社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 7 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 2012/05/16
会議録
○中野委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、子ども・子育て支援法案、総合こども園法案、子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案及び社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。 順次趣旨の説明を聴取いたします。小宮山厚生労働大臣兼少子化対策担当大臣。 ————————————— 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案 子ども・子育て支援法案 総合こども園法案 子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○小宮山国務大臣 ただいま議題となりました公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案と被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案について、その提案の理由と内容の概要を説明いたします。 まず、公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案について説明いたします。 国民年金制度の創設から五十年が経過し、少子高齢化の進展、産業構造の変化、近年の非正規労働者の増加等、公的年金制度を取り巻く社会や経済の状況が大きく異なってきています。 このような変化に対応し、公的年金制度を、信頼され、将来にわたって持続可能なものとしていくためには、年金の最低保障機能の強化を図るとともに、働く意欲を抑制しない、働き方に中立的な制度としていく必要があり、こうした観点に立って現在の公的年金制度の見直しを行うことが必要です。 特に、公的年金制度を将来にわたって持続可能なものとしていくためには、基礎年金の国庫負担割合二分の一の維持と恒久化が不可欠であり、税制の抜本的な改革により、安定した財源を確保して基礎年金の国庫負担割合を二分の一とする必要があります。 このような状況を踏まえ、現在の公的年金制度の機能強化等を図るため、この法律案を提出しました。 以下、この法律案の主な内容について説明いたします。 第一に、公的年金制度の最低保障機能の強化を図るため、老齢基礎年金、老齢厚生年金等の受給資格期間を二十五年から十年に短縮するとともに、所得に関する一定の基準に該当する受給権者は、老齢基礎年金、障害基礎年金等の額の加算を請求できるようにすることにしています。 この措置の導入とあわせて、所得が一定の基準を上回る受給権者の老齢基礎年金について、その額の二分の一を上限に、支給を停止する措置を設けることにしています。 また、遺族基礎年金について、父子家庭にも支給することにしています。 第二に、公的年金制度を将来にわたって持続可能なものとしていくため、安定した財源を確保して基礎年金の国庫負担割合を二分の一とする年度を平成二十六年度と定めるとともに、平成二十四年度の基礎年金の国庫負担割合を二分の一とするための差額分等として発行される国債の償還期間や手続等を定めることにしています。 第三に、厚生年金保険と健康保険の被保険者の範囲を拡大することにし、一週間の所定労働時間が二十時間以上であり、かつ、報酬の月額が七万八千円以上である等の一定の要件に該当する短時間労働者についても、従業員が常時五百人以下の事業主に使用される者を除き、その被保険者とすることにしています。 第四に、産前産後休業を取得する被保険者については、申し出により、厚生年金保険と健康保険の保険料を免除する等の措置を講ずることにしています。 第五に、こうした見直しについて、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法、私立学校教職員共済法等についても同様の改正をすることにしています。 最後に、この法律の施行期日は、一部を除き、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律による消費税の第二段階目の引き上げの日に当たる、平成二十七年十月一日としています。 以上が、この法律案の提案の理由とその内容の概要です。 次に、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案について説明いたします。 被用者年金制度の一元化について、多様な生き方や働き方に公平な社会保障制度を目指す平成二十四年二月十七日の閣議決定、社会保障・税一体改革大綱に基づき、公的年金制度の一元化を展望しつつ、年金財政の範囲を拡大して制度の安定性を高めるとともに、民間被用者、公務員を通じ、将来に向けて、同一の報酬であれば同一の保険料を負担し、同一の公的年金給付を受けるという公平性を確保するため、厚生年金と三つの共済年金に分かれていた被用者年金各制度を厚生年金制度に統一することを柱とし、所要の措置を講ずるため、この法律案を提出しました。 以下、この法律案の主な内容について説明いたします。 第一に、厚生年金の被保険者の範囲を拡大して公務員と私学教職員を適用対象とし、各共済組合法で、共済年金に関する規定の削除等の所要の規定の整備を行うことにしています。また、共済年金にあった遺族年金の転給制度を廃止する等の官民格差の解消を行い、加えて、加給年金等について、民間企業の期間と公務員等の期間を通算して加算することにしています。 第二に、保険料率について、平成二十七年から公務員と私学教職員の保険料率の段階的引き上げを法律に位置づけた上で、公務員については平成三十年、私学教職員については平成三十九年に、厚生年金の保険料率の上限である一八・三%に統一することにしています。 また、民間被用者や公務員等を含む厚生年金制度全体の負担と給付の状況を、年金特別会計厚生年金勘定に取りまとめて計上することにしています。 第三に、事務処理を効率的に行うため、共済組合等や私学事業団も厚生年金事務の実施機関として活用することにしています。 また、共通財源である積立金に関する管理運用の基本的な指針の策定や、運用状況の公表、評価等は、厚生労働大臣が案を作成し、各大臣と協力して行うことにしています。 第四に、共済年金にある公的年金としての職域部分は、この法律案により、廃止することにしています。一方、附則で、廃止後の新たな年金については、平成二十四年中に検討を行い、その結果に基づいて、別に法律で定めるところにより、職域部分の廃止と同時に設けることにしています。 第五に、国民負担を抑制する観点から、税負担による追加費用を減額するため、恩給期間に係る給付について、二七%引き下げることにしています。ただし、財産権への配慮から、給付額に対する引き下げ割合の上限を一割とし、二百三十万円を下回る減額はしないといった措置を講ずることにしています。 以上のほか、関係する法律の改正について所要の措置を行うことにしています。 最後に、この法律の施行期日は、平成二十七年十月一日としています。また、追加費用等の減額については、公布の日から起算して一年を超えない範囲で、政令で定める日としています。 以上、二つの法案の提案理由とその内容の概要について説明いたしました。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。 次に、子ども・子育て支援法案、総合こども園法案、子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について、その趣旨を説明いたします。 子供は、社会の希望、未来をつくる力であり、安心して子供を産み育てることのできる社会の実現は、社会全体で取り組まなければならない最重要課題の一つです。 現在、子供や子育てをめぐる環境の現実は厳しく、核家族化や地域のつながりの希薄化によって子育てに不安や孤立感を感じる家庭は少なくありません。また、多くの待機児童が生じている地域もあることや、本格的な人口減少社会が到来したことからも、国や地域を挙げて子ども・子育てへの支援を強化していかなければなりません。 全ての子供に良質な生育環境を保障し、子ども・子育て家庭を社会全体で支援するため、幼保一体化を含め、子ども・子育て支援関連の制度、財源を一元化して新しい仕組みを構築し、質の高い学校教育、保育の一体的な提供、保育の量的拡大、家庭での養育支援の充実を図ることが求められています。 子ども・子育て支援法案は、こうした状況に基づいて、現在の子ども・子育て支援対策を再編成し、市町村が制度を実施し、国と都道府県が重層的に支える一元的な制度を構築するために提出しました。 この法律案の主な内容は、次のとおりです。 第一に、市町村は、子ども・子育て支援給付と地域子ども・子育て支援事業を総合的かつ計画的に行うことにし、国と都道府県は、給付と事業が適正かつ円滑に行われるよう必要な各般の措置を講じなければならないことにしています。 第二に、子ども・子育て支援給付は、子供のための現金給付と子供のための教育・保育給付とします。 子供のための現金給付は児童手当の支給とし、子供のための教育・保育給付は、こども園給付費、地域型保育給付費等の支給とします。 給付を受けようとする保護者は、市町村に対し、支給認定を申請し、その認定を受けることにしています。 第三に、内閣総理大臣は、子ども・子育て支援のための施策を総合的に推進するための基本指針を定めることにし、市町村と都道府県は、国の定める基本指針に即して教育、保育の提供体制の確保等に関する計画を定めることにしています。 第四に、子供のための教育・保育給付と地域子ども・子育て支援事業に要する費用は、市町村が支弁することを基本とし、国と都道府県は、交付金の交付等の措置を講ずることにしています。 第五に、内閣府に、この法律の施行に関する重要事項を調査審議するため、子ども・子育て会議を置くことにしています。 また、市町村と都道府県は、子ども・子育て支援に関する施策の実施状況を調査審議する等のため、審議会その他の合議制の機関を置くことができることにしています。 以上が、子ども・子育て支援法案の趣旨です。 次に、総合こども園法案について、その趣旨を説明いたします。 この法律案は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う上で幼児期の教育と保育が重要であることから、小学校就学前の子供に対する教育と保育を一体的に行うとともに、保護者に対する子育て支援を行うことを目的とする総合こども園の設置と運営に関し必要な事項を定めることにより、小学校就学前の子供に対する教育と保育、保護者に対する子育ての支援の総合的な提供を図るために提出しました。 この法律案の主な内容は、次のとおりです。 第一に、総合こども園では、学校としての教育と児童福祉施設としての保育、保護者に対する子育て支援事業の相互の有機的な連携を図りつつ、教育と保育を行うことにしています。 第二に、総合こども園は、国、地方公共団体、学校法人と社会福祉法人のほか、公共性等を担保するための一定の要件に適合する法人が設置できることその他の総合こども園の設置と運営等に関して必要な事項を定めることにしています。 以上が、総合こども園法案の趣旨です。 最後に、子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について、その趣旨を説明いたします。 この法律案は、子ども・子育て支援法と総合こども園法の施行に伴い、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律を廃止するほか、児童福祉法など五十六の関係法律について規定の整備等を行うとともに、所要の経過措置を定めるために提出しました。 以上、三つの法案の趣旨について説明をいたしました。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○中野委員長 次に、安住財務大臣。 ————————————— 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○安住国務大臣 ただいま議題となりました社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 政府は、世代間及び世代内の公平性が確保された社会保障制度を構築することにより支え合う社会を回復することが我が国が直面する重要な課題であることに鑑み、社会保障制度の改革とともに不断に行政改革を推進することに一段と注力しつつ経済状況を好転させることを条件として行う税制の抜本的な改革の一環として、消費税法、所得税法、相続税法等について所要の改正を行うほか、その他の税制の抜本的な改革及び関連する諸施策に関する措置について定めるため本法律案を提出した次第であります。 以下、本法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、消費税につきましては、社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指す観点から、その使途を明確にするため、原則として、その税収を制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費に充てることを規定した上で、現行四%の消費税率を、平成二十六年四月一日から六・三%に、平成二十七年十月一日から七・八%に引き上げることとするほか、事業者免税点制度等について所要の見直しを行うこととしております。 第二に、所得税につきましては、所得再分配機能の回復等を図る観点から、課税所得のうち五千万円を超える部分に対して四五%の税率を新たに設け、平成二十七年分から適用することとしております。 第三に、資産課税につきましては、資産再分配機能を回復する観点から相続税の基礎控除の引き下げ及び最高税率の引き上げ等の見直しを行うとともに、資産の現役世代への早期移転を促進する観点から、贈与税の税率構造の緩和及び相続時精算課税制度の拡充を行い、平成二十七年以後の相続または贈与について適用することとしております。 第四に、その他の税制の抜本的な改革及び関連する諸施策について、政府は、本年二月十七日に閣議決定した社会保障・税一体改革大綱に示された基本的方向性に沿って具体化に向けて検討し、それぞれの結果に基づき速やかに必要な措置を講じなければならないことを規定することとしております。 このほか、附則において、消費税法等の改正に伴う経過措置を規定するとともに、消費税率の引き上げに当たり、物価が持続的に下落する状況からの脱却及び経済の活性化に向けて必要な措置を講ずる旨の規定のほか、消費税率の引き上げの前に、種々の経済指標を確認し、経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずる旨の規定を設けることとしております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
○中野委員長 次に、川端総務大臣。 ————————————— 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○川端国務大臣 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 世代間及び世代内の公平性が確保された社会保障制度を構築することにより支え合う社会を回復することが我が国が直面する重要な課題であることに鑑み、社会保障制度の改革とともに不断に行政改革を推進することに一段と注力しつつ経済状況を好転させることを条件として行う税制の抜本的な改革の一環として、地方における社会保障の安定財源の確保及び地方財政の健全化を同時に達成することを目指す観点から、地方消費税の税率の引き上げ及び引き上げ分の地方消費税についての使途の明確化を行うとともに、消費税に係る地方交付税の率を変更する等の必要があります。 次に、その法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一は、地方税法の改正に関する事項であります。 地方消費税の税率を、平成二十六年四月一日から消費税額の六十三分の十七に、平成二十七年十月一日から消費税額の七十八分の二十二に引き上げることとしております。これは、消費税率に換算した場合、それぞれ、一・七%、二・二%に相当いたします。 次に、地方消費税のうち引き上げ分に相当する額に係る市町村交付金については、各市町村の人口で案分して交付することとしております。 また、道府県は地方消費税のうち引き上げ分に相当する額から市町村に交付した額を控除した額を、市町村は当該引き上げ分に相当する額として道府県から交付を受けた額を、それぞれ制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費その他社会保障施策に要する経費に充てることとしております。 第二に、地方交付税法の改正に関する事項であります。 消費税の収入額に対する地方交付税の率を、平成二十六年度は二二・三%に、平成二十七年度は二〇・八%に、平成二十八年度以降は一九・五%に変更することとしております。これは、消費税率に換算した場合、それぞれ、一・四%、一・四七%、一・五二%に相当いたします。 このほか、附則において、地方税法等の改正に伴う経過措置を規定するとともに、地方消費税率の引き上げに当たり、物価が持続的に下落する状況からの脱却及び経済の活性化に向けて必要な措置を講ずる旨の規定のほか、地方消費税率の引き上げ前に、種々の経済指標を確認し、経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずる旨の規定を設けることとしております。 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○中野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、明十七日木曜日午前八時四十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十七分散会