財務金融委員会 第4号
- 発言数
- 373 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2012/03/02
会議録
○海江田委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、平成二十四年度における公債の発行の特例に関する法律案、特別会計に関する法律の一部を改正する法律案及び租税特別措置法等の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 各案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁白川方明君、日本銀行副総裁西村清彦君、独立行政法人住宅金融支援機構理事合田純一君、年金積立金管理運用独立行政法人理事長三谷隆博君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として金融庁総務企画局長森本学君、監督局長細溝清史君、証券取引等監視委員会事務局長岳野万里夫君、外務省大臣官房審議官香川剛広君、厚生労働省大臣官房年金管理審議官今別府敏雄君、大臣官房審議官蒲原基道君、医薬食品局食品安全部長三浦公嗣君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長糟谷敏秀君、原子力安全・保安院審議官黒木慎一君、観光庁次長又野己知君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○海江田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○海江田委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小山展弘君。
○小山委員 おはようございます。 政務三役の皆様におかれましては、連日の御公務、お疲れさまでございます。 それでは、早速質問に入らせていただきたいと思います。 まず、財政一般の質問に移る前に、今、大変世間をにぎわせているAIJ問題について質問したいと思います。 AIJ投資顧問は、受託した年金資産の大半を消失するという前代未聞の問題が発生しているわけですけれども、なぜこういった問題が発生をしたのか。これまで、投資運用業者に対して金融庁はどのような監督を行ってきたのか、また、金融検査などは今までしっかり行ってきたのか、そしてまた、今後の再発防止に向けてどのような対策を立てているのか、お伺いしたいと思います。
○細溝政府参考人 監督の面についてまずお答え申し上げます。 監督部局といたしましては、さまざまな情報の収集、分析を行うことによりまして、金融商品取引業者の業務の状況を適切に把握するよう努めておるところでございます。 また、こうして把握しました情報を検査部局に提供するということもいたしております。 それから、検査部局が実施した金融商品取引業者に対する検査結果を監督業務に適切に反映させ、例えば、必要に応じて、行政処分といった監督上の措置を講じております。 一般論として申し上げれば、今、監督の方から申し上げましたが、後で検査からも申し上げると思いますが、検査、監督双方を組み合わせることで、金融商品取引業者に対する効果的な監督行政を行うということが重要だと考えております。 以上でございます。
○岳野政府参考人 ただいま先生から金融商品取引業者に対する検査についても御質問がございましたので、検査につきましては、金融庁の中で証券取引等監視委員会が担当しておりますので、委員会の方から御説明を申し上げます。 私どもの証券検査の対象としております金融商品取引業者につきましては、金融商品取引法の施行を含む数次の制度改正を経まして、非常に多数の業者となっております。このような中で証券検査がその使命を果たしていくためには、効率的かつ効果的な検査の実施が不可欠でございます。 こうした観点からは、業者の業態、規模その他の特性、その時々の市場の環境等に応じまして、検査対象業者に関するさまざまな情報を収集、分析し、リスクベースで検査対象先を選定することとしております。
○小山委員 次に、今行われております増税論議、税と社会保障の一体改革に関係することについてお尋ねしたいと思います。 政府は、税と社会保障の一体改革を掲げ、消費税増税について今議論をしておるところですけれども、しかしながら、消費税につきましては、かつて橋本内閣の際に、消費税増税を決定したものの、景気が悪化し、税収が激減したために、かえって単年度での国債発行額が増加し、財政が悪化するというようなこともございました。 当時の景気悪化につきましては、アジア通貨危機等の影響もあったと総理も答弁されており、また、さまざまな要因が考えられると思いますが、一方で、この増税、特に消費増税が景気にマイナスの影響を与えることも指摘をされておるところでございます。 現状、世界の経済情勢につきましては、アメリカ経済はやや持ち直しの兆しが見えておりますが、ヨーロッパの金融不安などの問題もあり、決して世界経済も好調とは言いがたい状況かと思います。消費税増税のタイミングについては極めて慎重に判断をしていく、この慎重に判断というのは、最近、言葉の重みがちょっと軽くなったようなところもあるかと思いますが、慎重を期す必要があると思います。 現時点では消費税法案はまだ提出されておりませんが、仮に将来の消費増税が行われる状況となった際には、景気の悪影響を最小限に抑えるためにどのような対策を検討しておられますでしょうか。お願いします。
○五十嵐副大臣 ありがとうございます。 実は、橋本内閣のときの引き上げを与党税調という形で決めさせていただいた関係者の一人が私でございまして、あのときは、一九九七年四月に上がったわけですけれども、その前に駆け込み需要があって、反動減があった。四—六は確かに下がったんですが、もう七—九には回復をしておりまして、そういう意味では、消費税収そのものは引き上げに沿って十分上がっていた。消費税収がもくろみまでいかなかったということはございません。 その後、十月からの社会保険料の引き上げと、それからアジア危機が重なってきて、景気が非常に悪くなったということは言えると思うんですが、必ずしも、消費税の引き上げが、全くないわけではないわけですけれども、直接的に景気後退を招いたというわけではないというふうに思っております。 今回も、先生御承知のとおり、丁寧に経済状況等を見て、そして総合的に判断をしていくということになって、経済の動向には十分注意を払い、また、弱者対策、逆進性対策にもきちんと手当てをして、景気には最小限の悪影響で済むように、影響をなるべくさせないようにという配慮をしてやらなければいけないということは、その大綱にも記してあるとおりでございます。
○小山委員 それと、最近、税と社会保障の一体改革ということなんですが、どうしてもマスコミの注目といいますと負担の話の方に報道が集中するところがございます。その一方で、財務省は、特別会計改革やあるいは独立行政法人改革に関する一月の閣議決定なども踏まえまして、独立行政法人、これらに対するどのような改革を検討しておりますでしょうか。また、それらに対する財務省OBの再就職、いわゆる天下りの批判に対してどのように対応していこうとお考えになっておりますでしょうか。
○五十嵐副大臣 先生御指摘のとおり、その点は大変重要だと思っております。 特別会計改革につきましては、一月の二十四日閣議決定した基本方針に従いまして、区分経理の必要性が乏しくなった特会及び勘定を廃止、統合し、国全体の財政状況の総覧性を高める、そして財政のチェック機能の強化を図ることを目的としておりまして、関連法案を今国会に、三月九日になるかなと思いますけれども、提出する予定でございます。 その中で、再就職の適正化につきましては、財務省として、内閣の方針に従って、再就職のあっせんを一切行わないなどの適正化の措置を引き続き積極的に取り組んでまいりたい、こう思っております。 独立行政法人改革につきましては、財務省が、所管の独立行政法人について、不要な保有資産の売却などの改革に積極的にこれまでも取り組んできたところでございますけれども、今後とも、事務事業の見直しを行いつつ、制度及び組織の見直しに取り組んでまいりたいと思っております。 ちなみに、財務省所管法人の不要資産の国庫返納、二十二年度分でございますけれども、売却収入を金銭納付したのが二百八十六億円、それから、現物納付をしたのが簿価で約九百九十八億円でございます。
○小山委員 次に、外国為替特別会計についてお尋ねしたいと思います。 現在、外国為替特別会計における外貨の運用としての国債の保有比率はどのぐらいになっておりますでしょうか。
○五十嵐副大臣 平成二十二年度末、昨年の十一月に公表されておりますけれども、外為特会の外貨建て資産の内訳は、時価ベースでございます、そのときの時価ベースですから一ドル八十三円程度だと思いますが、合計で八十四・六兆円、そのうち外貨証券の額が七十九・四兆円。そして、お尋ねの国債の額は五十四・七兆円でございますので、外貨証券に占める割合は六八・九%、約七割でございます。
○小山委員 保有しているそれらの国債や、特に国債ということになろうかと思いますが、今後さらなる効率的な運用というものも検討しておられますでしょうか。
○五十嵐副大臣 これはもう貴重な国富でございますので、外為特会の保有する外貨資産の運用に当たっては、安全性及び流動性に最大限に留意しつつ、米国債等の償還確実性の高い債券等によって運用しており、その制約の範囲内で可能な限り収益性を追求するということになっておりまして、今後とも効率的な外貨資産の運用に積極的に努めてまいりたい、こう考えております。
○小山委員 今このような質問をしました意図としては、今ちょうど五十嵐副大臣の御答弁の中にもございましたが、外為特会における国債の運用の中で恐らく大きな比重を占めておりますのが、これは細かいところまでは公表できないということだったものですから、アメリカ国債である、米国債であるということは容易に推測できるからでございます。 この外貨準備高の動きなんかを見ておりますと、大変大きな金額になっているわけです。二〇〇二年とか二〇〇四年のときには、為替レートが一ドル百円とか、あるいは百二十円ぐらいあったものが、今では為替レート八十三円ということで、少し前までは七十円台のときもあったわけですけれども、大きく為替レートが変動をしているわけであります。 また、今の経常収支も黒字が続いているというようなことを考えても、百円、百二十円まで為替レートが円安に動いていくということは今直近ではやはり考えにくい。そして、アメリカ国債の現在の価値、まさに時価にしますと大きな評価損が発生していることも推測されるかと思います。 この相当大きな金額の評価損ということを考えますと、非常に財政が厳しい状況の中で、また復興財源等、あるいは日本の経済成長に資する経済対策をしていかなければいけない状況の中で、塩漬けになっているような可能性があるお金が大量にあるということが推測できるかと思います。例えば国債よりも金塊など、他の資産運用ということも十分に検討できたかと思いますし、ぜひ効率的な運用というものを一層御検討いただきたいというふうに思います。 それでは、少し質問の方向を変えさせていただきまして、昨年から観光産業といったものも外貨獲得の大きな手段として期待をされており、また、政権も力を入れてきたところであるかと思いますが、東日本大震災の後、国内外を問わず、大変観光客が減少しました。それを踏まえて、観光庁ではどのような対策を取り組んできたでしょうか。
○又野政府参考人 お答えいたします。 先生御指摘のとおり、東日本大震災による風評被害等で、大変大きな影響が観光の面でも出ております。既に震災から一年近くたちまして、相当程度回復してきておりますけれども、国際、国内とも、地域的にも、まだ非常にまだら模様というのが現状でして、我々官と民、それから国と地方で連携して、各般の施策を一生懸命続けておるところです。 まず、外国からの国際観光旅客の訪日数ですが、震災直後には全国ベースで見ても六割減という非常に激しい対前年での落ち込みになったんですけれども、ことしに入りまして一月のデータをとりますと、全国ベースでは四%少しの減ということまで大分回復してまいりました。 ただ、これも、どこの国からということを子細に見てみますと、中国とか台湾はむしろ対前年よりふえてきておる、ありがたい状況になっておるんですが、隣国韓国の方はまだ非常に厳しい状況が続いておりまして、我々としましては、在ソウルの日本大使館とも連携したり、あるいは海外のメディア、旅行会社への直接の働きかけをするというようなことをやって、そういう落ち込みの激しい状況が続いているところに対する対応をとっておるところです。 また、四月には、観光関係のダボス会議と言われておるような大きな国際会議が、もともと東京でやるつもりだったんですけれども、皆さんの御理解があって、仙台でもやろうじゃないかということになりましたので、そういう機会を捉えて、日本の安全、安心ということをぜひ強くアピールしていって、回復につなげていきたいと思っております。 それから、国内観光ですけれども、これは実は昨年のゴールデンウイークの方から回復基調が顕著に見えてまいりました。ただ、これも地域的には、北海道とか西の方では回復が顕著だったんですが、やはり御指摘のとおり、東北については非常につらい状況が今も続いております。 我々といたしましては、イベントの開催の協力等々やっておりますけれども、東北地域については特に、今年度の三次補正予算から組みました東北観光博というのを大々的に打ちまして、東北全体を地域として、博覧会会場と見立てて、イベントの連携等々をアピールして、皆さんにぜひ安心、安全な状況で旅行をやっていただくようなキャンペーンを張ったりしております。 今後ともそういう施策を強力に推し進めてまいりたいと考えております。
○小山委員 東日本大震災の後、特に東北は被災地でございますので、大きく観光客も減少したことと思いますし、また、そこに観光客が行くことで、これは復興に資することもあると思いますので、ぜひこれからも取り組んでいただきたいと思います。 それと、もう一つ、実はこの質問のことで訴え申し上げたかったのは、今後の災害対策というところでございます。 といいますのも、私の地元である静岡県は、東海地震等も大変心配をされておりまして、また、当時の情勢からすれば、原発の問題等もあり、やむを得なかった状況ではございますが、特に津波被害が、非常に東日本大震災で津波に対するおそれというものが出てきたということと、時の政権、菅総理の、八七%の確率で東海地震が発生するという発言もあった後、浜岡原発の立地する御前崎市、ここを初めとする遠州地域、特に沿岸部では、観光客が激減するというような影響も出ております。 また、きょうは特に質問という形で回答を求めておりませんが、この地震やあるいは発言の後に、不動産業者等によりますと、沿岸部では実際の不動産取引価格が大幅に下落をし、流動性が極めて乏しくなった、不動産業者も廃業に追い込まれそうだというような大変悲痛な声を聞きます。 ここまで国としても、もちろんそれだけ危険性の高い地域と言われればそういうところではあるわけなんですけれども、ただ、これから、だからこそ観光対策、それから特に震災対策、とりわけ津波対策にぜひ取り組んでいただきたい。そして、加えて、そういった地域ではありますが、当該地区の観光振興にも取り組んでいただきたいというふうに考えております。 そして、次にお茶、特にここでは飲むお茶の放射能規制値のことについてお尋ねしたいと思います。 現在、暫定規制値から正規の新規規制値の設定に向けて厚生労働省も取り組まれておりまして、四月一日から新規制値が施行される予定であるというふうに伺っております。十二月に示された案におきましては、お茶については飲用水とともに十ベクレルということで聞いておりますが、この規制値となった根拠についてお答えいただきたいと思います。
○三浦政府参考人 新たな基準値での食品の区分につきましては、飲料水、牛乳、乳児用食品、一般食品の四区分としているところでございます。 この中で、飲料水の基準値というものは、全ての方が接種し代替がきかないこと、また摂取量が大きいことから、WHO、世界保健機関が示している飲料水の水質に関するガイドラインでの放射性物質のガイダンスレベルに沿って十ベクレル、これは一キログラム当たりという数字でございますが、十ベクレルとしているところでございます。 緑茶などのお茶でございますけれども、飲料水に区分し、基準値は飲む状態で一キログラム当たり十ベクレルという数字を適用することとしておりますけれども、これは、飲料水の代替として他の食品に比べて実際の摂取量が突出して大きいということもございまして、飲料水の区分としたものでございます。
○小山委員 これも、暫定規制値のときに一律五百ベクレルということで設定がされたわけですが、チェルノブイリなんかでも、キノコと乾燥キノコと加工したキノコ、これは全部規制値が違うわけでございます。 そしてまた、実際に人体に影響があるかどうか、これは影響がもちろんあってはいけないわけですけれども、そういうことで規制値というものは科学的根拠、実証的なデータに基づいて設定されるというのが本来のあり方だと思っておりますので、お茶については、荒茶の部分と飲むお茶の部分というのが同じ規制値というのは逆に言えばあり得ないわけですから、ぜひ、これからもこういった実際の影響があるかどうかというところに沿って、今の案のもとに進めていただきたいというふうに考えております。 それから、浜岡原発についてお尋ねをしたいと思います。現在、中部電力は、防波壁の建設を行い、津波対策を進めておりますが、政府として、これらの防波壁あるいは防波壁の設計についてどのように評価しておりますでしょうか。
○黒木政府参考人 お答えいたします。 浜岡原子力発電所の防波壁に対する御質問でございます。 保安院におきましては、東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえまして、昨年の三月三十日の日に緊急安全対策という対策を指示いたしまして、事故を引き起こしたものと同程度の津波が来た場合におきましても、電源車の配備や消防ポンプの配備などの短期対策が実施されていること、また、防波壁の整備や建屋の水密化などの中長期対策、これが計画されていることの確認を行っているところでございます。 この確認の際には、仮に十五メーター、これは従前の中部電力の評価では六・八メーターとなっておりましたが、十五メーターの津波が来た場合におきましても、この短期の対策で安全性が確保できるような対応が行われるということを確認したところでございます。 その後、より一層の信頼性を高めるという観点から、中部電力は、中長期対策として、お話のございました十八メーターの防波壁を建設しているところでございます。 保安院といたしましては、今後、この当該防波壁につきましては、浜岡発電所の運転再開までに評価、確認を行っていくというふうに考えているところでございます。このために、評価、確認を適切に行う必要がございますので、福島第一から得られた教訓、それから、現在、中央防災会議で検討されておりますが、これらの検討を踏まえて、外部の専門家の意見を聞きつつ、想定される津波について検討を行っている、そういう状況でございます。
○小山委員 この防波壁は、もちろん、今後、原子力発電所がどういう状況にあるにしても、安全性を高めるというところで、この建設というのは、やること自体は大変評価したいと思っておるんですけれども、ただ、これができた後で、いや、この壁はちょっと安全性が足りないから、だからだめよということになると、これは民間の企業が一千億円以上もかけてつくっているわけですから、さすがにそれはちょっと酷な話になろうかと思います。 ですから、本来であれば、やはりガイドラインのようなものを国として示して、あるいは設計の基準というものがあって、それに沿った形で建設が行われていくというのが望ましい形ではないか。できた後で評価をするということになりますと、それがもし満たされなかった場合にはどうなるのかということで、いや、それは一企業がやったんだから知りませんというようなことも、本来はそういうようなことはあってはならないのではないか、そういうような趣旨から今質問をさせていただいた次第でございます。 それと、今後、原子力発電所につきましては、政府は再稼働をさせていく方針なのでしょうか。あるいは、再稼働はしていかないという方針なのでしょうか。 また、その際に、浜岡原子力発電所については、菅総理が停止要請を行ったように、今後も特別な対応を行っていくのか。それとも、他の原子力発電所と同様に、ストレステスト等の結果から再稼働を判断する、特別に、ここだけを危険だということで特別視をするのか。それとも、ほかと同じような一定の基準、まあ、一定の基準自体もケース・バイ・ケースなところはあるのかもしれませんが、基準に基づいて判断をしていくのか。その点についてお尋ねをしたいと思います。
○糟谷政府参考人 停止中の原子力発電所につきましては、いわゆるストレステストを事業者が行いまして、これを保安院が評価をし、さらにその妥当性を原子力安全委員会が確認をした上で、内閣総理大臣、内閣官房長官、経済産業大臣及び原発事故の収束及び再発防止担当大臣が、住民の理解や国民の信頼が得られているかという点も踏まえ、運転再開の可否を判断していくということにしております。 他方、浜岡原子力発電所につきましては、想定東海地震の震源域に近接して立地しているということ、その想定東海地震が発生する可能性が極めて切迫しているということに鑑みまして、津波に対する防護対策及び海水ポンプの予備品の確保と、空冷式非常用発電機の設置といった中長期対策を確実に講じるよう求めまして、それまでの間、運転を停止するよう政府として要請をしているところでございます。 このような経緯に鑑みますと、浜岡原子力発電所の再稼働に当たりましては、事業者によるストレステストを実施するだけではなく、この中長期対策を実施することが必要と考えております。
○小山委員 この原子力発電所の問題は大変全国的なところからも、判断が難しいところだと思います。全くこれを動かさないということが、仮に電力不足というようなものを引き起こしますと、これは日本経済に与える影響も大きい。 ただ、一方で、安全性を確認していかなければ、やはりこれはなかなか、地震国でございますので、どこで何が起こるかわからないという、また、そういった住民の方の不安もあるかと思います。何をもって安全性とするかというところも非常に難しい判断が求められるかと思いますが、ぜひ今後とも、この安全性を確保するというところを最大限に重点を置きましてお取り組みをいただきたいと思います。 それでは、少し時間が、一分ほど余っているかもしれませんが、これで質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございます。
○海江田委員長 次に、藤田憲彦君。
○藤田(憲)委員 おはようございます。民主党の藤田憲彦でございます。 小山さんが一分時間を余らせていただきましたので、きょうは法案の質疑を中心に進めてまいりたいと思います。 ただ、法案の質疑の前に、これは安住財務大臣にお伺いをしたいと思うのですが、「明日の安心」対話集会というもの、この社会保障と税の一体改革の中で、今政府が取り組んでいるこの一体改革を国民の方々に直接理解をしていただくために対話集会を行っているということ、私はこれは大変画期的なことだと思います。 大臣が、閣僚の方々あるいは政務三役の方々が、この社会保障と税の一体改革の問題について直接対話をして、そしてさまざまな意見交換をするということは、私はこれは報道されている以上に価値のあることであると思いますけれども、安住財務大臣がこの「明日の安心」対話集会をされた中で、どのような意見が出て、どのような感想をお持ちかというところについて、まずお伺いしたいと思います。
○安住国務大臣 私は、あしたも秋田の方にお邪魔をしまして、財務省が一月から主催しているのを含めると四カ所伺うということになります。閣僚、政務官、総出で対話集会をしております。 報道の中には、例えばこの間私は滋賀に行きましたときに十五人でやったんですね、十五人程度でそんなのはわかるのかという批判もありましたが、百人以上を集めた大きな集会もやっていますし、そうした、いわばミニ集会的なことをしっかりやって、皆さんの意見を一人ずつお伺いをするというようなこともあります。 ですから、お一人お一人の意見というのはさまざまでございます。本当に、前向きな意見もあれば、やはり慎重な意見もある。そうしたことを直接、国会の場以外のところで聞くということは、私どもにとっても国民の皆さんの声を直接伺うチャンスでもありますので、これから本格的な消費税論議というのが始まってまいりますけれども、私としては、できるだけ直接地方に出向いて、しっかりお話を聞かせていただくという機会を持っていきたいと思っております。
○藤田(憲)委員 ありがとうございます。 昨年の臨時国会のときにもお話をしましたが、安住財務大臣は一度私の地元に、当時、防衛副大臣としてお越しいただいたことがありまして、そのときの、非常に支持者の方々からの評判が高くて、私としては、この「明日の安心」対話集会だけでなく、財務省主催でも構いませんけれども、ぜひともまた私の地元の方にもお越しいただいて、これは私たち民主党の国会議員は、今、党からの方針で、この社会保障と税の一体改革についてそれぞれミニ集会を開いて理解を深めるということをやっておりまして、やはり少人数の対話集会というものは、これは直接意見を聞いて、そこでやはりはっと気づかされることも大変大きいと思いますので、これはぜひとも続けていっていただきたいというふうに思います。 それを踏まえた上で、それでは真面目に、きょうは法案の質疑の方を伺っていきたいと思いますが、まずは平成二十四年度における公債の発行の特例に関する法案についてであります。 これは質問に入る前に、まず、率直に言いまして、この特例公債法案、この特例公債という言葉の重みを私は感じなければいけないと思っています。 といいますのも、財政法の第四条、これは条文どおりに読みますと、「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。」したがって、赤字国債というものは、財政法上、本来であれば認められないんだ、その認められない中で赤字国債を発行しなければいけないからこれは特例なんだと、これが特例公債のそもそもの意味だということをまずかみしめなければいけないと思います。 しかしながら、では、この特例公債、赤字国債はどうなっているかといえば、少なくとも平成六年からは毎年必ず発行されているという状況になっている。 平成六年ということはどういうことかといいますと、ことしが平成二十四年ですから、十八年前からずっとであります。ことし高校を卒業して大学受験を経て大学に新しく入る、その方々が生まれた年からずっとこの特例公債というものは発行され続けているんだ。したがって、この特例公債の法案を審議するというのは、私たちもやはりその重みとそしてその責任をかみしめながら議論をしなければいけないと思います。 しかし、これは予算委員会の中でもたくさん議論されておりますけれども、きょうはテレビ中継はありませんが、私は、この委員会の部屋をぜひ国民の皆さんに見ていただきたいんですね。 特に野党の皆さん、これだけの空席があるんですよ。特例公債という重い法案を審議しなければいけないときに、予算委員会でテレビに映っているときはあれだけの議論をしていながら、ではきちんとした法案の審議を委員会でやるときに、この状況はどうなんだ。これは、やはり私たちとしては国会のあり方が疑われるということになりますから、そういった重みをしっかり持った上で私は議論をしていかなければいけないと思っています。 しかも、この特例公債に関しては、中期財政フレームということが決定されていて、平成二十四年度の新規国債発行額については四十四兆円を上回らないよう全力で取り組むということとされておりまして、現実、平成二十四年度においては、新規国債の発行額は四十四兆二千四百四十億円が当初見込まれていて、そのうちの特例公債が三十八兆三千三百五十億円というふうに伺っておりますけれども、三十八兆円という金額の重さ、やはりこの金額の重さというものをきちんとまずは踏まえた上で私たちはこの法案の審議に臨んでいかなければいけないと思っております。 ただ、一方で、やはり特例公債が成立いたしませんと平成二十四年度予算の財源を手当てすることができませんので、当然のことながら、私としては、この特例公債法案についても、昨年のように八月二十六日までずれ込むというようなことがないように、きちんと与野党協議の上で、一刻も早い成立を望むものであります。 ただ、ことしの特例公債法案に関しては、一つやはり特徴があって、それは何かというと、この特例公債法案の中身ではありませんが、年金交付国債というものが今回新しく発行されるということになっている。この年金交付国債というものは、この特例公債法案の中では決定されるものではなくて、これはまた別の法案をつくっていかなければいけないわけでありますが、まさに先ほど、「明日の安心」対話集会等々を財務大臣が行われている、そして私たちもさまざまな形でミニ集会、タウンミーティング等々やっておりますけれども、この年金交付国債というものは、これはなかなか一般の方に理解をしていただくのは大変であります。 これはもう予算委員会で何度も議論されているということを重々承知の上で、本日は法案の審議でありますので、改めて年金交付国債とは何かについて御説明をいただきたいと思います。
○五十嵐副大臣 まさに特例公債からの脱却をしなければ政治の責任は果たせないということで、私どもは重要だと思っておりますが、交付国債については、御指摘のとおり、また別の概念でございます。 将来における国の歳出を約束するために発行する国債が交付国債でございまして、発行時点では歳入歳出予算には計上されません。償還時において償還費用を歳出予算に計上するということになります。国の会計間あるいは所管省庁間の約束を裏書きするものというような性格のものでございます。したがって、市場では発行されませんので、これは、そういう意味では、特例公債や建設国債とは違う性格のものだということが言えると思います。 これまでにも交付国債は、戦没者等の遺族らに向けたものや、IMF、世銀などの国際機関向けのもの、預金保険機構向けのもの、日本政策投資銀行向けのもの、原子力損害賠償支援機構向けのものなどが発行、交付をされております。 そして、今回の年金交付国債は、基礎年金の二分の一の国庫負担とそれから従来の三六・五%の差額を国庫の負担とするため、財源がまだ確保されていない状況を踏まえて、年金財政の安定という観点から、その差額分を、二・六兆円になりますけれども、国庫の負担として将来の歳出を約束する、その一方で、年金財政への実際の支払いは消費税引き上げにより財源を確保した上で消費税収を充てて行うということを明確化する、その裏書きのために発行をするものでございます。
○藤田(憲)委員 これは確認でありますけれども、交付ということがついていますので、これは交付をする。ということは、誰かに対してこれは当然交付をするわけでありますけれども、この交付をする相手方が年金積立金管理運用独立行政法人、これも舌をかみそうな名前ですが、略してGPIFというところに交付をされる形で発行されるということでよろしいでしょうか。一応、確認のため、お願いします。
○五十嵐副大臣 そのとおりでございます。
○藤田(憲)委員 そうしますと、これはいわゆる新規の国債の発行ということと別枠であって、これを発行することによって、直ちにいわゆる国庫においての現金の支出にならないということであります。 一方で、これも理解のためであります。年金については、毎年毎年あるいは毎月毎月の払い出しがありますので、その分の、二・六兆円分の財源はどこかから出さなければいけない。そうしますと、この年金交付国債が実現したことを前提といたしますと、これはGPIFの方から、基本的なその積立金の中からまずは年金として支払われて、そして足りなくなった分は、年金交付国債というものを受け取っておりますから、それを都度現金にかえる形で充当するということでよろしいでしょうか。
○五十嵐副大臣 それも藤田委員御指摘のとおりでございます。
○藤田(憲)委員 今回、年金交付国債が、いわゆる基礎年金の国庫負担二分の一を担保するための財源として設定されているということであります。 これは政府ではなく党に対してでありますけれども、昨年の年末、私たちは大変長い時間をかけて、社会保障と税の一体改革について、この消費税の増税を含む議論をずっとやってまいりました。しかし、その中では、この年金交付国債を発行するというような議論が行われていたというふうには記憶をしておらず、最終的に、年末の段階で関係閣僚会合の中でこれが決定されたということであります。 もちろん私たちは、この年金交付国債、一方でこの年金の財源は必要でありますから、この考え方自身は私は反対をいたしません。これ自身は支持をするものでありますけれども、しかしながら、過去、これは野田総理もおっしゃっていることでありますが、やはり党内の中で熟議をして、そしてきちんとした議論の積み上げによって手続を経てということを考えますと、TPPにおいても、あるいはこの社会保障と税の一体改革における消費税論議についても、かなり長い時間をかけてきたということを考えますと、この年金交付国債はまた別途の法案も出さなければなりませんので、私としては、できればこれも党の中できちんとした議論の積み上げを経た結果としてやはり出されているべきではなかったかと思います。 しかしながら、これが最終的な政府の中での意見調整、もちろん与党も含めての意見調整の中で決定したということでありますが、その分やはり私たちは、先ほどの対話集会に戻るわけではありませんが、ミニ集会においても、この意義と必要性についてはきちんと説明をしていかなければいけないものだと思っております。 といいますのも、そもそも、基礎年金の国庫負担を二分の一にする、これは平成十六年の年金法の改正によってその方針が示され、そして、これについては恒久財源を充てる、いわゆるペイ・アズ・ユー・ゴー原則の中で、これも大変苦労してこれまで予算編成をしてきたものでありますけれども、今回、この社会保障と税の一体改革の中で、そういった恒久財源としてはきちんと消費税を充てていくんだ、これを恒久財源として将来の財源として充てていく、この考え方自身は私たちも理解をしております。 ただ一方で、これは議論を拡散させるわけではありませんが、例えば野党からは、子ども手当、これはもうばらまきだ、さんざんこれは我々批判されてきました。しかし、考えてみていただきたいのは、社会保険においては当然、これは強制的に加入するという必要もある以上、公費負担の側面があるのは私たちも認めています。しかしながら、子ども手当というものは、これはやはり、子育てをしていかなければいけない世代、そして子育てを、社会できちんとその育ちを見守っていくということの必要性で我々はこの子ども手当というものを成立させています。 これについてばらまきと言うのであれば、では、なぜこの基礎年金、国庫負担ですから、基礎年金の国庫負担の二分の一という言葉ではなかなか理解されませんけれども、国民年金で、今、毎月分に直すと約六万六千円のうちの半額が主に税金によって賄われているということを考えますと、毎月毎月三万三千円分を税金で手当てしているということになって、これで子ども手当だけをばらまきと言うのは私はおかしいと思っているわけであります。 したがって、私たちとしては、社会というものを全世代にわたってきちんと見ていかなければいけない。だから、この基礎年金の国庫負担の二分の一もしっかり財源を手当てしなければいけないし、同時に、子供の育ちを見守るために、社会で子供を育てるという考え方のもと、子ども手当も必要なのだ。私たちは、全世代に対してきちんと社会保障をしていこうと真面目な態度で臨んでいるわけであります。 子ども手当だけをばらまきという形で批判するのであれば、私は、きちんと野党の皆さんもそこは説明しなければいけないし、繰り返しますが、こういう大事な議論のときに、委員会の中でほとんど空席が目立っている野党の姿勢は、私は改めて批判されるべきであると思っております。 では、年金交付国債について。 年金交付国債についてなんですけれども、一方で、私も、これはタウンミーティング等々で言われるわけでありますけれども、これが成立をしなかった場合、特例公債をさらに積み増して手当てするのか……(発言する者あり)今、質疑中です。特例公債をさらに積み増して手当てするのか、それともこれはGPIFの積立金を取り崩す形で行っていくのか、この点について私は質問したいと思います。(発言する者あり)
○海江田委員長 ちょっと、まだ審議の継続中でありますから、それは筆頭間で協議をしてください。(発言する者あり)今は質疑を継続中です。 では、五十嵐財務副大臣。
○五十嵐副大臣 年金交付国債、これをやらなかった場合というのは、私は、いろいろなやり方があったと思うし、政府内でもそういう議論もありました。例えばつなぎ公債を発行する、あるいは年金の積立金を取り崩す、三六・五%に戻す等、いろいろなやり方があったと思いますが、それで日本の国の財政健全化の意思をマーケットから疑われはしないかとか、あるいはもう一つは、年金受給者が不安になるのではないか、自分たちが積み立てたお金がどんどんなくなっていくという不安にならないかというようなことを勘案した上で、政府が保証をして、必ず年金積立金の穴は埋めますよという約束をするという、この交付国債で穴埋めをするやり方が一番年金の信頼性も失わずに済む。 決してこれがすばらしい、いいことだとは思いませんけれども、しかし、一番そうした政府への信頼の毀損を小さくする方法だということでこれをとらせていただいたということで、ぜひとも、この関連法案の速やかな成立には皆様の御理解、御支援をいただきたい、こう思っているところでございます。
○藤田(憲)委員 ありがとうございます。 まさに、こういった必要性のもと、年金交付国債は特例公債法案ともうこれはセットの話でありますから、きちんとこれも成立に向けて我々も取り組んでいかなければいけないと理解をしております。 それでは次に、租税特別措置法の改正案につきまして質問をしていきたいと思います。 平成二十四年度の租税特別措置法の改正案についてでありますけれども、今回、一つのポイントとして、給与所得控除等の見直しにより、控除額に上限がかけられることになりました。これはやはり、千五百万円以上の高額所得者の方々に対して控除の上限が加わるということは、高額所得者の方々に対しまして、これは一つの負担増になってくるわけであります。 こうしますと、私としては、社会保障と税の一体改革の中で、当然、消費税の増税というものは一つの負担増になってくる。しかし、今回の租税特別措置法の改正案の中でいいますと、負担増になるのはそういった部分だけではないこともあるということ、これはやはり私たちも重い責任を負っていると思います。 そういった中で、負担増ということになりますと、一般の方々からすると、非常に気になっておりますのは、私たちは、マニフェストの中で、配偶者の控除の廃止についても、これをうたっておりまして、これについては、今回の平成二十四年度の税制改正大綱の中でも結論が出ていないものであります。 しかし、先ほど、社会保障と税の一体改革の中で理解を深めていかなければいけない、この負担増についても納得をしていただかなければいけないという中で、では、この配偶者控除、これが将来的にどうなるのか。やはりこれは多くの方々にとって生活に直結をする問題でありますから、これが決まっていないということは、そこは安心をしてもらうということにおいてはきちんと説明をしていかなければいけないと思っております。 したがって、これは当然、政府・与党との間の協議にはなると思いますけれども、この点がどのように検討されているか、今後の方向性についてお伺いしたいと思います。
○五十嵐副大臣 大変重要な問題でございます。 配偶者控除につきましては、民主党のマニフェスト二〇〇九におきまして、子ども手当の財源として廃止をするという方向が出ておりましたけれども、働き方の選択に対してできるだけ中立的であるべきだ、公正なものとなるように制度を見直すべきだという、見直しに対して積極的な意見があります。その一方で、夫婦が生活の基本的単位であるという点を重視する考え方から、その見直しには慎重であるべきだという強い御意見もございます。 昨年十一月十六日の税制調査会においても活発な議論が行われたところでございますけれども、そうした両論がともに強くあり、課税単位の議論、N分N乗というような考え方もございますし、そうした個人単位か家族単位かというようなことも含めて、社会経済状況の変化を踏まえながら、引き続き検討する必要があるということになっております。 現時点では、したがって、慎重に税制調査会等において検討していく、そういう段階でございます。
○藤田(憲)委員 これは私自身の考えでありますけれども、今回、やはり、社会保障と税の一体改革の消費税の増税ということをきちんと理解してもらうということがまず最優先なんだろうと思っております。 それに加えて、さまざまな形の負担増ということが重なってしまいますと、やはりこれは生活環境においては大きなインパクトになってまいりますので、私自身としては、この配偶者控除の廃止については、またマニフェストと違うというふうに言われるかもしれませんが、これは、当面配偶者控除を残す形にして、まさに家計における奥さん、配偶者の方々、奥さんの方々が多いんですけれども、それをきちんと税制においても支援していくというこのあり方は続けていくべきではないかと思っております。 それから、この租税特別措置法案の改正の中のもう一つの目玉といたしましては、地球温暖化対策のための課税の特例が設けられているということであります。ただ、この点についても、これはまた新しい内容でありますので、私たちも、どのような制度であるのかということを、当然、これもいろいろ党の税制調査会の中でも議論してまいりましたが、改めてやはり説明をしていただきたいと思います。
○五十嵐副大臣 地球温暖化対策のための税でございますが、税制による地球温暖化対策を強化するとともに、エネルギー起源CO2排出を抑制するための諸施策を実施していく、その財源として必要だということでございます。 地球温暖化対策は、我が国のみならず地球規模の重要かつ喫緊の課題でございます。欧州諸国を中心とした諸外国でも、一九九〇年代以降、燃料などのCO2排出源に対する課税を強化する政策を進めております。我が国におきましては、現下のエネルギーをめぐる状況を受けまして、省エネルギーの推進や再生可能エネルギーの拡大など、エネルギー起源CO2排出抑制対策を推進していくことは一層重要な課題となっております。 さらに、地球温暖化対策のための税は、CO2排出量に応じ、広く薄く負担を求めるものでございますので、急激な負担増とならないよう税率を段階的に引き上げるほか、地球温暖化対策に資する分野には負担軽減措置も講ずることといたしております。二十四年十月一日から二十八年四月一日にかけて、段階的に少しずつこれを引き上げていくというやり方で激変緩和を企業に対してもしていくということでございます。
○藤田(憲)委員 まさに地球温暖化対策のための課税の特例においてはさまざまな激変緩和措置もされているということ、やはりこの趣旨は大変大切であると思います。 一方で、今回の租税特別措置法の改正案、これは、例えば自動車重量税等々もそうでありますけれども、激変緩和もしながらも、新しい形でこういった課税の特例等々をつくっていく場合においては、やはりこれをきちんと説明して理解してもらう姿勢が極めて大切だろうと思っておりますし、また、これは中期財政フレームにもかかわってくるのでありますけれども、税における負担の議論ばかりが先行していてはいけない。これは先ほど小山委員からもお話がありましたけれども、一方で、やはり経済の成長というものを、これを車の両輪としてしっかりと見ていかなければいけないと思います。 そうしますと、例えば地球温暖化のための課税の特例、これは地球温暖化のための環境、エコを目指すという意味では大変重要な措置でありますけれども、それと見合った形で企業にとってインセンティブを持たせるような、環境の取り組みが進むような、やはりこういった負担を求めるのであれば、そのまた別のメリットを出していく必要があると思っております。これによって、企業側からすれば、新しい負担はあるかもしれませんが、その一方でメリットもあるんだということで、バランスした考え方になってくると思います。 この点について、これは質疑の中に入れておりませんけれども、御意見がありましたら伺いたいと思います。
○五十嵐副大臣 私どもは、昔は懲罰的な課税というのはなかったんですけれども、今は環境税を、税のグリーン化ということを中心に、バッド課税、グッド減税、バッド増税、グッド減税ということで、よいものについては減税をしていって誘導をして、環境にいいものを社会に製品として提供していただくというような考え方を打ち出しておりまして、こうした新たな課税で生み出されたものについてはこのグッド減税の誘導に大いに使わせていただくということを念頭に置いているものでございますし、さまざまな措置もさせていただきたい。 つまり、地球環境をよくするための補助金等の財源等にもこれを使わせていただくということを念頭に置いてこれを進めたいということですので、ぜひこの法案の成立についても御理解をいただきたい、こう思っております。
○藤田(憲)委員 趣旨についてはよく理解をいたしました。 私、これはまたミニ集会とは違った形で、地元が大田区でありますので、いろいろな中小企業の経営者の方々と懇談をして話をする機会があります。 やはり企業の経営者の立場からいたしますと、これも企業によってはさまざまでありますけれども、一方で、今回の消費税の増税が行われれば、やはり景気の落ち込みというものは懸念をされてくる。しかも、消費税というものが全額社会保障目的で使われるということであれば、これは事業環境への投資になってこないので、これはやはり純粋な負担として認識をせざるを得なくなってくる。 本来であれば、消費税の増税ということが議論されるのであれば、それに伴い直間比率の見直しということも議論になってまいりますけれども、一方で、直間比率の見直しとして行われる法人税の減税に関しましては、これは結果的には復興増税の見合い財源という形で相殺をされてしまいますので、法人税の実効税率の軽減にはつながらないということになります。 そしてさらに、昨年の一五%の節電ということが強制されるとさらにまた事業環境が落ち込んで、では、これがことしはどうなるのかということも心配をされていますし、また電気料金の大幅な値上げということも、これも一方で言われておりますので、こういったことについても不安が募ってくるということであります。 したがって、こういったところも企業においては不満も感じておりますので、この点もぜひ御配慮をいただきたいと思います。 最後に、私の先ほどの発言の中で一点おわびがあります。失礼をいたしました。 これは重要法案なのに野党の出席が少ないということを言いましたけれども、本日、いろいろな委員会も同時に開かれておりますので、その人繰りについて各会派で御努力をされているということを私も失念をいたしましたので、この点については心からおわびをいたしまして、委員会の審議に御協力をして、よい法案を成立していただきますようお願いを申し上げまして、私の質疑を終了したいと思います。 ありがとうございます。
○海江田委員長 次に、小野寺五典君。
○小野寺委員 自由民主党の小野寺五典です。 質問の機会をありがとうございます。きょうは、今回の予算の中で大変重要な震災復興について主に質問をさせていただきたいと思います。 まず、安住大臣、このたびは被災をされ、また御地元も大変な状況で、改めてお悔やみを申し上げさせていただきたいと思っております。 そんな中、実は、瓦れきの撤去の問題、きょうも読売新聞に出ておりましたが、瓦れき、これは安住大臣の御地元の石巻六百十六万トン、東松島百六十五万トン、女川四十四万トン、私の地元の気仙沼も百三十六万トン、南三陸も五十六万トン、大変な状況です。今、被災地を見て回りますと、まだまだ撤去されない建物があちらこちらに見受けられます。 これの一番の理由というのは、瓦れきの撤去というと、皆さん、瓦れきは全部一つの固まりなので一気に建物を壊してしまえばいい、そう思いがちですが、実は、国はさまざまな制限をつけています。例えば、国とか県とか市が持っている公共の建物、公民館なり、こういうものは独自に市役所なり県なりが壊しなさい、なぜかというと、これはもともと行政のものだから。それから、同じく壊すものに関して、例えば大企業、例えば気仙沼でも石巻でも、同じ水産加工場、水産工場でも、地場の企業の工場は壊せるけれども、全国的な工場、この建物は壊せない。 私は現実に見てびっくりしたのは、同じ瓦れきの山で瓦れきの撤去をするときに、たまたまこの瓦れきには何々水産と会社の名前が書いてある、これは上場企業の瓦れきだからそのまま置いておこう、実は、地元から見たらこういうばかばかしい問題がずっと残っているわけです。 面で片づけるのが本来瓦れきの撤去ですが、その瓦れき一つ一つに、これは市の持ち物ですか、これは上場企業の持ち物ですか、これは銀行の持ち物ですか、その瓦れきを一々確認して実は撤去を行う、こんなばかばかしいことはやめてくれよ、一気に壊した方が早いじゃないか、これを何度も復興の委員会でも大臣に言うんです。返ってくる答えは、今回の瓦れき撤去予算は環境省の予算、行政が二重にお金を出すのはおかしい、あるいは、中小企業しか対象にしていないから大企業はだめだ、この制限を決めているのは財政当局だと言うんですよ。 安住大臣の御地元に累々としてある、私の地元のところに累々としてある、これは一気に壊した方が、誰が見たって効率的ですよ。 この財政当局というのは誰をいうのかわかりませんが、各省庁の財政当局というと、恐らく大臣の所管しているところだと思います。ぜひ、こういう境を突破して、面として瓦れきの撤去をしていただきたい、そう思うんですが、いかがでしょうか。
○安住国務大臣 震災から一年がたちます。私と小野寺さんは最も被害の大きかったところの選挙区で、お互い自宅もひどい目に遭いましたので、誤解を恐れず言えば、ほかの議員にはわからないこの一年の葛藤や苦しみがありまして、その中で、前向きないろいろな提案をお互いして、私は財務大臣になる前は国対委員長でしたけれども、一緒にさまざまなことをやったことは、私にとっても生涯忘れられない政治活動の一つでありますし、小野寺議員の御苦労にも敬意を表します。 やはり住んでいる側から見ますと、今のような話は出てきますね。私のところも先ほど紹介いただきましたけれども、宮城県全体だと大体四半世紀分の瓦れきですけれども、私の地元は百年分でございまして、やはり何とかほかの自治体に受けていただかないと、全国でこれを引き受けていただければありがたいわけですけれども、なかなか気仙沼にしても石巻の瓦れきにしても、いざとなると、ほかの自治体の皆さんからはやはり抵抗がある。 これに対して、先般、谷垣総裁から、党首討論を私は聞いていて、なるほどと思いましたけれども、やはりそれぞれの都道府県に対して一定の量についてお願いをする、ノルマという言葉はちょっとふさわしくはないかもしれませんが、ある一定量はぜひお願いをしたらどうだという提案がありまして、私は非常に、これは提案として受け入れるに値するものではないかなと思っております。 もちろん、そのためにも国はいろいろなことを、自治体にお願いをする分だけ対応はしないといけないと思いますけれども、ぜひ、風化させることなく、この一年を機に、瓦れきの処理について全国の御協力をいただければということを思っております。 その中で、今あったような話ですが、復興庁ができまして、決して財政当局がたがをはめているわけではありません。ただ、例えば石巻でいえば、日本製紙のような大きなところは、やはりどうしても、一部上場企業として自己完結でやっているというスキームである。ただ、今後スピードアップするには、今建屋で全壊状況になっているものを壊して、さらにこれを瓦れきとして処理をしないといけないということですから、いつも財務省は悪者にされますけれども、そんなに頭のかたい人間ばかりいるわけではありませんので、これは柔軟に対応するように、私としてもいろいろな壁を突破するために努力をしていこうと思っております。
○小野寺委員 今、国会で予算どり、復興のためにも頑張ってもらっていることは私も評価をいたします。ですから、私、地元を回って、恐らく気仙沼も石巻も同じ状況だと思います。逆に、大臣がもしかしたら気づかないこと、もしかしたら復興のことで知らないこと、これをむしろ私はあなたにお伝えをし、そして、あなたができる仕事でしっかり対応していただくこと、これが私は本当の連携だと思っております。 ぜひ、今の瓦れきの撤去の問題、日本製紙のような固まりの大きな工場はわかるんですが、例えば石巻でも魚町のようなところで、いろいろな工場が、水産加工場があります。そういうところで、隣の工場はたまたま一部上場の企業の現地工場だから、この瓦れきはより分けて置いておく、隣の工場は地元の工場だから全部片づける、こういう非効率なことがないようにぜひ対応していただきたい、そう思っています。 それからもう一つ、私どもは地元に戻って、一年たつんですが、ほとんど新しい建物が建っていない、何も前に進んでいない、こういうことを大変実感します。 さまざまな課題があるんですが、例えば、民主党の川内議員が、今回の予算執行の調査をされました。復旧の予算調査をしたら、実は、今回の例えば道路や学校、被災者向けの公営住宅、インフラ整備、これは予算のまだ二割しか使われていない。しかも、一次予算、二次予算の二割ですから、三次の大型予算にはまだたどり着いていない、こういう現状があります。 なぜ、これだけ、新しいもの、建物をつくっていくこと、道路を直すということが遅くなっているか、その認識をお伺いしたいと思います。
○安住国務大臣 一次、二次の予算執行については、総額でいうと、川内さんがたしか調べたのは昨年の統計なんですが、ことしに入っての統計だと、私が今報告を受けている範囲では七〇%近い執行率なんですが、三次を入れると五〇%台だったと思います。 小野寺さんの地元もそうですけれども、私のところも、やはりこれはマンパワー不足というのが一番大きいんじゃないでしょうか。自治体の発注もそうですけれども、受ける側の企業が、気仙沼市役所の発注を見ても、市道を直したりする工事の入札が不調に終わることが多いと聞いております。気仙沼も一関から作業員の人が、泊まる場所がないものだから通ったり、石巻も仙台から大勢の人が朝通勤で通ったり。 ここでは何度か言いましたけれども、いわゆる兵たん部分というのは戦争用語ですからふさわしくないかもしれませんが、バックアップ体制が不十分だというのが大きいと思いますので、これからいろいろな知恵と工夫で、多くの人に全国から、仕事が今ない地域だってあるわけですから、ここに来ていただければ結構仕事もありますので、そういうふうに人、物、そして機材、そうしたものをどんどん投入することによってスピードアップをしていかないといけないと思っております。
○小野寺委員 今執行率のお話をしましたが、実は、新しいものをつくる、いわゆるインフラ整備の方はまだほとんど手がついていないというのが現状です。 一つ、また大臣に知っていただきたいんですが、では、人手が足りない足りないと言うけれども、ある面でむやみに難しくしていることがあります。 今、大臣もお気づきのように、自分の地元にいろいろな建物があって、今後それを壊すわけですが、壊すときにどういう基準があるかというと、このビルを壊すのに見積もりは幾らだと。あれだけの大きな建物の一戸一戸に実は見積もりをとって、積算をして、そして発注をして、壊していく。これは何千戸もあるんですよ。これは、真面目にやっていったら壊すだけで何年も何年もかかっちゃう。 もう壊すだけなんですから、面で全部一気に発注でいいじゃないですか。一つ一つ、これは鉄骨幾ら使って壊している、この瓦れきのコンクリートは幾らだ、実はこの指示を、市役所は泣いていますよ。これもやはり最終的には国がお金を出すんだから、しっかり公平な入札をしてくれという国の指導、言ってみれば財政当局の縛りでこんなむごいことをやっている。だから人手が足りないんですよ。 ある面で、こういう非常事態ですから、この面で全部一気に発注していいよ、細かく一つ一つ見なくてもいいよ、こういう指示を出していただきたいと思うんです。
○安住国務大臣 お預かりした税金を後から考えて無駄遣いしなかったということも、やはり予算執行上は、小野寺さんも与党が長いわけですから、非常にあるということは事実ですけれども、しかし一方で、小野寺さんが言うように、スピードを考えた場合、そうしたことを本当に細かく細かくやっていたら時間がかかるというのは御指摘のとおりでございます。 ようやく復興庁がスタートをして、気仙沼も石巻も支所ができました。それでワンストップでやるようになるということですから、この体制を強化して、そこでしっかりと、市役所なんかが迷ったときにはいち早くそこで判断をしていただくような責任体制を築いて、迷ったときには相談をいただいて、そこで判断していただくようにしたいというふうに思っております。
○小野寺委員 もう一つ、前に進まない制度。 これは実は、政府の復興の委員でありました長岡市の森市長もお話をされておりましたが、中越地震のときには、ある程度大きな基金という形で、自治体の裁量でいろいろな仕事をすることができた。 ただ、今回は、例えば国の方で交付金事業ということで決めているけれども、これは四十項目、しかも五省庁でそれぞれ対応している。これは復興庁の予算じゃないんですよ。ですから、結局、何か仕事をしようと思ったら、最終的には、この四十の項目の中、五省庁の管轄するところと相談をしなきゃいけない。 地元の方が言っているのは、復興庁ができたので、もう一個陳情書をつくるところがふえちゃった、結局、最後は、その五省庁のどこかの判断が出ないと工事が進まないんだ。これも、今復興を遅くしている原因なんですよ。 ぜひ、これは、自治体に任せると言うんだったら、この五つの省庁が了解、判こを押さないと事業が進まないような、こういうことはやめて、中越地震のときのように、むしろ自治体に交付金という形でしっかり与えて、自治体が差配できる方がよほど私は税金の効率化だと思うんですが、いかがでしょうか。
○安住国務大臣 くしくも、きょう、一回目の復興交付金の交付額が通知をされます。 宮城県には事業費ベースで一千四百三十六億、国費ベースで一千百六十一億、岩手で七百九十七億、これは国費ベースでございますが、福島が五百五億。それぞれの自治体に対してもきょう内示をいたすのでありますけれども、かなり自由に使っていただくような仕組みにはしております。 ただ、復興庁がない時点で、太い方向、例えば農林水産、お互いのことでいえば水産ですよね、それから高台でいえば国交省、こういうくくりで予算を積み上げてきたので、一応そうした線は入っておりますけれども、この復興のお金というのは、基本的には、それぞれの自治体の復興計画に基づいてかなり柔軟な使い方をしていただく仕組みになっていると思いますので、なおそうした縦割りの弊害があるようなときには、御指摘をいただければ、その都度改善をしていきたいと思っています。
○小野寺委員 弊害があることを毎日毎日地元から聞いているので、今ここで御相談をさせていただいているんです。ぜひ、こういう実態があるということを認識していただいて、最終的には財政当局の判断というのが各省庁とても大きいですから、それを柔軟化していただければと思います。 さて、今回のこの復興事業の総額なんですが、政府は、集中復興期間五年間、事業費十九兆円というお話をしておりますが、二十四年度当初までに既に十八兆円ということで、残り一兆円しか、実は、もうこの先の予算としては見込まれていないんじゃないか、そういう大変な不安が地元にございます。 これは、例えば我が党の谷議員が、先日、宮城の復興局を訪問しました。そのときに復興局の担当者の方が言っていたのは、宮城だけで、今回の三次補正、二十四年度当初の二倍くらいの要求がもう既に来ている。そうすると、復興庁の職員ですらこれは足りないよと言っているような状況で、今後、四万戸とも言われる集団移転と町づくり、それから防災施設の整備、こういうことを考えると、これは二十七年度までにあと一兆円、三年、四年間はあと一兆円、総額で我慢してくれよ、こんな状況はとてもないんだと思うんですが、この予算の見通しについて教えてください。
○安住国務大臣 御指摘のとおり、かなり前倒しをして、これは与野党の合意のもとで予算を計上しました。一次、二次、三次、そして今回の本予算ですね。地方の全国防災の分を除いてもかなり積んでいますので、まずこれの予算の消化をしっかりやってもらうということと、単年度でできない場合は繰越明許をして、また基金化していますので、比較的その点では、まだまだ十分だと思います。 ただ、小野寺さん御指摘のように、では、前倒しをした結果、残り幾らかと言われれば、当初の予定と比べればもう残り一兆ということですが、今までの財源のフレームについては、「一定期間経過後、事業の進捗等を踏まえて見直しを行う。」となっているんですね。 ですから、そういう点からいうと、これは私の今の見通しですけれども、ことしのしかるべき時期に、どこかの時点で、やはり自民党を含めて御相談をさせていただいて、さらにどれだけのものが必要になるのかということについて議論をさせていただく時期というのは来るのではないかと思っています。 ただ、阪神・淡路大震災を見ますと、二年目、つまりことし、予算の半分近くはそこでぐっとお使いになって、復興に向けて予算消化をしておりますから、この先が、去年までと引き続きさらに必要なのか、それとも少し落ちついてくるのかというようなことは事業執行のペースを見ながら対応していきたいと思いますが、しかるべき時期には御相談をさせていただくときが来ると思っております。
○小野寺委員 復興というのは、まず瓦れきを片づけて、そして新しく基盤整備をして、そこに建てていく。私たちの地元は、まだ瓦れきの撤去が五%しかできていない、こういうところですから、阪神のような、一年、二年で立ち上がるような状況には多分ならないんだと思います。 ですから、今回の予算については、ある面では大規模に基金化して、ある程度時間がかかっても仕方がないから効率よく使っていく、そういうことが大事だと思います。まして、やはりこれは貴重な国民の税金であります。今回、国家公務員の皆さんにも、もしかしたら私ども議員も歳費として、これに使わせていただくことがあるかもしれません。そのことを重々、重くかみしめて、適正な形ですが効率的に使われるような運用をお願いしたいと思います。 さて、私ども、国でこういう議論をしておりますが、実は、被災三県の新年度予算が出そろいましたが、この被災三県では、収入の大半が国庫支出金ということになっております。例えば宮城では、二十七年度、このときには九百八十三億円の歳入不足を見込んでおりまして、宮城県知事も、国の支援がとまればこちらの息の根もとまると言っております。ぜひ、今後、継続的な財政支援、被災地、被災県に関しての財政支援がしっかりできるようにお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○安住国務大臣 率直に言って、経済活動が本当に前に戻って、以前のような税収が見込まれるまでは、まだ相当期間かかると思うんですね。それぞれの自治体、そして、くくって言えば宮城県や岩手県もそうですね。しかし、これはいつまでもというわけにはいきませんが、そうした自立が図れるまでの間は、やはりある程度国の支援というものは必要だと私は思っておりますので、そこはやはりしっかりやっていく。 しかし一方で、やはりできるだけ早く、税収が上がるような企業活動の再開、またそれぞれの被災の皆さんが地方税や国税を納めていただけるような環境をつくっていくということも、我々としてはやはり復興の大きな仕事の一つだと思いますので、そうしたことを勘案しながら、決して行き詰まらせることがないような対応は責任を持ってやっていきたいと思っております。
○小野寺委員 ぜひしっかりお願いしたいと思います。 次に、少し金融のことについてお話をさせていただきたいと思います。 初めに、所管であります財務大臣にちょっとお伺いをしたいんです。 実は、東日本大震災を受けまして、各金融機関、これは、被災事業者、津波とか地震を受けた事業者の既存債務の条件変更、いわゆるリスケをする、こういう措置を今まで講じてきていただいています。実はもう約一年間過ぎているんですが、一年間たって、ようやくこれからリスケを解消して返済ということが始まる状況に今来ているんですが、例えば、政府系金融機関の日本政策金融公庫、ここは非常によく対応していただいて、口頭で、リスケお願いします、電話でもこれを受け付けていた、こういう対応は感謝しております。 ただ、実は、この一年間、リスケをして元利及び利息の返済猶予を受けたんですが、さて、いよいよ一年たって返す、例えばことしの三月に、一年間の利子を一括して返せという形になるという実態が今起きております。 例えば、五千万の借り入れで金利二%ということで、これを一年間ずっと支払い猶予はしていただいたんですが、三月になって、元本だけじゃなくて一年分の利子、これでいうと百万ですね、これを三月に一時的に返済せよということに実はなっている。これは被災者にとっては、猶予してもらってよかったなと思って、復活しようと思ったやさきに、いきなり冷や水をざばあっとかけられるような状況になっています。 こういう実態、大臣は御存じでしょうか。
○安住国務大臣 もし関連があれば、また副大臣から御答弁しますけれども。 一年たちまして、弁済再開が近づいておりますけれども、被災事業者等に過度に利息等の返済負担が集中しないように、実情に応じて対応させるようにいたします。
○小野寺委員 今回のこのリスケの制度設計の中に、とめている間の利子、実は、とめている間の利子はみんなかからないと思っていたわけですよ。当然、一年間猶予するし、俺たちは地震、津波で被災したんだから。ところが、利子だけはしっかり積み重なって、そして、返す冒頭にいきなりどんと請求書が来る。ですから、事業者の方は大変なショックを受けてしまう。 恐らく、既存の今までのリスケの制度でやってきたのでこういうことになったんだと思います。この利子の問題まで、もしかしたら実は知恵が回っていなかったかもしれない。 今、大臣からお話がありました。この利子についての取り扱い、例えば日本政策金融公庫、これは政府系の金融機関ですが、ここのリスケ中の利息を例えば免除するとか、あるいは何らかの形での検討事項、具体的にありますでしょうか。
○五十嵐副大臣 先生おっしゃるとおり、返済猶予を一年認めた場合、通常は返済再開時にそれまでの経過期間分を一括して支払うということになっているんですが、被災者の実情等を踏まえて、経過期間分の棚上げ措置、つまり、元金の返済が終了するまで繰り延べする措置を実施することは可能でございます。 そうしたことも含めて、どういう軽減措置がとれるか検討したいというふうに思います。
○小野寺委員 これはもう間もなく、多くの方がこの問題に直面します。ですから、これが社会問題になる前に、あえて今の段階で御指摘をさせていただきますので、ぜひこのことをしっかり対応していただきたい、そう思っております。 もう一つ、きょうは、自見大臣、おいでいただきましてありがとうございます。個人の二重ローンについて少しお話を伺いたいと思っております。 今回は、企業とか事業所については、リスケがあったり、あるいは今回、支援機構ができて、そこが一時債権の買い取りというようなことで、二重債務をある程度軽減するような仕組みがさまざまできているんですが、個人については、当然、住宅ローンを持って、そこが津波で流されて、ローンだけが残ってしまった、そして新たに再建したくてもこのローンが全て重荷になっている、もちろん建物は全てありませんので、この建物の担保価値もない、こういう方について、どのような対応をされてきたか、教えてください。
○細溝政府参考人 お答え申し上げます。 大震災が発生しました直後から、私どもから各金融機関に対しまして、返済猶予等、被災者に対する金融上の措置を適切に講じるように要請しているところでございます。 被災三県の金融機関による返済猶予や貸し付け条件の変更等の実績、これは中小企業向けだけではなくて個人の住宅ローン向けにおいても、実行の割合は、審査中の案件を除きますと九割を超えるという水準となっております。 そういった意味で、被災された個人の方々に対しても、そのニーズに応じて、実情に応じて金融上の円滑化の措置を講ずるように金融機関に要請しておる、そういうところでございます。
○小野寺委員 今のお話を聞くと、相談件数の七割は既に対応されているというふうに聞いたんですが、もう一度、それでよろしいんでしょうか。
○細溝政府参考人 順序を申し上げますと、まず最初に約定返済を一旦停止いたします。それから、貸し出し条件の変更の相談がございます。そしてその相談に応ずる、これが応ずる実行率ということでございます。 それが、震災直後は約定返済の一時停止が多かったものが、徐々に、正式に条件変更契約を締結というふうに今推移をしてきておるところでございます。実態は動いてございます。
○小野寺委員 多分聞いている方はよくわからないと思うので、翻訳をさせていただくと、個人が住宅でローンを借りていて、それが流されてしまって二重ローンになった、そして何とかしたいというときに、政府が用意したのは私的ガイドライン。私的で整理をしてください、いわゆる私的で、破産のような形で債務整理をしてください、ただ、破産と違うのは、ブラックリストに載せません。今回、こういう突き放した制度になっています。 それでも、突き放されても、もしかしたら、自分のところの清算が終われば、ひょっとしたら再建できるかもしれない、そう思ってこの私的ガイドラインに相談に行く方がいる。きのう確認しましたら、個別の相談は千六百十九件、このほかに一般的な照会が八百四十八件、約二千五百件ほど多分あるんだと思います。これが具体的に、今、さまざまな相談の過程に入っている。 では、改めてお伺いいたしますが、現時点、一年たった時点で、この私的ガイドライン、いわゆる清算が終わった件数は何件ですか。
○細溝政府参考人 私的整理ガイドラインは、委員御指摘のとおり、法的整理でありますと信用登録機関に情報が登録されますので……(小野寺委員「何件かという話」と呼ぶ)わかりました。 現時点で、申し出に向けて登録専門家を紹介して準備中の件数が三百二十三件、債務整理の申し出の件数が百三十件、それから同意が成立するにはかなり時間がかかりますので、現時点では、この三百二十三件と百三十件を合わせた四百五十三件中の三件でございます。
○小野寺委員 皆さん、聞きましたか、最後のちっちゃい言葉、三件ですよ。まだ三件しか実はこの制度で整理されていない。三件ですよ。二千五百件もこの問題で悩んでいる人がいて、一年たって三件。しかもこれは、破産の整理が終わった、そしてその破産のブラックリストに載らないからよかったねと。 この三件の方が再建して家が建てられたかどうか、これは追跡していますか。もう一回確認します。
○細溝政府参考人 三件中一件は住宅ローンが絡んでおったと思いますが、あと二件はたしかオートローンだったと思っております。
○小野寺委員 住宅再建できたんですか。一件だけ。
○細溝政府参考人 債務につきまして整理したばかりの状況でございまして、その次の状況は今後のことかと考えております。
○小野寺委員 ちょっと安住大臣、自見大臣に聞いていただきたいんですが、今回、この私的整理、自分で整理をする、二重ローンの住宅ローンのために例えば私的整理をする、こういう今の仕組みでいうと、例えば、二千万の住宅ローンの残額がありました、そして津波で全て流されて、これだけが残ってしまいました、残った財産は土地のみです、そして今手元に現金が三百万残っていました、こういう方がいたときに、残った土地は今回、もう使えないし、公園にするからということで自治体が買い上げる、百坪の土地、坪十万、でも評価は岩手県では七割だと言っていましたから、それでも七百万お金が入る、七百万入った、手元に三百万残っている、一千万ある、これで新しいところに家を建てられるかなと思ったら、実はこの私的ガイドラインでは、手元に五百万だけ残して、あとは全部金融機関に返してしまう。手元に残せるのは五百万だけ、車を持っていたらその車を売れ、売って金をつくれ、手元に残るのは五百万だけ、これがこのガイドラインなんですよ。 そうしたら、恐らく被災者の方はこう思っています。津波でうちをやられた、借金は残っているけれども、私的整理すれば恐らく、棒引きになるというわけじゃないけれども、債務の免除になる、そして唯一残った財産は土地だ、この土地を今回高台移転をするために売る、公共が買ってくれる、買ってくれたお金で高台移転をする、みんなこういう説明を聞いていました。 ところが、この私的ガイドラインでは、最後に残った資産、この土地を売ったお金は金融機関に行っちゃうんですよ。この人は、高台に行って土地を買うお金がなくなるんですよ。 こんな具体的なことがこれからどんどん起きてきますよ。まだ三件だから社会問題になっていないけれども、まだ土地を買う値段を決めていないから社会問題になっていないけれども、これから安住大臣の地元でも私の地元でも、どうしても津波が来て防げないから、ここは公園にするからこの土地を市が買います、買ったお金をもらって今回の高台移転事業で再建しようと思ったら、みんな住宅ローンを持っていますよ、このローンに売った土地のお金が実は取られてしまう。 自見大臣にお伺いします。これは事実ですか。
○自見国務大臣 小野寺先生にお答えをさせていただきます。 先生はまさに被災地の財務大臣とともに気仙沼ということでございまして、大変実情を踏まえた御指摘でございます。 今、個人版整理ガイドライン、四百五十三件のうち三件だということで、大変少ないというふうなお叱りをいただいたわけでございますけれども、個人版のガイドラインについては、債務者の債権放棄に当事者間の同意が必要でございますから、成立までに一定の期間が必要である、ぜひここは御理解をいただきたい。他の債務整理の事例においても、例えば個人の一般的な破産手続の場合におおむね大体六カ月、それから再生支援協議会による中小企業の私的整理の場合も、これもおおむね大体六カ月でございますので、そんなことを考え合わせますと、相当の処理期間を要しているものと考えられます。 それからまた、先生のいろいろな御質問の中で、まさに二重ローンの問題は大変大きな問題でございますが、このガイドラインの適用は、収入があるからといって直ちに適用外となるものでもなく、また債務者の財産、収入、支出の状況、被災の程度等を考慮し、債務の支払いが可能かどうか検討して適用が判断されるものと承知しております。 それからまた、私もこの国会でも最初から申し上げておりますように、やはり、私の所掌しているところは民間金融機関でございますから、基本的に、預かったお金は利子をつけて、預金していただいた方に返さねばならないというのが民間金融機関の本質の一つでございますから、新規の借り入れについては、民間金融機関だけじゃなく、例えば、さっき先生がお話しされました住宅金融支援機構、これは五年間金利がゼロだということが予算によって確保されていますけれども、そういった災害復興住宅融資の活用、それから、地方公共団体によっては、三県とも、民間金融機関からの借り入れにかかわる利子の補給の制度等を活用することができておりますし、また、いよいよ所得のない方に向けても、住宅対策ということで例えば災害公営住宅、これは所得に応じて家賃が決められるという話を聞いておりますけれども、そういったものを活用されたらいかがなものか、こう思っております。 しかし、いずれにいたしましても、政府といたしましては、被災者の方々に、新たな生活に向けて再スタートが切れるように、さまざまな先生方の御指摘をいただきながら、全力を挙げて対策を進めてまいりたいというふうに思っております。
○小野寺委員 大臣、さっぱりわかりませんよ。今のお話だと、相手は金融機関で、民間だから、利子をつけて返す、そういう御指摘です。ということは、結局、この私的ガイドラインはあくまでもガイドラインであって、金融機関が、この人は公務員で収入が定期的にあるな、では、この人は、例えば津波で二重ローンになったとしても、資産も何もなくなってしまっても、定期的な収入があるからずっと返してもらいましょうと。この人はこれから一生、住んでいない住宅ローンで苦しむことになる。これだって、実は、ガイドラインだから厳しく指摘できないんですよ。 それから、もっと言えば、最後に残った資産、これを市が買ってくれる、これを売って高台に移れるんだ、安住大臣、みんな地元の人たちはそう思っていますよね。ところが、この売ったお金は、実は金融機関がそのまま召し上げる。 先ほどから、さらにお金を貸してくれるというお話がありました。住宅金融支援機構、きょう来ていただいています。 お伺いします。今回の被災者、これは救うべきだ、大臣はそう言っています。資産がなくて、収入がなくて、それでもあなた方は住宅ローンを貸してくれますか。
○合田参考人 お答え申し上げます。 住宅金融支援機構におきましては、災害復興住宅融資につきまして、先ほど大臣からも紹介がありましたように、当初五年間金利をゼロにするという措置を……(小野寺委員「いや、今のような事例でお金を貸すかどうか聞いているんだよ」と呼ぶ)はい。 基本的に、私どもの融資の条件としましては、手持ち金を求めるということでは必ずしもございませんが、毎月の返済が可能であるということはやはり必要でございますので、その条件に当てはまる方については融資を申し込みいただくということにしております。 ただ、その方が収入がない場合であっても、例えばその家を子供が建設して返済してあげるというふうな親孝行ローンですとか、それから親子リレーローン等の措置もございますので、こういったことを案内しながら、親身に御相談をしたいと思っております。
○小野寺委員 再度確認したいんですが、今のような、資産がなくて、例えば今手元にあるのは年金あるいは月々のパートの所得だけ、頭金もない、こういう方に関して、あなたのところは融資していただけますか。津波の被災者です。
○海江田委員長 合田理事、なるべく聞かれたことに答えてください。
○合田参考人 お答えします。 ですから、毎月の返済が可能であるということが要件になっていますので、そういった収入があるということであれば、私どもの方では申し込みを受け付けをいたします。
○小野寺委員 ということは、自見大臣、大臣が今おっしゃった、支援機構とかあるからそこで低利の融資があるというふうに言っているけれども、貸す方は、今回のような事案の方には貸せないと言っているんですよ。 そうすると、津波で被災を受けた方というのは、これは個人の責任じゃないですよ。そして、そこで家が流されてローンだけ残って、唯一残った土地、この土地を、何度も言いますが、ああ、自治体が買ってくれるんだ、たとえ七割でも評価してくれればありがたい、これで再建しようとみんな思っている。でも、この売った土地の代金は、このローンで取られてしまう。そして、この方が、手持ち資金もない、資産もない、これから土地を買って、そして家を建てる、こんな状況で、先ほど支援機構のお話にもありましたが、お金は普通貸さないですよ、常識から考えて。 ということは、皆さんが二重ローン対策で、自見大臣がやっているやっているということですが、結果として何が残るかというと、被災者は、家も土地もなくなって、銀行に借金で取られてしまって、最後は家も建てられない。では、何があるかというと、もしかしたら、災害公営住宅をつくってもらって、そこのアパート住まいができるかな、それを毎日毎日仮設住宅で思っているわけですよ。前向きになんかなれるわけないじゃないですか。 この被災者の気持ちを考えたら、売った土地まで金融機関が召し上げる、これは、今回、バブルで、住専でやった話じゃないんですよ、津波で受けた被災者なんですよ。何で今までと同じ制度でこの私的整理の枠組みをつくったんですか。私はこれが大間違いだと思いますよ。 大臣、もう一度お答えください。
○自見国務大臣 この委員会でも、何度も以前お答えをいたしましたけれども、例えば住宅が完全に流されて、またそこに再建しようという場合、住宅再建支援金、これは三百万円でございますけれども、そういったことも活用できますし、それから、金融機関においては、当然、もう先生おわかりのように、これは金融機関と個人とのいろいろな私的な話し合いでございますから、特に、私が申し上げましたように、金融機関においては、債権放棄ということも当然可能なわけでございます。それは当然民間経営者の判断でございますけれども。 できるだけそういったことができやすいように、例えば銀行の資本金をふやすというふうな、これは全党一致で、六月十一日だったと思いますが、金融機能強化法の震災特例措置を設けさせていただきましたから、できるだけそこら辺の救済をさせていただこうという気持ちは、先生と私、全く変わりませんから、そういった具体的な施策を通じて、できるだけさまざまな方策で全力を挙げて、その住宅が流れた方をどうしていくか、大変大きな問題でございます。 また、今さっき先生も申し上げましたように、災害公営住宅等も活用していただくという方法もございますから、そういったことをしっかりやっていきたいというふうに思っております。
○小野寺委員 大臣、お人柄はいいというのは私伺っておりますが、答弁はさっぱりわからないし、被災者はみんな必死なわけですよ。そこにやはり応えるようなことを、大臣、全部見ることはいいですから、事務方にどんどん言っていただいて、しっかり対応していただきたい、そう思っております。 そして、今のお話で、実は、安住大臣が前にお勤めだったNHKで特集がございました。地元の事業者が再建するに当たって、いかに金融機関に冷たい扱いを受けているか。これを見た多くの気仙沼市民や被災地の人たちは、心が張り裂けましたよ。こんなに金融機関というのは、悪逆非道というわけじゃないですが、貸し剥がして踏みつける、そんな状況をやっていた。それをNHKの特集で、この間テレビでやっていました。 本当に、私ども被災者、被災地で感じるのは、全国の皆さんの支援だと思います。ですが、それと反比例して、政府や金融機関の冷たさ、これも同時に感じているということを知っていただきたいと思っています。 きょうは、経産省、副大臣に来ていただいています。ありがとうございます。 今回、いろいろな事業の中で、実は評価されていることがございます。例えば、中小機構がやっている仮設店舗とか、あるいは今回のグループ化補助金。これは、恐らく財務大臣もかなり踏み込んだことで今回つくってもらったと思いますし、私どもも提案させていただきました。 さて、このグループ化補助金、これが今地元では一番要望が多い。ところが、どうも当初予算では金額が約五百億程度ということで、地元の、今殺到している要望にはなかなか対応し切れない。ぜひお願いしたいのは、このグループ化補助金の予算をふやしていただきたい。 まず経産省からこの重要性を聞きまして、そして財務大臣から、あなたの地元でも同じ要望が来ているはずです、今後、当初予算の後に、さまざまな予算措置をしっかりしていただきたいと思います。そのお二人の答弁をお伺いして、質問を終わらせていただきたいと思います。
○海江田委員長 申し合わせの時間が来ておりますので、短目にそれぞれお願いします。
○牧野副大臣 小野寺委員の質問にお答えをさせていただきますが、我が省といたしましては、震災地で苦労されております中小企業の皆さんの、復興といいますか、元気を取り戻すための、即効性があって実効性のある政策として、力強くこれを進めさせていただく、こういうふうに思っております。 今、各県から上がってまいりました要望を整理いたしまして、それにお応えする限りで、五百億円、このように措置させていただきました。当面は、この中で一生懸命頑張っていきたい、私どもはそう思っておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
○安住国務大臣 まず五百億円ありきでやったのではありません。それぞれから積算して積み上げてきたら、結果的には、今度の本年度の予算では大体五百億円で、会社数でいえば千社ぐらいはまた追加できますから、そういう点では、潤沢とは言いませんが、かなりの要望を聞いて、一次、二次で落ちたところも救済をしていますので、そこは随時、また今後もやっていきたいと思っております。
○小野寺委員 ありがとうございます。 大臣、ぜひ地元で話を聞いてください。絶対足りないということがわかるはずです。 ありがとうございました。
○海江田委員長 次に、西村康稔君。
○西村(康)委員 自由民主党の西村康稔でございます。 きょうは、三本の法案の審議でありますけれども、この一、二週間、日本経済にかかわるさまざまな事件やトピックスがありましたので、まずそちらの議論をさせていただきたいと思います。 最初にAIJの事件についてでありますけれども、これは、中小企業の集まりである厚生年金基金、八十を超える厚生年金基金、うちの地元も幾つかの基金が被害を受ける格好になるんだと思いますけれども、九十万人近い中小企業の方々の年金にかかわる大きな事件であります。これについての議論をさせていただきたいと思います。 きょう、厚労省の辻副大臣がお越しでありますので、まず、この厚生年金基金というのは、幾つあって、これまで、かつては政令だったと思いますが、保証利回りを五・五%ということで保証していたわけですけれども、今なお、こういう市場の状況、リーマン・ショックがあり、さらに欧州がこういう状況になっても、さらに引き続き今でも五・五%の保証利回りを約束している、保証している、この基金が数多くあると聞いておりますけれども、全体で厚生年金基金は幾つあって、そのうち五・五%の保証をしている基金は幾つぐらいあるのか。まず事実関係を教えていただきたいと思います。
○辻副大臣 厚生年金基金の数でございますけれども、平成二十三年三月末時点では五百九十五、二十四年三月一日時点では五百八十一でございます。そして、そのうち予定利率を五・五%に設定している基金は幾つかという御質問でございますけれども、平成二十四年三月一日時点で五百七ということでございます。
○西村(康)委員 五百九十五あって、そのうちの五百七の基金が五・五%の予定で回していると。これは非常に非現実的な数字、そんな、五・五%で回してくれるようなものがあったら、みんなそちらで運用をお願いするわけでありまして、現実的じゃないわけでありますけれども、厚労省、これはこのままでいいんですか。 引き下げるよう促していく。年金、必ず穴があいていくわけですし、約束したことができないわけでありますから、その利率を下げようとすると、受給者の給付を減らすか、掛金を上げなきゃいけないわけですけれども、何らかの方法を考えて、現実的なものに変えていく必要があるんじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
○辻副大臣 御指摘いただきましたように、積み立て不足の状況にある厚生年金基金につきましては、財政の健全化や安定化のためには、予定利率を引き下げていくということが必要になるわけでございます。そして、その予定利率の引き下げに際しましては、企業が負担する掛金の追加拠出が必要となる、そして、現在の厳しい経済情勢のもとでは、そのような追加拠出を求めることはなかなか難しいということが現状としてあることは、御指摘、御認識のとおりだと思っているわけでございます。 私どもといたしましては、このような状況に対処すべく、これまでも、基金の規約改正などに際しまして、予定利率を引き下げるように指導してきたところでございます。そして、その上で、本年一月より、予定利率を引き下げた場合に生じる掛金引き上げの開始時期を一年間おくらせることができる特例措置を設けさせていただいたところでございます。 今後とも、このような特例措置の活用も含めまして、適切な予定利率の設定について指導していきたい、このように考えております。
○西村(康)委員 現実的なものになるようにしていかないと、みんなバラ色の期待をして、現実にはできないわけでありますから、ぜひしっかり対応していただきたいと思います。 ちなみに、厚生年金基金は厚生年金の一部代行もやっていますけれども、この代行の部分も穴があく、積み立て不足になるいわゆる代行割れというのは幾つあるんですか。これも教えていただけますか。
○辻副大臣 厚生年金基金は、御指摘のとおり、厚生年金の一部を国にかわって代行給付しているわけでございますけれども、いわゆる代行割れの状況にある数は、平成二十三年三月末時点で二百十三でございます。
○西村(康)委員 二百を超える基金において、代行をやって、その部分が不足になっているわけでありますから、厚生年金は、幅広く、働く人々の年金でありますが、そこに一部積み立て不足が生じているということでありますので、これも大変大きな問題だと思います。 もし基金を解散しようとすると、利回りを下げるときもそうですけれども、中小企業に相当な額の拠出を求めることになるわけです。分割とかいろいろ手当てはされていますけれども、この解散をする条件も少し緩和することを考えていただいた方がいいと思うんですけれども、いかがですか。
○辻副大臣 御指摘の厚生年金基金が解散するための条件についてでございますけれども、厚生年金基金が解散するためには、一つとしては、労使の代表で構成される代議員会で代議員の四分の三以上の議決を得た場合、また、基金の事業の継続が倒産などによって不能になった場合、このようないずれかの条件に該当し、かつ厚生労働大臣の認可を得ることが必要ということになっておるところでございます。 また、厚生年金基金は、厚生年金の一部を国にかわって代行給付しているものでありますので、通常は、解散時点でその代行給付に見合う資産を有している必要がある、このようになっているところでございます。 そのような中で、昨年成立いたしました年金確保支援法によりまして、五年間の時限措置というものではございますけれども、代行給付に見合う資産を有していない場合でも、不足分を最長十五年間分割納付することにより、解散できるようにした次第でございます。
○西村(康)委員 それは我々も合意をして手当てをした措置でありますけれども、現実に基金で運用している中小企業の方々の声を聞くと、解散するにもやはり拠出が、相当な金額が要るし、仮に分割しても相当な負担になりますので、これは何らかの対応が必要だと思います。 ぜひ、先ほどの、予定保証利回りを下げること、現実的にすること、あるいは、もうバラ色のあれではなくて解散も含めて考える、そのときに一定の何らかの手当てがさらに必要じゃないかと思うんですけれども、今回の事件を踏まえて、厚労省として、ぜひそうした対応をしていただきたいと思いますが、いかがですか。検討していただきたいと思いますけれども。
○辻副大臣 御指摘いただきましたような問題点も含めまして検討して、対応していきたいと思っております。
○西村(康)委員 ぜひ年金の視点から検討も加えていただければというふうに思います。 この場は財務金融委員会でありますので、むしろこの投資顧問会社による運用がどうなっていたのかということについて、いろいろ今調査をされていると思いますけれども、資料をお配りさせていただきました。AIJの事業報告書。これは、AIJ投資顧問のホームページからとれます。年に一回、金融庁に報告をされている分であります。 一枚目、概要が書いてありますが、抜粋をしました。二枚目に、その投資の状況の資料があります。契約件数があって、一千八百億強の運用資産総額があって、どういうふうに運用しているかと、年に一回、この報告があるわけです。下の方に、デリバティブでどれだけ取引しているか、約定ベースというのがありますが、先物で二千二百億を超える運用をしているわけであります。 一般のプロの投資家が、ヘッジファンドを初め、こう運用してくれと。これをするのは、それなりにリスクもあって、当然、自由な市場の中で、金融のさまざまな知識を駆使した商品があっていいと思いますし、これは当然リスクもかけてやっている話でありますけれども、いわゆる年金基金、年金という大事な資産を預かって、このような形で、ほとんどデリバティブで使って、それで損失を出しているということだと思います。 金融庁はこの報告を受けているわけですよね、年に一回。これを見て何も行動を起こしていないのか。報告を受けておきながら金融庁のチェックが甘いんじゃないかと思いますけれども、この点、金融庁はどうお考えですか。
○細溝政府参考人 個別の行政対応につきましてコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論で申し上げますと、金融庁で業務報告書をいただいて、いただいた資料、情報、これは証券取引等監視委員会とも情報を共有しております。監視委員会においても活用されているものと考えております。
○西村(康)委員 情報共有はいいんですけれども。 個別の案件、これは別として、投資顧問について、しかも、厚労省が大体どこまで知っているかというのはありますけれども、少なくとも、プロのものを全部チェックする必要はないかもしれませんけれども、年金のものについて、もう少ししっかりとチェックする必要があると思います。大臣、いかがですか。
○自見国務大臣 西村先生にお答えをさせていただきます。 今局長から答弁させていただきましたけれども、AIG投資顧問会社の概要は、今言ったように、今検査中でございます。金融庁で把握した御指摘の一任契約にかかわる情報については、これは証券取引等監視委員会、先生御存じのように、これは昔、八条委員会でございまして、独立性が担保されておりますので、情報を共有しておりまして、監視委員会においても検査の対象先の選定に活用されているものと承知をいたしております。 ただし、先生が今言われました、規制緩和の時代に、先生よく御存じのように、一九九〇年代から日米金融協議がございまして、それを契機として、実は私も一九八三年から国会議員をさせていただいておりまして、特に医者でもございますから、社労にずっと関与をさせていただきました。 一九九〇年代に、それまでは、年金の運用は、日本の場合は信託銀行と生命保険会社というのが大分長い間、何十年とこれを運用してきたわけでございますけれども、社会部会の現場としては、私は副部会長でございましたから、突然、投資顧問会社というのを入れてくれというような話が来まして、当時、御党の社会労働委員会で大変もめまして、私は、やはり年金というのは、安全、確実、有利でないとそう簡単には許可できないということを大変強く言いまして、たしか、一年、投資顧問会社が参入できるのがおくれたというふうに私は記憶いたしております。 その後、規制緩和の時代で、もう先生御存じのように、運用に関しまして、投資顧問会社も認可から登録制度になりまして、それから、昔は厚生省が所管でございますが、五・三・三・二という規則がございまして、絶対安全な資産は五、それから株式等々、外国の資産を入れて三、五・三・三・二という規制がございましたが、これも規制緩和の中で撤廃されたんです。 今度は、こういうことになりましたので、いろいろ精査したものの、結論は出ておりませんけれども、私は、やはり年金でございます、当然、リスクがあればリターンがあるわけでございますから、そういった金融商品の性格も考えながら、まさに調査中でございますが、調査の結果が出たら、ぜひこの原因、それから再発防止のために、選択肢を設けなくて、御批判をしっかり受けながらやっていきたいというふうに思っております。
○西村(康)委員 これは、金融庁に提案等、いろいろ検討しておられると思いますけれども、大臣おっしゃったように、規制緩和をしてきましたし、自由な市場でいろいろな金融取引を認めていく、これは大きな流れとして我々も賛同しました。我々は、むしろ推進してきた立場であります。 しかし、そのときには、ディスクロージャーをしっかりして、一方で投資家保護というのがあるわけですから、事前の規制はできるだけなくしますけれども、事後のディスクロージャーとそれのチェックはちゃんとしていこうということでありますので、例えば、もう全く自由に投資顧問会社がやっている、ディスクロージャーしてもそれが正しいかどうかもよくわからない。金融庁も恐らく全部は見切れないんだと思います。少なくとも、外部監査、監査を入れるということは必要じゃないかと思うんですけれども、この点についてはいかがですか。
○自見国務大臣 西村先生にお答えします。 AIJと言ったつもりでございますけれども、私は自見でございますから、AIGと言ったそうでございますので、恐縮でございますが、それぞれの名誉がございますから、AIJに訂正をさせていただきたいと思っています。 それから、今の先生の質問でございますけれども、金融庁としては、先生の御指摘のように、規制監督のあり方の見直しを含め、あらゆる選択肢を排除することなく、関係省庁、この場合、非常に厚生労働省が多いわけでございますけれども、連携しながら、金融庁それから証券取引等監視委員会の総力を挙げて再発防止に努めてまいりたい。 先生の今の意見では、外部監査を入れてはどうかということでございますけれども、そんなこともしっかり御意見として承りながら、きちっと再発防止のためにやっていきたいというふうに思っております。
○西村(康)委員 AIJの調査の結果もあるでしょうけれども、一般論としても、恐らく多くの年金基金が、これ以外の年金基金も投資顧問に一任で任せているんだと思いますので、外部監査、ぜひ御検討いただきたいと思います。 それから、先ほど申し上げたような事業報告書は、年に一回、金融庁に出ているわけですけれども、運用報告書というのは、どういう運用で、結果、回しているかというのを年に二回なり四回なり、それぞれの基金には行っているわけですけれども、基金にそうしたプロがいるわけでもなく、今の、運用結果も外部監査を受けていませんから、これが正しいのかどうか見抜けるわけもないんだと思うんですね。もちろん、基金側のそういう見抜く力の向上というのも必要だと思いますけれども。 これは、厚労省がその運用報告を受け取って、年金基金なんですから厚労省でも、もちろん金融庁とも連携しながらですけれども、しっかりと監督していく、ウオッチしていくというところが必要じゃないかと思いますが、いかがですか。
○辻副大臣 委員からるる御指摘いただいたところでございますけれども、先ほどの答弁等にもございましたけれども、基本的に、金融自由化の流れの中で規制緩和などが図られた結果、各企業年金の自己責任ということが一つベースになっているということが片やあるわけでございます。 しかし、大切な国民の老後の生活にかかわる部分でございまして、そういったことについて、私どもといたしましても、今日的な対応を求められているということでございますので、各企業年金に対して厚生労働省が示しております資産運用のガイドラインがあるわけですけれども、その見直しに向けて取り組んでいきたいというふうに考えております。
○西村(康)委員 もちろん、自己責任で三階建ての部分はやっているのが基本だと思いますけれども、一部代行もやっているわけですから、厚生年金の一部も穴があく可能性があるわけですので、これはぜひ厚労省としても御検討いただきたいと思います。 いずれにしても、今お話を伺っていましても、まだAIJの全体像もわかりませんし、いろいろ検討しているということでありますので、委員長、代表の浅川和彦さんに参考人として来ていただいて、どういう実態があったのかお聞きをしたいと思いますし、また、これについての集中審議を求めたいと思いますので、御検討いただきたいと思いますが、いかがですか。
○海江田委員長 後刻理事会で検討いたします。もう既に検討に入っておりますから。
○西村(康)委員 ぜひよろしくお願いをいたします。 それでは、最後にもう一点だけ、金融庁にこの件について。 今の集中審議の中でまたあれですけれども、第二のAIJ、あるいは第三のというのがあると思いますが、今調査を行っているというふうに伺っていますけれども、調査の結果を待つまでもなく、市場からいろいろな話が調査の過程でも入ってくると思いますし、ぜひ、疑義の生じたところは立入検査を含めてしっかり対応していただきたいと思いますけれども、大臣、いかがですか。
○自見国務大臣 AIJのことを受けて、金融庁としては、間髪を入れず、全ての投資一任業者に対して一斉調査をもう既に開始したところでございます。そういったことを踏まえて、しっかりこの中で、調査の結果、さらなる追加調査が必要と認められた投資一任業者が存在する場合は、調査結果の取りまとめを待つことなく、個別に追加的な報告徴求を求めるほか、迅速な立入検査の実施も視野に入れつつ、先生から今御指摘ございましたように、証券取引等監視委員会や関係省庁との連携を図ってまいりたいというふうに思っております。
○西村(康)委員 ぜひ、気合いを入れて対応していただきたいと思います。国民の年金をぜひ守っていただきたいと思います。 辻副大臣、もうこれで結構であります。ありがとうございます。 続いて、欧州支援について、ヨーロッパ情勢について、ぜひお伺いをしたいと思います。 安住大臣にお伺いをしたいと思いますが、欧州支援についていろいろと各国と話をされてきたんだと思いますが、特に中国とどんな話をしたのか、ぜひお伺いをしたいと思います。 協調して欧州、ヨーロッパの債務危機を支援しようということだというふうに報道もなされていますけれども、中国は、例えば、本気でヨーロッパのEFSF債を購入する気があるのか、IMFに、出資なのか融資なのかあれですけれども、出す気があるのか、どんな話をされたのか、ぜひお伺いしたいと思います。
○安住国務大臣 私は、二月十八日から十九日に、中国、北京を訪問いたしまして、王岐山副総理、謝財政部長と世界経済や日中金融協力などについて意見交換を行ったことは事実でございます。バイの会談でございますから、通産省御出身なので、中身については私の方から詳細なことは申し上げることはできませんが、御指摘のように、やはり会談の中で主な話題になったのは、欧州に対して日中でどういうふうに協力をしながら対応していくかということや、情勢について意見交換をしました。 まず第一点としては、欧州自身によるさらなるファイアウオールを強化すべきだということでは一致をいたしました。それを前提として、日中は、G20諸国及びIMF加盟国との協調の中で、欧州債務危機への対処におけるIMFの重要な役割を支えるいわば準備があるというようなことで認識としては一致しております。 ですから、今の西村先生の御質問に対して私なりの感じを申し上げると、その後、メキシコシティーで白川総裁と私でG20にも出席をいたしました。たまたま中国は、謝部長を含めて、今、日本の予算と同じ年度予算のようで、御出席ができないということだったものですから、メキシコではお会いできなかったんですけれども、中国においても、今の欧州危機に対しての危機感というのは持っておりますから、IMFに対する貢献等については、いろいろなものが前提としてあると思いますが、想定をしているのではないかという推察はできるというふうに思っております。
○西村(康)委員 中国は中国なりにいろいろ思惑もあるんだと思います。やはりIMFの中で発言権を増していきたい、新興国のある意味代表的な立場でやっていきたいという思惑もあるんだと思います。もちろん、中国も、財政的には余裕もあるでしょうから、応援をしていただきたい気持ちもあるんだと思いますし、一緒にやる気持ちもあると思いますけれども、なかなかこれは難しいところですので、安易な協調にはならないようにぜひお願いをしたいと思いますが、その点だけ、いかがですか。
○安住国務大臣 もちろん、ですから私はその前にガイトナー長官とも会談をしているわけで、アメリカの対応、そして、しかし、そうはいっても、日本と中国のIMFに対する出資割合の高さは先生御存じのとおりでございますので、そこらのところは十分勘案をしながら対応していきたいと思っております。
○西村(康)委員 ぜひお願いをしたいと思います。 その上で、日本としての対応ですけれども、今言われたように、まず、ヨーロッパ自身が自分たちの力でやれるところまでやってもらう、その上で、さらにIMF関係加盟の国々で連携をとりながらという前提の上ですけれども、日本として、EFSF債をさらに購入する予定があるのか、あるいは、IMFに、これはどっちかというと融資じゃないかと思いますけれども、場合によっては出資含めてお考えがあるのかどうか、ぜひお伺いしたいと思います。
○安住国務大臣 御存じのように、これまでも継続的にEFSF債の購入をやってまいりました。約三十八億ユーロ、発行額の一五%でございますから、我が国としての貢献は十分していると思っております。今後とも、欧州自身の取り組みを見きわめながら、外為特会の保有するユーロの流動性や発行条件等を総合的に勘案しながらですけれども、EFSF債の購入を私としては検討していく所存でございます。 なお、IMFの資金基盤強化についてなんですけれども、従前より、我々としては、欧州による一段の努力の結果を踏まえた上で具体的に検討する準備があるということは、ラガルドさんに私の方からメキシコにおいても実はそういう発言をしております。ですから、そういうことからいえば、当面、欧州自身によるファイアウオールの強化というものを速やかに欧州で合意していただくことを私としては期待しております。 その上で、今後、四月にワシントンでの会議等もございますので、これからの時間の推移を見ながら、欧州自身の対応の状況を踏まえて、日本としてのIMFに対する貢献のあり方というものは考えていきたいと思っております。
○西村(康)委員 そこで、提案なんですが、今、外為特会の保有しているユーロ、恐らくIMFに対してはドルを使うことになると思うんですけれども、保有しているものを使わずに、新たに調達をしていただいて、そして、これで円投、円からドル、ユーロにかえていただく。リーマン・ショックのときには、IMFに対しても、我々、麻生政権の最後のときですけれども、一千億ドル、十兆円の融資をやりました。十兆円規模でやったわけですね。 今回、どのぐらいの規模になるかわかりませんけれども、十兆円で円からドルにかわる、あるいは円からユーロにかわる、そうすると為替に対する相当なプラスもあるわけです。単なる介入をやれば確かにヨーロッパやアメリカはいろいろ言うかもしれない、しかし、これは、みんなでヨーロッパ経済を支えよう、場合によってはアメリカは出さないと言うかもしれない、その中で日本はやるんですよということでアメリカやヨーロッパに対して説得ができると思うんですけれども、いかがですか。ぜひ、ドル、ユーロを新たに調達をして、これで貢献をする。いかがですか。
○安住国務大臣 IMFにどういう貢献をするかということについて、まだ枠を決めているわけでも対応を決めているわけでもございませんので、今後どういうやり方があるのか検討していきますけれども、今のお話の後段の部分、しかし、為替の問題とIMFの話というのを、やはり私としては、現時点では切り離して考えるべきだというふうに思っております。
○西村(康)委員 以前にもこの場で御議論させていただきましたけれども、きょうは総裁にお越しいただいていますが、私は、日銀が外債を買うことも考えるべきであるという提案をさせていただきました。これは岩田一政元副総裁が提案をされておりますし、内閣でも検討しておられるというふうに聞いていますが、これは場合によっては介入と同じ効果なので基本的にはネガティブだというのが大臣のお答えでした。 そうだとすれば、日銀にやらせないのであれば、むしろ財務省が、為替は財務省の権限ですから、アメリカにも事前に話をし、ヨーロッパに話をすれば、文句を言われることはないと思います。日本が堂々とお金を出してヨーロッパを応援しようという話でありますので、これはぜひ御検討いただきたいと思いますが、いかがですか。
○安住国務大臣 IMFに対するどういう貢献があるかということは考えなければなりませんが、従前の私の基本的なスタンスというものは、やはり今の段階では変わっておりません。
○西村(康)委員 せっかく日銀が一歩踏み出していただいて、物価安定の理解という言葉から、めどということで、何で目標とはっきり言っていただかないかというところの議論は残りますけれども、これも何度も山本幸三先生を初め議論してきているところであります。 せっかくいい流れができつつあって、ヨーロッパ経済、アメリカ経済も浮上してくるいいチャンスでありますし、日本経済にとってもいいチャンスでありますから、流れを継続していただく意味でも御検討いただきたいと思いますが、もう水かけ論になってもいけませんので、ぜひ御検討いただきたいというふうに思います。 そこで、日銀総裁にもお越しをいただいておりますので、今の関連で、金融緩和、十兆円積み増して国債を買い増すというお話を決定していただきました。金融緩和への期待が高まって、折しも、経常収支が赤字になっていく、貿易収支が赤字になる、あるいはアメリカの経済が少し上向いてきている、そんな流れもあって、非常にいい効果で円安に振れました。市場の期待も非常に大きいものがあると思います。 総裁にお伺いをしたいと思いますけれども、これはもう釈迦に説法というか、御存じのことだと思いますけれども、足元の物価をどういうふうに見ておられるか。けさ総務省からも発表されました。一%のめどということで掲げられましたけれども、足元の物価をどう見ておられるか、お伺いしたいと思います。
○白川参考人 お答えいたします。 まず、足元の物価、特に消費者物価指数でございます。私どもが一番注目しておりますのは、除く生鮮食品のベースでの消費者物価でございますけれども、直近の前年同月比はマイナス〇・一%でございます。 ここのところ〇%近傍という動きでございますけれども、大きく振り返ってみますと、リーマン・ショックの後、前年比マイナス二・四まで下落幅が拡大し、その後、これは緩やかなテンポでございますけれども、需給ギャップが少しずつ縮小するもとで、現在は〇%近傍ということでございます。 私どもとしましては、デフレからの脱却、物価安定のもとでの持続的な経済成長の実現ということが大変大事な課題というふうに思っておりますので、金融緩和を強化しておるわけでございます。 この先の見通しでございますけれども、もちろん、さまざまな不確定要因はございますけれども、私どもの標準的な見通しとしましては、この後、新興国に牽引される形で徐々にまた世界経済の成長率が上がっていく、それから復興需要が出てくるということを考えますと、需給ギャップは、大きな方向としては縮小の方向だというふうに考えております。その結果、二〇一二年度それから二〇一三年度と、少しずつプラス幅が上がっていくという姿を予想しております。 いずれにせよ、当面、一%という姿を見通せるようになるまで、私どもとしては、金融緩和をしっかり続けていきたいというふうに思っております。
○西村(康)委員 私も金融だけで全てができるとは思っておりません。ここは山本委員とはちょっと違うところでありますけれども。おっしゃったように、復興需要がありますから、財政政策なり成長戦略も需給ギャップ縮小につながりますし、物価上昇なり成長につながっていくと思います。 しかし、金融の果たす役割が物すごく大きいことも事実でありまして、資料をお配りいたしましたけれども、ちょうど二、三日前にバーナンキ議長が発言をしておられます。ちょっと仮訳をしましたので、理解が間違っていれば御指摘をいただきたいと思いますけれども、物価上昇率は一義的には中央銀行の金融政策で決まる、その物価上昇率については、FOMCが数値を設定しても、それは実行可能であるということであります。つまり、目標を設定してそれを金融政策で実行することは可能だという趣旨のことをおっしゃっておられます。 総裁とはもう何度もいろいろな場で議論をさせていただいていますけれども、二つの総裁の御発言を引用させていただいています。つい先般、予算委員会で議論させていただいたときには、四つの中央銀行、これはアメリカも含めてだと思いますが、思うところは同じで、ほとんど同じことを今やっているということであります。バーナンキ議長がこういうふうに発言された理解と同じ、つまり、金融政策で物価上昇はできる、上昇率は目標達成できるという理解でよろしいのかどうか。 一方で、昨年十月に、これも私の質問に対して、総裁は、金融緩和だけで脱却できることではありませんという趣旨も言われておりますけれども、金融政策、金融緩和の果たす役割は物すごく大きなものがあって、バーナンキ議長の言われるように、我が国のデフレを脱却するためには引き続きの緩和が必要だと思いますし、せっかくいい流れができつつありますので、バーナンキ議長と同じ理解ということで私はぜひ期待をしたいと思います。 特に、この三月の政策決定会合は非常に重要な、皆さんこの流れを見ておられますので、ここでその流れをとめられてしまうとまたもとに戻ってしまう、そんな危惧さえ覚えるわけでありますので、バーナンキ議長と同じ認識でおられるのかどうか、引き続き金融緩和を断固たる決意でやられるおつもりなのか、その御決意をぜひお伺いしたいと思います。
○白川参考人 お答えいたします。 まず、一番最後の決意という部分でございますけれども、これはたびたび申し上げていますとおり、日本銀行は、デフレからの脱却、物価安定のもとでの持続的な経済成長の実現ということは大変大事な課題だと思っております。そうした強い考えがあるがゆえに、私どもとしては、先般も金融緩和を強化し、我々の政策姿勢を明確にしたわけでございます。 その上で、バーナンキ議長に関する御質問でございますけれども、これは先生とも何度も議論させていただいておりますけれども、まず、金融政策、あるいはもう少し広く、中央銀行の行動が物価の長期的な経路を決定していく上で重要な役割を果たすという点においては、私もバーナンキ議長と同じ認識でございますし、それから、歴史の示すとおりでございます。 インフレのときに、どんな激しいインフレであっても、最後、中央銀行が金融を引き締めればインフレ率それ自体は下がってくる、もちろん、その間、景気は後退するということはございますけれども、しかし、そういう意味では、最終的には中央銀行の行動がインフレ率を規定するということでございます。あるいは、金融システムが非常に不安定になっているときに、中央銀行が最後の貸し手としてしっかり行動しなければ、アメリカの一九三〇年代のように、経済活動が大きく落ち込み、物価が低下するということでございます。そういう意味で、中央銀行の行動が大事であるという点については、私も全く同じ認識でございます。 しかし、現在の日本の状況を考えてみますと、政策金利が長期にわたってほぼゼロという水準にあるという特殊な状況でございます。こういう状況のもとで、日本銀行が資金供給量さえふやせば直ちに物価が上昇していくという単純な関係は必ずしも当てはまらない、この点については先生も同じ御指摘で、金融政策だけではないという点でありますので、同じ認識でございますけれども、今、このデフレから脱却していくためには、二つのことが大事だと思っております。 一つは、金融面からしっかり支えていくということでございます。それからもう一つは、供給しているお金が十分に生きていくようにするためには、現在、急速な高齢化のもとで、趨勢的な成長率の低下という長期的、構造的な問題に直面している我が国の成長力を高めていく、つまり、将来にわたって所得がふえていくという期待を何とかつくっていくということが大事だと思っております。 そのためには、繰り返しになりますけれども、成長力を強化していくためのさまざまな民間の努力、それから、それを後押しする政府の努力と日本銀行それから民間金融機関の金融面からの下支え、この両方が大事だと思っておりまして、日本銀行としての責任を十分自覚した上で金融政策を行ってまいりたいというふうに強く思っております。
○西村(康)委員 後半を強調されると、もちろんよくわかっておりますので、日銀としての金融緩和を引き続き強い意思でやっていただくということもぜひ確認をしたいと思います。 もう一点、後ほどイランについても議論したいと思いますけれども、不安定な要因がありますので、原油価格が上がってきている。原油価格が上がったからといって、直ちに緩和の姿勢を変えることはない、この点だけをちょっと確認したいと思います。 引き続き、日本経済、コアコアで見ると、つまりエネルギー価格まで除くと、日本の物価というのは物すごく消費者物価が落ちていますので、その意味で、デフレ脱却のためには、原油価格はもちろんウオッチしなきゃいけないわけですけれども、多少上がったからといっても緩和の姿勢は変えないということをぜひ確認したいと思います。
○白川参考人 お答えいたします。 原油価格が上昇した場合の対応につきましては、この席で先日も山本議員から御質問ございまして、お答えしたことでございます。 まず、現在の原油価格の上昇でございますけれども、これは、何といっても足元の地政学的な要因による原油価格の上昇という面がやはり大きいように思っております。そういう意味では、これは需要というよりか、供給面の要因、あるいは供給面に関する不安というものが影響しているように思います。 私どもが物価を見ていくときの基本的な姿勢として、これは、一時的、特殊的な要因で物価の動向を判断するのではなくて、あくまでも、基調として物価がどういうふうになっていくのかということを重視しております。したがいまして、原油価格が上がり、その結果、物価上昇率が上がったことをもって直ちに我々が金融緩和政策を修正するということはございません。あくまでも、原油価格の上昇がどういう背景で生じているのか、それが基調的なものなのかどうかということで判断をしていくということでございます。
○西村(康)委員 ぜひ、次の政策決定、大事だと思いますので、引き続き、強い姿勢でデフレ脱却に向けた政策を打ち出していただきたいというふうに思います。 その関連で、イランの状況について、きょうは山口副大臣がお越しでありますので、お伺いしたいと思います。 玄葉大臣は、非常に前向きなというか楽観的な表現をして、日本の邦銀はアメリカの制裁法の中で例外に、除外されるのではないか、対象外になるのではないかという見通しを述べておられましたけれども、日米の協議で今どんなふうな話になっているのか、日本の銀行は対象外になるのか、その前提として、一定の原油輸入の日本の方向性が出ているのかどうか、その点についてお伺いしたいと思います。
○山口副大臣 米国の国防授権法、日米協議ということでは、相互の理解は非常に深まっているというふうに認識しています。 大詰めの段階というふうになっているわけですけれども、我々の方からは、過去五年間でイランの原油の輸入量が四〇%減っているということを説明したり、あるいは、去年の上期と下期を比べて一六%減少しているということをきっちり説明しました。まだ例外規定の適用についてアメリカの方からは発表はありませんけれども、特段懸念すべき状況にあるとは認識しておりません。 あと、これからのことについては、いろいろな議論があるとは思いますけれども、この場での言及は差し控えさせていただければと思います。
○西村(康)委員 ぜひ、日本は相当程度もう減らしてきていますし、今おっしゃったとおり、例外となるべくしっかりと交渉していただきたいと思います。 一方で、きょうは牧野副大臣がお越しでありますけれども、石油会社の方はなかなか悩ましいところで、もしイランから輸入する分を減らせば、ほかに代替措置をとるわけですし、それから、四月に契約更改となる会社も何社かあるようでありますけれども、四月となるともう一カ月を切っていますので、通常なら、こういう種類の油をこれだけ入れたいという話をしていくんだと思いますけれども、石油会社に聞いてみますと、なかなか、日米交渉をやっていてまだ連絡がないのでどうしたものかと迷っているという状況でありますし、既にことしに入って一月に契約更改している会社もあるようですけれども、ぜひ民間企業への連絡、通知をしっかりとしていただきたい。 その意味で、もう既に契約更改したものを、つまり、一月以降もう輸入して一年間の契約でやっている、それをまた減らせ、契約更改が終わったものを減らせということはないと思いますけれども、そうしたことも含めて、民間企業への通知なり連絡、協議なりをしっかりやっていただきたいと思いますけれども、その点はいかがですか。
○牧野副大臣 西村委員の質問にお答えをさせていただきたいと思います。 既に、過去五年の間にイランからの原油の輸入量はおおむね四〇%減っているんです。それも、政府として、こうしろ、ああしろとは言わなくても、既に、中東情勢とかあるいはイランの政治状況の中で、企業の皆さんがお互いにいろいろと連絡をとり合いながらそういう対応をしてきておりますし、その情勢を見ながら、私どもも、産油国と良好な関係をとにかく維持してそれを補っていこうということで、ずっと努力してきております。 特に、サウジとか、それからアブダビ、UAEとか、いろいろな関係国とは非常に綿密に連絡をとりながら努力しておりますし、また、政治の場で私どもが得た情報については、各石油企業の皆さんに、このことにおいて損害をこうむらないように、できるだけ丁寧に情報交換、得た情報はいつも出させていただいているという感じです。 それから、今先生から言われましたことにつきましては、日米交渉の結果がまだ出ておりませんので、そのことについては、今のところコメントは控えさせていただきたいと思っています。
○西村(康)委員 ぜひ、民間企業との対話なり連絡、連携なり、しっかり図っていただいて、交渉の結果によりますけれども、スムーズにその対応ができるように、あるいは、民間企業も、契約したはいいけれども、それを途中でやめろと言われるのも困りますから、契約の安定性の話もありますので、ぜひしっかり対応していただきたいと思います。 続いて、TPPの話を一点だけさせていただきたいと思います。 これも、財務大臣も行かれていますし、事前協議がいろいろ深まっているんだと思いますが、アメリカ側の大きな関心の一つに保険事業があると思いますけれども、この保険事業について、事前協議の中でアメリカ側がどういうことを主張してきているのか、ぜひお伺いをしたいと思います。
○山口副大臣 アメリカの方で、今、一月十三日でしたけれども、まずパブリックコメントを募集して、その中で百十五件出てきたようです。 この中では、特に、今、西村委員おっしゃった郵政の保険分野について、かんぽ生命、それから民間の保険事業者との間での対等な競争条件を確保すべきという意見等が出ているようですけれども、まず、二月七日に局長が行って、そのときには例示的に保険分野についても紹介がありましたけれども、詳しいことは今分析中だという説明でした。それから、この間の二十一日、二十二日の課長級の実務者協議のときには、個別の事情についての特に具体的な要請はありませんでした。 きのう、私もウェンディ・カトラーUSTR代表補ですか、彼女と会っていろいろとまた話をしましたけれども、この保険についても私の方からいろいろ聞きましたけれども、特にまだ、具体的には分析中なのでということでした。 現実にどういうことが出てくるかというのは、まだその意味では、アメリカからは出てきておりません。
○西村(康)委員 済みません、日銀総裁、もう結構でございますので。ありがとうございました。また改めて議論させていただきたいと思います。よろしくお願いします。 今のお答えで、まだ事前協議ですし、私もカトラー代表補と一月に会ってきましていろいろ議論をさせていただきましたけれども、対等条件ということ、ビジネスが対等にできるようにということをアメリカ側は常に、これはカトラーさん、それから商工会議所も言っておりました。 つまり、郵政のゆうちょ、かんぽ、特にかんぽの方が、保険がアメリカの関心は高いと思います。政府が一定の株を持ち続けている以上、そこはなかなか対等条件にならない、保証が入っているような印象を持つわけでありますし、売却を凍結されましたので、新商品もなかなか認められないという状況に今あるわけです。 これは自見大臣にぜひお伺いをしたいと思いますけれども、私どもは完全民営化をゆうちょ、かんぽについては求めてきておりますし、もともと地域に根差した郵便局でありましたので、これは本当に宝物だと思うんですね。これをしっかりと完全民営化して、そしてそこで収益を生む。その収益、我々は基金というアイデアを出しましたけれども、これは協議の中でまたいろいろなアイデアが出てくると思いますが、早く完全民営化をして、これは日本の民間の金融機関も望んでいることでありますし、アメリカ側も恐らく求めてくる話でありますので、その上で、どうやってユニバーサルサービスができる郵便局のネットワークを維持できるか、これはぜひ知恵を出すべき局面に来ているんだと思います。 これはTPPの中で恐らく議論になってくる話だと思いますので、いつまでも、政府の株式保有ということを言っている限りTPPも進まないし、大臣にぜひそのあたりの認識をお伺いし、完全民営化に向けて我々は求めていきたいと思いますので、その点についての御意見を伺いたいと思います。
○自見国務大臣 西村議員にお答えをいたします。 TPPと郵政三事業の関係でございますが、先生も御存じのように、私も、一昨年、ワシントンに行きまして、ブレナード国務省の次官、また、在日アメリカ大使からも訪問いただきまして、その懸念について聞かせていただきました。また、ジュネーブの大使級協議で、アメリカとEUの大使からもいろいろな懸念を表明されておりますけれども、日本郵政の民営化の是非については、日本が決定すべき事項であり、中立的立場を維持するというんですね。ですから、民営化するかしないかは、日本国政府の主権が当然ございますから、自由だ。しかし、現在、要するに、その結果、日本郵政が民間企業に比べて優越的取り扱いを受けるという懸念に対処されていないことに遺憾の意を表しているわけでございます。 民営化するかしないか、それは日本国政府が決めることだけれども、結果、民間企業との競争条件の公平性、あるいは経営の自由化を求めてくれということが、これはアメリカの、従来からの二国間の内容でございまして、そこは、何もアメリカから、ゆうちょ、かんぽの株式を完全売却すべきといったことは一切求められておりません。 そういった中で、明治四年以来の郵便、あるいは貯金、それから保険のサービス、これはもう本当に、昔は、三千三百市町村に全部あるのは二万四千八百の郵便局だけだ、こう申し上げたわけでございまして、日本で一番大きな民間金融機関では八百ぐらいしか支店がございませんし、今度は東日本大震災がございましたが、たしか、私の記憶が正しければ、東北六県に千九百三十二郵便局があるんですが、かつて、住友銀行なんて非常に金融機関の雄でしたが、東北六県で仙台だけにしか支店がございません。 そういった意味で、やはり郵政三事業と民間金融機関の果たした役割というのは今でも大変違っているというふうに私は思っておりますので、そういったことを生かしつつ、しかしながら、法律では今でも一般銀行、民間の生命保険会社でございますから、やはりどこでも保険を、ユニバーサルサービスといいますか、どういう僻地、離島にいても、明治四年以来ずっと、前に愛媛県知事によると、日本国は各地、各村に、先生の選挙区でも淡路島がございますから、やはり小学校と郵便局と交番をつくることによって近代化したということを、大変卓見を聞かせていただいたことがございます。 そういったことで、やはり将来にわたってユニバーサルサービスがあまねく全国の郵便局において確保されるような法律による担保措置を講ずることが必要だというふうに私は認識しております。 そのためには、具体的には、もう先生御存じのように、政党間で、御党も加わっていただいて知恵を出していただいておりまして、国権の最高機関である国会において、議論を通じて今いろいろ、公明党それから自民党さん、そして民主党さんで十数回協議をしていただいておりますが、ぜひ国会における議論を通じて早急にお決めいただきたいというふうに担当大臣としては思っております。
○西村(康)委員 郵便局のネットワークの重要性、私もよく認識をしておりますし、ネットワークを持ち続けるためにも、完全民営化をして、ゆうちょ、かんぽは新商品、新しい事業分野にも出ていって、そこで収益を上げていく、その仕組みは大事だと思いますので、これはまた別途の機会にぜひ御議論をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 山口副大臣、もう結構でございます。ありがとうございます。 税制改正についてお伺いをいたします。 今回の税制改正、自民党の、私どもの考え方も一定程度取り入れていただいておりますし、いろいろと御議論をさせていただいてきておりますが、幾つかの点、お伺いしたいと思います。 まず、研究開発税制。これは、私は本会議でも申し上げましたけれども、控除限度額が三〇%から二〇%に縮減をされるということで、答弁では、全体として法人税を下げるので、その分のプラスマイナスを考えれば全体としては減税になるというお答えでありました。 しかし、復興増税も今回入ってくるわけでありますし、インパクトをいろいろ見てみると、本当に真面目に研究開発をやっている企業、特に、将来の成長の芽、日本経済にとって大事な成長の芽を生み出してくれる企業にとって増税になるケースが、私が聞いている範囲でも幾つか出てきておりますが、法人税全体を引き下げたとしても、この研究開発税制の縮減と、それから復興増税、これはみんなで広く薄く負担をするということで我々も了解したわけでありますけれども、いずれにしても、これは相殺されてしまって、結局増税になってしまう企業が出てきているということであります。 このインパクトをどの程度認識しておられるのか。上場企業に限ってでもいいんですけれども、どの程度研究開発型企業が増税になっていくのか、どのような認識をしておられるか、何社ぐらいあるのかを把握しておられるかどうか。これはぜひ財務大臣にお伺いをしたいと思います。
○安住国務大臣 詳細は、また必要であれば副大臣からも答弁いたしますけれども、確かに、復興特別法人税が課される三年間だけを見ると、先生が今おっしゃったように、三〇から二〇に引き下げたことによって、実質的に現行よりも税負担の増加する企業があるということは事実だと思います。そこには名立たる会社も入っているということはわかりますが。 ただ、やはり復興のことというのは、三年間の限定で法人税をとりあえず下げさせてくれということで了解をいただきましたので、何とかそのことについては、企業側にその分負担が強いられるかもしれませんけれども、そこは何とか御理解をいただきながらやらせていただきたいというふうに思っています。 非常に大きな影響があるのではないかという御指摘もありますけれども、私どもとしては、そこは日本の名立たる企業にとって許容の範囲ではないかなというふうに思っております。
○西村(康)委員 もちろん、復興のために広く薄く負担をするというのもよくわかりますけれども、まさに超円高が進んできた中で空洞化が加速されておりまして、もう言うまでもありません、多くの企業、電機、自動車を中心に赤字が出、雇用が失われていく状況にあるわけですので、将来の日本の、単純な組み立てであるとか付加価値の低いものの生産が海外に移っていくのは当然ですけれども、研究開発型の付加価値の高い企業はぜひ日本にいていただきたいと思うわけでありますので、これはぜひ実態をよく把握していただいて、どれぐらいの企業が増税になるのか、どんな企業が増税になっているのか、これを把握していただいて、今後の税制改正に生かしていただきたいと思いますけれども、この点、お考えをお伺いしたいと思います。
○安住国務大臣 御指摘はごもっともでございますので、我々としては、ですから、いわゆる二十三年度末で期限切れを迎える増加型、高水準型の措置の適用期限の延長というのもやっております。 それで、先生から御指摘あったように、特に研究をしっかりやっていて、日本の企業の中でもかなり世界的規模で利益を上げているような企業に対してどれぐらいの影響があるかということについては、今後、十分把握をしながら対応していきたいと思っております。
○西村(康)委員 将来の成長の芽でありますし、将来の税収の種でもありますので、ぜひしっかり対応していただきたいと思います。 それで、今回の税制改正には入っていないわけでありますが、もう既に我々合意をした特区の話でありますけれども、きょうは副大臣がお越しであります。 特区には二つあって、総合戦略特区、それからいわゆる地域活性化の総合特区というものがあって、私の地元の淡路島もこの地域活性化総合特区に認定をされ、また、阪神間も、大阪、神戸含めて総合戦略特区ということで認定を受けているわけでありますけれども、残念ながら、地域活性化特区には法人税の減免措置がありません。いろいろアイデアを出して企業誘致をしようとしておりますけれども、そこがありません。それから、国際特区も、二割の減免ということで、沖縄を勘案しながらやっているんだと思いますけれども、一方で、東日本には、いわゆるゼロ特区、法人税ゼロ、将来その場で使えばということでありますけれども、こういう仕組みも入りました。 将来のことを考えていくと、当面、東日本を重点的に支援するというのは当然でありますけれども、東日本のみならず、この国際特区でもさらに深掘りをして減税をしていく、あるいは、地域活性化の総合特区でも、地域の雇用を考えれば、減税を考えていく、そういう方向性が大事じゃないかと思いますけれども、この点についてお伺いしたいと思います。
○海江田委員長 申し合わせの時間が過ぎておりますので、手短に御答弁をお願いします。
○後藤副大臣 先生お話しのとおり、特区、これからどう上手に使うかということで、昨年、先生も御案内のとおり、国際戦略特区は、十一の申請があり、七に絞り込みました。地域戦略特区については、七十七の申請のうち二十六に絞り込みました。これは、やはりめり張りをきかせなきゃいけないということもありますけれども、それぞれの目的が当然ございます。 やはり、たくさんのニーズを踏まえて、今最終的に計画認定という作業に入っておりますので、まず、今あるものをきちっと使っていただく。そして、地方公共団体等からまた先生のような御要望も一部聞いておりますが、多分、やはりまずスタートさせて、そこの評価をしながら、これからさらなる充実も含めて検討するという段階を経てやるということが大切だというふうに考えております。
○西村(康)委員 ぜひ地域の活性化、雇用が非常に心配でありますので、空洞化を防ぐという観点からも、検討を深めていただければと思います。 国交省も来ていただいたんですが、時間が来ましたのでまたの機会にしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○海江田委員長 次に、あべ俊子君。
○あべ委員 自由民主党、あべ俊子でございます。 きょうは、質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。 AIJの年金消失問題に関して質問させていただきます。 厚生労働省の方からも答弁者としていらしていると思いますが、この問題に関しまして、特に平成八年、金融ビッグバンの金融制度改革、この後に、自己責任に運用規制がなってきたという中にありまして、局長通知で、厚生年金基金の資産運用関係者の役割及び責任に関するガイドラインが定められたと書いています。 このガイドラインを見直すというふうにおっしゃっておりますが、このガイドラインの基本的な留意事項の中に分散投資義務が出ているわけでありますが、この分散投資義務というのはどれぐらいの義務なのか、教えてください。
○辻副大臣 御指摘のガイドラインでございますけれども、分散投資義務といたしまして、基金に係る資産の運用に当たっては、投資対象の種類等についての分散投資に努めなければならない、このような規定をさせていただいているところでございます。
○あべ委員 このガイドラインは、どれぐらい努めるかどうかということ、すなわち、ガイドラインというのはそもそもどれぐらいの拘束力があるんでしょうか。
○辻副大臣 先ほどの議論にもございましたけれども、金融自由化という流れの中で、平成九年に運用規制が撤廃をされまして、現在は、資産配分や運用機関の選定は各企業年金の自己責任になっているというのが一つ原則にあるわけでございます。 そういった中で、私どもといたしましては、分散投資に努めていただいて、しっかりとした運営をしていただきたい、このような思いで、局長通達という形でガイドラインをお示しさせていただいているということでございまして、そういった、委員御指摘のような拘束力という意味においては、それは基本的に自己責任であるけれども、局長通達のガイドラインによって指針をお示しさせていただいている、こういうことでございます。
○あべ委員 では、自己責任であるなら、ガイドラインを出している厚生労働省としての責任は全く問われないということなんでしょうか。
○辻副大臣 毎年報告書を受けているわけでございますし、私どもとして当然責任を有しているわけでございまして、そういった意味におきまして、今回の事態を受けまして、実態調査も行いつつ、先ほどのガイドラインの見直しなどにつきましても、御意見をいただき、検討を重ねつつ、夏ごろまでに結論を出したい、このように考えております。
○あべ委員 そうしますと、そのガイドラインを出している厚生労働省のいわゆる責任、さらには、このガイドラインの見直しをしただけで今回の問題はもう起きないというふうに考えるんでしょうか。
○辻副大臣 大きな流れとして、先ほど来議論がございましたように、一九九〇年代の日米金融協議を契機とする金融自由化の流れの中で、私どもがそれ以前有しておりました運用規制が撤廃をされた、また、金融サイドの投資顧問の参入規制などの緩和も行われたという流れの中でございまして、そういった意味で、当時から今日まで、自己責任といいますか、規制緩和の流れの中での自己責任というトーンでの政策運営がなされてきた、その中の一つでもあろうかと思うわけでございまして、そういった基本的なこれまでの政策方針の中でどのような対応がなされ得るかということにつきまして、検討会をもって議論させていただき、ガイドラインの見直しなどに努めていきたい、このように考えております。
○あべ委員 自己責任であるものに対して報告書を受けていたわけですが、報告書には何が書いてありましたか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 年に一回、資産運用に関する報告というものを受けてございました。その中には、一つは、資産の種類ごとの額というのがございます。あわせまして、運用機関ごとのそれぞれの名前及び額といったものが入ってございます。
○あべ委員 その報告書は、一体、何を把握するための報告書なんですか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 それぞれの当該基金におきまして、どういう形で幾つかの資産に分配して資産の運用がされているか、あるいは運用の機関につきましても、それぞれの、幾つかのところに分散して行っているといったようなことをきちっと把握するということが必要だということでとっておるものでございます。
○あべ委員 それを把握してあったのであれば、分散投資義務の部分はしっかりと体制としてチェックをしていたということでよろしいんですか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 年に一回出てくるものでございますので、それ自体にはそういうことで書かれてございました。 一方で、先生が御指摘になっているのは、恐らく今回の事例なんかを頭に置きながら、個別の今回の問題についてどうだったかということだと思いますけれども、個別の今回の事例についてどうだったかということについては、個別の基金の状況とか、そういうことを総合的に判断しないといけないというふうに考えてございまして、現時点で一概に、それでもって即何か責任があるということではないものだというふうに考えてございます。
○あべ委員 ガイドラインは出している、報告書は受けている、かといって、見ているからといって責任があるわけではないということなんでしょうか。
○蒲原政府参考人 これまでの取り扱いにつきましてはこれまで申し上げましたとおりでございますけれども、この問題が発生いたしまして、先ほど辻副大臣の方から御答弁申し上げましたけれども、今後、実態をきちっと把握するとともに、有識者の声を聞きながら、ガイドラインの見直しについて検討していきたいというふうに考えてございます。 その意味では、そうした全体の見直しの中で、先生御指摘のことも頭に置きながら検討してまいりたいというふうに考えてございます。
○あべ委員 ガイドラインを見直しただけでこの問題は再発しないというふうにお考えですか、副大臣。
○辻副大臣 にわかに結論を申し上げるわけにはいかない大きな課題だと思いますけれども、基本的に、先ほどの答弁の繰り返しにもなりますけれども、日本を取り巻く国際的な状況、また国内的な要請もあったかと思いますけれども、規制緩和とか自由化という大きな流れがあった中での今回のこれに連なる制度の改正といいますか、規制緩和ということがあった。そういった中で、今日、かつてあった五・三・三・二の運用規制がなくなっている。そして、資産配分、運用などについては各企業の自己責任にするということが一つ方針としてある中で今日まで至っているわけでございます。 委員の御指摘のように、そのこと自体を見直すべきではないかということも議論として当然あり得るかと思うわけでございますけれども、私どもといたしましては、現在、ガイドラインの見直しを行う中で対応を考えていきたい、このように思っております。
○あべ委員 何を言っているかよくわからないんですが、そもそも、ガイドラインとは厚生労働省にとってどういう意味を持つんですか。
○辻副大臣 先ほど申し上げましたように、それまでは運用規制があったわけでございます。五・三・三・二の運用規制があったわけでございますが、それを撤廃するという当時の内閣としての決定をされたということがあったわけで、しからば、それにかわる一つの指針、ガイドラインを示すべきであるということの中で、分散投資義務を主な内容とするガイドラインを出させていただいた、こういうことでございます。
○あべ委員 ですから、厚生労働省にとっては、ガイドラインというのは責任をとらないためのガイドラインなのか、責任を一緒に共有するためのガイドラインなのか、どちらなのか、二択でお答えください。
○辻副大臣 当時、出されたときの御判断がどうであったかというのは今日私が判断つきかねる部分もございますけれども、前も省令だったかと思いますけれども、規制があったわけですけれども、それを取っ払うということが一つ内閣の方針として決められたわけです。その中にあっても、元本保証といいますか、給付の安定性と安全性というものを図るべきだという見地から、やはりこういったことについては留意をしていただきたい、そういう思いを込めてガイドライン、局長通達ということで出させていただいた、このように考えております。
○あべ委員 ガイドラインに思いを込めて、責任はこもっているんですか。
○辻副大臣 恐縮ですけれども、平成九年のことでございまして、私ども自身がそのときに判断をして対応したことではないので、そのときのことがどうであったかというのは必ずしもつまびらかではございませんけれども、そのガイドラインというものが、規制を緩和するという流れの中で、しかしやはりそれでも大事にすべきものがある、その思いを込めてといいますか、そのような見地から当時出させていただいたものだというふうに考えております。
○あべ委員 副大臣、その平成九年のときの話の思いを込めたのは、あなたが思いを込めたわけじゃないわけですから。しかしながら、今現職で政府にいるのがあなたなわけですから、そこのところはしっかりと整理をしていただきたいと思います。 現時点で政府側にいる副大臣に、このガイドラインというのは厚生労働省の思いだけではなく責任が入っているかどうかということを聞いているんです。どちらですか。
○辻副大臣 もとより、監督官庁という意味合いにおいて責任を有しているわけでございますけれども、企業年金の運用については、先ほど来申し上げておりますとおり、自己責任という原則が貫徹されているわけでございまして、そのことはやはり中心に据えて判断し考えなければならない、このように思っております。
○あべ委員 ですから、自己責任であるときに厚生労働省がガイドラインを出すということは、責任を逃れるためのものなのか、責任を逃れるためのガイドラインでないとすれば、では、報告書はなぜ厚生労働省に出しているのか、教えてください。
○辻副大臣 私どもといたしましては、もちろん責任を有しているわけでございまして、その一環として、認可しているわけですから、年一回報告書をいただいているということでございます。 そういった中で、その責任を果たす意味合いにおいても、ガイドラインを守っていただきたいということでお出ししている、そういったことでございます。
○あべ委員 では、時間になりましたので、午後、引き続きさせていただきます。 ありがとうございました。
○海江田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ————◇————— 午後一時三分開議
○海江田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。あべ俊子君。
○あべ委員 自由民主党、あべ俊子でございます。 午前に引き続きまして、AIJの年金消失問題に関して質問させていただきます。 厚生労働省が出しているガイドラインの分散投資義務に関してでございますが、高い運用利回りを売りにする投資顧問に資金が集中している基金があるということに関して、厚生労働省は把握はできていたんでしょうか。
○蒲原政府参考人 先ほど申し上げましたけれども、資産運用の報告書というのをとっておる中で、具体的な運用機関に幾ら運用を出しているかということは把握をしておりました。 先生の御質問の関係で言いますと、どこに行っていたということについては把握しておりましたけれども、高い運用利回りかどうか、そういったことについてはその報告書の中では入っておりませんので、そういう意味では、運用機関として把握している状態になっていた、こういうことでございます。
○あべ委員 そうすると、報告書の中には運用利回りが入っていなかったということでよろしいですか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、個々の運用機関ごとの運用利回りといったものについては、そこまでは報告書の中には入ってございません。
○あべ委員 ガイドラインの見直しをするときに、運用利回りは次はしっかりと報告書の中に入れるということを検討されていますか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 この点につきましては、厚生年金基金あるいは企業年金制度を所管する立場で、適切にこれを運用するという観点で見直しをしていくということでございます。 その際、おっしゃっているところを入れるかどうかについては、これは規制のあり方とも関係しますので、いずれにしても、いろいろな意見を聞きながら幅広く検討していきたいというふうに考えてございます。
○あべ委員 規制のあり方と関係する。規制のあり方と責任とも関係するということではないでしょうか。いかがですか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 これは午前中も話が出たことでございますけれども、厚生労働省といたしまして、厚生年金基金を初めとする企業年金制度につきまして、制度を企画立案して、これを運営する、こういった意味では、制度の企画立案あるいは運営の責任があるということでございます。そうした観点から、適切に運用がされる体制というのをどうやって確保していったらいいか、こういう観点で幅広く検討していきたいということでございます。
○あべ委員 すなわち、企画、運営を厚生労働省がし、運用はお任せである。そこのチェックは、では誰もしないということなんでしょうか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 制度の企画、運営ということにつきましては、運用のあり方をどういうふうに考えていくか、あるいは、運用のあり方についてどういう制度の枠組みをつくっていくかということについては、制度を企画立案する立場で検討することになると思います。 ただ一方で、個別の基金の運用についてどうするかということについては、基本的にはそれぞれの基金の判断というところに恐らくなるのではないか。いずれにしても、それを全体を含めて検討していくということでございます。
○あべ委員 いわゆる運用に関しての報告書を出させている厚生労働省が企画立案をする。しかしながら、それに関しての評価は自己責任としてくくっていく。そうすると、報告書そのものが、運用利回りも入っていないような、そういう中身であるとすれば、もともと企画立案を厚生労働省がすること自体無理があるんじゃないでしょうか。いかがですか。
○辻副大臣 先ほど来答弁させていただいているところでございますけれども、厚生労働省といたしましては、制度設計をしているという責任を有すると同時に、運用につきましては、先ほど来、午前中も申し上げましたけれども、各企業年金の自己責任となっている、こういうことに現状あるわけでございます。 そして、御指摘のように、いわゆるガイドラインによる事前規制、それが分散投資というふうなこともあるわけですけれども、そういったものが必ずしも具体的でなく明確じゃないじゃないかという御指摘は、それは正しい御指摘だと思っております。そしてまた、事後的なチェックにおいて、報告が、ある面形骸化しているのではないか、こういった御指摘も、そういう面があるというふうに私どもも考えるところでございます。 そういった意味で、事前規制のあり方、事後チェックのあり方、そういったことも含めて、企業年金の資産運用のあり方について幅広く検討させていただいて、法令の見直しも含めて取り組んでいきたい、このように思っております。
○あべ委員 すなわち、事前規制だけではなく事後チェックに関しても行っていく、ガイドラインだけではないということだと私は理解しておりますが、そうしますと、そもそも、報告書が出て、それを見てわかる人が見ていたんでしょうか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 この報告書につきましては、本省あるいは地方厚生局のところで見ていたところでございます。その際に、先生がおっしゃるとおり、資産運用について一定の観点で知識を持っている者が見ておったことでございます。 ただ一方で、このような状態を見たときに、本当にそうした見る人の資質の観点が適切であったかどうかというところは一つの観点として残ると思っています。 その意味では、先ほど来申し上げましたとおり、制度全体を企画立案する立場から、この運用体制のあり方を検討する中で、そうしたチェック体制といったことも含めて幅広く検討していきたいというふうに考えております。
○あべ委員 そうすると、この代行部分の部分、特にこれは国からお借りしている報酬比例部分の部分が出ているわけでございますが、年金制度改革を民主党が今するとすれば、副大臣、この代行部分の厚生年金基金はどういうふうにするおつもりなのか、ちょっと教えてください。
○辻副大臣 そのことと新しい年金制度の改革というのは直接連動するものではないといいますか、現行制度の中で今の厚生年金基金制度のあり方の見直しがあるということだと思いますので、新しい制度の中でそのことをどう仕組むかというのはこれからの課題だと思います。
○あべ委員 税と社会保障の一体改革、それを皆さんが一生懸命つくられて、そして、今の現行制度に関して、ここの代行部分の部分はしっかり整理するべきだと思いますが、これはいつごろまでに検討ができますか。 今、与野党協議をしてほしいと何度も何度も言っているのに、まだ今の制度をどうするか考えていないというのは、与野党協議の前提条件が全くそろっていないということじゃないですか。いつまでにそろうか、教えてください。
○辻副大臣 委員御案内のとおり、年金制度の改革については、主に公的年金制度の改革をどうするかということでの議論だと思っております。 そういった意味で、三階部分をなす企業年金制度のあり方というのは、またその議論とは別のところになるのではないかというふうに思うわけでありますけれども、いずれにいたしましても、厚生年金基金で厚生年金の代行部分が現実にあるわけですけれども、そのあり方をどうするかというのは、やはり今日的なことも含めて対応していかなければならないと思いますが、しかし、現実に今それがあるということも踏まえて対応していかなければならない、このように思います。
○あべ委員 何を言っているかよくわからないのですが、AIJに委託をしている総合型の厚生年金基金、これは多分皆さんが野党時代にもおっしゃっていたように、旧社会保険庁のOBまたは天下りの方が多くいるんじゃないかという質問を、私ども与党のときに大変受けたと思うんですが、今、現状として、そこのところがどうなっているのか、何人ぐらい天下りがいて、何人ぐらいそういう方が入っているかということをちょっと教えていただけますか。
○辻副大臣 この点につきましては、各方面から御要請をいただいているところでございまして、今調査をさせていただいておりまして、近々その答えを出させていただいて、その御要請に応えていきたい、このように思っております。
○あべ委員 では、近々、委員会に御報告いただくということでよろしいですか。
○辻副大臣 近いうちに報告の集約をさせていただくことになると思いますので、そのような形での御要請があれば、それにお応えしたいと思います。
○あべ委員 委員長、近いうちにそのものをしっかりと委員会に出していただきたい。近々というのは、私は今年度中だと思っておりますので、三月中に、委員長、お願いしたいと思います。
○海江田委員長 あべ委員の意見も十分しんしゃくして、理事会で協議をいたします。
○あべ委員 ありがとうございます。 では、続きまして、そのAIJに絡みまして、金融庁の方にお尋ねしたいというふうに思います。 金融庁の部分でお聞きしたいのですが、証券取引等監視委員会は一年に何社ぐらい検査しているか、金融庁、教えてください。
○岳野政府参考人 証券取引等監視委員会の検査件数についてのお尋ねをいただきました。 私ども証券取引等監視委員会では、検査対象業者が、証券会社あるいは投資運用業者、もろもろの業者を検査しておりますけれども、大体、年間で検査件数が百八十件とか二百件とか、そういったオーダーでございます。
○あべ委員 そうしますと、今回のAIJに関しては検査はされたのでしょうか。
○岳野政府参考人 今回、御指摘のAIJ投資顧問につきましては、現在、立入検査中でございます。 過去に検査をしたかという御質問かと存じますが、これまで監視委員会として、今回の検査が初めてでございます。
○あべ委員 それは、この問題が起きる前に、検査をしなくてもいいという判断を金融庁がされたということでしょうか。
○岳野政府参考人 私どもの検査対象業者は非常に多くございまして、その中でどの業者に検査に入るかどうか、こういった問題であろうかと思います。 私ども、基本的に、多数の業者に対して、限りある検査のリソースで、実効的な、効率的な検査をしていく、こういう環境に置かれております。こういった観点からは、業者の業態ですとか規模その他の特性、その時々の市場環境等に応じまして、検査対象業者に関するさまざまな情報を収集、分析し、リスクベースで検査対象先を選定することとしております。 こうしたことの結果の積み重ねといたしまして、今御指摘のございました会社につきましては、今回立ち入りを初めて行っている、こういうことでございます。
○あべ委員 今おっしゃっている意味は、すなわち、検査をする体制が金融庁で完全であるとは言えない、なおかつ、リスクベースという点で検査をしているということであれば、今回のAIJはリスクがないと判断したということでよろしいですか。
○岳野政府参考人 繰り返しで恐縮でございますけれども、多数の業者の中からどの業者を選んで検査に入るかという判断をいたすわけでございまして、私どもといたしましては、繰り返しになりますけれども、リスクベースで優先度を判断した結果、このような扱いになったということでございます。
○あべ委員 二〇〇九年、R&I、格付投資情報センターの顧客向けニュースレターというのがございます。ここで、名指しこそしていないけれども、年金の専門家なら、これはまさしくAIJを指しているのではないかという書き方で、この運用利回りは不自然に安定しているという警告を発していたという情報が入っていましたか。そのときにその情報に気づいていたら、被害は減ったのではないですか。 まず、この情報を知っていたかどうか、教えてください。
○岳野政府参考人 御質問のR&Iのレポートにつきましては、年金関係者向けのサービスの情報というふうに承知しておりまして、私ども、繰り返しになりますけれども、検査対象先を選定するに当たりましては、検査対象業者に関するさまざまな情報を日々収集、分析しております。 そういった中で、このR&Iのレポートについて、いつどういう形で何を判断したかということは御説明は差し控えさせていただきますが、そういった情報も含めていろいろな情報が、私どもとして検査を選定するに当たっての参考情報になっているという一般的なことを申し上げたいと思います。
○あべ委員 すなわち、不自然に運用利回りが安定しているという情報は入っていたわけですね。そこを確認させてください。
○細溝政府参考人 検査部局のみならず監督部局に共通する課題でございますので、私から御説明を申し上げたいと思います。 御指摘の報道、ある新興ヘッジファンドについてはという、名前で、名指しをした記事ではないということではございますが、そういった報道があったことは承知しております。 ただ、一般論として申し上げれば、ただいま岳野事務局長が申し上げたとおり、日常の検査監督において、さまざまな観点から出版、刊行されているものも含めた情報ソースを活用して検査監督を行っておるということでございます。
○あべ委員 情報収集はしていた、でも判断は、リスクがあるとは思わなかった。もともと、情報収集している方々が、こういうことに関して精通している方々が情報収集をしているんでしょうか。誰がしているのか教えてください。
○岳野政府参考人 証券取引等監視委員会の事務局での情報収集について申し上げますと、監視委員会の事務局、現在、約四百人弱の組織でございます。そういった中で、実際の立ち入りを行う検査官、あるいはその情報の収集、分析を行う職員ということで、それぞれいろいろな役割を持って仕事をしております。 そういう中で、監視委員会の職員でございますので全員公務員でありますけれども、監視委員会の場合には、市場の非常に素早い動きあるいは専門的な知識が必要だということもございまして、従来から、民間の出身の専門家あるいは法曹、会計士、そういった専門家の皆さんを採用いたしまして、専門性を高める努力を進めてきております。 先生のお尋ねは、誰がそういう市場の情報の収集、分析をしているかということでございますけれども、私どもの監視委員会の事務局では、そういった民間の専門家、あるいは公務員として採用された人間の研修あるいは経験を積ませて専門家として育成していく、そういった体制を組みながら、市場の情報の収集、分析を行っているところでございます。
○あべ委員 監視委員会が、十分にその情報が判断できる体制になっているのか、また、検査ができる体制になっているのかということはいろいろあると思いますが、二〇〇七年に投資運用業として登録制になったということも大きく影響しているわけでございますが、AIJは、登録要件上、何か問題はありましたか。
○細溝政府参考人 投資一任業者に関しましては登録ということでございまして、登録の求めがあったときに拒否要件に該当すれば拒否をする、こういうたてつけになってございます。 それで、その当時のAIJ投資顧問につきましては、登録拒否要件には該当していなかったというふうに認識しております。
○あべ委員 金商法第二十九条の四第一項第一号ニ「金融商品取引業を適確に遂行するに足りる人的構成を有しない者」というのがありますが、その登録段階ではAIJが抵触していなかったということでよろしいですか。
○細溝政府参考人 登録と申し上げましたが、その当時はまだ認可の時代でございまして、その認可の要件には合致していたということでございます。
○あべ委員 認可の段階にはその失格要件というのが入っていなかったということですか。すなわち、金商法の「適確に遂行するに足りる人的構成」の部分であります。これはその当時はなかったということですか。
○細溝政府参考人 旧制度は投資顧問業法という制度でございますが、同じ要件が投資顧問業法にも入っております。
○あべ委員 わかりました。 そうすると、今回、登録制の部分がやはりいろいろ問題もあったのではないかと思われるところもあるわけですが、これは許可制に戻すということも検討されますか。
○森本政府参考人 お答えいたします。 投資一任業務の参入規制は、平成十八年に証券取引法が金融商品取引法に変わりましたときに、他の投資信託委託業等とともに、参入規制が許可制から登録制に変更されております。 こうした問題につきましては、今回の事態の再発防止につきましては、私ども、あらゆる選択肢を排除することなく検討するということにしておりますので、一般的に申しまして、全ての事柄を検討してまいりたいというふうに考えております。
○あべ委員 中塚副大臣、このことに関して、登録制から認可制ということはいかがでしょうか。
○中塚副大臣 今般、このようなことが起こったということについては、本当に遺憾に思っております。 先ほど来、監督検査についてのお話もございました。こういったことが二度と起こらないようにするためにどうするかということなのでありますけれども、それこそ、監督のあり方、そして検査のあり方、さらには体制の問題、また、それこそ年金基金側の問題、いろいろな課題があるだろう、そう思っております。 いずれにいたしましても、今、証券取引等監視委員会は検査を継続中でございます。また、監督当局といたしましても、二十九日の水曜日に、全ての投資一任業者に対して報告徴求命令を発出したところでございます。 いずれにいたしましても、この委員会での議論も踏まえながら、いろいろな、あらゆる選択肢を排除することなく制度設計を行っていきたい、こう考えております。
○あべ委員 そうすると、行為規制の強化ということも必要ではないかと思うわけであります。例えば、運用財産の分別管理義務に関しては、現状、法人が三億円以下の罰金になっていますが、余りにも緩いのではないかと思いますが、これは強化されますか。
○森本政府参考人 投資運用業者の罰則についてお尋ねでございますが、罰則につきましては、さまざまなルールのバランスの問題もあるところでございます。 しかし、先ほど副大臣もお答えいたしましたように、あらゆる選択肢を排除することなく検討することといたしておりますので、一般的に申しまして、そうした点も含めて検討してまいりたいというふうに考えております。
○あべ委員 政治主導と御自分たちで名乗っているわけですから、副大臣、いかがですか。 このことに関しての罰則、特に運用報告書の交付義務に関しては、虚偽の報告書、法人がたった五十万円以下です。これは強化されないといけないと思いますが、副大臣、いかがですか。
○中塚副大臣 現在、投資一任業者が、そういった報告書あるいは事業年度ごとの事業報告書というものの提出を義務づけられております。その内容について、やはり不十分であったのではないかという御指摘についても今先生からいただきました。 先ほども申し上げましたが、いずれにしても、この件については見直すべき点は本当にたくさんあるだろう、そう思っております。先生の御指摘の点についても排除することなく検討させていただきたい、そう思っております。
○あべ委員 ぜひ、ここは皆さんの大切な年金が絡むところなので、制度上の問題の部分も非常に大きいというふうに思うわけでありますが、やはりそこは体制を強化していかなければ、被害者がもっともっと出るのではないかと思います。 厚生労働省の方に戻らせていただきますが、厚生労働省が、運用利回りに関しまして、しっかりこれを見直して引き下げろという指導をされていると聞いておりますが、どういう形で指導されているか、教えてください。
○辻副大臣 御指摘もございましたけれども、平成二十二年度末で、AIJに対する投資を行っていた八十四基金のうち八割が予定利率五・五%を設定していたという事実があったわけでございますけれども、このようなことに対して、厚生労働省といたしましては、予定利率が運用実績に比べて過度に高く設定されている場合には、これまでも、基金の規約改正などの際に、予定利率を引き下げるよう指導してきたという経緯でございます。
○あべ委員 予定利率を引き下げると一体何が起きますか。なぜ下げようとしないのかの理由は御存じですか。
○辻副大臣 利率を下げますと掛金をふやさざるを得ないということで、事業主サイドの負担もふえるということで、今日的な経済環境のもとで、なかなか厳しい状況にあるということだと思います。
○あべ委員 掛金が足りないから予定利率が下げられない、では、これに対しての対応は厚生労働省としては何をしていらっしゃるんでしょうか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 予定利率を引き下げた場合に、委員御指摘のとおり、掛金を引き上げなければならないということになっております。 ただ、事業主側の負担をできるだけ軽くしながら引き上げてもらうということの趣旨から、これまでは、積み立て不足のために、予定利率を引き下げる際には、当該年度に掛金の引き上げを始めるように指導しておったわけでございますけれども、今後、この引き上げの開始時期を一年間おくらせることができる特例措置をことしの一月から講じたところでございます。 今後とも、こうした特例措置の活用を含めまして、適切な形での予定利率の設定について指導してまいりたいというふうに考えております。
○あべ委員 一般的に、予定利率を一%下げますと、掛金の二〇%の引き上げが必要だと言われています。これはなかなかできることではない。さらには、解散もし切れないという問題があるわけでありまして、その中で、特例の中で、最長十五年という分割納付も可能になりましたが、しかしながら、代行部分の返還額が特例によって不足したときに、結果的に、これはほかの人が納めた保険料財源で補うことになるのか、教えてください。
○蒲原政府参考人 委員のおっしゃった代行部分の関係でございますけれども、代行部分につきましては、当該部分について、いわば基金の側からきちっと返還してもらうということが必要でございます。その際に、委員御指摘のとおり、本来、一括して納付できれば一番いいんですけれども、なかなか難しい場合があるということで、今般、最長十五年間の期間をもって分割して納付するという仕組みを講じたわけでございます。 この趣旨からわかりますとおり、基本的には、基金を運営している側がきちっと、分割という方式を使いながらも納付してもらうことが必要であるというふうに考えております。
○あべ委員 では、分割ができないぐらいになったときに、これは誰が負担するんでしょうか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 委員御承知のとおり、この厚生年金基金制度というところについては、基金側が、つくるぞということでつくっているわけでございます。あくまで、代行部分とはいえ、その部分については基金側が給付をしている部分に相当するものでございますので、その部分につきましては、基金を設立した事業主等の側がきちっとそこのところは負担をしてもらうということが必要であるというふうに考えております。
○あべ委員 その企業が支払えないときはどうするんでしょうか。その企業が支払えないときは誰が支払うんでしょうか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 現在の厚生年金基金の場合、委員御指摘の代行割れの話につきましては、主として、複数の事業主が設立している総合型の基金において委員御指摘の状況が発生しているわけでございます。 私、先ほど申し上げましたとおり、基本的には事業主が持つということでございますけれども、そこのところは、総合型でございますので複数の事業主がいるわけで、その複数の事業主が、それぞれ一定の範囲をもって、全体としての代行給付に必要な部分を一括あるいは分割して納付してもらうということでございます。
○あべ委員 今回の問題は制度上の問題だけではない問題もございますが、やはり国民にとって大切な年金でございますので、制度設計はもっともっとしっかり頑張っていかなければいけないと思います。 時間になりましたので、質問を終わらせていただきます。
○海江田委員長 次に、丹羽秀樹君。
○丹羽委員 自由民主党の丹羽秀樹です。 本日は、財務金融委員会で質問の時間をいただきまして、本当にありがとうございます。 先ほど来、各先生からAIJの問題がございました。ちょっと私も、冒頭で二、三問、AIJの問題を触れさせていただきたいと思っております。 今回の、先ほどあべ先生の中でも監視委員会の話もありました。そこで、普通の場合で聞いていますと、企業年金は厚生労働省が管轄して、その運用の件に関しての会社等は金融庁が管轄しているということで、やはり一般の人から見ても、どうしても、どっちがどっちなのか責任の所在が曖昧になっているという部分が多いと思うんですが、これは将来的に何か一元化していく方法はないのかなというふうに私は思うんですが、いかがでしょうか。
○中塚副大臣 丹羽議員にお答えをいたします。 確かに、問題意識として、今先生の御意見を伺いました。いずれにしても、先ほど来申し上げておりますが、今、本件調査中であります。発生原因について、証券取引等監視委員会が検査をいたしております。 その上で、やはり検査の問題、監督の問題、それから投資運用業者にかかわる規制の問題、さらには信託銀行も今回、この運用スキームの中に入っていたということもございます。 御指摘の年金基金につきましては、今は所管が違うということでありますけれども、いずれにいたしましても、厚生労働省の方とも密接に連携をしながら、金融庁そして証券取引等監視委員会、総力を挙げて再発防止に努めてまいりたい、そう考えております。
○丹羽委員 ぜひ、捜査の方もしくは検査の方を早急にやっていただいて、事件の全容を早く解明していただいて、一刻も早くこういった企業年金、先ほどあべ先生もおっしゃいましたが、企業年金等が本当に安全であるような、信頼できる企業等しかそういった資産を運用することがないような、そういった体制をつくることが肝心だと思っております。 そこで、今回のAIJですけれども、運用の手法が金融業界でいうパラダイスみたいな、ケイマン諸島、タックスヘイブンの島とか、そういったところにいろいろ資金の流れが迂回している、これは報道でも出ていますけれども、資金送金はバミューダとか香港の信託銀行を使用していたというふうになっています。やはり租税回避地というのは情報開示に余り積極的ではないということは、これはかつてのいろいろな金融事件を見ても明るみに出ています。 そこで、今後、海外当局ともどのように協力して検査していくかという、何か具体的な、定期検査体制を強化できる方法があったら、御答弁いただきたいと思います。
○岳野政府参考人 ただいま先生からは、タックスヘイブンあるいは海外でのお金の流れに対する検査体制につきまして御質問をいただきました。 御指摘のとおり、今非常に金融資本市場の取引はクロスボーダー化しておりまして、むしろ、国内だけで資本市場のお金が動いているということはないわけでございます。そういった状況のもとで、私ども市場監視当局といたしましては、国際的な取引の増加などに伴いまして、国内市場の公正性の確保の上で、国際的な協力と連携の強化がこれまで以上に重要な課題となっております。 証券取引等監視委員会におきましては、これは金融庁と一体となってでございますが、海外の証券規制当局との間で、必要に応じて、多国間あるいは二国間の情報交換の枠組みを設けておりまして、こういった情報交換の枠組みを活用して連携を図り、国際的な取引についての監視を行ってきているところでございます。これまでにも、こうした枠組みを使いまして、クロスボーダー案件につきまして、私どもの方で摘発をした実績もございますし、海外当局に摘発をしていただいたケースもございます。 こういったことで、私どもといたしましては、先生御指摘のクロスボーダーの取引につきましては、IOSCOの情報交換の枠組みを使い、さらに、これをもとに関係各国の当局との連携を強化し、国際的な監視の実効性を上げるように努力していきたいと思っております。
○丹羽委員 具体的な話には言及されませんでしたが、ぜひこれは強化していただいて、こういったクロスボーダー化を使って資金の流れを不透明にするということは、かつての住友金属だったか何かのヘッジファンドの利用とか、いろいろなそういった事件があったときからもう取り沙汰されていますので、それをやっていただきたいと思っています。こう我々が話をしても、このAIJの問題に関しては、関係者以外が一生懸命やっていても、どうも有権者に余り響かないんじゃないかというふうに私は感じております。 委員長、これはぜひ、各与野党の理事であわせて協議していただいて、このAIJの集中審議を、また参考人等を含めてやっていただきたいと思いますので、お願いいたします。
○海江田委員長 理事会で協議をいたします。先ほども若干協議したところであります。
○丹羽委員 ありがとうございます。 続いて、安住財務大臣にお尋ねしたいと思います。お待たせして済みませんでした。G20の件からお尋ねしたいと思います。 先日行われたG20にて、IMFでの発言権などをめぐり、日米欧と新興国の思惑が若干ずれているように感じます。例えば南アフリカ共和国は、新興国の発言権の拡大などに、資金協力の条件と同時に自分たちの発言権を拡充するように求めております。こういった点は、我が日本の国は、財務大臣、どういった方向性を示していくのか、御答弁をお願いいたします。
○安住国務大臣 IMFの資金基盤強化につきましては、先日のメキシコシティーで行われましたG20においても、ユーロ圏諸国によるユーロ圏の支援能力の再評価を重要な判断材料として検討することとされております。 今後、IMFの資金基盤強化は、ユーロ圏の支援能力の強化に向けた一層の努力の結果を踏まえて検討することになるということですので、私どもが一貫して言っている方向で採択をしてくれたのではないかと思っております。 そこで、先生の方から南アの例を出されまして、御紹介ありましたが、私もどこかの新聞社のインタビュー記事を読ませてはいただきました。IMFに対する対応というのは、それぞれの国によって、持っている背景が違いますので、いろいろな思惑はそれは確かにあると思います。しかし、私どもの国だけに限って申し上げれば、IMFにおける第二の出資国でありますので、非常に重要な役割を人的にも、資金の面からも担ってきております。 今後とも、やはり、これまでの歴史におけるIMFの役割等というのは非常に重要なものがありますので、そこにおける我が国の発言権というものは十分担保しながら、世界経済に貢献をしていきたいと思っております。
○丹羽委員 財務大臣の今の御答弁の中で、新聞記事という話をされましたが、多分、日経新聞の記事だと思います。私も日経新聞を月曜日に開いたときに、何か、日本は喜んでお金だけ出して、口は出さないというような、そんなニュアンスだったんですよ。だったので、ぜひこれは、我が日本の国も、お金を出す以上は責任を持って、発言権も財務大臣の力で頑張っていただきたいというふうに思っております。 そして、そのG20において、欧州債務危機に対応するため、今のIMFの資金基盤を拡充する方向性は見えましたが、実際、具体的な政策協調というのが四月以降の次回会議に持ち越された形であります。資金拠出に対して米国はいまだに慎重姿勢をとっておられますが、日本は積極的な姿勢を期待されているというふうに考えられていますが、今後、ここはアメリカと何か日本は協議してやっていくのか、そういったところを財務大臣、何か御見解がありましたらお願いいたします。
○安住国務大臣 IMFの資金基盤強化については、IMFが十分な資金基盤を持ち続けることを確保するということは合意をされたんです。しかし、今委員がおっしゃるように、では、具体的にどういうふうにするのかということについては決まってはおりません。 先日のG20では、ユーロ圏諸国によるユーロ圏の支援能力の再評価を重要な判断材料として検討するということは合意されたんです。ですから、まず、ユーロ圏の支援能力の強化に向けた一層の努力が必要だという点では、アメリカも、私ども日本も、英国等も、ほとんどその価値観は共有しているのではないかなと思っております。 ですから、今月ヨーロッパで、さらなるファイアウオールの強化に向けて、さまざまな話し合いというのは出てくると思うんですね。そういうのを見ながら、次のステップに行く段階で、IMFを使った貢献というものがあり得るのではないかというふうな私どもは立場でおります。 しかし、そのときに、アメリカの考え方というのは、現時点では、今あるIMFの資金能力は十分なものがある、それで対応しても可能なのではないかという考えもあります。他方、今のIMFの資金だけではなかなか難しいのではないかという御主張もしている国もあります。 そういうところがまだ全体のコンセンサスを得ていないということなのですが、私も、IMFへ行く直前に中国を訪問しまして、王岐山副首相ともこの件についても意見交換をしました。いずれ日本とアメリカと中国は、これはIMFの出資からしても、いわば一位、二位、三位でございますので、ここでできるだけやはり考え方というものや方向性というものを合わせていく必要があるのではないかと思っております。 今御指摘がありましたように、四月にワシントンで会合が予定されておりますので、それまでの間にヨーロッパにおいてさらなる前進があれば、次のステップでIMFを使った貢献の仕方というのが話し合われるのではないかと思います。
○丹羽委員 財務大臣の御答弁で、先ほどとちょっと同じことになるんですけれども、ちらっと、ぱっと見ますと、日本は喜んでお金だけ出して、余り発言権がなさそうな日経の記事だった。 今の御答弁の中で、アメリカとかはまだ慎重な考えもある。まだコンセンサスが得られていない。そこで、日経の記事を読みますと、何か日本だけ喜んでお金を出しちゃっているというような、そういうふうにとられかねないんですね。だから、そこは、四月にまたワシントンで会議をやるときに、ぜひ、お金を出す以上、ユーロ圏の経済危機というのが我が日本の国に回ってこないような、そういった対策等をしっかりと考えて、奮闘いただきたいと思っております。 そして、先ほどの資金拠出に関して、最近、G20で原油価格の高騰についても議論が交わされたと思います。先進国の金融緩和によって投資資金が潤沢に回ってきたため、投資先が原油とか金とかそういったものにまた回り始めているという問題があります。これは、まさしく新興国、先ほどの南アフリカを初め新興国のインフレを助長しているという側面があるというようなことも日経の記事にも書いてありました。 これは、財務大臣、どのようにお考えですか。
○安住国務大臣 いわゆる新興国は、やはり人口も増加していますし、成長に対する、いわゆるインフレ率が高くなる要素というのを持っている国々だと思うんですね。そういうところで、今、金融緩和のお話ありましたけれども、そうしたこともあって、新興国においてインフレ圧力が高い理由というのが出てきているのではないかなと思います。 先進国から新興国への資金の流入による新興国の資産価格の上昇、新興国自身の金融緩和政策もこれは相まって、世界的なコモディティー価格の上昇等、さまざまな要因はあると思いますが、御指摘のような傾向というのは計算できるのではないかなと思っております。 そこで、しかし、世界経済の中で、G20でも原油の問題は出ましたけれども、やはり、新興国の経済成長を例えば資金を引き揚げるようなことがあって減速させると、世界経済全体に大きな影響を与えますので、そうしたことをさせないで、なおかつ、そうした国々の暮らし向きが、急にインフレが高くなれば当然生活は苦しくなりますので、やはり、堅実な成長を行ってもらって、それが結果的に日本の経済にはね返ってくるようなコントロールというのは必要だと思いますので、我々としての貢献というものは、そういう角度からさまざまな分野でやっていきたいというふうに思っています。
○丹羽委員 わかりました。ぜひ、余り新興国の負担にならないような対策も必要だと思っております。また、新興国は、やはりインフレ率が一気に上がっちゃうと、それがまた我々先進国の方にもはね返ってくることがあるんですね。 あと、二月十四日の我が日本の国の、本邦の追加金融緩和を受けて、最近ドルは堅調に推移しておりますし、日経平均もきょうは九千八百円台まで回復したという現状であります。 こういった金融市場は、一旦落ちついているように思いますけれども、実は、政策対応で買われた時間というふうに私は思っております、今のこの落ちつきというのは。根本的にはまだ、根深い金融危機というか、我が日本の国の経済の根深い低迷が続いていると思っております。 そこで、何か抜本的な対応が必要になってくるというふうに考えておりますが、その辺、財務大臣、御答弁をお願いいたします。
○安住国務大臣 金融緩和をすることでデフレから何とか脱却をという声は、先生のお隣におられる山本先生からも何度も御示唆をいただいておりますけれども、これは、そういう点では、今回の特段の日銀の緩和というのがかなり反映された株価や為替になっているのかなとは思いますけれども。 先生の御指摘は、つまり、もしかしたら私も同じような考えかもしれませんが、我が国における人口減少とか供給体制の需給ギャップがどうなのかという、もっと根本的な問題というものを考えなければならないのではないかと。これは全くそのとおりだと思います。やはり、財政政策をかなり積極的に打ってきましたけれども、結果的にはそれがなかなか成長につながらなかったこの十年近くではなかったかなと。 そういう意味では、新たな成長戦略というのを、これは与野党の先生方からそれぞれ御提言いただいておりますけれども、日本がこの先どういうふうに発展をしていくのか、そういうことをやはり根本から考え直さないと、今までの延長線上だけでは、日本の経済というものを維持していくのはやはり難しい局面になっているということは私も認識は一緒でございますので、今後、新しい我が国の成長戦略をどういうふうに具体的にしていくか、与野党でぜひ活発な議論を展開していただいて、施策に反映できるようにしていただければと私は思っております。
○丹羽委員 我が党も、成長戦略に関しては、この平成二十四年度予算に関してもいろいろな提言を行っております。それはぜひ、超党派でも、また我々も野党として、しっかりと成長戦略に関しての提案はしていきたいというふうに考えております。 ちょっと話がかわります。自見大臣にお尋ねしたいと思います。 最近、民間の銀行の休眠口座の話が話題になったと思うんですが、もちろんこれは国家戦略の部分でこの活用の話が上がったと思うんですが、自見大臣、金融担当の長として、この休眠口座活用に対してどのようなお考えがあるのか、お願いいたします。
○自見国務大臣 丹羽秀樹議員にお答えをさせていただきます。 初めに、丹羽議員のおじいさんでございました丹羽兵助労働大臣に、私は社会労働委員会が長かったものですから、大変人格力のある、存在感のある先輩でございまして、御指導いただいたことを厚くお礼を申し上げる次第でございます。 さて、休眠口座についての御質問でございますが、もう先生御存じのように、休眠預金は、税務会計処理上は金融機関の収益として認識されるものの、預金者は権利を失うことなくいつまでも払い戻しが受けられるというふうになっております。 先生も御存じのことと思いますが、大体長期十年にわたって入出金等の移動がなく、本人の所在が確認されていない預金のことを一般的に言うわけでございますが、日本の場合、口座数が大変多うございまして、日本は大体、一・二億人の人口がいますが、総合口座数が約十二億口座ございます。イギリスの場合は、六千万人の人口で大体一・五億口座でございまして、お隣の韓国も、五千万人おりますけれども、約一・七億口座ということでございます。 これは、金融機関の口座管理料を日本は取っていないからというふうなことを指摘する人もおられるわけでございますけれども、いずれにしても、日本には口座数が多いということと、それから、休眠口座といえども、十年たった後、約四割の方が、実は支払い要求があるということも、これは諸外国と比べて非常な違いだ、こう思っております。 そういったことで、休眠口座の活用については、預金者等の関係者の理解を前提に、預金者の信頼感や利便性の確保、あるいは休眠預金口座の管理等のコスト負担、それから休眠預金にかかわる財産権、これは財産権がございますから、財産権の法的な扱い等について幅広い検討が必要だ、こう思っておりまして、今、成長ファイナンス推進会議において、私もメンバーの一人でございますが、古川国家戦略担当大臣が中心となって、今そういった視点について討論をしているところだというふうに御理解いただければと思っております。
○丹羽委員 ありがとうございます。 祖父の名前まで出していただきまして、大変恐縮でございます。その隣の隣に座っておられる中塚副大臣にも、祖父が大変お世話になりまして、ありがとうございました。私も、学生時代、中塚副大臣に御飯をごちそうになった覚えがあります。かといって質問は、手は緩めません。それはまた別ですので。しっかりやっていきたいと思っています。 自見大臣、今の休眠口座なんですけれども、郵貯の口座、そしてJAの口座というのは、自見大臣、入られると思いますか。いかがでしょうか。
○自見国務大臣 いわゆるJAの休眠口座の活用については、これはこの前も鹿野農林水産大臣が答弁しておりますけれども、農協系統の金融機関の休眠口座の状況については、金融庁との連携の上で、できる限り早急に把握してまいる所存でございますということでございまして、まだきちっと把握をされておられないようでございます。 それから、郵貯の方のお話がございましたが、民営化後にゆうちょ銀行に預け入れされた預金及び同行が継承した民営化前に預け入れされた流動性の郵便貯金については、平成十九年十月の民営化後十年を経過していないため、現時点においては、いわゆる休眠口座というものは発生していないものだというふうに聞いております。
○丹羽委員 多分、今後郵貯の問題も上がってくると思いますので、ぜひそこのラインをしっかりと決めていただいて、民営化したから、当時から郵貯は銀行だという見解もあると思いますので、そこをしっかりと今後御議論していただきたいと思っております。 安住財務大臣に、これからちょっと特会と公債特例と租税のことについてお聞きしたいと思います。 東日本復興特別会計の法案が審議に上がっていますが、この特別会計のメリットというのは、当時は、我々の政権時代は、特別会計が相当何か悪いようなイメージを受けましたが、実際の特別会計の創設のメリットというのは、やはり出と入りを非常に明確にしていくという部分に私はあると感じております。 そこで、現時点で、去年から第一次、第二次の補正予算の執行率が悪いという状態の中で、復興特会の財布はつくったけれども、これはお金をためておくだけでは私は無駄だと思っております。ぜひ、先ほどの休眠口座じゃないんですけれども、ためておいて寝ちゃうよりも、やはり有効的に使うという手段を政府の方でお考えいただきたいと思っておりますが、今後その特会等についてのお考え、御見解があれば、お願いいたします。
○安住国務大臣 この特会は、丹羽先生御存じのように、自民党と公明党と我が党で合意をして決まりました。 大事なことは執行なんですね。今回は、ほかの特会と違いまして、これを執行する役所も復興庁ができたということですから、私は、ここに復興特別法人税、所得税が入ります、それから税外収入も入ります、この出と入りは非常に透明化されていくんだと思います。 それから、私が見ていると、やはり被災地のニーズは、今我々が予想している予算をもしかすると超えるぐらいのことになりますから、足らないという話はあるんですけれども、多分、それが残るということはないと思います。 大事なことは、午前中も小野寺委員からも御質問がありましたけれども、円滑な執行をどうやって進めていくかだと思うんですね。そういう意味では、やはり今回できた復興庁がワンストップでの、自治体との行政を円滑に進めて、複数にまたがる省庁にそれぞれ要請に来たり、地元の皆さんが苦労しなくてもいいような執行というものをいかに我々がつくり上げることができるかということですから、ここは与野党でしっかり、これからこの法案をつくり上げていく過程の中で、そうした問題をどうやってうまくいくか、議論していただければと思っております。
○丹羽委員 去年、震災が三月十一日に起きてからもうそろそろ一年たちますので、最近の新聞や報道は、特に震災の記事がまた多くなってきている。これは、多分、マスコミも風化させちゃいけないという思いがあると思います。 そういった中で、やはりそのおくれというのが、マスコミは意図的におくれを表に出しているわけじゃないと思うんですが、どうも政治のおくれが被災地の方々の生活もしくは復興に対して足かせになっているんじゃないかというようなイメージを受けかねないと思っております。 ぜひこの復興特会を有効活用していただいて、我々も、いろいろな提案をまた今後していきたいと思っております。私も被災地に何度も入らせていただきました。ぜひ、またそこはお互いに協力しながら、この復興の方、特に復興特会のお金が、これは住民税なんかも増税されておりますので、無駄のないように、また有効活用されるような方法を見出していけたら幸いだと思っておりますので、よろしくお願いします。 続きまして、公債特例の方に入らせていただきます。 公債特例は、本来、次年度予算の財源確保という考えもおありだと思います。これは、我が党でいうと憲政の常道といいますか、やはり予算の執行と入りというのは、同時に法案を成立させるというのが憲政の常道だとも言われております。 そこで、最近は非常に丁寧に審議にも応じていただいていると思いますが、今回のこの公債特例は、三十八兆三千三百五十億円の赤字国債を発行するための内容です。 去年からずっと言われております農業の戸別所得補償そして高校無償化、子ども手当も名前が変わりましたけれども、そういった現行制度のまま経費計上されている中で、これは、財務大臣、予算を縮小するというお考えとかはないですか。いかがですか。
○安住国務大臣 今、予算委員会の中で御提起のあった、これは下村先生から御提起があったわけですけれども、高校の無償化に関しては、政党間協議をやっていただいていると聞いております。 ですから、その協議をぜひ合意をしていただくということは僕は大事なことだと思いますが、それに応じて予算に反映させることも含めて、いろいろな反映の仕方があるものですから、それは誠実に対処してまいりたいと思います。 自民党から見れば、ばらまきと言われていても、私どもから見ると、これは、農業の戸別所得補償や高校無償化等については重要であると思っておりますので、接点をぜひ見つけていただいて、その中でコンセンサスが得られればというふうに思っております。 なお、この特例公債法なんですけれども、昨年は、御存じのとおり、八月まで成立ができませんでした。一日も早く衆参で合意を得られて成立を図ることというのが大事なことだと私は思っておりますので、ここは、ぜひ一日も早い成立に向けて、丹羽先生にも御協力いただければと思っておりますので、よろしくお願いします。
○丹羽委員 我々も、しっかりさらに中身を議論してやっていきたいというふうに思っております。 我々は、ばらまき、御党の、民主党さんの政権、政府の方は、いろいろな補償の、役立つ政策だと言われておりますが、この考えがある一方で、ちょっと話は関連になってくるんですけれども、租特の問題でもそうなんですが、御党は、民主党さんは、今まで、かつて、長い間の自民党政権、自公政権の中で税制がここまでぐちゃぐちゃになってしまったのは、各業界団体の意見を聞き過ぎたからだとかいう批判も当時はされていました。 そこで、御党は、民主党さんは、租税特別措置法の大幅な見直しを行い、租税の一つ一つの項目について、本当に必要なものについては本則でカバーし、そうでないものは時間とともに廃止していくという税制大綱の議論が党内であったと思っております。その点について御見解をお伺いしたいと思います。
○五十嵐副大臣 二十二年度税制改正大綱において、租税特別措置の見直しに関する基本方針を定めまして、三つの基準を設けましてこれを見直していくということをしてまいりました。 期限の定めのある措置については、合理性、有効性、相当性が明確に認められる措置に限って、原則として三年以下の期限を付して存続させる、期限の定めのない措置については、適用状況や政策評価を踏まえた必要性を判断し、必要がなく、かつ、課税の公平原則を逸脱するものではないと明確に認められるものについて、本則化の適否を検討するという方針を立てて、これ以降、これに沿って見直しをやってまいりました。 見直し対象の政策税制措置は二百四十一項目ありまして、うち、適用期限ありは百十六項目、適用期限なしは百二十五項目でございました。 二十二年度から二十四年度改正案まで含めまして、中心的にやってきたのは、百七十項目について見直しを進めてまいりました。うち、適用期限ありは百十一で、適用期限なしは五十九。要するに、期限の到来したものを中心にやってきたわけですが、その百七十項目のうち、廃止された措置は二十九項目、そのうち、適用期限ありが二十六で、適用期限なしは三項目でございました。本則化されたものは一項目でございます。
○丹羽委員 ちょうどこの時期は確定申告の時期であります。確定申告の申告書を見ますと、非常にややこしい、何でこんなに税制というのはややこしいんだと自分でも改めて、前々から思っていました。これは、税制がややこしいから、何か、申告される方にしてみたら、取られてばかりだなというようなイメージになりかねないと思うんですよ。やはり、もうちょっとわかりやすい税制というのは、これは将来的にも非常に必要だと私は思っています。副大臣、その辺のお考えはどうですか。
○五十嵐副大臣 おっしゃるとおりでございます。みんなが自分で申告できるように、e—Taxというものを入れておりますので、これからますます簡素化という観点は重要だと思います。 私も記者時代におじい様には大変お世話になりました。ありがとうございます。
○丹羽委員 ありがとうございます。やりにくいですね、これは。とてもやりにくい。 最後に、財務大臣にもう一度お尋ねしたいと思います。財務省に関する件です。 平成二十二年六月二十二日の閣議決定の財政運営戦略にて、財政健全化に向けて、国、地方の基礎的財政収支について、遅くとも二〇一五年度までには赤字の対GDP比を二〇一〇年から半減、二〇二〇年までには黒字化という収支目標を、ホームページ上にも挙げられております。 去年の東日本大震災以来の復興予算また経済活動の縮小もあり、今言った目標というのは非常に達成が厳しいように思われますが、これを変えられるおつもりは、財政健全化に向けた目標をお伺いしたいと思います。
○安住国務大臣 内閣府から公表された経済財政の中長期試算においては、二〇一五年の基礎的財政収支赤字について、慎重な経済前提のもとでございますけれども、対GDP比半減目標の達成というのは、率直に申し上げて、現時点で厳しいものになっているということは言えますけれども、しかし、仮に、二〇一五年度について、消費税が一〇%に引き上げられた後の財政収支への影響を平年度化すれば対GDP比半減を満たした数字にはなりますので、そういう点では、何とかこの消費税の一〇%、御理解をいただいて引き上げをさせていただくことで、また同時に、先ほど言った成長戦略等で税収を引き上げるということを何とか頑張ってやりまして、できるだけこの目標に向かって実現をできるよう努力したいというふうに思っております。
○丹羽委員 この目標が非常に厳しいということは、我々も、多分その考えは同じだと思っています。ただ、この目標だけのために消費税を上げるというのは、またこれは話がかわってきてしまうので、やはり、御党の中で税とか社会保障の問題という議論もあると思います。いずれにせよ、今回の公債特例、そして租税特措法、また復興特会の問題に関しましても、さらに議論を深めて、特に復興特会は被災地の方々のことを考えて、財政の件に関しては我が国の成長戦略を考えて、本当に議論を深めていくことが大事だと思っております。 ぜひ、また今後、質問を私もさせていただきたい。ちょっときょうはやりにくいですね、とても。答弁者がみんなお世話になった方ばかりなので。そういった中で今後もやっていきたいと思っております。 また、委員長、先ほどのAIJの件もまた御検討いただければ幸いでございます。お願いいたします。
○海江田委員長 はい、承りました、その件は。
○丹羽委員 以上、質問を終わります。
○海江田委員長 次に、網屋信介君。
○網屋委員 民主党の網屋信介でございます。 新しい予算案に絡むいろいろな法律を今審議させていただくわけでございますが、各党でまたいろいろな御協議をいただき、ぜひとも新年度前に成立できればなと思っております。各党協議をぜひやっていただきたい。各党協議といってもリングの上じゃなくて、ちゃんと各党一緒に協議をするということでよろしくお願いします。 きょう、まず一つお伺いしたいのは、租税特別措置法の改正についてお話をお伺いしたいと思います。 実は、この租特法の改正の中に、地球温暖化対策のための税の導入というのがございます。これは、現行、石油製品について一キロリットル当たり二千四十円、ガス状炭化水素で千八十円、石炭で七百円、これを順次引き上げて、平成二十八年にはおのおの二千八百円、千八百六十円、千三百七十円という、お手元に資料はもう行っていますか、エネルギー課税の状況というのがあると思いますが、こういった課税をやろうと。これはCO2の削減等々も踏まえてということでございます。 財務省の見解をお伺いしたいんですが、そもそもこの議論というのは、たしかおととしの通常国会のときに一回議論が出た記憶がございます。CO2削減の目標を踏まえて、こういった税制で何とか乗り切ろうじゃないかということでございました。 ただ、私がちょっとお話をお伺いしたいのは、昨年の東日本大震災、三・一一の前のときに実はこの議論は進んでいたものでございます。ポスト三・一一といいますか、その後の中で、今、国のエネルギー政策についてどうするんだ、この夏までに政府としてエネルギー政策を発表しますと。その中で、例えば原子力の問題についても当然議論が出てくるわけでございます。 今回の税制改正に基づくと、末端の方で、例えば電源開発促進税等々も結果的には大きくなっていくわけでございますが、原子力の問題、エネルギー政策が確定していない中で、この税制を前もってやるということについて、ちゃんとした説明が必要なんじゃないかという気がいたします。 それともう一つ、ちょうど今、東電さんの問題がいろいろあって、電力料金が上がっちゃうんじゃないかということが言われている。まあ、上げる、上げないといろいろ経産省の方でありますけれども。また、昨年の五月、ガソリンが上がったら暫定税率をなくしますというトリガー税制というのがありましたけれども、あれも廃止をしました。そしてまた、今たまたま円が八十円ぐらいで動いていますけれども、原油価格を見ると百ドルを超えてきている。しかも円安傾向にある。 こういう状況を鑑みると、非常に、こういうエネルギーに関する税負担が重くなり過ぎるのではないか、産業とかいろいろなところに影響が出てくるのではないかという危惧をいたしております。 こういったことを踏まえて、やはり、国民の皆さんに、この税制を導入することのちゃんとした説明が必要なのではないかというふうに思います。よろしくお願いします。 〔委員長退席、岸本委員長代理着席〕
○五十嵐副大臣 御指摘のとおり、エネルギー基本計画は、現在、見直しが行われている最中でございます。 ただ、先生、省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの拡大など、エネルギー起源CO2の排出抑制対策の必要性、これはより一層重要な課題になっていって、私は、この分野の政府のやるべき施策はますます多くなってくるだろうと思います。グッド減税をするための財源も必要になってきますし、あるいは、各党とも、例えば森林によるCO2の吸収源の対策も含めてくれというような御要望もございます。それらも含めて、これからこうした分野の財政需要も大きくなってくると思います。 その面でも必要ですし、何よりも、日本の姿勢として、やはり経済のグリーン化、地球環境への貢献というものを世界にももう既に公約しておりますし、日本の方針自体としても、これを後退させることはできないと思いますので、先生のおっしゃるとおり、できるだけ経済に大きなダメージを与えないように、したがって、三段階に分けてやるわけですし、規模としてはそれほど大きなものにならないように、徐々に進めていく。また、新しいグリーン化に資するものについては積極的に投資をしていくというような面でメリットもございますので、ぜひ皆さんで御理解をいただきたい、こう考えている次第でございます。
○網屋委員 副大臣がおっしゃることは非常によく理解しております。 一つだけ考えなきゃいけないとすれば、いわゆる電促税というのが三千六百億ぐらいあって、今回も恐らく、地球環境税というのもあり、概算二千四百億ぐらいだと記憶しておりますけれども、原子力発電所の再開、新設等々のいろいろな問題がある中で、電促税を今後どうするのかという議論は、今すぐにはできないにしても、やはりこれもまた必要な議論だ。 それとの関連も含めて、やはり国民の皆様にちゃんと御理解いただけるような説明を今後ともぜひお願いしたいなということで、きょうは問題提起をさせていただきました。 次に、先ほどから何回もAIJの話が出ております。私も幾つか質問しようと思っていたんですが、準備していた質問は午前中と最初の質問で全部出てしまいましたので、重複を避けるという意味から、簡単にちょっとお話をお伺いしたいと思います。 実は、先ほどもちょっと議論がありましたけれども、私のところに「年金情報」というレポートがありまして、これは資料で出しておりません。二〇〇八年の十一月十七日の「年金情報」というパブリックになった雑誌がありますが、この中で、実は、当時のいわゆる委託者からはAIJの人気はナンバーワンですよ。AIJは何と人気ナンバーワン。表紙にこうやって飾られているんですね。「AIJが「全体評価」で首位」というものです。 実は、この中に重要な表記があります。これはここでお読みするだけで御理解いただきたいと思うんですが、AIJは人気が高いけれども運用の定性評価や情報開示の面で評価が高くない、ここが大事なんですが、情報の秘匿性を武器に高収益を上げるというヘッジファンドならではの姿勢を年金基金が許容している面もあるという、実は、三年前ですか、ここに出ている部分があります。 先ほどの質問の中で少し気になったのは、これまで一度も実は検査をしていなかった、こういう事実があって、これを普通に読んだら、これはちょっと調べておいた方がいいんじゃないかなという気が私は非常にしたものですから、それについて一度もしなかったというのは非常にびっくりした。 もう一つ指摘したいのは、これは先ほど西村先生が使っていた報告書、これはパブリックなのでいいんですけれども、パブリックの報告書で、ぱっと見て私はああと思ったんですが、御存じかどうか。 このAIJが昨年一年間で先物取引を公社債で幾らやったかというと、十八兆円。オプションで何と三十六兆円の売買をやっている。全部で五十四兆円。実は一カ月当たり四兆六千億ぐらいの売買をしているという、非常にすさまじい、これは債券のオプションですから実際の取引は小さいですよ、小さいけれども、株式も二千億以上やっているわけで、ファンドのサイズにしては結構大きいなという感じを受けたんですけれども、これについて、金融庁の監督局の方のコメントが何かありましたら、ちょっとお願いいたします。 〔岸本委員長代理退席、委員長着席〕
○中塚副大臣 今、さまざま御指摘をいただきました。 雑誌の件につきましては、「年金情報」ですか、アンケートで一位になったということですけれども、アンケートにお答えになったのは年金基金の方々ということで承知をいたしております。 それから、今先生からいろいろな御指摘のあった数字なんでありますけれども、もう先生はよくこの分野に精通をされているわけで、そのお立場からの御発言だと思います。 現在、金商法上ですけれども、投資一任業者は、交付、開示の義務がございます。運用報告書と事業報告書というものを提出することになっている。この報告書について、罰則等がちょっと軽いのではないかという御指摘もいただいておるところでございます。いずれにしても、先ほど来申し上げておりますが、今一斉検査を行っておる。 いろいろな要因があると思います。先生が御指摘の、罰則が甘かったということ、それが虚偽の記載につながっているんじゃないかということとか、いろいろなことがある、そう思っておりますが、検査中でございます。 この検査も、できるだけ急ぐように督励をいたしております。その検査の結果を待ちまして、あらゆる選択肢を排除することなく再発防止に向けた取り組みをしていきたい、そう考えております。
○網屋委員 私の事前の質問ではなかったんですけれども、先ほどもちょっと議論になった登録制の問題というのが実はあるんですね。時計の針をもとに戻すようなことはしてはいけないと私は思っておりますが、これは平成九年かな、登録制に変わったというふうに記憶をしております。 これはちょっと、もし私の理解が間違いでしたら、そこはコメントをいただきたいんですが、当時の小泉総理の時代の日米構造改革協議等々で、金融の自由化を進めろという流れの中でこういった登録制への変更等々があったと記憶しておりますが、これはそういう流れの中で登録制に変わったのでしょうか。
○森本政府参考人 お答えいたします。 投資一任業務の参入規制が認可制から登録制に変わりましたのは、平成十八年のいわゆる大改正で証券取引法が金融商品取引法に変わったときでございます。このときに、ほかにも投資信託委託業でございますとか投資法人資産運用業といった業も一緒に登録制から認可制に変更になっております。(網屋委員「逆でしょう」と呼ぶ)失礼いたしました。認可制から登録制に変更になっております。 その趣旨は、それまで、今申しました業者は、それぞれ各業法によりまして別々に、認可制ではあったんですが、規制を受けておりまして、これを横断的に規制するというのが一つの目的でございます。それからもう一つは、金融イノベーションを促進する観点、こうした観点から、認可制から登録制への見直しというものが行われたところでございます。
○網屋委員 私の質問の答えにはなっていないと思いますが、それはそれとしまして、先ほどおっしゃったように、やはりこれは大きな、特に年金ですから、大事なお金ですから、その辺の検査の状況を厳格にやっていただくことが必要じゃないかなと。 それと、もう一つ私の方から意見を申し上げると、やはり開示義務を強化することが、つまり、先ほどの議論でも厚労省の方からありましたように、基本は自分の自己責任で投資をするわけですから、自己責任で投資をするという前提は何かというと、ちゃんとした情報が開示された上で自己責任を全うするということが実は前提ですので、そこについてはそれなりに対処をしていただきたいなと思っております。 厚労省にお伺いしたいのですが、先ほどから年金のターゲットの五・五%の問題がございました。 これはもう御存じのとおり、なかなか変えるのが難しい今の制度の中で、後でGPIFの話もしますけれども、これは四・一%と書いてありますけれども、私の一つの提案というか、これは大きな変更ですが、確定給付型の企業年金基金というのは、その意味から限界に来ているのではないかなと。つまり、確定給付をしているから、これを変えちゃうといろいろなところに負担が出てしまう。ある意味でいうと、運用して下がったら、その分は受け入れるという形のいわゆる確定拠出型といいますか、その形にここで思い切って変更するような議論をやはりやるべきではないかというふうに思いますが、厚労省の方から御返答をお願いします。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘の点につきましては、これは、先ほど来議論になってございます厚生年金基金あるいは確定給付型の確定給付企業年金というのがある一方で、委員の御提案がありました確定拠出型につきましても、現在、既に、委員御承知のとおり、確定拠出年金というもので制度はできてきているということです。 歴史的に申し上げますと、一番最初に厚生年金基金があって、その後、適格年金があって、平成十三年、十四年ごろにそうした確定給付型あるいは確定拠出型ができてきた、こういうことになっております。 これは恐らく、それぞれの企業のいろいろな、どういう形でそうした三階部分を設定するかということを考える中、あるいは、その企業が当該企業の従業員の方々とお話し合いをしながらどういうものを選択していくかということであろうかというふうに思っています。制度的には確定拠出年金というのが現実にあるわけなので、それぞれの企業がそうしたものを選ぶ中でお互いの量的な割合が決まってくるということではないかというふうに考えております。
○網屋委員 それはそのとおりですけれども、普通に考えてくださいよ。世の中、今、一%ぐらいの金利のときに、五・五%で給付しますというのが出たら、誰だってそっちを選ぶに決まっているじゃないですか。企業でどっちでも選んで、こっちは上がるかもしれません、下がるかもしれません、こっちは五・五%で、足りなくなったら常に金を出してあげますよと、百人聞いたら百人こっちに行くに決まっているじゃないですか。 これをこっちに変えることに対して、今、制度上、物すごく無理が出てくるわけですよ。例えば、利回りを下げると企業負担がふえちゃうとか、みんなでこうやるといったって、今は景気のいいときじゃないし、ここに出してきているいろいろな、中小企業の団体ですよ、ガソリンスタンドの皆さんとか。そういう人たちに、ちょっと悪くなったから払えないけれどもどんどん払って、これができない状況が実は私は問題なのではないかと。 したがって、拠出型に変わりやすくする制度に変えたらどうだということを申し上げているので、拠出型があることぐらい誰だって知っているんですから。どっちを選びますか、それは勝手に選んだと言ってしまえば、それは責任の放棄じゃないかと私は思います。ぜひともその議論は、もう答えは要らないので、やっていただきたいというふうに思います。 次に、せっかく年金関係の議論がありましたので、いわゆる国民年金、公的年金の年金積立金管理運用独立行政法人、俗に言うGPIF。これは御存じの方もいらっしゃると思いますが、我々の年金を運用していただいている実は世界で最も大きな運用法人、百二十兆円という大きな運用法人なのでございますが、資料を配付させていただいたと思います。 グラフが出ているものが、年金積立金の運用実績、これは十年ぐらい出ております。もちろん、うまくいって九・八兆円上がったときもあれば、九・三兆円負けたときもある。これは運用ですから、ある程度長期的な観点でいろいろ見る部分、元本が大きいので、めちゃくちゃ大きく見えますけれども、百二十分の九というのが大きいか小さいか、これは主観的な部分もあります。 これそのものをどうのこうのと言う気持ちは実は私はありませんが、ただ、二つ聞きたいことがあります。 一つは、それをもう一枚あけていただくと、実は承継資金運用勘定というのがありまして、これは財投なんかに入れていた勘定なんですが、これが、平成十一年の十一月二十四日の厚生委員会の議事録でございます。この時点で実は既に一兆二千億円のマイナスが出ておったわけです。このときに、このマイナスをどうするんだという質問が出たときに、当時の年金局長の方の返答がこの下にあります。 一番最後のところに線が引いてありますけれども、「私どもとしては、現在の赤字、累積欠損というのはここ十年内に解消できると。」最後の線、「現在の赤字は必ずや解消できるものと考えております。」というのが出ております。 この承継資金運用勘定というのは、たしか昨年度で全部ゼロになったはずなんですが、結果的にはどれぐらいの数字が出たというふうに、数字を御報告いただけますか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の、当時の年金局長の答弁にございました十年度末で一兆二千億ほどという赤字の話でございますけれども、最終的に、この債務を引き継ぎまして終了した平成二十二年度末の累積の損益でございますが、約三兆円のマイナスということになってございます。
○網屋委員 そうです。二兆九千九百億のマイナスになっていたわけです。これについて、厚生労働省から何かコメントがあれば、政務官から一言お願いしたいんですが。どういうふうにお感じになりますか。
○藤田大臣政務官 御指摘がございました当時の答弁については、当時の市場の環境が非常に好調に推移をしていたということを踏まえたものであったというふうに思いますけれども、結果的に約三兆円のマイナスとなったということについては、極めて問題だというふうに考えております。
○網屋委員 結果としてはマイナスになった、それそのものを問題視しているのではなくて、実は、どういう体制で運用しているかということが問題だと思っております。 私は、別に、全部国債で運用したらよかったじゃないかということを言いたいつもりではなくて、きょういらしているんですか、今の理事長にちょっとお伺いしたいんですが、もしよろしければ、経歴と年収、それから、おやめになるときの退職金の予想額というのを教えていただければ。
○三谷参考人 お答え申し上げます。 私は、昭和四十六年に日本銀行に入りまして、平成十二年まで日本銀行におりました。最後は、日本銀行の理事を経験しております。その後、民間会社にしばらく行っておりまして、二十二年四月に本GPIFの理事長に就任いたしました。 年収でございますが、平成二十二年度の年収というのは一千七百三十四万円でございました。
○網屋委員 ありがとうございます。 たまたま理事長でいらして、そのときに損が出たからわあわあというようなことを言うつもりは全くございません。ただ、年金福祉事業団から年金資金運用基金、そして年金積立金管理運用独立行政法人、ここの歴代の理事長の出身を見ると、厚生省、厚生省、厚生省、厚生省、厚生労働省、日本銀行、日本銀行というふうに実はなってございます。そしてまた、理事の皆さんも、大蔵省、厚生省、厚生省、大蔵省、厚生省、厚生省、厚生省と、ずっと、要するに、俗に言う天下りと言われるのかどうか、これは定義は人によって違うので私は言いませんが、こういう形になっていらっしゃる。 実際の運用は運用委員会の指示に基づいてやられているというふうに聞いておりますが、運用委員会の皆様に対するいわゆるインセンティブとか、もしくは何かそういったものというのはあるんでしょうか。
○藤田大臣政務官 運用委員会の委員の皆様方には、法律上、基本ポートフォリオの策定などGPIFの重要事項の意思決定に当たって運用委員会の議を経ることになっておりますので、そうしたことにかかわっていただいております。 ただ、運用委員会委員の皆様は非常勤という形でございますので、おおむね月一回開催される運用委員会に御出席をいただいているということでございまして、今委員の御指摘がありましたインセンティブという形には必ずしもなっていないということだと思います。
○網屋委員 ありがとうございます。 それでは、運用を担当する方々、この方々については、運用成績と、いわゆる収入、ボーナス、退職金、それについての連動性等々も含めた何か関連がございますか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 現在の独立行政法人制度におきましては、業務の効率化あるいは質の向上などの観点から、役員の報酬につきましては、その役員の業績が考慮されるということになっております。 実際に、GPIFの方の役員給与規程上も、報酬の一部について、法人あるいはその者個人の業績を考慮して増減できるという形にしているところでございます。
○網屋委員 ということは、運用利回りが下がったら給料が下がるという理解でよろしいですか。
○三谷参考人 お答え申し上げます。 私、役員の報酬につきましては、その一部、賞与につきまして増減があり得るという形になっております。 ただ、それは、運用成績がプラスだったかマイナスだったかでふえたり減ったりするということではなくて、厚生労働省に置かれました独立行政法人評価委員会、ここに毎年その業績評価をいただいているわけでございますが、その結果を見て増減をすることができるという規定になっておりまして、幸いなことにと申しますか、今のところ、十八年度以降、私どもの評価については、比較的いい評価をいただいているということが実情でございます。
○網屋委員 簡単に言えば、運用が上がろうと下がろうと、自分のところの懐は余り痛まないということを暗におっしゃっているわけですね。これはやはり、私は、制度としてあるべき姿を考えなきゃいけないんじゃないかと。 逆に言えば、例えばシンガポールのGICなんかは、これは国の金ですよ、給料を二億円もらっている人もいるわけですよ。でも、それはそれなりに、二〇%の運用をやっているとか、物すごく苦心して、私も実は昔お客さんだったので何回も行きましたけれども、やはりこういうのはちょっと、これだけのお金で、しかも国の皆さんの年金ですから、そうすると、やはり体を張った人に何でも、かといって、リスクを何でもとれというのじゃない。それは、そこの運用委員会の制限の中で、そういう形をぜひ検討いただきたいなというふうに思います。 最後に、もう一度理事長にお聞きいたしたいんですが、平成二十二年の十二月の二十二日、この日にGPIFの運営の在り方検討会の報告書が公表されています。その後、この公表に基づいてどのような改革といいますか、対応をなされたのかについて御説明ください。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のGPIFの運用の在り方に関する検討会報告におきましては、幾つかの指摘がございますけれども、一つには、現在の、理事長による単独の意思決定を改めまして、合議制による意思決定方式にすることというのが一つございます。 また、二つ目でございますけれども、運用目標の議論の際には、年金財政の長期見通しに用いる賃金上昇率あるいは物価上昇率などの経済前提を議論する早期の段階から、いわば年金制度を考える側と運用を考える側と一体的に議論する場を設けることといったようなことが盛り込まれているところでございます。 このうち、一点目の合議制による意思決定方式につきましては、その後、行政刷新会議のもとに置かれました独立行政法人改革に関する分科会におきまして議論がなされまして、その報告書、これは平成二十四年一月に出されたものでございますけれども、その中においては、合議制導入については、会社法と同様のガバナンスあるいは経営に係る責任体制が明確化され、着実に機能する組織となることが前提であり、慎重に議論することが必要である、あわせて、固有の根拠法に基づいて設置される法人に移行することが適当である、こういう方向性が出されております。 現在、この報告の中身を踏まえまして、独立行政法人改革全体の議論の中で、この法人の意思決定のあり方について検討をしていきたいというふうに考えてございます。 また、二点目の運用目標の件でございますけれども、こちらにつきましては、社会保障審議会の年金部会のもとに年金財政についての専門委員会というのを設けてございます。この専門委員会の中で、あるいはGPIFの参加も得た上で、運用目標も含めた今後の運用のあり方について検討しているということでございまして、こうした形で検討を進めるところでございます。
○網屋委員 時間が参りました。 一つだけ申し上げておくと、GPIFの運用目標というのは、賃金の上昇率プラス一%。この数年間、賃金は上がっていません、下がっていますということだけは申し上げておきたいと思います。 もっと聞きたいことがありましたが、時間がなくなりましたので、これで終わらせていただきます。ありがとうございます。
○海江田委員長 次に、竹内譲君。
○竹内委員 公明党の竹内譲です。 きょうは、まず最初に、日本銀行の西村副総裁にも来ていただいておると思いますので、日本銀行さんに、デフレ脱却との関連で御質問したいと思います。 先日も、予算委員会の経済の集中審議がございまして、私もその中で質問させていただいたわけでございます。 私どもといたしましては、デフレ脱却には三つの視点を持っております。 一つは、一九九〇年代半ばから、非常に、中国や韓国などの新興工業国の発展によりまして、製品の供給過剰の状態が生じた。それによって、耐久消費財を中心としてかなりデフレ傾向が、日本にも影響が及ぼされたというふうに思っております。 二つ目としては、金利の動向は長年非常に低金利に張りついているものですから、先日の議論の中でも申し上げたんですが、いわゆる流動性のわなに近い状況に陥っているのではないか。そういう状況の中では、政府の財政出動というのは不可欠であるというふうに思っているわけでございます。 三つ目の視点としては、日本銀行を中心としたファイナンスの視点から、私どもも、欧米と同程度の物価目標というのは必要なんじゃないかということも緊急提言で申し上げておりますし、それから、国債の買い取り枠の増枠ということも既に提言をしているところでございます。 そして、さらに申し上げておるのは、金融は需要をサポートするものではありますけれども、やはり成長分野につきましては、非常に長期の、低利の融資というものが、資金供給が可能になれば、それなりに新しい需要を後押しできるのではないか、こういうふうに考えてきたところでございまして、そういう点では、日銀さんが成長支援貸出制度というのを発足されまして、当初から私どもも同じような意見を持っておりましたし、賛意を表明してきたところであります。 そういう意味で、一年ほどたったわけでございますけれども、まず成長支援貸出制度の現状認識、そしてその効果はどの程度であったのか、そういうことにつきまして、まず日銀さんの御意見を伺いたいと思います。
○西村参考人 御答弁させていただきます。 成長基盤強化を支援するための資金供給というのは、本則というのは、二〇一〇年の六月に、日本経済がデフレから脱却するためには民間機関による自主的な成長基盤強化に向けた取り組みが重要であるという考えから、そうした取り組みを支援する観点で、貸付枠を三兆円として導入いたしました。現在は、資金供給額は三兆円に達しております。ただ、返済された資金を再活用するという形において、引き続き新たな資金需要に応えております。 また、昨年の六月には、ABLと申しまして、アセット・ベースド・レンディングということを対象にして、五千億円の新たな貸付枠を特則として設定いたしました。 このABLについて少し御説明させていただきますと、不動産など従来型の担保、それから個人保証というようなものがなくても、金融機関の目きき力、私は掘り出し力と言っているんですが、その掘り出し力次第では成長企業を発掘できるタイプの融資方法であります。 この新たな枠について、実際の資金供給残高こそ今まだ約九百億にとどまっておりますが、ABLの活用に向けて動産担保の体制を整備するような動きが見られますし、金融機関の新たな取り組みを促す上で大変成果を上げてきているというふうに考えております。 以上です。
○竹内委員 いろいろな御意見もあるんですけれども、私どもも、地元等へ帰って、さまざまな金融機関の方々とか、産業の動向とかを見ていますと、割合、やはり長期の金利が低目に誘導されているというか、それによって、それなりに実態面で需要が喚起されている部分がある、そういう感じを持っております。 そういう意味では、確かに、現在、流動性のわなに近いような状況にあるわけでありますが、さらに長期金利を引き下げる方向というのは日銀さんしかできないことでありますから、さらにこれを拡充してはどうかということを申し上げておきたいと思うんですね。 現在、貸付期間は最長四年ということになっていますけれども、実質的に、もう少し長期の貸付期間になるような工夫はないものかとか、また、対象事業を多少膨らませてもいいと私は思っているんですけれども、その点はどうか。さらに、資金枠も増加させてはどうかというふうに思っております。 確かに、町の金融機関からは、金利引き下げ競争が助長されるとか、そういうことはあるかもわかりませんが、それが狙いなんですから、それが狙いで需要を拡大しようというわけですから、こういうデフレ脱却から非常に重要な部分に差しかかっているときには、やはりこれは引き続き、延長はもとより、拡充の方向で動かれてはどうかと思うんですが、いかがでしょうか。
○西村参考人 お答えさせていただきます。 本則の三兆円につきましては、私どもも、金融機関が成長基盤強化に向けた自主的な取り組みを進めるという点で、呼び水としての効果は大変あったというふうに考えております。 日本経済全体として成長力を引き上げるという取り組みが必要である、こういう意識は、金融機関、それもメガバンクだけではなくて、地域金融機関も含めてかなり浸透してきたのではないかというふうに考えております。もちろん、一部の金融機関からは、先ほどの先生のお話にもありましたけれども、金利引き下げ競争というのを強めているのではないかという御批判もありますが、それを考えましても、やはり呼び水としての効果は非常に強かったのではないかというふうに思っております。 さらに、ABLという新しい仕組みという形で、これを使って、最初は小さいかもしれませんけれども、これがしっかりと根づいていけば、これは大きな発展の糧になるのではないかというふうに考えております。 こういうもとで、日本銀行は、成長力の強化というのが極めて重要であるという認識のもとで、引き続き、成長基盤強化支援資金供給の適切な運営ということでこれからもやっていきたいというふうに考えております。 以上です。
○竹内委員 ぜひお願いしたいと思います。 確かに、デフレ脱却にはいろいろな御意見があって、金融緩和をして貨幣供給量をふやせばそれで物価が上がるという説もありますけれども、私どもは、それだけでは無理だろうというふうに思っております。 再三申し上げているように、やはり政府の財政出動が一つ。それからもう一つは、やはり民間のビジネスモデルのチェンジといいますか、民間セクターがこれまでの製造業のパターンから新たな分野に挑戦していく、新たな分野を切り開いていく、中国や韓国との差別化を図る、あるいは高度サービス産業に入っていくとか、さまざまなイノベーションといいますか、民間セクターのビジネスモデルチェンジに向けての努力が不可欠であるというふうに申し上げておきたいと思いますので、そのサポートをする意味で、ぜひ日銀さんには頑張っていただきたいというふうに思っております。 それでは、日本銀行さんはこれで結構です。 引き続きまして、私どももAIJ問題につきまして触れておきたいと思います。 朝から同様の御質問がいろいろあったと思いますが、重なる部分があるかもわかりませんが、ひとつよろしくお願いしたいと思います。 まず、金融庁さんにお尋ねしたいんですが、今回のAIJ投資顧問、事件と言ってもいいと思うんですが、この本質的な問題はどこにあるかということをまずお尋ねしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○大串大臣政務官 今、事件という言葉を使われましたけれども、AIJ投資顧問に関する件でございます。 経緯は、けさ方からずっとこの場でも議論をされたところだと思いますけれども、現象的に見えているところは、もう御案内のとおりでございます。 この本質的なところがどこにあったかということは、まさに、この案件が起こる原因がどこにあったかということと不即不離の関係にあるだろうというふうに思っておりまして、その点に関しては、今、この社においては検査を私たちは行っております。この過程を通じて、より深い原因究明も含めてなされるだろうというふうに思っておりますのが一つ。もう一つは、投資一任に関して、今、二百六十五社に対して全体的な一次調査をかけております。 こういったことも含めて、金融の制度、あるいは金融監督検査に関するその運用等々に関することとの連関も浮かび上がってこようかと思いますので、そういった過程を通じてその本質に迫っていきたいというふうに思っております。
○竹内委員 私は、本質的には、契約自由の原則と公益性の限界をどの辺で線引きするかということだと思うんですね。 これまで、金融自由化の流れがありましたのでこういう行政になったんだろうと思っておるんですが、一方で、私的年金とはいえ、国民の老後の生活にとっては大事な糧となるものでありますから、お金を預かる以上、全く自由放任というわけにはいかないだろう。そこの兼ね合いをどうするのかということからもう一回よく考え直さないといけないんじゃないかなというふうに思っております。 例えば、同じお金を預かるにしても、銀行や信託銀行、生命保険、証券会社は認可制になっているわけですよね。他方で、投資顧問の場合は、二〇〇七年から登録制になったわけです。国民からお金を預かるという点では同じですよね。しかも、巨額の金額を預かるということでは一緒なわけでありまして、そういう意味では、登録制のままでいいのかどうか。 当時、認可制から登録制に変えた理由につきましては、先ほど金融庁の方からお話ありました。業種横断的な観点であるとか、金融イノベーションであるとかというようなことをおっしゃっていましたけれども、どうでしょうか。今後の議論の中で、既に登録制で始まっている御商売はいっぱいあるわけでありますけれども、しかし、そもそも論に立ち返って、この辺の、認可制、登録制の議論をどのようにお考えになりますか。
○大串大臣政務官 本件に関しましては、先ほど申し上げましたとおり、現在当社に対して行っている検査及び同業に対して行っている調査等を含めての事実確認をよくした上で、何がその本質及び原因になったのかというところを確認した上での対応になろうかというふうに思います。 御案内のように、十八年度の法律改正で、投資一任業務に関しては認可制から登録制になったわけでございますけれども、そのことがどういうふうに影響していたのかということも含めて、事実関係と照らして判断していかなければならないというふうに思います。 先ほどの議論にもありましたように、この業者においては、金商法ができる以前に投資一任業としての認可を得ていたという事実関係もございます。 ですので、一体、那辺に今回の問題が起こる原因があったのか、検査監督等々といったことを通じてきちんと明らかにした上で、どのような法規制を含めて考える必要があるのかというようなことは、予断を持たずに、あらゆる選択肢を考えていきたいというふうに思います。
○竹内委員 中小の企業が集まった、そういう年金基金ですから、そこで働いておられる方々の老後の生活にとって本当に大事なお金であるわけでありますから、そういう意味では、根本的なところに立ち返って、このまま登録制でいいのかどうか、ちょっとよくここは議論をしてもらいたいというふうに思います。 それから、次に、二〇〇九年二月にAIJの販売部隊であったアイティーエム証券に検査が入っているわけです。ところが、その後、二〇一二年一月、ことしですよね、ようやく証券取引等監視委員会が検査に入っていると。まあ、二〇〇九年二月の検査では問題がなかったということだと思いますが、しかし、この間なぜAIJ本体にこの検査を入れなかったのか。この辺、素朴な疑問だと思うんですが、いかがですか。
○岳野政府参考人 ただいまアイティーエム証券に関する検査の御質問がございました。 アイティーエム証券につきましては、先生御指摘のとおり、前回、平成二十一年に立入検査を行っております。その後、ことしの一月にAIJ投資顧問に検査に入るまで随分時間があったではないか、こういう御質問と理解いたします。 繰り返しになりますけれども、私どもの証券検査の検査対象先の選定の考え方につきましては、先ほど来申し上げておりますけれども、多数の検査対象業者に対しまして限られた人員で効率的かつ効果的に検査を実施していくという観点から、対象先をリスクベースで選定しているわけでございます。 実際の検査対象先の選定に当たりましては、監督部局からの情報、外部から寄せられる情報等を積極的に活用、分析を行うと同時に、市場環境の変化、個別業者の市場内における位置づけや抱えている問題点などを総合的に勘案いたしまして、検査実施の優先度を判断してきているところでございます。 個別の金融商品取引業者の検査の時期、あるいは実施しなかった理由、あるいはその時点、そういったことにつきましてはコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、一般的には、先ほど申し上げたような形で検査を選定してきた積み重ねの結果であると御理解いただければと存じます。
○竹内委員 いろいろな情報があって、通報等があって、二〇〇九年二月にアイティーエム証券に検査に入られたんだと思うんですけれども、一応、そのときは表面上は見つからなかった。しかし、本体にも何らかの取っかかりをつけるというか、やはり、調査をするとか、さまざまな工夫の余地はあったんじゃないかなというふうに私は思っております。 それから次に、厚生年金基金の話に移ります。 厚労省にお聞きしたいと思うんですが、先ほどもお話があったかもわかりませんが、公的年金の一部を厚生年金基金は代行運用していますが、この総額、金額はどのぐらいと考えたらいいんでしょうか。
○蒲原政府参考人 お答えいたします。 厚生年金基金につきましては、委員御指摘のとおり、代行部分というところを持っておって、これは公的年金の一部を代行しているということでございます。 AIJに運用委託している厚生年金基金というのは七十四基金ございますけれども、その七十四基金について、ちょうどいわば代行部分に当たる額の総額は約一兆五千億円ということになってございます。
○竹内委員 大きい金額ですね。 引き続いて、これも先ほどから、朝からありましたが、一九九七年に、旧厚生省は、いわゆる企業年金の運用で、債券五〇%以上、株式三〇%以下という資産構成に関する規制をなくして、運用先の配分は企業年金が独自に決めるようにしたわけであります。この規制を廃した理由というのは、金融自由化の流れがあった、こういうことだと思います。 今回、こういう事態があって、先ほどもありましたが、そのガイドラインの見直しに向けて動く、これは局長通達ですか、こういうことですけれども、この程度のことでいいのかどうか。その拘束力といいますか、それから法的な責任とか、さまざまな行政上の責任とか、そういうことも含めて、本当にこの程度のことでいいのかどうかというふうに疑問を持つんですが、その点はいかがですか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、平成九年のときの考え方は、事前に法令で何か資産の割合、運用割合を決めるということではなく、そこは、基本的には各企業年金の自己責任ということのもとでいろいろな形で指導していく、こういうふうに変わったわけでございまして、そのあらわれといたしまして、委員御指摘のとおり、いわば運用についてのガイドラインというのを通知で示すことによって一定の方向性を出したということでございます。 今般のいろいろな事案を踏まえまして、この事案についての実態というものをまずはきちっと把握するということが大事だと思っておりますので、私どもといたしましても、まずは実態調査をきちっとやっていくということでございますけれども、これに加えまして、こうした結果及び有識者の意見を聞きながら、このガイドラインの見直しといったことも考えていきたいと思っています。 委員御指摘のとおり、このガイドラインというのは今通知という形になっておりますけれども、いろいろな実態を把握する中で、恐らく、幅広くいろいろな課題というのが出てくるんだと思います。その意味では、この通知によるガイドラインというところに限定することなく、幅広く、いろいろな法令上の扱いも含めまして、再発防止に向けての対策を考えていきたいというふうに考えております。
○竹内委員 そこで、次に、先ほど五百九十五の厚生年金基金のうち、利回り五・五%にしたままのところは五百七あるというふうに答弁されていました。この問題は先ほどありましたので申し上げません。 積み立て不足になっているのは、五百九十五のうち、私どもでは四百四十五というふうに調査しておるんですが、これは正しいんでしょうか。
○蒲原政府参考人 お答えいたします。 厚生年金基金は、申し上げましたとおり、公的年金を代行する部分と、この代行に上乗せして給付をする部分、こういう二段構成になっているところでございます。委員御指摘の数字は、代行部分に加えて、いわば上乗せ部分も含めて見たときの不足している基金の数だというふうに認識しております。 一方で、朝の、これまでもいろいろな議論になってございます代行部分について、もうそこの部分も賄えないように、必要な額がない、いわゆる代行割れの状態になっているという基金の数は、全体の数のうちの二百十三基金、こういうことになってございます。
○竹内委員 代行割れが二百十三、代行プラス上乗せを入れると四百四十五、相当の数ですよね。本当に深刻な問題だと思うんです。 この積み立て不足問題を放置してよいのかどうかであります。これは、余りひどいときは指定基金とかというふうに指定するんですか、それで監視をするということですが、最終的には、不足を穴埋めしようとすると、労働組合などの同意を得て、掛金、保険料金の引き上げか給付の減額かということになる、そういう理解でいいですか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 積み立て不足の状況にあるということでございますので、これを解消していくためには、まずは、基本的にはやはり事業主側の掛金ということで、できるだけそれを従来以上に上げてもらうといったことが一つの大きな選択肢であろうというふうに思います。 一方で、委員御指摘の、受給者のところの受給の減額というのも方法論として一つあろうかと思いますけれども、現実にはいろいろな考慮事項もあると思いますので、どちらかというと、最初の、事業主の負担を、掛金を積み増してもらうという方法をとられることが多いというふうに思っています。 いずれにしても、そうした方法を使いながら、何とか積み立て不足を解消するように指導しているところでございます。
○竹内委員 非常にこれは深刻な問題だと思います。AIJだけで、七十四基金で一・五兆円が代行部分ということですから、積み立て不足というのはかなりある。しかも、そのほかの二百六十二の年金基金も、これから調査ですけれども、さまざまな積み立て不足の問題、このまま放置してよいかどうか、本当に深刻な問題だというふうに思っているんです。 二〇〇七年施行の金融商品取引法では、投資家を、資産規模などに応じて、個人を中心とする一般投資家、アマと、それから特定投資家、プロに分類されているわけです。 企業年金の場合は、年金側がみずからプロと宣言すれば大体プロ投資家と扱われるというふうに理解しているわけですけれども、しかし、プロと自称していても、最先端の金融商品に精通していない企業年金も多いと思いますし、特に、中小企業でつくる総合型厚生年金基金は担当者が一人しかいないというところも多々あるというふうに聞いております。 そういう意味では、これまでのアマとプロの分類の仕方、この辺も見直すべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○大串大臣政務官 お答えします。 御質問のとおり、金商法の中で、プロ、アマという区分を設けました。これは、先ほど金融イノベーションという話がありましたけれども、一定の要件を満たす投資家には、プロとして、いろいろな要件が軽減されるという内容であります。 年金基金は、恐らく、原則としてはアマ投資家という区分の中に入るのではないかというふうに思いますが、仕組みとしては、金融商品取引業者に対する申し出によって、プロである特定投資家に移行することが可能、そういう仕組みになっています。 先ほども申しましたが、今回の事案の本質といいますか原因といいますか、そこに関しては、繰り返し申し上げておりますように、検査あるいは今後の監督、調査等々を通じて深掘りしていきたいというふうに思います。 今回、プロ、アマという区分のあり方がその原因あるいは端緒になっていたのかどうかということも含めて、まずは事実確認、原因確認をしっかりやっていきながら、その結果に応じて、先ほど来申し上げておりますように、あらゆる選択肢をきちんと受けとめた上で、対応を万全にとるようにしていきたいというふうに思います。
○竹内委員 再三議論があったかもわかりませんが、やはり年金基金側がみずからプロだと言えばプロ投資家になるというのは、どう考えても、ちょっといかがなものかと思うんです。そういう意味では、そこはよく調査していただきたいと思います。 それと、通常、運用会社、投資顧問等運用を委託された方は、今、定期的に報告するのが通例であります。投資責任者が基金に足を運んで詳しく説明する会社もありますけれども、AIJは期間利回りを一方的に通知するだけであった、このように伺っております。 そういう意味では、やはり、年金基金側が外部のコンサルタントなどと契約したりして運用内容の分析とか運用会社との交渉に当たってもらうというような、そういう方向性もあると思うんですが、この辺はいかがでしょうか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、基金側の体制というのがどうであったかということが一つのポイントであろうかと思います。 この点につきましては、先ほど来申し上げましたとおり、まずは、AIJに委託しておりました基金の運用体制の実態というものをきちっと実態調査をして、把握をしていきたいというふうに考えております。 その上で、委員御指摘のような、いわば基金本体、あるいは基金にそういう運用面のいろいろなアドバイスをする人、こうした人たちをどのように制度の中に、あるいは仕組みの中に仕組んでいって適切な資金運用の体制を組んでいくかといったことは、検討課題として検討していきたいというふうに考えております。
○竹内委員 もちろん、外部のコンサルタントなんかをつければ余計なお金が要るかもわかりませんが、しかし、大きな損をすることを考えれば、やはりそういう手もあるというふうに思います。 それから、これも朝ありましたが、投資顧問会社が当局や顧客に提出する事業報告書は、中身の正しさを保証する外部監査が義務づけられておらないわけでありますけれども、改めて、私どももこの外部監査制度は最低限必要なんじゃないかなというふうに思うんですが、この点は、金融庁はいかがですか。
○自見国務大臣 竹内議員にお答えをさせていただきます。 本件が発生した原因については、現在、今さっきからずっと話がございましたように、証券取引等監視委員会が検査を継続中であるために、まず事実関係の解明を待つ必要があると思っております。また、検査当局としても、全ての投資一任業者に対しまして一斉調査を実施することとし、間髪を入れず、二十四年の二月二十九日に報告徴求命令を出したところです。 金融庁といたしましては、今さっきからずっと話に出ておりますけれども、これらを踏まえた上で、議員の、外部監査を、現行の投資運用業者の運用財産について外部監査の義務が今ございませんから、そういったことも含めて、きちっと規制監督のあり方の見直しをして、あらゆる選択肢を排除することなく、厚労省を初め関係省庁と密接に連絡をしながら、またしっかり議会の御意見なんかも聞かせていただいて、金融庁あるいは証券取引等監視委員会、総力を挙げて再発防止に努めたいというふうに思っております。
○竹内委員 それで、投資顧問会社に対する法的規制や監督のあり方につきまして、投資顧問会社の発祥の地である欧米においては、法的規制とか監督のあり方はどのようになっていますか。
○森本政府参考人 お答えいたします。 投資顧問業に対する参入規制につきましては、米国におきましては、証券取引委員会または各州のいずれかへ登録することとされているというふうに承知しております。 また、欧州におきましては、欧州委員会の金融商品市場指令に基づきまして、投資業者としてEU加盟各国の認可を要するという形になっていると承知しております。
○竹内委員 アメリカは登録でいい、EUは認可になっておるわけですね。そういう意味では、ここはやはりもう一回、ヨーロッパ、EUの違いといいますか、EUはどういう問題意識でこういう認可にしているのか、アメリカは当然金融イノベーションなんでしょうけれども、十分よく再調査をしてもらいたいというふうに思います。 この問題につきましては、きょうのところはこのぐらいにしておきたいと思います。 そこで、時間もだんだん迫ってきたんですが、地球温暖化対策税につきまして財務大臣にお聞きしたいんですが、近時、原油の値上がり傾向がだんだんはっきりしてきております。また、今後、全原発の停止という事態も想定されて、原油の輸入量のかなりの増加も見込まれる。そういう意味では、今後、そういう中で新税を導入するということは、やはり経済に及ぼす影響もあるだろうというふうに思うんですが、このあたりは財務大臣はどのようにお考えですか。
○安住国務大臣 地球温暖化対策のための税は、税制による地球温暖化対策を強化するとともに、エネルギー起源CO2排出抑制のための諸施策を実施していくためのものであります。諸外国でも、九〇年代以降、こうしたCO2排出源に対する課税の強化というのは進められておりますし、そういう点からいえば、安定した財源をしっかり確保することで、対策費というものを確保して、抜本的な強化を図っていくということは必要だと思います。 竹内先生から御指摘ありましたように、原油が上がったり、経済の変動によっては影響があるのではないかと。私もそれは否定できないと思うんです。しかし、他方で、そうした短視眼的な変動もありますけれども、やはり財源を一定程度しっかりと、一定のアベレージで確保していく、そのことが施策をやっていくためには非常に効果があるというふうに私は思っています。 ですから、そういう点では、今回も、御存じのように、段階を踏んで、ステップアップ方式で税率の引き上げということも考えておりますので、そうしたことを考慮しながら、再チャレンジということになりますけれども、何とか今回の税制改正法において地球温暖化対策のための税の成立というものにぜひ御協力を願えればというふうに思っております。
○竹内委員 地球温暖化対策税そのものの必要性につきましては私どもも認識をしておりますので、それは理解しているところでありますけれども、自然と、原油の輸入量がふえて、上がってくるということになると、まず量がふえますから、増収になる可能性は非常に高い。財務省が想定しているよりも上振れする可能性は非常に高いというふうにまず申し上げておきたいと思います。 あと、今度は物価にさまざまな意味ではね返ってくる可能性もある。そういう意味では、今はデフレ状態ですが、悪い意味での物価高というものが生じる可能性もあるだろう、こういうことを懸念しているということをきょうは申し上げておくにとどめたいと思います。 では、残った時間、わずかでありますけれども、G20に行ってこられて、ギリシャを初めとするEUの債務問題があるんですけれども、この本質はどこにあるかということをちょっと財務大臣にお尋ねしたいと思います。
○安住国務大臣 やはり国の発行する債券の信用性ですから、根本的には財政の問題、政治の問題、そうしたところに行き着くのではないかなというふうに思っております。 ですから、そういう点では、我が国とて決して例外ではなく、健全な財政というものをしっかりやっていかなければ、これまでのように特定の業種等が危機ではなくて、国家のいわば経営の中の屋台骨となっている債券が問われているというのが今回の問題の本質ではないかと思っております。
○竹内委員 私は、単に、財政再建がおくれると日本もギリシャのようになるというような問題ではない、ちょっと違うと思うんですね。EUは単一通貨を使ったというところが日本の場合とちょっと問題が違うと思うんです。 だから、もしもギリシャとかさまざまな国がユーロという単一通貨を使わなければ、それぞれの国で財政再建の手法はいろいろあるわけですね。それぞれ、財政政策をやって増収を図るとか、金利を引き下げるとか、あるいは増税をやるとか、インフレ政策をとるとか、ギリシャ単独、それぞれが単独であれば問題ないわけです、やりようがある。それが、ユーロという単一通貨に入ったために、これで話が大きくなったという違いがあると思うんです。そういう意味では、問題の本質は、そもそも異なる国がなぜ同じ通貨を使う必要があったのか、こういうことだと思っています。 そういう意味では、時間がありませんが、最適通貨圏理論というのがあって、資本や労働が最も少ない費用で移動できる範囲が同一通貨を使う意味がある、メリットがある、そういう理論があるわけです。それが、ドイツや南欧の方と一緒に入ったことが本当に最適通貨圏だったのかどうか、労働とか資本の移動というものがたやすくできる範囲だったのかどうかということです。そこを無理やりに共通通貨を使ったために、金融政策は同一にしなければならない。勝手にギリシャが金利を引き下げられないわけですね、景気が悪くて失業がふえていても。 一方で、では、財政はというと、一つの国であれば財政を助けたらいいわけですよ。地方交付税を出したり公共事業を発注したりして財政的に支援したらいいんだけれども、ところが、ユーロに入ったために、今度は勝手にそういうことができない。ここの矛盾を本質的に抱えているわけです。 EFSFとかIMFとかを通じて、金融支援だけで助けようとしている。それで日中も助けようとしているんだけれども、金融支援だけではそれは限界があるわけです。ユーロという単一通貨を使ったということは、そこにやはり本質的には、財政支援、同じ国なんだとみなすんだから、財政同盟みたいなものを結ばないと実はこの問題は解決しないということを申し上げておきたいと思うんですよ。 だから、引き続きこの問題は再燃する可能性があるということだけをきょうは指摘して、終わりたいと思います。大臣、何か。どうぞ。
○海江田委員長 いや、もう時間ですので。
○竹内委員 では、次回にまた。 ありがとうございました。
○海江田委員長 次に、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。 きょうから法案の質疑が始まったわけでありますので、最初に法案についてお聞きしたいと思います。 提案されております租税特別措置法案、この中に、研究開発減税の上乗せ部分の二年間延長というのがあります。この点を私は、先日、本会議で財務大臣にお聞きしましたが、その際、財務大臣は、平成二十一年度、大企業で五百十二件、中小企業で千十九件の適用があり、幅広く活用されている、こういうふうにお答えになったわけです。 確認したいんですが、日本の法人数は幾らありますか。
○安住国務大臣 二百六十一万七千六十四社、平成二十一年度分。会社標本調査によると、そうなっております。
○佐々木(憲)委員 日本の企業数は約二百六十二万社ですね。 適用されたのは、大企業、中小企業合わせて千五百三十一社であります。全体のわずか〇・〇五八%でありまして、しかも、減税が受けられるのは黒字企業だけではないんですか。
○安住国務大臣 御指摘のとおり、税額控除の制度があることから、法人税額の発生する黒字法人が適用を受けるということです。
○佐々木(憲)委員 中小企業は約七三%が赤字でありますからね。赤字でありながら研究開発を行っている企業、これは対象外になるわけです。金額で見ると、大企業と中小企業、それぞれ幾らでしょうか。その比率は幾らでしょうか。
○安住国務大臣 平成二十一年度分の統計調査によりますと、研究開発税制における増加型等に係る措置については、まず、中小法人は千十九件で五億六千万、大法人は五百十二件で百十七億六千四百万の適用があったというところでございます。
○佐々木(憲)委員 その比率を言いますと、全体の中でのパーセントは、中小企業が四・二%なんですよ。大企業が八八・六%、約九割なんですね。ですから、全体の適用企業というのは〇・〇五八%、非常にごく微々たる数字でありますし、それも、そのうちの九割を大企業が独占しているわけです。 どう見ても、これは一握りのもので利用されているだけであって、幅広く活用されているというふうにはとても思えない。ですから、こんな幅広くなんという評価は、これはやめた方がいいんじゃないですか。
○安住国務大臣 増加型、高水準型の研究開発税制は、研究開発投資の増加等を目的とするものであることから、現に研究開発を行っている法人が対象であり、また、黒字法人のみが適用されている。大体それは想定されているところです。 そうした政策税制措置には合理性が求められますが、厳しい事業環境の中で経済の下支えを図る観点から、将来の成長の礎となり、経済波及効果も期待し得る研究開発投資を税制上の措置で、これは先生、支援をするというのがこの趣旨なので、私は、十分な合理性はあると思います。 また、適用額は大企業に偏っていて大企業優遇ではないかというふうに先生からいつもお叱りを受けるんですが、これはやはり、大企業と中小企業では、当然、それは投資の規模というのは違ってきて、適用額だけをもって大企業優先だ、優遇だということではないと思っておりますので、適用件数は、中小企業も研究開発水準に応じた税負担の軽減を十分に裨益していると言えるものだと思いますので、何とか御理解いただきたいと思います。
○佐々木(憲)委員 これは何度聞いても理解できないんですけれども、やるなら同じ金額で、中小企業が幅広くこれを受けられるような仕掛けをつくるということを考えないと。大企業は今、内部留保だって二百六十兆あるんですよ。研究開発の財源はたくさんありますよ。しかし、中小企業が困っているわけです。赤字の中で、しかも製品開発をやらなきゃいけない、技術開発をやらなきゃいけない。なかなかその財源が出てこないんですね。そういうところに、かゆいところに手が届くような対策を打つ。同じ金額を使うなら、それをやった方がよっぽど日本経済の底上げになるわけですね。そういう発想が必要だということを私は言っているわけです。 次に、社会保障・税一体改革について聞きたいと思うんですが、この法案化というのは、いつ、どのようなテンポでやるつもりでしょうか。
○安住国務大臣 先月の十七日に閣議決定した大綱の法案化ということですよね。今月中に、今、私どもで法制局等との調整をして、政府として法案の作成準備をしておりまして、三月中に法案を提出できるよう準備をしております。それが整った段階で、法案の提出に関し、総理や党の御判断をいただくことになるんじゃないかと思っております。
○佐々木(憲)委員 これは、総理の答弁をお聞きしていますと、最初に消費税の増税法案をつくり、それから、社会保障については順次できたところから法案化していくという話がありましたが、そういうことなんですか。
○安住国務大臣 つまり、同じ日にそれらの関連法案を全部出さなければ一体改革ではないというふうな御主張に対して、総理からは、順次出していくので、これは問題がない、たしかそういうQTだったと思うんです。 事実、例えば、先生のところはなかなか賛成していただけないんですけれども、交付国債の、まず最初の法案はもう既に閣議決定して出しました。それから、子ども・子育て新システムに関連する法案も、年度内には出そうということで今やっております。 ただ、時差があるというか、時間を置いてさらに随時出していくので、そうした点からいえば、私は、一体改革の関連法案はほぼこの国会の中で、時間の差はあるものの、提出できるのではないかと思っております。
○佐々木(憲)委員 では、全部三月中に出すということ……(安住国務大臣「いやいや、そうじゃない」と呼ぶ)そうじゃないんですか。 消費税がついに法案になる、それは三月の中旬ごろにという話を聞いていますけれども、そうしますと、何となく増税だけが先行するんじゃないか、こういう印象を与えるわけであります。 では、大綱と法案の関係についてお聞きしたいと思うんですが、大綱には、「消費税について二〇一四年四月に八%、二〇一五年十月に一〇%へと、段階的に地方分を合わせた税率の引上げを行う。」というふうに書かれておりますね。 この部分を法案にするときに、この増税プラン、増税のテンポといいますか、これは変えるんですか、変えないんですか。それをお聞きしたいと思います。同じなんですね。
○安住国務大臣 大綱で決定したとおりで、そこの数字の部分は、段階的引き上げについては、そのまま法案に書き込みます。
○佐々木(憲)委員 それで、消費税の増税ということをこれでやろうとしているわけだけれども、民主党は、マニフェストには消費税増税をやるとは書いていない、書いていないことをやるというのは公約違反じゃないか、それから、選挙中の言明、四年間は上げない、こういう公約にも違反している、我々はそのような指摘をしてまいりました。 では、自見大臣にお聞きしますけれども、国民新党は二〇〇九年八月の総選挙のマニフェストで、消費税についてはどういう政策を掲げましたか。
○自見国務大臣 平成二十一年度の政権交代を実現した選挙において、民主党、社民党と国民新党の三党の共通公約として、今回の選挙において負託された政権担当期間中においては税率引き上げは行わない旨掲げさせていただいていましたが、そのことは、この政権担当期間の後の消費税の税率の引き上げについて議論をすることを禁じているものではないというふうに思っております。 こうした中で、政府・与党社会保障改革本部での議論を経て、経済状況を好転させることを条件に、二〇一四年以降の消費税率の段階的引き上げを含む大綱を閣議決定したという話でございますが、これは公約に矛盾するものではないというふうに思っています。
○佐々木(憲)委員 マニフェストにどう書いたかと私は聞いているんですよ。マニフェストに書いた政策は、消費税の増税はしない、引き上げないと。これが国民新党のマニフェストでしたね。
○自見国務大臣 国民新党というよりも、これは選挙の、たしか一週間ぐらい前だったと思いますが、二年半前でございますが、八月十四日に三党の共通政策を出しましたが、その中にも以上のような点を書いております。
○佐々木(憲)委員 三党はもちろんだけれども、そういうふうに書いていますけれども、国民新党独自の政策は先ほど紹介したとおりであります。 大綱を閣議決定したんですよね。この大綱には自見大臣は署名をされましたね。つまり、先ほど御紹介をしました、二〇一四年四月から八%、二〇一五年十月から一〇%にする消費税増税のこの大綱に賛成の署名をしたわけであります。消費税を引き上げるということを認めたわけですから、この三党合意あるいはマニフェストに違反する、そういう行為を行ったということになるんじゃありませんか。
○自見国務大臣 佐々木先生に今さっき申し上げましたように、この政権担当期間内の後の消費税の引き上げについて、論議、いろいろ議論することを禁じるものじゃないというふうに考えております。 ですから、これは総理も国会でも何回も答弁をしておられますけれども、二〇一四年以降、もう衆議院の任期が過ぎてからでございますけれども、消費税の段階的引き上げを含む大綱を決定したのであり、公約に矛盾するものではないというふうに考えております。
○佐々木(憲)委員 自見大臣は今まで、例えば昨年の成案、それからことしに入ってからの素案、これを閣議決定していない理由について、国民新党が消費税増税に反対だから閣議決定がされなかったんだ、こういうことを言われた。私たちの立場を尊重していただいたと。しかし、今回は閣議決定なんですよ。しかも、大綱の中には、消費税を上げる、こういうことを書いた大綱に署名をしたわけですね。だから、今まで言っていることと全然違うんじゃないですか。 では、法案になったときにはこれに賛成する、当然そういうことになりますよね。
○自見国務大臣 先生御指摘のとおり、昨年六月三十日に政府・与党社会保障改革検討本部において決定され、翌七月一日に閣議に報告されました社会保障・税一体改革成案については、その時点においては、国民新党としては本成案を閣議決定することには賛成できない旨、答弁したことは事実であります。 しかしながら、今回の大綱については、その後非常に熱心な、政府・与党社会保障改革本部、これは国民新党から下地幹事長と亀井政調会長が正式のメンバーとして入っておりますが、これの議論を経て閣議決定を行ったものであり、国民新党としては正式に了承したものであるというふうに思っております。 もう一点、先生の御質問の中に、大綱と、要するに法律が出てきた場合どうするのかということでございますが、その点については、やはり、国会の本会議場でも私はお答えさせていただいたように、これは仮定の問題でございますから、今答えるのは私は政党人として適当でないというふうに思っております。
○佐々木(憲)委員 この大綱に書かれている消費税増税については正式に了承したということでありますから、明らかに今までの態度を変えたということでありまして、国民に対してはこれはもう裏切り行為であり、まさに変節なんですよ。 それで、そのまま大綱を法案化すると先ほど財務大臣がおっしゃいました。そのまま法案化するんだから、これは、大綱に賛成したら法案に賛成。大綱に賛成して法案に反対するということもあり得るんですか。
○自見国務大臣 今後、消費税増税に係る法案が閣議決定されようとするときの賛否については、今さっきも申し上げましたように、仮定の話であり、お答えすることは適当でないというふうに考えております。 いずれにいたしましても、消費税の増税は大変重要な問題でありまして、その具体化に当たっては、今後大綱に対して寄せられる稟議等も踏まえて、さらに多角的、多面的に検討して議論を尽くす必要があるというふうに考えております。
○佐々木(憲)委員 民意を踏まえて対応するということは、大綱に対しては賛成したけれども、法案に対しては、その民意を尊重した結果、反対することもあると。これは極めて一貫しない支離滅裂な話になるけれども、反対し得る、する余地がある、そういう答弁だということですね。
○自見国務大臣 賛否でございますから、賛否については、仮定の話であり、お答えするのは適当でないというふうに思っております。
○佐々木(憲)委員 これは国民新党の態度として非常に支離滅裂な態度で、成案には反対だ、素案も基本的には反対なんですよ。だけれども、素案をそのまま大綱にしたら、今度は賛成になっちゃった。今度それを法律化する、法案化する、そのときの賛否はまだわからぬと。全く同じ大綱を全く同じ法案にするんですよ。 国民新党というのは何を考えているのかよくわからないですね。法案のときの態度を我々は注視していきたいと思います。 続けて、自見大臣にTPPの関連で若干確認をしたいと思います。 外務省の文書で、金融サービス分野でさまざまなことが書かれております。その中には、昨年十一月に公表されました「TPP協定において慎重な検討を要する可能性がある主な点」という文書がありまして、その中で、金融サービス分野で「我が国との二国間の協議において提起されている関心事項(郵政、共済)について、追加的な約束を求められる場合には、慎重な検討が必要。」と書かれているわけです。 外務省に確認したいんですが、この文書は事実ですね。
○香川政府参考人 お答え申し上げます。 アメリカが去年の十一月に、TPPの今の現状のアウトラインというのを公表しておりますけれども、その中で保険分野について書かれていることは、先生がおっしゃるとおりでございます。
○佐々木(憲)委員 もう一つ確認したいのは、去年の十月二十五日で外務省が作成した仮要約の中で、「二〇一一年米国通商代表(USTR)外国貿易障壁報告書」というのがありまして、そこでかんぽ生命についても取り上げていますね。 かんぽ生命についてアメリカ側が要求している追加的な措置というのは、どういう内容でしょうか。簡潔に、外務省に要約的に説明していただきたいと思います。
○香川政府参考人 お答え申し上げます。 アメリカがかんぽ生命について求めているというのは、基本的には、かんぽ生命と民間事業者との対等な競争条件を確立するということだというふうに理解しております。
○佐々木(憲)委員 これは、アメリカ側の日本に対する要望として、そういうことを言ってきているわけですけれども、これは私は、簡単に言うと内政干渉じゃないかと思うんですね。国内政策はその国の国民、政府が決めるものであって、それに対して、一々ああしろ、こうしろと言ってくるのは非常に問題があるというふうに思います。この背景にアメリカの生命保険協会の要望がありまして、その要望の中身も外務省の文書の中でも出ているわけです。 自見大臣にお聞きしますけれども、かんぽ生命に対して、TPPの交渉の対象として取り上げられるという可能性が出ているわけです。私は、こんなものはきっぱり拒否しないといけないと思うんですが、大臣はどういうふうにお考えでしょうか。
○自見国務大臣 佐々木憲昭議員にお答えをいたします。 我が国の郵政改革について、御指摘のとおり米国が関心を有していることは承知をしておりますが、TPP協定の参加にかかわる関係国の具体的な関心事項や要望は協議の過程とともに明らかになっていくものと考えておりまして、現段階では、七日に行われた局長級会談においても、これはもうあくまでアメリカの保険分野などの業界団体の意見の紹介があったということでございまして、これが米国政府の立場というものではなく、今後も引き続き協議を行うもの、そういう報告をいただいております。 また、二十一、二十二日に行われました実務者協議においても、米国からTPPについての各分野の交渉の現状について説明があったが、保険についての具体的要望等はなかったというふうに仄聞をいたしております。 いずれにいたしましても、現在政府が提出しております郵政改革関連法案は、郵政事業の自主性を尊重しつつ、同種の業務を行う事業者等の競争条件の公平性に配慮した制度となっております。 特に、先生も御存じと思いますが、例えば、ジュネーブで二十二年の五月二十一日、これはEUとアメリカの大使から申し入れがございましたが、日本郵政の民営化の是非については、日本が決定すべき事項であり、中立的な立場を維持するとしつつも、その改革の結果、日本郵政が民間企業に比べて優越的取り扱いを受けているとの意見に対処をされていないのじゃないかという遺憾の意を表されました。 私も、駐米大使の訪問も郵政改革担当大臣として受けましたが、はっきりそのときも、やはり中立的な立場だということでございました。日本郵政の民営化の是非については、中立的立場を維持する旨、表明しておられました。 ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険株式会社を完全売却すべきだといったことは求められていないというふうに思っております。
○佐々木(憲)委員 TPPの対象になりかねない状況にあるわけです、まだ決まっていないんだから。 アメリカ側は、再三にわたって二国間交渉の中でこれを取り上げて、ああしろこうしろと言っているわけです。取り上げられて対象にされる、そういうことに対して、自見大臣として、大臣としてそういうことにならないようにこれを拒否する姿勢があるのかどうか、この点を確認しておきたいと思います。
○自見国務大臣 今さっきも私は答弁したつもりでございますが、いずれにしても、現在政府が提出しております郵政改革関連法案においては、欧米が心配しております同種の業務を行う事業者との競争条件の公平性、これはWTOの精神でございますから、ここのところは非常に気を使って公平性に配慮した制度設計となっているところでございまして、そういった意味で、郵政改革については、野田総理も、内閣を挙げて、郵政改革の今国会での実現に全力を尽くしていく所存と述べておられるところでございますから、一日も早く与野党間の協議がまとまることを期待いたしております。
○佐々木(憲)委員 与野党間の協議の話を聞いているわけじゃないんですけれどもね。 どうも、自見大臣の姿勢が当初から随分変わったなという感じがするんですよ。最初は、郵政担当大臣として、アメリカに日本の郵政民営化を迫られるというのはけしからぬとえらい何かかんかんになって怒っていましたよね。ところが何か最近は、相手はそんなこと言っていないだろう、いや、そういうことにならぬだろうというようなことで、何かえらい、拒否するとさえも言えなくなっている。何か姿勢が大分後退して、どうでもいいやという感じになってきているんじゃないか。おかしいんじゃないですか。私は、これは自見大臣とも思えない、非常に大きな変化があなたの中に起こっている、このことを指摘しておきたいと思います。 それから最後に、もう時間がありませんので、AIJの問題については、もう既にいろいろ質疑がありました。もう時間がないので余り言いませんけれども、一つだけ、厚労省に来ていただいたんですが、時間がありませんので、申しわけないですが、きょうは質問はできませんので、金融庁に確認をしておきます。 今、二百六十五社の一斉調査を行っておりますが、これは、共通の項目を一斉に問いただしているというふうに聞いております、何項目かにわたって。これで、例えば以前のAIJのように虚偽報告をしたような場合に、何をもってそれを発見し、何をもって摘発できるのか、これをお聞かせいただきたい。
○細溝政府参考人 二月二十九日に全ての投資一任業者二百六十五社に報告徴求命令を発出しました。 それで、従来から報告を求めている事項につきましては直近時点に修正してもらうという項目のほか、新たに、年金基金などの顧客属性、それから顧客ごとの契約内容、運用方針、運用戦略、契約金額や運用成果の状況、外部監査等の有無、顧客トラブルの状況などの報告を求めております。 これは、どうしてそういう報告を求めるかというと、年金基金の割合ですとか運用スキームですとか顧客トラブルですとかといったさまざまな観点から絞り込んで、より深度の深い二次調査をやりたいということで、今二百六十五社全社に調査をしておるということでございまして、その二次調査でより詳細な深度のある調査をしたいというふうに思っております。
○佐々木(憲)委員 これまでの制度ですけれども、年に一回、投資顧問会社が金融庁に事業報告書を出しておりますが、その記載事項を見ますと、契約件数とか運用資産総額等が書かれておりますが、例えば、肝心な具体的な運用益とか、そういう部分の記載は義務づけられていないんですよね。AIJのこの報告書を見ましても、その項目はありません。これは一体、報告項目としては非常に欠陥があるんじゃないかというふうに思います。 それで、最後に、これは引き続き詰めていきたいと思っておりますが、時間がありませんので。 委員長、先ほどから集中審議、参考人要求が出ております。私も、AIJ投資顧問株式会社の代表取締役浅川和彦氏、それから、AIJに委託している企業年金、幾つかありますけれども、そのどなたか代表をですね、それから日本証券投資顧問業協会の会長、企業年金連合会の会長、これを参考人としてぜひ呼んでいただきたいと思いますので、検討していただけませんでしょうか。
○海江田委員長 理事会で検討いたします。
○佐々木(憲)委員 以上で終わります。
○海江田委員長 次に、豊田潤多郎君。
○豊田委員 新党きづなの豊田潤多郎でございます。 私は、ちょうど一週間前の二月二十四日に質問をさせていただいたんですが、私は、基本的に消費税の増税の前にやるべきことがあるであろう、この観点からずっと質問をさせていただきますので、安住大臣に、前回三つ申し上げましたけれども、時間の十五分、一問ずつということで、各駅停車になりますが、きょうも第二問目ということで、また来週十五分いただけそうですから、三問目は来週ということにいたします。 ちょっとおさらいなんですが、前回三問申し上げました、その第一が、十二月九日に、公務員給与の削減法案、その成立を期すべき国会延長をなぜしなかったのかということなんです。二番目が、十二月二十四日に政府の予算案ができたときに、なぜ八ツ場ダムを再開したのか。これが第二問。それで第三番目が、年末に徹底した行財政改革等を、そういうことをしないまま、なぜしゃにむに消費税の増税に走るのか。こういう質問を申し上げたわけです。 これは、ちょっと前回申し上げておりませんでしたけれども、私が昨年末に離党いたしました、その離党の決定的理由になった、離党を決意させた三段跳びというか、ホップ、ステップ、ジャンプということで、十二月九日、二十四日と疑問を抱いていたんですが、とうとう年末に飛び出してしまったということなんです。 その前にずっと、菅前総理のときから、それから野田内閣にも期待をしたんですが、野田政権が相変わらず菅前総理の方針を受け継いでやっておられたということから、悶々としていたわけですが、昨年の十二月に、この十二月九日、二十四日、年末ということで、ホップ、ステップ、ジャンプということで新党きづなを結党した、こういう背景を申し上げておきたいと思います。 二問目の八ツ場ダムに入らせていただきますが、その前に、前回、安住大臣が、国会対策委員長の御経験も前職ということでおありで、いろいろな方々のいろいろな御苦労もある中で、できたら早目に合意をして、年内にでも公務員の給与削減法案が成立すればよかったということはおっしゃったわけですね。私はそれは評価したいと思います。 やはり消費税の増税を本当に行うのであれば、その前にやるべきことをちゃんとやるんだという決意を見せるということは大切なことでありまして、何か年が明けて、もう時間が差し迫って、日切れ法案の審議みたいになって、それで駆け込みで何とか成立したというような話は、政府あるいは与党として、前向きにやっていくという姿勢を見せるという意味では、私は、もっと積極的に対応すべきであったのではないかということをちょっと申し上げておきたい。 もう一つ、これは七・八%、二年間、復興財源に充てるという形での暫定的なものですから、もともと二年半前の国民の皆さんにお約束したのは、二〇%、公務員の総人件費の二割をカットするということを打ち出していたわけですので、このことについても引き続き財務大臣として取り組んでいただきたい、全力を持って取り組んでいただきたい、これを強く申し上げておきたいと思います。 ただ、最近の報道によりますと、民主党の中で取りまとめられた案では、一三年度に実施という話が、もう期限は明示しないということになっているようでありまして、何か後退しているなという印象は拭えないと思います。 そこで、きょうは八ツ場ダムに入りますが、八ツ場ダムのアプローチの仕方は二つ。一つは政府サイド、一つは党サイドからということで質問をさせていただきます。 まず、かいつまんで、三問まとめて政府サイドの話ですが、第一に、これは安住大臣が御存じなければもう結構ですけれども、なぜ国交省が二十四年度に八ツ場ダムの工事再開を認めようとした、あるいは認めたのか。それは国交省のことですから、前田大臣に聞くべきかもしれませんが、安住大臣の御存じの範囲内で結構です。 それから二番目に、仮に国交省がそれを決めたとしても、査定権限は財務省、財務大臣にあるわけですね。財務省の主計局が査定して、財務大臣がそれを決めるわけですから。なぜ安住大臣が、仮に国交省が八ツ場ダムの再開を認めてもだめと、それはだめだということをおっしゃらなかったのか。これが第二の質問。 それから三番目が、このことについて政府案を決める前に、財務大臣から、野田総理と、この八ツ場ダムは再開するんだよ、総理、いいですね、そういう了解をとられたのかどうか。 この三問をまとめてお願いいたします。
○安住国務大臣 まず一問目は、国交省に確認していただかないと正確なところはわかりませんが、私が聞き及んでいる範囲で申し上げますと、さかのぼれば、これは前原大臣のときに一旦とめて、その後、馬淵大臣だったと思いますけれども、これは検証していくということで、検証のチームをつくってやってきましたね。その結果が出たということで、その結果からいえば、結局、八ツ場ダムは再開がしかるべきであろうという結論に至ったのを踏まえてということだったと思います。詳しくは、ただ、私自身が関与したわけではございませんので、一問目はそういうところで、私の知っている範囲のところでお答えをさせていただきました。 二つ目の実は問題なんですが、財務省としても、八ツ場のことについては、国交大臣のところで予断を持たずに検証をしてきて、その上でということがまず一点あったのと、もう一つは、先生、やはり官房長官の裁定があったんです。 これは、政調会長も実質的には八ツ場の再開に対しては非常に慎重でございました。そうした点からいえば、財務省の査定というよりは、これはもう大きな政治判断になっておりましたので、私は申し上げませんけれども、私なりの意見もその幹部には申し上げておりましたけれども、さまざまなことがあって、官房長官の裁定で、十二月の二十二日に以下のような決定が下されました。 それは、利根川水系にかかわる河川整備計画を早急に策定し、これに基づき基準点におけるいわば河川整備計画相当目標流量をまず検証するということですね。二点目として、ダム検証に当たって、建設中止の判断があったことを踏まえ、地域住民の皆さんへの生活再建の法律をきちっとつくって、取りまとめてこの国会に提出をするんだと。 この二つをきちっとやった上で、八ツ場の本体工事については、本体工事の予算はたしか七億でございましたけれども、実質的にはこれは債務負担行為をしておりませんので、この二つを前提にしてということで今回のような対応になったということですから、先生は大蔵省に長くおられたので、私の思うところはお酌み取りをいただきたいと思っております。 ですから、最後の問題の答えになっているか、なっていないかわかりませんが、三問目については、ですから、財務省の予算査定という問題よりは、はるかにこれはもう、党と政府の間での政治決定ということで方針が示されたということですから、そういうことで御理解をいただきたいというふうに思っております。
○豊田委員 まさに、だからこそ御質問をするんですが、第二問目は、財務大臣としては今の御答弁が精いっぱいだと思いますけれども、党サイドの動きです。 これは、前原政調会長が政府案の決定二日前に、八ツ場ダムを再開するなら国交省予算は認めないと。そこまで記者会見で、大見えを切ってというか言い切られたわけですよね。 それで、私がいろいろ調べましたところ、政調会の中に国土交通部会というのがありますが、そこで、どうするかというのを審議したときに、やはり八ツ場は問題があるからということで、再開するという形じゃなくて、これは両論併記のような形で、ちょっと問題があるということになった。それを政調会の役員会に上げたら、役員会で、これはだめだと。だめというのは、再開はだめだということになった。 それで、国交省に突っ返されたらまた政府から巻き返しがあって、二度にわたって同じ作業をしたという話なんですね。国土交通部会をもう一回開いて、そこでやはりだめだ、両論併記だ、認めるわけにいかないということで上げて、政調会役員会で、それはやはり認めないと。 そこまでのことがあったから、恐らく前原政調会長は、だめだ、国交省予算を認めない、もし八ツ場ダムを再開するならと。そこまでの話があったと思うんです。 ある意味では、昨年の九月に政調会が復活というか、菅さんのときに復活していたわけですけれども、昨年の九月に、内閣の基本的な政策あるいは重要な案件については必ず党の政調会の了承をとるという話のもとで進んでいる。 それが去年の九月からの野田体制だったのが、なぜこの八ツ場ダムは、そこまで政調会長がだめだと言っていることを、あるいは政調会の個人的意見じゃなくて役員会で決めたことを強引に、そんな官房長官の裁定がある云々の技術的な話は抜きにして、大きな政治的メッセージのあるこういうことをなぜ認めたのかというのが私は非常に疑問でしたし、私は、もうこれはだめだな、民主党の中での政策決定論議、あるいは内閣の政策決定論議はどうなっているんだということを非常に疑問に思ったわけです。 ちなみに、八ツ場ダムのそのときに、それに比べて総理は、何と朝霞の公務員住宅のときに、現地までたしか行かれて、世論の圧倒的強さのために屈服というか、もう朝霞の住宅はやめますよということまで決めてしまった。そこまで総理が現場に向かってやっておられるのに、今の安住大臣の話だったら、もう今や財務省主計局や財務大臣の手を離れて、本当に政治マターで総理や政調会長で決めるような話じゃないかという話なのにですよ、私は、なぜそういうものを再開したのか。しかも、消費税の増税だ増税だということを国民の皆さんにお願いしておきながら、あるいは、やるんだと言っておきながら片方で八ツ場ダムを認めるということは、これは全くおかしい。 もともと、総選挙のときの公約にうたっていたコンクリートから人へというその象徴的なものを覆して、そして、片方で消費税はやらないと言っているのにやりますと。これは全く自己矛盾ですし、政党としての体をなしていないと私は思います。もちろん、政府としてもそれは大いに反省してもらうべきだと思いますが。 そこで、最後にちょっと、時間が五分足らずになりましたが、非常に印象的な、私はもうびっくりしたんですけれども、前田国交大臣が、夕方五時にその案が決まったといって、八時に長野原に飛んでいって、長野原の町役場かどこか知りませんが、そこの集会所で、知事やその関係、地元の推進派の人たちでしょう、再開を認めよという、その人たちの前で、大変御迷惑を長い間おかけしました、陳謝いたします、済みませんと頭を下げて、最後はみんなで万歳をやったんですよ、万歳。 それが全部NHKの九時のニュースに流れ、その後の十二時の夜のニュースにも流れ、私は、これはもう本当にだめだと思ったら、案の定、その明くる日の朝日新聞を初め各紙の朝刊は、完全に民主党はマニフェストを捨てた、民主党のマニフェストは完全に崩壊した、もうこれでだめ押しだという話が一面トップに出ていたわけです。 だから、国民の皆さんはこれは本当にショックだと思いましたよ。それからまだ一週間以上の間を置いてというか、一週間ぐらい、二十九日に消費税の増税を決めるという話は、これは内閣支持率も落ちますし、民主党の支持が落ちるのも当然のことだと私は思います。 だから、そのことをよく反省していただいて、消費税の増税をするなら、もちろん、行財政改革等の大事な、やるべきこともやらなきゃなりませんけれども、民主党さんがですよ、民主党が基本的に約束をした基本になるような、コンクリートから人へというような象徴的なそういう事例を安易に認める、恐らく消費税の増税をしてから工事の再開をするとか、そういうふうな考え方というのは、私は、消費税の増税を皆さんにお願いするというのなら、よくそこまでは考えていただきたいというふうに思うわけです。 ということで、もう持ち時間が終了しましたので、最後にちょっと安住大臣の私のこの思いに対してどう思われるかということをお聞きして、質問を終わりたいと思います。
○海江田委員長 答弁は短目にお願いします。
○安住国務大臣 問題は、なぜそれでは予断を持たないで検証チームをつくったかということにさかのぼっていくんだと思うんですよ。やめたら、そこの場でやめればよかったわけですから。 しかし、さまざま、東京都知事を含めて会って、そういうことを検証しながら決断をしたということですが、もちろん、今先生のような御批判もあるし、政調会長のお気持ちも私は全くよくわかります。ただ、そういうことがあって、政治の世界でいえば、それは政府・民主の最高意思決定として官房長官裁定を出して、こういう方向になったわけですね。 総理も、御批判等は、これを真摯に受けとめなければならないということは本会議でも申しております。激しい議論や、政調会長がおっしゃるような感情的なお話もいろいろあったわけですけれども、私は、現実の政治というのは、やはりそういうのを一つずつ乗り越えていくしかなかろうというふうに思っております。 ただ、今の私の姿勢で申し上げますれば、二つの条件をしっかりクリアしなければ、この本体工事は逆に言えばやれないのではないかと思っていますので、しっかりとこの二つを逆に言えばクリアしていただきたいというふうに思っております。
○豊田委員 以上で終わります。
○海江田委員長 次回は、来る六日火曜日午後三時五分理事会、午後三時十五分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時二十一分散会