厚生労働委員会 第2号
- 発言数
- 292 件
- 登壇者
- 35 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2011/10/27
会議録
○委員長(小林正夫君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長大谷泰夫君外十八名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題として質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大島九州男君 おはようございます。民主党・新緑風会の大島九州男でございます。 本日は、厚生労働委員会、初めて所属をさせていただきまして御質問をさせていただきますことを心から感謝を申し上げて、質問に入らせていただきます。 まずは、このパネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示) このパネルは、私が予算委員会、八月十一日のときに使わせていただいたものをリユースをさせていただいておりますけれども、まず、この子ども手当というものは、恒久法であります児童手当のおかげでこの子ども手当は実現をしているというふうに私は考えております。 ところが、この子ども手当というものは時限立法でございますので、どうしてもこの子ども手当がいつまで続くのかというような疑問の声や不安視する声も多く聞かれておりましたけれども、八月四日の三党合意を受けて、平成二十四年度からは、パネルの右側にありますように、恒久法として制度設計がされる、これから議論されるということになりまして、大変私としては子ども・子育て施策が前進するということで非常にすばらしいことだというふうに思っておりますが、この子ども手当に関する議論について、恒久法へと進化すると、これからの議論であると思うんですけれども、ここのところの見解を大臣にお聞きをしたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(小宮山洋子君) 子ども手当につきましては、民主党としていろいろと主張をしてまいりました。これは子供の育ちを社会全体で支援をするということをメーンに置いていますけれども、児童手当もやはり子供の育ちとそれから家計を支援するということがございましたので、いろいろな形で三党で御苦労をいただき、合意ができた結果、今子供に対する手当という名前になっていますけれども、そういう形でこの半年間継続することになった。 ただ、制度がやはりずっと継続しないということは問題だと私も考えておりますし、そういう意味では、いずれの制度も、今度は共通の面を見ますと、子供の育ちのために家庭に現金を給付するということは同じでございますので、今までの児童手当の仕組みの上に乗せて、それを基にして次の恒久的なものを四月までにまた三党で御協議をいただくということになっていますので、何とか子供の育ちを支援をするという意味では各党とも思いは違わないところがあるわけですから、いい形でこの継続的な、今後の恒久的な子供に対する手当ができますようにというふうに私も思っています。
○大島九州男君 私が今まで、いろんな制度、そしてまた国が国民のために税金を使っていくという中で、私が一つ考える象徴的なことがありまして、それは何かといいますと、戦後、日本が成長していく上に、公共工事という名においてこの日本の発展のために税金が使われてきた、そのときには、やはりその公共事業を通じてあまねく国民の家庭の財布の中に収入として入ってくる仕組みであったと。私はよくそれを慈愛の雨が降ったと、国民の生活が潤っていたと。 ところが、しばらくするとその慈愛の雨が降ってこなくなった。税金はちゃんと使っているんだけれども、国民に慈愛の雨が降らない。なぜかと思って上を見上げると、そこに屋根が付いていた。その屋根から雨がといを伝って、それが政官業の癒着というようなところにためられるような流れになっていて、国民の生活、直接の財布にお金が入らなくなってきた。だから、この屋根を取っ払おうというのが直接の手当というふうに私は理解をしていて、それが子ども手当であったり高校無償化であったりする新しい日本の、公共工事に頼らずして直接の手当で国民の生活が潤う慈愛の雨を降らせる、そういう施策だというふうに私は個人的に理解をして、私の支援者の皆さんにはそういうお話をさせていただくんですが。 今回、この子ども手当、恒久化をされる中での三党合意の概要でありますけれども、中学校卒業まで支給をしますよと、そしてまたゼロ歳から三歳児までは一万五千円ですと、このような数字が今議論をされていると思うんですけれども、現実的に、今家庭を預かるお母さん、非常にここの部分の金額がどうなるのとか、またそれに対していろいろな、本当に中学生までいただけるのなんというようないろんな思いで皆さん不安な方もいらっしゃると思うんですけれども、ここら辺の三党合意を受けてどういうふうに議論をされていくのかというのはこれから党の話でしょうけれども、政府としてどのような方向性をお考えなのかということがありましたら、辻副大臣の方からお話をいただきたいと思います。
○副大臣(辻泰弘君) 大島委員から慈愛の雨を降らせるという御指摘をいただいたところでございます。雨というのがいいのか分かりませんけれども、とにかくその思いを込めて共々に慈愛の雨を降らせるように頑張りたいと、このように思う次第でございますが。 御指摘の子供に対する手当の制度に関する三党合意にかかわる御質問でございますけれども、来年度以降の子供のための現金給付制度につきまして、三党合意では、支給額については、三歳未満は一万五千円、三歳から小学生の第一子、第二子は一万円、三歳から小学生の第三子以降は一万五千円、中学生は一万円を基本にすること、所得制限については夫婦と児童二人世帯で年収九百六十万円程度とすること、所得制限を超える世帯については税制上、財政上の措置を検討し、平成二十四年度から所要の措置を講じることなどとされているところでございます。 今後、この合意に基づきまして三党で十分に協議を行っていただき、年末までに具体的な制度について取りまとめていただきたいと、このように考えているところでございます。
○大島九州男君 先ほどのパネルにも示しておりましたけれども、所得制限という部分がどういうふうになっていくのか、これは地域によって、当然所得によっても生活のレベルがまるっきり違う。これ、私個人が高校無償化の所得制限の議論をしたときに、年収五百万というような声が出たとき、年収五百万といいますと、我々筑豊地区に住んでいるんですけれども、筑豊地区に行きますと、年収五百万もらっている人の方が非常に少ないので、ああ、この五百万という枠で区切ると、これはほとんどの家庭にそういった制限が掛からなくていいのかなとか思ったりした部分もあるんですが、地域によっていろんな格差がありますから、これが都会の年収の多い人が比較的多く住んでいるところでじゃ五百万というとこれは非常に何かどうなのという話になっていく部分がありまして、この所得制限というのは大変難しいものだというふうに思っております。 私個人の考えとしても、子供がどこの家庭に生まれていくか、どういう経済状況の家庭に生まれてくるかということによっていろんな人生が変わっていくということが悲しいけれども現実であると。そうすると、政府としては、できるだけそういう状況、親の経済状況によって子供たちの将来、進路が大きく左右するようなことはできるだけ避けたいと、だからできるだけあまねく公平にというような理念で行政を進められているというふうに理解をしておりますので、我々としては、その高校無償化も当然必要ですし、当然この子ども手当も必要だと。じゃ、その中でどういうふうな支給の仕方をするかというのは本当にたくさんの議論があると思います。 この所得制限について、政府としてはどういうお考えで進めようとしているのかということについての御意見を伺いたいと思います。
○副大臣(辻泰弘君) 所得制限の在り方につきましては、ただいま大島委員がおっしゃられましたような御意見も含めまして、いろいろな御意見、御指摘をいただいてきたところでございます。今日もまたいただいているところでございます。 いずれにいたしましても、三党合意におきましては、所得制限を超える世帯については税制上、財政上の措置を検討し、平成二十四年度から所要の措置を講じることとされているところでございまして、今後、この合意に基づいて三党で十分に協議を行っていただき、年末までに具体的な制度についてお取りまとめをいただきたいと、このように思っているところでございます。
○大島九州男君 政治主導という中でこの国会で議論をされていく部分において、当然、政府主導というよりは国会で議論をされる、三党といいます、まあここでは三党合意ですけれども、ほかの政党の皆さんもいらっしゃいます。やはりそういう先生たち、国会で議論をされたことで決まっていくというのが私は常道だというふうに思っておりますので、そういう意味においては、我々政治家がどの視点を持って議論を進めていくか、やはり子供の育ち、子育て、当然そこに家庭環境それから社会状況、いろんな部分が加味をされて常に変化をしていくという中で我々がどのような制度を決めていくかということになると思うんですけれども。 今まで行政というのは、一度決めるともうそれをずっと曲げずにやっていかなければならないというふうに思って硬直化しているところが多分に僕はあると思います。だから、これはやはり今の震災、被災を受けたその大震災後の状況、それからまた、これから日本は必ず復興していくでしょうから、その復興をしていく過程の中においてやはり子供たちの学び、そしてまた子育てへのその状況の変化、そういったことを踏まえながら、僕は、制度としてはそのときそのときに臨機応変に変化をしていっても僕は構わないんじゃないかと。だから、当然、今の状況では例えば所得制限が入っても、これは今の復興がなされて財源的にも少し余裕が出てくればその所得制限を外していくとか、いろんな変化があってもいいと思う。だから、今この現状で何が我々は必要なのかということをしっかりと議論をしていく、その三党合意以上、まあ国会での議論を期待するわけであります。 そして、多分、いろんな意味でこれは政党間の議論になったり利害に行ったり、また、政党同士ですから、当然選挙の絡みだとかいうことになると、それが政争の具として扱われると。だから、子供の視点、この日本の子供たちの学びや育ちをどのような形で政府、国が支援をするかという観点に沿っていけば必ず同じ目標に到達をするんだというふうに、これはもう皆さん共通の理解だと思います。ところが、来るべき総選挙だとかいろんな部分に見たときに、それを一つの政争の具とすると、どっちに転べば我々政党にプラスになるかというような形で議論をされていくと、当然、この山の頂上を目指すことが子供の育ちとするならば、我々各政党間の思惑はこの山の途中なんですね。だから、その山の途中を目的として議論をすると必ず交わるところがないと。 だから、私たちは今回、この法律が子供たちのために、子供の未来、日本の未来のためにという思いで今後議論をされていけば、必ず合意点を見てこれが恒久法として私は成案になっていくだろうというふうに思っておりまして、特に今後、名称の関係だとか、今言う所得制限の在り方だとか、そういったことについては是非山の頂上を目指して、我々国会議員として国民の負託を受けた中できちんとした恒久法が成るように真摯な議論を重ねていくように私自身も心掛けたいというふうに思って、この件についてはここで私の次の質問に移らせていただきますが、是非、政府としてもそういう政党間の真摯な議論を受けて、下がるところは下がって是非やっていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。 それでは、次の問題に行きますけれども、次は統合医療ということについて皆様方に御質問をさせていただきたいと思いますが、平成二十二年一月二十九日の鳩山総理大臣は、施政方針演説で初めて統合医療の必要性を述べられました。総理の、健康寿命を延ばすとの観点から、統合医療の積極的な推進について検討しますという言葉が印象的でありました。 今日、資料の一を御覧ください。 この資料の一は、東大名誉教授の渥美和彦先生がお作りになった「医療の歴史」という、そういう資料でありますけれども、医療の歴史が明快に述べられておりまして、洋の東西を問わずあらゆる医術、医学が発展していっているというのがここに示されてあります。 藤田政務官に、こうした観点から、未来志向に立って今後国として統合医療の議論を重ねていくべきだというふうに考えておりますけれども、現在の取組について進捗状況等をお聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(藤田一枝君) 統合医療の推進に向けた取組の状況についてお尋ねをいただきました。 今委員の方からもお話がございましたけれども、統合医療には多種多様なものがございまして、科学的根拠を確立していく必要があるものも含まれているという指摘もございました。 統合医療を推し進める上で、まずは実態の把握と新たな知見の創出のための研究をこの間推し進めてきたところでございます。既に御案内のとおり、平成二十二年の二月には統合医療プロジェクトチームというものを設置をいたしまして、過去二回にわたって検討をしてまいりました。そしてさらには、研究班を設置をいたしまして、国民による統合医療の利用の調査や海外における情報発信に関する調査等実施をいたしまして、そしてさらに、統合医療に関する知見の創出を目的として漢方分野を中心に研究を実施をしてきたところでございます。 さらに、今年度は、これまで得られた知見等を踏まえつつ、適切な医療の推進の観点から、統合医療の今後の在り方についてより具体的に検討をするための統合医療の在り方に関する検討会を今年度中に開催をしたい、このように考えているところでございます。よろしく御理解のほどお願い申し上げます。
○大島九州男君 統合医療といいまして僕らが議連をつくらせていただくときに、鳩山先生が、代替医療を促進する議員の会というのがあるんだけれども、これを統合医療というふうに進化させたいんだというふうにおっしゃった言葉をすごく覚えておりまして、渥美先生が書かれているこの歴史を見ますと、まさしくこの流れが、まずは医療というものが確立される前には宗教とか祈祷だとか、これを食べたら何か体が治ったという経験によってきたものが、だんだんだんだん進化をしていきながら、ギリシャ医学から中世医学に、代替医療から西洋医学となって、近代医学から現代医学、そして先端医学の先の未来医学が統合医療というふうに渥美先生は位置付けられていらっしゃるんですけれども、この中で私どもとしても今までのエビデンスがないとかどうなっているのか分からない、証明ができないという部分、当然そういうものはありますよねと。 だから、私の考え方としては、西洋医学の中で百人のうち九十人の人が救われたと、じゃ残りの十人の人はもうどうしても何かなかなか治らないといったときに何を頼るのかといったときに、やはりそこが今までのいろんな過去の歴史の中で、いろんなタイプの傷病があったり、病は気からとかいうようなこともありますけれども、そういう言葉が言われるように、何か精神的に落ち着くことによって治っていくということも当然あるんだろうなと。だから、それについては個人差もあり、測ったようにエビデンスを得られるというものはないんだろうなということは、これは当然皆さんも理解をされているというふうに思っております。 ただ、日本の医療というのは国民皆保険で、当然そこに保険料また医療費をそういった制度で補助をしているということがありますから、全てにおいてそれを対応させるというのは非常に難しいというふうに思うのも、その理解は私も共通しております。 だから、統合医療というものが、じゃ全て今保険適用になるように広げてほしいということをまるっきり考えているわけでもなくて、まずは多様なそういう医療があって、それを選択をする人、自己の責任で選択をし、そしてそれによって自分が少しでも癒やされる、救われるということがあれば、僕はそれは非常にすばらしいことだと。それはお金にかかわらず、多分自分が納得して選択をしているんだろうというふうに思います。 先般も裁判がありまして、混合診療の関係がありましたけれども、制度によっては当然混合診療を認められないので、保険が払われないということを選択してでも、なおかつその方は自由診療で混合診療をされたと。そして、自分が治ったことを受けて、やっぱりそういう裁判をされていらっしゃるんだろうなという思いを持ったわけでありますけれども。 この「「統合医療」とは」という定義、内容を厚労省が作っているのがこの資料の二であります。この資料の二を見ていただきますと、これは厚労省医政局が今年五月にまとめたんですね。統合医療は玉石混交の状態にありまして行政としては慎重に対応している、これはまさしくそのとおりだと思います。ただ、その玉石混交という意味がいいかどうかは私は分かりませんが。 また、ホメオパシーという、ここでちょっと事例を示してあるんですけど、ホメオパシーでの事例を例示して、その健康被害を一方的に記載するというふうに私は受け取ったんですね。それは何かというと、先般ホメオパシー、レメディーと呼ばれる砂糖玉を飲ませる療法だけに傾倒し、通常の医療による治療の機会を失い、乳児が死亡した事件が報道等で話題になった、そのような中で、日本学術会議の会長談話として、その治療効果は明確に否定されているとの見解が示されていると、また日本医師会等も学術会議の見解に賛同しているという、こういう文書を役所からもらいますと、ああ、何かこれってやっぱり危ないんだなというふうに一般の人は見ちゃうと思うんですね。 だから、私は何が言いたいかというと、それぞれ正しい知識を持って医療に臨むというのは当然なんですけど、やっぱり我々一般人は何が正しくて何が正しくないのかというのはこれも分からないし、どういう治療が自分に向いているのかというのも分からない。たまたま御縁があった、その縁のあったホメオパシーというものに会って結果としてお亡くなりになられた方は、もしかして、もしこれが病院で手術して亡くなる方も、同じ亡くなるという部分でいったときには、病院で手術して亡くなった人は悪くないけどたまたまこっち選択して何か統合医療の関係で亡くなった人はこれは悪いんだみたいなイメージを持つような、そういう記述であるんじゃないかなという私はそういう受取をしたんですけれども、ここの件について、辻副大臣、どのような御見解かというのをよろしくお願いします。
○副大臣(辻泰弘君) 統合医療についての御質問をいただきました。 委員既に御指摘のこともあったわけでございますけれども、統合医療にはまさに多種多様なものがあるわけでございます。そのうち、漢方、鍼灸医療のように日本において古くから実施されてきたものもございますし、漢方や生薬など健康保険の給付対象と既になっているものもございます。また、国家資格化されている分野もあるわけでございます。 一方、統合医療には科学的根拠を確立していく必要があるものも含まれているとの指摘もあるところでございまして、行政の立場といたしましては、個別の療法の評価については慎重に対応をさせていただいているところでございます。 今後とも、統合医療につきましては、有効性、安全性に関する科学的根拠を確立するための研究を行いつつ、客観性、公平性をしっかり踏まえた取組を進めてまいりたいと考えております。
○大島九州男君 今の副大臣のお話を受けますと、やはりちょっと例示してこれだけという部分は、当然効果があった部分もあるんでしょうし、また極端な話、はりで亡くなった方もいらっしゃるというふうに僕らも聞いていますけど、それを取り上げてこういうふうに例示で並べるというのはやっぱり鍼灸の人たちにとっても非常に問題があることだと思いますので、やはりこの部分については改善をしていただきたいということをお願いをしたいと思います。 それで、牧副大臣は、私ども、議連で一緒にお勉強さしていただいている同志でございますので、副大臣の見解も是非よろしくお願いします。
○副大臣(牧義夫君) 私まで御指名いただいて恐縮でございます。 せっかく御指名いただきましたので、やや辻副大臣とは違った観点からもお話をしなければいけないのかなと思いますけれども、大島委員におかれては、本当にこの統合医療の確立に向けて日々研さんを積まれていること、本当に私からも改めて敬意を表したいと思います。 そして、そんな中で一つの事例を取り上げて、統合医療そのものがあたかも非科学的であって、人間の生活にとって全然益がないというかのようなことが余り宣伝されるのは私も好ましく思いません。 ただ、やはり玉石混交という意味においては、これは否定し難い部分もあり、中には、やっぱり病に悩む方にしてみればわらにもすがる思いでいろんなものにチャレンジしてみるという気持ちもありましょうから、そういう心の弱みに付け込んで悪質な商売をする人が一方でいることも残念ながら事実でありますから、そこら辺のところをきちっと厚労省としても、科学的なエビデンスがただないからといって完全に背中を向けてしまうんではなくて、きちっと正面から是非取り組んでいただきたいなと思っております。 近代西洋医学というものが病に対して対症療法的な部分があるのに比較して、統合医療というのは本当に幅広いものだと思います。人間が本来持っている自然の治癒力、免疫力というものをどうやって高めるかということがひいては統合医療の求めるところだと思いますので、そういった意味ではもう非常に幅が広くて、例えば静かな環境の中でリラックスして音楽を聴く、これだけでも広い意味では統合医療の一部だということでありましょうから、非常に幅が広くて取り留めのない、つかみどころのない分野でもありますので、行政として取り組むのも大変難しいことはよく分かりますけれども、ただ、先ほど申し上げたように、だからといって背中を向けてしまうんじゃなくて、一方ではわらにもすがる思いで悪質な商売にやられてしまう方もいらっしゃいますから、そういった意味で、きちっとした取組を行政としても私はすべきだと思っております。 以上でございます。
○大島九州男君 ありがとうございます。 渥美先生が一番最初に書かれている宗教、祈祷、経験というふうな、信ずる者は救われると。医療の分野で保険が適用されている部分、西洋医学でエビデンスが確立されている部分で救われる人、そしてまたそういう、保険では適用されないけれども、やはり自分がそこのいろんな療法や、用手療法だとかいろんな部分で精神的に、そして肉体的にも自然治癒力が高まって救われていく人、いろんな部分があってしかるべし。 だから、そこについては、やはり政府としてきちんと制度上きっちりと区別できるもの、例えばお医者さんのように国家資格がある人、それから鍼灸、あんま、マッサージという国家資格のある人や柔道整復師、こういう国家資格のある人たち、保険適用になっている人と、またカイロや整体師と言われるような人で、国家資格という資格がなくて、そしてまた保険の適用にもなっていないもの、こういうものがやはり国民の皆さんにしっかりと理解をされるような仕組みに構築をしていくということはすごく大切なことだというふうに思います。 それは、悪質なものに引っかかるということは、やはり国民の皆さんがそれぞれの違いというものを正しく理解する、そういう環境が整っていないんではないかというふうに思うんですね。だから、当然お医者さんにかかるときには保険証を持っていくのは当たり前の話ということで皆さん保険適用を受けられる。そうすると、そこのグレーゾーンと言われる、例えば鍼灸、あんま、マッサージや柔道整復師さんのように、保険で適用されるそのけがの部分とそうじゃない部分の境目が国民の人は分かっていないんですよね。だから、結局そういうグレーなところに不正が生まれていくというようなことも、生まれているという現状を見たときに、政府としてきちんと国民の皆さんにその違い、そういうものを分かっていただけるためには、制度をもう少し明確に分けていく、資格の部分を国民の皆さんにしっかり分かっていただくということも必要だと。 一つ例を挙げれば、車の運転免許を持っている人がその車の免許でお金を稼ごうとすれば、多くの国民は二種免許を取りに行くということは皆さん御存じ。そしてまた、料理人になって何か料理を出してそしてお金を稼ごうという人はやっぱり調理師免許が要るんだみたいなことは皆さん分かっている。 ところが、用手療法と言われるカイロ、整体とかいう部分については、国がきちんとした資格を付けていないものですから、とにかくあの先生は上手だからあの先生のところへ行くと何か体が良くなったというような部分で治療目的に行く人もいれば、普通の一般のリラクゼーションという形で行く人と、その違いが明確に分かっていないという部分もある。 やはり、だから、そういった意味で、行政としては、そういうものをきちんと国民の皆さんに分かりやすくするためには、やはり制度を抜本的に見直していくということも必要であるでしょうし、人の体をいろいろ触ったりとかいろいろする用手療法みたいなものでお金をいただくという一般的なそういうリラクゼーションにしても、何らかのそういう二種免許のような制度があれば、ああ、これはタクシー等運転手さんになるのに勉強しに行くようなところに行かないと車の免許でお金が稼げないんだなというふうなことを多くの国民の人が分かっているように、きちんとそういう区別が付いていくようになるのではないかというふうに思っております。 だから、この統合医療については、まさにその玉石混交と言われるものを、いかにきちんと国民の皆さんに分かりやすくそれをしろしめしていくという意味での切り分け、そういうものをやはり行政が率先してやっていただかないと、これはなかなか民間ではできないところですから、そういった意味での行政のリーダーシップをしっかりと示していただくことをこれから是非期待をしたいと思いますし、私どももいろんな意味で勉強、研さんを重ねて、国民の皆さんにできるだけ理解をしていただいて、そういった不正が起こらない、また誤解の起こらないようなそういう制度構築に力を注いでいきたいということをお話をさせていただいて、私の質問を終わります。 以上です。
○牧山ひろえ君 参議院議員の牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。 御承知のとおり、若い人の就職難の問題がある一方で、看護師、介護福祉士、そして特定の科の医師、例えば産婦人科医ですとか小児科医、救急医の医師が不足している現状がございます。 それぞれの不足改善にどのような取組が行われているか、またそれが十分であるのか、非常に懸念しておりますが、賃金を始めとする待遇の諸条件の改善、人材確保のために検討している措置あるいは現在実施中の措置についてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) まず、看護職員の確保対策につきましては、看護師等の学校、養成所の運営費補助費などの養成を促進する政策、それから病院内保育所への支援を始めとする定着を促進するための方策、そしてナースバンクでの求人求職情報の提供、就職あっせんなどの再就職支援、こうした施策に今取り組んでいるところです。 そして、看護師等の勤務環境を改善するために、省内のプロジェクトチームで今年六月に取りまとめた報告書に基づきまして、都道府県レベルで地域の医療関係者などの参加による連絡協議の場を設置、運営する、こうした取組も進めています。 また、医師確保対策としては、医学部定員について、今非常に足りない産婦人科、小児科、救急など、特定の診療科や地域で勤務を条件付けられる地域枠を活用した増員を行っているということ、それから、診療報酬改定での救急、産科、小児科などへの重点的な評価、そして、救急、分娩、新生児医療を担う勤務医等の手当への財政支援、こうした対応を行っています。 また、看護職員の処遇改善につきましては、平成二十一年度に介護報酬を三%引き上げて月額およそ九千円の増としたこと、また、介護職員一人当たり平均月額一万五千円の賃金引上げに相当する介護職員処遇改善交付金、これを平成二十一年十月から実施をいたしまして、こうしたことを併せて、月額およそ二万四千円の介護職員の処遇改善の効果が出ていると思っています。 平成二十四年度以降も引き続きこの処遇改善にも力を入れて取り組んでいきたいと考えています。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 先ほども申し上げましたとおり、現在介護福祉士が不足しております。それを少しでも解消するために、もちろん賃金アップを図ることは一つの手段だと思います。ですが、今、国の予算が厳しい中で、もちろん賃金のアップも考えなくてはいけないですけれども、それ以外のことも同時に考えなくてはならないと思います。 介護福祉士の資格を取得するためには二通りあるんですけれども、介護養成学校を卒業してその資格を取得する、そのほかに、実務経験を三年間積んだ後に試験を受けて合格して取得するという二通りの方法が介護資格を取る方法としてあります。 もしそうであるならば、例えば実際に家で介護をしている介護福祉士の資格がない人に親を一緒に連れて介護施設で働いていただければ、その施設で自分の親だけではなくてそのほかの入所者の面倒も見られるのではと私も思いました。つまり、介護をしている方の施設への就職と同時に介護をしている親もその施設に入所するという、そういう御提案です。 このようにして三年間実習をし、そして試験に合格すれば、その方は介護福祉士の資格も取れますし、また結果として介護福祉士が増えるということになります。自宅で介護をしているだけでは三年間の実務経験としては認められないですし、報酬も全くもらえません。私の友人の中でも、外で働きたいけれども親の介護に追われてなかなか外で働くことができない、また家の中で働いていてもキャリアアップにはつながらない、そんな悩みを持つ友人もたくさんおります。 このように、現在家で介護をしている人の中でも、もし希望する方がいれば、介護福祉士のアシスタントとして働けるように選択肢を設けて人材の掘り起こしを図ることは介護福祉士不足の解消に少しでもつながるのではないかと思いますが、このアイデアについてはいかがでしょうか。もちろん、これを実現するに当たって様々な条件をクリアする必要性もあると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) これから高齢者が増えていくということは確かなことですので、質の高い介護人材を一層確保しなければいけない、これは重要な課題だというふうに思っています。 一方、専門資格なわけですね、その介護福祉士というのは。その資格取得のために、在宅で介護をしている家族の方が親を一緒に連れて介護施設で働けるようにするという今の御提案なんですけれども、介護福祉士資格に必要な実務経験というのは、御家族のケアだけじゃなくて、当然のことながら、幅広い利用者に対しまして介護サービスが提供できるような専門的な知識ですとか技術の獲得ということが目的で、雇用契約によって勤務先が決まるわけですから、親と同じ施設で働く制度を何か仕組みとしてつくるというのはなかなか難しいことかなというふうに思いますので、御提案の方法、一つのアイデアとは思いますけど、なかなかそれを仕組みとしてつくるのは難しい点が多いのかなというふうには思っています。 また、他方で、家族介護の経験を持っている方がその経験を生かして介護分野へ参入をする、そのことを促すような施策というのは重要だと考えていまして、介護のやりがいのようなことを学ぶ研修ですとか、実際の介護現場を知るための職場体験の実施ですとか、あるいは介護の日を設けていますけれども、いろいろな普及啓発によって介護現場への入職、そこで仕事に就くことを促すような機運をつくっていくということは大切だと思っています。 また、人材育成のための公共職業訓練、これは離職者訓練を始めいろいろやっていますけど、そうした実施の中でしっかりと介護人材の確保対策に取り組んでいきたいと、そのように考えています。
○牧山ひろえ君 もちろん親を施設に連れていって親だけの面倒を見るというわけではなくて、そのほかのいろいろな作業をして、そして介護士の資格に足りる十分な知識を学んで経験も積んで、ほかの介護士資格を取得する方と同様に経験を積んだ上で資格を取るという、そういう意味でございますので、是非取っかかりとして考えていただければと思います。 次の質問に移りたいと思います。 私は、平成二十一年三月十一日の予算委員会において病児保育について質問いたしました。当時の私の調査では、全国に七百四十五か所しか病児保育というものがなくて、それに対して、保育所の総数の二万三千か所と比べて圧倒的に病児保育が少なかったのです。病児保育の施設は保育所の施設に比べて比率的に三十対一と本当に少ないのです。特に、御承知のとおり乳幼児はしょっちゅう熱を出しますから、働きながら子育てをしやすくするためにも、病児・病後児保育施設は保育所とセットで考えていかなくてはいけないということを主張いたしました。 当時の少子化担当大臣からは、政府は二十一年度までに全国で千五百か所の病児・病後児保育の施設の設置を目指して、その計画の拡充に努めているところとの答弁がございました。現在はどうなっているのでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 今、病児・病後児保育についてお尋ねをいただきました。 保護者に代わって安心、安全な体制で一時的に保育を行う環境を整備していくことは極めて大事な施策であると、このように認識をしているところでございますが、お尋ねの現在の設置数は平成二十二年度で一千三百五十六か所となっております。今委員の方からお話がございました一千五百か所には及んでおりませんが、延べの利用人数は三十九万人という状況でございます。 そして、現在は、平成二十二年一月に閣議決定をいたしました子ども・子育てビジョンにおいて、病児・病後児保育の実施については、平成二十六年度における延べ利用児童数二百万人という目標値を設定をいたしたところでございます。そして、その体制整備に向けては、これも今政府で検討しております子ども・子育て新システムの中で量的な拡充とともに質的な改善について検討を進めている状況でございます。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 先ほど看護師や小児科医の不足について触れましたけれども、病児保育施設が増えないのは、直接的には保育士や看護師、そして小児科医が足りないことが起因しているのではないでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 今委員が御指摘のとおりでございまして、それと併せて、病児・病後児保育というのは利用児童数の変動が大変大きいという特性がございます。そういう特性ゆえにまた逆に必要な職員、看護師さん等々を確保することが課題となっている、このように認識をしておりまして、この適切な人材確保に向けて保育ニーズを充足するためにもこれから更に検討を進め、施策の推進に努めてまいりたいと、このように考えております。
○牧山ひろえ君 やはり保育所と病児保育との比率からしてまだまだ病児保育は足りていないという現実だと思いますけれども、多くの保育所では子供が熱が三十七・五度を超えると保護者は子供を保育園に迎えにいかなければならないという決まりがあります。保育所によっては三十七度で迎えにきてほしいというところもございます。その場合、もちろん重症の場合は親が当然付き添わなくてはいけないということが前提ですけれども、病児保育などに移していただく仕組みが整っていれば親は安心して仕事を続けられるのではないかと思います。 現状のままですと、特に寒いこれからの時期ですね、寒い冬場など連日熱を出す子供も多く、その場合は連日働く親は仕事を休むわけにはいかず、そして、そういったことが続けば仕事が大変続けるのが困難になってしまいます。 当時の少子化大臣は、例えば自治体がそうしたお子さんを病院と保育園の間を送迎するようなサービスですとか、またNPOなどで会員制で病児・病後児保育サービスを提供するような、そうした団体も増えていると御答弁されていますが、ここにある自治体のサービスとはどのようなものでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 病児・病後児保育の実施施設というものを増やしていくということがとても大事なことだというふうに思っておりまして、いろんな形で対策を進めているところでありますけれども、平成二十一年度からはファミリー・サポート・センター事業で、今お話もございましたけれども、病児、病後児の預かりなどを行う病児・緊急対応強化事業というものを追加をいたしました。これは、病児、病後児の送迎サービスを行うことも可能となっているわけでございます。そしてさらに、今年度からは、看護師等が保護者の自宅へ訪問をして一時的に保育をする訪問型の事業というものを実施するということで予算を計上いたしました。 しかし、まだまだこの事業についてはなかなか実態的には難しい、自治体が取り組んでいくというときにいろんな意味で課題があるということでございますので、その辺をもう一度しっかりと洗い出しながら様々なメニューというものを作って、そしてこの病児・病後児保育というものの推進に努めてまいりたいと、このように思っております。
○牧山ひろえ君 今おっしゃられたファミリー・サポート・サービスですけれども、私も幾つかの地域でファミリー・サポート・サービスを利用したことがございます。 送迎サービスが今あるというふうにおっしゃっておりましたけれども、例えば保育所と病院ですとか病児保育に行くための送迎ということをやっているところがなかなかないというか、そういう人材が見付からないというのが現状だなと思いました。手を引いて歩ける距離だったら送迎をしてくださるんですけれども、車を運転してまで子供を連れていってくださる、そういう人材が、いろいろ責任の問題もございますし、なかなか運転してまで送迎をしてくださるという方はなかなかいない中、運転しなくてはいけない距離に病児保育施設があるという、そういった現状がございます。 また、送迎だけでも誰かにしてもらえれば会社を休まずに済むのにと考える親も多いと思います。そのような親のために、例えば子育てタクシーというものがございます。平成二十一年六月十二日の本会議において、私の同僚の植松恵美子議員はこの子育てタクシーの普及拡大に政府としてどのように支援していくつもりかを質問され、当時の厚生労働大臣が、平成二十一年度補正予算において安心こども基金を拡充し、都道府県や市町村が地域の様々な子育て支援の取組を支援できる枠組みを用意し、例えば子育てタクシーにも活用いただけるものと考えておりますと御答弁されております。 この子育てタクシーにも使える安心こども基金ですが、この活用状況についてお聞きしたいと思います。また、残念ながら今年度でこの基金は終了してしまうと聞いております。是非、来年度以降もこの基金を使えるようにしていただきたいと思いますし、また積み増しを是非お願いしたいと思いますが、大臣の御決意をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) この安心こども基金がいろいろな形でその地域子育て創生事業、この中に今言われたような子育てタクシーもあるんですけれども、御活用いただいているということは十分承知をしています。 今、この子育てタクシーは、安心こども基金を活用して実施している都道府県として秋田県、山形県、岐阜県がありまして、県の方はこの基金を使って、養成講座の費用とかチャイルドシート購入費用、子育てタクシー協会の入会金、子育てタクシー掲示用のステッカー購入費、こうしたことを助成することで子育てタクシーをこの安心こども基金を使って実施をしているというふうに承知をしています。 安心こども基金は、児童虐待防止ですとか、あるいは幼稚園が保育所の機能をするときに施設を増設することとか、いろいろに多様に使われています。本来でしたら当初予算で取れればいいんですけれども、厚生労働省、本当に所掌範囲が広くて、それが取れない中で、こういう基金事業という形でいろいろな形でやらせていただいています。 基金というのはもうその年ということなんで、毎年毎年それを継続するためにいろいろ努力をしているところですが、この安心こども基金につきましては、本当に重要な役割を果たしていると思っておりますので、予算編成過程でしっかりと確保をし、来年も続けられるようにしていきたいと思っています。
○牧山ひろえ君 是非よろしくお願いいたします。 現在、病児保育のための施設の建設に対する補助金のようなものはあるのでしょうか。あるとすれば、その補助金で十分と認識されているのでしょうか。例えば、病児保育所の増加につながるに足りるような補助金だとお思いでしょうか。また、病児保育施設を運営している施設に対する補助金はあるのでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 現在、施設整備に関する経費については、病院又は診療所で行う場合は医療提供体制施設整備交付金というもので対応をしているところでございます。また、保育所で行う場合は安心こども基金によって支援を行っているところでございますが、同時に、事業実施に関する運営費、非常に実際に実施するところで皆様苦労をされているわけでありますけれども、この運営費については、保育対策等促進事業で一か所年額二百四十万円を基本に利用児童数に応じた加算を加えて補助を行っているところでございます。 この内容については、更に実施主体に対して周知徹底も図りながら、そしてまた、実態が今御指摘のように本当に足りているのかというお話もございましたので、そういった点についても丁寧に調査もし検討も加えてまいりたいと思います。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 平成二十二年十月二十一日の内閣委員会の質問の機会で、私は、出産、育児のために一度職場を離れた女性の医療スタッフ、医師、看護師、介護福祉士などが数年後再び職場に復帰することを容易にするための諸施策についてお聞きいたしましたけれども、現状はどうなっているのでしょうか。具体的な数値を示してお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(大谷泰夫君) お答え申し上げます。 医療や介護関係の職種の女性の方々の復職支援について、平成二十二年度の事業の実績を申し上げたいと思います。 まず、女性医師支援センター事業あるいは中央ナースセンター事業というものでありますけれども、女性医師バンクやナースバンクでの就業あっせん等の再就職支援ということで、医師が四十九名、それから看護師が一万二千四百四人が再就業をしております。なお、女性医師につきましては、平成十八年度の事業開始から延べで二百五十七人が再就業したという実績でございます。 次に、女性医師等就労支援事業というものでありますけれども、この女性医師に対して都道府県に相談窓口を設置し、復職のための研修受入れ医療機関を紹介したり、あるいはその研修を実施する医療機関に対する支援を行う事業、これを現在三十五都道府県で実施中でございます。 次に、今度は病院内の保育所の運営事業でありますけれども、子供を持つ女性医師や看護職員等の離職防止及び復職支援のために千百九十二か所の病院内保育所の運営等に対して財政支援を行っているところであります。 また、介護の関係でありますけれども、潜在的有資格者再就業支援研修ということで、介護福祉士等の資格を持ちながら離職された方々の復職を支援するための研修事業を三十四の都道府県で実施して、四千九百八十人の方が参加されたということであります。 こうした事業につきましては、平成二十四年度の概算要求でも所要の額を要求しているところでありますので、是非実現に努めたいと考えております。 こういった、今列挙いたしましたが、取組を着実に実施することで、女性の医療や介護関係職員の従事者が安心して就業を継続し、また復職できるような環境整備に努めていきたいというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 先ほど大臣がおっしゃられた地域枠、医学部の間に条件付で、将来特定の科の医師になることですとか特定の場所で働くことを条件として奨学金を与える、そういった制度も重要だと思いますけれども、それにはまだまだ年数が掛かります。是非、女性の即戦力というか、今までキャリアを積んでこられた女性の医療スタッフが本当にすぐにでもカムバックできるように、是非これからもよろしくお願いしたいと思います。 そして、先ほど申し上げた病児保育の問題ですけれども、保育所に入れる、認可保育園に入ることも地域によっては大変困難です。私の選挙区の横浜では、いつも仙台と本当に毎年どちらかが待機児童でトップだということですけれども、それが現状なんですけれども、保育園に入れたとしても、子供は特に冬場はしょっちゅう熱を出しますし、どうしても病児保育はセットで考えなくてはいけないなと思っております。 それに対して、もう病児保育と保育園の比率は余りにも大きいので、是非それを解決していただくように私からもお願いを申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏でございます。厚生労働委員会で初めて質問の機会をいただきました。どうかよろしくお願いを申し上げます。 今日はまず初めに、野田総理大臣が九月の前臨時国会の冒頭、所信表明でおっしゃられた、分厚い中間層の復活というこの言葉について議論させていただきたいと思います。 野田総理大臣、そのときにこう言われています。日本はかつて一億総中流と言われていたと。しかし、かつて中間層にあって、今は生活に困窮している人たちが増加をしている。諦めはやがて失望に、そして怒りへと変わり、日本社会の安定が根底から崩れかねないと。 私、まさに同意をするところでございまして、今世界的にも、アメリカのニューヨークのウォール街で何が起こっているのか、世界各国で労働者や失業者が、九九%の声が一%に向けられている、この怒り、まさにそういう状況が起こっているのではないかというふうに考えておりますが、冒頭、小宮山厚生労働大臣、この野田総理の分厚い中間層をもう一回復活をさせるべきだというそのお言葉、どう受け止めて、これからの厚生労働行政、当たる決意でおられるか、お聞かせをいただければと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 私も総理の言われるとおりだというふうに思っています。 総理のあの演説の中にもあったように、かつては一億総中流ということで、みんな大体自分は中流の、働いて人間らしい生活がそれなりにできている世帯だという認識を持っていたわけですけれども、やはりこのところ格差が非常に開いて、今一%と九九%のお話ありましたけれども、一部の富裕な人がいるけれども、今どんどんその貧困層が増えていると。これは大きな問題だと思っていますので、そこの貧困層、貧しいところに対してどういうケアをするかということが一つ重要な施策だと思っていますし、あともう一つは、やはり、きちんと働ける、人間らしい生活をできるための職場、仕事をしっかりつくっていくということが厚生労働省として大変重要な役割だと思っていますので、そういう意味で、今検討している社会保障の一体改革の中で初めて就労促進という就労の分野を設けまして、ここで、若い人も女性も高齢な方も障害をお持ちの方も意欲のある人は全ての人が参加する権利があるという形で就労を考えたいと思っていまして、全員参加型社会を実現したいと一つは考えています。 それから、やはり中流、中間層でなくなる原因として、非正規労働者の雇用が不安定で、また処遇が良くないということが非常に大きいと思っていますので、そういう意味では、安心して働くことができる環境を整備する、ディーセントワーク、人間らしく働ける、そういう働き方にしていくことが重要だと思っています。 さらに、貧困層に落ちないためにはやはりセーフティーネットが必要だということで、昨年成立させていただいた就職者支援制度、これが、求職者支援制度、昨年じゃないですね、今年の通常国会で成立をして十月一日から施行されましたこの求職者支援制度をしっかりと運用しまして、生活保護まで落ちる前の第二のセーフティーネットとしてこういうものを活用する。そのように、きちんと働いたらそれだけの人間らしい生活ができる、そのような社会にしていくことが分厚い中間層を取り戻すことになると思っていますので、厚生労働行政の中でもそうした政策にしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えています。
○石橋通宏君 ありがとうございます。まさにそのとおりで、やはり皆さんがきちんと仕事を持たれ、そしてまた仕事をしながら将来に不安なく安心をして生活ができる、それがまさに分厚い中間層の復活というところにつながっていくんだと思うんですね。 その意味で、今大臣も言われた幾つかの点について、具体的にどういう施策を打っていかれるのか、戦略をお持ちなのかという点についてちょっと幾つかピックアップして質問させていただきたいと思います。 まず、職をしっかりつくっていくと大臣おっしゃられました。まさに、いかに雇用をつくるか、ここが非常に重要だというふうに私も考えています。今、残念ながら、日本の現状を見ますと、働きたいのに働けない、若しくはせっかく学校を出て、希望を持って社会に出ようとしている若者たちが目の前に就職先がない。また、失業してしまって一生懸命求職活動をしているんだけれども、一年以上仕事がずっと見付からない人がたくさんおられる、百万人以上と言われています。まさにこれが失望や、そして諦めや、また怒りにつながっていくその根源ではないかというふうに考えています。 そういう意味では、まずしっかりと雇用をつくること、これが最優先の課題だと思いますが、今日はその中でもとりわけ地方の雇用について是非考えをお聞かせいただきたいんですが、私も前回、ちょっとこの間地方を回ってまいりまして、地方の雇用の現状を見てきました。離島、中山間地、過疎化の進んでいる本当に大変な地方、雇用情勢は本当に厳しいです。この地方でいかに雇用をつくっていくか。これはやはり、国の責任として地方と協力しながらしっかりと最優先の課題として優先的に政策を打っていく必要があると思いますが、この地方における離島や中山間地、ここでの雇用施策についてどういう戦略、考えをお持ちなのか、決意をお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(牧義夫君) 御指摘のとおりだと思います。地方における雇用対策、これは様々な角度からとらえなければいけないと思います。国土の保全ということからも大変重要な政策テーマであろうと思います。雇用のことについての質問でございますので、その分についてお答え申し上げたいと思いますけれども、大変これは重要な課題の一つであるということは役所として、厚労省としてしっかり認識をしているということをまず申し上げたいと思います。 このため、地域雇用開発促進法に基づいて、離島や中山間地域等の雇用情勢が特に厳しい地域に対して、事業所の設置、整備を伴う雇入れについて助成金、これは地域求職者雇用奨励金、三十三道府県百五十一地域を今は対象にしておりますけれども、助成金を支給する。そして、雇用情勢が厳しい中で、雇用創造に向けた意欲が高い地域に対して、地域の関係者の創意工夫による産業振興施策と相まった人材育成や雇用創出の取組を支援する、これは地域雇用創造推進事業、二十七道府県八十七地域を対象に行っております。 現下の雇用情勢に対応した対策として、雇用創出基金事業の実施により雇用機会の創出を図っているところでございます。 また、地域の雇用対策については地域ごとの情勢を踏まえた対策を講じていくことが大切だと考えておりまして、今後は、二十四年度概算要求においても地域の雇用創造効果の向上を図る地域雇用開発促進法に基づく支援の改善、そして三次補正においても、円高への対応もこれもちろん含んでおりますけれども、重点分野雇用創造事業の震災対応事業の拡充、延長に二千億円を更に積み増すという取組も行っております。 今後とも、その地域の経済の活性化、雇用の促進に向けて邁進していく所存でございます。
○石橋通宏君 ありがとうございます。 今副大臣から御説明があった様々な事業については、実は地方でも大変評判が良くて、やはり地方の方々とお話をしますと、是非今後とも更に拡充しながら継続をしていってほしいという要望が強く寄せられております。 ただ、その中で特に、なかなか、今年度までの事業で来年度予算で概算要求で要求をされておりますが、例えば今年度までの事業が今後どうなるのか分からないので、今後継続をしてもらえるのか、終わっちゃうのか、百からゼロになっちゃうのか、いろいろなちょっと不安が地方の中では渦巻いています。 その意味では、今年度までの事業で来年からは新事業に移り変わるという、そういう過渡期であるというのもあると思うんですが、是非、地方の皆さんが安心して、雇用のいろいろな対策を創意工夫によって続けていけるように、その辺しっかりと安心してほしいというようなメッセージを是非出してほしいと思うんですが、その点ちょっと追加でいかがでしょうか。
○副大臣(牧義夫君) 先ほども申し上げましたように、三次補正の積み増しも含めて、これは来年度概算要求、我々としてしっかりこれからも継続していく決意の表れというふうに御理解をいただきたいと思います。
○石橋通宏君 ありがとうございます。是非、地方の皆さんに分かりやすい施策をよろしくお願いを申し上げたいと思います。 それで、地方に限らず、そういう形で雇用の創出をしっかりとやっていただきたいわけですが、ただ、中間層といったときに、もちろんただ雇用がつくられればいいというわけではありません。問題は、どういう雇用がつくられるのか、雇用の質を追求していかないと、大臣が言及されたディーセントワークということにはつながっていかないという、そういう観点から二つちょっと質問させていただきますが、まずは最低賃金の問題。 これはやはり、今ワーキングプアの格差問題広がっておりますけれども、仕事があっても、一生懸命一年間働いても、生活賃金、十分な収入が得られない、そういう人たちがいっぱい出てきているということがまさに問題で、そこをどう底上げをしていけるのかということを考えますと、この賃金の問題、最低賃金の問題というのは避けて通れない重要な課題だと思いますが、昨年六月の雇用戦略対話で政労使の合意があります。これを一刻もやはり早く実現をしていくことが重要な一つの大きなステップになると思いますが、この雇用戦略対話の合意の中身の実現に向けて具体的にどういう戦略を立てておられるのか、決意でおられるのか、そこを是非お聞かせをいただきたいと思います。
○副大臣(牧義夫君) まさにおっしゃるとおり、本当の意味で、この国そのものをボトムアップしていかなければ本当の意味での成長戦略はないという観点から、私ども民主党政権交代のときの国民の生活が第一というのも、まさにその言葉を集約した表現だったと思います。 その意味において、我々、雇用戦略対話合意において全国平均千円を目指すということでございますけれども、差し当たって二〇二〇年までにできる限り早期に全国最低八百円を確保するという達成に向けての取組をさせていただきたいと思っております。 今年の地域別最低賃金の改定については、震災の影響など大変厳しい状況の中で公労使の代表が真摯に議論を尽くし、この目標に向けて着実な歩みを進めていただいた結果、全国加重平均で七円の引上げが実現したところでございます。 これからもこの目標の円滑な達成に向けて、最も影響を受ける中小企業を始めとした雇用、経済への影響にも配慮しつつ、労使関係者と丁寧に調整をしながら取り組んでまいりたいと思っております。
○石橋通宏君 ありがとうございます。 去年の合意以降、着実に毎年毎年労使の皆さん等含めて進捗をいただいているわけですが、そうはいっても、全国津々浦々を見ますとまだまだ八百円には到底到達をし得ない、遠い道のりだなという地域がたくさんあります。 そういう意味では、政府もとりわけ中小企業への、八百円を先取りした企業への支援策というのも打って、やられて、今年から始まっています。こういうところを是非拡充をしていただいて、一刻も早くこの八百円が実現できるように積極的な施策を打っていただきたいと思いますので、その点を是非、今後の二十四年度の予算も含めて対応をお願いをしたいと思っております。 次に、もう一点、非正規雇用の問題については先ほど大臣も触れていただきました。非正規雇用の処遇問題、均等待遇の問題、こういったことを具体的にやっていかなければいけません。 今や、統計によっては三四%、若しくはもう四〇%近く非正規雇用に変わってしまっているというような統計もございます。これは本当に考えられない、考えたくもない数字ですけれども、国民の労働者の四〇%が非正規という形で働いてしまっているということは、これは本当に一刻も早くこの非正規の処遇問題、非正規をどうするかという問題について対応をいただかなければならないわけですが、具体的に、じゃそれをどう進めていくのか、この点について是非今後の政府のお考え、具体的にこの非正規問題にどう対応し、今労働政策審議会等で議論はいただいておるようですけれども、それも踏まえた上で具体的な、何を優先課題にどう取り組んでいくのか、もう少し具体的なお考えをお示しいただければと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(牧義夫君) 確かに非正規雇用については、委員がおっしゃるように、これは一定の問題であるという認識を持っております。雇用調整の対象に非常になりやすい、雇い止めですとか派遣切りという言葉に象徴されるように、これは大変問題であるという認識を持っております。 一方で、多様な働き方といいましょうか、一定の役割、有期雇用など、非正規雇用もより多くの方が雇用機会を得るという観点からは一定の役割も果たしているということも一方では無視できないと思います。 しかしながら、委員御指摘のように、できる限り多くの方が正社員など期間の定めのない雇用に移行できるように環境整備を進めていくことが肝要だと思っております。それによって公正な処遇が確保されることこそが、さっきのお話にもあったように社会のボトムアップにつながるという観点から様々な施策をこれからも講じていきたいと思っております。 有期契約労働者やパートタイム労働者に関しては、正社員転換制度あるいは正社員と共通の処遇制度を導入して、実際に適用した場合に奨励金を支給する制度ですとか、あるいは就職が困難な年長フリーター等を正規雇用する場合に奨励金を支給する制度を活用して、非正規労働者の正社員転換や処遇の改善について支援してまいりたいと思っております。 有期契約の在り方や今後のパートタイム労働対策について今労政審で御議論をいただいているところでございまして、年末をめどに一定の方向性を定めてまいりたいと思っております。派遣労働者については、御承知のように労働者派遣法の改正についてもうお願いをしているところで、継続になっておりますので、できる限り速やかな成立をお願いしているところであります。
○石橋通宏君 今副大臣が一定の役割ということもおっしゃられました。確かにそういう側面もあるかもしれませんが、それはあくまで労働者の働き方、ライフステージに応じた様々な働き方というのが労働者の側にはもちろんあります。それに資する形で労働者が選択をし得る、そういう形であれば一定の役割、大きな役割を果たしてもらえるものだと思うんですが、現実はなかなか労働者側の選択ではなくて、逆に選択の余地がなくてそういう形で働かざるを得ない方々もたくさんおられます。とりわけ地方には大勢おられます。そういう意味で、是非本当に一定の役割を果たし得る形の対策という、政策というのを、環境というのをつくっていただきたいというふうに考えます。 その意味で、それにつながるところで、ワーク・ライフ・バランス社会の実現に向けて、これはもう本当に大臣もかねてからずっと取り組んでいただいているところですけれども、私も改めてこの働き方、これを何としても変えていかなくてはいけない、仕事と生活が調和の取れた、皆さんが本当に自分たちのライフステージに応じた働き方が選択できる、そういう社会をつくっていかないと、まさに中間層の復活なんてなし得ないし、様々な社会の状況が改革し得ないというふうに考えています。 その意味で、一点だけ、私はその中でもとりわけ長時間労働の解消ということは本当に喫緊の課題だと思っています。とりわけヨーロッパと比較したときの、相変わらずやっぱり長時間労働がはびこっていると、ここをどう変えていくのか、ここについて政府の考えをお聞かせいただきたいんですが、私は個人的に、もはやヨーロッパと同じように例えば年間の総実労働時間に一定の法的な規制をはめる。今、日本は基本的に三六協定の特別条項を皆やってしまえば、基本的には幾らでも行ってしまいます。そういうことも含めて、三六協定の特別条項の見直しとか、さらには、ヨーロッパの方では既に導入が進んでいる、法的にやられている、日本でも労使の取組で導入が進んでいる勤務間インターバル、休息規制の導入ですとか、そういう具体的な施策をもはや検討すべき段階に来ているのではないかと思いますが、この点についてのお考えはいかがでしょうか。
○副大臣(牧義夫君) 委員おっしゃるように、例えば週四十八時間、もう絶対それを守るんだというようなところにまで残念ながら今至っていないというのは御承知のとおりでございますけれども、新成長戦略においても、これは週六十時間以上労働者の割合を半減させるという目標も掲げておりまして、現に減りつつあることは、そういう方向性にあることだけは事実でございます。二〇二〇年には現在の五割減とする、そういう目標も掲げております。 昨年四月から施行されております改正労働基準法では、一か月六十時間を超える時間外労働に対する割増し賃金率の五〇%への引上げなど、長時間労働を抑制するような対策も盛り込まれておりますので、着実にその方向性には進んでいくというふうに思っております。 インターバル規制についても、まだこれは議論の余地があろうかと思いますけれども、できる限り、これは職場の労働安全、いろいろメンタルヘルス等々の話もこれから法案審議していただきますけれども、そういった観点からも非常に重要な取り組むべきテーマだと思っております。まずは労働基準法の遵守のための監督指導や時間外労働の削減に向けた労使の自主的な取組の支援などに力を入れて取り組んでまいりたいと思っております。 今後における日本の労働者の働き方、休み方を考えていくに当たっては、委員の御指摘も含めて、いろんな諸外国の例、特にEUなどの例も見ながらこれから鋭意検討してまいりたいと思っております。
○石橋通宏君 ありがとうございます。是非そういう具体的な取組も含めて、今後引き続き議論をしっかりとさせていただければというふうに思っております。 とりわけ、今副大臣も労使の自主的な取組ということも言及されましたけれども、残念ながら、現状を見ますと、業界によっては労使の自主的な取組が可能な業界もあれば、それが残念ながらなかなかできない業界もあります。業種ごとに労働時間比較していただければ、これは一部の業界では非常に時短が進んでいる、でも一部の業界ではやはり相変わらず年間二千五百平均なんていう業界もあるんです。そういうところをやはりきちんと、労使の自主的な取組を尊重しながらも、どう全体的に環境整備を進めていけるか、その辺はやはり国の主導としてしっかりとやっていくべきだと思いますので、是非今後とも御議論をさせていただければと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 次に、これも冒頭、小宮山大臣が触れていただきましたセーフティーネットの部分です。もちろん中間層から、例えばこの二十年というスパンで考えたときに、なぜ中間層からこれだけ多くの労働者の皆さんがこぼれ落ちてしまったのかということを考えれば、まさにこの日本でセーフティーネットがやはり弱かったのではないか、十分なセーフティーネットがなかったのではないか、だからこそこれだけ多くの人たちがこぼれ落ちてしまった。ここはもう一度やっぱりセーフティーネットの拡充ということ、しっかりとしたセーフティーネットをつくって、落ちてしまった人を引き上げるのはもちろんですが、今中間層にまだいる方々がこれ以上こぼれ落ちないように、しっかりとしたものをつくっていくことが非常に重要です。 そういう意味では、民主党政権下でも、この間、第一のセーフティーネットとして雇用保険の拡充をやってきました。第二のセーフティーネット、先ほど言われた求職者支援制度、これ恒久化されましてこの十月からスタートをしています。そういう意味では、セーフティーネットの拡充の取組、進んできていると思いますが、この間の取組の、実態的にどういう効果が上がったのか、そのおかげでどれぐらいの、元々それがなければこぼれ落ちてしまったかもしれない人たちが例えばどれだけ救われたのかとか、そういう具体的な数字などがあれば是非御紹介をいただきたいと思いますし、その現状を踏まえた今後の更なる拡充に向けた御決意なり具体的な施策なりお考えがあれば是非お聞かせをいただきたいと思います。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 石橋議員の御質問にお答え申し上げます。 雇用保険につきましては、平成二十二年改正、これが大変大きな効果をもたらしたというふうに思っております。いわゆる適用基準を、六か月の雇用見込みから三十一日以上という雇用見込みに適用基準を変更をさせていただきました。そのことによりまして、非常に厳しい雇用失業情勢の下で非正規労働者に対するセーフティーネット機能をより強化できたというふうに考えております。その効果としては、試算ではございますが、約二百二十一万人の方が新たに雇用保険に加入をしていただいたということでございます。 また、雇用保険を受給できない方々が生活保護に至ることなく安定した就職ができるようにするため、職業訓練と生活支援のための給付を行う求職者支援制度、先ほど石橋議員が御指摘になった制度が今月の一日より施行されたわけでございまして、本年十から十二月では全国で約四万人分の訓練コースを認定をいたしております。 雇用保険制度や求職者支援制度の適切な運用を通じ、増加を続ける非正規労働者や長期失業者の方を中心に一人でも多くの早期の就職を図ってまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 大変心強い御決意、ありがとうございます。是非とも、今後とも拡充に向けて一緒に取組をさせていただければというふうに思っております。 それでは、続きまして、東日本大震災の被災地の雇用対策について一点お伺いしたいというふうに思います。 これまでも、とりわけ小宮山大臣、副大臣時代からこの件については本当に取組をいただきまして、「日本はひとつ」しごとプロジェクトを含めた対策を打たれてまいりました。私もこの間、何度も被災地に入らせていただいて、とりわけ各地のハローワークを回ったり、求職活動をされている方々にお話を伺ったり、また避難所の皆さんと対話をさせていただいたりしてまいりました。 そのときに、やはり皆さんから口々に言われるのは、これからやっぱりもう一回その自分たちのふるさとを立て直していきたい、故郷に帰って生活を再建したい、でもそのためには長期安定的な雇用が必要だと。これまで政府の取組で緊急的な、臨時的な雇用はかなりつくっていただいて、それで今仕事をされている方々もおられるわけですが、これはあくまで緊急的な、短期的な仕事でありまして、これからやはりいかに中長期的な、安定的な雇用を被災地でつくっていくかというのが本当に大きな課題だというふうに思います。 この点について、第三次補正でも取組を提案していただいていると思いますが、ここで是非いま一度、どういう戦略、決意でこの第三次補正含めて取組やられていくか、お願いをいたします。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員がおっしゃいましたように、被災地の復旧、そしてこれから復興の段階ですが、仕事というのがその核になると思っていまして、日本全体が応援していく「日本はひとつ」しごとプロジェクトということで、最初は当面の雇用という形でやってまいりました。それも、いろいろやってはきたんですけど、本当にお一人お一人のニーズとそれから地域的なこともあって、まだまだそこまで結び付いていない部分があるので、それは引き続き努力をしながら、おっしゃるように、これから復興の段階で、これもやはり仕事が核になって復興していくと思っていますので、今回、「日本はひとつ」しごとプロジェクトのフェーズ3というものを先日取りまとめまして、第三次補正にもその予算を盛り込んでいるところです。 今回どういうことをするかといいますと、これからずっと働き続けられる安定雇用をしっかり確保するために、各省庁が企画をしている産業政策と一体になった形で雇用の面をこちらの予算と併せてやっていきたいというふうに思っています。そしてまた、それぞれの地域のニーズに合った職業訓練とか就職支援、それも取り組んでいきたいと思っています。 第三次補正で盛り込んでいる主なものとしては、今申し上げました、一つは被災地の本格的な雇用復興のための産業政策と一体になった雇用機会創出への支援、そしてまた一方で、市町村などが使い勝手よくできるように、高齢者から若者への技能の伝承、また女性や障害をお持ちの方などを活用する雇用モデルの創造のための事業の創設、この全体を合わせまして県の方に千五百十億円の基金を積みたいと思っています。 また、震災や円高の影響による失業者の雇用機会創出への支援ということで二千億円、さらに新卒者や障害者などの震災や円高の影響を受けた方々への、弱い立場の方や新卒者への就職支援のために二百四十二億円、そして被災地の復旧復興に資する産業分野や環境・エネルギー分野という新しい成長分野での人材育成のための公的職業訓練の訓練規模を拡充することで百五十六億円、こうしたものを盛り込んでいますので、しっかりと復興のこれから働き続けられる雇用を創出しお一人お一人に結び付けられるように、最大限の努力をしていきたいと思っています。
○石橋通宏君 ありがとうございます。 今大臣が説明をいただきました産業政策との連携、これは本当に大事だと思いますし、そして、同時に触れていただきましたように、その産業政策と連携をした新たな求人ニーズといいますかスキルニーズがこれから出てくるわけです。それといかにマッチングをしていただくかということが非常に重要になってくると思いますので、今職業訓練のことを触れていただきました。是非、産業政策と連携をした、ほかの省庁と連携をして、どういう具体的な求人ニーズが出てくるのか、スキルニーズが出てくるのか、それが被災地であるのか、なければどう職業訓練としっかりと密接に連携をさせてそのスキル、必要なスキルを育てていけるのか、その応援をするのか、そのことを是非しっかりとやっていただきたいと思っておりますので、この辺の強化をよろしくお願いをいたします。 それでは、次に移らせていただきまして、今日ずっとこの辺の話をさせて、雇用の関係、分厚い中間層の復活の話を議論をさせていただきましたけれども、改めてこういう議論をさせていただきますと、日本も先進国になりながら、まだまだ雇用とか労働の分野では、とりわけ国際的なスタンダードから検討したときには、まだまだ遅れているなというのが本当に私の実感でございます。 実は、大臣、所信で言及していただきましたけれども、今年十二月の四日から七日に、国際労働機関、ILOが四年に一度、今回五年に一度になりましたけれども、アジア太平洋地域会議を京都で開催をすることになりました。元々四月に開催予定でしたけれども、震災の影響で延期をされて、それでも何とかやっぱり日本で開催しようということで、大臣も副大臣時代にジュネーブまで行っていただいて、総会のときに訴えをいただいて十二月開催が決定をしたわけですが、この地域会議の大きな議題の柱の一つが、まさにグローバル化が進む中で、世界各地で労働者の権利や労働者の基本的な条件や働く環境や、そういうものが悪影響を及ぼしていると、労働者が大変な状況になっているというような状況を踏まえて、どう国際労働基準、ILOの役割、これを改めて強化をしていくかということが議題の大きな柱の一つになるというふうに聞いております。 その意味でホスト国として日本の果たす役割というのは非常に大きいと思っておりますが、これは是非小宮山大臣に、ジュネーブまで行って訴えていただいた経緯も踏まえて、今そういう国際的な状況を踏まえて、日本の世界に対する役割、ILOに対する責任、国際労働基準の強化に向けての日本の果たすべき役割、そういった観点で大臣御自身どういう決意でおられるのか、大臣の思いを聞かせていただければと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) ILOでも仕事をされて、国際的なそういう標準について非常に認識の深い委員からの御指摘を重く受け止めたいというふうに思っています。 ILOはそもそも、労働条件をしっかりと良くして社会正義を基礎にする世界の恒久平和をつくると、そういう目的で設立をされたというふうに思っておりますので、その中で日本はしっかりとした役割を、こういう分野で役割を果たすことが国際的にも信頼され尊敬される国になるのだというふうに思っています。 日本政府も、これまでもILO総会や理事会で条約や勧告の採択など国際労働基準に関する論議に参加をしてきた、そして、日本の知見を活用しまして、特に途上国などの労働基準の遵守とか促進、向上に資するような国際協力をILOを通じて実施をしてきているということ、また、国際労働基準に関する活動を含むILOの活動に対しまして、当然のことながら分担金や任意拠出金を支出をいたしまして財政支援を行っているということなどを通じてILOの働きに貢献をしてきたと思っていますが、これから一層そういう役割を果たしていくべきだというふうに考えています。
○石橋通宏君 大変心強い決意を本当にありがとうございます。 まさに日本の役割を果たしていく必要があると思いますので、是非とも私もしっかりと貢献をさせていただければと思っておりますが、その意味で、今、大臣も、途上国の国際労働基準の遵守や促進への支援も日本として行ってきたということもありますが、じゃ翻って、この日本でどうなっているか。先ほど言いましたように、私自身は、改めて日本を振り返って考えたときに、この国際労働基準の批准ですとか遵守といった問題がどうなっているか、これは改めて是非この委員会でも議論を進めさせていただきたいと思っておりますが、とりわけ中核八条約の未批准の問題というのは、これは是非とも早急に取り組んでいかなければいけない話だと思います。 御承知のとおり、中核八条約と言われている、全てのILOの加盟国が当然ながら批准をすべきこの八条約、そのうちの二つの中核条約を日本はまだ批准をしておりません。強制労働に関する百五号条約と、それから差別の撤廃に関する百十一号条約、非常に重要な条約ですが、いまだに批准がされておりません。この点について、大臣、批准に向けた御決意があれば是非お聞かせをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 私も、そういう国際条約、それも中核になるものについては批准する方向でしっかりと取り組むべきだと思っております。 ただ、御指摘のありましたILOの百五号条約と百十一号条約につきましては、国内の法律との整合性の問題で今検討が続いているということでございますので、そこのところは国際基準でできるように更に努力をし検討を進めていきたいと、そのように考えています。
○石橋通宏君 百五号、百十一号というのは、もう何十年も前に採択をされた条約です。この二つの条約が中核条約というふうに国際的にも認知をされたのは九〇年代の後半、ILOが新宣言を採択したときに、それが中核条約として、まさに全ての加盟国がその八条約、中核条約は当然ながら批准すべきだというふうに決議をされております。 そういう意味では、もうそれから十数年が経過をしておりますので、これはもう日本としても是非、じゃ批准に向けて何の課題があるのか、具体的にどう国内法との整合性を取らなければいけないのか、その辺は是非しっかりと政府内で議論をしていただいて、是非こういう場でも提起をいただいて、我々がその件について国会の場でも議論ができるように御提起をいただければと思っておりますので、是非とも今後とも取組をよろしくお願いを申し上げます。 その意味では、今は未批准の中核条約ですが、批准をされた様々な重要な条約についても、これはこの間ずっとILOの条約勧告適用の場でも日本の適用状況については問題になっております。八十七号の問題とか九十八号の問題とか様々な問題がありますので、併せてその辺も是非今後の取組を、更なる取組をよろしくお願いを申し上げまして、日本の労働者が少なくとも世界の基準には合致をした、そういう雇用市場、労働市場ができるように取組をしていただきたいと思いますので、今後ともどうかよろしくお願いを申し上げます。 残り時間が僅かになりましたので、最後に、時間があればお聞きしようと思っていたところが、時間がちょっとありますので是非聞かせていただきたいと思っておりますが、それは、今回の福島原発事故、東電の福島原発事故に関して、この間、三月十一日以降、緊急作業に従事をいただいている、もうかれこれ数万人規模になっておりますが、労働者の皆さん、現場の作業員の皆さんの健康、安全問題に関するところです。 これも大臣の所信で触れていただいております。データベースの活用等々について言及がございましたけれども、この間ずっと民主党の中でも一緒に取組をさせていただいた津田政務官が、今政務官として政府にお入りになっているということで大変心強く思っておりますが、是非ちょっと最新の情報で、この間一番問題だったのは、現場の作業員の皆さんの線量管理の把握というのがすごく遅れていて、言ってみれば、直截的に言えばずさんで、線量が分からない、内部被曝チェックもされていない、それによって労働者の皆さんも自分の被曝量が一体どれだけなのか全然分からずに働いているという実態がずっとやってきたわけです。 もう七か月以上経過をした今現在、この被曝線量管理が完全にちゃんとやられているのか、その実態、是非教えていただければと思います。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 石橋班長の下に私も一緒に活動しておりましたのでお答えを申し上げたいと思います。 東電福島第一原発の作業員の方々には、一日も早い事故の収束に向けて、放射線被曝のリスクがある厳しい環境の下で作業いただいておるわけでありまして、その健康管理に万全を期していくというのはこれは当然のことでございます。 このため、厚生労働省では、緊急作業に従事する全ての作業員について速やかに外部被曝、内部被曝線量の測定、評価を行い被曝線量管理を徹底するよう、事業者に対して厳しく指導してまいりました。ただし、三月、四月、あの辺のときにはいろいろ不十分な点がたくさんあったわけでございます。ようやく、緊急作業に従事した作業員の数が八月末現在で一万五千八百十二名ということになっておりまして、内部被曝線量の測定については一万五千五百三十四人、その差が二百七十八人。まだその測定をしていない人が二百七十八人という数に、これ多いと見るか少ないと見るかというのはいろいろ見方あるんですが、一緒に取り組んできた中としてはかなり減ってきたという認識を持っているところでございます。 まだまだ努力をしなければならないことは当然のことでございますが、残念なのは連絡先不明という方がまだ二十人いると。これがどういう事情なのかはまだ定かになっておりませんけれども、私どもとしては徹底的に明らかにしていきたいというふうに思っているところでございます。
○石橋通宏君 ありがとうございます。 本当に、四月の段階からずっとこの問題に取り組んできた者の一人として考えれば、この間、厚生労働省、対策室を中心に本当にかなりの御努力をいただいて今の現状に至っているんだなということですが、多いと見るか少ないと見るか、これはやはりゼロであるべきなので、そのゼロになるように一刻も早く取組を今後とも進めていただければと思っておりますが。 その点で、最後にもう一つだけ、ようやくと私は言わしていただきますが、緊急時の被曝線量上限が、三月十四日、あの直後のああいう状況の中で、電離則上の百ミリシーベルトから二百五十ミリシーベルトへと本当に例外的に引き上げられてまいりました。これを、今の状況を踏まえた上で、電離則上の百ミリシーベルトに戻すという決定をいただいたというふうに思っております。これは十一月一日からでしょうか。 その点について、ちょっと改めて具体的に、十一月一日からどういうことになるのか、御説明をいただいて、今後いずれは緊急時のというところも取れるんだと思うんですが、そのことも踏まえて是非お話をいただければと思います。
○大臣政務官(津田弥太郎君) お答えを申し上げたいと思います。 とにかく、原発の作業の進捗で放射性物質の敷地外への放出を防止すると、そのために必要な作業は非常に限定されてきたわけであります。その結果、八月中の最高被曝線量も十八ミリシーベルトというふうに低下をしてまいりました。この状況を踏まえて、今後新たに緊急作業に従事する方については被曝限度を百ミリシーベルトに引き下げるということで特例省令を改正する、十月二十四日に労政審から妥当であるという答申を受けましたので、十一月一日に改正省令の公布及び施行を予定をいたしております。 ただし、放射性物質が敷地外に再び放出される事態を避けるため、原子炉建屋等及びその周辺のうち、高線量の区域での原子炉冷却のための注水設備、汚染水処理施設、水素爆発防止のための窒素封入設備等にトラブルが生じたときの応急の対応に限り、引き続き二百五十ミリシーベルトを適用するという例外を認めざるを得ないということでございます。また、経過措置として、特例省令の改正の際に、既に緊急作業に従事している者に対しては引き続き二百五十ミリシーベルトを適用することにしております。 現在、百ミリを超える被曝をしている作業員のほとんどが東京電力及びプラントメーカーの職長クラス、まあ現場の軍曹ですね、こうした方々は緊急作業に必要不可欠な役割を果たしているため、この人たちを全部作業を外すということになると現場の指揮者が足りなくなるという、これは東電の事情といえばそれまでなんですけれども、しかし、それは全部外に出ろというふうに言うのも、これもまた難しいという事情にあるわけでございます。安全確保の観点からそこは認めざるを得ないという例外が付いているわけでございます。 東京電力には、しかし、こうした高い被曝をした作業員に対する追加の被曝を最小限にとどめるよう、つまり、できれば高い線量を浴びている人については外になるべく出していただくようにするということを強く指導してまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 ありがとうございました。是非強く指導をしていただきながら、今後の対応をよろしくお願いをしたいと思います。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(小林正夫君) それでは、午後零時四十五分に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十四分休憩 ─────・───── 午後零時四十五分開会
○委員長(小林正夫君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題として質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中村博彦君 自民党の中村博彦でございます。 今、社会保障と税の一体改革、なかなかまとまらぬようでございますけれども、大臣に是非お聞きいたしたいなと。 もう御存じのとおり、社会保障の関係予算は一般会計の総額の三割を超える金額になってございます。そして、二〇一〇年も一兆円の自然増、そして二〇一一年も一兆二千五百億円の自然増を容認をいたしてきております。 この自然増、今後、容認姿勢でいくのか。そうなってまいりますと、歳出の抑制というのはどうしていくんだ。そして、もう私が申し上げるまでもございませんけれども、財源は限界に来ております。一九九〇年に四十九兆ありました税収が二〇一〇年には三十・六兆円になっている。十八兆円も税収減になっておるわけでございます。 こういうようなところから考えてみると、この自然増容認でどうしていくのか。それとも、削減、いい悪いは別にして、二〇〇二年から二〇〇七年の六年間、総額一・一兆円の抑制をいたしました。また、二〇〇七年から二〇〇九年、年二千二百億円の抑制を三年間でいたしておりますよね。これはどのように小宮山大臣はお考えでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 社会保障と税の一体改革の中では、その社会保障につきまして、御承知のように、機能を強化すべきところはこれからの超少子高齢社会に向けて機能を強化していく。一方で、おっしゃいますように、自然増をそのままにしていくと本当に財源の面でなかなか持続可能になり得ないということもございまして、重点化、効率化という言い方をしておりますけれども、御負担いただけるところには御負担をいただくということも、その低所得者の皆様へのいろいろな配慮も含めて、併せて各方面で考えていきたいというふうに思っております。
○中村博彦君 やはり無駄構造というのが社会保障分野にもございます。それと、制度設計でやっぱり新しい時代にこたえる制度設計も必要でないかと。この辺をどうお考えになるのか、ちょっと踏み込んで御答弁をいただきたいわけですが。 それともう一点。時間の関係でもう一問させていただきますけれども、今、医療費の本人負担の前期高齢者、七十歳から七十四歳の窓口負担を、一割から二割という部分を凍結してございますね。この二千億円の公費負担を凍結のために要しておりますけれども、これらの是正、そして財源の確保、今後どういうようにお考えでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 七十歳から七十四歳までの方の自己負担につきましては、現在、法律上二割負担とされている中で毎年度およそ二千億円の予算措置によって一割負担に凍結をしています。これによりまして、六十九歳までは三割負担ですが、七十歳を境にその負担割合が低下しているというのが現状でございます。 こうした中で、高齢者医療制度改革会議の取りまとめでは、七十歳から七十四歳までの方の窓口負担について、既に七十歳に達していて一割負担となっている方については二割負担とせずに引き続き一割負担を維持をする、一方で、現在三割負担をいただいている今後七十歳になる方については順次本来の二割に段階的に戻すというふうにこちらの改革会議の方では取りまとめをされています。 また、社会保障と税の一体改革では、基本的な考え方の一つとして世代間の公平の重視ということが位置付けられるとともに、改革会議の取りまとめなどを踏まえまして自己負担割合の見直しを行うこととしています。 こうしたことを踏まえまして、引き続き、どのようにしたらいいのか、その検討を進め、各方面と調整をしていきたいというふうに考えています。
○中村博彦君 そういう懸案事項というのはしっかり政治主導でしていくべきでないのかと。 それと、もう一点懸案事項がございますけれども、この基礎年金の国庫負担二分の一、これが平成二十一年六月に法改正がされています。そして、御存じのとおり、基礎年金給付費の五〇%とその三六・五%の差額分を今やりくりをしておるというのが実態でございますよね。 この部分について、この差額が二・五兆円あるようでございますけれども、このやりくりというのは二十二年、二十三年してきておるわけですが、こういう部分の財源、もうやりくりというのは限界が来ておるわけですから、どういうように解決される予定でございますか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 基礎年金の国庫負担分の二分の一、これを恒久的に実現をするためには財源を安定的に確保をすることが不可欠ということは言うまでもございません。 このため、現行の年金法では、税制の抜本的な改革によって安定財源を確保して基礎年金国庫負担割合を恒久的に二分の一に引き上げることとしています。これは、平成二十一年の所得税改正法附則第百四条の規定に従って行われる税制の抜本的な改革でございます。この考え方は平成十六年改正のときから引き続いているものです。 こうしたことから、今回、社会保障・税一体改革を行って、消費税の増税によって得られる安定財源の一部を基礎年金国庫負担の二分の一の財源に充てることが年金法の考え方に沿うものだと考えています。 基礎年金国庫負担二分の一の維持、これは年金財政の長期的、安定的な運営のためには不可欠なものですので、その実現のためにしっかりと取り組んでいきたいと考えています。
○中村博彦君 今、懸案事項を、ひとつ大胆に政治主導で懸案事項を解決してもらいたいと。 それから、先ほども申し上げましたように、二〇一三年ではまた自然増が一・七兆円増というものが予定されておるわけでございますが、この自然増の際限なき容認というのを、先ほども聞かせてもらいましたけれども、これで本当に財政がやっていけるのか、安易に消費税に持ってこないでほしいということを私は申し上げておるわけですね。やっぱり国民には後世とそれから次世代にツケを回さない、そういう前提に立って申し上げておるわけでございますから、当分、この平成二十四年度の増に対応するのは本当にどうするのかと。最低二、三年先のこの自然増というものを眺めながら大臣は考えていただかにゃいかぬのでないかと。 そして、今一番言われておることが、円高だ、そして関税が韓国だとかASEANの国々と違う、法人税も違う、そういうことで日本の企業は、多く企業が海外に出ていっておるじゃありませんか。そうなってくると、ますます空洞化という現象が起こるわけでございます。だから、当然雇用もなくなる、こういう状況下にあります。 自動車産業も、この最近のタイの大洪水であんなにも出ていっておったんかと。日本の生産する自動車、カーナビゲーションの大半がタイの工場で生産されていますから、日本の市場になかなか渡らないというような状況すら生じておりますね。 それで、今この社会保障の分野こそ私は成長産業であり内需産業であると。だから、まさに雇用を引き出す産業である、医療も介護も保育も。しかし、残念ながら製造業に比べて生産性が低く非効率な実態になっております。こういう世界をなぜ規制を緩和していかないんだと。そこをひとつ小宮山大臣が、お願いしたいなと。 一つのいい例を申し上げておきます。東京都の認証保育所、そして横浜市には横浜保育室というのができました。それじゃ、これが認可保育園だけで子供対策というのをやっておったらどうでしょうか。本当に大変な子育て対応というものに大きな障害になっておるんではないでしょうか。横浜市の横浜保育室を一つ見ても、保育料も自由設定、そして上限だけを決める、低所得者はもちろん市が面倒を見る、園庭も自由化、こういう事例があるわけでございますから、いつまでも官製といいますか、そういう部分も含めて御答弁をお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今幾つかのことをおっしゃいましたので、どの部分からお答えをしたらいいかというふうには思うんですけれども、おっしゃるように重点化、効率化すべきところはきちんとやっていくということが一つ。 それから、やはり雇用をしっかりつくり出さなければいけないということで、委員がおっしゃいますように、この福祉の分野、超少子高齢社会の中で、これは医療も介護も、いろいろな福祉、保育などについても人手が必要なところですから、そこをしっかりと雇用として処遇もきちんとしながら、成長産業というとちょっと引っかかる方もおありかもしれませんけど、これからの成長分野としてちゃんと福祉の場面で働けるようにということは政府としましても新成長戦略の中に位置付けて考えています。 そして、今、三つ目におっしゃいました保育などの規制緩和ということにつきましては、もちろんお子さんたちの安全とか安心とかいうことはきちんと大事にしながら、特に大都市部の待機児さんの多いところでは、待機児童解消の先取りプロジェクトということで、昨年緩和できる部分は規制を緩和をいたしました。そういうことを取り入れて横浜市の市長さんともお話をしておりますけれども、かなり横浜などではそういう規制緩和をしたところを取り入れた形で、先取りプロジェクトのメニューなどにも乗りまして待機児さんが減っているということもございますので、そこはあくまで子供の安全とか安心を保った上でですが、そこで可能な部分は規制も改革をしていく必要があるというふうに思っています。 そして、今検討しております幼保一体化なども中心とした多様な保育サービスなどを用意する子ども・子育て新システムの中でも株式会社も参入できるような形を考えていますし、おっしゃるように、社会的な規制として守らなければいけない最低限のところはしっかり守りつつ、いろいろな形に雇用の場を創出するという観点も含めて取り組んでいきたいというふうに考えています。
○中村博彦君 社会福祉法人のやっぱり柔軟性、規制緩和、今大臣は前向きに御答弁いただいたと思っています。だから、山崎社援局長来ていますから、よく大臣の御指示に従いながら、社援局長、よくやってほしいと思います。 この社会保障関係予算の中で、当然東日本大震災等で生活保護の方が多くということは災害上やむを得ないと思いますけれども、この自然増の中で、本当に生活保護というのは大変な自然増が生まれておるわけでございます。十年前に比べて生活保護は八割増し、そして、御存じのように、生活保護の受給者が急増して現在は二百七万人。そして、今話題の大阪市では十五万人を突破して受給率が五・六三%、十八人に一人生まれておるわけでございます。 それじゃ、この生活保護に関して不正受給をなくすということが一点と、就労支援、必ず問題になるのはこの二つの課題であります。働きたくても働けないということでございますよね。そして、この一番の問題点は、これは各副大臣も政務官も聞いてほしいけれども、基礎年金と最低賃金より生活保護費が高い。これは変えにゃいかぬのでないですか、この逆転現象は。これだけイエスかノーかでお答えいただきたい。辻副大臣。
○大臣政務官(津田弥太郎君) 担当は、社会・援護局を担当しておりますので、お許しをください。 今、中村委員から御指摘をいただきました生活保護と基礎年金と最低賃金、このバランスが崩れているのではないかという御指摘をいただきました。 生活保護は、収入や資産等あらゆるものを活用してもなお生活に困窮される方に対し最後のセーフティーネットとしてその生活需要全般を支えるということでございます。 基礎年金の方は、それだけで生活を賄うというものではなく、現役時代から構築してきた生活基盤や貯蓄等を合わせて老後の自立した生活を可能とするとの考え方に立っております。したがいまして、年金の給付は、現役時代に保険料を納めた人の権利として、収入や資産にかかわりなく、保険料を拠出した期間に応じて給付を受けることができる。 したがいまして、このことから、年金制度と生活保護制度はその役割や仕組みが大きく異なっている、金額のみを取り上げて単純に比較すべきものではないというふうに申し上げたいと思います。 また、最低賃金でございます。これは、おっしゃるように、最低賃金が生活保護費を下回っているというのは大変問題でございます。イエスです、イエス。そのため、最低賃金の抜本的な引上げを行わなければならないということで現在取り組んで、平成二十三年におきまして、全部で九県で最低賃金が生活保護費を下回っておりました。平成二十三年度の最低賃金の引上げでこれが残り三県、六県が逆転をしまして残り三県になりました。北海道と宮城と神奈川、ここが残念ながらまだ最低賃金の方が低いということでございます。当然来年度には何とかこの三県につきましても改善できるように最善の努力をしてまいりたい、そのように考えているところでございます。
○中村博彦君 それじゃ、辻副大臣、今のをイエスかノーかで。
○副大臣(辻泰弘君) 今の津田政務官が申し上げたとおりでございます。
○中村博彦君 いつも余り仲が良くないのにこんなときだけ仲がいいような、ありがとうございました。 どちらにしても、今申し上げたように、こういうやっぱり不公正な制度というものは、これは民主党内閣で改められぬのであれば自民党内閣で改めざるを得ぬということを申し上げておきたいと思います。 そして、先ほども申し上げましたように、働きたくても働けないというときに一番大切なのは職業訓練です。その職業訓練の場合に、どうでございますか、斜陽産業の職種ばかり固定化させていますね。新しい産業、成長産業の訓練メニューというものを持ってない。長野県がそうでしょう、特に。そういうことで、この辺をどうするのか、もう少しニーズにこたえた職業訓練、これをやってほしいと、こういうことであります。 時間がないんで、次は、先ほど言った、不正の中で一番の問題点が生活保護の五割を占める医療扶助です。ひどい。これ、大阪市や大阪府は三十四医療機関で患者全てが医療扶助受給者ですよ。どうですか、皆さん、こんな不公正を許して、小宮山大臣、いいんですか。どうですか、これ。それで、貧困ビジネス業者と結託して意図的に過剰診療や架空請求を繰り返している医療機関が多数存在している。これは事件、事故で出てきておりますからね。このような状態というのをどうしますか。制度設計、生活保護だけは改革と制度設計をし直さにゃいかぬのでないでしょうか、大臣。
○国務大臣(小宮山洋子君) いいのか悪いのかと言われれば、それは是正をしなければいけないことだという、良くないことだというふうに思います。 ただ一方で、生活保護受給者にも必要な受診は行っていただかなければいけないということだと思いますので、医療扶助を受ける際に自己負担を例えば導入するということにつきましては、金銭的な理由で必要な受診ができないというおそれがあるのではないかということ、また、自己負担分を事後的に償還払いするとしても一時的に立て替えるというような資力があるとはなかなか考えにくいということなど、最低生活を保障するという生活保護制度の趣旨になじまないのではないかというような理由から、慎重に検討をすることが必要ではないかというふうに考えています。 医療扶助の適正化につきましては、これまでもレセプト点検の徹底を図っていますが、平成二十三年度から新たに導入した電子レセプトを活用することによりまして、更なる適正化への取組の強化を図っていきたいというふうに考えています。
○中村博彦君 一つ提案をいたしたいのは、やはりこの医療扶助でこのような事件的なことが起こるというのは、私は、やはりこの医療扶助が本人負担ゼロで全額支払われるシステムに問題がある、私はそう思っておるんです。ねえ皆さん、当然、それじゃどうしたらいいかということになると、この生活扶助の対象経費としてこの自己負担分を、医療扶助を入れてしまうわけです。医療扶助をぽんと外に出してしまわないで、算定の仕方を変えていくということが一番いいんでないか。 何事も自己負担なしでは、それは本当にやみの世界に入っていくことが多いですよ。だから、そういうことを一つ提案を申し上げますから、大臣、どうでございますか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今、厚生労働省の中でもその生活保護の在り方、先ほども御指摘にあった、年金の最低額とのアンバランスの問題なども含めて検討はさせていただいておりますので、委員の御指摘もその中で検討はさせていただきたいと思います。
○中村博彦君 それじゃ、もう一点、皆さんにお配りをいたしておりますこの貧困ビジネス乱立の実態、これも見ていただいたら、本当に各委員の皆さんに是非見てもらいたい。 これ、旭川市です。そして、特養ホームが千二十床、老健が九百二十二、高齢者下宿、グループハウスというのが千九百十三ベッドあるんです。そして、この旭川の事例を見てください。入居金はゼロですよ。そして、生活保護受給者の方も入居可能ですといって、生活保護費だけを当てに高齢者下宿やグループハウスが林立しておるのが実態でございます。 低所得者、独居のお年寄り、そして生活保護を受給までサービスで構築してあげて対象者をつくる。これは法制度がないからでございますけれども、この実態はどうでございますか、大臣。
○国務大臣(小宮山洋子君) こういう貧困ビジネスというものが横行しているということはよく承知をしております。 厚生労働省としましては、劣悪な施設からの転居を進めるために、転居に伴う引っ越し代ですとか敷金などの支給を行ったりもしています。また、今開催しています生活保護制度に関する国と地方の協議でも保護費の不適正な受給への対策について検討を進めていまして、そこでの議論も含めましてこうしたことにもしっかりと厳正に対応していきたいと思っています。 また、生活保護受給者などを劣悪な施設に住まわせ、その意に反して保護費を搾取するという、いわゆる貧困ビジネスにつきましては、現行制度ではおっしゃるように利用者の権利を十分に保護できる法制度がないということも踏まえまして、民主党の中で今適正化に向けた議員立法が検討をされていると承知をしておりますので、またここは党派を超えて各党の皆様で御協議をいただくということも一つあるのかなというふうには思います。
○中村博彦君 だから、皆さんももう御記憶に新しいと思いますが、群馬の渋川、「たまゆら」という火災事故がございまして、何と七人の死亡者を出した。この反省が生かされていない。だから、是非、この貧困ビジネスというのは、法を作ってもよろしゅうございますから、こういう放置というものはこの福祉国家ではあるまじきことでございますから、是非とも小宮山大臣の下で、大臣が替わらないうちに是非やってもらいたいと、こういうように思います。 もう今申し上げておることは本当に、なぜ放置しておるのか、なぜ行政の不作為かという問題ばかりを列挙させていただいておりまして、次は認知症対策でございます。これは一体どうなっておるんだと。 この認知症対策が本当に遅れてしまっています。大臣、この認知症のデータ推計というのは、何と二〇〇三年からしていないんですよ、厚生労働省はね。二〇〇三年ですよ。今、日本の認知症高齢者数は軽度や未発見を入れると六百万人と言われておる。八十歳の高齢者が八百万人を超えて、軽度を考えると五百万人、六百万人と言われておる認知症高齢者の推計データが、二〇〇三年のデータの上に推計が成り立っているわけでございます。 だから、御存じのとおり、今回、精神科の入院病棟で収容され続けている、入院し続けている入院者が認知症で五万人超えている。十五年後には九万人になっているんです。そして、狭くて劣悪な精神病棟の片隅でその入院患者は人生の最晩年を送っているんです。これを、この実態どう考えますか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今御指摘いただきましたように、精神科病院に入院している認知症の患者数が平成二十年の五・二万人、このように増加をしているというのは大変問題なことだという認識は私も持っております。 そのため、昨年十二月、厚生労働省に設置いたしました新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム、ここで、入院を前提とするのではなくて、地域の生活を支えるための精神科医療とすること、また、入院が必要となる場合には速やかに症状の軽減を目指して退院を促進すること、認知症の方ができる限り地域の生活の場で暮らせるようにするため地域で受け入れていくためのシステムづくりを進めること、こういった基本的な考え方をまとめました。 現在、この検討チームで引き続き具体的な方策などについて検討を進めています。これからもその認知症の方ができる限り地域の生活の場で暮らしていけるように、必要な対策を検討していきたいというふうに考えています。
○中村博彦君 それは、大臣が余りにもこの問題行動、周辺症状を知らな過ぎる。それは、軽度は今言うように地域で地域でと、それは厚労省の、行政の受け売り言うたら駄目ですよ。 それじゃ、問題点申し上げますが、グループホームというのが十六万ベッドあるんですよ、グループホームは。そして、何とこのグループホームのネーミングは、認知症高齢者共同生活介護事業所という。そして、その施設が、一応スウェーデンで見習った昔の局長がおったから、疑似家庭にして環境要因だけで良くするというようなシステムをグループホームでつくった。 しかし、そのグループホームは、サービス提供体制強化加算、介護福祉士が五割おるかおらないかで加算をくれる。それやいうのも、一三・二%しか、大臣、取っていないんですよ、寄り添うだけですよ。疑似家庭だけですよ。それから、認知症専門ケア加算も一五・三%しか取っていない。認知症介護実践リーダー研修が終わった方が一人おってもその加算はくれるのに、そのお一人がいる施設が一五・三%にしかすぎないんですよ。 これがお寒いでしょう、お寒い状態というので、一遍飛び込みで世田谷のグループホーム行ってみてください、厚労省に聞かないで。飛び込みで選挙で歩くようなつもりで行ってください。そうするとよく分かります。 だから、私は、この認知症ケアと認知症のキュアは、これは私は本当に喫緊の課題だと。そして、疾患別アプローチ、疾患別のアプローチというのが必要になってきますし、そして生活の場である介護施設で認知症ケアを進化させる、進歩させる、こういう今状況下にあるわけでございます。 そして、これも不思議なんだけれども、何と認知症の治療薬が、アリセプトというのは一九九九年にできて以来、今年レミニールという薬とメマリーという薬しかできていない。だから、今年になって初めてこの薬の使い方をどうしようか、疾患別でアルツハイマー、脳血管症、レビー小体病、そのどちらに効くのかというような状況ですよ。だから、まさに元年、認知症ケア、認知症キュア元年ですね。この元年というような位置付けの中でどうするか、簡単にお答えください、時間がないものですから。
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員の御意見もしっかりと承りながら、今本当にいろいろな意味で専門にケアを、またキュアという言い方もされましたけれども、する人が少ないという認識は持っておりますので、どのように充実をしていけるのか、私も現場を見せていただいて、御意見も承りながらしっかり取り組んでいきたいというふうに思います。
○中村博彦君 質問、最後になりましたけれども、この認知症というのは至るところに影を落としています。現在刑務所に収容されている受刑者の高齢化問題、全国の受刑者数は平成二十二年末で六万四千八百人いらっしゃる。そして、六十歳以上が何と一六%、七十歳以上でも二千三百八十一人いらっしゃるんですね。この中で認知症や介護の必要のある高齢者というのはたくさんいらっしゃるんですよ。 法務省、御答弁お願いします。
○政府参考人(三浦守君) 委員御指摘のように、刑務所の受刑者に占める高齢者の割合は近年大きく増加してございます。その中には認知症等によりまして一般受刑者と同様に処遇ができないという受刑者がいるのも事実でございます。 ただ、残念ながら、その数につきましては統計上把握していないところでございます。
○中村博彦君 法務省の特別矯正監の杉良太郎さんが、見ておれないと。刑務所職員が認知症の方の食事や排便、身体の移動さえもできない受刑者をお世話しておるそうでございます。 だから私は、それであれば、この総合訓練施設、刑務所内にあるようでございますから、この受刑者の作業に関する訓令の下に刑務所実践介護士のような形で、更生という形の中でそういう資格を与えて、そして認知症対応を、高齢者の要介護度の重い方の対応をされる、これはどうでございますか、大臣。
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員の御意見もいただいて検討をさせていただきたいと思います。
○中村博彦君 本当に認知症ケアというのは御存じのとおり大変な実態になってございます。 先ほども申しましたように、認知症のケアだけでございません。各県にある施設、例えば医療系の認知症疾患医療センターも十分に全国的に恵まれておりませんし、認知症のサポート医もまだ十分でございません。そういう意味では、医療もケアも挙げて認知症対応を、大臣、お願いをいたしたいと、その要望をお願いして、質問は終わります。
○大家敏志君 自由民主党の大家敏志です。 政権交代から二年、参議院選挙からももう一年三か月が過ぎました。私が議席をいただいて十五か月です。最初の八か月間とその後の七か月間で大きく変化しました。それはやはり三月十一日の大震災だというふうに思っています。言葉は悪いですけれども、最初の八か月間は、もう一度政権を取り戻すんだ、打倒民主ということが国益だと、ある面ではそう思って我々もやってまいりました。そんなときのあの三月十一日の震災でありましたから、その後はやはり挙国一致、みんなでしっかりとという思いで参りました。 我々も人のことを言えた柄ではありませんけれども、この二年間で三人目の総理ということになりました。国民の皆さんも一縷の望みを懸けて野田総理にある面では期待をして、その中から小宮山厚生労働大臣が誕生したというふうに思います。 一昨日、大臣の御挨拶、所信をお聞かせをいただきました。やっぱり民主党が掲げた政治主導、僕は立派なテーマだと思うんですよね。しかし、大臣の所信をお聞きして、それには強いリーダーシップが必要だと、政治主導の実現にはやっぱり強いリーダーシップが必要だと思っています。そういう面から見ると、私は、少し辛口ですけれども、その点が抜け落ちていたんではないかなというふうに感じました。 また、民主党政権は、そのマニフェストの中で、政治家による官庁幹部の任命権を拡充すると、官庁の幹部の任命権を拡充するという改革案も示しておられましたよね。このこともいまだやっぱり棚上げになっているんではないかなということをまず指摘をさせていただきたいというふうに思います。 今日は限られた時間でありますので、大臣の本質的なお考えについて私はお尋ねをさせていただきたいと思います。 先日、私の地元福岡において、同僚議員の三原じゅん子議員とともに健康と医療制度について考える会というものに参加をさせていただきました。これは、がん患者の御家族の皆様方からその場では本当につらい経験を幾つかお聞かせをいただきました。改めて医療の在り方をきちんとしていく必要があるということを考えさせられました。 政府においては、医療従事者がそれぞれの専門性を発揮して、役割を分担し、相互に補完し合いながら医療を提供する、いわゆるチーム医療というのを推進されていると思います。また、入院から終末期に至るまで切れ目のない医療提供体制の構築のために、病院、地域の診療所の役割と機能分化を進めていく必要があると思います。そのために、医療機関と地域の医療提供施設との密接な連携の下で地域住民のために適切な受入れ体制を構築することが不可欠だと思うんですけれども、そこで大臣にお尋ねをします。 チーム医療、特に地域におけるチーム医療の推進について政府はどのように取り組んでおられるのか、まずお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) おっしゃいますように、そのチーム医療の推進ということは、それぞれの地域の中にふさわしい医療を連携をして行っていくために大変必要なことだというふうに考えています。このため、厚生労働省でチーム医療推進会議、これを設置をいたしまして、日本の実情に即した医師と薬剤師、看護師等との協働、連携の在り方について今検討を進めているところです。この会議では、今年六月には先進的な取組の事例集を取りまとめました。医療機関の中だけに限らず、地域で様々な職種や機関が連携して在宅医療サービスを提供する取組など、そうした先進的な取組をこの中で紹介をしています。 これから、医療現場の関係者の皆さんの協力を得て、こうした取組によるサービスの安全性とか効果などを実証するなど、また引き続きチーム医療を推進するためにしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えています。
○大家敏志君 御答弁いただきました。 この医療従事者が同一施設の中で働いている病院とは異なって、地域では診療所や薬局、訪問看護ステーションとそれらをバックアップする中核病院、それぞれが各々独立して機能しているために、職種間の連携というのはそう簡単ではないと思います。 在宅で療養されているがん患者の方々とも意見交換をする機会を得たんですけれども、このがん性の激しい痛みを、これを和らげる医療用の麻薬や療養に必要な輸液、これが地域でも容易に提供される状況があれば住み慣れた場所で終末期を迎えたいという声が根強くあるんです。全国でこうした医療用の麻薬や輸液が提供できる体制が一層整備されるとするなら安心して自宅で療養ができるというお話を伺いました。誠にもっともなお話だと思いますし、これはがん患者の方に限らず、地域で療養可能な患者さんが安心して、しかも安全に治療を受けられる体制の構築というのは国民的な希望だと思っています。 こうした点を踏まえて先日公表された厚労省の来年度予算の概算要求を見てみると、日本再生重点化措置として在宅医療の推進が挙げられていました。在宅で医療の提供を受ける患者に、入院中と同様に無菌性が求められる医薬品を身近な薬局が調剤してそれを提供できるように、その設備を持った拠点薬局を配置するために二十億円、そして、在宅緩和ケアが患者のニーズどおり提供できるように、地域の医療用麻薬、これの在庫管理システムの開発というのに六千万という計上がされていました。まさに時宜を得た予算要望と思うんですけれども、在宅医療を円滑に進めていく上で欠くことのできないこのような事業を推進することがやっぱり厚労省の大切な役割だと私は思います。 そこで、この概算要求に対する大臣の意気込みをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員がおっしゃったことはそのとおりだと私も本当に思います。やはり在宅でこれから様々な医療が受けられるように、そして介護とも連携してできるようにということを、今度、今検討している社会保障改革の中の医療提供体制として重点に挙げていきたいと思いますので、それをしっかり実現するためにはやはりこういう一つ一つのテーマにしっかり取り組まなければいけないというふうに思っています。 今委員がお挙げいただいた、来年度の予算の概算要求重点化措置の中で、在宅医療推進の一環として、今御紹介いただいた在宅医療提供拠点薬局の整備事業、そして在宅での疼痛緩和のための医療用麻薬適正使用推進事業、この中で今御紹介いただいたような金額でこれは要望しておりますので、重点化枠は枠よりも多い要望が今出されておりまして、これから政務三役力を合わせて頑張ってこれはしっかりと取っていきたいというふうに考えています。
○大家敏志君 しっかり獲得していただきたいと思います。 それでは、次は年金問題に入らせていただきたいと思います。 三月、いわゆるサラリーマンの家庭の専業主婦の皆さんの年金三号の問題について私はこの委員会で質問を予定していました。そのときに震災が起きましたので、実は日程が延びて、三月二十四日だと思うんですけれども、大臣も副大臣でおられたと思いますし、津田さんも委員長でおられたと思います。当時の細川大臣といろんなやり取りをさせていただきました。そのまんまになっているというふうに思います。 やっぱり年金というのは、私もですけれども、国民の皆さんも、そして多くのみんなが抱えている共通の問題意識ですよね。医療の問題とは少し違って、効率化のできない難しさがあると思うんですよ。分かりやすく言うと算数というか、本当に事務経費みたいなものは全体から見れば小さなものですから、やっぱり非常にそこの難しさがある、ごまかすことができないというか、だからこそいろんな議論が起きているんだと思いますけれども。 そこでお尋ねしますけれども、本当に前回のときもこのことを柱に聞かせていただきましたが、民主党はいわゆる契約といったマニフェストで、平成二十五年度までに年金制度は一元化をする、そしてなおかつ最低保障年金七万円を導入する、これが柱だったと思うんですよ、国民の皆様とのお約束といった。これを大臣としてきちんと本気で行う気があるのか、それとも、恐縮ですけれども、ほかの我々が四Kと言って指摘していていろいろ後退せざるを得なくなった民主党のマニフェストと同様に取り下げるおつもりなのか、まずはそれをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) マニフェストの中では、年金の最低保障と所得比例の部分を積み上げた新しい、全員が一つの年金制度に入る年金の一元化、これについては二十五年度までに法案を提出をするというふうにお約束をしていまして、今民主党の方の中でワーキングチームが立ち上がり、それに向けて準備が進められるというふうに聞いています。そういう意味では約束どおり、二十五年度までに法案提出というお約束でしたので、その方向で進められているというふうに思います。 ただ、この年金制度を新しくつくったとしても、そこからスタートして全員がその仕組みに入るには四十年とか、それをもう少し期間を短くできないかとは思いますけれども、一定の期間が掛かりますので、その間にやはり現行の年金制度の中で改善をし、是正をすべき点はしていかなきゃいけないと、そういうふうに考えています。
○大家敏志君 二十五年でしょう。今は二十三年なんですよ。前回も細川大臣と同じようなやり取りをさせていただいて、詭弁ではないですかということも、強い言い方をさせていただきました。しかし、やっぱり国民の皆さんはどの方向で与党がやろうとしているのかやっぱり示してほしいと思っているし、これが宙ぶらりんの状態というのは一番良くないと思うんですよ。 大臣として、御就任されて一定期間たちましたよね、官僚の皆さんにどういう形で指示をされているんですか。最低保障年金をきちんと導入するつもりか、それとも現行制度を修正するということで指示をされているのか、どちらなんですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) これは、政府として決めております、六月に決定をいたしました社会保障・税一体改革の成案の中でも、将来的には年金一元化ということをちゃんと書き込ませていただいておりますので、そういう方針であるということは私からも徹底をしているところです。 ただ、先ほど申し上げましたように、そこまでに全員がそこに移るには、スタートをしたとしてもかなりの年数が、何十年という年数が必要なので、その中で現行の年金制度で是正すべき点、先ほど中村委員からも御指摘あったように、もっと効率化をしなければいけない面などもございますので、そうした成案の中に挙げられました検討課題を厚生労働省の中の審議会の部会で一つ一つ今取り上げて検討しているところです。 ただ、その取上げ方が、順番にただ列挙してしまったものですから、すぐにやるべきことと将来に向けて検討することがどうも国民の皆様にもきちんと伝わっていないということで、私の方から、将来はこうします、全体の絵姿と、やっぱり工程表というかスケジュール感ですね、将来こういう形にしますと。そして、直近のところでは来年の国会には、今そこに何を並べるかを精査しているところですが、何を出す、翌年には何を出す、そしてこういう工程で進めていきますよということが分かるようにするようにということを今私の方から指示をしています。
○大家敏志君 税と社会保障の一体改革の今後の検討の進め方、その中の資料三というのの中に、やっぱり両論併記なんですよ、同じ資料があるんだと思うんですけれども。新しい年金制度の創設と現行制度の改善、これを両論併記している。なおかつ、スケジュールというのが配られた資料の中の二というのにあると思うんですけれども、それの新年金制度というところを見ると何と書かれているかというと、新年金制度については、よく聞いてくださいね、これめちゃくちゃ分かりにくいんですから、国民的な合意に向けた議論や環境整備の状況を踏まえつつ検討と書いてあるんですよ。国民的な合意に向けた議論や環境整備の状況を踏まえつつ検討、二十四年度以降まで矢印がずっと伸びている。しかし、マニフェストでは、二十五年に最低保障年金を導入し年金を一元化すると国民との契約をなされた。堂々巡りですけれども、そこを僕はお尋ねしているんです。
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほど最初に答弁をさせていただいたとおり、二十五年度に法案を提出をすると、法案を作り上げるというお約束をしておりますので、作り上げて、その後、もちろん今のねじれている国会の中で与党だけでやるといってもできないわけですから、それは国民の皆様のいろいろな意見を受けていらっしゃる野党の皆様とも協議をさせていただき、また国民の皆さんの声もいただきながら取り組んでいくということで、ここに書いてあることが何か違ったことを書いてあるというふうには私は思っておりません。 ただ、ここに書いてございますのが、さっき申し上げたように、将来へ向けての新しい年金制度とそれから現行制度の改善ということがタイムスケジュールとして分かりやすく表示をされていないというので並立しているというふうにお取りになっているのかとは思いますので、分かりやすくお示しをしたいというふうには思います。
○大家敏志君 それは絶対分かりにくいですよ。いろいろと答弁されていますけれども、これは国民が聞いていますし、見ています。それは分かりにくいと思って私は指摘をさせていただいています。 余り堂々巡りでもいけませんので、三号の問題についてもう一度触れさせていただきますけれども、大臣は就任後のインタビューで、年金変更届を出し忘れた専業主婦の救済法案をどうするかという質問に対して次のように答えられているんですね。次の臨時国会に法案を提出できるよう取りまとめを急ぐ、それが一つ目で、二つ目は、パートの方や専業主婦は仕組みを知らない、説明すると払える範囲で払いたいという人が私が聞いた範囲ではほとんどだ、丁寧にやれば理解は得られるし、大きなエネルギーを掛ける覚悟は持っているとお答えされていますよね。 もちろん、難しい問題なんですよ。しかし、民主党政権になって本当に迷走している問題の一つですよね。私は、これは前回も言いましたけれども、長妻大臣の責任が大きいと思うんですよ。細川大臣ともやり取りをさせていただきました。 ちょっと振り返るんですけれども、長妻厚生大臣のときに、この主婦の問題について、届出漏れのこの問題については課長通知一本で救済をしようとしました。そして、細川大臣のときには、この長妻大臣の指示を守って通知を出した担当課長、これを処分して、そしてこの通達については見直しをするといって取り下げた、新しく法律を出すと言われた。その責任が問われているときに先ほどから言っている問題になって、今日までもう半年以上がたっていると思います。 小宮山大臣になられた、その後、報道ですけれども、一つの解決策の案として出たのは、夫と専業主婦共同で納めたことにみなすという案が浮上したと思うんですよね、報道で。これは主婦も家事で夫の稼ぎに貢献しているという考え方の一つだとも思うんですよ。インタビュー記事によると、大臣は、三号被保険者が払わない保険料は一人親家庭の人や共働き家庭の人がみんなで払っているという本当におかしな仕組みだと言われましたよね。 だとすれば、この問題の解決策は三号被保険者についても保険料を払うことにしないとおかしいということになりませんか。働く女性からもまやかしではないかという声も出ています。そのことについて大臣の見解を求めます。
○国務大臣(小宮山洋子君) 一つ、お答えする前にちょっと整理をしたいんですけれども、先ほどおっしゃったこの三号の仕組みにのっとって起こった運用三号の是正の問題と、これからの年金改革の中で三号をどうするかということと、二つちょっと分けてお話をさせていただきたいと思います。 運用三号の問題については、ちょうどおっしゃったように三・一一の大震災の前に国会でかなり白熱した議論が行われまして、そのときからずっと震災があったということもあり今日まで来てしまっているので、それは就任のときにお話をしたように、この国会に出せるように準備をしておりますので、是非この中でその運用三号の是正の問題については御審議をいただきたいと思っています。 そして、後段でおっしゃったのは、年金制度の中の専業主婦が保険料を自ら払わないで年金は受け取っているという、その三号の根本的な問題の方ですけれども、これについても、三号の制度ができるまでは専業主婦も国民年金に七割の人が実は加入をしていたんですね。ところが、無年金をなくすということで三号の制度ができました。 私がおかしな制度とか不公平な制度と言ったのは、女性の観点に立ってみると、例えば二号で働いている、独身で働いている女性もそれから母子家庭で子供を育てているお母さんも、みんなで専業主婦の女性のための掛金を払っているということになるわけですね。専業主婦の方とさっき私がお話しすると御本人もそういうことならおかしいと言われたというのは、専業主婦の皆さんは、私が少なくともお話しした多くの方は、夫が払っていると実は思っていらっしゃるんですね。 ですから、そこのところで、今委員がおっしゃったように本当に解決するためには、夫が二人分払う、あるいは本人が払うという掛金を増やすか、あるいは払っていないんだからそこの受け取る年金料を下げるとか、十年ほど前に厚生労働省で四つの案を出して何とか解決をしようとしました。だけれども、今受け取っている方の現状をいろいろ変えることがいろいろな点から難しかったというふうに聞いていますけれど、十年たって何にも進んでいないんですよ。 だから、そういう意味で、今回は考え方の整理で、実質的には何も変わっていないと。これは、働いている女性の方からも、専業主婦やあるいはその夫の方からも、両方から御批判を受けていることは承知をしています。根本的にやるためにはもっときちんと今申し上げたような在り方を変えないとできないわけですけど、少なくとも考え方の整理として、今、離婚のときの年金分割というのは均等になっているわけですので、考え方の整理としてそういうふうにさせていただくことが半歩前進かなというお話をしているところです。
○大家敏志君 根本的にというのを避けるような答弁ではありませんでしたか。根本的にやらなくてどうするんだというふうに思うんですよね、しっかりした議論をやって。 大臣は、ちょっとぶり返すようですけれども、やっぱり働く女性の味方だというような強いような発言をされて……(発言する者あり)そんなこともない、味方ではない、余り揚げ足取るのもあれですけれども、そういう発言があった。しかし、考え方の整理をしたと言われるけれども、実際その負担をさせるんですかさせないんですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 別に働く女性の味方じゃないと言ったわけではなくて、私は専業主婦を全然否定しているわけではありません。専業主婦になった人あるいは働いている人、その働き方も様々ありますけれども、生き方というか働き方の選択、ライフスタイルの選択によって不公平にならないような仕組みにしたいと、どういう生き方を取ってもフェアな公平な制度にしたいということを言っているので、現状が働く女性にとってなかなか真っ当に働いてそれを評価されていけるような仕組みになっていないと。その中に三号の問題とか配偶者控除の問題とか、あるいはパートで働いていると雇用保険にも入れないとか幾つかの問題があるので、そういうのは総合的に考えないといけないねということを申し上げているんです。 二分二乗にしましても、本来はその三号の問題だけではなくて、究極的に行けば二号と二号の二分二乗まで考えるべきだという御意見もございますし、なるべく着実にそこのところは是正ができるような、公平にしていけるような方向にしていきたいと思いますが、今まで十年も動かなかったことも踏まえまして、今回は考え方の整理をさせていただき、だから今回は保険料も変わらないし年金の受取額も変わらないんです。 だから、単に考え方を整理しただけじゃないかということがあるんですが、まず考え方からでも整理しないと動かない問題だというふうに思っておりますので、全体を通して、この三号も配偶者控除も、あるいは女性が働いていると、午前中にILOのお話がありましたけれども、ILOからも度々勧告を受けているように、男女の賃金格差がこれだけ開いている先進国は少ない。そういう働きに対してきちんとして、均等で、場合によっては均衡な処遇が受けられるということも含めて、全体でやらなきゃいけないところの一つの部分だというふうに考えています。
○大家敏志君 やっぱり女性の立場ということに強い思いがあるというのは分かりますけれども、僕はそのことを今日は議論したいというのではないんですよね。それはお分かりだと思います。 しかし、結局、議論が戻るんですけれども、三号被保険者は夫の保険料から妻の基礎年金部分の財源を確保するというものですよね。なら、結局、最低保障年金を基礎年金の部分に、最低保障年金七万円という、あなた方の主張をきちんとやるとするなら、この問題は解決するんじゃないですか。このことは何度も指摘をさせていただいているんですよ。だから、結局、マニフェストで言ったこの最低保障年金の導入というのを導入する気がないんじゃないんですかと。
○国務大臣(小宮山洋子君) 一番最初に申し上げましたように、最低保障年金も含んだ年金の一元化は党で今検討を始めていて、二十五年までに法案を作る方向で検討をしています。 最初に申し上げたように、その制度が皆様も御賛同いただいて制度として発足しても、全ての人がそれに全部移行するには今の計画だと四十年ぐらい掛かるんです。その四十年間、今問題があるものを放置しておいていいのかという問題があるので、全員がもちろんその一元化の制度に入ればこうした三号の問題はなくなります。だけど、その経過措置というか、今生まれた人は最初からその年金制度で全部自分の年金をもらえますが、今例えば四十歳とか五十歳まで今までの年金を掛けてきた方は、そこまでのは今の仕組みが残り、スタートしたところから先が新しい年金制度になるので、ここまでの部分がやはり公平でなくなりますから、そういう意味でそこの部分の改善も必要だということでこういうことに取り組んでいるということです。
○大家敏志君 もうこの際マニフェストを忘れてくださいと言った方が正しいんじゃないんですか。それは絶対そう思っておられるでしょうよ。聞いている人もそういう議論やないですか。どう違うんだという質問をしています。 とにかく、何度も言いますけれども、最低保障年金を導入すればこの問題は解決すると、それまでのつなぎとして議論するというならその議論の余地もあると思うんですよ。 大臣が記者会見で言われた、話を移しますけれども、支給開始年齢の引上げについてもお尋ねをしたいというふうに思います。 厚生年金の支給開始年齢が今六十歳から六十五歳に引き上げられていると思うんですけれども、それを六十八歳から七十歳まで引き上げるという報道がなされたとき、大臣は、大臣が言われたのは、更に六十八歳までいきなりやるのは難しいと、引上げに否定的とも取れる発言をされましたよね。そしてその後、いろいろと釈明をして、そこで、大臣は、支給開始年齢を更に引き上げる方向で検討を指示をしているのか、それとも引き上げるなと言って事務方に指示をしているのか、まずそこをお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほど申し上げたように、六月にできました社会保障・税一体改革の成案に基づいて、これは政府で決めたことなので当然厚労大臣も入って決めたわけですけれども、こういう項目を年金について検討しましょう、医療についてはこういう項目を検討しましょうということが挙げられています。 年金についても、そこで検討することが決められた項目について今審議会の部会で順次やっているんですね。ただ、そのときに、先ほど分かりやすく御説明ができるような展開にしたい、スケジュール感が分かるようなものにしたいということを事務方に指示していると申し上げましたけれども、ずうっと並べて議論をしたものですから、全部いきなりやるような報道になってしまったということは私どもの反省があるし、そこは整理をしてお話をしたいと言ってきました。 そういう意味で、この年金の支給開始年齢についても、これは政府の方の集中検討会議の中で民間の委員の方が意見を述べられ、それについての試算をしてくれということで厚労省から出したものです。それが検討会議の中で検討項目に入ったので今回検討をしていると。それは当然政府で決めたことを検討をしているんですから、それは私が指示した指示しないというよりも、決められたプロセスの中で今やっています。 ただ、その中で、昨日の答弁でも申し上げたのは、これは今おっしゃったように、六十五歳まで今引き上げている過程の中で、いきなりまた六十八歳にするのではないかという、来年にもその法案を出すのではないかというような報道が出ている、これはやはり厚労省側の提供の仕方が悪かったと私は思っておりますけれども。 そういう中で、混乱をこれ以上広げないということもございまして、今、全体としては今の積立金の状況とか、今経済状況を踏まえた将来の財政見通しの検討を始めさせていただきますが、すぐにやるということではなくて、これは将来に向けてずっと持続可能でなければいけないので、将来に向けて賃金の状況ですとか経済の状況とかを考えて五年ごとにこれは見直していますので、そういう過程の中で先進国が取り組んでいるように更に上げるという選択があるかどうかを検討しているということで、ただ、これは将来の話ですから、来年の法案提出というようなことはいたしませんということを昨日私の方から整理をして申し上げさせていただきました。
○大家敏志君 それは昨日聞きました。で、来年やるかやらないかということを聞いたわけではなくて、この中長期的な課題が俎上に上っていること自体がマニフェストと矛盾しているんではないかということを指摘しているんです。大体、大臣として、最低保障年金が導入された段階で検討すればいいことじゃないですか、その問題は、と僕は言っているんですよ。 今、六十歳から六十五歳まで支給開始年齢を引き上げているでしょう。これ何年間掛けて行っているんですかというのを、僕は今日資料を配らせていただいていると思うんですけれども、二十歳ぐらいの幅を持って、これ六十五歳が完了するのは十五年後なんですよね、十五年後。これで、例えば、今すぐではないと言ったというけれども、例えば七十歳まで引き上げるとすれば、これと同じ方法でやるとしたら完了するのは四十年後なんですよね。 何度も話が戻りますけれども、最低保障年金を導入するということになれば、なればですよ、基礎年金の部分に、そうすると、報酬比例の部分からのやってくるお金も要らなくなるんでしょう。というように、もちろん制度設計の仕方がいろいろあると思うんですけれども、元々仕組み自体が大幅に変わる問題じゃないんですかね。最低保障年金を導入するかしないかということが大きな問題でしょうということを僕は言っているんですよ。そのことについてはずっと逃げつつ、両論併記をしつつ、どこを目指して議論をしているんだということを僕は指摘をしたいと思うんですけれども。
○国務大臣(小宮山洋子君) 全然逃げておりませんで、私も最初の答弁から、最低保障年金についてはマニフェストのお約束どおり二十五年に法案を提出できるように準備が進められていると思います。 ただ、そのことと支給開始年齢の問題は、最低保障年金を入れた年金の一元化をしてもいつから支給をするかという問題は同じようにあるわけですから、そのこととこのことは関係のない話ではないかというふうに思います。
○大家敏志君 それを、なぜ今ごろ出てきた議論なんですか、じゃ。支給年齢を引き上げる引き上げないというのが今なぜここの場で出てこなければならないんですか。それは全く分からない。そして、そのことについてどう思っているんですか、大臣は率直に。発言がぶれていますけれども。
○国務大臣(小宮山洋子君) ぶれているとは思っていません。 それで、これは、先ほど申し上げたように、社会保障・税一体改革の中で、官邸での議論の中でこれは検討をするということが指示をされたというか決められたことなので、これはその決められたとおりに議論をするということ。そのこととすぐに導入するかどうかということについて、私からも昨日申し上げたように、すぐにやることではないということを言ったということは全くぶれていないし、次元の違う話だというふうに思います。
○大家敏志君 で、最低保障年金はどうされるつもりなんですか。二十五年度までにやる。
○国務大臣(小宮山洋子君) 来年の通常国会で、直近のところでやることはありませんということ、来年の法案提出は考えていませんということを申し上げました。 その先については、今、一つは、毎年の決算で検証可能な形としては積立金の問題があります。これは、二十一年度はプラス四兆円になりましたけど、二十二年度は今集計中で、これはマイナスになる見込みだというような、積立金の問題が一つ。それから、直近までの人口とか経済状況を踏まえた将来の財政見通し、これは今審議を始めたところで、五年に一回ずつこれは見直すことになっています。 こういう全体状況の中で中長期的に将来に向けていつ上げる必要があるのかどうかということをどの時点で検討するかというのは、その財政状況を含めた状況を見ながら判断していくことだと思いますので、二〇二五年までにどうするということをここで申し上げることはできないと思います。
○大家敏志君 何度も繰り返し申しますけれども、やっぱり技術的なことももちろん大事ですけれども、大前提として、このことをやる気があるのかないのか、そのことが本当に明確ではないんですよ。それがあれば解決する問題はたくさんある。しかし、そこからは逃げて答弁をはぐらかす。しかしながら、慎重に検討していると言う。マニフェストでは二十五年にきちんとやると言っている。それに対して明確な答えはしない。しっかりとした議論をこれからもさせていただきたいと思いますよ。 時間もあれですけれども、最後に少しだけ思うところがある。大臣は十月五日に開かれたパーティーの席上で、子ども手当に関して、ちょっと姿を変えたけれど継続したと、とんでもない発言をされたと思うんです。八月四日の子ども手当に関する三党合意では、平成二十四年度以降の子供のための現金給付については、児童手当法の所要の改正を行うことを基本とすると明記されていると思います。子ども手当は廃止をして児童手当を拡充するとした三党合意、明らかに反する、信義にもとる発言だというふうに指摘をしたいと思います。この問題についてはこの後、丸川議員に譲って、しっかり質問をさせていただきたいと思います。 以上で終わります。
○丸川珠代君 自由民主党の丸川珠代でございます。久しぶりに厚生労働委員会で質問に立たせていただきます。 小宮山大臣におかれましては、本当に大変なときに厚生労働大臣という大役を担われまして、御苦労いかばかりかと思いますけれども、今まさに本当に私たちの社会保障が転換点にある中で、是非ともこの大きな改革を成し遂げて、私たちの安心な社会を持続可能なものにしていきたいという思いは同じでございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 さて、事前に通告をさせておりました中にないのですが、ちょっと大臣が先週金曜日の閣議の後の会見でおっしゃったことについて一つ確認をさせていただきたいと存じます。 先週金曜日の閣議後の記者会見で大臣は、いわゆる食品の放射能の暫定規制値、これについて、食品の放射性物質の規制値については、食品安全委員会の食品健康影響評価書が、これが月内にまとまると。そのために、三十一日に薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会を開催して、新たな規制値の検討課題などについて総括的な議論をしていただくことにしていますと、こういう御発言をなさっているんですが、これに対して記者の方が、この新たな規制値は今の暫定規制値よりも厳しいものになるという方向で検討されるのでしょうかというふうに質問されたところ、常識的に考えて緩くなるということはないでしょうという意味で厳しくなるということを申し上げましたとおっしゃいました。 これについて大臣、もう既に記者の方からもそのような指摘があったので御理解いただいていると思いますが、専門家の判断を経ていない段階で大臣が厳しくなるであろうというような発言をされるというのは、これは議論をする側からすると、政府がそういう厳しくなる方向に議論を方向付けようとしているというふうにも取られかねない、そういう発言でありまして、これは大臣としてはいかがなものかと思うんですが、その後、厚労省の役人の方とお話しされましたか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今行っております線量を五ミリシーベルトと設定しているのは、三・一一の大震災の後、原子力発電所であのような事故があり、放射線量が非常に多いことが想定される中で作られた暫定規制値ですから、これから新しい規制値をするということは、これは別に専門家の考え方を縛るということではなくて、より安全なものにしていくということでは、暫定的なところではある程度やっぱり皆さんが生きていくために緩い、緩い状態というか、それでも十分に安全な状態を国際的には作ったつもりですけれども、それよりも、これからだんだんに外へ出る放射線量も少なくなっていっているわけですから、そういう意味では厳しいということになるというのはこれは一般論としても普通に考えられることなので、特に委員の方の御発言を縛るという意味で言ったわけではございません。
○丸川珠代君 そういたしますと、大臣、これ、今まで飲料水一リットル当たり、例えばセシウムですと一リットル当たり二百ベクレルが安全だということで皆さんはお水を飲んでおられたと。ところが、暫定から本規制値になったら、実は一リットル当たり百ベクレルが安全ですと言われたときに、この本規制値百ベクレルと二百ベクレルの間でお水を飲んでいた方、つまり二百だったら安全だといってお水を飲んでいたのに、実は百ベクレルじゃないと安全じゃなかったということになるわけです。 そうすると、今まで安全だと思っていたものが実は安全じゃなかったと聞いたときに、国民納得できますか。子供を持っているお母さんたちが今どれだけぴりぴりしているか。これはどういうふうに説明されるか、教えてください。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今までのが安全でなかったと言っているわけではありません。例えば私どもが国際的に標準としているICRP、国際放射線防護委員会は、長期的な目標に用いる参考レベルは年間一から二十ミリシーベルトの範囲でなるべく低くするようにすべきとしています。また、コーデックス委員会でも、食品からの被曝、暴露量が年間一ミリシーベルトを超えないようにというような設定をしていることなども参考にして今回やるわけですが、そもそもの暫定規制値も、ICRPがこれ以下であれば大丈夫と言っている範囲に設定をしてあります。 ですから、今までの暫定規制値でも十分安全ですが、より安全性を高めるということで、新しく作る規制値はもっと安全な方向へそれを一層確実なものにするという意味で、今までの暫定規制値が安全でないということではございません。
○丸川珠代君 今まで国民にそのような説明がきっちりない中でもしこれ本規制値ということになると、大変な騒ぎになりますよ。 このセシウム、例えば飲料水一リットル当たり二百ベクレル、牛乳、乳製品一キロ当たり二百ベクレル、その他食品五百ベクレルというのはどういう規制値ですか、大臣。
○国務大臣(小宮山洋子君) これは被曝線量を、一年間に許容できる被曝線量を五ミリシーベルトと設定いたしまして、これを食品の各カテゴリーに当てはめた規制値です。
○丸川珠代君 この定められた規制値は、この値になったら議論を始めなさいという規制値なわけですね。御理解いただいていますか。この値になったら危険だというんじゃなくて、この値になったら議論を始めなさいという規制値で、そういう意味でいえば、まさに今大臣がおっしゃったように、これも安全なんですと、ただこれより本規制値厳しくしますということだというふうに私は今理解をさせていただいたんですが、正直申し上げて、今この暫定規制値ですら大変な混乱を引き起こしております。しかも、例えば茶葉に至っては、生茶とそれから荒茶と本茶で、重量で比べるために同じ製品が全く違う規制値の下で規制をされ、そのためにお茶屋さんが出荷ができなくて倒産しているわけです、実際に。 この規制値をめぐる混乱というものを重く受け止めていただいて、本当にもし規制値厳しくするんだったら、本当に安全なのは逆にどこなんですと、ここまで以下だったら食べても大丈夫なんです、ただ日常生活で、ICRPがまさにおっしゃったように、ICRPというのは、非常事態はここまでですと、平常な生活ではここまでですという定め方をしておりますけれども、そういうものなんですと、非常事態と平常時なんですということをしっかり説明をしていただいた上で国民に発表していただきたい。 と同時に、今何回も申し上げましたけれども、本当に安全なのはどこなんですかと。これは今、まだ実は世界的にどこにも知見がない。疫学的な調査もありません。だからこそ、私たちの国がきっちりとそれについて疫学的な知見を重ねていくという努力をしっかりしていただきたい。これについて是非御答弁をいただきたいんですが。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今おっしゃったことはそのとおりだというふうに思います。 全く知見がない中であのような事故が起こり、これはまたスリーマイルとかチェルノブイリとは違った状況の中で、どうやって安全を守れるかということで作り出しているのが今の暫定規制値なわけですけれども、それについても再三御説明はしてきているんですが、なかなかそこが、いろんな単位も難しかったりとかいうことも含めて、私たちの説明の仕方ももっと分かりやすく皆さんに御理解いただけるように努力をしていきたいと思っています。
○丸川珠代君 非常に難しい要求をしていることは分かっているんですが、しかし、国民の納得を得られなければどんな規制値も信用されません。ですから、ここが安全なんですということをはっきりまず、今の暫定規制値で安全なんですということをはっきりまずお示しをいただきたいと思います。そこから議論を是非スタートさせていただきたい、これは強く要望させていただきます。 さて、子ども手当について、大家議員からバトンを引き継ぎましてお話をお伺いしてまいりたいと存じます。 子ども手当につきましては、八月四日の三党合意に沿ってさきの通常国会で成立した特別措置法の附則で、政府は児童手当に所要の改正を行うことを基本として法制上の措置を講ずることが規定されております。これについて、先ほど大家議員からも指摘がありましたように、小宮山大臣は十月五日の民主党議員のパーティーで、子ども手当はちょっと姿を変えたけれども継続はした、名もまだ捨てていない、子供に対する手当になっているというようなことをおっしゃっています。 名は体を表すで、恐らくここにこそやっぱり子ども手当の理念が反映されているからであるなと、それゆえの御発言であろうなというふうに私は理解をしているわけですけれども、私どももこの子ども手当の理念というものには大変強いこだわりを持っております。子ども手当というか、私たちの場合は児童手当でございますが。日本の子供をどのような環境で誰の手によって育てるのか、そして社会の根幹を成している家族、家族というものについての価値観をどう持って子供を育てるのかという非常に重要なポイントであると思っております。 それゆえ、私たちはこの子ども手当、児童手当の理念の違いというものについて大変強いこだわりを持っているわけでございますが、昨日の衆議院厚生労働委員会の大臣の御発言を伺っておりますと、どうもこの理念は今後も続いていくものだというお考えをお持ちのようであります。この点について、大臣、もう一度確認させていただきたいんですが。
○国務大臣(小宮山洋子君) 先日、私がちょっと姿を変えてということが誤解を与えたのであれば、そこはおわびを申し上げたいと思っています。 これまでの子ども手当の議論の中で、委員とも別の委員会で先日も議論をさせていただきましたが、三党合意によって今三月までの形が子供に対する手当という形でつながれています。その形になったことによって金額も変わっていますし、それまでの子ども手当は事実上廃止をされたと、それは委員会でも何回も答弁をさせていただいています。 そして、来年度、二十四年度以降の子供に対する手当の在り方については、三党合意の中で所要額ですとか具体的な支給額を決め、それから、今後、所得制限世帯、その世帯の範囲ですとか、そういう所得制限世帯に対する税制上、財政上の措置の在り方、また扶養控除の在り方、そうしたことを含めて、また三党で、あるいはまたほかの党も含めて、党の中で御審議をいただけると思っていますので、その中で今おっしゃったようなその理念の問題も含めて話合いができればいいなというふうに思っているところです。 そういう意味では、今委員もおっしゃいましたように、子供の育ちを支援したいということでは党派を超えてこれは同じ思いだと思いますので、これまでは、私どもが子供の育ちを支援する、社会全体で応援をしていくと言っていること、それから、児童手当の中で子供の健全な育ち、その担っていく家族への家計への支援ということをおっしゃっていること、今まではそこは違いがありますけれども、そこを協議する中で一緒に併せて考えるということは私は可能なことではないかというふうに考えています。
○丸川珠代君 正直申し上げて、本当にその理念の部分ですり合わせるのが恐らく一番難しいのではないかなと。これまで二年間近くにわたって子ども手当の議論を経て、その内容を見るにつけ、この理念というのが本当に違う。ここについて是非大臣、はっきりと理念が変わっていくということについて御見解を伺いたいんですけれども、来年所得制限が課されます。この所得制限が付きますと、大臣、理念はどうなるんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今理念とおっしゃったのは、全ての子供にというところかというふうに思います。所得制限は、今三党合意の中では、夫婦で九百六十万程度の年収のところで掛けたらどうかというふうに案が示されていると思いますが、その所得制限を掛けた世帯についても税制上の措置である税額控除など、またあるいは財政上の措置として一定の金額をお払いをする、そのことも含めた所要額が二・二から二・三兆円だというふうに承知をしていますので、そういう意味では全ての子供に同額でという形ではないのが私が姿を変えたと申し上げたところの一つの部分でございまして、そういう中で、全ての子供に対して支援が行くということ自体はそのまま存続ができるのではないかというふうに私は考えています。
○丸川珠代君 所得制限があるということは全ての子供ではないと思うんですね。もしそれが全ての子供だとおっしゃるのであれば、今税制上の措置、財政上の措置とおっしゃいました。子ども手当になる前は児童手当でなおかつ年少扶養控除が存在しておりましたので、そういう意味でいいますと全ての子供に既にもう手当てはなされていたということになりますね。御理解いただけますか。児童手当のときは年少扶養控除があったんです。 もし今後、税制の措置も含めて全ての子供に支援が行っているということをおっしゃるんだったら、もう児童手当のとき既に全ての子供に支援が行っていたことになるんですよ。だから、子ども手当になったら何が変わったのかというところをきちんとやっぱり大臣自身がまやかしなく説明された方がいいんじゃないですか。現金で給付すると、所得制限なしで現金で給付するというところがポイントじゃないですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 元々私たちが考えた子ども手当は、そこの説明も最初に政権取らせていただいた後うまくいかなかったという点はおわびを申し上げなきゃいけないと思いますが、控除から手当へというのがもうそもそものスタートでした。控除でやりますと高額所得の方に多く行きますので、そういう意味では低所得の方に流すという意味も含めて控除から手当へというのが民主党でずっと考えてきたことで、それで、その控除をなくしたものをどこに充てるかというと、これは皆さん御同意いただけると思いますけれども、子供に対するGDP上の支出が先進国の中でも非常に少ないと、今でも高齢者の十八分の一しか行っていないというようなことも含めて、じゃ控除をなくしたものを手当にして子供に支給をするようにしましょうというところから子ども手当がスタートを実はしていまして、そのときに、その全ての子供にというのは高所得者の方から低所得に控除から手当で流すということと、高所得の方は既に累進課税で税を多く払っていらっしゃる、子供についてはみんな同じにということを私たちは考えました。そのことからすると、所得制限が入ったということは、姿は変わっていると私も思っています。 ただ、そこは、これだけねじれの国会の中であるということ、あるいは大震災の後財源が必要なこと、幾つかの情勢の変化がございますので、そこが姿を変えていくというところはやむを得ない現実的な判断なのだというふうに考えているところです。
○丸川珠代君 姿を変えたという言葉でごまかさないでいただきたいんですが、既に三党合意の中で、民主党は、税の控除も含めて、つまり税制上の措置、財政上の措置も含めて、高額所得者、つまり年少扶養控除がなくなった世帯に対して何らかの手当てをするということになっておりまして、つまり、実際にどうなるかは分かりませんよ、実際にどうなるかは分からないけれども、考え方として、つまり控除から手当へという転換が事実上またそこでひっくり返されたということになるわけですね。控除を戻すんですよね、もし三党合意でそうなったら。控除を戻すわけですよね。
○国務大臣(小宮山洋子君) 控除の在り方についても三党合意のこれからの検討課題だと思っておりますので、思っているんではないんですね、検討課題になっていますので、控除の在り方についても今後議論をされることだというふうに思います。
○丸川珠代君 過去に長年にわたって小宮山大臣はこの子ども手当というものに対して深くかかわっておられますけれど、過去からの経緯でいえば、配偶者控除もなくすと、年少扶養控除もなくすと、いわゆる控除というものを全部なくするんだというところからスタートして、実際にマニフェストにもそういうふうになっていたわけですが、そういう意味でいうと、控除から手当へという流れが実際には実現できなかったということに、まあ年少扶養控除はなくなりますけれども、別の手当てをするのは、それが税制上の措置も含めて検討するということに踏み入った段階で理念としては私は残念ながら折れているんだというふうに思います。 どうも控除から手当へというのこそが子ども手当の理念だとおっしゃっていますけれども、私ども、過去の国会の答弁の中で、子ども手当の理念って何ですかと、何で子ども手当の理念というものが所得制限と関係するんですかということを再三質問をさせていただきました。 鳩山内閣総理大臣はこのように御答弁なさっています。子ども手当のそもそもの発想は、社会全体で子供の育ちを支える、だから所得制限というものを置かないでやりましょうということになったものでございますということをおっしゃっていますね。 そして、その次、菅大臣はもっと分かりやすく御説明くださっています。子ども手当は、社会全体で一人一人の子供の育ちを支援するという観点から実施するものであり、家計の収入のいかんにかかわらず、確実に支給されるよう所得制限は設けないこととしたところでありますと。つまり、子ども手当というのは、家計の収入のいかんにかかわらず支給されるようにしてあるものですと。 私は、まさにそこに子ども手当の理念というものが、一人一人の子供の育ちを応援するというものが反映されているのであり、所得制限が付いた瞬間に一人一人の子供を応援するという子ども手当としてのですよ、子供の支援トータルではありません、子ども手当としての理念というのはついえているということをこの答弁からもうかがい知ることができるわけですけれども、大臣にでは御説明いただきましょう。 子ども手当の理念は、控除と給付は分かりました。今、鳩山大臣や菅大臣がおっしゃっていた意味での理念ということでは、その子ども手当の理念は制度のどこに反映をされていたんですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほどのまた繰り返しになってしまいますけれども、社会で一人一人の子供の育ちを支援をするという意味では、本当は同額と言っていたところが同額でなくなったところはその姿を変えたというふうに先ほど申し上げたんですけれども、所得制限が入る過程でも、繰り返しになりますけれども、何らかの形で税制上の措置か財政上の措置をとるということはそこの支援をするということですから、全ての子供を社会が支援をするという理念は変わっていないというふうに思っています。ですから、理念と仕組みとしての姿というのは私は違うというふうに思っていますので、子ども手当の理念は今でも変わっているわけではないというふうに私は思っています。 ただ、名前も含めて子供に対する手当ということで今三党で御協議をいただいたので、四月以降どうするかということは、その考え方やネーミングも含めて御協議をいただけるものというふうに思っています。
○丸川珠代君 大臣、申し訳ないんですけれども、姿は変えても理念は変わらないって、いや、理念を反映するからこそ制度というものがつくられているわけですよ。制度には一つ一つ理念が反映されているんです。どんな形になっても理念は変わりません。そんなものはあり得ません。不可能です。 にこにこ笑っていらっしゃいますけど、実際に民主党さんがそういう法案出してきているんですから、過去に。きちんと理念が変わりましたということが分かるような法案の出し方をされていますよね、大臣、過去。
○国務大臣(小宮山洋子君) それは多分、理念ということと姿、仕組みということの定義の仕方だと思います。そういう意味では、理念というのは全ての基礎にある考え方ですから、考え方自体は民主党としては変えているというふうには私は思っていません。
○丸川珠代君 理念は変えていないとおっしゃいましたね、今。民主党としてはずっと理念は変えておられないと。なるほど。 私はそのようには理解しておりませんで、過去に民主党さんが出された法案についてちょっと確認をさせていただきたいんですけれども、民主党さんは過去、平成十一年と十八年に二度、児童手当法を改正する法律案というのを参議院、衆議院それぞれで出されております。 皆様のお手元にその資料を配らせていただきました。第百四十五回と書かれているものが平成十一年の三月三日に参議院に提出されました児童手当法の改正案というもので、所得税法も入っておりますので、今大臣がおっしゃったように、とにかく控除から給付へということで控除をなくすことが書かれているわけでありますけれども、この資料の裏側見ていただけますでしょうか。「第五条第一項を次のように改める。」と書いてありますけれども、これは何について書いてあるかというと、所得制限について書いてあるんですね。児童手当法の第五条というのは所得制限について書いてある項なんです。この所得制限がこの平成十一年の法律には付いております。これ、民主党さんが出した法案ですね。 表に戻っていただきまして、「目的」のところを御覧ください。ここにこの法の理念が書かれておりますけれども、この法律は子育てに係る経済的負担を軽減するために児童を養育している者等に対し子育て支援手当、子ども手当ではありません、子育て支援手当を支給すること等により、次代の社会を担う児童等を育てている家庭における生活の安定に寄与することを目的とすると。つまり、家庭における生活の安定に寄与する、家庭で子供を育てることに対して支援をしましょう、経済的負担を軽減するために支援をしましょうと、こういうことが書かれております。 家庭の生活の安定に寄与することを目的とするという点においては、我々の政府が守ってきた児童手当の第一条と変わりません。子育て支援手当として家庭生活の安定に寄与することを目的とした法律を民主党さんが出したときには所得制限が付いておりました。 さて、次の資料に移ってください。第百六十四回国会で出されました民主党さんの法案でございます。平成十八年でございます。御覧いただいて、赤線部分、お分かりのように、「第五条を削る。」というふうに書いております。第五条を削るとした上で、子ども手当に児童手当の名前を変えております。そして、家庭における生活の安定に寄与するという言葉が消されております。つまり、ここで理念が違う、理念とともに制度も違う法案を民主党さんは出されてきている。つまり、はっきりと過去に理念を変え、理念に応じて制度を変えてこられた経緯が民主党さんにはおありになるわけです。 そういう意味でいいますと、これから三党合意の結果いくであろう法案というのは少なくとも所得制限が付く。そして、所得制限が付くということは、明確にここで民主党さんが法案において示されているような理念ではないものに向かっていくということにほかならないんです。 大臣、こういう経緯がおありだということは御理解いただいていたと思いますけれども、何か御説明はございますか。
○国務大臣(小宮山洋子君) これは、私が直接かかわっていたのは、この十八年の方の法案にはかかわっておりますが、前の方にはかかわっておりません。 それで、このときにつくったこの理念がそのまま今の子ども手当に、この平成十八年のときのものが生きているというふうに考えていますが、この所得制限という一条を削ったことで理念が、そうですね、ここで削ったものがまた戻ったことで理念が変わるということの説明にはならないというふうに思います。
○丸川珠代君 さすが制度に理念が反映されるという、そういう考え方で政治をやっておられない方の発言だなと思います。 政治というのはいろんなやり方があると思いますけれども、少なくとも私たちは、我々の社会のありよう、家族のありよう、生き方、こういうものを制度に反映させる、そのために法案を提出をし、行政を運営する側にかかわろうとして選挙やるわけでありますけれども、理念はあるけど制度には反映されているか反映されてないか分からないと。こういう理念と制度が全く結び付いていないような政治というのは、正直言ってただばらまいているだけということにすぎないわけでありまして、きちんと所得制限と、いいですか、所得制限とそれから法の理念というものがリンクして、自分たちで出しているわけですから、その辺りは素直にお認めになったらいかがですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) ちょっとそこは委員と考え方が私は違うと思っていまして、理念があった上に制度として幾つかの条文で制度を形作っていきます。その中の一つの条文が欠けたからといってベースになっている理念が変わるわけではないということを私は申し上げています。
○丸川珠代君 これは制度の根幹にかかわるものであり、皆さんの政治姿勢にかかわる部分でありますから、そんな御答弁で本当によろしいんですかね、政治家として。 私は、あのマニフェストを、民主党さんのマニフェストも見させていただいて、これはまさに民主党の考え方を反映しているんだということを確信を持って今お話をさせていただいているわけでございますが、次の資料にお進みください。 ここに「民主党の「十五の挑戦と百十の提案」解説版」というものがございます。これは民主党さんが二〇〇〇年の六月六日に、このときは次の選挙に向かって政策集をお作りになったときのものでございます。 この中に、八つ目の項目としてゼロ歳児保育云々かんぬんというところがありますけれども、ここをめくっていただきますと、子育ての三つの柱としてこういう理念が書かれております。子育ては、母親のみの責任で行うものではなく、父親やその他の家族の責任で行い、地域と社会が支援すべきものですと。子育ては、母親のみの責任で行うものではなく、父親やその他の家族の責任で行い、地域と社会が支援すべきものですと。家族の責任で行いということがしっかりと書かれております。下の方を見ていただきますと、児童手当イコール子育て支援手当制度の充実とあって、まさに先ほどの平成十一年に出された法案と同じようなことが書かれてあるんですね。子育て支援手当という名称にしますと。そして、現行六百七十万円の所得制限を八百万円程度にと、今よりずっと謙虚ですね、八百万円程度まで引き上げ、かつ児童の支給対象年齢を引き上げますと、こういうふうに書かれておるわけで、所得制限をなくすということは書かれておりません。つまり、家族の責任で子育てを行い、それを社会が支援するんだと、こういう考え方に立っていたときの民主党は、所得制限ありでいいんだよということをはっきりこのマニフェストでおっしゃっているんですね。 ところが、次に二〇〇五年の民主党政策インデックスにお進みください。民主党政策インデックス、社会保障・雇用のページでございますけれども、一枚めくっていただきまして、子ども手当(児童手当)、子ども手当という名称の方がメーンになっておりますけれども、拡充等ということで、全く理念が変わっております。次代を担う子供を産み育てる家庭の様々な負担は個人の責任にのみ帰せられるべきものではなく、社会全体でこれを分かち合い、支援すべきですと。家庭という言葉が全くなくなっております。この個人を家庭に読み替えるのかもしれませんけれども、個人で子供を育てるというのは本当に大変なことですから、これは支援した方がいいかもしれませんが、しかし、家庭の責任というふうに読み替えたとするならば、これは全く違うことをおっしゃっているわけでありまして、この観点からですよ、この観点から、所得水準にかかわらず、つまり、家庭の責任だけで育てるものじゃないんだから所得水準にかかわらず給付しますよと、こういう理念になっているわけでありまして、その結果、平成十八年には、先ほど申し上げたように所得制限がなく、かつ子ども手当という名前の法案を提出しておられるわけですね。この家庭を主に考えるか、それとも家庭の責任だけじゃないんだということで社会全体という言葉を使うか、ここが非常に大きな違いなんです。 児童手当は、先ほどから申し上げているように、家庭の生活の安定に寄与するということで、家庭の責任において子供を育てるのであるということを明確にその中に含んだ目的になっております。子ども手当はそうではありません。この点において、所得制限とリンクしたこの家庭の責任で子供を育てるのかどうかという、もうまさにこの民主党の政策インデックス二〇〇五に、だからということが書いてあることから分かるように、所得水準にかかわらず給付をするということと、家庭、個人の責任で子供を育てるかどうかということは完全にリンクしているわけですね。 つまり、所得制限が課せられるということは、その家族の責任でやるのか、それとも家族の責任じゃなくて社会で育てればいいじゃないかという、この違いというものは明確に分けられていて、所得制限が付いたときにはその理念はついえると、こういうことだと御自分たちのマニフェストを見てよく理解をなさった方がいいんじゃないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) どういうふうに説明をすればいいのかと思いますけれども、これは個人とか、あるいは、前のところもそうですが、のみの責任ではないと言ってあるので、個人の責任や家庭の責任がないと言っているわけではありません。とにかく、それぞれの家庭で子供は育てるべきだ、特に母親が育てればいいのだ、社会は知らないということではなくて、個人が育て、それでまた家族が育てるものを社会が支援をするという、そこのどこにウエートを置くかということの問題であって、言っていることはそんなに大きく違う話ではないんじゃないかと。 立ち位置が違うという意味では大きく違うという見方もあるかと思いますけれども、決してこれも社会全体で、先ほど申し上げたように、税金の使われ方を含めて子供のことがいつも後回しになってきたことに対して、チルドレンファーストということで子供を第一に考えるという中で、子供の育ちを支える、そしてその保護者、家庭を支える、それを全体で支えるのが社会だという考え方を取っているのだというふうに私は考えています。
○丸川珠代君 大臣、その今の御答弁、本当ですかね。 資料の六を御覧いただきたいんですけれども、これは平成二十二年に発刊されました大臣の御著書、「私の政治の歩き方③政権交代編」ということで、政権交代に伴って自分たちの政策を小宮山大臣が解説をされているわけでございますけれども、その中にはっきりと書いてあります。今家庭の責任のみではないということをおっしゃったんですが、ここにはっきり書いてあります。子供は社会で育てるものという考え方で、どのような家庭に生まれても何人目の子供でも平等にと考えていますと。子供は社会で育てるものという考え方でと大臣はっきりおっしゃっているわけですよ。今言ったのは詭弁じゃないですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) いや、社会で育てるというのは、それは子供は家庭で育てることが大前提とした上で社会全体で育てるということを言っているのであって、社会だけで子供を育てるなどということは全く言っているつもりはございません。
○委員長(小林正夫君) 丸山君。あっ、ごめんなさい。丸川君。
○丸川珠代君 丸山は弁護士ですので、御注意ください。 だとするならば、家庭という言葉は、やはり児童手当の法文にあるまま大事に守られるべきではないでしょうか。今、家庭が子供を育てる力というものが本当に弱まって危機的な状況にある、だからこそ家庭を応援することによって子供は幸せに生きていくんだと、それを必死で今私たちは守ろうとしている。何とか家族を取り戻したい、そういう中で、すっぽりその子育て支援策の中から家族という理念が抜けているというのはおよそ考えにくいことなんですね、我々からすると。 そして、大臣がこんなふうに著書に子供は社会で育てるものというような書き方をすると、これ、読みようによっては、いや、これでちょっともう家族の責任は横に置いておいてというようなふうにも受け取られかねないわけでして、是非こういうところの理念を大事に考えていただきたいと思います。 私は、大臣のお考えをしっかりただしておきたい。なぜなら、こういうふうに安易に、子供は社会で育てるものというようなことで安易に書かれてしまうから、きちんと家族というものを考えておられるかどうかを確認する意味で御質問をさせていただきたいと思いますが。 資料の五を御覧ください。これは、東京大学の大沢真理さんという教授の書かれた「男女共同参画社会への道」という文章でございます。この本は、読ませていただきますと、例えば所得制限なしの児童に対する子ども手当であるとか、あるいは夫婦の年金を二分二乗で考えるとか、あと最低保障年金という思想であるとか被用者保険と国保の一元化であるとか、およそ、最近小宮山大臣の口から出てきたり民主党の厚生労働行政の中で取り上げられているテーマ、方向性というものが、どちらが先かといえばこの本が先ですので、その政策に色濃く反映されているのかどうか分かりませんけれども、なるほどと。今、民主党がやろうとしている政策というのは男女共同参画社会をつくることに資するのだなというふうに理解もできるような、そういう本でございます。 大臣はこの著者の大沢真理教授とは十年近くにもなる長いお付き合いなのではないかなというふうに理解をしておりますけれども、シンポジウム等々でも度々同席をされておりまして、この大沢真理教授がほかに書かれている岩波のブックレット、「いまこそ考えたい 生活保障のしくみ」という本に対しては、今申し上げたような大沢教授の思想に非常になぞらえたようなコメントを小宮山大臣がコラムとして一文で寄せておられます。 今年の七月二十日にも大臣室にお招きになって懇談をされているのではないかと思いますが、この二〇〇二年に出版された大沢さんの男女共同参画社会への道、拝見しますと、これ、最初めくって、これですね、一枚目のところですね、全ての児童に義務教育期間、食費と被服費を賄うことのできる水準の児童手当を親の所得による資格制限なしに普遍的に支給すると。まさに民主党が提案されました子ども手当の内容そのものが書かれておるわけでございまして、これに続いて、こうして高齢者、障害者及び児童については公的扶助の外側で普遍的に最低生活が保障されるのであると書いてあります。 これ、どういう意味かといいますと、前後を読むと分かるんですけれども、つまり、お年寄りと子供に国が最低限の経済的保障というものを与えなさいと、子供には給付という形で与えなさいということが書いてあります。それ以外に、ほかのところを読みますと、加えて、扶養の義務、これを民法を改正して親子間と夫婦間だけにしなさいと、じいちゃん、ばあちゃんは関係ないということを書いてある。年寄りを外しなさいと。 これだけ聞くと、極めて伝統的な日本の家族観とは違う非日本的な核家族志向の、そういう国からのミニマム保障ということが書いてあるわけなんですが、大臣はこの子ども手当イコール子供への国によるミニマム保障という考え方についてはどういうお考えをお持ちですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) それは、大沢真理さんとは私はもう、十年ではないですね、二十年以上の友人でございまして、いろんな意見交換もしておりますが、大沢さんの考え方イコール私の考え方というわけではないことは言うまでもないことだというふうに思っています。 それで、やはり国からのミニマム保障、そうですね、あと、私ども、先ほど家庭が抜けているということがありましたけれども、家庭に守られていない子供、例えば前の児童手当では範囲になっていなかった児童養護施設など施設にいる子供たちにもしっかりと支給をしたいと思っていますし、いろいろな形で本当に一人一人の子供を、育ちを保障していきたいと思っていますので、そういう意味では、言い方によればミニマム保障というのも当たらないわけではないというふうには思います。
○丸川珠代君 児童養護施設にいる子供たちは、もちろん児童手当のとき配慮が足りなかったのはありますけれども、これ、私たちが指摘したのでお付けになったということをお忘れにならないようにしていただきたいんです、最初から付いていなかったわけですから。 それで、今、申し上げておきますけれども、これ、国が最低限の生活、経済的なミニマム保障をするという考え方がここに、例えばこの大沢さんの文章でいうと、食費と被服費を賄うことのできる水準の児童手当というところに恐らく反映されていると思うんですが、これ、国会の討論の中で二万六千円の金額の根拠って何ですかという話が出たときに、食費と被服費を賄うことができる水準というような趣旨の答弁があったと私は記憶しているんですね。 これは、こうした考え方、つまり、ミニマム保障という考え方がやはり民主党の子ども手当に反映されているという証左ではないかと私理解されているんですが、実際にそういう考え方、二万六千円といった子ども手当には反映されていたんでしょうか、どうなんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 当初、民主党の税制の考え方の中で、先ほどから申し上げたような控除から手当へというそのときに、子供の扶養控除と配偶者控除を外してそれを手当にするというときは一万六千円という形を私どもが出しました。その後、党の中でいろいろ議論をする中で二万六千円となったときに、それはどういう考え方かというと、十八歳未満の子供たち、年齢によって掛かる費用は違いますけれども、最低限の食費や教育費を含むという意味の考え方だというふうに思っています。
○丸川珠代君 私ども、家庭で育てるということの意味には経済的にも家族がしっかりと責任を持つということを意味しておりまして、親の責任において子供を食べさせるというのは一番基本の、一番親が責任を持って行うべきであり、それこそが家庭で親が子を育てる、扶養する、監護するということのベースにあるというふうに思っております。もしこれが国による経済的ミニマム保障という思想に基づいているんだったら、私たちは正直言って、これは伝統的な親子の、あるいは家族の価値観というものを真っ向から否定するものだというふうに理解しますし、それは到底受け入れることができません。 そして、この資料の次のページめくっていただきますと、これも大臣に、これは大臣の考えではない、子ども手当の考えではないということならはっきりおっしゃっていただきたいんですが、次のページ、提言七のところに、この児童手当というか、民主党さんの言葉で言うなら子ども手当について書いてあるわけですけれども、普遍的児童手当の趣旨は親に対する出産奨励や育児支援ではない、というのも、まず国家は児童労働を禁止し、義務教育制度を取って児童の稼働機会、稼ぐ働くと書いて稼働機会でございますが、稼働機会を閉ざしているのだから児童に対して補償すべきである。 大臣、このお考えについてはどう思われますか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 私はこういうふうには考えてはいません。
○丸川珠代君 大沢教授とは二十年来のお付き合いということでございますけれども、くれぐれもこうした思想に感化されることのないように、児童手当の第一条というものこそが私どもが守るべきだと思いますし、是非この二〇〇〇年の民主党さんがおっしゃっていること、子育ては、母親のみの責任で行うものではなく、父親やその他の家族の責任で行い、地域と社会が支援すべきもの、これは我々と非常に親和性の高い、私たちに理解できる理念でございますので、こうした理念に立ち返って是非考え方を改めていただけると有り難いなというふうに思っております。 最後に、時間ももう限られてまいりましたので、資料の最後の七にお付けいたしました、二〇一〇年三月二十七日に「現代ビジネス」という某出版社のサイトで紹介されております蓮舫参議院議員のレポートでございます。御自身の発言を何回かにわたって連載したものでございますが、私、これを読んで仰天をいたしました。 ちょっと皆さん、読んでいただけると有り難いんですけれども、これ、所得制限のことが真ん中辺りに書いてあるんですけど、「「年収制限をして、裕福な家庭に配るお金を低所得層に回せば、より多くのお金を困っている家庭に配ることが出来るじゃないか」という意見もあります。これは正論のよう聞こえますが、ムリなんです。」。無理だと言っているんですね、来年の六月からやるんですけど。 その理由がどういう理由かというと、こういうふうに書いてあります。 理由の一つに、例えば自営業者の所得を正確に把握するのが日本では実のところすごく難しいことが挙げられます。それをきちんと調査するだけですごく財源が要るんです。五千億円から一兆円要ると思いますと。残念ながら、虐待の比率と親の年収二百万円以下の貧困率が比例しているんです。ここは関連性があると私は断ぜざるを得ない。ですから、ここには早急に手を着けなければいけない。それが子ども手当なんです。今すぐ子ども手当を差し上げれば、今まさに殴られて死ぬかもしれない、あるいは相対的貧困や経済的原因によって御飯を食べさせてもらえない子供たちが、毎月一万三千円の子ども手当が行くことによって家庭の食卓を取り戻すことができるかもしれない。この効果はすごく高いと私は思っていますと書いてあるわけですね。 今まさに殴られて死ぬかもしれない、今まさにこの子を殴って殺すかもしれない親が、一万三千円入ってどうして子供に御飯食べさせようというふうに発想の転換が起きるのかというのは、にわかには理解し難いことでございまして、さらに、所得把握をするのに五千億から一兆円、確かに自営業者の所得を把握するという部分的な理解で言うならばそういうこともあるのかもしれませんけれども、所得制限ができない理由にはなりません。所得制限、民主党政府がやるといっているのに、できない、無理なんですとこの人言っているんですね。もっと言えば、年収制限を入れる事務手続をし、所得を把握してこの子ども手当を差し上げるのを一年も二年も事務的にずらせるような状況にはないんですと言っているんですが、いや、もう来年の六月にやります。 大臣、こういう見識の方が今内閣府で少子化担当大臣やっておられるんですが、大臣、この発言はちょっと余りにも理解が浅過ぎるんじゃないんですかね。どのように思われますか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 蓮舫大臣の御発言の詳細については私は承知をしておりませんので、今お書きになったところを見ただけで私が論評することはできません。
○丸川珠代君 それでは最後に質問しますが、この資料の最後に、蓮舫大臣は、酒代、たばこ代に消えてもいいと思っている、あるいは、お母さんの洋服代に替えようが構わないと、そのお母さんがそれによって余裕が出てくれば子供に対する接し方が変わってきます、だから子ども手当いいんですという趣旨なんですが、大臣、この考え方について大臣はどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 蓮舫さんの言い方については論評はいたしませんが、子ども手当の使途を調査するということもしております。ただ、これは少し長い目で見て、家族の、保護者の方の精神状態が良くなる、全体の暮らしが良くなるということまで含めて考えてもいいのではないかと私は思っていますが、それが酒代、たばこ代になっていいというふうには思っておりません。何らかの形で子供に資する形、もちろん子供の教育費ですとか、いろいろになったらいいと思っていまして、私たちも子ども手当をつくるときに、子供通帳をつくったらどうかとか、いろいろなことを考えましたが、スウェーデンなどはいろいろなところにお金が掛からない、全部高福祉高負担になっているので子供通帳というものをつくってやっていますけれども、日本の場合はそういう状況ではないので、通帳をつくって子供の分だけそこから一々食費を引き出し何を引き出しというのは非現実的だと思ってやっておりますので、広い意味で子供に資すればいいという意味だというふうに私は思っております。
○丸川珠代君 広い意味でやる分だけ無駄も増えるということでございまして、この厳しい予算の中でそんな無駄をつくっていいのかということを最後申し上げて、質問を終わらせていただきます。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 十月二十五日の本委員会での小宮山厚生労働大臣挨拶に関連しまして質問をさせていただきたいと思います。 まず、災害時や平常時の病院前救護に関して質問をさせていただきたいと思います。 私は、二〇〇二年に参議院の予算委員会で質問をしまして、また、公明党として当時厚生労働大臣並びに総務大臣へ申入れを行いまして、救急救命士の気管挿管あるいは自動体外式除細動器、AEDでございますけれども、そういうものの使用ができるように業務拡大、それからまた、並びに一般の方々がAEDを使用して心肺蘇生ができるように求めてきたわけでありますけれども、その後それが実現をしたわけでありますけれども、それでAEDが普及が進んでいるということであります。 〔委員長退席、理事梅村聡君着席〕 そこで、まず我が国で、全国であるいは市中であるいは学校、スポーツ施設等でAEDの普及の状況がどのようなことになっているのか、この点につきまして厚生労働省そしてまた文部科学省にお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(大谷泰夫君) AED、いわゆる自動体外式除細動器でありますが、この設置状況につきまして、平成二十二年度の厚生労働科学研究によりますと、平成二十一年度において全国に約三十三万台が普及しているというふうに報告されております。内訳は、市中が約二十五万台、医療機関が約七万台、消防機関が約一万台というふうに承知しております。
○政府参考人(布村幸彦君) 学校におけるAEDの設置状況についてでございますが、文部科学省で平成二十二年に実施しました調査によりますと、全国の国公私立学校の八五・四%、四万三千八百九十一校、台数ではなくて校数でございますが、四万三千八百九十一校にAEDが設置されております。前回、平成二十年、二年前と比較しますと、全国の小学校で七二・〇%から九六・四%、中学校で八九・八%から九八・八%に増加するなど、全ての学校種で設置率の上昇が見られるところでございます。 もう一つお尋ねのスポーツ施設につきましては、AEDの設置状況については把握できていないという実情でございます。
○渡辺孝男君 AEDは確実に今普及をしておるわけでありますけれども、病院前救護時にAEDを使用することによって救命率がどの程度向上しているのか、またこれまでAEDを使用することによって国民のどの程度の数が救命されているのか、その実態につきまして消防庁にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(高倉信行君) お答え申し上げます。 一般市民によりAEDが使用された症例につきまして、その救命効果等につきまして学術的な研究においてもいろいろ分析されていると聞いてはおりますけれども、私ども消防庁において把握しておる統計で御報告させていただきたいと存じます。 概括的に申しますと、症例数で見ましても、また一か月後の生存数、またその生存の割合で見て、いずれを見ましても、近年、増加、上昇してきております。 具体的には、平成十七年の症例数、ここから統計を取り始めてございますが、四十六件でございまして、その一か月後の生存者数は十二名、生存率で見ますと二六・一%でございました。それがその五年後の平成二十二年で見ますと、症例数で六百六十二件というふうに増えておりますし、一か月後の生存者数で見ますと三百名の方、率でいいますと四五・三%というふうに改善してきているところでございます。
○渡辺孝男君 確実にAEDを使うことによって救命率向上そしてまた国民の救命がなされているということが分かるわけでありますけれども、そのほかにもいろいろ統計が出されていると、そのように私は聞いておりますけれども。 最近、サッカー選手が練習中に、スポーツですけれども、そういう練習中に心筋梗塞でお亡くなりになってしまったと。AEDがあればもしかしたら救命できたかもしれないということで、スポーツ施設にやはりAEDを普及すべきだと、そのような声もあるわけでありますけれども、それを含めまして、市中あるいはスポーツ施設等で今後どのようにAEDを普及させていくことにしているのか、もしそういう方針があれば、厚労省、文部科学省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(大谷泰夫君) 心肺停止者が救命される可能性を向上させるためには、医療従事者の速やかな確保が困難な場合において、救急現場に居合わせた一般市民によるAEDを用いた迅速な心肺蘇生が有効であるというふうに考えております。 このため、厚生労働省といたしまして、AEDの普及啓発を図るために都道府県が行いますAEDを普及するための指導者養成講習会の実施、また地域住民を対象としたAED普及のための講習会の実施、さらにAEDの設置場所等の情報収集、こういった取組に対して財政支援を行っているところであります。 引き続き、救命率や社会復帰率の向上を図るためにこのAEDの普及啓発を支援してまいりたいと考えております。
○政府参考人(布村幸彦君) 学校におけるAEDの設置の促進に向けまして、先ほど数字を出させていただきましたけれども、文科省におきましても設置状況調査をこれまで三回実施をし、その結果を公表してきております。 また、都道府県教育委員会の学校の安全の担当者の参加する会議におきましてAEDの設置を促すという取組を行ったところでございます。また、二十二年度からは、公立学校の場合には設置に必要な経費が地方交付税による財政措置が講じられているという状況になってございます。また、併せまして、その管理状況についてもチェックをし、バッテリー等の消耗品の交換などAEDの適切な管理について留意するように、各教育委員会を通じて学校に事務連絡を流したところでございます。 また、先生からスポーツ施設における設置の促進ということもございましたけれども、せんだってのサッカー選手の死亡も踏まえて、まずはスポーツの競技団体の方に、スポーツ競技を実施、運営する際にAEDの設置の有無の確認をしたり、あるいは自ら携帯すること、それから機器の使用のできる者を配置することなどを促したところであり、まずはそのような取組によってAEDが適切に活用されるよう注意喚起を図ってきたところでございます。 今後ともそのような方向に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 国士舘大学の大学院の救命システム研究科の田中秀治主任教授は、そういうスポーツ施設、まだまだ日本ではAED等、設置が十分でないというようなお話がありまして、またいろんなスポーツイベントが今日本国内でも開催されておりますけれども、そういうところに携帯のAEDを持っていって、またそれを使い慣れた人材を派遣をすることによってスポーツ時の心臓発作等が防止できるように、そういうことをやはり積極的にやるべきだと、そのようなお話を、提言をしておりますので、文部科学省はいろんなスポーツ行事等にも絡むことが多いわけでありますので、その点を考慮に入れて推進を図っていただければと、そのように思います。 AEDの使用だけでなくて、救急の蘇生法を国民に広めていくということは大変重要だと思っておりますので、救急蘇生法の普及の現状と、それから今後更にどのように推進をしていくのかにつきまして、厚生労働省、文部科学省、そしてまた消防庁にお伺いをしたいと思います。 〔理事梅村聡君退席、委員長着席〕
○大臣政務官(藤田一枝君) 今委員の御指摘のように、心肺停止者に対して一般市民がAEDの使用を含めた心肺蘇生を実施をするということは救命率や社会復帰率を高める上で大変重要だというふうに認識をいたしております。 現在、厚労省では、AEDの使用を含む救急蘇生法全般の普及について、平成十八年八月に市民用の救急蘇生法の指針というものを都道府県に対して通知をいたしまして、その周知を図っているところでございます。 この指針については、更に今月、新たな知見を取り込んだ改訂版が取りまとめられたところでございまして、その周知を図ることなどによってAEDの使用を含めた救急蘇生法の一層の普及に努めてまいりたいと考えております。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 AEDの使用を含む心肺蘇生法につきましては、中学校と高等学校の保健体育で取り上げられております。具体的には、カリキュラムの、国の定めた基準であります学習指導要領及びその解説におきまして、例えば応急手当てには心肺蘇生があること、実習を通じて心肺蘇生法を理解できるようにすること、必要に応じてAEDにも触れるようにすることというふうに規定されております。 また、担当する教員の研修用に作成、配布しましたDVDの中でAEDの使用について扱っており、また教職員を対象に各都道府県教育委員会におきまして、AEDの取扱いを含む心肺蘇生法の実技講習会を実施できるようにするための支援を行ったりしているところでございます。 また、スポーツ団体に対しましても、AEDの取扱いを含む心肺蘇生法の実技講習会を積極的に活用し、知識や技能を有する者を配置するなど安全の確保を行うよう、先ほど申し上げた八月の事務連絡での注意喚起も行ったところでございまして、今後とも学校、スポーツ施設のAEDの使用を含む心肺蘇生法の普及に取り組んでまいりたいと考えております。
○政府参考人(高倉信行君) 消防の取組を御説明させていただきます。 消防機関において応急手当て講習、これを平成五年に制度化いたしまして五年以降実施してきてございますけれども、その中で、AEDの使用法を含む心肺蘇生法等の応急手当ての講習を進めてまいっております。 直近の統計でございます平成二十一年の人数で申しますと、約百五十七万人の方が受講していただいております。制度発足翌年の六年の統計が二十六万人ということで、それから見まして約六倍の規模になってきているところではございます。 ただ、今後とも一層この受講者の方を増やしていきたいというふうに考えておりまして、この応急手当て講習について現在制度の見直しを進めてございます。例えば、中学生以上であった受講対象を小学校の高学年以上に拡大すること、あるいは受講時間をその場合九十分というふうに二時間から短くいたしまして受けやすくするといったような救命入門コースを新設する、あるいはまたe―ラーニングを使いました講習でございますとか、分割型の講習など効率的な講習制度を導入、推進しまして、受講しやすい環境も整備してまいりたいと、このように考えております。
○渡辺孝男君 各省でそういう救急蘇生法等の普及に努力をしていただいているわけでありますけれども、それと関連して配慮しなければいけない、そういう問題がありますので、これからその点について質問をさせていただきたいと思います。 それは、救急手当ての実施者、バイスタンダーと呼ばれておりますけれども、バイスタンダーが救急蘇生を行った後での、いろんな原因で精神的苦痛、ストレスを感じることがあるということでありまして、なかなかこういう事案に接することが少ない人は実感が伴わないかもしれませんけれども、少し長くなりますが、事例を御紹介をさせていただきたいと思います。 秋田消防本部の事案でありますけれども、中学生の溺水で心肺停止の事案でありますが、バイスタンダーが救急隊が到着するまで心肺蘇生を行っていたと。そのときに周囲の人から、医師でもないのにそのようなことをして大丈夫なのかと、もう足の色が変わっていると、手遅れだからほうっておけと、そんなに胸を強く押して大丈夫なのかなどの発言があったと。到着した救急隊からはその方に対して感謝とねぎらいの言葉があり、救急蘇生の行為は正当であったと説明を受けましたけれども、救急蘇生を受けた患者さんは回復兆候が見られないまま搬送されたと。 その後、そのバイスタンダーは、自分はやじ馬によって胸を強く押していいのかと言われて力加減を弱めてしまったと、周囲の言葉に左右されずに強く心臓マッサージを続けていれば患者は回復していたのかもしれない等々と悩み始め、うつ状態に陥り自殺も危惧されたために、妻が夫を助けてほしいと消防署を訪ねてきたと。消防署の職員がその方の自宅を訪ねて、あなたの行った行為に間違いはないと、心配することも自らを責めることもないと、そういうふうに精神的安定が図られるまで会話をしたと、その後のフォローアップで回復を確認をしたと、そういう事案でございます。 秋田消防本部では、この事案を踏まえまして、救急手当てを行ってくださった方へという次のような文書をバイスタンダーに配ることにしたといいます。その内容は、救急隊が到着するまでの間、応急手当てをしていただきありがとうございました、あなたの博愛精神と勇気に感謝いたします、応急手当てを行ったことで何かありましたら御連絡くださいというもので、電話番号や救急救命士の名前が記された文書であります。そういうことで、同様の救急蘇生をしたことによって精神的苦痛等が起こらない、あるいは起こった場合の対応というものがきちんとなされておりまして、大変すばらしいことだなと私は思ったわけであります。 そういう意味で、例えば、勤務外の医療関係者も含めまして、バイスタンダーに対してその救急蘇生の後で苦情とか非難とか責任追及がなされるような事案が実際起こっているのかどうか、あるいは救急蘇生をしたことによって心的トラウマで悩んでいるような事案が関係省庁に報告されているのかどうか、この点をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(大谷泰夫君) 救急現場に居合わせて救急蘇生を実施した方の状況でありますけれども、こういった状況についてなかなか把握することは難しいということで、私どもとしては、今事例は御紹介いただきましたが、そういった同様の例を今のところ承知しているものは残念ながらございません。 確かに、今お話ありましたように、その居合わせた方がいろいろ心理的にも難しい問題を抱えられるということでありますが、法制上で申しますと、善意に基づいて注意義務を尽くして救急蘇生を実施した場合には民事上、刑事上の責任を問われることはないと、法律的にはそういうふうに考えております。 厚生労働省としまして、一般市民による、あるいは今おっしゃった勤務外の医療関係者も含めて救急蘇生が実施されるように、引き続きその救急蘇生の周知には努めてまいりたいということでございます。 よろしくお願いします。
○政府参考人(高倉信行君) ただいま委員から、消防の一員でございます秋田消防、市町村消防の適切な対応について御紹介いただきましてありがとうございました。 私ども消防庁におきましても、現場の不適切な方の事案については今の時点では特段報告を受けてはおらないところでございます。ただ、御指摘の、一般市民の方々がせっかく勇気を奮って協力をやってくださった方からの不安の訴えや問合せがあった場合などの対応ということにつきましては、当然ではございますけれども、消防機関にそういった求めがあった場合には、既に適切に対応をいただいているとは思いますけれども、仮に不適切な事例などを私どもが把握しました場合にはきちんとしていただきたいと呼びかけてまいろうと考えております。 以上でございます。
○渡辺孝男君 こういう事案があるということを私が知ったのは、NPO法人の乳幼児の救急法を学ぶ会というのがありまして、そのメンバーの一人でございます中村徳子さんという方からこういう事案があるよということをお話をいただきまして、じゃこれの防止対策というものもやっていかなければいけないなということで、実はもう二〇〇四年のときに、当時の山本保総務大臣政務官に、バイスタンダーに対する心のケアや相談の窓口といいますか、そういうものを設けたらいかがかということを要請をしたわけであります。 そのほかに、どうしても救急蘇生法、いろんな講習を受けても、いざ現場に立つとやっぱりどうしていいか分からないというようなこともありますので、もう一つは、一一九番で通報をすると、どうしたらいいのかという、どういう手当てをしたらいいのかというアドバイスを受けられると。それは口頭指導と言いますけれども、そういうものがあるんだということを国民の皆様に普及をしておけば、いざ、どうやってやったらいいのか迷ったときに一一九番をして、そのときにいろんなアドバイスを受けてそれに基づいてやるということで救急蘇生をちゅうちょしないで済むという、そういう制度がありますので、これも国民の皆様によく広報したらどうかと、そういう提案をさせていただいたわけでありますが。 こういうことで、手当ての方法が分からないという場合にはいろんな対策があるわけですけれども、もう一つ、救急蘇生の現場にいたときに手当てをちゅうちょする原因としましては、手当てをした結果かえって症状が悪化してしまったりすると責任を問われかねないという、そういう心配があって余り手を出さない、蘇生をしないということがありますけれども、アメリカやカナダでは免責をする法律、善きサマリア人法というのがあるわけでありますけれども、その日本版を作ろうというようなことが内閣府等々で議論されたことがあるということでありますけれども、その点について内閣府にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(太田裕之君) お尋ねの件に関しまして、省庁再編以前の旧総務庁において、交通事故現場における市民による応急手当促進方策委員会というものが設置されまして検討がなされていたものと承知しております。 平成六年の三月に同委員会から報告書が出されましたが、その中で、現状においては、現行法の緊急事務管理によってほとんどのケースをカバーでき、免責の範囲はかなり広いので、現時点では新たな法制定や法改正までは必要がなく、現行法における免責制度を周知させることに力点が置かれる必要がある旨の結論に至ったものと承知しております。
○渡辺孝男君 そのほかにも消防庁の関係でも検討がなされたことがあるというお話を聞いておりますけれども、この点、消防庁の方は把握をしておるでしょうか。
○政府参考人(高倉信行君) ただいま御紹介がございました平成六年の報告の後に、これは消防庁の所管の公益法人の助成を受けた研究ということでございますけれども、平成九年度、十年度におきまして、財団法人消防科学総合センターの助成を受けまして、法律学者の先生方から成る応急手当の免責に係る比較法研究会、これが開催されてこの善きサマリア人法に関する検討が行われたというふうに聞いております。 この研究会におきましては、旧総務庁における先ほどの平成六年のころの検討を受けまして、さらにアメリカ法やカナダ法の内容、立法の必要性、現行法との関係などについての検討が行われたというふうに聞いております。
○渡辺孝男君 今回の東日本大震災で多くの方々が被災をし、場合によっては市民の皆様が救命のために救急蘇生法を実施したというようなこともあるというふうに私は推測をしておりますけれども、場合によっては医療関係者もそういう場面で勤務外でそういう救命蘇生に携わるというようなこともあり得るわけでありまして、これから高齢社会がどんどん進展をしてくるということになれば、やはり傷病の発生も多くなってきてバイスタンダーによる救急蘇生というものが数が増えてくるんではないかと、そのように思いますけれども、いざ万が一救命救急行為を行ったことによって後々責任を取らなければいけないというようなことが心配があれば、なかなか一生懸命救急蘇生法を普及、講習をしても、いざというときに行うのをちゅうちょするという方が出てくることが考えられますので、やはり私は日本版の善きサマリア人法というものを作るべきではないかと、そのように考えておりますけれども、小宮山厚生労働大臣の御所見をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) ただいまお尋ねの善きサマリア人法、これは、今御紹介あったように、公共の場などで善意で傷病者の救急蘇生を行った場合にはその結果について責任を負わないことを法律上明文化するものだというふうに理解をしています。 ただ、既に現行の法制度上でも、善意に基づいて注意義務を尽くして救急蘇生を実施した場合には民法上、刑事上の責任を問われることはないと考えられております。民法上では第六百九十八条の緊急事務管理に該当をするというふうに認識をしています。 こういう点を踏まえますと、日本で善きサマリア人法を制定するのについては、その必要性も含め、日本の法体系が類似したドイツやフランスではないということもございまして、こうした国でも民法の緊急事務管理に相当する規定で対応しているということなので、その必要性も含めまして慎重に検討をしていくべき課題だというふうに認識をしています。
○渡辺孝男君 やはり、特に医療関係者などはそれなりの救急蘇生等に知識を持っておりますので、それがいざというときにうまく発揮できなければ資格上いろんな責任追及というようなこともなきにしもあらずということがありますので、いろんな場面で責任の問題あるいは心的なトラウマというようなものも起きる可能性がありますので、善きサマリア人法というものは、こういう救急蘇生の講習等も広めているんであれば、やはり併せて作っていくべきことではないのかなと、そのように思っております。 次に、受診時定額負担の問題でありますけれども、厚生労働省提案をしておりますが、私自身は、この提案、これまでの平成十四年の健康保険法改正のときに附則第二条で給付の割合については百分の七十を維持するものというふうに法律で規定されておりますので、こういうものに違反をする。あるいは、患者さん同士、病気を持っている方々の中で、百円と言われていますけれども、負担をし合って、病気が重くて医療費が掛かる人にその病を持っている方々でお互いに支援をするというような形はいかがなものかと。本来はもっと広く、病を持っている人だけの中で財政調整をするのではなくて、もっと多くの国民の支援をいただいてそういう高額療養費等、財源を確保するというのが本来の筋ではないのかなと思うんですが、この点について小宮山厚生労働大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今お話にありましたように、がんを始め高額療養費が長期間にわたって高額掛かるというケースもあることにどう対応するかという、そこの見直しをしなければいけないということが一方でございます。 御承知のように、高額療養費の見直し、昨年も医療保険部会で議論をいただいたんですが、厳しい医療保険財政の中で給付改善のために保険料の引上げを行うと、これは今おっしゃった御趣旨に合うかと思うんですが、このことについては保険料財源を負担する保険者の理解が得られずに見送ったという経緯がございます。 こうしたことから、今回の受診時定額負担は、こういう経緯を踏まえまして、長期に高額な医療費が掛かっている患者さんの負担を軽減するための財源について、これも政府・与党社会保障改革検討本部などの議論を経て、こういう視点が一体改革の成案に盛り込まれました。ですから、この成案を基にして、厚生労働省で関係者の理解と合意を得つつ、改革を推進するために今医療保険部会で議論をいただいているところでございますので、関係者の皆様、また御審議いただく与野党の皆様の御意見も伺いながら、この点については検討をしていきたいというふうに考えています。
○渡辺孝男君 最初に申し上げたとおり、非常に問題のある財源の確保の仕方でありますので、高額療養費制度の見直しの内容につきましては非常にいいものだと私は感じておりますが、財源の確保の仕方がやはり非常に問題があるということで、これはこのままでは納得できないという思いを話させていただきまして、質問を終わりたいと思います。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるよう質疑に入ります。 この厚生労働委員会でもう何度も質疑をさせていただきました、視覚障害者の自立に資する音声コードについて伺いたいと思います。 視覚障害者が視覚ではなく聴覚を用いて自らのプライバシーを得ることができるように、その音声コードをねんきん定期便の中身に付けて年金額や加入期間、こういったものを自ら確認することができるようにすべきではないかと昨年九月の十三日、この厚生労働委員会で質問をさせていただいたところ、当時の長妻厚生労働大臣より、遅くとも来年中には個人ごとの年金額、加入期間などを音声コード化して送付していくことを実現すると温かい御答弁を賜りました。 その後、事業仕分等もあり、少々遅れているようでありますが、実施時期の見通しと実施内容について厚生労働大臣の取組を伺いたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員がおっしゃいますように、視覚障害者の方も御自分の年金のことをしっかりと把握できることは大変重要だと思っておりますので、長妻元大臣の御発言にあるようにしっかり取り組みたいと思っていますが、これは来年四月から送付をする平成二十四年度のねんきん定期便に御自身の年金記録の音声コードを付けて視覚障害のある方が御自身の年金記録を確認できるよう、次の概算要求にこの予算を組んでおりますので、しっかり対応できるように準備を進めているところです。
○秋野公造君 二十四年四月実現ということですね。大臣、ありがとうございます。 医療の向上のために少し質問をしたいと思います。 まず、病理診断、病理検査について伺いたいと思いますが、これは御存じのとおり臓器や組織や細胞といったものを肉眼又は顕微鏡を用いて臨床診断に対して確定診断、最終診断を行っていくものでありまして、これによって今後の治療の方針等が定められていくということになり、この病理という学問は医療の向上には非常に重要な役割を果たしているものでありますが、平成二十年より病理診断科が標榜できるようになりましたことから、これまで病理検査と言われていたもの、病理診断と変わりました。しかしながら、病理診断が行われているにもかかわらず保険請求をすることができないという声を伺いました。平成二十年以降、病理診断科が標榜されてから、現状、どのようになっておりますでしょうか。
○政府参考人(外口崇君) 病理診断につきましては、議員御指摘のように、臨床の現場における治療法の選択のために大変重要な役割を果たしているものと承知しております。 現在の診療報酬の状況でございますけれども、患者が直接医療機関を受診していない場合には基本的にはこの診療報酬の給付の対象とならないために、病理診断のみを行って患者の診療を伴わなかった場合の費用については病理組織の送付元の医療機関から請求されるという、こういうルールがございます。こういった場合には、病理診断に係る費用は双方の医療機関における相談により決定されることとなっております。 したがいまして、その医療機関と病理診断を行うことが同一の医療機関で行われる場合には給付の対象となるけれども、それが違う場合には今申し上げたようなルールになっているということでございます。
○秋野公造君 これは、病理診断科に患者が受診をしたしなかったによって、診療情報提供書によって保険請求ができるという性格のものではありませんか。
○政府参考人(外口崇君) 医療機関で普通一般の外来の受診をされて、その同じ医療機関の中に病理の専門家がおられて、その同一の医療機関の中でやる場合には、もちろん診察料、それから病理の診断料等を含めて請求できるわけでございますけれども、仮に例えばその標本を他の医療機関で診断したような場合には、これは直接の請求ができないと、こういうルールでございます。
○秋野公造君 確認ですが、診療情報提供書のやり取りにおいても保険請求はできないということになりますか。これはちょっと問題だと思うんですが。
○政府参考人(外口崇君) 診療情報提供料を使ったルールというのはまた別にございますので、それを活用していただくという道はございます。
○秋野公造君 ということは、病理診断科においては、患者さんが受診した場合、診療情報提供書を用いた形で保険請求ができるということでよろしいですね。 しかしながら、例えばおなかを開けた後に、じゃすぐに診断を受けに行くことができるか、あるいは離島にお住まいの方が病理診断科を受診することができるかというと、これはまたなかなか難しい問題だと思います。 例えば、処方箋みたいな仕組みを使って、病理処方箋みたいな様式を作ることによって、診断の依頼と保険の情報を病理診断科に伝えることによって、本人でなくても代理の方が受診することによって病理を受けやすい体制をつくり、医療の向上に資する考え、いかがでしょうか。
○政府参考人(外口崇君) 医療が高度化、専門化していく中で、御指摘のような患者さんが医療機関を直接受診しない場合の診療報酬の取扱いにつきましては、より使いやすい形が求められてくるものと考えております。 いずれにいたしましても、病理関係者等のニーズをよくお聞きしながら、医療技術の適切な評価を含め、診療報酬の在り方について中医協等において議論をしていきたいと考えております。
○秋野公造君 どうぞよろしくお願いします。 地域医療再生交付金の取扱いについて伺いたいと思います。 平成二十二年度補正予算による地域医療再生交付金については、今回の大震災の対応、被災三県の立場に立った弾力的な運用が行われることについて、本当に心から敬意を表したいと思います。被災地ではきっと喜ばれていることだと思います。 今日、私が伺いたいのは平成二十一年のこの地域医療再生交付金のものでありまして、被災地におきましてこの二十一年の地域医療再生計画に対する再生交付金の執行が被災により遅れてしまうならば、すなわち平成二十五年度末の執行に間に合わないのではないかという心配の声を聞きましたが、これについても柔軟に対応していただくことは可能でしょうか。 これ実際に震災による影響だけではありませんで、私は佐賀県の唐津赤十字病院に伺いました。ここは平成二十一年度の補正予算による地域医療再生交付金を使いまして、火力発電所の跡地に移転を行うことによって機能強化を行おうとしておりましたが、玄海原発の問題が起こりまして、火力発電所の移転があるいは廃炉がちょっと状況が分からなくなってしまったことから用地選定が振出しに戻ってしまい、また一から用地選定をやらなくてはいけない可能性も出てきたという状況もあります。こういったところは、病院だけでなく、地域においてもこの地域医療再生交付金が使えなくなるのではないかという不安の声をたくさんお聞きをいたしました。 佐賀県から御相談があれば、こういったこと、柔軟な対応で地域医療の確保に取り組めるようにするべきだと考えますが、厚労省の見解、いかがでしょうか。
○政府参考人(大谷泰夫君) 都道府県が策定しているこの地域医療再生計画、これにつきましては事業の実施期限を平成二十五年度末までとしているところでありますけれども、今お話がありましたように、やむを得ない理由によって実施期限の延長が必要だという場合には、厚生労働大臣の承認を受けることで事業の実施期限の延長は可能だというふうに考えております。 それから、これまでも被災三県から実施期限の延長については相談を受けているところでありますが、具体的に期限の延長が必要な理由が生じて、それを踏まえた計画変更について検討をいただいた段階で相談いただければ弾力的に対応する旨申し上げております。 それから、今佐賀県の例を伺いましたが、この被災三県以外につきましても、実施期限の延長が必要となるやむを得ない理由が生じたと、こういう場合には、具体的な状況をよく相談して適切に対応していきたいと考えております。
○秋野公造君 ありがとうございます。どうか柔軟な対応、よろしくお願いします。 障害認定について伺いたいと思います。 膀胱腫瘍の切除に伴いまして膀胱の機能を全く失ってしまった御婦人のお声を伺いました。この方は今全く膀胱機能をしておりませんが、この方は障害認定を希望されましたが、先天性のものは認められ後天性のものは認められないということであります。先天性であっても後天性であっても状況というものは全く変わらないわけでありますが、全てが先天性や後天性で分けられているものではないと思いますが、今後、こういった制度の谷間について御検討をなさるお考え、構想はいかがでしょうか。
○政府参考人(岡田太造君) 身体障害者福祉法に基づきます身体障害者認定についてのお尋ねでございますが、膀胱又は直腸機能障害につきましては、障害が永続し日常生活に著しい制限がある方を対象にするということで、腸管又は尿路変向のストマを持つもの、それから治癒困難な腸瘻があるもの、それから高度の排尿機能障害又は高度の排便機能障害があるものを対象にしているという状況でございます。 このうち、高度の排尿機能障害につきましては、先天性疾患による神経障害に起因する排尿機能障害は、障害を受ける期間が長く、本人や家族の精神的、経済的な負担が大きいことなどから対象にしているところでございます。また、直腸の手術や自然排尿型代用膀胱による神経因性膀胱に起因する排尿機能障害についても対象とさせていただいています。 しかしながら、事故などによって後天的に高度の排尿機能障害が生じた場合につきましては、膀胱又は直腸そのものに障害がない場合には対象にしていないというような状況でございます。 なお、制度の谷間ということにつきましては、障害者制度全般につきまして、平成二十二年六月に閣議決定されました障害者制度改革推進のための基本的方向につきまして、制度の谷間のない支援の提供などを内容とする新しい法制度の在り方につきまして検討を行うということとされているところでございますので、これに向けまして現在検討を進めているところでございます。
○秋野公造君 検討していただけることですね。ありがとうございます。 介護評価の在り方について伺います。 佐賀・唐津市のひとりじゃないよ神田という小規模多機能型居宅介護事業所を伺いました。ここは、毎日外出をさせる、毎日お風呂に入れる、自分でできることは手厚い見守りの下で何でも挑戦をさせるといったようなことで、職員一同、ADLの向上に力を入れているところでありました。 介護施設で毎日お風呂に入れても入れなくても、そのこと自体介護評価には全く変わらないわけでありまして、ADLの向上を目指そうが、なかなかそういったことというのは評価がないのが現状ではありますが、介護のニーズが高まる中、介護サービスを確保、質を確保するという観点からも、要介護度を下げたり要支援に持っていった、こういった取組を今こそ評価を考えるときではないでしょうか。このままではADLを維持したりADLを向上させるための取組が全く評価をされませんで、こういったことに対して職員のモチベーションは上がらないと考えます。 こういったことを検討するお考え、厚生労働省、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮島俊彦君) 介護報酬では、これまでも介護予防の通所介護とか介護予防通所リハビリなどで要支援度の改善、あるいは老健施設の在宅復帰者割合の評価なども行ってきています。また、現在、今委員御指摘のような観点から、今回の介護報酬改定においても、リハビリテーションの対応強化でありますとか通所介護、訪問介護などの居宅サービスにおける自立支援の取組の推進、あるいはリハビリ専門職と介護職の連携強化などといった、介護保険の中で介護保険の目的である自立支援、これが実現されるような方策についての議論が行われているところです。 二十四年介護報酬改定に向けて、介護給付費分科会でそういう議論行われていますので、今後とも今委員の御指摘の方向での検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○秋野公造君 これは介護従事者のモチベーションを上げると思いますので、どうかよろしくお願いをいたします。 昨日、医療機関より、カンガルーケア時に発生した医療事故についてという文書が出ました。このカンガルーケアとは母親が出産直後に赤ちゃんを胸で一定時間抱くというものでありますが、新生児の呼吸が停止したとかいう話があるものですから、私、今年の二月の十日、注意喚起を行うべきではないかとの質問主意書を出させていただきました。 こういう事例が続いております。改めて質問をしたいと思います。注意喚起が必要なときではないでしょうか。厚労省の見解を求めます。
○政府参考人(高井康行君) 出生直後の新生児につきましては、呼吸動態あるいは循環動態が不安定であるというようなことから、その健康状態の観察について注意深く取り組む必要があるというふうに考えております。 厚生労働省といたしましては、御指摘のカンガルーケア・ガイドラインワーキンググループが平成二十二年に策定した根拠と総意に基づくカンガルーケア・ガイドラインによりまして、カンガルーケアが安全に実施されるよう周知しているところでございます。今後とも、こうした取組を続けていきたいと考えております。
○秋野公造君 これ、どうか注意喚起、よろしくお願いをいたします。 最後に、若年脳損傷対策について伺いたいと思います。 出産時の脳損傷で寝たきりになられた方、十七年間家族のリハビリによって、ずっと寝たきりでコンタクトも取れなかった状況から少しずつ脱してきている方のお宅を訪ねてきました。 十七年間という長い間にずっと家族で面倒を見てこられた、希望を捨てずに面倒を見てこられたその壮絶な話には頭が下がる思いがいたしましたが、十七年という年月をフォローできる仕組みやモデルというものをなかなか提示できないのも事実だと思います。 交通事故で脳損傷を負った方、脳損傷というのは日常的なアクシデントで誰にも起こり得ることであることを考えると、また医学の進歩で脳の回復が高まるような状況の中では、例えば脳損傷による後遺障害の実態調査、あるいは脳損傷からの長期回復プログラム、こういったものが必要であると私は考えますが、これまで国においてはどのような調査研究をしてきたのか。この中から事業化されたものがあったら教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(岡田太造君) 御指摘の脳損傷に関連します研究といたしまして、これまで厚生労働科学研究におきまして中枢神経障害に関する治療法やリハビリに関する研究が幾つか行われています。例えば、外傷性中枢神経障害のリハビリテーションに関する科学的解析法と治療法の確立に関する研究、中枢神経損傷後の機能回復機能の解明、治療法の開発、細胞組織工学的手法を用いた中枢神経障害に対する根治的治療法の開発などが行われてきたところであります。また、同様に、厚生労働科学研究でございますが、在宅遷延性意識障害者のQOLの向上を目的とした支援の在り方に関する研究、高次脳機能障害者の地域生活支援の推進に関する研究などが行われているというふうに聞いております。 具体的なこれらの研究による成果の例でございますが、例えば在宅遷延性意識障害者に対しましては、自発性や活動性の向上を目標にしたケア方法を取り入れた看護プログラムのようなものを開発しているとか、高次脳機能障害者に関する研究につきまして、家族であるとかそういう方々に対する支援ガイドラインを策定するというような成果が出ているというふうに聞いております。 今後とも、在宅遷延性意識障害者に関する研究や高次脳機能障害者に関する研究の進捗を踏まえまして、脳に障害を負われた方々に対する施策に生かしてまいりたいというふうに考えております。
○秋野公造君 どうかよろしくお願いいたします。 終わります。
○川田龍平君 座って質問させていただきます。よろしくお願いします。 みんなの党の川田龍平です。 野田政権になって二か月近くがたち、やっと最初のこの委員会質疑ということで、国会審議が軽視されていることに対してまず大変遺憾であるということを申し上げさせていただきます。 質問に入ります前に、まず小宮山大臣、牧副大臣、辻副大臣、藤田政務官、津田政務官、就任おめでとうございます。ちょっと遅ればせながらですが、よろしくお願いします。 私は、薬害エイズの被害者として薬害をなくすために薬害を起こすこの国の構造を変えたいという思いで日々活動しております。最初の所信質疑ということで、まず小宮山大臣に、この繰り返される薬害に対しどのような対処をするつもりなのかを所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 厚生労働省はとにかく国民の生命を守るということが一番重要なことだと思っていますので、その所管をしている医薬品で命の危険があったりすることはもう本当にあってはならないことだと思いますので、しっかりと倫理観を持って医薬品の安全性ということには最善の努力をさせていただきたいというふうに思っています。
○川田龍平君 大臣はこの薬害根絶デーというのに参加したことがございますでしょうか。参加したことがおありでしたら、その際どのような思いを持ったのかお答えいただけますでしょうか。薬害根絶デーです。
○国務大臣(小宮山洋子君) 申し訳ございません、先日まで副大臣としても労働の方の担当で薬の方ではなかったこともございまして、今までは参加したことございません。
○川田龍平君 大臣は車で出勤されると正面を通らないのかもしれないですけれども、正面玄関を入って左の方に薬害根絶の碑というのが建立されています。その建立されている碑の設立の日に、この薬害根絶の日ということで、その根絶デーということで毎年この被害者団体と厚生大臣とでこうしたこの薬害をなくすということのための決意表明を毎年厚生大臣に行っていただいております。このことに関して、是非、辻副大臣と藤田政務官にも、是非この機会にこの薬害根絶デーのことについて、参加したことがあるかどうか、また薬害をなくすための決意について是非お聞きしたいと思います。
○副大臣(辻泰弘君) 委員より御指摘の根絶デーについては今まで参加したことはございません。いずれにいたしましても、改めて命の尊さを心に刻みつつ、二度と薬害を起こさないように決意を込めて頑張っていきたいと思っております。
○大臣政務官(藤田一枝君) 私も根絶デーには出席をさせていただいたことはございませんが、国民の命と健康を守るということは何にも増して重要なことだと認識をしております。そういう意味では、この誓いの碑に刻まれている命の尊さを心に刻みというこの言葉をしっかり受け止めて、二度と薬害を起こさないように医薬品等の安全についてしっかり確保できるように努めてまいりたいと思っております。
○川田龍平君 是非よろしくお願いいたします。 次に、イレッサ訴訟についての質問をいたします。 イレッサ訴訟に関して厚生労働省の職員が学会から和解勧告の受諾に慎重な見解を表明するように要請をし、声明文案、いわゆる下書きの提供まで行った事実について、厚労省が検証チームを設置して報告書を作成いたしました。報告書では、学会に要請するのは通常の職務の執行の範囲内としておりますが、にもかかわらず、この調査資料の情報公開に際して、百十一枚の資料を公開され、その一部を今日皆様に資料としてお配りいたしましたが、御覧のようにほぼ全てが真っ黒で、全く情報公開がされていません。これをおめくりいただいて、この表にも、それからこの次のページも全て黒塗りということで、これはかなりひどい情報公開で、ここまでひどいものは最近例を見ないほど真っ黒なんですね。 これは、九州電力でやらせのメールの問題というのがありましたけれども、これと同じかよりひどいものではないでしょうか。九州電力では第三者委員会が調査をしましたが、イレッサ訴訟問題は身内の調査です。その上、資料を示さないと。国民は、政治主導と情報公開のために民主党に政権を託したのではないでしょうか。 東京電力が福島第一原発の事故時の運転操作手順書をほとんど黒塗りで衆議院に提出しましたが、原子力安全・保安院が大幅に公開したこともあって、初めて手順書が役に立たないものだったことが国民にも分かりました。それと同じで、個人や法人などの特定の部分以外は当然公開すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 今委員の方から御指摘がございました報告書、五月二十四日に取りまとめられました。そして、この報告書に関連する資料の公表ということで情報公開が求められたわけでございますが、これは大変、委員にこのようなことを申し上げるのは恐縮なのでございますけれども、関係者の皆様のヒアリング等々、非公開を前提に行われていたということでございまして、厚労省としては、情報公開法に基づいて個人や法人に関する情報など不開示の情報を除いて開示をしたという経過となっております。 そして、今現在、全面開示を求めて訴訟が提起をされておりまして、今後その場で対応していくことになろうかと思いますけれども、個人的所見を申し上げれば、やはり情報公開というのは大変大事なことでございますし、特に薬害に対して信頼関係というものを築いていく上で必要なことであると思っております。今回はこのような形になっておりますけれども、こうした問題についても今後誠意を持って厚労省として対応できるように大臣とも協議をしてまいりたいと思っております。
○川田龍平君 よろしくお願いします。 これは、次に小宮山大臣に伺いますが、民主党政権になってから訴訟などに関して政治決断がなく、全て司法の判断を待つということばかりです。イレッサ訴訟もそのいい例ですが、一体政治主導というのはどこに行ってしまったのでしょうか。これで本当に薬害がなくなるとお考えでしょうか。イレッサ訴訟の学会下書き問題は、当時、政務三役全員が知らないまま行われました。そして、身内の調査での調査の経過も公開されないということで、厚生労働省のトップとして、このまま大臣としての職を全うできるとお考えでしょうか、併せてお答えください。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今、この報告書のことについては藤田政務官も申し上げましたけれども、今までの経緯の部分があるのだとは思いますが、この真っ黒なままでいいというふうには私も思いませんので、どういうことが可能なのかを検討させていただきたいというふうに思います。
○川田龍平君 ありがとうございます。 次に、外国由来の血液製剤がHIVのウイルスに汚染され、多くの被害者、犠牲者を生んだ薬害エイズの反省から、血液製剤の国内自給を目指すために現在の安全な血液製剤の安定供給の確保法ができて来年でちょうど十年となります。法律施行以降、若者の献血離れや遺伝子組換え製剤の普及など社会の変化があり、国内自給が伸び悩んでいます。そんな中で、薬害エイズの被害者としてどうしても見過ごすことができないことが進行していることを知りました。 それは、薬害エイズ訴訟の、それから薬害肝炎の加害企業であり訴訟の被告であったミドリ十字を継承した田辺三菱製薬とその子会社のベネシスと日本赤十字社が新しい合弁法人を設立して、日赤から血漿分画事業を完全に切り離す形で善意の献血由来の血漿分画製剤を製造しようという計画です。この合弁新公益法人を設立するという話ですが、新法人の役員構成や法人の形態、定款や寄附行為に関して厚生労働省はどこまで把握していますでしょうか。
○副大臣(辻泰弘君) 御指摘の点でございますけれども、今年の六月に日本赤十字社と田辺三菱製薬が血液製剤の一種である血漿分画製剤を製造する事業の統合について検討を開始したと承知をいたしております。 事業の統合は、スケールメリットを生かすことにより生産・供給段階でのコスト低減につながることが見込まれ、血漿分画製剤の安定供給や国内自給にも資するものと考えられると思っております。 両者の間では、血漿分画製剤を製造する事業の統合に向けて基本合意が締結され、現在更なる検討が進められていると承知をいたしております。事業統合の詳細について合意がなされれば、しかるべき時期にその詳細について厚生労働省にも報告があるものと考えております。
○川田龍平君 是非この件については詳細に報告をいただいて、しっかりとこれは適宜適切な指導をしていただきたいと思います。 次に、薬害エイズと薬害肝炎に共通する加害企業であるミドリ十字について伺いたいと思います。 日赤と新公益法人をつくる田辺三菱製薬の前身は、元々は、もう三菱ウェルファーマ、ウェルファイド、吉富製薬と、その前のミドリ十字ということで、前身なんですけれども、その元々のもの、前身の日本ブラッドバンクの創設者というのはどなたか御存じでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) ミドリ十字の創始者は内藤良一氏、元軍人で陸軍軍医中佐だったというふうに聞いています。
○川田龍平君 このミドリ十字の前身の日本ブラッドバンクの創設者の内藤良一氏というのは、帝国陸軍七三一部隊の軍医中佐だったというのを大臣は御存じでしょうか。この内藤氏の死後、社長となった松下廉蔵氏は、薬害エイズの被告人であり、当時の厚生省からの天下りでしたが、それについては御存じでしたでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) そういう事実は聞いています。
○川田龍平君 薬害エイズというのは旧日本軍の時代から関与している医師がかかわったということと、また最近の国会ではなかなか議論することが少なかったので、問題意識を共有できてよかったと思いますが、内藤良一氏が死去した後に社長になった、厚生省の薬務局長経験者でした。こういった一連の天下り、癒着が薬害エイズを生んだと言っても過言ではありません。 よもや、この新合弁法人が厚生労働省の天下り先になるということはないと思いますが、確認しておきますが、どうでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) そのようなことにならないように目を配っていきたいと思います。
○川田龍平君 薬害エイズ、薬害肝炎の加害企業である旧ミドリ十字と献血者の善意の献血を集める日本で唯一の担い手である日赤が合弁法人を設立して、献血者の善意の結晶を一手に引き受けて担うという発想には強い違和感を覚えます。こういう合弁法人ができて、善意の献血が集められて血漿分画製剤が造られていくことは倫理的におかしい、違和感を覚えますが、政治家として大臣はどうお考えか、お答えください。
○国務大臣(小宮山洋子君) 川田委員のお立場からそのようなお考えを持たれるということはよく理解をいたします。 一方、日本赤十字社と田辺三菱製薬株式会社の血漿分画事業部門の統合、これは安全な血漿分画製剤の安定供給ですとか国内自給を目指すという目的が一方であるというふうに思います。過去の反省から、平成十五年に制定されました血液法の目的にもあるように、安全な血液製剤を安定的に供給していくこと、こうしたことが被害に遭われた皆様の思いにもこたえるものだと思っています。 国として責任を持って引き続きその安全対策にはしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えています。
○川田龍平君 是非、この血液製剤の国内自給と安全な製剤の供給というのは、血液事業新法に定めるまでもなく、薬害エイズの被害者、犠牲者、全ての悲願であり、血液製剤の国内自給達成は国是とも言える悲願だと強く信じています。是非その思いを大臣にも共有していただいて、是非強い指導を発揮していただきたいと思っています。 日赤と旧ミドリ十字との合弁法人ですが、法人の設立は、薬害被害者の思いを大変大きく踏みにじっている計画とも言えるんですが、もしこの法人の詳細が明らかになった段階で、厚生労働省として、仮に安全な血液製剤の安定供給と国内自給に資するために、日赤の監督官庁として適切な指導、積極的な関与をしていただけるということをもう一度改めて確認させていただきます。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今おっしゃいましたように、国内で行われる献血によって得られる血液を原料として国内自給をするということも大切なことだと思っていますので、その国内自給の推進に取り組んでいきたいと思います。 おっしゃる新しい法人につきましても、安全な血液製剤の国内自給をしっかり推進する立場から、しっかりとその指導は行っていきたいというふうに思います。
○川田龍平君 ありがとうございます。 次に、診療報酬の復興特例加算について質問させていただきます。八月二十五日の厚生労働委員会でも質問し、また八月二十九日の質問主意書でも質問いたしましたが、まだ明確な答弁をいただいておりませんので、中医協で議論されている復興特例加算について質問させていただきます。 そもそも被災地におけるこの特例加算という考えは保険料率への影響を十分に考慮した制度とは言えません。主意書では政府の考える負担を増やさない公費負担について質問しましたが、十分な答弁をまだいただいておりません。 そこで、再度確認させていただきますが、大塚前副大臣が明言された負担を増やさないような公費負担という考え方もあるというのは、次年度以降の当該地域の保険料率が増加しないような公費負担の在り方があるということなのか、この辺りの政府の考えをお示しください。 復興に掛かる費用というのは復興関連予算として復興費で賄うのが筋であり、広く国民から医療給付に対する相互扶助という考えから成立する健康保険の枠組みで地域医療復興のための費用を負担させるというのは、保険制度を熟知した議論とは言えないのではないでしょうか。そういうふうな議論を中医協で検討するということは、こうした制度を推進しようとする中医協委員の資質も含めて苦言を呈さざるを得ません。 早急にこうした議論は収束させ、地域医療復興は分かりやすい明朗会計である復興費の枠組みの中で賄っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○副大臣(辻泰弘君) 復興加算特例に関しての御質問をいただいたところでございますけれども、診療報酬は全国一律に点数が設定され、個々の診療行為に着目して支払われるものでございますけれども、一方で、補助金は政策目的に照らして地域において必要な医療提供体制を促す観点等から対象となる経費を特定して支給するものといった性格を有しておるところでございます。このような診療報酬と補助金、補償との役割分担も考慮していく必要があると考えているところでございます。 御指摘の被災地に対する診療報酬の特例等の優遇策につきましては、中央社会保険医療協議会におきまして議論をさせていただいておりますけれども、診療報酬は診療が行われた場合に算定できるものであって、被災地に対する支援という意味で効果が限定的であるのではないか、あるいは結果的に患者や保険者の負担の増加につながるのではないかなどの慎重な意見が出されたところでございまして、そのことについて今後も検討を続けていくことになるわけでございます。 なお、補助金という、復興費という御指摘であったかと思いますけれども、それに関連いたしまして、被災地への支援といたしましては、第三次補正予算におきまして、被災三県の中でも特に津波等で甚大な被害を受けた地域の医療の復興を支援することを目的として、被災三県が策定する医療の復興計画に基づきまして七百二十億円の地域医療再生基金の積み増しを行うこととしております。 詳細が必要であれば申し上げますが、一応ここで区切らせていただきます。
○川田龍平君 ありがとうございます。よろしくお願いします。 次に、災害関連死について質問をさせていただきます。 七月二十八日の厚生労働委員会で大塚前副大臣は、災害関連死の実情を把握すべく対応する、また災害弔慰金支給に関し災害関連死の認定について自治体と一度意見交換などはしてみたいと答弁されていました。その後の対応状況をお答えください。
○副大臣(牧義夫君) 災害死と違って災害関連死というのは審査が大変難しいものもあろうかと思います。そのため、市町村において審査会を設け、厳正に審査を開始をしたところであると聞いております。現在、十月十三日現在でありますけれども、二十七市町村で審査会が設置されております。順次、弔慰金の支給に関する審査が行われているところでありまして、また、岩手県、宮城県は遅くとも十一月下旬までに県としての審査会を設置する予定であると聞いております。 今後、市町村や県の審査会における審査の進捗状況を踏まえつつ、災害弔慰金の支給判定に関する実績や実例などについて自治体との意見交換の場を設けたいと考えております。審査が始まったところですので、これからまたその進捗状況を見ながら意見交換の場を設けていきたいと考えております。 なお、厚生労働省では、今後、審査が遅れている市町村や県に対して、今回の震災での災害弔慰金の支給判定に関する事例を集約してお示しするなどの対応も検討していきたいと思っております。
○川田龍平君 よろしくお願いします。この災害大国日本で、今後災害関連死を起こさないために、厚生省としてきちんと把握して対策を立てていただくようにお願いをいたします。 次に、臓器移植について質問いたします。 辻副大臣は、昨年の七月二十一日の朝日新聞に「改正臓器移植法 「脳死は一律に死」は誤解」と題する記事を寄稿されていますが、このお考えに変わりはありませんでしょうか。また、そうであるならば、一番多く配布されている臓器提供意思表示カード付きの三つ折りパンフレットに、臓器移植法で脳死が人の死となるのは臓器提供の場合だけですとの説明を入れるべきではないでしょうか。
○副大臣(辻泰弘君) 御指摘いただきましたように、平成二十一年七月に改正臓器移植法が成立しているんでございますけれども、その折、私は参議院の厚生労働委員長を拝命しておりまして、集中的な審議を皆様方とともにさせていただきました。そしてまた、党議拘束を掛けないということでもございましたので、委員会での採決を行わずに本会議に中間報告をさせていただくということで私がその任に当たらせていただいた経緯がございました。そして、その成立いたしました日に新聞に出た記事を、私が率直に、少し衝撃を受けたんですけれども、見出しが「「脳死は人の死」成立」ということが大きな新聞に載ったわけでございます。 私はそれから一年経過する中で、率直なところ、必ずしも十分な理解が得られていない、誤解に基づくことが、一般に知られていないという状況があるなというふうに思っておりましたものですから、私なりの責任感を感じたということでもあるわけですが、昨年の七月二十一日に朝日新聞に投稿させていただきまして、施行された十七日の後でございましたけれども、意見を表明させていただいたところでございます。 そこで申し上げましたことは、改正内容が国民に必ずしも正確に理解されていないのではないかと懸念しているということだったわけでございます。それは、脳死は一律に人の死というふうに出ていた新聞の記事にも源を発することだったわけでございますが、そこで私が最終的に申し上げましたことは、改正臓器移植法は改正前と同様、臓器移植の場合にのみ脳死を人の死とするものであり、脳死は一律に人の死とするものではない、正確な理解と認識の下に今後の議論と対応が進められることを願うということを私なりに申し上げたところでございます。 その意味におきまして、川田委員の御指摘と私は認識、問題点を完全に共有している立場だと思っておりますし、その点については全く変わるものではございません。 そしてまた、御指摘のように、国民に対する普及といいますか、広報というものについても、その点については十分理解を持っていただかなければなりませんので、そのことについてはこれまで以上に意を尽くしていきたいと思っております。
○川田龍平君 ありがとうございます。 また、免許証や健康保険証にも臓器提供意思表示欄が作成されましたが、記入は強制ではなく、分からない場合は書かなくてもよいとの説明を入れるべきではないでしょうか。それについては、健康局長、いかがでしょうか。
○政府参考人(外山千也君) 改正臓器移植法により普及啓発に係る規定が設けられたことを踏まえまして、運転免許証及び医療保険の被保険者証に意思表示欄が設けられ、発行されております。 意思表示欄への記載は任意でございますけれども、厚生労働省といたしましては、臓器提供については、提供したい意思も提供したくない意思も尊重することは大切であり、国民の皆様お一人お一人が臓器提供についてお考えいただくことが重要であると考えております。 このため、運転免許証等の交付の際、関係機関の協力を得てリーフレットを配布するなどの方法により意思表示欄への記載方法を周知していただいておりまして、厚生労働省といたしましてはこのような取組を進めてまいりたいと考えております。
○川田龍平君 脳死下での臓器提供事例に係る検証会議のメンバーに慎重派の研究者や弁護士、医師、患者、家族が入っていませんが、なぜ入れないのでしょうか。入れるべきだと考えますが、見解をお聞かせください。
○副大臣(辻泰弘君) 脳死下における臓器提供事例につきましては、脳死下での臓器提供事例に係る検証会議において一例ずつ検証が行われているところでございまして、これまで脳死判定の行われた百五十例のうち八十九例の検証が行われているところでございます。 第三者機関が必要という御指摘でございますけれども、この検証会議はまさに第三者の立場から脳死判定やあっせんが法令等にのっとって適切に行われているかという観点から検証を行っていただくということでございまして、救命治療や脳死判定、患者、家族の精神的ケア、法律など様々な分野の専門家の方々に御参加をいただいて検証していただいているというふうに理解しております。
○川田龍平君 是非慎重派の意見も入れた形での検討会を開催していただきますようにお願いします。 次に、最後に、国会議員となって以来ずっとたばこ問題に真剣に取り組まれていた小宮山大臣に敬意を表し、同じ思いを持つ一国会議員として、たばこの健康被害問題について大臣としての決意と、たばこ事業そのものへの対策について伺います。 厚生省のトップとなった今、どこまで具体的にたばこ対策ができるか、小宮山大臣の真価が発揮されるときであります。あらゆる方策を用いて具体的な取組をしていただきたいと思いますが、その決意と取組方法をお答えください。
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員とは共にたばこ対策取り組ませていただいてまいりましたが、この度厚生労働省のリーダーとなりましたので、たばこが健康に悪影響を与えるということは明らかなことですので、そういう意味では、たばこ対策を進めることによってがんですとか循環器病などの生活習慣病を予防するということはとても大切な仕事だと思っています。 これまでも厚生労働省は、健康増進法ですとか労働安全衛生法によってまたこの度受動喫煙防止対策も行っていこうと、今までもしていましたけれども、今回また職場の問題について法案を出したいと思っています。また、健康日本21ですとか、がん対策基本法に基づくがん対策推進基本計画でもたばこに関する数値目標を掲げまして、たばこ対策に取り組んできています。 これからも、FCTC、その枠組み条約にしっかりと加盟をしておりますので、厚生労働省としては健康の面からたばこ対策に皆様とも力を合わせてしっかり取り組みたいというふうに考えています。
○川田龍平君 まず総理に禁煙を勧めてはいかがかと思います。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 昨日、日比谷野音で開催されましたTPP交渉参加反対の集会、与野党を問わずたくさんの議員の皆さんが参加をされ、私も参加をいたしました。ここでは日本医師会の代表も、日本の医療制度に重大な影響を与えかねないとしてTPP交渉参加に断固反対の決意表明をされました。 政府は、公的医療保険制度は議論の対象になっていないと、こうやって医療機関の皆さんにも説明を続けてきています。しかし、アメリカ政府はこの九月、医薬品へのアクセス強化のためのTPPでの目標というタイトルのアメリカ通商代表部の文書を公表しています。これは、TPP交渉でアメリカがどういうことを要求するのかということが項目で書かれている、そういう部分があるんですね。そして、その中に何が書かれているか。医薬品の市場参入機会を確保するため、TPP参加国に政府の医療費償還制度そのものの見直しを要求する中身が書かれています。 まず確認します。この文書を厚生労働省は認識をしていましたか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 御指摘の文書は、アメリカ通商代表部、USTRが九月十二日に公表した文書だと思います。この文書には、TPP交渉参加国での医薬品へのアクセスを高めるため、医薬品アクセスの迅速化など九つの目標の達成に向けた交渉を行うというアメリカ政府の方針が記載されておりまして、厚生労働省では九月十六日に外務省からこの件に関する情報を受けて、この文書を把握しています。
○田村智子君 把握していてなお公的医療制度は協議の対象じゃないと言うのはおかしいと思うんですね。私がさっき指摘したところ、ちょっと私たちの直訳なんですけれども、ジェネリック薬及び革新的な新薬の市場参入について可能な限り最も公正な機会を確保するために、中央政府の医療費償還プログラムの運用において透明性と手続の公正性についての最低限の基準の尊重を求めると。直接、中央政府の医療費償還プログラム、これはどう読んだって公的医療保険制度ですよ。これが協議の対象になっているじゃありませんか。これでも公的医療保険制度は協議の対象じゃないって言えるんですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) これは、こうした方針はずっとアメリカ政府が主張しているもので、この項目は、先発、後発医薬品のいずれにも公平な市場アクセス機会を確保するための一つの方策としてこうしたことを主張している内容だというふうに思っています。 薬価の透明性とか公平性を主張していることと、今回TPPの中で医療保険制度が審議されているかということは、そういう具体的な審議、検討は行われていないということを申し上げています。
○田村智子君 それは余りにも公的医療保険制度というのを狭くとらえていますよね。だって、中央政府の医療費償還プログラムの運用ってわざわざ書き込んでいるわけですよね。 これで平行線になってしまうと思いますので、それでは、政府は懸念事項の中で一応この医薬品の問題でも、米豪FTA、米韓FTAのように医薬品分野に関する規定が置かれる可能性はある、こういうふうに書いています。これが単なる医薬品の例えば輸出入の問題だけなのか、こうやって懸念を示したからには、米豪FTAや米韓FTAによってその国の医療制度に何の変更ももたらされていないのかどうか、これ、ちゃんと国民に説明をする、そういう必要性があると思います。 これ、政府がそういう資料を出しませんので、私、この場でお聞きをいたします。 米豪FTA、これによってオーストラリアで何が起きているのか。オーストラリアの医療というのは、政府が補助金を出して医薬品の価格を低く抑える制度、これはほかの国にも先駆けた、薬価を低く抑える公的な制度があります。PBSと略されています。新薬についてもこのPBSに基づいてジェネリックの価格や効能と比較をして薬価を政府が管理をする、高くなり過ぎないように、いわゆる参照価格制度、この対象にしてきました。 そして、このPBSが、米豪FTA後、二〇〇六年一月、このFTAに基づく作業部会で議論の対象となりました。翌二〇〇七年には制度の変更が行われたのではないかと考えますが、外務省、この経緯について簡潔に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(西塔雅彦君) お答え申し上げます。 米豪のFTAにおきましては、医薬品に関する附属書が設けられているところでございます。同附属書におきましては、革新的な医薬品の重要性の原則、あるいは新薬の保険適用に関する審査の透明性の確保等が規定されているところでございます。また、その附属書にかかわる事項についての作業部会が設置されているところでございます。豪州側のプレス発表によりますと、先生今御案内のとおりでございますが、二〇〇六年一月に第一回目の作業部会が開催されたと承知しております。 また、豪州は、二〇〇七年八月でございますが、医薬品の価格制度の改正を行ったところでございます。その改正の中身でございますが、医薬品の代替性のレベルに応じまして、それを二つのカテゴリーに分ける、これはF1とF2でございますが、F1というのは代替可能なものがない医薬品、いわゆる先進的な医薬品ということになるかと思いますが、それとF2、これは代替可能なものがある医薬品、ジェネリックということになろうかと思います。この二つに分ける、そうした制度改正を行ったと承知しております。 なお、米豪FTAの作業部会における議論とこの豪州の医薬品価格制度の改正との関係につきましては、これは米豪間の話でございますので、第三国たる我が国としては見解を述べることは差し控えさせていただきたいと思います。 以上でございます。
○田村智子君 事実として、FTAによって作業部会が持たれて、そしてその作業部会の後に医療の制度、薬価の制度が変わっているんです。今言われたように、新薬をF1という別枠にして高い卸売価格を保てるような制度変更が行われたんです。この変更によってオーストラリアでは一部の薬価、大変高騰をした。それだけでなくて、このPBS全体に係る公費が著しく増大をしているという報告があるんです。 厚労省は、このような問題をちゃんと認識をしているのか。これでも日本の薬価制度や医療保険財政に影響を与えないなんて言えるんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今外務省からも御説明ありましたように、こうした内容につきましては、内閣官房作成の説明資料のTPP協定交渉の分野別状況でも米豪のFTAの例を引きながら説明をしています。 それで、御指摘の、公的医療保険制度はTPP協定交渉の議論の対象となっていないというふうにして御説明をしてきたことにつきましては、今分かれて検討しているわけですけど、金融サービス分野のところでこれは検討をされていまして、その中で公的医療保険制度は適用除外ということで、制度の在り方そのものが議論の対象とはなっていないという趣旨だというふうに理解をしています。
○田村智子君 そういうのをごまかしと言うんですよ。国民にとっては、自分たちが受ける医療の制度がどうなるかということ、これがちゃんと説明できなかったらTPPに参加することがいいのかどうか判断が付かないじゃありませんか。重大な問題ですよ。 昨日、全国会議員に日本農業新聞配られて、この農業新聞もトップで、医療制度の見直しをアメリカは要求していると、政府の説明と矛盾していると。これちゃんと、金融とその保険のサービスの中にないなんて言っていたら駄目ですよ。国民にとって医療の制度が、例えばオーストラリアを見たら、韓国を見たらこういう事例がありますよとちゃんと分かりやすく説明すること、これ必要じゃないですか。もう一度、大臣、お願いします。
○国務大臣(小宮山洋子君) これは、検討に必要な情報については政府全体で入手を図っていますが、厚生労働省としても必要な情報は入手をいたしまして、国民の皆様に分かりやすく御説明をするということは私も必要だというふうに考えています。
○田村智子君 これ急がれていますので、本当にそれやってくださいね。 大体民主党の政権は、社会保障と税の一体改革だとこう言って、今医療費に係る税の負担を抑え込む、こういうことを一生懸命やろうとしていますよ。患者の窓口負担も三割に、さらに定額負担、これやろうかどうしようかと、こういう検討までしている。昨日の社会保障審議会では、市販薬になっている医薬品は医療保険の適用除外にすることまで検討している。 こうやって医療費を抑えよう抑えようとやっているときに、一方で、アメリカとオーストラリアのこの協定で、オーストラリアのように現実に薬価が引き上げられている国があるにもかかわらず、TPP参加で同じことがこの国で起こるかどうか分からない、そのことについて何の検討も国民の中に示されないというのは私は異常だと思います。 TPPの参加交渉を何が何でも進めるというのは、これはもう社会保障の制度をどうしていこうかということと全く矛盾する。是非、医薬品の高騰を招きかねないし、大体この薬価の高騰というのは患者にとってはこれ負担が増えるわけですよ。国にとっても医療財政が苦しくなる問題ですよ。 やっぱり小宮山大臣、野田首相に対してTPPの参加交渉、これAPECで表明するのはおかしいと、こういう懸念、ちゃんと提言すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今申し上げたように、必要な情報は可能な限り入手をしたいと思いますが、交渉に参加をしないと具体的な中身は分からないというふうにも聞いています。 私は、再三申し上げているように、交渉に参加した上でしっかりとした議論の材料を手に入れて、その枠組みをつくることにも参画をし、その結果日本の医療ですとか医療の保険制度とかそうしたところに心配な点があるのであれば、参加することと参加交渉に加わることは別ですので、そこは私は違うというふうに考えています。
○田村智子君 そういうのも詭弁だと思いますよ。参加を前提とした交渉になるんですからね、これは、当然のことながら。 実際にオーストラリアでも、これ参加表明している国の中でも世論を二分するような事態になっているんです。TPPに入れば更に薬価が引き上がるんじゃないのかと、人命の上に貿易を置くのかと、こういう声が広がっているわけですよ。それを厚労省だけ情報を入手していたって駄目ですよ。農水省はちゃんと情報を示して苦言も呈していますよ、懸念も表明していますよ。厚労省だって、国民の命を守るという立場であるならば、情報入手だけでなく、ちゃんとその立場の表明ということ、これやっていくべきだと思います。 うなずいて聞いていただいていますけれども、大臣、もう一度お願いしたいと思いますが。
○国務大臣(小宮山洋子君) 再三申し上げているように、国民の健康とか安全を守るということについてはしっかりと取り組みたいと思いますが、前提が、どういう条件で話をしているかということのきちんとした材料を手に入れるためには私は交渉に参加する必要があると思っていますので、交渉に参加した上でその医療とか医療保険制度、また食品の安全とか外国人労働者の問題とか、厚労省所管で懸念されることについてはその中で表明をしていけばいいことだというふうに思っています。
○田村智子君 これ平行線になってしまいますけれども、少なくとも情報を提示するということはお約束いただきましたので、ちゃんとオーストラリアや韓国で何が起きているのか、懸念というのの中身は何なのか、国民の中にきちんと情報を提供していただきたい、このことを強く求めたいと思います。 TPPについての質問は以上ですので、外務省の方、ありがとうございました。 続いて、私はこの十月の中旬に福島市内に行ってまいりました。放射線量の高い地域の保育所や学童保育所で要望もお聞きしてまいりましたので、このことを踏まえて質問をしたいと思います。 除染についてです。 福島市内の保育所を訪ねて園長先生にお話を伺って驚いたんですけれども、除染の実施が大変に遅いんです。ある保育所は園庭の空間線量が毎時一マイクロシーベルト前後、しかし、園庭の表土除去が行われたのは九月だというんですね。夏にはプール遊びをどうするのかと、このことで保育士と保護者が大変な苦悩をせざるを得ませんでした。 なぜ乳幼児の施設でこんなに除染が遅いのか。保育所、学童保育所など児童福祉施設等についての除染について、厚生労働省は補助要綱、これ、いつ示しましたか。
○政府参考人(高井康行君) 児童福祉施設等の園庭の除染に係る経費につきましては災害復旧費として補助することといたしまして、東日本大震災に係る社会福祉施設等の災害復旧費交付要綱、これを八月十一日付けで通知いたしておるところでございます。 ただ、この通知では土壌の除染に関する補助の細かな取扱いは別に定めるということにしておりまして、現在その内容を精査しているところでございます。
○田村智子君 補助要綱がいまだに出されていないということなんですよ。これ、大変な遅れです。だから、学童へ行っても保育所へ行っても、厚生労働省の方針が見えないということを施設長の方々からは皆さん共通して述べていらっしゃった。 こうした対応の遅れが現場では具体的な混乱の原因にもなっています。例えば、ある保育所。表土除去だけが除染の対象だと言われて、建物の高圧洗浄はできないと、こう言われてしまった。施設長がそれじゃ駄目なんだと業者に掛け合って、何とか壁面の除染だけはやった。だけど、高い部分の屋根などは除染してもらえなかったというんですね。 別の保育所。隣接する側溝、線量が高いのに除染はしてもらえなかった。側溝側の保育室は、これ、乳児の部屋でしたけれども、一部立入禁止なんです、線量が高いから。そういう状態です。 学童保育所。敷地狭いですから、民間の学童保育。外遊びの場所は隣の神社なんです。ところが、学童の表土は除去したけれど、神社は対象外だと言われて、この七か月間、夏休みにちょっと校庭は使わせてもらったようですけれども、学童としての外遊びは本当に制限をされてしまっています。 ちょっと確認をしたいんですけれど、政府全体の方針では保育園や学童保育所の表土除去に除染が限定されているわけではなくて、今私が挙げたような事例も除染の対象だと思うんですけれども、確認しますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(高井康行君) 御指摘のように、厚生労働省では、災害復旧費によりまして、園庭の空間線量が毎時一マイクロシーベルト以上の場合の土壌の除染について財政支援を行うということにいたしております。 一方、内閣府の方におきまして、福島県の原子力被災者・子ども健康基金において、建物の除染など厚生労働省の財政支援の対象外の除染について支援を行っているというふうに認識いたしております。
○田村智子君 それでは確認したいんですけど、不十分な除染になっている施設が幾つもあるんです。さっきお話ししたように、壁だけになっちゃっている。そういうところはもう一度十分な除染をやることはできますね。確認したいと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答えいたします。 まず、ただいま御質問ありましたように、福島県の再生のためには除染が喫緊の課題だという認識を強く持ってございます。このため、国としましては、まず第二次補正予算で福島県民健康管理基金を設立するための交付金を県に交付し、また予備費で同基金の積み増しを図っているところでございます。 この基金を活用いたしまして、例えば御質問にありましたように、第二次補正予算である施設について表土の除去等をした後に、同じ施設でございましても今度は例えば屋根の除染、ここが不十分だということで、ここにつきまして除染しようという場合は、これにつきましても除染の対象が異なるということで予備費の対象になることに問題はないと考えてございます。
○田村智子君 これ、予算の仕組み上別建てになっていたとしても、施設にとっては建物除染も表土の除去もこれ一体で行うということは当たり前のことだと思うんですね。是非、厚生労働省には、児童福祉施設や学童保育所ではどのような除染が補助対象なのかと、これは厚労省の責任で自治体やその施設に対してちゃんとそのメニューの周知をしてほしいと思います。ちょっと時間の関係でこれは要望にとどめます。 次に、保育所など児童福祉施設での除染についての厚労省の方針なんです。 方針として文書として示されたものは、八月二十六日の雇用均等・児童家庭局長通知、福島県内の保育所等の園舎・園庭等の線量低減について、これだけだと思うんですね。この通知そのものを私ちょっと見直しが必要だと思っています。この局長の通知では、線量低減の基準について毎時一マイクロシーベルト未満を目安とするとされています。だから、予算でも災害復旧費の対象が一マイクロシーベルト以上のものというふうになっていると思うんです。 しかし一方で、さきの国会で成立をいたしましたいわゆる除染法に基づいて環境省が除染の基準を検討しています。これは年間一ミリシーベルト未満にしようと。そのためには、一ミリシーベルトを三百六十五で割って、二十四時間で割って、毎時〇・二三マイクロシーベルト以上、こういう案が今パブリックコメントにかけられています。これ、子供の施設だけじゃなくて、地域全体のことなんですね。 そうしますと、除染について、やっぱり関係自治体や専門家の意見も受けて政策が発展しているわけですから、この局長通知についても政策発展させて基準の見直しが必要だと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) それは委員がおっしゃるとおりだと思います。 その一マイクロシーベルトというのは、学校とか幼稚園の基準を定めたときに、それと併せて保育所もしたものなので、今回環境省が全体の、先ほどからのお話でもお分かりのように、各省縦割りになってしまっているので、それを除染については環境省でまとめて行うことになりましたので、そこで新しい基準を決めたらそれに合わせていくということだというふうに思います。
○田村智子君 これ、早くにお願いしたいと思いますし、もちろん福島だけでなく、全国の学童保育所や保育所、児童福祉施設での基準になるものだというふうに思います。 で、私、本当に保育所の保育士さんたちやその保護者の皆さんの御苦労、苦悩、是非これ大臣にも厚労省の皆さんにもやっぱりお知らせしたいと思います。例えば福島市内で園庭除染して〇・二マイクロシーベルトぐらいになったと。じゃすぐに遊べるかと。そうじゃないんですよ。保育士さんたちも保護者も学習して、医学的に大丈夫だろうと理解をしても、不安は払拭されない。それで、全保護者にアンケート配って外遊び再開するかどうかって意見を聞くと、どんな不安があるのか、どうしたらその不安にこたえられるのか、外遊びは再開できるのかと。で、再開した保育所聞いてみても、時間は十分だと言うんですよ。別の保育所も三十分。遊具は線量が高いから全て使用は禁止のまんま。外遊びするとすぐに着替えさせなければ駄目だと。それでも不安だからうちの子は外に出さないでくれと、こういうお母さんもいらっしゃるんですね。 それだけに、一マイクロシーベルト未満だったら大丈夫という基準はもう現場と全く乖離していますから、早く見直しも必要だというふうに思うんですけれども、やっぱりこうしたお父さんやお母さんたちの不安に、今は保育園の園長先生とか保育士さんだけが矢面に立って一生懸命それにこたえようこたえようってされているわけなんです。限界だって声も聞こえてくるわけです。 ある保育園に行きましたら、専門家の方に直接来ていただいて、どうしたら除染ができるか、表土除去しても一部高いところがある、どうしたらこれが抑えられるか、直接アドバイスいただいてそういう手だてもした。それから、お母さんたち呼んで一緒に学習会もやった。これで安心して、まあ安心まで行くかどうかなんですけど、外遊びもどうにか再開ができるようになってきていると。本当にこの専門家の方に救われたという声を園長先生からお聞きをいたしました。 こういう専門家の方は、ほとんど手弁当で頑張っていらっしゃる方もいらっしゃいます。せめて厚生労働省から、こういう学童とか保育所が専門家を呼んで学習会やりたいと、アドバイスを受けたいと、こういうときに、その謝礼金なり交通費なり、そうしたものの補助ということもこれ考えるべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 私も、委員同様、福島県の保育所、何か所か訪問をしたときに、同じような保護者の皆さんの不安の声を伺ったことがございます。子供たちが安心して外遊びができるように、保護者の皆さんの不安を解消するということは大変重要だと思っておりまして、委員が御提案された、放射能の専門家というものを招いて、そして相談に応じるということも有効な手だての一つであろうと思います。 そのときの費用負担でございますけれども、第一次補正予算で安心こども基金の積み増しを行っております。そして、これは子供さんや保護者の不安を解消するための相談事業の実施にもこの基金は活用できますので、そのことをもう一度自治体の方にも周知徹底を図って、厚労省としても必要な支援をしてまいりたいと思います。
○田村智子君 最後にもう一点要求をしたいと思います。 こういう児童福祉施設などでの除染で大切なのは、線量が下がったかどうかだけじゃ駄目だと思うんですね。子供たちが安心して遊べるようになるということ、そのためにはやはり補助対象の拡充というのも必要になってくると思います。 私が話を伺った保育所は、どこも園庭の線量は下がりました。しかし、遊具は高圧洗浄をやってもほとんど効果がない、木製のものなんか染み付いちゃって駄目だというんですね。塗料の間にもセシウムが入っているんじゃないだろうかと保育園の方は言っていましたけれども、登り棒も鉄棒も滑り台も全て使用禁止の状態なんです。五歳ぐらいの子供が、登り棒やりたい、だけど放射能があるから駄目なんだと大人に平気で話すような状態になってしまっているわけなんですね。それから、ベランダとかすのことか遊具の下のマットなどもやはりなかなか効果がないんです。コンクリートや地面に直接張り付けたものでありますと、これ剥がして敷き直すには何百万円という費用が掛かるものもあるんですね。 これいろいろ説明聞きますと、賠償の対象だから除染の費用では見ること難しいなんて説明も、内閣府でしたか、受けたんですけれども、これ確かに賠償の対象かもしれません。しかし、子供が現実に遊べないんですよ。こういう事態をやっぱり一日も早く解決するためには、まず国が補助も行って、遊具の取替えができると、こういうふうに踏み込むことが必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 今回の震災で被災した児童福祉施設が事業を再開する場合に必要となる備品であるとか設備の復旧について、今回、第三次補正予算案に必要な財政措置を盛り込ませていただいております。 今委員の方からお話がございました、子供たちの外遊びを再開するために除染が難しい遊具を買い換える、こういった場合についてもこの助成の対象としていくということで対応してまいりたいと考えております。
○田村智子君 ありがとうございます。 是非、もう子供たちの体力の低下が現に見られているんです、七か月もこんな事態ですから。一刻も早く行っていただくことを重ねて要望して、質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 これは質問通告していませんが、私もTPPについて一言だけお聞きをいたします。 社民党は、参加表明、APECですべきでないというふうに考えています。 というのは、先日、官邸に行きまして、官房長官と申入れをしました。そのとき、一般的に外交交渉は決裂することはよくあり得ると。しかし、日米関係は重要だ、日米関係は重いという、同じように言葉も出てくるわけです。つまり、通常の外交交渉だったら決裂も、席をけって出ることも可能であろうと。しかし、日米関係というものの、日本の政治の中における、善かれあしかれ言われているわけですから、結局、交渉の決裂は難しいのではないか、あるいは協定を結んで国会で拒否することができるのかという観点から、社民党は、そもそもAPECでの参加表明を、交渉の参加表明すべきでないと、今そのことに全力を挙げております。 大臣、厚労省マターで、厚労省に関することで、医療や保険や年金で、これはまずい、これはマイナスの点もあり得るということが分かった時点で、私たちは参加表明すべきでないと思っておりますが、万々が一交渉に入ったときに、厚生省が考え、国民の権利やそういう点から問題ありとなれば、決裂、席けって出てこいとはっきり厚労省、責任持って言ってくださいますか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 何回か申し上げているように、私は交渉に参加をした方がいいと思っていますが、今委員がおっしゃったような事態で、厚生労働省が守るべき国民の安全が守れないということであれば、席をけって交渉から離脱をするというか、参加をしないという選択をすべきだと私も思っています。
○福島みずほ君 交渉に入る前に何が起きるかということがなければならないと思っておりまして、前のめりでやる必要はないというふうに思い、強くそれは是非よろしくお願いします。 次に、被曝量の管理について申し上げます。御質問いたします。 原子力安全委員会事務局は、本年四月十一日、放射線防護の線量の基準の考え方という文書の中で、百ミリシーベルト・年以下では健康への影響はないと説明をしました。しかし、その後、同事務局が五月二十日に公表した低線量放射線の健康影響についてという文書では、百ミリシーベルト以下の被曝線量による確率的影響の存在は見込まれると修正をしております。 改めて、百ミリシーベルト・年以下では健康への影響はないと言えないことを確認させてください。
○政府参考人(久住静代君) お答え申し上げます。 先生御存じのとおり、放射線の影響は、比較的高い線量を短期間に受けましたときに起こります確定的影響と、それから被曝から一定の期間を経て起こってきます確率的影響がございます。 確定的影響、前者につきましては、百ミリシーベルト以下では影響がないということが国際的にも科学的に合意が得られております。ただ、確率的影響につきましては、百ミリシーベルト以上で影響があるということは国際的な、科学的にも合意されておりますが、それ以下につきましては、調査の不確実性等々もございまして、明らかに影響があるとは言い切れない、不確かであるというのが科学的な実情であろうかと思います。 その意味で、安全委員会はそのホームページの中で、統計的な不確実さが大きく疫学的手法によってがん等の確率的影響のリスクを直接明らかに示すことはできないということを言っておりまして、百ミリシーベルト以下で明らかな影響がどの程度あるということは言い切れないということを申しております。 もちろん、ただ、安全を確保するという放射線防護の立場では、その影響が明らかではありません、不確実で分かりませんということでは通りませんので、国際的なICRPが申しております直線閾値なし仮説、百ミリシーベルト以下でも百ミリシーベルト以上のリスクを外挿して、それで影響を、リスクとそれから利益を総合的に考えてどのように対応するかということを判断していきましょうという立場を取っております。 ですから、結論から申しますと、百ミリシーベルト以下についての科学的影響については明らかではない、不確実であるというのが私の答えになろうかと思います。
○福島みずほ君 四月十一日に原子力安全委員会が百ミリシーベルト・年以下では健康への影響はないと示したことが大変悪影響を及ぼしていると思います。宮城や福島に行っておりますが、もちろん岩手にも行っておりますが、先日仙台に行ったときにお母さんたちから、それは宮城県が主催かどうかはちょっと確認しておりませんが、大学の教授が百ミリシーベルト以下では安全だという勉強会をやっていると。お母さんたちはそんなのおかしいと言って、とてもやっぱり怒っていました。 今の答弁でも、百ミリシーベルト以下は影響が分からない。少なくとも、百ミリシーベルト以下では安全だというのは明確にそれは間違っているわけです。今の答弁でも、四月十一日に出した、健康への影響はないといったことは問題で、今答弁されたことは、要するに百ミリシーベルト以下について確率的影響の存在は見込まれるというふうなことが正しいわけじゃないですか。 原子力安全委員会としては、やっぱりこの点についてホームページ等できちっと、訂正はしておられますが、はっきり言う。それから、自治体に対して、間違った広報はするなと、百ミリシーベルト以下で安全だという間違った勉強会や広報はするなと。あるいは、やっぱりそれ、市民に対して、百ミリシーベルト以下で安全だというのは違うんだということをはっきりもっとおっしゃるべきではないですか。
○政府参考人(久住静代君) 百ミリシーベルト以下で影響がないということではなくて、そこの部分は不確実であるということが言えると思います。ですから、ただ、国際的な科学的合意という意味では、百ミリシーベルト以上は明らかに影響があるということですので、地方の大学の先生方あるいは専門家の先生方がどういう勉強会をされたかは十分承知しているわけではありませんけれども、少なくともそこの百ミリシーベルト以下の確率的影響は不確実であるという立場に立ってきちっと説明されるべきであるとは思っております。
○福島みずほ君 これは原子力安全委員会が四月十一日に出し、五月二十日にはそれを訂正したわけですよね。しかし、一般的には百ミリシーベルト以下で安全だというのが流布してしまっている。いや、百ミリシーベルト以下が影響があるかどうかは不確実だというのが正しいわけですよ。だとすれば、安全だというのは明確に間違っていて、厚生労働省、間違った啓発、それに対しておかしいぞと言っていただけないですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今、久住委員が御説明されたとおりだと思いますので、そうしたことが皆様に分かりやすくなるようにしたいというふうには思います。
○福島みずほ君 これは重要な点なので、広報をしっかりお願いします。 次に、労働者の被曝についてお聞きをいたします。 現在、最も高い被曝量の労働者を含め、労働者の被曝状況はどのような状況でしょうか。
○政府参考人(宮野甚一君) お答えいたします。 東電福島第一原発で緊急作業に従事されている労働者の方々の被曝の状況について、八月末までの累計の数字でございますが、外部被曝線量と内部被曝線量の合計を申し上げますと、最も高い被曝線量の方で六百七十二・二七ミリシーベルト、二百五十ミリシーベルトを超える線量の方が六名、百ミリシーベルトを超え二百五十ミリシーベルトまでの方が百三十一名、五十ミリシーベルトを超え百ミリシーベルトまでの方は五百一名となっております。これは八月末までに作業に従事した労働者数、実人員で一万五千八百十二名の内訳でございます。
○福島みずほ君 これは今度百ミリシーベルトというふうに十一月一日付けで戻すということなんですが、今までで最も高い六百七十ミリシーベルト、二百五十ミリシーベルトが六名ということで、これについては、働いてもらわなければならないという答弁も午前中あったかと思いますが、これは、百ミリシーベルトに戻すということであれば、しっかりやっぱり働かすことはできないというか、問題ありと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 健康面から見たらそういうふうにしたいところなんですが、これはずっと緊急時の二百五十をいつ百に引き下げるかということをもう日々ずっといろいろなところで検討をし、一日も早く下げたいという思いでやってまいりました。ただ、そのときに、なるべく被曝線量を浴びないようにするためには、そこで働く人が多ければそれはならされるわけなんですけれども、特に専門の指示をしたり、いろいろと管理職でそこにいなければ動かない人たちというのがどうしても現状ではいまして、そういう方たちについてはやむを得ないというふうに考えていまして、ただその被曝は最小限にとどめるようにということは東京電力の方にしっかりと指導をしながらやっていきたいと思っています。
○福島みずほ君 基準値というのは、これは最低基準ですので、高い人たちを更に働き続けさせることは問題だと思います。 また、小宮山大臣が副大臣のときに、日々レシートを出してほしいということ、それから月ごとに本人に積算を示してほしいということで、これは今実行されているというふうにも聞いておりますが、レシートや、どういう形で通知しているかを本委員会に是非出していただきたい。よろしいでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 先日、私もJヴィレッジに行きましてその確認をしてまいりました。そのレシート、それから月ごとにそれぞれの雇っている会社ごとにちゃんと一人ずつのペーパーという形で出すような形になっておりますので、理事会で御協議いただいて必要ということであれば提出をしたいと思います。
○福島みずほ君 じゃ、理事会でよろしくお願いします。 食物の安全についてお聞きをいたします。 今まで暫定基準値でしたが、本日、食品安全委員会の方にワーキンググループの、昨日答申されて今日結論が出たというふうに聞いております。どういう結論が出たか、簡単にお願いします。
○政府参考人(栗本まさ子君) お答え申し上げます。 食品中に含まれる放射性物質の食品健康影響評価につきましては、本日二時から開催されました食品安全委員会において最終的に取りまとめられまして、本日中には厚生労働大臣に答申される予定でございます。 その概要でございますが、放射線による健康影響が見出されるのは、通常の一般生活において受ける放射線量を除いた生涯における追加の累積線量としておおよそ百ミリシーベルト以上であること、それから、そのうち小児の期間については甲状腺がんや白血病といった点で感受性が成人よりも高い可能性があること、また現在得られている科学的知見からは追加の累積線量として百ミリシーベルト未満の健康影響について言及することは困難であることという結果となっております。
○福島みずほ君 今日ちょうど食品安全委員会から答申が出たわけです。これから厚労省がこれを受けて食品安全の基準を決めることになっております。 重要な点は、百ミリシーベルト以下でもそれは安全かどうかというのは言えないということと、それから子供については感受性が鋭いので、別枠、重要視、考えるべきだという答申が出ました。 これを受けて、これから厚労省はどのようなタイムスケジュールで出されるんでしょうか。また、是非子供について、ベビーフードも含めしっかりした基準をやってほしい、厳しい基準でやってほしいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今日の二時過ぎに食品安全委員会で食品健康影響評価書、これが取りまとめられたというふうに聞いています。 この後、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の放射性物質対策部会を今月三十一日に予定をしていまして、その評価書を踏まえて厚生労働省で規制値の案を作成をいたします。そこで作成したものを審議会で諮問、答申を受け、私の方から文部科学省の放射線審議会への諮問、答申、それを経て規制値案のパブリックコメントを実施し、WTOへ通報をして、リスクコミュニケーションの実施などをした上で規制値を設定をするということになります。 それで、二つ目の問いの子供についてですが、何回かお話ししているように、子供は確かに感受性が強いですし、今日の答申にも入っておりますが、一方で子供は摂取量が少ないというようなこともございまして、アメリカですとかそうした国では、コーデックスやアメリカでは子供用の基準というものを作っていない。ただ、EUでは、乳幼児用食品ということで乳児用のベビーフードですとかそれから粉ミルクについては別の基準を作っていますので、そこをどういうふうにするかもしっかりと検討をしていきたいというふうに考えています。
○福島みずほ君 暫定基準値で今やっているわけですよね。今はだから、ある程度高いかどうか、暫定基準値で食べ物が今も流通している。早くしっかりしたものを作っていただかないと、やっぱり蛇口をきちっと締めないと、私たち、多くの人が内部被曝をするわけです。 タイムスケジュールとしては、いつごろ新たな基準ができるというふうに理解すればよろしいでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今申し上げましたように、法律で決められた手順がいろいろございまして、なるべく早くしたいと思いますが、具体的なスケジュールについては今調整をしているところです。
○福島みずほ君 是非厳しい基準をしっかり作っていただきたい。子供については配慮してほしい。それからもう一つは、やはり迅速にやっていただきたい。というのは、ここまで七か月半、事故があって、まだ基準値が、これから厚労省の答申、答申が今日行われてということですので、これはしっかりお願いいたします。 それで、給食についてお聞きをいたします。今日は森ゆうこさんが来ていただきましたが、本当にありがとうございます。 学校給食に関して文科省は、第三次補正予算に十七都道府県について給食の検査をすると、一億円お金を付けるというふうに言っておりますが、予備費が八千億ありますので、第三次補正予算の成立を待たずにこれは給食は一刻も早くやっていただきたい。 森さん、四十七都道府県、予備費を使って即座にやるみたいなことはできないですか。
○副大臣(森ゆうこ君) 御質問ありがとうございます。 私は、先週、ウクライナに行ってまいりました。あのチェルノブイリ事故のその後二十五年間、どのような対策が行われてきたのか、現地の政府関係者、そして研究者、そして住民の皆さん等々と意見交換をさせていただきまして、ナロージチという地区、これは三万人当初いたわけですけれども、二万人は移住し、ソ連の崩壊によって一万人の人々がそこに取り残されたというところにも行きました。今、朝日新聞で連載しております「プロメテウスの罠」、あの木村真三博士のアレンジの部分でございますけれども、様々な御意見がございましたが、関係者が一致しておっしゃっていたことは、食品による内部被曝をとにかく極力避けるべきであるというふうなことでございました。 ですから、やはり学校給食において、もちろん厚生労働省、農林水産省を始めとして食品の検査体制を徐々に強化してきているわけですけれども、文科省としても、学校給食の食材の検査に関する事業を文科省としてきちんとやることが重要であるというふうに考えて提案させていただいたところでございます。 委員御指摘のように、一億円ではとても全国で実施することはできないわけでございまして、私としてもできるだけ早く確実に実施できるように全力を尽くしてまいりたいと思います。
○福島みずほ君 全力で頑張るということで、もうこれ以上聞かなくても大丈夫でしょうか。四十七都道府県全ての学校について、もう私たち、それは超党派、全ての政党は、給食をちゃんと検査するために、そんなに莫大に掛からないわけですから、子供たちの給食を検査しますよと、予備費使いますよと言って、反対する政党はないと思うんですよ。森さん、是非やってください。もう一度お願いします。
○副大臣(森ゆうこ君) ここで、まだ省内で、私もこの間コンセンサスを得るためにかなり努力をしてきたつもりです。ただ、なかなかできていないということでじくじたる思いがございます。 ただ、例えば、今、二年前からちょっとストップしているんですけれども、文科省がやってまいりました環境放射能水準調査というのがありまして、全国の日常食、協力していただいて、それを事後チェックするということもこの間やってきたんですね。それを復活させるでありますとか、様々な工夫ができると思います。とにかくいろんな方法で学校給食の安全確保ということに全力を尽くす、先ほどの御提案、ちょっと確約はできないんですけれども、私としてもできるだけできるように本当に努力をさせていただきたいと思いますので、是非御支援をよろしくお願いいたします。
○福島みずほ君 全面的に応援しますので、是非よろしくお願いします。私たちももっともっと声を上げていきます。 子供のがんについて一言お聞きします。 子供のがんについては国内のデータベースができておりません。こういったデータベースをきちっと作っていくべきではないでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 子供のがんは依然として子供の病死原因の第一位で、これまでのがん対策でも政策的に遅れている、そのために重点的に取り組む必要があると私は考えています。 今、がん対策推進協議会で平成二十四年度のがん対策推進基本計画の見直しに向けた議論を進めています。この協議会の下に設置しました小児がん専門委員会で、御指摘いただいたデータベースの整備も含め小児がん対策について集中的に議論をして今年の八月に報告書がまとまっています。 厚生労働省としては、この小児がん専門委員会の報告書、またこれまでのがん対策推進協議会での議論を踏まえまして、平成二十四年度の概算要求で、これは重点枠ということも加えて、今までの予算の何倍かの重点枠の予算も計上しておりますので、しっかりと小児がんのデータベースを含めた対応についてはやっていきたいというふうに考えています。
○福島みずほ君 福島の子供たちの甲状腺がんの検査についてはエコー検査を行うと聞いています。しかし、エコー検査だけでは、甲状腺機能低下は分かるんですが、白血病などは分からないものです。福島県下の子供たちについて血液検査を行う、早期発見、治療できる体制もつくるべきではないでしょうか。
○副大臣(松下忠洋君) まず全体像ですけれども、福島県では全県民対象に健康管理、これをしっかりとフォローしてやっていくということで、台帳を整備してデータベースをつくっていくということを実行しております。三月十一日現在での県内在住者、その人全員に対してフォローしていくと、被曝量、どこにどう移動したかも含めてやっていこうということで、これはデータベース化していきたいと、そう考えています。 その中で、今お尋ねありました十八歳以下の子供たち全員に対して甲状腺の超音波検査を行うということで、これをもう既に始めておりまして、三年ぐらい掛かるかなということでできるだけ早くやりたいということで今努めて実行しているところでございまして、異常が発見されたということであれば直ちに次の段階での詳細な精密検査を行っていくという段取りでございます。
○福島みずほ君 ただ、エコー検査だけだと十分ではないというふうにも聞いておりますので、是非早期発見して治療するということが必要だと、万が一のために必要だと思いますので、是非血液検査なども考慮していただくようお願いをいたします。 次に、焼却灰の処分についてお聞きをいたします。 八千ベクレル以下、あるいは十万ベクレル以下で、八千ベクレル以下は埋め立てることができる、それから八千ベクレル以上十万ベクレル以下についての焼却灰についても環境省は埋立ての方針を出されました。セシウムが流出しないための対策を行うということですが、どのような対策が的確に実施されたか、環境省、自治体など点検状況はしっかりしているんでしょうか。 御存じ、八千ベクレル以下の埋立て、海洋投棄というか、海の埋立てで横浜港は中止に追い込まれる、東京湾でも、実は東京も埋め立てているという現状があり、大変危惧をしております。どうでしょうか。
○政府参考人(伊藤哲夫君) 環境省では、専門家等による災害廃棄物安全評価検討会の議論を踏まえまして、八月三十一日に八千ベクレル・パー・キログラムを超え十万ベクレル・パー・キログラム以下の焼却灰等の処分方法について通知をいたしました。 この中では、放射性セシウムによる公共用水域や地下水の汚染を防止するため、焼却灰をセメントで固形化した上で水を通しにくい土壌の層で覆い、コンクリート等の容器に入れるなどの防水対策を行うことなどを求めているところでございます。 こういったことを管理型の処分場でやっていただくわけでございますけれども、自治体が管理する処分場につきましては当該自治体が適切に、点検を行うということになります。 また、民間業者が設置する処分場におきましては、国あるいは委託者である市町村等、あるいは施設の指導監督権限を有する県あるいは政令市が必要な指導を行うということで点検をしてまいるということになっております。 それから、先生今御指摘の八千ベクレル以下の焼却灰につきまして、これは管理型処分場で埋立てが可能であるということでございますけれども、セシウムの水への溶出を防止するため土壌の層の上に埋め立てること、あるいは即日覆土を行うことなどを自治体等の処分場の設置者に対して求めていると、こういうことでございます。 なお、既に土壌層がないところにその焼却灰をもう既に埋め立ててしまったと、こういった場合もあるわけでございますけれども、そういった中で、セシウムの溶出しやすい状態にあると、こういうふうに考えられる場合には、環境省へ報告をしていただき、具体の対策につきましては、市町村から要請があれば、環境省の職員、あるいは国環研の専門家等が速やかに現地確認を行いまして、きちっと助言を行い、きちっとした管理をしていくと、こういうふうなことにしてまいる所存でございます。 なお、放射性物質特措法が来年一月一日から本格施行されます。本格施行された折には、一定基準を超える廃棄物、あるいは環境大臣が指定して国が自ら対策を実施する地域内での廃棄物につきましては、これは国が自ら処分をするということになっております。それにつきましては、環境省が責任を持って点検をしていくと、こういうふうにしているところでございます。
○福島みずほ君 時間ですので終わります。
○委員長(小林正夫君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時五十八分散会