農林水産委員会 第5号
- 発言数
- 257 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2011/04/14
会議録
○委員長(主濱了君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、長谷川岳君が委員を辞任され、その補欠として熊谷大君が選任されました。 ─────────────
○委員長(主濱了君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 森林法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、林野庁長官皆川芳嗣君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(主濱了君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(主濱了君) 森林法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松浦大悟君 おはようございます。参議院議員の松浦大悟です。 大震災から一か月が過ぎました。まずは、今回の東日本大震災でお亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表します。そして、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。 私の地元秋田県は、東北の中では比較的被害の少なかった地域だと言われておりますが、それでも親戚や御友人を亡くされた方々がたくさんいらっしゃいます。例えば、秋田市に新屋地区というところがございますけれども、ここはかつて十條製紙という製紙会社の企業城下町でした。当時、新屋の日新小学校は秋田県で一番のマンモス校と言われておりまして、二千人の生徒のうち、その半分が十條製紙関連の家庭の子供だったと言われております。ところが、その十條製紙が工場の縮小に伴って秋田工場が閉鎖されて、多くの皆様が宮城県の石巻工場に移られた。その石巻工場は今回大津波で大打撃を受けまして、たくさんの方がお亡くなりになりました。現地で火葬をすることができなくて、泥の付いた御遺体を秋田に運んできてだびに付したという方もいらっしゃいます。 私は、今回の大震災、復興にはかなりの時間が掛かるのではないかと思っております。しかし、何としてもやらなくてはならない。私は、今日我が国がこんなにも豊かさを享受できているのは、東北の皆さんの頑張りがあったからだと思っております。井沢八郎さんの歌った「あゝ上野駅」ではありませんけれども、金の卵と呼ばれた農家の次男、三男の皆さんが集団就職で上京して、働いて働いて今日の日本を築いてきた。私は、もう一度、その東北魂を呼び覚ましたい。私たちはやればできるのだという強いメッセージを、是非とも冒頭、同じ東北、山形出身の鹿野大臣からおっしゃっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今回、この巨大地震に被災を受けた地域は、まさしく我が国の国民生活に、食生活に大きな貢献、寄与してきた食料基地として、また水産物の供給基地として、大変な使命を、その役割を負ってきていただいたわけであります。その地域の方々がどれだけ明日への生活に不安な気持ちを持って日々を送っておられるか、どれだけつらい思いをしながら日々の生活送っておられるか、このことを思い、私自身が、農林水産省一丸となってその痛みを少しでも分かち合いながら、これからの新しい地域づくりに一点の光を地域の方々に感じ取っていただくことができるように復旧復興にあらゆる努力をしていかなきゃならない、こんな思いを致しているところでございます。そのような意味で、この被災地を新しい世界に冠たる復興モデルにしていきたい、これが私自身の気持ちでございます。 どうぞ参議院の、とりわけ農林水産委員会の先生方からの御指導をお願いを申させていただきまして、改めて私自身の今日の率直なる気持ちを申し述べさせていただいたところでございます。
○松浦大悟君 力強いメッセージ、ありがとうございました。農林水産委員の皆様とともにこの復興に全力で当たっていきたいと、私も改めて決意を新たにいたしました。 震災から復興するためには、まずは避難所にいる皆様に一日も早く仮設住宅に移っていただいて、暖かい場所で過ごしていただくことが必要だと思っております。 そこで、国土交通省に質問をいたします。仮設住宅の取組状況について伺いたいと思います。国土交通省は震災後の五か月で仮設住宅六万戸を供給する目標を打ち出しましたけれども、新聞報道などによると、どうもこの建設が遅れているのではないかと懸念がされております。現在の状況はどうなっているか、教えてください。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 三月の十四日、震災の三日後でございますけれども、大臣から住宅生産団体連合会の会長に対しまして、おおむね二か月で少なくとも三万戸の仮設住宅の、これは資材をきちっと用意してくださいということでございますけれども、要請をしたところでございます。その後、更に三万戸の要請をいたしております。これにつきましては、資材面では、物資によってはいろいろあるかも分かりませんけれども、基本的にはめどが付きつつあるということでございまして、最初の三万戸につきましてはもう工場の方で会社によっては山積みになっているという状況であると報告を受けてございます。 これに対しまして、用地の方が決まらないと着工ができないわけでございますけれども、既に三県で二万六千戸分の用地はめどが付いたと、これは適地調査ということで、仮設住宅を建てるのに適しているかどうかということも含めて確保したということでございまして、昨日時点でございますけれども、百二十七地区、一万七百七十六戸の建設が着工ないしは着工の日付が決まった形で着実な見込みということで、合計一万七百七十六戸ということになってございます。この一週間前と比較をいたしますと、四千五百戸増加をいたしておりまして、やっと軌道に乗ったと申しますか、少しペースが出てきたというふうに現在は認識をしているところでございます。 しかしながら、余震の影響で三地区、地盤にひび割れが生じて建設が中止になるなど、いろんな事態も生じますので、しっかりと、一日も早く被災者の方に入っていただけるように取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○松浦大悟君 大畠国交大臣が資材が足りない場合は輸入するという発言をしたとの報道がございましたけれども、先ほどの御答弁によりますと、資材足りているということでありました。この大畠大臣の発言については現在はどうなっているのか、お知らせください。
○政府参考人(井上俊之君) 応急仮設住宅の資材の輸入に関します大臣の発言でございますけれども、これは応急仮設住宅を一刻も早く供給すべきだという観点から、例えば断熱材等不足されることが予想された資材もございますので、これについては輸入を含めて様々な対策を講じよと、こういう趣旨だというふうに理解をいたしております。その中で、一定の水準、そして確実に建設をしていただけることが前提となる海外のユニット住宅のようなもの、これも排除はすべきではないというふうに考えております。 一方で、大臣からは、地域の工務店、地域の資材を使うことについてもきちっと手伝えと、県をサポートしろという御指示もいただいたところでございまして、国土交通省におきましては、地元の工務店を活用する際の住宅の水準等、これは県の方でこういうふうなスペックでということを用意している余裕はございませんので、こちらの方でひな形を用意しまして、県と突き合わせながらそういう地元の資材、工務店の活用についても御協力をしているところでございます。既に福島県につきましては、今週初めから一週間の予定で地元業者の公募という形で地元資材、地元工務店の活用を前提とした取組が始まっておりますし、岩手、宮城においても同様の取組をされるというふうに聞いております。 今後とも、しっかりサポートをしてまいりたいというふうに考えております。
○松浦大悟君 地元の工務店を活用したり地元の資材を活用したりすることは復興へ資することにつながると思いますので、その点、よろしくサポートをお願いいたします。 委員長、国交省に関する質問は以上でございますので、退席をされても構いません。
○委員長(主濱了君) 国土交通省井上審議官におかれましては、どうぞ御退席を許します。
○松浦大悟君 続いて、農水省に伺います。 東日本大震災からの復興に当たりまして仮設住宅などの資材をどう確保していくか。報道によりますと、合板などの資材が逼迫しているとも言われております。被災地以外の都道府県からの供給体制、これについて聞かせてください。
○政府参考人(皆川芳嗣君) お答え申し上げます。 震災に伴います仮設住宅、さらには復興住宅というものについての資材供給ということで、特に合板等の資材供給が非常に大事になってございます。私どもは、被災後、即、関係業界を集めまして、特に被災していない地域での増産ということを要請をしたところでございます。 現状でございますけれども、まず六万戸と申します仮設住宅につきましては合板がどのぐらい要るのかということでございますが、大体四万立米要るということでございます。実は被災していないところでの月間の生産能力が十六万立米あるということでございますので、震災前の合板需要にもこたえた上で、なおかつ仮設住宅への需要ということにも十分こたえ得るというふうに、可能であるというふうに考えてございます。 最近の生産状況を聞いておりましても、三月中は非常にやっぱり震災の影響が残っておりましたけれども、四月に入ってからは休日返上、また稼働日数を増やすといったような操業体制を組んでいるということで、かなりフル生産に近づいているといったような状況ではないかというふうに思っております。 農林水産省といたしましては、こういった安定的な合板の生産が引き続き行われるように原木の安定供給ということも山側に求めてまいりますし、また被災工場の復旧ということにつきましても、第一次補正予算という中でもそういった復旧に対する支援といったようなことについてもできるのではないかということで今詰めを行っているというところでございます。
○松浦大悟君 秋田県にも大きな合板会社がございまして、現在もフル稼働で操業をしております。残業時間、二十四時間体制といたしまして、通常の一五%アップに当たる一か月当たり四万六千立方メートルの生産を目指しているということです。ただ、東北電力が夏場に計画停電を予定しておりまして、その場合にこの会社では計画停電の日は休業して、代わりに土日に操業することで生産量を維持したいというふうに言っているんですけれども、こうした中、供給が滞らないように是非とも林野庁としてもしっかりとサポートをしていただきたいと思っております。 それから、仮設住宅の建設用地が足りないというお話もありますけれども、仮設住宅用の建設用地として例えば国有林の保有する土地を活用すべきではないかという意見もありますが、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 国有林では、実は瓦れきの一時置場というようなことについても相当、数百ヘクタールの土地を今無償で御提供しているということでございますが、仮設住宅用地につきましても、私ども持っております、特に都市部で、都市部周辺で、またインフラが若干整備されていませんと駄目ですので、そういった用地、二十三ヘクタールございますけれども、これにつきましてリストをそれぞれの県また地元の本部というところに、例えばインフラの整備状況ですとか近傍の学校の状況ということも地図に落としまして、それを含めて提示をさせていただいているというところでございます。 極力、積極的に御活用いただけるように働きかけをしていきたいというふうに思っております。
○松浦大悟君 ありがとうございます。 今後の復興を考えますと、中長期的な国産材の供給体制が必要であろうと思います。例えば、震災で仕事を失われた方の雇用の受皿として林業を考えることもできるのではないか。国有林野事業を含めた地域林業への就労機会の拡大に向けた施策を検討すべきではないかと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 政府の被災者等就労支援・雇用創出推進会議という中で、当面の緊急総合対策で、「日本はひとつ」しごとプロジェクトというものが取りまとまっております。この中で、林業分野に関しましては、海岸林を含めます被害森林の災害復旧といったような雇用創出がございますし、また新しく農林漁業へ就業を希望する方々をどう受け入れるかということについても取り組むということになってございます。 また、国有林野事業につきましては、特に森林整備等の事業というものは基本的には地元の企業といいますか、地元に落ちていると、仕事が落ちているということでございますので、そういった仕事量をしっかりと増やしていくというか、そういったことを通じまして、そういった関連事業をしっかり民間事業体の方に発注をしていくという中で、地域雇用、またその被災者の雇用ということが図られるように努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○松浦大悟君 森林・林業再生プランでは、今後十年で木材自給率五〇%以上ということをうたっております。これからは、路網整備あるいは間伐を行うにしても人材確保が必要となってくるだろうと思います。仕事を失った被災者の皆様の新たな雇用の場として活用していただくことができるのではないか。仕事に就くことができるだけでなくて、その仕事を通して自分たちのふるさとを再生することにもつながるというふうにも思います。是非とも進めていただければと思っております。 そして、今回被災された方の中には林業に職種を変える方も出てくるだろうというふうに思います。仮設住宅や復興住宅建設のために木材が大量に求められていると。林業が被災者のニーズに少しでもこたえられるようにしていかなければならないと思います。 ただ一方で、林業というのは残念ながら労働災害が多い職種ということも事実だと思っております。新規就労者を危険から守らなくてはいけない。そうした対策についてはどのように考えていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 私ども、林業以外から林業に就業する方々に対して、いわゆる労働安全も含めて、また技術の習得も含めて緑の雇用ということで対策をこれまでも講じてまいりました。その中で、特に新規就労される方々が、初年度は特に労働安全衛生、例えばチェーンソーとか伐倒といったことになりますと、かなりの危険を伴うことは事実でございます。そういったことについての労働安全衛生の基本ということをしっかりと、一年目の研修ではしっかりと研修していただくと。その上で高度な技能の方に進むということで、今二年目、三年目研修まで含めたそういった全体のプログラムを講じております。その中で、特に労働安全衛生という観点についてもしっかりと研修の中で、林業外から新たに来られる、特に被災者の方でも来られるわけでございますが、そういった方々に対する研修ということに努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○松浦大悟君 ありがとうございました。 大臣、総理がこの震災を受けましてTPPの検討を先送りするということを表明いたしました。ただ一方で、予算委員会の場で、この状況に一定程度方向性が見えた中で改めて検討するとも言っております。私は、復興の途上で安い農産物が入ってきてしまえば、一次産業に改めて携わろうという気持ちにはなかなか農家の皆さん、なれないのではないかというふうに思います。検討は復興が成し遂げられるまで先送りにして、例えばその間、戸別所得補償の拡充、充実などを図るべきではないかと思いますけれども、その点についてはいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今政府としてやるべきことは、被災に遭われた方々にきちっと食料供給をし、そしてその方々の健康を守っていく、あるいはまたこれからの仕事の雇用というものに対してしっかりとその雇用の確保に取り組んでいく、あるいは将来に向けての生活というふうなものをしっかりと支援をしていく、そして復旧復興に全てのエネルギーを費やしていくと、こういうようなことが政府としてのまずやるべきことだと思っておりますので、農林水産省といたしましても、漁業、農業の復旧復興に対して全てをそこに集中して頑張っていかなきゃならない、こんな思いをいたしているところでございます。
○松浦大悟君 ありがとうございます。 震災からの復興に当たり、農家の皆さんの役割というのはますます大きなものになってくると思います。農水省としても、全面的なこれまで以上のバックアップをよろしくお願いいたします。 さて、森林法について伺います。 森林法は明治三十年に制定され、今回が第十二次の改正に当たります。森林の衰退、それから山村地域の過疎化、木材自給率の低迷などを考えますと、これまでの改正がうまくいったとは言えないのではないかと思っております。 今回の改正に当たり、これまでの森林法の改正の問題点をどう総括されたのか、聞かせてください。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 松浦委員御指摘のように、森林法はこれまで累次の改正を経てきております。今の森林法の体系になりました昭和二十六年から数えましてもかなりの累次の改正ということになりますが、特に、昭和四十三年には森林の計画的施業を行うために森林施業計画の認定制度というのを創設させていただきました。また、特に、間伐等の必要な施業が放棄されている森林ということに対処するためには、平成三年に要間伐森林についての分収育林契約による施業代行制度を創設するといったようなことをさせていただいて、その時々の状況には対処するために所要の改正を行ったということでございます。 しかしながら、現行の規定のままでは、例えば森林施業の集約化ですとか路網の整備が不十分ということであるために林業の採算性の悪化を招いている、また林業の生産に対する意欲を低下させてきているということでございますし、また戦後植林した人工林資源を活用するという観点でもなかなか今の規定のままでは十分ではないという認識に立ったところでございます。 このため、今回の森林法改正におきましては、森林の多面的機能の持続的発揮と林業、木材産業の再生を目指す森林・林業再生プランというものを法制面で裏付けるということを念頭に置きまして、森林計画制度を見直して施業の集約化などを通じた持続的な森林経営を確立するとともに、所有者が不明な場合も含めまして森林所有者のいかんを問わず適切な森林施業が確保できるように、一部私権制限的な部分も強化するといったようなことを通じて各般の施策を積極的に推進できるようにしたいということでの改正を提起させていただいたところでございます。
○松浦大悟君 ありがとうございます。 今もお話にありましたとおり、戦後植林した人工林がちょうど伐採時期を迎えていると。これまでは木を幾ら切っても採算が合わないので、林家の皆さんの山への関心が薄くなり、森林所有者の把握も難しかったと。しかし、これからはしっかりと路網を造ってコストの掛からない形で材を搬出できるようにしていく、業としての林業が成り立っていくようにしていくということだと思います。森林所有者が不明の場合でも、行政の裁定により施業代行者が間伐を行えるようにしていくんだということだと思います。森林管理を行うためには、森林所有者の情報管理をしっかりと行っていくことが大事だというふうに認識をしております。 そこで、森林所有者等に関する情報の共有について伺います。 今回、衆議院での修正案は、森林行政以外が保有している森林所有者等に関する情報を地方公共団体の内部で利用することができること、また他の公共団体やその他の者に対して必要な情報の提供を求めることができる旨、新たに条文が盛り込まれました。 林野庁に伺いますけれども、林野行政以外の行政が持つ森林所有者に関する情報としてどのようなものがあるのか、またこれから農林水産省として他の行政が持つ所有者情報とどのような連携を図るべきと考えているでしょうか。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 森林・林業行政以外で森林所有者情報が把握できるものといたしましては、不動産登記法に基づく不動産登記簿がございます。また、地方税法におきましては固定資産税の課税台帳がございます。また、国土交通省の国土利用計画法に基づきます土地売買に関する届出といったようなものがあるのではないかというふうに思っております。 こういった他の行政機関の情報の活用に向けましては、これまでも活用できるところについては連携を強化してきたところでございます。例えば、昨年十月には、国土利用計画法を所管する国土交通省と連携をいたしまして通知を発出して、都道府県段階での土地部局と林務部局の森林の土地売買に関する届出に関して情報共有を進めたところでございます。 これに基づきまして、外国人の土地所有ということについての状況がある程度明らかになったということかと思っております。 今回の森林法の改正審議におきまして、衆議院での修正ということで、他の行政機関が持ちます森林所有者情報の利用に関する規定ということで設けられたところでございまして、本法案の可決をいただいた場合には、この規定を十分に活用させていただいて、関係省と連携した取組を一層促進しまして森林所有者に関する情報のより的確な把握に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○松浦大悟君 ありがとうございました。 現在、国土交通省の国土利用計画法に基づく届出情報との連携が図られているということでございますが、この届出は、森林については一ヘクタール以上の土地の売買のみが対象となっている、一ヘクタール未満の土地については対象になってないということですよね。より所有者を確実に把握するためには不動産登記の情報それから固定資産税課税台帳の情報を林野行政が利用できることが望ましいというふうに思います。 そこで、法務省に確認の質問をさせていただければと思います。 不動産登記情報は開示情報のため当然林野行政も入手はできるんですけれども、その際に、一般国民が登記事項証明書の交付を申請する場合と同様に一件一件地番を特定しなければならない、多大な労力を要していると言われております。行政コストの無駄を省くという面からも、地方公共団体からの求めがあれば、データベースで不動産登記情報を提供すべきではないかと思いますが、その点に関していかがでしょうか。
○政府参考人(原優君) お答えいたします。 不動産登記における所有者情報について、関係行政機関から法令上の根拠に基づきましてデータの提供を求められた場合には、法務省としましては関係行政機関に対し必要とされる情報をデータで提供しているところでございます。 現在御審議中のこの森林法改正法案には森林所有者等の把握に関し必要な情報の提供を求めることができる旨の条項がございますので、この改正法案が成立し、法務省に対しまして情報の提供を求められた場合には、関係行政機関と必要とされる情報の提供の仕方等について検討してまいりたいと考えております。
○松浦大悟君 ありがとうございます。 データでいただけるというふうに認識をさせていただいてよろしいですね。
○政府参考人(原優君) はい、そういう方向で協議をしてまいりたいと思っております。
○松浦大悟君 ありがとうございます。 続いて、総務省にも確認をさせていただきたいと思います。 修正案では、森林所有者の情報共有規定のほか、新たに森林の土地の所有者となった者は市町村長に届け出なければならないという届出義務規定が盛り込まれました。第十条の七の二でございます。この趣旨に沿って考えた場合に、固定資産課税台帳には課税庁が独自に調査して知り得た不動産登記簿には記載されていない情報も記載されておりまして、所有者情報を最も正確にとらえていると言われております。 しかし、地方税法の二十二条の秘密に当たるということなんです。届出義務規定の趣旨を踏まえてこれを確実に施行していくためには、固定資産課税台帳にしか記されていない情報も含めて林野行政が利用することが有効だと考えますが、こちらは開示をしていただけるのかどうか、改めて確認をしたいと思います。
○政府参考人(滝本純生君) お答え申し上げます。 今御指摘ございましたように、今も土地課税台帳に記載されている事項のうち登記簿に記載されている情報については一般に公開されておりますので、所有者の把握等のために活用することは可能でございます。 今、森林法の改正で御議論されておる点でございますが、登記簿に記載されておらずに課税庁が調査した結果知り得た情報につきましては、まず当該情報を活用することについて本人の同意がある場合、それから、今回の改正に関連しますが、所有者がその情報を行政機関に報告する義務があり、かつその行政機関が税務当局へその情報の提供を求めることができる旨の法律が定められている場合には活用可能でございます。 したがいまして、今回修正で、御指摘のような市町村への届出義務が課され、かつ市町村が課税当局にその情報の開示を求めることができるという規定を置いていただけますれば、今後の新たな所有権の移転につきましては課税当局から情報提供が可能となります。その点では御指摘のとおりだと思います。
○松浦大悟君 是非、今回の森林法改正の趣旨をお酌み取りいただきまして、速やかな運用を図っていただければと思います。よろしくお願いいたします。本当にこれが可能になれば、大きな進歩だと思っております。地方公共団体に通知を出して、周知徹底をしていただければというふうに思います。 法案提出者の佐々木議員に質問させていただきたいと思います。 自民党から衆議院に提出された森林法改正案には、現に森林の所有者である者は、法律施行から三か月以内に市町村長に届け出なければならない旨、記されておりました。これを実施すると市町村の事務がパンクするのではないか、実効性が確約できないのではないかといった議論が民主党内でもありまして、代わりとして、行政内部での情報の共有によって所有者を把握すべきだという考え方にまとまったと認識をしております。 私は、現森林所有者を把握するためにも、やはり固定資産課税台帳にしか記載されていない情報を利用すべきだというふうに考えます。修正案には、所有者情報共有規定と併せて、森林に関するデータベースの整備に必要な措置を講じることが追加されました。百九十一条の四でございます。ここに記された規定を確実に施行するためにも、固定資産税、課税台帳のみにしか記載されていない情報を利用すべきと考えますが、この点についてはいかがお考えになっているでしょうか。
○衆議院議員(佐々木隆博君) お答えさせていただきます。 衆議院において修正をさせていただきましたが、その中で新たに、森林の土地所有者の把握のための届出制ということが一つと、もう一つは森林所有者の把握のための情報共有に関する規定、この二つが新たに追加をされたところでございます。 これは与党、野党問わず論議になっていたというふうに存じておりますし、今回の森林法の中で、森林の施業そのものについてはかなり記載が充実をされていたわけでありますが、森林の、林地の所有についてはほとんど記載がされていなかったというような、閣法の中ではですね、そういうようなことがあって、この森林の土地の所有の把握の必要性に着目をして我々としては論議をさせていただいてまいりました。この点について踏み込んだ規定が置かれたという意味は大変大きいというふうに思ってございます。 本来、先ほども総務省の方からお答えがございましたが、そもそも森林の土地の所有者はほとんどの場合は登記簿の記載と一致しているというのが本来の姿でありますが、先ほどもお話ありましたが、登記はあくまでも任意でなされるものでありますので、限られたケースではありますが、所有者が登記簿と一致していないという場合がございます。このような場合の森林の所有者の把握のためには、先ほど来お話がありますように、国土利用計画法の届出に関する情報、それから固定資産台帳の情報の共有というような協力をいただくという必要があるということについての問題意識は与野党とも共有をさせていただいていたところでございます。その意味で、今回、登記簿で森林の土地の所有を把握できない場合の備えとして情報共有の規定が置かれたということは非常に重要なことだというふうに思ってございます。 今委員からも御指摘がございましたデータベース化についてでございますが、固定資産課税台帳の情報については、地方税法上、守秘義務との関係が問題となるのは確かなことでございますが、今回、届出制が導入されることにより、届出の対象となる情報については利用可能になるということ、それから本人の同意を得ることでその他についても利用可能になるといった工夫をいただくことで、情報の共有のための道をできる限り幅広く開いていくことになるのではないかというふうに期待をいたしているところであります。 一つ追加でございますが、地方公共団体の皆さん方からは、とりわけ実務担当者からですが、情報の共有について何らかの規定を法律に置いていただければ情報提供のお願いがしやすくなると、実務上極めて有益であるというような御意見もいただいておりましたので、こうした期待にもこたえられるものではないかというふうに思っているところでございます。
○松浦大悟君 今回これが成立した暁には、立法府の意思として新たに盛り込まれた条文の理念を踏まえて、関係各省の連携を深め、法律の確実な施行に取り組んでいただければと思います。 さて、林業の再生を成し遂げるには、やはり安定供給体制の確立が必要だと思っております。材の供給拡大には施業集約化の具体的な計画作りを担うプランナーが不可欠でございますけれども、全国的に必要人員が確保できているのか、またどのように育成していくのか聞かせてください。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 委員御指摘のとおり、安定供給ということをするためには、集約化ということがどうしても必要でございます。そのための森林の施業プランナーということについては、何としてもこれを各地域でしっかりとした人員を含め確保していかなきゃいかぬというふうに思ってございます。 私どもといたしましては、平成二十三年度末に二千百人といったような育成目標を掲げてございますけれども、これに向けては、今までの十九年度からの研修ということで育成をしてきてございますが、これに向けて大体その方向で進んでいるのではないかというふうに考えてございます。 今後とも、この森林施業プランナーの育成ということがしっかり図られて、また二十四年度からしっかりとそれを認定をしていくという仕組みについても構築をしていきたいというふうに考えてございます。
○松浦大悟君 これまで小規模の林家の皆さんは、赤字が出るということで山を放置されていた面があると思います。施業の集約化でコストが掛からなくなればそれだけ利益を生み出すことができるわけですから、プランナーの育成には積極的に取り組んでいただきたいと思います。 さて、同じく安定供給のためには路網整備が不可欠だと思います。路網整備のための予算はしっかりと確保されているのか、また路網整備を担う人材は足りているのか、どのように育成していくのか聞かせてください。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 私ども路網整備としては、特に森林の中で濃密に走っていかなきゃいかぬ森林作業道と、さらには林業専用道といった形で、それを早期に路網整備を進めていくということが大事だと思ってございまして、これに向けての予算ということでは、実額というよりもこの延長を、平成二十三年には、今までよりも約二倍のスピードで掲げていこうということで森林作業道それから林業専用道の予算を確保しているところでございます、二十三年度予算でございますが。 また、こういった路網を整備するということにつきましては、どうしても今までとは違って簡易ではあるけれども丈夫な路網を造っていくということでございますので、そういった観点でのいわゆる技術者ということの育成ということについてもしっかり取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
○松浦大悟君 ありがとうございます。 路網整備をしっかりと行って、そこに高性能林業機械を入れていくということだと思います。ハーベスタですとかフォワーダといった機械、雪深い秋田県でも大変重宝しておりまして、やはりこれを使うと作業時間がぐっと縮まるということが言われております。これを担う人の育成も併せて行っていただければというふうに思います。 さて、被災地の復興に関して、新たな町づくりを進める中で林野庁の役割というのも非常に大きなものがあると思っております。例えばバイオマスエネルギーなどの利用を図るべきではないかと思います。菅総理は、エコタウン構想の中で、山を削って高台に住むところを置いて漁港まで通勤するだとか、植物やバイオマスを使った地域暖房を完備したエコタウンを造り、福祉都市としての性格も持たせるというようなことをおっしゃっています。 林野庁として積極的にビジョンを示していくべきだと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 私どもも、今までの集中的な例えば電力によるエネルギー供給ということではなくて分散型のエネルギー供給ということの中で、特に木質バイオマスの活用ということが非常に大事だというふうに思っております。また、今回の復興ということに向けての構想を作る中でも、私どももそういった木質バイオマスを活用した町づくりというか、そういったことについても積極的に提言していきたいというふうに思っております。 また、今回震災で生じた木質系の廃棄物が多数ございます。こういったものにつきましても、例えばこれをただ埋却するということではなくて、これをバイオマス発電等に有効活用する、またその処理終了後は、未利用の間伐材がございますので、そういったものを活用した木質バイオマスの発電等ということで施設を活用するといったような構想もありますので、そういった木質バイオマスの推進を今回、震災を機に図っていくということが非常に大事ではないかというふうに考えているところでございます。
○松浦大悟君 ありがとうございます。 最後に、今回の森林法の改正、直接支払制度などにより、業としての森林・林業政策の充実は図られたというふうに思います。 ただ一方で、森林自体がナラ枯れなどの原因で元気がなくなっているというようなことも指摘をされていると。酸性雨の影響による土壌の酸性化なども指摘をされております。私は、業としての林業だけではなく、持続可能な森をつくっていく対策も必要だと感じておりますが、現在、ナラ枯れに対してはどのような検討や対策が進められているでしょうか。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 委員御指摘のとおり、ナラ枯れが最近非常に被害材積も増えているという状況にあることは事実でございます。このため農林水産省では、特に防除を行う事業ということについての予算を確保するということだけではなくて、特に都道府県が行います新たな防除技術の実証といったものの支援ということについても取り組んでいるところでございます。 特にナラ枯れにつきましては、その直接の発生機構自体は、カシノナガキクイムシ自体が集中的にナラに集まって、それによって枯損が生ずるということは分かっておりますが、それ以外の、例えばどういう環境でそういったものが促進されるのかといったようなことについても、これは様々な関係する研究機関等とも連携しながら、また民間の方々のお知恵も拝借しながら、そういった技術開発ですとか研究の推進ということについても取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
○松浦大悟君 ありがとうございます。 今回の森林法の改正は大変関係者の皆様から期待が寄せられております。是非とも積極的な運用をよろしくお願い申し上げまして、質問とさせていただきます。ありがとうございました。
○加治屋義人君 自由民主党の加治屋でございます。 今回の地震、津波がもたらした被害地の現状を見るたびに、国政に身を置く一人として復旧復興を願いながら万全の対策を講じていかなければならない、そう思います。政党間の枠を超えての取組がされておりますが、このような深刻な事態に農林水産大臣として我が国の第一次産業の再生と復興に向けてどのように取り組み、対処するか、このことは大変急務であります。 今、松浦委員からの質問の答弁で了といたしますけれども、ただ一つ申し上げたいことは、早急に復興計画を策定して、予算、金融など措置することが大事だと思います。農、林、水の復興は、大臣、あなたの双肩に懸かっている、そう思っておりますので、どうぞ健康にも十分留意していただいて頑張っていただきたい。一言コメントいただきたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 先生からただいま大変な心ある御激励をいただきまして、心から感謝を申し上げたいと思います。 私は今、被災された方々、まず、漁業に戻りたい、また農業をやりたいというふうな人たち、その人たちに何とかこたえていくという意味におきまして、この第一次補正に、一刻も早く漁業をやっていただくために、また作付けをしていただくためにと、こういうようなことの気持ちの中でそのような予算をやはり確保しなきゃならない、こういうことで今取り組んでおるところでございます。 そして、当然のことながら、その後におきましては、この被災地をどういう形で復旧復興していくかというそのプランを作っていかなきゃなりません。復興構想会議というふうなものも十一日の日に立ち上げて、政府全体としても取り組んでいくということでございますけれども、そういう中で、被災に遭われた方々、地域の方々のお声というふうなものも十二分にお聞きをしながら新しい一つのプランというふうなものを打ち立てていく中で、やはり、ああ、この復興のモデル的な一つの形をつくることができたんだなと、こんなことが後世において評価されるようなことも、私どもとしては、何としてもそのためにも新しい農業の形を、林業の形を、そして水産業の形をこの東日本に位置付けていきたい、形付けていきたい、こんな思いの中で取組をいたしてまいりたいと思いますので、重ねて先生方からの御指導をいただきたいと思うところでございます。
○加治屋義人君 ありがとうございました。 今回の森林法の改正がいかにこの再生プランの実効あるものになるのか、そういう角度で二、三質問をさせていただきたいと思います。 先ほど話がありましたけれども、衆議院での修正、一つには市町村への届出の義務や情報の共有化、二つ目には届出の義務に違反して立ち木を伐採した者に伐採の中止命令など修正をされまして参議院に送付されたわけですけれども、このことは大いに歓迎をすべきことだと、そのように思っております。 そこで、一つには、外国資本による山林の買収問題は、外国資本による投機的な買収にもある程度の抑止力が掛かるのではないかと、そういう期待もいたします。そこで、外国資本による森林買収が森林整備や水源の確保等に及ぼす影響、このことを懸念しておりますが、このような外国資本による森林買収の動きに対してどのように認識をされておられますか、一つは伺いたいと思います。 それから、議院修正によって付け加えられた所有者からの届けの仕組みについて、政府としてどのような事項を想定されるのか、このことも伺いたいと思います。 外国資本による森林買収の動きを受けまして、自治体が森林等の土地の取引や水源地域の保全にかかわる条例を制定するなどの動きが見られます。このことは、自治体が安全措置を講ずるという、地域住民の水源確保への不安を解消する方法であると高く評価をしております。一方、国の制度である保安林について見ますと、現在、保安林の面積は森林面積の五割弱、保安林の約七割は水源涵養を目的とした保安林となっておりますが、国として更に保安林を拡大する意向はあるのか。私はすべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○副大臣(篠原孝君) 加治屋委員、今四点の質問があったかと思います。 まず、外国人の土地所有の関係でございますけれども、農林水産省は、国土交通省と連携いたしまして平成十八年度から二十一年度までの四年間の実情を調査いたしました。その四年間で三十件、北海道が二十九件、兵庫県が一件で、五百七十四ヘクタール、民有林の千七百万ヘクタールのうちの〇・〇〇三%でございました。二十二年度の分につきましてはただいま集計中でございまして、近々発表できると思います。 二番目でございますけれども、外国人の土地所有がいろんなところに影響を及ぼすんじゃないかという御質問でございますけれども、我々は、所有者のいかんを問わず森林の整備というのは非常に大事だと思っております、公益的機能もございますので。ですから、今回できました制度は、後でお答えいたします制度等によりまして所有者をきちんと把握するとともに、森林を全体として整備できるような森林法の改正、今お願いしているところでございます。 三点目でございますけれども、衆議院の修正、追加されたけれども、そのものはどうなっているのかということでございますけれども、例えば届出の内容でございますけれども、当然ですけれども、常識的に見ますと、氏名、会社の名前、所有者がどういう人かということ、それから所在地、面積、それから、そういったことは省令できちんと規定していかなければいけないんじゃないかと思っております。いずれにしろ、施行は一年後でございますので、関係市町村に周知を徹底して万全を期してまいりたいと思います。 それから保安林でございますけれども、保安林は我が国の森林面積の半分ほど、千二百万ヘクタールを指定してきております。これは昭和二十九年以来ずっと指定してまいりまして、相当増えてきております。平成十六年三月に保安林整備臨時措置法は失効しておりますけれども、保安林の指定、拡大については我々は一定の成果を上げてきたのではないかと思っております。 最近、外国資本による森林の買収というのがありまして、森林の持っております公益的機能、例えば水源林についてなど、非常に関心が持たれております。こうした状況を踏まえまして、我々は今度は森林計画の中で保安林の指定というのを拡大していけばいいんじゃないかと思っておりまして、保安林の指定は今後とも推進してまいる所存でございます。
○加治屋義人君 ありがとうございました。 保安林としての水源林というのは今おっしゃったとおり大変大切だというふうに思っておりまして、水源林の造成事業が大切だと思います。この事業は森林総合研究所が全て担っておるわけでありますけれども、やはりここ辺りの予算の拡充というのが私は必要だねと、そう思っておりますので、そのこともひとつ要望をさせていただきたいと思っております。 今回の改正案は、一昨年政府が取りまとめていただいた森林・林業再生プランを法制面でどう具体化していくのか、こういうことだろうと思っておりますが、本プラン、このプランの一つは、今後十年内に外材に打ち勝つ国内林業を確立する。二つ目は、山元へ利益を還元するシステムを構築し、やる気のある森林所有者、林業事業体を育成するとともに、林業・木材産業を地場産業として再生をする。三つ目は、外材からの需要を取り返して、強い木材産業を確立する。四つ目に、我が国の社会構造をコンクリート社会から木の社会に転換を目指しながら、もうかる林業と木材自給率五〇%の実現のために打ち出されたプランであると承知をいたしております。 計画達成により、十年後、自給率五〇%としておりますけれども、十年間の予算をどう見込んでおられますか。ある専門家によりますと、毎年二千億円、単純に計算しても十年で二兆円の予算規模になるわけであります。再生プランを確実なものにするためにはやはり財源の裏付けが必要だと私は思います。 そこで、提案申し上げたいのは、この再生プランと環境税の導入と一体的に進めるべきではありませんかと、このことを考えておりますけれども、この環境税導入の考え方はいかがか。あわせて、こうした施策を確実に実施していくために、平成二十三年度の予算にどう反映をされているのか、大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生から御指摘の点は非常に重要なポイントだと思っております。 そういう中で、農林水産省といたしましても、地球温暖化対策税、いわゆる環境税、こういうことにつきましても、その創設と、その税収の使途につきましてやはり森林吸収財源対策として位置付けるべきであるというふうなことを税制改正の議論の際に要望をいたしてきたところでございます。残念ながら、今回、二十三年度におきましてその実現等には至らなかったわけでございますけれども、しかし、平成二十三年度の税制改正大綱におきましては、温室効果ガスの削減に係る国際公約、国際的な約束というふうなものを達成するというような観点から、森林吸収財源を含めた諸施策の着実な推進に資するよう国全体としての財源確保を引き続き検討すると、このように明記されたところでございます。 これを踏まえまして、私どもは今、先生からの御指摘のとおりに、森林吸収財源対策というふうなもの、これはどうしても財源が必要でございますので、その財源は確保されるよう引き続き懸命に取り組んでまいりたいと思っているところでございます。 そういう中で、平成二十三年度におきましては、施業の集約化というふうなものを進め、路網整備を、何としてもこれをやっていかなきゃならない。そしてまた、搬出間伐を、これをやはりどうするかというふうなことは路網整備と一体的に取り組んでいかなきゃならないわけでありますので、そういう意味で、森林管理・環境保全直接支払制度というものを創設をいたすとともに、フォレスターなどの人材育成や木材需要の拡大等、そして森林・林業再生プランを推進するための必要な予算というふうなものも計上いたしているところでございます。
○加治屋義人君 ありがとうございました。 再生プランと環境税というのは切り離せられない私は問題だと思っておりますので、やはり林業目的の環境税導入というものを考えていく必要があるのではないかと、そのように思います。 次に、林業版直接支払創設について伺います。 制度上から考えますと、一定の面積の施業集約化、森林経営計画の樹立、搬出間伐の実施、林業作業道の開設までの一連の作業が直接支払の支援の対象とされております。これまでの補助事業に比較をしまして大変ハードルが高いと、支払までの相当の期間が掛かるのではないかと私は危惧しております。また、施業集約化促進対策においては、森林の現状調査、境界確認、施業提案書の作成、集約化施業の合意形成等を交付金対象の活動としているものの、集約化実施計画を策定した森林施業計画の認定森林で集約化施業を実施する森林とされております。搬出間伐など、実際に施業をしないと交付金の対象とならないものと私は受け止めておりますけれども、現場に即した運用で柔軟に対応すべきだと、そのように思っておりますが、これは私の文章からのただ判断でございますので、どうかしっかり御答弁いただければ有り難いと思います。
○大臣政務官(田名部匡代君) 今先生のお話しなされました施業集約化促進対策事業でありますけれども、先生のお話しになったそのとおりなんですが、集約化に必要な活動に対して支援をしていくわけであります。 ただ、この事業でありますけれども、最終的にはしっかりと間伐等の施業を行っていただくわけなんですが、その施業実施前の森林経営計画の作成であるとか、そして集約化施業実施の合意形成がなされた時点で交付金が支払われるということでありまして、できるだけ、先生が御指摘のとおり、施業を実施する方々の負担が軽減されるようにこれからも取組を進めてまいりたいと考えています。
○加治屋義人君 この件については現場が混乱しないようにしっかり説明をしていく必要があると思っておりますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。 次に、林業施業に必要な土地利用権の認定手続について伺いたいと思います。 第一点は、他人の土地の使用権の設定に関する協議の申請があった場合、土地所有者等が出頭に本当に応じるのかどうか、たとえ応じたとしても土地使用権を認める判断をするのか否か、具体的には、林業専用道若しくは森林作業道としての使用権になると思いますが、使用権を認める気がなければまずは出頭を拒むケースが多いと思われます。この結果として、省令等において、手続を終結し得るとの規定によって強制的な使用権の認可がされることとなると思いますが、個人の財産権との兼ね合いで強制的に認可することが本当に可能なのかどうか、民法上等との整合性もしっかりとやっておかなければ強制的認可には無理があるのではありませんかと、このように私は考えますが、実質的に強制的な土地使用権の認可が本当に可能かどうか、疑問であります。 こうした事案等にどのように対処されていかれようとしているのか、見解を伺いたいと思います。 それから二点目、続けてしたいと思いますが、申し訳ありません。早急な間伐が必要な森林の施業代行制度の見直しについてであります。 要間伐森林発生の原因は、所有者不明若しくは境界不明確、又は間伐を実施しても不採算の林分などであって、市町村長が期限を定めて勧告してもなかなか応じてもらえないのではないかと思えてなりません。また、このような森林については施業代行希望者もなかなかいないのではないか、たとえ施業代行者がいたとしても、森林法の改正のみで要間伐森林の間伐木の所有権の移転及び当該要間伐森林についての間伐を実施するための土地を使用する権利の設定が強制的に執行が可能かなどの疑問を払拭できないのであります。 この制度がうまく活用できたとしても、間伐の手法や間伐木に係る売上高の取扱いの問題が更に浮上してくることなど、本制度の運用も非常に難しいものと思われますけれども、こうした事態にどう対処されようとしているのか、伺いたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) ただいまの加治屋委員の御質問、御指摘は、まさに今回の森林法の改正の核心に迫る重要な御質問、御指摘ではないかと思います。 森林施業を集約化して、効率化して全体の整備をしようとする、しかし所有者が分からないと、これが一点です。で、いるけれども、嫌だと言って応じない方がおられると。 私が遭遇したのでちょっと例で申し上げますと、五百ヘクタールぐらい一気にやろうとしたと、一軒だけどうしても嫌だと言う人がいたと。その理由も聞きますとなかなか泣ける話なんですけれども、お父さんがその施業中に亡くなってしまったと、その山で。ですから余りいじくりたくないと。また誰かがけがするんじゃないかと。非常に急な坂で、だからもうほうっておいていいんで、やってもらいたくないという方がおられたそうです。ですけれども、それ、結構広い所有面積を持っておられる方で、どうしてもその部分が欠けると駄目なので、どうしてもということで説得していただきました。 そういったようなことがありましたので、我々は検討いたしました。まず、行政手続法で不利益処分を行うわけですけれども、そういったときに不明な人がいます。あるいは、応じない人がいるわけです。そういったときに手続が進められるという規定がありました。それから、鉱業法にありまして、かねへんの鉱業ですけれども、これを国が許可するときに、他人の土地を使用したりする場合があるわけですけれども、不明の場合にもちゃんと手続が進められるような規定がありました。それに倣って、今回、我々、森林法でも、不明な場合あるいは手続に応じない場合でも手続が進められるようにということで法律改正をしております。これが、ですから今回の改正の眼目でございます。 それで、次の御指摘が、いや、そんなことを言ったって、元々今までほったらかしになっているのはお金にならないからで、希望者がいないんじゃないかということ。それから、そもそもそれが民法上あるいは憲法二十九条の私的財産権をきちんと認めている我が国の法体系に合わないんじゃないかという二つの御指摘でございますけれども、まずお金の面でございますけれども、土地の使用料とか立木がお金になるわけです。それはちゃんと所有者に行くことになっております。所有者が不明の場合はどうするのかと。法務局に供託いたしまして、出てきた場合はその方に行くということになっております。ですから、その辺のところで私的財産権をきちんと認めている我が国の法体系にはちゃんと合っているのではないかと私は少なくとも思っております。 それから、採算が合わないということなんですけれども、ですから、採算が合わないからこそ、今まで一ヘクタールとか二ヘクタール、そのぐらいの森林所有者がちょぼちょぼ施業をしていたんではとても採算が合わないと。だから、大ぐくりにして、例えば、ある町で一万ヘクタールの民間所有森があると。みんな薪炭林として利用していたけれども、もう利用しないと。我々の祖父母の世代にちゃんと植林してくれたと。だけれども、ほったらかしになっていると。これはもったいないということ。だけれども、木がでかくなっていると。五十年、六十年たっていると。だからコストを下げればいいんじゃないかということを誰も考えるわけです。ですから、集約化と路網の整備、高性能機械の導入によりましてコスト低減をすると。それだけじゃ賄えないだろうということで、先ほど大臣がお答えになりましたけれども、森林管理・環境保全直接支払制度の支援対象にします。こういうことによって、私は収益が確保できるんじゃないかと思います。こういった制度をもろもろ兼ね合わせましてやっていくと、我が国の森林も整備が進み採算が合うようになっていくんじゃないかと思います。 いずれにしても、これは市町村、それから都道府県、森林所有者の皆さんの御協力を得なければなかなか進まないことなんだろうと思いますけれども、この法律改正がなされた暁には、皆さんの協力を得まして我が国の森林をきちんと整備し、自給率、十年後五〇%に持っていきたいと思っております。
○加治屋義人君 ありがとうございました。 私がいろいろ申し上げましたけれども、余計なことだったねと、そう言われたいということを期待をしまして、是非御努力をいただきたいと思っております。 次に、無届け伐採が行われた場合の行政命令の新設について伺いたいと思います。 届出をせず立ち木を伐採し、伐採後の造林がされず、災害を発生、誘発させるおそれがある森林について、市町村長が伐採後の造林をすべき旨を命ずる、このことは妥当なことだと思っておりますが、今の国産材価格では到底伐採後の植林の費用まで賄うことは不可能だと、放置されるケースが多々出てくるものと思います。 そこで、この制度を確実に実行するためには、やはりせめて再造林に必要な経費に見合う補助制度を併せて構築する必要があるのではないかと私は思っておりますが、いかがお考えか伺いたいと思います。 次に、森林所有者が作成する森林施業計画の見直しについてであります。 計画の認定要件の追加として、一つには、計画を作成した者により当該計画に従った森林の施業及び保護が適切かつ確実に実施されると認められること、二つ目には、周辺の森林所有者の申出に応じて計画を作成した者が森林の経営の委託を受けることが確実であると見込まれることが挙げられておりますけれども、いかなる手段、方法をもって確認しようとされているのか、いま一つ不明確でなりません。現場が混乱しないよう措置を講じていただきたいと思いますが、いかがでございますか。 次に、行政が作成する森林計画の見直しについて伺います。 市町村は、市町村森林整備計画の案を作成しようとするときは、森林及び林業に関し学識経験を有する者の意見を聴かなければならないものとされておりますが、今回の市町村森林整備計画は以前にも増して高度化、精密化した内容となっていることから、現在の市町村の職員の体制、まあ地方に行きますと、職員一人、二人、しかも兼務という状況の中で林務担当者の配置しかされておらず、その上、林業技術者のほとんどがいないのが現実であります。そうした中にあって、市町村を取り巻く林業事業体や森林組合などの協力なくしてこの計画はできない、困難だと、そのように思っております。 市町村の財政の厳しさを踏まえますと、国において制度的にも予算的にもいま少し充実したものとする必要があるのではないかと思います。市町村における起債発行等々も考えられますが、本計画の樹立が確実に実効性のあるものになるよう検討すべきと思いますが、いかがでございましょうか。
○副大臣(篠原孝君) 第一点のまず御心配でございますけれども、採算が合わなくて、木は切ったけれども再造林なんてとてもする意欲が湧かないのではないかという御指摘でございます。 これは、今現に再造林が行われていない森林があちこちにあります。それは我々も十分承知しております。ですから、そのために、鶏が先か卵が先かという感じの議論になってしまうかもしれませんけれども、森林管理・環境保全直接支払制度を導入する、路網整備をする、高性能機械を導入する、そして施業を集約化すると、コストが合うようにして、なるべく再造林の余裕が出るようにしてまいりたいと思っております。これしかないんじゃないかと思います。 幸いにいたしまして、二十年前や三十年前だったらなかなかそれはうまくいかなかったかもしれませんけど、今ちょうど戦後の一生懸命造林した木が伐採期を迎えておりますので、それから木材需要もだんだん、ちょっとひところよりは少なくなりましたけれども、例えば今の震災の復興に関連してもいっぱい木材が必要になるわけですし、こういったことに地域材を、国産材を活用していっていただければ採算が取れるようになるのではないかと思っております。 それから次に、二番目は、市町村の森林所有者が作成する計画の認定要件、いろいろごちゃごちゃ書いてあるけれどもどうやって認定するんだと、抽象的に過ぎるんじゃないかというような御指摘かと思います。それからもう一つ、市町村役場に行きますと、森林の担当者、林業の担当者などというのは一名か二名、数名しかいない、それでどうやって認定するんだという御質問だったかと思います。 これは、やっぱり市町村役場におきましては、都道府県と違いまして身近にありますので、これは本当にちゃんと森林の施業、保護がきちんと行われるかどうか、あるいは作業受託がきちんと行われるかどうかというのは、少なくとも市町村の役場の人たちだったらそれなりに一番身近なので認定できるのではないかと思っております。 実行段階におきましては、これからまだ一年ほどありますので、きちんと政令、省令整備して実を上げられるようにしてまいりたいと思っております。
○大臣政務官(田名部匡代君) もう一つ、市町村の森林整備計画についてでありますが、先生が御指摘なされましたように、今の県や市町村の体制で大丈夫なのかというその御心配であります。 今まではこの計画というものは国であったり、また都道府県が作ると、それを市町村が受けてやってきたわけですけれども、今回、市町村自体がその計画を作れるということで、まさに実情に見合ったプランが立てられるということになります。 その中で、先生からいろいろ御心配がありました、市町村の森林整備計画の策定に当たって学識経験者の意見を聴取するであるとか、都道府県の林業普及指導員の事務に、市町村森林整備計画の作成達成のための技術的援助等をしてもらうような、そういったことを明記したところであります。 体制とそして予算もという話でありましたけれども、二十三年度の予算においては、森林の情報整備等を図るため四億円、そして市町村への技術的援助等に当たる林業の普及指導員等を対象とした研修の実施に対して五億円を措置したところであります。 市町村を支援して市町村森林整備計画がきっちりと実効性のあるものとなるようにこれからもしっかりと努めてまいりたいと考えています。
○加治屋義人君 副大臣、まさに将来についてはそのとおりで納得するんですけど、最近の話ですけど、ある山の所有者から電話がありまして、いい立派な木を間伐材として出したと、そうしたらお金が返ってこないんだと、事業体に頼んだんだけれども、森林組合に頼んだんだけれども金が返ってこないと、ちょろまかしているんじゃないかねと、そういう電話なんですね。そうしたら、森林組合に私は聞いてみましたら、森林組合も持ち出しだったと言うんです。 この再生プランが軌道に乗るまでは何年か掛かりますよ、コストダウンまでは。その間をどうするかということも是非検討をしていただきたいと思っております。それと、市町村のやはり充実ということが今度の再生プランで必要です。どうぞお願いしておきたいと思います。 大変この法改正に伴う再生プランについて細かい質問に終始してきましたけれども、要は再生プランの成功は人材育成に懸かっていると思います。これに懸かっていると思います。 フォレスターは都道府県で、プランナーは森林事業体、森林組合が担うことになりますけれども、現場を知らないフォレスターはまさにペーパードライバーですよ。市町村もそのとおりですよ。やはりこういうことを考えますと、フォレスター、プランナーの育成にしっかり予算も掛けて教育をしていくと、このことが必要だと思いますし、徹底した講習を積極的に進めていただきたいと、そのことを思っておりますが、いかがでございますか。
○大臣政務官(田名部匡代君) 先生の御指摘、大変重要な点だと思っております。今後のこの集約化、そして間伐、それを搬出、そしてそれを利用していくと、一体的な事業をしっかりと実行していくためには人材の育成が大変重要であると私たちも認識をしております。 それで、農林水産省内に設置した有識者の皆さんの会議においても、人材育成検討委員会、この中で取りまとめをいただきまして、まさに現場を知っているということは大変重要でありまして、その現場を知った上で全体像を描くフォレスター、そして集約化施業を提案する森林施業のプランナー、さらには現場で技術を指導する技術者の育成、こういったことが必要だとその委員会の中でも御提案をいただいたところであります。 それで、フォレスターについてでありますけれども、例えば国有林の職員であるとか、民間も含めてでありますが、専門知識や技術また実務経験など一定の資質を有する者を育成し、市町村森林整備計画の策定等、市町村行政を支援する仕組みを創設することといたしておりまして、今年度からその育成を開始をするところであります。 これは、具体的に申し上げますと、実務経験のある都道府県職員などを対象に、国有林のフィールドを活用した、まさに先生が御指摘のとおり現地での実習を取り入れた研修をこれから行ってまいりたいと考えております。これに関しては二十三年度の予算でも措置しておりますけれども、まさに先生の御指摘を踏まえて、しっかりと現場を知ったそういった専門知識を持った人材育成に今後も努めてまいりたいと思います。 それで、ちょっとお時間をいただいて、先ほど私の答弁の中で、これまで市町村計画、森林計画について国や県が作ってきたものを市町村がという言い方をしたんですが、計画そのものは市町村が作ってきました。ただ、これまでも国や県が作った計画を踏まえて市町村が計画を作ってきたので、言ってみますと、独自の、実情を踏まえた独自のということではなくて、県や国のものを踏まえていたという意味で申し上げたので、その点だけ訂正をさせていただきたいと思います。
○加治屋義人君 ありがとうございました。 現場を知らないフォレスターというのは仕事にならないと思いますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。 昨年は、川下対策ともいうべき公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律が成立をいたしました。私もそのとき質問させていただきましたが、より一層の木材の利用促進を図る観点からも現行の建築基準法の必要な見直しに取り組むべきだと、こういうことを指摘を申し上げて政府の答弁をいただいておりますけれども、建築基準法の見直しに向けた取組は現在どうなっているのか、教えていただきたいと思っております。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 建築基準法では、火災に対する安全性の観点から、建築物の立地、規模、用途、これらに応じまして防火規制を行ってございまして、当該規制の見直しには安全性の確保に関する検証が必要だというふうに考えております。木材利用促進法三条五項の規定にもございますが、木材の耐火性等に関する研究の成果、建築の専門家等の専門的な知見に基づく意見、諸外国における規制の状況等を踏まえ検討を加え、その結果に基づき必要な法制上の措置等をとることというふうにされているところでございます。 特に多く御指摘をいただきましたのが現在建てることができません木造の三階建ての学校、これについてこれまでも御指摘をちょうだいしてきたところでございます。この法律の施行を踏まえまして、この木造三階建てを建てられるようにするための検証はどうあるべきかということで、過去、三階建ての共同住宅を認める際にも実大火災実験というのを行っておりまして、こういう実大実験が不可欠だろうというふうに考えております。 昨年度、既にこの実験のための基礎的な調査を開始をいたしておりまして、今年度は予算をちょうだいいたしまして実大実験に取り組んでまいりたいと、こういうふうに考えてございます。
○加治屋義人君 なかなか建築基準法の見直しというのはいろんな難しい問題あるんでしょうけれども、急いでいただいて、見直しをしていただいて、国産材利用拡大の原点だと思っておりますので、よろしくお願いをしておきたいと思っております。 最後の質問にさせていただきますが、森林の土地の境界確定のための措置について伺います。 森林の土地の境界確定について、相続等により不在村の森林所有者が増加し境界未確定のケースが多いという現状があります。森林施業の集約化を進める上で障害となるおそれがあることから、地籍調査を進めなければならないと思っております。 一方、これまで国土交通省が行ってきた地籍調査の森林における進捗状況は、平成二十一年度末現在で四二%にすぎないのであります。 森林において地籍調査が進んでいない理由についてどのように分析をされているのか。また、地籍調査の促進とともに森林の境界確定についてどのように取り組み、どのように進められているのか、具体策を伺いたいと思います。
○大臣政務官(田名部匡代君) 先生が御指摘のとおり、地籍調査はこれまで四二%しか進んでいないということであります。まさに、これから森林施業の集約化をしていくに当たって、この路網整備を促進して、そしてその適切な森林整備をしていくためには境界の明確化をしっかりと行っていかなければならないというように認識をいたしております。 それで、地籍調査がなぜ四二%だったのかというのは私の方からちょっとなかなかお答えできませんけれども、そういったことを踏まえて、やはり施業の集約化の徹底に向けて、境界や所有者が不明で整備が進まない森林において市町村や地域住民等が行う境界の明確化の活動に対して支援を行っているところであります。そして、二十三年度からでありますけれども、森林管理・環境保全直接支払制度の中で、境界の確認も含めた施業集約化に不可欠な活動に対する支援を行う考えであります。 これからも各省庁、関係省庁と連携をしながら調査の結果を共有してまいりたいというふうに考えております。
○加治屋義人君 この調査については再生プランとの整合性が出てきますからね、しっかり進めていただきたいと思っています。 少し時間ありますので、もう一点だけ質問したいと思います。 地球温暖化防止策についてでありますけれども、森林の役割についてはもう御承知のとおりであります。地球温暖化防止の観点から森林に対する期待が高まっております。閣議決定された京都議定書目標達成計画において六%の義務、そして森林で三・八%を占めるこの対策は確実に達成する必要があります。 第一次約束期間の二〇一二年も近づきつつありますが、鳩山前総理は我が国の温室効果ガス削減、二五%まで削減すると明言をされておられます。京都議定書に代わる新たな枠組みづくりの交渉も行われておりますが、先週の新聞報道によりますと、福島での原子力発電所の事故を受けて、二五%の削減目標の見直しや第一約束期間の削減目標の未達成国への罰則適用から日本を除外を求めていくとの記述がありましたけれども、電力不足を補うため火力発電所への転換措置など、温暖化ガスを多く排出するために今以上に森林の持つ多面的機能が求められていると。そういうことを考えますときに、今後、森林政策をどうこのエネルギーとの問題でCO2の関係で進められようとしているのか、一言だけコメントいただきたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) これまた国策、エネルギー政策全般にかかわる御指摘、御質問だと思います。 今の福島第一原子力発電所の問題、これは非常に重大問題でありまして、我が国の将来のいろいろな政策に大きな影響を及ぼしているんじゃないかと、特に地球温暖化防止対策としてどういうことをやっていくかということ、いろいろ大きな転換が求められているんじゃないかと思います。 しかし、森林に関していえば、厳然とした方針があり、私は微動だにしないものがあるのではないかと思います。完全にカーボンニュートラルなエネルギーでございますし、もう何人かの方から御質問、御指摘いただいておりますけれども、木質エネルギーによる発電、これは量としては微量でございますけれども、これをきちんと考えていくべきではないかと思っております。 それから、三・八%、我が国のCO2削減のうちの、六%のうちの三・八%を森林吸収量で賄っていくということ、これを決めてあります。ですから、我々は、十九年度から二十四年度の六年間に三百三十万ヘクタールの間伐に取り組んで、そして森林できちんと吸収してもらうということに全力を挙げてきております。今までも、皆さん御承知のとおりでございますけれども、まずは当初予算で組み、かつ補正予算で上乗せしてこのことを推進してまいりましたが、今後ともこれを地道に続けていくことが我々にとっては一番大事なことではないかと考えております。
○加治屋義人君 いろいろ質問をしてまいりましたけれども、私は、この森林・林業再生プラン、すばらしい計画だと思っておりますので、これがどう果たしていけるのか、そのことについて今後とも努力をいただきますようにお願いして、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 まず、昨年の五月に成立をしました木材利用促進法と、それから今回の森林法改正によりまして、森林・林業の再生に向けては川上から川下までの法整備が、総合的な法整備が成るということで、私も期待をしている一人でございますが、その内容について幾つか質問をさせていただきます。 まず、自公政権時代のときに実施をしてまいりました新生産システムについてであります。 新生産システムは、全国十一のモデル地域におきまして、平成十八年から五年間実施をされました。モデル地域では年々生産性が向上し、また加工コストも低減されたというふうに承知をしておりますが、この成果についてはまずどのように評価をしておられるのか、そしてまたモデル地域の林業を活性化する上で効果があったと言えるかどうか、この点について伺います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、先生からのお話の新生産システムというのは、平成十八年から二十二年まで取られた政策でございまして、小規模化からできるだけ大規模化していく、規模を大きくしていくと、こういうことで、いわゆる加工施設等々も規模を大きくしていく、そういうことを一つの契機として大規模化していくというふうなことでありまして、これは当然取ってこなければならなかった政策であるものと私どもは評価をさせていただいておるところでございます。
○横山信一君 この新生産システムは平成二十二年度で終了しましたけれども、農水省の、平成二十一年十二月に、我が国の森林・林業政策の指針となる森林・林業再生プラン、まあこれは政権交代後ですけれども、策定をいたしました。このプランは、施業の集約化あるいは生産コストの低減を図るということで、この新生産システムと共通した目標を持っております。 そこで、これまでの新生産システムで得られた成果を森林・林業再生プランの実施にどのように生かしていくのか。また、森林・林業再生プランでは平成三十二年までに木材自給率五〇%以上というのを掲げております。この目標を実現するためにどのような課題を考えておられるのか、伺います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今お話しいただいた件につきましては、まさしく新生産システムによりまして川上と川下の一体化というふうな取組が行われてまいりました。その結果、原木の安定供給に関する協定に基づく取引割合や、あるいは地域材利用量が非常に大きくなって増えてきたと、こういうようなことでございまして、これからもこの森林・林業再生プランを実行していく上におきましても新生産システムのこの考え方というふうなものを生かしていかなければならない、こういうふうに考えておるところでございます。 そして、十年後の木材自給率五〇%以上というふうなものを、この目標を実現していく上におきましては、施業集約化というものを基本といたしまして、できるだけ低コスト作業システムを確立をしていくと、そして効率的な加工流通体制をつくっていくというふうなことが必要ではないかと、このように考えているところでございます。
○横山信一君 次に、要間伐森林制度についてであります。 これまで、要間伐森林の所有者が不明の場合、間伐代行の手続を進めることができないなどの不都合が相当数あったと思いますけれども、どの程度の指定がなされたのか、まず伺います。
○政府参考人(皆川芳嗣君) これまでの要間伐森林制度の適用状況でございますけれども、平成二十一年度におきます要間伐森林の指定状況でございます。二万六千ヘクタールというふうになってございます。これは五年前から比べますと、京都議定書の森林吸収源対策の達成に向けました間伐の促進によりまして、五年前から比べますと、五年前が五万三千ヘクタールあったわけでございますが、二万七千ヘクタールということに減少はしております。 以上でございます。
○横山信一君 減少しているということでありますが、この要間伐森林の施業代行の方法というのは分収育林契約の仕組みになっております。このため、施業を代行する第三者の申請がなされにくいなどの問題点が指摘をされてまいりました。 今回の改正案では、間伐木の所有権の移転あるいは間伐実施の土地使用権に関する裁定を申請できるようにするという制度の拡充がなされております。しかし、分収育林契約のスキームはそのまま残っているわけでありまして、変更はされていないということで、これで制度の拡充というのは何が優れているのかということをまずお聞きをしたいということと、それから、森林所有者が不明の間伐木の特定所有権並びに特定使用権を取得申請する場合には補償金の供託が必要になってまいります。この補償金は、立木販売の収入からその伐採販売費を控除したものというふうになるわけなんですが、そもそもこの補償金が払えるほどの利益が上がるのかどうかということであります。特に今、丸太価格が低迷をしているという現状で、この仕組みが果たして機能すると言えるのかどうか、この点について伺います。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 要間伐森林制度の制度の拡充についての御指摘でございますけれども、やはり今までの分収育林契約の締結ということになりますと、かなり長期にわたる契約ということで、その施業代行をされる方が非常に長期間拘束をされるということで、どうしてもそういったことを選択することをなかなかいとうてしまうといったような点があったんだと思います。 今回は間伐木の所有権を移転するということでございますので、間伐の行為をする時点で、その時点ごとにいわゆる関係が切れていくということでございますので、そういった意味での運用の便宜といいますか、そういった面では格段に向上するというふうに私どもは考えてございます。そういった点が制度の概要でございます。 それからもう一点、こういった施業代行ということをしたとしても、最終的に収益の面でマイナスになってしまいますと、どうしても代行施業者もやらなくなるんではないかといった御指摘かと思います。 これにつきましては、先ほどの篠原副大臣からの御答弁にもありましたけれども、やはり今回の集約化ということ、さらに、それによります生産性の向上ということと同時並行でこのことを進めていくということがどうしても不可欠だろうと思っております。我々、先ほども、路網整備をし、またそこに高性能林業機械が入った場合の労働生産性というのは格段に上がります。そういった形で、その施業代行をされる方々、そういった方々が主に周辺の間伐を担っていただくということでありますれば、当然に収益も見込めるという形でこれが進み得るというふうに考えているところでございます。
○横山信一君 分かりました。総合的に後でまたもう少し議論させていただきますけれども、まあ余り心配はしなくてもいいということなんでしょうかね。 ちょっと質問を離れますけれども、外国資本の森林買収について私からもお尋ねをしたいと思います。 昨年来、この外国資本の森林買収で問題になってきているのは、いわゆる水源涵養林であります。外国資本の買収がこの水源林をめぐって活発化しているという、そういった問題が出ているわけですが、こうした事態に対して北海道は非常に危機感を持っておりまして、北海道独自の調査で明るみに出た森林買収というのは、まあこれは北海道だけですけれども、件数にして三十三件、森林面積にして八百二十ヘクタールという、そういう報告が出ております。 なぜ売られてしまうのかという、その背景というのは、言ってみれば林業経営の採算性の悪化というのが背景にあるというふうに言われているわけですが、もちろんこの森林法だけでこうした外国資本の森林買収というのを制度上縛るということは難しいわけでありまして、多方面の法整備が必要になってくるわけなんですが、ただ今後もこのような森林買収が続けば国土保全上大きな問題が出てくるというのは懸念をされるわけであります。 今回、衆法の方でこの新たな森林土地所有者は市町村長にその旨を届け出るということが義務付けをされるということになりました。 そもそも、北海道を始め各団体から、この森林法の制度改正、外国資本の森林買収にかかわるこの制度改正の要請というのはずっとあったわけであります。あったにもかかわらず、政府提出の森林法改正案にはこの届出義務を設けなかったということで、それはなぜなのかということを伺います。
○大臣政務官(田名部匡代君) まず、この森林法においては、所有者が誰であってもその森林の利用の段階で適正な利用が確保されるように、例えば保安林の伐採であるとか転用の制限がなされてきましたし、普通林のその林地の開発の行為に対する許可というような措置が講じられてきました。加えて、先ほどもお話がありましたけれども、所有者を把握するために関係省庁とも連携をしながらその把握に努めてきたところであります。 そして、今回の改正案では、許可を得ずに行った林地の開発に対する罰則を大幅に強化をするであるとか、先ほど篠原副大臣からもありました、所有者が誰であってもきちんとした集約施業が行われるような、集約化が行われるような、そういった措置もとられていくと改正案の中には盛り込まれたところであります。 こうした措置によって、まさに森林所有者のいかんを問わず、所有者が不明の場合であっても森林の適正な整備保全を図るための制度が整備されることと考えて、私どもといたしましてはそのことを盛り込まなかったわけですけれども、衆議院の修正によって追加をされました新たな所有者となった場合の届出のその規定によりまして、森林の適正な整備に不可欠な所有者の情報が今まで以上にしっかりと把握できるようになるものと考えています。
○横山信一君 林野庁からすると、まあ森林行政からすれば、確かにその所有者が誰であれ森をしっかり守って森づくりをしてくれればという、そういうところに行き着くのは分かるんですけれども、ただこの問題というのは、森林買収というその背景にあるのが水資源というところにまで行ってしまうわけでありますから、そうしたその視点で、森づくりというところだけで収めないでやっぱり危機感を持っていただきたいというふうに思うわけです。 そこで、この森林法では、当然のことながらこの買収を明らかにすることはできますし、また森づくりを進めると、所有者が誰であれ森づくりを進めるということはできるわけでありますけれども、この買収を防止することはできないわけであります。こうしたその外国資本による森林買収に対して今後どうしていくのかという、この見解を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 先生からの御指摘は非常に国民の人たちも大変関心の深いものでございまして、やはり危機感を持って私どもは取り組んでいかなきゃならない重要なテーマだと思っております。そういう意味で、届出制というふうなものが今回修正によって盛り込まれることになったということは、情報の把握というふうなものを容易にするということになりましたので、意義のあることだと思っております。そういう中で、この法律が成立をするというようなことの中におきましては、森林売買の実態というものをこれからもしっかりと把握いたしまして、そして問題があるというようなことがきちっと認識をされるというふうな中におきましては、各関係省庁とも連携を取っていろいろなる諸問題に取り組んでいく必要があるものと思っておるわけでございます。
○横山信一君 分かりました。 次、国産材の需要拡大について伺ってまいりますが、東日本大震災によって公共建築物もその多くが失われました。また、損壊を免れたものでも建て替えが必要になっているものは数多くございます。これを機に、木材利用促進法に基づいて公共建築物の木造率を高める必要があるというふうに考えております。 これは、東北地方というのは、先ほど来議論にも出ておりましたけれども、合板工場の集積地でありますから、地域復興のためには地材地消で、これはもう地元の木材を使っていただかないとやはりこれは地域復興になっていかないということがあるわけであります。 ところが、仮設住宅を建設するに当たって、国内の約三割のシェアを持つ合板の大型工場が被災したということで、合板不足というのが取りざたをされたわけであります。先ほどの御指摘にもありましたけれども、大畠国交大臣がそれで緊急輸入みたいなことも言及をされたわけでありますけれども、この復興に必要な国産材の供給量、これは現在どのような状況にあるのか、伺います。
○副大臣(篠原孝君) 今、横山委員御指摘のとおりでございます。合板の生産割合は岩手県、宮城県で約三割、ここが壊滅的な打撃を受けたのでショートしているのではないかという御指摘でございます。これ、いろいろこのことを言われております。 我々農林水産省はまず食料の確保というのを一番に取り組みました。大臣の号令一下、毎日百五十万食届けて、これは手前みそになりますけれども、不足というのはガソリンと比べたら全くなかったのではないかと思っております。 問題は、我が省のもう一つの所管物資である木材について不足がないようにということでございます。実情を見ますと、これも横山委員御指摘のとおりでございますが、大畠国土交通大臣が二か月で三万戸、その後三か月で三万戸、六万戸と。我々、計算いたしますと、それに必要な木材、合板の資材量は約四万立方メートルというふうに計算しております。それで、被災していない人たち、企業の生産能力は月間十六万立方メートル、約四倍ございます。ですから、こういったことを考えますと、震災前の合板需要はもちろんですけれども、仮設住宅への需要にもこたえることは私は十分可能ではないかと思っております。 それに加えまして、三月中は震災の影響によりまして一時操業停止とか、計画停電等もございましたので、そういうのに追い込まれた企業もあったわけですけれども、四月に入りましてから休日返上、それから稼働日数を増やすとかいうことで、ほぼフル生産体制になっておりますので、今後は供給不足というようなことはあり得ないんじゃないかと思っております。しかし、油断は大敵でございますので、今後とも関係団体等、連絡を密にしながら、供給不足が生じないように注意してまいりたいと思っております。
○横山信一君 合板業界はやっぱりこの震災を機に輸入が増えるということを相当警戒しておりますので、この点は是非、この懸念の声にはしっかりこたえていただきたいというふうに思うわけです。 三月三十日の衆議院の農林水産委員会で、我が党の質問に対して篠原副大臣の方から、この仮設住宅に対しての地元の木材を使うためのマッチングというお話が答弁されております。これ、どのようなものになるのか伺いたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) まず需要者と供給者を結び付けなくちゃならないわけでございますけれども、供給側としては全木連、全国木材組合連合会、それから全森連、全国森林組合連合会、こういったところに窓口をつくっていただいております。それから、仮設住宅を建設するプレハブ建築協会、こういったところは需要者、使う方でございます。情報交換を行っていただきまして、地域の木材業者とそれからプレハブ住宅業者のマッチングを行っているところでございます。こういったことが私は働いてくるんじゃないかと思っております。 それから、一番大事なのは何かといいますと、大手のこういうプレハブ業者というのもありますけれども、地域材の活用というのはやっぱり地域の工務店の皆さんではないかと思います。ですから、地域の工務店の皆さん方にこういったときに地域材を使っていただく、活躍していただく、そこの地域にお金が落ちるわけですから、一番理想的なわけでございます。ですから、我々は一番今力を注いでおりますのは、こういった工務店の皆さんに木材の関係の情報を伝えるということに力を注いでおります。
○横山信一君 もう時間ですので終わりますけれども、木質バイオマスのことも触れておきたかったんでありますけれども、木質バイオマス、岩手県中心に非常に盛んな地域でもあります。そういう意味では、今後の、震災を機に廃材がたくさん出ているわけでありますから、その廃材の活用という観点から今まで十分に普及していなかったと言えると思うんですが、こうした木質バイオマス。バイオマス発電のことも言われておりましたけれども、これもやはり安定供給できないということでやはり低迷していたと私はとらえておりますが、こうしたことが息を吹き返すというか、こうしたことが不幸を転じて大きくまた飛躍のときになるというか、そういうチャンスだというふうにも思いますので、是非こうしたことを積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。 以上で質問を終わります。
○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。よろしくお願いします。 まず最初に、この前の東日本大震災によります林野関係の被害状況についてお聞きをしたいと思いますが、先ほどからもお話がありますとおり、我が国にとって大事な森林資源あるいはその関連施設等々も大きな被害を受けたものと思われます。また、あの大震災、三月十一日以降、余震もかなり御案内のとおりあるところでありまして、恐らくは非常に広範囲にわたっていろんな被害があるのではないかと思っております。 もちろん、これを詳細に現時点で把握するというのは難しい面もあるとは思われますが、今までのところ把握している段階でどのような被害状況が林野関係あるのか、また、今後の対応といいますか復旧に向けた取組どういうふうに考えておられるのか、まずお尋ねをしたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) 今回の東日本大震災、余りにも広範囲に及びました。こんな大きな災害はなかったんじゃないかと思います。岩手県、宮城県、福島県を中心に甚大な被害が生じておりまして、正直のところ、全ての被害状況を、鋭意調査中でございますが、特に漁業関係の被害というのはよく分かっていないところがございます。それで、林業関係については、陸でございますし、見えるものですのでそこそこ分かっておりまして、四月十二日時点で千八百三十か所、被害総額が九百六十九億円ということになっておりますが、今後これは相当増える見込みでございます。 このうちの森林関係の被害というのをちょっと見てみますと、飛砂、風害、潮害の防備等の災害防止機能を有しております海岸部の保安林、これが一番壊滅的な打撃を受けております。相当広範囲で被害が生じているんじゃないかと思っております。こうした海岸部の保安林につきましては、可能な限り被害状況を早急に把握いたしまして、これの復旧復興に全力を傾注してまいりたいと思っております。
○柴田巧君 ちょっと確認ですが、この森林法の今の改正案が施行されると、その中に今、改正案の中に立入調査の主体の拡充というのが盛り込まれておりますが、そうなると、これからいろんな詳細な調査等々をやっていく場合に、いわゆる都道府県、市町村の職員のみならず民間の方あるいはNPOなんかの皆さんもそういったいろんな被害調査、確認ということに当たってもらえることになるんではないかと思うんですが、そういう理解でよろしいでしょうか。
○副大臣(篠原孝君) おっしゃるとおりでございます。そのとおりでございます。
○柴田巧君 是非、今またすぐにというふうにはなかなかいかないと思いますが、まず被害の正確な状況の把握に努めていただけるようにお願いをして、またその復旧に向けて作業を進めていっていただきたいと思います。 次に、先ほどからいろんな合板の話も出ておりました。確認ということになると思いますが、大体建設業界というのは在庫を持たない業界で、合板もそういうことで、岩手、宮城ですか、主力工場等々が操業停止に追い込まれて品薄状態になったと。そういうところに仮設住宅を六万戸、七万戸かな、造っていくということで非常にその不足状態が懸念されていたわけですが、先ほどのお話をお聞きをすると、おおよそ増産体制に入っておるという認識でいいのかと思っておりますが、本当の意味でこのめどがしっかり付くというか、本当に安定供給になるというのはいつごろになると見通しを持っておられますか。その点だけ確認をさせていただければと思います。
○大臣政務官(田名部匡代君) 先ほど来いろいろ御心配のお声もある中で、答弁にもございまして、また先生の今の質問の中にもありましたけれども、現状としては、今回の地震で大きな被害を受けた岩手と宮城、この工場の生産割合というのが全国の三割と言われています。 ただ、三月二十二日でありますけれども、農水省と合板関係の団体の皆さんと情報交換をさせていただきました。このときに、今回、震災前の合板の需要であるとか、震災後、仮設住宅等の需要の双方に対して、被害を受けていない国内の工場の増産で対応可能であるということが各関係団体から確認をされたところであります。 また、三月二十八日ですけれども、農水省から全国森林組合連合会等に対し、合板等の原料となる国産材の積極的な利用また供給の推進について要請をしたところであります。 先生が御指摘されたように、余り在庫を持たないといった流通の実態でありますけれども、徐々に混乱は収束に向かうものと考えております。
○柴田巧君 いずれにしても、しっかりとこれからもチェックをしていただく、注意深くいろいろなことをしていただきたいと思います。 次に、今回出されております森林法の一部を改正する法律案において、御案内のように、施業地が分散していた森林施業計画を改めて面的なまとまりのある経営計画にしていこうということで、効率的な林業計画を進めるために有効なものだと思います。しかし、この面的なまとまりのある計画を立てていくというためには、一度に多くの土地所有者の皆さんの合意を取り付けていかなきゃならぬということになります。また、その森林情報の収集などもしなきゃなりませんし、説明会、戸別に当たって訪問していくということになると、いろんな労力と時間を要するものと思われます、この合意形成には。 したがって、実効性のある計画制度にするにはこういう合意形成に対する支援措置というものを拡充をしていくという必要性があろうかと思いますが、そこら辺はどういうふうに考えておられるでしょうか、お尋ねをしたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) 我が国の森林の所有形態は農業と同じで、内部ベースで小規模零細でございます。ですから、これをまとめて計画的に整備していく必要があると。森林経営計画をきちんと作っていただかなけりゃなりません。 そのための援助体制というのを二つ考えております。一つは、森林施業プランナーの育成でございます。十九年度から育成を進めておりまして研修をやっておりまして、平成二十年度までに千七百人ほどこのプランナーの研修を受けた方がおられます。二十三年度には更に四百人ほど増やしまして、二千百人になる予定でございます。それから、二十四年度に向けましてプランナーの認定制度というのも考えてまいりたいと思っております。これが一つでございます。もう一つは、合意形成のための必要な活動、それに対する経費の補助でございまして、施業集約化促進対策費ということで、平成二十三年度には七十四億円の予算措置をしております。 これらの取組によりまして森林経営計画がきちんと作成され、着実に森林整備が進むように措置してまいりたいと思っております。
○柴田巧君 今ほどもありましたように、この森林整備地域活動支援交付金、活動に掛かった金額、もろもろ人件費、燃料費等々含まれて使い勝手がいいものになってきているとは思いますが、いろんなこれから進める中で、実情に合わせてもっといろんな意味で拡充というものも必要ならば考えていただきたいなと、これは要望としてお願いをしておきたいと思います。今ほどお話ありましたように、合意形成を進めていくためにも、先ほどからも議論がありますように、その実際に当たる人たちの育成確保というのは非常に重要なことだと思っております。 森林・林業再生プランができて、いわゆる欧州を一つのモデルに日本の森林・林業を再生させていこうということでもろもろの取組がなされているわけですが、欧州の場合、日本と比べて決定的に違うのは、やっぱり人材の厚みというか、非常に体系的に人材育成システムがしっかりあるということが今欧州林業の一番の強みだと、日本とは違うところだと思っております。 そういう中で、先ほどからフォレスター、プランナーの話も出ておるわけでありますけれども、フォレスター辺りも、大体その専門的な教育というのは徹底的に欧州などでは大学などでもやるわけでありますし、実地をしっかりやらせるということが特徴的なところであるわけで、いずれにしてもこういったフォレスター、プランナー、先ほどからもありますように、しっかり育成していかなきゃならぬと思います。特に、ドイツ辺りではフォレスターになりたいというのが若者、子供の憧れる職業の一つになっていると。制服も格好いいということもあるようですけれども、非常に憧れる。それだけ成長産業だということでもあり、高い評価を得ているということだと思いますけれども。 これからのいろいろな施業を進めていくためにも、森林・林業の再生に向けてもこのフォレスター、プランナーの育成、大変重要だと思いますが、先ほどからいろいろ答弁ありますが、大臣のお考えをここでお聞きをしておきたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、柴田先生からの御指摘の点のとおりで私もあるという同じ認識を共有させていただいております。この森林の林業再生プランを推進する上においては、人材に懸かっているんではないかと言っても決して過言ではないと思っております。 そういう意味で、このフォレスターなりあるいはプランナーの人たちが各地域におけるところの森林づくりというふうなもののマスタープランを作る、そしてそれをいかに実行していくかというふうなことを引っ張っていく、あるいはまた、その集約化をしていく上においていろいろと具体的な策を講じていくという大きな役割を担っているわけでございますので、そういう意味で、フォレスターなりプランナーというふうなもの、これをこれからもいかに育てていくことができるかというふうなことは最も重要なところだと思っております。 そういう意味で、この研修に力を入れ、そして今、副大臣から話がありましたとおりに、これからいわゆる認定の仕組みというものを検討していく。これは、やはりそれぞれのプランナーなりフォレスターの位置付けを明確にしていくというふうなことによって更に意欲を持って取り組んでいただくことができるんではないかと、こんなふうに考えているところでございます。
○柴田巧君 是非よろしくお願いをしたいと思います。 それと併せて、先ほどからも議論ありますが、現場の技術者、技能者のレベルアップをどうしていくかというのは非常にこれから重要だと思っています。簡単に言えば、経験と勘から科学とデータに、経験と勘から頼る林業経営からデータと科学に基づく、そういうものに変えていかなきゃならない。その現場の第一線を担う人たちをどう育成していくかというのは非常に重要だと思います。 今まで行政なんかでの研修で、個別の技術や知識の習得はありましたが、中堅の技術者あるいは現場監督の研修というのは余り、正直言って少なかったと思いますし、緑の雇用とかありましたが、そういう中間、これから現場を背負っていく、担っていく人たちの研修というのは非常に少なかったと思いますが、これを機会に、現場の技術者、技能者の研修、訓練の充実というのは非常に大事だと思いますが、この点についてお伺いをしたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) 利用期を迎えました我が国の森林を有効活用していくためにはきちんと間伐をしていただく、伐採していただく、で、それに必要な作業道を造っていただくと、この技術者が不足しているんじゃないかという御指摘、そのとおりだと思います。そのために、大臣が答弁されましたけれども、フォレスター、プランナー、そういったものが必要じゃないかと思います。 それから、それに加えて、現場の作業をする人たちどうしているのかという御指摘だと思います。緑の雇用の現場技能者育成対策、平成二十三年度で五十五億円を用意しておりますけれども、これによりまして新規就業者の確保、それから育成、段階的な研修等をやっております。 具体的に申し上げますと、新規就業者に対しては、安全かつ効率的な作業を行うための必要な基礎的な知識、技術を習得させるための研修、これを現場でやっております。 それから、あと、二回、五年以上の人たち対象にいたしまして、担当する現場を効率的に運営するために必要な作業班員への指導、リーダーとしてできるように、指導能力向上、それから作業の工程管理に関する知識、技術を習得させるための研修というのがございます。 それから、就業年数十年以上、こうした人たちを対象にいたしまして、複数の現場を統括管理するために必要な年間計画の進捗管理等の知識を習得させる研修を実施しております。 それから、これに加えまして、先ほども言いました作業道、これが大事でございまして、丈夫で簡易な森林作業道を作設するオペレーター育成のための研修。 それから、五番目でございますけれども、高性能林業機械の運転、これ安全にやっていただかなくちゃいけませんで、林業労働者というのは非常に危険度の高い作業でございますので、この安全講習、それからメンテナンスの研修といったことをこの緑の雇用現場技能者育成対策の中でやっております。 こういったことで現場技能者の研修、訓練の充実を図りながら、林業全体の底上げをしてまいりたいと思っております。
○柴田巧君 時間が来ましたので、これで終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 最初に、震災被害とその対策、対応ということで質問をいたします。 四月十日現在で林野関係被害状況が九百六十九億円ということで報告をされました。林地荒廃、治山施設被害と合わせると、被災地域に拠点のある木材加工・流通施設の被害が七十一か所で五百十三億円ということです。 今後、この被害実態を継続的に把握をして、災害復旧事業で迅速に対応できる箇所、中期的、長期的に対策を講じる必要がある箇所と、それぞれにしっかり対応をお願いしたいと思います。 この木材加工施設が被害を受けたということで、この間、建設資材が回ってこないということがあちこちで起きています、全国各地でということですけれども。それで、林野庁としては必要な供給量は確保できるということが今もお話しになっているわけですけれども、現場に聞くとまだ供給されていないということなんですね。これ、どこが問題、どこに滞っているのかということを把握されているでしょうか。まず、その点、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 先ほど来も御質問等もありましたけれども、東日本の大震災の以前から建設業界自体に在庫が非常にない状況という中で今回の被災ということでございまして、そういうことで、特に途中で材が手元にないという中で合板企業がかなり被災したということを見て、例えば在庫がない中での注文が受けられないといったようなことで、どうしても荷が動かない状況がしばらく続いたんではないかと。また、特に震災後の交通関係の非常に遮断された状況ということもあって、それがまたその動きに拍車を掛けまして不安の状況が続いたのかなと。その中で、ややもしますと過剰な反応の部分もあったのかというふうに思っております。 そういう意味で、今、合板はフル生産に近い状況になっております。そういった状況が続けば、当然に流通段階にも荷が徐々に動き始めるという状況になると思いますし、また、四月になりましてからは新規の受注ということについても門戸が開かれ始めているというふうに伺っておりますので、川下の工務店まで届くのにはいましばらく時間が掛かると思いますけれども、必ずや状況は改善していくというふうに認識しているところでございます。 いずれにしても、正確な情報を業界全体で共有していくということは何よりも大事だというふうに認識しております。
○紙智子君 私の地元、北海道なんですけれども、この北海道のある地域でも、大手の木材業者二か所から発注を受けて下請なんかやっているわけですけど、どちらもこの合板の供給が止まっていて、その資材供給の見通しがめどがなかなかまだ見えないという話を聞かされるものですから、その作業途中になっていて、請け負っている仕事が途中になって止まってしまうと、結局見通しが立たないと、もうそこはやめて違うところにというふうになる可能性もあるということで、非常に不安になっているわけですね。 ですから、今、足りるし、ちゃんと待っていれば来るんだということでもあるんですけれども、是非、この仮設住宅の資材供給というのはすごく急がれるわけですけれども、全体が滞らないように監視ということでは強めていただきたいというふうに思います。 それから、次に、復旧土木工事、仮設住宅の建設用の土木くいですとか合板生産のための原木の安定供給ということでは、今、全国森林組合連合会も組織を挙げて取り組んでおられるわけですけれども、これまでは東北の合板の工場に運んでいたわけですけど、今度は遠隔地まで含めて運ばなきゃいけないというふうになっていて、当初はそのためのガソリンがないという話もあったんですけど、今は運搬費用そのものもかなり掛かると、かさむということで、そこに対する助成も要望されているんですよね。 それから、仮設住宅の場合でも、JAS以外の、非JASですか、非JAS製品を使うんではなくて、やっぱりシックハウスという問題も対策もちゃんとなされている国産材の活用をするべきだということで合板工業組合連合会の皆さんが要望されているわけです。 いずれもこれ大事な問題だというふうに思っていまして、国産材資材の安定供給に林野庁としてもしっかり対応していただきたいということで、これは大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今の先生からの御指摘は大変重要なところでございまして、仮設住宅等につきましては、シックハウス対策にも適合したJAS国産材針葉樹構造用合板というふうなものを使用していくこと、こういうことが非常に重要であります。ゆえに、このことにつきましては関係省庁にも働きかけをいたしているところでございます。 それから、もう一つ御指摘のいわゆる被災工場の原木等の運搬に対する経費が掛かるわけでございまして、これに対する支援というふうなものも、やはり仮設の住宅等の復旧資材というものを確保する上でもこれは大切なことでありますから、私どもとしては、この運搬経費に対する支援というものについても検討しているところでございます。
○紙智子君 よろしくお願いしたいと思います。 今、例えば岩手県の住田町というところで、陸前高田とか大船渡から避難されてきた住民向けの仮設住宅をこれ地元産材の、あそこは気仙杉というのが有名なんですよね、気仙杉でベニヤを使わないで建てていると。町独自ではやっぱり負担が大きいということで、今県とも話し合っているということなんですけれども、ここも国としてもやっぱり国産材や地元産材の活用を積極的に推進していただきたいと思います。それも併せてお願いしたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) これは、省内の本部におきましてもできるだけ地域材を、国産材を活用していくというふうなことにつきましては私からも指示を出しておりまして、関係省庁にももちろん働きかけをして、また県なり市町村とも連携を取っていきたいと思っております。
○紙智子君 あと、仮設住宅の建設が地域の復興や雇用にも少しでもつながるように、被災各県が施工業者を公募して県内に本店や営業所のあるところの業者に仕事を回すと、それから地元中小企業の活用に取り組んでいるわけです。 これも非常に重要で、よりこの充実に努めてほしいということで、これ、国土交通省にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 仮設住宅にまず求められるのは、できるだけ早く完成させるということかと存じますけれども、御指摘のように、地元の復興支援、雇用創出という観点から、できるだけ地元の業者を活用するということも大変重要であるというふうに考えてございます。 現在進んでおります建設は、いわゆる全国企業によりますものが多うございまして、これにつきましては、地元の事業者を、下請という形になりますけれども、できるだけ活用してくださいということで要請をしてまいったところでございます。 また、先生が御指摘のように、地元の業者が元請といいますか、頭になって仮設住宅の取組をやっていくということにつきましては、これは各県でそれぞれ要望なり検討なりをいただいてきたところでございまして、私どもとしましても、どういう仕様でどんなものを建てていただいて、そしてアフターサービスはどうしていくのかみたいな基本的な考え方の整理、これにつきましてお手伝いをさせていただいてきたところでございます。 先ほどもお答えしたかと思いますけれども、福島県につきましては既に今週になって地元事業者を公募するということで取組を始めておりますし、岩手県、宮城県におきましても、四月の半ば以降に同じような取組をしたいというふうに伺っておりますので、引き続き全力を挙げてお手伝いをしていきたいと、こういうふうに思っております。
○紙智子君 最後の質問の前に、一言でちょっと答えてほしいんですけれども、改正案の、法改正にかかわってなんですけれども、面的に計画を立てて集約化をして路網整備進める方向性、搬出間伐を増やすということは、これは重要だと思っております。それで、補助金も、今後は一ヘクタール当たり平均十万立方メートルの搬出間伐を行うと、搬出を増やすごとに引き上げていく方針ということですよね。 各地で皆さんの声を聞いていますと、やっぱりとにかく地域によってすごく違いがあると、物すごく急峻のところもあればそうじゃないところもあったりするということで、集約化それから搬出間伐を進めていくためにも、地域の実情をよく聞いて事業を進めてほしいというのがありまして、一言でちょっと答えてください。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 当然、地域それぞれ、おのずとその状況も違いますので、そういった状況をよく踏まえまして、当然に、そういった助成単価の面ですとかその当てはめということについては、地域の声をよくよく聞いて定めていくということも考えてございます。
○紙智子君 じゃ最後になりますけれども、私も、外資による森林買収の実態把握という問題をお聞きしたいと思うんです。 修正案の中にも新たな森林所有者の届出が盛り込まれましたけれども、今その森林所有者の把握が重要課題になっていると思うんですね。北海道で他県に先駆けて、国土利用計画法の届出の情報、それから水土保全林を所有する林業以外の事業者二千社以上にアンケートを行うというようなことで、すごい精力的に調査をしているわけです。二〇一〇年末までに四十件で九百五ヘクタールが外資に買収されていることを確認をしたわけですね。 一方、財務省が保有している外為法に基づく非居住者による本邦不動産の取得に関する報告では、北海道で二〇〇七年度から二〇一〇年末までの三年九か月の間に、六百四件で約三千六百八十二ヘクタールが取得されているわけです。この中には道が把握していない外資の森林所有が相当数含まれている可能性があるので、詳しく調査をすることでこの実態把握が一層進むんじゃないかと。 この点では、財務省に対して情報の提供を求められているでしょうか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今の件につきましては、外為法、外為及び外国貿易法というふうなことについて触れられたわけでありますけれども、このことによりまして、この非居住者が本邦の不動産を取得するという場合には、氏名及び住所、取引の内容について財務大臣に対して事後報告を義務付けられておるということであります。これは外国人にも届出義務が課せられているわけでございますが、ただ、その報告につきましては土地が森林であるかどうかの情報は含まれておらないと、このようなことから、なかなか森林売買の特定には使いづらいというふうな面もございます。 そういう意味で、今回修正によって追加された届出制度によりまして取得の状況というふうなものを新たに把握できるようになりましたし、また、一ヘクタール未満の森林売買なども含むということになるわけでございますので、他の省庁とも連携を取って、的確なる実態把握にこれからも努めていきたいと思っております。
○紙智子君 外為法の報告は値上がりを目的とした土地取得ですとかあるいは投機的な取引と見られていて、この情報も活用して実態把握を進めてほしいと思うんですよ。篠原副大臣が衆議院の議論の際に、実態把握は非常に重要だという話もされていたと思うんです。市町村や都道府県任せにせず、やっぱり政府が責任を持ってこの問題に取り組んで、それも含めて連携してやっていただきたいと思います。 最後に、それについて一言お願いします。
○副大臣(篠原孝君) 衆議院で答弁させていただいたとおりでございまして、何よりも政策を実行してまいりますには実態把握が大切でございますので、これに全力を傾注してまいりたいと思っております。
○紙智子君 終わります。
○委員長(主濱了君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、直ちに採決に入ります。 森林法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(主濱了君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 山田君から発言を求められておりますので、これを許します。山田俊男君。
○山田俊男君 私は、ただいま可決されました森林法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党、みんなの党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 森林法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 未曽有の東日本大震災により、森林・林業・木材産業においても例のない甚大な被害を受けている。一日も早い復興のために全力を尽くすべきである。 加えて、木材価格の低迷による経営意欲の低下や不在村森林所有者の増加などを背景として、適正な森林施業が行われていない森林が増加している。 こうした中で、林業を地域産業として再生していくとともに、適正な森林施業の確保と持続的な森林経営の確立を図ることが、森林の有する多面的機能を十分発揮させ、木材自給率の向上を目指す上でも極めて重要な課題となっている。 よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に努めるべきである。 一 被災地における木材産業・治山施設・海岸林などの復旧に向け、特別な財政上の措置を含め迅速かつ万全の措置を講じること。 二 林産物の流通・消費に無用の混乱が生じないよう適切な対応に努めること。 三 行政による立入調査の主体の拡大や土地の使用権の設定に関する協議の認可等、本法改正の趣旨を十分に踏まえ、震災の復旧に努めること。 四 保安林等の機能を保全するため、地方公共団体が森林所有者等に関する情報を円滑に把握・利用することができるよう、関係省庁は連携して必要な協力を行うこと。 五 無届伐採に対する中止・造林命令や所有者不明森林における路網整備・間伐等の施業代行の制度を活用し適正な森林施業が行われるよう、当該制度の趣旨及び手続について地方公共団体を含めて現場に十分浸透させること。また、制度の適切な運用に努めること。 六 木材自給率五十%以上の目標達成に向け、路網整備や造林・間伐等の促進、森林施業の集約化、木材の安定供給や利用拡大等の施策が確実に行われるよう、森林・林業基本計画及び全国森林計画を見直すこと。また、これらの施策の推進に必要な財政上の措置を講じること。 七 森林・林業の再生を通じた山村振興や地域経済の活性化を推進するため、森林組合をはじめ、地域の林業事業体や林業の担い手を将来にわたって確保できるよう人材の育成に努めること。その際、国有林の組織や技術、フィールドの活用により、民有林への指導・サポートや連携等による地域貢献ができるよう、国有林野事業及び組織の在り方について一般会計への移行も含め検討すること。 八 地球温暖化防止のための森林吸収源対策、木材や木質バイオマスの利用拡大を着実に推進するため、環境税の使途にこれらの対策を明確に位置付け、必要な安定財源を確保すること。 九 施業集約化による林業経営の継続を確保する観点から、平成二十三年度税制改正大綱及び本法改正の趣旨を踏まえ、平成二十四年度税制において山林相続税・贈与税の納税猶予措置を講じること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(主濱了君) ただいま山田俊男君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(主濱了君) 全会一致と認めます。よって、山田俊男君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、鹿野農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。鹿野農林水産大臣。
○国務大臣(鹿野道彦君) ただいま法案を可決いただきまして、ありがとうございました。 附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、関係省庁とも連携を図りつつ、適切に対処してまいりたいと存じます。
○委員長(主濱了君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任いただきたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(主濱了君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(主濱了君) お茶の振興に関する法律案を議題といたします。 提出者衆議院農林水産委員長山田正彦君から趣旨説明を聴取いたします。山田衆議院農林水産委員長。
○衆議院議員(山田正彦君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。 本案は、お茶に関する伝統と文化が国民の生活に深く浸透し、国民の豊かで健康的な生活の実現に重要な役割を担うとともに、茶業が地域の産業として重要な地位を占めている中で、近年、生活様式の多様化その他のお茶をめぐる諸情勢の著しい変化が生じていることに鑑み、茶業及びお茶の文化の振興を図ろうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、農林水産大臣は、茶業及びお茶の文化の振興の意義及び基本的な方向に関する事項、お茶の需要の長期見通しに即した生産量等の茶業の振興の目標に関する事項、茶業及びお茶の文化の振興のための施策に関する事項等を内容とする茶業及びお茶の文化の振興に関する基本方針を定めることとし、その際、お茶の需給事情を把握するため必要があるときは、都道府県知事、茶業団体等に対し、資料の提出等の必要な協力を求めることができることとしております。 第二に、都道府県は、国の基本方針に即し、当該都道府県における茶業及びお茶の文化の振興に関する計画を定めるよう努めなければならないこととし、その際、お茶の需給事情を把握するため必要があるときは、茶業団体等に対し、資料の提出等の必要な協力を求めることができることとしております。 第三に、国及び地方公共団体は、茶園に係る農業生産の基盤の整備、茶樹の改植の支援、災害の予防の推進等お茶の生産者の経営の安定のために必要な施策、お茶の加工及び流通の高度化、品質の向上の促進、消費の拡大並びに輸出の促進のために必要な施策、お茶の文化の振興のために必要な施策等を講ずるよう努めることとしております。 第四に、国は、地方公共団体の施策が円滑に実施されるよう、必要な情報の提供、助言、財政上の措置等を講ずるよう努めることとしております。 なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。 以上が本案の趣旨及び主な内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(主濱了君) 以上で本案の趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 お茶の振興に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(主濱了君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(主濱了君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時三十二分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(主濱了君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務大臣官房地域力創造審議官門山泰明君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(主濱了君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(主濱了君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○金子恵美君 民主党・新緑風会の金子恵美でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 今日は、東日本大震災の被害、そしてまたその補償、賠償についてお聞きしていきたいというふうに思いますが、まず最初に、三月の十一日に国内観測史上最大の地震そして津波が発生いたしまして、多くの方々が亡くなり、そしてまた被災されたわけでございます。いまだに行方不明の方々も多くいらっしゃいます。大変悲しいことでありますが、この一か月間、避難所の中でも多くの方々が大変な思いをしてお暮らしをしていただいているということを大臣ももちろん御存じのとおりでございます。地震、津波、これによって愛する者を亡くした人たち、そしてまた家や財産をなくした人たち、そしてまたこれからの暮らしについての不安を常に持ち続けている人たち、避難所では本当に同じ思いを持った人たちが肩を寄せ合いながら今生活をしています。改めて、一か月以上が過ぎまして、被災されている方々にお見舞いを申し上げるとともに、そしてまた亡くなられた方々に対しまして哀悼の意を表する次第でございます。 そして、私も福島県という被災地をふるさととしている人間といたしまして、全国各地からたくさんの御支援をいただいてまいりました。心から御礼を申し上げます。 福島県、私のふるさとの県民の皆様方は、原発の恐怖、これとの闘いも今しております。その闘いの中で、第一次産業、これからどうなっていくんだろう、農業をやりたいけれども戻れるんだろうか、そして浜に戻れるんだろうか、あのときと同じように美しい太陽の下で、美しい空の下で漁ができるんだろうか、美しい山々はどうなっていくんだろうか、家族同様の、畜産をなさっている方々の家畜との触れ合い等これからどうなっていくんだろうか、それぞれの皆様方が不安感、悩みを持ち続け、そして時には怒りを持ち続け、今に至っています。 私は、本日は、被災地を代表して、そして被災者の一人として質問させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。 そして、四月の九日には、大臣自ら福島にも視察においでいただいたということを伺っておりました。その概要をまず御説明をいただきまして、そしてまた、福島以外にも宮城県や御地元の山形にも入られ、そしてまた視察をなさってきたということを伺っておりますので、この視察を踏まえまして、農山漁村そして農林水産業の復興への御決意をお伺いさせていただきます。お願いいたします。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、金子委員から申されたとおりに、今回の大地震で被災に遭われた方々だけではなしに、東日本の関係県の皆様方が大変苦しい日々を送っておられるというふうなことを現地に参りまして私も少しでも肌身で感じさせていただきたいと、こんな気持ちを持って、この目で確かめさせていただき、また、いろいろな方々から御意見なり御要請をいただいてまいりました。そういう中で、この被災をお受けになられてお亡くなりになられた方々に対して心から御冥福をお祈り申し上げ、また被災を受けられた方々に対して心からお見舞いを申し上げ、また原発事故で多大な御迷惑をお掛けしていることに対しまして心から県民の皆様方にもおわびを申させていただきました。 そういう中で、私どもがどういう使命を果たしていかなきゃならないかということを考えましたときに、本当に苦しんでおられる農業者、漁業者の方々に一点の光というふうなものを感じ取っていただくことができるようにする、そして農業者、漁業者の人たちをどんなことをしても守っていくんだというこの強い決意というふうなものを私自身が持たなきゃならない、そして新しい東日本、これからの次の時代に誇れるようなモデル的な復興というふうなものを成し遂げていかなきゃならない、こんな思いをいたしながら、農林水産省、政務三役、事務方一丸となって取り組まさせていただきたい、こんな思いをいたしまして日々努力をさせていただいております。 そういう意味で、どうぞ参議院の農林水産委員会の先生方からは重ねて格別なる御指導をいただきたいと、心からお願いを申させていただきたいと思います。
○金子恵美君 ありがとうございます。 重みのある有り難い言葉だったと思います。復興に向けて全力で私も頑張っていく所存でございます。 そして、その復興に向けての一歩にもなかなか踏み出せない、そういう福島という被災地もあります。しかしながら、やはり今我々がここで協議をしていかなくてはいけないことは、まずは少しでも前向きにということだと思いますので、改めてそれに向けて確認という意味で、今回の被害の状況を改めてお伺いさせていただきたいと思いますが、震災及び津波による被害というのは、もう既に被害額としては約一兆四千億円となるのではないかということですが、これまで農水省が被害額をどの程度まで把握されてきたのか、農業、林業、そして水産業別にどうなっているのかお伺いさせていただきたいと思います。 午前中の森林法の審議の中で、林業についての被害額というのは御答弁の中でありまして、九百六十九億円ということでございましたが、確認のためにお伺いさせていただきたいと思います。そしてまた、さらに、被災地であります青森県、岩手、そして宮城、福島、茨城、千葉、この六県の農業、林業及び水産業、この産出額というのは、実は平成二十年には約二兆円、まあ二兆一千三百億円、そしてまた二十一年度におきましても二兆四百三十八億円ということで、これは全国の農林漁業の産出額の二割ということでございますので、この産出額への影響というものがどうなっていくのかということを確認させていただきたいと思います。現段階では推計ということになりますが、この辺につきましてもお考えをお持ちだと思いますので、御説明いただければ有り難く存じます。
○大臣政務官(田名部匡代君) 今、金子委員からありましたように、四月の十二日十七時時点で把握されている農林水産関係の被害額というのは一兆四千億であります。過去の震災、中越地震のあの被害額は一千三百三十億でありました。ですから、本当に大きな被害ということになりますけれども、その少し内訳というか詳細をお話しさせていただきますけれど、農業、畜産業を含め七千二百三億円、林野九百六十九億円、水産五千八百三十三億円、これで合計一兆四千億円ということであります。 しかしながら、これはまだ全体的なものを把握し切れておりません。と申しますのも、岩手、宮城、福島、特にこの大きな被害を受けられた三県についてのその水産の被害というものがまだ全体的に把握ができていないということですので、今後被害額というのは増大する見込みでございます。 それで、特に水産関係というのは北海道から沖縄まで被害があったわけですけれども、特にこの北海道から千葉まで、七道県の漁業の生産量の合計というのは全国の漁業生産量の約五割を占めます。また、津波により被害を受けた農地というのは二万四千ヘクタール、こういった今の時点で分かっている農林水産業の被害を考えても、特に東北では一次産業が基幹産業でもありますので、経済的にも大変大きな被害、そして経済的にも大きな落ち込みが今後も続くだろうと思っています。 しかし、今大臣から御答弁がありましたように、大臣始め私たちみんな、またここにおられる委員の皆さんも皆同じ思いだと思います。被災地の農業、水産業、林業、一次産業の全てを何としても再生していかなければならない、一刻も早くその復興に向けて取り組んでいかなければならないと、そんな思いでありますので、今は大きな被害の中でありますけれども、その思いを持ってこれからも取り組んでいきたいと考えています。
○金子恵美君 ありがとうございました。決意も聞くことができました、ありがとうございます。 それで、今のこの産出額や被害額ということなんですけれども、産出額への影響等なんですけれども、なかなかこれが出てこないということだと思いますけれども、この被害額等に原発が関連しているその被害というものは入っているのでしょうか。
○大臣政務官(田名部匡代君) 入っておりません。
○金子恵美君 先ほど政務官が、もう既に、例えば農地についての被害という部分もお答えいただきましたが、確認をさせていただきますが、農地被害ということで、私の手元にある数値も先ほど政務官がおっしゃっていただいた数値も同じなんですけれども、青森、岩手、宮城、福島、茨城、千葉のこの六県で二万三千六百ヘクタールの冠水があったと。これは冠水だけの数値ですが、地震による地割れとか、あるいは原発の事故による避難区域の農地も含めて作付けができなくなっている農地というものも出てきています。こういうものがどのぐらいに上っているか、あるいは見込みなりとも御説明いただければと思います。お願いいたします。
○大臣政務官(田名部匡代君) 今、金子委員の方からございましたけれども、農地の被害、また農業用施設の被害、こういったものを含めて七千二百三億ということになっております。しかしながら、この中には、これは地震、津波による被害でありまして、福島の原発による被害というものがこの中には含まれていない。まだ、その土壌の調査であるとか、原発のその状況が収束をしていないので、これが続いている中でこの被害というのは、福島に限って、福島周辺の県もそうですけれども、原発の被害というのはまだこれからも広がりを見せていく可能性は否めないというふうに考えております。 現時点で出荷制限が行われている農業者の皆さん、また畜産、酪農の皆さんにおかれましても、いろいろな面で影響を受け被害があるということは認識をいたしておりますけれども、その全体的な被害額というものは現時点ではないということでございます。
○金子恵美君 済みません、作付面積について、繰り返しになりますけれども、二万三千六百ヘクタールということでの冠水が起こってしまった、その冠水被害によっての農地面積は今の数値でよろしいでしょうか。そしてまた、それ以外のところで作付けができなくなってしまった農地の合計等が分かれば、そしてまたそこの中には今申し上げたような形で原発等の影響から作付けができない農地も含まれているということで合計が出るのかどうか、お願いいたします。
○副大臣(篠原孝君) 二万三千六百ヘクタールというのは流失、冠水した水田あるいは畑地の面積でございます。それ以外、例えば液状化によりまして水張りができなくなったところ、あるいは用水路が破損してしまって作付けができなくなってしまったところ、これはたくさんあるはずでございます。 私、先週の日曜日、菅総理に随行いたしまして、石巻、それから東松島市、女川町と、この三首長さんと話をしたりする機会がございました。そこで出てきた話でございますけれども、一つの河川のところで、上流の方は何の被害も受けていないと、だからすぐ田植ができると。しかし、それで田植をして下の方に水が流れていくと排水がストップしているので水浸しになって田んぼや畑だけじゃなくて住宅地まで危うくなると。こういったところがあるので、田植までに排水をちゃんとしてくれるんだったら田植ができるけれども、その見込みを早く示してほしいと。そうじゃないと田植をしようにもできないと、できれば下流の皆さんのことを考えて田植しないでおこうかと思っているという話がございました。全国各地というか、被害を受けました県ではこういう話があちこちにあるのではないかと思います。 ですから、我々が今承知しているのは完全に流失、あるいは冠水してしまった面積だけでして、その他の面積はちょっと把握しようがありませんでして、今のところ数字は把握しておりません。田植の時期が迫っておりますし、田植できるかどうかということで今至急やっているところでございまして、今申し上げたようなところは早く、ほかのところより早く手当てして、できるかできないか、きちんと見極めてまいりたいと思っております。
○金子恵美君 このような数値にこだわる理由というのが、農水省にはしっかりと確認をしていただきたいところがあるんですが、これから補償の問題になっていきます。その中で、どの程度の被害があるかということを、もちろん原発の関係の部分も含めてきちんとした数値を出していただくなり、していただきたいということがありますので、是非、これから原賠法の中での賠償の問題等というのは審査会の中でも話がされますが、しかしながら、そこに向けての正確な情報というものも出していけるような形でお願いしたいという思いがございます。お考えがあれば、お聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) 原発絡みの関係でございますけれども、我が省といたしましては、きちんと作付け制限すべく、五千ベクレル以上の場合は米についていえば一〇%の移行の指標が明らかになっておりますので作付けできないということで用意はしておりましたけれども、一昨日、官房長官がいろいろ記者会見されておられました。今の二十キロ、三十キロだけじゃなくて、避難の準備するべき地域とかいった、ちょっと我々からするとややこしくてよく分からないような発表がございました。その地域は当然避難をしなければいけないので作付けできないわけでございます。ですから、我々は、今のところそういったことで、官房長官の方からの避難区域のきちんとした確定がなかったら面積等が、作付け不能面積等が明らかになりませんで、それを待っているところでございます。 待っているだけではいけませんので、今日は筒井副大臣はおられませんけれども、筒井副大臣が福山官房副長官、枝野官房長官のところと折衝して早く決めて、なるべく早くきちんとするように進めているところでございます。
○金子恵美君 自然災害を契機に発生したこの福島県にある原発の事故なんですが、この大震災の発生後一か月を経過してもいまだに鎮静化しません。国民の皆さんは毎日、本当に不安の中で暮らしていらっしゃるのではないかと思いますが、震災ということは本当に予想することが困難であるけれども、人が造った発電所ですから、この事故が回避できるものではなかったのかどうかと多くの方々が本当に考えていらっしゃると思います。 その対応について様々な指摘がされてきたわけですが、とにかく収束に向けて頑張っていただかなくてはいけないし、その中で、残念ながら、今回、政府は、国際原子力事象評価尺度でレベル七と、チェルノブイリと同様の大災害であるというような位置付けをしました。このことについて大臣はどのように受け止めておいででしょうか、お聞かせください。
○国務大臣(鹿野道彦君) チェルノブイリ事故と同じレベルということで七というふうに政府の方からそういう発表があったわけであります。これは、率直に申し上げまして、改めて事態が深刻だというふうなことを認識させられたというふうな面もあるんではないかと思っております。それだけに、正確なる情報をやっぱりきちっと提供していかなきゃならない、このことが大事だと思っています。 そして、不安感は更に募る一方でございますので、日々の生活、安心して生活ができるような、そういう体制を確立することがまず喫緊の課題だと、そして、そういう大きな多大な不安感と苦しみを持っての農業者なりあるいは漁業者の方々ができるだけ早く漁業に、農業にいそしむことができるような、そういう復旧復興に向けて私たちはあらゆる努力をしていかなきゃならない。そして、この原子力事故によって実質的な被害を受けた方々に対しては、相当な因果関係があると言われる方々も含めて、やはり補償というふうな問題にもあらゆる私どもとしては取組を、努力をしていきたいと、こんな思いを致しておるところでございます。
○金子恵美君 補償を必要としている人たちの中で、出荷制限を強いられている人たちがいるわけなんですけれども、その中で、四月の四日に原子力災害対策本部から、検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方というものが出されました。これまでの県単位での出荷制限を見直すということでございました。 ただ、もう既に出荷制限がされたその農作物の多くは、全く異なる地域におけるサンプル調査で放射能が検出されたことによって出荷制限されるというようなことになってしまっていて、その農作物自体は安全であるにもかかわらず、その多くが廃棄され続けてきたという現状もありまして、次の出荷の時期までにはどうにかその出荷制限を解除してほしいという、そういう農業者の切実な声があります。 そして、今申し上げた、県単位ではなくて市町村単位で、あるいは地理的な範囲が明確になる単位で解除するという、その新たな仕組みというのはもちろん評価されることだと思いますが、しかし、一方で、その調査の頻度、週一回ですが、それとまた、その調査自体にかなり時間が掛かり過ぎるという、そういうことについてもいろんな指摘がございます。 今後、農業者の立場にも立った形で、しっかりとその検査体制を強化しつつ、そして更に改善していただきたいと願いますが、御見解をいただきたいと思います。 重ねて、原乳の件も、この今申し上げた考え方の文章の中で、クーラーステーション又は乳業工場単位で試料採取を行い、要件を満たす場合にはその単位に属する市町村単位で解除するという考え方が示されました。農産物と同じように、農作物と同じように、原乳についてもやはり検査体制の強化等が必要になってくるのではないかと思いますが、御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) 福島第一原子力発電所の事故が起きましたのは三月十一日でございます。我々が一番真っ先に取り組んだのは、食料と水の緊急の支援でございます。それと同時に、ジェー・シー・オーの経験等もございましたので、これは体内被曝をまずは防がなければいけないと。それと同時に、農林水産省と深くかかわってくるわけでございますけれども、風評被害も抑えなければならないと。そのためには、出荷されているものについては安全だということを皆さんに承知していただかなければならないということで、厚生労働省と全面的に協力いたしまして、暫定規制値を決定、公表していただきました。それから、関係県に農産物の検査をちゃんとしていただきました。 しかし、問題がございました。金子委員の御指摘のとおりでございまして、各都道府県におおむね一台の検査機器があるわけですけれども、働いていない場合もあります。ですから、厚生労働省あるいは文部科学省にもお願いいたしました。分析能力、各県で超えるものについては、本省、農林水産省、厚生労働省、文部科学省で調査するからということで我々が引き取りまして、独立行政法人や民間検査機関について検査していただきました。 取り急いでやったわけでございまして、出荷制限はすぐいたしました。ですけれども、表示が各県ごとの産地表示になっておりますので、取りあえずは各県での表示で、数か所検査して非常に高い数値が出てしまったので出荷制限をいたしました。しかし、解除は違った形でやりましょうということで、今御質問の中にありましたけれども、三回、おおむね一週間ごとに検査をして、それで区域も、いつも例同じで恐縮でございますけれども、福島県が一番いい例ですので、浜通り、中通り、会津と三つに分かれていると、こういった明確な区分けがあるんだったらそうしていきましょうということでそのようにしております。 それから、原乳については、最初、農家、個々の農家でやっていたわけです。しかし、その集荷の実態を見ますと、一つのクーラーステーションなりのところに行きまして、それでみんな一緒になってかき混ぜられるわけですから、クーラーステーションで調査するのが一番いいんだろうということで途中で変えまして、ですけど、解除のルールは、同じようにおおむね三回、一週間ごとにやり、複数地域で検査して、そして解除の場合はもっと細かい区域でやっていくと。 これはまだ明確に決めてありませんけれども、出荷制限も千葉についてはもうそれが実行に移されておりますけれども、千葉県全体でやるんじゃなくて、分かる範囲がきちんと特定している場合、小さな区域で特定できる場合は、千葉県の旭市というような形でシュンギク等について出荷制限するというような形で徐々に改善してきております。 こういったことを余り予想していなかったものでして、ルールが完全に確立しておりませんでして、現場に混乱が来さないように、要望があって合理的な理由があったらその都度直してまいりたいと思っております。
○金子恵美君 今、副大臣がおっしゃったとおり、なぜ出荷制限をしていくかということですが、出荷制限されていないものはもう完全に安全なんだということをきちんと示していくためということなので、そういったところで検査体制を強化していくということによって安全性がしっかりと高められるということにもなっていくわけで、そしてまたその分、先ほども申し上げたように、全く自分たちが、農業をやっている地域とは別なところのサンプルによって自分たちのものも出荷制限というのはどうしても理解されない部分でしたので、そういったところからも改善はされているし、そしてまた今後も、今のような形のお考えの下、しっかりとした検査体制を整えていただきたいというふうに思っています。 また、今回の問題の中では水産物の汚染の問題というものがあります。茨城県の漁業も震災によって大きな被害を受けたわけですが、震災直後から漁業者は一日も早い復興のため出漁しようとしていました。そのやさきに、この福島第一原発から低濃度とはいえ放射能によって汚染された水が突如海中に放出されてしまいました。大変多くの方々がこの件については、本当に一体なぜこのようなことが起こったのだろうと怒りをあらわにしたわけでございます。結果としてはコウナゴから基準値以上の放射性物質が検出されるという、そういう大問題になってまいりました。 実は、いわき市沖で水揚げされたコウナゴも、昨日の段階で水揚げされたものですけれども、ここからも基準値の二十五倍にも上る、そういうセシウムが検出されたということでございまして、これもまた大きく残念ながら広がっているのであれば、本当にそもそものところでこの放射能汚染の阻止というのがどうにかできなかったのかという課題がまずはあります。 また一方では、コウナゴの稚魚は海面上のごく浅いところを泳いでいる魚ですので、放射能の影響を強く受けたというふうにも言われています。ですので、例えば基準値を超えていない安全である魚種もあるわけですけれども、でも、茨城県というだけで今は風評被害というのが起こっておりまして、大変それが深刻な状況になっているということです。鹿島灘漁業権共有組合連合会は、四月の二日に、鹿島灘の魚は安全ですという安全宣言も出されました。しかしながら、それでも漁業の復興への道筋は全く描くことができない、そういう状況にあるとのことです。 重ねて申し上げますが、その放射能汚染の阻止、そしてまた風評被害の撲滅のために国は迅速にしっかりとした取組をしなくてはいけないと思います。お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 放射性物質の放出の阻止ということは、一刻も早くこの原発事故を収束させると、こういうふうなことに尽きると思います。それに対して政府が挙げて取り組んでいかなきゃならないことだと思っております。 また、風評被害につきましては、関係県に対しまして多大な御迷惑をお掛けいたしておりまして、大変申し訳ないという気持ちでございます。政府の一員としても、心からおわびを申し上げておるところでございます。 そういう中で、この問題が起きましてから、農林水産省といたしましても、まず市場関係者あるいは小売関係者に対しまして、また消費者の方々に対しまして、とにかく科学的根拠に基づいて、客観的根拠に基づいて流通に乗せていただきたい。そして、消費者の方々にも冷静に御判断いただきたいということを日々発信をしてきたところでございます。 そういうふうな中で、いろいろと御理解をいただく大きな御支援もいただいておると、こういうふうなこともお聞きいたしておるところでございますけれども、これからもモニタリングの強化というふうな、今委員からの御指摘のことも含めて、とにかく国民の皆様方には市場に出回っているものは安全なんでありますというふうなことを御理解をしていただくべく、農林水産省といたしましても一丸となって取組をさせていただきたい。農林水産省だけでなしに、政府全体としてもこの問題には取り組んでいかなきゃならないということを確認もいたしておるところでございます。
○金子恵美君 ありがとうございます。 それでは、多くの方々が受けている被害の補償の問題ですが、先ほどもう既にお述べいただいております。ちょっと確認をさせていただきたいと思いますが、風評被害も含めた今後の補償の在り方でございます。もちろん、風評被害はどこまで広がるのか、そしてどういう部分までを補償の対象にしていくのかということがこれから明らかになっていくと思いますが、お分かりいただきたいのが、やはりまずは原発の問題でいえば、農業者の方々は、とにかく避難をしろと言われた、そして避難をした。もちろん、自分たちの本当に土地を手放したくないけれども、そこから離れなければいけなかった。先ほど申し上げたように、家畜も餌を食べさせなければ死んでいく。そして、畑も手を付けなければ荒れていく。手を入れなければ荒れていく。そういう状況の中で、自分たちの生活、自分たちがとにかく生きるすべをどうにか見付けたいということを考えながら避難をしている状況です。その中で、これからその補償の在り方も含めて、全くいろんな情報が入ってこないということ、その苦しみの中で何も情報がないという、そういう状況はまた二重の苦しみというものを起こしているというふうに思います。ですので、私は、早急に支援の規模やあるいは補償の範囲というものを伝えていただきたいと思います。 鹿野大臣は、いろんな会見等でも、風評被害も含めて補償を考えていきたいということもおっしゃっていただく、そういうことも検討していくということも述べていただいていると思いますが、改めて、農家の支援に対して、この風評被害も含めた形での、どの部分までの補償の範囲をお考えなのか、お伺いできればと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) この原発事故にかかわるところのいわゆる被害を受けておられる人たちに対しての補償というふうな問題は、できるだけ早く行っていかなきゃならないのではないかと、これが基本的な考え方であります。そういう中で、御承知のとおりに、この十一日に審査会も、損害賠償に関するところの審査会も設置されました。そこで、指針、どういうふうなものが対象になっていくのかというふうなことも含めて、指針がそこに盛り込まれていくわけであります。 そういう中で、政府の方におきましても経済被害対応本部というふうなものがこれまた設置されまして、ある程度その中で政府としての考え方もそこで議論をしていくというふうなことでございますので、私自身は、この経済被害対応本部におきまして、風評被害というようなところがどういうものであるかというふうなことはこれから具体的な事例として一つ一つ取り上げられていくものと思いますけれども、少なくとも今回のこの事故によって相当な因果関係というふうに認められるものは補償されるべきであるというふうなことを主張してまいりたい。そして、同時に、審査会に対しましても働きかけをしてまいりたいと。そして、できるだけ不安というふうなもの、不安感が増幅しているところの被害を受けている方々、少しでも安心感を持ってもらうことができるようにしていかなければならない、こういうふうに私どもは考え、そして行動しているところでございます。
○金子恵美君 ありがとうございます。 これから原賠法の中で、原子力損害賠償紛争審査会の中で検討が行われましてこの補償についての方針が決められていくわけですけれども、そこに私は、農水省としてしっかりとした実態、それを示していく、その材料というものを、検討材料というものをお示しいただきたいと思うんです。今おっしゃったような形で、相当な因果関係という部分ですね、そこの部分の定義というのは何なのか、まだ明らかにされていないというふうに私は思います。ですので、そこも含めて、そして、本当にどういう状況が現地で起こっているかということをしっかりとこの審査会の中でお示しいただきたいと思います。 そしてまた、さらには、私はこの審査会の中で方針がスピーディーに出されることを心から願っておりますし、また、もしこれができないのであれば、やはり別な法律が必要なのかという話にもなってきます。そろそろこれ以上待てないという人たちが被災地では多くいらっしゃいます。そのこともどうか頭の中に入れておいていただきたいと思います。 これ以外に、実は、福島県では、風評被害とも言われていますけれども、マスコミに取り上げられました加工用のトマトの契約見送り問題というのもありました。この内容につきましては、大手食品メーカーの二社が福島県内で契約栽培していた加工用トマトについてこの契約を見送るとJA全農福島に伝えたということでございました。 いろいろ聞きましたら、最終的に、いろんなことを理由として言ってきたんですけれども、その理由、全農に御説明、この二社がなさっている内容については、作付けの見送りがあったので、それによって作付けの時期を逸してしまったために今年は契約をしないというような御説明があったというふうにも聞いています。 しかし、もう既にこのような内容の問題がマスコミに取り上げられた時点で、多くの消費者の皆様方は、もしかすると、じゃ、やっぱり福島のトマトは危険なんじゃないかというような印象を持ってしまうわけです。ですので、こういった件についても丁寧な扱いをしていただきたいなというふうに思いますし、是非農水省としてもそのような指導をしていただきたいと思います。 たくさんの質問が残されたままでございますが、私がいただいた時間が終わってしまいました。最後になりますが、どうかどうか被災地の皆様方の思いを感じていただきまして、しっかりとした取組をしていただきたくお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございます。
○熊谷大君 自由民主党の熊谷大でございます。 質問に先立ちまして、被災に遭われた皆様にお見舞いと、犠牲になられた方々に衷心より哀悼の意を表します。また、全国から支援をしていただいている皆様に敬意と感謝を述べさせていただきたいと思います。本当にありがとうございます。 被災地宮城県の出身の国会議員として、四月二日に鹿野農水大臣が被災地入りされたこと、本当に有り難く思います。本当にありがとうございます。ただ、その際、各種関係団体の皆様から、ヒアリングの時間が大体三分ずつぐらいしかなかったということで、非常にもっとお話を聞いてほしかったなという声が届いておりまして、是非、大臣の座右の銘は慎始敬終ということなので、何度も被災地に足を運んでいただいてお話を聞いていただけたらなというふうに思います。 それで、第一番目の質問なんでございますが、大臣のこの津波、大震災に対する認識をお伺いしたいのですが、被災地に入られてどのようにお感じになったでしょうか。簡潔にお答えください。
○国務大臣(鹿野道彦君) 私は、率直に、石巻に参りまして、そしてまた名取地区にお伺いいたしましてこの目で確かめたときに、一言で申し上げますとこんな光景があるのかな、これが私の本当の印象でありました。そのくらい、テレビとかあるいは写真とかでもう大変な被害だなというふうに思っておりましたけれども、しかし現場に行って改めて事態がいかに大きいものであるかというふうなことを感じ取らさせていただいたと、これが率直なる気持ちでございました。
○熊谷大君 ありがとうございます。 私は、前回、内閣委員会でも官房副長官に御質問させていただいたんですけれども、私は是非我が国のトップの方からこの大災害は国難であるとか国家の一大事であるという言葉が聞かれないというのは非常に残念だなというふうに思うんですね。 というのは、私、よく紹介する話なんですけれども、今回、被災地を回っていて、最初、震災直後から回っていたんですけれども、その際ガソリンが手に入らなかったものですから自転車でずっと回っていたんですね。その際、あるおばあちゃんに会って、本当に大臣が言われたような光景について話をしていたんですね。そうしたら、おばあちゃん、これまるで空襲の後みたいだねと、仙台はさきの大戦で仙台空襲という大空襲に遭いましたので空襲の後みたいだねと言ったら、そのおばあちゃんは何と言ったかというと、あんた何言っているの、空襲よりもっとひどいよと言うんですね。それぐらい、至る所、もう爆心地のような風景が広がっている。それは本当に、この認識は大臣も共有していただいているというふうに思っておりますが、是非そのような御理解でいていただけたらなと、またそのような理解を前提にして質問をさせていただきたいというふうに思っております。 その認識に続きまして、農林水産省としてこの災害に対して、午前中も松浦委員や加治屋委員からもあったと思うんですけれども、この災害に対しての農水省としての又は大臣としての目標というものをお聞きしたいなというふうに思っております。 未曽有の災害に遭って、この災害に取り組むための目標は何にされているのかということをお聞かせください。
○国務大臣(鹿野道彦君) まず、目標というふうにおっしゃられましたけれども、一つは、やっぱり緊急にやらなきゃならないというふうなことはもう一刻も早く手だてをしていくということだと思います。それはすなわち、漁業、農業者の方々も、今委員からも申されたような大変な被害でございますので、いまだかつて遭遇したことのないようなそういう被害を受けているわけでありますから、しかしそういう中で、俺、もう一度海に出たいんだと、もう一度、俺、土の中で働きたいんだと、こういうような思いを率直に語られる方がたくさんおられる。そういう人たちに対して、船を出して魚を捕れるようにする、そして一刻も早く農業にいそしんでもらえることができるようにする、そういうようなことの緊急対策をまずやる、これが第一次補正だと思っております。この第一次補正に今全力を尽くしておるところでございます。 次に、御承知のとおりに構想会議が設置されることになりました。そこで今日からいろいろと議論をされていくと思いますけれども、六月をめどにして大まかなプランができ上がると思っております。そういう中で、先ほども申し上げましたけれども、新しい一つの農業の在り方、漁業の在り方というふうなものが復興モデルとして後世にも評価されるような、そういう一つの東日本をつくっていきたい、本当に食料を供給されてこられた水産国としての、また農業国としてのモデル的な地域にしていきたい、そういう復旧復興にしていきたい、こんな思いをいたしているところでございます。
○熊谷大君 大変力強い答弁ありがとうございます。私、ちょっと安心いたしました。 というのは、ともすれば、被災者又は被災された第一次産業従事者を飛び越えて、何やら町づくりが優先したり、農村づくりを優先させたりと、ハード面にとかく復興というと考えられがちなんですけれども、目標としては、是非被災された全ての第一次産業従事者の自尊心又は人間の尊厳の回復のためにやるんだという目標を取っていただいて、そのために生活再建をまずしようと、その生活再建には生産条件として様々なものがあったと、それをどんどん整えて又は元に戻してあげようというふうな心意気又は目標を持っていただけると後々の計画が立てやすくなるかなというふうに思っております。いかがでしょうか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生から御指摘いただいたところは本当に大事なところでございまして、総理大臣からもこの復旧復興に向けて考え方が出されて、その一番目に被災に遭われた方々の考え方というものを尊重することだと、こういうふうに言われたわけであります。まさしくおっしゃられたことを肝に銘じてこれからも取り組んでいきたいと思っています。
○熊谷大君 是非よろしくお願いします。 農業者又は漁業従事者、林家もそうですけれども、自然によって全てを奪われてしまいました。その自然災害によって全てを奪われたというこの状態を人間の手で取り戻していく、そして再建していく、それが大胆にできるのは政治の仕事だというふうに思っておりますので、是非よろしくお願いいたしたいと思います。 それでは、その理解の下に次の質問に移りたいというふうに思っております。 被災地の姿で、先ほど大臣もおっしゃっておったように、特に印象に残るのは、又は顕著なのは、津波によって押し出された災害瓦れきが田畑を覆い尽くしている光景、情景だというふうに思っております。特に沿岸部では大変ひどい、もう途方に暮れるしかないような光景が広がっている状況でございます。 手順としては、農地を農地として回復させるには、まずこの災害瓦れきをどかさないといけないというふうに思っております。しかし、残念ながら遅々として、一か月も過ぎているんですけれども、遅々としてその災害瓦れきの除去、撤去が進まない状況でございます。農業者は一日でも早くこの災害瓦れきの撤去を済ませて、塩水につかった田畑を復活させたいというふうに希望を持っております。 しかし、この災害瓦れきの撤去ですけれども、環境省から、災害廃棄処理事業の特例についてということで、非常に大胆な国庫補助率のかさ上げが行われました。これは非常に大変評価できるんでございますが、しかし、このすばらしい政策が全く現場に周知されていないと。周知されていないどころか、私が聞くところによると、災害瓦れきを撤去しようとすると町のお役人さんに止められるというんですね。なぜかというと、まだ国の方針が決まってないというふうに言われるというんですね。 もう一か月も過ぎているんです。一週間とか二週間のときにそういうふうな方針が決まってないと言われるんだったら分かるんですけれども、一か月過ぎて方針が決まってないからちょっと待ってくれと。まだ車が自分の庭先に刺さったままなんですよね。船が田んぼの上にあるんですよね。あぜ道がまだ全然回復してない。やっぱり船は海の上にあるべきであって、車は道路の上にあるべき、家は宅地の上にあるべきだと思うんですね。その災害瓦れきの撤去が全く進んでいない、又は情報が全く周知されていない、この状況をどのようにお考えか、是非お聞かせください。
○大臣政務官(樋高剛君) 先生におかれましては、今回宮城県ということで大変御熱心にお取組をいただいておりまして、心から敬意と感謝を申し上げる次第であります。私自身、今環境省の災害廃棄物対策特別本部長として現地調査今までに六回行ってまいりまして、農地の状況も自分の目で直接見てきたところでございます。 今般の震災におきましては、地震に伴う津波によりまして、多くの瓦れき、倒壊家屋等が農地の中に流れ着いていると認識をしているわけでありますが、環境省におきましては、特に被害の大きかった宮城、岩手、福島におきまして、それらの地域のまず実情を把握をすることが必要だろうと。もちろん、私自身も現地に行って、ニーズあるいは現状、自分の目で見るばかりでなくてやっぱり現地の人のお話を伺って自分の耳で確認をすると、それをまた東京に持ち帰ってきてその現状解決をすると、行ったり来たりの状況でありますが、現地におきましても災害廃棄物処理対策協議会というのを設立をさせていただきました。 先生の御地元であります宮城県におきましては昨日開催をされたばかりでございまして、これは、参加メンバーは県、あるいは国の出先機関、そして被災を受けられた市町村、あるいはこの瓦れき撤去を行う関係団体様、特に民間の方々でありますけれども、これらが同じテーブルに乗って、同じテーブルの上でその問題を様々みんなで持ち寄って、とにかく速やかに解決をするためには、あるいは瓦れきを一刻も早く撤去をして地域の生活を取り戻すために、あるいは農業を回復させるためにどうしたらいいかということを、それぞれの地域の特性に応じて、あるいは地域の皆様方の知恵あるいは英知を地域においても結集をいただくと。同時に、国の出先機関のメンバーも入っているものですから、その場でスピーディーに答えを出させていただくということなどを行ってきたところでございますけれども、先生がおっしゃいましたまず一点目の財政措置につきまして現地で周知徹底がなされていないということを受け止めさせていただきまして、再度周知徹底をさせていただきたいと、このように思うわけでございます。 また、農地にあるものにつきましても、私自身も先生と同じ問題意識を持ってございます。特に、地域、ふるさとを耕して一生懸命農業に従事してこられた方々の気持ちを考えたときに、やはり一刻も早く農業に復帰をしていただくことが望ましいと、これはもう当然でございまして、そのために様々な瓦れき撤去を今行っているわけでありますが、何せ、どうしても危険を回避するために今避難所のやっぱりそばのところ、つまり居住地近傍からどうも行われているというのが、どうしても順番を付けざるを得ないというのが、これが実情でありまして、先生の御指摘は私自身しっかり受け止めさせていただきまして今後も生かさせていただきたいと思っておりますので、どうぞまた今後も随時お声をいただきたいと、御高説賜ってまいりたいと思っております。 よろしくお願いします。
○熊谷大君 政務官、先日もこのやり取りをさせていただいたと記憶しておりますが、本当に詰まっているんですよね、先が、もうダムのように。もう水が流れたい流れたいと思っているのに、ダムのように行政が阻んでいるという状況、これを何とか解決させるのは政治の力だと、それしかないというふうに思っておりますので、是非協力をしていただきたいというふうに思っております。 あるところ、あるコミュニティーは、農村はコミュニティーが強いものですから、相互扶助でやろうというふうになって瓦れきを実際に持っていったら、これは災害瓦れきのはずなのに産業廃棄物扱いされて、二十万、三十万円のお金を取られたというふうな話もあります。そういった、もう一文なしになった、自分たちの財産が流された、でも何とか頑張りたいんだという気持ちを止めては、また折ってはいけないと思うんですね。それが、災害瓦れきが心の壁になっているような、またはコミュニティーの壁になるようなことでは決していけないと思うので、これは早急に是非対応していただきたいというふうに思っております。よろしくお願いします。 次の質問に移らせていただきます。 次は、先ほど金子委員からもあったと思うんですけれども、一見津波が来ていないような田畑又は田園なんですけれども、それで本当に営農ができるかというふうにいえば、実は排水ポンプなどがかなりの打撃を受けております。先ほども副大臣からのお話でもあったというふうに思っておりますが、まだ数字の把握ができていないということも御答弁されておりました。 これで、水の循環、御存じのとおり、水田には非常に重要な要素でございます。この水田経営に非常に重要な圃場整備、いわゆる農地を回復させるために農地の整備又は圃場整備、そして水を確保していかなければならないというふうに思っておるんですが、これも一刻も早くやらなきゃいけない。なぜかというと、二か月後には梅雨が来るんですよね。梅雨が来るんですけれども、最近の梅雨というのは大雨とかゲリラ豪雨とか、非常に水の行き場に困るような、やり場に困るような大量な水が襲って、又は襲来してきます。排水ができないと、又は水を吸収する土、田畑がないと、非常に洪水の被害、二次被害としての洪水の被害が確実に来てしまうというふうに考えております。これらを応急措置も含めて早急に田園の整備に着手していかないと、次々に自然災害、二次、三次災害が到来するというふうに考えております。 土地も人間も疲れ切っているのが今被災地の状況でございますが、これを、圃場整備、一次補正に対してどれくらいの、早急にやっていかなきゃいけないというふうに考えますが、どれくらいの額又はどれくらいの計画でやろうと考えておられるのか、計画の一端をお聞かせください。
○副大臣(篠原孝君) 田植の時期が近づいてきておりますので、復旧は急がなければならないと思っております。 応急措置ということでございまして、我々は、普通の場合はきちんと査定をして事業を始めるわけですけれども、こういう場合は緊急事態でございますので査定前着工というのを許しております。既にこういったことで東北地区では四十三か所、関東農政局管内では三百五十一か所、事前に査定前着工をいたしております。 熊谷委員御指摘のとおりでございまして、水田もいろんな機能、システマチックにできております。用水路がおかしくなっている、ため池が駄目になっている、農道が駄目になっている、様々でございます。そういった状況にありますので、地域の実情に応じましてきめ細やかに対応していかなければいけないんじゃないかと思っております。 第一次補正予算のことを今検討中でございますけれども、額はまだ確定しておりませんけれども、相当な数百億の単位でこの事業には着手しなければいけないんじゃないかと思っております。
○熊谷大君 しっかりとそこら辺は計画性を持って早急にやっていただければなというふうに思っております。 では、続いてなんですけれども、農業者はこの震災に遭ってから収入がほとんどありませんし、収入のめども立っておりません。しかし、津波の被害に遭っていなくても、地震と度重なるその後の余震の影響で、家屋は半壊していたものが例えば全壊してしまったり、農機具などをしまっていた倉庫も崩されてしまったり、苗を飼育する温熱器や脱穀機とか乾燥機もこれ皆軒並み駄目になってしまった。一農家が行った設備投資だけでも相当な額が被害として挙げられてくるというふうに思っております。 それがほとんどやられてしまったわけでございまして、収入もなければ農機具もないと、精米するための機械も壊れてしまったと。農地だけではない、彼らが失ってしまったもの、それは生産手段ほとんど壊滅的な状態になってしまったというのが現状だというふうに思っております。 それで、ここからが課題というふうになってくると思いますが、平均年齢が六十歳を超える農業従事者に、果たしてこれからどのような解決策を提示していったらいいのかと。津波に押し寄せられて、田畑の塩を取るだけで三年から四年も掛かるというふうに言われております。完全に元の姿に戻るのは十年以上掛かるというふうな目算もされております。 しかも、そのような農地を回復しなければいけない農地は、先ほどもありましたが、六県で約二万ヘクタールを超える規模であります。これは山手線の内回りの四倍なんですよね。十万トンの米が収穫できる面積です。宮城県の仙台市の東部だけで限っても一千八百ヘクタールもあるんですね。これが東京ドーム約三百八十五個分の広さでございます。それが海岸線に沿って、もう行けども行けども風景が変わりなく広がっていくというような状況でございます。 この高齢化した農業者、後継者がいらっしゃる場合でも、どのように生活保障をしていったらいいものなのか。被災された皆さんは、共通して働きたいという意欲はあるんですね。元気も持っています。何か働ける場があれば、又は役に立てる場があればと、意欲も出て生きがいを持ってやりたいというふうに思っている方も多くいらっしゃいます。 この大規模な被害と損失をリカバリーさせるには、やはり農協、例えばですよ、農協が持ち株会社をつくって農地回復をさせるために被災した農業者の皆さんを雇い入れて、瓦れきの撤去から塩害を取り除く作業、防潮林を植え直したり、あぜ道を整備し直したり、排水機場をよみがえらせるといった、そうした作業を国が公的資金を投入しながら給料を出す形で国土を回復させて、被災者の心も農地も戻して回復させていくというシナリオしかないんじゃないかなというふうに思っております。そうしないと、生活困窮者がたくさん生まれてくるというふうに思っております。 そのような青写真なんかは政府は持っているのかという見解をお聞きしたいというふうに思っております。
○大臣政務官(田名部匡代君) まず先に、今先生の方から農協さんたちとの連携どうなんだというお話がありましたので、私の方からその点だけお答えをさせていただきたいと思うんですけれども、今回の東日本大震災の発生後、JAグループの皆さんには本当に力強く御支援をしていただいてまいりました。一つは、食料であるとか水、支援物資を無償で提供していただきました。さらには、燃料の提供もしていただきました。 そして、福島の原発事故に伴う被災農業者の皆さんに関しては、まさに日々の生活にお困りであったところを、独自につなぎ融資という形を取っていただきまして、無利子での資金の提供、また肥料、飼料、そういったものを買う際のその支払期限の延長など、こういった取組をしていただいたところでございます。 今後も農林水産省といたしましても、JAグループの皆さんともしっかりと連携をしながら地域を支援していきたいと、そのように考えております。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生からの御指摘の、今後このような大災害を受けて、引き続いて意欲を持って農業を頑張ろうという人たちに対して収入面でもどういう今後の取組をしていくのかと、こういうふうなことでございます。 これにつきましては、まずは第一段階はやはり復旧というふうな、緊急に災害復旧事業をやっていくというふうなことで、その中には今お話がございました瓦れきの除去とか、あるいはまた用排水路の土砂上げとか除塩とかいうふうな、塩を除くとかという今のお話がありましたけれども、そういう事業がどうしても取り組んでいかなきゃなりませんので、そういう被災農家の方々におきましても、このような措置を講じていく場合に作業員としてそこで働いていただくというふうなことがまず第一の段階ではないかなと思っております。 その次に、いよいよそういう瓦れきが取り除かれて用排水路もだんだんでき上がるというような状況になってきますと、当然今度は土づくりというふうなものもやっていかなきゃなりませんし、また、今度は大きい瓦れきでなしに、いわゆる簡易なというんでしょうか、そういうれきの除去というふうなものもやらなきゃなりませんし、あるいはまた水路、あぜ道というふうなものの補修というふうなものもやっていかなきゃならない。 そういうふうな場合におきましては、経営再開の意欲のある人たちが地域単位で行う、農地の復旧作業を行うというふうなことになった場合には交付金、支援金を交付するというような考え方でございます。そういう交付金というものによって、復旧作業に従事した分量に応じて支給されていくということによって生活面の収入にもつなげていきたい。 そして、次はいよいよ一刻も早く農業に、作付けに取り組んでいただきたい。先生、今十年と言われましたけれども、もっと短い範囲内で農業者が実質的に作付けを行うことができるようにしたい、こういう思いで今おるところでございます。
○熊谷大君 是非、環境省の皆様も農水省と連携してやっていただければなというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(樋高剛君) 環境省といたしましても、農水省さんと緊密な連携を取って、そして一刻も早く農地を取り返す、農業を取り返す、生活を取り返すということで頑張ってまいりたいと思っております。
○熊谷大君 是非よろしくお願いします。 それでは、漁業の方へ質問を移りたいというふうに思います。 先日、松島の磯崎漁港に被害の状況を確認しに行きました。そこは松島湾内東部に点在する七漁港のうちの中心漁港でございまして、カキ、ノリの養殖漁業の拠点港というふうになっております。特にカキは全国的にも有名な特産品でございます。漁港施設の老朽化とカキ処理施設の環境面に配慮するため、新たに人工島が、磯島というんですが、建設が県のバックアップの下に造られておりました。ここでカキの処理場施設があったり、衛生的な施設として新鮮なカキが振る舞われたりしておったんですけれども、その磯崎漁港は今回大分生き残ったんですね。 本当に生き残ったんですが、これは津波、松島というのは昔から歴史的に津波は余り来ない場所だというふうに、島が点在しているものですから、そこが緩衝材になって津波はなかなか上がらないというふうに言われていたところなんですけれども、残念ながら今回の地震でちょっと違うのは、津波の後、余震が非常に強くて大きくて、そして数が多いということなんですね。 私もちょっと驚いたんですけれども、その人工島の港のジョイント部分、結合部分なんかが一番最初のマグニチュード九の地震のときはこんなすき間だったんです。それから度重なる余震でどんどんどんどんそれが幅が開いてきちゃったんですね。本震のときは、そこの漁港を使っていらっしゃる皆さんは、ああ、もううちは大丈夫だからちゃんと漁ができるというふうに思ったらしいんですけれども、度重なる余震の影響がどんどんどんどんボディーブローのように効いてきているのが今の状況なんですね。ここの余震でどんどんどんどん危険な状況になっていく、それなりの補給とか補強又は応急措置というのをしていかなきゃならないんではないかなというふうに思っております。 この磯崎漁港の種ガキの三分の一はおかげさまで生き残りました。これから何とかシーズンに間に合わせるためにはいち早い港の応急処置、カキを作るにはクレーンなんかがあって、それを引き揚げる、カキを引き揚げるための設備なんかもあるんですけれども、それがどんどんどんどん余震で使えなくなってきているということなので、しっかりとした応急措置をしていただきたいなというのが一つ。 もう一点は、しかし、津波の被害は少ないといっても、約二百隻ぐらいあった小型の漁船がやっぱりひどい影響を受けていて、中には沈没してしまったのもある。その中で、沈没した小型船からどんどんどんどん燃油が出てくるんですね。やっぱりカキの養殖場なのできれいな海水が必要なんですが、どんどん海が汚されて、また航路を確保しなければいけないんですけれども、漁港がやっぱり瓦れきで埋まっていると。これも、いち早く瓦れきを除去して沈んだ沈没船を引き揚げてもらわないと、五月の種付け、仮殖には間に合わなくなってしまうんではないかというふうな危機感がございます。 松島はカキと観光が非常に密接につながった場所でございますので、いち早い応急処置なり復旧に対して予算措置又はダイレクトでそして迅速な措置を求めていきたいというふうに思うんですが、見解をお聞きしたいというふうに思っております。
○国務大臣(鹿野道彦君) カキの養殖の話が出されましたけれども、いわゆるこの災害というふうなものの、どうやって養殖業の復興に向けて取り組むかということにつきましては、今回の災害を激甚災害と指定をいたしまして、養殖施設なり、あるいは災害復旧事業の対象としておるところでございますので、これをできるだけ早く取組をしていきたいと思っています。 なお、実は私も、場所は違うんですけれども、石巻のときは、どうしても漁港の航路を確保しなきゃなりませんので、そのためにはこれも瓦れきを取り除かなきゃならない。もう一つ分かりましたことは、沿岸の漁業者の人たちが、見えないものですから、どれだけいろんなものが沈んでいるかということが分からなかったんですけれども、過般、篠原副大臣が石巻に行きましたときに、どうも網も出せないような状況だと。 だから、その沿岸漁業に支障ある瓦れきも一緒に取り除くというふうなことも、今日、環境政務官もおられますけれども、とにかく、災害対策本部長が環境大臣でありますので、私からもこれ、第一次補正の一体的な取組にしてほしいというふうな要望もいたしまして、そういうふうな方向で今取り組んでいただけるということでございますので、早く、見えないものであるだけに、航路を確保するなり、沿岸の漁業者の方々あるいは養殖業者の方々にとにかく支障のないような形で瓦れきを撤去する、そういうふうな形。 それから、漁船において、相当もう漁船が、特に小さい漁船はほとんど壊滅的な状況にありますので、そういう漁船、船を出すことができるような一刻も早いその対策を講じていくべく、緊急な一つの対策に今申し上げたようなことも含めることができるように、今取組をさせていただいているところでございます。
○熊谷大君 是非よろしくお願いします。 生き残ったというところでは、塩竈の魚市場もおかげさまで一部なんですけれども生き残りました。気仙沼又は石巻が壊滅的なダメージを受けている間、塩竈の市場の一部が使えるということで、恐らく気仙沼又は石巻の漁獲高が多かったカツオの漁の、カツオは今度は塩竈が一手に引き受けることになるというふうに思っております。 しかし、残念ながら、先ほどの余震の話なんですけれども、やはり老朽化した市場なので、どんどんどんどん、漏水があったり漏電があったり排水ポンプが使えなかったり、又は冷蔵庫又は製氷機が使えなかったりというところもございますので、是非そういった生き残っている市場又は漁港に応急措置又は補強ということをしっかりとやっていっていただければなというふうに思っております。 その塩竈市場で私が最もきつく言われたということは風評被害なんですね。せっかくこの市場で、生き残った市場があって、魚も揚げることができる、しかし、幾ら揚げてもその風評被害によって買手が付かなければ全く意味がないというふうなことをきつく言われてまいりました。 今回、大変残念だったんですけれども、先日、放射線を帯びた水の海洋投棄が行われました。新聞で読むと、独立行政法人水産総合研究センターの研究主幹は、岩手県沿岸では南に向かって流れる暖流があって、放射性物質が福島第一原発よりも北に流れる可能性は低いというふうなことが出ているんですけれども、でも、海を回遊する魚でございますので、これを海洋投棄したというこの事実でもって非常に風評被害が出てくるのではないかなというふうに思っております。 というのは、塩竈の人たちは最近、三陸塩竈ひがしものということで、メバチマグロをブランド化して近年売り出していた最中でございましたので、そうしたさなか風評被害で売れなくなってしまった又は買手が付かなくなってしまったというと、本当に漁労者の皆様の生活というものは立ち行かなくなってしまうというふうに思っております。 やっぱり私は、この原発問題でそうしたなぜ海洋投棄というものが行われてしまったのか、又は周辺各国にも説明がないままに行われてしまったのかということが非常に疑問でございます。そういった経緯も含めて、その風評被害、先ほども金子委員からもあったんですけれども、風評被害の認定の方法と、これから補償が非常に大きくなってくるというふうに思うんですけれども、そういったことをどのように政府の方では考えているのかということをお聞かせください。
○副大臣(笹木竜三君) 風評被害、どういう判断をするかということをまずお答えしますが、原子力損害賠償法では、原子力事故との相当因果関係、相当な程度に因果関係があるものについては賠償する、そういうふうになっております。ですから、これは全ての損害についてですが、風評被害についても同じような判断でやっていくということです。この補償は一義的には東京電力が行うけれども、その責任を全うできるように政府も万全を期すということです。 文部科学省では、四月十一日に閣議決定を受けて原子力損害賠償紛争審査会を設置をしました。あした金曜日、十五日の夕方ですが、一回目の紛争審査会を開催をします。ここで、どの範囲を損害賠償の範囲としていくかということで、その指針をできる限り早く、可能な限り早く出していく、そういう方針で今おります。
○大臣政務官(中山義活君) ただいま熊谷委員のお話を伺っていまして、本当に事業者が大変な思いをしている。実は私の地元に築地市場がございまして、同じように風評被害で外国へ輸出しているお魚が売れないと、こういうことで私どもに大挙してみんなが参りまして、低レベルとはいえ、なぜ海の中に放射線の入っている、そういう水を流したんだ。もう本当に怒りが極まっているといいますか、本当に私どもも残念な思いをいたしました。 これは恐らく、高レベルの放射線がある水をどこかへためておかなければならない、その場所をつくるために放水をしたというふうに私は伺っておりますが、もっと本当に、漁業者を始め周りの都道府県、それから本当に現場で今仕事をしている人たち、今操業をしている漁業者、こういう方たちになぜしっかりと説明がなかったのか、これはしっかり保安院にも問いただした次第でございます。 もう是非今後はこんなことのないように、何といっても怖いのは風評被害でございまして、外国からは、日本の魚は危ない、築地ではそういうふうに言われたということで、絶対に我々は今後ともこういうことは起こしちゃいけない、その教訓の下にしっかりとした原子力政策をやっていかなきゃいけないというふうに思っております。
○熊谷大君 認定とその手続の方法もしっかりと答弁していただきたかったんですけれども、ちょっと時間がないので。 ただ、宮城県、例えばホヤの生産地なんですけれども、全国の八割の生産を占めています。その多くの割合が韓国へ輸出されております。今韓国は、御承知のとおり、雨が降っただけで小学校を休校させるというような事態でございます。その韓国のような海外に向けて輸出という面では海産物も非常に大きなダメージを受けるのではないかなというふうに思っておりますので、是非そうした風評被害に対する対策もしっかりとやっていただきたいというふうにお願いを申し上げまして、私からの質問を終わります。 ありがとうございました。
○野村哲郎君 自由民主党の野村哲郎でございます。 先ほど来、金子委員、そしてまた私ども自民党の熊谷委員、それぞれ福島、宮城で実際、被災地からの委員のメンバーでございますが、大変切実な、そしてしかも臨場感あふれる質問であったわけでありますが、しかし一方、農水省におかれても、鹿野大臣が二回も現地にお入りになった、あるいは田名部政務官も岩手そしてまた青森にお入りになったということも聞いておりまして、そういう意味では皆さん方に大変御苦労いただいているということは私どもは本当に受け止めることができました。また、先ほど、副大臣の方からは午前中、食料の確保という視点から毎日百五十万食をきちっと農水省は確保しながら被災地に供給したというお話もお伺いしまして、皆さん方の大変な御努力、御尽力に心からのまずは敬意を表させていただきたいと存じます。 ところで、今回のこの災害の復興におきましては我が国の底力が試される、私はそういうふうに思います。もちろん、政治家や行政はもちろんでありますけれども、国民が一体的にこれは取り組んでいかなければならないことで、我々自らの立場でやるべきこと、あるいはまたできることをしっかりとやっていくことで必ず復興はできるというふうに確信をいたしております。私も、与野党の立場を超えて、被災地の農林水産業の復興再生のために、そして生産者の皆様に明日への希望を持っていただきたいとの思いでただいまから質問をさせていただきたいと思います。 大臣は、今朝の午前中の質疑の中でも、あるいはまた先ほどの私どもの同僚の中からも、大臣がこれからの復旧復興に懸ける決意をお伺いをいたしました。中身的にはダブるのでありますが、私はもう少し、大臣がこれからの後世に、本当にすばらしい漁業あるいは農業をモデルとして後世の皆さんから評価されるような、そういうものをつくっていきたいんだ、そういうものを復興させていきたいんだということをお述べになりました。どうもまだイメージとして、イメージとしてどういったような復興をお考えになっているのか、もう少し具体的に教えていただければ分かりやすいんだと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今まで、この被災を受けられた地域、特に水産業におきましては、言わば北海道から千葉までの地域においては、まさしく日本の国の水産国として誇り得る水産物を提供してくださったと、供給してくださったと。いわゆる五割の産出額がその地域で供給していただいたということでありますから、我が国を代表する供給地でもあったわけでございますが、一面、御承知のとおりに、そういう中で現実を見ますと、復旧前におきましては、やはり漁業に取り組まれる方々も高齢化、そして漁船も非常に更新期を迎えるというような状況の中で古い漁船と、このようなことから、実は我が国も、世界に冠たる水産国だと言いながらも、だんだんだんだんその実情は、他の国々からまさしく追い付かれ追い越されるというような状況にあったと。そういう中で、当然若い人たちもなかなか漁業に、じゃ、取り組むか、やってみるかというふうな気持ちが薄れてきつつあったと。そういうような状況の中で今回の大災害と、こういうことであります。 そうしますと、少なくともこれから我が日本の国がどのような災害に遭ったとしても、この冠たる水産国であるというふうなことだけはこれからも次の世代に引き継いでいかなきゃならない、そういうふうなことになるわけであります。そうしますと、当然若い人たちも、よし、漁業をやってみたいというような魅力ある地域づくりをしていかなきゃならない。そういうことが一つだと思うんです。そしてまた、新しい近代的なやっぱり漁船というふうなものも確保していかなきゃならない。 そうしますと、いろんな、そういう意味ではやり方があると思うんであります。そのやり方というのは、当然そういう中で、自分自身がもう一度船を持ってやっていきたいというふうな人もおりますし、また、協業化によってみんなで一緒にやっていこうというようなこともあるかもしれません。そういう意味で、私どもはメニューを出していきたいと。漁業をやりたいという人たちにはメニューを出して、そしてその取組を漁業者の人に選択してもらうと、こういうようなことも考えておるところでございます。 また、農業におきましては、特に名取地区というのは、先ほど熊谷先生からも御質問ありましたけれども、宮城県を代表するところの穀倉地帯でもあったわけでありまして、イチゴなども作られておりました。そういう地域がまさしく全壊というような状況でありますけれども、しかし何とか瓦れきを撤去して、除塩をして、また新しい一つの農業地に持っていこうというような意欲にも燃えておるわけでございますから、県当局なり市町村というふうなところの意向もございますけれども、私どもとしては、この際思い切って大区画化をしていきたい、生産性の向上を図る大区画化をしていきたい、こういうようなことも頭の中に描きながら、まさしく新しい人たちが、若い人たちが漁業なり農業に、よし、参入してみようかというふうに思っていただけるような、復興モデルと申し上げましたけれども、次の世代に対してを意識して、この復旧復興と新しい農業、漁業なりというふうなものを考えていきたいと、こんなふうに考えておるところでございます。
○野村哲郎君 今の大臣のお話で、大変明るい将来が、未来が見えてくるのではないかなという程度までは分かるんですが、ただやっぱり、これから、今それこそ被災者の皆さん方、漁民の皆さん方、あるいは農家もそうでありますが、大変打ちひしがれている中で、具体的な絵が出てこないと、今大臣がおっしゃったように若い人たちが魅力を感じる、あるいは新しい新規の参入の皆さん方もできるようなというお話であったんですけれども、私は、それだけで今の被災者の皆さん方が奮い立って、もう一回やろうか、あるいは新しい人たちが、我々も、じゃ、農業をやろう、漁業をやろうという気持ちになってくれるのか、ちょっとまだそこまでは私は受け止められないというふうに思うんですね。 これは、一つは激甚法の話が先ほどもありましたけれども、激甚法でやっぱりやれるスキームというのはもう限度があるというふうに思います。これは私どもも今御提案をして、あるいはまた今後も提案をしていきたいと思っているんですけれども、もう新しい法律を作って、今大臣がおっしゃったようなことを法律できちっと担保して、そしてこういう漁業あるいは農業をやるんだよというのをやはり示す必要があるんじゃないかと。それは法律の世界でありますから、その前にもう少し、例えば三百何か所の漁港がやられているわけで、これを激甚法で遅々やっていたってなかなかこれは進まないというふうに思うんですね。 ですから、魚の場合で特に申し上げますと、魚は捕るためには船も要ります。船も二万隻から一万八千隻やられているという話も聞いておりますし、あるいは、先ほどの話じゃありませんが、魚の市場も必要であります。そしてまた、加工施設も必要でありますが、全て失っておるわけです。 ですから、まずはそういうものをパッケージできちっとやらないと、激甚災害法でやるとなりますと、本当に私は、これは何年掛かってもこの復興というのはできないというふうに思うんですね。 ですから、今申し上げました、全てのものをパッケージにして何かこう拠点づくりをしていかないと、我が国というよりも国の方向性、筋道が見えてこないのではないかと。そのためにはやはりマスタープランを作ってもらわなきゃいかぬ。マスタープランを作って、そしてまずはここからやっていきますよ、そして後に残されたのはこういう形でというやり方をしていかないと、全て一律的にやるような仕組みというのは、これは私は不可能だろうと、しかも時間が物すごく掛かるんだろうというふうに思います。 ですから、そういうまずはマスタープランを是非作って、そしてその中で拠点になるところをパッケージで作り直していく、再構築していく、そういうお考えがあるかどうか、お伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 非常に大事な御指摘をいただきました。 私どもとしては、まず緊急的に、漁業者の人たちが、船を出したいというふうな人たち、出せるようにしたい。特に、そのためには、まず市場も、それから冷蔵庫も、それからそこに存在しておった卸売業者の人たちも、全部もう、全てもうなくなってしまったような状況にあるわけでございますので、そこで緊急的には、まず港に船が入れるように航路を確保すると、そして荷揚げができるようにする。荷揚げされた場合に取引がされるようにもう緊急的な市場、そして冷蔵庫、こういうようなものさえあれば何とか俺たちは魚捕りできるんだよと、こういうようなお話もございますので、このような緊急的な措置は第一次補正にというふうなことで盛り込みたいと思っております。そして、一刻も早く魚捕りに行きたいんだというふうな人たちが行けるような体制をつくると。 次が先生言われたところだと思います。すなわち、構想会議というふうなものが設置されました。そこで総理から、第一には地域住民の要望を尊重する、第二には全国民の英知を結集する、そして第三には未来を先取りする未来志向型で行くんだ、こういうような基本的な考え方が示されたわけでありますけれども、もちろんメンバーの方々を中心としてこれからの構想というふうなものが描かれると思いますけれども、私どもは当然、自民党さんからも公明党さんからも他の政党からも、民主党だけでなしにいろんな要請、要望もいただいております。 そういう英知というものを結集するというようなことの中で、我々もそういう考え方をしっかりと受け止めさせていただいて、そして農林水産省としてどういう一つのこれからの復興モデルをつくっていくかというふうなことを、できるだけその構想の考え方が出される時期までに積極的に働きもしていって、そしてこのいわゆるプランが、構想ができた段階で、法律を作らなきゃならないというふうな場合は法律、改正をしなきゃならぬ場合は改正というような形で、財政的な支援とリンクした形で私どもは取り組んでいきたい。そういう意味では、マスタープランを作るということは非常に重要な課題であると思っております。
○野村哲郎君 先ほど来、復興構想会議の話も出ているんですけれども、率直に言って私ども余り期待していないんです。むしろ、実務の皆さん方が入っていない、役人の人たちも入っていない、学者だけがただ語りっぱなしになるような気がしてならないんです。ですから、そこにきちっと骨を入れ身を入れるためには、やっぱり農水省が表に出てこないと私はこれは絵にかいたもち、絵空事になってしまうと、そういう思いがしてなりません。 ですから、そのことはこの構想会議に任せるんじゃなくて、むしろ農水省がどんどん提案をしていく。これは、先ほどおっしゃいましたように、各党とも私どもは役所の方にも、あるいは政府の方にもこの我々の提言を出してありますので、是非ともそういったものを参考にしていただきながら、是非農水省でこれはやっぱり水産業と農林漁業は守るんだという思いで是非とも表に出ていただきたいというふうに是非これは大臣にお願いを申し上げたいと思います。 そこで、先ほど来お話がありますように、まずは、じゃ何をやればいいのかということから、当面する緊急的な対策。 先般も、三県の漁連の会長さんがお見えになりました。そのときにお話を伺うと、やはり皆さん方は、おかに上がったかっぱはかっぱだからな、何にも手も足も出ないとおっしゃるんですよ。それは何かというふうにお聞きしますと、まず先ほど航路が確保できない、船が入れない、あるいは漁に行こうにも船がない、これでは私どもはやっぱりおかに上がったかっぱなんですよという非常に寂しいお話をお伺いをいたしました。 ですから、まずこの二点についてお伺いしたいんです。 まずは、港を、先ほど来陸の話は、瓦れきの話は出ました。海の中はなかなか目視できませんので、どの程度の瓦れきがあるのかというのも分かりません。多分、想像するに、あれだけの大津波ですから、当然船も引き込まれている、車もある、住宅もあるんだろうと。いろんなものが、陸と同じぐらいの瓦れきが私は港やあるいは漁港には全てあるんだろうと思うんです。ただ、それが目視できないだけにどの程度かというのは分からないし、まずはその調査から始めていただかなきゃならぬと思うんですが、やはりこの瓦れきの撤去を早くしてもらわなきゃいけない。 先ほども私どもの同僚議員から、熊谷議員の方から陸の話が出ましたけれども、まだ遅々として進んでいない。海の方は全く手をほとんど付けていないという、あるいは、ある県によっては、まだ国の方針が決まらないんで、まだゴーサインが出ていないんだという話も聞いております。これでは漁に行こうにも行けません。ですから、この瓦れきの撤去について、いつごろから調査を始め、もう始まっておるかもしれませんよ、じゃいつごろこの瓦れきを撤去するんだというのをやはり漁師の皆さん方、漁民の皆さん方に早く教えてあげないと、本当に私は不信感が出てくるんだろうというふうに思うんです。 ですから、もし分かっていれば、ある程度のスケジュール感、いや、今月の半ばごろからはもう撤去に入りますよとか、あるいはまた来月には大体こうなりますよというものが、分かるのかどうかは分かりませんが、もう少し丁寧に皆さん方にも説明する必要があるのではないか。そのことが踏みとどまれる、もう萎えてしまうような気持ちが本当に踏みとどまれるというふうに思うんですね。ですから、もしそのスケジュール感があったならば教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(田名部匡代君) 先生の御指摘のとおり、漁業者の皆さん、早く海に出たいという思いを持っておられることは私も認識をしております。 それで、現在、漁港の泊地や航路に関しては、災害復旧事業によって瓦れきの撤去が可能なわけでありますけれども、通常、この災害復旧によっての撤去であれば、査定を行ってその工事に入るわけですけれども、今回の災害においては、漁港の利用上、特に急いで緊急に対応をしていかなければいけないという、その被害については査定前着工できる応急工事をフルに活用して、今瓦れきの撤去に鋭意取り組んでいるところでありますし、今着工した漁港数というのは二十九あります。さらに、今後、着工準備中の漁港、これを合わせますと六十三漁港で瓦れきの撤去が始まるわけであります。 速やかに着工できるようにしつつ、ただ、一方で、車に乗ったまま流された、本当に悲しいことでありますけれども、そういう被害があったことを踏まえ、丁寧な作業が必要になってくる場合もあろうかと、そのように考えております。
○野村哲郎君 今、政務官の方から数字的なことも、六十三漁港を近々にやるんだというお話がありました。ただ、三百を超える漁港ですから、そうしますとまだ二割ぐらいだろう、着工していくのは二割ぐらいだなという今数字だったと思いますけれども、これは早くやってあげないと本当に先ほど来申し上げますように海に出られない。 それからもう一つ、皆さん方が非常に困っておられるというよりも、まだ方針が、国の方針が決まっていないのが一つあります。それは、この瓦れき撤去は誰がやるんだ、誰が財政負担をするんだと。 実は昨日の河北新報で、阿久津内閣府の政務官が、これは陸上と同じスキームでする方向で検討をしていると。ということは、市町村の負担はゼロなんだということを意味していると思うんですが、そのことは農水省自体、同じ認識でいいんですか。
○大臣政務官(田名部匡代君) これまでのこの瓦れきの撤去についての少し経緯を簡単にお話をさせていただきますと、災害廃棄物の処理に関する会議の中で、関係省庁で連携を取って瓦れきの円滑な処理に当たっていくということが決まり、農地なども含め、環境省の災害廃棄物処理事業によることが基本であるということが決められました。一方、漁港関係等の災害復旧事業により、漁港の復旧と一体的に瓦れきの処理を行うことも可能であるということになっております。 漁港のこの瓦れきの撤去でありますけれど、先ほど申し上げましたように、災害復旧事業で行いまして、今回、激甚災害の適用によりましておおむね八割から九割程度国庫負担が適用される、さらに残りの地方負担分については、その大部分に地方財政措置が講じられるところでありますが、しかし今回の震災被害の深刻さに鑑み、地元の負担の更なる軽減について鋭意検討をしているところであります。 最後に一つ、先ほどの質問に関連して追加で答弁をさせていただきたいんですが、瓦れきの撤去と併せて海底の瓦れきについての調査も、ダイバーやソナー、音波での調査なども含めて今行っているところでありますことを付け加えさせていただきます。
○野村哲郎君 今、田名部政務官、御答弁いただきましたけど、やっぱり三県の自治体の皆さん方は、国が全部やるんだということを望んでおられるんです。だから私は、激甚災害法でのスキームじゃとてもじゃないけどこの災害は乗り切れないと思うんです。ですから、国が全部やりますと、陸上と一緒です、阿久津さんの方がずっと皆さん方より一歩も二歩も踏み込んだ答弁をされているんですよ。だから、これは陸上と同じスキームで、全てを国が負担しますよ、市町村の負担はありませんよということを言わないと、それでちゅうちょしているやはり首長さん方もおられるということだけは是非お分かりいただかないと、なかなか一斉に進んでいかないというふうに思います。 時間がありませんので次に入りますが、もう一つは、やはり、先ほどのおかに上がったかっぱじゃありませんが、船がないんです。船がありません。もうひどいところでは九五%の船がやられたというところもあります。ですから、漁に行きたくても船がない。 そこで、私ども自民党として御提案申し上げておりますのが、全国の遊休船、あるいは係留されている船、全部これを漁連でも使って調べていただいて、遊んでいる船が、中古船があったら全部これを三陸に持ってくるぐらいの、そのぐらいのことをやっていかないと、新造船を造るといったって、新船を造るといったって時間が掛かります。金も掛かります。ですから、まずは私は、全国の港にそういう係留されている船を是非とも国が買い上げて、そして無償リースするぐらいの思い切ったことをやっていかなければ、漁業者の皆さん方は本当に、漁に出られる、あるいは出られないんだという不安感があると思うんです。 そういう、私の今申し上げた、あるいは自民党が今提案しております中古船の確保についてどうお考えか、御答弁いただきたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) 野村委員の御提案でございますが、非常にごもっともな、いいアイデアではないかと思っております。 我々は、先ほど申し上げましたように、食料の確保等についてはいち早く手を打ったつもりでございますけれども、正直申し上げまして、漁船が壊滅的な打撃を受けているというのをテレビ等でよく見ておりました。早く手を打つべきだったと思いますけれども、提案を受けまして、四月五日に全漁連の方から各県漁連に対して遊休漁船が、中古漁船がどのぐらいあるかという照会をいたしております。 これは、農業の場合と比べてはなんなんですが、除塩に三年ぐらいは掛かると、あるいはもっとかもしれないということを言われております。それに対しまして、大臣が力説されておられましたとおりでございまして、海に魚がいるわけです。ですから、漁船があって、港があって、製氷施設、冷凍施設があれば、それで活気が付くわけです、元気が出るわけです。それでもって再生ののろしを上げることができるわけでございますから、この道筋はきちんと立てたらいいんじゃないかと思っております。 その漁船の手当てでございますけれども、野村委員御指摘のとおり、新しい船造っていたんでは、造船所も近くにないわけでございますから、いつまで待っていても足らないということは明らかでございます。ですから、鹿児島県の漁船、余っている漁船、まあもっと近くの青森県の漁船の方が近くていいのかもしれません。こういったことで取りあえず手当てをして、一刻も早く漁業を再開していただきたいと思っております。
○野村哲郎君 今、副大臣から御答弁いただきましたように、私どもはもう既にそれぞれ出身県の漁連に話をして、あるいは全漁連ももうそのように動いております。まずはどの程度の船が要るのかというまず調査からでございますので、今その段階だと思います。私も地元の鹿児島県の幾ら船が要るかということも漁連の方に調査をお願いをしておりますが、是非それをまず第一段階やる。 それから次が、今度は新船の建造でありますよね。私は非常に水産庁、いい事業をしてもらっていると思うんです。もうかる漁業創設事業でございますけれども、これはなかなか厳しい要件が付されております。これを、まず一つは予算を本当に取ってください。取ってくださいというよりも一緒にやります。これはもう補正予算でこの事業を拡大する、予算を取って。 そして、船をじゃんじゃん造って、そして新船を増設をしていくということをやっていかないと、もう既に岩手県漁協は百何十隻一括注文をいたしましたとか、それぞれ船がないから、造船所も大変なんで、やられているところもありますので。そうしますと、何かみんな気の利いたところだけが早く船を造ってしまうということにもならないように、やはりここはそれぞれ岩手、宮城、福島あるわけですから、一県だけがよかったという話では、これは漁業者の皆さん方に申し訳ない話でありますので、これはこの事業を使って、この事業を使って、もうかる漁業創設事業でどうしてもこれを、船を確保していただきたいんです。 もうサンマなんかは、百トン以上が百隻ぐらいあったものが三十隻ぐらいに減っているという話ですから、もう秋のサンマが本当に口に入るのかなという思いがしてなりません。ですから、早くやっぱり食の安定供給のためにも国の方でどうしても、これは事業として今までもやってこられているわけですから、これを拡大する。 そして、リース期間も三年をもう少し延ばして、漁業者が本当にやれるというところまで、何年かは分かりません、三年じゃ短過ぎると思いますので、是非ともその辺の検討も一緒にして、予算とこの要件を緩和して、そして期間も長く、そういうことを是非とも、これは既存事業でありますので、これを充実、拡充をしていただきたいというふうに思います。 時間がありませんので最後になりますが、もう一つは、漁業者の皆さん方、特に今日は漁業に限って私は質問いたしておりますが、農業も一緒でありますけれども、全てを失いました。船も失い、家も失いました。そして、この方々はやはり船を手に入れるために資金を借りられております。あるいは漁協あるいは信漁連、あるいは農協にしても、そういう船やあるいは土地を担保にしながら金を貸しているわけですけれども、今度また新しくやるとしたならば、農業機械も買わなきゃいけない、船もまた確保しなけりゃならない。もうゼロからのスタートじゃなくてマイナスからのスタートになっちゃうんですね。ですから、この重荷をどうにかして国が、国難でありますので、是非ともこれを軽くする。もう率直に言いますと、債務の免除をしてあげる、このことを是非国で考えていただかないと、二度と立ち上がれないというふうに思いますよ。 ですから、新規参入者は、それは新しく金を借りるからまだいいんです。ただ、今までの漁業者なり農業者で今からもやろうという人たちが、重荷を背負いながら、また借金に借金を重ねていくような経営は私は成り立っていかないというふうに思いますが、どうお考えですか。
○副大臣(篠原孝君) 債務の前にちょっとお答えさせていただきますと、野村委員の御指摘の中古漁船の支援策でございますが、これは是非考えてまいりたいと思います。 それから、二番目ですけれども、もうかる漁業の事業でございますけれども、これは既存の事業を充実させたらどうかということでございますが、それも検討してまいりたいと思います。 しかし、委員御指摘のとおり、やっぱりちょっと違う災害ですので、もっと新たなスキームというのは私は絶対必要なんじゃないかと思っております。初期投資、大変に掛かってしまいますので、そういったことがなくて済むようにと。リースの期間三年というのは仕組みがあるわけですが、こういったことをもっと拡充した仕組みを考えられないか、今検討中でございます。 それから、債務についてでございますけれども、元々借金をして大きな船を買っておられる方が多いということは伺っております。ですから、震災前から持っております債務の返済がまず先だということ。ですから、漁業信用基金協会が金融機関に代位弁済するための経費を国が助成することをもう決定しております、今検討中でございます。 それから、新たな漁船建造資金につきましては、無担保、無保証で融資を受けることができるよう特別の債務保証を行うことも検討しているところでございます。ゼロからのスタートじゃなくてマイナスからのスタートということを考慮いたしまして、今までにないバックアップの政策を検討してまいりたいと思っております。
○野村哲郎君 今、副大臣の御答弁で、最後の部分でありますが、確かに今回の皆さん方提示されております補正予算の中身を見ていきますと、保証保険機関の代位弁済経費を助成するということで百四十億程度計上してあるようでありますけれども、これは制度資金ですから、これは保証基金協会に保証を、債務保証をしているわけでありますが、しかし皆さん、農家もそう、漁業者もそうなんですが、いわゆる民間の金融機関から、それを担保にして、船や農地や宅地を担保にしていわゆるプロパー資金の借入れをされている方も非常に多いんですよ。じゃ、この部分はどうするんですかと。 制度資金は、保証基金協会に皆さん方が代位弁済された分は国が真水を打つ、それはそれでいいです。だけども、まだ残っているのはいわゆるプロパー資金の借入れの分ですよ。もうこの分の方が私は大きいと思うんです。漁業の場合は制度資金を借りる率が高いのか分かりませんが、農業者の場合は少なくとも制度資金を借りているよりも、農協の、あるいはまた漁業者も信漁連の借入れの方が、プロパー資金の方が多いと思うんです。ですから、これをどうするかというのは非常に大きな問題ですから、もう時間がありません、国で買い取ってください、債権を買い取ってください。これは今まで事例がない話じゃありません。 是非ともこのことを、大臣も今日はおられますので、ゼロからのスタートじゃなくてマイナスからのスタートでは絶対に復興はできないと、これだけを是非とも大臣、よろしくお願い申し上げます。 以上で終わります。 ─────────────
○委員長(主濱了君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、熊谷大君が委員を辞任され、その補欠として長谷川岳君が選任されました。 ─────────────
○委員長(主濱了君) 質疑を続けます。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 東日本大震災も発生後一か月を過ぎたわけでありますけれども、被災されました皆様に改めてお見舞いを申し上げるとともに、お亡くなりになった方々に心より御冥福をお祈り申し上げたいと思います。また、被災地の支援を行っている方々、そしてまた復旧復興に向けて御尽力されておられる多くの皆様に心より敬意を表したいと思います。 さて、それでは質問に入らせていただきます。 まず最初に、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う農林水産物の出荷制限、そして摂取制限並びに農作物の作付け制限について、また出荷自粛や漁船の操業自粛等について質問をさせていただきたいと思います。 最初に、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う農林水産物の出荷制限や摂取制限の状況及び出荷自粛や漁船の操業自粛の状況について農林水産省にお伺いするとともに、それらに対する万全な補償についての検討状況について、鹿野農林水産大臣並びに原子力発電所事故の損害賠償を所管する文部科学省に伺いたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) 現状でございますけれども、野菜につきましては、福島県、茨城県、栃木県、千葉県の市町村に対しましてホウレンソウなどの野菜につきまして出荷制限、指示されております。福島県に対しましては摂取制限も指示されております。それから、群馬県はかつてホウレンソウ、カキナについて出荷制限されておったんですが、四月八日に指示が解除されております。それから、原乳につきましては、現在、会津地域を除く福島県に出荷制限が指示されております。会津地域につきましては四月八日、それから茨城県につきましては四月十日、出荷制限の指示が解除されております。 それから、キノコでございますけれども、シイタケにつきまして、現在福島県の十六市町村について露地栽培の原木シイタケの出荷制限が指示されておりまして、このうち一村については摂取制限も指示されているところでございます。
○国務大臣(鹿野道彦君) このようないわゆる原発事故によるところの損害につきましては、事故とのかかわり、相当な因果関係があると認められるものにつきましては、原子力の損害賠償法に基づきまして適切なる賠償が行われるということでございますけれども、その中におきまして損害賠償紛争審査会というふうなものが設置されました。そこでいわゆる基本的な考え方、指針が策定されるわけでありますけれども、今日の状況というふうなものを鑑みて、出荷制限なりあるいは出荷自粛なり、あるいは風評被害も含めて大変な被害を受けておる方々に対しましても、適切に速やかに補償が受けられるよう強く働きかけてまいりたいと思っております。 なお、政府におきましても、原子力発電事故による経済被害対応本部というふうなものが設置されました。ここでこの補償等々の問題につきまして取り組んでいくということでございますので、農業者、漁業者の被害を受けている方々の立場に立って私も早急に被害対応がなされるように主張してまいりたいと思っております。
○政府参考人(田中敏君) 今回の原子力発電所の事故により生じる損害につきましては、今回の事故との相当因果関係が認められるものについては、ただいま大臣の方からも言及いただきましたけれども、原子力損害の賠償に関する法律に基づきまして損害に対し適切な賠償が行われることになっております。先生御指摘の農林水産物の出荷制限等に対する損害につきましても、この考え方に照らして判断されるものと考えてございます。 文部科学省におきましては、四月十一日付けで原子力損害賠償紛争審査会を設置をしてございます。明日十五日には第一回を開催をする予定となってございます。 今後、できる限り早急に原子力損害の範囲の判定等の指針を策定することとしてございまして、今回の事故における相当因果関係の考え方というのは、この指針に沿って判断されることになるというふうに考えているところでございます。
○渡辺孝男君 先ほどの答弁で出荷自粛と漁船の操業自粛の状況についてもお伺いをしていたんですが、これはどんな状況でありますでしょうか。
○副大臣(篠原孝君) まず、魚の方でございますけれども、コウナゴの摂取制限、出荷制限については取りざたされておりますけれども、今のところまだ決めてはおりません。間もなく原子力災害対策本部の方から発表される予定になっております。 それから、自粛についてでございますけれども、済みません、答弁を先ほどいたしませんで、三月二十四日に栃木県が実施した検査によりまして、シュンギク二件で暫定規制値を超える結果が出てしまいました。で、二十一日後の二十五日、栃木県は県全域に対してシュンギクの出荷の自粛を求め、現在継続中でございます。 ですけれども、これでは良くないということで、原子力対策本部からは栃木県に対しまして、放射性物質の影響の広がりをちゃんと把握するために検査をもっとするようにということを言っております。で、十三日に検査をいたしました。その検査結果は今日十四日の夕方に判明いたします。それを踏まえまして、暫定規制値を超えた地点はどれだけあるかと、どの地域かということ、出荷規制の要否を、こういったものを見まして、後に、後にというのは一日か二日掛かると思いますけれども、発表する予定でございます。
○渡辺孝男君 今、出荷制限とか摂取制限以外にも、出荷自粛をしている、あるいは漁船の操業の自粛をしているところがあるわけなんですが、これは文部科学省にお伺いしますが、こういう出荷自粛や漁船の操業自粛等も、これ相当因果関係があるというふうに私は考えるんですが、こういうものも賠償に当然ながらなると思うんですが、この点はいかがでしょうか。
○政府参考人(田中敏君) 先生御指摘の点につきましては先ほど申し上げたとおりでございますけれども、相当因果関係、平たく申し上げますと、因果関係が現実のものとしてどうとらえられるかどうかということに照らして判断をされるというふうに考えているところでございます。その考え方は原子力損害賠償紛争審査会においていろいろ議論をされるというふうに考えているところでございます。
○渡辺孝男君 今のお答えですと、まだそこは確定していないということなんですか。
○政府参考人(田中敏君) 基本的には、風評被害と言われるもの、あるいは今先生がおっしゃったようなものにつきましても、若干繰り返して恐縮でございますけれども、相当因果関係が認められるか否かというようなことで個別的には判断がされるということであろうというふうに考えているところでございます。
○渡辺孝男君 出荷自粛とか漁船の操業の自粛をしているようなところは、やはり原子力発電所の事故に関係してやっているわけですから、ここは当然賠償してもらわなきゃいけないというのが、これは現場の声であるし、また私もそのように思いますので、そこはしっかり賠償していただきたいと、そのように思います。強く主張をしておきたいと思います。 次に、水田土壌の調査結果等を踏まえた稲の作付け制限の指示決定についてでありますけれども、まず、四月八日に原子力災害対策本部長名で稲の作付け制限に関する考え方が示されましたが、水田土壌の調査結果等を踏まえた稲の作付け制限の指示決定について、鹿野農林水産大臣に検討状況をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生申されたとおりに、四月八日におきまして稲の作付けにつきまして考え方が出されたわけでございますけれども、福島県が十二日の日に、比較的濃度が高い、放射性物質の濃度が高い七市町村につきまして行った詳細な調査の結果を公表するとともに、今後関係市町村とよく相談して国と調整するという、こういう方針が明らかになりました。 そこで今、福島県と国、政府との間で調整をいたしておりまして、県とも協議を進めているところでございます。県としての考え方というふうなものが出された段階におきまして、よく聞いた上でできるだけ早く決定をしていかなきゃならないと、こういうふうに思っておるところでございます。
○渡辺孝男君 作付け制限を課した場合の万全な補償を求める、これは当然、農業者からそういう補償を求める声は当然ながら上がるし、私もそのとおりだと思っております。その検討状況ですね、どのぐらいの賠償が受けられるのか。この点に関しまして文部科学省にお伺いをしたいんですが、その場合に、やはり今回、緊急避難の準備区域、これがもしかすると作付け制限から外れる、あるいは含まれることになると思うんですが、この準備区域についても作付け制限、私は作付け制限の対象地域にしてもらいたいと思うんですが、作付け制限になった場合、あるいはその後で、今はならなくても将来なる可能性もあるわけでありまして、こういう賠償というものはしっかりやってもらいたいと思うんですが。 まず、前半のところについては文部科学省、そして緊急時避難準備区域の作付け制限の考え方について、もし今の方向が決まっておれば農林水産大臣にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(田中敏君) 原子力損害賠償の考え方につきましては先ほど申し上げたとおりでございます。事故との相当因果関係というところがどうであるのかということであろうと思います。 具体的には、原子力損害賠償法が適用された例というのは、ジェー・シー・オーの事故というのが一件ございます。一件だけではございますけれども、そのときには営業損害というようなものについても議論がなされておりまして、その営業損害の中に、今おっしゃったような稲、農作物についての損害の状況というようなことについても十分な議論が行われているというふうに考えてございます。 賠償につきましては、政府全体として被害者の方々が適切な補償ということが受けられるように万全を文部科学省としても期してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、渡辺先生からの御指摘の件につきましては、原子力災害対策本部におきまして決定された稲の作付に関する考え方におきましては、稲の作付け制限を行う場合は適切な補償が行われるよう万全を期すこととするということで発表があったわけでございます。そのようなことからいたしまして、補償対象となる損害の考え方というものは、これからも審査会におきまして指針としてきちっと整理されていくものと考えております。
○渡辺孝男君 稲の作付けの制限指示の地域以外でも、作付け制限にならなければ、稲、田植したり、収穫に向けて努力をするわけでありますけれども、稲の収穫後に食品衛生上の暫定規制値を超えて出荷できなくなってしまった、そういう場合には当然ながら賠償の対象になると、そのように思っておるわけですが、その場合、最初から作付け制限がされておるところと、作付け制限が当初はされなくて、そして後で米を作ってみたらばやはり食品衛生上の暫定基準値になってしまって出荷できないといった場合では、やはり賠償の額等が違うと思うんですね。努力して作付けして、いろいろ肥料をやったり様々な労作をしてその後で駄目になったら、これは当然ながら賠償は多くなると、私は単純に一般的にはそう考えられると思うんですが、この辺の比較といいますか、最初から作付け制限が課されたところと、後になってやはり食品衛生上その米が売れなくなった、処分しなきゃならないといった場合の補償等、この辺についての考え方を農林水産大臣並びに文部科学省にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 補償というふうなものにつきましては、作付け、出荷等の制限で実際に生産農家に発生する損害が償われることが基本だと、こういうふうなことだと思っております。そういう意味で、作付けが制限された場合と作付けしたものの出荷が制限された場合、これでは補償されるべき水準は異なってくるものと、このように認識をしております。 いずれにしましても、審査会におきまして、米についての制度や営農の実態を十分に説明をしてまいりたいと思っております。
○政府参考人(田中敏君) 具体的な考え方というのはこれから原子力損害賠償紛争審査会ということで議論をされていくということでございます。 その中には、時間的要素をどうするのか、あるいは場所的要素をどうするのか、これはジェー・シー・オーのときの議論でございますけれども、そういうことも含めて実際の損害ということをどう考えていくのかということは議論をされるというふうに考えてございます。このような指針がそれぞれの当事者間での具体的な和解、あるいは補償の仕方ということに迅速に行われるというようなことを我々としても期待をしているというところでございます。
○渡辺孝男君 米以外の農畜産物、あるいは食用の特用林産物等でも出荷制限や摂取制限が課されることがあるわけで、実際課せられているわけでありますけれども、その場合の適切な補償に関しての検討状況について、鹿野農林水産大臣並びに文部科学省にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生から御指摘の米以外の農産物につきまして、出荷制限やあるいは摂取制限を課された場合の補償はどうなのかということでございますけれども、こうした損害につきましては、米に限らず他の農林水産物におきましても、事故と相当なる因果関係が認められるものについては原子力損害賠償法に基づき賠償が行われるということになるものと思っております。適切なる補償が行われるように、これからもできるだけの努力をしてまいりたいと思っております。
○政府参考人(田中敏君) 若干繰り返しでございますけれども、いかなる損害というようなことが出ても、その損害と事故との相当因果関係ということに照らし合わせて適切な賠償が行われるというふうに考えているところでございます。 原子力損害賠償紛争審査会も明日が第一回目でございますから、いろんなことを踏まえて議論を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○渡辺孝男君 これ、ちょっと質問通告してなかったんですが、一つ。 シイタケの出荷制限で出荷が停止になった十六市町村の中のいわき市では、何か福島県でのモニタリング検査では暫定規制値を下回っていたということなんですが、そのいわき市が出荷規制の中に入っているということなんですが、これは何かその理由というのはお分かりになるんだったらば。本来、規制値以下だったんで、いわき市が含まれるというのが、その考え方とか、もしお分かりであれば。済みません、ちょっとこれ質問通告ができなかったものでしたけれども。
○委員長(主濱了君) 農林水産省、よろしいですか。
○副大臣(篠原孝君) 後でいいですか、ちょっと後にして……
○委員長(主濱了君) それでは、これは後で答弁をさせます。
○渡辺孝男君 じゃ、これ質問通告してなかったので、後で教えていただければ幸いです。 それじゃ、次に、東日本大震災に伴い発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故に関連しての、食品に関する放射線量の検査等について質問をさせていただきます。 まず、輸出品に対する諸外国の規制の状況について農水省にお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(吉田公一君) 諸外国におきましては、我が国の食品に対する輸入規制や検査を強化する動きがございます。輸入規制の態様は様々でございますけれども、食品全体につきまして輸入停止や証明書の要求を行っている国や、特定県の特定産品についてのみ輸入禁止をしている国がございます。諸外国に対して、在外公館やWTOなどの場等を通じまして、過剰な規制とならないよう働きかけを行っているところでございます。 国内の輸出産業者に対しては規制内容を周知する等の対応を行っておりまして、諸外国へ働きかけを強め、国内の輸出関係業者に対し適切に情報提供をしているところでございます。
○渡辺孝男君 外国からの、いろいろ安全証明といいますか、そういうものを求められている事実もあるということでありますけれども、内外の、国産の農林水産物、加工食品の安全証明のために放射線量の検査を実施しているというような状況について把握されていればお伺いしたいということ。そして、そういう、今までも原発事故あったわけでありますけれども、これまでのときはどうであったのか、そしてまた、今回の事故では、そういう検査を求め、実際行っている状況がどうなのか、この点、両方について農水省にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) 安全証明のための放射線検査についてでございますけれども、今、吉田政務官が答えましたとおり、諸外国からはいろいろな要請を受けております。国内の業者も、関心の高い業者の皆さんはそういう要望が高まっているということは聞いております。 ですけれども、この検査証明というのは行政等の公的機関による検査が私は一番大事なのではないかと思っておりまして、それを中心にやっていただくのが一番ではないかと思っております。ですから、この安全確認につきましては厚生労働省が中心でございます。食品衛生法上のルールに従ってやっております。ですから、食品衛生法上のルールに基づきまして、暫定規制値をまず決定、公表いたしまして、今まで、関係県の協力を受けまして農林水産物を調査いたしまして、四月十三日現在で千四百四十四検体の検査を実施しております。 かつてどうだったかという御質問でございますけれども、チェルノブイリ事故の際ですけれども、放射性物質に汚染された農産物が、ベクレル値で同じようにやったわけですけれども、販売されてしまいました。こういったことで大問題になりましたので、この経験を踏まえまして、今はそういうことのないように農業者、農業団体に対して出荷停止、今現にやっておりますけれども、これをきちんと指導しております。それから、市場関係者、小売、食品メーカー、その皆さん方にも販売停止、原材料ですね、これを使ってはいけないということで販売停止の指導をしております。 ですから、農林水産省と厚生労働省、関係各県と連携を取りまして体内被曝が起きないようにしていかなければならないと考えております。
○渡辺孝男君 本来ならば、安全な条件で農産物を生産し、販売していただくというのが基本中の基本でありますけれども、万が一どうしてもそういう検査をしなければならなくなったという場合に、検査料とかあるいは検査証明書発行についての費用等についてどのように公的支援をしていくのかにつきまして農林水産省にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) 検査は先ほどの質問についてお答えしたとおりなんですが、各県に一台ずつ機器があるわけでございます。しかしながら、今まで使っていない機器もありますし、使い方がちょっと分かっている人がいないというようなこともありますので、我々は全面協力しております。 まず、厚生労働省の検疫所、横浜と神戸にありますが、ここはきちんとした検査機器持っております。それから、両省の抱える独立行政法人、それから公益法人、民間の検査機関もあります。農林水産省は、都道府県から依頼があった場合、直ちにそれを受け入れまして、独立行政法人農業環境研究所でございますけれども、これと二か所の民間検査機関、ここに依頼しまして検査を実施しておりまして、この費用、費用は全て農林水産省で負担しております。
○渡辺孝男君 本来必要のないそういう放射線量の検査を避けるための風評被害対策、こういうものは本来必要ないんだということをする、そういう風評被害対策について農水省の取組をお伺いをしたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) 風評被害については、我々が体内被曝防止とともに最初から一番心配したことでございます。 ですから、まず、出荷停止をきちんとしましょうと。それには暫定基準値が絶対必要であるということで、基準値がなかったわけですけれども、暫定でいいからということでやらせていただきました。 それから、証書をきちんとしなくちゃいけないということで、各県、県名で原産地が表示されておりますのでそれでいいだろうということで出しまして、三月二十一日のことですけれども、その日のうちに関係団体、市場関係者、小売関係者に通達を出しまして、翌日には農林水産省においでいただきましてこの趣旨を説明して、安全なもの、基準値を超えたものは絶対出荷したりしないように、だからといって何々県のホウレンソウが出荷停止になっているからほかのものも駄目だというような行動は絶対に取らないように強く要請いたしました。今回はそういったことで動いてきているのではないかと思います。 それから、消費者に対してでございますけれども、鹿野農林水産大臣から出荷制限対象外の農産物につきましてはふだんどおり買って、ふだんどおり食べてくださいというメッセージを発信いたしました。 このように、風評被害を防ぐべくいろいろ努力してきておるところでございます。 それから、今ほかの省庁にも御協力いただいたりしておりますけれども、農林水産省の地下食堂でも来週から福島県産の野菜を優先的に使うようにということで、そういったこともいたしまして風評被害をなるべく少なくしていこうと思っております。
○渡辺孝男君 国産の農林水産物あるいは加工食品の輸出に関して、今回の原発事故関連で風評被害を受け損害を被った場合の適切な補償につきまして、例えば、貿易保険加入に対する助成とか、貿易保険での補償を含めてどのような対応をしていくのか、文部科学省及び経済産業省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(田中敏君) 今回の原子力発電所事故に関連する、まず風評被害につきましては、これがないように、我々としても適切かつ迅速な情報の提供が必要かなというふうに思ってございます。ただし、万一風評被害というようなものが生じた場合には、先ほど申し上げた、相当な因果関係があるかどうかというようなことを照らし合わせてみて、原子力損害賠償法の適用かどうかということになろうかというふうに考えてございます。 いずれにしても、これから迅速に検討をしていただくようにしてございますけれども、原子力損害賠償紛争審査会において、基本的な考え方ということを御議論いただきたいというふうに考えているところでございます。
○政府参考人(厚木進君) お答え申し上げます。 日本貿易保険におきましては、風評被害への対応といたしまして、貿易保険でカバーされる範囲について被保険者からの問合せが増えきておることを受けまして、放射能汚染を理由とした貨物の輸入制限・禁止等による損失のうち、新たな規制が導入されて輸入が制限又は禁止されるケース、あるいは、仕向け国政府による違法又は差別的な対応を受けるケースなど、貿易保険によりカバーされる具体的な事例を四月十一日に公表したところでございます。また、東日本大震災に被災した中小企業者に対しまして、各種申込み申請通知等の諸手続や、保険料納付期限の猶予等の支援策を講じてきているところでございます。 さらに、相談窓口を設けまして、風評被害に関する相談を含め、東日本大震災を受けた貿易取引等に関する相談を広く受け付けているところでございます。
○副大臣(篠原孝君) 先ほどのいわき市の原木シイタケの件でございます。ちょっと丁寧にお答えさせていただきます。 最初、出荷制限は何か所とか、どの地域ということをせずに、皆さん放射性物質の汚染については日本では特に神経質だということで、もう数か所検査して暫定規制値を上回った場合に出荷停止ということをしました。しかし、それでは少々大ざっぱ過ぎるんじゃないかというのがありましたので、出荷制限の解除はおおむね一週間ずつ三回、複数地点でというようなルールづくりをいたしました。その結果、解除の条件の方がきちんと決まってルール化されてしまったわけです。 そして、いわき市のシイタケでございますけれども、四月十日の場合は基準値よりも下回ったんですが、四月三日にも調査しておりまして、そのときは暫定規制値を上回っているわけです。ですから、そういったことからしまして、一週間前に規制値を上回っておりますので、これはやっぱり、取りあえずはこういったことなので、また基準値を超えるかもしれないということで、一週間ずつ三回というルールに照らし合わせまして、いわき市も出荷制限の中に加えました。
○渡辺孝男君 最後に一言だけ。
○委員長(主濱了君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いをいたします。
○渡辺孝男君 はい。 原子力事故に関しては、農家が損害を被った賠償だけではなくて、精神的な賠償についても、精神的な慰謝についても、含めた賠償をしていただきたいと、このことを申し上げて質問を終わりたいと思います。
○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。 さきの大震災を受けての対応、また今後の取組について幾つかお聞きをしていきたいと思いますが、午前中の審議の中にも仮設住宅、復興住宅のお話が出ておりましたが、なかなか、今御案内のとおり、大きな体育館等々に多くの皆さんがまだ避難所生活をしておられるわけで、不自由な生活が余儀なくされているわけですけれども、とはいえ、まだその復興住宅に入るまでに時間が掛かるということでありまして、住み慣れた、言わば一つは住み慣れた農山漁村で新たな避難生活をしばらくするというニーズも出てくるものと思います。 そういう中で、農水省としてはそういったニーズも踏まえて、その農山漁村の例えば空き家であったりあるいは漁協や農協の施設であったり、研修施設や宿泊施設等々があると思いますが、こういったところを活用して、あるいは廃校になった学校もそうでしょうけれども、活用して、新たな避難先にならないかということを今取り組んでおられるとお聞きをしております。 あわせて、その後、住む場所が確保された後、やっぱり生活の糧というか、やっぱり暮らしていかなきゃなりません。収入を得なきゃいけませんが、雇用の情報も収集をしておられるというふうにお聞きをしております。大変結構なことだと思っておりますが、この取組の、今どういうふうにやっておられるか。また、今後いかにこれからこの事業といいますか活動を展開をしていくおつもりなのか、まずこの点からお聞きをしたいと思います。
○大臣政務官(吉田公一君) 農山漁村におけます被災者受入れにつきましては、調査いたしました結果、三月二十五日現在でございますけれども、受入れ可能な施設は約千四百、雇用の受入れ可能人数は、約二百社でございまして、法人で約五百名ということでございます。 三月三十日に篠原副大臣が会議に出席いたしまして、農山漁村被災者受け入れ連絡会議というものを開催をいたしました。情報を共有しているところでございます。 今後、内容の充実を図りますとともに、被災されました地方自治体に活用いただけるよう、的確に情報提供をしてまいりたいと思っております。
○柴田巧君 是非、関係自治体、あるいは先ほど言いましたJA、漁協、あるいは民間企業や団体、NPO等々もあるかと思います。そういったところと連携を深めていただいて、そういう受入先というものがどれだけ用意できるか、またその情報提供等々、あるいは雇用の問題も含めて農水省としてもできるだけのことを是非これからもやっていただきたいと思います。お願いをしておきたいと思います。 次に、今回の震災が起きて被災地の方ではいろいろと、先ほどからもお話がありますように、風評被害等々で大変農産物が売れないという大変また厳しい状況にあるわけであります。 世の中全体もあの三月十一日以降、大変世の中は自粛ムードに入ってしまっていて、何だか余り、騒いだり、多くの人が集まったりするのに非常に罪悪感を感じるような向きもなきにしもあらずですが、こういうときこそ余り行き過ぎた自粛は逆に日本全体が自粛不況に陥ってしまうと思いますし、被災を受けなかったところが被災地の皆さんに元気を送るという意味でも、行き過ぎた自粛に陥らないようにしていかなきゃならぬと思いますし、被災地のいろんな農産物、産品を意識的に、積極的にやっぱり購入をしていくということを心掛ける必要があろうかと思っております。 私も今、麹町の宿舎で一応東京では独り暮らしをしておるわけですが、しばらくは、いっときは関係県の、震災を受けた関係県の食品関係ちょっとしばらくなかったんですが、今少しずつ戻りつつあります。今日も茨城の納豆と干し芋を食べてきましたが、私の一人ぐらいのささやかな貢献でしかありませんが、多くの国民の皆さんが東日本に元気を送るためにも、バイ東日本キャンペーンじゃありませんが、いろんな形でその農産物、今度は被災を受けた地域は海の幸、山の幸、たくさん先ほどからもお話があったとおりあるところであります。優先的に購入をしていくということが大事なことなんではないかと思います。 先ほども農水省の食堂でもこの福島産をお使いになるということですが、いろんな企業の食堂やあるいは官公庁の食堂はもとよりですけれども、食品関連の企業、あるいは小売、流通の皆さんの協力なども得て被災地の農家支援になるように、そういうキャンペーンといいますか取組を農水省としてもいろんな方面に働きかけるべきじゃないかと思いますが、お考えをお聞きをしたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) 柴田委員の御提案のとおり、私も大賛成でございます。農林水産省といたしましても指をくわえているわけではございません。食べて応援しようというキャンペーン、農林水産省、こういうのはちょっとPR下手くそなんですが、食べて応援しようと。これはイギリスがもう十年来、イート・ブリテンという、イギリスを食べようというキャンペーンで国内農産物の消費拡大をやっております。我々はそれに倣ったわけではありませんが、食べて応援しようということで、各省庁にも働きかけてまいりたいと思っております。手始めに、先ほど申し上げましたように農林水産省の売店それから食堂で、福島県産あるいはほかの県産もそうですけれども、どんどん使っていただくということをやってまいりたいと思っております。 それから、経団連でも、会員企業に対しまして社員食堂や企業内産直市等で被災地の農林水産物の販売等を行うよう呼びかけてくれているそうでございます。電力企業の皆さん等はこれに特に熱心に取り組んでもらうべきではないかと私は思っております。 自粛ということで消費価格が下がっておると、毎日、我々対策本部の会合を大臣室で開いておるわけですけれども、市場の動きがどうだったか、小売店の動きがどうだったかという報告があるわけです。消費者は意外と早く戻って、買ってくださっているわけです。柴田委員と同じような方が多いんですが、駄目なのが、なんて言っちゃ悪いんですが、外食等が非常に控えめで、皆さん出ていかないということで売れないということ。これが非常に大問題になってきているんじゃないかと思います。 ですから、食べて応援しようということを、特に国会議員の皆さんも率先して、余り度が過ぎるとちょっとお叱りを受けるかもしれませんけれども、そういうことのないようにやっていくべきではないかと考えております。
○柴田巧君 是非その取組、またこれからもしっかりやっていただきたいと思います。 済みません、ちょっと一、二、飛ばして、次の質問に移らせていただきたいと思いますが、先ほどからも話が出ておりますように、今回のこういう原発事故があって、海外での農産物の輸出規制が非常に強まっているところであります。今回の天災、地震と津波はもちろん天災ということになりますが、この原発の問題あるいはいろんなこの政府の情報発信等を含めて、人災の部分がかなりある、あるいは後手後手に回っているところがやっぱりあると正直思います。それが風評被害を拡大しているという面は否めないと思うわけでありまして、このいろんな農産物含め日本産品の輸入規制が広がっているということも、一つの背景にはそういうところがあると正直思います。 今度レベル七に上がって、いよいよ、この農産物を輸出をしていくということに対してこれまで一生懸命頑張ってきたわけですけれども、二〇一七年までに一兆円目指していろんな取組をして、そこに一つの日本農業の活路を見出していきたいということでありましたが、残念ながらこういう事態になって、長期戦を余儀なくされると思います。そういう意味では大変危機感を持ってこの問題に対処をしていかなきゃならぬと思うわけですけれども。 そういう中で、先ほどもありましたように、この証明書を発行すれば輸入もオーケーだというところも実際あるわけですね。もういろんな、厳密に言うと、三月十一日前のものであるという証明もあれば、三月十一日以降だと、その放射線の値がクリアしているという問題、あるいはそういった地域ではないところの産品だという証明等と、厳密に言うと三種類ぐらいあるのかもしれませんが、とりわけその放射線の値が大丈夫だということを発行する証明書、これがしかし残念ながらなかなか検査機器も少ないこともあって滞っているやに聞いたりもするわけでありまして、これをやっぱり円滑に迅速にその証明書の発行作業というのはやれるようにまずはしていかなきゃいけないのではないかと思いますが、今後の取組、まずお聞きをしたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) 柴田委員、質問をされながら現状もお分かりいただいているんじゃないかと思います。 放射能検査証明は出せるなら出したいわけでございますけれども、各県に一台しかないと。もう準備してこなかったわけでして、検査機器がないわけです。ですから、現実問題として食品や水道水の検査あるいは土壌検査の方を優先いたしますので、今のところ輸出用に検査をする余裕がございません。したがいまして、今どういう状況かということを輸出業者の皆さんに承知していただく、それから諸外国に対して余り過度な規制をしないようにということを要請していく以外にないんじゃないかと思います。 ただいまのところでございますけれども、例えばEUが一番厳しい国の一つでございますけれども、福島県以下十二の都県に対しましては放射能検査証明を要求しております。しかし、それ以外の県は、その県、兵庫県なら兵庫県の産ですよということを証明すればいいわけです。それからもう一つは、加工品等で原材料がもっと前の、三月十一日より前のものならいいんですよという、これは何も放射能検査しなくて済むわけですから、そういったことができますので、それほど輸出に対して支障は今のところ生じていないんじゃないかと思います。 準備でき次第ということでございますが、補正予算でも検査機器を大量に買えるように要求しておりまして、ただあちこちほかの国からも注文が殺到しているようでございまして、この機械を作っている会社、そんなに多くございませんでして、どんなに急いでも日本に届くのに三か月から四か月、届くそうでございまして、三か月、四か月先にはそこそこ検査ができるような状況になっていてほしいと願っております。
○柴田巧君 三か月、四か月ということで、何かいい手だてがないのか、またよく検討していただいて、そういう発行作業が進んでいくことを願いたいと思いますが。 いずれにしても、今お話あったように、相手国では非常に過度な行き過ぎた対応のところも出ているわけでありまして、そういったところにはしっかりこちらの主張も申し上げていかなきゃならぬと思いますし、とにかく、そうでない、輸出されているものは安心、安全だということを、これはやっぱりもう、単に政府機関のみならず、あちらの民間、マスコミも含めて、海外のですね、しっかり情報発信していくということが大事だと思いますが、先ほども申し上げましたように、ここは非常に大きな危機感を持ってこの問題に農水省としても国としても対処しなきゃならぬと思いますが、大臣の決意を、考えをお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 諸外国におきまして、我が国の食品に対する輸入規制というふうなもの、検査を強化する動きというのは先生御指摘のとおりであります。 そういう中で、輸出戦略というふうなものにおきましてもいろいろと考えていかなきゃならないところがあるわけでございますけれども、今申されたとおりに、過剰な規制にならないようにということでもろもろのルートを通じて今働きかけをいたしているところでございまして、総理大臣も、フランスのサルコジ大統領が来られたときに、冷静な御判断をしていただきたい、また中国の温家宝首相との電話会談におきましても、科学的根拠に基づいて冷静に御判断していただきたいと、こういう働きかけもいたしているところでございまして、我が農林水産省といたしましても、とにかく今いろんな意味で規制なり検査の強化をしようとして、また実際やっておる国々とも意見交換を直接する必要があるなというようなことで、とにかく実態というふうなものを、確かな情報というものをきちっと諸外国にも受け止めていただく必要があると、このようなことから、私から指示をいたしまして、特にアジアの諸国を中心として赴いて、そしていろいろと意見の交換をしていくというふうなところにおいて、少しでもこの風評被害を諸外国からなくしていきたいなと、こんなところの施策を今やっているところでございます。 今先生から危機感を持ってということでありますけれども、まさしく危機感を持って、緊張感を持って取り組んでいかなきゃならない重要な課題であると、こういう認識に立っているところでございます。
○柴田巧君 是非お願いをしたいと思います。 それでは、水産関係の話に移りたいと思いますが、先ほどからも船の話が出ました。魚は海にいるんだということで、漁師の皆さんは船さえ手に入れば何とか漁に出ていけるという思いが強いわけであります。 そういう中で、先ほど漁港の中の瓦れきの話、沈没した船の話もありましたが、津波で漂流している、漂っている船というのはまだかなり多いものと思います。幾らか戻ってきているのもあるわけですが、それの、漁船の捜索、引航、曳航の状態はどうなのか、また今後の取組どうなのかということをお聞きをしたいのと、それから昨日もテレビでずっとNHKなどは特集しておりましたが、陸に上がってしまった船をどう戻すか、港に戻すか、運び出すかというのも大変今大きな課題になっていて、中にはとにかく修理をすればすぐ使えるのが結構あるんですね、修繕すれば。先ほどのお話じゃありませんが、今から新しい船を造っても時間とお金が掛かる中で、そういう船が、修理、修繕すればまた使えるのが結構あるということから、とにかく海に今漂流しているのはこっちに戻す、あるいは陸に上がっているものを瓦れきを撤去しながら港に持ってくるという作業がこれから求められると思いますが、現状と併せてお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(鈴木久泰君) お尋ねの流出した漂流船の問題についてお答えをさせていただきます。 今回の津波で大量の船舶が洋上に流出をしておりまして、これにつきまして、私ども、まず人命救助が最優先でありますので、生存者の確認をいたしまして、その生存者がいない、無人だということが分かった船につきましては、使用可能性のあるものを中心に順次曳航を今やっておるところでございます。本日正午までで全体で四十九隻、うち漁船は二十九隻曳航をしております、完了しております。 ただ、問題は、その所有者の方が被災をしておられまして、なかなか所有者にお渡しができないということでございまして、この四十九隻のうちお渡しできたのは二十隻、漁船は二十九隻のうち十三隻でございます。残りにつきましては、連絡が取れてもなかなか段取りができないとか、あるいはそもそも連絡も付かないというような状況にございます。 ただ、こういう事態は元々分かっておりましたので、私どもは港湾局と調整をして、釜石とか石巻、小名浜といった大きな港に仮置場を用意してございまして、そこに取りあえず収容して、それで引渡しの段取りを付けていくということをやってございます。 漁船につきましては、水産庁や全漁連とも御連絡をして、一緒になって早く引渡しができるように頑張っていきたいと思っておりますし、また、曳航もこれからまたしっかりやっていきたいと思っております。
○副大臣(篠原孝君) 中古漁船の活用というのは野村委員から御指摘がありました。その前に屋根の上に乗っかっている近くの漁船というのがあるわけでございます。 それで、漁船はほとんど漁船保険に加入しております。陸上に打ち上げられた漁船は、船主の皆さんが海に戻して使いたいという場合は、保険金額を上限にして修繕費、救助費等が保険金で支払われることになっております。ただ、海まで相当離れていると、あるいはドックまで相当離れていて、引っ張ってくるととてもコストが掛かって駄目じゃないかという心配があるわけでございます。元々大幅にその修繕費が掛かることが分かっているものについてまでは面倒を見切れませんけれども、やや、保険金で賄えるはずだということでやってみたところがちょっと上回ったというようなことがあるのではないかと思います。そういった場合は、損害防止のため、あるいは軽減のための応急措置費用として、特別でございますが、保険金額を少々上回っても保険金額で支払えるように特別な措置を講じたいと思っております。身近な漁船、使えるものは使って早く漁業を再生する方が先だと思っておりますので、そういった措置を今検討中でございます。
○柴田巧君 時間がもうありませんので、最後の質問になると思いますが。 今回、大震災で漁港、水産施設、大きな、漁村も含めて被害を受けました。総理もこの前、石巻かな、行かれて、重点的に整備を漁港についてはしていくというお話もありましたが、いずれにしても、先ほどのお話もありましたが、関係自治体あるいは大きな被災を受けた水産関係の皆さんの声も、要望もしっかり受け止めながら復興に務めていくと。国の押し付けであってはならないと思いますし、これからの時代もにらんで、夢のある漁業を目指すためにも、そういったことも頭の中に入れながらこれから復興プランを具体的なものを策定していかなきゃならぬと思いますが、どういうスケジュール感でやるか、また大臣の思いも含めてお聞かせをいただきたいと思います。
○委員長(主濱了君) 時間が来ておりますので、簡潔な御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(鹿野道彦君) 基本的には、とにかく災害に強い新しい水産業なり漁村づくりというふうなものを目指して、重ねて申し上げますけれども、次の時代の人たちにも評価されるような復興モデルとしての漁村、漁業の体制づくりに懸命に取り組んでいきたいと思っております。
○柴田巧君 ありがとうございます。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 震災から一か月過ぎようとしているわけですけれども、被災された皆さん、もう本当に懸命な復興への努力と、それから被災者救済のために本当に日夜分かたず頑張っておられることに対して敬意を申し上げたいと思います。 その上でですけれども、東京電力の放射能漏えい事故で、これ農業者、漁業者は多大な損害を受けているわけです。速やかにこれ補償するのは当然なんですけれども、ところが、福島原発事故に関して四月十一日に経団連の米倉会長の記者会見がありまして、ここでこういうふうに言っているわけですね。大規模な天災それから内乱等による事故の場合にはこれは国が補償するということになっているんです。最大の、もうそれこそ東電、電力事業を完全に援助する、早く被災者に賠償金を払えというようなことを政府の高官が言ったというふうなことを伝えられていますけれども、それは本来、政府がちゃんと、どういう支援策であるべきかということを、一次的には政府の責任なんですから、政府がやらなきゃいけないということで、東電の賠償責任を免責するような発言をされているわけです。 これ、避難勧告を受けておられる被災者の皆さんにとってもこの経団連の会長の発言というのはとても許せないものだというふうに思うわけですけれども、まずこの点について大臣の見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) この度の福島原子力発電所の事故によって生ずるところの損害につきましては、第一義的に東京電力の責任であると総理大臣も自らおっしゃっておられるわけでございますので、私どもも第一義的に東京電力の責任であると、こういう認識を持っておるところでございます。
○紙智子君 東京電力がこの賠償責任を負うということをもし否定した場合には、否定することになると、これは農産物や水産物の補償の枠組みそのものが崩れてしまうということでありまして、政府としてやっぱり東電の賠償責任という問題を改めて明確にすべきだと。今おっしゃいましたけれども、改めて、もう一言お願いします。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今申し上げましたとおりに、このことの考え方は、まさしく第一義的には、この損害についての、第一義的に東京電力の責任で行うというふうなことであるものと思っております。
○紙智子君 それで、福島原発の事故から一か月過ぎようとしているわけなんですけれども、それにもかかわらず、被害農家にとっては、これ一円の補償金もまだ支払われていないんですね。議論はされているんですよ。必要だと議論はされているんだけれども、まだ支払われていないと。それから、つなぎ資金についても被害農家に渡っていないんですね。 なぜこんなに遅れているのか、そしていつまでに手渡せることになるのか、これについて明らかにしていただきたいと思います。
○副大臣(篠原孝君) 我々は出荷制限をするときに既に、十分な補償が得られること、これを条件に出荷制限に応じていただくということを農業者の皆さんと約束しております。ですから、枝野官房長官の記者会見でも、同じように出荷制限をするんだけれども補償は必ずやっていくということで話をしていただいております。ただ、時期の問題でございます。前例は、ジェー・シー・オーの事故のときは三か月後に補償金が支払われております。我々はそれではもたないということで、特に、これはすぐお分かりいただけると思いますけれども、酪農家が一番大変でございまして、原乳は出荷できない、ですけれども餌をくれなければならないと。餌代が掛かるということ、クーラー代等も掛かるということで、出費はかさんでいくのに収入はないということ。で、つなぎ融資ということを一生懸命考えて、これもちょっと手間取ってしまったわけですけれども、そこそこできました。あとは原子力損害賠償法でもってきちんと補償金が支払われること、これ以外ないと思っております。十一日に原子力損害賠償審査会ができまして、指針ができるはずでございます。 これは私自身の考え方というか表現でちょっとどぎつくなるかもしれませんけれども、避難をせざるを得なかった方は避難をしてほかのところに移っているわけです。ですけれども、それは避難されている皆さんは手厚く住むところも提供されているわけです。農家はそこまで行かないと。しかし、収入の道を閉ざされているわけです。私は、半分避難を命じられたような感じになっているんじゃないかと思います。 補償のことを我々が言いますと、いや、農家だけじゃないんだということがすぐ出てきます。農家、漁家だけじゃないんだということが出てきますけれども、避難された方々の次に直接的な被害を受けているのは私はやはり農家、漁家ではないかと思います。ですから、審議が速やかに行われて、早く基本指針ができて、早く補償できるように農林水産省から関係省庁に強く働きかけてまいりたいと思っております。
○紙智子君 今、つなぎ資金の話も出されました。間に合わない中でまずそこを早く手当てをしようということで、つなぎ資金が当座の運転資金になるわけですけど、この資金が急がれるんだけれども、まだその申請書類も、だから農家の側から見ればどう申請していいのかということも分からないという状況もあると。さらに、農協と、その農協を一つ、何ていうか母体にしていろいろやり取りしようとなっているんですけれども、農協と疎遠な農業者もいるわけですよね。みんながみんなそこにいるわけじゃないっていうか。ですから、そういう農業者は対象外になってしまうということもあるわけです。丁寧でやっぱりスピード感のある対応が不可欠だと思うんです。 それで、やっぱり改善すべき点は改善するということで、一刻も早くこの避難農家全てにつなぎ資金が渡るようにこれは格別の段取りというか努力を政府もすべきだと思うんですけれども、これについていかがでしょうか。
○副大臣(篠原孝君) 紙委員の御指摘のとおりでございまして、ルートとしてはつなぎ融資が一つあります。ですけれども、補償金の場合も損害賠償請求をして、それに基づいて補償金が支払われるという形になっておりますので、個々の農家がやっては大変なんで、農業団体が中心になって取りまとめてやるという形になっております。ですから、つなぎ融資も実はそのルートでもってもう一括してやっていただくのが一番いいんじゃないかということでやっておりました。 これについてはジェー・シー・オー、余り良くないあれかもしれませんけれども、茨城県はノウハウを十数年前に持っているわけでございますので、こちらから話を聞いたりして、各県とも急いでやるようにということで、我々中継ぎをしているところでございます。一刻も早く補償金が支払われるように、つなぎ融資のお金が農家の手元に届く、懐に届くように全力を尽くしてまいりたいと思っております。
○紙智子君 今お答えになっているんですけれども、外れているところも含めてちゃんと乗せてやってほしいということをちょっと改めて申し上げておきたいと思います。 それから次は、新たな計画的避難区域の設定ということにかかわってなんですけれども、農業関係の被害補償の問題についてですが、計画的避難区域に設定された町村というのが福島県の葛尾村、それから浪江町、飯舘村、川俣町それから南相馬市の一部ということですよね。これらの地域は、約一か月掛けて別の場所に計画的に避難することになっているわけです。要するに、その指定区域でいいますと、農業はできないことになるわけですよね。そうすると、そこでの農業生産がどうなっていくのかということでちょっと改めてこの町の状況を見てみますと、葛尾村でいうと農家数が二百八十六戸ということでありまして、ここが水田が百三十一ヘクタール、それから農家の約四割が肉用牛を飼養していると。肉用牛は五千七十頭いるんですね。 それから、浪江町は農家戸数が千五百九十五戸あって、水田が千二百四十ヘクタールで、肉用牛が千八百五十頭なんですよ。豚が一万三千二百頭、乳用牛が六百五十頭。 飯舘村でいいますと、農家戸数が千四十八戸で、水田が八百七ヘクタールで、肉用牛が三千二百六十頭、乳用牛が三百三十頭。野菜生産もトマト、ホウレンソウ、大根などもやっていると。 川俣町では、農家戸数が千三百十四戸、水田は四百二十八ヘクタール、肉用牛二百九十頭、豚一万四千六百頭、乳用牛七百頭。 南相馬市は農家数が四千三百九十八戸あるんですね。水田五千二十ヘクタールで、乳用牛が千三十頭、肉用牛が三千六百九十頭、豚一万三百頭と。 だから、合わせますと、農家数でいうと八千六百四十八戸があって、水田で七千六百二十六ヘクタール、肉用牛が一万四千百六十頭、乳用牛が二千七百十頭、豚が三万八千百頭と、トータルするといるわけです。 こういう農家に対する補償がどうなるのかというのがあります。それから、五万五千頭に及ぶ家畜の扱いをどうするのかということは極めて重大な問題だと思うんですけれども、これについての農水省の見解をお話し願います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 計画的避難区域というふうなものが設定されたわけでございまして、今先生お話しのとおりに一か月後には避難してほしいと、こういうことでございますから、実質的には原子力損害の賠償に関する法律に基づきまして適切なる補償が行われることになるものと、このように考えておるところでございます。 また、家畜等々につきましては、十一日の日に枝野長官から計画的避難区域の設定が示されたわけでございますけれども、この区域におけるところの家畜の飼養管理あるいは移動等をどうするかというふうなことにつきましては、今、福島県と連携を取りながら早急に詰めておるところでございます。
○紙智子君 公共の牧場ですとかそれから空き牛舎なんかも探しているという話も聞いているんですけど、やっぱりめどというか示していただかないと非常に不安だと思うんですね。そこを是非やってほしいと思います。 それともう一つ、農家の補償の問題で、二十キロ圏内の避難指示を受けているところ、これは早い段階で二十キロ圏内というのがあったんですけど、この受けている農家の問題もそうなんですけれども、結局集団で移動しているところもあるんですけれども、もうそれぞれ散り散りばらばらにというか、自分たちでいろんなつてをたどって避難している農家もいるわけです。そういう農家も掌握できていないところもあるわけですよね。そうすると、補償をしなきゃいけないというんだけれども、実際によく分からなくて対象に外れてしまっているという状況もあると思うんです。 それから、家畜の扱いも、できるだけやっぱり家畜も一緒に移住できる方が望ましいというか、受入先なんかもそういう意味では検討すべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。 これはちょっと、総務省にかかわる問題と農水省にかかわる問題、先の、最初のところと後ろは農水省なんですけど、それぞれでお答え願います。
○政府参考人(久元喜造君) 今御指摘いただきましたように、今回の災害ではたくさんの住民の方が市町村の外に避難をしておられます。住所地がある市町村や県ではそういう避難者がどこにおられるのかという情報の把握が非常に重要になっております。 そこで、総務省といたしましては、四月十二日付けで全国の自治体に通知を発出いたしまして、以下のようなお願いをしております。 まず、避難者の方には避難先の市町村に必要な所在地などの情報を届けていただきたいということ、そして、全国の自治体を結ぶLGWANと呼ばれる専用の回線がありますけれども、これを使って避難先の県、更に避難元の県に情報を通知して集約をすると。さらに、その情報を住所地のある市町村にこれを伝達をいたしまして、住所地のある市町村で全国に散らばっている住民の情報、所在地の情報をまとめると、こういうことをお願いをしております。このシステムが順調に稼働いたしますと、住所地のある市町村あるいはそれを包括する県からいろいろな情報連絡ができるようになると、こういうふうに考えているところでございます。
○副大臣(篠原孝君) 二十キロ圏内の避難区域の農家は当然、原子力損害賠償法に関する法律に基づきまして適切に補償されるべきだと考えております。当然のことだと思います。 今御指摘のとおり、遠方に避難されておられるわけですね。どこにおられるか分からないということでございますけれども、今総務省の方から答えがありましたようにLGWAN、それから全国避難者情報システムというのができ上がっているそうでございます。これを活用いたしまして、離れていてもどこにおられるかというのを把握いたしまして、農業者、漁業者、被害も適切かつ速やかに補償されるように全力を尽くしてまいります。
○紙智子君 いろんな減免制度だとか、それから保険料の、何というんですか、先送りということだとか、いろんな措置が受けられるのに知らないで、自己申請ということになると、知らないで、それも受けられないということになりかねないので、そこは丁寧にやっていただきたいと思います。 それから、漁業再建の問題ですけれども、特に三陸それから仙台の漁業再建が非常に重要な課題なわけですけど、これ大臣にお聞きしますけれども、農林水産省としての、どうやるかという道筋ですね、これについて明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今回の地震、大地震によって被害を受けた三陸地域というのは、日本の漁業にとってもまさしく重要な地域であるわけでございます。その地域の漁業なり漁村の復興というふうなものにつきましては、菅総理大臣からも、まず地域の住民の要望を尊重する、二つ目には全ての国民の人たちの英知を結集して復興に当たる、三番目として未来の夢を先取りする未来志向の復興を目指すと、こういう基本的な考え方が示されたわけでございますけれども、私ども農林水産省といたしましては、いよいよこの復興計画、復興構想というふうなものが、会議が動き出すという中におきまして、まさしく次の世代に評価される我が国の代表的な復興モデルになるように、これからも懸命に取り組んでいきたいと思っております。
○紙智子君 最後の質問になりますけれども、これも大臣にお願いしたいんですが、TPP問題についてです。 それで今、国を挙げて復興をやろうということで懸命に努力をしているわけですけれども、復興しても、例えば三陸のワカメのように、もしTPPということになると、これ九九%がワカメが駄目になっちゃうということもあるわけですね。ところが、今日の日本農業新聞の報道記事の中にありましたけれども、TPPの作業部会は、閣僚からの中止の指示がない限りは粛々と検討を進めるということで、再開しているんですよね。これというのは、今復興に取り組んでいるそういう現地の思いからいっても、非常に逆行する話だというふうに思うわけです。 それで、やっぱりこの際、大臣として、先送りじゃなくて、はっきりこれは断念すべきであるということを農水大臣として明確にするべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(鹿野道彦君) これだけの巨大地震というものによってまさしく被害を受けておる、これをどう復旧復興させていくかというのはまさしく政府の最大の責任であり、責務であるわけであります。すなわち、国を挙げて今この取り組んでおる復旧復興に全ての、あえて申し上げますならば、全てのエネルギーを費やしてもこの復旧復興に臨んでいくんだというこの気概がやはり今必要だと。 私は、そういう意味で、農林水産省といたしましては、とにかく今回の被災に遭われた方々の地域の復興復旧に懸命に取り組んでいくという、このことに一点集中と言ってもいい気持ちで、決意で取り組んでいきたいと思っております。
○紙智子君 表現としては、一点集中という話があったんですけれども、それであれば是非中止ということも言っていただきたいということを最後に改めて強調しまして、質問を終わります。
○委員長(主濱了君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十五分散会