予算委員会 第19号
- 発言数
- 304 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2011/06/10
会議録
○委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査のため、本日の委員会に東京電力株式会社取締役副社長武藤栄君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田武志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(前田武志君) 予算の執行状況に関する調査を議題とし、懸案事項に関する集中審議を行います。 質疑者はお手元の質疑通告表のとおりでございます。 これより質疑を行います。長浜博行君。
○長浜博行君 おはようございます。長浜博行でございます。 三月十一日の大震災から、今日は六月十日でございますから、あしたでちょうど三月ということでございます。被災に遭われた皆様方に心からお見舞いを申し上げますと同時に、今日現在でも一万五千人を超える方がお亡くなりになり、そして八千百名を超える方がまだ行方が分からないという状況でもあります。そして、九万一千人を超える皆様方が大変厳しい避難生活に耐えておられることを考えれば、今日衆議院の方で復興基本法が通過をするやに伺ってもおりますが、そうしますと本院でも来週から質疑ということにもなります。今日この委員会に御出席の委員の皆様と力を合わせて国民の皆様方の期待にこたえられるように努力を続けてまいりたいというふうにも思います。 私は千葉県の選出でございますが、今回の震災の中においても液状化という問題に直面をいたしました。これは今回の震災だけではなくて、例えば一九六四年あるいは二〇〇四年に、ちょうど森さんのところの新潟の大震災のときにも液状化のことがありましたし、二〇〇〇年の鳥取、川上さんの地元ですね、鳥取の大震災のときにも大きな被害が出たところであります。もちろん、一九九五年の阪神・淡路大震災のときの液状化というものもあります。 しかし、今回はその規模において、東京湾の湾岸、横浜とかあるいは千葉、茨城、それから内陸の埼玉、こういったところにも各地で液状化の被害が出ているわけであります。特に、東京湾岸では四十二平方キロメートルという数字も一部出ておりますが、阪神・淡路のときは十数平方キロメートルですから、その規模においても随分違います。既に、被災者生活再建支援法とかあるいは災害救助法、こういった部分が適用されるところがありますけれども、まだまだ今までの耐震化、震災にどう備えるかという意味においては、液状化への対応が十分にできているということはないわけであります。 先般も、千葉、茨城、埼玉の各県の十の市長さんたちが松本防災大臣とかあるいは細川厚労大臣に要望書を手渡されたそうでもございます。家をジャッキアップして戻したところで、本格的な基盤の改造をやらない限り、昨日も政府の地震調査委員会ですか、開かれて、今日の新聞やマスコミ報道を見ながら、おい、ちょっと待ってくれよと、また次の震災の話かということで、大分危惧を抱かれている方も多いと思います。 首都圏直下型の地震に対してどう備えていくか、現在の東日本大震災の復旧復興と同時に、次への備えというのも怠るわけにはいきません。そういったことも併せて、是非、総理におかれましては、液状化の問題に対しましても各担当大臣に御指示をいただければというふうにも思っているわけでございます。 何としてもこの状況、液状化、そういえば、私ども、環境問題なんかをやっている関係で、野田財務大臣の地元には三番瀬があります。ラムサールの条約や何かで注目をされる三番瀬なんかも、まさに天然の干潟で注目をされていたんですが、その干潟が埋まっちゃってほかのところが隆起しているなど、こんな状況にもなっておりますので、これは農業とか漁業に対しても液状化の現象というのは大きな影響を与えますので、そういった意味においては、住宅地の復興のみならず、大規模災害に対しての液状化の問題にも是非御理解を賜ればというふうに思うわけでございます。 今日は、当面の大きな課題という認識の中においては、私は社会保障の問題を取り上げたいというふうに思うわけでございます。 御承知のように、経世済民、私たちの生活が安定して安全が保障されるようになって治国平天下、政治も人心も心が安定をするということにもなるわけでありますから、この社会保障の流れをきちっと決めていくためにはどうしたらいいかということについてちょっと論じたいと思います。 パネルを一つお願いを申し上げます。(資料提示) これは、今、菅政権の中においても社会保障と税の一体改革に関する集中検討会議という、議長は菅総理でいらっしゃいますけれども、これは菅総理だけの問題点のスタートではもちろんありません。福田先生、麻生先生のときにも、社会保障国民会議あるいは安心社会実現会議ということで、この社会保障の問題に時の政権が、時の総理がどう対応していくかということが大変大きな問題でありました。 国民健康保険法が成立をしたのが昭和三十三年でありますが、実施に移されたのが三十六年、一九六一年、国民健康保険法が実施をされ、そしてもう一つはといえば国民年金法ですね。これも一九六一年から保険料の徴収が始まっておりますので、一九六一年という年は、国民皆年金、国民皆保険、こういったことがスタートをした年でもあります。本年は二〇一一年、ですから、国民皆保険、国民皆年金から満五十周年というときになるわけであります。 パネルも表示しておりますけれども、何が言いたいかというと、当時の社会情勢、大体、日本の社会保障というのは六〇年代にほぼ形を整えたところでありますが、それが時代とともに大きく変わっているということが申し上げたいわけであります、そのベースですね、社会的な基盤、経済的な基盤。それに伴って社会保障を変えていかなければならないということで、先ほど福田先生と麻生先生のお名前は出しましたけれども、その前の総理の皆様方も全て、この社会保障を時代情勢にどう対応させていくことができるのかということでお苦しみになったわけでございます。 幾つか紹介すれば、非正規労働者の割合は御承知のように三倍。これは昭和六十年、一九八五年の数字でありますが、三倍になっているわけであります。片働き世帯、これは専業主婦の方がいらっしゃると、昔は、昭和五十五年当時は言っていましたが、この当時は共働き世帯数と比べれば二倍です。ところが、今はもうむしろ逆転をして、共働き世帯数の方が多いわけであります。これが今の雇用状況の変化でもあります。 また、この家族の状況を見てもお分かりになりますとおり、家族の同居率、あるいは六十五歳以上の単身・夫婦のみの世帯数なんかを見ると、もう十倍近くになっているわけでございます。婚姻率とか合計特殊出生率、これも二〇〇五年に一・二六、これ平成十七年でありますが、最低を記録をしましたが、今ちょっと持ち直して一・三九、百七万人ぐらいの方が生まれているわけでございますが、人口を維持するためには二・〇七が必要だと、こういう状況にもなっているわけでございます。 もう一つのパネルもお願いいたします。 この委員会にも各地域から選出をされた議員がいらっしゃるわけでありますが、全国都道府県の人口の増減、昭和四十五年当時は全ての県が人口増加でありました。しかし、現在はこのような状況になっているわけでございます。まあ市町村合併がありましたけれども、過疎市町村数もこういうことになっている。生活のリスクに関してもこのような状況でございます。 社会状況が大きく変換する中においての社会保障の構造改革、こういったことをなしていかなければならないということをくどくど申し上げてまいりましたけれども、これを国民の皆様に御理解をいただいて、何となく頭では理解をしていたけれども、数字を御覧いただければ確かに世の中は変わったなという状況もお分かりいただけると思いますが、総理が今回、社会保障に関しての、最もダイレクトな表現の仕方だと思います、社会保障と税ということで提示をされているわけでありますが、今日は私も頑張って、テレビが入っておりますので、パネルを割と数多く作ったつもりでございます。国民の皆様にはパネルを見ていただきながら、そして総理が国民の皆様に語りかけていただければと思います。どうぞよろしくお願いします。
○内閣総理大臣(菅直人君) 大変根源的な御質問をいただいたと思っております。 私も社会保障の重要性ということはもちろん非常に強く感じておりましたが、改めて社会保障というものをこの御質問をいただくことで考えてみました。 今、憲法の二十五条に、よく引かれるわけでありますが、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」とありますけれども、実はこれには第二項が付いているということも改めて読ませていただきました。つまり、「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」。つまり、憲法の中に社会福祉、社会保障という言葉がきちんと盛り込まれているわけであります。 そういった意味で、私は、やはり日本の社会保障制度というのは、もちろん戦前にもいろいろありましたけれども、やはり戦後のこの憲法の中でこうした位置付けが与えられて、その中からスタートをし、そして制度として整ってきた、このように受け止めております。 そして、先ほど長浜さんからお話がありましたように、ちょうど五十年前の一九六一年に国民皆保険、皆年金が構築をされたと、こう認識をいたしております。考えてみますと、まだ国民皆年金、皆保険がない国もある中でいえば、既に五十年前にこういう体制をつくろうとした先人の皆さんの私は大変先見性があったと、このように感じております。 しかし同時に、今回、社会保障と税の一体改革ということを私がやらなければと申し上げたのは、これも長浜さんからも話がありましたが、決して私の段階で考えたというよりは、自民党時代から含めて、歴代内閣が強い問題意識を持って取り組まれたもの、それがなかなか実際の改革という形に十分につながってこれなかったいろんな要素がありましたので、改めてそうした改革の必要性からそうした議論の場をつくったわけであります。 そして、その改革がなぜ必要かということ、まさに今グラフをお示しのとおりだと思います。つまり、五十年前と今の社会の構造は本当に大きく変わってまいりました。一つは、当時は高度成長で完全雇用で、例えば六十五歳以上の高齢者の割合も五%程度であった。それが今日では経済、雇用、人口構成という基本的な要素が変わってきて、高齢者の割合も五%から二三%へと大きく増大し、雇用の面でも失業率が高止まりをし、さらには非正規雇用が増えて、そのことが少子化にもつながってきていると、まさに構造的な変化が出てきているわけであります。 そういった意味で、この変化に対応して持続可能な社会保障制度をつくっていくためにはどうしても改革が必要になる、こう考えてこの議論の場をつくらせていただいたというところであります。
○長浜博行君 そこで、まず人口減少、少子化、それから次の日本を支えていく世代、この方々の子育ての問題について取り上げます。 この委員会は予算委員会で、大変こういった問題にお詳しい方も多いわけであります。森さんとか衛藤さんは厚生労働委員会のメンバーでもありますので、昨日も介護保険法の改正について六時間法案の審議をやりましたが、もうちょっと違った角度でのこの厚生労働の見方ということの中においては、就職ができるかどうか、そして就職をして、今マスコミ等によく出るのは、年収三百万が結婚を決意するラインだというようなことも報じられるときがありますけれども、結婚するかどうか、そして子供を産むかどうか、もちろんそれぞれの価値観あるいは個人の意識の問題もありますけれども、しようとしてもできないということであれば、これは社会の問題、政治の責任、何かをしなければいけないというふうに思います。 内閣府の調査で、結婚・家族形成に関する調査、今年五月に行ったようでございます。役所もいろんな調査をやるもんだなと思いますけれども、異性との出会いの場所が分からないという方も四割いらっしゃるようでございます。 それから、いろんな調査をして出ているわけでありますが、ある大学の調査をすると、既婚女性に何人のお子さんが欲しいですかとお聞きをしたところ、二・五五人という、まあ二人から三人と言ったらいいんでしょうか、そういう子供が欲しいなと思われている数字も出ているわけでございます。 こういった状況が今、少なくとも政府が調べた情報の中においても出ている状況の中において、社会問題としての就職の問題、あるいは結婚の問題、これを調べた以上は解決していく方策を探らなければならないわけでございます。 厚労省からも来ていただいておりますが、若者の雇用率を上げて労働市場に参加をして、どのような雇用政策の改革を行えばこの調べた結果によって想起されている問題を解決することができるのでしょうか。御答弁をお願いします。
○副大臣(大塚耕平君) お答えを申し上げます。 今、長浜委員が御指摘いただきましたように、若者の雇用、若者の皆さんにとっての社会保障制度をどうするかというのが重要な問題の一つであります。そういうことも含めまして、厚生労働省が集中検討会議にお示しした今回の案は、若者を含む現役世代により配慮をした、社会保障制度を支えていただいている現役世代が支えていく気持ちを継続できるような内容を盛り込まさせていただいております。 そうした案も含めまして、既にやっております施策を申し上げますと、そうした若者の雇用を充実していくためにも、新卒の皆さん、今大変就職率低くてお困りになっておりますが、全国ネットワークを活用した新卒の皆さんの応援ハローワーク、これはもう既に全国で五十六か所創設をしております。また、ジョブサポーター、仕事に対するいろいろなアドバイスをしていただけるジョブサポーターの増員もしておりまして、平成二十二年度には、当初九百二十八人だったんですが、現在では二千人を超える水準まで行っております。 また、雇用をしていただく方、採用をしていただく企業の方も背中を押させていただきたいということで、三年以内の既卒者を雇用する企業への奨励金制度の創設なども行っておりまして、いずれにいたしましても、若者世代の働く機会、そして働く権利をしっかり支えていくということに取り組んでおります。
○長浜博行君 雇用を増やすためには、理念とか目的、もちろんこれしっかりしなきゃなりませんが、要は景気が良くならなきゃ駄目なんですね。経済を好転をさせていく必要が何においても第一だということからすれば、この社会保障の問題を考えるときにも、何によって景気を良くしていくか、経済を良くしていくか。 新成長戦略というのも総理はおっしゃられていたところもありますが、具体的にどのような経済対策を進めていく、これは先ほど来申し上げておりますとおり、多分、社会保障の充実と経済を回復させる、あるいは景気を良くするというのは、前の政権においても今の政権においても、あるいは次の政権においてもずっと抱えている大きな問題だという認識は私は持っているわけであります。 また、先ほどのグラフでもお示しを申し上げましたように、同一労働同一賃金という言葉もありますけれども、少なくとも分け方としては正規、非正規という分け方になっておりますが、この状況の中において、年金や例えば医療保険といった社会保険ですね、先ほど総理の御説明にもありましたけれども、会社の正規で勤めている、社会保険から国民健康保険に移る、あるいは会社のいわゆる年金、会社あるいは公務員の方の共済、こういったところから国民年金に移る。様々な状況の変化が生じているわけですが、社会的な公正さとか生活の安定、こういった観点から総理が考えておられる施策はどのような効果を持たれるのか。いわゆる景気を良くしていく面と、それから社会保障の中における社会的公正、不公正の問題、こういったことについて併せて御答弁をいただければというふうに思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) これも大変重要であると同時に、それぞれの政権が取り組みながら、難しい課題でもあり続けていると思っております。 まず、ちょっと当面のことを申し上げますと、大震災がもたらした経済のいろいろな問題を克服して潜在的な成長力を回復することがまず必要だと思っております。 そこで、具体的には、先般、五月の十七日ですが、政策推進指針というものを改めて閣議決定をいたしました。それにおいては、まず、震災からの早期の立ち直りのため、先般成立していただきました一次補正予算を迅速に執行するとともに、震災からの、施設設備、サプライチェーンの復旧・再構築、雇用対策などをまず取り組んでいく、これに今本格的に掛かっているところであります。そしてさらに、本格的な復興支援、新たな成長分野の拡大、革新的エネルギーの創造といった課題にも取り組んでいく、これがこれからの二次補正を含めた課題だと考えております。 その中で、新成長戦略については、震災の影響も踏まえ、目標や工程の見直し、新たに取り組むべき施策等の検証を夏までに行い、年内に日本の再生のための戦略の具体像を提示をすることといたしております。 先日、エネルギーについての議論も新成長戦略実現会議で行いましたけれども、例えば、再生可能な自然エネルギーや省エネという分野が、エネルギー政策としても重要であるだけではなくて、成長戦略としても極めて重要だと位置付けてまいりたいという議論でありました。 加えて、もう一つ長浜さんの方から御質問が併せてありました。つまりは、非正規で働いている人たちを含めた公平性といった問題であります。 御指摘のように、非正規労働者の社会保険適用の問題は、今日の雇用や社会保障をめぐる課題の中で最もまさに現代的であり、中心的、核心的な課題だと認識をいたしております。この問題の深刻さは、まず、働き方は正規労働者と変わらないのに、非正規であるがゆえに社会保険の適用から排除される、そういう不公平を生んでいるということであります。 つまりは、会社であれば組合健保等でありますけれども、多くの非正規の方は国保という形になっているという不公平であります。そしてそれが格差問題を増幅させ、さらには将来の生活不安から結婚される率の低下につながっている。先ほど三百万ということを言われましたが、そういう数字も今提起をされましたが、どうしても収入が低ければ結婚をためらうということになり、そしてそれがさらには少子化の進展の大きな原因にもなっていると理解しております。社会の支え合いの仕組みであるはずの社会保障制度が逆に雇用形態に悪影響を与えて、その結果、社会的排除とか、そういう意味での不条理というものの原因になっているとも言えるわけであります。 そこで、この問題を解決することによって、社会保障制度が働き方にとって中立的なもの、つまり、一方が有利で一方が不利ということにならないために、同時に非正規労働者の生活の安定に大きく貢献するという効果も期待される、そういう形のものに変えていきたいというのが今回の改革の一つの大きなテーマであります。 この問題への取組は過去の政権でも何度か試みられましたけれども、進展しておりません。その原因は、社会保険の適用拡大によって事業者側の負担、事業主分が増えることなどからかなり反対があるためでありますが、今回の改革では、雇用政策や産業政策ともリンクした政策のパッケージにより、中小企業にも配慮してこの問題を何としても乗り越えていきたい、こういう考え方で議論を進めていただいているところであります。
○長浜博行君 次に、女性問題、女性の課題についてお尋ねをしてみたいというふうに思っております。 このグラフは、御存じの方も多いというふうに思うわけでありますが、M字カーブ、このところを改善をしていくことが、私は先ほど来申し上げているとおり、景気を上向かせる部分にも通じるし、何度も申し上げますが、個人がどういう家庭を営むかというのは個人の御選択ではありますけれども、諸外国と比べる中においての日本の問題というのはこのグラフに表れていると思います。ちなみに、男性は同じです。U字溝と言ったらいいのか逆U字と言ったらいいのか、台形、これをほとんど男性は描くわけでありますが、御覧いただければ分かりますように、日本の場合がこういう状況になるということでございます。 それから、お子さんがいらっしゃるということと職業を持つということがどう関連をするかということが右側のグラフの方に載せてありますけれども、むしろ職業に就かれている方の方がお子さんが多いというか、お子さんを育てながら職業に就いているというのが先進国、OECD加盟国の中には多いようであります。ですから、日本において、もし女性の方が働きたいのに働けない、子供を産みたいのに産めないという状況があるとすれば、これを変えていかなければいけないということも御理解をいただけると思います。 GDP、総額で測ると日本は御承知のように世界三位ということでありますが、じゃ、パーキャピタといいますか、一人当たりGDPで見れば、日本はもう十数位というランキングに多分なるんだというふうに思います。それを考えましても、もし働く気持ちを持たれているという女性が多いのであれば、その方々に経済参加をしていただくことによって日本国としても景気が大きく動いていくことにもなりますので、先ほど会場では笑われてしまいましたが、この女性問題の解決をするということが日本にとっても大きな問題ではないかなというふうにも思っているわけであります。 その中で、仕事と家庭の両立の中での子育て、この子育てをめぐっては、もちろん保育所の待機児童、働くための環境を備えてもらわなきゃ話にならないのじゃないか。現金給付と現物給付、厚生労働用語でありますが、要するに、キャッシュを渡すということだけではなくて、現物の、設備を整えていかなければならないというふうに思うわけでありますが、この具体的な改革についてどうお考えでしょうか。これは担当は内閣府だと思いますので、よろしくお願いいたします。
○副大臣(末松義規君) 長浜委員にお答え申し上げます。 まず、ワーク・ライフ・バランスのことだと思います。M字カーブで、女性が就職をずっと続けたいんだけど子育てとか出産によってそのまま仕事を辞めざるを得ない、これは社会保障システムをしっかりと変えていかなければいけないと。 そういった意味で、そのワーク・ライフ・バランスですね、男性の協力も要る、御主人さんの協力も要るということで、例えば育児休業の取得率が日本の場合非常に低くて、男性の育児休業比率は一・七%と。これは実は、私は先日、五月ですか、OECDの閣僚理事会のフォーラムでパネリストとしてやったときも、この数字を挙げましたら一瞬みんな会場が凍り付きまして、何でそんなに低いんだというような、ちょっと私も危機感と恥の感じを持ったわけですけれども、これをしっかりと上げていかなければいけない。それを、今例えば官公庁が発注する企業の一般入札の中にそういったものを含めていく、そういうことで企業の啓蒙もやっていきたいと、それも実際にやっているところで、これを拡大していきたいと思います。 あと、先生御指摘の子育てにつきましては、今、女性の育児を社会全体で担っていく、こういう子ども・子育て新システムという協議をやっております。そこで、特に女性の方の問題が、出産、子育て、そして就労の希望が今かなわない、そして親御さんが非常にこの子育てに孤立感あるいは負担感が生じてきている、さらに深刻な待機児童、こういったものを解決すべく、今この子ども・子育て新システムで社会全体で子供の子育てを支えていくと。 それから、待機児童なんかは、保育施設を大幅に増やしたり、また幼稚園に保育機能を付けたり、そういうこども園というものをつくってしっかりとこの待機児童を解消していく、そういうことが女性の就労支援というものにつながっていくんだろうと。さらに、育児の孤立感、負担感をかなり減らしていく。こういうことで子育てを負担に感じないような男女共同参画の社会をつくっていく、こういうことを今目指して取りまとめを行っていまして、今度は法律案を早期に取りまとめていくことにしています。
○長浜博行君 今の内閣府の御説明を伺いながら、男性を含めて働き方、ワーク・ライフ・バランスの実現について、「くるみん」というのは御存じでしょうか。「くるみん」、まさにワーク・ライフ・バランスを向上させていくために二〇〇三年に次世代育成支援対策推進法というものを整備をして、これは私が御指導いただくことも多いわけでありますが、坂口厚生労働大臣のときでありましたけれども、ワーク・ライフ・バランスの意識啓発的な施策が実施されているわけでありますが、なかなか厚労省の姿が見えてこないというのを私感ずる場面もあります。 ですから、まさに政権交代をなされましたけれども、こういった意義のある事業は国民の間に定着をさせる努力をするか、あるいは何か事業の遂行上に問題があるのであるならばそれを改めていくかということも行政の責任だというふうにも認識をいたしますが、企業への動機付け、つまり、ワーク・ライフ・バランスというものを私どもの企業に取り入れたときに、CSR、社会的貢献の中で評価されると同時に、何か現実的なベネフィットがないと企業の行動原理の中においては定着をしない場面もあるんですが、この問題について厚労省はどうお考えですか。
○副大臣(大塚耕平君) 長浜委員におかれては、政権交代直後、一年間厚生労働副大臣としてこれらの問題にも自らお取り組みになられたお立場でございますので、後を引き継いでおります立場から御報告も申し上げたいと思いますが。 先ほど総理も働き方に中立的というふうにおっしゃいましたが、それは非正規の問題だけではなく、例えばお子さんを出産された後のお母様方の短時間労働、こういったものを社会全体が受け入れていく、そして、そういう働き方ができるというようなこともどのように制度としてあるいは社会として整えていくかということでありますが、育児・介護休業法においては、例えば三歳未満の子を養育する労働者の皆さんについて短時間勤務の措置を事業主に義務付けておりますほか、あるいは介護で家にいらっしゃらなければいけない女性の方もいらっしゃいますので、介護を行う方々についても九十三日以上の短時間勤務等の措置を事業主の皆さんに義務付けさせていただいているわけであります。 そして、こうした制度を実際に導入し、制度利用者が出た場合には事業主の皆さんに奨励金を支給するなどもしておりまして、そういう形で今先生御指摘の方向に向かって厚生労働省としても努力はいたしておりますが、私も着任をいたしまして感じておりますのは、まだまだ意識改革が必要だというふうに思っておりますので、しっかり取り組まさせていただきたいと思います。
○長浜博行君 御苦労をお掛けしますが、ひとつよろしくお願い申し上げます。 次の表を御覧をいただければというふうに思っております。 全世代対応というのが多分菅総理が打ち出された改革の中では一つのキーワードだというふうにも思いますが、この表を御覧いただければ分かりますように、諸外国と比較をして、家族関係の社会支出が大変低いというのが日本の特徴でございます。先ほど来申し上げておりますとおり、家族関係の支出、これ対GDP比で載っけてありますが、この問題がある意味では子ども手当の論争にもなったわけであります。 実は昨日も、先ほど申し上げましたように、両筆頭は厚生労働委員会のメンバーでありますからお分かりだというふうに思いますけれども、介護保険法の質疑でありますが、みんなの党の寺田参議院議員から、冒頭この子ども手当に熱弁がありまして、何でこんな政治問題化しているんだと。寺田先生は市長も経験され知事も経験され、地域の現場をよく理解をされているという状況の中において、私も、名前が子ども手当で政治的な問題になるんだとしたら、児童手当というのもスキームありましたが、要するに、この家族関係支出、社会的支出の現物給付と現金給付のバランスに注意しながら、このトータル額をどう先進国並みに近づけていくのかということが次の世代に希望を持たせるという、持っていただく、こう日本国が変わってきたんだなということが大変大事な要素ではないのかなというふうに思います。 御承知のように、高齢者の皆様方の介護の問題、例えば昔の人はよく家の女と書いて嫁といって、その嫁が高齢者、おしゅうとさん、おしゅうとめさんの世話をするという、確かにそんな時代もありました。しかし、ここにいらっしゃるメンバーの方々はお分かりのとおり、それは社会的な問題として取り組んでいくべきものだということで、十年余り前に介護保険という制度を導入したわけでございます。 今度は若い世代の方々に、次の日本を背負っていただく若い方々にどういった制度をつくっていくかという中においては、現物給付と現金給付、現物給付は先ほど内閣府が説明をしておりましたけれども、保育所の整備とかあるいは放課後児童クラブ、こういったものを充実させていくということでありますが、現金給付の問題、給付付き税額控除の問題、いろいろ議論は提起をされていますが、現状はこういう状況なのだということを御認識の上、総理はどういうお考えをお持ちになるでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今介護のことも触れられましたけれども、ちょうど一九九六年、私が厚生大臣を務めたときに介護保険法をまとめて、次の小泉厚生大臣のときに提出をしたということを思い出しながら、当時はまだ介護は家族でやるべきだ、まさに嫁がやるべきだという強い声が一部ありました。しかし、それでは十分な介護というか、家庭生活そのものも難しくなるということで、社会化ということで議論をしたことを思い出しておりました。そういった意味では、まさに子供の問題もある意味、基本的には同じ要素があるのではないかと思っております。 六月二日の社会保障改革に関する集中検討会議では、制度全般にわたる改革案の取りまとめを進めております。そこでは、今御指摘のように全世代対応という観点、さらには未来への投資という観点から、従来の高齢者中心の社会保障という考え方から脱却して、子ども・子育て支援や若者雇用対策を優先的に取り組むべき事項の一つとして位置付けたところであります。若い世代が未来に希望を持てる社会でなければならないわけでありますから。 しかし、残念ながら、現在の我が国の状況は、この震災発生の前から経済が低迷し、社会の閉塞感が深まり、財政が悪化するという三重苦に直面をしてきました。これを克服して日本を再生させるために、御指摘のように若い世代に希望が持てる社会を構築する、そういう社会保障制度が必要だと考えております。 今回の社会保障改革案については、今後、政府・与党において更に議論を進めていくことになりますけれども、そうした方向、つまりは若者が将来に希望を持てる改革となるように更に取り組んでまいりたいと考えております。
○長浜博行君 続きまして、これも国民の皆様にとっては大変関心の高い医療とか介護についてお聞きをしたいと思います。 今日は突然パネルを担当していただいておるわけでありますけれども、梅村先生もお医者さん、内科医をされているということで、ふだんはいろいろ医療問題の御指導をいただくんですが、今日はパネルということで、申し訳ございません、よろしくお願いいたします。 医療崩壊ということも言われている状況の中で、医師が根本的に足りないのか、あるいは偏在をしているのか、こういう問題があります。ある程度集約して地域の医療環境を良くしていったらどうだと、こういう考え方もあります。地域の病院とか診療所、かかりつけのお医者様ですね、あるいは急性期病院、回復期のリハビリ期の病院、こういうのを機能分化することによって医療の崩壊を救っていったらどうだという考え方もあるわけであります。 今回、被災をされた地域の中においても医療の状況が注目をされました。これは、伺うところによると、被災前、大変あの地域は医療過疎と言われている状況の中において、震災復興復旧の対策と同時にたくさんのお医者様が東北に入ってくださいました。私の友人の慶応で教授をやっている坪田さんなんかは、アメリカから眼科治療の車をロシアの輸送機か何かで入れて東北に持っていって治療されたり、あるいは友人の慈恵で救急科の責任者をやっているお医者さんも入られて、そして東北地方で急に医療の環境が良くなったというようなことも伺う場合もあります。 この医療とか介護という、誰も好きで病気になるわけじゃないんですから、病気になった状況の中において、その病気を回復し、家に帰りたい、家に帰って、そして、うれしいかな悲しいかな、人間というのは年を取っていくものですから、その後の介護の状況を、在宅で安心して暮らしていける、医療、介護の問題がどうなっていくのかということも国民の大きな関心事だと思いますので、この点についても厚労省から御説明をいただきたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) お答えを申し上げます。 社会保障制度改革の取組と並行いたしまして、現在国会でも介護保険法の改正案を御審議いただいております。これらに一貫した考え方といいますのは、今先生御指摘いただきましたように、医療、介護、また、好きで病気になるわけでは皆さんありませんので、医療、介護、予防、そして高齢者の方を中心にしたお住まい、さらには生活支援、この五つを柱として切れ目なくしっかりサポートしていける社会保障制度、そして地域社会をつくるというのが私どもの基本的な方向感でございます。 しかし、そういう中で、方向感、目標はそういうことなんですが、現状はどうかといえば、大変大きな問題を幾つも抱えております。例えば、一番最初にお取り上げいただきましたお医者さんの数でありますけれども、少し参考までに数字を申し上げさせていただきます。人口十万人当たりのお医者さんの数は、全国平均が二百二十四人に対して相対的に東日本は少ない中で、例えば被災した岩手県は百九十二人、福島県は百九十人、宮城は平均に近く二百十八人ですが、被災地のみならず、例えば長浜委員のお地元の千葉県は、実は岩手よりも少ない百六十七人であります。 こうした医師数の確保も含めて、医療、介護、予防、そして住まい、生活支援、これをどういうふうに充実をさせていくかということでありますが、例えば医療におきましては、今の医師数の問題を解決するために地域医療支援センターというものをつくりまして、そこで医師の皆さんの供給といいますか、できるだけ医師の少ないところにも行っていただけるような調整をする。あるいは臨床研修指導医の確保事業なども行っておりまして、これらについてしっかりと予算を付けさせていただいております。また、地域医療の再生基金というのも平成二十二年度の補正予算で二千百億円の拡充を図ったところでございます。 いずれにいたしましても、繰り返しで恐縮ですが、医療、介護、予防、住まい、生活支援、これらを住み慣れた地域の中でしっかりと提供されて支えていけるような枠組みをつくるのが、これは党派に関係のない私どもの立法府の重要な使命、あるいは行政府の重要な使命だと思っておりますので、そういう方向で取り組んでおります。 そういう中で、医療においては、今回の社会保障制度改革の中で、急性期や重い病気の方々を重点的に治療をし、そしてできるだけ平常の生活に戻っていただけるような方向で考えておりますし、介護保険法の改正案もそのような内容になっております。 なお、住まいについては、国土交通省の高齢者住まい法の改正案とも連動して政府一体となって取り組まさせていただいております。
○長浜博行君 今最後におっしゃった部分がちょっと私自身は関心があるんですね。 国土交通をやっていたときに、たしか住まいの問題は国土交通の担当、それからもちろん介護の問題は厚労省の担当という縦割りの状況から、コラボレーションのような形で、たしか法案審査は国土交通で受け持ったと思いますけれども、高齢者住まい法というようなものの法律を作り、そしてまたそれが改正をされて、いわゆる介護保険施設、これ厚労省がやっている、やっているというか管轄をしている部分の中での特別養護老人ホーム、大体四十二万人の方が入っておられますけれども、待機をされている方も四十二万人ぐらいいるのではないかなというふうにも思います。老人保健施設もありますし、まさにこの間、まだ社会的状況を十分見極める必要があるということで、介護型の療養病床の廃止というのも六年間延期というような形で法案を通しましたけれども、こういった部分だけではなくて、やはり諸外国を見てみると、高齢になられた方の、もちろん認知症になられた方、認知症になられない方、要支援、要介護、状況は様々に違うわけでありますが、まさに様々な違う状況の中で、住まい方のバリエーションというのがたくさんあるわけでございます。 そういった中において、遅ればせながらと言ってはなんですが、日本も形を整備をしているということでありますので、もしこの点についてもう少し補足されるところがありましたら、よろしくお願いいたします。
○副大臣(大塚耕平君) 大変重要な御指摘をいただいたと思います。 実は、こちらにお持ちいたしましたのが、集中検討会議に提出をいたしました厚労省の社会保障制度の改革案の本体分でありますが、その中に実は住宅政策という項目を入れさせていただきました。三行ほどですのでちょっと朗読をさせていただきますが、「従来の供給量重視の住宅政策は国土交通省(旧建設省)中心で行われてきたが、社会構造・人口構造の変化を踏まえたこれからの住宅政策は機能・質重視に転換する必要があり、サービス付き高齢者住宅など、社会保障的視点を重視した体制としていくことも検討課題。」であると。 厚生労働省の社会保障制度の改革案にこういうふうに明記をさせていただいたということは、多分、従前の縦割りの構造の中ではなかなかハードルの高いことだったと思います。今回も国土交通省の皆さんは若干ひょっとすると違和感を感じておられるかもしれませんが、しかし、今先生御指摘のとおり、これは、住まいの問題は社会保障とも密接に関係をしておりますので、今後はしっかりと連携をして適切な対応を、しかも迅速にやっていかなくてはならないというふうに思っております。
○長浜博行君 まさに高齢者の方々こそ、衣食住足りて何とやらではありませんが、この部分においての御配慮をよろしくお願いしたいというふうに思っております。 スライド、ちょっと早めに出たわけでありますが、社会保障のそれでは今度は費用の方がどうなっているのか。様々なサービスを国がやってくれている、その費用はどうなっているのか。もちろんここにおられる委員の方々は皆御存じでありますが、ラジオを聞いていただいている方には大変申し訳ないんですが、百七兆、今回の予算ベースでいえばもう百兆を超えて、GDP比でいえば二二%にこの給付費ベースではなっているという状況であります。年金が一番大きくて五十三兆円、医療が三十三兆円、介護を含めての福祉が二十兆と、こういう五対三対二というような給付の割合になっているわけであります。 負担は、これは保険料方式を取っているということもありまして保険料。しかし、この保険料は、被保険者の方が出されている部分とそして事業主拠出の部分、これは先ほど国民健康保険とか年金のお話でもありましたように、事業主負担の部分が本人以外にもあるというようなことの証左でもありますけれども、そのほかは税という形で国費が投入をされているわけであります。もちろん国だけではなくて、国と地方自治体ということで、各制度における今こういう状況で、一年間に、なかなか兆という単位がそれでなくてもぴんときませんが、これだけの現状においては、入りと出と言ったらよろしいんでしょうか、給付と負担の関係が存在をしているわけでございます。 次のパネルをお願いを申し上げます。 これも、予算委員会でありますから度々いろんな議論のときに出てくる表でございます。これは国の一般歳出と社会保障関係費ということでございます。 先ほど大塚副大臣の方から、あなたも厚労をやったでしょうというお話が出ましたけれども、やはり一番の思い出といいますか、記憶に残っているのは、当時は藤井財務大臣だったと思いますけれども、予算折衝のときでございました。 このグラフを御覧いただければ分かりますように、歳出、社会保障関係費だけで二十八兆七千億というのが出ています。先ほども申し上げましたから、この兆の単位が大きいのであれば、比率でいえば三割が社会保障関係費。しかし、三割といっても、よく御覧いただければ分かりますように、国債費、これも乱暴な言葉でお許しをいただければ、過去の借金の元本返還と利払いになるわけです。ずっと過去借りていたものを返さなきゃいけない、これはもうおてんとうさまの下では個人も会社も国も借りた金には利子を付けて返さなきゃいけないというのがまあ普通の常識でありますので、こういう状況になるわけでございます。地方交付税交付金という形で、それは地方の財源バランスを取るために地方にお金をお渡しをする部分もこういうふうにあるわけです。 ですから、この部分除いちゃって、あと一般歳出という形でどう考えればいいかというと、六割が厚生労働案件という状況になってくるわけであります。先ほどの資料でもお分かりのように、じゃ厚生労働省が自由に使えるかというと、そうではない、ほとんどが社会保障の拠出という形の中で賄われているということでございます。 この委員会の中には各担当委員会それぞれ持っておられる方もいらっしゃると思いますが、ちょっと細かくて、テレビの方、見えるかどうか分かりませんが、子供の学校教育は大事だねと、文部科学どのぐらいの予算だろうというと、五兆五千億という、パーセンテージでは六%です。公共事業、随分国会でもいろんな議論をやりました。無駄な公共事業はどうだこうだと。昔でいえば建設省、国土交通の関係でいえば、これは四兆です、五・四%。それから、中曽根先生の時代等々を中心に防衛問題、国防、こういう費用の議論も出ました、対GDP比何%だと。懐かしい議論でありますが、これは四兆八千億という規模であります。ODA、これもちょっと国会でこの間議論出ました。ODAを削減していいのかどうかと、こういう問題。ODAは五千億です。 こういう状況の中での社会保障関係費が掛かっていることを是非国民の皆様に御理解をいただきたいというふうに思っております。 じゃ、どういうふうにそれを賄っているのかというのが歳入。この歳入の中においての税と公債金というのも、これも粗い言葉を許していただければ、お金がないので貸してくださいということでございます。この税の中での、所得税、法人税、そして消費税、割合を書いております、これが税。そして印紙代、いろんな書類に時々張るあの印紙代でありますが、それを合わせても四十兆。お金がないので貸してくださいの方が四十四兆。こういうことでございます。 何となく国民の皆様も御理解をいただいていると思いますが、こういう円の図でひとつイメージを付けていただければというふうに思うわけでございます。 地方の方ももちろんありますから、ちょっと地方の御紹介もさせていただきたいというふうに思っております。 全国の自治体、先ほども過疎自治体のときにちょっと数字が出ていたと思います。今千七百ぐらいでしょうか、一時は三千二百ぐらいあったと思いますが。その地方の普通会計の決算、これは決算ですから平成二十一年度ということで載せてありますけれども、地方においても、民生費と衛生費がいわゆる社会保障の分野ではないかなというふうにも思うわけでありますが、こういう感じになっているわけであります。 地方も地方税という形で、もちろん私たちは国税と同時に地方税を納めていますし、先ほどの国のところで御説明をしました地方交付税交付金とか、あるいは何か補助対象事業のようなものでお金がこういうふうに移っているということを何となく国民の皆様、この円の図で御理解をいただければというふうに思います。共通をしているところと言ってよろしいのかどうか分かりませんが、お金が大分厳しいという状況になっているわけであります。 そこで、日本のお財布を担当されております財務大臣もいらっしゃるようでありますので、いつになったら聞くんだろうという顔をされておりますからお尋ねをするわけでありますけれども、社会保障給付費は保険料とそれから税という形で現在の人が負担をしている。そうですね。と同時に、先ほど御説明をさせていただいたように、税では足りないという形で、公債発行ということで次の世代の方々、これも粗い言い方をお許しをいただければ、一票を持っていない二十歳より下、あるいはおなかの中の赤ちゃんも含めて、そういった方々が将来負担をしていく。現在でもさっき借金払いにこれだけありますよと御説明をしたように、これだけの負担を将来も負っていくと、こういう問題について財務大臣はどのようにお考えでありますか。
○国務大臣(野田佳彦君) 大変分かりやすい資料を整えながらの御質問をいただきまして、私も改めて頭の整理をさせていただきました。 長浜議員の御指摘のとおり、現在の社会保障給付の財源の多くが赤字公債、すなわち将来世代の負担で賄われております。こうした状況は、社会保障の在り方としても、そして国、地方の厳しい財政状況からも、これ以上放置することはできないというふうに思います。現在の世代が受ける社会保障は現在の世代で負担をするという原則の下で、改めて改革をしていかなければならないと思います。 このような考え方に立って、今後、社会保障・税一体改革について、社会保障給付に係る費用を踏まえつつ、その安定財源を確保していくことを通じて財政健全化と同時に実現をしてまいりたいというふうに思います。
○長浜博行君 今の御答弁を伺いながら与党の議員ともちょっとお話をしたわけでありますけれども、これは増税の話をしているんでは全くありません。これは今の財政状況をどう考えるかという議論をしているのであって、その状況を認識をしていただければというふうにも思うわけでございます。 今度はこんな表を作ってみました。これは一九九〇年と二〇一一年度における対比です。さっきのグラフとデータは同じですが、かき方をこういうふうに変えました。 一九九〇年というのはどういう年か。これは海部先生のときでございました。その翌年の九一年に宮澤内閣が誕生していくと、こういう過程でございます。九〇年には、平成二年でありますけれども、総選挙が行われました。そのときに当選をされた方が岡田幹事長であり、石原幹事長であり、閣内においては、今は細川、松本、大畠、高木、こういった大臣が九〇年に当選をされてきたわけであります。 ですから、この九〇年から二〇一一年に至るまでの過程においては、もちろん大先輩の前田委員長を始めとしてこの経緯は全て国会の中で、失礼しました、衛藤先生も九〇年に国会に当選をされてきたわけでありますから、こういう状況を全て経験をされてこられた方々が今、国会におられるわけであります。内閣でいえば、先ほど申し上げましたが、海部、宮澤、細川、羽田、村山、橋本、小渕、森、小泉、そして安倍、福田、麻生、鳩山と、こういう続いていく内閣の中での財政構造が、九〇年から一一年までこういうふうになっていったわけでございます。 国民の皆様もお分かりのとおり、どこがどうなっているのか、この下は分かりやすいように歳出と歳入を逆にしてかかれておりますが、社会保障がやはり非常に大きくなってきているというのが特徴でございます。これは理由は本当にいっぱいあります。そして、その理由のいっぱいあるがゆえに解決策がなかなか難しいということになっているのではないかなというふうに思います。そして、国債費の増大という、この両脇ですね、という形になっているわけでございます。 そして、歳入に、さっき税収の説明をしましたけれども、これが建設国債と特例国債という形で分かれているわけであります。建設国債は公共事業のときに使うためのお金という、粗く言えばそんなところでありますが、特例国債は使途を定めない赤字国債でありますので、赤字国債って、別に国債が赤字で書いてあるわけでも何でもなくて、特例の国債、この特例の国債ゆえに財政法四条の特例ということで、そんな特例ばっかりしょっちゅうやられたらたまらないということで、毎年国会にかけて御審議をいただかなければならないということになっているわけであります。 ある意味において、この国会においての、まあ最重要課題という表現をすると本当は一つなんですが、幾つも出てくる最重要課題のうちの一つが、今この特例公債をどうするかという法案が国会にかかっていますが、こういった状況の中で、この特例国債がないと、二〇一一年度の歳入構造の中でのこの赤い部分ですね、がないと、一体、この歳出構造とのバランスをどう取るのかということを国民の皆様にも是非見ていただきたいというポイントでございます。 もう一つのパネルをお願いできますでしょうか。 これは、いわゆる借金ですね、国の借金、債務残高の国際比較というのをグラフにして作ったものでございます。 ドイツ、カナダ、イギリス、フランス、米国。どうでしょうか、これ、フラットとほぼ言っていいような状況。イタリア、イタリアも財政状況が非常に悪くて、EUに加盟するとき、あれはたしか単年度財政赤字三%以内に収まらないとあの当時のEUに加盟するときの条件というのは整備されなかったと思いますが、イタリアも財政改革等々をしておりますが、いわゆる債務残高ということで比べると、先ほど申し上げました国のグループよりは高位に位置をしておりますけれども、形状としてはフラット。そして、日本が、先ほどは一九九〇年からの、ちょっと政治家の名前を挙げさせていただいたあのときですね、九〇年からの対比をしましたけれども、これは九六年から載っけておりますが、そのトレンドは一緒です。こういう状況の中での日本の状況であります。 そして、トロント・サミット、これは菅総理ですね。そして、ドーヴィル・サミットの宣言が載せてあるわけでございます。 こういった状況の中で、先進各国は日本の財政状況にも大変関心を深く持たれているということは総理は十分御認識だというふうにも思います。サミット報告という形で国会で御報告もされておりますが、今日はテレビも入っておりますので、こういった問題について、国際社会の中で日本がどういう役割を果たしていかなければならないのかという問題も併せまして、私がるるこの表に基づいて御説明をさせていただいたことについて御感想をお願いをしたいと思いますが。
○内閣総理大臣(菅直人君) 大変、グラフを使っての御説明で、私も改めていろいろなことが整理をされて、思い出したり、あるいは考えていることが整理されたりしてきております。 本当に、一九九〇年と二〇一一年を比べるだけでも社会保障のウエートが倍近くになっております。また、税収の額そのものがこの二十年間でかなり大きく減じている反面、特例公債を、国債を中心に、税収よりも国債発行高が高いという、これはリーマン・ショックもありましたにしても異例な財政構造になっている。多くの責任は私自身にもあるわけでありますが、やはり異例な状況だということだけは認識をしておく必要があるだろうと思っております。 そこで、国際社会の話がありました。私が昨年総理に就任した直後にこのトロントのサミットがありまして、G8があった後、引き続きG20がありました。多分この書かれているのはG20での合意だと思いますけれども、リーマン・ショックの後に多くの国が財政が悪化する中で、それを健全化していこうということで、基本的にはそれまでの、二〇一〇年でありますけれども、プライマリーバランス、国民の皆さんにはこの言葉はなじみはあってもなかなか分かりにくいんですけれども、このプライマリーバランスの赤字幅を、G20全体の合意としては、二〇一三年までに半減化し、二〇一六年までにそれをなくしていくという方向でありました。しかし、我が国は、その目標は余りにも厳しいし、きちんとやるからということで、二〇一五年までに赤字幅を半減し、二〇二〇年までに黒字化するという例外的な扱いを要請して、それを認めていただいたものがここに出されているわけであります。 今年のドーヴィル・サミットは、これはG8だけで、G20は秋に行われるわけですけれども、この中では、現在の日本の震災の状況ということを踏まえて目標を数字では出されておりませんけれども、我が国の財政の持続可能性について触れられているわけであります。この財政問題、常に、そのときそのときの経済に与える影響ということと同時に、そうした中長期の財政の健全化ということをもう長年議論されてまいりました。 私は、特に社会保障との関係でいいますと、持続可能性ということが最終的には国民の皆さんに判断していただく基準になるんではないかと思っております。つまり、端的に言えば、今のような財政構造で赤字国債を出していく、それが将来世代に対する負担という言い方もありますが、中には、将来世代は将来世代で、親からあるいはおじいさんから借金も受け継ぐ代わりに国債証券も受け継ぐから、それが国内で賄われている間は、必ずしも国内での資金の移動だからそのこと自体そう気にする必要はないんじゃないかという議論もあります。 しかし、その考え方にたとえ立つにしても、その構造が未来永劫続けることができるかといえば、それができないことはこれまた明らかであります。つまりは、国債を償還するあるいは金利を払っていくことがどこまで膨らんだときにできるのか。今GDPの二〇〇%に迫っているわけでありまして、現在は金利が低い状況でありますから成り立っておりますけれども、それが成り立ちにくいあるいは成り立たなくなったときには、財政がうまくいかなくなるだけではなくて、これに基づいて行われている社会保障そのものの給付というか、そういうものが持続可能でなくなるわけであります。 そういった意味で、今回、社会保障と税の一体改革という形で議論をし、国民の皆さんに御提示をしようと思っているのは、持続可能な社会保障、そしてそれは同時に持続可能な財政ということをどのような形で実現するか、こういうことでありまして、そういった点では、これは復興とはちょっと性格が違います。復旧復興は、ある意味この大震災ということに対して、まあ短期といってもかなりの時間は掛かるにしても、五年とか七年とかでやり上げると。しかし、社会保障は、まさに五十年前からスタートをして今日まで来て、更に五十年先も必要なわけでありますから、そういう意味では、永久に続く社会保障制度を持続可能にするためにどういう構造をつくり上げていかなければいけないか。これはまさに同じ一人一人の国民が受益と負担という形で、さらには将来における受益と負担という形できちっと持続可能な形を目指さなければならない、このように考えております。 そういったことで、今日の質疑の中で長浜さんから分かりやすい形で示していただきましたけれども、今の状況がかなり困難な状況にあるということは私からも申し上げ、是非とも社会保障と税の一体改革について関心を持っていただき、御理解を深めて国民の皆さんにもいただきたいと、このようにこの場でもお願い申し上げたいと思います。
○長浜博行君 ちょうど各大臣が着席をされておりますが、お留守中に、松本大臣、大畠大臣、細川大臣のお名前をお借りをしましたので、その内容は御理解をいただけていないと思いますけれども、とにかく九〇年当選された方々がこの、たまたま私がそういう区切り方をしたわけでありますが、財政状況の中で苦しみながら社会保障制度を修正をしていった過程、その議論をずっと一時間ぐらいやらせていただいたんです。苦しみながら改革をしていった過程であります。 今度は、先ほど、国民皆年金、皆保険と申し上げた五十周年の機に社会保障制度そのものをどう本格的に改造していくかという議論の課題を、もう本当に今日の僅か一時間ちょっとの議論でありますから、そしてまた説明も拙いわけでありますのでなかなか御理解はいただけなかったと思いますが、全党派挙げて国会議員が取り組んでいかなければならない問題を少し御理解をいただければ幸いだなというふうに思いました。 最後のパネルを御覧いただきたいというふうに思います。 これは、ライフサイクルで見た社会保険及び保育、教育等サービスの給付と負担のイメージ図であります。これは、一人の人がずっとこういうパターンということじゃありません。ある時期でぱっと切ったときの年齢においてどういう給付と負担の関係が生じているかという表であります。この目盛りは金額でありますので、このボリューム感もよくお分かりになると思います。 上が出産関係の育児休業、こういう給付がありますよ、あるいは保育所、幼稚園にこういう給付。それから、教育の関係、義務教育、高等学校、大学、こういう過程がありますね。あとは、もう働いて働いてという状況の中においては、年金の負担、今度はこの下の図ですね、年金の負担。それから、医療保険料が負担しますよ、雇用保険料も負担します。そして、誰でも好きじゃありませんけれども、当然のことながら、日本国憲法の中にも書かれている数少ない義務の中においての納税の義務ということで、直接税あるいは税の問題がここに書かれています。そして、社会からリタイアといいますか、会社からリタイアをされたときに、今度は上がぐうっとこう、老齢年金、これが年金の保障と、それから介護、これは介護保険を一生払い続けるだけのお元気な方もいらっしゃいますし、払っていて利用せざるを得なくなっておられる方もいらっしゃいます。医療の問題は様々でありますが、色分けを各委員の先生の資料もされていると思いますので、色分けで御理解をいただければと思います。 こういう構造の中で、日本の社会保険、教育あるいは保育、こういった国が果たさなければいけない給付と受けるサービスということを国民の皆様にも御理解をいただきたいというふうに思います。 八十分にわたり社会保障についての概論を議論をさせていただきました。厚生労働委員会で細かな法律審議はするわけでありますが、今日はこういったことで国民の皆様に大枠を御理解いただければ幸いでございます。 どうもありがとうございました。
○委員長(前田武志君) 以上で長浜博行君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、林芳正君の質疑を行います。林芳正君。
○林芳正君 自民党の林芳正でございます。総理以下、閣僚の皆様、御苦労さまでございます。 今、長浜先生らしい、久しぶりに与党らしい質問をお聞きをしておったわけでございますが、少しいい社会保障の勉強をさせていただいたというふうに聞いておったわけでございます。私も、与えられた時間の中で、今日は予算の執行状況に関する調査、懸案事項についてということですから、全般にわたってということでありますが、一つは復旧復興について議論をいたしたいと、こういうふうに思いますが、その前に若干、先週、衆議院の方ではありますが、不信任案提出されて、いろんなことがございました。 私も、いろんな同僚議員の話を聞いておりますとなるほどなと思ったことがございまして、それは、いろんな方が、退陣とか、マスコミに退陣を示唆とかいうのが出るんですが、総理の言葉としては退陣という言葉は一言もまだないということであります。よく、武士に二言はないと、こう言いますから、私も今日は、退陣するんですかとか、いつですかとかいうことはお聞きをしようとは余り思っていないんです。一言おっしゃったんで二言はないということで、ただ、その一言目がないとなると一体何だろうなということになるわけでございます。野党の立場で総理を追い込むというのはあるいはそういうものかもしれませんが、それ以上にといいますか、我々以外の方、与党の方、それから国民の皆さんがどう思っているかというお話を少ししたいと思うんです。 お手元に読売新聞の六月七日付け、私、ここのコーナー割と好きで時々読むんですが、川柳がございます。最初に出てくるのは、「不信任大山鳴動メド一つ」ということでございまして、一定のめどというのが今年の流行語大賞になるんではないかなんということも言われているわけでございますが、ずっと読んでいきますと、このときの一番優秀な川柳というのが、「がんばろう日本総理が続けても」と、こういう川柳でございまして、なるほど国民の皆さんの目というのはここまで厳しいといいますか、もう総理がもし万が一続けるようなことがあっても我々はそれを諦めずに頑張ろうと、こういうようなことになっている。それが出てきてまたこういうふうに一番国民の皆さんのお気持ちを表しているということで、ここで最優秀の川柳になっているということであります。 また、これは民主党の中のお話でありますが、もう一つ、東奥と書いてトウオウと読むそうでございますが、青森の東奥日報の夕刊、六月六日付けでございます。知事選が不信任案の直後の週末にございまして、結果は、我が党、公明党が御推薦申し上げた現職の三村知事の圧勝ということですが、負けた方の山内陣営のコメントというのがそこにございます。コメントしようがないということでございますが、さらに、この横山さんという方はこういうふうにおっしゃっているというふうに報道されています。菅政権が誕生してから参議院選、統一地方選とどんどん結果が悪くなっている、一連の選挙の締めくくりとなった本県知事選で今の民主党を象徴するような敗北になってしまったと、政権、党運営への逆風を敗因の一つに挙げたと、こういうふうになっております。 我々はもちろんでございますが、足下の民主党の方、また国民からもこういう声があるという中で、この事態を一刻も早く打開をするためには総理の早い決断というのが待たれるところでございますが、総理の御感想をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) 林議員とはお父様の時代からお付き合いがありまして、私も今の野党の中では次の時代を担う大変有用、有望な方だと認識をいたしております。 是非私はお願いしたいのは、いろいろ野党として批判をされるのは、私も野党のその席にいたときにはかなり激しくやりましたので、それはそれで十分私も受け止めなければならないと思っておりますけれども、是非、国民の皆さんが今一番必要とされているのは何かということを軸にして御議論をいただきたいんです。 私が六月二日の衆議院の本会議の直前の我が党代議士会で申し上げたのは、よく御存じだと思いますけれども、一定のめどが付いた段階で若い世代への引継ぎを果たして、次の時代を、その中から是非とも民主党が責任を持った政党として国民の皆さんに理解を改めて築き上げていただきたいと。その後ですね、つまり私が申し上げたのは、失礼しました、その前ですね、この大震災、原子力事故に、ちょっともう一回読みますね。私としては、この大震災に取り組むことが一定のめどが付いた段階で、私がやるべき一定の役割が果たせた段階で、若い世代の皆様にいろいろと責任を引き継いでいただきたい、この大震災、原発事故に対して一定のめどが付くまでは是非とも私にその責任を果たさせていただきたいと申し上げました。 それに対して、我が党の大半の、代議士会でありますから衆議院議員でありますけれども、それを了として、結果として衆議院における不信任案は大差で、大差で否決をされたわけであります。 つまりは、私が申し上げたのは、この大震災、原発事故に対して一定のめどが付くまでは是非ともその責任を果たさせていただきたいということに対して不信任を大差で否決させていただいたわけでありますから、この責任を一定のめどが付くまで果たさせていただきたいというのが私の、まさに私の申し上げたことそのものであります。 現在、例えば仮設住宅においても、仮設住宅が、私はお盆のころまでには入りたい方が全部入れるようにするということを申し上げましたが、ハードの面ではほぼ予定どおりいきそうでありますけれども、入ったときに生活がちゃんとできるかという問題、あるいはかつてあった孤立死の問題、こういった問題もあって、そういうことをきちんと引き継いでいかなきゃいけないんです。たとえその次の世代が引き継いでいただくにしても、責任を持って引き継がなきゃいけないわけでありまして、そういうことを申し上げているのであって、私は私の、自分が発した言葉にはきちんと責任を持って責任を果たしてまいりたいと、こう思っております。
○林芳正君 総理、今日は往復で、総理がそうやって長くしゃべられると私の時間が短くなるものですから、質問に端的に答えていただきたいと思います。 多分そういうことをおっしゃるだろうと思って、一定のめどの意味は何かとか、退陣されるのかという質問はしないと言いました、しないと。しておりません。この川柳と、この三村陣営と戦った山内陣営のコメントについて何か感想ありますかと聞いただけですから、そのことがもし感想がなければもう次に行きたいと思いますけれども、何かこれについて感想ありますか。なければノーコメントということで。 要するに、今のことでよく分かったんですが、自分の言いたいことは言う、しかしこういう本当の、自分の党の皆さんや国民の悲痛な、若しくは小さい声であるかもしれませんけれどもこういうふうに思っていらっしゃる、こういう本当の声にはこたえない、これが残念ながら我々の今頂いている総理だということを申し上げておきたいと思います。 一定のめどがいつか分かりませんので、総理の在任中を振り返ってという質問をしておこうと思ったんですが、まだ在任どこまで延びるか分かりませんので、取りあえず一年、この一年を振り返って、いろんなことを、私も半ば期待をしていたこともあったんですが、マニフェストを見直すということを代表選でおっしゃった。その後、参議院選挙の公約のときに、消費税を自民党の一〇%を参考にして今年度中、あのときの今年度中というのはもうこの三月に終わってしまったわけですが、にやりたいと。そしてさらに、夏か秋の所信表明だったと思いますが、TPPをやるというふうにおっしゃいましたが、今日この時点でいずれもまだ成案を得るには至っていません。なぜおっしゃったことがなかなか進まないというふうにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど、我が党の長浜議員が社会保障について大変有意義な質疑をしていただいたと思っております。その中でも申し上げましたように、現在、社会保障と税の一体改革の議論を進めておりまして、そしてそれをこの六月中には成案をまとめて出したいと思っております。 私が、参議院の選挙のときに、そのとき自民党が出されていた消費税一〇%ということについて、それも参考として議論をしたいということを申し上げ、私の言い方も不十分さがあって、誤解もあって、結果としては私の責任ですが、参議院の選挙での大きな敗北になってしまいました。しかし、私は、政策的にはそのことはやはりきちんと議論する必要があるとずっと考えてまいりましたので、そういった方向で、若干の今、林さんが言われた日程の差はあるかもしれませんが、今月中にはきちんと我が党のあるいは内閣としての考え方として提示をさせていただきます。 是非、これはお願いなんです、本当にお願いなんです。是非、私よりは一世代若い林さんたちが、きちっと今度は、それまでは内閣の方が案を出さないから議論ができないと言われてきたわけでありますから、谷垣総裁もそういうふうに言われていましたから、今度はきちんと案を出しますから、今月中に、今度はきちんとその議論の土俵にのっていただきたい。それを避けたのでは、それこそこの川柳じゃありませんけれども、総理が何回替わったって結局のところは政策が前に進まないということになってしまっては私はならないと思うから申し上げているわけです。
○林芳正君 このパネルは随分前に用意をして、総理がなられた早いころにお伝え申し上げようと思って作ったもので、このままいくと使わずに終わってしまうこともあろうかと思いまして、今日は最後であろうかと思いますのでちょっと持ってきたんですが。(資料提示) 総理、大変いいことをおっしゃいました、議論をする必要があると。それはみんな一緒です。野党でもそうです。しかし、総理になられたときは、議論をする必要があると言うことだけでは総理の仕事になりません。議論をする必要があるのはみんな分かっています。どうやって結論を得るように持っていくかというのが総理の仕事だと私は思います。 したがって、何月に結論を得ようとしたら、そこから遡って三か月前にはこういうことをする、六か月前にはこういうことをする、一年前に議論のスタートをする、そのためにはこういうメンバーを選んで、こういう会議をやってと、その段取りをし、その衝に自分の信頼すべき人物を置いてそのゴールを目指すと、これが将たる総理の仕事であろうと私は思っております。 総理、ずっと拝見していてちょっと欠けているなと私が思っておりますのは、これ、論語なんでございますが、遠慮という言葉をよく我々違った意味で使うことがあるんですが、元々の語源は、人にして遠きおもんぱかりなければ必ず近き憂いありと。要するに、遠くのことをきちっと計っておかなければ足下がおかしくなりますよと、こんなのを何千年も前に論語で言っていることなんです。ですから、何かおっしゃるときは、TPPというのを総理が一言口にしたらいろんなリアクション、特に農業の関係の方からどういうことが出るのか、それをおもんぱかって、まずそういうことをなるべく極限に小さくしていくためにはどういうふうにしていったらいいかと。 そして、普通であれば、農水関係者が先に、こういう話をしようと思うけどどう思いますかと言い、経産大臣がそっちの立場からいろんなことを言い、議論をし、そして最後に煮詰まったところで総理が、じゃ、こうしようと。しかし、それでも危なければ、その前に官房長官がこれぐらいでとおっしゃって、そしてもう一回やって最後に総理が一言おっしゃると。これぐらいの遠きおもんぱかりをしなければできないようなことだと思いますよ、TPPや消費税というのは。我々もずっとやってきたから分かります。そのことをせずに、自分が議論する必要性があると思ったら言ってしまうと、ここが一番大きな問題なんですよ。 だから、これを早く総理にお伝えしたいと思っていたんですが、いろんなやり取りが私と総理ありましたのでここまでなかなか至らなかったんですが、今日は最後だと思いますので、最後にこの言葉を総理に差し上げたいと、こう思いますが、何か御感想はありますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) いろいろとこうした古い言葉には含蓄があるといいましょうか、いろいろ参考になるところがあります。おっしゃることは、決して、特に反論をすべきところはありません。 ただ、この問題が、特に社会保障と税の問題は、あるいはTPPもそうかもしれません、いわゆる御党が政権を持っておられたときも大変苦労された中身でありまして、ですから私は、確かに私流のやり方が全て正しいとは申しませんが、いつの日か逆に林さんがそういう立場になったときにはしっかりとそういうやり方で、林さんらしいやり方でやっていただければ結構だと。私がそのときに生きていれば、ちゃんと見ておきたいと思います。
○林芳正君 総理、是非長生きをしていただいて、私がその仕事をやるときを見届けていただきたいと思いますが、この話ばかりしていてもいけませんので、喫緊の課題である震災対応に入りたいと思います。 お手元に我々の党でまとめました緊急提言、第一次、第二次の表紙と第三次提言そのものをお配りさせていただきました。三月三十日にはこの一次提言をまとめて官邸に申入れに行かせていただきました。それに加えて、二次提言、四月十五日、三次提言をこの間、五月二十七日に申入れをさせていただきました。 この三次提言の中身に全部、一次提言、二次提言でやったものを書いて、その上に、更に三次提言にやったものを下線を引いて書いておりますとともに、一次提言、二次提言、大変丁寧に政府の方で受け止めていただきまして、官房長官、また今日お見えの玄葉大臣にはわざわざ党本部までお越しをいただいて、今それぞれの項目についてこういうふうにやっているという丁重なる御返答をいただいたところでございます。 復興に向けて復旧、これについてはもう与野党なくやっていこうという姿勢でお互いできてきたんではないかと、こういうふうに感謝をしておりますが、その中で、ここの七ページにありますように、マークを付けております。「本文中の表記について」というのがございますが、「済」というマークを付けたのは措置済み若しくは具体的な対応が予定されていると。検討の「検」、これは検討中、不十分であると。無印は、回答がない若しくは不明であるというふうに分類をさせていただきました。そして、赤い下線、第三次提言で新たに追加をした部分でございます。 一次、二次を申入れをさせていただきましてお答えをいただいた全項目四百三十九項目のうち、済みというのが既に二百ほどあります。対応していただいております。検討中というのが百六十九、なしが七十ということであります。ですから、今からこの検討中の百六十九となしの七十、さらに第三次提案で提案させていただいた百三十八項目について一つずつ潰していかなければいけないと、こういうふうに思っておるわけでございますが、なかなか検討が進まないというものが幾つかございますので、今日はそれをちょっと聞いていきたいと、こういうふうに思っておりますが。 東北、特に水産業が盛んなところでございます。この提言ですと、四十二ページに水産業の再生ということをお願いをしております。これはまだ先ほどの分類でいうと「検」、検討中と。一次、二次とずっと申し上げてきたんですが、なかなか進んでおらないと。地元との十分な協議の上で地域水産業の再編のマスタープランを七月までに作っていただきたいということをずっと申し上げてきたわけでございます。 別途、資料で、衆議院の小野寺議員が事務所でおまとめになっていただいた「国によるリース方式の復興」と、こういうのがございます。この下に書いてありますように、水産業、農業もあるいはそうでありましょうが、シーズンというのがありまして、そこの下にありますように、カツオは六月の中下旬に水揚げなんですね。サンマが九月上旬、アキサケが十月上旬、ワカメが十二月上旬と、次々にシーズンがやってきますので、例えば六月中下旬を逃すともうカツオは次の年へいってしまうと。その年のカツオによる収入というのは、もうここのタイミングを逃すと一年先延ばしになってしまうと。 ですから、非常にタイミングが重要でございまして、これ小野寺さんの案で、我々もこういうのがマスタープランの中心になってほしいと思っているものでございますが、政府が基金に資金を入れて、漁船、冷蔵庫、加工場というところをこのお金を入れて復旧してもらって、これをリースして、低額のリース料で使ってもらって、将来の収益で返していこうと、こんなようなアイデアも既に申し上げているところでございますが、いまだにマスタープラン、こういう案が出てこないと。 一説によりますと、全体の復興再生会議、六月末に一次提言が出されるということですので、あそこでやっている、これ総理肝煎りの会議ですから、ものと方向性が違っちゃうとまずいんだということで、あの一次提言を待っているというようなことも言われるわけですが、やっぱりそういうのを待っていないで、やれることは次々に、これもう三月に我々は最初に言っているんで、どんどんどんどんこのシーズンが次々にいかないうちに早急に作って始めるべきだ、こういうふうに思うんですが、農水大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 農林水産委員会におきましても、マスタープランを早急に策定すべきだと、こういう御提言もいただいてまいりました。 そういう中で、今、林委員から御指摘のカツオ漁につきましても、私も気仙沼に参りましたときに、まず何とか六月から出したいということで、餌、油、そして製氷だと。こういうようなことから、このことにつきましても、私どもできるだけの手当てをしなきゃならないというようなことで取り組まさせていただいておるところでございまして、そういう中で、このマスタープランというふうなものをどうやって策定するかということにつきましては、当然今、復興構想会議におきましても全体像というふうな中で御議論をいただいておるわけでありますが、それぞれ、私どもはとにかく県あるいは市町村、そして関係者の人の意見を今徹底して足を運びながらお聞きをしているわけであります。 そういう中で、この一次補正というふうなものは応急措置、緊急措置というふうなもので対応させていただきましたけれども、いよいよ本格的な復旧復興に向けて二次というふうな補正の中にどう盛り込んでいくかというようなものも含めて、何とか全体像というふうなものが出た段階で、当然のことながらそれに具体的な施策を考えていかなきゃなりませんけれども、今、とにかく一次補正で足らないところはどういうことだというふうなことでいろいろとお聞きをしているというようなことでございます。
○林芳正君 今の御答弁ですと、もうカツオは逃げちゃったということですね、六月中下旬ですから。サンマも間に合うかと。 総理、せっかくですから、一定のめど、いつか分かりませんけれども、最後の御奉公ということで、復興会議の一次提言は待つ必要ないからすぐにこのマスタープランを作れと、この場で農水大臣に言っていただけませんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 復興会議という形で基本的な青写真をお願いをいたしております。 しかし、同時に、現在、内閣として取り組むべきことは当然ながら取り組むべきでありまして、それらを、一次補正で取り組めることはやったつもりでありますが、ほかの課題においてもそうした内閣の責任でやるべきことはやるべきだと。ですから、可能なもの、あるいは明らかに必要なもの、それについてはできるだけ実現するように検討をお願いしたいと、こう思っております。
○林芳正君 重ねて、今どっちにも取れるような御発言だったんで、六月末に出る復興構想会議の一次提言を待たずに、万が一それと矛盾するようなことの可能性があっても、このことは急いで、カツオなんかに間に合うようにやっていいですよということを一言総理が言ってくれれば、多分水産庁は動けると思うんですけれども、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 最初から、矛盾してもというふうに言われますと、矛盾しないようにするのが望ましいことは確かですし、もうだんだんと議論が煮詰まってきておりますので、私は、そういう議論の煮詰まり方も見ながら、早めにやるべきことはやっていただいて結構だし、それは農水省の中で検討をいただきたいと。 何か初めから、矛盾するのは構わないという言い方で申し上げることではなくて、急ぐべきものは急いでやりましょうということは当然のことだと思っています。
○林芳正君 そういうふうに総理がおっしゃると動けなくなるんです。だから、わざわざ、そういう場合はないと思うけれども、よしんばそういう場合があったとしても俺が責任を取るから、俺が五百旗頭さんを説得するからやれと、その一言が総理から出ないから駄目なんですよ。 六月末に提言が出て、カツオは六月中下旬なんですよ。間に合わないじゃないですか。なぜその一言を言えないんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) まさに、そのシーズンというものがある中で、例えばこの時期にやらなければ意味がないというものは、それはもちろん構想会議の結論を待たないでもやっても結構だと思います。
○林芳正君 やっても結構というのを今水産業の方がどういうふうに聞いておられたか、非常に悲しい思いがしました。 もう次に行きます。 瓦れき処理でございますが、十分の十ということを是非お願いしたいと、これもずっと言ってまいりました。後で交付税で見るから大丈夫ですと、これは衆議院で小里議員が片山総務大臣とのやり取りでもそういうことをおっしゃっておられるんですが、現場の声を聞いてほしいんですね。この莫大な何年分のもうごみに匹敵するようなものが出ていて、予算の規模ともう比べ物にならないぐらいの瓦れき処理の費用が見込まれる中で、一割、これは後からと言われるよりも、全部これは国で見るからやれと言えばすぐできるんです。なぜ地元の市町村を信頼できないのかという話なんですね。 この間の小里さんに対しての質問でも、自分も地方自治体の知事をやっておられましたから、そういう経験で大丈夫だと思うのでやってもらいたいと。平時ならいいと思うんですよ、十分の九というのは大きいですから。しかし、こういう事態で、もういつもの予算の規模を超えるような瓦れき処理をやるときに、片山国務大臣、「その辺は地元の自治体の皆さんも御安心いただければと思います。」と。御安心いただけないからできていないわけですね。 〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕 これ、十分の十にするということも総理の決断でできると思うんですよ。野党がやれと言っているんですから、出してくれれば賛成しますよ。その指示を、総理、片山大臣にされるおつもりはありませんか。(発言する者あり)
○理事(森ゆうこ君) まず、松本環境大臣、答えていただきます。
○国務大臣(松本龍君) 三月の二十日ごろから、財務大臣そして総務大臣と、阪神・淡路を超える瓦れきの撤去に関しては全額国庫でいこうということを腹に決めまして、それから動き始めたところであります。そういう意味では、残る地方負担分につきましても、特定被災区域内の市町村についてその全額を災害対策債により対処して、その元利償還金を一〇〇%交付税措置をするという方針を総務省より出されております。 そういう意味では、これからも総務省においてしっかり対処されてくるというふうに思っております。
○林芳正君 そのやり取りが延々とずっと続いている。結果として進んでいないんですよ。理屈はいろいろある、分かります。だけれども、結果として瓦れきの処理が進まなきゃ復旧から復興に行けない、これは当たり前のことでありますから、もうこれは政治決断しかないんです。総理が大好きな言葉を使えば政治主導と、こういうことなんでしょうけれども、まさにそういうときに、いろんな理屈を超えて、今回俺が責任取るからやれと言うのが政治主導なんですよ。 総理、今の答弁を超えて指示をお出しになる考えはありませんか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今の環境大臣さらには防災担当をしていただいている松本大臣からの話そのものが、自治体に最終的には負担を掛けないからやってくれということであります。私もそうあるべきだと思いますので、是非自治体の皆さんには、最終的には政府が全ての瓦れき処理の負担はいたしますから是非やっていただきたい、こう考えます。
○林芳正君 論点が分かっておられないのかもしれませんが、最終的に負担をするというのはもう分かっているんですよ。そうじゃなくて、それが後で返ってくると言われると、ちゅうちょするんですよ、小さな自治体は。 だから、今回に限ってでもいいですよ、十分の十やる、心配するなと。後でやると言っても、それは何年先のことか分かりませんよ。ですから、十分の十、これについては今回やる、自治体、信じて全部やってくれと、これが言えるかどうかで、これは法律体系とか理屈とか言っていたらできません。だから総理の政治決断と言っているんですが、今の答弁に変わりはありませんか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私も改めて瓦れきの処理の状況を、先日も環境大臣から説明を受けましたし、いろいろな状況を自治体からも聞いております。かなり進んでいるところもあるし、かなり遅れているところもあるわけであります。私は、今申し上げましたように、最終的には全て財政的な責任は負いますから自治体にはそういう前提でやっていただきたいと、そのように申し上げているところです。(発言する者あり)
○理事(森ゆうこ君) 御静粛に。
○林芳正君 前例がそうでした、今までそういう仕組みになっておりますというのが絶対に上がってきますよ、総理のところにね。それを変えろと言うのはあなたしかできないんです。それをやらないんだったら、そこにいる必要はないと思います。 義援金の話に移らせていただきます。 我が党の小泉議員が衆議院で、これは五月の三十日に議論をさせていただいております。 細川厚労大臣も、大変遅れていることについては心配をいたしております、早くやらなきゃいけないということで、阪神大震災のときもそうだったんですが、一律にまず配るということができるかどうか。今度は委員会の方で全壊、半壊について別々の支給額が出たんで、全壊か半壊をやるためにいろんな作業が要る。それがないと罹災証明は出ないということで、これに手間取っていると。ですから、もう一次配分はしようがないけれども、この間の三十日の細川大臣の答弁で、今度の六月六日が第二回目の委員会の期日でございます、そのときに、委員、これは小泉委員のことですが、御提案がありましたように、一次配分で配付し切れていなくても第二次配分はやるように、やるようにというのは一律でもう先に配れという御提案ですが、そのことを事務方を通じて私からもお願いをしたいというふうに思っておりますと。大変前向きな答弁だということになっておりますが、今日六月十日でありますから、六月六日の委員会はいかがでございましたでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 六月六日に配分委員会が行われました。 その配分委員会で、事務方といたしまして、一律に配分したらどうかというようなことも提案もいたしたところでありますけれども、その配分委員会では地方の代表なども入っておりまして、その中でいろいろ議論があったようでありますけれども、二次の配分については都道府県に対しまして率で配分をし、その具体的な配分方法については都道府県の配分委員会で決めると、こういうふうに決まったようでございます。したがって、私どもの指導不足もあるかと思いますけれども、この配分委員会というのは、赤十字社など三者とそれから地方の自治体の代表者、そこで構成をされておりまして、そこでの決定でございますので、それに従っていかなきゃなというふうに思っております。 〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕 ただ、遅れていることにつきましては、これは早くやっていかなければなりませんので、赤十字社とか、あるいは厚生労働省の職員、そして自治体の職員と、遅れているところに対していろいろと調査もいたしまして、職員の不足によって遅れているようなところに対しては、総務省とも相談をいたしまして、職員もそこへ派遣をして義援金のこの方法を進めていくと、こういうことにいたしたところでございます。
○林芳正君 ちょっと事実確認ですが、大臣、少しお願いをしたとおっしゃいましたが、どういうふうにこの委員会の方にどういうルートでお願いをされましたでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) これについては、半壊それから全壊、そして行方不明そして死亡というようなことで、金額を違えて、異なったあれで一次はやりましたので、そうでないような、一律で配分をしたらどうかと、こういうことは事務方としてお話をさせていただいたということでございます。
○林芳正君 確かに事務方を通じて私からもお願いをしたいというふうに答弁されておりますので、通じるのは事務方なんですが、例えば大臣の名前の入った文書を委員の皆さんに大臣の見解としてお渡しするというようなことをやられましたか。
○国務大臣(細川律夫君) 私といたしましては、日本赤十字社の副社長も厚生労働省に来ていただきまして、国会での審議の状況などもお伝えをいたしまして、とにかく早く被災者の皆さんに義援金が届くように、それは是非やってほしいということも申し上げたところでございます。
○林芳正君 来てもらってお願いをするというのは大変結構だと思うんですが、そのときに正式に文書で、厚生労働大臣の名前で、二次配分については、一次配分をなされているかどうかにかかわらず一律でまず支給をするということを書いて渡さなきゃ駄目なんですよ。こういう国会の議論があったから是非お願いしますというところで、話がぼやけていっちゃうんですね。そうしないといつまでもあなたの責任になりますよ。 文書まで出して、そして厚生労働大臣の見解として出した上で向こうがそれに違った判断をするのなら、それはその委員長の人事権とかなんとかというそっちの話に行くかもしれませんけれども、そこまでやっていないんではないですか。いかがですか。
○国務大臣(細川律夫君) この配分委員会というのは全く民間の形で、赤十字社あるいはNHKそれから共同募金会、この三者が中心となって自ら集めた募金でありまして、それをどのように配分するかということを、今までは、今まで、神戸なんかのときにも国はそういうところに全くタッチしていなかったんですけれども、今度大きな災害でございますから被災者も多いということで国の方にお手伝いをと、こういうことでありましたから、厚生労働省としては事務方でお手伝いをさせていただいておりまして、それによって厚生労働省の方からこれをこうしろというようなことはなかなか言いづらいところがありまして、やはりその配分委員会の決定というのは、これは被災県の代表者も、被災県の代表も来ておられて決めているところでありますから、ここは、そちらの方の考え方をこれは尊重しなければいけないというふうに私は思っております。
○林芳正君 今のお話を小泉さんに答えるべきだと思うんですよ。私は権限がない、だから、事務方を通じてこういう話があったということはお伝えできるけど、それ以上の権限はありませんと何で五月三十日に言わないんですか。やってみるとおっしゃっているじゃないですか。言った以上はやってくださいよ。文書を出して私の見解こうですということぐらいやったって全然問題ないと思いますよ。 浜岡は要請したんでしょう。何で赤十字には要請できないんですか。同じことじゃないですか。どうですか、大臣。
○国務大臣(細川律夫君) 衆議院の小泉委員の質問に対して、小泉委員のお考えもこれは傾聴に値する意見でありましたから、私としてはそのような形で事務方を通じてやってみたいと、こういうことを申し上げました。 しかし、先ほどから申し上げておるように、これは民間の団体の集めた義援金でございます。したがって、そのことをどういうふうに決めるかはその義援金を集められたその団体が基本的には決めることでありまして、私どもの方がこれに対して強く言えることはなかなかないというふうに思います。
○林芳正君 総理、今のやり取りを聞かれて、その浜岡の話さっきしましたけれども、あれぐらいリーダーシップを総理が発揮されたと。本来、海江田大臣がもう少し時間を掛けて発表するところだったのを、俺が自らやるんだと言って連休の谷間にわざわざやられた。あれぐらいのリーダーシップを今の義援金の問題について、細川厚労大臣に対して発揮するおつもりはありませんか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 長浜について触れられましたが、長浜……(発言する者あり)あっ失礼、浜岡原発について、失礼しました、浜岡原発について触れられましたけれども、海江田大臣の方からこういう方向でいきたいということがあって、二人で十分協議をした上で決めたのであって、少し今、林さんが言われた経緯は若干事実関係とは食い違っていると思います。 この義援金が実際の被災者になかなか時間が掛かって届いていないという問題は私も大変憂慮いたしております。是非、法律的な制度では今厚生労働大臣が言われたとおりでありますが、要請をするようにいたしたいと思います。
○林芳正君 今、最後、要請をすると総理おっしゃっていただきましたので、是非それを見守っていきたいと思います。 同僚に譲ります。ありがとうございました。
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。義家弘介君。
○義家弘介君 自由民主党の義家弘介です。 ずっとこの審議、私も後ろで聞きながら議論を見守ってきたわけですけれども、菅内閣発足以来、いや、その前から、私は一人の日本人として非常に怒りにも似た気持ちを持っています。 尖閣の問題といい、あるいは北方領土、ロシアルートで韓国の議員が行った問題といい、あるいは莫大な予算、竹島及び北方領土にも付いている問題、これ等に対しても毅然とした対応さえできない内閣。そして今は、菅総理の辞める辞めないのばたばたの中で、前総理がペテン師、詐欺師とルーピーがライヤーを叱ったわけですけれども、しかし、さきの林先生の話を聞いていても、まさに古典的詐欺のパターンだと私は思えてなりません。 よくある古典的詐欺、消火器の詐欺ですけれども、消防署の方から来た者ですけれども消火器買っていただけませんか。問題になったら、いやいや、私は消防署の人間だと言った覚えはない、消防署の方角から来たと言って買ってもらったんだという言い訳をしているに等しいと。それが、一国の総理大臣がこの未曽有の大震災の中で、ましてや原発事故の収束さえままならない中でそんな曖昧な発言をしていること自体、諸外国はどのように見ているか、そして被災地の方はどのように見ているか。もう少しまともな自覚を持ってしっかりと一つ一つの責務を果たしていただきたいと思います。 例えば、原発三十キロ圏内、三月の時点では児童生徒一万五千四百七十二人、教職員千六百三十人、これらの方々が学校という場所に集っていたわけですけれども、方針が全く立たぬまま、いつ帰れるか帰れないかも分からぬまま、曖昧な数値だけに踊らされて、そして未来が見えない状況になっている。菅総理は次の世代とか未来の世代とかそんなことをおっしゃいますけれども、今子供たちにきちんとした対応ができなくて一体何が政治の責任なのかと私自身強い憤りを感じております。 その上で、余りにもずさんな内閣の一つとして、海江田大臣、海江田大臣は、このゴールデンウイーク、とにかく被災地には連休がない、そんな思いで与野党一丸となって補正予算の審議をしてまいりました、その五月二日の審議の中で福島第一原子力発電所の事故に際して海水注入の経緯を答弁されました。もちろん、その席には総理も出席していますけれども。議事録を拾います。間違いなのか間違いじゃないのか、まず端的にお答えください。 三月十二日十九時四分、東電が海水注入試験。総理に海水注入の意見を求めた、そして私に指示されました、再度重ねて総理からの本格的な海水注入の指示があり、実施しましたという形で答弁しておりますが、御記憶があるのか、そして、この答弁、正しいのか正しくないのかお答えください。
○国務大臣(海江田万里君) お答えを申し上げます。 その答弁はそのとおりでございますが、その前に手元の資料によればという言葉が付いていたと思います。
○義家弘介君 やはりそういう言い逃れやあれが伝染してくるものなのかなと今感じましたけれども、他方、我が党、自民党の礒崎陽輔議員の提出の質問主意書への答弁では、菅総理が海水注入を知ったのは五月二十日に海水注入に関する報道がなされた後という質問主意書の答弁、これはテレビを見ている方は質問主意書って何だろうと思うかもしれませんが、各議員が内閣に対して議長を通して質問して、内閣がその答弁を作成し、閣議決定をして、総理大臣名で議長に提出する、国会答弁同様非常に重いものでありますけれども、総理は五月二十日に初めて海水注入を知ったと、報道で知ったと答えているわけですが、海江田大臣、これについてどうお感じになりますか。
○国務大臣(海江田万里君) 私は、先ほど申し上げましたけれども、五月の二日、当予算委員会におきまして、「そうしましたところ、十九時〇四分に、これは私どもの資料でございますが、一旦東京電力が」云々かんかんの答弁をいたしました。 そしてこれは、私はこの事実を知りましたのは四月の末でございます。この四月の末に東京電力と政府との間で、特にこの事故が起きました当初、一体どういうことがあったのかということの、クロノロジーと申しますが、それを調べた中でこの事実を私は知ったわけでございますから、その事実をここでお話をしたということでございまして、総理はその後新聞報道で知ったということでございますので、それをその答弁書に書き込んだものだというふうに思います。
○義家弘介君 海江田大臣、総理に報告はしたんですか、しなかったんですか、この海水注入について。是非お答えください。
○国務大臣(海江田万里君) 私はここで答弁をいたしました。その答弁で、まあその一つ一つについてこういう事象でございますという報告はいたしておりませんが、ここでの答弁というものが正式なものだと思います。
○義家弘介君 この海水注入は非常に重要な作業、まさに分水嶺になる重要な作業だったわけですけれども、それについて総理に報告しなかったんですか、したんですか、もう一度お答えください。
○国務大臣(海江田万里君) これは何度もお話をしておりますが、総理も私どもも海水注入は早期にやるべしということでずっと意見は一致をしていたわけでございます。ですから、その意味では、報告という意味でいえば、総理に海水注入ですねということをその当日に報告をいたしまして、そして一時間半ぐらいありましたので、そのときに、再臨界の話だとかいろいろございましたけれども、いよいよ放水が始まったという、注水がですね、始まったということは報告を申し上げました。
○義家弘介君 いいですか、まず、答弁もころころ変わりますが、一方で、総理は五月二十日まで、海水注入に関する報道がなされるまで知らなかったと質問主意書に答弁しているわけです。 さあ、じゃ総理、今報告もしたと言っておりますけれども、総理は、報告があったんですか、なかったんですか。元々総理の判断で海水注入したという話でしたから、その辺も含めて是非端的にお答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 何か少し議論が、当日ないしはその翌日といった話とその後の報道の話が非常に混乱をしているんじゃないかと思います。 つまり、三月の十二日の段階で、今も海江田大臣からありましたように、真水がなくなれば海水注入をするということは、私も海江田大臣も、あるいは保安院も東電も、さらには安全委員会も、みんな一致した考えであって、そして、その当日のたしか十七時五十五分にも経産大臣から口頭でそうするようにと言い、その後、東電関係者から海水注入準備のために時間が掛かるからということで、一時議論になりました再臨界云々も含めた、きちんとそういう、より安全な道筋を議論してくれと言ったのが十八時でありまして、つまり、当日の段階で海水注入ということは当然のこととされ、その後若干の内容はありますが、後にこれが違ったということになりますけれども、少なくとも二十時十分に官邸に、失礼しました、その当日に海水注入があったということの事実関係はちゃんと伝わってきております。 問題は、いいですか、問題……(発言する者あり)いや、問題は、今言われたのは……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 答弁の妨げになりますので、もう少しお静かに。
○内閣総理大臣(菅直人君) 問題は、三月十二日の段階で、真水がなくなった場合には冷却のためには海水注入が必要だという点では、今も申し上げたように関係者は一致していたんです。ただ、この海水注入をめぐる問題については、その後いろいろな経緯や事実が判明して、当初の説明が訂正されるなどの展開がありました。例えば、海江田大臣、今内部資料でと言われましたが、多分その内部資料には、当時ですよ、当時というのは五月の二日当時には、十九時四分から東京電力による海水試験注入が開始され、十九時二十五分試験注入停止が記載されており、それに基づくものと聞いていると。つまりは、開始をされたけれどもその後中止をされたというふうに当時は言われていたわけですが、それがさらに後に、実は停止はされていなかったということが東電から発表されるわけでありまして、今申し上げましたように、この海水注入に、めぐる問題についてはこういう様々な経緯があった中で当初の説明が訂正された展開がありました。 その中で、海水注入に関して東京電力本店と現地との間で様々なやり取りがありましたけれども、この中断になったということが実は中断をされていなかったというようなことも含めた全体の経緯や関係者の対応状況を承知をしたのは、五月の二十日の報道がなされた後であります。ですから、事実関係が訂正された中で最終的な形、現在における最終的な形が分かったのは五月の二十日だということは私の認識であります。
○義家弘介君 るると説明がありましたけれども、少なくとも質問主意書の中には五月二十日に報道がなされた後知ったと。枝野官房長官も審議の中で、総理が知らないことを知っていたとは書けないから知らないと書いたというような御発言もありましたけれども、これ、とんでもないこと。まさに分水嶺になるときにどういう対応をしなきゃいけないのか、危機のときこそ何をしなきゃいけないのかというものに対して、周りに対しても非常に不安な、このころころころころ変える答弁を延々と続けると。これもまさに被災者に対して非常に無礼なことであろうと思っています。 だから、私たちは、これはもはや被災者のためには、守るためにはならないと、その思いで内閣不信任案を提出したわけです。政治を混乱させるためではなくて、このままでは被災者をしっかりと救うことができない、だからこそ、責任を持った政治をしなければならないからこそ、不退転の覚悟を持ってそれを提出したわけです。一方、その後は、今度は民主党の中がまさに内向きで、被災者のことなんて全く考えないような権力闘争、ポスト菅がどう、何だかんだでばらばらになっている。中さえまとめられずに、一体国会の中でどんな予算やどんな法律を作れると考えているのかさえ疑問です。 しかし、そんな中でも、四月から始まった学校、今も我々がこうしている間も彼らは授業を受けているんですよ。彼らは不安の中にいるわけです。文部科学省はいきなり学校施設利用の暫定基準として年間二十ミリシーベルトを出した。しかし、内外からこの値は影響の高い子供に対してはとんでもないと言った後、今度は一ミリシーベルトを目指すと五月二十七日にまた出した。これ、現場の人間がどれだけ不安になるか分かりますか。二十ミリシーベルトと言っておいて今度は一ミリシーベルトを目指す、まさにダブルスタンダードで、現場の人間にしてみたら一体どっちを基準にしたらいいのか、混乱を極めているんです。 例えば、取手市の教育部長、ダブルスタンダードで現場は混乱するだけだと、一ミリシーベルトを目指すというのは、そうしろとしか受け止められない、そうしろと受け止めると。あるいは郡山市では、一ミリシーベルト、これを受けて三度グラウンドの表土を除去しているわけです。そして、栃木県や茨城県は一ミリシーベルトを超えても表土除去の補助の対象にはならないんですよ。さらに、除去した放射性物質を含む土は一体どうするのか、プールの水捨てていいのかいけないのか、プールどうするのか、様々なことで今教育活動をどうしていいかも分からないまま政府の発信を待っているにもかかわらず、具体的な方針さえ出せず、自己正当化に走ったような答弁を繰り返している。 高木大臣、私も文教科学委員会等で様々な議論をしてきましたが、やはりひどいですよ、答弁が。もっとしっかり心こもった、もう官僚が用意したペーパー、既定ペーパーを延々と読み上げているだけで、もっと踏み込んで、我々はしっかりあなたたちを守るために対策をしていきますという明確なメッセージを出してもらわないから、この内閣はやはり駄目なんですよ。 その上で、私は今日、震災の問題ももちろん進めていかねば問題ですが、もう一つ、着々と進んでいる重要な問題について指摘したいと思います。それは民主党と日教組の問題であります。 民主党参院のドンと言われる民主党参議院会長の輿石東氏、もう多くの人が忘れているので改めてもう一度発言したいと思いますが、政権交代前夜の発言で、自身も選挙で山梨の違法カンパで大きな問題になった過去を持っておりますけれども、教育に政治的中立と言われても、そんなものはあり得ない、日教組は政権交代に手を貸す、政治から教育を変えていく、私も日教組とともに戦っていく。とても立法府に属している議員の言葉とは私は思えません。なぜなら、教育公務員、公務員である先生方は地方公務員法三十六条で政治行為を禁止されている。そして、教育公務員特例法は、先生はその影響力が大きいことから、政治活動を国家公務員並みに禁止する規定をしているわけです。 立法府に属している人間が法というルールなんて守らなくてもいいと断言してしまっていること自体、子供を教えてきた元先生としても国会議員としても私は信じ難い発言であると思っておりますが、菅総理、教育に政治的中立はあり得ない、いかがでしょうか、一言でお答えください。
○国務大臣(高木義明君) 義家委員にお答えをいたします。 まず、質問に答える前に、度々文教科学委員会でも御質疑をいただいております。私どもとしましては、二十ミリシーベルトを浴びていいということでは決してありません。ICRPの国際的な基準に基づいて、そして私たちはあくまでも一ミリシーベルトを目指すということを申し上げてきております。したがって、これからも改めてより安心、安全を確保するために、これからも土壌の改良あるいはそのほか、例えば夏季の林間学校などいろんな御提案ございますので、これからもできるだけ線量を下げるように、一ミリシーベルト以下を目指すという、こういう気持ちで責任を持って頑張っていきたいと思っております。 質問の件でございます。特に、今教育の政治的中立性の話がありましたけれども、教育において中立公正に行われることは、これはもう、それはそれで全くそのとおりでございます。私どもとしましては、政治的中立の確保のためにこれまでもそういう立場で取り組んでまいりましたので、普遍的な判断として、私たちとしてはこれからもそういうものについてしっかり教育現場、中立を保たれるよう頑張っていきたいと思っております。
○義家弘介君 まず、二十ミリシーベルトの問題、安心、安全をこれからもしっかりできるように全力をと。教育現場のこと全く知らないんじゃないですか。安心、安全というのは、これからじゃなくて、今実現しなきゃいけないんですよ。そうじゃなかったら、安心、安全な環境の中でしか勉強なんかできるわけがないし、教育活動なんかできないんです。これからじゃなくて、今しなきゃいけない。いじめに悩んでいる人に安心、安全をこれから確保するから一生懸命この時間勉強しなさいなんて言ったって、そんなのとてもじゃないけれども勉強になんか集中できない。同じことなわけですよ。 その上で、教育の政治的中立はこれからもって言っていますけれども、今回の統一地方選だって、昨年の参院選だって、先生方、大幅に動員されてビラ配らされたり動員に呼ばれたり、本当は嫌なのに。私のところに掛かってくる、寄せられる多くの先生方の声って、実は日教組の組合員だったりするんですよ。もう本当に嫌なんですよと、我々はそんなためにこの組合に入っているんじゃないんですよと。それはまさに民主党自身が考えねばならない問題で、政権交代以降、日教組の中村中央執行委員長、政治の壁が低くなり、社会的パートナーとして認知された今、私たちは公教育の中心にいるなんてうそぶく発言をしております。 ちなみに、平成二十年度の民主党の政治資金パーティー、日教組と日本民主教育政治連盟、これ、二つとも上限の百五十万、合わせて三百万寄附しているんですよ。これ、ほかの団体と比べても突出しているわけですね。選挙のとき、人をもらって、票をもらって、名簿をもらうから、表面上は政治的、政治活動は駄目だと、あるいは勤務時間中の組合活動は駄目だと繰り返してきながら、実際、現場で起こっていることに対しては見て見ぬふりと。 例えば、私は、昨年も具体的なファクスを示しまして、学校の職員室で公然と、学校で公然と組合活動が行われたということについて追及しましたけれども、すぐ後に面白いファクスがまた出回りまして、私の元に寄せられましたけれども、義家弘介らプロジェクトチームが道教委、道議会に入り、政治活動や勤務中の組合活動について再調査を指示し、道教委が見聞きしたものの再調査を決定していると。また呼び捨てされているわけですが、光栄な限りです。この後すごいことが書いてあるんですよ。胸を張って堂々と、勤務に支障を来さない範囲で、勤務時間中であっても組合活動をしてどこが違法なのか、訴えるべきではないか、日常の教員の勤務実態を見てしっかりと考えろと、我々は勤務時間中に組合活動を行うことは適法であると考えていると。さらに、私文書を勝手に持ち出した資料に基づき組合活動に介入、調査するやり方はそれこそ違法であると。もう信じられない、開いた口がふさがらないような話合いをしてペーパーをまとめているわけですよ。 菅総理、あのときも閣僚として入っていましたけれども、この政治的活動が問題になって、道教委も調査して、これは大変なことだという話になって、ましてや北教組は元民主党の小林千代美議員に多額の献金をして、それはまさに原資は先生方からピンはねされたお金。先生方は好きで出しているんじゃないんですよ、口座振替でみんなピンはねされちゃうんですよ。そういうお金の中から出ている。これに対しても怒りを持っている一生懸命頑張っている先生たちもいるわけです。 こういう問題、全く懲りていない民主党の有力支持母体である日教組の活動について、菅総理、どのようにお考えになりますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど高木文科大臣からも答弁がありましたが、教育というものは政治的には中立かつ公正に行われるべきものでありまして、また労働組合という、その団体は労働組合としての一つの法律の中での合法的な活動がありますので、私は、この教育の中立性というものをきちんと確保される形の活動であってほしいと、こう考えております。
○義家弘介君 様々な面で支援、支えてもらっていて、非常に苦しい表面的な答弁でありますけれども。 さて、この問題、実は単に政治活動あるいは勤務時間中の組合活動のみではなくて、現在また教育の分水嶺になろうとしている、一つの岐路に今あるという形で、是非資料の一を御覧になっていただきたい。(資料提示) この資料の一、これ歴史上の有名人物ですけれども、菅総理、ユワンシーカイ、チャンチェシー、これ一体どんな人物かお分かりになるでしょうか。お答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私はこういう中国語あるいは中国読みは必ずしも承知をしておりませんが、若干、事前にそういう質問があるということで調べましたら、このユワンシーカイというのは袁世凱、チャンチェシーというのは蒋介石と、そういうことだというふうに、聞いたことによって承知をいたしております。
○義家弘介君 本当に私が聞く限り、初めて菅総理、正直にお答えいただいたと思うんですけれども、一般の国民はこれ聞いて、ああ袁世凱だと、ああ蒋介石だって分からないですよね。これ実は何で例示したのかというと、今年の夏、教育基本法が改正され、その下で作られた指導要領に基づいた初めての中学校の教科書が各教育委員会で採択される、それが今年なんです。シェアの多くを占めている教科書会社、まさにこういう書きぶりでこの人物の歴史教科書、紹介しているんですよ。 で、そんなこと言っていないと、ルビが振ってあるだけじゃないかと言う人もいるので一応確認しておきますが、例えばこの袁世凱、袁世凱を人名索引で調べようとしたら、あいうえおですから、あ行で調べますよね。しかし、あ行のところ、どこを見ても袁世凱載っていません。よくよく探すと、ユワンシーカイとして、や行に載っているんですよ。同様に蒋介石、これ、さしすせそですから、さ行に人名索引が載っているはずですけれども、何とどこを探してもありません。どこにあったかというと、チャンチェシーですから、た行にこの名前が載っているわけです。一体教科書は何をしたくてこんなことを行っているのか。ちなみに毛沢東はマオツォトン、孫文はスンウェンという形で行っていると。 さあ、これはまさに民主党政権に政権交代した後執筆活動が始まっているわけですけれども、これ、教科書の採択というのは、非常に現場の声や、あるいは特定イデオロギー集団、熱心に取り組んでいることでもあります。例えば、地区には調査員というものがいて、各教科の教科書の傾向等を調査し、それを選定委員会に上げて、採択協議会に上げて、教育委員会に採択されるわけですが、私も横浜市の教育委員をしてきましたが、教育委員会に上がってくる時点では、かなり内容、教科書の選択の幅、狭められた上での採択という形になっていくわけです。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 質疑の妨げになりますから御静粛にお願いいたします。
○義家弘介君 この意味では、この特定集団の影響力って非常に強くなってくる。こういう多くの教科書の偏向ぶり、これだけではなくて物すごく偏向しているわけですけれども、到底看過できるわけではありませんが、なぜこうなったのかと。一体誰に気を遣って、教科書会社だって商売ですから、学校で採択してもらえなかったら教科書会社は潰れてしまうわけです。できるだけ採択してほしいように、様々な取組をしながら教科書会社が採択をしてもらうわけですね。 その中で、じゃ、教科書会社は誰に気を遣って、一体どんなところに気を遣ってこういう教科書を作っているのか。まさにそれは、イデオロギー集団の日教組と、そのような組織に支えられている政権与党、民主党に気を遣ってこういった記述が次々に出てきていることは、これは明らかであります。 その上で、いやいや、そんなことはないとおっしゃると思ってまだまだ準備していますけれども、実際、あなたたちの有力支持母体の日教組は、教科書や歴史教育、公民教育、性教育、様々なとんでもない教育を展開してきて、その事例は逐一国会でも挙げております。昔の話ではなくて、今の話で挙げております。もう紹介すれば切りがないわけですが、例えば建国記念日は戦争と天皇制をたたえる日、これ大分の組合がやっていること。それから、西宮では違法なストライキを画策しております。北海道では違法なストライキしている。さらに、昨年の選挙で、これ甲府市の先生、手書きで、いつもお世話になっております、山梨教育を届けに参りました、お読みいただければ幸いですなんという紙をポスティングもしております。教頭推薦は私たちの仲間からやりましょうというような文書も内部で出しています。 という様々な活動をしていますが、さらに、三年前、教育正常化、自虐史観からの脱却ということを目指して横浜市で自由社という教科書が採択されたわけですけれども、そのときも日教組加盟の横浜市教組、すごい動きを展開いたしました。その動きが資料の二であります。資料の二、新編、新しい歴史教科書でどう教えるのかという分厚いマニュアルを作りまして、民主的手続で採択された教科書に対して教職員組合が一致団結して裏授業マニュアルを作って、そしてそのマニュアルを、組合の金ではなくて、学校間の公的な文書のやり取りをするために当時五千三百万の予算で設置されていた学校ポストという公的なポストを利用して全教員に配布したんですよ、この書類。 この内容、多くは言いませんが、象徴的なのをすれば、二宮金次郎、二宮尊徳は神奈川が生んだ名士、偉人ですけれども、二宮尊徳について、極貧の中にあって家を立て直した模範人物として国民教化に利用した存在であると。あるいは赤穂浪士の討ち入りについて、忠義を美談としたもので、国民が公という国家のために進んで命をささげるよう繰り返された話であり、敵討ちの基準にさえ合わない集団報復事件であると。という内容を、こういう授業をしてくださいという裏教科書を作って先生方に配布しているわけですよ。これもらった先生、私に寄せてくれましたが、こんな教科書一体どう使えばいいんですか、あきれて物も言えませんという話をしていましたが。 さらに、資料の三です。 これは今年の横浜の中学校の入学式の校門の前で配られていたビラです。中学校入学おめでとうございます、中学校での授業、部活、行事、新しい友達と胸が膨らんでいることでしょう、この晴れやかな心を大切に、子供たちが健やかに成長することを願っていますと。そんな中で、横浜の教科書採択が危ないと。今回、夏の採択では、自虐史観から脱却したまともな歴史教育をしようという形で、育鵬社と自由社から出ていますけれども、そうじゃない教科書を採択しよう、つまりユワンシーカイとチャンチェシーと教える教科書を採択しようというような動きが学校現場で公然と行われているわけです。 更に言えば、資料三ですね、資料三として付けたこの本は……(発言する者あり)あっ、資料四ですね、神奈川県の高校の先生方、日教組加盟の高校の先生方が過去に作った副読本、高校生のための日朝関係史入門、これ、よく表紙見てください。独島、竹島のことが独島と書いてあるわけです。 まさに、北教組の問題のときにも指摘しましたけれども、北教組の幹部が、韓国の言い分の方が竹島の問題に関しては正しいなどというとんでもない公式見解を向こうの新聞でも答えていますが、まさに日教組自身がこういう形で教科書を作り、副読本を作り、そして自虐史観の教育をやっていたら、教科書会社は当然、政権交代もしたし、公教育の中心にいらっしゃる方たちですから、何とかこの人たちの影響で教科書を採択しようということで、過去にも例を見ないほど左傾化してしまっているわけです。 じゃ、それは横浜と北海道ぐらいじゃないのか、そんなことは全然ないから、もう一つ紹介しますけれども、同じく日教組の組織率が限りなく一〇〇%に近い、突出している、御党の岡田幹事長の地元の授業の内容です。 この授業も物すごいひどいですよ。創氏改名を教えている授業なんですけれども、内朝一体の同化政策の中で韓国語抹殺の言語政策を行ったと。その下が、その教え方がまずいんですよ。一番、韓国姓の上又は下に一字を加えたもの。例えば、キム、キンは今は金田、金本になっていると。田んぼの田、デンは福田、ヘンは渡辺、ハヤシは大林、チョウは張本、コウは高橋、高山というふうになっているという形で紹介しながら子供たちに教えているわけです。 これ、休み時間のことを想像してみてください。どういうことが休み時間起こるか。おまえキムか、おまえデンか、こういう話になっていくようなものを、自分たちの独善的なイデオロギーを子供たちに押し付けて、逆に子供たちを、混乱し、もっと言えば、逆に差別を生んでしまう原因になるような教育を行っているわけです。 さらには、外国人の犯罪率は全体の僅か一・四二であり、日本人の犯罪の方が多いと。しかし、外国人の検挙率は何と八〇%にも上ると。あたかも外国人だから逮捕されている、外国人を差別して検挙している国なんですよというようなことを平然と子供たちに教えているわけです。 さあ、こういった教育内容が教えられていることについて、菅総理はどのようにお感じになりますか。
○国務大臣(高木義明君) 教科書についての御指摘でございまして、この採択につきましては様々な意見があることは承知をいたしております。 私どもとしましては、採択権者の各教育委員会の判断に委ねておりますけれども、今年、中学校の教科書の採択の年でございます。この教科書については、四月から採択のプロセスに入っておりまして、それはしっかり検定基準図書審議会の中で適切に学習指導要領に基づいて採択されたものと思っております。
○義家弘介君 日本の公教育、日本の未来をつくっていく子供たちに教える教科書の内容、授業の内容について言っているわけです。 総理、次の世代、次の世代と言うわけですから、こういう教育が行われていることについてどのような御感想をお持ちですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 教科書の人名の表記、先ほど申し上げたように、私も片仮名で表記されたものだと私自身はすぐは理解ができません。ただ、どういう形になっているんでしょうか、日本語読みと中国語読みを併記しているものが多いというふうにも聞いております。いずれにしても、具体的にどう記述をするかはまずは教科書発行者の判断によるものと、こう考えております。 他のいろいろなことを御指摘ありましたけれども、そこは、資料としてあるのはこの教科書のことでありましたので、それ以外のことについては、私確かめようがありませんので、答弁は控えたいと思います。
○義家弘介君 これまで再三、私自身、具体的な事例を挙げて指摘してきたのに、やはりそれも報告を受けていない、見ていない、知らないということなんでしょう。非常に残念でなりません。 その上で、具体的な記述についてですけれども、総理、今回の震災に対していち早く自衛隊が復旧活動に行き、そして世界からも、あるいは被災者も含めて多くの国民は感謝し、世界からも評価を受けているその献身的な対応の自衛隊ですけれども、この自衛隊の今回の震災に対する活動をどのように評価しているか、端的にお答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 大震災発災の日に私の方から防衛大臣にも、まず救命のために自衛隊に全面的に活動してほしいと。もちろん、警察、消防等についてもそういう指示を出しました。 そういう意味で、最終的には十万人体制ということで大変これまでも頑張っていただきましたし、これからも、体制は少し小さくなりますが、今でも頑張っていただいている。最高責任者という私の立場からすれば、大変誇りに思っております。
○義家弘介君 ありがとうございました。 しかし、いまだにこの左翼勢力は、日教組を始めとした左翼勢力、例えば仙谷官房長官の暴力装置発言にも象徴されるように、この自衛隊に関しては特定イデオロギーを持ち続けています。 そして、その特定イデオロギーが教科書にも反映しているということで、例えば教科書採択の占有率六一%を誇る出版社の教科書、自衛隊が憲法に違反していない理由として、政府は、主権国家には自衛権があり、憲法は自衛のための最小限度の実力を持つことは禁止しないと説明しています。この後、菅さんが誇りに思われる自衛隊に関しての更なる記述。しかし、平和を守るためであっても武器を持たないというのが日本国憲法の立場ではなかったかという意見もありますと。さらに、国際活動、様々な自衛隊の活動を挙げて、このような自衛隊の任務は世界平和と軍縮を率先して訴えるべき日本の立場にはふさわしくないという声もあります。 これ、採択率六割以上の今回の教科書の内容でありますが、これを聞いて、菅さん、どのようにお考えになりますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私自身は、先ほど申し上げましたように、特に今回の活動はもとより、PKOの活動やいろいろな活動において自衛隊の皆さんには大変頑張っていただいていますし、その活動については誇りに思っております。 いろいろな意見を教科書で紹介することがどうであるかというのは、まさに先ほど申し上げたように、まずは教科書会社が考え、そしてその採択の中で判断されることでありまして、私の考え方は今申し上げたとおりであります。
○義家弘介君 いろいろな考え方を教科書で言うことはまずは教科書会社という話をしていましたが、いろいろの考え方は載っていないんですよ。例えば、自衛隊の任務は軍縮を率先して訴えるべき日本の立場にはふさわしくないという考え方が載っている一方で、自衛隊の国際貢献はすばらしいという意見は載っていないわけです。片一方のネガティブな意見だけ載っていて、それを先生方が特定のイデオロギーを持って教えたらどうなるかという話なんですよ。 だからこそ、こういう中で、一国のリーダーとして、やはりこういう形で書くべきだと、こういうのはおかしいんじゃないのかという形ぐらいは踏み込んでいただきたいと思いますが、まあ全て困ったら人のせい、あるいは議論します、あるいは知りません、分かりませんという形でごまかしてきたその象徴、やはり子供のことなんて大事に思っていないわけですよ。 領土について。教育出版という占有率が高い教科書です、これはそうですね。日本海に位置する竹島、島根県については、日本と韓国の間にその領有権をめぐって主張の相違があり、未解決の問題になっています。また、東シナ海の位置をめぐる、尖閣諸島については、中国もその領有を主張していますと。日本の固有の領土であるにもかかわらず、韓国や中国の主張と日本の主張が対等であるような記述を公教育、義務教育の教科書に平然と載せてしまっていると。これに対して、やはりこれはおかしいぞということを声を上げなかったら、知らないまま多くの国民は、今年の夏、教育基本法改定以来初めてとなる中学校の教科書が採択されるということさえ知らぬまま、子供たちがどんな授業を受けているかも知らぬまま、今、次の世代が育てられているということを真剣に考えねばならないと。 さらには、外国人参政権の問題も、この記述は非常にひどいです。まさに民主党のスタンスとイコールですよ。日本国籍を持たないため選挙権や公務員になることが制限されている、人権を推進していくことが求められますと。まさにあの傍論を拾った解釈、ほかのことは、最高裁の判決でどう出たかは書いていないわけですよ。 あるいは、現在、日本に住む外国人は、選挙権や被選挙権、公務員になることに制限があります、納税の義務を果たしても参政権はありません。参政権は国民主権の一つとして存在しているわけで、納税と参政権はイコールではない、そんな常識的なことも書かずに、むちゃくちゃに歪曲しながら子供たちに変な偏向教育を教えていると。これは大いなる私は危機であると思っています。 だからこそしっかりと、こういう中にあっても、未来の次の世代と言うんだったら、次の世代がどのように、どういう子供に育ってほしいのか、少なくとも教育基本法の理念に基づいてしっかりと育てていく責任が内閣には存在するわけです。 しかし、例えば朝鮮学校の無償化等も皆さん議論してきましたが、朝鮮学校自体が教育基本法違反だと私は言っているわけです。世界平和と様々な信頼関係との中でやっていく人間を育てると書いてあるにもかかわらず、拉致の問題であったり、あるいはミサイルの問題であったり、核開発の問題であったり。これを高木大臣に聞いたら何と言ったか。いや、朝鮮学校を所轄しているのは地方自治体、地方自治体から朝鮮学校は教育基本法違反だと言われていないから違反じゃないと思いますというとんでもない答弁を繰り返していると。そういう声が上がっていないので。まさに今こそ我々は毅然としてこの国のために仕事をしていかなければならないと思っています。 残りの時間、菅総理、これ逃げ切れたと思っていますが、全く逃げ切れておりません。外国人の献金問題についてです。 まず、菅総理は、公的には十四日にこのお金を在日外国人の方に返金したというふうに発言しておりますが、この十四日に返金したということは間違いありませんか。三月十四日です。
○内閣総理大臣(菅直人君) 三月の十一日にたしか参議院の決算委員会で指摘を受け、また、その直前といいましょうか、前日か前々日にある週刊誌から取材を受けました。そこで、私は弁護士に依頼をいたしまして、三月十一日以降はあの大震災の発災で私自身ほとんどほかのことに時間が取れませんでしたが、そういう中で弁護士が相手の方と会って、国籍が日本ではない国籍だということを公的な書類で確かめた中で、返却をいたしました。(発言する者あり)ちょっと今資料がありませんが、たしか十四日だと思います。
○義家弘介君 二〇〇六年に百万円、それから二〇〇九年に四万円と。仲人のことをナカウドとずっと言っていましたが、仲人をした知人から数年前に中学、高校の同級生で不動産関係の仕事をしていることとして紹介されて、釣りにも行ったし食事にも行っていたとお答えしているわけですが、まあ百万円の寄附って、かなりの寄附ですよね。そして、二〇〇六年に百万円で、二〇〇九年は、間が飛んで、二〇〇七、二〇〇八が空いて、二〇〇九年に四万円という、これ、明らかにやはり不自然なわけですけれども。 報道では、元NTTの社宅の土地の地上げに絡んで働きかけをしてもらった見返りなんていう報道もありまして、そう言っていると。事実、現在そこのマンションになっている菅総理の選挙区にある土地はこの献金をした方の会社を通して業者に転売されたものである、それがちょうど二〇〇六年の献金百万円に合致しているのではないかという報道もあります。 まず、これを返金したとしたならば、これ手渡しで代理人が返金したんですか、それとも口座振り込みで返金したんですか。それから、領収書はもらっていますか。それから、草志会に寄附されているわけですから、収支報告書の訂正はしていますか。この三点、お答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) その弁護士の方に処理は任せましたので、どういう形であるか、事前に御質問があれば調べてきましたけれども、とにかく弁護士の方がそういう国籍をきちんと公的な文書で確認した上で返却をしたという報告を受けております。 それに伴う政治資金規正法上の修正なり訂正は行うように指示はいたしておりますが、終わったかどうかがもし必要であれば、調べて御報告をいたします。
○義家弘介君 今の点、領収書の問題、収支報告書の訂正の問題等について、次回、資料提出を求めたいと思いますので、委員長、よろしくお願いいたします。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議します。
○義家弘介君 至急、理事会で資料提出を求めますので、よろしくお願いします。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議いたします。
○義家弘介君 それでは、私の質問は以上で終わらせていただきます。
○委員長(前田武志君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後二時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十二分休憩 ─────・───── 午後二時開会
○委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。 関連質疑を許します。丸川珠代君。
○丸川珠代君 自由民主党の丸川珠代でございます。東京都選出でございます。 まず、通告させていただきました質問の前に、一つお伺いをしたいと思います。 野田財務大臣、今朝の新聞にはあなたが総理大臣後継者のナンバーワンの候補だというふうに出ておりましたが、感想はいかがですか。御自身はどう思っていらっしゃいますか。
○国務大臣(野田佳彦君) 私は菅内閣の一員ですので、日々全力投球で職責を果たしていくのみであります。
○丸川珠代君 菅総理大臣は、野田財務大臣が候補ナンバーワンというふうに評価されていることについてどう思いますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 我が党には大変有為な人材がたくさんおられると思っておりまして、その中の有為な方の一人だと、そういうふうに認識をいたしております。
○丸川珠代君 野田財務大臣だけが候補ではないという話でございましたけれども、私たちは財務大臣と政策合意ができるのかどうかということをこれからじっくり見極めさせていただきたいと思います。 鹿野さんにはまたの機会に聞きたいと思います。 それでは、通告いたしました……(発言する者あり)鹿野さんも、じゃ、一言おっしゃいますか。
○委員長(前田武志君) どなたに質疑ですか。
○丸川珠代君 鹿野大臣は、総理の後継候補として名前が挙がっていることについてどのように受け止めておられますか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今私は、農林水産大臣といたしまして、今回の被災を受けた多くの農業者、漁業者、そういう方々のために全力を挙げて取り組む、このことが私に与えられた任務だと思っております。
○丸川珠代君 それでは、早速その農業に関する問題についてお伺いをさせていただきたいと思います。 通告とは順序が逆になりますが、お茶の暫定規制値の問題です。 昨日、静岡県の本山茶の製茶、製品になっているお茶から暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されたとして出荷自粛が要請をされました。一キロ当たり六百七十九ベクレル、これは基準値を僅かに上回っているということでございますが、総理、このお茶は飲んでも大丈夫ですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 基本的に、今回のお茶に対する措置につきましては、まず生葉があります、そして次が荒茶でございます、そして製茶、飲用茶と、こういうふうなことでございまして、当然そういう中で、私どもとしては五千、五百ベクレルというふうなことの中で、飲用茶におきましては二百ベクレルと、こういうふうなことでございますので、基本的にどのような考え方で措置を講ずるかというふうなことは、最終的に荒茶の段階で今回制限をすると、管理をすると、こういうふうなことに至ったわけでございまして、そういう意味では一つの経緯の中で決めさせていただいたものと承知をいたしております。
○丸川珠代君 私の質問に全く答えていただいておりませんので、総理大臣お答えください。この決定は総理大臣のところでなされたものであります。お願いします。
○内閣総理大臣(菅直人君) 食品中の放射性物質については、厚生労働省において、原子力安全委員会が設定した飲食物の摂取制限に関する指標を基に食品衛生法に基づく暫定規制値を設け、対応をいたしております。 茶葉については、お茶として飲まれる以外に直接摂取される可能性もあり、流通の各段階で規制することが重要であることから、六月二日、原子力災害対策本部において、荒茶の放射性セシウムについても生茶葉と同じ五百ベクレル・パー・キログラムを適用することといたしたところであります。 規制値の見直しについてはお茶の産地の自治体から御要望を伺っておりますが、食品中の放射性物質については、現在、食品安全委員会において健康影響評価が行われており、その評価結果に基づき、厚生省においてその規制値の再検討を進める予定であります。
○丸川珠代君 菅総理大臣もこれは飲めるのか飲めないのか知らないということですか、鹿野農水大臣も。いや、もう結構です。 この地域のお茶を煎じたものは一キロ六ベクレルでございました。いいですか、一キロ当たり六百七十九ベクレルの製品のお茶を煮出してお茶にしたら一キロ当たり六ベクレル。飲用水の規制は一キロ当たり二百ベクレルですから、煎じて飲む段階では全く問題がないんです。にもかかわらず、このお茶は製茶の段階で規制をされております。 いいですか、元々、この静岡のお茶は五月に生葉と抽出液を検査したときは合格だったんですよ。規制を大幅に下回るセシウムしか検出されなかった。ところが、一転して製茶になった途端に規制に引っかかるというわけなんです。それがどういう理由なのかというのは、本当はお伺いしたいんですが、時間がもったいないので説明します。 総理もよく御存じだと思いますが、この暫定規制値、お茶はその他食品に入ります。肉や卵や魚と一緒ですが、一キログラム当たり五百ベクレルですね、農林水産大臣。さっき五千とおっしゃいましたが、一キロ当たり五百ベクレルです。肉や魚は一日に一キロ近く食べる人はいるかもしれませんが、一日に一キロ、一リットルお茶を飲む人がいるのかいないのか分かりませんが、基本的には飲むものです。飲む段階になると、先ほど言ったように一キロ六ベクレルというわけで、そもそもこの暫定規制値は、どれくらいの量を飲むのかということは全くまず考慮されておりません。 さらに疑問なのは、生葉と荒茶が同じ基準になってしまったということです。生葉というのを乾燥させますと荒茶になります。乾燥させると重さは五分の一になるんですね。ということは、生葉と荒茶と同じ一キログラム当たり五百ベクレルの規制をするということは、荒茶に対して五倍の規制強化をするということになるわけなんですよ。 五月十二日に静岡県、葵区で生葉を検査したときは、セシウムは一キロ百十七ベクレルだったんです。これは規制値の五百ベクレルを大きく下回っていますから安全です。飲用するときも六ベクレル、安全です。ところが、製茶、荒茶にした途端に規制、バツです。これはおかしいんじゃないですか。同じお茶なのに、流通の別の段階で測ることによってアウトになったりセーフになったりする。しかも、口に入れるときには完全に安全なわけですが、この基準は総理大臣のところで決められました。 総理、飲んでも全く問題がない、生葉でも大丈夫、このお茶を荒茶の段階で五倍の規制を掛ける理由を、お茶を作っている全国のお茶農家も納得できるような説明をしていただけませんか。 総理に頼んでいます。総理です。
○国務大臣(鹿野道彦君) 先ほど申し上げましたとおりに、生葉そして荒茶、製茶、飲用茶ということでございますけれども、そういう中で、基本的に荒茶の段階でもあるいは製茶の段階でも口にすることもあり得ると、このようなことから荒茶の段階で管理をすると、このようなことを決めたものと承知をさせていただいております。
○丸川珠代君 例えば、荒茶を製茶にしてもほとんど重さは変わりません。その製茶を粉末にすると抹茶になりますね。この抹茶をお茶の教室の先生が一年間にどのくらい使うか。一キロも使わないんですよ。 一回に飲む量、全く考慮されていない、全く合理性を欠いている基準なんですが、なぜ総理大臣は自分で決めたのに説明できないんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げたつもりでありますけれども、茶葉については、お茶として飲まれる以外に直接摂取される可能性もあり、流通の各段階で規制することが重要であることから、こういう形の決定をいたしました。
○丸川珠代君 済みません、じゃ、一回にどのくらい食べるんですか、お茶を。
○国務大臣(鹿野道彦君) 基本的に、やはり食料というふうなものも含めて、口にするものにつきましては食の安全というものがまさに大前提になるわけでありまして、この荒茶の段階で管理をするというふうなことに至った経緯は、まさしく口にする場合も否定できないと、このようなことから、安全の確保というものの大前提ということで決めさせていただいたものと、このように承知をいたしております。
○丸川珠代君 それでは、お茶を食べることが否定できないケースは、一回にどのくらいの量を摂取してそれがどういうふうに基準値を上回ると想定したのか、教えてください。
○国務大臣(細川律夫君) 流通過程におきまして、荒茶についてもいろいろと直接口に入れると、こういうことで、例えばお茶入りのお菓子というのもございます。また、お茶のふりかけとか、あるいはまた煎茶ようかんとか、こういういろんなところに直接お茶が入ると、こういうことで、流通過程でそういう直接口に入れるようなことがあるということでここに規制を掛けたと、こういうところでございます。
○丸川珠代君 政府はお茶のふりかけを一キロ食べる人がいると思っているんですか。今説明伺ったら、誰もまともに説明できないじゃないですか。これ結局、それぞれが決めるのが怖いから責任を押し付け合っているだけなんじゃないんですか。官僚同士で決められなくて政治家のところに上がってきて、誰も決められなくて、結局一番文句を言われなさそうな基準を取っただけ。 結果、何が起きたか。一つの製品が流通の段階で突然五倍の規制強化を掛けられるようになったんですよ。これ、お茶作っている側からしたらどうですか。何の理由もない。今作っているお茶、全く安全なのに出荷停止と言われたんですよ。その先、経営どうなるんですか。風評被害はどうなるんですか。そういうことを考えてあなた方はこの暫定規制値決めたんですか。自殺するかもしれない、そういうことを言っているお茶の業界の方たちもいらっしゃいますよ。あるいは国家賠償を求めて裁判を起こそうか、そういうことをもう既に言っている人たちもいらっしゃいますよ。 総理、もう一度、自分でも説明できないこの基準を撤回する気はないかどうか、教えてください。
○国務大臣(枝野幸男君) まず、これは政府としての規制をお掛けをいたしましたので、このことによって出荷、流通ができないということについての損害については、これは当然、原子力損害の対象として補償の対象になるということの前提で規制を掛けさせていただいているところでございます。 御指摘のとおり、実際の荒茶の流通、そしてそれをどういうふうに口にする可能性があるかということについての御指摘のような問題点も、厚生労働省及び農林水産省含めて様々検討いたしました。率直に申し上げて、この判断は非常に難しい判断だったというふうに思っております。 御指摘のとおり、確かにそのお茶を使っていわゆる急須でお茶を入れて飲むときにはベクレル数が相当低くなって安全だと言えるようなケースも多いということは御指摘のとおりであります。 一方で、実際に例えば小売店のお店の店先に並んでいるお茶は、放射性セシウムが、例えば一般的な基準でいうと、今回の基準でいうと、キログラム当たり五百ベクレルの放射性セシウムを含んだものが流通をされてお店で売られているということを政府で容認をするということを判断をすることになります。消費者の皆さんに対するまさに風評等を含めて考えるならば、流通をされてお店に並んでいるお茶についてはこういう規制値以下ですということについて、しっかりと、より安全の観点から明確な基準で、どなたがどう見てもこれは安全なんだということの中で流通はされているんだということの方が風評の被害は生じにくい。 一方で、出荷ができない方に対してはその分についての損害はしっかりと賠償するということの中で、安全と、そして関係業者の皆さんと、両方の皆さんに対するしっかりとした責任を果たせる方法はこういった基準であるということで判断したものでございます。
○丸川珠代君 安全でないケースなんてあるんですか。 もし本当に今出回っているお茶が危ないというぐらいに濃いセシウムが付いているとしたら、今出ている数値の何十倍もセシウム付いていないとおかしいんですよ。そんなお茶、出ていないじゃないですか。全く安全なものを安全ではないと、さも安全ではないかのように政府が決めて風評被害を広げているんじゃないですか。何をやっているんですか。それで、この風評被害の賠償は誰が払うんですか、最終的に。 こんな全く理屈の通らない暫定規制値をそのまま怖がって当てはめて、結局、責任を取るという政治家が一番やるべきことを何もできていないんですよ。ちゃんと責任持って、今出回っているお茶を飲んでも体に毒はありません、安全ですと、そう言い切ったらどうですか。言ってくださいよ、総理大臣。
○国務大臣(枝野幸男君) ですから、お茶の関係業者の皆さんには必要以上の御苦労をお掛けをして大変申し訳ないと思っておりますが、そのことについてはしっかりと賠償の対象としてその経営等についての補填をさせていただきます。 一方で、今御指摘のとおり、こうやって大変厳しい規制値を取りましたので、今流通されているお茶は安全でございます。
○丸川珠代君 総理、今出回っているお茶は飲んでも安全ですね。そう宣言してください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 安全です。
○丸川珠代君 だと言うならば、自分でも説明ができない、合理性を欠いたこの政府方針を一刻も早く、お辞めになる前に撤回されることをお勧めします。 総理大臣、もう一回聞きます。 では、この製茶五百ベクレル・パー・キログラムあるいは荒茶五百ベクレル・パー・キログラム、この基準値は撤回しますね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今出回っているお茶はこの基準以下に限られていますから安全ですと申し上げました。
○丸川珠代君 飲料にしたらとにかく何十分の一になるんだということが全くお分かりになっていないようでありますので、この非常に矛盾に満ちた規制、そして政府がつくった風評被害に対して我々は徹底的に引き続き追及を続けさせていただきます。 続いて、ベントについてお伺いします。 ベントというのは、三月の十一日、十二日、原子力発電所の電源喪失の後に格納容器の圧力を下げるために行われた作業のことでございます。総理は三月十一日、何時ごろからか分かりませんけれども、御自身では、何度もベントをやれ、ベントをやれと言ったけれどもベントが行われなかった、そこで現場の視察に行かれたということを国会で答弁しておられます。公式には、三月十二日の夜中の一時半にベントの指示を出して、三時十二分の枝野官房長官の会見では、もう総理は視察に行くということを発表されておられます。 福島第一原発の一号機では、ちょうど十二日の夜中零時過ぎ、格納容器の圧力が設計最高圧力の二倍に達したことが分かって、ベントに向けた準備が進められていました。交流電源を喪失した状態で、東京電力の現場で、原子力発電所の中でこの弁を開けようという弁が二つ見付かりました。 今日は東京電力から武藤副社長においでいただいておりますが、それぞれどのような弁でございましょうか。
○参考人(武藤栄君) 格納容器からベントを行うためには弁を二つ開ける必要がございます。一つは電動機によりまして開ける弁、もう一つにつきましては空気の駆動によって開ける弁、この二つの弁を開けることによってベントができるということになります。
○丸川珠代君 エアで駆動する弁、圧縮空気で駆動する弁と、それからモーターで駆動する弁と、これはどちらを先に開けても危険ではないですね。
○参考人(武藤栄君) 二つは直列になっておりますので、順番によらずベントは可能でございます。
○丸川珠代君 それでは、そのエア駆動の弁、これには電磁弁が付いておりますけれども、この電磁弁はどういう電流によって開くものでしょうか。
○参考人(武藤栄君) 交流電源によって開きます。
○丸川珠代君 交流電源以外では全く開きませんか。
○参考人(武藤栄君) 現場に小さなハンドルが付いておりますので、それを動かすことによっても駆動することができます。
○丸川珠代君 お答えいただけないですかね。直流電源でも開きますか。
○参考人(武藤栄君) このバルブにつきましては交流で開く設計となっております。
○丸川珠代君 実は、この開けようとした弁は二つありました。最初に開けようとしたエア駆動の弁は直流電源で開くものでありました。直流電源は生きていましたか。
○参考人(武藤栄君) 直流電源も喪失をしていた状況であるというふうに考えております。
○丸川珠代君 最初に開けようとしたエア駆動の弁は直流電源で開くものでした。だからこそ、東京電力は最初にこの弁を開けようとしたわけであります。直流電源で電磁弁が開いてベントが開くということは、つまり操作室で電気信号を送れば開く、こういう弁であります。ボタン一つで弁が開くというのであれば、当然制御室から操作をしたと思いますが、では、武藤副社長にお伺いします。 三月十二日の午前六時半の段階で現場がこれでいこうということで確認したそれぞれの弁の開き方、開く操作の方法を教えてください。
○参考人(武藤栄君) 六時半ごろでございますけれども、これはベント弁の操作手順を確認をしていたところでございまして、電動駆動の弁につきましては現場操作、それから空気駆動の弁につきましては中央操作という記録がございますけれども、実際にはこれは操作手順の確認でそういうことを考えていたということであるというふうに理解をいたしておりまして、その後、実際には空気駆動の弁につきましても現場で操作を行いに行っております。
○丸川珠代君 今おっしゃっていただいたように、六時三十分の段階では、モーター駆動の弁、これは交流電源がないと開きませんから、現場で開けましょうということを確認された。それから、エア駆動の弁、これは直流電源で電磁弁が開くということで、中央操作室から操作をすることになっておりました。六時半の段階で、一方の弁はもうボタンを一つ押せば開くというつもりで準備をされていたわけであります。 二つある弁のうちどちらを先に開けても危険ではないのに、東京電力がエア駆動の弁を開く作業をしたのは、もう一つの弁の作業に取りかかった朝九時を過ぎてからでありました。直流電源で開く方のエア駆動の弁の開くのを、ベントをするのをつまり抑えていたんですね、朝九時まで。ボタンを押せば開くかもしれないという状態のまま、六時半から九時を過ぎるまで待っておられた。ベントを行うためには、近隣住民を始め被曝してはいけない方に避難をしていただかなければなりません。ベントのための避難の確認はいつの時点で完了しましたか。保安院、お答えください。
○政府参考人(寺坂信昭君) お答え申し上げます。 ベントに関しましての避難の最終的な確認の時間は確定できておりません。
○丸川珠代君 確定しないでどうやってベントを開けたんですか。
○政府参考人(寺坂信昭君) 三月十二日の午前、十キロメートル圏内、これの避難指示の後についての原則避難完了ということの連絡の受理の確定的な時間についてはまだ確認ができてございません。
○丸川珠代君 ちょっと待ってください。ベントは危険なもので禁止されていると班目委員長がおっしゃっていましたよ。その危険なベントを避難が確認できていない段階で実行したんですか。
○政府参考人(寺坂信昭君) この時点のベントに関しましては、一定の放射性物質の放出、これはあるというふうに考えてございましたけれども、これが直ちに大きな量のそういう放出という、そういうベント操作というふうには考えてございません。 したがいまして、一番最初の三キロ圏内避難、それから十キロ圏内屋内退避、これに関しましての原則完了はともかくといたしまして、十キロ圏内の避難についての避難完了を地元の方から連絡を受けた時間については確定が取れてございません。
○丸川珠代君 つまり、住民の避難が済んだかどうか分からないうちに危険なベントをやったと、こういうことですか。官房長官、教えてください。
○国務大臣(枝野幸男君) まず、先ほど、私も聞いていても東電の答弁もそうだったと思うんですが、ボタン一つで電気でベントが開くという状況ではなかったというのが私どもが報告を受けている十二日の朝の状況でございますので、御確認を十分していただければというふうに思います。 その上で、ベントは放射性物質を原子力発電所の外に放出するものでありますから、周辺住民の皆さんに影響を与えるというものでございます。できればやるべきではない、避けるべきものでございます。 一方で、このベントをなぜしなきゃいけないのかというと、ベントを行わなければ、例えば原子炉が爆発等をするかもしれない、あるいはいわゆる炉心等が溶融をすることによって大量の放射性物質が周辺の環境に出るかもしれない。そのことを避けるための手段としてのベントでございまして、そして、ベントによって放出される放射性物質の量等を鑑みるときには、もちろんでき得れば避難を確認をした上でベントを行うことが望ましいことでありますが、一方で、ベントが遅れれば、より広範囲のより高濃度の放射性物質が排出をされる可能性があるからベントをやったものでありまして、したがいまして、ベントをできるだけ早く行うということ、そして同時に避難についてもできるだけ急いでいただくということを両方努力をしたものでございます。
○丸川珠代君 今まで一度も、住民の避難を確認しないでベントをやったということは政府はおっしゃっていませんでした。どういうことですか、総理大臣。住民の安全を確認しないで放射能を放出したんですか。しかも、政府はその事実を隠していたんですか。総理、お答えください、どういうことですか。(発言する者あり)
○国務大臣(枝野幸男君) 避難を確認できたからベントをやったということは申し上げてきていないというふうに思っておりますし、まさに当事者、周辺の自治体の関係者の皆さん、地震、津波の影響を受けて、しかも夜中に避難を御指示をして、お願いしてその作業をしていただいておりまして、まさに、当事者の皆さんが三キロから外に出ることができていたかどうかということを御本人、当事者の皆さんが承知をされている状況だろうというふうに思っております。 そして、先ほど申しましたような判断で、もちろん確認をした上でベントをするという時間的余裕があればそれが望ましいことでありますが、ベントを行わないことによる周辺住民の皆さんに対する影響が及ぼすリスクの方が圧倒的に大きいということの中で判断をしたものでございます。
○丸川珠代君 じゃ、どなたが住民の避難を確認しなくてもベントをしていいという判断をしたんですか。総理大臣、お答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は先ほど丸川議員と東電の話をそばで聞いておりましたが、まず、その電気駆動の方は電磁弁が交流で設計されているので、たしか直流では設計されていないという趣旨のことを言われたと聞こえました。ですから、事実関係をちょっと、その部分をもし言われるんだったら確認をいただきたいと思います。 それから、避難について申し上げますと、十一日の二十一時二十三分に私の指示で、三キロ圏内の避難と併せて三キロから十キロ圏内の屋内待機を指示をいたしております。 そういう意味で、今官房長官からもお話がありましたように、本来は、ベントというのは原子炉の中の放射性物質が外に出ますから、決して望ましいことではありません。しかし、格納容器の圧力が上がってきたと、その場合に、このままにしておくと格納容器そのものが壊れてしまうようなことになりますと、それはベントとは比較にならないほどの大量の放射能を放出する危険性がありますから、そういう意味で、三キロまでの避難と三キロから十キロまでの屋内避難が既にその前の日の二十一時二十三分に指示されていますので、そういうことも併せて判断をして、五時四十四分のときに私は十キロの避難も指示いたしました。 そのことについて、今保安院からはその避難の確認まではしていなかったということがありましたけれども、少なくとも前の日に三キロまでは避難が、もうかなり時間がありますのでできていたはずですし、三キロ—十キロの圏内の屋内退避も既に実施されているということと、そのリスクと、その危険性の大きさとリスクとの判断でベントをその前の段階から是非やるようにと指示をいたしていたところであります。
○丸川珠代君 三か月近くも住民を危険にさらしたかもしれないことを黙っていて、なおかつ、それが明らかになったら、誰が判断したのか、それも答えられない。責任逃れじゃないですか。本部長ですよね、災害対策本部の。誰が判断したんですか。
○国務大臣(海江田万里君) ベントの判断をしたのは私でございます。 そして、その際、今手元に記録はございませんが、危機管理センターの危機管理監というのがおりまして、これは後できちっと資料を取りまとめて御報告をしたいと思っておりますが、今総理からお話のありました二十一時二十三分、これは三キロと十キロです。三キロ以遠の十キロの方たちは自宅での退避でございますから、これはたしか私の記憶では、深夜過ぎたころにはこれがほぼ終わっていたということが危機管理監との間でのやり取りはあったかと思っております。
○丸川珠代君 三キロの退避と十キロまでの屋内退避は、午前一時四十五分には確認されています。政府の方で確認なさっています。いいですか。その後、五時四十四分に避難の命令が出たんですよ。ですから、それから皆さんは慌てて家から出て、三キロから十キロの人たちは家から出て、十キロの外に向かって避難をしていた。その十キロの外への避難というのは、夕方の六時二十五分になってもまだ終わっていなかったんですよ。政府はそのことを確認しているんです。つまり、まさに住民の皆さんが、三キロ圏から十キロ圏、外へと避難している真っ最中に知らない間にベントして、しかもそれを隠しておったと、そういうことですよね。
○国務大臣(枝野幸男君) まず、ベントに備えた避難の指示というのは、三キロから出てくださいというのがベントに備えた避難の指示でございます。翌日の未明、五時台に、十キロ圏内から出てくださいという避難指示は、ベントがなかなか実施をされず、原子炉の圧力が非常に高くなって、万が一にも爆発等の大量の放射性物質が出ると、ベントとは桁違いの大きなものが出る可能性が高まってきたので、それが本当にせっぱ詰まってからですと、三キロから五キロ、広い地域でございますので、すぐに逃げてくださいというのはとても間に合いませんので、これから更に上がり続けることの可能性、リスクというものを考えて出てくださいということを指示したものであって、これはベントをするから出てくださいというものではございません。 そして、ベントを行いますということについては、これは電力等も、周辺の住民の皆さん、落ちている状況でございますから、直接御覧いただけた方は少ないかもしれませんが、ベントをやりますということはベントが実施される前の段階でしっかりと、そして、これが放射性物質を含んだ気体を外に出すというもので、ある意味では平常時では許されない、こういったものであるということについてはきちっと説明をしたものでございます。
○丸川珠代君 実は私、このことを質問しようと思って答弁を調べておりました。 五月の十二日の厚生労働委員会で経済産業省の中西審議官が、三キロ、十キロの退避についてこのように御答弁をなさっています。三キロについては、原子炉のうち一つが冷却できない、そういう状態が続くことになった場合に備えて、あらかじめ半径三キロ圏内の避難指示を行う。十キロについては、一号機の格納容器の圧力が上昇しているということ、さらには、その圧力を低下させるためにベントを実施する必要があるという判断で指示したと。 つまり、政府の認識は、ベントをするためには十キロの避難が必要だということを国会で答弁しているんですよ。それなのに、今になって、いや、三キロの避難していたから大丈夫ですと。これはどういうことですか。総理、御説明ください。
○国務大臣(枝野幸男君) その答弁は私、承知をいたしておりませんが、少なくとも、あるいは私の認識がそうでございますので、この決定はまさに政治の責任で避難指示も出しましたし、それからベントの判断もいたしました。 その判断をしました折には、ベントをやるに当たっては三キロの避難の指示です。なぜならば、海江田経産大臣が午前三時から、私も午前三時十二分から、ベントを実施をするということを国民の皆さんにしっかりと御報告申し上げました。ベントをするに当たって三キロを超える避難が必要であるならば、その前の段階で避難の指示を出さなければおかしいわけです。 私どもは、ベントを行うに当たっては三キロの避難指示ということで、もちろんベントすることは望ましいことではありませんが、避難としては十分であるという判断の下に、この三時の段階でいよいよ間もなく行われるということで記者発表をして、国民の皆さんにもお伝えをしたということでございます。
○丸川珠代君 内閣官房長官が政府の答弁を私は知りませんがと言って否定するって、それはないでしょう。政府として答弁していることですよ。それは無責任過ぎます。 そして、本当は十キロ避難しなければいけなかったのに三キロだと。今になって、十キロでできていなかったので答弁を否定して、またうそをつくんですか。一体、うその上塗りですよ、これ。本当に必要な避難、何キロだったのか分からないじゃないですか。本当に逃げていた皆さん、大丈夫だったのかと不安になるのも当然だと思いますよね。 そして問題は、あなた方がそうやって平気でうそをつくところにあるんです。ずっとうそばっかりです。SPEEDIの画像も全く見ていない、全く見ていないのかもしれませんが、その後、それ見ていたんですよね。 それで、既にそのSPEEDIの画像を見てからしばらくたって、三月三十日にIAEAが、飯舘村がIAEAの基準の二倍になっていると。そのときに避難の勧告をされながらも、政府は、いや大丈夫です、大丈夫ですと、そう言っておきながら、二十日もたって飯舘村の人たちを避難させたじゃないですか。 そして、今度は六月の初めになって、またホットスポットが現れたと官房長官おっしゃいましたね。官房長官、ホットスポット。それで、その会見で官房長官はホットスポットがどこかおっしゃいませんでした。どれほど国民が不安に思っていると思いますか。どうしてSPEEDIの情報を隠したことが全く反省されていないんですか。 総理、ホットスポットの避難の計画が進んでいるそうです。これは一体どうなっているんですか、教えてください。
○国務大臣(枝野幸男君) ベントに当たっての避難の指示が、私どもは、三キロで十分だという判断で、ベントのためには三キロという避難指示をした上でベントの指示を出しました。これについての判断が正しかったのかどうか、むしろその段階で十キロの避難をするべきだったのではないか、これについては御批判もあるだろうと思いますし、そうした御批判や様々な御議論は甘んじて受けます。でも、うそはついておりません。その点は明確にさせていただきたいと思います。 それからもう一つ、今の放射線量の高い地域でございます。例えば飯舘村等については、計画的避難区域ということで、時間がたってから避難をお願いをいたしました。これは、放射性物質による被曝のリスクというのは、まさに爆発等などがあって短い期間に大量の被曝をする、このことによるリスクと、それから、そうした結果として放射性物質が地表等に降り積もっている、そこから出る放射性物質を長期にわたって受けることによる健康被害のリスクと、この二種類のものがございます。 そうしたことの中で、残念ながら広域にわたって、原発事故の直後のときの被曝についての被曝量という問題ではなくて、長期にわたって地表などにある放射性物質からの被曝についての健康被害のおそれがあるという可能性の地域があったものでありますから、実際にそれは長期にわたってそういった地域にいるということによっての健康への影響ですから、それについては、できれば、健康への影響がないのであれば従来の生活を継続したいというのは当事者の皆さんの御希望でもございますから、どの程度の健康へのリスクがあるのかということをしっかりとモニタリングをした上で判断したものであります。 現在、いわゆるホットスポット、私がホットスポットという言葉を使ったかどうかは記憶をしておりませんが、現在、部分的に避難地域以外のところでも放射性物質の線量の高い地域がございますが、ここについても同じような観点で安全に……
○委員長(前田武志君) 時間が参っております。おまとめください。
○国務大臣(枝野幸男君) 健康に影響を与えることのないように対処をしているところでございます。(発言する者あり)
○丸川珠代君 自分が官房長官会見でホットスポットという言葉を言ったかどうかは分からないけれども、放射能濃度が一部分高くなっているところがあるので、避難計画を立て避難をすることも考えている。それをどこか言わないというのは本当に不安を与えることですし、もしそれを口にするのであれば、まず市町村にきっちりとお話をし、住民の皆さんに話をして、その後できっちり国民に公表するべきではないでしょうか。(発言する者あり) どうぞ、その大臣席から御答弁なさるのはやめてください。官房長官、あなたがうそをついていない、三キロでも大丈夫だと思っていたとしても、政府はそのようには私たちに伝えてきませんでした。国会の議事録にはっきりとその答えが残っております。 それから、先ほどの東京電力の……
○委員長(前田武志君) 時間が過ぎております。おまとめください。
○丸川珠代君 武藤さんの御答弁でございますが、どうも選択的に交流電流でしか開かないような弁のことばかりおっしゃっているようでございますので、本当に直流電源で開く弁がなかったのかどうか、もう一度よく御確認をいただきたいと思います。 私の質問は以上です。
○委員長(前田武志君) 以上で林芳正君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、山本香苗君の質疑を行います。山本香苗君。
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。 まず、避難者支援について伺います。 今月四日、片山総務大臣は、福島県内の十二市町村長らと福島県庁で会談し、被災地の住民が避難先で医療や介護、そういったサービスを住民票がなくても受けられるよう特例法を整備する考えを示されましたけれども、具体的にどういった内容でどういうスケジュールをお考えでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) 福島県の双葉郡の八か町村、それから計画的避難を行っておられます飯舘村、それから川俣町の一部、さらには田村市の一部、南相馬市の一部の住民の皆さんは、当面避難生活を余儀なくされます。一方、双葉郡の八か町村と飯舘村は、役場自体が区域外に移転することを余儀なくされております。こういった状況の中で、避難をされておられる皆さん方の生活をどうやっていくのか、必要な行政サービスをどうやって的確に供給するのか、これは非常に重大な問題でありまして、そこを円滑にサービスが受けられるようにしたいというのが、これが一番の基本であります。 いろんなパターンが考えられまして、住民票を元の場所に置いたままで避難をされている方の避難先でのサービスを受けられるようにするという、これも必要でありますし、住民票を移された方の、しかし元いた町村との間のきずなをちゃんと守っていく、もうその縁がなくなるということでないように、元の町村というのは、住民の皆さんのために区域外に小学校を設置しようとされている役場もあるわけで、そういうことも円滑にしなければいけない。それから、いずれみんなで一緒に帰りましょうねということでありますから、その一体感とか、帰るためのプロジェクトを共同でやっていこうということも確保されなきゃいけない。 そんなことを円滑にするために必要な法令、法制の整備が必要だということで今検討しております。できる限り早く法案として提示をしたいと思っておりまして、今関係省それから福島県と調整をしているところであります。
○山本香苗君 総理、今、片山大臣がおっしゃったことは内閣の方針ですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 実際に避難をした先でいろいろな行政サービスを受けたい、あるいは受けた方がいい。しかし、やっぱり根っこといいましょうか、元々のところにもしっかりと根っこを置いておきたい、こういう皆さんに対して、その両方が可能になるようにということで総務大臣中心にいろいろお考えをいただいております。政府として考えていると理解していただいて結構です。
○山本香苗君 東日本大震災から明日でちょうど三か月です。余りに対応が遅過ぎます。何としても被災者を助けたい、そういう強いリーダーシップが全く見えません。我が党は震災直後から、震災前にお住まいだった自治体から避難を余儀なくされている方々の所在地等を把握をしてお住まいだった自治体とつなぐ、そして避難先でも教育や医療、介護など必要とするサービスにきちんと結び付けていく、こういう仕組みが必要だと訴えてまいりました。総理、どうしてこんなに対応が遅いんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 多分、被災者支援を確実に行うために神戸や西宮で今申し上げたようなやり方をしているわけでありまして……
○山本香苗君 ちゃんと答えてください。
○内閣総理大臣(菅直人君) いや、質問に答えているんですけれども……(発言する者あり)ですから、答えているんですよ。 そういういい例をしっかりと採用してやっていこうということで、現在、総務大臣中心に進めております。できるだけ早いにこしたことはありませんが、力のある自治体と、もう自治体そのものが非常に力を失っている自治体といろいろありますので、そういう実態とも併せて総務大臣の方でしっかりと今取り組んでいただいております。
○山本香苗君 きちんと質問を聞いて答えてください。 神戸市や西宮の例は今から申し上げますけれども、避難者を把握する仕組みを国より先に立ち上げて、そして必要なサービスにつなげる支援をやっているわけなんです。法律がなくてもできるということを申し上げたいんです。ただ、自治体によって避難者を受け入れている人数も異なります。また、対応に差があるのも事実です。 震災後三か月です。法律による新たな仕組みを待つまでもなく、神戸や西宮のいい例を取組例として、避難者に対するきめ細やかな支援が避難先でも受けられるようにと国から全国の自治体に対してしっかりと要請をしていただきたい、要請をするべきだと考えますが、総理、すぐやっていただけますか。
○国務大臣(片山善博君) 今新しい制度を考えていると申しましたのは、福島県の原発関連のところであります。 津波災害などで全国に避難をされている方につきましては、もう既にそれぞれの自治体で受入れ体制を整えていただくようにお願いをしておりますし、それから、緊急に避難をされて所在がつかめない方も大勢おられたものですから、全国の自治体の協力を得まして、全国避難者情報システムを作動させまして数万人の方を把握をして、その方々に対して避難先でしかるべき必要なサービスをしてくださいということをお願いをしております。 それに加えて、今回双葉郡を中心にした原発避難の皆さん方、当面これは帰るに帰れない方なものですから、その方々に対する避難先での生活支援をしっかりしていこうということで新たに考えているわけであります。
○山本香苗君 本来は、今の季節、長い冬が明けて、里でも村でも初夏の花が咲き香る季節です。どんなにかふるさとの山河のことを思って避難されているかと考えてみてください。言葉が違います。文化が違います。ただでさえストレスを感じる不慣れな土地の中で、あしたのこと、仕事のこと、子供の学校のことなど、生活のささいな一つ一つのことに不安を抱えながら避難している方々のことを考えてみてください。想像してみてください。総理、あなたには想像力が足りないんですよ。今から検討します、法律を作りますというのは余りに悠長です。やるならもっと早くやるべきだったんです。 とにかく今できることは、原発の関係だけじゃなくて、いろんなところに避難されているわけです。避難先の自治体でやっていただくようにすぐ手を打ってください。法律を作るというのであれば、どこに避難していたとしても、避難された方が今よりももっと円滑に必要なサービスが受けれるようなものにしていただきたい。 総理、どうですか。総理から御答弁いただきたい。
○内閣総理大臣(菅直人君) 率直に申し上げて、私に対する個人的ないろんな批判は結構ですけれども、一番重要なのは避難されている皆さんの生活です。 私も、双葉町から避難をされて埼玉県の加須市に行かれている方のところに、もう大分前ですが行きました。加須市の市長、それから埼玉県の知事もずっとお付き合いをいただきました。そういう中で、まさに、家はまだ、原発ですから、原発の場合は津波ではありませんので残っているけれども、次をどうするかということで、例えば雇用の問題、いろいろな学校の問題等々、加須市そして埼玉県で相当程度フォローをしていただいている実態も分かりました。 そういう形を全国的に是非お願いしたい、そういうことで、既に総務大臣を中心にしてお願いできる範囲はお願いをしてきているというのが先ほどの総務大臣からの答弁だったと私は思いますし、そういう努力をいただいております。 その上で、更に法律的に何らかの手を打たないとその両方のサービスあるいは行ったところのサービスが受けにくいといった問題があることについて法律も含めて検討中ということでありまして、決して、これまで何もやらなかった、これからやろうということではないということだけは、ちゃんと国民の皆さんも見ておられますので御理解をいただきたいと思います。
○山本香苗君 見ておられる方々には理解を得られないと思います。 どこに避難をしたとしても、お住まいだった自治体から避難者に支援情報が漏れなく届く仕組みというものが重要だと思います。阪神・淡路大震災では、兵庫県外に移り住んだ人に仮設住宅や義援金などの情報が届かずに、元の地域に戻れなかった例も少なくございません。 今回、こうした事態を招かぬようにと、避難されている方とお住まいだった自治体をしっかりと長期間にわたってつないで支援できる仕組みをつくろう、そのために震災直後から、西宮市が開発しました被災者支援システムの導入を我が党は強く推進をしてきたわけなんです。このシステムでは、あらかじめ住民基本台帳のデータと固定資産税の業務に利用する家屋台帳のデータを統合しておくんです。そして、災害発生後にそこに、全壊だとか大規模半壊だとかそういう被災状況を追加する、これによって被災者台帳ができるわけです。そうすれば、罹災証明の発行から義援金、支援金の支給、仮設住宅の入居等、被災者に関する情報が一元的に管理ができます。もちろん、他の自治体に避難している場合も想定しておりますので、きちんと管理ができます。 このシステムのソフトを総務省は、平成二十一年の一月十七日、阪神・淡路大震災の日に全国の地方自治体に無償で配付をいたしました。ソフトはただです。つまり、ソフト開発に大事な税金を使わなくても済みます。導入費用は民間委託しても数十万円程度です。ランニングコストも電気代しか掛かりません。ワードやエクセルを使える程度の職員と既存のパソコンがあれば作業が可能です。 片山大臣は、このシステムは有効だと思っている、かねてから被災地のみならず全国の自治体でこのシステムの導入をお勧めしていると答弁をされておりました。しかし、総務省が地方自治体に発出しております通達では、こういうシステムがありますよ、そういう紹介にとどまっているんです。紹介にとどまらず、答弁されているとおり、全国の地方自治体でこのシステムの導入が一気に進むようにしていただきたい。特に被災地におきましては即被災者支援に使えるようにしていただきたい。総務大臣、そこまでやっていただけませんか。
○国務大臣(片山善博君) 被災地におきまして、被災された方々をいろんな支援について一括して、管理という言葉は良くないかもしれませんけれども情報把握をして、必要な、漏れのないようなそういう支援をしていただくために、何らかの情報システムがあった方がいいと私も思います。 西宮市が開発されまして今財団法人地方自治情報センターが持っております避難者情報システム、これは非常に有効だと思いますのでこれまでもお勧めしてきておりますが、それに限りません、別の情報システムをつくっておられる団体もありますので、これだけというわけにはいきませんが、そういう管理システムというものを導入されたらいかがですかということは従来から言ってきております。 この度、一次補正で、そういうシステムを導入するときに、例えば今おっしゃったように、システムはただなんですけれども資機材が必要なものですから、ある程度お金が掛かるということでしり込みをした団体もあったんですけれども、今回の一次補正でそういう資機材も購入された場合には補助対象になるということになりましたので、是非これは導入していただきたいと思いますので、改めてまた注意喚起をしたいと思いますし、もう一つは、実は、こういう問題というのは是非市議会で議論をしていただきたいと思うんです、うちの市はどうなっているかということを。 したがって、今まで総務省の情報提供というのは首長側ばかりだったものですから、議会の方にも情報提供をして、こういうものがありますから是非ということを、この際、改めてお勧めをしてみたいと思います。
○山本香苗君 総務大臣、是非もう一度、再度やってください。 義援金の支給が遅れております。その理由として、細川厚生労働大臣は、人手不足と事務量が多いことを挙げられて、総務省とも相談し、職員の応援部隊を送ってでも対応すると答弁されておられます。しかし、ただ人を派遣するだけでは解決にはならないんです。今御紹介いたしました被災者支援システムの導入とセットで人を送っていただきたい。もうこれが絶対必要です。 震災後このシステムを導入いたしました宮城県山元町では、一度情報登録しますと義援金の支給などで再度申請手続が不要になっています。行政も住民も助かっていると担当からは伺っております。また、先ほど片山大臣がおっしゃったように、庁舎が被害を受けている、そういった福島県の須賀川市でも罹災証明とほぼ同時に義援金の振り込みができるようになっています。 被災自治体は、手探りで本当に一生懸命頑張っているんです。復興に向けてこれから事務量は更に飛躍的に増えます。義援金の支給も第二次で終わるわけではありません。このシステムを早く導入して一刻も早く義援金がちゃんと被災者まで届くようにしてもらいたいわけです。総務省と連携してすぐやっていただけませんか。
○国務大臣(細川律夫君) 六月の六日でありますけれども、第二回目の義援金の配分委員会が開かれました。その際、被災県の代表者の方々と話合いをいたしまして、義援金がその支払が遅れているようなところに対して、これから厚労省とそれから赤十字社そして各県の担当者一緒になって巡回をして、どのような形で遅れているかということも把握するとともに、職員が少ないところは総務省と連携いたして職員の数を増やしていただく、派遣をしていただくような、そういうことをやります。そのときに、今委員がお話がありましたそのシステムなども紹介をさせていただいて、総務省と一緒にそれらについての活用方もお願いをしていくと、こういうことにいたしたいと思います。
○山本香苗君 しっかりやっていただきたいんですが、総務省と連携してといったときに、厚労省は今公務員課とやっているみたいなんですね。全然部署が違うわけです。しっかりとこのシステムの担当のところも併せて総務省としてきちっと手だてをしていただくということで、片山大臣、よろしいでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) 今、厚労省と総務省の公務員部というところと連携をしてやっておりますのは、職員の派遣につきまして全国の自治体の協力を求めておりますので、公務員部というところでやっております。当然、今のような話で、その情報システムなどをお勧めするということになりますと、別の部署もありますので、そこも動員をしたいと思います。決して省内が縦割り的になっているわけでは総務省の場合はありませんので、全力を挙げたいと思います。
○山本香苗君 いや、縦割りになっていることを重々感じながら質問させていただいているわけなんですが。 義援金がないと生活が立て直せません。被災地でもスーパーなどが再開されています。けれどもお金がない。欲しいものが棚に並んでいても買えない。実際、被災地ではそうなんです。すぐやっていただけますよう、よろしくお願いいたします。 もう一つ細川大臣にお願いがあります。日赤の生活家電六点セット寄贈について、例えば、津波で自宅が大規模半壊した、家電製品も全部駄目になった、しかし何とか自宅を改修したと、こういう場合、仮設住宅に入っていないからという理由で家電六点セットの寄贈が受けられないんです。仮設住宅に入ろうが入るまいが被災者であることには変わりありません。被災地から、こういう場合も是非寄贈してもらいたいと強い要望が寄せられています。今申し上げた場合も家電六点セットの寄贈がなされるように、国から日赤に対して要請をしていただきたいと思いますが、大臣、要請をしていただけますでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) この赤十字社からの被災者に向けての家電六点セットの寄贈につきましては、聞いてみますと、これは外国の赤十字社から支援があった、その分をこのような形で寄附をさせていただいていると、こういうことでございます。 そういう意味で、赤十字社の方といたしまして、被災三県の代表の方といろいろ相談をした上、こういう仮設住宅などに入っている方にこのような六点セットを寄贈すると、こういうことになったようでありますけれども、私としましては、今委員が言われましたような件につきましてもいろいろとあると思いますので、今日の委員からの伝えてほしいと、こういうことにつきましては私の方からは伝えていきたいと、このように考えます。
○山本香苗君 是非大臣から、自ら要請していただきたいと思います。 次に、放射能対策について伺います。 福島県は、五月二十七日の日、全県民を対象といたしました健康追跡調査を実施することを決めました。国もこれに協力するということでございますが、本来これは国が責任を持ってやるべきことじゃないんですか。協力するって、具体的に何するんですか。──総理です。総理にお願いしていますから、質問通告の際に。総理です。総理にしかお願いしていません。
○委員長(前田武志君) 委員に。なるべく要求大臣に指名するようにいたしますが、その所掌を担当されている責任の大臣にまずお聞きをいたします。
○国務大臣(細川律夫君) 私の方からお答えをしたいと思います。 この原発事故での放射線の調査につきましては、これは福島県民の皆さんが大変心配されているということで、これは調査をしていかなければならないと思いますが、この調査というのは、中長期的な健康管理も含めてしっかりやっていかなければというふうに思っております。そういうことで、この中長期的な健康管理につきましては、原子力災害対策本部の下にあります原子力被害者支援チーム、これが福島県とこれまでどういうふうに調査をするかということを相談をしてまいりました。 そこで、その結果、福島県が主体となって実施をすべき意向があると、こういうことが県の方から示されまして、それでは県の方が、これはやはり福島県の御協力も、住民の協力もいただかなければいかぬ、そういうことが大変大事だということ。それからもう一つは、やはり地元のいろいろな医療事情などに詳しい人が継続的に医学的なデータを取得、保存して分析をしていかなきゃいかぬと、こういうようなことから、住民に身近な福島県が一義的には実施主体になってやっていただくと、こういうことになりましたけれども、しかし、このことにつきましては、これは国の方としても当然協力もしてまいらなければならないというふうに思います。 そこで、国の方は、独立行政法人の放射線総合医学研究所など、こういう専門的な技術者などの協力も得ながらその取組について協力をしていく、そういうことと、それから財政的な支援もしっかりやっていくと、こういうことを国としては考えているところでございます。
○山本香苗君 絶対に福島県任せにせず、国も責任を持って早く丁寧に実施をしていただきたいと思います。 我が党は、六日の日に、この度の原発事故災害に対する第四次緊急提言を行いました。この中で、子供の健康対策の抜本的強化の一つといたしまして、被曝放射線量を測定するフィルムバッジやガラスバッジを福島県内の十五歳以下の子供全員に配布することを提案しております。(資料提示)これがガラスバッジというものだそうなんですけれども、フィルムバッジも同じようなもので、大体二十グラムぐらいです。胸のポケットに入れて、一か月ごとに外部被曝線量を測定して健康管理に役立てるわけですが、我が党の提言を受け取った福山官房副長官は、フィルムバッジ等の配布について検討したいと前向きに答えたと伺っています。また、昨日は枝野官房長官が、専門家を含め検討したいと我が党の斉藤鉄夫衆議院議員の質問に対して答弁をしております。 しかし、総理、検討すると言っている場合じゃないんですよ。既に多くの子供が福島県外へ避難しています。配布が遅れれば遅れるほど追跡調査が難しくなります。今日、この場ではっきりと、国の責任で福島県内の十五歳以下の子供全員にフィルムバッジ等を配布すると明言してください。
○委員長(前田武志君) 菅総理大臣。(発言する者あり) それじゃ、まずは担当の責任を持っている細川厚生労働大臣。
○国務大臣(細川律夫君) この福島県に対する県民の健康調査、県民健康管理調査、これを行うと、こういうことになっておりまして、今委員が御提案されていることはその一環としてそのようなことも方法としてどうだろうかと、こういうことだろうというふうに思います。 国としても、先ほど申し上げましたように、放射線医学研究所などの研究機関を通じた専門的な協力や財政的な支援も行う、そのことも今申し上げましたが、今言われましたフィルムバッジあるいはガラスバッジとか、いろいろあるようなんでございますけれども、この具体的な調査方法については今いろいろと検討中でございまして、これについて今御提案のフィルムバッジを用いた調査方法というのも当然視野に入れまして検討をさせていただいているところでございます。
○山本香苗君 総理、やるのかやらないのか、はっきりしてください。
○内閣総理大臣(菅直人君) それぞれいろいろな課題について各大臣が担当しておられますので、まずその話を聞いていただくというのがごく自然なことでありまして、その上で今のことで申し上げれば、今回の全県民を対象とした健康追跡そのものも、福島県の方から福島県が主体として実施するという意向が示されて、それを政府としてもお手伝いをすると。 今のフィルムバッジについても、厚生労働大臣からありましたように、福島県における県民健康管理調査の具体的な調査方法については、現在、福島県の方も検討をされておりますので、御提案のフィルムバッジを用いた方法も一つの考え方でありまして、福島県や地元市町村と十分相談をして対応していきたい。一方的にこれでやれとかというのではなくて、それぞれの自治体ときちんと相談して対応していきたいと考えております。
○山本香苗君 国が遅いから福島県が主体的にやると言ったわけでしょう。勝手にこういうときだけ、地方自治体と調整しなくちゃいけない、そういうことを言い訳に使わないでください。 既に、心配した親御さんであったり、福島県の自治体でも独自に配布することを発表しているとも伺っております。これを学校で一斉に配布した場合には、費用が測定料金も含め一人年間約二万円ぐらいだと伺っています。福島県内の十五歳以下の子供は約二十万人です。約四十億から五十億ぐらいということです。これはもう第二次補正に必ず盛り込まねばならないと思いますので、総理、今日の議論を、思い出していただくのではなくて、次の総理にきちんと引き継いでください。 そのほか、この度の我が党の緊急提言では、通学路や公園などの除染作業や、除染によって地域の安心が確保されるまでの間、林間学校などでの、希望するお子さんたちの一時避難ということを支援するといったことも提案させていただいておりますので、是非前向きに検討していただきまして、速やかな回答をお願いしたいと思います。 最後に、菅政権の外交について伺います。 昨年九月の尖閣諸島沖中国漁船衝突事件では、公務執行妨害容疑で逮捕された中国人船長は起訴猶予処分となりました。しかし、四月十八日、那覇検察審査会は検察判断を覆して起訴相当の議決を行いました。 かつて菅総理は、この事件の対応について世論に批判があることは重々承知をしているが、歴史は必ず菅内閣の対応は適切だったと評価すると言われていましたけれども、検察審査会は明確にノーを突き付けたんです。やはり国民は納得していないんです。時が過ぎれば過ぎるほど、ますます菅総理の判断はおかしい、歴史の審判に堪えられるものではないということがはっきりしてくると思いますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) そこは見解の相違ということだと思います。 御指摘の中国漁船衝突事件については、検察当局が法と証拠に基づいて適切に対応したと承知をしております。その上で、いろいろな手続が進んでいることは聞いてはおりますけれども、私が申し上げているのは、この尖閣諸島という我が国固有の領土の問題をしっかりやるということ、もちろん重要であります。そのことを含めて、五年、十年先にこのことが、歴史の上で、しっかりとした対応であった、適切な対応であったと、このように私は評価されると今でも考えております。
○山本香苗君 中国漁船は我が国の海上保安庁の巡視船に二回も衝突を繰り返しました。だから逮捕した。ここまではいい。しかし、なぜ主権にかかわる事案を起訴猶予にしたのか。その理由がおかしい。法と証拠に基づいてのみ対処するという検察が、その原則を曲げて、日中関係を考慮したといった外交判断、つまり政治判断ですよ、これを持ち込んでいると。これは絶対におかしいんですよ。 さらに、主権にかかわる問題なのに、主権にかかわる問題なのにですよ、総理自身の判断がないんです、見えないんです、伝わってこないんですよ。専ら検察の判断を隠れみのにして対応しただけでした。こんな対応が歴史の審判に堪えられるわけないじゃないですか。 総理、もう一つ伺います。北方四島、つまり国後、択捉、歯舞、色丹、この四島が我が国固有の領土だという根拠を国民に分かりやすく御説明ください。
○内閣総理大臣(菅直人君) これは、多少、歴史のことを全部申し上げると長くなりますが、よろしいですか。 つまり、我が国はロシアより早い段階で北方四島の存在を知って、十七世紀前半には北方四島を明記した地図などを編さんし、統治を確立していくなど、我が国の国民が父祖伝来の土地として受け継いできたわけであります。 そして、その後、一八五五年に日本とロシアとの間で調印された日露通商条約においては、当時自然に成立していた択捉島と得撫島との間の国境線がそのまま確認をされております。 また、一八七五年の樺太千島交換条約で、我が国は樺太全島を放棄する代わりにロシアから千島列島を譲り受けました。同条約は、我が国がロシアから譲り受ける島として、択捉以北の占守島から得撫島までの十八の島々の名を列挙しております。つまりは、択捉以南はもう既に我が国のものでありましたから、それよりも以北の十八の島々を列挙した条約になっております。これらの事実は、択捉島、国後島、色丹島及び歯舞諸島の北方四島が一度として他国の領土になったことがないことを示しております。 このように、北方四島は歴史的事実に照らしても、かつ国際法上も明らかに我が国固有の領土であります。一九四五年に我が国がポツダム宣言を受諾し、降伏の意図を明確に表明した後の八月末から九月初めにかけて北方四島はソ連により占領されました。北方領土問題は国民全体の問題であり、ロシア側とこの領土問題をしっかり解決をしなければならないというその立場で今日まで臨んできており、せんだってのメドベージェフ大統領との間でも、この領土問題については静かな環境の下で協議を継続していこうと、こういうことで合意をいたしました。
○山本香苗君 今もおっしゃった静かな環境の下で協議するというのは具体的にどういうことなんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私たちの立場からすれば、メドベージェフ大統領がたしか昨年こういうところにも出かけられましたが、そういうことがあるとなかなか交渉ということが難しくなりますので、そういうことでない静かな状況ということを念頭に置いて申し上げました。
○山本香苗君 総理は今年の二月に、今おっしゃったように、メドベージェフ大統領の国後島訪問を許し難い暴挙だと断じましたけれども、なぜ暴挙なのか、説明がない。こういうときにこそ、なぜ国後、択捉、歯舞、色丹、この北方四島が我が国固有の領土なのか、なぜ我が国が四島の返還を要求しているのかをきちんと説明して、だから許し難い暴挙なんだと言うべきじゃないんですか。 五月二十四日の読売新聞に、北方領土交渉に深くかかわられた丹波實元ロシア大使が次のように説明をされております。「一八五五年の日露和親、七五年の樺太千島交換の二条約は、四島が十八島の千島列島に含まれないと明記している。日本はサンフランシスコ平和条約で千島列島を放棄したが、この中に四島は入っていない。当時のソ連はこの平和条約の当事者でもなく、四島はおろか、条約論的に言えば千島列島・南樺太の保有についてすら国際法上の根拠はまったくない。」。極めて簡潔で分かりやすい説明じゃないでしょうか。 私は、総理、一国の我が国の総理であったら、今、長々長々説明されましたけれども、これぐらい簡潔に、紙を見ないで、何か言われたときにぱしっと答えられるよう、そうじゃなくちゃおかしいと思うんですよね。 ともあれ、尖閣の事件にせよ、北方領土問題にせよ、菅総理には国家の主権に対する基本的な認識がない。国家観がない。これだけでも私は不信任案が出されて当然だと思います。是非、来週には復興基本法が上がるというようなことも言われておりますが、その成立をもって総理の早期退陣を求めまして、同僚議員に質問を替わりたいと思います。
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。横山信一君。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 まず、水産問題について御質問を申し上げます。 サケ・マスふ化場や冷凍冷蔵庫などの共同利用施設については激甚法に基づく災害復旧事業の対象になりました。その補助率は十分の九と高率なんですけれども、残存価格での評価になりますので、実際にはその補助額というのは少額になってまいります。結果的に少額の補助率のために再整備が困難となってしまうことが多く、実際、全損した漁具倉庫とかあるいは冷蔵庫などの撤去費用すら出てこないと、そういう声がたくさん出てまいりました。 〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕 午前中の議論にもありましたけれども、自然を相手にする農林漁業の復旧というのは、これは常に時期を考慮する必要があります。岩手県などでは実際に、国の対策を待っているといつまでも出てこないということで漁期に間に合わないので、もう独自に補填措置を講じたりもしております。 一次補正については漁船について手当てをされました。しかし、被災当初から指摘をされておりましたように、漁業は船だけあればできるというものではありません。漁港施設、加工施設あるいはまた輸送、流通施設といった裾野の広い産業であります。 そこで、新設で対応できる、この新設というのが大事なんですが、新設で対応できる施設再整備のための支援措置を創設すべきであると考えますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生からお触れいただきました件につきましては、今回の被災した農業施設あるいは水産の施設、そういうふうなことにつきまして、まさしく具体的な形で今御指摘のなされたようなことができるように詰めてまいりたいと思っております。
○横山信一君 やっていただくというふうに理解いたしましたけれども、あわせて、その際に、先ほど申し上げたように、もう国の対応遅いので組合等あるいは自治体等が既にやってしまっている、取り組んでしまっているというところがあるわけであります。その遡及適用も併せてやっていただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) この遡及事業ということにつきましては、復興構想会議におきまして岩手県の知事からも、予算成立前に開始した事業を遡及して補助対象とする措置の創設の提案がありました。ワカメとかウニと、こういうことでございますけれども。 このような提言あるいは漁業者の方々の要請、要望というふうなものにこたえていかなきゃならない、こういうふうな考え方で、必要にきちっと対応するというようなことでこれまた詰めてまいりたいと思っております。
○横山信一君 この共同利用施設なんですけれども、実は共同利用施設の中には様々な対象がありますが、その対象になっていないものが、大事なものが抜けておりまして、それは何かといいますと漁業用燃油施設でございます。これについては既に燃油の安定供給のためのセーフティー構築事業というのがありまして、そこの加入要件を緩和したりとか、そういったことは既に措置はされていたのでありますが、そこまでは良かったんですけれども、この共同利用施設整備に燃油備蓄タンクあるいは給油施設が含まれておりませんでした。 結果的にどうなったかといいますと、これに対処するためには現状の既存の事業で対応するしかないわけですけれども、強い水産業づくり交付金というのがあります、これで対応しようとするわけですが、これは自治体の負担、交付金ですから二分の一の補助になります。そうすると、これは財政難の自治体、ましてや被災をしているということでありまして、手が出ないわけです、自治体としては。 そういうことがあって、実際、これは福島県ですけれども、船があっても漁港の給油施設が再整備されないものですから船に給油ができないという事態になっておりまして、大変に困っているということで、原釜とか久之浜とか中之作、こういったところからも声が上がっておりまして、何としても早く対応してもらいたいということで、是非二次補正で対応していただきたいと。 あわせて、これも当然遡及も含めてやっていただきたいと思うわけですが、いかがですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) この新たな施設を整備する、特に今先生から御指摘の燃油備蓄タンク等々、新設をするということになりましたらば、やっぱりその新しい施設にふさわしい機能の強化というふうなものにおけるところの施設にしてほしいというようなこと等々の声も聞こえてきておりますので、そういう地元の方々の御要請にこたえるべく、私どもも必要に応じた対応をすべく詰めてまいりたいと思っております。
○横山信一君 次、養殖施設の話になるんですが、この東北三県、とりわけ宮城以北では養殖が非常に盛んな地域でもあります。北海道、青森、岩手、宮城の四道県だけでも、この養殖施設の被害というのは四百億円を超えております。 一次補正では、この部分については養殖施設復旧支援対策事業として二百四十億円が計上されました。補助率十分の九ということで高率の補助になっているんですが、これも残念ながら災害復旧事業ですから残存価格二分の一ということになります。 実際には、これは個人養殖業の場合には自己負担が五五%も発生するということになるわけであります。これはもう大変に厳しいわけであります。特に、そういう状況の中では、宮城県でも起きております、北海道でも起きておりますが、実際に個人養殖業、もうこれを機にやめたいという人たち、そしてまた、とてもこれは個人では負担できないということで共同利用化をしようという、そういう動きに今なってきております。しかし、養殖施設復旧支援対策事業にはこの共同利用施設が含まれておりません。適用外なんですね。 そういったことで、これをどうするのかということで、このことは実は私、参議院の農水委員会でも一回触れさせていただきました。そのときに、大臣からは、二次補正等々に向かって検討してまいりたいというふうな御答弁があったわけでありますけれども、今日ははっきりとお答えいただきたいんですが、共同利用化への支援措置を創設しますか。どうですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生から御指摘の件につきましては、北海道なりあるいは宮城県におきまして、養殖業におきまして、今後、この養殖施設の共同利用施設というものを整備をしようとすることの大変強い意欲をお持ちだということでございますので、過般も先生から御指摘いただきましたけれども、二次補正に向けてこのようなお考えあるいは強い意欲にこたえてまいりたいと、こういうふうな気持ちで今後詰めてまいりたいと思います。
○横山信一君 是非実現をしていただきたいわけでございますが、この措置を講ずるに当たっては、養殖業者、新しい事業を創設するにしても、既に自治体として支援をしたいというふうに申し出ているところもございます。そういう意味では、共同利用化したときには自治体支援の方が自治体としてはやりやすいということもあります。 そういうことで、この自治体支援の上乗せに対する国の支援措置も必要だというふうにも考えますけれども、この点についてはいかがですか。まず農水大臣から。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今の先生の御指摘、これまた、ほかの施設の場合はどうかというようなこともございますけれども、新しい施設についての補助率につきましては努力をしてまいりたいと思っております。
○国務大臣(片山善博君) 今農水大臣から御答弁ありましたように、できるだけ国費の充当率を上げていただきたい。財務大臣にはちょっと恐縮なんですけれども、自治体財政を所管する立場からは、是非国費の率を上げていただきたいというのが率直な気持ちであります。その上で地元負担というのが出てまいりますので、それにつきましては、地方財政措置を通じて自治体の財政運営に支障がないようにこれは努力をしたいと思います。 何分、今回の被災地は非常に、失礼な言い方になるかもしれませんけど、財政力の弱い自治体が多いものですから、そういう配慮が必要だろうと私は思っております。
○横山信一君 通告をしておりませんけれども、財務大臣にも是非この点については御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(野田佳彦君) よく関係省庁と協議させていただきたいと思います。
○横山信一君 協議をするのは結構なんですが、是非実現をしていただきたいと。 総務大臣もおっしゃっておりましたけれども、今回の被災地というのは財政力の弱い自治体が多いわけでありますから、そういうところでこの共同利用化に対して自治体として支援をしていきたいと、そういう動きが出ているその芽を是非国が潰すようなことがないようにお願いをしたいということでございます。 ここまで申し上げて、付け加えておきたいことがあるんですが、それは、今までの質問は全て二次補正にかかわってくる問題でございます。新たに措置を講じる事業につきましては、これは水産ということではなくて、農業や林業も含めてでありますけれども、既に予算措置が遅いということで農協、漁協等ではもう自分たちでどんどん動き始めている、そういうところが多いわけであります。 新たに二次補正で今度措置される予算につきましては、既に動き始めてしまっているという、そういったところも含めて恐らく措置をされてくる場合がございます。そういう意味で、原則として遡及適用をすべきだというふうに考えますが、いかがですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 農業の共同利用施設につきましては、先生御承知のとおりに、この度の東日本大震災農業生産対策交付金と、こういうふうなことで措置をさせていただいておりまして、これは共同で機械を買ったり、あるいは資材を調達したりというような助成策でございますけれども、この事業につきましては、四月一日以降既に着手、着工した取組についても支援の対象といたすということにいたしておるところでございます。
○横山信一君 新たに措置する事業については全て遡及適用ということでよろしいですね。確認ですけれども。
○国務大臣(鹿野道彦君) 恐縮でございますけれども、この東日本大震災の農業生産対策交付金というふうなことにつきまして、私どもは四月一日以降と、こういうふうなことで、そういう今申し上げたような措置を講じさせていただいたところでございます。いわゆる、このことにつきましては、一つの限定したという形の事業ということでございますけれども、この点は御理解をいただきたいと思います。 〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕
○横山信一君 是非検討していただいて、これは非常に大事なことであります。先に自分たちでどんどんどんどんやっていかれる人たちにとってみれば、これが後で遡及してくれるという、そういう希望があると更に復旧は進むわけです。そういうことで、この点、是非御配慮いただきたいということであります。 次の質問に行きます。 原発事故について伺いますが、放射性物質を含む大量の水が海に流されました。これはもう漁師にとっては大変なショッキングな出来事だったわけであります。 海というのは、これはもう長年働いてきた仕事の場でありますし、漁師にとっては、自分たちの代だけじゃなくて自分の子や孫に残していかなければいけない、そういう大切なものであります。それを放射能汚染の影響を受けてしまったということで、これは漁業者のみならず、そこで捕られる漁獲物についての、それを利用する消費者にとっても大変に不安を与えてしまったわけであります。 こうした不安、消費者の声にこたえるためには、海水と漁獲物のモニタリングが欠かせません。文科省は、都道府県との委託契約によって環境中の調査分析に対して約二億五千万の支援を行っております。これはもう従来からある事業でございまして、一次補正ではこの部分については増額がされていないんですね。対応されていないということであります。その分、その分というのは変ですが、福島県内だけのことについては措置をしたわけですけれども、こうした各県が取り組んでいる、国が委託をしてやっているその分については一切何も増額がされていない、対策が取られていないということであります。 そうしたことに対して、都道府県では独自に上乗せをしてこのモニタリング調査をやっているところが多いわけであります。また、水産物についてはモニタリングの予算すら付いていないという現状なわけです。放射性物質のモニタリングというのは、基本的にこれは国が対応すべきものであります。国の責任で実施をすべきものであります。海水と水産物のモニタリングについてどういう対応を取っていくのか、伺います。
○国務大臣(高木義明君) 横山委員にお答えをいたします。 まず、海水のモニタリングです。 御承知のとおり、私どもは、三月二十三日から福島第一発電所の沖合約三十キロ地点の海水のモニタリングをやっております。随時観測点を増やしておりますが、四月に入りまして原子力対策本部から環境モニタリング強化計画が発表されておりまして、それを受けて、福島沖だけではなくて、宮城それから岩手、茨城、こういったところも広げております。 御指摘の点については、今後、私たちは、水産庁あるいは関係省庁とも十分連携を取りまして、特に地方自治体の取組については、現状をしっかり把握をしながら、必要に応じて我々は協力をしていきたいと思っております。
○国務大臣(鹿野道彦君) 水産物のいわゆる放射性物質の調査につきましては三月二十四日から行ってまいりましたが、さらに、農林水産省といたしまして、五月の二日付けで水産物の放射性物質検査に関する基本方針というものを作成いたしまして、調査対象を、沿岸性の魚種、スズキとかカレイ、そして広域回遊性の魚種、カツオとかイワシなどに広げまして、原則週一回調査を実施するなど、このような措置を講じておるところでございます。 これからも、関係県あるいは漁業関係者の人と連携を取って、調査強化というところに努めながらしっかりと情報を提供させていただきたい、こんなふうに考えているところでございます。
○横山信一君 モニタリングについては、先ほど質問で申し上げましたけれども、どちらかというと都道府県が主体でやっているんですね。今、水産物についても、水産庁の方からこれはもう都道府県にお願いをしてというか協議をして対象種を決めてやっていくということでありまして、国が責任を取ってやっているわけではないということであります。 モニタリングというのは、これはもう特に放射性物質については、放射能汚染については、モニタリングというのは、これは本来国の責任でやるべきであります。これを地方自治体又は都道府県に丸投げをしてしまうという、これは絶対におかしいことであります。これは、総理、どうですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今の横山先生の御指摘は、大変重要な御指摘をいただきました。私もまさしく共通の認識に立ちまして、そして独法であるところのセンター、そこに充実強化を図り、また器具の充実というものも予算の中に盛り込まさせていただいて、国がやはりきちっとしたそういうモニタリングをやっていくんだというようなことの姿勢を、水産庁としてももう一度考え直してやっていこうということも指示もさせていただいておるところでございまして、今の御指摘のいただいたような基本的な考え方に沿ってしっかりとしたモニタリング調査に努めてまいりたいと思っております。
○横山信一君 じゃ、時間がなくなってまいりましたので次の質問に参りますけれども、公明党では、第三回の提言としまして、「人間の復興へ」という復旧復興ビジョンを菅総理に提言をいたしました。その中の理念として、住民の意向を最大限に尊重し、文化と伝統を尊重する取組ということをお示しをいたしました。その基本理念は、今提案をされております復興基本法の中にも盛られているところであります。 文化そしてまた地域ということを大切にしながら復旧復興を目指していくということでありますが、漁業ということに関していきますと、水産資源というのは一地域のものではありません。海はつながっております。そういうことで、一地域の復旧復興と同時に、海から見たときには、もう一つ広い視野も実は必要であります。 陸と海というのは、海だけではなくて、海というのは陸とも密接なかかわり合いがあって、漁業の抱える問題というのは海だけでとらえられるものではありません。気仙沼の漁師の皆さんが毎年植樹をやっておりまして、今年も被災された漁師の皆様方が、六月五日でありましたけれども、植樹をされたという話を聞いております。これは、どうしてそこまで植樹に取り組むのかといえば、それは、漁業資源が水循環によって森とかあるいは町と密接なかかわり合いがあるからであります。 日本の沿岸漁業というのは、漁師自らが禁漁区とかあるいは漁期を決めて資源を管理するという、持続可能な漁業をずっとしてきた漁業形態を持っております。これはもう世界の中でも非常に珍しいそういう産業だと私は思っておりますが、この被災地沿岸というのは世界の三大漁場であります。そこでの漁業再生というのは、日本人が培ってきた持続可能な漁業を世界に向けて発信する機会になると私は考えております。 環境保全と言ってもいいかもしれませんけれども、こうした環境保全に対する沿岸漁業の役割について、総理にお伺いいたします。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私も、森と海の連携、いろんな方がこれまでにも努力をされてきているわけでありまして、やはり、山で育った木や草が川を通していろいろな養分を海に送り、場合によっては川を通して遡上したサケなどが逆に山にいろいろな肥料をもたらすと。そういう中で、一つの、文化という表現をされましたけれども、まさに資源として持続可能な形をつくっていく上でそうした歴史、文化、伝統、そういうものも重要視していかなければならないと、このように考えております。
○横山信一君 もう一つお聞きをしたいんでありますが、そうした歴史、文化、伝統ということと、そして漁村ということを考えたときに、その地域に根差したものは、実はその柱にあるのは漁業協同組合でございました。 地域のコミュニティーの、漁村のコミュニティーの中心になっているのが漁業協同組合でありますので、そういう意味では、こうした漁業協同組合の例えば協同の精神というのは、一人はみんなのためにという、いわゆる水産資源というのはみんなで利用しなくちゃいけないものですからそうした精神があるわけでありますが、その漁業協同組合の役割をどのように認識されているのか伺います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生の御指摘のとおりに、この漁業協同組合は、まさしく地域社会において非常に、とりわけ今回の被災地におけるところの方々の中でも本当にお互いが助け合ってということで、まさしく長い歴史的な地域社会をつくられてまいりました。漁協が被災地域の復興においても、漁業者同士の地域社会の連帯なりあるいは連携に大きな役割を果たしていただきたいと、こういう期待を持っているところでございます。
○横山信一君 今までの質問、二次補正にかかわることが多かったので、もう質問いたしませんけれども、二次補正のためには菅総理に一日も早く辞めていただきたいと、このことを申し上げて、質問を終わります。 以上でございます。
○委員長(前田武志君) 以上で山本香苗君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、桜内文城君の質疑を行います。桜内文城君。
○桜内文城君 みんなの党の桜内文城です。 本日は、福島第一原発の事故に対しましての政府のこれまでの対応等についてお尋ねいたします。 通告の順番とちょっと異なるんですけれども、本日の午前中に気になる質疑のやり取りがありましたので、まず、そこから海江田経産大臣にお尋ねしたいと思います。 海水注入につきまして、すぐに総理に報告をされたというふうに今日の午前中答弁されたと、私はそこに座って聞いておりまして記憶しておるんですけれども、これはそのとおりでよろしいでしょうか。確認をさせてください。
○国務大臣(海江田万里君) その折にもお話をいたしましたが、私どもは官邸の中の部屋で原子炉の安定に向けた協議をそれこそずっと継続をして事故発生以来行っておりまして、その中で海水注入、淡水が切れましたものですから、いよいよ海水注入が必要だということの意思は私と総理の間で通じておって、そしてずっとそのことを東京電力に要請をしてきたところでございます。
○桜内文城君 なぜ確認したかといいますと、やはり今日の午前中取り上げられておりました質問主意書に対する政府の回答なんですけれども、菅総理は、平成二十三年三月十二日午後七時四分からの海水注入が開始されたことについて、その時点では報告を受けていなかった。同内閣総理大臣が当該海水注入について承知したのは、同年五月二十日に報道があってからというふうに質問主意書での回答がなっております。これは一体どういうことなんでしょうか。その日に、当日に報告があったというか、その点について今の海江田大臣の御答弁とこの質問主意書に対する回答が食い違っているようにも思いますけれども。 また、五月二日のこの参議院の予算委員会におきまして、その時点で海水注入中断しろとかしないとか、そういった議論もあったかと思うんですけれども、少なくともそのとき総理も御出席されていましたので、報道を見るまで知らなかったということがどうにも理解しづらいんですけれども、これはどっちが間違っているんでしょうか。
○国務大臣(海江田万里君) これは、先ほど総理も御答弁ありましたけれども、三月の十一日、十二日という時点のお話と、それからその後五月に入ってからの話と二つございまして、私どもはその三月十一日から十二日にかけて、先ほどお話をしました淡水が切れて海水が必要だというときに、そのときに、私が五月二日の答弁でお話をしましたような試験注入を、海水の試験注入を行って、そしてそれを止めたというようなことは、全くこれは念頭にありませんでした。そういう報告も東京電力から受けておりませんでした。 そして、私がその事実を知りましたのは、一度試験注入をやって後からそれを、試験注入でございますから、それをやめたということを知りましたのが四月の末でございまして、そうした資料に基づいて五月二日の当委員会で答弁をしたわけでございます。
○桜内文城君 どうにも理解しづらい御答弁だと思います。 この質問主意書に対する回答においては、総理が当該海水注入について承知したのは五月二十日だと書いてあります。どうにも説明の付かないうそだと断じざるを得ません。 これに関連して、ベントも先ほども問題になっておりましたけれども、国会のこの予算委員会等で、先週もありましたけれども、とにかく菅総理の御答弁というのは、三月十二日午前一時三十分ごろから何度となくベントの指示をしたけれども、東京電力側の事情でなされなかったということを繰り返し繰り返しおっしゃっております。 ところが、その日の三月十二日の午前三時十二分からの枝野官房長官の記者会見の模様が官邸のホームページで今でも見れます。記録として残っておるんですが、そこで枝野官房長官がおっしゃっているのは、先ほども話題になりましたけれども、まず、周辺の住民の方々に周知しないことにはベントするわけにはいかないと。この午前三時十二分からの記者会見まではベントをするなと、これは要請ではなく指示をしたというふうに動画で記録で残っております。一時半からベントしろしろと言って、これが国会の答弁として何度も記録に残っております。 このような、まあうそと言っては失礼かもしれませんけれども、そのような国会答弁が何度も繰り返しなされる、これは一体どういうことなんでしょうか。総理あるいは海江田経産大臣、お願いします。
○国務大臣(海江田万里君) 私どもは、先ほどもお話をしましたけれども、一時十分ぐらいですか、東京電力に対してベントを行うようにということを言いまして、私もその後、経産省に戻りまして、ベントがございますと。ただ、このベントというのは、先ほどの委員のお話にもありましたけれども、これはウエットベントと申しまして、格納容器の圧力を高まっておりますので、これの破損を守るためにサプレッションチェンバーという、水を通してのベントでございますから、それこそ後から起きました水素爆発などとは圧倒的にこれは環境中に飛散をします放射性物質の量は少ないわけでございます。 ですから、そういうことも含めまして、私どもは既に三キロ、十キロという避難の指示をいたしまして、そして、私はそれが先ほどお話をしましたけれども確認をされたと、そういう避難が確認をされたという認識でおりましたので、ベントを引き続き行うようにということを再三これは指示をしたわけでございます。
○桜内文城君 午前一時半に指示をした、そこから何度も指示をしたというふうに国会で何度も答弁されています。しかし、実際には、枝野官房長官が記者会見で、三時十二分から始まる記者会見ですけれども、それまではベントするなと、要請でなく指示をしたと、これは記録として残っております。残っております。御覧になってください、後で帰って。いずれにしても、そういったうそを繰り返す、海水注入にしても、答弁と質問主意書に対する回答が食い違っている。いずれかがうそだというふうに断ぜざるを得ません。 このようなうそに余りかかわっても言った言わないになりますので、次の質問に、本題に入りますけれども。今回の事故対応の是非について御質問いたします。 防災基本計画、これは災害対策基本法三十四条に基づいて作られたマニュアルであります。そしてまた、原子力災害対策特別措置法に基づきまして、そのマニュアルが関係省庁間で作られております。これは非常に詳細なものでして、原子力災害対策本部の設置から、現地対策本部に一体保安院のどのような役職の者が行かなければならないのか、あるいは、SPEEDIも含めですけれども、その情報の開示、記者会見をどこで、現地で行えとか、様々な非常に詳細なマニュアルが存在しております。 確かに、発災当初、オフサイトセンターがなかなか電気が来ないですとか壊れたりですとか混乱もあったと思いますし、また、このような大事故ですので全てマニュアルに従ってやれとも申すつもりはありませんけれども、それにしても余りにもこのマニュアル無視の部分が多いというふうに指摘させていただきたいと思います。 保安院にあらかじめ今日質問に立つに当たって尋ねましたところ、重大なマニュアル違反というのが少なくとも、保安院が数えただけでも十個程度あります。その中で幾つか指摘させていただきたいんですけれども。 例えば、国の職員や専門家を緊急に招集して現地に派遣しろというふうにあるんですけれども、例えば原子力研究開発機構の職員が全然行っていない。あるいは、行ったとしても、モニタリング車を二台出しただけであって、プラントそのものに対する材料工学の学者であるとか、あるいは原子炉そのものに対して専門的な知識をお持ちの研究員がたくさんいながら、全く現地に行っていない。 それから、やはり問題なのは、SPEEDIの情報が政府内部で一部でしか共有されていなかった。それに基づいて本来であれば的確に避難指示をすべきところが、むしろ放射線量の高い、例えば飯舘村とかそちらに避難していった方が大勢いらっしゃる。 その関係で申しますと、お手元に配付資料をお配りしておるんですが、資料二の方からで順番がちょっと変で申し訳ないんですが、資料二の方に、一番最後のページです。これ、原子力研究開発機構が作成されたものなんですけれども、私が問題視しておりますのは、この下の方の表であります。 東海村にあります原子力科学研究所、ここに原子炉の専門家等が何百人もいるわけです。ところが、地震が起こって約十日間、千人以上自宅待機を命ぜられていると。マニュアル上ではこういった専門家を非常招集しろというふうに決められているにもかかわらず、もちろん、この原子力科学研究所自体が地震の影響で水が出ないですとか電気が通らない、いろいろ事情はあったと思いますけれども、これまで何十年も掛けて日本政府がこのような事態に備えて専門家をここまで育ててきて、その一番大事なときに全くマニュアルにも違反した上でこういった人たちを自宅待機させている。このことはあえてこの場で指摘させていただきたいと思っております。特に、言い訳になるでしょうから、答弁は、文部科学大臣、結構です。 これに関して質問いたしますが、この数々のマニュアル違反、その中でも原子力災害特別措置法に直接違反している事項があります。それは、原子力災害合同対策協議会、これを現地で、自治体の首長さん、あるいは首長じゃなくともそこの職員、それから今申しましたような原子力研究開発機構の専門家等々が集まって、そこで避難の指示ですとかその他もろもろ話をして、現場できちんと専門的な議論を経て対策を決定するということがこの原子力災害特別措置法の二十三条に規定されているんですけれども、まさにこれに違反している。明文の規定に違反しております。 何が申したいかといいますと、法務大臣にも来ていただいた理由でもありますけれども、国家賠償法におきましては、公権力の行使、これが故意又は過失によって違法になされて損害が生じた場合には、政府がもちろんのこと損害賠償の責任を負うということなんですけれども、今回、この災害対応のまずさ、マニュアルをほぼ無視してしまった、最初は仕方ない部分もあったと思いますけれども、発災後何日も経て、それでもこのような状況がずっと続いていた。その国家賠償法上の責任について江田法務大臣にお尋ねいたします。
○国務大臣(江田五月君) マニュアルに違反したことが行われていたということ、法律に違反とおっしゃいましたが、それと実際に起こった損害との因果関係というのはどういうことになるのか。御承知のとおり、国家賠償法はもちろん公務員が職務を行うについて生じた損害を国が賠償するという規定でございますが、原子力損害については原賠法という規定がありまして、これは、無過失責任、そして損害の賠償の集中、あるいは三条の無限定の責任、こういうものがありまして、原子力損害の場合には、その間にいろんなものがあろうとも、原子力事業者が損害賠償の責任に任ずるという規定でございまして、その限りでは国家賠償法がそのまま適用になるという関係にはなっていないと、そう理解をしております。
○桜内文城君 原子力損害賠償法と国賠法は適用の対象が違いますので、一方が適用されるからといって一方が排除されるものではありません。それは法律の専門家でいらっしゃる江田法務大臣はよく御存じだと思います。 私が言っているのは、特に発災後の政府の対応のまずさ、マニュアル無視、そして、マニュアルだけではなくて、内部規程であるマニュアルだけではなくて法律まで無視している、それが国家賠償法上の違法性に当たる、これを指摘しているわけです。 そして、せっかく原子力損害賠償法について言及していただいたのでこれについても申し上げますが、免責の規定が、これは文部科学大臣にお尋ねしますけれども、免責の規定としてただし書、三条一項ただし書がありまして、その損害が異常に巨大な天災地変、これ、巨大隕石とか、よく分からないんですけれども、何万年に一度ぐらいのことというふうに解説がされたりしておるようですけれども、宇宙人が攻めてきたりとか、そういう場合を想定しているとも解釈が官房長官なされたりしていますけれども、ところが、私、これ、やはり疑問に思っておりまして、といいますのは、今回IAEAに対して大変分厚い報告書が政府から出されて、それが公表されております。 その中では、政府の、もうそもそものこういった原子炉の設置許可の基準、これが大変厳しいものであって、それでもなお対応できなかったというくだりがあります。例えば、地震に関していえば、この耐震設計については、設置許可の基準が活断層の活動時期の範囲を十二から十三万年以内、旧指針では五万年以内だったのを広げた、それで、大きな地震の再来周期を適切に考慮した上で、さらに残余のリスクも考慮しましたと。 ほぼ巨大隕石が落ちてくるものを想定したような、それとほぼ同じような設置基準、安全基準だったと思うんですけれども、それを超えてしまった。それが、一事業者である東京電力が、この異常に巨大な天災地変に当たらないって言われて、国がこれほど厳しいものをやっていたものを一事業者がそれよりももっと厳しい基準で設置をしろと、あるいは運用をしろと、そこまで言えるんでしょうか。 私は、この今回のIAEAに対する報告書等を見ますと、この原子力損害賠償法の三条一項ただし書の適用というものも十分解釈としてあり得るのではないかと考えるんですが、文部科学大臣へお尋ねします。
○国務大臣(高木義明君) 桜内委員にお答えいたします。 いわゆる原子力損害賠償の責任といわゆる原子力安全規制上の責任、これは別の法体系でやられておりますのでその解釈に委ねていきたいと思っておりますが、この原子力損害賠償法については、三条の第一項のただし書について、異常に巨大な天災地変のみ免責されることになっております。これについては、この国会でも何度もいろいろ議論出ておりますが、昭和三十六年の法案提出時の国会審議において、人類の予想していないような大きなもの、全く想像を絶するような事態であると説明をされております。 近年の地震の状況を見てまいりますと、アリューシャン沖とかあるいはスマトラ沖あるいはチリ沖、こういったことを考えますと、私どもとしては、第三条のただし書ではなくて、原子力事業者が責任を負うべきであるとする第三条一項の本文を適用することを前提に今対応を進めておるところでございます。
○桜内文城君 何度も同じような答弁をお聞きしたように思いますけれども、やはりこれだけ大きなシビアアクシデント、まさに国際的にも迷惑を掛けるような大事故であります。これに対して政府が私は及び腰になっていると言わざるを得ないと思います。 先週の民主党の舟山委員の質疑の中でも、やはり政府がもう少し前面に立ってこれだけの大事故の収束に向けてきちんとした対応を取るべきじゃないのかという大変真っ当な指摘がなされました。私は、この予算委員会で四月十八日に枝野官房長官が例の東電の工程表について言及された際に、政府としても定期的にフォローアップを行う、こういう言い方をしているわけですよ。全く自分が当事者だという意識がない。 今日、わざわざこうやって何でマニュアル違反のことをこれだけ言っているのかといいますと、このマニュアルに従ってきちんと現地に専門家を派遣して、そしてこのプラントに対する政府として全面的なバックアップを行う、これを幾ら官邸に何人もの人が提言書を出しても全く無視されております。全て握り潰されております。私の昔からの友人であります与党の議員が、きちんと専門家の部隊を現地に置いてそこで対応しろという提言書を官邸に持っていったそうですけれども、これも潰されたそうです。 今日資料としてお出ししておる資料一の方ですけれども、一枚めくっていただきますと、これは原子力研究所のOBの方々、そうそうたる方々、安全委員長ですとか、そうそうたるOBのおじいちゃん方が、もうやむにやまれないと、半世紀以上原子力をこの日本で、資源小国の日本で普及させようと、そしてその専門性を培ってきた、ところが今回の事故を収められないことには自分の人生何だったということになるんだ、だから、自分たちの持てる知識、専門性、そして全てをこの原発の事故の収束に向けて使ってくれということを言っているわけです。私は彼らの思いを是非実現してあげたい。 菅総理、もう退陣されると皆、まあ菅総理がおっしゃったと思っておりますけれども、歴史に名を残すのであれば、このように、この巨大な原発事故を収めるために、この提言の中のポイントを一つ挙げますと、やはり現地に二百人規模で専門家とそして作業員の部隊を常駐で置けと、二百人規模で置けと。そして、今東電の発表しております工程表、これは専門家から見ましても本当に実現可能かどうか全く分からない。情報がないんですね、プラントにも見に行けない。そういった専門家向けの情報センターをつくってくれ。そして、そこで実際にプラントを見に行って、そして自分たちが、彼らが五十年以上培ってきた専門性を最後、是非有効に活用してあげていただきたいんです。 二百人の部隊の設置はそんなにお金の掛かるものではありません。恐らく年間でも十億、二十億ぐらいのものです。ところが、今回の、五月二日に一次補正が通りましたけれども、一円たりとも原子力プラントに対する予算が付いておりません。吉田所長が、もう一遍津波が来たら大変だからと土のうを積んでいるらしいんですね、報道されています。でも、土のうを積むぐらいだったら、ちゃんとした防潮堤なりを何で政府が造らないんですか。そして、オフサイトセンター壊れて困ったと言いますけれども、オフサイトセンターも、自衛隊の派遣要請できるのであれば、しっかりと自衛隊の通信機能、あるいは簡易トイレその他、あるいはベッドにしても、そういった国力の総力を挙げて対応すべきことだと僕は思うんです。 このおじいちゃん方のそういった思いを是非実現させてあげたいんです。これは、別におじいちゃん方の思いだけじゃなくて、日本国民全体のために、そしてまた国際社会のためにも、たかだかこのぐらいの予算を付けられない日本政府でいいのか。 この場で菅総理の確約をお聞きしたいと思います。全国民が見ています。ここで菅総理がもしはっきりしたお答えをできないようであれば、まさに日本国の総理大臣として私はふさわしくないと言わざるを得ないと思います。どうぞ。
○委員長(前田武志君) それでは、まずは担当の海江田経済産業大臣、次いで総理にお聞きします。
○国務大臣(海江田万里君) ただいま桜内委員からお話がありましたそうした原子力技術の経験者、これは原研のOBの方々ですが、こういう方々だけではありませんで、名前がたしか原子炉暴発防止隊というんですか、お年寄りの方々が何人か、いろんな技術のある方で、クレーンの技術がある方ですとか、私のところにも見えまして、こういう希望の方がたくさんいらっしゃいますから、この人たちを、どういう形で参加するのが一番いいのかということですね、これを東京電力にもお話をしまして、東京電力も今検討をしているところでございます。
○内閣総理大臣(菅直人君) この今回の東電福島原発の事故、発災以来、もちろんでありますけれども、専門家であります原子力安全委員会、それから安全・保安院、さらに事業者である東電そのもの、そういう専門家の皆さんと、ある意味では常に意見を聞きながら、あるいは意見を交わしながら、特に当初の段階で進めてまいりました。 そういうのに加えて、多くの、必ずしもそれらの組織に入っておられない専門家、あるいは政府の他の機関に属しておられる専門家、そういう皆さんも、今、海江田大臣も話がありましたように、いろいろな形で協力を申し出ていただき、あるいは協力を間接的にしていただいた方も、あるいはいただいている方もたくさんおられます。 どういう体制でこの収束を図っていくかということで、基本的には、当初、統合本部、今の連絡室を中心にして、外国のいろいろな専門家、アメリカやフランスの専門家も今交えて、あるいは原子炉を造ったメーカー、日立や東芝といったメーカーの関係者も集めて、そういう議論の中で一つの収束に向かっての方向性を打ち出して現在進めているところであります。もちろん、それ以外の専門家の力もお借りをすることは決してやぶさかではありませんけれども、まず、その本体の皆さんが、こういう部分はやってもらいたい、原子力委員会にお願いしたい、あるいはOBにお願いしたい、こういう部分は機構でやってもらいたい、そういうところとつながっていかないと一つのチームになりませんので、今お話のありましたことについては、今も海江田大臣がもう既に言われましたが、そういう収束に向かって作業をしている部隊に是非検討をしていただくということで対応していきたいと思っております。
○桜内文城君 関連質疑もありますのでこれでやめますけれども、何でこういったものをこの予算委員会の場で、全国民が見ている前でお出ししたかというと、全く全てのこのような前向きな提案が、全て菅総理の自分の見えのために、自分に対する批判だと思って全部潰してきたんですよ。だから言っています。 じゃ、これで終わります。
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。小野次郎君。
○小野次郎君 私は、四月から、今そこにある危機ということで放射能汚染の問題をただしております。 福島県内の学校校庭における放射能汚染の基準について高木文科大臣にお尋ねいたしますが、当委員会で文科大臣が、年間二十ミリシーベルト以下なら安心してくださいと発言された、そのことがその後も保護者や教育の現場に誤解を与えております。誤解や無理解を払拭する、そして保護者の不安に誠実に対応するというのは、私どももそれを求めているし、大臣も恐らくそれをお考えなんだろうと思います。全ての学校で年間一ミリシーベルト以下を目指して除染その他の安全、安心確保の措置をとっていく、そういう方針であることを丁寧に国民にお話しいただいた方がいいのではないかと思います。 大臣、御発言をお願いいたします。
○国務大臣(高木義明君) 小野次郎先生から前回も御指摘をいただきました。重要な御指摘でありますから、少し説明をさせていただきます。 まず、この年間二十ミリシーベルト以下の場合、国は何もしないでもいいという一部に受け止めがあるのであれば、私の本意ではございません。四月の十九日に示しました暫定的な考え方は、国際放射線防護委員会が示す、合理的に判断、できる限り線量を低く抑える、そういう精神に立って今後できるだけ線量を減らしていくことが適切と、こういうことをしております。年間二十ミリシーベルトまで放射線を浴びてもいいということでは決してありませんで、これを出発点として一ミリシーベルトを目指すというものであります。 また、土壌の削り取りを行った結果などを踏まえまして、五月二十七日の日に福島県に示した当面の対応について、学校内において児童生徒の受ける線量を低減をさせ、より安心して教育を受けられる環境を構築するために、まず福島県内全ての小中学校に積算線量計を配布をする、そして、今年度、学校において児童生徒が受ける影響については、当面、年間一ミリシーベルト以下を目指す、希望に応じて校庭、園庭等の土壌改良については、毎時一マイクロシーベルト以上の学校の土壌の入替えについては国が財政的支援を実施をすると、こういうことを示したのでありました。 また、福島県以外の学校の校庭の土壌対策については、これは要望に応じて我々は……
○委員長(前田武志君) 高木大臣、時間が過ぎておりますので、簡潔におまとめください。
○国務大臣(高木義明君) 環境モニタリングの結果を踏まえて適切に対応することにいたしております。 私どもとしましては、子供の安全のために、安心を確保することは私の当然の責務でございますから、こういう思いに立って改めて線量の軽減に努めてまいりたいと思っております。
○小野次郎君 安全、安心な教育環境をしっかりつくっていただきたいと、そのことを改めてお願いして、私の質問を終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で桜内文城君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
○大門実紀史君 前回の総理質問に続いて、二重債務の問題を取り上げます。 被災地の中小企業は、地震や津波でお店や工場を失うなど大きな被害を受けているわけでございますが、しかし、事業を再開するにも過去の借金が足かせになって新たな借入れができない、したがって事業の再開ができない、事業の再開ができないと人を雇えない、雇用が回復しないということになっているわけですけれども、二重債務の解決は、個々の中小企業の問題だけにとどまらず、被災地全体の復興の鍵を握っているわけでございますし、緊急に解決しなければならない問題でございます。 五月十三日のこの予算委員会で、私は総理に、公的な機関が幅広く債権を買い取る二重債務解消のスキームを御提案させていただきました。総理からは、しっかり検討するという答弁をいただきまして、実際に関係部局に検討するように指示されたことは承知をしておりますけれども、もうあれから一か月がたとうとしております。いまだに何の政府案も出てこないというのは余りにも遅過ぎるんではないかと思います。現在、どうなっているんでしょうか。
○委員長(前田武志君) 野田財務大臣。(発言する者あり)
○国務大臣(野田佳彦君) 済みません、じゃ、私からちょっと御説明した上で……
○委員長(前田武志君) まず担当に。(発言する者あり)
○国務大臣(野田佳彦君) はい、分かりました。 総理からの御指示もございまして、関係省庁集まって今協議をしています。また加えて、民主党の方でも復興ビジョンチームによって対応策がまとめられました。その中には、再生に向けたファンドの創設と相談窓口の強化、過去のローンを抱えている方が生活を再建できるような私的整理ガイドラインの策定、無税償却など、金融機関が債権放棄などをしやすくするための措置などが提言をされています。 こういう御提言なども踏まえまして、二重ローン問題について関係省庁でよく連携をしながら成案をまとめていきたいというふうに考えています。
○委員長(前田武志君) 総理から総括的な御答弁求められますか。
○大門実紀史君 時間ないので。ただ、私が総理に聞いたときは総理が答えてもらいたい、時間ないのでね。野田さんはまだ総理じゃございませんので。お願いしたいと思います。 改めて総理に基本的な立場をお伺いしたいんですけれども、被災地の状況を見ますと、もう面としての大被害でございます。そういうときに一部の企業だけを救うということでは全体の復興はできません。やっぱりみんなに頑張ってもらわなきゃいけないというふうに思います。その点で、この二重債務の問題でも、中堅企業とか一定の規模のところだけを救うようなことはあってはならないと。復興の意欲のある、再スタートの気持ちのある中小企業、中小業者は全て支援をすると、これが当たり前のことだと思いますが、そういう姿勢で臨むべきだと思いますが、これは総理のお考えを聞きたいと思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) 委員からの何度もにわたる御指摘を私なりに内閣の中で真摯に検討するよう指示をして、今財務大臣の方からもありましたように、ファンドの創設、私的整理のガイドライン、無償償却など、少なくともある程度踏み込んだ対応を、検討が進んでおります。 ただ、さらに、委員からありました国による、債権放棄とか、国や機構による金融機関の債権の買取りといった問題はまだ必ずしも案が出ておりません。更に検討を進めて、政府としても進めてまいりたいし、今党の方でも議論をしていただいておりますし、また御党からもいろいろ言われておりますので、更なる努力をいたしたいと考えております。
○大門実紀史君 パネルを御用意いたしましたけれども、これは一昨日、民主党、与党の復興ビジョンチームが発表されました二重債務への対応スキーム案でございます。(資料提示)これが正式の与党案、今日ですか、になって二次補正に組み込まれていくというふうに聞いておりますので、御質問をしたいわけでございます。 これを作られた民主党のチームの方々、よく知っている方ばかりでございます、大変御苦労されて作られたのはよく分かっているんですけれども、しかし率直に言って、これでは被災地全体の二重債務が解消して復興にスタートが切れないというふうに私は思いますので、御指摘をしたいと思います。 このスキームは、我が党とかあるいは自民党の皆さんも含めてほかの党が提案してきたようなスキームとは抜本的に違います。我が党などは、先ほど申し上げたように、公的な機関が幅広く債権を買い取って全面的な再建支援を進める、そういうスキームを提案してきたわけですけれども、これは、こういう中小企業再生ファンドというものを岩手県や宮城県に、県と金融機関、中小企業基盤整備機構、つまり国ですね、の出資でファンドをつくると。そのファンドが債権を買い取り、企業を支援する、そういう仕組みでございます。 ただ、こういう中小企業再生支援協議会が支援する企業を選んで、選別して、再生ファンドに送って支援をするという仕組みは既に全国で行われてまいりました。今まで全国でどうなっているかといいますと、こういう再生ファンドが救済をしてきたのは一定規模以上の比較的大きな中堅企業クラスがほとんどでございます。例えば、中小企業庁の資料によりますと、昨年度、この協議会とか再生ファンドが支援した企業の九六%は売上高一億円以上の企業、一番多いのは十億円から五十億円の企業でございます。 なぜそういうふうに中小企業といいながら大きなところだけ救うのかといいますと、資料の二枚目を御覧いただきたいんですけれども、このファンドは実際に運営するのは投資会社でございます。投資会社は当然成功報酬、企業再生でリターン、もうけを取るわけでございまして、大体最低でも三%から一〇%の間で利ざやを稼ぐわけですけれども、そういう運営をしています投資会社が効率よくもうけを出すためには、どうしても一定以上の収益性のある企業になるわけでございまして、ですから、中小零細企業は既にある中小企業再生ファンドではほとんど救われてこなかった、全くと言っていいほど救われてこなかったわけでございます。ですから、今回の与党案に入っているこのスキームというのは、中小企業全体を支援するというよりも、事実上、中堅以上の企業に限定した救済スキームになっているわけでございます。 私は、こういう中堅どころだけ助けるような選別のスキームをこの大災害を受けた被災地に持ち込むこと自体大変な違和感を感じるわけでございます。また、既に新聞報道とかを御覧になって、昨日、今日報道されておりますので、現地の商工会議所の方などから、これでは地元の中小零細救えないと、救われるのはあそことあそこ、一つや二つだけだという声が私のところにも寄せられております。 自見金融担当大臣に伺いますけれども、実際この与党案も最初から選別の流れになっております。恐らく金融機関などが最初判断するわけで、再生が可能か困難かというふうに判定をするわけですけれども、企業の再建を金融機関が、被災地というのはまだ瓦れきも片付いていない、復興のプランもまだ、町の計画もできていない、そんなときに金融機関の判断で、従来の物差しで再生可能かどうかを判断すると当然、店や工場を失った方々はどう考えても再生困難というふうに判定されるんではないかと、今の金融機関の物差しではそうなるんではないかと思いますが、自見さん、いかがですか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 先生御指摘のとおりで、これは本当に被災地、本当にやる気のある中小零細企業が救われるということは必要でございますから、今衆議院を通過しました金融機能強化法、これによってやはりきちっと金融の、中小企業でもまさに金融の仲介機能が受けられるように、あるいは逆に言えば、個人の住宅ローンの場合、債権放棄をよりしやすいようにと、そういう方向性でやっておりますので、基本的に中小零細企業を、それはもうまさにそのやる気、それから企業の将来性、そういったこと、幅広く、従来よりも幅広く判断できるようにということをこの金融機能強化法でも目指しているわけでございますから。 今、中小企業のファンドという話がございましたが、これは民主党の案でございますから、政府としてもしっかり、政権与党でございますから、しっかり今私たち、総理から指示をいただいておりますので、きちっとそしゃくをさせていただいて、そういうことが、心配なことが起きないようにしっかりやっていきたいというふうに思っております。
○大門実紀史君 ちょっともう自見さんとはいつも会話が成り立たないんですけれども、聞いたことに答えてくださいね、本当に、予算委員会ですから。 とにかく、このままですと多くの中小零細企業は再生困難というふうに判定されてしまうのはほぼ間違いございません。大変懸念されます。再生困難と判定されればどうなるかというと、私的整理か破産になるわけですね。今回、金融庁が私的整理のガイドラインを考えておられるのは承知しておりますけれども、たとえ私的整理といっても、どちらにしたって新たな事業資金は借りられないんです、ほとんどの場合、私的整理でも、破産はもちろんですけれども。そうなると、事業の再スタートはできないということです。したがって、上で救われる、ファンドに救われる以外は、時間が掛かって、いろんな判定はあるかも分かりませんが、このスキームでは、結局は時間の問題で私的整理や破産に追い込まれてしまうことになるということを言わなければなりません。 総理に伺いたいんですけれども、いずれにせよまだ与党の案の、まだ案の段階ですから、是非今の段階から考えていただきたいのは、このままのスキームではほとんどの中小企業あるいは個人事業者などはもう救われないということになってしまいます。幾つかの企業だけ救ったって復興なんかできないんですよ。みんなをできるだけ支援しないと、面で支援しないと復興なんかできないんです。そんなこと明らかなんですけれども、こんな案が出てきてしまったわけでございます。 いずれにせよ、もっと現地の中小企業あるいはほかの党の意見をよく聞いて、国会全体として本当に復興に資するそういう二重債務の機構買取りスキームを考えていくべきだというふうに思いますが、総理の方から是非みんなで考えろという指示を、党の代表でもございますから指示していただきたいと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) このスキームでは小さいところは難しいという御指摘、私的整理の場合も、ある程度の資金を残した形での整理を認めるといったようないろいろな工夫も聞いてはおります。それでどこの範囲が救われるのか、あるいは再生できるのか。確かにいろいろな可能性も含めて検討が必要だと思います。 党の方がかなり議論を進めてくれておりますので、しかしこれで十分であるかどうか、今日の御議論も含めて党の方にもあるいは内閣の方にも、他の党の御議論も十分参考にしながら更なる検討をするように私なりに努力したいと思っております。
○大門実紀史君 最後に、野田大臣に一問だけお聞きいたしますが、なぜこういうスキームを出してきたかというと、赤字のところに書いてございますが、要するに二次ロスを生まない仕組み、つまり、ここのファンドに買い取った債権が焦げ付いて税金を投入しないということを前提としているからこういうことになるんだというふうに思います。 実はこれは非常に財務省的な発想でございまして、この与党案を事務方で仕切っていたのは中小企業庁ではございません。財務省から官邸に出ている財務省の役人でございます。私は、大変そういう財務省の考えがここに反映されているのではないかというふうに危惧をしております。 いずれにせよ、野田大臣にお聞きしたいのは、税金を使わないというようなけちな発想じゃなくて、今救わないと、復興しないと税収も入ってまいりません、ですね。だから、復興にお金を使って、そして復興してもらって税収も入れていけば、国の財政としても結局入ってくるわけですから、目先のお金をけちって支援しないということは万が一にもないように、ちゃんとした財政措置をしてもらいたいという点を、いかがでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) せんだって衆議院の方で御党の委員からも御質問いただいたときに、この二重ローンの問題を解決するスキームを作り、成案を作った暁に、それに伴う必要な予算措置や税制措置があれば適切に対応するというふうにお答えをしています。
○大門実紀史君 いずれにせよ、本当に被災地を救うためにみんなで知恵を結集してやらなければいけないと思いますので、力を合わせてやっていきたいということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(前田武志君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、片山虎之助君の質疑を行います。片山虎之助君。
○片山虎之助君 片山虎之助でございます。 時間が短うございますので、毎回同じことを申し上げますが、答弁は簡潔直截にお願いいたします。 まず、私の個人的なことから申し上げて恐縮なんですが、総務省という役所がある、自治省という役所がある。私も関係しましたけれども、その役所には小さな額が昔から掛かっているんです。恐らく自治省の前の役所の時代、あるいは大昔の内務省のころからその額は掛かっていると思うんです。どうそこに書いているかといいますと、為政清明です、政を為すには清にして明です。政を為すには清にして明。セイは清らか、メイは明るく、だから政を為すにはクリーンでオープンでフェアでと、私はこういう意味だろうと思っている。書いたのが大久保利通なんですよ。これが初代の内務卿ですよね、内務大臣。 私はたまたま最後の自治大臣と最初の総務大臣をやらせてもらいまして、そういう関係ですから、ずっと私の一つの政治上の大スローガンとして信奉してきた。また、おまえ好きな言葉を言えと言われますと、私は、信なくば立たず、これはみんな言っていますけれどもね。あるいはもっと前は、青臭いんですけれども、私は、政治は最高の道徳でなければならないと、あるいは百術は一誠にしかず。もう総理は何を私が言いたいか、だんだんお分かりになっていると思いますけれどもね。 もうやや旧聞に属しますけれども、二日の内閣不信任案の一連の騒動における私は総理の態度、言動については、大変強い違和感を持ったわけです。今朝もその話ありましたよ。その話ありましたが、なるほど総理は最初の民主党の代議士会の挨拶では一言も辞任、辞意は言っていませんよ、それは。震災や原発事故が一定のめどが付いたら若い世代にいろんな責任を引き継いでいきたいと。しかし、その後、鳩山さんが補強発言をされたんですね。それから、元々前の日からそういうことを言われるんじゃないかということがずっとリークされている。そういう意味では完全に辞意の心証を聞いている人に与えたんですよ。 だから、私は見ていましたけれども、テレビを、すぐ辞意表明と出ましたよ、テロップが。うわっとそれが一つの流れになって、場合によったら不信任の可決になるかもしれない空気が大きく変わったんですね。それで変わったら、今度は総理は、いやいや、あれは必ずしも早めの辞意表明じゃないんだと、私はこういうこともやりたいんだと。まあこういうことも、居直られたわけじゃないですよ、しかし、そういうことはまたうわっと批判が集中する。そうすると、今度は常識で判断したいと、こう言われる。それでまたこれもいろいろ批判がある。 そうしたら、昨日ですか、あの衆議院の復興特委で、自分は瓦れきの処理をやりたいんだと、仮設住宅に入った人もちゃんとやれるようにしなきゃいかぬのだと、あるいは原発の事故だって収束に一定のめどは付けたいんだと。何が何だか分かりませんよね。私は、総理の事情や、いろんなお考えはあったと思いますけれども、結果としては民主党の衆議院の錯覚や誤解の上に成り立って今日まで来ているような、いや、私は感じがするんですよ。どこにも清も明もない。どこにも信頼そのものの総和がない。私は大変それを残念に思いますよ。 総理、それについて反論、言い分があったらどうぞ。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、この大震災あるいは原発事故というこの渦中にあって、やはりその責任をきちんと果たすところまでは果たして、そして引き継ぐべきものはその責任を次の形で引き継がなきゃいけないというふうに思っておりますから、そういう中であの二日の発言をいたしました。 余りこの発言を繰り返しても恐縮ですけれども、この中で最後には、この大震災、原発事故に対して一定のめどが付くまでは私にその責任を果たさせていただきたいということを申し上げて、我が党内の皆さんの御理解をいただき、大差で不信任案を否決していただきました。 つまりは、私が申し上げているのは、この状況の中できちっと責任を持った形で一定のところまではやらせてほしいと、そしてその責任をきちっと継ぐ体制をつくらせてほしいということを私自身の言葉で言ったわけでありまして、私はそれ以降もそれと異なる趣旨のことを申し上げたことはありません。
○片山虎之助君 それじゃ総理、総理が言われる、八月か何か知りませんよ、瓦れきを生活領域というか、第一次的な処理をやる、仮設住宅に入れる、原発の事故の一応の収束を見る、それまで総理は総理の仕事をやれますか。今、野党はどう言っていますか。復興基本法までは付き合うけれども、後についてはそれはもう対応しないというのか審議しないというのか、このままでいくと国会は止まりますよ。国政は混迷しますよ。こんな大切な時期にそれでいいんでしょうかね。 総理はトップなんだから。私は何度もこの席で、身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれということを言いました。どうされますか。私は政治家の出処進退は、これも私の考えですから、私は分かりやすさと潔さだと思ってきている。そういう意味で、ここで、政治や政治家のイメージが今落ちているわけですよ。総理はそういう政治の一番トップに立っている、我が国で。その改善のためにも、イメージアップのためにも、政治の信頼回復のためにも決断されませんか。どうですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は逆に、まあ片山先生は大先輩でありますから、是非逆に聞いていただきたいんですが、まさに今行政としては、五月の補正予算を含めてやるべきことは、まあいろいろ御批判はありますけれども、やっているんです。瓦れきの処理も順次進んでいますし、仮設住宅の建設も進んでいますし、いろいろなことはやっているわけです。そのことを何かほうり出す形でということはできません。 私は、潔いという言葉は決して嫌いじゃありませんが、それよりもやはり最後の最後まで自分の責任を全うすることの方が政治家としては必要だと。今避難所にいて、まだ仮設住宅に入れないでいて、また仮設住宅に入ってもそれから先の生活の展望が見えてこない人たちに対してそれなりの道筋をきちっと示して、一定のめどが付くまでは、やはり次の段階の人たちに責任を持って受け継げるまで私は責任を果たしていかなければならない、そのことを二日の場でもきちんと申し上げたところです。
○片山虎之助君 そこなんですよ、総理。野党や与党の一部は、総理ではめどが付かないと言っているんですよ、総理が辞めることでめどが付くと言っているんです。公債特例法だって二次補正だって、それに私も被災地に行ったということを申し上げましたが、スピードが遅い。あらゆることのスピードが遅い。私は震災こそ拙速でなきゃいかぬと思っている。一つもそういうことのスピード感覚がない。皆さんが言っているから繰り返しませんけれども、総理だからめどが付くんじゃないんです、総理がいるからめどが付かないと言われているんです。 それ、総理、今のような、お気持ちは分かりますよ、お気持ちは分かるけれども、どうなりますか、このままで。再度、御答弁いただきます。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私もできるだけ余り批判的なことは申し上げないようにしてきているつもりです。 つまりは、私に対して、例えば六月一日の党首討論で谷垣総裁は、あなたが辞めれば党派を超えて新しい日本の団結をしていく道は幾らだってできるだろうと、こういう認識を示されました。しかし、最近では、いやいや、あなたが辞めようが辞めまいが、そう簡単には協力できませんという趣旨のことを話をされています。つまりは、そういうところを含めてきちんと次の責任を引き継げる形を取らなければいけないと、私は本当にそう思っているんです。 そういう意味で、是非それが、自民党あるいは公明党、あるいは御党を含めて、どういう形で震災に対して、原発事故に対して国会が一体となって協力できる体制がそれにつなげていけるのか、また我が党の中もきちんとそういう責任ある体制に引き継げるのか。そういうことも考えて私はそういう発言をしたわけで、つまりは、一定のめどが付くまで責任を果たさせていただきたいということを申し上げて、今もそれを実行しているんです。
○片山虎之助君 今、連立の話が出ましたけれども、ねじれ国会ですから、総理は、やっぱり政権運営や国会運営を考えると、ねじれの緩和だとか解消をお考えにならないけません。だから我々の方にも社民党にも連立を申し込まれた、うまくいかない。それから、震災が起こってからは自民党総裁に電話で大連立を要請された、これもうまくいかない。連立というのはそんなに簡単に私はいかないと思うんです。政策や理念のすり合わせが要るし、お互いの信頼関係が要るし、責任を分担する覚悟がなきゃいかぬ。私は簡単にいかぬと思いますよ。 ところが、再度、今度総理がお辞めになったら、自民、民主を中心にした大連立の私は構想がある、しかし、この大震災では野党は今全面協力なんですよ、予算でも法案でも。ただし、原発事故その他については猛烈な批判をしています。それは、批判をせな国民が収まらない。国民の代わりに批判しているんですよ。 それで、総理がお辞めになったら大連立。大震災以外で連立を組むということになるんです、そういう意味では。それはそう簡単に私はいかないと思いますよ。政策協議はやらないかぬ。今言いましたように、負の遺産を含めて今の与党民主党と組むだけのそれだけの覚悟は、用意があるかどうかですよね。しかも期間限定だとか、私は、いろんなことを言われている、しかし震災には協力しなきゃいけませんよ。今、震災はある意味では私は閣外協力だと思っている。だから、この閣外協力をもっと強化するのか、あるいはいわゆるパーシャル連合でいくのか。 総理は何か大連立論者で、ただし、連立をしても二年ぐらいはずっと続けて、解散は駄目だと言われたとか言われないとか報道にありますけれども、この大連立や連立についての総理のお考えはどうですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今私が、その大連立がこうあるべきだとかこうする方が好ましいとかということを今私自身が申し上げるつもりはありません。 いろんな方が言っていただきました。先ほど申し上げましたように、六月一日の党首討論では谷垣総裁の方から、党派を超えて新しい日本のために団結していく道は幾らでもあるんだと言われた。まさにそういう道が、進んでいくことは私は大変望ましいと思っています。 しかし、その後の残念ながら谷垣総裁のお話を聞いていても、なかなかそういう方向に行っていないんじゃないかと、そういうふうに見ておりますので、是非とも片山先生にも御協力いただきまして、まさにそういう方向が是非実現できるように御協力をいただければと思っております。
○片山虎之助君 今の民主と自民の大連立やりますと、衆議院では約九割ですよ、巨大与党ができる。参議院では約八割ですよ、巨大与党ができる。国会というのは内閣に対するある意味ではチェック機能、批判をするのが仕事ですから、私はそういう意味では議会制民主主義は大変おかしくなるんじゃないかと。ドイツは大連立が確かにできていますよ。あれは基本的には比例代表ですからね。日本はその上に選挙制度が御承知のように並立制ですから、私は簡単にいかないと思うけれども、しかし、これも震災のためにというあれで、我々真剣には検討しなきゃいかぬと思います。しかし、基本的には私は、今のパーシャル連合や閣外協力の強化の方が本来の筋で、とにかく震災を早く、これをどうにかめどを付ける、それこそ総理の言われる、これは絶対必要だと、そこは思っております。 それで、もうあと時間がありませんから、ちょっと気になることを一つ二つ申し上げますと、原発が今運転しているのは十九でしょう、五十四あるんですから三十五は今止まっているんですね。その十九も一年たてばほぼ定期点検その他で止まることになる。日本で一年たって全部原発が止まったらどうなりますか。地元のそれぞれの地域の首長さんは、よう言わないんですね、再開を、立ち上げを。政府がきちっとした方針を出して、場合によってはもう一度安全性をチェックして、今の安全性の基準を見直して、法令を直して、ちゃんと地元に説得をして再開をしないと、原発が全部止まってどうなりますか、三割の電力が不足するんですよ。そんな国がやっていけますか、国民生活の上でも国の経済の上でも。 私は、是非ぴしっと国が、こういう方針だと、やるところはやると、安全性が低いところは休めと、そのため何年間か、浜岡と同じですよ。そういうことをやることが、これが私は国民の安心、安全につながると思いますし、時間がありませんけれども、もう原子力安全・保安院、安全委員会も信用なりませんわ。そういう意味では、IAEAに報告書を出されたようですけれども、統合して強力なチェック機関をつくって、そこがやれば、国民はあそこなら大丈夫だと、そういうきちっとした信用の機関をつくることがこれからの原子力利用の私、進歩のためには不可欠だと思いますよ。頼りにならない、西山さんも班目さんも。そう国民は言っている。 是非、原子力はしばらくは、しかもかなり長い時間は、あるいは将来も必要なんですよ。そのことをしっかりと勇気を持って国民に言うのも私は内閣の姿勢だと、こう思いますから、もう時間がありまして、時間のことをいつも言っていますから私はやめますけれども、とにかくよろしく頼みます。 終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で片山虎之助君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 福島原発一号機から三号機までメルトダウンどころかメルトスルー、原子炉貫通が起きているんではないですか。
○国務大臣(海江田万里君) メルトスルーという言葉でございますが、この言葉にはいろんな解釈がございますが、溶融した燃料が原子炉圧力容器から漏えいしたということをいうのであれば、原子力安全・保安院は、一号機から三号機までの炉心の状況を解析した結果として、いずれも燃料が溶融し、原子炉圧力容器底部が損傷した可能性について、六月六日に公表するとともに、原子力安全委員会に報告をしております。
○福島みずほ君 メルトダウンでもびっくりですが、メルトスルーが起きている。そのことを今回のIAEAの報告書にも言っています。可能性という形で書いてありますが、このIAEAに出した報告書の中で、メルトスルー、原子炉、要するに圧力容器から格納容器に落ちちゃったと、落ちているというか、半熟卵がどどどどと落ちていっていると、こういう状況を日本政府が認めたと。これは本当に、日本でメルトスルーまで起きてしまった、大変な事態だというふうに考えています。 ところで、三月十二日午前八時三十九分、放射性物質テルル132、東京電力福島第一原発から六キロ離れた福島県浪江町で検出をされております。このテルル132の検出は、核燃料が千度以上になったことを示すもので、ペレット、燃料が損傷し、放射性物質が格納容器から外に出ていることを明らかにしています。つまり、既に三月十二日の朝八時三十九分には燃料棒が溶融しているし、さらに外に出ているわけです。このことをなぜ早く国民に言わなかったのか。 これは経済産業省、そして官房長官、官邸はこのことを知っていたんですか。
○政府参考人(寺坂信昭君) お答え申し上げます。 三月十四日に私どもが地震被害情報として公表している資料がございますけれども、そこの添付資料といたしまして、現地からの情報ということで、緊急時環境放射線モニタリングの実施によりましてテルルの分析結果についても公表してございます。 なお、この公表した数字につきましては、三月十三日八時から八時十分に採取した試料からのものでございまして、テルル132について公表しているところでございます。
○福島みずほ君 確かに、数字だけはテルル132って出ているんです。でも、それ国民には分からないですよ。重要なことは、最近保安院が解析したら、それは本当かどうか分かりませんが、地震から五時間後にメルトダウンが起きていた、そして当時七十七万テラベクレルもの放射性物質が出ていたと発表しました。大事なことは、もう十二、十三で燃料棒が溶融し、かつそれが外に出ているということなんですよ。 それをなぜ国民に分かりやすくそのとききちっと伝えなかったんでしょうか。官邸、どうですか。
○国務大臣(枝野幸男君) 私も今、テルルという、これ放射性物質だと思いますけれども、について、今委員が御指摘いただいたような、何というんでしょう、根拠になるようなものだということについては、今の御質問をお聞きをして初めて承知をしたものでございます。 原子力発電所の事故以降、原子炉の燃料が溶融をしている可能性があるということについては報告を受けておりましたし、私自身も記者会見でそのことを申し上げて、そのことについては、例えば三月十三日の朝日新聞の夕刊などでもそのことをきちっと報道していただいているところでございます。 ただ、まさにいわゆる全炉心溶融であるとか、それが原子炉から外に漏れ出ているということについては、その後の解析の結果の報告としてそういうことであったという報告を受けたものでございます。 逆に、十三日とか十四日のころには、全炉心溶融とか、それから、つまり、メルトスルーですか、原子炉から漏れ出ているということにさせないためにどうしたらいいんだということで、もうまさに徹夜でやっておりましたので、そういったこと、起きている可能性については十分配慮して避難等についての指示を出しておりますが、何とか、しないうちに止められないかということで努力をしていた時期でございます。
○福島みずほ君 私は、十二日の朝、保安院に電話をして燃料棒が溶融している可能性があると聞いて、本当に驚愕をしました。でも、このテルル132が検出されていたということは、既に燃料棒が十二、十三で溶融し、かつ格納容器の外に出ているということなんです。 保安院、なぜこれをきちっと説明しなかったんですか、国民に対して。
○政府参考人(寺坂信昭君) お答え申し上げます。 テルル132に関しましての直接の説明はしていなかったというふうに認識してございますけれども、こういう注水が行われずにその水位が低下していきますと、その燃料の一部が露出して被覆管の一部が溶け始めていることも考えられると、そういった旨の説明につきましては三月十二日時点で行っているところでございます。
○福島みずほ君 国民には燃料棒の溶融がしていると十二日にきちっと伝わっていないんです。そして、保安院、あなたたちは、テルルが出ているということは、燃料棒が溶融している可能性があるじゃなくて、燃料棒が溶融し、かつ格納容器の外に出ていると分かっているわけじゃないですか。七十七万テラベクレルの放射性物質が外に出ているんですよ。このことを保安院が、経済産業省がきちっと国民に伝えていたら、国民の行動は変わっていますよ。 官房長官は水素爆発の後の記者会見で、一号機の建屋がなくなっても格納容器は健全に保たれている、外部のモニターでは線量がむしろ下がっているので炉心の冷却は進行していると記者会見でおっしゃっています。しかし、そうじゃないんですよ。既にメルトダウン、そして外に出ているんですよ。国民は、直ちに健康に影響はありません、コントロール下にありますというふうに言われたんですよ。国民は本当に、十二日の時点で外に出ている、燃料棒が溶融していると分かったら、子供を避難させていますよ。東京でも子供を外に出さないですよ。どうしてそれが、十二日、保安院、分かっているのに国民に分かりやすく言わないんですか。
○政府参考人(寺坂信昭君) 先ほど申し上げましたけれども、三月十二日時点での燃料が一部溶け始めていることも考えられるというその旨の会見は行っているところでございますけれども、それ以上の詳しい話については当時できていなかったことについては、今後の様々な検証、そういったものの中で検証されるものと考えているところでございます。
○福島みずほ君 いや、駄目ですよ。 当時、中村審議官は、メルトダウンの可能性があると言いましたよ。でも、すぐ替わりましたよね。国民に、可能性じゃないんですよ、燃料棒が溶融している証拠が出ているんですよ、格納容器の外に。それを言わなくて、今ごろになって五時間後にメルトダウンしていると解析結果分かりましたと言われたって、国民はもう被曝しているんですよ。これで、保安院、保安院は何でそういう態度なんですか。大事なことを言わなかったんですよ。 そして、それと官邸が連携していないことも本当に問題です。このIAEAの報告書の中には、リスクの見通しまでは十分には示してこなかったため、かえって今後の見通しに不安を持たれる面もあったと書いてあります。社民党はずっと、十キロ圏内では駄目だと言いました。十二日三時に言いましたよね、官邸に行ったとき。燃料棒が溶融している可能性がある、十キロでは足りない。十キロで足りるというのが当時の官邸でしたよ。早く、なぜ二十キロ、三十キロやらなかったのか。なぜ屋内退避を一か月も延ばしたのか。反省はありますか。
○国務大臣(枝野幸男君) 屋内退避については、屋内退避の指示を受けてから当該地域に外からの物資が入らないということが長期にわたって、大変まさに日常生活の上で御不便をお掛けをし、それが大変長く及んだことについてはこれは大変反省をいたしております。より異なった指示の在り方があったのではないかと、結果的に当該地域の住民の皆さんには大変な御苦労をお掛けをしたというふうに私は反省をいたしております。 それは、指定の仕方だったのか、それとも同時並行でもっと早くスピーディーに物資を届けることについて国で直接やるべきであったのか。これについてはいろんな検証が必要かと思っておりますが、いずれにしても結果的に大変な御不便をお掛けをしたと思っております。 それから、避難区域の広さについてでございますが、御指摘のとおり、その後、メルトダウンをしていた可能性が非常に高いとか、メルトスルーの可能性が非常に高いということが明らかになりました。その時点では、少なくとも私どもは、可能性はあるけれども、それについての、確実であるというようなことではないという報告を受けておりまして、ただ、最悪の場合を想定して、その場合であっても周辺住民の皆さんに与える被曝の影響等について考慮した結果として避難の指示をお願いをしました。 これは、今後も更に健康モニタリングをしっかりとやっていかなければいけないというふうに思っておりますが、今、認識、把握をしている範囲では、その範囲が狭かったことによって健康に影響を及ぼすような被曝を受けられた方が住民の皆さんに出ているとは、今の段階では考えておりません。
○福島みずほ君 直ちに健康に影響はないかもしれないんですが、二十年、三十年、四十年、五十年後に健康に影響が出てくるんですよ。だから心配しているんです。今日の質問は、燃料棒が溶融している可能性があるじゃないんですよ、燃料棒が溶融していた、その証拠があった、外に出ていた、にもかかわらず、保安院、全部把握している、なぜそれが国民に、当時、十二日、十三日、伝わらなかったかですよ。 経済産業大臣にお聞きをいたします。三月十一日以降、問題です。でも、三月十一日前の原発推進策も問題です。一九九〇年、原子力安全委員会、発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針、これには、「長期間にわたる全交流動力電源喪失は、送電線の復旧又は非常用交流電源設備の修復が期待できるので考慮する必要はない。」、これが日本の自民党政権下における原発推進の態度でした。これでよかったんですか。経済産業大臣、これはこういう形で甘いじゃないですか。電源喪失は考慮する必要がない、こういう形で経済産業省が推進してきた原発政策について反省はないんでしょうか。
○国務大臣(海江田万里君) 今の点は、事前の通告はございませんでしたが、私は今回の原子力発電所の大変深刻なこの事態を受けて、やはり安全には万全を期すべきであり、とりわけ今回IAEAに対する報告書も取りまとめをいたしました。これは国民の皆様にもお示しをいたしましたけれども、できることなら六月二十日にウィーンに私が行きまして、そして世界に向けて、これまでの反省、そしてこれからこういう形でしっかりと安全対策をやるということを訴えてきたいと思います。もちろん、世界のそうしたこの原子力安全性に対する知見というものもしっかりと聞いてきたいと思っております。
○福島みずほ君 IAEAに提出した日本政府の報告書についてお聞きをいたします。 総理、発送電を分離するということでよろしいですね。また、原子力保安院を経済産業省から分離するということでよろしいですか。そして、でも使用済核燃料を下に下ろすということなども提案されていますが、位置を変えると、本当にこれができるのか。 この中にも書いてありますが、この二十八項目をきちっとやるとすればコストが莫大に掛かります。我が国が原子力発電の安全確保を含めた現実のコストを明らかにする中で、原子力発電の在り方についても国民的な議論を行っていく必要がある。この二十八項目にわたって安全をきちっとやれば莫大なコストが掛かる。世界一安全な原発を造っても、国家戦略室が五月三十日に出した素案では世界最高水準の原子力安全の実現とある、日本は世界一安全な原発造っても、地震と津波でまた問題が起きて、また事故が起きるかもしれない。莫大なお金を掛けて原子力の安全につぎ込んで、でもパアになるかもしれない。原子力は高く付くんですよ。原子力に関してコストが跳ね上がる。同じようにお金を使うんであれば、総理が言っているように自然エネルギー促進にお金をきちっと使ってエネルギーシフトをしていくべきだと思います。 菅さん、総理大臣として菅さんが歴史に名前を残すとすれば、自然エネルギー促進をした総理大臣、エネルギーシフト、それに道を付けた総理大臣として名前を残すべきですよ。決意をおっしゃってください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 保安院の在り方については、IAEAにも報告をしたように、少なくとも今の形ではまずいだろうということはほぼ一致した意見だと思います。 そのことを含めて、今エネルギーシフトということを言われました。私も、再生可能な自然エネルギーとそして省エネルギー、この二つの柱をこれまでの化石、原子力に加えていくと。その二つの柱がウエートがどんどん高まって、最終的に化石も原子力も使わないでいい地球ができるとすれば、それは私は地球にとって大変好ましいことだと、こう思っております。
○福島みずほ君 使わなくていいようになるようにとおっしゃっていただきましたので、是非脱原発に向かって、原発に依存しなくていいように、自然エネルギー促進法案、全力で各党で成立させよう、総理の決意も、是非それは実行してやってほしいということを申し上げ、私の質問を終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて懸案事項に関する集中審議は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時六分散会