決算委員会 第2号
- 発言数
- 221 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2011/12/07
会議録
○委員長(山本順三君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告をいたします。 昨日までに、梅村聡君、外山斎君、榛葉賀津也君、西村まさみ君、石橋通宏君、井上哲士君、熊谷大君及び横山信一君が委員を辞任され、その補欠として大河原雅子君、松野信夫君、池口修次君、安井美沙子君、金子恵美君、山下芳生君、片山さつき君及び石川博崇君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山本順三君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 平成二十一年度決算外二件及び平成二十一年度予備費関係四件の審査のため、本日の委員会に厚生労働大臣官房審議官篠田幸昌君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本順三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山本順三君) 平成二十一年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、平成二十一年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、平成二十一年度特別会計予算総則第七条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)、平成二十一年度特別会計予算総則第七条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)、以上四件を一括して議題といたします。 まず、財務大臣から説明を聴取いたします。安住財務大臣。
○国務大臣(安住淳君) ただいま議題となりました平成二十一年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外二件及び平成二十一年度特別会計予算総則第七条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)の事後承諾を求める件につきまして、その概要を説明申し上げます。 まず、平成二十一年度一般会計予備費予算額二千五百億円のうち、平成二十一年六月三十日から同年十二月二十二日までの間において使用を決定いたしました金額は六百二十六億円余であり、その内訳は、災害対策費として、地すべり対策災害関連緊急事業に必要な経費、その他の経費として、新型インフルエンザワクチンの確保に必要な経費等の七件であります。 次に、平成二十一年度各特別会計予備費予算総額九千九百二十四億円余のうち、平成二十一年十二月十五日から平成二十二年一月二十日までの間において使用を決定いたしました金額は五十億円余であり、その内訳は、農業共済再保険特別会計農業勘定における再保険金の不足を補うために必要な経費等一特別会計の二件であります。 次に、平成二十一年度特別会計予算総則第七条第一項の規定により、平成二十一年六月三十日から同年十一月二十七日までの間において経費の増額を決定いたしました金額は三百九十億円余であり、その内訳は、交付税及び譲与税配付金特別会計交付税及び譲与税配付金勘定における地方譲与税譲与金に必要な経費の増額等三特別会計の八件であります。 次に、平成二十一年度特別会計予算総則第七条第一項の規定により、平成二十二年二月二十三日から同年三月二十六日までの間において経費の増額を決定いたしました金額は百二十五億円余であり、その内訳は、交付税及び譲与税配付金特別会計交付税及び譲与税配付金勘定における地方譲与税譲与金に必要な経費の増額等二特別会計の二件であります。 以上が、予備費使用総調書等についての概要でございます。 何とぞ御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
○委員長(山本順三君) 以上で説明の聴取は終わりました。 午後一時まで休憩といたします。 午後零時五十六分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(山本順三君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 平成二十一年度決算外二件及び休憩前に説明を聴取いたしました平成二十一年度予備費関係四件を一括して議題とし、質疑を行います。 なお、本日の平成二十一年度決算外二件の質疑は締めくくり総括質疑でございます。 まず、私が決算委員長として若干の質疑をいたします。 質問に先立ち、私から一点申し上げます。 平成二十一年度当初予算及び第一次補正予算は、麻生内閣の下、国会の議決を経て成立した規範であります。国の財政処理権限は国会の議決に基づいて行うという財政民主主義、財政に関する議会的統制は我が国の憲法上の大原則であり、国会による予算の議決は財政民主主義の核心を成すものであります。 しかしながら、二十一年九月に成立した鳩山内閣は、同年十月の閣議において同年度予算の一部について執行停止等を決定いたしました。補正予算の提出及び議決という正規の手続を経ることなく閣議決定によって国会の議決を誠実に執行しなかったことについては、財政民主主義を定める日本国憲法の本旨にかなわないものであるとの指摘もなされているところであります。 以上、冒頭申し上げまして、以下、野田総理に御質問いたします。 まず第一問目でありますが、福島第一原子力発電所の未曽有の事故は、放射性物質を大量に放出、拡散させ、周辺住民の方々の平穏な生活を奪い、農業、漁業などに携わる方々に極めて深刻な被害を与え続けています。私自身も被災地に何度も足を運び、多くの方々が苦しんでいる現状を目の当たりにして、二度とこのような事故を繰り返してはならないと強く心に刻んだところであります。 事故発生後、これまでの政府の対応について様々な問題が明らかになりました。例えば、電源の供給がストップした場合の対策が不十分であったことなど、安全対策の不備が露呈いたしました。また、政府が放射能による影響を迅速に予測するため平成二十一年度までに百十六億円もの予算を投じて開発したシステム、SPEEDIについて、その情報が全て公表されたのは事故から一か月以上経過してからであります。これらにより、被災地の方々を始めとする国民の原子力行政、特に原子力発電所の安全性に対する信頼は大きく損なわれました。 事故から八か月余りたった現在、政府の対応、とりわけ電源喪失時の対策の不備やSPEEDIの情報開示の不手際などについて、どのような点を反省し、今後どのように改善すべきだとお考えでしょうか。また、事故により避難生活を強いられている方々、生活の糧を奪われた方々、風評被害に苦しんでいる方々に対し、国としても最大限かつ迅速な支援を行う必要があると考えますが、今後の具体的な展望について御説明いただけますでしょうか。野田総理の所見を伺います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) ただいま山本委員長から、東京電力福島第一原発事故への政府の対応についてお尋ねをいただきました。 政府が取りまとめましたIAEAの報告書においても、電源喪失時の対策やSPEEDIの情報公開への対応も含め二十八の教訓が整理され、順次実施しているところでございます。 具体的に、電源喪失時の対策については、安全審査指針において長時間の電源喪失が想定されておらず十分な安全対策が取られていなかったことから、電源車の配備など緊急安全対策を講じるよう指示したことに加え、安全審査指針の見直しも含め、具体的な安全対策の強化について検討を進めております。 また、SPEEDIについては、事故発生直後、計算結果の公表が遅れたことについては遺憾であり、避難行動の参考として本来活用すべきでありました。今後、SPEEDIなどを効果的に活用する計画を立てるとともに、SPEEDIの活用結果は当初から公開していきたいと考えております。 さらに、事故調査・検証委員会等において徹底的な検証が続けられており、これらの結果も踏まえつつ、今回の事故から得られた教訓を基に原子力安全規制の見直しに取り組んでまいります。 次に、被災者生活支援についてでございますが、今後も関係機関の協力を得つつ、被災者の皆様への支援に万全を期すとともに、まずは一刻も早い事故収束を図り、避難している皆様にお戻りいただける環境を除染やモニタリング等により整備してまいります。 最後に、原子力損害賠償についてでございますが、今回の原発事故により被害を受けた全ての方々が、その損害額全てについて迅速かつ適切に賠償を受けられることが何よりも重要と考えます。このため、政府としては、原子力損害賠償支援機構による支援や、原子力損害賠償紛争審査会による賠償指針の提示や和解の仲介等を行っているところであり、東京電力により迅速かつ適切に賠償がなされるよう万全を期してまいります。
○委員長(山本順三君) 次の質問に移ります。 東日本大震災により学校や病院を始めとする公共施設が大きな被害を受けたことを踏まえ、これらの地震・津波対策を一刻も早く進めることが大きな課題となっています。しかし、公共施設の耐震化率は全国平均で六ないし八割程度にとどまっており、海岸や河川の堤防の整備についても当初の計画よりも遅れが見られる箇所もあります。 一方で、政府の報告書によれば、今後の地震・津波対策の方向性として、津波が到達する時間が短い地域ではおおむね五分程度で避難できるような町づくりを目指していくこと、公共施設などはリスクの少ない場所に建設していく必要性などが述べられています。 これらを踏まえ、二十三年度第三次補正予算では、学校の耐震化や堤防の整備のための予算などが盛り込まれていますが、これらが無駄遣いされないよう財務省や会計検査院などが中心となってしっかりチェックしていく必要性があります。 学校や病院などの公共施設の耐震化率を向上するための今後の方針、これから進めていく地震・津波対策の具体的なスケジュール、地震・津波対策の予算が効率的、効果的に執行されるようチェックする体制づくりについて、野田総理の所見を伺います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 公共施設の耐震化や地震・津波対策に関し御質問をいただきました。 学校、病院などの公共施設の耐震化は極めて重要であると認識をしております。公立の小中学校につきましては、できるだけ早い時期に耐震化を完了することを目指しております。病院につきましては、災害拠点病院等を対象に耐震化を着実に進めております。 次に、地震・津波対策のスケジュールにつきましては、東日本大震災を踏まえた対策の充実のため、中央防災会議において防災基本計画を年内に見直す予定であり、また発生が懸念される東海・東南海・南海地震や首都直下地震についても防災対策の見直しを進めているところであります。 最後に、地震・津波対策の予算につきましても効率的、効果的に執行されることが重要であり、会計検査院による検査のほか、財務省における支出負担行為の実施計画の承認等を通じ予算の執行をしっかりとチェックしてまいりたいと考えております。
○委員長(山本順三君) 三問目に移ります。 会計検査院が作成した平成二十一年度決算検査報告では、国が補助金などを出してつくらせた基金が有効に活用されていないことが数多く記載されています。例えば、経済産業省の技術振興基金などでは、基金事業を行っていないものや運用益を他の事業に充てるなど、七十三基金、百八億円について不適切であるとの指摘がありました。 また、二十二年度決算検査報告でも、二十年度と二十一年度の補正予算により国が都道府県につくらせた基金について、執行率が伸び悩んだため、国から交付された三・四兆円のうち二兆円が活用されないまま残っているとの指摘がありました。この原因として、国が地方自治体側のニーズを把握できておらず、使い勝手が悪いためであるとの指摘もなされております。 地方自治体側のニーズをしっかりと把握し、使い勝手を良くするため、政府は今後どのように取り組むつもりでしょうか。また、これから震災復興にまだまだ多くの予算が必要となることを考えると、有効活用されていない基金を徹底的に見直し、不要なお金を国へ返させるべきではないでしょうか。野田総理の所見を伺います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 基金の有効活用についてお尋ねをいただきました。 山本委員長から御指摘いただいたとおり、会計検査院から、平成二十一年度決算検査報告においては、一部基金事業につき、基金による事業を行っていない、運用益を他の事業に充てている等の指摘がなされました。また、平成二十二年度決算検査報告においては、平成二十年度及び平成二十一年度の補正予算により造成された基金について、現時点において未執行となっている額が多額に上っているとの指摘をいただきました。 基金事業につきましては、交付に当たって要望調査等を十分に行い、各事業の実施状況に見合った配分等を行うなど、会計検査院の指摘を踏まえた検証、見直しを徹底し、基金事業の適正な執行を図ってまいりたいと考えております。その際、基金事業の進捗状況は厳しく精査し、使用見込みのない基金については国庫返納させるなど、適切に対応してまいりたいと考えております。
○委員長(山本順三君) 最後に、本決算委員会は、決算の国会提出の更なる前倒しができないかと考え、これまで理事会などで検討を重ね、今年の八月に、財務省及び会計検査院に対し更なる早期提出に向けた取組を求めていくことを理事会において申し合わせました。 決算重視の参議院における決算審査の一層の充実に向け、決算の早期提出の実現に向け、野田総理におかれましても格段の御努力をいただきますよう委員長として要望し、質問を終わります。 以上で私の質疑を終わります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松野信夫君 民主党の松野信夫です。 本日は、決算の締めくくり総括質疑ということで、全閣僚御出席の上、質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いをしたいと思います。 さて、今委員長の方にもありましたように、参議院は決算重視、税金の無駄遣いを徹底してチェックする、こうした姿勢で、参議院の方はとりわけ決算については重視した姿勢で取り組んできたわけであります。 私が前通常国会で決算委員会の筆頭理事をさせていただいたときも、決算重視だということで、野党の理事の皆さんと一緒に、今委員長もお話ありました決算の早期提出、これに向けて理事会を中心に勉強会もさせていただきました。 パネルを用意しておりますが、(資料提示)決算は、このパネルにありますように、三月三十一日が年度末ということで、その後、七月三十一日に主計簿が締め切られ、九月の上旬には財務省の方で決算が作成され会計検査院の方に送られると。その後、十一月の上旬に会計検査院での検査報告と決算を併せて内閣に提出をされる。そして、現在では十一月の二十日ころに国会に提出され、その後、国会の方で決算の審議を行って、できるだけ次年度の予算にこの決算審査の内容を生かすと、こういうことでやってきているわけでありまして、できるだけ次年度の予算編成に生かすという趣旨からするならば、決算の早期提出についてはなお一層取り組む必要があるのではないか。 前通常国会でも財務省や会計検査院の方にも視察させていただきました。現場の皆さん、職員の皆さんは一生懸命頑張っておられるということは分かりますが、なお一層の早期提出に取り組むことができるのではないか、そう感じておりまして、現に平成十五年のときには約二か月それまでより早期提出になりました。ちょうど十五年度からはADAMSというコンピューターシステムを導入をしておりますので、そうしたシステムの場合によってはバージョンアップ等、あるいは会計検査院の機能強化、こういうのも図りながら、より一層の早期提出お願いしたいと思いますが、この点については財務副大臣と会計検査院の方からお聞きしたいと思います。
○副大臣(藤田幸久君) 松野委員にお答えをいたします。 今お話ございましたように、元々財政法でこの決算は通常国会の冒頭に提出ということになっておりまして、平成十五年までは通常国会の冒頭に提出をしておりました。平成十五年から大体、平成十六年だけ臨時国会ございませんでしたので、その年を別にいたしますと、毎年十一月の二十日前後に提出をしてきたという経緯でございます。まさに今おっしゃっていただきましたこのADAMSという官庁会計システム等のシステムを大きく変えたことがこの二か月ほど繰り上げる大きな要因でございました。 今先生が掲示されておられますパネルの中で、七月三十一日に主計簿を締め切られて九月上旬に会計検査院に送付をするという部分が、これは元々十一月末までというふうに財政法でなっておりましたのを二か月繰り上げたんです。したがいまして、そのバージョンアップも含めまして、そのシステムそのものの整備というものも可能でございますが、ただそこは大体、システム上は大体目いっぱいかという感じがいたします。 したがいまして、その後、会計検査院の部分は増員をしていただいたりして短縮をしたり、それから財務省の方もかなり努力をしたということでございますので、そのシステムの整備に加えてほかの部分を更に努力をする、休日返上したりしながらかなり詰めたわけですが、その部分を努力をすることによって決算を早めに提出をして予算に反映されるように更に努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○松野信夫君 会計検査院。
○会計検査院長(重松博之君) お答え申し上げます。 会計検査院といたしましても、ただいまお話のありました、検査結果を予算編成に反映させること及び決算審査の重要性については十分認識しているつもりでございます。そのため、先ほどお話ございましたように、かつては十二月に内閣に送付しておりました決算検査報告を、平成十年度決算より十一月末、さらに平成十五年度決算より十一月初旬に送付するよう努力し、早期化を図ってきたところでございます。 決算検査報告の国会への提出をもっと早期化すべきではないかというお話でございますけれども、検査報告の作成に当たりましては、決算額の確認の作業というものと指摘事項等の取りまとめという作業、この両方が必要であるということをまず御理解をいただきたいと思います。 決算額の確認につきましては、九月に内閣から受領した決算書に記載された数値と本院に対して提出された計算書の数値とが全て漏れなく一致するということの確認を行っているわけでございますが、その過程で不一致が疑われる場合には事実確認を手作業で行わなければならないというようなこともございまして、決算額の確認を確実に行うということのためには、決算書を受領してから回付するまでの期間、現在の期間が必要であるのではないかというふうに考えております。 また、一方、指摘事項の取りまとめにつきましては、個別の会計経理について多角的な観点から検査した結果を取りまとめるものでございまして、その検査サイクルとして、決算確認対象年度中の十月から翌年度の七月まで実地検査を行っております。そして、八月から十月にかけて公文書による事実確認などを行うとともに、数百項目に及ぶものを対象に慎重に審議をしております。 このサイクルを更に短縮ということになりますと、決算確認対象年度の会計経理を本格的に実地検査をするという期間が余り取れなくなるということで、結果的により直近の予算執行の検査結果が検査報告に十分反映できなくなるというおそれもあるわけでございます。 こういうことで効率化、早期化には限界があるわけでございますけれども、本院といたしましては、現在最大限の努力を行っておりますし、これからも行っていくということを御理解いただきたいと思います。 また、会計検査院といたしましては、検査結果の内容を早期に国会で審議いただくために、会計検査院法第三十条の二の、いわゆる随時報告の制度の積極的な活用を図ってまいりたいということも考えております。 以上でございます。
○松野信夫君 今財務省の方からもありました、それから会計検査院ありましたが、まだまだ余地はあるだろうと。特に財務省の関係でいいますと、七月三十一日の主計簿締切りまで、ここはなお一層御努力いただく余地があるかと思いますし、会計検査院については、もっともっと随時報告を活用して発信をしていただくということが可能だというふうに思っております。 それで、次に予備費の国会承諾の件ですけれども、これも実は前通常国会のとき、私、筆頭理事をやっていて、なかなか衆議院の方から予備費の件が送ってこないということで、もう早く、参議院としては決算重視でありますので、予備費と併せて総括質疑やりたかったんですが、現実にはなかなかできなかった。参議院はねじれているんですけど、衆議院はこじれているんじゃないかと私も思っているぐらい、もう本当に困った次第でありまして、それを解消するには、もういっそのこと衆参両方に予備費の承諾を求めるということぐらい考えてもいいのではないか。 そもそも予備費というのは、本来は国会開会中であれば補正予算を組む、そのいとまもないということで予備費を出すわけですから、これはもう速やかに国会の承諾を得なきゃいけない、憲法上も事後承諾を得よとなっているわけですから。そうした観点から考えるならば、速やかに両院に出すということを是非お考えいただきたい。 これは内閣の問題というより国会の、受け手の側の問題もあろうかと思いますが、是非内閣の方もその点御検討いただきたいと思いますが、財務副大臣、いかがでしょう。
○副大臣(藤田幸久君) お答えをいたします。 憲法八十七条で全ての予備費の事後承諾というのは規定されておりますが、したがいまして、これは、提出の仕方は国会の方でお決めいただくことでございますので、国会の方でお決めいただければそれに従いまして、財務省の方としてそういう提出の仕方で提出をさせていただくということは可能でございます。
○松野信夫君 そういう御答弁でありますので、委員長、両院に提出して早く予備費の審査をするということを是非今後お考えいただきたいと思っております。 次いで、ダムと高速道路における費用便益分析の問題について移りたいと思います。 公共事業において無駄を排除する、これは民主党にとっての一丁目一番地でありまして、徹底して無駄を排除しなきゃいけない。そのためには費用便益分析、費用対効果、どれだけの費用を掛けてどれだけの効果が得られるのか、ここのところをきっちりとやっぱりチェックをしていかなければいけないというふうに思います。 現在、例えば、国交省のダムについては、治水経済調査マニュアル(案)と、いまだに案が付いているんですが、そのマニュアルに従って費用便益分析が行われる。これは、まず事業者の方でマニュアルを作って、そのマニュアルに従って分析をするということになっているんですが、率直に言うと、どうしても事業者にとって都合の良い、あるいはお手盛りの危険性のあるマニュアルになっているのではないかと、そういう疑いもありますので、こういうマニュアルの科学性、合理性、この辺をどう客観的に担保していくのか、あるいは、きちっとした第三者によるチェックというものも必要ではないかというふうに思っておりますが、この点、国交大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(前田武志君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、治水経済調査マニュアルは案が付いておりまして、案は、実際の水害による被害状況や類似の事業の実績等を踏まえ、一定の技術的知見に基づき、専門家等の意見を聴いた上で治水事業の費用対効果分析の手法等を定めたものであります。 このように、評価手法というのは非常に重要なものでありますから、最新の知見やデータ等を踏まえて、今後とも費用対効果分析の手法をより良いものとするように改定を行ってまいります。なお、手法の改定に行う際には、当然のことながら専門家等の意見を聴くとともに、必要に応じてパブリックコメント等も実施してまいる所存であります。 現在あるその治水経済調査マニュアルについても、有識者委員会を組織して、その有識者委員会の中でずっと専門的な見地から練っていただいて今に至っているというふうに承知をしております。
○松野信夫君 是非、第三者によるチェックと、これが大事だということを指摘しておきたいと思いますし、申し訳ないですけれども、その有識者によるチェックというのが多少くせ者でありまして、本当に科学的、客観的なチェックをしていただいているのか。悪いけど、やや御用学者的な方によるルーズなチェックになっていやしないか、この辺は是非今後とも見ていかなければいけないことだと思います。 現に、会計検査院の検査によってダム事業の投資効果を分析する費用対効果分析が適切でないと、こういう指摘が実際なされているわけであります。 例えば、会計検査院の検査では、評価時点よりも前に計上されたダム建設費については、社会的割引率を用いて現在価値化していないと。通常、これ四%ぐらい掛けて現在で幾らと評価するかというのを見るわけですが、それやっていない。あるいは、観光や環境などの観点から、流水の正常な機能を維持するためのいわゆる不特定容量の便益計算、計上方法、これがまたばらばらにやっている、ダムごとによって違うと。あるいは、維持管理費の算定のところでは、堆砂除去費を計上しているかどうか、これまた不明だと。ダムというものはどうしても堆砂が出てくるわけで、この除去というのも当然維持管理には必要になってくるんですけど、これが計上しているかどうかも分からないと。 こういう指摘が会計検査院の方からなされているわけでありまして、そうだとすると、やっぱり国交省でお作りになっているこのマニュアルというものが必ずしも十分でない、不備があるのではないか、こういうふうに言わざるを得ないんですが、この点は大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(前田武志君) 委員御指摘のとおりのことが二十一年度決算報告において会計検査院から指摘をされたわけでございます。 具体的には、これまでに、これに対しては所要の措置を講じていくということで今やっているところなんですが、具体的には、これまでにダム事業等の事業評価の実施主体に対し、評価時点より前に計上したダム建設事業費等を現在価値に引き戻すというか現在価値化する、それから代替法を用いた不特定容量の便益の計上方法を明確化したこと及び費用対効果分析における費用及び便益の算定方法等が適切であるかを確認するための方法を定めたこと、このようなことについて通知をしております。また、現在、不特定容量の便益の算定方法、堆砂、御指摘のその堆砂除去費の取扱方法及び年平均被害軽減期待額の便益の算定方法について、所要の検討を進めているところであります。 いずれにいたしましても、引き続き、最新の知見やデータ等を踏まえ、専門家等の意見を聴いて、費用対効果分析手法をより良いものにするように努めてまいります。
○松野信夫君 今大臣の方から最後に御指摘ありました、この年平均被害軽減期待額、これもマニュアルでうたっているやり方と現実に発生している現実の姿とがかなり乖離をしているのではないかと言わざるを得ないんですね。 これもまた会計検査院で指摘があっておりまして、要するに、一定の確率に基づいて雨が降る、それに基づいて被害が発生するという想定をしているんですが、この想定と実際に発生している水害との差が余りに大きいと、こういう指摘もあるわけです。 例えば、五年に一回の確率で洪水被害が発生するという想定をしている三十九のダム、これの実際の被害を過去十年で、倍の十年で見たところ、三十九のうち二十八ダムについてはこの想定洪水被害が過去十年間で一度も発生をしていないと。さらに、二十ダムについては過去十年間の最大水害被害額が想定した額の一〇%にも満たないと、こういう指摘が会計検査院の指摘として上がっております。 ですから、マニュアルで想定している、雨がこれだけ降ったらこれだけの被害が出ると、被害が出るのでそれを防がなきゃいけないからどうしても大きなダムに頼らざるを得ないという傾向になってしまうわけで、ここのところも、これはあくまで想定と言えば想定なんですけど、この想定被害、水害の被害の想定が余りにちょっと巨大過ぎるのではないか。これ、率直に実際の水害との比較で見ますとそう言えるわけで、是非、やっぱり現実に発生している水害との比較をしっかりしていただきながら、現実に沿った平均被害軽減期待額というのを出していただきたいと思うんですが、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(前田武志君) 今御指摘の件は非常に難しいというか、確率論的に言いますと、これは百年であったり二百年であったりというような確率洪水というものが明日起こるかも分かりません。 それからまた、被害額というものについては、浸水であったり湛水するその地域の資産の蓄積、開発状況、そういったものはどんどん現実の経済に応じて変わるものでありますから、なかなかこの辺りは合理的なものは、合理的なものを詰めていかにゃいかぬわけですが、一種保険の論理なんかもこういったところに立脚していて、なかなか治水保険というものが組みづらいというのもその辺に依拠しているのかなというような感じもいたします。 現実にこの間の十二号台風、私の地元、十津川で起こったわけでございますが、この洪水なんかも、二千ミリを超える雨が降るわけですから、この辺は本当に治水の被害軽減額というのは一つの目安としては今ある考え得る合理的な確率論ではじくのではありますけれども、十年スパンぐらいで見ると必ずしも意図した結果というものが出ないというのも間々あることではないかと思います。 いずれにしろ、しっかりと最近の知見を踏まえてその検証というものを行っていきたいと、こう思います。
○松野信夫君 続いて、道路についても申し上げたいと思うんですが、道路の費用便益についても便益の部分がかなり水増しされているのではないかというふうに思います。 つまり、例えば高速道路が建設される。その建設によってほとんど影響が受けないんではないかと思われる遠方の、遠いところの道路までその他道路として取り上げて、これで時間短縮効果が発生します、あるいは渋滞が緩和する効果が発生しますということで取り上げて、この道路の建設が推進される。そういう傾向がとりわけ自公政権のときには私はひどかったというふうに見ております。 これは新聞でも大分たたかれたところですけど、高速道路のこの便益の関係でいうならば、全国の道路の総延長というのが市町村道まで含めて約百三十万キロあるんですが、その便益を対象としてその他道路として計算するときにはその約三分の一、四十万キロの道路を全部含めて時間短縮効果があるとかないとかやっているわけです。ですから、例えば東北、青森辺りで高速道路を造りましょう、その効果が東京にも名古屋にも出てきます、四十万キロ入れば、というようなことで、これはややもう極端に過ぎるのではないか。 そういうような点も、是非、民主党政権になって改めてやっぱり厳密にチェックしていただくという必要があろうかと思いますが、この点は、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(前田武志君) この点においても、その他道路というふうに分けて、それはもう対象にしないということにしております。更に言えば、高速道路等についてはもうブロックの範囲内、東北なら東北だけ、それが九州にももちろん物流系では及んでいるわけですが、そのブロック内の効果というようなことにしております。 加えて、三月十一日のあの震災によって、道路というのは確かに最も経済基盤の大きな公共施設でありますから、経済的なBバイCというのがこの基準になるわけでございますけれども、加えて、やっぱりあの大震災のときに、よく言われる仙台東道路が結局はあの大津波を防いだというような効果もあるわけでございまして、そういう今までの経済的な評価だけにはちょっととどまらない、そこは厳密に評価すると同時に、やっぱり命の道は何らかの形でつながなければならないだとか、そういった観点も入れて評価していくべきだと、このように考えております。
○松野信夫君 確かに、命の道路、これはしっかりと確保するということは私も別に異論はないんですけど、やっぱり便益がどの程度あるか、これはこれでやっぱりしっかり客観的に正確に算定をする必要があるということは申し上げておきたいと思います。 続いて、ダムについては、やっぱりダムは壊れるんだということも指摘をしておきたいと思います。 パネルを用意させていただきましたが、これは私の地元熊本でありまして、川辺川第一ダム、通称板木ダムというダムでありますが、この写真にありますように、これは三年前の七月、大雨が降りまして、その結果、御覧いただきましたように、このダムのこの写真でいうと左側の三分の一ぐらいがきれいに、きれいにと言うとちょっと失礼ですが、壊れたということであります。 ダムというのはコンクリートの塊で、ちょっとやそっとで壊れるものではないんですけれども、現にこの写真にありますように、大雨でダムが崩れたと。今回は、このときは幸いにして、どおっと水が下流に流れましたけれども、幸いにして人的な被害までは発生はしなかった。しかし、今回のあの三・一一の震災では福島県の藤沼ダムというものは決壊をして、結果的には七人の方が亡くなられ、お一人が行方不明だと。こういう痛ましいことも発生をしているわけでありまして、やっぱり災害によってはダムは壊れると。 原発も壊れないと、原発は安全だという安全神話が振りまかれていたわけですけれども、現在はそういう神話はもう崩壊をしたと。ダムも場合によっては壊れて、一気に下流域に水が流れ出すかもしれないと。こういう点も十分に踏まえて、私は、やっぱりダム建設の是非というものは考えていかなければいけない。とりわけ、八ツ場ダムのような巨大なダムではなおさら、災害を本来防ぐはずのダムが災害の元凶になりかねないという側面もあるという点を是非十分大臣の方にも御認識をいただいて、適切に御判断いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(前田武志君) やはり、人間の造った構造物でありますから、壊れるというその可能性があるわけでして、現にここにあります川辺第一、これは取水ダムだと思うんですけれども、取水堰ですね、これ壊れております。それから、藤沼ダムです。これは農業用水ダムで、多分アースダムだったと思うんですけれども。実は、弘法大師で有名な満濃池というのが香川県にあります。まあ、伝説上のものかも分かりませんが、今に続いて立派な機能を果たしているわけですが、あれも何度かのそういう格闘しながら、壊れたりということでやってきております。コンクリートの大きなダムということでは、海外ではマルパッセダムというダムが決壊しております。これはアーチダムなんですね。アーチダムというのはアーチの力を両岸の岩で全部もたせるわけですが、そのもたせていた岩のところが実は滑ってというようなことでありました。 実は、今日七日の夕刻に、有識者委員会においてそういう海外の倒壊した事例なんかも全て調査の結果を提示していろいろと見ていただくことにしておりまして、ただ、八ツ場ダムの場合にはこれは重力ダムでありまして、重力ダムというもので決壊したという例は今のところ余り聞いていないところでございます。
○松野信夫君 アーチダムだから安全だ、重力ダムだから大丈夫というふうにそう単純ではないと。やっぱり、今回の原発の事故を見ますと、どんな災害が起こるか分からない。その辺、想定外だからといって責任がないとも言えないわけですので、十分にそこは御留意いただきたいと思います。 それから、ダムのことについては前原大臣の時代に、ダムを中止した後の地域振興をどうするかというようなことで、これはこれで、国交省内で場合によっては法案を作成するというようなことでもあったんですけれども、なかなか現実にはそれが進んでいないということで、民主党の議連、八ツ場ダムの生活再建議連の方でダム事業の廃止に伴う地域振興の特別措置法案というのを作っておりまして、これは大臣が基本方針を定め、また都道府県の方では振興計画をきちっと定める、地域住民の皆さんと一緒に振興をやるんだと、こういうような内容の法案で、恐らく大臣も御覧になっているかと思いますが、この法案については大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(前田武志君) 今御指摘のダム事業廃止に伴う地域振興特措法案というのを松野先生なんかも中心になって熱心に御議論いただいているということは承知をしております。これは一般的な地元振興策を御議論していただいておると思うんですが、ダムサイトといいますか、ダムで水没する地域というのは、それぞれの地域の固有の歴史、経緯、そして風土等、固有の条件を持っているものですから、そこは個々のケースに対してよほど綿密な計画、対応が必要なんだろうと思います。 八ツ場ダムにおいては、長年の経緯の下で苦渋の決断をされた水没地域住民の皆様の生活再建は極めて重い課題だと、こういうふうに受け止めておりまして、その今一連の検証、いよいよ終わりの段階を迎えておりますが、その検証の機関においても継続してこのことについては議論も進めておりまして、万全の対応をしなければならないと、このように思っております。
○松野信夫君 今大臣も言われましたように、この八ツ場ダム建設の是非をめぐっていよいよ最終的な御判断という形で時を迎えつつあるかなと思っております。私は、是非、民主党のマニフェストに従って、ここはもう明確にダム中止ということを打ち出すべきだというふうに思っております。 そのためにも、そのためにも、やっぱり今やるべきことは、大臣も言われましたように、大臣も言われましたように、現実に水没しようとするそこで本当にやっぱり困っておられる地域住民の人たち、地域住民の人たちに対してどう手当てをするのか、私は、やっぱり真っ先にそこをやっていかなくてはならない。単に中止すればいいというようなものではなくて、真っ先にやはりその水没予定地を中心とした地域の人たちに対する、安心できるような、そういう手当てを早急にやる。私は、やっぱり法律を作って手当てをしてあげるということが真っ先にやるべきだというふうに思いますが、この点、大臣、もう一度答弁をお願いします。
○国務大臣(前田武志君) 広い意味では、もちろん国交省におきましても、その水没者に対する対応を決めるスキームというのがあるわけです。 しかし、今申し上げましたように、具体的な八ツ場であれ、あるいは何ダムであれ、そこの水没者に対する生活再建の在り方というものは、これは本当に、その犠牲になる方々は、言ってみればその結論が出るまでもう何十年も掛かっているわけでございまして、何代にもわたって自分たちの生活設計、結婚をして子供をつくってというそのライフサイクルまで全てに影響を与えてきているわけでありますから、そういったことも踏まえて対策を練るということは、本当によほど地元のこともよく理解した上で、信頼感をつないだ上でなければなかなかできづらいと思うんですね。 そういった意味で、こういったことについては、やはりこの流域に関係ある、流域が一体感を持って、下流の安全と安心のために上流が犠牲になってくれるだとか、そういった信頼感をつないだ上での議論ということになってきて、余り一般論でということはなかなか、もちろん原理原則、合理性というものは前提にあるわけですけれども、一般論で議論をし過ぎるとちょっとその辺のところがいささか信頼感をそいだりすることにもなりかねないという意味で、慎重に、かつ非常に重い課題ということで検証を続けているところでございます。
○松野信夫君 引き続いて、公共事業のチェックについて総務大臣の方にお尋ねしたいと思いますが。 二〇〇二年の四月から、いわゆる政策評価法というものができております。基本的には、公共事業、各府省がやる、そこで自らチェックをする、そして五年置きごとにも自らチェックをして評価を出してもらう、それについて、正しく評価しているかどうか、総務省サイドでこの政策評価法に基づいてチェックをしていただく、こういう仕組みにはなっておりまして、これはこれで是非充実をさせて、活用して、チェックしてもらいたいと、こういうふうに思っておりまして、このチェックの中には先ほど来から出ています各府省が作っている費用便益の分析マニュアル、これについてはやっぱり目を光らせてチェックして、不備だ、あるいは不当だというところについては是正をさせる、あるいは特定の公共事業について無駄なところがないかどうかそこを具体的に指摘をする、そういうようなことを是非更に取り組んでいただきたいというふうに思っておるんですが、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 今おっしゃいましたように、各府省でやる事業について、いわゆるプラン・ドゥー・チェック・アクションというサイクルでそれぞれが評価をするということでありますが、総務省といたしましては、総務省の行政評価局において、基本的事項の企画、そういう評価をするときの企画立案、あるいは各府省が行った評価の点検、そして複数府省にまたがる政策の評価等々を通じて、より良い各府省における評価が行われるようにということに我々としても関与しているわけでありますけれども。 御指摘のように、今いろんな課題、より効率的に、効果的に、そして透明にということの、いろいろな事業が行われるためということで、我々としては、一つは、各府省における客観的かつ厳格な政策評価の実施を担保するための点検活動というのを行っておりまして、平成二十二年の四月からは予算編成に関連の深い公共事業に係る評価等に点検活動、そこに重点化をいたしまして、点検の結果を踏まえて、各府省に対して評価自体のやり直し、あるいはマニュアルの改定を行う等の改善措置を求めておりまして、例えば環境省で有機性廃棄物リサイクル推進施設というものがありまして、指摘としては、いろいろ調べてみますと、先ほど言われましたように、対象人口が一定であるということで、実際に調べてみると、だんだん減少するというのと、ギャップがあるからこれはやり直しなさいというふうなことや、マニュアルの不十分なところをしっかり作りなさいというふうな指導をしてきているところでありますし、一方では、先ほどからありましたように、費用便益分析がいろいろ問題があるんじゃないかということでありますので、二十二年五月には、その出てきたものが外部から検証できるようにしようと、その数字がしっかり検証できるようにしようということで、政策評価に関する情報の公表に関するガイドラインというものを作りまして、例えば、いろいろなところで使った、費用便益分析のときの使用したデータあるいは文献等のバックデータの概要、若しくはその所在情報に関する情報を評価書に記載して出典を明らかにする、あるいはフォローができるようにする、あるいは費用便益分析マニュアル等の公表、学識経験者等から成る政策評価に関する会議を原則公開するなどして、この費用便益分析の計算方法やデータがはっきりと検証できるようにしようというふうなことも工夫を凝らしております。 引き続き、政策評価の客観的かつ厳格な実施ができるように取り組んでまいりたいと思っております。
○松野信夫君 是非この政策評価法を更に生かしてやっていただきたいと思います。 それじゃ、残された時間は原発の問題について行きたいと思います。 まず、やらせの問題であります。 決算委員会の方でも、このやらせが電力会社だけでなく役所もやっていたということは、これは重大な問題だということで決議の対象にもしているところでありまして、本来ですと原発推進役ではなくてチェック役をしなきゃならない原子力安全・保安院、ここが中部電力の浜岡原発でどうも賛成意見を促すようなやらせをやっていたということがもう明らかになっておりますが、この点については経産大臣はどのように考えておられるでしょうか。
○国務大臣(枝野幸男君) お答えいたします。 浜岡原子力発電所に係るプルサーマルシンポジウムにおきまして、原子力安全・保安院の原子力安全広報課の職員が中部電力の担当者に対して、会場の空席が目立たないよう参加者を集めること、そして、中部電力において質問文案を配付して参加者に質問するよう依頼することを要請したということが、九月三十日に報告を受けました原子力発電に係るシンポジウム等についての第三者調査委員会の最終報告書で報告を受けたところでございます。他の一部のシンポジウムにおいても不適切な国の働きかけがあったものでございまして、これらに対しては、大変遺憾であり、大変国民の皆さんに申し訳なく思っております。 この最終報告を受けまして、十月四日、関係者の処分を行うとともに、私から事務次官、そして原子力安全・保安院長、資源エネルギー庁長官に対し、再発防止に向けた職務命令を課したものでございます。また、再発防止のためにシンポジウム等の運営に係る行動規範を策定をいたしました。さらに、外部の有識者によるアドバイザリーボードを設置をいたしまして、こうした行動規範がしっかりと守られているか、あるいはこうしたシンポジウム等を行う場合に疑惑、疑義を持たれるものでないかどうかというようなことについてチェックを外部的にしていただくというような体制を取りまして、再発防止に全力で取り組んでいるところでございます。
○松野信夫君 この保安院のやらせ問題は、二〇〇七年ですから自公政権時代の話ではありますけれども、やっぱりこういう体質というか考え方が、是非もう民主党政権では一掃すると、そういうことで取り組んでいただきたいと思います。 ただ、八ツ場ダムについてちょっと似たようなのが出てきたなというふうに思っております。これは、新聞報道によりますと、八ツ場ダムのパブリックコメントで九六%が同一の文章で、署名で、ダム推進、ダム推進というようなことであったという報道があります。この十二月六日の東京新聞の朝刊によりますと、自公両党の埼玉県議七十四人でつくる八ツ場ダム建設事業の推進を求める県議会議員連盟が県議一人に百人のノルマを課してダム推進のパブコメを出させたと。その結果、九六%がダム推進で、全く同じ内容の印刷されたものに署名だけやっていたと。 まさか、こういうパブコメで国交大臣の方、その判断の材料にされるということはないと思いますし、こういうようなパブコメのやり方というのはパブコメの本来の趣旨を全く逸脱をしたやり方で、その署名を集めるのがパブコメの趣旨じゃありませんので、その点も是非踏まえて、この件に関して大臣の何か感想なり思いでもありましたらお願いしたいと思います。
○国務大臣(前田武志君) 委員の御懸念というのもよく分かりますが、そういった御懸念については全く今回は当たりません。 要するに、パブコメというのもその検証の在り方の中に規定されておるスキームにのっとってやったわけなんですが、広く御意見を自由にお聞かせいただくということでありますから、もちろん今御指摘のようなことがあったということもその後私も報道で承知した次第ですけれども、それによってどうこうなる、多数決で何とかかんとかでもございませんし、もちろん、後で確かめたところ、事務局において大量にそういうものが来たということも分かったものですから、そういうものも全てオープンにしているんですね。したがって、このプロセスにおいては何ら瑕疵はなく、またそんなことでどうこう影響されるというようなことはありません。 それから、もちろん有識者の意見も聴いておりますし、そういった意味でのパブリックコメントの出し方、やり方はもう少し、一般論で、政府等、あるいはこのパブコメをやるときのやり方についてあるいはもう少し議論をしていただいて、その辺の懸念のないようなやり方も考えなければならないのかも分かりませんが、現状ではそういったところでございます。
○松野信夫君 ありがとうございました。 それで、原発の高速増殖炉「もんじゅ」のことであります。 決算委員会でも何度か取り上げてきたわけでありますが、「もんじゅ」の研究開発費の情報公開が極めておかしな形になっていると、これは会計検査院でも指摘をしているところであります。 パネルを用意してあります。 高速増殖炉「もんじゅ」については、私もせんだって議員の皆さんと一緒に拝見をしてきました。なかなか大きな施設でありまして、職員の皆さんから大変丁寧に視察案内をしていただいたわけでありますが、残念ながらこの事業費の公表の仕方については、会計検査院も指摘しているとおり、大変問題があります。「もんじゅ」というのは、御存じのように、文殊菩薩という知恵をつかさどる仏からきているんだろうと思います。三人寄れば文殊の知恵とは言うんですけど、どうも余り正しい知恵が出ているんじゃなくて、なれ合い、ごまかし合い、隠し合いのこの悪知恵のようなところが見受けられるなというふうに率直に思っております。 この「もんじゅ」を行っております原子力研究開発機構の公表によりますと、このパネルにありますように、総事業費は全部で九千二百六十五億円だと、こうなっているんですが、会計検査院がこれを調べますと、これは単に予算額を合計したにすぎない。本当にこれだけの事業費が掛かったかどうかというのを会計検査院がチェックをしたところ、ぼろぼろ漏れが見付かったということであります。機構が公表していない経費として、五十四年以前の建設費、それから機構職員の人件費、それから固定資産税、あるいは各種改修工事経費、こういうのがぼろぼろと抜けていたということでありまして、そういう公表していないのが八百七十三億円余りあったということで、実際の経費は約一兆円、七百十五億円ぐらい当初の公表よりも増えると、こういうようなことがありました。 「もんじゅ」建設に係る全体の本当に掛かった経費が幾らかというものを原子力機構は公表していなかったということで、会計検査院も指摘をしているところであります。この辺を担当の文科大臣はどのようにまず受け止めておられますか。
○国務大臣(中川正春君) 御指摘のように、会計検査院の指摘がございました。「もんじゅ」の研究開発に要した経費については、予算ベースではなくて実際に支出された額をできるだけ幅広く公表すべきであると、そういう趣旨の下に会計検査院の指摘があったんだというふうに思っております。 原子力機構では、改めてその数字、特に人件費それから固定資産税等、それからこれ、元々は五十五年度からの積算だったんですが、それを昭和四十六年度に遡ってやって、それを直ちにホームページで今公表をしております。 さらに、国民が有する関心にこたえていけるような情報開示をしていくということ、その指導をしてまいりたいというふうに思います。
○松野信夫君 確かに会計検査院が十一月になって指摘をした、そしてその指摘を受けてすぐに原子力機構の方もホームページで発表を変えたということで、それはそれでいいんですけど、やっぱり国民から見て分かりやすいような形で公表していかなければいけないと思います。 もう一つ、この高速増殖炉の関連施設として会計検査院が指摘しておりますのは、東海研究開発センターにおけるリサイクル機器試験施設、いわゆるRETFでありまして、これも要するに幾らこの建設に金掛かったのか公表していない。現にこのRETFは、一部機械器具が納入されて試験棟が建設着手しているんですが、平成十二年の七月以降建設を中断している。つまり、十年以上建設していないということでありまして、これまでに、検査院の報告によりますと、六十三年度以降の建設費として八百十六億円だ、維持管理費合わせると八百三十億円にもなる。この数字もちゃんと公表していなかったということでありまして、やっぱり漠とした数字を載せるのではなくて、「もんじゅ」にどれだけ金掛かっているか、RETFにはどれだけ掛かっているのか、そういうようなことをきちんと分けて、分かりやすく今後は公表してもらいたいと思っているんですが、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(中川正春君) 国の決算については、先ほどお話のありましたように、予算書と決算書の表示科目とそれから政策評価の単位というのを対応させて事項別内訳を公表する、それから政策ごとの経費に人件費等の経費を含めた形で政策別コストというのを発表をしております。 ところが、この原発機構のように、独立行政法人の決算につきましては、これまでいわゆる独立行政法人の通則法に基づいて毎事業年度の決算報告書、これを公表しなさいと、こういうことになっておりまして、具体的な公表内容は各法人に委ねられてきたということがあります。なものですから、ここのところは今回のいろいろな御指摘を踏まえて適切に指導をしてまいりたいというふうに思っております。 このRETFに関連した問題については、改めて政府で行われている今後のエネルギー政策、原子力政策の方向を踏まえたエネルギー・環境会議で中長期的にこの核燃料サイクルをどうしていくかということを議論をしていくことになっておりまして、そこのところで整理をした上でこのRETFの問題についても解決をしていくということになってまいりますので、鋭意努力をしていきたいというふうに思っております。
○松野信夫君 是非このRETF、もう十年以上ある意味ではほったらかしのような状態になっている。だけど、維持管理費は毎年毎年掛かる。 例えば「もんじゅ」にしても、せんだって私も見に行きまして、職員の皆さんが今安全ですから安全ですからというふうにしきりにおっしゃる。それは稼働していないので安全ということにはなるのかもしれませんが、しかし毎年毎年二百億円以上、この「もんじゅ」、稼働もしていないのにお金が掛かっているということであります。二十数年間ほとんど発電もしていない。だけれども、維持管理費に二百億円は最低掛かる。恐らく、いろいろと機械を動かしたり空調関係動かしたり、そういう電気代は私はそれ相当掛かっているだろうと思います。本来は電気をつくるということなんだけれども、現実には僅か数時間ぐらいしか発電はしていない。 だから、この「もんじゅ」が売電をした、電気をつくって売った、幾らその分売れたのか、売ったのは幾らなのか、これまで掛かった電気代は幾らなのか、その辺、もし数字があったら教えてください。
○国務大臣(中川正春君) 電気代ということになりますと、これまで平成七年八月から十二月において、これは、このときには売電をしているんですが、「もんじゅ」が動きまして計一億二百三十二万五千キロワットの発電を行いまして、金額に直すと六・一億円の売電収入ということになります。その二十二年度の電気料金の支払ということでありますが、これは約十一億円掛かっております。 これは原型炉ということで今運用しておるんですが、この後のフェーズで実証炉、それこそ発電をしてどれだけ経済性があるかということにステップとして進んでいくという、その以前の、前の、今の原型炉という宿命からいきますと、なかなか元々の設計がこの売電で収支が合うという設計にはなっていないということ、これは事実だというふうに思います。
○松野信夫君 念のために確認したいんですが、電気代、一年間十一億円というふうにお聞きしました。そうすると、大体二百億円ぐらい以上、毎年維持管理費が掛かっておりますが、そのうち毎年毎年十一億円ぐらいの電気料金を支払っていると、こういう理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(中川正春君) そういうことです。
○松野信夫君 今のは「もんじゅ」だけの電気代どれだけ掛かっているかということですが、これは、「もんじゅ」の前には実験炉として「常陽」というのもありました。「常陽」も相当にお金が掛かりましたし、また、この「常陽」の維持管理費も相当の額が掛かっている。この高速増殖炉の関連施設もそれぞれ、余り動いていないんですけど、やっぱり維持管理費が掛かっていると、こういう現状にあります。 つまり、本来は動かす、電気をつくり出すのためなんですけれども、もう莫大な電気を食っているし、維持管理費が掛かっている。これが現実でありますし、また、今お話ありましたような実験炉、実証炉、まだまだ商業炉まで行き着くには何十年も時間が掛かる。これまでに恐らく二兆円以上、二兆円以上お金を掛けて、まだまだ実証炉の段階。で、トラブルが大きい。ナトリウム漏れ事故だけでなく、落下するような事故も続いていると、こういうことでありまして、高速増殖炉、そして核燃のサイクル、これはもう抜本的にやっぱり見直しをして、もう完全な廃炉を含めてこれをやらなければいけないと思っております。 政府の行政刷新会議、これでも提言的政策仕分ということで御提言をいただいているんですが、ここでもやっぱり抜本的な見直しをやらなきゃいけないということでうたっているわけで、私も、もういよいよやっぱり費用対効果、先ほどからずっと申し上げている費用便益、この点も十分踏まえて、この「もんじゅ」にしても「常陽」にしても廃炉という方向を明確にやっぱり打ち出して、大きくこの民主党政権で政策転換をしてもらいたいと、こう思っておりますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(中川正春君) 全体のエネルギー政策、そして、その中で原子力に関してのバックエンドの議論、あるいは先ほどお話のありました核燃料サイクル、これをトータルにどのように整理をしていくかということ、これがまず一義的に大切なんだろうと思います。 そのことについては、従来から申し上げていますように、この夏までに、エネルギー・環境会議を中心にして、これは国民的な議論になると思うんですが、それを積み重ねていって中長期的な方向性を出す、その上でこうした高速増殖炉をどのように位置付けるかということ、これを議論をしていきたいというふうに思っております。 そのときには、今回の東京電力の福島原子力発電所における事故の原因の検証、これが前提になりますし、あるいはエネルギー資源をめぐる我が国の状況、これも考えなきゃいけない、あるいはまた再生可能エネルギーの普及の可能性、また諸外国の取組状況、この辺をベースにしたしっかりとした議論をしていくことだというふうに思っております。
○委員長(山本順三君) 時間が参っておりますので簡潔にお願いします。
○松野信夫君 はい。時間が参りましたので、質問を終わります。ありがとうございました。
○中川雅治君 自由民主党の中川雅治でございます。 本日は、平成二十一年度決算の最後の審議になるわけでございますが、この平成二十一年度というのは政権交代の行われた年でございます。 この二十一年度の当初予算は麻生内閣で編成をし、そして成立したわけでございます。その後、経済危機対策、これを四月に打ち立てまして、それに基づく補正予算が、五月に十五兆円規模の補正予算が麻生政権の下で成立したわけでございます。 その後、九月に鳩山政権が誕生いたしまして、真っ先にやりましたのは、この十五兆円の補正予算のうちの三兆円規模の金額になるわけですけれども、自民党政権のやったことは民主党が政治主導で否定するんだという、まあパフォーマンスですね。当時、テレビカメラを政務三役の部屋に入れて、電卓片手に役人を排除して、そしてこれは無駄だ、これはもう要らないんだと、こういうことをやって、約三兆円の補正予算を執行停止、そして凍結をしたわけであります。 先ほど山本委員長も指摘をいたしましたが、この三兆円の執行停止、これは補正予算を改めて出すことなしに閣議決定だけでやってしまったわけであります。これはもうとんでもないことなんですね。国会が国会の意思として予算という形で内閣にその支出権限を与えたものを、内閣が勝手に、これは無駄だ、これは要らないということで、閣議決定だけで国会の議決を経ないで凍結をする、執行停止をする、あるいは基金、一度出したものを返還させるというようなことをやったわけでありまして、これは議会制民主主義をもう完全に踏みにじるものでありまして、憲法違反だと言ってもよい、到底許されないものでございます。 総理、あの政権交代直後の異様な雰囲気の中で行われたこの予算の凍結、執行停止、今振り返ってどのように反省されますか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 中川委員の御指摘のとおり、政権交代をしたその後に、平成二十一年度第一次補正予算が、たしか十四・七兆の歳出総額でございましたけれども、そのうちの一部、二・七兆円について閣議決定をもって執行停止等の措置を講じました。 そして、その見直しの結果をその後の第二次補正予算に反映をさせていただきましたけれども、予算の成立によって内閣は支出権限そして債務負担権限を与えられますが、計上された予算を全て執行する義務まで負っているものとは考えられず、また、具体的な執行の方法等については内閣の判断にかかわる事項であり、年度の途中において一部の執行を停止したからといって、議会制民主主義を踏みにじるとか憲法違反に当たるとかという、そういう御指摘は当たらないというふうに思います。 そして、第一次補正予算の一部執行停止に関しては、第二次補正予算において執行停止等に係る歳出予算を減額補正をしておりますので、財政の国会議決原則に沿った対応がなされたものと考えております。
○中川雅治君 それはおかしいです。 国会が議決した予算を、これは支出権限を与えられたものですから、全て執行しなければいけないものではない、これは当然だと思うんです。実際に節約というのもあります。ですから、実際に支出権限として与えられた金額のうちに、もっと安い金額で済んだとか、あるいはいろいろな特殊な事情があって執行できなかったということであれば、これは議会制民主主義に反するものではないということでございますが、もうそういうこと関係なしに、三兆円という大きな規模の金額を、これは無駄だ、これは要らないというのは、もうこれは国会の議決をした意思というものがそこで全く無視されているわけですから、これは議会制民主主義あるいは財政民主主義に反するということはもう明らかだと思います。 今の総理の答弁は、当時、内閣法制局長官が答弁しておりました。法制局も内閣の一員ですから、まあこれは大変苦しい答弁をしているなと私は当時あきれ返って聞いていたわけでございます。これはやはり民主党政権の体質だというふうに私は思います。今でもそういうふうに議会制民主主義を踏みにじる体質というものが続いているというふうに思います。ですから、幾ら政権交代をしたといっても、しっかりとこの議会制民主主義、財政民主主義のルールは守っていただきたいということを強く申し上げておきます。 さて、政治の最大の任務は、言うまでもなく国を守るということでございます。国家への攻撃というのは、国民の生命、財産をそこから守るということがまさに政治に課せられた最大の責務でございます。 国家への攻撃といいますと、武力による攻撃がまず考えられるわけでございますが、武力を背後に持って様々な形で我が国の領土、領海を侵害する、そういう行為もこれに当たるというふうに思います。さらに、最近のようにグローバル化された世界におきましては、サイバー攻撃とかマーケットによる攻撃なども国家への攻撃としてとらえなければならない場合があると思います。 いかにしてこのような攻撃から国を守り、国民の生命そして財産を保護していくかということを、常に危機意識を持って、予防策とそれからいざというときのための対策をしっかりと考えておくということが必要だと思います。 そこで、本日はこうした視点に立って、幾つか野田総理を始め関係閣僚にお聞きをしたいと思います。 私は、昨年七月から今年十月まで参議院の沖縄北方問題特別委員長を務めさせていただきました。本年の五月には、北方領土・国後島へ旧島民の方々と一緒にビザなし渡航をいたしました。北方領土におけるロシアの実効支配の状況を自分の目で見て、大変な危機意識を持ちました。また、尖閣諸島をめぐる中国の行動というのは極めて問題であります。我が国の領土、領海が侵害されないように、政府としては万全の対策を取っていかなければならないと思います。 国会では何度も質疑が行われていますが、どうも民主党政権の領土や国の主権に対する考え方は甘い。周辺諸国はそこを見透かしているのではないかと言っても過言ではないのであります。しかも、国の防衛の責任者として全く不適格な人を防衛大臣に任命してしまうという野田総理の認識の甘さには驚かされます。 我が国の領土、領海、主権に対する周辺諸国から侵害の動きがある中で、本当に日本の防衛は大丈夫なのかということを、まず野田総理の認識をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 中川委員御指摘のとおり、我が国の領土、領海、そして主権を守ること、国民の生命、財産を守ること、この国を守るということは、これは政府の政策の中でも最も重要な政策であるというふうに認識をしておりますし、様々な危機にも迅速に対応できる、そういう体制を構築をしていかなければいけないと思っております。我が国の平和と安定のために、懸命に政府を挙げて取り組んでいきたいというふうに思います。
○中川雅治君 そこは、総理の認識をお伺いしました。しっかりと国を守る、この責務を果たしていただきたいと思います。 本年八月の十日、私が委員長を務めておりました参議院沖縄北方問題特別委員会で、当時の沖縄担当大臣枝野官房長官が、みんなの党の江口議員に対する答弁の中で、我が国が有効に支配している尖閣諸島に対して他国が侵略してきたら、あらゆる犠牲を払ってでも自衛権を行使してこれを排除いたしますと述べられたわけでございます。 これは政府の公式見解ということでよろしいですね。一川防衛大臣に聞いても仕方ないと思いますので、野田総理に確認いたします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 尖閣諸島を含む我が国の領土、領海で周辺国による不法行為が発生をした場合には、政府全体で毅然として対応することになりますが、また万が一、我が国に対する侵略ないしは武力攻撃が発生をした場合には、いわゆる自衛権発動の三要件を満たすこと、それが大きな前提条件になりますが、その場合には我が国として自衛権を発動して必要な武力の行使を行い得ることは当然であるというふうに考えておりますし、枝野大臣の発言は、そうした今私が申し上げた趣旨の下でお話をされたものと理解をしています。
○中川雅治君 了解いたしました。 尖閣諸島が日米安保条約第五条の適用範囲であるというクリントン長官の発言もあるわけですから、いざというときは、今総理が言われましたように、自衛隊が出動する、米軍も協力してくれるということでありますが、私は、そうした事態に立ち至らないように尖閣諸島の実効支配をもっと強化すべきだと思います。 尖閣諸島は民有地が大部分でございまして、政府としては、土地所有者の意向だとか、平穏かつ安定的な維持管理を理由に尖閣諸島への上陸を認めてこなかったのであります。 しかし、私は、石垣市の固定資産税評価を調査するための上陸は認めるべきであると思いますし、尖閣諸島の貴重な動植物の保全のために、環境省の自然保護官の常時の上陸も認めるべきだと考えます。さらには、宮古島、石垣島に自衛隊基地を置くことも早急に進めていただきたいと思います。これは私からの強い要請にしておきます。 次に、サイバー攻撃についてお聞きいたします。 各種の社会基盤がITによって制御されている今日においては、ITインフラの破壊が社会全体に極めて甚大な被害をもたらす要因となります。我が国のコンピューターネットワークに対して行われるサイバー攻撃は、国家の脅威となる場合がございまして、そのような場合は国家への攻撃ととらえなければなりません。まさに危機管理上の問題として対策を考えなければならないと思います。 三菱重工へのサイバー攻撃、それから衆議院、参議院へのサイバー攻撃について、三菱重工そして防衛省、今回狙われた衆議院、参議院の、我々国会議員もそうですが、事務局の認識の甘さが問題になっております。 今回の衆議院のサイバー攻撃について、衆議院の事務方の責任者来ていますね、庶務部長ですか。いいですか。これ、後で分かったことですが、本年七月二十五日、衆議院議員の端末を経由して衆議院のサーバーがサイバー攻撃を受けるという事件がありました。この時点では、衆議院の事務局はその事実を把握できなかったということであります。サイバー攻撃で全衆議院議員の公務用パソコンのIDとパスワードが流出していたことが明らかになったのは八月二十九日とのことであります。しかも、衆議院事務局は、被害が発覚した八月二十九日に管理委託先のNTT東日本から日常の事案とは違うと警告を受けていたにもかかわらず、各衆議院議員には新聞報道があった十月二十五日になって初めて注意喚起したというではありませんか。 更に問題なのは、八月二十九日に衆議院ではウイルス感染が発覚しているのに、参議院側への情報提供は全くありませんでした。十月二十五日に新聞報道があったものですから、参議院は衆議院側へ連日、情報提供を申し入れていたのですが、十月二十八日になってやっとウイルスの送信者の情報だけをもらったということであります。そして、十一月四日に衆参の議運の庶務小委員長が会談することになったので、ようやく十一月四日に衆議院はサイバー攻撃に関する情報全てを参議院に提供したとのことであります。 国家の危機に直結する問題が我々この国会のお膝元で起きたことに、私は強い衝撃を受けております。衆議院事務局はもっと危機意識を持って、参議院とも連携を取って、素早くしっかり対応しなくてはならなかったと思います。なぜ対応が遅れ、またこのような重要情報の伝達が遅れてしまったのか、衆議院議長に代わって衆議院庶務部長から国民の皆様に説明してください。
○衆議院参事(小島克美君) 衆議院の庶務部長でございます。 今、中川先生御指摘の八月二十九日と申しますのは、本件事案の最初の端緒が発見された日でございます。先ほどお触れになりましたこの全議員のパスワード情報の流出を想起させる最初の報告が担当に上がりましたのは九月の二十日でございます。 それをまず申し上げた上でお答えをさせていただきたいと思いますが、今般の衆議院におけるウイルス感染事案は、未知の新種のウイルスによる、いわゆるゼロデー攻撃と呼ばれるもので、ウイルス対策ソフトによっても防御できず、最初の端緒を検知するまでに時間を要することとなりました。 参議院との関係について申し上げれば、これまでウイルス感染事案につきまして相互に情報を交換した実績がなかったことに加えまして、各院の独立性や相互不干預の原則に過度にとらわれまして情報提供を逡巡したため、結果として参議院への速やかな重要情報の提供に適切さを欠くこととなったと考えております。 この点の改善に向けましては、体制整備の手始めといたしまして、情報セキュリティ対策に関する両院連絡協議会を設置をいたしまして、担当部局同士が緊密に連絡、連携して、迅速、的確な措置を講ずるための活動を既に始めさせていただいたところでございます。 以上でございます。
○中川雅治君 全く危機意識がなかったということがはっきりしたわけでございまして、もっとしっかりこれから対応していただきたいと思います。 ところで、参議院もお粗末でありまして、参議院もウイルス感染していることは判明しているのですが、被害の全容すらまだ分かっていない状況とのことでございます。参議院庶務部長にも来てもらっておりますので、参議院の現状と対策の状況について説明してください。
○参事(美濃部寿彦君) 参議院庶務部長でございます。 お答えいたします。 参議院に対するサイバー攻撃でございますが、十月二十五日の衆議院の報道を受けまして、目下調査中でございます。 議員室のパソコンにつきまして、衆議院と同様の不審メールが到着しました。不正な通信が発信されていたこと、不正サイトにアクセスしていたことなどが確認されております。この報道を受けまして、直ちに議運委員長及び庶務関係小委員長から、サイバー攻撃対策本部の設置、衆議院及び政府の情報セキュリティ部門との情報共有体制の確立などのほか、次の各種対策について御指示がございました。現在、これらを実施又は検討しているところでございます。 まず、ユーザーの意識向上のための議員等を対象とした情報セキュリティ研修や、システムの脆弱性についての第三者によるシステム監査を実施しているほか、不正通信の二十四時間監視体制の整備等の対策を講じております。このほか、抜本的なセキュリティシステムの在り方についても外部の調査、協力を求め、検討しているところでございます。 今後でございますが、全利用者を対象といたしました標的型不審メール訓練、パスワードの変更、あるいはフルスキャンの機械的適用などを実施するほか、事務局といたしましても、情報セキュリティ部門の体制強化を予定しているところでございます。 以上でございます。
○中川雅治君 要するに、国会は国権の最高機関であるといいながら、サイバー攻撃に対する危機意識は、我々国会議員も事務局もまるで薄かったと言わざるを得ません。平和ぼけということだと思います。 内閣には、自民党政権下の平成十七年五月、内閣官房長官を議長とする情報セキュリティ政策会議が設置されています。その下に情報セキュリティ対策推進会議が置かれまして、これには衆参の庶務部長もオブザーバーとして参加しております。そして、本年四月には「政府機関の情報セキュリティ対策のための統一規範」がまとめられまして、その解説書もできているんです。これが統一規範ですね、これは統一規範。そして、その解説書って、非常に詳しく書かれたものがこういうふうに出ております。こうした対策が今回のサイバー攻撃には生かされていないんですね。 国会はもちろん、官邸や各省庁も、いつ、どのような新種のサイバー攻撃にさらされるか分かりませんので、是非その対策には国家への攻撃であるという危機意識を持って当たっていただきたい。そして、我々国会議員もしっかりと気を引き締めていかなければならないということを強く申し上げておきます。 次に、マーケットによる攻撃について聞いてまいります。 御承知のとおり、欧州の金融システムへの不安が高まっております。ギリシャ、イタリア、スペイン、さらにはドイツ、ベルギーの国債が売られ、ユーロ圏十五か国一斉に国債の格付が下がる方向になっております。国債の値下がり、金利上昇、国債の入札不調、国債の償還確実性に疑問符が付く、そうした状況を受けて、更に国債が値下がりし、それによって銀行部門の資本が不足し、公的資金注入で財政悪化が更に進むんじゃないかと、こういう連想からその国の国債が一段と売られると、こういう悪循環が始まっているわけでございます。こうしたマーケットによる攻撃は、その国の首相を退陣に追い込むだけでなく、国家の破綻にもつながりかねない本当に恐ろしいものであります。しかし、それが現実であります。 マーケットによる国債の売り攻撃にさらされないためには、まず何といっても、この国債市場との対話を欠かさないでマーケットフレンドリーな国債管理政策に努めることが重要であります。それと、財政健全化への道筋をしっかりと示して、国債の償還確実性を、国内はもとより、全世界にアピールしていくということが重要であります。 自民党は、既に政務調査会の中にXデープロジェクトというのを立ち上げまして、本年六月一日に報告書を出し、対応策を提示しております。 このところ、今後数か月以内に日本国債が危機に陥る可能性があるとか、次は日本国債が市場のターゲットになるといった記事が目に付くようになったわけでございますが、日本国債の危機は絶対に起こしてはなりません。政府は強い意思表示をすべきときに来ております。 我が国におきましては、ここ数年、新規の国債発行額は四十兆円から五十兆円に膨らんでおります。実は、満期が来た国債を償還するための償還資金を調達するためにまた国債を発行しなければならないわけでありまして、この借換債と言われる国債の発行は、このところ一年間で百兆円を超えているわけでございます。 この百兆円を超える借換債というのは、国会の議決は必要ないということで国会では余り議論されないわけでありまして、市場関係者以外、一般には知らない方も多いと思いますが、現実には、本年度でいいますと、新発債、これは復興国債も入れて五十兆円、それから借換債、百十兆円ですね、それに財投債を入れますと、合計約百八十兆円という、世界に全く例を見ない、とてつもなく大きい金額の国債を我が国は発行するんです。 我が国のこの国債発行額は、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、ギリシャ、この五か国の合計の国債発行額よりもっと大きいと、こういう異常な状況になっているわけであります。しかし、これが今まで何とか円滑に進められてきたので国債暴落という欧州のような事態に陥っていないのであります。 だけれども、やはりこの百八十兆という国債の入札ですね、これに、ドイツで既に起こっているわけでございますけれども、入札が不調になるとか、未達の規模がある程度の大きなものになってしまうということになりますと、我が国の国債市場は大混乱をします。本当に国債の発行というのは薄氷を踏む思いだと思います。 野田総理は財務大臣を経験されたのでこのような状況は知っておられると思いますが、この百八十兆という規模の国債発行の怖さ、どのように認識しておられますか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今、中川委員の御説明のとおり、今般の欧州の不安の最大の原因は債務の問題から始まっております。それは、ユーロゾーンにとどまらず、その広がりを見せているということ、これは対岸の火事では決してないという思いを強く持たなければいけないというふうに思っております。 その上、国と地方の債務残高、対GDP比が一九一%になるという、これは先進国の中で史上最悪の水準です。その上で、今御指摘のあったとおり、新発債のみならず、財投債や借換債を含めると、年間で今年は百八十兆円を超えるという規模の国債発行になります。 これは、もう委員は御専門ですから国債管理政策については触れませんけれども、マーケットの対話とか、あるいは保有層の多様化等々、しっかりとこれ努めていかなければなりませんけれども、もっと大事なことは、私は、いろんな困難な問題がありますけれども、財政規律を守っていく国であるというメッセージと取組を示すことであって、去年六月に財政運営戦略、閣議決定をいたしました。その財政運営戦略に基づいて財政の運営をしていくという強い気持ちで臨んでいきたいと思うし、緊張感を持って対応していきたいというふうに思っております。
○中川雅治君 野田総理の認識、しっかり伺いました。 我が国の国債発行がこのところ何とか順調に進んでいるのは、よく言われるのは二つのことですね。一つは、我が国の国債はEUの国々と違って海外での消化が少なくて済んでいるということと、それから、今総理も決意を述べられたと思いますが、EU諸国と違って増税の余地がまだあるんだということで、償還確実性に対する懸念がいまだ小さいということが挙げられております。 そこで、このパネルを御覧いただくとお分かりになりますように、(資料提示)実は、民主党政権になって国債の発行額が急速に大きくなったということを申し上げたいわけであります。 自民党政権下、特に小泉総理のとき以来、国債発行額は小さくなっておりまして、平成十九年度には二十五兆円にまで縮減できたわけであります。これは、自民党政権下で規制改革や成長を促す様々な経済政策がうまくいって税収が増えたということと、それから歳出を極力抑制したことの結果だと思います。世界経済も順調に進んでいたということもございますが、そういった自民党の様々な改革というものが功を奏してきたというふうに思います。 しかしながら、民主党政権になってからの二十一年度、それから二十二年度、そして本年度と国債発行額は一挙に増えまして、五十二兆、四十二兆、五十六兆と、こういうように急速に増えました。平成十九年が二十五兆ですよね、そこまで縮減されたものが二十一年度、二十二年度、二十三年度ともう五十兆円台になったわけであります。 これは、もちろんリーマン・ショックによる税収減、経済対策による国債の増発、それから本年度は東日本大震災という大変特殊な要因もございます。 しかし、先ほど申しましたように、平成二十一年度に鳩山政権が誕生して、自民党内閣で成立させた十五兆円の補正予算のうち三兆円をもうまさに、本当に私から見ると訳もなく凍結をしたと。そして、二次補正は次の年になりましたね。そういう形で、その間の経済対策の遅れ、これがその後の税収減に響いていったということも言われているわけであります。そして、いまだにまだデフレ対策とか成長戦略を、しっかりとしたものを打ち出せない民主党政権の失政というものがあると思います。更に言えば、この平成二十二年度からはマニフェストによるばらまきが始まったわけであります。 こうして、自民党政権下で二十五兆まで縮減された公債発行額が倍増、五十二兆、そして、二十三年度は特殊な状況はございますが五十六兆と、こういうところまで跳ね上がった。国債残高、公債残高も、もう今や七百兆円近くにまで達しているわけでございます。こういう状況が続きますと、幾ら日本には千四百兆円の個人金融資産があるといっても、いずれ消化の限界に達することが懸念されるわけでございます。 もちろん、これだけ公債残高が積み上がったことは自民党政権の責任もあると思います。しかし、民主党政権になってからの国債発行額の増加は異常ですよ。ですから、特殊要因があることは分かっていますが、こんな国債発行を続けていたら国内の消化だけではいずれ無理になると思いますが、この点についての財務大臣の認識を伺います。
○国務大臣(安住淳君) もう平成十年に理財局長までやられて、私、実はその当時一年生でございましたけれども、暮れに、先生、理財局長のときに金利が急に上がりまして、一%が二%になって、それをまた年明けに一%に戻して、大変当時話題になられたときに先生は理財局長であられましたから、国債課長もおやりになって、大変このことは私なんかよりもはるかに詳細を分かっておられて今質問なさっていると思いますが、確かに私どもも決して褒められたものではなくて、事実としては全くそれはそのとおりでございます。 ただ、リーマン・ショックのときに非常に税収が落ち込みまして、当時麻生首相の下で建設国債も十五兆発行をし、やはり、経済が上向きになっていた小泉政権下とは違って、その後税収の落ち込みがなかなかリバウンドしてこなかったと。そういう中で、国債の発行も、いわゆる建設国債ではなくて、赤字国債の発行も丈がどうしても高くなって三年間そのアベレージが続いてしまったということでございます。 やはり国債管理政策で最も必要なのは、やはり金利を、やっぱりギリシャのように三三%とか、イタリアの場合は、まあ今日辺りは五%台だと聞いておりますけれども、一気に政情不安になって、先ほど御指摘があったように八%台を臨むような急激な上昇をしたりということがありますから、これはやっぱり我が国としてはできるだけ財政の健全化をし、一%台に長期金利を抑えながら、やはり財政再建と税収を上げるという努力を両方の道でやっていかなければならないということだと思っております。
○中川雅治君 それと、今まさに野田総理も決意を表明されたわけでありますし、十一月二十五日の参議院本会議でも消費税増税への決意をまさに、市場の信認を得る上で逃げることのできない課題でありますという、そういう文脈で答弁をされたわけでありまして、総理の決意を伺ってはいるわけでございますが、どうも最近の民主党内の状況を見ておりますと、小沢一郎元代表の増税反対発言などもありまして、党内対立を回避するために消費税増税の決着を先送りするんではないかというような見方も出ております。 本日の新聞報道では、野田総理は、消費税増税法案に景気が悪ければ増税を中止できる景気条項を盛り込む方針を固めたとあります。景気条項の記述次第では増税凍結法案になるとの懸念も出ているとされております。そのようなことになりますと、結局、日本は政治的には増税できない国だということになり、市場の信頼が揺らぐ、日本売りの心配も指摘されております。 野田総理は、どのようにして党内をまとめ、消費税増税の時期と税率を明記した、ごまかしのない政府としての成案を得る考えなのか、お伺いいたします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 消費税増税だけ取り上げられておりますけれども、これは一体改革でございまして、社会保障を支えていくというための安定財源確保ということでございます。その問題意識の背景というのは、やっぱり団塊の世代が次々六十五歳以上になってきて、これまでの支える側から支えられる側になってきていると。そういう中で、自然増で今、毎年一兆円増えているという状況の中、基礎年金の国庫負担分も確保するにも毎年苦労しているという状況で、社会保障機能の機能強化もありますが、維持するためにも安定財源が必要でございます。 これ、まさに待ったなしだという状況の中で、おととい、政府・与党の社会保障改革本部の議論を行わさせていただきました。その中で、私の方からは三点指示をさせていただきました。それは、年内をめどに六月の成案を具体化した素案を取りまとめること、そして二つ目に、政府・与党間で十分調整し、政府部内は関係五大臣を中心に取りまとめに当たること、そして三番目に、社会保障の機能強化の内容等を国民に分かりやすく説明すること、この指示を行いました。 今、素案という言葉を使いましたけれども、成案をより具体化したものが素案で、今委員が御指摘したような内容をできるだけ盛り込んでいくということであります。盛り込んだ後にこれを大綱にしていきます、法案として出す前に。その大綱を作る前には、委員とは私、今、問題意識を全く共有できると思うんですが、せんだっての党首討論では余り谷垣総裁が明快に協議に乗っていただくことをお答えいただかなかったんですけれども、私どもの考え方を素案としてまとめます。その後に各党と協議をさせていただくと。これは自民党が今年の二月に提案された財政健全化責任法に書いてあるとおりのプロセスでございますので、是非その面では御協議をいただきますように、委員にもお願いをしたいというふうに思います。
○中川雅治君 総理の決意は伺ったんですが、今、自民党が提案した財政健全化責任法案とおっしゃいましたが、これはもう自民党は三度提出して三回とも廃案になっているのは、これ民主党のせいなんですね。そして、強いて言えば、さらに、税制の抜本改革をするということを明記した所得税法の一部を改正する法律の附則、これも、民主党はその当時、この法案にも反対しているわけでありまして、その法案にのっとって提出をすると、こういうことを言っておられるのは、もう私としては甚だ、まあ自民党の中ではもうちゃんちゃらおかしいという、そういう言葉が今出ているぐらい理解に苦しむところであります。結局、野党のときに取った発言や行動と全く違うことを言われる、こういうことで信頼がなかなか生まれないということだと思います。 そこで、更に申し上げますと、今総理が大変な決意で社会保障・税一体改革の成案を決定をすると、これは私は是非党内をまとめていただきたいと思います。そうでないと、本当に日本売りという状況になることを心配しております。 しかし、どうしてもそこで問題になるのが一昨年の総選挙の際のこの民主党のマニフェストですね。これです、民主党のマニフェスト、これとの関係でございます。これはもう国会でも度々取り上げられてきた問題でございますが、このマニフェスト、今私が読み返してみますと、もう余りにもうそばかり書いているんで、自民党の私でも、一政治家として本当に恥ずかしい思いがするわけであります。 国の総予算二百七兆円を全面組替えとありまして、そして節約額九・一兆円と、こう記されています。これは全くのうそでした。そのほか、税金などをため込んだ埋蔵金や資産を国民のために活用する、五・〇兆円ということですが、これもマニフェストで必要になる歳出が十六・八兆円、その財源ということとして書いてあるんですが、このマニフェストに必要になる十六・八兆円の財源というのは恒久財源でなきゃおかしいわけですね。それをもうここで、埋蔵金だ、資産の活用ということで五兆円書いているというところでもう実は破綻しているんですが、もちろんこれもうそ。そして、租税特別措置などを見直す、二・七兆円。これもどういうふうに今実現できているのか、この計算がよく分からないわけであります。 要するに、マニフェストを全部実施すると十六・八兆円掛かる。しかし、これは全て、今の仕組みを改め、新しい財源を生み出しますと明確に書かれているんですね。これ全くのうそ、でたらめであるということがはっきりしました。 そして、中学卒業まで、一人当たり年三十一万二千円の子ども手当を支給します。そして、年金制度を一元化し、月額七万円の最低保障年金を実現します。後期高齢者医療制度は廃止し、医師の数を一・五倍にします。まあ、とにかく今から見ればあきれ返るほどのうそが並んでいるわけであります。 当時、民主党の候補者は全国で、マニフェストの実現のためには十六・八兆円掛かります、しかしこれは我々が政権を取れば全て無駄を見付けて予算を組み替えることによって実現します、ですから国債は増発しません、四年間は消費税は上げませんと、こういうふうに津々浦々で訴えていたんですね。 民主党の幹部の中には、一般会計と特別会計の純計が二百兆円だから、我々が政権取ればその一割、二十兆円ぐらいの予算は組み替えられる、だから財源は幾らでも出てくると、こういうようなことを言っていたわけであります。ですから、民主党は、当時、自民党政権、そして役所は無駄ばっかりやっているという、そういう宣伝を日本中にまき散らして、有権者の皆様方は、それなら一度民主党に政権を任せてみようじゃないかと、こういうことで政権交代が実現したと言っても過言ではないのであります。 野田総理も、平成二十一年七月二十六日のテレビ番組でこう言っているんですね。我々は財源はつくるんです、つくれなかったらマニフェストできないんです、そうしたら政権から引きずり下ろされるんです、だから政治の覚悟でつくるんです、予算を組み替えるんです、これはもう覚悟を決めてまいりますんであなたたちに財源は言われたくないと発言をしています。 しかも、本年八月に発表された民主党のマニフェストの中間検証を見て驚いたんですが、本来恒久財源として用意しなければならないはずの財源の大部分が単年度限りの埋蔵金をもって財源をつくったと言っているのでありまして、民主党はまた国民をだまそうとしていると言っても過言ではありません。 総理、一昨年の総選挙の際のこうした発言は、本当にできると思って発言したんですか、それとも政権を取るために国民をだましたんですか。つまり、分かっていなかったのか、だましたのか、どちらなんですか。ここで改めてお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 私は、財源確保してマニフェストを実行するということをその政権交代の年の夏の番組で申し上げたこと、それは忠実にやっているつもりでございます。すなわち、確保できた財源、最初は二・三兆、その後〇・三兆、その財源を元に子ども手当を含めて主要項目はその範囲で実現をしていますので、財源を確保してマニフェストを実行するということは守ってきていると思います。ただし、それが御指摘のあった十六・八兆等々の規模ではないということは、これは事実でございます。 なお、マニフェストについては、八月に前執行部がマニフェストの中間検証を取りまとめておりますけれども、その中で、八月の段階でありますけれども、マニフェストで書いた百八十ほどの政策項目のうち、既に実現、着手したものが五六%、まさに着手寸前のものを含めると七十数%でございます。母子加算の復活とか、あるいは小学校一年生の三十五人学級とか、求職者支援制度とか、言えば切りがありませんけれども、そういうことを着実にやってきております。 ただし、この中間検証にも書いてございますが、やはり、一つには経済状況の変化、リーマン・ショック後に大きく税収が落ち込んだこと、それから、ねじれた国会の中でやっぱり与野党でしっかり協議をしなければいけないこと、そして、東日本大震災において政策の優先順位を変えなければいけないことも書いています。その上で、その上で、この中間検証にも書いていますが、マニフェスト作成時の検討、検証分が不十分ということもこれを明記してございますし、それについては率直に認めなければならないし、おわびをしなければいけない、真摯に反省しなければいけないというふうに思っております。 その上で、そういう状況の中でも、先ほどのちょっと議論に戻りますが、我々について、過去にこういうことがあったと、今もこういう姿勢に対して御批判を受け止めますけれども、でも、先ほどマーケットのことを盛んに心配された委員だったら分かると思いますが、自民党のお立場でも、ちゃんちゃらおかしいで終わらせてしまったらこの危機を乗り越えることはできませんので、是非とも御協議をお願いしたいというふうに思います。
○中川雅治君 まさに今大変な日本の危機だということは、私は野田総理と認識は共有いたしております。ですから、民主党がしっかり党内をまとめて、社会保障と税の一体改革の案、これは本当にごまかしのない案をまとめていただきたいと思うんです。しかし、その前に、何でこのでたらめなマニフェストがこういう形でできてしまったのかという検証をしっかりしていただきたいと思うんですね。 昨日の予算委員会の集中審議で同僚の西田昌司議員が指摘したように、旧マル青同の「がんばろう、日本!」国民協議会の人たちが、これは元過激派ですよね、この人たちがマニフェスト作成に大きな役割を果たしたということも言われているわけでありまして、あのでたらめな詐欺マニフェストができた過程、原因を徹底的に究明して公表していただきたいと思うんです。そこから総理がこういうしっかりとした案を示して、今度は国民の信頼を得る、そういう案を作っていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 一点だけ強く申し上げたいですが、特定の政治的なグループが私どものマニフェストにかかわったということは全くありません。
○委員長(山本順三君) 関連質疑を許します。片山さつきさん。
○片山さつき君 小松で出ているから防衛にお詳しいと言っていらっしゃる一川大臣が国会議員生活においてどういう議員連盟、団体に入っていらっしゃるかをお調べしたんですよ。 大相撲、有機農業、整備新幹線、外国人の地位向上、要するに参政権ですね、どこまで探しても領土とか拉致とかあるいは防衛問題、安全保障が全然出てこないんですが、これは大臣に通告していますが、衆議院議員三期時代に小松の基地、自衛隊の公式行事視察、これ私ども、地元に聞いたところ、大臣にお出ししても、衆議院議員時代にですね、欠席が非常に多かったと伺っているんですが、特に小松から危険な任務に旅立っていく隊員の出発式や帰還式等、そういうシリアスな行事に何回ぐらい出られたのか、これ通告していますから、短く数でお答えください。
○国務大臣(一川保夫君) お答えいたします。 私は平成八年から衆議院議員をやっておりました。私は、先生おっしゃるように、小松基地の近くに生まれ育ち、生活しておる人間でございますけれども、今先生のお話のような小松基地にかかわるいろんな行事ごとの案内、いただければ、いただいたときは私のいろんな日程調整の中で極力出席していたと思いますけれども、今お話しのようなことについては、余り私は記憶にはございません。
○片山さつき君 案内は出しているんですよ。そもそも、十月の三十日に小松基地の五十周年の大事な式典があったんですが、これは、F15のタンクが落ちたこの事故を謝り、基地の周辺の皆様に理解をしていただく大変なチャンスだったんですが、そこで話をし、説明するということも一切していないんですね。 今のお答えを聞いても適材適所ではないということは明確ですし、我々自民党は、国の安全保障のトップとして絶対に言ってはいけない私は素人発言、これでロシアのミグが日本の上を一周しちゃったんですよ。そして、F15の燃料タンク落下後の対応、ブータンのワンチュク国王宮中晩さん会より政治資金パーティーを優先し、さらにそのパーティーで失言、そして前沖縄防衛局長の沖縄を踏みにじる人権じゅうりんの暴言についての任命・監督責任とその後の対応の悪さ、これだけでも十分にあなたは問責に値すると考えております。 ところが、この期に及んでも大臣は、十二月は大事な仕事があるとポストにしがみついておられるんですが、まず総理にお伺いします。 あさって、十二月九日にあなたがトップの安全保障会議で、これからの国の防空を決める防衛予算の目玉であるFX、次期戦闘機の選定が行われるはずだったのに、その日程が今宙に浮いているんじゃないですか。五百五十億の予算が締まらないと防衛予算できませんよ、四・七兆あるんですが。この日程と、今後いつまでにお決めになるつもりなのか、総理にお答えいただきます。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) FXの選定も防衛予算もしっかりと対応します。安保会議を開いてやってまいりますが、適時適切な時期に対応していきたいというふうに思います。
○片山さつき君 私は防衛大綱、中期防の担当主計官でしたが、これだけ大きな話は十日までぐらいがぎりぎりですよ。年内に真面目に、安住大臣がうなずいていますよね、やりたいならね。 しかも、もっと問題なのは、我々はこの防衛大臣に我々の大事な次期戦闘機の選定を任せたら危ないと思っているから問責を出すんですが、なぜ危ないか、これからの質問で明らかにしたいと思います。 まず、この導入において、一川大臣の下で評価基準として性能と経費と国内企業の参入可能性が挙げられ、これに対してF35、F18スーパーホーネット、ユーロファイターの三機種だけが応募しています。 今年の防衛大臣の説明能力がより高く求められるのは、一九七〇年代にF15を選んだときには、実際に飛んでいる飛行機の中から選んだから、飛ばしてみて、ああだこうだが言えたんです。ところが、今回、F35がまだ実証段階なので飛ばせられない。口で、説明能力で、これがいいんだ、これなら国民を守れるんだと、抑止力になるんだと言えなきゃいけないんですよ。 それでは伺いますが、次期戦闘機として当然満たすべき機能であるマルチロールとは何ですか、大臣。秘書官に聞いちゃ駄目ですよ。秘書官も教えちゃ駄目ですよ。
○国務大臣(一川保夫君) 今先生がおっしゃるのは、それは戦闘能力とか攻撃能力のことをおっしゃっていると思います。 先ほど、先生、冒頭の御指摘の中で全然間違っていることがございます。十月三十日かに何か五十周年記念がどうのこうのというお話がありましたけれども、それは中止しております。
○片山さつき君 私は出なかったと申し上げただけでございますが、マルチロールが何かについてのお答えがなかったんですよ。マルチロールはどういう機能か、これは支援する対地の攻撃と空対空の要撃の両方ですよ。この両方がなければ戦闘機の機能というのは満たされないんです。 そして、F35、F18、ユーロファイターの三つのうち、F35だけは第五世代、F18とユーロファイターは第四・五世代と言われていますが、この中から一つを選ぶわけですが、四・五世代と五世代の最大の違いは何で、それを選ぶことによってどういう抑止力の差があるんですか。
○国務大臣(一川保夫君) ここで具体的なことをお話しするということは、ちょっと非常に微妙な時期ですからお話しするわけにいきませんけれども、我々はしっかりとした評価基準に基づいて今評価している最中でございます。間もなくそういった機種選定の最終的な段階を迎えようという段階でございますので、先生の今微妙なことについてはお答えを差し控えさせていただきたいと、そのように思っております。
○片山さつき君 三つの機種があって、それはもう公表されているんですよ。どれかを必ず選ぶんですよ。 つまり、これは衆議院でも石破元防衛大臣が聞いておられてあなたは答えられなかったんですけれども、我が国にミサイルを向けている中国や北朝鮮、ロシアに対してどういう抑止力を与えるために今のF15ではなくて次期戦闘機が必要で、そのために一番必要とされる機能は何ですか。これが答えられなければ、十二月九日に予定されていた安全保障会議が終わった後にあなたは内外の記者会見に答えられないですよ。
○国務大臣(一川保夫君) 今ここで、何が一番大事かというようなことも含めて、微妙なことはここでちょっとお答えは差し控えさせていただきたいというふうに私は思います。
○片山さつき君 抑止力は防衛の根本です。抑止力の議論を防衛政策で、少なくとも自民党の大臣のときは防衛大綱のときも中期防のときもこういう議論を具体的にしております。記者会見でも述べております。防衛大綱のときは、単に一航空機だけではなくてイージス艦からPAC3からあらゆるものについて、多種類においてどういう機能のものがあれば国民を守れるかを、当時の石破防衛庁長官にしても、大野防衛庁長官にしても、財政を査定する側の谷垣財務大臣にしてもそのぐらいの議論をしておりました。ですから、次期戦闘機というのは、それだけの見識と能力がある方でなければ選んでいただきたくないですよ。 これだけを見ても、四か月お勉強してこの状況ということで、このお仕事ぶりで、この認識で防衛大臣としてよろしいということなんでしょうか、総理、お伺いします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) ちょっと今の御質問の仕方には私、まあ質問権でありますから余り言いませんけれども、例えば自衛隊の五十周年行事、行かなかったと断罪しましたが、それは中止だったとか、ちょっとフェアではないというふうに思います。 その上で申し上げますが、当然のことながら、基本的な抑止力であるとか、あるいは予定されている三種類の機能等は把握をされているというふうに思います。その上で、決定をした暁に全て御説明をするという意味で私は大臣はお答えをされているというふうに思っておりますので、私は大臣はきちっと職務を遂行できるというふうに思っております。
○片山さつき君 それでは、もう一つの重要事項である沖縄について申し上げます、御質問しますが、一川大臣は普天間を視察されたとおっしゃっていました。 平成十六年八月に大変危険な事故が起きました。これは、米軍のどういう機種のものが墜落し、どういう施設の中にどういう被害が起きたんでしょうか。
○国務大臣(一川保夫君) 先生がおっしゃっているその事故というのは、沖縄国際大学の敷地内にヘリが墜落したときの事故だというふうに思います。CH53とかという、そういう機種でなかったのかなというふうに思います。
○片山さつき君 この大型ヘリが落ちたことによって、ここにその写真がありますが、本当に夏休み中でなければ大変な危険な状態だったんですよ。その後に当時のラムズフェルド国防長官が、普天間は世界一危険な大変な飛行場だから一日も早くこの危険を除去しなければいけないということになりました。 あなたは先日、沖縄に行って、仲井眞知事に大変短い間お会いになった。そして、沖縄県議会からは、民主党の県議会議員も含めて、あなたの任命責任も含めて明らかにしてほしいという抗議文が出ています。そして、辺野古を擁する名護市の市長からも、あなたがこのまま職にとどまることはいかがなのかという状況になっておりますが、まさに、これからオバマ大臣に対して野田総理が確約したと言われる普天間の辺野古移設に関係する環境影響評価書の提出、大臣がデッドロックになっているわけですが、その状況で、この大臣を全くそのままの地位に置いたまま沖縄の環境影響評価書を十二月に提出されるおつもりなんでしょうか。そして、受入先の名護市は大臣の罷免を求めており、恐らく仲井眞知事もこの受取を拒否すると思いますが、それでも十二月に評価書を提出する方針か、総理に伺いたいと思います。
○委員長(山本順三君) 片山さん、今の、オバマ大統領でよろしいですね。
○片山さつき君 はい、オバマ大統領です。済みません。申し訳ありません。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今般の前沖縄防衛局長の発言によって大きく沖縄の県民の皆様の感情を傷つけ、そして信頼が揺らいだということ、深くおわびを申し上げなければいけないと同時に、大変厳しい状況になっていることは事実でございますけれども、一方で、影響評価書については年内に提出をする準備をさせていただきたいと思っておりますし、引き続き御理解を求めていくという姿勢でございます。
○片山さつき君 一川防衛大臣の下ではとてもそういうものは受け入れられないというのが今の沖縄の圧倒的な世論ですよ。県議会の抗議決議をもう一度お読みいただきたいと思います。 そして、一川防衛大臣ですけれども、ここにパネルがございますが、(資料提示)一川防衛大臣は九三年に自民党を離党して以来、新生党、新進党、自由党、民主党と、小沢元代表の側近中の側近として歩いてこられました。今回も、野田内閣の党内融和の象徴として小沢グループ参院枠での入閣だというふうに言われていらっしゃいます。山岡大臣もそのようでございますが、十二月一日に小沢氏の元秘書である高橋嘉信氏がコメントを公表されて、その中で、小沢氏の育てた政治家で自らの足で立ち、自らの主張を持った政治家が一人でもいるだろうか、いないと断言しておられます。 ここのパネルの流れですが、政党をこの間幾つかつくっては壊している間に、立法事務費など本来政策活動に充てられるべき公金が回り回って選挙資金に配分されたということです。その配分のおこぼれにあずかっていらっしゃる方が本来の委員の中にもいらっしゃるんですが、今日はなぜかいらっしゃらないですけれども、もう一つの政治関係団体の方ですけれども、これは、この団体の資金が外国為替、つまり恐らくドル資金で預金されていたんですね。その損失がこの円高で出ました。それによって二千三百万円ものお金が外国為替の含み損分として銀行の支店に振り込まれたということで政治資金収支報告書に入金、出金が出ておりますが、銀行側からの証言によるとそういう入金はないということになる、これは虚偽記載ではないかという報道が十二月一日の産経新聞の一面に出ております。 このような数々の問題があります。捜査中、公判中の案件とはいえ、こういう中で、お金の配分、集金、それが権力につながるという、こういう発想の中でずっとこの小沢代表の下に付いてこられた一川大臣が、ワンチュク国王の陛下主催晩さん会よりも同僚議員の資金集めパーティーを優先し、そして大惨事になったかもしれないF15の小松での燃料タンクの落下事件の後も、知事や首長、周りの方々にわびて、心配はないと言って回るのではなくて、民主党石川県連の資金集めパーティーにだけ出てお帰りになったと。 まさに、こういう政治は金、政治は資金の配分という発想があるから、野田総理はそういう発想の一川大臣、山岡大臣をかばって罷免しないのではないかと、そういう意見があります。まさに、小沢グループからの入閣枠だから替えられないのであったら、野田内閣も、また民主党も小沢イズム、政治は金内閣だ、そういう政党だということになりはしませんか。 これだけの批判が沖縄から来ているのですから、ここでやはり防衛大臣を更迭すべきではありませんか。もう一度総理にお答え願いたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) ちょっとそのパネルはこちらの手元で資料でいただいていないのでよく見えませんけれども、今御説明いただいた中で、政治資金を、これを預金することはできるんですよね。預金をするということは、国内だけではなくて外国預金も認められているわけでございますから、それをもって何をお話ししたかったのかちょっとよく分かりませんが、今、だから、小沢先生のグループだとか参議院の枠で一川大臣を含めて私が選任をしたという想像によっての御指摘でございますが、そういうことで選んでいるというつもりはございません。あくまで政治的な経験とかこれまでの蓄積等々を踏まえて選んだということでございます。
○片山さつき君 政治的経験ということについては、今申し上げた、冒頭で申し上げましたように、長い議員活動の中で所属されている議員団体で防衛、安全保障関係のものはありません。そして、基地から招待が行っていないというのは誤りで、いろいろな公式行事にも余り出ておられません。そういう方を任命され、今本当に、防衛の抑止力の主要装備の機能についての答えを防衛秘であるかのようにして逃げられましたけれども、これは防衛秘ではないですよ。いろいろな機能について説明することは防衛秘ではなく、アメリカの議会でも堂々と行われていることです。それが国民の安全保障や防衛に対する理解を高めることになりますから。少なくとも、今三機種についてどういう機能があるのか、どういう違いがあるのか、そういうことを一切お答えにならなかったということは、決算の中には防衛予算も含まれておりますから、非常におかしいと思っております。 また、今回、外国為替の話ですが、これはオリンパス事件みたいな話ですよ。つまり、外国為替をドルのまま置いておけば損失は出ないわけですよ。それが、円に転換して損失が出たから、その分を追加して払い込むかのようにして損失を出して、その分のお金が実際には払われていないから地下に潜ってしまったのではないかという報道でございます。少なくとも、何百万部出ている新聞の一面に、元代表がこれだけの桁の政治的な資金の疑惑を言われているわけですから、これはきちっと民主党として調査なさるべきではないでしょうか。総理。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) そういう政治家個人の問題は、それぞれの立場で御説明すればいいと思います。私は調査するつもりはございません。
○片山さつき君 そういうことで随分長いこと政倫審での説明もないし、それから、私の同僚議員が衆議院では証人喚問に値するというふうに申し上げましたけれども、公の場での説明が全くないんですね。ないまま小沢グループというものが形成されて、きっちりと重要大臣が出て、その大臣お二人ともについて、我々参議院は問責に値するのではないかと申し上げているわけでございます。 まさに、本当にこの政治団体の問題についてはっきりしていただけないということになるんであれば、それでは野田内閣御自身の政治資金の問題はいかがなんでしょうか。 これは、配付させていただいているのと同じものでございます。キャバクラ等の遊興費への支出です。 野田総理が平成二十一年、キャバクラF、Vなど延べ十一件、約二十一万円を政治資金、政治活動として出してしまって、これは総理自身修正されていますね。ところが、政治資金規正法やあるいは公職選挙法をつかさどる最高責任者である川端総務大臣、私、総務委員会でもこの話を、この問題を三十分ぐらいやり取りいたしましたが、確たるお答えがいただけなかったんですが、ニューハーフショーそれからキャバクラなど延べ十八件、約百五十万円を支出しておられます。しかも、平成十九年以降の使途だけは公表したんですが、その前、お手元にある新聞記事で分かるように、六千万円以上の事務所費を明らかにしないまま計上しておられます。しかも、このニューハーフショーはただダンスを見るだけのショーでございまして、この間の衆議院選挙の直前に行われておりますので、接待供応の買収的な要素はないのかという質問に対しても総務大臣は答えていただけませんでした。 前田国土交通大臣、平成二十二年、そして今日おいでいただいていると思いますが、岩本司農林水産副大臣の平成二十二年の問題なんですが、岩本農林水産副大臣は川端グループに属していらっしゃいます。そして、当時、川端文部科学大臣のこの疑惑については文部科学委員会でもさんざん追及され、大臣は回答を渋っておられましたが、それが二十二年になって岩本大臣の方に、キャバクラU、Bなど延べ三十件、七十二万円、うち風営法違反、無許可営業が二件もあり、国会議員が来ているという宣伝にもなっているという報道等も出ておりますが、これは、あの文部科学大臣時代に川端大臣反省するとおっしゃって、正すとおっしゃって、それが岩本農林水産副大臣の方に流れているかのような流れですけれども、今ここで明らかになっているだけでも、総理を含めて四名ですよ。こういう政治資金の使い方が、民主党が一円たりともおろそかにせず明らかにしろと平成十九年に追及した政治と金の問題の解決法なんでしょうか。総理、これは違うんじゃないですか。 そして、前原誠司政調会長、今まさに消費税増税も含めて国民に痛みを強いるかどうかの民主党における最高決定権者ですが、領収書の偽造疑惑、これも私、総務委員会でお話しさせていただきました。手元にお配りしているものの中で、全て同じ筆跡の手書き、押印、印紙もない領収書が二百九枚ございます。そのうち一部は明らかに架空なんです。存在しないお店なんです。そして、あるホテルにおいては、こういう市販の領収書を我々が使うことはあり得ないと回答しております。 ですから、いや、当時は書き写しが認められたという可能性もあるかもしれないということで総務委員会での追及は終わっているんですけれども、原本は見付かったのか。仮に見付かっていないんでしたら、これは総務大臣自身がお答えになったように、明らかに法律に違反しておりますので、違反があると知った場合は公務員は告発の義務がございます。政治資金課長にも何回か説明をしておりますので、告発いただけるんでしょうか、川端大臣、お答えください。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 いろいろと私のことをお触れいただきました。かつて、八年前から四年前にかけて御指摘のような支出があったことは事実でありまして、私としては、いろいろ御批判もいただきまして、こういうことは不適切な支出であることは認識をいたしておりまして、これで指摘された以降、私に関連する政治団体は一切こういうことに支出しないということで、数年前からそういう対処をしているところでございます。 また、事務所費の問題は、いろいろ御指摘いただきましたが、法にのっとって、事務所費として計上すべきものは全て透明で公正に、適切、正確に公表してまいりました。そして、直近の三年分に関して党本部において二時間、全ての帳票を開示し、説明責任を果たしたところでございます。 そして、これは帳票の義務含めて、三年分、報道では二十二年間で合計した分で書かれましたけれども、一年百五十万から二百万の適切な支出であることをまず申し上げておきたいと思います。 そして今、政治団体の帳票の件についてでありますが、法令違反云々ではなくて、平成十九年度分の収支報告書までは、領収書等の原本をコピーしたものでなく、領収書等の内容をパソコンや手書きで写したものも認められておりました。しかも、それは原本が帳票等で政治団体が保管しているときにコピー等ができない状況のときには写してもいいという法律でありますので、直ちに法令違反云々ということには当たらないというふうに認識をいたしております。 以上です。
○片山さつき君 でも、存在しない店舗があり、原本がないということであれば、やはり非常に疑わしいと思います。 いずれにしても、野田内閣、我々は一川防衛大臣と山岡大臣にレッドカードを出しますが、ほかに、まさに政治資金をつかさどる大臣がいろいろな疑惑を抱えているという意味でイエローカードだらけ、まさにカード破綻内閣じゃないかと思います。 それから、本当に、蓮舫大臣、あの領収書疑惑、事務所費疑惑のときに、あなたは松岡大臣の事務所に入り込んで、一円たりとも全部過去まで明らかにするべきではないかと迫ったわけですよね。そうであれば野田総理、是非、全閣僚、政務三役にこういった支出があるのかないのか、全関係団体を含めて、一円に至るまできっちりと明らかにして説明していただきたいと思います。 最後に、民主党の組合費等の関係ですけれども、二十三年も二十四年も……
○委員長(山本順三君) 片山さん、時間が来ていますので。
○片山さつき君 組合関係費の、組合関係費の税金からの控除を認めようという要求を出しておりますが、これは組合に入るかどうかという本人の意思も含めて非常に不適切で、我々は取下げをずっと要求しております。 安住大臣に伺います。民主党の中でもこれは取り下げていただきたいという声があるので、是非やめていただきたいと思います。 以上でございます。
○委員長(山本順三君) それは要望ということで処理させていただきたいと思います。
○片山さつき君 はい。ありがとうございます。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。 まず最初に一川防衛大臣にお聞きしたいと思っておりますが、大臣の防衛省におけますホームページ、私拝見をいたしました。これ、インタビュー記事でありますけれども、政治家としての信念はお持ちでしょうかと、これに対して、平凡ですが、物事に誠心誠意取り組むと、こういうふうに書いてありました。あるいは、私は自衛隊の皆さんが誇りと自信を持って訓練に励めるような体制づくりをしていきたいと思っておりますと、このように書かれているわけなんですけれども。 今回の沖縄少女暴行事件の関係、詳細には知らなかったとの国会での答弁、あるいは防衛省・自衛隊の仕事は私より前原政調会長の方が詳しいと、こういうふうに言ってみたりですね。あるいは、平成二十三年版の防衛白書がございます。これは八月二日に閣議了解した白書でありますが、正直言ってまだ全部目を通していないと。十月二十五日の段階であります。大臣は就任のときに、素人ですがという、そういう発言もされているわけです。 前原政調会長は、勉強不足だと、そういう指摘があるわけでありますけれども、誠心誠意尽くしていくという人がこういう対応をしている、行動を取っているということは、私はなかなか理解できないわけでありますけれども、言葉の意味が違うんでしょうか、大臣。
○国務大臣(一川保夫君) お答えいたします。 私の政治信条として、そういう誠心誠意物事に対応したいということとか、あるいはまた防衛省に入ってからの私の考え方として、自衛隊、防衛省の職員に対してのそういう士気に影響しないように、またその環境づくりのために国民の目線に立ってしっかりとした対応をしていきたいという思いを、そういう防衛省内部の関係の資料にも出てきたというふうに思っております。 私は、今先生がおっしゃるように、勉強不足、それは確かに私自身もいろんなことを全て勉強することはもう不可能だと思いますが、ただ、先生御指摘のようなことを一つ一つ取り上げてそういうお話をされても、私自身は、やはり今防衛省でどういうことが最重要かということの中で日々いろんなことを、資料に目を通したりいろんなことでレクを受けておりますけれども、通常の自衛隊のそういった任務、防衛省の業務に支障が出てきたというようなことでは私はないというふうに思っております。 ただ、今回の沖縄の件については、田中前局長の発言というのは、これはもう弁解の余地はないと。我々の思いが十分局長の頭の中に浸透していなかったという面の、そういう監督の責任は私にはあると、そのように思っております。
○加藤修一君 私は、職務への真剣さや誠実さを疑わせる発言であると。何もそういう発言をする必要は私はないと思うんですよ。そこがおかしいというふうに言っているわけであります。 私は、問責決議案が出される前に自ら進んで辞職すべきだと思います。どうですか。
○国務大臣(一川保夫君) 私は、今回のこの沖縄に関連したいろんな出来事というものを一つの教訓にして、しっかりとそれを反省するところは真摯に反省をしながら防衛大臣としての職責をしっかりと果たしてまいりたいと、そのように思っております。
○加藤修一君 私は、先ほどのホームページの話でありますけれども、自衛隊の自衛官の皆さんが誇りと目標を持って訓練に励めるような体制をつくっていくと。自ら辞めることが私はそういう体制をつくることだと思いますよ。 総理は今もってあれですか、適材適所と思っているんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 様々な御批判はちょうだいをしておりますけれども、なおさら、だから襟を正して職責を果たしていただきたいと考えております。
○加藤修一君 ない襟を正してもしようがないと思いますよ。とにかく、私は、総理、更迭すべきですよ、それに値することをやっていますからね。どうです。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 同じ答弁で恐縮ですが、襟を正して職責を果たしていただきたいと考えております。(発言する者あり)
○加藤修一君 外の方から話がありますが、ない襟を幾ら立てても駄目ですよ。 そもそも、やっぱりこういうことを起こすような閣僚を任命していると。私は、年末に向けて環境アセスメントを出すというふうに言っているようでありますけれども、閣僚のアセスメントをやるべきだと、制度化すべきだと思いますよ。総理、どうですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 閣僚のアセスメントの意味がよく分かりません。どういうふうにやるんでしょうか。
○加藤修一君 アセスメントというのは事前評価ですから、時間稼ぎでそういう言い方しないでください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 事前に評価してじゃなきゃ選任できるはずがないと思いますが。
○加藤修一君 適材適所と言った割には適材適所になっていないじゃないですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 私は、政治的経験と、そしてこれまでの蓄積で適材と判断をしましたので、引き続き職責を果たしていただきたいと先ほど来申し上げているんであります。
○加藤修一君 ともかく、内閣改造のようなことをやって首をすげ替えて、そういうこそくなことはやらないでいただきたいと思います。 それでは、今日の新聞にも出ておりましたように、次の問題に参りますが、原発事故の自主避難者、これはずっと後の問題でありましたけれども、時間がなくなりましたので先に取り上げたいと思います。被災者から次のような訴えがありました。もう非常に深刻な話であります。 原発事故以前に浪江町に居住していたM一家は、原発事故によって丸裸同然にほうり出されたと。現在、御主人は福島市の仮設住宅に単身居住、故郷を離れ、戻れないなどのショックでうつ病になり、無職になってしまった。奥さんは子供の安全のために埼玉県に避難し、御主人の代わりに生活のために仕事をしていると。安穏な生活が一瞬にめちゃくちゃに破壊されたと。一家離散であると。埼玉に来るまで避難先を転々として、その間、働くこともできず、生活費や保険料等も自己負担でしたと。浪江町ですから帰るに帰れない。一体いつ家に帰れるのかと。政府は明確に示してほしいと。帰るまでは、最低限の衣食を含め、少なくとも安心して生活できる賠償措置が必要である。国及び東京電力は、自主避難を含めた緊急避難者に対して衣食住等の全てを賠償すべきであると、こういう悲痛な叫びを発していたわけであります。 今日の新聞には、この方針を発表をした、決めたと、被災者の怒号が飛び交い、審議が中断し、退場させられる人も相次いだと、会場は一時騒然でしたということで、これは政府の原子力損害賠償紛争審査会での状況でありますけれども、被災者らからは、実費を負担してほしい、当事者の声を聞いてほしいと、賠償額の少なさに不満の声が相次いだというんですね。 アメリカでは、予防的避難経費、これについても原子力事業者の責任として法律に明記しているわけですよ。今回、自主避難者であったとしても、政府の情報開示などが後手後手であったわけでありますので対応すべきでありますけれども、是非掛かった費用全額賠償すべきだと私は思いますけれども、総理、しっかりここは答弁してください。
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、避難指示区域以外の皆さんも、自らの御判断で避難をされたり、あるいは避難をされなかった方も、様々な精神的そして実際的な、経済的な負担、損害が生じているものと思っております。 文部科学省の方の紛争審査会で昨日出された指針は、本当にたくさんの被害を受けられた皆さんがいらっしゃる、そうした皆さんを類型的に、どなたでもこういうことについてはきちっと賠償をするということについての方針を示されたものでございまして、実際に、例えば遠方の親族などを頼って避難をされた方の移動その他の経費を始めとして、実際に掛かっている損害について、相当因果関係のある範囲、私は、紛争審査会において精神的損害等を含めて一定の損害があるということまでは方針が出ておりますので、そうした皆さんが具体的に生じている実費については当然賠償の対象になると思っております。 ただ、一律的に定額でということにはなりにくいものでございますから、まずはこの定額についてはどなたにでもお支払いをするということと同時並行して、実費がたくさん掛かっていらっしゃる皆さんについては東京電力において速やかに支払うよう指示いたします。
○加藤修一君 確認しますけれども、ウィーン条約改正議定書というのがあります。もちろんこれは、批准している、批准していない国、当然ありますけれども、原子力事故の事後の対策については、避難に直接要した費用を全て考える、あるいは避難に伴う派生的な費用、例えば宿泊費、通勤費用の関係、それから損失した関係で、住宅等に残してきたペット、動物、家畜、そういった死亡、栽培植物の枯れてしまったケース、またさらに休業とか逸失賃金の関係についてもこれは述べられているわけですね。 これは、批准していない国も当然ありますけれども、世界的な標準だと私は考えておりますけれども、こういう内容も含めてしっかりと対応するというふうに私は今の発言を伺ったんですけれども、確認させてください。
○国務大臣(枝野幸男君) 今読み上げられた項目については、いずれも一般的に申し上げれば相当因果関係の範囲内の損害と思われますので、特にこうした今回自主避難等の皆さんについて、定額の賠償について決められた地域の皆さんがそうした実際的な損害が生じている場合については、当然損害賠償の範囲になるものと考えられますので、東京電力においてできるだけ早くしっかりと賠償するよう指示したいと思います。
○加藤修一君 できるだけ早くやる、最大限早くしてくださいよ、これ非常に大事な話ですから。冒頭私が言いましたように、予防的避難経費についても原子力事業者はアメリカにおいてはしっかりと責任を持つんですよ、放出されない場合にも。今回は放出されたわけですから、現実的避難経費ということになるんでしょうけれども。 そこで、私は、今回の関係で、やはり原子力災害特別措置法、これは原子力安全神話の時代に作られた法律であります。事故の発生後に暫定規制値など様々唐突なものが出され、大混乱したわけですね。やはり私は具体的な法的対応が未整備であると。例えば、原子力損害賠償法において、予防的避難費用ということについては現実的避難費用以上に不明確な条文になっていますよ。その両方の法律をしっかり整備すべきである。 大臣、被災者の重要な賠償にかかわる問題は、こういった法律にも起因しているところが当然私はあると思います。体系的にしっかりと法整備をすべきである、このように考えておりますけれども、大臣、どうですか。
○国務大臣(中川正春君) 原賠法については私の方が担当しておりますので、お答えをさせていただきます。 原子力損害賠償支援機構法の方でこれを議論していただいたときに、附則の第六条第一項に記載をされておりますように、今般の原子力事故の原因等の検証や原子力損害の賠償の実施の状況等を踏まえて、原子力損害賠償制度における国の責任の在り方等について、できるだけ早期に見直すということになっております。 文科省としても、この規定を踏まえて、先ほど御指摘のあった論点、これも含めて議論をしていきたいというふうに思います。
○加藤修一君 議論を踏まえて改正をするということですね。
○国務大臣(中川正春君) 改正をしていくということであります。
○加藤修一君 しっかりやっていただきたいと思います。 ところで、公明党の綱領には、生命、生活、生存、これを最大に尊重する社会をつくり上げたいと、あるいは政治の使命は、生きとし生ける人間が人間らしく生きる権利、つまり人権の保障と拡大のためにこそあると、政治の使命は。原発事故は、まさにそういった意味では人権じゅうりんというふうに言わざるを得ない非常に大変な側面が出ているわけであります。 私は、従来から原発については抑制的でありますし、「もんじゅ」ナトリウム漏れ事故については改善を強く要求し、あるいは新潟中越沖地震の際には推進組織と規制組織を分離すべきであると当時の大臣に強く求めてまいりました。 やはり、今後やるべきことは、大事故を踏まえ、エネルギー政策をどうするかということでありますが、九月十五日、我が党の井上幹事長は衆議院本会議において基本的方向の一つを示したと私はとらえております。 すなわち、引用しますと、「原子力発電に依存しない社会への移行に今こそ本格的に取り組むべきと考えます。思い切った省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの導入、化石燃料の高効率化を推進しつつ、段階的に原子力発電を縮小していくべきです。 また、今後、原子力発電所の新増設は、基本的には行うべきではないと考えます。核燃料サイクルについても、実現性、安全性、経済性はもちろん、外交、安全保障的観点も含めて、慎重に再検討すべきです。」と、このように明確に私は述べていると思いますが、総理は、原発の新増設は困難としながら、将来に依存度を最大限減らしていく、どの程度時間を掛けてどこまで依存度を下げていくかも含めて明らかにしていくというふうに答弁を最近されておりますけれども、これの具体的な内容について教えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今後、中長期的には原発への依存度を最大限に引き下げていくというのが私どもの目指す方向性だと思います。 その上で、省エネの取組であるとか、あるいは再生可能エネルギーの普及とかというそちらへシフトしていくことは大事でありますけれども、いつまでにどれぐらい原発の依存度を下げていくのか、今申し上げた政策とのミックスになってきますが、国民の安心できるエネルギーのベストミックスを構築をしていきたいと思います。結論は来年の夏までにエネルギー・環境会議などを中心に議論しながらまとめていきたいと考えております。
○加藤修一君 原発の減少に合わせて、やはり地域の雇用問題、地場産業の支援、そういった面については私は新しい制度が必要であろうと。例えばの話でありますけれども、原発減少特区構想、そういったものも含めて、そしてそういった中で地域の特性を生かしていく自然エネルギーをハイスピードで導入し成長地域をつくる、こういうことが非常に大事なポイントではないかなと思います。 私は、まず何よりも東北復興でありますけれども、福島県議会は原発十基の廃炉請願を全会一致で採択いたしました。また、福島県自身は十基全ての廃炉を含む福島県復興計画を決定した。 総理は、こういう行動についても十分理解していると思いますが、再生可能エネルギー産業の誘致、これはもう具体的に力強い支援をしていかなければいけないなと、そう思っておりますが、こういう面も含めて、原発減少特区構想など、新しい地域をどうつくり上げていくかという、そういった面についても私はしっかりと総理はとらえていただきたい。その見解と決断を求めたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今委員御指摘の福島の県議会の請願のお話、それから福島県のいわゆる復興計画の素案、今ちょっとパブリックコメント中であると思いますが、最終案がまとまった時点ではよくお話をお伺いをしたいというふうに思います。 その上で、福島県を再生可能エネルギー先駆けの地としたいという同県からの要望を踏まえまして、今般の第三次補正予算において、産官学による再生可能エネルギー研究開発拠点の整備、世界最大級の浮体式洋上風力の事業化を目指した実証事業の実施、再生可能エネルギーや蓄電池を駆使したスマートコミュニティーの構築支援など、再生可能エネルギー産業の活性化に向けた予算を手当てをしたところでございます。 こうした施策を通じて、福島県や関係府省とも協力しながら、再生可能エネルギー産業の活性化を図ってまいりたいと考えております。
○加藤修一君 第三次補正でこういう関係の要望があって、予算措置が、環境省の件でありますけれども、半分程度しか対応できなかったという話を伺っております。そういった面も含めて、しっかりと今後対応していただきたいと思います。 言うまでもなく、被災地に限らず、都道府県においても再生可能エネルギーの導入による地域成長を強く求めているわけでありますけれども、ただ、日本の自然エネルギーの経緯を考えてまいりますと、非常に政策的には薄かったと思います。もっと表現変えますと、冷淡であったというふうに言ってもいいかもしれない。そのぐらい違う。 私は、北海道、東北、この風力資源の潜在量は極めて膨大である、特に北海道は今の三十三倍の開発能力は持っている、潜在量ですね、東北は今の十三倍風力資源が眠っているという話でありますけれども、地域分散型あるいは地域自立型、さらに電気を他県に売る、そういう一大拠点をつくることでありますけれども、特に北海道については、北本の連系送電線がありますが、現在は六十万キロワットですよ、六十万キロワット。ただ、これは危機管理上に使う話でありますから、平時には必ずしも満度に使っているわけじゃございません。やはりこれからはそれの五倍ぐらい、三百万キロワット程度に拡大し他県に売電する、そういう機会をつくるということは非常に私は大事である。ただ、海底ケーブル、結構お金が掛かります。場合によっては青函トンネルを、三本トンネル走っているわけですから、そういうところを使うということもあってはいいんでないかなと思っております。 ともかく、全量買取り制度、これがいよいよ導入されますので、調達価格あるいは調達の期間、風力発電について私が聞いている範囲では、二十五円以上で二十年間くらいの買取りのあれがなければなかなかインセンティブとして働かないと、すなわち新規の産業が育ってこない、やってみましょうかと、そういう気持ちにならない、そういう話でありますので、これは是非スピード感を持ってやっていただきたい。どうでしょうか、大臣。
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、これまで風力発電を始めとする、いわゆる新エネルギーに対しての政策的な支援というのは十分でなかったと強く思っております。 今、エネルギー・環境会議等においてエネルギー政策の抜本見直しを進めておりますが、その中において、間違いなくこうした風力発電などの自然エネルギーによる発電というものについては、従来とは比べ物にならないように、最大限と言っていいと思いますけれども、という形で支援をして普及を進めていく、この大きな方針というのは少なくとも政治の意思として明確に申し上げたいと思っております。 その中でも、特に北海道の風力発電については今後大変有望でございます。現状では、今六十万キロワットのを、当面、大至急三十万キロワット増強するというところまで決めておりますが、当然のことながら、自然エネルギーというものを最大限拡大普及をするということの中では、この本州と北海道を結ぶ線に限らず、系統線の抜本的な補強が必要であることは間違いございませんので、その中でも本州と北海道を結ぶ線は弱いというところでございますので、御指摘の三百というところまで行くかどうかは別としても、間違いなく抜本的に増強する大きな流れの中で具体的な段取りとか仕組みを考えていきたいと思っておりますし、また、再生可能エネルギーの買取りについても、国会でお決めをいただいた法律の中にしっかりと利潤が乗っかる形の価格を決めるとなっておりますので、当然、風力発電については長期の投資でありますので、長期間でなおかつ利潤の出る価格にするというのがまず最低限の法律上の条件ですので、その中で決めてまいります。
○加藤修一君 とにかく直流幹線網をしっかりと引いていただきたいということと、五十年前と比べて私は日本は少資源国ではない、資源がない国ではないと、そういうふうに考えております。問題は、技術があるからそういうことが言えるわけですよ、その技術をもっともっと使って、物づくりの技術をこういうところにしっかりと傾斜的に集中的に私はやっていくべきことを最後に申し上げて、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(山本順三君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、片山さつき君が委員を辞任され、その補欠として熊谷大君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山本順三君) 質疑を続けます。
○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。 野田内閣になってまさに増税一直線という感じでありますが、我々みんなの党は、御承知のとおり、増税の前にやるべきことがあるだろうという一貫した政治理念、政治姿勢であります。今やるべきは、本来政治が行うべきは、具体的な行政の無駄遣いの一掃、また実効性のある、この無駄遣いをどう防いでいくかという体制の整備、仕組みづくりだというふうに思っておりますが、そういう観点からも、今日はいわゆる政府調達の問題、行政コストの改善について取り上げてみたいと思います。 政府調達というのは、御承知のとおり、政府、その関係機関が購入や借入れをすることによって財やサービスを調達するというものでありますが、我が国の場合、おおよそ十一兆、政府関係機関あると言われておりますけれども、これまでもいろいろな問題がこの委員会でも指摘をされてきたところでもあります。 何といっても、その一つの課題、問題は、透明性そして競争性が極めて乏しいということであります。その代表例が、お手元にもありますように、またパネルにもございますように、いわゆる少額随意契約というものであります。(資料提示) この少額随意契約というのは、いわゆる工事、製造である場合は二百五十万を超えない、物品購入の場合だと百六十万を超えない場合は発注者が任意に競争なしで契約を締結できるというものでありますが、ざっと、うちの事務所でいろいろ調べてみましたら、平成二十二年度でいうならば、いろいろな国の契約の件数が百九十九万件ほどありますが、その九二%に当たる百八十四万件がその少額随意契約に当たると。それで、金額でいうならば三千二百億ほどになると推計をされます。 これまでは、後でまた述べますように、この総額もなかなか把握できないという状態でありましたが、各府省から資料をちょうだいしてうちの事務所で調べると、こういうことが出てきました。問題は、実態はやみの中だということなのであります。つまり、公開をする義務がない、そして、後でまた申し上げますように、いわゆる官庁会計システムといいますか、この中身、取引状況を把握する、一覧できるシステムがないと。これが、こういうような今状況になっているということであります。 二十一年度の決算においてもこの少額随意契約は、財務省にさきのこの委員会で確認しましたが、把握できないという答弁でありまして、テレビを御覧の方あるいは民間の企業や商店の皆さんにとっては信じられないことだと思います。やはり、ここを大きくメスを入れていく必要があるのではないかと思っているわけですが。 高額の随意契約でも、いわゆるお決まり業者が役所価格で受注しているというのが問題になっているわけですが、恐らく少額随契の場合はそれ以上の、お決まり業者がお役所価格で受注をしている。いわゆる税金の無駄遣いがそこで発生しているということが想像できるわけでありまして、是非これを解明をしていく必要があろうかと思っております。 これまでも、総理も財務大臣の際にはその官庁会計システムの必要性を認めておられましたし、関係大臣もそういう考えをお持ちでありましたが、残念ながら、いまだここに至っても整備がされていないということでありまして、やはりそういうものを整備をする、公開化をしていくということが、予算の執行と決算の透明性を高め、外部の監視を容易にして、職員が自発的に経費節減に努める効果ももたらすと思いますので、是非、この少額随意契約の実態を早急に把握する官庁会計システムを早期に整備をすべきだと、また公開化を目指していくべきだと思いますが、どのように、またいつまでに取り組まれるのか、総理にお聞きをします。
○国務大臣(安住淳君) まず、柴田先生に私の方から御答弁させていただきますけれども、確かに、私も防衛副大臣のときもやっぱりこの少額随意契約のことについては防衛省の中で提起をしたことがあります。財務省で聞いても、やはり役所というのは何かスピード感を持って物品を調達するためにこういう簡素化した少額の場合は随意契約でやってきましたというのが今までの言わば慣例的になっていましたけれども、そこに御指摘のように、民主党も実は少額随意契約幾らあるのかというのを調べたんですね。それはおおむねみんなの党がおっしゃっているような、大体三千億、三千二百億円台かなと。しかし、今はそれでは国民の皆さんの、私も、やはり指摘といいますか、透明性を確保しろという声にはなかなかこたえていないんだろうというふうに思っております。 官庁会計システムとして、先ほどもありましたけれども、ADAMSⅡを今開発をしておりますので、そうした中で品目、単価等、できるだけ早く、技術的な問題はあるかもしれませんが、早急に、そこに入力をすれば政府の調達については一円以上できるだけ分かるようにするような仕組みというのを急いで構築するように、私の方からも各省を含めて、財務省を中心にやるように指導していきたいというふうに思います。
○柴田巧君 技術的な問題は、いろいろなシステムの開発者等々にも確認をしましたが、そんなに難しいところは余り正直ないと思うんですね。問題は政府のやっぱりやる気、本気度の問題だと私は正直思っています。二十二年の六月十八日だったと思いますが、閣議でもこの職員からの声に寄せられた意見に対する措置の方向性について決めておりますが、その中にも一円以上の支出を公開をしていくことに積極的に取り組むとしているわけですから、あれからもう一年半たっているわけで、やはり政府が本気でこういったものの透明化を図ろうとする姿勢が断固あればこれは早くにできるものだと思いますので、今財務大臣からも答弁はちょうだいしましたが、是非、野田総理のお考えと決意をお聞きをしたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 詳細には財務大臣からお話がございました。委員の御指摘は前向きに受け止めて対応していきたいというふうに思います。
○柴田巧君 是非、早急にそういうシステムを作っていただき、また公開化を目指していただきたいと思います。 そのような少額随契の問題を乗り越えていく、透明性等々を確保していく、競争性を高めていく上で、やはり民間からより安価でよりいいサービスを購入をしていくというのは大事なことだろうと思いますが、そういう中で、今注目を浴びているのは、一つはいわゆる競り下げ方式というものであります。インターネットを用いて、他の提案した最低価格を見ながら一定期間に何回も安い入札を繰り返しできる、これによって政府調達のコストをアメリカ、イギリスなどでは大きく改善させているというのはよく知られていることであります。 また、いわゆる共同調達、簡単に言えばまとめ買いでありますが、一般のお店でも会社でも、コストダウンを図って物を安く入れるというのはある意味では当たり前のことでありますが、残念ながら、役所においてはそれこそ縦割り行政で、それぞれの役所ごとで何の連携性、連絡もなく、それぞれ物を買っている。したがって、高い買物をして、それは税金の無駄遣いにつながっているということでありますから、こういった競り下げ方式、共同調達というのはもっと積極的にやっぱりやっていくべきだと思います。もう既に試行が始まり取組はなされてはおりますが、問題点や課題があるかどうかも検証しつつ、中央官庁のみならず、出先機関やあるいは独立行政法人、そして公益法人などに広範に広げていくべきだと思いますが、行政刷新担当大臣のこれからの取組をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(蓮舫君) お答えいたします。 柴田委員のおっしゃる政府調達の透明性であるとか競争性の確保というのは、行政刷新担当としても非常に重んじております。 これまでの取組ですが、調達改革そのものは、今年の四月、行政刷新会議の公共サービス改革分科会で取りまとめた公共サービス改革プログラムに沿って今取組を進めています。 競り下げなんですが、今年度の十一月末までに各府省において、これはコピー用紙とか事務用品、電化製品など三十二件をまず試行しています。引き続き年度を通じた試行を行う予定ですが、その結果を踏まえて、コストがどうなったのか、削減の効果があったのか、あるいは高くなっているというものもありますので、それをしっかりと見る、あるいは中小企業者への影響等について検証して必要な対応を図ることとしています。 〔委員長退席、理事中川雅治君着席〕 あと、共同調達なんですが、今年度より、これ、霞が関全府省を対象として、合同庁舎ですとかあるいは各府省を六つのグループに分けて実施をしています。十一月末までに三十四件が契約済み。対象品目、従来、事務用消耗品だけだったんですけれども、これを更に広げまして、ガソリン等の新たな物品、あるいは速記や配達、クリーニングといったサービスにまで広げて実施をしております。 さらに、仕様書がこの競争性を低めてはいけませんので、その見直し、改善を図るとともに、地方支分局においてもこれは取り組んでいきたいし、委員御指摘のように、独立行政法人、あるいは、公益法人はどうしても民間法人ですから強制的というのは難しい、自律性をまちたいんですが、政府からお金が出ている場合がありますので、所管している府省が支出している先の公益法人の予算の執行が適正かどうかというのはしっかり見ていただきたいと考えております。
○柴田巧君 是非、いろんな問題点や課題なども検証しつつ、その行政コストの改善につながるいろんな取組や実験を貪欲に、積極的にやっていただきたいと思います。 そういったことをやっていくためにも、実はこの政府調達のいろんな仕組みや体制を整備をするというのは、本当はしておくというのは一番大事なことでありまして、他の先進国と比べると、お手元にも資料があろうかと思いますし、このパネルにもありますように、欧米の場合、他の先進諸国の場合だと政府全体の明確な方針や戦略があるんですね。日本では、残念ながら府省を超えた統一戦略がない。また、この調達はいろんな政策や関係につながりますので、イギリスやアメリカなどでは調達庁などを設けて一元的に取り組んでおります。また、しかし一方で、日本では府省が独自にそれぞれ判断して調達をしている。また、外国では、専門人材を民間から登用することなど、専門人材の育成プログラムがありますが、日本ではそういった人材はほとんどいない、仕組みも今のところ整っていないと。これが大きな無駄遣いにつながっていく一つの根本原因だろうと思うわけで、こういったことをしっかり整備をしていく必要があるわけですね。 民主党は、先ほどのマニフェストの話もありましたが、この政府調達の問題についても、行政刷新会議の下で物品調達を含めた国の計画を監視、検証し、無駄遣いの根絶、コストの引下げをしていくとおっしゃってきましたが、口でどれだけお話しされても、やはりこういった仕組みを整えていくということが大事だと。そのためにも、明確な調達方針、戦略を持って具体的な改革のプログラムと数値目標を設定して、それを一定、義務付けると、こういうことをやっていかないと、もろもろの天下りや予算の使い切り主義とも関連する問題ですから、そういうことが必要だと思いますが、どのように取り組んでいかれるか、総理にお尋ねをしたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 政府調達改革のための今の御提起、しっかり受け止めたいと思います。司令塔を持って、そして戦略的に取り組んでいく、数値の目標、前向きな御提起として受け止めさせていただきたいと思います。
○柴田巧君 これで終わりますが、しっかり数値目標を入れていただいて実効性のある仕組みをつくっていただくことをお願いを申し上げ、我々も増税の前にやるべきことがあるだろう、具体的なことはこれからも申し上げるということをお話しして、これで終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 総理は、所信表明で、雇用の場が失われる事態を防ぐと述べられました。 そこで、総理、今、電機大手各社が全国各地で工場閉鎖や事業縮小を強行し、雇用と地域経済に深刻な打撃を与えようとしていることを御存じですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 電機という特定産業だけではなくて、一般論としても、今現下の円高などで国内の事業環境が厳しい状況になって国内産業が衰退し、雇用の場が失われてしまうというおそれがあるということは十分承知をしております。
○山下芳生君 東芝など各社が工場閉鎖を発表しているんですけれども、今日はパナソニックで起こっている問題を取り上げたいと思います。(資料提示) これは、パナソニックが今各地で進めている工場閉鎖などの一部であります。 本社のある大阪・茨木工場、十月末で生産が終了いたしました。労働者三千五百人いたわけですが、既に非正規労働者は切られ、正社員も県外への出向か退職となっております。 兵庫県尼崎工場、プラズマテレビの画面を生産していた三つの巨大工場のうち二つが閉鎖となります。期間社員千人が切られようとしています。 それから、千葉・茂原工場、ここは液晶テレビの画面を生産していましたけれども、来年三月で休止となります。正社員五百人、非正規労働者千人、合わせて千五百人の雇用が心配されております。 それから、鳥取の三洋電機、三洋は今年四月、パナソニックの子会社となりました。その途端に事業縮小が発表されまして、労働者千二百人いるわけですが、うち四百五十人が県外への配置転換を求められ、三百七十二人が年内で退職することとなったと先週発表になりました。 鹿児島の日置工場、半導体を生産していた工場ですが、閉鎖されるという発表がありました。労働者六百人の働く場所がなくなろうとしております。 あっちでもこっちでも工場閉鎖、事業縮小であります。パナソニックグループ全体で国内の一万五千人が削減されようとしています。 総理、これ、どうするつもりですか。
○国務大臣(枝野幸男君) 円高を始めとして、そして円高以上にもしかすると抜本的に厳しいのは、世界的な産業構造の変化とでも言っていいんだろうというふうに思いますが、従来我が国が競争力を持っていた分野が、新興国が相対的に安い労働力を持ちながら製品の質のレベルのところで相当追い付いてきた、あるいは場合によっては追い付かれているという状況の中において、我が国においても、国内としての企業の継続のためには事業の選択と集中が不可避であるという側面は、個々の企業においても、あるいは日本経済全体においても、これは今、時代の大きな転換点の中でやむを得ないことだろうというふうに思っています。そうしたことの中で、企業が可能な限り雇用の維持に努めることは大変重要であるというふうに思っております。 また、できるだけ、例えば産業構造、例えば製造する製品の転換等を図る際においてもソフトランディングできるように、まずは法人税率の実効税率を引き下げること、あるいは高いレベルの経済連携等によって国内に立地する企業が海外の企業と対等に競争できる環境整備を進めているところでございます。 またあわせて、つまり従来の我が国が競争力を持っていた分野が大変厳しくなっている状況の中では新たな産業分野を創出することが大変重要でありまして、グローバル需要を取り込んで海外市場を開拓するための攻めの空洞化対策は、国家戦略会議とも連携して、今、年内にも発表したいと思っています。
○山下芳生君 今いろいろ言われましたけれども、私は企業には社会的責任があると思いますよ。労働者の雇用を守る責任、取引先中小企業や地域経済を守る責任があると思いますよ。しかも、これらの工場は地元の自治体から様々な支援を受けております。 尼崎工場は兵庫県から九十億円の企業立地補助金、尼崎市から固定資産税の免除を受けております。茂原工場も千葉県と茂原市から合わせて九十億円の補助金を受けることになっていて、既に三十億円が支払われております。地元の住民の皆さんからは、巨額の補助金を受けながら労働者の雇用と地域経済を守らなくていいのかという声が出ておりますけれども、当然だと思うんですね。実際、地元の知事や市長は、地域の大問題として懸命に行動されております。 鹿児島日置市長は、工場閉鎖が明らかになった先月、パナソニック本社を訪ねて、地元雇用への影響が大きい、何らかの形で残れないかと要請されました。鹿児島県知事も、県内最初の誘致企業だ、雇用確保、地域経済に最大限の配慮を求めると、こうおっしゃっています。 鳥取県知事と鳥取市長は、三洋の親会社となったパナソニック本社をそろって訪ねて、三洋の出荷額は県内製造業全体の二割を占める、これまでの生産体制を維持してほしいと再三要請されていました。ところが、蓋を開ければ事業縮小で大量の離職者となった。それでも知事は、三百七十二人の離職者のインパクトは大きい、雇用維持を申し入れたいと、もう一度要請しようとされているんですね。 総理、私は、知事や市長は、たとえ個別の企業であっても雇用を守れと必死で要請されています。鳥取県知事は何度も要請を繰り返されています。なのに、総理がこの問題で一言も言えない、個別企業に物を言えない。こういうことでは雇用と地域経済を守れるのか、そう思いますけど、総理、いかがですか。総理で、総理に聞きます。いやいや、もう総理、総理ですよ。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 工場閉鎖等があった場合あるいは事業縮小があった場合に、当然のことながらその地域における経済への影響、雇用の影響は大きいというふうに思います。それを踏まえて、地方公共団体において対策本部を立ち上げるなど様々な行動があるということも承知をしておりますけれども、政府としては、まさに国際競争力の観点から、立地補助金を拡充するであるとか円高の対策を講ずるとか、あるいは雇用調整の助成金の要件緩和を行うなど、その環境整備に努めていきたいというふうに考えております。 〔理事中川雅治君退席、委員長着席〕
○山下芳生君 立地補助金とおっしゃいましたけど、自治体が巨額の補助金を出しているのに平気で撤退するんですよ。これ、効き目あるのかということですね。 私は、何としても雇用と地域経済を守るんだという知事や市長の真剣さ、必死さと比べて、残念だけれども今の総理の答弁は他人事のように聞こえましたよ。もっと労働者と家族の立場に立つべきです。 電機大手に税金をつぎ込んだという点では、国が一番つぎ込んでいるんですね。家電エコポイントに使われた国の予算は七千億円ですよ。テレビの地デジ化で国民はみんな新しいテレビに買い換えた、みんな買ったんですね。それで家電業界は大もうけしたわけです。パナソニックの内部留保、ため込み利益は四兆円を超えています。なのに、買換えが終わるや否や、事もあろうにテレビ危機だなどといって全国各地で一斉に工場閉鎖する。一社で一万五千人も路頭に迷わそうとしているんですよ。 一体何のための七千億円だったのか、何のために税金使ったのか、景気対策じゃなかったのか。総理、ほっておいていいんですか。総理、総理に聞いています。
○国務大臣(枝野幸男君) 個別企業がまさに社会的責任を負っていると思いますので、例えばその地元の自治体の企業誘致の際の様々なインセンティブとの関係でどのような社会的責任を負っているのかというのは、これは個別に問題として取り上げていただければ、それについてはいろいろと評価の判断のしようがあろうかというふうに思っております。 ただ、全体としての電機産業とか全体としての産業ということで問われた場合には、それはやはり、例えば工場があってもそこで作ったものが売れないという状況でその企業全体が倒産をしてしまうということになることは、個々の企業としても経営者としては許されないでしょうし、それから日本経済全体としても許されません。 ですから、これはミクロで、例えばこんなに内部留保があり、こんなにキャッシュフローがあり、なおかつ今我慢をすれば将来ちゃんと売れるようになるという見通しがあるにもかかわらず、非常に労働者を簡単に採用したり切ったりということをやっているのはけしからぬと、こういう話なら、私自身も野党時代はそういうことを追及していましたので、そういったお話についてはしっかりと問題として取り上げたいと思いますが、一般論としてということであれば今のような問題だと思います。
○山下芳生君 四兆円も内部留保があるパナソニックが潰れるはずないんですよ。 じゃ、個別の問題とおっしゃいましたので、こうした工場閉鎖や事業縮小が一体どんなやり方でやられようとしているか。 鹿児島の日置工場では、六百人の労働者に対して、県外の工場へ行くか早期退職かを年明け一月までに選べと迫っております。県外といっても近くじゃないですよ、富山県ですよ。簡単に行けるはずがない。地元日置の中学校では、五十人以上の生徒がパナソニックで働く労働者の子供たちですよ。高校進学を控えてどんなに不安か。鳥取三洋工場でも、四百五十人の労働者が県外への配置転換を迫られております。驚いたのは、夫婦とも同じ工場で働いている労働者に対し、夫は長野県松本市、妻は神奈川県横浜市など別々の配置先を指定しているんです。しかも、妊娠中や産休中の女性まで夫と別々の配転先を指定しております。 これ、一番大事な時期に夫婦をばらばらにする。ILO条約では、経済活動の全ての分野で労働者の家族的責任を尊重することを定めております。日本はそれを批准しております。ILOの勧告では、労働者を一つの地方から他の地方へ移動する場合、家族的責任、配偶者の就業場所どうなっているか、子供の教育どうなっているかを考慮すべきだとあるんですね。これ、全部踏みにじっているやり方じゃないですか。こんなこと許されるのかと。 厚生労働大臣、私は、こんな企業行動を黙って見過ごしたら、日本の労働法制に家族的責任を盛り込んだのは何のためだったのかとなると思います。調査すべきじゃないですか、やめさせるべきじゃないですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) おっしゃるように、その勤務地の変更を伴って配置を変更するときには、やはりこれは育児・介護休業法で労働者の状況に配慮するということが事業主に義務付けられています。 それからまた、男女雇用機会均等法で、妊娠、出産を理由とする女性の労働者に対する不利益な取扱い、これについても決められておりますので、こういう個別のケースがあった場合には事業主から報告徴収をして助言や指導をこれまでも行っておりますし、個別のことについては、また御指摘をいただきましたら、それはしっかりと対応する雇用均等室に状況を確認させたいと思います。パナソニックの中でも、実際にもう今対応しているものもございます。
○山下芳生君 これね、直ちにやってもらいたいんですよ、今進んでいることですからね。 鳥取のある女性労働者は、希望退職にしました、でも希望したわけではありません、大切な人と別れて一人で配転先に行くことができないからですと、こう言っておられます。 今、東日本大震災を経験して、国民みんなが人と人とのきずな、家族のきずなを大切にしたいと考えているときに、大企業がそのきずなをずたずたに切り裂くようなことを絶対に許してはならない、そのことを申し上げて、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(山本順三君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、石川博崇君及び山下芳生君が委員を辞任され、その補欠として魚住裕一郎君及び井上哲士君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山本順三君) 質疑を続けます。
○荒井広幸君 荒井広幸です。 野田総理、がん治療の方法でBNCTというのを聞いたことございましたでしょうか。実は私も聞いたことなかったんです。ちょっと技術的なので、三次補正、一足先の決算的チェックということでこの問題少し取り上げてみたいと思います。 三次補正の中にこれが入っていて、私も中身分からなかったし、ちょっといろいろと調べさせていただきました。経済産業省と福島県は商工労働部なんです。がんなんですけれども、厚生労働省や福島県のいわゆるその保健福祉部、こういったところの担当でないんですね。経済産業省なんです。福島県に世界最先端のがん治療拠点を構築するため、不治の病と言われる移転がんの治療を目指し、世界初のBNCT、硼素中性子捕捉療法の開発、実証を行い、これにより、国内外からがん患者を受け入れ、最先端のがん治療の場とすると、こういうことです。総額六十八億円なんです。 硼素というものを入れた薬ですね、中心にした硼素というものを点滴で入れまして、そこががんに非常に反応していくんだそうです。そこに、今までは原子炉だったんですが、加速器という機械が開発できるようでして、中性子線、これも放射線の一種だそうですけど、ぴゅうっと当てると。ただ、七センチぐらいしか通らないんだそうですけれども、脳腫瘍とか中皮腫に効くと、こう言われて、研究を約四十年ぐらいしてきているんです。日本でやっているのは、京大、筑波大、東大、そして今度、いわゆる東京のがんセンターと言いますが、がん研究センターで今、建屋を造っているというところなんです。 ですから、そういう機械を開発するのも非常に限られています。これが六十八億円なんです。これに私は懸念を持ったんです。どういう懸念かといいますと、まだこれは実用化するまでに二十年ぐらい掛かるんじゃないかと言う先生は非常に多いです。そして同時に、期待したいけれどもまだまだだねと、しかし早く研究費をもらって加速すれば大勢の方にこれは朗報だよと、こういういろんな御意見があるというぐらいですね。 これを福島県で私聞きましたところ、実は県の、先ほども言いましたけれども、保健福祉部も関係していませんし、県のがん拠点病院である県立大学、県立医大といいますが、ここも関係していないというんです。医師会も関係ないんですね。こうなってまいりますと、あれあれ、福島県は健康とそしてこの低線量の被曝どうしていくかということに非常に悩んでいますから、あれ、厚生関係、お医者さん関係どういうふうになっているのかなというような心配をして、判然としないものがありました。 これらを見てまいりましたところ、今日は、これは何遍にもわたって私は役所の皆さんにお話をしているので経産大臣、厚労大臣にも十分理解をしていただいているところだと思うんですが、公募を掛けて福島県が募集するんですが、六十八億のうち、実際には二十億円はその受皿になる病院が持つんです。福島県の病院が手を挙げます。ところが、それは先ほど言いましたように県立医科大などは外れていまして、民間の病院に手を挙げてもらうという公募方式なんです。ところが、二十億円負担しなくちゃいけないんです。六十八億、そのうち八億別ですが、六十億のうち二十億、三分の二が補助事業だからなんですね。それを県の基金に入れるというんです。これがまたちょっと分からない話になってくるんですけれども。 民間の病院に手を挙げてもらって公募をしていくということで、先ほど言いましたように、機械メーカーも限られていますし、この実証実験をするという実績がある病院は先ほどの四つなんですよ。そういうときに、ぽこんと福島県の復興ですよと言われてこの予算が入ったと仮にすれば、ここから、総理に後で検討していただけるかいただけないかだけで結構です、そういう意味で私はちょっと提案をしますので。 まず、BNCTというのは、そういうふうにまだ分からない技術です。日本がアメリカよりも進んでいると言われていますけれども、アメリカはほとんどこれやらなくなってきたようです。そういうBNCTを本格的にがんの治療法として確立する意図があるというならば、意図があるというならば、福島県に持つということならば、福島県立医大を中心にしたスキームに変えるべきじゃないでしょうか。民間の病院が手を挙げるというんじゃないんです、医療の拠点病院は福島県立医大なんですから。これが一つ。 二つ目は、これまでの研究、臨床実験の実績があるのは京都大学、筑波大学、東京大学、そして今建屋を造って今度新しくあと一年半後ぐらいに始めるがんセンターなんですね。こういうところに予算を集中して、加速して早く承認していただけるようにした方が非常に効率的ではないか。こういうふうな考え方が成り立つので、この二つ検討していただけないかなと、こう思っております。 それからもう一つは、福島県民はむしろ放射線量が高いわけですね、どんどん出てきているわけです、放射性物質があって、そこから出てくる放射線、数値が高いわけですよ。生涯にわたってその放射線量浴びること、大変恐いです。子供は特に、お年寄りも妊婦さんもそうです。だったらば、どういう工夫があるかと。除染などを含めて、新しい技術を含めて全体を下げていく、今、外にあるこの汚染されたものを下げていくということですね。 もう一つは、誰も健康診断に行かない人いないと思います。総理だってそうですね、健康診断すると思います。レントゲンやりませんか。CTにもかかります。あれは放射線出すんです。だったら、この部分の、福島県の病院の放射線を出す、そういった機械を低線量のものに切り替える、そういう技術開発を福島でやる、生涯の被曝量は下がるんですから。そして、世界中、日本の皆さんに福音ですよね、検査やそのときに受けるものを下げていくということですから。それが一つ。 それから二つ目は、もう町村、競争になっています。どんなことか。ホール・ボディー・カウンター、内部被曝です。ところが、頼んでも来年だと言われるんです、町村によっては。そうすると町長さんが、うちの町長は何やっているんだと、こう怒られるんですよ。 そしてもう一つは、食材の事前検査ですね。スペクトロメーターというのがあるわけですよ。これも足りないんです。ですから、福島県内に開発、量産をする拠点を、政府がまとめて発注して来てもらえば安くもなるし、すぐに、県民のみならず必要な市町村、全国に行き渡る。 こういうふうな、福島県民は今直近のものを望んでいますから、この四十八億というものを、六十八億のうち二十億は病院負担ですから、四十八億というものをこういうところに向け直すように、もう一回検討していただけないか、この予算見直していただけないかというのが総理に対する私の第一回目の要望です。 これは別にほかの大臣に聞くことではありませんので、この予算の中身、もう一回見直していただけませんか、私が提案したような趣旨に沿って。
○国務大臣(小宮山洋子君) 済みません、指名をされておりませんが、最初のそのBNCTだけ、医療的なことをちょっとだけ話させてください。 これは、現在、厚生労働の科学研究費の補助金で、おっしゃった京都大学でのBNCTに関する研究を支援をしています。ただ、おっしゃったように、これはまだ研究途上で症例が少ない。今年から大阪医大の研究班にも出しておりますけれども、こうした研究の成果を見極めながら、このBNCTの開発支援については経済産業省としっかり連携を取ってフォローをしていきたいと思っています。
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のホール・ボディー・カウンターなどが物自体が足りなくてということについては、これはもう経済産業省としても最大限供給に向けた努力を厚生労働省等とも連携してやってまいりたいと思っておりますが、今回のこの事業は、もちろん今、目の前の除染とかホール・ボディー・カウンター、重要である、これらについてきちっとやった上で、同時に、この福島の復興、再興に向けては、従来から福島はこの医療機器関連について一定の集積があったというふうに聞いております。そこを更にこの原発事故からの復興に向けて大きな拠点にしていくために、少し中期的な視点でこうしたものをしっかりと早い段階から誘致をしていただいて、そしてそこが一つの拠点になって、医療機器について復興に向けての一つの大きな柱になっていくようにと、こういう視点でございますので、そこについては分けて御理解いただければというふうに思います。
○荒井広幸君 これは問題なんです。ですから、総理、御検討いただくようにお願いしておきます。やっと私が各省呼んだので、協力しますなんて付け焼き刃でやっています。全く別ですよ、各省庁、全く縦割り。 なぜならば、この福島県始め復興の地域は頑張っています。同時に、国民の皆さんの支援があったればこそです。復興債でお金も付けていただけるのも、これも全国民の皆さんの助け合いの気持ちの一つです。 安住財務大臣、復興国債、三倍の売行きですね。目的があれば、みんなで助け合いましょうといって個人国債買うんです。これ、安住さんが、個人国債等買うと、ありがとうございましたっていうこのお礼状出されるんですけど、これもらって有り難いって言う人もいるかもしれませんけれども、被災地のために協力しようという、その助け合いの日本人の気持ちの表れなんですよ。 ですから、その意味において言うべきことは何かというと、そういう志や助け合いの心に訴えれば、償還財源がある自立国債、利回りもらう、利息は安いけれども国債を買って協力しようとなれば、赤字財政にうんとこれはラッキーなことでしょう。こういったものをやっぱり検討するときに来ているんじゃないですか。 総理も財務大臣でしたが、私何遍もこれお願いしました。これについて、提案だけしておきます。時間がないから答弁されると終わっちゃうということですので、どうぞ、目的国債ですが利息が安い、それでも買う人はいますよ。そして、自立国債で償還財源がある。そういう形で財源を捻出していって財政をきっちりしていく、こういうことを考えていくべきだろうと提案をしておきます。 結びです。総理に、これはお答えしてください。 海外との原子力協定をなぜ結びますか、今慌てて。海外に原発をなぜ輸出しますか。私は非常にこれ疑問を持っているんです。なぜならば、国会の事故調は来年、政府の事故調査委員会は三月、そこにこの原発の問題点を出してくるのに、その問題点が究明されないのに、しかも日本国内、そして福島県始め生活支援もろくにできていない状況で、どうして海外に原子力協定を行い、そして原発を輸出するなどという、そういう私はおごりにも似た気持ちを持てるのかと思って不思議でならない。 私は、総理、各国に言えば分かっていただけますよ。事故調を入れてしっかり検証した上で、遅くなるかもしれないけれども、そのときに行動しますよ、それが海外に対する誠意というものではありませんか。そして、日本の国家の、国民の品格、品位というものではありませんか。どうしてこの原子力協定と、さらには原発輸出を続けていくのか、そのお考えを聞いて終わります。
○委員長(山本順三君) 時間が参っておりますので、簡潔にお答えください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 福島の原発の事故の教訓と経験を国際社会と共有をし、そのことをもって国際的な原子力の安全向上に資していくということは、私は日本の一つの貢献のあるべき姿だと思っています。 当然のことながら、事故調の検証等も踏まえての協力もやっていきたいと思いますが、現段階で相手国からの強い要望もあり、そして日本の技術に期待をする部分があって、相手の原子力政策であるとか見たときに、個別にこれまで判断をしてきた中で、今回御承認を求めている案件もございますが、基本的には我が国の教訓を踏まえて相手国にもお伝えをしていくという、その意味での協力がベースであるということを御理解いただきたいというふうに思います。
○荒井広幸君 納得できません。 ─────────────
○委員長(山本順三君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、米長晴信君が委員を辞任され、その補欠として外山斎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山本順三君) 質疑を続けます。
○又市征治君 社民党の又市です。 先週、復興財源確保法等が成立をしまして、十・五兆円の増税が決まりました。所得税は二十五年間で約七兆五千億円、住民税は十年間で〇・六兆円の増税ですけれども、法人税は五%の減税を行った上で三年間だけ約二・四兆円の増税という中身です。しかし、この法人税は四年目から丸々五%減税が実施をされるわけで、その後の二十二年間で合計十三・二兆円の減税となるわけでありますから、二十五年間トータルで見ますと十・八兆円の減税になります。 とすれば、法人税の五%減税をしないだけで復興財源は賄える、こういうことになるんじゃないですか。これは、総理、どういうお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 復旧復興のための財源措置については、基本的には歳出削減と税外収入の確保に最大限取り組むということでございました。その上で、足りない部分については時限的な税制措置を行うということでございまして、その際には、個人にも企業にも過大な負担とならないよう配慮した上で、時限的に一定の御負担をお願いするものでございます。 お尋ねの法人税については、企業の国際競争力の強化、維持や産業空洞化防止等により雇用を確保する観点から、平成二十三年度税制改正における税率の引下げと課税ベースの拡大を実施した上で、時限的に付加税を課すことにより、三年間で約二・四兆円の御負担をいただくこととしておりますということでございます。
○又市征治君 痛みの分かち合いといい、震災復興に協力をしようという庶民の善意、これは大変あるということはこの間の経緯が示していますけれども、言い方は悪いけれども、これに便乗して、庶民の増税分が復興にではなくて、むしろ大企業の減税に回る、こういう格好に結果的には、三年間だけということですから、先ほど申し上げた数字になっていく、こう言わざるを得ないと私は思います。 一方で、野田内閣は今、社会保障と税の一体改革の名の下で消費税倍増を表明をされているわけですが、この平成二十一年度の決算検査報告の不当指摘金額は、過去最悪の九百七十九件、一兆七千九百億円余に上っています。こんな状況で消費税増税などというのは国民に理解得られると思われますか、総理。
○国務大臣(安住淳君) 又市先生、この一・八兆というのは突き抜けて大きい、経年で見れば、額なんですが、これは事業仕分でタマリを見付けまして、鉄道関係のですね、これがここに盛り込まれているということでございますので……
○又市征治君 そういう細かいことはどうでもいいんだけれども。
○国務大臣(安住淳君) はい。ただ、不適切なお金というよりは、これを見付けて年金に今回は使わせていただいたということでございます。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) というのが背景にありますけれども、無駄遣いの根絶については、事業仕分、予算監視・効率化チームの設置、行政事業レビュー、そして政策提言型仕分といった新しい手法や仕組みも導入しながら、引き続き不断の努力を行っていきたいというふうに考えております。
○又市征治君 昨年の一月に時の菅財務大臣は、消費増税は逆立ちしても鼻血も出ないほど完全に無駄をなくしたときだと、こう言明をされたわけでありまして、このことから見るとちょっと緩くなっているんじゃないのか、こういうふうに私は感じます。そのことだけ申し上げておきます。 なお、まだまだ無駄遣いはいろいろとあるわけですが、例えば、先般、先ほどもありましたけれども、原発事故や国主催の原発のシンポジウムでのやらせ問題をめぐって経産省関係の最高幹部三人が更迭をされました。その退職金が、普通退職に割増しを付けた退職勧奨扱いで六千万円から八千万円支払った、こういうふうに報じられています。こういうのはまさに税金の無駄遣いと言うほかないんだろうと思うんですね。 また、この度、不見識極まりない発言で沖縄防衛局長が更迭をされた。当たり前のことですけれども、私は、即刻、停職以上の処分があってしかるべしだと、こう思いますが、こういうのはどう対処されているんですか、防衛大臣。
○国務大臣(一川保夫君) 今先生御指摘の田中前局長の不適切な発言に対する処分のことでございますが、今、防衛省内で所要の手続は進めさせていただいております。これは、法令に基づいて、当然手続に厳格に従って処理しなければならないというふうに思っておりますので、できるだけ事実関係をしっかりととらまえる中で厳正な処分をしてまいりたいと。その辺りは、手続上、若干時間を要するというところは先生にも御理解していただきたいと思いますし、ただ、事案の重大性から見ましても、早急に結論を出してまいりたいと、そのように思っております。
○又市征治君 いずれにしても、高級官僚にちょっと甘いなという感じがしますよ、事例は、もう中身は分かってしまっているんだから。そういうものを、今度は過去の例を一生懸命引っ張り出すから時間が掛かるんですよ。過去なんて例になりませんよ、こんなケースは。 次に、福島の原発事故以来、原発行政あるいは関連予算に国民の疑惑が高まってきているわけですが、例えば、先ほど来出ていますけれども、SPEEDIの開発に百十六億円も支出をしながら、その情報は隠されて避難に間に合わなかった、これ重大な問題ですよね。また、今日も、「もんじゅ」の莫大な研究開発費垂れ流しや、あるいは事故続き、安全対策の問題点、検査院もこれは指摘をしています。そのほか、立地交付金やあるいは原発関連予算全体について多くの問題が指摘をされてきているわけですが、この従来の原子力関係予算の編成について何か反省点はあるのかどうか、お聞きをまずしておきたいと思います。 また、今後の事故収束の費用と様々な賠償その他の費用がどこまで拡大するか想像も付きませんけれども、これは東電の賠償を含めて何としても調達しなきゃならぬと思います。そのためには、少なくともやはり原発関連予算の抜本的な見直しが必要なわけであって、もう既にやられていると思いますが、原発の新増設を前提にした予算なんというのは、これは認められるわけがないと思いますね。さらに、安全神話のアピール経費、ばかげた話だったわけで、こんなものは当然全部やめられると思いますが、それに加えて原発関連省庁や独法、公益法人、こういったものの機構や予算を全面的にやっぱり私は見直すべきだと思いますが、この点、経産大臣、いかがですか。
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、三・一一の現実の前に、従来の原子力行政、そして原子力関連の予算というものは大きく見直すということは当然であるというふうに思っております。 従来、原子力については様々な研究開発を含めた予算が多々付いて、一方、同じように、少なくとも三・一一以前でも同じように推進するべきであった新エネルギーについてはそうしたことの手当てが十分なされていないという不公平が明らかにあったと。 こうした事故を受けて、原子力についての研究開発予算を、廃炉等の安全、そして収束に向けたものを除いて、これはもう抜本的に新エネルギー、代替エネルギーの開発に向けていくと。それから、広報などについてもこれはもう抜本的に見直すと。関連公益法人等についても、経産省所管のものについては、しっかりとこの状況の変化に対応して抜本的な見直しをすべく、来年度予算の概算要求でも既に大きく着手をしていますが、更にきめ細かく見てまいりたいと思っております。
○又市征治君 また、現在、事故の収束に向けて献身的な仕事をしている人たちがたくさんいるわけでありますけれども、例えば原子力研究開発機構が動員した延べ三万七千人の働く人たちの健康問題、あるいは、そしてこの労働条件が適切であるかどうか、こういうものの点検、指導というのは非常に大事だと思いますよ。 前に私、総務委員会でこの問題を追及したんですけれども、ばかげた話で、全く二十キロ圏内にいた県庁の職員なんかの健康診断さえもやっていなかった。こういうばかげたことがあって、直ちにやりますというような対応をされたけれども、こういうのがあっちこっちである。各省庁共にこれはしっかりとやってもらいたい、こう思います。 同時に、国策として推進されてきた原子力政策ですから、この政策の転換をやっていこうという場合に、省庁からの天下った独法や公益法人の幹部はともかくとしても、そこで働く専門職を含めた労働者の今後の処遇というものは国がやっぱり一定の責任を持たなきゃならぬと思いますよ。その点の確認をひとつ求めておきたいと思います。
○国務大臣(中川正春君) 御指摘のように、原子力の研究開発機構の職員を中心に、今献身的にこの現場に向いてコミットをしておっていただくということ、これには感謝を申し上げたいというふうに思っています。 具体的には、個人線量計、これをしっかり携帯しながらの作業、あるいは作業終了後の内部被曝の測定、ホール・ボディー・カウンターでありますが、そういうものと同時に、原則として三か月ごとに健康診断を行っていくというきめ細かな対応をしていくということと、それからもう一つは諸手当、これを適切に運用をしていくということ、このことを併せてしっかり見ていきたいというふうに思っています。
○又市征治君 雇用問題についても是非、それは文科大臣のところではないかもしれませんが、しっかりと対応をいただきたいと思います。 次に、私は、国家公務員の天下り規制問題についてもう何度もこの委員会で指摘をしてまいりました。総務省の同一府省退職者による連続ポスト調査によりますと、昨年四月一日現在、天下りは千二百八十五法人、一千五百九十四ポストに上る、こういう報告であります。まさに天下り規制の私は不十分さの一例だろうと、こう思うんです。 あっせんがあるとかないとかの問題ではなくて、あっせんしていませんでした、だけれどもありましたというんじゃ、これ困るわけで、現役時代に業務に関連した独法であるとか公益法人であるとかへの再就職なんというのは当然禁止すべきだと、こう思いますが、関係大臣、御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 御指摘のように、調査によりますと、三代以上同じポストで天下っているというのは千二百八十五法人、千五百九十四人のポストが存在するということであります。 現行の国家公務員法では、官民の癒着につながりかねない行為を規制するということで、独立行政法人、公益法人への再就職に関するものを含め、府省庁によるあっせん、利害関係企業への求職活動、OBへの働きかけといった行為を禁止しておりますが、さらに、民主党政権下では内閣の方針として、政権発足後直ちに、府省庁によるあっせんにとどまらず、官民人材交流センターによるものを含めて再就職のあっせんを全面禁止するとともに、独立行政法人の役員人事においては、絶対そこには行ってはいけないというのはやっぱり本人の仕事の自由もありますので、公募とかいうことで透明性を確保するなどして再就職の適正化に厳しく取り組んできたところでありますので、引き続き、国民の疑惑を招かないようにいろんな手だてを講じてまいりたいと思っております。
○又市征治君 これ、天下りには多額の国費が結果的には裏で付いて回っているわけですよ。だから、そのことはやっぱりしっかり取り組んで無駄を省いてもらいたい。 最後になりますが、特別会計改革問題について私は再三取り上げてまいりました。八月の本委員会で、当時、野田財務大臣ですけれども、次期通常国会へ特会見直し法案を出したいという御意向を示されておったんですが、さて、現時点での、どのような見通しになっているのか、現財務大臣に今度はお伺いしなきゃなりませんね。
○国務大臣(安住淳君) 十七特会五十一勘定については大幅な見直しを行いまして、来年の通常国会に必ず法案を出させていただきますので、是非御審議いただきたいと思います。
○又市征治君 終わります。
○委員長(山本順三君) 他に御発言もなければ、平成二十一年度決算外二件及び平成二十一年度予備費関係四件に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本順三君) 御異議ないと認めます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本順三君) 速記を起こしてください。 これより平成二十一年度決算外二件及び平成二十一年度予備費関係四件を一括して討論に入ります。 各会派の討論に先立ち、この際、御報告いたします。 平成二十一年度決算についての内閣に対する警告及び平成二十一年度決算審査措置要求決議案については、理事会において協議の結果、お手元に配付いたしましたような案文とすることに意見が一致いたしました。 それでは、警告の案文を朗読いたします。 内閣に対し、次のとおり警告する。 内閣は、適切な措置を講じ、その結果を本院に報告すべきである。 1 平成二十一年度決算検査報告において、不当事項等の指摘件数が九百七十九件に上るとともに、指摘金額が一兆七千九百四億円と三年連続で過去最悪を更新し、初めて一兆円を超える事態になったことは、遺憾である。 政府は、我が国の財政が極めて深刻な状況にあることを強く認識し、不適正な公費支出の防止と是正に努め、予算執行の適正化に向けて一層尽力するとともに、利用見込みの少ない資産や余剰資金の有効活用を図るなどして、予算の無駄を徹底して排除し、予算の効率的使用に努めるべきである。 2 東京電力株式会社福島第一原子力発電所において、本年三月、東北地方太平洋沖地震による激しい揺れと大規模な津波の襲来に際し、既存の安全対策が有効に機能せず、原子炉等の冷却機能の喪失、格納容器の損壊、放射性物質の大量放出という極めて深刻な事態が発生した結果、多くの住民に避難を余儀なくさせ、農林漁業を始めとする事業者に甚大な被害をもたらし、国民に対し健康不安を与え、現在もなお、このような事態が継続していることは、極めて遺憾である。 政府は、関係者一丸となって事態の早急な収束に向けて全力を傾注し、被害者の救済に万全を期するとともに、原子力安全に対する国民の信頼を大きく損ねたことを厳粛かつ深刻に受け止め、事故原因の究明を徹底し、原子力施設の安全対策を根底から見直すべきである。 3 中央防災無線網整備事業に関する会計検査において、内閣府の職員が、耐震施工の請負業者が実際には作成していなかった耐震計算書を作成していたなどと虚偽の説明を行ったり、実地検査の直前に補強工事を実施させたりするなど、検査妨害を行っていたことは、極めて遺憾である。 政府は、このような妨害行為が会計検査の根幹を揺るがしかねないものであることを重く受け止め、関係職員に対する適切な処分を行うとともに、会計法令等の遵守を徹底するなどして内部統制機能を確保し、再発防止に万全を期すべきである。 4 高速増殖炉の実用化を目指して研究開発が進められている原型炉もんじゅは、昭和五十五年度から平成二十三年度までの間に九千四百八十一億円もの多額の予算が投じられてきたにもかかわらず、七年十二月のナトリウム漏えい事故の発生以降トラブルが続発し、延べ十四年以上にわたり運転停止状態にあることに加え、二十二年八月に炉内中継装置が落下した際、関係機関への通報に約一時間半もの時間が掛かるなど迅速な情報開示が行われなかったことは、極めて遺憾である。 政府は、トラブルの発生防止に努めることはもとより、トラブル発生時の迅速な通報体制を確保すべきである。また、福島第一原子力発電所の事故を踏まえたエネルギー政策の見直しに当たって、積極的な情報開示を行いつつ、もんじゅの在り方についても十分に検討すべきである。 5 バイオマス・ニッポン総合戦略に基づくバイオマスの利活用に関する政策について、平成十五年度から二十年度までの間に六兆五千四百九十五億円もの予算が投じられた二百十四事業のうち効果が発現している事業がわずか三十五事業にとどまっていることや、事業主体である農林水産省など六省のうち複数の省や部局において類似の事業が実施されていること、過半の施設において稼働や採算性が低調となっていることなど、非効率な事態等が見受けられたことは、遺憾である。 政府は、政策の費用対効果を明確化するとともに、企図した政策効果が十分に得られるよう諸課題を明らかにした上で、事業や施設の効率性の改善に向けて所要の措置を講ずべきである。 6 原子力安全・保安院は、本来、中立的な姿勢で原子力の安全規制に取り組むべき立場にあるにもかかわらず、原子力発電に係るシンポジウム等の開催に当たり、電力会社関係者に対し積極的に賛成意見を述べるよう要請していたことなどが明らかになるなど、業務執行の公正性及び中立性について疑念を生じさせたのみならず、原子力安全行政に対する国民の信頼を大きく失墜させたことは、遺憾である。また、資源エネルギー庁も同種の行為を行っていたことは、看過できない。 政府は、このような不適切な関与が繰り返されたことを深く反省し、責任の所在を明確にするとともに、原子力発電に係る公聴・広報活動等の実施状況について、公正性及び中立性を確保する観点から検証し、運営手順の見直しを行うなどして、再発防止に努め、国民の信頼回復に万全を期すべきである。 以上であります。 平成二十一年度決算については、まず、本件決算を是認するか否かについて採決し、次いで、ただいま朗読いたしましたとおり警告するか否かについて採決し、これらの結果をもって議決案とすることといたします。 それでは、御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○小泉昭男君 私は、自由民主党・無所属の会を代表して、平成二十一年度決算外二件に対し、是認することに反対するとともに、内閣に対する警告決議案及び措置要求決議案に賛成の意を表するものであります。 反対の理由を申し上げる前に、決算が二年連続通常国会の会期内に議了されなかったことについて、政府、そしてまた与党諸君に猛省を求めます。従来の参議院としての良き伝統である決算審査サイクルの流れがついえており、先月提出された二十二年度決算の審査においては、決算の審議内容等を二十五年度概算要求に反映させるために来年の通常国会内に議決する努力をするよう、政府・与党諸君に要請をしておきます。 それでは、本題に入ります。 まず、平成二十一年度決算外二件の是認に反対する理由を申し上げます。 麻生内閣は、平成二十年九月に発足以来、リーマン・ショックを契機とした世界的な経済金融危機を脱するために景気対策を立て続けに講じ、二十年十月に二十年度一次補正、翌二十一年一月には二次補正、二十一年三月には二十一年度当初予算を成立させました。そして、麻生内閣は、本予算の成立後の四月には経済危機対策を即座に打ち出し、この対策を実行に移すため、予算規模で約十五兆円に及ぶ二十一年度第一次補正予算を五月に成立させたのであります。 しかし、政権交代後、鳩山民主党政権は、前政権の政策を否定するというパフォーマンスで、二十一年度補正予算のうち約三兆円の執行停止を国会の議決を経ずに閣議決定で決めたのであります。こうした執行停止等は議会制民主主義を踏みにじるものであり、絶対に許されるものではありません。また、こうした決定は、ようやく回復してきた日本経済に水を差すことになり、特に基金の凍結等は経済に悪影響を与えたということを強く指摘をしておきます。 以上が、二十一年度決算外二件を是認することに反対する理由であります。 次に、内閣に対する警告案及び措置要求決議案に対して賛成の理由を申し上げます。 申すまでもなく、我が国の財政状況は依然として厳しく、今後とも規律ある財政運営と予算の適正かつ効率的な執行がなされなければなりません。しかし、この度も多くの無駄遣いがあったことを指摘せざるを得ません。政府に対して、徹底した改善措置の実施と目に見える改善結果を強く求めるものであります。 最後に、政府は、決算審査の重要性を踏まえ、この度の参議院の決算審議の内容を二十四年度予算等に的確に反映するよう強く要望いたします。また、決算審査の結果をより早期に予算編成に反映させるためには、国の決算の国会提出をより一層早めることが必要であると考えております。政府の皆様方におかれましては、決算提出の更なる前倒しにより一層努めていただきたいと存じます。 決算審査の一層の充実を通じて行政の無駄や非効率等を徹底的に洗い出し、国会として、行政の監視・監督機能の強化に我々自由民主党は今後とも積極的に努めることをお誓い申し上げ、私の反対討論を終わります。 以上です。
○大河原雅子君 私は、民主党・新緑風会を代表して、平成二十一年度決算外二件の是認及び二十一年度予備費関係四件の承諾に賛成するとともに、内閣に対する警告を含む決議案に賛成の立場から討論を行います。 平成二十一年度決算の対象としては、当初予算と第一次補正予算は、自由民主党及び公明党を基盤とした麻生内閣の下で執行されたものであります。一方、第二次補正予算は、二十一年八月の総選挙によって政権交代が実現し、そこで誕生した民主党、社会民主党及び国民新党を基盤とする鳩山内閣の下で執行されたものであります。 我々は、既得権益にがんじがらめになっていた自公政権下での予算を、財政規律を維持しつつ、国民生活を第一に考えた予算へと転換することを目指して、政権交代後、鳩山内閣は直ちに二十一年度第一次補正予算の見直しに取り組みました。 無駄な事業や国民の納得が得られない事業については執行を停止し、約三兆円を新たな政策の財源として国庫に返納いたしました。そして、第一次補正予算の見直しで得られた財源を、雇用調整助成金の拡充などの雇用維持対策、家電エコポイントの改善や住宅版エコポイントの創設など環境を軸にした需要の拡大、景気対策、緊急保証の創設など、中小企業者への金融対策などに振り向けました。これらの民主党政権が講じた予算措置が適切であったことから、リーマン・ショック以降大きく落ち込んでいた我が国の景気は、二十一年度以降持ち直しに転じたと考えます。 自公政権下での二十一年度の予算執行については様々な問題があったと考えられます。しかし、一昨年の政権交代以降、我々は、政府の予算編成及びその後の予算執行に重要な責任を担うことになりました。政権与党として、本院の決算審査において明らかとなった経済や行財政運営の諸課題に対して適切な措置を講ずる責任があり、今後の国政運営に反映させていくことが重要であるとの立場から、二十一年度決算の是認に賛成することとしたものであります。しかしながら、我が国の財政は依然として厳しい状況にあり、政府には規律ある財政運営と予算の適正かつ効率的な執行を強く求めるものであります。 平成二十一年度決算検査報告においては、件数にして九百八十六件、金額にして一兆七千九百四億円にも及ぶ不当事項等が指摘されております。その中には、各府省における不適正な経理処理を始めとして、独立行政法人等において有効活用されていない余剰金や余剰資産があることが指摘されており、極めて遺憾であると言わざるを得ません。このような観点から、内閣に対する六項目の警告決議案及び七項目の措置要求決議案に対して賛成の意を表するものであります。 現内閣においては、これらの指摘を真摯に受け止め、今後の予算編成及び行財政運営を通じて事態の改善に全力を尽くしていただくことを強く望んで、私の賛成討論といたします。
○加藤修一君 私は、公明党を代表して、平成二十一年度決算外二件について、その是認に反対するとともに、平成二十一年度予備費関係四件、内閣に対する警告案及び措置要求決議案にいずれも賛成する立場から討論を行います。 以下、その理由を述べます。 平成二十一年度は、自民党・公明党政権から民主党政権へ交代した年であります。同年九月の鳩山内閣の発足後、政府の対応によって同年度の予算執行は台なしになりました。問題点は枚挙にいとまがありませんが、ここでは三点に絞って指摘いたします。 第一の問題は、二十一年度の第一次補正予算の執行を国会に諮ることなく強引に停止したことであります。財政民主主義に抵触する可能性があります。 政権交代前の麻生内閣においては、累次にわたり大規模かつ有効な経済対策を進め、特にこの第一次補正予算には約十五兆円もの経済危機対策が盛り込まれ、迅速な執行が求められていました。ところが、鳩山内閣は、この補正予算に不要なものが含まれているとして、閣議決定により約二・七兆円もの予算を執行停止し、景気回復を鈍化させました。予算執行を止めたまま政府の事業をたなざらしにして早急な予算の組替えを怠り、年明けに第二次補正予算を編成するまでの間、数か月もの無駄な予算空白を生じさせたのであります。これによって経済効果の減退はいかばかりであったか計り知れません。 第二の問題は、政権交代後に八ツ場ダムの建設を凍結したことであります。 当時の前原国土交通大臣は、できるだけダムに頼らない治水の考え方に基づき、八ツ場ダムを含め検証すると言いながら、具体的な根拠を示さずに中止という結論を唐突に打ち出しました。マニフェストでは、国民の生活が第一、地域主義の実現などと耳当たりの良い言葉を並べながら、ダムの本体工事着工を目前にした建設中止は、ダムの完成によって成り立つはずであった生活支援策が停止したことにより、地元住民を深く失望させ、混乱させました。この件に関する政府の責任は重大だと言わざるを得ません。 第三の問題は、政府による事業仕分についてであります。 二十一年十一月に第一回目の事業仕分が行われた結果、三兆円の目標額に対し、合計約一・七兆円の事業が見直しや国庫返納すべきと評価されたものの、実際に評価結果が反映された二十二年度予算の概算要求からの歳出削減額は約九千七百億円にとどまりました。結局のところ、大した予算削減につながらず、国の債務は二十一年度末時点で約九百五十三兆円に達しており、財源の確保どころか借金を増加させる結果となっております。 また、その後に行われた三回の事業仕分の結果を見ても、民主党が二十一年総選挙でマニフェストとして掲げた十六・八兆円の新たな財源確保には遠く及ばず、国の債務を更に積み増す結果となっております。 このような財政運営に対しては、到底賛成することができません。 一方、内閣に対する警告及び措置要求決議案は適切な内容であり、いずれの議決にも賛成いたします。 会計検査院による指摘金額が過去最高となったこと、福島原発事故により安全対策の不備が露呈したこと、いまだに天下りに近い国家公務員の再就職が行われていることなど、政府における不適切な実態を厳しく指摘しております。これらの問題について、内閣が決議案に沿った是正改善に早急に取り組むよう強く求めます。 以上、二十一年度下半期の財政運営を始め、現政権の対応には看過できない数々の問題があることを指摘し、猛省を促して、私の討論を終わります。
○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。 私は、平成二十一年度決算外二件に対し、是認することに反対し、平成二十一年度予備費関係四件の承諾並びに内閣に対する警告を含む決議案に賛成する旨の討論を行います。 この平成二十一年度決算は、改めて言うまでもなく、民主党政権になって最初の決算です。一昨年の総選挙で民主党は、国民の生活が第一というスローガンを引っ提げて政権交代を実現しました。国民の多くも、民主党の天下りの根絶や税金の無駄遣いの撲滅を信じて支持しましたが、政権獲得直後から、言っていることとやっていることがまるっきり違うの連続であり、国民の期待を大きく裏切る結果となりました。 まず、何といっても、厳しい財政状況にあるにもかかわらず、政府は巨額の無駄を発生させたことです。平成二十一年度決算検査報告の指摘金額は一兆七千九百四億円、指摘件数は九百八十六件と、過去最大規模となりました。 具体的には、労働保険特別会計や年金特別会計等における一般会計からの過大な繰入れ、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の一兆二千億円の剰余金や畜産関連の公益法人に滞留する資金など、特別会計や独立行政法人、公益法人等が保有する基金や剰余金など、いわゆる埋蔵金について幅広く指摘が行われました。 また、かねてより指摘されている国の随意契約や天下りの問題はいまだ改善されておりません。 天下りに関しては、同一府省退職者が三代以上連続して勤めている役員ポストが平成二十二年四月時点で独立行政法人や公益法人等において千五百九十四に上っていたことや、国が補助金や事業発注等により二十年度で総額七兆一千七百十二億円を支出した法人に対し延べ千七百三十四人が再就職していたことなどが明らかになりました。省庁等による再就職あっせんを禁止してきた民主党政権下においても、事実上、天下りは堂々と行われていたのであります。随意契約による業務発注と天下りという構図の中で国費が垂れ流しにされているシステムは、依然として改善されておりません。 また、さきの総選挙の際に民主党が掲げていたマニフェストでは、公務員人件費の二割削減、独立行政法人や天下り先公益法人の全廃を含めた抜本見直しも公約として掲げましたが、また、総額十六兆八千億円の財源を捻出するとしていましたが、これらはいまだ実現のめども立っていません。加えて、国の予算編成をガラス張りにするというスローガンの下、財源捻出が大いに期待されていた行政刷新会議の事業仕分も、結局はパフォーマンスにすぎなかったということは既に明らかになっております。 こうした国費の無駄遣いや公約違反により政治に対する国民の信頼を失墜させている政権の決算を断じて容認することはできません。したがって、我々は平成二十一年度決算の是認に反対するものであります。 次に、内閣に対する警告及び措置要求決議案については、適切な内容であり賛成をいたします。政府に対し、当委員会の指摘に真摯に耳を傾け、決議の内容を確実に実行するよう強く求めます。 最後に、増税の前にまずやるべきことがあるだろうというのが我々みんなの党の変わらぬ政治理念です。増税の前に、まず徹底した行政のスリム化、歳出削減を行うべきです。政府は、無駄の排除や天下りの根絶を断行するとともに、平成二十一年度決算審査において明らかになった様々な問題点を是正し、これを後年度の予算に的確に反映して我が国の財政状況の改善、適切な執行につなげることを強く要望して、私の討論といたします。 ありがとうございました。
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、二〇〇九年度決算、国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、警告決議案、措置要求決議案及び同年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に賛成、予備費に関し、二〇〇九年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書、同年度特別会計予算総則第七条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)の承諾に反対、同調書(その2)、同年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書の承諾に賛成する立場から討論を行います。 二〇〇九年は、前年の十月から十二月期の国内総生産が実質年率換算で一二・七%の大幅マイナスとなる日本経済の急速な落ち込みと、それに伴う厳しい雇用情勢にありました。その下で、政府には安定した雇用のための対策と失業者の救済、社会保障、中小企業、教育の拡充、農業の再生を図ることなど、内需を拡大する経済に本腰を入れることが求められていました。ところが、自民党政権最後となる麻生内閣が編成した二〇〇九年度予算は、経済悪化を緊急に食い止める暮らしと内需回復に役立つ方策を持たず、大企業、大資産家のための減税を一層拡大するものとなり、さらに海兵隊グアム移転のための対米支援を含む米軍再編と自衛隊の海外派兵体制づくりを本格的に進めるものでした。 国民の悲鳴にはこたえず、アメリカ言いなり、大企業の利益優先にしがみついたものであり、政権交代後一定の執行停止と補正がありましたけれども、この本質は変わっておりません。このような予算の執行を是認することはできません。 予備費関係四件の中には、新型インフルエンザ対策経費、補欠選挙経費など、当然必要と認められる措置にかかわるものが多く含まれているものの、インド洋における自衛隊の補給支援活動の経費十九億円余が含まれております。本活動は、旧テロ特措法の期限切れに伴って自民党政権が二度にわたって国会会期を延長し、参議院での否決を受けた衆議院での再議決を行って二〇〇八年に成立させた新法に基づくものであります。その内容は、米軍などによる報復戦争、掃討作戦への補給支援活動であり、憲法九条に真っ向から反するものであります。 政府は、自衛隊による補給は海上阻止活動を行う艦船に限定するとしていましたが、実際にはアフガニスタンへの作戦を含むあらゆる米軍艦船に給油できることが政府答弁で明らかになっていたものであり、その経費の使用を承諾することはできません。 以上申し上げ、討論を終わります。
○荒井広幸君 荒井広幸です。 私たち、たちあがれ日本・新党改革は、平成二十一年度決算外二件について、いずれも是認することに反対します。二十一年度予備費関係四件については、いずれも承諾することに賛成いたします。 以下、私の意見を述べます。 民主党政権は、自公政権において様々な経済対策が盛り込まれた第一次補正予算を無理やり執行停止させ、国民生活に大きな混乱を与えました。例えば、自公政権が提起していた子育て応援特別手当について、民主党政権は、合理的な説明もなく、子ども手当を翌年度から導入するからというただそれだけの理由で執行停止し、廃止した結果、地方自治体に多大な迷惑を掛けました。 迷惑の一つは、例えば百三十億円もの余計な支出を増やしたということであります。国会が既に承認した予算を政権交代後執行停止し、結果的に多くの無駄や非効率を生み出した政権の責任は極めて重いものがあります。しかも、その手続は国会の審議を経ずして鳩山内閣の閣議決定というルール無視でありました。誠にゆゆしき問題です。 民主党政権は、現在も反省もなく事業仕分のようなパフォーマンスに走り、実際は、高速道路無料化、高校授業料無償化、農業者の戸別所得補償、子ども手当のいわゆるばらまき四Kのようなこうした施策を優先させ、無駄な支出を垂れ流し続けています。 このような無駄遣いを撲滅すべく、かねてより提案を続けている国民監査請求制度の一刻も早い導入を求めます。この国民監査請求制度は、国民全員がいわゆる仕分人となり、政府の違法な公金の支出等に対して会計検査院に検査を請求できること、なおかつ、政府や会計検査院の措置に不満がある場合には訴訟を起こすことができるという国民参加の制度の提案であります。この設立に向けて、野田内閣において全面的な協力を求めます。 次は、度々提案しております新型国債発行についてです。 今やそのときに来ました。国債を発行しても赤字財政に改善寄与するということは可能なのです。例えば、低利回りの目的国債がその一例です。償還財源のある自立国債がその例であります。こうした新しい国債の在り方を積極的に検討するよう強く求めます。 最後に、内閣に対する警告案及び措置要求決議案については、それぞれ賛成いたします。政府は是正改善をしっかり実行してください。 以上です。
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、平成二十一年度予備費関係四件、平成二十一年度の決算外二件の承諾を求める件について討論を行います。 まず、予備費関係ですけれども、平成二十一年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)は、新型インフルエンザワクチンの確保であるとか接種助成等の当然賛成をすべき課題もありますが、しかし、相変わらず憲法違反のテロ特措法に基づく活動費十九億円が含まれていることから、これには反対をいたします。 また、平成二十一年度特別会計予算総則第七条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)は、社会資本整備事業道路整備勘定における道路事業の推進に必要な経費が百三十一億円など増額されています。北海道当別ダムのような問題が指摘されている公共事業も増額となっており、これも反対をいたします。 そして、平成二十一年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)並びに平成二十一年度特別会計予算総則第七条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)の二件については、保険事故及び共済金額の増額に伴うものなどでありますから、おおむね妥当であると考え、承諾いたします。 次に、平成二十一年度一般会計決算及び特別会計決算等の是認に反対をし、その他には賛成の立場で討論を行います。 今回の決算の基となる平成二十一年度予算は、当初予算は麻生内閣によって編成され、四月に第一次補正で十三兆九千億円の増額をされたものが年度半ばまでは執行されました。その後、政権交代によって発足し我々社民党も加わった鳩山連立政権によって第二次補正予算が編成され、執行されるという変則的な形となりました。 鳩山政権が麻生政権下の大盤振る舞いの第一次補正予算について国民の目線で徹底的に見直しを行い、無駄を排除して財源を捻出し、国民の生活再建と未来のための第二次補正予算を組んだことは評価できます。 その上で、決算審査に求められるのは、誰が編成し執行したかに関係なく、政府の予算執行が無駄がなく効率的に、そして国民生活の再建に貢献したかどうかという視点であり、その観点から、決算審査により一層充実に皆さんとともに努めていく、その旨をまず冒頭申し上げておきます。 以下、反対の理由を申し上げます。 第一の理由は、財政事情が厳しく、予算執行の効率化、適正化がより求められている中、平成二十一年度の決算検査報告においては不当事項等の指摘が九百七十九件、一兆七千九百四億円と三年連続で過去最悪を更新し、初めて一兆円を超える事態となったことです。 第二の理由は、福島第一原発事故により、当時の原子力安全対策の不備が露呈したことです。その上、高速増殖炉「もんじゅ」のトラブルが続発し、十四年以上にわたり運転停止状態にあるなどの問題や、原子力発電に係るシンポジウム等において原子力安全・保安院の不適切な関与が繰り返されてきたこと、二十一年度まで百十六億円掛けてきたSPEEDIの活用の問題も浮き彫りになっています。エネルギー対策特別会計の電源開発促進勘定の原発立地自治体に対する周辺地域整備資金の問題もあります。 第三の理由は、総額四・三兆円に上る四十六種類もの基金がつくられたものの、都道府県所管の公益法人に造成された基金の有効活用がなされていないことです。 第四の理由は、鳩山政権下で修正されたものの、医師不足対策や救急医療の充実など医療崩壊を食い止めるための手当てや、派遣切りの悲鳴がこだまする中、予想を上回るスピードで急速に悪化している雇用対策として不十分だった点です。 第五の理由は、自衛隊の海賊対策やテロ特措法に基づく活動費が含まれていることや、米軍絡みの予算が大幅に増やされ、在日米軍再編関係経費は六百八十九億円と前年度当初の三・六倍になっていることです。 第六の理由は、国民投票法施行関連予算も昨年度の六倍以上の四十六億九千万円が計上されたことです。三年間は憲法改正発議を凍結している中で、巨額な費用を使って法律の広報宣伝やシステム整備を先行させるやり方は重大な問題です。 以上が主な反対理由です。 なお、内閣に対する警告決議、平成二十一年度決算審査措置要求決議案並びに平成二十一年度の国有財産増減及び現在額総計算書と国有財産無償貸付状況総計算書については賛成であることを申し添え、私の討論を終わります。
○委員長(山本順三君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本順三君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 まず、平成二十一年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、平成二十一年度特別会計予算総則第七条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)、以上二件を一括して採決を行います。 これら二件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(山本順三君) 多数と認めます。よって、これら二件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。 次に、平成二十一年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、平成二十一年度特別会計予算総則第七条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)、以上二件を一括して採決を行います。 これら二件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(山本順三君) 全会一致と認めます。よって、これら二件は全会一致をもって承諾を与えるべきものと議決されました。 次に、平成二十一年度一般会計歳入歳出決算、平成二十一年度特別会計歳入歳出決算、平成二十一年度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十一年度政府関係機関決算書の採決を行います。 第一に、本件決算は、これを是認することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(山本順三君) 少数と認めます。 第二に、内閣に対し、先刻朗読のとおり警告することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(山本順三君) 全会一致と認めます。よって、平成二十一年度決算につきましては、賛成少数によりこれを是認すべきものでないと、また、全会一致をもって、内閣に対し、先刻朗読いたしましたとおり警告すべきものと議決いたしました。 次に、お手元に配付の平成二十一年度決算審査措置要求決議案につきまして、本委員会の決議とすることに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(山本順三君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 次に、平成二十一年度国有財産増減及び現在額総計算書の採決を行います。 本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(山本順三君) 少数と認めます。よって、本件は賛成少数により是認すべきものでないと決定いたしました。 次に、平成二十一年度国有財産無償貸付状況総計算書の採決を行います。 本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(山本順三君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。 なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本順三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、平成二十一年度決算についての内閣に対する警告及び平成二十一年度決算審査措置要求決議について関係国務大臣から発言を求められておりますので、順次これを許します。安住財務大臣。
○国務大臣(安住淳君) ただいまのPFI手法による事業委託における経費の実績払いについて及び都道府県所管の公益法人に造成させた基金の有効活用等につきまして審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処しますとともに、平成二十一年度決算検査報告における過去最悪の指摘金額等についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも予算の厳正かつ効率的な執行と経理の適切な処理に一層努力してまいる所存であります。
○委員長(山本順三君) 川端総務大臣。
○国務大臣(川端達夫君) ただいまの国家公務員の研修施設等の見直しについての審査措置要求決議につきましては、各府省において対処しているところでありますが、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
○委員長(山本順三君) 中川文部科学大臣。
○国務大臣(中川正春君) ただいまの高速増殖原型炉「もんじゅ」におけるトラブルの続発と通報の遅れについての警告決議及び緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム、SPEEDIによる情報開示の迅速化等について、これの審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存でございます。
○委員長(山本順三君) 鹿野農林水産大臣。
○国務大臣(鹿野道彦君) ただいまのバイオマスの利活用に関する政策の非効率な実施状況についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。
○委員長(山本順三君) 枝野経済産業大臣。
○国務大臣(枝野幸男君) ただいまの福島第一原子力発電所の事故により露呈した安全対策の不備等について及び原子力発電に係るシンポジウム等における不適切な関与についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。
○委員長(山本順三君) 前田国土交通大臣。
○国務大臣(前田武志君) ただいまの社会資本の長寿命化・老朽化対策等の促進について及びダム建設事業における費用対効果分析の適正化及び透明性の確保についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存であります。
○委員長(山本順三君) 藤村内閣官房長官。
○国務大臣(藤村修君) ただいまの国家公務員に対する天下り規制に係る実効性の確保についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存でございます。
○委員長(山本順三君) 蓮舫国務大臣。
○国務大臣(蓮舫君) ただいまの国家公務員に対する天下り規制に係る実効性の確保について、PFI手法による事業委託における経費の実績払いについて及び都道府県所管の公益法人に造成させた基金の有効活用等についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存でございます。
○委員長(山本順三君) 平野内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(平野達男君) ただいまの中央防災無線網整備事業に対する会計検査における検査の妨害についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも管理監督体制の厳格化に一層努力してまいる所存であります。 また、関係職員に対する適切な処分を行うとともに、職員に対し会計法令等の遵守を徹底するなど内部統制機能を確保し、今後このような御指摘を受けることがないよう万全を期する所存でございます。
○委員長(山本順三君) 以上をもちまして関係国務大臣の発言は終了いたしました。 ─────────────
○委員長(山本順三君) 会計検査の要請に関する件についてお諮りいたします。 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、会計検査院に対し、お手元に配付のとおり、公共土木施設等における地震・津波対策の実施状況等について、公共建築物における耐震化対策等の状況について、独立行政法人における不要財産の認定等の状況について及び年金積立金の管理運用に係る契約の状況等について会計検査を行い、その結果を本委員会に報告するよう議長を経由して要請いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本順三君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 なお、今ほど鶴保前委員長が傍聴されておりましたが、前委員長始め前委員の皆さん方に対しましてもその労を多として、本日はこれにて散会いたします。 午後五時四十一分散会