予算委員会 第2号
- 発言数
- 406 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2011/09/27
会議録
○中井委員長 これより会議を開きます。 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、参考人として原子力安全委員会委員長班目春樹君、東京電力株式会社取締役社長西澤俊夫君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として法務省刑事局長稲田伸夫君、公安調査庁長官尾崎道明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○中井委員長 基本的質疑を行います。 この際、昨日の石原伸晃君の質疑に関連し、石破茂君から質疑の申し出があります。石原君の持ち時間の範囲内でこれを許します。石破茂君。
○石破委員 総理、連日、本当に御苦労さまであります。 立場は違いますが、総理という仕事がいかに重圧に耐えねばならないものか、本当に命を削るような仕事であることは、私も何度か閣内にいて総理を近くで見て、よくわかっておるつもりであります。 しかし、総理が任命される、陛下の認証を仰ぐ閣僚と違って、総理は、みずから日本国総理大臣になりたいということで代表選に立候補され、勝利をされ、今日の地位を得られた方であります。泣き言は言ってはなりません。そして、逃げてもなりません。 総理と私は同じ昭和三十二年生まれであります。私が二月、総理が五月、同じ時代を生きてきました。ケネディの暗殺も初めての衛星中継で見ました。そしてまた、ロッキード事件も見てきました。同じものを見、いろいろな思いを持ってきました。 民主党の総理であり、私は自由民主党の政策をお預かりする立場です。立場は違いますが、同じ時代を生きる者として、次の時代に何を残すか、日本国のために何をするか、その責任は共有したい、私はそのように思っております。そのような観点で質問いたしますので、どうか的確にお答えをいただきたいと存じます。 昨日、我が幹事長の質問にお答えになって、まだ判決を読んでいない、コメントは差し控えたい、そういうように答弁をされました。御多忙な中ではありますが、判決はお読みになったことだと思っております。 あの判決は、何を判示しているか、どのようなことを認めているか。 まず第一に、岩手県や秋田県の公共事業受注に際しては、小沢事務所が強い影響力を行使し、談合に当たってゼネコン各社に天の声を発し、受注業者の選定に決定的な影響を与え、その影響力を背景に多額の政治献金を西松建設が行った。これが第一。 第二は、水谷建設からも、胆沢ダム受注の見返りとして、小沢事務所が一億円の裏金を受け取っていた。 第三に、この犯罪の背景には、公共事業をめぐって、長年にわたる小沢事務所と企業との癒着関係があった。 そして第四に、小沢元代表が、りそな銀行衆議院支店から融資を受け、陸山会に四億円を転貸した行為は、小沢元代表自身も説明できない四億円の存在を隠ぺいするための工作であった。 第一審の判決ではあります。しかしながら、これにより、秘書個人ではなく、だからこそ執行猶予がついているのですよね。彼らが秘書になる前から行われていた、だからこそ執行猶予がついている。判示していますね。小沢事務所の組織的、継続的不正行為が地裁段階で認められたということであります。 あなたが選任をされた民主党の輿石幹事長、きのう、報道に対して、小沢氏の証人喚問もあるいは石川氏の議員辞職も党としては考えていない、そのようにおっしゃいました。 民主党は何なのでしょうか。政治と金について、徹底して国会におけるそのような説明を回避したのではないでしょうか。説明責任を果たそうとしなかった。そして、民主党としても、彼らに対して、積極的に国会の場で説明するように慫慂もしてこなかったし、指示もしてこなかった。これは一体何なのだということです。 これは司法の場の話である、国会でやることではない、そしてまた、私は総理大臣であるので答える立場にない、多くの総理大臣はそのように答弁をしてきました。私はそうではないと思っているのです。 司法の場で判断をされるのであれば、政治倫理綱領というのは一体何だったのだろうか。昭和六十年に定めた政治倫理綱領、これは、この場にいるすべての衆議院議員、参議院議員も同様です、守らねばならない綱領であって、そこにおいては、司法の場で判断が出るまで、最終の判決が出るまで説明しなくていいなどとはどこにも書いていない。法的な責任と政治的な責任、それは異なるはずであり、私たちは、ここで黒白をつけようとか、裁判ごっこをやろうとか、そんなことを言っているのではありません。みずからが、疑惑を持たれた、そのように思ったときは、真摯に説明し、疑惑を解明するように努めなければならない。すべての衆議院議員が守るべき政治倫理綱領であります。我々もまた同様であります。 民主党の筆頭理事であられる当時の岡田幹事長、証人喚問、政倫審の審議、そういうことに積極的に応じる、そのようにおっしゃった。今なお、それは果たされていない。これは党の答えることだと言うのであれば、我々は御党の責任者をこの場に呼んで意見を聞くことはできません。御党の責任者はこの場で答える立場にはおられません。総理が私は答える立場にないと言い、幹事長はこの場に出ないとするならば、国会において一体だれがそれを答えるというのか。総理以外に答える人はありません。 承ります。 これは単なる形式犯なのでしょうか。形式犯じゃないでしょう。政治資金規正法の虚偽記載の罪、それは形式犯として規定されているのではない。これが担保すべきは、守らねばならないとしている保護法益は、政治活動の公正性であり透明性であります。ましてや、政党助成金をいただいている我々です。もしそのような金が何の説明もないままに認められていくとするならば、政治改革の趣旨というのは全く没却されることになりはしませんか。 総理に伺います。 これは単なる形式犯ではなく、極めて重大な犯罪だと認識をしているか。これが第一点。 第二点は、今日に至るまでの小沢氏の行動について、これは疑惑を持たれている、そのことは確かだ、真摯に解明する努力をしてきた、そのように考えているか。 考えていないとするならば、そのことに対して、党員資格停止処分中とはいえ民主党員ですね、間違いなく民主党員だ。民主党員に対して、民主党代表たるあなたが、国会の場に出て説明すべきだ、疑惑が持たれ、それが真実だというならば、司法の判断をまつまでもなく、この場においてその潔白を説明せよ、それが民主党の名誉でもあり、その名誉を保つことにもなる、そのようにおっしゃらなければなりません。おっしゃるべきだと私は言いません。それは同じ衆議院議員として国民に対して果たすべき責任だ、私はそのように考えます。 真摯な努力をしているか。そして、積極的にその疑惑を解明するように努めているか。そうでないとするならば、民主党代表たるあなたは、国会の場に出て証人喚問、政倫審に応ぜよ、そのように言うべきか。お答えください。
○野田内閣総理大臣 石破政調会長とは同世代でございますので、政治を考えるバックグラウンド、共通点が多いというふうに思います。その中で、先ほどロッキード事件のお話もございました。私も、政治家になる一つの背景として、この問題を強く意識しました。 私が一番好きな政治家、尊敬をしている政治家は、余りどなたも御存じないかもしれませんが、イギリスのヘンリー・ジェームズという政治家であります。腐敗防止法をつくった方です。イギリス人ももう忘れています。チャーチルやサッチャーはわかっていますが、ヘンリー・ジェームズは忘れています。でも、そういう政治家になりたいと思ってやってまいりました。ただし、自戒も込めてでありますけれども、残念ながら、政治家として襟を正さなければならないということがずっと続いているなというふうに思っております。 その中で、今、小沢元代表に対する御指摘をいただきました。きのうの裁判の判決の概要は読ませていただきました。その上で、形式犯云々という私の確認をいただきましたけれども、当然、民主党の代表ではあります、とは言いながらも、行政のトップでありますので、行政の長が司法の判断について逐一コメントするということはいかがなものかというふうに思います。 その上で、私は、小沢元代表が十分説明責任を果たしてきたかどうか、それぞれ皆さんの評価はあると思いますが、記者会見等を通じて、折につけて説明はされてきたというふうに思っております。 その上で、国会での証人喚問というお話がございました。ただ、証人喚問云々は各党会派でしっかりとお決めをいただければ、その上で党の対応をすべきだと思います。 私は、ただ、一つ気になるのは、来月にも、報道によりますと小沢元代表に対する裁判も始まるということです。ということは、司法への影響というものも考えると、その辺はよく検討しなければいけないのではないかというふうに思います。
○石破委員 これは私が言うまでもなく、これを見ておられる多くの国民が判断をすることです。総理の答弁は、全く従来の、今までの総理の答弁と変わっていない。全く変わっていない。 私は冒頭に申し上げました、ともに同じ責任を負おうと。私は、自分が正しいとか、自分たちは無謬であるとか、そのようなことを言うつもりはないんだ。 この国会の場において、私が何を聞いたか。司法の判断は司法の判断である。それにゆだねるとするならば、政治倫理綱領の意味は一体何なのかということを申し上げている。この場は、黒白をつける場ではない、裁判の場でもない。立法府と行政府、そして司法、特にこの場合には司法と立法との関係ですが、それが分かれていることぐらい百も万も承知の上で、あえて政治倫理綱領をつくったのはなぜなんだ。 司法の判断とは別に、この国権の最高機関たる、そして国民から選ばれた我々の場で、それは国民の前でということです、疑惑を持たれたことに真摯に解明する努力をする、それが国会議員の義務じゃないですか、責務じゃないですか。なぜそれを、一国会議員としてあなたは果たすべきだというふうに言えないのか。なぜ言えないのか。 そして、その前にお答えになった、形式犯か実質犯か、そのことについては司法が判断することだ。そうではないでしょう。これが形式犯なのか実質犯なのかなどというのは、行政府の長たる、その法を所管する内閣を束ねるところのあなたに答えるべき義務がある。形式犯なのか実質犯なのか、それも司法の判断にゆだねねばならないとするならば、行政府の権能とは一体何なんだ。有権解釈とは一体何なんだ。有権解釈をするのは行政府でしょうが。それが形式犯か実質犯か、そのことも司法の場にゆだねるというのは、これは日本の法体系を履き違えた、それは間違った答弁です。 もう一度お答えください。形式犯なのか実質犯なのか。そして、政治倫理綱領というものを実現するために、この場で民主党の長たるあなたが、証人喚問に出るべきだということを言わねばならないのではないか。(発言する者あり)何がとんちんかんだ。わからないでやじを飛ばすな。 どうですか。私が言っていることは間違っているか。どのように答えるか、もう一度お答えください。
○野田内閣総理大臣 民主党の代表であると同時に、行政の長であることは間違いありません。その行政のトップである私が、司法の判断の、特に一審での判決の中身について逐一コメントするということは私は差し控えたいということであります。 その上で、証人喚問のお話が引き続き出ましたけれども、あらゆる機会を通じて、政治家が疑いを持たれたならば説明責任を果たしていくということは、これは基本だというふうに思います。それぞれが責任を持って対応すべきだとは思いますけれども、さっき申し上げたとおり、喚問するかどうかは、これは国会内での御議論で決まることであります。 その上で、さっき申し上げたとおり、間もなく小沢元代表に対する裁判が始まろうというそのときに、立法府での御議論も私は少なからずいろいろな影響があるというふうに思いますので、そこは十分検討しなければいけないというふうに思います。
○石破委員 政治倫理綱領の持つ意味というのを、もう一度我々は拳々服膺してみる必要があるのではないか。 我々は立法府の一員である。あなた方は行政府の一員である。しかし同時に、総理がお答えになったように、これはどちらでも使える論理だけれども、立法府の一員でもある。そして、民主党の代表である。そのあなたがどう考えるかをこの場で言わなくて、だれがどこで言うのだ。 私は、記者会見でやっているからいいというのは、それは国会に対する侮蔑だと思う。記者会見でやっているからいい、そうはならないでしょう。だから説明責任を果たしたということにはならないのです。国会というものがどういうものなのか。(発言する者あり)今、後ろの方で、記者会見をやっているからいいのだ、そんなことは言っていないという話だった。つまらないやじを言わないでもらいたい。そこは本当によく理解をして言っていただきたい。 何のために政党助成というものを入れたのか。何のために多大の犠牲を払って政治改革というものをやったのか。それは、金に左右されない政治をつくるということが目的だったはずだ。力は数だ、数は金だ、いろいろな言い方がありますね。政治は力、力は数、数は金、そういう考え方をやめようということだった。民主主義に、ある程度のコストはかかる。それは、我々が襟を正すということを前提とした上で国民に御負担をいただく。そのことによって、政治家は金集めよりも政治に専念をしようということだったはずだ。 しかし、それにもかかわらず、その上にこういう金が乗ったとするならば、政治は力だ、力は数だ、数は金だということがそのまままかり通ることになりはしないか。 私は、自分たちがこの政治改革に本当に一生懸命やってきたのは、金に左右されない、そのことをやりたかった。私は総理と違って、同じ年代だけれども、父親が国会議員であった。そのことによって、田中角栄さんから言われた。何でおまえみたいな者が衆議院議員に出られるのか、それは、親の知名度のおかげで、名前を売るお金、そして信用、それが安くて上がれるからだ、それが嫌ならば、本当に選挙区を全部歩けというふうに言われた。私は今でもそうだと思っているし、仮に親から政治資金団体を引き継ぐとするならば、それに課税がないなぞということがあってはならない、私は本当にそう思っている。 金があるから政治家になれるとか、金があるから議員になれるとか、そのようなことを排していかないと、我々の時代でこれをなしにしなければならないと思っている。さればこそ、疑いを持たれた人は解明する努力が必要なのではないかというふうに思っている。そのことについては、総理、ぜひお答えをいただきたい。 そして、もう一つ申し上げておきましょう。 小沢さんについては、新生党が新進党に合流するときに、その資金をみずからの関連団体に入れたというふうに指摘をされている。そして、平成二十一年の選挙において四億四千万のお金が、ここにいらっしゃるかどうか私は知らないが、その系列の候補者に配られたというふうに言われている。そのことについて、そうではないというのならば、それをこの場で明らかにしなければならない。 なぜならば、そこには政党助成金や立法調査費という国民の税金が含まれているからだ。そのことについて疑惑も持たれている。これは裁判になっているわけではありませんね。このことについてはどうですか。司法の関係はありませんでしょう。そのことについて疑惑が持たれている。そうではない、そのようなことはない、仮にあったとしても、これは何らやましいことではない、そういう説明をしなければならないのではないですか。この点についてはどうですか。
○野田内閣総理大臣 政治改革の原点は、まず、政治にお金をかけない、お金を通じて政治を動かさない、政治を通じてお金をもうけない、こういう原則があると思います。その考え方は、私は委員と全く同感であります。 今、個別のお話が出ました。政党助成金にかかわるお話であります。それが事実なのか、そうでないのか、私はちょっとつまびらかにわかりません。したがって、そのいわゆる価値判断を求められても、今つまびらかに発言をすることはできないということでございます。
○石破委員 これ以上お尋ねしても時間の無駄ですから、聞きません。ただ、これを判断するのは間違いなく見ている有権者です。そして、その審判は総選挙において間違いなく下されるということだけは申し上げておきましょう。 そして、ノーサイドということを総理が殊さら強調される。民主党の中において、ノーサイドにしましょう、もうと言って総理が感慨を込めて語られたのを私は見た。民主党の中でノーサイド、それは結構でしょう。政治全体においてはノーサイドであってはならない。政治全体においては、あなたはノーサイドではなくて、ノーサイドというのは、結局、小沢さんの側に立つことにほかならない、はっきり申し上げて。疑惑を持たれた人に対してノーサイドというのはそういうことでしょう。結果的にそういうことです。 国民の側に立つ。すなわち、国民の多くが、小沢氏は真実を語っていない、何回世論調査をしても七割、八割が、小沢さんは真実を語っていない、そのように言っていますね。だとするならば、国会の場でその説明を求める、私は当然のことだと思っているのですよ。 総理が、代表選のさなか、細川元総理の仲介で小沢さんに会われた、そのように言われている。何を話されたかは私は知らない。せんさくしようとも思わない。しかし、代表選の最中に、総理は、千葉の講演だと思いますが、小沢さんを評して、すごい方だ、希有な存在だ、大変な政治的な影響力を持っておられる、そのように評価をなさいました。そしてまた、野党と立ち向かうためには与党が結束する、それが必須要件だというふうにおっしゃいましたね。そうでしょう。 しかしながら、そのことは、ノーサイドと言って、本来果たすべき責任においてノーサイドを決め込み、何も言わない、それは党が判断することだと逃げることではないはずだ。そうではありませんか。 私は、長年、二十五年政治活動をやってきて、このお話には我々の世代で決着をつけねばならないと思っている。そうでなければ次の時代に対して余りに申しわけがない、私はそう思っております。そのことだけ申し上げて、判断は国民の皆様方がなさるということを申し上げて、次の話に移りましょう。 総理は、保守の政治家とおっしゃいましたね。保守とは何ですか。総理がお考えになる保守とは何ですか。
○野田内閣総理大臣 日本の歴史、伝統、文化、そういうものをしっかり踏まえた政治をしていくということであります。
○石破委員 保守というのはそうでしょう。エドモンド・バークの「フランス革命の省察」というのは、総理、あるいはお読みになったかもしれない。そこにあるのは、従来の秩序をすべて否定する革命というものに対する厳しい物の見方であります。 保守というのは、国家を大事にすることだ。祖国を大事にする。皇室をとうとび、先祖を敬い、過去の歴史に敬意を表し、そして国家の独立ということに思いをいたす。私は、国を愛する、それが保守の本質だというふうに思っております。 それでは、総理が代表を務められる民主党は保守政党ですか。
○野田内閣総理大臣 私の価値観は、今申し上げたとおりであります。石破委員の御指摘の、そうした思いのもとで政治活動をしています。 党としては、今、保守か革新かという二つの二項対立でとらえているという状況ではないというふうに思います。多様な方が集まって、この国を前進させていく、国民の生活が第一という理念のもとで結集をしている政党だと思います。
○石破委員 民主党に綱領がないというのは、ずっと指摘をされていることであります。綱領のない政党が政権をとったのは、我が国においては大政翼賛会と今の民主党だけだと言われております。そうではないのだ、政党助成を受けるに当たって党の基本理念というものを届けている。確かに政党助成法にはそう書いてある。綱領その他、党の方針を定めたものといって、民主党の基本理念が、政党助成を受ける際に、政党の届け出のときになされていますね。 それでは、どなたでも結構です。民主党の基本理念の中で三つ主なものを挙げてください。どなたでも結構です。綱領はないわけではない、基本理念を届けてあると。政党というのは、それを実現する志のある者が集まって構成されるものでしょう。だからこそ、国民から政党助成を受けるのでしょうが。政党というのは、綱領と呼ぼうが基本理念と呼ぼうが、そんなことは構わぬ。我々は綱領のかわりに基本理念を持っている、では基本理念は何なんだ。民主党の基本理念、主なものを三つ、だれでもいい、挙げてください。
○野田内閣総理大臣 政治を市民中心のものにしていくということ、それから分権型の社会を築いていこうということ、それから、たしか官僚主導を排する、政治主導というようなものが入っていたというふうに理解をしています。
○石破委員 一つは正しいが、二つは書いてない。 いいですか。民主党の基本理念とは何かといえば、市場万能主義と福祉至上主義の対立を乗り越え、自立した個人が共生する社会を目指し、政府の役割はそのシステムづくりに限定する、民主中道の道を目指す、これが基本理念の第一です。何で私が解説しなければいかぬのだ。 いいですか。市場原理を徹底する一方、あらゆる人に安心、安全を保障し、公平な機会の均等を保障する。何を言っているんですかね。 分権社会を構築し、共同参画社会を目指す。国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の憲法の基本精神を具現化する。自立と共生の友愛精神に基づいた国際関係を確立し、信頼される国を目指す。これが御党の基本理念、綱領でもいいんでしょう、一緒でしょうからね。 我が党は、三十年の結党以来、自主独立ということを掲げ、関連文書には憲法の改正ということをきちんと三十年以来うたっている。そして、平成十七年の新綱領においてそのことをさらに明確に示している。さらに、平成二十二年、我が党は選挙に惨敗をした、そのことを踏まえて、綱領というものを本当に徹底した議論の後、見直した。そしてそれを、北海道から九州、沖縄に至るまで、何度も何度も各支部で会議を開き、この綱領の持つ意味ということを徹底せしめた。 私たちは、その中にはいろいろな政策をうたっています。その中には、税制改正により財政再建を目指すということも、きちんと綱領の中に目指すべき政策としてうたっております。今お尋ねして、代表たる総理すら、そのことについて明確にこれとこれとこれだということをお答えにならなかった、それが民主党でしょう。 そして、もう一つ申し上げておきたい。ここには国家という文字がどこにも出てこない。国をどう守るかということが出てこない。自立と共生の友愛精神に基づいた国際関係を確立し、信頼される国を目指す、これは一体何のことですか。そして、憲法には、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義、この基本理念を具現化する、当然のことでしょう。 私は、保守とは何だと申し上げました。そこになければならないのは、国家という認識です。基本的人権も、あるいは福祉も経済的な繁栄も、国の独立があって初めて実現できるものだ。保守というのは、もしそれを破壊しようとする者がいるとするならば敢然と立ち向かう、それも保守の本質であるはずです。 国家を守るということはどういうことなのか。 私たちはなぜ結党五十年に当たって大変な議論の後に憲法改正草案というものをつくり、世に問うたか。それは、はっきり申し上げます、今の憲法は占領時につくられたものです。もちろん、日本人の意思表示によってなされたものであり、総選挙においてもこの憲法の是非が問われた。そのことは百も万も承知している。押しつけだとか、だからこそ変えねばならないとか、そんなことを言うつもりは私は全くないが、占領下においてつくられた憲法である、国民主権はあったけれども、そこにおいて国家主権はなかった。国家主権が初めて確立をしたのは、サンフランシスコ平和条約が発効したそのときから国家主権という概念は発効したはずだ。 前文に何て書いてありますか。我々は、平和を愛好する諸国民の公正と信義に信頼して、我らの生存を保持しようと決意した。そのようなことがあると思いますか。諸国民の公正と信義に信頼して、我らの生存は保持できますか。私たちはそうは思わない。そうでなかったらどうするかという備えがなくて、もしそういうことがあったら憲法制定者を恨め、そのようなことは責任ある政党のすることではない。 それと憲法九条、これはそのままつながっているんでしょう。芦田修正、すなわち「前項の目的を達するため、」という文言が入ったから何とか説明はついているが、しかし、本当の考え方は、前文にある、そのようなことを信頼してはならないということです。 あの震災が我々に何を教えたか。それは、この世の中に絶対というものはないということです。絶対に我が国は侵略されないとか、このような地震は起こらないとか、原子力発電所は事故を起こさないとか、我々はそういうものをいつの間にか信じてきたのではないかと思います。 論理を徹底させなければなりません。さればこそ、我々は遊びや冗談で憲法改正と言っているのではない。国家というものを守るためにこの憲法は改正をしなければならない、そう信じるからこそ綱領にそれをうたっている。民主党にはそれがない。国家という概念も憲法に対する考え方もどこにもない。総理、保守の政治家であるというならば、憲法の改正、このことについて民主党として取り組む、そうでなくてはならないのではないですか。 私は、「わが政治哲学」と銘打たれたボイスの論文、何度も拝読をした。財政再建の必要性、これは本当にうたってある。そのとおりだと私も思う。しかし、その後、安全保障の話になったのだが、そこに憲法のケの字も出てこなかった。 保守というのは何なのだ。国家を守る責任を国民に対して果たすことだ、私はそう思っている。書かれたのは総理になられる前でしょう。しかし、発行されたのは総理になられてからであり、肩書には「内閣総理大臣」と書いてある。私は、保守の本質は国家を守ることである、そのためには、国民主権、国家主権、そのことを確立する、そのための不備を是正すべきだと思っています。総理のお考えを承ります。
○野田内閣総理大臣 我が党の基本理念から始まって綱領のお話も、憲法のお話まで出ましたけれども、我が党は国を守らないという政党ではありません。 これは、基本的な綱領の考え方からスタートして、例えば法律でもそうですが、成文法の国もあるし、そうじゃないものを積み上げながら理念をまとめてきたという国もあります。私は、民主党は、累次のマニフェストも含めてさまざまな議論を積み上げてきた中で、国民の生活が第一、国民を守る、そういう政党であって、当然のことながら、国を守るために新防衛計画大綱をつくって、そして動的防衛力を含めての概念をつくり、国を守るための知恵を出し、政策をつくってきたということ、これはぜひ御理解をいただきたいというふうに思っております。
○石破委員 民主党には軸がないとか、ぶれるとか言われる。私は思うんですよ、あえてそれを詰めれば党が割れるからではないですか。それは、民主党の団結が第一なのであって、国家が第一でもなければ何でもない。どうやって国を守るかということが私は原点だと思っている。国会議員になることも……(発言する者あり)委員長、不規則発言は慎むように御指示ください。いいですか。静かに聞け。 私は、国会議員であることも、閣僚であることも、内閣総理大臣であることも、それはあくまで何かをなし遂げるための手段であって、なること自体が目的ではないと思っている。何か実現したいことがあって国会議員になるのである、何か実現したいことがあって閣僚になるのである、それでもできないことがあるから内閣総理大臣になるのである、私はそういうものだと自分は思っています。 ですから、閣僚になる場合には、それぞれの分野において何が問題点であるかということをきちんと認識し、それを正すためにはどのような法律が必要であるかということは既に準備をしていなければならない。そして、それを実現するためにはどのように予算が必要で、それを確保する財源はどのようなものなのかということをきちんと準備して閣僚になるべきだ。それが閣僚のたしなみだと私は思っている。なったその日から一二〇%の能力を発揮する、それが国民に対する責任である。野田内閣は恐らくそういう内閣であるのでしょう。そのことはこれから明らかにしていきます。 しかし、私も何度か閣僚を務め、幾つかの仕事をさせていただいたが、閣僚ではどうしてもできないことがある。その限界というのは認識をいたしました。それは何なのか。それは、憲法に対する考え方を示すことです。 発議は当然国会が行います。衆参三分の二の数によって国会が発議を行うことではあるけれども、憲法の解釈、これはきのう稲田議員がお尋ねをしましたね、集団的自衛権に対する総理の解釈を問うと。それは、現行憲法においては、保有はしているが行使はできないと承知をしているというふうにお答えになりました。 いいですか。「民主の敵」という本の中には、はっきり総理は集団的自衛権行使の必要性を述べておられる。それがあなたの、私もそうだけれども、政治家として実現する使命である、使命の一つである、そのように思っている。日本国が独立をする、真の独立を果たす、そのことは何よりも優先をするはずだ。震災の復興もそう、エネルギーの確保もそう、景気対策もそう、円高対策もそう。しかしながら、そういうことを可能ならしむるのは、国家がきちんと独立をしているからできることなのです。これはほかの閣僚にはできません。総理がどのように考えるか。 一つだけ伺いましょう。憲法九条、その中のどこから集団的自衛権は行使できないと論理的に導かれると総理はお考えですか。
○野田内閣総理大臣 まず、自分の内閣の位置づけです。 それは、何度も所信表明等でも申し上げましたとおり、原発事故の収束、それから東日本大震災からの復旧復興、そして日本の経済再生、世界経済のいろいろな荒波にのまれないようにしていくということをとことんやっていくことが最優先の課題であります。 自分が過去に言ったこと、いろいろな政策テーマ、いろいろなことを言っています。やりたいことはいっぱいあります。ありますが、やるべきことは、宿題を一つ一つ解決して、前進をさせていくということが私の使命だというふうに思っています。 その上で、集団的自衛権のお話がございました。 これは、まさに独立国家、主権国家として、個別的自衛権、集団的自衛権、これは固有の権利であるというのが、本来はいわゆる国際法的な概念だというふうに思います。 その上で、憲法九条があるがゆえにこれは行使できないという解釈を従来政府はしてまいりました。それについては、現段階においてそういうものと承知をしているという立場を今とっているということでございます。
○石破委員 我が党として、集団的自衛権行使を可能とするそのための安全保障基本法、これにおいて現在詰めの協議を行っております。このことは、私たちはそれを問わねばならないと思っている。これは我々ができなかったことの反省でもある。 私は何度かこの場で申し上げた。自由民主党はいろいろな成果を上げてきたけれども、憲法について正面から国民に問うてこなかったこと、財政再建を先延ばししたこと、消費税率を先延ばししたこと、それは私どもは本当に国民におわびをしなければならないことだ。私たちができなかったからこそ、ともにやろうということを私は冒頭に申し上げたはずです。なぜこれを延々と言っているかといえば、沖縄の問題の本質、これはまさしく日米関係にあるのでしょう。 総理はニューヨークにおいでになった。オバマ大統領と会談になった。私が極めて残念だったのは、沖縄をその前に訪問していただきたかった。一時間でもいい、二時間でもいい。 鳩山さんが、国外、最低でも県外と言い、そしてその後、学べば学ぶほど沖縄における米海兵隊の抑止力の果たす意味がわかった、このように言い、そのことがどれだけ沖縄県民の心を傷つけ、希望から絶望、怒り、悲しみに持っていったか。(発言する者あり)今、台風の方が大事だったというやじを飛ばした人がいましたね。そうですか。そうじゃないでしょう。そのことは、沖縄に二時間でも三時間でも行って、いろいろなことを説明しなくてもいい、少なくとも今までの民主党のやってきたことは申しわけなかったと総理のその誠実な人柄でおわびになる、まず聞く耳を持ってくれ、そこから始めなければどうにもならぬでしょう。沖縄は今回、また頭越しかという思いを持ったはずです。 総理に伺いましょう。だれでもいいです、答える人が答えてください。沖縄になぜアメリカの海兵隊が必要なのか、そのことです。一番国民に向けて説くべきことは、なぜ沖縄にアメリカの海兵隊が必要なのか。三つでいいです、理由を述べてください。
○玄葉国務大臣 今、沖縄になぜ海兵隊が必要なのかという御質問でございます。 私たちの日本を取り巻く安保環境は、一言で言えば、厳しさを増しているというふうに思います。その上で、我が国の自衛力だけでありとあらゆる事態に対応できるかというと、残念ながらできない、したがって日米同盟を結んでいる。前方展開能力が必要だ、抑止力が必要である、その抑止力を現時点の安保環境の中で低下させるわけにはいかないということだと思います。 そして、沖縄でありますけれども、一つは、やはりその地政学的な位置というのが大きいと思います。つまり、どこよりも東アジアのそれぞれの地域にほぼ等しく近いということがあると思います。同時に、海兵隊そのものが持つ機動性あるいは即応性、こういった問題がございますので、そういう意味で沖縄にどうしても現時点で海兵隊が必要だというふうに私自身は考えております。
○石破委員 おおむね外務大臣の御理解で正しい。 我が国は海兵隊というものを持っていないから、海兵隊が何をやるかということがわからない。 これは随分前のことです。私は前田さんからこういう話を聞いたことがある。ベトナム戦争が終わるときに前田さんは、国土交通大臣はたしかサイゴンに勤務をしておられたはずです。そのときにだれがサイゴンにいる日本人を救出に来たか。アメリカ海兵隊でしたね。違いましたか。日本の自衛隊でしたか。そうではないですね。少なくとも日本の自衛隊が助けに来たわけではない。いいですか。 今、朝鮮半島であれ台湾であれどこであれ、日本の周辺に動乱が起こり日本人が退去しなければならない事態になったときに、輸送の安全が確保されなければ自衛隊は行けませんね。だれが行くんですか。アメリカの海兵隊でしょう。危ないから逃げてくるのであって、安全だったら民間航空会社が行けばいいだけの話だ。 この法改正は絶対やらなければいけないと私は思っているが、現時点においてアメリカの海兵隊が我が同胞を救出に行くのです。アメリカ国家として、国民に責任を持つアメリカ国家として、世界じゅうどこであれ、危難に遭遇した米国市民は助けなければいけない。そのためには位置はどこでもいいという話にならないでしょう。近くなければならないのだ。 そして、島嶼防衛、尖閣も含みますよ、島嶼防衛の能力が残念ながら我が自衛隊には欠けている。だとするならば、これはアメリカ海兵隊がやるしかないんでしょう。 そして、海兵隊がやることは、硫黄島のときのように、国旗を掲げ、まず真っ先に乗り込むことというよりは、陸軍が出るためには補給地が要るだろう、海軍が出るためには港が要るだろう、空軍が出るためには滑走路が要るだろう、まずそれを確保する。それが一分一秒でもおくれれば、取り返しのつかない事態になりかねない。だからこそ近くにいなければならないということなのでしょう。 そして、最近頻発する自然災害、それにも対応しなければならないし、今回のトモダチ作戦において沖縄の海兵隊がいかなる役割を果たしたか、そのことはきちんと我々は評価をすべきものであります。 日本国には海兵隊がない。この能力造成はどうしても必要なことだと思っている。そして、もし仮に日本国に集団的自衛権が認められたとするならば、今アメリカの海兵隊が果たしている多くの機能のうちの幾つかは、我が日本国が代替をできるはずだ。 負担の軽減と抑止の維持、これをお題目のように言うけれども、負担は何なんだ。いろいろな負担がある。騒音があり、土地がとられていることがあり、犯罪があり、いろいろな負担があるだろう。しかし、何よりも大きな負担は、合衆国の、他国の軍隊が駐留をしているということではないのか。 日米安全保障条約は、日本とアメリカのためだけのものではありませんね。極東の平和と安定、それは地域を限定したものではない。目的ですよね、これも。だからこそなければならないのだが、外国の軍隊を義務として受け入れなければならないということが沖縄の一番の負担なのではないですか。それを我が自衛隊が代替するという発想が、独立国家としてあってしかるべきだと私は思っている。 自衛隊が海兵隊的な能力を造成すること、そして、いざとなればともに戦おう、そういう意思を表明することによって、沖縄の負担というのは相当に軽減される。だからこそ、私は集団的自衛権のお話をしているのです。 このお話は沖縄問題の実は本質であって、外務大臣が述べられたように、地政学的な意味であるとするならば、沖縄だけ説得したってしようがないでしょう。北海道から鹿児島に至るまで、日本国民すべてが、なぜ沖縄にそれをお願いしなければならないのか、そして国民すべてがその重荷を分かち合うためにはどうすればいいのか、国民の理解がなくして、何でこの問題が解決しますか。どのようにお考えですか。
○野田内閣総理大臣 沖縄におけるアメリカ海兵隊の存在意義は、委員の御指摘のとおり。加えて、しかし、一挙にそれが、その役割を日本が賄っていけるか。これは時間がかかると思います。 普天間の問題は、まずは、そこまでの中長期の話をする前に、具体的に進めていかなければいけないだろうというふうに思います。 これは、この二年間にわたって、県外移設の検証も含めておくれた分、その分、沖縄の皆様には御迷惑をかけたというふうに思いますが、オバマ大統領とも日米合意を踏まえて対応していくことを改めて確認させていただきましたので、その具体的な進め方をこれから進めていきたいというふうに思いますが、その際に、沖縄の皆さんに御理解をいただくだけではなくて、御指摘のように、日本じゅうがきちっとその位置づけを理解するように努めていきたいというふうに思います。
○石破委員 総理、鳩山さん、菅さんのときに私がすごくむなしかったのは、答弁はきれいな答弁をしていただける、委員の言うとおりだと何度も言ってくれる。その後、何も実現してくれていない、右から聞いて左へ抜ける。この場だけしのげばいいというようなことを野田さんは考えないでしょう。今言ったことをきちんと実行してください。 そして、まず具体的なことが優先だとおっしゃった。それは違う。本質は何なのかということを国民に向けて問いかける、説得する。苦しいことでもつらいことでも説得することが仕事でしょう。 いいですか。具体的にいろいろなことをやっても、時間は過ぎていくばかりです。なぜ必要なのか。そして、将来的にその負担を我が国が負うためには、集団的自衛権の問題、これを避けて通ることはできない。 答弁は要りませんが、我々が生まれる二年前、当時の鳩山一郎内閣の外務大臣重光葵氏がアメリカに渡った。国務長官ダレスと会談した。日本は集団的自衛権を行使する、グアムまで守る、よって合衆国軍隊は日本から撤退せられたい、それが重光の言ったことだった。それに対してダレスは何と答えたか。日本はそのような憲法解釈を認めていないし、自衛隊にはそのような力もないはずだと。それが安保改定に結びついたということは、総理、御存じだと思います。今でもその日本ですか。 そして、ダレスが書き残したものを読めば、何と書いてあるか。合衆国の利益は日本国に合衆国を防衛させることにあらず、日本の基地を自由に使うことこそ合衆国の利益なり。 それから五十六年がたった。今でも同じ日米関係ですか。今でも同じ憲法環境ですか。今でも自衛隊はそのままですか。 総理が今はしなくもお使いになった動的防衛力とは何なのだ。それは、文民統制には二つの意味があって、一つは、軍隊、実力部隊と言ってもいい、実力部隊から、比類ない力を持っていますから、それからどうやって民主主義国家というものを守っていくか。はっきり言えば、クーデターをどう防止するか、これが一つですよ。もう一つは、実力組織、軍隊による安全、国民共通の資産である自衛隊を使ってどうやって我が国の国益を実現させていくか。この二つの意味が文民統制にはあるんだ。 だから、自衛隊に何ができて何ができないかということは、国民に対して責任を負うべき政治家が知っていなくてどうするということです。私はここで一川さんの発言をあげつらおうとは思わない。きっと、勉強されて、いい防衛大臣になるだろう。 しかし、私たちは常に思い起こさなければならない。なぜ我々はあの太平洋戦争に突っ込んでいったのか、なぜ我々は敗れたのか。そのことは、政治が我々に何ができて何ができないかを知らなかったからだ、そしてアメリカの力を侮ったからだ。 文民統制の意味をよく理解された上で、動的抑止力、動的防衛力の意味、そのことについてこれから先、具体的な施策を展開されたい。御見解を承りたい。
○野田内閣総理大臣 実力組織である自衛隊がどこまで何ができるかということをしっかりと政治が踏まえて、そしてコントロールをしていくということは大事だというふうに思いますし、今申し上げた新防衛大綱を踏まえた動的防衛力、これは、いわゆる防衛力の質、量という観点ではなくて、運用のダイナミズムによってこれから対応しようということでございますので、なおさら、まさに政治の意思によってコントロールしていくということが必要だというふうに思います。
○石破委員 スーダンのPKOについて伺います。 これを出すに当たっては、自衛隊の能力、それは実際に装備の面もあるが、法的にどうなのだ。すなわち、任務遂行に対する防衛というのは認められていませんね、これを認める必要があるのではないか。そして、警護任務を付与すべきではないか。 スーダンに出すべきだ、それが日本国の責任だ、そういう考え方を是とした上で、日本だけでやるわけじゃないですからね、PKOというのはいろいろな国と連携をしてやるのです。人道支援だからいいという話にならないのは、イラク派遣のときにさんざん議論をしたことです。 それでは、警護任務を与え、任務遂行を妨害するものに対する武器使用権限を改め、弱い味方は敵より怖いと言われますね、一緒にやるわけですから、日本だけがあれもできないこれもできないということになれば、自衛官たちがどんなに高い意識を持ち、強い使命感を持って行ったとしても、それはかえって邪魔になることも実際問題はある。そのことを何度も私は聞いてきた。出すからにはきちんとした法改正をして出す、それこそ文民統制ではないですか。 総理のお考えを承ります。
○野田内閣総理大臣 武器使用をどうするかという議論、これは不断の見直しの議論があってしかるべきだと思います。 思いますが、今回の南スーダンについての自衛隊の派遣については、まず司令部要員については、これは派遣をする準備をさせていただきました。国連から要請のあった施設部隊の派遣については、今、現地調査をさせている状況です。その現地調査というのは、今の法の枠内での武器使用の中で可能かどうか、そういう観点からの派遣というものを今考えている。 いずれにしても、これは現地調査を踏まえた対応をしていきたいというふうに思います。
○石破委員 出すからには、我々は、文民統制の主体は幾つもあります。総理であり、防衛大臣であり、合議体たる内閣、これが一つでしょう。しかし、国会も、副次的ではあるけれども、文民統制の主体です。どういう法律で行かせるか、どういう装備を持たせるか、そのためにどういう予算を認めるかということは、一にかかって国会の権能にかかわっている。果たすべき任務はあるが、装備も権限もきちんと与えないということであってはならない。 それはきちんとした装備、そして権限、それを与えた上で、私はイラクに出したとき、あるいは東ティモールに出したとき、どこでも言われましたよ、日本の自衛隊というのはこんなにすばらしいのかと。こんなに秩序正しく、こんなに礼儀正しく、こんなに現地の人と、ともに笑い、ともに泣き、ともに汗し、日本というのはこんなにすばらしい国なのか。私は今でも自衛官たちを誇りに思っている。そうであるならば、それにふさわしい権限と装備を与えるべきだ。 私は、自衛官とは何なのかといえば、宣誓をした人たちだと思っているのですよ。総理の御父君もそうだったでしょう。事に臨んでは危険を顧みず、身をもって職務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえる、この誓いをした人たちが自衛官ですよ。だけれども、そのことについて必要な名誉が与えられていない。 アメリカ合衆国では、一番の勲章は大統領に与えられるのではない、統参議長に与える。なぜならば、命をかけて国家の独立を守る兵士がいて初めて大統領職が務まるからです。私は自衛官にもっと高い処遇を与えるべきだと信じている。どうか、その思いを持って、自衛官の御子息たる総理は、その思いを胸に実現に励んでいただきたい、そのように思います。 尖閣の問題、一年になります。私は今でも、あのときの対応は間違っている、そのように思っている。今なおビデオは公開されていない、それはなぜなのか。そして、あれは検事の判断である、そんなことを検事が判断していいわけはないでしょう。なぜなら、あれは日本国憲法に定められた外交関係を処理することにほかならない。外交関係を処理することは、玄葉さんが率いる外務省ではなくて、合議体たる内閣が処理をするということなのです。 だとするならば、検事の判断である、あの見解は明らかに誤りだと思う。ビデオを公開しないことも誤りだと思う。今でも、ビデオを公開しなければきちんとした外交なぞできないと思うが、総理、どうです。
○野田内閣総理大臣 基本的には、検察の判断で対応したというふうに思います。その上で、波及した外交問題については政治主導で判断をしてきたというのが従来の政府の解釈でございます。 いろいろとその事案の対応については反省すべき点があるとは思いますけれども、今申し上げた基本線については、私はおおむね皆さんに御理解をいただいているというふうに思います。
○石破委員 我が党と見解がはっきり異なるということはよくわかりました。 それでは、領土を守る、領海を守る、それは具体的にはどういうことですか。尖閣問題が象徴したことは何なのか。我が国は、領海を守るというきちんとした、決然たる法整備が欠けているということでしょう。国連海洋法条約に定められた適法ではない航行というものに対する国内法が整備をされていないということでしょう。 領海侵犯に対処するのは警察権ですか。警察権と自衛権の相違は何ですか。警察権と自衛権の相違は、警察比例の原則が適用されるかされないかでしょう。それが本質的な違いでしょう。 国家公安委員長、警察比例の原則が領海侵犯についても適用されるかされないか、お考えを述べてください。
○山岡国務大臣 その問題は、その事犯の一つ一つの状況によると思っております。ですから、一概に、どれが該当し、どれが該当しない、そういうお答えはできないと思います。
○石破委員 それでは、基本の基本ですから承りましょう。警察比例の原則についての認識を述べてください。 もう一回言いましょうか。警察比例の原則についての認識を述べてください、基本の基本ですから。
○山岡国務大臣 今私が申し上げたとおりでございます。その事例事例に応じて対応をしている、そういうことです。
○石破委員 ごめんなさい、もう一回言います。警察比例の原則について認識を述べてくださいと問いました。
○山岡国務大臣 何度も申し上げておりますが、警察の強制力の行使というのは、その事案事案に応じてこれを行っていく、こういうことです。
○石破委員 これは防衛大臣にお尋ねしてもいいんだけれども、警察権と自衛権の行使の本質的な違いは、警察比例の原則が適用されるかどうかです。治安出動にしても海上警備行動にしても、これは自衛権の警察権的流用というふうに申します。その範囲において、治安出動であれ海上警備行動であれ、警察比例の原則、すなわち、侵されようとする法益に対するそれ以上の警察権を行使してはならない、それが警察比例の原則です。 ですから、逃走するときに危害を加えてはならないというのは、これは能登半島沖事案で明らかになった事例です。逃走しようとする北朝鮮の船に対して銃撃行為を加えられなかった、人的被害を与えられなかった、よって逃走を許したというのは、この警察比例の原則が厳格に適用されたからだということにほかなりません。 ですけれども、我が国の領海を侵犯しようとする外国の勢力に対して警察比例の原則というのが要求をされるのは、憲法十三条に定められた基本的人権の尊重でしょうね。これが淵源でしょうね。そういう者に対して、我が国の領土、領海を侵犯しようとする者に対してまでこの警察比例の原則は適用されるのか、これが本質的な問題です。 そのことについて議論をしない限り、幾ら海上自衛隊が出ようが、海上警備行動をやろうが、領海侵犯の事案というのはなくならない、そういうものです。この法的な手当てをしない限り、領海侵犯なんてなくならない。相手が公船の場合であればなおさらです。法的整備をしなければならぬ必要性、このことについて指摘をしておきます。 そして、日米同盟の強化に話を戻せば、周辺事態法は日米安全保障条約とセットですから、いろいろな協力はアメリカ合衆国相手でなければできない。オーストラリア、ニュージーランド、韓国、そういう国がいかに、そのまま放置すれば我が国の独立と平和に重大な影響を与える事態に対して対応していようとも、我が国はアメリカ合衆国に対してしか支援ができない。それはおかしい。この法改正も必要です。 いいですか。内閣の使命というのはいろいろなことがあるでしょう。大震災もありますよ、景気もありますよ。あと六分でそのお話をしましょう。ですけれども、そのほかに、民主党のやってきたこと、そのことに対して、いいです、過去の反省はいいから、じゃ、このように法的に対処する、そういうことをきちんと明示してください。総理のお考えを問います。
○野田内閣総理大臣 我が国の領海、領土を守るために、それをしっかり果たすために、やるべきことはしっかり検討していきたいというふうに思います。
○石破委員 もう一つ申し上げておきましょう。 総理、捕鯨についても同様ですよ。今、調査捕鯨ができなくなっていますね。これは我が国として、我が国の立場を支持してくれる三十六カ国に対する責任としても、この調査捕鯨は続けていかねばならない。生態系の維持という考え方からしても、我が国の主張は正しい。これをやめてしまうようなことがあれば、総理がいつか国会でおっしゃったように、テロに屈することになってしまう。そのことについて考えを問います。
○野田内閣総理大臣 私、IWCに過去二回出ています。日本は極めて科学的根拠に基づいた主張をしています。残念ながら表決では負けますが、しかし、調査捕鯨は引き続き続けるべきだと思います。
○石破委員 復興について承りましょう。 なぜ今の世代なのか、今の世代というのはどこからどこまでが今の世代なのか、そのことについて述べてください。 そして、国民みんなで負担をするというのはどういうことなのか。そうだとするならば、相続税、すなわち、五%の人しか払っていない相続税、これを上げるということが本当にあるべきなのか。薄く広くということであるならば、それはむしろ課税のすそ野を広げるという考え方であってしかるべきではないのか。 そして、道路にせよ鉄道にせよ漁港にせよ、そういう恒久的なインフラについて、例えば今回の台風の災害、これは建設国債で対応しますね。何で今回、今の世代でということが殊さら強調されるのか。今の世代とは何か、そして、ひとしく国民で負担するというのはどういう概念か、お述べください。
○安住国務大臣 石破政調会長におかれましては、三党合意の経緯を一番御存じでおられるわけでございますが、やはり、今を生きるということは、今納税をして、そして、その長さはいろいろあると思いますけれども、この先、何十年か先に納税の負担をする人たちにできれば負担をさせないで、今納税をしている人たちの幅広い範囲の中でこの復興のいわば財源を確保していこうということが、総理のお考えになっていることではないかというふうに思っております。
○石破委員 ひとしく今の世代でというのは、道徳論、精神論としては結構です。具体的に、どのようなものに対して、だれが負担をするかということを明確にしなければなりません。何年ももつものに対して、何で今の世代が負担をしなければならないのか。そして、増税をすべきだということは、税と社会保障のお話とこの復興は分けて考えなければなりません。 いいですか。成長すれば何が起こるか。デフレを脱却すれば何が起こるか。金利の上昇でしょう。金利が上昇したときに、この国は財政破綻をするということをどうやって回避するかということを考えなければならない。だとするならば、どうやって借金の額を減らすのかということを考えなければいけない。 我々が三党合意において、子ども手当、そのほかの農家戸別所得補償あるいは高校無償化、このことについてはこれから政策効果を検証するけれども、いいですか、どんどん財政を膨らませればいいというものではない。どうやってその額を減らしていくかということを考えなければならないし、どうやってこれが発散しないように、消費税の引き上げというのは、社会保障の目的に限って一日も早く上げなければならないと私は思っている。 しかし、今法人に負荷をかけること。GNPというのは法人が生み出した付加価値の総和ですからね。GNPを上げるということは、法人にいかに負担をかけないかということです。そして、いかに財政に負荷を与えないかということを考えるならば、それは、政策効果の発現度合いの薄いものを削って、公共工事と国土の強靱化、そして雇用の確保、そのために必要なお金に振り向けて、財政の拡大を防ぐということなのでしょう。 デフレを脱却するということ、成長するということ、金利の高騰を防ぐということ、財政の再建ということ、このことについて必要な施策、財務大臣をお務めになった総理の御見解を承ります。
○野田内閣総理大臣 経済成長と財政再建、この両立を図るというのが私どもの政権の大きな命題だと思います。そのために、昨年の六月、成長戦略と財政運営戦略をまとめました。 財政運営戦略によると、これは、二〇一五年までにプライマリーバランスの対GDP比、赤字を半分にしていく、二〇二〇年にバランスをとって黒字化して、その後、債務を縮減していくというのが基本的なシナリオです。そのことのシナリオを踏まえて、税と社会保障の一体改革も、あるいは今回の復興の財源をめぐる議論も、大枠の中で位置づけなければいけないというふうに思っています。 これは先送りのできない課題でございますので、胸襟を開いて、ゴールは御党と同じだと思います。アプローチの仕方は違うかもしれませんが、そういう小異を超えてまさに大同について、いい議論ができればというふうに思います。
○石破委員 財政の再建と経済の成長、これは口で言うほど簡単なことではありませんよ。物すごく難しいことですよ。そのことについては、ともに議論しましょう、答えを出しましょう。 最後に、災害関係について。 これは、災害関係の法律を全部見直すことが必要です。市町村がその主体となっている、そのことには限界があります。今回の大震災、大津波が示すがごとくです。災害基本法の体系、このことは基本的にすべて見直す。そうでなければ、災害に強い国家なんかつくれません。最後に総理の決意を承って、質問を終わりたい。
○野田内閣総理大臣 これまで市町村を中心に対応するという基本的な法律の枠組みはございました。ただ、今回の東日本大震災では、財政力の乏しいところの自治体が壊滅的な打撃を受けて、そのことによって、国が大きくかかわる、あるいは国が責任を持って対応するという場面がふえました。これをもって特例的にやるのかそうじゃないのかということは、丁寧な議論をしていくべきだろうと思います。
○石破委員 以上です。
○中井委員長 この際、齋藤健君から関連質疑の申し出があります。石原君の持ち時間の範囲内でこれを許します。齋藤健君。
○齋藤(健)委員 自由民主党の齋藤健でございます。 本日は、野田新政権ができてから初めての本格的な国会論戦の場であります。予算委員会で一年生議員であるにもかかわらず質問の機会を与えていただきましたことに、まず初めに感謝申し上げたいと思います。 その上で、私いつも申し上げていることではありますけれども、私は質問をするに際しまして、揚げ足をとることはせず、直球の、正論勝負をすることを美学といたしておりますので、御答弁の方も直球で、正論でお返しいただければありがたいなと思います。 ところで、野田総理、総理は我が千葉県が生んだ六十六年ぶりの内閣総理大臣であります。六十六年前の千葉県出身の総理は、御案内のとおり、我が地元の野田関宿出身の鈴木貫太郎閣下でありました。御案内のとおり、鈴木貫太郎閣下は終戦時の総理大臣でございました。閣下は、海軍軍人として海軍次官や連合艦隊司令長官という重職を重ね、さらには枢密院議長、侍従長といった重厚な経験を積み上げた上で内閣総理大臣に就任し、その卓越した力量でポツダム宣言の受諾という難事をなし遂げられました。 私はかつて、このポツダム宣言受諾過程について詳細に研究をいたしたことがありますけれども、その過程において、鈴木貫太郎閣下が、軍や行政や政治を熟知した上で、実に的確な手を打ち続けてあのポツダム宣言受諾という難題をなし遂げられたその力量に、舌を巻いたものでありました。 六十六年がたち、今またこの国が震災や原発事故という国難を迎え、そのときに千葉県の総理大臣がその職を担うということで、ぜひ鈴木貫太郎閣下に負けないような国家国民のための大活躍をしてほしいと、同じ千葉県選出の国会議員として、まずはエールを送りたいと思います。 その上で、本題に移りたいと思います。 本日は、我が党が、野党でありながらも、震災復興やあるいは原発対応に知恵を出し、汗をかきながらさまざまな提案をし動いてきたにもかかわらず、政権与党が真剣に取り組んでいない、下手をすると骨抜きにされかねない、そういう案件に集中をして質問させていただきたいと思います。 まず、これから被災地の復興の主役となる復興庁の設立についてでございます。 この復興庁は、もともとは我が党のアイデアで、議員提案で立法化されたものでございます。民主党の発想には従来なかったものでございます。これから本格的な復興が見込まれる中で、道路、港湾、河川、鉄道、農地、住宅、都市計画、産業振興などなど、各省各局に権限が分散をされておりますので、縦割りの弊害の中でとてもスピーディーな復興がなし遂げられないのではないか。 海岸堤防一つとりましても、何と二省庁四局が担当するという仕組みになっております。ですから、被災地の市町村の皆さんも、東京に要請に来て、国土交通省だ、農林水産省だ、財務省だという役所を幾つも幾つも回らなくてはなりません。さらには、民主党幹事長室にも足を運ばねば怒られます。 もっと問題なのは、この縦割りの仕組みの中で、お伺いを立てているうちに新しい試みがどんどんつぶされていってしまう、そうなるのが目に見えていることであります。例えば、使えなくなった農地で何か新しいことをやろうと思いましても、農地転用の許可をとるのに何年もかかるというのが現実であります。我が党は、そこを何とかしたいということでこの立案に踏み切ったわけであります。 我が党が提案しましたのは、事復興に関しては、復興庁という新しい官庁をつくって、そこで企画立案、総合調整、そして事業の実施に至るまで、一元的に、一手に引き受けさせるというものでございます。国土交通省だ、農林省だ、経済産業省だといった役所に分散されている復興に関する権限、責任、人材、予算を集中して、縦割りをなくして、迅速に、効率的に、整合的に力強い復興をなし遂げようというこれまでにはない全く新しい発想で、戦後初めての試みと言っても過言ではないと思います。 私は、この復興庁に大いに期待をしているところであります。 といいますのは、この復興庁は、何も被災地の復興だけではなくて、今の日本を覆う閉塞感を打破する、日本の改革の切り札になると考えているからであります。この復興庁は、復興に関する窓口を単に一本化するということに主眼があるのではありません。今まで日本全体でやろうと思ってもできなかったような改革が各省各局に邪魔されずに復興地でどんどん実行できる、そこに主眼があるわけであります。 今、日本は大きく改革をしなければならない課題が山積みなのに、なかなか前進ができていないのは事実であります。産業空洞化への対応ですとか、農業改革ですとか、漁業改革ですとか、あるいは、駅や病院や職場、住宅が近接をした少子高齢化に対応した新しい都市づくり、こういったものもなかなか進んでいないのが現実であります。このままでは、私は、日本の将来はしりすぼみになっていくのではないかと思います。 被災地において、都市計画の線引きを変えて、私権を制限してでも新しい都市づくりを大胆にやろうじゃないですか。円高に負けない強力な産業政策を被災地で大胆にやろうじゃないですか。遅々として進んでこなかった大規模農業の実現に向けて、大胆な試みをやろうじゃありませんか。強靱な漁業をつくり上げていく大胆な新政策をやろうじゃありませんか。これらは、権限を集中した復興庁のもとでなら、だれからも邪魔されずにできるんです。 ところが、いざ、復興庁設置法案みたいなものを法案化しようとしますと、権限を奪われたくない各省が、静かに、しかし徹底的に抵抗をいたします。 総理、今、この復興庁を骨抜きにしようという試みがどんどん進んでいるんです。総理は所信表明でも復興庁の設置に言及されていますが、その表現ぶりから、何だか窓口を一本化するための官庁みたいなニュアンスが感じ取れたのは、私は大変残念に今思っているところでございます。とにかく早く復興庁をつくらないと、復興事業における各省各局の事実上の支配がどんどん進んでしまって、後でひっくり返すのはなかなか大変なことになります。私は、立案者の一人として大変憂慮をしているところでございます。時間との勝負だと思います。 そこで、総理に伺いたいのですが、私は、これだけ急ぐ法案ですので、当然この臨時国会で復興庁をつくる法案が出てくるんだろう、この復興庁をつくるということが決まったのはもう三カ月も四カ月も前でありますので、当然この臨時国会で法案が出てくるんだろうと思ったのに、なぜこんなに時間がかかっているのか、まずお伺いしたいと思います。
○平野国務大臣 復興庁の法案につきましては、現在、準備室というものを設置しまして、今その法案の策定作業に入っております。でき得れば年内にこの法案を出しまして、皆さん方の御協議を経て、この復興庁の発足の法案を成立させたいというふうに思っております。 なお、委員の今の発言の中に、復興庁が権限を集中して都市づくりをする、土地利用計画をつくる、そういったたぐいの趣旨の御発言がございました。そういった考え方もあろうかと思いますが、復興の主体はあくまでも地域であります。 それから、マスタープランをつくるというのは、絵をかくことはだれでもできます。土地利用計画をつくる、地域のまちづくりをどうする、これは上からの発想では解決できません。何回も何回も地域で話をして、地域の合意の中で地域の計画ができる、その地域の主体的な取り組みを支援するのが国の役割。当然のことながら、縦割り行政を排さなければなりません。縦割り行政を排するために、復興庁の法案以外に、復興特区制度でありますとか、そういったさまざまな法案も今用意しておりますが、こういったことについてもしっかり議論していただきまして、この復興に向けての後押しをお願いしたいというふうに思います。
○齋藤(健)委員 平野大臣はあえて私の話を曲解されていると思いますが、私は、地域がやるものを国が取り上げてなんということは一言も申し上げておりません。今、地域がやろうとしても縦割りで阻むものが多いから、それをなくすような組織をつくったらいいかということの中央省庁のあり方を言っているだけであって、私は別に、地域から、国が何でもやるように取り上げるようなことは一切言っていませんので、真っすぐに正論でお答えしていただくように再度お願いを申し上げたいと思います。 私が申し上げたいのは、今、十二月いっぱい、年内というお話がありましたけれども、これは、作業がおくれればおくれるほど、本当に各省各局が復興事業のあらゆる局面で既成事実が積み上がっていってしまいますので、復興庁の出る幕がなくなってしまうようなことにもなりかねないわけであります。ですから、一刻も早く国会に出して通していかないと、復興庁をつくる意義が薄らぐということを申し上げているわけでありまして、何も、地方自治体のやりたいことを取り上げるようなことではないので、再度、その点についてはくぎを刺しておきたいと思います。 そして、私は、各省各局の皆さんにも申し上げたいんですけれども、この復興庁を本当に夢のあるものにしていただきたいんですね。 というのは、今、なるべく自分たちの権限を保持しようという動きをするのはよくわかるんですけれども、私はむしろ、権限を思い切って復興庁に譲ってしまって、そしてその復興庁に自分で行って、本省でできないようなことをどんどん被災地のために被災地の皆さんと一緒に汗をかきながら実行していった方がおもしろいのではないかと思います。 優秀な官僚もたくさんいます、古賀さんも何か退職をされたそうでありますが。それから志高い経済人もたくさんいます。そういう人材が復興庁に集まって、被災地の皆さんと額を寄せ合って、被災地の未来が明るくなるような、日本の課題を先取りして解決していくような、そういう新しいことを、従来の縦割り、旧来の縦割りにとらわれずにどんどんできたら、こんなにすばらしいことはないじゃないですか。 そして、復興庁に行ったら最低限五年間は帰ってきてはいけません。そして、五年後に国へ帰ってきたら、今度は、その復興庁で自分たちがやった経験を日本全体を変えることに生かしていく。そういう展開ができれば、私は、この閉塞感高い日本のもしかしたらブレークスルーの一つの手段になるのではないかと大いに期待をしているわけであります。 復興庁に権限を集中し、人材を集中し、被災地の皆さんと一緒になって、被災地でこそ新しい日本が実現するんだという意気込みで、どんどん新しい政策を実行に移していく。そして、復興庁が役割を終えたら、今度は日本全体でそれらを実行に移していく。私は、こういう展開を大いに期待しているところであります。 我が党提案の復興庁構想というものは、そういう画期的な思いが込められているわけでありますが、だれも宣伝をしてくれないので自分で言うしかありません。 そこで、総理にお伺いをいたしますが、総理は、この復興庁という組織をどういう組織としてとらえておられますか。 我が党が提案しているようなこういう夢のある復興庁、つまりは、被災地の復興に有効なだけではなくて、日本全体の改革につながっていくような夢のある復興庁構想を実現していくという意思がおありかどうか、その点、確認させていただきたいと思います。
○野田内閣総理大臣 先ほど平野大臣が御答弁をされたことが基本だと思います。 被災の市町村が自主的に計画をつくって、そして、やるべきこと、やりたいことを、しっかりと事業を推進できるために、現地に復興庁を置いて、その後押しをしっかりとやっていく、縦割りを超えたワンストップの組織として機能させるということが何よりも基本中の基本だろうというふうに思います。 その組織をもって、夢のあるという形なのかどうかわかりませんが、課題解決をするための機能する組織として位置づけていきたいというふうに思います。
○齋藤(健)委員 今、総理の御答弁の中で、復興庁を現地に置いてという言葉がありました。私はこれは大変すばらしい発想だと思います。復興庁を現地に置いて、そして、むしろ東京に支所というか出先をつくるぐらいの一体感でやはりこの組織は構成していくべきだと思いますので、その点については私は評価をいたしたいと思います。 次に、具体的な復興策について伺いたいと思います。 私はいつも質問させていただいているんですが、今、日本は、本当に企業がどんどん海外へ出ていってしまう、産業空洞化の危機にあると思います。私は、戦後最大の経済面での危機がこの産業空洞化ではないかと思うぐらい深刻な問題だと思います。にもかかわらず、民主党の政権の中には、この空洞化を促進するような政策がオンパレードになっているわけであります。 繰り返しますが、今までも随分質問させていただいておりますが、製造業への派遣禁止ですとか、最低賃金千円ですとか、CO2は十五年間で三〇%削減しろですとか、法人税はやはり四〇%で世界最高水準だとか、こういった政策に、一ドルが七十五円という円高がのしかかって、今度は、電力供給の不安定化と料金の上昇というものが予見されているわけであります。 こんな状態で、国内で生産を継続できる製造業が一体どれくらいあるというのでしょうか。私は、雪崩を打って海外進出が進んで、気がついたときには取り返しのつかないことになっているのではないかと大変危惧しているのであります。 私は、今政府が検討されております円高、空洞化対策の内容を仄聞して承知をいたしております。はっきり申し上げますけれども、今政府が検討されているような立地補助金を拡充しますとかいう政策では、例えば、タイは法人税は五年間ただ、韓国の特区の土地に関しては五十年間ただ、部品輸入も関税はただ、こういう国々には太刀打ちができないと思います。 我々は、こういう国と企業獲得競争をしているんだ、そしてその競争には何としても勝たなくてはいけないんだ、こういう意識のもとで、新しくできる復興庁のもとで、例えば、被災三県に新規立地する企業には、法人税は十年間ただにするよとか、被災三県でベンチャーを起こそうということであれば、抜本的なエンジェル税制を、例えば全額税額控除するよとか、労働規制、立地規制も抜本的に緩和するとか、そのくらいのことをしなければ、日本は世界の企業獲得競争から脱落をします。もっと言えば、むしろ、韓国や台湾や中国の企業をこれらの優遇策で被災地に呼び寄せるぐらいの性根を入れてできないのでしょうか。 今回の震災で皆が認めましたのは、実は、東北地方というのは、サプライチェーン上、世界的にも実に重要な地域であったな、ハイテク部品供給基地として大変すぐれているということだったわけであります。皆驚いたわけであります。被災地には大変なポテンシャルがある。あとは、政策のセンスと政治の意思次第だと私は思います。 確かに、日本全体でこういうことをやろうとしても、財務省が、税収が減るから何だの、のたまうでしょうが、例えば被災地三県でなら、もともと震災で法人税の収入は大して見込まれる状況じゃないんですから、できると私は思います。 そこで、総理に伺います。政府が検討しているような立地補助金を拡充しますなんという生ぬるい政策では、とてもとても韓国、タイなどに太刀打ちはできません。日本産業の戦後最大の課題である産業空洞化を阻止するためには、今私が申し上げましたように、被災地で新規立地企業の法人税の大幅な免税、例えば十年間ゼロですとか、そういうものを総合的に実施いたしまして、海外に進出を考えていたような企業が、タイに行くならば被災地でやってみようかと思うぐらいの気迫のある空洞化対策をぜひ実行していただきたいと思いますが、そういう政治的意思があるかどうか、お伺いしたいと思います。
○古川国務大臣 お答えいたします。 齋藤委員からおっしゃったお話は、私も大変同感をいたしております。 ただ、先ほど、立地補助金は余り効果がないんじゃないかというお話がございましたが、これは実際に、先日、総理が日産の工場なども訪れましたけれども、平成二十一年度から二十二年度の低炭素型産業向けの補助金、これは累計で約千四百億出しましたが、これによりまして、八十程度のエコカー等製造の工場の設備投資などを支援いたしました。これによりまして、予算額の大体約五倍の六千七百億円の設備投資の呼び水になると予想されております。そういった意味では、これは一定の効果を上げている。 今回の円高の対策におきましても、今回は低炭素分野だけでなくて、まさに今回の震災の影響で問題となりましたサプライチェーン、この中核になる部品、素材や、高付加価値分野にも支援対象を拡大する予定でございます。また、円高対策につきましては、第三次補正予算を待たずに実施可能な政策につきましては、これは直ちに着手することをけさほど発表したところでございます。 その上で、今、齋藤委員からお話があった、私は、被災地の復興において、これまでの、従来のところと違う、そうした思い切った政策をとっていくべきだということは、全く同感でございます。 特に、昨年の成長戦略で、国際戦略特区あるいは地域活性化特区という特区制度を大幅に活用するということも決めさせていただいております。復興地域においては、この特区の中身をもっと深掘りをしていく、そうしたこともぜひ私どもは考えていきたいと思っておりますし、まさに齋藤委員がおっしゃいましたように、被災地の復興の過程で、日本が目指していく新しい世界経済構造を先駆的に実現していく。 ここの地域において、復興復旧が、ただ単に昔に戻るというんじゃなくて、新しい日本の社会の姿が見えるようになることが、ほかの日本の地域においても勇気づけになりますし、また、世界に対する発信にもつながると思っています。そういった意味では、今委員がおっしゃったお話も十分踏まえて、復興のために全力を挙げてまいりたいというふうに思っております。
○齋藤(健)委員 一定の効果があるのは当然だと思いますが、私は、それでは、日産が評価をされたというお話がありましたが、日産がタイで生産を始めようとしておりますマーチの生産をやめて被災地に持ってくる、そのくらいのインパクトのものでなければ今はだめだということを申し上げているので、そういうような大胆な性根を据えた政策を被災地でなら実行できるんじゃないか、そしてそれが日本の空洞化を阻止することになるのではないか、そういうことを申し上げているわけであります。 時間が五分少なくなったので、先に進ませていただきます。 これも、我が党が主導して議員立法で成立をした法律であります。平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法という大変長い名前の法律ですが、わけがわからなくなっちゃうかもしれませんが、要するに、この法律は、放射性物質が広くまき散らされるような事態に対して、どの役所がそもそも責任省庁なのかということが今まで決まっていなかったんです。 これは、もちろん自民党政権にも責任があるわけでありますが、それを早く決めて手を打たないと手おくれになるということで、幾ら我が党が申し上げても政府・民主党が対応しないので、我が党が議員立法で提案をして、何とか成立をしたというものでございます。 もちろん、福島県での事態に対応をしている法律ではあるんですけれども、実は福島県以外にも放射性物質の拡散の被害というものは現実に広がっておりまして、心配している方々がたくさんいるわけであります。 福島県の問題は国会でも随分議論されているので、福島県以外の問題をきょうは取り上げたいと思うんですけれども、簡単に、福島県以外で起こっている問題は二種類あります。 一つは、例えば清掃工場なんかで焼却した灰、この灰から基準値を超える放射性のセシウムが検出をされていて、その処理ができなくて清掃工場にどんどんたまっていってしまって、もはや受け入れが不可能になる、そうなると一般のごみを回収できなくなる、そういう問題が一つあります。それからもう一つは、福島県以外にも放射線量が比較的高いと言われている、いわゆるホットスポットと言われている地域がありまして、そこで除染をしなくてはいけないという問題。この二つの問題にこの法律は対処しているわけであります。 私は、時間がなくなったのでコンパクトに問題点だけ伺いたいと思いますが、やはりこの法律の立法者の意思を貫徹したいと思うものですから申し上げますと、前者の焼却灰の問題も、後者の除染の問題も、来年一月一日からこの法律が施行されるということになっております。 そこで、私が懸念している問題が二つあります。 一つは、一月一日以降、政府が基準を、今まで指導していたやり方を変えることによって、例えば、たくさん放射性焼却灰を政府の指導どおりに保存していたのに、基準なんかが変わってしまって、それはもう国がやらないよみたいなことになってしまうとこれは大混乱をしますので、今まで指導しているとおりに、きっちりと国が責任を持ってこの放射性焼却灰を処理するということを明言していただきたい。これは、ホットスポットの問題もそうであります。 それから、もう一つは、施行するまでの間、地元はもたないんです。もうどんどん除染もしていますし、放射性焼却灰の管理だけでもお金がかかっています。 この問題は、市町村には何の責任もありません。自然災害は市町村や国が責任を共有しなくちゃいけませんが、この原子力の問題に関しては市町村には何の責任もないわけでありますから、この法律が施行されるまでの間に既に発生している費用については国の責任において負担をするということが筋だと思いますので、その筋を確認させていただきたいと思います。
○細野国務大臣 齋藤委員は常に直球勝負でやっておられて、私も、それに対してはしっかりお答えをしたいと思います。 まず、この法律なんですけれども、これほどの放射性物質の外部への拡散というのを我が国は想定しておりませんでしたので、確かにそこに法の空白がございました。 さらには、今回これを環境省がやることになったわけですが、環境省は放射性物質については取り扱わないという形になっておりまして、廃棄物は環境省なんだけれども放射性物質は扱わない、そういう限界も確かにあったわけであります。 そういった意味で、今回議員立法という形でこういう法律を自民党を含めた超党派で通していただいたということについては非常に感謝を申し上げたいと思いますし、その思いにこたえるべく、今環境省挙げて取り組んでいるということをまず御報告申し上げたいと思います。 二点御質問がございました。 まずは、これまでつくってきた基準を尊重するように、そういう御趣旨の御質問だったと思いますが、それはしっかり踏まえてやっていきたいと思っております。廃棄物の基準もそうでありますし、また、除染のこれまでのさまざまな取り組みも、手探りではありましたけれども、環境省が大きな役割を果たしてまいりました。 したがいまして、既にその具体的な省令などの検討にも入っておりますが、これまでの経緯をしっかりと踏まえた上で、来年一月からの本格施行ということでやってまいりたいと思います。 もう一点は、来年の一月を待たずに今行われていることについてでありますが、もう既に準備を始めておりまして、当然、その前に前倒しでやっていただいた部分についてもできる限り継続性を持ってやっていかなければならないというふうに考えております。 したがいまして、財政的な負担の部分は、これはこれまでも補正予算でつけてまいりましたが、三次補正でもしっかり確保いたしまして、市町村にそれこそ想定をし得ないような負担を生じさせることは絶対にないように措置をしてまいりたいと考えております。
○齋藤(健)委員 細野大臣とは議論がかみ合うなと思います。期待をしています。 最後、時間が少なくなってきたので、もう一つ、きのうもこの委員会で質疑が行われましたが、我が党が提案しているのになかなか進まない問題、塩崎先生が一生懸命取り組んでおられます原発事故調査委員会の国会設置問題についてお伺いをしたいと思います。 私は、この事故調査委員会できっちりとした検証を行うことが本当に大事だと思います。今までは原発安全神話というものが確かに蔓延をしておって、極端に、絶対に事故は起こらないんだという神話の中でこの事故が起こっていったというのは、残念ながら否定できない事実でありますが、逆に、この事故原因を徹底的に究明せずにおくと、今度は、原発はもう人間が制御できない技術なんだという原発危険神話みたいな、つまり、原発安全神話の裏返しの同じ過ちを我々は繰り返すのではないかという気がしてならないわけであります。 ですからこそ我々は、いつどこで何を間違ったのかということをきっちり検証した上で、原発にどう向き合っていくかということを考えなくてはいけないわけです。原発安全神話でもなく、原発危険神話でもなく、冷静に、本当に何が間違ったかということを検討していくことが大事だと思うんです。 そこで、今、政府は、政府に調査委員会があるということなんですが、これまでの原発の事故の経緯を見ておりますと、やはり政府も当事者であると言わざるを得ないわけでありますので、私は政府でやることを否定するわけではありません、やられたらいいと思いますが、それだけではなくて、やはり国会できちんとした調査をして、いつどこで間違ったか。事故が起こるまでの間は、恐らく自民党政権に大きな問題があったんでしょう。しかし、事故が起こった後は、民主党政権に大きな問題があるのかもしれません。どっちも痛みを伴う問題であるのだけれども、この原発神話というものをきっちりと打ち壊して新しく一歩踏み出すためには、自民党も民主党もそこは腹をくくって、国会ですべてをさらけ出して調査をするということが私は本当に大事だと思うんですが、なかなか協議が進みません。 なぜ進まないのか、認識を伺わせていただけたらと思います。
○中井委員長 だれに聞きますか。
○齋藤(健)委員 どなたでも結構です。
○中井委員長 では、安住淳財務大臣。
○安住国務大臣 齋藤さんとは長いつき合いで、本当に通産省時代からお世話になりましたけれども、私は今財務大臣なので……(発言する者あり)逃げはしませんけれども、実は、議院運営委員会の場でしっかりと議論をしていただいて結論を得られれば、私は成案は得られると思います。 ただ、両院協議会というものがあったり、それから単独の衆議院でやるとか参議院でやるのかとか、実は精査していないといけない問題が通常会ではなかなか間に合わなかったのでああいう文章にさせていただいたということで、別に私と塩崎先生が対立しているわけではなくて、趣旨は十分わかるんですが……(発言する者あり)いやいや、塩崎先生の案も最初は例えば公明党の皆さんともちょっと意見が違っていたり、それがだんだん……(発言する者あり)説明に来ていただきましたけれども、だんだん寄ってきて、今、成案を得るところまでぜひ議院運営委員会でやっていただければというふうに一議員としては思っております。
○齋藤(健)委員 それでは、この話は本当に大事な話だと思いますので、この話の決着がちゃんとつくまで国会を延長すべきではないかと私は思います。それから、先ほど細野大臣もおっしゃられた、これから大事な法案の運用をどうしていくかという議論も国会でしっかりと積み上げていかなくちゃいけないと思いますので、私は、やはり環境委員会でこの議論を省令が決まる前にきっちりとしていきたいなと思いますので、ぜひこの国会を延長していただいて、そういう議論がきっちりできるようにしていただきたいと思います。 最後にお伺いしますが、これは枝野大臣にお伺いします。 東北の大地震がありまして、もしかしたら今度は東京にもそういうことがあるかもしれない。そういう備えについてやはり我々は検証していかなくちゃいけないことになっていると思います。 もし東京にまた大きな地震が起こって、経済産業省という建物が、ひびが入ったり、あるいは使用ができなくなった場合に、大臣は一体どこで執務をされていることになっていますでしょうか。
○枝野国務大臣 まず、霞が関近辺が震災によって、災害等によって機能しない場合においては、内閣として、まず防衛省の建物の中で指揮をとるということになっております。さらに、そうした二十三区近辺全体が危険のある場合には、立川に政府機能のバックアップ機能があるということを承知いたしております。 ただ、これらはまさにヘッドクオーターでございますので、実際の震災が起こった場合の震災対応等は、経産省に限らず、各省とも相当膨大な人員によって対応しなければ対応できないことが少なからずあるということは、今回の東日本大震災においても明らかになっております。 そうした意味では、そうした場合には、執務を行う場所だけではなくて、人員をどう確保するかということを含めて、早急に、これは政府全体としても必要だと思っておりますし、経産省においても必要だと思っております。
○齋藤(健)委員 経済産業大臣は、本省の庁舎が使えなくなった場合に、まず第一には特許庁を使う、それがだめならばお地元の経済産業局を使うという決まりになっておりますので、今の御答弁はルールどおりではない。大変不安を感じながら、質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○中井委員長 この際、小泉進次郎君から関連質疑の申し出があります。石原君の持ち時間の範囲内でこれを許します。小泉進次郎君。
○小泉(進)委員 自由民主党の小泉進次郎でございます。 齋藤議員に続いて、一回生の、最年少の私に三十五分間質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。 私は、ツイッターはやっていないんですが、ブログはやっています。総理も、総理就任以降、九月十二日から官邸のオフィシャルブログを始めました。 そのブログの九月十二日の中に、総理はこう書いています。「去る九月二日に就任して以来、私が何よりも優先したのは、大震災や台風十二号の災害に見舞われている現地に足を運び、何が必要なのかを自分の目と耳で確かめることです。」 総理、自分の目と耳で、被災地で何が必要と確かめてこられましたか。
○野田内閣総理大臣 まず、九月八日に福島に参りました。そして、十日に宮城、岩手の視察をさせていただきました。 特に、陸前高田に行ったときに、損壊をした市庁舎を目の当たりにして、そこで多くの方が亡くなられたわけでありますけれども、改めて津波のエネルギーのすさまじさを目の当たりにして、それ以上のエネルギーを投入しないと復興は困難ではないかということを体感いたしました。 こうしたことを踏まえて、現地で感じたことを踏まえて第三次補正予算の中に生かしていきたいと思いますし、これまで、三月十一日の発災以来、政府として取り組みをやってきたつもりでございますけれども、遅いという御指摘もありました、あるいは行き届いていないという御指摘もありました。そういうことも踏まえて、スピード感、迅速さを持ってしっかりと復興に取り組んでいくという決意を現地に行って改めて強く感じたということでございます。
○小泉(進)委員 総理が八日、九日、十日と被災地を回っているその直前、また同時期、実は私も八日、九日と宮城県、岩手県に一泊で入っておりました。大船渡から入って、南下して宮城県の女川までずっと回っていたんですね。 これは安住大臣の御地元でございますが、安住大臣の御地元には、女川の港から少し行ったところに離島の出島という島があります。これは、長崎の出島と同じ漢字を書いてイズシマと読むところなんですが、六月、私はその出島に行ってまいりました。人口約六百人、非常に小さい島ですが、今回の津波で、私が行ったとき、その島に残っている方々は約十人、そういう状況だったんです。定期便もありません。 そうしたところで、その島に行くために協力をしてくれたのは現地の漁師さんでした。その方は幸い船が残っていたので、その島の現状を見たいということで、船を出してくれました。ただ、その方は、津波で仕事道具はすべて失い、養殖のいかだも失った、養殖のホヤの漁師さんでありました。それ以来、私も何か力になれないかと思って、東北の三陸漁業の早期再開を支援するようなプロジェクトにも個人的に応援をしているんですが、もちろん今回仕事を失った方々は漁業の関係者だけではありません。 総理は、十日、気仙沼に行った際に魚市場を見て、そのときにこうお話をされています。雇用なくして再生なし。私も同じ認識ですので、きょうは、この被災地の雇用について質問をしたいと思います。 総理、十月危機、十月問題、これは何か知っていますか。
○野田内閣総理大臣 雇用保険の期限が到来するということだと思います。
○小泉(進)委員 そのとおりです。 小宮山大臣、今総理がお答えになったとおり、来月、十月の中旬に、被災地では多くの方々が失業給付の期限が切れるという推定が出ています。小宮山大臣は、この問題を前から認識されています。 九月の六日、この十月危機について、記者と記者会見の場でやりとりをしています。小宮山大臣はこう言いました。被災地からの御要望も踏まえて、どういう対応が今後必要か、しっかりと検討していきたい。 その十日後、九月の十六日の記者会見での発言はこうなります。あらゆる選択肢の中から検討するように事務方に指示しています。 そして、きのう、九月の二十六日、ちょうど二十日後ですね、この予算委員会で、民主党の城島議員が大臣にこの失業給付の期限切れの問題について質問をしました。大臣の答弁はこうでした。「十月十四日ごろに早い方は切れるというふうに認識をしておりますので、これについては、しっかりとまたその後をフォローできる仕組みを今検討しております」。 つまり、二十日間検討しても答えが出ていない。九月の六日から、六日、十六日、きのうの二十六日、検討、検討、検討の三連発ですよ。 今、被災地の方々、この期限切れを来月迎えようとしている方々のお気持ちを考えれば、大臣の感覚の中では、十月の中旬までまだ対策を打つ時間はある、そういう考えかもしれませんが、刻一刻とその期限が切れる、その日時は迫っています。 大臣、もう検討は十分でしょう。何か対策は講じましたか。
○小宮山国務大臣 しっかり検討させていただいた結果を、けさ、記者の皆様にも発表しております。 それは、特に被害が大きく、復興に時間を要する地域では、雇用保険の支給が終了となる方、できれば新しく職についていただくように、今「日本はひとつ」しごとプロジェクトなどでいろいろやっていますが、特に被害がひどいところでは、この終了のときにまだ新たに職につくことができない、そうした皆さんのためには、雇用保険法の第二十五条に基づきまして、震災の被害が大きく、特に雇用失業情勢が厳しい地域を指定いたしまして、その地域に居住する求職者の方に対して、九十日分の給付を延長する広域延長給付を十月一日より実施することを本日発表いたしました。 この地域の中には、被災三県の沿岸地域及び原発の警戒区域、計画的避難区域の市区町村が対象になっています。対象地域に居住する求職中の方々には、この給付延長措置を活用していただきたいと思っていますし、あわせて雇用の場の確保を図るため、今後、第三次の補正予算に向けまして、産業政策と一体になって、地元での本格的な安定した雇用創出に取り組んでいきたいと考えております。
○小泉(進)委員 つまり、単純延長、これは九十日間の再々延長ですね。そういうことでよろしいですか。
○小宮山国務大臣 これは再々延長というより、申し上げたように、被害が非常にひどい地域、沿岸地域とか、原発の、今仕事ができない地域、こうしたところに地域を限定しておりますので、単純延長ではございません。
○小泉(進)委員 私の言う単純延長という意味は、つまり、給付の期限が切れるのを防ぐためにその期限を延ばすという意味での単純延長ですかという、そういう問いでした。 大臣は、期限を延ばすことでこの問題の解決になると思っているんですか。
○小宮山国務大臣 前段で申し上げましたように、一人でも多くの方にこれからずっと続けられる本格的な職についていただくのが第一です。 そのためには、私も以前も副大臣としてずっと中心で取り組んでまいりました、日本が一つになって被災地の雇用を支援しようというプロジェクトの中で、当面は復旧のことをやってきましたが、今、三次補正に向けまして、重点分野雇用創造事業、ここに新たな、今までのものとは区切った形で基金を積みまして、各省庁、その推進会議、プロジェクトの中で協力をしている農水省ですとか国交省とか経産省、各省の産業政策と一体になって、産業政策の部分はそれぞれの省庁から補正予算に予算を計上してもらい、そこでの雇用とか職業訓練とか人に関するところをこちらの基金でやるという形で、本格的なものをつくり上げようというふうにしております。 それとあわせて、きのうも申し上げましたが、被災地域はかなり高齢化が進んでおりますので、いろいろな技術の伝承ですとか、もう全世代型のいろいろなことができるように、これはNPOなどとも協力をして、市町村が主体になってやれるようなものと二種類のメニューを用意しまして、今、全力を挙げて本格的な雇用をつくりたいと思っています。 それでも、今申し上げたように、被害がひどい地域に対してはこういう措置をとるということで、これで済むというふうには考えておりません。
○小泉(進)委員 前回、小宮山大臣が副大臣のときに、あれは先月の、八月の三日ですか、内閣委員会でも質問で少しこの雇用の部分についてはやらせていただきました。福島県の除染の活動も、これは細野大臣に質問でお話をしたことですが、除染も、厚労省の雇用創出の基金事業の震災対応事業、この一環としてできるようにすべきだということで前向きな対応をいただきました。この基金事業で雇用を何とかという気持ちは、そしてまた取り組みは重々理解した上で質問をしています。 雇用の失業給付、これの期限が切れる上での再延長に関する私の問題意識というのは、実は非常に痛しかゆしの問題だと思うんです。今から期限が切れる方、もちろん、期限が切れて給付が切れて、そうしたら困る。ただ、その一方で、九十日間期限が延びる間、自立心また就労意欲、これをどうやったら折れさせないで本格的な雇用へとつなげていけるのか、これは実は物すごいジレンマだと思うんです。政策をつくる側も、そのバランスをどうしようかというのは、私は大変なのはすごくわかります。 そこで、厚労大臣にお伺いしたいのは、今、被災地で、被災した企業が休業中ですね。その休業中の会社の社長さんが今まで働いていた方々に、再建のための清掃もしくは瓦れきの撤去などお手伝いみたいな形、これをちょっと手伝ってくれよ、そうしたら一刻も早く、一日も早く再スタートまで踏み切れる、そういうふうにお願いをした場合、たとえそれが無給であっても失業給付がその日受けられないケースがある、これは御存じですか。
○小宮山国務大臣 自発的に報酬を得ない労務の提供で行った場合は、雇用保険の認定につきましても、それが離職前の勤務先で行った場合でも失業として認定を行いまして失業給付が支給をされる、この取り扱いにつきましては既に通知を出しております。 ただ、その業務が業務命令によって行ったのであれば、これは就労しているということになりますので、失業とは認められず失業給付が支給をされない。ただ、その不認定となった日の給付分については、一年間その受給期間がありますので、それが後ろ倒しになりますので、失業している間失業給付が支給をされる、その本人にとって不利益になることはないというふうに考えております。 こういう自発的にやる、ボランティア的にやることにかかわる雇用保険の取り扱いにつきましては、引き続きしっかりと周知に努めまして、被災地の実情に合った形で対応するように努めたいと思っております。
○小泉(進)委員 今大臣がお話をされたのは、四月の二十二日に出た通達の話だと思います。これは、実はきのうも厚労省の方から話を聞いたんですが、非常にグレーですよね。この「自発的に」というのをどうとらえるか。 これは、安住大臣も、地元の石巻、また女川とか牡鹿の方々に漁師さんは多いですし、沿岸部の方ですから、こういったケースは耳にしていると思います。実際、これは恐らくすべての議員がそうだと思うんですが、地元を回っていて、小さな鉄工所とか工務店とか、もう本当に社員の皆さん、社長さんから初め、ファミリーみたいな、すごくつながりが深い、上下関係というよりもむしろ何か家族的な、そういう会社に私たちは多く触れ合うことがあると思います。 そういったところが被災をして、今回、何とかもう一度自分たちの会社をよみがえらせよう、そう思ったときに、自発的に自分たちから手伝いたい、その思いを持つのは自然でしょう。そして、社長さんからしても、今までの社員さんに早く正規雇用で再就職してほしい、再雇用したい、だから、そのためには、一日も早く復旧するためにお手伝いをお願いしたいんだけれども、お願いをしちゃったら失業給付を打ち切られちゃうというか、その日支給されなくなっちゃうから、社長さん側からしてみると、声をかけたくてもかけられない。そして社員さんからしてみると、行きたいけれども、手伝いたいけれども、もしもそれが、その日の失業給付の基本手当日額、日当みたいなものが受けられなくなったら、それが、たとえさかのぼって一番後にくっついて支給されることがあっても、その日当座必要なお金が支給されないと考えたら、お互いにっちもさっちもいかないんですよ。これが今の被災地の現状です。 つまり、この通達、この自発的にだったら構いませんよというのは、これは私たちだって、ある政策に興味を持たなかったら、一個一個の通達は見ません、国会議員でも。ですから、この現状を、理解を、認識を、被災地の皆さん一人一人が知っているわけないんですよ。だから、大臣には、はっきりと明確に、ここまでは手伝っても構いませんよ、それは、ハイチの地震の後に物すごく盛り上がった、復興のための雇用みたいな形でキャッシュ・フォー・ワークというのがありました。ああいう考え方でこれをはっきりと大臣から示すべきじゃないですか。いかがですか。
○小宮山国務大臣 現在の雇用保険の制度でいくと、私が先ほど申し上げた説明になるということは御理解をいただきたいと思います。 ただ、やはり現地でそういう思いがあってやっていらっしゃる方のことの、そこに寄り添う政策も必要だというふうに思っておりますので、どういう形でそれを徹底していけるのか、知恵を出したいというふうには思います。
○小泉(進)委員 今回の震災は国難と言われていますよね。その中で、仕事もない、愛する人や家族も失った、そういう地域に震災特例みたいな考えを示すことが、たとえリスクがあっても、それが総理やまた政治家の役割じゃないですか、官僚ができない。 そこで、一つ提案をしたいと思います。 これは、我が党の、被災地宮城県の気仙沼出身の小野寺五典議員とも相談をしながら、被災地の声を反映して、こういう取り組みはどうだろうかと考えたことですので、厚労大臣には、前向きにこれを検討してください。 まず、被災企業が再建をするまでの一定期間、失業給付を延長する。これはけさ、大臣が記者の方々に発表されたことだと思います。 その次です。失業給付を受けながら、被災企業で再建支援を行うためのボランティア就労制度、これは仮の名称ですけれども、この制度を創設する。そして、失業者はこの制度のもとで、一定額、例えば上限五万円ぐらいにしましょうか、その費用弁償を受けることができて、それは収入ではなくて費用弁償のような考えで、失業手当の受給を妨げないことにする。そして、この制度を受け入れた被災企業に対しては、そのために必要な費用、例えば備品もしくは制服、こういったものを国が補助する。 そして、この制度を利用することによって失業給付を受けながら就労訓練を受けることができて、被災企業にとっては、再建に向けた労働力を確保することができる。一方、被災企業が再建した暁に就職という形につながれば、さらなる失業給付の延長や、それが切れた後の生活保護、こういった負担も、地方の財政、また国の財政もそうですが、こういった負担を抑えることができる。 これが私からの提案ですが、大臣、認識というか受けとめはどうですか。
○小宮山国務大臣 小泉議員からの御提案を今初めて承りましたので、ただ、さっきから申し上げているように、今の仕組みの中ではなかなかそれが難しいということはおわかりいただけると思います。それが、被災地域の中の特区とかあるいは特例として、どこまで何が可能なのかは検討させていただきたいと思います。
○小泉(進)委員 今の仕組みではできないというのをわかっているから言っているんです。そして、今の仕組みじゃできないことを震災特例や特別立法という形で今までいっぱいやってきたじゃないですか。 これは、私は、平野復興大臣は、やれるならやりたいな、そう思っていると思うんですよ。実際、平野大臣は記者会見の場で、本来であれば、この失業給付の期限切れという問題は、それが起きる前に、町の復興もしくは商店街の再建、被災企業の再スタート、こういう形にしていくのが本筋なんだ、こういう記者会見をやっております。 平野大臣はいろいろな被災地を回っています。復興担当です。今の考え方について、この雇用政策、今の仕組みでできないんですから、復興担当として前向きに取り組む考えはありませんか。
○平野国務大臣 被災地における雇用の確保、それが、賃金をもらう形にせよ、あるいはボランティアという形にせよ、働く場の確保というのは本当に大事だと思います。 今の御提案につきましては、小宮山大臣とも私なりにちょっと相談をさせていただきまして、被災地の特例という形でできるものならば、その実現に向けて小宮山大臣とちょっと調整をしたいというふうに思います。
○小泉(進)委員 調整した結果、前向きな結果が出て、被災地の失業給付を受けている皆さんが自立心を持ちながら次の本格的な雇用に向けていけるように、今後、小宮山大臣と平野大臣の調整の結果をチェックしていきたいと思います。 最後に、総理、今、小宮山大臣から、今の仕組みではできないという発言が何度もありました。総理大臣のお仕事は、今の仕組みではできないことを政治の決断で実行することではないですか。総理の前向きな答弁を求めます。
○野田内閣総理大臣 従来の仕組みでは対応できないことが今いっぱい起こっているというふうに思います。要は、被災者の気持ちに寄り添って問題解決をすることだというふうに思います。 先ほどの委員の御提言は極めて建設的な提言だと受けとめさせていただきたいと思います。
○小泉(進)委員 安住大臣、雇用に対する質問の次なんですが、これから冬を迎えるに当たっての対策について。大臣の地元の石巻では、けさの最低気温は十三度だと聞いております。私も、今月八日、九日と一泊で入った際に、思った以上に夜の風が冷たい、そういう実感がありました。 そこで、これから被災地で冬をあっという間に迎えます。特に東北は秋が短く冬が長い。厳しい冬を仮設住宅で、被災後、震災後に初めて仮設で冬を迎える方々に対する寒さ対策、これを急いでやる必要があると思いますが、九月の二十五日、これはインターネットニュース、時事通信だったと思いますが、政府が寒さ対策を固めた、こういう報道がありました。 この寒さ対策、具体的な中身はどういう中身になっていますか。
○平野国務大臣 委員御指摘のように、被災地はこれから本格的な冬を迎えます。仮設住宅につきましては、構造上、寒さ対策が十分ではないんじゃないかという御指摘も受けておりまして、確かにそういった仮設住宅もあります。 こういった仮設住宅につきましては、例えば断熱材をしっかり入れる、それから、すき間についてはしっかりふさぐ、こういった構造上の問題を初めとして、あるいは断熱器具の不足しているところについては断熱器具を提供する、こういったこと等、これから取り組んでいきたいというふうに思っております。 ちなみに、仮設住宅の環境整備につきましては、この仮設住宅の生活、一年あるいはひょっとしたらそれ以上長くなる、そういう前提で考えなければならないというふうに考えておりまして、今、厚労省の牧厚生労働副大臣あるいは後藤内閣府副大臣等々が中心となりまして、プロジェクトチームをつくりまして、この仮設住宅の環境整備についての具体化を進めている、こういうところでございます。
○小泉(進)委員 今、平野大臣が言ったのは応急仮設住宅の居住環境等に関するプロジェクトチームだと思います。これは、私てっきり、内閣府の被災者生活再建支援チーム、こっちの方だと思ったんですが、実は厚労省なんですよね。私は、これも厚労省の担当者の方々とお話をしたんですが、どちらかといえば、すっきりするのは内閣府の方で、復興担当でこれは考えた方が速やかな対応、そして省庁横断の、寒さ対策に限らず、必要な応急仮設の環境改善に向けた取り組みはスピード感を持って進むと思います。大臣、これはいかがお考えですか。
○平野国務大臣 もともとは、応急仮設住宅あるいは仮設住宅の建設の仕方、こういったもので省庁横断的なプロジェクトチームをつくっておりましたが、これは前被災者生活支援チームがこういったものの設置を決めて、それで、緊急災害対策本部でもこういったプロジェクトチームの中で議論を進めているということについて承知をしているという中で、全体とすれば、各省に任せたというよりは、この被災者生活支援チーム、現在でいうところの復興本部ということになりますが、その復興本部が中心になって進めているプロジェクトである、このように御理解いただきたいと思います。
○小泉(進)委員 ぜひ、こういうすっきりした枠組みを、仕組みを、これは復興庁の方で早く、年内と言わずに一刻も早くやってください。 この仮設の環境について、最近、被災自治体でアンケートをとりましたね。これは五十の市町村、そしてこれは、市町村の行政側に対するアンケート、プラス仮設住宅にお住まいの方々、これは約三千名と聞いていますが、この三千名に対するアンケート。このアンケート結果を踏まえた寒さ対策を講じるというふうに伺っています。 先ほど大臣に具体策は何ですかと聞いた際、具体的な中身がありませんでしたので、もう一度、具体的な中身を教えてください。
○小宮山国務大臣 先ほど御紹介のあったプロジェクトチーム、厚生労働副大臣が座長をしておりますので、こちらからお答えをさせていただきたいと思います。 これは九月三十日に、アンケート結果が一応ある程度まとまっておりまして、それによりますと、冬の寒さに対しては二重サッシとかペアガラスが必要であるということ、あるいは畳を敷いてほしい、壁に断熱効果がない、冬季の暖房設備、こたつとかストーブが欲しい、こうしたことが挙がっておりまして、こういう冬季のことに加えて、あと居住環境の改善ということも聞いておりまして、こちらの方は、手すりとかスロープが追加で欲しいということ、玄関をあけると雨風が入り込むために、ひさしを長くしたり、風をよけられるような部屋でしょうか、これを設置してほしい、あるいは雨どいを設置してほしいということですとか、敷地内の通路の砂利道を簡易舗装してほしい、こういうような、そこで暮らしていらっしゃる方々からの声が上がっておりますので、しっかりと内閣府の方とも協力をして対応したいというふうに思っております。
○小泉(進)委員 これはいつまでにやりますか。特に寒さ対策、これはいつまでにやりますか。
○平野国務大臣 冬を迎えるまでにやらなければならないと考えております。
○小泉(進)委員 今、委員長もちょっとあきれた顔をしていましたけれども、最近この五年間の被災三県における初雪、これはいつかといいますと、一番早いのは福島県、二〇〇九年は十一月二日、初雪が降っています。岩手県で二〇〇九年十一月三日、そして宮城県、これは二〇〇七年の十一月の十八日。これが過去五年間における初雪の一番早いデータです。つまり、あと二カ月ないんです。一刻も早く、この冬の対策をやらなきゃいけない。 大臣は冬までと言いましたが、東北の冬はもう目の前ですよ。今、被災地の皆さん、テレビで聞いていると思います。大臣も岩手御出身ですから、その厳しさは私以上に十分わかっていると思います。冬が早く来るんですから、これは冬までという漠然としたお答えじゃなくて、今聞いている地元の方々が、冬までにしっかり政府はやってくれるんだな、こう安心するような答弁をお願いしますよ。
○平野国務大臣 まず、仮設住宅の冬に備える対策あるいは居住環境の整備、これは既に市町村あるいは県が主体的に取り組んでおります。こちらの方で、まず必要なものはどんどん進めているというふうに理解しております。 なお、アンケート調査の結果を踏まえまして、まだ足りないもの、こういったものにつきましては、私どももきちっとした制度を用意しまして、各自治体にしっかり取り組むように後押しをしたいというふうに考えております。
○小泉(進)委員 ぜひそういうように、被災地の皆さん、寒さを心配することのないような、冬を迎える準備を徹底して、スピード感を持ってやってください。 そろそろ時間が来ましたので、この一点だけ指摘をして質問を終えたいと思います。 もう既に、恐らく多くの方々の頭の中には、瓦れきの撤去はほとんど終えている、そういう認識を持っている方が多いかもしれませんが、実は、岩手県は釜石市、この瓦れきの総量、この推計量に対する搬入済み量の割合は今三九%。宮城県の石巻、安住大臣の地元です、ここは二八%。最低です。多賀城市、三〇%。こういう現状です。 まだまだ復旧を本格的に終えていない地域もある。そういった中で、被災地の抱える課題に対して、質問したいこと、聞きたいことがいっぱいあります。 質問が終わるに当たって、常に委員会を開いて、聞きたいことは聞き、課題を解決できるように、国会の延長を求めて、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○中井委員長 この際、河井克行君から関連質疑の申し出があります。石原君の持ち時間の範囲内でこれを許します。河井克行君。
○河井委員 自由民主党の河井克行です。 衆議院自民党のしんがりとして、私は、野田内閣の閣僚の資質と総理の任命責任について質問をいたします。 新内閣成立後、恐らく、国会で松下政経塾出身の国会議員が総理に質問するのは私が初めてではないかと思います。きょうは、後ろから、自民党所属の塾出身の議員が私の質問の応援に来てくれているんですけれども、頑張りなさいということを言ってくれということですから、総理、頑張ってください。ただ、それとこのきょうの質問とはまた別物でありますので、はっきりと明確な御答弁を期待いたします。 今月二十一日に開かれた日米首脳会談において、総理は、日米同盟は日本外交の基軸との信念は改めて揺るぎないものとなった、安保、経済、文化・人的交流の三本柱で同盟を深化、発展させていきたいと日米同盟を深める筆頭分野に安全保障を挙げました。 また、その後の会見で総理は、米軍再編についての政府の考えが理解されるように全力で説明をすると言明をいたしました。 ここで野田総理に確認をいたします。 米軍再編への理解を得るように全力を挙げるのは、総理大臣だけではなく、全閣僚が努力をするということですね。
○野田内閣総理大臣 河井さんの御指摘のとおり、私はもちろんでございますが、政権全体として、この問題が解決できるように、沖縄の皆様に御理解いただけるように全力を尽くしていきたいというふうに思います。
○河井委員 それでは、総理、あなたが日米首脳会談で推進を約束した在日米軍の再編は、全体のパッケージとして、沖縄だけでなく、当然、岩国基地関連のものも含まれますね。
○野田内閣総理大臣 普天間問題を含む在日米軍再編の問題について言及をいたしましたので、全体パッケージだということでございます。
○河井委員 ところが、あなたが任命した閣僚の中に、大臣に就任した後、岩国の米軍再編には反対だ、反対の気持ちは変わらないと公言をした人がいることを御存じですか。
○野田内閣総理大臣 今の御発言、いつの時点の御発言でしょうか。
○河井委員 大臣に就任した後の発言。岩国の米軍再編には反対だ、反対の気持ちは変わらないと地元の会見で言った大臣があなたの任命した中にいる、そのことを御存じかどうか。
○野田内閣総理大臣 知りませんでした。
○河井委員 平岡秀夫法務大臣。今月十七日、地元岩国市と山口市での会見で、米軍再編に伴う神奈川県厚木基地から岩国基地への空母艦載機移転問題について、政治家個人としては、米軍家族住宅をつくることを含め、反対の気持ちは変わらないと述べたと報じられました。 いいですか。総理自身が、日米首脳会談で、普天間飛行場移設を含む米軍再編については、引き続き日米合意に従い協力して進めていきたいと言ったにもかかわらず、その内閣の閣僚が、就任直後のお国入りに当たっての会見で、反対の気持ちは変わらないと言い切った。しかも……
○中井委員長 河井さん、恐縮ですが、その大臣の発言は何か新聞ですか。出典を明らかにしてください。
○河井委員 新聞の引用でございます。複数の新聞からの引用です。
○中井委員長 いやいや、何新聞で、いつのだというのを言ってください。
○河井委員 しかも、岩国の再編には、沖縄県民の負担軽減である普天間飛行場からの空中給油機の移駐が含まれているんですよ。 この平岡発言を聞いた岩国市民、沖縄県民、また合衆国政府は、野田内閣が本気で名実ともに米軍再編を推し進めると信じることができるんでしょうか。 平岡大臣、発言したことを認めますね。
○中井委員長 ちょっと日にちだけ言って、新聞名と。
○河井委員 十八日です。
○平岡国務大臣 お答えいたします。 今、河井委員がおっしゃられたように、あくまでも、その部分は政治家個人としての気持ちを発言したものでございます。その後に、私としては、今なすべきことは、空母艦載機の岩国移駐によって影響を受ける住民の皆さんの声をできる限り政府に届けることであると考えて行動しているというふうに申し上げております。 それについて、この野田内閣でも、米軍再編問題についてはこれからもいろいろな局面があろうかというふうに思いますけれども、私としては、閣議あるいは閣僚会議メンバーの一員となる場合には、そういう基地周辺問題を含めてしっかりと議論をしていきたい。そういうことで、地元住民の皆さんの声をしっかりと政府に届けるということであって、閣議あるいは閣僚会議等の議論の結果として得られた結論には基本的には従っていくというふうに考えているところでございます。
○河井委員 だから、その発言をしたということを認めるかどうかを聞いているんです。 大臣、あなたは、二十四時間三百六十五日、一分一秒のすき間もなく野田内閣の法務大臣なんですよ。個人的な発言とかそんな言いわけは通じない。地元でぽろっとついつい本音が出たんでしょう。 野田総理、あなたがオバマ大統領と約束をした在日米軍の再編を着実に進める表明と、基地を抱える閣僚が地元でぽろっと言ったことが違うじゃないですか。これで沖縄の人々は、野田総理、あなたの言葉を信じることができるんでしょうか。あなたとなら仕事が一緒にできると言ったとされるオバマ大統領は、あなたの言葉を信じることができるんでしょうか。総理のお答えをいただきたい。
○野田内閣総理大臣 我が政権として、オバマ大統領に私がお話ししたことは全員で共有をしなければいけない、また、しているというふうに思います。日米合意にのっとって対応していきたいというふうに思います。 その上で、今の御説明を聞く範囲においては、もちろん閣僚ではありますけれども、地元の皆様の声を政府の中に届けるというところに一番の本意があったというふうに思います。そこは、私は、閣僚としてはきちっと対応は守っていただいた上で、地元の声はきちっと届けるという政治家の役割もあるだろうというふうに思います。
○河井委員 しからば、法務大臣に質問いたします。 あなたが地元から届けようとした声は、一、米軍再編に協力しながら、騒音被害などの安全、安心対策や地域振興を充実する考えなのか、二、米軍再編そのものに反対する考えなのか、どちらを政権に届けようとしているんですか。お答えをください。
○平岡国務大臣 お答えいたします。 地元住民の皆さんの中には、米軍再編、空母艦載機の移駐について反対をしているという声もあることも事実であります。また、それ以外にも、今の状況の中で、できる限り地元負担を軽減する形でいろいろと声を伝えてほしいという声もあることは事実です。そのすべての声を伝えていきたい、そのように思います。
○河井委員 あなたが閣僚として臨んだ最初の地元での会見ですよ。あなたの本音がぽろっと出たとしか解釈しようがない。 しかも、あなたはこれまで、米軍再編に関する地元での発言、いろいろなことをおっしゃってきている。紹介いたします。 二〇〇六年十一月二十五日、沖縄タイムスの記事、当時、あなたは民主党次の内閣の法務大臣だった。「米軍再編は自衛隊と米軍の一体化をもくろんでおり、本来日本が進むべき方向ではない。岩国基地への艦載機受け入れは本当に必要なのか、検証しなければならない。」とあなたは述べた。 次に、総選挙の直前、二〇〇九年六月十四日、毎日新聞地方版、艦載機移転反対派二百人の集会で平岡衆院議員は「今の政府」、これは自公政権です。「今の政府は住民の声を聞かずに一方的に再編を押し付けてきた。」「日本で政権交代があれば、艦載機移転を再検証できる」と講演した。 そして、政権交代後の二〇一〇年二月一日付朝日新聞、移転反対派住民ら百人の前であなたが経緯を説明したところ、なぜ岩国の再編計画は見直されないのかと不満が噴出、「平岡議員は「力不足だった」と陳謝しつつ、「まだ最終決着ではない」と反対運動継続を促した。」これに対し住民からは、米軍再編問題は岩国も沖縄も状況は同じとか、政権交代にわくわくしたが、今はだまされた気分といった批判が続出した。平岡議員はそれにこたえ、「そこから政治主導の再検証が始まる」と述べた。あなたの本質は反対論者じゃないですか。 ここで平岡大臣に確認したい。あなたが住民の前で約束した政治主導の見直しは、今一体どうなっているんですか。お答えください。
○平岡国務大臣 お答えいたします。 河井委員も御案内のとおり、一昨年の総選挙におきましては、民主党はそのマニフェストの中で、米軍の再編については見直しの方向で臨むというふうに示しておりました。私もその方針に従って、空母艦載機の岩国移駐については、相手方があることは、これは相手というのは米国ですけれども、相手方があることなので、見直しができるかどうかはわからないが、米軍再編の検証は行いたいというふうに申し上げました。 そして、政権交代後直ちに、私は、当時の外務大臣、防衛大臣、国土交通大臣あてに、二十六項目にわたる要確認事項の文書を示して、検証を求める行動を起こしました。これについては、防衛省が中心となって文書による回答をいただいたことはありますけれども、それでも、地元の皆さん方にとってみれば、なかなか納得がいかないということでございましたので、昨年の二月には、当時の北澤防衛大臣にも岩国に来ていただきまして、市民との意見交換もしていただいたという経緯がございます。 そういう経緯を通じて私としては行動してきたのであって、部分的に取り上げて、あのときにこう言ったから今もだというような決めつけをされるのは、それは私はおかしいというふうに思います。 現在のところは、先ほど河井委員が冒頭に申されたとおり、私の政治家個人としての気持ちはこうだけれども、今私がなすべきことは地元の皆さんの声をしっかりと政府に伝えることである、このことを申し上げ、そして、閣議あるいは閣僚会議においてこの議論がされるときには、その声をしっかりと伝える中で、皆さんで合意されたことに従って行動していくということも申し上げているところでございます。
○河井委員 それでは、平岡さん、明確にお尋ねします。 あなたは日米合意に基づく米軍再編には賛成なのか反対なのか。まず、沖縄県民の負担を軽減する普天間飛行場からの空中給油機KC130十二機の移駐を岩国に進めることに、賛成ですか反対ですか。
○平岡国務大臣 KC130については、これは米軍再編以前から決まっていた話でありまして、それについて私は反対したことはございません。 その後の空母艦載機の移駐の問題について、河井委員も御存じでしょう、あのときに、当時の自公政権が、岩国市に対して、当時建設中であった岩国市庁舎の補助金四十五億円を無理やりカットする、そういう暴挙に出たのは一体どちらの政権だったんでしょうか。そういう経緯をちゃんと考えて言っていただきたいと思います。(発言する者あり)
○中井委員長 平岡君、答弁をもう一度やり直してください。あなたは大臣ですから、内閣で決まって、総理の方針が決まっていることをきちっと守るのか。あなたは議論をすると言っていますが、議論をすることではないのですよ。そこのところを考えて答えてください。平岡法務大臣。 僕の言うとおりにやってください。委員長の指示に従ってください。
○平岡国務大臣 質問された以外の部分については撤回をいたしますが、私は、先ほども申し上げましたように、KC130については、米軍再編以前から行われている話であり、それに反対した経緯は全くございません。
○河井委員 では続いて、今質問もしていないのに言いかけられた、厚木基地からの空母艦載機五十九機の移駐を進めるのには賛成ですか反対ですか。お答えください。
○平岡国務大臣 私としては、賛成とは申し上げませんけれども、閣議で決まったことについては従っていく所存でございます。
○河井委員 まず、これは閣内不統一ですよ。総理みずから日米首脳会談に行って、ちゃんとやってくると推進したことを、基地を抱える地元閣僚がこういうふうなことを言っている。これはちょっと答弁を整理してください。これ以上質問できません。
○藤村国務大臣 まず、今はっきり明言されたことは、閣議で決まったことに従うということでありました。
○河井委員 総理、ずっと議論を聞いていておわかりのとおり、考え方が違うんですよ、平岡さんはずっと。過去もそうだし、今もそうだし、艦載機には賛成できないと言い切ったんですよ、この予算委員会の答弁で。こんな大臣は即刻罷免をしていただきたいと思う。いかがでしょうか。
○野田内閣総理大臣 個別の政策について、みんなが金太郎あめのように一つの意見を持っているとは限りません。いろいろな立場があります。 ただ、閣議で、政権で決めたことには従う、そういう政権であるべきだというふうに思いますし、法務大臣もそういう立場だと思います。
○河井委員 もう一度言います。法務大臣は艦載機移転問題に賛成できないと言ったんですよ。もう一度はっきりと言っていただきたい。
○中井委員長 賛成できないと言ったとは私は聞いておりませんでしたが、もう一度平岡君から答弁させます。
○平岡国務大臣 空母艦載機の問題については、私としては賛成しておりませんけれども、閣議で議論して決まった結果には基本的に従っていく所存でございます。
○河井委員 民主党政権にかわって日米関係が悪化した原因の一つは、閣僚間の不統一ですよ、総理。閣内不一致、同じ失敗をまた野田内閣でも繰り返そうとしているのか。私は、米軍再編推進という内閣の方針に心底賛成できない閣僚は即刻罷免すべきだというふうに考えます。 何でこんなことを言うかというと、あなたたちはすべて人ごとなんだ、米軍再編について。これまで自民党の閣僚や議員が米軍再編の実現のためにどれだけの苦労をしてきたか。中には、今あなたたちと同じ院内会派を組んでいらっしゃるけれども、沖縄の負担軽減のため、米海兵隊の実弾射撃訓練を自分の選挙区の自衛隊演習場に持ってきた前代議士もいらっしゃる。 政権を担うとは決してきらびやかなことじゃない。国民のために汗をかいて、国家のために進んで泥をかぶる。 法務大臣である前に、平岡大臣は国務大臣として認証されたはずです。あなたに求められているのは、私は賛成じゃないとか反対じゃないというのじゃなくて、反対派の集会にみずから行って、これが野田内閣の方針だから米軍再編にぜひ協力してほしいと反対派住民を説得するところにあるんじゃないんですか。 この努力を内閣の一員として地元で行うかどうか、ここではっきりとお答えいただきたい。
○平岡国務大臣 野田内閣として決めたことについては、必要に応じ、地元の皆さんに対してしっかりと説明をしてまいりたいというふうに思います。
○河井委員 総理、これは法務大臣だけの問題じゃないんです。すべての閣僚が、自分の地元に沖縄の負担を引き受ける覚悟があるかどうかということが問われている。あなたの地元も含めて、今後、内閣の構成員に沖縄の負担軽減への具体的な協力を内閣として求めていく御覚悟がおありかどうか、お尋ねしたい。
○野田内閣総理大臣 覚悟を持って臨んでいきたいと思います。
○河井委員 ここで、公安調査庁長官にお尋ねします。 東京小平市にある朝鮮大学校は、朝鮮総連の支配下にある学校という認識で間違いないですね。
○尾崎政府参考人 お答え申し上げます。 朝鮮総連は、組織運営全般にわたって北朝鮮本国の強い影響下にあり、朝鮮大学校を含む朝鮮人学校での民族教育を通じて、北朝鮮、朝鮮総連に貢献し得る人材の育成に取り組んでいると承知しております。
○河井委員 おっしゃるとおり、北朝鮮は独裁体制を思想面で支えるチュチェ思想の教育が青年たちに施されていると言われております。その朝鮮大学校の創立五十周年記念祝賀宴が数年前東京都内で行われたと聞きましたが、いつ、どこで、何人くらい集まったのか、お答えをください。
○尾崎政府参考人 北朝鮮及び朝鮮総連の動向につきましては関心を持って調査を進めておりますけれども、個別具体的な事柄に関しましては、今後の業務遂行を考慮いたしまして、答弁を差し控えたいと思います。
○河井委員 その祝宴に招かれて祝辞を言った日本の国会議員がただ一人いたそうですが、その名前を明らかにしてください。
○尾崎政府参考人 先ほどから申し上げていますとおり、具体的な調査につきましては答弁を差し控えたいと思います。
○河井委員 長官、具体的な監視調査のあり方をつまびらかにすることの不利益、私も法務副大臣を務めた経験からもよくわかります。ただ、これは、朝鮮総連の中央機関紙朝鮮新報二〇〇六年十一月十五日付の新聞にも載っている、ネットにも載っている情報でありますけれども、それでもお答えいただけないんですか。
○尾崎政府参考人 朝鮮新報に御指摘のような報道がなされていることは承知しております。
○河井委員 それでは、その辺のことをもう少し詳しく御答弁いただけませんか。
○尾崎政府参考人 これは、朝鮮新報紙上に報道されていることでありまして、インターネット上にも公開されていることでございますけれども、国会議員としては平岡秀夫衆議院議員が出席したということが報道されております。
○河井委員 二〇〇六年十一月十日、東京新宿の京王プラザホテルで創立五十周年の記念の宴会が開かれ、「平岡秀夫衆院議員(民主党)があいさつした。」ということで、今、公安調査庁長官も、引用という形ではありますけれども、確認をしていただきました。 学校所在地の選挙区選出でもない衆議院議員がわざわざお祝いに駆けつける、よほど親密な関係であることがうかがえますが、長官、この平岡議員の当日の祝辞の内容については把握をしていらっしゃいますか。
○尾崎政府参考人 先ほどから申し上げておりますとおり、個別具体的な調査の内容につきましては答弁を差し控えたいと思います。
○河井委員 では、大臣御本人から当日の祝辞の内容についてお答えをしていただかなくちゃいけませんね。お答えください、お願いします。当日、どんな御祝辞をおっしゃったんですか。
○平岡国務大臣 お答えいたします。 先ほど委員の御指摘の中で、選挙区でもない国会議員がということでございましたので、私が出席した理由についてもあわせて御説明いたしたいというふうに思います。 朝鮮大学校については、私の母校、岩国高校でございますけれども、それの大先輩であります末川博先生が長年にわたって支援されてきた学校であると承知しております。 末川先生については、皆様も御存じだと思いますけれども、民法の大家であられまして、京都大学法学部の教授を滝川事件で辞職した後、立命館大学総長も務められ、立命館大学学舎には、末川先生の「法の理念は正義であり 法の目的は平和である」という言葉が掲示してあります。 末川先生が生きておられたならば御出席されたろうという思いで出席をしたところでございますが、その出席の際のあいさつについては、当日来賓で出席された埼玉大学の鎌倉名誉教授、そして日本体育大学の正木名誉教授、東京国際大学の下羽教授、早稲田大学の木名瀬名誉教授が祝辞を述べられた後に、私がその会場で依頼されてあいさつをしたわけでございますけれども、その中身は、末川先生との思い出話を中心にお話をしたような記憶がございます。
○河井委員 公安調査庁の大きな役割は、言わずと知れた北朝鮮及びその関連団体のさまざまな動向を監視調査することだと聞いております。その公安調査庁を所管する法務大臣が、わずか数年前に監視調査対象の組織の宴会に出かけてお祝いの言葉を言った。 総理、組閣の際に、平岡大臣とこの北朝鮮関連団体との関係情報はあなたのところに上がっていましたか。お答えください。
○藤村国務大臣 組閣の際、私もさまざま調査を依頼したケースがございますが、今の平岡大臣については何ら上がっておりませんでした。
○河井委員 情報が上がっていなかったということですね、官房長官。 総理、この内閣は適材適所だということをあちこちでおっしゃっている。閣僚にやましい点があるかないか各方面の情報を集めて調べるいわゆる身体検査は、その適材適所を選ぶ大前提ではないんでしょうか。閣僚候補の情報を集めないで、一体どうやってその人がその大臣に向いているか向いていないかを判断できるんですか、総理。それを怠ったという今の官房長官の答弁は、この内閣は適材適所ではないということを自白したと私たちは考えざるを得ない。 総理大臣、もう一度この点についての御認識をお聞かせいただきたい。任命権者としてのお考えをいただきたい。
○野田内閣総理大臣 いわゆる組閣をする際に閣僚を判断するときに、さまざまな情報を集めました。俗な言葉で言うと身体検査というのもやっています。ただ、今官房長官がお話しになったとおり、今の件については、詳細な情報が上がってきて、それに基づいて判断したということはございません。 ただ、平岡法務大臣については、いわゆる法務行政に精通をしていて経験も豊富であるということで選んだということが、バックグラウンドとしては一番にあります。
○河井委員 もう一つ、平岡さんについてはたくさんあるんですが、法務大臣としての資質を疑わせる発言が大臣就任会見でありました。死刑の執行について、法務省内の勉強会で考えている間は当然判断できないとあなたは言い切った。 当然判断できないとは一体何事ですか。当然と言うのならば、法律に書いてあるとおり死刑を執行するのが当然なんですよ、これは。それとも、国民や国会議員が知らないうちに、当該法律の条文が書きかえられていたんでしょうか。 法務省刑事局長、刑事訴訟法第四百七十五条に、法務大臣が勉強している間は死刑の執行をしなくてもいいとかなんとか書いてあるんですか。答弁してください。
○稲田政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘の刑事訴訟法第四百七十五条第一項は、「死刑の執行は、法務大臣の命令による。」このように定めております。
○河井委員 刑事局長、そもそも、死刑を執行するかしないかは法務大臣の裁量の範囲内なんでしょうか。お答えください。
○稲田政府参考人 お答え申し上げます。 ただいまも申し上げましたように、死刑の執行につきましては、刑事訴訟法の条文上、「死刑の執行は、法務大臣の命令による。」と定められているところでございまして、このように、死刑の執行命令を発することにつきましては、刑事訴訟法の定められた法務大臣の権限であり、職責であるものと承知しております。
○河井委員 大臣の権限であり、職責、つまり義務、責務である、そういう答弁でありました。 ちなみに、平岡大臣は、民主党次の内閣の法務大臣時代、二〇〇七年八月二十三日の朝日新聞夕刊で、死刑など刑罰のあり方についてインタビューを受けて、このようにお答えになっている。今までは議論を起こそうにも少数派だったが、本格的にこれから問題を提起していきたいと述べた。これは、国民の大多数、調査によると八一・四%が死刑制度の存続に賛成をする中で、みずからを反対する少数派だと認めたことを意味する。 よって、勉強中だとか、江田前大臣のようにずっと悩んでいるとかなんとか口実をつくっては、確信を持って死刑の執行命令書に署名をしない可能性が高いと私は危惧をいたしております。法の番人としての責務を就任早々から放棄するような人をなぜ法務大臣に充てたんですか。 再び総理にお尋ねをしたい。 平岡さんの死刑に対する持論は、組閣の際に情報として上がっていなかったんでしょうか。イエスならば、総理も同じ死刑廃止の考えの持ち主ということになりますが、お答えをください。
○野田内閣総理大臣 就任直後の平岡大臣の御発言を率直に受けとめたいと思います。勉強をしているところということであると思います。
○河井委員 総理、その認識が私は間違っていると思いますよ。 法律の定めるところにより粛々と、もちろん慎重にしなきゃいけません。再審請求とかさまざまな事柄がありますから、それはしなきゃいけない。でも、もうこれは法律で決まっていることでありますから、これは勉強して結論が出る話ではないんです。いろいろな資料をもちろん全部読み込まなきゃいけない。 それでは、法務大臣に質問します。 今百二十人の死刑執行待ち、未決の方がいらっしゃる。この百二十人すべての資料をあなたは丹念に読んだ上で勉強しているんですか。お答えください。
○平岡国務大臣 お答えいたします。 私が就任当初のインタビューで申し上げたことは、法務省の中に死刑の在り方についての勉強会というのがあって今勉強をしているということで、それは引き継いでいきたいということで、その勉強会のこれまでの経緯というものを自分なりにおさらいをしてみたいと。自分で考えている間は、執行ということには考えていないということであって、一律に執行を停止するとか、いつになったらどうするかということについて申し上げたことではございません。 そういう意味で、私の真意というものが少し、委員の方に正しく伝わっていないのかもしれないというふうには思います。
○中井委員長 平岡君、質問者は、百二十人の経歴、事件、読んだのかと聞かれています。それについて答えてください。
○平岡国務大臣 百二十人いるということは報告を受けていますけれども……(河井委員「資料、資料です。裁判資料とかすべて」と呼ぶ)その資料はまだ見ておりません。
○河井委員 それを見るのが勉強なんですよ、法務大臣。では、一体、何の勉強をしているんですか。 しかも、総理、死刑というのは、さっきも言いましたけれども、世論調査を行うたびに制度の賛成する割合がふえてきている、今八一・四%と言いました。しかも、今、国民が参加する裁判員裁判の制度が始まって、国民に、国民の代表の裁判員さんたちに死刑の判決を書く可能性を与えているわけですよ。国民には最高刑で死刑をするかどうか決めさせて、一方で法務大臣が、最近の民主党政権、みんな逃げまくっている。私は、これは国民に対して、どう考えても説明することができない。 さっき、総理大臣は、勉強するとかいろいろなことをおっしゃったけれども、私は、もう一度答弁を言い直していただきたい。死刑は法の定めるところにより慎重かつ粛々と執行していきます、それだけ言っていただければいいんですよ。お願いします。
○野田内閣総理大臣 民主党政権になってから死刑執行がないという、その指摘は間違っているというふうに思います。ありました。 その上で、今、平岡さんの待っているその勉強会というのは、いわゆる一般的な勉強じゃなくて、法務省の中に置いている検討会や勉強会で、その推移を見守っているということでございますので、そこはぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。
○河井委員 政権交代から二年間で二人にとどまっている、正確にはそのように申し上げます。 ただ、それまでの自民党政権時代と比べると、格段に死刑の執行の数が減ってきている。国民は今むしろ、国内治安の悪化、犯罪の悪化によって厳罰化を望んできている。犯罪被害者の会の皆さん方も同じような気持ちであります。 ですから、この点については、今総理の答弁で、法務省内の勉強会をずっと見守るとおっしゃったけれども、これはもう千葉景子さんが法務大臣のときに、ですから、前の前の前の前の前の大臣のときに設置された勉強会ですよ。いつまで勉強していたら気が済むんですかということなんですよ。法の定めるところによって、しっかりとやっていただく。 先ほどから、総理大臣は、保守政治家だと。自民党の二日間の質問がちょうど私でおしまいでありますけれども、そのことを一貫して、自負の気持ちも込めておっしゃってきたと思いますけれども、国内の治安の秩序、法の番人をしっかりする、これは私はもう当然の責務だと思います。もう一度御答弁ください。
○野田内閣総理大臣 法の番人としての責務、これをしっかり遂行するということは全く同感であります。
○河井委員 ほかにも、きょうは質問することができませんでしたが、平岡法務大臣にはまだまだお尋ねしたいことがありますし、山岡大臣におかれましても、さまざまな案件、消費者担当大臣でありながら消費者の敵、マルチ商法との癒着、それからいろいろと選挙買収の疑惑の案件もございます。質問時間が足りないために、聞きたいことが山ほど残っております。二日間にわたる自民党の質疑を終えるに当たって、もっと議論を深めるために、今国会の会期の大幅な再延長をこの際ぜひとも求めていきたい。 なぜならば、こんな小幅延長では、一般委員会での大臣所信とそれへの質疑などが全く行われていないじゃないですか。これでは、開会したという形だけをつくった予算委員会の閉会中審査だ。さっき、民主党議員から、こんなことは一般委員会でやれみたいなやじがあった。何を言うんですか。一般委員会を開かせないのは一体どこのだれですか。 大幅な会期の再延長を求めると同時に、委員長、きのう判決が出ました小沢一郎元民主党代表の三人の元秘書さんの事件など、政治と金の問題を含む政治倫理全般についての予算委員会での集中審議をこの際ぜひとも要求したい。
○中井委員長 午前中の理事会でも既に自民党の理事さんから、あるいは公明党の理事さんからも集中審議については御提起がございます。これからの理事会で協議をいたします。
○河井委員 最後にもう一度お尋ねをします、総理大臣。平岡法務大臣は適材適所なんでしょうか。きょうの質疑、答弁をお聞きになって、率直な感想をお聞かせいただきたい。
○野田内閣総理大臣 適材適所でございます。
○河井委員 どこの点をもって適材適所なのか、もう一度お答えをちょうだいしたい。
○中井委員長 野田内閣総理大臣。時間が来ていますから、手短に。
○野田内閣総理大臣 これからの仕事を通じてそれを証明していただきたいと思います。
○河井委員 では、以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○中井委員長 これにて石原君、塩崎君、田村君、吉野君、稲田君、石破君、齋藤君、小泉君、河井君の質疑は終了いたしました。 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 正午休憩 ————◇————— 午後一時開議
○中井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、安住財務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。安住財務大臣。
○安住国務大臣 私の昨日の発言の中で、塩崎議員に対し、推測に基づいた不適切な発言がございましたので、取り消しをいたします。
○中井委員長 質疑を続行いたします。石井啓一君。
○石井(啓)委員 公明党の石井啓一です。午後の最初の質問者としてやらせていただきます。 まず、このたびの台風十二号、十五号、また東日本大震災により亡くなられた方々に対し心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。 まず、台風被害について伺います。 台風十二号は、死者六十八名、行方不明二十五名、全壊二百六十六戸、半壊百三十一戸と、大きな被害を出しました。土砂が決壊し河川をふさいだ土砂ダムは、大雨のたびに決壊する危険があります。また、台風十五号も、十万人近い退避指示、百万人以上の退避勧告が出されるなど、日本列島の広範囲にわたって被害を出しました。 政府にあっては、まずは行方不明者の捜索に全力で当たるとともに、河川をふさいでいる土砂ダムの対策、さらに、住居の被害を受けた方に対しましてこの冬までに仮設住宅の提供を行うべきであると思います。総理に取り組みを伺います。
○野田内閣総理大臣 今般の台風十二号、十五号によって大変大きな被害が出ましたけれども、人命救助を第一に、警察、消防及び自衛隊等が行方不明者の救出救助活動に全力で当たってきているところでございますし、なおその続行をしていきたいというふうに思います。 また、御指摘のあった、危険な状態にある五カ所の河道閉塞、いわゆる土砂ダムについては、国において緊急調査を実施し、関係自治体の警戒避難体制を支援するとともに、排水路の整備等の緊急的な対策工事に着手するなど、被害拡大の防止に全力を挙げておるところでございます。 仮設住宅の提供については、現在、被災各県において必要戸数等の把握に努めており、民間賃貸住宅の活用なども含め、早急に対応をしていくこととさせていただいております。 今後とも、政府としては、地方自治体と連携の上、行方不明者の捜索に全力を挙げるとともに、被災された方々が一日も早く平穏な生活ができるよう、全力で対処してまいる所存でございます。
○石井(啓)委員 万全を期して、よろしくお願いをいたしたいと思います。 それでは次に、政治と金についてお伺いをいたします。 まず、菅前総理の資金管理団体、草志会、今お手元に資料も配らせていただいて、三枚目の資料ですね。これが、平成十九年から二十一年の三年間に、政権交代をめざす市民の会という政治団体に対して合計六千二百五十万円の献金、そのうち、平成十九年には五千万円もの巨額の献金を行った、この問題についてお伺いをしたいと思います。 この市民の会というのは、市民の党というのがありまして、これは日本人拉致事件容疑者の長男が所属する政治団体、ここから派生したものでありますけれども、公明党は、さきの本会議におけます代表質問において、なぜ一団体にこれほどの巨額の資金が流れ、それがどのように使われたのか、説明責任が全く果たされていないと指摘をいたしまして、市民の会への渡し切り献金について、民主党として調査し、国民に説明をすべきだ、こういうふうに求めました。 これに対して野田総理は、政治家個人としての政治資金の問題に関しては、政治家それぞれが説明し、適正な措置を講じるべきであり、党として調査する必要はない、このように、にべもなく拒否をされたわけです。 しかし、菅前総理は、当時、民主党の代表代行という党の要職にあって、一議員ではありません。また、この菅前総理の資金管理団体には、民主党から、同じ平成十九年から二十一年、一億四千九百八十万円もの献金がなされています。これが草志会から市民の会へ行った原資である可能性が高い。 さらには、菅前総理のみならず鳩山元総理も、資金管理団体である友愛政経懇話会から平成十九年に一千万円の献金を市民の会に行っている。 さらに、このパネルには表示をしてありませんけれども、そのほかにも、民主党の東京都連からこの市民の会には六百万円の献金、また、民主党の国会議員二名からも献金がされています。 さらに、この市民の会の関連団体である市民の党に対しては、複数の民主党国会議員から、これは私どもが調べた分だけでも六名の国会議員から、それぞれ百万円から数百万円の献金がされているんですね。 したがいまして、この市民の会あるいは市民の党への献金問題というのは、これは菅前総理個人の問題ではありません。民主党全体の問題なんです。改めて、民主党として、この市民の会への献金問題について調査し、国民に説明することを求めたいと思います。総理、いかがですか。
○野田内閣総理大臣 菅前総理の資金管理団体の寄附の問題について、市民の会への資金の流れについて、これは既に何回か衆議院、参議院において取り上げられました。その都度、菅前総理自身が説明すべきは説明をしてきたというふうに承知をしています。 また、今、東京都連や複数の国会議員等々の御指摘がございましたけれども、他の議員の寄附も含めて政治資金規正法にのっとり処理されており、また、寄附は政治家個人がそれぞれの判断で行ったものというふうに承知をしています。 したがって、党として調査をする必要はないと考えております。
○石井(啓)委員 いや、菅前総理のこれまでの国会での答弁でもはっきりしないから、改めて調査すべきだと。 特に、この市民の会とか市民の党というのは、先ほど説明しましたように、北朝鮮と非常にかかわりが疑われる、そういう政治団体なんですよ。そういうところに何でこの巨額の献金、どうして、これは何に使われたのか。これは公党としてやはり明らかにする必要があるんじゃないですか。総理、いかがですか。
○野田内閣総理大臣 菅前総理御自身がその都度御説明をしてきたというふうに思います。
○石井(啓)委員 菅前総理のその都度の説明が不十分だというふうに言っているわけですよ。 実態解明に後ろ向きの総理の姿勢は非常に残念であります。どうしても民主党が党で調査しないというのなら、これは菅前総理に国会にお出ましいただいて説明していただくということを求めなければなりません。 総理は、民主党を代表して菅前総理に、国会できちんと説明しろ、こういうふうに促すべきだと思います。どうですか。
○野田内閣総理大臣 国会の場で説明するかしないかというのは、これは国会の中で御議論いただいて御決定いただければというふうに思います。
○石井(啓)委員 大変残念な後ろ向きの答弁であります。 それでは続いて、小沢一郎元民主党代表の元秘書三人に、昨日、東京地裁で有罪判決が言い渡されました。民主党を離党した石川知裕議員、大久保元秘書、池田元秘書、この三名でありますけれども、非常に重大な判決であります。 判決では、岩手県や秋田県での公共工事の談合における本命業者の選定に関して、小沢事務所の意向が決定的な影響力を持っており、小沢氏の秘書の了解は天の声と受けとめられていた、このような影響力を背景に、公共工事の受注を希望する企業に対し多額の献金を行わせていた、これが判決で認定されています。 また、陸山会が小沢一郎議員からその原資を明快に説明できない四億円もの巨額の資金を借り入れ、そのころ、石川被告みずから、胆沢ダム建設工事の受注に絡んで水谷建設から五千万円もの多額のやみ献金を受領したということも認定をされているんです。そして、水谷建設から五千万円の授受や、小沢事務所が長年にわたり企業との癒着のもとに資金集めを行ってきた実態が明るみに出ることを避けようとして収支報告書への虚偽記載を行った、ここまで認定しているんです。これは非常に重大な判決であります。 私は、石川議員については、一審有罪となったからには議員辞職すべきである、こういうふうに思いますし、小沢元民主党代表については、判決で認定された事柄について、証人として国会で説明責任を果たしていただきたい、こういうふうに思います。総理、いかがですか。
○野田内閣総理大臣 まず、議員辞職云々というお話でございますが、政治家の出処進退はみずからが決めるべきものである、これが基本だと思います。 その上で、議員辞職云々ということがあるならば、これはそれこそ各党会派の中で御議論をいただくということだろうというふうに思います。 それから、証人喚問については、これは午前中も御答弁申し上げましたけれども、基本的には、小沢元代表についての裁判も来月にはあるんではないかという報道もあります、そういうことを考えると、その司法の判断に影響があるということがどういうことがあるかどうか、それは慎重な判断をしなければいけないのではないかと思います。
○石井(啓)委員 石川議員については、もと民主党に所属していたわけですよね。このもと所属政党としての民主党の自浄作用、責任が問われているわけであります。これは石川議員がみずから議員辞職するのが筋だと思いますけれども、議員辞職しない場合は、これは議員辞職勧告決議案が出されると思いますよ。その場合には民主党としてこれは当然賛成すべきだと思いますが、総理、いかがですか。
○野田内閣総理大臣 重ねて申し上げますけれども、出処進退は御本人の判断、これが一番だというふうに思います。 その上で、その決議が云々ということは、そういうことが起こったときに各党会派で判断をするということだと思います。
○石井(啓)委員 いや、各党会派はいいんですよ。我々は我々で判断するんだけれども、民主党さんはどう判断されるんですかと聞いているんです。
○野田内閣総理大臣 まだ国会の中でそういう形で御議論をいただいているわけでもないし、決まったわけでもないので、今何かをもって、予見を持って申し上げることはございません。
○石井(啓)委員 民主党が自浄作用を全く発揮されようとしていない、このことは私は本当に理解に苦しみます。 では、小沢さんについて伺いますけれども、小沢元民主党代表については、元秘書三人が有罪判決を受けたということだけでも、これは監督責任はやはり厳しく問われなければなりません。 その上で、小沢事務所が談合の天の声を出していた、やみ献金を受けていた、あるいは不動産購入の四億円の原資が説明されていない、こういった非常に重い判決が出ているわけですから、小沢元代表は国会できちんと説明する、これは政治家としての私は最低限の責任だと思うんですよ。裁判はあったとしても、裁判の場とはまた違う政治的な責任をこの国会できちんと果たすべきである。 総理は、証人喚問を今各党で議論してほしいようなことはおっしゃいましたけれども、これは当然のことながら、民主党がゴーサインを出さなければ証人喚問というのは実現しないんですよ。証人喚問、総理、ゴーサインを出されますか。
○野田内閣総理大臣 証人喚問をするかどうかということは、国会の中でお決めをいただくことでございます。その際に、さっき申し上げたとおり、司法の判断がまず十月に行われる可能性が大きいということを考えると、まさに証人喚問をやること自体、私はそこは慎重であるべきではないかなというふうに思います。
○石井(啓)委員 午前中からもそうだけれども、総理の答弁は本当に建前に終始していますね。国会で判断してほしいと言いながら、野党が要求しても民主党が反対すれば実現できないじゃないですか。かぎを握っているのは総理の判断ですよ。それが国会に判断をゆだねているかのような建前の答弁、これは納得できません。総理は、党内融和を優先するばかりに、小沢さんに対してちょっと及び腰過ぎるんじゃないですか。どうしてもそういうふうにしか私どもは見えません。 それでは、再発防止策を伺います。 やはり政治と金の問題、きちんと再発防止策を講じることが重要ですが、私どもは、かねてより政治家の監督責任を強化する政治資金規正法の改正を提案しております。また、民主党自身も企業・団体献金の禁止を提唱してきましたね。どうですか、この二つ、この際、しっかりやろうじゃありませんか。総理、いかがですか。
○野田内閣総理大臣 御党から政治資金規正法の御提案があること、承知をしています。十分に検討する余地のある法律だというふうに思います。我が党からも提案がございます。各党もいろいろな思いがあると思いますので、これは政党間でしっかり協議をしながら、政治の透明化、政治資金の透明化に向けた前進を図れればいいというふうに思います。
○石井(啓)委員 企業・団体献金の禁止はいかがですか。
○野田内閣総理大臣 企業・団体献金の禁止の法律を政治改革推進本部の事務局長としてつくったときに、私は事務局長でございますので、大変思い入れのある内容でございます。よく党内で検討させていただきたいというふうに思います。
○石井(啓)委員 民主党は、政権をとってからもう二年もたつのに、企業・団体献金の禁止、自分たちが言っていたことすらまだできていないんですよ。いいかげんに実行したらどうですか。いつまでにやりますか、これ。どうですか、総理。
○野田内閣総理大臣 私どもの案はできています。また、それについてのいろいろな御意見があることも承知をしておりますので、それを含めて対応しなければいけないというふうに思います。
○石井(啓)委員 今回の事案は、私は、我が国の政治が古い金権体質から脱却する絶好のチャンスだと思うんですよ。しかし、クリーンだと思われていた野田総理がその旗振り役をやろうとしない。この点は大変残念であり、失望した、こういうふうに申し上げておきたいと思います。 それでは、テーマをかえまして、外交、安全保障について伺います。 普天間基地移設問題について伺いますが、民主党政権になりましてから、この問題は進展をするどころか、むしろ混迷を深めております。鳩山元総理は、最低限でも県外移設と言いながら、結局は自公政権で進めてきた名護市辺野古沖に戻らざるを得なかった、こういうことから沖縄県民の激しい怒りを買いました。また、鳩山元総理は、当時、オバマ大統領に、トラスト・ミー、自分を信じてくれ、こういうふうに言っておきながら、結局、普天間基地移設問題は何の進展もできなかったということで、アメリカ側から決定的な不信感を抱かれてしまった。 民主党政権の最大の失政の一つである普天間基地移設問題に、野田総理、どういうふうにお取り組みになるのか、伺いたいと思います。
○野田内閣総理大臣 普天間飛行場の移設問題については、鳩山政権発足以降、何とか県外移転ができないのかどうかということ、こういう考え方のもとでさまざまな案の検証をしてまいりましたが、結果的には日米合意に至っているということでございます。この間に沖縄の皆様に御迷惑をおかけしたこと、深くおわびをしなければいけないというふうに認識をしています。 改めて、これから普天間の問題にどうやって取り組んでいくかということでありますけれども、この普天間の移設の問題を含めて、在日米軍再編の問題、日米合意にのっとって対応していきたいと思いますが、その際に、普天間の固定化を避けて沖縄の皆さんの負担軽減を図るべく全力で取り組み、そのことについての沖縄の皆様の御理解をいただくように頑張っていきたいというふうに思います。
○石井(啓)委員 仲井真知事はワシントンで、県内移設は不可能だ、こういうふうに発言されましたように、名護市辺野古への移設は沖縄側は強く拒絶をしているわけです。沖縄の理解を得てこの具体的な成果を出すのは、これは極めて難しい。通り一遍の対応では私は無理だと思いますよ。 総理が今おっしゃるような、口頭で全力と言っても、どう全力を尽くすのか、具体的にどのように沖縄側の理解を得ようとするのか、御答弁をお願いします。
○一川国務大臣 御答弁を申し上げたいと思います。 この普天間の移転問題というのは、我々も大変難しい問題だという認識は当然持っております。 御案内のとおり、昨年の選挙、幾つか選挙がございました。名護の市長選挙なり、名護市の市会議員の選挙、それから参議院の選挙もございましたし、それからまた沖縄の知事選挙もございました。その結果を見ると、沖縄県民の思いというのがどこにあるかというのは我々も認識いたしております。 ただ、一方では、国防、また国防にかかわる普天間飛行場の移転問題というのは、まさしくこれは政府の責任で対応すべき課題であるというふうに私は思っております。そういう面では、これまでいろいろな経緯はございましたけれども、我々、政権を預かってから二回の日米首脳間での合意事項がございますので、それをしっかりと踏まえる中で、私は、最大限努力するというのは必要だというふうに思っております。 ただ、これまでいろいろな方々が大変努力をされて今日まで来ておりますので、今までと同じようなことの繰り返しだけではだめだという認識は私も持っておりますし、そういう面では、当然、そういう皆さん方の努力を土台にしながら、さらにそれにプラスして、英知を絞って何か解決できる打開策はないかということを、これから沖縄知事さんを初め県民の方々と誠意を込めて話し合いに入るということだろうと思っています。 基本的なスタンスは、私は、やはり沖縄県民の長年の御苦労なり、その負担というものを日本国民全体で担うという気持ちを我々がしっかりと持つということからスタートしなければならないのかなという気持ちで臨んでまいりたいというふうに思いますので、ぜひまた御協力をよろしくお願い申し上げたいと思います。
○石井(啓)委員 全力でやるだとか知恵を出すとかというのは、そんなのは当たり前なんですよ。どうも今の答弁を聞いていると、何かこれから検討するということで、こんな悠長なことで本当にこれが進むのか、とても心配になりますね。 総理、日米首脳会談では、オバマ大統領から、この普天間基地移設問題については具体的な結果を求められていますよね。一方で、沖縄からは強い拒絶に遭っている。この沖縄側の拒絶とアメリカ側からの要求というはざまの中にあって、これは極めて大変な問題ですよ。 総理は、この普天間基地移設問題は、私は、内閣の命運をかけて取り組まなければいけない、そういう問題であると思いますが、そのような覚悟はおありですか。
○野田内閣総理大臣 オバマ大統領については、先ほど申し上げたとおりの基本的な姿勢を御説明申し上げました。その際には、その進展に期待をする、そういう回答がございました。 当然のことながら、この普天間問題、在日米軍の再編の問題、しっかりと対応しながら、結果を出していくべく全力を尽くしていきたいというふうに思いますし、我が内閣は、いろいろな課題がございますけれども、外政においては大変大きな課題というふうに位置づけさせていただいております。
○石井(啓)委員 大変言葉はきれいなんだけれども、具体的な中身がないので、とても信用できないんです。これからの取り組みを見守りたいと思います。 ところで、民主党の前原政調会長が、武器使用基準の緩和について米国で発言されましたね。今後、政府として、国際的な平和活動の際の武器使用基準について具体的に見直すお考えがあるのかどうか。 特に、野田総理が国連総会の一般演説で、南スーダンへの自衛隊の施設部隊の派遣に関して、必要な現地調査の実施を述べられまして、具体的にもう派遣をされましたね。自衛隊を南スーダンに派遣するとするならば、その際に、この武器使用基準を見直すようなお考えがあるのか、あわせてお伺いしたいと思います。
○一川国務大臣 お答えいたします。 今、南スーダンのお話でございますので、ちょっと若干、正確にお話しします。 この南スーダン、この七月に入って独立いたしましたけれども、ここに対する国連のPKOのいろいろな活動に我が国も協力していくという方針は、この前も総理が国連の演説の中で述べておられます。また、国連事務総長との会談の中でも、明確に我が政府の考え方をお話し申し上げておるところでございます。 それを受けまして、私たち防衛省としましても、まず司令部要員二名を派遣すべきだということで、その準備に入ることを指示いたしておりますし、それから、施設部隊を派遣するという意思表明もさせていただいておりますけれども、ただ、施設部隊ということになれば、当然、相当の人員で派遣するわけですから、事前の現地調査をしっかりとやりたいということで、その事前の現地調査に、もう既に二十四日の日に出発いたしておりますけれども、約一週間ぐらいの程度でまず現地の調査に入っているというのが今の現状でございます。 今お話しのように、じゃ、PKOの実際の現地の活動でのPKOの五原則あるいは武器使用にかかわるような問題については、我々もその問題意識を十分持っておりますし、昨年策定しました防衛大綱の議論の中でも、この課題についてはこれから幅広くしっかりと議論していきましょうということにいたしておりますので、今この時点ではまだ結論は出しておりませんけれども、我々与党の中の皆さん方の御意見、あるいはまた野党の皆さん方の御意見等も踏まえながら、これからしっかりとこういう問題意識を持って対応してまいりたいというふうに思っております。
○石井(啓)委員 総理に確認します。 憲法九条との整合性を担保しながら、我が国の国際的な平和活動を行うために武器使用基準が定められております。したがって、仮に武器使用基準を今後見直すとしても、これは、当然のことながら、憲法の枠内で、憲法の禁ずる武力の行使に当たらないようにそのあり方を検討する、こういうふうになると思いますが、そういうことでよろしいですか。
○野田内閣総理大臣 武器使用の権限のあり方については、国会やPKOの在り方に関する懇談会等の議論を踏まえながら、引き続き、今委員の御指摘のような点も踏まえての検討をしなければいけない。これは不断の見直しが必要だと思います。 今防衛大臣がお話しになりましたけれども、もっとざくっと申し上げれば、今回の南スーダンにおけるいわゆる施設部隊の派遣、現地調査をやっていますけれども、それと絡めての話ではなくて、今現行法の枠内で対応可能かどうか、そういう視点で現地調査をしていただいているというふうに理解をしています。
○石井(啓)委員 では、続きまして、三党合意、特に子ども手当に関して質問をいたします。 子供に対する手当につきましては、八月四日に三党で確認書が交わされています。そこの中では、「平成二十四年度以降の子どものための現金給付については、」「児童手当法に所要の改正を行うことを基本とする。」こういうふうにされております。 したがいまして、平成二十四年度以降は、子ども手当は廃止をされ、児童手当が拡充をされる、こういうふうになるわけでありますけれども、この子ども手当が廃止されるという認識をきちんとお持ちになっているのかどうか、総理に確認をいたしたいと思います。
○小宮山国務大臣 この十月からの子供に対する手当については、御党の大変な御努力もいただきまして、三党で合意をいたしました。その三党合意の中にもありますように、恒久法である児童手当法を改正してということを合意しております。これまでと支給の金額も変わりますので、これまで支給してきた子ども手当は事実上廃止だと考えております。 ただ、昨日も答弁で申し上げましたように、もとのままの児童手当かというと、それは、中学生にも支給をしたり、これも変わってきておりますので、四月以降どういう形で恒久法をつくるかは、この三党合意にありますように、ほぼこれは、所要額ですとか、具体的な支給額、それから所得制限家庭への財政上の措置、そして税制上の措置をどうするか、それから所得制限について、また税制改正の中で扶養控除をどうするかということ、そうしたことなどを御審議いただくということで、名前も今「子どもに対する手当」となっておりますので、呼び方も含めて、四月以降どうするかは、また三党で御協議をいただけるものと考えております。
○石井(啓)委員 ちょっと大臣、今、従来の児童手当を廃止すると言ったけれども、それは不正確でしょう。児童手当を拡充するんでしょう。(発言する者あり)いや、従来の児童手当を廃止すると言ったよ。 では、もう一度正確に言ってください。子ども手当は廃止して児童手当を拡充する、それでいいのかどうか、イエスかノーかで答えて。
○小宮山国務大臣 これまで支給をしてきた子ども手当は、事実上廃止だと考えております。そして、四月以降については、恒久法である児童手当法の改正という形で行います。 でも、これは従来の児童手当に戻るということではございませんので、どういう形でやるかについて、これから具体的に三党で協議をされるものと考えております。
○石井(啓)委員 それは、従来の児童手当に戻らないんですよ、ちゃんと拡充するのを合意しているんだから。 だから、何かいろいろ言っているけれども、何で素直に子ども手当は廃止で児童手当は拡充と言えないのか、そこが疑問があるんですよ。 総理、そういう認識じゃないんですか。ちょっと総理、答えてください。
○野田内閣総理大臣 三党合意のまさに字面でしっかりと解釈するならば、児童手当法に所要の改正を行うことを基本として、法制上の措置を講ずるということだというふうに思います。
○石井(啓)委員 それは、易しく言うと、児童手当を拡充するということですよ。それを何かいまだに子ども手当にこだわっているんでしょうかね。ここがやはりすっきりしない。 確かに、二十四年度拡充して、その名前をどうするかというのはあるんですよ。何か児童・子ども手当にしてほしいというような要望をされた方もいらっしゃったようだけれども、そんなおかしな名前にはならないと思うけれども、事実上は児童手当の拡充なんですよ。 それから、聞きますけれども、二十四年度以降の子供に対する現金給付は恒久的な措置になりますが、私は、今後の子育て支援というのは、現金給付をこれ以上拡充するよりは、むしろ保育サービスなどの現物サービスを拡充する、そういう方向にやはり行くべきだと思っているんですね。この点について、総理、お考えいかがですか。総理に聞きたい。
○野田内閣総理大臣 これまで、やはり現金給付がほかの先進国に比べて手薄だったということがあって、子ども手当に力を入れておくことがあったと思います。一方で、委員御指摘のとおり、現物給付においてもニーズがたくさんございます。このバランスをとっていくということが大事であって、子ども・子育て支援については、現金給付、そして待機児童解消などの保育サービスの拡充、ワーク・ライフ・バランスの実現など、バランスのとれた総合的な政策を講じることが重要であるというふうに認識をしています。
○石井(啓)委員 現金給付については、民主党の子ども手当を経て、来年度以降の児童手当の拡充で相当拡充します。その一方で、現物サービスの方の拡充はおくれているんですよ。だから、私の指摘は、現金給付は二十四年度に決めた額程度で、もうこれ以上拡充する必要はないんじゃないか、むしろ保育サービスの拡充の方に向かうべきだ、こういう議論なんです。どうですか、総理。
○小宮山国務大臣 先ほどの御質問にもう一言答えさせていただきたいんですが、児童手当のままではないということは、施設の子供にきちんと給付をするですとか、外国人の子供を外すとか、あるいは保育料の天引きができるようにするとか、内容が変わっておりますので、児童手当そのままではないということをもう一言申し添えたいと思います。それをどのような形でするかは、また三党で御議論をいただければいいことだと思います。 そして、今の御質問でございますが、現物給付につきましても、子ども・子育てビジョンを昨年の一月に策定をいたしまして、年間五万人分の保育サービスを拡充するなどに取り組んでいるところでございますし、また、幼保一体化を中心としました子ども・子育て新システムについて、税制の抜本改革とともに、早急に所要の法律案を国会に提出をしたいと思っておりますので、現物サービスが必要とおっしゃっている各党の皆様にもぜひ御協力をいただきたいと思います。
○石井(啓)委員 厚生労働大臣、余計な答弁はしなくていいんだよ。今言った冒頭のものは、児童手当法を改正したということでしょう。改正すれば、当然、昔の児童手当と変わるのは当たり前じゃない。そんなことは言わなくてもいいんですよ。 だから、総理に確認したいんだけれども、当面、二十四年度で行う現金給付を拡充することはないでしょう、違うんですか。だって、現に復興財源に使うわけじゃないですか。当面、この二十四年度の支給額のままでいくんじゃないんですか。総理、それを確認します。
○野田内閣総理大臣 子供の手当のあり方を見直すことによって、そこで減額になった分を復興の財源、いわゆる歳出削減分として手当てをしていくということは、これはまさに委員の御指摘のとおりでございます。 ただ、将来的に、現金サービスの部分と現物の部分とのバランスをどうとっていくかということは、これは三党でしっかり議論をしていくということが大事だと思います。
○石井(啓)委員 それでは、震災の復旧復興についてお伺いをしたいと思います。 復興特区のポイントをパネルにいたしました。この復興特区制度につきましては、私ども、既に提言をまとめまして、八月二十四日に平野大臣の方に申し入れをさせていただいています。 主なポイントは四つございます。 一つは、強力な法人課税の特例措置。例えば、設備投資の即時償却制度ですね。設備投資した年に全部これは経費として算入できる、そういう即時償却制度ですとか思い切った税額控除制度などを設けまして、これは特区地域での企業の新規立地あるいは被災した企業の再生に極めて大きな武器になります。これをやる。 二つ目に、条例による法律の上書き。これは、過去、事例のないことなんですが、法律による規制を条例によって上書きすることを認めまして、迅速な復興を支援する。ただ、国会が唯一の立法機関である、こういう憲法の規定を守り、なおかつ条例の適切性を担保するために、国会における事後チェック、この仕組みを設けることによって、条例による法律の上書きを認めていく、こういう提案です。 三つ目に、土地利用の手続の一元化。これは、国が被災自治体の土地利用の再編計画を認定した場合に、都市計画法ですとか森林法ですとか農振法ですとか、今、現行法に基づく、個別法に基づくさまざまな開発許可をとらなきゃいけません。これを不要にして手続を一元化する、このことによって迅速なまちづくりを可能にする、こういう提案であります。 四つ目に、復興特区ごとに国と地方の協議会を設置する。このことによって、きめ細かく、かつ迅速に、被災地からのいろいろな提案、御要望を受けとめて協議することができる。 ぜひ政府においては、これらの我が党の提案を真剣に受けとめていただいて、早急にこの特区法案を国会に提出していただきたいと思います。総理、いかがでしょうか。
○平野国務大臣 公明党さんには、復旧復興に向けてさまざまな御提言をいただいておりますこと、感謝申し上げます。 八月二十四日、復興特区についても御提言を受けました。この復興特区法案につきましては、できるだけ早い段階で国会に提出すべく、今準備を進めているところでございます。 ちなみに、そこに四点挙げてございますけれども、基本的には、一、三、四、若干、税額控除等々についてはどうなのかという疑問がございますが、方向性は一致しているんじゃないかと思います。 条例による法律の上書き、これは総合特区法案のときにもさんざん議論いたしましたけれども、なかなか、これは憲法上との兼ね合いもあって、ハードルは高いかなというのが今の率直な感想でございます。
○石井(啓)委員 今の平野大臣の説明だと、一、三、四は何とかいけそうだ、二番は難しいということなんだけれども、確かに、過去やったことがないことなので、新しい試みなんですよ。 だけれども、これは、やはり法律の規制を改めようとすると時間がかかるんですね、国会での審議がどうしても必要だから。ですから、これを速やかにいろいろな規制を上書きしていく、そのためのツール、しかし、それはきちんと事後チェックを要するということで、いろいろな問題がクリアできるというふうに思っているんです。 これは、ぜひ総理、リーダーシップをとっていただいて、この法律の上書き権、前向きに進めていただきたいと思います。総理、いかがでしょう。
○野田内閣総理大臣 これは、東日本大震災の復興を行う際に、復興特区というのはとても大事ないわゆる措置だというふうに思うんです。 御党の御提案、これは真摯に受けとめたいと思いますが、一、二、三、四と見た中で、例えば一番はイメージがわきます。かなりやれるところがあるなと。三番、四番も、今御説明を聞きながら、これは何とかクリアできるのではないかと思いましたが、直観的に、やはり二番なんですね。二番をどうするか。ちょっと相当知恵を絞らなければいけないのではないかなと思いますが、真摯に受けとめさせていただきたいというふうに思います。
○石井(啓)委員 初めてのことですから、大体役人は反対しますよ。反対すると思います。政治主導で、ぜひこれは知恵を出していただきたいと思いますし、早く出してほしいんですね。これは復興復旧のために重要な道具立てになりますから、なるべく早く出していただきたい。そのこともぜひ申し上げておきたいと思います。 それから、続いて、震災の復旧復興の事業費について伺いたいと思います。 今、政府は、五年で十九兆円、十年で二十三兆円と想定されていますね。これは、五年で十九兆円と算出して、十年というのは、五年分が十年分の八割だということで、逆算して二十三という数字を出しているようですけれども。だから、五年で十九兆円というのが非常に重要な数字なわけですね。 ところが、その数字をはじいた根拠を伺いますと、救助ですとかあるいは復旧に係る事業費というのはある程度積み上げているようです。しかし、復興に係る事業については、阪神・淡路大震災の例を踏まえて試算をしているわけですね。したがって、この五年で十九兆円というのはあくまでも推計の数字。政府も、少なくとも十九兆円というふうにおっしゃっていますが、今後、事業費がふえる可能性が非常に高いというふうに私は思っております。 そこで確認をしたいんですが、五年で十九兆という当初の想定の事業費を超えても、復旧復興に必要な予算は当然確保されてしかるべきだ、こういうふうに思いますが、その点について確認をしておきたいと思います。
○安住国務大臣 石井先生御存じのとおり、この推計は、阪神大震災のときの支出を各年ごとに見たときに、やはり翌年がかなり多くて、その後、山が下るようにおりていった。 そこで、五年ということで十九兆でございますが、御指摘のとおり、予想を超える大災害でございましたので、十九兆で済むか済まないかということになれば、率直に言って、これはもうわからないところもございます。特に福島関係のこととか初めてのことでございますので、それについては十分、その後の財源等の手当てについても責任を持ってやっていきたいと思っております。
○石井(啓)委員 その財源の手当てもしっかりやっていただきたいということなんですが、私は、これは余り時間を置かずに、五年で十九兆という試算をもう一度推計し直す必要があるんじゃないかと思うんですね。 といいますのは、今、具体的にこれから三次補正に向けて政府もいろいろな制度設計をするわけですね、いろいろな補助制度なんか。例えば、後で質問するかもしれませんけれども、高台移転、どれだけの補助率でやるのかとかね。そうなると、それぞれの市町村で具体的な復興計画が立てられます。そうすると、おのずから、どれだけの事業費がかかってくるかというのが算出されてくるわけですから、そんなに日を待たないうちに、この五年で十九兆というのが実際どれぐらいになっていくのかというのが出てくるはずなんですね。だから、それは、五年後と言わずに、私はなるべく早目にもう一度きちんと試算をしていただきたい、こういうふうに思っているんです。 なぜかといいますと、これは、全体の事業費が膨れてくれば、当然、財源をどうするかという議論にまた反映されていくわけですよ。今、政府・民主党の中で、十九兆円というのを前提として、これで税外収入でどれだけやるかとかいろいろな議論を一生懸命されているようですけれども、さらにプラスアルファになる可能性が高いわけですから、そのことを早目に私は明らかにしておくべきだというふうに思っているわけであります。 復興財源について伺いますけれども、私、いろいろなところで申し上げているんですが、今後、復興需要が発生をいたします。それによって税収が確実にふえる可能性がある、高い。現状の会計制度では、税収が上がるとこれは全部一般会計に入るわけですから、一般会計の国債の発行額が減少するということになる。あるいは、決算剰余金が出ればそれは国債整理基金に入ったりするわけで、普通の国債の償還に使われるということなんですが、やはり、復興需要が税収増に寄与している部分というのは確実にあるわけですから、その部分は、何というんでしょうか、復興会計というのかどうかわかりませんけれども、そこに取り込んで、なるべく復興債の発行を抑える、あるいは剰余金が出れば復興債の償還に使える、こういう方向でやってはどうか、やるべきだ、私はこういうふうに思っておりますが、いかがでしょう。
○安住国務大臣 一つのアイデアだと思いますが、ただ、私もそれはなるほどなと思いながらも、反面、石井先生、やはり、復興で上がってくる税をどこで、色がついているわけでございませんので、これは復興で上がった利益だとか、そういうことを特定するのは非常に難しいのは、もう石井先生、一番御存じだと思うんです。 区分管理をしっかりして、あらかじめ定めた復興債で財源を確保していきますが、その後本当に足りなくなったものについては、やはりここは与野党でまた話し合いをさせていただきながら、税外収入等も含めて補充をしていくということを基本にして考えていきたいというふうに思っております。
○石井(啓)委員 それはいろいろなやり方があって、例えば、今財務大臣もちょっとおっしゃったけれども、一般会計の方に相当税収がぼんと入ってくれば、一般会計に入れようとしていた税外収入を復興の方に回すということもあるわけですね。そういうこともやりながら、確かに、おっしゃるように、復興需要だけでどれだけ税が出るかというのはきちんと算出するのは難しいので、これは試算するしかないんだけれども、そういう工夫もやりながらこの復興債の発行を抑えるということは、これはやる気になればできるわけですから、ぜひお願いをいたしたいと思います。 それから、復興財源に関して、今報じられている政府の案では、歳出の削減の分、これは子ども手当やあるいは高速道路無料化の見直しなどによって歳出削減による財源を生み出すというふうにされていますけれども、今はこれは集中復興期間の五年分しか見込んでいないんですよ、歳出削減分の寄与というのは。だけれども、もともと復興期間というのは十年あるわけだから、十年分見込めばいいじゃないですか、そうなればその分だけ復興債の発行額を抑えられるわけですから。 なぜ五年分しかその歳出カット分は見込まないのか。私は、十年分見込むべきだ、こういうふうに思いますけれども、これはどうですか。
○安住国務大臣 先ほどの議論の延長になると思いますが、二十七年度までで二・六ということで、〇・五の子ども、それから〇・一の道路の問題ですね、無料化。これは、政調会長、三党の中でも合意がありましたが、その後の、先ほどの話につながるのは、子ども手当、それから先ほど公明党の皆さんから御主張があったハード面の充実等々、そういうことを勘案すれば、六年目以降というのも、さらにこれを確定せよということではなくて、まず集中復興期間の五年の間の二・六は確定をして、六年目以降のことについては、先ほどからありましたように、またどれだけのお金がかかるかわからないところがあるので、そこはいろいろな意味で白紙の状態でもまた議論させていただいてもよろしいのではないか、私はそういうふうに思っております。
○石井(啓)委員 私は、子供に対する支援の、先ほど現物サービスの充実の方を言いました。相当充実するには、私は、これは社会保障と税の一体改革の議論の中で財源を生み出す問題だと思っているんですよ。だから、そこは、復興のものとは切り離して財源をやはり生み出さなきゃいけないとは思うけれども、それはそれで別の議論でできるんだから、今の、現行で削減できる分を引き伸ばしていくということは私はできるんじゃないかと思います。 いずれにいたしましても、私どもは、この三次補正については、かねてより与野党協議に応じる用意があるというふうには申し上げているんですけれども、その前提は、政府・与党が野党に提案できる案をまとめていただかなければだめなんですよ。ところが、なかなか待っていても出てこない。ですから、いつ働きかけがあるのかと。財源問題を中心にして民主党さんの中で相当いろいろな議論があるようですけれども、早く政府・与党案をまとめていただいて提案していただくということを、これは求めておきたいと思います。答弁は結構です。 続いて、ちょっと私の地元の茨城県について伺います。 政策投資銀行の推計では、東日本大震災の茨城県の被害額は二・五兆円に上ります。これは、福島県の三・一兆円の八割、岩手県四・三兆円の六割近くに及びます。さらに、茨城は、福島第一原発の影響をまともに受けておりまして、風評被害で大変苦しんでおります。 大洗というところは海水浴場で有名なんですけれども、ことしの夏の海水浴客は去年の十分の一しか来ませんでした。本当に大変な状況です。しかし、余りにも東北三県の被害が甚大なため、ともすれば茨城県は忘れがちにされているんですね。 例えば第三次補正予算をめぐる一連の動きの中でも、東北三県あるいは東北に限って財政支援を講じようとする動きが幾つもございました。そこで私は、茨城県を忘れないでいただきたい、こういうふうに申し上げたいんです。(発言する者あり)茨城県、あるいは千葉県という声もありましたけれども、ほかの県においても、市町村単位で見れば相当の被害を受けているところもありますから、そういったところについては、東北三県あるいは三県内の市町村と同様に扱っていただきたいと思うんです。総理、いかがですか。総理が答えてください。
○安住国務大臣 石井先生からの御指摘も全くそのとおりでございます。きょう早速、橋本知事には夕方お会いさせていただいて、いろいろな御要望は聞かせていただきたいというふうに思っております。
○野田内閣総理大臣 第三次補正は、当然のことながら、福島、宮城、岩手県が対象で復興を果たしていくということが多いんですが、当然のことながら、被災地は三県だけではありません。茨城県も、そしてもっと忘れがちな千葉県も含めてきちっと……(発言する者あり)青森も、まあ言ったら切りがありませんが、その三県以外についてもきちっと対応したいと思いますし、さっき財務大臣からお話があったとおり、きょう知事にもお話をお伺いしたいというふうに思っております。
○石井(啓)委員 では、ぜひよろしくお願いいたします。 それから、具体的な問題について国交大臣にお伺いします。 災害公営住宅でありますが、個人の二重ローン問題、住宅ローンの二重ローン問題対策を講じていますけれども、ただ、やはり現実に、新たに多額の借り入れをして持ち家を建てようとする方はそんなに多くはありません。特に高齢の方はそういう状況だと思います。そこで、災害公営住宅が非常に重要になるわけでございます。 私どもは、払い下げを前提とした災害公営住宅の建設を提唱しておりますけれども、現行法の要件では、払い下げの要件としまして、耐用年数の四分の一を過ぎていること、これが条件として課されています。例えば木造の場合、耐用年数が三十年ですので七年半経過すること、四分の一ということですから七年半経過しないと払い下げにならないということがございます。 また、払い下げの価格でありますけれども、現行の条件では、耐用年数時点、要するに、木造の場合ですが、三十年たった時点での残存価格が建設時の一割だ、こういうふうに決めておいて、毎年、等価で価値が下がる、こういうふうな基準で決めてやっているんですね。試算をしてみますと、木造住宅の場合、先ほど言いました七年半経過した時点で見ると、価格は建設価格の七割弱に高どまりしております。 そこで、二点申し上げたいのは、払い下げ年数の短縮を図ること、もう一つは払い下げ価格の引き下げを図ること、これをぜひ二つやっていただきたいと思います。国交大臣の答弁をお願いします。
○前田国務大臣 石井委員にお答え申し上げます。 委員はこの面では特に精通されているわけでございまして、御指摘のとおりでございます。 それぞれの公営住宅の構造別に耐用年限というのは決まっておりまして、期間的に四分の一を超えれば譲渡できる、こういうことでございます。もちろん、その期間の短縮についても、自力で家をもう一度建てられた方々等とのバランスは考えていかないかぬわけでございますが、そこはしっかりと検討をしてまいりたいと思います。 そしてまた、価格の方については、評価のことでございますから、これまた現実的にいろいろ知恵を出して対応をさせていただきたい、こう思っております。
○石井(啓)委員 これは非常に地元の要望も強いところでございますので、よろしくお願いいたします。 それからもう一点、国土交通大臣に伺います。 高台移転でありますが、三陸沿岸地域の多くが高台移転を計画しておりまして、これは防災集団移転促進事業を活用するということになるわけであります。現行では、この防災集団移転促進事業については一定の補助の限度が設けられております。一般的な場合は、移転住宅一戸当たり一千六百五十五万円が上限でありまして、それを上回った分は自治体の負担になるわけでございます。 しかしながら、御承知のとおり、三陸地域というのは、海岸べりの平野以外に高台に平野はないですよね。だから、高台移転をしようとすると、山を削って住宅地を造成するために費用が非常にかかります。したがって、私は、一戸当たりの補助の上限は撤廃すべきだ、こういうふうに思います。 また、現在、補助率は四分の三でありますけれども、財政力の弱い自治体が多いわけでありますから、この補助率も引き上げるべきだというふうに考えます。 この二点について、国交大臣、答弁をお願いします。
○前田国務大臣 お答えいたします。 ただいまの二点でございますが、特に限度額の引き上げについては、東日本大震災からの復興の基本方針においても、この事業を総合的に再検討するというふうになっておりまして、補助限度の見直しということもやります。今ここで撤廃とまで断言はなかなかしかねますが、その撤廃に向けてできるだけの努力はいたします。 それからもう一つは、四分の三というお話でございますが、これは地方財政措置ということで、実質上は特別交付税措置というようなことで、九四%ぐらいまでは国の負担ということになるかなと思います。これもできるだけの努力をさせていただきます。
○石井(啓)委員 これは、ぜひ大臣のリーダーシップでお願いをいたしたいと思います。 それから、原子力災害対策について伺います。 パネルで「避難区域の概要」を出しました。水色の二十キロ圏内が警戒区域でありまして、その周辺、黄色のところが緊急時避難準備区域、そしてピンク色の地域が計画的避難区域、さらにスポット的に特定避難勧奨地点というのがグリーンでございます。 この避難区域のうち、緊急時避難準備区域については今月中に解除をするということで政府の方でお決めになっているようでありますけれども、これは、区域が解除されたとしましても、実際に住民が帰還するためには除染を徹底してほしいという強い要望がございます。 さらには、学校、また医療施設、介護施設などが閉鎖されています。これを再開しなきゃいけませんけれども、地元からお聞きをしますと、先日、南相馬に行ってお聞きしましたが、特にスタッフ、人の確保が大変だと。もう皆さんいなくなっちゃっているわけですからね。地元にいなくなってしまっている。そのスタッフの確保が非常に重要だ、こういう御指摘を受けました。 また、雇用ですね。戻ってきても仕事の場がなければ生活ができないわけであります。雇用の支援もやはり地元からは非常に強い要望が出ております。 私は、政府は、やはり解除するということだけでなく、これは当然でありますけれども、住民帰還のために全面的な支援を行うべきだというふうに考えます。原発事故担当大臣の答弁をお願いします。
○細野国務大臣 石井委員から御指摘いただきましたとおり、緊急時避難準備区域に関しましては、今週、できるだけ解除に向けた手続をとりたいというふうに思っております。 その緊急時避難準備区域の解除の条件といたしまして、市町村からの復旧計画の提出を要請いたしました。五市町村ございますけれども、それぞれ出てまいりまして、私もその項目については見ております。 御指摘のとおり、その中では、やはり医療であるとか介護の施設の再開に当たりましてのスタッフの充実、こういった要望が出ておりますので、この復旧計画にできるだけ政府としては対応して、各省庁が協力をすることによってそういったことについてしっかりサポートをしていきたいと思っております。 また、雇用についても確かに要望が出ておりまして、対応しなければならないと思っております。特にこの緊急時避難準備区域は、工業団地というのが結構ございまして、そこがかなりの部分職場が閉鎖をしております。これを再開することによって地域の雇用が生まれ、経済が動き出すという面がございますので、そこについてはできるだけ前倒しで再開ができるように対応してまいりたいと思っております。
○石井(啓)委員 細野大臣も現地の状況をよく御承知のようでありますから、ぜひしっかりとやっていただきたいと思います。 緊急時避難準備区域はそういうことですけれども、問題は、警戒区域と計画的避難区域、これがどうなるのか、この解除をどうしていくのか、これが本当に大きな問題であります。 私、先日、相馬市に行きまして、計画的避難区域の飯舘村から避難をされて仮設住宅に入っていらっしゃる方々と懇談する機会がありました。そのときに避難されていた方々からおっしゃられたのは、一体何年たったら村に戻れるんですか、戻っても生活ができるんですか、先行きの見通しが全く今示されない、こんな状況の中で、私たちは仮設住宅で飼い殺しにされているような、そんな気持ちになっています、そういう悲痛な声がありまして、私は、計画的避難区域、警戒区域の避難されている住民の方に少しでも早く将来のめどを示してさしあげることが極めて重要だというふうに思っています。 そこで、警戒区域あるいは計画的避難区域から避難した住民に対しまして、帰還に向けての除染を初めとした工程計画を早期に示すべきである、こういうふうに考えますが、細野大臣、いかがですか。
○細野国務大臣 飯舘村の菅野村長さんは二年以内に村にみんなで戻ってこようということを呼びかけられておりまして、非常に重い話をいただいていると思っております。 除染について一定のめどをつける必要があるということについても承知をしておるんですけれども、現実問題として、今御指摘をいただいた警戒区域であるとか計画的避難区域に関しましては、ここでモデル事業をスタートするという段階でございまして、そこは、一度とにかくやってみて、その上で改めて方向性を出せればと思っております。 恐らく、例えば飯舘村のような二十ミリシーベルトを少し超えているぐらいのところというのは、集中的に除染ができれば、ある程度の段階で帰ってくるめどは立てることができるのではないかと思っています。特に、飯舘村の場合なんかは比較的放射線量の低いところがございますので、そこなんかはできるだけ早期に解除して、そして村の復興に順番に入っていただくというようなことができようかと思います。 一方で、警戒区域については、百ミリシーベルトを超える、そういう地域でございます。こうした地域については、どういったことが考えられるのかということについて、大まかな方向性はやはり示すべきだということもございまして、例えば、自然減衰に頼るならば、百ミリシーベルトの地域ですと、十年はなかなか二十を下回らない。除染をすることによって、この十年をいかに前倒しするかということに挑戦をするわけでございますけれども、この数字を出すことによって、おおよそのイメージは皆さんに、非常に心苦しい限りの情報ではあるんですけれども、そういう状況なんだということは既にお伝えをいたしております。 そういう現実も踏まえながら、特に警戒区域の場合には相当深刻な状況にございますので、どれぐらいのタイミングでどういうことが考えられるのかということを、モデル事業が終わった段階でまた改めて各市町村と話をしていかなければならない、そんなふうに思っております。
○石井(啓)委員 計画的避難区域と警戒区域の解除については、政府はステップ2が完了してから検討を始めるというふうにしておりますね。総理は、福島第一原発の冷温停止状態を年内にも達成すべく全力を挙げたいと国連で演説されましたね。したがって、年内にもこのステップ2が完了する可能性があるわけです。そこから検討が開始をされることになるわけですね。 その検討にどれだけの時間を要して、いつごろになったらそういうめどが立てられるようになるのか。少なくともそれぐらいは、ぜひ大まかな時間的な感覚というのは示してあげていただきたいんですよ。どうですか、細野大臣。
○細野国務大臣 準備はできるだけ早く、というのは、もう今から始めたいと思っておりまして、警戒区域をさまざまこれから検討する際のいろいろな条件については、既に各市町村といろいろな話をしております。そういった話をすることが、各市町村が、警戒区域の市町村ということですけれども、復興に向かっていろいろな計画を立てることにもつながるというふうに思いますので、その準備はしたいと思っております。 ただ、なかなか難しいのは、緊急時避難準備区域もそうだったんですけれども、第一ステップが終わった段階で、では解除に向けてやろうというときも、これは実はいろいろな問題がございまして、すぐには解除につながらなかった、そういう経験もございます。 したがいまして、準備はスタートをいたしますけれども、第二ステップが終わった段階ですぐ警戒区域の解除とか変更ということには恐らくならないであろう。そこからしっかりと準備をして、安心をして、そして何よりも納得をして帰っていただける地域から順番にやるという、そこは慎重には慎重を期してやってまいりたいというふうに思っております。 準備は始めます。
○石井(啓)委員 それはそのとおりですよ。ステップ2が解除されて、冷温停止状態になってすぐにこの計画的な区域から警戒区域が解除されるはずがありませんよ。まず除染しなきゃいけないわけですからね。年間二十ミリシーベルト以内におさめなければ、帰ろうといったって帰れないわけだから。それよりさらに下げていくということが必要なんだけれども、そういう除染計画を含めて、いつごろそういう全体的な工程表が示せるのか。そのことを早く住民の皆様に示すべきではないかということなんです。 では、総理、最後にお聞きしますけれども、やはり政府として、今、先行きの見通しが立たずに本当にいら立ちを募らせている住民の方々に、一日も早く先の見通しを示すということが、私は政府の責任だと思っています。そういう意味で、今、いつ帰れるかというのはすぐに言えないかもしれないけれども、帰還に向けての工程表をなるべく早く示す、あるいはその工程表をいつつくるか、その目標なりめどなり、そういうものはぜひ政府として早くお示しをいただきたい、こういうふうに思いますけれども、総理、いかがですか。
○野田内閣総理大臣 何よりもやはり見通しが一番大事だと思います。その見通しが立つように、政府も全力でその準備をしていきたいというふうに思います。
○石井(啓)委員 では、以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○中井委員長 この際、富田茂之君から関連質疑の申し出があります。石井君の持ち時間の範囲内でこれを許します。富田茂之君。
○富田委員 公明党の富田茂之です。 今、石井政調会長の方から、いつ帰れるんだというお話がありました。それに関連して、東京電力の西澤社長にお見えになっていただいていますので、東電にまず先にお伺いしたいと思います。 昨日のこの委員会で、枝野経産大臣の方から、請求の案内を見て唖然としたというお話がありました。昨日、委員会終了後に東電の副社長さんを呼んで、きちんと改善指導をしたいというお話がありました。きょうの朝の一般各紙にはなかなかちょっと記事が出ていなかったものですから、いろいろ調べてみまして、東電の方で経産省の方に一枚ペーパーを渡したというようなお話がありました。 ちょっと東京電力の皆さんに確認したいんですが、被害者の請求書作成に当たって、これまでは相談センター、コールセンター等を設けるということでしたけれども、高齢者の皆さんのところには御訪問の上御説明するというような記載が一つあります。また、補足資料をきちんと作成してお送りする、これが二点目に記載がありました。また、損害賠償の運用ですけれども、一たん請求されても、後に領収書が新たに見つかってきたとか請求額がふえた場合については、それについても柔軟に対応するというのが三点目にありました。そして、合意をしたらこれ以上もう請求はできないんだよというような記載がありましたけれども、それについては当該部分を削除するというような対応をするというふうに東京電力側から経産省の方に表明があったというふうに伺っているんですが、この四点はこれで間違いないでしょうか。
○西澤参考人 先生の御質問にお答え申し上げます。 先生が御指摘いただきました四点については、その旨を枝野経産大臣の方に御説明いたしました。 ちょっと補足させていただきますと、徹底した個別説明の改善というのを求められておりましたので、これは説明会の開催、もう二十五回ほどやっておりますけれども、今後三十回以上やっていこう。それから、相談窓口も、今五十カ所開いておりまして、三百三十ほどのブースを設けてございますけれども、これももっとふやしていく。それから、御高齢の方は、先ほど言いましたように、これは戸別訪問をきちっとさせていただく。それから、請求書作成に向けて、簡易な説明資料、補足資料、これは早急に被害者の方に届くようにさせていただこう。それから、合意書は、申し上げたとおり、これは削除いたします。 以上申し述べましたけれども、あと、大臣の方から、中小企業の方を補償金の支払いを滞ることのないようしっかりやってほしいということがございまして、この点につきましては、現在、三月から五月分の仮払いという形でやっておりますけれども、三月から五月分の残りの支払い、それから六月から八月分の全額の支払い、これは早急に取り組む。それから、今後、その状況を見ながらいろいろ検討をしてまいりたいというふうに思っております。 以上でございます。
○富田委員 大臣に約束したことをぜひ現場に徹底していただいて、きちんとやっていただきたいと思いますし、高齢の方のところに訪問というのはいいことだと思うんですけれども、原則は、きのう枝野大臣、マンツーマンでというふうに言われましたけれども、本来、この原発事故の被災者は何の落ち度もないわけですね。交通事故の被害者だって、加害者側が被害者のお宅に伺って、謝罪から始めますよ。 東電側は、本当に被災者の気持ちになるんだったら、社員が一軒一軒お訪ねして請求書の書き方をきちんと説明して、被災者の立場になって、できるだけ損害を確保するような形で請求書を出せるように、それを原則とすべきだと思うんですが、社長、どうですか、その点。
○西澤参考人 先生のおっしゃるとおりでございまして、何十万という方々が恐らく御請求なさるという形で、それに対してはこちらも体制を整えてしっかり対応してまいりたい。なるべくマンツーマンで、フェース・ツー・フェースできちっと対応させていただきたいと思っております。
○富田委員 ぜひその点お願いします。 あと、いろいろ被災者の方からお伺いしていますと、賠償の支払い基準に、根拠がはっきりしていなくて、被災者から見たら納得のいきにくい部分がある。特に、避難生活等に係る精神的損害、いわゆる慰謝料ですね。 これは、請求の御案内というのを見ますと、二十三年の三月十一日から八月の三十一日までは一人当たり月十万あるいは月十二万、これは、仮設住宅とか、そういういろいろなところに入っている場合によって変わってくるということで。九月一日から来年の二月までは一人当たり月五万。来年の三月一日以降は「本件事故の収束状況に応じ、別途お知らせいたします」と。 これは、何で時が過ぎると精神的損害に対する賠償金が安くなるんですか。(発言する者あり)今、普通逆だよなというやじがありましたけれども、我が党の漆原国対委員長も弁護士ですから、弁護士的感覚からいうと、これはふえていくのが普通だと思うんですよ。いつ帰れるかわからない、不安はますます増すわけですから、そういった方に対する慰謝料というのは、減らすというのはちょっと不合理なんじゃないですか。 この算定根拠は一体何なんですか、これを御説明いただきたいと思います。
○西澤参考人 算定根拠についてでございますけれども、これは、原子力損害賠償法に基づきまして紛争審査会の中間指針が出されておりまして、それに基づいて、今の十万、十二万というのは示されております。それから、半年たったら五万というのも示されておりまして、それに基づいて今回は記載させていただいております。 以上でございます。
○富田委員 ちょっとそこを被災者の立場から見たら、審査会の方で決めたからと言われても、多分納得できないと思うんですね。今、交通事故の損害賠償というのは類型化されていますから、交通事故の入院一カ月の慰謝料が五十三万円、通院で二十八万円ですよ。これと比べても余りにも安過ぎませんか。もう少し被災者の立場に立って検討し直してほしいと思います。ここで答弁はできないと思いますので、そういう要望をしておきますので、社長、ぜひ社内で検討していただきたいというふうに思います。 あと、福島、茨城、栃木、群馬、四県の観光業の皆さんが受けた風評被害についても二〇%減額だ、全部東電のせいじゃない、地震や津波の影響もあるから、阪神大震災の経験を踏まえて二〇パー減額しますというこの点も、観光業の皆さんから見たら、何でだ、うちは津波や震災の被害じゃないんだ、全部風評被害でお客さんが減っているんだという方が大勢いると思います。 この点の見直しも検討していただきたいし、私は総理と同じ千葉県ですが、何で、茨城がよくて、利根川を隔てた千葉がだめなんだというふうに千葉の観光業の皆さんから言われますので、原発事故と損害の間に因果関係があれば損害賠償請求はできると思いますが、東電側でも、この四県以外の観光業の皆さんへの配慮もぜひお願いしたいと思います。 もう一点、社長に確認したいんですが、この請求書の中には入っていませんが、財物価値の喪失または減少、これについては被災者の関心が一番高いと思います。ただ、この地域に入れない、また、算定がまだできない、今後、その賠償のスキームを国としてどういうふうにしていくか決まっていないので、まだお答えできませんというふうに丁寧に記載がありました。そのとおりだと思うんですが、今後どういう手順を踏んでこの賠償がされていくかについて被災者の関心は一番高いと思いますので、そのあたりについて何かお考えがあったら、ここでぜひお示しをいただきたいと思います。
○西澤参考人 お答えいたします。 財物価値につきましては、これから紛争審査会の方できちっと議論がなされるというふうに聞いております。結論が出ましたら、直ちにそれに基づいて算定基準をおつくりして、皆さんに御周知してまいりたいというふうに思っております。
○中井委員長 中川さん、観光のこと、やりますか。
○中川国務大臣 先ほどの議論は、文科省が担当しております原子力損害賠償紛争審査会、これに基づいてそれぞれ賠償基準というのが定められてきたということでありまして、その中間指針の中で、先ほどポイントとして挙げられた問題点というのがあるんだと思います。 最初の、六カ月間で基準が変わってくる、こういうことなんですけれども、先ほど御指摘のように、これは交通事故で傷害を負って入院した場合の精神的損害の算定の考え方、これをこの審査会では基準にしております。その中で、弁護士会が定めた基準というのがありまして、それに基づいてこの六カ月間の違いというのが算定をされておるというふうに理解をしております。 これは中間指針なんですが、先ほどの観光の問題、これは地域が限定をされておって、また、それ以外のところにも被害があるじゃないかというような御指摘、このことに関しては、個別にそれぞれ範囲を広げていきながら、個別の事象として考えていくという弾力的な取り組みということをすることになっております。 同時に、これで終わったわけじゃなくて、これからも中間的な指針というのが追加されて出てくる予定になっておりまして、その都度またこうした議論をしていただくということ。 それから、もう一つは、紛争審査会の方がオープンしましたので、ここで個々の問題について、それこそ疑義がある、あるいはまた、もう少ししっかり考えていくべきだということに関しては、この紛争審査会の窓口で一つ一つ丁寧に対応させていただくということになっております。
○富田委員 あと、最後に一点、西澤社長に確認したいんですが、九月以降の請求も三カ月ごとに再請求が必要になってきますよね、形としては。その際、今回の請求書は簡素化していただくようですけれども、さらなる簡素化、もう一たん請求が出て基準が決まっているわけですから、そこを今のうちからきちんと検討していただいて、被災者の立場に立った損害賠償請求がきちんとできるようにしていただきたいと思いますが、その点のお考えはどうですか。
○西澤参考人 このたびの資料等の、大部でわかりにくいということは本当に申しわけなく思っております。 大臣の御指摘も受けて、今いろいろやり方等は検討して、今後しっかりやっていきますけれども、お配りしております資料等は今のままでちょっと当面やらせていただいて、その状況を見ながら、また今後いろいろ検討していきたいと思っております。マンツーマンも含めて、やることの御説明等、請求書をしっかり書いていただくように、最大限の補助といいますか、サポートをいたしますので、よろしく御理解のほどをお願い申し上げます。
○富田委員 東電はもうこれで結構です。よろしくお願いします。 では、総理に、総理の政治姿勢についてまずお尋ねしたいと思うんですが、きのうときょうの議論をずっと聞いていまして、総理にどういうふうに質問しようかなと正直悩みました。 総理と私は、九三年、旧中選挙区時代、私は千葉四区で、総理は千葉一区、当選同期です。翌年には、新進党で合流して一緒に政治活動してきました。 総理も、あの代表選挙の演説の中で落選を経験されたというお話をされましたが、私も、小選挙区で落選し、そのときには総理にいろいろ激励をいただきました。 同じ経験をしてきて、今回の、きのうの小沢元代表の秘書さん三人の判決を聞いての総理のこの委員会での対応を見ていると、総理らしくないな。九三年に一緒に当選してきたときに、政治改革、きちんとやっていくんだという、きょうは当選同期がいっぱいいらっしゃいますから、多分そのときの思いを忘れてはいないと思うんですけれども。あのときは金丸さんの金庫事件とかがあって、私も弁護士から議員に挑戦させてもらいましたけれども、こんな政治でどうするんだという思いで、みんなあのとき出てきたんだと思います。 そういった中で、私、総理の民主党代表選挙の立候補演説を聞いていまして、マスコミ的にはドジョウ演説、ドジョウの話が受けていましたけれども、私はちょっと違った部分に感銘したんですね。 総理はこのように言われました。当時所属していた政党は解党し、政党助成金は来ません。一人で資金集めをしなければなりません。中小企業のおやじさんたちに応援してもらったという話がこの後続いていました。そして、子供たちがだんだん大きくなる、成長していきます。子供が大きくなって、ズボンを買う、靴を買う、うれしいことです。でも、浪人中はなかなかそれができませんでした。私、これを聞いたときに本当にぐっときました、自分も同じような思いがありましたので。 総理、でも、総理が浪人中こういう苦労をしたのはなぜですか。新進党が解党したのは、総理が、九六年十月、百五票差で落選した翌年十二月です。その間、新進党はありました。でも、総理は御自分の生活も政治活動も大変苦労されたと思います。私は後でわかりましたけれども、あのときの小沢元代表が、新進党の中での政治資金の配り方もきちんとしていなかった。その後、小沢さんには政治資金にまつわるいろいろな疑惑が出てきたけれども、あの当時からやはりあったんだなというふうに思い出しました。 だから、総理は、九三年の政治改革を目指して我々と当選してきたときの気持ちがあれば、きのうとけさの答弁のようには本来ならないと私は思うんですね。 個別の証人喚問とか、そういうものに対しての答弁を求めようとは思いません。今、国民が政治に対して本当に信頼をなくしている。この信頼の回復のために何が一番必要か。最低限必要なことは、私は、政治資金の透明化と、説明責任を政治家がきちんと果たしていくことだというふうに思います。その点に関する総理のお考えを、ぜひここで聞いておきたいと思います。
○野田内閣総理大臣 富田委員とは同期当選で、同じく政治改革を志して戦ってまいりました。お互いに、落選をしたときは、ちょっと時期は違いますけれども、励まし合ってきたという経験がございます。今、本当に本質的な御質問をいただいたというふうに思います。 私自身、政治家であると同時に、政治改革家でありたいと思います。自戒をしなければいけない点もあるし、わきの甘いところもありますが、常に政治が信頼をされる、そういう世界であるべきだろうというふうに思います。 そのためには、何かあったときにはきちっと国民に説明責任を果たしていく政治を貫いていかなければいけないというふうに思いますし、御批判が出れば、あることないことという世界でもあります、ないことないことも言われるかもしれませんけれども。そのためにも、きちっとわきを固めて、説明しなければいけないことはきちっと説明するという、そういう政治をぜひこれから実現していければなというふうに思っております。
○富田委員 ぜひその気持ちというのを忘れないで、具体的な問題についてもリーダーシップをとってもらいたいと思います。 一点、通告させていただいておりましたけれども、鳩山総理、菅総理、この両総理のもとで、やはり民主党政権の政権運営には何かが欠けていたんだと思うんですね、結局、一年続かずに三代目の総理になったわけですから。野田総理から見て、この両政権下で、民主党の政権運営に何が欠けていたと思いますか。
○野田内閣総理大臣 政権交代を実現してちょうど二年になります。私は三代目の総理になりました。それぞれ、前の総理、その前の総理、またそれを支えた役員の皆さん、閣僚の皆さん、みんな一生懸命、政権交代の成果が上がるように、歯を食いしばって努力をしてきたというふうに思います。そこは、評価はともあれ、違うかもしれませんが、我々なりに、応援していただいた有権者の皆様に政権交代をしてよかったと思える国をつくりたいという意味では、みんな思いは、心は一つだったというふうに思います。 ただ、その御期待にこたえられるような結果が出てきてなかった部分は確かにあると思うんです。それは何か。いろいろあるかもしれません。政権運営に習熟していなかった部分もあったりとか、あるいは、やはりもっと党がまとまって、これも代表選挙で申し上げましたけれども、政権運営というのは雪だるまを坂道を押し上げていくようなものだと。そのときに、だれかが力を抜いたり、だれかがすねたりしながら、その雪だるまを押し上げる努力を全力でみんなでやってこなかったではないかということが私は一番の反省点であって、だからこそ、さっき、午前中の御質問で石破さんから、ノーサイドというのはだれかの側に立つことじゃないかと言われました。だれかの側に立つんじゃなくて、雪だるまをみんなで押していこうということを確認したい。そのためには、かんかんがくがくの議論があってもいいと思うんですが、決まったことについてはみんながしっかりと支えていく。 リーダーシップ論ばかりなんです、今。鳩山さんの問題、菅さんの問題、おっしゃられました。私は、鳩山さん、菅さんの問題じゃなくて、フォロワーシップに問題があったんではないか。そこはしっかり反省しなければいけないというふうに思っています。
○富田委員 私もそのとおりだと思うんですね。民主党全体としてまとまりが悪かった、組織の体をなしていなかった、それを改善していくんだという総理の思いは、もうそのとおりだと思います。 もう一点、野党への配慮が欠けていたと思う。 菅さんは最後に何しましたか。自民党の議員さんを引っこ抜いてきた。そういうことをしておいて、三党で話し合いをしましょう。人間は感情の動物ですから、そういう情の部分もわからないで野党への配慮が欠けていたら、このねじれ国会の中で進むものも進みませんよ。 三党で合意しようと言いながら、くだらないやじを飛ばす。本当に野党に配慮するんなら、厳しいやじはいいですよ、どうでもいいようなやじを予算委員会でやっているようでは……(発言する者あり)お互いさま、そういうやじがだめなんだよ。きちんと野党に配慮して、野党のことも聞きながら、先ほど我が党の石井政調会長が、どうですか、こういう政策はと。そうしたら、三党でやれというやじが飛びました。これは何ですか。 もう少しきちんと民主党の中がまとまってもらって、この委員会が自民党以下野党の意見を聞く最大のチャンスじゃないですか。野党がどう考えているのかを閣僚の皆さんが直接聞ける最大のチャンスですよ。それを予算委員が邪魔してどうするんですか。 そういう姿勢に私はこれまでの政権運営がまずいところがあったんではないかと思いますので、ぜひ謙虚になっていただいて、野党の言い分、聞くべきところは聞いていただいて、三党合意をまず進めて、復旧復興のために全力を尽くしていただきたいというふうに思います。 以下、個別の政策についてお伺いします。 三党合意で、先ほど石井政調会長の方から子ども手当の今後についてのお話がありました。私は文部科学の方をずっと担当していましたので、高校無償化、中川大臣お待ちかねだと思いますが、高校無償化についてもこの三党合意の中に触れられています。高校無償化の平成二十四年度以降の制度のあり方については、「政策効果の検証をもとに、必要な見直しを検討する。」昨日は、岡田克也議員の質問に対して、高校を中退する学生さんが、三六%ですか、減った、これは成果だと。確かに授業料で苦労しなくていいですから、そういう結果が出たと思います。そういったことも含めて検証して、どうするか、見直しを検討する。 自民党の皆さんは、高校無償化はばらまきだからやめろという立場です。私たち公明党は違います。昨年、高校無償化の法案に賛成しました。(発言する者あり)よしじゃないんだよ。なぜ賛成したか。条件つきの賛成ですよ。そういうやじはやめましょうよ、くだらないね。 去年の三月、高校無償化の法案を審議しているときに、それまで気がつかなかったことが出てきましたよね、中川さん。高校無償化で子供たちがみんな授業料を払わなくて済んで高校へ行ける、本当にそのことだけはいいことなんだけれども、ここにちょっとパネルを出させていただきますが、逆に、民主党の皆さんは高校無償化と一緒に特定扶養控除の縮減をした。皆さんのお手元には一枚目のを見ていただくといいんですが、これは最初、文部科学省はいいことだとずっと言っていたんですね。このパネルの一番上、「公立(全日)」というところを見ていただきますと、どの家庭も全部プラスになります。一番下の私立高校のところも全部プラスになります。 ところが、定時制、通信制、特別支援学校に行っているお子さんたちの世帯はみんな負担増になっちゃう。これが、去年の三月、高校無償化法案を文部科学委員会で審議している中で明らかになってきました。 これはどうにかしなきゃいけないということになって、この予算委員会でも取り上げましたけれども、当時、中川大臣は副大臣でした。中川さんは、私がこの点を、去年の三月十二日、文部科学委員会で質問したら、「この実態等を踏まえながら、特定扶養控除縮減によって実際に家計に影響が生じる平成二十三年末に向けて、例えば給付型を含む奨学金事業の充実、これなども念頭に入れて、文部科学省の範囲としてはでき得る限りのことをしていきたい。それ以外にも、これは税調全体の中で、ここのところは制度として設計をしていくという議論、こういうことになっていくというふうに認識をしております。」副大臣時代の答弁ですけれども、今、出世されて大臣になられたわけだから……(発言する者あり)川端さんのは後で聞きますけれども。 野田さんも、実は財務副大臣だったのですが、私は、文科委員会に来ていただきまして、文科省の邪魔しないでくれというようなことで質問しましたら、当時、財務副大臣の野田総理はこのように答弁されました。「この負担、影響が出てくるのは平成二十三年の末、年末調整のころでございますので、そのころまでに関係省庁と協議をして、その適切な対応の中身を決めていきたいと思います。必ずしも、それが、だから税であるのかそうでないのか含めて検討をさせていただきたいというふうに思います。」というふうに答弁されましたよね。 一年六カ月たちました。何かやりましたか。中川大臣、どうですか。
○中川国務大臣 富田委員には、この問題について非常に熱心に取り組んでいただいて、私からも心から感謝を申し上げたいというふうに思います。 私も、副大臣時代に、この問題について、やはりせっかくの高等学校の無償化というのが、一部の、いわゆる定時制、通信制あるいは特別支援学校の子供たちに対しては、逆に特定扶養控除がなくなるということから減額になって所得を圧迫する、それも、額が一万八千円から十万円まで、それぞれ所得によって違うのですが、そういう結果になるということは、これはやはり矛盾だから解消をするようにしていくということ、そのことで努力をしてきました。 本来はすかっといけばよかったのですが、すかっといくということは、給付型の奨学金でそこを配慮していくということでやっていけばよかったのですが、そこがなかなか財務省との交渉の中でうまくいきませんでした。 それで、しかし何とかしなきゃいけないということで取り入れたのが、高校生の修学支援基金というものをそれぞれの県に出しまして、そこから、貸与型の奨学金、これを増額していく、あるいは貸与の要件を緩和していく、あるいは返還免除制度、これは最終的に返還できないという経済状況があれば返還を免除しようという制度、そういうものを入れて対応をしたということであります。 先取りをせずに、それでは、その後を続けてください。
○富田委員 今の中川大臣の答弁は、実は、この予算委員会で、ことし、私が高木文科大臣に質問しましたら、そういう対応をしたい、高校生への奨学金の要件を緩やかにして貸し出しやすくする、また、額もふやす、特に、この特定扶養控除の縮減によって負担増になった世帯については、八千円、三万円、三万六千円で、額をふやします、返すときには、大変なら免除の規定も入れさせます、これで何とかここの穴を埋めたいというようなお話でした。 でも、私は、それは都道府県の事業だから、国の方でそういうふうに要請しても、各都道府県が本当にそうやるかわかりませんよ、国の方できちんと施策を考えないとだめなんじゃないですかと質問したら、野田さんは当時財務大臣で、その方法が今は一番適切だと思うというふうにこの予算委員会で三月に答弁されました。 では、実際、文科省はどうしたのか。 皆さんのお手元に、ちょっと資料を見ていただきたいんですが、資料の三、「高校生修学支援基金を活用した支援(奨学金拡充)」、資料の四、「高校生修学支援基金を活用した支援(返済の負担軽減)」、これが文科省の施策としてやられて、資料の五で、当時の山中初等中等教育局長から各都道府県の教育委員会に、高校生修学支援基金事業実施要領の改正ということで、この縮減で負担増になった世帯にプラスで奨学金を出せます、免除してもいいです、それも基金からきちんと全部手当てしますというふうにやったんですね。やった結果はどうなりましたか、中川大臣。
○中川国務大臣 御指摘があるだろうということで、私も資料をチェックしていたんですが、結果としては、各都道府県がこれに乗ってこなかったということであります。 その理由というのは何なんだということを確認もしたんですけれども、これは、この基金の期限が今年度末とされているということもあって、恒常的なというか、一つの制度として、こういう形に乗るというものに対して恐らくちゅうちょがあったんだろうというふうに思います。そこの問題を私も克服していかなければならないというふうに思っております。 もう一つは、貸与じゃなくて、給付型の奨学金というのをすっきり入れていくということ、これが一番大事な話だというふうに思っていまして、来年度の予算に対して、まだしっかり財務大臣とは相談はしていないんですけれども、文科省としては、これを入れていく、給付型の奨学金の芽出しをしていくということで、ぜひ対応をしていきたいと思います。 同時に、税制調査会の中では、この問題も取り上げて、しっかり議論もしていきたいというふうに思っています。
○富田委員 民主党の皆さん、特に資料の六を見てください、資料の六を。 今、中川大臣が言われたように、この制度改正について、四十七都道府県どこも実施してくれなかったんですよ。都道府県事業だから難しいんじゃないんですかとことし指摘しましたけれども、やはりそのとおりになってしまった。 これは民主党の議員の皆さんにお願いしたいんですけれども、政府の方でこういう制度をつくって都道府県の事業にうまく連携させるというのは、与党の国会議員の皆さんがそれぞれの地元の都道府県議会議員としっかり連携して各都道府県の知事さんとか教育部局を督励しないと、このネットワークを利用しないと、やらない。特に、この四十七都道府県は、もしかしたら民主党政権がなくなっちゃうんじゃないかと思ってやらなかったんじゃないかと思うぐらい。 本当はこれだけ議員さんがいらっしゃるんだから、都道府県の議員さんと連携すれば、実施県がゼロということは絶対にないんですよ。検討しているところがまだあるから、ぜひ都道府県議会議員の皆さんと連携して、各知事さんへ、政府・与党としての要望をきちんと伝えてもらいたいというふうに思います。それはぜひ一点お願いしたいと思います。 中川さんの方から給付型の奨学金、もう本当にいいことです。これは、実は麻生内閣で、給付型の奨学金、二十二年度の八月の概算要求で四百五十五億円、新しく制度をつくるぞということでやったんですが、九月に政権交代があって、十月の概算要求でこれは百二十三億に減らされました。減らされたけれども、今、中川さんが言ったように、芽出しになって、ここで給付型の奨学金が始まれば、本当に大変な思いをして、学校に行きたいというお子さんたちを救えるな。もう喜んだんだけれども、残念ながら、二十二年度本予算、全くゼロですよ、何にもない。次の年、もう一回文科省チャレンジだということで、一億減らして百二十二億円で給付型の奨学金、概算要求出したけれども、二十三年度予算、ゼロですよね。結局だめだった。 今、中川大臣、来年芽出ししたいと言うけれども、芽は出るんですか。安住さん、どうですか。給付型奨学金制度をつくるんですか、民主党。ここで約束してくださいよ。
○安住国務大臣 突然の御指名……(富田委員「いや、突然じゃない。ちゃんと通告しているよ」と呼ぶ) 私、事情を聞いたときに、確かに、先生、この奨学金の支援策というのはあるというところまで聞いたんです。ところが、富田先生からこれを聞いて、なるほど、この制度の活用はここまでうまくいっていないんだなというのを初めて見ました。役所の説明ではやはりそういうところがないのは、全く私も反省しないといけないと思います。 ただ一方で、第三次補正予算で、今の制度の増額の予算を積もう、そしてこの制度を生かしてやってみようという意見もあるんです。ですから、ちょっと中川大臣と文科省で責任をきちっと、予算を総額でいえばもう四百八十億近くつけているわけですから、これをなぜ活用できないのかということはやはり文科省にきちっと説明してもらって、改善すべきところはしっかり改善していきたいというふうに思っております。 事情はよくわかりましたので、こういうふうに、いわば上乗せ部分の二十五万円部分がなくなって非常に不利益をこうむるのが定時制やそういう特別支援学校に行っているようなお子さんを持っている御家庭だということも事情はよくわかりましたので、できるだけ改善するように努力をさせていただきたいと思います。
○中井委員長 財務大臣、去年から大問題になっていることを今ごろわかっちゃだめだよ。
○富田委員 委員長はもうずっと議論を聞いていただいていたので問題点よくおわかりだと思いますが、高校に進学も就職もしていないお子さん、資料の二、皆さん見ていただくと、一万六千九十七人、定時制に通うお子さんが十一万二千四百八人、通信制に通うお子さんが八万六千八百四十三人、特別支援学校は国立が千二百九十八人、公立が五万四千八百八十六人。合計で二十七万千五百三十二名のお子さんたちの御家庭に影響が出るんですよ。 これ、一年六カ月議論してきて、ここにいらっしゃる方がそのときの議論に参加していなかったのなら今の御答弁でも、まあ、次やってくれるならと思うんですけれども、総理も財務副大臣でいた、中川さんも文科副大臣でいた、川端総務大臣は当時、担当の文科大臣で、給付型をやりたいと言っていただいたんですね。それで、できなかった。 これだけのお子さんたちの家庭に影響が出るので、ぜひ、財務省と文科省だけということだけじゃなくて、野田内閣の行き方だと僕は思うんです。 総理、代表選の演説のときにこう言われているじゃないですか。アサガオの例えを話されて、私、いい話だと思いました。アサガオは本当に暖かいから咲くんじゃないということで、総理はこういうふうに結ばれましたよ。今、夜のやみ、夜の冷たさの中で明かりとか暖かさを求めている人がいっぱいいるんじゃないでしょうか。今こそそういう政治を実現しなければいけない。 そう訴えかけられて代表、総理になったんだから、この人たちのことは年末までにどうにかしなきゃならないというのは総理もわかっていたはずですよね。総理も、二十三年末までにきちんとしますというふうに一年半前に私に約束したんだから、ぜひ年末までにいろいろな手だてをとってください。どうですか。
○野田内閣総理大臣 富田先生からずっとこの問題を取り上げていただきまして、先般、この高校生修学支援基金、文科大臣の御説明を聞いていて、これは適切なやり方だと当時申し上げました。実効性がどうだったかということは今の表で改めてわかりましたけれども、ただ、先ほど中川大臣が、この期間がもうちょっと延びれば活用できるんじゃないかという一つの御判断もされました。 そのことも含めて、この制度が本当に効果的に機能するのかどうかの議論を十分にさせていただいた上で、二十三年度末までに対応するということは、私、申し上げたことは間違いございませんので、それも含めてきちっとした対応策を決めていきたいというふうに思います。
○富田委員 しっかりお願いしますね。 もう一点、ちょっとこの補正予算と二十四年度の予算で心配なのが、学校の耐震化予算なんです。今回の大震災で学校は避難所になって、防災拠点としても、六百六十二の学校が避難所になった。本当に大事だったと思います。 二〇〇八年五月の中国四川の大地震、あれを受けて法律の補助率を変えました、各党全党賛成で、耐震化は大事だということで。それで耐震化は伸びてきたんですね。 この推移を見てください。十九年、二十年、二十一年、ぐんと伸びてきて、二十二年度予算、二十三年度、どんと落ちちゃいました。二十二年のピンク色の数字ですけれども、実はこのピンク色の数字は、予備費を入れていただいたんですね。経済危機対応・地域活性化予備費は一兆円ありました。そのうち八百十八億円を当時の鳩山総理が、我々が質問し、委員会で決議をして、やはり大事だということで、本当にぎりぎり夏の工事に間に合うような形で入れていただいたのがこのピンクの部分です。この八百十八億を財務大臣として決定したのは野田総理なんですね。決めましたということで、私は連絡をいただきました。ところが、今度どんと二十三年度は、当初が八百五億で、本当に落ちてしまった。 今、この震災を受けて、来年度の地方の計画というのは、事業計画はもう出てきていますよね、文科省の方で掌握されていますけれども。これは五千棟分ぐらい出てきている。ところが、今度の三次補正では三千棟分しか手当てできない予定だというふうに聞いています。千二十億円を計上する予定だということですが、中川大臣、それでいいんですか。
○中川国務大臣 耐震については、何よりも優先して予算づけをして、それぞれ出てきたものはすべて対応するという気持ちでやっていきたいというふうに思っています。 公明党の方からもこの予算について提言をいただいていますが、先ほどお話しのように、三次補正で一千二十億円、そして続いて二十四年度予算で千五百億円、両方合わせて二千五百億円ということでトータルを考えております。これでいくと、今出てきている要望といいますか、それぞれの地域の対応というのが満たされるということになっておりまして、頑張っていきたいというふうに思います。
○富田委員 中川さん、今の数字はちょっとごまかしがあるでしょう、自分で言っていて多分わかっていると思うんですけれども。耐震関連の予算は、五千四百棟分で二千四百四十億だから、今の数字で多分足りると思うんですね。ただ、今回、先ほど石井政調会長が言われていましたが、三次補正に向けて、防災関連も大事だということで我が党からも提言させていただいていますけれども、老朽化した校舎の改修とか、天井部分、非構造部材の耐震化、今回随分落ちてきました。そういったものとか、非常用電源としても使用可能な太陽光発電の設置とか、そういった防災関連事業の予算も五百九十億、本来、地方から出てきているんですよね。これを合わせて、ほかのを合わせて三千三百五十億なんだけれども、今回千二十億しか出さない。 今、中川さん、耐震化の部分であと千五百億を平成二十四年度予算で要求すると言ったけれども、つきますか。去年だって、当初予算は八百五億だよ。今回は一〇%切るわけでしょう、まず概算要求のときに。後で上乗せするといったって、八百五億しかないものを、そんな千五百億まで本当に文科省で上乗せできるんですか。 安住さん、どうですか。ちゃんと約束してくれますか。
○安住国務大臣 第三次補正の党間協議がこれから始まると思いますので、そこでぜひ政調会長同士のお話の中で御要望いただければと思いますし、七千億の特別枠というのも来年度設けておりますが、そこは総理の御判断もいただきますけれども、比較的やはり重要度の高い事業ではないかなと思っておりますので、耐震率を上げていくことは十分可能であるというふうに思っております。
○富田委員 三党協議で当然やっていただきたいと思うんですけれども、二十四年度予算、当初予算に入れてもなかなか難しいんじゃないかな。だったら、きちんとこの三次補正の中で、千二十億じゃなくて、ちゃんと二十四年度の当初予算で地方自治体の希望が全部埋まるようにやるべきじゃないですかね。 民主党の文部科学の部門会議に「平成二十四年度概算要求における考え方」というペーパーが出されたようです。ちょっとコピーをいただきました。その中に、耐震化等の推進項目について、「要求の考え方」という欄に「耐震化事業については第三次補正予算と一体的に推進し、地方の要望事業全てに対応できるよう大幅に拡充」と書いてあるんですね。 党の方針として、また概算要求の考え方として決めているんだから、二十四年度当初予算が出てくるまで本当に大丈夫だというふうに総理と財務大臣が約束してくれるならいいですけれども、そうじゃなかったらこの第三次補正でしっかりやるべきじゃないですか。どうですか。
○中川国務大臣 これは、いわゆる建築にかかる、あるいは改修にかかる時間というのがありまして、そういう意味では、補正でやれる金額というのが、今の金額、一千二十億ということになってきています。ですから、残りは次の、いわゆる来年度の予算ということになるんですけれども、ここは財務省としっかり議論をしていかなきゃいけないところでありますが、私たちは、この予算については復興予算枠の中で、別枠で考えていくべきだというふうに思っておりまして、そこのところをしっかり枠づけをしながら頑張っていきたいというふうに思っています。
○富田委員 もう少し明確に、安住さん、せっかく財務大臣になられたんだから、本当に予算をつけるぞというぐらい言ってほしかったんですけれども。 もう時間があと三分しかありませんので、質問をあと三項目用意していましたが、全部できません。 最後に、防災教育の点だけ、ちょっと総理のお考えをお聞きしておきたいんです。 総理、ちょっと通告しておきましたけれども、これは、釜石の小中学校の皆さんが避難して、鵜住居小学校と釜石東中学校という学校が、子供たちが自主的に避難して五百六十二人の命が全部助かったという経路が全部書いてあります。 実は、五月十八日に予算委員会で現地に行きまして、中川大臣も同じグループで一緒でしたけれども、現地で説明を聞いて、中学生が、サッカーのグラウンドでサッカー部の子が運動をしていて、大きな地震があった。その子が真っ先に駆け出した、津波が来ると。隣の小学校はみんな三階まで避難していたけれども、中学生のお兄ちゃんが駆け出したから津波だということで、全員がその後を追って、避難場所と決められていた五百メートル先まで行ったら、その裏のがけが崩れていたので、中学生の判断でもっと上へ行かなきゃだめだと。もう五百メートル先を目指して、最終的に石材店に来た。石材店の上に三陸縦貫道がちょうど五日前に通って、釜石山田線、その上に子供たちが行って風船を上げていた。そこから大槌湾を見ていたので、ここが一番高いというのがわかったので、みんな助かった。 これはもともと、釜石市が群馬大学の片田先生と組んで防災教育をずっとやってきた。自分の身は自分で守るんだ、てんでんこということでやってきた。そういう中で成果が出たんですけれども、実は、財務大臣の御地元、石巻の大川小学校では、これと全く逆の結果になって、本当に大勢のお子さんが亡くなりました。私も行ってきましたけれども、そこの小学校は避難場所の特定をしていなかった。お母さんたちへの聞き取りでは、避難訓練もしていないじゃないかという聞き取り調査がありました。この差が今回、命の差になってしまった。 こういったことをきちんと、この震災を契機に、政府を挙げて子供たちの命を必ず守るんだということで防災教育に取り組むべきだと思うんですが、もう時間がありませんので、最後に、総理の防災教育に取り組む決意をお伺いしたいと思います。
○野田内閣総理大臣 釜石の奇跡、いろいろなエピソードがあるようなんですが、私がお聞きしたのは、中学生がお年寄りたちを高台に連れていった、どんどんどんどんと。実際に大人の足で歩いてみたら相当苦しい道のりだったそうなんですが、お年寄りたちを導いて、みんなで助かったというお話を聞きました。 というように、子供のころからしっかり防災教育をやっていると、自分の身を守れるだけではなくて、周りの人のことも助けることができるということだと思いますので、防災教育のまさに大切さ、これは重要だというふうに思っております。
○富田委員 終わります。ありがとうございました。
○中井委員長 これにて石井君、富田君の質疑は終了いたしました。 次に、志位和夫君。
○志位委員 私は、日本共産党を代表して、野田総理に質問いたします。 まず、原発事故によって大量、広範囲に広がった放射能汚染からどうやって国民、特に子供たちの健康と命を守るかについて、総理の基本認識を伺いたいと思います。 原発事故からもう半年を超えましたが、いまだに収束の見通しが立たず、十万人もの方々が避難生活を強いられ、福島では、この秋晴れのもとでも子供たちが外遊びさえできないという状況が続いております。 私が本会議の代表質問で、原発安全神話にどっぷりつかって大事故を引き起こした歴代政権の責任をどう自覚しているのかとただしたのに対して、総理は、原子力に関する安全神話にとらわれてきたという事実は謙虚に反省しますとお答えになりました。また、放射能汚染対策については、政府が一丸となって総力を挙げ、全力で取り組むと答弁しました。 まず、私は総理に、原子力災害の対策本部長としての基本的認識を伺いたいと思います。 今回の原発事故によって、一体どれだけの量の放射性物質が放出され、放射能汚染がこの日本の国土のどれだけの範囲に広がっていると認識しておられますか。端的にお答えください。総理、総理の認識です。
○野田内閣総理大臣 数字にかかわることなので経産大臣かと思いましたけれども、お尋ねでございますので、私の方からお答えいたします。 九月十一日に公表した「国際原子力機関に対する日本国政府の追加報告書 東京電力福島原子力発電所の事故について(第二報)」において、現時点までの放射性物質の総放出量は、環境モニタリングデータ等から逆推定結果を踏まえると、沃素131は十万テラベクレルから二十万テラベクレル程度、セシウム137は一万テラベクレルから二万テラベクレル程度と推定をしています。 なお、文科省が作成した環境放射能水準調査結果によれば、九月二十六日時点における各都道府県のモニタリングポストの放射線量は、宮城、福島、茨城の三県の観測点を除き、過去の平常値の範囲におさまっており、現時点での放射性物質の影響は限定的な状況にはなっているというふうに認識をしています。
○志位委員 放射性セシウム137、これが一番の問題になっておりますが、一万から二万テラベクレルという数字をおっしゃいました。これは政府が出している数字で、広島型原爆の大体百六十八倍という数字が出ております。 パネルをひとつごらんいただきたいんですが、これは、群馬大学の早川由紀夫教授が作成した放射能汚染の地図であります。国と自治体が行った七万余りの計測値を含め、インターネットで公開されている無数のデータを参考にして作成したとのことであります。赤い色が最も高い放射線量で、オレンジ色、黄色、黄緑色、緑色と続くわけですが、放射能汚染の広がりは判明している限りでも極めて広大で、北は岩手県から南は千葉県、埼玉県、神奈川県というところまで及んでおります。これは最新の九月のデータです。 総理は、私の代表質問に対して、国の責任として大規模な除染、すなわち放射能を取り除く取り組みを行うということを述べました。 そこで、総理にこれもお聞きしたいんですが、これは、福島県はもとよりですが、放射能で汚染された地域はすべて国が責任を持って除染するということですね。これは総理の答弁をお願いします。
○細野国務大臣 お示しをいただいた資料なんですけれども、緑色のところが薄いということなんですけれども、ちょっとその濃いところと薄いところが若干わかりにくくなっておりまして、薄いところも含めてこの事故由来で汚染をされたということでいうならば、確かに非常に広範囲に広がっているということでございます。 除染について御質問をいただきました。 基本的な考え方をお示しし、そして予算は、二次補正で二千二百億円、三次補正でもしっかりとりたいと思っております。もちろん、最も汚染の度合いが大きいのがやはり福島県でございますので、重点的な除染対象ということになってまいりますが、除染そのものについては、福島県に限定をするというものではなく、必要なところについてはしっかり政府として取り組んでいくということでございます。
○志位委員 政府として全部について取り組むということだと思うんですが、実態はどうか。 例えば、千葉県の東葛地区であります。ここでは、福島県内に迫る高い数値の放射線量が検出され、東葛地区の六つの市で協議会をつくり、独自に放射線量の測定、除染に取り組んでいます。これは、早川教授が作成した地図で見ても、年間一から二十ミリシーベルトとなる危険がある地域で、当然、国が責任を持って対応しなければならない地域であります。 ここで国からどのような支援あるいは協力があったか、六つの市の担当者に直接問い合わせてみました。そうしますと、財政的な支援、協力どころか、政府の除染に関する基本方針あるいは除染実施のガイドラインなどの方針自体についての説明さえ一切ない、どの自治体も、新聞報道で知って独自にインターネットで情報を入手したという。これは総理、余りに無責任じゃないですか。こういうやり方は責任ないやり方だと思いますが、いかがでしょう。
○細野国務大臣 改めてデータを確認してみたいというふうに思っておるんですが、確かに福島県外でも除染についてさまざまな要請が出てきているのは事実でございます。したがって、幅広くしっかり情報を提供して、必要に応じて政府が取り組んでいくということは重要なことであると思っております。 今、志位委員の方で御指摘いただいた、一から二十というのもかなり差がございます。それこそ、一年間で二十というのは極めて高いことでございますので除染を急がなければなりませんけれども、例えば一とかというレベルになれば、これは順番に除染をしていくという、生活空間の中での除染になりますので、それぞれの地域に応じた除染をしっかりやっていく、それを政府として責任を持ってやるという体制で臨んでまいりたいと思います。情報が行っていないところがあれば、そこはしっかり対応すべく、改めて指示をします。
○志位委員 除染、もちろん二十ミリシーベルト以上というのはもうこれは大変な線量ですから、国が責任を持ってやる。しかし、一から二十も国が責任を持つ、一以下でもホットスポットができるから国が支援すると言っている。除染というのは早ければ早いほどいいわけですよ。ところが、方針を決めて一月たっても説明すらしていないというのは、これは国が責任を持っている姿勢とは言えないということを私は言っておきたいと思います。 福島の方に行きますが、福島でも各地の自治体で除染の努力が始まっておりますが、どこでも最大の障害の一つとなっているのが、取り除いた土など、放射能を帯びた廃棄物の保管先です。すなわち、仮置き場が決まらないということです。それが決まらないことから、除染が進まないという訴えが各地から寄せられております。 私は昨日、福島県の川俣町の古川町長から実態をお聞きしました。そうしますと、仮置き場で困っている、いつまで置くのか、どこに持っていくのかがはっきりしないために、なかなか決まらない、仮置き場が決まらないために、通学路の除染に取り組んでいるが、側溝の土砂の取り除きや除草が進まず、各地にホットスポットが存在している、こういうお話でした。なぜ仮置き場が決まらないか。川俣町の古川町長のお話にもあったように、最終処分の展望が示されず、仮置きがいつまで続くかわからないからです。 最近、福島民報社が行った県内五十九の市町村への聞き取り調査によりますと、仮置き場について検討中としている自治体は二十三の自治体に上りますが、ほとんどの自治体が、設置場所や時期については未定、あるいは詳細はこれから決めるとしており、実現のめどすら立っていないんですよ。各自治体は、最終的な処分先が明確でなく、いつまで仮置きされるのかを不安に思う住民の理解が得られないと訴えております。 伊達市のある行政区の関係者は、正直、周辺では設置に反対の声が多い、除染に協力したい気持ちはやまやまだが、仮置きがいつまでなのかわからず、本当に安全かどうかもわからない、住民の安全、安心を考えるといい返事はできないと苦しい胸のうちを語っています。 これは総理、お答えください。今、除染を進める上で、政府が最終処分の展望を示さず、仮置きの期限をいついつまでと決めていない、これが最大のネックの一つになっている、こういう認識はありますか。総理の認識をお聞きしたいと思います。
○中井委員長 それでは、担当大臣に先に聞いて、その後、総理にお願いします。
○細野国務大臣 検討状況について私の方から先に説明をさせていただきます。 志位委員御指摘のとおり、仮置き場を設置しない限り大規模な除染が進まないということになっておりまして、各市町村、非常に、もう本当に苦しい思いをしていただいて恐縮なんですけれども、努力をしていただいて、少しずつ見つかりつつある、そういう状況でございます。 ただ、その際に非常に問題になっているのが、それはどれぐらいの期間仮置きをされるのか、そこはどこに持っていかれるのかということでございまして、その施設、すなわち中間貯蔵の施設を確保するというのが政府の大きな責任であるというふうに承知をしております。 菅政権、菅総理が最後に福島に行かれたときに、大変申しわけないながらも、福島県内に中間貯蔵について御理解をいただけないだろうかという提案を既に総理の方がしておりまして、それを受けて、私の方でさまざまな自治体の皆さんとひざを突き合わせた議論を現在しているところでございます。 このままの状況を放置することはできませんので、十月中には、中間貯蔵のいろいろなあり方も含めて、政府としての考え方を提示したいというふうに思っておりまして、それと並行して、仮置き場についてもできる限り理解をいただけるように、地域の皆さんのところには環境省が直接行って説明をする、そういう対応でやってまいりたいと考えております。
○志位委員 今お話があったように、仮置き場が決まらないために除染が進まないという認識でした。 自治体が今一番求めているのは、仮置きについて期限を決めてほしいということなんですよ。それで、私は、政府として、仮置きの期限は最長でもいつまでで、その期限内に国が責任を持って仮置きは解消しますという形で仮置きの期限を明示すべきではないか。その上で、最終処分の方法、場所については、開かれた形で国民、住民の討論を行い、専門家の知見も総結集して、国民、住民の合意のもとに、国として責任を持って具体化を図ることが必要だと思います。 中間処分というふうに言われましたけれども、中間処分というのは一番中途半端で悪い。やはり中間処分ということになりますと、またその期間が問題になってくるわけですよ。そうじゃなくて、最終処分をどうするかをそういう形で決めたらいい。 ただ、今政府が示すべきは、今度は総理、お答えください、仮置きというものは最長でもいつまで、一年なら一年、二年なら二年、それで解消しますということを政府の責任者がはっきり言うことですよ。いかがですか。
○野田内閣総理大臣 私も、九月八日、福島へ行ったときに、除染のモデル地区としての伊達市の視察をしました、委員が御指摘の伊達市でございますが。 そのときに、やはりブルーシートで置きながら、隠しながら、包みながら対応しているような場面を見ました。あるいは、穴を掘ったやり方で何かできないか、そういう知恵をめぐらしているという場面にも出くわしましたけれども、それをいつまでにするかということは、それはさっきの細野大臣の答弁もあったとおり、中間と位置づけるか最終とするか、要は、そこの最後のところが決まらないとなかなか決めにくいと思いますので、その見通しを明らかにした上で、住民の皆さんに御理解をいただくようなその期限というのが割り出していけるのではないかというふうに思いますし、それをなるべく早く対応しなければいけないというふうに思います。
○志位委員 これはもちろん最終処分と仮置きの期限というのはリンクしてくるわけですけれども、それを含めて仮置きの期限はいつまでと、総理の責任で、今ここで何年と言えというわけじゃないけれども、明示すると約束してください。
○野田内閣総理大臣 今も言ったように、システムを完結していく、後ろを決めながらの中で仮置きは何年とかという形で、それは住民の皆さんの安心のためにも明示できるように努めていきたいというふうに思います。
○志位委員 しっかりやっていただきたい。 もう一つは、除染を進める障害になっているのは除染費用の問題であります。 福島県の二本松市で、市に協力して除染の専門アドバイザーとして活動している研究者からお話を聞きました。そうしますと、仮置き場の設置について住民の方々の心配は、いつまでかということとともに、安全かということになってまいります。 そこで、汚染された土壌を山積みする際に、産業廃棄物処理施設で使用しているような遮水シート、しっかりした、水が通らないシートを敷いたらどうかと提案したわけでありますが、市の側は、残念ながらお金がなくて難しいということで、一般のブルーシートということになったと聞きました。これでは短期しかもたないで、水がしみてしまうことになる。除染費用の心配から、仮置き場の設置さえこういう状況なんですよ。これが実態なんです。 さらに、個人の住宅の除染が必要でしょう。これになりますと、費用がさらに大変になってまいりまして、二本松市の担当者に伺ったところ、庭つきの家で本格的な除染をすると百万円かかるというんです。二万世帯あるから二百億円だと。市の予算の総額は二百四十九億円、よほどの財政支援がないと個人宅の除染は難しい、こういうことでありました。 これは総理に、除染費用は国が責任を持って全面的に支払う、その上で東電にすべての賠償責任を負わせる、こういう姿勢をはっきり打ち出すべきだと思いますが、いかがでしょう。総理、基本的な問題ですから。
○細野国務大臣 基本的には、志位委員が御指摘のスタンスでやっていくのが政府の方針でございます。 今伺っておりまして、二本松市長さんですか、私も何度かお会いをしたんですが、自治体が本当にやろうとしておられることと、政府が今さまざまな財政的な支援をしているところがマッチしていない部分があるのかもしれません。しっかり確認をしたいと思います。市町村ができるだけ除染をやろうということで努力をされていることをしっかりバックアップする体制でいくのが基本的な考え方でございますので、しっかり確認します。 ただ、一方で、一言だけ申し上げると、除染のやり方というのも大分めどが立ってまいりまして、例えば中間貯蔵にしても、どういう形にすれば安全に保管できるのか、除染についてどういうやり方が効率がいいのか、もちろん経済的な制約を乗り越えてやらなければならないと思っているんですが、効率的なやり方というのは追求していかなければなりませんので、コストができるだけ効率的に回るような、すなわち効果的な方法というのを市町村としっかりと情報交換をする中で、政府としては財政的な負担を全面的にしていく、そういう考え方で取り組んでまいりたいと思います。
○志位委員 しっかりとか基本的にはという言葉はあったんだけれども、最後に一言全面的にということも言われたけれども、全面的に国がまず負担するとはっきり総理の口から言ってください。
○野田内閣総理大臣 もちろん市町村と協力したりするということはありますが、最終的には国が責任を持って除染を行っていくということだと思います。 その上で、コストの問題、本当にいろいろあると思うんです。例えば、二センチ削ってやるのか五センチ削ってやるのか、二センチでも十分だとかという、その辺の技術的な課題もクリアしながら、最終的にはやはり国が責任を持って除染の対応をしていく。(志位委員「全面的に」と呼ぶ)全面的というか、国が責任を持って対応するということです。
○志位委員 全面的にということを使うのをそれだけ渋るわけですよ。そこが問題だ。 私は、ずっとこの問題で、国が責任を持って除染すると言いながら、私がきょうお話ししたように、実態は、福島県以外は市町村に除染方針も伝えていない、廃棄物の最終処理の展望が示されていない、財政支援の展望も示していない、結局自治体任せになっているんじゃないかと。政府の除染方針が、結局、年間二十ミリシーベルトを超えたら国が直接除染する、しかしそれ以下は自治体の取り組みを支援するという受け身のものになっているからこの事態が生じていると思います。 やはり、これは国と東電の責任で起こした事故なんですよ。自治体に何の瑕疵もないんです、何の罪もないんです。ですから、これは本当に全面的にその費用は国が出し、そして責任を持つということをやっていただきたいということを強く言っておきたいと思います。 さらに、私、除染を推進する体制の問題について伺いたい。 これほど深刻な放射能汚染から国民と子供たちを守る除染という仕事は、これまで人類が取り組んだことのない一大事業であり、政府がそれにふさわしい、強力で特別の体制をつくる必要があります。ところが、政府がつくっている環境省の除染委員会、環境回復委員会の委員を見ますと、放射能関係の専門家として参加しているのは、日本原子力研究開発機構の関係者だけです。政府は、この機構を原子力に関する我が国唯一の研究開発機関と位置づけて、除染にかかわるガイドラインの作成もこの機構に丸投げしている。そんな姿勢でいいのかが問われていると思います。 もともと、この機構は、政府、電力業界と一体に、原発だとか高速増殖炉の「もんじゅ」だとか、これを推進してきた機構ですよ。それを唯一の研究開発機関と位置づけてきた結果、福島原発の大事故が起こったわけでしょう。その反省に立てば、除染はこの機構任せというわけにはいかないと思います。これまでの枠を超えて、あらゆる専門家の英知を結集した体制がどうしても必要だと私は思います。 提案したいんですけれども、既に福島県の除染には、東京大学、日本大学、金沢大学、東北大学、京都大学など、各大学の研究チーム、研究者がさまざまな形で独自に研究しながら除染の活動に取り組んでおります。こういう方々も含めて、文字どおり、日本の英知を総結集するオール・ジャパンの体制をつくってこの一大事業に取り組むべきだと考えますが、いかがでしょう。総理、答弁ください。
○中井委員長 細野大臣、一番最初に、福島県以外に除染の方針が伝わっていないということについて、事実かどうか。それから、今の質問に対して答えてください。
○細野国務大臣 福島県以外のところにも、要請があればしっかりと情報を伝えるということでやっておりますが、伝わっていないところがあれば、そこは再確認をしたいと思います。 近隣の、例えば宮城県の南部の方であるとか茨城県であるとか、そういったところは地図でもはっきり出ていますので、そういったところにはできるだけ情報ということでやっておるんですが、少し距離があると、どうしてもそこに情報が行き届いていないというところがあるようですので、委員長の御発言でもございますので、対応してまいりたいと思います。
○中井委員長 大至急、それは各地方自治体に知らせてください。
○細野国務大臣 はい、承知いたしました。 除染の体制の問題なんですが、環境省が法律を所管することになりましたので、環境省での対応の体制についても、現在整備をしております。 御指摘の原子力研究開発機構なんですが、確かに、この機関はかつて動燃と原研が合併した組織でございまして、推進側の組織であります。ただ、実際問題、日本の原子力の専門家を見ますと、この原研機構に約四千人おりまして、放射能の専門家という意味では最も知見がございます。もちろん、そういった推進側に立ってきた皆さんも、今この事態で、何とか専門的な知識を生かそうということで現場で頑張っておられるので、そのこと自体を私は否定的にとらえる必要はないのではないかと考えています。 ただ、英知はこのJAEAだけではとても足りませんので、世界からさまざまなアイデアをしっかりと受けとめて、環境省でも、国立環境研究所にも今回そういう機能を一部持たせようかと思っておるんですが、そういったことも含めて体制の整備をしております。 来年の一月には、福島に福島環境再生事務所というのを環境省がつくりたいと思っております。当初は補正予算で四十名の規模、できれば来年度には百人規模に、何とか安住財務大臣の御理解もいただいて、そこは体制を強化したいと思っておりまして、国が責任を持ってやる体制がまだ十分でない部分があるようであれば、そこはもう徹底的にてこ入れをして、責任を持ってやってまいります。
○志位委員 国際的な英知を結集する、これも結構ですよ。それから、私は、原研開発機構の方々を全部排除しろと言っているわけじゃないんです。私が要求したのは、現に福島で各大学のチームが頑張っているじゃないか、そういう人たちがチームに入っていないわけですよ。だから、世界の知見もいいです。しかし、日本で頑張っている、大学で頑張っている、全部入れたらいいじゃないですか。それを総理に聞いているんです。今度は総理、お答えください。
○野田内閣総理大臣 どのチーム云々じゃなくて、やはり広く国内でこの問題に関心を持って、そして貢献しようとする人たち、世界で同じ思いを持っている人たちの力を結集すべきだというふうに思います。
○志位委員 これは本当に原研機構任せにしてはだめだということを強く言っておきたいと思います。 次に、原子力災害への損害賠償問題についてただしたいと思います。 昨日から問題になってきておりますが、ここに今月十二日に東京電力が発送を開始した個人向けの損害賠償の請求書類がありますが、驚くべきものです。記入方法の説明書だけで百五十六ページ、それから被害者が記入する賠償請求書が六十ページあります。請求のためには、難しい専門用語を理解し、数式に当てはめた計算までしなければなりません。過去の給与明細や避難でかかった費用を証明する領収書類の添付を求めています。 大体、着のみ着のままで避難を強いられてきた方々や高齢者も少なくない被害者に、このような書類を送りつけ、提出を求めている。被害者から憤りの声が噴き上がっております。 私、福島民報という地元紙を読みましたけれども、「被害者困惑、憤り」という記事が載っております。「読むだけで一週間はかかるんじゃないかな。特にお年寄りには難しいと思う。東電は手続きをわざと難しくして、申請を諦めさせようとしてるんじゃないかとさえ思う」あるいは「東電はあれだけの事故を起こした当事者意識があるのか。書類も郵送するのではなく、一軒一軒回って聞き取りし、代筆すべきだ」、こういう怒りの声であります。 自治体ぐるみの避難を強いられている双葉町は、町民からの苦情が殺到し、井戸川町長が、分厚い用紙に答えなければ補償しない高飛車な態度だと批判して、住民への説明を中断させるという事態になっております。 これは総理にお聞きしたい。東電がこういうやり方をとっている。これは余りに心ないやり方だと思いますが、まず認識を伺いたいと思います。
○中井委員長 時間がありませんが、東電はいいですか。(志位委員「まず総理です」と呼ぶ)いや、時間がなくなりますよ。(志位委員「いいです」と呼ぶ) それでは、野田佳彦内閣総理大臣。
○野田内閣総理大臣 大体、百六十ページ近い読み物を読むというのは相当時間がかかるし、心して読まなければ頭に入りません。ということは、余りにも煩雑過ぎるだろうというふうに思いますし、そのことについては枝野大臣も直接指導をするというお話をされておりましたので、それを踏まえて東京電力が適切に対応していただけるものと思います。
○志位委員 指導をするというんですが、結局、この請求書の書式については変えるという話を私は伺っておりません。近く発送される法人や個人事業者に対する賠償の請求書類も、この個人向けと同様に分厚いものになるんじゃないかと言われております。農業などの個人事業者の被害者は、もう仮払いの段階で東電から膨大な資料の提出を求められております。 福島県で桃をつくっている農家から、私、お話を伺いました。 桃の価格が大暴落し、注文が激減している、そこで賠償を求めているが、大変な目に遭っているという。福島の桃は贈答品としても大変評判がよい桃で、この農家では個人の贈答用が三割を占める。一つの農家で数百人ほどの方に贈答用として送っているということです。その価格がぼんと下がったので、これは大変だと賠償を求めますと、東電から何と言ってきたか。だれに送ったのか宅配の伝票を出せ、帳簿を出せ、損害請求と照合するために必要だから全部出せ、こう言ってくる。しかし、数百人もの顧客の伝票や帳簿の記録を出すのは、これは大変な作業で、多大な労力を要し疲れ果てている。大体、顧客のプライバシーを一民間企業に出せという話も大問題だ、税務署の調査より厳しいという訴えでありました。 私は、お話を聞いて、被害者が何でこんな苦しみの追い打ちをかけられなければならないのかと強い憤りを持ちました。 今度は東電に聞きます。 個人への賠償といい、事業者へのこの態度といい、共通して被害者から出てくるのは次の声であります。東電には加害者としての自覚があるのか。私もそれを問いたい。 東電の西澤社長に認識を伺います。一体、東電は加害者だという自覚を持っているんですか。イエスかノーか、答えてください。
○中井委員長 時間のことを私が間違えました。ごめんなさい。
○西澤参考人 先生にお答えいたします。 このたびの事故の当事者として、加害者としての意識は十分持ってございます。(志位委員「加害者意識」と呼ぶ)はい、ございます。
○志位委員 そうすると、今回の事故はまさに人災だという認識を持っていますね。
○西澤参考人 放射性物質を外部に出してしまったことは事実であります。現在、その事故の原因等につきましては、国の方でも事故調査委員会、それから私どもの方でも有識者を入れた形で検証委員会を開いてございますので、その結果を踏まえて、足らざる点があれば、それはきちっと対応させていただきたいと思っております。
○志位委員 人災かと聞いているんです。戻らないで答えてください、人災か。
○西澤参考人 その結果を踏まえて、きちっと対応させていただきたいと思います。
○志位委員 加害者意識を持っている、そんな生易しいことじゃ困るわけですよ。人災と聞いたって、その自覚がないわけですよ。やはりそういうところから、こういう被害者の方々に対する心ない態度が出ていると思う。 もう一つ聞きましょう。 東電は今後三カ月ごとに支払いをするとしていますけれども、被災者はなお被害が続いている上、毎月の支払いに追われ、生活苦が大変な状況です。収入というのは毎月ないと、これは生活も営業も成り立ちません。 例えば農業者でいいますと、年末に支払いが多いわけですよ。ところが、三カ月ごとの支払いになりますと、九月から十一月分の賠償が支払われるのは来年になってしまう。これでは年が越せない、農業者の実情をわかっているのかと怒りの声が今沸騰しております。 東電の西澤社長に求めたい。この三カ月ごとの支払いは改めて、最初の賠償支払いをもとに毎月定額の支払いを行う、あるいは前払いを行うなど、被害者の方々が生活や営業の資金に困ることが絶対にないようにしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○西澤参考人 現在、お手元に示した資料では、一応、原則三カ月ごとという形にしてございますけれども、最初は非常に多くの、何十万という方々が御請求なさると思いますので、それをまずしっかりやるということが極めて大事であると思っています。その状況を踏まえまして、先生おっしゃるように、なるべく早く、きちっと、お支払いの方はスムーズにさせていただこうというふうに思っております。
○志位委員 なるべく早くなんという抽象的な話では困るんですよ。被害者の方々が、生活資金でも営業資金でも、資金繰りに困って年が越せなくなるようなことは絶対にしない、これを明言してください。
○西澤参考人 被害者の方、個々の実情、いろいろあろうかと思っております。それは個別に、きちっとその点については対応させていただこうというふうに思っております。
○志位委員 そういうことも明言できないわけですよね。 今度は総理の方に伺いたいと思うんですね。 結局、被害者の方々にこういう膨大な書類の提出を求めてくるというのは、東電に少しでも賠償額を減らそうという意図があるからですよ。本気で誠実に全面賠償をするつもりがあるならば、こんなやり方は私はとらないと思います。被害者への心からの反省に立って、その苦しみに寄り添う対応をするはずですよ。全面賠償というつもりがないからこんなものを送りつけてくる、そう思いませんか、総理。
○枝野国務大臣 御指摘のとおり、東京電力のここまでの対応は、少しでも賠償額を少なくできないだろうかという考えがあるというふうに受け取られてもやむを得ないだろうというふうに思っております。私もその点をきのう、副社長を呼びましたときに指摘をいたしました。 通常の取引等における法律関係ではなくて、今回は、私はこの事故は国と、政府と東京電力の責任による人災であると思っておりますが、そうした責任を踏まえて、国としても、政府としても誠意ある対応を、まだ不十分だと思っておりますが、さらにしていかなければならないと思っております。 東京電力においても、まず被害者の視点に立って、例えば先ほど御指摘いただきました資金繰り、生活資金というような問題についても、結果的に、もしかすると千人に一人ぐらい、本来賠償を受けるべきでない人が紛れ込む可能性はゼロではないかもしれません。しかしながら、圧倒的多数の皆さんは日々の生活の資金繰りに困っていらっしゃるわけでありますから、概算払いであるとかそういったことについても最大限柔軟に対応するようにと、きのう指示したところでございます。 引き続き、細かく、厳しくチェックをしてまいりたいというふうに思っておりますので、ぜひ委員におかれましても、現場の声を含めて、問題点等については厳しく御指摘をいただきたいとお願い申し上げます。
○志位委員 少しでも賠償を減らしたい態度だと大臣も言われたとおりだと思います。 ただ、私が聞いたのは、全面賠償をするつもりがないのではないかというこの点でした。 ここに、九月二日、福島県知事、JAグループ、県商工会連合会、県市長会、県町村会など、党派を超えて、オール福島が結集した福島県原子力損害対策協議会が、総理と東電社長に対して行った原子力損害賠償の完全実施に関する緊急要望という文書がございます。 この要望書では、原子力発電所事故がなければ生じることのなかった損害について、すべて賠償すること、つまり全面賠償を強く求めております。佐藤福島知事を先頭にした要請に対応した文部科学事務次官は、この要求については回答しなかったということでありました。 これは総理あての文書ですから、総理にこの場でお答え願いたい。オール福島のこの全面賠償、原発事故がなかったら生ずることのなかった損害は全部賠償する、この痛切な要求にどうこたえるのか、この場でお答えください。今度は総理にお願いします。総理ですよ、全面賠償かどうか聞いているんだ。
○中川国務大臣 御指摘の緊急要望については、私も承知をしております。 その上で、文科省の配下の原子力損害賠償紛争審査会、ここにおいてその基準というのをつくっているわけでありますが、事故と相当因果関係が認められるものはすべて適切な賠償が行われるということを前提にして基準をつくっているということ。 それから、その中間指針の中で「はじめに」という前文があるんですけれども、その中に、「東京電力株式会社に対しては、中間指針で明記された損害についてはもちろん、明記されなかった原子力損害も含め、多数の被害者への賠償が可能となるような体制を早急に整えた上で、迅速、公平かつ適正な賠償を行うことを期待する。」ということでありまして、中間指針自体もこれからまた追加の指針というものが出てくる前提になっております。 それから、先ほど申し上げたとおり、個々の紛争に対して、原子力損害賠償紛争解決センターということを九月一日に開始しまして、それぞれ紛争が起きたときの対応もきめ細かにやっていくということ。それからさらに、原子力損害賠償支援機構法及び原子力事故被害緊急措置法、いわゆる仮払い法、これも準備をしまして、トータルでこの対応をしていきたいということ、これを考えております。
○志位委員 私が聞いたのは、全面賠償という福島県の要求にどうこたえるのかと聞いたんです。今度は総理がお答えください。
○野田内閣総理大臣 御指摘の福島県からの緊急要望は、私も承知をしております。それを踏まえて、被害に遭われた方に対する賠償について国として万全を期していきたいというふうに思います。
○志位委員 だから、全面賠償するのかどうかを聞いているんです。
○枝野国務大臣 賠償の範囲をいう場合に、全面とかという言葉を使うことは一般的に多くないと思いますので、なかなか答えにくいんだと思っておりますが、当然のことながら、賠償といった場合には、相当因果関係の範囲にある損害についてすべて賠償するというのは当然でありまして、そうした意味で、そうした方針は政府としてしっかりと既に示しているところでございます。そうした意味で全面的に賠償するということです。
○志位委員 相当因果関係があるものは賠償するというふうにおっしゃるんですけれども、八月五日の政府の原子力損害賠償紛争審査会のこの中間指針には何と書いてあるか。全面賠償という立場はどこにもないですよ。逆に、ここにはこう書いてありますよ。「本件事故に起因して実際に生じた被害の全てが、原子力損害として賠償の対象となるものではない」、一部しか賠償の対象にならないというのが書いてあるわけですよ。 だから、そういう姿勢がいろいろな問題点にあらわれている。わざわざ全面賠償の否定が述べられているんです。だから、オール福島が結集した原子力損害対策協議会は、この中間指針ではだめだ、この被害を十分に反映していないと批判し、見直しを求めているわけであります。 総理、今度は総理に聞きますよ。全面賠償を明記させるよう中間指針の見直しを求めてください。これは今度は総理です。総理、答えなさいよ。
○中井委員長 いやいや、中間指針のことは中川君が答弁する。 中川文科大臣。
○中川国務大臣 改めて、この中間指針の中には、「中間指針に明記されない個別の損害が賠償されないということのないよう留意されることが必要である。」というふうにあります。
○志位委員 総理、お答えください。中間指針には、もちろん中間指針に定められていること以外でも賠償をやってもいいですよということは書いてあるけれども、一方でこういう、すべてを賠償する対象にしないんだ、その一部なんだという一文もあるわけですよ。ここに問題があるから見直せと言っているわけです。これは総理の権限でどうですか。総理の答弁です。
○中井委員長 ちょっと待ってください。中川君、もう一度言ってください。
○中川国務大臣 この中間指針では、まだ暫定的なといいますか、これから範囲が広がって、さらに追加指針というのが生まれてきます。そういうものを包括した形のものと同時に、ここで取り上げられない問題についても、個々に問題があれば、それは取り上げていかなければならないということを東京電力に対して申し上げておるということでありまして、そういう意味では、因果関係があって、因果関係のあるものについてはすべて考えていきなさい、そういう趣旨だと思います。
○志位委員 私は、ともかくこの中間指針では全面賠償の否定になっている、だからこれを見直せと言ったわけですけれども、それを見直すつもりはないという答弁ですよ。私、ここに根源があると思う。 結局、全面賠償という立場に政府が立っていない。だから、東電がああいう資料を送りつけるわけですよ。政府自身が全面的に賠償させるという立場に立てば、東電はああいうことはできないはずだ。やはりその根本には政府のそういう姿勢がある。全面賠償の立場に立てということを重ねて私は強く要求しておきたいと思います。 続いて、私は、原発事故は原発依存のエネルギー政策の根本からの見直しを迫っているわけでありまして、いわゆる原発の再稼働問題について聞きたいと思います。 総理は、定期検査中の原発の再稼働について、安全性を確保しながら進めるとしております。しかし、ここには二つ大きな問題があると私は思います。 第一は、事故原因の検証と究明が全く途上だということです。 パネルを出したいと思うんですが、これは東京電力が九月二日、衆院科学技術・イノベーション推進特別委員会に提出した通常の事故時の運転操作手順書の最初のページです。手順書は、これがコピーですけれども、ほとんどの部分が黒塗りです。辛うじて読めるのは、原子炉スクラム、緊急停止、原子炉圧力調整、原子炉減圧など項目の一部だけなんですよ。 さらに、特別委員会の再三の要求に応じて、九月十二日、東京電力が委員会の理事会に開示した過酷事故、シビアアクシデント時の運転操作手順書なる資料は、表紙と目次の計三枚のみで、二日に示されたものよりもさらにひどいものでした。表紙に、一号機事故時運転操作手順書、シビアアクシデントと書かれているだけで、目次のほとんどが黒塗り、内容については全く不明の上、資料は東電の求めで閲覧後に回収されたということでありました。 事故時における運転操作手順書というのは、事故原因を究明する上で不可欠のものですね。全電源喪失時の操作が手順書に書いてあったのかどうか。規定されていたとしたら、規定どおりの操作で事故が起きたのか、それとも規定外の操作で事故に至ったのか、こういう一つ一つの検証は絶対に欠かせないものです。 これは総理に認識を伺いたいんですが、シビアアクシデントの際の運転操作手順が不明のままでは事故原因の検証、究明は不可能だ、だれが考えてもそう思いますが、いかがでしょうか。総理が手を挙げていますよ。
○中井委員長 枝野経済産業大臣。きょう対策を打たれたようですから、聞きます。
○枝野国務大臣 御指摘は従来から指摘をされておりまして、私の判断によりまして、本日、経済産業省として東京電力に対し、いわゆる原子炉等規制法に基づく報告徴収の指示を行ったところでございます。 報告徴収に基づいて入手した手順書については、経済産業省、私のもとで、情報公開法に基づいて公開できない部分がないかどうかのチェックをした上で、公開できる部分については、チェックが済み次第直ちに公開をいたします。
○志位委員 委員会には全部出すということでよろしいですね。
○枝野国務大臣 委員会だけではなくて、国民的に全面的に、情報公開法の例外規定に当たる部分以外は公開をいたします。
○志位委員 事故原因の検証、究明が途上にあることは、この問題だけではもちろんありません。政府自身がIAEAに提出した報告書も認めていることであります。 次のパネルをごらんいただきたいんです。 政府は六月にIAEAに報告書を出しておりますが、この報告書では、原子炉建屋で観測された地震の揺れの大きさが一部で設計の基準値を超えたことを認めた上で、「原子炉施設の安全上重要な設備や機器については、現在までのところ地震による大きな損壊は確認されていないが、詳細な状況についてはまだ不明であり更なる調査が必要である。」このように述べています。 九月のIAEAへの追加報告書でも、「地震による影響の詳細な状況については未だ不明の点も多いことから、今後、現場での実態調査等のさらなる調査・検討を行って、評価を実施する」、こう書かれています。 要するに、地震による原子炉プラントの破壊の実態はまだ不明であり、さらなる調査が必要だということを繰り返し報告しているわけですね。 原発を襲ったのはまず地震でした。次に津波がやってきた。 津波によってどう壊されたかについてはある程度わかっていても、その前に来た地震による原子力発電所の破壊の実態についてはまだ解明されていない、政府の認識はそういうことですね。
○細野国務大臣 六月の報告書そして九月の報告書ともに私が責任者で取りまとめておりますので、答弁をさせていただきます。 東京電力の報告、さらには保安院の技術者の私に対する報告で申し上げますと、津波によって大きなダメージは受けているけれども、地震については大きな損壊がなかった、そういう報告をしております。 ただ、それはあくまで解析の結果であるとかさまざまなコアの機能についての分析でありまして、すべての機能が確認をできているわけではありません。したがいまして、ここは慎重な書き方をすべきだという私の判断のもとで、こうした記述になっているということでございます。 当面のこの検証については、やはり政府の検証委員会の中でも当然こういう技術的なところについての検証がなされるべきだというふうに思いますし、さまざまな批判的な御意見もいただく中で、実際に中を見られないという問題がありますので、どういった形で解明できるのかというのは非常に難しい問題があるわけでありますが、とにかくそこは、慎重にも慎重を期して判断というのはしていくべきだと考えております。
○志位委員 今の大臣の答弁の中で大変気になったのは、津波による破壊は確認されている、地震による破壊は大きな損壊はなかったというふうにおっしゃったけれども、大きな損壊は確認されていないということなんですよ。確認されていないということとなかったということは違うんですよ。違うでしょう。だから、あなた、そうやっていいかげんな答弁をしちゃだめですよ。確認されていないということとなかったということは違うんです。 これは要するに、政府の報告書でも、地震についてはこういう形で解明はまだ未解明だと言っている。東京電力は、事故原因を専ら想定外の津波による電源喪失と言い張っています。しかし、津波以前に原発を襲った地震による配管などの損傷も原因ではないかとする専門家の指摘も相次いでいるわけです。 柏崎刈羽原発を抱える新潟県の泉田知事は、東電は、福島原発事故の検証を一切せずに津波のせいにしている、地震による配管破断は本当になかったのかなど、問題点を一切明らかにせずに再稼働はあり得ないと批判しています。 地震による原子力プラントの破壊はどうだったのか、その検証、解明抜きに再稼働などとんでもない、これは余りに当然の声だと思いますが、今度は総理、お答えください。
○野田内閣総理大臣 この報告書を見ると、地震の影響はまだ不明という評価になっておりますけれども、そういうことも踏まえて、早急に事故の究明、徹底調査を行うことがすべてのスタートの大前提になるだろうというふうに思います。 その上で、そうした究明等を終えた後に、再稼働については、これは何度も申し上げてきているとおり、ストレステストを事業者が行い、それを保安院が評価をし、そして安全委員会が確認をし、最終的に、地元のいわゆる世論の動向とかを踏まえて、総合的な判断を政治が行うというプロセスをたどっていくということでございます。
○志位委員 事故原因の究明がすべてのスタートだとおっしゃった。ですから、これは究明抜きの再稼働はあり得ないということですよね。 今総理は、再稼働については、事業者が行ったテストを保安院が評価し、さらにその妥当性を原子力安全委員会が確認した上で、地元の理解や国民の理解が得られているかという点も含めて判断するということをお答えになりました。 それで、問題はこの二つ目の、第二の問題になるんですが、安全性の確保と総理はおっしゃるけれども、その再稼働の安全性なるものを確保する主体が一体だれかということなんですよ。 今、あなたの答弁でも言われたように、事業者と保安院と原子力安全委員会、この三人組なわけでしょう。この安全性の確認を国民がどうして信頼できるかという問題があります。 まず、事業者がテストを行うといいますけれども、過酷事故、シビアアクシデントが起こったときにどういう対応をとるかの運転操作手順書を国会に平気で黒塗りで出してくる。これだけ問題になってやっと、検討しましょうと。つまり、自分に都合の悪い情報は明らかにしない、塗りつぶすという電力会社が行ったテストを一体だれが信用できるか。 それを原子力安全・保安院が評価するという。しかし、中部電力や四国電力管内の国主催のシンポジウムで、何と保安院が、賛成質問など、つまりやらせを要請していたことが明らかになりました。原子力を規制すべき保安院がやらせを要請するなど言語道断、文字どおりの自殺行為であります。そうした機関が行う評価を一体だれが信頼できますか。 さらに、それを原子力安全委員会が確認するという。しかし、原発事故直後に、あのSPEEDIというシステムで放射能の影響を予測しておきながら、事故から二週間もその情報を公表せず、住民を危険にさらしたのは一体だれか、安全委員会じゃないですか。この確認などだれが信頼できるか。 総理、国民の信頼を根底から失っている、黒塗りの事業者、やらせの保安院、情報隠しの安全委員会、この三人組が行った安全性の確認なるものを根拠にして原発の再稼働をやるといっても、これは地元の理解や国民の信頼、絶対得られないと思いますよ。いかがでしょう。
○枝野国務大臣 原子力の安全について一定の知見を持っている今の国の行政機関は、保安院と原子力安全委員会でございます。 御指摘のとおり、保安院については、過去にやらせ問題にかかわっていたという許しがたい事態が明らかになりました。今これについて、すべてのことを明るみに出せ、うみを出し切れということで、第三者も入れた検証を行っているところでございます。 まさにこうしたさまざまな経緯の中で、国民の皆さんに信頼をしていただく、安心をしていただくためには、過去のすべてのうみを出し切ることが必要だと思っておりますので、まずは私の所管のもとにあります保安院については、徹底してうみを出し切るということによって国民の皆さんからの信頼を得るべく努力をしたいと思っておりますし、当然のことながら、電気事業者においても、先ほどの黒塗りの問題がございますが、みずからが行ってきたやらせの問題等について、各電力事業会社含めて、さまざまな過去の問題点について国民の皆さんにみずから積極的に明らかにする、あるいはその責任を明らかにするという姿勢がなければ国民の皆さんに信頼は得られないと思っておりますし、逆に、そうしたことをしっかりと徹底していただくことで国民の皆さんの信頼を得るべく努力をしていただくべく促してまいりたいと思っております。
○志位委員 時間が来ましたので終わりたいと思うんですけれども、結局、これからそれぞれのうみを出すというんですけれども、再稼働は春とか夏にやるという。そうすると、結局、うみの出ないままの機関がチェックをするということになります。私は、事故原因が究明されていない、まともな規制機関もない原発の再稼働は論外だと思います。 私たち日本国民が今回の原発事故を通じて体験したように、原発事故というのは、一たび重大事故が発生し、放射性物質が放出されたら、それを完全に抑える手段がありません。このような他に類のない異質な危険を持つ原発という技術を日本社会が許容していいのか、これが問われております。 私は、政府に、原発からの速やかな撤退を決断し、原発ゼロの日本を目指すという政治的な決断を行うとともに、期限を設定して原発をなくし、同時並行で自然エネルギーの急速な普及を進めるプログラムを策定することを強く求めて、質問を終わります。
○中井委員長 これにて志位君の質疑は終了いたしました。 次に、阿部知子さん。
○阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。 三月十一日の東日本大震災によって本日までお亡くなりになられた数一万五千八百十一人、まだ行方不明の方四千三十五人、そして、せんだっての台風十二号では、紀伊半島における被害が、お亡くなりの方六十八人、行方不明二十五人と、大変に大きな被害を生んでおります。このほかにも、最近、集中豪雨、あるいは、せんだっての台風も都市部を襲って、大変に多くの帰宅困難者を出しました。明らかに地球環境が変わってきていると国民は感じていると思います。そうした中で、相次ぐ自然災害でございます。 これは予告をしてございませんが、冒頭、前田国土交通大臣にお願いをいたします。 私は、この時期、日本の国土を守る、それも環境と調和してという新たなステージに入った、あの東北地方の大震災をそういうものとして私どもが受けとめ、次のステップを、本当に犠牲者にきちんと、あるいは被災者にもいろいろなサポートをしながら、しかし、次に向けて、私どもの国土づくりということを新たな視点から考えていくという時代になったと思います。 前田大臣にあっては、世界の温暖化を危惧する世界じゅうの議員たちの連盟、GLOBEというのがございますが、そこの日本代表もやってくださっています。この時期、国土交通大臣になられたということは、やはり必要とする人材を時が要請していると思います。 前田国土交通大臣に所見を伺います。
○前田国務大臣 阿部議員から今御下問がありました。 今回の震災については、実は私自身も非常に深く反省をしております。というのは、この震災というのは第二の敗戦だと私自身は思っております。何に負けたか。それぞれの、おのれの内なる敵に負けた、こう思っているんです。 特に政治家においては、やはり、今まで議論されてきたもろもろのことを含めて、最終的にはああいった惨事にならずに済むような政治の意思決定というのがあってしかるべきだったのではないかというふうにさえ思っております。という意味においては、それぞれの内なる敵に負けた。よく言われる原子力村ですか、そういったのもそういったことかなと思うんですね。 そして、実は、サステーナブルな地域社会、国土のあり方、あるいは低炭素・循環型社会、言われて久しいわけですが、なかなかそちらの方向に向かなかったというのも、これまた私は、そういった意味で第二の敗戦かな、こう思っておりまして、これをきっしょに、国民全体にも、意識として、このままの日本の文明のあり方ではサステーナブルにならないなということを意識されたのだと思うんですね。それが、この夏のあの節電というようなこと。これは、ほかの先進国ではなかなか自主的にあそこまでやれるとは思えません。 そういう意味において、これから、国土交通大臣を仰せつかっておりますが、そういうサステーナブルな、持続可能な国土づくりを目指していきたい、こう思っております。
○阿部委員 命を何よりもたっとび、そして環境と調和して、国土、生命、財産は政治家の一番守るべきものでございますから、お仕事を一生懸命やっていただければと思います。 続いて、野田総理に御質問いたします。 御就任おめでとうございます。と同時に、相次いで国際会議等々でのいろいろな御意見の表明も大変お疲れさまでありました。私は、総理の国連でのお話あるいは原子力ハイレベル会合などを伺いまして、ぜひ日本の果たすべき役割として総理にはやっていただかねばならないものがあったにもかかわらず、画竜点睛、大きなものを欠いていたように思います。 実は総理は幅広い国際的視野に立っての御発言でありまして、その点は私は評価いたします。と同時に、その観点からも、一体、今度の福島の原子力発電所の事故は何であったのか。この点について、もちろん安全性を担保しながら進むというのはだれもが言うことでありますが、その実態、今、日本の、例えば小さなお子さんをお育てのお母さん方、食の安全にまでおびえる、子育てに不安を抱く。あるいは、後ほど取り上げますが、観光業の皆さんや農業、漁業、すべからく、皆さん、普通の震災でも大変だったのに、福島全県が大変に落ち込んでおられる。この経験は、私は世界に伝えてしかるべきだと思います。 それがなければ、実は、総理はこの国連発言に行かれる前にどのようなレクをお受けになったかわかりませんが、一九八六年にチェルノブイリで事故がございました後、ソビエト連邦が崩壊いたしまして、一番大変だったのは、ベラルーシやウクライナ共和国など、この被害をもろに受けて、そして健康被害や国土の汚染などを抱えながら、その後、今日まで二十五年を歩まねばならなかった国々であります。 例えば、ベラルーシは国家予算の二割を今でも食の安全や健康に割かざるを得ません。というか、割くことが必要だから、それが国民の生命を守ることだからやっておられます。ウクライナにしても、一〇%がそこに投入されている。 しかしながら、こういう状態は、先ほど申しましたソビエト連邦の崩壊等々にあって、国際社会の関心を呼ぶことがありませんでした。九〇年に国連にベラルーシとウクライナが人道支援を申し入れ、九五年でしたけれども、人道問題調整局というところがこれを取り上げ、そして、つい二〇〇〇年にアナン国連事務総長が、チェルノブイリを忘れてはならない、何が起こったのか、私たちはきちんと記憶にとどめ、そしてこのことを言い伝え、さらに対策をしていく必要があると表明をされました。 私は、起きたことが何であったか、これをまず伝えて、しかるべき後、決意をお述べになるというのが、世界に対しての正直な日本の姿であろうと思います。 もし、これから先、我が国が国家予算の二割を除染や健康管理に割かねばならないとしたら、野田総理のおっしゃる財政再建も、本当に私は達成できないことになりかねまいと思います。それくらい原発事故というのは、起きてしまえば、先ほど総理は、例えばセシウムにしたら十万から二十万テラベクレルとおっしゃいましたが、その実態たるや、十七都道府県に広がって、非常に深刻な状況を来しております。細かい一ミクロンの粒子が散らばるということであります。 果たして総理は、その問題の深刻さの御認識やいかん。そして、それが国際社会に伝わったとお思いでしょうか。一点、お願いいたします。
○野田内閣総理大臣 私は、潘基文総長からの御要請を受けて、原子力安全に関するハイレベル会合と、それから国連総会の一般討論とで、この原発の問題を触れさせていただきました。 そこで一番強く申し上げたかったことは、我が国の最大かつ最優先の課題は、震災からの復旧復興であるとともに、この事故の収束であるということ。その事故の収束の具体的な取り組みをする前に、これまで我が国が安全神話に陥って過度の安心があったこと等を踏まえてのさまざまな教訓、反省があったことを申し上げました。その教訓とか反省を、あるいは取り組んでいる最中での反省もいっぱいあると思いますが、その教訓と反省を迅速かつ正確に国際社会に向けて発信をし、そして共有をしていただくという思いでございます。 その取り組みについては、例えばIAEAの総会で細野大臣がおっしゃったような、今、ロードマップのステップ2の冷温停止の部分を何とか年内に全力を挙げて実現するようにすることであるとか、除染の問題であるとか、あるいは、さまざまなレベルにいろいろな影響が出ていることを踏まえて、教訓と反省を国際社会に共有してもらう、そして皆さんの英知をかりてこの取り組みを強化していきたいという意思を、感謝と取り組みと意思、そして情報の公開と共有、この辺を網羅的に申し上げたつもりでございます。 そこで言い足りなかったところがあるかもしれませんけれども、思いはそういうことであったということをぜひ御理解いただきたいというふうに思います。
○阿部委員 野田総理は誠実な方ですから、思いはあられたんだろうと思います。しかし、総理に十分に情報が伝わっていないのではないかと私は懸念します。 例えば、国立環境研究所の試算によると、陸地に降った分のセシウムは全体の約二割で、八割は、七、八割はと申しましょうか、海洋に行っております。これは今後、国際問題にもなってまいりましょう。 私は、この原子力の事故の最も問題なものは、やはり環境を汚染してしまう、そして健康を害する、このことは他のものにはかえられない問題があるように思います。それゆえ、総理は安全性に配慮しながらとおっしゃったのだと思いますが、しかし、先ほど申しましたチェルノブイリの事案すら、二十五年たっていまだに全貌が伝わっておりません。 そのことを考えると、我が国は、一つは広島、長崎の被爆国、そして今回、福島という固有名詞がつく事故を起こしました。このことはきちんと伝えた上で、しかし、私どもはそこでひるむわけではありません。前に向かって何ができるか、国際社会にも協力を求める。また、本当に原子力が安全にハンドルできるものなのかどうかも、今や大きな問題になっている。あるいは、使用済み核燃料棒の問題も大変に大きい。事実を直視して、国際社会とともに歩むという姿勢が重要であろうと思います。 そして、総理の原発政策をめぐる御発言を聞いておりますと、何だか少しずつ微妙にずれていくのかなと思いますので、ちょっと御指摘をさせていただきます。 前政権以来の脱原発依存ということについては、中長期的に原発への依存度を可能な限り下げていくというのが所信表明で、今回、国連等々では、原子力の安全利用への取り組みの方向性を国際社会と共有。こちらは、とり方によっては、利用をし続けるというふうにもとられかねないということですね。 新増設についても、就任時には、寿命の来たものは更新せず廃炉にする、現実的に新設は困難でございましたが、九月十五日の本会議答弁になってくると、建設中のものについては、立地地域の御意見を踏まえながらというふうに、少しずれていったかと思います。 再稼働については、先ほど志位委員が御指摘なさいましたが、総理は、ウォールストリート・ジャーナルとの会見の中で、夏に向けて再稼働できるものは再稼働というふうに期限を初めて明示されました。 実は、官房長官の藤村さんは、今おられませんが、つい先般は、関西の経済界の皆さんとお会いになって、二月ということをおっしゃって、それが新聞記事になり、また微修正されているようですが、再稼働というのは極めて微妙な問題ですので、安易に、例えば二月といったって無理ですよね、何もできていないと思いますから、そういう発言が出てくるのはいかがか。 最後に、原発輸出ですが、これも、総理は検証委員会の結論を踏まえて判断するとおっしゃいましたが、まだ検証委員会の結論は出ておりませんが、国連等での御発言では、原子力利用を模索する国々の関心にこたえると。これだけ読むと、輸出するというふうにも見えます。 本意、真意はどこにあるのか。恐縮ですが、総理の順番で構いませんから、お答えください。
○野田内閣総理大臣 基本的な考え方は私はずっと一貫しているつもりなんですが、これは全部、切り取り方によって随分違っちゃう印象があろうかと思います。 脱原発依存、極力、依存度を可能な限り引き下げていくという気持ちは当然基本であります。それにおいて、例えばハイレベル会合で安全利用の取り組みのことが強調されているように思いますけれども、脱原発依存という形で極力依存度を下げていくということは、中長期的なエネルギーのベストミックスというその方向性、計画の話であります。当面我々が貢献することができるというのは、安全をどの国も目指しているときに、我々は教訓と知見を得てきたわけですから、それを生かしていこうということも、当面の話を言っているということでございますので、ちょっとこれは時系列の違いだと思います。 それから、新増設は、これは現実的に困難という認識は同じです。現実的に、やはり新規に国民の理解を得ながら進めるということは困難だと思います、基本的には。その上で、そうはいいながらも、ほとんどもうできちゃいそうなものもあることを含めて、それは現地のいろいろな御意向を踏まえながら個々に判断をすべきだろうという原則というか基本的な観念を最初言った上で、その次のところはやや詳細に伝えたということであります。 再稼働は、さっきお話をしたとおりのプロセスを踏んでいくべきだろうというふうに思っていますけれども、時期を明示的にウォールストリート・ジャーナルが書いているというのは、来年の夏までに、少なくとも五月までに全部定期検査に入ったときに、すべてが稼働していない状況が生まれる可能性があります。そのときに、来年夏の電力の需給は私は心配である。そういう認識のもとで、では可能なものがあるならばという意味合いで言っているということであります。 それから、原発輸出について、別に輸出ありきで申し上げているつもりではございません。ここに書いてあるとおり、しっかり検証を踏まえた上で結論を出していくということでございます。原子力を利用する、模索する国の関心にこたえるというのは、原子力協定等いろいろ結んでいる国があります。そういうところに我々の持っている知見、さっき言った教訓等はきちっとお伝えをしながら、その国の判断で何ができるかを我々は模索をするということであります。
○阿部委員 来年の夏の電力不足というのはだれしも懸念するものであります。そうであっても、安全性というものの再確認がなければ安易には稼働できない、これは総理もうなずいていただいたので共感していただけると思いますし、また輸出も、自分の国の原発の事故の、なぜ起こったかもわからない国がやはりその先はないということで、検証が第一であると今総理の御答弁を確認させていただきます。 一方、国民あるいは自治体の間ではこの問題はどうとらえられているかというので、一番近々の九月に行われました調査をちょっとここに二つ御紹介いたします。 上の円グラフは、千七百九十三の都道府県知事と市町村長を対象に行いましたもので、「新増設は認めない」「新増設は認めず早期に廃止」などを含めて約六割から七割ということになっております。今回の事故が周辺自治体に与えた影響も考えれば、当然このようかと思います。 また、下は、これは国民投票を問うた毎日新聞の記事からとりましたが、この前段には、原発をどのくらい、すぐ減らすか、徐々に減らすかなどなどを聞いて、両方合わせれば、減らしていくというので八割近い。また、そのことについて国民の意思を聞いてほしいという方が六五%もいるということでございます。それくらい今般の事故は大きな衝撃でありました。 これも、私が科学技術・イノベーション委員会でお尋ねして、広島原爆の二十個分、セシウムにして百六十八・五倍、初めて出していただきましたが、国民にそのことを伝えた上で、そしてそれが安全管理できるかどうかの問題を一緒に考えていくということであろうと思います。 せんだっておやめになった菅総理が、一時期は、東京都民三千万人にも及ぶような広範な地域に事が及んだかもしれないことを懸念されたと。野田総理も当時政府におられましたから、このお気持ちは共有しておられると思います。この問題が最も深刻なのは、先ほど申しました環境や生命にかかわる、あるいは、今もあの原発の処理のために毎日三千人からの方が、非常に過酷な状況下でみずからの健康にいろいろな負荷を負いながらやらなきゃならないという、私は人間的に見て、どう見ても非人道的だと思います。この点をぜひ総理にもおわかりいただきたいと思います。 そして、次のスライドをお願いいたします。 「あいまいな再稼働の条件」というので、これは先ほど志位さんがもうほとんど全部チェックしていただきましたので、私からは総括的に伺いますが、すなわち、再稼働には新しい組織のもとでしかないのですよね。原子力安全庁というのが四月に立ち上がります。さっき、保安院も問題だった、原子力安全委員会も問題だったと。そこがまたと言われても、再稼働はちょっとね、これは国民の意思であろうと思いますが、総理、いかがでしょう。簡単に伺います。新しい組織のもとで再稼働でしょうか。
○野田内閣総理大臣 例えば、事業者が黒塗りで手順を隠す、あるいは保安院にはやらせがあった、安全委員会には情報隠しがあった、先ほど共産党の志位さんがお話しされました。それぞれに反省をし、特にやらせなどというのは言語道断だと私も思います。そういうことをしっかり反省した上で、国民の信頼を回復する上で、でもそれぞれが専門性、知見を持っているわけでございますので、本当に国民のために適正に評価をし、そして監視をしという役割を果たしていただきたいというふうに思います。 その再生を果たしていきながら、それぞれの知見や専門性を生かしていただくという中で、さっき言ったプロセスをたどっていきたいというふうに私は思いますし、最後はそこは政治判断で、それらがちゃんと担保できているかどうか、地域の皆さんに御理解をいただいているかどうかを最後は政治が責任を持って判断をするということで、これは国民感情を踏まえた担保だというふうに思います。
○阿部委員 恐縮ですが、新しい組織のもとでであるかだけ。安全庁が来年四月にはできますから、そのもとでということでありますね。それはよろしいでしょうか。今の保安院と、きょう班目さんにも来ていただいて質問せずに済みませんが、安全委員会のもとではないですよね。 これは、やはり保安院の方は、先ほど真っ黒黒の、あれはシビアアクシデントマネジメントのためのマニュアルなのですが、実は保安院はあのマニュアルを今まで一度も見たことがないとおっしゃいました。そんなところにシビアアクシデントを私はチェックしていただく気持ちになれません。アクシデントマニュアルがあるかないかも確認していなかったのですから、つい今日まで。 それから、原子力安全委員会については、班目委員長もいろいろこれまで御発言でありますが、原子炉の耐震性や安全設計の問題で、まだいろいろこれから基準をつくって見直されるということであると思います。 そうすると、期限ばかり決めないで、まずそれらの手順がきちんとして、新組織のもとでと。よろしゅうございますか。
○枝野国務大臣 この問題については、いつまでにということについても期限を申し上げるべきではないと同時に、いつ以降でないとということについてもあえて申し上げるべきではないのではないか。 御指摘いただいた御意見というのは十分傾聴に値するというふうに思っておりますが、原子力安全・保安院においても、来年の四月の組織改編を待たずに、さまざまな過去のうみをしっかりと出し、そして信頼される組織になるべく、あるいは信頼される仕事をするべく日々努力をしているわけでありますし、各電力事業者においても、信頼される行動、事業運営、安全確保ということに今、日々取り組んでいただかなければならない状況にあるわけでございますので、したがって、そうしたことによる信頼を国民の皆さんから早く得られれば、少なくともその部分でのハードルは越えられることになるわけでございます。それは早い方がいいわけでございますので、あえて、いつより後ということも、いつまでにということと同時に、申し上げない方が適切ではないかと思っております。
○阿部委員 そんなことでうみが出し切れると思うほど実態は甘くないということですよ。 枝野さん、今度経済産業大臣になられましたが、そして、原子力保安院のあの真っ黒黒の情報をごらんになったと思いますが、実は、シビアアクシデントマニュアルを法律で決めなきゃいけないというのは、政府みずからがIAEAに出された報告書の中にあるんですよ。いいですか、枝野さんが官房長官として御存じのはずのことですよ。 しかし、法律化すべきものを見せてもいないし、保安院は見てもいないし、あるかないかもわからない。こんなもので、どうして国民が信頼などできましょうか。新しい酒は新しい革袋ですよ。新しい組織のもとに、本当に国民に信頼される行政をしないと、過渡的であれ、安全性なんか保てないと思います。(発言する者あり)ええ、安全庁でやっていただきたいと思うが、聞いても、それ以上にないでしょうから。 ぜひ、そんなひよったことを言わないで、原子力保安院の数々の問題はもう出尽くしているんですから、そして、うみを出し切って、そのままの組織を温存してやるんだったら意味がないんです。新たなスタートを切る、そのために国会にも調査会を置いていただきたい。それにも民主党は前向きではありません。そんな形で国民の信頼は得られません。 次の質問。ごめんなさい、後でまた。 これは、先ほどの放射能汚染の広がりを出したものでございます。私は、この事故以降、一体どのくらいの地域が汚染されたのかを細野さんにもお尋ね続けてまいりました。最近、幾ばくかデータが出るようになってまいりましたが、これで言うところの薄黄緑や緑のところは、かつてのチェルノブイリ事故のときには移動の権利というのを保障されて、すなわち、ここからは、もし放射能被害が心配だったら移動することができるよと言われている部分にほぼ相当するところであります。 お伺いをいたします。 中川文部科学大臣、今、二十ミリシーベルト以上の除染は政府が行い、一から二十は自治体が行うという除染の計画が立てられましたが、じゃ、その除染ということが行われている地域に住んでいる人たちは、望めば自主避難できるのでしょうか。この権利は憲法二十五条の生命、財産、健康ですから、もしそこで望めばですよ、強制的に言っているのではありません、子供のことが心配で、除染されるまでの間、避難していたいと思われる方があれば、それは原子力紛争委員会、賠償委員会等々で当然ながら自主避難の権利が認められるのでしょうか。お願いします。中川文部科学大臣。
○中井委員長 参考人はいいんですか、二人とも。(阿部委員「ごめんなさい、時間が終わるから」と呼ぶ)それはだめだな。(阿部委員「はい、では行きます」と呼ぶ) 今、中川君のを取り消して、どっちかへ聞いてください。
○阿部委員 では、どうもありがとうございます。せっかく来ていただきましたので、東電の社長にお伺いいたします。 先ほど富田委員がお尋ねでありますが、観光業の補償について、二割は風評被害以外の地震の被害とみなすというふうに言っておられると新聞報道があります。果たしてこの根拠は何であるのか。東電がお決めになったのですか。これをお願いします。
○西澤参考人 お答えいたします。 原子力事故以外の影響分を算定するために、まずは、原子力事故の影響が大きいと考えられます福島県、茨城県、栃木県、それから群馬県、これを除きます関東や東北の三から五月の平均のホテル、旅館の売り上げの減少率、これが三八%でございますけれども、これをもとに、半年の平均ではどのくらいになるかというのを阪神・淡路の大震災の実績で分析いたしまして、結果的には二四%ですけれども、これは被災者、被害者の方の立場から、二割という形で決めさせていただきました。これは私どもの方で決めさせていただきました。
○阿部委員 原子力賠償紛争審査会の指針では、阪神・淡路と比べなさいと言っているのではなくて、この本件事故によって同じように例えば被害が生じたところで、比較的被害が少ない地域における損害の状況と比較しなさいと言っているんですね。阪神・淡路のように壊れて、非常に地震がひどかったのと違うからですよ。勝手にそうやって基準を変えて賠償額を下げていったら、業なんか成り立ちません。 これから観光が最高のシーズンです。福島の美しい森も温泉も、今行く人がいません。そこに対してのその損害額の賠償見積もりは、余りにも現実を反映していないばかりか、勝手にお手盛りで変えられたものであると指摘しておきますので、よろしく御検討ください。 終わります。
○中井委員長 これにて阿部さんの質疑は終了いたしました。 次に、江田憲司君。
○江田(憲)委員 みんなの党、江田憲司でございます。 冒頭、総理にお尋ねをいたします。 菅前総理、原発事故の責任をとるとおっしゃられて、総理の給料分を、六月、七月、八月、三カ月返上され、夏のボーナスも二百十八万円返上されました。ところが、野田総理になられて、確認をいたしたところ、九月十六日に野田さんは初めての総理給料、日割り分を受け取られまして、これが満額支給だったというふうに聞いておりますけれども、これは一体どういうことなのか、ちょっと御説明をいただきたいと思います。
○野田内閣総理大臣 ちょっと自分の給料の確認をしませんでしたけれども、野田内閣としては、これまでと同様、閣僚等の俸給の一〇%返納を申し合わせているところでありますけれども、東日本大震災への対応等のための歳出削減を一層促進するとの趣旨から、内閣総理大臣については賞与を含む給与総額の三〇%減額を初めとする国家公務員の給与減額に関する特例法案を国会に提出しているところであり、早期成立を目指していきたいというふうに思います。 いずれにしても、一日も早い原発事故の収束と被災地の復興に全力で取り組むこと、それが総理としての職責だというふうに思います。
○江田(憲)委員 それでは、八%の減額、あるいは一〇%、五%、いろいろありますが、その範囲では返上するけれども、菅前総理がお約束をした、原発事故の収束までは総理分の給与を全額返上するというのはやらないということでよろしいですか。
○野田内閣総理大臣 前総理の場合は、事故の、いわゆる責任というお言葉を使われたというふうに思いますけれども、当然、私どもはその収束に向けて責任を果たしていきたいと思います。その上で、全内閣閣僚一致したやり方で対応するということであります。
○江田(憲)委員 内閣は連帯責任ですから、菅前総理が原発事故の責任をとられて返上された以上、私は、野田さんというのはその内閣の一員であったわけですから、今回晴れて総理になれば、同じようにその方針を踏襲されると思っていました。大変残念です。こうした政治姿勢が、ささやかなことかもしれないけれども、野田総理の正体というのを国民の皆さんが見抜く大きな材料となると思いますね。 それでは、続きまして、国会議員の歳費。 これも、横に座っておられる岡田幹事長が御尽力されて、この四月から半年間、月々五十万円カットを続けてまいりましたが、残念ながら今月いっぱいで切れます。いや、切れました、はい、来月から国会議員だけは満額給料をいただきます、これで済まされるんでしょうか。いかがでしょうか、野田総理。
○安住国務大臣 経緯をよく知っていましたから。 年間三百万ですから。誤解をしないでください。それは、皆さん合意のもとでやったことでございます。
○江田(憲)委員 これは国会議員の話で、何で財務大臣が答弁するんですか。民主党代表としての野田総理に聞いているんです。
○中井委員長 今答えましたよ。彼は前の国対委員長で、経緯を全部知っていますから答えたんです。もう指名して答えました。質問してください。
○江田(憲)委員 民主党代表としての野田さんにお聞きします。
○野田内閣総理大臣 今、安住大臣がお話しされたとおり、これはみんなで合意をして、ことし三月に、国会議員歳費一人当たり三百万円削減する法律が成立し、歳費カットが実施をされたと理解しております。その上で、各党はこれを了解したはずですね。 議員歳費やボーナスの面でこういう形で議員みずからが身を削るということは一つの姿勢だったと思いますし、加えてまだ御議論があるとするならば、これは国会の中のテーマでありますが、定数削減についても御議論いただければというふうに思います。
○江田(憲)委員 驚くべき発言をお聞きしました。 野田総理は先般の代表質問で、議員みずから身を削る覚悟なくして国民負担は語れないと言っているわけですよ。ましてや、今民主党政権は国民に増税を押しつけようとしている。民主党議員にはより一層身を切る覚悟が求められている。それが、四月、五月と、半年間五十万円切ってきましたよ。我々みんなの党は大変不十分だと思いましたけれども、一歩前進ということで賛成しました。我々は不十分だと思いますから、みんなの党として、昨日、国会議員の歳費月額三割カット、賞与五割カット法案を出しましたよ。ぜひ審議してください。 しかし、信じられないことは、これから復旧復興に莫大なお金がかかるんでしょう。これまで四月から半年間できたことがなぜこれからできないんですか。そんなことで国民の皆さんに申し開きできると思っているんですか。野田総理、お答えください。
○野田内閣総理大臣 年間に三百万円削減することを政党間で合意してこれまでやってきたということで理解をしています。新たに御提案をされたということでございますから、それを踏まえて各政党が御議論をして意見集約をすればいいというふうに思います。
○江田(憲)委員 ちょっとあきれて言葉が出ません。 いずれにせよ、国会の会期は、九月三十日、あと三日しかないんですよ。この三日の間で国会議員の歳費カット法案を通さなければ、十月十日には皆さんには満額で給料は行きます。これはもう国民が見ていますからね。増税しようとしているんですから、国民には負担を押しつけてみずからは満額支給ですでは済みませんからね。これは国民の皆さんが見ておりますから。もうこれ以上言ってもしようがありません、らちが明きませんからね。 それでは、国家公務員の人件費二割カットについては、私もこの予算委員会で累次皆さんのお考えを確認して、これは再来年、要するに、四年間の公約だから、再来年までにはこの人件費二割カットは実現をするという旗はおろしていないということでしたから、もう一回、野田総理にそれを確認いたします。
○野田内閣総理大臣 国家公務員総人件費の削減については、地方分権推進に伴う地方移管、各種手当、退職金等の水準や定員の見直し、労使交渉を通じた給与改定などなど、さまざまな手法を組み合わせることによって、御指摘のように、平成二十五年度までにめどをつけるというこの二割削減目標を、私どもはまだその旗をおろしてはおりません。引き続き努力をしていきたいと思います。 その前に、特に国家公務員の給与については、去る六月三日に給与のおおむね八%を減額する法案を国会に提出したところでありますので、まずはこの法案の成立に御協力をお願いしたいというふうに思います。
○江田(憲)委員 八%削減は不十分ですけれども、我々も、それは今よりいいわけですから、それはどんどん協議してやりましょうよ。 ただ、今確認いたしましたとおり、再来年まで二割カットということは、これは民主党のマニフェストに書いてありました、年間一・一兆円の財源が出るわけです、歳出削減で。既に去年一千億円削減していますから、年間一兆円出ます。今議論されている復興大増税、何やら聞くところによると、再来年、二十五年度、年次はちょうど合いますね、二十五年度から十年間で増税して、復興債もその期間発行する、増税で賄うと。 それでは、この公務員の人件費二割カットをやれば毎年一兆円出るわけですから、一兆掛ける十年、十兆円財源が出るじゃありませんか。増税は全く必要ありませんよ。いかがお考えですか。
○安住国務大臣 まず、とりあえず八%削減で三千億弱という額になります。それをこれから、今総理が言ったように、努力をしながら削減していきたいとは思っておりますけれども、しかし、それだけでは多分復興の財源はなかなか賄えないだろうと思っておりますので、大変心苦しいんですが、ある程度の御負担は少しお願いをしようかなというふうに思っています。
○江田(憲)委員 今おっしゃったのは、いわゆる五兆円ぐらいの税外収入のうち、今民主党が提案をしている八%の公務員の人件費カット法案、これは再来年度までに限定してやるということなので、あと二年ぐらいしか残っていないから、一年三千億なので、掛ける二で六千億円ぐらいを復興財源に入れるということでありますが、私の質問は全然違うんです。 今、野田総理が、しっかりこの公約を守るんだ、公務員の人件費二割カットをして一兆円出すんだ、守るんだ、二十五年には実現するんだとおっしゃったわけですから、当然、一掛ける十、十兆円の財源は歳出削減で出てくる、では、なぜこれを復興財源に充てないんですかと私は質問しているんです。総理。
○安住国務大臣 今、現時点でそれを、明らかにその歳入を見込めるわけではないから、今の時点で確実に歳入の見込めるもので我々としては予算をつくっているということです。
○江田(憲)委員 それは、もう二割カットを実現しない、放棄されたという理解でよろしいですか。
○安住国務大臣 八%の問題もそうでございますが、議会の同意が得られなければ本当にこれは絵にかいたもちでございますので、まず八%の給与削減から合意をさせていただきながら二割を目指すということでございます。
○江田(憲)委員 国政のABCを知った上で言ってください。国会の承認が得られなければ何の案もつくれないんですか、政府は。予算案をつくっているじゃないですか。あなた方の責任は、政府の責任は、しっかりとした復興の財源を見つけて、それを我々に提示することですよ。それが、国会承認を得られなかったら計上できない、あなた、今の発言をちゃんと聞きましたよ。では、あなた方は財源は出せないわけですね、政府としては。
○安住国務大臣 いやいや、八%削減の法案が継続案件になっていることを私は言っているわけですよ。それは法案が成立しなければ、現実にはその八%の削減はできないということを私は江田さんに申し上げているんですよ。
○江田(憲)委員 わかりました。それでは、この八%法案が今国会通らなければこの六千億も計上しない、こういう趣旨ですね。そう受け取りました。 いずれにせよ、国家公務員の人件費二割カットというのはずっと民主党が掲げてきて、先ほど答弁ありましたように再来年までやると言っています。これは一兆円出るというのは民主党自身も認めている。これ掛ける十年で十兆円というのが出るわけですから、増税は吹っ飛ぶわけですね。こういう都合の悪いことはこういうことで逃げるということを指摘して、次の質問に行きたいと思います。 それでは、我々みんなの党は、増税なき復興を訴えております。増税せずとも復興財源は出るんだ。ただ、何も逆提案をしなければ無責任ですから、今いろいろ提案を申し上げているわけでございます。 その一環として、外為特会がありますね。外国為替資金特別会計、ここに二十兆円の積立金があるんですが、これを使えという議論がございますけれども、なぜ使えないんでしょうか。
○安住国務大臣 外国為替の運用の状況については、もう江田議員は、菅総理を含め、さきの通常会でも再三議論をしておりますけれども、これは約一兆ドルございます。しかし、今現在、レートが七十六円台でございますから、これでいえば大きな損益が出ている。あわせて、剰余金に関しては五十兆を生み出していますが、そのうちの三十兆は確かに一般会計に繰り入れておりますけれども、残りの二十兆を引けばマイナス二十ということになると思います。
○江田(憲)委員 私が説明します。国民が知らない間にとんでもないことが起こっているということを説明します。 まず、最初のボードですが、要は、これは今の外国為替資金特別会計にあるいわゆる外貨資産高、外貨準備と言っているんですが、ごらんのように、これは二〇一〇年末の統計ですが、日本は一・〇六兆ドル、八十四兆円も持っているんですね。これは今、直近でいいますと八月末で一・二二兆ドルですから、大体九十七兆円、およそ百兆円ですよ。ただ、ほかの先進国はどうかといいますと、ごらんのように、英国は〇・〇八兆ドル、米国は〇・一三、イタリアは〇・一六というように、大体先進国は日本の十分の一です。日本だけが突出して多いというのが一点目。 二枚目のパネルに行きますと、では、その百兆円になんなんとする外貨準備をどういう形で持っているかというのがこのパネルでありまして、ごらんのように、そのほとんどは米国債で保有している。これが二〇一一年七月現在で九千百四十八億ドル、これは史上最高まで行きまして、八十円で換算すると七十三兆円程度になる。これもごらんのように、中国がトップで、ほかの先進国とはもう比べ物にならないぐらいの莫大なお金を持っているわけです。 では、この莫大なお金を持っている結果どうなっているかというのが次のパネルでございまして、何とこれが、国民の皆さんはほとんど知らないことなんですが、四十兆円の為替差損が出ているわけです。四十兆円ですよ、皆さん。 しかも、このグラフを見てください。民主党が政権交代をしたのが二十一年ですから、ちょっと色を変えています、この直近の三年間。この三年間で為替評価損は、二十六兆、三十五兆、四十兆と、もう急激にこの円高に伴って伸びているわけですよ。 そして、それまでの為替評価損と質的に違うところは、この積立金の折れ線グラフというのは、積立金というのはこういった為替リスクに対応するために積み立てているものなんですけれども、この二十兆円レベルの積立金をはるかに上回る規模で為替評価損を出しているわけです。 わかりやすく、これは、政府短期証券という国債を出して国民から借金をしてそれで投資しているわけですから、これは百兆円ですから、言ってみれば、国民一人当たり百万円の外貨預金というか外貨投資をして、四十万円の損失を出しているということなんですよ。こんなことが民間会社であったら、即刻、社長は首ですよ。即刻、担当者も首ですよ。 しかも、この三年間、一番責任が重い人はだれか。野田総理ですよ。財務副大臣、財務大臣としてこういう莫大な外貨準備を放置して、結果としてこの為替評価損が出た。急激な円高も食いとめられなかった。この結果、四十兆円の評価損。本来なら、民間会社なら首になるような人が何と総理大臣に出世しているというのが、この今の日本の政府の現状なんですね。 野田総理、この責任問題、しっかりと答えてください。
○安住国務大臣 国民の皆さんということですから、私も国民の皆さんに申し上げますが、先生、これは為替の下がったり上がったりするところで出ているだけで、民主党の政策が悪いから四十兆の大きな赤字を出したという言い方はちょっと誤解をするんじゃないでしょうか。それは違うと思いますよ。
○江田(憲)委員 また驚くべき発言ですね。急激な円高をとめられないから為替差損が出ているんじゃないですか。常識じゃないですか。あなた、何、民主党には責任がない、円高、急激なあれにはないと。
○安住国務大臣 過去もそうですけれども、円高になったときの介入等のお金が積み重なってこういうふうになっているわけですよね。そのことを重々御承知の上でおっしゃっていて、円高にはさまざまな要因があります。今回だって、御存じで、国民の皆さんに御説明なさっていませんけれども、ヨーロッパにおける金融不安等があってこういうレートになっているわけであって、政府にとって今やらなければならない喫緊の課題であることは事実でございますが、それを、民主党政権が全部悪いと言うのはちょっと乱暴じゃないかなと私は思います。
○江田(憲)委員 全部悪いと言っていないんですよ。あなたが全く責任がないと言うから。 これは、あなた方は基本的に、円高是正、為替対策には為替介入しかないと思っているから間違いのもとなんですよ。為替介入は、これはもう例外的ですよ、こんな変動相場制の国では。当たり前のことですよ。ですから、円高を是正するためには、金融緩和をして、ドルと円の交換レートなんですから。ドルはもうとにかくアメリカがどんどん金融緩和をしてきた、ドルを出してきた。そのかわり、日銀は全然円を出していない。この交換比率で円が円高になっているんですよ。 ですから、金融緩和を大胆にすればいいんですよ。それをやってこなかったあなた方の責任だと言っているんですよ。もういいですよ。これは、民間会社では早く損切りをして、それで担当者は責任をとる。これは野田総理が責任をとるべき問題なんですよ。 しかし、では、これからはこの外貨準備高をどうするんですか。これをそのまま放置するんですか。放置してまた為替評価損が積み上がったら、どういう責任をとられるんですか。お答えください。
○安住国務大臣 逆に言えば、ドル以外のものも持っていますけれども、今のようなレートの中でこれを放出することの方が私はデメリットが大きいと思いますよ。 ですから、そういう意味では、変動制の中で、政府が責任を持ってこれはレートの安定のために使わせてもらうということで外為法は規定をされていますから、そのとおり運用していきます。
○江田(憲)委員 またその話は後でやりますから。 要は、この外貨準備、国民にこれだけの損失を与えておきながら、まず、米国債でどのくらい運用されているかも公表していないんですよ。幾ら私が資料要求しても、出さない。ですから、さっきのボードは、アメリカの財務省が発表しているんですよ。アメリカの財務省が日本は米国債をこのぐらい持っていますという統計を発表しているのに、日本の財務省は隠す。 それから、この莫大な百兆円になんなんとするお金を運用している運用先も明かさない。これは、運用しているから莫大な手数料が入っているはずですよ。こういった伏魔殿のようなものを運用して、いわゆる資産運用の責任を持っているわけです、政府は。だって、そうでしょう。国民から百兆円以上の借金をして、そのお金を使わせていただいて、こうやって運用しているわけですから。例えば、十年前に少しでもこれを金にかえていたら、今四倍ですよ。十兆円金を持っていたら、四十兆になったわけですよ。 こういったポートフォリオ、当たり前の資産運用をしてこなかった結果、要は、為替介入をして、その結果得た外貨をそのままほったらかしにしているから、こういう為替評価損が出ている。だから、私は、この無為無策の外為の担当官庁、そのヘッドであった野田さんの責任を問うているわけですよ。おかしいですか、野田さん。
○安住国務大臣 まず事実関係を申し上げますと、外貨準備の規模の大きい国、中国、特にサウジアラビア、台湾、インド、シンガポール等においても、どの国の外貨をどれぐらい持っているかについてはすべて非開示になっております。これは、為替相場等々に対する、市場に対する不測の影響を与えかねないということだから開示をしていないわけで、別に開示をしていないことが例外だとは私は思っておりません。
○江田(憲)委員 開示をしていない結果、四十兆円も評価損を出したら、これがファンドだったら、悪いけれどもイカサマファンドと言われるんですよ。 開示をしたらリスクに変動を及ぼすというんだったら、何で米国財務省は統計を発表しているんですか。あなたがとめるべきじゃないですか。
○安住国務大臣 米国財務省は米国財務省として、みずからの国債を売って、それを国民に開示しているのであると思いますけれども。 別に、我が国にしたってシンガポールにしたって中国にしたって、それぞれのやり方があって、これは、利益を出すということよりは、為替の安定のためにスタートをして、自民党政権下からずっと我々も同じようなやり方をやって、しかし、レートの変動幅が大きいですから、含み損が出たり利益が上がったりしているということは、一番江田さんが御存じじゃないですか。
○江田(憲)委員 ですから、為替変動のために積立金を積んでいるんでしょう。しかし、過去はともかく、この三年間は、このグラフでごらんのように、積み立てをはるかにオーバーして、債務超過になっているわけですよ。どこの世界に債務超過になっていることを胸を張って開き直って答弁する政府がいるんですか、企業があるんですか。そういうことです。 では、この外為特会を有効活用する方策を御提案したいと思います。 次のパネルを出していただきたいんですが、実は、我々も、債務超過ですから、この外為特会の二十兆円の積立金を使えとは言いません。それから、昔、私がお仕えした橋本総理が、米国債を売りたい誘惑に駆られるという発言をして、相当影響が及びました。この米国債を売り払えとも言いません。それは円高要因になりますからね。 そうじゃなくて、我々の提案は、毎年毎年十五兆円レベルで米国債が満期になって戻ってくるんですよ。それをあなた方は漫然とまた米国債に再投資しているんですよ。アメリカに言われているかどうかは知りませんけれどもね。それを有効活用しましょう。満期になって戻ってくる十五兆円を、政府がドル建ての復興債を発行しまして、そこでそのドルで買ってもらう。そして、その得たドルを、これは円高要因になりますから、それを回避するために為替スワップをやる。要は、為替に変動を及ぼさない形で為替スワップをして円にかえて、それでその円を復興財源に使っていく。 ただ、言っておきますよ。これはさっき言いましたように国民の借金で得たお金ですから、いずれ返さなきゃいけません。そこはちゃんと我々もしっかりわかっているつもりです。 では、例えば、十年債のドル建て債を出して、ドルを円にかえて復興財源に使っていく。そのかわり、この十年の間に、さっき申し上げた国家公務員の人件費二割カット、これは十兆円出ますよね。それから日本郵政株、これも六・四兆円、これはすぐ売れとは言いませんよ、十年間で徐々に売っていく。JT株、これも一・七兆円ありますね。十五兆円は、増税しなくても十分戻ってくるわけです。 私どもが言いたいのは、国だって家計だって、厳しいときにはこういう形で資金のやりくりをするんです。それを、お金が足りないからはい増税なんというのは、これは子供にでも言えるわけですよ。この国難のときに、経済が悪いときに、増税はなるべく回避したい、その思いは皆さんも一緒でしょう。ですから、知恵を出しているわけです。 こういうシステムで、これは新たに借金もふやせませんよ。皆さん方が言っている復興債は、ネットでそれだけ、十兆円出せば十兆円債務がふえるんですからね。これは返ってくる米ドル債を使いますから、ネットで債務はふえませんよ。それから、十年かけてしっかりと財源を見つければ償還できるんです。この考え方について、野田総理のお考えを伺います。
○安住国務大臣 十五兆ではなくて十四・五兆でございます。訂正をしていただきたいと思います。 それから、スワップの話ですけれども、要するに、今のレートでの交換と将来のレートでの交換を一緒にやることによってリスクを小さくするというのがスワップですよね。だけれども、それは外為法の趣旨と私は違うと思うんですよ。だって、流動性や安定性を求めてこのお金というのは使うものであって、それから、短期証券で買うわけですから、そうはいっても、やはり国民に対する借金であることは事実ですから。 そういう形でいえば、やはり、外貨で保有をしっかりして、介入等のときに適正に使わせていただくというのがこのお金の使い方だと思っているということです。
○江田(憲)委員 外為特会の趣旨に反するなんてわかっていますよ。だから、特別法をつくれと言っているんですよ。この震災のときに、国難のときに、何本も我々はつくってきたじゃないですか、非常立法を。これだけお金が目の前にあるんだから、増税よりいいでしょう、資金繰り方策としてはこれはいいでしょう、こう言っているわけですよ。 あなた方は、そう言いながら、例えばことしに入って、ユーロ債を三千億円買っているわけですよ、この外為特会で。米国債は、言われなくてもはいはいと言って、戻ってきたお金を、また米ドル債を買う。あたかも日本の国民が米国財政を支えているようなものなんですよ。いや、日米同盟ですから、私も米国を助けたいと思います。しかし、米国も苦しいかもしれないけれども、日本はそれ以上苦しいときには、アメリカにも理解してもらわなきゃいけません。満期で返ってくるお金ぐらいは有効活用しましょうよ、そういうことなんですよ。 ですから、ことし、ユーロ債を三千億円買ったのも、それはいいでしょう、ユーロ危機を助けてあげるのも。しかし、もっと国内に目を向けてくださいよと言っているんですよ。ユーロも大変だ、アメリカも大変だ、しかし日本はもっと大変なんだから。そして、日本のお金なんですから、これは。 ですから、こういう形でやれば、ネットで借金をふやさず、しかも、私どもが言ったような償還財源は確保した上で、しっかりと復興財源は増税なしでもできる、こう申し上げているので、これは前向きの提案なんですよ。ぜひ御検討ください。
○安住国務大臣 欧州の今の危機というのは、江田さんが一番御存じだと思います。EFSFに対する資金追加等についても、これは、日本が危機だからやらなくてもいいという意見もありますが、ワシントンでのG20、またマルセイユでのG7でも、やはり欧州を救うというか、欧州が安定するということが、また日本の為替レートを安定的なものにしていくためには今非常に大きいことじゃないでしょうか。 ですから、そういうことを総合的に勘案しながらこの資金というものを使っていくべきだというふうに私は思っています。
○江田(憲)委員 だから、ヨーロッパとかアメリカを助けるのは問題ないと言っているじゃないですか。そうじゃなくて、少しは日本にも目を向けてください、こう申し上げているわけでございます。 もう時間もなくなって、国債整理基金はできませんでしたけれども、いずれにせよ、これから皆さんは、特に民主党政権は、増税を求めようというんでしょう。にもかかわらず、総理大臣も、あの菅さんですらやってきた給料返上もしない。国会議員も、この半年間やってきた五十万円、たったの月額五十万円の返上もしない。こんな身を切る覚悟もなくて、どうしてあなた方は国民だけに増税をツケ回しできる。 私はこの神経が信じられないということを最後に申し上げまして、残念ですけれども、私の質問を終わります。
○中井委員長 これにて江田君の質疑は終了いたしました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時五十九分散会