予算委員会 第2号
- 発言数
- 864 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2011/03/04
会議録
○委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十三年度総予算三案審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田武志君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(前田武志君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十三年度総予算三案審査のため、必要に応じ日本銀行総裁白川方明君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田武志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(前田武志君) 平成二十三年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日及び来る七日は基本的質疑を総括質疑方式により行うこととし、質疑の割当て時間は三百三十四分とすること、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会百十三分、自由民主党百十三分、公明党四十八分、みんなの党二十四分、日本共産党十二分、たちあがれ日本・新党改革十二分、社会民主党・護憲連合十二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(前田武志君) 平成二十三年度一般会計予算、平成二十三年度特別会計予算、平成二十三年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。財務大臣野田佳彦君。
○国務大臣(野田佳彦君) おはようございます。 平成二十三年度予算の大要につきましては、既に本会議において申し述べたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、改めて御説明申し上げます。 平成二十三年度予算は、中期財政フレームに基づき財政規律を堅持するとともに、成長と雇用や国民の生活を重視し、新成長戦略及びマニフェスト工程表の主要事項を着実に実施する元気な日本復活予算であります。 平成二十三年度予算の基礎的財政収支対象経費は、七十兆八千六百二十五億円であります。前年度当初予算と比べ六百九十四億円の減少となっております。 これに国債費二十一兆五千四百九十一億円を合わせた一般会計総額は、前年度当初予算と比べ千百二十四億円増加の九十二兆四千百十六億円としております。 一方、歳入については、租税等の収入は、四十兆九千二百七十億円を見込んでおります。前年度当初予算と比べ三兆五千三百十億円の増加となっております。その他収入は、基礎年金の国庫負担割合二分の一を維持するための特例法による二兆四千八百九十七億円の受入れを含め、七兆千八百六十六億円を見込んでおります。 以上のように、租税等の収入が依然として低水準にある中で、歳出歳入両面において最大限の努力を行った結果、新規国債発行額については、四十四兆二千九百八十億円となっております。 次に、主要な経費について順次御説明いたします。 社会保障関係費については、高齢化等に伴って年金、医療等の経費を引き続き増額するとともに、三歳未満の子供について子ども手当の支給額を引き上げ、雇用のセーフティーネットを広げるため求職者支援制度を創設いたします。また、成長や雇用の観点も踏まえて、ライフイノベーションプロジェクト、新卒者の就職支援などの施策を充実することとしております。この結果、前年度当初予算と比べて一兆四千三百九十三億円と他の経費を大きく上回る増額となる二十八兆七千七十九億円を計上しております。 文教及び科学振興費については、高校の実質無償化の着実な実施や小学校一年生の三十五人以下学級の実現、大学における教育研究基盤の強化を図るなど教育環境の整備を進めるとともに、基礎研究の充実に資する基金の創設やグリーン・ライフイノベーション分野を始めとする最先端の研究開発等への重点配分を行いつつ、科学技術振興費を増額しており、五兆五千百億円を計上しております。 恩給関係費については、六千四百三十四億円を計上しております。 地方財政については、地方歳出について国の歳出の取組と基調を合わせつつ、地方の財源不足の状況を踏まえた加算を一兆五百億円行うこととしております。この結果、地方交付税交付金等について、前年度当初予算と比べ六千九百三十二億円減少し、十六兆七千八百四十五億円となっておりますが、地方自治体に交付される地方交付税交付金の総額は四年連続で増加し、地方の安定的な財政運営に必要となる地方の一般財源の総額を適切に確保するなど、引き続き地方に最大限配慮しております。 防衛関係費については、新たな防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画の策定を踏まえ、即応性、機動性等を重視した動的防衛力の整備を図るとともに、コスト縮減への取組など経費の合理化、効率化を行っており、四兆七千七百五十二億円を計上しております。 公共事業関係費については、大規模公共事業の抜本的な見直しを引き続き進めるとともに、更なる選択と集中やコスト縮減の徹底を通じて合理化、効率化を図りつつ、真に必要な社会資本整備等に重点的に予算を配分しており、四兆九千七百四十三億円を計上しております。 経済協力費については、事業の見直しを行い、めり張りを強化しつつ、国際的な評価の対象となるODA全体の事業量の確保を図っており、五千二百九十八億円を計上しております。 中小企業対策費については、中小企業の活性化を図るため、中小企業の海外展開支援、研究開発支援、資金調達の円滑化に関する施策等に重点化を行うほか、最低賃金引上げに向けた中小企業支援にも取り組むこととしており、千九百六十九億円を計上しております。 エネルギー対策費については、地球温暖化対策の中心的な役割を果たす省エネルギー促進事業などの施策に重点化を行っており、八千五百五十九億円を計上しております。 農林水産関係予算については、農業の戸別所得補償制度を米から畑作物に拡大し農業経営の安定と国内生産力の確保を図るとともに、新たに規模拡大加算等を措置し、農業の体質強化に向けた第一歩を踏み出すこととしたところであり、公共事業関係費のうちの農林水産関係部分を含め、全体で二兆二千七百十二億円を計上しております。 公務員の人件費は、国、地方を通じて、給与改定による給与の減額や定員純減等を的確に予算に反映することとしており、国家公務員の人件費は、前年度当初予算と比べて百九十億円の減少となる五兆千六百五億円となっております。 また、地域の知恵や創意を生かし、地域の自由裁量を拡大するため、都道府県向けの投資関係の経費を対象とした地域自主戦略交付金等を創設いたし、五千百二十億円を計上しております。 平成二十三年度財政投融資計画については、新成長戦略等を踏まえ、対象事業の重点化、効率化を図りつつ、必要な資金需要に的確に対応した結果、前年度当初計画と比べ一八・八%減となる十四兆九千五十九億円としております。 以上、平成二十三年度予算について御説明申し上げました。 何とぞ御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。 なお、本日、本委員会に「平成二十三年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算」及びこれに関連する「国債整理基金の資金繰り状況等についての仮定計算」を提出いたしました。よろしくお目通しのほどお願いいたします。
○委員長(前田武志君) 以上で平成二十三年度総予算三案の趣旨説明は終了いたしました。 なお、副大臣の補足説明は省略し、これを本日の会議録の末尾に掲載したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田武志君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 それでは、これより質疑に入ります。小坂憲次君。
○小坂憲次君 自由民主党の小坂憲次でございます。 参議院における予算審議のトップバッターを務めさせていただきますが、まず質問に先立ち、我が国の友好国であるニュージーランドの大地震に遭遇された被災者の皆様、いまだに安否を待たれている御家族の方々に心からお見舞いを申し上げます。同時に、現地で懸命な救出作業に当たられている国際緊急援助隊、ボランティアの皆さんにも心から敬意を表したいと存じます。 ようやく委員会が開会されることになりました。一言申し上げたいと思います。 野党には野党の、そしてまた、与党には与党の言い分があるかもしれません。しかし、事実は一つであります。一昨日、二日の夕方の予算委員会の理事懇談会は、前田委員長とこの衛藤野党筆頭がぎりぎりの詰めの協議をしているさなかに与党の理事が帰ってしまったためにその後の理事会が開会できず、協議不能となって昨三日の委員会は開催できなくなってしまったのであります。 審議を促進すべき立場の与党が審議拒否とも言える態度でこれに対応したことは誠に遺憾であり、強く抗議するものであります。三日の朝刊にも、与党による審議拒否、質疑時間も減らす作戦と書かれています。自然成立があるから、追及をかわすための委員会の審議は少ない方がいい、短い方がいいと考えていらっしゃるのでしょうか。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 来年度予算案は何よりも現在重要な案件であり、私たちとしては、しっかりと参議院においても質疑をし、そして一日も早く成立をさせていただきたい、このように考えているところであります。
○小坂憲次君 審議を促進したいということであれば、私どもと同じだと思っております。 さて、与党は、衆議院の中井委員長の独裁的とも言える委員会運営の下で二十八日に予算審議の日程を強行し、また議院運営委員長の職権による本会議を強行して、事もあろうに予算案のみを採決して予算関連法案と分離して参議院に送付したのであります。 このことは参議院の予算審議を形骸化しかねない重要な問題であります。民主党から出ておられる西岡議長も重大な懸念を表明されました。誠に遺憾なことであり、厳重に抗議したいと思います。本来なら審議に入れる環境ではないというところでありますけれども、国民生活を考え、充実した審議時間を確保するとの観点から審議に応じているわけであります。 菅総理は二十八日の予算委員会で、公債特例法案の衆議院本会議での採決は、一九八九年は六月十六日で、それ以前はほとんど一か月ないし二か月予算より遅れていると述べて、分離処理は問題ないとの考えを強調されました。予算と関連法案の分離採決は、党首としてのあなたの指示で行ったんですか、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 予算と予算関連法案の国会における取扱いについては基本的には国会の運営に委ねるべきでありまして、私からこの国会での扱いを直接こうすべき、ああすべきということを指示したことはありません。 今御指摘のあったことについては、過去の例を見て、この最近は同時に参議院に送られることが多かったけれども、ある時期から前は必ずしもそうでなかったという事実を聞かれたので申し上げたということであります。
○小坂憲次君 総理が例に引かれた八九年度の予算額は六十五・九兆円でありました。このときの赤字国債発行額は幾らで、予算対比何%ぐらいか御存じですか。
○委員長(前田武志君) どなたが答えられますか。
○国務大臣(野田佳彦君) 今御提起をしている特例公債法案は平成二十三年度の一般会計歳出の全体の四四%を占めますが、当時のやつは恐らく数%台の比率だったというふうに記憶をしております。
○小坂憲次君 総理が例に引かれたんで御存じかと思って聞いたんですが、六十五・九兆円の予算に対して、そのときの赤字国債の発行額は〇・二兆円であります。一%にも満たないんですよ。 過去にあったと総理がおっしゃっているころ、それはいずれも赤字国債額が僅か数兆円のころでありまして、平成二十三年、一一年度の予算額は九十二・四兆円に対し四割強の三十八・二兆円の赤字国債を発行しようとしているんです。どうお考えですか、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 元々、赤字国債というもの自体が過大にあるいは出されることを抑制するためのそういう意味での特例法になっていると理解をいたしておりまして、そういうことを含めて、確かにその赤字国債がこの間大きく膨らんできているということは、もちろん来年度予算においてもそうですから、私たちにも、そういうことについてしっかり認識をして今後の財政を考えていかなければなりませんけれども、この間そこまで大きくなってしまったことも、大変これからの財政の在り方にとって議論をしていかなければならない課題だと思っております。 時期の問題について、金額の大小で判断すべきことかどうか私にも分かりませんが、先ほど申し上げましたように、基本的には、予算と予算関連法案がどのように取り扱われるかは国会の運営に委ねるべきものだと、このように考えております。
○小坂憲次君 確かに運営は国会に委ねられておりますけれども、総理の発言は、分離で問題ないということを主張されているんですよ。 この際、これは前々から申し上げたいなと思っていたことでありますけれども、今、以前の政権のことからの積み上げだとかいろいろおっしゃいましたけれども、今あなた方がその席に座っておられるのは、革命によって政権を取ったからではないんですよ。民主的な選挙で多数を取ったからでしょう。であれば、債務も債権も共に継承するのが道理ではないんですか。近代国家の基本ということになるんではないでしょうかね。あなたが国家債務のことをおっしゃるなら、あなたにとって喜ばしい遺産ともいうべき外交関係とか、あるいは優秀な科学技術とか、あるいは競争力のある民間企業の活力とか、こういったことはどうなんですか。考えてみれば、みんなこの一年半の民主党政権、これによってよくまあここまで壊してくれたというような惨状になっているじゃないですか。 分離が当然だとするということであれば、その根拠は何かあるんですか、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、分離が当然だということを申し上げたことはありません。過去においてそういう扱いがあったということも指摘をしたことは事実であります。ただ、何度も申し上げますように、この予算さらには予算関連法案についての国会での取扱いは国会でお決めいただくことだと思っております。 また、いろいろ過去の政権の功績について、私もそれを一概に否定するものではありません。大変日本の成長あるいはいろんな面で大きな貢献をされたことも事実であります。と同時に、いろいろ問題もあったことも含めて政権交代が起きたと思っておりまして、そういう意味では、私たちもその責任をプラス、マイナス含めて引き継がなければならない。 私は、この一年半の中でいえば、経済、景気の回復など、相当のことが進んでいると、このように認識をいたしております。客観的な数字を見ていただければはっきり分かります。
○小坂憲次君 大分認識が違うようですけれども、引き続き伺いたいと思います。 枝野官房長官も記者会見で、一括で参議院に送る方がむしろ異例なんだと言わんばかり同趣旨のことをおっしゃっていますが、実は分離採決は、あなたの、党に対する指示だったんですか。
○国務大臣(枝野幸男君) 私も、予算と予算関連法案の国会における取扱いについては国会運営に委ねるべきものであり、行政府の立場で言及するべきではないと思っておりますし、そういう姿勢で発言をしてきておりますが、また三月一日の記者会見の発言の趣旨も、過去の事実関係、こうした例もあったということを申し上げたものにとどまるものでありましたが、その中に異例だという言葉遣いがありました表現については……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 御静粛にお願いいたします。
○国務大臣(枝野幸男君) 至らぬ点がございまして、三月二日の参議院議院運営委員会においてこの部分について訂正をしておわびを申し上げたところでございます。 繰り返しますが、内閣といたしましては、予算と歳入法案について年度内にできるだけ速やかに成立させていただくことが重要と考えておりますが、その国会の運営については内閣として何ら言及するものではございません。
○小坂憲次君 予算案だけ採決いたしましても、これを執行できなければ何の意味もありません。皆さんが言っていることは、一般家庭の例に例えれば、今年は地デジのテレビを買いたい、自動車を買いたい、あるいは家族もだんだん年寄りが大変そうだからバリアフリーの改築をしよう、こういったいろんな計画を今年は立てて、それを実現するための給料はどうなのかな、パートはどのぐらい稼がなきゃいけないんだろう、あるいは銀行はローンを組ませてくれるのかな、こういうことを全く抜きに、これは今年はこうしよう、ああしよう、勝手に全部が話しているような、そんな家族会議で検討するようなものですよ。そんなことは許されるわけがないじゃないですか。 ですから、予算と関連法案は一括で審議をしていきましょうと、その実現を図るために我々もしっかりその内容を吟味しながら必要なものは通していこう、こういうことですよ。それが予算審議の促進じゃないですか。是非とも真摯にこの予算委員会では御答弁をお願いしたいと思います。 これでもまだ分離は当然というような、先ほどの主張では国会が決めることとは言っていますけれども、総理自身も国会議員でいらっしゃいますから、そういう意味で個人的見解でも結構です。分離、これはやむを得ないと考えているんですか。それとも、一括で審議するために一日も早く参議院に送ってくる、そのように党をして促進をさせられますか、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 何度も同じ答弁になって恐縮ですけれども、予算と予算関連法案の国会の取扱いについては、やはり国会の運営に委ねられるべきものであるということで、私の総理という立場で、やはり国会の中での御議論で扱いを決めていただきたいと、こういう立場です。
○小坂憲次君 何度言っても、何か分離して送ったことに対して責任も感じないし、これから早く関連法案を参議院に送って一括して審議してもらおうという内閣の姿勢も見られないのは誠に残念であります。 私どもは、菅内閣によって提示された予算をこの時点で修正するとしたらどこまで正すことができるのか考えて、衆議院において具体的に組替え動議として提示させていただきました。ちょっとパネルを上げてください。(資料提示)自民党の修正の案を持ってまいりました。ばらまき撤回、地域活性化、安全、安心の景気対策へ。これは簡単に御説明させていただきます。この後、私どもの林芳正委員から詳しく内容について御説明し、また御意見を聞くことになると思います。 まず、この政府予算の九十二・四兆円を私どもの提案は八十九・三兆円へと三・一兆円減額をする、これが内容であります。そして、ばらまきをやめて国債発行額を減額するとともに、児童手当の拡充、保育所拡充など子育て支援の充実、教育費負担の軽減、農業支援、そういった策を始めとした安全、安心のための生活インフラの整備、学校耐震化や老朽化した水道管や下水管などの更新をするなど、いつ起こっても不思議のない地震へ、災害への備えを強化したり、あるいは科学技術振興費や防衛費の充実を図るなど、地震防災や付加価値の高い製品開発のための研究開発、そして領土問題への対応など、今日的課題の解決に資する予算へ組み替えるように提案をしたわけであります。 総理は、例えば子ども手当の一兆八千億と同額の学校耐震化や老朽化した水道の整備へ投資をするとしたら、どちらがより経済を刺激し、景気回復への効果があるとお考えですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) まず、子ども手当そのものの政策的目的は、第一には、この間、日本の社会保障、高齢者に対してはいろいろと施策を重ね、あるいは充実してきた部分もありますけれども、子供とか若い人に対する施策は必ずしも十分でなかった。少子化ということも進んできているわけでありまして、そういう意味で、子供たちの育ちを社会全体で支えようという、そういう基本的な理念でもって制度を提案をいたしているわけであります。もちろんその中で経済的な効果についても議論があることは承知をしておりますけれども、第一義的にはそうした子育てそのものを社会が担うという考え方であるということは、これは国民の皆さんにもこれまでも言ってきましたし、この場でも申し上げなければなりません。 もちろん耐震の学校のそういった問題も大変重要であり、この間、御党の政権の時代から含めて、私たちもこの問題には大変重視をして取り組んで、まだまだ完全ではありませんけれども、相当程度耐震化が進んでいる、学校についてはかなり進んでいるという状況にあると、このように理解しております。
○小坂憲次君 耐震化はまだまだ進んでいない部分がありますし、子ども手当の趣旨は分かりますよ、与党側が言っている趣旨はね。私どもは児童手当の方がいいと思っていますけれども。 しかし、私が聞いたのは経済的な側面なんですよ。ですから、経済的な側面に対してだけちょっと答えていただきたい。子ども手当に一兆八千億使うのと、学校耐震化と老朽化した水道整備、こういったものにやるのと、どちらが経済的な乗数効果、効果がありますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、多少重なりますけれども、政策目的そのものの第一義的なところが、私たちは子供の育ちを社会全体が支えるという目的でこの政策を提案をしているわけです。 経済効果について、乗数効果というのは、林議員とも過去の委員会でいろいろ議論をし、大変勉強をさせていただきました。ただ、経済成長というのは、来年度にこのお金がどう使われたといういわゆる乗数効果、二年度、三年度ということももちろん重要ですが、例えば少子化が今のようにどんどん進んで若い世代が非常に数が少なくなっていくと、そういう十年、二十年という長期の単位でいえば、人口の減少というのは経済を一般的に言えば縮小させるという、そういうことにつながるわけでありまして、そうした日本の社会がこれから十年、二十年、三十年、経済的にもしっかりとした形で維持されるには、私は、この子育て支援というのは、短期の問題だけではなく長期の問題としては、必ずしもどちらが効果があると短兵急には言えない課題だと、このように理解しております。
○小坂憲次君 私は、議論を単純化して分かりやすいように、国民の、またこの放送等を聞いている人に答えてもらおうと思ったんですが、総理は幾ら聞いてもはぐらかしばかりで、真面目に質問に答えようとされないんで、誠に残念であります。 時間ばっかり食ってしまいますので……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 質問が聞こえません。御静粛にお願いいたします。
○小坂憲次君 時間ばっかり食ってしまいますのでちょっと角度を変えて聞いてみたいと思いますが、総理は、さきの党首討論で、丸のみできるような案を提示されたら丸のみしてもいいんだと、そういったような発言をされたんですけれども、単刀直入にお伺いします。私どものこの提案、丸のみしていただけますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 党首討論の議論で、かつて金融国会において、当時の民主党の提案に当時の小渕内閣として、あるいは当時の与党が賛成をしていただいたと、その中で丸のみという言葉を使わせていただきました。 今回のこの提案は、私も自由民主党からの組替え動議の内容について私なりに読ませて精査をさせていただきました。やはりその中で、例えばばらまき四Kという表現をされておりますけれども、私たちは、先ほども申し上げましたように、子ども手当、あるいは農業の戸別所得補償、あるいは高校の無償化、あるいは高速道路の無料化の実験的な取組、これは大変重要なことと考えておりまして、これを全て必要がないとする御党の組替えには、この点を取り上げてもちょっとなかなか残念ながら理解できない。 更に申し上げれば、例えば国民年金の二分の一にする財源に我が党が鉄道機構の費用を充てておりますが、そうすべきでないという趣旨は趣旨として分かりますが、それではどうされるのかということも必ずしも、これを読ませていただきましたけれども、必ずしもどの部分からそれを恒久財源として出させるかというのは、私にはちょっと読み取れませんでした。 そういったことを含めて、残念ながら、残念ながら、丸のみすることは残念ながらできない内容だというのが私の見解であります。
○小坂憲次君 それでは協議も何も進まないじゃないですか。私どもの提案のどこがのめない、もっと具体的に、子ども手当は重要だ、それはそちらの主張じゃないですか、そうじゃなくて、私どもの提案の中でどういったところが駄目だというようなところがあれば指摘をして協議を進めるのが、これ、予算が通りやすい環境をつくることになるんじゃないですか、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今丸のみできるかというふうにおっしゃいましたので、丸のみということにはなかなかならない。今も幾つか申し上げました。ばらまき四Kについては、私たちはばらまきとは思っておりませんし、必要だと思っております。 まだ細かく言えといえば申し上げますけれども、先ほど一つの例を挙げましたが、国民年金の三分の一から二分の一への引上げについて鉄道機構の費用を使ったことについて、それは使うべきでないというのが自民党案でありますが、それならどの費用でそれを充てるのかということも明確になっていませんので、そのまま丸のみということでいえば、残念ながら丸のみをできる内容にはなっていないというのが私の認識です。
○小坂憲次君 年金財源の二分の一負担は、これは毎年毎年必要になるんですよね。鉄道機構の一・二兆円というのは一回使ったらおしまいになってしまうお金でありますからちょっと意味が違うと思うんですけれども、だから恒久財源をやはり年金の財源としては確保すべきだと思いますし、また子ども手当も同様だと思います。 では伺いますけど、子ども手当をマニフェストどおり二万六千円払えるとお考えなんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今提案している来年度予算案では、三歳児までについて今年の一万三千円から二万円に引き上げると、そういう中身でお願いをいたしております。もちろん、マニフェストで二万六千円というものを掲げてきたわけですので、それに向かって努力をしなければならないと思っておりますが、さきの参議院のマニフェストでは、一万三千円の上乗せを行うと、その上乗せについては現金給付あるいは現物給付含めて検討をすると、まずそういう位置付けで、来年度の予算については今申し上げた形で提案をさせていただいていると。 同時に、衆議院の任期が今年の九月で半ばになりますので、マニフェスト全体についても検証を行って、やれること、やれないことについて国民の皆さんにきちっと説明していきたいと、このように考えております。
○小坂憲次君 ということは、二〇〇九年のマニフェストは捨てたんだ、そして昨年の参議院マニフェストに書き換えたんだと、そう言っておきながら衆議院のちょうど半周したところで見直すんだ、どうも私には理解できないんですけれども。 じゃ、財務大臣に伺います。子ども手当の恒久財源、どのように手当てされますか。
○国務大臣(野田佳彦君) 今は月額一万三千円部分については、これは税制改正と、そして歳出削減で安定財源を確保しました。今回御提起している上乗せ七千円分も同様に対処しております。 これからも、着実に恒久的な財源を見付けながら、現金、現物、バランスを取りながら、参議院のマニフェストに書いているとおりに実施をしていきたいと思います。
○小坂憲次君 見付けながらとおっしゃいましたけどね、それは、恒久財源がないということを言葉を換えて言ったにすぎないじゃないですか。 恒久財源はどうやって確保するんですか。
○国務大臣(野田佳彦君) 二十二年度も二十三年度も恒久財源はつくってきました、同じように、毎年度そういう形で。単年度の措置というやり方はこれから変えるかもしれませんけれども、財源はきちっと確保しながら実現をしていきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) お静かに願います。
○小坂憲次君 私は、見てる方、聞いてる方が、子ども手当、毎年毎年それじゃ不安だなと。こんな手当に依存していいんだろうか、こんな不安なことでは困る。また支持率下がりますよ。 恒久財源というものがなければ恒久的に政策を実施することはできないんですよ。持続的に子ども手当は、社会で育てるとおっしゃったんですから単年度じゃないんでしょう。だったら恒久財源をちゃんと示してくださいよ。どうやるんですか。
○国務大臣(野田佳彦君) これまでも、例えば税制改正の中で年少扶養控除等の見直しを行い、今年度も成年扶養控除とか給与所得控除、控除の見直しを通じて財源を確保すると同時に歳出削減を行って、合わせたやつを財源としてまいりました。これからも、様々な控除がありますんで、そういうものを見直しをしていくということが基本になると思います。
○小坂憲次君 全然足りないと思いますけどね。この議論、後で林芳正議員のところでもまた出てくるんじゃないでしょうかね、こういう財源がないというようなことになりますと。 じゃ、聞き方変えますよ。児童手当は今後どうされるつもりですか、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 児童手当に上乗せする、上乗せといいましょうか、その制度の上に子ども手当という形で昨年といいましょうか今年度スタートをし、来年度についても更なる上乗せの三歳までのことを提案をいたしておりまして、児童手当をどうするかという御質問、ちょっと趣旨が私にははっきりしませんが、子ども手当という形で提案をさせていただいているところであります。
○小坂憲次君 それでは、聞き方変えますよ。 子ども手当法案が通らなかったらどうされますか。
○国務大臣(細川律夫君) 子ども手当法案が成立をしなければ、児童手当が今生きておりますから、それが復活をというか、適用されていくと、こういうことになります。
○小坂憲次君 御党の岡田幹事長は、二十七日のNHKの番組及び二十八日の記者会見で、児童手当法の改正であっても新法であっても問題は中身だと述べて、子ども手当に所得制限を導入すること等を含めて、子ども手当法が成立しないとき、こういったことも考えなければならないだろうと、こういった趣旨のことをおっしゃっていますが、総理、今の答弁では児童手当には関係ないような話をされていますが、子ども手当が通らなきゃ児童手当に戻るんですよ。そのとき、児童手当を改定をするような、幹事長のおっしゃっているような考えはありますか、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 現在、子ども手当の法案を国会にお願いして議論をして、現在は衆議院段階だと思いますが、議論していただいておりますので、何としても成立をさせていただきたいというのが私の立場でありまして、今それができないときにどうするということを申し上げるのは適切ではない、こう考えております。
○小坂憲次君 時間が短いので、どんどん後の委員の方に質問を回していきたいと思います。 それでは、質問変えます。 高速道路の無料化について一言伺いたいと思いますが、大畠大臣、高速道路の社会実験をされておりますけれども、社会実験の結果はどのようになっておりますか。
○国務大臣(大畠章宏君) 小坂議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。 これまで社会実験をしてまいりました。その結果、高速道路の通行量が二倍になる、あるいは並行して走る一般道では二割ほど交通量が下がる、そのようなことが結果として出ております。さらには、高速道路の無料化あるいは料金引下げ等々で観光地等にこれまで来られなかったような方が大分訪れていると。そういう意味では、この社会実験の一つの目的であります地域の経済等々に寄与し始めていると。 そういうことで、引き続き社会実験を行い、地域の経済やあるいは日本の経済にも大きく寄与できるものと考えておりまして、是非とも引き続き社会実験を継続させていただきたいと考えております。
○小坂憲次君 社会実験で問題が発生したら、この無料化、諦めますか。
○国務大臣(大畠章宏君) お答えを申し上げます。 社会実験を通じて、どのような地域経済に対する影響があるのか、あるいは並行して走る、あるいは他の公共交通機関に対する影響はどうなのか、あるいは御利用されている国民の皆さんがどのように考えておられるのか、そういうことを含めて、いわゆる原則無料化に対するメリット、デメリット等々を十分把握しながら検討をしてまいりたいと思っております。
○小坂憲次君 やめるかどうかを聞いたんですが。答えてください。
○国務大臣(大畠章宏君) 重ねての御質問でありますが、私もヨーロッパに行き、あるいはアメリカに行き、高速道路というのが無料で走れるというところもございます。そういう意味では、日本における高速道路はどうあるべきなのかと。 一つの考え方として、私どもとしては原則無料化というものが大変大事な柱になろうと思いますので、基本的にはその柱を中心として、今後のあるべき高速道路の姿というものを検討する場の中で検討してまいりたい。したがって、原則無料化というものの方針を中心に検討してまいりたいと思っております。
○小坂憲次君 ヨーロッパ等の無料化とすぐに比較して考えられますが、欧米のあのフリーウエーというのは、少なくとも四車線あるいは六車線ですよ。日本の高速道路はなかなか予算がないので片側一車線あるいは二車線、全く違うし、これで大渋滞が起こって物流が阻害される、今宅配便等が時間サービスというのをやっていますが、これ、できなくなるんじゃないですか。どう考えられますか。
○国務大臣(大畠章宏君) お答えを申し上げます。 確かに、土日の、例えば千円というものでも土日非常に混雑をする、あるいは渋滞するという傾向が出ていることも事実であります。この土日の集中するようなことを平準化するために、平日の二千円という形で今御提言をさせていただいておりますし、また沖縄等では地元の方々から、無料化ではなく渋滞が激しいので有料化してほしいというお話もいただいて、そういうことを少し反映した形で有料化ということも検討しておりまして、地域の方々に御迷惑掛けることがないように、そしてより良い形にするように、今内部的に委員会で検討してまいりたいと思っているところであります。
○小坂憲次君 二千円、平日という企画がありますけれども、これ四月から本当にやるんですか。やるとして、今後どれだけ予算的に続けられるんですか。
○国務大臣(大畠章宏君) お答えを申し上げます。 基本的に、平日も今御指摘のように二千円ということで御提言をさせていただいていますが、この財源的な措置、今のところは二、三年と考えておりますが、ただ、私どもとしては、去年から始めています社会実験の検証というものを進めて、秋ごろまでには、与党、野党を含めて、将来の日本における高速道路の在り方についてはこうすべきだろうという、四、五十年を貫く、いわゆる日本における、アメリカでもない、ヨーロッパでもない、日本独自の高速道路の体系について検討してまいりたいと思っているところであります。
○小坂憲次君 一問一答をやっておりますと残念ながら時間がなくなっちゃうのでこの辺にしますけれども、しかし、二千円ですら財源がなくて困るんですよ。ましてや、無料化すれば、これ、今までの累積の債務、三十兆円まだ残っていると思いますが、これはどうなりますか、大畠さん。
○国務大臣(大畠章宏君) お答え申し上げます。 今の三十兆円の債務の問題でありますが、当初の予定では、いわゆる年間一兆三千億ずつ予算をいただければ無料化できるという試算でございましたが、しかし、今日の財政状況を見ますとなかなか難しいということで、現在、この社会実験を通して、どのような形で三十兆円の債務を返していくのか、それも含めてこの検討委員会の中で議論をしてまいりたいと思っております。
○小坂憲次君 ということは、三十兆円、無償化すれば、これは国債で賄わなきゃいけなくなると思いますが、財務大臣、この三十兆円、国債に負担が掛かってきた場合、予算としてどのくらいの負担になりますか。
○国務大臣(野田佳彦君) まさに今社会実験をやっているさなかでありますので、その検証を踏まえた中で国土交通大臣と対処については検討していきたいというふうに思います。
○小坂憲次君 全く答弁になっていません。しかし、これやっていますと時間がなくなりますので、ちょっと私の主張を言わせていただきたいと思います。 そもそも、民主党政権の、そして菅内閣のこの一年半を振り返りますと、私は、民主党がよく使われる民意で選ばれたという言葉なんですけれども、民意で選ばれたんだから政権に就いた者は自由に権力を行使できるんだと誤解されているんではないですか。 菅総理は、昨年三月の内閣委員会で、「議会制民主主義というのは期限を切ったあるレベルの独裁を認めることだ」と述べておられます。 総理に伺います。菅総理、今のあなたは独裁者なんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) どういう場面であったかは別として、私が申し上げた趣旨は、例えば大統領、あるいは我が国でいえば市長さんや知事さんも、一応四年間というものを期限を切って、そうした選挙で役割を与えられると。議院内閣制においても、一応衆議院の任期を一つの基準にすれば四年間というものが与えられると、私はそういう意味で、四年間なりあるいは何年間という期限の中でやはり一つの責任と権限を持って行うべきだと、また行われなければならないという意味で、あるいはそういう表現を使ったかもしれません。決して独裁とは、いわゆる独裁という一般のイメージの軍事独裁とか、あるいは三十年間も独裁するとか、世襲でどんどん継承していくというようなことの、そういう意味で申し上げたつもりでは全くありません。
○小坂憲次君 私は、権力と権限とは異なるものだと思っているんですよ。我々は主権者たる国民の負託を受け、それぞれの立場でその与えられた権限を行使しているのでありまして、内閣総理大臣の立場も、それは権力者ではなくて、法律を通じて主権者によって与えられた限りある権力、すなわち権限を行使できるということだと思うんです。総理はどのように考えられますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) それはそのとおりでありまして、つまり、今の憲法は国民主権ですから、国民が主権者であって、その国民が選挙で一定のルールの下に国会に権限を与え、その国会が総理大臣を決めるわけでありますから、もちろん最終的権限、権力は国民にある、国民主権こそがまさに我が国の原則だと、そういうふうに考えております。
○小坂憲次君 口ではそうやって、そのときそのときにおっしゃるんですけれども、自分たちは権力握ったんだと、政治主導だと、勝手に政策決定して実行しようとするのがあなた方なんですよ。 例えば主婦年金の未納救済問題、これどうですか。いわゆる運用三号の厚労省の課長通達、これは違法じゃないですか、厚労大臣。
○国務大臣(細川律夫君) 今御質問のありました運用三号の件について御説明をしたいと思います。 御指摘の運用三号につきましては、この三号被保険者という制度は昭和六十一年四月から創設をされておりまして、その被保険者が届出義務がありまして、届出義務によって受給権者が決まると、こういうことでありますけれども、その届出がされていないという問題が発覚をいたしたところでございます。 この問題につきましては、元に完全に戻すということになれば、これまでの社保庁の取扱いが三号被保険者ということで取り扱ってきた、そういう経過もありまして、不測の不利益も被ると、こういうことも踏まえまして、この三号被保険者という、そういう記録上のことを尊重をしていくと、そういう措置をとったわけでございます。 しかし、この問題が、一月一日から施行されまして、総務省に置かれております年金業務監視委員会の方でもいろいろな御意見も出たりいたしまして、そして衆議院の方での予算委員会での議論もございまして、そこで、今この三号問題につきましては取扱いを留保しているところでございます。 この問題につきましては、総務大臣とも御相談、協議もさせていただきまして、早急に法的措置も考えまして対処していきたいというふうに考えております。
○小坂憲次君 これは重大問題ですよ。あなたの責任は非常に重いですよ。この問題は後で私どもの世耕委員の方からじっくりと質問させていただきたいと思います。 そもそも、あなた方は法律を飛び越していきなり運用で物事を解決しようとしたり、法律によらずに物事を進めたり、民主党政権を一言で言うならば掛け声内閣ですよ。 あなた方の政権の最大の問題点は、政策に本来あるべき確固たる制度設計がないことですよ。民主党の政策には、政策を実現するための企画立案から実現まで、すなわちスタートからゴールまでの道筋が明らかではないんです。余りにもそういうことが多いんですよ。思い付きが政策になってしまうように、十分な議論もせずに制度を考えたり、それを実現するための法律や、審議や議論を通じて国民の理解を得て、財源を確保して実現を図るという統治者としてのなすべきステップも踏まずに運用で物事を解決しようとするから現場は混乱し、そして不安定な制度でぶれて、そして国民が迷惑を被り、国際的な信用が失墜していくんですよ。 そればかりか、菅政権あるいは与党内部からもマニフェストや予算に対する異論が噴出しているじゃないですか。政務官の辞任や会派離脱、そして予算すら反対する者が身内から出るなど、あなたは内閣も政権内部も把握できない、そういう総理大臣ではないですか。 このように統治能力のないあなたが日本のトップにいることは、それ自体、国民にとって不幸なことだと、直ちに政権を明け渡すか、あるいは解散して信を問うべきだ、私はこのように主張して、私の質問を終わります。
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。山本一太君。
○山本一太君 まず、総理に伺いたいと思います。 昨日、佐藤ゆうこ衆議院議員が民主党を離党する考えを明らかにされました。これについて総理はどう受け止めておられるのか、まず総理にお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) そういう申出があったことは大変残念ですが、今幹事長の方でその取扱いについて検討をしていただいております。
○山本一太君 この離党について、総理としてどう思っているかということを伺っているんです。お答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、残念に思っております。
○山本一太君 枝野官房長官は、この佐藤議員の行動は国民から理解されない、遺憾だと言っておりますが、総理も同じようなお考えなんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は残念に思っておりますが、その理由等々を余り、直接お会いして話を聞いていないのに余り憶測で物を言うのも問題だと思いますので、何か減税党に入りたいという趣旨のことを言われたというのは報道等で聞いておりますけれども、いずれにしても、民主党として当選された方でありますので、それを離れられるのはなかなか国民の皆さんの理解を得にくいのではないかというのは、私もそう思います。
○山本一太君 今、総理こうおっしゃいました。民主党の議員なのに離党するのはなかなか国民の理解を得られない。 それでは、総理、申し上げますが、そこに座っておられる与謝野経済財政担当大臣、この方が離党して今この内閣に入っているということについては、これは国民の理解が得られるんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、社会保障、さらに税の一体改革というのは本当に避けて通れない重大な課題だと考えておりまして、そういった点で、この問題に最も志を持って取り組んで、しかも大変高い能力を持たれている方ということで内閣に入っていただくようお願いしたということであります。
○山本一太君 総理、私の質問に答えてください。 私は、佐藤議員が離党したことは国民の理解を得られないと総理がおっしゃったんだから、与謝野大臣の行動は国民の理解を得られるのかどうかと聞いたんです。お答えください。ちゃんと答えてください。
○内閣総理大臣(菅直人君) まあいろんな経緯があったと思います。自由民主党を離党されたときにそれなりの自民党としての対応もされたんではないでしょうか。 私は、私の内閣にお願いをしたことは今申し上げたことで、内閣にお迎えしたことについては国民の皆さんも御理解をいただけていると、こう思っております。
○山本一太君 答弁になっていません。答弁になっていません、止めてください。答弁になっていないですよ、これは。 私の質問は、与謝野大臣の行動は国民の理解を得られるかどうかという……
○委員長(前田武志君) その質問の趣旨をもう少し角度を変えて言ってください。
○山本一太君 いや、もう何度も言っているじゃないですか。角度を変えてってどういうことですか。総理は答えていないじゃないですか。
○委員長(前田武志君) 同じ答弁ではなしに、答弁を引き出せるように答弁をしてください。
○山本一太君 理事、止めてくださいよ。だって答えてないじゃないですか。ここははっきりしているんですよ、質問の趣旨は。速記止めて。大事なことなんですよ。
○委員長(前田武志君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
○山本一太君 総理は、佐藤議員の離党について、これは民主党にいたんだから離党したことは国民の理解が得られないというふうにおっしゃったんですね。与謝野大臣は自民党を離党してここに座っておられる。その行動は国民の理解を得られるんですかと聞いたんですよ。
○内閣総理大臣(菅直人君) まだ佐藤議員は離党はちゃんとした手続としてはいたしておりません。 そして、与謝野さんについては、私は内閣にお迎えしたことについて国民の皆さんには理解がいただけると、このように思っております。
○山本一太君 答えていません。佐藤議員と与謝野大臣の違いは何なんですか、この離党した行動について。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、何度も申し上げましたように、社会保障と税の一体改革といったこの大きな課題について最も能力、志を持たれているということでお願いをしたわけであります。そういう意味で、私はそのことで国民の皆さんの理解は得られると、このように思っております。
○山本一太君 答弁になっていません。言ったことに対してちゃんと答えさせてください。答弁になっていませんよ。
○委員長(前田武志君) 総理なりに今の表現で答えていると思いますが。
○山本一太君 総理なりにじゃないですよ、委員長、答えになっていません、答えになっていません。どこが違うんですかと聞いたんですから、答えになっていません。
○委員長(前田武志君) もう一度、そうしたらその今のところを御質問ください。(発言する者あり)
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、いろいろな場面を私もたくさん見てまいりました。小坂さんも党を替えられたこともありますし、私も党を替えたこともありますし、いろんな場面を見てまいりました。そのことを一つ一つ、どれが良くてどれが悪いということを申し上げるつもりはありません。 私が与謝野さんにお願いしたのは、閣僚をお願いしたんです。私がお願いしたのは閣僚をお願いしたのであって、閣僚としての任命については国民の皆さんの理解を得られると、このように思っております。(発言する者あり)
○山本一太君 いや、質問に答えてください。答えてないです、総理は。
○委員長(前田武志君) 委員の質問に対してあるいは受け入れられない答えであるかも分かりませんが、総理においては何度かお答えをされていると思いますので、もしも御不満ならもう少し角度を変えて……
○山本一太君 角度を変えてというのは、もう何度も角度を変えて質問をしています。
○委員長(前田武志君) 御質疑をお願いいたします。(発言する者あり) 山本一太君、もう一度質疑を、質問をしてください。お答えをさせます。
○山本一太君 ほかに問題をそらさないでいただきたいんですが、佐藤ゆうこ議員は少なくとも小選挙区で当選している。与謝野大臣は自民党の比例の復活枠で当選しているんです。佐藤議員の離党の方がまだ理屈があると思いますが、総理、そこはどうでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げましたように、佐藤ゆうこ議員がそういう申出があったということは聞いておりますが、直接にその理由とかそういうものを聞いているわけではありませんので、私は山本さんから、理解が得られないのではないかと、そういう例を言われましたので、一般論として申し上げました。
○山本一太君 全然答えになっていませんが、佐藤ゆうこ議員が、菅政権は公約にない増税を言い始め国民に目を向けていないと批判していますけれども、これについては、総理、どうお考えですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) そういう御意見も含めて、私自身まだ聞いておりませんので、その一つ一つの言葉について余り、何といいましょうか、直接の話を聞かないでこうだああだと言うことは控えたいと思います。
○山本一太君 十六名の方々の会派の離脱、松木政務官の辞任、そして今度の佐藤議員の離党、これはあれですか、総理の指導力の欠如だと、そういう反省はないんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 本当に、私もこの国会にもう三十年余りいるものですから、いろんな場面を見てまいりました。いろんな場面の中で、確かに、そういう党内が割れるとかいろんな経緯もいろんな党についても見てまいりました。 私は、この十六人の方がこれも会派の離脱を希望されるということは大変残念なことでありますけれども、そのことによって、現在の民主党が政権を担って物事を進めていくということでいえばしっかりとやっていると、こう認識しています。
○山本一太君 そうすると、総理の指導力とか統率力には全く問題がないということですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) いつも全くとかという言葉で何か絶対的に何かと言うつもりはありません。 ただ、現在、私の内閣を中心に、内閣として活動し、そして与党の皆さんとももちろんしっかりと、与党のいろいろな政調や幹事長を含めていろいろ協議をして連携してやっていると、そういうことにおいて大きな意味ではしっかりと対応できていると、こう言っているわけです。
○山本一太君 総理、自信なさげにぼそぼそお話しされていますよ。 それではお聞きします。樽床前国対委員長が菅総理が辞めたら代表選挙に出るとおっしゃいましたが、これについては菅総理、どんな感想をお持ちですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) まあ山本さんもあれじゃないですか、いつの日にか総裁、総理を目指すという気持ちはお分かりなんじゃないですか。そういう意味で、いろんな方がそういう機会があれば大いにやっていきたいという、私はそれはごく自然なことだと思っています。
○山本一太君 この時期に総理が辞めたら代表選挙に出るということについてもそうなんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 別に私も二十年も三十年も代表をやっているつもりはありませんので、当然、何かの段階で次の代表選が行われるのはルール上も当然でありますから、そういうときにどんどん若い方がチャレンジされるというのは、私は民主党が健全なまさに証拠だと、そういう意味では大変頼もしいことだと思っています。
○山本一太君 国民は総理に指導力も統治能力もないと思っているんです。この民主党内部の内紛には辟易しているんです。 その証拠に支持率が急落しています。複数のマスコミの最新調査で二〇%支持率が切って、軒並み不支持率は六〇%を超えている。これはどう受け止めておられますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) やはり世論調査というのも一つの大きな国民の声の一つの表れですから、真摯に受け止めております。
○山本一太君 総理、早期の解散を求める声も、多くのマスコミで国民の五割以上がイエスと答えています。解散・総選挙で国民の信を問うというお気持ちはありませんか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 現在、最も国民の皆さんにとって必要なことは、せっかく景気が回復しつつある中で、やはり予算を成立させてそれを執行することだと、私はこう考えておりますので、解散は全く考えておりません。
○山本一太君 そうすると、支持率が一割になっても、予算関連法案が通らなくても、退陣もしないし絶対解散もしないと、こういうことですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 憲法上のルールは幾つかあります。憲法上のルールにのっとった形であればそれを無視することはありません。
○山本一太君 何のことを言っているんですか。よく分からない。何をおっしゃっているんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 憲法上のルールにのっとって行動するということです。
○山本一太君 今おっしゃった憲法のルールというのは何のルールか御説明してください。
○内閣総理大臣(菅直人君) いや、今、私に解散というようなことを聞かれましたから、私は解散するつもりはありませんけれども、憲法上のルールで何らかの選択を迫られることがあったときは、それは憲法上のルールにのっとって行動するということを申し上げたんです。
○山本一太君 今、総理は解散の可能性はありというふうにおっしゃったのと同じですよ、今のはね。今の総理の発言はこの予算委員会の議事録に刻まれますので、我々の脳裏にもしっかり刻んでおきたいと思います。 では、外交の質問を外務大臣にしたいと思います。 外務大臣、マスコミに外務大臣が対中ODAの大幅削減を指示したというような記事が載りましたが、これは事実でしょうか。
○国務大臣(前原誠司君) ODA全般について今大幅な見直しを指示しております。
○山本一太君 対中ODAの大幅削減を検討しているというのは事実ですか。
○国務大臣(前原誠司君) 中国向けも含めて大幅な見直しを指示をしております。
○山本一太君 大幅な見直しというのは、大臣、削減ということですね。
○国務大臣(前原誠司君) 経済状況が非常に厳しい中で、そしてまた、それぞれの国の経済成長で国力が大きく変わっております。そういうものを踏まえて、大幅に中国も含めてODAの在り方の見直しを指示したということでございます。
○山本一太君 前原大臣らしくないですね。それは、中国のODAを増やす可能性はあるんですか。
○国務大臣(前原誠司君) 中国のGDPというのは日本を抜きました。もちろん地域の貧富の格差はありますけれども、世界第二位のGDPの中国に対してその下の国がODAを増やすなんということは、これは絶対にあり得ないことであります。 大幅な見直しを指示したということは、そういうことも含めて今見直しをしているんだということを御理解いただきたいと思います。
○山本一太君 中国に対するODAの削減を検討している、これは菅総理も同じお考えなんですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、今、前原大臣が言われたことは、極めてある意味あるべき姿を言われたのではないかと思っております。ただ、個別的な話はまだいたしておりません。
○山本一太君 総理、外務大臣が中国のODAは大幅に見直すと、これを検討すると言っているんです。ですから、総理に伺っているのは、対中国のODAを削減する、そういう方針なんですねとお聞きしているんです。ちゃんと答えてください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私も同じような考え方です。
○山本一太君 菅総理も対中国ODAは大幅に削減をする方向で検討をすべきだと思っているということですが、さて、この間、自由民主党の外交部会に丹羽中国大使が来られてこう言いました、中国に対するODAは日本の国益だと。 この大使の話と外務大臣の方針は矛盾しないんでしょうか。
○国務大臣(前原誠司君) 山本一太委員よく御存じのとおり、対中ODAの中には、環境の問題とか、言ってみれば光化学スモッグとか、日本に極めて大きな影響が及んでいるものもあります。しかし、これは基本的に中国でやってもらうというのが私はベースだというふうに思っておりますが、そういう案件もありますし、それから、地域地域の草の根の交流のようなものがあって、それは非常に私は機能しているものもあると思っております。 ただ、経済力が伸びてきている中で、そして環境問題といっても全世界的に影響が及ぶものについては、やはり中国として基本的に取組をしていただくということが基本にあってしかるべきではないかというふうに私は思っておりまして、その点についても含めて大幅な見直し、全面的な、中国だけじゃありませんよ、ほかの国も含めてODAの在り方の見直しを指示しているということでございます。
○山本一太君 総理にお聞きしたいと思います。 丹羽大使のおっしゃった、対中ODAは日本の国益に必要だと、総理もこういうお考えですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今環境問題について前原大臣言われましたが、環境の問題とかいろいろな人権の問題とか、いろんな分野があります。ですから、大きい流れとしてはもう経済成長が著しい国について従来行っていた意味での応援は不要かもしれませんが、そういう目的によっては必要な部分も当然あるだろうと、こう思っています。
○山本一太君 丹羽大使が同じ自民党外交部会で、中国ではチュニジアで起こったジャスミン革命のようなネット革命は起こらないとおっしゃいました。総理も同じ感想をお持ちでしょうか。
○委員長(前田武志君) 前原外務大臣。
○山本一太君 いや、総理に聞いているんです、総理に。
○委員長(前田武志君) まずは前原外務大臣。
○国務大臣(前原誠司君) まずは委員長のお許しをいただきまして。 これは丹羽大使個人の意見を申されたんだと私は理解をしております。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私も、丹羽大使御本人から丹羽さんの個人的な意見としてお聞きしました。
○山本一太君 瀋陽で日本の領事館員が一時的に拘束されたり日本のカメラマンが拘束されたりしています。もし中国全土にデモが広がるようなことになったら、邦人保護のために全力を尽くしていただけますね、総理。
○委員長(前田武志君) まずは前原外務大臣。
○国務大臣(前原誠司君) 万全を期して対応させていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) 万全を期したいと思います。
○山本一太君 まあ、菅総理は民主化とか人権については大変疎い方なんで、私は非常に心配しているということは申し上げておきたいと思います。 さて、総理、民主党の目玉、マニフェストの目玉政策だった子ども手当の二万六千円について、先般、国会の答弁で、当時の小沢代表から二万六千円って聞いたときはちょっとびっくりしたとおっしゃっていましたが、何にびっくりされたんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 当時、私、代表代行ということでいろんな役割をやっておりましたが、直接この議論には深くはかかわっていない中でその話を聞いたときに、ああ思い切った数字を出されたんだなと、そういう感想を申し上げたところです。
○山本一太君 びっくりしたのは、その数字が大きいから、こんな約束をしても大丈夫かと不安に思ったということですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げたように、その数字を聞いたときに、いや、これはなかなか思い切った形だなと。その後もそのことを前提として、今実現に努めているところです。
○山本一太君 野田大臣、この二万六千円聞いたとき、びっくりされましたか。
○国務大臣(野田佳彦君) 私はゆたっとしている方で、余り驚きません。
○山本一太君 蓮舫大臣、二万六千円とお聞きになったときにびっくりされたんでしょうか。
○国務大臣(蓮舫君) 取り立てて驚きはしませんでした。
○山本一太君 ちょっとびっくりしたのは総理だけだったということなんですけれどもね。 私、この発言素直に聞くと、何か、政権取ってみたら財源がなくて子ども手当できないと、それじゃ自分は余りかかわっていなかったと言って、しかも小沢さんの責任だと、そういうニュアンスを醸し出しているような言い訳にしか聞こえませんが、総理、どういうおつもりでおっしゃったんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げたように、私として、実際に聞いたときにややびっくりしたものですからびっくりしたと申し上げて、それ以上でも以下でもありません。
○山本一太君 総理、この二万六千円のマニフェストは選挙戦で訴えられたんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) マニフェストに載ったものについては、私も公認候補でありますから、マニフェスト全体を訴えるということは当然だと思っています。
○山本一太君 子ども手当を訴えたんであれば、なぜ今になって、実はあのときびっくりした、小沢代表に聞いてびっくりしたと言う必要があるんでしょうか。ひきょうだよ。
○内閣総理大臣(菅直人君) 何回も申し上げておりますが、あるやり取りの中でびっくりしたという感想を当時持ったので、素直にびっくりしたと申し上げたんです。
○山本一太君 菅総理、総理じゃないと思いますね、私。 東京十八区の選挙公報、昨日読んでみました。そこに菅総理の写真があって、右に菅直人が民主党政権で実現するって書いてあって、その横に書いてあります。中学卒業まで一人当たり三十一万二千円の子ども手当を支給しますと。もし最初に不安があったんだったら、どうしてこういう選挙公報で戦ったんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) いろいろな政策を出すときに、いろんな、例えば私は割と早い段階から、高速道路無料化ということを私が代表時代にも申し上げました。人によっては、それはびっくりされた方があるかもしれません。 いろんな議論があるわけでありまして、当時の感想を申し上げたということで、何度も言いますように、それ以上でもそれ以下でもありません。党のマニフェストにちゃんと決めた以上は、それに沿って選挙運動を進めるのも当然のことじゃないでしょうか。
○山本一太君 子ども手当は前回の衆議院選挙の民主党の最大の目玉だったんですね。この無責任極まりない発言には、総理、本当にびっくりしているのは国民ですから。それだけはしっかり申し上げておきたいと思います。 総理、どう思いますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) どうも同じことを余り私も言うのは恐縮ですけれども、私が申し上げた意味は、先ほど来言っていますように、当時の感じたことを率直に申し上げたことです。
○山本一太君 いや、総理大臣として言っていいことと悪いことがあります。申し訳ないんですけれども、これは言語道断のひきょうな発言だと思います。 その総理のひきょうな発言を絶賛されている与謝野大臣。与謝野大臣、この発言を聞かれて非常に正直で立派だとおっしゃいましたが、なぜ立派だと思われたんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) びっくりしたことをびっくりしたと表現することは、むしろ誠実なことだと思っております。
○山本一太君 もうその答弁にびっくりして、考えていることが頭から飛んじゃったんですけど。 総理、今のお話は、びっくりしたことをびっくりした。これは、この二万六千円が本当はできない公約だったと、それを認めたことが立派だと与謝野大臣はおっしゃったんじゃないですか。
○国務大臣(与謝野馨君) その数字を見て感じられたことを正直に、そのときどう感じたかということをおっしゃるということは誠実なことだと私は思っています。
○山本一太君 信じられない、詭弁だよ、これは。 私、子ども手当についてはもう一つ驚愕の発言がありまして、先ほど出ましたけど、岡田幹事長がこの子ども手当に所得制限を導入することを検討するというようなことをおっしゃっていましたけれども、総理も同じお考えなんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私、まだ岡田幹事長がどういう趣旨でどういう場面で発言されたかちゃんと掌握していませんが、現在国会に提出をして審議をいただいている中身が最善だと考えております。
○山本一太君 総理、ちゃんと答えてください。 岡田幹事長がおっしゃっている、子ども手当に所得制限を導入する、検討するという方針は支持されているんですか、しないんですか。いや、官房長官じゃなくて総理に聞いているんです。総理、総理、総理、答えてください、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) ですから、現在国会で審議をいただいている法律にはそういう形になっておりません。ですから、現在出しているものが最も望ましい形ということで今まさに審議をお願いしているわけですから、私の立場としてはそれがベストなものという考え方です。
○山本一太君 総理、答えておられないですよ。 岡田幹事長の子ども手当を導入してもいいと、検討してもいいということについて、総理は所得制限についてこれを認めているかどうかと聞いているんです。
○国務大臣(枝野幸男君) 岡田幹事長の御発言については、何かの方向性をお決めになってお示しになったという報告はいただいておりません。今現にそうですし、衆議院の予算委員会においても子ども手当の所得制限の問題については野党の皆さんから御指摘を受けて、まさに国会で議論になっているという意味では議論の対象になっているというニュアンス、趣旨のことをおっしゃったんだと御報告をいただいておりまして……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 御静粛にお願いいたします。質疑の妨げになります。
○国務大臣(枝野幸男君) 内閣としても民主党としても、是非原案で御理解をいただきたいという基本的な考え方は変わっていないし、共通していると思っております。
○山本一太君 総理、それでは、その岡田幹事長の発言の所得制限を入れるかどうかということについては、支持しているんですかしないんですかということをお聞きしたんです。もう一回答えてください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 何度も申し上げたように、今出している法案には所得制限が入っておりません。それがベストだということで審議をお願いしている。これが提出した責任者の私の態度です。
○山本一太君 岡田幹事長はNHKの番組で、今の案でなければいけないと言うつもりはないと言っているんです。 ちゃんと答えてくださいよ、総理。
○国務大臣(枝野幸男君) 内閣としては、総理が申し上げておりますとおり、国会に御提起している案がベストのものとして御理解をいただきたいということをお願いを申し上げているところでございます。 そして、岡田幹事長は、一般論として、まさに与野党の中で様々な御議論があるということをおっしゃったものということを理解をいたしておりますが……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 御静粛にお願いいたします。御静粛に、御静粛にお願いします。
○国務大臣(枝野幸男君) 先ほど来御指摘を受けている個別の所得制限を入れる入れないみたいな話について、具体的に民主党として何らかの方針を出しているというようなことについては理解をいたしておりません。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) もう一度御質疑をお願いいたします。
○山本一太君 岡田幹事長が、今の案でなければいけないと言うつもりはないとテレビでおっしゃっていますけれども、さっきの総理の答弁と矛盾するんじゃないですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は内閣の責任者として、内閣が出している法案について責任を持っております。そういう意味で、現在出している法案がベストなものということで審議をお願いしています。
○委員長(前田武志君) 山本一太君。(発言する者あり)
○内閣総理大臣(菅直人君) 何度も申し上げていますけれども、政府が提出している法案については、この法案ももちろんですが、ベストなものと考えて提出をさせていただいています。野党の皆さんからもいろんな議論が出ているので、それは、政党間でいろんな議論があることはごく自然なことですが、少なくとも私が申し上げているのは、今の案がベストということは、それ以外の案を私が何か賛成しているということにはもちろんありません。
○委員長(前田武志君) 山本一太君、山本一太君。(発言する者あり) ただいまの答弁で総理は、今の内閣提出がベストだと思っているから、他の提案は総理としてはよろしくないということを言っておられましたよ。(発言する者あり)他の質疑の中に岡田さんも入っているんです。こういうことについては……(発言する者あり) それでは、ただいまの質疑のありようについては、いささかちょっと双方、主張が受け止めかねているようなので、議事録を精査の上、後ほど理事会においてちゃんとやります。 もう一度、山本一太君。
○山本一太君 それでは、総理、この問題については岡田幹事長には任せていないということなんですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) これは、ごく普通に考えていただければ、与野党協議というのはいろんな形であります、この問題に限らず。しかし、内閣として、内閣として今の法案について何か変えるつもりがあるかというふうに聞かれれば、そういうことは考えていません。(発言する者あり)いや、何を聞かれているんですか。だから、ですから……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) それでは、議事進行いたします。菅総理大臣、もう一度お答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) これ、聞いていただいている方は理解いただけると思いますが、与野党でいろんな議論があったり、いろんな討論会であったりするのはごく自然なことです。 私が今聞かれているのは、内容的に子ども手当について何かこの所得制限云々について考えているかというもし質問であるとすれば、私は、それは今のものがベストということで考えているので、そんなことは考えていませんと。 ただ、岡田幹事長が、岡田幹事長がですね、岡田幹事長がいろんな形で、当然、党の幹事長ですから、いろんな形でこの与野党の場面で発言をすることを一つ一つ、これは言ってもいい、これは言っちゃいけないなんということは、私は言いません。
○委員長(前田武志君) 山本一太君。(発言する者あり) 山本一太議員に申し上げます。山本一太議員に申し上げます。今まで何度かこの議論をいたしておりますが、総理の立場としてぎりぎりの線でお答えをされているわけです。それが、これ以上この議論で時間を費やすよりも議事を進めていただきたい。それぞれの見解の相違がございます。委員長、委員長において……(発言する者あり) それでは、山本委員の御質疑に対する答弁、まだ御不満のようでありますが、総理においてもう一度お答えをいただきたい。 それでは、菅総理大臣。
○内閣総理大臣(菅直人君) できればもう一度御質問していただけますか。私としては本当に答えたつもりなものですから、更に答えるとしても同じ答えしかできません。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 山本一太君、もう一度。
○山本一太君 いや、だってもう質問していますから。質問していますから。
○委員長(前田武志君) 山本一太君、委員長の指示に従ってください。もう一度御質疑ください。そして答えさせます。
○山本一太君 岡田幹事長の発言は政府の方針なんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 岡田幹事長の発言は幹事長としての発言です。
○山本一太君 それでは、岡田幹事長の発言は民主党としての発言でしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 山本さんもよくお分かりのように、いろいろな場面で幹事長という重要な役目の方は各党といろんな議論をするので、それを内容的に聞かれたことについては、私は政府の立場は今お答えいたしました。 しかし、一つ一つの、場合によったら交渉事になるのか何か分かりませんが、一つ一つの言葉を、こういう言葉を使っちゃいいとか悪いとか、そんなところまで幹事長に対して言っていたら、それは幹事長としては仕事ができませんから。ですから、内容的には、何度も申し上げましたように、子ども手当について現在国会で審議をお願いしているのが最善だと、それ以外のことを今政府として何か考えているかと言われれば、考えておりません。
○山本一太君 いや、愕然としました、総理の統治能力のなさは。幹事長の発言すらコントロールできないということです。 蓮舫大臣、お聞きします。蓮舫大臣、この所得制限を子ども手当に入れるということについては賛成でしょうか、反対でしょうか。
○国務大臣(蓮舫君) 突然のお問合せでございますが、現段階で私どもがお願いをしている子ども手当法案の中では所得制限という考え方は入れておりませんので、私はその政府の方針でお認めをいただきたいという立場でございます。
○山本一太君 そうすると、岡田幹事長ともし総理が所得制限を入れるということにしたら、蓮舫大臣、政治家として最後まで反対を貫かれますね。
○国務大臣(蓮舫君) いろんな意見があるということは、むしろ政党としては健全だと思っているんですが、ただ、子ども手当は私たち民主党にとっては非常に思い入れの強い政策でございます。そこにおいて、また国会の現段階の今のこういう状況もあります。我々の強い思いはあるんですけれども、それが法律案としてまずはお認めをいただきたいというのが私ども政府のまずはお願いをしているところでございます。その上で、政党として、幹事長が今発言をしたそうでございますが、民主党としてどうするかというのはまだ決めていないと思っています。 これ、是非官房長官等に確認をいただきたいんですが、岡田幹事長個人の発言が民主党の発言ではないと認識をしておりますので、その先の仮の話において、私はお答えをする立場にはありません。
○山本一太君 今、蓮舫大臣、重大なことをおっしゃいましたが、岡田幹事長の個人の発言は党の発言とは限らないんでしょうか。
○国務大臣(蓮舫君) 幹事長が決めたことが全部民主党の政策になるのかと。これは、民主党の中には部門会議があります。その部門会議において積み上げたものを民主党の政策として決めてきました。ですから、幹事長が言ったことが民主党の党内の正式な手続を経て政策になっているとは私は認識はしておりません。
○山本一太君 そうすると、民主党の政策を体現していない幹事長がNHKの討論会に出て民主党の立場から発言するというのはおかしいということになるじゃないですか。
○委員長(前田武志君) 枝野官房長官。枝野官房長官。(発言する者あり) ただいまの御質疑は、立場上、官房長官が答えるべきだと思います。
○国務大臣(枝野幸男君) 民主党の幹事長におかれましては、当然、例えば国民の皆さんに対してお話をする、野党の皆さんとお話をする、そういうことに当たって、党としての最終的な決定を踏まえての御発言をされる場合と、そして幹事長の責任において、様々な状況が、特に野党の皆さんとの関係において様々な条件が整えば、党内においてこういった方向でまとめていくという方向での幹事長としての意向、意思をお示しになるケースと、様々なケースがございまして、先ほどの蓮舫大臣のお話はそういったことを踏まえたものだというふうに理解をいたしております。 子ども手当の問題については、現時点で党の方から、岡田幹事長の方から具体的に何か私の方あるいは内閣の方にお話ございません。内閣として、原案を是非自民党の皆さんにも御賛同いただき、速やかに成立させたいという希望をずっと申し上げてきているところでございまして、そうしたことを踏まえながら、岡田幹事長として党の立場で様々な対応をされているものと認識をいたしております。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 山本一太委員、ただいまの質疑の内容は、内閣においては官房長官がお答えになるべきかということで指定をいたしました。もう一度だから蓮舫大臣に聞いて……(発言する者あり) ちょっと簡単に。というのは、枝野官房長官がお答えになっている間、趣旨についてもう一度確認した方が答えになる。蓮舫大臣、答えられますか。蓮舫大臣、今の御質疑。
○国務大臣(蓮舫君) 今、官房長官の答弁申し上げたとおりだと認識しております。
○山本一太君 民主党はこの提出された法案を認めていないということなんでしょうか、総理。
○国務大臣(枝野幸男君) 内閣として国会に提出している案がベストのものと思っておりますので、是非皆さんにも御賛同いただきたいとお願いを申し上げておりますし、岡田幹事長を始め民主党、党においてもそういった思いを共有をして、各党の皆さんに御理解を得るべく、幹事長において努力をしていただいているものと認識をいたしております。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 分かりました。お下がりください。 それでは、菅総理大臣。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど官房長官から答えた以上のことはないと思いますが、もしあれでしたら、本当に何をそれ以上答えればいいのか、もしあれでしたらもう一度御質問ください。
○山本一太君 今、今日、総理のこの御答弁聞いて、もうちょっとまともな与野党間協議というのは幹事長同士ではできないということがよく分かりました。 これ、もうずっと続けてもしようがないので、次に行きたいと思います。 総理、なぜ与謝野経済財政担当大臣を任命されたんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) やはり社会保障・税の一体改革という問題で大変高い見識をお持ちで、志もこの問題についてしっかりやってこられた方だと、そういうふうに考えて、私から内閣に入ってほしいということをお願いを申し上げました。
○山本一太君 その総理が三顧の礼を尽くして起用した与謝野大臣にお聞きします。 与謝野大臣、あなた、七月の参議院選挙の際に街頭演説で、この政権は全共闘時代の新左翼崩れが集まってつくった政権だとおっしゃいました。この発言、事実ですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 文書見せてください。
○山本一太君 じゃ、もう一回聞きます。 与謝野大臣は、前回の参議院選挙の際に街頭演説で、この政権は全共闘時代の新左翼崩れが集まってつくった政権だとおっしゃいました。これは事実ですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 私の演説は、あらゆる演説は、そのときの認識を正確に、自分の認識を申し上げているつもりです。
○山本一太君 今もその認識は、大臣、変わっていないということですね。
○国務大臣(与謝野馨君) そのようなことを認識しなくていい日々を送っております。
○山本一太君 与謝野大臣が、この政権を全共闘時代の新左翼崩れが集まってできた政権だと、そう認識した理由を教えてください。
○国務大臣(与謝野馨君) 私はどちらかというと全学連の世代に属しておりますが、その後の世代は、我々は全共闘世代と呼んでまいりました。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 一々、だからもう少し質疑を変えて、引っ張り出すような質問をしてくださいよ。いや、だから、分かっていないんだから。(発言する者あり) 山本一太君、もう一度質問の趣旨を通るように質疑してください。(発言する者あり)お帰りください。質疑を続けましょう。
○山本一太君 与謝野大臣は、なぜこの政権が全共闘時代の新左翼崩れが集まってつくった政権だと、そういうふうに思われたんでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) それは、選挙の演説としては、私が思ったことを思いっ切り言っただけのことでして、それは選挙特有の演説でございます。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 山本一太君、山本一太君、与謝野大臣は、大臣なりのお答えをしました。それに対して異議あるなら、もう一度角度を変えてその質疑に対して質疑を、再質疑をしてください。
○山本一太君 それじゃ、与謝野大臣、選挙のときは何言ってもいいということでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) そんなことは言っておりません。私があなたに申し上げたのは、私は自分が感じていたことを正直に選挙のときに……
○山本一太君 だから、何でそう感じたのかと聞いたんですよ。
○国務大臣(与謝野馨君) それは、私の言葉を聞いて山本先生御自身で解釈をしていただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 森筆頭。(発言する者あり) もう一度答弁させます。もう一度答弁させます。理事さん方、お戻りください。理事さん方、お戻りください。(発言する者あり)
○国務大臣(与謝野馨君) 先ほども申し上げましたように、私が選挙の最中に言ったことは、私の思いを言ったわけでございます。仮にこの点はどういうふうに思っているのかという御疑問があれば、それはお答えできるものもあるしお答えできないものもあると思います。(発言する者あり)
○山本一太君 与謝野大臣は、民主党政権は新左翼崩れの集まりだとおっしゃったんです。その認識は変わっていないとおっしゃったんです。この新左翼崩れというのは、具体的にはどなたを指しているんでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) そのときの私の感じを言っただけでございまして、特定の個人を指して言っているわけではございません。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 特定の個人じゃないというのが答えじゃないですか。(発言する者あり)
○国務大臣(与謝野馨君) 私は、全体の印象を選挙のときに申し上げたわけでございます。
○山本一太君 与謝野大臣のおっしゃった新左翼崩れというのは菅総理のことでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 特定の個人を想起して物を申し上げていたわけではないということを申し上げたんです。
○山本一太君 あなた、自分の発言に全く責任を持っていない。本当に私は驚きました。 それでは、もう一つお聞きしたいと思います。あなたの今の議席は、前回の衆議院選挙の小選挙区で落選して、自由民主党の比例区の比例の枠の復活で当選をされたと、そういうことですね。
○国務大臣(与謝野馨君) 私に対する処分は、私が離党のときに除名を受けておりますので、自民党と私との関係はそこで切れております。
○山本一太君 あなたは自民党の比例区の議席で当選したんですね。そのあなたは、自民党を離党してたちあがれ日本に行って、一緒に民主党を倒そうと誓い合った仲間を裏切って一人だけ大臣に収まっている。これ、政治家として筋が通らないと御自分で思いませんか。
○国務大臣(与謝野馨君) 私は、自民党の時代から考えていた自分の信念を実現するために菅総理の下で閣僚をやっているわけでございまして、別に政策的な信念を曲げて仕事をやっているわけではありません。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) お静かに願います。質疑者の質疑が聞こえなくなります。
○山本一太君 大臣ね、私は自民党の処分なんか聞いていないんです。あなたの行為は三重の裏切りなんですよ。自民党公認候補であるあなたに投票した人、それから同じ小選挙区で戦って海江田大臣を応援した人、そして自民党の比例区で自民党と書いた人、こういう人たちに対する三重の裏切りだと、こういうお気持ちはありませんか。
○国務大臣(与謝野馨君) 私は、きちんと国民のために仕事をすることが国民に対する政治家の責任であって、私は、山本先生のような御非難はあると思いましたが、あえて自民党時代のやっていた仕事の延長線上で仕事をやっているわけでございます。
○山本一太君 菅総理の政策に共鳴して大臣やっているというんだったらば、議員バッジ必要ないじゃないですか。民間大臣としてやってください。
○国務大臣(与謝野馨君) これは衆議院でお答えいたしましたけれども、そのようなつもりはございません。
○山本一太君 なぜ議員バッジにこだわるんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 仕事に必要であると思っているからです。
○山本一太君 なぜ必要なんでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 政策を進める上でやはり国会議員という地位が私は必要だと思ったからです。
○山本一太君 片山大臣は議員バッジなくても立派にお仕事されているじゃないですか。そこはどうなんでしょうか。
○委員長(前田武志君) 山本委員、どなたにお聞きでございますか。
○山本一太君 与謝野大臣です。与謝野大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) 私が必要だと思ったからです。
○山本一太君 個人の欲望のために有権者が裏切られるということは、これは大臣、あってはいけないことだと思います。これ、あなたが辞めれば自由民主党の議員が当選するんです。この場所で議員バッジを外して、民間大臣として専念すると言ってください。
○国務大臣(与謝野馨君) 残念ながら、そういうことはいたしません。
○山本一太君 その理由を教えてください。
○国務大臣(与謝野馨君) 私がそう思っているからです。
○山本一太君 本当にひどいよ。
○委員長(前田武志君) 与謝野大臣、もう少し丁寧な答弁を求めます。与謝野大臣。(発言する者あり)お静かに願います。お静かに願います。
○国務大臣(与謝野馨君) 私の考えで、国会議員を続けることが税・社会保障一体改革の案を作成するために必要だと、そのように考えているので国会議員を継続しているわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 山本一太委員、続けてください。
○山本一太君 申し訳ありませんが、与謝野大臣、あなたがそのやろうとしていることは私は絶対実現できないと思います。どんなに政策の知識があっても、どんなに立派な理念を語っても、あなたには政治家としての信義がありません。それだけははっきり申し上げておきたいと思います。 それでは続けて聞きたいと思います。 あなたは、去年発表したこの「民主党が日本経済を破壊する」という著作の中で、あの民主党マニフェストは純粋に選挙用のフライフィッシング、これ、毛針、疑似餌に使う、釣りですけれども、こういう毛針だったと言っていますが、その認識は今でもお変わりになりませんか。
○国務大臣(与謝野馨君) 選挙ではよく政策が誇大に表現されることがあります。その当時私が自民党の、マニフェストを読んで正直に考えたことは、やはり民主党の掲げている政策には十分な財源的な裏付けがないと、またそのことは国民がなかなか分かりづらいことだということをそこに書いたわけでございます。
○山本一太君 その認識は今でも変わってないんですね。民主党のあのマニフェストは毛針だと大臣は思っていらっしゃるんですね。
○国務大臣(与謝野馨君) 表現は別にいたしまして、やはりこれらのマニフェストをできるということを考えるのは、財源の問題からいって相当な苦労が要ってしまうと。ただ、財源の問題は国民に御説明してもなかなか分からないところだろうということで、そういう表現を使ったわけでございます。
○山本一太君 答えになってないですね。 総理、民主党のマニフェストは、与謝野大臣がおっしゃったように財源の裏付けのない毛針だったんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 民主党のマニフェスト、〇九年マニフェストにおいて、私たちとしてはその方向で実現をしたいし、できるという考え方で掲げたところであります。一年半たちましたが、相当部分は実行段階に入っているわけでありますが、同時に、なかなか難しい部分もありますので、任期の半ばが近くなりましたので、改めて検証してまいるということをせんだっての大会でも了解をいただきまして、その作業に入ってまいりたいと思っております。
○山本一太君 与謝野大臣は子ども手当を含む一連の政策をやると消費税二五%以上になってしまうとおっしゃいました。今でもその見識は変わりませんか。
○国務大臣(与謝野馨君) 恒久政策には恒久財源というのは財政政策の第一歩だと私は思っておりまして、子ども手当を恒久化するためには、今年は何とか財源を集めて財源の手当てをしましたけど、これを恒久的な政策にするためにはやはり恒久的な財源を国民にお願いしなければならないと思っております。
○山本一太君 与謝野大臣、同じ著作の中で、あの事業仕分の仕分人は中国の文化大革命の粗暴な紅衛兵と二重写しになったとおっしゃっていますが、この認識も変わりないですね。
○国務大臣(与謝野馨君) 本は面白く書かないと読んでくださらないんで、多少面白い表現は使っていますけれども、ミクロ的に正しいこともやらなきゃなりませんし、マクロ経済政策、マクロ財政政策も正しくなければいけないと。マクロもミクロも正しい選択をするというのが私が言っていることでございます。
○山本一太君 事業仕分の人たちは中国の文化大革命の紅衛兵と同じなんでしょうか、それをお聞きしているんです。
○国務大臣(与謝野馨君) 児童手当についてそんなことは言っておりません。(発言する者あり)事業仕分……
○山本一太君 事業仕分です。
○国務大臣(与謝野馨君) ですから、事業仕分についてはミクロ的には正しいと、ミクロ的には。だけど、その事業仕分のミクロ的な作業がマクロ政策と整合的でなければならないというのが私の信念でございます。
○山本一太君 いや、だから、紅衛兵なのかって聞いているんです、今。
○国務大臣(与謝野馨君) 文化大革命のときの紅衛兵は、ミクロ的にその当時の指導者を指弾いたしまして、全体マクロ的なことは余りやっていないと、そういう比喩でございます。
○山本一太君 今のコメントについて、蓮舫大臣、どう思いますか。事業仕分人は文化大革命の紅衛兵と同じようなものだったということですけれども。いや、蓮舫大臣に聞いているんです。
○国務大臣(蓮舫君) その御本は私は読んでおりません。ただ、今、山本委員の引用で聞いておりまして、正直、そう気分がいいものではございません。
○山本一太君 与謝野大臣の考え方と菅総理の考え方、この政権のマニフェストは相入れないんですよ。与謝野大臣、総理の答弁をお聞きしながら私思いましたけど、与謝野大臣を使って実現できない約束破りのマニフェストをうまくごまかしてソフトランディングさせようという菅総理の試みは絶対に失敗すると思います。国民の目は節穴じゃありません。 もうこれ以上やっていてもいけないので、外交問題に行きたいと思います。 総理は北方領土の日である二月七日にメドベージェフ大統領の国後島上陸を許し難い暴挙と発言しました。この発言の趣旨に反対するものじゃありませんが、あえて暴挙という表現を使った理由を教えてください。
○内閣総理大臣(菅直人君) この北方領土の問題は長く六十五年間にわたって日ロ間、日ソ間の最大とも言える課題でありまして、私が就任して十一月の初めにメドベージェフ大統領が国後島に上陸されるということがあって、その時点でも、APECの折のバイの会談で私から抗議を申し上げました。そういうことも踏まえて、私としてその集会の場で私なりに感じていることを申し上げたところです。
○山本一太君 暴挙というのは一国の総理が公の場で使う表現としては非常に強いと思うんですね。英語で言うとアンフォーギバブル・アンド・レックレス・アクトです。ロシア語だとグルーボスチといって非常に相手をばかにしているということなんですけれども、こんなこと言ったら当然大統領も首相も強く、厳しく反応すると、こういうことを計算をして戦略的におっしゃったんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、日ロ間のこの領土問題というのは、私も過去の経緯もある程度改めてこの立場になってからいろいろ調べました。ある時期には、例えばエリツィン大統領と橋本総理の間でかなり前進の可能性ができた時期もあったように思いますが、その後必ずしも進展がこの十年余りなかったと。こういう中では、余り慌てて何かを求めようとするよりも、我が国の姿勢を明確にしておくことは私は一つの姿勢としてあっていいのではないかと、こういう認識を持っておりました。そういうことも含めて私の発言となったわけであります。
○山本一太君 ちょっとよく分からなかったんですが、暴挙という表現を使った戦略的な意図は何なんでしょうか、総理、もう一回ちょっと答えてください、分かりやすく。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げたように、私としてまさにメドベージェフ大統領が国後に上陸をするという行動はやはり我が国の国民の気持ちを無視する、踏みにじるものだと思いましたので。 戦略的云々ということに関して言われたので、今申し上げたように、日ロ間のこういった問題はそう簡単に今の状況で、特に領土問題は簡単に解決する状況にありませんので、やはりしっかりと日本の立場、日本国民の持っている感情も私なりに感じたところを申し上げたということであります。
○山本一太君 日本国民の感情を代弁したみたいなことを言うんですけど、国民の感情を代弁するだけだったら誰だってできますよ。やっぱり、政治リーダーというのは自分の発言が戦略的にどういう影響を与えるかということを考えて発言しなきゃいけないんじゃないですか。何で暴挙という発言をしたんですか、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げたところに私は答えているつもりですが、先ほど来より申し上げたように、いろいろな場面が今後も想定されます。しかし、今そう簡単にこの問題が前進する状況になかなかない中で、この時点で私なりに国民の感情を、私なりに感じた感情を伝えることも私は一つの、今日における我が国の姿勢を相手に伝える上で一つそういう意味があると、こう考えて申し上げました。
○山本一太君 総理の言葉からは全く戦略とか見通しは感じられないですよね。やっぱり、内閣支持率が落ちたと、ちょっとでも国民に受けのいいことを言わなきゃいけないと、それで暴挙ということを何も考えずに使われたと、もうこれしかないと思うんですね。総理がこれを言った直後から何か非常に悪いことばっかり起こって、これは本当に付け込まれたんじゃないですか。 メドベージェフ大統領は北方領土の軍備増強を指示する。今度は何か千島列島にミサイルまで配備する計画があるということなんですが、千島列島にミサイルが配備される計画については総理はどうお感じになりますか。
○委員長(前田武志君) まず前原外務大臣。
○国務大臣(前原誠司君) 報道ではそのようなことについては承知をしておりますけれども、実際どうかということについてはまだ確認は取れておりません。
○内閣総理大臣(菅直人君) 外務大臣が申し上げたとおりです。
○山本一太君 私は総理の、これ、いつものことですけれども、全く戦略性のない稚拙なレトリックで日ロ関係を悪化させたと、こういうことはもう間違いないと思うんですね。 これは二月十六日に、自民党本部の領土に関する特命委員会で外務省の上月欧州局参事官が言いました、現在の日ロ関係は戦後最低に近いと。これについては総理はどう思われますか。
○委員長(前田武志君) まずは前原外務大臣。
○国務大臣(前原誠司君) 累次この件については答弁をしておりますけれども、二〇〇五年以降、油の値段が上がったこともありまして、ロシアからすると、最果ての地であるこのクリルにもいわゆる経済開発計画というのが行われまして、それのフォローアップにかなりの高官、大臣が行っているということは事実でございます。 我々としては、今までの領土交渉というのはいろいろ紆余曲折はあったわけでありますけれども、四島の帰属を確定をして、そして平和条約を結ぶと。どうすれば今の国際環境、そしてロシアの財政状況、また大統領選挙が直前に控えている状況の中で、我々のこのスタンスをしっかり維持しながら、そして来るべきときにこの問題の打開を図るかということを、今種をまく時期であると私は考えております。
○内閣総理大臣(菅直人君) 日本の基本的スタンスは北方四島の領土問題を解決して平和条約を結ぶという、その原則を変えないで粘り強く取り組んでまいりたいと思っています。
○山本一太君 この総理の暴挙という発言、これはもう本当に外交戦略がない、見通しがない、ころころ変わる、これはもう鳩山政権から引き継がれた民主党政権のDNAなんですね。 この稚拙な本当にレトリックが日本の国益を害しているという例はほかにもあります。それはTPP、環太平洋連携協定です。このことについて、総理、まずTPPに対する総理のお立場を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) 昨年十一月に経済連携に関する基本的な方針というものを閣議決定をいたしました。 その内容を読み上げても結構でありますけれども、その中で、FTA、EPA、あるいは幾つかのWTOを含めたそういう議論に含めて、TPPについては情報を得るということを目的として関係国と協議をしていこうと、こういうことをその方針で決定をいたしました。
○山本一太君 六月までに交渉参加についての結論を出すというのが総理のお立場なんですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げた包括的経済連携に関する基本方針の中で、現在、TPP協定の参加国からいろいろ情報収集のための協議を行っておりますが、この交渉に参加するかしないかについて、入るか入らないかじゃありません、交渉に参加するかしないかについて六月をめどに結論を出すと、このように考えております。
○山本一太君 六月までに交渉参加についてするかどうか結論を出すということは、結論として交渉に参加しないという場合もあり得るということですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) つまり、交渉に参加するかしないかを決定するということでありますから、当然、参加する場合と参加しない場合があり得るということです。
○山本一太君 TPPについては民主党内にも根強い反対論があるようです。 鹿野農水大臣、政府として六月までに交渉参加についての結論を出すと、この方針は大臣ももちろん支持されているということですね。
○国務大臣(鹿野道彦君) TPPに交渉参加するかどうかということにつきましては、今総理から申されたとおりに、九か国の間に今いろいろと交渉がなされておるわけであります。そういう中で、当然のことながら、農林水産分野だけではなしに、二十四の項目にわたっていろいろと交渉がなされておる。そういうようなこの交渉の中身をいろいろ情報収集して、そして最終的に参加するかどうかというふうな判断をしていかなきゃならない、この方針に沿って、私も内閣の一員として当然そういう考え方に立っておるところであります。
○山本一太君 海江田大臣にお聞きします。 大臣、以前の新聞のインタビューで開国は歴史の必然だと発言しておられますが、今でもそう思っていらっしゃいますか。
○国務大臣(海江田万里君) そのように思っております。
○山本一太君 一部の報道にあるように、海江田大臣が名誉ある撤退もあり得ると言い出しているというのは、これは事実ですか。
○国務大臣(海江田万里君) 先ほど総理からもお話がございましたけれども、まず六月の時点でその交渉に参加するかどうかを決めるということです。この六月の時点で交渉に参加するということが決まりましたら、当然これは、今九か国ございますから、それに日本が入って十か国で真剣に交渉をするわけです。そのとき、もちろん日本は主張すべき国益もございます。そして、それがどうしても相入れない場合は、これは撤退ということも当然考えられるわけでございますから、そして仮にそれがうまくまとまった場合でも、今度はしっかりと国会での議論もございますから、そういうやっぱり全体的なところで、そして、しかも一つ一つのところで私どもはしっかりと議論をしていきたいと、そのように考えております。
○山本一太君 当初おっしゃっていたこととどうも政府のトーンが変わった気がするんですけど。 もう一つお聞きしますが、これは開国フォーラムですか、二月下旬にこういうものを始めたということなんですけど、総理、このフォーラムの目的は何なんでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 埼玉で最初のフォーラムを開かせていただきました。基本的には、昨年十一月に決めました包括的経済連携の基本方針、これについて政府の方から説明をさせていただき、同時に、それに対して様々なお声がありますから、それをしっかりと拝聴するというのが最大の目的でございます。
○山本一太君 そうすると、玄葉大臣、この開国フォーラムはTPP推進のための国内世論を醸成するんじゃなくて、六月に参加するかどうか、交渉に、それを決めるために意見を聞くと、こういう目的なんですね。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 確かに、新聞報道などではTPP説明会と、こう書かれるんですね。我々がいつも発表するときには、包括的経済連携に関する基本方針について説明をさせていただいて、お声をいただくと。 ただ、この間、フォーラムを実際に開いてみたら、TPPに関しての情報提供に対するニーズが非常に高かったです。したがって、そういったこともできる限り整理して、もちろん外交ですから申し上げることができることとできないことありますけれども、できることに関しては精いっぱい情報提供をしたいと、そういう思いでおります。
○山本一太君 私の質問に答えてください。 このフォーラムはTPP推進のための世論を醸成するんじゃなくて、この決定を下すための情報収集する会と、こういうことですね。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 必ずしもTPP推進と、そのことを目的としたフォーラムというわけでは元々ございません。
○山本一太君 今お聞きすると、随分政府の姿勢が慎重になってきたんだと思うんですが、こういう中で総理が、一月二十九日のダボス会議の講演で、第三の開国を目標として、六月を目途に交渉参加の結論を出すとぶち上げました。 菅総理、これは私、英文見ましたが、全体の文脈からすると、これ聞いていた人は、ああ、日本としては第三の開国でTPPを推進するんだと、そういうふうに取っていると思いますけれども、大丈夫なんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、山本さん自身読み上げていただきましたが、今案文は手元にありませんが、国内で申し上げているのと同じことを申し上げました。つまりは、六月には、その交渉に参加するかどうかを六月をめどに決めますということをその場でも申し上げました。
○山本一太君 ダボス会議の雰囲気とか総理のおっしゃった文脈から考えると、これは集まった方々は日本がTPPにも行くと国際公約したみたいに取られているんですよ。そのセンスのなさが問題なんですよ。 総理、答えてください。どう思いますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げたように、私が申し上げたことは、先ほど山本さんが読み上げられたとおりであります。
○山本一太君 総理の外交センスのなさには本当に私は驚くばかりなんですけれども、国際社会に対しては第三の開国とダボス会議で強調すれば、ああ、日本はもうTPPに行くんだなとみんな期待するんです。しかし、国内に対しては、これは民主党の中の反対も世の中の反対も押し切る覚悟もないと。これって、総理、普天間問題にそっくりなんですよ。 周りの期待をあおっておいて、結局できないということになったらどうするんですか、これ。これ、第三の開国は第三の鎖国にするんでしょうか。お答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) どういう意味で鎖国ということを言われたか分かりませんけれども、私が申し上げてきたのは、やはり我が国がこの十年ぐらいの中で、例えば隣国の韓国などに比べて、例えばEUとのFTA、EPA、あるいはアメリカとのFTAなど、そういう国々との経済連携がなかなか進まないで、大きい意味で私は立ち遅れているという認識がありました。また同時に、一般的に若者の海外への留学なども減っていて、やや内向きな形に日本がなっていると、これは私の認識であります。 そういうことを含めて、もっと日本が、あるいは若者が、日本人の若者が自信を持って世界に羽ばたいてほしいと、そういうふうに感じておりまして、そういうことも含めて申し上げたところです。
○山本一太君 総理、申し上げておきますが、この問題は本当に第二の普天間になりますよ。 総理が何とおっしゃろうと、あのダボス・フォーラムで演説したことを聞いたら、ああ、日本は第三の開国でTPPに行くんだとみんな思っていますから。これが駄目になったときに、結局できないことを言って駄目になったときに日本外交の被るダメージは極めて高いと、こういうことだけははっきり申し上げておきたいと思います。 最後の質問に行きたいと思いますが、総理、最近マスコミをにぎわせている自衛隊の情報保全隊というのを御存じでしょうか。知らないんですか、総理。知らないんですか、この問題を。
○内閣総理大臣(菅直人君) 情報保全隊の存在は知っております。
○山本一太君 知っておられるんだったら、それはどういう活動をやる組織なんでしょうか。自衛隊の最高指揮官ですからね。
○国務大臣(北澤俊美君) 自衛隊は、まずシビリアンコントロールがきちんと確立することが基本的なスタンスでありますが、それに対して、外部からの様々な働きかけ、あるいは内部に入っての働きかけ、そういうものに対して隊員を保全をしていくと、こういう基本理念であります。
○山本一太君 総理は情報保全隊の活動の中身を御存じだったですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 自衛隊の情報保全隊は、外部からの働きかけ等に対して自衛隊の部隊や隊員等を保全するため、関係法令に従って従来より適切な方向で活動していると、そういう趣旨の組織だと理解しています。
○山本一太君 今、役人の答弁をそのままお読みになったわけですが、一部のマスコミに情報保全隊が昨年、ひどい事務次官通達、これは後で時間があれば言いますが、自民党の佐藤正久参議院議員、宇都隆史参議院議員、それから元航空幕僚長等の講演会に潜入して現職自衛官の参加状況を監視していたと報道されました。北澤大臣、これは事実でしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) まず、その報道は事実ではありません。
○山本一太君 北澤大臣、もし事実でなかったのであれば、大臣も認めておられますが、宇都隆史参議院議員の講演会になぜこの保全隊の隊員がいたんでしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) お答え申し上げます。 これは衆議院の予算委員会でもお答えをいたしておりますが、宇都参議院議員の善通寺における会合については、保全隊の隊員の一人が買物に行った帰りにその神社の前を通って、日ごろ尊敬している先輩と会話を交わす中で、この会合に出ていいのかというような話をしたところ、その主催者の先輩がどうぞどうぞと、こういうことで、休日でもあるので参加をさせていただいたと、こういう報告が上がっております。
○山本一太君 大臣、前の答弁では、この保全隊員が主催者に仲人をしてもらっていたと、しかも、呼ばれたから行ったというふうにおっしゃっていましたけれども、それはそのまま説明のとおりなんでしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) これは、私が答弁をしたときには、保全隊がこの事実関係を調査をしたときにそういう形で上がってきておりました。そこで、指摘をされましたので再度調査をさせましたところ、仲人ではなくて、本人は仲人のような存在だというようなことを供述をしたということで上がってきたのが仲人になったと。 これは、極めて自衛隊の組織とすればずさん、ある意味ずさんな報告であって、大臣に上げるべきものではないということで、私の方からこの経過については強い指示をいたしておきました。
○山本一太君 この講演会の主催者の方にお話を聞きましたが、保全隊員を呼んだ覚えはないと言っています。仲人でもないと言っています。今の説明と違うと思いますけど、もう一度ちょっと御説明してください。
○国務大臣(北澤俊美君) 先ほど申し上げましたように、本人が仲人のような存在だと言って大変尊敬をしていたんで調査を受けたときにそういう表現をして、それを調査をした人間が仲人という記述で報告を上げたということであります。
○山本一太君 主催者の方はそんなこと言っていません。途中で、何か買物帰りか何かに会って、来ていいと、そんなこと言っていませんよ。説明違いますよ、事実と。
○国務大臣(北澤俊美君) これは、主催者の方がどう言っているかということは私はつまびらかではありませんが、その隊員の行動については私が申し上げたことが真実であります。
○山本一太君 その方の証人喚問を私は求めたいと思います。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議させていただきます。
○山本一太君 総理にお聞きしたいと思います。 竹島は日本の領土でしょうか。イエスかノーかでお答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 日本の領土です。
○山本一太君 外務大臣にも同じお話を質問させていただきます。
○国務大臣(前原誠司君) 我が国の領土であります。
○山本一太君 そうすると、総理、確認させていただきますが、韓国による竹島の占拠というものは国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠だと、こういうことでよろしいんでしょうか、総理。
○国務大臣(前原誠司君) 我が国の固有の領土でありますので、法的根拠がない形で支配されているということでございます。
○内閣総理大臣(菅直人君) 外務大臣の申し上げたとおりです。
○山本一太君 竹島は、歴史的事実に照らしても、かつ国際法上も明らかに我が国の領土ですから、総理、これは不法占拠ということでいいんですね。
○国務大臣(前原誠司君) 法的根拠のない形で支配されているということでございます。
○内閣総理大臣(菅直人君) 同じ答弁で恐縮ですが、外務大臣が申し上げたとおりです。
○山本一太君 それは、総理、不法占拠ですよね、どう考えても。 総理に聞いているんです、総理に。総理に聞いているんですよ。
○国務大臣(前原誠司君) 繰り返しの答弁になって恐縮でございますけれども、法的根拠のない形で支配されているということでございます。
○内閣総理大臣(菅直人君) 同じ答弁で恐縮ですが、外務大臣が申し上げたとおりです。
○山本一太君 総理、シンプルに聞きます。不法占拠なんですか、そうではないんですか。イエスかノーかでお答えください。総理です、イエスかノーかでお答えください。
○国務大臣(前原誠司君) 繰り返しになって恐縮でございますけれども、法的根拠のない形で支配されているということでございます。
○内閣総理大臣(菅直人君) 大変同じ答弁で恐縮ですが、外務大臣が申し上げたとおりです。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) お下がりください。 山本一太委員、今の外交案件にかかわる答弁について、外務大臣、菅総理がお答えをされていると思いますが、これ以上の答弁をお求めになるなら、もう少し観点を変えていただかないと同じ答えが返ると思いますよ。(発言する者あり) それでは、理事さん帰ってください。 議事を進めましょう。議事を進めましょう。前原外務大臣。
○国務大臣(前原誠司君) これ、山本一太議員、誠に申し訳ありませんが、何度聞かれましても政府としてのお答えは、法的根拠のない形で支配されているというお答えになります。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 前原外務大臣。
○国務大臣(前原誠司君) 何度も同じ答弁になって恐縮でありますが、法的根拠のない形で支配されているということでございます。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私も何度も同じ答弁になって恐縮ですが、外務大臣が申し上げたとおりであります。
○山本一太君 法的根拠のない占拠と不法占拠というのは日本語として違うんでしょうか。
○国務大臣(前原誠司君) 違うかどうかという判断は横に置きまして、今、法的根拠のない形で支配をされているということになります。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 前原外務大臣、もう一度御答弁願います。横に置かないで、大臣としての見解を。
○国務大臣(前原誠司君) 横に置かなくても、法的根拠のない形で支配されているという答弁になります。
○山本一太君 今のおかしいですよ。ちゃんとした質問ですよ。(発言する者あり)
○国務大臣(枝野幸男君) 竹島の法的評価の問題につきましては、先ほど来、総理、外務大臣が御答弁申し上げておりますとおり、法的根拠のない形で支配をされているということについての法的評価は、これは従来から一貫して日本政府の姿勢、そして評価として申し上げてきているところでございまして、この従来からの評価は全く変わるものではございません。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) お戻りください。議事を進めましょう。お戻りください。 前原外務大臣、もう一度御答弁願います。
○国務大臣(前原誠司君) 何度も同じ答弁になって本当に恐縮でございますけれども、法的根拠のない形で支配をされているということでございます。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 冷静に。 理事さん、その今おっしゃっていることをもう一度質疑者を通じて質疑をさせてください。届いていないです。(発言する者あり)委員長において質疑を続けさせますので。 それでは、内閣官房長官より答えさせます。
○国務大臣(枝野幸男君) 山本議員もよく御理解の上でお尋ねになっているんだろうというふうに思いますが、竹島の状況については、前政権以来一貫をして、どういう状態かという御質問に対しては、先ほど来外務大臣等が御答弁をしている、法的根拠のない形で支配をされているということで一貫をして統一をしておりますので、これ以上お尋ねいただいてもこれ以上の御答弁はできないことは御了解ください。
○山本一太君 同じかどうかだけ聞いているんですから、委員長。これだけ言ってください。同じこと言っているんですから、枝野長官は。
○委員長(前田武志君) 山本議員、外交関係の機微に触れることですから、ここまで何度も言っているわけですから、ここはこのまま……(発言する者あり)お戻りください。 議事進行いたします。
○国務大臣(枝野幸男君) 竹島の法的評価の問題につきましては、これは前政権以来、従来から、外交上の観点そして我が国の姿勢を一貫してぶれることなく申し上げるということから同じ表現で申し上げてきているところでございまして、それは法的根拠のない形で支配をされていると、こういうことで、前政権以来の外交的なあるいは我が国としての立場を一貫してぶれることなく申し上げてきているところでございまして、これ以外のことについては幾らお尋ねをいただいてもお答えできないことは、十分山本議員は御理解いただいているものと思います。
○山本一太君 枝野長官、前政権は不法占拠という言葉を使っているんです。もう一回お答えください。
○国務大臣(枝野幸男君) 公式の見解として私どもは一貫して、そして従来から法的根拠のない形で支配をされているという法的評価をしっかりと繰り返し内閣の見解として申し上げてきているところでございます。
○山本一太君 答弁変わったよ、答弁変わったよ。そうだよ、前政権以来と言ったよ。言いました。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 委員長において議場整理をしております。理事の皆さん、お戻りください。 山本一太君、もう一度御質疑ください、ちゃんと答えますから。
○山本一太君 枝野大臣、我々の政権のときは不法占拠と言っていました。それから、外務省のホームページには不法占拠と書いてあります。違うんだったら削ってください。
○国務大臣(枝野幸男君) 申し上げておりますとおり、政府の公式見解として、これは従来から一貫をしているというふうに引継ぎを受けております。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 山本一太君、質疑を続けてください。
○山本一太君 だって違うもの、言っていること。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 質疑が一々止まると流れにならないですから、委員長としても、是非質疑を続けてください。もう一度、もう一度質疑を続けてください。(発言する者あり)お静かに願います。ちょっと聞こえてなかったところもあるみたいだからね。 ちょっと冷静に。(発言する者あり) 速記を止めてくれますか。 〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(枝野幸男君) 繰り返しの御答弁になろうかというふうに思いますが、政府の公式の統一見解として、国会等でお尋ねをいただいた折には、先ほど来申し上げておりますとおり、法的根拠のない形で支配をされているということは、これは一貫しているものだというふうに承知をいたしております。我が政権においてもその方針に沿って国会で御答弁を申し上げているところでございます。
○山本一太君 枝野官房長官がさっき言った前政権とは何を指しているんですか。
○国務大臣(枝野幸男君) まあ多分、政権交代の前後のことをお尋ねだというふうに思いますが、繰り返しますが、正確に申し上げますが、正確に申し上げますが、政府としての公式の統一見解として、国会等でお尋ねをいただいたときの答弁としては、それは鳩山政権の前の政権から、鳩山政権よりも前の政権から、先ほど来繰り返し御答弁させていただいている表現で御答弁をさせていただいているというふうに引継ぎをいただいております。
○山本一太君 だって、自民党政権から不法占拠って言っているんです。今、違うよ。
○委員長(前田武志君) その旨をちゃんと質疑をしてください、途絶えないように。流れでないと答えられないところがあります。(発言する者あり) 山本一太議員、どこがおかしいか、もう少し観点を変えて、どこがおかしいかを含めて、山本一太委員、御質疑をください。(発言する者あり) 質疑でございますから、質疑でございますから、もっとやり取りの中で御指摘をいただければいいと思います。議事進行は委員長の指示に従ってください。山本一太議員、どうぞ。
○山本一太君 枝野長官、自民党政権も含むとおっしゃいましたが、自民党時代は不法占拠と言っていたんです。答えてください。
○国務大臣(枝野幸男君) 正確に、先ほど来繰り返し申し上げておりますが、政府の公式の統一見解として、国会等でお尋ねをいただいた折には、先ほど来申し上げている、法的根拠のない形で支配をされているということで統一的にお答えをしてきているというふうに引継ぎをいただいております。
○山本一太君 前原外務大臣、私も日韓関係大事だと思っているんです。戦略的パートナーとしても特に安全保障の問題は大事だと思っているんです。でも、主権の問題を譲っちゃいけない。前の政権がずっと不法占拠と言っていた言葉を変えちゃいけないんです。それは間違った考え方だということを申し上げたいと思います。 最後に言いますが、今日、与謝野大臣から全くまともな答弁が返ってきませんでした。この質疑で、民主党のマニフェストが完全に破綻していると、菅総理のリーダーシップもないと、政権担当能力も統治能力もないと。私たちは、これから一か月の予算委員会の質疑で必ずあなたたちの政権を倒します。そして、選挙に持っていくことが日本を再生させるための最大の早道だと思っています。 総理、倒される前に国会を解散して国民に信を問うたらどうでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、国民の皆さんにとって、せっかく景気が少し回復しつつある中で、予算を審議をしていただいているこの重要な予算委員会であります。まず、予算について徹底的な議論をしていただき、そして予算を成立させていただき、それを執行させていただくことが私は国民の大多数が願っておられることだと、このように確信をいたしております。
○山本一太君 あなたが退陣して選挙で政治をリセットすることが国益だと、このことだけ申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。林芳正君。
○林芳正君 自民党の林芳正でございます。 随分乱暴な答弁で時間がかなり押しております。もう少しきちっと質問に簡潔に答えてください。参議院は、御存じだと思いますが、往復ではありません、片道ですから、幾ら長々とくだらない答弁しても我々の時間は減りませんから、そのことをよく閣僚の皆さんは承知の上で答弁していただきたいと思います。 一問だけ午前中にやらせていただきたいと思いますが、(資料提示)これ、この間の予算委員会でも使わせていただきましたが、一行だけ追加をさせていただきました。 TPPについて先ほど議論がありましたけれども、二〇一〇年の三月に米国が新たにTPPの交渉に参加しています。しかし、その前の十一月にオバマさんがサントリーホールで演説されたときには、まだTPPの皆さんとエンゲージしていくと三人称でTPPのことを語っていた。しかし、何の反応もないので三月に決めた。そして、十月に総理は所信でそれをおっしゃっておられますが、その間に、実は六月十八日、菅総理になられて直後でありますけれども、新成長戦略を閣議決定されておられます。 この閣議決定にこういう工程表があります。今からFTA、どうやっていくか。二〇二〇年にFTAAP、アジア太平洋自由貿易圏を進めていきます、これが今から菅内閣がやっていく閣議決定、工程表ですが、この中にTPPと一言でも書いてありますか、菅総理。
○国務大臣(玄葉光一郎君) TPPについては書いてないと思いますけれども、FTAAPについては書いてございます。
○林芳正君 総理、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 昨年六月の新成長戦略では、東アジア共同体構想の具体化の一環として、アジア太平洋自由貿易圏、FTAAPの構築のためのあり得べき道筋を探求すると、このように書いてあります。
○林芳正君 続きはゆっくり午後にやりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○委員長(前田武志君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十四分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成二十三年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。林芳正君。
○林芳正君 午前中に引き続き、質疑を続けたいと思います。 午前中に、放送間際にちょっとこのパネルを見ていただきましたが、六月にお出しになった新成長戦略、総理が総理に就任されて間もないころの閣議決定でございましたが、ここにはTPPの文字がございません。そのことを先ほどパネルでお示ししましたが、十一月、オバマ大統領が二〇〇九年に来られてTPPということをサントリーホールの演説でおっしゃっておられます。その後、小沢訪中を挟んで、三月十五日には米国が新たにTPPの交渉に参加しておりまして、その後、六月に新成長戦略、十月一日に総理の所信表明演説でTPPというのが初めて出てくるわけですが、総理、TPPという言葉を初めてお聞きになったのはいつごろだったでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私もオバマ大統領のサントリーホールのスピーチを聞いておりまして、たしかそのときが初めてではなかったかと思っております。
○林芳正君 さすがですね。このときはまだTPPという言葉は世の中に余り広まっていなくて、ホワイトハウスの公式な翻訳でも太平洋を越えたパートナーシップ諸国というふうになっておりますから、よっぽど英語のヒアリングが良くて、この英語の方のトランス・パシフィック・パートナーシップというのをお聞きになったと、こういうことだと思いますが。 それでは、TPPをそのときから御存じで、三月十五日に米国が新たにTPPの交渉に参加するということは、当然御存じでしたね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 率直に申し上げて、それほどヒアリングがよくできるわけではありませんが、あの講演の中でそうした話があったということを、その場というか、それから後、その講演についてそういう中身が入っていたということを改めて確認をしたところであります。 私自身、三月十五日に米国が新たにTPP交渉に参加するというその時点でそのことをきちっと把握していたかどうか、必ずしも時系列的に全部いつ頭に入ったかというのが全部記憶はしておりませんが、必ずしも明確には覚えておりません。
○林芳正君 内閣の最も大事な平成の開国、TPPについてそれほどの御認識だったということが今はっきり分かりました。 それでは、六月十八日に内閣総理大臣としてお決めになった閣議決定にTPPを書かなかったのは、菅総理、どうしてでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほども申し上げましたが、昨年六月の新成長戦略の中に、東アジア共同体構想の具体化の一環として、アジア太平洋自由貿易圏、FTAAPの構築のためのあり得べき道筋ということを盛り込んでおります。このFTAAPというのは、もちろん林議員御承知のように、アジア太平洋地域におけるマルチのある種の経済連携の大きな構想でありまして、その中身が幾つかの形があるわけですが、私の認識ではTPPという一つの考え方もこのFTAAPの道筋の一つの形であると、こう認識いたしております。
○林芳正君 TPPとFTAAPは一緒のものだという認識でよろしいですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) ですから、今申し上げましたように、アジア太平洋自由貿易圏を包括的な自由貿易協定として追求していく上でASEANプラス3とかASEANプラス6とかいろいろあるわけで、そういう幾つかの道筋の中の一つとして位置付けられるものと。だから、イコールということを申し上げているわけではありませんが、幾つかの道筋の一つとして位置付けられるものと、こう認識しております。
○林芳正君 これ、菅総理がお決めになった閣議決定です。最後のFTAAPは二〇二〇年までの全部をやった上での最終的なゴール、包括的な目標ですね。それのためのいろんな手段として、二〇一〇年、一一年、一三年と、ちゃんと工程表を作っておられますね。二〇一〇年、一一年にFTAAPの中の一つであるTPPをやるとどこに書いてありますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほども何度も申し上げましたが、FTAAP実現のための道筋の検討という項目は、この二〇一〇年、二〇一一年から二〇二〇年までに向かっての矢印のところにFTAAP実現のための道筋の検討ということが入っておりまして、先ほど申し上げましたように、FTAAPの道筋の中の幾つかの道筋の一つにTPPも含まれているという認識です。
○林芳正君 そうすると、この一番上のAPECにおけるFTAAPの議論を加速、道筋の検討、これにTPPが含まれるということでよろしいですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) ですから、先ほど来、一対一対応で申し上げているんではなくて、一つの考え方としてFTAAPという道筋の中に幾つかの道筋があり得るわけですから、そういう道筋の一つがTPPだということを先ほど来申し上げているところです。
○林芳正君 私は、ひいき目に見て、そこではなくて一番下の日米間の経済連携の在り方の検討、こちらの方が自然だと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 二国間での交渉ということについて、例えばEU、例えばオーストラリア、例えばアメリカ、いろんな国々との可能性があるわけですが、一般的に言って、この十年間、韓国などに比べてそういう国々とのFTA、EPAはやや立ち遅れた感じをいたしております。 そういう中で、確かにアメリカとの関係は大変大きな要素ではありますし、もちろんTPPがより大きく注目されたのもアメリカが加わるという方向性が出たからでありますから、内容的に言われている意味では林さんが言われることも分からないわけではありませんが、一つの枠組みの考え方として、私の頭の中の整理では、やはりマルチという形の中でFTAAPの道筋の幾つかの一つと、そのように考えております。
○林芳正君 それでは、FTAAPを最終的にやるためのこのラインでTPPが入っていくと。そうすると、ほかのASEANプラス3とかASEANプラス6、日中韓FTA、これは全部が最終的にFTAAPになるというふうに私はこの図を見るんですが、そうじゃないということですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 余り画一的にこのルートしかないとかこの段取りしかないということではありません。これはもう御承知のように、WTO自体が今年に全体のことをやらなければならないという考え方で、APECでもそういう方向性を決めました。 ですから、FTAAPは大変大きな方向性でありますけれども、こちらをやったらこちらをやらないという、そういう関係ではなくて、こちらを目指しながらこちらも目指していくというのは、今も現実にそういうやり方で、例えばEUとの関係などではTPPとも関係ありませんけれども、EUとのEPAの交渉を何とかスタートさせたいということで努力をしておりますし、ですから、そういう意味で、一対一対応というんではなくて、いろいろな道筋を前進させようというのがその後決めた十一月の閣議決定の内容になっております。
○林芳正君 本文にはこう書いてあるんです、四十四ページ、閣議決定の。 特に、東アジア共同体構想の具体化の一環として、二〇一〇年にAPECをホストする機会を通じて、アジア太平洋を広く包含するFTAAP、アジア太平洋自由貿易圏の構築のためのあり得べき道筋を探求するに当たって強いリーダーシップを発揮する、こう書いてありますね。東アジア共同体構想、懐かしい鳩山構想ですが、これの具体化なんです。 中国や韓国はここに当然、東アジア共同体なら入ってくると思いますが、TPPに入っていないのはなぜですか。
○国務大臣(前原誠司君) 先ほど総理がお答えをされましたように、FTAAPへの道ということで今具体的に議論しているのは、ASEANプラス3、ASEANプラス6、そして日中韓FTAというものも今議論をしているところでございまして、これについては二〇一二年、つまりは来年に研究結果が出るということでございまして、二国間のEPA、FTAも含めて同時並行的に進めていくということでございます。
○林芳正君 それでは、TPPはこれどこから出てきたと外務大臣はお考えですか、この中でいうと。
○国務大臣(前原誠司君) どこというよりも、これは林委員よくお分かりのように、このTPPの九か国のうちのほとんどの経済規模が、これはアメリカなんですね。アメリカについては、米韓FTAというものを一つの区切りとして、これからの自由貿易についてはTPPの枠組みをやると、こういう話が伝わってきております。 この……(発言する者あり)いやいや、TPPというものを通じてこれからやっていくということでありますが、先ほどからお話をしております、総理もされていますように、このFTAAPへの道筋をどう描いていくのかと、そして、もし自由貿易をやるのであれば大きな市場規模のところがやっぱり入らなければいけないということで、先ほどからお話のあったようなTPPというものがかなり具体化してきた。初め四つの小さな国でスタートしたものが、アメリカも入って今九か国になってきたということの中で、途中から私はそれが入ってきているものではないかという気がいたしております。
○林芳正君 よく分からなかったんですが、日米が主であるということでおっしゃったとすると、やっぱり、一番下、日米間の経済連携の在り方の検討、書いてありますね、これを検討した結果、TPPになったという意味ですか、今おっしゃったのは。
○国務大臣(前原誠司君) 今非公式協議がこのTPPで行われておりまして、これはまだ具体的な国名を申し上げられませんが、九か国以外、これは日本を含めると十か国ですが、十か国以外でもこのAPECの加盟国の中でTPPに関心を持っている国が出始めております。そういう意味では、このFTAAPへの具体的な道筋をどう描くかということが今議論されているところであります。 と同時に、実際にこのFTAAPに向かっていくためには、世界第一位の経済大国であるアメリカ、今は二位になった中国、そして三位の日本と、こういった国々がどのようなスキームを作っていくのかということは、これはルールメーキングも一つの外交でございまして、それをどのように我々として考えていくのかということが一つの大きなポイントだと考えております。
○林芳正君 先の話はまた後で聞きますけれども、結局、その六月の今の話をお聞きしてもよく分からない。六月十八日に閣議決定をしたことの方が、この十月一日の突然TPPが突如として現れるこの所信よりはよっぽど素直だと私は思うんです。いろんなことをやりながら、日米の在り方もやりながら、先の二〇年の目標がFTAAPであるという方が非常にすっきりしています。 なぜ突然十月一日に、その中に書いてもいなかったTPPが突然菅内閣の総理大臣の所信表明に現れたのか非常に不思議でならないんですが、総理、どうしてここで特出しを十月一日にされたんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私、昨年の六月の八日に総理に就任をいたしました。本格的な国会、臨時国会がこの十月からスタート、九月の終わりからでしたかもしれませんが、ありましたので、そうした、本格的な総理としての所信表明演説ということで、いろいろ、当然所信表明演説に何を盛り込むかは議論いたしますけれども、私の政権をスタートした中で、この問題の重要性を考えて盛り込みました。
○林芳正君 その前の年の十一月に聞いたときは英語でよく分からなかった。後でどなたかに聞いたら、何となくTPPというのをやっているらしいと。昨年、その前の年の十一月にはそれぐらいの認識だったことが、六月の閣議決定にも入らずに十月一日に突然出てきた意味を聞いているんですが、もう一度お答えください。総理に聞いています、所信表明ですから。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど来申し上げていますように、私が認識を、まあだんだんと深めたという言い方が果たしていいかどうか分かりませんが、少なくとも、日本がこうした経済連携においてかなりこの十年立ち遅れてきたという認識をだんだん強くしておりました。 そういう中で、財務大臣などを、私も昨年の一月というかその前の十二月から財務大臣になりまして、国際会議に出る機会も増えたりいたしまして、そういう中で、やはり日本がこの分野で立ち遅れているのは決して日本の国益にとって、将来にとって好ましくない、こういうことも認識の中にあって、そして、先ほど申し上げたように、私が総理になった最初の本格的な所信表明ということで、その重要性を考えて盛り込んだということであります。
○林芳正君 全く、ずっと言い続けていてこれだという信念が伝わってこないんですね。 十月二十八日、ベーダーさんが、訪日はしますけれども首脳会議に専念する考えで、バイはやらない、安全保障の共同宣言も出せないと、APECに向けてですね。したがって、本当は五十周年の日米の大事な年に安保の共同宣言を出すところがないので何かないのかというところにTPPがたまたまあったと、それにぱくっと食い付いてしまったのが十月一日だと思わざるを得ません。 そんなことでTPPを出してしまった結果、できなくなっていると、ますます難しくなっているという状況をよく思いを致していただきたいと思います。 ちょっと順番が変わりましたけれども、元々の最初にやろうと思っていた話です。 これは小坂先生からもやっていただきましたけれども、改めて見てみたいと、こうおっしゃっていた我々の修正動議ですが、よく見ていただいたということでございます。 先ほど鉄運機構の話がありましたけれども、総理、よく見ていただくと、鉄運機構、税外収入一・二兆円で落としております。ですから、一般会計の外になっている。その収入を見込まないでちゃんと収支が合うものを作っていますから、したがって、ほかの財源でそこをきちっと手当てするということになっています。お分かりいただけますか。
○国務大臣(野田佳彦君) そのパネルの一番下のところにも書いてあるとおりだというふうに思います。 要は、いわゆる基礎年金の国庫負担、三分の一から二分の一の臨時財源には、私どもはこれ鉄運機構の剰余金を充てましたけれども、御党は恒久財源を充てるという考え方だという御説明だと思います。
○林芳正君 今の財務大臣の説明、総理、お分かりになりましたか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げたのは、この組替え動議の左の下の箱の中に、基礎年金国庫負担二分の一の財源に鉄道・運輸支援機構の剰余金を充てず恒久財源とすると書いてあることは私もよく承知しております。 この恒久財源という意味がどういうことを意味しているのかということがよく分からないということを今日午前中申し上げたんです。
○林芳正君 野田財務大臣が分かっていらっしゃることが総理に分かってないということが今分かりました。 野田大臣は、ほかのところの歳入、我々、税収もほかのところも政府案にそろえています。本当はもっと我々がやったら税収は上がると思いますけれども、まあそこは同じ税収にして、歳出をほかのところを切るんですよ、四Kをね。だから、その分浮くんですよ。そこでやろうじゃないかと言っているんです。何で分からないんですか、そんなことが。
○内閣総理大臣(菅直人君) ですから、今申し上げましたように、そういう考え方ということはここに書いてあることは分かっておりますが、例えば恒久財源という場合に、私たちは必ずしも恒久財源にはこの鉄運機構はなっていないことは承知していますが、その前年度等も必ずしも恒久財源ではできておりませんので、この恒久財源というのが具体的にどういう中身の恒久財源なのかということについて、私はこれだけ見たのではよく分からないということを申し上げたんです。
○林芳正君 財務大臣をされた方とは思えないんですが。恒久財源というのは、この租税・印紙収入とか、税外収入のうち法律で、特例公債法で手当てしない部分はそこに入れてもいいと思います、そういうことを言っているんですけど、それ分かりませんか。
○国務大臣(野田佳彦君) だから、私ども、恒久財源を使って、基本的には臨時財源じゃなくて基礎年金の国庫負担三分の一から二分の一に上げたいという気持ちがありましたけれども、ただ、御指摘のように、私どものマニフェストの主要事項を四Kばらまきという考え方は、これは認識が違いますので、そういうものを外して恒久財源を取るという考え方がないものですから。 だから、総理のおっしゃりたいことは、具体的に恒久財源、じゃ、どうやって何をつくるのかというところの、抽象論では分かりますよ、このお話は。ただ、具体的にどこまでそれを割けるかというところにまだ戸惑いがあるんだろうというふうに思います。
○林芳正君 四Kをやめたくないというのは分かるんです、総理はね。だけど、四Kをやめたらこの財源は恒久財源でしょうと言っている意味も分からないということですか。総理、どうですか。我々の提案の説明をしています。
○内閣総理大臣(菅直人君) ですから、四Kという、ばらまきという形容詞が付いているので、余り私たちはばらまきというふうに認識しておりませんが、基本的には私たちもマニフェストにかかわる必要な財源はいろいろな無駄な経費などを削減する中から捻出をするという考え方に立っておりますので、それを別のものに振り向けたいと言っておられるその意味はその意味として理解しております。
○林芳正君 ですから、ばらまき四Kがばらまきかどうかという議論していません、今。子ども手当とか戸別所得補償とか高校無償化とか高速道路無償化、これは恒久財源でやっておられるんでしょう。だから、そのことをやめればその分恒久財源が浮くから、この中から幾らでも一・二兆円出るでしょうと言っているんです。お分かりですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) そういう意味では分かりました。
○林芳正君 そのことをこれを見た瞬間に分かってもらいたいんです。修正動議にはその説明も書いてあるんです。一応、お目を通されて精査をされたと言うから、午前中の何か発言は非常に理解に苦しんだわけですが、やっと今お分かりになっていただいたということですが。 改めて、この修正動議を党首討論で丸のみしたいとか見てみたいとかおっしゃって、熟議の国会だ、与野党協議をやらない野党は歴史に対する反逆だと、そこまでおっしゃって、これに対する議論の場を設けようというお気持ちは全くなかったんですか、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほども小坂議員にお答えをした中で、丸のみという言葉をさきの党首討論で申し上げたのは、一九九八年でしたか、金融国会の折に、当時の小渕政権が出していた法案に対して、我が党を中心に野党が出したものを、まさに法案でしたから、一字一句そのまま我が党中心の法案を当時の与党も賛成をされて丸のみをされた経緯を申し上げたときに、そういった意味で丸のみという言葉を使わせていただきました。 今、組替え動議を衆議院で出されたものについて、やはり大きなところで最も私たちが、何といいましょうか、合意し難いと思っていますのは、先ほど申し上げたいわゆるマニフェストの大きな項目、私たちは、子ども手当というのは少子化対策を含めたそういう問題として大変重要だと思っておりますし、農業における戸別所得補償も極めて重要だと思っておりますし、高校の無償化も重要だと思っておりますし、また、高速道路は今実験的検討ではありますが、それも重要だと思っておりまして、これらのものを全てなくしてしまうということを含む中で、そのまま分かりましたということにはならないと。 しかし、いろいろな議論は、私は大いに提起をしていただいたものをこの国会でお聞きをさせていただきたいと思っております。
○林芳正君 二つお聞きしたいんですが、譲るところが全くないのに与野党協議をする意味があるのか、それから、国会で議論をしたいんなら、なぜこれが出された後、衆議院の予算委員会で議論をしなかったのか、その二つお聞きします。
○国務大臣(野田佳彦君) 一般的に、予算の修正動議が出たときのその運びはやっぱり国会でお決めいただくということであって、要は、組替えを先に採決をして、その後討論をやって、その後政府提出の予算の採決に当たるということでありますが、その運びはまさに国会でお決めいただくことだと思います。
○林芳正君 もう一つ質問しています、もう一つ。総理、もう一つ、どこも譲れないのに協議をする意味があるかと。
○内閣総理大臣(菅直人君) ですから、林委員もお分かりのように、私たちとしては最善のものという形でお示しをしておりますので、今私が、ここは譲る余地がある、あそこが譲る余地があるとかいうことは私はこの場で申し上げることは控えますが、しかし議論として、具体的にこういうことについてはどうだという議論は大いに議論をさせていただいたらいいんではないかと、国会の場というのはそういうものだと私は認識しております。
○林芳正君 総理のおっしゃっている熟議は、自分の言うことをびた一文譲らない、ただ意見は交換しよう、だけど最後はこれで通してくれ、そういうことですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほどの例を挙げましたが、予算は一般の法案とは若干仕組みが違いますけれども、ねじれ国会というのは、これはよく御承知のように、金融国会のときもそうでしたけれども、当時はちょうど逆の立場でした。そして、当時の小渕政権は、衆議院ではブリッジバンク法案を通すことはできたんです。しかし、参議院に移ったら、野党全部が反対したらブリッジバンク法案は廃案になったんです。そこで、話合いをしようということで、衆議院の段階で話合いを繰り返して、最終的に当時の野党案を丸のみされたんです。 ですから、今、ねじれ国会というのは、今、林さんはどういう意味合いでその協議ということを言われたかもしれませんが、私が予算案を出した責任者として今の予算案がベストであるという姿勢で臨むことはある意味当然なんですが、それに対していろんな意見が出たときにそれをどう扱うかということも、これまた国会の中で大いに与野党を含めて議論をしていただければいいんじゃないでしょうか。
○林芳正君 議論をするだけで全く変える意思がないということはよく分かりましたが、例えば我々の組替えにはこれも入っているんです。 麻生内閣の最後でやった花粉を少なくする対策、百億円。木を植え替えて花粉を出ないようにしようというのを付けました。そしたら、何と民主党になって二億円に減らされました。百が二です。これを復活させれば、三百万本伐採三年間でやって、これを起爆剤として花粉を大量に飛散させる杉を半減できる、これを復活しようと、こういうのも入っています、書いてあります。これすら駄目ですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私も多少花粉症ぎみなものですから、大変注目をしてこの提案を拝見させていただきました。東京に限りませんが、三多摩は花粉がたくさん飛ぶものですから、私の近くであります。 少し事情を聞きましたら、私は、だからこの考え方は私自身大いに参考になる考え方だと思っております。ただ、この間の経緯を聞きますと、この枠組みの在り方が、細かいところは私自身もなぜなのかがもうちょっと調べなきゃいけませんが、せっかく組まれた予算がほとんど手が挙がらなくて実行されなかったと聞いております。だから、そういう意味では、結果として、たしかここに書いてあるのは、平成二十一年補正予算見直し作業の結果、平成二十一年執行分は四・七億円を除く約九十五億円を国庫に返納したと、こういうふうに報告を受けております。ですから、もっと効果的に、今、林さんがおっしゃるように、効果的な形になるということなら、これは一つの大いに、私としては大変魅力的といいましょうか、そういう中身だと、こう思っております。ですから、経緯はそういう経緯で、何らかの理由で使い勝手が悪かったのか、必ずしも執行されなかったという意味で減額されたんだと理解しております。
○林芳正君 大変な魅力のある提案で、やり方を変えてやってもいいんだという余地があるということでしたが、まさにそういうことを議論するのが予算委員会じゃないんでしょうか。ここでいろいろ議論しても全く変えないというんであれば、議論をする意味が本当にあるんでしょうか。ここで議論ができて、いいねということになったことは予算修正するという前提じゃなきゃ意味がないんじゃないですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 何度も申し上げますけれども、今私たちは内閣としてはこれがベストだというものを出しているわけです。また、私がもし、いや、それはいろいろな修正の可能性があると言われたら、じゃ、初めから修正して持ってこいとまた言われるに決まっているわけでありまして、つまりは、国会の中で議論して、いろんなルールがあるわけです、先ほどは法案のルールも言いましたけれども、例えば、残念ながらこの予算が参議院で通過しない場合に、それぞれの手続があるわけですから、そういうことを含めていろんな議論をしておくと。 しかし、今この段階であらかじめこういうものについて修正に応じます、応じませんと、私の、提案者の立場で申し上げるのは、やはり逆の意味で少し議論の、何といいましょうか、煮詰まっていく段階に逆に私はプラスにならないと思いますので、大いに議論をしていただいた中で最終的にそれをどう扱うかを国会というものを通してお決めをいただいたらいいんではないかと、このように思っております。
○林芳正君 何だかもう財務省のとりこになっちゃったような感じがするんですが、平成ではなくて昭和二十三年、昭和二十二年度のこれ補正ですけれども、国会で組替え動議が可決された例があるんですよ。ですから、この場でできるんです。しかも、煮詰まってからとおっしゃっているけれども、衆議院で煮詰まったから採決をしたんでしょう。それからここに来ているんです。 ですから、衆議院で議論し尽くして最後に出た修正動議を議論した例が国会であるんです。ですから、やろうと思えばできるんです、やる気がなければできないと、こういうことですけれども、どうですか。
○国務大臣(野田佳彦君) 昭和二十三年の片山内閣の事例は、私は余り適切ではないというふうに思います。昭和二十二年、二十三年、それぞれインフレで悩み、物価上昇のたびに補正予算を出していましたが、この組替え動議成立したというのは、与党の政調会長会議を官房長官がやっているときに、そこに出ていた予算委員長が抜け出して、抜け駆けで予算委員会を開いて急遽可決したというやり方なので、熟議でやった例ではないので、これはちょっと違うと思いますが。 それはそれとして、今、この参議院の御審議を、私どもはベストの予算案を出したと思っておりますけれども、胸襟を開いて議論をしていきたいというふうに思います。
○林芳正君 協議をしようとか胸襟を開くとか言うんだけれども、実際にやるつもりがなきゃ無駄ですよ。前例があるんです。確かにこれは社会党の左派と右派の当時の分裂で起こったことですよ。ですから、今の先生方のところとよく似ていると思いますけれどもね、要するに十六人抜けて予算委員会をやっちゃったということですから。 ですから、そういう前例であるけれども、やれるんです、ルール上は。どういう背景であったとしても組替え動議を可決した先例まであるんだから、やればいいじゃないですか、本当にやるつもりがあるんなら。そのやる胆力を聞いているんです。総理、どうですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 大変同じ答弁になって恐縮ですが、提案をしている立場でいえば、ベストなものを提案をさせていただいているわけですから、あらかじめやるやらないというよりは、やはり議論をする中で、先ほどの花粉の対策も、そのままの形では実際に実効性が従来上がらなかったという報告を受けていますので、そういう例えばことがあって、ここを変えてもらえば自分たちも賛成をしてもいいんだということが例えば出てくれば、それは党と党の間の議論としてはいろいろ出てくると思いますが、今、私の内閣の責任者の立場として、あらかじめ、こうできるああできる、こうするああするというのはまだ言うべき段階ではないと思っています。
○林芳正君 では、どうなったら言うべき段階が来ますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 実質的に参議院での予算審議は今日から始まったわけでありますので、やはり大きな項目、あるいは具体的なことについてだんだんと議論が、何といいましょうか、煮詰まっていく段階で、例えば先ほど林さんがおっしゃられたように、あるいはこの組替えに入っているその花粉症のように、こういう形なら効果的な形であり得るじゃないかということで、そういうものがそれぞれの大きい項目についても見えてくればそれは与野党の間で御議論いただくことになるのではないかと。その場合も、政府が先に出てというのではなくて、与野党としての御議論を国会でいただくことになるのではないか、こう考えております。
○林芳正君 大きな項目について全てお出ししています、これ、衆議院の最後のときにね。ここで議論をして煮詰まったら、じゃ、与野党でどこか別の場所でやってくれと。この場じゃないということですね、総理。
○国務大臣(枝野幸男君) 先ほど総理から九八年の金融国会の例を申し上げました。 法案ともちろん予算案は違うところが多々あることは承知をいたしておりますが、九八年の当時、私は野党側の交渉の担当をさせていただいておりましたが、その交渉をさせていただいた相手は当時の与党の自民党の皆さん、つまり、国会の内部において与野党間で協議をさせていただきました。その折、適宜、当然政府・与党という形で与党から政府、内閣の側と御連絡、御相談はあったものだろうというふうに想像いたしておりますが、基本的な合意は当時の与党の自民党や、そうですね、当時は自民党ですね、と私ども野党民主党で政党間の合意をしたというのがプロセスで、それに基づいて修正ということが行われました。 私どもはベストな案として予算案を国会に提示をいたしておりますが、これは国会で御審議をいただいているわけでございますので、国会における会派の中で様々な御議論があるだろうということは想定をいたしております。そして、そこで、当然のことながら、もしそういった議論がある程度の進展がある場合には与党から内閣の方に御相談があるものだろうというふうに思っております。
○林芳正君 今、大事なことをおっしゃったと思うんですが、今おっしゃった与野党協議は法案の採決の前ですね。長官、いかがですか。
○国務大臣(枝野幸男君) 九八年においては衆議院における採決の前に与野党の協議が行われたと聞いておりますが、まさにここは国会での御議論のやり方がありますので、内閣として今、私の立場で今、国会で御審議いただいていることについてコメントする立場ではございません。
○林芳正君 ですから、衆議院で予算の修正動議が出て、それについていささかでも協議、熟議をしてより良いものを作ろうという意思がもしあったとしたら、衆議院で予算委員会の採決をする前に与野党協議をしなきゃいけないんです。なぜ、そういうことが起こらなかったんでしょうか、総理。
○委員長(前田武志君) 枝野官房長官。
○林芳正君 総理に聞いています。
○委員長(前田武志君) 補足で。
○国務大臣(枝野幸男君) 党の方との連携の窓口、内閣としては私が担当させていただいておりますので。 これについては、まさに国会の運営、運びの問題として、国会において与党のそれぞれの皆さんが野党との皆さんの関係の中で御判断をされたものと認識をいたしておりまして、内閣の立場から何らかのコメントをする立場にはないというふうに思っております。
○林芳正君 党の代表としても、総理、同じ考えですか、今と。
○内閣総理大臣(菅直人君) 国会の運び等について、衆議院でそういう議論をどこまでするのか、先ほど内容的なことも申し上げました。また、二院制でありますので、参議院での議論もあるわけであります。余りあれこれ言うと逆にまずいかもしれませんが、一九九三年のときには、衆議院で通ったものが参議院で否決されて、たしか両院協議会でいろいろと新たな形で成立した現在の選挙法もあります。 まさに、国会という場がいろんな場を私は用意をしていただいておりますので、これからそういう議論がいい形で進展していけば、いろいろな形を国会のルールの中で御議論いただくことになることではないかと、このように思っております。
○林芳正君 少なくとも、党の代表として、修正動議が出たから採決をする前にこの問題について与野党協議をしろという指示を代表としてはされてないということですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 内容も含めて我が党の政調等の意見ももちろん聞きました。その結果、出された組替え動議のように、まさに丸のみということで考えれば、とても丸のみできる中身ではないという、そういう判断を党としてもしておりましたので、それ以上私から、そういう判断をした政調等に私の方からそれ以上の指示は特に申し上げませんでした。
○林芳正君 私は丸のみとは一言も言っていません。一歩も譲れないのかということなんです。一歩も譲れなければ、修正協議とか与野党協議ってあり得ないと思いませんか。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 分かって何度もお聞きになっているんだと思いますけれども、そのために国会という場があり、与野党の議論の場があるわけですから、今私が、それは党の代表ではありますけれども、やはり内閣として、予算を出した責任者の立場で、まだそうした、議論が今から参議院では始まる段階で、修正あり得る、あり得ないということを私の立場で申し上げるのは少しまだ早いんではないかと思っております。
○林芳正君 いやいや、ですから、予算案が衆議院で通った後にやったらもう遅いんじゃないですか。さっきからこの段階ではこの段階ではって、要するにこれを指一本触れずに、通るまでは何も言えないということですか、結局。
○内閣総理大臣(菅直人君) もうよくお分かりで言われていると思うんですが、余り過去の例やいろんな例を挙げても恐縮ですけれども、先ほども言いましたように、かつての金融国会でも同じような、ある種の逆の立場があって、それで当時の与党であった自民党は、政府が出したブリッジバンク法案の採決を延ばして与野党協議をされて、そして合意を得て法案が成立をしたんです。 ですから、そういう時間的なことももちろんありますけれども、この参議院の議論の中でそういう与野党の協議というものがもしできるとすれば、それは私は一般的には大変望ましいことだと、こう思っております。
○林芳正君 総理、人ごとなんですよ。一般的に望ましい、じゃないの。 前回の金融国会のことを余りおっしゃるから申し上げますけれども、採決を延ばして与野党協議やれという指示を出したんですよ、党の代表として、内閣総理大臣が。当たり前じゃないですか、そんなことは。それを自分でやらないで、何となく一般論で望ましいなんて、全くやる気がないとしか思えませんよ。 何で一言言えないんですか。修正動議が出たんだから、一回ぐらい会って話を聞いてみろと。党に指示されましたか。総理です。(発言する者あり)
○国務大臣(枝野幸男君) 詳細な与野党間での衆議院における話の経緯、採決に至る経緯について詳細を把握している立場ではございませんが、もし、もし内閣において、あるいは民主党の党首、代表でもある菅総理において一定の御判断が必要な与野党間でのお話があれば、あるいはその前提になれば、当然のことながら総理のところに御相談があったものというふうに思いますけれども、少なくとも私どもの知る限りにおいては、そうした状況で総理の御判断を仰ぐような状況ではなかったというふうに認識をいたしております。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 場外の傍聴議員におかれましては、もう少し静かにしてください。質疑が聞こえません。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げましたように、クエスチョンタイムの折に申し上げて、実質的にはその翌日か二日後に動議の中身を提示をいただきました。我が党は我が党なりにその中身を精査をして、話し合う余地といいましょうか、そういうものがあり得るのかどうかということも党の方でも御議論をいただいたと思っております。 しかし、その段階では、私たちが大きな柱としている四つのマニフェストについても全面的にそれは認められないという趣旨のことも入っておりましたので、これは議論をしてもとてもちょっと距離があり過ぎるということもあったと思います。そんなことで、結果としては衆議院の手続にのっとって採決が行われたと、こう理解しております。 そういう意味では、これから御党が衆議院で出された組替え動議の内容が更に、今日は具体的なその一部である花粉のことも提起をされましたけれども、そういう形でこの部分この部分という議論が更に進めば、場合によってはこの部分とこの部分なら我々の方も譲る余地があるとかないとか、そういう議論に政党間でなり得るということはそれはあるでしょうし、そういう相談が私のところに来た場合には、その中身を含めてきちんと対応してまいりたいと思っております。
○林芳正君 もう一度お聞きします。 これが出た段階で、お目を通していただいた、金曜日に、その段階で、少し採決をずらしてでもこれのための与野党協議をやれという指示は出してないということでいいですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げたように、内容的なことの判断も含めてそれは難しいという判断が党としてもありましたので、それ以上私から、それでもやれとかやるなとか、そういうことは申し上げておりません。
○林芳正君 党としての判断は、誰から総理に伝えられましたか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 基本的には政調で検討をしておりますが、私のところには、政調の検討を経てこういう中身であったということを秘書官からも見ましたし、そういう中で、私も直接見て、確かに皆さんが言われているような四つのマニフェスト全部を否定されているような内容についてはなかなか改めての議論の余地はないなという、そういうことを私自身、私自身判断をいたしました。
○林芳正君 政調会長はどなたですか。総理に聞いています。
○内閣総理大臣(菅直人君) 玄葉光一郎さんに政調会長兼国家戦略担当大臣をお願いしております。
○林芳正君 政調の話を最終的に責任を持って総理にお話しするのは玄葉さんだと思いますが、今のやり取りは、じゃ、総理と玄葉さんの間であったということでいいですね。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 政調幹部会で組替え動議の内容について議論をさせていただいて、今総理からもお話しいただきましたように、このまま受け入れるというわけにはいかないですねと。特に、総人件費の問題などは、一年でこの額というのはとても難しいということも含めて、一定の議論をした、そのことが秘書官を通じて総理に伝えられたということだと思います。
○林芳正君 これを丸のみするかしないかだけで判断をされたということですか。玄葉大臣。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 私自身が与野党協議を行うべきかどうかということについて判断を行う立場にあるかどうかということがあろうかというふうに思います。
○林芳正君 我々、一応、礼儀だと思って民主党の方には説明をしたいという申入れもいたしました。御返事はありませんでした。説明も聞かずして、これを四Kが全部駄目だからということで丸のみはできないから、したがって、もう一回も与野党協議をしないで採決をするということをお決めになったということですね、総理。よろしいですか、総理。
○委員長(前田武志君) まず玄葉担当大臣。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これ、国対というか国会の運びの話なので、政調幹部の議論については、そういう形で国対にも、あるいは総理にも間接的に伝えられたということはございます。
○林芳正君 この中身を協議するのは、政調会長ではなくて国対委員長がお決めになるということですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) いや、最終的に協議の場を設けるか設けないかということについて、私がその判断をする立場にあるかどうかということを申し上げたわけです。内容について協議せよということであれば、当然私が出ていって、あるいは何らかの形で関与して協議をさせていただくということになろうかと思います。
○林芳正君 要するに、これと政府案とのすり合わせをしようかどうか、する余地が全くないかあるか、その判断は玄葉政調会長なのか、国対委員長なのか、総理なのか、どうなっているんですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは、誰がと言われると、つまりは、そもそも私もその申入れをお聞きしておりませんし、そもそもですね、誰がと言われれば、それは最終的にやはり私ということではないというふうに思います。もし具体的な協議の場が設けられれば、それは私が責任を持って協議をさせていただきたいというふうに考えております。
○林芳正君 いやいや驚きましたね。あれだけもう補正のときから与野党協議、与野党協議、税と社会保障出たら与野党協議。何遍も聞いてきましたけれども、実際にやるときになったら誰がどういうふうにするか全く決まっていないということじゃないですか。こんなことで与野党協議なんかできるわけないじゃないですか。何で言うんですか、そういうことを、総理、党首討論で。総理に聞いています。官房長官の担当ではないそうですから、総理、お答えください。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) お静かに願います。
○内閣総理大臣(菅直人君) 党と党の問題と、院としてどのようにそれぞれの予算案や法案を処理していくかという問題、それぞれあるわけです。衆議院の段階でいえば、これをいただいたのがここに二月二十四日と書かれております。たしか二月二十四日、中央公聴会が終わって、二十五日が分科会になる段階だったと思っております。そういう国会の運営の、一般的に言えば相当の時間審議をした中で、終盤を迎えようとしていた段階でいただきまして、それで、内容的には残念ながらまあ丸のみといいましょうか、あるいはとてもそういう状況にはないという中で、国会運営のいろいろな運びも含めてそうした判断をさせていただいたということであります。 ただ、あえて申し上げれば、改めて今度は院が変わって参議院の場に出て、そしてこの参議院は野党の皆さんが多数を占めておられるわけでありますから、そういった中でそうした議論ができるようになればそれはしっかりと受け止めていきたいと、このことを先ほど来申し上げているところです。
○林芳正君 ということは、総理は幹事長や国対委員長がお決めになった日程はもう全く動かす力もないし意思もないということですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 余り一般論で言われて決め付けられても私も困るんですが、先ほど来申し上げていますように、内容的にもこれは余りにも距離があり過ぎて難しいなという判断も政調からいただいておりましたので、しかも衆議院の段階でやはりしっかり衆議院の予算の議論をやって、相当の時間の既に議論が進んでおりましたので、そういうものも総合的に勘案して、やはり衆議院のその段階ではこれ以上協議をするということに総合的な判断の中でならなかったということであります。
○林芳正君 総合的な判断は総理がなされたということですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 最終的に、何か明示的云々とかは別にして、最終的には私もそれでよしと、最終的判断は私がいたしました。
○林芳正君 判断をされて、一日も二日も延ばさずに、国対が決めたとおりの強行採決の日程でこの案については全く話をせずに採決をしていいと、そういう判断を総理がしたということですね。よろしいですね、それで。
○内閣総理大臣(菅直人君) 強行とかいろいろな言葉は私どもの認識とは違います。先ほど申し上げましたように、たしか一月の二十八日から予算の審議が始まって、ずっと審議を重ねて、中央公聴会も経て、最終的には分科会も一部始まってと、そういう一般的な意味の予算審議がある意味粛々と進んできた中での判断であって、何かその途中段階で、見解はいろいろありますけれども、私たちの認識としては、そういう十分な議論の上に組替え動議をいただいたけれども、なかなか話し合うところの距離感があり過ぎたということでそういう形を取ったということであります。
○林芳正君 結局、全くやる意思も能力もないということがよく分かりました。総理と話しても何も決まらないということがよく分かったような気がします。 税と社会保障についても、与野党協議をしようという前提で何かお取りまとめになっているようですが、ちょっと聞くのがばからしくなってきたんですけれども、一応質問を用意しましたのでお聞きしますが、四月と六月、四月に社会保障をまとめて、そして税と社会保障は六月と、なぜ二か月ずれていますか、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 社会保障の姿を四月にお示しをし、社会保障と税の一体改革について六月に一つの考え方をまとめてお示ししたいということをこの間申し上げてきております。 今、林さんの方から、なぜ四月、六月なんだという御指摘もありますが、やはりこの議論は議論の順番が極めて重要であると、このように考えております。そういった意味で、まずは社会保障のあるべき姿について大いに議論をして、そしてこういう姿が望ましいということがある程度見えてきた中で同時に、じゃ、それに必要な財源をどうしていくのかと、やはりそういうふうな議論の進め方がいろいろな合意形成をしていく上で大変重要ではないかということで、四月、六月という日程で作業を進めているところであります。
○林芳正君 要するに、まずどういう社会保障の姿にするかということを議論して、それが固まった上で負担の方の話をした方がいいという、そういう趣旨ですか。菅総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私もいろいろ参議院選挙のときに、御党が消費税について一〇%というものを出されたときに、それを参考にしてという表現をいたしまして、必ずしも、私としてはそれをベースに与野党協議をしようという意味で申し上げたつもりでしたが、私の表現力も不足していたのか、何かすぐにでも上げるような誤解もいただきまして、大変厳しい意見をいただきました。 ですから、そういうことも含めて、この議論は、まずは社会保障がこれから将来どうあるべきか、あるいは安定的にどうすれば維持できるのか、あるいはこの間、若い人たちのことについてももっと考えるべきではないか、昨年十二月に我が党としてはそういう基本的な考え方も大枠まとめておりますけれども、まずそういう議論をしっかりやった中で税との一体改革について話を、議論を進めることが望ましいと、そう考えたからであります。
○林芳正君 説明能力がないんじゃなくて、総理、信念がないんだと思いますよ。 これ、二・二六事件の後の二月二十七日付けにいろいろそのことがあったんで、私感激をしたんですが。高橋是清は、私の尊敬する政治家ですけれども、漸減方針を変えず、軍事費は少し増えてしまったけれども、伸び率を四・四%に抑えた。そのときの見出しが、八十二歳おきなの頑張り・耐久王高橋さん、奇跡のだるま。二十一時間も閣議を続けて、しかし押し切ったと。これ、高橋是清です。 なぜ、七月にあそこまでおっしゃったんなら、その信念をずっと貫かないのか。ずっと言い続ければいいじゃないですか。なぜ途中でぶれるんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私自身、参議院の選挙で大きく敗退した中で、改めて党の方でこういった問題も含めて議論をいただきたいということで申し上げました。しかし、私が何か前言ったことを内容的に、いや、前言ったことはこうだったけどそれはやめたと、そういうことではなくて、やや私が問題提起したことが十分な理解がいただけなかった、唐突という言葉を時々皆さんも私に対して使われますが、そういうことも含めて反省をする中で、扱いについて改めて党の方での御議論もいただくということをしていただいたんであって、内容的に何か翻したということではありません。
○林芳正君 それで、党で御議論いただいて、たしか藤井先生だったと思いますが、中間整理を十二月六日に出しておられます。 資料でお配りしておりますが、「将来の社会保障がどのような姿になり、それによって個々の国民がどの程度のサービスを受けられるのか、その場合の税と社会保険料の役割分担や国民負担率などで見た国民負担はどの程度になるのかを明らかにした上で、国民の判断を得なければならない。」、これ、民主党の文書ですよ。「そのような考え方に立ち、社会保障の将来像と負担のあり方の提示を一体的に行うことを前提に、今回の抜本改革における税制の基本的な考え方を以下に示す。」、こう書いてありますよ。 さすが藤井先生だと思いましたけれども、今総理がおっしゃっていることと全く違うと思いますけれども、いかがですか。
○委員長(前田武志君) 野田財務大臣。
○林芳正君 総理の答弁に対して聞いています。
○委員長(前田武志君) 担当大臣、まずは。
○国務大臣(野田佳彦君) 先ほど総理がおっしゃったこととこれは全く矛盾しないと思います。四月までに社会保障のあるべき姿をまとめて、その制度設計を六月までにします。それを支えるための安定財源と財政健全化を一体的に六月に実施すると、まとめるということは、藤井調査会の中間整理と全くそごは生じていません。
○内閣総理大臣(菅直人君) 最終的に六月に一体的に提示をするという途中の段取りにおいて先ほど申し上げたことで、今財務大臣からも話がありましたが、何か矛盾があるとは全く考えておりません。
○林芳正君 四月につくったものを見ていただいて、それで一回御判断を仰ぐというようにおっしゃったから、違うじゃないですかと。負担の方を言わずにこれだけの社会保障をしますという判断だけでやったらおかしな判断になるから、負担も併せて提示しましょうというのが藤井報告ですよ。違うじゃないですか、全然。
○国務大臣(野田佳彦君) 社会保障の姿、方向性がないと、それを支える負担がどれぐらいになるかというのは決まりません。だから、四月にまず社会保障の姿を出して、それを支える具体的な制度設計を六月にやるということですから、重ねて申し上げますけれども、それはそごではないと思います。
○林芳正君 子ども手当もそうでした。先に配りますという方だけ決めたからこうなっているんでしょう。どういうことをやるか決めたら、幾ら掛かるか分かるじゃないですか。なぜ一緒に出さないんですか。
○国務大臣(野田佳彦君) 社会保障の安定強化のために社会保障のあるべき姿はつくります。その社会保障に、例えば消費税を含む税制抜本改革で、その使途はどこまでにするかというのを含めての制度設計を六月までということで、僅か二か月の差にそんなそごが生じるとは思いません。
○林芳正君 それなら、四月に決めた後、それを表に出さずに六月に一遍に出せばいいじゃないですか。なぜそうしないんですか。
○国務大臣(野田佳彦君) まずは社会保障に対する姿、全体像をまとめて、それについて御議論をいただくことも大事です。そこで一旦出しておいた上で、最終的な成案は、さっきから申し上げているとおり、その制度設計とそれを支える財源と財政健全の一体化は六月にまとめるということです。
○林芳正君 まさにそこが全然違うんです。幾ら掛かるかを提示せずに議論をするというところが間違っているんですよ。幾ら掛かるかも一緒に出して、メニューには時価じゃなくてちゃんと値段を入れていただいて、それで判断してもらわないからこうなってきたんでしょう。ですから、藤井調査会は一緒に出せと書いてあるじゃないですか。なぜそんな詭弁を使うんですか。
○国務大臣(野田佳彦君) だから、六月に一体で出るということですから、藤井調査会と全くそごは生じていません。
○林芳正君 四月と六月の間にあるのは地方統一選ですから、多分そういうことかなと思って聞きましたよ。そういうことをやるから、どんどんどんどん信頼を失われる。 高橋是清翁は凶弾に倒れましたけれども、葬儀のときに、幼児を背に子供の手を引く裏だなのおかみさん風の人々が多数を占めていたと。やっぱり国民は分かっているんですよ、そこを。厳しい財政をやっても、葬儀のときにこういう人がみんな来ていた。 総理はどうでしょうか。この間、毎日新聞にはこういうの出ていましたよ。伊達直人と菅直人。伊達直人は子供にランドセルを背負わせ、菅直人は借金を背負わせる。伊達直人は正体を語らない、菅直人は詳細を語れない。もうずっとありますよ。全部読むのは堪えないようなことがネットで飛び交っている。高橋是清と今のあなたとこれだけ国民は違うと思っている。 そのことを踏まえて、今からでも遅くないですから、本当の政治をやっていただくことをお願いして、私の質問を終わります。
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。世耕弘成君。
○世耕弘成君 自由民主党の世耕弘成でございます。 今大変問題となっております家庭の主婦の年金問題について、厚生労働大臣を中心にお伺いをしたいと思います。 当然、今女性が外で働いて、男性が家事、育児もやるというケースもたくさんあるということは前提として、物事を単純にするためにサラリーマン家庭の専業主婦という整理でお話をさせていただきたいと思いますが、サラリーマン家庭の専業主婦は年金の掛金を払わなくても将来は年金がもらえるようになっている。いわゆる自営業者の人が一号被保険者、そしてサラリーマン、公務員が二号被保険者というのに並んで、掛金を払わなくていいサラリーマン家庭の専業主婦は三号被保険者という整理になっている。 しかし、三号被保険者はあくまでもサラリーマン家庭で扶養家族となっている専業主婦が対象であって、旦那さんが脱サラして自営業者になったり、あるいは御自身がパートの収入が増えて扶養家族でなくなったら、これはちゃんと届出をして一号被保険者となって、月々一万五千円の年金の掛金の支払が必要になるという整理であります。 しかし、旦那さんが脱サラした、あるいは自分の収入が増えて被保険者としての資格を失っているにもかかわらず、手続をしなかったために三号被保険者のままになっている人がたくさんいるということが最近になって判明をした。この対応策として厚生労働省が昨年十二月十五日付け課長通知で現場に知らせたのがいわゆる運用三号という新しい制度でありますが、この制度のまず概要を御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 運用三号について概要を御説明申し上げます。 運用三号の取扱いとは、実際には第一号被保険者期間であるにもかかわらず第三号被保険者期間とされていた不整合記録について、現状の年金記録を尊重し、被保険者の過去の二年分を除き変更しないという措置を講じるものでございます。 不整合記録が発生したことについては、本人が届出を行わなかったと、こういうことに起因をするものでありますけれども、届出が行われなかった場合における旧社会保険庁の取組が徹底せずに、こうした記録が正しいものということと認められてきたことも踏まえる必要がございました。そうした中で、従来どおりに過去に全て遡って職権で記録を訂正することは、既に受け取られている年金が減少するなど、多くの年金受給権者や被保険者に不測の不利益を生じさせ、年金制度に対する国民の信頼を損ねることになるところでございます。 このために、この措置は、多くの方々の年金記録に不整合が生じていることと把握をした以上、これが分かった以上、可能な限り正しい記録に訂正をしていく必要がある中で、国民の皆様に大きな負担を強いることのないように運用しようとするものでございます。
○世耕弘成君 課長の通知を大臣に御説明いただいて大変申し訳ないんですけれども、今おっしゃった内容というのは、要するに、本来掛金を払わなければならない人を、二年間を除いて運用三号という新制度で掛金なしで年金を受け取れるようにしたということであります。 それは、過去の経緯はいろいろあるでしょう。しかし、この問題に関して、まず総務省の年金業務監視委員会が大変不公平な問題だという指摘をいたしました。衆議院の予算委員会でも随分問題になりました。特に大きな問題は、国民感情、不公平だということであります。真面目に払ってきた人に対して非常に不公平ではないかということです。 例えば今、例えばの例で、二十年前に旦那さんが脱サラして自営業者になった専業主婦の方というモデルケースでお話をしたいと思います。旦那さんが脱サラしたときにきちんと届出をしている人は、これまで二十年間、国民年金の掛金を毎月毎月払ってきていることになるわけです。一方で、今回のこの運用三号ができるまで全く手続をせずに今回の運用三号で救われる人というのはどういう形になるんでしょうか、御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 真面目にずっと二十年間努めてこられたその人については、現行の国民年金保険法が適用されるわけですから、そのとおり適用されると、こういうことでございます。
○世耕弘成君 払ってこなかった人は。
○国務大臣(細川律夫君) 払ってこなかった人については、これはその間運用三号が適用されるということで、その間そのとおり三号被保険者であったということを前提に支払われると、こういうことでございます。
○世耕弘成君 これ、要するに、二十年間しっかりと払っている人、これ今、月々一万五千円ですから、単純計算すると三百六十万払っているということです。ところが、今回の運用三号を適用を受けると、二年分払えばいいわけですから、三十六万円払っただけで二十年間国民年金の掛金を払っていたのと同じ扱いを受けるということになるわけです。 これ、不公平じゃありませんか。どうお考えになりましたでしょうか、厚生労働大臣。
○国務大臣(細川律夫君) 確かに御指摘のとおりのところがございます。ただ、この制度が始まった昭和六十一年、その当時からきちんと社保庁が届出をしてくれというようなことをきちっとやっていればこれはそういう問題も起こらなかったし、当人も、社保庁の方が三号被保険者として扱ってきたところもあるわけなんです。例えば、最近では、ねんきん特別便あるいはねんきん定期便、そういうものも三号被保険者としてきちっと扱ってきたと、こういうこともありまして、それは当人にとっては、自分は三号被保険者だと、こういうふうに思っていた、そういう方もたくさんおられるわけでありまして、それを、真実と実態とそれが違っているからといって、これを遡って全て駄目にするということについては御当人にとっては大変だと。とりわけ、裁定されている方、既に受給権者になっている、年金をもらっている方が、それについてその実態と元に戻して、今までもらった年金を返してくれ、あるいはこの先減額すると、こういうような扱いにすることは御当人にとってもこれまた大変な不利益を与えると、こういうことでございますからそのようにさせていただいたと、こういうことでございます。
○世耕弘成君 今大臣は善意の人であるという前提でお話しになりました。この点についてはまた別途お話をしたいと思います。また、私も救済策が要らないとは言っていません。何らかの救済策は要るだろうと思っています。ただ、これを課長通知でやったのがいいかどうかをまずしっかりと議論をさせていただきたいと思っています。 それで、もう一つ不公平な点がありますよ。運用三号の通知が出たのが昨年の十二月十五日です。じゃ例えば、二十年間手続をしてこなかった人が、この通知が出る前の昨年の十一月に年金を受け取るための手続で窓口へ行って、あっ、あなたこれ三号被保険者じゃありませんよと分かった場合、この人の扱いはどういうふうになったんでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) これは現行法が適用されたと、こういうことでありますから、その間、未納期間は未納期間として扱われると、こういうことでございます。
○世耕弘成君 結局、十一月にやった人は二年分しか払えないんですよ、現行法は二年しか遡れませんから。だから、受取金額が大幅に、十八年分は消えてしまって、二年分しか払えない。下手をしたら、二十五年の受給資格も満たさなくなって、年金そのものがもらえなくなる可能性がある。一方で、その二か月後の一月に手続した人は運用三号が適用されて二年分払えば年金が全部もらえるようになる。これ、不公平だと思いませんか。大臣、どうでしょう。
○国務大臣(細川律夫君) 確かにそういう点はございます。ただ現場での扱いが、現場での扱いが現行法できちんと実態に基づいてそれを訂正をすると、未納期間は未納期間できちっと計算をすると、こういうふうなことをやった人と、そうでなく三号被保険者として記録に記載されているそのとおり扱ったという方も多数おられると、こういうこともありまして、そういうこともひとつ考えていただきたいというふうに思います。
○世耕弘成君 とても納得できる不公平ではないということだと思います。 もう一つ、先ほどから大臣も二年間は払えるとおっしゃっています。報道等でも二年払えばという報道をされています。これ、二年払えば残りの期間全部もらえるということですか。それとも、二年払わなくてもいいということですか。どっちなんでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 二年払うということは、現行法は遡って保険料を請求できるのは二年間になっております。それ以前は請求できないんです、法律上。そういうことになっておりますから、二年間は払ってもらうと。それ以前については記録上の三号被保険者を尊重すると、こういうことに決めたわけでありまして、その二年間を払わなければそれは二年間は未納期間となるということでございます。
○世耕弘成君 今の質問の趣旨が分かっていない。もうちょっと分かりやすく言いましょう。 じゃ、二十年間全く三号被保険者のままで掛金を払ってこなかった人が窓口へ行った。あなた、二十年間分完全に抜けていますよと、取りあえず二年分払ってください、そうすれば二十年戻しますよと言ったら、その人が開き直って二年分払いたくないと、その代わりその前の十八年分は下さいと言われたらもらえるんですか。どうでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 窓口へ来られたというのは、これまでの現行法の……
○世耕弘成君 運用三号。
○国務大臣(細川律夫君) 運用三号ですか。運用三号は二年間払わなければこれは未納期間になると、こういうことでございます。それ以前は表面上記載どおり扱うと、こういうことでございます。
○世耕弘成君 いや、運用三号の通知を読む限り、そうは読めませんよ。二年間は払えるだけであって、二年間払わなくともその二年以上の分はもらえるはずですよ。年金が掛かっていたという推定になるはずですよ。これ、大塚副大臣の方が詳しいかも分からない。大塚副大臣、答えてくださいよ。(発言する者あり)じゃ、大臣に教えて答えてください。
○国務大臣(細川律夫君) 二年間については義務ではありませんから、二年間遡れると、こういうことでございます。ただ、年金事務所の方は、二年間は払ってくださいと、これは言うと思いますよ。だから、それ以前はちゃんとそれは、先ほど申し上げましたように、表面上三号被保険者としてもらえると、こういうことでございます。
○世耕弘成君 これね、テレビを御覧の皆さん、大変な不公平ですよ。二年分払わなきゃいけないという報道とか我々の言ってきたこととは違って、二年分は払わなくてももらえるんです、二年間捨てちゃったら。例えば三十年ずっと未納でいた人は二年分だけ払えば残りの期間全部もらえるんですよ。 これ本当におかしな制度だと思いませんか。せめてここだけでも改正すべきだと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(細川律夫君) 委員が御指摘になりましたように、これは不公平ではないかと、こういう御指摘でございます。 これは、衆議院の方の予算委員会でもそういう御指摘もございました。また、総務省の方の年金業務監視委員会、ここでの議論でそのような意見も出ました。 私も、そういう真面目に払ってきた人との比較では、これは考慮しなきゃ、公平性をきちっと考慮もしなければいけないと。それは委員の御指摘のとおり、そのことも考えなければ。しかし、また一方で、社保庁の方が三号被保険者としてそれが正しいというような形で取り扱ってきたということで、そのことについて当人がそれを信頼をしているということもありまして、それのこともまた考えていかなければならないという、そういう不整合事件だと私は思います。
○世耕弘成君 私は救済策は不必要だとは言っていません。必要だと言っています。しかし、ぬれ手にアワで、何も払わないで十年、二十年分の年金がもらえるというのは、私は本当におかしいと思っています。 もう一つ問題点、ちょっとお聞きをしたいと思います。 この課長通知には、平成二十三年、今年の一月一日から実施することとされたいと書いてありますが、この運用三号というのは今年の一月一日から適用されるという理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) はい、そのとおりでございます。
○世耕弘成君 しかし、公明党の加藤修一議員の出された質問主意書に対する閣議決定をした答弁書では、十二月十五日から一月三十日までの間に二千三百三十一人の人が申請をしたと書いてあります。これだと十二月十五日から受け付けたというふうに読めますけれども、どうなんでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) お答えいたします。 運用三号の取扱いにつきましては、通知を発出いたしました昨年十二月十五日以降に適用の申請を受付した方を対象としております。ただし、昨年十二月十五日より前に受付をして、処理を保留し、本年一月一日を経過してから運用三号を適用しているケースも一部ある可能性もございます。そういうことでございます。
○世耕弘成君 これね、すごい特権を与えるルールですからね。適用ルール、何月何日から適用されるんですか、これ。はっきりしていただかないと、人によって有利不利が発生するじゃないですか。どうなってるんでしょう、これ。
○国務大臣(細川律夫君) 適用は一月の一日と、こういうことにしておりますけれども、受付そのものが十六日から来ておりますから、それは同じように受付をしたと、こういう取扱いにしております。
○世耕弘成君 いや、しかしこの課長通知を受け取った現場の窓口の人は、これ一月一日からやってくれと書いてある。大臣もおととい発表された大臣談話では、一月一日から対応を開始したと書いておられる。これ、現場の人の判断で、親切な人はやってあげるけれどもそうじゃない人はしゃくし定規にやっちゃうんじゃないですか。どうなんでしょう。
○国務大臣(細川律夫君) 世耕委員の御指摘のように、現場でそのような形の取扱いがあったということについては、これは私はきちっとしなければいけないと思いますので、過去に遡ってこの対応をしてまいりたいというふうに思っております。
○世耕弘成君 これ、さらに、私が聞いた情報、手に入れた情報では、通達は十二月十五日ですけど、十一月十二日に説明会が現場向けに開かれている。で、やっぱりこれは目端の利いた親切な職員の人だったら、もうこの研修、説明会を受けた後から、申込みに来た人を、これはもうこっちの制度でやった方がいいですよって誘導してるはずですよ。そういうケースもあるというふうに聞いてます。 これ、大臣に、今日は要求してませんからいいですけれども、委員長にお願いしますが、二千三百三十一人の人がそれぞれ何日に窓口に来て何日に手続、処理をされたのかというのを明確に委員会として資料要求をしたいと思います。
○委員長(前田武志君) はい。理事会において受け止めました。
○世耕弘成君 その上で、一月一日より以前に明らかに適用されているとしたら、これ、大臣談話、一月一日から対応を開始した、課長通知、一月一日から実施することとされたい、これ全部撤回して修正をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(細川律夫君) これは委員御指摘のような問題もありますので、そこは私の方でしっかり対応していきたいというふうに思っております。
○世耕弘成君 このように、私が一問聞いただけで大臣談話が変わっちゃうんですよ。物すごくいいかげんな通知が行われていると言わざるを得ません。 それと、もう一つ。大臣は先ほど善意の方を前提とされていました。これなぜ、今百万人いると言われています、専業主婦の方で切替えをしてない方が。この方々がなぜ善意の人だという前提に立てるんですか、それを教えていただきたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 確かに、本来ならば一号被保険者でありながら三号被保険者と、こういうことになっている人については、これはいろんな方がおられると思います。中には自分が本来三号ではない、一号と思っていて、それで手続をしてない人もいるかと思います。しかし、それだったら、本来ならばこれは駄目なわけですから、一号に変わっていかなきゃいかぬわけですね、一号に変わってやっていれば年金がもらえるはずですから。したがって、変えていないという人については、変えなければいけない、変更しなければいけないということを知らない方、そういう方が、善意の方が多いんではないかと。これは当然、このことは予測をされるというふうに思うんです。 どれぐらい善意でどれぐらい悪意かと知っているということ、これについては、人数的なとかいうのは私の方では把握をしておりません。
○世耕弘成君 三号被保険者から一号被保険者に切り替えている人というのは毎年ちゃんといるんですよ。平成二十一年度には七十一万人、平成二十二年度上半期だけでも三十五万人。大体、毎年七十万人ぐらいの人はきちっと切替えをされているんです。 そして、私もこの間、年金業務監視委員会を傍聴してきましたけれども、そこへ出ておられた廣瀬年金記録回復委員会委員、この人は社会保険労務士でプロ中のプロですけれども、この人の証言によれば、ほとんどの人は自分で気付ける、真面目な人であれば気付ける。例えば、配偶者が脱サラした場合は、自分の健康保険は会社の健康保険から国民健康保険に切り替わるんだから、そのときに年金を変えなきゃいけないと気付くはず。それが気付かなかったとしても、処理をする市町村の窓口が必ず、これはあなた、年金の方もちゃんと三号被保険者から切り替えなきゃ駄目ですよということを必ず言うはずだと言っています。 この証言について、大臣、どうお考えになりますか。
○国務大臣(細川律夫君) この不整合につきましてはいろいろな段階がございまして、今、世耕委員が言われたような例というのは最近はよくやっているんです、現場の方も。それは平成十七年以降やっております。 それはなぜかといいますと、行政監視委員会の方から指摘がございまして是正を勧告されまして、それに基づいて社保庁がきちっと記録とそれから配偶者の記録とをよく照合いたしまして的確に処理をされていると、こういうことを聞いておりますが、それ以前はそういう形できちっとされていない。とりわけ、たしか平成十年以前ですね、昭和六十一年に始まって平成十年ぐらいまでの間はほとんど届出をしてくれというような、そういう勧奨もなく、もう言わばほったらかしの状況が続いていたと、こういう状況、十年から十七年に向けてもそういうような不十分な状況が続いていたと、こういうことがあるわけなんです。 しかも……
○委員長(前田武志君) 細川大臣、時間が押しておりますので。
○国務大臣(細川律夫君) ごめんなさい、ちょっと重要なところですから、済みません。 そして、社会保険庁の方は、その御本人に対して三号被保険者だという通知をずっとしているわけですから。だから、それは、ごく最近になって、ねんきん特別便とか、あるいはねんきん定期便、ここらも三号被保険者として表示してお送りをしていると、こういうことで、もらった本人は自分は三号被保険者だと、こういうふうに思った方もたくさんおられるだろうと私は思うんです。そういうことも考慮してこの制度は設計をされたと、こういうことを御理解をいただきたいと思います。
○世耕弘成君 これ、私は、性善説に立ってこんな大盤振る舞いの特例措置をとるのは絶対反対です。しかも、これ悪用することもできます、この運用三号というのは穴だらけですから。 例えばこんなことが考えられます。外国人の夫婦が日本へやってきた。旦那さんが半年ぐらい会社に勤めて厚生年金に入った。その瞬間に奥さんは三号被保険者になります。そのまま半年で旦那さんと夫婦で帰国をした。旦那さんは当然会社を辞めていますから二号被保険者の権利は失っていますけれども、奥さんは手続していなかったらずうっと三号被保険者のままです。二十五年後、この奥さんが日本にやってきて運用三号でやってくれと言われたら、二年分払うだけで全部年金を払わなきゃいけないんですよ。こういう悪用も可能なんですが、どういうふうにお考えでしょう。
○国務大臣(細川律夫君) 今は、一号被保険者に種類変更がなければ、これは機構の方から本人に通知をする、通知をして返事が来ない、そして、その後四か月たってもまだ連絡がない、そういう場合には職権で今は抹消をすると、こういうことになっておりますから、今委員が御指摘のような事例については、今後そういうことは起こらないということでございます。
○世耕弘成君 それでもそういう穴もたくさんあるわけです。いろんな悪事を考える人も出てきますよ。そういうお金は全部国民の年金の積立金の中から出ていくんです。真面目にやっていない悪意のある人だって、私はかなりいる可能性があると思っています。それでもやらなきゃいけないというのであれば、私はこれは法律を改正してきっちりやるべきだと思います。 なぜ法改正をやらなかったのかという議論をさしていただきたい。 まず、この運用三号の方針を決定したのは厚生労働省に設置された年金記録回復委員会という組織だと言われていますが、事実関係と、この組織はどういう組織なんでしょうか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) これは、年金回復記録委員会というのは、平成二十一年十月に厚生労働大臣に助言を行う機関として設置をされた機関でございます。この委員会は、国民が年金記録を回復し、正しい記録に基づく公的年金を受給できるようにするための方策等について国民の視点から検討して厚生大臣に助言をする任務を持っているものでございます。 昨年の三月二十九日、この日に当時の大臣が今回のこの運用三号の基本的な考え方、仕組みをこの年金回復委員会に提起をいたしまして、ここでいろいろと御議論をいただいて、その年金回復委員会の方ではこれでいくと、こういうことで異議はなしと、こういう助言をいただいて、そこでこの運用三号というのが決まったと、こういうところでございます。
○世耕弘成君 この年金記録回復委員会というのは、法律でもありません、政令でもありません、大臣伺で設置されただけの組織であります。しかも、任務は、先ほど大臣おっしゃったように、これ年金記録問題についてどうやって回復をしていくか、いわゆる消えた年金問題についてどう対処するかという委員会であって、運用三号のような新しい制度とか、法解釈上問題があるとか、あるいは年金財政に大きな影響を与えるような制度をつくるのははるかに権限を越えていると思いますけれども、いかがですか。これ、長妻大臣のときにつくられた組織ですよね。
○国務大臣(細川律夫君) この年金回復委員会というのは、先ほどもお話ししましたように、年金記録の回復の問題です。これはそもそも、ずっと昭和六十一年に三号被保険者の制度ができたときからこの問題はもう起こっているんです。この三号被保険者の方が本来は、一号になったからこれを変えなきゃいかぬと、こういうことをしていなかった、それがまさに実態と年金記録とのそごでありますから。 この問題が、二十一年の秋の調査によりましてそういう不整合があるということが百三万件もあると、こういうことが判明いたしまして、まさにこの不整合、まさに年金の記録を正確に回復をさせると、こういう問題の中で起こったこの三号の運用の問題なんです。したがって、年金回復委員会にいろいろと御助言を求めたと、こういうことだと思います。
○世耕弘成君 それは全く説明になっていないですね。年金記録の突合とか、そういうのをやるための専門家の委員会に新しい制度を設計させちゃった。しかも、法律じゃなくて課長通知でやるということもやっちゃったんです。 今、職員向け「Q&A」集というのを私、手に入れました。これ、私と全く同じQが入っているんです、これ職員向けに。このような不公平な措置を通知一つで実施するのは納得がいかない、法律改正をしてから実施すべきではないか。まさに私の聞きたいポイント、職員向けのQ&A集に入っているんです。 じゃ、その答えどうなっているか。仮に法改正を行うこととなれば、改正内容の調整や実現に多くの時間を要することとなる。あるいは、第三号被保険者制度をめぐっては、制度発足以来、これまで制度改正等の際にも様々な議論がなされており、改正内容の調整は容易ではないと考えられますと。要するに、これ、国会で法律の議論をしたら、いろいろ議論が出てきて時間が掛かって面倒くさいからすっ飛ばそうということ、ここへ書いてあるわけです、答え。 これ、一体どういうことですか、厚生労働大臣。
○国務大臣(細川律夫君) 先ほどのあれはQ&Aで、職員が来訪した方とのどういう対応をするかというQ&Aでありますけれども、この法律でやるかどうかというような問題。 これはまず、こういう不整合な状態が発生をしたと、発生していると、これを何とかしなきゃいかぬ。もう量も多いわけです、数も多いと。そういうことをどういうふうにして解決をするかと。それが、今までは現場の仕事ぶりが必ずしも的確に行われていなかった、どちらかというと適当に三号被保険者として扱うケースも多々あったと、こういうこともあって、まずはきちっとルールを決めなきゃいかぬと。そのルールを決めて、そして整理をしなけりゃいけないぞと、この運用の整理をまずはしなければいけないと。今までずっとこの期間やっていなかったのをこのルールを作ろうと、こういうことがまず今回のところでございます。 法律については、これはいろいろと検討をしたらというふうに思いますけれども、これもなかなか、そもそもがこの三号被保険者というものは、これを導入したときから大問題になったあれでございまして、法的な改正ということになればなかなか難しいだろうというような議論もあったということを聞いております。
○委員長(前田武志君) 答弁側に御注意申し上げますが、相当時間が押しておりますので、答弁は簡潔に的確にお願いをいたします。
○世耕弘成君 もう今の答弁しどろもどろですけれども、要するに、聞けば、急いでいるから法律やらなくていいんだというふうにしか聞こえません。超法規措置を勝手にとっているということじゃないですか。 もう一つ、このQ&A集にはもっとひどい答えがある。仮に法改正を早期に実現できたとしても、今般の運用三号と同様の考え方を取らざるを得ないものと考えますと。これ、要するに、どうせ国会で議論したって自分たちと同じ結論になるんだから、国会の結論を先に飛ばしていいんだ、これ、議会制民主主義を否定するとんでもない文章だと思いますが、このQ&Aも回収、撤回していただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(細川律夫君) 今、世耕委員が御指摘になりました点、不適切なところもあるかと思います。これは検討して、しかるべく措置をしたいと思います。
○世耕弘成君 もっと信念を持って仕事やってくださいよ。私が一問聞いただけで、談話の内容は変わるわ、全員に配られているQ&Aも変わるわ、いかにいいかげんな制度かということだと思います。 大臣、じゃ、これ、百歩譲って、素早く立法できるんだったら立法したっていうことですか。我々が協力して、じゃ、一か月でやりましょうとやったら立法したということですか。
○国務大臣(細川律夫君) 当時、その三月、昨年の三月には、この運用三号でいくというのが、これが一番いいというふうに判断をされたんだと思います。
○世耕弘成君 当時の三月に判断したということは、じゃ、この年金記録回復委員会が三月二十九日に方針を示していますが、年金記録回復委員会が判断したということでよろしいんですか。
○国務大臣(細川律夫君) これは、年金記録回復委員会は、これは大臣に対する助言をする機関でございます。したがって、当時の大臣が運用三号のこれを回復委員会の方に提示をいたしまして、御意見を聞いて助言をいただいたと、こういうことでございます。
○世耕弘成君 当時の大臣の名前を言ってください。
○国務大臣(細川律夫君) 当時は長妻昭大臣でございます。
○世耕弘成君 じゃ、これは、長妻大臣が立法しなくていいと、議会制民主主義を冒涜するような方針をお決めになったということでよろしいですね。もう一回確認させてください。
○国務大臣(細川律夫君) 当時の大臣がお決めになったことでございます。
○世耕弘成君 もう時間がなくなってきましたから、これ、長妻さんに是非参考人として来ていただきたいと思います。 というのは、厚生労働省には年金記録回復委員会だけじゃなくて、厚生労働省設置法で定められた社会保障審議会という立派な組織があるんですよ。その中には年金部会というのもあるんですよ。そこに何でちゃんと諮問しないで決めたのかということを聞かせていただきたい。国民に大きな不公平感を持たせるようなこの制度をパブコメも取らずに決めたことも、これはもう今、長妻前大臣の責任だとおっしゃいましたから、是非、長妻大臣にここへ来ていただいて教えていただきたい。 そして、国会の法改正に時間が掛かる、どうせ国会と同じ結論になるんだというようなことをどういうふうに判断したのか、民主党とどういう議論をしたのか、長妻前厚生労働大臣に是非この委員会に参考人として来ていただきたいということを委員長にお願いしたいと思います。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議させていただきます。
○世耕弘成君 細川大臣は長妻大臣のせいにされていますけど、細川大臣にも責任ありますよ。去年の九月からは大臣なんです。 この課長通知でこのような重大な決定を下したことについて、これは十二月十五日、細川さんが大臣のときなんですから、責任をどう考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(細川律夫君) この課長通知につきましては、これは制度を決めて、そして年金局と年金機構の間で準備を進めてまいりまして、そして最後の準備が整って、そして、いつこれについて通知を出すかということについて年金回復委員会の方にも助言もいただいて、事務方の方でこれを通知をしたと、こういうことでございます。
○世耕弘成君 それでは、大臣、三月二十九日、方針決定をしたときはあなたは副大臣でした。そして、十二月十五日の通知を発出するときは大臣になっておられました。この間どういう説明を受けてこられたんですか。これはやっぱり問題あるな、ちゃんと法律でやった方がいいな、弁護士で法律の専門家でもいらっしゃいます。そういうことを全然お考えにならなかったんでしょうか、お聞かせください。
○国務大臣(細川律夫君) 三月二十九日に決めたときには私は副大臣をしておりましたけれども、私は労働の方を担当いたしておりまして、この問題についてはタッチをしておりませんでした。
○世耕弘成君 それでは、十二月十五日の発出の前の日、十二月十四日に年金記録回復委員会が開かれて、大臣として出席されています。その委員会でこの問題は議論されましたか。
○国務大臣(細川律夫君) この委員会には私も出席をいたしました。これは冒頭の出席でございまして、御挨拶もいたしましたけれども、この問題については触れておりません。
○世耕弘成君 この年金記録回復委員会では専門家の委員から、ほかの記録問題とは違って制度そのものの問題であり、質的に違うという指摘が出ているんです。真面目に払っている人に対する背信行為だという発言も出ているんです。 ここで思いとどまっていればこんなことにならなかったんですが、大臣、どうして思いとどまらなかったんですか、十五日の通知発出を認めたんですか。
○国務大臣(細川律夫君) 事実を申し上げておりますけれども、その通知については私は当時知りませんでした。
○世耕弘成君 もうこれは、知らないというのは、これは大変なことですよ。これもまた新たな責任問題が加わりました。 もう一つ、じゃ、今既に手続を済まされている二千三百三十一人の方、この方々の扱いを止めているということですが、これからどういう扱いにされるんですか。
○国務大臣(細川律夫君) この問題につきましては、先ほども申し上げましたように、年金、総務省の方の業務監視委員会の中でもいろいろと御意見が出、そして衆議院の委員会でもこの問題を指摘もされましたので、そこでこの運用については留保すると、こういう決定をさせていただいたところでございます。これが二十四日のことでございます。
○世耕弘成君 もう一回確認しますが、手続や作業は全部止まっているんですね。
○国務大臣(細川律夫君) そのとおりでございます。
○世耕弘成君 それは違います。 我が党の加藤勝信衆議院議員が昨日厚生労働省に確認をしたところ、既に二千三百三十一人のうち裁定が終わっている人が九百四十二人、そのうち三月十五日付けの随時払いの作業に入っている人が四百九十三人いて、これはもう銀行に磁気テープが行っているから作業が止まらないという報告を受けています。 大臣の答弁と違うじゃないですか。どうなっているんですか。
○国務大臣(細川律夫君) これは、年金事務所に来られて手続をされる方についてのその手続を止めていると、こういうことでありまして、もう既に決定をして、その被保険者になっている方についてのこの随時払いについては、これはその手続は、これは権利の問題でございますから、これはやらなければというふうに思っております。
○世耕弘成君 二月二十四日付けの大臣の「今後の対応について」という紙では、裁定に向けた事務処理や年金の支給は留保すると書いてあるんです。全然言っていることと違います。 これ、ちょっとよく理事間で審議していただきたいと思います。(発言する者あり)
○国務大臣(細川律夫君) 私が留保ということで手続を止めたのは二十四日でございます。それ以前はこの運用三号が適用されておりまして、これについてはまさに適法にその手続が進んでいたという……(発言する者あり)いやいや、ということでございますから、そこで現行法にのっとってその決定をされている方についてはこれはその年金を支払わなければと、こういうことでございます。
○世耕弘成君 これ二十四日の通達、大臣談話、これ全然違いますよ。衆議院の予算委員会に出されたのはこう書いてあります。裁定申請が出されたもの及び既に裁定が行われたものについては当面対応を留保する。裁定に向けた事務処理や年金の支給は留保する。完全に止めると書いてあるじゃないですか。この紙を出し直してもらわないと今の答弁は納得できません。
○委員長(前田武志君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) それじゃ、速記を起こしてください。
○国務大臣(細川律夫君) 先ほども申し上げましたように、既にこの運用三号で適用して裁定もしているということもあるということに加えて、支払機関の方に確認をいたしましたら、もう止められないというようなこともありました。そういうことで止めたと、そういうことでございます。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) それでは、速記を起こしてください。 お戻りください。お戻りください。 厚生労働大臣におかれましては、その大臣談話との違いについて、訂正すべきところは訂正した上で答弁をいただきます。
○国務大臣(細川律夫君) お答えいたします。 厚生労働大臣としての二十四日のこの談話につきまして、止めると、こういうような表現になっておりますけれども、これは、既に運用三号を適用して、それは現行法のこの法律内でやったと、こういうことでありますから、ここはもう受給権者になっているというようなこと、そして現実に間に合わないと、こういうことで支払をすると、こういうことになりましたので、これは委員御指摘のとおり、これは訂正をさせていただきたいというふうに思います。
○世耕弘成君 いかにいいかげんにこの制度が考えられたか。私が今ほんの数十分質問しているだけで、三月二日の大臣談話も中身が違いました、職員に配っているQ&Aも中身を撤回します、そして国会に、衆議院予算委員会に提出した大臣のペーパーも中身が違いましたと。いかにいいかげんかということですよ。これ猛省を求めたいし、これは私は大臣の責任は不可避だということを明確に申し上げておきたい。 そして、時間がないから立法でやらなかったと言っていますけれども、去年三月に方針を決めてからやるまで、十二月まで時間があった。九月までの間は長妻大臣、九月からの間は細川大臣。なぜこの間に我々に働きかけなかったんですか。与党にも働きかけていないと聞いています。そこの責任をどう考えられますか。
○国務大臣(細川律夫君) これは、実際のこの運用三号につきましては私はその間ちょっと知らなかったということで、その点については誠に不明を恥じるところでございます。
○世耕弘成君 知らなかったということを認めるんですね。全く通知が出るまで知らなかったということを認めるんですね。知らなかったんですか。
○国務大臣(細川律夫君) そのとおりでございます。
○世耕弘成君 なかなか信じられない。 十二月十四日の年金記録回復委員会の出席者には大臣入っているんです。そこの議事要旨には、年金、この運用三号の問題も入っているんですよ。それで知らないというのは、これは後でじっくりとチェックさせていただきますが、確認をさせていただきたい。 それと、去年の三月から十二月というのは、これは年金に関してはただの期間ではないんです。我々与野党で、そちらが提出された年金確保支援法という十年遡って国民年金の掛金を掛けられるようにする大改正の議論が行われていた。何でそこにこの運用三号の問題もぶつけてこなかったんですか、そこで相談しなかったんですか。そうであれば、我々はちゃんと、これ我々の時代に起こった問題でもありますから、ちゃんと責任を持った対応をしましたよ。何でそのときに言わなかったんですか。お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) この年金確保支援法案は、保険料を納めやすくするために低年金、無年金をなるたけ少なくすると、こういう観点から現行法を改めまして、その納付可能期間を現行の二年から十年にすると、こういうことでございます。 これは、既に昨年の通常国会に提案をいたしていたところでございます。そこで議論をしていただいたところでございます。
○世耕弘成君 この法案は、与野党で去年の十一月十六日に修正合意しているんですよ。なぜそのときにやらなかったんですか。
○国務大臣(細川律夫君) それは、そこまで私自身が全くそちらの方については存じていなかったということもあったから、そういう話にはならなかったということでございます。
○世耕弘成君 この問題は、長妻前厚生労働大臣がお決めになった、そして細川現厚生労働大臣がそのまま通知を出しちゃった。これ、両大臣の責任は免れないと思います。長妻前大臣には必ず参考人として来ていただきたいし、磯村厚生労働省の年金記録回復委員会委員長、そして総務省の郷原年金業務監視委員会委員長にもお運びをいただいて、これいろんな問題点が私の今の質問だけで明らかになりましたから、是非、年金問題の集中審議をやっていただきたい。 長妻さんは消えた年金とおっしゃいましたが、これはまさに違法年金であります。そして、運用三号と名のっていますが、これはまさに権力の濫用三号だということを最後に申し上げまして、私の質問を終わります。
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。森まさこ君。
○森まさこ君 自由民主党の森まさこです。 菅総理、今の世耕議員が指摘した問題、厚生労働大臣の責任についてどうお考えになりますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) この三号被保険者の取扱いについて、私も多少状況を報告を受けておりますが、現在、厚生大臣を中心に、総務大臣も含めて、これからの対応の在り方についてしっかりした方向性を出すために協議をしてもらっているところであります。 まずは、今の状況に対してきちんと関係者の意見を聞きながら方向性を出すということが必要かと、こう考えております。
○森まさこ君 全く今の大混乱もたらしたことについての反省のお答えがありませんでした。 国会は内閣をチェックする機関ですから、私たち野党は鋭い質問もします。しかし、それに対して真正面から答えてくだされば熟議にもなると思うんです。ところが、どうでしょうか。今朝からずっと菅総理の御答弁は逃げの答弁、ごまかしの答弁、責任のなすりつけ、残念ながら一国の総理の器であると思わせられる答弁はございませんでした。 今この瞬間も地方は大変な目に遭っています。我が福島県も、経済も雇用も大変です。昨年末、会津地方で雪で交通事情が止まり一夜を明かしたニュース、皆さんも御覧になったと思います。浜通りでは首都圏からの直通特急電車の廃止も発表されました。地方は、国民は不安でいっぱいなんです。総理のお態度を見ていて、本当にこのままこの方に国をお任せしても大丈夫だろうか、そんな不安に駆られてしまうんです。 それでも総理は、マニフェストは四年で判断してくれと言います。マニフェストとは、そもそも実行可能性のある具体的政策を財源と期限を数値で示し、事後に検証するものです。 菅総理、英会話教室のNOVAの破綻で大きな被害を出したのは記憶に新しいところだと思いますが、ああいった継続的な取引契約でいつもトラブルになる点はどんなところでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) まず、国民の皆さんが不安に思っておられるというような御指摘をいただきましたけれども、私は、この一年半の間、マニフェストの中でも進んでいるものもたくさんありますし、最も心配をされた経済の状態は、少なくとも一年半前のリーマン・ショック以降改善が進んできておりまして、今まさに喫緊の課題は予算を成立をさせて執行することだと、このことが国民の皆さんの生活を安心できるものにする一番大きな今の課題であると、このように思っておりますし、それに全力を挙げてきているところであります。 今御指摘の件は、私、NOVAのその個別的な案件について特に質問通告もいただいておりませんし、どういう意味で御質問をされているのか、なぜ私に聞かれているのかよく分かりません。
○森まさこ君 これは、英会話教室とかエステなどの継続的なサービス業務について、これがトラブルに至る点がございます。 消費者被害ですので、消費者大臣お答えになりますか。
○国務大臣(蓮舫君) まさに御指摘のとおり、英会話教室ですとかあるいは美容業界の場合ですと、生徒さんあるいはお客さんが前もって契約をして、例えば複数年度分の学費あるいは契約金を既に振り込んで、そしてサービスを後でチケット制で受けるシステムが多かったものですから、その振り込んだ後に突然倒産をされて、おられなくなってしまった場合に、その振り込んでしまったものがもう回収できない、不利益を被るという、こういう被害が多かったと承知しております。
○森まさこ君 中途解約に応じないという点なんです。菅総理、これニュースでも随分騒がれたので認識をしていただきたいと思います。 今不景気ですから消費者被害がどんどん増大しているんですけれども、中途解約に応じないんです。メリットだけを誇大宣伝して、契約の後、その宣伝と契約内容、余りにもギャップがあるから話が違うじゃないかと消費者が言っても、中途解約に応じないんです。 菅総理、国民は話が違うじゃないかと思っています。中途解約に応じてください。できるだけ早い衆議院選挙を望む国民は過半数以上です。四年待て、四年待てと言って中途解約に応じないんじゃ、蓮舫大臣も悪徳業者に指導ができないじゃないですか。どうですか。
○国務大臣(蓮舫君) いずれにせよ、私の立場では、森委員も消費者問題は大変専門で扱っておられておりますので、消費者の被害が出ないように最大限努力はしていきたいと思っています。
○森まさこ君 総理に聞いています。
○内閣総理大臣(菅直人君) この間、解散という言葉をよく野党の方が使われておりますが、私は、例えば大統領制でいえば四年間の任期、あるいは知事もそのケースが多いです。そして、議院内閣制はやはり衆議院の四年の任期、私は本来これが一つの単位であるべきだし、現実に政権交代が定常化しているイギリスなどでは、まあイギリスの場合は五年ですけれども、ほぼ五年を一つの内閣がやって、必要であれば交代していくと。 ですから、この政権交代があって一年半余りが経過をいたしました。そういう中で、やはり四年間の中でその結果を国民の皆さんに判断していただくというのが本来の、私は四年という衆議院の任期を持っている日本における政権交代が定常化したときにあるべき姿ではないかと、私はこう考えております。
○森まさこ君 消費者被害の場合にはまだ裁判という手段がございます。マニフェスト違反の場合には、国民は菅総理がやるやると言ったら、そのまま受けていなければならないという、そこが非常に重大な政治責任があるということを御認識になっていただきたいと思います。 マニフェスト違反の一点目。「とことんクリーンな民主党へ。」というスローガンについて、パネル一を御覧ください。(資料提示) これは、七年前に民主党と自由党が合併したときの不自然なお金の流れです。合併の僅か二日前に三億円もの大金が民主党から自由党に流れている。当時の民主党は現在と同じ菅代表と岡田幹事長、自由党は小沢一郎代表と藤井裕久幹事長でした。さらに、合併当日には十三億円が小沢一郎氏の財布と言われる改革国民会議に流れています。たった二日間の間に、私たちが見たこともない大金が右から左に流れています。 菅総理、これは何のお金ですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 何度もこの時点の民主党から自由党への三億円の寄附については聞かれておりまして、その都度明確にお答えをいたしております。 つまりは、この合併当時、自由党も既に次の衆議院の選挙などの準備をされていて、いろいろな資材などに費用が掛かっていたと。それを、合併したときに政党助成金は、これ吸収合併の形でありましたから民主党に一本になりますので、そういう費用をあらかじめ言わば補填しようということで三億円をきちんと寄附をして、そして手続を取って公開をもちろんいたしております。 それ以降の自由党の中のことは、当時は党が別ですので私が知る立場にはありませんし、お答えする立場にもありません。
○森まさこ君 自由党が借金でもしているならともかく、十三億円ものお金を持っていたんですから、費用を支払ってあげる必要はないです。実際は、民主党から来た三億円も合わせて自由党の議員が五百万円ずつ山分けして、残りの十三億円を小沢一郎氏の関連団体に流したことが分かっています。 百歩譲って民主党が支払うにしても、合併してから精算したらいいじゃないですか。ちゃんと領収書ももらって民主党の政治資金収支報告書に記載して、国民に対してオープンにすればいいんです。なぜ合併二日前に慌てて支払ったんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) いや、私が言っていることがおかしいですか。 合併前に、合併前にきちんとそういう、この新たな民主党に一本になるわけですから、そうするとそのときに、合併前に既にいろいろな費用が掛かっていたので、こういうものについては合併後には使えなくなる、例えば自由党というロゴの入ったいろんな印刷物等は使えなくなるから、そういうものについてはやはり合併前に処理をしてもらいたいという、そういう話合いもきちんといたしまして、そしてきちんと寄附という形で手続を取って、そして政治資金規正の党の報告書にもきちんと載せているんです。 これまで何度も御質問をいただきましたが、いつもこういうふうにして答えて、私は何もやましいこともありませんし、国民の皆さんに対しておかしな扱いをしたこともありません。
○委員長(前田武志君) 答弁側に再度御注意申し上げますが、時間が随分と押してきております。簡潔にお答えをいただきたい、片道でやっておりますので。どうぞ、森まさこ君。
○森まさこ君 いや、三億円という領収書しかないんですよ。じゃ、合併後にその明細いただいたんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 三億円を寄附をした。当然、三億円の寄附に対する領収書を、私、当時、手続まではやっておりませんが、当然それはいただいて報告書に載せていると。当然じゃないでしょうか。
○森まさこ君 ロゴを変更したり何したりと言っていますから、それについての明細で本当に三億円掛かったか調査をしていないということがはっきりいたしました。 合併した後だと自由党は消滅して政党助成金を国に返すことになりますから、その前に振り込んで、小沢さんの財布へお金が流れるようにしたんじゃないか、そういう政党を政党がお金で買うようなことをしたんじゃないか、政党転がしの片棒を担いだんじゃないかと疑われているんです。 蓮舫大臣、このような税金の使われ方は不透明ですし、小沢氏の関連団体に流れることは税金の使い道として国民の意思に反するものだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(蓮舫君) 済みません、全く答える立場にはないと思います。
○森まさこ君 行政刷新大臣として調査をしていただけないという趣旨のようですけれども、どうやら蓮舫大臣は役人には強くても権力者には弱いようです。 次に、藤井副長官に質問をいたします。 菅総理は、税と社会保障の一体改革を目指してあなたを官房副長官に任命されました。国民に増税をお願いする前にまず御自分のことをきちんと説明していただきたいと思います。 まず、合併当時、あなたは自由党の幹事長で会計責任者でしたが、もっと十三億よりも大きい金額、平成十四年のいわゆる消えた十五億円問題、これについて聞きたいと思いますけれども、合併の一年前、パネル二を御覧ください。自由党の政治資金収支報告書によれば、藤井副長官には自由党から合計十五億円を超えるお金が支出されています。このお金は政党交付金、すなわち税金であります。十五億円といえば大変な金額です。それが全て国民の血と汗と涙の結晶である税金で賄われたものであるのですから、その使途は重大な問題です。パネル三のとおり、添付されている十五億円の領収書には藤井副長官の署名、押印があります。また、パネル四のとおり、宣誓書にも同じく署名、押印があります。 それでは、藤井副長官、パネル三を御覧ください。この消えた十五億円問題は、あなたの名前で十五億円にも及ぶ国民の税金がどこへ行ったかという重大問題です。衆議院のときのような答弁ではなく、真摯にお答えください。十五億円の領収書を見てください。これはあなたの署名ですか。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) それは、私の印象は全くありません。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) お引き取りください、お引き取りください。 藤井裕久官房副長官、もう一度お答えください。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) そのような認識はありませんし、そしてそのことを自署したことはありません。
○森まさこ君 では、パネル五を御覧ください。こちら、平成十二年の自民党、自由党、公明党の三党合意の署名です。これはあなたの署名ですか。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) さようです。
○森まさこ君 それでは、領収書の署名、パネル六と三党合意の署名を透明なセルで重ね合わせてみます。藤井裕久、全てぴたりと当てはまります。特に、裕の字体は独特な崩し方ですが、ぴたりと当てはまっています。これを改めて御覧になって、自分の文字だと思いませんか。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) その自署は誰が書いたか知りません、書いたか知りません。私が書いたものではありません。
○森まさこ君 さあ、ここまで聞いていて、テレビを御覧になっている皆さんも何かがおかしいとお感じになったと思うんですけれど、私も弁護士として、この署名が、真偽、これが問題になる裁判を手掛けたことがあります。 ここで、藤井副長官がここまではっきり御答弁することが逆におかしいんです。この署名はそっくりです。しかも、鑑定協会の協会長もこれは同一のものであると言っている。これだけ似た署名を見せられたら、通常の人ははっきりとは言えないんです。それなのに、どうして領収書、十五億円が絡む方は自分の字でないとはっきりと断定できて、三党合意の方は自分の字だと断定できるんでしょうか。藤井副長官、どうしてそこまで断定できるのか、理由をお聞かせください。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) 事実だからです。
○森まさこ君 何をもって事実と考えるのか、理由を聞いています。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) 本人が書いていないんですから、事実です。
○森まさこ君 柴山昌彦議員の質問に対しても、かたくなに十五億円の領収書と宣誓書の方は自分の字ではないと言い張っています。三党合意の方は自分の字だというふうに、七年前の領収書であるのにはっきり言っている。私も裁判で随分証人尋問をしましたけれども、藤井副長官の御答弁はとても信用性があるものではありませんよ。 あなたは、幹事長として、会計責任者として山のような領収書を毎日見ていたでしょう。たくさんの領収書に署名なさってきたでしょう。なぜこの領収書だけ見たことがないと断定できるんですか。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) 大体その資金は受け取っておりませんし、ですから、その資金の領収という意味においては書いていないということは断言できるんです。
○森まさこ君 十五億円受け取っていないということと領収書に署名したということは別なんですけれどもね。 実は、重大な御答弁をなさっているんです。柴山昌彦議員の一月二十一日の質問に対して、記憶がないわけではないと答えましたね。つまり、記憶があるということですね。どういう記憶があるんですか。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) そのときの自体の記憶はあります。しかし、そのことを書いた認識がないと、こういうことを申し上げております。
○森まさこ君 今、藤井官房副長官が重大な御答弁をなさいました。そのときの記憶はありますとおっしゃったんです。だけど、書いた記憶がないとおっしゃいました。そのときの記憶とはどのような記憶ですか。テレビを見ている国民に分かるように説明してください。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) 今申し上げましたように、そのときに資金は全く受け取っていません。ということから、記憶があるということを申し上げているのです。
○森まさこ君 資金を受け取っていないという記憶がある。そのときの記憶がある。それでは、十五億円が自由党の金庫からなくなった、どこかに流れたという認識はあったんですか。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) 全くその領収というか、受け取った事実がありませんから、その先のことは分かりません。
○森まさこ君 実はあなたは二〇〇九年三月、この消えた十五億円に関する朝日新聞の取材に答えて、僕はもらっていない、幹事長である以上は名前も出したがと答えているんです。藤井副長官、幹事長の名前を出したとおっしゃっているんですね、これは記憶があると。幹事長の名前を出したということはどういうことですか。署名したということじゃないんですか。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) 当時は、私は政策の責任者でもあったんですよ。そして、枝野さんが民主党の政策の責任者で、あらゆる意味において政策のすり合わせをやっていたんです。したがいまして、今のような話については、全くタッチしていなかったということをはっきり申し上げたいと思います。
○森まさこ君 今、幹事長である以上は名前も出したがというふうに……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) もう一度ちょっと答弁、質疑させてください。(発言する者あり)理事は着席してください。
○森まさこ君 幹事長である以上、名前も出したがということの意味を聞いております。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) 政党ですから、要するに組織体です。したがいまして、今申し上げたように、このお金の動きについては私はタッチしておりません。ただし、幹事長ですから名前が出ているのかもしれませんが、私がそのときやったことは、枝野さんと政策の協議を、すり合わせをやった、こういうことになっているんです。
○森まさこ君 同じ朝日新聞に、藤井氏周辺が、役目上サインしたのは藤井さんだがと書かれているんです。サインはしたんですね。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) したという認識は全くない、ありません。
○森まさこ君 先ほども言いましたけれども、一部報道で、日本鑑定人協会の協会長である根本寛氏が、筆跡個性と言われる癖が合計二十か所以上見られ一致する、これは十万人に一人の割合、同一人による署名と断定できると述べています。 藤井副長官、鑑定人の協会長もあなたの字だと言っていますが、あなたの署名でないということであれば、私は、委員長、根本寛氏の参考人招致を要求します。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議いたします。
○森まさこ君 つまり、あなたが受け取ってないと言うんでしたら、今度は収支報告書に虚偽の記載がなされたということになりますから、政治資金規正法で刑に処せられます。つまり、藤井副長官は、消えた十五億円をもらっていたとしても大問題、もらっていなかったとしても大問題なんです。 官房副長官のこの責任を、菅総理、どうお考えになりますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 何か、仮の話というか、仮定の話についてお答えする立場にありません。
○森まさこ君 いや、仮定の話じゃないんですね。どちらにしても大問題なんですけれども、これは仮定の話じゃないんです。一〇〇%の話なんです。まあ総理はお話をお聞きになっていらっしゃらないようですけれども。 藤井副長官、当時、自由党の職員だった俊成浩章氏、高橋豊和氏は現在民主党の職員になっていますが、彼らに当時の事情を聞きましたか。
○内閣官房副長官(藤井裕久君) まず、高橋さんという人は全くこれに関係ありません。 もう一つの俊成さんですか、これは個々の経理の処理をやっておりました。しかし、今のように一つのまとまったものにするということについては分かりません。
○森まさこ君 民主党経理部の俊成浩章氏、民主党の衆議院第三控室の高橋豊和氏の参考人招致を求めますし、この問題についての集中審議も求めます。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議いたします。
○森まさこ君 このような政治と金の問題について、菅総理も全く認識もないし調査もしていないということで、国民の、話が違うじゃないかという問題が、中途解約したいということに結び付いている。総理、本当に国民のことを思うなら、総理の座を降りていただきたいと申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。西田昌司君。
○西田昌司君 私は、先日から報道されています前原大臣、そして野田大臣、蓮舫大臣の政治資金のこの問題についてまずお尋ねしたいと思います。 報道されています事実関係について、それぞれ前原大臣、野田大臣、蓮舫大臣から御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) どの報道でございましょうか。 〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕
○西田昌司君 どういう報道であろうかという質問自体、私びっくりするんですけれども、あなたは昨日記者会見されましたね。弁明されたんじゃないんですか。そのことです。
○国務大臣(前原誠司君) その報道につきましては、私がパーティー券を売った先の誤記入がございまして、それについて訂正をしたということと、関係各位に御迷惑をお掛けをしたことについておわびを申し上げたということでございます。
○国務大臣(野田佳彦君) 私については、平成十九年の六月に政治資金パーティーを行った際、それ以前に脱税をした法人の関連会社からパーティー券の購入を受けていたと、そういう報道がございました。それを踏まえて事実関係を確認をさせていただきましたけれども、関連会社二社からそれぞれ四十万円ずつのパーティー券の購入を受けていたことが確認をされました。 当時は善意でパーティー券の購入をしていただいたという認識でありましたけれども、それに基づいて、法令に基づき適正に政治資金収支報告書に記載をさせていただきましたが、後からこういう指摘を受けまして、脱税をしていた法人から直接パーティー券を購入したわけではありませんが、関連会社から購入していたわけでありまして、そういう意味からも速やかに返還をしなければいけないということで早速対応させていただきまして、本日、二社に対して全額返還をさせていただきました。
○国務大臣(蓮舫君) お答えいたします。 一部報道を受けまして事実関係を調べました。平成十九年、二〇〇七年六月一日ですが、株式会社メディア不動産開発という企業から百二十万の寄附を受けておりました。寄附を受けるときには、法律にのっとって禁止されている企業ではないことは確認をしましたが、報道にあったように、過去脱税を受けた企業との関連を弁護士に依頼をして調べたところ、関連があることが分かりましたので、速やかに返還手続を道義的観点から取らせていただいたところです。
○西田昌司君 そこでちょっとお聞きしているんですが、(資料提示)まず野田大臣、野田大臣のこの資料がありますけれども、ここに書いてあるのはグレイブと書いてあるんですね、グレイブ。そして、前原大臣のところではクレイヴなんですね。これ同じ会社だと思うんですけれども、どちらかが間違っているんですけれども、どうなんでしょう、これは。どちらの間違いですか。
○国務大臣(前原誠司君) 調べてお答えをしたいと思います。
○西田昌司君 じゃ、私から調べた結果言いますと、要するにグレイブという会社はないんで、クレイヴなんです、野田大臣。野田大臣、あなたのもらった会社はクレイヴです。謄本で調べました。 そして、あなたの収支報告書に出ている、ここ名前消しましたが、S氏ですね。S氏というのは、このクレイヴとかメディア不動産開発のどういう方なんでしょう。
○国務大臣(野田佳彦君) 会社関係の詳しい事情はよく分かりませんが、実質的にオーナーだったという報道は見ています。
○西田昌司君 いや、どういう方だったかよく分からないんですか。
○国務大臣(野田佳彦君) 多分、何人かの集まりの中でお会いはしていると思います。私の秘書が名刺交換をしたと私は聞いています。その中で、十九年の六月に政治資金パーティーをやるときに様々な法人にお願いを言って、そういう中でこういう形で御協力をいただいたということで、直接的にお名前とか顔が私は一致するという形ではございません。
○西田昌司君 だから、S氏とは野田大臣は面識ないということですか。
○国務大臣(野田佳彦君) いや、会ったことはあると思うんです、会ったことは。複数名いる中でいらっしゃった方だろうと思いますし、いや、だからそこに随行していた秘書が名刺交換しているということですから、会ってはいるということだと思います。
○西田昌司君 そもそも誰に御紹介されたんですか。 〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕
○国務大臣(野田佳彦君) この方自身のことですか。二、三十人いる懇親会の中で地域経済のいろいろな名士みたいな方がたくさんいらっしゃいましたけれども、その中でいろいろ名刺交換とか握手をしたりとかという中でお会いしたというふうに承知しています。
○西田昌司君 昨日の前原大臣の記者会見等によりますと、何か前原大臣が紹介したような形で報道されていますが、違うんですか。
○国務大臣(野田佳彦君) このいわゆる当該企業の代表者の方ではなくて、直接御紹介ではなくて、懇親会を主催をされている方を御紹介をいただくというか、顔を出さないかと言われて行った中にいらっしゃった方だというふうに思います。
○西田昌司君 なぜこういうこと聞くかといいますと、今、クレイヴとメディア不動産開発、言いましたね、これクレイヴが正しいんですが。それで、この謄本調べますと、このS氏という方は役員にも何も載ってないんですよ。分かります。あなたがもらわれたの、一体誰からもらわれて、今返金したと言われたんですけれども、誰に返金するんですか。
○国務大臣(野田佳彦君) 返金は、株式会社メディア不動産開発、そしてグレイブじゃなくてクレイヴですか、こちらの方に行ってお渡しをしてきたということでございます。それぞれの会社の担当者に直接お渡ししてきたと報告を受けています。
○西田昌司君 いや、しかし、あなたがもらわれたのはS氏ですよ。S氏からもらったとおっしゃったじゃないですか。おかしいじゃないですか。
○国務大臣(野田佳彦君) 個人じゃなくてそれぞれの法人でありまして、法人の担当者とお会いしていただいて、法人の担当者にお返しをしてきたということでございます。
○西田昌司君 いや、だから、代表者の名前を書くようになっているんですよ。代表者にそういう方おられないし、役員にもおられないということを申し上げているんですよ。虚偽記載じゃないかということなんですよ。
○国務大臣(野田佳彦君) それはちょっと、事実関係を調べないと分かりません。
○西田昌司君 あなた方、大きな問題になっているのにそういうことも調べてないんですか。一体、これだけ大きなお金で、パーティー券、普通二万円、それ何十万もらってですよ、間違った記述はするわ、誰からもらったかも分からない。とんでもないじゃないですか。財務大臣ですよ、あなたは。人から税を徴収する側の人間なんですよ。ちょっと態度がおかしいんじゃないですか。
○国務大臣(野田佳彦君) 先ほど申し上げましたとおり、いわゆる一般的な外国法人だとか赤字を続けている法人等については気を付けますけれども、脱税をしたことがあったかどうかとか含めて、そこまでは確認ができなかったということでございますし、いずれにしても、その代表者の氏名等は事実関係をよく調べてみたいと思います。
○西田昌司君 それじゃ、その代表者はどういう形で書いたのか。 それと、もう一つ言っておきますと、このS氏の名前、これ名前伏せていますが、こういう名前の方もいわゆるグループの方にはおられないんです。名前が違うんですよ。だから非常に怪しい、虚偽記載をしている可能性があると私は指摘したいと思います。調べていただけますか。
○国務大臣(野田佳彦君) 虚偽をするつもりは全くないはずでありますし、適正に処理をしたという上で公開をしているはずでございますので、調べてはみますけれども、全くそういう意図はあるはずがありません。
○西田昌司君 それで、蓮舫大臣にお伺いします。 蓮舫大臣の資金収支報告書、ここはメディア不動産開発というところから百二十万もらっておられて、ここ代表者、T氏なんですよ。このT氏というのが、蓮舫さんがおっしゃった、正しい代表者なんです。蓮舫さんはT氏、あなたがS氏になっているから、これおかしいんですね。 それで蓮舫さん、このT氏という方とはどういう御関係ですか。
○国務大臣(蓮舫君) ある会合といいますか会食の席で同席させていただいて、御紹介をいただきました。そこで名刺交換をさせていただいた関係でございます。(発言する者あり)
○西田昌司君 今、周りの方も言っていますが、名刺交換で百二十万というのは普通考えられないんですが、あなたのお取引、御紹介はそういうケースが多いんですか。
○国務大臣(蓮舫君) お答えいたします。 取引という考えはないんですけれども、基本的には、このケース、百二十万というのは私の政治活動、寄附をいただいた方の中では多いと思っております。ただ、やはり善意の寄附だと認識しておりましたので、私がチェックをするのは、法律で禁止をされている、赤字が続いているとか、あるいは外国人企業であるとか、国や地方から補助金を受けていない、こういう部分のチェックはさせていただいております。
○西田昌司君 じゃ、このT氏も御存じなんですが、この実質的オーナーだと先ほど野田大臣おっしゃったS氏は御存じですか。
○国務大臣(蓮舫君) 今回の一連の報道を受けて、私どもの名簿も含めて、自分の記憶も含めて、全部分かる限りで調べました。 おっしゃっている方というのは、私もお会いして面識は持っております。ただ、その方が、私が献金をいただいたこの企業と関係があったかどうかというのは、私は全く知りませんでした。
○西田昌司君 野田大臣は、この先ほどの二社は実質S氏という認識で献金を受けられたとおっしゃいました。蓮舫大臣は、T氏からもらったと、こういうことでS氏とは知らなかったと、そういうことでよろしいですか。
○国務大臣(蓮舫君) そのような認識です。
○西田昌司君 それじゃ、前原大臣にお聞きしますね。 前原大臣は、このトウェンティーワンとクレイヴから五十万、五十万なんですね。これは、トウェンティーワンが全然違う企業だったんですね。もう少し丁寧に、何をどう間違ったのか、はっきり教えてください。
○国務大臣(前原誠司君) 会計責任者が通帳を見まして、その会社の名前、振り込み先の会社の名前が私どもの事務所の名簿にございませんでした。名簿になかったがために、インターネットで検索をすると幾つかの会社が複数出てきて、そしてその住所と代表者を書いたということでございまして、この代表者とまた住所もてれこといいますか、違うところであったということで、事務所からおわびの手紙を出したところでございます。 それから、その報告書については訂正をさせていただきました。
○西田昌司君 だから、実際には誰からもらったことになるんですか。
○国務大臣(前原誠司君) 私は、いわゆる今議論になっているSさんとは面識がございますので、Sさんにお願いをして、そしてパーティー券を買っていただいたということでございます。
○西田昌司君 それで、下のもう一つのクレイヴというところはW氏になっていますね。W氏はよく御存じですか。
○国務大臣(前原誠司君) 存じ上げております。
○西田昌司君 それで、上のトウェンティーワンは実際にはS氏からのものだという認識でおられると。下のクレイヴは誰からのもの、これもS氏ですか。
○国務大臣(前原誠司君) 私がお願いに上がりましたのはSさんでございます。
○西田昌司君 S氏とは随分親しいお付き合いされているようなんですが、どういうお付き合いでしょう。
○国務大臣(前原誠司君) 恐らく今から六、七年前だと思いますけれども、先ほど野田大臣から、ある会合を中心的にやっておられる方から紹介を受けて何度かお会いをしたことがございます。
○西田昌司君 そのとき、その方はどういう印象で大臣は受けておられました。
○国務大臣(前原誠司君) その初めの印象というのは余り覚えておりません。その主催者がやられる会合には余り顔を出さない方であります。
○西田昌司君 それで、この方が過去に巨額の脱税で起訴されているということを知られたのはいつですか。
○国務大臣(前原誠司君) 存じ上げませんでした。
○西田昌司君 いや、今まで全く知らなかったんですか。
○国務大臣(前原誠司君) 存じ上げませんでした。
○西田昌司君 じゃ、いつ知ったんですか。
○国務大臣(前原誠司君) 報道で知りました。
○西田昌司君 それで、私は非常に不思議な思いで見ているんです。というのは、ほかの野田大臣、それから蓮舫大臣はまさに登記簿謄本どおりの代表者で書いておられるんですね。野田大臣に至っては、名前も何か代表者も変な形で虚偽記載じゃないかと私は思いますが、それでも、もらった方としてはS氏だという感覚で出しておられるんです。ところが、一番親しい、一番親しい前原大臣だけがS氏の名前が出ていないんですよ。わざと隠しているんじゃないんですか。
○国務大臣(前原誠司君) そのようなことはございません。
○西田昌司君 ここでちょっと事務方に聞きたいんですが、政治資金規正法で、虚偽のこういう申告をした場合、これ、例の鳩山さんや小沢さんの問題と同じように公民権停止事案だと思うんですよ。一般論でいいですから、ちょっと見解を教えてください。
○政府参考人(田口尚文君) お答えいたします。 一般論として申し上げますと、政治資金規正法におきましては、故意又は重大な過失により収支報告書に記載すべき事項を記載しなかった者又は虚偽の記入をした者については、五年以下の禁錮又は百万円以下の罰金に処す旨の定めがございます。 この刑に処せられた者につきましては、規正法の二十八条の規定によりまして、裁判が確定した日から一定期間、選挙権及び被選挙権を有しないとされているところでございます。
○西田昌司君 今お聞きいただいたように、これはそういう事案になる可能性があるんですよ。 私は、これなぜそういうことを言っているかというと、一番親しいあなたがこういう間違いするなんということは常識では考えられないんですよ。もう少しみんなが納得できる説明言ってくださいよ。
○国務大臣(前原誠司君) 最終的には、この収支報告書、政治資金収支報告書というのは私の責任でございますが、なぜこういう間違いをしたかということを聞いたときに事務所から返答がありましたのは、先ほどお答えをしたとおりでございます。
○西田昌司君 菅総理、寝ている場合じゃないんですよ、あなたも。寝ている場合じゃないんですよ。これは、今の三社は実は民主党自体にも献金しているんですよ。御存じですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 報告は受けておりませんでした。
○西田昌司君 じゃ、分かっていないんですか。どういうことなんですか。報告を受けていないというのはそういう認識していないという意味ですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 報告を受けていないので知りませんでした。
○西田昌司君 それで、今三氏は、もう一度聞きますが、野田大臣は返却される、それから前原大臣はどうおっしゃったんですかね、それから蓮舫大臣、もう一度、三人とも、どういう処理するのか教えてください。
○国務大臣(野田佳彦君) 本日、二社分、八十万円については返還をさせていただきました。
○国務大臣(前原誠司君) その脱税で捕まった企業の関連会社を調べておりまして、全体像が分かった段階で全額返還をしたいと思っております。
○国務大臣(蓮舫君) 速やかに返却する手続を取っています。
○西田昌司君 菅総理、こういうことを皆されるんですよ。菅総理は民主党の代表じゃないんですか。調べもせず、知らなかったと。どうするんですか、これ。民主党、どういう対応するんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 早速調べて、問題のあることが明確になった場合にはきちんと、返還も含めた処置をとりたいと思います。
○西田昌司君 いや、それはかなり問題があるんですが、元々民主党のパーティー券は前原大臣が紹介したんですか。
○国務大臣(前原誠司君) 私がお願いしたものもございます。 それから、昨日記者会見で申し上げたように、その中心的な人物に対して野田大臣、蓮舫大臣を紹介したのは私でございます。
○西田昌司君 この中心的人物、S氏のことですね。じゃないんですか。いや、じゃ中心的人物というのは、S氏のことを私はさっきから聞いているんですよ。S氏はどういうふうに思っているんですか、あなたは。
○国務大臣(前原誠司君) そのSさんを御紹介いただいたそのグループの中心の方を御紹介したのが私だということを申し上げたわけであります。
○西田昌司君 いや、だから、民主党に献金しているのはS氏のグループでしょう、違うんですか。
○国務大臣(前原誠司君) 党のパーティーもお願いしております。
○西田昌司君 それで、私が、菅さんが御存じないようですから言いますが、私が少なくとも調べただけで、過去二十年、十九年、十八年の三年だけで百九十万、この企業グループから来ています。それから十八年は、同じ住所で代表者がS氏のところからまた四十万、四十万、八十万。したがって、二百七十万が少なくとも入っているんですよ。こういうことぐらい調べればすぐ分かる。なぜそういう資料、あなた出さないんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 早速調査してみます。
○西田昌司君 だから、あなたの代表者としての感覚が鈍過ぎるんじゃないかと言っているんですよ。
○内閣総理大臣(菅直人君) 我が党の場合、一般的には党の会計は幹事長あるいは担当の財務委員長がやっておりますので、早速調査を指示してはっきりさせてまいります。
○西田昌司君 それで、報道によりますと、脱税をS氏はされたということだけではなくて、もう少し過去にいろいろ暗い背景が言われているんですよ。そういうことを前原大臣、御存じじゃないですか。
○国務大臣(前原誠司君) 存じ上げておりません。
○西田昌司君 じゃ、存じ上げておられないようですから、私が言いましょう。 これは静岡新聞、一九八八年九月二十一日の朝刊の記事に載っているんです。富士宮署は覚醒剤の保有で暴力団員を含む九人を逮捕したんです。その中の一人に今のS氏が入っているんですよ。御存じないですか。
○国務大臣(前原誠司君) 全く知りませんでした。
○西田昌司君 これは知らなかったで済むような話じゃないですよ。あなた方、主要大臣三人、そして民主党もそういう人物から献金もらっているんじゃないんですか。政権の基盤は一体どうなっているんですか。国民にどうこれ説明するんですか。どうするんだよ、これは。 菅総理、どういう責任感じておられるんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 党については、今申し上げましたように、早速しっかりと事実関係を確認したいと思います。 それぞれの政治家については、今御本人の方から説明をされているわけでありまして、その説明によって御理解をいただけるものと、こう考えております。
○西田昌司君 ほかの三人の方、どう思われるんですか。それぞれ、前原大臣、財務大臣、そして蓮舫大臣。
○国務大臣(前原誠司君) それが事実かどうかは私は確認をしておりません。仮にそういう過去があったとすれば、それは、私がお付き合いしたことについては問題があったというふうに思います。
○国務大臣(蓮舫君) 今初めて知ったこともありまして、本当にそれは私は知り得ませんでしたけれども、御迷惑をお掛けしたことはこれはおわびを率直に申し上げます。
○国務大臣(野田佳彦君) いろんなお付き合いというのはだんだんその人間関係が増えれば出てくると思うんですが、例えば私の場合、パーティーやったのは人生先にも後にもこれ一回なんですけれども、脱税したことがあるかどうかとか、よほど気を付けなきゃいけないなということはこれはよく分かります。加えて、それぞれの個人が過去に何をやったかまではこれはすぐにはうかがい知れません。今日初めて知ったというか、報道をもって知ったということが事実でございます。(発言する者あり)
○西田昌司君 まさに類は友を呼ぶというやじもありますが、民主党の皆さん方、その主要メンバーがみんなこういう形でお付き合いになっているんですよ。私は本当に、今まず政権の支持率が一番低くなっていますが、辛うじて、菅総理が民主党はクリーンな政治をやりたいと言っておられた。どこがクリーンなんですか、これ。ぼろぼろじゃないですか。そして、今言ったら、そんなことまで一々調べられない。開き直りだよ。 菅総理、あなたはもう政権基盤がもうぼろぼろなんですよ。解散してもう一度信を問うべきですよ。どうですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 少し話が飛躍しているように思いますが、私も多少長くなった経験の中でいろいろなお金にまつわる場面を見ておりますが、確かに気を付けなければならないことはもちろんなんですけれども、その人物がどういう人かということを、もちろん知っていて付き合うときは当然ながら気を付けて付き合うわけですが、必ずしもその全てを知っているわけではない場合もありますので、それについて一般論として気を付けなければならないということはおっしゃるとおりだと思いますが、それでもって急に何か解散という話になるのは、若干私には理解できません。
○西田昌司君 まだいまだに他人事のように言っているんですよ。これはそういう問題じゃないでしょう。あなたの政権中枢にかかわる問題ですよ。もう少し危機感持たなきゃ駄目だし、ガードが甘過ぎるんです。それが全ての政策に影響を与えているんですよ。そして、それが国民の信頼をなくすもとになっている。 そこで、前原大臣にもう一つお聞きしたいんです。もう一つ、これは前原大臣の後援会連合会の収支報告なんです。この話で聞くんですが、今日実は、私は本当は皆さん方に写真を提示しようと思っていたんです。写真があるんですけれども、これ民主党の理事の方から拒否されたんで見せられないんですけれども。 なぜかというと、要は、ある方が私に教えていただいて、前原大臣の非常に熱心な支持者の方がおられまして、京都市内に。そこで、前原さんと、大臣と一緒に大臣室で写真を撮っておられて、それを大変大事に額に入れて飾っておられるんですよ。この方は山科で飲食店を経営されている方ですけれども、写真を撮られた、それに御記憶ありますよね。
○国務大臣(前原誠司君) ございます。
○西田昌司君 それはどういう形のお知り合いの方なんですか。
○国務大臣(前原誠司君) 私が中学二年のときに山科に引っ越しまして、その団地のそばに焼き肉屋を経営されている方だと思います。
○西田昌司君 それで、中学以来ずっと親しくお付き合いされているんでしょうけれども、どういうお付き合いされているんですか。
○国務大臣(前原誠司君) 大変政治の世界に出る前からも親しくしていただきましたし、特に私が政治の世界に出るようになってからは一生懸命に応援をしていただいております。
○西田昌司君 応援されているということなんですね。 ちなみに、その方は日本国籍はお持ちなんでしょうか。
○国務大臣(前原誠司君) 在日の方であります。
○西田昌司君 在日の方で、在日の方の場合にはいろんな選挙運動をしてはいけないとかお金もらったらいけないとかあるんですけれども、そういうことはされていませんか。
○国務大臣(前原誠司君) 委員が今日資料で出されておりますことを私も昨日ある方から聞きまして、献金を受けておりました。これについては、返金をして収支報告書を訂正をさせていただきたいと思います。
○西田昌司君 今大臣から、指摘する前に言われたんですけれども、献金を受けておられたんですね。幾ら受けておられるんですか。
○国務大臣(前原誠司君) 委員が指摘をされたものについては五万だと聞いておりますし、私が昨日事務所から聞いた金額も同じ金額を聞いております。
○西田昌司君 全然それ調べてないんじゃないですか。この方から少なくとも、私が調べただけでも過去四年間の間で五万ずつですから、二十万円あります。あと分かりません。全然調べてないんじゃないですか、あなた。
○国務大臣(前原誠司君) 私も昨日事務所の人間からそれを聞いたところでありますので、全体像を調べてしっかりと対応させていただきたいと思います。
○西田昌司君 それで、今軽く返還するというようなことをおっしゃっているんですけれども、まず事務方に聞きますが、これは返還するとかで済まない問題ですよ。外国人からに対する寄附の禁止規定がありますが、説明してください。
○政府参考人(田口尚文君) 一般論として申し上げますと、政治資金規正法におきましては、何人も、外国人、外国法人又はその主たる構成員が外国人若しくは外国法人である一定の団体その他の組織から政治活動に関する寄附を受けてはならないとされており、故意にこの規定に違反して寄附を受けた者については罰則の定めがございます。 なお、一般論として申し上げますと、故意がなければ罰則の対象とはなりません。
○西田昌司君 今お話にありましたように、そして、もう一度聞きましょう、この禁止の規定に引っかかったら公民権停止になるんでしょう。そこまではっきり言ってくださいよ。
○政府参考人(田口尚文君) この刑に処せられた場合におきましては公民権停止の対象となります。
○西田昌司君 つまり、外国人からあなたは継続してもらっておられるんですよ。そして、ずっと応援してもらったと言っているんですよ。それは完全な今禁止規定に引っかかって、その場合には罪が確定したら公民権停止、つまり、あなたは大臣どころか国会議員の資格がないということですよ。 分かっているんですか。どう思っているんですか、あなたは。責任取って辞職すべきじゃないですか。
○国務大臣(前原誠司君) 全体像を把握してからお答えをした方がいいと思います。(発言する者あり)
○西田昌司君 聞こえなかった。マイクが入っていなかった。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) お静かに願います。
○国務大臣(前原誠司君) 全体像を把握してから判断をした方がいいと思います。
○西田昌司君 そして、今全体像とおっしゃいました。私は、たまたまこれ、私の知り合いの話から分かったんですね、あなたの見て。同じようなお名前の方やいろんな方がおられます。調べていけばもっと出てくる可能性あると思いますよ。 これ、そうなってきたときに、あなたはこれはもう責任免れないんですよ。今出ている分だけでも免れませんよ。おかしいでしょう。責任をちゃんと取るべきなんですよ。どうなんですか。
○国務大臣(前原誠司君) まずは全体像を把握させていただきたいと思います。
○西田昌司君 いつまでにやるんですか。
○国務大臣(前原誠司君) できるだけ早くしたいと思います。
○西田昌司君 菅総理、あなたの任命した大臣がこういう問題にされているんですよ。どう思われますか。その方が、外国人から献金されている方が外務大臣ですよ。直ちに、直ちに罷免すべきじゃないですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) まず御本人がきちんと全貌を把握したいというふうに言われているわけですから、まずはそれが、私もそうあるべきだと思います。
○西田昌司君 何を言っているんですか。事実をこれから調べたらまだ大きくなるんですよ。今分かっているやつだけでも、五万円じゃなくて二十万円は分かっているんです。これからあと調べたら、増える可能性はあっても減る可能性はないんですよ。認めているんですよ、本人が。そして、その方を外務大臣、外国人からお金をもらっている人間が外務大臣なんかあり得ないじゃないか。何考えているんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) まず御本人がちゃんと全貌を調べたいと言われていますから、まずはそのことにまちたいと思っています。
○西田昌司君 あなたは自分が、何でも皆さんに振り分けるんです。まずは誰々に、まずは国会で、まずは与党の中で、まずは大臣に。あなたはどうするんですか。菅総理、あなた自身の不明もあるし、様々な問題を含んでいるんですよ。これは大変なニュースになりますよ。外国との交渉をする人間がこういう関係であるというのは、これはとんでもない。現に、今までこういうことが分かったら辞任されているんですよ。何を考えているんですか、あなたは。そして、あなた自身の、大臣を罷免するだけじゃないんですよ。菅総理、あなた自身の責任もあるんだよ。今の時点だけでも前原大臣は認めているんですよ。なぜその責任をあなたが分からないんですか。調べる前に責任があるじゃないか。どうなっているんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 大変言葉鋭くおっしゃいますけれども、まず事実関係をきちんと把握するというのは当然だと思います。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) もう一度答えさせます。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私の答弁がそれは西田さんは気に入らないかもしれませんけれども、私もいろんなケースを過去に見ていますから、余り短兵急に何かやはり判断をするというのは必ずしも、私自身、党のことも、先ほど、これとは関係ありませんでしたけれども、聞いていなかったので。だから、きちんと御本人がまず調べると言われているんですから、その調べた上での結果を待ちたいと、そのように言って何かおかしいんでしょうか。
○委員長(前田武志君) 西田昌司君。(発言する者あり) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。 それでは、菅総理よりもう一度答弁を求めます。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私自身が経緯を細かくもちろん知っているわけじゃありませんが、今のやり取りの中で前原大臣自ら、そういう部分についてそういうことがあったないしはあったようだということの指摘がありましたから、それはやはり注意をしていかなければならないのかと。 率直に申し上げて、在日の方がいろんな活動をされている中で、もちろん分かっている場合、分かっていない場合も、国籍が帰化されているかどうか、いろんなケースがあります。ですから、個別のことは私は聞いておりませんので、そういういろんなことが一般的にあるわけですから、まずは今お聞きした中でいえばそれは気を付けられた方がいいと思いますが、それをもって、何かそれをもって大臣が適格云々ということについて、私は今までの話の中でそういうふうには思わなかったものですから、ちゃんと話を聞いてということを申し上げているんです。
○西田昌司君 菅総理、この期に及んで非常に認識甘い。今、在日であるとかないとか、分からないじゃないかとおっしゃったけれども、これは分からなかったからもらって罪が免責されるんじゃないんです。この辺のところ、ちゃんと説明してあげてくださいよ。
○政府参考人(田口尚文君) お答え申し上げます。 一般論で申し上げますと、政治資金規正法におきまして、何人も、外国人、外国法人等から政治活動に関する寄附を受けてはならないとされておりますが、故意にこの規定に違反をして寄附を受けた者、団体にあってはその役職員又は構成員として当該違反行為をした者と、その者について罰則の定めがございます。 もう一度、一般論でございますが、故意がなければ罰則の対象とはなりません。
○西田昌司君 前原大臣は知っていてもらっているんですよ。外国人であることを知っているということをおっしゃったんですからね。しかも、継続してですから、これはもうそこに故意がある。しかも、継続ですよ。継続、反復なんですよ。とんでもない話。 そして、今お返しになるという話もされましたけれども、返金したらこの罪は免れるんですか。答えてください。
○政府参考人(田口尚文君) お答えいたします。 一般論として申し上げますが、罰則の適用につきましては、当該行為の行為時の行為が法的に評価されるべきものでございまして、後日に収支報告書の訂正をしても過去の事実関係は変わらないものと解されているところでございます。
○西田昌司君 このように、今言いましたように、要するに返したからとか知らなかったからでは通らないんです。しかも、継続、反復しているんですよ。そして、そのことを前原大臣が認めておられるんです。ここまで言って、あなたはこの問題、調査しなけりゃならないとかいう話になるんですか。どうしようもない話でしょう、これは。責任免れないんだよ。 もう一度答えてくださいよ、前原大臣の責任とあなたの責任も含めて。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほども申し上げましたけれども、私もたくさんのいろんな事例を見てきておりますから、今日初めて西田さんが言われ、あるいはその答弁もお聞きしました。しかし、御本人も更に全貌をしっかり把握したいということを言われているわけですから、まずはそうした御本人のそういう、何といいましょうか、調査というものを待ちたいと。 それは、法律というのはもちろん大変いろんな書き方があって、それはそれで重要ですけれども、それはそれで重要ですけれども、それがどういう形で何に影響するかというのはちゃんと事実関係を聞いた上で考えなければいけないんじゃないでしょうか。だから、ごく私は普通のことを申し上げているつもりですけど。
○西田昌司君 あのね、本人が、もらった本人が認めておられて、何を調べて何を話すんですか、あなた。意味が分かりません。何を調べるんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 御本人が全貌を調べてと言われているんですから、そのことを待ちたいということを申し上げているんです。
○西田昌司君 いずれにしましても早急に調べてください。そして、処分をしなければならない。そのときには、前原大臣だけではなくて、菅総理、あなたの政治責任もあるということを付言しておきます。 そして、この問題の一番の問題は、要するに民主党政権が、北朝鮮に対しての態度もそうだし、一番典型的なのは、外国人に対して参政権を与えるということをあなた方は言ってきたんですよ。これは完全に日本人の主権侵害なんですよ。それが永住外国人であっても、日本人の主権を侵害するような話を……(発言する者あり)何を言っているんだ、あなた方は。静かにしろ。 黙らせてください。
○委員長(前田武志君) お静かに願います。お静かに願います。
○西田昌司君 この期に及んで、皆さん、まあ民主党の皆さん方はこの期に及んでこういう開き直りをしているんです。 つまり、日本人の主権がそういったことで侵害されてやいないかということを少なくとも国民に誤解を与える、とんでもない事案なんですよ。だから、これはもう即刻罷免に値するということを言っているんです。そのことが全然菅総理も分かっていないし、ここにおられる民主党の皆さん方も分かっていない。これが今の民主党政権の一番の問題。 それで、今日はほかにもまだ私は言いたかった。日銀の白川総裁にも来ていただいたけれども、デフレ問題というのは非常に大きいんですよ。だから、まずデフレ対策の集中審議をお願いしたい。 それから、この問題、この今の政治と金、この問題については、小沢さんの問題も含めて徹底した審議、この集中審議を求めて、私の質問を終わります。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議いたします。 以上で小坂憲次君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、平田健二君の質疑を行います。平田健二君。
○平田健二君 民主党・新緑風会の平田健二でございます。 総理以下、閣僚の皆さん、御苦労さまです。まだまだ参議院での予算の審議が今日始まったばっかりで、どうぞひとつ真摯にお答えをいただいて、できるだけスムーズにこの委員会が進むように御協力をお願いをいたしたいと思っております。 まず、本論に入る前に、ニュージーランドで発生をいたしました地震で被災された皆様に心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。 さて、日本の緊急援助隊ですが、迅速な対応で現地に駆け付けていただきました。隊員を始め、関係者の御奮闘に心から敬意を表したいと思います。今回もそうですが、日本より遠い被災地への迅速な派遣は極めて重要であると思っております。技術の高い日本の緊急援助隊がハイテク機器を所持をしても、現地入りが遅くなっては何もならない。過去十年間、日本の緊急援助隊が出動いたしましたけれども、実は生存者を救出したというのは一件もないという事実があるわけですね。 したがいまして、昨年、ハイチで起こりました地震の支援活動に行った我が党民主党と自民党の派遣団の双方が提案しておるわけですけれども、レスキュー隊、いわゆる緊急援助隊の早期派遣をするために、災害が起これば被災国からの要請がなくてもレスキュー部隊を近隣の国まで早期に前方展開させる、早く行かせると、こういったことができないのか、まず外務大臣にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 今回のニュージーランドの地震におきましては、一九九〇年以降で十五回、国際緊急援助隊を送っておりますけれども、一番早かったのが台湾の地震の二十一時間、今回はインドネシアの津波と並ぶ三十九時間ということで、ニュージーランドの距離を考えれば早い対応が取れたんではないかと思っておりますが、ただ一方で、生存者を今のところ一名も発見できていないことは大変残念でございます。 今、平田委員から御指摘のありましたことについては、今回、ニュージーランドからの要請を受ける前に調査団を派遣をし、また、国際緊急援助隊も近くまで派遣をしようということで準備をしていたことがスピードアップにつながったというふうに思っておりまして、したがって、今後も大規模な自然災害が発生をした場合には、前もって近くまで派遣をしておくということを一つのモデルとしていけば迅速な対応が取れるんではないかと思いますし、また、JICAでは世界に四か所だったと思いますけれども倉庫を持っておりまして、そういう迅速な対応も取れるようになっておりますので、運用面での改善を更に進めていきたいと考えております。
○平田健二君 それからもう一点、国際緊急援助は外務省の危機管理担当審議官が主たる担当というふうに聞いておりますが、迅速な対応をするために、やはり内閣や防衛省にも分散している権限を一元化して恒常的な体制を図る、やはり海外の緊急援助は外務省だけじゃなくて、外務省も防衛省も内閣も一元化して対応するということができないのかどうか。いかがでしょう。
○国務大臣(前原誠司君) 法律では、この国際緊急援助隊の所管というのは外務大臣になっておりまして、ただ、今回極めてスピーディーであったのは、例えば防衛省におかれては、この予備的な派遣も含めて政府専用機の派遣を決定をしていただきました。夜通しで千歳の政府専用機を北澤防衛大臣の指示の下に整備をしていただいて極めて早く出していただきましたし、また、当初は成田空港には政府専用機は着陸できないと、こういう話を聞いておりましたけれども、大畠国交大臣がこれについては、もうこれからは三百六十五日、二十四時間、政府専用機についてはどの空港においても着陸できるように今回変えていただきました。また、国家公安委員長、そして海保、こういった方々も責任感を持って対応していただきました。 そういう意味では、組織を一元化するということももちろん考えないではありませんけれども、官房長官を中心に内閣でそういった今の仕組みというものの運用をしっかりと改善をするということの中でスピードアップを図れるんではないかと思っておりますが、御指摘でございますので、内閣全体でより機能的な迅速な対応をできる仕組みというものを考えさせていただきたいと思います。
○平田健二君 これはマスコミの情報なんですが、今回のニュージーランドのこの地震災害において、邦人の特に富山の学生さんたちの御家族を政府専用機で現地へ送るということを、外務省ですか、おっしゃったにもかかわらず防衛省は駄目だと、そういうような報道がされておりましたので今申し上げたわけでして、そういった意味で一元化をするということを是非考えていただきたいというふうに思っております。 次に行きます。平成二十三年度予算の送付についてです。 二十三年度予算は、三月一日の未明に衆議院の本会議で可決されました。一昨日の記者会見で西岡参議院議長は、参議院が受け取った日付を三月二日とすると発言をされたと聞いております。衆議院で可決された予算は、その日のうちに衆議院から送付され参議院が受領することになると思いますけれども、従来の取扱いはどうなっているのか、お尋ねをいたしたいと思います。
○事務総長(橋本雅史君) お答え申し上げます。 衆議院本会議で可決されました予算は、国会法第八十三条に基づき、衆議院から参議院に送付されます。本院では直ちにこれを受領し、その後の手続を行うのが従来の取扱いでございます。
○平田健二君 平成二十三年度の予算は、三月一日に衆議院で可決されたにもかかわらず、参議院が受け取った日付を三月二日とすることになったと、こういう経緯についてお伺いしたい。
○事務総長(橋本雅史君) お答え申し上げます。 平成二十三年度予算は、三月一日の衆議院本会議で可決され、同日の午前三時四十分に本院に送付されました。 衆議院からの送付議案の受領に関する従来の取扱いは先ほど御説明したとおりでございますが、今回は、二月二十八日に西岡議長より、議院運営委員会理事会での議論を見守るため保留とするように御指示がございました。議院運営委員会の理事会での議論につきましては、三月二日に鈴木議院運営委員長から議長に御報告があり、これを受けて西岡議長は、本院が平成二十三年度予算を受け取った日付を三月二日とすると判断された次第でございます。 以上でございます。
○平田健二君 内閣法制局にお尋ねをいたします。 憲法六十条は、予算について、参議院が、衆議院の可決した予算を受け取った後、国会休会中の期間を除いて三十日以内に議決しないとき、衆議院の議決を国会の議決とするとして、予算の自然成立について規定をしております。本規定の解釈についてお伺いしたい。
○政府参考人(梶田信一郎君) お答えします。 憲法第六十条第二項の規定のお尋ねでございますが、お尋ねは衆議院が可決した予算案の参議院における取扱いに関するものというふうに理解しますが、これは国会の内部における議案の処理に関する問題でありますことから、内閣法制局としてはお答えすることは差し控えたいと思います。
○平田健二君 資料を配付をしてください。 ここに資料として三月三日に出されました横路衆議院議長の談話がございます。読み上げてみますね。五項目ございまして、その中で特に重要な点を三点申し上げます。 「日本国憲法における期間計算に当って、何らかの意思によって変動させることは法的安定性を害することになる。」、「過去の事例として予算の自然成立、条約の自然承認、法律案を参議院が否決したものとの見做し行為は、参議院へ送付の日を起算日として期間計算が行われている。 平成二十三年度総予算も同様にして、平成二十三年三月三十日満了をもって自然成立する。」、五番目として、「予算関連法案は衆議院に提出された後、遅滞なく参議院に予備送付されており、送付された予算案と一体審議を行うことは可能である。」ということで、横路衆議院議長が談話を発表されております。 この談話について、法制局長官の見解をお伺いしたい。
○政府参考人(梶田信一郎君) お答えします。 ただいま御指摘の談話の内容につきましては、これも国会内における議案の処理に関する問題でありますことから、内閣法制局としてお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○平田健二君 今回のこの参議院の予算委員会の開始が二日ずれ込みました。こういったことが主な原因だったと私は理解をいたしております。このことは、国会を運営する上において非常に重要な問題だと思います。是非ともこの国会で議論をし、解決をしていかなきゃならぬ問題だと思っております。今後、こういったことがないように我々も努力をしなきゃならぬと思っておりますので、ひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。各党各会派において、是非ひとつ御検討いただきたいと思っております。 次に、マニフェストの見直しについて総理にお伺いをいたします。 その前に、菅内閣発足以来、内閣並びに党の支持率が低迷をしております。残念なことです。私も役員の一人ですから責任はありますが、総理はこの低迷の原因は何だとお思いでしょうか、お尋ねいたします。
○内閣総理大臣(菅直人君) まず、支持率が低下をしている。この支持率というのは、国民の皆さんの一つの意思の表れということで真摯に受け止めなければならないと、このように考えております。 原因というのはなかなか、ある意味当事者でありますので、言いにくいといいましょうか、いろんな言い方があると思いますけれども、私は、やはりきちっと政治が動いていると、今でいえば予算というものが国民の皆さんにとっては生活の上でも大変重要でありますから、そういうものがきちっと成立していく、あるいはこの間でも補正予算や景気対策をやってきましたけれども、私はそれなりの景気回復への効果は出てきていると、こう思っております。しかし、なかなかそこのところが十分に国民の皆さんに理解をされていないところもあろうかと思います。 いずれにいたしましても、当面の大きな課題として予算をしっかりと議論をして、そして成立をさせていただいて執行させていただくと、このことが国民の皆さんに対する責任でもあり、結果としてはそういうことがどんどん進み始めれば理解が高まるのではないかと、このように思っております。
○平田健二君 それでは、マニフェストの再検証についてお伺いをいたしたいと思います。 一月二十七日、衆議院本会議で総理はマニフェストの再検証を表明をされました。確かに、政権を取って初めて分かった現実もあり、再検証してならないということではないと私は思っております。 問題は、どのように見直すかということだと思っております。野党の諸君は、子ども手当、高校無償化、農家への戸別補償、高速道路の無料化をばらまき四Kとか言っておりますが、これらの政策は、さきの衆議院選挙でコンクリートから人へと国民の皆さんに訴えた我々民主党の目玉の政策であったはずであります。 例えば、子ども手当は、当初、月二万六千円を十五歳以下の全ての子供に給付するという計画でしたが、所得制限をすべきだ、保育所、幼稚園の数を増やすなど現物支給を増やすための予算に回すべきだといった批判が出されました。その中には確かに検討するに値するものもあると思います。しかし、私たちは、社会全体で子供を育てる、少子化に歯止めを掛けるといったこの政策の理念、目標まで忘れてはならないと思っております。 再検証があくまでマニフェストの理念、精神、目標を更に前進させるための再検証であることを是非総理にここで明言をしていただきたい。
○内閣総理大臣(菅直人君) 平田議員おっしゃるとおり、マニフェストは二〇〇九年の総選挙における民主党と国民の皆さん、有権者の皆さんとのお約束であります。 そして、その中でも、今御指摘のあった子ども手当始め多くの分野で、特に若い人、子供たち、そういう人たちに対して子育てを社会で担う、あるいは学校に通う皆さんの負担もある部分社会で担っていく、こういう考え方は従来の日本の社会保障の中でやや手の薄かった部分であり、私は非常に大きな政策の前進だと考えております。そういった意味では、平田議員のおっしゃったとおり、このことを何としても実行していくと、その基本姿勢を変えてはならない、おっしゃるとおりだと思っております。 と同時に、このマニフェストは、御承知のように、無駄の削減等の中で得られた財源を新たな政策に充てていくという考え方に立っておりまして、そうした無駄の削減も相当程度力を入れてやっているし、今後もやらなければならないと思っておりますが、そういう中でも、必ずしも全てのマニフェストの実行に必要な財源というところまで行けるのか、こういったことも考えて、衆議院の任期の半ばを迎える、近づくに当たって、さきの大会でも、基本の考え方は堅持しつつ、実質的にどこまでどういう形で進めることができるかということについて検証を行おう、このことを合意をいたしたわけでありまして、これから岡田幹事長の下で検証作業を始めていくことになろうかと思っております。
○平田健二君 やはり、私たちが長い長い野党暮らしといいますか、の中で、これでは駄目だと、戦後六十年続いた自民党政権では国民生活が第一だという政策はなかなか実行できない、我々が本当に長い野党暮らしをしている中で、直接個人に結び付く、近いところに政策を打つ、そういう意味で、この子ども手当あるいは高校の無償化、こういったものを提案したわけです。この理念、理想は是非捨てないでほしい、再検証の場でも。是非ともお願いをしておきたいと思います。 次に、日本振興銀行、昨年九月に破綻をした銀行でございますけれども、これについてお尋ねをいたしたいと思います。 日本振興銀行が破綻をいたしました。初めてペイオフが我が国で実施をされました。そもそも、なぜこのような銀行が認可されたのか。銀行設立の際から不透明だったわけですけれども、予備審査に二か月、免許申請から一か月で免許交付という極めて異例の早さで処理をされました。当時、小泉政権下で、金融担当大臣は竹中平蔵さん、逮捕された木村剛氏は金融再生プロジェクトチームのメンバーでございました。 自見大臣、大臣が提唱されたこの日本振興銀行の破綻を検証する検証委員会はいろんな抵抗に遭って発足が遅れたようでございますけれども、その理由と真相究明に向けた決意をお尋ねをいたします。
○国務大臣(自見庄三郎君) 平田議員へお答えをいたします。 今御指摘のございました検証委員会のメンバーについては、見識、それから知識、当然経験のある立派な人物を選ぶために慎重を私が期しました結果、設置まで相応の時間を要したところでございますが、検証委員会におかれましては今後しっかりとした検証を行っていただくことを期待をいたしております。
○平田健二君 自見大臣、検証委員会が遅れた理由、遅くなった理由というのは何ですか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 今申し上げたところでございますけれども、見識、それから知識、経験のある立派な人を選ぶということを念頭に置いたものですから、慎重を期して私自身人選をさせていただきました。当然、やはり誰が見てもこういう立派な方であれば当然だろうと、そういった方を選ばせていただいたと、こう私は思っておりますけれども、そういった慎重を期した結果、設置までに相応の時間を要したというふうに私は認識をいたしております。
○平田健二君 委員長、この日本振興銀行は設立してから僅か六年で破綻をいたしました。ペイオフも初めて実施をされました。一部には、ペイオフを悪用した預金の勧誘があったとか、倒産した商工ローンとの癒着も指摘されております。また、設立に携わった木村氏は、当時、竹中金融大臣の下に置かれた金融再生プロジェクトチームのメンバーであり、金融庁の顧問にも就任をしていました。そして、当時の監督局長は五味廣文さんでございます。 驚異的な早さで銀行免許を交付をされた経緯も含めて、やはり国会でしっかり真相を究明しなければならないと私は思っております。そして、国民の信頼を取り戻さなければならないと思っております。 そこで、日本振興銀行に関する集中審議と、竹中氏、それから木村氏、五味氏、三名の本委員会での証人喚問を求めます。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議させていただきます。
○平田健二君 是非ひとつ、実現をしていただくように努力を委員長にお願いしたいと思います。 次に、総理、総理の肝煎りで予算編成された一括交付金についてお尋ねをいたします。 地域主権を推進するため地方が自由に使える予算を増やすことは大変重要で、菅総理はさきの施政方針演説の中で、地域が自由に活用できる一括交付金を創設し、来年度五千百二十億円、平成二十四年度は一兆円規模で実施すると表明をされております。これは政権交代の大きな成果だと思いますし、菅総理の思い入れの強い政策であると私も思っております。しかし、二月二十三日の読売新聞の調査によりますと、実際に各都道府県で一括交付金を来年度予算に計上しているのは九つの道県でありまして、一千十億円にとどまっているということです。 片山大臣、約一割、四百四十億円分については客観的な指標が出されましたけれども、残り九割については都道府県から提出される事業見込額調査を基に判断されると言われておりますけれども、なぜ作業がこんなに遅れているのか、どのような基準によって都道府県に配分するのかをお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(片山善博君) 一括交付金につきましては、今その枠の配分の基準作りをやっております。これが平年度になりますと全て客観指標によって配分するということになりますけれども、従来の補助金でいろんな事業をやってきたという経緯もありますので、差し当たっては継続事業が相当分はできるように配慮したいと思っております。もちろんそれは、継続事業を何が何でもやってくださいという意味ではなくて、やろうと思えば継続事業がほぼできると、しかし自治体の判断によってそれを継続事業に充てないで新しい事業に充ててもいいという、こういう仕組みでありますけれども。 そこで、継続事業ができるようにするためにということで、今各都道府県の継続事業調査をやっております。それを基に、多少の修正を加えなきゃいけないこともあるかとは思いますけれども、それを基に九割相当分はできるだけ早く、予算成立がしましたらできるだけ早くそれをお示しをしたいと思っております。一割相当分については、先ほどお触れになられましたように、既に客観指標というものを、これまだ完成品ではありませんけれども提出をしておりまして、これを基に決めていきたいと思っております。 自治体の方でまだ十数件しか予算を計上していないじゃないかとおっしゃいますけれども、初めてのことでありますので、自治体としてはまだ自分のところに来年度幾ら来るかというのは確信が持てない、これはそうだろうと思います。ですから、初年度につきましてはちょっと御迷惑をお掛けすることあるかもしれませんけれども、翌年度からは確信が持てる、そういう配分になるだろうと思っております。
○平田健二君 実は、各都道府県が、ここにありますように、報道されていることが事実であれば九つの道府県しか計上していないと。非常に各都道府県、予算編成に当たって、大丈夫なんだろうかと、幾ら来るんだろうかと、相当皆さん不安に思っているわけですね。 しかもこれ、菅総理、総理の肝煎りで、最初は各省庁に問いかけたら二十八億しか出なかったと。それでは駄目だと、もう一回考え直せということで五千百二十億円出たんだとおっしゃっていましたよね。ですから、それだけ総理が力を入れておる政策ですから、これは片山大臣、早く各都道府県に配分案を知らせるというのはこれは当然のことですよ。菅総理が肝煎りでやったわけですから、各都道府県が喜ぶようなことを早くしてやらなきゃいかぬと、私はそう思っておりますけれども、いかがですか。
○国務大臣(片山善博君) いろいろとちょっと誤解とか理解していただけない部分がありまして、都道府県から少し不満が出ていることは確かであります。 しかし、従来の個別の事業ごとに縦割りで箇所付けをするという、そういう時代に比べますと、この一括交付金は、私も知事やっておりましたけれども、都道府県の方で事業を選べるわけです。それから、箇所付けも自分のところで決められるわけです。ですから、自由度はもう数段増すわけですね。これ、初年度ですから戸惑いはありますけれども、これが順調に予算が通りまして実施に移されますと、恐らく都道府県の方からは高く評価されるものだろうと思っております。
○平田健二君 総理、今お話を大臣から聞きましたけど、これ相当皆さん期待しておるわけですよ。しかも、菅総理が特に施政方針演説でも強調されたわけですから、やはり総理、もう少し早めるように是非ひとつ指示をしていただきたいと。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(菅直人君) この議論をしたときに、地域主権戦略会議の中には現職の知事も二人おられまして、それぞれ日ごろは厳しい意見もいただいていますけれども、この制度についてはお二人とも大変高い評価をしていただきました。 ただ、今、片山大臣からもありましたように、初年度は、一つは継続案件というものが全体の九割ぐらいを占めるであろうということと、その残りについても、今御指摘のように、多少いろいろな手続なり提案が遅れているという側面もあります。そういう点では、しっかりと迅速にできるものは迅速にして、まず初年度でスタートをして、来年度以降は基礎自治体の方でもお願いするということで一兆円規模になりますし、また継続案件はだんだんと減っていって自由な案件がだんだん増えてきますので、そういう中で私は必ずや自治体の皆さんに喜んでもらえると、このように思っておりますので、しっかりやっていきたい、やらせていきたいと思っております。
○平田健二君 ひとつ、しっかり各都道府県が理解できるようにやっていただきたいと思います。 蓮舫大臣、お尋ねをいたします。 行政の無駄を省くために初めて民主党政権で行われた事業仕分、国民の大きな関心を集め、かなりの成果を上げたと私は思っております。これからいよいよ規制の仕分に取りかかるということでございますけれども、是非、蓮舫大臣以下仕分に携わる方々については頑張っていただきたいと思います。 そうした観点から、これまでの仕分の成果について蓮舫大臣にお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(蓮舫君) お答え申し上げます。 民主党の政権が発足してからこれまで三回事業仕分を行ってまいりました。国の事業を対象に、あるいは独立行政法人の事務事業あるいは政府系公益法人の事務事業を対象に、特別会計、再仕分を行ってまいりました。 事業仕分の特徴であります外部性と公開性、このことによって税金の使われ方、お金の流れを国民の皆様に一部可視化をして行政の透明性を飛躍的に高めたと私は思っています。あわせて、行政の無駄を削減をしていく、無駄を省いていく、その部分で事業仕分は行政の刷新に大きく貢献したと考えています。
○平田健二君 仕分は新しい手法だけに法的根拠が不明確だと、こういう批判が出されておりますけれども、現状どうなっているかも併せて、蓮舫大臣にもう一回お聞きします。
○国務大臣(蓮舫君) お答え申し上げます。 直接の法令上の根拠はございませんけれども、ただ、法律に基づく行政の意思決定機関であります閣議に基づいて設置をされておりますので、その意味では法令上の根拠は存在をしていると考えています。
○平田健二君 総理にお伺いをいたします。 今、蓮舫大臣からもお話がありましたが、仕分の結果はそのまま実施されるわけではなく、最終判断するのは、法律上、事業の所管大臣です。このため、仕分結果と所管大臣の意見が対立した場合、調整が難航するわけですが、そこで、仕分については仕分の責任者である行政刷新担当大臣の意向を他の大臣に優越させるような制度ができないか、菅総理にお伺いをいたします。
○内閣総理大臣(菅直人君) 行政刷新会議、それの本会議といいましょうか、本体会議は私が責任者ということになっております。もちろん、その場で行政刷新担当大臣が中心になっていろいろなことを進めていただいております。そういった意味では、行政刷新担当大臣には、この行政刷新会議や事業仕分を活用して無駄の削減の方針策定や具体的な作業を強力に進めるとともに、必要に応じて、私からの指示を受けて他の大臣に対しても方向性、方針を徹底するということをやっていただいたところであります。そういった意味で、行政刷新担当大臣には様々な手法、ツールを通じて無駄の削減に取り組んでいただいており、内閣一体となって事業仕分の評価結果を適切に反映して来年度の予算もできたものと思っております。 いよいよこれからは規制の仕分、さらには、いわゆる国丸ごと仕分といった形で次々と進めてまいりますが、権限というものを各大臣それぞれ持っているわけですけれども、この分野は特に省庁を越えた調整が必要ですので、法律的に改めて権限を付与するというよりも、その行政刷新会議の中で私が行政担当大臣の意向をしっかり受け止めて、必要であれば私の指示を重ねて大臣の指示として各閣僚に指示を下ろしていきたいと、そういう形で実効性を持たせていきたいと、このように考えております。
○委員長(前田武志君) 残余の質疑は来る七日に譲ることといたします。 来る七日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十八分散会