厚生労働委員会 第9号
- 発言数
- 162 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2012/04/13
会議録
○池田委員長 これより会議を開きます。 この際、西村厚生労働副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。西村厚生労働副大臣。
○西村副大臣 このたび厚生労働副大臣に就任いたしました衆議院議員の西村智奈美でございます。 もとより微力ではございますが、国民生活に密着した厚生労働行政の前進、推進のために頑張ってまいりたいと思います。 厚生労働委員会におかれましては、池田委員長を初め理事各位、そして委員各位、皆さんからの御指導をいただけますように、よろしくお願いを申し上げます。(拍手) ————◇—————
○池田委員長 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、去る四月十一日、僻地における医療及び障害者支援施設等に関する調査のため、新潟県厚生農業協同組合連合会村上総合病院並びに社会福祉法人中越福祉会みのわの里のグループホームである浦中寮及び就労移行支援事業等の多機能型事業所である工房こしじの視察を行いましたので、参加委員を代表して、私から調査の概要を御報告申し上げます。 参加委員は、民主党・無所属クラブの岡本充功君、長妻昭君、柚木道義君、和田隆志君、初鹿明博君、自由民主党・無所属の会の加藤勝信君、あべ俊子君、公明党の古屋範子君、日本共産党の高橋千鶴子君、新党きづなの小林正枝君、社会民主党・市民連合の阿部知子君、そして私、池田元久の十二名です。 それでは、調査の概要について申し上げます。 まず、新潟県村上市の村上総合病院において、小出副院長から、粟島遠隔テレビ電話診療について説明を聴取するとともに、島民の方に模擬患者となっていただき、実際の診療方法を実演していただきました。 その後、林病院長から村上地区の医療実態を、本保粟島浦村村長からは粟島の医療実態について説明を聴取するとともに、離島における常勤医師の確保について要望を受けました。 また、本保村長から、医師が同乗しなくとも自衛隊のヘリコプターで患者を搬送できる体制の構築について要望が出されたことを受け、事実関係を確認し、対応策を検討して報告するよう、厚生労働省に指示いたしました。 その後、常勤医師の確保に向けた取り組み、遠隔テレビ電話診療に対する診療報酬、粟島における健康診断等の方法等について質疑応答をいたしました。 次に、長岡市のみのわの里のグループホームである浦中寮に向かい、職員の方の案内のもと、障害者の方が実際に生活されている現地を視察いたしました。 次に、みのわの里の就労移行支援事業等を実施する多機能型事業所の工房こしじにおいて、障害者の方が実際に作業しているところを視察した後、涌井施設長から、知的障害者の就労支援事業等について説明を聴取いたしました。 説明終了後、工房こしじからの就職状況、民間企業との連携の現状、グループホームに対する障害者の方の意識等について質疑応答をいたしました。 以上が調査の概要です。 今回の調査では、現場を見なければ知り得ないことが多く、現場を見ることの重要さを認識いたしました。 地域医療の置かれた厳しい現状に対しては、かねてから問題意識を持っておりました。一昨年、粟島では、天候不順の中で救急患者が発生したため自衛隊のヘリコプターを要請したものの、患者の搬送には医者の同乗が義務づけられており、本土の病院には搬送できず、命を落とされた方がいることを聞きました。このような痛ましい事例を聞き、改めて、離島における医療の問題に一層真摯に向き合わなければならないと痛感したところです。 また、工房こしじでは、地域社会において障害のある方とそうでない方が共生できる社会を目指した取り組みが軌道に乗り始めたことに、参加委員一同、感銘を受けました。そして、地域支え合い事業を通じて、障害のある方が地域の高齢者の買い物の手伝いをする等、福祉の受け手から担い手になっていること、企業と福祉が連携をしていくことなどは、障害のある方を豊かにすることはもちろんのこと、地域社会全体を豊かにすることにもつながります。 こうした工房こしじの取り組みは、障害者の福祉の向上だけでなく、地域社会の活性化にも寄与するものであり、この取り組みが日本全国に広がるよう、参加委員一同、期待するところです。 最後に、今回の調査に御協力をいただきました皆様に心から御礼を申し上げ、視察の報告とさせていただきます。 —————————————
○池田委員長 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として法務省入国管理局長高宅茂君、厚生労働省大臣官房技術総括審議官矢島鉄也君、医政局長大谷泰夫君、健康局長外山千也君、社会・援護局障害保健福祉部長岡田太造君、資源エネルギー庁原子力安全・保安院首席統括安全審査官山本哲也君、国土交通省自動車局長中田徹君、防衛省大臣官房衛生監原徳壽君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○池田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○池田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。初鹿明博君。
○初鹿委員 おはようございます。民主党の初鹿明博です。 まずは、西村副大臣、御就任おめでとうございます。期待をしておりますので、頑張ってください。 今、委員長から先日の視察の報告がありましたが、私も参加をさせていただきました。ありがとうございます。あの報告に基づいて、私から、視察を受けての質問をさせていただきます。 先ほど詳しい報告はありましたので、私からはあえて繰り返すことはいたしませんが、粟島という離島とその向かい側にある村上総合病院の間で、テレビ電話を使った遠隔診療が行われている。非常に技術の進歩はすばらしいなと思うと同時に、ただ、まだまだ課題は多いんだなということを感じました。 特に、御説明いただいた副院長さんのお話の中に、診察はできるけれども診療はできないんだという言葉は非常に印象に残りまして、結局のところ、何らかの処置をするときには本土の病院に搬送しなければならないということであります。 今、委員長からもお話がありましたが、一昨日、自衛隊のヘリに緊急搬送の要請をしたところ、医師の同乗がないと搬送ができないと断られてしまった、そういうお話がありました。 そこで、きょう、お忙しい中、防衛省の原衛生監にお越しいただいていますが、まず、この事例ということではなくて一般論として、僻地でそういう患者さんの搬送の依頼があったときに、ヘリコプターに医師の同乗をしなければならないというルールになっているのか、それとも、例外的に、どうしても確保ができない場合は認めているのか、その辺がどうなっているのかをお聞かせください。
○原政府参考人 お答えいたします。 医師が同乗しない場合、自衛隊では急患輸送ができないのかという御質問でございますが、ここは、災害派遣における緊急患者輸送の実施についてという統合幕僚長の運用通達を出しております。これに基づいてそれぞれの部隊が対応することになっております。その中で、この要請を受理する際は、患者等を空輸する区間において、要請者の準備する医師等の添乗が得られることが要件となっております。 ただ、例外的措置として、地理的条件等により確保が困難な場合については、看護師等をもって医師等にかえることはできるということにはなっておりますけれども、実際の実績といたしまして、昨年、二十三年度、四百四十二件ございましたけれども、その中で医師が同乗していないのは四件でございます。 そのうち、一つは血液製剤の輸送、これは物だけの輸送でございますし、あと三件は洋上におきます船舶からの急患輸送、この場合だけでございまして、残り全てについて、要請元で医師を確保していただいて同乗していただいているという状況でございます。 これはひとえに、搭乗員は医師等ではございませんので、患者さんをずっとその間見ていただく必要がありますし、また実際に、搭乗員は安全な運航に専念するということがモットーになっておりますので、どうぞ御理解をいただきたいと思います。
○初鹿委員 基本的には医師が乗らなければいけないけれども、地理的な状況によっては例外もあり得る、そういうお答えだったのだろうというふうに理解をしております。 粟島の場合はもう五十年以上無医村ですから、そこに医師の同乗を求めること自体、やはり不可能なわけでありますから、その辺も踏まえての運用というものが今後行われるべきではないかというふうに思うんです。 この点が現場のところできちんと徹底されているのかどうかというのは少々私も疑問に感じましたので、ぜひ、厚生労働省からも防衛省に対して、こういう無医村の場所もあるんだということをしっかりお伝えして、協力の要請をする必要があるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○大谷政府参考人 お答え申し上げます。 今回、離島における患者の搬送に関連しまして、お亡くなりになった方がおられるということで、大変に残念に思うところであります。 現在、地元の自治体、それから防衛省に対しまして、当時の状況、あるいは自衛隊ヘリの運用ルール等の事実関係を確認しているところであります。 今、政府参考人、防衛省の方から、例外的な扱い等についての答弁がありましたので、それを踏まえて、既に聴取した内容、一部まださらに確認を要するところがありますので、それを踏まえて、必要なお願いをする点もあると思いますから、今後ともよく相談して、早急な対応をしていきたいと思います。
○初鹿委員 ぜひ、助けられる命を全力で助けるという姿勢で今後運用をしていただきたいと思います。 そうはいっても、結局のところ、一番の問題は何かといったら、常駐の医師がいないことに最大の問題点があるわけですよ。島にきちんと医師が常駐していれば、そこで処置ができることもたくさんあるわけです。それがなかなかかなっていないところが今回の問題でありまして、ここは、厚生労働省として、僻地の医師の確保を今後どのように進めていくのかということをやはりきちんと考えていかなければならないと思います。今後、どのようにこういう離島や僻地での医師確保に努めていくのか、お伺いをいたします。
○藤田大臣政務官 僻地における医師の確保策というのは極めて大事な視点であるというふうに認識をいたしております。 現在は、都道府県単位でへき地医療支援機構というものが設置をされておりまして、そこで医師の派遣や代診医の派遣などにかかわる総合的な企画調整を行って、僻地で勤務する医師の方々の支援を行っているところでございますが、さらに昨年、二十三年度からは、国が示しました指針に基づいて、それぞれの都道府県で僻地保健医療計画というものが開始をされました。そして、その中では、僻地医療機関に派遣する医師の確保を行うドクタープール機能、こうしたものも取り組まれるようになりましたし、キャリアパスの構築なども取り組まれるということで、地域の実情に応じた取り組みが開始をされたところでございます。 こうしたことをしっかりとこれからも推進しながら、僻地における医療の確保について努めてまいりたいと考えております。
○初鹿委員 ぜひ全力で取り組んでいただきたいと思います。 では、次に訪れた障害者の施設について今度は質問をさせていただきますが、今後審議に付される総合支援法を見据えて、あの施設に伺ったということなんだと思います。 きょうは園田政務官、福田政務官にお越しいただいておりますので、総合支援法はちょっと後にいたしまして、先に、その後すべき差別禁止法に関連することで、幾つかお話をさせていただきたいと思います。 総合支援法が成立をした後、今度はいよいよ、障害者権利条約の批准に向けて、差別禁止法の制定をしていくということになるわけです。差別禁止ということになりますと、社会的な障壁を除去するために合理的配慮を行わなければ、それは差別になる、そういうことが今後議論をされていくことになるわけですね。 そこで、この総合支援法の検討に当たって多くの団体からヒアリングをした中で、一つ気になったことがあるんです。 それは何かといいますと、聴覚障害者の団体、特にろうあ連盟さんを中心にいろいろ要望いただいた中で、コミュニケーション支援の事業が今、地域生活支援事業の中に含まれています。派遣、養成、設置とあるわけですけれども、その中でどれか一つを必須で市町村はやらなければならないということになっております。ところが、設置事業がほとんどの自治体でやられていないというんですね。つまり、窓口に手話通訳ができる人がいないという状態なんです。行政サービスを求めに行ったときに、その窓口でコミュニケーションがうまくとれないという状況に大変お困りになっているということです。 今後、差別禁止法ができていったときに、当然、市町村も合理的な配慮を行わなければならなくなるわけですね。つまりは、普通の行政サービスの一環として、当たり前の行政サービスとして、市町村の窓口に行って、手話通訳士なり手話ができる職員なりがいて、きちんとコミュニケーションがとれるようにすることが、これからは市町村の責務になってくるんだというふうに私は理解をしております。単なる障害者施策ではないんだということなんですよ。 そこで、きょうは福田政務官にお越しになっていただいておりますが、市長や知事も経験されてきて、地方自治のことは本当に精通されていらっしゃると思いますので、今後、この差別禁止法が制定をされていく過程の中で、この手話通訳などの設置について市町村としてしっかり取り組むべきだと思いますし、そのためにも何らかの財政措置なども検討しなければならないと思いますが、いかがでしょうか。
○福田大臣政務官 お答えをいたします。 先生御指摘のとおり、大変重要な点だと思います。そのことについては、それぞれの自治体で判断すべきことだとは思っておりますけれども、一番効果的なものはどういうふうにしたらいいかということを考える必要があるんだろうというふうに思っております。 例えばでありますけれども、職員の中から希望者を募って、その職員にそれなりのメリットを与えて、手話通訳ができる人数をたくさん確保するという方法もありますし、また、専門の、手話通訳のできる人を雇うということもあるかと思います。そうしたことについては、それぞれの自治体が、それこそ首長の考え方一つで変わってくるかと思いますけれども、ノーマライゼーションの精神が生かされる町づくりをするために、そうしたことを総務省としても支援してまいりたい、そのように思っています。
○初鹿委員 恐らく、絶対自分たちがやらなければならないという認識がこれまではなかったと思いますので、ぜひ、総務省としてしっかり情報提供などして、市町村に徹底していただきたいと思います。 皆さん、ちょっと資料をごらんになっていただきたいんですが、次に園田政務官にお伺いしたいんですけれども、内閣府として、ホームページに障害者に関するマークというのをこうやって示しております。なかなか外見からは障害だとわからない方にとっては、こういうマークをつけていることによって周りの人に知っていただけるということで、いろいろな支援が受けられる、そういう観点で非常に重要なんだと思うんですが、どれを見ても、余り知られていないなと思います。 もう一枚めくっていただいて、愛のワッペンというチラシなんですが、これは実は私の地元の江戸川にあるNPOが十年ほど前からつくっているんですね。これまでに約二万枚が配布をされております。ちっちゃなNPOですよ。障害児のお母さんたちだけでつくって、自分たちの子供が外出するときに本当に困るな、親のしつけが悪いんじゃないかと言われたり、走っていったりする、大声を出したりするのを怒られたりと、それがどうにか周りの人に知ってもらえないかなという思いでできたものなんです。 ちょっと後ろを、一番最後に利用者のいろいろな御意見が出ていますので、こちらをよく読んでいただきたいと思います。あえて私の方から繰り返しませんが、一番下の方に、「マタニティーマークのように社会が応援し広めて欲しい。福祉マークの仲間入りをさせて欲しい」というのがあるんですね。 皆さん御存じのとおり、マタニティーマークというのは妊婦さんであるということをわかるようにするマークで、これはまさに行政がお墨つきを与えて、そして、ポスターなどでも掲示をして普及し、母子手帳をもらうときに、キーホルダーというか、ぶら下げるものを配付していますよね。ここまでやれば世の中の人はみんな認知するんですよ。でも、こういうやり方をしないとなかなか普及しないと思うんですね。 知的障害を持つお子さん、自閉症を持つお子さん、そしてその家族の方からすると、周りの方に理解をしてもらう、理解をしてもらえないということが非常に悩みであるわけで、これから差別禁止法ができていくときに、やはり一般の人たちに、障害を持っているお子さんたち、障害を持っている人たちの特性をしっかり理解していただき、そしてそれを支援する気持ちになってもらうためにも、こういうものが必要だと思うんですよ。 この愛のワッペンを直ちに、これを認めろということではないんですが、このような知的障害や発達障害を抱えているお子さんたちが安心して外出できるように、何らかのこういうマークなどを皆さんで検討して、手帳を取得するときに配付をするようなことまでできればなと思いますが、園田政務官、いかがでしょうか。
○園田大臣政務官 委員にお答えを申し上げます。 先般、世界自閉症啓発デーのときには、委員も御出席をされていらっしゃいましたけれども、私も内閣府の共生担当として出席をさせていただきまして、そのときも申し上げたことがございます。 それは、委員まさしく今おっしゃっていただきましたように、障害の特性というのはさまざまございます。そういった面では、その障害の特性をしっかりと理解していただいて、そして、周りの人がそれに対してどのような支援ができるのかということ、やはり、広く皆さん方がかかわっていただける、あるいは、理解をしていただいてそれに支援をしていただくことに結びつける、そこが大変重要な形になってくるであろうというふうに私も感じているところでございますし、また、これからも内閣府としては、そういったことの広報といった点も含めて努力をしてまいりたいというふうに考えております。 そこで、今委員も御指摘いただきましたけれども、内閣府では、ホームページでそういったマークを取り上げさせていただきまして、それをまずホームページで掲載させていただき、広く皆さん方に知っていただこうということが一つ。それから、先日でございますけれども、都道府県や政令市の担当者の方々が集まった際には、こういったこともあるんですよということをその皆さん方にまず理解していただいて、知っていただいて、そしてまた、それぞれの都道府県あるいは市、自治体の中でもそういったことをどんどん広げていっていただこうということで、私どもからはその積極的な周知のお願いということもさせていただきました。 今後、先生がおっしゃるように、差別にかかわる禁止の法制ができ上がってくる際には、しっかりとそういったことも含めて周知に努めてまいりたいというふうに考えております。
○初鹿委員 ありがとうございます。 津田政務官に総合支援法についてお伺いしようと思いましたが、ちょっと時間がなくなってしまったので、また法案の審議の際にさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○池田委員長 次に、木村太郎君。
○木村(太)委員 おはようございます。 まず、北朝鮮がミサイルを発射したということで、委員長を初め皆さんと一緒に遺憾の意を表したいと思います。 きょう本会議で、多分、抗議の意味の決議がされると思います。政府としても万全を期していただきたいと思います。 きょう、官房副長官にこの後答弁に立ってもらうことを通告しておりますが、もし官邸の方から何かありましたら、遠慮しないでそちらの方に向かって結構です。 では、早速質問に入りたいと思います。 来週の火曜日の衆議院の本会議で日本とウクライナとの友好決議が予定されておりますが、日本とウクライナとの間で原発事故への対処の協定を結ぶ、こういう予定も聞いております。チェルノブイリの事故を経験して、事故後、さまざまな対応をしてきたウクライナと協定を結ぶということは、福島の事故に対してもいろいろと参考になる、大変意義ある協定締結になるのではないかな、こう考えておりますが、厚労大臣はどのようにこの協定を生かしていくつもりですか。
○小宮山国務大臣 今委員がおっしゃいました原子力発電所事故への対応を推進するための協力に関するウクライナ政府との協定、これにつきましては、現在、外務省が締結交渉を進めているところです。 したがいまして、協定について具体的に厚生労働省の方から今お話しできる状況にはないんですけれども、内容は質問主意書に対する答弁などで把握をしておりますが、厚生労働省といたしましては、関係省庁と連携をして、今後、しっかりと対応していきたいというふうに思います。
○木村(太)委員 ぜひお願いしたいと思います。 ウクライナとの協定締結という運びの中で、厚労関係の分野とはちょっと違うんですが、官房副長官にお尋ねしたい。 というのは、実は、長島総理補佐官に答弁していただきたいと思ったんですが、国会の一つのルールとして、補佐官は答弁に立てない、こういうことのようでして、その点を副長官が代弁して聞いていただけるということを御理解いただいたようでありますので、副長官、個人的に副長官がどうこうではありませんが、よろしくお願いしたい。 ちょっと変則的なんですが、総理補佐官に確認していただきたいことは、長島総理補佐官がウクライナとの協定に向けて具体的な対応、何らかの対応をこれまでしてきたのかどうかを確認していただきたい。済みません、続けて幾つかありますので。 それから、長島補佐官は民主党内のウクライナ議員連盟の会長なのか、確認をしていただきたい。 長島総理補佐官はNGO日本ウクライナ・モルドバ友好協会と関係があるのか、確認をしていただきたい。 それから、きょう、理事会の許可をいただいて資料をお配りしておりますが、お手元に手紙をコピーしたのをお配りしておりますが、長島補佐官が民主党のウクライナ議員連盟と今言ったNGOの友好協会を設立したときに、この議員連盟また友好協会と関係ある民間人、お手元の手紙に「ミスター」のところ、次、民間の方ですから名前は消しておりますけれども、この方をウクライナの政府関係者、経済関係者に紹介するためお手元の資料の手紙、紹介状をつくったのかどうか、いわゆるこのサインが本人自筆のサインなのかどうかを確認していただきたい。 それから、済みません、もう一つあるんですが、この民間人と野田総理もしくはいわゆる民主党内の野田グループとの接点があるのかどうかも確認していただきたい。 ぜひお願いしたいんですが、副長官、よろしいですか。
○長浜内閣官房副長官 先生からお尋ねをいただきました。 今先生の御説明のとおり、長島衆議院議員に関することということで、私が答弁をするということになりました。 先生が三月に提出をされた質問主意書、それから四月に提出をされた質問主意書も拝読をさせていただきました。そして、今お尋ねの件に関してでございますが、民主党の日本・ウクライナ・モルドバ友好議員連盟の活動等についての御質問でありましたものですから、特定の政党の活動に関するものであり、政府としてはお答えする立場にないという答えを用意するしかなかったわけでございます。 そして、先生が提示されました場内配付資料を私も拝見させていただいておりますが、この中にも、仮にこれがその文書であるとしたら、メンバー・オブ・ザ・ハウス・オブ・リプレゼンタティブという、肩書きといったらいいんでしょうか、それとチェアマン・オブ・デモクラティック・パーティーということで、日本政府に関係した立場で行っているということでもないわけでありますので、質問主意書にも書かせていただいたとおり、また、きょうの段階でもこういった答弁になることを御理解いただければというふうに思います。
○木村(太)委員 この手紙を日本語で訳すと、相手がウクライナの首相なんですね。中身を見ますと、日本ウクライナ・モルドバ友好協会の理事長である、空欄にしていますが、仮にA氏ということにして、A氏が、二〇〇九年十月三日から二〇〇九年十月六日までウクライナ訪問をいたします。彼は、民主党日本・ウクライナ・モルドバ友好議員連盟の特別顧問です。民主党日本・ウクライナ・モルドバ友好議員連盟が訪問する前に、ウクライナと日本の文化交流、経済協力関係を築くべく、前もってA氏が貴国に訪問する意向です。後日、A氏とともに貴殿を表敬訪問する予定です。A氏との会談スケジュールを調整いただきますようお願い申し上げます。御協力ありがとうございます。こう書いてあるんですね。 副長官の答弁、私も予想される答弁かなと思いますが、では百歩譲って、一切答弁できないということを長島補佐官に確認してもらっていいですか。それは確認できるでしょう。
○長浜内閣官房副長官 長島補佐官にというよりは、また先生の資料に戻って恐縮でございますが、セプテンバー二〇〇九ということで、この時点においても、立場においては一衆議院議員だということでもありますし、それから、御質問いただくことにおいて、先ほど大臣に御質問されましたウクライナとの協定に関して、何か、あながち、補佐官が動いているかということに関しましては、私は調べましたけれども、この協定に関しては、補佐官には、その事務なり仕事なり、関与させてはおりませんものですから、この件に関しても関係がないということで、先ほどの答弁とさせていただきたいと思います。
○木村(太)委員 この資料を提供してくれたのは、許可をいただいた上ですね、資料の手紙の下に書いておりますが、NPOの日本ウクライナ・モルドバ友好協会というところなんです。それで、この協会の関係者が、大変な憤りを持っているんですよ。許されない、こう言っているんですよ。 ただ、その中身、私は、その協会から言われていることは承知しておりますが、しかし、にせメール事件とかありましたから、事は慎重にしなきゃいけないなと思って、まずは確認していただきたいという趣旨でお願いしているわけです。 済みません、もう一回聞きます。百歩譲っても、補佐官が、こういうことに一切、答えられるか、答えないか、それだけでも確認できませんか。
○長浜内閣官房副長官 重ねてで大変恐縮でございますが、官房副長官として、政務官に、この案件について、確認をする案件ではないというふうに理解をしております。ああ、ごめんなさい。補佐官に、失礼しました。
○木村(太)委員 わかりました。また違う機会で指摘というか、していきたいと思います。きょうはこのぐらいで。どうぞ、副長官、帰ってください。 むなしい答弁でありましたので、実際、違うところに入っていきたいと思います。 話題をかえまして、脳脊髄液減少症ということがありますが、これは、交通事故や激しいスポーツなど、あるいはまた、心当たりがなくても発症することも報告されている病気でありますが、先般、厚労省の研究班が診断基準をまとめたと。よって、全国に一万人ぐらいいると推定されている方々にとっては、少し光が見えてきたのかな、こう考えております。 ただ、現実には、保険の適用にもなっていない、治療費が高額であるということで、患者さんと損害保険会社と、民事訴訟が全国各地で起きているんですね。私の地元でも、大変苦労されて、困っているということで、お手元に、これも許可をいただいてお配りしましたが、地元の新聞の報道でありますけれども、大変困難な状況が続いている方があるわけであります。 保険適用を視野に、治療法の有効性を確認する作業にこれから入るんだと思いますが、そのスケジュール、いつごろまで、もちろん必ずということにはなりませんが、ただ、実証していくわけですから、おおむねこのぐらいの時期を目指して実証というものを進めていきたいという考え方を示していただきたい。
○小宮山国務大臣 大臣室の方にもこの患者さんにおいでいただいたことがございます。 厚生労働省では、今委員が御指摘のように、脳脊髄液減少症の診断、治療法を確立するために、平成十九年度から、厚生科学研究補助金によりまして、脳脊髄液減少症の診断、治療法の確立に関する研究に助成を行ってきています。 この研究班で、昨年、診断基準などが関係学会で了承されたことに基づきまして、今年度、この診断基準などに合致する患者さんにブラッドパッチ療法などが有効かどうかも含めまして、治療法の研究開発を進めることになったと聞いています。 なお、このブラッドパッチ療法につきましては、三月に、患者の負担軽減ですとか研究の推進のために、保険診療との併用が可能となる先進医療へ、研究班に参加している医療機関より届け出がございました。今後、専門家の意見を伺いながら、なるべく速やかに保険診療との併用について検討を行っていきたいと考えています。
○木村(太)委員 では、保険診療の、それは前向きなことでよろしいんですね。済みません。
○小宮山国務大臣 保険診療との併用の可否についてというふうになっておりますけれども、なるべくそれができるように前向きに検討をさせていただきたいと思っています。
○木村(太)委員 保険診療だけではなく、仮に、ブラッドパッチ治療法など、その有効性が実証された場合に、労災保険あるいは障害者年金とか、いわゆる社会保障全体の見直しということも検討すべきだと思うんですが、また、これは国交省にも関係すると思いますが、自賠責も見直しが迫られるんじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 労災保険につきましては、ブラッドパッチ療法などの治療法が医療保険の適用対象となった場合、業務上の事由ですとか通勤による労働者の疾病等について、保険給付の対象になります。 そして、身体障害者手帳につきましては、障害の原因となった疾病などを問わずに、身体障害者福祉法の別表に掲げる、永続する機能の障害を持つ人が交付の対象となります。 また、障害年金につきましては、本人の障害の状態が国民年金法施行令の別表等に定める障害の程度にある場合、これが支給の対象になるというように、それぞれの制度によって何を対象にするかということが決まってくるというふうに考えます。
○中田政府参考人 自賠責保険に関してのお尋ねでございます。 自賠責保険に関しましては、被害者の症状について自動車事故と相当因果関係が認められる場合には、ブラッドパッチ療法も含めまして、その治療費について自動車損害賠償保障法に基づく保険金の支払いの対象といたしております。 厚労省の研究によりまして治療法の有効性が実証されれば、当然、その成果を踏まえて対応してまいる所存でございます。
○木村(太)委員 大臣、済みません、もう一回確認しますが、先ほどの答弁を一言で言えば、それらのことも、実証がなされた場合、当然見直しされるべきである、そういうことでよろしいんですね。
○小宮山国務大臣 先ほど答えさせていただいたように、それぞれどういうものを対象にするというのが決まっていますので、これは、保険適用ということが可能になった場合には、それに合わせてそれぞれのところの適用範囲ということになるんだというふうに考えます。
○木村(太)委員 前向きな答弁だと評価したいと思います。 一方で、今回のこの診断基準というもの、これに合致しないということになれば、全てが対象にならないというか、一方でそういう不安を持つ患者さんもいるんですね。このことに対して、どう対応すべきと考えますか。
○辻副大臣 御指摘いただきました脳脊髄液減少症の診断基準につきましては、先ほど大臣からもお話ございましたけれども、昨年の報告書におきまして診断基準が報告をされまして、それが関係学会の了承を得られたという経緯があるわけでございます。 今回のその診断基準は、脳脊髄液減少症の診断、治療法の確立に向けた研究の第一段階として、脳脊髄液漏が確実な症例を診断するために作成されたものでございます。 当該症例の周辺病態の診断基準等につきましては、同研究班で今年度においてもさらに研究が進められる、このように承知しておるところでございます。
○木村(太)委員 基準をつくるのは当たり前のことで、当然で、必要なことなんですが、その幅の中に入らない場合に、それに漏れた場合どうなのかという不安を持つのはやはり自然なことでありまして、当然のことでして、今御答弁あったように、やはり少しでもできる限りのことをしていく、こういう趣旨を大事にして、厚労省として努力をしていただきたいと思います。 では次に入りますが、三月の初め、厚労省が、人口十万人当たりの年間死亡者数をあらわす二〇一〇年度分の年齢調整死亡率というものを発表していただきました。これは、男女ともに前回の調査よりは減っておりますが、都道府県別で見ますと、最少は長野県、一方で最多は男女とも青森県ということになっております。その差を計算してみますと、男性では百八十五・一人、女性では五十五・五人となっております。 もちろんこれは、都道府県ごと、地域ごとの食生活やいろいろな見直しというか取り組み、これをしていくのは大事なことでありますが、これだけ差があるということは、やはり厚労省として、国として、地方自治体などと連携していろいろ取り組む必要があるのではないかな、こう考えますが、いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 今御指摘のように、平成二十二年の都道府県別年齢調整死亡率、これは全国で男女ともに青森県が一番高くなっています。これも委員御指摘のように、これは、食生活ですとか生活習慣など、いろいろな要因が影響していると考えられます。 厚労省としても、こうした地域間の健康格差については重視をしています。平成二十五年度から開始いたします第二次の健康日本21で、基本的な方向として、健康寿命を延ばすことに加えて、健康格差の縮小、これを実現することを盛り込む予定です。この中で、年齢調整死亡率につきましては、がんと脳血管疾患、虚血性心疾患について減少させることを目標とする方向で今検討しています。 今後、各都道府県、市町村には、第二次の健康日本21に基づいて健康増進計画を策定して、その中で各地方自治体の実情をもとに最適な対策を講じていただくことにしたいと思っています。 厚労省としましては、地方自治体が健康増進計画の策定などを行う際に、各種の統計資料などのデータベースの作成ですとか分析手法の提示などの技術的な援助を行うなど、自治体の取り組みを可能な限りしっかりと支援していきたいと考えています。
○木村(太)委員 ありがとうございます。 次に、雇用関係についてお尋ねしてまいりますが、これも、去る一月、厚労省が賃金構造基本統計調査というものを発表していただきました。最も高いのは東京都で三十七万二千九百円、最も低いのがこれまた青森県でありまして、二十二万三千七百四十円と、東京都の約六割にすぎないということなわけです。 新しい年度が始まりまして、でも就職ができないでいる新卒者の方もまだまだたくさんいます。また、デフレ経済が続く中で、全国のハローワークも大変混み合っている、こういう状況が続いているわけです。 まず確認したいんですけれども、民主党さんがマニフェストで掲げた最低賃金千円というのは、我々のこの衆議院議員の任期が切れる来年の夏までに実現できるんですか。
○西村副大臣 お答えいたします。 民主党のマニフェストに掲げております最低賃金全国平均千円という目標でございますけれども、政府におきましても、平成二十二年の六月に策定した新成長戦略で、二〇二〇年までの目標として、全国最低八百円、全国平均千円という目標を掲げております。 この目標の実現に向けて、最低賃金の引き上げにより最も影響を受ける中小企業に対してしっかりと配慮をしつつ、労使関係者との調整を丁寧に行いながら、取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
○木村(太)委員 今、政権交代して、政府側としての答弁でしょうが、では、選挙のときも、そういう具体的な年度を提示しながら国民の皆さんに千円ということを約束したんですか。確認させてください。
○西村副大臣 マニフェストには達成年度は記載をされていなかったというふうに承知をしております。「全国平均千円を目指す。」という目標数値としての書き方をしておりまして、達成年度は記載をされておらないということでございます。
○木村(太)委員 私は、やはりこれもマニフェスト違反だと指摘したいと思います。 雇用対策として、当委員会で前にも質問をしたことがあるんですが、雇用情勢をあらわすいろいろな指標、例えば有効求人倍率とか、こういうのを見ますと四十七都道府県の中で下位グループの県、地域に対して、雇用対策、あるいは雇用対策につながる創業対策において、いろいろな制度がありますが、その助成金のかさ上げというのがあるわけですけれども、現在、その仕組み、厳しいところにより手厚くかさ上げをするという、雇用に関係するこの数というのは幾つあるんですか。きのう、ちゃんと通告していますので。
○西村副大臣 木村委員、御地元の青森県での雇用情勢が厳しいということを踏まえての御質問だと存じますが、雇用情勢が厳しい地域で創業に助成する制度は、現行で二つございます。これは、自公政権のときから数としては変更はございません。
○木村(太)委員 数としては変更はないんですね、我々のときから見た場合。ただ、たしか予算は減っているんですね、我々がスタートさせたときから見ると。まあ、いいです。 それで、雇用関係のいろいろな対策を講じていく場合に、もちろん、東京都の人でも困っている人は困っています。しかしながら、明らかに全国平均の半分にも満たない地域、県もあるということを考えますと、我々が政権を担ったときにそういう仕組みをつくった、その仕組みというのはいわゆるかさ上げですね、特に厳しいところにはかさ上げしてあげる、こういう考え方は、これからも雇用対策の上では特に大事にしていただきたいと思いますが、大臣、お答えください。
○小宮山国務大臣 本当に雇用が厳しい状況の青森の現状を踏まえての委員の御発言だと思いますので、おっしゃるとおり、やはり、どこの地域であってもしっかりと雇用に結びつかなければいけないわけですから、雇用を創出して、お一人お一人に結びつけられるように、必要な手段はしっかりととっていきたいと考えます。
○木村(太)委員 時間が来ましたので、終わります。 ありがとうございました。
○池田委員長 次に、河井克行君。
○河井委員 おはようございます。自由民主党、河井克行です。 きょうは、黒い雨について質疑を行います。 昨年の福島第一原子力発電所の事故以来、六十七年前に広島、長崎に降った黒い雨が再び注目されるようになっております。 この福島原発事故の及ぼす影響と広島、長崎黒い雨の関連は、大臣、何でしょうか。特に人体に及ぼす影響についてお答えをいただきたい。簡潔にお願いをいたします。
○小宮山国務大臣 関連とおっしゃいますのがどういうことを意味しているのか、ちょっと難しいかと思いますけれども、放射能による人体への影響が、どのように影響があるかということかというふうに思います。
○河井委員 ですから、その放射能の人体に及ぼす影響について、特に、広島、長崎に六十七年前に降った黒い雨の何が最も問題かということをお尋ねしている。お答えください。
○小宮山国務大臣 私も野党の議員のときからこの広島、長崎のことは取り組んでまいりましたが、今委員がおっしゃっている意味がちょっとよくわからないのですが、もう少し詳しくお尋ねいただけるでしょうか。
○河井委員 わからないという答弁がわからない、私は。通告していますよ、これはちゃんと。黒い雨についてきょうは質疑に立つとちゃんと言っている。 大臣、黒い雨が人体に及ぼす影響、放射能の影響と今自分でおっしゃった、それと昨年起こった福島第一原発事故、この関連について聞いているわけですよ。 住民が何を一番不安に感じているか。野党時代から取り組んでこられたのならわかると思うけれども、黒い雨を浴びたという広島、長崎の方々は何を一番心配に思っているのか。お答えください。
○小宮山国務大臣 それは、放射能によります健康へのさまざまな被害ということかと思いますが。
○河井委員 放射能は放射能でも、大臣、直接被爆じゃなくて間接被爆、その深刻さを、広島、長崎の黒い雨に遭った方々は、直接の被爆は経験はないけれども、黒い雨を浴びたことによって、あるいは、それがつかった水を飲んだり、川の水を飲んだり、土壌から生えていた野菜や果物、稲を食べて、お米を食べて、それが健康被害になっているんじゃないかということを心配している。まさに福島と同じ状況だということを、こんな、大臣、入り口の話で時間を使ってほしくない。 そういう認識はありますね。どうぞお答えください。
○小宮山国務大臣 質問の意味がよくわからなかったのは申しわけないと思いますが、ただ、福島の方に伺うと、広島、長崎と同じようにという表現をかえって心配なさるという向きもございますので、そのあたりの物の言い方は慎重にしたいかと思います。
○河井委員 間接的な被曝ということについて、では、福島の方々は、住民は今心配していないという意味の答弁ですか、今。お答えください。
○小宮山国務大臣 私が言っている真意を私がうまくお伝えしていなかったのだったら申しわけありませんが、そんなことを全く言っているわけではありません。 ただ、原爆が落ちて、その後の黒い雨とか、どの範囲までとか、いろいろございますけれども、そのことと、今ずっと低線量の被曝のことが心配されているかと思いますけれども、原子力発電所の事故の場合とはケースが違うということを福島の方などはおっしゃっているということを申し上げているので、福島についてしっかりと、お子さんを含めて、ずっとウオッチをしなければいけないということ、なるべくその皆様方の心配を取り除くためにどうするか、どうしたらいいかということは、地元の自治体とも協議をしながら、政府としても全力を挙げて今やっているところでございます。
○河井委員 認識が違う。 実際に、私の地元の広島の上安・相田地区の黒い雨の多くの被害者の会の皆さん方が一番心配しているし、私は、大臣、これで民主党政権なって厚生労働省の政務三役にこの件で質疑を行うのは五回目であります。繰り返し、私は、その黒い雨に実際六十七年前に遭った方々が今一番心配していることは、福島の地で自分たちと同じような間接的な被曝ということが行われていないかということを一番心配していらっしゃる、そういう土台があるから、きょうはこの質疑をさせていただいているわけであります。 前回、私がこの件について行った最後の質疑が、去年の八月九日の科学技術特別委員会。きょうは、その後の動きを大臣にお尋ねしたいんです。 放影研というのは御存じですね。広島市南区にある放射線影響研究所。昨年の十一月二十二日に、前身である原爆傷害調査委員会、いわゆるABCC、ここが一九五〇年から五六年の間におよそ十二万人を対象に行った面接調査の中で、約一万三千人が原爆投下直後に降った黒い雨を浴びたと回答していたことを明らかにいたしました。これはずっと、なぜかはわかりませんが、放影研の中に眠り続けていた。五十年以上にわたってずっと眠り続けていた大変貴重な一線級の資料、データが発見されたということであります。 大臣、この放影研、運営経費は日米両国政府どちらが多く負担しているか、そして、日本政府においてはどの役所が予算措置をしているか、お答えをください。
○小宮山国務大臣 放射線影響研究所、これは、御指摘のように日米政府の共同出資ですが、日本の方が多く出資をしておりまして、厚生労働省が所管をしております。
○河井委員 平成二十二年度の放影研の決算書によると、支出総額が三十四億九千万、うち、日本国政府が厚労省から二十一億四千万、米国は、エネルギー省、DOEから十三億二千万。 もう一つ、この放影研、常勤役員あるいは非常勤役員のうち、厚生労働省からのいわゆる天下り、その人数についてはつかんでいらっしゃいますか、お答えください。
○小宮山国務大臣 済みません、詳細な通告をいただいておりませんので、厚労省の方から元厚労省の職員が行っているということは承知をしておりますが、人数は把握をしていません。
○河井委員 私の調べによると、常勤役員四名中一人、非常勤役員六人中二名が厚労省からのいわゆる天下りになっている。 大臣、つまり、運営費の半分以上を厚生労働省が予算措置をし、人をも送り込んでいる大変密接なかかわりのあるのがこの放射線影響研究所、放影研。今回、そこから大変貴重な資料、データが数十年ぶりに発掘をされた。当然、厚生労働省として、これまでの間、公共の利益になるためのデータの活用に向けて、研究所に対して働きかけることができる立場にあるわけですが、どういった働きかけを行ってきたか、あるいは働きかけをしていなかったのかもしれませんが、それらを含めてお答えください。
○小宮山国務大臣 働きかけというのは、ちょっと具体的に今なかなか申し上げられるところがございませんが、今委員が御指摘ありました、データが発表されたということについては、これは非常に貴重なデータだということで、細川大臣のときからずっとやってまいりました「原爆体験者等健康意識調査報告書」等に関する検討会、この検討会をつくりまして、七回検討会を行いまして、今、次回の検討会で取りまとめ案をまとめるというふうに聞いていますが、その第六回のときに、この放射線影響研究所の理事長からこの検討会で今の結果を御報告をいただきましたので、次回取りまとめるときには、この報告も踏まえた上での報告が出るというふうに考えているところです。
○河井委員 今の答弁をもう一度確認します。 次回の取りまとめの際に、この放影研が持っていた一万三千人分のデータも踏まえた報告書をこれから取りまとめていくということですね。もう一度お願いします。
○小宮山国務大臣 この検討会で、放射線影響研究所からの報告も踏まえて、科学的な検討を行った上で報告を取りまとめる。ですから、報告の中にこれを踏まえたものも入るというふうに考えています。
○河井委員 私が何でこんなことを大臣に聞いているかといいますと、公開されていないんですよ、放影研が。全てを公開するように、さまざまな団体あるいは長崎市長などから文書で要請が放影研に行っているんですけれども、公開を全てしていない。そのことは御存じだったでしょうか。
○小宮山国務大臣 この報告書は公開しているというふうに聞いていますが、今全体の公開状況がどうなっているかというのは、チェックをさせていただきたいと思います。
○河井委員 大至急確認をとっていただきたいと存じます。 きょう、お手元に理事会のお許しをいただいて配った資料、これは、大臣、実は、地図上にこのデータを落としたもの、出典は地元の新聞社の記事でありますけれども、これが放影研の中で眠っていた。 一番真ん中の実線が、大雨地域だとこれまで国が認定していたところであります。その外側の点線部分がいわゆる小雨地域。 しかしながら、広島市が二〇〇八年六月から十一月までアンケート調査をおよそ三万七千人を対象に行った結果、従来言われていた範囲よりも数倍あるいは十数倍の広さで雨が降ったことが推定されております。それが一番外の実線であります。 今回の発掘されたデータ、これを一つ一つドットで落としたものが、その真ん中あたりに、少し色がかかっているところなんですね。つまり、国が大雨地域あるいは小雨地域とすら認定していなかったところで、ABCCが行った具体的な設問はこういうことでした、原爆直後の雨に遭いましたか、そういう設問。それに対して、はいと答えた人を地図上に落とすと、こういう状態になっている。 ですから、大臣、もっとこのデータが研究者の間で公開されるべきだと私は思うんです。現状では、放影研の中だけでさまざまな検討が積み重ねられているようでありますけれども、やはり、私は、放影研だけでなくて、例えば地元でいえば、広島大学の原爆放射線医科学研究所などのいわゆる副次的な意見というものも聞く必要があるし、これはもう絶対、被爆直後の住民の実態をあらわしている貴重な資料でありますから、これを一放影研の中だけでとどめておくべきではない、公開をするべきだと、重ねてそのように申し上げます。 重ねて、大臣の認識を伺いたいと存じます。
○小宮山国務大臣 昨年十二月にその放射線影響研究所が発表したところでは、今委員が御紹介いただいたように、黒い雨に、雨に遭ったという答えが、十二万人のうち、およそ一万三千人あったというふうに聞いています。 今、この結果は公開をしていると聞いていますが、全てを公開しているのかどうかを含めてチェックをさせていただきたいと思いますが、おっしゃるように、いろいろなところのその貴重なデータは、今回まとめる報告書に、しっかりと科学的に検討をした上で、ちゃんと必要なものは盛り込まれるべきだと思っておりますので、そこは委員のおっしゃるとおりだと思います。
○河井委員 この一万三千人の質問事項の中で、放射線による急性症状である発熱や嘔吐の有無も尋ねてあるんです。つまり、大臣、はいと、黒い雨に遭いましたと言っている人とその急性症状との一人一人の関連性も、これは統計学的な手法を用いて積み重ねることができるし、同じ被曝線量でも、黒い雨を浴びたと答えた人のその後のお亡くなりになった原因ですとか寿命と、浴びていないと答えた人のそれらを比べることによって、この雨の影響の手がかりをつかめる可能性がある。 繰り返しますが、これは貴重なデータでありまして、ぜひ、一日も早く私は全面的な公開をしていただきたい。 先ほど大臣がおっしゃった次回の有識者検討会、これは大体いつぐらいで、最終報告書をもうお取りまとめになる時期が近づいていると考えますが、そのめどなどもお聞かせをください。
○小宮山国務大臣 次回の検討会は五月中にというふうに思っています。
○河井委員 ですから、そろそろ最終報告をまとめる時期ではないかと考えますが、その見通しなどもお示しをいただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 その次回の検討会で報告書を取りまとめる予定でございますので、それが、ですから、五月中には取りまとめる予定というふうに考えているところです。
○河井委員 大臣、問題は、大事なことは、その報告書の中身なんです、当たり前のことですけれども。 全国でこれまで提起をされてきました原爆症認定集団訴訟で国が敗訴を重ねた中で、さまざまな判決が指摘してきたのは、内部被曝や低線量被曝の影響を国も学者も考慮してこなかったということなんです。国が司法判断を受け入れる形で原爆症認定基準を見直したからには、この低線量被曝や内部被曝の代表的な要因である黒い雨の指定区域も拡大しないことには論理的な整合性がとれないんです。 大雨地域を設定した、もう四十年前、一九七六年当時の科学的知見をいまだに適用し続けている。私は、この、国が依拠する科学的知見こそが問われているというふうにこれまでもさまざまな委員会で指摘をしてまいりました。今の点につき、大臣の御見解をお聞かせください。
○小宮山国務大臣 私も、被爆者の方々ともお会いをしておりますし、皆様方、大変御高齢になられていて、そしてやはり、司法との乖離を何とかしなければいけないという強い思いは持っております。 ただ、今回のこの放影研の発表の中で、原爆直後に雨に遭った場合と、それから、あと、一カ月後に遭った場合とかいろいろ時間差があるということですとか、いろいろなことがやはり科学的にちゃんとチェックをしなければいけない点もあるというふうに聞いておりますので、こうしたデータの中でしっかりと活用できるものは活用しながら、私も、少しでも早くその司法との乖離を埋めたいという思いは持っておりますので、そういう意味ではしっかりと取り組ませていただきたいと思っています。
○河井委員 大臣、今大変大事なことをおっしゃいました、司法との乖離を埋めたいと。まさにそのとおりでありまして、その司法の判断を受け入れたということは、要するに、低線量被曝や内部被曝について国や学者がこれまで考慮していなかったという考え方を改めたからこそ受け入れたわけでありまして、今度、その具体的な適用が、この広島の黒い雨の地域の拡大ということとこれは一緒な話ですから、ぜひしっかりと取り組んでいただきたいと存じます。 私が地元でいろいろな当時の経験者の方と話をしていますと、この報告書の中身に大変大きな不安、心配を抱えていらっしゃる。つまり、六十七年前に起こったことを証明するというのはなかなか難しいことなんです。でも、その人たちの多くが、このような、さまざまな聞き取り調査などで、雨に遭ったという答えをしている。降ったか降らなかったかわからないということと降っていないということは違うんですね、大臣。わからないということと降っていないということは違う。 私は、この失われた六十七年という月日を今から取り戻すことはできませんので、次の最終報告書におきまして、放影研でずっと眠っていたデータも含めた形で、しっかりとした方向性を示してもらいたい。それは雨の地域の拡大しかない。大臣のお考えを伺いたいと存じます。
○小宮山国務大臣 繰り返しになりますけれども、そうした貴重なデータは、しっかりと今回の報告書の中にも取り込みたい。 ただ、そのときに、科学的にそれが妥当であるかというチェックも当然必要になってまいりますので、そうした経緯を経た上で、必要なものを取り込み、さっき申し上げた、司法との乖離を何とか埋めたいという思いは、本当にそういう形で思っておりますので、可能な限りの対応をさせていただきたいと思っています。
○河井委員 その可能な限りの対応の中に、科学的な知見のチェックとおっしゃいました。この放影研のずっと眠っていたデータが、なぜ眠り続けていたかということも謎でありますけれども、やはり、日本のさまざまな研究機関、十分に科学的な知見を調べることができるところにも公開をして、そして、この貴重なデータをぜひとも有効活用してもらうためにも、大臣、繰り返し、これからチェックする、チェックするとおっしゃっていますけれども、チェックしてみて公開しなかったということではなくて、まず、私は、公開という方向性を、大臣、おっしゃっていただきたいんです。いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 公開できるものは公開をしたいというふうに思います。
○河井委員 もう一つ。 大臣、内部被曝の影響について、ずっと有識者検討会の中で、精神的な影響というものの文言がたくさん使われているんです。当たり前のことですけれども、内部被曝そのものが引き起こすのはあくまでもがんとか心臓病などの疾患であって、黒い雨を浴びたということによる精神的な影響に限定するのはおかしいと、これも実際に、上安・相田地区黒い雨の会の方々、異口同音に言っておりますし、現に、自費で、交通費を自分で払って、宿泊費を払って、今までの有識者検討会も傍聴してきている人たちが、そのような発言をしている。 大臣、精神に内部被曝の影響は限定できないはずだと思うんですが、お考えを伺いたいと存じます。
○小宮山国務大臣 確かに、おっしゃるとおり、精神的な健康状態ということも一つのポイントにしていますが、それに限らないということは、おっしゃるとおりだと思います。
○河井委員 質疑の持ち時間が終わりましたので、終わらせていただきます。 どうか大臣、しっかりと指導性を発揮していただいて、最終報告書、必ずや住民の方々の思いが通じる中身に、また、その後の厚生労働省としての行政判断も、その方向でつくっていただきたい。心から期待をさせていただきます。 終わります。
○池田委員長 次に、古屋範子さん。
○古屋(範)委員 おはようございます。公明党の古屋範子でございます。 私も、先日、十一日に、新潟の村上市、委員会視察に行かせていただきました。もう既に質疑がございましたけれども、粟島において、五十年にわたり無医村であるということ、そして、特に、自衛隊のヘリは医師が同乗しなければ運航しないということで、亡くなられた方まで出たと。こういうことを踏まえまして、ぜひ、離島医療、離島に住む住民の命を守るためにこれからも全力で取り組んでいただきたいと考えております。 もし、大臣、何か御見解があれば一言お願いしたいと思います。 〔委員長退席、長妻委員長代理着席〕
○小宮山国務大臣 ドクターヘリも御党の御尽力で大変今広がってきておりますけれども、先ほど御指摘のあったような問題点もあるというふうに承知をしています。 今、私も社会保障の関係で全国を回っていますと、離島の多い長崎県などからも強い御要望をいただいておりますので、しっかり、可能な限りの手だてを尽くして取り組みたいと思っています。
○古屋(範)委員 ぜひ、医師の派遣、これは切実な、村長からも要望でございますので、これからしっかり取り組んでいただきたいと存じます。 きょうは、幾つかのテーマで質問してまいりますけれども、まず、出産育児一時金についてお伺いしたいと思っております。 これは、子供を産み育てるということ、これの経済的な負担を極力減らしていこう、こういう理念のもとに、私たちも、平成十七年に創設をして以来、支給額が三十万、三十五万、三十八万と拡充をしてまいりました。二十一年十月からは二十二年度末までの暫定措置として三十八万円から四十二万円にアップをいたしまして、病院での支払いも、窓口でこれだけの高額の出費をしなくて済むようにということで、超えた費用だけを払えばよいという制度にもいたしました。安心して出産ができるように、このような体制づくりに努めてきたところでございます。 この制度改正、暫定措置としてだけではなくて、二十三年度以降も恒久的な制度として実施されることとなりました。これは非常に喜ばしいことと思っております。 出産育児一時金が四十二万円に恒久化されることとあわせまして、厚生労働省では、経過措置で、四万円上乗せした支給額分への国庫補助二分の一、また二十三年度は、激変緩和措置として国庫補助四分の一とされていますね。この四万円上乗せした部分が恒久化されるにあわせて、二十四年度は、原則、保険料で一時金を賄う、いわば本来の姿に戻ったということではございます。 こうした措置につきまして、全国市長会また全国町村会では、地方と国保への負担転嫁にすぎず、到底容認できない、このような要請をしております。二十四年度以降も公費負担の継続を求めていらっしゃるわけなんです。 スタート時点では補助があったんだけれども、結局、恒久措置になって地方負担がふえてしまっているというのが現実です。財政状況が厳しい、こういうところに、国の施策ということであれば、その責任において財源保障、これはしっかり行っていくべきではないか、このように考えます。 新年度となりまして、これまでの国庫負担がなくなってしまって、特に保険者である市町村からは悲鳴が上がっております。ぜひ何らかの補助を考えていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 出産育児一時金、これは保険料で賄うのが本来の姿ではありますけれども、平成二十一年十月に四十二万円に引き上げた際には、短期間で数度にわたって引き上げがあったこと、こうしたことから、保険料負担が急激にふえないように、激変緩和という意味で、暫定的に国庫補助を行ってきました。 二十三年度からは支給額を恒久的に四十二万円にすることにいたしましたが、その激変緩和を考慮して、国庫補助を段階的に引き下げて、二十四年度から本来の費用負担どおりにして、国庫補助を廃止することにいたしました。 ただ、一方で、市町村国保は、加入者の年齢構成が高くて医療費の水準が高いということ、また、加入者の所得の水準が低くて保険料負担が重いというような構造的な問題がありますので、この財政基盤を強化しなければいけないということは考えています。 このため、社会保障と税の一体改革での税制抜本改革によりまして、安定した財源を確保した上で、市町村国保に二千二百億円の公費を追加投入して財政基盤の強化を図る、そのように考えているところです。
○古屋(範)委員 当面、二十四年度、このような状況になっておりますので、ぜひ、さらなる国としての支援を考えていただきたい、このことを強く要望しておきたいと思っております。 次に、昨年の予算委員会でも取り上げたテーマですが、EPAで来日した外国人看護師、介護福祉士候補者の定着についてお伺いをしてまいりたいと思います。 看護師と介護福祉士、国家試験の合格発表がございました。経済連携協定、EPAに基づいて、インドネシアとフィリピン、両国から来日している方々の中から、看護師は四十七名、介護福祉士の方は三十六名合格をされました。非常になれない日本に来て、また、言葉の壁というものを乗り越えて、多くの困難を乗り越えて突破をされた皆様、本当に私も拍手を送りたい気持ちでおります。 この四年間、両国から一千三百人を超える看護師、介護福祉士の候補生が来日をしております。看護師試験、〇九年の合格率はわずか一・二%、非常に少ない合格率でありました。昨年も四%、微増でございます。過去三年間でも合格者は十九人にとどまっていることを考えますと、今回の四十七人、合格率も一一%と二桁に上がりました。 私も、昨年の予算委員会で、こうした日本語のハンディに考慮した試験を考えるべきだと主張してまいりました。厚労省側も、試験問題で、難解な漢字に振り仮名をつける、あるいは、病名など難しい用語に英語を併記するなど対応策を行っていただきました。これは一定の評価をしております。また、介護福祉士の試験でも同様の方法が実施をされました。今回の看護師試験の合格者の増加、さらに、初めて介護福祉士試験では四割近い合格者が出まして、一定の効果があったかなという気はいたしております。 しかし、日本人の場合には看護師九〇・一%、介護福祉士六三・九%という数字を見ますと、非常に低いと言わざるを得ません。優秀な方々が日本に来て、候補者の三人に二人は帰国をせねばならない。これは非常に申しわけない結果だと思っております。 こうした、依然として壁となっている漢字。日本人の私たちでも読めない、また理解しにくい漢字が並んでおります。また、候補者の中からも、仮名が振られていない漢字にも難しい部分があり、試験時間が足りなかった、このような声も上がっているわけです。 全ての漢字に振り仮名を振るとか、試験時間を延長してあげる、あるいは、小出しに改善策を出すのではなくて、試験問題を英語表記にするなど、もっと実効のある思い切った改善策が必要だと私は考えます。大臣、この点、いかがでございましょうか。
○小宮山国務大臣 いつも関心を持って御質問をいただいています、EPAに関する看護師候補者、介護福祉士候補者の試験の状況につきましては、私も、これは、思いがあって、せっかく来て、仕事をし、施設の方にも非常によく働いてくれると言われている方たちが、日本語の壁だけで帰らなきゃいけないということは何とかしなければということで、いろいろ省内でも検討を強く指示してきたところです。 今御紹介いただいたように、平成二十二年度の試験から、国家試験で用語の見直しを行いまして、難しい漢字に振り仮名をつける、また、疾病名は英語を併記するなど対策を講じてきました。 次回の国家試験では、一層の改善を図るため、今これも委員がおっしゃいました、試験時間を延長すること、それから、全ての漢字に振り仮名をつけることはもう既に指示をしておりますので、次回からはそういうふうにいたします。 看護師の方についてはもう既に検討会でいろいろ検討してきましたが、介護福祉士試験につきましては、今回初めてでしたので、検討会を設けて、わかりやすい日本語への改善などについて検討していますので、これも次回の国家試験には反映をさせたいと思っています。 その中で、私も英語でつくったらどうかということも大分強く言ったのですけれども、特に看護師さんの場合は、医療の、人の命を預かる安全というところで、医師とかチームの皆さんとコミュニケーションが欠けていて命に何かがあったということは、それは避けなければいけないので、やはり全部英語というのはちょっと難しいのかなと。ただ、さっき申し上げたように、全てに振り仮名を振る、時間を延長するなど、最大限の配慮はしていきたい、そのように考えています。
○古屋(範)委員 大臣おっしゃいましたように、意欲を持って日本に来られた方々です。自国においてもある程度しっかりとした教育を受け、あるいは資格を持っていらっしゃる。なぜ日本に来たかという理由、専門職としての能力開発、このような理由を挙げた方が一番多いんですね。こういう方々に対して最大限の措置をとるべきだと考えております。 試験時間の延長、全ての漢字に振り仮名等々、配慮をしてくださるようなんですけれども、ぜひ、滞在期間の延長、また受験機会の増加、これをお願いしたいと思っております。 受け入れ段階で厳しい資格要件があるんですが、看護師は三年以内、介護福祉士は四年以内に国家試験に合格するということが求められております。外国人介護実習生、日本の介護施設で三年間実務経験をして国家試験を受けることになっています。滞在期間は四年に限られているので、受験の機会は原則一回きりなんですね。三年かけて仕事をしながら一回のみの試験、不合格ならば帰国、これは余りに厳しい対応ではないかと思っております。 昨年の看護師試験で不合格だった七十八人のうち六十九人が同様の救済対象にはなったんですが、実際には、在留したのは二十七人。皆さん、もうこのような状況では日本にいても仕方がない、非常にそのような思いで帰られたのではないか、このように思っております。 来日する候補者も、〇九年では四百六人だったんですが、一一年度百十九人と、ピーク時の三分の一に落ち込み、合格率が高まっても、活躍する外国人の数はふえにくい、先細りであるということでございます。 そこで、受け入れ枠の拡大も含めまして、滞在期間の大幅延長、受験機会の増加など、大胆な見直しが必要かと考えます。これについての御見解をお伺いしたいと思います。
○小宮山国務大臣 受け入れの人数の方は、基本的には、病院ですとか介護施設の求人と求職者のマッチングの結果によって決まるものです。 そうした中で、政府としましても、マッチングの運用の改善を今行っておりまして、マッチングの回数を一回から原則三回にふやしたり、求人数の約二倍としておりました候補者の数を約三倍にするとか、改善はしているんですが、さらにそのマッチングの運用の改善を行っていきたいということ、また、訪日後六カ月間の日本語研修に加えまして、訪日前の日本語研修を実施するということ、また、特例的な滞在期間の延長、国家試験に向けた候補者の学習支援など、さまざまな受け入れの改善のための方策を実施してきました。 そして、介護福祉士の候補者につきましては、複数回の受験機会の提供について、次回の国家試験の受験結果に基づいてまた検討をしたいというふうに思っています。 既に、本当に、言っていただいたように、前回の試験の結果でも、最終的に一番下位の十名以外はみんな資格があるとしたんですけれども、先の見通しがなかなか日本で立たずに帰国された方があります。でも、その方たちも受験の資格はありますので、その方たちがどうやって受験ができるかということも今国家戦略の方からもいろいろ意見もいただいて検討しているところですので、今後とも、一人でも多くその意欲のある方が合格できるようにいろいろな方策を考えていきたいと思っています。 〔長妻委員長代理退席、委員長着席〕
○古屋(範)委員 大臣からも帰られた方々の試験の機会、再チャレンジというお話もございました。ぜひ、ここもフォローをしていただきたいと思います。 また、今大変問題になっておりますのが、受け入れ施設の過大な負担という問題であります。 人件費の負担とか、受験勉強の支援など、非常に施設の負担が重くなっています。それで、受け入れを希望する施設が年々減っていまして、来日する候補者が減っているのではないかという指摘もございます。 この減少要因の多くというのは、施設側にいろいろな意味での負担が多い。日本語学習などについて、国からの支援は一部はあるそうなんですが、多くの施設は、受験のための教育研修、自費で行っております。また、候補者の給与も施設が負担をしている。介護制度による報酬も、正規の職員とみなされていない。 厚生労働省は、この四月から、夜間などの基準を超す人員を配置した場合に、外国人候補者でも報酬を加算するということにされましたね。これは一歩前進だと思っております。しかし、あくまでも補助要員で、三対一の基準は従来の職員で対応しなければならない、収入増などの効果が余りないということで、介護経験ゼロでも日本人であれば職員として扱われる一方、候補者はだめだということです。母国では看護師、介護士の資格を持っていらっしゃる方々であります。 候補者が働く病院施設、日本人と同等あるいはそれ以上の賃金を支払う義務がある反面、介護福祉士候補者の配置をしても基準上の人員を算定できない、日本語研修費用など一人当たり数十万円の負担があるということであります。また、周りの方々の技術指導の責務など、非常に負担が多い。ここへ、ぜひ、受け入れ施設を減らさないためにも、支援の強化、これが必要なのではないかと思います。この点はいかがでございましょうか。
○津田大臣政務官 お答え申し上げます。 御指摘のように、従来、EPA介護福祉士候補者の受け入れ施設は、しっかりとした研修体制を確保する観点から、就労する介護福祉士候補者以外の職員で、御指摘のように三対一、この法令に基づく職員の配置基準を満たすことが必要とされていたわけでございます。 古屋委員おっしゃいましたように、本年四月からこの配置基準の取り扱いを見直し、就労後一年を経過した候補者につきましては、配置基準の算定対象の一部に含めるということにしたわけでございます。この研修をしっかり行っていただくということは、これは一番大事な点でございます。 そのことをしっかり担保しながら、しかし一方で、受け入れ施設におけるさまざまな御苦労についても配慮をするということをしっかり今後もやっていきたいと考えております。
○古屋(範)委員 次に、在留資格についてお伺いをしてまいります。 現在、出入国管理難民認定法では、就労を目的とする在留資格に、この介護というものが含まれておりません。EPAで、インドネシア、フィリピンから、現在、看護師とともに介護福祉士候補者を受け入れているわけでありまして、今後もさらにベトナムなどからの受け入れの話も出ております。これを契機に、新たな在留資格に介護を新設すべきではないかと考えております。 特に、大学などで介護を学ぶ外国人留学生については、現状では卒業後に帰国を余儀なくされております。日本で臨床の場でスキルアップをする機会も大抵ない。これは非常に問題だと思っております。 私は、以前も本委員会におきまして、介護関連職種について、技能実習の移行対象職種として追加を検討すべきと訴えてまいりました。現在、介護業務は、専門性が確立をされていないということで、在留資格の対象外である。外国人が介護の仕事を目的に日本に滞在することを原則として認めていない。特例にすぎない現状であります。 そこで、現行の出入国管理難民認定法に、就労を目的とする在留資格に、新たな資格として、介護、これを設けていただくよう、入管法の改正を早急に行うべきと考えます。法務省の見解を伺います。 そして、小宮山大臣に、日本語で、日本で学び、その知識と技術を生かしたい、そういう外国人留学生の意欲に応えてあげるためにも、介護福祉士について新たな在留資格を設けて、我が国において外国人が介護分野で活躍ができるようにしていただきたいと思います。 両省にお伺いをしたいと思います。
○高宅政府参考人 お答えいたします。 現行の在留資格制度のもとにおきましては、御指摘のとおり、介護という在留資格は設けられておりません。また、医療という在留資格はございますが、介護福祉士の資格取得者であっても医療の在留資格をもっての入国、在留は認められておりません。一方、インドネシア、フィリピンとのEPAに基づく場合につきましては、在留資格、特定活動での入国、在留が認められております。 この問題につきましては、高齢化が進行する中で、介護分野における外国人の受け入れのニーズが高まっているという御指摘がございます。一方で、介護分野は、国内の人材の雇用創出には重要な分野ともされておるわけでございます。 今後につきましては、法務省といたしましては、経済連携協定に基づく外国人介護福祉士の就労状況などを踏まえながら、関係省庁と連携して、我が国の大学を卒業するなどして介護福祉士等の一定の国家資格を取得した外国人、こういう方の受け入れの可否について検討を進めていくという立場でございます。
○小宮山国務大臣 厚労省としましても、今のお答えとほぼ同様でございます。 確かにこれからの介護人材は必要ですが、新成長戦略の中でも、福祉の分野というのは日本人にとってもこれから必要な雇用創出の分野だと思っていますので、労働環境を改善しなきゃいけない、そうしたこととあわせて総合的に検討したいというふうに思います。
○古屋(範)委員 確かに、まずは日本人に就労の機会を、そう思うのは当然かもしれませんけれども、EPAで来日をされている方々、こうした方々が日本の介護現場に入っていらっしゃることも大きな刺激になってくると思います。 前総理は、平成の開国とおっしゃいましたね。これはもうもしかしたら死語になっているのかもしれませんが、そうした国づくりをもし現政権が目指しているのであるとすれば、EPAで来日をされている看護師、介護福祉士の候補者の方々に、そうした機会を、よりよい環境づくりをしていく、そういう場を提供していく、ここに最大限、道を開いていくことが一つの試金石になっていくのではないかというふうに思います。 ぜひ、在留資格に介護というものを含められる環境整備、また法改正を、私は強く求めておきたいと思っております。 もう時間ですが、最後に二問続けて。 この方々への、国家資格合格のために、ぜひ、教育システム、教材開発ですとか、日本人のスタッフ養成、また、来た方々へのメンタルサポート、また、国家試験合格のための教育システム、こういうものも全てそろえて制度化をしていただきたい、この点を最後にお伺いしたいと思います。
○津田大臣政務官 お答え申し上げます。 厚生労働省では、EPA候補者が一人でも多く合格できるように、候補者の学習支援に力を入れているわけでございます。 具体的に四点。一つは、過去の国家試験問題をインドネシア語や英語に翻訳し、過去問ですね、これを候補者や受け入れ施設へ配付をする。二つ目、日本語学習教材や模擬問題集を作成して、候補者や受け入れ施設へ配付をする。三つ目、受け入れ施設が行う候補者の日本語学習や専門学習の費用を補助する。四つ目、日本語や専門知識を学ぶ集合研修や模擬試験の実施などを行っているわけでございます。 また、受け入れ施設の研修責任者間での情報交換会あるいは巡回指導を行って、候補者の学習指導方法の助言を行っております。 さらに、EPA候補者のメンタルヘルスサポート、これにつきましては、国際厚生事業団が、相談窓口を設置し、受け入れ施設や候補者からメンタルヘルスに関する相談を受けた場合は、精神科医から助言を得て、相談できる体制を整えているわけでございます。 これは、御本人が我が国に入国をされるときに、その段階で既にこういうトラブルがあったり悩んだりした場合はここに相談してくださいよということを御本人に通知をさせていただいているところでございます。 さらに、フィリピンとのEPA協定では、介護福祉士養成施設を卒業することにより、介護福祉士資格を取得する就学コースが設けられているわけでございます。しかし、このコースによる介護福祉士候補者の受け入れについては、平成二十三年度以降、フィリピン政府の判断によって送り出しが停止をされております。 また、さきの法律改正によりまして、平成二十七年度からは、介護福祉士養成施設の卒業生についても、介護福祉士の資格取得のためには国家試験合格が必要とされたところでございます。 このため、平成二十五年度以降、今後フィリピンが就学コースを再開したいという意向を示した場合は、就学コースによる介護福祉士候補者も資格取得のためには国家試験合格が必要であることについてフィリピン政府の理解を得た上で受け入れたいというふうに考えております。
○古屋(範)委員 以上で質問を終わります。 ありがとうございました。
○池田委員長 次に、高橋千鶴子さん。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 きょうは、改めて、子供医療費無料化の問題について伺いたいと思います。 資料を配っておりますけれども、この医療費無料化の都道府県やあるいは市町村レベルでの取り組みが広がっているということをあらわしたものであります。 私が初めて厚労委員会で、まだ差しかえでしたけれども、この問題を取り上げたのが二〇〇四年なんですね。その二〇〇四年というのは、グラフを見ていただければわかるように、まだ都道府県の到達は、未就学児の無料化が八県、そして就学児、いわゆる小学校に入ってからは、まだゼロでありました。それが、今、二〇一一年の数字で、未就学児が二十八都道府県、そして就学児が九県というところまで広がっております。 市町村レベルでいいますと、二枚目にありますけれども、既に、十五歳、つまり中学校卒業までというのが、通院で三七・五%、入院では五一・六%というぐあいに広がっているのが今の到達だというのが見られると思います。 それで、この最初の二〇〇四年の委員会の質問のときに、今いらっしゃいますけれども、坂口厚労大臣でありまして、そのときの答弁が、全ての市町村、それぞれの市町村によりまして取り組みの形は違いますけれども、何らかの形で乳幼児医療というものにそれぞれお取り組みをいただいているわけでございますが、そこに私としても敬意を表したいとおっしゃってくださいまして、そうした皆さん方の御努力と相まって、今後もやっていかなければならないんだろうというふうに思いますという答弁がありまして、私は、全国のそういう市町村の取り組みが広がって、そこが国も前に進めるのではないかということに大変期待を持ったわけであります。 厚労省は、毎年、市町村のこうした実施状況を調査しているわけですが、全体として無料化の拡充が進んでいると思いますが、どのように受けとめていらっしゃるのか、小宮山大臣に伺います。
○小宮山国務大臣 今委員が御紹介いただいた坂口元大臣とほぼ同じ答弁になるかと思いますが、乳幼児等の医療費につきましては、平成二十三年四月一日現在、全ての千七百四十七の市区町村で、年齢など助成の対象はさっき御紹介いただいたように異なりますけれども、範囲に幅はありますが、何らかの助成を行っています。 こうした取り組み、各自治体がそれぞれの地域の実情に合わせて行っていただいていると思いますので、私も敬意を表したいと思います。
○高橋(千)委員 ありがとうございます。 まず出発点を、同じところに立っていただかないと困るわけですので、まずそこを確認させていただいて、ほっといたしたところであります。 二枚目のグラフのところに、真ん中に丸がついておりまして、自治体単独事業に係る国庫負担削減ということで、二〇〇六年度は六十四億九千万だったのが、二〇〇九年度は七十一億三千万になっている。これは、前回、国保法の改正のときに取り上げた問題であります。 つまり、自治体が独自に医療費を無料化あるいは軽減するときに、その差額は自治体がもちろん負担をしているわけなんですけれども、窓口負担をなしにした場合、私たちは現物給付と呼んでおりますけれども、国保の国庫負担金が減額調整をされている。 その考え方と根拠なんですけれども、例えば、窓口で立てかえて後で返してもらう償還払いに比べて、窓口無料だとかかりやすくなる、それで医療費がふえるんだ、いわゆる長瀬効果があるんだということがこれまでの説明だったかと思うんです。それを計数で厳密に管理をしているわけですね。 それが三枚目の資料でありまして、上が小学生で、二段目が乳幼児であります。 この右側が、費用をどのくらい援助しているかということで、一番右端が、ゼロということで、無料にしている場合。一が立っているところが、現行の自己負担をあらわします。ですから、小学生の一は三割負担である、乳幼児の一は二割負担であるということになりますが、無料の場合は、〇・八六一一、これは要するに、一四%医療費が増額するよという見込みをして、その分を国庫調整している、国庫負担を減らしている、そういう考え方。 これを今も採用しているということで間違いないでしょうか。簡潔に、確認ですので。
○藤田大臣政務官 今委員の方から御指摘がありましたように、その考え方に基づいて調整を行わせていただいております。
○高橋(千)委員 それで、最初に言ったように、もともと、自治体が無料にした分を負担してまで病院にかかりやすくしようと頑張っている取り組みなんですよね。それに対して、いやいや、それでは医療費がかかり過ぎちゃうじゃないかということで機械的に減額するというやり方が、今でもそれがいいんだろうかということなんです。 そうじゃない自治体との不公平感があるということも、これまで何度も答弁がされてきました。でも、今や七八%の自治体で現物給付をやっていて、もう大勢になっているわけなんですよね。だから、減額、そこはもうやらなくてもいいんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 多くの自治体で乳幼児に対する医療費の助成、現物給付で実施していますけれども、窓口負担の減額幅ですとか対象範囲がさまざまなため、この調整措置については、今委員もおっしゃいました、市町村間の公平性の確保などについて考えなければいけないということで、今の調整措置は必要だと考えています。 ただ、おっしゃったように、これは中長期的な検討課題として検討をさせていただければと思います。
○高橋(千)委員 中長期と、余りそう長い話ではないんじゃないか、七八%という実態があるわけですからね。 例えば、長崎県は二〇一一年四月から全自治体で現物給付が実現をしています。委任払いということで、大村というところが、一カ所だけちょっと違う仕組みだそうですけれども。 それに伴って、こども医療長崎ネットが実施した、約一万二千人にとったアンケートがございます。 それを見ますと、現物給付を利用してどのように感じているかという質問に、複数回答ですけれども、楽になったと答えた方が八五・二%、助かっているが六〇・八%ですが、受診した方の病院へのかかわり方については、変わらないという方が七八%なんです。つまり、助かったけれども、だからといって、むやみに夜間でも日曜でもかかっているということではないということがはっきりしました。それと、実施前は必要と思っても受診を控えていたけれども実施後は受診するようになった、早いうちに受診することにより重症化を未然に防ぐことができた、ひどくなる前に早目に受診することが多くなったなどと答えているわけなんですね。 ですから、何か一律に医療費がふえて、それがよくないことであるかのように見る考え方は、もう違うのではないか。むしろ、コンビニ受診を誘発しているのではなくて、かかりたいけれども我慢をしていた方がようやっとかかれるようになった、そういう前向きの効果というのを捉えるべきではないか。そういう中長期の検討というのを今するとおっしゃいましたけれども、そういう前向きの効果というものをきちんと受けとめて、早く、減額措置はもういいんだというふうに見てもいいんじゃないかと思いますが、もう一言お願いします。
○小宮山国務大臣 それは、財源がたくさんあれば私もそうしたいと思います。ただ、今の財政状況の中で、現状では、やはり公平性という面から今調整をしております。 そういう中で、私も前向きに検討はしたいと思いますが、そのためには安定的な財源がなければいけないということが一方にあるということも御理解をいただければと思います。
○高橋(千)委員 例えば、先ほど来話題になっている粟島、私も行ってまいりましたけれども、三百六十六人の人口しかない、そして六十五歳以上が四九%、そういう小さな村ですけれども、そこでも、だからこそ若い人たちを定着させなければいけないんだということで、中学生までの医療費無料化と妊婦さんへの医療費無料化をやっているわけなんです。 ですから、財政力が厳しくても、逆に厳しいからこそ頑張って将来を支えていこうという考え方をしているわけですから、やはりそういうところにも学ぶべきではないか、ここを重ねて指摘しておきたいと思います。 財政といっても、減額措置は七十数億ですから、そういうこともやはり考えていく、もっと別な効果があるんだというふうに受けとめていただきたいと思います。 そこで、子供にかかわらず、原発の避難指定区域の人たちは一年、それ以外の津波被災区域の人たちは国保のみ半年間、医療費無料化が延長となりました。こういう方たちの場合はどこに避難していたとしても現物給付になっていますが、それはなぜでしょうか。
○藤田大臣政務官 委員御承知のように、医療保険制度においては、被保険者が医療費を一旦立てかえる必要がないように、一部負担金のみを支払うことによって医療サービスが受けられるよう、現物給付を原則としているわけでございます。 そのため、東日本大震災による被災者に対する一部負担金のこの免除措置については、医療保険制度の中の対応として、全国共通のルールによって行うものでございますので、医療保険の原則どおり、現物給付となっていると考えております。
○高橋(千)委員 まず、現物給付がルールであるということでありました。 先ほど来議論していたのは独自のルールだからということの整理かなと思うんですけれども、ですから、全国共通のルールにしていけばいいのになと思うのと、本当に無料化が必要であれば、おのずと、窓口無料化でなければ、現物給付でなければ意味がないということだと思うんですね。そこを少し整理していきたいと思います。 それで、三月七日の復興特別委員会で、私は、山形に自主避難をした子供たちの医療費のことを質問いたしました。 山形というのは福島から大変近いということもありまして、一万二千人くらいの方たちが避難をしておって、山形市だけでも今五千六百人強の人たちが避難をしているわけなんですね。 お母さんたちにもお話を聞いてきたんですが、子供のことを考えれば避難という選択肢しかなかったわけです。しかし、いずれは福島に戻りたい、そういう思いもあるわけですから、なるべく近いところにいる、そういう心情を聞いたわけですね。 実際には、医療費が、無料なんだけれども、償還払いになっちゃうわけです。山形市では、小学校三年生までは無料で、現物給付である。福島に帰っても現物給付である。だけれども、自治体を飛び越えているのでそれができないと。だったら、原発避難者特例法という制度もあるんだし、何とかできませんかということを言ってきたわけなんですね。そうすると、もともとは特例法で指定された事務ではないけれども、自治体が独自にやるのであれば構わないということもお答えをいただきました。 これは、もともとは、福島の場合は、十八歳未満まで無料化を、国が出資した基金で、十分の十の補助で、基金を使って県はやると決めたわけですよね。だから、財源的には問題がないわけなんです。だから、もうそれは、あとは事務的な問題だけなんじゃないか、国が一言援助してくれればいいなというのが山形市の要望でありました。 ですから、もう、財源的にも調ったわけですから、問題ないんだよと言ってくれればいいなと思うんですが、いかがでしょうか。
○藤田大臣政務官 福島県が、福島県県民健康管理基金を活用して子供の医療費無料化の検討に着手をされたということでございます。その際に、福島県の区域外に避難されている方々への支給方法、この具体的な制度設計については、やはり福島県と他の自治体の間で検討、調整されるべきものであろうというふうに考えます。 委員の御指摘がございましたような、調整を国がというのも気持ちとしてはわかるところもございますけれども、せっかくのお尋ねではありますけれども、現時点では、厚生労働省として、問題があるかどうか、こういうことをお答えする立場にはない、このように認識をいたしております。
○高橋(千)委員 この前の問いのときに言ったように、国がこの地域の人たちは無料にするよと決めれば、どこに避難してもできるわけですから、そういう仕切りで、お互いの市町村がよければいいんだよと言っていただければいいのではないか。 特段の財政的な負担が生じなければいいんです。私が言いたいのはそこなんですね。山形市は特段の負担を強いて山形市民に影響を与えるということがないということ、そして、福島県が、そのことによって非常に大きな事務負担になっては困るということを、遠慮している、そういう経緯がございますので、そこだけ楽にしてあげればよいのではないかと思います。 あとは、本当であれば、国が無料化の制度をつくっていればこんな問題は生じないのにというのが最後の要望でありました。ここは重ねて要望にとどめたいと思いますけれども、ぜひ考えていただきたいなと思います。 実は、あとはもう要望で終わりますが、山形県は、もう借り上げ住宅もなくて、これ以上の受け入れを拒否せざるを得ないという事態に追い込まれています。でも、避難した会の皆さんに、問い合わせがまだ今も来ているんですね。それは、今妊娠をしたので、やはり子供を産むためには安心できる環境が欲しいということで何とか避難できないかと言っているんです。そういうお母さんたちの気持ちに応えるためにも、せめてこのくらいはやるべきじゃないかということを前向きに検討してほしいということを指摘して、終わりたいと思います。
○池田委員長 次に、小林正枝さん。
○小林(正)委員 新党きづなの小林正枝でございます。 本日、質問の時間をいただきまして、委員長並びに与野の理事の先生方に御礼申し上げます。 私からは、うつ病対策について質問させていただきたいと思います。 うつ病が健康的な生活を妨げる現代病という認識がなされてからかなりの年月がたとうとしております。患者さんの数は、一部の統計では百万人とも言われており、十年前に比べ二倍以上になっているというデータもあるところです。しかしながら、現状は、うつ病に対する総合的な対策が進んでいるとは言えません。無理解や無関心、偏見や差別がいまだに存在していると感じるのは私だけではないと考えます。患者さんやその御家族のみならず、社会的にも多大な影響を及ぼすのがうつ病だと思うのです。 そこで、うつ病対策の進展を願いつつ、幾つかの質問をさせていただきます。 今、残念ながら、年間の自殺者数は三万人を超える時代になってしまいました。自殺者やうつ病がなくなった場合、経済的便益の推計額は、単年で二兆七千億にもなるという研究も発表されています。 そこで、過去五年間において、うつ病が原因とされる自殺者数の推移はどれくらいになりますでしょうか、また、自殺者数の全体の中で、うつ病患者の率は毎年どれくらいになっておりますでしょうか。お答えください。
○岡田政府参考人 お答えいたします。 警察統計によりますと、自殺者数の中で、原因、動機が特定できたもののうち、原因としてうつ病が挙げられる人の数は、過去五年間で、年間約六千人から七千人で推移しておりまして、自殺者数全体の約三割弱を占めているという状況でございます。
○小林(正)委員 少し前になりますけれども、私は、うつ病は心の風邪とうたった新聞の一面広告を見た記憶があります。また、いっとき、うつ病は誰でもなる病気といったキャッチコピーを耳にしたこともございました。 しかし、よく考えてみていただきたいと思います。うつ病は、一度かかりますと、早く回復する人でも数カ月、長く患う人だと何年間も元気を取り戻すことができません。さらに、それによって命を落とす人すらいるというのが現状です。このような言葉は、深刻に捉えなくてもいいよといった、間違ったメッセージになっていませんでしょうか。私は、かねがね危惧しておりました。 患者さんや社会に与える影響を考えますならば、このようにマイナスになる宣伝ではなく、私の地元である静岡では、現在、富士モデルといった、「お父さん、眠れてる?」といった、安らぎのあるメッセージを発しているのですが、大臣いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 うつ病になるべく早く気づくためには、眠れないとか気分が落ち込むといったような症状が出たときにうつ病じゃないかと考えることですとか、働き盛りの御本人がお仕事に一生懸命で気づかないときは、家族とか周りの方がこれに気づいてあげること、それが必要だと思っています。 いろいろな症状の中で本人が気づきやすい自覚症状、これが不眠だということから、政府でも、不眠を切り口とした、特に働き盛りの世代のうつ病の早期発見を目的といたしました睡眠キャンペーン、これを進めてきています。 こうしたキャンペーンで、御本人や周りの方を含めて、うつに関しての普及啓発を行うこと、これは、うつ病の人に早期に必要な治療を受けていただくためにも意義があることだというふうに考えています。
○小林(正)委員 大臣、ありがとうございました。 次に、医学的な見地からお伺いしたいと思います。 精神的な疾患を抱えた患者さんが病院を受診されたとき、医師は、その患者さんがうつ病なのか、自律神経失調症なのか、あるいは更年期障害からくる一症状なのか、それを見分けるのが非常に困難であると言われております。さらに、うつ病だと判断されても、その中には幾つもの種類があるのだと思います。 それぞれを見分ける方法や手段について恐らくガイドライン的なものはないと思いますが、厚生労働省としては、どのような見解を持っており、また、どのように医療の現場と連携されているのか、お答えください。
○岡田政府参考人 特に、更年期にある女性が、眠れないとか立ちくらみがするとか気分が落ち込むなどの身体的、精神的な症状を訴えて受診をしたような場合には、先生御指摘のように、うつ病であるとか自律神経失調症、それから更年期障害などを疑うことになりますが、いずれかの疾患によりまして、抗うつ薬が効くかどうかなど治療法は異なってくるということでございますので、それを正確に診断することは非常に重要だという御指摘は、そのとおりだというふうに思っています。 具体的には、うつ病では、眠れないという症状のほか、気分が大きく落ち込むとか、興奮と喜びが失われるとか、やる気が出ないといった症状が見られますが、これは抗うつ薬による治療が可能であるというようなことではないかと考えております。 自律神経失調症では、自律神経がストレスなどにより乱れ、目まいや立ちくらみなどさまざまな症状が出るというようなことだというふうに聞いております。 更年期障害では、のぼせ、冷え、発汗などさまざまな症状のほか、落ち込みなども見られるということでございます。 これらの症状については、一回の診察でははっきりと見分けることが難しい場合がありますので、経過を見ながらその患者さんの病状をしっかり医師の方が判断して診断を確定していただくということが必要だというふうに考えておりまして、診療の現場では、そうした注意深い、症状の推移を見守って診療に当たられているということではないかというふうに考えているところでございます。
○小林(正)委員 これもまた医学的質問になりますが、うつ病と双極性障害、いわゆる躁うつ病について、この二つの病の見分け方についても同じように教えてください。
○岡田政府参考人 双極性障害とは、いわゆる躁うつ病と言われる疾患でありまして、うつ状態と、気分が高揚したり過度に活動的になるなどの躁状態の両方があらわれる疾患であります。 うつ病と双極性障害では、治療薬が異なる一方、初めはうつ状態のみを示すが、しばらくしますと躁状態を示すということもあり、正確な診断を行うことは非常に重要であり、その診断が非常に難しい疾患であるというふうに認識しております。 診療の現場では、うつ状態で診察した患者さんにつきましては、双極性障害の可能性を常に考えながら診療されることが重要であるというふうに考えております。 例えば、以前、睡眠時間が短くても頑張れたとか、自信に満ちあふれた気分になっていたことがあるなどの躁状態を思わせるようなことがあったかどうかというようなことを診察の中で十分聞き取って、詳細に問診することが非常に重要になってくるんじゃないかというふうに考えているところでございます。
○小林(正)委員 答弁の中にもございましたが、薬の投与に関する問題についてお伺いいたします。 まず、うつ病の患者さんに対する薬剤の処方に関して、それが原因で起こってしまった事故、例えば、投与する薬剤の誤認や過剰な投与などが医療事故を起こしてしまったといった事例はどれくらい把握しておられるでしょうか。もしそのような統計があるならば、さかのぼってお示しいただけますでしょうか。 また、うつ病関係の医療事故訴訟の事例を厚生労働省として把握されておりますでしょうか。そのような具体的事例を省内で研究されておるのか、あわせてお聞かせください。
○大谷政府参考人 うつ病の医療事故の事例でありますけれども、特定機能病院など一定の範囲の医療機関におきましては、薬剤の誤った投与、誤投与を含めた医療情報について、この登録分析機関であります日本医療機能評価機構に報告することとされております。 この日本医療機能評価機構では、収集した情報をもとに、分析それから再発防止のための情報提供を行っておりますが、ここによりますと、現時点では、こういったうつ病についての薬剤の誤投与とかいう事例は報告されておりません。あわせて、訴訟についても、私ども承知していないところであります。 また、そういうことがないように、病院におきましては、医薬品の使用に係る安全な管理について、医療法によって、病院の管理者に対して、医薬品の使用に係る安全な管理のための責任者を配置するとか、医薬品の安全使用のための業務に関する手順書を作成する、こういったことをしております。 いずれにいたしましても、病院等において医療事故がないようにする、また、医療の安全情報の提供などの取り組みをするということを進めてまいりたいと思います。
○小林(正)委員 薬剤の投与に関連して、もう一つお伺いいたします。 薬の多剤多量、過剰投与が原因で、副作用やふぐあい、さらなる病気の進行など、さまざまな弊害が指摘されております。その結果、患者さんの身体的な損失ははかり知れないと思いますし、冒頭にも述べましたように、また、経済的、社会的な損失も甚だしいと思います。 欧米ではうつ病の治療は単剤が主流と伺っておりますが、日本では複数の薬が処方されることが少なくありません。それは、どのあたりに差があるのでしょうか。日本の処方の仕方も含めて御答弁をお願いいたします。
○岡田政府参考人 向精神薬の処方の状況につきましては、厚生労働科学研究におきまして、約三十万人のレセプトを用いた実態調査を行いました。その中では、多くの場合、二種類以下の処方であり、ほとんどの患者さんについては適切な処方がされていると考えているところでございますが、一方、一部の患者さんにつきましては多剤多量の処方がされていることも事実であるというふうに考えております。 そのような処方につきましては、患者の病状などにより必要な場合もあるので一概に不適切と言えない面もございますが、仮に不適切な処方でありますと、服薬によります副作用など、先生御指摘のようなさまざまな影響があるというふうに考えているところでございます。 このため、厚生労働省におきましては、向精神薬の処方の実態調査、それから医師、看護師に対します向精神薬に関する研修、治療ガイドラインの作成、それから自立支援医療の支給認定の際の処方内容の確認と不適切な場合の医療機関への指導など、向精神薬の適切な処方を推進するための取り組みを行っているところでございます。
○小林(正)委員 続きまして、うつ病に関する医療費の問題について質問いたします。 ストレス社会が増せば増すほど、うつ病の患者がふえ、勢い、医療費も増加していきます。精神科の医療費の中でうつ病が占める割合は把握できておりますでしょうか。厚生労働省として、薬剤の適切な投与を現場に指導されているでしょうか。お伺いいたします。
○小宮山国務大臣 先ほど部長がお答えしたように、多くの場合は二種類以下で処方されているので、ほとんど適正な処方がされていると考えています。 一方で、うつ病の患者の数は、患者調査によりますと、平成八年がおよそ二十万人であったものが、平成二十年には七十万人を超えて、およそ三倍以上に増加をしています。 うつ病に係る医療費、これは、医療の内容だけではなくて、患者の数の増加ですとか治療期間などいろいろな要素が関係しているので、何か一つの方法で抑制するということは難しいかと思います。 いずれにしても、うつ病については、早期に必要な治療を行って、なるべく早く回復をしていただく、そのことが重要だと考えています。
○小林(正)委員 大臣からの御答弁を受けまして、最後に、私から提言をさせていただきたいと思います。 医師がうつ病の診断をするとき、問診しかなされておらず、科学的な検査方法をとっていないのが現状です。先ほども質問させていただきましたが、医師は、病気の境目が必ずしも正確に把握できなくても、とりあえずうつ病といった診断になっていることも決して少なくはありません。 日本には、まだ十四カ所の医療施設でしか普及していないと言われておりますが、私は、光トポグラフィーを使用した検査の普及にぜひ厚生労働省としても尽力すべきと思います。 現在、診断方法は、患者さんの話をもとに診断しており、早く、がんや糖尿病のように、検査で病気の診断ができるよう、一日も早い原因の解明と検査方法が求められるべきだと考えます。検査の段階でしっかりと患者を見分け、無駄のない正確な投薬を行い、カウンセリングも充実させていくことがうつ病対策に今求められていると思います。 時間になってしまいましたので、これで私の質問を終わります。
○池田委員長 答弁要らないの。
○小林(正)委員 いいですか。お願いします。
○小宮山国務大臣 一言だけ、せっかくですので。 委員御指摘の光トポグラフィー、これは非常に効果があるということで、今、この検査と保険診療との併用を認めています。厚生科学研究でも臨床現場でさらに活用できるよう研究を行っていますので、その結果をもとにして、普及に努めていきたいと考えています。
○小林(正)委員 ありがとうございました。
○池田委員長 次に、阿部知子さん。
○阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。 本日の早朝、北朝鮮によるミサイルの発射、直後に分解、落下したようでありますが、我が国政府においては、この情報収集が極めて不備であり、また対応の問題も、今回はこのような形であったとしても、今後も緊急対策、対応ということで、危機管理対応が問われるところと思います。 危機管理ということを言えば、日ごろから危機に備える体制ということが一番大事だと思います。例えばミサイル発射も、起こり得ないことではなくてあり得ること、なくしていくべきですが。そして同様に、またそれが、日本の場合、たくさんの使用済み核燃料をためたプールを持っておりますので、こういうところへの核テロということも十分考えられます。 私は、今回の三月十一日の震災におきまして、地震、津波プラス原発の事故でありましたが、厚生労働省の体制は、他の地震、津波等の災害については我が管轄と思っていらしても、この原子力事故災害についてはどうしても遠のけているところがあると思います。例えばきのうも、担当省庁を聞いたら、被曝医療は文科省だとか。 でも、私は、日ごろからの備えがあらゆる危機に万全な対策をとると思いますので、あるところから危機になったからといって切り分けて被曝医療だと持っていく以前に、被曝せぬ方法あるいは十分避難できる方法、それは、日常の医療や介護や障害者や、そうした方々をきちんとインクルーシブ、包括してシステムが成り立っていることにあると思いますので、その観点からお伺いを申し上げます。 政府にあっては、大飯原発再稼働にかなり前のめりになっておられるように思いますが、まず福島の第一原発事故の検証抜きにこのことをやれば、国民的な不信を買う大きな、政権にとっても最大のマイナスになると私は思っております。命の安心、安全を守れずして政治を語る資格はないということでもあります。 冒頭の質問でありますが、小宮山大臣にもお手元に、見ていただきたいですが、きょうは資料として地図をお配りしてございます。これが何の地図かと申しますと、今回の福島の第一原発事故で二十キロ、三十キロ圏に円を描いてみた場合に、どのくらいの医療機関がそこにあるかということでございます。 これは、民間事故調と申しまして、この事故の検証にかかわって民間の皆さんが自分たちで行った冊子がございまして、このような形のものですが、ここの中からとらせていただきました。よくよく見ていただきますとわかりますように、二十キロ圏内は言うに及ばず、東京電力の福島第一原発事故の直近のところに、例えば五キロとか十キロ以内のところに、双葉厚生病院や、あるいは県立大野病院や双葉病院などがございます。 このおよそ十キロ圏内、八から十キロ圏内に、当時、病院並びに老健施設などで、少なく見積もっても五百人の、移動に何らかのサポートを要する方がおられましたが、実は、このうちから五十四人が亡くなっておられます。 私は、今回の事故で死亡者がなかったやに言う方々の、その感性が信じられません。逃げられない、逃げおくれた、あるいは避難の途中で亡くなった方も多数おられるわけです。 小宮山大臣に、この事案、この経験、どのように考えられるか、防ぎ得たとすればどうすればいいのか、今後はどんな教訓をお持ちであるのか、まず冒頭、お願いいたします。
○小宮山国務大臣 まず、今の御質問につきまして直接のお答えとしては、災害発生後、混乱をしていたとはいえ、その二十キロ圏内にある病院などからの避難に際して十分な対応がなされなかったということがあると思いますので、そこはしっかりと、何が足りなくてこれからどうすればいいかということを検証しなければいけないと思っています。 例えば、患者さんの搬送のときには医療関係者の付き添いが必要だということですとか、常備薬を持っていくとか、あるいは診療の記録などを、患者さんの病状ですとか使っている医薬品の情報を伝えるとか、こうしたことは被災当初に入っていただいたDMATの皆様などからもいろいろな御提言がありますので、今官邸の方でやっております防災対策の検討会議の中でもこうしたことは検討されています。 おっしゃったように、確かに、原発の事故についても、健康については厚労省がしっかりと責任を持って当たるべきだと私も思っていますが、今まで事故はないということを前提に組まれた仕組みの中で、人も財源も、何も今、厚労省は持っていない。その中で、今度また御検討いただく規制庁がありますけれども、そこのところで厚労省としても協力できることは全て協力をしながら、一元的にやるという仕組みをいろいろ検討した結果、そういう形をとることにしましたので、以後には今後の教訓としたいと思っています。
○阿部委員 大臣の御答弁は前向きであり、なおかつ、では何でそんな段階で大飯の原発を再稼働するんだろうかと。これは大臣の担当ではありません。しかし、大臣は、そこにいる患者さんや要介護の方たちの命の責任は持っておられるわけです。まだ政府の原子力災害対策本部でも、実は、なぜ五十四人も死んだのか、何の総括も出されておりません。私は、その段階でまた他の原発を動かし、事故はないこととした上で犠牲者を出すということは、政治としてやってはならないと思います。 今、大臣は、例えば情報の共有のためのカルテのお話などをなさいましたが、そもそも今回の事案では、三月十一日に原子力発電所の事故が起きて、三月十二日の朝まで、例えば大熊町の住民が、あるいは双葉の住民が朝方の避難を始めるまで、病院には一切、何の情報も参りません。自治体からも来ません。県からも来ません。誰からも来ません。みんなが逃げているのを確認して、院長が慌てて町に行き、どうなっているんだ、うちには運んでもらわなきゃいけない患者さんがいる、バスを準備してくれと、そういう交渉から始まっているわけです。 三月の十二日の朝の段階で、第一陣が出発したまでは現実に避難がまだできましたが、十二日に爆発して以降は、来てくれる自衛隊も警察署も、きょうは運べない、きょうは運べない、これで一日延ばしになりました。自衛隊機に、先ほど、ヘリに例えば医者の同乗はどうだと。これはとても重要です。できない場合でも、移動してもらわなければ助からないから。しかし、きょうはだめだと言われて、寝たきりでそこに置かれて、その一日がどんなに長かったか。 そして、翌日には確かに自衛隊は運んでくださいました。そのとき、院長は、誰かに助けを求めてあっちこっち走り回って、警察に行く、自衛隊に行く、その奔走中で同乗できませんでした。結果、移送の途中で二十数人を含めて、避難所に行くまでです、避難所でも亡くなりました。 私は、この事案はきちんと厚生労働省として検証していただきたい。原発災害じゃなくても、津波でも地震でも同じです。ただ、何か今回のことが原発震災だったから、このことを検証せずに、全ての厚生労働省の災害医療の見直しが着々と進行しています。しかし、それは意味がない。真実を見ていない。 お伺いいたします。 EMISという、広範囲に避難のための連携システムをつくるための情報システムがあります。これは医政局長に伺いますが、阪神・淡路の大震災の折に、このEMISとDMATは二つとも、我が国がこれから災害に対してやっていこう、取り組んでいこうとするものでありました。今回、果たしてEMISは機能しましたか。先ほど言うように、病院には被災の情報も来ません。事故情報も来ません。何にも来ません。大体、通信網も使えません。日本の各地にある災害拠点病院で、あるいは原発の近くの病院で、情報伝達システムはどうなっているのか。原発は特にもう一つのリスクをかけていますから、伺います。医政局長、どうでしょう。
○大谷政府参考人 お答え申し上げます。 今回の震災の際のEMISあるいはDMATでありますが、おっしゃるとおり、初動において情報の収集が手間取り、非常にその機能が十分発揮できなかったというのは御指摘のとおりであります。 災害時において、医療体制でEMISに情報を集める、また保健所が現地の情報を収集する、そういうことを想定しておったわけでありますけれども、今回、三つの、震災、津波、原発ということで機能しなかった、今それで見直しを進めているところでございます。
○阿部委員 何度も言いますが、見直しをしている間に、どうして稼働、次を考えますか。 小宮山大臣、よく聞いてください。この二十キロ圏内には保健所などないのですね。各医療機関の情報を、今医政局長が言いましたが、保健所がサポートして集めるといったって、保健所はないんですよ。大飯はどうですか。ありますか。同じ轍を踏む、そうしたことがわかっていながら、今や事故はないことじゃないんです。あった場合も対応できるように備えないといけないということです。 私は、大臣にぜひ知っていただきたい。保健所はどんどん減らされていっています。働く人も減らされていっています。その中で、では、各病院の、あるいは寝たきりの人の情報を集めて本当に機能できるのか。機能できなければ、幾ら紙で書いたって意味がないのです。 私の時間が限られているので、これは大臣にしっかりとお伝えして、もう一つ、最後の質問に行きます。 原子力保安院の関係でございますが、今回、例えば地域で防災計画をつくります。おおい町もそうでしょう。でも、原子力保安院は、おおい町がどんな防災計画をつくっているか、まず把握しておられませんよね。私がきのうお尋ねしたら、段ボール箱をひっくり返して捜すか、あるいは現地の県に上がっている情報を聞くかということで、そんな状態で、なぜ再稼働できるんでしょう。防災計画が福島でも機能しなかったということをなぜ踏まえないのか。 この点について、保安院はなぜ、その地域の防災計画を把握していないのか、それでよしとしているのかについてお伺いいたします。
○山本政府参考人 お答えいたします。 まず、今回の市町村の地域防災計画の位置づけでございますけれども、原子力災害に関します地域防災計画は市町村がみずから処理すべきものとされたものでございますが、法律上、災害対策基本法におきましては、市町村の計画は都道府県に報告がされる仕組みにはなってございますけれども、国への報告義務は、義務づけられておりません。 しかしながら、先生の御指摘のように、やはり市町村の計画をきちっと把握すべきというのは当然のことでございますので、各原子力発電所ごとにございます検査官事務所には防災専門官がおりますが、その防災専門官がそれぞれの各自治体の、市町村の地域防災計画を収集いたしまして、オフサイトセンターにおいて保管をしてその内容を見ているというところでございます。特に、年に一度、防災の訓練を実施してございますので、そういう防災訓練などを通じましてその防災計画の中身あるいは実効性などを確認しているというところでございます。
○阿部委員 防災計画もありました。オフサイトセンターもあるはずでした。でも、全く機能していません。病院には情報も行きません。保健所が収集するといったって、保健所がありません。なぜこんな状態で、この国はまた愚かに再稼働するのか。 小宮山大臣、少なくとも大臣の任務の中において、そうした地域の重症患者情報や、あるいはそれをどう集めて防災ということに組み入れていくのか。残念なことに原発災害は、先ほどの保安院のお答えですが、法令、国がそういう要請をしていないということで、自治体が勝手につくり、悪いけれども、後は野となれ山となれという状態で、これだけの死が起こりました。この死に学ばずして、亡くなっていった人に私は報いる手だてがないと思います。 特に精神医療は、政権が交代されてから、精神病院でした、亡くなったのは、患者さんたちは。痴呆とか動けない、その方たちのことも含めて、疾病の中に、五疾病五事業となさるという計画と聞きます。そうであれば、大臣、本当に保健所が情報を集められるのか、機能するのか、この点について明確な方向性とそして政府内の検討をお願いしたいが、いかがでしょう。
○小宮山国務大臣 今回のことの教訓も踏まえまして、しっかりとそこを検証もした上で、やはり医療機関の情報の把握ですとか、それから搬送体制の確保、これは計画だけではなくて実地の訓練も含めて行っておかないといけないと思いますので、ここは関係省庁とも連携をとりまして、必要な取り組みをしていきたいというふうに思います。
○阿部委員 犠牲を犠牲に終わらせることのない取り組みをお願いいたします。 終わります。
○池田委員長 次に、柿澤未途君。
○柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。 がん対策推進基本計画の次期計画案が先日答申をされました。これを受けて、きのう、国会がん患者と家族の会が開かれました。きょう御出席の厚生労働委員の方々も多く御出席をされておられましたが、ここで、がん登録の推進に関する強い要望が、患者会の皆さんや日本医学会からありました。 いわく、我が国のがん罹患率は十五府県の二〇〇六年の登録情報を用いて推計しており、五年生存率に至っては、一九九九年から二〇〇二年のわずか六府県の集計値を全国値として用いている、不確かかつ古いデータを用いて国も都道府県もがん対策を行っている、そもそも、がん患者の数すら正確には把握できていない、こういう状況であります。 一方、アメリカでは、がん患者のゲノムレベルまでの登録データをもとに、研究と臨床を結びつけてがんを治癒する、こういう医療に進もうとしております。先日、患者会の代表の方がシカゴの学会に出て日本のお寒い現状を話したら、信じられない、人の命がかかっているのに、こういうふうに驚かれたということであります。 きょう御出席の委員の皆さんも、御出席されていた方がいらっしゃるので、そうした方々とも問題意識を共有しているというふうに思いながら、質問をさせていただきたいと思います。 まず、がん登録が日本において遅々として進まない、この理由についてはどのように考えておられるでしょうか。お伺いします。
○外山政府参考人 がん登録は、がんの種類ごとの患者の数、治療の内容、生存期間などのデータを収集、分析し、がん対策の基礎となるデータを得る仕組みであり、国や都道府県がデータに基づく適切ながん対策を実施し、がん医療の水準を向上させるために必要不可欠と考えております。 現在、がんの発生状況の把握につきましては、健康増進法において国及び地方公共団体の努力義務規定となっておりまして、地域がん登録につきましては、今年度中にようやく全都道府県が開始するなど、一定程度進んでいるものの、医療機関の地域がん登録への届け出は義務ではないため、全てのがん患者を把握できない、それから、都道府県によりがん登録の体制にばらつきがあって、登録漏れの把握や予後調査が十分でない、それから、基本は都道府県ごとの事業であるため、県内の住民が県外の医療機関を受診したり、転出した場合の情報が得られにくいなどの課題があると認識しております。
○柿澤委員 きのう厚労省や日本医学会の方々から指摘された主な障壁というのが、地域がん登録が都道府県単位で行われていて、県域を越えて移動する患者を追いかけるのが難しい、こういうことや、あるいは、健康増進法の規定に基づく努力義務でしかないこと、そして、個人情報法の壁がある、こういうこと、これらががん登録の推進を阻んでいるというふうに説明をされておりました。 だとすると、これらはまさしく、がん登録を全国制度として法制化して乗り越えることができる課題だというふうに思います。都道府県の壁を乗り越える、そして、個人情報の問題をクリアする、全国のばらつきを、ある意味では、ひとしく進めて一〇〇%を目指していく、これは恐らく、法律で全国制度として位置づけることによってのみ可能になることなのではないかというふうに思います。 そういう意味で、がん登録の制度としての法制化というものがどうしても必要だというふうに考えますが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○小宮山国務大臣 きのう、私、厚生労働省の方へも要望書は頂戴をいたしました。 おっしゃるように、がん登録は、アメリカ、オーストラリア、韓国などはがん登録に特化した法律を根拠としていますし、カナダなどでは統計法のような一般的な法律を根拠として導入をされているというような実情がございます。 平成二十四年度から開始するがん対策推進基本計画の変更案の中でも、これは、がん登録の推進は重点的に取り組まなければいけないとしていまして、この中で、法的位置づけも含めて検討をしたいというふうに書かせていただいているところです。
○柿澤委員 御答弁がありました。きょうお配りの資料にも、あえて白黒にして赤線を引いてありますが、「法的位置付けの検討も含めて、」こういうことが書かれているわけですけれども、この「法的位置付けの検討も含めて、」というのは、文言として、極めてしゃっきりしない文言だと思うんですよね。 日本のがん登録は、アメリカを初めとしたがん対策のいわば先進国と比べれば、十年おくれている。早急にこれは取り組まなければいけない課題だと思うんですけれども、「法的位置付けの検討も含めて、」やるかやらないんだかはっきりわからない、こういうような文言にとどめてしまっていることは極めて残念なことだと思います。 次期国会、あるいは今国会でもいいです、あるいは一年以内に、期限を切って法制化を目指していく、そういうことをぜひはっきりおっしゃっていただきたいというふうに思います。そして、がん対策推進基本計画に盛り込んでいただきたいというふうに思います。いかがですか。
○小宮山国務大臣 ぜひこれは与野党あわせて知恵を出していただきたいとは思うところですけれども、前向きには検討したいというふうに思います。
○柿澤委員 与野党あわせてというお話でしたが、きのうの国会がん患者と家族の会、この会合では、本当に、与野党ともに、なぜこれが進まないのかというお話を聞かせていただいて、ボトルネックは何なのかと言って、日本医学会の門田先生からは、要するに、政治の側はどれだけやる気があるんだ、こういう形で返ってきたという場面もありました。 結果として、場合によっては超党派の議員立法ででもこれを進めていこう、こうした確認をさせていただいたところでありますので、政府としても、がん対策推進基本計画は、これから、五月に閣議決定するものですから、まだ答申レベルでありますので、文言を変えられるはずでありますから、ぜひその方向性を明確に打ち出していただきたい。しつこいようですけれども、もう一度御答弁をいただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 検討させていただきたいと思います。
○柿澤委員 厚生労働省も、検討する、法制化は基本的に前向きな方向だと思うんですけれども、本当に現実の問題としてそれを視野に入れて検討しているのか、こういう問題があると思うんです。 きのうの会議で、公明党の渡辺孝男先生だったと思いますけれども、重要な指摘をされていました。地域がん登録を全国的な法制度として一〇〇%を目指して進めていくと、システムの整備とかを含めて一体どのぐらい費用がかかるのか、こういうお尋ねを厚生労働省の方にさせていただいたら、そんな試算はしていません、わかりません、こういうことだったんですよ。 結局、前向きなことを言っても、具体的にこれを法制化して全国制度にした場合にどうなるのかということについて、きちんと考えていないということではありませんか。この点についてもしっかり進めていくという御答弁をいただければというふうに思います。
○外山政府参考人 今大臣が答弁いたしましたように、がん登録については、非常に、がんの医療政策上、肝の部分でありまして、がん対策推進協議会の中でも重点的に検討課題でこれまで取り上げてきました。 きのうの会場で直ちに数字は言えなかったかもしれませんけれども、どういうふうな費用がかかるかということも含めまして、現在検討中でございます。
○柿澤委員 だとすれば、やはり、ここの、「法的位置付けの検討も含めて、」こんな文言でこの計画に盛り込むということではなく、もっときちんとした方向性を打ち出すべきではないかというふうに思います。期待をしておりますので、ぜひお取り組みを進めていただければと思っております。 もう一つ。私ががん対策推進にかかわるきっかけになったのは、ほかならぬ父親の食道がんの闘病生活に付き添ってからであります。食道がんというのはがんの中でも厳しい一つでありまして、手術で声帯を動かす反回神経を切ってしまいまして、声は出なくなる、嚥下に障害は出る、それでも、元気になることを目指して散歩をしていたりしたんですけれども、半年で再発してしまいました。肋骨のところに骨転移もして、強い痛みが出るようになって、当初はボルタレンの座薬を入れたり、口から入りませんから、腸瘻のチューブからオプソという液状のモルヒネを入れるようになりました。緩和ケアで最後の、末期の緩和ケアを受けました。二週間余りで旅立っていきましたけれども、最後の最後まで家で見てあげられたのは、私は本当によかったというふうに思っています。 在宅緩和ケアの基盤整備もがん対策推進基本計画の中に掲げられていますけれども、いまだに、私は、拠点病院と診療所の二兎を追っているような感じがするんです。そして、医療者の研修ということがいろいろ書かれているんですけれども、現実に、どうやって、在宅の緩和ケアで基盤を厚くして、多くの人が願っている、住みなれた家で安らかに最期を迎えたい、この希望を満たしていくのかという点が、私は、ややもすると見失われてしまっているのではないかという気がしてなりません。 がん患者の自宅での死亡割合というのは、ここ数年ほとんど変わっていない。結局、拠点病院と、また、実は必ずしもこの在宅緩和ケアに積極的ではない町の診療所、こういうところを中心に考えてきて、実効が上がっていないというのが実情なのではないかというふうに思うんです。 私は、緩和ケアは、ある意味で専門の支援診療所、在宅支援をやる緩和ケア専門の診療所を全国に展開する、こういうことが必要であるというふうに思っておりますけれども、こういう形で施策の転換を実現していくためにもまず必要だと私は思うのは、がん患者の自宅での死亡割合をここまで上げるという数値目標を今度の基本計画の中に盛り込んでいくことだというふうに思うんです。先ほどのがん登録もお寒い現状ですが、自宅で、家で最期を安らかに迎えたいという点においても、極めてお寒い現状が日本にはあります。 これについて、やはり、何年までにここのパーセンテージまでということをしっかり盛り込んでいただきたいと思いますが、御見解をお願いしたいと思います。
○外山政府参考人 がん患者の自宅での死亡割合は、平成十七年が五・七%、平成二十二年が七・八%であり、若干ふえておりますけれども、先生御指摘のように、過去五年間で大きな変化は見られておりません。 一方、平成二十年三月に実施しました終末期医療に関する調査におきましては、六割を超える一般国民は、六三・三%でありますけれども、自宅で療養することを望んでおりますが、最期まで自宅で療養したいと答えた方は約一割、一〇・九%でございました。 がん患者が現在より在宅療養ができるようにすべきであるということはそのとおりだと思いますけれども、この自宅死亡の割合を次期のがん対策推進基本計画で数値目標とすることにつきましては、いろいろ議論はありましたけれども、今回は案としては入れておりません。 ただ、どこで最期を迎えるかということにつきましては、個人によってそれぞれ考え方が異なることから、画一的に論じられるべきものでないと考えますけれども、患者が希望する療養所を選択でき、切れ目なく質の高いサービスが受けられるよう、在宅緩和ケアを含めた、先生御指摘のような診療所、重点的な診療所の整備も含めた在宅医療の充実等を進めてまいるということは、記載し、取り組むこととしております。
○柿澤委員 数値目標のことはともかくとして、お取り組みの方向性としては、非常によい姿勢をいただいたというふうにも思います。 大臣にも、この間、質問の中身を聞いていただいておりましたので、これは、二人に一人ががんになり、そして最終的には亡くなっていく、こういう状況の中でのことですから、本当に国民全ての願いと言っても私はいいと思うんです。その点、やはり住みなれた我が家で最期まで家族に囲まれて迎えたい、こういうことが実現できるような、実効性の上がる基盤をつくっていく、この決意をお聞きして、時間も来ましたので終わりたいと思います。お願いします。
○小宮山国務大臣 私も、委員が言われることに同感でございます。 そういう意味で、今回、社会保障の一体改革の中でも、在宅医療・介護の充実ということで、これは、そこでのみとりも含めまして、今も診療報酬の中でも見るような形に、そういう方向性を持ってやっていますけれども、希望される方が、がんであっても自宅で最期が迎えられるように、しっかりとそういう方向で取り組みを進めたいと思っています。
○柿澤委員 重ねて、実効性の上がる対策を行っていただきたいということをお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○池田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十五分散会