予算委員会 第23号
- 発言数
- 250 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2011/07/25
会議録
○委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十三年度第二次補正予算二案審査のため、本日の委員会に東京電力株式会社取締役副社長山崎雅男君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田武志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(前田武志君) 平成二十三年度第二次補正予算二案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、締めくくり質疑を六十三分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会十分、自由民主党二十分、公明党十一分、みんなの党七分、日本共産党五分、たちあがれ日本・新党改革五分、社会民主党・護憲連合五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(前田武志君) 平成二十三年度一般会計補正予算(第2号)、平成二十三年度特別会計補正予算(特第2号)、以上二案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑を行います。植松恵美子君。
○植松恵美子君 民主党の植松恵美子でございます。 まず、菅総理に、七月十三日に行われました記者会見について伺ってまいりたいと思います。 総理は、日本の原子力政策として、原発に依存しない社会を目指す、計画的、段階的に原発依存度を下げ、原発がなくてもきちんとやっていける社会を実現するとその記者会見の中でおっしゃっておりました。報道では、この記者会見を受けて、最初、脱原発、その後、脱原発依存、減原発と表現されていて、微妙にニュアンスが変わってきていることを私は非常に気になっておりますが。 そこで、総理に伺います。この記者会見の中で本当に脱原発を主張あるいは宣言されましたか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 三月の十一日のこの原発事故の発災以来、私もその収束に当たってまいりました。その過程で、大変今考えても背筋が寒くなるような場面も何度かありました。 そういうことも踏まえて、まず私が内閣で、あるいは社会的に申し上げたのは、二〇三〇年までに電力のうちの五三%を原子力で賄うとしたエネルギー基本計画、これを白紙から見直そうということを申し上げ、既に内閣での議論も始まっております。また、原子力行政として、原子力保安院が経産省というどちらかといえば原子力を推進する立場の役所にあることでチェックが十分働いていないんではないかという、これはIAEAに対する報告書でも述べました。それから、短、中、長期のエネルギー需要についても議論を始めております。 そういう内閣としての議論が進む中で、私に対してもいろいろとお問合せというか話がありましたので、私の基本的な考え方として、今御指摘を、植松さんから紹介いただいたようなことを申し上げたところで、決して内閣の方向性として、内閣の方向性と私は矛盾しているとは思いません。
○植松恵美子君 私も、今福島第一原発で大変な危険な目に遭っている方たち、そういった方たちの思い、あるいはあれだけの事故を起こしてしまったということで、大変原発というのは恐ろしいものであるということを私自身も感じてはおります。 しかし、私は、菅総理の記者会見、何度か活字で読ませていただきましたが、菅総理は脱原発という文言は、そのものは一言もおっしゃっておりません。先ほどの答弁も恐らく一言もおっしゃっておりません。この会見を聞いた人は、脱原発について総理が宣言されたと印象は付いているんですけれども、実は原発がない社会とは言っていないんです。原発はなくてもやっていける社会、つまり脱原発を明言しているわけではありません。 私は以前、これと似たようなものを拝見いたしました。それは、六月二日、辞任の印象を付けたけれども辞任とは一言も発言していない、だから辞任はなさらないとおっしゃったんですけれども、この手法では、脱原発とは言っていないから脱原発ができないと言っていると言われてもしようがないんじゃないかと私は思っているんです。この手法でいいますと、脱原発を主張している方々からは称賛されるんです。しかし一方で、経済界などから、なぜ脱原発だ、けしからぬと、そういうふうに言われれば、一言も言っていませんよと言い逃れることができるんではないかと私は懸念しております。最初から……(発言する者あり)済みません、静かにしてください。最初から逃げ道をつくっている発言じゃないかと私は心配しているんです。 これは個人的見解だということは承知しておりますけれども、これ、実現させていくという総理の覚悟がどの程度あった会見なんだったんだろうかと私は思っておりますので、もしよろしければ御答弁いただければと思っております。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど御紹介いただきましたように、計画的、段階的に原発依存を下げ、将来は原発がなくてもきちんとやっていける社会の実現を目指したいと、こういうふうに申し上げました。つまり、私がここで申し上げたかったのは、方向性は示しましたけれども、それに向かうためにはそれに向かう計画をきちんと立てなければなりません。 そういった意味で、もちろん当面のエネルギー需要のことも考えなければいけません。それから、現在ある原子炉が、例えばスタートから何年目のものがどれだけあるということも考えなきゃいけません。それから、例えば化石燃料については、それの供給がどうなるかも考えなきゃいけません。そして、省エネ、特に再生可能エネルギーについては、残念ながら現在は水力を除けば一%程度しか占めておりませんから、相当の力を入れてもある程度の時間が掛かります。そういった時間的な観点も含めて、私は自分の表現を私なりにきちんと表現しているつもりです。
○植松恵美子君 私は、この場で総理に何々原発とかそういうことを宣言していただきたいとはちっとも思っておらないんです。と申しますのは、今日は締めくくりの日でございますが、この間、予算委員会において、例えば質問者が、総理は脱原発を宣言したという前提で質問を投げかけている方々が何人かいらっしゃいました。それに対しての答弁と何かかみ合わないんですよ。違和感が残るんですよ。議論がかみ合っていない。そこで私は、この基になる原点のところ、総理は原発をどうしたいのかということを明確にするべきであると思って質問を投げかけたわけでございます。 そして二つ目、総理はここ予算委員会におきましても何度か、最後は歴史が評価をしてくれるとおっしゃいました。歴史が評価をしてくれるということは、歴史に名前なり政策が残るということが前提だと思います。そうでなければ評価の下しようもございません。そういった意味においては、後に歴史が誤った認識をするということは大変困ったことであると思っております。そこで私は、菅総理はこの国で初めて脱原発を主張した総理大臣ではないということを明確にはっきりとしておく必要があると思ってこの質問をさせていただいたわけでございます。 私は、エネルギー政策はこの国の根幹にかかわる重要な問題であると思っております。日本の将来、国の形が変わってくる、そういった問題でございます。ですから、電力の安全性は言うまでもございませんが、安定的供給、国民の生活や雇用、そして企業の経済活動、国際関係、そういったこと全てを総合的に判断して、中長期的ビジョンを持って大いに議論をすることによって方針を決めていただきたい、そのことを最後にお願い申し上げたいと思います。 続きまして、郵政問題について伺ってまいります。 現在、日本郵政の置かれている状況は、このままにしておくと国民にとって大きな損失であると思っております。日本郵政の現場で働いている方たちからも、郵政民営化法と株式売却凍結法の両方が残存している現況下において、分社化の弊害によるサービスの低下、社員の士気の低下などの声が上がってきています。そして、今回の震災においても、被災地では、被災者に対しての郵便物を届けに行った局員が保険や貯金の引き下ろしには対応できないとか、被災した局にバイクや自転車を他局から貸出しが簡単にできないといった分社化による諸問題が起こっていると伺いました。 総務大臣は、被災地のこういった郵便局関係者の方たちの御意見をたくさん伺ってきていると聞いておりますけれども、被災地でどのような具体的な不具合が起こっているか、あるいは復旧復興の弊害となっているものはないか、把握されているでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) 郵政改革が現状で非常にいびつな状況になっております。法律は、現行法は小泉改革の民営化の法律を基本としておりますけれども、民主党が政権を取ってから経営陣を一新をいたしまして、新しい経営方針を前提にした経営陣によって今経営されているわけであります。こういうギャップがあるわけです。 こういう中で、今回大きな被災を東北でいたしまして、幾つかの矛盾が露呈をしてきております。その話を私もいろんな方から伺っております。例えば、今議員がおっしゃったように、分社化しておりますので貯金の関係の職員は郵便物を受け取れないとか、逆もありまして、配達に行った職員が貯金の関係の仕事を受けることができない、こんなこともありますし、それから百を超える郵便局が損傷、損壊をしておりまして、この再建が急がれるわけでありますけれども、どういうこの、細かい話になるかもしれませんが、どういうレイアウトでこれを再建するのか。例えば、分社化のままでいくのか、それとも新しい見直しによって一体化するのかによって局舎の設計も変わってくるわけでありまして、これは本当に、大きな政治から見たら細かいことかもしれませんけれども、現場の当事者の皆さんにとっては大変重要なことなんであります。 そんなことも含めて、早く経営方針というものを確定しなければいけない。何よりも今本当に宙ぶらりんの状態でじり貧になっております、貯金も簡保も。これは政治の責任として、やはり早く経営陣や従業員の皆さんにとって将来の経営方針が、会社の将来像が固まるような、そういう手だてを講じなければいけないと思っております。
○植松恵美子君 今回、郵便局のこういった分社化の弊害というのは被災地において顕著であると思いますけれども、被災地以外でもこのような弊害が多く起こっております。このままでは、郵便局を放置していたら本当に国民の大きな損害であると思っております。新しいサービスを始めるわけにもいかず、元に戻ることもできない。国会での郵政問題の審議が止まっている間に日本郵政の経営自体も悪化の一途をたどっています。 しかし、震災地の郵便局の活躍というのはすばらしいものがありました。また、震災を受けて改めて、地域のネットワークとかきずなをつないでいる郵便局の重要性を再確認した国民も大勢いらっしゃいます。今だからこそ郵政問題について審議を進めていくべきだと思いますが、郵政改革法案成立に向けて総務大臣の決意を伺いたいと思います。そして後で、じゃ自見大臣にも伺いたいと思います。
○国務大臣(片山善博君) 先ほど申しましたように、郵政という企業の経営方針が定まるような枠組みをつくってあげるというのは、これは政治の大きな役割だと思います。これは郵政、郵便だけに限らず、国民、それから企業、地方自治体、こういうそれぞれの主体が自主的に主体的にその自分たちが最善と思われる合理的な行動を取れるようにする、そういう枠組みをつくるのが政治の私は大きな役割だろうと思います。 今、郵政に限って言いますと、その将来像を見定めることができない宙ぶらりんな状態に置かれているわけでありまして、これはひとえに私は政治の責任だろうと思います。是非、今、国会にかかっておりますこの法案というものを早期に審議をしていただいて、早く決着を付けていただきたい。私も最善の努力をしたいと思います。
○国務大臣(自見庄三郎君) 短く答弁させていただきます。 もう今先生が申し上げられましたように、郵政事業が非常に今ごろ脆弱に、五分社化の矛盾で脆弱になってまいりました。今先生が言われたように、その五分社化の矛盾がまさに被災地で一番噴き出しておりまして、今いろいろ言われましたが、一点、過疎地、高齢者の年金ですね、これはもう実にたくさんの割合が実は郵便局で支給されるお年寄りが多いんですけど、これ、郵便局の年金の受給はもう郵便貯金会社がやるわけでございまして、これを被災地におる今度はおじいちゃん、おばあちゃんに届ける場合、手足がないんです。手足がないから、これは郵便局会社でございますね、社外のいろいろ、少し、何といいますか、勧誘に行くような社員に頼んで行ってもらっているということでございまして、非常にゆうちょ銀行と郵便局会社と郵便事業会社が、もうその辺の連絡が非常にうまくいきませんで、実際は年金の支給日に、以前であれば三事業一体でございますからきちっと年金がもらえていた、特に被災地の高齢者の方々に非常に不安を与えているという声も私も聞いております。 もう多くは申しません。ひとつ是非、今度の国会で、もうこれは四年近くなる問題でございまして、民主党と国民新党、四年近く、きちっとやりましょうということで、また、国民新党、三党合意でも、これもう二年近くなるわけでございます。今、菅総理との間で文書で確認させていただいておるわけでございまして、そういった意味で是非、特別委員会が四月十二日にできまして、もう三か月半もこれは審議も一遍もしておりませんので、是非今言ったように審議をしていただきたいと。 まさに、全国的な新聞でも、郵政改革法案のたなざらしは国民利益に反するとの社説が出てきているわけでございますから、先日も私はしっかり衆議院議長に、やはりもうこういった特別委員会をつくると、大事な法律でございますから、つくっていただいても、もう百日近くも審議すら入れない。いろいろ各党各会派、賛成反対あることは分かりますけれども、是非国会の責務として審議していただきたいと、こういうふうにお願いをさせていただいているわけでございます。 ちょっと長くなりまして、おわびを申し上げます。
○植松恵美子君 両大臣、ありがとうございます。 今局員の方たちは、この灼熱の暑い中、本当にもうぎりぎりのところで頑張っていらっしゃいます。一日も早い成立に向けて一緒になって頑張らせていただきたいと思います。何とぞよろしくお願い申し上げます。 続きまして、農水大臣に伺います。 今回の汚染牛の問題、想定外の出来事であったんでしょうか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 私どもといたしましては、肉牛に対する飼養管理につきましてきちっと徹底を図っていきたいと、このようなことから、周知したつもりが周知の徹底がなされていなかったというふうなことでございまして、このことの反省の上に立っていろいろと具体的な措置を講じていかなきゃならないと。このようなことから、各県あるいは諸団体、そして飼料のメーカー、あるいはまた獣医師の先生方、御協力をいただきながら飼養管理をしっかりとやっていかなきゃならないと思っておるところでございます。
○植松恵美子君 そうですね、確かに文書の不備とか、農家の方々あるいは稲わら農家の方々に対する周知徹底ができていなかったことは一因であるかもしれないと私思っていますが、それもまた一因ではあるんですけれども、実は福島第一原発から遠く百数十キロも離れた地域の稲わらを保管方法までの対象物になると、本当に、そんなに遠く離れているのにこの稲わらまでが対象物であると本当に想定できたんだろうかと私は思っているわけです。 ですから、第一原発から二十キロ、三十キロといった同心円状で、ここは危ないとか、ここはそうでないとか、そういうふうな分け方をすること自体が間違っている可能性があるんではないかと思っております。SPEEDIなどの放射能汚染分布図などをもう少し活用しながら対処していく方法がいいんではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今委員から御指摘の点については、大変私どもも重要な点だと思っております。 すなわち、今回の汚染というふうなものにつきましては、距離に比例せず、場所により異なることを踏まえ、地域内において複数の調査地点を設けなければならない。このようなことから、これまで得られたモニタリングの結果等々も踏まえて、委員御指摘のSPEEDIなどのデータも活用し、より実態に即して各県内の区分けというものを行っていかなきゃならないと、このように考えておるところでございます。
○植松恵美子君 続きまして、消費者担当大臣に伺います。 これまで市場に流通している食品は安全であると繰り返しておっしゃられておりましたけれども、今回の牛肉の問題の発覚を受けてこの前提は崩れました。これまで具体的に消費者庁として汚染された食品が市場に出回らないようにどのような予防策をなさっていたか、また、今回の問題発覚を受けて今後どのような対策をしていくつもりかをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(細野豪志君) 植松委員御指摘のとおり、今回、放射性セシウムの含まれた麦わらを餌として与えられた可能性のある牛の肉が既に北海道から西日本各地の広い地域に流通をしておりまして、その一部が消費者の元に渡っているということでございまして、極めて深刻であるというふうに受け止めております。 こうした状況を受けまして、消費者庁長官の方から厚生労働大臣及び農林水産大臣に対しまして、暫定規制値を超えた牛肉が消費者へ流通することがないような確実な措置をとるようにという要請を出荷制限が出された当日十九日に発出をしております。あわせて、私も、大臣就任以降この問題が発生をいたしましたので、農林水産、厚生労働の三役と何度か協議を重ねて、対応について詰めた作業をしているところでございます。状況を分かりやすく消費者の皆さんにもお伝えをすることが必要だというふうに思いますので、公開の仕方も含めて、消費者庁としてしっかりとした対応をしてまいりたいと思います。 恐らく牛肉だけではなくて様々な食料品への懸念が広がる可能性がございますので、これまで厚生労働省、さらには農林水産省も協力をしてやってきたこの食品のサンプリングの在り方も含めて、確実にできているのかどうかということも、これも消費者庁としてしっかりと見ていかなければならないというふうに思っております。 ですから、今回、牛は餌という特殊なルートを通じてのものではありましたけれども、そのほかについても、規制値を超える、暫定規制値を超えるものがないように、万全の措置をとっていきたいと思っております。
○植松恵美子君 今回の汚染された食品の流通によって大変広範囲の方たちが心配をされるような事態になりましたので、しっかりと対処を打っていただきたいことを最後にお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。
○委員長(前田武志君) 以上で植松恵美子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、山田俊男君の質疑を行います。山田俊男君。
○山田俊男君 本日は、質疑の機会をいただきまして、同僚の皆さんにも御礼を申し上げたいというふうに思います。 まず最初に、菅総理、先週の当予算委員会におきまして我が党の山谷委員の質疑がありまして、その中で前田委員長から指示のありました、外国人からの献金を返した際の領収書の提出について当委員会への報告をしっかりと行ってほしいということであったわけですが、一体、総理、どうされているんですか、お聞きします。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今日、そういう御質問をいただくという通告はいただいておりませんが、先日の委員会で委員長の方から我が党筆頭理事に報告をするようにと言われまして、筆頭理事の方に報告、私の対応の仕方について報告をいたしました。
○山田俊男君 いずれにしても、菅総理、国民全体が大変な重大な関心を持っている事項であります。適切にきちっとやっていただきたい、こんなふうにお願いするところであります。 さて、平野大臣、復興対策について中心にしながら質疑させてもらいますが、平野大臣、我が参議院議員でもありますので、今回、いろんないきさつはありますけれど、こういう形での大臣に御就任されたわけでありますから、しっかりやってもらいたいということをお願いします。 ところで、前任の松本大臣、当時まだ復興大臣ではありません、防災大臣でありましたが、六月十四日の震災復興委員会におきます私の、二重債務の解消対策と関連して、負債の担保となっている農地の被災前の価格による買入れにより負債の解消ができないのかという質問に対しまして、復興構想会議が提言され、仮に農地を政府が買い上げるとしたら、当然被災前の時価というふうに私は理解していますというふうに明確に答弁されているんです。議事録のとおり私は申し上げました。 平野大臣、現地の事情はあなたはよく御存じのはずであります。二重負債、二重債務解消の一環として、農業者にとりましてはこの農地の扱いが大変重要でありますが、必要であれば農地は買い上げる、それも価格は被災前の時価という前大臣の見解と当然一緒でしょうね。お聞きします。
○国務大臣(平野達男君) 被災地においては、今復興に目指しまして、様々な観点から土地利用計画の策定を今鋭意行っているというふうに理解しております。その計画を策定するに当たって、もうこれは委員御案内のとおり、今回の被災の大きな特徴は津波ということでございまして、その津波に対応するための災害に強い町づくりということも大きなテーマになっています。 その土地利用調整の中で、従前地農地であったところあるいは宅地であったところ、それが今後とも農地として使えない、あるいは宅地として使えない、そういう状況になる場合も想定されます。その場合にそういう土地をどうするか。買上げということについても大きな手段であるということは、当委員会でもあるいはほかの委員会でも重々、重ね重ね申し上げてきたとおりであります。 その場合の価格をどうするか。この価格も含めて、それからまたどういう場合に買上げをするのか、こういったことについては、今現地で様々な土地利用計画を策定中でございますから、その策定中の中で出てくる様々な御意見、考え方等を踏まえましてこれは検討すべきものだというふうに考えております。
○山田俊男君 鹿野大臣、私のそのときの質問に対して、農地の買取りは現行法ではなかなか難しいと。さらに、価格についても時価であるというふうな御答弁だったんですが、その後の記者会見で、いや、二重債務の問題は大変重要なんで、そして記者の更に追っかけの質問に対して、いや、買取りについても検討するんですねと記者が質問したら、大臣は、いや、そういうことも考えなきゃいかぬと、こうおっしゃっているわけですが、大臣のこの問題についての考え方をお聞きします。
○国務大臣(鹿野道彦君) 基本的に二重債務の問題につきまして、今後の取組について、機構が農業者なり漁業者、そういう方々の債務、既往債務を買い取るかどうかというふうなことについては、御承知のとおりに、農業者、漁業者も入ることになりました。そういう意味のことの質問に答えたわけでございますけれども、今委員から御指摘の農地の買上げということにつきましては、復興構想会議からもいろいろ御提言をいただいておりますが、基本的にはできるだけ農地に戻したい、こういうふうなことでございますけれども、そういう中で、それぞれの市町村がこれからの復興計画も立てていくと思います。 そういう中で、この農地の買上げ等々についてどういう考え方を持っているかということも含めて、今、平野復興担当大臣からもお話がありましたが、今後私どもとしては、そういう地域の方々の考え方というふうなものを参考にして取り組んでいかなきゃならないと思っております。
○山田俊男君 ちょっともう一度聞きますが、その復興構想会議の見解もありました。さらには、それに伴う市町村がどんな計画を立てて取り組むかという市町村の動向を見ながら農地の買上げについても当然考えていかなきゃいかぬと、こういう見解でいいですね。いや、鹿野大臣に。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、私申し上げたとおりに、当然その地域の方々が、市町村を含めて県なりがどういう考え方を持つかということはこれ非常に重要なことでございますので、そういうものを参考にしながら、全体の復興をどうするかということの中で農地の買上げ等々についても判断をしていかなきゃならないと思っておるところでございます。
○山田俊男君 海江田大臣にお聞きします。 政府の二重債務解消対策で、被災地三県に新たな機構をつくって、中小企業者のみならず農林漁業者も含めた債権の買取り、棚上げも含めた対策を準備されているというふうに聞きますが、この場合も、農地の買上げについて今要望がきちっとあると、さらに二重解消問題の関連で必要性が出てくるということであれば、当然おやりになるというふうに考えていいんですね。
○国務大臣(海江田万里君) お答えを申し上げます。 今御指摘のありましたように、機構を新たにつくるということでございまして、これは当委員会の議論も受けまして、当初は中小企業が対象でございましたけれども、やはりこれは農林漁業あるいは医療関係の事業者、これも含めなければいけないという形で、そういう方向で今調整をしております。 そして、今御指摘のありました農地の買取りでございますけれども、基本的には、これは再生の可能性があります事業者の旧債務の、この債権の買上げと、買取りということを主な業務としておりますので、この農地の買上げということについてはよく農水大臣などと御相談をしてということになります。本来では債権の買上げということでございます。
○山田俊男君 枝野大臣にお聞きします。枝野さんは行政刷新特命大臣でもありますのでお聞きするわけでありますが、政府の、経産省の二重債務解消対策のスキームの中心になります中小企業基盤整備機構、これについては事業仕分の対象になって、今回のスキームで活用しようとしている千五百億円の資金についても国庫返納を求められている、御存じですか。
○国務大臣(枝野幸男君) 平成二十二年の四月に行われた事業仕分第二弾におきまして、独立行政法人中小企業基盤整備機構について、高度化事業、ファンド出資事業等が取り上げられ、特に一般勘定資産のうち二千億円について国庫に返納すべきとの指摘がなされております。さらに、二十二年十一月の再仕分においても可及的速やかに二千億円を国庫に返納するとされました。 これら仕分結果や政府内での調整を踏まえ、昨年十二月に閣議決定された独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針において、高度化事業、ファンド出資事業について一部事業の廃止、重点化など事業規模の見直しを図るとともに、不要資産について、緊急の中小企業対策等に必要な資金が確保されることに留意しつつ、可及的速やかに二千億円を国庫納付すること等が決定をされております。 これに基づいて、平成二十三年度予算については歳入予算として五百億円を計上しているところでございますが、まさにこの大震災を踏まえた緊急の中小企業対策等に必要な資金が確保されることに留意するという観点から、今回のスキームにおいて残っている一千五百億円について、そのまま残してそこに充てるのか、それとも一旦戻していただいて予算として付けるのか、こうしたことについて検討していると承知をしております。
○山田俊男君 枝野大臣にもう一度お聞きしますが、今おっしゃったように、ほかにも機構の役員が大変高額の報酬をもらっているというふうなコメントがあったりしていますし、今もおっしゃいましたように、ファンドについては廃止というコメントもあったりしたわけですね。 要は、それからさらに、今大臣おっしゃいましたが、千五百億円を使ってこの事業をやるかどうかということは検討中だと、こういうことでいいですね。
○国務大臣(枝野幸男君) 改めて確認的に申し上げますが、事業仕分の段階においてのここの機構における事業を精査をいたしまして、そうした中で二千億円については返納可能であるし、すべきであるという判断をいたしました。 その後、今回の大震災ということを踏まえて機構において緊急の中小企業対策等で行うべき新たな事業が生じているわけでありますので、それに対応した資金の確保の仕方については、これは財政当局や直接の所管の経済産業省との御相談において、返納すべき一千五百億円がまだ残っておりますので、これを残したまま新たな事業に充てるのか、それとも一旦戻していただいた上で新たな予算措置をするのか、これは実務的に対応していただくことになろうかと思っております。
○山田俊男君 この機構、今、事業仕分の対象になっている、さらには事業運営上も大きな課題を抱えている。その機構が、この大震災を受けてそして事業をやりますと、こういうことじゃないですか。これ、どうしても考えてみてもおかしいと思いませんか。生き残りそのものでしょうが。 総務大臣、お聞きしますが、あなたは独立行政法人を担当する大臣として一体、これは相談ありましたか、事前に。
○国務大臣(片山善博君) 総務省に独立行政法人についてのその政策評価をする事務がありますけれども、そのための評価委員会ありますけれども、これは中期目標終了時の事務・事業の見直しに関し勧告を行うことでありますとか、それから各府省の評価委員会が行います毎年度の業務実績評価に関して意見を述べることなどでありまして、特に委員もおっしゃったような独立行政法人が中期目標、中期計画を変更すると仮にした場合について相談を受ける立場にはありません。
○山田俊男君 海江田大臣、この政府による二重債務解消対策、この方針は今言ったような中小企業基盤整備機構を中心にしながらやりますよという話なんです。だけれども、実は、今お話出なかった中でも聞きますけれども、七千億円の繰越欠損金を抱えて毎年それを返していかなきゃいかぬ、償却していかなきゃいかぬという話になっているわけでしょう。一体この組織でこの大事な大事な復興に向けた二重債務解消の取組できるんですか、お聞きします。
○国務大臣(海江田万里君) お答えをいたします。 私どもは、この二十二年の十二月の閣議決定、先ほど枝野官房長官からも御紹介がありましたけれども、この中で緊急の中小企業対策等に必要な資金が確保されることに留意しつつということがございますので、これを受けて、やはり今回の事態はこの緊急の中小企業対策等に必要な資金の需要が生じたと、こういう認識でございます。
○山田俊男君 農林水産業も範囲にするというふうにおっしゃった。それからさらに、厚生労働省の医療機関ないしは福祉施設についても今後対象にしますよと言ったんだよ。その他業務なんだよ。 その他業務にこういう農林水産業や厚生労働省が入って仕事をしますよということ、総務大臣、こういうことは重大なこの機構の中期目標や中期計画の大きな目標の変更じゃないですか。その点について相談がなくていいというふうにおっしゃっていていいんですか。
○国務大臣(片山善博君) 先ほど申し上げましたように、法律上の権限としてそういうことが想定されておりません。 今回の場合、非常に緊急な事態でありますから、政府の関係各省において責任を持ってそのスキームなどを決めるということだと思います。
○山田俊男君 農林水産大臣にお聞きします。 その他業務の範囲の中に農林水産と厚生労働省も、細川大臣、入れられて、それで業務をやりますよと。恥ずかしくないですか、一体そんな形の仕事の仕方で。かつ、今言いましたような、このつくろうとしている子会社のファンド法人、これが一体ちゃんとした業務ができるかどうか確信持てないじゃないですか。そんなところへ、本当に困っている農林水産業者の要望を実現できるとお考えですか。その点についてはどうなんですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) その運用に当たっては、今いろいろと御指摘がございましたけれども、被災した農林漁業者の既往債務について円滑に機構の仕組みが活用されるように、中小企業等と連携をしながら詰めていかなきゃならないことだと思っております。
○山田俊男君 細川大臣、いかがですか。この問題についてどんなふうにお考えですか。
○国務大臣(細川律夫君) 質問通告を受けておりませんけれども、機構の方で円滑に運営していただいてやっていただくというしかないと思います。
○山田俊男君 鹿野大臣、どうもお聞きするところによりますと、近々農林水産省の中にも産業局というのが設けられるやに聞いておるわけでありますけれども、あれですか、もう農林水産業の仕事は経済産業省でやってもらうと、中小企業庁でやってもらうと、その第一歩を踏み出しています、それを了解していますということと理解していいんですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今回、この新たな機構というふうなものに対して農林漁業者も対象となると、こういうふうなことになるわけでございますので、そういう意味で、しっかりとこの既往債務というふうなものについて円滑にこの機構の仕組みというふうなものが活用されるようにしていかなきゃならない、そういうことで、他の省庁ともしっかりと連携を取っていかなきゃならないと思っております。
○山田俊男君 海江田大臣、一体、この中小企業整備機構に農林水産業の担当者はいるんですか。
○国務大臣(海江田万里君) 私どもは、資金の貸出しについての専門家がおりますので、この資金の貸出しの専門家と、それから御承知のように各県ごとにこの機構がしっかりと機能するように各県の御意見もちょうだいいたしますので、その各県の専門家の方と私どもの資金の貸出しの専門家が相携えてしっかりと融資を行うということでございます。
○山田俊男君 元々この整備機構が、だって不良債権を抱えているんですよ。ファンドの事業はもうやめたらどうかと言われているんですよ。さらには、経営再建のためにしっかり収益を上げろというコメントも出ているんですよ。そういうところが一体、この震災に苦しむ皆さんの二重債務を解消するための役割を本当に果たせると、ちゃんと親身になって相談して、そして必要なものは買い取る、棚上げする、そういう仕組みができるというふうにお考えですか。 改めて私は海江田大臣にお聞きします。本当にできますか。
○国務大臣(海江田万里君) この二重債務の問題については総理からも特に強い指示がございまして、そして、やはりこれは本当に早く、急いで、少なくともゼロからの出発にしなければいけないということを内閣全体で共有をいたしましたので、そして、じゃ、今あるその機構を利用して、今ある組織を利用して、そしてできるだけ早くこの二重債務の問題をしっかりするためにどういうやり方があるかということで考えたのが、今私どもが提案をしているこの内容でございます。そこは是非御理解をいただきたいと思います。
○山田俊男君 その新しくつくろうとしているファンド機構、それは今もおっしゃったように、中小企業の整備機構、ここを中心にしながら八〇%出資して、そして貸出しを中心にしてやる。そうなんですよ。結局、新しい事業をどうするか。 きれいに書いてありますよ、農林水産業も対象にする、それから買取りもやる。場合によったら、農林水産業の場合の買取りは、いかに、農地の問題をどう扱うか、抵当権が入っている農地をどう扱ってあげるか。水につかって、瓦れきにつかっている農地をどうしていくかということについての対策がない限り問題は解決しないんでしょうが。そのためにこそ働くべきだと、役割を果たすべきだと言っているのに、一体この機構で何ができるんですか。 本当にもう一回聞きますよ、農水大臣。本当にそういう組織なんですよ、御存じだったんですか。御存じでこの機構の、経産省の独立行政法人のこの仕組みの中で仕事をするということを了承されたんですか。改めて聞きます。
○国務大臣(鹿野道彦君) 先ほど総務大臣からも御答弁がありましたけれども、緊急的措置ということでございますから、私どもは、この機構がまさしく農林水産業の既往債務というふうなものについて円滑にこの仕組みが活用されるように、他の省庁と連携を取っていかなきゃならないと思っております。
○山田俊男君 緊急措置でやるといったって、役割を果たせないところで仕事をしてみたってしようがないじゃないですか。ましてや、農林水産業の関係者が本当に祈るほど切望してやまないこの被災地の復興に向けた取組について役割を果たせるんですか、本当に。きちっと法律を作って、そして貸出しや買取りに必要な資金については政府保証をしてきちっと管理していくという取組があってこそ進むんじゃないですか。 大臣、本当にもう一回聞きますよ。これ重大なことだと思います。もう一度聞きます。
○国務大臣(鹿野道彦君) まさしく委員からの御指摘のとおりに、農林漁業者のそういう既往債務についての、このいわゆることについて、円滑にとにかくこの機構の仕組みが活用されるようにしっかりと取り組んでいかなきゃならないと思っております。
○山田俊男君 野田大臣にお聞きしますが、二次補正の予算で、実はもう仰々しくこれは二重債務解消対策という名前だけ付けて、そして二兆円の中で経済産業省は五百四十億円、農林水産省は百九十四億円、厚生労働省は四十億円の要求をしているわけであります。中身たるや、窓口整備の予算と利子補給の予算と施設整備ですよ。施設整備の予算、どこで二重債務の解消問題と関連するのかよく分からない施設整備の予算を要求して、そして段取りされている。 一体、今一番希求されている、商店街の主であれば、水につかってしまってどうにもなっていないこの言わば商業用地、農地、宅地ですよ、土地、これをどうして扱ってもらえるのか、農業者にとっては農地の問題をどう扱ってもらえるのか、そのことを抜きにしては考えられない。ところが、そのことについての予算措置は一切ない。そうですね。
○国務大臣(野田佳彦君) 委員の御指摘のとおり、今回の第二次補正予算では、中小企業向けの相談窓口の強化など、今項目は羅列をしていただきましたけれども、総額は予算措置七百七十四億円を盛り込んでおります。 これ、予算措置には入っていませんけれども、先ほど来議論が出ている新しい機構をつくっての対応であるとか、あるいは個人債務者の私的整理に関するガイドラインの策定であるとか、あるいは一次補正予算で創設をした信用保証協会による東日本大震災復興緊急保証を円滑に執行する等の総合的な取組の中でしっかりと対応をしていきたいというふうに考えます。
○山田俊男君 平野大臣、今までのやり取りを聞いていて、それで本当に二重債務の解消問題、これは復興大臣としてもまさに大事なことですよ。だから私は松本前大臣の話から始めたんですよ。 そういう流れの中で、あなた、ちゃんと役割を果たそうとしたら、一体できるんですか。先輩の大臣、たくさんいるかもしらぬけど、大事なことはそんなことじゃないんだよ。ちゃんとやることはちゃんとやる、そのために必要な議論をちゃんとやっているんですか。お聞きします。
○国務大臣(平野達男君) まず、土地の買上げという問題を二重ローン解消というスキームの中で考えるという考え方もあるかと思いますが、これは全体の復興計画の中の土地利用をどのようにするかという、それよりちょっと大きな枠組みの中で考えるべき問題だというふうに私自身は思っています。 その場合に、繰り返しになりますけれども、どういう土地をどういう考え方で買っていくか。これにつきましては、一律の考え方で律することは、これから地域地域がいろんな計画を立てていく上ではむしろ障害になってくるのではないか。まずは、繰り返しになりますけれども、今市町村が一生懸命と汗かいています。その土地利用計画の中を作っていく上で、こういう土地は買ってもらいたい、そのときの考え方はこうだというようなことを今聞き始めています。こういったものを修正しながら土地の買上げということについての考え方を進めてまいりたいというふうに思っています。 それから、二重ローン問題については、もうこれ、委員も御指摘のように大変重要な問題でございまして、これは三党の中で相当熱心な白熱した議論がされて、大筋で合意して、まだまだ、後ろに片山さつき委員がおられますけれども、立法の必要性等々について若干の相違は残しておりますが、大筋の合意は得られたというふうに思っておりまして、これをどのように使っていくか。これはもう政府を挙げてしっかりとした体制でこれに臨むということでございますし、まずは今、この二重ローン問題解消ということで地域がこれを運用したいという、そういう思いも強くありますので、これを動かすことをしっかり進めてまいりたいというふうに思っております。
○山田俊男君 土地利用計画が必要なことは間違いないですよ。ところが、そのためにも前段で、みんな困っている商業地の宅地だったり、それから農地だったり、一体どうするのかということを連動して考えておかないと絶対解決しないんです。
○国務大臣(平野達男君) いや、もうまさに山田委員おっしゃるとおりなんです。 どこに工場を持っていくか、どこに住宅を持っていくか、例えばどこにJRを復活するか、こういった問題をきちんと詰めていかなければなりません。その全体の計画の中で土地の買上げという考え方が出てくるということでありまして、これは急がなくちゃなりませんが、しかし、やっぱり何回も何回も地域の中で話をして、この場所で本当にいいのか、ここで住むのがいいのか、自分はそこで納得できるのか、これは時間が掛かる問題かもしれません。ただ、その中で詰めるべきものはどんどん詰めていく、その詰めなくてはならない重要なテーマの中に土地の買上げがあるということであります。
○山田俊男君 総理ね、総理、今まで聞いておられまして、この議論がいかにも、もうどうにもならないものなのかということはよく分かっておられると思うんです。二重債務の解消問題については、総理、あなたが指示された。私は、記憶、覚えていますし、明確に。だったら、その中で今やられようとしていることはこの程度のことなんですよ。問題の本質にも何にも入っていない。 総理、あなたが指示した、復興をこうやらなきゃいかぬというふうにおっしゃっていることとの関連で、この状況でいいんですか。ちゃんと聞いてください。野党はきちっと法律を出して買取りも含めてやろうというふうにしているわけですから、その点についてお聞きします。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今関係大臣から各方面について御答弁があったと思いますが、御指摘の新たな公的な機関の設立に関しては、政府の対応方針に基づいて、中小企業基盤整備機構と地域金融機関が出資する新たな機構を設立し、地域の実情を踏まえた制度設計とすべく、被災県とも連携して具体的な形を検討をしていただいております。 また、土地利用については、先ほど平野大臣からもお話がありましたように、やはり急がなければいけないと同時に、それぞれそこに住んでいた人あるいは土地所有をしている人の納得ももちろん得なければいけないわけですから、それに向かって今全力を挙げていただいているところであります。
○山田俊男君 ともかく、今までの議論で、やろうとしている中身が非常に薄っぺらなものであるということが明らかになったというふうに思います。手遅れではないんです。しっかりもう一回、法案を提出しています、だからそれ議論しましょうよ。その中でもう一回つくり直しましょう。 総理、ちゃんと、もう一回聞きます。
○内閣総理大臣(菅直人君) 政府としては、現在提案をしている考え方で進めることが適切だと、こう思っております。
○山田俊男君 総理、別の話で聞きます。総理の脱原発依存ということの理念を改めてお聞きします。
○内閣総理大臣(菅直人君) この間いろんな委員の方に御説明しておりますが、三月十一日の原子力発電所事故を私自身も総理という場で経験をして、その中で、例えばエネルギーの基本計画では二〇三〇年に原子力のウエートを五三%まで引き上げるとしておりましたが、まずはそれを白紙から見直そうと。また、原子力行政についての保安院の位置付けもIAEAの報告で見直していこうということを提起し、そして短期、中期あるいは長期のエネルギー需要についての議論も始めているわけであります。 そういう中で、私としては、原子力に依存しないでやっていけるような国を目指したいということを申し上げました。私は、政府が検討している方向と私が申し上げた方向と矛盾はしていないと、こう考えております。
○山田俊男君 総理、その場合に、脱原発依存で自然エネルギーの再生を図っていくということは、豊かな自然と地域における共同の取組、それがあっての話だというふうに思いますが、賛成ですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) その点は全く私も同感で、これはバイオマスだけではなく、例えば風力でも地域の、海の、海面を使うこともありますし、場合によっては太陽光でもいろいろな従来の農地などを活用させていただくこともありますので、そしてそれらが地域の言わば産業として根付くかどうかということが極めて重要であると。そういう点で、御指摘のとおりだと思っております。
○山田俊男君 これで最後にしますが、総理、私が一番心配しているのは、あなたが九月にアメリカへ行ってオバマ大統領とお会いになって、TPPについては参加するというふうにおっしゃるんじゃないかと物すごい心配しているんです。 ともかく、脱原発依存というふうにおっしゃることとTPP参加は全く理念が矛盾するということをしっかり申し上げておきます。それを考えてください。 以上で終わります。
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。福岡資麿君。
○福岡資麿君 自由民主党の福岡資麿でございます。玄海原子力発電所がある佐賀県の選出であります。 六月二十九日、海江田大臣、佐賀を訪問され、再起動をお願いをされました。その海江田大臣の言葉を信じて岸本町長は七月四日に再稼働の了承を発表されました。しかし、突然のストレステストの実施が発表されたため、当然、この判断、撤回されまして、岸本町長は、私をばかにしているのかとまで発言されています。 私も存じ上げていますが、岸本さんは本当に温和な方なんですね。この方がこれだけの発言をされたということはよほどのことなんです。佐賀県民も振り回されたことに怒り心頭です。 総理、佐賀県民におわびすべきではありませんか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、この問題は二つに分けてきちんと議論をしなければならないと思っております。 確かに、いろいろな段取りなり経緯の中で、私がいわゆるストレステストと言われるものを参考にしてきちんとしたルールを作るようにという指摘の指示が遅くなったことで佐賀県の町長始め皆さんに御迷惑を掛けたことについては、率直におわびをしたいと思います。 しかし、いわゆる原子力安全・保安院だけがこうした問題を判断するという、これまでの法律がそうであるからそれでいいということになるかといえば、私はそれはなかなか国民的な理解が得られないだろうと。 そういうことで、御承知のように、七月の十一日に三大臣から一つの統一した方向性が出され、私も了解し、その上で、現在、既に原子力安全委員会も関与する形でいわゆる一次評価、二次評価という考え方が出され、それも了解をし、いよいよこういう考え方でいわゆるストレステストを行うんだということを自治体にも説明をし、そして事業者からそれを報告を受けると。そして、実際報告が出たときには同じく保安院と原子力安全委員会も関与する中で確認をすると。そういう専門家が、複数の専門家が関与すると同時に、公開されますので、いろいろな中身が、ある意味ではそれら以外の方からもいろんな意見が出されるでしょう。そういうことを踏まえ、そして自治体の、地元の皆さんの意向も踏まえ、最終的には四大臣で、私も含めて政治的な判断をし、法律手続的には今の法律に基づく形で経産大臣の最終的な決定ということになると。 そういう意味では、この間の、こうしたストレステストを実施するということについて私は御党を含めて基本的には賛成いただいていると思いますので、内容的な問題と段取りの問題、段取りについてはおわびを申し上げなければならないところありますけれども、内容的には私はこれは多くの国民が望んでいることだと、このように思っております。
○福岡資麿君 長い答弁の中でおわびはもう前段のほんのちょっとだけなんですね。私、本当に腹立たしく思うのは、これまでの答弁、ずっと議事録精査しました。多少の不十分さがあったとか、若干の遅れがあったとか、やや物事の段階としては遅かった、言葉のその端々から重く受け止めていないというのが明らかなんですよ。 海江田さん、ちょっとお伺いさせていただきますが、岸本町長、もう苦渋の決断で悩みに悩んだ末に出された決断なんです。ただ、この菅さんの、若干の、やや、こういう、岸本さんの発言というのはあなたが言う鴻毛のような発言だったわけですか。
○国務大臣(海江田万里君) 福岡委員にお答えをいたします。 私も、玄海の町長、岸本英雄さんとは何度かお目にかかりました。私が直接、玄海に出向いてお目にかかったのは一回でございましたけれども、そこで本当にずっと、経産省に来ていただいたことも何度かございましたが、そういう岸本さん自身と何回かそういうお話をする中で、本当に岸本さんがこの問題では大変心を痛めていたということは私もよく承知をしておりましたので、その意味では本当に今回こういうことになって申し訳ないということで、お手紙も書こうかと思いましたけれども、電話で本当に申し訳ありませんということをお話をしましたら、それはお分かりをいただきましたので。ただ、これだけで済むことではありませんので、いずれ機会を見て、また直接お目にかかっておわびを申し上げようと思っております。 大変本当に苦渋の選択であったということは、何回かのお話のやり取りの中で理解しております。
○福岡資麿君 岸本町長にお聞きしたら、海江田大臣から本当に申し訳ないという気持ちの誠意が伝わる電話をいただいたという話がありました。一方で、総理からは岸本町長並びに佐賀県知事に対しても何の一言もないというようなことであります。 今回、このストレステストの導入を時期を遅れたにしても決断したのは総理ではないですか。なぜ自分から謝罪を直接申し上げないんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほども申し上げましたが、私は、この問題は、確かに私の指示が遅れたことで関係者の皆さんにいろいろと御迷惑を掛けたことは本当に申し訳なく思っております。 しかし、これ国民の安全と安心に……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 答弁が聞こえません。もう少しお静かに。
○内閣総理大臣(菅直人君) 国民の安全と安心にかかわることでありますので、例えば経産省に属する保安院だけが一定の基準を決めて一定の判断をするというやり方は、私は国民の皆さんに理解は十分されないと思っておりますので、そこは若干いろいろと遅れて申し訳ないところはありましたけれども、やはり本来、国民の皆さんに納得していただけるような新しいルールを作ってほしいということで関係大臣に指示をして、きちんとしたルールができて、いよいよ本格的にまさにこの検証が始まるわけですから、私は大きい意味では前進したと思っております。 機会があれば、知事、知事とはまだお目にかかっておりません、町長ともお目にかかっておりません、機会があれば直接にお会いして、そういう段取りについて大変申し訳なかったということについてはおわび申し上げたいと思いますが、ストレステストを導入したことが私は誤っているとは思いません。
○福岡資麿君 私も古川知事もストレステストをやることはいいことだと言っているんです。だったら、海江田大臣が六月二十九日に頭を下げに来る前にそれを決めるのが筋なんですよ。その後に決めて振り回したことに対してしっかりとしたおわびが、誠意が感じられない、このことを指摘をさせていただきたいと思います。 八月九日に総理、長崎に行かれるということを承っております。是非、隣の佐賀県にも足を運んで、玄海町長、古川知事に謝罪をされたらいかがですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 検討してみたいと思います。
○福岡資麿君 ちょっとお伺いしたいんですが、六月二十九日、海江田大臣が佐賀に来られるときに、その前日に総理に話をして、佐賀に伺うことについて話をしているというようなことを言われています。その際、菅総理は海江田大臣に電話で何というふうにおっしゃいましたか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 翌日佐賀に行きますという報告を受けまして、御苦労さまですという、多分そういう趣旨のことを申し上げたと思います。
○福岡資麿君 佐賀に行く趣旨というのは、玄海原子力発電所の再稼働を要請されるために行くということは当然御承知だったわけですよね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私として、どういうルールでどうするといったような具体的な報告はいただいてはおりませんでした。ただ、行かれるという以上はこの問題で行かれるということについては認識をしておりました。
○福岡資麿君 分かりづらいので、もう一度聞きます。 再稼働を要請されに佐賀に来られるということは承知されていたわけですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、再稼働について、どういうルールでどういうふうに進めていくかという具体的な説明はそれまで特に役所からもいただいておりませんでした。ですから、その課題で例えば現地の皆さんとお話をされるのだろうということは分かっておりました。
○福岡資麿君 そのやり取りについて、海江田大臣、少し詳細に語っていただけますか。
○国務大臣(海江田万里君) 私……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 質疑者は答弁を基に質疑をしますので、答弁が聞こえないような大きな声は慎んでください。
○国務大臣(海江田万里君) 私は、六月の十日の閣議後の閣僚懇談会から数次にわたってお話をしておりましたので、その意味では御理解いただいているものと思っておりました。 まず、定期検査中のもので安全が確認されたものは再起動をするということ、そして、その第一番目と申しますか、実際に私が行って、そして安全性を改めて確認をして、そして現地に行って地元の方にお会いしてということは何度も当委員会でもお話をしましたし、記者の会見などでもお話をしました。そして、その中で、最初が玄海になるということは私なりに御理解をいただいているものだと思いましたが、総理がどういうふうにお考えになっていたかということは、今この国会でお話しになったとおりだろうと思います。
○福岡資麿君 海江田大臣、佐賀県で記者会見されたときも、佐賀県知事に再稼働をお願いをしに来ることは、昨日電話でその旨をお話しして、総理からはしっかりお話をしてきてくださいと言われたというふうに記者会見でおっしゃっています。そうではないということですか、菅さん。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど来申し上げていますように、私がその時点でもっと早く、どういうルールで、どういう手順でやるのかということをお聞きをして方針を、もしストレステストということの必要性をやるとすれば、その時点で申し上げておればよかったと、それは先ほど来申し上げているように反省をしております。 ただ、私も改めてこの法律体系を全部調べてみました。例えば、原災法に基づく私は本部長でありますけれども、原災法という法律では全てのことは原子力安全委員会にも助言を求めることになっております。しかし、この原災法というのは災害の範囲が限定されておりまして、それ以外のことについては原災法、本部長の権限ではない。 つまりは、ルールとして原子力安全委員会の意見を聞くという仕組みになっていないということを私は残念ながらその時点では、率直に言って、つまりは原災法では全部原子力安全委員会に聞くものですから、そういったほかのことも聞いているんだろうと思っておりました。そして、改めて聞きましたら、いや、原子力安全委員会は、今の再稼働に関する法律ではそういう意見を聞くことになっていないから、そういうことにはなっていませんと言われたので、それではちょっとなかなか理解が得られないのではないですかということを申し上げたわけであります。
○福岡資麿君 まず、全く閣内での意思の疎通が取れていないんですね。総理、過去の議事録見ても、その指示が遅れたことについては、ばたばたしていてなかなかそこまで思い至らなかったということですが、少なくとも海江田さんが佐賀に行かれる前日に、再起動をお願いしに行くということを報告された時点で、そういうお考えだったら、佐賀に行くなと、まだ自分の考えとは違うからということでストップさせるのが筋じゃないですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) そういう意味では、私ももう少し詳しくお話を聞いて、そうした保安院だけの判断をベースに、いわゆる原子力安全委員会の判断が入っていないということがその時点で分かればそうした方がよかったかと今では反省をいたしております。 しかし、その時点では、原子力安全委員会の関与等については私が聞かなかったことも、聞いたのはその後ですから、聞かなかったことも含めて特に説明がありませんでしたので、私としては、適切なルールで安全性が確認されるとすれば一般的にはそれはそれでいいわけでありますが、少なくとも今回の場合は原子力安全委員会も関与していないというのでは納得が得られないだろうということで申し上げたわけです。
○福岡資麿君 少なくとも玄海町長は、菅総理が総理である以上判断はできないというような話をされているわけです。もう全く信頼がない、信頼できないというふうに言われているわけなんですね。だから、いかにいい、ストレステスト、いい方針だと思いますよ、そういうのを示しても、菅総理の下でそういうことを実施すること自体がそもそももう信頼をされないということを分かっておいていただきたいというふうに思います。 その上で確認しますが、ストレステスト、ちょっと閣僚の方々の話を聞いていると、必ずしもそのニュアンスが一致しないように思うんですね。基本的に海江田大臣とかは、もう安全宣言で安全は確認されている、安全は確認されているけれども更なる安心のために行うというようなスタンスでありますが、総理の言葉聞いていると、保安院のチェックだけでは安全とは言えないんだ、だからその安全をもう一回確認するためにやるんだと。そのニュアンスの差は大きいと思うんですが、総理はどういう立場にあるんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) それは、七月十一日の三大臣から私にいただいて了承したものの文書、さらには二十二日に、二十一、二十二といろいろ文書出ておりますが、それをよく読んでいただくとはっきりと出ているはずであります。 具体的に申し上げますと、「定期検査後の原子力発電所の再起動に関しては、原子力安全・保安院による安全性の確認について、理解を示す声もある一方で、疑問を呈する声も多く、国民・住民の方々に十分な理解が得られているとは言い難い状況にある。」と。そういうことを踏まえて、こうした状況を踏まえて新しいルールを作っていこうということを、三大臣、つまり官房長官と経産大臣と内閣府特命大臣から方向性をいただき、これを了解したものでありまして、そういう意味で、原子力安全委員会だけによる判断では不十分ということで、最終的には三大臣含めて私もそれを了解をいたしました。 また、具体的にも二十一日にはいろいろと、原子力安全・保安院から総合評価に関する評価手法及び実施計画案というものが出され、そして最終的に原子力安全委員会も審議を何度かされた上で最終的な形を妥当だという形にされているわけであります。 その詳細は全部表に出ておりますので、その中身がいいとおっしゃるんであれば、私はまずそこから再スタートをすることになるということで御理解いただけるものと思います。
○福岡資麿君 再スタートの前提であるそのストレステストについて伺います。 海江田大臣はもう知っていらっしゃると思いますからお答えしないでいただきたいんですが、総理、ストレステスト、一次と二次に分かれていることが非常に分かりづらいという地元からの指摘もあります。一次と二次の違いを端的にお答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げましたように、この一次評価、二次評価ということを含めて、こういう形でやろうということについては三大臣の方からこういうことでいこうということで、その内容について私も了解をいたしました。 ですから、私が、一次評価と二次評価について私の理解を申し上げますと、まず対象が違っている。対象は、一次評価は、定期検査で停止中の原子力発電所について運転の再開の可否について判断すると。これは文書に載っておりますから御存じだと思います。二次評価というのは、運転中の原子力発電所について運転の継続又は中止を判断する、そこが最も大きな違いだと思っております。
○福岡資麿君 総理もブログで書かれていますが、一次評価は一、二か月で終了すると、それで、二次評価は年内いっぱい掛かるということで、その調査の項目とか調べる期間って全然違うわけですね。調査対象が違うのは今明確に答弁されましたが、中身がどう違うのかお答えください。総理。総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) この内容を具体的に決めたのは、先ほど申し上げましたように、保安院の原案に対して原子力安全委員会の方から何度か幾つかの指摘があって、最終的にたしか七月の二十一日に保安院の方から先ほど申し上げた評価手法及び実施計画案というものが出され、そしてその後、たしか二十何日でしょうか、原子力安全委員会もそれを了解したものです。(発言する者あり) 中身について、いや、かなり細かいんですね。かなり細かく、こういう項目、こういう項目とあります。おおよそは共通しています。おおよそは共通しています。細かいレベルまで説明をするとすれば、是非、原子力安全・保安院の方がこの案を作った当事者ですから、是非お聞きをいただきたいと思います。
○福岡資麿君 一次と二次の違いも答えられないのであれば、一次を終えたものを再稼働していいという判断というのが当然できないということであります。 そういう意味でお聞きさせていただきましたが、それに関連して御質問をさせていただきますが、先ほど来、保安院だけがチェックすることでは信頼が得にくいということで安全委員会も関与してもらうという仕組みをつくったということですが、欧州の場合は他国にチェックしてもらう体制をつくるということなんです。原子力安全委員会、これもこれまでの震災以降の対応を見たら必ずしも信頼があるとは言えないということであれば、他国のチェックも受けるということも検討すべきではありませんか。
○国務大臣(細野豪志君) このストレステストに関しましては、IAEAの閣僚会合の議長総括の中で日本に対する一つのメッセージとしても、このいわゆるストレステストを、必要性があるということで各国で履行されるべきだという提案がなされております。それが大きなきっかけとなってストレステスト、導入されております。 したがいまして、もちろん我が国として、保安院、さらには安全委員会という実質的な当局が関与するということは必要だと思いますが、絶対条件でありますけれども、そういったIAEA、さらには他国の様々な意見も、いろんな国際的な多様な声を反映をするという意味で集めるということは非常に重要なことであると思っております。
○福岡資麿君 IAEA、他国の意見を聞くということと、そもそもその仕組みの中に組み込んでチェックをしてもらうということは全く重みが違うんですね。第三国もしっかりそのチェック体制の中に入ってもらうこと、必要ではないですか。
○国務大臣(細野豪志君) 御意見としては非常に重い御提案というふうに考えます。ただ、設計の段階で、特に欧州、IAEAの様々なこれまでの知見というのはかなりの部分参考にして実質的に反映をしておりますし、またチェックの段階というのはかなりの長期間にわたりますので、日本がいわゆるストレステストをするということに関しては他国も非常に強い関心を持つと思われます。ですから、そこは意見としてはしっかり実質的に聞くことができる体制になっているのではないかというふうに考えます。
○福岡資麿君 チェックの信頼性という意味で本当にゆゆしい問題が出てきました。御承知と思いますが、玄海原発の三号機で、〇八年、〇九年に提出したいわゆるバックチェック、耐震安全評価の中間報告と最終報告でデータの入力ミスが三か所あったということが報告されたわけであります。これは、事業者の九州電力は、安全の根本が揺らぐ事態を本当に真剣に受け止めてもらわなければならないというふうに思います。 そして、ちょっと疑問に思ったのは、その実際の評価を誰がやったかというと、九州電力が関連会社に委託した。そこの関連会社からまた更にゼネコンさんに委託されて、そこがその評価を行ったということであります。責任の所在を明確にするという意味でも、あくまでもやっぱりこれ、自社でやるべき話だということが一点。 そしてもう一個、一番の問題だと思うのは、この〇八年、〇九年の二度の報告で、保安院はこの報告を妥当として、誤りに気付いていないということなんですね。その当時発見できなかった理由について保安院さんに伺います。
○政府参考人(寺坂信昭君) 御指摘のとおり、これはいわゆる耐震バックチェックと呼んでおります平成十八年の新しい耐震設計指針に基づくその作業の過程のものでございます。こういった耐震バックチェックの報告書を評価するに当たりましては、関係の専門委員会、審議会におきまして御審議をいただいているわけでございますけれども、今回のケースは、中間報告段階でのまず妥当性の評価をしてございますけれども、その点につきましては、正しい計算結果と安全性の点におきまして大きな数字的な違いがないために、その妥当性について及ぼす影響はほとんどないということでございまして、結果的にはその計算の誤りについて発見ができなかったものというふうに考えておるところでございます。
○福岡資麿君 答えになっていないんですね。 今回これ発見されたのは、クロスチェックを原子力安全基盤機構というところに依頼されて、そこが二月に九州電力に話をしたということ、そのチェックの中で気付いたということでありますが、本当にその解析が正しかったかどうか、クロスチェックということを保安院さんは独自にはやっていないということですか。
○政府参考人(寺坂信昭君) お答え申し上げます。 まず、耐震バックチェックにつきましては、その中間報告での評価、それからその後、更に詳細なデータなどを含めました最終報告での評価、この二段階で作業を進めてきているところでございます。 先ほど申し上げましたように、中間報告段階におきましては、結果的にその誤りについてのチェックができておりませんでした。これは、保安院とそれから専門の先生方にお伺いしながら作業した過程でございまして、この観点でいわゆるそのクロスチェックというものにはなってございません。 それから、その後の最終報告書につきましては、これは最終報告書、九州電力から出てまいりました後、私どもは原子力安全基盤機構を使ってございますけれども、ここにおいてクロスチェックということで別の形でのチェックをしていただくということでございまして、この最終報告書のチェックの段階でその誤りに気付いた、誤りがあるのではないかということに気付いたと、そういうものでございます。
○福岡資麿君 少なくとも、そのクロスチェックを依頼されたのは今年の二月だというふうに承知をしています。最終報告、〇九年に出ていて、そのクロスチェックの依頼が今年の二月までずれ込んだ理由は何ですか。
○政府参考人(寺坂信昭君) まず、九州電力から、最終報告書につきましては、中間報告書の前、中間報告書の評価が終わる前に最終報告書として九州電力の作業結果が示されてございます。その後、昨年などにおきましては、東京電力の柏崎刈羽発電所におきますそういった作業、そういったものもございました。全国の全部の原子力発電所につきましてこういった評価をしてまいってきておるものでございまして、物理的にクロスチェックをする時間的な余裕がないままに中間報告書の後の次の最終報告書までのそのチェックについて時間が掛かったということで、結果的にはその間の時間がかなり掛かったことについてはしっかりと受け止めなければならないものというふうに考えてございます。
○福岡資麿君 そういうことは人員を増強してもやるべきで、物理的に余裕がなかったと。この二年間の空白のときに、今回のデータの入力ミスではさほど大きな誤差はなかったということですが、本当に大きなミスがあって事故になったらどうするつもりなんですか。そういうところについて、しっかり体制改めてください。
○政府参考人(寺坂信昭君) 御指摘の点は十分踏まえて、体制の確認などを含めてしっかりやってまいりたいと考えてございます。
○福岡資麿君 そもそもの疑問として、これも、バックチェックもそうですけれども、電気事業者が行うということについて保安院がチェックをするというやり方を通しているわけであります。 今回のこのストレステストについても同じやり方なんですが、やはり一方が作ったものをただチェックするだけというと、細かいところまでなかなか気付きづらいんですね。そういう意味でいうと、両方とも同じようなやつを別々の角度からやって、より安全性を高める、そういう仕組みが必要だというふうに思います。それがなければ、今回のストレステスト、いかに厳格にやろうと事業者が出してきたものを精査するだけでは同じ誤りを繰り返すことになる、その点についてどう思われますか。
○国務大臣(海江田万里君) 委員の御指摘は大変いい質問だと思いますが、ただ、今回私どもが参考にしておりますこのヨーロッパの、EUのストレステストの場合も、実際にそれを行うのはこれは事業者ということでございます。それから、もちろんこれは言うまでもないことでございますが、現在の法律もそういう仕組みになっております。 ですから、ただ、その中でどこまでやはり私たちはより多くの皆様方に御安心をいただくかということでいうと、やはりそこのまさにストレスですね、どういうストレスを掛けるかという中身で、これは先ほどもお話ありましたけれども、保安院だけじゃなく安全委員会の皆様方の御意見もちょうだいをして、たしか二度ほど行ったり来たり、最初に保安院が出しましたものに対して安全委員会からこういう形で更に内容を強めてはどうだろうかというお話いただいて、それを受けて、そしてまた安全委員会の御意見もいただいてと、そういうやり取りをやっておりますから、これはやはりまさにそのストレスを非常にしっかりしたもの、とりわけ二次の方ではそのストレスを随分強めてまいりますので、そういうところで信頼性を確保していきたいと、こう思っております。
○福岡資麿君 形だけじゃなくて実質的に二重、三重のチェックが働く、そういう仕組みを是非つくっていただきたいと思います。 もう一点、ストレステストを経た上で四大臣の、総理も含めて四人の判断で再起動させますということでありますが、これは、ストレステストとは別にハードルが設けられたわけであります。ストレステストに加えてどういう場合に再起動を認めるのか、そのことについて四人の判断基準を明確にしておかなければ、そこがブラックボックスのままでは作業が進められないと思いますが、その点についてお答えください。
○国務大臣(海江田万里君) 私は、やはり地元の自治体の同意と申しますか、これが大変大事だと思っておりますから、もちろん働きかけは十全にやるつもりでございますが、自治体の同意を得て、そして実際に動き出すものと、こう理解をしております。
○福岡資麿君 四人の判断基準を示してください。
○国務大臣(海江田万里君) ですから、私の場合はそういうことであります。
○委員長(前田武志君) 時間がもう終わっておりますので。
○福岡資麿君 はい。 もう時間です。しっかりと対応方針を決めていただくことを切望して、質問を終わらせていただきます。
○委員長(前田武志君) 以上で山田俊男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、加藤修一君の質疑を行います。加藤修一君。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。 まず、最初に総理に質問をいたしますけれども、七月二十三日土曜日の日本経済新聞の第二面に次のような報道が載っておりました。「首相、経産省に異例の指示」と、「電力需給に関する重要な情報をすべて開示するよう」にと、あるいはさらに「十四項目にわたる「質問状」も作成。」というふうに報道されておりますけれども、これは正確な報道でしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 電力需給に関しては、これはもうこの委員会でもいろいろ指摘されていますように大変重要な課題であります。私の方からも、何度かにわたって経産省からもお話を伺っております。そういう中で必ずしも明確にならなかった点について、国家戦略室に私をサポートしてくれるスタッフがおりますので、そちらの方で、こういうことについてできればもう少し具体的にお示しいただきたいと、そういう趣旨のものを出したという経緯であります。
○加藤修一君 エネルギーの基本計画の見直しをしなければいけないということを含めて、これは総合的なエネルギー政策を議論を深めていかなければいけないということに当然なるわけであります。 私の質問の趣旨は、やはり情報開示、これはしっかりとやらなければいけないというふうに考えているわけでありまして、まさにこれは総理の指示でありますけれども、経産大臣はこの点は存じていたんですか。
○国務大臣(海江田万里君) これを文書でいただきましたが、私は、これまでもこの情報開示については、もちろんその情報が、特にあの原子炉の事故の当初はその情報が私どもの手元に来るのに時間が掛かったというようなこともございますが、私は、少なくとも私どもが持っている情報を隠し立てをしたりしたことは一度もございませんから、これは。その意味では、こういうものが来ましたけれども、それは指示があれば、それはこれまでと同じようにしっかりと出すと、こういうつもりでございます。
○加藤修一君 経産大臣に質問ですが、隠し球とか、埋蔵金じゃなくて埋蔵電力、そういうふうにも言われているようでありますけれども、そういうのは一切ないということですか。
○国務大臣(海江田万里君) 埋蔵金とか隠し球ということがどういうことかよく分かりません。 ただ、そういう言葉を使われる人の中には、やはり何か隠しているんじゃないだろうかとかそういう思いがあってお使いになる方がいらっしゃいますから、私は、そうでなくて、本当にやはりそれぞれ、自家発電についてもそれぞれの事情がございます。しかしその中で、どういう条件が整えばどれくらい出せるのかということも含めて、これはしっかりと、およそ三千二百か所、自家発電で一定の規模以上の発電がありますから、それについて精査をしております。しっかりと聞き取りをして、どういう条件ならどのくらい出てくるのかということを今詰めている段階でございます。
○加藤修一君 今配付資料を見ていただきたいんですけれども、一枚目でありますけれども、「発電施設の設備容量と最大電力の推移」ということであります。これを見てまいりますと、ふだん我々が見ているものは、ベース電源の原子力が一番下に書いてあるわけですよね。ただ、これは火力、水力、原子力というふうになっていると。それから、最大電力をずっと見てまいります。これは言うまでもなく、この資料はエネルギー・経済統計要覧でありますから、政府系の方から発表されている数字を基にしていると。この藤田先生が書いた本の中に出されておりますけれども、最大電力が火力プラス水力の発電能力を超えたことはないと、そういった意味では原発なしでも停電しないことが分かると、こういうふうに主張しているわけなんですね。 今、計画停電とかあるいは節電一五%等々を含めて、国民はそれにどう対応するかということで大変な状態にあるわけでありまして、この表をどう見るかという話ですけれども、これは海江田大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(海江田万里君) まず、御理解いただきたいのは、私どもは、やはり基本的に予期せざる停電などが絶対に起こさないようにということでまず考えておりますので、それは是非御理解をいただきたいと思います。 それからもう一つ、やはり設備の利用率と申しますか稼働率と申しますか、これも、能力的にいけばかなり規模の大きな発電ができるという場合でも、種々の事情がありまして実際の稼働率というのはなかなかそう高い稼働率にならないわけですから、もちろんそうした稼働率などもこれは高めていく努力をしなければいけない。 しかし、例えば火力発電所などでも、一回これは休止をしていたものを再度立ち上げをする場合は、やはりその稼働率を上げていくのには時間が掛かりますし、そういうことも踏まえて考えなければいけないということでございます。
○加藤修一君 もう少し直接的な踏み込みの発言をしてほしいわけですけれども、この図を見て、私先ほど説明いたしましたけれども、どう考えております、大臣としては。
○国務大臣(海江田万里君) 今いただいたばかりでありますので、確かにこれを見ますと火力プラス水力の発電能力を超えたことがないということでありますが、恐らくこれは、いわゆる原子力発電がなしでもやっていけるということの一つの証拠としてお出しいただいたんだろうと思いますから、そこは私どもとすれば、これは原子力の発電が三〇%程度今依存をしている段階で、現実にはもう十何%になっておりますけれども、それについてよく精査をしたいと思っております。 ただ、基本的な立場というのは、一回でもこれを超えてしまったときに、そのときに私どもは責任を負う立場にございますから、そういうことのないようにしなければいけないということは強く思っております。
○加藤修一君 是非それは精査をしなければいけない非常に重要な問題だと思います。 これ、最初のページの下の表でありますけれども、「二〇〇八年における日本全土の発電能力」ということで、水力全体で四千五百九十五万キロワット、火力は一億三千九百七十八万キロワット、あるいは原子力は四千九百五十八万キロワットということでありますけれども、一般電気事業者あるいはそのほかの、あるいは卸電力、公営・特定電気事業者、さらに特定規模電気事業者、そういったものを含めていくと。ただし、ここの中には太陽光などは入っていない、あるいは自家発電、これは六千万キロワットあると言われておりますけれども、それも入っていない、あるいはそれ以外の発電についても入っていないように私は思いますけれども、そういった意味では発電能力は相当あると、こういうふうに私は理解しておりますけれども、大臣、どう考えていますか。
○国務大臣(海江田万里君) 今少し細かな数字も事務方からもらいましたが、先ほど私は稼働力のこともお話をしました。それから、やはりここで見ます日本の火力発電とそれから水力発電の設備容量ですね、これは合計で約一億八千八百万キロワットとなっておりますけれども、夏季に想定される水量は、やはり夏は水が細くなってまいりますから、この限界。それから、あと定期検査がそれぞれございますから、この定期検査の実施。それから、先ほども少しお話をしましたけれども、長期間停止している発電所の存在などがありまして、全ての設備を活用するというわけにはまいりませんので、そうした活用できない設備を除いた夏季の最大出力は約一・五七億キロワットということでございまして、一・八八億キロワットではなしに、私どもが把握をしております夏季の最大出力は約一・五七億キロワット。そして、夏季の最大需要は例年一・七億から一・八億キロワットで推移をしておりますので、その意味では、火力と水力のみでは最大需要を賄うことができないというのが私どもの見解でございます。
○加藤修一君 そこまでおっしゃるならば、二ページ目の最初の上の方の表を見ていただきたいんですけれども、稼働率の話はしております、確かに。稼働率が関係するというのは当然でありますけれども、水力は平均的にこれは二〇%弱、これは二〇〇八年の実績でありますから、それから火力が五〇%程度ということでありますから、まだまだ余力があるということです。あるいは水力については、大臣お話ししましたように、夏は水が細くなるというふうに言っておりますけれども、じゃ、そういうデータというのは我々はなかなかアプローチできないわけですよ。だから、事細やかに情報をしっかりと開示していただきたい。 この二ページの下の方に、私は、日本の電力需給ということで様々な電力の、いわゆる発電するところの部分ですよね、これ企業別に、最近二十年間でよろしいと思います、しっかりと細かな部分まで出していただきたい。水力なんかも、あるいはLNGについても稼働率なんか出せないような状態になっているわけですよ、今の統計の関係では。 だから、三ページ目に、たまたま私は、これは二〇〇九年の水力の設備利用率を出しましたが、約二〇%ということなんですね。これはまだまだ余力がある、稼働率を上げることが当然できると。これは火力発電所もそうなんですよね。余力があるということなんです。 だから、ここにかかわる詳細なデータを是非委員会に私は提出をしていただきたいと思います。委員長、よろしくお願いします。
○委員長(前田武志君) 当委員会理事会において協議させていただきます。
○加藤修一君 是非、深い議論を行っていく、エネルギー政策について更にお互い議論をし合うということでは、やはりしっかりとしたデータが必要であるということを改めて申し上げておきたいと思います。 それから、外務大臣、大変御苦労さまでした。ASEAN地域フォーラムにおける様々な会合で、日本の立場をそれなりに主張したというふうに私は理解しております。 日本人拉致問題の調査委員会、これは早期設置ということもおっしゃったようでありますけれども、大臣としてはどういうスケジュールでお考えですか。あるいはさらに、今回、クリントン国務長官が南シナ海の領有権問題に関して国際法上の根拠を示すこと、これを指摘したと。日本政府の立場はどういうことでありましょうか。あるいは竹島に、様々な今、韓国が実効支配を強めようとしておりますけれども、国際司法裁判所へ提訴をすべきであると、これは毎年毎年継続的にやっていくべきだと私は考えておりますが、この三点について御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(松本剛明君) 御理解をいただいてASEAN関連外相会合に出張をいたしてまいりました。 〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕 まず一点目につきましては、ARFの閣僚会合、これは北朝鮮のいわゆる外相も出席をしている場になるわけですが、ここで日本人拉致問題を取り上げまして、二〇〇八年の日朝間の合意を早期に実施することが重要であるということを述べて、前向きな対応を求めてまいりました。遺憾ながら、北朝鮮側から拉致問題は解決済みであるとの発言がありましたので、私から改めて、拉致問題は依然未解決のままであるという我が国の立場を明確に述べさせていただきました。 二〇〇八年八月の日朝実務者協議の合意に従った全面的な調査のやり直しが早期に開始されることが重要だと考えており、これを拉致問題解決に向けた足掛かりとして、拉致被害者の方々の一刻も早い帰国につながるような成果が早期に得られるように、米韓、さらには中国、ロシアを含む関係国と連携の上、引き続き北朝鮮による具体的行動を求めていきたいと考えております。 重なる部分がありますが、今後もこの拉致問題については、被害者の方々の一刻も早い帰国というのが大変求められているということをしっかり認識をしながら対応をしてまいりたいと、このように考えているところであります。 南シナ海についてであります。 会議においてそれぞれの国がどのような発言をしたかということについては私から申し上げる立場にありませんが、クリントン国務長官は、二十四日の米国・インドネシアの外相会談後の共同記者会見において、全ての当事者が国際法に沿った形で陸上及び海上の領有権の主張を明確にするように求める発言を行ったというふうに承知をしております。 先生には申し上げるまでもありませんが、国と国との間の問題というのは、確立をされた国際法に基づいて主張され、また解決をされなければいけないと、そしてそのことは同時に、実質的には透明性を確保することにも資するのではないかというふうに私自身は考えております。 南シナ海における問題は、世界と海洋で結ばれたアジア太平洋地域の平和と安定に直結をする国際社会共通の関心事項でありまして、そのように認識をしているところでありまして、航行の自由の確保、国際法規の遵守、紛争の平和的解決といった基本的なルールを関係国が相互に確認をして実行していくことが必要、重要だと考えています。 私自身も、二十三日に行われたARF閣僚会合においては、南シナ海をめぐる問題が国際法に従って透明性を持って主張され、解決されるべきことを指摘しつつ、我が国として今後の南シナ海情勢について関心を持って見守っていくことを表明いたしました。 三点目でありますが、我が国は、これまで一九五四年及び六二年に竹島の領有権に関する問題をICJに付託することを提案しましたが、韓国がこれを拒否し、現況に至っていると、このように認識をしております。領土問題は我が国の主権にかかわる極めて重要な問題でありまして、オールジャパンであらゆる情報や知恵を集めて、それを基に問題解決に当たっていくべき問題だと、このように考えています。 政府としても、我が国政府の真剣な懸念を韓国政府に伝えるべくあらゆる手だてを取っており、この問題の平和的な解決を図るために粘り強い外交努力を行っていく考えでありまして、引き続き有効な方策について不断に検討してまいりたいと、このように考えております。
○加藤修一君 次に、四月の十八日の予算委員会で私は被曝のいわゆる健康調査等、これについて質疑をいたしました。放射線の管理、これは一元的に私は今はやらなければいけないと、こんなふうに考えておりまして、その放射線管理の関係と健康管理の関係含めて、これはどういうふうに厚生労働省は、あれ以降もう三か月以上たつわけでありますけれども、検討するという答弁でありましたが、どのように検討を進めてきているか、進捗状況を教えていただきたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 原発の関係での放射能の被曝の関係でありますけれども、まず、原発のところでの作業員につきましては、これは今後、全ての作業員のデータベースをしっかり作りまして、そして将来的にも健康管理をしっかりやっていくと、こういうことで、今専門家にお願いをいたしまして、既に二回くらいの会合もいたしまして、できるだけ早く中間報告も出したいと、こういうことで進めているところでございます。 〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕 また、その他の放射能の、一般住民の方の放射能関係につきましては、これは福島県の方で基本調査をするということで、国の方としてはそれをしっかり応援をしていくと、こういう形にいたしております。
○加藤修一君 文部科学大臣にお尋ねいたしますけれども、今の答弁は全く違う答弁でありましたので、文科大臣は放射線管理の関係についてどのように進めてきておりますか。
○国務大臣(高木義明君) 加藤委員の質問にお答えをいたします。 今、放射線管理においては、このような放射線管理手帳というのがありまして、これは民間事業者によって、財団法人放射線影響協会というところの放射線従事者中央登録センターが運用する被曝線量登録管理制度というものがあります。これについては、原子力施設における放射線業務の従事者一人一人の放射線量を全国規模で一元的に把握、管理をすることを狙いとしております。 この手帳には、被曝に当たる、放射線業務に従事しておる方々の被曝歴、また健康診断歴あるいは放射線防護教育歴などが記載されることになっておりまして、被曝線量データについては中央登録センターが一元的に管理されておりまして、これ、離職後においても本人が参照することが可能になっております。 したがいまして、私どもとしましては、放射線業務従事者が長期的な健康管理のためのデータベース、これは厚労大臣が今答弁されましたけれども、厚生労働省において、委員は、過日の委員会での御指摘にありました、いわゆる検討をするという、こういうことになっておりまして、今検討中でございますので、我々としては必要に応じて全面的な協力を申し上げたいと思っております。
○加藤修一君 今大臣、一元的と言いましたが、私が言っている一元的というのは、そういう意味も含めつつ、医療関係の被曝者の関係もあります。それから、核燃料サイクルに従事している人はもとよりでありますけれども、あるいは場合によっては航空機の乗務員、この方々もやはり宇宙線という形で被曝しているわけでありますので、こういう対象を広げての一元化という意味なんですね。 私はここにピンクの冊子を持っていますけれども、(資料提示)これは、日本学術会議が「放射線作業者の被ばくの一元管理について」というのを昨年提言しておりますけれども、そういう広さの一元化管理なんです。一元的管理、こういうことについてはどうお考えです。
○国務大臣(高木義明君) 被曝線量の管理は極めて重要な課題でございます。委員御指摘の点も含めて、私どもとしては幅広く一元化をしていかなきゃならぬ、このように思っておりまして、こういったことについても厚生労働省と連携を取って対応していきたいと思っております。
○加藤修一君 恐らく先進国の中でこういう意味での一元化をやってないのは日本だけじゃないか、相当遅れていると、そういう意味では。EUは指令を出してしっかりとここに取り組んでいるわけですよね。 私は、こういう一元化を早期に法制化も含めてしっかりやるべきだと、こう思いますが、どうですか。
○国務大臣(高木義明君) 政府として、関係省庁と連携を取って検討してまいりたい、取り組んでまいりたいと思います。
○加藤修一君 厚生労働大臣、先ほど福島の健康調査の関係について話がありました。今日の新聞報道によりますと、被曝量分かるのかと、対象住民、四か月前、記憶曖昧だということなんですよ。 これは非常に大変な話で、四月二十八日に公明党の荒木参議院議員が、総理の答弁としては、「政府としては、放射線業務従事者や被災された地域住民の方々の将来の健康管理に万全を期してまいりたい」と、ここまで明確に言っているわけですよ。我々が質問したのは四月ですよ。もう三か月もたっていて、ようやっと行動調査に入っているような、これは非常に私はお粗末だと、そう言わざるを得ないんですよ。大臣、どう考えているんですか、この辺は。
○国務大臣(細川律夫君) 福島の第一原子力発電所で作業をしている作業員に対しては、東電の方にはしっかりとその管理をするようにということ、東電だけでなくて下請の業者にもしっかりそのことを指示してやるようにということを再三私どもとしては指示をいたしまして、そして、労働安全衛生法に違反するようなことにつきましてはそれについての改善命令も出したりしてきておりまして、更にそれが重なるようだとこちらとしてもしっかりした送検の手続もするよというところまで私どもは申し上げているところでございます。 委員御指摘のところについてはしっかり対応させていただきたいと、このように考えております。
○加藤修一君 四か月も前のことを一日一日思い出せない、調査するならもっと早く言ってくれたら記録を付けていたのにとこぼしている。これ周知徹底しておりましたか。行動調査をします、だから皆さんしっかりとメモ取っておいてくださいと、こういうことをやりましたか。
○国務大臣(細川律夫君) 委員御指摘のところ、不十分な点はしっかり対応して、しっかりやっていきたいと、このように考えております。
○加藤修一君 答弁になってないです。周知徹底したかと言っているんですよ。
○国務大臣(細川律夫君) 私どもとしては、周知徹底ということを指示はしておりましたけれども、足らないところがあったとすれば、そこはしっかりやっていきたいというふうに考えております。
○加藤修一君 これは、対象者は誰になるんですか、福島県人ですか。
○国務大臣(細川律夫君) これは福島県の方で健康基本調査をするということで、国としてそれをバックアップすると、こういうところでございます。したがって、福島の健康基本対策の中でその対象者が決められているところでございまして、基本的には福島県民全員を対象にして、そして詳細にやるところは、これはいろいろと避難区域等特定のところだというふうに伺っております。
○加藤修一君 その意味は福島県人以外も対象にするということですね、改めて確認します。
○国務大臣(細川律夫君) 先ほども申し上げましたように、福島県の方で基本的にこの健康調査をされると、こういうことでございます。したがって、基本的には福島県の県民が対象だと、このように考えております。
○加藤修一君 対象を拡大するべきだと私は思っています、茨城県の北部とかですね。あるいはホットスポットの周辺だって分からないですよ、どういう被曝があったかというのは分からないんですよ。どうですか。
○国務大臣(細川律夫君) 今、先ほども申し上げましたように、先ほどお話ししたのは福島県を対象と、こういうことでありましたけれども、今御指摘のようなところについても今後検査をしていくような、調査をしていくような、そういうことを早急に検討してまいりたいと、このように考えます。
○加藤修一君 これ、経費は一〇〇%国が見るということですから、国民を対象にしなければいけない、被曝した人を対象にしなければいけない、そういうことじゃないですか、もちろん住民も入ってくるわけでありますけれども。これはしっかりと政府は真っ正面から取り組んでくださいよ。何やっているんですか。腹立たしいですよ、本当に。 終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で加藤修一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、川田龍平君の質疑を行います。川田龍平君。
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。 最初に、菅総理の政治家としての基本姿勢について問いたいと思います。 御存じのように、患者に情報が十分に知らされていなかったために抗がん剤のイレッサでの副作用で多くの方が亡くなりました。イレッサ訴訟が国と製薬会社を相手に提訴され、裁判所が和解勧告をしたにもかかわらず、今年の一月二十八日に和解は国によって拒否をされました。あの日、私は本会議で菅総理に判断の前提となる情報が届いているのかどうか聞きました。総理は、がん患者の皆さん全体を考える中でどうすることが最も良いかを判断基準にすると答弁され、その結果が和解拒否でした。 しかし、これについて信じられない事実が明るみに出ています。あの和解拒否直前に各学会から出された和解反対声明、あれが実は厚生労働省が下書きをしたものだったということです。震災の前日に私がこの予算委員会で要請したこの経緯についての報告書は、二か月前の五月二十四日に提出されました。その内容を精査し、先々週の厚生労働委員会で問うたところ、この厚労省の下書き事件について政務三役誰も知らなかったということが判明したのです。 菅総理は、薬害エイズを和解に導き謝罪をした厚生大臣として比べて、政権交代後は格段に政治主導になっているとおっしゃっていましたが、本当にそうでしょうか。私にはこの下書き事件一つ見ても、どうしてもそうは思えません。明らかに国民の命以外のものが優先される判断が行われていることを総理を始め政務三役すら知らない、言葉だけで実体のない政治主導の弊害が人の命を奪う状況をつくり出しているんです。一国の最高責任者としてその責任を重く自覚していただきたい。薬害エイズから十五年たっても薬害が起こる構造一つ打破できない。総理になったのは何のためですか。 原発問題でも、震災復興でも、国民に十分な情報公開をせずに、政治主導とは名ばかりで命が切り捨てられる状況を放置している。菅総理が語る政治主導とは一体何を目指したものですか。 一国の最高責任者として、国民の命よりも大切なものがあるとしたら、今ここで教えてください。
○内閣総理大臣(菅直人君) イレッサ訴訟のそうした経緯の中で、一つの、厚生労働省の職員が何か文書の事例を示していろいろなところに働きかけたということで一定の処分もなされたと聞いております。私は、あってはならないことだと思っております。 そして今、川田議員が言われたように、基本的に情報を開示すると、そしてそれを専門家はもとより国民が共有して物事を判断すると、そのことは極めて重要でありまして、そういった点で今回のケースが、場合によっては公開された情報が事前にいろいろな形でゆがめられていた可能性があると私も思いますので、それは大変問題であると。情報公開そのものをこれからも原子力の問題も含めてしっかりと進めてまいらなければならない。その姿勢は、私自身は、従来と今と私自身の中では一貫したものであります。
○川田龍平君 菅総理に聞きます。説明責任とは何ですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 一般的に言えば、その立場でかかわりのある人が国民の皆さんあるいは関係者に対して自分の、特に権限のある人でしょうが、きちっとその経緯について説明をすると、そういうことだと思います。
○川田龍平君 是非、情報公開と説明責任を果たす総理の役割をしっかりやっていただきたいと思いますが、この菅総理が諮問した復興構想会議の提言、「悲惨のなかの希望」が六月二十五日に出されました。長く防災の第一人者であり、二〇〇六年に亡くなった廣井脩先生の遺志を継ぎ、阪神大震災以後、災害復興の研究所と学会を設立した関西学院大学災害復興制度研究所がこの提言に悲惨の中の絶望を見出していることを総理は御存じないでしょう。 九万人余りが避難し、十四日現在一万七千七百九十八人がまだ避難所におり、瓦れきとヘドロにまみれながら居続けている被災者の方々が震災から四か月以上たってもたくさんいらっしゃるのに、復興構想七原則のどこにも被災者の生活再建という言葉が出てこないのです。日本経済復興のため、原発事故の原因究明の目的は国際的信認のためと大上段に構え、被災地はまるで新生日本のための実験場ではないですか。多くの被災者が生活再建のスケジュールが立たずに、すなわちこれからの人生の見通しが立たずに絶望している中で、どうして希望が見出せますでしょうか。被災者は復興の手段として利用されるだけですか。復興の主役は被災者自身ではないのですか。私たちの暮らしがどうなるかは被災者の生活がどれだけ良くなるかを見れば分かります。国民にとって何をなすか、なさないのか、それが凝縮されて被災地に見えるのです。 総理は提言を踏まえ、基本方針の骨子をまとめたようですが、復興の主役である被災者をより重視した復興を進める必要があると考えますが、総理のお考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、この復興構想会議、もちろん被災地の三県の知事もお入りをいただきましたし、また、いろいろな各方面の中でも、この東北にかかわりのある方、あるいは実際にも被災地に住んでおられる方も何人か入られております。 この被災地のことについては、今御指摘のありましたか、その七原則の中でも、「被災地の広域性・多様性を踏まえつつ、地域・コミュニティ主体の復興を基本とする。」と。ここには、「地域・コミュニティ」という表現でありますけれども、つまりは、「地域・コミュニティ」の主体というのはその地域のまさに被災された皆さんでありますから、今、川田議員が言われた考え方は私はこの構想会議からの提言に相当色濃く含まれていると、そのように理解しております。
○川田龍平君 この提言や基本方針に盛り込まなきゃならないことは、それは、被災者のために今すぐすべき課題を列挙し、実現のための費用算出をし、実現を阻む制度やシステムを指摘し、改善することです。 各委員会で質疑をし、国会議員として最ももどかしかったのは、災害救援や復興、原子力災害について省庁間で責任のなすりつけ合いをしているさまでした。だから課題解決をする主体がいつまでも見出せないのです。復興庁を一日も早くつくり、権限と財源と人材を与え、被災者が誇りを持てる地元からの復興計画を作らなければなりません。 具体的な課題は各省庁にわたりますが、縦割りを越えて課題解決をするために、被災地岩手出身の復興担当大臣であり防災担当大臣でもある平野大臣に質問させていただきます。 第一に、災害関連死です。 阪神大震災の六千四百名を超える死者の一割は災害関連死です。五月十三日にNHKが被災地の病院などの聞き取り調査をした結果、五百名を超える災害関連死が報告されています。国が最低限するべき仕事、それは国民の命を守ること。それなのに、国は災害関連死の定義もしなければ調査もしない。災害大国日本で関連死を少しでも少なくするため、調査をしないでどうやって対策を立てるのか。 第二に、被災者生活再建支援法を有効に活用することです。 家屋被害認定は支援金額に直結するため、被害認定への不服申立てが多いです。大槌町では裁判の提訴を検討した方もおられると聞いています。裁判は行政にも被災者にも大きな負担です。中立的な第三者を交えた判定委員会を市町村で設置することを国が支援するなど、早急な対策が必要です。 また、長期避難世帯の認定が岩手県と宮城県ではなされていますが、福島県では一切なされていません。家屋やインフラが破壊されなくても、自然災害に起因する原子力災害で長期避難を強いられている人には、原子力災害の損害賠償だけでなく、災害への見舞金である支援法からも支援金を出す運用をすべきです。 第三に、被災者のなりわいのために今すぐ必要なのは、仮設工場や仮設商店、仮設事務所の提供です。防災集団移転促進事業に商業施設が対象となっていない欠陥にも対処が必要です。 第四に、当面の交通施策として、避難所や仮設住宅と市街地や病院などを巡るバスの運行に対し国が一部支援をするべきです。 第五に、高齢者や障害者を始めとする災害時要援護者や県外避難者への支援体制を全国で統一した形でつくるべきです。 個人情報保護を盾に安否確認すらできなかった状況を二度と繰り返さないために、災害時に情報を関係機関が共有できる形で再構築すべきです。平成十八年に災害時要援護者の避難支援ガイドラインができていますが、いまだに全国に周知徹底されていないのです。 第六に、復興公営住宅の速やかな建設です。 二年間の仮設住宅建設のために、整地や解体も含めれば五百万円以上掛かる形態だけでなく、仮設と同時並行で、地域ニーズに合った木造一戸建ての公営住宅建設促進させるような提案も声高に訴えるべきでした。早くそうした提言がされていれば、仮設住宅がお約束のもうお盆に間に合わない失態が避けられたかもしれません。 時間の関係でこれだけにさせていただきますが、省庁の縦割りを排した形で、平野大臣、お答えください。
○国務大臣(平野達男君) 委員から六項目から七項目にわたっての御質問をいただきまして、いずれも大変重要な点の御質問だったというふうに思っております。若干時間をお借りすることになるかと思いますが、ちょっと丁寧、御答弁をさせていただきたいというふうに思います。
○委員長(前田武志君) 時間がもう参っておりますので、簡潔にまとめてください。(発言する者あり)
○国務大臣(平野達男君) まず、災害関連死、災害遺児に関する調査と対策ということでございますけれども、災害関連死につきましては、もう御案内のとおり、法律上の定義はございません。ございませんけれども、災害弔慰金の支給等に関しましては、震災に伴う環境の激変などにより亡くなられた方も含めて幅広く判定が行われております。 肺炎などの呼吸器疾患や心不全などの循環器疾患、エコノミークラス症候群などを未然に防ぐことがいわゆる災害関連死を減らすために重要だというふうに考えておりまして、厚労省が中心となりまして、高齢者等を中心に保健師等がそれぞれの疾病に応じた服薬指導などの対応を行っております。 調査につきましては、阪神・淡路につきましては十年たってから調査をしたというような経過がございまして、いずれ政府も、これきっちりどこかの時点で調査をしまして、その因果関係等々については把握することが大事だと考えております。 災害遺児については御質問なかったと思いますので。 それから、家屋被害認定。これは急がなければなりません。第三者委員会でございますが、これは自治事務でございまして、設置しようと思えばできます。できますが、今までのところ設置した実例はないということであります。 それから、順番が逆になりますけれども、仮設工場、仮設店舗。これは今もう海江田大臣主導の下、中小企業庁がきちんとした制度を用意しまして、これの普及に努めております。かなりニーズがございまして、それに対応し切れないぐらいのニーズが出てきていますので、これに関しましては、しっかりとした体制をつくって、できるだけ需要に、ニーズに対応できるような形で持っていきたいというふうに思っています。 それから、バスの運行。これは大変重要でございます。特にこれから仮設住宅に入る方がどんどん増えてきまして、避難生活も場合によっては一年、二年になりますので、その中での買物難民等々が出ないように、現行制度の今弾力的な運用で対応しようと思っていますが、これからの動き見ながら、対応しなくちゃならないところについてはしっかり対応してまいりたいというふうに思います。 災害住宅につきましては、仮設住宅の建設と併せまして、今地域の中でどういう住宅がいいかということも検討が進みつつあります。こういったことをしっかり後押ししていきたいというふうに思っています。 避難民の把握につきましても、これは、特に県外避難者につきましては、これは生活支援チームもしっかり取り組んだつもりなんですが、避難者の所在地の情報を本人から任意に御提供いただきまして、その情報を避難元や県や市町村に集約する全国避難者システムを構築しておりますので、これをしっかり活用しながらやっていきたいというふうに思っております。 以上でございます。
○委員長(前田武志君) 以上で川田龍平君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、田村智子君の質疑を行います。田村智子君。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 第二次補正予算案は、原発事故を起こした東京電力の存続を前提として異様なまでの救済策を裏付け、その負担は税金投入などで国民に肩代わりをさせようというものであり、反対です。また、被災者生活支援金の限度額引上げに踏み込まないなど、被災地支援は余りに不十分だと言わざるを得ません。 私は、四月二十五日の予算委員会で、被災地の医療再建について一次補正で組まれた政府の支援策が全く足りないということを指摘しました。これに対し政府の答弁は、二次補正等で本格的な対応が必要というものでした。ところが、二次補正では医療施設再建の予算は全く組まれていません。なぜ新たな予算、支援の枠組みを示さなかったのか、当面、一次補正で事は足りるということなのか、お答えください。
○国務大臣(細川律夫君) 今回の二次補正予算案は、当面の復旧対策に万全を期すための費用を計上すると、こういう方針の下で、被災した医療機関の復旧に対処するために、福祉医療機構の融資について、例えば返済猶予あるいは償還期間の延長、そういうものを盛り込んだものでございます。 さらに、本格的な医療施設の復旧復興につきましては、これはその地域におきます町づくり、これの在り方と、これは本格的に復興のときに病院等のことは考えなければなりませんので、その実情を踏まえまして、国や県あるいは医療関係者と協力をいたしまして医療提供体制の在り方を検討して、今これを検討いたしておるところでありますけれども、その検討状況に応じまして、その被災県の要望にも応じまして、第三次補正予算に向けまして必要な財源を確保したいと、このように考えております。
○田村智子君 改めて確認しますが、東北三県の病院、診療所の被災状況、一次補正で組んだ災害復旧補助金の申請、どうなっているかお答えください。
○国務大臣(細川律夫君) 被害状況でございますけれども、これ、被災県からの報告によりますと、まず病院の被害状況でございます。 被害が発生をいたしました九県全体で申し上げますと、全壊が十病院、一部損壊が五百八十一病院、うち岩手、宮城、福島の三県では全壊が十病院、一部損壊が二百九十病院となっております。また、医科、歯科合わせた診療所の被害状況につきましては、これは被害が発生した九県全体では、全壊が百六十九か所、一部損壊が三千三百九十八か所、うち岩手、宮城、福島の三県では全壊が百六十六か所、一部損壊が二千三か所となっております。 また、お尋ねの災害復旧補助金の申請状況につきましては、病院、診療所合わせて六月三十日時点で、被害が発生した九県全体では三百四十九医療機関、うち岩手、宮城、福島三県では二百四十医療機関となっております。 以上です。
○田村智子君 東北三県で被災した医療施設、分かっているだけで二千五百と、災害復旧費の申請は僅か二百四十。被災状況から見ると、これ余りにも少ないんですね。しかも、この余りにも少ない申請でも、一次補正で組んだ三十五億ではこれ九県全体では全く足りないんじゃないでしょうか。 大臣、この現状をどう認識されているか、もう一度お答えください。
○国務大臣(細川律夫君) この被災地におきます医療の提供体制、これは早期に復旧を図る観点から、公的医療機関、そしてまた政策医療を担う民間医療機関について災害復旧費の補助率の引上げ、迅速な復旧整備を支援をするということといたしております。 このほか、災害復旧費を申請をしていない医療機関への支援策といたしましては、岩手、宮城、福島県の三県につきましては、地域医療再生基金につきましての交付額を百二十億円をそれぞれ確保いたしておりまして、被災県の判断で民間医療機関への支援を手厚くすることも可能といたしております。 さらに、第一次、第二次補正予算におきまして、福祉医療機構の融資につきまして、先ほども申し上げましたような返済猶予あるいは償還期間の延長、そして金利の見直しというような対応を図ったところでございます。 この災害復旧費を申請していない医療機関につきましては、これは県を通じて状況を把握いたしまして改めて個別の医療機関に周知するなど、災害復旧費、そして地域医療再生基金、貸付け、融資が有効に活用されるように努めてまいりたいと、このように考えております。
○田村智子君 今、災害復旧費を申請していないとおっしゃられましたけれども、そもそも申請することもできないんじゃないのかと。 先ほど政策医療に参加している医療機関には災害復旧費、補助率上げたと言いました。でも、これはへき地医療とか周産期医療とか救急医療に参加をしていなかったら、そもそも補助を申請することさえできないんですよ。だから、マスコミの中ではメニューはあっても支援策がないと、こういう報道もされています。 今、宮城県では、再建のために補助金が必要かどうか一千七百七十一の医療機関に問合せをしています。六月二十一日現在、四百八十七施設から回答があって、補助金が必要だと答えたのは二百十九、しかし半数の百五施設は国の補助金の対象外となってしまっています。 そもそも、歯科診療所などを考えてみれば、救急医療にも周産期医療にもこれは参加のしようがないわけですから、再建のための国の補助金を受けられないということになってしまいます。 病院の再建には数十億円、開業医が医療機器を新たにそろえるだけでも数千万円、建物も復旧させるには億単位の費用が必要となる。それを、ただお金を貸すからいいということにならないはずなんです。だから、岩手県は、国の補助対象外となった医療機関にこのままでは駄目だと独自で五億円近い支援策の予算を組みました。これは国が本来やるべき支援策を被災県に負わせたのと同じではないかと思うんです。 補助対象を大幅に広げる、補助率を引き上げる、これ早急にやるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 災害復旧費の方は公的な機関あるいは政策医療を担っていただいている医療機関でありますけれども、そのほかの民間の医療機関などにつきましては、この支援策といたしまして、地域医療再生基金、これは先ほども申し上げましたように百二十億円確保いたしておりまして、これは被災県の判断によりまして民間医療機関への支援もできると、こういうことにいたしておるわけでございます。 そして、先ほども申し上げましたように、福祉医療機構につきましては、これは金利を五年間ゼロにするとか、あるいは返済の期間を五年間まずは据置きで猶予するとか、あるいは償還期間をぐっと長くするとか、そういうような対応もいたしておりますので、そういうことで支援をしてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○田村智子君 基金百二十億円といいますけれども、すぐに使える災害復旧の分は十五億しかないんですよ。しかも、例えば被災した病院の建て壊しの費用、これも全く国の補助ないです。医師不足の問題もあって、県はこの基金に手を付けられずにいるんですよ。 補助率を引き上げるとか、新たな補助の枠組みをつくるとか、これ検討必要だと思うんですけれども、大臣、もう一度お答えいただきたいと思いますが。
○国務大臣(細川律夫君) 先ほども申し上げましたように、一次補正予算では、当面の医療体制確保のために仮設の建物とかあるいは医療機器の整備とかいうようなことで十四億円を計上させていただいたところでございます。 また、基準額を超える整備が必要な場合には、これは地域医療再生基金を、これは県と御相談をいただいてそこで活用していただくと。既に十五億円は前倒しで交付できるようにいたしておりますので、これを活用をしていただきたいというふうに思います。 基準額を超えるような場合も、そのところでの検討をしていただいて基準額を増やしていただけるような、これはそこで柔軟な対応をしていただきたいと、このように考えております。
○田村智子君 平野大臣、岩手出身の大臣としてお聞きしたいんですけれども、東北の沿岸部というのはこれまでも医師不足で大変な苦労をしてきた地域ですよね。国の支援策がないために被災地での再建を断念する医師がこれ以上増え続けたら一体どうなるのかと。高齢化の進んだ地域で生まれ育った町に住み続けたいと震災後も頑張ってきた高齢者、その家族が、病院や診療所が再建なかなかできないと、これで泣く泣く町を離れざるを得ないような事態、これ生まれてくるんじゃないでしょうか。待っていられないんですよ。 地域の復興のためにも、診療所、病院、国の補助を切り捨てることをやらない、補助対象を広げる。復興大臣としていかがでしょうか。
○国務大臣(平野達男君) 被災地では、残念ながら、開業医の方がやっぱりここではやっていかれないということで、その病院を畳んでよそに移られた、あるいはよその病院からうちの病院に来ないかと言われて行った、こういう状況を何とかしてくれという声は強く寄せられています。特に三陸については、御案内のとおり、人口減少率が非常に高くて、かつまた高齢化率が非常に高い、そこで被災が起こってきたという中で、特にもう高齢者に対しての介護、医療、このサービス、どうやって確保するかということについては今後の復旧復興の大きな鍵になるというふうに思っております。 この医師の確保、医療施設の確保、あるいは介護サービスの施設の確保、こういったことにつきましては、厚労大臣ともしっかり連携取りながらこれをしっかり確保するということに全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに思っております。
○田村智子君 本当に切迫感、危機感がないんですね。もう医師がこれ以上被災地から抜け出てしまうようなことがないようにと、これ三次補正待たずに、民間の医療機関にも補助もっと広げますよと、もっと国が支援策やりますよと、総理、これ約束していただけないでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 御指摘の点は大変重要でもあり、また時間を余り掛けると後戻りというか元の形ができないという御指摘もよく分かります。是非これは担当大臣に、どういう形で今御指摘があったことに対応できるのか検討して、できるだけ前向きな対応を行いたいと、こう思っております。
○田村智子君 本当に三次補正まで待っていられないんです。 私も七月の初めに陸前高田市伺いまして、県立高田病院の石木院長にお会いをいたしました。この病院は、陸前高田市の市街地にあって、全壊をしています。その翌日から、医療スタッフが避難をしたコミュニティーセンターが事実上の仮設診療所となって、多いときには一日五百人もの患者さんがここを頼ってこられたんですね。 震災前、この病院は六十床の入院ベッドを持っていて、急性期を脱した患者さんを救急病院である県立大船渡病院から引き受けるなど、こういう役割も果たしてきました。今でも肺炎で入院を必要とする患者さんがいると、もしこのままの状態が続けば冬には大船渡病院もパンクをして地域医療が崩壊しかねないと、私たちに仮設の病棟も造ってくれと、こういう意見も寄せられています。 国の支援策全く足りない、この認識で、必ず支援策、前に進めることをお約束いただきたい。要望して、質問を終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で田村智子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。
○荒井広幸君 荒井でございます。 田村さんのお話にもありましたが、平野大臣も言っております、必要性がある。総理も言っておられる。ところが、この八千億の予備費というのは何ですか。必要性がありながら八千億の予備費を、これを計上している。この予備費の意味について、何に使うのか。意味と、何に使うのか、国家戦略大臣。
○国務大臣(野田佳彦君) 予算の中身でございますので、私の方からまずお答えさせていただきたいと思います。 御指摘のとおり八千億円の予備費を計上していますが、これは使途は限定をしておりまして、東日本大震災に係る復旧及び復興に関連する経費以外には使用しないということでございますが、予備費でございますので、被災地域の復旧復興に向けた取組の中で予見し難い事態への緊急への対応、これが目的でございます。
○荒井広幸君 全然分からないでしょう。午前中からやっているのだって、これはやったらどうだ、これは課題があるんじゃないか、いや検討をします、これからやります。結局何の対策も打ち出せないということがはっきりしているんじゃないですか。こういう作り方自体が被災者を不安にしているんです。 国家戦略大臣、あなたはエコポイントの復活、拡充をしていくということを言っているんですね。予見していないんですか。なぜこの八千億の中に盛り込まなかったんですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) エコポイントの話は、当面の需給対策、エネルギー構造改革を先行実施する、あるいは供給面の構造改革、さらには、いわゆる需要供給両面の電力システム改革を当面行っていくその中の一環としてそのことも考えていく可能性がある、そういう記者会見をさせていただいたと、今月末にそういった対策について出させていただきます。 冒頭お話がありましたけれども、いわゆる予備費は、まさに、私はエコポイントを仮にやる場合は三次補正がよろしいかと思いますけれども、今おっしゃったように、新たにスキームが固まったとか、あるいは例えば牛の問題で、セシウムに汚染された牛、更なる対策がこれから必要になったなどという場合はまさに予備費を使えばよいと思いますし、あるいは大規模な除染、そういったものが必要だ、そういう場合にも使ったらいい、そのためにまさに予備費があるのではないかというふうに考えております。
○荒井広幸君 政府は、何も考えていないし、そしてやるべきものも実感としてないのかなという感じなんですね。 財務大臣がおっしゃったように、この八千億は復旧復興にかかわるんですね。しかし、まさに電力の危機というのは日本全体、被災地全体の問題なんです。そこにエコポイントというのを復活、拡充するというんですね。これは合わせ技じゃないですか。だから、そういうものをさておいて、何か分からないけれども八千億と、こういうものを果たしてどう理解するんでしょう。(「理解できないよ」と呼ぶ者あり)という声ですね、大体。 そして、それでは農水大臣にお尋ねするんですが、再三いろんな形で質問がありましたが、放射性セシウムに汚染された稲わらの問題ですね。 福島県外でも汚染された牛がいますが、汚染された地域、この対象、全頭検査が必要であると言っています。同時に、全頭検査をして、そして状況を確認するというのはうんと重要です、状況を確認する。いずれにしても風評被害が残りますから、BSEとあるいは口蹄疫と同じ状況です。全頭買上げをするというのは、この八千億で当然、予見していなかったというのであれば、買い上げる。八千億、十分の予算ですね、全頭買上げやられますか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今御指摘のいただきましたこの買上げの問題等々につきましては、当然安全な牛肉というふうなものきり出回らない体制を構築する意味におきまして、過去の取組等々、今具体的に御指摘いただきましたけれども、そういうものを参考にしながら今詰めておるところでございます。
○荒井広幸君 総理、全頭買上げすべきだと思っております。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今農水大臣の方からお答えありましたように、いろいろな可能性を含めて検討をして、的確な対応を取っていきたいと思います。
○荒井広幸君 また財務省に言われて予備費形だけ取って使わないで、また三次補正ですか。どんどんどんどん遅れていきますよ。どんどんどんどん対応が遅れて大変な不安と不信、日本中がおかしくなりますよ。 農林大臣、全頭買上げ、いかがですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今申し上げましたとおりに、過去の取組等々というものを参考にさせていただきまして、対処すべく今詰めておるところでございます。
○荒井広幸君 もうせっぱ詰まっているんです。もう福島県も普通の自殺者の割合じゃないです。断トツに高くなっている。そして、この三県共に本当に深刻ですよ。温度差があり過ぎる。 そして、先ほど来から八千億の予備費を申し上げておりますが、自民さん、公明さん、みんなさん、社民さん、たちあがれさん、新党改革、そして共産党さんはもっとやれという意味で気持ちは同じベースにありましたけれども、いわゆる仮払い、これはマスコミの不勉強で仮払いと言っていますが、仮払いではありません。国が責任を取って権利関係はっきりしてお金を出したのに、債務に、銀行に持っていかれるということをしないということですよ。 そして、足にちゃんとして靴を合わせるということです。靴に足を合わせるようなことをやっちゃ駄目だ。福島県が独自に、政府の原賠審じゃでたらめで相手にならない、そして政府の対応を待ってられない、だから福島県が足に合うような靴を作るという、そういう法律です。緊急救済法案、なぜこれに反対されましたか。総理大臣、なぜあの段階で参議院で反対表明をされましたか。
○国務大臣(海江田万里君) 今、荒井委員から御指摘がありまして、福島県のこの原子力災害に遭った方々は、おっしゃるような御指摘があるということも承知をしております。そして、東京電力が特にこの仮払いにおいては、最初のところでなかなかその体制が整わず、遅れたという事実もございます。 しかし、その後、今現在ではおよそ千人の体制でこの仮払いに力を入れておりまして、私どもは、これから法律を作りまして、そしてこの仮払いに当たるということでは、東京電力と国との仮払いが一部バッティングをする可能性もございます。そして、結果的にそれが東京電力の仮払いが遅れることになって国民負担につながるおそれもございますので、それらの観点から、私どもは政府の法案が最良だと思って、野党の皆様方の提案に対して反対をした次第でございます。
○荒井広幸君 修正協議で御苦労いただいて修正が調うと思いますが、修正できなかった本質の部分、それは国が責任を負うということです。そこを全面に逃げているんです。なぜ逃げますか。 この原子力発電に関係する法律は法体系が不備なんです。国が前面に出るということです。そして、やっとそれを政府・民主党さんものんでいただいて衆議院で通過ということになりますが、今度は自民、公明さん中心に御苦労いただきましたいわゆる中小企業基盤整備機構、これはいわゆる二重ローン、二重リースです。同じ本質ですからね、総理、閣僚各位。靴に足を合わせろと言わないでくださいよ。本当に借りて再生できるようにするということが眼目ですから。このところだけ一点申し上げておきます。 そして、最後に東電にお尋ねします。 この間、知事始め国会議員全員が聞いたところで、東電の皆さんは、特別かつ専門的なものを除く日用品とか備品、地元で調達してほしいんだと、してくれていないんじゃないかという話なんです。どんな実態ですか。
○参考人(山崎雅男君) 福島県地元経済への貢献についての御質問でございますが、三月十一日の地震の発生後、福島県産の食材、例えば野菜とか米などを積極的に利用するため、当社社員食堂において購入させていただいております。また、福島第一、第二原子力発電所を始めとする当社の福島県下の職場、事業所としては四つほどございますけれども、事務用品や生活用品全般、お弁当などについて、その多くを福島県内から購入させていただいております。 当社といたしましては、今後も引き続き福島県の企業や物品などを積極的に利用させていただく所存でございますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
○荒井広幸君 どうぞ地元の物品調達、お願いいたします。 終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 電力需給に関するデータについてお聞きをいたします。 二十二日に資料をいただきました。水力と揚水の細かいデータがなかったんですが、たった今出していただきました。 ところで、この水力に関しては六割しか見ていない、つまり、あるダムなどだと六割しか見ていない。大変低いのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。 水力についてのお問合せでございます。 これは、いわゆる出水率と言っておりますけれども、供給力のロードカーブにつきましては、夏の取水量に影響をいたします。いわゆる設備容量と実際に使える電力の量、実力というのは相当乖離がございます。水力の場合には、大体これまでのいろいろな経験則あるいは実態の設備の容量、事情に鑑みますと大体六割ぐらいということが示されております。
○福島みずほ君 需要は高く見積もって供給を低く見積もっているんじゃないか、最悪のときが六割であって、必ずしも六割ではないんじゃないですか。
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。 御案内のとおり、需要の設定につきましては、いろいろな節電を今お願いをしております。したがいまして、仮にいろんな努力をしなかったときにどれくらいの需要が出るかということをまず設定をしてございます。 これまで関東におきましては、あるいは東北もそうでございますけれども、三月十四日から関東においては計画停電というのを経験をいたしました。それで、そういう計画停電のようなことが一度も起こらないようにということでこの夏の設定をさせていただきました。 したがいまして、昨年の最も高い需要のところ、あるいは……(発言する者あり)はい、ところでございますので、したがって、去年の一番高いところ、それから、今年については西にシフトしていただいていることもございますので、そういったところの一番高いところを想定して、そこを出発点にさせていただいております。
○福島みずほ君 いや、水力が六割は低いんじゃないかという質問に答えてください。
○政府参考人(細野哲弘君) 恐縮でございます。 今のような設定の下で、水力につきましては、これは実際に使える能力をどれぐらい見積もるかということでございますが、実際、容量というのはダムのいろんな事情によります。それは、水が夏はかれるんでございます。冬とか秋はもちろん違うわけでございますけれども、夏の事情に鑑みると六割程度が適当だということでございます。
○福島みずほ君 これはこれから議論していきましょう。 需給調整契約についてお聞きをいたします。 需給調整契約、各電力会社の需給調整電力の総計と全ての合計を教えてください。
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。 需給調整契約、いろんな種類がございますが、二十三年七月現在の各電力会社の需給調整契約でございます、二通りございます。 まず、随時調整契約、これは瞬時又は三時間、一時間前にノーティスを出して切るものでございますが、これは北海道電力の八万キロワット、東北電力が十八万キロワット、それから東京電力で百六十万キロワット、中部が七十一万キロワット、関西が三十七万キロワット、北陸において十五万キロワット、中国電力におきましては百十五万キロワット、四国が二十九万キロワット、九州電力が三十七万キロワット、沖縄が一万キロワット。 それから、計画調整契約といいまして、あらかじめ日にちを決めてこの日は切ることがありますよというふうにするもの、これが計画調整契約でございますが、これも同じ今年の七月で、北海道から順に二万キロワット、東北四十二万、東京二百五十万、中部百三万、関西電力が五十一万、北陸がこれはゼロでございます、中国電力四十二万、四国電力二十七万、九州四十三万、沖縄ゼロでございます。 これを単純に足し上げることに余り意味はないわけでございますが、単純に計算を積み上げますと、随時契約の方で約四百九十万、計画調整の方で五百五十八万程度と計算されます。
○福島みずほ君 そうしますと、この需給調整契約にのっとれば、大体一千万キロワット融通ができるということでよろしいですね。
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。 今単純計算で積み上げをいたしましたけれども、需給調整契約というのは、ピークになったときに、先ほど言いました計画調整のところはもう日にちを決めて、そこのところで仮にピークが超えそうであるときには切ると。それから、随時契約の方は、これは先ほど申し上げましたが、緊急時に対して一定の時間を決めてやるわけでございます。したがって、その能力に値するものが実はその瞬間にあるかどうか。その日に例えば当該企業が目いっぱい使っていればその能力が可能でできますけれども、その日に計画調整とダブっていたり、あるいは、これは最後は契約内容によりますけれども、調整ができないということもございます。落とすことができないこともございます。したがって、単純には今申し上げた数字にはなりません。
○福島みずほ君 少しずつ情報開示をしていただきまして、社民党もこれで需要や供給は原発がなくても大丈夫ということも立証しておりますし、水力、火力の復旧についてまた討論、議論をしていきたいというふうに考えております。 ところで、資源エネ庁は、二億円掛けて不正確情報対応ということをやると。ツイッター、ブログでインターネット上に掲載されている不正確な情報を監視し、そして正確な情報を提供し、正確な情報へ導くと。原子力発電所に対しての風評被害を防止すると。 お聞きしますが、不正確情報を流していたの、政府じゃないですか。何で人々の不正確情報の監視なんておこがましいことができるんでしょうか。こんなくだらないことはやめるべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。 福島の発電所の事故以来、いろんな方々には大変、避難生活も含めて、また放射線影響については多くの方に御迷惑をお掛けしております。 こうした中で、いわゆる放射線の影響についてはいろんな根拠のない情報等々が飛び交っております。こういったことがそれぞれ皆さん方の動揺を来したり、あるいは風評被害を拡大するということで、パンフレットとかインターネットを通じていろいろな情報提供をさせていただいております。 まず、最大限情報提供をこういう形でさせていただいて、いろいろな不安とか混乱を避けたいということでやっていきたいと思っております。
○福島みずほ君 メルトダウンをしているのにしていないと言い、レベル4をレベル7に上げ、そして全部大丈夫だと言って、食べ物の不安が出ています。どっちが不正確情報を出しているんですか。人々が情報を共有することでみんな少しずつ学習したりしているんですよ。こういうくだらない事業、やめてください。
○国務大臣(海江田万里君) くだる、くだらないということは別としまして、私はこういうこの事故後、やはりこれは本当にお金をできるだけ節約をして、そのお金を被害者の方々に回すべきだということはかねてから言っておりますので、それは今御指摘の点も含めて、予算が仮にあってもそれは余らせればいいことでありますから、その意味では、しっかりと無駄な広報費、そういうものを使わないようにいたします。
○福島みずほ君 広報費の無駄は、節電サポート、節電のキャンペーンで七十七億使うと、七十七億の予算で、一か月で二千八百件の電話を受けたコールセンターに六・五億円付いていると。こんなお金があるんだったら被害者に補償してくれというふうに思います。もちろん、この節約はもちろんなんですが、私が問題にしているのは不正確情報なんです。これ、形を変えた安全キャンペーンじゃないですか。みんなの不安を取り除いてと言うけど、正確な情報を言った方がみんな安心なんですよ。この二億円の事業、見直してください。どうですか。
○国務大臣(海江田万里君) 全体のいわゆる広報というものも、これは当然中身が変わらなければいけないということはもう何度も私も省内で議論をしておりますし、そのことについては皆さん理解をいただいております。 ただ、このインターネットの上の情報というのは本当にいろんなのがございますから、できるだけそこはまさに正確な情報をお届けするということは私は大事だと思っておりますから、まさに誰が見ても正確な情報であるということ、それから結論を、数字というのはうそはつきませんから、時々うそつきが数字を用いますけれども、数字はうそをつきませんから、ですから、そういう客観的なデータを提供するということには努めたいと思っております。
○福島みずほ君 二十ミリシーベルトはまだ維持されておりますし、その政府の、あるいは今までずっと訂正をしてきたその感覚で国民の不正確情報を正すというのはやめてくださいよ。これは、不正確情報はどっちなのかですよ。やるべきことはこういうことでないでしょうと思います。少なくともインターネット上、ブログの監視はやめてください。
○国務大臣(海江田万里君) そういう監視というようなことも、今実際できるもんじゃないですよ、監視なんか、戦前とは違いますから。 ですから、きちっと正確な情報を提供するように、そういうことをやるということでありまして、不正確な情報があれば、これは違いますから直してくださいということを申し上げるということに尽きていると思います。
○福島みずほ君 この事業はモニタリングとちゃんと入っています。監視ですよ。こういうくだらない事業は即刻やめるように強く求めます。 総理、少しずつ需給についてのデータは出てきていて、またきちっと専門家の間でも議論したいと思います。総理の脱原発依存社会という発言を、社民党はその方向に社会が向かうようにと思っています。総理、総理の下で審議会を設けて、例えば哲学者や社会学者、いろんな人を入れて、公開の場面で国民を巻き込んで、国民のもう本当に見えるところで国民的討議をこの点についてやるべきだと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) このエネルギー政策あるいは原子力政策というのは、本当に日本の将来あるいは日本社会の将来を大きく左右する課題でありますので、私は最終的にはいろいろな選択は国民自身の手によって選択されるべきだと思っております。そういう意味で、これまでもいろいろな審議会等がありますけれども、幅広い意見を交換する、そういうことが必要だ、あるいは重要だということはそのとおりだと思います。 具体的に今この時点で何を行うのか、今はまだ原子力いわゆる事故調査委員会等も動いておりますので、今すぐ何ができるかということはまた考えさせていただきたいと思いますが、そういう議論の必要性については私も同じような考えです。
○福島みずほ君 ドイツは、倫理委員会を開き、テレビ中継できちっと議論し、それが国民に伝わって廃止につながったというふうにも聞いております。是非、国民の見えるところで国民的議論をしてくれるように強く申し上げます。 というのは、今エネルギーについて議論している幹事会、情報が公開されていません。情報公開をお願いします。
○委員長(前田武志君) これはどなたかな。
○福島みずほ君 じゃ、総理。
○委員長(前田武志君) もう一度御質疑願います。
○福島みずほ君 はい、済みません。 今エネルギーに関しての議論を官邸でしていらっしゃいますが、その閣僚でその下に副大臣などの幹事会を開いておりますが、どういう議論をしているか全然公開されていないんです。玄葉大臣がやっていらっしゃいますが、それについて公開してください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 公開の在り方については今の御意見を踏まえてまた考えたいと思いますけれども、いずれにしても、今週の金曜日の今予定でありますが、一定の中間的な整理をきちっと発表させていただきたいと、そう考えております。
○福島みずほ君 三・一一前は経産省が決める審議会をやっていましたが、今度は、国民的議論、見えるところでまさに総理の脱原発依存社会を実現するような形でやれるように、あるいは国民の注視の下で、議論の下で公開でやってくださるよう強く申し上げます。 高速増殖炉「もんじゅ」は、事故が続き、現在も稼働しておりません。経済合理性もなく危険であります。そもそもナトリウムを使っておりますので、冷却ができないんですよね。冷却できないというか、水をぶっ掛ければ爆発をしますし、その意味で「もんじゅ」はやめるべきである。また、核燃料サイクル、バックエンド費用が十八兆八千億円、得られるMOX燃料の価値は九千億円、経済合理性がない。撤退すべきだと考えますが、総理、決意を示してください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 高速増殖炉の「もんじゅ」についても、かつての事故を含めて、必ずしも現在順調にいっている状況にはありません。また、使用済核燃料の再処理事業も同様にいろいろと問題点を抱えております。 そういうことの中で、今後の原子力政策あるいはこういう研究をどのように進めていくのか、あるいは場合によってはそれを変更するのか、そういったことについてもこの三月十一日の事故を踏まえた中でしっかりと議論し、方向性を定めてまいりたいと、こう考えております。
○福島みずほ君 終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。 以上をもちまして、平成二十三年度第二次補正予算二案に対する質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(前田武志君) それでは、これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。徳永エリ君。
○徳永エリ君 皆様、お疲れさまでございます。民主党・新緑風会の徳永エリでございます。 ただいま議題になりました平成二十三年度第二次補正予算案について、会派を代表して、賛成の立場から討論させていただきます。 本論に入る前に、政府の皆様にお願いでございます。 東日本大震災の被災県では、今も多くの方々が先の見えない避難生活を強いられております。また、原発事故による子供を持つお母さんたちの不安、セシウム汚染で出荷制限が指示された畜産業など農家や漁業を営む方々の生活の問題、さらに全国各地で起きている様々な風評被害によって多くの国民が苦しみの中にあります。私たち政治家がやるべきことは、国民の命と日々の生活を守ることです。手遅れにならないように、国民の声にしっかりと耳を傾け、迅速な対応をお願い申し上げます。 そのためにも、さきに全会一致で成立いたしました第一次補正予算に続き、第二次補正予算も速やかに成立させなければなりません。 自民党、公明党など野党の皆様におかれましては、これまで国民の気持ちを考え、熱のこもった予算案審議に御協力いただきまして、ありがとうございました。 第二次補正予算案は、二重債務問題対策、被災者生活再建支援金補助金など被災者支援関係経費三千七百七十四億円を計上したのを始め、補償金や校庭等の放射線低減事業、原子力損害賠償支援機構への出資金など原子力損害賠償法等関係費に二千七百五十四億円、また大震災復旧復興予備費に八千億円など、合計一兆九千九百八十八億円が計上されております。 予算規模が小さ過ぎるという御意見もありますが、被災された多くの方々の生活再建のための支援を、与野党問わず心を一つにして、スピード感を持って全力で取り組んでいかなければならないというのは共通の思いのはずであります。ですから、第一次補正予算同様に、第二次補正予算も全会一致で賛成し、成立となりますよう、野党の皆様、どうぞ御協力を心からお願い申し上げます。 地震と大津波による甚大な被害、そして今まで経験をしたことのない深刻な原発事故が起き、我が国は今までにない最大の危機を迎えています。復旧復興にどれだけの時間が掛かるか、どれだけのお金が必要か考えると、本当に大変なことであります。しかし、後世に悔いを残さないように、私たち政治家は国民と一つになってできる限りのことを全力でやらなければなりません。よくあの厳しい状況を乗り越えたねとみんなで笑顔で言える日が一日も早く訪れることになりますように、私も皆さんと共に協力して努力してまいります。 最後に、改めて第二次補正予算案に賛成していただけますようにお訴え申し上げ、私の賛成討論を結びとさせていただきます。 皆様、ありがとうございました。どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○委員長(前田武志君) 次に、磯崎仁彦君。
○磯崎仁彦君 自由民主党の磯崎仁彦でございます。 私は、自由民主党を代表いたしまして、第二次補正予算案に賛成の立場で討論を行います。 賛成の立場とはいえ、決して積極的な賛成ではございません。本第二次補正予算は、額的にも内容的にも極めて不十分、かつ中途半端な内容と言わざるを得ません。しかしながら、発災から既に四か月を経過する中、なかなか進まない被災地の状況を見るにつけ、反対はできない、そういう意味でやむなく賛成することをまず申し上げておきたい、そのように思います。 そもそも、今回の政府提出の第二次補正予算案は、既に全く政権担当能力をなくした菅内閣の下で編成されることから、本格的な復興策が全く含まれておりません。まさに、菅総理の存在そのものが本格的な復旧復興の足かせになっていると言っても過言ではありません。 第二次補正予算案は、冒頭の説明にありました、東日本大震災の当面の復旧対策に万全を期するため、必要な財政措置を盛り込んだと説明をしておりますが、全くそうは思いません。そもそも、国家は国民の命、生活を守るためにあります。この第二次補正案で国民の命、生活が守れますか。 被災者の皆さんは、震災、津波、原発事故の前の普通の生活に戻ることを望んでおります、しかも早く。そのささやかな希望にこたえるのがこの第二次補正案ですが、そもそもこの第二次補正予算案は歳入ありきです。昨年度、平成二十二年度の剰余金見込額一兆九千九百八十八億円のみを歳入としてしまったことに大きな問題があります。本来であれば、被災地の状況を踏まえ、被災地の皆さんの声を聞き、復旧のために必要な事業費を積み上げて予算とすべきところ、初めに剰余金ありきであり、復旧対策に万全を期するとは全く名ばかりの予算となっていると思います。 歳出の内容も、復旧対策とはとても言えない内容です。 第一に、二重債務対策。被災者の思いは、マイナスからのスタートではなく、ゼロからのスタートというものです。今回、七百七十四億円が計上されておりますが、額的にも仕組み的にも全く乖離をした内容と言わざるを得ません。 第二に、八千億円に上る予備費の存在です。これは補正の約四割を占めるという無責任な内容です。本予備費は東日本大震災に係る復旧復興に関連する経費の予見し難い予算の不足に充てるためとされていますが、予見し難い支出があることは否定をしませんが、今この時点で復旧に必要な事業は山ほどあるはずです。必要な事業にきちんと予算を付けず、予備費として計上することは、まさに政府の責任放棄です。菅内閣の性格そのものです。 今は平時ではありません。緊急事態です。有事です。平時の論理で対応できないことは、行政を担う政府がきちんと特別の枠組みをつくり、対応すべきです。しかしながら、政府はいまだに平時の感覚のままで全く危機意識がありません。千年に一度とも言える今回の大震災に菅総理が一国のリーダーというこの現実が、国民の悲劇であり不幸であり、この国家の悲劇であり不幸である、そのように思います。 最小不幸社会の実現と言われるなら、一刻も早く退陣をされ、我が四国の八十八か所巡礼の旅に戻られることを衷心よりお勧め申し上げ、私の賛成討論といたします。(拍手)
○委員長(前田武志君) 横山信一君。
○横山信一君 私は、公明党を代表して、賛成の立場から討論を行います。 東日本大震災の発生から約四か月が経過し、被災地では、苦難や悲しみを乗り越え、復旧復興に向けて努力を続けておられます。先が見えない中で前に進むのは大変なことです。政治はそのために方向性を示す役割があります。しかし、菅総理は、被災者の心情を顧みず、政権の延命にきゅうきゅうとしており、このままでは憲政史上に汚名を残すことは間違いありません。 このことを申し上げた上で、公明党は本補正予算に賛成をいたします。それは、被災者の生活及び復興の緊急性からであります。 しかし、以下の重大な問題が残されております。 第一に、本格的な復興対策が先送りされていることです。政府は、当初、第二次補正予算において十兆円以上の大型復興対策を盛り込むはずでした。 私は、先日、岩手に行ってまいりました。どこに行っても真っ先に要望されることは土地利用の方針であります。山を削って住宅地を造ると言い出したのは総理でした。しかし、元々土地のないところで浸水した農振地域の代替地を確保するのは無理なことです。また、保安林の解除をどうするのか。そして、予算規模はどうなのか。被災地が求めているのは、予算の裏付けのある復興方針であり、一日も早い本格復興予算であります。 第二に、歳出の約四割が予備費に計上されていることです。本補正予算の中小企業等復旧復興支援補助は僅か百億円であります。この補助への申請額は岩手県だけで七百億円を超える見込みです。こうした現状にもかかわらず、政局を優先させた無計画な指示のため、八千億円も予備費として白紙委任を求めている点は看過できません。 最後に、菅総理が本当に被災地の復興を願うのであれば、本補正予算成立後、残された仕事は速やかな辞任だけであるということを申し上げ、討論を終わります。(拍手)
○委員長(前田武志君) 次に、小野次郎君。
○小野次郎君 私は、みんなの党を代表して、政府提出平成二十三年度第二次補正予算案に対して、賛成の立場から討論を行います。 まず申し上げたいのは、提出がさんざん遅れたにもかかわらず、提案された予算規模が小さ過ぎる。これでは被災地の本格的な復旧復興に取りかかることができない。それにもかかわらず、予算総則には、原子力損害賠償支援機構法案に係る交付国債を二兆円、政府保証枠を二兆円計上されている。これは東京電力をゾンビ企業として存続、救済するもくろみであり、電力会社による送発電一体の地域独占体制を前提にするものである。すなわち、脱原発依存に不可欠な電力自由化の方向に逆行する予算だけがしっかりと確保されている。 第二に、財源が決算剰余金だけにとどまり、不要不急のばらまき四K政策の撤回は行われず、また高過ぎると批判の多い公務員人件費の削減も後回しにされている。 第三に、本来、復興財源であれば、赤字国債ではなく建設国債として手当てできる復興債の発行にも踏み切れなかった。 第四に、被災地にとって切実な二重ローン問題対策に充てる予算が甚だ不十分な規模にすぎない。 第五に、本補正予算の約四割を超える八千億円もの最大予算が、使途を定めていない予備費として計上されている。この額は、決算剰余金の額と使途ごとに積み上げられた予算額合計との差額をそのまま予備費として計上しただけにすぎない。憲法上国会に与えられた予算審議権を軽んじて、安直な形で行政府に白地委任を求める内容となっている。 以上、本予算案の欠陥を列挙すればまだまだ枚挙にいとまがないところでありますが、他方で、政府補償契約による補償金、校庭の放射線除去、放射能モニタリングの強化、被災者生活再建支援金など、被災地の方々の生活再建、被災地の復旧復興に先延ばしができない費用の予算が含まれていること、東電救済の予算は原子力損害賠償法案が否決されれば執行できないことから、一日も早い予算成立を期待する被災地の皆様の心情に思いを致して、みんなの党は本補正予算案に賛成するものでございます。 以上です。(拍手)
○委員長(前田武志君) 以上で討論通告者の発言は全て終了いたしました。討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 平成二十三年度一般会計補正予算(第2号)、平成二十三年度特別会計補正予算(特第2号)、以上二案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(前田武志君) 多数と認めます。よって、平成二十三年度第二次補正予算二案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田武志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十四分散会