憲法審査会 第1号
- 発言数
- 69 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2012/02/23
会議録
○大畠会長 これより会議を開きます。 幹事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴いまして、現在幹事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、会長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大畠会長 御異議なしと認めます。 それでは、幹事に逢坂誠二君を指名いたします。 ————◇—————
○大畠会長 日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する件、特に選挙権年齢・成年年齢の十八歳への引下げに係る政府の検討状況について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、内閣官房内閣総務官室内閣総務官原勝則君、総務省自治行政局選挙部長田口尚文君、法務省民事局長原優君及び法務省刑事局長稲田伸夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大畠会長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○大畠会長 次に、本日の議事の順序について申し上げます。 まず、選挙権年齢・成年年齢の十八歳への引下げに係る政府の検討状況について政府から説明を聴取し、その後、自由討議に入ることといたします。 それでは、政府から説明を聴取いたします。内閣官房内閣総務官室内閣総務官原勝則君。
○原(勝)政府当局者 おはようございます。 私は内閣官房でございますが、政府全体の取りまとめをする立場から、現在の検討状況につきまして御説明を申し上げます。 お手元に資料、本日の私の説明要旨と、それから、資料一から三を配付させていただいております。これらの資料に基づきまして御説明を申し上げます。 御案内のように、平成十九年五月に公布されました日本国憲法の改正手続に関する法律の附則第三条におきまして、法律の施行までの間に、選挙権を有する者の年齢を定める公職選挙法、成年年齢を定める民法その他の法令の規定について検討を加え、必要な法制度上の措置を講ずる、こういうことにされたところでございます。 これを受けまして、政府としましては、資料の一をごらんいただきたいのでございますが、平成十九年五月に各府省事務次官等をメンバーといたします年齢条項の見直しに関する検討委員会を設置いたしまして、過去四回開催をし、二十以上などの規定を有する法令の年齢条項につきまして、総合的な検討を行ってまいりました。 しかしながら、平成二十一年十月の法制審議会答申におきまして、民法の成年年齢引き下げについては、直ちにこれを行うことは適当ではないこととされたこともあり、大変申しわけございませんが、国民投票法が施行された平成二十二年五月までには、法制度上の措置を講ずるには至らなかったところでございます。 政府といたしましては、年齢条項引き下げに関する国会における議論の推移も見守りつつ、引き続き関係法令についての検討を進めるとともに、法制審議会答申において指摘されました、消費者教育など成年年齢の引き下げに向けた環境整備のための施策を積極的に推進することとしたところであり、あす二月二十四日には、年齢条項の見直しに関する検討委員会を開催いたしまして、各府省における検討状況についてのフォローアップをすることとしております。 検討状況でございますが、政府の検討委員会では、公職選挙法や民法を初めといたしまして、法令上二十歳以上などの年齢に関する条項について総合的に検討を行っております。 資料の二をごらんいただきたいと思います。 これは、関係する法令ということでこちらで取りまとめたものでございますが、現時点では、法律、政令、府省令合わせまして三百三十八ございます。内訳として、法律が二百四、政令が三十七、府省令が九十七となっております。 この資料の二ページ目をごらんいただきたいと思います。 このうち九割、法律でいいますと百八十一、政令でいいますと三十三、府省令でいいますと八十七でございますが、全体の九割の法令の法制上の措置について、各府省における検討が終了しておりまして、平成二十二年四月の時点では七割でございましたので、その後、検討が進んでいる状況にはございます。 なお、現在も検討中の法令としては、ここにあるBの欄でございますけれども、少年法や未成年者喫煙禁止法等若年者の健全育成に関する法令、あるいは児童福祉法等福祉に関する法令等がまだ残念ながら残ってございます。 対象法令は三百三十八と数が多うございますが、公職選挙法の選挙権、民法の成年等の文言を引用しており、公職選挙法や民法の見直しに伴い年齢が自動的に引き下がるもの、あるいは、二十歳以上、二十歳等の規定があっても、選挙権年齢や成年年齢とは関係なく、別の理由で年齢が定められているといった法律も多数ございまして、実際に改正を必要とする法令自体は、必ずしも多くはないと考えております。 具体的に言いますと、資料二の二枚目でございますけれども、法律の欄を見ていただきますと、Aのところの下に「(うち要改正)」と書いてございますが、これは、検討が終わったもので、実際にそれを実現するためには国会に法案を出して法律を改正しなきゃいけないものの数を書かせていただいています。ごらんのように、現段階において改正の方針が決まっている法令は、法律でいいますと十本、政令でいいますと三本、府省令で五本でございます。 もちろん、Bの欄にありますように、まだ検討が終わっていない法令がございますので、検討結果によっては、この数がふえる可能性はもちろんあるわけでございますけれども、全体三百三十八という数に対しては、さほど多くの数ではないということを御認識いただければと思います。 三番目でございますが、成年年齢の引き下げに向けた環境整備でございます。 法制審議会で指摘されました民法の成年年齢の引き下げに向けた環境整備につきましては、お手元の資料、資料の三をごらんいただきたいと思いますけれども、一つは、内閣府では子ども・若者育成支援のための総合的な取り組みに今取り組んでおります。また、法務省における法教育、財務省における租税教育、あるいは二ページ目になりますが、文部科学省による学校における消費者教育、三ページ目には金融庁における金融教育、そして最後のページでございますけれども、消費者庁における消費者教育の取り組みといったようなことについて、予算措置を講じながら、今その施策を推進しているところでございます。 今後の対応といたしましては、先ほど申し上げましたように、あす、年齢条項の見直しに関する検討委員会を開催いたしまして、関係省庁の密接な連携のもとに、引き続き関係法令についての検討を加速させるとともに、成年年齢の引き下げに向けた環境整備のための施策を積極的に推進していきたいと考えております。 以上でございます。
○大畠会長 次に、総務省自治行政局選挙部長田口尚文君。
○田口政府当局者 総務省でございます。 選挙権年齢の引き下げに関します検討状況について御説明申し上げます。 日本国憲法の改正手続に関します法律案の国会審議においても取り上げられたところでございますが、総務省といたしましては、選挙権年齢の引き下げについては、民法上の判断能力と参政権の判断能力とは一致すべきであるということと、諸外国においても、成年年齢に合わせまして、十八歳以上の国民に投票権、選挙権を与える例が多いこと等から、選挙権年齢と民法の成年年齢等につきましては一致させることが適当であると考えられるところでございます。 先ほどお話ございましたが、平成十九年五月の日本国憲法の改正手続に関する法律の成立を受けまして、政府におきましては、事務の内閣官房副長官を委員長とする年齢条項の見直しに関する検討委員会が設置されまして、公職選挙法や、成年年齢を定めます民法その他の法令の年齢条項について検討が行われてきたところでございます。 このうち、民法の定める成年年齢につきましては、二十一年十月の法制審議会の答申におきまして、十八歳に引き下げることが適当であるとしつつも、消費者被害の軽減などの環境整備が必要であり、現時点で直ちに引き下げを行うことは適当でないとされたところでございます。 こうしたこと等から、日本国憲法の改正手続に関する法律が施行されました平成二十二年五月までには、公職選挙法、成年年齢を定める民法その他の法令の規定につきまして、必要な法制上の措置を講ずるに至らなかったところでございます。 総務省といたしましては、選挙権年齢の引き下げのための法的措置について、内閣官房等とも十分連携をしながら、法律体系全体の整合性を図りながら、適切に対処してまいりたいと考えてございます。
○大畠会長 次に、法務省民事局長原優君。
○原(優)政府当局者 法務省民事局の原でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 法務省における民法の成年年齢の引き下げに関する検討状況につきまして御報告いたします。 日本国憲法の改正手続に関する法律の附則第三条の規定及び平成十九年十一月に開催されました政府の年齢条項の見直しに関する検討委員会における決定を踏まえまして、平成二十年二月、法務大臣から法制審議会に対し、民法の成年年齢の引き下げの当否等について諮問がされました。その諮問について検討するために、専門の部会として民法成年年齢部会が設置され、調査審議が行われたところでございます。 民法成年年齢部会においては、各種専門家、有識者からの意見聴取や、高校生、大学生等との意見交換を実施したほか、平成二十年十二月に取りまとめました、成年年齢の引下げについての中間報告書をパブリックコメントの手続に付すなどして、国民の幅広い意見を聴取しながら検討が行われました。 そして、合計十五回の調査審議の結果、平成二十一年七月、民法成年年齢部会において、民法の成年年齢の引下げについての最終報告書が取りまとめられました。 法制審議会の総会におきまして、民法成年年齢部会の調査審議の結果を踏まえて二回の審議が行われまして、平成二十一年十月、法務大臣に対して答申が行われたところでございます。 法制審議会総会の答申の概要を申し上げますと、答申は、民法の定める成年年齢については、これを十八歳に引き下げるのが適当であるが、現時点で成年年齢の引き下げを行うと、消費者被害の拡大などさまざまな問題が生ずるおそれがあるため、引き下げの法整備を行うには、若年者の自立を促すような施策や消費者被害の拡大のおそれなどの問題点の解決に資する施策が実現されることが必要であるとした上で、民法の定める成年年齢を十八歳に引き下げる法整備を行う具体的時期については、関係施策の効果等の若年者を中心とする国民への浸透の程度や、それについての国民の意識を踏まえて判断するのが相当であるとしております。 ちなみに、世論調査によりますと、成年年齢を十八歳に引き下げることに約八割の国民が反対している一方で、一定の環境整備が進めば成年年齢の引き下げに賛成という者が六割を超えるという結果が出ております。 民法の成年年齢の引き下げを行う場合の問題点を解決するための施策としては、消費者被害の拡大のおそれ等の問題点を解決する観点からは、消費者庁による消費者行政の一元化及び充実、改訂がされました学習指導要領に基づく消費者教育、法教育、金融経済教育等の充実に向けた取り組みが行われているところでございます。 また、若年者の自立を援助する観点からは、新しい青少年育成施策大綱や、子ども・若者育成支援推進法の内容を踏まえた、若年者の総合的な支援に向けた取り組み等がされているところでございますが、これらの関係施策の効果が実際にあらわれ、国民の間に浸透するのには、ある程度の期間を要するものと考えられます。 法務省といたしましては、法制審議会の答申をも踏まえて、法教育の充実などに努めてきたところですが、引き続き、関係省庁とも連携を図りつつ、民法の成年年齢の引き下げに必要な環境の整備に努めてまいりたいと考えております。 なお、公職選挙法の選挙年齢を引き下げるためには、民法の成年年齢も引き下げねばならないという議論がございます。 しかし、公職選挙法の選挙年齢と民法の成年年齢は、それぞれ立法趣旨が異なり、理論的に見ても、また諸外国の立法例を見ても、必ずしも一致する必要がないものと承知しております。 したがって、民法の成年年齢を引き下げずに公職選挙法の選挙年齢を引き下げることは可能であると考えており、むしろ、公職選挙法の選挙年齢の引き下げを先行させることによって、民法の成年年齢の引き下げに向けた国民の意識を醸成した上で、国民の理解が得られた後に民法の成年年齢を引き下げるということが、一つの有力な選択肢であると考えております。 以上でございます。
○大畠会長 以上で説明は終わりました。 —————————————
○大畠会長 これより自由討議を行います。 この際、委員各位に申し上げます。 発言を希望される委員は、お手元にあるネームプレートをお立ていただき、会長の指名を受けた後、発言をお願いいたします。発言が終わりましたら、ネームプレートは戻していただくようにお願いいたします。 発言は自席から着席のままで結構でございます。また、発言の際には、所属会派及び氏名をお述べいただきますようにお願いいたします。 なお、幹事会の協議によりまして、一回当たりの持ち時間は五分以内といたしたく存じます。委員各位の御協力をお願いいたします。 発言時間の経過につきましては、終了時間一分前にブザーを、また終了時にもブザーを鳴らしてお知らせをいたします。 それでは、発言を希望される委員は、ネームプレートをお立てください。
○近藤(三)委員 自由民主党の近藤三津枝です。お時間をいただきまして、ありがとうございます。 私、憲法改正の、国民投票権を十八歳以上とするということにつきまして、日本の人口構成の変化の面から意見を申し述べさせていただきたいと思います。 最新の二〇一〇年の国勢調査によりますと、二十歳以上の人口、すなわちこれはほとんど有権者数になるんですけれども、その人口が一億三百六十七万人です。このうち二十歳から二十九歳、二十代の若者が千三百四十六万人。先ほど申し上げましたように、全有権者数一億三百六十七万人のうち二十代の若者の数が千三百四十六万人ということは、割合としては若者の数は一三%ということになります。一三%が全有権者数の中に占める二十代の若者の数ということになります。 戦後初めて選挙が行われましたのが昭和二十一年四月十日です。そのとき、全有権者に占める若者の人口は二八%、正確に言いますと二七・八%ありました。 この六十五年間で少子化が進みました。二十代の人口の占める割合が、先ほど申しましたように、二八%から一三%にまで減ってしまったということです。半分以下になってしまったということです。 仮に、今検討されています十八歳、十九歳の年代の若者たちが新たに選挙権を獲得したとしますと、この数が二%アップして一三%から一五%になるわけです。わずか二%のアップというふうに考えがちなんですけれども、次の世代を担う若者たちが二%多く自分たちのことを考えることができると、若者の意見がそれだけ反映されるということになるわけです。 今後の人口減少、少子化によりまして、この若年層の減少問題がさらに深刻になることは明らかだと思います。もう一度申し上げますけれども、将来の日本を担う若い世代の意見、考えを憲法改正に反映するためにも、十八歳以上に投票権を与えていかなければならないというふうに考えております。 一方で、十八歳という年齢を考えてみますと、高校卒業の年齢です。実際に国民投票が行われるときを想像してみますと、多分その二、三年前から、国会でも議論が大いに行われると思いますし、メディアの方でも大いにそのことが放送されると思います。ですから、新しく投票権を得る十八歳になるであろう若者たちも、十八歳になってから初めて憲法改正のことを考えるのではなく、その二、三年前からしっかりと考えていかなければならない、考えてもらわなければならないというふうに考えます。 一方で、現行憲法を見てみますと、どうでしょう。制定の経緯から、非常に翻訳調でわかりにくい表現が多くあります。また、憲法の解釈で何とか工夫しながら、現実の政策を推進しているというわかりにくい面もあります。十八歳でしっかり判断して国民投票を行うには、憲法改正に当たりまして、まずは、解釈がしやすい、わかりやすい憲法としていかなければならないと考えております。 以上、少子高齢化社会におきまして、十八歳以上の若者の層が国民投票権を持つことの意義、そして、若者がしっかりと憲法改正について判断ができるよう、憲法の条文の表現をわかりやすいものとしていくべきではないかという二点について意見を申し述べさせていただきました。ありがとうございます。
○大畠会長 御質問というよりも、御意見を拝聴したと受けとめてよろしいですか。はい。
○柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。 この後、ちょっと質疑の関係もございまして、会長から御指名をいただきまして、御配慮まことにありがとうございます。 きょう、選挙権年齢また成人年齢の十八歳への引き下げ、こういう問題について自由討議をさせていただくわけですが、私も、十年以上前にさかのぼって、十八歳選挙権を目指すNPOの皆さんと連携をしながら、この問題についていろいろと研究をしたり取り組みをさせていただいてきた、こうした立場でありますので、このような議論に参加をできるということは大変感慨深い思いをいたしております。 また、二〇一〇年四月の衆議院の総務委員会におきまして、国民投票法の附則に明記をされた十八歳選挙権年齢への引き下げに必要な措置を講ずるものとするという、ここの部分について、結局、国民投票法の施行までに行われなかったではないか、こうしたことを述べさせていただきました。残念ながら、極端に言ってしまえば、法律違反と言ってもいいような状況が今も続いているわけでありまして、この件については、早急な検討がなされるべきものというふうに今も思っているところであります。 今、内閣官房から、また総務省、法務省さんからいろいろと御説明をいただきました。その中で、一点御質問をしたいというふうに思うんですけれども、内閣官房からは、ある意味では価値中立的な経過説明が行われたように思いますけれども、総務省また法務省からは、一つの興味深い論点が出てきたように思います。 それは何かというと、選挙権年齢の十八歳への引き下げを、成人年齢そのものの十八歳への引き下げというものと、場合によっては切り離しが可能なのか、あるいはそうではないのか、こういう論点であります。 総務省さんのお配りをされた資料を見ますと、諸外国においても、成年年齢に合わせて、十八歳以上の国民に投票権、選挙権を与える例が多いことから、選挙権年齢と民法の成年年齢等は一致させることが適当であると考えられている、こういうことが書かれております。 一方、片や法務省のお配りをされた資料の一番末尾の部分には、公職選挙法の選挙年齢と民法の成年年齢は、それぞれ立法趣旨が異なり、理論的に見ても諸外国の立法例を見ても、必ずしも一致する必要がないものと承知をしていると。その上で、民法の成年年齢を引き下げずに公職選挙法の選挙年齢を引き下げることは可能である、むしろ、その引き下げを先行させることによって、民法の成年年齢の引き下げに向けた国民の意識を醸成する、こういうことが一つの提案でもあるかのように書かれております。 こうした論点についてそれぞれ、検討委員会の取りまとめをされてきた内閣官房も含めて、どのような見解をお持ちであるのか。そして、この部分をしっかりと討議して、全体の進め方を決めていくことが今後の議論に向けて肝要であるというふうにも思いますが、その点についての御見解もお伺いをしておきたいと思います。 私自身は、この論点についてさらに深めていくことが、この憲法審査会に与えられた一つの喫緊の使命だというふうに考えておりますので、そのこともあわせて意見表明とさせていただいて、御質問を終わらせていただきたいと思います。
○原(勝)政府当局者 ただいまの、総務省及び法務省から出されました意見、これについては、内閣官房としても、そういった御意見があるということは聞いておりましたので、国会でのこれからの御議論も踏まえながら、あすから再開します検討委員会におきまして議論して、検討委員会の中でも検討させていただきたいと思っております。
○大畠会長 柿澤議員、これから検討するという今の話でございましたが、それでよろしいですか。
○柿澤委員 はい、結構です。
○大口委員 御質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 今、柿澤委員から御指摘された論点、私も全く同じでございます。 総務省から、平成二十二年五月までに必要な法令の措置を講ずることができなかったと。四回やったわけでありますけれども、平成二十一年十月の法制審議会の答申で、直ちに十八歳に引き下げということは適当でなく、環境整備が必要だ、こういうことで、そこでストップしてしまった。そしてまた、明日から検討委員会を開くということであるわけです。 法務省は今回、意見として注目すべきことは、民法の成年年齢の引き下げと公選法の選挙年齢の引き下げ、これは切り離して、まず公選法の選挙年齢の引き下げを先行させることでいい、こういうことでございました。 これは、この法案の国会審議の中ではいろいろ意見がございましたが、少なくとも公選法の改正が必要だ、あるいは民法の改正も必要だといろいろな議論がありましたので、この委員会でも議論しなきゃいけませんが、大体、民法の判断能力と参政権の判断能力は一致すべきである、こういうことで附則も書かれているわけであります。 法務省が、先に公選法の年齢引き下げを先行させてもいい、必ずしも諸外国の例でも一致していないし、また選挙年齢と成年年齢はそれぞれ立法趣旨が違うから異なってもいいんだ、こういう意見を出されました。 そこで、法務省にもう少し深掘りして説明をいただきたい、こういうことと、また、明日から始まります検討委員会におきましては、その法務省の見解というものについてどう対応していくのか。 この二点をお伺いしますとともに、やはり法務省は、環境整備のために時間がかかるということです。それまでずっと参政権の年齢を引き下げられない、そして、この国民投票法の本則の三条がなかなか動かないということに対して問題点を認識してそうされたのかなと思いますので、環境整備にどれぐらいかかるのかということもあわせてお伺いしたいと思います。 以上です。
○小沢(鋭)委員 関連で私からも申し上げたいと思います。 まず第一点は、この審査会でもかねてから申し上げておりますように、三つの宿題というのを我々は早急に対応していかなければいけない責務がある、こういう話をもう一回確認しながら、同時にまた、今、柿澤委員、大口委員が御指摘のところは大変重要なポイントだ、こう思っておりますので、私からも、質疑並びに意見ということで言わせていただきたいと思います。 まず、内閣官房の対応でありますが、先ほど総務官の方は、国会のまた審議の状況も見せていただいて、こういう御答弁がございました。一点申し上げておきたいのは、この審査会で決めている附則は、「国は、」という主語になっておりますので、そういった意味では、まさに政府がやらなければならない、こういう話であるということを一点きちっと御認識していただきたい、こういうふうに思います。 でありますので、そういった意味では、これは卵が先か鶏が先かみたいな話に、堂々めぐりになっちゃっているところがあるわけで、ただ、そう言っていても仕方がないので、私としてはもう一点、先ほどの大口委員の、法務省からの深掘りの意見を聞きたい、これは私も全く同感であると同時に、ぜひ、どっちが先にやらなきゃいけないのだみたいな話を言っていてもしようがありませんので、この審査会としてもこの議論を早急に進めるべきだという提案を申し上げておきたいと思いますので、会長にも御判断をいただきたいと思います。
○大畠会長 大口委員と小沢委員の方から御質問がございまして、まず、法務省として深掘りをして、今の状況について報告をいただきたいということと、委員会の件がございましたが、この二点。それから、同じように、内閣官房はこの状況をどういうふうに受けとめているのか、こういうことでありますから、お二方の委員の質問にそれぞれお答えいただきたいと思います。
○原(優)政府当局者 お答えいたします。 先ほど御説明いたしましたように、法制審議会から法務大臣に答申がされましたのは、民法の成年年齢を引き下げることが妥当かどうか、そういうことでございますが、法制審議会におきましては、まず議論の初めとして、今話題になりました民法の成年年齢と公職選挙法の選挙権年齢の関係についての議論もしているわけでございます。 その議論の概要を御紹介させていただきたいと思いますが、憲法十五条では、成年者による普通選挙権を保障するという規定がございます。この憲法十五条の成年が民法の成年を指すのか、それとも別の公法上の成年を指すかにつきましては、憲法の学説上も対立が見られます。 もし、この十五条の成年が民法の成年を指すとしますと、民法の成年年齢を下げないで選挙権を行使させるということになりますと、これは憲法違反の疑いが強くなります。ところが、公法上の成年であれば、憲法を受けた公職選挙法で成年者の年齢を定めればいいわけですから、そこで憲法上の問題は生じないということになります。 それから、仮に憲法十五条の成年を民法の成年年齢と解したといたしましても、憲法は成年者による普通選挙権を保障するというわけですので、成年者に達しない者の選挙権を認めるということは、別に憲法上問題がない、選挙権の行使を広く認めるわけですので憲法違反にはならない、学説ではこんなことが言われているわけでございますので、憲法十五条の成年を民法上の成年と解するのか、それとも公法上の成年と解するのか、いずれの立場に立ちましても、憲法は成年者に対する選挙権を保障しているだけでございますので、それ未満の者に選挙権を与えることは禁止していない。したがいまして、民法の成年年齢よりも低く選挙年齢を定めることは可能である、これは学説上定まっている見解ではないかというふうに思います。 したがいまして、理論的な観点からいたしますと、民法の成年年齢を引き下げることなく選挙年齢を引き下げることは可能であるというふうに考えております。 このように、理論的に両者が一致する必要はないと考えられますし、両者の立法趣旨を考えますと、民法の成年年齢は、何歳から一人で契約ができることにするのか、あるいは親権による保護を受けないことにするのか、そういうことから定められているのに対しまして、公職選挙法の選挙年齢は、いつから国政への参加、選挙権の行使を認めるかということでございますので、その立法趣旨が異なっております。 それから、諸外国の立法例を見ますと、成年年齢と選挙年齢を一致させている法制も多いわけでございますが、必ずしも両者が一致していない立法例もございます。 例えば、私法上の成年年齢よりも低く選挙年齢を定めている国としましては、アメリカ合衆国、カナダ、ブラジルがございます。 アメリカは、選挙年齢は十八歳でございますが、成年年齢は州によって異なっております。もちろん、成年年齢を十八歳としている州も多いわけですが、州によりましては、十九歳、二十一歳としている州もございます。カナダも、選挙年齢は十八歳としておりますが、成人年齢につきましては州によって異なっておりまして、十八歳としている州と十九歳にしている州がございます。ブラジルは、選挙年齢は十六歳でございますが、成年年齢は十八歳としている。 その他、例えばアルジェリア、アルゼンチン、インドネシア、エジプト、タイ、南アフリカの国々では、やはり成年年齢よりも低く選挙年齢を定めております。 それから、選挙年齢の引き下げを成人年齢の引き下げよりも先行して実施している国がございます。 例えば、ドイツでは現在、選挙年齢と成人年齢はともに十八歳になっておりますが、選挙年齢は一九七〇年に十八歳に引き下げ、成人年齢はその四年後の一九七四年に引き下げている。韓国も同じでございまして、今、選挙年齢十九歳と成人年齢二十歳でございますが、成年年齢の引き下げの方が後行しているということでございます。ニュージーランドでもそうです。 このように、諸外国におきましても、必ずしも選挙年齢と成人年齢が一致しているわけではございませんし、成年年齢の引き下げにつきましてはさまざまな課題があるということで、まず選挙年齢を先行して引き下げた上で成年年齢を引き下げている国もある。 こういうことを考えますと、我が国におきましても、民法の成年年齢を引き下げずに公職選挙法の選挙年齢を引き下げることは可能でありますし、先ほどの御説明で御指摘いたしましたように、国民の意識を変えていくという観点からは、まず国政選挙に参加していただいて、その後に成人年齢の引き下げということをやるのが、ある意味では一つの有力な選択肢ではないかというふうに考えているところでございます。 法制審議会の成年年齢部会の議論も、理論的には選挙年齢と成年年齢が一致する必要はございませんが、現在、両者が一致しているわけですので、これは将来的には一致するのが相当だという結論を出しておりますが、成年年齢の引き下げにつきましては、先ほど御説明いたしましたように、消費者被害の拡大等の問題がございますので、選挙年齢が引き下げられるのであれば、そうした問題を解決した上で成年年齢の引き下げを行うのが相当である、こういう結論に至っておりますので、法制審の議論も、そういった段階的な引き下げというものを示しているのではないかと私どもとしては解釈しているところでございます。 それから、大口委員から御指摘のありました、いつその環境整備ができるかということですが、これはなかなか法務省としてはお答えすることが困難でございまして、現在、各省庁におきまして、環境整備に向けたいろいろな施策を実施しているところでございますので、それらの施策について、どれだけ効果が発生し、国民の間に浸透して、国民の皆さんも成人年齢の引き下げについて、いいだろうという、そういう理解が得られるかどうかにつきましては、国会におきましても先生方に御議論をいただければありがたいというふうに考えております。
○原(勝)政府当局者 二点ございました。 一点目は、当然、政府は法律を守らなきゃいけない義務もございますし、今回、法律の附則三条に基づきまして、早急に必要な法制上の措置を講じなきゃいけないという認識がございますので、努力していきたいと思います。 それから、今御議論になっています成人年齢と選挙権年齢の分離といいますか、そこを分けてできないかという御意見がございます。総務省と法務省で見解が今異なっておりますので、先ほど申し上げましたように、検討委員会でこれからよく議論をして結論を出していきたいと思います。
○大畠会長 大口委員それから小沢委員、それぞれ御質問に対して答えをいただきましたが、それでよろしいですか。
○小沢(鋭)委員 総務省はこれと違うんですか。
○田口政府当局者 お答え申し上げます。 先ほど内閣官房の方からお答えがございましたとおり、これから各省の検討委員会の中でこの問題について検討がされていくものと考えてございます。 そうした前提の中で、私ども総務省といたしましては、先ほど申し上げたとおり、民法の判断能力と参政権の判断能力は一致すべきであると。諸外国においても、先ほど法務省さんの御引用がございましたが、例えばG8で見てまいりますと、八カ国中で、原則として全てで選挙権年齢と私法上の成年年齢が一致しております。例外と申しますのは、連邦制をとっておる国家におきまして、私法上の成年年齢が十八ないしは十九というケースがあるということでございまして、それ以外は一致しております。 また、OECDの加盟国三十四カ国を見てまいりましても、そのうち三十一カ国で原則として選挙権年齢と私法上の成年年齢は一致いたしております。 そうした意味で、大勢としては、諸外国は選挙権年齢と私法上の成年年齢は一致している状況にあると考えてございます。 もう一つ、選挙権の年齢と民法上の成年年齢につきまして、両者をずらしてというようなお話もございましたが、基本的に一致することが適当であるというのであれば、できる限り同時に引き下げることが望ましいというふうに考えてございます。 いずれにいたしましても、内閣官房のもとで、今後十分関係省庁とも連携を図りながら、適切に対処してまいりたいと考えてございます。
○大畠会長 それでは、今の質疑を参考にしながら、さらに委員各位の御質問を受けたいと思います。
○山尾委員 民主党の山尾志桜里です。発言の機会をありがとうございます。 私からは質問を一点と意見を二点述べさせていただきたいと思います。済みません、質問を通告していなかったので、質問を先に言います。 法務省にお伺いをしたいんですけれども、附則の三条二項の解釈なんですが、これは、現在のように法制上の措置が講ぜられていない時点での国民投票の投票権を有する者というのは、二十以上なのか、本則の十八以上なのか、この解釈はどう考えればいいのか、ちょっと法務省の考えを教えてください。 私は、柔軟にこの附則三条二項を解釈して、こういう場面ではいまだ二十以上なんだと解釈すべきだと思っています。法律構成はいかようにでもいいかなと思います。 意見を申し上げます。 一点目は、私も、選挙権年齢も十八に引き下げるべきという意見でございます。これの理由は、近藤委員がもうおっしゃられましたので多くは申しませんが、人口動態の急激な変化が社会保障を初めとする国のあり方に劇的な改革を迫っている今、割合は減るけれども責任はふえていく若い世代の声を国政に入れ込んでいく必要性が非常に高いという点を重ねて申し上げたいと思います。 二つ目の意見ですけれども、私は、民法の成年及び少年法における少年、この二つについては、投票権、選挙権とできるだけ同時に引き下げる方向で検討すべきだと思っています。安易に選挙権年齢の引き下げを先行させることには非常に慎重な立場でございます。一番大きな理由は、責任を伴わない権利を振る舞うと、必ずその権利の行使の結果にひずみが生じる、責任を引き受ける者が権利をも行使すべきだ、これが一番大きな理由でございます。 民法について、あるいは少年法について、一つずつコメントを申し上げたいと思います。 民法については、高校を卒業した後、働き方に多様性があるとはいえ、多くの方が何らかの形で契約を結んで働いて、賃金を得て、自分の裁量でそのお金を使っている、こういう行為を実質的には親権から自立をして行っているという実態が先行しているということがございます。 もう一つ、少年法についてですけれども、確かに少年法は、二十未満を少年として、成人と切り分けてはいます。原則は家裁送致にしていますが、例外的にはやはり逆送して成人類似の刑事裁判に付す、こういう状況をも、もう既に予定をしております。そして、この成人類似の刑事裁判の手続に乗った場合に、死刑があり得るのは、十八が分水嶺でございます。自分が行ったことの責任を最も厳しい形で引き受ける、その死刑の分水嶺が十八。死刑の是非は別として、今の少年法の精神としても、また、先ごろは、実際に犯行当時十八歳と一カ月の被告人による母子殺害事件も死刑が確定しようとしております。こういう点を鑑みますと、少年法における少年、この定義を十八に引き下げるということも十分にあり得るのかなと私自身は思っています。 最後に、こういったパッケージでの引き下げには確かに時間がかかります。時間がかかりますけれども、やはり権利には義務を伴うんだという、この原則を曲げるべきではない。だからこそ、多少の時間がかかっている間、この附則三条二項の解釈を柔軟にしていく必要があるんじゃないかということを申し上げて、私の意見とさせていただきます。
○田口政府当局者 お答え申し上げます。 日本国憲法の改正手続に関する法律の附則第三条第二項におきましては、「前項の法制上の措置が講ぜられ、年齢満十八年以上満二十年未満の者が国政選挙に参加すること等ができるまでの間、第三条、第二十二条第一項、第三十五条及び第三十六条第一項の規定の適用については、これらの規定中「満十八年以上」とあるのは、「満二十年以上」とする。」と規定されてございます。 この規定の趣旨につきましては、日本国憲法の改正手続に関する法律案に関する国会審議におきましても種々の御議論があったと承知いたしておりますが、少なくとも提案者におかれましては、日本国憲法の改正手続に関する法律の施行までに、すなわち公布後三年間に関係法令の整備がされることを予定されていたものと承知いたしております。しかしながら、先ほど来申し上げておりますとおり、現時点において、必要な法制上の措置を講ずるには至っていないというところでございます。 現状は、このように、提案者の予定していない状況となっているところでございますが、附則第三条第二項が置かれました趣旨には、選挙権と国民投票権は、同じ参政権であることから、両者の年齢をそろえることが合理的であるという考え方が含まれていると考えられるところでございます。 このような点に鑑みまして、また、附則第三条第二項におきまして、先ほど申し上げましたが、年齢満十八年以上満二十年未満の者が国政選挙に参加すること等ができるまでの間、国民投票法の規定中、「満十八年以上」とあるのは「満二十年以上」とするという旨が規定されている点を踏まえますと、選挙権年齢の引き下げが実施されていない現時点におきましては、この法を所管して、また執行する私どもの立場で申し上げますと、国民投票権の年齢も満二十年以上というふうに解すべきと考えてございます。
○笠井委員 日本共産党の笠井亮です。 実は、きょうはこの時間にも予算委員会集中審議をやっておりまして、私も予算委員長の了解を得て抜け出してきたというところがありますが、私のところにも、消費税増税問題など国会が大事な予算審議のさなかになぜこの審査会をやるのかという声もありまして、かねてより私自身は、国民は改憲を求めておらず、審査会は動かすべきでないという立場でありますけれども、開かれたからには、意見を表明し、質問もいたします。 内閣官房に伺いますが、先ほど説明で、附則三条一項は選挙権や成年年齢を十八歳に引き下げるための法制上の措置を二〇一〇年の五月十八日までにやることを義務づけていると。ところが、年齢条項の見直しに関する検討委員会は、二〇一〇年の四月二十日の第四回でストップしているわけでありますが、以来、二年近くもなぜ開かなくなっているのか。二〇一〇年五月十八日の期限が来て、宿題の答えが出せずに諦めたのか、国会も動いていないしということなのか。その辺について答えてください。
○原(勝)政府当局者 平成二十二年の五月までに措置が講じられなかったことについて、大変申しわけなく思っております。 その後、私ども、二つ問題があったと思っていまして、一つは、基本的には、それぞれの法律をどのように対応するかというのは、これは法律を所管しています各省において検討していただかなければいけませんので、それを各省において検討していただいておりました。実際、二十二年の五月の段階では七割の法令しか方針が決まっておりませんでしたけれども、先ほど申し上げましたように、現段階では九割まで来たということでございます。 もう一つは、法制審議会の指摘もございますように、消費者教育を初めとした、そういった環境整備というものを進めていくことが大事だろうということで、関係する省庁においてそういった施策に取り組んできたというところでございます。
○笠井委員 今、二つありまして、七割から九割になったのは、二年間で一遍に急に七割が九割になったわけじゃないので、二年間やってこなかったということの説明にはならないと思うんですね。 それから、法制審議会の方も、課題があるということで言われたということですが、先ほどもありましたが、法務省の方は、要するに、選挙権と成年年齢を切り分けてということもできるんじゃないかということも言っているわけですから、そういう問題も含めて検討できたのにやっていなかったということになるんだと思うんです。 もう一つ、ストップしていた検討会、今度、二月二十四日、あした再開ということですが、先ほどの官房の説明では、国会の審議の推移も見守りつつ、それからその他のことを言われていますが、要するに、国会も動き出したし、ここらでやらないとまずいな、こういうことであしたやることになったんでしょうか。
○原(勝)政府当局者 決してそういうことではございませんで、きちんとこれから検討していきたいと思います。
○笠井委員 答えになっておりませんが、限られた時間でいろいろ聞きたいんですけれども。 先ほども、法務省と総務省の意見が違うということも出されました。まさにこの問題をめぐっては課題も多いしということで、生煮えの状況というか、まだ多くの課題があるということを言われましたけれども、生煮えのままに、国民投票法、改憲手続法成立、先にやろう、急ごうということでやって、その過程で、生煮えの十八歳選挙権とか成年年齢の問題について、施行までという期間を定めちゃったわけですが、その見通しもないままに、附則に盛り込んで、施行するまでにというふうなことで、こういうことをやったからこういうふうな問題が起こってくるんだと思うんですよね。宿題にしたけれども期限が来ちゃった、出せなかったということで二年間やらなかったということですが。 だから、そういう意味では、私たち、そもそも十八歳選挙権とか成年年齢の問題というのは、この問題とは別個にきちっと、国会として政府として検討すべき課題だというふうに思います。日本共産党でいえば、戦前の時代から十八歳選挙権ということを掲げてきておるわけです。これは本当に一刻も早くということですけれども、やはり私は、この大きな課題については、改憲手続法とは関係なく、別個にきちんと丁寧に速やかに検討する、つまり、国会の審議の推移も見守りつつなんという話が出てきて、動いていないからやらなくてもいいみたいな話じゃなくて、これは不断にきちっと政府で検討し、そして国会でも議論する、ふさわしい場でやるべきだということを思っております。 以上で終わります。
○照屋委員 社会民主党の照屋寛徳です。 私は、いかなる改憲にも反対であるとの立場をまず表明し、限られた時間で、次のとおり意見と質問を行います。 日本国憲法の改正手続に関する法律第三条で投票権年齢を十八歳以上と定めた意義は大きいと思います。恐らく、国民主権の理念に基づき、国の将来を決する憲法改正問題について、より多くの国民に投票権を付与しようということでありましょう。 一方で、投票権年齢と公職選挙法などの選挙権年齢、民法、少年法などの成年年齢については、それぞれの法律の立法趣旨、立法目的との関連で、簡単に結論が見出せるものではなく、多様な国民の声を聞き、法制上の措置やそのための施策について慎重な検討を要するものと考えます。 質問の第一点は、法制審議会から答申された「民法の成年年齢の引下げについての意見」の中で、「現時点で引下げを行うと、消費者被害の拡大など様々な問題が生じるおそれがある」と指摘をされておりますが、消費者被害の拡大のほかに、法制審ではどのような問題が事例として指摘をされたんでしょうか。 第二点は、「現時点で引下げを行う」とは、関係法令の整備、諸施策の立法、立案の実施、特に若年層の自立支援のための施策を指すのか、それとも答申がなされた時期を指しているのか、お教えください。 第三点は、憲法第十五条が定める成年者による普通選挙と民法の成年年齢に関する法制審議会における議論の状況について、もう少し詳しくお教えください。 以上、三点について質問いたします。
○原(優)政府当局者 お答えいたします。 一点目の、「消費者被害の拡大など様々な問題が生じるおそれ」というその内容でございますが、先ほど御説明いたしましたように、民法の成年年齢を下げるということは、契約を単独でできる年齢が下がるということと、それから親権による保護を受ける年齢が下がるということですので、法制審議会におきましては、それぞれの年齢を下げることによってどういう問題が生ずるかという議論がされております。 まず、第一点目の契約を単独でできる年齢が下がることの問題点でございますが、これは、若年者の消費者被害が拡大するおそれがあるということが指摘されております。 それから、親権の対象となる年齢を引き下げることによる問題点としましては、現在でもニートや引きこもりなどの自立に困難を抱える若年者が多いわけですが、そういった若年者が親などの保護を受けにくくなりまして、ますます困窮するおそれがあるのではないかという問題点、あるいは、十八歳で成年になりますと、高校三年生の途中で成年に達する生徒が出るわけでございますが、そうしますと、もう親権の対象になりませんので、教師による生徒に対する指導が困難なおそれが出てくる、こういった問題点が指摘されております。 二点目の、法制審の答申にあります、「現時点で引下げを行うと、」云々というその意味内容でございます。 これは、当然のことながら、形式的にはこの答申がされたときという意味だと思いますが、法制審答申が現時点で成年年齢の引き下げを行うのは相当でないとしましたその理由は、成年年齢を引き下げますと、消費者被害の拡大等のさまざまな問題が生ずる、そういうことについての施策ができていない状況で引き下げることは相当でないということですので、実質的な意味合いは、成年年齢の引き下げを行うための環境整備ができていない状態、その状態での成年年齢の引き下げは相当でない、そういうふうに解釈するのが相当ではないかというふうに考えております。 三点目の、普通選挙と、選挙年齢と民法の成年年齢の関係でございます。 これは、先ほども御説明いたしましたが、憲法の解釈として、憲法は成年者に対して選挙権を保障しているわけでございまして、選挙権を拡大することを憲法が禁止しているわけではございませんので、民法の成年年齢と公職選挙法の選挙年齢、これは必ずしも一致する必要はないだろう、こういう結論が出ております。
○川越委員 民主党の川越であります。 私は質問通告をしておりませんでしたが、今聞いておって、ちょっとここは質問する必要があるなと思ったので手を挙げさせていただきました。 今、法務省の方からの答えがありましたけれども、総務省にも書いてありますが、十八歳に引き下げると、消費者問題ですか、消費者被害の拡大など云々とあります。しかし、では、十八から二十に達するまでに今どのような教育をしておるのか。被害に遭わないための教育、それから法制上でどういうことを取り組んでおるのか、そのことについてお尋ねをしたいと思います。 私は、権利と義務というのはやはり裏表だと思っております。私が卒業した中学校では、我々のときに初めて高校進学率が五〇%を超えたわけで、その前は中学を出て働く人が多かったわけです。当然のことのように、所得があれば税金を払うわけでありますから、私も、税金を払うけれども選挙権はないのかとか、そういった生意気なことを言ったことを、今、話を聞きながら思っております。 法の番人たる法務省が、そういった、まさに人間の根本にかかわるようなことで、どっちでもいいんだよとか、それから、ここに書いてありますが、「国民の理解が得られた後に」とか、では、法律は全て国民の理解が得られているんでしょうか。突然わけのわからぬ法律が出てきて、戸惑っておるのが私の現在であります。 そういう知らしめるようなものというのが簡単に入るようなところであり、いろいろな講座等を受けてもわからないようなことが多々ありますが、そこらについて、法務省としてはちゃんとした役目を果たしておるとお考えか、その点についてもお尋ねをいたします。 もう一つあります。 十八歳に引き下げるというのは、ちょうど近藤委員も申し上げました。やはり働いて、今少子化の中で、いろいろな意味で、法律の適用を受けて、社会の担い手となってしっかりやらなければいかぬ人間はこれからますます求められてくると思っています。少子高齢化社会の中で、いよいよ若年層が減ってまいります。 そういった意味からも、私としては、国政への参加を促すためにも、やはり選挙権というものは早くから付与すべきであろう。そのかわり、当然のように、その責任はとってもらう。今度、光市でそういう判決が出ましたけれども、私は当然のことだろうと思っております。そのためにも、そこら辺をはっきりしておった方がいい、十八歳にしておった方がいいというのが考えです。 以上です。
○原(優)政府当局者 民法の成年年齢の引き下げに必要な環境整備につきましては政府全体として取り組んでおりまして、特に消費者被害の拡大を防止するための施策につきましては消費者庁あるいは文科省等が主体となってやっておりますので、私から御答弁するのが適当かどうかわかりませんが、私の承知している範囲でお答えいたしますと、消費者保護施策の充実につきましては、消費者庁が設置されまして、統一的な消費者行政、それから消費者行政の充実化が図られておりますし、消費者関係教育の充実ということで学習指導要領の改訂もされておるわけでございます。 それから、法務省としましては、法教育の充実のための取り組みをやっております。具体的には、契約などの法律関係に関する理解を深めていただくために、若年者向けの法教育の教材を充実化するほか、学校等から法務省職員を講師として派遣してほしいという要請がございますので、これについてもできるだけ応ずることによって法教育授業等の充実を図っているわけでございます。 参考までに申し上げますと、平成二十二年度には、学校等に職員を派遣して契約などの法律関係を扱う法教育授業を行った例が百件余りある状況でございまして、それぞれの省庁が所管の行政の範囲内において環境整備に最大限の努力をしているものと承知しております。
○大畠会長 委員各位から札を立てた順序でできるだけやるようにしていますが、他の委員会との関係等もあって、その方はお申し出いただきたいと思います。
○中谷委員 自由民主党の中谷元でございます。 私も、この法律に従って憲法改正投票を十八歳で実施できるように、当幹事会または各党の代表者による実務協議会を設けてこれを協議すべきだと思います。 そこで伺いますが、先ほど山尾議員がお尋ねをしまして、この法律のままではどうなるのかということで、二十歳で実施すると。そうなりますと、法制局に伺いますが、今後の実施におきまして、選挙人の名簿の作成とか管理体制とか違反の取り締まり規定など、若干定めることが必要だというふうに思いますけれども、どのようなことを手続として実施すればこの国民投票が可能になるのか。これは政府と法制局で、わかっている範囲でお答えいただきたい。 第二点は、先日、光市の母子殺害事件に関連しまして、最高裁は十八歳と一カ月の犯人に対して死刑の宣告を実施しましたが、こういったものを受けまして、少年法また成年法におきまして年齢を引き下げるという点におきましては、社会的な要請の声も大きくなっております。法務省に伺いますが、この年齢を引き下げるというようなことについてどう検討されているのか。 そしてもう一点は、現行法で二十と解するわけでございますが、これにつきまして、もう一度、公選法を十八歳として、政府は早期に決断して改正案を出すべきではないかと思いますが、これについての内閣官房と法務省の見解について伺いたいと思います。
○田口政府当局者 総務省でございますが、まず私の方から、制度の実施関係の準備等々のお話につきましてお答えを申し上げたいと存じます。 一つ目は、まず、いわゆる国民投票法、日本国憲法の改正手続に関する法律でございますが、これが平成十九年五月十八日に公布されまして、三年を経過した二十二年五月十八日に施行されたところでございますが、当然、この施行に合わせまして、その前に必要な政令、規則といったものを定めてございます。主として、この政令、規則の内容は、国民投票がもし実施される場合の投票人名簿のさまざまな細かい規定を定めたものでございます。そういった規定の整備をまずいたしたところでございます。 もう一つは、実際、国民投票が行われる場合には、投票人名簿をそのたびごとに整備する、調製する必要がございますので、各市町村におきまして、選挙人名簿とは別の、この国民投票の投票人名簿が調製できるように、各市町村の情報システムを構築しておく必要があるということで、平成二十一年と二十二年度の二カ年にわたりまして必要な財政措置を行いまして、全市町村において投票人名簿が整備できるようなシステム整備を行ったところでございます。あわせまして、当時、法律が公布された段階等を捉えまして、法律の必要な内容につきまして周知を図ったところでございます。 今後につきましては、先ほど申し上げたとおり、年齢条項につきましては内閣官房の検討委員会の中で十分に検討し、私どもとしても適切に対応してまいりたいと考えてございます。
○稲田政府当局者 私の方からは、少年法の関係につきましてお答えを申し上げたいと思います。 少年法につきましては、御案内のとおり、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して保護処分を行うことなどを目的としておりまして、成人の刑事手続とは趣を異にしているところでございます。したがいまして、少年法の適用対象年齢をどのようにするかということは、刑事司法全般におきまして、成長過程にある若年層をいかに取り扱うべきかということにかかわる問題であると認識しております。 そのような観点から、今後、公職選挙法、民法等で今御議論のありますような年齢の引き下げをどのように行っていくのかという、そのあり方を考慮に入れつつ、さらに、今申し上げた目的を有する少年法の固有の観点から検討を行う必要があるということで、法務省としてこれまで検討に努めてまいりました。 現段階で申し上げられますことといたしましては、この適用対象年齢を引き下げる積極的な事情といたしましては、例えば、十八歳、十九歳の者につきましては、その多くが社会的自立のために必要な基本的素養を身につけていると思われることもありますし、また、十八歳、十九歳の者の犯罪傾向を見ますと、十四歳から十七歳までの者のそれに比較すると、成人を合わせた全体の被疑事件の傾向に近い、つまり成人に近い傾向が見られるという点があるというふうに考えられます。 しかしながら、他方で、適用対象年齢の引き下げに消極的な事情といたしましても、次のような点もあると考えられます。その一つは、いまだ経済的、社会的に自立しているとは言えない者が多いというふうに考えられること、さらに、最近におけます刑法犯の検挙人員でありますとか少年院出院者の再入院率などを見ますと、現時点におきまして、この十八歳、十九歳の者を少年法の適用対象から除外して全てを厳正な対処の対象にするまでの必要性はうかがえないのではないかというような意見もございます。 このような点を考慮しながら今後検討してまいりたいというふうに考えておりますが、現段階で今後のことを申し上げるのはなかなか難しいところがございますが、いずれにいたしましても、公選法の投票権の年齢の引き下げでありますとか民法の成年年齢の引き下げ等の立法動向を踏まえつつ、十八歳、十九歳の者が社会的、経済的に自立しているという国民の認識が共有されるなどの事情が認められるか否かを考慮しつつ、少年法において、いまだ成長期の若年者であるがゆえの取り扱いを必要とするか否かを引き続き慎重に検討していきたいと考えております。
○中谷委員 再確認ですが、先ほど総務省は、地方自治体へ投票準備をもう既に指示して準備しているということですが、これは二十歳で行うということを前提に準備をしているんでしょうか。 それともう一点は、国会で三分の二の発議があれば、もう既にそれに基づいて実施できるような状態だと考えてよろしいかどうか、この点について。
○田口政府当局者 先ほど御答弁申し上げましたが、現時点での附則三条二項の解釈につきましては、国民投票権年齢は満二十年以上と解すべきと申し上げたところでございます。しかしながら、片方で、今、内閣官房の検討委員会の方で年齢条項について検討途上にございます。したがいまして、実施する時期によって、仮に二十であっても十八であっても、どちらでも実施できるようにシステムの方は準備を進めてございます。 そうしたことから、私どもとしては、どちらの条項になっても対応できるような形で既に準備は進めているところでございます。
○橘法制局参事 衆議院法制局の橘でございます。 中谷先生の方から、一点、今のままの法整備でよろしいのかという御指摘をいただきましたので、国民投票法案の立案をお助けした、お手伝いさせていただいた立場から情報提供を申し上げます。 今のままで、二十でできるのかという点につきましては、田口選挙部長が御答弁されたように、私もお手伝いさせていただきました国民投票法の二十条で、投票人名簿は市町村の選管がつくる、投票人名簿は、政令で定めるところにより、磁気ディスク等として調製することができると。この政令が、先ほど選挙部長がおっしゃられた施行令が二十二年の五月十八日に施行されていたところでございます。その意味での法整備は全く完璧にできていると言うことができるかと思います。 ただ、国民投票法の附則三条二項の解釈についてお手伝いさせていただきました立場からすれば、先般の参議院の憲法審査会で、提出者の一人でいらっしゃいました船田先生が御答弁されましたように、附則三条二項は、「前項の法制上の措置が講ぜられ、」十八歳選挙権が実現すること等となるようというふうに書いておられます。すなわち、法制上の措置が講ぜられた後、つまりこれが始期、始点でございます。そして、実際にそれが施行されて十八歳投票権ができるまでの間というふうに、終期だけではなくて始期から終期まで、この間にのみ十八歳を二十というふうに読みかえるんだというふうに船田先生は御答弁されています。 その趣旨というのは何かというと、三年間の間に法整備がなされないということは、提出者の先生方におかれては全く考えておられなかった、それが与野党共通の御認識であったということでございます。 そうすると、船田先生は、今現在何歳でやればいいのかとなると、附則三条二項が働かない以上は、本則の十八歳に戻るしかないんでしょうかとまで御答弁されたわけであります。しかし、十八歳でやれるということを船田先生はおっしゃりたかったのではなくて、そのように附則三条二項が不完全な状態にならざるを得ないということであります。 私が申し上げ、船田先生がおっしゃられたことは、いわゆる条文解釈における文理解釈、条文を字義どおり解釈し、立法者の意思による解釈をするということであります。また、私ども法律の立案をお手伝いする場合には、先生方の御政策が法律の文言に正確に翻訳されているように、お手伝いしている立場からは解釈せざるを得ません。 しかし、立法者が考えられた状況と違う状況が今生じております。この場面において、田口部長が先ほどおっしゃられたように、その趣旨、あるいは立法者が本当に考えられていた目的に従って拡張解釈、趣旨解釈せざるを得ない、それが法所管省庁としてのお立場だとまで先ほど言われたと思います。 その点からすると、文理とは離れますけれども、附則三条二項は、「前項の法制上の措置が講ぜられ、」という部分を空文化し、十八歳選挙権が実現することになるまでというふうに幅広く解釈するのだ、そのような体制でも、政府におかれては準備可能だというふうになっているんだと思います。 船田先生の立場から、あえて、生意気ですが申し上げさせていただくと、根幹となる年齢条項がこのような状況のままで本当に国民投票を実施していいんでしょうか、一刻も早く十八歳選挙権等の法整備をなさるべきではないでしょうかというのが、船田先生初め法提出者の先生方のお考えであった。 そういう意味では、ちょっと生意気になりますが、中谷先生の御質問に対してお答えするならば、法律上論理的に必要か立法政策上必要かは別として、十八歳選挙権等の法整備は国民投票を実現するためには必要だという見解にもつながるのかもしれません。 以上、生意気ですが御説明申し上げました。
○中島(正)委員 国民新党の中島正純でございます。 山尾先生と中谷先生とちょっと重なるところがありまして、少年法について触れさせていただきたいと思っているのですが、事前通告をしておりますので、もし回答を考えていただいているのであれば、ダブるようであれば、意見表明ということだけにさせていただきたいと思うんですけれども。 憲法改正の手続法では、日本国民で年齢満十八歳以上の者は国民投票の投票権を有すると規定されております。そしてまた、附則第三条の規定では、年齢満十八歳以上二十歳未満の者が国政選挙に参加できること等となるよう、公職選挙法、民法その他関連法令について検討を加え、必要な法制上の措置を講ずるものとされているところです。何よりも、この憲法改正手続法は施行しておりますので、附則に規定されている検討事項については、最優先に取り上げ、結論を得なければならないと考えます。 国民投票の審議の中で、十八歳以上の者に国民投票権を加えることにしたのは、諸外国の大勢が選挙権年齢を十八歳にしていることでありました。我が国の十八歳、十九歳の国民がそれに比べて知識能力、判断力、社会的関心が劣っているとは思いません。また、十八歳、十九歳の国民に、我が国の構成員の一員として、成人としての責任を負わなければならないという自覚を持ってもらうということも期待していたはずです。 であるならば、国民投票権が十八歳以上に付与されたことに伴い、公職選挙法、民法の成年年齢の引き下げを検討するのであれば、やはり少年法の適用年齢についても検討が行われなければなりません。少なくとも、公職選挙法が改正されて、十八歳以上の国民に選挙権、すなわち参政権が与えられるのであれば、刑事責任を含めた一体として社会的責任を負うべきものであるのは当然であると思います。 きょう、法務省の刑事局の方に来ていただいていると思うのですが、法制審議会の民法の成年年齢の引下げについての最終報告書では、「少年法等については、年齢条項の見直しに関する検討委員会の決定に沿って、それぞれの法令を所管する府省庁・部局において検討が行われることと考えている。」とされております。国民投票法には、公職選挙法、民法その他関連法令とありますから、法務省においては、少年法の適用年齢についても当然検討されなければならない問題であると考えております。国民投票法が成立し施行するまでの間に具体的にどのような検討がなされ、また、今後どのような検討スケジュールをお考えでしょうか。 本来、この審査会は、議論すべきは改正の内容のはずです。憲法調査会の報告書を踏まえた上で、改正への歩みを一歩でも進めていくべきであると考えます。私どもの責務は、憲法についての審議を進めることであり、また、この憲法論議を国民的な論議につなげていくことが最も重要であると確信しております。一人でも多くの国民が、日々の生活の中で、憲法についてより親近感を持って議論することになるよう期待しております。 以上でございます。
○稲田政府当局者 お答え申し上げます。 先ほども御答弁申し上げましたが、少年法における適用対象年齢をどうするかという問題は、刑事司法全般において、成長過程にある若年層をいかに取り扱うべきかにかかわる問題であるというふうに認識しております。 そのような観点に立ちながら、公職選挙法、民法等のより一般的な法律における年齢のあり方を考慮に入れつつも、これをどうするかというふうに検討する必要があるということで、法務省内におきましてこれまで検討してきたところでございます。 その中で、積極的に改正すべきという事情、あるいは消極的な事情としては、先ほどの御答弁で申し上げたようなところまで現在検討しているところでございますが、この段階で、すなわち民法、公選法がどうなるかという段階で、少年法だけ適用対象年齢を引き下げる積極的な必要性というのはまだ認識していないところでございます。 今後のことでございますが、なかなか現段階で確たることを申し上げることは難しゅうございますが、公選法の投票権年齢の引き下げや民法の成年年齢の引き下げなどの立法動向を踏まえ、先ほども申し上げましたが、十八歳、十九歳の者が社会的、経済的に自立しているという国民の認識が共有されるなどの事情が認められるか否かを考慮しつつ、少年法において、いまだ成長期の若年者であるがゆえの取り扱いを必要とするか否かを引き続き慎重に検討していきたい、こういうふうに考えております。
○赤松(正)委員 公明党の赤松正雄でございます。 今、先ほど来のきょうのこの審査会の議論を聞いておりまして、日本人特有の、過ぎたことは水に流すということがあるので、余り、ここでまた再び言うのはどうかなと思ったんですが、若干、ちょっと気になる言葉が交わされたので、少しコメントをしたいと思います。 といいますのは、今現在の与野党のこの審査会のメンバーの中から、ある方は、要するに、結局、この憲法審査会において、準備期間が三年、予定された三年が過ぎて、そしてさらにまた一年、公布されてから四年余りが、いや五年がやがてたとうとしている状況の中で、宿題として課された問題が解決されていない、こういう事態に対して早急に解決すべきだということを先ほど小沢幹事が申されました。 あるいはまた、野党の共産党の笠井委員からは、要するに、こうしたことが起きてきた、つまり、今申し上げた、足かけ五年ほどの期間が無為に過ごされてきた、つまり立法の不作為と言ってもいいような状況が起きてきたというのは、要するに、国会審議を見守りつつという表現をとられて、政府の皆さんからすれば、立法府の方が、宿題は立法府が出したのかどこが出したのか定かでありませんが、残された宿題について国会審議が余り進行していない、そういう状況があるがゆえに余りきちっとした答えが出せなかった。つまり、宿題を出した方が何となくいいかげんな状況になったので、宿題を片づけるべき当面の場所としての行政府もなかなかすぐには応じられないというふうなことが酌み取れるようなきょうのこの審査会におけるやりとりであった、こういうふうに思います。 私は、ここで、私自身の反省も含めて、立法府、行政府ともどもに反省をしなくちゃいけない部分があるんじゃないか、そんなふうに思います。 さっき橘部長が、船田・元衆議院議員、そしてこの中心となって答弁に立った船田さんの参議院における答弁の中身を紹介しておられましたけれども、私もやはり同じように、こうした、先ほど来申し上げておりますような、不幸にして、当初二年と言っていたのを一年延ばして三年間の準備期間をつくった、にもかかわらず、結局その期間が無為に過ぎてしまったということは、当時はそんなふうになるということは考えてもいなかったわけですけれども、まことにもって残念な結果になってしまった。 だから、今の与野党、もちろん憲法に対する基本的な姿勢が違う政党もありますけれども、今の与野党、与野党が構成する立法府、そして行政府の皆さんも、ここで一遍しっかりと仕切り直しをして、過去のことは過去のこととして、反省すべきは反省をして、きちっと体勢を立て直して残された宿題解決に取り組まなくちゃいけない、こういうふうに思います。 あわせて、さっき笠井委員からの指摘がありましたけれども、憲法にまつわるこうした国民投票法ということの、改正手続にかかわる国民投票法に関しての十八歳投票権、こうなると、どうしても皆さんにおける意識が、憲法改正に絡めて十八歳というふうな印象、イメージが非常に強いということは確かにあろうかと思います。私どもも選挙権十八歳というのはかねて主張しておりますので、余りこれ二つを絡めない方がいいな、十八歳は十八歳として、選挙権年齢の引き下げという問題はその問題として、しっかり別途取り組む必要があるのかなということもあわせて感じたことを申し上げさせていただきまして、私の発言とさせていただきます。
○大畠会長 ただいまの発言は、今後検討すべき上でこういう認識を持つべきじゃないかという御意見と受けとめてよろしいでしょうか。
○赤松(正)委員 はい。
○辻元委員 民主党の辻元清美です。 本日の憲法改正国民投票の投票権年齢に関する検討条項などについて、意見と質問を申し上げたいと思います。 今、赤松幹事の方からも御指摘がありましたけれども、この年齢という問題は、民法上の成年年齢とそれから公職選挙法上の投票権者の年齢について、一体どこで決めるのか。まず、政府の側でこれから検討会を開いて、そしてさらに、法制審との関係とかさまざまありますけれども、政府の方でこれを検討して、下げるにしろ下げないにしろ決めるというのはどういうプロセスなのかということをまず質問として申し上げたいと思うんです。 それがあって、この憲法審査会がありますけれども、私は、それはそれで、赤松さんがおっしゃったように、関連はするものの、きちんとした議論をしていくというプロセスが必要だと思うんです。ですから、それはどういうような段取りを踏むのかをここで少し確認させていただきたいと思います。 この問題、先ほどからいろいろな御意見が出ているんですが、実は数年前の憲法調査特別委員会の場でも同じような議論がなされていたわけですね。 この採決があった最終日の、私は最後の各党質疑者の一人でした。そのときに申し上げましたのが、二十なのか十八歳なのか決まっていないじゃないか、そうすると、憲法を改正するという、一番大きな国の大もとを決める改正の投票権者が一体どの範囲なのかということが決まっていない中で、この法律を成立させていいんだろうかということを申し上げたんです。普通、順番でいえば、十八歳という、他の成人年齢も含めて十分検討された上でされたらすっきりいくわけですけれども。 先ほど宿題という言葉が出たんですが、果たして、憲法という本当に大事なものの改正手続というものを、幾つも宿題を残したままで見切り発車していいのかという質問を、あっちの方の場所だったんですけれども、やりました。やはり、そのときは政局も絡んでいまして、その日に採決せなあかんとかなんとかなって、最後はちょっと乱闘みたいになった中での採決だったんですよ。 私たちがここで立ちどまらなきゃいけないのは、これは宿題、宿題と言っていますけれども、そういう形でできてきたものであるから、この年齢についてはきっちりと結論を出さないと、また、先ほど、船田さんのあの答弁も、参議院の答弁だったと思いますが、私もフォローしていて覚えているんですけれども、こうだとかああだとかいろいろあるので、誰が投票権者としてふさわしいのかということをきちんと私たちが意思一致して、それに従ってやっていくということが大事だと思うんです。 最後に、私の意見は、十八歳が適当ではないかと。これは前から申し上げているんです。 なぜかといいますと、今、例えば国会でも年金の問題が審議されておりますけれども、四十年、四十五年、五十年先の若い人たちの問題について、私たちはさまざまな、将来を見通しての、国会の場でも議論がされております。ですから、その年齢にある者も、確かに幾つもの問題点があるにしろ、さまざまな意識を持って政治に参画をしていくということが大事であると考えますので、選挙権はやはり引き下げるという方向がいいんじゃないか。それに伴って、国の形という、さまざまなそういう個別課題の大もとを決める憲法について、やはり若い人たちの参加の幅を広げていくということは非常に必要だと思います。 しかし、この点はこの場だけでは決められません。政府の手続や、世論は二分していると思います。そことの調整をしっかり図った上で私たちはこの憲法改正というものに向き合わないと、私は、国民に対しても不誠実であるというように考えます。 よって、最初の質問で、政府はどのようなプロセスで検討をし、決定をしていくのかという点をまず明らかにしていただきたいなと思っております。 以上です。
○原(勝)政府当局者 成人年齢と選挙権年齢を含めた法制上の措置の問題でございますけれども、特に、成人年齢と選挙権年齢の問題については、先ほど来、所管しております法務省と総務省でそれぞれ見解が異なります。 これは、事務的には、先ほど言いました検討会で取り上げて調整をしてまいりますが、最終的には、それぞれの省庁あるいは大臣が事務を分担管理しておりますので、そこにおいて手続は進めていただく。省庁においては、法律上、審議会に諮問をしたり意見を聞かなきゃいけないような手続があれば、当然そういったことも各省において手順を踏んでいただく。 最終的には、内閣として意思決定をして法案を国会に御提出するものでございますので、最終的には内閣ということの判断になろうかと思います。
○浜本委員 民主党の浜本でございます。 十八歳選挙権の付与については、さまざまな委員がおっしゃっておられる中で、私もやはり、川越委員もおっしゃった、例えば中学校を卒業して税金を払っている人たちもいる、あるいは、先般の三月十一日のあの震災の中で、若い皆さんが、民間も含め、あるいは自衛官、海上保安庁その他、いろいろな若い方々が命を張って活動しておられる。アメリカで十八歳になったというのは、ベトナム戦争に行って命をかけて戦っている兵隊がいる、こういうところからなったというふうに聞いておりますが、そういう意味からも十八歳に選挙権を付与すべきである、こういうふうに考えております。 しかしながら、今、法務省の話の中で、民法の成年年齢の引き下げを行う場合の問題点で、例えば法教育をしなければいけない、消費者教育をしなければいけない、こういう施策をやらなければいけないという話がありましたが、私は、この国で今一番心配なのは、公民教育がなされていない。 現実に、私自身が学校の教師でしたから、現場を見ていますと、チグリス・ユーフラテス川から始まり、あるいは縄文時代から始まり、ほぼ現代のことについてはやっていない。こういう状況の中ですぐにこれをやるということについては、先ほどの法務省の民法の成人年齢との関連でいうならば、やはり公民教育というもの、学校における教育を充実させなければいけない。 だから、十八歳はオーケーであるけれども、そういう附帯的なものをやはり充実させていかないといけないのではないか、こういう思いを持っております。 法務省の先ほどのお話では、民法はさまざまな施策をやっていくけれども、公職選挙法であればこれは引き下げてもよろしい、こういうふうにおっしゃっております。それは、公職選挙法であれ何であれ、特に憲法については、やはりそういった法的な教育、そういうものを充実させていかなければいけない、こういうふうに思いましたので、意見として表明をさせていただきます。 ありがとうございました。
○大畠会長 御意見として承りました。
○柴山委員 自由民主党の柴山昌彦です。 まず冒頭、意見を申し上げたいと思います。 先ほど橘部長の方からお話がございましたとおり、本来、必要な立法措置ができるまでの間の経過的な状態をどのように考えるかということは、御紹介いただいたとおり、この間の質疑でも話題にはなりました。ただし、それを書き込むことによって、結局、必要な立法措置そのものが遅くなってしまうということで、与野党の合意の中で、そういったおくれというものを想定しないということで、割と不完全な形でのこうした立法とならざるを得なかったということを、ぜひ与野党の議員の皆様に重く受けとめていただいて、それは、我々が必要な立法措置をとるということの強い決意表明だったわけです。だから、これはぜひとも今のような不作為の状態を早期に解消させるようにしなければいけないという意見、これがまず第一点目です。 そして、二点目は、これは法務省の民事局からのペーパーなんですけれども、消費者被害の拡大のおそれ等の問題を解決する視点から、消費者庁による消費者行政の一元化及び充実というようなことが書かれておりました。消費者被害の拡大のおそれを解消するために、消費者教育について充実をさせなければいけないということは当然でありますけれども、消費者行政の一元化というと、今いろいろと非常に問題となっている国民生活センターの組織的な統廃合の問題に矮小化されてしまうというように思いますし、これ自体、非常に議論のあるところですので、私は、これを書き切ってしまうのはいかがなものかというように感じております。 意見を申し上げた上で、質問をさせていただきます。 先ほど、消費者教育の充実、特に若年層の消費者教育の充実ということをさまざまな委員の方がおっしゃっていましたけれども、ここでやはり、まだ高校生の段階での十八歳と、多くの方々が大学に進学をして親元を離れて自活を既にスタートしているという二十とでは、例えば、財産上の契約を行う形態等についてもかなり違う実態があるのではないかということは指摘できると思います。 そこで、例えば実家を離れて自活をしている人の、十八歳時点あるいは二十時点での割合、そういったものを、どちらかの省庁、特に法務省の方で把握しておられるのかどうかということをお伺いしたいと思います。 それから、総務省の方にお伺いしたいのは、民法上の判断能力と参政権の判断能力は一致すべきであることというように言い切って、法務省との見解の相違を見ているわけなんですけれども、総務省としては、これは具体的にどのような理由からこの二つの判断能力が一致しなければいけないのか。それは一致した方がいいという以上に、どのような根拠があるのかということをお伺いしたいと思います。 それとあと、もし、これを一致させなければいけない、投票にそれだけの精神的な成熟性というものが必要であるのであれば、先ほど中島委員が少年法の改正についてお触れになりましたけれども、例えば選挙犯罪、投票にまつわる選挙犯罪についても、やはり同じような形での精神の成熟性というものが考慮されなければいけないのかということでありますので、参政権の年齢と刑事責任の年齢というものが連動をする必要があるということを言い切ってしまっていいという議論につながってしまうのではないか。その点について質問をさせていただきたいというように思っております。 以上でございます。
○原(優)政府当局者 柴山先生からお尋ねがありました第一点目の、親元を離れて自活している十八歳の者の割合ということでございますが、申しわけございませんが、法務省としてはその実態を把握している資料は持っておりません。
○田口政府当局者 お答え申し上げます。 まず、選挙権と民法の成年年齢を一致させることは適当であるというふうに考えます理由につきまして申し上げますと、民法上の成年年齢は、先生御指摘のとおり、社会経済において、自己のために私法上の行為をなすのに十分な判断力を持っているかという視点で民法上の成年年齢がございます。他方、選挙権年齢につきましては、政治に参加して選挙権を行使するのにふさわしい判断力を持っているかということで判断がされると思いますが、両者につきましてこれを異ならせる理由はないというふうに考えておりまして、両者は一致させるべきというふうに考えた次第でございます。 また、戦後でございますが、昭和二十年に選挙権年齢は二十五歳から二十歳に引き下げをされております。その際の立法の趣旨を見てまいりますと、これは平成十九年四月の国会審議におきましても提案者の方から御指摘がございましたが、民法上の判断能力と参政権の判断能力は一であるべきだという前提で選挙権年齢が引き下げられた経緯もあるので、成人年齢と選挙権年齢を合わせるのが国民に理解がしっかりと受けとめられるという旨の答弁をされたところと承知しております。 また、先ほど来、引用がございます平成二十一年の法制審の部会の最終報告書におきましても、その中で、民法の成年年齢を選挙権と一致させることにつきましては、より責任を持った選挙権の行使を期待することができること、また、社会的、経済的にフルメンバーシップを取得する年齢は一致している方が、法制度としてシンプルであり、また、若年者に、社会的、経済的に大人となることの意味を理解してもらいやすいこと、また、大多数の国において私法上の成年年齢と選挙権年齢を一致させていること等の理由により、特段の弊害がない限り、選挙年齢と民法の成年年齢は一致していることが望ましいという結論に達したというふうにされているところと承知をいたしております。 そういったことから、総務省といたしましては、先ほど申し上げたとおり、一致させることが適当と考えてございます。 もう一点、少年法の刑事年齢につきましての御質問がございました。 最終的には内閣官房の方で、これから検討委員会で検討、調整がされるというふうに考えてございますが、もし仮に、公選法の選挙権年齢のみを十八歳に下げて少年法の刑事責任年齢は二十のままというふうにした場合につきましては、例えば、選挙権を有します十八歳、十九歳の者が公職選挙法違反をしても、少年法によって原則として保護処分となり、刑事罰や公民権停止の対象とならず、同じく選挙権を有します二十以上の者との均衡を欠きます。 また、選挙権を有する十八歳、十九歳の者が買収の罪を犯しても刑罰は科されず、連座制の対象とならないので、これらの者を利用して悪質な選挙運動が行われるおそれもあるといったような課題が想定されるところと存じます。
○稲田政府当局者 先ほども御答弁申し上げましたように、少年法の対象年齢をどうするかという問題は、当該罪を犯した少年の刑事司法の中における取り扱いをどうするかという問題であろうというふうに、私どもは基本的に考えております。 そのような観点を前提にしながら、先ほど公選法の関係で、十八歳に引き下げた場合で、少年法の適用年齢が引き下げられないと均衡を欠くのではないかというようなお話がございました。 確かに、現行の少年法のままで選挙年齢が十八歳に引き下げられますと、選挙違反をした十八歳、十九歳の者について選挙権停止の効果が生じないということが起こり得るのはそのとおりでございます。 しかし、今申し上げましたように、少年法の適用対象年齢というのは、あくまで刑事司法の中でその少年をどういうふうに取り扱うかという刑事政策的な問題であろうというふうに考えておりますし、そもそも選挙権の停止は刑罰そのものではない、選挙が公明かつ適正に行われることを確保することを目的とした措置であると考えられております。 したがいまして、選挙権年齢引き下げとともに選挙犯罪により選挙権が停止される者の均衡を図る必要があるかどうかは、この選挙権年齢の引き下げと選挙犯罪の発生との関係などの実態的な検討を踏まえつつ、選挙権停止という公選法上の取り扱いを徹底する必要がどの程度あるのか、公職選挙法のあり方の問題として考えられるべきものというふうに認識しております。 また、現在でも、未成年者につきましては、罪が成立するのはするわけでありまして、その意味におきまして、もちろん問題が広がるという面はあろうかと思いますけれども、現在でも生じ得る問題であろうというふうに認識しております。
○山花委員 民主党・無所属クラブの山花郁夫でございます。 この国民投票法に関しては、当時、民主党は、憲法改正のことだけではなくて国政に関する重要な問題についてもできないだろうかとか、あるいはその運動、公務員の問題であるとか等々ありまして、採決については反対の立場をとりましたが、十八歳の年齢については、この部分についてはむしろ我が党から主張していた問題でありますので、この部分については賛成であるという前提で意見を申し上げたいと思います。 先ほど橘部長からお話がございました。謙遜されて、生意気を申し上げるようですがとおっしゃっておられましたが、当時の立法者の意思としては、この三年の間に全て決着がついていなければ、そもそも国民投票が実施されるというようなことも想定していなかったと思っております。 その上で、きょう、内閣官房、総務省、法務省から話を伺いましたが、内閣官房、もうちょっとしっかりしてほしいなというのが率直な思いであります。 これは議員立法でありますので、それぞれ、きょう、総務省、法務省とでちょっと立場が違うというようなことが公の場で明らかになったのは、憲法審査会らしく、透明性があってオープンでいいのですが、これが政府提出法案だったら閣内不一致じゃないかというぐらいの話でありますので、もうちょっとしっかりリードしていただきたいと思います。 いささか気になりますのが、例えば、きょう総務省のお話を聞いておりますと、成人年齢と一緒にしてほしいなというような感じだったと思いますし、法務省の意見を聞きますと、いや、それより、総務省、先にやってちょうだいというような日本語に聞こえまして、綱引きをやっていると、本当にいつまでたっても動かないと思います。 私自身は、きょうは総務省と法務省に来ていただいているのでそういうところが出ているのかなと思いますが、一般的に言うと、それぞれ年齢を区切っているのは立法趣旨がありますので、必ずしもそろっているということが絶対的な条件だとは思っておりません。オートバイに乗る、お酒を飲む、車に乗る、それぞれ立法趣旨があって年齢が決まっていることであります。 また一方、法務省の話もいささか気になることがありまして、消費者被害のことをかなり強調されております。確かに、引き下げに反対の意見の中では、現在の消費者トラブルの状況からいたしますと、二十になった誕生日の翌日を狙う悪質な業者も存在したりとか、二十で急増するんだというような報告があるのも事実ですが、裏を返すと、十八になればすごくふえるみたいな言い方をされていますけれども、消費者トラブルが若年化するおそれがあるという指摘でありまして、消費者教育をやるなというつもりは全くありません、それも大事なことですけれども、現在、二十にしていてもその翌日からふえているという状況がありますので、ある意味、これは決めの問題なのではないかと思います。 そして、先ほど、こういった施策が国民の間に浸透するにはある程度の期間を要するということについて、どれぐらいの期間かということに対して、ちょっとかかるんじゃないかみたいな話がございました。 ただ、本来、これは二十二年の五月十八日までに終わらせておけというのが国会の意思だったはずです。国会で議決をした期間を徒過しているにもかかわらず、まだしばらく時間がかかるというのは、余り愉快な話ではありません。 その上で、きょうは、現在は党の立場というよりも一委員の立場で提案ですけれども、二十二年五月十八日をもう徒過してしまっております。これは議員立法ですので、期間について与野党で少し話をして、改めてこれぐらいの期間ということで、それまでには決着をつけさせるということで検討してみたらいかがかと思います。 最後に一つだけお伺いしますけれども、国会でそのように期間が議決をされたら、それは遵守していただけるということで、それぞれ、法務省、総務省、内閣官房、よろしいですね。質問です。
○大畠会長 それでは、一番最後に質問がございましたが、三省から……(山花委員「はいと言っていただければいいです」と呼ぶ)それでは、もうちょっとしっかりしろという御意見もありましたが、最初に内閣総務官原勝則君。
○原(勝)政府当局者 国会は国権の最高機関でございますので、政府としては、その意味を踏まえまして対応してまいりたいと思います。
○田口政府当局者 ただいま内閣官房から御答弁申し上げたことと同じでございます。
○原(優)政府当局者 法務省も同じ意見でございます。
○大畠会長 それでは、時間が残り少なくなってまいりましたが、保利耕輔君と木村太郎君から発言を求められておりますので、それでは、保利耕輔君。
○保利委員 ありがとうございます。 大畠会長にお願いをしておきたいと思いますが、十八歳という問題がきょうは随分論議がありましたから、その点についてはもう触れません。ただ、十八歳で憲法問題さらにまた一般の選挙等に関与するというためには、教育の問題というのが非常に大事だと思います。先ほど浜本さんから御指摘があったとおりです。 そこで、今の教育の体制を見てみますと、十八歳というと、大体高校を卒業しているか卒業途中かというぐらいのところです。その人たちが政治的見識をどのくらい持っていらっしゃるかということは、私ども、よくわかりません。しかし、私の孫がことし大学に入りましたが、憲法の話をしてみますと、おじいちゃん、それは何というような感じで、十八歳で政治的な関心を持っている者は少ないかなという感じを、そう言っては失礼だけれども、そういうふうに思います。 そこで、十八歳というのを考えて今の教育体制を見てみると、中学というのがありまして、義務教育は中学で終わっているわけです。だから、国民が必ず受けなければならない教育というのは義務教育でございますが、それは中学三年で終わっておる。中学三年までの間に、憲法とかそういうものについてどのくらいの勉強をしているかということになると、これはまたよくわかりません。 それから、高校というのは後期中等教育と言われておりまして、中等教育というのは高校まで行かないと完結しないという姿になっている。前期中等教育が中学校、後期中等教育が高等学校です。ですから、中等教育というのは高校まで行かないと完結しないという形になっております。 恐らく、政治に対する関心を呼ぶための一般教育というのは高校レベルだろうと思います。高校レベルで、よく見てみないとわかりませんが、中学にも高校にも学習指導要領というのがあって、その中にどういうふうに書いてあるかということがありますが、政治の問題を教育の中で扱うということは、非常に難しいデリケートな問題を含んでおる。公正公平でなきゃいけないし、同時に、一番大事な中立という問題をどう守りながら教育をするかというのは非常に難しい問題だろうと思います。 そこで、この十八歳問題が出ているときに、やはり文部科学省が、そういった問題について、これからの教育についてどういうふうに考えているかということを、一遍、意見を聴取しておく必要があろうかと思いますので、これは大畠会長に、ぜひそういう機会をつくっていただくようにお願いをしておきたいと思います。お願いだけでございます。 ありがとうございました。
○大畠会長 それでは、時間が経過しておりますが、木村太郎君から発言を求めて、大変恐縮ですが、手短にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
○木村(太)委員 会長、一番最後に御指名いただきまして、ありがとうございました。 時間を過ぎていますので、端的に確認させていただきたい。 冒頭、総務省からも説明がありましたし、当審査会でも選挙権年齢と成年年齢の関係みたいなことが主に議論されているような気がするんですが、私は、一点、被選挙権について聞きたいんです。 事務局が用意した資料等を見ますと、選挙権年齢引き下げ、成年年齢引き下げが連動しているような例が諸外国でも多いような気がします。そうしますと、選挙権年齢を引き下げたときに、同時に被選挙権も引き下げるという例があるのか、あるいは、少し時間を置いても連動した動きがあるのかどうか。時々、高校生が議員になったというニュースも外国なんかから聞こえてまいります。 また、政府内で選挙権年齢と成年年齢の関係のことをいろいろ議論しているようですけれども、被選挙権の年齢も引き下げることを全く議論していないのかどうか、ちょっとそこだけ確認させてください。
○田口政府当局者 お答え申し上げます。 突然の御質問で、答えが十分にできるかどうかわかりませんが、私どもの方で今まで検討いたしておりましたのは、今回の国民投票法の附則の第三条という観点で、選挙権の年齢について、内閣官房を中心に各省庁で年齢条項全体について検討を進めてまいったところでございまして、被選挙権の年齢についてどうするかという観点での検討は現時点ではいたしておりません。 御案内のとおり、選挙権よりも被選挙権の方がさまざまな資格という観点から高い年齢には設定されておりますが、現時点でそれをどうするという議論はしてございません。
○大畠会長 いろいろと御議論ありがとうございました。予定の時間が参りましたので、以上で終わらせていただきます。 これにて自由討議は終了いたしました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五分散会