさせていただきたいんですが、外為法上は、問題の解決を目指す国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するために特に必要とする措置としてとるということができることになっておりますが、今回のこのとられている様々な対シリア要人に対する資産凍結措置というものは、我が国として寄与するために特に必要とするというふうに認識されている根拠。 それから、やはり有志制裁でございますので恣意的に実施されるようなことがあってはなりません。特に必要とするか否かということをどこで判断するかという基準を、しっかりと基軸を持っておくことが重要だと思いますが、この点、今回判断された理由、根拠について御説明をいただけますでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 今御説明いただいたことはそのとおりでありまして、外為法に基づいて累次にわたって経済制裁措置をとっております。 それは、おっしゃった質問の、特に必要とするということは何を意味するのかということでありますけど、一言で言えば、やはり国際社会、主要国である日本としての責任を果たすという観点でまさに具体的な状況に照らして総合的に判断をした、そういうことであるというふうに考えております。 御存じのように、シリア・フレンズ会合、山根副大臣が出ているんですけれども、百以上出ていて、まさに人権などの価値を国際社会の大多数の国と我々は共有をしているわけであります。先ほど申し上げましたけれども、責任ある主要国の日本として、この言わば制裁に対して一定の責任を果たすと、こういう観点で、たしか最初は私がなってすぐだったと思いますけれども、判断をしたということでございます。四度にわたり、その後、外為法に基づく措置をしているということでございます。
○石川博崇君 大臣、この有志制裁への参加というものは、もしかしたらまた今後も、例えば北朝鮮をめぐる情勢の中で国際社会が割れる、まとまらない、安保理が機能しない、そうした中でどう対応していくのか。北朝鮮の場合は我が国の安全保障に直接関係するという観点もあろうかと思いますが、ユーゴスラビアに続いて二度目の今回の判断でございます。きちんと政府の中で、これは関係省庁広くあろうかと思いますので、その根拠というものを、どういうときにこの有志制裁を発動できるのか、あるいは柔軟に残しておいた方がいいという大局的な判断もあろうかと思いますが、これしっかり詰めていただくということが私は大事なんではないかと思います。 これを詰めていくこと、今回使われたわけですので、どういう状況だったから使えたのかという過去の経緯を残しておくことが、将来、外交的なアセットにもなろうかというふうに思いますので、是非、今回そういうタイミングでのといいますか、外為法の活用であったということを御認識をいただきたいというふうに思います。 それから、先ほど大臣にお触れいただきましたけれども、ブラヒミ共同特別代表が今回就任されまして、このブラヒミ特別代表を全面的にサポートしていくということが私も必要不可欠だというふうに思っております。 ブラヒミ特別代表はアルジェリアの元外相ということで、同じアラブ人という同胞の認識も、シリア政府あるいは反シリア政府側からも見てもらえるという個人的な優越性もあるかと思いますし、また、国連におきましてはブラヒミ・レポートで名をはせたとおり、国際の平和と安定、平和と安全保障につきまして非常に高い知見を持っている方でございます。さらには、UNAMAのアフガニスタンにおける国連の特別代表を務めて、当時は日本が特にUNAMAとDDRを、まさにタッグを組んでアフガニスタンの平和構築、安全保障に一緒になって頑張ったという経験を持っている方でございまして、大変ブラヒミ特別代表としては日本に対する期待というのも高いんではないかというふうに私は考えております。 そういう意味で、是非これから、具体策等これからかもしれませんが、このブラヒミ特別代表をどういうふうに支えていかれようと思っていらっしゃるのか、御所見をいただけますでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) この暴力を停止させるために日本ができることというのは、全面展開までどこまでできるかということありますけど、やはり大事なことは、経済制裁、もう一つは人道支援、特に難民などに対する人道支援というものを行っていく。それとステップアサイドと言っているわけですから、釈迦に説法ですけど、シリアの反体制勢力というのが言わば組織立ってない、一つになってないというのがまた問題なんだと私は思っていまして、この反体制派が一つになるための努力というのを、私自身も直接リーダーたちに会って話をしているところであります。 ですから、そういったことなどを通じて日本として果たすべき役割を果たしていくということだろうと思いますし、また、併せて言えば、シリア・フレンズ会合などの作業部会の共同議長などは、PNGということになりましたけど、鈴木大使などが務めたりということで、そういう意味で、日本として果たすべき役割というものを全体として考えながら役割を果たしていきたい、そう考えております。
○石川博崇君 大臣、今おっしゃっていただいたシリア・フレンズ会合なんですけれども、まさに反体制派、今、政権打倒ということでまとまっておりますが、正直申しまして、とても今後、統治能力を持っている団体としてまとまっているというふうにはなかなか評価できない集団であろうかというふうに思います。 日本政府として退陣すべきと言ったからには、その後の将来的な絵柄、こうしたものもしっかり国際社会と一緒になって描いていくということが大事だというふうに思いますので、このシリア・フレンズ会合への、今、副大臣行っていただいたとは承知しておりますけれども、やはり参加レベル、プレゼンスをもう少し上げていくとか、例えばブラヒミ特別代表就任に当たって日本での開催を提案してみる、そうした中でブラヒミ共同代表をしっかりとサポートしていただければというふうに思います。 それから、作業部会の部会長、共同議長を務められたというふうにおっしゃられましたけれども、作業部会は二つございます、御存じのとおり、制裁についての作業部会と経済復興・開発についての作業部会。なぜか日本、今回、制裁についての作業部会の共同議長を務められたわけですけれども、やはり日本の得意とする外交的なアセットを持っている貢献できる分野というのは経済復興・開発作業部会だというふうに思いますので、そうした分野でのプレゼンスをもっと上げるべきではないかというふうに思うんです。 日本は、人道支援にこれまで千三百万ドルの貢献はされていますけれども、国際社会のアメリカが八千万ドル出しているとかという状況に比べるとまだまだ見劣りしている状況もありますので、そうした分野への更なる支援も積み上げていっていただいて、今後の内戦、紛争状態が解決した後の国づくり、平和構築に貢献していくと、特にこの経済復興・開発の分野でしていける素地を今から少しずつブラヒミ共同代表とつくっていっていただければと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 非常に建設的な提案で、私もそのとおりだと思います。 まず、シリア・フレンズ会合の日本開催の是非は検討したいというふうに思います。 それで、やはりこの問題は、安保理が、国連総会そのものは大丈夫なんですが、御存じのように中ロ、特にロシアの反対でなかなか機能しないということにこれまた問題があります。この間も訪ロしたときに、このシリアの問題についてはラブロフ外相とも議論をしたところであります。だからといって、ロシアがすぐ引き下がるというわけではございません。ただ、日本として、二か国の関係、二国間の関係であってもやはり働きかけを強めていく、そういうことを行っていきたい。 また、もう一つの作業部会、経済復興・開発、確かにこっちの方が日本は得意分野である、それはそのとおりだと思います。積極的な関与を考えていきたいと考えます。
○石川博崇君 ありがとうございます。 時間も限られて、最後の質問にさせていただきますが、今一番懸念されますのは、化学兵器をめぐるシリア情勢を取り巻く状況でございます。シリアも化学兵器を保有しているというふうにちまたでは言われておりますし、その使用をほのめかした発言を政府高官がしたこともございます。オバマ・アメリカ大統領は、シリアがもし化学兵器の使用に至った場合の軍事介入の可能性についても言及をしておりますし、イギリス、フランスからも同様な発言が最近相次いでいるという緊迫した状況の中、いかにしてこういった状況を防いでいくのか、深刻な事態を避けていくのかという日本の外交的努力も必要になってくるかと思います。 そういう意味で、一つ御提案したいのは、シリアは化学兵器の禁止条約に署名していない状況でございますが、この署名を是非強く働きかけ、仮に今後政権が交代し、次の新しい政権になったときには化学兵器の禁止条約の署名から始めると、そのことによって前の、これまでの政権との違いを打ち出し、そして国際社会との協力を築く円滑なステップとできるのではないかというふうに思います。 リビアが大量破壊兵器の放棄を打ち出して欧米との関係改善に大きく流れを切ったことも記憶に新しいことでございますので、この化学兵器禁止条約への署名ということを現政権、そしてこれからの政権に働きかけていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず、オバマ・アメリカ大統領等々が、化学兵器を使ったら軍事介入する、そういう可能性に言及したというのは、まさに警鐘を鳴らした、化学兵器を使うことがないように、そういうことだろうというふうに思っております。 今の御提案は、それもそのとおりだというふうに思っています。これはジュネーブの議定書、毒ガス等の禁止議定書、これは締約国でありますけれども、今おっしゃったのはあれですよね、CWCというやつですよね。そちらはおっしゃるとおりなので、これを働きかけていくというのは大事だし、イスタンブールで日本とオーストラリアが主導してNPDIというものを先般会合を行ったんですけれども、そのときも中東のいわゆる非核地帯をつくる、その非核には実はBC兵器も入っている、そういう動きをしているファシリテーターの方を呼んでこの問題について議論して、我々なりに、NPDIとして、今度広島でと思っているんですけれども、NPDIとしての実は提案を我々として行っていこうということをしています。 ですから、おっしゃるとおりで、そういうことも含めて、日本独自にできることも併せて考えていきたいというふうに思います。
○石川博崇君 終わります。
○佐藤公治君 佐藤公治でございます。 時間が短い中ですけれども、両大臣のいろいろとお考えと思いを聞かせていただければ有り難いかと思います。 今日一般質疑ということで、私から質問事項として挙げさせていただきましたことは、竹島、尖閣問題に関する本質的問題意識とそもそも論ということだけしか投げておりません。細かいことを、いろいろと揚げ足を取るようなお話は今するつもりはございません。 私が今日質問するに当たって、まず大前提ということは、尖閣、竹島は我が国の歴史的、法律上固有の領土ということであること。また、現在の問題、いろいろと起きておりますけれども、両国の行動等々には遺憾な部分が多々あると、こういったことは同じ認識だと思います。また、両国が非常に日本にとって大事な国であることも間違いない。我が党としても、また、幹事長が見解を示し、現政権外交に関しての批判もしている。そういったことが前提であり、それはそれとしてお二人にちょっとお尋ねをさせていただきたいと思います。 予算委員会等では、もう随分この歴史的背景や今までのこと、現象的なことに関して事細かな議論は随分あったように見させていただき、また読ませていただきました。しかし、この問題が、そもそもなぜこういった問題が竹島、尖閣に起きているのか、そもそも論。そして、そこに問題点はどう両大臣お考えになっているのかを、時間がない中ですけれども、簡単簡潔にお話し願えれば有り難いと思います。 まず玄葉大臣からお願いします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 両方ですか、尖閣と竹島。
○佐藤公治君 両方で結構です。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 先ほども私、若干申し上げたんですけれども、この問題はこの二、三年のいわゆる表面的な現象をとらえるだけでは私は対応を間違えるというふうに思っています。世界史の転換点に私はあるというふうに思っているんです。冷戦構造が終えんをして、あのときと比べていただければ、特に、先ほど申し上げましたけれども、先進国と新興国とのいわゆるバランスが大きく変わろうとしているというのが今の現状だし、現実に変わってきています。 ですから、そういう中で、私たちは、先ほども経済力の話をいたしましたけれども、日本は残念ながら十年間で〇・六%の成長、中国は一〇%、韓国は四%、名目では日本はマイナス成長、中国は一五%、韓国は七%の成長という中で、十年前あるいは二十年前の外交と同じことをやってもうまくいくはずがありません。そして、中国は二十一年、一年間だけ一桁でありましたけれども、二桁の国防力の言わば増加であります、国防費のですね。そして、いわゆる資源等もこれあり、海洋権益もこれあり、海洋進出を強めている。そういう中で、我が国がこの転換点にあってどのように総合的な国力を発揮をしていくのか、あるいは蓄積をしていくのかということが、私はより本質的な問題であるというふうに思います。 その総合的な国力が実は外交に通ずるところがあって、外交力というのは、結局、軍事力であったり経済力であったり構想力であったり、考え方、制度、文化、そういうものの全てですから、ですから、そういったことをまさに本質的に私は考えるやっぱり一つのきっかけ、きっかけどころではないかもしれません、大変大きな大きな契機になる事態である、そういうふうに考えています。これは、やや竹島も似たようなところがある。 端的にということなので、以上で。
○国務大臣(森本敏君) 今の外務大臣の言葉に尽きると思いますけれども、結局、冷戦が終わって国際社会の基本的な構造が溶解した後、それぞれの国が国際法で確定されていない領域、ドメインの中に出てきて、自国の主張、基本的には国の中にある国民の非常に強いナショナリズムが領有権問題というものを主張したり行動したりしている非常に大きな動力になっているということが現象として出てきているということだと思います。 尖閣については、もう言うまでもなく、中国の今回の行動は、どう考えてもこの種の活動家のこの不法活動は中国にとっても決してためならず、私は、中国が自ら統治の能力を使って自分で自制行動をしていかなければ、中国にとって元々国益に合致しないという活動であることを中国がどのように理解してくれるかということに我が方の外交努力が集中されるべきであるというふうに考えます。 しかし一方、そういいながら、いかなる状態が起きても我が国の領土に一歩も周辺諸国を入れないという断固とした対応を取るためには、やはり我が国が実効支配しているこの我が国の固有の領土の実効支配を更に強化して、国の防衛体制、治安体制というものをどのようにしてより完全なものにしていくかということを今後努力していくという必要があると思います。 自衛隊は警戒監視活動をやっていますし、海保や警察と連携を取っていますけれども、やっぱりトータルで考えると、海保の能力をもう少し上げ、この島の実効支配を強化するためにまだ我が国としてやるべきことは残されているのではないかと。そのことによって、もうとてもこれは周りの国が手出しができないという客観情勢をつくること、これが私は尖閣に対する我が方の取組方なのではないかと思います。 竹島はちょっと事情が違いますけれども、今回は韓国の側に一方的に冷静さを欠いた行動であるということは日本国民の多くの方々が共有するところでありますけれども、ちょっとこの感情に触れた行動を韓国の中にも有識者で懸念を持っている人もあり、アメリカも実はこの事態を非常に困惑した状態だと思っていると思います。 日、米、韓国という三か国の関係は東アジアの安定にとって極めて重要であり、我が国は、感情にとらわれずに、少なくとも日韓関係の中で、できるだけ早く韓国が頭を冷まして、この地域の安定のために韓国が本来持っている国力を使って役割を整々と果たしてくれるように働きかけるという努力を我が国はしないといけないというふうに考えております。 そのためには、少なくとも政府部内の全体の対応を見ながら、韓国側の反応も見極めつつ、韓国との多国間における対話や交流というのは、整々として内容や性格をよく見ながら適切に処理をしていくという冷静さを持った対応が竹島問題については求められるのではないかと、かように考えているわけでございます。
○佐藤公治君 今かなり長くお話ししていただきました。丁寧な御説明だったと思いますけれども、玄葉外務大臣がお話しされたことは、まさに時間とともに世界情勢、環境が変わってきたということ、森本大臣は、そういったことも踏まえて、どう今後あるべきかという話だと思います。 私が言いたいことは、戦後、日本が、じゃそういった社会状況の変化において、どういう政府として、また立法府として対応してきたのか、その対応の仕方がうまくなかったがために問題が起きているということをもっと我々は真剣に考えるべきところであり、それが玄葉外務大臣のおっしゃるまさに岐路と言われる、この国の今後の外交の大きな転換期というふうに思える部分というのがあると思います。 私、この件に関して、いろいろと御協力もいただいて、昭和二十七年ぐらいからの国会の議論も大分読ませていただきました。その中において、例えばこれ、今説明がなくちょっとそこの部分だけを少し読ませていただき、委員の皆さん方々もどう感じるかということですね。 政府答弁の中で、侵略とは、相当の地域、しかも竹島のような無人島ではなく、都市や工場のあるところである侵略に対しては安全保障条約なり相互援助条約なりの適用の問題が発生するが、竹島等においてたとえ不幸にして撃ち合いが起こっても、直ちにこれをもって侵略であるとして条約の援用をするという段階にまでは相当の距離がある。これ、実は昭和二十八年の政府答弁だったりするわけです。 つまり、この段階では距離があったとしても、先ほどもお話しされたように、時間の経緯、経過の中でいろんな状況、環境が変化をしているのが事実でございます。 吉田総理は、たとえ自衛のためでも戦力を持つことは再軍備であり、憲法改正を必要とすると述べたが、当時の警察予備隊は戦力には当たらないとの説明がされ、当時の自衛権の解釈は現在の解釈とは異なったものになっているんではないか。 こんなこともあったり、これはやり取りの中で、重光外務大臣は、日韓関係はどうしても一つの正常な関係又は友好な関係を樹立したいと思っていると、竹島問題の処理は、譲るわけにはいかないが、そこに全体の空気を改善して、日韓関係の友好化の道がもし開かれるとするならば、この問題も将来解決する道が付くのではないか、しばらく議論はこの問題に集中しない方がいいと考えていると。 こんな答弁をもしも今したらば、大変な多分、野党からの集中砲火、弱腰姿勢ということがある。戦後、日本における状況、敗戦国という立場、またいろんな環境、状況、自衛隊というようなものがなかった時代、こういった国会での議論があり、こういう流れの中で来ている。まさに転換期というものが今までもあったにもかかわらず、それは私は、自民党政権でもあり、また政権も交代をした、もうこれは立法府としてどうやはりここの部分を考えていくのか。 僕は、このとき大臣が、自分の責任の下、これは棚上げをすると、責任を持ってやるべきだということを責任を持って言っているわけです。でも、何かいつのときから、まさにこの答弁というのは政府委員がもう一方的にするようになって、政治家がきちっと責任を持った発言というのがだんだんなくなってきちゃうんですね、ある時期から。こういったことも考え直す必要があるんではないかという問題意識でもございます。 これで、私はこの部分、二十七年からずっと読んでいくと、まさに、これは質問通告もしていませんから私の方からもうお話しさせていただきますと、じゃ、この竹島に関しては、特に森本大臣、日米安全保障の第五条、これの発動に当たるかどうか、政府はどう答えておられるか御存じでいらっしゃいますか。──いいんです、当たらないんです。当たらないんです。それはなぜかといったら、施政下ということですよね。これはもうお二人はよく御存じなんです。 でも、ここで議論していくと、又はここを突き詰めていくと、施政下って何かということなんですよ。お答えになれますか。──もうそれ以上は、質問通告していないからもういいです。これが、施政下というのをずっと調べていくと、まさに外務省が昭和三十五年に出している日米相互協力及び安全保障の解説というのを見ると、どういうふうに書いてあるかといったら、日本国の施政下にある領域とは、そのとき現在の施政下にある領域のことであり、したがって、現在、日本の施政下にない北方諸島や南方諸島は現在はこれに含まれない、しかし、これらの領域は日本の施政下に復帰したら、当然、本条の枠内に入ってくることになる、この程度しかないんですよ。つまり、施政下ということで発動は、施政下にないから発動はしない。でも、突き詰めていくと、施政下とは何かということになると非常に曖昧なものになっているというのが現状です。 これ、英語で言うとどういうふうに言うかというと、英語のできる方々がたくさんいらっしゃると思いますけれども、もう御存じの方もいらっしゃると思いますけれども、アンダー・ザ・アドミニストレーションということになっているんですね、ということがある。つまり、私は、この施政下ということを、みんな普通ここを飛び交っていますけれども、じゃ何かといったときに、これ突き詰めていくとまた、まさにそこにおいては、立法、行政、司法の三権、こういうことが行使できるというふうなことになっている。こういう部分をきちっと明確にすることがこういった議論において大事であり、我々立法府においてもきちっと認識をして議論を深めていくことが大事だということです。 私はこの言葉で言うと、じゃ侵略という言葉、この侵略というのはどういうことなのか。竹島は侵略に当たるのかどうか。先ほども、二十八年の議事録にもありましたけれども、じゃどうですか、侵略と言えるんですか。これはもう質問通告していませんから、私も今はもうそれ以上のことはお聞きしません。非常に外交的に大事な今こういう内容の話になりますので、私から一方的に定義させていただきたいかと思います。 それで、侵略という言葉だけじゃなくて、これはまさに、それが施政下とか侵略とか主権といったことも皆さん一方的にいろいろと議論が、言葉を使いますけれども、ここの前提というのをどういうふうにとらえるのか、こういったこともきちっと必要なことなんだというふうに思います。本当は、竹島に関しては、これは侵略と見れるのかどうか。まさに、施政下においての三つの要素、これからしたら、じゃ竹島でもしも日本人が殺されるようなことがあった場合はどうするのか。突き詰めて考えていくと、どういう状況になっていくのかというのが非常に頭の中の体操をしていくと複雑になってしまう。 結局何が言いたいのかというと、やはり皆さん、我々立法府として、今まで形骸化したものがずっと続いてきちゃったことが実は、玄葉大臣はある意味議員の一人でもございます、これが続いてきてしまったことが、こういう形骸化した形で先送りにしてくる、官僚に丸投げしてしまう、そういったことをそもそも論も考えずに、議論もせずにやっていることが、時間が経過しちゃったことが立法府の我々の責任でもあり、これは私の責任でもあると思っております。 そういう意味で、そこのところを是非ともこれから、私たち立法府もさることながら、行政府もいろいろときちっと明確なところを線引きをし、そして、曖昧な言葉の解釈論ではなく、誰が読んでもこれは同じ解釈になる、それを行使するかどうか、しない、こういった政治であるべきだと私は思っております。 その意味で、改正するべきところは、たくさん直すところがある。でも、そういったことに手を着けていくというのが、玄葉大臣、政権交代だったはずなのに、なぜか日々の忙しさに追われてそういったことを忘れてしまっている。そういったこともあって、我々は民主党から出てしまったのかもしれません。ですから、是非そこをもう一回、我々みんな議員として考えていくことが大事でございます。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○小熊慎司君 みんなの党の小熊慎司です。 尊敬する佐藤先輩の高尚な質問の後に非常にやりにくいんでありますけれども、私も、これ重要な問題ですから、竹島また尖閣のことについて順次お聞きをいたします。 昨日も予算委員会で様々質疑されていましたし、その中で我が党の松田公太議員も、教科書の記述が少ないと、国内でのそうした徹底した教育、理解度を上げていかなきゃいけないという指摘もありましたけれども、やはり国内、国外を問わず、これは正当な日本の主張をしっかりと、冷静な中に、要するに感情的にならずに、正しいことでありますから、韓国を刺激する刺激しないということではなくて、正しいことを冷静にもう少し国際社会により訴えてこれまできた方がやっぱりよかったのかなと反省をしなければならないというふうに思います。 今回の、はっきり言えば韓国も冷静さを欠いた大統領の対応だったというふうに言わざるを得ませんけれども、今後、日本としても、そういう状況下の中にあってもしっかりと国際社会に改めてこの際やっぱり訴えていかなければ、主張していかなければならないというふうに思います。 そうした積極的な日本の主張をしていくという考え方について、大臣の考えをお伺いいたします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 先ほど佐藤公治委員が本質的な話をいろいろしていただいたんですけれども、一九五二年、あれは昭和二十八年ということは一九五三年ですね。(発言する者あり)五三年ですね。ですから、一九五二年に李承晩ラインというのができたわけです。五四年に軍隊が駐留し始めて、結局、全斗煥政権のときに、たしかヘリポートか灯台か何かができて、金泳三政権のときに接岸施設ができて、たしか盧武鉉政権のときに竹島のいわゆる二十八事業というのが発表されてと、こういうことなんですね。 確かに、その都度、より明確な対応ができなかったかということが、それはあろうかというふうに思います。今回、私は、元首が上陸をしたということで、ある意味転換点にこの問題はしようというふうに考えています。新しい日韓関係をこの面ではつくっていこう、そう思っています。 ですから、今回、様々な評価はあるかもしれませんけれども、ICJへの提訴をし、紛争解決交換公文による提案、調停の提案をし、領土の体制の強化をし、パンフレットは十の言語で在京のみならず在外公館にも配って、在外公館から既に発信をし始めています。 ですから、これを契機に、やはり領土の問題について、あるいは領土の保全の問題について党派を超えてしっかりと対応すべきは対応する。ただ、あわせて、冷静沈着に対応しなければならないところというのは日韓関係あるいは日中関係というのはあるわけであります。大事な隣国ですから、そのバランスをよく保ちながら私としては対応したいと、そう考えております。
○小熊慎司君 韓国ではカラオケまで曲で作って歌われているという、そこまで国でやれとは言いませんけれども、やはりこれからどんどんそういう積極的な対応をしていくためには、外務省なり、あと、通告はしていませんけど、先ほど触れさせていただいた教科書にもきちっと記述をしていくということであれば、これまでと違った対応というか、更にしっかり主張していくという対応であれば、その体制の強化といったものも必要になってくると思います、組織の中、外務省とかいろんな政府の中で。その姿勢についてはどのようになっていきますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは外務省だけではできないと思っていまして、だからこそ、先般も竹島全体の関係閣僚会議を開いていただいたというところがございます。ですから、今後、関係する省庁の大臣にやっぱり集まっていただいて、何が効果的なのかということを冷静に考えながら、予算、人員共に強化をしていく必要があるだろうというふうに考えております。
○小熊慎司君 この予算が補正予算なのか来年度の本予算、まあそれが民主党が作るかどうかは分からないにしても、これはしっかりと内部の中で早期の検討事項にしていただきたいというふうに思っておりますし、また、先ほど大臣も触れましたが、ICJへの付託の意図は、本当は聞こうと思っていたけど大臣言われてしまったので、これ基本的には過去二回拒否されていますから、韓国の今回の態度を見ていても当然共同ということにはならないというのは予測はされているところでありますけれども、ただ、これをやったということは、国際社会に訴えるという意味では非常にいい対応だったというふうに思います。 今後、長年これやらなかったんですね、今回久々にというか、これやって、これまた継続的に、定期的にというか、何十年もたってもう一回やるという話じゃなくて、下手な話、毎年毎年やるんだとか、そういう先のこの提訴についてはどんなスケジュール感というか対応を考えておられますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 今、小熊さんがかなり先の先を見通していろいろお話をしていただいたんですけれども、まずは正式な回答を待つということだと思います。 もちろん、受けなかった場合のことは、我々は我々なりにいろんなケースを考えていまして、何段階かに分けてそれは考えております。ただ、こういうことをまた言うと、ああ、韓国側としてはこういうこと考えるんだろうな、こういうこと考えるんだろうなということにはなるんだろうと思うので、余り具体策は申し上げませんけど、私の頭の中には具体策も幾つか入っています。ですから、今回はスタートである、そういうふうに考えております。
○小熊慎司君 これは相手の国もありますし、情勢の変化等々もあるでしょうから、是非そういう国際機関の訴え方というのも、はっきり言えば、本当に今までちょっと手を着けなさ過ぎたというふうに思いますから、今後は、毎年やれるのがいいとか悪いとか私も言いませんから、是非そういうことを、しっかり効果的な国際社会に訴えられる手段を常に検討していただいて、その都度適切な対応を取っていただきたいというふうに思います。 次に、尖閣諸島の方に移りますけれども、これは我が国がしっかりと実効支配をしているということで、冷静な対応を取っていくということが大事だというふうには思いますが、一方で、これは活動家とはいえ、中国政府が直接関与していないというのも、これどう見ても直接的にやらせているじゃなくて目をつぶっているような雰囲気もあるわけで、止めようと思えば止められるんですから、本当はですよ。 でも、また十月にも来ると大っぴらに彼らは言っていて、そういうときに、一方でやっぱりいろんな社会的、経済的つながりもある中で、対中関係悪化を、というのはこれ一つのリスクですから、このリスクコントロールをどうしながらこのまた尖閣をしっかり冷静に我が国の権益を守っていくのかという、こういう領土事案のこの事案に関して、別のところで生じるリスクのコントロールはどのように考えておられますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず、今回、様々な申入れがある意味伝わらなかったのではないか、そういう御批判は当然我々が、我々というより私が責めを含めて負わなければなりません。 ただ、今回の香港活動家九名について言うと、推測では言えないので、推測はいろいろできます。また、実は我々なりのインテリジェンスでの分析もあります。ただ、それは申し上げません。ただ、中国側あるいは香港の活動家の発表で言うと、中国に対して艦船による護衛を求めた、しかしそれはかなわなかったというのが一つ、これは表に出ている話ですね。それともう一つは、活動家の一人は、たしか中国の国旗を燃やすなどするいわゆる反共産党の活動家の一人である、これもほぼ公表できる話であります。じゃ、中国政府とどうだったのかということについては、ちょっと申し上げることはできません。 そういう中で今回の事態が起きましたと。台湾とはよく意思疎通しておりましたので、台湾は、実は香港の活動家は合流したかったんだけれども合流できなかった。台湾はきちっと事前に止めた。ちなみに、台湾の国旗も掲げられましたけれども、あんなことは台湾は望んでいなかったと明確に言っております。 その上で、いわゆる日中間のある意味衝突リスク的なことをどうするんだと、こういうことでございます。非常に大事な視点だと思います。今回、責めは全て私が負いますけれども、ただ、中国側と意思疎通がこの間できてきたということも他方の事実であります、特に事後ですね。ですから、これ中国側と大局をにらみながら意思疎通を今後もしっかりと行っていくということは大変大事なことであります。 ですから、特に私が外相になってからは、この海洋機関間同士の話合いというものを持とうということで、海洋機関というのは中国側でも八つから九つあるんですね。中国側が例えば外交部といわゆる他の海洋機関と連絡がうまく取れるか、意思疎通が取れるかというと、必ずしもそうではなかったようなところが一部ありますし、我々もなかなかそのことが分からないという部分があったわけです、この間。でも、一堂に会して担当責任者が集まって海洋協議というものを行いました。私は、それによって意思疎通というのは非常にやりやすくなったというふうに思っています。ですから、野田総理が訪中して、六つのイニシアチブというものを発表して、そのうちの一つがまさにその海洋協議だったんですね。それは具体的にとにかく進めていこうということで、そういったことを積み重ねることというのはとても大事なことだと思っています。 ですから、そういったことを積み重ねつつ、同時に、私はこの問題、いつも緊張しています、率直に申し上げて。これはしっかりと意思疎通を図りながら、尖閣の問題というのは、いつも申し上げますけれども、絶対に譲れない問題でありますので、そういう中で、日中の大局に影響を与えないようにどのようにしていくかということについて常に目くばせをしていきたいというふうに考えております。
○小熊慎司君 そのためには不法な上陸のこれは再発を防止していくということが重要であって、海保の方々も頑張っていただいて、来たら追い返す、またいろんな漁船のレベルのものもいっぱいありますから、これしっかりやっていくわけでありますけれども、これは対症療法にしかすぎないので、やっぱり外交上、もうあからさまに俺ら行くんだみたいなのはその国で止めてもらうという、根本的な対応もその相手の国に取ってもらうような、対症療法だけではなくて根本的なやっぱり対応も、今後、再発防止に向けては外務省において努力をすべき方向性の一つであるということを御指摘をさせていただきます。 最後になりますけれども、先ほど宇都議員から騎士道の話も出ましたが、これ権利という言葉が、ちょっと中坊公平さんの話を昨日ある先輩に教えていただいて、明治時代に、ライト、猪口先生の方が英語うまいんであれなんですけど、ライトとかライツというのは、権利を訳すときに、利益の利か、ことわり、理由の理にするかというのは明治のときに議論があったらしいんですね。中坊さんは、本来であれば権利というのは利益の利ではなくて理由の理、そっちの方にした方がよかったと、ことわりなんだと、正義なんだと、権利というのはというようなことをおっしゃっていることを昨日ある先輩から教えていただきまして、なるほどという意味においては、この国家の権利、領有権ということに関しても、利益ではなく、利益もあるんでしょうけれども、それはことわりなんですよ。まさに正義なんです。 この領土問題というのは、領土の事案というのは、これは国の正義にかかわる問題であります。我が国はもののふの道です。これは武士道をもってしっかりと冷静に対応していく。そしてそれは、国のまさに正義がどう実現されるかということは、日本の国土面積からすれば竹島も尖閣も北方領土も面積的には小さい島なのかもしれませんけれども、それは国家の正義にかかわる大きな問題であるという、そういう深い重い意味を持っているということで、これは日本人の生き方、国家のありようの根幹にかかわる課題でありますから、是非これは政府そして我々国会議員自身も、これは日本人全体として、あらぬ感情的な対応ではなくて、まさにそういう権利、ことわりである、正義であるという思いで今後また対応していただくことをお願い申し上げまして、質問を終わらさせていただきます。 ありがとうございました。
○山内徳信君 社民党・護憲連合の山内徳信でございます。 最初に防衛大臣にお伺いいたしますが、これは通告した事項ではございません。大変簡単な質問ですから、こんな質問をして失礼にならぬかなと思っておりますが、質問させていただきます。防衛大臣、よろしゅうございますか。 アメリカの人間と日本の人間、あるいは沖縄の人間でもいいんです、その人間に価値の上下がありますかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(森本敏君) 基本的に、人間である限り差はないと思います。
○山内徳信君 私たちも、人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらずというのも学んできた記憶があります。 そこで、通告順に従って、オスプレイ配備と沖縄県民の人権と差別の構造についてゆっくりゆっくり進めていきたいと思います。 その一点は、オスプレイの運用に当たって、アメリカ国内では法に基づいて規制すべきは規制されております。アメリカにおいては国民の人権と国民生活が保護されているというあかしであります。大臣の昨日の答弁にもございました、ハワイの話とかニューメキシコの話であります。それは、基地の運用に当たって国民の声と人権が優先され、民主主義が生きているということであると私は受け止めておるんです。日本と比較してどのように認識していらっしゃいますか。
○国務大臣(森本敏君) 先生御指摘のように、そのオスプレイの運用について、アメリカの国内では米国の国家環境政策法に、これは法律ですけれども、もちろん、に基づいて環境影響評価書の手続が行われ、一部の州では一部の訓練が中止されたりあるいは保留されたりしているという事実があることは確かです。 このアメリカのいわゆる国家環境政策法というのは諸外国に大変大きな影響を与え、その後、米国では国の法律だけではなくて州の法律にも適用され、日本にもこれが入ってきて、いわゆる環境影響評価の手続が、制度ができているということであります。 一方、アメリカの国外において……
○山内徳信君 そのぐらいで結構です。
○国務大臣(森本敏君) はい。国外においてこの法律は適用されておりませんので、したがって、海兵隊は大統領令に基づいて環境レビューを行ってその内容を今回公表したということでありまして、必ずしもアメリカの国内法が日本に適用されているという状態にはありません。
○山内徳信君 アメリカの法律が日本国内には適用されていないというのが大臣の今の答弁でございます。それは正しいのか正しくないのか。少なくとも日本はアメリカの領土ではないんです。どうですか。
○国務大臣(森本敏君) アメリカの国内にある法律に基づく措置が日本の国内には適用されないというのは、これは法の成り立ちとして割合自然な形なのではないかと思います。
○山内徳信君 私は、森本防衛大臣は日本の防衛大臣だと思っているんです。昨日の答弁、あるいは今日の答弁を含めますと、どうもアメリカを擁護しておると。あなたが擁護するのは日本国民じゃないでしょうか。 ただ、アメリカのそういう日本との違いがあると、違いがあるならば、アメリカの方が正しいというならば、要するに、県民や国民の声を聞いて判断しておるというのが正しいというならば、どうしてあなたはアメリカに対して、普天間だとか岩国とか日本国内の六つのルートの首長たちの声も聞いてアメリカに交渉していこうという、そういう発想は生まれてこないんですか。生まれてこないのかくるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(森本敏君) アメリカが公表している環境レビューの中で、飛行ルート、六つと私は理解していますが、六つを地図にかいて明らかにしていることは先生御承知のとおりです。この飛行ルートだと、アメリカが公表しているとおり、実際の訓練が行われた場合どのような地域に影響を与えるかということについては、知事を始め各首長に環境レビューの内容も説明し、必要あれば行って説明をしておるということをやっておりますが、なお、にもかかわらず、その飛行訓練が実際に行われた際の安全が確保されないということを防ぐために、日本政府は、従来から日米合同委員会を使ってアメリカ側に必要な安全措置をとるよう申し入れてきた、あるいは今後とも申し入れるつもり、このような措置をとっているところでございます。
○山内徳信君 私は、その必要性については早い機会にこの場で質問しておきました。ところが、昨日の予算委員会における答弁は、こういうふうに大臣はおっしゃっておるんです。軍事的な目的の訓練の性格に鑑み、私はその必要はないと考えると言って、オスプレイ訓練の関係自治体への連絡の必要性はないという趣旨の答弁をされておるんです。ですから、私は、あなたはどこの大臣ですかと、こう聞いておるんです。 もっと毅然として、オスプレイ配備で今、普天間、いわゆる宜野湾市民を中心に沖縄県民は、県民挙げて一〇〇%オスプレイ配備に反対を表明をしてその具体的な取組をしておるのに、あなたは依然として気持ちの中には評論家的なまだそういう域にある。外務大臣も防衛大臣も、これは不平等だと、アメリカの人権も日本の人権も同じとさっきおっしゃったわけです。ならば、その不平等をなくしていく、対等に扱えと、法的にもそういうことが望ましいわけですから、そういう立場から、どうしてアメリカと交渉していこうという、そういう気持ちは全く起こらぬのですか。どうですか。
○国務大臣(森本敏君) 昨日、私が予算委員会で答弁したのは、いわゆるアメリカが環境レビューの中で明らかにしている低空飛行訓練、これをアメリカ側に申し入れてやめさせるべきではないかとの質問に対して、アメリカの軍事的な要請に基づいて行っているので、アメリカの低空飛行訓練というのは日米安保条約に基づくアメリカの能力向上のために必要なので、したがってこれをやめさせるということを申し入れる考えはありませんと答弁したはずです。 他方……
○山内徳信君 いや、それでいいんです。
○国務大臣(森本敏君) いいですか。
○山内徳信君 少なくとも大臣とか首長たちは自分の圏域の人々の命を守るのに必死なんですよ。そういうふうに考えると、大臣はアメリカに向かって物を言うべきだと。 私は二十四年間、基地の村の村長でしたが、パラシュートの演習のたびに通告をしてきました。あしたの午前六時からやる、今晩の夜八時からやると、そういうふうに基地の島と言われていた沖縄で通告があるわけですよ。一〇四の実弾射撃演習についてもあるわけですよ。それがどうして今回のオスプレイの低空飛行については、その地域の県知事や市町村長たちに連絡するのが常識であり、当たり前でしょう。なぜそれをやらぬのですかと、なぜ彼らがやりたい放題に低空飛行訓練をさせていいのか、それが日本の防衛大臣なのかと、こう聞いておるんです。
○国務大臣(森本敏君) 累次説明申し上げているんですが、環境レビューによる飛行ルートというのは、アメリカが航法訓練を行うルートを環境レビューの中で示したので、実際にこのルートを使って訓練をする訓練計画を我が方にまだ示していないと、まだオスプレイは実際運用されておりませんので、運用はされていないということなので、事前にこれは各知事を含め、このルートの下にある各地方団体には各防衛局を通じて丁寧に環境ルートの内容について説明している。これは説明しております。 それで、しかしながら、説明するだけではなくて、実際にこの訓練を行う際、十分安全に留意するようアメリカ側に別のルートで申し入れている。こういう措置をやっているのであって、決して各県あるいは地元の方々の御意見を無視しているというようなことはないつもりでございます。
○山内徳信君 今大臣の答弁は、担当局長が書かれた答弁でございますか、それとも御自身の見解でございますか。
○国務大臣(森本敏君) お見せしてもよいですけど、答弁要旨はありません。
○山内徳信君 そういう偉い、答弁要旨も要らぬで立て板に水のごとく答弁なさっていらっしゃいます。 そういう偉いと思っておるその大臣が、沖縄の宜野湾市民とか関係市町村の人々に恐怖を与えておるじゃないですか、現実に。違いますか。政治家、本物の政治家とかあるいは大臣というのは、国民のそういう不安だとかあるいは危機にさらされている状況があったら、それを取り除くのが仕事じゃないんでしょうか。
○国務大臣(森本敏君) 明日から沖縄に行きますが、前回も沖縄県知事、宜野湾市長にお会いした際、何を申し上げたかというと、沖縄を含む南西方面の全体の安全保障のために米海兵隊がこれから装備するオスプレイというのは、これは地域だけではなく国全体の安全に極めて重要な措置なので、そこは理解していただきたいということを冒頭申し上げ、一方で、しかしながら、オスプレイを持ってきたときの飛行の安全性についてはアメリカ側と十分協議をして安全性に万全を期すというつもりですという二つのことをお話ししたつもりです。 ついでながら、宜野湾市長は、そういう説明とは別に、普天間の固定化を防ぐために全力を尽くしていただきたい、この普天間飛行場をどこでもよいから動かしていただきたい、そういう要望を私は聞いてまいりました。
○山内徳信君 宜野湾市長や市民や県民が訴えておるのは、オスプレイに対しても、なぜああいうふうに必死に訴えておるかというと、安全だとかあるいは操縦士のミスであるとか、オスプレイそのものを含めて沖縄の基地の実態、普天間の実態、そして密度の問題じゃないですか。操縦士の問題とか、オスプレイの機械そのものの問題じゃないんですよ。もう沖縄は密度が濃ゆ過ぎると、基地の密度が、これ以上はもう要りませんと。だから、市長もどこでもいいから持っていけと、アメリカでもいいでしょう、太平洋のアメリカ領でもいいでしょう、日本本土でもいいでしょうと、どこでもいいから持っていけと、そういうところまで追い詰められておるわけですよ。 そういう現実の実態を踏まえて防衛大臣はアメリカに立ち向かってほしいと言っているんですよ。立ち向かう気持ちがありますか。
○国務大臣(森本敏君) いや、私の任務は、日本の国家の防衛をいかにして確保するかということが主たる任務でありますので、日本の防衛力として日本に駐留する在日米軍が安定的に部隊を運用できる能力を維持する、維持させること、これが私の任務なので、その全体の任務の中で地元にどのように理解していただくのかということを努めてやっているわけであります。 明日からもそのつもりで地元に御説明に参ろうと、このように思っています。
○山内徳信君 私は、既に防衛大臣には、あなたは防衛大臣にはふさわしくないからお辞めになってほしいと、就任早々の大臣に失礼と思いました。 今の話を聞きますと、沖縄戦直前に三十二軍という牛島司令長官、長参謀長、その他多くの兵士たちが守備軍として本土防衛のためにといってどんどんやってきました。沖縄の学校は、全部校舎は兵舎に変わりました。それが今の嘉手納飛行場、読谷飛行場、伊江島、その他なんですよ。それと全く同じようなことをおっしゃる。読谷小学校にいっぱい地主を集めて、地主百六十名を集めて、ここに飛行場を造ると、戦争が終わったら返しますから、みんな協力してくれと、この戦争は必ず勝つと言って、みんなそういう方向に駆り立てていって、その結果はどうなっていますか。 私の任務はこれですと、そういう開き直りをやるような大臣を今、日本政府として日本国民は欲しておるんじゃないんです。六十年余りの日米関係、アメリカの言いなりになったと言う人もいます。隷属という言葉を使う人もおりますよ。もっと毅然として、主権国家、独立国家の防衛大臣として交渉すべきはちゃんとアメリカと交渉してほしいと言っているんです。 答弁してください。
○委員長(福山哲郎君) もう時間になっておりますので、短めに大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(森本敏君) はい。日本として、日米同盟の下で日本がアメリカに言うべきことはきちっと言ってきております。
○山内徳信君 きちっと……
○委員長(福山哲郎君) 山内徳信君、もう時間になっております。
○山内徳信君 はい。終わりますが、残りはまた次の質問に回しますが、言うべきなのはちゃんと言っておるというのは開き直りですよ。冗談じゃない。 終わります。
○委員長(福山哲郎君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(福山哲郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府国際平和協力本部事務局次長高橋憲一君外五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(福山哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(福山哲郎君) 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。玄葉外務大臣。
○国務大臣(玄葉光一郎君) ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を御説明いたします。 改正の第一は、在クック日本国大使館及び在南スーダン日本国大使館の新設を行うことであります。 改正の第二は、アメリカ合衆国にある在ポートランド日本国総領事館及びドイツにある在ハンブルク日本国総領事館の廃止を行うことであります。 改正の第三は、在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を改定することであります。 改正の第四は、在外公館に勤務する外務公務員の住居手当の支給に関する制度を改正することであります。 改正の第五は、在外公館に勤務する外務公務員の研修員手当の号を追加することであります。 以上の改正内容のうち、在勤基本手当の基準額の改定、住居手当の支給に関する制度の改正及び研修員手当の号の追加については、平成二十四年度予算の適正な執行の観点からもできる限り速やかに実施する必要があります。 なお、本法案は、平成二十四年四月一日に施行されることを想定しておりましたが、これが実施されませんでしたので、所要の調整を行うため、衆議院においてその一部が修正されましたので、申し添えます。 以上が、この法律案の提案理由及びその概要であります。何とぞ、よろしく御審議をお願いいたします。 以上です。
○委員長(福山哲郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○島尻安伊子君 自由民主党、島尻安伊子でございます。 在外公館名称位置・給与法一部改正案を中心に質問をさせていただきたいと思っております。 まず、玄葉大臣、玄葉大臣が実現を目指すというふうに表明をなさった大使館百五十公館体制についてお聞きをしたいと思います。 これは平成十九年度から二十一年度までの三年間で既に十六大使館、一総領事館が増設をされております。これは自公政権下から外交力強化のために掲げられて、玄葉大臣も同じ方針を示されたわけであります。しかしながら、これを実現をしていくためには具体的なロードマップを示すことが必要であると。政治のリーダーシップの下に、玄葉大臣が機構、定員の担当当局である総務大臣あるいは財務大臣と連携を取って外交力強化に向けた方針を閣議決定するなど、具体的な強い政治的意思を示していく必要があるのではないかと思っております。 これに対して是非ロードマップを示していただきたいというのがまず一つでありますけれども、加えて、また今回この南スーダンへの大使館の設置というのはもう既に主要各国に後れを取っているという現状がございます。我々、これ、附帯決議にも示すわけでございますけれども、今回のこの改正案が成立したとしても、予算要求あるいはこの機構・定員要求というものが認められて、実際の設置までは早くて二十五年の四月のスパンが掛かるだろうということでございます。 補正予算等で特例的な対応が求められるというふうに思いますけれども、その政治判断も含めて大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず、後者の方から申し上げたいと思います。この法案が成立をすれば、私としては、平成二十五年度の予算、今検討に入っておりますけれども、この機構・定員要求の中の重要案件として、この実館、南スーダンの大使館の実館の設置を要求することを今検討しているということでございます。 そして、百五十の体制というのは私、対外的に申し上げましたので、具体的にどうするのかということについて鋭意検討しています。そして、具体的に優先順位を省内ではもう既に付けております。今回、南スーダンの要求プラス幾つかと、こういうことで付けております。来年はこうだ、再来年はこうじゃないかということで優先順位付けているんですけど、まだ若干流動的な面があるものですから対外的に公表することは控えたいと思いますが、今、島尻委員がおっしゃっていただいたことはそのとおりだと思います。 ですから、やはり省内でロードマップを作って、政治的リーダーシップが必要だと思います。そして、政治的リーダーシップだけではなくて、党派を超えた応援も必要だというふうに思っています。自民党のときの方が確かに実館できています。私はそれは民主党政権で反省しなければならないことではないかと思っていまして、この実館をきちっとつくっていくということに対して強い決意で臨みたいと、そう考えております。
○島尻安伊子君 大変強い大臣の意思が示されたのではないかというふうに思います。これは本当に外交力の強化、ひいては我が国の国力を上げるということでございますので、これこそ党派を超えてという言葉が大変似つかわしいといいますか、必要なのではないかというふうに思いますので、是非頑張っていただきたいというふうに思います。 次に、外務省の実施する一般的生計費調査というものについての質問をさせていただきます。 この調査は、外務省外務人事審査会というものによって三年間の調査結果の平均を取った上で実際の手当額に反映させるべきという見解を受けて、外部委託で世界各地で調査をされているわけであります。これについて、これを略して外人審というふうに言うそうでありますけれども、過去二回の調査結果から、現行基準額はおおむね適正というものが公にされているようでございます。第三回目となります本年の実施の調査、これ実は、予算額二千七百五十万円、これはもう既に調査機関に支出をされているようでございます。 この中で私が指摘をさせていただきたいのは、調査を行った民間調査機関がこの具体的データを示していない、企業秘密だとしてこのデータを示していないということでございます。 そもそも、この調査は、民主党政権で透明性を確保するという意味で外部民間調査機関に委託調査を始めたというふうに聞いておりまして、理由がどうであれ、その調査機関のデータが示されていない、つまり根拠が示されていないという中で、おっしゃるような透明性をどう確保するのかというのは甚だ疑問でございます。かつ、国民に対するこれでは説明責任も果たせないという状況ではないかというふうに思っているわけでありますけれども、大臣はこの後もこのやり方を踏襲する、継続をするおつもりか、こういったことを続けるのであれば、基準額の算定根拠というものを具体的に示す必要があると思いますけれども、見解をいただきたいと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは、平成二十二年に当時の岡田外務大臣の指示を受けて、この外務人事審議会、これは外部の有識者でできている審議会でありますけれども、その機能を強化しているということでございます。そして、在勤手当の支給水準の客観性、透明性を向上させることとしたわけであります。 外部の目を加えるということが今回の、平成二十二年の目的だったというふうに思っているんですけれども、今の委員の御指摘は公表すべきではないかということでございますけれども、外務省として、これを一般的に公表すれば、同社はそのデータを他の会社や組織に転売することができなくなるということで、同社の商業的な利益を侵害することになるというのが、まあまさに答弁書なんですけれども。 これ、データそのものを公表するということはどうかというふうには思いますけれども、国会でできる限り説明をしていくということをやはりしていかなければならないんだろうなというふうに思っています。
○島尻安伊子君 いや、ちょっとそれでは足りないんじゃないかと思いますけれども、じゃ、データが公表されないわけですから、どのように国民に対して説明ができるんでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) そこは、私も今朝これはいただきましたので、いわゆる委託をしている会社との関係で問題が生じない範囲というものをきちっと特定して、それについて国会でしっかり説明するということをさせたいなというふうに思っています。
○島尻安伊子君 これは、何も今問題が示されたというわけではなくて、今公明党の山本委員もおっしゃっておりますけれども、今に始まったものではないよと、もっと前から問題視されていたことだよということでありますし、この問題意識、大変、問題意識といいますか、やはり国民に対する説明責任ということにもなりますし、透明性の確保をどう担保するのか。しかも、この第三回目のみで約二千七百五十万という、ある意味巨額な額が出ているわけでありますので、これはもう大臣、省内でどうするのかということをしっかりと協議をして、一日も早く、我々あるいは国民に対して、こうするんだということを示していただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 それでは、質問をちょっと与那国の関係の質問にさせていただきたいと思います。これは防衛省、まず、に御質問をさせていただきたいと思っております。 先日、八月十七日の産経新聞にある記事が載りました。これは、与那国における自衛隊誘致の賛否を問う住民投票の実施をめぐって島内が分裂する背景についての記事でございます。関係者によると、政府は、賛成派との面談では、一緒に頑張りましょうというふうに笑みを見せていると、一方で反対派との会合では、皆さんの気持ちは民意として理解していますというふうな対応をしていると。結局、両者に空手形を切っている状況だと。町へは、与那国町ですね、とにかく賛成でまとめてほしいということを丸投げしているという記事が出ているわけでございます。 政府は、与那国島への部隊配備について、これを、これまたいつぞやの名護市のように、住民の意思に委ねているというふうにとらえられても仕方がないというふうに思っているわけでありますけれども、昨今の尖閣の事案もありまして、自衛隊の南西地域における体制強化というのは待ったなしの課題であるというふうに思っておりますけれども、今後政府はどのような対応を取っていくおつもりなのか、お聞かせいただければと思います。
○副大臣(渡辺周君) 与那国での現在の進捗状況については、私も週に一度は最低報告を受けております。 七月二十八日から、町長さんの御理解をいただいて現況調査をしておりまして、また八月の二十三日から地形の測量及び土質調査の実施、立入りの許可をいただきましたので、現在進めているところでございます。 今、住民投票の公告縦覧、署名簿の確認等が行われておりまして、その後はどのような手続になるのかでありますけれども、私どもとしましては、与那国町にその連絡事務所を置きまして、当然、関係する方々とは綿密に情報交換、意見交換をしておりますし、必要とされる情報については提供をしていると。 そしてまた、住民の方々の御意見があることは承知をしておりますけれども、その不安を払拭すべく一つ一つ丁寧にお答えをしていると、こういうことは怠りなくやっているということをこの場で御答弁したいと思います。
○島尻安伊子君 もう政府が決してぶれることがないようにお願いをしたいというふうに思っております。 この際、是非、防衛大臣、この与那国町に自衛隊の受入れについて強く求めていくんだという大臣の御決意をお聞かせいただけないでしょうか。
○国務大臣(森本敏君) 与那国島に我が方の必要な沿岸監視部隊を平成二十七年度末までに配置するということについては、これは防衛省内できちっと決まった既定の方針で、住民の方々にいろいろな御意見があることは承知しておりますけれども、できるだけ町長あるいは議会と緊密に連携しながらこの計画を整々と進めて実現したいと、このように考えております。
○島尻安伊子君 大臣、ありがとうございます。 この与那国への自衛隊誘致ということは大変に重要な問題であるというふうに思っておりますので、決してぶれずに進めていっていただくことを切にお願いをしておきます。 この与那国町は、もちろんこれ、今も大事な南西地域にあるわけでありまして、全国民がこの南西地域の守りが必要だということは共感していただけるところだというふうに思っております。一方で、この与那国町、人口は僅か千五百数十名ということでありますけれども、国境離島として大変に重要な島でございます。国家の安全保障の面からも国土保全の面からも重要な役割を担っていると。政府としては、単に防衛省のみならず、政府全体として与那国町の振興を推し進めていく必要があるというふうに考えております。 離島の人口を減らさないという観点が大変重要だというふうに思っておりますけれども、政府として今後どのようにこの与那国町の振興に取り組んでいくお考えか、内閣府沖縄担当副大臣の方から御答弁いただきたいと思います。
○副大臣(石田勝之君) 与那国島などの国境離島の振興を図ることは、これは国土保全等の面からいっても重要なことであるというふうに認識をいたしております。 沖縄振興を担当する私といたしましては、今年の三月に、島尻委員にも大変御尽力をいただいて成立をいたしました沖縄振興特措法、そして沖縄振興基本方針に基づき、沖縄の特性や魅力を最大限に発揮しつつ、地域の活性化を図るため、今後とも沖縄県や与那国町等と連携を図りながら、農水、観光を始め産業の活性化、また交通、生活環境、情報通信基盤の整備等の取組の支援を図っていきたいというふうに考えております。
○島尻安伊子君 副大臣、是非、この島の振興ということはきちんとやっていただきたいというふうに思います。 それでは、時間も限られておりますので、次の質問に移りたいと思います。 先日、尖閣諸島、午前中の質疑でも大変に熱い議論も交わされているわけでありますけれども、この尖閣諸島への不法上陸ということ、あってはならない事案が起こったわけでございます。それをきっかけにというわけではありませんけれども、これは二年前の衝突事件もございまして、地元の漁業者の皆さんと意見交換をするという機会が大変多うございます。その中で、地元の漁業者の皆さん、今何を不安に思っているのかというと、例えば今、中国の監視船なんかが来るわけでありますけれども、突然、尖閣の周辺は自らの中国の領海だというふうに主張をしたときに、その周辺で操業している漁業者が拿捕されるという場面が仮にあったとしたときに、海上保安庁は一体自分たちをどのように守ってくれるんだろうと、そういう不安を抱えながら操業をしていらっしゃるわけでございます。 そこで、お聞きをしたいわけでありますけれども、まず海上保安庁、例えば漁業者が拿捕されたという場面に遭ったときに、相手の船に乗り込んでその漁業者を奪還というか取り戻すことができるのか、御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(桝野龍二君) この海域は、中国、台湾、日本に囲まれたこの海域につきましては、そういう意味では非常に緊張の海でございまして、私ども海上保安庁としては、哨戒体制を強化をして、監視警戒体制を適正、厳格、的確に実施しているところでございます。 例えば、中国公船、領海に接近している場合においては、巡視船とか航空機でずうっとトレースをしながら監視をいたしておりますし、領海に侵入しないように警告をいたしております。こういうことの中で、周辺に我が国漁船がいる場合、拿捕されるという前提でございますが、その前の段階でございますが、退去させ、いた場合には、私どもとしては適時適切に情報提供しながら、そういう状況に陥らないように対処をしたいと思っております。 以上です。
○島尻安伊子君 陥ったらどうするかという質問をしていますので、もう一度御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(桝野龍二君) そこが日本の領海であることは疑っておりませんので、具体的にどういう形でやるか分かりませんが、その公船と私どもの海上保安庁の方で交渉をしながら、東京における外務省、外交筋とも連携をしながら対処をしていくことになろうかと思います。
○島尻安伊子君 ここ、大変大事なところなのできちんと御答弁いただきたいんですけれども、ということは、関係、例えば警察とかあるいは自衛隊ということもその延長上には出てくるのかもしれませんけれども、そことこういった拿捕されたときをどう対処していくのかというのはもう、あるいは協議という場があって、協議が始まっているんでしょうか。
○政府参考人(桝野龍二君) 私どもの認識では、公船は領海に時々入ったりはいたしておりますが、日本の漁船がそういう危機に陥るような状況というのはまだ実は確認がないというのが私どもの現状の認識ではございます。 そういうことが起こった場合にどうするかというシミュレーションは、これからはやっていかなきゃならない状況もあるかと思います。ただ、公船が拿捕するというのが私どもの領海内で行われることになれば、それはあってはならないことだと思いますので、その現場でできる範囲での対応はしていきたいと思っております。
○島尻安伊子君 是非、起こらないという前提ではなくて、起こったらどうするかというのを考えながら先々いかないと、いつも後追いだといって皆さん叱られているわけでありますから、これはきちんと先んじてシミュレーション等をやっていかなければならない、それがその不測の事態への対応だということだというふうに思っております。あるいは、相手が武器を携帯していたらどうするのかとか、いろいろな想定ができるわけでありますので、しっかりとこの点はやっていただかないといけないというふうに思っております。 午前中、宇都議員からもありましたけれども、今回は活動家が武器を持っていなかったようでありますけれども、仮に大量の民間人が漁船などで集結して武器を所持して上陸するような事案があったときにどのように対応することを考えているのか、どのような状況になったら自衛隊に対処を求めることになるのか、これをお聞かせいただけますでしょうか。海保及び警察も来ていただいていると思いますが、両方から御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(桝野龍二君) 先生よく御存じのように、現在の法体系においては、一義的には、領海警備は警察機関、海においては海上保安庁が対処し、この能力を超える場合には海上警備活動という形で自衛隊が行うという体制になっております。この間のシームレスな対応については、両組織でこれを情報共有しながら、訓練も共有しながらやっているという現状でございます。 今、いわゆる武力をどう使うかみたいな議論ございますが、私どもは基本的には警察比例でございますので、相手側が強烈な対応、抵抗をしない場合には、それなりの対応で取り押さえる、あるいは抑圧するということをやってまいっております。かつて北朝鮮の不審船の場合には、船体射撃等を行って武器を使用して止めたということもございますので、そういう意味では、それぞれの事態に応じて対応してまいるという決意でございます。
○政府参考人(西村泰彦君) 尖閣諸島を含みます国内の治安の維持につきましては、警察が第一次的な責任を有しておりまして、まずは警察が対応すべきものと認識しております。このため、警察におきましては、機動隊や各種テロにも対処できる専門部隊を設置し、所要の訓練を行うとともに、その装備の充実を図っているところであります。 お尋ねのような尖閣諸島に武器を所持した民間人が不法上陸した場合の対処につきましては、一般論として申し上げれば、警察は関係機関と連携し、必要に応じて警察の保有する武器や装備を適切に活用しつつ、銃砲刀剣類所持等取締法や出入国管理及び難民認定法の違反により被疑者の身柄を拘束するなどの対応を取ることになります。 仮に、警察力では対応できずに自衛隊に治安出動が発動された場合には、警察と自衛隊とが連携して対応することになります。警察におきましては、武装工作員等の我が国への侵入事案を想定した自衛隊との共同訓練を繰り返すなど、自衛隊との連携を強化し、対処能力の向上を図っているところであります。 今後とも、様々な事態を想定し、警察の装備や訓練をより充実させるとともに、自衛隊を含む関係機関と緊密に連携し、対処に万全を期してまいりたいと考えております。
○島尻安伊子君 時間なのでやめますが、もうそれが、これから一生懸命やるというふうなことではありますけれども、題目にならないように、あるいは法改正あるいは新法の制定が必要なのであれば、これはもう早く対応しなければいけないというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいというふうに思っております。 終わります。
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。 在外公館法に入る前に、オスプレイと尖閣問題について何点か確認させていただきます。 まずオスプレイですが、事故調査報告の悪い例として、ちゃんとやれとか、しっかりやれ報告というものがあります。防衛大臣、多分聞かれたことないかもしれませんけれども、要は隊員がちゃんとやれば事故が防げたという事故報告書、これでは改善ができなくて、なぜ隊員がちゃんとできなかったかという部分を切り込まなければ対策が取れない。 今回のモロッコのオスプレイの事故調査、アメリカのを見せてもらいましたけれども、どう見てもまだ切り込みが足らない、対策については非常に上っ面の対策しか取れていないという感じがします。例えば、今回、副操縦士、実際の風速を認識していなかったというふうに出ています。なぜこの副操縦士は風速を認識していなかったんでしょうか、防衛大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(森本敏君) なぜ風速を認識していなかったかというのは、ちょっと必ずしもあの報告書を丁寧に読んで、分かりませんけれども、想像するに、あそこのノース着陸帯は、後ろから、海の方から入ってくる風を、一回目の機長が操縦したときにやっぱり十分自分のこととして注意しなかった。二回目は自分が操縦した。その操縦したときにやっぱり注意が少し不足していたのではないかというふうに思います。
○佐藤正久君 大臣、想像は余り意味ないんですよ。切り込まないと、何で風速が分からなかったのかと。じゃないと改善ができないんですよ。 普通、ヘリの場合、自動操縦以外は航空管制から入ってこないと分からないんですよ。こういうような場合、あるいは低空飛行で山の訓練する場合は、なかなかそこは分からない。分からなければまた同じようになってしまう。追い風か、風速がどうかということを分からなければ、全然事故対策にならないんですよ。今回の報告書を見ると、全然その部分がない。これは沖縄とかあるいは山口に行っても説明できませんよ。 トヨタのカイゼンで五つのなぜってありますよね。防衛大臣、聞いたことありますか、五つのなぜ。五回ぐらいそれをどんどんどんどん掘り下げないと実際の原因が分からない、改善点が分からない。これで幾ら、この風速が分からなかった、何の対策も出せません。 マニュアルについても、それが、追い風のときのマニュアルが十分じゃなかった。じゃ、それが追い風かどうかというのは分からないんですよ。実際、局地気象いっぱいありますよね、訓練したときに、局地気象で。どんどんそれは回転するわけですから、オスプレイは、ヘリと一緒で。じゃ、それをどうやってそういう部分を確認していくかと。もう掘り下げがなければ、沖縄に行っても山口に行っても全然説得力ありませんよ。 これ、どうやって掘り下げをするか、そのやり方をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(森本敏君) 必ずしもアメリカの報告書の中には、先生御指摘のように切り込んではいませんので、結局は、ディスプレーというかパイロットのインジケーターを、風速が、追い風がどれぐらいかというのはインジケーターの中に出てくるはずなんですね。それをきちっと見ておらなかったか、その風速のときにとるべき処置というものをコーパイロット、つまり副操縦士がやらなかったか、その二つが複合された要因があったのかということまではこの報告書の中でははっきり書かれていないということだと思います。
○佐藤正久君 ヘリの場合、自動操縦だと実際出るんですよ、インジケーターに。手動のときはそこは出ないので、管制の方から聞くそうです。 いろんなことをどうやって今回、その操縦士が追い風かどうかということを含めて、じゃ、どのぐらいの追い風、どのぐらいの風速だとそれはナセルをいじってモードを変えてはいけないという部分も全然対策出てきませんから、この辺りもしっかりやらないと全然説得力がないんですよ。 安全を担保するという意味では、これからいかにこの方向で切り込んでいくか、まさにトヨタのカイゼンと同じようにやらないと意味がない。でないと、マニュアルからちょっとでも外れたらまた事故が起きてしまうんじゃないか。今回非常に、ちょっとでもミスをしたら、もうこれは事故が防げない飛行機じゃないかというふうにみんな思っちゃうんですよ。これをやはり実際に安全確認、次のフロリダの事故というのを踏まえて、トータルでどういう安全対策をやるのかという部分までやらないと。この報告書、玄葉大臣も読んでください、物すごく上っ面ですから。もうびっくりしますよ。マニュアルについても、何がやっていいのか、何が駄目なのかという部分をもっと記載すべきだで終わり、これでは全然対策になりません。リコメンデーションにもなりませんので、その辺りをしっかりやっていただきたいというふうに思います。 次の尖閣の方に移ります。 尖閣問題。私も昨日、海保のビデオを見ました。吉田副大臣、七時間、ビデオ全部御覧になりましたか。
○副大臣(吉田おさむ君) 私は、三十分の提出するやつは拝見をいたしました。
○佐藤正久君 やっぱり担当副大臣としては七時間全部見ないと、政治としての責任果たせませんよ。三十分じゃ我々と同じじゃないですか。担当副大臣なんですよ。じゃないと、海上保安庁の方がちょっと意図的にそれを作為したとしても分からないんですよ。まさにそれが担当の政治家として、見なかったら絶対これは自信持ってこうだと言えないですよ。あの三十分のを見ただけでも、実際にれんがを投げられた側の船からの映像ってないんですよ。遠目から撮っている映像だけでしょう、実際に。投げられた船の方からの映像って一個もないんですよ、七時間見れば間違いなくあるはずなのに。そういうことをやらないと、吉田副大臣、この前の決算委員会と同じようにしっかりと答弁できなくなってしまう、責任がやっぱり果たせません。 今回、あの映像を見たときに、海上保安庁の巡視船の上に保安官がいました。それを見て、向こうの活動家がれんがを投げている部分がありました。届きはしませんでした。でも、あれを見たら、どう見ても故意にやっている。悪意がありますから、これは暴行罪に該当すると思います。いかがですか。
○副大臣(吉田おさむ君) これは、私は法律家ではございませんので、当たるかどうかというのは現場の司法警察員の判断であると、そういうふうに申し上げたいと思います。
○佐藤正久君 それで全然説明できないじゃないですか。これは、外交防衛委員会で尖閣やる、昨日から一体どういう問題があるか。これは、六十五条で、ほかに嫌疑がないというふうに認められた場合にこれは特例措置で強制送還ができるんでしょう。ずっとこの問題やっているじゃないですか、公務執行妨害罪なのか暴行罪なのか傷害罪なのかと。暴行罪というのは、それが当たっても当たらなくてもそれは適用される可能性あるんですよ。それを分からない。外交防衛委員会をなめるんじゃないと言いたくなりますよ。私は法律家では、分かりません、それが担当の副大臣の言葉ですか。 じゃ、今回、あのビデオを見たら、何回も乗り移るチャンスもあったし、強制接舷をして止めようとしていましたよね、していましたよね。だけど、それはできなかった。これは、警告をやって、放水をやって、そして接舷規制をやって、それでも立入りができなかった。これは立入忌避罪に当たると思いませんか。
○副大臣(吉田おさむ君) それは、何度も申し上げておりますように、現場の司法警察員の判断でございますので、そこまで私が言うものではないと思います。
○佐藤正久君 それは、判断したのは現場かもしれません。説明責任はあるんですよ、海上保安庁を所掌する国土交通省として。何で説明できないんですか。
○副大臣(吉田おさむ君) それは現場の司法警察職員が判断をしたからであります。(発言する者あり)
○委員長(福山哲郎君) もう一回続けてください。
○佐藤正久君 あなたが説明しなくて誰が説明するんですか、この委員会で。
○副大臣(吉田おさむ君) 公務執行妨害罪に当たらないと、そして入管法違反でしか当たらないということで現場が判断をしたということであります。
○佐藤正久君 私が聞いたのは、暴行罪と立入忌避罪ですよ。全然、公務執行妨害なんて一言も言っていませんよ。一言も言っていませんよ。
○委員長(福山哲郎君) 通告ありますか。じゃ、もう一度聞いてください、そうしたら。
○佐藤正久君 私が聞いているのは、暴行罪あるいは立入忌避罪に当たらないんですかという話ですよ。
○副大臣(吉田おさむ君) 何度も申し上げておりますように、入管罪でしか立件はということで現場で判断をしたということであります。(発言する者あり)
○委員長(福山哲郎君) 吉田国土交通副大臣、その今答弁をされていることに対して、なぜそういうふうに判断したか、質問に的確にお答えをいただけますでしょうか。
○副大臣(吉田おさむ君) それは、現場としては、石が投げられたと、さはさりながら、それが暴行罪に当たるという要件を満たしていないと、威圧等々がなかったと判断をしたということでお答えを申し上げたいと思います。
○委員長(福山哲郎君) 佐藤正久君、質問をお続けください。今、一応答えられましたから。
○佐藤正久君 暴行罪というのは、当たっても当たらなくてもそれは成立する可能性があるわけですよね、一般論から言って。じゃ、なぜそれを、あのビデオを見たらみんな分かっているわけですよ、意思があって、自分の意思で投げているわけですから。立入忌避罪も当たらないと、その理由についても説明がない。そこはあなたが担当だから説明責任があるんですよ、委員会で。答えてください。
○副大臣(吉田おさむ君) 申し訳ございません、繰り返ししかないと思うんです。 ですから、前回の決算委員会でもありましたように、現場の司法警察職員が判断をすることでありますから、その結論につきましては、今申し上げましたように、それぞれ両罪に当たらないということで判断をしたということであります。(発言する者あり)
○委員長(福山哲郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(福山哲郎君) それでは、速記を起こしてください。
○副大臣(吉田おさむ君) 議論のすり合わせとしては、申し訳ございません、なぜそういう判断をしたのかという理由については、現場の司法警察職員から報告を受けておりませんので、それについては改めて確認をして、理事会等で御報告をさせていただきます。
○佐藤正久君 本当はこれでは納得できませんけれども、もう今日はこういう段階ですのでここは矛を収めますけれども、でも、それは副大臣として説明責任があるんです、ビデオ公開したわけですから、もう。公開したら、誰が見てもあれは暴行罪に当たるんじゃないかと思いますよ、立入忌避罪に当たるんじゃないかと思いますよ。当たり前の話ですよ。しっかりやってほしい。今回は本当にどう見てもおかしなことがいっぱいある。 今度は警察に聞きます。 東海大の山田教授は、あたかも警察がいる魚釣島のところに海上保安庁の船が追い込んでいるように見えるというコメントまでしています。今回、魚釣島には入管の人間と一緒になぜか警察が待ち構えていました。でも、そこから三キロ離れた北小島、南小島には警察官はいないんですよ。どこに行くか分からないわけでしょう。何で魚釣島にだけいて、北・南小島にいなかったんですか。
○政府参考人(西村泰彦君) お答え申し上げます。 今回の事案に関しましては、その時々の状況によりまして、魚釣島に上陸する可能性が高いと判断したことから事前に警察官を配置したものでございます。
○佐藤正久君 それは警察としては普通言ってはいけない話じゃないですか。どこに行くか分からないでしょう。あそこには三つの島があるんですよ。そこは、状況変わったら終わりじゃないですか。もう初めからシナリオがあったようにしかやっぱり思えませんよ。幾ら何でも警察や海上保安庁、そんなレベルじゃありませんよ。 これについては警察がビデオを撮っているんですよ。警察がビデオを撮っていますから、それを見ると、さっき言ったいろんな疑問もかなり解消されると思います。ビデオの公開をお願いします。いかがですか。
○政府参考人(西村泰彦君) 沖縄県警察におきましては、活動家らの上陸状況につきまして捜査上の必要からビデオ録画していたところでございますが、録画画像は捜査の具体的内容にかかわるものでありまして、また部隊の体制、装備等が明らかになることから、公表は差し控えさせていただきたいと考えております。
○佐藤正久君 海上保安庁の方が公開をして、警察が公開しない。モザイクなんか幾らでも掛けれますからね。これは絶対納得できません。 当委員会に警察からのビデオの提出を求めたいと思います。
○委員長(福山哲郎君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
○佐藤正久君 尖閣については、やっぱり日本の覚悟がすごく問われているんですよ。今、石原都知事の申請した今回の尖閣の上陸についても、取りあえず政府は拒否をしました。これは外交的配慮じゃないと言っていますけれども、誰が見たって外交的配慮ですよ。だって、国も東京都も同じように自分のものにしたいと言っているわけでしょう。これではライバル関係ですよ、ある意味。ライバル関係で、自分が今管理しているから認めない。その理由は、幾ら何でも日本政府そんなに心が狭いわけじゃありませんから、ライバルだったら堂々と両方にやればいいのに、外交的配慮からやると思います。そういう関係でいうと、非常に中国に対してのかかわり方ももっと覚悟を持ってやっていただきたい。 今回、警察も、活動家の上陸、旗を立てるのを、中国の国旗を立てるのを許してしまった。上陸した段階で取り上げればよかったじゃないですか。それをやらずに、二十分間も押し問答しているうちに旗も振られてしまった。 今回の丹羽大使も北京で国旗を取られた。本当に、これは向こうも悪いですよ、悪い。だけど、やっぱりこういう反日デモが起きているという状況の中で大使が動く、大使車が一台だけ動く、普通考えられませんよ。大体、アフガニスタンでも、イラクに行っても、大臣御存じのように、一台で動きませんよね。今回は一台だ。しかも、そこに乗っている警備官、いたかどうか分かりませんけれども、何にも外に出てやめろということもやっていないんでしょう。 これは、取る方も悪いけれども、やっぱり日本国旗を取られるということは本当恥ずかしい話ですから、これについては外務省の方も対応を、特に大使ですから、この状況、やっぱり大使の警備体制、もっと私はしっかりするということが大事だと思いますけれども、大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) そこはそのとおりだと思います。国旗というのはやはり一つの国家の尊厳の象徴的なものでございますので、そういう意味では、猪口先生からも先ほど御指摘がありましたけれども、そのとおりである。 あわせて、中国側に対しても、これは一般国際法の原則からしても、またウィーン条約からしても厳正な抗議を行い、ただ、これに対して中国側はきちっと厳正な対処をするということを言っているということは併せて申し上げたいと思います。
○佐藤正久君 玄葉大臣、やっぱり丹羽大使、へらへらしては駄目ですよ。テレビでにこにこしている映像出ていますけれども、あれは絶対駄目ですよ。やっぱり国旗に対してどういう思いを持っているか、中国に強い意思を示さないと。 官房副長官、今回、尖閣上陸について東京都に対して許可は認めませんでした。だけど、大事なことは、国が持とうが東京都が持とうが、いかに管理するかが大事なんですよ。国がもしも今国有化を検討しているというんであれば、国が国有化をした場合はこういう形の管理の強化をやりますということをやっぱり国民や東京都に私は説明しないといけないと思いますけれども、副長官の見解をお伺いします。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 佐藤先生から現状について考え方をということで、政府は、引き続き、今東京都のお話が出ましたので、東京都の購入に関する計画の具体的内容の把握を努めるとともに、尖閣諸島の平穏かつ安定的な維持管理を継続するとの観点から、大変恐縮ですが、毎回申し上げております、様々なレベルで様々な接触をして総合的に検討していると、現在はこういう状況でございます。
○佐藤正久君 検討はいいんですけれども、やはり日本の意思を中国に見せないと、同じような事件が二度三度も起きるというふうに思います。 時間がもう少しですので、最後に、在外公館法について、私は、アメリカの大使館、これの議会班と広報文化をもっと強化すべきだと思っています。理由は、今回、韓国の慰安婦の関係の問題が物すごく間違った情報が誇張されている。二十万人の韓国女性が拉致をされて強制された性奴隷という碑とか、あるいはニューヨーク・タイムズに大きな広告が載ったりしている。国務省でも、慰安婦というだけではなく、性奴隷という表現も許容されている。いろんなことがあります。 これは、やっぱり今の議会班の人数やあるいは広報文化の体制だと絶対無理ですから、ここは発想を変えて思い切ったことをやらないと、後で日米関係、物すごくこれがボディーブローのように利いてきますよ、うそでも百回言われたら本当になっちゃいますから。本当これは大きな話なんで、まず大臣から、二十万とか拉致されたとか性奴隷は全然違うということを世界にアピール、違うということをメッセージを出していただいて、同時に、やっぱりこの体制強化、これをやっていただきたいということをお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 今の御質問は、アメリカ大使館、あるいは例えば碑の問題であればニューヨークの総領事館等々の問題でもあると思います。議会班と広文班をもっと強くすべきである、そういう部分があると思います。ただ、同時に、最も効果的な方法でやり取りは行っております。先ほど出た呼称の問題、慰安婦のですね、この呼称の問題は、呼称には焦点を当てないということを米側は今正式にそのように言っていただいていいと、セックススレーブズという言葉について公式にオーソライズしないという立場であるということでございます。 この間、様々なやり取りをそういう中で行っているんですけれども、ただ、この碑の問題もそうなんですけれども、よく感じるのは、一番いい方法で働きかけないと、いや、そうなんですよ、これ、だからおっしゃったとおりのやり方がいいんです。つまりは、静かに働きかけをするとか、そういうことがよくて、わあっと騒いだから効果的かと、そんなことないんですね。ですから、その辺りのことをこれは本当に党派を超えて考えないといけないということも併せて申し上げておきたいと思います。
○委員長(福山哲郎君) 時間になっております。
○佐藤正久君 しっかりやってください。 以上で終わります。
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。 まず最初に、今日時間が短いのでぱっと質問に入ろうと思ったんですが、一言だけ申し上げたいと思います。 といいますのも、午前中の質疑で、猪口委員の質問の中で、韓国大統領の親書を突き返してきた在京韓国大使館の方への対応について玄葉大臣おっしゃった中で、自分は国会対応中だったと、自分はああいった対応をすることを指示を具体的にしていなかったと、役所がやったんだと言わんばかりの答弁をされていたんですけれども、でも、大臣、大臣がいなくたって副大臣、政務官いるでしょう。こうした緊迫した段階で大臣がいないからちゃんとした対応が取れないと、ここが問題だと私は思うんですよ。 それを、外務省のセンスが悪い、外務省の職員のセンスが悪いからみたいな言い方していたら、改善なんか図れませんよ。別に野党だから責めているわけじゃなくて、問題の在り方の、認識の在り方が極めて稚拙だと思うんです。これは指摘にとどめておきます。 それで……(発言する者あり)というのは私が質問しているんですから。 在外公館法の方に行きたいんですけれども、これも先ほど趣旨説明していただきましたが、改正案の提出時は施行期日四月一日なわけですね。これ、日切れ扱いにしよう、平成二十三年度内の成立が必要という形で御判断されてそうなっていると。年度内で成立ができなかったと。そのために衆議院で施行日を公布の日として、それで結局成立が遅れたという形になっているわけですよね。今日の今日まで採決に至っていないと。 この影響というのはあるのかないのか、あるとしたらどういう具体的な影響があるんでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず、冒頭おっしゃった親書の話は、責任は全て私にあります。そのことはもう当然でございます。ただ、若干の経緯を申し上げたというだけであります。責任は全て私であります。 その上で、この法施行が遅れたことに伴う影響ということでございますけれども、本改正法案が成立していない結果、まず大使を任命することができない、そのことが一番大きいです。この委員会でも佐藤正久委員から早く大使を任命すべきであると、こういう指摘をいただいて、私は全くそのとおりだというふうに思いましたので外務省に指示をしてきたんですけれども、残念ながらこの法案が通らなかったので正式に大使を任命できなかったということがあります。それと、外交使節団を設置することができていない、そういう問題がございます。そういう意味では、速やかに本改正法案を成立することが重要であるということでございます。 また、住居手当等もそうですか、住居手当等の支給に関する制度の改正については、在外職員の家賃の前払の負担を軽減するための住居手当の一括支給というものが実施できていない、そういう状況。そしてまた、在勤基本手当の改定、これは、増額分を据え置いているがゆえに、本来その増額分を支給されるべき職員にこれまで負担を強いてきた、そういう部分があるということでございます。
○山本香苗君 去年もこの改正案、四月末ですよ。今回は今日の今日までと、極めて異例のことであって、大きな問題だと思います。何かこうしたことが当たり前のように続くようでは、外交実務に支障が出かねません。 今御説明いただいたように、国民生活にすぐさま直結するようなことがないというようなことでありますけれども、本来、期日までの成立を目指して頑張っていただくのは政府・与党の責任でありまして、我々、決して反対して審議に入らないと言っていたわけではなくて、このことを是非しっかりと認識していただいた上で法案提出をしていただきたいと思います。 今日はお忙しい中、藤田財務副大臣にお越しいただきまして、どうぞよろしくお願いいたします。 今年の十月にIMFと世銀の年次総会が東京で行われます。今回の東京開催、一九六四年以来で四十八年ぶりということでございますけれども、今年は日本がIMFと世銀に加盟して六十年という節目の年にも当たります。総理も今回の総会について、開催を通じて多くの来訪者に震災からの復興を見せていただくとともに、開催国としての日本のリーダーシップを世界に示していきたいというふうに国会で答弁されていました。 主催はあくまでIMFと世銀でありますけれども、開催国、ホスト国としてこの日本のリーダーシップを具体的にどういう形で示していくのか、どういうことを御検討なんでしょうか。
○副大臣(藤田幸久君) 今、山本委員の方からお話ございましたが、四十八年前というと東京オリンピックのときでございます。今回、東京がメーンの会場でございますけれども、十月の九日、十日、仙台市におきまして特別の会議、これは防災と開発に関する仙台会合というものを開催しようというふうに思っております。もちろん、世銀、IMFが主体でございますけれども、日本は三・一一の大震災がございましたので、この仙台会合におきまして、実は昨年の秋から世銀と一緒にこの防災と開発に関する共同研究を行っております。この中間報告をさせていただくということでございます。 具体的にどういうアピールをするかということでございますが、実は世銀とIMFといろいろ防災に関する支援をやってきております。UNなんかの場合には実際に起きた後の支援が中心なんですが、世銀と日本政府がやってきましたのは、例えばバヌアツでは、地震から津波に向けての早期警戒システムの改善とか、あるいは都市の災害リスクマップの改善とか、それからバングラデシュですけれども、建設基準法改正といった制度設計、こういういろいろな意味での制度設計、システムの改善等の支援をやってまいりましたが、それを、今回の中間報告も踏まえまして、震災の経験も生かした形でのメッセージ、日本としての具体的な支援というものをアピールをしたいというふうに思っております。
○山本香苗君 今おっしゃっていただいたように、今回の会合に向けて世銀、IMFと一緒に防災に関する協力を更に強めていこうということなんですが、そういう中で、もう既に世銀にあります防災グローバル・ファシリティー、GFDRRを拡充する、拠出を積み増すと、そのような調整が現在なされているというふうに伺っております。 このGFDRRというのは、国際防災世界会議兵庫行動枠組を受けて二〇〇六年に設置されたもので、世銀が管理する信託基金の一つです。我が国はそれに対して当初三年間で六百万ドルを拠出していると伺っておりますが、今現在まで我が国は一体幾ら拠出金を出してきたんでしょうか。また、今はどのようにこれは活用されているんでしょうか。
○委員長(福山哲郎君) 藤田財務副大臣、御答弁ください。
○副大臣(藤田幸久君) 恐縮でございます。数字について今調べておりますので、後で御報告をさせていただきます。申し訳ありません。
○山本香苗君 このGFDRRのホームページを見ますと、六百万ドルを二回出されているんですけど、これが正しいかということと、先ほどちょっとバヌアツの例とか挙げられましたけれども、活用実績、今ちらっと言われただけなんですね。昨日ちょっとお伺いして、どれぐらい、どういう形で使われているんですかというふうな話をしたら、余りよく分からないということなんです。 災害の危険度の高い低中所得の国において防災中心に位置付けるための取組を支援する、この目的は大変いいことだと思うんですけれども、しかし、この実態もよく分からないままにただ単に拠出金を増やすというだけでは、やはりこの財政事情が厳しい中、国民の理解は得られないと思うんです。ですから、私も公式のホームページとかいろいろ見させていただいたんですけれども、なかなかないという状況ですので、是非速やかにこういった実態を明らかにしていただくとともに、根拠もしっかり示していただきたいと思います。 今回、この世界の災害リスクの低減につながるような形で積み増しをするということは大事なことだとは思うんですが、我が国の大規模災害に関する長年の経験だとか技術だとか、そういったものをしっかりと生かしていく機会にもつなげていってもらいたいと思うんです。 すなわち、東日本の大震災の反省と教訓を基に災害対応能力の強化を図るというのであれば、我が国がしっかりこの基金のグリップを握れるような仕組みというものをビルトインしないといけないんじゃないかと思うんですが、どうでしょうか。
○副大臣(藤田幸久君) 今おっしゃっていただきましたとおりだろうと思っております。 それで、これ、世銀、IMFにかかわらず、国連機関、それで様々な国際機関、そしていろんな支援をやってきていると思いますけれども、昨年の三月以来のその評価、これは外国からもいろいろ支援いただきまして、その評価に対する、今いろんな方の知見をいただきながら評価をしようと思っておりますけれども、そんなものを生かした形での支援が重要だろうと思っておりますので、今御指摘いただきました件は、私もずっと援助活動かかわっておりましたので非常に痛感しておりますので、一生懸命させて御報告させていただきたいと思います。 ありがとうございます。
○山本香苗君 おっしゃるとおり、藤田副大臣、お詳しいだろうと思ってお呼び申し上げたのもあったんですけれども、実際、世銀にこういった我が国が支援している基金ってほかにもあるんですよ。それはちゃんと年次報告出ているんですね、日本語バージョンでもちゃんと。これ出ていないんですよね。英語でもないんですよね。ですから、そういったところも含めて、いいものだと思うんです。いいものにしていただきたいと思うんです。今回いいチャンスだと思うんです。そういう中で、ただ単に積み増すというんじゃなくて、いろんな工夫してもらいたい。 もう一つ、このGFDRRには、現在、国交省から一人出ているんです。今後ここにもうちょっと政府から派遣してもいいんじゃないかなと思うんですが、どうでしょうか。
○副大臣(藤田幸久君) 一般的に、例えば世銀関係では、GEFに石井菜穂子さんという方がこの間、八月一日から着任をしておりまして、これは、GEFというのは、開発と財政とそれから環境と三つそろった機関でございますので、そういったところに日本の女性の実はトップの方が、小林さんもそうですけれども、MIGAとか、そういうところで活躍していただくことによって、今御指摘いただいたような、ただ積み増しだけではなくて、先ほど申しました事例も二〇〇八年からやっている中の一部でございますので、三・一一以降は全く違った角度から取組が必要だろうと思っておりますので、それを生かした形での取組を進めてまいりたいというふうに思います。
○山本香苗君 是非よろしく申し上げたいと思います。 以前も実はこの外交防衛委員会で玄葉大臣にも提案したんですけれども、トルコって我が国と同じように地震が多い国で、防災対策が今物すごく大きな課題になっているわけなんです。例の防災拠点となるような学校だとか病院の耐震化だとか、また情報通信インフラ整備、これ日本が強いところですよね。また、ライフラインの耐震化といったところも今旺盛な開発資金ニーズがあって、我が国の技術というのがここでは優位性を保っているわけです。あっちのニーズもあると、こっちの技術も生かせる。是非頭の隅に置いておいていただきたいなと思っておりますので、是非よろしくお願い申し上げます。 藤田副大臣、ここまでで結構でございますので、委員長、お取り計らいのほどを。
○副大臣(藤田幸久君) GFDRRに六百万ドルを二回拠出しておりますが、何か実績のデータは今調査中であるということでございますので、調べまして、そして今御指摘の点、しっかりさせていただきたいと思いますので、よろしく御指導をお願いいたします。
○委員長(福山哲郎君) どうぞお戻りください。
○山本香苗君 済みません。というのは時間が。 ありがとうございました。 高橋次長にお答えいただきたいと思って次の質問に行きたいんですが、がらっと変わりますが、国連が二〇一四年までに軍事部門のPKO要員の一〇%、女性にするという目標を定めて、加盟国へ更なる強化というものを呼びかけております。 国連のこの目標に対する我が国の取組状況はどうでしょうか。まず、防衛大臣の方がよろしいでしょうか、済みません。
○国務大臣(森本敏君) 自衛隊におけるPKOの活動は平成四年から始まって、今までに約九千名が派遣されてきたのですが、そのうち、東チモール、ハイチあるいはシリアのUNDOFなど計六十六名が女性自衛官として派遣されており、女性の比率は全体の〇・七%でございます。
○山本香苗君 少ないというところなんですけれども、ここを、目標を達成する、二〇一四年は無理そうでありますけれども、頑張っていくということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(森本敏君) 女性隊員というのは、まさに女性ならではの視点から、例えば情報収集だとか災害救助だとか人道支援に特別な役割を果たしてくれるということであり、また医療活動等にも大変その能力を発揮するので、女性の特色を生かせるような分野をできるだけ探して、女性隊員を増やすということに努めたいと思います。
○山本香苗君 国連のPKOというのは、平和維持のみならず、文民の保護だとか長期的な平和構築など、本当に今いろんな多様な任務というものが求められてきて、こうした多様な任務を遂行できるようにするために、ただ単に今、今日も午前中おっしゃっていましたけど、PKO法を改正すりゃいいというものじゃなくて、それを改正したときに、任務に応じた、任務がきちんと遂行できるようにするために研修というものが重要だと思っております。 そういう中で、PKOにおいてここ数年、性暴力からの女性の保護に特化した議論というのが具体化して、こうした流れを受けて、二〇一一年十一月に国連PKO局が文民保護の研修マニュアルというものを作成いたしまして発表しております。これはどういったものなのか。また、そもそも紛争下の国へPKOを派遣することは我が国はできないわけですけれども、PKOへ自衛隊なり文民なり、我が国の要員を派遣するに当たって、ジェンダーの視点という点で学ぶべきところ、取り入れるべきところがこの研修内容にあるんじゃないかと思うんですが、高橋次長、よろしくお願いします。
○政府参考人(高橋憲一君) お尋ねの、二〇一一年十一月の国連PKO局が発表いたしました文民の保護と紛争下における性的暴力の予防と対応特別研修教材でございますが、これは、国連PKOにおける文民保護活動の全体的な一貫性と有効性を高めるべく、武力紛争における性的暴力の実態の解明、平和維持活動従事者が保護業務を計画実施することができるようにすることなど、全ての平和維持活動従事者に対して国連PKOの文民保護に関する基本原則、ガイドラインについての共通理解を提供するというものと承知しております。 これまで我が国としましては、PKO法第十五条に基づきまして、派遣前の研修としていわゆるジェンダーに関する教育を行っております。ただ、その中身としましては、実は、同じく二〇〇九年に国連PKO局が作成いたしました派遣前研修マニュアルというのがございまして、その中に、女性、平和、安全保障、国連平和維持活動の役割というものを基に実施しております。 御指摘のマニュアルにつきましては、派遣前研修そのものとしては配っておるわけではございませんが、研修の内容として、先ほど申し上げました派遣前研修マニュアルとして必要な事項は網羅されているというふうに考えております。 いずれにせよ、委員の御指摘を踏まえながら、国連PKO局がまたいろいろな形でジェンダーに関する研修を充実するということもございますので、その点も踏まえながら、派遣前研修の日本が行っているものについても充実を図っていきたいというふうに考えております。
○山本香苗君 昨日、事前にお話を伺ったら、そういった派遣前研修の中で平成二十二年度から取組を始めたということでございますので、内容をしっかり充実させていただいて、頑張ってやっていただきたいと思います。 森本大臣、最後に伺いますが、今日、午前中の中でもPKO法の法改正をずっと検討し続けてきたとおっしゃったんですが、検討を続けてきたけれども、結局、結論は出なかったということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(森本敏君) PKOの活動というのは、午前中答弁申し上げたように、PKOの活動が始まって以来、その数においても質においても量においても格段に広がっているわけでございますが、その間、いろんな教訓、いろんな問題が出て、それを現実にPKO法の中でどう改正していくのが真に自衛隊の活動を質的に向上できるのかということで、随分、政府内でまだ検討しているところです。それ以外の答弁のしようがないんですけれども、残念ながら、今、この法案を政府として閣議で通して今国会に提出するというところにまでは至りませんでした。
○山本香苗君 終わります。
○佐藤公治君 一般質疑に続きまして、また在外公館の法案の質問をさせていただきたいんですが、その前に、玄葉外務大臣、ちょっと一般質疑の残り、気になる点を少しお話を引き続きさせていただいてから在外公館の法案に関しての質疑をさせていただきたいかと思います。 先ほども尖閣、竹島の件で、まさに我々が使っている言葉のその前提というか定義といったもので施政下というのがございました。これに関しては、先ほどもお話ししましたように、非常に曖昧な状況で使われている。結果的に、これが曖昧だからこそ、日米安全保障に関しての五条の発動といったものがどういうところでやっていくのか、まさに政治的判断にもなってくる部分もあると思います。 その中で、また侵略ということも先ほどお聞きしました。この侵略の定義というのは、実はこれは政府答弁からすると、国際法上の侵略の定義については様々な議論が行われているが、確立された定義があるとは承知しておらず、お尋ねについてのお答えをすることは困難であると、こういう答弁が出ているんですね。しかし、この侵略ということは、我々の議論の中でも話として出てくる。非常に重たいものであり、これはまさにいろいろな法律を動かす意味で非常に大事な部分です。 こういった定義がないということはどういうことかといえば、各国においては、ある程度政治的判断によってどう見ていくかということになる。まさにその政治家としての判断というものが、又は大臣としての責任、総理としての責任というものが重たくなっていく、こういうことであるとも思うんです。 こういったことを含め、一般質疑の中で先ほども私からお話がいろいろとさせていただきましたけれども、立法府の在り方も含めて、ざっとお話を聞く中、大臣のお考えになられること又は思われていること、若しくは昔、政権交代をする前を思い出して、今できていないこと、しなきゃいけないこと、そんなことの思いも含めて少し御感想を聞かせていただけたら有り難いと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず、施政下という言葉は、これはちょっと手元に資料はございませんけれども、私が解釈をしているのは、基本的に管轄権が行使できているかどうかということではないかというふうに思っているんです。ですから、いわゆる管轄権が行使できている尖閣は当然のことなんですけれども、竹島、北方領土については管轄権の一部が行使できていない状況にあるということだと思うんです。ですから、尖閣について確実に日米安保の適用対象になるということは明確に言えるけれども、いわゆる領土問題と言われている竹島についてはなかなかそのことについて触れられない、そういったことになるのではないか、そういうふうに思います。 今の佐藤議員、佐藤さんの話は、もっとその言葉というものを、この間明確にしてこなかったのではないか、そういう御指摘でもあろうかというふうに思います。確かに、何が侵略に当たるか侵略に当たらないかというのは論争があるところで、そこにはある意味、価値観、歴史観というものが入り込む余地があるのだろうと、だからなかなか明確な定義というものができないのかなというふうに思いながら、私は今の質問を拝聴したということでございます。 政権交代前に考えていたことと、政権交代後に、少なくとも私が政調会長、国家戦略を担当し、また外務大臣になって、言わばできたこと、できなかったことは何かとこう言われると、なかなか答えにくいところがございますけれども、非常に率直に申し上げると、やはり参議院がねじれという状況の中で七転八倒したところはあると思うんですね。 ですから、本来は、政権交代したあの時点で参議院は実はねじれていなかった、ねじれていなかったその段階で、私はガバナンスの問題、特に統治機構の問題について結論をきちっと出すべきだったというのは、やっぱり私は反省材料としてありますね。そこできちっと、私その後国家戦略担当大臣やっているんですけれども、これ猪口先生もよく指摘されますけれども、かつての経済財政諮問会議でやったらどうかと、こういう御提案もあったわけです。国家戦略局がつくれない、元々の構想でいけば、ねじれていない状況でぱっと通しちゃえば、それはある意味、経済財政諮問会議に代わるものとして機能したと思うんです。その後御指摘をいただいたのは、もう通らないんだから、経済財政諮問会議、既存のものを使ったらどうか、私はそれは一つの考え方だと思いました。 だから、やっぱり最初に、政権交代したすぐその後に、特に統治の部分について結論を出すというのが大事だったなというのは率直に思っていますね。
○佐藤公治君 言われていることは分からないでもないんですけれども、まさにそこはちょっと諦めてしまっているような気もいたします。しかし、まだこれから。 ねじれたことがどうして起きたのかというそもそも論からすると、その責任の在り方、取り方も含めて民主党というのがどうだったのかということを考えると、私もじくじたる思いがあることは事実でございます。 それはそれとしましても、今お話ししましたように、まさに立法府の在り方ということが、僕は、石井先生が、この委員会を始め立法府、議員がよりもっとやはり海外においての動きをすべきだという御指摘を委員長時代に、民主党のおかげで委員長にならせていただいたときに随分受けました。それは、きちっとでき切れないこの立法府の今の体制というのは、もう一度在り方を考えるべきであり、それはまさに形骸化されたこの院の在り方、これを一から議員が一人一人みんな考え直さなきゃいけないというふうに私はこれからも言い続けて、そして、そこがまさに脱官僚というか、政治主導になっていく部分の大きな柱になると私は思っております。 時間が、済みません、どんどん過ぎてしまって申し訳ございませんけれども、在外公館法のちょっとお話に入らせていただきます。 先ほどからも島尻委員も含めていろいろとお話が今までも出ておりますけれども、再度繰り返しになりますけれども、この在勤手当の適正化ということで、一般的生計費調査の調査内容を詳細に開示されるべきだという話が今までも出ておりますけれども、調査の過程により透明性を持たせるべきだということも主張してまいりました。 これは御存じのように企業秘密ということで非公表となっておりますけれども、民間企業との比較はどのような企業を対象として実施されるのかとか、品目ごとに事細かに物価を調査したとのことでありますが、どのような品目を生計費の対象として基準を算定したのかとか、算定に際しては、現地での生活において必要であるとして考慮された品目に対して十分支出がなされているかどうかについて何らかの方法で確認する必要性があるというふうに思うんですね。特に、外交官としての体面を維持すべく必要となる生計費とはどのようなものなのか、こういったある意味ちょっと曖昧で非常に抽象的な話の中で、その企業秘密ということだけで非公表というのはいかがなものかというふうに改めて思うところがございます。 ここの部分は大臣はどう思われるのかと同時に、少なくともこれ、じゃ公表にできなかったにしても、まさにそこにおいては少なくとも政務三役なり外務省がきちっとそこの部分は理解をしている、若しくは分かっている、それが公表できないというお立場でいるのか、外務省自体も全くそこは分からないと、企業としての信頼関係におけることで進めていくのか、その辺の辺りのことを簡単、簡潔に御説明願えれば有り難いと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) ありがとうございます。 民間調査会社、委託をしている民間調査会社は、世界の主要企業とか他国の政府も実は使っているということで、そういう意味で信頼、そういう意味でというか、我々だけが使っているということではありません。おっしゃったとおり、物価調査の対象となったその項目であるとか、あるいは地域別の生計費の指数の平均とか、そういうものは私、公表できると思うんです。ですから、そういったところは公表したいと。 で、最後におっしゃった、我々自身はもちろん分かった上で、あとは民間調査会社がどうしてもこれは公表しないでくれ、結果はと、こういうことなので結果を公表していないということなのであって、そのいろんな指数的なことは当然私は公表できるというふうに思いますので、先ほどの御指摘もありましたし、今の御指摘もありますから、やはり公表できるところは公表をしていくと、で、私自身は全体としてきちっと目くばせをしていくということが必要だというふうに考えています。
○佐藤公治君 その辺は、責任はまさに大臣及び政務三役の方にあるというふうに私は思いますけれども、それにも関連するんですけれども、いろんな不祥事がある中で、在外公館における会計検査の件があったと思います。 在外公館を対象とした事前通告なしの外務省自身による会計検査を平成二十三年から実施しているということで、検査の内容及び結果はしっかりと国民に、これも開かれた形とすべきではなかろうかということで私は思っております。 この辺の辺りは、事細かなことは質問通告しておりませんので、私の方からお話しさせていただきますと、これ外務省からの資料を見ていくと、この不適正事案の再発防止のための次のような措置を講じているという部分の中で、全部、実は旅券手数料関係は検査結果の公表は未公表、未公表になっている。また、これビザの手数料関係に関しても検査結果の公表は未公表。そして、これ証明書手数料関係に関しても未公表になっているんです。こういうふうになっているんで、これ何もかもちょっと未公表、未公表、未公表。その上、こういったことでも、何かこう外務省の隠蔽体質的な部分をちょっとイメージさせるものがあるようにも思える部分があるんですね。だから、こういう部分は、より国民にきちっと開かれた形での説明をしていくべきだということが必要じゃないかということを一応お話ししておきたいと思います。 あとは、大臣は、数を百五十ということで増やす。これは、増やすことはそれなりの意味、意義があるから、私は必要性として認めるところがあります。ただし、問題は、この大使館なり在外公館のやっぱり在り方というか、本当にこの皆さん方々が、これは国と人によって随分仕事が違ってくる、又はそれによっての評価も随分変わってくる、適性もあるかもしれません。これをどう大臣として、全体を把握しながら、より、やっぱりまさに在外公館、大使館等々の任務といったものをきちっと遂行すべき情報、評価、そしてまた改善というものをされていくのか、そこを簡単にちょっとお答え願いまして、終わりにしたいと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 私、この問題を特に意識し始めたのは、山本さんがいらっしゃるから申し上げるわけじゃないんですけど、トルコのダーブトオールさんという人が今外相なんですけれども、彼が移動中も一日ずっと、トルコへ行ったときに隣に座って、日本、幾つある、実館そして大使館と、こういう話をしたんですね。私は百三十くらいかなと、こういう話をしたら、いや、自分のところは百二十幾つかあると、こう言うんですね。 調べてみると、大体、フランスであるとかドイツであるとかというのはもう、日本は百三十四なんですけど、百五十超えているんです。中国もそうです。アメリカもそうなんですね。やっぱり、私、あれからすごく意識しまして、ちなみにここにありますけど、中国百六十四、米国百六十八です。 やはり、本当にそれぞれの国への主要国として働きかけをしていくときに、この実館がないことのマイナスというのは、実際に国際社会の中で、国連だって一か国一か国それぞれ一票ずつあるわけでありまして、そういう中で体制を強化するということは、様々な局面局面で私自身が実感として感じたことなんです。 ですから、総領事館も大事です。大事なんですけれども、総領事館よりは私はやはり大使館を大事にすべきである、そういうふうに考えています。 おっしゃったとおり、中身が大事である。特に……
○委員長(福山哲郎君) 大臣、時間が来ておりますので、短めにおまとめください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) はい。人員等々を含めて、また具体的に何をしてもらうかということも含めて、よく精査をしながら体制強化を図っていきたいと考えております。
○小熊慎司君 みんなの党の小熊慎司です。 在外公館法案について質疑いたします。 クックや南スーダンには大使館が設置され、一方でポートランド、またハンブルクの総領事館は廃止という、栄枯盛衰、諸行無常の響きもあるところであります。政界もそういったところもありますけれども。 〔委員長退席、理事広田一君着席〕 今回のこのポートランド、ハンブルク、ほかのところでも距離的に網羅できるところがある、また駐在官事務所を置いてその後をしっかりやっていくということですから、これは当該地域の在留邦人、またその日本法人関係にはしっかりとこういうことは周知徹底をしていかないと、イメージ的にも、例えば、邦人だけじゃなくて、ポートランド周辺のアメリカ人、ハンブルク周辺のドイツ人の方々が日本はやはり縮小していくのかというようなイメージを持たれても仕方がない。今ほど佐藤委員の質疑で意味ということも大臣言っていただきましたけれども、そういう意味では意味は変わらないんだと、より一層頑張っていくんだみたいなことは今後やっていかなければならないというふうに思っています。 そういった説明責任を、特に形としては縮小していくときには、当該地域の在留邦人のみならず、その当該地域の国の人々にも説明をしていかないと日本のプレゼンスはますます下がる一方というふうになるというふうに思いますので、そういった説明責任がしっかりなされているのかどうかをちょっと確認させてください。
○副大臣(山根隆治君) まず、本議案がまだ成立をいたしておりませんので先走って精力的に説明会を開くということ等も非常に難しい、微妙なものがありますけれども、当地におけます日本人会、日本商工会等々には、もしこの議案が国会の御承認をいただければこういうことがあるんだと、こういう御説明を今日までさせていただいております。 〔理事広田一君退席、委員長着席〕 議案成立後には少しペースアップさせてしっかりと説明責任を果たさせていただきたいと思っておりますが、総領事館に代えまして出張駐在官事務所というものを設置させていただく予定になっておりますので、この事務所を通じて、しっかりとケアを今後とも引き続きさせていただきたいというふうに思っております。
○小熊慎司君 それは在留邦人だけではなくて、その当該地域の国の方々も含めて是非お願いしたいと思います。 それで、あわせて、これ、この法案ではないんですけれども、過日の質疑でもサモアの駐在官事務所について少し触れさせていただきましたが、先ほど大臣も実館の方がいいんだということなんですが、総領事館でもなく、もうこれ駐在官事務所で、クックはできてサモアがなぜできないのかというのが私よく分からないんですよ。 地政学的に太平洋島嶼国は重要だということは外務省も説明しているところでありますけれども、通告ではサモアはどうやって今後駐在官事務所が進んでいくんですかということなんですが、クックは二万七千人ですよね、人口が。サモアは十八万人いるんです。人口だけでそれは、大使館の設置というのは決まらない、意味というものもあるし、お付き合いの度合いというのもあるわけでありますけれども、ここはそういう意味では、何でこっちにできてこっちがこうなんだというのは説明責任を果たさないと、これは大使館の意味というのが気分で決めているのかみたいになっちゃいますよ。ちゃんとしっかりやっていかなければならないというところがあります。 それを踏まえて、クックは、これ法案になっていますから、この法案には載っかっていない、そのサモアの駐在官事務所についての設置に至るまでの今後の概要についてお聞かせください。ここは通告したとおりです。
○国務大臣(玄葉光一郎君) ちょっと誤解があるかもしれませんけれども、クックは名称だけなので、実館つくるとかということにつながるわけではありませんから、一応そこは誤解のないようにしていただきたいと思います。 その上で、サモアは、小熊さんに以前答弁をしたとおり、駐在官事務所をつくりたいという思いがありまして、何とか来年一月に開設をしたいというふうに思っています。今準備を進めておりまして、開設に必要となる様々な調査を実施中で、調査結果に基づいて、例えばですけれども、事務所が入居する物件の選定を今進めているところでございます。大変なサモア応援団の小熊さんの力も非常に大きかったというふうに思っています。
○小熊慎司君 ありがとうございました。 その五十周年のときに、ニュージーの大使が物件を探してまだ見付からないというので、そんなに広い国ではないのですぐ見付かりそうなものなんですけれども、是非しっかりとやっていただきたいのですが。 ここで、実はその超党派のサモア議連の設立のときに、森元総理が、半分は多分お叱りも含めて挨拶をされていたと思うんですけれども、政権交代がなければ次の年にはサモアが大使館できていたんだというような挨拶をしていたんですね。いろんな政府の在り方の見直しで民主党政権になってそれが頓挫して、でも今回こういった形にはなっていただいたんですね。 ただ、サモアに私も五十周年のときに行って在留邦人の方々とお話ししたときに、この外務省の説明資料にも地政学的に重要だというのと、あと中国やそのほかの国はもう大使館出してやっているという状況を踏まえてということなんですが、実際、そのサモアの邦人の方としゃべると、何で今になってという、もうできないと思っていたと言うんですね。もっと十年も二十年も前から必要でしょうとやっていて、これができてこなかった。これは政治の責任だとは思うんですけれども、実際、サモアの対外輸出製品、その二次製品の七割、八割が、あそこに企業誘致をされている日本の矢崎というところのものがもう輸出品目の七割、八割占めているんですよ。だから、日本のプレゼンス、非常に高かったんですね。日本は、サモアというと余りよく分かっていない方が多かったわけでありますけれども。 こういう中において、やっぱり、先ほど大臣が佐藤委員の質疑でいいことを言われていたんですけれども、その意味という意味では、そういう意味では、過去を振り返ると、ちゃんと意味をとらえていなかったんじゃないかなという一つのこれ証左だと思うんですよね。経費的なところもありますけれども、ちゃんとした国家戦略と、あとやはりその実態と、そういうことを併せてやってこなかったから遅れてしまう。 また、先ほど大臣自身が答弁の中であった、ほかの先進国に比べて実館が少ない。これは、少子高齢化の中で日本は縮小していく、縮小していく反面、やはりもっと国際社会に打って出なきゃいけないという危機感が本当にあるのかどうかということが問われる一つの事例だというふうに思っています。 これは予算もかかわることですから、のべつ幕なし何でもかんでもぼんぼん建てればいいというものではありませんけれども、私は、ほかの先進国に比べて社会状況を見れば縮小型になっている、残念ながら、ということを踏まえれば、ほかの国とどうかといえば、ほかの国の倍も、二倍も三倍もやっていかなきゃいけない事項だというふうに思いますし、ここに経費を使うことを、これ国外で経費使うことではODAも一緒なんですけれども、なかなか国内の理解を得られない部分というのは、これは政治の怠慢だと思うんです。目の前で予算を使うより海外でお金を使われちゃうと、やっぱり日本の国民からすれば海外で使われるよりは不況の日本で使えというような、そういった短絡的な議論もありますよ。だけれども、それを乗り越えて、しっかり国民向けにも、これ日本のためになるんだと、世界のためになるんだということを説明してこないから、予算が少なければ海外の関連する予算は縮小しようという、そういう逃げに走っていたというふうな政治の反省が必要だと私は思っています。 ですから、何度も言いますけれども、縮小していく日本だからこそ、もっとどんどん世界の中に打って出るためにこれは予算をきちっと確保する。そして、それは与党、野党問わず国民にしっかり説明するということが問われていると思いますので、二十四年度の本予算、玄葉大臣の下で作るかどうか分かりませんが、これはますます実館を増やすような方向で是非やっていただきたいと思います。(発言する者あり)二十五年度、済みません。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 全くそのとおりで、結局、先ほど来から尖閣、竹島の問題の本質は何なんだというときに、十年、二十年の私は転換点にあるという話をこの間申し上げてきました、特に今日の委員会ではですね。 そういう中で、本当に国力、総合的国力、中長期的国力というものをどう付けていくのかということを考えながら、併せて少子高齢化社会をどう克服するのか、最初の克服したモデル国になっていくとかということをきちっと行いながら、どうしても人口が減っていく中で、また経済のパイがいわゆる高度成長はとても起き得る状況にない中で、外交力そのものは、先ほども申し上げたように、軍事力、経済力、あるいは文化力全てトータルしたものです、制度、考え方、価値、そういったものを全部トータルしたものですけれども、やはりそういうときだからこそ、外交の体制というものを強化するということが非常に我が国の国益を考えたときに大事であるということを正面から説明をしていかなければならない時代に入ったということでもあるだろうと思います。 かつては、黙っていても成長していた、黙っていてもと言ったら失礼かもしれませんけれども、そういうところがあったわけですけれども、これからの時代はそうではないわけでありますので、そういう意味での外交体制の強化、これはODAも含めてそうでありますけれども、その強化に向けて決意を持って取り組んでいきたいと、そう考えております。
○小熊慎司君 あと、これは大臣にかかわる、政府にかかわることではないんですが、大臣も若いときに外交こそ国益と言いましたけれども、我々議員もやっぱり考えなきゃいけないのは、これは議連も、私は中小零細政党でありますから非常に苦しいところがあるんですけれども、超党派の議連がある一方で民主党の何とか議連、自民党の何とか議連とありますけれども、外交は一党一派のためじゃないんですよ。これは是非、外交防衛委員会の知見の高い紳士淑女の皆さんにおいては、これはやっぱりある程度はしようがない部分はありますけれども、こういう何とか党の何とか議連ではなくて、超党派のそれぞれの国の議連をつくらなければ、政権交代するたびにほかの国の信頼を失い、関係を失いということですよ。 外交こそ国益、この下で我々は、これは政府だけではなくて議員自身も考えなければならない。これは質問と全然関係なく、本当におこがましい、僣越ではありますけれども、特にこの外交防衛委員会の皆さんにおいては、各党においてそういう超党派の議連に切り替えていくという努力を是非お願いを申し上げ、質問ではないんですが、終了させていただきます。 ありがとうございました。
○山内徳信君 社民党・護憲連合の山内徳信でございます。午前に引き続き、同じテーマの質問をいたします。 森本防衛大臣と議論をしておりますと、私は日米安保の執行官だという感じの御答弁でございまして、沖縄県民に言わせれば、沖縄の基地の実態、その密度等々は安保以前の問題だと、こういう認識があります。森本防衛大臣は頭を横に振っていらっしゃいますが、この七四%というのは、これは正常ではないわけです。そのことをちゃんと踏まえておいていただきたいと思います。 それで、森本大臣だけでもいけませんから、玄葉外務大臣に次の一点は質問をしたいと思います。 要するに、沖縄の実態は日米安保、地位協定以前の問題と、こういう指摘は間違っていないと思います。幾ら質問しても、その日米安保の中に森本防衛大臣は逃げ込んでいかれるんですね。それじゃいかぬと思っているんです。したがいまして、新しい視点に立って問題提起をしていきます。 世界に冠たる民主主義の国だといって誇っているアメリカの方には、独立宣言の中のあの人権条項、私はすごくその人権条項を大事にしておる一人なんですが、その他法典の中にもいっぱい人権条項あります。世界の人権宣言も全部読んでみたんです。さらに、日本国憲法の人権条項はもちろんであります。十四条には法の下の平等というのがうたわれておるんですね。やはり、内閣はちゃんと憲法九十九条に基づいて憲法のそういう人権条項を守ってもらわぬといかぬのです。そして、国連憲章の中には自己決定権というのがあるわけです。外務大臣はそのことをよく御承知と思います。 そういうふうな視点から立って、何ゆえに沖縄だけが長年にわたって基地問題で抑圧をされ、差別され続けて、復帰後四十年もたっておるわけです。これからも続けていくというんだったら、森本防衛大臣もちゃんと聞いておいていただきたいと思います。 沖縄県民は、もう覚悟はできておるんです。それだけ訴えてもオスプレイを配備するというんだったら、ヤンキーゴーホームでいくと。ヤンキーゴーホーム、ヤンキーゴーホームでいくと言っているんです。そして、基地のゲートの方に襲いかかっていってその基地の機能を崩壊させると。これは暴動なんですよ。民衆の総決起なんですよ。そういうことがあっていいの。 若い感覚の新しい新鮮な防衛大臣の、安保論じゃなくして、今幾つかの法典を私は申し上げておるんです。そういう人権論の立場から、防衛大臣はそれでも押し付けていくというのか。(発言する者あり)ああ、ごめんなさい、玄葉大臣の誤りでした。 是非、私たちにも希望を持たせてほしい。四十七都道府県の一県ですよ。百四十八万おるんです。ここにも希望を持たせた答弁を今日は是非いただきたいと思います。そういう答弁でなければ、私はずっと質問しますから。是非、御答弁お願いします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 私、先ほど森本大臣の答弁聞いていて、それは責任感から私出ている答弁だというふうに聞きました。
○山内徳信君 いや、あなたのを聞いているの。
○国務大臣(玄葉光一郎君) はい。 その上で、私申し上げますけれども、山内先生は人権の話をされたわけでありますが、これはおっしゃったとおり、人間というのは憲法にも規定されているように法の下に平等であるということでございます。 沖縄に米軍の基地、特に専用基地は七四%集中しているわけでありますので、私は従来から一貫して申し上げておりますけれども、全国で分かち合うというのは非常に大切なことである。そのことを具体的にどう進めていくのか。しかも、日本の安全保障、東アジアの安全保障に支障を来さないように、力の空白を生じさせないようにしながら、今の基地の負担を分かち合っていくということを具体的に進めていくということが大切であるというふうに考えております。
○山内徳信君 私は、昨日の石井先生の質問を、台風に閉じ込められていまして、沖縄でテレビを通して拝聴しておりました。私は感動いたしました。この機会に石井先生としては、とにかく動かしていきたい、普天間を。辺野古は不可能だと、こういうような趣旨のことをおっしゃっておりました。それを聞いた後、私は夜遅く上京してまいりましたが、そういうふうに、質問があればただそれに適当に答弁しておればいいということじゃないんですよ。そうでしょう。命が懸かっておるんですよ。違いますか。 あの普天間第二小学校の子供たちは、その質問もう何度もやっておるじゃないですか。元の石川市の宮森小学校にジェット機が落ちて、百二十名の死傷者が出て、十八名が死んだじゃない、嘉手納飛行場を飛び立ったのが。その他いっぱいありますよ。そういう命の問題、人権の問題なんですよ。だから、こんなにずっと質問を続けておるんです。そういうことを知ってもらわぬと。それにこたえる努力をしてほしいと言っておるんです。だから、外交交渉もしてほしいと言っておるんです。 ところが、私はもう少し人間的な答弁が出てくるかなと思っていましたよ。若い、感覚のいいというふうに申し上げたのに、出てきたのは森本大臣と同じような責任上とか、役職の上からの答弁。それは誰にもできますよ。そういう事態をどうやって切り込んでいくのか。切り込みの話は佐藤先生からもありましたね、今日は。それが大臣の仕事であって、日米安保というのは私だって知っていますよ。その重要性についても私は全部否定する立場じゃないんです。私が訴えておるのは、その不平等さ、その七四%、そして日々恐怖にさらされておる、それをどうやって切り開いていくかを訴えておるんですよ。 そういうふうなことを是非、沖縄の人々にヤンキーゴーホームを叫ばすことがあってはいかぬのです。ゲートの前に何千名、何万人が襲いかかっていったら、あの普天間の四百八十一ヘクタールの基地は全く機能しなくなりますよ。この前も申し上げたでしょう。石平の司令部の前に八十五歳のおじいさんと七十歳のおじいさんが無期限のハンストに入ったじゃない。それは知っておると森本大臣は言っていたんです。言っていて、なお今日はこういう答弁ということについては、私は非常に不満であります。 そして、最後の質問になると思いますが、戦後の日本は、戦前の日本では認められていなかった人権が、しかも三百六十度の大転換をして、憲法の中に人権保障の条項がうたわれたわけです。森本さんだってこの平和主義とか人権条項とか主権在民に触れたときに感動したと思いますよ、私とそんなに年は違いませんから。外務大臣とはちょっと違うんです、年齢が。生まれてみたときにはもう憲法はあったという話なんです。私たちはその憲法ができていく、そういう時代の中を生きてきたんです。 したがって、沖縄の人や私にとっては憲法は単なる条文じゃないんです。生きた命なんですよ。そういうふうに考えておりますから、是非、憲法のこの精神高らかとうたわれた人権条項を、沖縄の人にもその恩恵に浴するようにやってほしいと言っておるんですよ。しかし、依然として、旧態依然として安全保障論を繰り返し、しかも抑止論を繰り返し、国益論を唱えるだけなんですよ。違いますか。 沖縄から基地がなくなったとき、本当に日本は全部ひっくり返るんですか。何のために九州がある、何のために四国がある、何のために本州があるんですか。そういうふうに広く真剣に検討しないから沖縄に押し付けておけということになるんですよ。そういうふうなことではいかぬのです。 最後に申し上げます。日本が民主主義国家ならば、まず最初に、アメリカ並みに深い人権意識に立たれて、沖縄差別の象徴とも言える普天間飛行場へのオスプレイ配備の中止をアメリカ側に求める外交交渉に入ってほしい。是非、配備の仕事に入る前に、オスプレイの配備の話に入る前に、沖縄に二十九日に行かれる、そして岩国にも行かれるというスケジュールのようでございますが、アメリカとの交渉をやってみたい、やりたいということを仲井眞知事におっしゃってくださいよ。そうでなければ沖縄に行かれる必要はありません。調査結果を報告に行くなんというのは、それは大臣の仕事じゃないですよ、もっと別の人の仕事ですよ。 対米交渉をやってみる、そういう気持ちがあるかないかを両大臣、いや、まず外務大臣ですね、外務大臣、力強い、やってみるとおっしゃってください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 一言で言えば、当然、日米合同委員会で対米交渉をするわけでございます。これまでも様々なやり取りを行い、また今後も様々なやり取り、調整を行うつもりです。 オスプレイ、CH46Eは、もう釈迦に説法ですけれども、二十年前から製造をやめています。たしか自衛隊も退役させていると思います。 オスプレイについて、私は、日本政府がきちっと主体的に安全を確認をする、そのことを主体的に説明できる、かつ安全性というのが大事ですから、低空飛行訓練含めて沖縄の皆様への影響、まあ沖縄だけではありませんけれども、最小限にしていく、そういったことのために対米交渉をしていく、そのことは申し上げたいと思います。 あわせて、七四%の米軍専用基地が沖縄に集中していることを大変申し訳なく思います。ただ、何とかここはオスプレイの抑止力効果も含めて考えた中で御理解をいただければと思いますし、まず日本政府自身がきちっと説明できるようにしなければなりませんので、初めにスケジュールありきということではありませんので、そういったことを踏まえてしっかり進めてまいりたいというふうに考えております。
○国務大臣(森本敏君) 私も三か月ほど前は専門家で、非常に気持ちよく沖縄に行って専門家としていろんな人と基地問題を議論してもう随分長い間過ごしてきて、たまたま大臣になったために今沖縄に行くたびに憎悪の対象になっていますけれども、人間は全然私は変わっていないつもりです。沖縄に基地が集中していることもいつも心を痛めていますし、どうすれば負担を軽減しつつ日本の抑止機能というものを維持できるのかということをいつも考えているわけです。 昨日、オスプレイの問題で外務大臣と一緒に総理の元に行きました。総理がどういうふうにおっしゃったかということを細かにここの場で申し上げることはちょっと遠慮しますけれども、総理は、これからアメリカ側に言うべきことをきちっと言うと、それから、これこれをこういう懸念を持っているからこういうふうに言えということを非常に強い態度で我々に指示をされました。 外務大臣と一緒にアメリカ側に相当、今までもやってきましたが、今のお話のように、単に日米合同委員会だけではなくていろんなアメリカ側に要求をして、どのようにすれば地元の方々の安全を維持するかということについて、通常の同盟関係をちょっとやや超えるのではないかと思いますけれども、その同盟関係を超えてもアメリカに言うべきことはきちっと言おうと思っています。事細かにその内容をお話しできないことは、これは残念ですけど、アメリカ側の言っていることを唯々諾々として受けて我々はこの問題を進めるという考えは全くありません。そのことだけは強調しておきたいと思います。
○委員長(福山哲郎君) もう時間になっております。
○山内徳信君 沖縄でヤンキーゴーホームといって叫ぶ暴動が起こらないように、基地機能に打撃が与えられないように全力を尽くして政治力を発揮してほしいと、それを申し上げまして、時間超過しましたが、終わります。 ありがとうございました。
○委員長(福山哲郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(福山哲郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、佐藤君から発言を求められておりますので、これを許します。佐藤正久君。
○佐藤正久君 私は、ただいま可決されました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会、公明党、国民の生活が第一、みんなの党、社会民主党・護憲連合及び新党改革の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 東日本大震災から既に一年五箇月余りが経過した。この間、国際社会から我が国に対して多くの支援が寄せられた。これらの支援をこれまでの我が国の外交活動に対する評価の表れと捉え、我が国は引き続き積極的な外交活動を行う必要がある。また、国際情勢が不確実性を増し、尖閣諸島や竹島問題等近隣諸国との関係にも困難が生じている中、我が国に求められているものは、国益を踏まえつつ、国際社会との協力・連携の下、諸課題に毅然と対応する外交力である。そのためには、外務省の外交体制の強化や危機管理体制の改革が不可欠である。 同時に、国内においては、厳しい財政事情及び東日本大震災に対処する必要性に鑑み、一層の歳出削減が求められており、在外職員に支給される在勤手当など、在外公館に係る様々な経費についても、国民から厳しい視線が注がれている。外交体制強化等への取組に際しては、こうした国内事情を重く受け止め、国民の声に真摯に応えていく必要がある。 これらを踏まえ、政府は、本法の施行に当たり、次の事項について検討の上、適切な措置を講ずるべきである。 一、我が国の外交力強化の観点から、外交の最前線基地である在外公館の重要性に鑑み、我が国の国益、相手国との相互主義等を踏まえつつ、戦略的に大使館の実館化を進めること。特に、国連南スーダン共和国ミッションが展開され、我が国も自衛隊を派遣している南スーダンについては、国造りを継続的に支援し、緊密な二国間関係を構築するため、一刻も早く実館を設置すること。なお、実館開設までは、在スーダン大使館が在南スーダン大使館を兼轄するが、南スーダンにおける外交活動に遺漏なきよう万全を期すること。 二、在外公館においては、大規模自然災害、治安情勢の悪化、犯罪・テロ等の緊急事態の際、在外邦人に対して迅速かつきめ細やかな支援を行えるよう、情報の日常的な提供・共有体制等も含めて危機管理体制の機能拡充に努めること。 三、在外公館においても、領土問題等に関する我が国の立場の発信に、より一層努めるとともに、竹島問題等領土に関する政府一丸となった取組を強化し、外務省として十全の参画を図ること。 四、我が国の厳しい財政事情を厳粛に受け止め、在外公館に関わる予算の効率性・透明性を高めるとともに、その執行に当たっては、適切な支出が図られるよう具体的な措置を講ずること。 五、在勤手当については、各任地の事情を勘案するとともに、民間企業や諸外国外交官の給与・手当の水準、為替・物価の変動など客観的な基準を踏まえ、必要に応じて全般にわたる見直しを行うこと。見直しに際しては、国内の財政事情及び外交活動を推進する上での必要性の双方を考慮し、適切な額を算出すること。なお、外務省が実施する各地の生計費等の調査結果及びその在勤基本手当等への反映状況については、国会に対して十分な報告を行うこと。 六、国際社会のグローバル化による海外渡航者や在外邦人の増加に伴って領事業務の重要性が高まっていることに鑑み、邦人の活動環境を向上させるため、国民の視点に立った領事サービスの不断の向上に努めること。 七、外務省においては、より一層の情報公開と外交機能強化のための組織・制度の改革に全力で取り組み、その成果を国民に対して分かりやすく説明すること。 八、在外公館における監査・査察体制の一層の強化を図ること。 九、在外公館においては、被災地産品の風評被害の解消に向けた情報発信・広報体制の強化など、東日本大震災からの復興等に資する取組を官民一体となってより一層推し進めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(福山哲郎君) ただいま佐藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(福山哲郎君) 全会一致と認めます。よって、佐藤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、玄葉外務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。玄葉外務大臣。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を可決いただきまして、誠にありがとうございました。 外務省としては、ただいまの附帯決議の御趣旨を踏まえつつ、今後とも外交実施体制の強化を図り、種々の外交課題に全力で取り組んでまいる所存です。 以上です。
○委員長(福山哲郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(福山哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十三分散会