本会議 第9号
- 発言数
- 48 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2011/11/30
会議録
○議長(平田健二君) これより会議を開きます。 この際、日程に追加して、 東日本大震災復興特別区域法案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平田健二君) 御異議ないと認めます。国務大臣平野達男君。 〔国務大臣平野達男君登壇、拍手〕
○国務大臣(平野達男君) 東日本大震災復興特別区域法案について、その御趣旨を御説明申し上げます。 本年三月十一日に発生いたしました東日本大震災は、その被害が甚大で、かつ、その被災地域が広範にわたる等極めて大規模なものであるとともに、地震、津波及びこれらに伴う原子力発電施設の事故による複合的なものであるという点におきまして、我が国にとってまさに未曽有の国難であります。 こうした中で、東日本大震災からの復興を円滑かつ迅速に進め、被災地域における社会経済や生活の再生を進めていくことは、目下のところ我が国全体にとって最大かつ最優先の課題となっております。 このため、東日本大震災からの復興が地域における創意工夫を生かして行われるべきものであることを踏まえつつ、復興に向けた被災地域の取組を国の総力を挙げて支援することとし、本法律案を提出することとした次第であります。 次に、本法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、政府は、東日本大震災復興基本法の基本理念にのっとり、かつ、東日本大震災復興基本方針に基づき、復興特別区域における東日本大震災からの復興の円滑かつ迅速な推進のために政府が実施すべき施策等を内容とする復興特別区域基本方針を定めなければならないものとしております。 第二に、被災地域の地方公共団体は、単独で又は他の地方公共団体と共同して復興推進計画を作成し、内閣総理大臣の認定を受けることができるものとするとともに、その認定を受けたときは、各種規制・手続の特例措置、税・金融上の支援措置の適用を受けることができるものとしております。 第三に、被災地域の市町村であって、市街地の整備に関する事業、農業生産の基盤の整備に関する事業等を実施する必要がある地域をその区域とするものは、単独で又は都道県と共同して復興整備計画を作成することができるものとするとともに、復興整備計画が所要の協議等の手続を経た上で公表されたときは、土地利用基本計画等の変更や土地利用に係る許認可等がなされたものとみなす等の特別の措置の適用を受けることができるものとしております。 第四に、被災地域の市町村は、単独で又は都道県と共同して、東日本大震災により相当数の住宅等に著しい被害を受けた地域の復興のために実施する必要がある事業に関して復興交付金事業計画を作成し、内閣総理大臣に提出することができるものとするとともに、国の予算の範囲内で、提出された計画に係る事業等の実施に要する経費に充てるための復興交付金の交付を受けることができるものとしております。 政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出いたしましたが、衆議院におきまして一部修正が行われております。 第一に、地域における創意工夫をより一層後押しするために、被災地域の地方公共団体は、新たな規制の特例措置その他の措置について、国会に対して復興特別意見書を提出できることとするとともに、国と地方の協議会に関し、内閣総理大臣は、会議における協議の経過及び内容について、適時かつ適切な方法で国会に報告するものとする等、所要の修正が行われております。 第二に、復興交付金制度に関し、より使い勝手の良いものとするため、第百七十七国会参議院提出の東日本大震災に係る災害復旧及び災害からの復興のための臨時の交付金の交付に関する法律案の趣旨を反映し、所要の修正が行われております。 以上が、東日本大震災復興特別区域法案の趣旨であります。(拍手) ─────────────
○議長(平田健二君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。田城郁君。 〔田城郁君登壇、拍手〕
○田城郁君 民主党・新緑風会の田城郁です。 質問に先立ちまして、一問お伺いをいたします。 防衛省の田中沖縄防衛局長のアメリカ軍普天間基地飛行場移設をめぐる不適切発言について、防衛大臣の御見解をお伺いいたします。 さて、ただいま議題となりました東日本大震災復興特別区域法案について、会派を代表して質問させていただきます。 東日本大震災は、御存じのとおり、地震、津波、そして原発事故によるまさに未曽有の複合大災害であり、東日本を中心に多くの地域が甚大な被害を受けました。 これから被災地が主体となり、各被災地それぞれの特別な条件に合致した円滑かつ迅速な復興を達成させることが、被災した国民の皆様はもとより、災害の犠牲となられた多くの皆様、行方不明の皆様の無念の思いにおこたえするものであると思います。 被災地では、被災者の意識はまだまだ復興ではなく復旧だと、そういう声が聞かれます。東北地方はもちろん、栃木、茨城、群馬、千葉など含めた被災地の復旧・復興が果たせなければ、日本の復旧・復興は果たすことはできません。我々国会議員は、本法律案を早期に成立させ、一刻も早い復旧・復興の実現に努めていかなければなりません。 阪神・淡路大震災からの復興では、非関税輸入品や食品を提供する大規模集客施設等を誘致するデューティーフリーゾーンの形成、地方税、法人税の軽減や投出資の優遇、規制緩和等、新産業構造拠点の形成、エンタープライズゾーン構想推進などが一国一制度の壁に阻まれて実現しませんでした。このことが教訓となり、東日本大震災からの復興についての議論では、初期段階から沖縄振興特別措置法等に定められているような特区制度の必要性が指摘をされてまいりました。 野田総理大臣は、所信表明演説の中で、しゃくし定規な国の決まり事が復興プランを邪魔してはならないと強調され、大胆な規制緩和や税制の特例を認める復興特区を創設するとして本法案を作りました。総理の強い思いが込められたこの法案が当初の目的を達成でき得る法案となり得たかどうか、平野復興担当大臣の御意見をお伺いいたします。また、特にアピールポイントなどがございましたら、是非お聞かせください。 衆議院の審議において一つの焦点になったのは、被災自治体が条例によって、国が定めた規制を変更できる上書き権を盛り込むか否かということでした。土壇場での与野党折衝の末、それが実質的に可能となる道が開けました。被災自治体の強い要望におこたえするもので、私も大いに評価をしているところです。この点について、平野復興担当大臣の御見解をお尋ねします。 本法律案の特例措置の重要ポイントは、何といっても、一、規制緩和、二、税制、三、復興交付金であると思います。 まず、復興交付金についてお尋ねいたします。自治体の負担ゼロは当然だとしても、総事業費が果たして一兆九千億で必要十分に賄えるのかどうか、仮に不足が生じた場合、新たな財源措置をとるお考えはあるのかどうか、安住財務大臣の御見解をお伺いいたします。 新規に立地する企業の法人税を五年間にわたり実質的に無税化する特例は、非常に画期的な措置と私も高く評価をしているところです。企業の海外流出が危惧される中、特に韓国ではこのタイミングで日本企業の誘致にかなり思い切った措置をとる中で、非常に有効な対抗措置であるとも思います。 これによって被災地の企業進出が促進され、雇用の増加が期待されます。古川国家戦略担当大臣は前例のない思い切った措置と評価されましたが、この法人税の実質無税化によって企業進出は加速されるのか否か、どのような見通しを立てておられるのか、平野復興担当大臣の御見解をお尋ねいたします。 被災地の住民の立場に立って本法律案の意義を考えた場合、被災者個人にどのようなメリットがあるのでしょうか。例えば、高台に新たに新築し移り住む場合、移転先の土地や住宅を購入する費用は被災者個人が負担しなければなりません。果たしてどれくらいの被災者の方がその重い負担に耐えられるのでしょうか。津波で肉親を失い、家を失い、心に大きな穴を空けたままのそういう状態で、新たにローンを抱えて返済していく気力がかの地の被災地の皆さんに残っているのでしょうか。少なからずそのような状況に置かれた被災者は存在しております。国や自治体は何らかの支援策をお考えになっているのでしょうか。平野復興担当大臣、何かお考えがございましたら、是非お聞かせください。 本法律案には土地利用再編に関する手続の簡素化が定められております。復興整備協議会で復興整備計画が合意されれば、農地転用許可と開発許可が行われたとみなされ、事業の迅速実施が実現いたします。農地転用許可や開発許可の手続簡略化は、被災自治体が強く切望している制度であり、被災地の復興を前進させるために非常に有効な措置であると思います。 一方で、手続が簡略されたとしても、被災自治体が計画を一斉に実現した場合、予算不足が生じるのではないかという懸念があります。政府は復興事業費を二十三兆円に決定しましたが、被災地各地の自治体では復興事業に三十兆円掛かると試算を出しております。予算不足が復興の足かせになってはいけません。復興を実現するために必要な予算は確保できているのでしょうか。安住財務大臣にお尋ねをいたします。 被災地の水産養殖業は、津波により壊滅的な被害を受けました。この状況を受け、本法律案では漁業権の優先順位の特例が設けられ、民間資本が導入されることになりました。この制度によって、復興を加速させ、雇用の確保を図る目的があるわけですが、一時、宮城県の漁業協同組合が猛反対をする動きがありました。具体的な動きはなかった地域も含め、長年、自営で地域の漁業を支えてきた人々にとっては、なお抵抗感が残っていることは容易に想像が付きます。今の状況でスムーズな復興につながるのか、鹿野農林水産大臣にお伺いをいたします。 今、日本は、失われた二十年と言われ、超デフレの真っただ中で、円高に苦しみ、非正規雇用者が全労働者の三分の一を占め、年収二百万円以下の人々が一千万人を超えるに至り、一億総中流社会から格差社会へ、そして貧困社会へと姿を変えました。そして、この三・一一東日本大震災と原発事故で疲弊の極みにあります。さらに、TPPの交渉参加への方向性が打ち出され、税制と財政改革と景気浮揚策とが求められている、まさに難題が富士山よりも高く山積しております。 ここはひとつ、未曽有の大震災においても世界を驚愕させた東北の人々の冷静さ、支え合い助け合う心に学び、どっかりと腰を据えて、これからの日本という国の在り方を国民的議論で明確化し、土台をしっかりと築いた上で、国際的、国内的諸課題に立ち向かう姿勢が必要だと考えます。 そして、東北の再生なくして日本の再生なしの言葉を真実の言葉にするために、私も国民の皆様とともにその最先頭で活動していくことをお誓いし、私の質問の結びとさせていただきます。 ありがとうございました。(拍手) 〔国務大臣平野達男君登壇、拍手〕
○国務大臣(平野達男君) 田城議員からは、私に対して四問、質問をいただいております。 まず、この法案が当初の目的を達成できる法案となり得たか、アピールポイントは何かとの御質問をいただきました。 この法案は、被災地域の創意工夫を生かしたオーダーメードの仕組みとなるよう、被災地域の意見も伺いながら制度設計を行ったものであります。この結果、住宅、産業、町づくり等の各分野にわたる規制・手続等の特例、多くの被災地で要望が強かった土地利用再編のための一連の特例、雇用の創出等を強力に支援するこれまでにない措置を含む税制上の特例措置、自主的な計画に基づく復興地域づくりを支援する交付金制度の創設等を盛り込んだところであります。 このような復興特区制度を通じて、被災地域の創意工夫を生かした復興への取組を総合的かつ強力に支援することができると考えております。 衆議院の審議において一つの焦点となった上書き権についての御質問をいただきました。 衆議院においては、新たな規制の特例措置等の提案につきまして、地方公共団体から国会に対して復興特別意見書を提出することを可能とするとともに、国と地方の協議会における協議の経過を国会に報告すること等を内容とする修正案が可決されたところであります。 修正案につきましては、国会を含め、国を挙げて被災地支援を強化するためのものと受け止めさせていただいているところでありまして、参議院におきましても、修正案の内容により法案が可決され成立した場合には、その趣旨を踏まえまして適切に対応してまいりたいと考えております。 法人税の実質無税化によって企業進出は加速されるかとの御質問をいただきました。 この法人税の実質無税化の特例は、計画の認定を受けた地方公共団体からの指定後五年間、所得金額を限度として再投資等準備金を積み立て、その積立金を損金の額に算入することにより法人税を五年間無税とするものでありまして、非常に思い切った措置であります。 新設企業につきましては、立ち上げ当初の経営が安定していないと考えられることから、この特例は新設企業に効果があると認識しており、この特例により被災地への企業進出が加速されるものと考えております。 加えて、再投資等準備金を事業への投資に充てたときの即時償却の整備も併せて設けることとしておりまして、これにより、新設企業が再び投資することを促し、当該新設企業が地域に定着し、地域の産業復興が推進されることを期待しております。 最後に、防災集団移転促進事業における被災者の負担の軽減についての御質問をいただきました。 防災集団移転促進事業の活用においては、移転される方の負担をできる限り軽減されるよう対応することが重要であると考えております。 まず、防災集団移転促進事業において、移転元の土地の買上げを行うとともに、引っ越し費用等への助成を行うこととしております。また、移転先の住宅団地の用地については、移転者が賃借することが可能であり、取得する場合においては、今回の制度拡充で、用地取得・造成費のうち市場価格を超える部分を新たに補助対象とする、宅地購入等資金を借り入れた場合の利子相当額補助の限度額を四百六万円から七百八万円へ引き上げる等の措置を講じているところであります。 政府としては、被災地の一日も早い復興に向けて、このような措置を活用し、本事業が円滑に実施されるよう地方公共団体を支援してまいります。(拍手) 〔国務大臣一川保夫君登壇、拍手〕
○国務大臣(一川保夫君) 田城議員の御質問にお答えをいたします。 今般の田中前沖縄防衛局長の不適切な発言に対して防衛大臣としてどう考えておるかと、また防衛省としてどういう対応をしたかということだろうというふうに思っておりますので、そのことに対してお答えを申し上げたいと思っております。 昨日の報道されましたことにつきまして、田中前沖縄防衛局長のその発言が報道された内容は、私は素直に、大変沖縄県との信頼にかかわる重大な報道であるというふうに受け止めさせていただきました。そういうことでありましたので、急遽本人に上京を指示をいたしまして、その事実関係を確認をいたしました。 その結果、本人の言い方としては、報道された内容はその場の雰囲気なり状況からしてああいうふうに報道されてもまあやむを得ないというような趣旨の発言がございましたので、私としましては、この報道につながるような発言をいたしました田中前局長の発言内容は極めて不適切であり、そしてまた、沖縄県民の心を深く傷つける内容でもあるというふうに感じております。そういう面で、私は、このまま沖縄県の業務を担当させることは不可能であるということで、本人の発言についてはもちろん弁解の余地はないというふうに判断いたしましたので、昨日付けで沖縄防衛局長の職を更迭をいたしました。 今回のこの問題は、沖縄県民の心を本当に深く傷つけ、そして、沖縄県との関係を損なうものであるというふうに認識いたしておりますので、改めて深くおわびを申し上げたいと、そのように考えております。 今後とも、沖縄県の普天間飛行場の移転問題にかかわる懸案事項を中心に、沖縄県の問題については引き続き誠心誠意取り組まさせていただきたいと、そのように思っております。 以上でございます。(拍手) 〔国務大臣安住淳君登壇、拍手〕
○国務大臣(安住淳君) 私には、復興交付金の不足の財源の問題と、それから、復興に必要な予算の確保についてでございましたので、その点を御説明申し上げます。 復興交付金につきましては、第三次補正予算において、所要額の措置として事業費ベースで一兆九千三百七億円を確保していることから、当面の事業の実施には十分な額であるとは考えております。 なお、今後の予算編成に当たっても、地方における復興プランの策定状況や復興交付金の執行状況等を踏まえつつ、地域の実情に沿った復興が迅速に図られますように適切に私どもとしても頑張ってまいりたいと思っております。 また、今後の予算の、復興の、確保についてということでございます。 東日本大震災の復興・復旧の事業規模については、阪神・淡路大震災の際との被害規模の違い等を勘案し、当初五年間の集中復興期間における国及び地方の事業規模について少なくとも十九兆円程度、十年間では少なくとも二十三兆円程度と見込んでおります。 復旧・復興の第三次補正予算を踏まえた全体の事業規模の進捗については、実質的には十四兆円半ばであり、想定した事業規模を超えてしまう事態に今直ちになるとは考えておりませんが、いずれにせよ、政府としては、一定期間を経過した後に、事業の進捗等を踏まえ、復旧・復興事業の規模の見込みと財源の見直しをすることにしておりますので、その中で適時適切に対応してまいりたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 以上でございます。(拍手) 〔国務大臣鹿野道彦君登壇、拍手〕
○国務大臣(鹿野道彦君) 田城議員からは漁業権の特例についてのお尋ねでございますが、被災地の復興に当たりましては、地元漁協の下で地元漁業者による復興を支援するということが基本でございます。しかし、深刻な被害によりまして地元漁業者のみでは資金や担い手等の確保が困難なことから、地元漁業者が主体となりつつも、外部の企業とともに復興を進めることを考えなければならない地域も存在するところでございます。 このため、地元漁業者のみでは養殖業に必要な施設の整備や人材の確保等が困難な区域に限定した上で、現行漁業法の優先順位の規定にかかわらず、地元漁業者が主体の法人に対して、地元漁業者との話合いを踏まえて知事が直接免許を付与できるようにいたしました。 今般の漁業権の特例は、被災地の水産業のスムーズな復興のための一つの選択肢でありまして、その運用については、これまで地域の漁業を支えてこられた漁業者の方々との話合いの中で、免許権者である知事において適切になされるものと考えておるところでございます。(拍手) ─────────────
○議長(平田健二君) 山田俊男君。 〔山田俊男君登壇、拍手〕
○山田俊男君 自由民主党の山田俊男です。 自由民主党・無所属の会を代表して、東日本大震災復興特別区域法案について質問します。 もう被災地では雪が降っています。被災者の皆さんにとっての一番の問題は、これからは生活や活動が制約されざるを得ないことです。雪国に育った者にしか、この閉塞感は分かりません。なぜ対策がこう遅れてしまっているのでしょうか。悲しくて残念です。 広範囲にわたる被害の大きさ、そして原発事故が重なったことが、ここまで対策を遅らせた一因です。しかし、菅総理の自分の延命しか考えないパフォーマンス、そして野田総理の、優先すべき震災対策を後回しにしたTPPへの交渉参加宣言による混乱が、政府を挙げた震災復興の取組を更に遅延させました。 もう一つ、菅政権は政治主導にこだわり、官僚の動きを抑制しておきながら、野田政権になってからは一転して官僚依存です。復興債の償還年限の扱いや予算総額の扱いでは財務省の意向に、二重債務の解消法案の扱いでは経済産業省の意向に振り回され、時間が掛かったのではないでしょうか。 まず、官房長官と復興担当大臣にお聞きします。なぜここまで復興に向けた取組が遅れたのか、反省とこれからの決意をお聞かせください。 二重債務解消対策では、政府が支援してつくった復興機構はまだ岩手県のみであり、実績は四百七十四件の相談受付、そのうち買取りが決定したのは一件のみでしかないといいます。何としても、新法による再生支援機構の設立を急ぎ、草木も芽生える春には種まき、苗作り、田植の作業が進むようにしなければなりません。また、仮設であっても新しい店を開き、新しい従業員を雇い、工場を稼働できるようにしなければなりません。 ところで、岩手県の復興機構の運営会社は外資系のファンド会社です。外資だからと敬遠する時代ではありませんが、一方で、大事な資産を失わないか、利用者側に不安があるのも事実です。 復興担当大臣に伺います。復興事業の主体は、ノウハウさえあれば外資でも何でもいいのでしょうか。基本的な考えをお聞かせください。 では、法案についての質問に入ります。 まず、どうしても確認しておきたいことがあります。この復興特別区域法案のそもそもの発想はどこから来たのかということです。民主党は、TPPに見られるように、党も総理も新自由主義と市場原理主義に急転回しています。この党が二年前の総選挙で国民生活第一と言っていた党かと疑りたくなるほどの大転換です。 振り返ってみると、民主党は既に昨年六月、産業の国際競争力の強化と地域の活性化を目的とする新成長戦略を打ち出し、その中で総合特区を掲げていました。自民党政権時代の構造改革特区に財政支援、税制、金融支援を盛り込んだものであります。 菅内閣が今年一月に閣議決定した新成長戦略実現二〇一一では、包括的な経済連携に関する基本方針を盛り込み、高いレベルの経済連携を進めるとともに、競争力の強化のため抜本的な国内改革を先行的に推進するとして、まさにTPP推進と総合特区を打ち出していました。 これらに基づいて、今年六月には総合特別区域法が成立しています。この法律には、総合特区基本方針の策定、計画の策定、事業に対する特別の措置、さらに地域協議会の設置等が定められています。 今回の震災復興特別区域法案は、この構図と全く一致しています。内容的にも、民間事業者等は地方公共団体に対して計画を提案できるし、地方公共団体は国に対し新たな規制の特例措置を提案できることとしていることなど、全く同じであります。 そこで、伺います。 震災特区法案は、被災地の復興を狙いにしたものなのでしょうか。それとも、新成長戦略の一環である総合特区法を被災地にまず適用してみようというものなのでしょうか。二つの特区はどこがどう違うのか、あるいは全く同じものなのか、復興担当大臣と地域活性化担当大臣にそれぞれ伺います。 復興基本法には、復興は「二十一世紀半ばにおける日本のあるべき姿を目指して行われるべき」と書かれています。しかし、そうしたきれいな言葉に隠れて、復興特区で認められた特例措置を将来全国に広げ、上からの規制緩和を行おうという意図はないのでしょうか。 復興特区はあくまでも被災地、被災者の復興を願う趣旨のものであり、その特例を全国に広げるかどうかは別の問題として慎重に検討すべきであります。そうした理解でよいか、復興担当大臣にお伺いします。 福島の被災地は、原発事故で避難を余儀なくされ、さらに、全く原発の収束が見通せない中で、家も農地も工場もお店も手付かずのままにあります。この復興特区法とは別に対策が講じられなければならないと考えます。特に、農地や宅地等は国が被災前の価格で買い上げる、東電が除染費用も含めてそれを支払うということにすべきです。 そこで、復興担当大臣に伺います。 独自の困難を抱えた福島の警戒区域や避難区域の復興をこの特区法で一緒にくくってしまうのは、福島の避難者にとっては納得がいきません。衆議院の答弁では別途考え方を示すとしていますが、改めて原発地域の復興対策についてお考えをお示しください。 次に、法案に盛り込まれた具体的な規制緩和について伺います。 一つ目は、漁業法です。 漁業法の特例として、地元の漁業者主体の法人や漁業者七人以上で構成する法人に対して、これまでの漁業協同組合とは別に知事が直接特定区画漁業権の免許を与えることができるようになっています。 これは、これまでの漁協が主体となった資源の管理や漁場の秩序に、地元の漁業者の参入と併せて、漁協以外の会社等が参入できるようにすることと考えていいのでしょうか。例えば、地域の加工会社だけでなく、全国の大規模食料販売チェーン店や、極端に言うと外資の会社も参入できるということなのか、復興担当大臣と農林水産大臣にそれぞれ伺います。 二つ目は、土地利用です。 地域の復興計画に基づき、新しい町づくり、高台への移転、加工流通等の団地づくり、農業地域、防潮林や公園、防災施設等の地域づくりが進められます。都市計画区域や農業振興区域等のゾーニングが見直され、それら土地の転用や農地等への復帰など、地目の変更が行われることになります。当然、分散した多くの地権者の合意を得るため、区画整理事業や土地改良事業を機動的に動かすことになります。 その際、開発計画の策定に参加する民間会社やコンサルタント会社の意向が強く反映され、優良農地の大規模な転用や、山林、林地の破壊や高台の自然を壊す大規模開発が進められ、大規模店舗が入ってくるなど、開発中心の町づくりにならないかと心配します。大規模店舗の参入は、まちづくり三法等による商業調整が一定の制約になるはずですが、これらについても特例措置が講じられることになると、地域の特性を生かした町づくりにならず、多くの中小商店主が再生できないことになってしまいます。 復興特区内の土地利用に対する歯止めは誰がどのように行うのか、復興担当大臣と国土交通大臣に伺います。また、外資系の会社等が参入し、林地の取得と関連した水事業や、リゾート開発が進みかねない心配もありますが、こうした心配にこたえる仕組みについて、何か用意されているのか、伺います。 三つ目は、農地の集約です。 TPP参加問題とも関連し、強い農業づくりが叫ばれています。その際、新しい地域づくりと関連させて、大規模農業の展開を図る主張もなされています。今後、地域の復興計画作りの中で、中小零細な家族農家の意向が届かない形で農地の大規模な集約が進められ、多くの被災農業者が職を失うのではないかとの懸念があります。被災地の農業者の意向が反映されるよう、徹底した話合いによる計画作りが進められなければなりません。この点、新成長戦略の下での国際競争力の強化を標榜する総合特区法をベースにした復興特区法案の危険性を感じざるを得ません。 地域の復興計画作りに農業者の意向をどう反映させるのか、復興担当大臣、農林水産大臣、それぞれお聞かせください。 また、この復興特区法案の運用に関して、復興担当大臣に伺います。 一つ目は、市町村への支援体制です。 復興計画の策定は、市町村によって相当の格差が生ずると考えられます。市町村の地域的特性や、庁舎が破壊されたか残ったか、首長さん始め職員がお亡くなりになったり、被害の状況によって市町村の体力に大きな差が存在しているからであります。 市町村には、県や国からのきちんとした応援体制が必要です。この点についてどう対応するつもりか、お聞かせください。 二つ目は、新たな規制の特例です。 県や市町村が国に対して新たな規制の特例を要望し、それを可能にする仕組みが設けられます。市町村等の意欲や地域の特性を評価するものですが、ややもすると、これまでも例があるように、開発志向が強かったり、特定の民間業者の強い意向が働き、優良農地の転用や大規模商業施設の建設が先行したりするおそれがあります。こうしたことの適否の判断は難しいところですが、新成長戦略の方針の下で、国際競争力強化と規制緩和が先行するものとなり、地域のコミュニティーや美しいふるさとを失うようなことをさせてはならないと考えます。 農地法であっても、まちづくり三法であっても、国会で相当な論議を重ねて成立、改正させてきた法律であります。また、規制措置でもあります。 新たな規制緩和は、国会の論議を経て、国会の意向が尊重される形で進められるべきだと考えます。そのための具体的な仕組みをお聞かせください。 三つ目は、交付金事業の在り方です。 復興庁が中心になって実施体制をつくり、各省庁別の縦割りの仕事にならないようにすべきです。とりわけ、交付金事業については、三党協議による修正で、参議院で全野党の賛成で可決し、衆議院で継続審議中の東日本大震災災害臨時交付金の趣旨がほとんど取り入れられましたことは評価いたします。 そこで、交付金による事業の実施は、あくまで縦割りを排し、被災者や被災地の復興を目的として、弾力的で柔軟に進めるべきです。そのための具体策について伺います。 四つ目は、集団移転促進事業です。 津波で大きな被害を被り、いまだに瓦れきと水につかった水田を目の前にしている地域も多くあります。その中の一つである仙台市若林区の集落が全滅した住民のアンケート調査によると、移転すると仮定した場合は、土地の買上げを求める人が三〇%、代替地の無償提供を求める人が六一%という回答になっています。 ところが、防災集団移転促進事業について、自治会の新聞にはこのように書かれています。 住民に直接関係する補助は住宅ローンの利子補給や引っ越しの際の移転費用などに限られています。用地買収、造成に対する国の補助はありません。土地の買上げも可能ですが、それは被災後の評価額であり、かなりの価格差がある移転先の土地購入費や借地料など、それなりの自己負担を覚悟しなければなりません。この事業は現時点では費用負担が大きく、住民皆でよく考察し、議論、検討していく必要がありそうですと書いております。 こういう理解でいいんでしょうか。これでは被災者の期待に全くこたえていないのではありませんか。これまでの住んでいた土地の買上げと新しい土地、住居の購入について、被災者の負担が生じないようにする方法を検討しているのか、伺います。 また、宅地ばかりでなく、水につかった農地もあります。復興計画の立て方いかんでは、農地以外への転用も必要になります。これら農地を国が買い取り、復興計画に組み込んでいくことを考えるべきですが、そうした検討をしているか、伺います。 私は、本会議場の皆さんと同じく、一日も早い復興を望んでおります。しかし、当法案が被災者の苦しみにこたえるのではなく、新成長戦略における国際競争力の強化のために被災地を改造しようとする狙いを持ったものであるならば、容易に賛成できません。未曽有の大災害と原発事故を考えるとき、当法案も、この国の在り方をどう描くのか、よくよく考えたものでなければならないのであります。 以上を申し上げ、私の代表質問といたします。(拍手) 〔国務大臣平野達男君登壇、拍手〕
○国務大臣(平野達男君) 山田議員からは十三問質問をいただいております。 まず、復興に向けた取組の遅れに対する反省とこれからの決意についてのお尋ねがありました。 私は、発災直後から内閣府の副大臣として、また、七月以降は復興対策担当大臣として、被災者の生活支援や被災地の復旧・復興に全力を挙げて取り組んでまいりました。 仮設住宅の建設や散乱瓦れきの撤去、電気、ガス、水道等のライフラインの復旧、防潮堤や港湾などの公共施設の応急復旧等に取り組んできたところであり、発災直後と比べ、復旧・復興に関する取組は相当程度進展したものと認識しております。 しかしながら、一方では、迅速さに欠け、必要な方々に支援の手が行き届いていないという御指摘もいただいており、被災地は、これから冬を迎える仮設住宅の寒さ対策や市町村の復興計画の策定と実行など、今もなお様々な問題を抱え、政府として対処しなければならない課題は山積みしていると認識しております。 去る二十一日には第三次補正予算が成立したところであります。政府としては、これを踏まえて、今後の復旧・復興事業のスケジュールを明示した工程表等を作成、公表したところであります。さらに、復興特区制度や東日本大震災復興交付金などについて、今国会での速やかな成立を目指し、地元自治体と協力しながら被災地の復興を加速してまいる所存であります。 復興事業の主体についての御質問をいただきました。 東日本大震災からの復興に当たっては、復興の担い手、資金等の観点において、民間の力が最大限に発揮される必要があります。この民間の力は、国の内外を問わず、広く熱意と能力ある主体を集めることが重要と考えております。復興の基本方針においても、世界に開かれた復興として、外国の活力を取り込んだ被災地域の復興を図るとともに、被災地を始め我が国に対する外国からの投資を促進することが定められております。 他方、いかなる復興事業においても、利用者に不安を与えるようなことがあってはその活用が進みません。このため、資本の内外を問わず、復興事業が適切に運用されることで利用者の不安が払拭されるよう、関係省庁ともしっかり取り組んでまいります。 復興特区法案の目的、総合特区法との違いについての御質問をいただきました。 復興特区制度につきましては、被災地域の復興を加速するため、被災した地方公共団体の負担軽減を図りつつ、地域の創意工夫による取組を支援する制度として、総合特区制度も参考としつつ、制度設計を行ったところであります。総合特区が地域の申請に基づき選定される先駆性などの要件を満たす区域に限定しているのに対し、復興特区は、震災により一定の被害が生じた二百二十二市町村の区域において特例活用のための計画作成ができることとしております。 特例措置につきましても、復興特区制度の趣旨に鑑み、総合特区制度にある個別の規制の特例等に加え、土地利用再編を迅速に進めるための一連の特例、雇用創出のための思い切った税制上の特例、復興地域づくりを支援する新たな交付金制度等を盛り込んだところであります。 復興特区制度の特例を全国に広げるかについての御質問をいただきました。 復興特区制度は、被災地域の復興を加速するため、被災した地方公共団体の負担軽減を図りつつ、地域の創意工夫による取組を支援する制度であります。復興特区制度で設けようとしている様々な特例は、このような被災地域における復興の取組を推進することを目的としたものであり、これらを全国に拡大して適用することを前提としたものではないと考えております。 一方、今後、特例措置の適用状況を踏まえて、一定の特例措置につきまして被災地以外の地域にも展開できるのではないかとの御意見が出てきた場合には、政府内、そして国会でも議論の上、対応を検討していくことになると考えております。 原発地域の復興対策についての御質問をいただきました。 御承知のように、福島県は前例のない原子力災害に見舞われております。原発周辺地域では多くの方々が全国への避難を余儀なくされております。また、放射線による健康不安を感じたり、いわゆる風評被害が観光、農林水産業、さらには企業立地などの面でも広がるなど、甚大な被害を被っております。 こうした福島県の置かれた特殊な事情に鑑みまして、この対策を講じるための特別立法が必要と考えており、現在、内容の検討を進めているところであります。加えて、避難区域の復興は、まずは原子炉の冷却停止が大前提でありまして、その状況を踏まえ、地元自治体と十分に相談をしながら進めてまいります。 漁業権の特例についての御質問をいただきました。 本法案の漁業権に係る特例に基づき知事が直接免許を付与できるようになる地元漁業者主体の法人とは、その出資額又は議決権の過半を漁業者が占めることが条件となっておりまして、それ以外の部分については、業種を問わず様々な企業が出資することが可能となっております。さらに、こうした地元漁業者主体の法人が実際に免許を付与されるには、地元漁民の生業の維持、地元雇用の創出等の効果がある、他の漁業との協調その他水面の総合利用に支障を及ぼすおそれがない等の基準を満たす必要があります。いずれにしても、地元漁業者との話合いの中で、免許権者である知事において適切な運用がなされるものと考えております。 復興特区内の土地利用に対する歯止めをどのように行うかについての御質問をいただきました。 復興特区内の土地利用の再編については、復興整備計画に基づき進めていくことになりますが、この計画は、将来の市街地像を見据えて復興に真に必要となる事業を市町村が定めるものであり、無秩序な開発が進むような事態が生じることは想定されないものと考えております。また、復興整備計画は復興整備協議会の協議を経て作成されますが、この協議会は、市町村長や知事のほか、農地や林地の開発に当たって農林水産大臣等も構成員となるため、必要な農地や林地の確保については適切な配慮がなされるものと考えております。 地域の復興計画作りにおける農業者の意向の反映について御質問をいただきました。 復興に関する計画については、地域の特性を生かしつつ、農業者を含めた地域の関係者による徹底した話合いにより策定されることが必要であります。このため、地方公共団体が土地利用の再編に関する復興整備計画を策定するに当たりましては、あらかじめ公聴会の開催等、農業者を含む住民の意向を反映させるために必要な措置を講ずることとしております。あわせて、地方公共団体は復興整備事業の実施者や地域の関係者から成る復興整備協議会を組織できることとしております。また、規制・手続や税制の特例に関する復興推進計画の策定に当たりましても、事業の実施者や地域の関係者から成る地域協議会を組織できることとしております。 このような被災地域の住民の意向を反映させる仕組みを通じまして、復興特区法に基づく地域の復興計画作りにおいては農業者の意向も十分に反映されるものと考えております。 地域の復興づくりにおける県や国からの応援体制についての御質問をいただきました。 市町村が復興計画を策定するに当たりまして、専門的人材を含めまして必要な人的支援を行うことが重要と考えます。これまでも、被災地域を支援するため国家公務員の派遣を行うとともに、地方公務員についても、全国市長会、全国町村会の協力を得まして派遣の仲立ちを行ってきたところであります。今後とも、被災市町村の地域的特性や地域の要望を踏まえ、県とも連携しつつ、職員の派遣や技術的な助言など、被災市町村における復興計画の迅速な策定を支援してまいります。 新たな規制緩和の措置を設けるに当たっての国会の意向を尊重するための具体的な取組について御質問をいただきました。 復興特区制度において、法律に規定された規制に関して新たな特例措置等を定める場合には、法律の改正を要することとなるため、立法機関である国会において十分御審議をいただくことになると考えます。また、新たな規制の特例措置等の提案については国と地方の協議会において協議、検討されることとなりますが、その協議の経過を国会に報告すること等を内容とする修正案が衆議院において可決されたところでございます。これらにより、新たな規制緩和の措置を設けるに当たって国会の意向が尊重される仕組みが確保されているものと考えます。 復興交付金の運用についての御質問をいただきました。 復興交付金においては、復興地域づくりに必要なハード事業として五省四十に及ぶ幅広い事業を一括化し、地方公共団体は一本の事業計画を提出することで足りることといたします。また、事業計画の提出や交付申請等に当たりましては、内閣府、復興庁が発足してからは復興庁がワンストップの窓口として対応することといたしております。さらに、今後、詳細な制度設計を進めるに当たりましては、公共団体にとって使い勝手の良い制度となるよう検討を進めてまいります。 防災集団移転促進事業における被災者の負担の軽減についての御質問をいただきました。 防災集団移転促進事業の活用におきましては、移転される方の負担をできる限り軽減されるよう対応することが重要であると考えております。 まず、防災集団移転促進事業においては、移転元の土地の買上げを行うとともに、引っ越し費用等への助成を行うこととしております。 また、移転先の住宅団地の用地については、移転者が賃借することが可能であり、取得する場合においては、今回の制度拡充で、用地取得・造成費のうち市場価格を超える部分を新たに補助対象とする、宅地購入等資金を借り入れた場合の利子相当額補助金の限度額を四百六万円から七百八万円へ引き上げる等の措置を講じているところでございます。 政府としては、被災地の一日も早い復興に向けて、このような措置を活用しつつ、本事業が円滑に実施されるよう地方公共団体を支援してまいります。 最後に、浸水した農地の国による買取りに関する御質問をいただきました。 津波により被災した農地につきましては、農林水産省において、できる限り農地として利用できるよう復旧することを基本とした農業・農村の復興マスタープランにおける工程表を作成したところでありまして、現時点においてはほとんどの農地が復旧の対象になり得るものと考えております。 なお、地域における土地利用の在り方につきましては、まずは地域の関係者や市町村の意向が重要でありまして、その中で、被災農地を公共的な用地として利用するために買上げを行う場合も出てくるものと考えております。 国としては、地域の自発的な意向を尊重し、地域の計画的な土地利用の実現に向けて、今後とも関係省庁と連携して支援等の対応を行ってまいります。(拍手) 〔国務大臣藤村修君登壇、拍手〕
○国務大臣(藤村修君) 山田俊男議員の御質問にお答えいたします。 復興に向けた取組の遅れに対する反省、そしてこれからの決意に関する御質問をいただきました。 東日本大震災からの復旧・復興は、この内閣が取り組むべき最大かつ最優先の課題でございます。政府は、これまで全力を挙げて被災地の復旧・復興対策に取り組んできたところであり、仮設住宅の建設や散乱瓦れきの撤去などはほぼ完了してまいりました。こうした取組の一方では、迅速さに欠け、必要な方々に支援の手が行き届いていないという御指摘もいただいており、このことは真摯に受け止めております。 去る二十一日には、被災地の本格的な復興に資するための経費を計上した第三次補正予算を国会で成立させていただいたところでありました。政府としては、復興特区制度や東日本震災復興交付金などの関連法案についても、今国会での速やかな成立を目指し、地元自治体と協力しながら、復興事業が更に加速できるよう全力で取り組んでまいります決意でございます。(拍手) 〔国務大臣川端達夫君登壇、拍手〕
○国務大臣(川端達夫君) 山田俊男議員の御質問にお答えいたします。 震災復興特区と総合特区の違いについてお尋ねがありました。 総合特区制度は、国際競争力の強化、地域の活性化のための包括的かつ先駆的なチャレンジに対して、選択と集中の観点から地域を厳選し、規制の特例措置等により総合的に支援するものでございます。復興特区制度とは、地域の発意に基づいて、国が規制の特例措置等により総合的に支援する点や、国と地方の協議会で新たな特例を追加する仕組みがあるという点で共通しているものと認識をいたしております。 しかし、対象区域に関しては、総合特区は、政策課題解決の実現可能性の高い地域に対し、国と地域の政策資源を集中させる観点から、地域の申請に基づき、先駆性などの要件を満たす地域を国が選定手続を経て指定した区域に限定しているのに対し、復興特区は、震災により一定の被害が生じた区域であれば、選定手続を経ることなく計画策定ができる点等において異なるものと承知をいたしております。 以上でございます。(拍手) 〔国務大臣鹿野道彦君登壇、拍手〕
○国務大臣(鹿野道彦君) 山田議員の御質問にお答えいたします。 まず、漁業法の特例についてのお尋ねでございますが、本法案の漁業権に係る特区制度により知事が直接免許を付与できるようになる地元漁業者主体の法人とは、その出資額又は議決権の過半を漁業者が占めることが条件となっておりまして、それらの残りの部分に限って、業種を問わず様々な企業が出資することが可能だということであります。 さらに、こうした地元漁業者主体の法人が実際に免許を付与されるに当たりましては、平野担当大臣からお話のとおりに、地元漁民の生業の維持、地元雇用の創出等の効果があること、他の漁業との協調その他水面の総合利用に支障を及ぼすおそれがないことなど、五つの基準を満たす必要があります。こうしたことから、地元漁業者との話合いの中で免許権者である県知事において適切な運用がなされるものと考えるところでございます。 次に、地域の復興計画作りに農業者の意向をどう反映させるかとのお尋ねでございますが、津波により被災した地域の復興に当たりましては、本法案に基づき、市町村が復興のための町づくりプランとして復興整備計画を作成することといたしておりまして、計画の対象地域に農地が含まれる場合には、その作成に当たり、地域の農業者の意見を反映することとなっております。 具体的には、計画作成に当たっては公聴会や説明会を開催すること、土地利用計画の見直しにつき二週間縦覧し、被災農業者等はこれに対して意見を述べることができること、復興整備協議会の構成員には被災農業者等の関係者を加えることなどでございます。被災農業者等の意向をこのようなことから反映させる仕組みとなっておるところでございます。 したがいまして、被災地の農業者の意見を十分反映する形で復興整備計画が作成されるものと考えるところでございます。(拍手) 〔国務大臣前田武志君登壇、拍手〕
○国務大臣(前田武志君) 山田俊男議員にお答えいたします。 復興特区内の土地利用についてのお尋ねがありました。 復興特区内の町づくり、地域づくりについては復興整備計画に基づき進めていくこととなりますが、この計画は、将来の市街地像を見据えて真に復興に必要となる事業を市町村が定めるものであり、無秩序な開発が進むような事態は生じ難いと考えています。 また、復興整備計画は復興整備協議会の協議を経て作成されますが、この協議会には、市町村長や知事のほか、農地や林地の開発に当たっては、農地転用許可が必要になりますと、義務的構成員として農林水産大臣が加わりますし、二ヘクタール以下のときには都道府県の農業会議あるいは農業委員会が義務的構成員となります。 こういったことで、農地や森林の確保についても適切な配慮がなされるものと考えております。(拍手) ─────────────
○議長(平田健二君) 谷合正明君。 〔谷合正明君登壇、拍手〕
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました東日本大震災復興特別区域法案について質問をいたします。 震災から約九か月。被災地を歩き、被災者一人一人のお話に耳を傾けますと、復興はおろか、復旧すらままならない状況にいまだ直面します。仮設住宅で、暖房器具を申請しても一か月以上届かない、冬の備えはどうなっているのかと嘆く婦人。二重ローンの問題に心労を重ねる事業経営者。スーパーや病院がなくなって、孤立集落でひっそりと暮らす高齢者。仕事に就けず、子供に働いている姿を見せられない若い父親たち。 現地で今一番必要な支援とは何なのか。私たち公明党は、何度も被災地に分け入り、被災者の心に寄り添うよう懸命に活動してまいりました。個人の尊厳に基づく幸福追求権を根拠に、被災者の皆様一人一人に光を当てた人間の復興こそが復興の根幹であると訴えてまいりました。 公明党は、こうした理念を具現化するために、六月に成立した復興基本法に、復興庁の設置、復興特区の創設、復興債の発行を盛り込み、直ちに関連法案を成立すべしと訴えてまいりました。また、九月八日には、震災復興及び経済対策に必要な予算に関する提言を発表、政府に素早く取組をするよう申し上げてまいりました。 しかし、第三次補正予算が先週ようやく成立したことからも明らかなように、政府の取組は、復興構想会議の五百旗頭議長がおっしゃっているごとく、遅過ぎると言わざるを得ません。復興関連法案の成立が大幅に遅れ、被災地の皆様の心を痛めていることは、同じ政治家として本当に申し訳ない思いでいっぱいです。 菅政権から復興担当大臣として仕事をされている平野大臣は、復興の遅れとその理由についてどのような思いでおられるのでしょうか。まず認識を伺います。 以下、具体的に質問を述べます。 本法案は、衆議院で野党の提案を受け、修正がなされ、復興交付金の使途を拡大し、被災地の要望を政府任せにせず、迅速に法改正や議員立法を含め対応できるようにいたしました。 特に、公明党が提案してきた地方からの提案を実現させる仕組み、いわゆる条例による法律の上書きについては、より実効性が担保された内容となったと伺っております。一つ、特定地方公共団体が国会に対して意見書を提出することができるとしたこと、二つ、内閣総理大臣は、国と地方の協議会の協議結果を国会に報告することとしたこと、三つ、国会は意見書、報告書を受けて法制上の措置を講じなければならないとしたこと、そして、四つ、政府は、協議会において協議が調った結果を受け、速やかに法制上の措置を講じなければならないとしたことの修正がなされました。 また、これらをより実効性の高いものにするために、特に国会における受入れ体制について、国会に特別立法チームをつくり、意見書や報告を受けて立法措置をとるとも伺っています。 政府においても、国と地方の協議会を通して地方の意見を確実に吸い上げ、迅速に対応していくことが求められます。国による遅延行為は被災地のためになりません。国による積極的な対応がなされるためにどのような担保があるのか、また、衆議院での修正を踏まえて、国としてどのような対応を行うつもりなのか、大臣に伺います。 次に、復興推進計画による規制・手続に関する特例について伺います。 特例は九つの法律にかかわる十三の事業にとどまり、関係省庁の調整が付かない事項は全て協議会の提案を待つこととなりました。被災した自治体からの要望の強い事項についてはなぜ採用されなかったのか。特に再生可能エネルギーを対象に加えることについては、どのような経過によって事業にカウントされないこととなったのか、大臣にお伺いします。 また、自治体の作成する復興推進計画、復興整備計画、復興交付金計画の三つの計画書についてですが、被災した自治体にとって荷が重く、一つでいいのではないかとおっしゃる方もいます。あえて三つに分けた理由を伺います。また、一つだけに係る計画や、自治体にとって都合の良い組合せの計画作成も可能とすべきと考えますが、併せて大臣にお答えを願います。 復興のための各種の計画を作成する主体は地方公共団体であります。また、計画作成のための協議会の構成員も地方公共団体であります。それ以外の関係者は、条文では加えることができるとされています。 私は、壊滅的な被害を受け、四千人を超えていた人口が約千人に激減した石巻市雄勝町を訪れましたが、地元漁業者らによる合同会社や既存の現地NPOが孤立集落支援、復興町づくりに率先して励んでいる姿を目の当たりにしてまいりました。被災地に根を張り、活動をされている住民組織やNPO、ソーシャルビジネスらを組み込んでいくことで、地方公共団体だけでは拾い切ることができない被災地の、被災者個人の意見を計画に反映させることができるのではないかと私は感じております。この点、対応がされているかどうか、大臣にお答えを願いたいと思います。 次に、土地の買上げ価格について伺います。 被災者の多くは被災した土地の価格が大幅に下落し、高台移転の資金が足りなくなることを心配しています。買上げ価格は市町村が不動産鑑定評価などを参考に評価決定するとしていますが、過去の高台移転の事業では災害前の七割から四割とも言われています。今後の復興計画により左右されると伺っていますが、浸水したままの土地など、極端に下落した土地の価格を下支えする工夫はあるのか、国土交通大臣に答弁を願います。 復興推進計画で定める復興産業集積区域において、新規立地新設企業に対して法人税を五年間無税とする措置が講じられる予定です。これについては、地方からの意見として、既存の企業と新規立地新設企業との間で支援に差があるとの声もあります。 新規立地新設企業に対して五年間無税とする措置がクローズアップされがちな一方で、既存の企業に対しても投資促進税制や雇用促進税制といった一定の特例措置があると伺っております。その詳細について説明を願います。また、既存の企業へも無税とする措置を適用するなど、特例措置の適用を拡大することについてどのように考えるか、大臣にお答えを願いたいと思います。 次に、我が党が主張してきた福島特別立法について伺います。 平野大臣は、来年の通常国会に提出されるという原子力災害からの福島再生特別法で、ほかの被災地より企業の税制優遇措置などを強化した特区を県内に設ける考えを明らかにしたと報じられています。復興特区を超えるものともおっしゃっているようですが、福島県民の思いにこたえる実のある法律としなければなりません。現時点でどのような中身なのか、大臣にお答えいただきたいと思います。 最後に、復興特区と密接に関係します復興庁設置法について触れます。 与野党協議の上成立した復興基本法には、復興庁のつかさどる事務は、復興に関する施策の企画、立案、総合調整、そして実施までとしています。ところが、この度の政府提案では実施の部分で骨抜きとなっており、当初想定していたスーパー官庁としての復興庁から大幅に後退する内容となっています。衆議院において協議中ですが、復興基本法の原点に立ち返って見直すべきと考えます。大臣の見解を伺います。 復興庁や復興特区は、役所の立場に立つのではなく、被災者の側に寄り添うべきであります。 政府においては、法案成立後、復興特区を速やかに立ち上げ、一日も早く被災地において雇用の確保や新たな町づくりが行えるように、これ以上復興を遅らせてはならないことを強く申し上げ、私の質問とします。(拍手) 〔国務大臣平野達男君登壇、拍手〕
○国務大臣(平野達男君) 谷合議員からは私に対して八問、質問をちょうだいしております。 まず、復興の遅れとその理由についてお尋ねがございました。 政府は、これまで、全力を挙げて被災地の復旧・復興対策に取り組んできたところであります。仮設住宅の建設、散乱瓦れきの撤去、電気、ガス、水道等のライフラインの復旧、防潮堤や港湾などの公共施設の応急復旧等に取り組んできたところでありまして、発災直後と比べ、復旧・復興に関する取組は相当程度進展したものと認識しております。 しかし、その一方では、五百旗頭議長からのお言葉にもありますように、政府の取組は遅過ぎるという御指摘もいただいております。そして、被災地は、これから冬を迎える仮設住宅の寒さ対策、市町村の復興計画の策定、実行など、今もなお様々な問題を抱えておりまして、政府として対処しなければならない課題は山積みしていると認識しております。 去る二十一日は第三次補正予算が成立したところであり、政府としては、これを踏まえて、今後の復旧・復興事業のスケジュールを明示した工程表等を作成、公表したところであります。さらに、復興特区制度や東日本大震災復興交付金などについて、今国会での速やかな成立を目指し、地元自治体と協力しながら被災地の復興を加速してまいる所存であります。 国と地方の協議会における国の積極的な対応についての御質問をいただきました。 国と地方の協議会は、現場本位の協議を行いまして、迅速に成果を得るため、現地で開催することとしまして、被災地の立場に立って運営することとしております。また、地域の要望の実現に向けまして、御提案申し上げている復興庁が、関係省庁に対し、一段高い立場から強力なリーダーシップを発揮して対応してまいります。 衆議院における修正によりまして、協議会での協議の結果を尊重し、国が所要の法制上の措置等を講じる義務や、協議の経過及び内容を適時適切に国会に報告する義務の規定が追加されたところでありまして、国は、これらの規定の趣旨をしっかりと踏まえて協議会を運営し、被災地の立場に立って被災自治体の復興への取組を支援してまいります。 法案に盛り込まれている規制の特例措置についての御質問をいただきました。 復興特区法案における規制・手続に関する特例につきましては、被災直後から私を含む政府関係者が現地に出向いて、意見交換を行うとともに、文書などで御要望を募り、把握した御要望を踏まえて法案を作成いたしました。公明党さんからもたくさんの御提案をいただきました。 その結果、住宅、産業、町づくり等の各分野にわたる個別の規制の特例を盛り込んだことに加えまして、多くの被災地で要望の強かった土地利用再編のための一連の特例や雇用創出のための税制上の特例等を盛り込んでおります。御指摘の再生可能エネルギーに関する特例についても、バイオマスエネルギー施設を設置するための農地法、森林法の特例や、小水力発電に関する河川法、電気事業法の手続に関する特例を創設したところであります。 復興特区に係る三つの計画について御質問をいただきました。 本法案における復興推進計画、復興整備計画、復興交付金事業計画の三つの計画は、それぞれ内容、手続等が異なっているため、自治体の使い勝手から個別の計画として取り扱うこととしております。自治体は自らが必要と考える計画だけを策定することになりますが、これに加えて、三つの計画の中で必要なものを組み合わせて一つの計画として策定して提出することも可能とするような柔軟な運用を心掛けまして、自治体が必要な計画をできるだけ簡便に策定できるように工夫してまいります。 住民組織やNPO、ソーシャルビジネスを計画作成のための協議会に組み込んでいく点について対応がされているかどうかの御質問をいただきました。 復興の円滑かつ迅速な推進のためには、住民組織やNPO等の民間の知恵や活力を取り入れることが必要であります。また、これらの者は、復興推進事業の実施主体として地域の復興に重要な役割を担うことが期待されているところであります。 したがいまして、計画策定主体である地方公共団体が、推進しようとする取組の内容に応じて必要と認めるときは、住民組織やNPO等を地域協議会に構成員として加えまして、積極的に意見を吸い上げつつ計画を策定していただくことが望ましいと考えております。 既存企業に対する税制上の特例措置の詳細及び特例措置の適用の拡大についての御質問をいただきました。 復興特区制度では、被災地における投資や雇用を促進する観点から様々な税制上の特例措置を講ずることとしております。 新設企業につきましては、立ち上げ当初の経営が安定していないと考えられますことから、法人税を五年間無税とする特に大胆な措置を講じまして、創業を支援し、地域への定着を促すところとしたところであります。 一方で、既存企業につきましても、御指摘のとおり、事業用設備を取得した場合の特別償却制度や税額控除、被災者を雇用する場合の税額控除等の適用を受けることが可能でありまして、地方税についても、既存企業に対する不均一課税等も補填措置の対象になるものであります。 続いて、特例措置の適用の拡大についての御質問についてですが、今回創設した税制上の特例措置等を活用いたしまして、被災地における雇用や投資につなげていくことが重要であると考えております。まずは、これらの制度が十分活用されるよう、被災地方公共団体の復興推進計画作成の支援等、適切な対応に努めてまいります。 福島再生特別法の内容についての御質問をいただきました。 福島再生のための特別立法につきましては、私が座長の原子力災害からの福島再生復興協議会において福島県と協議を行っているところであります。福島県からは、警戒区域等のふるさと再生、産業活力の再生のための特別の措置等を特別法に盛り込むよう御要望をいただいているところであります。 政府としても、要望を踏まえまして、避難区域の設定や風評被害といった原子力事故に起因する他の被災地と異なる事情に応じまして、どのような対策を講じるべきか、現在、内容の検討を進めているところであります。 最後に、復興庁の事務の在り方についての御質問をいただきました。 復興庁の事務につきましては、復興交付金は、被災地におけるハード的事業全般について網羅するものであります。また、復興特区は、各府省の規制・制度や税制に切り込み、被災地のための特例を設けるものであり、強力な制度となっております。 他方、医療の再生や中小企業支援など各事業の復興につきましては、各府省の主体的な取組を促進しつつ、それぞれ府省のノウハウや知見を活用することが効果的でありまして、復興庁には勧告権、予算要求の調整権を付与することとしております。 復興庁設置法案につきましては、現在、各党間で修正協議が進められていると伺っております。御意見を真摯に受け止めてまいりたいと考えております。(拍手) 〔国務大臣前田武志君登壇、拍手〕
○国務大臣(前田武志君) 谷合正明議員にお答えいたします。 被災した土地の買上げ価格についてお尋ねがありました。 防災集団移転促進事業において、被災した移転元の土地を取得する場合には、一般の公共事業用地を取得する場合の考え方に準じて、契約締結時における正常な取引価格として事業主体である地方公共団体が適切な不動産鑑定評価等を参考に評価、決定することとしております。その際、災害の発生するおそれ、災害危険区域としての建築の禁止、制限の内容やその程度を勘案するとともに、復興計画による土地の効用の回復見通し等にも留意することとなっております。 本来、移転元の土地価格については、正常な取引価格として市場で形成される性格のものであることから、地方公共団体においては、まず、復興計画に基づく町づくりを通じて地域全体の価値を高める等の工夫を行っていただくことが重要と認識しております。 一方、移転される方の負担ができる限り軽減されるように対応することが重要と考えており、移転先で住宅や宅地を取得する際の各種支援措置等により、移転者の負担を極力軽減し、円滑な集団移転が進むよう支援してまいります。 以上でございます。(拍手) ─────────────
○議長(平田健二君) 上野ひろし君。 〔上野ひろし君登壇、拍手〕
○上野ひろし君 上野ひろしでございます。 みんなの党を代表して、ただいま議題となりました東日本大震災復興特別区域法案について質問いたします。 最初に、法案の提出時期についてお伺いいたします。 私も、震災の発生以来、何度も現地を訪れ、被災自治体の皆様、避難所で生活されている皆様始め多くの方々とお会いしてきました。既に繰り返し指摘がなされておりますが、被災地では、政府の対応が遅い、何をいつどのように実行してくれるのか又は実行してくれないのかが分からないので復旧・復興の見通しも立たないという本当に切実な声が上がっております。 先般成立した第三次補正予算についても、本来であれば、より充実した内容のものをもっと早く国会において議論するべきでありました。 この復興特区法案についても、我々は、震災の発生直後、三月の時点からその必要性を訴えてまいりました。被災自治体、多くの有識者の方々からも御要望があったところであります。 それから既に八か月がたちましたが、その間、被災地の方々に対し、どのような制度の下で復興を進めていくことになるのかは示されず、迅速な対応が求められている中で時間がいたずらに空費されてきたのではないでしょうか。このようなことでは、本格的な復興は遅れるばかりであります。 まず、政府がこうした復興特区の必要性を認識したのはいつか、その後どのような検討がなされてきたのか、また、どういう理由で法案の提出がこの時期まで遅れたのか、大臣の答弁を求めます。 さらに、復興特区法の施行時期については、附則第一条において、「公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日」とされておりますが、この法律が実質的に機能するためには、それに加え、政府が復興特別区域基本方針を定める必要があります。 その内容が明らかにならなければ地方公共団体は復興推進計画の作成を行えないわけでありますが、この基本方針が定められる時期は具体的にいつごろになる見通しなのか、また、基本方針の策定を待たず、地方公共団体が復興推進計画の作成を開始できるよう政府において必要な対応を取るべきではないかと考えますが、見解をお伺いいたします。 次に、復興特区法に基づいて復興を進めていく期間についてお伺いいたします。 この法律自体は時限立法ではなく恒久法であり、一方で、附則第二条には五年後の検討条項が置かれております。 申すまでもなく、一日も早く被災地の復旧・復興を実現することが必要でありますが、現在の被災地の状況を踏まえれば、本格的な復興までには大変な時間が掛かることも想定されます。 政府として、復興特区法により被災地の復興を図っていく期間をいつごろまでと想定しているのか、こういった想定がなければ最終的にどの程度の規模の支援が必要になるのかといった見通しも立たないのではないかと思いますが、政府としての考えをお伺いいたします。加えて、法施行後、五年後の検討に当たってはどのような観点から見直しを行っていくのか、お聞かせください。 今の質問とも関連をして、地方公共団体が作成する復興推進計画についてお伺いいたします。 この復興推進計画の計画期間は法律上規定をされておらず、例えば、十年、二十年といった長期の計画を策定することも可能となっております。 その場合、先ほど伺った復興特区法に基づき復興を進めていくことを想定されている期間との関係、五年後の検討条項との関係をどう整理されているのか。仮に、現在の特例措置を前提に地方公共団体が長期の計画を策定した場合、この法律の内容を見直すことが難しくなる可能性もありますけれども、その点についてはどう整理されているのか、お伺いいたします。 次に、復興推進計画の認定についてお伺いいたします。 法第四条第九項において認定の基準が規定されておりますが、それはどれも抽象的なものであり、実際に計画を作成する地方公共団体にとっては、自分たちの作る計画が認定されるのかどうか、具体的なメルクマールがないまま手探りで作業を進めていくことにもなりかねません。また、具体的な基準がないことにより、運用の段階で、国の判断で認定が厳格に行われてしまうようなことにもなりかねません。 個々の事情は様々だから一律の基準は設けられない、個々の申請内容に応じて判断をするということかもしれませんが、そうでなくても様々な業務に忙殺されている地方公共団体に無用の混乱を招くことがないよう、法令に明確に規定する、そうでなければ何らかの形で具体的な方向性を示したりするといった対応が必要なのではないかと考えますが、政府の考えをお伺いいたします。 次に、被災地への新規立地を促進するための課税の特例措置についてであります。 被災地で状況をお伺いすると、今回の措置により新たな企業が立地するということになれば有り難いが、特に大きな投資を伴うような企業の新規立地が多く見込めるわけではなく、むしろ既存の企業をどう被災地につなぎ止めるかが地域の経済を支えるという意味では重要であるという声を多く聞きます。さらに、震災の発生後、復興推進計画の認定の前に既に被災地に新たに立地されている企業も存在します。 こういった企業に対しても、今この法案に盛り込まれている措置だけではなく、新規立地企業と同様の、より手厚い支援を行うことが被災地の経済を活性化していくためには必要なのではないかと考えますが、いかがでしょうか。 新たな規制の特例措置等の提案について、この法案では、民間企業の方々は、「認定地方公共団体等に対して、当該新たな規制の特例措置等の整備について提案をするよう要請することができる。」とされており、地方公共団体の段階で要請を絞り込み、限定的に内閣総理大臣に提案するという制度になっております。 特例措置の対象となる規制を所管しているのは地方公共団体ではなく各省庁であり、地方公共団体が自らが所管しない規制の取扱いについて責任を持って判断することができるのか、また、場合によっては、復旧・復興のために膨大な事務を行っている地方公共団体に更に過度な負担を強いることになるのではないかという懸念もあります。 そもそも、地域の方々の主体的な取組による復興を実現するという意味では、民間企業の方々が直接内閣総理大臣に対して新たな規制の特例措置等に関する提案を行うことができるようにすべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。 最後に、復興交付金の交付の規模についてお伺いいたします。 復興交付金については、地方公共団体が提出した事業計画に基づき国が交付することとされておりますが、その規模をどの程度と想定しているのか、また、それに対して現在の予算措置は十分だと考えておられるのでしょうか。 法律の第七十八条第二項では、予算の範囲内で交付すると規定されておりますが、既存の予算額が制約となり、申請された復興交付金の規模が予算の額を超えた場合には交付金が交付されないということになれば問題ではないかと思いますが、大臣の見解をお伺いいたします。さらに、必要な場合には改めて十分な予算措置を講ずるべきと考えますが、いかがでしょうか。 以上、八問を平野復興担当大臣にお伺いいたします。 重要なのは、一日でも早く被災地の方々が東日本大震災が発生する前の生活や経済活動を取り戻し、さらには、震災前よりも強く活力のある地域をつくり出すことであることは、大臣も含め我々の共通認識であろうかと思います。 是非、御答弁に当たっては、これまでの類似の答弁と同内容のものを読み上げるといったことではなく、平野大臣の御決意が感じられる御自身の言葉での御答弁をいただきたいということをお願いして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) 〔国務大臣平野達男君登壇、拍手〕
○国務大臣(平野達男君) 上野議員からは、八問質問をちょうだいいたしました。 まず、復興特区制度の検討経緯について御質問をいただきました。 復興特区制度につきましては、復興構想会議において議論が行われました結果、本年六月の同会議の提言においてその活用を図ることとされたところであります。また、復興基本法においても、復興特区制度の導入のために必要な法制上の措置を講ずる旨定められたところであります。 これらを受けまして、被災地域の地方公共団体等の声を十分伺った上で、復興特区制度に関する検討を進め、本臨時国会に法案を提出させていただいたところであります。 復興特別基本方針についての御質問をいただきました。 基本方針については、法案の施行後、今国会における議論や被災地方公共団体の御意見を踏まえ、可能な限り早期に閣議決定をしたいと考えております。また、基本方針の策定前においても、被災地方公共団体が本法案に基づく計画の作成の準備を進められるよう、説明会の開催等、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。 復興特区法による復興支援の期間と特区法の施行後五年以内の検討について御質問をいただきました。 本年七月に策定された東日本大震災からの復興の基本方針においては、復興期間を十年としまして、被災地の一刻も早い復旧・復興を目指す観点から、当初の五年間を集中復興期間と位置付けております。政府としましては、この復興期間を目安としつつ、インフラの応急復旧の実施、地域の復興計画の早期策定に向けた支援、インフラ等の整備スケジュールを明示した工程表の作成、公表等により、被災市町村、県と共同して早期に向けて鋭意取り組んでいるところであります。 法律の施行後五年以内の施行状況の検討に当たりましては、このような各地域の復興の進捗状況を把握しまして、東日本大震災からの復興の円滑かつ迅速な推進を着実に達成していく観点から、被災地のその時点における復興の実態を踏まえまして所要の検討をしていくことになると考えております。 復興推進計画の期間と特区法の期間との関係について御質問をいただきました。 復興推進計画は、被災自治体が復興の円滑かつ迅速な推進のために策定する計画であります。その計画期間は、御指摘のとおり、法律上は記載することを求めておりません。各自治体が地域の復興のために必要と考える期間を定めることが可能であります。一方で、復興特区法も活用いただき、被災地が一日も早い復興を成し遂げることが重要と考えております。 被災地では、今様々な困難の中で復興に向けて懸命な取組を行っております。国も県と共同して全面的に支援をしてまいりたいと考えております。 こうした観点から、極力集中的に復興を進めていただいた上で、本法の施行後五年以内の検討に当たっては、復興に取り組む自治体の御意見も伺いながら、各地域の復興の進捗状況、規制の特例措置の需要等を把握しまして、これらの被災地の復興の実態を踏まえた制度設計をすることになると考えております。 計画の認定基準を具体的に規定する等の対応が必要ではないかとの御質問をいただきました。 具体的な計画の認定基準としては、例えば、復興の円滑かつ迅速な推進に資する目標とその達成に必要な事業が記載されていること、事業内容や実施スケジュールが具体化されていること等を復興特別区域基本方針で定める予定であります。 なお、復興推進計画の認定に当たりましては、地方公共団体に対して画一的なものは求めず、法律や基本方針で定めた基準への適合については、復興に向けた地方公共団体の考え方や創意工夫を尊重し、極力弾力的に判断してまいりたいと考えております。 既存企業等へ新設企業と同様の税制上の特例措置を講ずるべきとの御質問をいただきました。 御指摘のように、既存企業の支援は重要であります。例えば、事業用設備を取得した場合の即時償却や被災者を雇用する場合の税額控除等の特例を設けるところとしたところであり、こうした措置によって既存企業による投資や雇用が促進されることを期待しております。 なお、新規立地促進税制につきましては、企業の新規立地を促進するという政策目的のための税制であるという基本的な性格から、既存企業や計画認定前に新規進出した企業を対象とすることは困難であると考えております。 政府としましては、被災地においてこの税制を有効に活用していただくため、例えば、地方公共団体が企業の立地の動きがある区域のみを対象として復興推進計画を作成し認定を申請することを認める等、計画の認定において柔軟な対応をするほか、復興推進計画の認定を迅速に行うよう努めてまいります。 民間企業からの規制の特例の提案について御質問をいただきました。 復興推進計画の作成等は、地域住民の意向や地域の特性を把握し、様々な関係者のニーズを調整し、地域全体の復興について責任を持って推進する立場にある地方公共団体が担うこととしているところであります。このため、民間事業者等からの新たな規制の特例措置の提案については、そのような地方公共団体に対して行うこととしたところであります。 新たな規制の特例措置の提案に関する業務が地方公共団体に過重な負担とならないよう、国と地方の協議会の運営は現場本位とするとともに、現在、御提案している復興庁及び復興局が中心となって必要な支援を行ってまいります。 最後に、復興交付金の予算措置についての御質問をいただきました。 復興交付金については、どのくらいの事業計画が提出されるかをあらかじめ正確にお答えすることはできませんが、被災地において当面想定される事業量等を踏まえ、第三次補正予算において国費で一兆五千六百十二億円を計上したところでありまして、当面必要な額を十分に確保しているものと考えております。また、平成二十四年度概算要求においても、復興交付金について事項要求を行っているところであります。 今後とも、地方における復興プランの策定状況や交付金の執行状況等を踏まえまして、不足が生じることのないよう予算の確保に努めてまいります。 以上でございます。(拍手)
○議長(平田健二君) これにて質疑は終了いたしました。 ─────・─────
○議長(平田健二君) 日程第一 経済上の連携に関する日本国とペルー共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件 日程第二 経済上の連携の強化に関する日本国とメキシコ合衆国との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件 以上両件を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長福山哲郎君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕 ───────────── 〔福山哲郎君登壇、拍手〕
○福山哲郎君 ただいま議題となりました条約二件につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 まず、ペルーとの経済連携協定は、両国間において、物品及び国境を越えるサービスの貿易の自由化及び円滑化を進め、自然人の移動、競争、知的財産等の幅広い分野での枠組みを構築すること等について定めるものであります。 次に、メキシコとの経済連携協定改正議定書は、両国間における物品の貿易に関する市場アクセス条件の更なる改善及び認定輸出者による原産地申告制度の導入等について定めるものであります。 委員会におきましては、両件を一括して議題とし、両条約締結の意義、両条約の締結が我が国経済に及ぼす影響とその対策、二国間経済連携協定とTPP、環太平洋パートナーシップ協定との関係等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。 質疑を終え、順次採決の結果、両件はいずれも全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(平田健二君) これより両件を一括して採決いたします。 両件の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(平田健二君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(平田健二君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百二十八 賛成 二百二十二 反対 六 よって、両件は承認することに決しました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────・─────
○議長(平田健二君) 日程第三 平成二十三年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律等の一部を改正する法律案 日程第四 東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律案 (いずれも内閣提出、衆議院送付) 日程第五 経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための地方税法等の一部を改正する法律案(第百七十七回国会内閣提出、第百七十九回国会衆議院送付) 以上三案を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。総務委員長藤末健三君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕 ───────────── 〔藤末健三君登壇、拍手〕
○藤末健三君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 まず、平成二十三年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律等の一部を改正する法律案は、東日本大震災に係る復興事業等の実施のための特別の財政需要等に対応する震災復興特別交付税を交付できるようにするため、平成二十三年度分として交付すべき地方交付税の総額及び同年度分の一般会計から交付税及び譲与税配付金特別会計への繰入金の額の算定について特例を設けるとともに、同年度分として交付すべき普通交付税及び特別交付税の総額の特例を設けるほか、震災復興特別交付税の額の決定に関する特例等を設けようとするものであります。 次に、東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律案は、東日本大震災からの復興を図ることを目的として、東日本大震災復興基本法第二条に定める基本理念に基づき、平成二十三年度から平成二十七年度までの間において実施する施策のうち、全国的に、かつ、緊急に地方公共団体が実施する防災のための施策に要する費用の財源を確保するため、臨時の措置として個人住民税の均等割の標準税率の引上げを行おうとするものであります。 なお、衆議院において、個人住民税均等割の標準税率の特例の適用期間及び加算額を変更するとともに、地方たばこ税の税率の特例に関する規定を削除する等の修正が行われております。 次に、経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための地方税法等の一部を改正する法律案は、経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図る観点から、個人住民税における退職所得の一〇%税額控除廃止、更正の請求期間の延長等の納税環境の整備等を行おうとするものであります。 なお、本法律案につきましては、第百七十七回国会において、題名を改めるとともに、現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制を整備するための措置について削除する等の内閣修正が、また、今国会において、地方税に関する税務調査手続の見直しに関する改正規定中、新たな税務調査手続の追加に係る規定を削除する等の内閣修正がそれぞれ行われております。 また、衆議院において、題名を改めるとともに、個人住民税における扶養控除の見直しに関する規定を削除する等の修正が行われております。 委員会におきましては、三法律案を一括して議題とし、震災復興特別交付税の交付対象と交付時期、緊急防災・減災事業で想定する具体的施策、税務調査における適切な質問検査の必要性、復旧・復興に係る予算執行の在り方等について質疑が行われました。 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して山下芳生委員より、東日本大震災からの復興財源確保に係る地方税の臨時特例法案及び経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための地方税法等改正案に反対する旨の意見が述べられました。 討論を終局し、順次採決の結果、まず、平成二十三年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律等の一部改正案につきましては、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、東日本大震災からの復興財源確保に係る地方税の臨時特例法案及び経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための地方税法等改正案につきましては、いずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、東日本大震災からの復興財源確保に係る地方税の臨時特例法案に対し附帯決議が付されております。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(平田健二君) これより採決をいたします。 まず、平成二十三年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律等の一部を改正する法律案の採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(平田健二君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(平田健二君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百三十 賛成 二百三十 反対 〇 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────────────
○議長(平田健二君) 次に、東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律案及び経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための地方税法等の一部を改正する法律案を一括して採決いたします。 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(平田健二君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(平田健二君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百三十 賛成 二百十 反対 二十 よって、両案は可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────・─────
○議長(平田健二君) 日程第六 経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律案(第百七十七回国会内閣提出、第百七十九回国会衆議院送付) 日程第七 東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法案(内閣提出、衆議院送付) 以上両案を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長尾立源幸君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕 ───────────── 〔尾立源幸君登壇、拍手〕
○尾立源幸君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 まず、経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律案は、経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図る観点から、法人税率の引下げ、納税環境の整備等について所要の措置を講じようとするものであります。 なお、本法律案につきましては、題名を改め、現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための所得税法等の一部を改正する法律案に規定される措置に関する改正規定を削除するとともに、施行期日等を修正し、国税通則法改正に係る一部の規定を削除する等の内閣修正が行われております。 また、衆議院において、所得税の諸控除の見直し、相続税の基礎控除・税率構造の見直し及び地球温暖化対策のための課税の特例の創設等の措置を削除する修正が行われております。 次に、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法案は、東日本大震災からの復興を図ることを目的として、平成二十三年度から平成二十七年度までの間において実施する施策に必要な財源を確保するための特別措置として、財政投融資特別会計財政融資資金勘定からの国債整理基金特別会計への繰入れ並びに日本たばこ産業株式会社及び東京地下鉄株式会社の株式の所属替え等の措置を講ずるとともに、復興特別税を創設するほか、当該財源についての公債の発行に関する措置等を定めようとするものであります。 なお、本法律案につきましては、衆議院において、復興特別所得税の課税対象期間を二十五年間に延長するとともに、その税率を引き下げ、復興特別たばこ税に係る規定を削除するほか、所要の修正が行われております。 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、野田内閣総理大臣に対する質疑を行うとともに、参考人から意見を聴取し、復興債の償還期間の在り方、復興財源を増税で賄うことの是非、東日本大震災からの復興に向けた事業推進の必要性、消費税を含む税制抜本改革の実施の道筋、法人実効税率引下げの意義、納税者権利憲章に関する規定を削除した理由等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。 質疑を終了し、討論に入りましたところ、みんなの党を代表して中西健治委員、日本共産党を代表して大門実紀史委員より、それぞれ両法律案に反対する旨の意見が述べられました。 討論を終了し、順次採決の結果、両法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、復興財源確保法案に対し附帯決議が付されております。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(平田健二君) 両案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。中西健治君。 〔中西健治君登壇、拍手〕
○中西健治君 中西健治です。 みんなの党は、所得税法等の一部を改正する法律案及び震災復興のための財源確保法案に対して、反対の立場から討論をさせていただきます。 みんなの党は、増税なき復興を訴え、徹底した歳出削減、政府保有の資産売却、特別会計における剰余金等の有効活用を行えば、十一・二兆円程度の財源を捻出することは十二分に可能であり、増税の必要など全くないと主張してまいりました。 震災からの復興が遅々として進まない現在の状況に加え、急激に進む円高、欧州危機による日本経済への影響の懸念が強まっているこうした状況下で、安易な増税により財源を確保しようとする政府の姿勢は大いに問題です。ましてや、今回の所得税、住民税増税は被災地住民もひとしく負担することになっており、被災地への考慮も全くなされておりません。 元々は、次の世代にツケを回さないことを大義名分に、五年間の臨時増税という形で国民に負担をお願いするとしていたものが、最終的には二十五年間の増税ということになりました。もはや、次の世代にツケを回さないという大義名分は失われているばかりか、二十五年掛けて十一・二兆円の財源を確保するのであれば年間四千四百億円程度を捻出すれば足りる話であり、九十三兆円もの規模の予算を策定している我が国においてこの程度の歳出削減ができないようでは、これから社会保障制度改革、財政健全化を進めていく中で、必要となる財源は全て増税で賄うということになりかねません。 平成二十五年度までに国家公務員人件費の二割削減を行うことを民主党はマニフェストで国民に約束をしました。野田総理大臣は、二割削減の旗は下ろしていないと口では繰り返しますが、実際に復興の財源に織り込まれているのは、僅か年間二千九百億円、二年分の五千八百億円のみです。二割削減を実現すれば、年に一兆円もの財源が確保できることになります。十年たてば十兆円です。それを財源として織り込まないということは、つまり、口ではやると言うものの、実際にはやる気はないと宣言していることと同じではないですか。 本法案では、復興特別税の負担軽減について、税外収入の上積みと決算剰余金の活用のみが対象とされており、元々復興財源に織り込まれている国家公務員人件費を始めとする歳出削減にかかわる項目が更に深掘りされた場合に負担軽減の対象とするということが明示されておらず、不十分な内容の法律となっています。こうしたことでは費用削減への動機付けが働かず、復興基本法第七条に定められている、予算を徹底的に見直し、歳出の削減を図ることという条項の趣旨にも大きく反していると言わざるを得ません。 震災の復興に要する費用の多くは、インフラの整備です。復興のための公共事業投資は、費用対効果の見込めない類いの無駄な公共事業ではなく、まさに被災地再生に向けての必要な公共事業投資であり、その分は通常の建設国債で賄えばよいのではないでしょうか。復興基本法では復興債の発行が認められていますが、復興にかかわる全ての費用を復興債で賄わなければいけないとはどこにも書かれておらず、復興債をその他の公債と区分管理を行うことと建設国債を活用することとは相入れないものではありません。 国民負担をできるだけ少なくしようという気概が今の政府には全く感じられません。みんなの党が既に何度も国会に提出している国会議員歳費三割カット、ボーナス五割カット法案については、審議は棚上げされ、国会議員が率先垂範してこの国難に当たっていこうという覚悟が全く見られません。国会議員の定数削減についても、衆議院選挙制度に関する各党協議会では、政権与党である民主党や、そして自民党も、現行制度の維持を前提に現在の小選挙区の区割りの小手先の変更だけを行えばよいとの姿勢に終始し、抜本的な一票の格差の解消や小選挙区での定数削減については先送りしようという姿勢を変えようとしていません。 国債整理基金の十兆円の活用、労働保険特会での剰余金五兆円の活用、外為特会で毎年満期を迎える米国債への再投資を行っている十五兆円の一部資金の活用等、みんなの党はこれまで増税に代わる具体的な対案を政府に対して提案してきました。それを一顧だにせず、ただただ増税、増税と突き進む現政権に、本当に国民の負担を少しでも軽くしようという気持ちがあるのでしょうか。 郵政の株式売却は、自民党政権下で既に決まっていたことです。それを凍結したのは民主党政権です。凍結法を廃止すれば、すぐにでも郵政株を売却できるのです。売却できないのは野党が政府提出の郵政民営化に逆行する法案に賛成しないからなどというのは本末転倒です。郵政民営化法は今も有効な法律であるのですから、一刻も早く凍結法案を廃止すればよいだけのことです。 復興債と建設国債、赤字国債との線引きも極めて曖昧です。復興基本方針に含まれていない円高対策などもいつの間にか復興関連として第三次補正予算に組み込まれ、復興債で資金手当てをされる対象となっており、このままではこれまで一般会計の歳出で賄われていたものが復興関連への歳出に付け替えられてしまう、そうした危惧があり、また、安住財務大臣は委員会の答弁で復興債の発行上限額は十五・五兆円だと明言されましたが、法律では明示されていません。中期財政フレームで定められた新規国債発行額を四十四兆円に抑えるという目的のために復興債が使われるという懸念は払拭されません。 わざわざ、今回、復興の財源のために消費税を税目から外したのは、所得税、住民税は復興財源として、消費税は社会保障改革の財源として割り振りを行うことによって、税と社会保障の一体改革の議論との交錯・複雑化によって虎の子の消費税増税が不確かになってしまうことを回避しようとしているのが見え見えです。 今後、税と社会保障の一体改革についての国会での議論が始まるわけでありますが、そこでは当然、財源の在り方、すなわち、税方式なのか保険料方式なのかといったことや、そもそも所得の再配分という観点で現行の税収の仕組みが今のままでよいのかなどという本質的な議論が行われるはずです。 しかし、そうした状況が分かっている中で、今、暫定的と称して二十五年間も現行の所得税、住民税の枠組みを維持したままで税率のみをアップしてしまうということは、今後、所得税の在り方などの抜本的な改革がしにくくなるのではないでしょうか。こうしたことが分かっていて今所得税、住民税の増税を行うということは、税と社会保障の一体改革とはまたもや口ばかり、要は、税制の抜本的な見直しを行うことなく、温存された消費税の税率アップというだけの結論に持ち込みたいという財務省のシナリオが丸見えであります。 所得税法等の一部改正についても、法人税減税の立場を取るみんなの党は、その趣旨には賛成するものの、そもそも本法案が財源確保法案に基づく増税とのパッケージの法案であり、加えて、本来は財源とは無関係である納税者保護のための納税者権利憲章制定規定までもが削除されており、反対するものであります。 財源の規模からしても全く必要がなく、ましてや大義名分すら失われている中で今回こうして安易に増税が行われてしまうことは、今後、そのまま安易な消費税増税が行われる初めの一歩になる懸念を禁じ得ません。 これからも、みんなの党は、増税の前にやるべきことがある、増税の前には徹底した行政のスリム化、歳出削減を行うべきであることを引き続き訴えていくことを申し上げ、私の反対討論とさせていただきます。(拍手)
○議長(平田健二君) 古川俊治君。 〔古川俊治君登壇、拍手〕
○古川俊治君 自由民主党の古川俊治です。 私は、自由民主党・無所属の会を代表して、ただいま議題となりました東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法案、いわゆる財源確保法案等について、賛成の立場から討論をいたします。 震災から既に八か月以上がたちましたが、いまだに本格的な復興は始まっていません。我々がこの法案に賛成するのは、一刻も早い復興が急務であるという強い思いからであります。政府・民主党は、復興をここまで遅らせた責任を深く自覚すべきです。復興の遅れは民主党政権の明らかな失政であり、本来であればこれだけを取っても民主党が政権の座にいる資格はない、これを最初に強く申し上げます。 しかしながら、遅れてしまった時間を元に戻すことはできません。事ここに至っては、第三次補正予算の執行が一日も早く行われるよう全力を尽くさなければなりません。被災地が待ち望んでいた復興予算を被災地が望むような形でスムーズに執行することが政府の責務であります。間違っても、官僚の言いなりになって、予算執行に厳しい条件を付けたり煩雑な手続を押し付けたりして、被災地の復興を妨害するようなことがあってはなりません。野田総理には、財務省の方ではなく国民の方を向いて仕事をしていただくよう強く求めます。 今後の復興費用は、その総額もまだ明らかではありません。政府はいまだに、七月に決めた復興基本方針の五年間で十九兆円、十年間で二十三兆円という復興費用の試算を根拠にしています。しかし、そもそもこの試算は、全く事情の異なる阪神・淡路大震災における復興費用を参考にした、根拠に乏しいものです。 復興基本方針からも既に四か月がたち、原発事故を中心として、当時の想定よりも深刻な被害の実態が明らかになってきました。そろそろしっかりとした試算を行うべきときではありませんか。岩手、宮城、福島の被災三県の試算を合わせると、三十兆円以上が必要と見込まれています。また、除染費用や原発の廃炉費用など、今後更に必要となる費用もあります。これらを盛り込んだ新たな復興費用の試算を政府は早急に公表し、それに基づいた財源確保策の検討を始めるべきです。政府の動きが遅いと、不幸になるのは被災地なのです。もうこれ以上ツーリトル・ツーレートの復興政策で被災地を苦しめることのないよう強く求めます。 政府は当初、復興債の償還期限を十年間としていました。与野党の協議の結果二十五年となったわけですが、このことによって、政府と我々では復興に対する基本理念が全く異なっていることが明確になりました。 震災からの復興は、将来にわたって使われる道路や港湾、鉄道などの社会インフラ、更に言えば、町全体、地域全体を我々の世代と将来の世代の共有財産として整備しようとするものです。だからこそ、我々は長期の償還を主張したのです。我々の世代は、将来の世代に負担をお願いしても恥ずかしくないように、むしろ喜んで負担を分かち合っていただけるように、被災地を立派によみがえらせる責任と覚悟を持って復興に当たるべきなのです。 そのような本格的な復興を構想するならば、十年などという償還期間が出てくるはずはありません。政府の頭には一時しのぎの、取りあえずの応急手当て以上のビジョンがなかった、そう考えざるを得ません。 政府が復興財源創出のためと言っている歳出削減もまた中途半端で、理念に欠けるものです。 政府は、国家公務員給与の削減で六千億円の財源を捻出すると言います。しかし、それよりはるかに数の多い地方公務員の給与は手付かずです。なぜ公務員全体で復興のために力を合わせようという発想にならないのでしょうか。 それどころか、地方公務員の給与は削減しないという合意を組合側と交わしていた疑いまであります。事実だとすれば大変な問題であり、被災地に対する裏切りです。政府が幾ら否定しても、一方の当事者である連合がはっきりとそう言っている以上、疑いは晴れません。 更に問題なのは、人事院勧告を見送り、組合と合意した給与削減を優先させるという法を無視した態度です。人事院勧告より多く給与を減らすんだからいいといった、へ理屈でごまかせる問題ではありません。これは、人事院勧告という法に基づいた制度と組合の要望とどちらを優先するのか、憲法や法律の規定と支持団体の利害とどちらを優先するのかという根本的な問題なのです。原発への対応でも見せた法を無視する態度は、政権党として言語道断であります。それが変わらない以上、民主党政権に政権を担う資格はありません。 今回の法案では、与野党協議によって復興特別会計が設置されることになりました。しかし、この特別会計は来年度から設置されることになっており、今年度分の補正予算で支出した復興費用はこれに含まれません。 本来であれば、本年度の補正予算を含めて全ての復興費用とその財源を特別会計で管理すべきです。国民に負担をお願いする以上、少なくとも復興に用いる全ての資金の流れとその財源を、地方公共団体の施策も含めて具体的に明らかにすることが必要です。 既に、第三次補正予算で行う施策の中に、全国防災費や立地補助金、住宅エコポイントなど、通常は本予算で行うべき施策が目立ちます。復興予算を隠れみのにして赤字国債の発行限度を潜脱するようなことがあれば、許されるはずはありません。これを防ぐためにも、復興費用の全貌を速やかに明示することは政府の最低限の義務であることを強く申し入れます。 震災対応以外でも、民主党政権の政権運営は目に余ります。 野田総理がTPPや消費税問題で見せた二枚舌外交、海外で格好のいい約束をして国民には適当な説明でごまかすという外交手法は、鳩山元総理からの民主党のお家芸です。これによって損なわれてきた国益の大きさは計り知れません。 このことを反省もせずに、全く同じ外交手法を繰り返して恥じていない野田総理、そして民主党には学習能力が欠如しているとしか思えません。 TPPに関しては、国益を守ると言うだけで、これまで関係国間でどんな交渉が行われてきたのか、今後、日本が参加する場合に何が問題となるのか、具体的な説明は何もありません。余りにも国民を軽視した態度であります。 一方で、尖閣問題、竹島問題と同様、相変わらず外国政府に対しては全くの及び腰であります。今回も、ホワイトハウスによる全ての物品・サービスを貿易自由化交渉のテーブルにのせるという発表に対して、事実とは違うと言いながら強く訂正を求めることもしないというのは理解できません。 消費税問題でも総理は国民をばかにした態度を取っています。四年間消費税を上げないと宣言して議席を取っておいて、いつの間にか増税が既定路線かのようなことを言っています。増税の法案を通した後、実際に税を上げる前に国民に信を問えばいいなどというのは全くの詭弁、裏切りです。国民をだまして議席だけ取って、あとは好きなことをしようというのは、許し難い国民軽視です。 所信表明で「正心誠意」と述べた野田総理ですが、どこが「正心誠意」なのでしょうか。国民に対して自らの政策についてごまかしの説明しかできない以上、国民の不信は募るばかりです。総理大臣としての適格性を疑います。 野田総理は、一昨年の自らの著書の中で、民意を反映していない総理は良くない、総理が替わるときには民意を問うべきだと主張しています。野田総理自身、前回の総選挙から既に三人目の総理であり、決して民意を得て就任したわけではありません。 この財源確保法案が成立すれば、震災復興のための予算措置にも一応のめどが付きます。予算執行が軌道に乗り次第、これまでの民主党政権の失政の責任を取って、また、今後の消費税増税への国民の信を問うために、速やかに解散・総選挙を行うことを求め、私の討論を終わります。(拍手)
○議長(平田健二君) これにて討論は終局いたしました。 ─────────────
○議長(平田健二君) これより両案を一括して採決いたします。 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(平田健二君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(平田健二君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百二十九 賛成 二百九 反対 二十 よって、両案は可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────────────
○議長(平田健二君) 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十分散会