社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 86 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2012/05/17
会議録
○中野委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、子ども・子育て支援法案、総合こども園法案、子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案及び社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 各案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁白川方明君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○中野委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。前原誠司君。
○前原委員 おはようございます。民主党の前原でございます。 まず、この社会保障・税の一体改革の特別委員会の開始に当たりまして、御協力また御尽力をいただきました与野党の理事の皆さん、委員の皆さん、また関係者の皆さんに心から感謝を申し上げたいというふうに思います。 さて、まず、総理、この社会保障・税の一体改革について、総理は政治生命をかけるということをおっしゃっております。政治生命をかけるという言葉は極めて重い言葉でございます。逆に言えば、それだけ大変重要な日本にとってのテーマなんだということの裏返しだというふうに思います。 総理は、この問題を代表選挙でも唯一強くおっしゃっておりました。なぜこれが政治生命をかけるというテーマなのか、そしてまた、消費税を上げなければいけない今の日本の置かれている状況についての総理の御認識はいかがなのか、まずその点について国民にわかりやすく御説明をいただけないでしょうか。
○野田内閣総理大臣 おはようございます。 前原政調会長からは、なぜこの一体改革をやらなければいけないのかという本質的な御質問だというふうに思います。 私どもの内閣の最優先の課題は、これは従来から申し上げているとおり、大震災からの復興と原発事故との戦いと日本経済の再生、この三本柱は基本です。 その一方で、大震災が始まる前からずっと続いてきた課題がございました。それが今これから御議論をいただく社会保障と税の一体改革であって、もはや先送りできない、待ったなしの状況であるというのが私の危機感でございます。そのことを昨年の、九月の、代表選挙でも特に強く強調させていただきました。 待ったなしというのは、幾つか理由があります。 何よりも最大の課題というのは、やはり社会保障が待ったなしになってきているということです。国民皆年金、国民皆保険という世界に冠たる制度は半世紀前にできましたけれども、人口構成が大きく変わってきている中で、果たしてこのまま維持することが可能なのかどうか、多くの皆さんが不安に思っています。それを、充実させるものは充実させる、安定化させるものは安定化させるということを早くやっていかなければいけない。早くやっていかなければいけないというのは、もう二〇一四年には団塊の世代の皆さんが全て年金受給の段階に入るということも念頭に置きながら対応しなければいけないという意味もあってでございます。 そして、何よりも、持続可能なものにするためには、従来の高齢者三経費だけではなくて、現役世代についてもその恩恵がきちっと感じられる社会保障にするということも必要だということ。これは、今いわゆる給付の面で申し上げましたが、負担の面では、これまでは、所得税とか保険料中心の、現役世代が負担をしてまいりました。そうではなくて、やはり全ての世代が支え合うような形にしないと持続可能にならない、負担面においても。その意味で、安定財源として消費税の引き上げをお願いするということでございます。 これは社会保障なんですが、この一体改革は、社会保障のための安定財源を確保するとともに、財政健全化もあわせて実現をすることになっています。これは、もう言うまでもなく、欧州の債務危機は対岸の火事ではないというふうに思います。日本の財政にスポットライトが当たるようなことがあった場合には、私はやはり市場に対する警戒感も相当高まってきていると思いますので、これも気をつけなければいけない。 こういう意味で、いろいろな意味の待ったなしがありますので、これは、国益を考えて、与野党が胸襟を開いて成案を得るということが極めて大事だと理解をしています。
○前原委員 政府と与党は一体でございます。今総理がおっしゃったことを、政調会長として少し補足を僣越ながらさせていただきたいと思います。 ちょっと一枚目のパネルを使わせていただきたいというふうに思っておりますが、これは、先般成立をいたしました平成二十四年度の予算でございます。今年度の予算でございます。 復興にかかわるものを除きますと、四捨五入をいたしますと、大体九十兆円でございます。九十兆円の予算のうち、真水で政策経費に使えるのは大体六十八兆円でございます。では、九十兆から六十八兆を引いた二十二兆円というのは一体何に使われているのかといえば、これは借金の返済に使われているわけですね。九十兆の予算のうち二十二兆円は実は借金の返済に使われていて、真水に使えるお金は六十八兆円であるということです。 その背景には、今、ギリシャの危機、先ほど対岸の火事ではないということを総理おっしゃいましたけれども、ギリシャの対GDP比の長期債務、赤字というのは大体一六五%でございますけれども、日本は、それをはるかに上回る二一二%と言われています。極めて大きな、つまりGDPの倍以上の借金を抱えている。しかも、人口が減り、働く人が減る、少子化が進み、そして医療、年金、介護にお金のかかる方々の比率がどんどんどんどんふえていく。そういう状況だからこそ、多くの国民が今の社会に対する閉塞感を持っているんだろうというふうに私は思います。その莫大な借金の返済に二十二兆円充てられている、こういうことでございます。 では、その二十二兆円の借金を返すのに、今度は歳入を見た場合、右側でございますけれども、どれだけの国債を発行してさらに借金をしているのかというと、これも四捨五入で申し上げると四十四兆円です。二十二兆の借金を返すのに四十四兆円の借金をさらにしている。言ってみれば、雪だるま式に借金がふえている。自転車操業と言ってもいいのかもしれません。こういう厳しい状況というものが国の財政の中にある。 九十兆円の歳入のうち約四十四兆円が国債の発行、さらに二十二兆円の借金を賄うために四十四兆の借金をしている。しかも、税収見込みというのは四十二兆円ですよね。税収見込みよりも国債発行費の方が高い。これは異常としか言いようのない状況であります。 後でお話をいたしますように、これは、岡田副総理が今一生懸命取り組んでおられる、身を削る努力というものも当然やっていかなくてはいけませんけれども、この平成二十四年度の単年度の予算を見ていただければ、GDPの二一二%の借金を返すために、九十兆の予算で二十二兆円の借金を返す。そして、その借金を返すために倍の四十四兆円の借金をして、そして税収見込みはその借金よりも低い。これはもう危機的な状況であるということの中で財政再建が求められているということが一つの大きなポイントだろうというふうに思います。 では、財務大臣、今財政の面からお話を、総理にもいただきましたし、私からも補足して説明をさせていただきましたが、これを国債マーケット、つまりは、今まで借金をしているわけですね、この借金をしている国債マーケットの観点から見て、今この消費税増税というものをやらなければ、財政再建というものに取りかからなければ、どういう事態が国民生活に及ぶのかということを、これまたわかりやすく説明をしていただきたいと思います。
○安住国務大臣 今、政調会長からそのボードで示していただきましたけれども、もう少し私の方から申し上げますと、歳出の面における社会保障費は毎年伸びております。この二十年間で、十一兆だったものが二十六兆に、その最新の資料の下の方ではなっていますね。つまり、この二十年間、前原政調会長も国交大臣等おやりになりましたけれども、社会保障以外のいわば投資の部分でいうと、これはずっと抑えられてきた。つまり、財政的にそういうものに効果的にお金を使うだけの余力がやはり今非常にない状況だということが一つ言えると思います。 そして、この重なってきた借金の中で一番私が注意をしているのは、財政の持続性、これがやはり、国債の問題等、大きな意味で影響があるということだと思います。いわば、日本国債の信認の維持。 毎年、それだけの国債も発行します。実は、借換債を含めれば百七十五兆近いものをマーケットで毎年実は消化させていただいている。ですから、一旦信用がなくなれば、当然、国債の値段がもし下がるとすれば、あわせて金利も上がってくるということになります。 先ほど利払い費のところを御指摘いただきましたけれども、金利が上がれば当然その分支払いの額もまたふえていくという状況を何とか防がなければならない。防ぐためには、やはり国債の発行額をできるだけ抑えながら財政の再建を進めなければならないという状況だと思います。
○前原委員 今の財務大臣の御説明に、また政府・与党一体ということで補足をさせていただきたいというふうに思います。 稲富さん、ちょっと二枚目のフリップをお願いします。 今、安住財務大臣が金利が上がるということをおっしゃいました。そして、その金利が上がることによって、財政面におけるさらなる利払い費が膨らんでいくんだということをおっしゃいました。 ちなみに、私からお話をいたしますと、先ほど二十二兆円の借金を返すということを申し上げましたけれども、元本の返済は十二兆円ですね。つまり、差し引き十兆円というのは利払いだけで消えている。日本の平成二十四年度の予算九十兆のうち、一〇%は利払いだけで消えている。しかも、この低金利でこれで済んでいるという状況だと私は思っております。 ギリシャの事例というのはどういう形で起きたのかというと、皆さん御承知のとおりだと思いますけれども、EUに入るために粉飾決算をしていたわけですね。自国の財政状況を偽ってEUに入った。そして、政権交代が起きて、その偽っていたことがばれて、そうすると、当然ながら、想定していたよりも莫大な借金を抱えているということが明らかになったわけです。 ということは、今までギリシャが発行していた国債の価値が下がりますよね。つまりは、さらに大きな借金を持っていたということになれば、価値が下がるということになります。価値が下がるということになれば、金融機関がそのギリシャの国債を持っていたものの、これも価値が下がるということになる。つまり、含み損を抱えるということになるわけですね。 先ほど安住大臣は、国の金利が上がれば、つまりは、国債の格付が下がり、そして国債の価格が下がるということは金利が上がるということにもなるわけでありまして、国の予算、財政の観点からおっしゃったわけでありますけれども、では、その国債は誰が引き受けているのかといえば、金融機関に多く引き受けてもらっているということですね。金融機関が引き受けているその国債の格付が下がると、金融機関の資産に含み損が生ずる、こういうことになるわけです。 今お示しをしておりますこのパネルは、これの前提は、一年間通して金利が一%上がったということ、つまりは、国債の価格が下がった、それによって、一年間を通じて一%金利が上がったという前提で、これは日銀が試算をされたものでございますけれども、大手行でいうと、一%金利が下がれば、日本の国債の、保有している債権評価損が三・五兆円生まれる。二%だと、この倍になる。(発言する者あり)失礼、済みません、金利が上がれば。一%金利が上がれば、つまり国債の価格が下がれば評価損が生まれるということで、三・五兆円のいわゆる評価損が生まれる、そして地域銀行、これは地銀、第二地銀等を合わせてでありますけれども、二・八兆円の評価損が生まれる、こういうことになります。 そうすると、自己資本比率の観点、この右側のティア1というのは中核的自己資本比率と言われるものでありますけれども、国際取引をやろうと思えば自己資本比率が八%を超えなければいけない、国内だと四%だというこの自己資本比率に照らし合わせて考えれば、大手銀行は、一%金利が上がれば自己資本比率が一・六下がる、地域銀行は一・九下がるということになれば、それだけ自己資本比率が下がるということですから、資本注入をしない限りは、貸し出しをそれだけ抑制しなければいけないということになるわけですね。貸し出しを抑制しなきゃいけないということになると、よく言われた貸し渋り、貸し剥がしというものにつながって、結果的には、経済の潤滑油であるお金が市場に流れなくなる。そして、経済活動が萎縮をしてしまって、景気に悪影響を及ぼしてしまうということになるわけですね。 だからこそ、言ってみれば、この財政再建というものの意思をしっかりと示し続けることが大事で、その意思だけではなくて実効性が必要で、だからこそ消費税の増税というものを国民の皆さん方にお願いをする。つまりは、消費税増税というのは、財政の健全化、あるいは、先ほど野田総理がおっしゃった社会保障の安定強化のみならず、経済活動にまで大きな影響が及ぶということが言えるということではないかと思うわけであります。 その中で、新たに、総理もしくは財務大臣、どちらでも結構でありますが、お答えをいただきたいんです。 国民の皆さん方からのいろいろな質問に答える形で、私はきょうは質問していきたいと思います。国民の皆さん方の代弁者として質問したいと思うわけであります。 これだけ莫大な財政赤字がある、借金がある。そして、これを何とかしなきゃいけないのはわかるけれども、やはり幾つかの疑問がある。これが国民の皆さん方の視点ではないかと思います。 まず一番目は、なぜ消費税なのか。消費税を上げる。なぜ法人税ではないのか、なぜ所得税、所得税は五千万以上の方は若干上がりますけれども、なぜ法人税や所得税じゃなくて消費税なのかということについて、私はやはり明確に説明をしていただきたいと思います。
○安住国務大臣 直間比率の問題を少しお話ししたいと思いますが、やはり国民の皆さんに私の方から御説明させていただきたいのは、日本は戦後、所得税そして法人税、法人税ももともとは所得税から派生をしておりますけれども、シャウプ勧告以来、いわば戦後復興の中で、月給取りの人がどんどんふえてくれば、それだけ所得から課税をさせていただいて、直接税金を納めてもらうということをいわば基幹税としてやってきたわけですね。 しかし、今後のことを展望すれば、働く人がどうしても少なくなり、現役を引退して年金で生活する方がふえてまいります。統計で見ても、五十年前は九人の若い人たち、働いている人たちでお年寄り一人を支えていた。今は三人で一人ですから、騎馬戦型でお一人を支える。それが、二〇五〇年には一人で一人を支える社会になったときに、今の税率の構造では、若い人に全てのしわ寄せが行きかねないわけであります。 そういう意味では、垂直的に税制を考えるのと同時に、国民に広く、全世代型に、水平的に税負担をお願いするということで、そのバランスのよさで社会保障というものをやはり維持していかなければならない、私はそういうことだと思います。 ですから、大変国民の皆さんに私が申し上げたいのは、これは自民党政権下の平成十一年に、実は予算総則にこの三経費に充てるということを規定しました。今回は、それをより社会目的税として明確にするわけですが、これは、当時でいえば大蔵省、今でいう財務省が、お金を私どもが何か、お預かりしたものを自由に使うのではないんです。これは、お預かりしたものをそのまま年金、医療、介護、今回は少子化対策ということになりますけれども、お預かりしたそのお金はそのまま、そういうことで国民の皆さんに還元してやらせていただく仕組みをつくった上で、その財源には、やはり高齢者の皆様にも御負担をある程度いただいて、そして維持していくというのが消費税である必要性であると私は思っております。
○前原委員 もう一度一枚目の図を出させていただきますが、右側の歳入というところを見ていただきますと、国の基幹三税、消費税、法人税、所得税でありますけれども、今財務大臣が御説明をされたように、まず、法人税については、これは国際競争力という観点から考えると、やはり下げていくということが今後必要になってくると私は考えますし、政府・与党ともそういう考え方で一致していると思います。 例えば、韓国との例で申し上げますと、なぜ韓国が輸出競争力が生まれてきていて、そして日本は足りないのかということで、よく三つのことが言われます。 一つは、円高・ウォン安ですね。そして二つ目は、いわゆるFTA、EPAのカバー率というものが、韓国は貿易量全体の約三六%、日本は一六・五%ということで、要は、輸出のメリットが生かされている。三つ目のポイントは、今財務大臣がお答えになった法人税については、韓国は国、地方を合わせて大体二四%ちょっとですね。日本は現段階では四〇%ぐらいということでございまして、国際競争力をつけようと思うと、法人税は下げざるを得ない。 所得税について言えば、今、これはまさに財務大臣がおっしゃったように、働く人たちが減ってくる中で所得税を上げていくということになれば、より働く方々の負担が大きくなる。しかも、今まではいわゆる三角形の人口ピラミッドの中で、働いている方々に対して高齢者の方々は少なかったわけであります。 しかし、今度は逆三角形のような形に人口動態がなっていくということになれば、いわゆる所得移転というものを、特に賦課方式というものをとっている中で、結果的に、言ってみれば働く世代の方々の努力で逆三角形になって高齢者を支えていくということになれば、所得税を上げたらより世代間格差というものは広がってくるということの中で、言ってみれば活力が失われてくるということで、年金をもらわれる方も含めて、広く薄く御負担をいただける消費税の中で財政を安定化させるということが大事だということで、消費税増税をお願いするということだと思います。 さて、二番目の前提として、これからはよく、皆さん方が地元に帰れば聞かれることだと思いますけれども、やはり円高、デフレ対策、これをしっかりやってもらわないと、消費税を上げたら景気はもっと悪くなるんじゃないか。つまりは、消費税増税で十二・五兆円、五%、これが想定をされているわけでありますけれども、法人税や所得税が結果的に下がって、トータルでは、景気が悪い中で増税しても税収はふえないんじゃないか、こういう話がございます。 ということは、やはり景気をしっかりとよくしていくということ、それと、上げるとき、今二段階を想定しているわけでありますが、それに対する対応策というものを万全にやらなくてはいけないということが大きなポイントになってくると思っております。 まず、総理にお答えをいただきたいと思いますが、今回、民主党の要望を聞いていただいて、法案の中に、名目成長率三%、実質成長率二%という、政府が閣議決定をされました新成長戦略のいわゆる十年間の平均の目標、こういったものを入れていただきました。これを入れたということについての意味と、そして、いかにこれを達成するのかということの決意といいますか、あるいは現在の取り組み状況について御説明をいただきたいと思います。
○野田内閣総理大臣 これは前原政調会長御指摘のとおり、今回の法案の中に、向こう十年間、いわゆる平均して名目成長率三%程度、実質成長率二%程度を実現すると。これは、一昨年の六月に閣議決定をした新成長戦略で打ち出した政策目標でございます。それをそのまま今回の法文の中に入れさせていただきました。 財政のことも考えなければなりません。一方で、やはり経済の成長もしっかりと実現をしていかなければなりません。両立をしなければいけないと思うんですが、両立をする際に、特にしっかりと三%、二%という具体的な数字を新成長戦略で入れておりますので、この政策目標を政府としては全力で取り組んでいくんだ、そういう意味からも、今回の法案に入れさせていただいた意義があるというふうに思います。 なお、この一昨年六月にまとめた新成長戦略、大震災の後にいろいろちょっと変わっている状況もあります、観光の問題などを含めまして。それを今、政府の中でも、また党の中でも検証していただきました。この検証結果をこの間出していただきましたけれども、普通は、政府が取り組んでいることは甘い評価になりがちでございますが、あえて厳しい評価をさせていただいて、実効性あるものにするために、成果を出すために、それを踏まえて、ことしの年央、日本再生戦略をまとめますが、そちらに生かしていきたいと思います。 ライフイノベーション、グリーンイノベーション等々の柱自体は変わりませんが、その具体化を、これまでやってきたことの取り組みを厳しく精査しながら、しっかりと三%、二%につながっていくような、そういうものにしていきたいというふうに考えております。
○前原委員 経済というのは、結果が出てまいります。さまざまな、大震災あるいはヨーロッパの金融危機を含めて、外的な要因も多いわけでございますけれども、ただやはり、二〇一四年の四月、そして二〇一五年の十月ということで、二段階に消費税を上げるということになれば、それまでにやはりしっかりと景気対策をし、巡航速度をもってテークオフをするということが、私は極めて大事なポイントではないかと思っております。 そういう意味で、今総理がお答えになられました新成長戦略のフォローアップを党もともにさせていただく中で、言いっ放しではなくて、どれだけやれているのかということを常にチェックし、またそのチェックも厳しくやらせていただくということが大事なポイントではないかと思っております。七つの戦略分野、二十一の国家プロジェクト、これをどう、全てチェックをする中で、しっかりとそれをつなげていくかということも大事でございます。 ただ、他方でこういう議論もあります。これは財務大臣でも結構であります。あるいはどなたでも結構です。総理でもどなたでも結構でありますが、こういう議論がございますね。デフレ脱却というのはなかなか難しいのではないかと。 つまりは、二〇〇四年をピークに人口減少社会に入っている。これをこのまま放置しておけば、二〇五〇年には、今の出生率を前提にすれば、九千七百万人ぐらいまで減る。つまりは、三千百万人ぐらいの人口が減るわけですね、このまま放置しておけばという前提でございますけれども。だんだんだんだん人口が減っていく。 だからこそ、外にマーケットを見出すということでさまざまな成長戦略が打ち出されている、あるいは外から日本にも来てもらう、投資もしてもらうということで成長戦略の柱は立てているわけでありますが、ただ、国内で御商売をされるという方々からすると、人口が減るということはマーケットが縮むということですよね。「デフレの正体」というものを書いた藻谷さんという方が、つまりは人口減少がいわゆるデフレの原因、主原因なんだということをおっしゃっています。 確かに、マーケットは小さくなる、そして供給側が同じであれば、安売り競争をせざるを得ない。文科大臣をやられた川端大臣がおられますけれども、大学でも、いわゆる募集しても試験ができない、つまりは定員が集まらない、定数が集まらないような状況の大学も出始めている。牛丼チェーンでは安売りの競争をしている。 あるいは、この間あるところで伺いましたけれども、こんな予備校まで出てきている。つまりは、大学受験に失敗したら、その次の年はただで見てあげますよというような予備校まで出てきている。これは私はどうかと思います。モラルハザードではないかと思いますが、ただ、こういうサービス合戦、安売り合戦というものに、人口減少だから仕方なくなってしまうのではないかという面がありますけれども、しかし、それを克服していかないと、我々の成長というのは担保されない。 では、それを前提として、先ほど総理が答弁されたような、人口減少社会の中にあって本当にデフレ脱却というのはできるのか、これについて政府と日銀の見解を私は聞いてみたいと思います。
○安住国務大臣 日本の国内の人口減少は深刻でございます。 例えば、大学の入学生、適齢期というのは十八歳前後だと思いますが、そこを見ても、二十年前、たしか二百万人と聞いておりましたが、現在百六十万、これが二、三十年すると六十万にもなっていくと。急激に下がっていく可能性があるので、大学の数を見ましても、今七百八十校近くあるといいますが、今政調会長御指摘のように、全入どころか、幾ら大学がそれだけ多くても、入る人がいなくなるような時代である。 しかし、これは翻って、産業構造全体にも実は言えることでございまして、そこに需給のギャップが生まれているので、デフレーターがやはりどうしたってつじつまが合わない状況がある。ですから、構造改革をやはりやっていかなきゃいけないということも一つあると思います。 一方で、日本のそうした縮まり出したパイの中で、経済成長を維持していくということだけでやってはなかなか難しいので、やはりアジア等に目を向けて、もう一回原点に返って、そうしたアジアでふえ続ける人口、そして購買意欲が、最近アジアに行って非常に感じますけれども、前以上に強い国民の方々がふえていらっしゃったと思うんですね。フィリピンにしてもベトナムにしても、三十代以下の人口が全人口の半分近くいるような国々に対して私たちの品物をどうやって売っていくのか。 そういうことで、やはり交易の拡大というものの中で私たちは成長を図っていかなければならない。そのための国内での産業のいわば強化、それから、私どもでいえば、やはり為替等の交易条件をよくしていく、こうした取り組みというものをぜひ積極的にやっていって成長を確保したいと思っております。
○白川参考人 お答えいたします。 人口の減少、なかんずく労働人口の減少ということは経済に対して大変厳しい影響をもたらすという点は、これは議員御指摘のとおりであります。 しかし、確かに、国内のマーケットは縮小いたしますけれども、それは、若い人が消費する財・サービスについては需要が減ってくる傾向は一般論としてはございますけれども、同時に、高齢者がふえていくということは当面続くわけでございます。こうした高齢者が需要するサービス、医療にしても介護にしても、あるいはさまざまなサービス、この需要はふえてくるわけでございますから、そうした潜在的な需要の増加をどうやって実現するかということがまず大事だと思います。 それからもう一つ、先ほど安住大臣も御指摘のとおり、増大する海外の需要、これをどう取り込むかということが大事でございます。そうした努力を、とりあえず私、よく成長力の強化という言葉で呼んでおりますけれども、そうした成長力の強化に日本は全力を挙げて取り組む必要があると思っております。 これも議員御指摘のとおり、私どもは宿命論、運命論に立つわけではなくて、あくまでもそうした変化、人口の減少自体は、これは確かに経済に対して下押し要因になる面はありますけれども、しかし、その変化への対応力、これが最終的な日本経済の姿を規定すると思います。 そういう意味では、我々としては、全力を挙げてそうした動きに取り組んでいくということが大事だと思いまして、日本銀行としては、成長力の強化と、それから金融面からの下支え、この両方が大事だというふうに思っております。
○前原委員 今回の社会保障・税の一体改革の中で、子ども・子育てという分野がございます。私は、これは極めて本質的な問題だというふうに思っております。 というのも、人口減少社会、少子化というもの、もちろん、私はこれを二つ考えた場合、労働力の減少と生産年齢人口の減少ということを考えた場合、やはり、女性が結婚をされても、子供を産まれても働き続けられる社会というものを全体でつくっていくということが大事なことで、結果としてそれが今後の日本の人口動態にマッチをしているという意味で、この子ども・子育てというものに消費税のアップ分、僕は七千億というのは若干少ないのではないかと思うぐらいでありますけれども、それを使うということは大変重要なことだということだけは、私は指摘をさせていただきたいというふうに思います。 その上で、もう一度、円高対策という観点に絞って少し議論をさせていただきたいと思います。 二月の十四日に日銀が政策決定会合で、基金の拡大、そして中長期においては物価上昇率を一%目途にということで、目標というか目途にという方針を発表されました。意外感もあったし、また、ヨーロッパ、ギリシャの状況が一服感もあった、また、アメリカの経済の数値も想定したよりはそれほど悪いものではなかったということもありまして、あの二月十四日の政策決定会合の後、株価も一万円を超えましたし、円も対ドルでいいますと八十三円ぐらいまで一時は下がるということになりました。 ただ、今はどうかといえば、株価については、きょうはちょっと私、フォローアップできておりませんけれども、九千円を割り込んでいるという状況でありますし、また、為替にしても、対ドルで八十円前後をうろうろし始めているという状況でございます。 そういう意味で、やはり輸出競争力というものがこれによって大きくそがれている。結果として、今までは最終工程のみが海外に出ていたのが、今は素材の面からもごっそり出始めている。これは大変深刻なことだというふうに私は思います。クラウンジュエルと言われるようなものまで、例えば炭素素材と言われるようなものまでが海外で生産をされることになるということは、我々はこれは極めて大きな危機感を持たなければいけない。 結局、地域の雇用がなくなるし、結果的に地域の経済が疲弊をするということになるわけでありまして、景気をよくして消費税を上げる環境を整えるための円高対策というものは本当に大事なことだ、こう私は思っております。 今までも努力をされている面がございますけれども、財務大臣、私、予算委員会で伺いました。去年の末に政府が出された緊急円高対策というものの中に、いわゆる外為特会を使ったJBICの融資枠の積み増し、あるいは産業革新機構の融資枠の拡大、こういったものがございまして、これがまだまだ余り使われていないという状況でありました。 これについてはしっかりと使われるようにしなきゃいけないねということをおっしゃっておりましたけれども、私が質問させていただいたのが二月の初めでございましたけれども、その後、どのぐらいの改善があったのか、約三カ月たったわけでありますけれども、もし数字等があればお示しをいただきたいと思います。
○安住国務大臣 政調会長から御質問をいただいたのは、ことしの二月の九日でございました。その時点で、円高の、JBICを使ったファシリティーはどれぐらいだったかというと、契約件数三件で、六百八十億程度であるということでございました。もっとやらなきゃだめではないかという御指摘をいただいたのは事実でございます。 その後、現時点では、順調に推移していまして、十二件。それで、JBICの融資額は五十一億ドルですから、四千七十億までふえてまいりました。これに民間の資金、これは円からドルにかえて、七千億近いものと合わせると、一兆一千億円程度のお金が既に活用されておりまして、今後、非常に今引き合いが出てきておりますので、ようやく有効に機能し始めたのではないかというふうに思っております。
○前原委員 外為特会ですので、為替、逆に円高は余りきいてこない、ニュートラルでありますので。 ただ、やはり十兆円という枠をつくったわけですので、十兆円という枠で、まあ、前回よりは、三カ月でかなりふえているなという御努力については敬意を表したいと思いますが、さらにこういったものが使われて、今だからこそいい資産を買うということですね。いい資産を買うというその行為をしっかりやはりやっていただくということが大事なことではないかと思います。 それと同時に、総理に、私、二月九日に質問したことで、もう一度その点をお尋ねしたいというふうに思うわけでありますが、年金の基金、いわゆるGPIFと言われるもの、これについてのポートフォリオを見直して、そして国債比率を下げる、そして市場にそれを出す。しかし、GPIFのポートフォリオを下げて市場に出したら国債の価格が暴落をするという危険性があるので、日銀が国債の引き受けというものの枠を設けていますから、市場でそれを即座に引き受けるということの中で、円高をむしろ逆手に利用して、お金を生み出して、GPIFのお金で海外の優良資産で運用するということをすれば、円を海外の資産にかえるということは外貨にかえるということなので、ある意味で、円売りそして外貨買いという形で、いわゆる為替介入と同じような効果が生まれてくるんじゃないかということを申し上げました。 ただ、そのときには、年金の運用についてはやはり安全性が必要だということは、これは厚労大臣がおっしゃったわけであります。これは当然のことであります。当然のことでありますが、今でもポートフォリオの中には、外国の株を買ったり資産を買ったりしているんですね。それをしっかりやるという意味で、さまざまな、やはり縦割りではない形で、今の円高というものを国家の意思として是正をするんだ、これは行き過ぎた円高なんだということで是正をするために、やはり政府そして日銀一体となった取り組みが必要だと私は思います。 その上で、政府がやられる取り組みとして、例えばこういうGPIFのポートフォリオを見直すということも含めて、やはりしっかりと意思を示す、そして実行していくということが大事だと私は思いますが、総理のお答えをいただきたいと思います。
○野田内閣総理大臣 デフレの克服と、あわせて円高への対応というのは、我が政権にとって、今大きな課題でございます、経済という意味におきましては。 その中で、円高対策は、昨年の秋に総合的な対応策を決めさせていただきました。 一つは、円高の痛みの緩和という視点で、これは中小企業に対する金融支援などを柱としました。 それからもう一つは、リスクに強い経済にしなければいけない、リスクに対して強靱な経済にしなければいけないということで、立地補助金などを拡充するという策をとってきました。 もう一つの三つ目が、先ほど来ずっと政調会長がお話をされている円高メリットの活用だというふうに思います。 そのメリットの活用は、JBICを使ったお話をさっき財務大臣とのやりとり等、まさにその議論でございますが、あわせて、いわゆるGPIFのポートフォリオの見直しの議論も、この間、二月のときですか、私も御質問をいただきましたけれども、大事なことは、やはり安定性を求める声は基本的にあるんです。その中で、不断の見直しをしていく中で、今御指摘いただいた観点も含めての議論を、これは各省いろいろな御意見がありますが、そういうものを超えた議論をさせていただきたいというふうに思います。
○前原委員 これはまさに、消費税を上げなくてはいけない状況に日本の財政がある、そして国債マーケットの状況もあるということの中で、それをどうやれるような巡航速度を経済で求めていくのかということの大事なポイントだと私は思うんですね。 したがって、今総理がお答えをいただいたように、各省の考え方はあるでしょう、そして安全性というのはもちろん大事なことですが、それを踏まえた上で、やはり思い切った政治のリーダーシップというものが、国家の意思というものがなければいけないのではないかと私は思います。 もう一つ、これは日銀総裁と総理にお伺いしたいと思います。 これも二月九日に伺ったことでありますけれども、私は、二月九日の後、二月十四日に政策決定会合をしていただき、先ほどお話ししたように、それがいい結果を生んでいるとは思います。また、日銀だけに円高対策あるいはデフレ脱却というものを求めるのも私は酷のような気がいたしますし、絶えず金融政策としてのアローアンスというかゆとりを持っていないといけないという面もあろうかというふうに思います。 ただ、他方で、二月十四日の政策決定会合においては、中長期的にという、若干この中長期的にはどのぐらいのスパンなのかというところもあるんですけれども、物価上昇率というものを一%を目途に努力をしていくということを日銀も言っているわけですよね。私は、それをしっかりと支える政府側のバックアップというものもなければいけないのではないかというふうに思うわけですね。 したがって、政府、日銀が連携をとっているということをおっしゃいましたけれども、消費税を上げるという大変な負担を国民に強いる、そして消費税を上げて、先ほど私が申し上げたように、消費税の税収は上がったけれども、ほかの税収が落ちて、トータルとしてはそれほど税収が上がらなかったということにしないためにも、やはりこの円高対策、デフレ脱却というのは大変重要なテーマであるということから考えると、政府と日銀が、やはりアコード、協定のようなものを結んで、政策目標に向かってしっかりと取り組む姿勢が必要だということを改めて私は総理に申し上げたいと思いますが、いかがですか。
○野田内閣総理大臣 政府と日銀が緊密に連絡をとり合って、そして連携をしていくということは、極めて大事だと思うんです。 そのために、例えばこれまでも、日銀の金融政策決定会合、内閣府と財務省から政務三役が出ています。それから、月例経済報告であるとかあるいは国家戦略会議には日銀総裁にも御出席をいただいて、閣僚と意見交換をさせていただいています。 という公式なものと、加えて、アコードというお話がありましたけれども、より問題意識を共有するための意見交換は大事だと思いますので、心して、今、私と日銀総裁でバイでお会いをする機会もできるだけふやしていこうということで、実際にそういう議論をさせていただいております。 その中で、先ほど政調会長の評価として、二月の金融政策決定会合のいわゆる中長期的な物価安定のめど一%、そして資産の買い入れの拡充等々の評価がございましたけれども、そういういろいろな意見交換があって、そして、どういう課題があって、それぞれが何を役割分担でやらなければいけないのかということは、おのずとこれは結果が出てくるというふうに思います。 そういう議論をこれからも随時やっていきたいというふうに思いますし、日銀におかれましては、そうした緊密な連携の中で、適時適切、果断な金融政策を講じていただけるものと期待をしています。
○前原委員 日銀総裁にあわせて伺いたいのは、この中長期的というタイムスパンをどのように考えるかなんですね。 確かに、劇薬のように効かせるということについては、独立性を重んじておられる日銀からすると、いかがなものかという話はあるかもしれませんが、しかし、一旦、中央銀行たる日銀が一%という目標を立てたわけですね。それを中長期的ということでぼかしてあるわけであります。これは仕方ない面もありますが、どのくらいを目途にそれをちゃんと結果としてあらわすのかということが私は大事だと思いますが、その具体性も含めて、あわせてアコードについての見解も伺いたいと思います。
○白川参考人 お答えします。 まず、日本経済の現状認識については大変厳しい認識を持っておりまして、日本銀行としては、物価安定のもとでの持続的な経済の成長の実現ということに全力を挙げて取り組んでおります。 そうした金融政策を行う際には、金融政策が政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるように、さまざまな場を通じまして、またさまざまなレベルで常に政府と密接な意思疎通を図っております。 例えば、私自身、先ほど総理から御答弁ございましたけれども、以前よりも高い頻度で総理大臣と直接お会いし、率直な意見交換をさせていただいております。また、毎回の金融政策決定会合においても、政府から出席された方から、経済、物価情勢あるいは金融政策についての御意見を頂戴しております。 それから、日本銀行自身、これは私もそうでございますけれども、政府でやられますさまざまな会合に参加をしております。例えば、官邸で開かれる会合で申し上げますと、最低月一回、例えば先月、私、四月は四回でございますけれども、官邸で開かれる会議に出席し、閣僚の御意見もお聞きいたしましたし、私自身もまた意見を申し上げております。そうしたさまざまなレベルでの意見交換を通じまして、政府と日本銀行の間に認識の大きな差はないというふうに理解しております。 このように意思疎通は十分行っているというふうに思いますけれども、どうやってデフレから脱却をしていくのかという課題につきましては、先ほどまさに議員御指摘のとおり、成長力を強化していくさまざまな取り組み、それから私どもの金融緩和政策、この両方でもって実現をしていきたいというふうに思っております。 それから、中長期という時間の長さについてのお尋ねでございます。 現在、インフレーションターゲティングを採用している国も、あるいは採用していない国も含めまして、物価の安定は中長期的に実現していくものだというのはほぼ各国でも確立した考えで、これは日本銀行だけではございません。 それで、中長期は何年であるというふうに明記している中央銀行も多くはございません。あくまでも中長期ということでございますけれども、しかし、それはどこか遠い先で実現すればいいということではもちろんございません。私どもとしては、これはできるだけ早く実現したいという思いで、先ほど先生から御指摘のようなさまざまな政策をとっております。 金融政策の効果には時間的なラグもございます。それから、物価の上昇率が高まっていくというためには、さまざまな構造政策、取り組みが不可欠でございます。したがって、そういうことを抜きに、例えば金融政策だけで行ってまいりますと、今度は金融市場に不測の事態が生じてくる、先ほど先生からグラフを使っての御指摘がございましたけれども。 我々としては、そういう意味で、最終的な政策の目的はあくまでも経済の安定でございます。そうしたことをしっかり意識して、できるだけ早く実現していきたいというふうに考えております。
○前原委員 若干十分ではない気がしますが、仕方がないと思います。 もう時間が、五十分までに御退室をいただくという約束で来ていただいておりますので、総裁、御退室いただいて結構でございます。 総理、くどく申し上げません。しっかりと円高対策、デフレ脱却、取り組んでいただきたい。 そうでないと、やはり私は、国民が消費税を上げる環境にないという認識をすると思いますので、ぜひこの財政健全化、そして日本の持続的な社会保障を含めての政策遂行のために集中して、だから、増税だけではなくて、行革、景気対策、この三つを常に総理としてはおっしゃっていただきたい。何か増税ばかりが、いや、まあそうなんですけれども、増税だけが何か総理のやりたいことみたいに見られてしまっているということでございますので、これからぜひ、行革、それから景気対策、デフレ脱却、円高、これも同じ比率以上におっしゃっていただいてちょうどいいのではないかと私は思いますので、よろしくお願い申し上げます。 それで、もう一つ国民の皆さん方から聞かれるのは、額としては少ないかもしれないけれども、国民に負担を求めるのであれば、やはり政治家みずからまずは身を削るべきだという話がございます。 党の議論の中で、この二〇一四年四月に上げるまでに国会議員の定数は必ず削減をするべきだということの前提で党の議論をまとめた経緯がございます。これは総理も御承知のとおりでございますが、改めて、この定数削減をまとめなきゃいけない、消費税増税までに上げなきゃいけないという決意を示していただきたいと思います。
○野田内閣総理大臣 今のアドバイスをしっかり踏まえて対応したいと思います。社会保障と税の一体改革ではありますけれども、今御指摘いただいた、経済の再生と政治改革、行政改革と包括的に実現をしなければいけない改革だという位置づけでございますので、それは、御説明の際にはしっかり留意をしながら対応していきたいというふうに思います。 その上で、今、政治改革に関連する御質問でございました。国民の皆様の多くの声は、こういう国民に負担を求める以上は、まずは隗より始めよという強い御意見がたくさんあるということを私も承知をしています。 その上で、今まで国会の中での、あるいは与野党間における議論というのは、一票の格差是正、これは違憲であり、そして違法でありますので、これは一日も早く解消しなければなりません。 あわせて、特に我が党では多くの皆さんがこの問題意識を共有していますが、定数削減を具体化しなければいけない。そして、そのほかの多くの政党も、これはいろいろな御意見ありますが、選挙制度改革をセットで解決すべく、これまで我が党では、この後質問に立たれる樽床幹事長代行が座長としてこの間私案をまとめましたが、これを具体的に、御指摘の消費税を引き上げるまでの二〇一四年四月までに対応するには、これは何としても、もうそろそろ幹事長レベルでの政治判断を含んだ協議が必要になってくると思いますので、それを急ぐようにきのう輿石幹事長には指示をしたところでございます。
○前原委員 しっかりと国会議員の定数削減をまずやるということが大事だということを総理もおっしゃっていると思いますので、これは国会で決めることではありますけれども、民主党の代表として、またリーダーシップを発揮していただきたいと思います。 さて、今度は、消費税の使われ方について少し議論をさせていただきたいと思います。 五%上げる分については全て社会保障にということが言われておりますけれども、果たしてそうなんだろうかという議論がございます。 今出させていただきましたフリップにつきましては、五%引き上げによる社会保障制度の使われ方ということでございます。 国民の皆さん方は、これはしっかりとやはり政府が説明をしていただかなくてはいけないと思いますが、五%上げたら全部が社会保障の機能強化、充実に回るという認識を持っておられます。そうなると、ではどうやって財政再建にも資するんだという矛盾が生じるわけでありますが、これはやはりしっかりと国民の皆さん方に説明をしなきゃいけないのは、五%のうち、機能強化は一%、そして残りの四%のうち一%は基礎年金国庫負担額の三六・五から二分の一に上げるという財源と、三%は、今でも、先ほど二十四年度の予算で申し上げたように、社会保障でもかなりの割合を赤字国債によって賄っているということをしっかりとこの安定財源で強化することが大事だということだと思いますが、そのとおりですね。
○岡田国務大臣 今、前原政調会長御指摘のとおりであります。 五%は全額社会保障のために充てる。一%は機能の充実、四%は現在の社会保障制度を基本に持続可能のためにやるということでございます。
○前原委員 つまりは、三%部分というのは、今の赤字国債で賄っている社会保障を、この三%も安定財源に回すということで、したがって、社会保障の安定と財政再建両方に資するということは、やはりちゃんと私は説明すべきだと思います。 その中で、私はやはり、ちゃんと五%部分が社会保障に回せるということを担保するために、ちゃんとした区分会計のようなものをしないと、国民の皆さん方がほかに流用するんじゃないかというふうに思われてしまうと思いますが、区分会計をしっかりするということを、この際、財務大臣に御答弁をいただきたいと思います。
○安住国務大臣 区分管理はしっかりやってまいります。 ただ、例えば法律で提起している特会のような運用をするというところまでは今回はしておりませんが、予算上は区分管理をして国民の皆さんには透明性を図っていくということにいたしますので、例えば震災復興もそうした議論の中から与野党で合意を得て、これは特別会計というものを創設させていただきました。 私は、今後与野党間で、こうした区分管理等透明性の確保、ここに疑念を持たれないような仕組みというものは十分つくっていきたいというふうに思っております。
○前原委員 そろそろ時間でございますので、最後の質問に移らせていただきたいと思いますが、いわゆる逆進性の議論であります。 今、稲富さんに出してもらったこのパネルが、いわゆる所得階級別消費税負担割合ということでありまして、現行制度が、青い、一番下のこの折れ線グラフであります。つまりは、左側に行けば所得の少ない方々、右に行くと多い方々ということでございますけれども、それが、これは森信先生という方のデータを使わせていただくということを御了解いただいているわけでありますが、一〇%になった場合が、いわゆる赤の折れ線グラフになるわけでございます。 それで、よく、いわゆる逆進性を緩和するために、例えば食料品を非課税にするなどといった軽減税率あるいは複数税率の議論がございますけれども、それをやった場合どうなるかということであります。つまりは、今食料品も全部五%かかっていますので、新たに上げる五%について食料品を軽減するということになると、どういう租税割合になるかというと、黄色の折れ線グラフになるわけであります。 ということは、赤い折れ線から黄色の折れ線になるわけでありますけれども、それは若干下がります。下がりますけれども、逆進性の緩和にはならないんですね、これは。 つまりは、食料品でも、より可処分所得の多い方は高い総菜あるいは食料品を買われる傾向にあるということの中で、複数税率をとったとしても、食料品を五%から上げないという判断をしても、この折れ線グラフからわかるように、いわゆる逆進性は緩和にならない。 それに対して、この紫に見えている折れ線グラフというのは、我々が提起をしている給付つき税額控除をやった場合は、まさに逆進性対策がよくきくという仕組みになるわけでございまして、私は逆進性対策は必要だと思います。 逆進性対策が必要で、なおかつ、そしてこの税というものを、しっかりといわゆる十二・五兆円というものを確保しようと思えば、つまりは、複数税率をとると、全体の税収が落ち込むか、もしくはほかのものの税率をまた上げなきゃいけないという形に当然ながらなるわけでありまして、そういう観点からすると、私は、ここの図に示しているように、複数税率ではなくて、軽減税率ではなくて、我々が申し上げている、マイナンバーを導入した上で給付つき税額控除をやるということは逆進性対策になるということが出ているわけでありますが、これについて、総理、最後、複数税率についての考えと、そして給付つき税額控除というものが逆進性対策になるんだということの御説明をいただきたいと思います。
○野田内閣総理大臣 低所得者対策、逆進性対策は間違いなく必要だと思います。 その中で、これまで党内の議論の積み重ねの中では、政調会長御指摘のとおり、給付つき税額控除が基本的には我々の考え方になっています。これは、番号制度を導入し、定着した後にこれを導入していく、その間は簡素な給付措置というのが基本的な考え方であります。 ただ、いわゆる逆進性対策の中で、軽減税率を効果的に使えないかという御議論もあります。そういうものをやはり与野党間で真摯に胸襟を開いて議論を進めて、必ず逆進性対策は入れなければいけないというふうに思います。
○前原委員 きょうからいよいよ議論をスタートさせていただいたということに感謝を申し上げ、大変大事な委員会だと私は思いますので、与野党間でしっかりと議論した上で、いいものをまとめる努力をさせていただきたいということを我々党の立場も頑張ることを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○中野委員長 これにて前原君の質疑は終了いたしました。 若干タイムオーバーがありますが、同じ会派内でございますので、そのことをお含みの上、御質問を続けてください。 次に、樽床伸二君。
○樽床委員 民主党の樽床でございます。 先ほど総理の方から、一体改革の前に定数削減含めてしっかりやる、こういう指示を出した、このように御発言がございました。しっかりと指示を承っておりますので、私のきょうの質問は、定数削減が実現されるというのは前提として質問をさせていただきますので、どうかよろしくお願いをいたします。 また、今、前原政調会長から、論理的にこの一体改革の必要性ということについていろいろお話がございました。 私は、党の方で、各それぞれの議員の皆さんに全国各地で車座集会をやっていただく「明日への責任」対話運動本部の本部長をいたしております。この間に、国民の皆さん方のさまざまな声を聞くということを党として行ってまいりました。 その一つの結論といたしまして、何となく、高齢社会であるから消費税は必要だろうと、何となくの理解は進んでいる、こう思っております。しかし、今回の一体改革についていまだ賛成の方の方が少ない、これが現実であります。つまり、しっかりとした御理解が、具体的な御理解が進んでいないということが私の結論であります。 よって、きょうは、国民の皆さん方の目線で、きょうこの場におられる皆さん方は当然御存じのことであろうと思いますが、しかしそのことが国民の皆さん方に理解されていない、ここのギャップをどう埋めるか、これは私は政治の責任だと思っております。 評論家の方は理論を言われればそれで結構でありますが、政治に携わる者は、それをいかに理解してもらって実行するか、ここが決定的に政治の重要性ということになりますので、その観点から、幾点かにつきまして質問をいたします。 まず、先ほど前原政調会長のフリップにもありましたけれども、丸い数字で九十兆の国家予算でありますが、そのうちの何と二十六兆以上、その中でも、一般歳出と言われて、国債費と地方交付税を除いて、普通に使えるという感覚の予算の半分以上が、小宮山大臣が担当されておられます社会保障関係費である。このぶっちぎりの割合ですね。しかも、ちょっと表現が余りにも……(発言する者あり)わかりやすかったですか。ありがとうございます。野党の皆さんからも御理解をいただきました。 ちなみに……(発言する者あり)そういうことでございます。今、五年以上前からなっているというお話がありました。私の認識でいくと、三十年前から予想されていたことであります。ということ、このことがほとんど理解されていない。 税金の無駄遣いの象徴のように言われる公共事業でありますが、九十兆のうちの五兆円にもなっておりません。つまり、公共事業の六倍近い税金が社会保障関係費に使われている。この現実について、厚生労働大臣、少し説明をいただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 樽床委員がおっしゃいますように、確かに、社会保障制度、いろいろ複雑だということもございまして、なかなか御理解が得られない。それを御理解いただくために、政府も今、担当大臣で、対話集会を全国でやっております。そういう中で、私も、御理解をいただくため、丁寧な説明が必要だという実感は持っています。 そして、お尋ねですけれども、年金、医療、介護は、社会保険の仕組みで運営されていますけれども、低所得者の方の負担が高くならないように、また持続可能なものにするように、社会保険料だけではなくて税負担による公費も組み合わせてこれは成り立っています。 平成二十四年度予算では、国は社会保障におよそ二十六・四兆円の公費を支出することになっていますけれども、そのうち、年金、医療、介護でおよそ八割を占めています。 また、国の歳出全体から国債費と地方交付税交付金などを除いた平成二十四年度の一般歳出、およそ五十一・二兆円ですが、そのうち社会保障が占める割合がおよそ五二%、年金、医療、介護が占める割合はそのうちの、全体のですけれども、およそ四一%、同じことを言っておりますけれども、大体八割が年金、医療、介護で、全体の歳出の半分を超える額を社会保障に使っているというのが現状でございます。
○樽床委員 小宮山大臣、今大変重要な話をされました。 これは、先ほど言いましたように、役所の方、また国会議員の我々は当然ながら認識をしている話でありますが、この割合の大きさというものを実は国民の皆さん方にしっかりと説明していない、ここに実は最大の問題があると思っております。 先ほどおっしゃいましたように、社会保障関係費と言われている政府の項目の中の八割が年金と医療と介護という社会保険に対する税金投入である、これが現実なんですよ。 ここで、大臣、例えば年金に対して、そして医療に対して、介護に対して、私は知っておりますが、一応、大臣の口から、今年度の予算の中で幾ら税金が投入されているのか、お答えいただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 全体のうち、年金に対しては八兆二千七百六十五億円、そして医療に対しましては十兆二千四百四十二億円、そして介護に対して二兆三千三百九十二億円投じているということです。
○樽床委員 済みません、単純な質問をいたしまして。 実は、今おっしゃった数字は交付国債の二・五兆が入っていないんだろうというふうに思っておりますから、もっとふえるわけであります。 そういうことをざくっと言いますと、年金に対して国の税金は年間十兆円投入されている、これが現実であります。医療保険に対しては十兆円これも投入されております。介護に対しても二兆三千億円投入されている、この現実があります。 この現実を御存じの方は、私の認識ではほとんどおられない、世の中に非常に少数派である、こういう認識を持っております。伊吹先生はよく御存じのことだろうと思いますが、多くの国民の方はそのことを理解いたしておりません。私はそういう認識、今回の全国での運動対策本部を本部長としてやった経験から、それはもう確信をいたしております。 なぜか。なぜ理解されていないかということでありますが、それは保険制度という形をとっているからである、私はそういう結論を持っております。保険といえば財源は保険料、公共事業といえば財源は税金、これは条件反射のように我々の頭に入ってまいります。ですから、公共事業の財源は税金以外は普通あり得ない、こういうことなんですね。 でも、社会保険であっても、保険という名称で、しかも、国民の皆さん方は、保険料を毎月毎月払っていただいています。国民の皆さん方が保険料を払っておられなかったら、また違うイメージができるかもわかりませんが、実際払っていただいているわけでありますから、自分が保険料を払っていれば、当然その保険料でその制度は回っているというふうに思うのが普通なんです。そう思わない人というのは、よっぽど奇特な方か、極端に頭のよろしい方ではないかというふうに私は思います。 その中で、大臣、どうですか。例えば年金の分野に限定して質問をいたしますが、国民年金、厚生年金、共済年金、我々は普通この三つの年金制度を言葉として使っております。それぞれの年金、国民年金に対して、そして厚生年金に対して、共済年金に対して、国庫負担の割合は何割、何%なのか、税金投入の割合は何%なのか、これを少しお答えいただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 公的な年金制度、これは、全国民共通の一階部分の国民年金制度、それから、被用者を対象にした二階部分の厚生年金、共済年金制度で成り立っています。ですから、自営業者などは、定額の国民年金の保険料を払って、六十五歳から老齢基礎年金を受け取ることになります。一方、厚生年金、共済年金の加入者は、一階部分の基礎年金に必要な費用も含めて厚生年金、共済年金の保険料を支払っていて、六十五歳以上は、二階部分としての厚生年金、共済年金とともに一階部分の老齢基礎年金を受け取ることになります。 この一階部分の国民年金制度から支給される基礎年金、これは現在、その費用の半額が税で賄われていまして、残りが保険料で賄われている。そういう意味では、全国民の皆様の基礎的な、基礎年金の部分の二分の一は税で賄っているということです。 これを、少し具体的な事例も含めてわかりやすく説明せよということでございます。(樽床委員「短く」と呼ぶ)よろしいですか、ここまでで。
○樽床委員 大臣、わかりにくいんです、はっきり言いまして。今の説明で、私でもちょっと理解に苦しむというのが正直なところでありまして……(発言する者あり)そういうことです。今、自民党の応援がありまして、言葉が難しい、こういう御発言がございました。まさにそのとおりだと思っております。 私なりの言葉で言えば、ちょっと言いますので間違っていたら後で訂正いただきたいんですけれども、私の認識では、国民年金の場合の国庫負担の割合は二分の一です、先ほどおっしゃいました。そして厚生年金、そしてさらには共済年金。先ほど年金制度の仕組みをいろいろ説明されましたが、これもほとんど理解されていない仕組みでありますので、実態はそうなんですが。ですから、理解されていない仕組みをここで説明されても国民の皆さん方はわからない、こういうことになります。 ですから、私なりの表現で言いますと、厚生年金と共済年金に自分は入っていると認識をされている方のモデルケース、夫婦二人で子供二人とかそういうモデルケース、そして平均年収等々を考えて、モデルケースの方ではじきますと、私の認識では、厚生年金と共済年金の国庫負担は約三割、ほぼ三〇%だというふうに思います。 繰り返し言いますが、国民年金は二分の一、つまり五〇%、そして厚生年金は三〇%、そして共済年金は三〇%、これが税金投入、公費負担の割合である、私はそう認識しておりますが、いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 今委員がおっしゃったとおりです、割合からすれば。 四十年入っていたとしますと、国民年金の場合は、およそ六万五千五百円、その半分の三万二千七百五十円、これが税で賄われているので、二分の一が税ということになります。 それから、厚生年金に加入してきた方は、厚生年金、およそ十万円、これが支給されていますので、そのうち税で賄われる三万円余りということですから、これが三分の一ということで、おっしゃるとおりです。
○樽床委員 私の試算が正しかった、こういうことでありますが……(発言する者あり)当然おわかりいただいていることですよ。皆さんは御存じなんですが、国民の皆さんは御存じないんです。今の……(発言する者あり)いや、これはわかっていないんですね。これは、わかっていないのが普通だと僕は思っています。後で説明をいたしますが。 いいですか。大臣、今の表現を今度は受け取る側の立場からの言い方をいたしますと、もし税金投入がされていないとするならば、国民の皆さん方は保険料を払っておられますから、何となく、イメージとしては、自分が払った保険料で年金制度が維持されている、厚生年金の方は、自分が払った保険料に会社が事業主負担として同じ分の負担をして、それを合わせて、その財源で年金制度が維持されている、こういうイメージをばくっとお持ちなんです。 そのイメージされているとおりで、税金を投入しないで保険料だけで年金制度を回したとしたらどうなるか。国民年金に加入されている方の給付は半分になるということです。今もらっておられる給付の半分になるということです。厚生年金、共済年金の方は、税金投入がなければ給付は七割に減るということです。三割なくなってしまうということなんです。 そこのところを税金で埋めているんだ、こういう全体のフレームの理解が進んでいない、だから幾ら説明してもすとんと心の中には落ちない。基本の、前提の現状を理解いただく努力が政府の側に余りにも少ないのではないか、私はこのように思っております。(小宮山国務大臣「一つ訂正させていただけますか」と呼ぶ) 訂正があるらしいですから、どうぞ。
○小宮山国務大臣 樽床委員の説得力のあるお話で、ちょっと私が一部間違えましたので、おわびして訂正をさせていただきたいと思います。 厚生年金につきましては、十万円というのは厚生年金で、そのほかに満額の基礎年金六万五千五百円がございますので、十六万円余りのうちの三万円でございますから、これは、厚生年金の場合は、税金が入っている割合は三分の一ではなくて五分の一です。申しわけありませんでした。
○樽床委員 いや、実は、私はモデルケースというふうに申し上げまして、老齢基礎年金と言われるものは奥様にも払われているということで考えますと、実は三割になる、私はそういう計算をしております。私は家内がおりますから、家内も入れて計算をする、こういうことでありますので、三割だということでよろしいですね。(小宮山国務大臣「はい」と呼ぶ)御理解をいただきました。 要は、この事実を理解していただいていないその最大の理由の一つ、全てとは言いませんが、政府は説明しているつもりでおられると思います。当然説明をしておりますと。それはどういうことで説明しているかというと、基礎年金の国庫負担は二分の一である、この言葉によって、今の私が延々とお話をしました実情について、それは基礎年金の国庫負担二分の一ということで説明しているじゃないですかと、こういうのが皆さん方の論理かもわかりません。 ただ、ここで、厚生労働大臣、さらに安住大臣にも少し、正直にお答えいただきたいんですが、日々の暮らしの中で基礎年金という単語を使われたことがあるんでしょうか。
○安住国務大臣 もらっている方は、多分ないと思います。ですから、厚生年金や共済年金や国民年金のほかに基礎年金というのがあるのかということを聞かれることはあるわけです。ですから、今のような御質問だと思いますが。 基礎年金というのは、七千万近い方々がお入りになる、いわば共済年金、厚生年金、それに国民年金の基礎をなす部分、全ての人たちにこれは当てはまります。この部分の中にさらに、樽床代行のお話を言えば、厚生年金や共済年金の場合はこれにまた上乗せ部分があります。私ども国会議員の場合は国民年金ですから、この基礎年金のところでありますよ。四十年払ってこの六万五千円満額もらえば、その半分が税金の負担です。 ですから、厚生年金や共済年金と同じような基礎年金制度があるのではなくて、基礎の年金の部分、誰もがもらうことのできる基礎の年金の部分だというふうな言葉遣いにしなければならないと思います。
○小宮山国務大臣 樽床委員のように、今現役で保険料をお支払いの方は、国民年金、厚生年金、共済年金と、保険料を支払う側はそういう形でなじみのある言い方だと思うんですが、基礎年金を受け取っていらっしゃる側の言い方なんですね。だから、そういう意味で、老齢基礎年金とか、受給者の側にはこの基礎年金という言葉も御存じの方は多いかと思いますが、おっしゃるように、わかりにくいという御指摘は承りまして、どのようにしたらもっとわかりやすく表現できるかは、またお知恵もいただきながら検討させていただきたいと思います。
○樽床委員 まさに、基礎年金の説明は、今お二人の大臣から御説明があったとおりなんですね。 私は、少し下世話な質問をしたかもわかりませんが、大臣は自分の暮らしで、基礎年金という単語を日常生活で使われたことがありますかと聞いたわけです。少なくとも、私のことを、自分自身のことを正直に言いますと、私は自分の暮らしで基礎年金という単語を使ったことはありません。私はありません。 私、これは私だけかなと思って、我が党の、政府には入っていない、幹部の中で最も年金制度に詳しいだろう、このように私が勝手に思っております城島国対委員長に、私が思っているわけですからお許しいただきたいんですが……(発言する者あり)いや、それはそうかもわかりませんが……(発言する者あり)いやいや、不規則発言が多いので申しわけないんですが。 きのう城島国対委員長に聞いたんです。城島先生、国対委員長、日々の暮らしで基礎年金という単語を使ったことがありますかと。使ったことはないとはっきりおっしゃいました。私は、それが普通だと思います。 普通の国民の方は、もらっておられる方も含めて、基礎年金という単語を日々の暮らしで使われる国民の皆さん方はほとんどいない。ほとんどおられない単語を使って説明をして理解されると思いますか。厚労大臣、どうですか。
○小宮山国務大臣 御指摘は、少なくとも、いろいろな方ともお話を非常にされている樽床委員からの御指摘でございますので、重くそれは受けとめさせていただきたいと思いますが、その三つの年金制度に、ベースに、基礎に入っているものをでは何と言ったらいいのか、そこのお知恵もいただければと思いますので、御指摘はしっかりと受けとめさせていただいて、少しでもわかりやすく説明ができるように工夫はしていきたいというふうに思っています。
○樽床委員 国民年金に入っておられる方について一番わかりやすい説明というのは、シンプルなんです、基礎年金とは国民年金のことです、こう言えばいいんです。基礎年金と言っていますが、これは国民年金ですと。これが国民年金の方には最もわかりやすい。 ですから、厚生年金と共済年金の方に対してどういう説明をするのかというのは、ぜひ政府の方でお考えいただいて、年金に対していかに税金投入がされているか。実は医療も一緒です。医療のことを説明し出すと時間がとんでもなくなくなりますから、私はきょうは省略をいたしますが、ぜひそのようなことで、国民年金の方には、国民年金の半分は税金なんです、こういう説明をしっかりしていただきたい、このように思っております。 次に、実は、一体改革の今回の基本の考え方を一言で言うと、社会保障、それは年金と医療と介護、そして小宮山大臣が大変熱心であります子育て、この四つの目的税として消費税を充てるということであるというのが、私の一つの社会保障と税の関係の一言で言う結論であります。 しかし、実は国民の皆さん方は、それが何となくわからなくて、消費税は足らない財源の穴埋めに使うのではないか、こういうイメージをお持ちなんですね。 実は、私は七年前に小泉郵政選挙で落選をいたしました。その後四年間、浪人生活をいたしておりましたが、その間に、当時、自民党と公明党政権下ではありましたが、当然、消費税の議論が行われたことを覚えております。私はこの場にはおりませんでした。大阪の地元で日々活動をしておりました。私、そのときの、十数年間国会に籍を置かせていただいて、そして落選をして地元に帰って、そこで見ていても、その私ですら何となく、理解はするんですよ、理解はするんですが、イメージとしては、財源の穴埋めにというイメージがぷんぷんくるんですね、私に対して。ぷんぷんにおうんです。そういうイメージがやはりあるんです。 これは、過去の長い長い、大蔵省から財務省に変わった中で、事務局は全然変わっておりませんから、そのいろいろな過去のイメージが、今、野田政権にもそのまま引き継がれているんですよ、消費税という言葉で。消費税という、一度その言葉に張りついたイメージというのは、よっぽどしっかりと変えなければ、そのイメージを引きずっていくんです。民主党政権下になったからといって、多くの国民の皆さん方のイメージがそれだけで変わるなんということはないんです。しかも、財務省はずっと一緒ですから、だからそれは変わるはずがないんです。こういう前提に私は立っております。 総理は、実はお並びの閣僚の方の中で唯一違う経験をされております。それは、私と同じように任期の途中で落選をしたという経験をお持ちであります。私もそうであります。やはり、落選中に国民の皆さん方の声をしっかり聞いて、そしてまた国会に帰ってこられた、こういう経緯をお持ちであるということでありますので、国民の皆さん方の思いというのはしっかりと受けとめることができる、ほかの方ができないと言っているわけじゃないんですが、当然できる素養があるというふうに私は認識をいたしております。 確かに、今回の消費税、この法案のフレームの中では、消費税は年金と医療と介護と子育て、この四つに使いますと書いてありますが、イメージは払拭できていません。特に、この中でもぶっちぎりでその財源が多いのは、年金と医療です。であるならば、消費税を、正式名称は消費税でもいいんですが、略称として、最も財源の額が多い年金と医療というこの二つの言葉を使って、略称であっても、消費税、略称は年金医療税、こういうことの方が説明ができるんではないか。 こういうことに対して、実は、役人の皆さん方は、いやいや、そういういいかげんなことをしちゃいけないんだ、こうおっしゃるかもしれない。しかし、ガソリン税ってみんな使っていますね。政府もガソリン税という単語を使ってペーパーをつくっているんですよ。マスコミもガソリン税という言い方を普通に使っているんです。でも、ガソリン税は略称です。正式名称は、揮発油税プラス地方揮発油税です。既に、地方分も入れて揮発油税のことをガソリン税と言っているんです。 もう例があるじゃないですか。だったら、年金医療税、略称で結構でありますが、そういう言葉を使いながら、わかりやすく、前原政調会長も質問しましたように、きちっとそこに使われるんですね、その担保はといっても、社会保障の強化であるとかなんとかであるとかといっても、これはわからないんですよ。強化とか安定、そういう言葉よりも、名称を使った方がはるかにわかりやすいというふうに、理解をいただけるというふうに私は思いますが、総理、お考えはいかがでしょうか。
○野田内閣総理大臣 樽床委員御指摘のとおり、今回の一体改革では、従来の高齢者三経費、医療、年金、介護に加えて少子化対策、この四つ、全て社会保障に使い道を限定する、消費税、御負担いただく分は全て社会保障であるということをしっかりと説明していかなければいけないというふうに思います。もう形として、法律として、また予算上もそういう形でやっていくわけですから、明確に国民の皆様にお伝えしていかなければいけないと思います。 その国民の御理解をいただくために、略称として、今、年金医療税という御指摘がございました。これは、国民の皆様と接して、何としても御理解をいただきたいという樽床さんのパッションのあらわれの御提起だと思います。 ただ、私は、国民福祉税と言ったときもありました。それで理解が進んだかというと、決してそうではなかったことも記憶をしています。丁寧な説明と、略称というのは、むしろ、いろいろな議論をしながら、みんなでだんだん共有してきた言葉が自然と定着をすると思いますので、何回か御提起をいただくうちに賛同者も出てくるかもしれません。そういう状況を見ながら、ぜひ判断をさせていただきたいというふうに思います。
○樽床委員 我々が略称で使い始めれば自然に定着する、こういう総理の御意見で、もっとその略称を使え、こういう励ましをいただいたというぐらいに受けとめさせていただきたいと思います。 その年金医療税という言い方がちょっとぐあいが悪いのであれば、例えば道路特定財源、これは税という言い方じゃないんですが、我々は常に道路特定財源という言い方をかつてしてまいりました。これは完全に道路に対する目的税でありますが、これは純粋に道路をつくる。これは、いろいろ知恵が出て、道路もつくるが、実は鉄道の高架事業も全部それの予算でやってきた。皆さんは御存じですけれども、これもなかなか実は浸透していなかった。区画整理も含めて全部、まあ、やれば全部道路ができますから、全部道路ということで、道路特定財源という言い方をしてきました。 いろいろな知恵を出して、明確に、前原政調会長が言った特別勘定というやり方もありましょう。さまざまなやり方で、はっきりとそこに充てられるという、目的税であるということをはっきりとわかるような形で、名は体をあらわすというふうに昔から言っておりますので、全く中身と違う名前をつけても、なかなか人は認識できないんです。やはり中身と名前が一致して初めて理解が進む、私はそう認識をしておりますので、ぜひ前向きな御検討をお願いしたいと思っております。 大臣、何か御意見があるようですが。
○安住国務大臣 この消費税という名前は、多分、支払っていただく側が消費をしていただく側という意味で消費税でございます。 樽床代行の御主張は、これをどういうふうな財源に使うかという、使う側の目的に沿った名前にした方が払いがいのある税になるのではないか、浸透するのではないかという御指摘だと思います。現にそうした例は、例えば電源開発促進税、それから、以前でいえば地方道路税なんかはまさにそうだという御指摘だと思います。 消費税は、ある意味では、いい悪いは別にして、浸透はしております。ただ、これをどういうふうに使うかということは、今回目的税化をさせていただきます。平成十一年から総則できちっとうたっておりますけれども、そうした点では一つのアイデアでございますので、どういうふうな通称とかいうことであれば、国民の皆さんに使い方がわかるような工夫というものは考えていきたいと思っております。
○樽床委員 さすが頭脳明晰な安住大臣、ありがとうございます。 そのとおりでありまして、要は、ポイントは、目的税になるということであります。目的税にするから名前のことも考える余地があるということだと私は思っておりまして、私は三十年来、消費税が生まれましてからということではもうちょっと期間は短いんですが、基本的に、年金とか医療とか、こういう分野に目的税として消費税を充てるというのは私のかねてからの個人的な持論でありましたので、ぜひそういうことが定着するようにお願いを申し上げたい。 今回の政府の方針も全く同じ考え方に立つと思っておりますので、どうか、政治の役割は、単に説明することだけではなくて、理解をいただいて実行することだということをくれぐれも肝に銘じて取り組んでいただきたい、このように思っております。 時間の関係もありますので、実はもう一点、この目的税ということについて、私は、非常に重要なポイントであると思いますので整理をしておかなければならない、こう思っております。 かつて、目的税というと、財源のあり方が硬直化する、財政の構造が硬直化するからという意見がずっと、かねてからありました。私は、これは間違いだと思っております。目的税で硬直化するのではなくて、必要でなくなったときにやめないから硬直化するんです。つまり、これは目的税の問題ではなくて政治の問題であります。要るときにつくり、要らなくなったらやめるということをしてこなかった政治の責任であって、硬直化は目的税そのものにその原因を帰することはできない、私はそう思っております。 きょうの審議、始まりましたけれども、本会議での審議の中で、我が党の古本議員の方から、かつての道路特定財源、要は、先ほど言いましたガソリン税、高度成長期に入っていく前に、我が国の中で道路というものがいかに重要であるか、そのいかに重要な施策を、しかしお金がたくさんかかる、その財源を目的税として手当てをしたと。これは、あの当時でいくと、私は大変すばらしい施策であったと思っております。 ただ、そのことによって、道路の普及率がどんどんどんどん進んでいった。進んでいったときに、例えば、高速道路の普及率がゼロのときと六割になったときとで同じ発想でいいわけがないわけで、それを同じ発想でやってきたというところに問題があったというふうに私は整理をしております。 よって、目的税というのは、一言で言えば、その時代時代において非常に重要な施策であって、なおかつ財源がたくさんかかる、こういう項目について、目的税をそこに導入するというのは最もいい考え方であるというふうに私は思っております。 そういうことについて、そして、さらにもう一点申し上げると、この年金と医療と介護、子育てもそうでありますが、広く国民の皆さん方、ほとんど全ての方に関係する施策であります。皆同じように年をとっていきます。同じスピードで年をとります。病気にかからない人はおりません。 こういうことを考えると、こういう物すごく、二十兆円、現時点でも二十三兆円ですよ、ことしの予算で。それだけの財源を使っているもの、しかも、ほとんどの人に関係するものについては薄く広く負担をしていただくという考え方から、消費税がこの分野の目的税にはふさわしいのではないか。 この二つの視点を少し申し上げさせていただきたいと思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○安住国務大臣 樽床代行のお話を少し私なりに解釈させていただきますと、例えば、昨年、自公民の御協力で、復興特別所得税、復興特別法人税という形で、二十五年間、所得税については一定の割合を目的税として復興に充てるということで賛同いただきました。 今、国民の皆さんは、所得税をお支払いいただいて、その分の一定の割合は復興に充たっているんだなということをイメージしていただいていると思います。そこに私は、納税者と私どもの関係というのがやはりしっかりわかるというメリットはあると思います。 ただ、御指摘のように、この目的税の中には、時代を過ぎたにもかかわらず、いわば既得権化したものもあり、行き過ぎであったという御指摘はごもっともでございます。 今回のこの社会保障に関しては、そうした点からいえば、あえて私が申し上げますと、財務省が勝手に何かに使うのではございません。これは、お預かりしたものは年金、医療、介護、また少子化対策等にそのまま使わせていただきますので、そのことをやはりしっかりと私は国民の皆さんにわかっていただければ、払うたびに、ああ、おばあちゃんの年金に行くんだな、払っていただくたびに、ああ、これは医療に行くんだなというふうな気持ちになっていただくように私どもとしては一生懸命心がけていきたいし、また制度についてもそういう制度にしていきたいと思っております。
○樽床委員 時間になりましたが、大臣、今、最後におっしゃったことは大変重要です。今払った消費税が、私の父親の、母親の年金に行っているんだ、今払っている消費税が、私が風邪を引いたら、病院に行ったらその支払いに回っているんだ、そのことを国民の皆さん方全てが御理解いただくとするならば、全く議論は変わってくるというふうに思います。どうか、そういうふうにぜひとも御努力をいただきたい。 最後に、総理、一点だけ申し上げさせていただきたいと思います。 社会保障にかかわる給付と負担の割合は、総理も私も昭和三十年代の生まれでありますが、我々の世代はほとんど払ったものともらうものがとんとんであると昔から言われておりました。我々よりも上の世代になればなるほど、払った分よりももらう方が多い。我々よりも下の世代になればなるほど、払った分はもう返ってこない。どんどんそうなっていく。たまたま昭和三十年代前半というときに生まれた我々は、ちょうどとんとんの世代であります。 ということは、上の世代も下の世代も、両方をしっかり見据えて、ただ若い人のためだけではなく、お年寄りの方のためだけでもなく、両方のバランスをしっかりとって物を進めていって国が安定していく、このようなことをやっていく世代に生まれた責任が総理はあろうと思いますが、最後、一言、決意をお伺いいたしたいと思います。
○野田内閣総理大臣 樽床さんの最後の御質問で、極めて本質的なことだと思うんですが、今回の一体改革は公平感というのが一つのキーワードだというふうに思っています。 世代間の公平、これは、負担と給付をにらみながら、現役世代が負担中心、高齢者が給付の中心だったものを、もっと変えていこうというのが今回の改革の一つの内容でございます。もう一つ、世代内の公平もありますが、公平が一つの鍵になる考え方でございますので、この点はしっかりと国民の皆様に御説明をしながら、我々の責任世代としての役割を果たしていきたいというふうに思います。
○樽床委員 ありがとうございました。
○中野委員長 これにて樽床君の質疑は終了いたしました。 なお、時間が少々オーバーいたしております。会派内での調整の上、締めくくりの時間はお守りください。 次に、細川律夫君。
○細川委員 民主党の細川でございます。 私は、専ら社会保障の方について御質問をしたいと思います。 この社会保障でございますが、社会保障の基本的な制度につきましては、大体一九六〇年代にでき上がったものでございます。この国民皆保険、国民皆年金、高度成長もございましたので、大変、世界的に見ても、世界に誇れる社会保障制度というものが日本で確立をしてきたものだというふうに思います。 例えば医療制度を見ましても、この医療制度は、一枚の保険証でいつでもどこでも、日本じゅうどの医療機関でも、病気になったり、けがをしたりしたら診察をしてもらえるという大変すばらしい医療制度だというふうに評価されております。この医療制度の充実の結果、日本という国は、御承知のような世界一のいわゆる長寿国、男性が八十、そして女性が八十六歳、そういう国になってまいりましたし、国連のWHOでも、この医療制度は世界第一位の評価もいただいているところでございます。 しかし、こういう日本の社会保障制度が今や大きな曲がり角に来ているというふうに考えざるを得ないと思います。 もう既にお話が出ておりますように、第一に、少子高齢化が急速に進んでおりまして、世界じゅう、かつてない速さでございます。六〇年代には、九人で一人のお年寄りを支える、そういういわゆる胴上げ型の社会でありましたけれども、現在は、現役世代の三人でお年寄り一人を支えるといういわゆる騎馬戦型の社会保障でございます。しかし、二〇五〇年には、これはもう約一人が一人を支えるといういわゆる肩車型の社会保障、社会が到来をするというふうに予測をされているところでございます。 加えて、日本の家族のあり方というのが大変変わってまいりました。従来は、おじいさん、おばあさん、そしてお父さん、お母さん、そして子供と一緒になって家族で生活をしていた。そういうものがだんだんと変容してまいりまして、いわゆる一人世帯というものが大変多くなってきております。お年寄りの世帯だけを見ましても、一人で住むとかあるいは夫婦のみで住むという世帯が、七〇年にはたった三%であった。ところが、今やこれがもう二〇%にもなっている。そういうように、核家族化が進んで、家族で、家庭でお年寄りを支えるという状況というものがだんだん薄れてきているのが今の家族のあり方ではないかというふうに思います。 さらに、雇用の面についても大きくまた変わってまいりました。今、パートであるとか、あるいは派遣であるとか、あるいは契約社員、そういういわゆる非正規の労働者という人たちがもう四割近くにもなってまいりました。そういうふうに、いわゆる働く社会もこれまた大きく変貌をいたしております。日本の社会保障を充実させていったいわゆる高度成長という社会も、今やもうそういう経済社会では全然なくなっているわけでございます。 そういういろいろなところが変わってきて、社会保障を支えるところが、大きく前提が変わってきている。 一方で、先ほどから出ておりますように、社会保障の費用、これについて、税金で賄う点が賄い切れなくて国債に大きく依存をしてきているということにもなってきております。この国債に依存する部分がふえればふえるほど、これからの子供とかあるいは孫の世代にそのツケを大きく回していく、こういうことになるわけでございますから、これは社会保障を維持強化する上からも、今こそやはり社会保障と税の一体改革、まずは社会保障を維持していかなければいけないという意味でも、大きな決断をして今回この法案を出されているわけであります。 そこで、最初に、重ねてにはなりますけれども、総理に、社会保障と税を一体的に、一緒にやらなければいけない、一体としてやらなければいけないというその意義についてお願いをいたします。
○野田内閣総理大臣 今の細川委員の御指摘がもう全てを語っているというふうに思うんですけれども、もともと国民皆保険、皆年金として半世紀前にスタートしたこの制度というのは、基本的には世界に向けて誇れる制度だと思うんです。 御指摘ありましたとおり、保険証一枚持っていれば、一定額の自己負担でどこの病院でもどこの診療所でも医療サービスを受けることができる、そういうことがあったから、世界一の長寿国にもなったと思いますし、新生児の死亡率も世界一低い等々の一定の結果を出してきていると思います。国民皆年金、この制度があったから、今、高齢者世帯の年収のほとんどはやはり年金ですし、年金だけで暮らされている御家庭もたくさんあります。というように、大変大きな柱なんです、日本の社会保障。 ただ、御指摘のとおり、人口構成が大きく変わってきたこと、あるいは雇用形態が変わってきたこと、家族の形態も、あのサザエさんの一家のような、磯野波平家みたいなのはもう少ないですよね。単身世帯がふえてきたこと、地域も変わってきました。等々の状況変化、状況変化というよりも激変かもしれません。激変に対応して、この世界に冠たる制度をいかに持続可能なものとして将来へ残していくかということが待ったなしの状況になっているということ。 それから、人口構成の問題と関連をしますけれども、どうしてもこれまでは高齢者中心に給付があった。負担は現役世代中心でした。これではもう成り立たないです。持続可能性がなくなってしまいます。ということは、全ての世代で支え合うという観点から負担については見直しをしなければいけない。給付については、支える世代についても子育て等で恩恵が受けられるように、実感を持てるようにしなければいけないという世代間の公平。世代間の公平というのは、いわゆる働き盛りと、いわゆる現役と高齢世代だけではなくて、国債によって今社会保障を支えているというお話がありましたけれども、今を生きる世代と将来世代という意味での公平感も担保していかなければいけない。 その意味で、一体改革は大変今重要な課題であると思いますし、先送りのできない課題であるということで、国民の皆様に御理解をいただきながら、何としても、与野党でしっかり協議をしながら成案を得て、成立をさせていきたいというふうに考えております。
○細川委員 ありがとうございました。 今、総理のお言葉の中からも出てまいりました。この社会保障というものが、給付について、高齢者だけではいけないんじゃないか、全世代的でなければいけないんじゃないかと。 今回の社会保障の改革の中に、全世代対応型に持っていくんだ、こういうことが大きくうたわれております。やはり、社会保障につきましては、いわゆる給付と負担のバランス、この問題がございます。 今度の改革におきましては、消費税を原資として、負担の方も、現役世代だけではなくて、高齢世代の方々からも負担を求めていく、そして、給付面については、年金、医療、介護といういわゆる高齢者三事業に加えて、子供や子育て支援の方に給付も重点化していく、そういう全世代対応型の制度というのが今回の一体改革の大きな柱でございます。 そこで、お聞きをいたしたいと思いますが、全世代対応型の制度、これについての意味と意義というものを、ぜひ担当大臣にお願いをしたいと思います。
○岡田国務大臣 実は今、総理の御答弁、そして細川委員の御発言の中に尽きているわけでございます。 今まで、日本の社会保障制度、年金、医療、介護、総理も御発言になりましたように、それぞれ非常にしっかりとした制度だったというふうに思います。いろいろな問題はあるにしろ、その骨格というものはしっかりと維持していく必要があるということでございます。 しかし、そのために、今までそれを、国債でかなりの部分を賄ってきたことも事実。それは、次の世代の負担において今の社会保障制度を維持してきたわけであります。それをやはり今の世代がきちんと負担する。今の世代という中には、現役世代だけではなくて、所得のあるいは資産のある高齢者の皆さんにもお願いする形で、消費税という形でお願いしたいということが一つでございます。 同時に、支出の方も、我々、今までの社会保障三事業、年金、医療、介護、これに加えて、子ども・子育てということに力を入れたいというふうに考えております。 今の日本を見るときに、働くことと子育てというのが両立できない、そういう中で、子供を産むことを諦めなきゃいけない、あるいは働くことをやめなきゃいけない、そういった日本を、ほかの先進国並みの、働くこととそして子育てすることがしっかりと両立できる日本にしなきゃいけない、そういう思いの中で子ども・子育てに対する支援ということを打ち出したところでございます。そのことは、将来的に、それは目的とするわけではありませんが、子供を産み育てやすい社会ということになれば、将来の税や保険の担い手をふやすということにもつながってくるということでございます。
○細川委員 今、岡田副総理の方から答弁がありました子ども・子育て支援について、これからお聞きをしたいと思います。 新しく、子ども・子育て新システムを採用するということでいろいろ法案が提出をされているわけでありますけれども、子ども・子育て支援については、今お話がありましたように、保育所に入れたくてもなかなか入れない人がたくさんおられる、あるいはまた、質の高い幼児期での教育、保育というものを一体的に提供すべきだ、こういうこと、あるいはまた、地域の子育て支援の充実ということで、今いろいろと御提案をされております。この提案の中では、法案の中身も多岐にわたって、複雑でわかりにくいというような御指摘もいろいろと出ております。 そこで、簡単でよろしいんですけれども、今回の法案の提出によって、いわゆる幼保の現場、幼稚園とかあるいは保育園の現場がどういうふうに変わっていって、そして、待機児童が解消されるとかあるいは質の高いものができるとかいうような、そのことについてお聞きをしたいというふうに思っております。 この点については、いろいろ改革の方法、方向は出てきておりますけれども、しかし、実質的に大きく変わるのは二つの場合があるのではないかというふうに私は思っております。 一つは、運営費の支援の対象とする保育施設を指定制度にすることによりまして、都市部を中心に、待機児童がいる市町村におきまして、これまで認可が受けられなかった、そういう保育施設も安い月謝で子供が受け入れられるようになる、そういう実質的な変更が一つ。 そしてもう一つは、文科省とあるいは厚労省、二元的な行政だということで大変批判がこれまであったわけでございますけれども、これを一元化する、一本の認可でつくれる総合こども園、こういうものにこれまでの認定保育園を組みかえいたしまして、国でも地方でも補助金や認可の窓口を完全に一本化いたしまして、そして使いやすい仕組みにする。 こういうことが、私は、実質的に二つの大きな点で変わっていくのではないかというふうに思います。 先ほども申し上げましたように、いろいろとわかりにくいというような御指摘もありますので、そこで、厚労大臣から、この点についてしっかり、わかりやすく御説明をいただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 今、厚生労働大臣と少子化対策を担当させていただいているので、全体としては少子化対策担当としてお答えをさせていただければと思います。 子ども・子育て新システム、これは、子供の視点で、子供にとって最善の利益ということが国際的にも言われておりますが、子供の育ちをひとしく保障する、そのことはどなたも同意していただけると思うんですが、これまで、御指摘いただいたように縦割りになっていた、それを今回、財源、給付について包括的、一元的にしようと考えています。 そして、主な変更点は、今細川委員がおっしゃったように、就学前、幼児期の質の高い学校教育、保育を一体的に行う総合こども園、これを創設するということと、それから保育の量的拡大を図るために指定制を導入する、この二つが大きな変更点でございます。 総合こども園の創設に対して各党いろいろ御意見があるのは承知しておりますが、これは、自公政権のときにつくっていただいた認定こども園、これを発展させたものでございます。 認定こども園は、質の高い幼児の学校教育と保育を一体的に提供するという理念でつくられ、これは先駆的にずっと取り組みが行われていまして、利用している保護者ですとか、それから施設からも高く評価をされていると私どもも認識をしております。 ただ、御指摘をいただいている課題として、幼稚園型の子供は文科省の方にいろいろ請求をしなきゃいけない、保育所型の子供は厚労省に請求をしなきゃいけない、これは地方の窓口でも二元化をしている、非常に手間暇がかかるということが一つ。それから、財政支援が安定的でない、そういう御指摘もいただいておりますので、今回、それを発展した形と私ども考えておりますが、総合こども園では、認可と指導監督を一本化いたしました。そして、財政支援もこども園給付で一本化をする。これによりまして二重行政が解消されるということ。 それからもう一点は、全ての子供にいい幼児教育と、それから、よい学校教育と保育ということは、特に、小さい子供の幼児教育、先進国でも取り組まれているところでございますけれども、これは、親が働いていれば保育園、働いていなければ幼稚園という、親の働き方で変わっているのが現状です。これを、親の働き方にかかわらず、全ての子供たちに質のよい学校教育、保育を幼児期に受けさせたい、そういうことから総合こども園ということの創設をしたいと思っています。 それから、指定制の導入。これは委員も御指摘いただいたように、財政支援の対象とされている保育所に加えて、認可外保育とか保育ママさんなど小規模保育にも対象を広げますので、機動的に待機児の解消を図ることができると考えています。 少し長くなりました。
○細川委員 そういう幼保一体化を実現して質の高い教育あるいは保育を実現していく、こういうことでありますけれども、しかし、今幼稚園に通っておられる子供のお父さん、お母さん、あるいは幼稚園関係者、こういう方たちは、この一体化によって幼児教育の質が低下するのではないか、これを大変心配いたしております。 果たしてそういう心配が杞憂なのかどうなのか、これをお父さん、お母さんや、あるいは幼稚園関係者の方にもよくわかるように御説明をいただきたいと思います。文科大臣、お願いいたします。
○平野(博)国務大臣 今、細川議員の方から、冒頭の御発言の中にも、核家族化した、いろいろな時代の変化に今直面をしている、そういう中で、介護のことについてもお触れをいただきましたが、やはり昔の時代には、おじいさん、おばあさんが子供を見る、家族で子供を見てきた時代から、今核家族化した時代になっての諸課題がある、こういうことでございます。 そういう中にありまして、都市部と地方部においての違いの問題等々、あるいは働き方の違いの問題等々、いろいろな問題が出てまいりまして、先ほど小宮山大臣がお伝えしましたように、子ども・子育てという新しい仕組みでそれぞれの課題を解決しようということで今回御提案をいたしているものでございます。 そういう中にありまして、今先生から御指摘のあるように、やはり、このシステムによって幼児教育の質が低下するんじゃないか、こういうことの御意見、御懸念の方もおられることも事実でございます。 私の立場で申し上げますと、幼児教育の必要性というのは、先生も御案内のとおり、生涯にわたる人格形成の基礎を培う、こういうことですから、極めて重要である、こういう認識を持っております。その認識を今回の総合こども園あるいはこのシステムの中にどのように担保してこの仕組みをつくっていくかということにかかわってくるわけでございます。 したがいまして、一つには、親の働き方にかかわらず学校教育を受ける機会をつくる、これが一つ。二つ目は、質の高い教育、保育を保障するための職員の配置をどういうふうに充実していくかということでございます。これは当然、財源が要りますから、財源担保をしっかりと確保して、優先順位をつけて担保していきたい、こういうことでございます。 また、今回、こども園ということでありますので、こども指針をしっかりとつくっていきたい。これは、いわゆる学校教育、保育を含めた、そういう指針をしっかりつくることによって明確に、子ども・子育ての理念をはっきりさせる、こういうことであります。その中に当然、幼児教育の必要性をしっかり出していきたいと思っております。 また、では質の担保をどうするか、こういうことでございますが、総合こども園におきましても、幼稚園と同様に、幼児の心身の発達をしっかりとサポートし、小学校教育との連携、接続が必要であるということを明確にする、学校教育を行うものとして明確に位置づけをしたいと思っております。 総合こども園における教育の内容につきましては、幼稚園と同様の教育の目標のもとで、幼稚園教育要領と同様に、国としてしっかりその基準を設けたい、こういうことで、御懸念のある質の担保だけはしっかりととっておきたい、かように考えております。 以上でございます。
○細川委員 では、次に、年金について伺います。 先ほども出ておりましたけれども、年金の保険料の支払い、これが国民年金におきましては下がってきております。厚労省の調査によりますと、二十三年四月からことし一月末の国民年金保険料の納付率は何と五七・六%でありまして、前年同期と比べまして〇・七ポイントの減少でございました。二十三年度は、最低の納付率でありました二十二年度よりもさらに大きく下がってくる、こういう可能性が出てきたところでございます。 この原因の一つは、国民年金に加入する、これは本来は自営業者を対象の国民年金でありましたけれども、しかし、今や、非正規労働者あるいはまた無職の方とか、そういう方も国民年金に入られ、その割合が大変高くなってきている、こういうことから、現実に低所得者の方たちが多いということで納付率が大変下がってきているところでございます。 それに加えまして、若い方、若年層で、将来年金はもらえないのではないか、こういう心配が大変ございます。そういうことが納付率が下がってきている原因ではないかというふうに思っております。 したがって、今回、年金機能強化法案、これによりまして、これまでいろいろとお話が出ております国民年金、基礎年金の二分の一のいわゆる国庫負担、これを恒久化するということによって、消費税の税率の引き上げによって安定的な財源を得る、こういうことになります。 したがって、若い人たちが将来年金がもらえなくなるのではないか、あるいは保険料を払ってもばかを見る、そういうようなことはあり得ないんだ、私はこういうふうに思っておりますけれども、しかし、若い人たちと話をしてみれば、将来、自分たちが年をとったときにはもう年金はもらえないのではないか、そういう不安をよく言われます。 そこで、この点については、将来、大丈夫なんだということを政府の方でもしっかり説明をしていただかなければいけないというふうに思います。この点について、わかりやすい説明をぜひ国民の皆さんにもしていただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 私も、各地の対話集会などで委員御指摘のような質問を特に若い方から受けます。 公的年金制度、これは、国民全体で運営している世代間の仕送りのような仕組みで、国がある限りなくなることはない。先ほどから御議論あるように、今、基礎年金の費用の二分の一は国から入っていますので、そういう意味で、自分が出した保険料以上にしっかりと戻ってくるということは、今の若い方たちにとってもそういうことだということをわかりやすく、しっかり御説明していきたいと思っています。 今回、法案の中で、基礎年金の国庫負担二分の一というものも恒久的に、安定的にやるようにしたいと思っていますし、二十一年の財政検証の中でも、給付と負担はしっかり均衡をとってやっていけるということでございますので、どうしても、年金の仕組み、わかりにくいということもあって、特に若い方々の信頼をしっかりと得るために、わかりやすく説明をしていきたいというふうに思います。
○細川委員 ぜひ積極的に、よろしくお願いをいたします。 そしてまた、この年金機能強化法案では、今の二分の一の財源の措置のほかに、現行制度を補完する法案がいろいろと提案をされております。例えば、パート労働者も厚生年金や組合健保に加入できるようになる、そういう措置。あるいは、非正規労働者が将来高齢者になった、こういうことを考えていきますと、この措置というのは大変意義が大きい。また、産休の期間中の保険料の免除、あるいは基礎年金の父子家庭への支給、こういうことも恐らくまず異論はないだろうというふうに思いますし、これはぜひ実現をしなければならないというふうに考えております。 しかし、この間、低所得者への年金の加算ということについては、これまでにもいろいろな批判的な声も聞いております。この加算措置につきましては、低所得者に対して老齢基礎年金に月額六千円を福祉的な見地から加算しようというものでございますが、ただ、これに対してはいろいろな批判的な意見も出ているところでありまして、野党の皆さんからも、賛成、反対、いろいろあるというふうに仄聞をいたしております。 この年金法案をぜひ成立させるべきだというふうに私は強く思っておりまして、そのためには、この六千円の加算措置を含めましていろいろこの法律案について異論があるようなところについては、これはもう、やはり年金というのは、大変大事な、老後の生活の保障の、本当に人生にとって最も大事なところでありますから、こういうところは与野党を問わずしっかりやっていかなければいけない。 そういう意味では、私は、与野党でいろいろと協議をして、ぜひこの法案を成立できるようにやっていかなければというふうに思っておりまして、そこは野党の皆さんにもぜひ協力をしていただきたいというふうに強く思っております。 そこで、大臣にお聞きをいたしますけれども、低所得者への年金額の加算というこの趣旨と、そして意義についてお聞きをいたしたいと思います。
○小宮山国務大臣 現在の年金制度の中で改善しなければいけない点を今御紹介いただいた年金機能強化法案に盛り込んでおりますが、その中の低年金の方への加算については、今実際に低年金の方がかなりいらっしゃるという現状の中で、ここをどうするかは大きな問題だというふうに思っています。 そして、平成二十年には、社会保障国民会議で基礎年金の最低保障機能の強化が提案をされていますし、また、昨年の社会保障・税一体改革の議論でも、各団体やまた報道各社などからもそういう御議論がありました。そうしたことを受けまして、今回の法案の中では、最低保障機能の強化を図るために、一定の低所得者の人に年金額の加算を行う、そういう制度の導入を盛り込んでいるところです。 今回、低所得者に加算をしようということについては、これから高齢者がもっとふえていく中で、御高齢な方が年金で生活が維持できるようにしていく、そのことが大変重要だと思っておりますので、御指摘のように、これは超党派で、野党の皆様の御意見も伺って、しっかりと成立を図るように努力をしていきたいと思っています。
○細川委員 次は、医療、介護についてお聞きをいたしたいと思います。 この委員会には法案としては提案をされておりませんけれども、社会保障の重要な論点であります医療、介護についてお伺いをいたします。 二月十七日に閣議決定をされました大綱、その中に、医療、介護に関してこのように記述されております。「高齢化が一段と進む二〇二五年に、どこに住んでいても、その人にとって適切な医療・介護サービスが受けられる社会を実現する。」二つ目は、「予防接種・検診等の疾病予防や介護予防を進め、また、病気になった場合にしっかり「治す医療」と、その人らしく尊厳をもって生きられるよう「支える医療・介護」の双方を実現する。」これが閣議決定でございます。 この閣議決定、これに沿っていろいろな方策を進めていけば、私は、本当にすばらしい医療、介護が実現するだろうというふうに思います。 今現在は、入院をしていて、退院できるとなっても、いわばその受け皿がないというようなことで、社会的入院というものが今でもいろいろとございます。そしてまた、本人は、今の世論調査でいきましても、やはり住みなれた地域社会で老後は生活をしたい、終末も迎えたい、こういうことが大変多くの人たちの意識として上がってきております。そこで、今のようなこの大綱の記述でいけば、これは本当に、その人が望めば人生の終末も、終わりも地域であるいは家庭で過ごせる、こういうことが実現をするというふうに思います。 そこで、それではその二〇二五年までにそれをどのようにして実現していくのか、それについて大臣の方から御説明をいただきたいというふうに思います。
○小宮山国務大臣 今委員がおっしゃいましたように、住みなれた自宅、あるいはケア住宅などで生涯過ごせるようにということで、在宅医療、在宅介護、ここに力を入れたいということで、今回、中学校区ぐらいに一つ地域包括ケアシステム、これを構築したいと考えています。 四月から実施されました介護保険法の改正、それから介護報酬の改定によりまして、介護予防のためのリハビリですとか機能訓練の重視、また訪問介護と訪問看護、これが連携をいたしました二十四時間対応の定期巡回・随時対応サービスの創設、また高齢者住まい法に基づいた住まいの確保など、そうしたことに加えまして、地域包括センターで医療、介護などの多職種が参加をする地域ケア会議を普及させる、こうしたことで地域包括ケアシステムを構築していきたいと考えています。 その普及や定着状況を見ながら、地域での医療、介護の連携、認知症対策の推進、ケアマネジメントのあり方の検討、処遇改善等を通じた介護人材の確保、こうしたことに力を入れまして、地域包括ケアシステム、これを実現し、充実させていきたいと考えています。
○細川委員 もう時間が参りましたので私の方はこれで終わりますけれども、医療については高額医療費の問題もございます。難病などで長期間高額医療費を負担しなければならない、そういう方々に対しての負担の軽減ということもしっかりやっていただきたいと思います。 それから、私もっともっとお話ししたかったのは、いわゆる貧困、格差の問題。今のこの日本の社会で、貧困、格差が大変大事な問題となってきております。これらを解消するために政府はどのようにしていくのか。しっかりやっていただきたいと思いますし、また時間がありましたらそのことについてはお聞きをいたしたいと思います。 これで私の質問を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。
○中野委員長 これにて細川君の質疑は終了いたしました。 次に、下地幹郎君。
○下地委員 三十年後に人口が一億人を切りますね。そうなってくると、超高齢化、超少子化になってきます。今の年金、医療、介護、子育ての仕組みでうまくいくかといったらそれはなかなかうまくいかない、だから今のこのときにこの制度をもう一回見直した方がいい、そういうことは国民は十分に理解しているというふうに思うんです。今、この国に一千兆円の借金がある、この借金も、次世代に負担をさせるんじゃなくて今のうちに財政再建をした方がいい、そこにも私は理解を示していると思うんですね。 しかし、社会保障と税の一体改革で、今私が申し上げた社会保障の構造改革とか財政再建とかと大上段に構えて、さあ論議しようと言うとなかなか理解が深まらないんです。総理の支持率もなかなか上がらない。そして、消費税の世論調査においても、これが理解を示しているという数字はなかなか上がってこないんですね。 そのことを素朴に受けとめて、本来はわかっているはずなのに、さあ論議しようと言ったら何でうまくいかないのかな、そのことを一回考えてみることが大事。だから、社会保障と税の一体改革の論議の前の入り口のところでこの問題について論議をすることが大事。 私が見ている形では、まず一点目には、国民は、今の私の生活という視点になると首を振っている。会社の経営者は、今の会社の経営状況からするとといったら首を振っている。そして三点目に、国民の多くが今、政治不信を持っている。こういうふうな三点が、私は何とか解決をしていかなければいけない大きな理由じゃないかなというふうに思っているんです。 そこで、この特別委員会は物すごく大事な委員会なので、これは国の骨格を決める、そういうふうなものになります。そして、この七つの法案を、ジャンルは別なものが三つ同じ特別委員会に入るというのも今回が初めてのものであります。そういうふうな状況の中で、総理は政治生命をかけるとおっしゃっています。 しかし、きょうから始まって六月二十一日までの期間は二十一日間。G8サミットへ行きますし、G20にも行きますし、そうなってくると熟議の国会というのがなかなかできないと思うんですね。 私は、この問題はしっかりと国民に理解させて最終的な決断をすべきだと思っていますから、熟議の国会というのをしっかりとおやりになるということを総理がみずからお話しすることが重要だと。二十一日までに熟議の国会はできますとおっしゃるのか、いや、国会を延長してでもしっかりと国民の理解が深まるまでやりますと言うのかというところは、総理の思いからすると非常に大事なことだというふうに思っております。 総理が考えている熟議の国会、まあ、今は言えない、政治的に言えないとおっしゃることはわかるかもしれませんけれども、しかし、あえて聞かせていただきたい。総理が考えている熟議の国会というのはどんなものなのか。 そして今、ちまたで、自民党と組んで採決するんじゃないかとか、そのまま国会を閉めて採決しないんじゃないかとか、そういう声がある以上は、熟議の国会をやって結論を出すということを一点目に総理がお約束することが私は大きなスタートになると思うんですけれども、いかがでしょうか。
○野田内閣総理大臣 おっしゃることはそのとおりだと思います。極めて大事なテーマです。御指摘のとおり、残念ながら私どもの思いがまだ国民の皆様にしっかり伝わっていない、説明不足、御理解をいただいていないという部分があると思います。その意味からも、この国会の中で、まさに国益の観点から、将来世代のこともおもんぱかりながら、真摯な議論をしながら、そして成案を得ていく、そのための熟議はとても大事だというふうに思います。 私どもの考え方はお示しをしましたけれども、各党からいろいろな御意見もあると思います。そういう御意見もしっかり承りながら、成案を得るように熟議をしていきたいと思います。 その上で、あえてという言葉で使われましたけれども、本格的な議論はきょうからです、特別委員会。野党の皆様の御質問は来週からになりますので、その段階で、今、延長云々というのは失礼だと思いますが、いずれにしても、熟議の国会というのをしっかり心して実現していきたいというふうに思います。
○下地委員 そういう熟議の国会をやっていくんだという総理の思いが国民に伝わることは非常に大事だと思います。 二点目ですけれども、この前、世論調査の中で、この社会保障と税の一体改革の前にやること、いろいろな討論会でも確実に野党からそういう声が出てきますよ。この前の世論調査では、社会保障と税の一体改革の前にやることは、公務員給与の削減をすることと議員定数の削減をすること、これは七九%ありましたね。 公務員給与の削減はやりました。七・八%、これはまれに見る削減ですね。これは今までのどの内閣よりも、こういう削減をしたことはありません。これは二千六百億削減しましたから、大きな一つの成果が上がったと思います。 二つ目には議員定数の削減ですけれども、樽床私案というのが出ていまして、この樽床私案はゼロ増五減、そして八十人の選挙区と比例区の、五と七十五の八十の議員定数の削減、連用制を三十五入れるというような一つの樽床私案が出ているんですけれども、私はもうそろそろ、野党と協議をするのではなくて、八十削減する、総理がお決めになったんだから、民主党の考えとして法案で出した方がいいと思うんですね。 これを野党と相談して、八十が多いの、これを六十にしますの、五十にしますのと言っていたら、まさに私は国民に理解を得られないと思うんです。この部分は調整しなくて法案を、八十削減を国民の前にどんと示してから、それで議会の中で話をしていくというのが、総理の思いがはっきりわかることだと思います。 それと、時期的にはやはり五月でしょう。五月いっぱいまでには法案を出さないと、何かやる気がないみたいに思われちゃう。そうなることは社会保障と税の一体改革に、審議に大きな影響を及ぼすということになりますから、その点について具体的に、八十は確実にやります、五月中に法案を出します、こういう考えをお示しいただけませんでしょうか。
○野田内閣総理大臣 まず、国家公務員の人件費マイナス七・八%削減、これは各党の御協力をいただきながら成立をすることができました。御指摘のとおり、これは大きな前進だというふうに思います。 一方で、今、定数のお話ありましたけれども、議員歳費の削減も、各党の御協力でこれも実現をすることができましたことはつけ加えさせていただきたいと思います。 その上で、一票の格差の是正の問題と、そして定数削減の問題と選挙制度改革を、一番頭の中に最優先で入れなきゃいけないのは格差是正だと私も思います。違憲、違法状態というのは一日も早く脱却しなければなりません。 その上で、定数削減、特に我が党の場合は八十削減ということをマニフェストにも掲げてまいりました。この御提案をしていますが、定数削減、いろいろな御意見があるようでございますので、今各党間の調整をしていると同時に、選挙制度改革も一体で結論を出すようにということが、今までの実務者における協議のいわゆる積み重ねでございました。 ただ、この実務者の協議にずっと預けているだけでは、なかなか結論を得ることができないと思います。下地さんも国民新党の幹事長でございますが、きのう、与党の幹事長間でも、この間の意見交換があったと承知をしています。そろそろ幹事長レベルの、政治判断を含んだ、そういう仕切りの中での協議によって早急に結論を得るように、私からは民主党の幹事長には指示をさせていただいております。
○下地委員 ゼロ増五減を先行してやるというのは自民党だけですよ。ほかの野党は、ゼロ増五減と、それと定数削減の話と、それと今言った連用制の新たな制度、少数政党の考え方に見られるような制度を三点セットでやれということで、ここまで時間をかけて私たちは話し合いをしてきた。それが法案になる時期に来ていますから、ぜひ三点セットでしっかりと出していただきたい。私は、ゼロ増五減だけ先に出すということはあってはならないことだ、今まで話をしてきたことがまさに国会の場になって違う形になってくるということをぜひ申し上げておきたいと思います。 三点目ですけれども、必ず、この論議をしてくると民主党のマニフェストの話が出てくるんですね。そこの十六・八兆円、その削減をするということがなかなかできなかった。消費税五%分上げなくたって、あなた方が言っているとおりやればよかったんじゃないか、そういう声が出てきます。 しかし、政権交代してから、削減していますよね。歳出削減で平成二十二年は二・三兆円、税制で一・一兆円、今まで、前の政権からやらなかった、十兆円ぐらい税外収入で引っ張り出していますから。まあ、削減とは言わないけれども、自民党政権のときとは違ったやり方をしながら財源をつくり出してきていることだけは確かだと思うんですね。 それをそろそろ、どこかの時点で、このマニフェストに対する考え方の意思表示をしておかないと、来週から始まる野党の論議の中で、消費税を上げる前に、あなた方、マニフェストどおりやりなさいという論議をまた何度も何度も繰り返されることになるかもしれない。 そういうことを含めて、それに対する考え方も示しておくことが大事だと思いますけれども、総理、いかがですか、そのことについて。
○野田内閣総理大臣 社会保障と税の一体改革を実現する上で、どうしてもこれは行政改革も一体として進めることを国民の皆様は望んでいらっしゃるというふうに思います。 そのことの努力はこれまでもやってきたわけです。御指摘のあったとおり、行政刷新会議を通じて、事業仕分けを通じて歳出削減をやったり、あるいは税制改正も行いながらの恒久財源の確保もやってきた中での、国民の皆様とお約束をしたマニフェストの主要項目は、その範囲の中で実現をしてまいりました。加えて、税外収入の部分で御指摘がありましたけれども、これはワンショットのお金ではありますけれども、そのための努力もやってまいりました。 今国会、この国会中にも、いわゆる独立行政法人を、法人数を約四割削減する法案であるとか、あるいは特別会計を、十七から十一に会計数を減らす、勘定も約半分に減らすという法律を出したりとか、あるいは、これは政府案ではなくて与党としてでありますけれども、国家公務員人件費二割削減を目標として盛り込んだ行政改革実行法案を取りまとめて、この早期成立もお願いをしています。また、国家公務員制度改革についても、自律的労使関係制度のもとで効率的で質の高い行政サービスを実現するための関連法案、これは昨年六月に提出したものを、何としても早く御審議いただきたいと御要請をしているところでございます。 これが今、今国会にかかる法案ですが、それ以外にも、身を切る努力というのは不断の努力が必要でございますので、政府の中に、全閣僚をメンバーとする行革実行本部をつくりました。また、先日初会合を開いた、民間有識者を集めた行政改革に関する懇談会も開きました。 こういうものを通じまして、総人件費改革を初めとする具体的な行政改革を具体的に消費税を引き上げる前にできるだけ多く実現をしていきたいというふうに思っております。
○下地委員 今の総理の答弁そのものをもっと広めるべきだと思うんですね。 十六・八兆円はできなかったかもしれないけれども、切るところは切った、税制改正もした、税外収入も上げた、そして、今四法案を出して、天下りを禁止して、そして独法なんかを減らしていく、こういうことによって最後のチャレンジをしているんだ、こういう無駄を省く努力をしているんだということがもっと表に出た方がいいと思うんですね。 マニフェストの数字が出なかったから何もやっていないかのようじゃなくて、ちゃんとやっているんだと。それはもっと示すことが大事だ。(発言する者あり)野党はそれを言うのが仕事だからしようがないんですけれども、やっていることをちゃんと示していくというのが、これが大事なことであると思いますから、もっとアピール度を高める。この前のメーデーの大会でも、やっていることのアピール度が足りませんねと総理は挨拶していましたけれども、そのことをぜひ頑張ってやっていただきたいというふうに思っています。(発言する者あり)与党だから言うんですよ。野党で言うわけないじゃないか。 それでもう一つ、三つ目ですけれども、低所得者対策と今言っていますよね。低所得者対策と言っていますけれども、総理、今回の社会保障と税の一体改革、これは全部低所得者対策じゃないですか。これはどう見ても、低所得者への年金の加算とか、非正規の方々を国民年金じゃなくて厚生年金に入れるとか、無年金の対策をするとか、これは低所得者対策ですよね。 また、これに四千億かけるとか一兆円かけるとかという話がありますけれども、私は、低所得者対策に力点を入れるんじゃなくて、デフレ対策に力点を入れるべきだと思うんです。三%の成長をどうするかということを考えるべきだと思うんですよ。だから、この三%の成長をやるとなると、今の四十二兆円の税収が五十兆円を超えないと三%じゃありませんし、四百八十兆円のGDPが五百三十一兆円までふえないとだめなんです。 私の提案ですけれども、二十七年から税率を上げて、二十七、二十八、二十九、三十、この四年間の一%を経済対策に回すといって、今年度と来年度で七兆二千億ぐらい、財源は、二十七年度から上げる財源の一%をやるといって、今、社会保障に全部使うということになっていますけれども、一回、経済対策に回す、デフレ対策をやるんだというようなことを考えてみたらどうでしょうか。どんなにやっても、まあ総理は、はいとはすぐには言わないかもしれないけれども、三%の成長をしなければ停止事項があるような環境を考えれば、総理、三%の実績を実現するのが大事なことなんです、どんなにやっても。 そうなった場合に……(発言する者あり)いや、いろいろな修正をやっていいんですよ、修正をやって。軽減税率をやるとか、低所得者対策をやるとか、これからこの法案は修正協議がいっぱい行われますけれども、経済政策を考えた修正があっても僕はいいんじゃないかと思うんです。そういう意味では、そのことについてもぜひ総理にお考えいただきたいと思いますから、ぜひ総理の御答弁をお願いします。(発言する者あり)
○中野委員長 御静粛に願います。
○野田内閣総理大臣 社会保障と税の一体改革でございますので、社会保障を充実、そして安定化させること自体、これが、再分配機能があると思っているんです。もともと再分配機能があるんですね。その上で、逆進性が消費税ですとあるということですので、その上で低所得者対策もあわせて講ずる、そういうきめ細やかな対応をしていこうということが基本であります。 その中で、今、経済対策にもお金を使ったらどうかという御指摘ございましたけれども、今回はあくまで、消費税の使途については全て社会保障に充てる、官の肥大化に還元をしない、充てないということにしていることがこの法律の骨格でございますので、その骨格はぜひ御理解をいただいて、後押しをしていただきたいと思います。 その上で、経済対策が必要なことは、これはもう間違いなくそうであります。名目成長率を、平成二十三年度から三十二年度まで、この十年間に平均して名目三%、そして実質二%、これをあえて法文の中、附則の中に入れております。前提条件ではございませんけれども、これは政策目標として政府として掲げたものでございますので、いわゆる法案の性格を変えることではなくて、経済を好転させなければいけないということは間違いございませんので、その点については全力を尽くしていきたいというふうに思います。
○下地委員 総理、一番の低所得者対策というのは景気回復なんですよね。働く職場をつくる、そして生きがいを持てるというのが、一番の、再チャレンジができるような状況をつくることなんです。 総理が言っているように、これは骨格を変えるというわけにはいかないというお話もありますけれども、私は、デフレ対策というものが、この法案を成立させる、そしてこの法案を国民に理解していただく、低所得者に対しても対応できるという意味では非常に大きな意味を持っていると思いますから、この一%の話ではできないとおっしゃっても、景気対策をどうするのかという具体的な案はぜひ早目に示してもらいたいというふうに思いますけれども、その点はいかがでしょうか。
○野田内閣総理大臣 一昨年の六月にまとめた新成長戦略を加速させる部分と、検証をしながらそれを次の年央にまとめる日本再生戦略に生かす部分と、今その作業をやっているところでございまして、先ほど数値を政策目標として申し上げましたけれども、それが実現できるよう、今申し上げた作業を通じて全力を尽くしていきたいというふうに思います。
○下地委員 最後になりますけれども、先ほど申し上げた熟議の国会というようなことでありますから、私は、延長国会をしてでもしっかりとおやりになることが大事だと思いますし、与えられた期間は四年間ありますから、来年がちょうど選挙を迎える年になりますから、衆参ダブルになると思いますけれども、安易な解散論には惑わされずに、しっかりとあと一年、総理として役割を担って、そして国民に成果を見せる、こういう努力をしていただきたいというふうに思っていますから、頑張ってください。 ありがとうございました。
○中野委員長 これにて下地君の質疑は終了いたしました。 次回は、来る二十一日月曜日午後零時四十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時四十五分散会