法務委員会 第13号
- 発言数
- 133 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2011/05/26
会議録
○委員長(浜田昌良君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、熊谷大君、松田公太君及び江田五月君が委員を辞任され、その補欠として溝手顕正君、桜内文城君及び川合孝典君が選任されました。 ─────────────
○委員長(浜田昌良君) まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜田昌良君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に桜内文城君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(浜田昌良君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 民法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に法務省民事局長原優君及び厚生労働大臣官房審議官石井淳子君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜田昌良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(浜田昌良君) 民法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○有田芳生君 おはようございます。有田芳生です。 芥川賞作家の柳美里さんは、御自身の両親による虐待体験、あるいは未婚の母として今小学生の男の子を育てている中で、自らが虐待をしてしまっているということ、そして、そのことを本当に悩んで、苦労して、苦闘して、カウンセリングを受けながらその自らの体験を単行本に著すとともに、週刊誌でも手記を書き、さらには、最近ではNHKの放送にも自ら出ることによって自分が抱えている大きな課題について解決しようということと同時に、それを社会一般に広く知っていただくことによって、全国各地で多くの悩んでいる、苦しんでいるお父さん、お母さん、あるいは子供さんたちのために児童虐待を少しでも減らしていきたいと、そういう思いで今様々な取組をなさっております。 その柳美里さんが、どうして児童虐待はこんなに増えていくんだろうかということを常々心配されているんですが、厚生労働省にまずお聞きしたいのは、平成二年、一九九〇年から児童虐待についての相談が統計として取られるようになっていたと思いますけれども、それ以降今日まで児童虐待の数がどのように変化をしてきているのか、まずそのことからお尋ねいたします。
○政府参考人(石井淳子君) 全国の児童相談所における児童虐待に関する相談対応件数は、委員御指摘のとおり平成二年度から統計を取り始めておりまして、当時は千百一件でございました。直近の平成二十一年度の統計では四万四千二百十一件でありまして、児童虐待防止法施行前の平成十一年度と比べましても約三・八倍となっております。 この推移は、この間一度も減少することなく一貫して増加をし続けておりまして、特に近年、心理的虐待について全体に占める割合が増加しております。
○有田芳生君 今お話がありましたように、平成二年からの統計、それがもう四万件を超えている、減る傾向にはない。これは、児童虐待防止法、平成十二年施行前に比べて三・八倍増えているというお話がありましたけれども、統計が取られ始めてからは何と四十・一六倍に増えているという、こういう異常な日本社会の現実、何とか克服をしていかなければならないと思いますが、児童虐待と一般的に言葉としては言われますが、その中身というのはもう少し分類がされていると思いますので、その中身について、どういう虐待があるのかということを教えていただけますか。
○政府参考人(石井淳子君) 児童虐待防止法の中に児童虐待の定義が置かれておりまして、四つの種類が整理をされております。 一つは、身体的虐待、言わずもがなでございますが。それから性的虐待。そしてネグレクト、これは親が子供を顧みない、育児放棄をするというような、そういうものでございます。それから、さらには、暴言を吐くだとか、そういったようなものが考えられます心理的虐待。この四つでございます。
○有田芳生君 その傾向の中で、統計が取られ始めてから、身体的虐待が減る一方で心理的虐待が増えているという統計数字が出ていると思うんですが、どういう数字が出ていますでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 身体的虐待と心理的虐待、これを対比して数字でお示しいたしますと、平成十一年度に身体的虐待は五千九百七十三件で、全体に占める割合は五一・三%でございました。それが、直近の二十一年度におきましては、これも増えておりますが、一万七千三百七十一件で、全体では三九・三%と割合は低下しております。 対しまして心理的虐待でございますが、平成十一年度は千六百二十七件で、全体に占める割合は一四%でございましたが、二十一年度におきましては一万三百五件と二三・三%の割合となっております。
○有田芳生君 つまり、見える虐待から見えない虐待がずっと増えてきているというこの現実だと思いますが、その理由はどのように分析されていますでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) まず、児童虐待全体が増加している要因としましては、核家族化や地域のつながりの希薄といったような家庭の養育力の低下という面と、それから児童虐待防止法の法整備とかあるいは児童虐待に関する社会の認識の高まりといった面、両面があるのではないかと考えております。特に、この心理的虐待の相談が増加した要因としましては、これは心理的虐待、なかなか外見的に分かりにくい、内にこもってしまう、外から見えにくいという特徴がございますけれども、この中には、子供の心を傷つけることを繰り返し言うだとか他の兄弟とは著しく差別するとか、そういうものに加えまして、例えば配偶者とかその他の家族などに対して暴力を振るうと、そういったようなことも含まれているということがありまして、そういったものも含めて児童虐待だという認識が関係機関の職員とかあるいは地域住民に広まったことによって、児童相談所に対して相談としてつながるケースが増えていっているのではないかというふうに考えております。
○有田芳生君 さて、柳美里さんですが、「ファミリー・シークレット」という単行本を出されて自らの体験を克明に記されておりますが、実は二〇〇八年、今から三年前の二月二日から四日、柳さん、それから息子さん、それから同居人の男性が東京ディズニーランドにこれは取材に行かれたんですよね。 そのときに、もうチェックアウトをして帰ろうというときに、大事なペンケースがなくなっていたという家庭内の事件がありました。お子さんは常日ごろから自分で髪の毛を切ってしまう癖があって、これはどこで髪の毛を切ったんだろうかということを思ったときに、柳さんは、はさみで切ったに違いない、だけれども、ホテルにはさみがあるはずがない。そうすると、自分のペンケースの中にはさみを入れておいて、それで切ったんだろうというふうに判断をされて、息子さんにペンケースどこにあるんだと。その中には大事な万年筆も入っておりましたのでそれを探すんですが、結論からいうと、息子さんは、いや、あそこにある、ここにある、いや、あっちだ、昨日泊まっていたホテルのテレビの裏だというようなことで、ホテルを巻き込んで大きな騒ぎになっていって、その間、ずっと暴力を振るわれたりきつい言葉で息子さんに働きかけたりをしていた。 そのとき、柳さんは写真ブログというのをやっておりまして、そこに、もう頭にきた彼女はこのように書くんです。 余りにうそつきなので、そして次から次へとうそをつき続ける。朝七時から十五時までひっぱたきまくり、学校を休ませ、罰として朝食も昼食も与えていません。今息子の言うことが本当か、彼に確かめに帰ってもらいます。つまり、鎌倉の自宅にその同居人の男性にペンケースがひょっとしたら家にあるかも分からないということで帰ってもらっているという意味なんですが、もしそれもうそだったら、千葉のホテルに戻ります。くそやろうと。 このことを写真ブログに出してしまったものですから、インターネットの2ちゃんねるにずっとそのことが書き連ねて、もう挙げ句の果てに柳さんの鎌倉の御自宅の電話番号まで出されてしまった。そういう大騒ぎがありました。そのことが女性週刊誌からスポーツ新聞から、様々なメディアでも後に報道されることになります。 結果的には、そのペンケースは鎌倉の自宅にあったということが分かるんですが、次の日、息子さんが熱を出してしまったので学校を休みます。そして、柳さんが家でお仕事をなさっていると、鎌倉の三浦地域の児童相談所が突然訪れました。恐らく、多くの虐待事例でそういう通報があったときに児童相談所がそれぞれのお宅を訪問するんだと思いますが、そのとき、児童相談所は、問題になるかも分からない御家庭に対してどのような対処をされるのでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 児童虐待事例では、最悪の場合は子供の命が脅かされる事態も想定されるものでありますので、児童虐待防止法八条におきまして、通告を受けた児童相談所長等に対して児童等との面会等によってその安全を確認するための措置を講ずるよう義務付けております。そして、その安全確認につきましては、通告を受けてから四十八時間以内に子供を直接目で見る、目視することによって実施するよう児童相談所運営指針に定めておりまして、通常これは家庭訪問等によって任意の方法で行われるわけでございますが、それがなかなかうまくいかない場合には立入検査とか、あるいは臨検、捜索といった方法が取られることもあります。 家庭訪問へ行った際にどういう形で安全確認するかでございますけれども、その対応方法とか留意事項につきましては、虐待通告のあった児童の安全確認の手引きにおきまして子ども虐待評価チェックリストというのを盛り込んでおります。例えば、子供の状態、子供の緊張が高いとか、子供と保護者の視線がほとんど合わないとか、いろいろなチェックポイントを示しておりまして、そういうものによりまして適切に、虐待があるのかどうか把握できるようにしているところであります。
○有田芳生君 そのチェックリストですけれども、何と三十二項目あるわけですよね。そこに問題がある御家庭だと思って児童相談所が行く。だけれども、そこでそんなことありませんよと言われてドア閉められてしまったら、それで終わってしまう。ちゃんとこのチェックリストに基づいてお子様の状況を見てくださいというような家庭だったら恐らく解決の方向に向かうと思うんですが、なかなかそうはうまくいかない。 柳美里さんだって、そういう児童相談所が来れば、いや、そんなことをブログで書いたけれども、私は作家であって、虚実取り混ぜていろいろ書くんだから、そんなことありませんよと実は語って、児童相談所の方はもう戻っているんですよね。それで終わっているわけですよ。だから、作家でなくても、御家族がそういう対応を取られた場合にはもう帰っていかなければしようがないわけですよね。 柳さんは、その本の中でも、手記の中でも書かれておりますけれども、いや、実は実態は違ったんだとおっしゃっている。柳さんならずとも、自分がやっていることを認識されているお母さん、お父さんがいらっしゃるならば、やっぱりこれは危ないぞと、このままいったら大きな問題になるということで門前払いというケースがあるというふうに思うんですが、果たしてこういう三十二項目もの細かいチェックリスト、子供さんの歯がどうなっているんだろうかというようなことを含めて、そのことをチェックするというのはなかなか容易ではない現実があると思うんですが、それをどのように突破されてきたのか、これからされていこうとしているのかというのを教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 先ほど申し上げましたように、まずは家庭訪問等で確認をするわけでございますが、そこで門前払いというようなケースもあり得るわけでございます。 ただ、その場合に、子供を直接目視できていないわけでございますから、やはり目的を達成するためにいろいろ手段を講じなさいということをいろいろ手引ではお示ししております。御近所の話を聞くだとか、いろいろ民生委員、児童委員等の話を聞くだとか、関係機関との連携を図る。あるいは、特にお子さんが小さいときには保健所だとか、そういう保健機関との接触がございますので、そこから情報を取るとか、あるいは学校から情報を取るとか、いろんなことをお示ししておりまして、そういうものを含めて対応した上で、それでもなかなか真実に迫れない場合もありますので、その場合はもう強権的な形で、先ほども申し上げました、一番最後には裁判所の許可をいただきまして臨検、捜索と、ドアをチェーンカットをするということまで含めた措置が一連のものとして用意をされているわけでございます。
○有田芳生君 一般論としてはまさしくそのとおりなんですが、現実はなかなかうまくいかない。 それは、大臣の地元の岡山でも、この間もお話がありましたけれども、事件がつい最近、これは発覚して逮捕されたのは二十三日ですけれども、今月の。岡山で十六歳の女子高校生、十六歳、虐待によって命を失いました。実は、しかし、岡山の該当の児童相談所はその虐待があったということを二〇〇八年から把握をしていた。これは、学校からおしりにあざがあるということを児童相談所に通報されて、その女の子はお母さんにやられたんだと、このように語っている。それだけではなく、その後も何度か児童相談所に虐待があるという話が通告されているにもかかわらず、残念ながら十六歳で命を奪われてしまった。これは一体どういうことなんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 児童虐待の痛ましい事件が起こるたびに私どもなかなか難しさがあるなと思いつつも、起こってしまったものを教訓として二度と同じようなことを起こしてはなるまいということで、いろいろ検証することがまず大切だというふうに思っております。 厚生労働省としまして、先ほど委員がお話ございましたように、どうもこの件につきましては児童相談所とのかかわり合いが過去にあったと、虐待という通告があったという事例でございまして、それがなぜきちっとした形で、例えば一時保護だとかあるいは施設入所ということもあり得たわけでございますから、そういうことをなされないままに最後の一番悲惨な結果に、最悪な結果になってしまったのか、ここをしっかり検証する必要があると思っております。 既に岡山市に対しましては、児童相談所や関係機関がどのようにかかわったかについての事実経過をまず詳細に把握、分析を行って、再発防止策について検証するよう要請をいたしております、これ、法律に基づいてでございますけれども。それと併せまして、私どもも岡山市の検証を受けた後、私どもとしまして、死亡事例について、社会保障審議会の児童部会の下に児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会というのがございまして、そこで検証を行って必要な改善策などについて取りまとめて地方公共団体に示すことによって、同じようなことは二度と起こさないように、何とか対策をしっかり講じていきたいと思っております。
○有田芳生君 死亡事例の検証をしていく、それを地方自治体に伝える、とても大事なことだと思います。 しかし、一般的に苦労を日々しているのはお母さんたちであったり子供たちである。だから、事件が起きたとき、これは児童虐待のケースだけではないんですけど、大臣にお尋ねしたいんですけれども、例えば九七年に起きた神戸の連続児童殺傷事件、それにしても、当時、少年が逮捕をされて、十四歳でした。本当に全国のお父さん、お母さんたちは子育てについての不安なんかを感じて、しかしそのことが一体なぜ起きたのかというようなことは、少年事件についてもなかなか一般のお父さん、お母さん、あるいは学校レベルにまで伝わっていかないわけですよね。だから、そこから教訓を引き出すために国民的な議論というのを進めなければいけないと思うんですが、子供たちを救うために死亡事例の検証をやることは必要なんだけれども、しかし日本人全体が子供たちのことを考えていくというような、そういう対処ということをやはりこれからは考えていかないと同じことが繰り返されると思うんですよ。 去年だって、大阪で二人の幼児がもう既に泣き叫んでいるというようなことが周りの方々には伝わっていたにもかかわらず命を奪われてしまう。それを何とか一件でも二件でも三件でもストップさせていく、止めていく、克服していくということをやはり社会として考えていかなければいけないと思うんですが、大臣、方向性としてどうなんでしょうかね、国民的な議論を行っていくということ、これは岡山の事件も含めてですけれども。
○国務大臣(江田五月君) 柳美里さんの事例から始めて非常に重い問題提起をされました。なかなか答弁という形でうまく答えることができるかどうか分かりませんが。 岡山の事例は、私は震災以来地元に一度も戻っていなくて、恐らく地元の新聞ではもっと詳しく出ているのかと思いますけど、東京でざっと斜め読みをしただけなので詳細は分かりませんが。しかも、これ高校一年生だったんでしょうかね、私の印象では中学一年という印象で、間違っていたんだと思いますけど、正確なことは分かりませんが、私が育った地域のすぐそば、岡山市北区北方というところですから、すぐそばなので本当に心が痛みます。 神戸の事件から言われまして、心が痛む事例が本当にたくさんあるんですが、私は、それぞれの個別の事例をしっかりと検証して、やはりその個別の事例の中に教訓があるということはそうだと思うんですが、恐らく個別事例だけではなくて今の日本社会全体の在り方を私ども考え直していかなきゃいけない、更にもっと進めば、日本だけで起きていることなのかどうか、恐らく人類の歴史が今迎えているいろんな悲惨なこの重荷ということじゃないかという感じがいたします。 私ども、この十数年、現代社会が抱える病理現象に取り組むということで、法律という場面でいえば、一つはストーカー、もう一つがドメスティック・バイオレンス、そしてチャイルドアビュース、こんなものに取り組んでいろんな立法をしてきたわけですが、立法でもちろん対応しますが、もっと遡って言えば、恐らく今の岡山のケースでいっても、子供も哀れです、しかし恐らく親も哀れなんだと思います。そうした人間が人間として社会をつくっていくときに抱えているいろんな重荷を、やはりこれは社会全体で背負っていかないと、個別の親と子のところへどんどん重荷を押し付けていったら出口が見えないと、そんな課題ではないかと思っております。
○有田芳生君 柳美里さんは、自分の問題を克服したいと思うために、毎日毎日、新聞を見ては、児童虐待の事件があればそれを切り抜いて赤線を引いている。恐らく、柳美里さんだけではなくて、多くのお母さん方で虐待を働いている方は、自分がやっていることはいいとは思っていない方が、ほかでもどんな事件があるんだろうかという物すごく気になさっているというふうに思うんです。 柳美里さんは、この本の中で幾つかの事例を挙げております。例えば、部屋を散らかしたので注意をしたが、言うことを聞かないのでかっとして首を絞めた、これは一九九五年、五歳の長男の首をストッキングで絞めて殺した事件。次男の方は背中を刺されているんですよね。三十二歳の母親です。あるいは、こういうケースもある。自分の子供を世間に笑われないような良い子にするため厳しくしつけていた、つい力が入ってしまった、これは九七年三月、二十五歳の父親。三歳の長男が言葉遣いや返事をしないことに腹を立てて、そして死亡させてしまった。こういうケースが本当に多い。 これを何とかしなければいけない私たちの社会なんですけれども、そのときにしつけというのをどう考えるか。躾というのは、もう皆さん御承知のように、体を美しくって書きますよね。だから、身をきれいにすることによって、それがしつけに結び付いていくという語源なんですが、しかし、身にむなしい、空って書くと、これはうつけになるんですよね、うつけと読む。うつけというのはもう異常なことという、だから今やもうしつけがうつけになってしまっている。 そういう現状の下で、私たちはこれをどう克服していけばいいかというときに、今度の民法改正というのはとても大事な方向性なわけですが、懲戒権、これはなぜ言葉がなくならなかったのか。確かに、これまで議論になっているように修正はなされていて、監護及び教育のために必要な範囲内に限って認めるとなっているんですが、しかし、例えば柳美里さんは、懲戒権があることによって手厚く守られ放任されているんだと、本当は子供を抱くべき手が、あるいは体が子供を痛め付けるものになっている、それは懲戒権があるというふうな理解をされてしまっている。 だから、この懲戒権というのは、三つの文字なんだけれども、しかし、実際に虐待をやっているお母さん方々にとっては、これをどうしようか、それを法律的に見ればどうなのかと考えたときに、やはり懲戒権が、繰り返しますけれども、結果的に虐待のための手厚く守られ放任されている根拠になっているという指摘、これについてはどうお考えでしょうか。
○国務大臣(江田五月君) そのような誤ったとらえられ方もあると思います。 元々、親子の関係は、子の福祉ということに最重点を置いて律せられなければならないものであって、今回、改正案を今審議いただいているわけでありますが、改正ができるできないを問わず、やはり懲戒というのは子の利益のために行われなきゃいけないと、それは民法の大原則でございます。 もちろん、以前は子供は親の持ち物だ、私物だと、そのような理解もあったかもしれませんが、それはもうすぐに、戦後すぐそういうことはなくなっているわけであります。しかし、今委員御指摘のような、そういう理解でなくて誤った理解が社会にあるということも否定し難い。ただ、じゃ懲戒という言葉をなくせばそういう誤った理解がなくなるかと、これもなかなかそうはいかないんで、その辺は悩みの種でございます。 いずれにしても、民法の言葉でどういう文字が当てられているとかいうことでなくて、それはそれでもちろん我々は一生懸命考え対応してまいりますが、やはり親子、家族あるいは地域社会、そういうものの成り立ちの一番根本にある人と人との慈しみや支え合い、そうしたものを大切にしていかなければいけないことだと思っております。
○有田芳生君 現実があって法律があるのであって、法律があって現実があるのではないと私は理解しておりますけれども、ですから本当に現実を変えていかなければいけない。 そのときに、親も悩んでいるけれども子供も悩んでいる。まず、暴力を働いている親御さんたちのカウンセリングをどのようにしていくのか。これは社会保障審議会などでも議論になっているわけですが、今度の民法改正の中では、児童相談所が親のカウンセリングをやろうとしたって親が拒否すればそこで終わってしまうんだけれども、もう少し強制力を持ったことができないのか。そのことが、柳さんのように自ら足を向けてカウンセラーのところに行って、それをテレビでも皆さんに知ってもらうというようなことができるならばいいけれども、それでも苦労されていますけれども、多くの親御さんたちは自分のこの気持ちをどうすればいいのかという、日々悩んで今もいらっしゃる。そのことを、カウンセリングの体制なんかをやはり取っていかなければいけないと思うんですよね。そこの体制がなかなかまだ追い付いていかないというふうに思うんですが、小宮山副大臣、いかがでしょうか。 実は、桜内委員の五月十七日の質問の中でも、それに対して小宮山副大臣の返答の中で、なかなか親の教育とか親指導とか、日本の仕組みの中で親の指導をどうするのか難しいというようなお答えをなさっていたので、難しいけれども進めなければいけないわけですから、どのような方向性を考えていらっしゃるんでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) 今委員が御紹介いただきましたように、先日答弁をしたように、ずっと議員立法でこの改正作業にも取り組んでくる中で、やはり専門家がいないんですね、一つは。ドイツのようにソーシャルワーカーが非常にたくさんいて、その人たちが児童虐待を扱う機関にきちんといるというようなことが日本ではない。そうした専門職を養成しなきゃいけないということが大きな課題だと思っています。 ただ、現実の問題としましては、昨年の補正予算で職員を児童相談所に増やしたりとか、あとは児童福祉司になるべくそういう専門の素養のある人の配置をするとか、現在の職員の研修をするとか、あるいは今のところは外部の弁護士さんとかあるいは精神科医とかそういう方たちの協力を得てやるというところが今精いっぱいのところでございまして、日本でどの機関でどういう形で誰がその親の指導をするかというのは大きな課題で、これは政府としても取り組まなければいけませんが、また次の法改正のときに超党派の議員の皆様でも御検討いただければと思っています。
○有田芳生君 親のカウンセリングをこれからも本当に真剣に進めていくと同時に、傷ついた子供たちのカウンセリングというのもとても大事であって、例えば私は個人的な経験として、一九九七年に神戸で起きた連続児童殺傷事件の、当時十四歳で逮捕された少年、その精神鑑定についてもお医者さんなどから取材をしました。 彼は小学校三年生のときにノイローゼになってしまいましたけれども、しかし十分な治療をすることができなかった。当時、一九九七年段階で果たして子供の心の専門医何人いるんだろうかと調べてみましたら、七十人ほどしかいないんですよ。日本全国いっぱい子供さんがいらっしゃるのに、専門的に子供の心の治療をやっているのはたった七十人。それから、四、五年前でしたかね、厚生労働省に行ってやはりお話を伺いましたけれども、それでも七十人という数字が出ていた。 ところが、その後、子どもの心の診療医の養成に関する検討会などが行われる中で、あるいは政権交代が進む中で、その子供の心の専門医というのは二〇一一年の四月一日現在では百七十四人に、まだまだ少ないですけれども増えてきている。だから、こういう施策をもっともっと進めていかなければいけないと思うんですが、今後の方向性としてはどのように準備されていますでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 委員御指摘のとおり、子供の心の問題に対応できる医師の養成とか診療体制の構築は大変重要な課題というふうに受け止めております。 このため厚生労働省では、小児科医などを対象として、子供の心の診療に関する研修会を開催するなどの取組を行ってきております。また、平成二十年度から二十二年度にかけまして、十一の都府県におきまして、子どもの心の診療拠点病院を中核として、医療機関とかあるいは関係機関の医師などに対する研修、そして診療についての専門的な助言を行うことによって子供の心に関する診療体制の整備を図るモデル事業を行ったところであります。二十三年度からはこれを本格的に展開していくということになっております。 また、中央拠点病院であります国立成育医療研究センターにおきまして、子供の心の診療に携わる医師を養成するための専門的な研修を行っているところであります。 今後、こうした施策を通じまして、しっかりと子供の心を診る医者の確保あるいはその資質の向上に努めてまいりたいと思っております。
○有田芳生君 九七年に起きた神戸の連続児童殺傷事件についても、精神鑑定主文には、あの事件が起きた根拠の一つとして、度重なる体罰の悪循環という評価、分析がされているんですが、やはり親が子供に虐待をする、そしてまた体罰を含めた悪循環によって残念ながら神戸の事件が起きてしまったという、一つの要因ですけれども、そういう指摘があるということを考えれば、やはり親に対するカウンセリングとともに子供さんのカウンセリングもきっちりやっていかなければ、日本社会の今後というのは非常に不安を抱えてしまうというふうに私は考えております。 柳美里さんも自分の虐待についてこのように書いております。自分は完璧な母親になろうと、お弁当も毎日ポラロイドで撮って、どのくらい食べたか記入して、その辺りから追い込まれていった。だから、一生懸命子育てをしているにもかかわらずそういう虐待をしてしまっているという現実がありますので、これはもう党派を超えた日本社会の今後の重大な問題だと思いますので、この民法改正をきっかけにして大いなる議論が進むことを期待をいたしまして、質問を終わります。
○森まさこ君 自民党の森まさこです。よろしくお願いします。 本日は前回に引き続き震災孤児の質問をさせていただきたいと思うんですが、その前に一点だけ、私の方にショッキングな情報が飛び込んでまいりましたので、厚生労働副大臣にお伺いしたいんですけれども、餓死の話でございます。食べ物がなくて衰弱して餓死する、餓死でございますね。 これが震災後、南相馬市の警察医、つまり死体検案をする方にお聞きしましたら、十人以上の餓死があったと。津波で亡くなられた溺死した方、そして震災関連死とよく言われていますが、病死した方、そして自殺なさった方も出ました。しかし、この餓死というのは大変ショッキングなことでございます。この日本において、震災が原因で食料、水が届かなかったということで、南相馬市の警察医の方ですから、そのエリアだけで十人以上の餓死があったということを私も初めて聞きまして、大変もう愕然としたんですけれども、厚生労働副大臣はこの事実を御存じでいらっしゃったでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) そうした事実は今のところ把握をしておりません。しっかりとそうしたことがあったかどうかを調査をいたしまして、これはやはり、避難所に行かれた方以外に、御自宅にとどまられた方のところに救援物資などが行かなかったというケースがあるのかと思いますので、しっかりと対応すべきことは、今後そうしたことがないようにしていきたいというふうに思っております。
○森まさこ君 情報確認の方をお願いしたいと思います。私の方でも調査を進めまして、どういった経緯で餓死したのかということについて調べてみようと思います。 では、早速質問に入りますけれども、震災孤児の件について、東日本大震災により多くの震災孤児が発生をしておりまして、昨日現在の数字が三県で百五十五人ということでございます。私が五月十九日に質問したときには百四十一人でございましたから、また増加をしたということでございます。 この震災孤児の養育について考慮しなければならないことは、愛着のある被災地やその人々から子供を引き離すということは、震災とそれから離郷という二重の喪失感を与えますので、大きな精神的打撃を与えるおそれがありますから、子供の環境の変化を最小限に抑えるために、まず孤児に地縁、血縁近い方々、親族による保護がまず模索されるべきというふうに考えます。 そこで、親族里親という制度があると思いますけれども、こちらの方の親族里親の申請件数でございますけれども、この百五十五人中何件が親族里親を申請していますでしょうか、数字の方を教えてください。
○政府参考人(石井淳子君) お答え申し上げます。 親族里親の申請件数は五月二十五日現在で十六件でありまして、このうち四件が既に認定済みとなっております。
○森まさこ君 百五十五人のうち十六件というと一割にとどまるわけでございます。今ほど申し上げましたとおりに、親族里親という制度が最も孤児にとって望ましいというふうに思われますが、この親族里親制度、申請件数がごく僅かにとどまっている背景や理由はどの辺にあるとお考えでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) 親族里親の皆様には、今委員もおっしゃったように、なるべく近い人が見た方が子供たちにいいということもございまして、その経済的な負担があるから見られないということにならないように、それぞれの避難所などを児童相談所の職員などが、現地の職員と全国から応援の職員などがチームを組んで回りまして周知に努めておりまして、また壁新聞などにも書いて、なるべくこういう制度があるので活用して見ていただきたいというふうにやっているんですけれども。 私もなぜそんなに進まないのかと聞いているんですけれども、その見ていらっしゃる方たちが、まだ御自分の生活も安定しない中でずっと子供が見られ続けるかどうかはまだ決めかねていらっしゃるということと、あとはまだいろいろ落ち着かない中でそういう申請手続まで行く気持ちにならないとか、いろいろあるかと思いますけれども、なるべくその身近なところで見ていただけるように、こうした制度をフル活用しまして、しっかりとそうした制度もあるからということの周知に一層努めていきたいと思っています。 ただ、先ほど、まだ四件ということですけれども、今日の審議会にあと十件、十人分かかることになっておりまして、明日にはこの四件が十四件になるというように、徐々にですけれども増えてきておりまして、申請件数も日々増えているところでございますので、しっかり努めていきたいと思います。
○森まさこ君 今副大臣の方がおっしゃった中に、親族が御自分たち自身も被災されている、まさにそのとおりでございまして、親族の方そして地域全体が被災しているという悲惨な状態にあるわけです。その中で、この先ずっとこの子を面倒見ていけるだろうかとお悩みになることはもう当然のことであると思います。 それに対して行政側の方で、例えば一時的な養育であっても親族里親として養育手当、金銭的な支給ができるように、そしてその申請手続を簡易化するというような工夫ができないものでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) 一時的といいましょうか、短期でも申請はできるようになっておりまして、これはまた、今いろいろな事情ですぐには申請ができなかった場合、申請をしていただければ遡って、実際に見ていただいたところを日額計算をして加算ができるような形にはしております。
○森まさこ君 ありがとうございます。 今被災地では、福島県の場合、原発地域ですと東京電力からの一時仮払金百万円、これもまだ支払われていない、一銭もいただいていないというお宅もたくさんあります。そのような中で、やはりあしたの生活費、これが大変大切でございますので、手続をなるべく簡易化していただいて、短期でもこの制度を利用できるということを是非周知徹底をしていただきたいんです。 これに関して、周知徹底するにはマンパワーも必要かと思いますが、前回の参考人質疑で、児童相談所を経験した方がとにかく人手不足であると、これは震災前の状況で、それでも人手不足のところに震災後にこのような百五十人を超える震災孤児の問題も入ってきたということで、その部分の増員ということについて、副大臣、どのようにお考えでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) おっしゃいますように、児童相談所の職員は本当に人手不足というのは震災前からあったことでございます。ですから、その増員も少しずつですが毎年しているんですけれども、これも超党派の虐待防止法の改正などをしていたメンバーで、予算のときにもいつも私も各省に頼みに行く側だったんですけれども、是非皆さんの御支援もいただいてマンパワーを全体としても増やすことに努めたいと思っておりますし、また、被災地につきましては、全国的に足りないところからまた出すというのも大変なんですけれども、それでも最も大変な被災地に全国の児童相談所の方からの応援の要員なども派遣をしているところですので、今できる中で、なるべく被災地のところに厚くしつつ、全体に児童相談所の職員の増員にも努めていきたいとは思っております。
○森まさこ君 人手不足ということが原因で子供たちにそのしわ寄せが行くようなことがあってはなりませんので、是非この増員について副大臣のリーダーシップを期待したいと思います。 次に、里親についてですけれども、里親になりますと里親手当が月七万二千円ほど出るんでございますが、親族里親にはこの里親手当が支給されません。先ほどのように、震災を受け経済的に困窮する親族も非常に多うございますので、また、その親族里親のなり手として一番に考えられるのは祖父母、おじいさん、おばあさん、子供から見て、の方、高齢のため収入が少ないということが十分に考えられます。 ですので、親族里親にも里親手当を支給できるように改正をしていくということを是非お願いしたいんですけれども、副大臣のお考えはいかがでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) 今委員がおっしゃいましたように、親族里親には、一般生活費ということで児童一人当たり月額四万七千六百八十円が支給され、また教育費とか医療機関にかかった場合の医療費、こうした実費は支給をされますけれども、里親手当は出されていないというのが現状です。なぜ出していないかというと、これは民法で、三親等内の親族もその義務を負わせることが家庭裁判所はできるというような民法の扶養の義務のところとの関係というふうなことがございます。 今回、なるべく制度を弾力的に運用したいということで、委託時の支度金四万二千六百円のほか、震災によって失われた衣服や学用品の費用として、本当は一年生のときにだけに出している小学生、中学生、高校生への支給を一年生以外でもできるようにしております。 それで、先ほど申し上げたように、認定が遅れても出せるようにするというようなことですとか、あとは子ども手当の活用とか遺族基礎年金、これを労災保険の遺族年金も支給が可能だというような、今できるところは制度の弾力化も含めて可能な限りやっておりますが、今委員がおっしゃいましたように、私といたしましても、やはり親族といってもそんな近い親族ばかりとは限らないということもございますし、可能な限り、民法の方で定められていることの中でも政策の方の判断でできるという部分もあるやに聞いてもおりますので、可能な限り親族以外の養親、養育の里親と同じように、親族里親だけが額が少ないということがないようにできないかと今事務方に検討を指示しているところでございますので、可能な限り、なるべく近い方に見ていただくという意味も含めて、これからずっと長く続くことですから、親族里親だけが経済的に負担が大きくなるということがないように検討を進めていきたいと思いますので、また御意見もちょうだいできればと思います。
○森まさこ君 今、副大臣が親族里親とその他の里親、こちらの方で差がないように政策でできるような工夫がしていけると聞いているとお答えになりましたけど、例えばどういった政策的な工夫でその差をなくしていくということなんでしょうか、もう少し具体的に御答弁いただきたいんですが。
○副大臣(小宮山洋子君) それは、今それを、何ができるかを事務方で検討しているところなんですね。ですから、実際に必要な経費をどのように計算するかとか、いろいろなところを増額をするとかいう形で、養育里親さんと親族里親の間に、実際に子供に掛かる経費は同じことなので、そこの差が埋められるような工夫を今検討しているところなので、今具体的に申し上げられなくて申し訳ございませんが、しっかりと検討をしたいというふうに思っています。
○森まさこ君 また後で御報告いただければと思いますが、今現在のその差を運用の方で埋めていくというのを御努力いただくのは大変有り難いんですが、私、そもそも、なぜ親族里親とその他の里親で区別するんだろうかと、その必要性がない場合にはやはり法を改正して同じようにしていくべきではないかと思うんです。副大臣が今おっしゃったように、子供の養育に掛かる経費は同じでございます。親族里親であっても大変に経済的に厳しい方もいらっしゃいますし、そんなに近い親族でない方もいらっしゃいます。 ここでちょっと確認しておきたいのが、どうしてこの親族里親と里親で里親手当の支給に差があるんでしょうか。その法の元々の趣旨は何なんでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) これは法務省の方からお答えいただいた方がいいかとは思うんですけれども、直系血族、同居の親族は互いに助け合わなければならないということですとか、直系血族及び兄弟姉妹は互いに扶養義務がある、また、それ以外の三親等内の親族も家庭裁判所が義務を負わせることができるというような民法の規定によると聞いておりますので、これは法務省の方にお尋ねをいただいた方がいいかというふうに思います。
○国務大臣(江田五月君) 今、厚生労働省の副大臣の方からお答えがございました。そのとおりではあろうかと思います。 ただ、民法の扶養の義務の規定は直系血族及び兄弟姉妹で、親族里親はそれに限らないわけでございます。兄弟姉妹が親族里親になる場合、あるいは、おじ、おばがなる場合というものもございまして、民法の扶養義務の規定があるから手当は出せないと、その扶養の義務の点は一つの考慮ではあると思いますけれども、必ずしも出せないと決め付けてしまうことはないし、さらに養親の生活状況などを踏まえて、扶養義務というのは、それぞれの生活状況、どのくらいな収入があるかなど総合勘案して決めるものであって、養親の方も生活がかつかつという状態だろうと思うんですね、今。そういう場合にまで扶養義務が親族にあるからといって里親手当を出せないと決め付けることはないと、そこは厚生労働省の方でしっかり法務省のそういう見方も踏まえて判断していただければいいと思っております。
○森まさこ君 今の法務大臣の御答弁を受けて、副大臣、是非これは改正ということも念頭に置いて御検討をいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) これ、法律ではなくて省令で決めているということですので、法改正をしないでも、今法務省の方でおっしゃったような解釈を私は昨日聞きましたので、それで、民法がそうだからできないというふうに聞かされていたんですけれども、そうではないということが分かりましたので、それで政策判断だということですから、やるようにということを、すぐそれを指示をいたしましたので、省令改正でできますから、なるべく養育里親と同じような形で支給ができるように早急にしたいというふうに思っております。
○森まさこ君 省令改正と先ほどおっしゃらなかったので、いろいろ詳しくお伺いしたんですけれども、結論として省令改正に向けて御検討いただけるということで、大変うれしく思います。震災で百五十人以上の孤児が急激に増加したというこの状況を踏まえて、是非前向きな御検討をいただきたいと思います。 次に、虐待について質問をしたいと思います。 虐待の相談件数が四割も増加をしているというような報道が五月二十四日にありました、朝日新聞でございますけれども。このように虐待の件数が増えているということ、先ほどの質問にもありましたけれども、大変痛ましい事件が頻発しております。アパートに幼い二人の幼児を置き去りにして餓死をさせてしまったとか、一歳児の虐待死とか二歳児の暴行死、また三歳児をごみ袋で窒息死させる、六歳児を洗濯機の水槽に閉じ込めるなど、そして先ほども御質問の中にあったように、岡山の事件はこれは高校一年生、十六歳の女の子ですけれども、全裸で縛り、風呂場に五時間放置して死亡させたという大変痛ましい事件でございます。 私、この件について、今回の改正の方にはこの点は盛り込まれなかったわけでございますが、なぜこの件も盛り込まれなかったかということを何回も役所の方に質問をいたしました。今回の改正は親権を停止をするというそういうことがメーンで入っているわけでございますが、それをよく見ますと、児童相談所がかかわってから、児童相談所に預かってからの親権者とのトラブル、こういったことをよく具体例に挙げて、例えば病院に行くのに許可しないですとかいろいろなことがこの委員会でも挙げられて、それが今回の親権停止の改正の理由だというふうに説明をされてきました。それはそれで私は理由があると思います。 ただ、昨今の虐待事件、そして虐待死亡というのは、児童相談所がその子供を目視する、安全である、生きているということを目で確認する、そこまで至らない間に死亡に至ってしまうということに非常に大きな問題があると思うんです。それまでの間にどうして目視ができないのか、目視をするために親権を停止してまでも目視ができるようにするべきではないのかという問題意識を私は持っているんでございますけれども、役所の方の御回答は、現行法でも、現行法の運用でこちらの方は防止していけるんだという回答でございましたけれども、厚生労働副大臣の御見解をいただきたいんですが、目視に至る前に虐待死亡事件が多発している、これを現行法の運用で今後どうやって防止をしていくんでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) 平成十九年の二回目の児童虐待防止法の改正で、相当に、先ほど審議官からも御答弁申し上げたように、チェーンカットも司法が関与することでできるようにいたしましたので、法的な仕組みとしては可能な限りのところまで今整備がされていると私も認識をしています。 ただ、それがうまく使えないのはなぜかということは、これはしっかりと検証しなければいけない部分なんですけれども、今の法改正、十九年の法改正で安全確認措置の義務化、出頭要求、臨検、捜索の新設、面会、通信制限の強化、接近禁止命令の新設などを行いましたので法的な枠組みはできている、だけどもその運用面が不十分で、今例を挙げていただいたように連日のようにこうしたことが起きているということがあります。 今可能な形としては、私どもは、虐待通告のあった児童の安全確認の手引きというものを昨年実例をもって出しましたり、そうしたこともしているんですけれども、そこのところはやはり、例えば地域の中でそういうネットワークなどを使って関係機関がキャッチをしても、それが深刻な例だと感知できないようなケースも以前にもございましたので、それはやはり先ほど申し上げたそこの職員の専門性の問題ということもあるかと思いますし、幾つかのことが複合的にあるのだと思っています。 今回の改正は、先ほど委員も御紹介いただいたように、ずっと改正のたびごとにやり残してきました、親権が強過ぎて、子供を守ろうと思っても親が親権を行使するということで守り切れないという部分に対しまして、一部停止というずっと懸案だったことがようやく盛り込めたと、そこの部分の改正でございますので、あと本当にまた改正が必要だということであれば、これは超党派の議員立法でずっとやってまいりましたので、また御検討もいただいて、厚労省としてもその取組上できるところは可能な限りやっていきたいと、そういうふうに思っております。
○森まさこ君 心もとない御答弁でございました。 人の命が懸かっております。先ほどの餓死の件も、まだ調査中ではございますが、その報告が厚生労働副大臣にまで餓死したことが上がっていないということも大変残念でございますし、児童虐待死についても、改正があってからこのような事件が頻発しているということをもってその原因、今の御答弁の中では、児童相談所の職員がそれを感知できなかったと、それは専門性の問題ではないかという程度の分析でありましたけれども、子供たちの命を守っていくというためにもっと積極的な行政の対応をお願いしたいと思うんです。 そしてまた、それを議員立法等でやりましたのでまた御提案もいただきながらというふうな御答弁をいただきましたけれども、やはり厚労省が行政として、内閣として積極的に身を乗り出して子供を両手でかばっていくというふうな、そのような姿を見せていただきたいと思います。 私は、この児童相談所運営指針、こちらに子供を直接目視するというふうに書き込んでいただいておりますけれども、これが単なる指針であって通知にとどまっているということが、やはり現場の児童相談所の職員をためらわせる、そういう一つの要因になっているんではないかというふうに思います。もう少し強い法的効果を持たせてもいいんではないかと。やはり事は人の命の問題、子供たちの命の問題でございますので、こういったことをまあ指針、ガイドラインで定めたからよいのだと、それを現場がうまく使えていないんだというだけではなくて、もう少し踏み込んだ改善というものを御検討いただきたいと思います。 そしてもう一つは、先ほども申し上げた人員の問題ですね。やはり私は、マンパワーが足りない、日々の職務に追われている中で、やはりこういったことに対する重要性を感知できないでありますとか、時間がなくて、じゃ次にと思ったそのときに痛ましい事件が起きてしまうということではないかと思います。私たちの委員会でも児童相談所等現場に視察に行ってまいりましたけれども、本当に激務の中で、一人の職員が何十件の件数を抱えておられました。あれではなかなか現場にまで行って、子供の目視まで行って虐待死を防止するということが難しいと思います。是非、この人員増について、この観点からも取り組んでいただきたいと思います。一言いただきたいと思います。
○副大臣(小宮山洋子君) それはしっかり取り組んでいきたいと思っております。 昨年の補正予算のときにも、児童虐待関係の予算を、元が少なかったんですが十倍にいたしまして、その額ではまず量が必要ということで、臨時職員ですけれども増加をいたしました。それで、先ほど申し上げたように、やはりその専門性のための研修の機会を設けるにも、やはりそこの後で現場を見る人がいなければ研修にも出てこられないということもございますので、いろいろなことを総合的にやらなければならないと思っています。 現場の声もしっかり聞いていきたいと思いますし、全国児童相談所長会からは児童虐待への調査権の規定を設けてほしいというような要望もいただいていると聞いておりますので、現場の声も聞きながら、限りある予算ではございますけれども、こういうやはり特別な支援を必要とする子供のところにしっかり財源も投じなければいけないということは今の政権としても考えておりますので、可能な限りのことを取り組んでいきたいと思っています。
○森まさこ君 是非よろしくお願いします。 次に、未成年後見人についてお伺いしたいと思います。 震災孤児についてもそうなんですけれども、今後この未成年後見人が必要となる場合が多く出てくると思います。震災孤児の場合に、相続ですとかそれから保険、またいろいろな支援金、義援金、いろいろな財産の手続などの際に、法定代理人となる未成年後見人、これが必要となる場面が出てくると思いますけれども、今回の改正案により未成年後見人が見付けやすくなると、そしてまた児童福祉法改正案によって、里親に委託中の場合、親権者、未成年後見人が見付からない場合であっても児童相談所長が親権を代行できるようになるということでございます。 何回かこの委員会でも話題になりましたけれども、子のアルバイトの許可でございますが、参考人の里親会の方から、預かっている高校生のアルバイトについて、日常的な営みと解釈して現に養育している人に任せてもらえないかというような発言がありました。 これについては前回の委員会において他の委員から取り上げられまして、厚生労働省から、契約という行為、特に雇用契約になるとこれは施設長等には授権されていないので、これを単独で行うことにはいろいろ問題があることから最終的には法的な権限を持たせるための対応が出てこようかと思う、そういう御答弁がございました。確かに法律関係ということでございますが、アルバイトの、日常的な営みの中でここまできっちりと法律関係、契約関係について追求しなければいけないのかなというふうな私も感想を持ちましたけれども、分析をしてみました。この法律関係がどうなるか、ちょっと一つ一つ確認をしていきたいと思いますが。 まず、今般の震災孤児のような場合は、里親が付いた場合で親権者はいない場合、里親がいて親権者がない場合、これがあります。それから、里親がいて親権者もいる場合があります。これは虐待などのケースで預けられている場合があると思います。それから三つ目には、まだ里親も見付かっていない。震災孤児の場合大多数がそれだと思いますけれども、親族宅に預けられているけれども里親がいない、親権者も後見人もない場合でございます。 この三つがございますが、それがそれぞれに法的、法律関係がどうなるかということでございますが、まず里親がいて親権者がいない、親族里親を選ばれた震災孤児の場合ですけれども、この場合は、アルバイトしたいと思った場合には未成年後見人を選任してその未成年後見人の許可を得るということになるのでしょうか。また、未成年後見人が見付からない場合には児童相談所長が親権を行使し許可する、それでよろしいでしょうか。まず確認です。
○政府参考人(石井淳子君) 里親に委託をされていて親権者がいない、あるいは未成年後見がいないケースでございますけれども、現行におきましては、その場合にその親権代行を行う者がいないということでございまして、やはり未成年後見を立てなければならないということになりますが、今般提案中の民法等の改正の中の児童福祉部分におきまして、一時保護と並んで里親委託中の児童につきまして、未成年後見人がないものについて、あるいは親権を行う者がないものについて児童相談所長が親権代行を行うという規定を盛り込んでおりますので、もし法案が成立すればそういう形で手当てされることになると考えております。
○森まさこ君 次に二番目の、里親に委託中であるが親権者があるという場合、虐待のようなケースです。里親に委託中ですが親権者がいる場合、この場合はアルバイトについてはどうなるんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) もっとも、親権者がアルバイトをすることに同意をしてくだされば、まずそれは一番問題がないといいましょうか、楽な対応になるわけでございますけれども、ぎりぎり申しますと、民法八百二十三条の職業許可権、これは身上監護の範囲内とも言われているわけでございますけれども、でありまして、里親も児童の監護、教育、懲戒に関する措置として許可できるとも考えることも実は可能だと思いますが、ただ、もう一歩進んで考えますと、契約についての同意権はやはりないわけでございます。民法五条の規定がございまして、ないわけでございますので、結局はやはり親が、親権者が同意をしないという場合にはこれは難しいと、やはり親権者の同意が必要ということになろうかと思います。
○森まさこ君 親権者が同意しなかった場合は先ほどと同じような手続になっていくということでよろしいですね。
○政府参考人(石井淳子君) 先ほどと申しましても、ちょっと丁寧に申し上げたいと思いますが、親権者が同意しなくて、どうしても子の監護のために必要というふうに思われる場合には、もしその他の要因も含めて考えれば、最終的に法的な対応、すなわち今般の法案の中に盛り込まれている親権の一時制限といったような措置を使うことによって対応するということも考えられると思います。
○森まさこ君 つまり、親権者が許可しなかった場合は親権を停止した上で未成年後見人を選任し、その未成年後見人の許可を得るけれども、未成年後見人が見付からない場合には児童相談所長が親権を行使すると。 三つ目ですね、親族宅にいて、親族はまだ里親でもない、そして親権者も後見人もいない場合には、これはどうなるんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) その場合には、現行法の中で、親権者がいない児童について現行の法で、施設入所中の場合には施設長が親権を代行することになるわけでございまして、もう一つの、施設入所じゃない場合に未成年後見人が必要になる場合には児童相談所長がその未成年後見人の選任の請求を行うこととなっております。そして、その未成年後見人の選任がなされるまでの間は児童相談所長が親権代行を行うと、そういう形になっております。
○森まさこ君 今三つの例を申し上げましたけれども、大変複雑でございます。高校生になった子供たちがアルバイトをして社会経験も積みながらお小遣いも、収入も得ていくという、そういうときに、このように場合場合によってそれぞれ法律も違う中でこの複雑な手続を取っていかなければならないんでしょうか。先ほどのように、児童相談所のマンパワーも不足する中で、里親から問合せをしたり、またそこから、じゃ、親権停止だ、この場合はどうだ、それをやる余力があるんでしょうか。結局、その手続の中で子供たちはそれを諦めざるを得ないのではないか。これが本当にその子供たちの健全な養育に資するのかどうか。 やはり全ては子の利益のためにという目標の下に、是非子のアルバイトについて、先ほども民法の八百二十三条をお引きになりましたけれども、里親が日常的な範囲内で何とかしていくことができないかということを引き続き御検討をいただきたいというふうに思います。 最後になりますけれども、里親会の方からもう一点指摘があった未成年後見の戸籍の記載でございます。これが実際にどうなるかということを先日役所の方に持ってきてもらいましたけれども、これはやはり、簡易な記載にしておりますといっても、見ますと、出生と婚姻の間に未成年後見人の本籍から氏名から、何から何までずらずらずらっと載りまして、そうしますと、子供たちが結婚するときに、何これということになってしまうと。別に秘密ではないが、黙って通り越せるのであればその方がよいというような指摘がありました。 成年後見制度のように登記制にするというようなことも含めて御検討できませんでしょうか。副大臣の御見解をお願いいたします。
○副大臣(小宮山洋子君) それは法務省にお答えをいただく懸案ということで。
○副大臣(小川敏夫君) 戸籍の記載でありますけれども、確かに御指摘の点があるのでございますが、しかし一方、父親、母親が親権者であるということはその戸籍を見なければ分からないわけでございます。そうすると、親権者であるということを本来普通に証明する人が、戸籍を出すだけでなくて、ほかにこの親権が制限されていないということをまた別に、別籍にしますと、別簿にしますと用意しなくてはならないという、通常の方に二重の手間を掛ける御負担が生じてしまうというようなことがございます。 ですから、その記載につきましてもっと簡略にということでございますが、あるいはそれを、必要がなくなったらそれを戸籍の記載から削除してもというようないろんな考えもあり得るんでしょうけれども、今の親権の喪失の記載そのものも非常に要件だけの簡略な記載になっておりますし、また、別簿にしますと、そのような普通の人にかえって負担を掛けるというようなそうした面もございますので、委員の御意見は承っておきますが、すぐにそれをということにはいかない、なお検討させていただきたいと思いますが。
○委員長(浜田昌良君) 森まさこ君、おまとめください。
○森まさこ君 それでは、御検討いただくということで、よろしくお願いします。 これで終わります。
○木庭健太郎君 今日も何かハーグ条約のことで、江田法務大臣から、六月六日には是非この問題について国内法についての諮問をしたいという御答弁までいただいたんですが、同僚議員に聞きましたら、政府としてハーグ条約の正式な和訳がないというようなことをちょっとお聞きしたんですが、そんなことはないと思うんですが、一応その正式な和訳、もしないんであれば、これは六日にもう諮問されるわけですから、少なくともそこまでには日本政府としてハーグ条約についての和訳、これは当然持っておくべきだと思うんですが、どうなんでしょうか。どうぞ。
○大臣政務官(山花郁夫君) 今御指摘をいただきました、子の親権の民事的側面に関するハーグ条約についてですけれども、ちょっとまず原則的なお話をさせていただきたいんですが、一般に日本語を正文としていない条約、今回マルチの条約でもございますし、こうした多数国間の和文については、正式なものという御指摘ですけれども、正式なものについては、これまでもそうなんですけれども、条約の承認のときに閣議決定をして国会に提出をするときのものが正式なものということになります。 ハーグ条約につきましては、先週の金曜日、締結に向けた準備を進めるということについて閣議了解が行われたところでございまして、したがいまして、ハーグ条約の正式な和文としてのものは現時点では確定したものではございませんで、今後、締結に向けた準備を進める中で検討していくことになるというのが公式の話でございます。 その上で、先般、御党の高木委員からも衆議院の内閣委員会で御指摘をいただきまして、正式なということではないんですけれども、仮訳的なものは出せないかという話がありましたので、もちろん議論に資するためにちょっとサマリーのような形でお出しすることを検討したいということを答弁を申し上げたという経緯がございます。
○木庭健太郎君 そうすると、サマリーというか、そういうものを例えば法制審議会さんでやられるときは、当然それを提供されるようなことになるわけですかね。
○大臣政務官(山花郁夫君) 法制審におかけをするときには、正式なものの前にもうサマリーではなくて仮訳という形のものを法制審に提出をするつもりでございますので、そのタイミングになりますれば、仮訳という形で御要望に応じて御関心のある先生を始めとしてお出しをすることは可能であるというふうに思っておりますし、その旨事務方にも指示をいたします。
○木庭健太郎君 その仮訳とともに、閣議でお決めになられた、様々な議論もなされた、今年に入ってからは副大臣級の会議もこの問題で設置もされたと。様々な検討をなされたようでございますが、一応、その中身についてはこれはまだ公表するものではないという考え方なのかどうか分かりませんが、一体どんな論議がなされてこういった形になったのかということが、ある意味では表に公表されたものがない。 つまり、例えばこの副大臣級で何回か熱心におやりになられたとお聞きしておりますし、賛成派、反対派の御意見もお聞きになられたということですから、どういう議論がなされてこういうことになっているのかという、言わば時系列的にまとめられたもの、若しくはそれにかかわる会議録で出せるものがあるんであるならば、是非そういった資料をお出しをいただきたいし、仮訳とともに、それを外務省にお願いしてよろしいでしょうか。
○大臣政務官(山花郁夫君) 今いただいた課題はちょっと複数あるのかなと思いますけれども、ちょっと留保をさせていただきたいのは、副大臣級会議の主催は、外務省主催ということではございませんので、何といいましょう、その会議録とかそういうものについて外務省としてお出ししますとかしませんとか、ちょっとそれはお答えしづらいところがございます。 ただ、関係省庁と調整の上、外務省として公表できるものがあるんだとすると、それは要するに公表を控えるべきものと判断せざるを得ないものももちろんございますので、それ以外については公表させていただきたいと思っております。 なお、ちょっと中身について申し上げますと、御指摘のように、例えば賛成派の方、反対派の方でいろいろ御意見をいただいて、私もその場におりました。ただ、やっぱりちょっと具体的にこういう目に遭ったんですとか、そういう話もあるものですから、ちょっとなかなかどういうことがあったのか知りたいというのは、お気持ちは分かりますし、なんですけれども、ちょっと中身については差し障りが、率直に申し上げてプライバシーだとかそういうこともあるので、そこはちょっと御理解いただきたいなと、隠しているとかそういうことではなくて。 その上で、今の時点で外形的なことで申し上げられるのは、一月から累次にわたって副大臣級の会議を行ってまいりまして、これは本来官房副長官の下でやったのでそちらから聴取していただくのが本来かと思いますけれども、こちらで答えられることで申し上げますと、七回開いてまいりまして、ちょっと逐一申し上げていると時間もあれなのでまた改めて事務方から資料は差し上げようと思いますが、おおむね、ハーグ条約を結ぶとするとという前提で、どういう問題点があるのか、どういった任務を中央当局というところが担わなければいけないのか、また今申し上げましたように、是非入ってほしいという方、あるいは入るとこんなことで困るんだという方からのヒアリングであるとか、そうしたことについての情報交換あるいは意見交換をしてまいりましたということでございます。
○木庭健太郎君 是非、委員長、私個人というよりは、やっぱり法務委員会にとっても大事な課題になると思いますので、私が今申し述べましたこの資料の請求、法務委員長においても、当委員会で取り計らっていただきたいと思います。
○委員長(浜田昌良君) 後日理事会で協議いたします。
○木庭健太郎君 ということのようでございます、法務大臣。 それで、法務大臣、是非その六日から始まるこの法制審議会ですね、ある意味じゃ、こういう法律について専門家だけ、これ条約の運用状況を始め、ちょっと今回の法制審議会にかける場合、そういった意味では人選、少しそういうこれまでとは違う形というか、専門性の問題であるとか条約の運用状況の実態が分かっている人であるとか、その人選に当たっては是非その辺も考慮をしていただきたいというような気がするんですが、この法制審議会に諮問するとき、その諮問する先ですよね、について是非検討していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(江田五月君) これはもう木庭委員よく御存じのとおり、ハーグ条約関係で、一つは中央当局をどこにするか、もう一つは子の返還手続等をどういうふうに進めるのかと二つありまして、法制審議会で今審議をお願いをしようとしているのは子の返還手続等の定めの部分でございます。六月の六日に諮問したいと思っておりますが、そこで法制審議会では諮問を受けて、これまでの例に倣えばの話ですが、部会を設けて調査審議を進めるということになり、さらにこの部会では、子の返還とか裁判手続といったことの審議ですから、やはり専門的、技術的な問題が審議の中心になると思います。 そういうことを行うのに適切な人は誰かというのを法制審議会会長に選んでいただくということですが、今委員のお話のようなことも含めて、私の方で会長に、一つこういう意見もございますということは伝えたいと思います。
○木庭健太郎君 じゃ、ありがとうございました。もうここで、ほかの質疑になりますので。 さて、今回の法改正の問題ですが、せっかく改正するのは、もうとにかく児童虐待を少しでも減らしたい、要はなくしたい、そのためにこの法改正をやるわけであって、できればこれがやはりきちんと成立した後は児童虐待が減らしていけたという形がつくり上げていけると、このことが何といっても必要だとこう思っております。 そのためには、改正を受けた後の体制をどう整えていくのかという問題が大きな問題なんだろうと思います。特に親権停止制度と新たな制度が加わるわけですから、そういった意味では、これをどう適切に運用できるのかということになってくると、一番ポイントになってくるのはやはり児童相談所というところがこの問題取り扱うときの核になると思うんです。 先ほどから議論があっておりましたが、そうはいうものの、その児童相談所の体制がどうだろうかということになれば、もう皆さんが御指摘されているように、本当に今の体制で大丈夫だろうかと。一人ソーシャルワーカーで百件超というようなことで本当に対応ができるのかといった問題があると思います。 児童福祉司を対象としたアンケート調査でも、職員五倍ぐらいに増やしてもらわなければというような意見があったことも考慮をしなければならないと思うんですが、この点について、現状をどう認識し、どうこの法改正を受けてこの児童相談所の体制を強化なさろうと思っているのか、その辺を厚生労働省から伺いたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 先ほど来もこの問題、数多くの議員の方から御指摘をいただいているところでございます。 確かに児童相談所の業務量、非常に増大をいたしております。相談対応件数が平成十一年度に比して虐待の関係が非常に増えているわけでございまして、三・八倍の大幅な増加となっております。その中で、家庭への立入調査とかあるいは子供の安全確保などの児童虐待対応の中核となりますのが児童福祉司という方でございますが、その児童福祉司の人数を見ますと、平成二十二年度は二千四百七十七人と平成十一年度に比べて約二倍となっております。虐待の相談が三・八倍に対して人員については二倍と、こういったような状況でございます。 〔委員長退席、理事桜内文城君着席〕 この児童福祉司でございますが、これは一般財源化されておりまして、私どもがこの人員を増やしていくためにはやはり地方交付税措置という形で対応するしかないと。これまでも厚生労働省として要望してきたわけでございますが、標準団体、人口百七十万人でございますが、当たり、平成十一年度十六名から二十一年度は三十名と約二倍でございます。そして、二十三年度におきましては二名増やすことができまして、三十二名となったところでございます。 こうした努力は引き続きしっかり行っていきたいと思っておりますが、恐らくその相談の対応の伸びとかということでなかなか現実を踏まえた場合に追い付けないこともあろうかと思いまして、やはりそれ以外の枠組み、対応も考えていかなきゃいけない。そういうことで、平成二十二年度の補正予算では、安心こども基金で定額補助によって児童虐待防止に係る緊急強化対策を新たに盛り込みまして、虐待通告のあった児童の安全確認等のための補助職員の配置経費などを盛り込んで、虐待防止のための体制強化を図っているところでございます。 委員いみじくも御指摘になられましたように、今般児童福祉法が改正されますと、一時保護制度の見直し、あるいは新設される親権停止の審判の申立てとか親権者等のいない児童の親権代行など、児童相談所においては、あるいは児童養護施設もそうでございますが、新たな業務が追加をされることになります。そういうこともございますので、更にその必要性が高まってきているという認識の下に、私ども可能な限りの対応を努めてまいりたいと思っております。
○木庭健太郎君 そして、やはり親権停止制度という新たな制度が、つまり法的な、法律の専門知識というようなものが求められていく分野が加わっていくということになるわけですね。ですから、したがって、もちろん行政職ですし、今おっしゃったように安心見守りというようなことでも人員が必要だということもそうなんですが、それとともに、もう一方ではやっぱり専門性を要求されるということがあると思うんです。 この点についての手当てというものを是非考えなければならないと思うんですが、その点についてはどうお考えですか。
○政府参考人(石井淳子君) この点につきましても、先ほど小宮山副大臣が御答弁申し上げたとおり、大変重要な課題というふうに思っております。 現状でございますけれども、平成二十二年四月一日現在、家庭への立入調査、子供の安全確保など、こういった児童虐待対応の中核となる児童福祉司の中で六二・八%は心理、福祉等の専門職採用でございますが、五年以上の経験を持つ者は三七・七%となっております。やはり、これ経験によってスキルが磨かれるという面がございます。 〔理事桜内文城君退席、委員長着席〕 厚生労働省としては、児童福祉司の専門性の向上を図るため、まずは都道府県等の幹部等を参集した会議におきまして、児童相談所に社会援助技術を習得した児童福祉司の配置を是非お願いしたいということで要請していることのほか、子どもの虹情報研修センターで研修を行い、また、児童福祉司任用資格取得のための研修に係る費用についても補助を行っております。さらに、今議員御指摘のとおり、今回法的な対応が更に一段と求められてくるということもございまして、現行におきましても弁護士等の外部の専門家の助言が得られるような体制整備を図るための費用補助というのはありますけど、この意味合いというものはますます重要になってくるかと思います。 その後の対応としましても、やはり保護者指導というものは大変重要でございますので、保護者指導支援員の配置をして指導を行うための費用補助とか、あるいはカウンセリングのための費用補助とかそういったものをもろもろ取り混ぜまして、児童相談所の専門性の向上というもののその体制整備に心を砕いてまいりたいと思っております。
○木庭健太郎君 先ほど森先生御指摘されておりましたが、親権の喪失が宣告された場合に子の戸籍にその旨が記載されるというのもやっぱり問題なんですね。これ何で抵抗があるかというと、やっぱり深刻な虐待を受けた子供にとってみれば、親が虐待していたことを逆に言えばそれは知られることになるというような部分がやっぱり強烈にあると思うんですよね。 まず、だから、これは今回は親権停止制度です、設けられるのは。これは、戸籍の記載はどうされるお考えですか。
○政府参考人(原優君) お答えいたします。 現行法の下では、親権喪失あるいは管理権喪失の審判がされた場合には戸籍にその旨を記載しておりますので、今回の法改正により新設されます親権停止の審判につきましても、戸籍にその旨を記載することを予定しております。 これは、親権があるかどうかという問題は、未成年者及びその法定代理人と取引関係にある第三者、あるいはこれから取引関係に入ろうとする第三者にとりまして重大な影響を与える事項でございますので、やはり何らかの方法で公示する必要があろうというふうに考えております。現行の戸籍は、子供の年齢あるいは親子関係によって、その子が親権に服しているのかどうか、親権者が誰であるのかということを公示しておりますので、本来親権がある者が制限されているということであれば、戸籍にその旨を記載するのが合理的であると、こういう考え方でやっているわけでございます。 今回の法改正に伴いまして、別簿冊で公示したらどうかという、こういうお話もあります。この問題、もし別簿冊で公示することになりますと、戸籍に加えてその別簿冊による証明という二重の負担が生ずるというようなことも鑑みまして、今回の法改正ではそういった方向性は取っていないわけでございますが、先ほど副大臣から御答弁がありましたように、この問題については様々な御意見がありますので難しい問題がありますけれども、検討してまいりたいと考えております。
○木庭健太郎君 だから大臣、戸籍の今の制度の問題でいえば、それは当然載せなければという、先ほど副大臣も御答弁なさいましたが、やっぱり子の利益ということを考えたときにどうなんだという観点から、やっぱりもう一回ここはきちんと、今回すぐに間に合うというわけじゃないんですが、したがって、やっぱり何かの形を是非御検討いただきたいと思うんですが、大臣から一言いただいておきたいと思います。
○国務大臣(江田五月君) これは今、副大臣、それから当局からお答えをいたしましたが、なかなか、分かりました、やりましょうというわけにいかない課題で、というのは、未成年者が契約をする場合、もしその親権の在り方、後見があるかどうかということを別簿冊にしますと、未成年者で後見人が付いている者はそれをくっつけるという選択ですが、逆に今度、未成年者で後見が付いていない場合、これも、そういう後見というような別簿冊には何の記載もありませんということを付けなければ契約できないことになってしまって、子の利益はもちろん子の利益なんですが、後見が付いていない子の方に大変な負担を掛けるといったことも出てくるわけでございまして、そうした辺りを総合的に勘案しながら検討をさせていただきたいと思います。
○木庭健太郎君 次は、未成年後見人の問題です。 どんなことかというと、今回の法改正で、先ほども御指摘がありましたが、複数の未成年後見人も認められる、法人も未成年後見人となれるというようなことがあるわけです。ただ、この運営主体である法人側、これ全国児童養護施設協議会のアンケート結果を見ると、この未成年後見人をこうやって変えていくことに賛成が四〇、反対が二〇、どちらとも言えないというのが四〇あるんですよね。内容を見ると、やっぱり施設、法人の体制として本当に対応できるのかなというような、そういう不安があるようにも考えられると思います。 公的保険の検討については既に答弁なされております、この参議院の法務委員会で。ただ、もう一方でやはり経費面でも対応が必要ではないのかなと思います。未成年後見人に対する経費あるいは報酬面での支援について、具体的にどのようなものをお考えになっていらっしゃるか、是非この辺を見解を伺っておきたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 法人等が未成年後見人になる道が開かれたとしましても、実際にそれが動くような形でなければ絵にかいたもちになってしまう、そのとおりかと思います。 未成年後見人になる際の問題としまして、委員が御指摘になりましたような被後見人、子供が第三者にけがを負わせたりあるいは他人の物を壊してしまって、未成年後見人に損害賠償責任が生じた場合の賠償責任保険の保険料負担の問題に加えまして、そもそも論のその未成年後見人の報酬という問題があるのもそのとおりかと思います。 この問題を議論しましたところ、専門委員会でもこうした問題の重要性が指摘をされているところでございます。 今般の制度改正におきまして、まさにこういったような規定が盛り込まれるようになったときに、これは現に動くことになるように、やはり子供の権利擁護の観点からどのようなものが必要かという、その検討の対象としましては、保険の問題に加えて報酬の問題もしっかり位置付けて検討してまいりたいと考えております。
○木庭健太郎君 最後にお尋ねをします。 大臣に、是非こういう、今回の児童虐待という問題、いつまでたってもなかなか絶えていかないこの問題の中で、法務省としても民法の改正という大きな問題まで踏み込みながら、今回こういった制度が、親権停止というような新たな制度まで設けてこの児童虐待を防止しようということの取組を、そして子のためにということを初めて打ち出した。是非、これを実効あらしめるものに対する、そういう大臣の決意とともに、ここで論議されたように、やっぱり今回改正しても親子の関係、家族の関係、そしてまた児童虐待の問題についても、この改正だけでどうなのかなという様々な問題提起もなされました。つまり、家族の在り方というものについて今の民法の規定が本当にこれで十分だろうかという問題もありました。例えば児童虐待一つの問題についても、この懲戒という問題はもう終始議論になったわけでございます。 そういった意味で、今回、この改正を行うとともに、もちろん実効あらしめるものということで大臣に頑張ってもらいたい一面とともに、残された課題がかなりあるんではないか。大臣はこの参議院の法務委員会の中で、離婚後の共同親権の問題についても一度真剣に議論をしてみる価値あるテーマだというようなこともおっしゃっております。まさにそういった子の親権という問題、ひいては家族法全般についても今後とも検討していく必要が求められていると私は考えますが、併せて大臣から御答弁をいただいて、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(江田五月君) 木庭委員の方から包括的な問題提起をいただきました。細かくあの点この点と法律的なお答えももちろん必要かと思いますけれども、私も包括的な観点から答えを探ってみたいと思います。 戦後、民法、親族、相続が大改正されました。やはり一番大きな改正点は、戦前の民法にあった家、これをなくして、それぞれの家族ごとに戸籍の筆頭者がいてそこに配偶者がいる、子がいる、そういう制度にしたわけだと思っております。それはそれで私は家の中でがんじがらめになった一人の個人を自由に羽ばたかせる、そういういい改正であったと思うんですが、現実にはなかなか付いていかない部分があって、先ほどの有田委員の御質問のところでしたかね、現実がまずあって、法律はその後を追っていくという言い方をされましたが、そういう場面もあるけれども、この戦後の家制度の改正については、これは法律が先にあって、そして現実がだんだん追いかけてきたのだと思うんです。 しかし、現実が追いかけながら、今度はその現実がいろんな問題を抱えることになっているというのもまた我々が抱えている問題で、今の子の虐待など、これはもちろん行政はもっとしっかりしろと、行政の対応はそれじゃ駄目じゃないかというお叱りをいろいろいただく、それはそれでもちろん当たっている面もあり、私どももそうした御指摘を受けながら精いっぱいのことをやっていかなきゃいけませんが、同時に、子の虐待などは人ごとじゃない、私たち社会が抱えている今の病理現象なのだと思うんですね。大変な虐待をする親がいる、もう人の顔はしているけれども、あれは鬼じゃないかというような親がいるのも事実です。事実ですが、鬼の顔をしていても、やっぱりそこに人なんですね、そういうことを行う鬼のような所業に出る、それもまた人としての弱みを持って、そこをやっぱりみんなで覆い包み込んでいかなきゃいけない。 岡山の例を挙げられましたが、高校一年の子供、これが、まあ私は新聞でちょっと見ただけですが、やっぱり発達障害を抱えている。そういう発達障害を抱えた、しかも母親一人でそうした子を育てていくというときには、だんだんだんだんそこに問題が内向き内向きになって煮詰まってしまうというようなことがあるわけで、今抱えている社会のそうした問題を包括的にとらえ、それを改めていくには、やはり、例えば懲戒という言葉がいいのか、あるいは共同親権というのに取り組むべきじゃないのか、様々な課題があるので、これからも皆さんのお知恵を借りながらよりいい親族、相続制度にしていきたいと思っております。
○木庭健太郎君 終わります。
○桜内文城君 みんなの党の桜内文城です。 今日は、主に離婚後の親権、監護権の在り方、あるいは離婚前、離婚に至る過程での子の利益をどう図っていくのか、そういった点について質問させていただきたいと思います。 今回の改正案の中で、七百六十六条におきまして面会交流それから養育費についていよいよ法律上、民法上明文化されたという点は大変な進歩であると高く評価したいと思っております。 ただ、実際には、この面会交流ですとかあるいは養育費につきまして、なかなか実際に強制執行というのが難しい領域でもありますし、この実効性を、どのように家庭裁判所の審判を担保していくべきなのか。ここはやや立法政策を超えた部分でありますけれども、どのようにお考えなのか、大臣の所見をお伺いいたします。
○国務大臣(江田五月君) 御指摘のとおり、民法七百六十六条に手を入れまして、離婚の際に面会交流あるいは養育費の分担、これを合意するように努めろと、こういうことにいたしましたが、合意ができない事例もいっぱいあると、これはこれで大問題。一方で、合意ができた、しかしそれがなかなか履行されないと、これも大きな問題で、そこを御指摘いただいたような問題点があると、これはそう思っております。 そこで、その合意をどうやって実効性を持たせるかですが、今の制度としては、一つは履行の勧告、これは家庭裁判所。そしてもう一つは、強制執行ということになりますと間接強制しかないと。 元々、間接強制ということ自体がなかなか実効性の乏しい制度だという指摘もあるわけでございまして、更に一層この実効性を持たせるには、やっぱりこの合意に至ったときの両方の納得というのが一番大きいんですね。その納得を得ながらということになりますと、離婚のときのそうした合意をつくるときに、面会交流をさせたら子が連れ去られるのではないかという不安なんかはないんだと、あるいは離婚のとき、それは確かにいろんな葛藤があるでしょうが、なるべくそうした葛藤をなくするように、後まで尾を引きずらないようにそうした話合いを十分するとか、あるいはこの面会交流がどれだけ子供にとって重要なのかということを別れる両親に十分認識してもらうとか、回りくどいようですが、そうした手間を一生懸命掛けていくことが重要だと思っております。あるいは、面会交流についてそれをサポートする仕組みもまた必要であり、やはり社会的な理解と社会的な資源を豊富化すること、これが大切だと思っております。
○桜内文城君 ありがとうございます。 現実の問題といたしまして、やはり協議離婚の場合、大臣御指摘のように、まず合意に至る前ですね、特に子の監護に関する事項として、親権あるいは監護権をどちらに決定するのか、それからまた、一旦決定された後に、その後の面会交流の実績ですとかあるいは養育費の不履行等々いろいろあり得るわけですけれども、そういった場合に、親権者の変更ですとかこういったことも考えていかなくてはならないと思うんですけれども。 立法論としてとなると思うんですけれども、特に今現実の問題としてよく耳にします問題点というのは、協議離婚の場合、合意に至る前に子供を合意なく一方が連れ去る、連れ去りという言い方が悪いかもしれませんけれども、子連れ別居ということがまずあって、その上で離婚の協議に入っていく、事実としてはそういう場面が多いとも聞くわけですけれども、こういったときに、これは立法論として、監護権者、親権者の決定の際に、例えばまだ相談が途中である、あるいは相談なくして一方的に、合意なくして子を連れ去る。事実上子の監護を行うことを通じて、その後の家庭裁判所での離婚の協議において、今裁判上の一つの準則として継続性の原則というものが言われておるそうですけれども、子供を監護してきたという実績を積み重ねて、それによって親権を取るという事例が多数あると聞いております。 これに対処するためには、やはり合意なくして一方的に子供を連れ去る行為ですとか、あるいは連れ去った後にこれを取り戻されないように虚偽のドメスティック・バイオレンスの申立てをDV防止法に基づいて行うようなことも実際にはあるやに幾つかの報道等で言われておるところでございます。 何が申し上げたいかと言いますと、今回の七百六十六条で面会交流、そして養育費について明文化されたのは大変いいことなんですけれども、その基となる親権の所在ですね、あるいは監護権の所在について、ある種立法的に、これは法律なのかあるいは政令、省令なのか分かりませんけれども、こういった意に反して子供を合意に至る前に連れ去る行為がある場合には、それを親権の決定の際に考慮する等々、あるいは面会交流をさせない親の場合、親権者の変更について家庭裁判所が判断するときには、これこれについて配慮すべきであるというような、そのような条文というものは立法論としてあるべきだと私は思うんですけれども、その辺について大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(江田五月君) 結婚している夫婦の関係も、あるいは離婚した後の元夫、元妻の関係も、さらにそうした親と子の関係も本当に千差万別でございます。こうした千差万別の夫婦、親子関係をどういうふうに法律的に規定をしていくかというのはなかなか大変なことで、やはりある種の一般的な法規範を作るしかなかなかできないということがあると思いまして、しかし、具体的な事例にそれをどう落とし込むかと。これは事案に応じて、協議離婚ならばそれは二人で決めることですが、そうでなければ家事審判官が個別に判断をすると、そこに委ねざるを得ないんではないかと思います。 一般論で言えば、専ら子の福祉の観点から、父母それぞれの意向であるとか今までの養育状況とか、あるいは双方の経済力、家庭環境、子の年齢、子の心情や意向、子の情緒の安定性等の諸事情を総合的にと、こうなってしまうわけでございますが、今委員が御指摘のようないわゆる継続性の原則、これは今言ったようないろんな事情から、合意ができる前にあえて無理して子を移動させてそして自分の管理下に置けば、後は継続性の原則で守られるという、そういうことはやっぱりあってはいけないと。全てのことがもし同じならば、それは子供にとって環境が変わることが必ずしも好ましいわけじゃない、同じ環境の下で育つ方がいいとは言えますが、継続性の原則があるから、だから連れ去った方が得だと、そういうことがあってはいけないことは御指摘のとおりだと思っております。
○桜内文城君 ありがとうございました。大変重要な御答弁をされたと感じております。 やはり継続性の原則が言わば家庭裁判所における準則のように今現実としてなっていることから、実際に弁護士の、これ日弁連そのものじゃないんですが、財団法人日弁連法務研究財団というところが出している本ですけれども、「子どもの福祉と共同親権」というタイトルの本なんですが、その中に、実務家である弁護士にとって、親権をめぐる争いのある離婚事件で常識と言ってよい認識がある。それは、親権者の指定を受けようとすれば、まず子供を依頼者の下に確保するということである、このようなくだりがあります。 ここから先は弁護士の仕事のやり方の問題になりますので、大臣、常々おっしゃっています弁護士自治というのもありますので、なかなか当委員会で議論して決着の付く話ではないんですけれども、とはいえ、問題視されている、報道等でされる事案というのは、いわゆる離婚ビジネスといいましょうか、このようにまずクライアントが親権を得たいという場合に、協議が調う前にまず事実上子供の監護権といいますか、実際に手元に置く。その場合、もう一方の配偶者、まだ離婚前ですので配偶者の意に反しておったとしても問題視はされないんですけれども、これは諸外国では誘拐罪に当たる場合もあると聞きますけれども、日本の場合、その後協議離婚をして単独親権になった暁には、面会交流の約束があったとしても会わせてくれないということで、お父さんが、元裁判官の方だそうですけれども、無理やり会いに行ったところ誘拐罪で逮捕されてしまったと。 もちろん、何が真実か分からない、また家庭内のことですので、なかなか法的な評価をするのは難しい事案だとも思うんですけれども、必ずしも子の連れ去り、子連れ別居ですとか、正当なといいますか、お互いの合意を得て一方に子供を預けるというようなことがなされてないのを利用してといいますか、あるいは継続性の原則というものが事実上家庭裁判所の準則となっていることをうまく利用して離婚ビジネスをやる弁護士さん、実際、私のところにもハーグ条約の関係で陳情に来られました。そのとき知らなかったんですが、二度預り金を自分の弁護士報酬に充てたとかで懲戒処分を受けられた方でもあります。 そういった意味で、やはり先ほど大臣がおっしゃいましたように、親権をどちらに決定するか、監護権をどっちに設定するのかという、あるいは変更の場合の考え方、これはもう家庭裁判所の判断ですので、我々立法府なりあるいは法務省という行政府がどうこう言うべきことではないんですけれども、やはり子の利益あるいは当事者の公平ということを考えるのであれば、何らかの継続性の原則に代わる準則、例えば今申しました面会交流を実施しない、履行しない親が親権を持っている場合には、この変更についてその事情を考慮するですとか、あるいは子供を返したくないという親がドメスティック・バイオレンス防止法に基づいて虚偽のDVの申立てをしたりするケースも間々あると伺います。こういった虚偽が明らかになった場合には、それも親権の変更において考慮すべき事項とするなど、やはり家庭裁判所の準則の話ですので、これは立法的な手当てが私は必要ではないかと考えておりますけれども、大臣の御所見、もう一度お伺いいたします。
○国務大臣(江田五月君) この離婚に伴う子供の育て方などについての今の委員の御指摘、これはそのような弁護士活動に対する批判もあるということは承知をいたしております。 しかし、先に連れ出し確保した方が勝ちだよと、そういうようなアドバイスが法律の専門家によってなされることがどれだけ問題をこじらせるかと、そうしたこともやっぱりそれぞれ考えていただきたいと、本当につくづくそう思います。実力行使よりもやっぱり話合いで、話合いの中に法律というものがちゃんと生きていく、そうした仲介をしていくのが法律専門職である弁護士の仕事であろうと思いますが、まあそれ以上言いますと弁護士の仕事に介入するようになりますので、申し上げません。 しかし一方で、先ほども申し上げましたとおり、親子の関係、千差万別、どれがいいとなかなか言うことできないんで、むしろ、例えば継続性の原則なら継続性の原則、これをルールとして、指針として出すというようなことになると、これは逆にやっぱり妥当でない結論についつい安易に流れてしまうようなことも出てくるので、やっぱり私は、個別の事案に応じて個別に、家事審判官であり、あるいはその関係の皆さんが一生懸命に悩んで子の福祉、子の利益のために結論を出すように努力をすることが一番重要であって、何らかの準則を、指示を出すといったことよりも、むしろそっちの方が大切だと思っております。
○桜内文城君 ありがとうございます。 ここは立法論の話ですので、準則を、法律の形なのか、あるいは政令、省令なのかは別として、私自身の意見としましては、お示ししないことにはなかなか家庭裁判所も判断付かないことが多いんではないかなというふうに考える次第でございます。 これに関連して、ハーグ条約についてもちょっとお聞きしたいと思っております。 今言いましたような、協議離婚が調う前、言わば合意が形成される前に子を連れ去るということが特に国際間でも問題になって、それで、政府としても先日、ハーグ条約に向けての閣議了解がなされたと聞いております。 私は、このハーグ条約の考え方、国際間での子連れ別居といいますか子の連れ去りを、連れ去り自体を禁ずるとかそういう話じゃなくて、どっちに親権があるのかということを元いた国で決めましょうということが大原則だと思うんですが、これ自体は、私は、あるべき国際慣行であり、尊重すべきものと考えております。 ここでお伺いしたいのが、実はまた、日弁連が意見書を二月十八日に出されております。大臣も御覧になっているとは思うんですけれども、その中で、「意見の趣旨」というところの(4)というところで、「ハーグ条約に遡及的適用がない旨の確認規定を担保法上定めることや」、これはそのとおりだと思うんですが、「国内における子の連れ去り等や面会交流事件には適用されないことを担保法上明確化し、かつ周知すること」、確かに、これは国際間での子の連れ去りを対象とする条約ですので、国内法上同じように適用されるのはこれもう当たり前の話でありまして、ただ、これを明確化することというのはどういうことなのかなと。条約で、国際間で認められているような法の準則ですよね。これを国内法には適用しないでくれと何で日弁連が言うのかなとすごく不思議に思っておりましたらば、別途、日弁連委員会ニュースというのが昨年十月一日発行というのがありまして、これは十月号ということなんですが、国内の子連れ別居事案への重大な影響があるのでハーグ条約に反対しますと、そういう趣旨のくだりがあるんですね。条約締結は、国境を越えた子連れの移動を対象としているが、その影響は国内の子連れ別居の事例にも重大な影響を与える懸念が大きい、このように書いておりまして、先ほど申し上げました、子連れ別居なり合意形成の前にまず子供を確保しろという弁護士の慣行、慣行というか常識とまで書いていましたけれども、それを、何というんですか、正当化するといいますか、ハーグ条約の場合は合意なくして子供を連れ去った場合には誘拐罪に当たる可能性が出てくる、日本の場合にはそういうふうな適用は通常されていませんので、刑法上の適用がないので、それをビジネスにする方がそれなりにいる、これ自体、やはり私は問題視すべきじゃないかと思っております。弁護士自治とはいえ、このような、全てが離婚ビジネスでお金のためとは言いませんけれども、実際にドメスティック・バイオレンスなりで逃げ帰ってきたかわいそうな親子がいるのも確かだと思いますし。 ただ、やはりその実態の把握というのは、弁護士自治とはいえ、法務省としてもそれなりにやっていただく必要はあると思っております。特に、これからハーグ条約に加盟する、しないの議論をするのであれば、実態把握、今の国内での子の連れ去りに関して弁護士がどのように関与しているのか等々を、恐らく実態把握されていないと思うんですけれども、弁護士自治ということで。今後、少なくともハーグ条約の加盟に向けてどういった問題事例が発生しているのか、あるいは発生していないのか、先ほど言いました虚偽のDVの申立てなり、こういったものがどれだけあるのか、あるいは面会交流の合意がなされたけれども、これが守られているのか、守られていないのか、そういった実態把握というのは今後すべきじゃないかと思うんですけれども、その辺について大臣の所見をお伺いいたします。
○国務大臣(江田五月君) ハーグ条約というのがどういうものであるかといいますと、まず、遡及されないという、これは一つの原則で、それから国内の子の移動については適用されない、これはハーグ条約のそもそもの原則なんです。ですから、今委員が御指摘の日弁連の意見書、私はそれも見ておりますが、国内担保法にそのことをあえて書き込むということが、そうも読めますが、別に書き込まなくたって、ハーグ条約上当然のことですから、これはその当然のことということを日弁連さんが指摘をされたことだろうと思っております。 その上で、日本の弁護士は弁護士の独立した職権の行使、そして単位弁護士会に所属をして弁護士自治というもので行っていくという、そういう成り立ちになっておりまして、そのこと自体は非常に重要なことで、その単位弁護士会の皆さんが全部集まって日本弁護士連合会というのをつくっておられ、これは弁護士という本当に大切な職種を担っている皆さんの自主的な自治を持った団体ですから、その皆さんの意見、動向、あるいはアドバイスなど、大切にしていきたいと思っております。 ただ、ハーグ条約について、それだけ日本中の弁護士を束ねた日弁連があらかじめ反対だとか賛成だとかという意見をお持ちになると、なかなか私どもは本当に血の通った意見交換というのがやりにくくなってしまうこともあるので、そこはいろんな弁護士の皆さんがいろんな活動をされますから、それはそれとして受け止めながら、弁護士の皆さん方とは真剣にハーグ条約の準備に向けて意見交換、議論を闘わせていきたいと思っております。
○桜内文城君 ありがとうございます。 これで、もう時間もないので最後にいたしますが、改めて申し上げますけれども、やはり子の利益ということを考えましても、親権あるいは監護権の決定あるいは変更の場面におきまして実態を家庭裁判所がきちんと把握して、例えば虚偽のDVの申立てがあったりとか、あるいは合意前に子の連れ去りを行ったですとか、あるいは面会交流を履行しない等々の事情がある場合には、やはり親権の所在、監護権の所在の変更等について実質的な公平な考慮をお願いしたいなというふうに考えております。 もうこれは大臣に言っても家庭裁判所の話なんですが、制度的にも何かしら政治の側でも対応しなくちゃいけない課題だということを御指摘申し上げて、質疑を終わります。 ─────────────
○委員長(浜田昌良君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、溝手顕正君が委員を辞任され、その補欠として熊谷大君が選任されました。 ─────────────
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。最後の質疑になりました。 まず、家族再統合への指導について、この間の質疑でお聞きした件で質問しますが、平成二十年度中に児童虐待により施設入所又は里親委託をした事例を対象とした調査の中間集計として、保護者指導を行った割合は九三・一%という答弁がありました。このうち、特定の指導プログラムの活用や施設のファミリーソーシャルワーカー等による援助を行ったというのはどれだけになるんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) お答え申し上げます。 五月二十三日まで回答のあった、取りあえず今の段階の結果でございますけど、六十九自治体のうちの四十三自治体の集計によりますと、全措置児童二千百四十五件中、保護者指導を行ったものは千九百九十七件、九三・一%でございました。このうち、千九百九十七件のうち、特定のプログラムなどを活用したものの合計は五百七十九件、二九・〇%でございます。 さらに、その内訳といたしまして、児童福祉法二十七条一項二号に規定する措置、いわゆるこれは行政処分として行われるものでございますが、それとして行われた特定の指導援助プログラムなどを活用したものが二十件、全体の一%。そして、児童福祉法に基づく措置以外で特定の指導援助プログラムなどを活用したものが九十七件で四・九%。さらに、児童福祉法二十七条一項二号に規定する措置として、施設のファミリーソーシャルワーカーなどを活用したものは〇件。児童福祉法に基づく措置以外で施設のファミリーソーシャルワーカーなどを活用したものが四百六十二件、全体の二三・一%ということになっております。
○井上哲士君 先日も紹介したんですが、こども未来財団が二〇〇六年に行った調査では、同様の場合に、児童養護施設では家族再統合に向けての援助は八・九%という数でしたから、時期が違うとはいえ、えらい数字が違うなと思って今日また聞いたんですが、特定のプログラム等の活用でいいますと三割弱ということでありました。 時期とか項目の取り方、いろいろあるんでしょうが、やはり実際にどういう具体的に指導が行われているかということが問題だと思うんですね。現場の皆さんが厳しい状況の中で努力をして前進をさせられていることはよく知っていますから、是非後押しをしたいということで各党議論をしていると思うので、何かいかにも進んでいるというような数だけが出てくるのは私はいかがかなと思っておりまして、やっぱり実態を正確に示して大いに議論をするということを求めておきたいと思います。 次に、懲戒権についてお聞きいたします。 先日の参考人質疑の際に、しつけという概念は民法八百二十条の監護及び教育で全部見れるんじゃないかということをお聞きしますと、学界の一般的見方はそうだというお答えでありました。法務省も、民法から懲戒権を削除しても、しつけは子の監護及び教育で十分に読めると、こういう見解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(江田五月君) 懲戒権という文字を削除しても、監護、教育の一環としてしつけを行うことはできると思います。
○井上哲士君 今回この懲戒権を残した理由として、懲戒という規定を削ると逆にしつけもできなくなるんじゃないかという誤った理解を社会に与えるという議論もあったということが繰り返し答弁をされているんですが、これも参考人にお聞きしますと、そういう理解が広がるということを裏付けるような統計や資料をお持ちかと聞きますと、知りませんという御答弁だったんですが、法務省は何かそういうものをお持ちの上でこういうことを言われているんでしょうか。
○国務大臣(江田五月君) 御指摘のような特別のデータを持っているわけではありません。 ただ、そういう主張が一般的になされると、これは時々出会うわけでありまして、直近でいえば、これは衆議院での審査の段階である委員から、条文を削除することは、必要なしつけまでも許されないという誤った考え、イデオロギーと言ってもいいかもしれませんが、こういうことを広げかねないわけですと、委員の方がこう言われているので、そういう意見はあるんだと思っております。データがあるわけじゃありません。
○井上哲士君 国会図書館にもお願いして調べたんですが、データ自体はありません。 確かにそういう議論があるのは、私も衆議院の議事録も見ましたけれども、誤解であればこれを正す努力を一方ですればいい話だと思いますし、もちろん、若干あると思うんですね。しかし、広くそういう誤解が生まれるよというようなやはり根拠というものは、私はないと思うんです。 一方で、この懲戒権ということを理由に虐待をするという例は具体的にかなりあるわけですから、そうであるならば、やはり虐待防止という観点から見てもこれはやっぱり削除するということが必要だったと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(江田五月君) 委員の御指摘に特に反論する論理を持っているわけではございません。 ただ、今回は児童虐待を防止するという観点から必要な限度で民法に手を入れたので、懲戒場というような規定は幾ら何でも古色蒼然として、これはもうどうにもならないんでこれを削除するということにいたしましたが、懲戒をなくするというところまでは今回は行かなくてもいいんではないかと。むしろ、立証責任でいうとなくする方に立証責任があって、そこまでこの議論が煮詰まらなかったということで残ったということだと思っております。 懲戒を置いておいたらどう、なくしたらどう、いろんなあれやこれやの議論、それを紹介することはできますが、時間の節約の方が大切かと思っております。
○井上哲士君 私は、虐待をなくすということからいっても、現にやっぱり具体的ないろんな問題が出ているわけですから、削除すべきだったということは改めて申し上げておきます。 次に、面会交流の問題でお聞きいたします。 改正案で、離婚後の面会交流は子の利益だということが明確に位置付けられました。二〇一〇年の婚姻数七十二万六千件に対して、二十五万一千件が離婚をしております。約三組に一組が離婚をしておりまして、その結果、影響を受ける子が二十四万五千人と。計算しますと、成人になるまでに親の離婚に直面する子は四・五人に一人ということにこの数でいうとなるわけですね。ですから、この子たちが成長していく上で、子の利益である面会交流が適切に行えるかどうかというのは大変大きな社会的な問題に今やなっていると思うんですが、その認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(江田五月君) そのとおりだと思います。
○井上哲士君 そういう中で、この子の利益というのが位置付けられたのは大変重要だと思うんです。一方、子の利益といっても、例えば、捨てられたのではないかというような不安とか、自己肯定ができない葛藤とか、それから心の傷の克服など、広い概念もあります。 それから、いろんな実例を、家裁などの実務を見ておりますと、監護親が非常に拒否をしている下で実現していくことは、結果として子の利益にそぐわないというような判断がされる場合もあるように思うんですね。 ですから、法務省が委託した親子の面会交流を実現するための調査研究報告を見ましても、同居親、そして非同居親のアンケート調査の中でも、この子の利益というのが概念が不明確だというふうに言われている方が百八十六人中百十四人と大変多いわけですね。 子の利益ということについての一定の判断基準を示すことも必要ではないかと思うんですけれども、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(江田五月君) まさに親子の関係は、あるいは子供の育ちは千差万別でございまして、それをいろんなものを一くくりにして一つの言葉で言うとすれば子の利益しかないと。子の利益と言ったってすぐに答えがぱっと出てくるわけじゃないというのは確かにそのとおりですが、しかし、これは場面場面に応じて、子の利益からするとここはどうなるんだろうと、これをみんなで真剣に悩み、真剣に考えれば、答えは出てくると思います。 子の利益というのはこれこれこうですよとハウツー物みたいにして当てはめて答えをぽっと出すということよりも、むしろ困難に突き当たったときに、子の利益とは何だろうかとみんなで悩むことからいろんな答えが出てくると。法律はそういう思いをそうした問題に直面した親であり子であり関係者の皆さんに期待をしているんだということだと思います。
○井上哲士君 実務の中で積み重なってくるものもあるんだとは思うんですが、ただ、やはり同じ子の利益を言いながら全く正反対の結論も出たりするということなどある中で、やはり関係者の皆さんがもう少し具体的にならないのかということは是非受け止めていただきたいと思うんですね。 そこで、最高裁にお聞きするんですが、法務大臣が衆議院の議論の中でも、可能な限り家庭裁判所は親子の面会交流ができるように努める、これはこの法律の意図するところだ、家庭裁判所の調停、審判でより一層そうした方向で努力がなされることを期待しておりますという趣旨の答弁を繰り返しされております。 それから、先ほど紹介した調査研究報告書も、例えば、年齢にもよりますけれども、子供が嫌と言っていても実は三回、四回繰り返すうちにはうまくいくのが通例で、むしろ会いたいというようになるとか、それから、面会交流の道筋を付けないと子供たちの離婚による心理的外傷は癒やされることはない等々、非常に実例を研究されてこの面会交流の重要性を浮き彫りにしていると思います。かつて、裁判官、調査官で面会交流審判の実証的研究というのもまとめられておりますけれども、私はそれよりも更に進んだいろんな知見もこの中にはあるなと思うんですね。 そこで、江田大臣が繰り返し強調されている今回の法改正の意図、それからこういう法務省の調査研究報告書等々の内容は、家庭裁判所の中でどのように周知をされ、どのように生かされていくことになるんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(豊澤佳弘君) お答え申し上げます。 今回の法改正につきましては、これまでも法制審議会での議論であるとか、審議の状況であるとか、改正法案の趣旨、またその内容につきまして、随時各裁判所に対して周知を行ってきたところでございます。また、常日ごろより、家庭裁判所の裁判官や関係の職員につきましては、面会交流その他の家事事件の適正な処理に必要な知見を得るために研修や研究会等を実施するなどしているところでございます。このような機会をも使いまして、今後更に法改正の趣旨を踏まえた適切な事件処理が図られるよう、必要な情報の周知に努めてまいりたいというふうに考えております。 また、委員御指摘の法務省における面会交流に関する委託調査研究の成果につきましても、御指摘のとおり、非常に重要な知見が多数含まれているというふうに認識しております。今後、各裁判所への情報提供について必要な検討を行ってまいりたいというふうに考えております。
○井上哲士君 そういうことを踏まえて、家裁でできるだけ面会交流ができるようにするという運用が行われることを我々も期待をしたいわけですが、法務大臣は、それを通じて協議離婚の場合にも取決めが必要なんだという社会の常識をつくっていこうと考えていると、こういうお話でありました。ただ、もう圧倒的多数は協議離婚なわけですね。ですから、そのところに今回の法改正の意図や趣旨というものを直接伝えて促すということをすることが必要だと思います。 衆議院の議論の中でも、例えば離婚届の用紙の体裁の工夫などの提案もありました。いろんなやり方あると思うんですね。用紙渡すときにこういう面会交流のことについてのリーフレットなり資料とか今回の法改正の意図を生かしたものを渡すとか、いろんなやり方はあると思うんですが、この用紙の体裁の工夫については省内で協議をしたいという答弁が衆議院で行われておりますが、こういう協議離婚の当事者に面会交流を促すという具体的な方策について検討の状況はいかがでしょうか。
○国務大臣(江田五月君) 衆議院の方でそうした提案もございまして、私どもの方で答弁もさせていただきました。これは、協議離婚の場合にも面会交流、養育費の分担など、子の監護について必要な事項を適切に取り決めることが望ましいこと、これはもう言うまでもない、今回の法改正の特に願っているところでございまして、そうした趣旨を周知をしていくことがこれは必要だと思っております。 その周知の方法として検討状況は今どうだということでございますが、法務省のホームページに改正法の概要等を掲載するとかありますが、もう一歩踏み込んで、例えば離婚の届出用紙の様式とかあるいは記載に工夫を凝らすといったこともあるかと思います。現在そうしたことについて検討をこれからして、何らかの方策を見付けていきたいと思っております。
○井上哲士君 面会交流が子の利益ということが位置付けられました。離婚後の父と母の関係がどうであれ、これはやっぱり実現をされるべきものなんですね。そういう点でいいますと、例えば児童虐待で親子分離になっていても子の利益の立場から親子再統合を目指して援助をするということとも一緒だと思います。ですから、勝手に離婚したんだから面会交流は個人的に解決しろということではなくて、やはり公的サポートが必要だと思いますけれども、この点の認識もよろしいでしょうか。
○国務大臣(江田五月君) 公的サポートも必要な場面があって、これは関係の省庁とも連携をしつつ検討をしてまいりたいと思います。 ただ、何度もこれは答弁しているところですが、監護親が面会交流を拒否する理由として、子供を連れ去られるのではないかとか、あるいはもう二度と会いたくないという葛藤がずっと続いているとか、あるいは面会交流の重要性が十分理解されていないとかといったことが基にあると思いますので、そうした基のところもしっかり直していく努力をしていかなければならないと。公的サポートもそうしたところまでやはり踏み込むことが必要だと思いますし、また公的だけではなくて地域社会におけるみんなの協力というのも要るのではないかと思っております。
○井上哲士君 そういう連れ去りなどの危惧から、それを援助するいろんなNPOとか行われております。利用した方からは好評なんですが、かなり費用掛かるんですね、一回一万五千から三万ぐらい掛かるというようなお話も聞きました。ですから、経済的理由でそういう援助が受けられなくて面会交流が受けられないということになったら問題でありますし、そういうところへの支援、それから、アメリカのように公的なセンターということも必要だと思うんですが、問題は、どこが責任を持つのかということなんですね。 まず、家裁はこういう調停の成立の促進とか、それから調停されたものがしっかり実施をされるという点ではどういう取組を今後行うんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(豊澤佳弘君) お答え申し上げます。 各家庭裁判所におきましては、これまでも近年の事件数の増加に対応しつつ、子の健やかな成長と発達のために双方の親との継続的な交流を保つのが望ましいとの、それが子の福祉にかなうという観点から、事件終局後も継続的かつ平穏な面会交流が可能となるように、できる限り当事者間での合意形成を促してきていたものと考えております。 当事者の間での合意形成を促すに際しましては、父母の離婚とその紛争下にある子供の心情を題材にした絵本であるとか、面会交流の重要性、実際に面会交流を行う際に父母が留意すべき事項等を説明するためのリーフレットやDVDなどを活用したりしておりますし、また、必要に応じて家庭裁判所の児童室で家庭裁判所調査官の立会いの下、離れて住む親と子供との面会交流の試行が行われるといったこともございます。 各家庭裁判所におきましては、今回の改正法の趣旨も踏まえ、今後ともより適正な紛争の解決に向けて努力してまいる所存でございますし、また、事務総局といたしましても、そのために必要なサポートを行っていきたいというふうに考えております。 以上です。
○井上哲士君 厚労省にお聞きするんですが、この間の答弁にありますように、養育費相談センターや母子家庭等就業・自立支援センターで、養育費とともに面会交流の相談もされております。ただ、これ両方合わせて平成二十一年度で五百二十八件という、これも答弁なんですね。子供のいる夫婦の離婚の年間十四万と比しますと、これは本当に僅かな数というのが実態なわけですね。しかも、基本的には母子家庭支援という枠の中での支援ですよね。ちょっと言葉悪く言えば、ついでにというような感じもあるわけです。 やはり面会交流を求めるかなりの多くの場合が父親だということもありますし、母子家庭支援の枠を超えて、子の福祉の観点から面会交流問題全体を対象にしたような、そういう支援も進めるべきではないかと思うんですが、その点はいかがでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 委員御指摘のとおり、まだ現状におきましては相談件数が全体の離婚件数に比して少ないというのはおっしゃるとおりでございますが、だんだん周知が高まるにつれ、相談に占める割合は高まってきているという実情もございます。例えば、母子家庭等就業・自立支援センター事業の中での専門相談員による相談件数は、平成十九年度は三・六%、相談総数に対する三・六%であったわけでございますが、二十一年度には一三%までなっておりまして、伸びとしてはかなり伸びてきているという状況でございます。 また、ここの名前は母子家庭等と、母子家庭が冠のようになっておりますけれども、父子家庭の相談も受けているというのも一面事実でございますので、もっともっと周知をしていくことによって必要とされる方が御利用いただけるのではないかなと思っております。 ただいま現在、専門の相談員を配置していない母子家庭等就業・自立支援センターが全国百六か所のうち二十四か所まだ残っておりますので、まずはそこへの配置を進めていくことが肝要かなというふうに思っておりますのと、あわせて、やはり相談内容がいろいろ難しい面ございますので、相談員の資質向上のための対応、研修、あるいは関係機関との連携ということもしっかり強めていく必要があるのではないかなと思います。 いずれにしましても、まずはこの面会交流について私ども、相談についての対応をしっかりするということをまず当面の問題として取り組んでいきたいというふうに考えております。
○井上哲士君 様々努力をされていることと思いますが、先ほど申しましたように、まだまだ全体の数からすれば一部ということがあります。私、もっと全体やっぱり視野に入れた、例えば家裁の所在地ごとにそういう公的支援センターをつくるとかいうことが必要だと思っているんですが、その際に、じゃ、そこまでやるときにどこのお役所が責任を持っていくのかということがどうも必ずしも明確ではないと思うんですね。 先ほどもありましたけれども、法務大臣は、官民が協力して面会交流をサポートすることは大切だ、関係省庁とも協力していきたいと、こういうことが言われましたが、是非、法務省ないし法務大臣としてイニシアチブ取っていただいて、この問題はやっぱり全体で解決をしていくように、対応していくような関係省庁会議等を設置をするであるとか、そういう更に踏み込んだ取組をお願いしたいと思うんですが、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(江田五月君) 御指摘をしっかり受け止めたいと思います。
○井上哲士君 やはりこの問題というのは、先ほど言いましたように、今や成人になる前に四・五人に一人の子供が直面をするという問題でありまして、やはり本当に社会的なサポートの中で子の利益をかなえるようにするということが必要だと思います。 改めて、そういう公的センターを含めた支援、それからNPOなどへの公的な支援、同時に、こういう面会交流のいろんな調停などは、やはり関係者の理解と納得を十分に得られるような丁寧なことが行われるような家裁の体制の充実も必要だと思います。 最後、家裁の体制の充実という点で答弁いただいて、終わりにしたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(豊澤佳弘君) お答え申し上げます。 裁判所といたしましては、これまでも家庭事件の処理の充実強化という観点から、相当数の増員を行うなどして人的体制の整備を図ってきているところでございますが、今後も事件数の動向であるとか事件処理状況等を的確に把握し、今回の法改正後においても円滑な事件処理が図られるよう、きめ細やかな目配りをして必要な体制の整備に努めてまいりたいと考えております。 以上です。
○井上哲士君 終わります。
○委員長(浜田昌良君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 民法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(浜田昌良君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、桜内君から発言を求められておりますので、これを許します。桜内文城君。
○桜内文城君 私は、ただいま可決されました民法等の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党、みんなの党及び日本共産党の各派並びに各派に属しない議員長谷川大紋君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 民法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。 一 親権停止制度の適正な運用を図るため、改正趣旨の周知徹底はもちろん、児童相談所・家庭裁判所等関係諸機関の体制整備及び相互の連携強化等必要な措置を講ずること。 二 親権停止の請求が児童等の利益を確保するため行われるものであることに留意し、児童相談所長による請求が適切に行われるように調査への協力等必要な支援体制を講ずること。 三 親権停止期間中における児童相談所の保護者指導等、親子の再統合の取組の支援に努めるとともに、児童相談所の体制整備や家庭裁判所の保護者への勧告制度等、支援充実のために必要な検討を行うこと。 四 施設入所等の措置がとられた児童の退所後、再び児童虐待が行われ、又は再び入所等の措置がとられた事例について、速やかにその実態を把握すること。また、児童相談所長が親権喪失等の審判の取消しの請求を行うに当たっては、児童等の利益を確保するため、当該実態を十分に踏まえてその判断を行うこと。 五 児童相談所長、児童福祉施設の長又は里親等が一時保護中、入所中又は受託中の児童等について行う必要な措置については、個別の事案に適切に対応し得るよう、親権者による不当な主張の判断基準の具体的内容及び事例等を示したガイドラインを速やかに作成し、関係者にその周知徹底を図るとともに、研修の実施など支援体制の充実に努めること。 六 未成年後見制度の円滑な運用を図るため、未成年後見人の報酬に対する公的支援、職務に伴う損害賠償責任に関する保険料の負担に対する支援等必要な措置を講ずること。 七 親権制度については、今日の家族を取り巻く状況や本法施行後の状況等を踏まえ、懲戒権の在り方やその用語、離婚時の親権の決定方法、親権の一部制限の是非、離婚後の共同親権・共同監護の可能性など、多様な家族像を見据えた制度全般にわたる検討を進めていくこと。 八 児童虐待の防止等のため、子育てに関する相談・支援体制の充実、虐待通告窓口の充実・強化等に努めるとともに、保護者に対する接近禁止命令の在り方について更なる検討を行うこと。 九 児童の社会的養護について、里親制度の周知及び活用、家庭的環境における養護の推進に引き続き取り組むとともに、親族里親への支援、施設退所後の自立支援に必要な支援体制等の構築に努めること。 十 東日本大震災により親権者等が死亡し又は行方不明となった児童等について、その健全な生育と利益の確保のため、未成年後見制度、親族里親制度等の活用を含め、適切な監護が行われるよう万全の支援を行うこと。 十一 離婚後の面会交流及び養育費の支払い等について、児童の権利利益を擁護する観点から、離婚の際に取決めが行われるように明文化された趣旨の周知に努めるとともに、面会交流の円滑な実現及び継続的な養育費支払い等の履行を確保するための制度の検討、履行状況に関する統計・調査研究の実施等、必要な措置を講ずること。 十二 本法の施行後、親権停止制度の運用状況について、裁判所等関係機関から情報を収集するなどして、当分の間一年ごとに当委員会に対し報告すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(浜田昌良君) ただいま桜内君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(浜田昌良君) 全会一致と認めます。よって、桜内君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、江田法務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。江田法務大臣。
○国務大臣(江田五月君) ただいま可決されました民法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
○委員長(浜田昌良君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜田昌良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十七分散会