内閣委員会 第2号
- 発言数
- 286 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2011/10/26
会議録
○荒井委員長 これより会議を開きます。 この際、石田内閣府副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。石田内閣府副大臣。
○石田副大臣 おはようございます。 このたび内閣府副大臣を拝命いたしました石田勝之でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。 先般、当委員会でごあいさつする予定でございましたが、南スーダン・ジュバに行っておりましたものですから、大変失礼をいたしました。委員各位の御理解をいただきまして、ただいま就任のごあいさつをさせていただきます。 国家戦略、経済財政政策、社会保障・税一体改革、遺棄化学兵器処理、国際平和協力業務の施策を担当させていただきます。 官房長官を初め関係大臣を支え、力を尽くしてまいりたいと存じますので、荒井委員長を初め、理事、委員各位の御理解、御協力のほどを切にお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。 どうぞよろしくお願いいたします。(拍手) ————◇—————
○荒井委員長 内閣の重要政策に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣法制局長官梶田信一郎君、警察庁長官官房長金高雅仁君、警察庁生活安全局長岩瀬充明君、警察庁警備局長西村泰彦君、厚生労働省医薬食品局食品安全部長三浦公嗣君、農林水産省生産局畜産部長荒川隆君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長糟谷敏秀君、国土交通省大臣官房長本田勝君、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長伊藤哲夫君、環境省水・大気環境局長鷺坂長美君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○荒井委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。竹本直一君。
○竹本委員 衆議院議員、自民党の竹本直一でございます。よろしくお願いします。 私、この質問席に初めて立つんです。これは予算委員会の部屋ですね。私は、当選五回、十六年目に入っているんですけれども、予算委員会ではただの一回もまだ質問したことがない。それほど自民党には人材が多いということで、きょうは、予算委員会で質問する機会はまだ与えられておりませんので、予算委員会と同じつもりで、いろいろ大きい話をしてみたいなと思っております。よろしくお願いします。 大臣席には古川国務大臣が座っておりますが、私と古川さんとは最初の当選が一緒ですよね。ずっとその後一緒ですけれども、彼は大蔵省の出身で、私は今の国交省の出身であります。同じ役人出身でありました。 彼に初めて会ったときに、僕は彼を褒めてあげたんです。激励したんです。なぜならば、当時は、十六年前は、自民党が永久政権の状態でしょう。与野党交代がないわけです。そういうさなか、官僚の権化のような大蔵省から、何と野党のそういったところから手を挙げた、その勇気は君は大したものだと。だから、民主党が将来政権をとることがあるとすれば君は最初の総理大臣になるだろう、こう言ってあげたんですが、僕の予測と違って、鳩山さんが先になりました。菅さんもその前になりました。こういうことであります。 ですから、そういうことを話し合えるほどの仲でございますので、虚心坦懐に、いろいろ厳しいものも含めて質問したいと思います。 まず、今回、東日本大震災がありまして、世界が、この震災をどう克服するのか注目をしているわけであります。ただ、一言言えるのは、明らかに、日本は必ずきっちりと克服するだろう、このような思いを各国は持っているだろうと思います。 そこで、その克服の仕方なんですけれども、今民主党政権が出しているのは、国債を増発して、復興債を発行して、そしてそれを税で補う、所得税、法人税、いろいろ内容は変わるようでありますけれども、税で補うということを言っております。 私は、言っては悪いけれども、民主党は、言うときは勇ましいことを言うんですけれども、結果を見たら、何のことはない、何もできていないということが非常に多い。 二年数カ月前の選挙のときも、いわゆる我々が四Kと批判した、いろいろなことを言いました。子ども手当、二万六千円上げる。それを言ったから国民の人は、特に家庭の主婦は、子育てで苦しい人たちは、そんなにくれるんだったら民主だということで民主党に投票が行きました。そして、民主党が政権につきました。やってみたことは、自民党に反対されたからとはいえ、何のことはない、一人一万円で、結局同じこと、もとのもくあみ。これを繰り返しているのが今の民主党政権なんです。 ですから、私は、今増税だ増税だと言っているでしょう、でも来年の夏になったら、増税は増税だけれども執行を三年間延期するとか、やめたと言い出しかねないのではないか、だから、一生懸命税の議論をすることが何か将来むなしさにつながるのではないかという危惧の念を持っております。 古川さん、政治に対して、あなたも思いを持って、私も思いを持っていますが、国民に対する姿勢というのはしっかりとしなきゃいけない。そして、そういう意味で、今の増税で対応するという方針は絶対変えませんか。それをまず答えてください。
○古川国務大臣 まずは、竹本委員から大変御激励をいただきましてありがとうございます。 竹本委員とは、年齢は大先輩でいらっしゃいますけれども、同期当選ということもあって、さまざまな場面で御指導もいただいてまいりました。また、お互いにダボス会議、余り日本の政治家で出る人は少ないんですけれども、多分、竹本先生は自民党の中では一番出ていらっしゃるんじゃないかと思いますし、そういう場でも御一緒させていただいたりしてまいりました。そういった意味では、きょうはぜひ大きな視点でお話をさせていただきたいというふうに思っております。 今の御質問のところでございますが、これは私は、ちょっと少しメッセージとして世の中にきちんと伝わっていないんじゃないかなと思っているんですが、今の日本の状況を考えれば、やはり経済成長、成長していかなければいけない、これはもうだれが考えても大事なことだというふうに思っています。ただ同時に、今のヨーロッパで起きているソブリン危機のことを考えれば、日本の財政赤字というものを考えると、財政規律をやはりきちんと守っている、借金の規模以上に一番大事なことは、政府がきちんと財政をグリップしている、マネジメントしている。 そういうことがちゃんと市場の信認を得ていないと、それはそれこそギリシャのようなことも起きかねないということになるわけでありますから、成長と財政規律の維持、これは言ってみると車でいうとアクセルとブレーキであって、しかし両方ないと、車でも、アクセルのない車では車ではありませんし、かといってブレーキのない車では危なくて仕方がないわけであります。ですから、このアクセルとブレーキをちゃんと両方兼ね備えて、これをどこで吹かし、そしてどこでブレーキをきかせるかということじゃないかと思います。 そういった意味では、我々、例えばこの復興については、将来世代にツケを回すんじゃなくて、現在の世代の中で負担をお願いさせていただこうというふうに思っております。これはやはり財政規律というものを最低限ちゃんと維持していく、ここの部分に、ブレーキに足をかけながら、しかし、ちょっとここは我々自身の努力不足でもあろうかと思いますが、成長のところのアクセルの部分が、吹かしているとか、そこに足を置いているという姿がきちっとやはり見えていなかった部分もあろうかと思います。 そういった意味では、経済財政担当大臣として、また国家戦略担当大臣としての私の主な役割というのは、しっかりちゃんとここのアクセルの部分に足を置いて、それを吹かしているんだ、押していくんだ、やはりそのことをしっかりやっていくことだと思っていますので、これから、こうした国会の場なども含めまして、きょう、私も、竹本先生が今まで予算委員会で一度も御質問がなかったということ、びっくりいたしました。きょうは今度の予算委員会で質問される準備だと思って御質問いただければと思いますけれども、こういう場で、どうやってこの日本を成長させていくんだ、これは与野党かかわらずみんなで考えていかなきゃいけない問題だと思いますので、ぜひ一緒にこの成長戦略実現に向けて有意義な議論を交わしたいと思いますので、また御協力をお願い申し上げたいと思います。
○竹本委員 るる、国の信用力にかかわる仕組み及びマネジメントのやり方はどうあるべきかという心構えはよくわかったので、私が聞いたのはそういうことではなくて、今の増税路線は来年の夏ごろ変えることはあるかないか。私はあるんじゃないかと疑っているんですが、どうですか。イエスかノーで答えてください。
○古川国務大臣 先ほど申し上げましたが、財政規律をちゃんと維持している、規律は持っているという意味では、やはり、ちゃんとお願いすることについては、これはきちんと守っていかなければいけないというふうに思っております。
○竹本委員 理由はともかく、この増税路線は変えないということですね。もう一回お願いします。
○古川国務大臣 増税路線というのは、先ほども申し上げましたが、きちんと成長戦略、ちゃんとアクセルを吹かしてその成長を目指すことと、あと、財政規律を維持する、やはりこの二つはきちんと両方とも実現していかなければいけないということであります。
○竹本委員 いや、理屈を聞いているのではなくて、今政府が打ち出している所得税、法人税、場合によってはたばこ税、こういった税を増税することによって災害対策の費用を生み出すというこの決定、これは変えるのか、変えることは絶対ないのかどうか、そこを聞いているだけです。
○古川国務大臣 まさにこれは、今、与野党の中で御党とも議論も協議もさせていただいているところだというふうに承知をいたしております。そこでしっかり内容は最終的に吟味させていただいて、この国会の中で法案の審議もお願いをしていく、そういうことでありますから、そこで決めたことについてはしっかり守ってまいりたいというふうに思っております。
○竹本委員 何か逃げ口上を用意しているような感じがして仕方ありませんけれども、これ以上聞いたって仕方ありません。 ただ、民主党が二年前の選挙で勝ったのは、だまされたんだけれども、やはり国民の期待があったからだと思うんですよね。言ったことを実行しない、言ったことを実行しない、言ったことを実行しない、これを三回も四回も繰り返したら民主党は消滅すると思いますよ。 ですから、古川さんはそういったことについて真摯な心構えのある人だと思うから、あえて私はこれをしつこく聞いているのはそういうことであります。言ったことは必ず実行しなきゃいけない。自民党に反対されたから途中でやめました、こんなふうになってしまいました、そんな情けないことを言っちゃだめで、言ったことはちゃんと実行して初めて政党として、政治家としての価値が見出されるわけですからね。ぜひ言ったことはきちっとやってほしい。 私は、申しわけないが、来年の夏になったら、まだ景気が悪いから、当初言っていた税のスケジュールを少し延期するとか何か言い出すのではないかと。TPPだってそうじゃないですか。六月に結論を出すと言って延期をして、十一月に結論を出すかがまだわからない。これを繰り返されたら国民は政治そのものに飽いてくるというふうに思いますので、念のためしつこく申し上げたのはそういうことです。 さて、今の日本の悩みは何かというと、何といっても円高であります。円高のために、例えばトヨタは一円の円高で三百億円損失が一年間に出る、パナソニックは三十六億円ぐらい出る、こういう話は以前よく聞いておりましたけれども、最近の物すごい円高になりますとそれどころの話じゃなくなってきまして、一昨年、富山県一県で四十四の中小企業が海外流出。 この間、五月に私はアメリカへ行って、ロサンゼルスに久しぶりに行きましたら、あそこの総領事館に聞いたんですけれども、物すごい企業がアメリカに進出を希望して、いろいろな相談を受けている、こういう状況です。ですから、日本の庭と思われる東南アジアはもっと大きいと思うんですよ。なぜならば、人件費がやはり十分の一。東南アジアなんか、十分の一でしょう。 そのほか、電力料金が他の国の二倍ないし三倍と高い。そうすると、コスト高になって、どうしても競争力が出てこない、やむを得ず出ていかないと企業が存続できない、こういう状況に追い込まれているわけです。 私は、基本的にこの円高問題というのは、経済は動くから円高のときもあれば円安のときもあるわけですが、円高のときは円高のメリットを大いにフルに活用する、円安になったら円安のメリットを大いにフルに活用する。そうしますと、産業間、分野間でもうかっている分野と損している分野が出てくるわけですけれども、政治にそれだけの力があれば、もうかっているところで得た利益を損失をこうむっている分野に回せば、国全体としてはそう損失はない、こういうことになるわけですけれども、なかなか事ほどさように簡単にいかない、いかないからみんな苦労しているわけであります。 そこで、まず、この円高問題についてどのように考えるべきかということを申し上げたいと思います。 購買力平価を用いて円高と言ったり円安と言ったり、あるいは、為替レートを用いるものもあれば、ビッグマック指数なんというものもあります。要するに、ビッグマックを円で幾ら、ドルで幾ら、そこで比較するわけですけれども。日本の企業は、採算のレートを大体一ドル当たり八十ないし八十四円ぐらいに置いております。今のレートは大体七十六円です。そうしますと、とてもじゃないが利益に結びつかない。 そこで、政府は介入をいたします。介入をいたしましても、言ってみれば、そんなものは世界経済のバケツの中の一滴にしかすぎないわけでありまして、ほとんど効果を及ぼさない。かつての溝口介入は、三十四兆円ぐらい使っても余り効果はなかった。そんなことを考えますと、これに対する対策というのはなかなか一概に出てこないんです。ですから、私は、金を使うよりも対外的なロビー活動をもっとしっかりした方がいいと。 我々、この間、九月七日でしたか、九月の初めに、自民党として円高対策プロジェクトチームをつくっていまして、私が座長をやっているんですが、G7、国際会議へ行かれる前に、財務大臣が行く前に心得べきことということで提言を渡してまいりました。我々は第一次提言と言っているんですが、それは、要は、日本は断固たる決意を持って、必要なときは介入をいたします、そのときは協調介入に協力しろ、こういうような話。そういったことも含めてきっちりとした話をしてきてくれと安住さんに申し入れてきたわけでありますけれども、そのとおりやってくれたかどうか、私はよくわかりませんが。 要するに、お金はかからないわけだから、もっと国際連携を深くすることが大事。先ほどお話があったダボス会議もそうでありますが、そういったところの人脈をよく使って、効果ある円高対策をやはりやってもらう必要があるというふうに思います。 ところで、政府は、九月二十日に円高対策の中間取りまとめを発表いたしました。円相場は急速に円高が進みまして、二十一日には一時一ドル七十六円十二銭、東京市場の戦後最高値を更新しております。また、十月二十一日には、政府が円高対策を発表すると、円相場は先週末のニューヨーク市場で一時一ドル七十五円七十八銭まで円高が進み、戦後最高値をおよそ二カ月ぶりに更新しました。そして、昨日二十五日の東京外為市場では一時一ドル七十六円六銭まで上昇し、東京市場としての戦後最高値を更新しております。そして、昨夜のニューヨーク市場では一ドル七十五円七十三銭と、これまた戦後最高値を再更新すると、円高がとまりません。 そういった中で、二十一日に政府が発表した円高対策ですけれども、今回の円高対策は、市場関係者だけでなく、産業界からも非常に注目されていました。政府の円高対策を簡単にまとめますと、円高で苦しむ企業への支援策、産業空洞化対策など円高デメリットの防止策、日本企業の海外企業買収支援など円高メリットの活用策、介入予算の増額や介入の意思表示など過度の円高への対応、そして、日本銀行への金融緩和要請となっております。 しかし、現実には、円高阻止への強力な意思が感じられません。日本政府がこのような対策を打てば、その後で逆に円高になっていく。これは何を意味するかというと、日本政府がもう円高対策についてはあきらめているのではないかと。断固たる決意が見えない。この間、スイスがやりましたよね。何が何でもレートを維持するんだと、不退転の決意でやった。まあ、スイスは小さい国だから、ボリュームが小さいからそれはできる、日本は大きい国だからそうはできない、それはわかるんですけれども、その決意が外国に伝わっていないのではないかと私は思うわけであります。 ロビー活動も含め、不退転の決意をもっと示さないと、ますます円高が進む。それは日本のせいじゃなくて、ほかのヨーロッパ、アメリカの経済が弱いから相対的に買いかぶられてしまうわけですけれども、これ以上日本はもう耐えられないんだということをしっかり示す意味においても、不退転の決意を政治のメッセージとしてもっと出す努力をすべきだと思う。私は十分にやっていないと言っているんですよ。そういう意味で、そちらの御見解を聞きたいと思います。
○古川国務大臣 今、委員御指摘のところの、今の一方的に偏った円高の動きについては、政府としても大変懸念をいたしております。そこに対しては、政府としてとにかく全力で対処していかなきゃいけない。そのメッセージがまだ十分伝わっていないという御指摘であれば、これはもっとしっかり伝えていかなきゃいけないというふうに思っておりますし、さまざまな場で、私どもも、この一方的な偏った円高の動きに対しては発言をいたしております。 私も先日ワシントンに行ってまいりまして、バーナンキ議長やブレイナード財務次官などとも意見交換をさせていただきましたが、そういう中でも、私の方からはこうした為替の動きについてはしっかり言及をさせていただきました。 今回の円高対策でございますけれども、これは、別にこれで打つ手がないということじゃなくて、先ほど委員からも御指摘がありましたが、為替というのは、とにかく一番基本はやはり過度に上下するというのがよくないということでありますが、特にこの急激な円高というのは、輸出産業を初め日本の製造業に大きな影響が与えられるわけでありますから、そこに対してはあらゆる措置を考えていかなきゃいけない。 先ほども委員から、そのときにはそういうメリットも生かしていくんだというお話がございました。今回の円高対策で特に私どもが重点を置きましたのは、もちろん痛みを緩和する、そういう対症療法的なこともやはりやっていかなきゃいけないということで、かなりそこは手を尽くしましたけれども、それと同時に、この円高メリットを生かすということと、かつ、こういう為替の変動に左右されない強靱な経済構造をつくっていこうと。そういう攻めの部分、守りだけでなくて攻めの部分、そうした部分にかなり力を入れて対策というものをまとめさせていただきました。 この攻めの部分というのは、それこそ立地補助金のような形で、為替が変動しても、つまり今の値段で、為替が円高になったら売る価格を一々下げなきゃいけないというのじゃなくて、どんな為替状況であろうと同じ値で売りに出せるような、そういう競争力のある部品をつくれるような企業の立地を進めていくとか、あるいは、この円高を活用して世界の成長産業や資源などを獲得していく、MアンドAとか資源獲得に向けて融資や出資ができる、そういう枠をつくっていく。そうした攻めのところの政策は盛り込ませていただきました。 これをこれからどんどんと加速をさせていく。そして、実際にちゃんと成果を出していくことによって、日本経済そのものを強靱な経済構造にし、そして将来の成長につながるような、そうした企業の買収などもぜひ行っていくような成果を見せていくということが、為替市場に対するメッセージとしても好ましいんじゃないかと私は思っております。 そしてまた同時に、今の、目の前のこういう急激な一方的に偏った状況に対しては、今後ともいろいろな措置を考えていくということで、具体的には、「諸外国、国際機関との連携の中で、非伝統的な施策を含め国際金融市場の安定確保に資する施策を幅広く検討し、所要の施策の推進に努める。」ということをきちんと書き込ませていただいております。 そういった意味では、今後とも、さまざまな施策というものを検討していきながら、この一方的に過度に円高に振れているそうした市場に対して、政府としても強いメッセージを送っていきたいというふうに思っております。
○竹本委員 我々は、円高対策について、G7の前の九月七日、それから三次補正を前にしての十月六日、二回政府に申し入れているんです。その中身が余り反映されていない。全部反映する必要はないかもしれませんけれども、十月二十一日の政府の円高対策方針には、今古川さんが御説明になったようなことはあったわけですけれども、余り入っていないんですよね。 我々は、一次はさっき言いました、要するに、ロビー活動をしっかりやれ、外国でもっと発言しろ、国際連携を強めろ、こういうことでありました。今度は、三次補正には、同じやるんだったら立地補助金も増額しろと。千四百億円を二千八百億に、それをたしか五、六千億にふやしたはずでありますが、それは結構ですよ。結構ですけれども、我々がこの三次補正を目前にして申し上げたうちの大きいものを申し上げますと、一つは、日銀の資産買い入れです。これは十兆円ぐらいでやっておりますけれども、倍にしろ、もう十兆円ふやしなさいというのが我々の提言だったんですけれども、自民党の提言を見ていただいたのかどうか。 つまり、リーマン・ショック以来、世界各国が通貨安競争をやっているんですよ。アメリカは、この三、四年の間に恐らく通貨供給量を三倍ぐらいにふやしているのではないかと思いますし、ヨーロッパしかりであります。そして中国しかり、隣の韓国しかり。そういう中で、日本だけが通貨供給量、ベースマネーをそんなにふやさずに、じっと頑張っているわけですよ。ある意味では優等生なんですけれども、優等生なるがゆえに大変な円高に苦しめられている。日本もほかの国とある程度同じように歩調を合わせるようなことをすれば、こんな円高に苦しめられずに済むのではないか。 ある人は、国債を日銀に買わせろ、こういうことを言います。新発国債を買わせろと言いますが、我々はそこまでは提言しなかった。しかし、せめて日銀の資産買い入れをもう十兆円ふやして二十兆円ぐらいやりなさいよ、J—REITからの社債を買いなさい、そうしたら通貨量が多くなって相対的に円安に行くではないか、こういうことを申し上げました。 もう一つは、いわゆる外為特会から低利でJBICに〇・一%で融資をして、その金を一般企業に回しなさい、こういうことも提言いたしました。これは、現在一千億ドルぐらいですから約八兆円ぐらいですか、政府もそれをさらに二兆円ふやして十兆円ぐらいにするということでありますが、我々はそれを十六兆円、倍にしろ、こういう提言をしているんです。それをどの程度取り入れたのか。聞いたけれども、それはちょっと無理として十月二十一日の対策に入れなかったのか、そこについてお答えいただきたいと思います。
○石田副大臣 竹本委員にお答えいたします。 去る十月六日の日に、竹本委員、そして参議院の野上、佐藤両議員が私どもに御陳情に来ていただきまして、貴党の要望書を拝見させていただき、お話をさせていただきました。 先ほど竹本委員が冒頭に予算委員会のお話をおっしゃられましたが、私、この前まで財務金融委員長をやっておりまして、竹本委員も財金の委員でおられまして、そのときの御発言、御意見等々を拝見させていただいて、大変示唆に富んだ御意見だ、なるほどなと思う部分も多々あったわけでございます。 そういった中で、先般の円高の総合対策については、御陳情に来られたときにも私は申し上げましたけれども、貴党の提言も参考にしつつ取りまとめさせていただいたわけでありますが、基本的な考え方について私が申し上げたのは、自民党さんとは、この円高の総合対策については大きな隔たりはない、予算措置、そして具体策についても共有する部分が少なくないのではないかということを申し上げたわけであります。 具体的には、円高への総合的対応策においては、市場の安定化の維持を基本原則の第一に掲げ、国際金融市場の安定確保や為替政策の方針を位置づけるなど、金融面を十分に重視した上で、空洞化への対応策として、立地補助金の拡充に加え、節電エコ補助金等の創設による需要の拡大やオンリーワン企業の技術の育成など、リスクに強靱な経済を構築するための施策に取り組んできたところであります。 今委員からお話のありました、日銀の資産の買い入れについては入っていないと。それから、外為特会についてのお話がありました。 日銀については、相手もあることでありますので、日本銀行に対しては、政府との緊密な情報交換、連携のもと、適切かつ果断な金融政策の運営によって経済を下支えするよう期待をさせていただきたいというふうに思っております。 それから、外為特会の件につきましては、委員おっしゃるように、八兆円から十六兆円にしろ、こういう御意見であるわけであります。これはJBICに対してでありますが、今回は、政府においては八兆円から十兆円に拡大をさせていただいたわけであります。委員御案内のとおり、自己資本の十倍までということで法律上なっておりますので、限度額いっぱいさせていただいたということで御理解を賜りたいと存じます。
○竹本委員 石田さんおっしゃるとおり、そんなに考え方に大きい差はないわけであります。それをどう執行するか、どう実行するかについて、どう役所を説得するか、それだと思うんですよ。ただ、外為の金を使うなんということは、今まで大蔵省は絶対ノーだと言っていたのではないですか。おたくらがその扉を開いたのは一つの功績ですよ。だけれども、もっと開かなきゃだめだというのが私の言いたいことです。 日銀の資産買い取りにしましても、もっとやらないと金融緩和にならないんですよ。やっていますと言うだけじゃだめで、もっとやらさなきゃだめだ。そこが迫力がないから、幾ら円高対策を政府が打ってもマーケットが反応しないんですよね。あのスイスの例をもう一回よく検討、調査してもらって、あそこまで不退転の決意を示すとやはり守られるんですね。彼らは言うことを聞くんです。 そういうことも含めて、だめだ、だめだと役所は言うけれども、しかし、それを修正するのが政治で、おたくらが言っていた政治主導というものじゃないですか。だから、あなたたちが言っていることをもっとしっかりやらなきゃだめだということであります。そこを、口で言っているだけで実際はようやらない、反対があったからできなかった、これでは、言いわけはもう政治には要らないですよ。もっと不退転の決意を見せないといけない。 もう一つ言っておくと、今回の東北の大震災でも私は思ったんですけれども、どうも民主党の先生方は、国民がどう見ているかという見てくれを物すごい気にし過ぎる。政治が何を期待されているかということにこたえようとしていないところがある。 例えば、被災地の人たちは体育館に避難しています。我々が政権にいたときは、平沢さんがここにいるけれども、我々はともに役所にいたんですよね。そして、三原山の噴火のときに、一万人の島民を一夜で大田区に連れていき、体育館へ収容しました。そして、この人たちはずっと何も持たずに来ていますから、一人当たり十万円をたしか発災十日後に渡しまして、何とか日々の生活に御苦労のないようにしました。それから、神戸の大震災のときも、たしか二週間後ぐらいに五十万平均で被災者全員にお金を渡しております。 なぜならば、特に今回の東北の大震災のときは一文なしで来ているわけですよ。体育館でカップラーメンとか配られるものは食べられるけれども、たまには回転ずしぐらい行きたいと思うじゃないですか。そのときに一円も持っていないんですから。もしこの被災者が皆さん方の御兄弟であり御両親であったら、そんな不便をかけられないからとお金を届けるでしょう。そこの本気度がないんですよ。困っている人を自分の親族だと思う気持ちがないんです。それが薄い。そうじゃなくて、どう思われるか、どう思われるかばかり気にしている。政治に心が伝わっていないんですよ。 だから、本気度を示すことが大事。冒頭説明しました、増税をする、すると言っていますけれども、やるのならしっかりとやらなきゃだめですよ。どうせ後で引き下がるのなら余り言わない方がいい、私はそう思いますよ。 大体、災害対策なんかは、これはもう過去の日本の歴史を見てもそうじゃないですか。関東大震災のときもそうですよ。困っているときに増税しちゃえば、それは、あなた、災害を受けていないところも被災地を応援する体力が出てこなくなるじゃないですか、景気が悪くなって。 だから、そういうことを考えますと、政治というのは何が必要かというと、特に民主党に申し上げたいけれども、もっと本気度が必要ですよ。そうしたら、国民も期待したことについてそう裏切られていなかったと思うかもしれませんけれども、今までのあなたたちがやってきたことは全部裏切りですよ。裏切りですよ。裏切るつもりでやったんじゃないんでしょう。だけれども、しっかりやらないから、結果として裏切ってしまう。それは政治ではないということを私は申し上げたいわけであります。 そこで、円高ですが、あらゆる手段を尽くして日本産業を再生させなきゃいけない。私は冒頭言いましたように、円高のときは円高のメリットを使え、円安のときは円安のメリットを使えということですが、今ちょっと調べますと、きのうの速報値ですけれども、日本企業による海外企業のMAが、一一年度上半期、四ないし九月で、前年同期比三一%増の二百四十一件、半期ベースで過去最高となっているわけであります。 また、MAに加えまして、資源の獲得、その他優良資産の獲得をもっと促進しなければならない、このように思います。そういう点については皆さん御同意でしょうけれども、どういう工夫をしておられるか、お答え願いたいと思います。
○古川国務大臣 まさにこの点については、先ほど来から申し上げておりますように、委員と私ども、問題意識は共有いたしておりまして、この機会に海外MアンドAや資源確保等、ぜひ具体的に一つ一つ成果を上げていきたいと思っております。 そうしたために、今回の対策の中では、先ほど来からお話が出ておりますけれども、民間資金を導入するための呼び水として、現在約八兆円とされております外国為替資金特別会計から国際協力銀行への融資枠を十兆円規模に拡大すると同時に、石油天然ガス・金属鉱物資源機構、JOGMECでありますが、への出資の拡充を通じて、レアアース等の鉱山権益取得や天然ガス田買収を支援するとともに、産業革新機構への政府保証枠の一・八兆円への拡充等を通じて、海外MアンドAを促進する、そういう枠を設けました。 問題は、これをどうきちんと使っていくかということだと思うんですね。委員も役所にいらっしゃったときにいろいろ経済対策なんかやられたと思いますが、私も、わずかな時間でありましたけれども、たまたまそういう経済対策を取りまとめる部署にいましたときに、数字を大きくするときに、ただとにかく数字を積み上げる、そういうことがよくあったわけでありますが、実際にはそれが使われていないということがよくあったわけであります。 私も政府の方に二年前に入らせていただいて、過去の政策、打ち上げたときにはよかったんだけれども、実際にはそれが効果がなかったということはどういうところにあるのかなというと、その後にきちんとフォローしたりとか、実際にちゃんと枠があっても使われていなかったりとか、そういうことが多いんですね。ですから、やはりそこの、いわゆる行政のPDCAサイクルをどうつくっていくか、これが政府に対する信頼をきちんと獲得するためにも大事なことであって、これも、私は、この円高対応策はまさにこれからが一番の正念場だと思っています。 特に、MアンドAなどは、私も経済界の方々にお会いするときにいつも申し上げているのは、とにかく政府として、皆さん方が長期戦略に立って、企業、それこそこの機会に競合の企業などを、MアンドAに走ったっていいんだと思います、こういうチャンスに。そういったものについて政府は全面的にバックアップはさせていただきますと。 それこそ、今、八兆を十兆に拡大しました、これで足らなくなるんだったら、委員おっしゃるように、もっとこれを拡大すればいいと思います。でも、まだこれはそんなに使われていないわけですね。だから、まずはこの枠の中で、どんどんこの枠を使っていただいて実際にMアンドAなどの促進をしていかなきゃいけない。そのためには、あらゆる機会を通じて、今、政府の方からも民間企業に対して、この枠を使ってそうしたことを計画してもらいたい、実行に移してもらいたいというお願いもさせていただいております。 ですから、これはやはり官民挙げてやっていかなきゃいけない話でありますので、しっかりそういう意味での、民間の皆さん方にも、この枠を使って、ぜひこの機会に中長期の企業の戦略を立ててそういう投資に出てもらいたい、その全面的なバックアップは政府としていたしますよと。融資だけじゃなくて産業革新機構などを通じての出資などもできますので、そういう融資と出資両方の面からサポートしていく。 それがどういう状況なのかということは、今後、随時フォローしていって、チェックをしていきたいと思っております。チェックをして、足らないようであれば、なおそれを後ろから押していく。これはぜひ、先生もいろいろな方々を御存じだと思いますから、先生からも民間の企業の経営者の皆さんなどに、どんどんこの機会にこういう政府の政策を使ってMアンドAをやれというふうに後ろから押していただければと思います。これは、本当に我々みんなが努力をして、民間の方々にも御協力いただいて、せっかくつくったこの枠、お金を有効に活用していく。 私は、日本はお金はたくさんあるんだと思います。そのお金が十分に生かされていない。そういった意味では、お金を生かすための政策をぜひ実現していきたいと思っておりますし、実際にやはりこれは実行されなければ意味がないわけでありますから、その実行に向けて、これからが正念場だと思っておりますので、頑張ってまいりたいと思います。ぜひ、また委員の御協力もいただければというふうに思います。
○竹本委員 官民一体でやらなきゃならない、まさにそのとおりで、きょうはこの後成長戦略のことについて議論をしたいんですけれども、ちょっとその前に、今の日本の産業界が直面している、今、何か八重苦というらしいですね。この間まで六重苦だと聞いていたんですが、八重苦。 何が入ったのか調べますと、まず一つは高い法人税率、約四〇%です。二番目が、厳しい労働規制。三番目が、自由貿易協定の対応のおくれ。TPPもありますが、FTA云々ですね。それから、温暖化ガスの二五%削減。これは鳩山さんが言ったもので、とても産業は耐えられないということです。悲鳴を上げています。それから、歴史的な円高。六番目が電力問題。七番目が、世界経済の失速。ほかの経済が悪いということですね。それから最後に、政治の不安定。 全部で八つになるんですけれども、一つ一つ見ていくと、日本の法人税の実効税率は四〇・六九、アメリカはカリフォルニア州の場合は四〇・七五とほぼ同率ですけれども、ヨーロッパは三〇%前後、アジアは二五%前後、こうなっております。 大手企業の中にはいろいろな優遇税制を受けているところがありますので、大体三〇%程度が本当の実効税率だと言われておりますけれども、優遇税制が縮小されますと、企業負担は約七千五百億円程度ふえると見られております。こういうふうな状況の中で、震災があったので五%法人税の引き下げということは三年間据え置きのような格好になりましたけれども、優遇税制の縮小についてどう考えているかということについてお答えいただきたい。
○藤田副大臣 竹本委員にお答えをいたします。 竹本委員とは、いろいろな国際会議でいろいろ御提案をいただいたとき同席させていただいておりますが、いつもありがとうございます。 今御指摘のとおり、我が国の法人税率は高いと言われておりますけれども、そんな中で、優遇税制をどうするかという御質問でございます。 御承知のとおり、継続審議中の二十三年度の税制改正法案においては、国内企業の国際競争力強化と外資系企業の立地促進、それから雇用と国内投資を拡大するという観点から、まずは、課税ベースの拡大とあわせて実効税率の引き下げを行うという流れになっております。 具体的には、復興のための財源確保の観点からは、法人実効税率引き下げ及び課税ベースの拡大を実施した上で、三年間の時限措置として一〇%の付加税を課すということになっています。したがいまして、三年後には法人実効税率引き下げによる企業の税負担軽減を実現する、そんな流れで対応していきたいというふうに思っております。
○竹本委員 この八重苦の中で、ちょっと労働者派遣法に関して申し上げたいと思います。 製造業の多くは、労働者派遣法改正を機に、派遣会社からの労働者を受け入れ、低コストで柔軟な労働力確保に努めてきたのが実態です。けれども、二十年の秋以降、派遣労働者が契約を打ち切られる派遣切りが社会問題化して、現在、仕事のあるときだけ派遣会社と短期契約を結ぶ登録型派遣の原則禁止、製造業派遣の原則禁止などを柱とする改正案が国会で審議されているところであります。これも企業経営を圧迫すると私は考えるんですが、どうでしょうか。 現場を歩いてみますと、派遣労働者がいないと中小企業はやっていけないと言いますね、社長は。なぜかというと、いわゆる保険料とかいうようなものがたくさんつくので、人件費が非常に高くなって雇えない。それから、毎日仕事があるわけではなく、ある週は仕事があったけれども翌月は全然仕事がない、こういうことがしょっちゅうある。そうすると、仕事がないときもぶらぶらさせて給料を払わなきゃいけない。とてもできない。だから、あるときだけ雇う派遣は非常に中小企業にとってはありがたい。これはもう切実な声であります。 ですから、一方でそういうものがあり、派遣の弊害ということに目をつけられますと、製造業派遣の禁止とか登録型派遣の禁止とか、こういうことを言い出していますけれども、それぞれそれなりの存在意義というか役立っているところがあるのではないかと思うんですが、今、こういった登録型派遣、製造業派遣の禁止等を言っておりますが、これは変えるつもりはあるのかないのか。その点について、どなたでも結構ですが、答えてください。
○古川国務大臣 この件については、本来厚労省からお答えさせていただいた方がいいのかもしれませんが、私の方から御答弁させていただきます。 現在御提案しております労働者派遣法改正案は、行き過ぎた規制緩和を適正化し、派遣労働者を保護するため、登録型派遣の原則禁止や製造業派遣の原則禁止などの抜本的な改正を行うものでございます。この案におきましては、常時雇用する労働者の派遣は禁止の例外とし、その施行日も公布後三年以内とするなど、企業への影響を勘案して提案をさせていただいております。 政府としては、施行までにハローワークにおけます短期の職業紹介の充実に努めるほか、派遣先で派遣労働者を直接雇用した事業所への助成制度により、派遣先である中小企業の人材確保を支援していくことといたしております。したがいまして、今委員から御指摘があったような不安にきちんとこたえるような形で対応してまいりたいと思っておりますので、どうぞ御理解をいただきたいと思います。
○竹本委員 次に、二五%の温室効果ガスの削減問題について申し上げたいと思います。 原発がとまっているんですよね。この国際公約の導入はこれから本当にできるのかどうかということであります。 環境省の試算によりますと、一〇%削減と一五%の排出権取引で対応した場合でも、経常利益が製紙業界で七・八%、鉄鋼業界で六・三%減るとされております。二五%削減をすべて国内で行った場合、GDPは三・二%減るという試算もあります。 これは見直すつもりはないのか。これはもう産業界挙げて、二五%はきつ過ぎる、こう言っているわけですね。ところが、一方で鳩山さんは約束しています。だから、私は、一日も早く方向転換したらいいんじゃないか。幸いなことに、大震災が起こったじゃないですか、それを理由にあれすればそんなに国際批判は浴びないと思いますよ。一番大事なのは国内の産業ですよ。いかがですか。
○石田副大臣 お答えをいたします。 現在、委員御質問の二五%の削減の件につきましては、エネルギー・環境会議を中心にエネルギー政策の見直しについて議論を行っておるところでございます。私もコスト検証委員会の委員長を務めております。エネ環の方は来年夏を目途に、コスト検証委員会の方は一応ことしじゅうに結論を出そうかというふうに思っているわけでありますが、エネルギー・環境政策の策定を行い、今後、これと並行して地球温暖化の国内対策についても検討を行っていくところであります。 御質問の二五%についてでありますが、中長期的な目標としては現段階では変わりありませんが、委員おっしゃったように、三・一一の福島原発事故等によるエネルギー政策の見直しの議論を現在行っており、検討を要することと考えております。
○竹本委員 今の私の発言で、幸いなことに東北の大震災を口実に使える、こういうことを言いましたけれども、それは震災が幸いだったと言っているわけではもちろんありません。一つの口実を探すのにそれも一つの理由にしたらいいのではないか、一日も早く二五%を修正すべきだというのが私の意図したところであります。 それから、電力問題なんですけれども、福島の原発の問題がありまして、東電、東北電力管内の大口電力需要家は昨年比一五%の節電を義務づける電力使用制限令を発動しました。また、余裕があると思われておりました私の地元西日本でも、火力発電所の故障など予期せぬ電力不足に陥りまして、電力供給は全国的に逼迫しております。さらに、原発の代役である火力発電の燃料費がかさみまして、発電コストが三兆円以上増加、産業全体で年間七兆七千億の新たな負担が発生する見通しです。 要は、日本の電力料金は世界でも二倍なり三倍高いと言われており、まあ二倍ぐらい高いでしょう、比較する国にもよりますけれども。これ以上高くなると困る。しかし原発は、これ以上つくるのはなかなか問題があって、ちょっと抑えていかなきゃいけない。こういう状況の中でどうしていくのかということなんです。 実は、この夏、六月だったですか、インドネシアでダボス会議がありまして、私、出席していたんです。パネラーとして出ておりまして、日本の経済は震災で大丈夫かと言われたんです。私は、大丈夫だ、サプライチェーンの問題は半年以内に解決するから年末にはちゃんと生産力が十分回復する、こう言ったんですが、ある国の人から質問を受けまして、そんなことを言うけれども、被災地域の東電、東北電力管内のみならず、関西電力も一〇%以上削減なんて言っているじゃないか、電力、エネルギーを削減して生産力を一〇〇%もとへ戻す、そんなことはできないんじゃないか、こういう鋭い質問を受けたわけですね。 ですから、私は、電力の使用量を削減削減と言うことは、このようにある意味での風評被害を生んでいるのではないかと。特に関西は、東北の大震災があった直後、町じゅうに人があふれるぐらい人がたくさん来ました。ドイツ大使館も大阪に拠点を移したんです。そして、非常にあれだったんだけれども、その関西が電力が少ないとなると、そこに事務所を移そう、工場を移そうと思っていたところをもう一度考え直す、こういうことになるわけです。 ですから、私は、電力供給は十分できるんだというメッセージを対外的に送らないと日本の産業にとってプラスにならないというふうに思いますが、いかがですか。
○石田副大臣 お答えいたします。 御指摘のような震災後の我が国のエネルギーシステムのあり方については、先ほど申し上げましたように、国家戦略担当大臣を議長として六月にエネルギー・環境会議を設置させていただいたところであります。同会議で七月二十九日に取りまとめた当面のエネルギー需給安定策において、基本的な対処方針としては、原子力発電所の停止が広範囲に生じた場合でもピーク時の電力不足とコスト上昇を最小化すると宣言をいたしておるところであります。 さらに、当面の電力需給対策として、第三次補正予算、制度改革、電力会社の対応策を盛り込んだエネルギー需給安定行動計画を十月末から十一月初旬をめどに取りまとめることにしております。来年の夏に向けて、原子力発電所の停止が広範囲に生じた場合でもピーク時の電力不足を回避し電力料金の上昇を抑えるため、同計画で具体策を提示することになっております。
○竹本委員 政府のやっていることはその点についてはわかりましたが、大きく考えまして、日本はこれからどうしていくかということを考えますと、やはり、もっともっと稼げる経済大国であり続けることが必要だと思うんです。 そのためには、何といっても、日本の持てる一番の力、それは大変高度な技術力、そして資本力、こういったものを使って稼げるところで稼がせていかないといけない。そのためには、中小企業はなかなか海外に出にくいけれども、大企業は海外に出られるわけです。ですから、そこで、稼げるものでどんどん稼いでいってもらおうと私は考えています。 そのうちの一つが、海外のインフラ整備に対して政府が積極的に支援、協力することだと私は思っております。 海外の入札状況を見ておりますと、例えばアメリカ、ブラジルあるいはインドネシアのいろいろな鉄道プロジェクト、たくさんありますね。こういったところで聞きますのは、例えばJOGMECという政府がつくった関係団体と日本の企業が現場で競争しているんです。言ってみれば、足の引っ張り合いをしている。結果として、どこかの国に持っていかれてしまう。これこそ、さっき古川さんが言った官民協力の逆を行っておるんですね。 だから、この辺は、やはりうまく話し合いをして、そういう日本人同士の企業で争うようなことはできるだけ避けるようにして、結果として仕事をとってくるようにしないといけないのではないかと思っております。 ことし、JBIC法を改正しまして、先進国にもインフラ輸出の支援ができるようになりました。これは非常に大きい。この五月にアメリカ・ワシントンに行きまして、向こうの要人と会いましたけれども、日本がJBIC法を改正してくれたことは非常にうれしいと。そして、東部及びカリフォルニアで高速鉄道計画を彼らは持っておりますけれども、アメリカといえども資金不足であるのは事実であります。ですから、日本の制度金融が使えるならありがたいと。だからといって日本に発注するとまでもちろん言ってくれませんけれども、ぜひ、そういう政府の総合的な支援を今まで以上に支援すると同時に、やはり、要は日本の企業が仕事をとり、そして得た利益を日本に還流させてくれることが一番大事なんだと思います。 だから、外国へ出ていけない人たちは国内で雇用の機会を設けなきゃいけない。ですから、その外国で稼いできた利益をもとに国内でいろいろな、介護福祉、何でもいいや、あるいは公共事業でもいいですよ、そういう仕事を国内に出せば、外へ出ていくことのできない人たちも仕事にありつき、海外で稼げる人は日本のために役立つ、こういういい循環ができるんだと思いますが、この大規模プロジェクト、特にアメリカの新幹線プロジェクトについての、国交省も出かけていっていろいろ会議等を重ねておるようでありますが、見通しといいますか問題点、この辺についてお答えを願いたいと思います。
○奥田副大臣 竹本議員の大変見識の深い部分での御指摘でもあります。今、JBICの融資の件なんかも御披露、御紹介いただきました。御指摘のアメリカの件については、先月、松原副大臣がカリフォルニアの方に出向きまして、州知事とこの高速鉄道に関しての懇談を持たせていただいております。 成果としましては、トルコ・イズミット湾の長大橋の受注に前の内閣のときに成功しておりますし、そのほかにも、政務官の方でインドネシアあるいはサウジアラビアというところに出かけて、インフラ整備について、また、日本の弱点でありますパッケージ型、計画段階からあるいは運営までというところに対応できるように、PPP協議会あるいは関係大臣会合といったものを重ねて、弱点の克服に取り組んでいるところであります。 どうか、これからもまた御指摘、御指導をいただければと思います。
○竹本委員 時間が大分来ましたのでそろそろ終わりにしますが、要は、日本の国を富ませるためにできることはすべてすべきだと私は思います。 そういう意味で、例えばODAなんかでもアンタイドということにこだわり過ぎて、ドイツなんかは、ドイツの例えばシーメンスとかそういう製品を使うのならお金を出す、そういうことを赤裸々にやっているんですよ。ですから、今ドイツは世界第二位の貿易大国、中国の次なんですよ。だから、そういう工夫をやはり日本のODAも考えなきゃいけないというふうに思います。 いずれにしろ、世の中、国際的にはグローバリズムと言われておりますけれども、今必要なのはグローバリズムの中におけるナショナリズムなんですよ。それをきちっとして日本の国をしっかりと富ませていかないと、世界が日本を見る目が変わってくる。日本はさすが大したものだ、あの資源のない小さい国で世界の経済大国であり続けている、そこをこれからも示していかなきゃいけない。それの一番大事なものは何かというと、やはり政治の指導力ですよ。ぜひ政権におられる皆さん方はしっかり頑張っていただいて、我々が政権についたときはもっともっと頑張りますから、ぜひともそういうことで頑張っていただきたいと思います。日本を富ませるために頑張りましょう。 ありがとうございました。
○荒井委員長 次に、石山敬貴君。
○石山委員 民主党・無所属クラブの石山敬貴です。 本日は、内閣委員会で質問の時間をいただきました。委員長、各委員の皆様に感謝いたします。 それでは、早速質問をさせていただきますが、本日は、原発由来の放射能問題にかかわることを中心に質問させていただきたいと思います。 先日の当委員会におきまして、細野大臣の演説の中でこういう言葉がございました。放射能に汚染された廃棄物や除染により生ずる土壌を一定期間保管するための安全な施設の確保に向けて、十月中にロードマップを策定するとおっしゃっていただきました。 まず最初の質問ですが、非常に雑駁な質問でありますが、このロードマップというものはいかなるものか、その概要をお聞かせください。
○細野国務大臣 今月中にお示しをしますロードマップでございますが、これは、まず基本的な対象として、仮置き場と中間貯蔵施設についての基本的な姿をお示しするというものでございます。 皆さんに仮置き場というものがどういったものなのかということについてなかなか御理解をいただけない部分もありまして、ここは我々の至らなかったところでございますので、安全に仮置きをできる施設はこういうものなのではないかという提案をいたします。さらには、仮置き場をお願いするからにはどれぐらいの期間なのかというのをお示ししなければなりませんので、その期間についても明示をしたいと思っております。 そして、もう一つ悩ましい中間貯蔵施設でございますが、福島県民の皆さんには大変申しわけないんですけれども、放射性廃棄物の今の量を考えると、一定の期間は福島県にこの中間貯蔵施設をお願いせざるを得ない状況でございまして、安全にしっかりと保管ができ、減容の技術などについてもしっかりとそこでさまざまな取り組みができるような、そういう施設をつくりたい、つくらせていただきたいと思っております。その姿を今度のロードマップではお示しをするということでございます。 現在、専門家はもちろんですけれども、さまざまな皆様と相談をしながら最終調整に入っておりますので、ぎりぎりになるかもしれませんけれども、月内にはお示しをしたいと考えております。
○石山委員 重ねて大臣にちょっとお聞きしたいんですが、では、示されてくる仮置き場、中間施設の具体的な場所というものまで御提示されるんですか。それとも、こういう場所ならいいよという概念的なものを例えば都道府県とか地方自治体に出すということなんでしょうか。
○細野国務大臣 まず仮置き場ですけれども、これは一カ所につくるというものではなくて、それぞれの市町村に適切な場所につくっていただく。町に一つというところもあろうかと思いますし、もう少し広い自治体では何カ所かつくっていただかなければならない可能性もございます。現在、それぞれの市町村ごとにさまざまな取り組みをしていただいて、私どもも説明に回っているところでございますが、それぞれの地域によって置き場所は異なります。したがって、ロードマップの中で特定の場所について指定をするという種類のものではないと考えております。 一方で、中間貯蔵施設につきましては、これは福島県内でいうならば、かなりの大きさになりますので、安定的にしっかり貯蔵するという意味で、やはり一カ所に限定をしていかなければならないというふうに思っております。 ただ、まだ場所を特定できるだけの調整が終わっておりません。ですので、まずは国としての考え方、施設の性格というものを明確にお示しして、その後、どこに置いていただけるのかということについての御相談をさせていただきたいと思っております。
○石山委員 ありがとうございます。 大臣は、重々御承知、御案内のことだと思って、釈迦に説法でございますが、私がこのような質問をさせていただいている理由というのは、まさに放射能汚染されました廃棄物、土壌を一定期間保管する場所というものをまず早急に確保することが、被災地の産業の復旧復興であったりとか、また、被災地の住民の方の健康被害を防止することにもつながりますし、そして何よりも、やはり日常の生活の安心を回復していくことに一番重要なことと考えて、きょうのまず冒頭に今の質問をさせていただきました。 そして、きょうの質問の後段で触れさせていただきますけれども、今回の放射能問題で二点目として非常に重要なことと自分が考えていることは、つまり、国民の皆さんに放射能に対する正しい知見というものが伝わっていないといったことがあります。その情報をもう一度改めてしっかり出していただきたい、そういうふうな内容の質問をさせていただきたいと思っております。 特に、情報に関してもですが、私ももともと理系畑の人間でしたが、正直、ベクレルだ、シーベルトだといったような単位を聞いても、もう完全に忘れていまして、大学のころに使った昔の専門書をひっくり返して見ていたといったような状況でございます。 現在、食品におきましても、セシウム134、137、沃素131に対してそれぞれ基準値というものを決めておりますけれども、多くの方々が、それがどういったものかをなかなか御理解できない。もし仮にセシウムや放射能に汚染されたものを自分が食べた場合に、内部でどのくらいの被曝をするのかといったような、だれもが知りたいと思っているようなことに関しても十分に伝わっていないという現状が、さらにこの放射能問題を大きくしているのではないかというふうに考えております。 皆様に資料を三枚ほどお配りさせていただいているんですが、ちょっと資料一をごらんになっていただきたいと思います。 私は、今、その二つのことが典型的な実害としてあらわれている一つの例が、被災地で生産された枝肉の相場観だと思っています。 このように、グラフを見ていただくとわかりますとおり、七月になりまして、福島、宮城というふうな形で、汚染されたわら、汚染された枝肉が発見されました。そこから現在まで、全国的にも二〇%以上、また、被災地である、放射能汚染が見つかっています宮城県については三割ほどの枝肉の低下というものが見られます。 これはA5と言われる霜降り肉のいわゆる最高級肉であって、この価格というのはもう農家にとりましては採算性が全く合わないといったような価格になっております。 これのまず一点目の原因というのが、つまり、今、枝肉の卸の業者さんが倉庫に大量の滞留した枝肉を抱えているといったことがあります。 現在、宮城、福島、岩手に関しましては、しっかりとした放射能の全頭検査、全戸検査と言われる検査をすべて枝肉に関しては行っています。ですから、このような検査以降の流通している枝肉というものに関しましては、放射能、特にセシウムに関する不安というものは全くございません。すべて基準以下であるということが言えるわけです。 問題になるのはここでして、原発発生以降から検査体制がとられるまでの間の枝肉は、いわゆる放射能、セシウムが中心になると思いますが、これを含有しているのかしていないのかというのが不明なわけです。ですから、消費者の方々はそれをすべて、ほとんど卸の方に返品されて、今、卸の方の冷凍倉庫には二度と店頭に出すことができない在庫として眠っているような形になっているといったようなことがあります。 これも、はっきり言えば、処分地というものがほかにないからこのような状況になっているということです。 ちょっと農水省にお聞きしますけれども、その後、倉庫に滞留してしまった枝肉というのはどうなっておりますか。
○荒川政府参考人 お答え申し上げます。 今先生のお話にございましたように、汚染稲わらを給与された牛の牛肉につきましては、八月五日の私どもの対策の中で、消費者の不安を払拭する観点から、すべてこれを隔離いたしまして処分するという形でやらせていただいております。 現時点までで、九月末時点のデータでございますけれども、対象牛肉百五十六トンを市場から隔離いたしておるところでございます。 これにつきましては、倉庫に入っていること自体がまさに滞留しておるということになりますので、順次これを焼却なり埋却なりをして処分を進めていきたいと思っております。 いろいろ関係方面と御相談をさせていただきながら焼いたり埋めたりをしておるところでございます。現時点で、このうちの約十トンの処分が終わったという状況でございます。
○石山委員 申しわけありませんが、一カ月前と変わらない状況で、結局は、焼却、埋却したいといっても、やはりほかに移す場所がないという現実がここにある。ですから、今の枝肉の話ですと、まず、卸の方が余分に買いたくたって、置く場所がないから買えない。ですから、このような値崩れになっているといったようなことが言えます。 また、これは地元の農家の方々のことでございますけれども、資料二を皆さん見ていただきたいと思います。 やはり、放射能物質で汚染された物質の保管場所がなく、例えばセシウム汚染が検出されてしまった稲わら、またはそれを食してしまった牛や豚から出てしまった堆肥というものが今農家の庭先にこのように山積みになっています。 特にAの写真を見ていただくとわかりやすいのかなと思いますけれども、これは一つのロールが大体百キロから百五十キロぐらいのワンロールです。これが宮城県に四万三千個あるというふうに言われています。トン数にして四千トンから四千二、三百トンということで、これもまた、先ほどと同じように、ほかに移す場所がなく、農家の庭先にそのままたなざらしになっているといったような状況ですし、また、Cの写真を見ていただくとわかると思いますが、同じく堆肥もこのように野積みにされたままといったような状況でございます。 これに関しましても、環境省からはある程度の基準が出ていたわけですけれども、改めてお聞きします。今、基準値というものはどうなっているのか、またこのような指導というのはどのようになっているのか、簡潔にお願いいたします。
○伊藤政府参考人 環境省におきましては、放射性物質に汚染されたおそれのある廃棄物についての処分方法について、安全評価検討会を設けまして検討してまいりました。その結果、八千ベクレルを下回るものについては一定のバグフィルター等を備えた焼却炉であれば焼却をしても大丈夫だ、こういうふうなことで結論を得ているところでございます。
○石山委員 環境省の指針としては、八千ベクレル以下であれば一般廃棄物として同様に扱ってよいという方針だということでございます。 全く、それはあくまで方針でございまして、では現場はどうなっているかといったようなお話をさせていただくと、これまでも自治体ごとに、例えば宮城県に登米市というところがございます。そこの登米市におきましては、県と登米市が協力しまして、この稲わらや堆肥の一時保管場所というものを確保しましょうということで、全部で四十四棟のパイプハウスをつくって、そこに保管するようなことを今進めているといったことです。しかしながら、まだ十四棟しか計画が立っていません。 その前に、先ほど農水省からありましたが、枝肉を焼こうとしているんだというところでとまっているわけですが、やはり登米市におきましても、焼却できないかということで、試験焼却を行ったといったことがありました。 しかしながら、両方とも話が余り進んでいっていないという現状があるのは、住民の方々が、やはり自分の近くでそのような物質をためておくのはちょっとね、焼かれては困るといったようなことです。 そして、なぜだめかといったときに、先ほど細野大臣からは、ロードマップの中でいつまでといったことも明示しますよといったことは、これは非常にありがたいことでございまして、一たん置かれたらいつまで置かれているのかわからない、または、放射能について、どういうものなのかという説明も国から全くされたことがないよといったような住民の方々の声というものがございます。 ですから、冒頭言わせていただいたときに、もう一つのポイントとして、枝肉の価格が推移しているのは、これはもう今さら言うことではありませんが、風評被害でございます。この二点目の原因としては、私は、やはり放射能の知識というものをもっともっとわかりやすく国民に伝える努力というものを、政府または各関連省庁にしていただきたいというふうに強くお願い申し上げます。 ちょっと手前みそになりますけれども、また少し正確でないところもあるかもしれませんが、資料三番をごらんになっていただきたいと思います。 私の地元でも、特に小さいお子さんを持つお父さん、お母さんなどは、子供たちに対してきちんと自分たちが、今この地でとれたもの、例えば宮城では宮城でとれたものを食べさせていいんだろうかといったような不安になっておられるわけです。そのときに、資料の一つとして私がつくっていって、皆さんに見せながら御説明させていただいているのがこの資料三になってまいります。 例えば、私たちは、当然、空から宇宙線としても、地表からも放射線というものを常に浴びています。いわゆる外部被曝というのは自然界においてもあるわけです。また、内部被曝におきましても、もともとありますトリチウムやカリウム40、または炭素14といった、原発事故と全く関係ない放射能物質というものがあるわけです。ですから、そのようなものから受ける内部被曝というものは、千六百五十マイクロシーベルトあるよと。 では、例えば、二十五ベクレル検出されたお米を毎日、日本人の平均である年間六十キロぐらいとったらどのくらいになるかといったら、これは換算の仕方というのはいろいろあるみたいですが、私の場合、五十年間で十八マイクロシーベルトぐらいと。牛肉だったら、限界値ぎりぎりの五百ベクレルというものを一年間食べたらどのくらい内部被曝するのかといったら、五十年間で三十九マイクロシーベルトといったように、常に自然界からある千六百五十マイクロシーベルトから比べたらほとほと低い数値じゃないですかといったようなお話をさせていただいております。 ですから、こういうような特に食品にかかわる基準値というものを、しっかりとした形で厚労省またはその担当から出していただくということはできないのでしょうか。これも随分、二カ月ぐらい前から私も各部分で依頼していた部分ですが、ちょっとお答え願います。
○三浦政府参考人 今、先生の方から内部被曝のことについて御指摘いただいたわけでございますが、私どもも、審議会で検討いただきまして、その暫定的な推計値というものも計算して、その結果、年間の線量というのは平均的には〇・一ミリシーベルト程度であるということで、自然の放射性物質の摂取による平均的な値、〇・四ミリシーベルトと比べても大きくないというような値を得ているところでございます。 今御指摘いただきましたように、これらについては積極的に国民の皆様方にわかりやすくお伝えしていくということが重要だと考えておりまして、そのような結果も含めまして、国民の皆様への説明会の開催あるいはホームページ等を活用した情報提供などに努めてまいりたいと考えております。
○石山委員 そうですね、とにかくわかりやすく。 例えば、この前の細野大臣の冒頭の所信の演説の中にも、今、福島原発はおさまっているんだといったようなお話がありました。しかしながら、私どもの地元に戻っていろいろな方々とお話ししますと、やはりいまだに、新しい放射能、今も福島からどんどんどんどんと放射能が漏れ出していて、空から降ってきているといったような誤解をされている方もいらっしゃいますし、全く自然界には放射能というものはもともとなかったんだといったようなお考えの方もいらっしゃいます。 これは当然なことだと思います、何も今までそういうことを我々は触れることがなかったわけですから。 ですから、本当にわかりやすいような形で、そして、ホームページとかというのは、やはり見る人は見るけれども、見ない人は見ないわけですから、できるだけ何らかの方法で、広く、特に消費者の方々に知らせていくことが、実際、冒頭のような産業被害が今の二点のことでも出ているわけでございますので、よろしくお願いいたします。 細野大臣にはそのロードマップ、私ども非常に期待しておりますので、しっかりしたものをおつくりいただくことを最後にお願いさせていただいて、私の質問とさせていただきました。 きょうは、本当は経済産業省、あと環境省、もう一問ずつ質問したかったんですが、できる時間がなかったので失礼させていただきます。 ありがとうございました。
○荒井委員長 私からも細野国務大臣にお願いします。 内部被曝なり、食品の被曝状況というか放射線状況というのは、誤解されている向きがたくさんありますので、わかりやすい政府の資料というものをぜひつくられるように提言をいたしたいと思います。 次に、長島一由君。
○長島(一)委員 民主党の長島一由です。 委員長初め委員の皆様におかれましては、質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。 時間が十分しかありませんので、早速質問に入らせていただきたいと思いますけれども、六月十二日にNHKスペシャルで、「シリーズ原発危機 第一回 事故はなぜ深刻化したのか」という報道特集が放映されました。福島の第一原発については、水素爆発やメルトダウンなどが起きる可能性を現場では正確に把握、ある程度予測できていたという事実関係と、東電と官邸とのコミュニケーションギャップ、そういったものが人災をどの程度招いたのかということを描いていたと思います。 いろいろ示唆に富んだドキュメンタリーだったと思うんですけれども、私もその後、独自調査をしまして、法的な不備、そういうことを幾つか、改善点も含めて気がついたこともありましたので、六月十七日の時点で、当時総理大臣の補佐官だった細野さんの方に提言書を提出させていただきました。 提言は主に四つで、詳しい内容は、ちょっと時間が限られているので、席上配付ということで提言書を配付させていただきました。 ポイントの一つは、総理大臣に直接原子力事業者に対する命令権を付与すること。今、原子力災害本部長として指示権限はあっても、指示に従わないときの罰則も何もないということが問題点です。 二つ目は、原子力事業者への指示、命令、指導の法的根拠を明確化すること。 三点目は、原子力事業者への命令の実効性を高めるために、命令に従わない場合の罰則を強化すること。これは、現行では、事業者に例えば罰金でいったら百万円。アメリカとかフランスであれば、一千万円以上の罰金があったりとか、あるいは、原子力事業者が従わない場合はその営業権限を取り消してしまうほどの強力な罰則を設けていますけれども、日本の場合は特定の炉の廃炉の権限しかないということです。 それから、四つ目は、非常時に二十四時間できる体制を構築するため、実務に関する一定の権限を原子力保安院などの規制当局へ移譲することということで、提言をさせていただきました。 その後、補佐官から大臣になられまして、一度文書で回答をいただきました。大変誠実に対応していただいて感謝しているんですが、四つのうち特に三つが、その時点で見直しも含めた検討をするということでしたので、現時点でどのような検討状況になっているのか、御説明いただきたいと思います。
○細野国務大臣 長島委員の方からは、六月に、非常に具体的で、しかも非常に示唆に富んだ御提案をいただきました。感謝申し上げます。いろいろな御提案をいただくのですけれども、これだけ具体的に、法律の中身に踏み込んだ形での御提案をいただくということは余りございませんでしたので、その時点で整理をしていた情報をお示しいたしました。 その後、作業は進めております。 具体的には、来年四月には新しい原子力の規制機関をつくることになっておりますので、その中で形をつくっていくということになります。一番御関心の危機管理は、この組織の中での非常に大きな柱になってまいりますので、その中でしっかりと皆さんに、これならばというものをお示ししたいと思っております。 概略を少しだけ御説明いたしますと、まず総理の命令権なんですけれども、原災法上、現在、本部長として指示権限が与えられております。ただ、この指示権限は、確かに一般的な書き方になっておりまして、それは具体的にどのような効果を生ずるのか、また、それに従わなかった場合にどうなのかということについての記述はございません。 それをある意味で補完するものとして、同じく原災法の二十条の第二項において、原子力事業者に対する命令権が経済産業大臣に与えられている。それと全く並行して炉規制法上の命令権があわせてこの大臣に付与されていて、それに対する罰則は、確かに罰金は軽微でありますけれども科せられている、そういう形になっております。 したがって、この原災法と炉規制法をどう整理して、その中で実質的な指示権限をどのように担保していくのか、そこはぜひ検討対象として、既に形としてはあるんですけれども、若干入り組んだ形になっておりますので、整理をしていきたいというふうに思っております。 そして、もう一点、実務に対する一定の権限を移譲するという部分なんですが、これも法的に何らかの形で担保をしたいと思っております。 ただ、ぜひ御理解をいただきたいのは、悩ましいところは、平時は基本的に移譲して専門家でやるということでいいんですけれども、いざ有事になった場合は、議院内閣制において機能している我が国の政府において、非常に重要な判断をする場合は、やはり閣僚が判断するというのが、これがなければ重大な事態というのは動かないという面がございますので、平時の規制機関の専門家が持つ権限と、有事において閣僚がしっかりとコントロールできるという部分は、やはり分けて考える必要があるのではないかと考えております。
○長島(一)委員 御答弁ありがとうございます。 席上配付した資料、米国とフランスとイギリスとそれからロシアと日本の災害時の緊急時体制の概略図ということで配付させていただきました。 これは説明していると時間がないので、ポイントだけ指摘すると、例えば海外は、オンサイトとオフサイトと分かれて指揮系統がなっているんですけれども、日本の場合は、オフサイトセンターというところにオンサイトも一元化されてしまっているというところがあります。 それから、先ほどもお話ししましたように、私も、今回の震災後の対応を見ていて、やはり海外と比べて、特に総理大臣あるいは官房長官あるいは当時の海江田経済産業大臣、もう目も真っ赤にして徹夜で対応していました。そういった方が、政党間調整もある、あるいは議会対応もあるという中で、果たして本当にそういった体制のままでいいのかなというふうに思っております。 そういった意味で、私、細野さんはいつかは総理大臣になる男だと思っていますけれども、自分が総理大臣になったときのことも想定しながら、そこはうまく、本当に国家の一大事にかかわることなので、うまく整理して改善していただきたいということで、この点は指摘させていただき、また検討状況を改めてお聞かせいただきたいと思います。 それから、二点目の質問なんですが、これは、放射線量の調査の話で、学校給食の放射線量の調査を、例えば横浜市なんか毎日やっているんですね。私の選挙区、ちょっと複雑で、横浜市と鎌倉と逗子と葉山とあるんですが、自治体によってどれだけやっているかという頻度にばらつきがあります。横浜市が一番やっているんですけれども、担当に聞いたら、横浜市としては、市の方針として、原子力事故に伴って発生した行政コストについては、先々国に請求していくという方針が庁内に徹底されているので、現場の職員も積極的に予算も計上してやっているということを聞きました。 そこから思ったのは、各地方自治体が、今後そうやって国に請求していった場合に、国がどこまで面倒を見るかという基準がまだないと思うんですね。特に神奈川県あるいは横浜市の方は、直接の被災県ということでは認定されていないと思いますので、そのあたりの対応について細野大臣のお考えをお願いします。
○細野国務大臣 非常に重要な御指摘だと思います。 こういう事態が起きていますので、空間放射線量についても、食品の放射性物質の割合についても、これは国がしっかりはからなければならないところがあるというふうに思っているんですね。 ただ一方で、住民の皆さんから見たときに、国が出すものと自治体が出すもの、どちらがより信頼性が高いかというと、これは我々の至らなさももちろんあるんですけれども、身近さという面において、自治体の方が具体的に自分たちは信頼できるんだ、そういう方もたくさんいらっしゃるんです。ですから、自治体でそういったことについて測定していただけているというのは非常にありがたいことだと思っております。 さまざまな補助制度というのもございますし、私が消費者庁の担当をしておったときに、そこの基金をつくりまして、自治体で買った場合についてはそれは国が負担をしていくという制度もつくりまして、それを利用していただいているところもございます。 若干整理がし切れていないところがございますので、横浜市のような例の場合にどこまで国がしっかり負担をできるか、しっかり検討してみたいというふうに思います。
○長島(一)委員 御答弁ありがとうございました。この問題について、細野大臣の強いリーダーシップを引き続きお願いしたいと思います。 時間が来ましたので、終わります。
○荒井委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。 きょうは、通常国会の七月二十九日に当委員会で質問いたしました国土交通省の天下り、わたり人事、この問題について引き続き質問をするものです。 最初に、官房長官に確認をいたしますが、霞が関の幹部人事は内閣の承認事項となっております。九月の幹部人事で国土交通省の国土交通審議官が事務次官に昇格をいたしましたが、この人事について、藤村官房長官は了解をされたんでしょうか。確認をお願いします。
○藤村国務大臣 野田政権になりまして、官房副長官に竹歳さんを指名いたしました。竹歳さんが実は国土交通事務次官現職でございました。そこで、その後任として宿利国土交通審議官の任命、これは内閣の閣議決定を行います九月十六日に行ったところであります。 もちろん、私、幹部人事について承知しているところでございます。
○塩川委員 私は、七月二十九日の内閣委員会で、国交省所管のいわゆる天下り法人の人事について、国公法違反である現役官僚による天下りあっせん、わたりあっせんの疑いがあるということを国交省OBからの告発に基づいて質問いたしました。 当時、枝野幸男官房長官は、まずは、一義的には国交省の政務三役においてしっかりと調査をいたさせたいと思いますし、それについては官房においてもしっかりと見ていきたいと思っておりますと答弁をしました。 国土交通省は、この現役官僚天下りあっせん疑惑について、八月十九日に再就職あっせんに関する調査報告を発表し、また、八月三十一日に再就職あっせんに関する補充調査を明らかにしております。 そこで、重ねて官房長官にお尋ねしますが、内閣官房としては、枝野官房長官もおっしゃっていたように、こういった国交省の二つの調査結果についてどのようにしっかりと見たのか、その点についてお答えいただけますか。
○藤村国務大臣 この件につきましては、まず、今言っていただきましたが、国土交通省において、これは大畠前大臣のもとで、政務二役それから第三者、弁護士さんですが、による調査委員会においてしっかりと調査をした上で、国家公務員法の再就職あっせん行為があったとは認められないとの結論を得ているというふうに聞いております。 こうした経緯を踏まえて、現前田国土交通大臣の方から適任との申し出があり、内閣としても承認をしたようなところであります。
○塩川委員 国交省はそういった報告をまとめたわけですけれども、内閣官房としては、この報告書に基づいて、その事実関係について改めて疑問点をただす、そういうことはなさらなかったんでしょうか。
○藤村国務大臣 内閣は継続しておりますが、今おっしゃっていただいたように、まず、七月二十九日、この内閣委員会におきまして塩川委員が指摘をされて、それで、枝野当時官房長官からは、調査をさせると。 ちょっと経緯を言いますと、八月八日に、三井副大臣、市村政務官、それから弁護士二名から成る調査委員会におきまして、延べ十一人の皆さんからのヒアリングなど、調査を実施いたしました。そして、八月十九日、枝野官房長官に報告をし、了解を得た上で、調査委員会の調査報告を公表し、先ほどの結論を出したわけであります。 さらに、その後、反論文書というのが出てきたものですから、これは塩川委員からお届けをいただいたと聞いておりますが、そこでさらに、枝野官房長官については、もう一度、関係者二名からの補充ヒアリング等を行いました。そして結果、反論文書に関しては、八月十九日の調査委員会における認定を覆す事実は認められなかったとの結論、これで一つの結論を得たということでございますので、この件についてはここで終わっている、それを私は引き継いだ、こういうことになろうと思います。
○塩川委員 国交省の報告が、国交審議官の再就職あっせん行為を裏づけるような事実は認められないということについてまとめたのに対し、内閣官房も了としたということであるわけですが、しかし、疑問を持たないこと自身が不自然だということを言わざるを得ません。 霞が関のOB人事がどのようになっているのか、改めてその実態の一部をお知らせしたいと思いますが、お配りしました資料の一枚目をごらんいただきたい。 この間私に寄せられた複数の内部告発をもとに、判明しただけでも、AルートからGルートまでの七つの玉突き天下り・わたり人事が行われております。 その一つ、Aルートですけれども、六人が数珠つなぎに交代するという六連続玉突き人事になっております。現役出向で入った、北陸信越運輸局長が軽自動車検査協会理事についたことによって、最終官職が大臣官房付だった方が港湾近代化促進協議会の専務理事に渡り、順次、このような形で六人連続での玉突きになっているということがあります。きれいに二〇一一年の六月、七月という時期で、そろって六つでこういう人事異動が行われているというのは極めて不自然と言わざるを得ません。 私が七月の委員会で追及したのは、この中の一つのDルートですが、小型船舶検査機構をめぐる玉突きの事例にすぎません。 こういう天下り、わたり人事には三つの類型があるということを見て感じました。 一つが、現役出向型というものであります。玉突きであいたポストに、昨年六月の退職管理基本方針で解禁をいたしました現役出向を押し込む天下り人事となっているものです。 二つ目に、顧問就職型というような形で、二〇〇九年の夏の時点で天下りができずに、民間会社の顧問として浪人中だったOBを法人に押し込む天下り、わたり人事となっている。いわば天下り浪人救済型の仕組みということであります。 三つ目に、ポスト消滅型ということで、法人の都合でポストがなくなってあぶれたOBを押し込む天下り、わたり人事となっているものであります。 官房長官にお尋ねしますが、こういうように、役所の都合で現役官僚を押しつけるような現役出向、役所の都合で肩たたきしたけれども再就職できなかったOB、再就職させたけれども失業したOB、こういった職を保障するものとなっております。こういう法則的なわたり人事というのは、だれかがシナリオを書かないとできないんじゃないか、そのように官房長官は思いませんか。
○藤村国務大臣 私も、今思いませんかと聞かれましたので、そういうことがあるかどうかは、それは調べてみないといけないと思います。 我々の方は、これはちょっとさかのぼりますが、民主党が平成二十一年一月から五月に開催したわたり問題調査チームというのが、これは野党時代でございます、ここで、独法や公益法人の長等、各府省からの再就職者が五代も連続して続いているという状況について要求をして、調査をさせました。調査の結果、これは平成二十一年五月十四日時点でありますが、三百三十八法人、四百二十二ポストが五代連続、これに該当することが判明いたしました。そういう意味では、そういうものを排除しようということで我々もさまざま努力をしてきたところであります。 さらに、与党になって、平成二十二年三月のことですが、この当時、原口総務大臣が、いわゆる五代連続ポストの四月一日時点での再調査の実施についても協力を要請したということでございまして、この調査がその後には行われたということでございます。 今おっしゃられたとおり、そういう実態はきちんと把握しながら、今後そういうことは、おかしいなと思えるところは排除していかねばならない、そのように思います。
○塩川委員 いや、おかしいなという事態が生まれているわけですから、ぜひこういうことを排除していただきたい。 七月のこの委員会で、このような玉突きわたり人事について、OBとのやりとりを紹介したわけですが、裏でOB人事をやっているのは国土交通審議官ですねというOBからの質問に、国交省の人事課長が、そうですと答えている例も紹介をいたしました。この玉突きルートの一つに当たる天下り法人の理事長が、役所から呼ばれて、交代するOBの後任を言われたと証言していることも明らかにいたしました。 国交省にお尋ねしますが、人事課長自身が、裏でOB人事をやっているのは国交審議官ねというのに対して、そうですと認めている発言をしているわけですが、それなのにどうしてあっせんがなかったという調査結果になっているんでしょうか。
○津島大臣政務官 お答えを申し上げます。 調査委員会におけます担当課長へのヒアリングにより、御指摘の発言につきましては、以下の事実関係を踏まえて行われたものであるとの結果を得たところであります。 第一に、担当課長は、みずからの再就職あっせんを求める情報提供者からの再三にわたる電話の中で、君ではらちが明かない、そういう趣旨のことを言われました。 二つ目には、担当課長は、自分がどのように話しても納得は得られないし、情報提供者との年齢の近い国土交通審議官から話をした方が納得が得られるのではないかと考えました。 第三に、どちらにいたしましても、国土交通審議官と話をしてもらうことになるのだから、情報提供者の問いに対して肯定的に答える方が早く電話も終えることができるだろうと考えた。 つまり、このようなヒアリング結果を踏まえまして、御指摘の発言は、複数回の電話で情報提供者から再三にわたり再就職あっせん等を求められ、担当課長がその都度それを拒否するなどのやりとりを中心とするそれまでの長時間にわたるやりとりを背景に、執拗な電話に辟易をして、電話を打ち切るためのものであったとの結論に至ったものであります。 このような事実関係をもとに、再就職に係るあっせん行為は存在しないとの結論に至ったものであります。
○塩川委員 言いわけが長過ぎるということで、それ自身が非常に疑わしいということを改めて浮き彫りにしています。 つまり、やりとりそのものは、音声データもありますから否定のしようもない。報告書自身も、こういうやりとり、会話自体については関係者の記憶と大きなそごはないと認めているわけであります。国交審議官が裏でOB人事をやっているのねというOBの質問に、人事課長が、そうですと答えているのはそのとおりだと。しかし、その際に、今言ったような事情で、執拗にOBからあっせんを要求されて、否定してもしようがないと思って肯定的な返事をしたという趣旨の答えなんですが、そういう調査結果のまとめ方自身が、到底信じられないわけであります。 天下りあっせんは国公法違反行為です。しかも、政権の最重要課題の一つになっているはずです。あっせんが真実でないなら、人事課長がOBの説得をあきらめて、投げやりな返事をするということはあり得ない。つまり、国交審議官に罪をかぶせるような発言をしてしまうわけですから。そういうこと自身が本当にあるのかということを言わざるを得ません。 告発者のOBは、人事課長が告発者に事実と異なる返事をしたという調査結果に対して、反論書を出しました。配付資料の二枚目が、その反論書の一部であります四月二十八日付の担当課長とのやりとりのメモであります。 告発をしたOBは、四月二十八日に人事課長に電話をかけて、まず、一のところにあります、OB人事はだれが決めているのかと聞いたのに対し、人事課長は、建前上は禁止されているが、最終的には国交審議官が決めているので、今後のことは国交審議官に相談されたいと述べています。また、黙って待っていても次のポストについてだれからも連絡が来ない、ポストは厳しいなど、リアルなやりとりの記録となっております。 最初に、OB人事は最終的に国交審議官が決めていることが確認されているので、権限がないのに人事課長に告発者のOBがあっせんを要求することはありません。幾つかの確認事項を確かめているだけであります。 そして、五月二日、審議官に電話をかける前に、告発をしたOBは、人事課長にもう一度この確認を行ったわけです。審議官に否定されたら困るので、その証拠として録音をとっておいた。それが、先ほど紹介した記録になっているわけです。裏で人事を行っているのは審議官ね、そうですという会話になっています。 こういう流れでいくと、OBは人事課長にみずからのあっせんを要求する必要もない。人事課長もあっせんを一度も否定していません。録音された二日の、そうですという会話も、自然な会話の流れの中で、審議官は裏でOB人事を行っているという事実を淡々と答えているだけです。 どう見ても、人事課長が投げやりな返事をした、そういう調査結果よりも、告発されたOBの反論の方が筋が通っていると思いますけれども、国交省に重ねてお尋ねしますが、なぜ告発者のこの反論よりも人事課長の証言の方が正しいと判断できるんですか。
○津島大臣政務官 調査委員会が八月十九日に公表した調査報告に対しまして、情報提供者から、国交省の再就職あっせん調査結果の矛盾と題する反論書が提出されたことを受け、調査委員会において補充調査を行ったところであります。 まず、御指摘の四月二十八日におきまして、調査報告において、以下のようなやりとりが長時間にわたりなされたことが明らかになったところであります。 第一に、勤務先の代表者から六月の任期をもって再任しない旨を告げられた情報提供者が、次の就職先のあっせんについて担当課長に確認したところ、あっせんはできない、だれもそんなことはやっていないという旨を告げられました。 第二に、これに対し、情報提供者は、任期切れ等により職を失う元職員に対し、その旨の連絡もせず、再就職のあっせんもしないのは無責任であるとの主張を織りまぜ、執拗にみずからの再任また再就職のあっせんを求めたということであります。 第三に、こうした過程の中で、担当課長は、君ではらちが明かないという趣旨のことを言われました。 また、御指摘の点につきましては、補充調査において改めて担当課長からヒアリングを行ったところでありますが、その証拠からは、御指摘のような事実は認められず、調査報告における証言内容と論旨一貫したものであったことから、十分合理的であると判断したものであります。 一方、調査委員会は、調査報告策定の段階から情報提供者に対し再三にわたってヒアリングへの協力を依頼し、補充調査においても再度ヒアリングへの出席を依頼したものの、協力を得られなかったことから、補充調査において、調査報告における認定を覆す事実は認められなかったとの結論を導いたものであります。
○塩川委員 告発したOBは、国交省が実施する調査というのは中立性に疑問がある、だからヒアリングには応じられないと言っているわけであります。つまり、国交省の身内の調査ではまともな結論が出ないということで対応していたわけです。 そういう点では、皆さんが出された結論というのは、人事課長の証言などをもとに下しているということでありまして、合理性云々といっても、一方の当事者、いわば身内の発言を心証としてよしとしたという話であって、では人事課長の言い分に何か客観的な裏づけがあるかというとそういうものもないわけで、一方の告発したOBにはこういったメモも残っている、筋も通っている。百歩譲って告発者のメモにも客観的な裏づけがないというのであっても、両者の言い分を判定するものはないわけですから、審議官の疑惑は白とはならずにグレーのままであります。 そこで、重ねて聞きますけれども、告発者は六月の人事で交代をいたしました、その後任は国交省のOBだと承知をしています。また、そのOBが退職をした前のポスト、そのポストについてもその後についたのは国交省のOBだと承知していますが、そのことが事実かどうか、確認をお願いします。
○津島大臣政務官 そのことにつきましては、委員の御指摘のとおりだと思います。
○塩川委員 告発したOBが退職してあいたポストも玉突き人事の対象となっておりました。 資料2の下の方、三のところですけれども、OBのメモで、OBが、建前上は会長指名だけれども、国交省の意向で決めないと監事の中立性、独立性が保てないと。監事という職ですから、法人が勝手に人事をやるんじゃなくて国交省がきちっと決める必要があるんじゃないのかということを言ったのに対して、人事課長は、会の意向も勘案して決めると。 つまり、会が決めるのではなくて、会の意向も勘案して決めるということですから、国交省が人事にかかわっている、国交省が行う人事で会の意向も参考にしますよというやりとりになっているということがここでは紹介をされているわけであります。国交省の意向で決めているということを認めるやりとりということです。 また、五月二日の録音の会話でも、告発者が会長から、告発者が今期で終了だ、後任の選定をお願いしたいという要請があって、それを了承したのは君ですか、国交審議官の判断を仰いでから了承しているわけねと確認を求められたのに対し、人事課長は、はいと肯定をしているわけであります。 こういうやりとりを見ても、告発者のポストをめぐる玉突き天下り・わたり人事あっせんにも国交審議官がかかわっていたのではないのか、このことが問われるわけですが、こういったことについてはどのように確認しているんでしょうか。
○津島大臣政務官 今の御質問でございますが、国交省といたしましては、OBの人事を把握する立場にありません。現職職員のOBの再就職のあっせんは国家公務員法で禁止されていると承知しております。 なお、一般に、独立法人等への現役出向については、法人からの要請に基づき、所管府省において人選を行うものであると認識をしております。 特に独立行政法人の役員人事については、官房長官への協議を行うなど、その実施に際しまして、官邸とも調整を行っております。
○塩川委員 答えになっていないんですけれども。 この国交省の報告の方でも告発者のポストをめぐる問題について書いてありまして、要するに、第三者に選任を依頼したという形で、国交省の関与は認められなかったということが書いてあるわけですよね。では第三者がだれなのかといっても、ヒアリングの対象にも挙がっていないんですよ。その点だってあいまいなままなんですよね。ですから、そういう事実関係について、国交省の報告は明らかにしていないんです。 そこで、この告発者の法人での人事について私の方から指摘をしたいのが、ここに音声のデータ、ファイルとしてありますけれども、ここに新たな証言の記録があります。告発者が所属をしていた法人の副会長の発言であります。 五月九日に告発者は、会長が、自分は人事課長にかねてから交代の要員を打診してあったけれども、時期が来たので本人に今期で終了と言っていいですかと言ったら、人事課長は、それで結構ですと答えたとこの副会長が証言したという中身であります。第三者ではなく、担当課長、人事課長に交代の要員を打診したと会長から聞いているという副会長の発言であります。 会長は、告発者と側近の副会長に、担当課長に交代の要員を依頼あるいは打診したと言っています。彼らに会長はうそを言う理由はありませんので。しかし、調査委員会では審議官を守るという動機が働く。そういうことを考えたときに、この報告書の妥当性が疑われるわけであります。 この録音データを提供しますから、官房長官、本当に第三者に依頼したのか、それとも、本当は人事課長にあっせんを依頼したんだけれども、審議官を守るために口裏を合わせたのか、こういったことがどちらが本当なのか、改めて調査をやり直していただきたいと思いますが、いかがですか。
○藤村国務大臣 この調査というのは、先ほど申しませんでしたが、当時の国土交通副大臣の三井さん、国土交通大臣政務官の市村さん、それから二人の弁護士ということで、こういう意味では、この調査機関というか四人のメンバーというのは中立的、公正だというふうに、まずこれは理解できると思います。 ですから、その中でやりとりがあった中で、さらに補充調査もした上で結論を出されたということでありますので、それは一つの結論であるということで私は受けとめておりますが、今、新たな何かとおっしゃったので、それは私がお受け取りし、その上で検討をさせていただきたいと思います。
○塩川委員 ぜひ具体的な調査をやっていただきたい。 もう一つ重大な証言があります。資料の1にもあります玉突き人事の一つのFルートですけれども、日本民営鉄道協会の理事長の交代について、前理事長の発言であります。日本民営鉄道協会について、今期退任をした理事長は、交代の経緯について、国交審議官から後進に道を譲ってほしいという話を言われたと発言をしております。そのときのやりとりのメモもここにあります。 この中では、前理事長は、会長はほかの副会長に私が辞意を表明したとかなんとか言っているけれども、あいさつ回りでは、それは違うよと人に言っている。要するに、事実の経過は業界の重立った人に言っている。裏に審議官がいるということも言っていると述べているものであります。 この会話の裏づけの音声データも、告発されたOBから提供を受けております。 1にありますように、この日本民営鉄道協会の新しい理事長は、それまで日本自動車協会連合会常務理事を務めていました。ところが、そのポストは、今期、消滅をしています。それで、このあぶれた国交省OBの新しい就職口をあっせんする必要があったということが見てとれるわけです。つまり、国交省、裏のOB人事の司令塔の国交審議官としては、前理事長に後進に道を譲ってほしいと働きかける動機があるわけであります。 前理事長は、会長はほかの副会長に私が辞意を表明したとかなんとか言っているけれども、あいさつ回りでは、それは違うよ、そう人に言っている、裏に審議官がいるということも言っていると、先ほど述べたように指摘をしています。 官房長官に改めて調査を要請したい。この日本民営鉄道協会理事長の交代の事実経過についても前理事長にしっかりと確かめる、そういう調査をやっていただけますね。
○藤村国務大臣 今のは別件でありますので、その資料をいただけるものならいただいた上で、きちんと検討したいと思います。
○塩川委員 このように、実際に人事課長のやりとりを見ても、玉突き人事を行った海技振興センターの理事長の発言を見ても、告発者の後任人事をめぐっても、また、この民営鉄道協会の前理事長の発言を見ても、国交審議官の関与を示す発言が明らかとなっています。このあっせん疑惑は限りなく黒と言わざるを得ない。 そういう点でもしっかりとした調査を強く求めて、天下り禁止に当たっては、全面禁止そのものを行えということを述べて、質問を終わります。
○荒井委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○荒井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。高木美智代さん。
○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。 私は、まず、今、衆議院また参議院の議員におきまして大きな衝撃が走っておりますサイバー攻撃対策につきまして質問をさせていただきたいと思います。 既に皆様御承知のとおり、衆院のネットサーバー、また議員の公務用パソコン等がサイバー攻撃にさらされたというお話でございます。これはことしの八月からもう既にわかっていたという話で、三カ月間そのまま放置をされていたということに対して何ら説明もなかったということに、衆議院の事務局に対する怒りとさまざまな話が今込み上げてきているところでございます。 まず、官房長官はこの問題につきましてどのように受けとめていらっしゃるんでしょうか。
○藤村国務大臣 私も衆議院議員の一人として驚きました。みずからのID等が盗まれている、こういうことを聞きました。 サイバー攻撃につきましては、国境を越えた攻撃が増加するとともに、複雑巧妙化しているということだと思います。 政府においては、平成十七年に情報セキュリティ政策会議及び内閣官房情報セキュリティセンターを創設いたしました。情報セキュリティー政策の立案、推進体制を確立して、総合的な情報セキュリティー政策を推進してきたところでございます。 このサイバー攻撃につきまして、攻撃に強いシステム構築など平素の対策が重要であるとともに、一たん事象が発生した場合には、速やかに認知し対策を講じることによって被害の拡大を最小限に抑えることが極めて重要と認識しております。 このような観点から、先般、十月七日に、私が議長を務める情報セキュリティ政策会議を開催しまして、全府省庁の最高情報セキュリティー責任者等から構成される情報セキュリティ対策推進会議に官民の連携のための分科会を設置し、政府と企業等との連絡、連携のあり方について検討を始めたところであります。 そしてまた、この種の攻撃の潜在的な被害者となり得る企業、国民の皆様に対しても、私からは情報セキュリティー対策の強化について注意を喚起したところであり、我が国の情報セキュリティーの向上に向けて、サイバー攻撃の対処に万全を期していきたいと思っております。 なお、衆議院に対するサイバー攻撃につきましては、衆議院事務局の今後の取り組みに対しまして、政府の側としても、衆議院では対策本部をつくられたと聞いておりますが、我々としては、内閣官房と警察庁の職員を参加させるなど必要な協力を今後してまいりたいと存じます。
○高木(美)委員 この衆議院の、また参議院の今回のサイバー攻撃の問題につきましては、議院運営委員会を中心にさまざまな対処がとられると思っておりますので、そちらを注視してまいりたいと思っております。 いずれにしても、もうアメリカはこうしたサイバー空間の攻撃につきまして新たな戦場と位置づけておりますし、また我が国でもかねてから治安上の大きな脅威というふうに位置づけてはきておりますが、まだまだそれは取り組みにおきましては、高度化、複雑化、そしてまたさらなる高速化ということが今取り上げられておりますので、それに対する対応というのを急がなければならないと思っております。 官房長官、今、三菱重工の被害の問題ももう一方で取りざたをされております。政府が三菱重工の被害を把握したのは九月十九日付の新聞報道というふうに言われておりますけれども、官房長官が最初に聞かれたのはいつでしょうか。
○藤村国務大臣 民間企業のことで、我々も直接的に三菱さんから連絡を受けたということではなく、私も最初に知ったのは新聞報道でございました。
○高木(美)委員 先ほど官房長官から、情報セキュリティ政策会議等で政府と、また官民の連携のあり方等を協議するというお話がありましたけれども、こうした報告体制また連絡体制、そうしたものにつきましてもぜひ整備をしていただきたいと申し上げさせていただきます。 また、あわせまして、これは警察庁にお伺いいたしますが、一方で、消費者に対しますインターネットバンキングの不正アクセスの問題、こうしたことも含めまして多くの被害が報じられております。それに対する被害の状況、それから対策につきまして、簡潔に答弁をお願いしたいと思います。
○山岡国務大臣 先生御指摘のとおり、サイバー攻撃というのは国家の安全保障、危機管理上の重要な問題でございますし、民間においてもこれは大きな問題。また、今日は私どもまでそういう被害に遭っている、こういうところでございます。 警察といたしましては、それを直接取り締まりを請け負う当局であるわけでございまして、そういう点で、具体的にどれだけの攻撃を受けたかということはまた担当がおりますが、いずれにしても、この四月から九月の間に八百九十件を私たちは把握しているわけでございます。これは把握をしている数字でございますから。 そういうところで、当然、今官房長官のお話のように、政府や関係機関と緊密に連絡をしていることが一つ。特に、省庁間の連携が非常に重要でございまして、これは三菱になると防衛省が絡んできますし、その他の重要インフラというのは経産省の管轄でございますし、直接届けを受けて進んでいるのが警察、こういうふうになっているわけでございます。 そういう点では、政府とはそういう連携をとりながら、また一般の、標的となる全国約四千の事業者の皆様と、サイバーインテリジェンス情報共有ネットワーク、名前はこういう名前ですが、構築して、今、サイバー攻撃事案に対する情報の収集や分析や注意喚起というのを極めて積極的に始めたところでございます。 また、都道府県警においては、その地域の重要インフラ、関係事業体で一緒に構成しているサイバーテロ対策協議会、こういう名前でございますけれども、中身は、そういうことで情報セキュリティーに関する情報提供や意見交換などを行って、官民一体となってこのことに取り組んでいく。 そういうことで、特に警察においても、直接的な当事者として全力を挙げてこれに取り組んでまいっておりますし、特に私が申し上げているのは、これは追っかけてきたものを対処しようとしているともう間に合わないですから、先に待ち伏せをして押さえるぐらいの、そういう対応をしないとこの問題には対処できない、こういうふうに庁内でも申し上げて、全力を挙げて対処していくつもりでおります。
○高木(美)委員 それでは、少し角度は違うんですが、今、スマートフォン、八百八十五万台というのが二〇一〇年の数字だそうですが、今では恐らく、携帯電話、スマートフォン全部合わせますと約半数がスマートフォンになっているのではないか、そのような試算もあります。ところが、利用者のセキュリティー意識は大変に低いものがあります。今もう全くパソコンと同じような機能を持っているにもかかわらず、そうした危機意識が低い。 また一方で、私もそうですが、私の事務所はスケジュール管理のためにいわゆるパソコン端末を使っております、ちょっと商品名は申し上げませんが。そういう状況の中で、では、果たしてそれはいわゆるセキュリティーがちゃんとできているかといいますと、ほとんどその意識は薄いというのが現状ではないかと思っております。 したがいまして、スマートフォンの問題、そしてまたパソコンの端末の問題、こうしたことを含めまして、総務省もさまざま取り組んでいらっしゃるかと思います、そのお取り組み。 そしてまた、あわせまして、今、こうした端末等につきましては、クラウドコンピューティング化ということをさらに進める我が国の状況もあります。例えば災害でも、それぞれの個人情報について、台帳が流されたらわからないではなく、やはりこのクラウドコンピューティングを使って、そこに情報が管理される。そして、そこに必要な医療情報とか介護の情報であるとかそうしたものが登録をされ、そうすればどこからでもそこにアクセスできる、必要な事業者がそれにとりに行くことができるというような、そうしたことも今求められておりますが、一方で、クラウドコンピューティング化に伴いますセキュリティーのあり方につきましては、まだまだ我が国におきましても確立できていないのではないかと思っております。 そうしたことにつきまして、総務省の見解を伺いたいと思います。
○森田大臣政務官 お答え申し上げます。 ただいま委員から御指摘がありましたように、昨年度で八百五十五万台、二二%という状況で、ことしは恐らく三〇%は軽く超えてくるだろうというふうに想像されております。 このように急速に普及が進んでいるスマートフォンですから、近年、情報漏えい等を引き起こすウイルスが次々に発見されるなど、今までの携帯電話とは全く違ったアーキテクチャーを有する、本当にPCそのものと言ってもいいような電話でございますので、それが今問題になっているわけでございます。 そして、御指摘のように、利用者と攻撃者の意識の乖離というものがあるだろうと思いますし、機種や使っているOS、あるいはサービスプロバイダーの中でもやはり相当の防御力格差があるだろうというふうに認識しております。 そういった脅威が実際に被害をこれ以上出さないというためにも、私ども総務省におきましても、スマートフォンのセキュリティーに関する研究会を十月以降立ち上げておりまして、年内を目途にしっかりした取りまとめを行いたいと思っております。 そしてもう一点、PCも含めてということですが、サイバー攻撃に対して我が省は、所管しておりますNICT、独立行政法人の情報通信機構の中で、ウイルスに感染したコンピューターが、例えばバックドアとかトロイとか、そういったものが入ったときに出ていく情報流出に対処する、即応できるような技術開発に努めているところでございます。 そして、先ほど来お話がありますように、サイバー攻撃は国境を越えてやってまいりますので、NICTでも、常時不断の監視ができるようなシステムを構築したいということで今技術開発をやっておりますし、あるいは諸外国と連携できるような基盤の構築というものにも努めているところでございます。 いずれにしましても、今後、国際会議の場を活用する、そして技術開発にも努めるということで、もちろん総務省だけでできる問題ではありませんが、内閣官房その他の省と連携して努めてまいりたいと思っております。
○高木(美)委員 今、国際連携もというお話がございました。 まず、我が国におきまして、一つは、情報セキュリティ政策会議、これは先ほど官房長官からお話ありましたように二〇〇五年に設置をされまして、当時、対策も含めて年六回ぐらい精力的に協議がされました。ところが、政権交代後、八カ月間これが放置されたという話も聞いております。また、今は震災対応のために持ち回りが主になっているという話もあります。 私は、やはりちょっとこれでは対応が甘いのではないか、すきがあればそこから幾らでもこうした攻撃につきましては入ってくるというのもありますので、重要インフラ、所管省庁との連携も含めまして、再度、総理をトップといたしますIT戦略本部、ここの主導のところでしっかりと、各省庁のさまざまな情報であるとかセキュリティー対策であるとか、そうしたものを一元化していただきまして取り組むべきであると思っております。 あわせまして、先ほど総務省からお話ありましたとおり、国際協力を強化していくということも大事かと思います。 そこで、これは我が国だけが頑張って、先進諸国だけが協力してといいましても、そうでない国から幾らでもまた入ってきてしまうという、それもまた今のグローバル化の状況でございます。したがって、日本が主導して各国に、何か条約のような、それをやはり義務づけていく枠組み、単なる協力の会議とかそうしたファジーなものではなくて、むしろ各国のこうした情報管理のための整備を義務づけるような、そうした条約というところまで本来高めていかなければサイバー攻撃については対応できないのではないか、そんな思いがあります。 官房長官、いかがでしょうか。
○藤村国務大臣 サイバー空間における脅威が高度化、多様化する中で、国境を越えて自由な情報の流通を可能とするサイバー空間の便益を享受、これはメリットでありますが、とともに、国家の安全保障や危機管理上の問題でもあるこのサイバー攻撃に対応するため、今、米国を初めとする関係各国との効果的な国際連携が不可欠だと認識しております。 単なる会議ではなしにと今おっしゃったんですが、ちょっと申し上げますと、具体的に今、日米サイバーセキュリティー戦略政策対話という、これは二国間でございます。それから、サイバー空間に関するロンドン国際会議というのがございます。さらに、日・ASEAN情報セキュリティ政策会議を日本が主催しているということを通して、国際連携強化を積極的に行っております。 また、必要に応じ、具体的な事態に関しては関係各国で情報交換も行っているところでございますが、政府としましては、関係省庁間、民間企業との緊密な連携をとりつつ、さらに関係各国との連携をより一層深めていきたいと考えておりますし、さらに、そういう会議等の中で何か国際的なそういうものが必要だとなってくれば、それを検討していくということになろうと思います。
○高木(美)委員 それからもう一点、提案ですが、スマートフォン等の販売につきましては、例えば、販売業者の方たちは大変熱心に勧めてくださいます。今、どこのそうした量販店等、またショップに行きましても、高齢者の方も若い方たちも多くの方がいらっしゃる。そこにあわせて、こうしたリスク管理をどのようにするかということにつきましても、利用者に対して普及啓発を図っていくということも必要ではないかと思います。 ここは、警察庁の、先ほど山岡国家公安委員長からお話がありましたとおり、そういう不正アクセスとかいろいろな課題がありますよ、だから、こういうふうに対処しなければなりませんと。また、総務省さんも、スマートフォン等々の対策につきまして、クラウドコンピューティング、こういうリスクもありますというような、やはりリスクがあるということも、それの対応策とあわせまして説明を、また何らかの普及啓発を図っていくことが必要ではないかと思います。 販売業者にその協力を求めるという方向性で進めていただければと思いますが、お考えはいかがでしょうか。
○山岡国務大臣 販売業者さんに我々も話しておるんですが、そういうことにならないようなものを開発していっていただきたいという思いは非常に強く持っておりまして、今、そういうことをいろいろと協議している最中でございます。 と同時に、今の段階では、そういうものの被害を受けないということの認識を持つことが何よりも重要でございまして、スマートフォンは、委員のおっしゃるとおり、今全く、そういう言葉が適当かわかりませんけれども、ノーズロ状態になっている、こういうことでございますので、学校の教育機関とか企業、団体はもちろんですが、そういう皆さんに情報セキュリティー対策の重要性を周知するとともに、こういう対応をしてくださいということを警察庁を督励して行ってまいりたいと思っております。 また、自主的に防止をするということは、もうこれは専門家には当たり前ですが、我々には今さらながら、そうなのか、こう思います。添付ファイルを簡単にあけないことだ、こうなっているわけですが、これがまたあけるような仕掛けになっているわけですから、そこのところをまず第一に十分注意していかなきゃなりません。 そして、あけちゃった場合には、これもそうですが、システム管理者にとにかく早く届けていただく。警察ももちろんそうですが、その前にシステム管理者に届けていただいて、さらに、そうなっていることも気づかないということも今あるわけでございますから、先ほど三カ月の話もありましたが、やはりこれからは、平素から通信記録を保存しておくとともに常時監視体制を強化していく。 こういうことをみんなが認識していきませんと、向こうの方が先行しているわけで、警察では、こういうことをきちっとその効果を高めていくように、発生の状況や手口やそういうものに関する情報提供をどんどんとさせていただき、社会全体でのセキュリティーを確立していくように努力をしてまいります。
○森田大臣政務官 委員の御指摘、全く同感でございます。 個人、販売業者、そして無線通信事業者、それぞれにやはり相当の危機感が必要でございます。例えば、今、流通しておりますセキュリティー対策をアプリで提供できる状態ですね、携帯電話でも。しかし、プリインストールされておりません。ですから、販売業者にはしっかりプリインストールをすると。そういうことも、利用者に督促するとか、あるいは事業者の方であらかじめインストールするということも含めて、今後行われていきますセキュリティ研究会の中でも、答申を受けて見守ってまいりたいというふうに思っております。
○高木(美)委員 最後に官房長官の御決意をお伺いしたいのですが、こうしたことを含めまして、警察庁は警察庁の取り組み、総務省は総務省の取り組み、経産省は事業者を抱える取り組みという、またばらばらになりますとややこしい話になりますので、こうしたことを消費者目線で一元化していただきまして、事業者の協力も得ながら普及啓発を図っていただきたいと思いますが、御決意はいかがでしょうか。
○藤村国務大臣 今、お話の後半は一般の皆さんのことというのと、それから特に企業や官庁の情報ということと、それからさらに防衛や外交機密にかかわる、少しランクを設けて、今おっしゃっていただいたように、それぞれのランクでしっかりとこれは内閣挙げて調整機能を果たしてまいりたいと存じます。
○高木(美)委員 よろしくお願いいたします。 特に、いわゆる高いレベルの防衛等にかかわる話ではなく、利用者の、消費者側の話になりますが、そのときに、それをネットで配信して、それをメールで受け取って、それを読まなければリスクがよくわからないというような対応ではなく、やはりここは頑張って、紙ベースで、購入をするときには必ずパンフレットにわかりやすく書いたものをお渡しするとか、チラシを渡すとかというようなわかりやすい対策を、高齢者のらくらくホンを使用される方にもわかりやすいような、そういう対策をお願いしたいと思います。 続きまして、義援金受給による生活保護中止という報道が今なされております。これは、日弁連がずっと調査をしてまいりまして、義援金また仮払い補償金等を収入とみなすために被災者の生活保護が打ち切られた、こういう問題の調査でございます。四百五十八世帯が生活保護を中止になっているということですが、これに対する厚労省の認識をまず伺いたいと思います。
○津田大臣政務官 お答え申し上げます。 生活保護は、法律上、利用し得る資産、能力その他あらゆるものを活用することを前提としております。義援金や東京電力の仮払い補償金についても、最低限度の生活の維持のために活用していただく必要があるわけでございます。 しかしながら、生活保護法では生活保護受給者の方の自立を助長することも目的としていることから、原則収入として認定すべき金銭であっても、生活用品や家電の購入費、あるいは教育費、住宅の補修費など、自立更生に充てられる部分については収入として取り扱わないということとしているわけでございます。 さらに、被災者の実情に照らし、自治体の判断により、一定額を、使途の確認をすることなく、自立更生に充てられる費用として包括的に認めることを可能とするなど、柔軟な対応をしているわけでございます。 義援金や仮払い補償金は当座の生活基盤の回復に充てられるという趣旨を踏まえつつも、今後とも自治体が被災者の方の被災状況や意向に十分配慮した対応をとるよう指導してまいりたい、そのように考えております。
○高木(美)委員 済みません、津田政務官はこの日弁連の分析結果というのをごらんになられましたか。
○津田大臣政務官 新聞の記事は承知をいたしております。
○高木(美)委員 大変申しわけありませんが、どういう理由なのか。そしてまた、ある市に偏っているという報道もありました。その中身はどうなのか、では、なぜそうなっているのか。ここは私は通告をたしかさせていただいていたと思いますので、せめてこの日弁連の調査結果をお読みになるなり、また、その市に対してどういう理由なのかお問い合わせをされるなり、やはり敏速な行動というのも必要ではないかと思っております。 特に、この生活保護中止という、確かに、今お話ありましたとおり、義援金、仮払い補償金を一時期受け取るわけです。ただ、この仮払い補償金という中には、何度かずっと避難をされて、そしてその精神的な賠償というのもこれから入ってくるわけです。そうしたことに対してはどういうふうに見ていくのかとか、かなり細かい、本当に細かい話ですけれども、そうした議論というのも必要になってくるかと思います。 市によっては、第一次義援金等につきましては、五十万とか五十五万とか一括計上を既に認めて、これはもう計上しなくていいですよと最初からそれを引いた上で計算をしてくれている、そういう市もあります。ただ、これが徹底されていないところも実はあるんです。 そしてまた、もう一つは、自立更生計画書というのを出すことになっておりますけれども、ここの中には、教育とか介護とか、そしてまた生業とか、さまざまな障害サービスを受けるとかというようなメニューについて知らなかったというところも、そういう行政も中にはあるわけです。 こういうきめ細かなところを、やはりこの四百五十八件につきまして私は対応をぜひしていただきたいと思いますが、政務官、いかがでしょうか。
○津田大臣政務官 お答え申し上げます。 南相馬市が特に件数が多いということで、南相馬市で義援金を受給したことにより生活保護を停廃止されたケースについて、厚生労働省として、まだ一部でございますが、事案の中身を丁寧に今チェックをさせていただいている最中でございます。 御指摘いただいたように、生活を立て直すために必要な、自立更生のために充てられる費目というのはたくさんあるわけでございます。いわゆる生活用品とか家具とか家電のほかに、新たに学校に通うために必要な費用であるとか、技能習得に係る費用でありますとか、極端に言えば墓石、仏壇等々まで含まれているわけでございます。 先ほど五十万円くらいというお話がございましたけれども、南相馬市の事例の中では、こうした自立更生費用として百万円近くの費用が計上されておりますケースも含まれておりますので、本当に問題があったかどうか一件ずつ丁寧にチェックをして、問題があれば正してまいりたい、そのように考えております。
○高木(美)委員 いずれにしても、これは災害の混乱時期の話でございますので、行政が本当に細かくこのことに時間を割いてやることと、それからまたもう一方で困っている方に手を差し伸べること、やはりどうしてもこれは、価値をどう見ていくかということになるのではないかと思います。私は、むしろこうした義援金、仮払い補償金はもう収入とみなさない、こういう本当に政府の太っ腹な、大きな判断があっていいのではないかと思います。 これは大変つらい話で、それを細かく計算されて受け取って、恐らく受け取った方はもうそれを自分の生活設計の中に組み入れてお考えなんだと思います。一たんそういうことがもとで生活保護が中止になりますと、また再度申請をしなければいけないというさまざまな労力等を考えましても、やはりこれは一括して収入とはみなさないという本来の考え方でいかがかと私は思いますが、いかがでしょうか。
○津田大臣政務官 お答え申し上げます。 例えば、仮に百万円の貯金がある基礎年金だけで生活をされていらっしゃる方がいるとしますと、満額で六万六千円でございます。この方々は、生活保護はもちろん受けられません。しかし一方で、百万円の義援金や賠償金をもらいつつ、生活保護費を満額受け取るということについてどう考えるかということも、我々は公平性という点で考えていかなければいけないということもございまして、御指摘は十分、被害に遭われた方について配慮をせいということは当然のことでございますが、そういう公平性も考えながら、しっかり取り組んでまいりたいと思っております。
○高木(美)委員 さまざまなこうした実践例を広く共有していただきまして、再度、調査を踏まえての対応をお願いいたします。 次に、国家戦略会議についてお伺いしたいと思います。 国家戦略会議、今さまざまな報道がされておりまして、二十八日に初会合であるとか、首相が議長で閣僚六人と日銀総裁ら六人の民間議員で構成するとか、司令塔の位置づけ等々、さまざま報道がありますが、この概要につきましてまずお伺いをさせていただきます。
○藤村国務大臣 国家戦略会議は、総理が所信表明演説で述べましたとおり、税財政の骨格や経済運営の基本方針等の国家の内外にわたる重要な政策を統括する司令塔並びに政策推進の原動力としての役割を担い、重要基本方針の取りまとめや中長期的な国家ビジョンの構想を行うこととしております。 先日、十月二十一日付で閣議決定をして、会議の構成員というのは、議長が内閣総理大臣、副議長が内閣官房長官及び国家戦略担当大臣、そして構成員に総務大臣、外務大臣、財務大臣、経済産業大臣並びに内閣総理大臣が指名する者としておりまして、これは民間の方でございますが、今民間の方については六人の方をお願いして、第一回会合を今週末にでも開催したい。ここで全体の枠組みなどを決定した上で、今後の進め方も決めていきたいと存じます。
○高木(美)委員 官房長官、重ねてお伺いしますが、この国家戦略会議の法的な根拠はどのようにお考えでしょうか。
○藤村国務大臣 現時点では、閣議決定による会議ということでございます。 今、国家戦略担当大臣も来ておりますが、国家戦略室というのが今ございます。今後それを局に上げていくという方向は古川大臣の方からまた述べていただきたいと思いますが、そういう形で今後法的な位置づけもしていきたいという方向ではございます。
○高木(美)委員 速やかにお願いしたいと思います。 今回の原発に関する事故検証委員会もそうでしたけれども、やはり法的根拠がなければ、どうしても恣意的なもので終わってしまうという懸念があります。 また、かつて、これは私も先輩から伺った話ですけれども、一九六二年、第一次臨調、臨時行政調査会ですが、ここを明確に法的に位置づけをして、このための法律をつくって、そして二年半かけまして、一九六四年に意見書が出されております。この中身が、行政手続法であるとか内閣府の設置など、後の行革の流れをつくる実に基本的な提案が盛り込まれているわけです。やはり法的な位置づけがあるからこうした明確な意見書も出すことができ、そしてまた、それがそのままその後の内閣の、各省の縛りにもつながっていくわけです。したがって、政府として踏まえて、厳格にそれを実施に移すこともできます。 先ほど、こうした中長期の展望、そしてまたあわせて、政策に関する税財政の骨格、経済運営の基本方針等、さらに、その実施にも向けてという答弁のお話ございましたけれども、そうしたことを考えましても、やはり法的根拠がなければ、幾らそこから答申が出ても各省は動かない。これはもう二年間、いろいろな会議を見ながら私も痛感をしてきたその実感でございます。 したがいまして、民主党政権発足からもう二年たったわけでございますし、三人目の総理になるわけです。国家を運営するノウハウにつきまして基本の部分でまだわかっていないんじゃないか、そういうそしりを私はこれでは受けかねないと思います。ぜひともこの法的根拠を明確に定めた上で、日本は法治国家でございますので、そのルールにのっとった政権運営をすべきと考えております。 官房長官、いかがでしょうか。
○藤村国務大臣 先般、政治主導確立法案というのを出しておりまして、実はここでは国家戦略局ということでの設置を書いておりましたが、これは震災対応等に伴って取り下げさせていただきました。しかし、今後さらに、これは改めて国家戦略局設置に向けて担当大臣と検討してまいりたいと思います。 今おっしゃるとおり、しっかりとした位置づけが必要だということ、ごもっともだと思います。
○古川国務大臣 今官房長官がお答えしたのに尽きておりますけれども、この国家戦略局を初めとする政治主導確立法案、私どもとしてはぜひということであったんですが、残念ながら、今の国会状況の中、与野党間で合意のできなかったものでございます。ただ、御党などは国家戦略局の考え方には御理解を示していただいておりました。そういう意味では、どの党が政権を担うにしても、やはり官邸主導で、総理のリーダーシップを強めるための機能というものは大事だというふうに思っております。 そういった意味では、国家戦略会議も含めて、改めて法案の形で提案をさせていただく方向を今目指しておりますので、ぜひまた御協力をいただければというふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
○高木(美)委員 いろいろなものとリンクをさせないで、すっきりとやっていただきたいと思います。 経済財政諮問会議は、これは廃止はしないんでしょうか。
○古川国務大臣 前に提案をさせていただいておりました政治主導確立法の中では、諮問会議を廃止して、戦略室を局に格上げするということにいたしておりました。 したがいまして、今度法案を出すとすれば、当然その中で、戦略会議を法定すると同時に、諮問会議については廃止をするということになろうかと思います。
○高木(美)委員 経済財政諮問会議の議員のメンバーにつきまして、今、議員報酬というのは支払われているんでしょうか。
○古川国務大臣 今、諮問会議につきましては開催をいたしておりません。したがいまして、有識者につきましては、政権交代のときに全員辞職をしておりまして、現在有識者議員はおりません。したがいまして、そうした有識者議員への給与の支払いというものはなされておりません。
○高木(美)委員 事務局はいかがですか。
○古川国務大臣 この事務局というのは、別に経済財政諮問会議のための事務局があったわけじゃなくて、経済財政部局がやっておりました。経済財政部局は、今私のもとで、さまざまな経済財政に関する行政の事務について仕事をしていただいております。
○高木(美)委員 それでは、一日も早く法案の提出を求めたいと思います。 続きまして、国家公務員制度改革につきまして、これは、昨年この委員会におきまして、四十六時間だったでしょうか、長い長い議論をさせていただきました。その中で一番大きな点が、先ほど塩川委員からも御指摘ありました天下りの禁止ということでございます。 まず、蓮舫大臣に御認識を伺いたいんですが、なぜ天下りがだめなのか。蓮舫大臣はどのようにお考えでしょうか。
○蓮舫国務大臣 お答え申し上げます。 先生御案内のとおり、まさに憲法では職業選択の自由というものが保障されております。その中で、国家公務員であった者が退職をして、その後自由に自分の裁量で努力をして再就職をするということにおいては、国民の間にも御理解はいただけると思います。 ただ、そこにおいて、例えば行政から権限が付与されている、あるいは補助金やさまざまなお金が流れている、あるいはそれ以外にも、もしかしたらここは内々に口を合わせて、就職が適正に、競争性のない形で行われているのではないかという部分に関しては国民の理解が得られないということがありまして、そうした天下りは、特に各府省のあっせんがあるものについては、政権交代をさせて以降禁止をさせていただいているところでございます。
○高木(美)委員 今、政権交代以降禁止というのは、ちょっとそれは違う認識ではないかと思います。やはり何といいましても、国民から付与された権限を恣意的に行使するということ、そしてまた、国民の税金がそこに使われるということ、ここは許せないことであると私も認識しております。 自民党さんが昨年予備的調査を要請されまして、天下り根絶どころか、天下りの自由化が明らかになりました。その元凶の第一が、私は、二年前に政府が定めた天下りの定義、ここにあると思っております。野田内閣はこの天下りの定義を見直すんでしょうか、見直さないんでしょうか。
○蓮舫国務大臣 お答えいたします。 基本的に、現段階で見直すという行動はとっておりません。
○高木(美)委員 では、これにつきましては、また後日議論をさせていただきたいと思います。 幾ら事業仕分けをされ、また官僚出身者がいる法人につきまして予算の投入を制限しても、後から後から新たな天下りは続いているわけでございます。 再就職等監視委員会を動かしたいという政府の御要望を以前私も承りました。しかし、事後チェックにはどうしても限界というものがあります。私は、事前規制を復活させるしかないと考えております。先ほどの塩川委員の一覧表を拝見いたしましても、在職中に関係した業界には二年間、我が党は五年間という案を出しておりますけれども、そこに再就職はできない、むしろこれをはっきりと見える形で提示するしかないと考えておりますが、蓮舫大臣のお考えを伺います。
○蓮舫国務大臣 お答えいたします。 御党の提案している内容を私も承知しております。 ただ、現段階で政府として考えさせていただいているのは、平成十九年の国家公務員法改正によって、いわゆる事前規制から行為規制に基本的な考え方を変えました。この行為規制が本当に厳正に行われているのかを、やはりしっかり政府として各省の任免権者が行っていく。その上で、違反行為の監視に万全を期すために再就職等監視委員会を立ち上げ、しっかりとそこはチェックをしていく。 あるいは、現段階で私ども法案を提出させていただいておりますが、さらに適正化委員会というのを新たに設けて、お認めをいただきましたら、天下りを事前に防ぐという観点から、各任免権者に対してしっかりと助言をしていくという考え方をとっておりますので、今国会においてこれは同意人事案も出させていただきたいと思っております。
○高木(美)委員 公務員制度改革につきまして、平成二十年の公務員制度改革基本法が全会ほぼ一致でできました。ここのところからもう既に三年たちまして、あの改革案は本当にあれで正しかったのかどうか、それも私は検証が必要ではないかと思います。その一番一つは、この事前規制のあり方なんです。これを取っ払ったところから、どうしてもいろいろな抜け道ができてしまった。ここのところはまた改めて議論をさせていただきたいと思いますが、そういう目でぜひ大臣も、今提出されているからということもあるかもしれませんが、再度チェックをしていただきたいと思います。 それでは、続きまして、人事院の勧告につきまして伺わせていただきたいと思います。 これは、公務員法の中でも、給与カーブのあり方、また給与のあり方等々、さまざまな議論をさせていただいた経緯があります。 まず、官房長官にお伺いいたしますが、今提出をされている臨時特例法案と、それからまた今内閣委員会に付託をされております公務員制度のいわゆる労働基本権の付与の問題、この法案二つをセットにしてという、そのような認識を私は伺っておりました。どのようにお考えでしょうか。
○藤村国務大臣 二つ一緒に出したことは事実でございますが、我々は、まずは、この法案はそれぞれ別な委員会で審議をされるわけで、それがセットであるとか一体的にとかということは全く考えておりませんで、それぞれに慎重に審議をいただいて可決、成立させていただきたいという姿勢でございます。
○高木(美)委員 人事院の勧告につきましては大変重いものがあると思っております。 昨日、官房長官は記者会見で、臨時特例法案の早期提出を期すこととし、人事院勧告の実施は見送るという方向で検討を進めるとおっしゃっていたと聞いております。 人事院勧告を実施しないで臨時特例法案を実施するということは、憲法上の問題があるのではないかと考えます。どのように整理されているんでしょうか。
○藤村国務大臣 内閣法制局とも相当細かく今詰めております。 それから、きのうの、方向という意味ではそのとおりで正しいんですが、これは今精査中でございます。今週中に、事実上、今月中にというのは今週中にということになると思いますが、そこの範囲で給与関係閣僚会議において最終決定をさせていただきますが、方向ということではそういうことでございます。 今の段階で、中途段階で申し上げますと、〇・二三%という引き下げ勧告というものを今回特別措置法は内包している、そういう大きな考え方のもとにその方向を考えているところでございます。
○高木(美)委員 それでは、きょうは人事院の江利川総裁にお越しいただいております。この点につきまして人事院はどうお考えか、伺いたいと思います。
○江利川政府特別補佐人 まず、この問題についての人事院の基本的な考え方でございますが、国家公務員につきましては、その地位の特殊性、職務の公共性にかんがみまして、憲法で保障された労働基本権の一部が制約されております。それの代償措置として人事院勧告があるわけでございます。憲法にかかわる仕組みとしまして、内閣あるいは国会におかれましては人事院勧告を尊重していただきたい、これが基本でございます。 あわせまして、人事院勧告の際に人事院総裁談話というのを発表いたしましたが、今回の東日本大震災、未曾有の国難というふうに言われておりますが、それに対処するに当たりまして、その復旧復興のための財源確保の一環として公務員人件費の見直しが議論されております。こうした課題の重要性につきましては、人事院としても十分認識をしておりますし、未曾有の国難のときは、平時を前提とする一般論だけでは通用しないというふうに考えております。 そういう両方の面を踏まえまして、人事院としましては、人事院勧告は人事院勧告として実施していただき、未曾有の国難に対処するための財源論は財源論で議論していただきたい、そういうことでございます。 また、内包されるかされないかという話につきましてでございますが、今回の人事院勧告は、大きく二つの柱があるわけでございます。一つは、民間の給与の実態に合わせまして、〇・二三%給与を引き下げるということでございます。それからもう一つは、五年前、十八年からになりますが、給与構造改革を行いましたときに、現給を保障するという経過措置をやっております。これが五年もたちましてもなおたくさん残っているわけでございまして、この給与構造上の不公正を是正するということを考えているわけでございます。 〇・二三%引き下げといいますのは、額の大きさで物の判断はできませんが、国庫ベースで百二十億円という推計を財務省から発表されていますが、人事院勧告の対象とする二十七万人ベースで考えますと、四十億円ぐらいの規模のものでございます。 一方、給与構造改革による経過措置の是正は、百三十億円ぐらいありまして、本来の給与からたくさんもらっている人、これを落としてきまして、その百三十億円を捻出するために昇給を抑制してきていましたので、抑制した人の回復を図る、そういう意味で給与構造の不公正の是正を図るわけでございますが、こういう不公正の是正というのは、実は〇・二三%の勧告よりも大きく財源を動かすものでございます。 こういう形にして公務員の給与を適正化させたいということが人勧の趣旨でございますので、こういう趣旨を踏まえて、私どもとしましては、人勧をきちんと実施してもらいたいというのが立場でございます。
○高木(美)委員 人事院からも憲法違反ではないかとおっしゃっているという声が聞こえますが、その点についてはいかがでしょうか。
○江利川政府特別補佐人 国家公務員にも、憲法上、憲法二十八条の労働基本権、これは本来認められるわけでございますが、一方、国家公務員は、十五条で全体の奉仕者ということになっています。その職務、職責の関係から、労働基本権の一部が制限されているわけであります。これだけでは憲法違反になるわけでありますので、その制限の代償措置として人事院勧告があるわけでございます。 この全体の構造が憲法に適合する、合憲であるとなるわけでございまして、人事院勧告が尊重されないということになりますと、その全体の構造に抵触するのではないかという問題が出てくるように思います。
○高木(美)委員 今お話を伺いまして、私は、本来は、給与法を改正しまして、まず俸給表を勧告どおり〇・二三%下げる。それはきちんとやる。その上で、震災復興に協力を求めるという観点から、さらに今度は政府が政治判断に基づいて下げる数字をこの附則の中に書き込むというのが、これが本来の、憲法にのっとった政府の筋ではないかと考えております。 官房長官、いかがでしょうか。
○藤村国務大臣 つまり、我々は、今内閣法制局と詰めておりますが、今回の勧告の趣旨を、二つの点でと今おっしゃったので、二つの点で内包していると。大枠の中でそれは認めた上でのこの特別措置法であるというとらえ方をしておりますので、既に出している法律を通していただきたいということが政府の姿勢でございます。
○高木(美)委員 私が人事院から説明を受けましたときに、中には、例えば五十歳からの給与カーブを引き下げる、これは昨年の公務員制度改革の中で私たちも大変強く主張いたしました。民間に比べて、民間は五十歳過ぎたら給与は頭打ちにどんどん下がっていく、しかし国家公務員は上がっていく、違うじゃないか、これは給与カーブを変えればもっと人件費の削減につながっていく、こういう話を多くの議員がされたということを記憶しております。これが一つ。 それからもう一つは、定年を年金の受給年齢にすり合わせていかなければいけません、これは必要ですよね、こういう議論もたしかさせていただいたと思います。これもたしか今回の人事院の勧告の中に含まれていると私は認識しておりますが、人事院、江利川総裁、間違いありませんか。
○江利川政府特別補佐人 二点、お話がございました。 一つは、五十歳以上の人たちの給与を引き下げるという話でございますが、確かに民間と比較をしますと、五十歳あたりから、さらに六十歳近くなると拡大するんですが、公務員の方が給与が高くなっておりますので、係長であろうと課長補佐であろうと課長であろうと、そういう年齢の高い人の給与を下げていく、これが官民較差を是正するための一つの方法だというふうに思います。 臨時特例法案では、課長以上が一〇%、課長補佐、係長が八%、係員が五%という下げ方でございます。これは、震災対策の財源のためにお金を負担してもらうという考え方に立ちますと、高い給与の人から一定の割合で給与を高く取るというのは、私は、そういう財源対策の考え方としてはあり得るのではないかと思うんです。 ですから、人事院勧告の趣旨、制度の目的と、今度の臨時特例法の制度の趣旨、目的は全然違うわけでありまして、違うものの中に本当に含まれるのかという議論があり得るのではないかという気がしております。 それから、年金との関係でございますが、平成二十五年度から年金の支給開始年齢が三年に一歳ずつ繰り下がっていく、六十から六十一になっていく。一方、公務員の定年年齢は六十歳でございます。年金の支給開始年齢に合わせて三年に一歳ずつ公務員の定年年齢を引き上げてもらいたいということを今度の意見の申し出の中で言っております。その際には、やはりこれは民間との関係でございますが、民間の方は六十を過ぎますとかなり給与は下がっている、それを踏まえまして、六十歳を過ぎましたら六十歳前の給与の七割を支給してもらう。 そしてまた、これを実施するためにも、先ほど申し上げました現在の給与構造の不公正、先ほど申し上げましたが、経過措置を受けている人たちの、五十歳代の六割ぐらいが受けているわけでありますが、その不公正が六十過ぎてからも残ってしまうというのはなお問題だと思いますので、この機会にその経過措置を是正すべきだと考えている次第でございます。
○高木(美)委員 私も、これにつきましては、まず人勧を今の憲法にのっとって下げる、そしてまた改めて震災復興のための協力を求めるという観点から深掘りをするという、これが恐らく憲法にありますさまざまな解釈につきましてもそういう方向になるのではないかと思います。特に、内閣の職務権限、憲法第七十三条ですが、内閣は「法律を誠実に執行し、国務を総理すること。」こういう点から考えますと、やはり今の法律にのっとって、まだ人事院もあるわけですし、労働基本権といいましても、まだその法律すら審議されていないわけでございますので、そこのところはしっかりとそれらの方向で進めるべきではないかと思います。 こうした考え方につきまして、きょうは内閣法制局長官にもお越しをいただきました。憲法違反ではないかという、そのようなことにつきまして答弁を求めたいと思います。
○梶田政府参考人 お答えいたします。 ただいまのお尋ねは、今回の人事院勧告を実施しない場合に憲法上問題があるのではないか、こういう御趣旨だろうと思います。 今官房長官の方からお答えがございましたように、今回の人事院勧告の扱いにつきましては、さきの通常国会に国家公務員の給与の臨時特例法案を提出しておるところでございまして、このことを踏まえながら、現在、関係閣僚の間で検討が行われているところでございますので、私どもとして、今ここで人事院勧告を実施しないということを前提にお答えするというのは、ちょっと差し控えさせていただきたいと思います。 その上で、一般論として申し上げたいと思いますが、人事院勧告の給与勧告の制度、これは、先ほど来お話ございましたように、公務員の労働基本権を制約する、これに対する代償措置の一つとして憲法上の評価が与えられておるということでございまして、この制度が存在するだけではなくて、本来の機能を営むことが必要である、こういうふうに考えております。したがいまして、勧告を受ける立場であります国会及び内閣におきまして、この制度が実効が上げられるように最大限の努力をしなければならない、これは基本だと思います。 それでは、人事院勧告の勧告どおりに給与改定が行われなかった場合に、既に代償措置が本来の機能を営んでいない、したがって憲法違反になるかという問題でございます。 この点につきましては、最高裁まで争われた判決がございます。それは、昭和五十七年に人事院勧告を実施しなかったという点が裁判で争われました。その判決をちょっと御紹介しますと、最高裁の平成十二年の判決ではこのように言っております。「国家公務員の労働基本権の制約に対する代償措置がその本来の機能を果たしていなかったということができないことは、原判示のとおりである」。 この原判示といいますのは、平成七年の東京高等裁判所の判決でございまして、それも引用いたしますと、「政府は、人事院勧告を尊重するという基本方針を堅持し、将来もこの方針を変更する考えはなかったものであるが、昭和五十七年当時の国の財政は、」ちょっと省略いたしますと、「未曾有の危機的な状況にあったため、やむを得ない極めて異例の措置として同年度に限って人事院勧告の不実施を決定したのであって、これをもって違法不当なものとすることはできず、」「公務員の争議行為等を制約することに見合う代償措置が画餅に等しいと見られる事態が生じたということはできない」、こういうふうな判示がございます。 こういう判決の趣旨に照らして考えますと、仮に、人事院勧告がそのとおり実効を上げるように努力が尽くされましたけれども、その勧告が実施されないという結果になった場合、そのときには、その制度が本来の機能を営んでいないとは言えないというふうに考えまして、それが憲法の趣意に適合しないものであるというふうに断定をすることはできないのではないかというふうに考えております。
○高木(美)委員 今の長官の解釈、例えば昭和五十七年のときの話につきましては、要するに未曾有の状況にあったために、結局、上げるという人勧についてそれを凍結する、もちろん人事院の勧告を最大限尊重する、こういう姿勢があっての、上げるというものを凍結したというのはそのとおりだと思うんですが、今回は、下げるという人事院の勧告です。 あわせまして、そこにありますのは、給与につきまして三年間削減をしていく、それが今出ている臨時特例法案です。憲法からいきますと、代償措置ということで、国家公務員法の第二十八条の第二項には「人事院は、毎年、少なくとも一回、俸給表が適当であるかどうかについて」云々、「報告しなければならない。」と。これは年一回というふうにあるわけですから、本来は、三年まとめてではなくて、毎年毎年、そういう法にすべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○梶田政府参考人 お答えいたします。 今お話ございましたように、五十七年の人事院勧告、それから今回の給与勧告は、中身、状況が違っておるということはそのとおりでございます。 ただ、今、国家公務員の給与につきましては、極めて危機的な状況になっておる国の財政というものがありまして、これに対処するための臨時、異例の措置として減額の臨時特例法案を出しておるところでございまして、これも同時に審議をお願いしておるところでございます。 特例法案は、御承知のとおり、今回の人事院勧告における給与の引き下げを大幅に上回る引き下げを行うというようなことを内容としておるところでございますし、今の財政状況にかんがみまして、単年度ではなくて複数年度にわたって下げるというのは御指摘のとおりでございます。 毎年人事院勧告が出てくる、それにつきまして政府としてどのように対応するかということにつきましては、私の立場からお答えするのはどうかと思いますけれども、それは、そのときの状況に応じまして、政府として勧告を受けてどうするかということは検討していくことになるんだろうというふうに思っております。
○高木(美)委員 ということは、国家公務員法に「人事院は、毎年、少くとも一回、」このようにあるのであるから、本来であれば毎年毎年削減の法案を出すべきだと私は考えますが、長官はその必要はないという御答弁でいらっしゃるんでしょうか。
○梶田政府参考人 今回の特例法案は、複数年度にわたる削減を考えて提出しておる法案でございます。 今申し上げましたように、毎年人事院の勧告が出ますれば、その勧告を踏まえて、全体をどういうふうに取り扱うかということが検討されるのではなかろうか、こういうふうに考えるところでございます。
○高木(美)委員 全く、今の長官の御答弁、よくわかりません。法律にのっとって職務を執行するのが内閣であるわけです。これが憲法に基づく内閣の行き方であるわけであって、それがあるからこそ、人事院が労働基本権の代償機能を果たす、こういう構造になっているわけです。それに対して、毎年一回とあるものに対して、次また出されたらそのときにまた検討するかどうかは私の範疇ではないというのは、私は長官の見解としてとても承服しかねます。 これにつきましては、もう時間になりましたので、また引き続き議論をさせていただきたいと思います。川端大臣には、申しわけありません、本当に一時間恐縮でございます。 ありがとうございました。
○荒井委員長 次に、平将明君。
○平(将)委員 自由民主党の平将明です。よろしくお願いいたします。 それでは、まず川端大臣にお伺いいたしますけれども、総合特区制度についてお伺いをします。 今東京都が提案をしているアジアヘッドクォーター特区構想というものがございますけれども、御存じでしょうか。
○川端国務大臣 概略は説明を受けて承知をしております。
○平(将)委員 私も、自由民主党で昨年経済産業部会長をやっておりまして、どう日本の経済を成長させていくかという政策の議論をしてまいりました。地域経済を活性化するというのは極めて重要ですけれども、そのためには、日本全体の経済がしっかりと活性化されて成長していくというのが大前提だと私は思います。 国会の議論を聞いていると、東京のひとり勝ちじゃないかという議論がよくあるんですが、このグローバルな社会で、やはり一番強い四番バッターをさらに強くしていく、エースピッチャーを強くしていくということが、グローバルな競争に勝ち残っていくための必要不可欠なことだというふうに思っています。 その反面、日本の経済がなかなか成長しない、失われた二十年と言われておりますけれども、これはまさに構造的な原因があるわけであります。 大臣御承知だと思いますけれども、経済が成長するためには、まず人がふえることが大事です。消費者がふえる、労働者がふえる。しかし、日本は少子高齢化で人口が減っていく。二番目には資本。設備であったり、外部から、海外から資本が入ってくる。三番目は生産性の問題が重要になってきます。人が減る、もしくはなかなか投資が、低成長ということもあり日本に向いてこないといったことが大きな原因になっています。 人口面でいうと、少子高齢化社会が到来していますから、当然、国内の需要が減ってくる、もしくは伸びていかない。結果として、低成長になり、デフレになるわけですね。簡単な処方せんとしては人口をふやすということがありますが、これは国内ではなかなかふえていかないので、では移民を入れましょうということになるかもしれませんが、これもヨーロッパの事例を見るとなかなか厄介な話で、そう簡単に、では移民をふやしましょうということにはなりません。であるならば、定住人口が減っていくわけですから、流動人口をふやしていかなければいけません。ビジネスで日本を訪れる人、勉強しに来る人、また観光などで訪れる人、そういう人たち等をふやしていくというのがわかりやすい政策だと思います。 あわせて、成長著しいアジアの需要を取り込んでいく。先ほど言った理由で、日本の国内の需要というのはなかなか伸びませんから、アジアの需要を取り込んでいく。さらには、海外からの投資を日本に呼び込んでいくことが重要なんだと思います。 羽田空港が国際化をされました。そして、羽田空港は騒音の問題があって沖合移転をして、今、跡地が大田区にあるんですね。今回の東京都が提案をしているアジアヘッドクォーター特区構想というのは、まさにそういう海外からグローバル企業やベンチャー企業のヘッドクオーターを東京に誘致しましょうということであります。そして、その中には羽田の跡地が入っているんです。 そこで、この特区構想でぜひ大臣にお願いをしたいのは、今羽田の跡地は国が持っています。国が持っていると、公、公共団体に対しては随意契約で国有地の処分ができるんですが、ここを、さっき言ったヘッドクオーター機能を持ってくる、もしくは海外企業とのビジネスマッチングをするという中で、民間との協業になる可能性が高いというふうになります。そういった官民共同プロジェクトになると、公対公ではないものですから、なかなか随意契約というものができなくなってきます。 やはり、アジアの需要を取り込んでいくんだ、そして、東京を強くして日本経済を活性化し、ひいては地方経済を活性化していくんだということだと思いますので、ぜひ、この大田区羽田空港の跡地を含めたアジアヘッドクォーター特区構想を、大臣、しっかり御検討いただきたいと思います。コメントをお願いします。 〔委員長退席、津村委員長代理着席〕
○川端国務大臣 お答えいたします。 前段でといいますか、先生がおっしゃった経済の活力、地域の発展、そしてアジアを中心とした活力等々の部分で元気を出すという構想、基本的な考え方自体は私も大いに共鳴するところであります。 東京だけではなく、それぞれの地域も含めて、それぞれが知恵を出して、特性を生かして元気を出してほしい、そういう背景で、総合特区制度は、国際競争力の強化、地域の活性化のための包括的かつ先駆的なチャレンジに対し、選択と集中の観点から地域を厳選して、規制の特例措置等により総合的に支援するという制度であることは御承知のとおりで、そういう中で、今、羽田の構想を含めて、東京でかなり大きな規模で御提案をいただいていることは承知をしております。 現在、九月三十日に締め切った第一次指定に係る申請について、客観的透明性を確保するために有識者等の評価を実施して、年内をめどに総理大臣が第一次指定を行うとともに、個別の特区ごとに国と地方で共有する政策課題の解決と方向性について方針を決定することとしておりますが、現時点において、指定申請件数は八十八件で、国際戦略総合特区は東京を含めて十一件出ております。 その部分で今議論をしておりますが、御指摘のように、この中には規制の特例措置ということで、いろいろな規制がかかっているものをより効果を出すためにということも議論の対象には当然なります。 東京の御提案に対していろいろ御説明いただきましたが、個別の案件にコメントはちょっと、今まさに透明性と公正性を持ってしっかり判断するようにということで御審議をお願いしておりますが、できるだけ、意欲的なプロジェクトがしっかりと機能できるように、厳正に、しかし積極的に議論を重ねて答えを出していくように心がけたいと思っております。
○平(将)委員 私が大田区選出の議員だから言っているわけでは決してないんです。まあそれもありますけれども。やはり経済合理性を考えて、最もこれは効果的だと思いますので、国有地処分の条件の規制緩和、さらには国有地の減額譲渡の適用とか、施設整備に対する金融支援など、これは日本経済全体の成長につながる案でありますので、ぜひ大臣には前向きに御検討いただきたいと思います。以上です。 では、最後、コメントをお伺いします。
○川端国務大臣 指定をされる段階は、できるだけ公平公正にということでありますので、それぞれの御申請の中では、プレゼンを含めて、先生のように情熱を込めてやっていただいているものと承知をいたしておりますし、その意向は、それぞれの特徴はしっかり伝わっているというふうに思っておりますし、指定後は、指定された地域と本当に緊密に連携をとりながら、より前にいい結果が出る形になるようにという協議は一生懸命進めてまいりたいと思います。
○平(将)委員 川端大臣、私の質問は終わりましたので、結構でございます。 それでは、蓮舫大臣、お待たせいたしました。まず、先に事業仕分けの件でちょっと議論をさせていただきたいんですが、前からお話をしているとおり、今、議会で事業仕分けの手法を使って、事業仕分けをやっていきましょうということを検討しております。 そんな中で、幾つかお願いがあるんですが、一つは、議会でやる事業仕分け、当時の枝野官房長官とも議論したときに、議会でやるのは大いに結構なことだから、政府としてはしっかり応援をしたいという趣旨の答弁をいただいたと思います。 今、多少現場で議論をしている中でネックになっているのが、政府側の説明者に、役所だけじゃなくて、政務三役、だれか来てくださいと。我々も、余り、政府の足を引っ張るためにやるわけではないので、大臣来いとは言わないけれども、せめて政務三役の一人ぐらいは、政府の人間と、役所の人間と一緒になって来てくださいと言っているんですが、そこをなかなか民主党の国対で難色を示されているやに聞いております。 政府と与党は一体だ、そういう言い逃れはしないんだという民主党政権にあって、大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○蓮舫国務大臣 お答えいたします。 国会において、平委員の非常に精力的な、前向きな御努力をいただいて、国会仕分けがまさにこれから生み出されようとしている経過は、私も報告を受けて承知をしています。 ただ、行政刷新担当も経験された官房長官、今の経産大臣ですけれども、枝野さんの言葉も、正直なところ、ベースだと思っています。私もそのように問われたら、当然、政府としては協力をさせていただきたいとお答えするところではございますが、他方、国会の中では、議院運営委員会を通じて、国会の中のルールというものがなければ、なかなか公平な運営というのはなされない。どうしても、委員会が同じ時期、同じ時間帯に、参議院もあるものですから、一緒にいろいろな委員会が開かれたときに、政務三役の日程の調整というのも非常になかなか、国対においてもいろいろな御負担になるという部分も推測をいたします。 私どもは、できれば協力をしたいという思いは偽らざる本音ではございます。その意味では、行政事業レビューで使わせていただいた五千枚以上の税金を使った事業シート、すべて公開しています。これはぜひ積極的に使っていただいて、各省庁が、私ども行政刷新会議あるいは政府が見抜けなかった、見落としているような事業の無駄、非効率化があればぜひ御指摘をしていただきたいと、これはお願いをいたします。
○平(将)委員 蓮舫大臣、聞かれていないことは答えないでいいですから。 民主党の鳩山さんの政権交代のマニフェストには、私たちは、自民党と違って、政府と与党を使い分けるようなことはしないんだということになっています。 それで、今大臣おっしゃったとおり、各委員会が重なるというのは、それはよくある話で、与野党合意で進んでいくんですから、民主党の理事さんもいて。別に政局的にそれを使うということでもないし。ですから、大臣来いと言っているわけじゃないんですから、せめて政務三役だれか一人は来てくださいねというのは極めて合理的だと私は思うし、政府のお立場からいけば、議会でそういうことを一生懸命やってくれるというのは、歓迎こそされ、警戒をされることではないと思います。 あわせて、今ちょっとお話が出ましたが、行政事業レビューの事業シートを、一応義務化して、閣議決定をされて毎回書くことになりました。ここで、もう一つお願いは、しっかりデータベース化をしていただいて、そこまでまだ閣議決定とかされていないと思います。だから、データベース化をして、いつでもみんなが見られるようにということをぜひ政府で御検討いただきたいと思います。 それでは、次の質問に行きます。 先ほど示しましたこのマニフェスト、民主党マニフェストでは、国家公務員の人件費を二割削減しますということを書いてあります。これを国民と約束をして、国民の皆さんから民主党の今ここにいる議員の皆さんは票をいただいたと思うんですが、これは今どうなっていますか。
○蓮舫国務大臣 お答えをいたします。 国家公務員の総人件費削減については、平委員御案内のとおり、総務大臣を中心に、今まさに検討が進められています。 詳細は総務大臣から御答弁をいただければと思いますが、私が把握している中では、地方分権推進に伴う地方移管、あるいは各種手当、退職金等の水準あるいは定員の見直し、労使交渉を通じた給与改定などさまざまな手法を組み合わせることによりまして、平成二十五年度までにめどをつけることといたしまして、二割削減という目標達成に向けて取り組んでおります。 他方、既に国会に、国家公務員の給与については、去る六月三日に、給与のおおむね八%を削減する法案を総務大臣のもとで国会に提出しておりまして、政府としてはまずこの法案の早期成立をお願いしたいところでございます。
○平(将)委員 事が人件費ですから、四年間でやると言っているんですけれども、今の時点で具体的、詳細な計画がなければ、四年間で二割削減は不可能だと思います。これは普通の社会人ならわかると思います。 今の時点で、今御説明ありましたけれども、具体的に、ではどうやったら四年後、四年後じゃない、もう二年後ですね、二割削減されるんですか。 今蓮舫大臣が言及された具体的な数字は、八%前後の、一部の労働組合との合意をしたものを三年間やりますと。それはわかります。しかし、八%ですよね。八%の単価を下げるということは、定員を一三%減らさない限り、二割は減りません。今の時点でまだまだ検討中といっても、できないじゃないですか。 できるんですか。具体的にもうちょっと納得のいく説明をください。
○蓮舫国務大臣 今私が申し上げたところが、総務大臣のもとで検討会を開いて、検討しているというふうに承知をしております。 御案内のとおり、私のもとで、人件費を二割削減するためのさまざまな審議会あるいは大臣の何らかのメンバー、有識者会議で議論をしているわけではございませんので、具体的に何%をこういう形で進めていくと今お答えできないのは大変申しわけございません。 ただ、我々は二十五年度までに二割削減という旗はおろしておりませんので、引き続きこれは鋭意努力をしていくとお答えさせていただきます。
○平(将)委員 また、先ほどの説明で、国の仕事を地方に出して、その分を何か国家公務員の人件費削減の中に算入するようなニュアンスでありましたけれども、当時、原口総務大臣が、地方に仕事を出していく分は国家公務員のに算入しない、そういう発言をされていますよ。それはどうなんですか、大臣。
○蓮舫国務大臣 済みません。大変申しわけございませんが、その原口元大臣の答弁は承知しておりません。
○平(将)委員 だって、やる前から大体できないことはみんなわかっているのに、できるできると言って、一個ずつ今撤回をしているという状況です。 それで、もうちょっと真剣に考えてもらいたいのは、首を切るんですよ。もしくは給料を減らすという話ですよ。それを、マニフェストは四年間でやりますからといって、今具体的な、では人員削減を、単価八%下げるのなら一三%をこういう形で削減しますという計画もなしに、削減できるわけがないじゃないですか。 私、民主党は自民党より少し誠実そうな政党に見えて、多分人気を集めたんだと思うけれども、こういう不誠実なことをやってはいけないと思いますよ。 蓮舫大臣、あなた、できると思っていますか。
○蓮舫国務大臣 誤解されておられるのかわかりませんが、私どもは総務大臣のもとで、一切何も手をつけていないということではなくて、どういう形でこの給与を削減することができるのかというのを真摯に検討しているところでございます。 現段階において、この二割削減のマニフェストにおいては、我々はまだ下げていないし、できるために努力をしているところでございます。
○平(将)委員 もう二年間たっているんですよ、二年間。それでまだ具体的なタイムスケジュールは何もできていないと。では、その程度のマニフェストだったんですか。全くそういう検証もしないで、今、具体的なタイムスケジュールもない。 何もやっていないとは言わないですよ。でも、民主党の悪いところは、多少やっているけれども、けたが違うことばっかり言っているわけ。十六・八兆やりますよと。どうやって財源出すんですか。民主党がやればできるんですと。出ないじゃないですか。本当にこれは二割できると思っているんですか。 これに関連してちょっとお話をさせていただきたいと思いますが、八%削減するんですと。先ほど高木先生からも指摘ありましたけれども、確かに、人事院の勧告よりは踏み込んでいますねということだと思います。 しかしながら、労働基本権のところは公務員制度改革でこれから議論になりますが、役所というつぶれない会社の労働組合の力を強化してなぜ、あなたたちは公務員の人件費二割削減という高い目標を持っていて、何で労働組合の力を強化することによってこの大きな人件費削減ができるのか。会社を経営している人たちや経済人は、みんなこの理屈がちょっとよくわからないと。これをちょっと解説してください。
○蓮舫国務大臣 まず、マニフェストにおいて、今御質問をいただいております四年間で二割を削減というのは、総務大臣のもとで今鋭意検討を進めているところでございます。 それとは別に、公務員制度担当の私のもとで、公務員制度改革関連四法案をさきの通常国会で提出させていただきました。その中の一つでは、基本法で、これは自公民でまさに修正合意をした基本法に沿った、自律的労使関係に基づいて協約締結権を措置する法案も提出させていただきました。 そこにおいて、逆に、大変申しわけございません、私の理解不足ではございますが、私は自律的労使関係を措置するための法案を提出させていただいておりますが、これが必ずしも、いわゆる労働組合を強化するための法案だとは理解はしていません。
○平(将)委員 労働三権の話ですよね。あなたたちは、公務員の人件費を二割削減すると言っているわけですよ。自律的な労使関係で、これはかなり厳しい交渉をしなければいけないと思います。普通は、使用者側と労働組合があって、余りそこで激しくやり合っているうちにお客さんが逃げてしまう、会社が倒産をしてしまうというところで、最後のせめぎ合いで話をまとめようというインセンティブは働きますけれども、つぶれない会社に労働三権を与えて交渉して、なぜ公務員の人件費が大幅に削減できるのかということをお伺いしています。
○蓮舫国務大臣 お答えします。 自律的労使関係を措置する最大の目標は、人件費を削減することとは思っておりません。 私は、やはり、行政サービスの質を上げる、並びに公務員が働きやすい、そして、みずからの能力を最大限発揮することができるような労働関係に、主体的に交渉することによって取り組んでいくことができるため、これが目標だと思っております。
○平(将)委員 民主党のマニフェストは、自律的な労使関係で人件費を減らすと書いていますよ、大臣。
○蓮舫国務大臣 自律的な労使関係を措置することによって、労使双方が主体的に国民の監視のもとにおいて自分たちの勤務条件を交渉していくということが一つの目的。勤務条件法定主義あるいは財政民主主義もありますけれども、その結果、その時々の社会情勢を反映した交渉結果になるものと想定をしておりますので、結果として、それは人件費に資するところがあると考えております。
○平(将)委員 どちらにしろ、人件費二割削減は、あなたたちが約束をしたこの四年間ではもうできないと思います。今、できる、やるんだと言い張っていますけれども、その繰り返しだなというふうに思います。 もう時間がありませんから、今後毎回やることになると思いますので、きょうは導入部分だけいきたいと思いますが、公務員制度改革、民主党政権になって進みましたか、後退しましたか。
○蓮舫国務大臣 どの政権においても、公務員制度改革は喫緊の課題だと私は思っております。一度つくってしまった制度がそのまま半永久的に持続可能であるとは思っていない。その部分では、自公が政権についていた十九年度の公務員制度改革も一定の評価というのは出ていると私は思っていますし、政権交代した後も、我々は、公務員制度改革は進めなければいけないという思いのもとで適切に進めてきております。
○平(将)委員 自公民共同修正というのを福田内閣のときにやって、平成二十年六月、国家公務員制度改革基本法案というのが成立をしました。その後、政権交代をして、鳩山内閣のときに国家公務員法等の一部を改正する法律案、そして今回、国家公務員制度改革関連四法案が出てまいりました。 この中で、自民党政権、自公、このときは民主党も一緒に共同修正をしたわけでありますが、このときから、あなたたちの政権になって出した改正案、どこが公務員制度改革が後退をしているところだと認識をしていますか、していませんか。
○蓮舫国務大臣 私どもの考えとしては、公務員制度は常に前向きに改革を行っていきたいと思っておりますので、後退をしたとは考えておりません。
○平(将)委員 公務員制度基本法の一番大事なところは、まずは国家の大変な危機だということですね。そして、もう縦割りはなくすんだ、能力主義にするんだ。そして、内閣が主導して、内閣人事局が主導して、そういう省庁の垣根も越えて大きな人事異動をしたり全体の定員管理をしたり、そこが大事なんですよ。 しかしながら、民主党案になって、内閣人事局の機能は大幅に後退しましたよね。これはどういうことですか。
○蓮舫国務大臣 これは、考え方がもしかしたら同じところに立っていないのかもしれませんが、私どもは、大幅に後退をしたとは思っておりません。 むしろ逆に、もっと効率的に公務員制度改革を進めるために、関連四法案をさきの通常国会で提出させていただきましたが、基本法に沿った改革を具現化していく中で、自律的労使関係を措置するために、人事行政全般を所掌し、中央レベルでの団体交渉に当たる組織として、内閣府に公務員庁を設置することとしました。これにあわせて、内閣官房に置かれる内閣人事局は、今、平さんがおっしゃったような、幹部職員人事の一元管理に関する事務を担う組織として設置することとしています。 こうした組織設計との整合性を図らなければいけないと考えまして、我々の出した法案では基本法の改正をもお願いしています。 以前、河野委員とお話をしたときに、ここの部分が、自分たちが基本法を改正したときと考え方が違うということでございましたが、私どもは、修正合意の上成立した基本法に基づく改革をより一歩進めるためのものと認識をしておりまして、ぜひここは御理解をいただきたい。そして、その上で、改革の我々の法案の議論をお願いしたいと思います。
○平(将)委員 御理解できませんね。人事局の機能が大事なんですよ。人事局に、人事院、総務省から組織や定員の権限を引っ張ってくる、これは二〇〇九年改正案に盛り込んであったのに、二〇一〇年改正案では抜けているんですよ。 それと、もう時間がありませんから指摘だけしておきますけれども、退職管理基本方針、これで現役出向をどんどん行けるようになりました。これはもうまさに天下り規制の緩和と言わざるを得ません。首をひねっていますから、今度じっくりやらせてもらいますけれども。 今の議論で、大臣自体は、骨抜きになった部分はない、民主党になってさらにバージョンアップしているんだという認識でしょうから、明らかに我々と認識は異なりますので、これから時間をかけてゆっくりとこの辺はやりたい、そのように思っております。 あともう一つだけ問題提起しておきますけれども、独立行政法人の役員の公募。これは、最近の結果、野田内閣になってから結果が出てきていますから、それを確認してください。過半数が役所のOBですよ。(蓮舫国務大臣「秋ですかね」と呼ぶ)直近のものです。 自民党時代ですら、独法の役員は半数以下にしましょうねという取り決めがあったんです。これは天下りロンダリングじゃないですか。 天下りの規制緩和、天下りロンダリング、それと基本法からの後退、これをテーマにこれからずっとやっていきますので、準備をしておいてください。 終わります。
○津村委員長代理 次に、小泉進次郎君。
○小泉(進)委員 細野大臣には、前回も福島県の除染について質問をさせていただきました。 大臣はたびたび福島に足を運んでおりますから、まずお聞きしたいと思うんですが、大臣は移染という言葉を聞いたことがありますか。
○細野国務大臣 済みません、ちょっと漢字が頭に浮かばないものですから、教えていただけますでしょうか。
○小泉(進)委員 きょうこの質問をするに当たって、私も今まで福島県を回っていましたから、出会った方々にきのう電話をしたんですね。その中のある方がこの移染という言葉を使ったんです。 これはどういうことかというと、除染というのは、汚染を取り除くから除染ですよね。その方が言ったのは、今私たちがやっている除染は除染になっていないだろう、右にあるセシウムを左に移して、また左にあるセシウムを右に移す、こういう徒労感、一体、本当に自分たちのやっていることというのは効果があるんだろうか、そういった思いからその方は移染という言葉を使いまして、私も初めて、ああ、そういう感覚なのかと。この除染というものの重大さ、そしてどれだけの御苦労をされているか、深く実感をする言葉でありました。 大臣には私も前回除染の問題を質問したんですが、大臣は、この除染の問題になると、口癖のように使う言葉があります。国の責任、政府の責任。 そこで、大臣に伺いたいんですが、国の責任もしくは政府の責任という意味は、国が責任を持って自治体に任せるという意味ですか。
○細野国務大臣 移染という言葉でございますけれども、私も地元に行っておりまして率直に感じたのは、除染というと、この染という字が少し、例えば洗い流すとか取り除くとかいう意味に使われるんですけれども、実際には、除去というか取り除くということが行われているわけですね。それが、その地域の放射線量を低減していくという意味では、実際に一番効果があるということです。 ただ、今の問題は、取り除いたところというのが近くに残っている、その後の仮置き場や中間貯蔵がない。後ほど多分その御質問があるんだと思うんですけれども、やはりそういったところがきちっと確保されることがなければ、そうした皆さんの徒労感というのがなくならないんだろうというふうに思っております。 ですから、国の責任、いろいろありますけれども、現段階における最大の責任は、これが確実に地域から取り除かれて、安定的に保管される状況を責任を持ってつくるということにあるというふうに思っております。 もちろん、その仮置き場も含めて国が責任を持ってやるべきなんですけれども、仮置き場の選定は、どうしても自治体の皆さんにまずはお願いをしなければならないという事情がございます。 といいますのは、国が、例えば、それぞれの市町村の中でここが仮置き場としていいのではないかという形で選定をしたとしても、それは地域ではどうしても押しつけとしかとられないところがあるんです。ですから、それぞれの自治体でまず選定をしていただいて、そして選定をしていただいたところに関しては、近隣の皆さんや地域の皆さん、そして関係者の皆さんにできるだけ丁寧に説明をする、そういった形で国の責任を果たしていかなければならないというふうに思っております。 そのほかにも、財政的な部分で責任を持つこと、安全な除染の仕方についてしっかりと方針を示すこと、挙げれば切りがないほどやらなければならないことがあるというふうに思っております。そういった意味では、まだ国の責任を全うしている状況でないことは重々承知をしておりますので、そこを皆さんにしっかりと納得していただけるような状況をつくるべく、今やっているところでございます。
○小泉(進)委員 多くの問題を大臣は今触れましたけれども、一つ一つやっていきたいと思います。 除染について国が責任を十分果たしていないということは認識をしている、そういうことですね、今の答弁は。認識をしているのであれば、それをあるべき責任の果たし方にすぐに変えていただきたいと思います。 大臣は、七月二日、福島県を訪問しました。佐藤雄平知事とお会いをして、佐藤知事から大臣がかけられた言葉は、大臣は福島担当大臣だ、そういう気持ちでやってくれ、そういうことですよね。 今の福島県内の状況をあらわすために、幾つか具体的な地域を挙げて大臣に質問をしたいと思います。 福島市、この福島市では大波地区という比較的線量が高い地域がありまして、ここでは、十二月の末まで、年末までにその大波地区にある三百六十七世帯の除染を終える、そういう計画であります。しかし、今、福島市は全市の除染を行うということを言っているんです。 大臣は、福島市全体で何世帯あるか御存じですか。
○細野国務大臣 済みません。福島県全体は約二百万人口がありますので、世帯でいえば六十万か七十万ぐらいの、もう少し多いかもしれません、それぐらいの世帯だというふうに承知をしておりますが、福島市ということになると、これは数十万の人口ですので、ちょっと、何十万になるのか、世帯でいえば、ほぼ三分の一とすると二十万とかそれぐらいかなという印象はございますが、済みません、正確な数字は把握しておりません。
○小泉(進)委員 十月一日現在で、福島市全体で十一万二千七百七十九世帯です。今の大波地区、三百六十七世帯を除染するのに年末までの計画、約二カ月半です。このペースでやっていくと、十一万二千七百七十九世帯を除染するのに何年ぐらいかかるか、これを私は計算してみました。六十四年です。今は二〇一一年ですから、全市除染が終わるのは二〇七五年ですよ。 私がきょうの質問で、この福島市だけじゃなくてほかの地域もちょっと挙げますが、一つのメッセージとして大臣に訴えたいのは、今の政府のやり方はすべて自治体任せだということですよ。この除染についても、今のペースで、自治体任せでいたら、六十四年間。実際には、単純なペースでは進みませんから、六十四年間かからないかもしれない。でも、明らかに遅いペースじゃないですか。 大臣は、この除染の活動について、自治体任せが強過ぎて、政府は責任を果たしていないとは思わないんですか。
○細野国務大臣 今、例として挙げられた大波地区というのは福島市の中でも放射線量が高い地域だというのは私も承知をしております。同じく放射線量の高い地域として渡利地区というのがありまして、そこでも、多くの皆さんが御心配をいただいて、いろいろな除染にそれぞれ取り組んでいただいているということも承知をしております。 もちろん国の責任ですので、とにかく前面に立ってやるべきだというのは私の考え方ですし、そういう体制を今まさにとっているところなんですけれども、どうしても、それぞれの地域の中で優先順位をつけていただいて、それぞれの自治体にやはり力を発揮していただかなければならないところがあるわけです。 福島市の場合には、例えば、今、小泉委員が例に挙げられた大波地区であるとか、地域の皆さんが非常に心配をされている渡利地区の除染が先行しているということでございまして、もちろんすべての地域を除染するという考え方はベースにあるわけですけれども、優先順位をつけて順番にやるということについては、今の福島県内の状況を考えればやむを得ないところがあるのではないかというふうに考えております。 そうした中で、今政府がやっておりますのは、警戒区域と計画的避難区域、人が住んでおられないところについては、これは自治体というわけにはもちろんいきませんので、国がまずやるということで、モデル事業をまさに今開始したところであります。 国がやるといっても、場所の選定であるとか仮置き場の設置については、避難をされているということではありますが、やはりどうしても自治体の皆さんに御協力をいただかなければなりませんので、ほぼ決まりつつございます。したがいまして、決まったところから順次モデル事業を、これは国が直接やるという形で進めているところでございます。
○小泉(進)委員 今の例を挙げた福島市の除染も大変ですが、これは隣の郡山市も同じです。 郡山市では、市が、除染をする団体に対して最大五十万円まで補助しますよ、それで高圧洗浄機とかを買ってくださいと。これは、市民の皆さんの受けとめがどういう受けとめか。除染するなら五十万円補助しますよ、やらないところは知りません。この前も説明会がありました。そういう声は多くありましたよ。 大臣は、こういった、市が補助をして、町内会、PTA、また市民に任せるというやり方で除染はスムーズに進むと思っていますか。
○細野国務大臣 もともと、放射線量が高くなっている、汚染をされた原因というのは、東京電力そして政府にあるわけですね。そういった意味では、汚染されたものを取り除くのは、本来は住民の皆さんではなくて責任がある我々であるというのは、本当におっしゃることはごもっともでございますし、それを直接できていないことは本当に申しわけないというふうに思っております。 ただ、一方で、すべてを今、国が一挙にやることができないという現実はあるわけですね。そこで、やはり自治体や住民の皆さんにも何とか力をかしていただけないかということでお願いをしているという状況でございます。 いろいろな評価があると思います。いろいろな評価があると思いますけれども、例えば除染が恐らく一番早くスタートしたであろう伊達市、伊達市の皆さんが小学校を除染しようということで立ち上がられて、私も現場を見に行って、どういったことをやられているのか、私もちょっと体験をしてみて、ほとんど何のお手伝いにもならなかったので、かえって申しわけなかったぐらいだったんですけれども、現場を見せていただいて、これが地域の皆さんの思いなんだというのはよくわかりました。 いろいろな評価があります。国がやるべきで、何でおれたちなんだという評価もあるかもしれないけれども、そういう住民の皆さんがみずから手足を動かして除染をしていただくことによって、もう一回頑張ろうという思いを持っておられるという地域もあるわけです。ですから、そういう方々には、ぜひ力をかしていただきたいと思っております。 そして一方で、なかなか地域社会でそういった形にはならない、もしくは、地域で皆さんが除染ということになると、それこそいろいろな不安があるということでできないというところがあれば、それは業者の皆さんにお願いをしたり、また、いろいろな外部の人たちが入ることによって除染をする、そういうやり方もあろうかというふうに思います。 したがって、今の福島の状況を考えると、このやり方で、一つの方法で全部やるということは実質的には不可能でございますので、それぞれの地域に応じてやり方を変えて、その中で、国としてはそれぞれの地域に応じた支援のあり方を考えていく、自治体にもそれをお手伝いいただくということが今のとるべき方法ではないか、私はそんなふうに考えております。 〔津村委員長代理退席、委員長着席〕
○小泉(進)委員 私は、福島を回ってきて、それぞれの地域にそれぞれの現実がある、そういった大臣の認識は正しいと思います。ただ、私は、この自治体任せは福島県内に対立の連鎖を生んでいる、そう言わざるを得ないと思います。 本来であれば、県、市、町や村、この行政だって福島県民ですよ。そして、住んでいる人も福島県民。一つになって復興のために頑張ろう、もう一度福島を取り戻そう、そう一つになれるはずが、国が自治体任せにすることによって、自治体対県民、こういう対立構造が生まれるんですよ。 現実に、この除染活動だってそうです。大臣の考え方じゃなくて、自衛隊とかがこの取り組みができるかどうかはまた別として、あのトモダチ作戦のように、国がマンパワーを提供して、実際に私たちが責任を持って除染の活動もやりますという姿を福島県民の皆さんに見せることが、言葉どおりの国の責任、政府の責任だと私は思います。 今のまま大臣が、この除染の問題を話すたびに、国の責任でやります、政府の責任でやります、除染なくして福島の未来なしです、そういう言葉を使えば使うほど、現実とのギャップが浮き彫りになるんですよ。これでは国の責任という言葉の安売りですよ。 前回の質問で、私は、国が町内会とか除染をする団体に長靴やゴム手袋、そういったものは補助をしますということが、実際に現場にはおりていない、自己負担でやっているということを言いました。大臣の答弁は、私が指摘したようなことはあってはならないことだから確認をしますということでした。確認されましたか。
○細野国務大臣 御質問いただいたのは少し前でございますので、そのときに部分的に、どういうふうにされているのかということについては確認をいたしましたけれども、その後、時間がたってどういう状況になっているのかということについては確認をしておりません。 そういった意味では、このところ、私自身の除染に対する問題意識というのが、警戒区域と計画的避難区域、そこのプロジェクトをどう進めるのかということに若干集中していた部分があったかもしれませんので、再度確認をしてみたいというふうに思います。 恐らく、郡山の例も、五十万円というのはその仕組みの中で出てきている話だと思いますので、自治体で執行していただいている予算ではありますけれども、国が出した予算ですので、どういうふうにされているのか、改めて確認をしてみたいと思います。
○小泉(進)委員 実例を挙げます。 この郡山、恐らくこれは大臣ではなくて政務官の方が訪問したことがある小学校だと思いますが、そこの小学校では毎週、現時点において計七回、学校側が保護者に対してメールを送って除染に対するお手伝いのお願いをしています。それにかかるゴム手袋、長靴等、これらのものはすべて保護者の自己負担です。 しかも、そのメールの最後の方には学校側からのお願いがあります。そのお願いに何て書いてあるかというと、工業用の高圧洗浄機、二トン以上のトラック、大型タンク(千リットル)等をお持ちの方はお貸しください。 これはだれもが持っているものじゃないですよね。二トントラックを貸してください。千リットルのタンクを持っていますか。だれが持っているんですか、そんなもの。こういったものを国が除染をやっている方に提供するなりなんなりするのが、言葉どおりの国の責任じゃないんですか。 私は、今までもいろいろな被災地のケースを質問でやってきました。その中で、予算はつけた、国はやります。でも、実態は動いていないことが多過ぎるんですよ。だから、この福島の問題にしても、余りにも言葉が先行し過ぎて、私は、実態との乖離を、政府の言葉とは逆の無責任さが目に余るんですよ。 この国の無責任さというのは、除染活動だけには限りません。仮置き場の方針、これだって、今私は郡山の例を出しました、五十万円出すから除染は皆さんでやってくださいと。仮置き場が決まっていないのに、五十万円出すから除染をやってくれ。これが、国が誠意を持って、責任を持ってやっている対応だと思いますか。
○細野国務大臣 それぞれの自治体に人を、担当者をできるだけ張りつけて対応しておるんです。例えば、浜通り、そして、特に避難区域に当たるところは、それぞれ特定の、ある程度以上の官僚に担当させて、政務も担当させて、状況のヒアリングをしているんです。 ただ、それを、中通りも含めてすべての市町村について一つ一つ情報を把握し、しかも、郡山のような、福島の中では恐らく人口の規模でいうと二番目でしょうか、非常に大きな町です。大きな町の個別の小学校の状況について、すべてを国が把握するのは本当に難しいんです。 至らない点は認めます。至らない点は認めますけれども、とにかく、市町村のそれぞれの状況に応じてできるだけ丁寧に対応しようとしているということは、現場の職員の頑張りも含めて今やっているということは、ぜひ御理解をいただきたいと思っております。 仮置き場について、まだ十分に地域の御理解をいただけなくて設置できていないことは、本当に申しわけないと思っております。したがって、除染をしていただいたときに、地域の例えば空き地であるとか、場合によっては、どなたかのそれこそ敷地の中に置いていただいているようなこともあると聞いておりますので、そういった状況を一刻も早く克服するために、仮置き場の具体的な姿を明らかにし、仮置き場に置いていただく期間を明らかにし、そして中間貯蔵のイメージをお示ししたいと思っております。それがロードマップでございますので、月末を目途に最終調整をしておるところだということを御報告申し上げたいと思います。
○小泉(進)委員 その仮置き場について伺います。 私は、仮置き場に対する政府の方針も間違っていると思います。大臣は、二十四日の復興特でこう言いましたね。「国有林も含めて、場所の選定というのはできれば市町村にお願いをしたい。」なぜ国が前に出ないんですか。 本宮市という市があります。そこで、説明会で自治体側が仮置き場の場所を市民に説明したんです。市民の反対で前に進みませんでした。 さっき大臣は、国が押しつけちゃいかぬと言いましたね。しかし、苦渋の決断で、それ以外の選択肢がないと思ったとき、国が前面に出て、行政に任せないで、厳しい思いをして、厳しい意見を聞いたとしても、それは国が前に出て頭を下げてお願いをする、泥をかぶってやるんだ、この方針が必要なのは当たり前のことじゃないですか。 今、普天間を見てください。かつての皆さんの主張とは全く違うけれども、行政任せにしないで皆さん頻繁に足を運んでいますよね。同じような姿勢をなぜとれないんですか。あっちの押しつけはよくて、こっちの押しつけはしません。これは整合性がないじゃないですか。
○細野国務大臣 普天間の問題は普天間の問題、福島の除染の問題は除染の問題と、私は、これは別の問題としてしっかり対応していきたいと思っております。 仮置き場の場所なんですが、私もいろいろ迷いました。国が個別に国有林を選定して、この場所でどうだろうかということまで考えたんですが、考えて、いろいろな相談をした上で、地方に、自治体に選んでいただくのが最も近道だろうという判断をいたしました。 これは、住民のそれぞれの心情にもかなり深くかかわるんですけれども、例えば地域で除染をした場合に、どういったケースであれば一時的に置いていただくことができるか、小泉委員、おわかりになりますか。 どういうケースかというと、この地域で生活するときに、この除染の土ならばやむを得ないといって、地域の人が置いてくれるんですよ。これを、ちょっと離れたところの空き地に置くというと、その地域の方は納得しないんですよね。つまり、顔が見える関係にあって、こういうことならば自分が多少嫌な思いをしても、精神的な意味では犠牲を払ってでもやろうという方がいるわけですよ。それが実態なんですね。 ですから、ここはもう、そういう地域の助け合いとか人間関係にある程度依存せざるを得ないんです。 それぞれの地域住民から見たときに、今は残念ながら十分な信頼を置いていただいていない、これは我々の至らなさですけれども、国が言うのがいいか、もしくは、苦しいながらも一緒にこの被災地を何とかしようということで、顔が見える関係になっている、例えば地域の町内会長さんであるとか、場合によっては区長さんとか市長さんとか議員さんとか、そういった方が言っていただくのがいいかというと、実際には、近い関係にある方に言っていただいた方が決まりやすいという面があるわけです。 そのときに、もちろん、御異論がある方もいらっしゃるでしょうから、十分な科学的な説明をするのに国が人を出すべきところは出しますし、今出しております。 ですから、国が逃げているからそのやり方をとっているということではなくて、地域のつながりをぜひここは、申しわけないんですけれども、生かして場所を決めていただきたい、そういう考えのもとにこういうやり方をとっているということを、ぜひ御理解いただきたいというふうに思います。
○小泉(進)委員 それでは、今月の末に、今月いっぱいですね、発表するロードマップというのは、私は、大臣のこの前の大臣所信、そして委員会での発言、両方見て読んだんですが、なかなか一回では理解できないんですね。非常に難しい言いぶりをされている。 所信表明で、大臣はこう言ったんです。「汚染された廃棄物や除染により生ずる土壌を一定期間保管するための安全な施設の確保に向けて、十月中にロードマップを策定いたします。」 ちょっとこれは一回聞いてもよくつかめなかったので、改めて何回か読みました。私は、この言葉を、仮置き場をいつまでにこういうプロセスで確保します、そういうロードマップを今月中に示すんだというふうにとらえました。 しかし、おととい、復興特別委員会、これはたしか公明党の高木先生に対する答えだったと思いますが、「除染のロードマップというよりは、仮置き場、さらには中間貯蔵施設のあり方について、そこをできるだけ皆さんにわかっていただくためのロードマップということでございます。」と。 これだと、私は所信の表現と少し違うと思ったんです。仮置き場とか中間貯蔵施設のあり方というと、仮置き場や中間貯蔵施設というのはこういうものなんですよという説明。 今、福島県内では、特にこの中間貯蔵施設に関しては、もしかしたら中間じゃなくて最終になっちゃうんじゃないか、そういう不安がありますから、そういう疑念にこたえるためのものがロードマップだと。これはどちらなんですか。
○細野国務大臣 いろいろな要素を含みます。 除染そのものについては既に基本的な方針を決めておりまして、目標であるとか方針であるとか、そういったことも明らかにしております。その除染を進める際の残念ながら障害になっているのが仮置き場であり、仮置き場をつくるのの障害になっているのが中間貯蔵施設になるわけですね。したがって、今回は、この仮置き場と中間貯蔵施設のあり方をお示しすることで、それぞれの地域で御理解をいただいて、具体的な設置が進むような、そういう姿を示すロードマップということです。 大変、最終処分のあり方については、なかなか具体的な姿をまだお示しすることができないということについては申しわけなく思うんですけれども、そこは国として、福島の皆さんに納得をしていただけるような表現を、今最終段階でさまざま工夫をしているという状況でございます。
○小泉(進)委員 このロードマップ、私は福島県民の皆さんが求めているようなロードマップとは違うんじゃないかなと思うんです。二年以内に線量を半減させます、そういう目標はわかりました。私は、県民の皆さんが求めているのは、二年後までそうやって持っていくというのはわかった、では、そこまでの、二年後までの段階的なステップ、努力目標とか、こういったことこそ県民の皆さんが聞きたいロードマップじゃないんですか。 私以上に福島を回っているからよくわかっていると思います。大臣の認識は違いますか。
○細野国務大臣 私も、福島の皆さんを本当に励まして支えていくためには、もう少し高い目標を掲げてやれないかなとも思ってはいるんです。 ただ一方で、これまでも福島の皆さんにいろいろ苦しい思いをさせてしまって、なかなか我々が思ったことが実現できなくて、むしろ、それによって失望させてしまったということも経験をしました。 したがいまして、余り大ぶろしき、高い、野心的な目標を立てるということは、むしろ、そういう可能性がある。ですから、現実的な目標は立てておきながら、我々はそれを上回る結果を出すことによって福島の皆さんを励ましたいというのが私の思いです。 これは、これまで福島の皆さんと、相当の時間多くの方々と接した中で、私の感覚として、恐らく、最終的には福島の皆さんに一番わかっていただきやすい、そういう方法ではないかと考えております。
○小泉(進)委員 大臣は、本当に震災以降、大変な御苦労をされてきたと思います。恐らく大臣は、今の体制のままで本当に除染がスムーズにいくんだろうか、そういう限界も感じることは、私はあるんじゃないかなと思います。政権をどの党がとろうと、除染は根気よく、継続的に続けなきゃいけません。 そこで、質問の最後に、私なりの考えですが、これは皆さんで考えて、総理直轄で、本部長が総理みたいな形で、そして本部長代理が細野大臣でもいいです、すべての省庁の力を結集した形でやらないと、環境省は千人ぐらいしか人はいない、予算も一番ちっちゃい。これでどうやって、現実的に一歩一歩前へ進めますか。私は、総理は福島の再生なくして復興なしと言われた総理であり、細野大臣はその総理の言葉の前に、除染なくして福島の未来なしと言った大臣なんですから、その福島の最大の関心事である除染、これに政権がしっかりと当たる、そういった組織を整えていただきたいと訴えて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○荒井委員長 次に、平沢勝栄君。
○平沢委員 自由民主党の平沢勝栄でございます。 きょうは官房長官に質問をさせていただきたいと思います。 私は二十五、六年前、藤波、後藤田両官房長官の秘書官をしていまして、官房長官というのは極めて激職であると。官房長官というより繁忙長官、もう非常に忙しいということを当時よく言ったわけですけれども。と同時に、責任も極めて大きい、重いということも秘書官をやっていて痛感したわけでございます。首相の懐刀、女房役、内閣のスポークスマン、同時に、内閣の命運を握っているのは、総理というより、むしろ、私は官房長官によるところが極めて大きいんじゃないかなという感じがします。 私は中曽根総理を見ていまして、よく後藤田さんという使いづらい人を使ったなと思います。内務省の先輩ですよ、中曽根さんから見たら。そして後藤田さんは、おれは中曽根は嫌いだということをマスコミの前でも公言していた方なんです。その方をあえて官房長官、自分の最も近いところに登用した。イエスマンでも茶坊主でもない人を登用した、その中曽根さんという人も私はなかなかだなと思います。 そこで、翻って、私、官房長官にお聞きしたいんですけれども、民主党政権ができまして、まず鳩山内閣、八カ月ちょっとで終わってしまいましたけれども、普天間の問題で迷走に迷走を重ねた。腹案があると、だれが見たって腹案なんかないことはわかっているにもかかわらず、腹案があると突っ走っているとき、官房長官も含めて内閣は連帯責務です、何でだれもとめなかったんだろう、おかしいということをだれも言わなかったんだろう。アメリカに対して、トラスト・ミーなんというわけのわからないことを言ったときに、それは間違いだ、おかしいということを後藤田さんみたいに総理に直言する人がいなかったというのが、私は民主党の内閣を見ていて不思議でしようがない。 次の菅内閣を見ていても、菅内閣、震災対策でも原発対策でも後手後手ですよ。これからいろいろ検証されるでしょう。いろいろな問題がありました。何でもっと周りの意見を素直に聞いてうまくやれなかったのかという思いがしないわけではありません。 そこで、まず官房長官にお聞きしたいと思いますけれども、なぜ、民主党政権があれだけ大きな期待の中でできて、その後にできた鳩山内閣、そしてその後にできた菅内閣、短い期間で終わってしまったのか。それについて官房長官はどう思っておられますか、教えてください。
○藤村国務大臣 平沢委員には、後藤田官房長官時代の秘書官をされたというふうに伺っておりました。私も後藤田先生は本当に尊敬するお一人で、私が官房長官になったときには、決して後藤田さんのタイプではないなと思いました。 今直接の御質問は、きょうまでの政権交代後の二内閣、今回がもう三人目の内閣となりました。それで、なぜ、どうかという御質問でしたが、私は、二年前の選挙で民主党という大きな数をいただいたときに、組織をうまく動かす、そのときに大事なのは、もちろん一つはリーダーシップだと思います。リーダーシップはそれぞれの総理大臣、首相にあったと思うんですね。もう一つ大事なのが、フォロワーシップといいますか、そのリーダーをみんなで支えていくというか、やはりその辺のところが少し欠けていたのではないかなというのが私自身の率直な感想でございます。
○平沢委員 今、官房長官は、フォロワーシップ、要するにみんなで支えると。そうなんだと思いますよ。総理一人でできるものじゃないんです。ですから、内閣みんなで支える。だから、憲法には、内閣は連帯して責任を負うということが書かれているわけですよ。とりわけ官房長官はその一番近くにおられるわけですよ。 ですから、鳩山内閣がああいう形で短い期間で終わってしまった、菅内閣が短い期間で終わってしまった、これは鳩山さん、菅さんの問題もあるけれども、内閣全体の責任でもあると思われませんか。
○藤村国務大臣 もちろん、連帯して責任があるという意味で、そして、リーダーシップだけでなしにフォロワーシップの考え方がまだ薄かったのかなというところも思いますので、内閣全体の責任があるという部分はあると思います。
○平沢委員 鳩山内閣のときに、たしか菅さんは副総理だったと思うんですよ。そうだったらば、あの普天間であれだけ迷走している、そして、もう私たちは腹案なんかがないのはわかっている。あの腹案というのは徳之島のことを指していることはわかっていますから、私なんかは徳之島に行って町長さんに聞いた。いろいろ当たりはあるけれども、こんなことは絶対ありませんよと言っているんです。何でこれを、菅さん、副総理以下閣僚の人たち、あるいは内閣を支えている人たちは直言しなかったんでしょうかね。ですから、これは菅さんの責任も大きかったんじゃないかなと私は思います。 そして、今の野田総理も、鳩山内閣のときは副大臣だったんです。そして、菅内閣のときにはたしか財務大臣という枢要な大臣だったわけです。だとすれば、野田さんにも、鳩山内閣そして菅内閣が短い期間でこうやって終えてしまったことについては大きな責任があると思いますけれども、いかがですか。
○藤村国務大臣 おっしゃるとおり、内閣は連帯してというときに、責任の一端があるとは思います。
○平沢委員 これはやはり責任はしっかり、私は本来なら御本人からきちんと責任があるということを言ってもらいたいと思いますけれども、その辺についてのことが今のところまだ聞けていませんけれども、いずれ機会があればあれしたいと思います。 そこで、次の質問に移りたいと思うんですけれども、私は中曽根さんに、なぜ後藤田さんという最も煙たい、使いにくい、茶坊主でない人を側近中の側近の官房長官に使ったんだということで聞いたら、中曽根さんは二つ言われたんです。一つは、後藤田さんならば役人をうまく使うことができる。もう一つ言われたのは、後藤田さんなら大震災が起こったときの危機管理ができる。この二つの理由で、使いにくいけれども一番自分の近いところに後藤田正晴さんという人を起用したということを言っておられました。 そこで、官房長官にお聞きしますけれども、まず、役人を使うというのは、私は官房長官にとって極めて大事だと思う。今までのように、何か役人は敵みたいなことを言ってちゃだめなんです。役人は、それはいろいろ問題ありますよ、それは最後は政治判断でいろいろ言うことはあるでしょう。しかし、役人をうまく使うことは大事なんです。役人にやる気を起こさせることも極めて大事なんです。 その意味で、官房長官、後藤田さんの場合は、役人がなぜ後藤田さんの言うことなら聞いたかというと、後藤田さんの方がはるかに勉強しているんです。何しろ後藤田さんは、七十歳になられてから官房長官になられて、それでも必死に勉強しておられて、役人以上の今までの経験、知識もあります、そして実力もあります。それに加えて、毎日毎日、必死の必死の努力をしている。それを役人の人は見ているんです。ですから、後藤田さんが言うことなら、もうこれは間違いない、仕方がないということで、後藤田さんに一目も二目も置いて、後藤田さんの言うことに従っていたんです。 官房長官、その自信はありますか。
○藤村国務大臣 自信がありますかと聞かれますと、少しじくじたるものがございます。 エピソードで、これは平沢先生がきょうお出しになるかと思ってちょっと聞きましたところ、後藤田正晴元官房長官が、昭和六十一年七月のことだそうですが、いわゆる内閣強化のために、内閣に内政、外政、安保、情報調査、広報という五つの室、これが今ずっとつながってきております、これをつくられた。 このときのそれぞれの長、五人の方に対して、いわゆる五つの戒め、五戒と。これは役人にすべておっしゃったんでしょう。一つは、省益を忘れ、君たちは国益を思え。嫌な事実、悪い報告をせよ。それから、勇気を持って意見具申せよ。それから、自分の仕事にあらずと言うことなかれ、自分の仕事であると言って争え。そして五つ目が、決定が下ったら従い、命令は直ちに実行せよ。この五つのお言葉、私も今お聞きして、本当に今私がまたこれを言うべきかなとちょっと考え始めたところでございます。 いわゆる政務の政治家と役人の関係というのは、野田総理も時々に申します。役人というのは役に立つ人なんですから、役に立たさねばならない。役所というのは役に立つ所である、だから本当にそれを活用しなければならない。きょうのお二人のことをどうというわけではございませんが、今、野田総理のもとでは、そういう御指示のもとで私もそのことに励んでいきたいと思います。
○平沢委員 今、官房長官が言われた、五訓と言われていますけれども、官房長官の五訓、あれは、内閣組織令が改正になりまして新しく内政審議室等の五室ができたときに、私もその場に同席していましたけれども、その五訓を後藤田官房長官があいさつで言われたわけでございまして、その五訓はぜひ忘れないでもらいたいなと思います。 もう一つ、中曽根さんが言っておられたのは、危機管理ができるということですね。官房長官の所信の中にも危機管理のことが入っていますけれども、この危機管理についても後藤田さんは、私、そばで見ていて、見事だったなと。 例えば、一九八六年に三原山が大噴火というのは、先ほどどなたかが質問で言っておられました、竹本さんだったと思いますけれども。あの三原山が大噴火というのは、午後四時過ぎに大噴火したんです。そして六時過ぎに、溶岩が人家が密集している元町に近づきつつあるという情報が入ったときに、後藤田さんは、直ちに全員、全島民、観光客も含めて一万三千人、避難させるということを決められたんです。 それで、関係方面に根回しした上、関係者を集めたところで後藤田さんが言われたのは、三つなんです。きょうじゅうに全員を大島から避難させよ。二番目は、責任は全部おれがとる。君たち頼むよ。この三つだけなんです。特に大事なのは二番目、責任は全部おれがとる。菅さんとえらい違いでしょう。菅さんは、責任は役人だ東電だ、何だかんだに責任があるようなことを言っているじゃないですか。最高の責任者、リーダーは、あたふた、じたばたしちゃだめなんですよ。責任は全部自分がとらなきゃならないんですよ。 ちなみに、後藤田さん、私が官房長官の秘書官になった直後に真っ先に行かれたのは、マスコミに隠して、警視庁の特殊部隊の訓練所へ行かれたんです。車の中で、何でこれを見られるんですかと言ったら、万が一ハイジャック等が起こったときに、警察の特殊部隊を飛び込ませるかどうかの判断というのは官房長官がしなきゃならないんだ、だから、その警察の能力を知っておかなきゃならない、自分がやめてから時間がたっている、警察がどのくらいの能力を持っているか、それを知るためにあえて警視庁の特殊部隊の訓練を極秘裏に視察されているんです。 そして、いつ何が起こるかわからないから、いつも緊張感を持って、官房長官の在職中ずっと仕事をしておられたわけですけれども、官房長官、危機管理については官房長官のお気持ちはいかがですか。
○藤村国務大臣 私も、平沢委員が冒頭にちょっとおっしゃった官房長官の役割というのを、きょうまで、閣外におりまして、与野党でおりましたが、もちろん首相を補佐する重要な役割である、それから、内閣のかなめと言われるように、各省庁の調整役をやる、毎日のように記者会見してまさにスポークスマンの役割だ、こういうことはよく何となく感じておりました。 ただ、今回任についたそのときから、ああ、危機管理の責任者なんだということを自覚いたしました。それは、例えば具体的には、私は実は住まいは江東区東陽町にございまして、二十五分か三十分ぐらいかかります。それは絶対だめですと言われまして、赤坂宿舎に直ちに引っ越しました。官邸から、本当にもう緊急の場合は十分以内にすぐ寄れる、それを最初に言われたものですから、ああ、なるほど、官房長官の仕事というのは、非常に大きな責任の部分というのは危機管理だというふうに感じました。 危機管理に当たりまして、私としては、常に最悪の事態を頭の中では想定する、その最悪の事態を想定した上で、それなら今ここで何をすべきかというようなことをやはり考えていくべきだろうと。それから、やはり情報収集だと思います。危機管理を要する事態が発生したときには、必要な情報の集約、分析、収集、その仕組みをきちっと、官房長官のもとに集まる仕組みをつくるということだと思います。 さらに、責任というふうにおっしゃいました。やはり本当は一元的な指揮下で危機管理は行わねばならないと思います。そういう意味では、もちろん関係機関がいろいろなことでやりますが、必ずそのはざまといいますか、谷間ができます。そういうものに陥らないように、官邸がまさに、あるいは官房長官が司令塔となって全体のオペレーションを効果的に進めていく、こういうことかなと今少しずつ考え始めたところでございます。
○平沢委員 官房長官、今考え始めちゃ困るんですよ。官房長官になったときから、そのときから、官房長官、総理、内閣に国民の運命がかかっているんですよ。命、財産がかかっているんですよ。ですから、今わかったんじゃどうしようもないんです。官房長官になったその日から。それはそうでしょう。なる前からもうその心構えができていなきゃ困るんですよ。 例えば、警察の署長が、なったらその日の零時に、辞令をもらったそこから全責任があるんですよ、警察の署長には。それで、指揮をとらなきゃならないんですよ。官房長官も同じなんですよ。 私は、民主党内閣を見ていまして、鳩山内閣のときでしたか、鳩山さんは、抑止力というのは勉強すればだんだんわかってきたようなことをたしか言ったと思いますけれども……(発言する者あり)学べば学ぶほどよくわかったというんですかね。それじゃ困るんですよ。こんなものは、なる前からもう知っていなければ、総理になっちゃだめなんですよ。当たり前じゃないですか。 それから、菅内閣のときも、これはおかしいなと思ったのは、半年もたってから、今までは仮免許だったと言っている。あんなのは、もっとマスコミが怒らなきゃだめですよ、我々も怒らなきゃだめですよ。仮免許であるはずないじゃないですか。なった時点からフルでやっていなきゃおかしいじゃないですか。ということは、あれはたしか半年くらいたっていたと思うんですけれども、半年間、仮免許の危ない運転手のもとで我々はその車に乗っていたということですよ。こんなばかなことは口が裂けても、本来なら、危機管理上、言っちゃいけないことだ。 もっと言わせてもらえば、たしか菅さんだったと思いますけれども、予算委員会で、初めてのことだからというようなことを言ったと思うんですけれども、初めてのことだからなんということは、危機管理上、これは絶対言っちゃいけない、最高リーダーが。危機管理のイロハがわかっていない人が危機管理の最高リーダーになっているんです。 日本という国は本当に大変ですよ。危ないですよ。官房長官も今一生懸命勉強していると。勉強しているじゃないんですよ。なった時点から全責任が官房長官にかかっているんですよ。内閣にかかっているんです。ですから、官房長官にはその自覚を持ってもらわないと困るんですよ。
○藤村国務大臣 ちょっと言葉足らずで失礼いたしました。 先ほど言いたかったのは、なった途端にそういう危機管理のことを本当にまざまざと、もう一つは例えば緊急の衛星電話でございますが、そういうものも配置される。それから、二十四時間、私の携帯とは別な種類のものを必ずまくら元に。だから、二十四時間まさに待機状態であるということを、もう就任当日からまざまざ実感いたしました。そういう意味で、先ほど勉強しているということを申しましたが、もうそのときから感じております。 私も、後藤田先生とはちょっと違うかもしれません、官邸の危機管理センターは知っておりましたが、あれがだめになったらどうなるのかということで、順番があるんですが、割に早目に、立川にある第二危機管理センターというのでしょうか、そこも視察をさせていただきました。就任後なかなか時間がなかったんですが、何とか時間を割いて行かせていただいたという意味で、この職が単なるスポークスマンだとか、総理の女房役だとか、各省庁の調整役だというにとどまらず、この危機管理という職務が本当に重いなということを当日から感じておりました。
○平沢委員 私も後藤田さんから言われたんですけれども、悪いことは夜中どんな時間でもいいからたたき起こしてでも伝えてくれということを言われました。実際、私は、夜中の二時であれ三時であれ、そういう情報が入ったときは後藤田官房長官をたたき起こしてそういう情報をお伝えしたわけですけれども、官房長官は二十四時間、官房長官なんです。三百六十五日、官房長官なんです。その責任をぜひ忘れないでいただきたいなと思います。 そこで、今の内閣の閣僚の中で、今勉強中ということを言っている閣僚がいるんですよ、今勉強中と。だれだかわかりますか、官房長官。
○藤村国務大臣 具体的に今ちょっとすぐには思い当たりません。
○平沢委員 きのう、私は法務委員会で質問させていただいたんですけれども、予算委員会でも答弁していますけれども、法務大臣は、死刑の制度について今勉強している、自分で考えている間は執行ということは考えていない、こういうことを言っているんです。こんなことは法務大臣になってから勉強することじゃないですよ、今法律があるわけですから、制度があるわけですから。 それで、別なところでは、記者会見で何と言っているかというと、死刑制度は奧の深い問題だ、よく勉強させていただき、自分の考えをまとめたい、その間は、考えている間は判断できない、こういうことを言っているんです。 官房長官、これはおかしいと思いませんか。だって、法務大臣には死刑の、法律がちゃんとあるんです。それで、死刑という制度は憲法に違反しないという判決もあるんです。そういうことで最高裁が判決を下しているんです。そういう制度があるにもかかわらず、法務大臣は、今死刑のことを勉強している、その間は執行しない、こう言っているんです。これはおかしくないですか。官房長官、どう思われますか。
○藤村国務大臣 前の法務大臣なのか、死刑制度について何か勉強会を設けられたということはちょっと伺っておりますので、今の法務大臣がそのことをおっしゃっているのかどうか、私は発言を聞いておりませんので。勉強中というよりは、むしろ慎重に考えているということを言いたかったのか、それも真意はよくわかりませんが、今おっしゃるとおり、法治国家の中で法で決められたことを法務大臣がしっかりやっていく、これは当然のことだと思います。 そして、内閣がそれは一丸となって法律に従って進めていくというのも一つのことですし、それから、平岡法務大臣はさまざま御意見があるというふうには聞いておりますが、しかし、必ず内閣の決定に従う、ここははっきりおっしゃっているので、そこは私は安心しているところでございます。
○平沢委員 内閣の決定というより、死刑の執行命令というのは法務大臣が下すんですよ。法務大臣が命令を下さない限り、死刑執行はできないんです。これは、歴代の法務大臣が苦しみながら、しかし執行命令を下してきたんです。 それで、後藤田さんの本の中に「情と理」という本がありまして、その中でも死刑制度のことをいろいろ書いているんです。軽々に死刑の命令を下しているわけじゃない、慎重に慎重に、徹底的に詳しく問いただして、勉強して、その上で執行命令を下しているというようなことがいろいろ書いてありまして、そしてこういうふうに言っているんですよ。私は軽々に執行命令に判を押したつもりはありません、これをやらなければ法秩序が死んでしまうということ、だから執行命令に判を押している、改めるならば制度論ですればいい、こういうことを言っておられるんです。 今の法務大臣は明らかに違いますよ。今、制度論を一生懸命勉強しているんです。制度論を勉強しているうちに、法務大臣はまた首なんですよ。やらないと言っているんですよ、事実上。おかしくありませんか。官房長官、もう一回。
○藤村国務大臣 これは、過去の政権の中でも、それぞれの時の法務大臣がそれぞれに考え方がおありで、これは政党的ではなくて、それぞれの、本当に真剣に慎重に考えて執行された方、あるいはみずからの期間されなかった方というのはきょうまであるように聞いておりますが、平岡法務大臣もやはりそのタイプなのかなとは思います。 本当に真剣に慎重に、そして最後の最後のときには悩み抜いてというのが多分法務大臣の役割だと思います。
○平沢委員 今の法律では、六カ月以内に法務大臣は執行命令を出さなきゃならないと書いてあるんですよ。六カ月過ぎたからといって罰則はありませんよ。しかし、いつまでもそう放置してはいけないということは、これは法的な義務だと言われているんです。ちなみに、但木さんという元検事総長が読売新聞に言っていますけれども、新政権として死刑の執行が好ましくないと判断するならば、政治責任をかけて国民にその考えを表明すべきだ、そうでない限り、死刑の執行は法務大臣の法的義務であることを忘れないでほしい、こう言っているんです。 死刑を執行しないならいいですよ、そういう考えもあるんだから。だとすれば、なぜ執行しないのかというのを国民にしっかり説明されたらいいんじゃないですか。民主党政権としては、今の内閣としては死刑は執行しませんよ、いろいろな意見があるからと。法務大臣もきのう法務委員会でいろいろ言っていましたけれども、外国の制度がどうのこうのと。外国の制度がどうのこうのと言っているんじゃないんです。今、日本にはちゃんと死刑という制度があるんです。その死刑の制度に基づいて、歴代の法務大臣は悩みながら、しかし慎重に慎重に検討しながら死刑の執行命令を出してきたんです。 ところが、民主党政権の法務大臣、ここ一年以上、死刑が執行されていないんです。その結果として、死刑の確定判決を受けている人はもう百二十人になっているんです。たまる一方なんです。もちろん、再審とか何かが出ていればそれは別ですよ。出ていなくて、しかし、もうかなりの期間そこにとめ置かれている人がいっぱいいるわけです。この状態の中で、今の法務大臣は死刑執行に明らかに反対なんですよ。反対だったら、法務大臣を引き受けなきゃいいんですよ。法務大臣に任命しなければよかったんです。官房長官、そう思いませんか。 いろいろ個人の考えとしてはそれはあるでしょう。死刑は私は反対だ、亀井静香さんみたいに反対だという人もいるわけです。反対だったら、法があるんだから、そういう人をあえて何で法務大臣に任命するんですか。それは、みんな、だれだって押したくないですよ。だけれども、苦しんで悩んで、しかも最高裁が下した判決だからそれに従わざるを得ない、そうでなかったら法治国家でなくなってしまう、法秩序が壊れてしまう、だから皆さんやってきたんですよ。 だから、恐らく官房長官も事前にお調べになられたと思いますけれども、今の法務大臣は明らかに反対なんですよ。反対だったら、なぜ法務大臣に任命されたんですか。むしろ、あえてそういう人を悩ませないためにも、苦しませないためにも、そういう方を法務大臣から外せばよかったじゃないですか。いかがですか、官房長官。
○藤村国務大臣 まず、今、断定されましたが、明らかに反対なんですよということを御本人がおっしゃったのかどうか、私はちょっとつぶさではありませんが、野田内閣において死刑を廃止するなどという方針は全くありません。 それから、もう一つおっしゃった、今の法務大臣のお考えをやはり明確にして、はっきり国民の皆さんに訴えるべきだ、それは必要だと思います。そういう意味で、私は、きょうの平沢委員の質問を受けて、法務大臣に少しただしたいと思いますし、しっかりと自分の考え方を述べよということは申し上げたいと思います。
○平沢委員 時間が来ましたから終わりますけれども、官房長官、この死刑の制度というのは、一言で言えば極めて難しい問題なんです。国民の間にもそれはいろいろな意見があります。国会議員の間でもそれはいろいろな意見があります。 ですけれども、制度としてある以上これは執行しなければならないわけで、これは単なる訓示規定じゃなくて、やはり法的な義務として、法務大臣は、単なる自動的にということじゃなくても、後藤田さんが言っているように、きちんと調べた上でやってもらいたいなと私は思います。 そこで、最後にお聞きしたいと思うんですけれども、政治資金規正法で外国人からいろいろ献金を受けていることについて、官房長官は記者会見で、これについては、指摘されないとよくわからないから、個人的見解では何らかの法改正が必要であろうと最初言われて、その後ちょっとニュアンス的に訂正されていますが、外国人からの献金というのは、日本の政治とか選挙に大きな影響を与えるおそれがありますので、やはりこれは厳しく規制していかなきゃならないと思いますけれども、官房長官、これについてのお考えをお聞かせください。
○藤村国務大臣 短く申し上げます。 現行法上、外国人献金が禁止されている。その中で、当然これは法を守って、そして、それぞれの政治家がその点については本当に注意をして、しっかりと、献金がある方については献金を受け取らねばならない。 それから、私、法改正と言った点は全く違うことを想定しておりましたので、この件を改正するなどという思いを述べたことではないということで、後ほどの会見でもそれは修正しております。
○平沢委員 では、時間が来たから終わりますけれども、また別の機会に質問させていただきます。 ありがとうございました。
○荒井委員長 次に、鴨下一郎君。
○鴨下委員 きょうは、社会保障と税の一体改革の成案が六月の三十日、民主党の中で大変な議論の末に出てまいりました。このことについて幾つか確認をさせていただきたい、こういうふうに思っております。 まず最初に、平成二十二年十二月十四日に閣議決定された「社会保障改革の推進について」、これに基づいて二十三年の七月一日に閣議報告をされた、こういうふうな認識でありますけれども、この閣議報告というのは一体どういうような位置づけになるのかということを、まず古川大臣からお話をいただきたいと思います。
○古川国務大臣 お答えを申し上げます。 社会保障・税一体改革案は、総理及び関係閣僚と与党の関係者が参加する政府・与党社会保障改革検討本部において決定をいたしまして、これは、政府はもとより、連立与党としても、この成案をもとに各党協議を進めることについて了解をいたしております。 そのことを受けて、閣議決定をする前にまずはそこを閣議に報告して、閣議報告をしてみんなが了解をした上で、鴨下委員初め野党の皆様方にもぜひこの案をたたき台にして協議に進んでいただきたい、そういうお願いをさせていただいたというものでございまして、閣議決定というところまではいっておりませんけれども、閣内でみんながこの意識を共有したというところでございます。
○鴨下委員 正確に言うと、閣議決定とこの閣議報告というのはどういうふうに違うんですか、政府を縛るというような意味において。
○古川国務大臣 私どもの意識といたしましては、これは閣議決定ではなくて報告という形式にはなっておりますが、閣議決定と同じような、そうした意味を持つものというふうに私どもは理解をいたしております。
○鴨下委員 ということは、この閣議報告を受けたというようなことで、社会保障と税の一体改革成案というのはいわば政府の方針であり、与党の方針であり、国民に対する、この成案がこれから実行していくためのたたき台、こういうような認識でいいわけですね。ちょっと確認です。
○古川国務大臣 はい、まさにおっしゃるとおりでございます。
○鴨下委員 その中で一番重要なのは、全体的な社会保障の一体改革というようなこともありますけれども、二〇一〇年代半ばに消費税を上げる、こういうようなことをこの中で書かれているわけでありますけれども、五%上げるというようなことをいわばこの成案の中に書かれている、こういう認識でいいですか。
○古川国務大臣 お答え申し上げます。 この成案におきましては、「社会保障給付の規模に見合った安定財源の確保に向け、まずは、二〇一〇年代半ばまでに段階的に消費税率を一〇%まで引き上げ、当面の社会保障改革にかかる安定財源を確保する。」というふうにされております。そういった意味では、鴨下委員がおっしゃるとおりでございます。
○鴨下委員 それは、結果的には、民主党政権、野田内閣として、二〇一〇年代半ば、二〇一五年ぐらいを目途に消費税を五%上げるというようなことを結論づけた、こういうような認識で、再確認ですけれども、よろしいですか。
○古川国務大臣 もちろん、これは経済状況の好転を条件にしてとか幾つかそういうところがありますが、まさに委員がおっしゃったように、そうした条件をクリアして、一〇%まで引き上げていくということを確認したということでございます。
○鴨下委員 消費税を上げるということについて、マニフェストの中では前回の選挙のときには書かれていないわけでありますから、いずれかのタイミングでこのことについて国民に対して信を問う、こういうようなことに相なるんだろうというふうに思っております。 そこはいいとして、いいとしてというのは今回の質問の中では伺いませんけれども、この五%上げというのは、基本的には社会保障と税の一体改革で社会保障の充実のために使うというようなことでこの成案の中には書かれているわけで、五%の、一%ずつそれぞれ詳しく書いてあるわけであります。まず、五%上げて一〇%にしたときに、一%分は消費税を上げたものにいわば充当する、消費税の引き上げに伴う社会保障支出等の増に一%相当が使われるんだということが書いてあるけれども、算出根拠といいますか、これはどういうようなことでこういう計算になるんですか。
○藤田副大臣 鴨下委員にお答えをいたします。 五%引き上げることによって、それから一〇%まで二〇一〇年代半ばまで段階的に引き上げる、使途の明確化として社会保障財源化するわけですが、その中身についてお答えをいたします。 二〇一五年度時点の計数でお示しをすれば、成案に示されている制度改革に伴う増として消費税収一%相当、高齢化の進行等により増大する費用として消費税収一%相当、それから、基礎年金の国庫負担二分の一を実現するために必要な費用、これは高齢化等に伴う増を含まないとしておりますけれども、それで消費税収一%相当、合計して消費税収三%相当の機能強化を実現する。それから、後代にツケ回しをしておりますいわゆる機能維持に係る費用として消費税収一%相当、それから、消費税率引き上げに伴い必然的に生じる社会保障支出等の増加に要する費用として消費税収一%相当を賄うというふうになっております。
○鴨下委員 その消費税引き上げに伴う社会保障支出等の増、一%ふえる、単純に言えば二兆五千億ぐらいかかるというような話だけれども、その積算根拠をちょっと教えてくださいという話です。
○古川国務大臣 済みません、ちょっと細かい数字までは手元にございませんが、この具体的な中身といたしましてどういうものを積算したかということでございますが、まず一つは物価の上昇によります年金等の給付水準の増加、そして医療機関の支払う医療機器等の代金や薬の原価が上昇することを受けた診療報酬の改定等によります医療費の増加、さらに公共事業や物品購入に係る消費税負担額の増加、こうしたものを積み上げていってこうした数字になったということでございます。
○鴨下委員 それは結果的には、消費税上げによって税収もふえるということにつながるわけですよね。だから、この一%をこれに使うというのが本当に合理的なのかどうかということについて私は多少疑問を感じるんだけれども、いかがなんでしょうか。
○古川国務大臣 ちょっと鴨下委員の質問の趣旨がよく理解できないところがあるんですが、もちろん、まさにそれで物価が上がって、その分のまた……(鴨下委員「ぐるっと回って国の増収につながっていく」と呼ぶ)ぐるっと回ってくる増収分というのは、当然そこは考えられるというふうには思っております。
○鴨下委員 それについては、これからさらにいろいろと詳しく伺いますけれども。 あとは、機能強化分の三%。制度改革に伴う増と高齢化等に伴う増、これで二%使うという話だけれども、これについても少し詳しく説明をいただけますか。これは藤田副大臣ですか。
○藤田副大臣 先ほど答弁させていただいたことでございますけれども、一%ずつの中身は先ほど申し上げたわけですが、結局、消費税が上がることによってさまざまな機能について実質的な経費が上がる、そういう中からこういった形で分離をさせていただいているということでございます。
○鴨下委員 何かかみ合っていないけれども。消費税引き上げに伴う一%相当分というのは、これは今古川大臣からの話があって、私もちょっとまだ疑問の部分があるから今後ただしていきますけれども、そうじゃなくて、藤田副大臣に伺うのは、制度改革に伴う増と高齢化等に伴う増というこの二つの一%ずつについて、もう少し詳しく説明してくださいということなんですよ。一%ずつの話、だから二%分。
○藤田副大臣 制度改革の方は、機能維持とそれから社会保障、つまり、いろいろな制度改革に伴って実務的な経費がふえます。その部分が機能維持とそれからさまざまな附帯経費ということで、さらに詳しい中身については、ちょっと今の段階では説明を控えさせていただきたいと思います。
○古川国務大臣 済みません、ちょっと細かいところで、きちんとこちらの方で……(鴨下委員「ざっと項目だけで結構です」と呼ぶ)項目といいますか、制度改革で負担がふえる部分、あるいは減る部分、それはあります。その差し引きが大体二・七兆ぐらいでございます、これで大体一%。あと、高齢化等に伴う増というのは、これはまさに自然増の部分でございまして、これで一%。それから、年金の二分の一部分、これで一%。これで大体三%ということでございます。
○鴨下委員 結果的には、それぞれ足し合わせると今四%分についての議論をしているわけでありますけれども、少なくとも、社会保障の改革をやっていくと、こういうふうな形で二〇一五年ぐらいには四%分ぐらいは必須だ、そして、場合によると、プライマリーバランスだとか何かのことを考えると、これについてはどうしても不可避な経費だ、私はこういうような理解をしているわけです。 そして最後の、残りの一%は機能維持のために使うという、これがさっき藤田さんが言った話なんだろうというふうに思っていますけれども、トータルで結果的に五%は必ず社会保障改革のために必要なんだというのがこの成案の結論なわけでありますよね。それについてはそういうことでいいんですか、五%はもう絶対必要なんだと。
○古川国務大臣 まさに、今回消費税の引き上げをお願いする部分については、社会保障制度を機能強化し、そして維持をしていく、そのために必要な財源であるというふうに考えております。
○鴨下委員 私も、社会保障は、これから高齢社会になっていって必要経費は非常にかかってくる、こういうような意味においては、間接税等で国民の皆さんに協力をいただく、これはもういたし方がないことだというのは、多分、与党も野党もなく、社会保障にかかわってくる人間はみんな大体コンセンサスはあるんだろうというふうに思っています。ですから、場合によって一〇%に消費税が上がっていく段階で、本当に全部が全部社会保障に充当されるのかどうかということについて、私は、本当かなとちょっと思っている部分があるんですけれども。 例えば、ことしの二月八日の予算委員会で与謝野大臣が、坂口委員への答弁の中で、今のところ、地方にという考えはだれも言わないと。しかし、六月十日に、閣議後の記者会見で与謝野大臣は、地方は国に対して同情を禁じ得ぬという気持ちを持ってほしい、一般財源として地方に行くことはあり得ない、こういうようなことをおっしゃっているわけでありまして、私は、これは一つの見識だというふうに思うんです。 他方、九月の十二日、川端大臣が産経とのインタビューの中で、消費税の増額分は応分に配分されるべき。これも一つの考えだと私は思っていて、地方に、地方消費税分でそれなりに、自由に使える財源が行くというのも一つの考えだというふうに思うんです。 ここのところが、例えば地方消費税だとか地方交付税の割合、こういうようなことを勘案して、本当に五%全部が社会保障に使われるのかどうかというようなことについて、政府の中できちんとコンセンサスができ上がっているのかどうかということで、きょうは黄川田副大臣にもおいでいただいているので、川端大臣がおっしゃっていることの趣旨も含めて、お立場としてどういうお考えを持っているかというのを教えていただきたいと思います。
○黄川田副大臣 お答えいたしたいと思います。 委員御案内のとおり、地方公共団体は年金を除いて社会保障のほとんどを担っております。そしてまた、国民に一番身近なところで行政サービスを提供しておりますので、その役割はますます大きくなっていると思っております。 そこで、それを踏まえてなのでありますけれども、本年六月に取りまとめられた社会保障・税一体改革成案に基づき、地方単独事業を含めた社会保障給付の全体像及び費用推計を総合的に整理しなければならないと思っております。国庫補助だけじゃなくて、地方単独でさまざまな事業を展開しておりますので。 そしてまた、引き上げ分の消費税収五%について、地方単独事業を含めた社会保障給付における国と地方の役割分担、これがまた大事だと思っております。その配分をしっかりと実現しまして、我々とすれば、地方消費税の充実、これをしっかりと対応していかなきゃならないと思っております。 そしてまた、改革に当たっては、皆さんのおかげで地域主権三法を成立させていただきましたので、国と地方の協議の場などを通じてしっかりと地方と真摯に協議をしていきたい、こう思っております。 その上で、自治体の社会保障給付に対する安定財源の確保、これにしっかりと取り組んでいきたいというのが我々の考え方であります。
○鴨下委員 今のお立場からいうと、地方消費税としても、できればその五%分の幾ばくかは地方単独事業も含めてあるんだからよこしてもらいたい、こういうようなこともあるんだというふうに思っています。 この社会保障と税の一体改革成案の中に「役割分担に応じた配分」というふうに書かれているわけでありますけれども、これは地方消費税として行くのか、それとも、今言った機能維持とか機能強化とか、そういう五%の中に読み込まれているのか。このことについては、では古川大臣と黄川田副大臣と両方から答弁をください。
○古川国務大臣 お答えをいたします。 今般の成案では、現行の地方消費税分については、これは今と同じように地方の自主財源という形になっていますが、それを除く消費税収、ですから、これからお願いをさせていただきたいと思っています五%分、それと今の五%のうちの四%、この部分については全部社会保障財源化するということになっております。これを踏まえて、ではその九%を国と地方でどう配分していくかということだと思います。 委員も御承知のとおり、先ほど黄川田副大臣からもお話がございましたけれども、社会保障というのは地方で相当実際に行われている部分があります。ですから、その引き上げ分の消費税収については、これは一定範囲の社会保障給付における役割分担に応じた配分を実現したいというふうに思っております。ですから、この中で、地方がやっているこういう事業について、例えば先ほどの地方単独事業についても今これはいろいろ整理をしておりますが、ではこの部分については消費税で充てた方がいいねというものについては、地方の事業においても社会保障、給付だという部分については、これは今度の消費税の中から充てる部分も出てくるんだろうと。 ですから、そういった意味では、これは多分委員もお考えになっていらっしゃるかと思いますけれども、国と地方でこれまでやってきている社会保障の負担と給付のあり方、これはこの機会にさまざまな視点からやはり見直しも必要ではないかなと思っておりまして、そういう中で、そこの財源としてこの分は全部充てていくという形になるというふうに考えております。
○黄川田副大臣 引き上げ分については、地方の大きな声は、しっかりと地方消費税で措置してくれ、そういう大きな声であります。
○鴨下委員 微妙に古川大臣と総務省のお考えは違う部分もあるので、これは内閣の中で十分調整していただいた方がいいと思うし、先ほどから聞いているように、この五%分というのは場合によると国費の部分なんだろうと思っていて、結果的に地方分まで見込むと五%では足りないんじゃないかというような感じも受けていますので、そこのところは十分に調整していただいた方がいいというふうに思っています。これから先、このことについてもいろいろと伺っていきたいと思います。 それからもう一つは、私は、社会保障と税の一体改革というタイトルを聞いて、社会保障の一体改革なのか、それとも社会保障と税の一体改革だから保険と税の一体改革なのか、社会保障の中も一体改革という言葉が係るのかというふうに思って期待をしていたんですけれども、相変わらずというか、我々が政権にあったときもそうですけれども、年金、医療、介護、それぞれ年金局だとか保険局だとかあって、それぞれ分立して、そしてなおかつ、例えば一人の御高齢の方に三つのサービスが行く、年金、医療、介護が行く。 こういうようなことを、お年寄りお一人のためにどういうふうなサービスがあるべきかということは、それぞれ、例えば場合によると併給調整のようなものがあって、医療が行ったら介護の一部が引っ込むとか、こういうようなことの一体改革があってしかるべきだというふうに思っていたんですよ。そうしたら、そのことについてはお役所の書いた文書の中には全くうかがえない。 これは、かねてから古川大臣とは社会保障について激しくいろいろと議論してきたから理解してくださるところもあると思いますけれども、例えば百兆円に及ぶ年金、医療、介護のトータルの財源をどういうふうに有効に、国民の皆様一人一人が、サービスを受けているな、社会保障を受けているな、こういうような実感ができる仕組みが必要だというふうにかねてから思っていて、その中に一つヒントになるのは、例えば、いろいろな会社がもう福利厚生で導入しているんですけれども、固有名詞で言うとアサヒビールとかベネッセとかコニカとかJR東日本とか、経団連の調査だと約一二%ぐらいが導入しているカフェテリアプランというのがあるんです。 これは、あらかじめ会社が複数の福利厚生メニューを用意して、社員は利用したいメニューをライフスタイル、家族構成に合わせて選択できるという仕組みになっていて、これで有効なことというのは、選択制のために御本人はとても満足感がある。それから、社員がいろいろな福利厚生を通じてスキルアップをするというような事業も盛り込まれている。それから、ポイント制なので、ポイントは少なくても、例えば非正規の方にもそういうサービスが行く。 こういうようなことをいわば上手に日本の社会保障全体に導入できないだろうかというのを私はかねてから考えていて、このたびの社会保障と税の一体改革の裏側には、例えば国民のマイナンバーとかこういうもので、どういうサービスをどのくらい受けるかということの、ある程度名寄せ的なものができる仕組みを入れようとしていますよね。 だから、私は、できればこういうカフェテリアプラン的なものを社会保障の中に導入するというと、同じ百兆円でも国民の皆さんが非常に満足感のある社会保障を得られるというふうに思うんだけれども、導入までにはいろいろと乗り越えないといけないことがたくさんあります、会社のフリンジベネフィットと国の社会保障とは本質的に違うところもあるから。でも、できれば古川大臣のリーダーシップで、政府の中での勉強会だとか、そういうもので少し企業の知恵を国の社会保障に導入できないだろうか、こういうことを考えてもらえないかなという建設的な提案なんですけれども、いかがでございましょうか。
○古川国務大臣 大変建設的な御提案をいただきまして、ありがとうございます。 委員が御指摘のように、私も、この社会保障・税一体改革成案、これはやはり、社会保障と税が一体というだけじゃなくて、社会保障の中身そのもの全体をどう変えていくかと。正直申し上げまして、今までの社会保障とどういう方向に変わっていくのかという姿がまだしっかり伝わっていないと思っています。 例えば、今回の改革案の社会保障のあり方でいいますと、一つ大きなのは、今までの高齢者中心という社会保障から、全世代対応型の社会保障に変えていこうという大きな方向性。あるいは、先ほどマイナンバーという話を言っていただきましたけれども、社会保障、税共通の番号を入れることによって、今までの社会保障は、自分からアクションを起こさないと基本的に給付を受けられない、ですから、自分がアクションを起こす資格があることを知らない人は受けられないというような状況があったわけなんですが、今度、番号などを導入すると、そういう資格がある人には、アクションを起こすきっかけをこちらからプッシュしてお伝えすることもできる。 そういう意味では、社会保障のあり方が大きく変わっていく。そういう大きな方向性や、今御指摘があったような年金とか医療、介護、それをばらばらじゃなくて一体的に見る。 これは委員も与党時代に感じられたと思うんですけれども、私なんかが年金の議論をずっと委員とやらせていただいて、ここまで年金がなかなか変わってこなかった一番最大の理由は、あれは厚労省の中だけで、年金局の中で議論しているからですね。財務省も含め、保険料と税の割合をどうするのかとか、やはりトータルな議論をしていかなきゃいけないと思っていますので、ぜひそういった意味では、こうしたことについては、我々ももう少し、皆様方も含めて、一緒になって社会保障全体の一体的な改革に取り組んでいきたいと思っております。 カフェテリアプランについては、今具体的な企業のお名前も出していただきました。私自身、前から委員からもお伺いしておりましたが、実際に直接いろいろ聞いたりして勉強したりして、こういうこともぜひ与野党を超えたテーブルで御一緒に議論していきたいなと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
○鴨下委員 これから高齢社会が進行しますので、社会保障費がさらに自然増、どんどんふえていくような状況であります。そういう中で、国民の皆さんが有効にサービスを受けられているなという実感と、それから政府側も、ただ給食のように配ればいいというものじゃなくて、その人、そのときの状況に応じてうまく選択できるような仕組みを導入していただきたいな、こういうふうに思っておりますので、ぜひ古川大臣においては、成功事例がたくさんありますから、そういうものを学んで、そして政府の仕組みの中にも導入していただきたい、こういう先駆的な取り組みをしてください。 終わります。
○荒井委員長 次に、長島一由君。
○長島(一)委員 民主党の長島一由です。 午前中に引き続いて質問させていただきたいと思います。蓮舫大臣、よろしくお願いします。 まず、情報公開についてお尋ねさせていただきたいと思います。 現在、この内閣委員会の方に情報公開法の改正法案が出されております。これ自体については、平成十一年にスタートした情報公開法の初めての抜本的な改正ということで、特に、手数料の無料化、それから裁判所へのインカメラ審理の導入など、画期的な内容だと思っています。一日も早く成立すべきだと私も思っておりますが、その一方で、やはり制度に一〇〇%というものはありませんので、まだ改善点が残されているんだろうと思っています。 その一つが、席上配付させていただきました情報公開法関連の諮問件数、答申件数、平均処理日数の推移ということで、例えば平成二十二年度でいうと、平均処理日数が二百六十三日。つまり、情報公開請求をして、棄却されて、不服申し立てをして、その救済の結果が出されるまで平均で二百六十三日かかっているということなんですけれども、最長でいうと、平成二十一年で二千七十九日、平成二十二年で千三百五十四日ということで、改善はしているんですけれども、それでもやはり長いものになると四年もかかってしまうという現実があります。 情報公開の大事なポイントは、必要な情報が必要なときに手に入るということが一つのポイントですので、この改善のために一つの御提案としては、現在、情報公開審査委員が合議制で、会議でその決定をしているんですけれども、例えば私が市長をしていた逗子市では、独任制といって、開くときは情報公開審査委員一人で判断する、非公開にするときだけ合議して決定するということでやっていて、一カ月以内に必ず結論を出すということで、規模が違うということはあると思うんですけれども、一つ参考になろうかと思います。 それから、これはスウェーデンの話で、しかも裁判所の話なんですけれども、スウェーデンだと、情報公開に関する判決は必ず二週間で出すということが決まっているそうであります。それをそのまま日本に導入できるかどうかは別にしても、せっかく裁判所の方にインカメラ審理を今回導入するということになっていますので、これについても法務省と連携をして改善方をお願いしたいと思っています。 御質問なんですけれども、一月十一日に蓮舫大臣あてに提言書を提出させていただきました。席上配付させていただきましたけれども、内容は文書管理の改善と時限公開制度の採用を求める提言書です。文書管理については、この四月から公文書管理法が施行されたことで大幅に改善して、文書の保存年限が過ぎても国立公文書館に移管されれば永年保存になるということは、余り大きく報道されていませんけれども、大きな前進だと評価しております。 しかし、公文書管理法でも情報公開法でも、長く保存した文書、例えば外交とか防衛に関するものについても長く保存されると思うんですけれども、その場合に公開のルールがその両方の法律でも定められていないんです。改正法案にも入っていません。 そういった意味で、これはすぐ、今法案が出ていますので、次の次になってしまうかもしれませんけれども、改善課題として蓮舫大臣もしっかり受けとめていただきたいと思いますが、蓮舫大臣の見解をお願いいたします。
○蓮舫国務大臣 お答えいたします。 情報公開に関する委員の大変な関心の深さには心から感謝を申し上げたいと思います。また、市長時代の経験を踏まえて、これまでもたびたび御提言をいただいていることにも改めてお礼を申し上げたいと思います。 他方で、情報公開制度の原則は開示ということにはなっておりますが、開示請求があるたびに行政機関の長が不開示情報に該当するか否かを判断する仕組みになって、これは委員御指摘のとおりでございます。 不開示情報該当性は、時の経過であるとか、あるいは社会情勢の変化、事務事業の進行状況などに伴って変化をしてまいります。以前不開示とされた文書でありましても、時の経過等により開示の判断がされることはこれまでも、そしてこれから先も十分あり得るということを大前提とした上で、ただ、個々の情報の特性がございます。個人情報であるとか、あるいは外交防衛情報等がございます。あるいは、請求時の諸情勢等が大きく変わるということも、これは不断の見通しとかいうのはなかなかできないんですが、一律に期限を決めて行政機関の長に開示を義務づける制度の導入については、そういった意味から、現段階では慎重に考えるべきだととらまえております。 ただ、あくまで不開示情報規定をメルクマールとして、行政機関の長が個々の情報ごとに、諸情勢等を踏まえて、一律な判断ではなくて、判断をすべきものであるとも思っております。 ただ、他方、本年四月、委員御指摘のとおり、公文書管理法が施行されましたので、歴史資料、こうした重要な文書は国立公文書館に移管されることになっており、こうした文書は時の経過をも考慮して公開する仕組みというのが整備されたところでございます。
○長島(一)委員 この点はこの場ですぐ結論が出る話でもありませんので、蓮舫大臣にはしっかり受けとめていただいて、次の改正に向けて取り組んでいただきたいと思います。 それから、時間がありませんので、行政監視の御質問をさせていただきたいと思うんです。 まず一点、簡潔に答えていただきたいんですけれども、事業仕分けですね。自民党政権時代からも実は取り組んでおりまして、私も最近になって知りましたけれども、自民党時代には一兆円程度の成果が出たと聞いております。果たして、政権交代をして民主党政権になって、どれぐらいの成果が出たのか、蓮舫大臣にお答えいただきたいと思います。
○蓮舫国務大臣 これまで三回にわたって事業仕分けを行ってまいりました。平成二十二年度予算への反映は、歳出の徹底した見直しで約九千七百億円の削減、あるいは歳入確保、税外収入も合わせますと、概算要求段階での額は三兆円を超える成果がありました。平成二十三年度予算への反映については、これは独法等の不要資産の国庫納付等も加えますと、一・七兆円を超える成果がありました。平成二十三年度予算概算要求においては約一・三兆円。他方、来年度、平成二十四年度予算概算要求においては、約四千五百億円の反映額が行政事業レビューにおいて出ているところでございます。
○長島(一)委員 やはり数字というのは説得力があるものですから、小まめにその進捗状況を明らかにしていただきたいと思うんです。 もう一つ、例えば事業仕分けをやりました。私たちも、一期生議員も第二回目の仕分けの調査から入りましたけれども、最近調べて私も情報として入手しているのは、実は仕分け以外でも派生していろいろ調査して改善指摘しているんですね、個別の議員が。指摘された省庁が意外とちゃんとやっているケースというのもあるんですよ。そういう数字は多分取りこぼしているんだと思いますので、そういったことも含めて、なるべく行政刷新会議の事務局で情報収集して、私たちは税金の無駄遣いをなくすんだと言って当選させていただきましたので、その辺のところを蓮舫大臣の強力なリーダーシップをお願いしたいと思います。 それからもう一つ、時間がないんですが、この間、民主党の行政刷新プロジェクトチームで、日本の行政監視への提言という形で提言書を取りまとめさせていただきました。簡単に言うと、アメリカとかイギリスとかいろいろな海外の行政監視システムを調べて、特に、内部統制、外部統制、それから準内部統制と分けて調べて、内部統制ということでは行政評価システム、行政監察制度、それから外部統制ということでは国会があり、会計検査院があるんですが、日本の弱点はやはり準内部統制なんですね。つまり、内部にあって、ある程度独立して行政監視をするチェックシステムが若干弱い。 そういったところを、これは蓮舫大臣にもアドバイスをいただきましたけれども、総務省や外務省で、コンプライアンス室など、一部外部から弁護士の有資格者を常駐させて、内部告発への対応など行政監視を行っております。こういったものをいかに発展させていくかだと思いますが、この点、蓮舫大臣の所見をお願いします。
○蓮舫国務大臣 委員、全く御指摘のとおりだと思います。 まさに各省みずからが、無駄を生み出さない、効率性を追求するという外部コンプライアンスの考え方に取り組んでいただける。あるいは総務省における行政評価、あるいは私どもが行っている行政刷新の考え方。あるいは会計検査院、あるいは国会でもこうした場所、あるいは予算ですとか決算委員会を常に使っていただく。また、財務省においては査定という機能もあって、今、こういうふうにいろいろ外部、内部でチェックする仕組みがあるんですけれども、なかなかその個々が連携がとれていなくて効率的ではないという他方の見方もありましたので、ここは行政刷新の前回の仕分けのときにも、有機的につながりを持って連携をとっていこうと確認をしたところでございます。
○長島(一)委員 時間が来てしまいましたので、引き続き蓮舫大臣には、この仕分けを初め、行政監視、強力なリーダーシップをお願いしたいと思います。 最後、指摘なんですが、先ほど公明党の高木議員の方から天下りの定義のことがありました。これは、私、同じ与党議員でも、やはり現行の政府見解では少し網目が緩過ぎるかなという思いもありますので、先ほど、現時点では変えるつもりはないという含みがあった発言だと思いますので、ぜひ、そこのところもまた重く受けとめていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○荒井委員長 次に、福嶋健一郎君。
○福嶋(健)委員 福嶋健一郎でございます。 安全保障の要諦とは何か、すなわち国が守るべきものは何か。私は三つあるというふうに思っています。一つは自分の国の政治的な独立、そして二つ目が領土、領空、領海、そして三つ目が自国民の生命及び財産、この三つが安全保障の要諦であるというふうに私は考えております。 その点からいいますと、今TPPが議論になっておりますが、これはいろいろな分野の議論があろうかと思います。ただ、この観点から申し上げると、やはり我が国の政治的独立の大きな大きな、それを担保している一つの要素である関税自主権をなぜ手放さないといけないのかというふうなことで、それで本当にいいのかという議論は余りなされていないような気がいたします。そういう意味では、こういったことも決して拙速にせずに、慎重にも慎重を重ねて議論をしていくべきだというふうに思います。 きょうはこれが本題ではございませんので、三つ目の、国民の生命及び財産というところで、きょうは山岡国家公安委員長に何点かお伺いをしたいというふうに思っております。 三月十一日の東日本大震災発災からもう七カ月以上がたっています。警察の皆さんも本当にたくさん現地に入られていろいろな活動をされたと思います。苦しいこともあったと思うし、憤りもあったと思うし、いろいろな思いの中で活動されてきたと思います。 きのうお伺いしたところでは、今、警察全体で七十三万人、そして、私は地元が熊本でございます、熊本でも延べ八千人という警察官の皆さんが入られている。本当に敬意を表したいというふうに思っているところでございます。 そこで、まず足元の状況についてお伺いしたいんですけれども、発災から七カ月たちました。特に、被災三県の今に至る治安の状況、そしてこれからの取り組みなどなど、概括的にで結構ですので教えていただきたいと思います。
○岩瀬政府参考人 お答えいたします。 被災三県における治安状況についてお尋ねでございます。 被災三県におきましては、震災発生以降、刑法犯全体は減少しております。しかしながら、多くの家屋や店舗が無人となったことから、コンビニ店等に設置のATMをねらった現金盗難事件が発生をしておりますし、また、特に福島県におきましては、空き巣等の侵入犯罪が多発する、こういった状況が見られたところでございます。 このような情勢を受けまして、警察といたしましては、被災地の安全と安心を確保するために、パトロールや犯罪の取り締まりを強化いたしますとともに、避難所や仮設住宅を巡回しての防犯指導、こういった活動を実施してきているところでございまして、被災三県の治安状況は落ちつきを見せているというふうに認識をしているところでございます。 今後でございますが、全国から引き続き派遣されております応援部隊とそれから地元警察とが共同しつつ、パトロールや取り締まりを推進いたしまして、犯罪の抑止と地域の安全、安心の確保に努めてまいりたいと考えております。
○福嶋(健)委員 やはり被災地の皆さんにとっては、一刻も早く自分が住んでおられた地域に戻って生活を再開されること、何よりこれだと思います。復旧復興に向けていろいろなステージがございますけれども、やはりその復旧復興を進めていく、進んでいくためには、そのベースとなる、生活をするに安心、安全である、治安がきちっと確保されているというのが最低限のことではないかというふうに私は思っております。 そういう意味では、我々政治がなすべきことの本当に今緊急なものについては、被災地の安全確保ということだと私は思っております。その観点から、まだこれから審議されるんですが、第三次の補正予算あるいは来年度の予算の概算要求、ずっと流れは続いていきますけれども、被災地の安全確保という観点から、例えば警察官をもう少しふやさないといけないとか、あるいは津波でパトカーがちょっとやられているからそれを修理しないといけないとかいろいろあると思いますが、予算、補正、そして来年度の予算、どのような発想のもとで、どのような対応をされようとしているのか、これは大臣にぜひお伺いしたいと思います。
○山岡国務大臣 まずもって、警察の今行っていることについていろいろと御関心を持っていただいて、私個人としても非常にありがたいし、うれしい気持ちであるわけでございます。 といいますのも、今度の大震災、ある意味では、地元の警察ですから当然と言われればそれまでですが、私もこの担当をしたばかりで、むしろ中立な気持ちで見ていても、実際に被災地での貢献度というか苦労度というのは大変なものであったと思っております。一番先に皆さんの誘導をして殉職をした警察官も随分いるわけでございまして、最後まで残って誘導をしていて巻き込まれた、こういう者もたくさんおります。日々、救助からあるいは遺体の捜索、またその後の安全パトロールと、全力を挙げて今やっております。 先生お話しのとおり、これは地域だけじゃなくて全警察から、おっしゃるとおり通算七十万人以上が入っておりまして、今でも毎日、応援隊が千八百人、現地を入れると五千四、五百人で、今や世の中の動きは復旧復興という方に目が向いておりますけれども、しかし、現状の対応というのも実は大変でございまして、私が当事者でありながらそう言うのはいけないかもしれませんが、警察が孤軍奮闘して日々頑張っているということを先生には御理解いただいて、大変ありがたいことでございます。 そういう点で、当然のことながら人手は足りないわけでございまして、第三次補正において七百五十人の緊急増員要求をしているところでございまして、ぜひともこの人数を確保したいと思っておりますので、御尽力賜りたくお願いを申し上げます。 また、第三次補正から引き続いて二十四年度予算の概算要求となってくるわけでございまして、先生の御指摘のように、まず機材も相当傷んでおりますし、なおかつ相当ふやさなきゃならないという状況でございます。特に、パトロール活動というのは日々行っている重要な任務の一つでございますが、パトカーとかヘリコプター、こういった装備機材の整備を行っていかなきゃなりませんので、その整備費が必要とされますし、さらには、災害対策の向上を図っていかなきゃなりませんので、放射線防護車等の警察用の車両や、ヘリコプターだけじゃなくて、ヘリコプターテレビシステム、そういったものをまたあわせて整備経費として要求しているところでございます。 よろしくお願いをいたします。ありがとうございます。 〔委員長退席、田村(謙)委員長代理着席〕
○福嶋(健)委員 今御答弁をいただきまして、これから被災地の安全確保のためには、限られた、今財政が厳しい折ではございますけれども、やはり資源を投入していかないといけない、当たり前の話だと思っていますので、そこは私どもも協力を惜しみなくやっていきたいというふうに思っているところでございます。 話はかわりまして、全国的にも報道されたのでちょっとびっくりしたんですが、今から十日前の十月十六日に、私の地元の事務所にこれぐらいの建設用のブロックがばあんと投げ込まれる、そういう事案がありました。所轄は熊本南警察署というのですが、そこが動いていただいて、二日足らずで容疑者を捕まえることができたというふうなことでございます。 ここから先は個別の事案なのでコメントをするのは避けますけれども、余り経験したことのない当事者の一人になって思ったことが、警察の人はよくやってくれたなと思う反面、人は足りるのかなと。今、被災地の話がありましたけれども、熊本でも、地方でも、全国そうだと思いますけれども、足りるのかという新たな問題意識を持ったわけでございます。 そこで、いろいろと指標はあると思うんですけれども、よく言われているのが、警察官一人当たりで大体どれぐらいの人をカバーするんだろうかということを、ぜひその数字を、全国と九州と、地元が熊本なので熊本と、この三つぐらいで結構ですので、あれば教えていただきたいと思います。
○金高政府参考人 警察官一人当たりの負担人口につきましては、本年四月一日現在で、全国平均では五百五人、九州八県の平均では五百二十八人、熊本県では六百十三人となっております。
○福嶋(健)委員 今お答えいただきましたとおり、単純の数字でございます、単純に見て、全国が五百、例えば私の地元が六百ということで、これだけ見ると、二割負荷がかかっているというふうにとれるわけです。もちろんこの数字がすべてを言いあらわしているわけではないし、都会と地方もあるだろうし、いろいろなものに対応する人の張り方もあると思います。実は私、安全保障委員会にも入っておりまして、自衛隊の人員構成というのは自分のテーマにしておるものですから、これについては、やはり人的基盤というのが重要であることは間違いありません。ですから、年齢だとかあるいは職制だとか、そういったことを含めて、当委員会でも、私の一つのテーマとして、いろいろとまた議論をさせていただきたいというふうに思います。 あっという間にあと五分しかありませんので、話を進めます。 一方で、では、人さえきちっとやればいいのかというと、決してそうではないわけでございまして、今はいろいろな事象というか事案というのが起こっているのも事実でございます。 この前、十月二十一日の当委員会において、山岡大臣の御発言においても、確かに刑法犯の認知件数は減っている、でも一方で、サイバー犯罪増加、新たな治安の脅威に直面しているというふうなことを述べられております。 間を置かずして、きょうも何人かの委員の方からの質問がありましたけれども、いろいろなサイバーの事案もあると。こういうこともありますし、暴力団排除条例、十月から東京と沖縄で施行されて、もう全国的に広がっています。これを全国的な取り組みを強化しないといけないというふうな、いろいろな動きがございます。 テロの対策もありますし、いろいろな話があるんですが、ここで、地方を含めた警察全体、さっきは被災地の話ですね、今度は地方を含めた警察全体で、人の面も含めて、どのように基盤の強化というのを適切に図っていくのか、これは非常に大事なことだと私は思っています。 補正というよりも来年度の予算でどういうふうに取り組むかということだと思いますけれども、これは大臣からお願いしたいんですが、来年度の予算の概算要求の目玉といいますか、これをやるんだというのをぜひ力強くお願いしたいと思います。 〔田村(謙)委員長代理退席、委員長着席〕
○山岡国務大臣 ありがとうございます。 その前に、先ほどの熊本の件ですが、六百十三人という数字は、めちゃめちゃ警察官が少ないということはありませんが、多いとは言えないわけで、そんなことを言っちゃ恐縮かもしれないが、友情を持って申し上げますと、下から十二番目に位置していて、ここはやはり強化すべきところだな、こう私は思っているわけでございます。 全体でいいますと、特に今先生御指摘のように、二十四年度の重要課題は、サイバー犯罪の取り締まり強化というのが大きなテーマでございますし、これがまた地味ですが極めて重要なのが検視体制の強化。これはもう本当に検視をしっかりしないと、なかなか解明に結びつかないわけでございます。それからさらに、原子力関連施設に係る警備の警戒体制の強化。今までは原子力の本体を一生懸命守っていたんですけれども、御案内のとおり、電源施設が破壊されると本体と同じような状況になるわけですから、新たな視点でもうちょっと幅広に警戒体制を組んでいかなきゃならない。 そういう点で、地方の警察官を六百二十六人の増員を要求しているところでございます。 加えて、お金の方でございますけれども、総合的な暴力団対策を今打ち上げているわけですから、これをきちっと推進していきたい。また、今申し上げたとおり、お金の面でも、サイバー犯罪の取り締まり体制の強化経費が要る。そして、今申し上げたように死因究明に関する取り組みの推進、これが意外と巨大な予算を食うわけでございまして、そういうところを必要な予算を要求しているところでございます。 ありがとうございます。
○福嶋(健)委員 今大臣の御答弁にあったことでございますけれども、時間も余りございませんので、最後、意気込みをぜひ伺いたいのです。 それは何かといいますと、今月、警察庁の長官がかわられました。一部の報道では、余り私が高級な雑誌を読んでいないのかもしれませんけれども、警察庁長官がかわったことによって暴力団対策が実は警察は後退するのではないか、あたかもそういうふうにとられる報道もある。そうすると、それを目にされる市民の皆さんもおられるわけですよね。 暴力団排除条例、この趣旨というのは、警察は覚悟を持たないといけない、さらに覚悟を持たないといけない。でも、一方でやはり市民の皆さんにも勇気を持っていただかないといけない。警察の覚悟と市民の勇気、これがなければ私はこの排除条例は結果が出せないというふうに思っております。 そういういろいろな揺れている報道があるものですから、この国会の場でぜひ、暴力団排除条例、そして暴力団対策に向けた国家公安委員長としての強い、国民の皆さんが安心するメッセージを最後にお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。お願いします。
○山岡国務大臣 ありがとうございます。 今回の人事は、私も国家公安委員長としてかかわったものでございますが、ある意味では予定どおりであり、国会と国会の間の時期、また、あえて言えば条例も全地域に行き渡った、そういうところでこの交代が行われたわけであります。 暴力団対策の推進については、これは警察の組織が組織を挙げてやっていることで、個人がやっていることではありませんので、警察としては、いささかもそういうことを言われることのないように、あり得ないことなんですが、全力を挙げてやってまいりますし、今おっしゃったとおり、この排除活動に対して民間の方で手りゅう弾を投げられたり、けん銃を発砲するという凶悪な事態もありますが、それだけ効果も上がっている、こういうことになるわけでございます。 そういうことで、本当に国民、市民の皆様の勇気と協力をぜひともお願い申し上げたいとともに、私どもは安全を確保するためには不退転の覚悟で臨んでおりますので、そのことがきちっとできるかどうかということがこの条例、暴対法の成否を握っていると認識しておりますので、本当に、言葉は大仰かもしれませんが、皆さんを守っていくためには命がけで対応してまいりたいと思いますので、ぜひとも国民の皆様の御協力をお願いしたいと改めて申し上げたいと思います。 ありがとうございました。
○福嶋(健)委員 終わります。 ありがとうございました。
○荒井委員長 次に、山内康一君。
○山内委員 みんなの党の山内康一です。 最初に、NPOに関する質問をさせていただきます。 今度、特定非営利活動促進法、NPO法が改正され、また、NPOに関する寄附金税制が大きく変わることになりました。寄附金税制の改正もNPO法改正も超党派で取り組んでまいりました。自民党の加藤紘一先生や民主党の辻元さん、岸本さん、こういう方々の努力で法改正されて、大変全国のNPOに評判がいいというふうに聞いております。 それが来年の四月一日から新しい制度になるわけですけれども、評判はいいものの、具体的にどういうふうに内容が変わるのか、あるいはどういう手続が必要なのかがわからないという問い合わせが非常に多くNPOのネットワーク組織に寄せられているというふうに聞いております。特に、所轄担当官庁が内閣府から都道府県にかわったりあるいは政令市にかわったり、あるいはNPO税制に関しては認定機関が国税庁から別の組織にかわったり、いろいろな改正があります。そういう改正内容をどうやってNPOの皆さんに知ってもらうかということに関して、この場をかりて政府の対応をお聞きしたいと思います。 大変多くのNPOからよく聞かれる質問を集めてまいりました。ですから、きょうの政府からの答弁はきっとNPOの皆さんの団体で使うときのマニュアルの一部になるかもしれませんので、ぜひ丁寧な答弁をお願いしたいと思います。 まず最初に、今回のNPO法改正あるいは寄附金税制の改正で、自分の所属するNPOの所轄の省庁、あるいは寄附金優遇税制の認定機関がかわることになる認定NPO法人に関しては、書類の届け先、監督機関がかわることになります。具体的に、どういう段階で何がどう変わるのか、NPOの人たちにわかりやすく御説明をお願いします。
○園田大臣政務官 お答えを申し上げます。 山内議員におかれましては、さきのこの法改正に関しましてのみならず、日ごろ、NPO活動の推進をする議連に中心的な役割を果たされているということで、担当の政務官として、私からも御礼を申し上げたいというふうに思います。 今御質問がございました改正法でございますけれども、まず、平成二十四年四月一日、来年の四月一日からでございますが、施行されます。同日以降に新所轄庁、すなわち、今までは都道府県あるいは二つ以上は内閣府というような形で分かれておりましたけれども、今度からは新所轄庁として都道府県や指定都市、ここにおいて認証、監督が行われることになります。 さらに、改正法の附則の第二条におきまして、事務の引き継ぎに関する経過措置の規定を設けさせていただいております。これに基づきまして、旧の所轄庁、すなわち先ほど申し上げた都道府県あるいは二つ以上の都道府県に事務所がある場合は内閣府となっておりましたけれども、そこに対してなされた申請等は新所轄庁に対してなされたものとみなされ、旧所轄庁は新所轄庁に対して事務の遂行に支障が生じないように引き継ぎを、これは事務的に行うという形になったところでございます。 それゆえに、特定の非営利活動法人、それから法人格を取得しようとする任意団体等のいずれにおいても、平成二十四年、来年の三月末までは、これまでどおりに申請等の事務を行うということになりまして、適切に事務の引き継ぎが事務的になされた上で、平成二十四年の四月一日以降は新所轄庁との関係が生じる、そういう形になっております。 なお、改正法に基づきます税制に関する認定制度につきましては、改正法施行後にスタートする新制度でございますので、国税庁から認定を受けた法人は、有効期間が終了するまでの間、国税庁の管理のもとに認定法人として存続をいたします。新制度に基づく認定の申請や認定後の監督につきましては、これは専ら新所轄庁との間での関係が生じるということになりますので、来年の四月一日以降は新しい所轄庁のもとでの関係という形になるところでございます。
○山内委員 複雑な案件をわかりやすく説明していただいて、ありがとうございます。 次に、NPOの側から見たときに、定款の内容とか登記の提出書類、こういったものを変える必要があるんでしょうか。あるとすれば、どのような手続が必要でしょうか。
○園田大臣政務官 お答えを申し上げます。 改正法におきましては、特定の非営利活動法人に対します信頼性の向上の観点から、登記をしていない未登記の法人につきましては、法人格を取り消し得ることとする改正がなされたところでございます。これは法律の第十三条の第三項にございます。それゆえでございますけれども、法人におきましては、設立等の登記は確実に行っていただく必要がまずございます。 それから、定款の内容についてでございますが、法律の改正による変更等は、基本的には必要ございません。 そしてさらに、提出書類等につきましては三点ございますけれども、まず、従たる事務所を有する法人では、従たる事務所でも閲覧書類を備えておくこと、これは法律の第二十八条の第一項と二項がございます。 それから二点目、改正法施行後の最初に事業報告書等を提出する際に、役員名簿をあわせて提出することとなっております。これは附則の第四条でございます。 そして、三点目でございますが、役員の変更等を届け出る際には役員名簿を添付することという形になっておりまして、これは法律の第二十三条の第一項などにその改正がなされているところでございます。 なお、注意点でございますが、認定申請のための提出書類の詳細等は、今後は、四月一日以降は、新の所轄庁において条例あるいは規則で定めるという形になりますので、それぞれの都道府県あるいは自治体によって細かいところの差異はあるかと存じます。それは気をつけて見ていただければというふうに思っております。
○山内委員 次に、寄附金税制に関してお尋ねします。 認定NPO法人においては、みなし寄附金の控除の上限額が、今回の改正で、所得の五〇%か二百万円のいずれか高い方に拡充されることになります。この制度は、認定NPOにとってどの事業年度から利用できるようになるんでしょうか。また、来年の四月以降に認定を受けた法人というのは、認定前にさかのぼって、認定を受けた時点にある事業年度一年度分のその他の事業の所得に対してこの措置を利用できるんでしょうか。
○園田大臣政務官 お答えを申し上げます。 この部分に関しましては、大変、法改正が複雑の印象を受けていらっしゃるという声を私もお伺いしているところでございますので、明確にこの点については申し上げたいと思います。 平成二十四年の四月一日以後でございますけれども、ここにおいて、新たな認定制度のもとで認定を受けた特定非営利活動法人で、同日、この四月一日以後に終了する事業年度分にみなし寄附金がある場合、これについては、寄附金の損金算入限度額は、先生御指摘いただきました、所得金額の五〇%相当額または上限が二百万円のいずれかの大きい金額とされておるところでございます。これは、改正法の施行令附則の第四条と五条の第一項に書かれてございます。 御指摘の、旧制度下において認定を受けていた場合、それはさかのぼれるかということでございますけれども、この旧制度下で認定を受けた特定非営利活動法人の寄附金の損金算入限度額は、大変恐縮でございますけれども、これまでどおりの所得金額の二〇%相当額という形が定められておるところでございます。
○山内委員 今回非常に多くの変更があるわけですけれども、NPOの中には、なかなか専従スタッフがいないとか、あるいはスタッフがいても余り経験がなかったり、必ずしもこういう複雑な法律とか税制に詳しい人ばかりではないと思いますので、周知徹底をどうやっていくかというのは非常に重要な課題だと思います。こういう点が変わりましたということを、一般の市民の皆さん、NPOの皆さんにどんなふうに知らせていくか、あるいは、いつどういう時期からそういう広報活動をやっていくか、今後の周知徹底のあり方についてお尋ねします。
○園田大臣政務官 お答えを申し上げます。 私も、そういうNPO団体の皆様方から、なかなか今回の改正の中身がわからないであるとか、あるいはまだ周知がされていないのではないのかという御懸念の声があるということ、承知をいたしております。 そういう意味では、きょうこういう場で山内先生にも国会で取り上げていただいたということは、大変、私どもにとりましても前進の一つではないかというふうに思っておるところでございます。 御指摘のように、政府の広報という形で、今までも、まず総理の官邸のブログでございますけれども、六月の二十二日に動画、そして七月の二十五日には文書、それから政府の広報オンラインのホームページにも八月の二十二日より掲載をさせていただくと同時に、地方の説明会、これを丁寧に丁寧にやっていかなければならないのではないかというふうに考えておるところでございますが、まず、九月の上旬から中旬にかけまして、全国の六ブロックで開催をさせていただきました。 やはりまだまだこれでも私どもは足りないというふうに思っておりますので、今後、十一月の、来月の上旬から中旬にかけまして、さらに全国六ブロックと、それから東京におきましても別途、合わせて七カ所開催をさせていただきたいというふうに思って、今予定をいたしておるところでございます。 それからあと、時事通信社のトップページにおいてバナー広告を掲載させていただきました。八月の下旬から九月の上旬というような形の媒体、そういった媒体を使いながら、今周知を図っているところでございます。 今後、地方への説明会をさらに実施するなど、情報発信サイトの充実を図り、しっかりと取り組んでまいりたいと思っておりますので、先生方におかれましても、御協力あるいは御指導賜れればというふうに思っておるところでございます。
○山内委員 寄附金税制に関して、仮認定のNPO法人に関しては国税で寄附税制の優遇制度があることが決まっております。ただ、地方税の寄附優遇制度については今後どのようになっていくのか。実際、自治体が条例で決めるということになるかもしれませんが、今後の展開についてお尋ねします。
○園田大臣政務官 御指摘のとおり、認定の特定非営利活動法人及び仮認定の特定非営利活動法人が、寄附金の、国税に関しましては対象となります。改正の地方税法においても同項の規定が適用されるという形になっておるところでございます。これは改正の租税特別措置法第四十一条の十八の二及び改正地方税法第三十七条の二第一項及び第三百十四条の七第一項でございます。 仮認定特定非営利活動法人につきましても、特定非営利活動に関する寄附金であり、これは地方で分かれるわけでございますけれども、住民の福祉の増進に寄与する寄附金、こうしたものとして条例で定める寄附金につきましては、先生御指摘のとおり、個人の住民税の税額控除の対象となるものでございます。
○山内委員 今回の法改正、税制改正に伴って地方自治体でいろいろな準備が要る、地方自治体の方の条例を変えたり、相談窓口を設けたりとか、さまざまな形で自治体の負担もふえるということで、法改正のときから知事会の意見はずっと聞きながらやってきたわけですけれども、地方自治体に対するいろいろな形の内閣府からのサポートというか支援が必要だと思いますので、そういったフォローも含めて、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 NPOに関しては以上ですので、もうお帰りいただいて結構です。ありがとうございました。 次に、PKOの問題についてお尋ねをしたいと思います。 今回、南スーダンにPKO派遣ということで決まったと聞いておりますが、とてもよいことだと私自身は思っております。 ただ、PKOというと自衛隊ばかりが注目されますけれども、自衛隊とあわせて、ほかの分野でも貢献できることがあります。例えば国連本部の事務局のPKOの担当セクションには日本人のスタッフが今、外務省に聞いたら、十名いらっしゃるそうです。それから、PKOの現地のミッション、現地の派遣団にも今、日本人が二十名働いていらっしゃるそうです。自衛官という、ある意味ミリタリーの日本人以外に、そういう文民の分野でも日本として貢献できることはたくさんあると思うんですね。 ですから、今後は、自衛隊に関しては例えばPKO要員の訓練センターなども今度つくられることになったと聞いているんですけれども、自衛隊以外の、文民の分野でのPKOの貢献策というのも考える必要があるんじゃないかと思いますけれども、官房長官のお考えをお聞きします。
○藤村国務大臣 山内委員には、既にみずからアフガニスタン等でいわば文民として御活躍になったということを聞いております。 今回、国連PKOは、我が国が国際社会の平和と安定に貢献するための非常に大きな有効な手段だと考えます。 国連南スーダン共和国ミッションにつきましては、国連からの要請を受け、我が国として、国連を中心とした南スーダンに対する支援活動に対し、人的な協力を積極的に果たしていくため、司令部要員の派遣に向けて今準備を進めているところであり、また、施設部隊の派遣の可否について今まだ検討を進めておりまして、近日中に結論を出したいと思います。 御指摘の文民要員の派遣につきましては、現地の状況やニーズ等を踏まえながら、必要に応じ、日本人としてふさわしい貢献のあり方を不断に検討する中で考えていきたいと思います。 なお、これは参考の資料でございますが、今、南スーダンで、実は、邦人、いわば文民ですが、JICA関連、山内さんの関係でもありますが、ジュバに、JICAの事務職員だけで九名、それからさまざまなコンサルタント、短期及び長期の専門家など四十七名、計五十六名が今既に活躍されている。さらに、現地で国連関係の機関で働く邦人がやはり十五名いらっしゃるそうですし、加えて、NGOが活躍されておって、そこでは今十七名の方がいらっしゃる、こういうことだと思います。
○山内委員 ぜひ、PKOのそういう文民スタッフ向けの研修とか、何かトレーニングの仕組みとか、あるいは、PKOの文民部門で必要な職種というと、法律職であったり行政職であったりロジスティクスであったり、場合によっては公務員の方が、本人の希望をとってということですけれども、出向で派遣するような形も考えていいと思うんですね。今、地方公務員とかだと、ずっと前から、JICAの青年海外協力隊に休職して出向するみたいな制度もありますし、ある程度ベテランの国家公務員の方がPKOミッションに行っても、だれも天下りとは批判しないと思いますね。 ですから、日本の中でも、特に公務員の行政官にとって活躍する場面が非常に多い分野ですので、公務員の中で、もちろん危ないところに行きますから希望をとってということになると思いますが、そういう公務員の方を含めて派遣する仕組みをぜひ検討していただきたいというふうに思っております。
○藤村国務大臣 文民の国連PKO派遣について、ことし七月に、PKOの在り方に関する懇談会中間取りまとめでも、これまでの経験と実績を踏まえ、日本人らしさも生かした派遣のあり方を研究する旨記述されているところであります。 我が国から派遣する要員が現地でしかるべく活動するには、日ごろからの人材育成や訓練の充実というのも必要であります。今委員おっしゃった民間の方は、まず一つは、自衛隊に国際平和協力センターという、いわば訓練をするセンターがございます。ここは、自衛隊員だけでなくて、関係省庁職員、国際機関、あるいはNGOなどの国際平和協力活動関係者なども受け入れるようにすることを今検討しておりますし、また、実際に文民として派遣される場合は、実はその都度、内閣府国際平和協力本部事務局の研修を受けていただいた上で派遣をする、そんな仕組みにもなっております。
○山内委員 あと、PKOの文民部門では、特に警察分野というのが非常に重要な意味を持ちます。私が東ティモールの独立直後に行っていたときの感じでいうと、軍人十人に対して警察一人ぐらいの感覚で、非常に大勢の警察官が世界じゅうから来ておりました。一万人兵隊がいたら、千人ぐらいは警察官がいないといけない。治安が安定してくると、軍人の割合が減って警察官の割合がふえてくるということになります。 そこで、日本の警察というのは、実は国際的に非常に高い評価を受けております。特に、日本の交番システムは、東南アジアでまねしている、あと、JICAの協力でやっているところもありましたし、コミュニティーポリスという日本警察独特のやり方というのは非常に評価が高い。にもかかわらず、なかなか警察の協力というのは、カンボジアで殉職された警察官の方が行って以来、余り活発ではなかった印象を受けます。ぜひ、今後は、そういう文民警察の分野でもっと組織的に人を出せるような体制をつくっていく必要があるかと思いますが、政府の考えをお尋ねします。
○藤村国務大臣 今おっしゃったように、ASEANの地域では、日本の警察の制度で交番制度など、そういうノウハウの移転なども進んで、非常に歓迎され評価されているということを承知しております。 警察職員がいわゆる文民警察要員としてPKO派遣される場合には、当該警察職員は、先ほども同じケースですが、内閣府国際平和協力本部事務局とかあるいは警察庁で研修を受けるということではなくても、さっきの自衛隊のセンターで研修を受けていただいて、そこで研修を受けた警察官が出ていくという仕組みがございます。 今の御質問、御意見のとおり、今後、警察官の派遣ということもいわば文民派遣の一つとして十分に考えていかなければならないと思っております。
○山内委員 次に、行政刷新会議の事業仕分けについてお尋ねをしたいと思います。 先ほど、民主党の長島議員から、自民党でも事業仕分けをやっていたという話がありましたけれども、私も当時事業仕分けをやっていた者として、賛否両論ある中で、今でも事業仕分け、私から見てもちょっと問題があるかなと思うところもありますが、総合的にはぜひ頑張っていただきたいと外野から応援したいと思っております。 過去の二年間の事業仕分けの結果を見ていると、事業仕分けで出た結果が必ずしもフォローされていないケースがたくさんあるというふうに思います。そのときに、事業仕分けの結果が絶対だとは思いません。結果の中にはいかがなものかと思われるものもありました。ただ、結果が政策に反映されなかった場合は、なぜ事業仕分けの結果が反映されなかったか、それなりにきちんと説明をしていく必要があるんじゃないかと思うんですね。 そういった意味では、今後の課題として、これまでも努力されてきたのは存じておりますが、どうやって事業仕分けの結果を実際の法律や予算に反映させていくか、あるいは、仕分け結果と異なる事態が起きた場合はその理由を明らかにしていく必要があると思うんですけれども、そういったフォローのあり方について大臣のお考えをお聞きします。
○蓮舫国務大臣 委員御指摘のとおり、まさに事業仕分けの結果、その後どうなったかというフォローアップがとても大切だという認識は私どもも共有しております。 これまで第三弾の事業仕分けを行ってまいりましたが、事業仕分けの現場、公開性、外部性で行われた評価結果が政府の決定ではない、我々の評価結果を一度担当府省にお持ち帰りいただいて、その評価結果に沿った見直しをしっかり行っていただいて、その結果どうなったかというのは、事業要求省庁に所掌責任があるというのは、これまでも私ども何度もお話をさせていただきました。 また、仕分けで実際取り上げたもの、取り上げなかったけれども横ぐしで各省庁に見ていただきたいものは、つかさつかさで、例えば半年であるとかいう部分において、公益法人への支出、独立行政法人の事務事業というのは、私どものところで取りまとめて、その後の経過というのは公開をしているところでございます。
○山内委員 特に、規制仕分けに関しては非常に興味を持って横から見ていたんですけれども、なかなか進んでいない部分も多いように感じます。 実は、規制改革の分野というのは、自民党政権のときからずっといろいろな審議会があって、いろいろ議論は相当尽くされている。どちらかというと議論よりも実行、あるいはどうやって各省庁の抵抗を排除して前に進めていくか、そっちの方が重要なような気がします。特に、規制緩和の結果、経済成長につながるような分野もたくさんあると思うんですけれども、規制改革、単に議論をするばかりではなくてどうやって前に進めていくか。 一番最近行われた規制改革の分科会の議事録を読んでいると、何か、二年たっているとは思えないような、初めに戻ったような議論からやっていました。どちらかというと、むしろ、これまでやってきたことを前に進める、実行に移す、そのためには何が必要か、大臣のお考えをお聞きします。
○蓮舫国務大臣 規制・制度改革におきましても、やはり行政刷新と同じで、不断の見直しが必要だと思っております。 特に、東日本大震災の発災を受けまして、被災地をさらに予算措置を講じないでも規制・制度改革によって復旧復興を進めることがあるのであれば、これは積極的に行っていくべきだと思いますし、被災地以外におきましても、日本の再生、経済の成長のためにも規制の改革あるいは強化という部分が必要であれば、それは政府として講じるものだと思います。 他方、規制というのはやはり理由があってその措置が講じられているものですから、ある種省庁の、抵抗と言ったら言い過ぎかもしれませんが、交渉のハードルが高いものもございます。また、その規制が変わることによって影響を受ける業界であるとか、あるいはそうした活動を守るために公約をして受けてきている国会議員の活動、いろいろと御丁寧に説明を申し上げて一つの成果物を出していくという、途中の丁寧な行動もあるというのは、私は担当になって今までやってきたところでございます。 今、規制・制度改革の分科会、第三クールがまさに動いて、第一、第二、あるいは、山内さんが自民党におられたときに同じく規制、制度で御協力をいただいた民間の委員にも御参加をいただいておりますが、このテーマはもう三年、四年、五年、ずっと議論しているんだというような率直な意見もいただいておりますが、率直な意見をいただいても、では、すぐ変えましょうという乱暴な手法が果たしていいのかどうなのかというのは、それはとるべきではない、引き続き丁寧な説明を関係各者に繰り返すことによって一歩ずつ確実に成果を出していきたいと私は考えています。
○山内委員 最近、補正予算が一次、二次、三次と出てきます。あるいはリーマン・ショックの後の補正も非常に大きい予算になりました。 何となく見ていて思うのは、補正予算になると、悪乗りしたような予算がいっぱいひっついてくる、従来やっていた事業なのに突然看板をかえて震災対応であるかのように装う、こういうことはもうずっと行われてきました。それで、内容を見ていると、全然震災と関係ないのに重点項目に無理やり押し込んでいる。こういうのをだれかがチェックしなきゃいけない。財務省主計局も、なぜか補正になると結構甘々になっているような印象を受けます。 こういうときこそ、刷新会議みたいな、第三者的な視点で補正予算の水膨れを防ぐような、悪乗りを防ぐような何らかのメカニズムをつくっていただきたいと思うんですけれども、大臣のお考えをお聞きします。
○蓮舫国務大臣 御指摘、よく理解できます。 ただ、復旧復興の予算、直接的な部分で、例えば瓦れきの処理に要する費用を補正に計上するのは直接的な復旧という形で目に見えるんですが、復興という形で、副次的な効果で復興に資する予算を立てられるという説明を受けた場合に、すなわちそれが非効率的であるとか無駄であると一刀両断で判断するのはなかなか難しいところがございます。 私どもは、少なくとも第三次補正に計上される各省庁のすべての事業は、来年の夏ぐらいに提出していただく行政事業レビューの対象にさせていただきました。それが一年たって、三次補正の予算要求をしたときに予定していた復旧復興に本当に資する事業だったかどうかを、来年の夏をめどに事業レビューシートを出していただいて、その効果がどうだったかというのは私どものところで突き合わせをしたいと考えております。
○山内委員 以上で質問を終わります。 ありがとうございました。
○荒井委員長 これにて本日の質疑は終了いたしました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時三分散会