財務金融委員会 第20号
- 発言数
- 72 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2012/08/29
会議録
○海江田委員長 これより会議を開きます。 開会に先立ちまして、自由民主党・無所属の会所属委員に対し、出席を要請いたしましたが、出席が得られません。 再度理事をして出席を要請いたさせますので、しばらくお待ちください。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○海江田委員長 速記を起こしてください。 理事をして再度出席を要請いたさせましたが、自由民主党・無所属の会所属委員の出席が得られません。万やむを得ず議事を進めます。 内閣提出、参議院送付、金融商品取引法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。金融担当大臣松下忠洋君。 ————————————— 金融商品取引法等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○松下国務大臣 ただいま議題となりました金融商品取引法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 我が国金融資本市場を取り巻く環境の変化を踏まえ、我が国市場の国際競争力の強化及び利用者利便の向上を図るとともに、グローバルな金融資本市場の混乱を踏まえた金融システムの強化及び利用者が安心して取引できる規制を整備していくことが重要な課題となっております。このような状況を踏まえ、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、新成長戦略、日本再生の基本戦略等に基づき、我が国市場の国際競争力の強化及び利用者利便の向上を図るため、証券、金融、商品を横断的に一括して取り扱う総合的な取引所の実現に向けた措置を講じることとしております。 第二に、店頭デリバティブ取引の公正性、透明性の向上を図るため、一定の店頭デリバティブ取引について電子取引システムの使用を義務づけるなどの措置を講じることとしております。 第三に、適切な不公正取引規制を確保するため、課徴金の対象を追加、拡大するなどの課徴金制度の見直し、企業の組織再編に係るインサイダー取引規制の見直しを行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○海江田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○海江田委員長 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として金融庁総務企画局長森本学君、経済産業省大臣官房商務流通審議官豊永厚志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○海江田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○海江田委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。網屋信介君。
○網屋委員 皆さん、おはようございます。民主党の網屋信介でございます。 本日は、かなり長い間成長戦略として議論を続けてまいりました総合的な取引所の実現に向けた制度整備ということで、やっとここまで来たのかなと。しかも、参議院では既に可決をされたということでございますので、ここまで来たことについて、自分自身も最初のところでかかわってきたこともありまして非常に感慨深いものがありますが、せっかくの機会でございますので、幾つかの点について御質問をさせていただきたいと思います。 そもそも、この総合的な取引所の実現に向けた制度整備というのは、政府の新成長戦略や日本再生の基本戦略に基づいて、証券、金融、商品を横断的に一括して取り扱う総合的な取引所をつくっていこうじゃないか、それをやることによって、投資家や業者その他の利用者の利便性を第一とし、多様な品ぞろえ等の機能をそろえることによってアジアのメーンマーケットを目指していこうという大きな構想のもとにつくられたものだと理解をしております。 形の上では、当初の考え方とちょっと変わり、ホールディングカンパニーという形で、証券の現物の取引所とデリバティブを二つに分けるという形になったわけでございますが、特に今回のデリバティブの商品の一括的な取り扱いということでございますが、デリバティブ取引の対象となるいわゆる金融商品をどこまで定義するのかということについて、まず御説明いただければと思います。
○森本政府参考人 お答えいたします。 現行の金融商品取引法のデリバティブ取引には、通貨を原資産といたしますFX取引、株価指数を参照指標といたします株価指数先物取引などがございます。 今回の法案におきましては、この金融商品取引法上のデリバティブ取引の対象に、商品先物取引法で規定いたします商品のうち米等を除く商品を追加するということを予定しております。 具体的な商品といたしましては、現在、実際に商品取引所で取引が行われております、例えば金でありますとか大豆といったもの等々が想定されておるところでございます。
○網屋委員 今お話しのとおり、先物やいわゆるデリバティブに関するもの、総合的に一つのところで取引を行うということだと思いますが、今御説明の中にありました、米等の特別な商品については除くということが出ましたけれども、この米等の特別な商品を除く理由というのは、なぜそこだけを除くのか、また、その米等の等というのは何を指すのかということについて御質問したいと思います。
○佐々木副大臣 お答えさせていただきます。 今回の取引所の改正に当たって、今委員から御指摘がありましたが、新成長戦略あるいは日本再生の基本戦略にのっとって、我々も一緒に論議をさせていただいてまいりました。 今、米についてのお話がありましたが、まず、米については、我が国にとって特別な主食であるということが一つと、それから今、米については、商品先物取引法に基づく試験上場中でございます。引き続き、その動向、推移というのはしっかり見きわめて判断をしていきたい。当面、総合取引所で取り扱うことにはなじまないということから、除外をさせていただいたところであります。 また、その等についてでありますが、総合取引所構想については、三省庁で名実を備えた総合取引の実現に向けて協力するということが前提でありますので、そのことはしっかり念頭に置いて、例外品目というものについては、特別な主食である米並みの扱いをするほどのものがほかにあるかという視点から吟味をし、関係者の意見を十分聞いた上で、三省庁で協議した上で決定していきたいというふうに考えているところでございます。
○網屋委員 ということは、米以外にも除外になるものは結構出てくる可能性があるという理解でよろしいんでしょうか。
○佐々木副大臣 先ほど申し上げましたが、特別な主食である米に、それ並みの扱いをするほどのものがあるかどうかということについては、十分に吟味をしなければいけないし、三省庁でこれまた協議をしっかりしなければいけない、あるいは関係者のニーズというものも聞いていかなきゃいけないというふうに思っておりますので、十分に吟味をさせていただきたいというふうに思っております。
○網屋委員 私は、この米等を除くというやり方は余りいいやり方じゃないんだと思っています、正直言いまして。 実を言いますと、この総合取引所の形で取引されるものと穀物なりなんなりで取引されるもの、実質的にどこが違うか。どこも違わないんですよね。試験上場というのはあります。では、試験上場の期間が終わって本上場になったらこっちに入れるんですか、いや、それはまだわからないということだと思うんですよね。 本来であれば、せっかくこうやってみんなが協力をして一つの取引所をつくろうというのであれば、基本的には、例外なく、やはり同じところで。 これは何を主体にやっているかというと、実は、取引をする側の利便性ではなくて、投資をする側の利便性のためにやっているわけで、そういう意味では、今の段階で、米がここに入る入らないという議論をやっても答えは出ないんですけれども、やはり方向性としては一つのもので全部やっていく。 主食であるからほかのところでやるんだといっても、実は、ほかのところでやっていても別に投資家は入れるわけです。ここだけ、例えば決済の仕方をこれだけ変えちゃうなんというと、逆に言えば、米の取引はどんどん減っていく可能性があるわけです。本来であれば、やはり一つの取引所の中で、同じ土俵で、これから質問しますけれども、同じ税制、それからいわゆる担保の共有化、いろいろなものを行うことによって、むしろ本来は、米も含める、そういったものの取引はふえていくというのが考え方。そうでないと、ほかのものを入れるという趣旨に実は合致しないと私は思います。 ですから、お答えをいただくことはないですけれども、総合的な取引所をつくってアジアのメーンマーケットを目指す、そしてまた投資家さんが利便性を持って取引できる形を整えていくのであるとすれば、実は、一物二価的なやり方ではなくて、一つの取引所でまとめてやることが本来のあるべき姿だと私は思っています。 ただ、米については今試験上場中であるということもあり、この試験上場が終わった段階で、ぜひともそれについては検討していただき、余計な何とか取引所を幾つも幾つも残すようなことをしない方がいいのではないかというのは、これは私の意見として述べさせていただきたいと思います。 もう一つは、これまでのこういった商品を含む取引所の問題点というのは、実は、穀物があり、商品があり、金融があり、管轄の省庁というのが幾つもあって、非常にややこしくなっている。これを、いわゆる二重の規制や監督をなくしていこうじゃないか、一元化していこうじゃないかというのが、もう一つの今回の趣旨だと思っています。 しかしながら、この法律の文章を読みますと、金融商品などの取引対象を管轄する商品所管官庁というのが各所に残っており、金融所管官庁との二重行政的な部分というのは完全に排除されたわけではないというふうに読めることがあります。 したがって、総理大臣が、いわゆる金融所管官庁、金融庁を通じてということになるわけですが、物資の所管大臣にいろいろなところで同意を求めたりとか、事前に許可を求めたりみたいな形になっているんですが、その辺の二重行政的な部分を排除するという目的はどういうふうになったのかということをお聞きしたいのですが、金融庁、いかがでしょう。
○松下国務大臣 議論の過程でさまざまな意見が出ましたし、それぞれの官庁の主張もありました。私自身も経済産業省の副大臣としてこの問題にもう二年以上携わってやってまいりましたけれども、官庁のいろいろな言い分といいますか主張というのもやはりあるというのも現実でございました。 そういう中で、当初の目的でありますように、総合的な取引所等に対して一元的に監督をしていくんだというその姿は変えないでどこまでしっかりとやっていけるかということを議論いたしました。そういう中で、総合的な取引所等に対する金融庁の一定の監督権限の行使、これについて金融庁が一元的に監督を行う、これはもうはっきりしているわけでございます。 その上で、同時に、商品の生産、流通に対する悪影響が発生する、それを防止しなければいけないという観点がございます。 例えば、トウモロコシ等をとりますと、先物取引として、三カ月後に三倍になる、こうなりますと、今それを買い占めておこう、高く後で売ろうと。そうすると、現物が少なくなってくるということで、現実の市場が混乱するというようなことがあって、やはり悪影響を及ぼす。そういうことはしっかりと防止しなきゃいかぬのだということを含めて、金融庁と、それから商品所管大臣がありますけれども、農林水産大臣あるいは経済産業大臣との間の事前協議、同意、そういう連絡調整というものはやはりしておかなきゃいかぬということで、そういう規定を設けたということでございます。 いずれにしても、二重行政は排除されているのかということをお尋ねいただきましたけれども、取引所や業者の立場から見れば、許認可や行政処分あるいは検査等の監督権限を行使する主体は金融庁に一元化されておりますから、御指摘の二重行政を排除する目的は図られているというふうに考えています。 なお、いろいろな問題がまた起こってくることが予想されますから、これは三省庁による協議会をつくって、しっかりと実務的に、スムーズにいくように対応したいというふうに考えております。
○網屋委員 ありがとうございます。私は非常に大事な点だと思っております。少なくとも、取引業者もしくはマーケットから見たら、これは金融庁が全て管理監督をしているんだということが非常に大事なポイントだと思っております。 もちろん、新しい商品を入れる入れないとか、いろいろなところで所管の大臣のところと議論をしていただくのは、これはこれで大事なことだと思いますが、今大臣がおっしゃったような例えばトウモロコシの話、ただ、一つ気をつけなきゃいけないのは、やはりそうはいっても、では、日本でやれなかったら、シカゴでもできるしシンガポールでもできるし、いろいろなところで実はやれるわけで、日本で幾ら規制をしてもこれは余り、実は現実的には今の金融マーケットでは一つの国だけでそれを牛耳るというのはなかなかできないということは事実だというふうに思っておりますので、そういう意味からすると、金融庁の役割というのは非常に大きいということをぜひ御認識をいただきたいと思っております。 それから、これはもう私の方から、時間もないので一つ提言として申し上げると、取引業者の中で第一種金商業者の財務基準の中で、いわゆる商品だけを扱うところは商品先物法に基づいてやるということになっていますが、やはり業者の健全性というのは非常に大事で、これは、特に証券会社の場合はいろいろな問題がありましたけれども、例えば最低資本金ですとか、それからいわゆるコンプライアンスの問題とか、そういったものをかなり厳しく今やってきているわけで、私自身は、これは私の理解として、経過措置的な、ソフトランディング的な意味を持っていると思いますが、基本的には、最終的にはやはり商品先物の業者についても同様の、同じ基準、監督でやるのであれば、財務基準等々採用すべきであろうというふうに考えているところでございます。 あと五分なので、もう一つお話をしたいのですが、実はこの新成長戦略における、もともとは総合取引所、今は総合的な取引所になりましたけれども、そういう取引所の創設というのは、先ほどから申し上げますように、一般の投資家さんがワンストップで取引ができる体制をつくる、それが結果的にアジアの市場に対抗できる市場となり、最終的には活性化を促されるというふうに理解をしているわけです。 こういうシステム的な総合取引所をつくることはもちろん第一歩として大事なのですが、実は投資家さんから見ると何が大事かというと、幾つかのポイントがあるんですが、一つは、清算機関、いわゆるセトルメント、これが一括してやれる。これはそういうふうになると思います。もう一つが、取引のシステムが統一されていること。今、東証と大証が合併の話がありますが、これはシステムが違うので非常に混乱が実はまだまだ起こると思っていますが、これの統一化は結構お金のかかる話です。それから三番目が、これは結構重要なんですが、差し入れ担保の共有化ということなんですね。 要するに、商品先物等々をやるときに担保を入れます、こっちで国債の先物をやるというと、また担保を入れます、いや、株の先物をやるというと、こっちにまた担保を入れますと。 これは担保は共有できません。例えば、こっちで大もうけしているけれども、こっちは大損している、こっちはそのままで、こっちにまた追い証を入れてくださいみたいなわけのわからぬことをやると、実は総合的にやった意味がないので、やはりまず担保の共有化ということをぜひとも御検討いただきたい。 それからもう一つは、これはこの委員会で決められることじゃないんですが、やはり大事なことは税制だと思っています。どこまでまとめて税制をやれるのか、いわゆる相殺ができるのか、その辺についての議論がもしなされているのであれば、ぜひとも御意見を伺いたいと思います。
○松下国務大臣 今さまざまな御指摘をいただきました。そのとおりだと思っています。 方向性はもうはっきりしていますが、その中で、直ちに実現することが難しいものもあります。 しかし、この法案成立後に三省庁、金融庁と農林水産省そして経済産業省の三省庁で、実務者による協議会をつくっていくことにしております。商品先物取引活性化協議会と言っていますけれども、そこを直ちに開いて、しょっちゅう、ここで頻繁に議論しながら、円滑に進むように、課題整理に取り組んでいきたい、そう思っています。 差し入れ担保の共有化等についても同じでございまして、しっかりと取り組んでいきたいというふうに思っています。 問題は共有していますので、しっかりやりたいと思っています。
○網屋委員 形はつくっても魂を入れないと、これはやった意味がないと思いますので、ぜひとも、それについては、税制も含めて、全ての前提は投資家さんの便宜を図っていくということにポイントを置いて今後の議論を深めていただきたいと思います。 それから、せっかくこういう形で一つの取引所にまとめていくのですから、ほかの、正直言うと、いろいろな天下りの温床にもなっているような取引所はどんどんなくしていただいて、一つの形で総合的につくっていただく。本来これも趣旨だと私は思っておりますので、そういったことを強くお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○海江田委員長 次に、自由民主党・無所属の会所属委員の質疑に入るのでありますが、出席が得られません。 これより自由民主党・無所属の会の質疑時間に入ります。 〔委員長退席、糸川委員長代理着席〕 〔糸川委員長代理退席、委員長着席〕
○海江田委員長 これにて自由民主党・無所属の会の質疑時間は終了いたしました。 次に、菅川洋君。
○菅川委員 国民の生活が第一の菅川洋です。 きょうは金商法の改正の審議でありますけれども、委員会が強行的に立てられまして、このような状況の中で質問をするというのは非常に残念に思っております。日本の投資環境の整備のためにこれは必要なことでありますので、しっかりとした審議が行われるように、ぜひとも委員長、また理事の方に御配慮をいただければと思っております。 今回の法案の中で、総合的な取引所の実現に向けた制度整備が行われるという内容になっております。これは、やはり国際的な競争力を強化していくという中で、国内においてこれだけ力を分散している場合ではないと思っておりまして、もっと早くできなかったのかという気持ちを持っております。 ただ、そのようなことを言っていても仕方がありませんので、できるだけ早くこの法案を通していただき、そして投資環境、投資インフラとなる部分でありますから、取引所の総合化というか統合というものをしっかり進めた上で、競争力強化へ尽力していただきたいと思っております。 その中で、これはなかなか前に進まなかった部分ではないかと思いますけれども、規制監督をする省庁が今までは金融庁、経済産業省、農林水産省と、商品取引に関しましてはこの三つの省庁が関係しておりました。今回、これを、一元的に規制監督を行うということになりましたけれども、どのような部分でまずは一元化されるのでしょうか、その点について教えてください。
○中塚副大臣 先生御指摘の一元化ということですけれども、金融庁の一定の監督権限の行使ということについてでありますが、金融庁が一元的に監督を行うということが大前提であります。それに加えまして、先ほど大臣も御答弁をされておられましたが、商品の生産、流通に対する悪影響の発生の防止を図るという点から、商品所管大臣との間で事前協議や同意、措置要求等の規定があるということでありますが、これら全て、行政内部のことでありまして、そういう意味で、総合的な取引所でありますとか、あるいはその取引所で取引を行う業者の側からすれば、監督権限を行使する主体というのは金融庁に一元化をされているということでございます。
○菅川委員 そうなりますと、今までは、例えば商品取引を行っている業者の方にとってみますと、監督省庁からの検査というものがあるわけであります。金融庁は金融庁が検査を行い、経済産業省は経済産業省で検査に入る、農林水産省は農林水産省で検査に入るということで、年に何回か各省庁から検査に入られるというようなことがあるというお話を伺ったことがあります。経営者側からしますと、それだけチェックに入ってくれるということは、自分のところの社員がきちっと仕事をしているかどうかを逆に官庁がチェックしてくれるから非常に経営が楽だというような経営者の声もありました。 ただ、そうはいいましても、検査を受けるということになりますと、日常の業務をやりながら検査に入られるわけですから、同じような検査をそれぞれ別の省庁が行うということになりますと、業者の方にしてみますと、対応する人員をそろえなければいけないということになってまいりますし、また、過去の資料をいろいろなところから探し出して、そして提示し、説明をしなければならないというような間接業務に非常にコストがかかってくることになってまいります。 そうすると、このコストがかかった部分は、これは必ず手数料に上乗せをされて利用者に請求をされるわけでありますから、その管理コストが上がる分、結局、日本の中でこうした投資をしようという人に対してコストを押しつける、逆に言いますと、海外と比べますと、そういったコストが高くなって逆に利用者からすると利便性が下がるというようなことがあると聞いております。 その中で、今回一元化された場合に、業者に対する検査というものが今後どのようになっていくのか、その点を御説明ください。
○中塚副大臣 先ほども申し上げましたとおり、この総合的な取引所において取引を行う方、業者の方からすれば、監督権限を行使する主体というのは金融庁であります。ですので、総合的な取引所のみで取引を行う業者の方は、いろいろな役所から検査を受けなければならないということにはなりません。 ただ、この総合的な取引所に加えて他の商品取引所で取引を行われるような方については、それはそれぞれの制度を所管する省庁の検査が行われるということになるわけなのでありますが、どの取引所でどういった商品を売買されるかというのは、これはまさに経営判断であります。 いずれにいたしましても、今回お願いをしております総合的な取引所ということにつきましては、一元化をすることで、利用者の利便の向上ということはもちろんでありますが、参加をいただく業者の皆さんにとりましても利便性が向上するもの、そういうふうに考えております。
○菅川委員 確認ですが、そうしますと、総合的な取引所でのみ行う場合は金融庁からだけということになるんでしょうか。
○中塚副大臣 先生の御指摘のとおりであります。
○菅川委員 今回は、そういった意味では一歩前進ではないかと思う内容でありますが、やはり総合的に、商品取引全て含めた上で取引所の統合というものもぜひとも推進していただき、事業者の負担が減ることが利用者の利便性向上につながる、利用者の利便性向上につながるということは、マーケットそのものがやはり活発に取引が行われるということにつながると思っておりますので、ぜひともそういった取り組みも今後していただきたいと思っております。 次に、総合的な取引所をつくっていく場合に、やはり私が心配になるのは、システムの問題であると思っております。使いやすい、利便性が上がる、そうなりますと、取引が今まで以上にふえていく可能性というものは非常に大きくあるのではないかと思っております。 ただ、最近では、さまざまなプログラムを使いまして投資家の方が特定の指標または特定のさまざまな価格を、これを数値をもって自動的にシステムにおいて売買を行うというようなプログラムを組んで取引を行うということになりますと、売買注文が大量に、しかも非常に速いスピードで行われることが多くあると思っています。 そんな中で、東証のシステムが、二月、八月と売買システムの障害がありまして、金融庁もこれに対しまして業務改善命令をお出しになられたと思っております。 システムを何とかしろということで事後的に業務改善命令を出すということは当然必要なことではあると思っておりますけれども、ただ、それによって売買の機会を失われる利用者の方がいらっしゃるわけですから、システムというものは非常に重要な位置を占めますので、これを今後、事前に防止をするような方策ということが考えられないのかどうか。現在金融庁で検討している内容について、説明できましたら、御説明をお願いします。
○森本政府参考人 お答えいたします。 最近、取引所のシステムが高速化いたしておりまして、また投資家のプログラム取引等々がふえております。こうした事態もございまして、取引所のシステムが不安定化しているのではないかという点に対しましては、現在、金融庁といたしましては、東証に対しまして、業務改善命令といたしまして、第三者のチェックをきちっと受けるように、それに基づいた業務の改善について報告をするように求めているところでございます。 また、先生の御指摘に含まれると思いますが、システムそのものは正常に作動しておりましても、例えば、投資家のプログラム取引の異常によりまして価格が急激に変化する、あるいは誤発注が発生するといった問題も国際的に指摘されておるところでございます。 こうした点に対しましては、取引所におきまして、急速な価格変化が起きた場合に売買注文を成立させずに気配を表示する仕組みや、あるいは、異常に大口な注文が出た場合に売買の成立を留保する等の措置を最近強化しておりまして、先生御指摘のような、取引システムの高速化あるいは投資家のプログラム取引によりましてマーケットに不測の影響が出ないようにといった対策に取り組んでおるところでございます。
○菅川委員 今説明していただきました。二つの観点からだったと思いますけれども、システムそのものに対する話と、さらには、投資家、特に多分プロの投資家だと思いますけれども、この方々が行う取引の中でマーケットがゆがめられてしまうものに対する管理監督というような話であると思います。 まずは、やはりシステムがきちっと動くということが私は大事だと思っておりまして、その中でも、今、東証に対する業務改善命令という中で、第三者のチェックを受けるようにというお話でありましたけれども、受けた後、やはりこれからもしっかり安定して取引が行えるように、システムがどうなっているのか、ぜひとも金融庁の中でも今後そういったチェックを強化していただきたいと思っております。 いずれにいたしましても、総合的な取引所、また、それをつくることによって日本の中での投資というものが活発に行われるように、これからもこういった中身を不断に見直ししていっていただきまして、そして、最終的には、やはり利便性が上がるということがそういった環境を整えるという考えから、いろいろな環境を整備していっていただきたいと思います。 そして、あと、この法案の中にありますインサイダー取引の話に移らせていただきたいと思っております。 インサイダー取引規制の見直しがこの中に入っておりますけれども、この見直しは、どちらかというと規制緩和をする側ではないかと思っております。企業の組織再編を行いやすくする内容として、今まで厳しく取り締まっていた部分を少し緩和しようという中身になっていると思っております。 企業の組織再編というものは、やはり機動的に行うことが今必要でありまして、日本の中ではなかなか形というか、変えることに対するさまざまな規制が多くありますので、こういった見直しは賛成であります。 ただ、その一方で、先日来ありますように、増資インサイダーの問題があります。今までの、関係者だけでなく、外部の関係者によりまして不正が行われるといったようなケースも出てきています。経営の自由度を増していく、その一方で、これは特に、情報が少ないと言われています一般の投資家の方にも公正なルールを用いていくことが必要であると思っているんですけれども、こういった外部の関係者の方々に対する範囲の見直しだとか罰則のあり方の見直し、こういったものについて、現状、どのようにお考えになられているか、お聞かせください。
○松下国務大臣 最近、公募増資に関連したインサイダー取引等が頻発いたしました。これらを踏まえまして、七月四日でございますけれども、金融審議会に対しまして、情報伝達行為への対応とインサイダー取引規制の見直しについて諮問を行いました。 諮問の内容は、「我が国市場の公正性・透明性に対する投資家の信頼を確保する観点から、情報伝達行為への対応、課徴金額の計算方法その他近年の違反事案の傾向や金融・企業実務の実態に鑑み必要となるインサイダー取引規制の見直しを検討すること。」ということで、全体的にしっかりと見直してほしいという要請をいたしました。 現在、それに基づいて、情報漏えい自体を規制対象とすること、それから、これは現行のインサイダー取引規制とは性格の異なるものとなるわけですけれども、いずれにしましても、情報漏えい者に対して、どのような場合に、どのような者や行為について、どのような対応をなし得るのかという検討も行っていく必要があるということで、今鋭意検討してもらっているということでございます。
○菅川委員 今の大臣のお話の中にもありましたが、情報の漏えいのあり方というもの、企業実態をしっかりつかんでいくということが大切な部分ではないかと思っております。 日本の中では、こういった部分が少し海外に比べて緩い部分があるのではないかというような声もありますので、公募増資のインサイダーのような問題というのは、これは本当にあってはならないことであると思っておりますし、それに対しての規制というものはもちろん必要ですけれども、最近ではいろいろな形で情報が流れるということもありますので、過去のケースだけではなくて、これから起こり得るケースについてもさまざまな角度から検討していただきまして、情報がある人だけが得をするというような市場ではなく、一般の方々が公平なルールのもとで自分たちの判断で投資ができる、そういった環境をぜひともしっかり整えることへとつなげていっていただきたいと思います。 このような見直しというものは、常時、不断の見直しが必要であると思っています。規制をかければ規制をかけた分、その規制を逃れる方法を考える方々もいらっしゃいますし、イタチごっこのような部分はあるのかもしれませんけれども、ただ、そうはいいましても、公平なルールをしっかり守るということが市場の信認につながることであると思っておりますし、また、マーケットでの取引が拡大することへとつながっていくと思っておりますので、ぜひとも、今後ともしっかり御検討をしていっていただき、公平なルールをつくっていただければと思っております。 時間となりましたので、以上で質問を終わりにいたします。ありがとうございました。
○海江田委員長 次に、斉藤鉄夫君。
○斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫です。早速質問に入らせていただきます。 金融、証券取引、また商品取引、この日本における国際競争力を高めようということで、平成二十一年にもある改革が行われました。その改革は、いわゆる相互乗り入れ方式、金融、証券、それから商品取引、それらが相互乗り入れる、持ち株会社方式でのそういう改革が行われたわけですが、全く活用例がない、つまり全く生かされていない、こういう現状がございます。 今回の法改正も、まずそこの反省からスタートすべきだと思いますけれども、この平成二十一年の改革がなぜ生きなかったのか、まず、このことを金融庁はどのように評価されておりますでしょうか。
○松下国務大臣 議員が御指摘のように、平成二十一年度の金商法改正による相互乗り入れ方式、これは確かに存在したわけでございますけれども、この方式のもとでは、一つの取引所またはグループ会社において証券、金融、商品をともに取り扱う場合、金融所管官庁及び商品所管官庁の双方の規制監督を受ける、そういう二重規制監督の問題が存在して、総合的な取引所という考え方とはまた違う形で動いていたということで、これはもう一度見直しをすることによって、総合取引所ということに向かってやっていくべきだというふうに考えたわけでございます。
○斉藤(鉄)委員 大変明確な御答弁で、二重行政が残った、金融庁、農水省、経産省、それぞれがある意味で自分の権限を温存しようといいましょうか、影響力を残そうというその力が働いたがために、平成二十一年の改革は、法律は改正したけれども実効がなかった。今回、その反省に基づいて、総合的な取引所をつくって一元化しよう、こういうことで、その方向性たるやよしと我々も考えております。 ところが、実際、新聞報道等を見ますと、どうもその一元化が本当になされるのかどうか、大変先行きが暗いという新聞報道ばかりでございます、いろいろな新聞を見ますと。結局、今までの例えば商品取引、工業品、また穀物、これらはそのまま残る。残った場合は、当然今までどおりの規制監督権限が残るということで、したがって、総合取引所をつくっても、平成二十一年と同じ轍で、結局そこは誰も利用しなくて今までどおりやってしまう、こういうことになってしまうのではないかと大変危惧をするわけでございます。 例えば、いろいろな新聞が書いていますが、日経新聞の表現を読みますと、「三省庁が権限の一元化で足並みをそろえるのも難しく、持ち株会社方式で実現を急ぐのが現実的と判断している。」これでは権限の一元化というのは全くないわけでございまして、ここをどう乗り越えるかということが一番のポイントだろうと思います。 きょうは、そういう意味で、経産省、農水省の方にも来ていただきました。それぞれ、金融担当大臣、それから経産省、農水省から、その決意のほどについてお伺いしたいと思います。
○松下国務大臣 私も、経済産業省の副大臣としてこの問題に二年以上かかわってまいりました。 今御指摘のように、金融庁、農林水産省そして経済産業省、それぞれ自分のものを持っております。その中で、それぞれ激しい自分たちの主張もございました。そして、やはりいろいろなものを守りたいというものもあったんだと思います。 これはもう長い二年間の議論の中で十分議論し尽くしたわけでございますけれども、その上で、やはり、世界が激しく動いている、そして、この小さな列島の中で同じようなものが幾つもあるという、その非常に利便性を欠くやり方、そこをもう少し広く、大きなものにして、アジアに向かって、世界に向かってしっかり発信していくものをつくらなきゃいかぬという共通の認識を、しっかり議論する中でつくってきたと思っています。 そういう中で、とにかく金融庁にまず一元化して、そのもとでしっかりと進めていく。そして、いろいろな商品を扱っているものがありますので、先ほど言いましたように、先物取引のいろいろなことの悪影響も十分想定される、実態としてそういうこともありましたので、そこは、その分野についての人たちのいろいろな指導も必要だということで、一元化をした上で、そういう人たちの意見も聞きながら、しっかり調整していくことが必要だということでまとめました。 ですから、前回の轍を踏まないように方向性はしっかりつくり上げたと思っていますが、これから、それぞれの省庁のいろいろな自分たちの主張が主張だけに終わらないように、一つの方向にまとまるように努力していくということは、協議会をつくってしっかり実務的にまとめていきたいと考えています。
○豊永政府参考人 お答えさせていただきます。 重要な産業インフラであります商品先物取引所にとりましても、規制監督権限の一元化のみならず、システム関係その他の運営コストの軽減や、投資家もしくは委託者と言われております投資家の方々の利便の観点から、総合取引所は有力な方策だと考えております。 既に、ことし二月にまとめられました三省の合意に基づきまして、取引所その他関係事業者に総合的な取引所実現のための協力を要請してまいっております。経済産業省としましては、引き続き、こうした要請を含め、総合的な取引所の実現に向けて積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
○佐々木副大臣 お答えさせていただきます。 取引所の再編というのが、国際的にも国内的にも状況が進展していく中で、大変重要な産業インフラであるというふうに認識をしておりますし、総合的な取引所を実現するということは、共通認識に立たせていただいているところであります。 先ほども質問がございましたが、昨年から米の先物取引の試験上場をさせていただいておりますので、そういう推移もしっかり見きわめていきたいというふうに思っておりますし、さらにまた、総合取引所実現のために関係取引所に働きかけていく決意に変わりはございません。 経産省、金融庁と連携をしながら、先ほど大臣の方からお話がありました協議会等を通じて、引き続き努力をさせていただく決意でございます。
○斉藤(鉄)委員 金融庁、農水省、経産省、それぞれ決意がありました。金融、証券取引、そして商品取引、今、日本のシェアがどんどんどんどん落ちているんですね。ほかの、ヨーロッパ、アメリカ、そしてアジアの取引所の規模が年々拡大しているのに、日本だけ落ちている。これは危機的状況だと思います。省益を争っている場合じゃない。ぜひ、国益を考えて、三省庁がよく連携をとって頑張っていただきたい、そのことをお願い申し上げます。 それから、法案の内容からちょっとずれますが、郵政民営化担当大臣たる松下大臣に、また金融担当大臣でもございますが、質問をさせていただきたいと思います。 四月二十七日に郵政民営化法の一部改正案が成立をいたしまして、十月一日に全面施行されて、郵便事業会社と郵便局会社の合併も予定されております。この合併が進みますと、分社化の弊害と言われていたものが解消されまして、効率的な経営や利用者の利便の向上、例えば、郵便の外務員の方が、おじいちゃん、おばあちゃんから頼まれて郵便貯金を預かっておろしてきてあげるというようなことも可能になってくるわけでございまして、こういうことに対しての期待が大きいわけでございます。 法律成立後、短期間で合併を進めるということから、会社の準備も大変だと思いますが、混乱が起きて利用者に迷惑をかけるようなことがあってもいけない、こう思います。大臣として、円滑な合併、それから利用者利便の向上についてどう認識し、また会社をどう指導されているか、お伺いをいたします。
○松下国務大臣 斉藤先生には、今回の法案成立につきまして大変御尽力いただきましたこと、心から厚く御礼申し上げ、感謝を申し上げております。 今御指摘ありましたように……(発言する者あり)これからでございますけれども、法案提出について、議員立法について大変御尽力いただきましたこと、厚く御礼申し上げます。 その上で、十月一日に新しく出発いたします。先般、十月一日から郵便局と郵便会社を日本郵便株式会社として発足させるということも閣議決定いたしました。それに伴って、いろいろな必要な手続は今鋭意続けておりまして、順調に、工程表をつくりながら対応をしております。 あと、おっしゃいましたように、一定期間ではありましたけれども、民営化の厳しい競争の状況が現場で起こってきておりまして、そういう人たちの、郵便の本来の業務に取り組んでいくという姿勢をもう一度取り戻す必要があるということも含めて、郵便の局長さんのところにいろいろ、宅配便のゆうパック等を集荷してもらえないとか、郵便の配達担当員に、配達途上に貯金を預かってもらえないとか、いろいろな不便があったわけです。 そういうものも一括してしっかりと郵便局の方でやっていくということも含めて、地域のユニバーサルサービスをしっかりやっていくという段取りも、今、社員教育も含めて進めているところでございまして、十月一日に向けて鋭意努力をしているということでございます。
○斉藤(鉄)委員 法案の趣旨を体して頑張っていただきたい、このように思います。 今回、民主、自民、公明、三党が議員立法を急いだ理由の一つとして、いわゆる郵政の株式売却凍結法があったために金融二社の新規業務が一切できなかったわけでございます。その間、どんどん残高も減っていく、金融二社の経営状態がどんどん悪くなっていく。これは、ある意味で我々国民の財産が日々毀損していっているという状況と言ってもいいかと思います。 こういう危機感があったわけですけれども、この法律が成立いたしまして、郵政民営化委員会では、金融二社の新規業務の申請を受けて調査審議するための考え方を近々まとめると聞いております。今回の見直し法でも、新規業務は、将来的には届け出制ということを目指していますが、当面、引き続き認可制ということでございますので、法律施行前でも、認可申請があれば手続を進めて認可することができるわけでございます。もちろん、法律にのっとった手続や審査はしっかりやってもらう必要がありますけれども、ユニバーサルサービス責務をしっかり果たしてもらうためにも、新規業務をできる限り早期に認めていくことが重要だと私は考えております。 民営化担当大臣として、この金融二社の新規業務について、会社から認可申請はあるのか、また、大臣としてこれをどのような基本方針で積極的に推し進めようとしているのか、その御決意を伺います。
○松下国務大臣 新規業務につきましては、既に金融庁の実務方で、高いレベルで、どういう事業内容であるのか、そして、中長期的に、骨太にどういうビジネスモデルを考えているのかということも、今実際にヒアリングを始めました。その中で、どういう事業を新しく新規事業として取り込んでいけるのかということが明確になってくる、そう思っています。 同時に、郵政会社の方では、認可申請に向けて、新規事業の認可申請の準備をしているというふうにも聞いておりますので、できるだけ速やかに認可申請をしていただくというような状況をつくって、そして、郵政民営化法の趣旨にのっとった審議が行えるように努力していきたいと思っています。 一方では、新しい業務をしっかり遂行していくについて、そういう体制が十分できているのか、他のいろいろな金融機関との競合についてしっかりとした説明ができるのかどうかということも、これはしっかりと審査をしていかなきゃいかぬと思っておりまして、この趣旨に従って、議員立法ですから、そのメッセージがしっかり伝わるように実現していきたい、そう考えています。
○斉藤(鉄)委員 大臣は民営化担当大臣であると同時に金融担当大臣で、お一人の中に二つの立場があって、いろいろ大変難しいお立場であろうということはよく察しておりますけれども、民営化法の一部改正案の趣旨は、やはり、民間企業としてどんどん申請をする、申請してきたものに対して民営化委員会で公平な立場からしっかり議論する、それで、だめなものはだめ、いいものはいいということで、余り申請する前に役所の方で規制をするというのは我々の立法の趣旨ではありません。 そういう意味では、どんどん申請を上げさせて、それをしっかり民営化委員会で議論するということが大事だと思っております。 大臣、どうぞ。
○松下国務大臣 立法の趣旨は十分踏まえておりますし、今斉藤委員のおっしゃったことは、共通の土俵に立っております。 その上で、企業価値を高めるためにも、株を上場した上で、これは東日本大震災の財源に充てるということも党の間で話し合いがなされてきておるわけでございますから、そういう企業価値を高めるためにも、新規事業についてしっかりとした取り組みをしていくのが大事だと思っていますし、おっしゃったように、前さばきをして、そしてそこで一つの形ができ上がっていくというようなことにはならないようにしていきたい、これはしっかり考えていきたいと思っています。
○斉藤(鉄)委員 どうもありがとうございました。 終わります。
○海江田委員長 次に、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。 質問に入る前に一言申し上げたいと思うんですが、委員会の運営は、各党が合意をして、その上で進めるべきだと思います。 その合意なしに、与党、委員長が職権で委員会を立てて、趣旨説明を行い、その日のうちに質疑を行って、終局、採決、そこまでやるというのは極めて異例であり、合意のないままそこまでやっちゃう、これは、やり方が余りにもひどいので、最初に厳しく抗議をしたいと思います。二度とこういうことをやってはならないと思うんですね。 委員長に確認ですが、今後は合意に基づいて円満に進めると約束をしていただきたいと思います。
○海江田委員長 佐々木委員の発言、重く受けとめます。
○佐々木(憲)委員 受けとめるだけで、やらないという発言はなかったので、どうなんですか、その辺は。
○海江田委員長 こうした事態に至らないよう、それぞれが努力をしていただきたいと思いますと同時に、私もそうした事態に至らないよう最大限の努力をするということでございます。
○佐々木(憲)委員 では、法案の内容に入りますが、今度の金商法改正案には、総合的な取引所の実現に向けた制度整備として商品デリバティブ取引を金融商品取引所において取り扱えるようにする、そういう内容が盛り込まれております。つまり、証券会社は、商品先物取引法の規制を受けずに商品デリバティブ取引に参加できるようになる、そういう理解でよろしいですね。 なぜ、こういう規制緩和をするのか、理由を説明していただきたい。
○森本政府参考人 お答えいたします。 現在、国際的に見ましても、金融、証券、商品の先物取引と申しますのは、大変一体化が進んできておりまして、こうした観点から、今回の法案では、こうした三つの取引を横断的に取り扱えるいわゆる総合的な取引所を実現できるようにいたしますとともに、取引業者につきましても、総合的な取引所で取引いたします商品デリバティブの取り扱いにつきましては、第一種金融商品取引業に追加いたしておるところでございます。
○佐々木(憲)委員 大臣、そうすると、この法案によりまして、証券会社が扱う投資マネー、これがこれまでよりも商品デリバティブ取引に流入する、こういうことになる、これを期待しているということですか。
○松下国務大臣 総合取引所を統合して設けることによって市場が活性化する、そして利用者の利便性が著しく向上するということを含めて、私たちはこの問題にはしっかりと取り組んできたつもりでございまして、市場の活性化をどうしても図っていかなきゃいけない、アジアの中のメーンマーケットとしてのメッセージを発し得るような力強いものにしていきたいというのが私たちの希望でございます。
○佐々木(憲)委員 要するに、現物取引、商品取引と、それから金融の取引と、その壁をできるだけ低くして、お互いにマネーが行き来できる環境を整える、簡単に言うとそういうことだと思うんですね。果たして、それが全体として国民の暮らしあるいは経済にとってプラスになるのかどうか、これが問題であります。 そこで、大臣に確認しますが、ことしに入りまして穀物の国際価格が高騰していることが世界じゅうで大きな問題になっておりますが、大臣にその認識はありますか。
○松下国務大臣 認識はございます。
○佐々木(憲)委員 リーマン・ショック前の二〇〇七年、二〇〇八年に一時価格が高騰しました。そのときよりも高値をつけている。シカゴの大豆先物は今、過去最高を更新しまして、トウモロコシも過去最高値の圏内にある。これはどこに原因があるというふうに大臣は考えておられますか。
○松下国務大臣 さまざまな要因はあると思います。干ばつの問題、それから地域によっての作、不作のできぐあい、そして人口の爆発的な増加、それにいろいろな食料生産が追いつかないという地域もございますし、さまざまな要因の中でいろいろ判断がなされているんだ、そう思っています。
○佐々木(憲)委員 それだけでは足りないと私は思うんですね。 七月十一日付の日経新聞では、確かに、作柄の悪化を受けたということも指摘されていますけれども、投機資金の流入が急増している、米商品先物取引委員会、CFTCが九日に発表した三日時点のファンドなどの買い越し幅は、大豆が過去最大を更新した、トウモロコシは六月五日時点の約二倍の水準だ、原油などの価格が低迷する中、穀物に資金が集中した、こういうことを穀物商社の代表が証言しているわけです。 つまり、アメリカの干ばつの被害とそれに便乗した投機マネーの流入というのが大きな影響を与えているというふうに指摘されていますが、大臣はどう認識されていますか。
○松下国務大臣 小説や映画等でも、そういう投機に走る人がいて、そのことでいろいろな流通に大きな不安を残したという事実があることは私も聞いて知っております。 それ以上のことは私自身としては把握しておりませんけれども、そういう投機の場になるということに使われるということではなくて、やはり、総合取引所としての大きな使命、産業インフラを整備していくための大きな前進を図っていかなきゃいけないということも含めて、本来の目的に合ったしっかりとした形にしていくように努力しなきゃいかぬというふうに思っています。
○佐々木(憲)委員 小説や映画の話じゃないので、これは現実に起こっているんですから。その原因が、投機資金が流入して高騰している、これが事実ですからね。 金融庁、農水省、経産省は、ことし二月二十四日に総合的な取引所検討チーム取りまとめというのを作成しまして、これによりますと、金融商品取引所におけるデリバティブ取引の対象となる金融商品の定義から米等の特定商品を除くこととしております。若干先ほども議論がありました。 なぜ米を除くのか。先ほどの答弁では、特別の主食だからという話でありましたが、特別な主食を除くその理由を説明していただきたいと思います。
○森本政府参考人 ちょっと法律的な点について御説明させていただきます。 今回提案させていただいております金商法の改正案によりますれば、商品先物取引法に規定する商品のうち、法令の規定に基づく当該商品の価格の安定に関する措置の有無その他当該商品の価格形成及び需給の状況を勘案し、当該商品に係る市場デリバティブ取引により当該商品の適切な価格形成が阻害されるおそれがあるものについては対象から除くといった趣旨の規定になっております。
○松下国務大臣 先ほど農林水産省の佐々木副大臣から答弁がありました。それ以上のことは私もここで答弁することはないんですけれども、復唱はいたしませんが、一つは、特別な主食であるということと、今試験上場中であるということで、その動向、推移をしっかり見ていきたいというお話がございました。そのことだと私も考えています。
○佐々木(憲)委員 先ほどの森本総務企画局長の答弁でも、価格の安定の措置の有無、つまり、価格が安定するかどうかがはっきりしない、それから、適切な価格形成の阻害要因という問題もあると。要するに、基本的には、米を投機の対象にしてはならない、簡単に言いますと、そういう考え方だと思うんですよ。 そうしますと、こういうものを対象にして、投機マネーが米の先物取引に流入するという形になってしまうと、価格が乱高下して国民生活に非常に甚大な被害を与えかねない、私はそう思うんです。それならば、ほかの商品も似たようなものじゃないか。トウモロコシだってそうですね。 ですから、私は、こういう大きな取引所をつくって、それで商品先物と金融、これを一緒に取引の対象にしていく、そのこと自体が非常に問題があるというふうに考えるものであります。 日本銀行の昨年二月の金融市場レポートによりますと、コモディティー価格の大幅上昇は商品の需給とは関係ない、投機資金の流入により、個別の市場特性にかかわらず上昇した可能性がある、こういうふうに分析している。つまり、通常の商品取引、これとは関係なく、投機資金が流入することによって価格が暴騰する、そういう可能性があるということを、その前の実態を分析して結論を出しているわけですね。ですから、この日銀の分析は、私は大変重要な指摘をしていると思っております。 例えば、世銀も、商品に関する金融活動は、価格サイクルの長さや振幅を悪化させるという意味で、価格の変動可能性を高め得るということも指摘しております。あるいは、アジア開銀にも同じような指摘があります。 ですから、今回の改正で、証券、金融、商品を一括で取り扱う総合的な取引所ができるということは、巨大な投機資金が動く、そういう土台をつくることになるわけでありまして、穀物価格の高騰を招く要因をつくることになってしまう。仮にこれに米が入ってくると、これはもう大変な不安を広げることになるということで、我々は、基本的に、こういう規制緩和は国民にとってマイナスであるという判断をしております。 以上で質問を終わらせていただきます。
○海江田委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○海江田委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、これを許します。佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党を代表して、金融商品取引法改正案に反対の討論を行います。 反対する第一の理由は、総合的な取引所の創設に伴い、監督権限を金融庁に一元化する点であります。規制監督権限は、業界の保護、振興を進める官庁から分離し、独立性と強い権限を持った行政機関が担うべきであります。 野村証券を初めとするインサイダー問題、保険業界の不払い問題など、業界にはびこる金融機関の不祥事は後を絶ちません。業界の保護、振興を図る金融庁が同時に業界の規制監督権限も持つことになれば、実効的な監督を期待できないことは明らかであります。 民主党がもともと政策インデックス二〇〇九で掲げた、独立性が高く、強力な権限を有する金融商品取引監視委員会、日本版FSAの創設、これこそ進めるべき政策ではないでしょうか。 反対する第二の理由は、穀物、エネルギーなどの商品市場に投機マネーの流入をさらに促進しようとしている点であります。 現在、米国の干ばつを機に投機マネーが穀物市場に流れ込み、大豆、トウモロコシ、小麦などの国際取引価格の暴騰を招いております。近年の商品市場の価格の乱高下が、途上国などで深刻な食料難を引き起こしてきました。 世銀を初め多くの国際機関が穀物価格高騰の要因に投機マネーの影響を指摘しているように、商品市場を投機マネーゲームから引き離すことが世界の流れであります。本法案は、その流れに反するものであります。 なお、本法案の店頭デリバティブ規制の整備と課徴金制度見直しなど不公正取引規制のための法改正は必要な措置でありますが、以上述べた点から、本改正案には全体として反対の態度といたします。 以上であります。
○海江田委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○海江田委員長 これより採決に入ります。 金融商品取引法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○海江田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました本法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○海江田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○海江田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時五十五分散会