総務委員会 第15号
- 発言数
- 216 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2011/05/26
会議録
○委員長(藤末健三君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、山崎力君が委員を辞任され、その補欠として山本一太君が選任されました。 ─────────────
○委員長(藤末健三君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本放送協会平成二十年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書外一件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省情報流通行政局長田中栄一君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤末健三君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本放送協会平成二十年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書外一件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会会長松本正之君外十一名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤末健三君) 日本放送協会平成二十年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書及び日本放送協会平成二十一年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書の両件を一括して議題といたします。 まず、政府から説明を聴取いたします。片山総務大臣。
○国務大臣(片山善博君) ただいま議題とされました日本放送協会平成二十年度及び平成二十一年度財務諸表等について、その概略を御説明申し上げます。 本資料は、放送法第四十条第三項の規定により、会計検査院の検査を経まして国会に提出するものであります。 まず、平成二十年度の貸借対照表の一般勘定については、平成二十一年三月三十一日現在、資産合計は八千二百三十五億円、負債合計は二千七百二十九億円、純資産合計は五千五百五億円となっております。 損益計算書の一般勘定については、経常事業収入は六千六百十六億円、経常事業支出は六千二百八十八億円となっており、経常事業収支差金は三百二十七億円となっております。 次に、平成二十一年度の貸借対照表の一般勘定については、平成二十二年三月三十一日現在、資産合計は八千五百三十三億円、負債合計は二千九百四億円、純資産合計は五千六百二十九億円となっております。 損益計算書の一般勘定については、経常事業収入は六千六百五十五億円、経常事業支出は六千四百六十二億円となっており、経常事業収支差金は百九十三億円となっております。 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(藤末健三君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。松本日本放送協会会長。
○参考人(松本正之君) ただいま議題となっております日本放送協会の平成二十年度及び二十一年度の財務諸表等の概要につきまして御説明申し上げます。 初めに、平成二十年度につきまして御説明申し上げます。 貸借対照表における一般勘定の当年度末の資産総額は八千二百三十五億円、一方、これに対する負債総額は二千七百二十九億円、また、純資産総額は五千五百五億円でございます。 続いて、損益計算書における一般勘定の経常事業収入は六千六百十六億円、経常事業支出は六千二百八十八億円でございます。以上の結果、経常事業収支差金は三百二十七億円となり、これに経常事業外収支及び特別収支を加え又は差し引いた当期事業収支差金は二百七十五億円となりました。このうち、債務償還に充てた資本支出充当は三十三億円であり、事業収支剰余金は二百四十二億円でございます。 なお、この事業収支剰余金は、翌年度以降の財政安定のための財源に充てるものでございます。 以上につきまして、監査委員会の意見書では、会計監査人の監査の方法及び結果は、相当と認めるとされており、会計監査人の意見書では、財務諸表が、放送法、放送法施行規則及び我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、全ての重要な点において適正に表示しているものと認めるとされております。 引き続きまして、平成二十一年度につきまして御説明申し上げます。 貸借対照表における一般勘定の当年度末の資産総額は八千五百三十三億円、一方、これに対する負債総額は二千九百四億円、また、純資産総額は五千六百二十九億円でございます。 続いて、損益計算書における一般勘定の経常事業収入は六千六百五十五億円、経常事業支出は六千四百六十二億円でございます。以上の結果、経常事業収支差金は百九十三億円となり、これに経常事業外収支及び特別収支を加え又は差し引いた当期事業収支差金は百二十四億円となりました。 なお、当期事業収支差金につきましては、全額、事業収支剰余金として、翌年度以降の財政安定のための財源に充てるものでございます。 以上につきまして、監査委員会の意見書では、会計監査人の監査の方法及び結果は、相当と認めるとされており、会計監査人の意見書では、財務諸表が、放送法、放送法施行規則及び我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、全ての重要な点において適正に表示しているものと認めるとされております。 これをもちまして概要説明を終わらせていただきますが、今後とも、東日本大震災の被災地の状況や復興に向けた取組につきまして正確で迅速な報道に努めますとともに、視聴者から一層信頼される公共放送を目指した改革に取り組んでまいる所存でございます。 何とぞよろしく御審議のほど、お願いいたします。
○委員長(藤末健三君) 次に、会計検査院から検査結果についての説明を聴取いたします。斉藤会計検査院事務総局第五局長。
○説明員(斉藤邦俊君) 日本放送協会の平成二十年度及び二十一度決算につきまして検査いたしました結果を御説明いたします。 協会の平成二十年度の財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書等は、平成二十一年七月二十七日に内閣から送付を受け、その検査を行って、同年十一月十一日に内閣に回付いたしました。 また、二十一年度の財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書等は、平成二十二年七月二十六日に内閣から送付を受け、その検査を行って同年十一月五日に内閣に回付いたしました。 協会の二十年度の決算につきまして検査いたしました結果、検査報告に掲記いたしましたものは、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件であります。 これは、コンピューターサービスの調達の実施に当たり、特定調達規程等の適用範囲について理解が十分でなく、特定調達の対象とならないと誤認していたため、必要な契約事務を行っていないなどの事態が見受けられました。これについて指摘したところ、特定調達に該当するものであることを踏まえ、契約事務に係る透明性、公正性及び競争性を確保するための処置を講じたものであります。 また、二十一年度の決算につきまして検査いたしました結果、検査報告に掲記いたしましたものは、意見を表示し又は処置を要求した事項一件であります。 これは、協会が旅館組合等との間で締結している受信契約の取次ぎ・収納等に係る業務委託契約において、組合員等の参加率や契約取次率が低率となっている旅館組合等が多数生じていたのに、委託料について、一律に事業所割引適用前の受信料の一五%相当額と算定していたことから、協会において、本件業務委託契約について、参加率の一層の向上を促すよう、業界団体との緊密な連携を図るとともに、参加率や契約取次率について一定の評価をするなどの契約内容の見直しを検討するなどして、受信契約の促進及び受信料の公平負担の徹底という目的に対して一層有効に機能するよう意見を表示いたしたものであります。 以上をもって概要の説明を終わります。
○委員長(藤末健三君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○難波奨二君 民主党の難波奨二でございます。 今日は、松本会長を始めNHKの幹部の皆さんに御出席をいただいております。我が国唯一の公共放送といたしまして日々精励をされておられますことに心からの敬意を表したいというふうに思います。 まず最初の御質問でございますが、震災報道でございます。 今回の三月十一日東日本大震災に当たりまして、NHKが取られました迅速かつまた十二日間連続で計二百五十四時間にわたりまして報道をなされたわけでございますが、新会長にあられましては一月の就任から僅かな期間でこのような大災害に対する報道の指揮を執られたわけでございます。会長としての評価、そして報道するに当たっての所信につきまして、まずお伺いしたいと思います。
○参考人(松本正之君) 三月十一日十四時四十六分でありますが、私はNHKの会長室にいました。そこで地震の揺れに遭遇したわけでございますけれども、これはただ事ではないと、こういう感じがいたしました。 その瞬間に一番最初に思いましたのは、これは私の習性にもなるんですけれども、まずNHKの有する放送機能が無事なのかどうかと、こういうことでありました。日本語放送機能全て大きなところは大丈夫だということで、緊急報道体制ということで、全ての放送を緊急報道ということでこの震災報道に充てるということで始まりました。この中で、NHKは持てる力の全てをこれに注いで体制を組み、また対応をしたと、こういうふうに考えます。 また、先ほど申し上げましたように、二分後の二時四十八分からは全ての波で地震と津波の報道を開始するとともに、三日間は全てのチャンネルで震災報道に二十四時間徹したわけでございます。この初動というのが一番大事なんですけれども、初動の体制としては大変機能した、NHKは基幹であると、こういうふうに感じております。 また、進んでいく間にやはりNHKの放送以外に、何というんでしょうか、いろんな形で提供できるデバイスについてはそれをやるべきだと、こういう観点もありまして、インターネットを活用しました情報提供にも地震発生後積極的に取り組んできております。当社の公式ホームページ、NHKオンラインのトップページ、ここで特別編集をして地震関係情報を提供するということとか、あるいはNHK携帯で交通情報、ライフラインなども提供してきております。 また、海外に向けましても、いろんな形でNHKの報道を使っていただいたりしましたけれども、そういう中で海外からはNHKの報道機関としての動きの速さとか、あるいは、何というんでしょうか、その姿勢に対して数多くの励ましをいただいたところでございます。 特に、報道の姿勢という中で、これだけの未曽有の震災でございますので、やはり正確、迅速な報道に努めると、それから、やはり非常に不安を皆さん持たれますので、丁寧な情報提供に努めるとか、あるいは実際に被害に遭われた方あるいは支援される方も含めて力付け、励ますことができるような報道をやろうと、こういうふうなことで全体が結束してこれに対応するということでやってまいりました。 そういう意味では、最初の話に戻りますけれども、持てる力を結束してそれに対応できたのではないかなというふうに思っております。
○難波奨二君 私も、また国民の多くの皆さんも今回のNHKの報道については高い評価をされておられるんじゃないかと思います。会長はこれまで公共サービスの鉄道事業をやってこられたわけでございますけれども、その手腕をNHK改革の中で力を発揮していただきたいと、このように申し上げておきたいと思います。 次は、人材の育成でございますけれども、この間NHKでは会長人事をめぐりますガバナンスの問題、そして連続して職員の不祥事等も起きておるわけでございますけれども、こうした課題の解決につきましては、やはりマンパワーの効用をいかに果たしていくのか、そして人材の育成の観点でどのように組織に求心性を持ったそうした職員をつくっていくのかということが重要だというふうに考えておりますけれども、そういう中で、必要労働力の確保を含めまして、人材育成の方向性につきましてNHKの考え方、お聞きしたいと思います。
○参考人(松本正之君) 人材の確保という観点で、あるいは育成という観点でNHKに参りまして感じますことは、NHKの人材、将来にわたる人材を確保していくということはかなり難しい面があるかもしれないなと、こういうふうに思っております。 それはどういうことかといいますと、NHKの勤務は二十四時間三百六十五日のシフトであります、鉄道もそうでありますけれども。そういうシフトは、当然のことながら徹夜勤務とかあるいは午前一時に出勤するとかそういう勤務で、非常に組合せがばらばらになるんですね。そういう形で二十四時間シフトをやっていく、そういうことになりますと、この部分はかなり肉体労働に近い労働があります。一方で、NHKは公共放送として、公正公平とかあるいは正確とか、あるいは実際にきちんとした報道とか、あるいは解説を維持すると。あるいは教育関係の放送とか、あるいは海外に対する放送とか、そういうことになりますと、これをまたやり得る頭脳労働といいますか、そういう集団を集めなければならないと。 そういう肉体労働的な部分と頭脳労働をする優秀な人材とを併せ持つ人を採用していく、そういうことが永続的に安定的になされなきゃいけないと、そういうことですので、特にこういう意欲を持った方というのはいいんですけど、そういう方を全部採れるわけではありませんので、そういう観点からこの安定的な採用がまず大事だなと、いい人を採るということですね。 それから、中でこれをきちっと育てていくというのがまたもう一つ大事なことになります。中で育てていく形を見ますと、研修センターとかそういうところで教育するというのもあるんですけれども、先輩の仕事とか、そういうスキルを見ながら、追っかけながら育っていくという部分もあります。これは実際にそういう場面に遭遇しないと身に付かないという部分があるんだと思うんですね。特に鉄道の場合ですと、ダイヤが決まりますとそこにシフトすれば人間の数は出るんですけれども、放送の場合は膨らんだりしぼんだりという、そういうような量が余りきちっとしない仕事なものですから、そこをいかに教育するかと、そういうことがすごく重要になると思います。そういう観点の教育とか、ジョブトレーニングとか、そういうものはかなり、歴史もあると思いますけれども、やられていると思います。 そういう中で人が育っているんですけれども、やはりこれから効率化とかっていろいろしないといけませんので、先輩に学ぶ時間というのを、人が少なくなればそういう余裕がなくなるんですね。そういう中でどうやって育てていくかということが重要なことになると思います。そういう観点でいろいろ見てまいりたいと思います。
○難波奨二君 今おっしゃられましたけれども、経営の要諦の一つに人づくりというのはあると思いますので、そのような視点で社員教育を含めて取り組んでいただきたいと思います。 簡単にお答えいただきたいと思いますけれども、コンプライアンスの関係でございますけれども、今現在、NHKでその改善に向けて取り組まれておられる特徴的な点につきましてお伺いしたいと思います。
○参考人(松本正之君) どうも話が長くなって済みません。 取り組んでいることは、やはりこういうことが発生したことに対しては怒りを持つと、そういうことを組織の中から生むということについては怒りを持つということが大事だと思います。当然、そのために発生させないためのいろんな教育とかそういうことをやるんですけれども、まず起きた事象、これについては二度と起きないように潰す、それから過去に起きたもの、これは起きやすい環境とかまた起きる可能性があるので、過去に起きたものを潰す、あとは、許さないということで厳正な処分をすると、こういうことを基本にしてやってまいりたいと思います。
○委員長(藤末健三君) 答弁者の皆様にお願いが二点ございます。一つは、円滑な審議のために簡潔に答弁をお願いしたいということが一つ、そしてもう一つは、予定時間がございますので、予定時間も考えた上で答弁をお願いしたいと思います。
○難波奨二君 NHKの社会的企業としてのやっぱり責務というのは非常に大きいというふうに思っておりますので、今後そうした不祥事が続かない、そうした体制の強化なりそして具体的な取組というものを協会の中で実施していただきたい、このように申し上げておきたいというふうに思います。 次に、地デジの関係に質問を移りますけれども、二点まとめてお伺いいたしますので、お答えをいただきたいというふうに思います。 まず一点は、七月の二十三日をもちまして完全移行ということでございますが、東北三県除きましてそのように完全移行されるわけでございますが、震災を受けまして、計画をしておりました具体的なその地デジ化の完全移行に向けた取組が順調に行われているのかどうか、今後修正等もあるのかどうかというのが一点でございます。 そして最後、もう一つでございますけれども、東北三県につきましてはデジタル放送とそしてアナログ放送、これまた同時の放映を行うわけでございますけれども、特に民放各社にとりましては大きな負担になるものというふうに想定をしております。そういう中で、総務省、国として財政的な措置、あるいは制度面における措置等必要というふうに思いますけれども、どのようなお考えか、お答えいただきたいと思います。
○副大臣(平岡秀夫君) まず最初に、地デジへの完全移行の問題でありますけれども、今回大きく被災された東北三県、岩手県、宮城県、福島県については、現在、衆議院で審議をしていただいておりますけれども、最大限一年間のアナログ停波を延長するという法案を出ささせていただいておりまして、その中でいろいろな対応をしていきたいというふうに思っておりますけれども、それ以外の四十四都道府県につきましては、これまで関係者の一生懸命な努力がございまして、我々としては順調に準備が整いつつあるというふうに考えております。 そういう意味で、是非、この地デジへの完全移行については、当初の予定どおり七月二十四日に完全移行ができるようにこれからも関係者一同頑張ってまいりたいと、このように考えているところでございます。 そして、地デジ完全移行を延期する地域でありますけれども、当然のことながら、民間放送事業者の方々にはアナログ放送についても電波を発してもらわなければいけないということでございます。その方式については、いろいろな方式があるようでありますけれども、今聞いておりますところによれば、民放ではキー局からデジタル方式で送られてきた番組を地元局でアナログに転換して、そして電波を送るという方式を考えているということでございます。 この方式を取りますれば、掛かる費用として、コストとしては、デジタル放送の番組をアナログ方式に転換していくための設備を整えなければいけないと。さらには、中継局や局内の放送機器等のアナログ放送用設備の運用、保守といったようなことが必要になってくるというふうに承知しておるところでございます。 これに掛かる費用は、せんだって民放連の会長さんからも説明がありましたけれども、三県十二局で一か月当たり大体五千万円を下回る程度というふうに聞いております。この費用の額については、現在、我々の方でも精査をさせていただいているという状況にありますけれども、この費用の点については、今回の先ほど申し上げましたアナログ放送の最大限一年間延長するという法律の中に、併せて電波利用料をこうした費用に援助をしていくことができるというような形を、規定を設けさせていただいておりまして、これからこちらの参議院のこの総務委員会でも衆議院が通過いたしましたら審議していただくことになりますけれども、その審議を踏まえて、しっかりと民間の事業者の方々の意見も聞きながら、援助の程度等について検討してまいりたいというふうに思っているところでございます。 加えて、同じ法案の中にあるわけでありますけれども、電波利用料については、アナログ部分については免除することができるという規定も設けさせていただいておりまして、その点についても民間放送事業者にとってみれば負担が軽くなるというふうに考えているところでございます。
○難波奨二君 しっかり取り組んでいただくことを再度要請しまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○石橋通宏君 民主党の石橋通宏でございます。 同僚の難波委員に続きまして、私も主にNHKの公共放送としての役割と、そして今後の経営方針につきまして、経営委員会の數土委員長、そしてNHKの松本会長にお二人のお考え、決意、抱負をお聞かせをいただきたいというふうに思っております。 まず、経営委員会の數土委員長にお尋ねをいたしたいと思います。 委員長は長年鉄鋼業界で民間企業の経営にかかわってこられまして、その手腕を買われてこの四月に経営委員長として新たに職責を担われたばかりなわけですけれども、NHKといいますのは、まさにもう委員長も御存じのとおり、視聴者の皆さん、国民の皆さんからの受信料に支えられた、民間企業ではない、そしてまた国営でもない、公共放送としてのNHKと、そういう位置付けがあるわけですけれども、委員長御自身、この放送法に位置付けられた公共放送としてのNHKの役割、これをどのように解釈をされ、今後、経営委員長として職責を全うされるおつもりであるか、その決意と抱負につきまして簡潔に私たちに御説明をいただければと思います。
○参考人(數土文夫君) ただいまの御質問にお答えさせていただきます。 私、就任してからまだ一か月半しか経過しておりませんけれども、その中で非常にNHKに対する思いが強くなってきました。 NHKの非常に重要な使命と申しますか、これは三点あると思います。一つは、その報道事業の推進に際しては公正、公明、透明性が確保されなければならない。それから、一般企業でいえば商品に当たる放送内容の質が非常に高いものでなければならない。三点目は、受信料をいただいているわけですけれども、その受信料をいかに効率的に使うかと。この三点の比較対照は、外国の公共放送あるいは国営放送と同レベル以上でなければならないと、こう思っております。 その結果として、国民・視聴者が我々のNHKは我々の安全、安心、信頼に欠くべからざる組織であると、そう思っていただくようにしたいと、そう思っております。 以上、お答えいたしました。
○石橋通宏君 ありがとうございます。 是非、今、特に最後のところで強調されました点についてしっかりと認識をいただきながら、今後、取組をいただきたいと思いますが。 その関係で、先ほど難波委員への御説明で松本会長からもございましたけれども、今回の大震災におきましては公共放送としての役割を様々な形で果たしていただいたというふうに思っておりますし、また今後とも、被災地のとりわけ放送設備、施設の復旧復興や、また被災された皆さんの受信料の減免措置等々について引き続き対応いただかなければいけないわけですけれども、同時に、こういう対応をしっかりしていただきながら、今年度の予算ですとか、また策定が始まっております次期経営計画への影響ということも併せて考えていかなければならないと思いますけれども、この点について、NHKは国民の皆さんに平成二十四年度から受信料の一〇%還元ということを約束をされております。 現時点で、経営委員長としてこの一〇%還元について約束どおり実行される、していかれる決意であられるかどうか、またその場合はこの一〇%還元の具体的な中身についてどういう形で還元されるおつもりなのか、経営委員長としてのお考えをお聞かせをいただければと思います。
○参考人(數土文夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 おっしゃるとおり、一〇%還元と申しますのは、現時点、最終年度を迎えている三か年計画立案の前に経営委員会とNHK会長をトップとする執行部が合意した内容でございます。これにつきましては非常に重く受け止めなければならないと、こう思っております。 そういう中にありまして、現在、この一〇%還元ということをいかにするかということを松本会長以下の執行部にボールが投げられた状況になっていると私は考えます。したがいまして、執行部としては、できるだけ早く、具体的な業務の執行状況、今までの経営の内容から見てどういうものになるかということを、できれば複数ケース、二つか三つぐらいの複数のケースを提示していただきたいと、こう思います。そういうものを提示していただいた後、経営委員会は、それについて経営委員会の立場としていろいろ判断していきたいと思います。 今我々は何を考えているかと申しますと、三年前にこういうことが議案されて合意されたと申しましたけれども、三年前、リーマンショックのときから非常に経済環境、日本、世界の経済環境が変わってきております。それから、直近の東日本大震災の影響が、非常に松本会長以下詳しく精査しようとしておられますけれども、つかむのに難渋しておられるところもある。 昨日、私、また非常に重要なニュースを皆さんと一緒に得たんじゃないかと思います。それは、本年四月の貿易収支が四千六百億円以上の赤字になったと。これは希有のことでございます。これが今後どうなっていくのかと。一度決めたらそう簡単に変えられない。過去にNHKは複数年連続受信料を上げた、上げざるを得なかったという経緯があります。私が申し上げたいのは、ボールは投げられて、執行部は一生懸命やるだろうと、それを、いやしかし、いろんなことを後から想定外と言わないようにしっかり精査して、また皆様と御相談したい、審議させていただきたいと、そう思っております。 以上、お答えいたしました。
○石橋通宏君 ありがとうございました。 一〇%の還元という約束については重く受け止めてしっかりとやっていただきつつ、中身については今後引き続き会長ともしっかりと協議をしていくということだというふうに考えております。 続いて、松本会長にお伺いをしたいと思います。 先ほど、とりわけ震災対応の中で答弁されたときに、様々な形で震災報道について取組をされたと。とりわけ、世界への情報発信、また新たな手段を使っての情報発信ということでインターネットの活用ということについてもお話がございました。 これは、今回の場合は震災報道に当たっての特例というか、特別な取組ということで対応されたわけですけれども、これやはり、今時代がどんどん変わっている、これからますますグローバル化が進み、また情報化社会、インターネット社会、そういう新しい時代を迎えようとしています。その中での公共放送としての新しい役割というのも当然NHKとしては積極的に検討され、また国民の皆さんに打ち出していかなければいけないというふうに考えておりますが、今申し上げた国際事業、世界に届ける、またいろんな方法で、インターネットや、そして移動体、携帯などを使った新しい方式、これについて今後とも積極的に進めていかれるおつもりがあるのかどうか、会長としての今現時点でのお考えを、これも簡潔にお答えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○参考人(松本正之君) お答えいたします。 今回の大震災では、先ほど申し上げましたように、いろんなデバイスを使って、その効果も大変上がったというふうに思います。パソコンとかあるいはスマートフォン等、放送と同時に御覧いただけるようにしたわけでございます。これは、現行制度でNHKに認められる通信系サービスの中の一環ということでやっております。 今お話しのように、こういう緊急事態の措置にとどまらず、フルデジタル化時代にインターネットでNHKのテレビ放送を同時に提供するということは大きな時代の流れのように思います。ただ、そうした業務を行うには、放送法の規定とかあるいは受信料制度、こういうような環境をよく整理する必要があります。 現在、会長の諮問機関であります受信料制度専門調査会で審議をいたしてもらっておりますけれども、こういうものも参考にしながら、そして将来のNHKの公共的機関としての、放送機関としての役割を果たすためにも次の経営計画の中で検討してまいりたいと思います。
○石橋通宏君 ありがとうございます。 是非、今お話があったような課題も当然認識をしなければいけないわけですけれども、新しい時代の公共放送にふさわしい形というのを是非とも追求をしていって、どんどん我々にも提示をいただければというふうに思います。 では最後に、研究開発についてお伺いをしたいと思います。 今申し上げましたように、まさにこれからのグローバル化時代、また国際競争がいろんな形、いろんな分野で出てくる中で、この放送、とりわけ今、通信と放送の融合ということが進展をしており、これ十年、二十年考えますと、ますます世界が違う世界にどんどんどんどん変わっていくのではないかというふうに思っておりますが、この二〇二〇年、二〇二五年という世界を見通したときに、これからやはり放送技術、通信と放送の融合の中で、しっかりとこの放送技術の分野でも世界に日本のすばらしい技術をどんどんどんどん打ち出していく、それによって日本の国民の、また経済もそうですけれども、社会もいろんな波及効果が出てくるような、そんな元気のある日本づくりに是非とも公共放送としての役割の一つとして、放送法に研究開発も決められておりますので、積極的に役割を果たしていただきたいと思いますが、最後に松本会長に、この技術開発、これに今後どういう決意で臨んでいかれるか、二十年後の世界、どんなNHKが役割を果たしていくそういう決意であるかお聞きをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○参考人(松本正之君) お答えいたします。 NHKの技術は、歴史をひもときますと、ハイビジョン、これを成功させるのに三十年掛かっています。デジタル化についても約三十年掛かっています。やっぱり三十年スパンの技術というものが次の世代を引っ張ると、こういう実績を持っております。日本の放送界、そして世界の放送技術をリードしてきたと、こういうことであります。 私は、技術開発はNHKの根幹であるという価値観を持つこと、それを忍耐強くやること、そして三十年先に花が咲くという信念を持ってやると、この三点を重点に置いてこれを見守っていきたいと思います。
○石橋通宏君 終わります。ありがとうございました。
○山本一太君 私は野党の参議院の政策責任者で、野党の使命は行政をチェックすることですから、少し厳しい質問もさせていただこうと思います。 まず、質問ではないんですけれども、松本会長に一つお願いがあります。 五月の二十二日に和歌山県で全国植樹祭が行われました。NHKでも全国中継されました。天皇皇后両陛下も出席をされたイベントだったんですが、ここで実は、この資料によると、和歌山の方から何度も言われたんですが、開会挨拶を県議会議長が行う場面で、NHKのアナウンサーが和歌山県議会議長の氏名を前議長の谷洋一さんというふうに紹介した、テレビのテロップにも同様に前議長名が出ていたと。五月十三日には既に新しい県議会議長が誕生していまして、新議長は新島雄さんというんですね。 会長、これは天皇皇后両陛下をお招きしたイベントで、松本会長もおられたと聞いていますが、和歌山県の方々にとってはとても大事なイベントだったんです。実際、県議会の方、かなり怒っています。 私がお話を聞いたところによると、陛下をたしか南紀白浜空港か何かに送りに行ったときに、NHKの方から議長に対して簡単な謝罪があったということですが、これはやっぱり、本来であれば、正式に和歌山県庁の議長室に謝罪にどなたかをやはり派遣するのが、会長、筋じゃないでしょうか。NHKの震災報道については私も評価しますが、ちょっと気が緩んでいるんじゃないでしょうか。そのことだけちょっとまずお願いをしてから、質問に入らせていただきたいと思います。 私は、前回に引き続いてNHKのコンプライアンスの問題を取り上げさせていただきます。NHKに公共放送としてふさわしい役目を果たしてもらいたいと、特にこの重要な時期にNHKにしっかりと報道していただきたいと思うから、このコンプライアンスの問題をやらせていただきたいと思います。事業の中身は片山委員から、あるいは経営委員会の問題は山本順三委員の方からいろいろお話があると思いますので、私はコンプライアンスの話をさせていただきたいと思います。 私は、アンチNHKでも反NHKでもありません。NHKを本当によく見ています。朝七時のニュース、夜七時のニュース、最近踏み込んだ発信をする「ニュースウオッチ9」、それから震災報道も食い入るようにNHK見ています。やっぱり民放に比べてNHKの情報量も情報の質も一歩抜け出ていると思います。大河ドラマも見ています。朝の「おひさま」も見ています。何しろ「サラリーマンNEO」も録画しているし、それに「SONGS」まで私は録画して見ておりますので、NHKファンと私はもう言ってもいいと思うんですね。 これだけの番組を作れるということは、それはNHKには人材がそろっているんだと思うんですよね。ところが、会長、これだけプレステージがあって人材がある、人材がそろっているNHKで、何で一月からこれほど恥ずかしい不祥事が起こっているのかと、これを私は非常に不思議に思っています。 実は、ネット等を通じて私に寄せられてくるNHK関係者からの数多くの情報、これに接してみて、NHKには人材がいると、NHKはいい仕事もいっぱいしていると、だけど、もしかするとこういう不祥事を誘発するような構造的な問題があるんじゃないか、何か組織の上で間違いがあるんじゃないか、何か組織文化の上で問題があるんじゃないかと、これが私の問題意識なんです。 会長がこれまでおっしゃっていた発言、ずっと実は私、注意深くフォローしていまして、会長はずっとやはりNHKのリーダーになってから、NHKの人材はすばらしいと、特に報道なんかは対応能力がすばらしいとか、組織は余りいじっちゃうとよくないので、いいところを残すためには改革は気を付けなきゃいけないなんて、どっかの政党の長老議員みたいな、派閥の長みたいなせりふもおっしゃっているんですけれども、私はどんな組織にもいいところがあり問題もあると思いますが、会長にはそういうぎざぎざの、いいことばかりじゃなくてぎざぎざの情報も入っているのかどうか、それをお聞きしたいと思いますし、会長はこれまでNHKのリーダーとして四か月やってきた中で、これはすばらしいというのはいいんです、ここはちょっと変えなきゃいけないということがあれば簡潔にお答えいただきたいと思います。
○参考人(松本正之君) 最初に、和歌山の件をお話しします。 私は参列させていただきまして、大変感激して式典を見させていただきました。大盛会だったと思います。その中で、終わった後、今のお話のように、私に放送局長からこういうことがありましたという報告があり、そしてまず議長に謝罪を申し上げ、そしてこれは誤りだったという放送をするということで報告がありましたので、すぐやるようにと、こういう指示をいたしました。 そして、なぜ誤ったかというと、和歌山県のホームページを職員がそれを見てそのとおりにやったようなんですけれども、これ自体がチェックの仕方が甘かったと、こういうことがそもそもの原因であります。 放送局長と放送部長は、早い方がいいということで、ちょうど陛下とずっと議長が御一緒だったものですから、そこにお話しすることはできず、空港でお見送りした後、直後に謝罪をしようと、こういう手当てをしますという話をすると、こういう話でした。したがって、それをやるようにと、こういうことですが、今お話しのように、議会に行ってきちんと礼を尽くすべきだと、こういうことについてはそれは指示をしたいというふうに思います。 それから、私がNHKに参りましてからやっぱり幾つかの点、感ずることがございます。そして、一番最初に、誤解をちょっとされるといけませんのでお話ししておきますと、私が変えていいところと変えていけないところがあるというのは、例えばNHKにはNHKの長い歴史の中で積み上げてきた一つのシステムがあります。そのシステムを生かしながら、しかし変革をするということでないといけないと。例えば、NHKに商社のフラット化を、そういうものをぱっと導入するということはできるかもしれませんけれども、そうしましたら、先ほど先生がおっしゃったようなNHKの良さというのが殺されちゃうんですね。そういうことをしてはならないと、しかしそういうことを守りながら改革は大胆にやらなきゃいけないと、こういうことを申し上げております。 それから、私が思いますのは、例えばNHKの中では組織がかなり縦割りであります。縦割りの組織はいいところがあるんですけれども、横断的にそういう情報が共有化されないと、これがあります。それから、コストの意識については、今それをやりかけていますけれども、これについてはきちっとそういう価値観を持つということが必要だと思います。 それから、グループ会社の管理とかそういうことを含めてトータルとしてやはり全体を見なきゃいけない、全体を見る中で改革していくと。しかし、壊したらNHKの良さがなくなるというところは守ってあげた方がいいと、こういうふうに考えています。
○山本一太君 今日はコンプライアンス担当、新たにコンプライアンス担当になられた今井理事と、それから報道局の担当になられた冷水理事にも来ていただいていますけれども、二人の責任非常に重いと思うんですね。会長来られてまだ四か月ですから、やはりお二人がしっかり会長を支えて、松本会長がNHK改革、経営効率化できるようにしっかりとサポートしていただかなきゃいけないんですが、今井コンプライアンス担当理事に一つだけ私確認をしたいと思います。念のためのことですから、余り気になさらないでください。 NHKあるいは関連の団体が、過去に例えば不祥事、使い込みとか不正経理とかこういう事件があって、それを隠しているようなことはこれは一切ないですよね。NHKはもう公共機関として、何かあったときには即しっかりとそれを公表するという立場ですから、そういう過去の今言ったような事例を隠しているということはないですね。ないと言っていただければ結構ですから。
○参考人(今井環君) 不祥事があっていろいろ調査をして、処罰の対象、処分をしたというような不祥事に関しましては協会報に掲載をして公表しております。したがって、そういう不祥事で処分があったような場合というのは、積極的に報道するかどうかは別として、公表はしております。
○山本一太君 いや、もう今のお話を聞いて本当に私はほっといたしました。今の言葉、もちろん一〇〇%信じたいと思います。 冷水理事にお聞きしたいと思うんですけれども、昨年十月のNHK記者の捜索情報漏えい事件、これはいろんなメディアの持つ問題点もあると思いますけれども、これは決して報道機関がやってはいけない、言語道断のことだと思いますが、こういうことが二度と起こらないようにしっかりと記者教育をやっていただけますね、大丈夫ですね。それだけちょっと確認させてください。
○参考人(冷水仁彦君) 記者教育改革チームを立ち上げまして、外部の有識者の方の意見も参考にしながら、今年から記者教育の体制を大きく見直しております。既に四月に入ってきた新人研修からその内容の見直しに着手しておりまして、入局時から、それから退職するまで、ジャーナリストとしてしっかりとした教育をしていかなければならない、そのことを継続的に取り組んでいかなければいけないというふうに認識しております。
○山本一太君 私は実はインターネットにブログを持っています。まあちっちゃな発信装置ではありますが、意外と霞が関、メディア、あるいは政治家の間では視聴率が高いと言われているんです、本当かどうか分かりません。松本会長に初めて自民党の総務部会でお目にかかったときに、松本会長がわざわざ私の席の方まで来られて、ブログ読んでますとおっしゃいました、あなたのブログ読んでますと。近くにおられた小野副会長をわざわざ呼んで、山本さん、この小野さんは私がしっかり見て選んだ人物ですから大丈夫ですと、そこまでおっしゃっていただいたんです。 実は、私のブログ、インターネット、ほかのいろんなツールにNHK関係者の方々からいっぱいいろんな情報とか訴えが届いています。それ一々ここで言いません。私、NHK批判することが目的じゃないんです。でも、その人たちの思いは、決してNHKを、何というんですか、NHKの悪口を言うというよりも、もう本当にせっぱ詰まって、組織改革をやってもらわなければもたないみたいな本当に真面目な話が多いんです。その中で、個人名やら組織の名前やら物すごい詳細に出てくるんですが、松本会長の悪口を付したものは一つもありません。つまり、やっぱりそういう問題意識を持っている方も松本会長にしっかりNHK改革をやってほしいと、私はそういうふうに思っているからだというふうに思うんですね。 そこで、匿名じゃなくて実名のメールもありますし、実はネット上の短いブログのツイッターってありますね、あそこでこういうことありました。今年の二月に、私が、たまたまネットのニュースでまたNHK職員不祥事というニュースを見て、ツイッターで、えっ、また不祥事ってつぶやいたら、すぐにそこにNHKの現職のプロデューサーが実名で絡んでこられたんです。彼は何と言ったかというと、絡んだというのは変に絡んだんじゃなくてそのメッセージに答えたという意味ですから、この人ちゃんとした人ですから。で、こう書いてあったんですね。隠蔽せずに即自社のニュースで発表するから目に付きやすいが、結局同規模の社員数を抱えている会社の犯罪率とは変わらないと、一緒くたにされるのは至極迷惑だと書いていました。その後、もう一回ツイッターが来て、ほとんどのNHKの人間はより高い倫理観とモラルを持って職務に当たっていると。それだったら、のぞきとか更衣室撮って捕まるとか窃盗とかないはずなんですけれども、これは一緒くたにされると至極迷惑だと書いてあります。 この人は、名誉のために言いますけれども、非常に立派な人だと思いました。NHKに誇りを持ち、しかも一生懸命やっているからこそやむにやまれずこれを書いたんだと思うんですけれども、私は、会長、この意識間違っていると思いますよ。ほかの同等の規模の会社と同じだけの犯罪率だからいいって、NHKは公共放送としてほかの機関よりも高いモラルが私は求められると思うんですけれども、こういう意識改革から是非やっていただきたいと思うんですけれども、会長、ちょっと時間がないので簡潔にお答えいただけますでしょうか。
○参考人(松本正之君) 同感であります。NHKにはやはり高いモラルが求められるというふうに思います。したがって、同率であったらいいというようなことにはならないというふうに思います。そういうことで指導をしてまいりたいと思います。
○山本一太君 これはもう一々ここで紹介するのもちょっとあれなんですが、NHKのこれまでのやはりいろんな不祥事、私、一覧にしてみたんです。 平成十六年ですか、プロデューサーの制作費着服というのもありました。例の空出張の問題もありました。インサイダー取引もありました。このときはNHKの受信料を払う人が減るという事件がありました。そこから努力してNHKは信頼を回復してきたと、さっき新しい経営委員長もおっしゃいましたけれども、今NHKは国民から大変な信頼を得ているということなんですけれども、これ、次のページを見て、一月になると、一月一日、首都圏放送センターの職員、車上荒らしで逮捕、一月三日、松江放送局のディレクター、のぞきまがいの行為で逮捕、一月四日、受信料契約担当の委託スタッフが飲酒運転で玉突き事故、二月十七日、名古屋放送局技術部職員、静岡局でオシロスコープを盗んで逮捕、二月二十一日、大津放送局男性ディレクター、ビデオリサーチのデータを不正投稿、諭旨免職、二月二十一日、札幌放送局千歳報道室男性記者、無免許運転で懲戒免職、そして、これは直接NHKのスタッフではありませんが、金沢放送局の死体遺棄で逮捕された委託カメラマンもおりました。 やっぱり、これはどう見ても異常です。これだけ人材がそろっているはずの、本当に公共放送としてこれからより重要な役割を果たしていこうという組織としては異常ですから、これは。これは是非、会長、重く受け止めて、こういうことがないようにしてもらいたいんです。 今日、なぜ二人の理事にこれだけ厳しく言っているかというと、これ、もし同じようなことがあったら松本会長の改革は頓挫しますからね。これ、もし後から隠蔽しているようなことが出てくれば、松本会長がやろうとしているNHK改革も、これからいろいろ質問出ると思いますが、経営効率化もできなくなるんです。 だから、そのことは是非、支えておられるこの二人の理事にもしっかりと受け止めていただきたいと思いますし、あと二、三分なので、最後に松本会長に申し上げたいんですが、この間、あるNHKの職員と電話で話しました。何度か会ったらしいんですけれども、私、覚えていません。名前も言いませんし、所属も言いませんが、その人から電話があって言われたのは、山本一太さんのブログを毎日見ています、NHKのスタッフの悪口は一切言っていないというのも分かっています、ちょっと偉い人には批判的だから。でも、私は政治家でも偉い人には全部批判的なのでしようがないと思うんですが。一般のNHKのスタッフの方々の悪口は言っていないですねとその人が言いました。そうだと言ったら、このブログの中には真実もあると。やっぱり自分がNHKで一生懸命やっていて、何かこの組織には、プライドを持っているしすばらしい職場だと思うけれども、何かモラルを低下させる、やっぱり時々絶望的になる何かがあるとその人が言っていました。 それは何だと言ったら、これはどの組織でもあることかもしれませんが、いろんな社内ポリティクスがあるのかもしれませんが、本当の実力主義というものがないと。本当に努力して成果を上げている人がきちっと評価されない、実は成果主義になっていない、これが物すごく私たちにとってはつらいと。こういう若いスタッフと、これはもう私はうそをつかないのが取り柄なので、この人と真っすぐ二十分ぐらいお話をした中で出てきました。 松本会長がコンプライアンスに対する対応について、いや、どうも一月からの不祥事は若い人が多いと、大体二十代から三十代なんです、だからやっぱり世代を超えたコミュニケーションを取っていかなきゃいけないというふうにおっしゃっているんですけれども、この点について、私が話した若いNHKの職員の気持ちもちょっと踏まえた上で、会長として何かNHKの職員の、本当に優秀なのに、何かこう誰か絶望的にさせる、モラルを何か低下させて、こういうのぞきとか盗みとか、元々モラルが普通よりも高くならなきゃいけない公共放送の職員がこういうことに走る何かがあるということについてはどんなふうな対応をされていくのかということを最後にお聞きしたいと思います。
○参考人(松本正之君) 不祥事の中には大きく分けて二通りあると思います。組織ぐるみでそういうことをやるという体質のもの、それから個人の不祥事という形でそういう形が出るもの、この二通りがあると思います。個人のレベルで出たにしても、それは企業の中で出ることですから、そういうものを出さないようにしないといけない。 一つは、やはりそういうものを抑えるという、原因を除去する、そして起きたものについては厳罰を要求するというやり方もあります。もう一つ、その前段で、先ほどコミュニケーションというお話ありましたけれども、コミュニケーションは、やはりそのコミュニケーションができる、安心のできる社風とか風土というものがあると思うんです。それは、昇進の制度とかあるいは本人の気持ちをどういうふうに吸収するとか、そういう先生のところに言う話もありますが、直接私の方にそういうものが入るシステムとか、そういうことも含めてそういう風土をつくっていかなければならないのではないかと思います。
○山本一太君 あと四十秒ぐらいあるんで、最後に一言申し上げたいと思うんです。 やっぱりNHKは巨大な組織だと思います。松本会長がいかにJR改革で辣腕を振るった方だといっても、やっぱり本当にNHKの組織がどう動いているのか、どこにどういう人材がいるのかというのを理解するまでにはすごく時間掛かると思うんです。こんな中で大事な人事もやらなきゃいけない、あるいは受信料の問題にも向き合わなきゃいけない、さらにはインターネットとどう付き合っていくかということも考えなきゃいけない。本当に大変だと思います。人事についても、まさか会長に直接売り込みに来るような、そういう人はいないと思いますけれども、そこは本当に大変だと思いますが、ぎざぎざの情報もいい情報も是非集めていただいて、本当に難しいと思いますが、この公共放送、特に震災が起こって以来ますますNHKの役割は大事ですから、是非国民の期待にこたえられるようないい組織にしていただくように心から私の方からもお願いと激励を申し上げまして、ぴったり三十二分で終わりですから、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○参考人(今井環君) 委員長。
○山本一太君 いいです、いいです。
○委員長(藤末健三君) 時間が来ていますのでやめてください。時間守ってください。
○片山さつき君 自由民主党の片山さつきでございます。 NHKの収支構造を見ますと、収入の大宗が受信料ですね。この受信料を取るために相当な経費を使っているんですよ。受信料六千五百億円に対して、そのために使っている経費が七百五十億円ということは、これは経費比率が一二%ということですよね。私も片山大臣も平岡副大臣も税務の出身ですから、これ国税や地方税では経費比率って一%ぐらいですよ。まあ、それは民間でどうかということは今からお聞きしますが。 もっとすごい例があって、四千四百人雇っていらっしゃる委託契約収納員ですね。NHKの職員さんが今一万人ちょっと、それに対して受信料を集める委託契約収納員が四千四百人いらして、一番たくさんお金をいただいている方は幾らですかと言ったら、一千万円。その方がどのぐらい受信料をお集めになるんですかと言ったら、一千万円。経費率一〇〇%。すごいですね。大臣、笑っている場合じゃないんです。 民間出身の數土委員長、これは、JFEではこういうやり方で資金回収をするということがあり得るんでしょうか。これは、これからアドバイスをしていく上で一番コア中のコアですよ。お答えください。短くお答えください。
○参考人(數土文夫君) 民間ではあり得ません。完全にあり得ないと思います。 それから、もうちょっと。私、まだ一か月十五日ぐらいしかたっておりませんけれども、ここら辺の数字が経営委員会、過去の経営委員会にも、各局ごとの、地方ごとの実績も示されていないということで、これは松本会長ともよく話しして、我々に開示してもらって、それの効率化と。効率化というのも、これこそ抜本的効率性を求めていかないと駄目だと、こう思っております。 以上、お答えを申し上げました。
○片山さつき君 これは大変期待できそうですね。大変な国際競争を勝ち抜いている企業の担当の方ですから、JRで勇断を振るわれた松本会長とのコンビでばさばさとこの辺は切っていただきたい。 経費、今七百五十億円のうちの三分の二が人件費ですからね。今、回収委託というのは民間では業なんですよ。これは、実はこの法律を作ったのは私ですけれども、それで、今そこに委託したら九十億円のものを十四億円の経費でやっていると、そういうこと、サービサーというんですね。(発言する者あり)済みません、そうでしたね、担当だったという意味ですね。九十億円収納するのに経費が十四億円、これでもちょっと高いと思いますが、まだましですね。この辺は相当な改善をお願いしたいと思います。 人件費一般ですが、人件費が予算のうちの三分の一、三割ぐらいを占めるというのはNHKですが、今こちらに、カメラさん寄ってくださいね、平成十二年からの人件費の流れ、人員数の流れ、そしてベアをどうしたか、平均給与がどのぐらいだったかを全部調べて出していただきました。初めはこれ人勧と連動していると思うんですけれども、ベアを乗せていたときもあったんですね。収益を上げているわけじゃないですけれども、ベアを乗せていたときもあったんですが、前の不祥事のときに、これは自民党時代ですが、十七年度、十八年度、十九年度、頑張って引下げ、カット、三年間やりました。ところが、その後やっていないんですよ。今、同僚の山本議員からこれだけたくさんの不祥事がありますがという指摘があった。この三年はやって、何でやらないんですか。 まあ二十、二十一については確かにもう終わった話かもしれませんが、今回、不祥事の問題はいろいろあるけれども、震災対応ということで予算の審議をテレビでやらずにすっと通したんですよ、たっての御希望で。それだけ協力をいたして通した予算の中でも、特に大きな人件費の見直しもなくて、平成二十三年度のNHK予算における平均給与は千二百万円ですよ。この千二百万円、高くないんでしょうか。松本会長、お答えください。短く。
○参考人(松本正之君) 平成十七年に一般職、専任職、二%から四%をカットいたしております。これは、当時不祥事で受信料の支払が滞りまして、収入が落ちた、その収入が落ちたことに伴いコストカットという観点でこれをしたということであります。その後、収入が回復いたしまして、十九年度末でそのカットを終了すると、こういうような経緯をたどっております。 それから、今給与総額のお話がございましたけれども、私もどういうことでそういうことになっているのかなというのを見てみました。そうしますと、人件費の中には基本給と、何というんですか、時間給あるいは超過時間ですね、あるいは深夜給とか、そういうようなものがありまして、そういうものの比重が結構大きいと。先ほど勤務形態の話を申し上げましたけれども、仕事の性質からそういうような形になっているということで、基本給を見てみますと、そういう面では、民放等と比較してそんなに変わっているというか、むしろ低い方なんですけれども、トータルとしてそういうようなところがあると、こういうことであります。
○片山さつき君 低いという驚きの御発言がありましたが、片山総務大臣、今年は公務員給与を一割下げるという、いまだかつてない英断の法律をやられると、この議論はこの委員会でも随分大臣としましたよね。あの今震災で十万人体制で大変な残業、苦しい状況にある自衛官や消防それから海上保安庁関係も下げるんですよね。手当で見るとしても、下げるわけでしょう。 それで、幾ら頑張っているかもしれませんが、NHKについてはこの状態。ところが、大臣も給与引下げを強制する権利がありませんね。そして、それをやるとしたら経営委員会の人事とか、会長の人事なんですよね、経営委員会が会長を選びますから。ところが、経営委員会国会同意人事のときに総務省の官僚の方に、あなた方はなぜ人事案を私たちに持ってくるのと言うと、内閣総理大臣のお手伝いをする総務大臣の手先として持ってきますと、非常に不明確な形になっているんですよ。これがNHKのガバナンスが極めてぬえ的だと言われている理由で、戦後できた放送法のこれが一つの特色というか問題でもあるんですが、これで経営委員の中に自民党時代には最大七人いた経営者が今四人なんですよ。そのうち、CFOの経験者はゼロですよ。さらに、会計士も監査委員会の中にいないんですよ。最初、弁護士がいたんですよ。前の不祥事で監査委員会をつくった、初めて法定監査をした、それは若干の進歩ですが、監査委員三人の中に公認会計士がゼロで、弁護士がゼロで、CFOや厳しいコストカッターがゼロだったら、一体どうやってこういうことを監査するんですか。やはりこの部分も含めてもうちょっと経営委員会の人選を見直して、企業形態的なものが入るように、経営感覚が入るようになさるべきじゃないですか。大臣、お願いします。
○国務大臣(片山善博君) おっしゃる趣旨は私もほとんど異論がありません。私もそういう考え方を持ちまして、私が就任しましてから総理の方に御推薦といいますか、案を持っていったりはしております。 法律上は、経営委員会というのはそもそも経営をつかさどるところでありますから、当然経営とかマネジメントということを心得た、専門でなくてもそういう認識、意識のある方が望ましいということは言えると思いますし、あと具体的には教育とかそれから文化、科学、産業、その他の分野、それから全国の各地域を代表するということがありまして、必ずしも経営の専門家ばかりをということでは法律上はないようであります。 ただ、おっしゃったような趣旨は必要だと思いますので、これからもそういうことを念頭に置いた経営委員の人選ということに努めたいと思います。
○片山さつき君 ガバナンスが甘いと何が起きるかの一例ですが、この山積みの書類の中にもよく出てきますが、NHKもアーカイブ機能を持つ必要がある、これはそうです。非常にいい番組を持っていますから。 それで、NHKオンデマンドというツールを持って別会計でやっているんですね。これは放送でいただいている受信料は使えないから、別に一本二百十円とか取ってやりなさい。これ見てください。ずっと赤字なんですよ。始めた年と二年目ぐらいはいいかもしれないけれども、また赤字で、今度の予算も赤字で、三か年計画も赤字で、最後だけとんとんになるかのようになっているんですけれども、普通、民間ではこういう事業をやり出しちゃったら、五年間めどが付かなかったら廃止で、言い出した取締役は更迭ですよ。 ただ、いろいろと制約もあるでしょう。今はこういうネットの時代で、五千万人ネットを使っている人がいても、ニコニコ動画やユーチューブで事実上ただで番組が見られてしまうから、もうけろと言っても無理だと。であれば、放送法を変えてでも我々は貴重な番組を見ていただくためにこういうことをしたいからという前向きな提言を持ってくるならまだ分かるんですけど、この辺やっぱり東京電力と体質が似ているんですよ。東電もがちがちの規制業種ですから。ただ、NHKは番組のチャンネルを変えられちゃうんですよ。東電は我々は嫌でも電力会社ここしかないんですから。だから、何とかこれは提案をしてでもやっていただくのか、あるいはこのままで収支改善ができるのか。いかがですか、会長。
○参考人(松本正之君) NHKオンデマンド事業は今のお話のとおりの状況で、大変苦しいところであります。 ただ、やっぱりアプローチをされている方とか、収入とかそういうものは増えていることは増えているんですけれども、当初の爆発的な予想には、予定には達していないと、経費の方は権利の処理とか固定費ががっちり固まっているものですから数が増えない限り収支が取りにくいと、こういう構造になっています。 そういう中でこれをどうするのかと、こういう問題でございますが、やはり二十五年までをそういう期間としてこれをスタートしたということですので、当面はそれを頑張らせて、そしてその帰趨を見たいというふうに思います。その中で判断をしていくということにしたらどうかというふうに考えております。
○片山さつき君 やや緩いと思いますね。これ、受信料を使っちゃいけないと言っていますが、この収支差額、累積で七十五億円、受信料から借り入れているんですよ。これは、民主党が年金国庫負担を二分の一に上げて財源がないから将来から借り入れているのと同じです。ですから、そういう緩い経営はやめて、早速の抜本改善策を出していただきたいと思いますが。 まず、それではこの高い千二百万円の人件費で良い番組を作るべき義務を負っているNHKの作っているドラマですが、ここにもありますように一本六千万円で作っている大河ドラマ、かなりコストの高いドラマですよ。これでどのぐらい海外にこのドラマが評価されているのかというと、昨日聞いたら、「おしん」以外に、広く日本のドラマが世界に出ていって見ていただいて、日本の歴史や、ああ、いい観光地だなと思っていただいたり日本人を身近に感じていただいているというものがほぼないようなんですが、このドラマの収支ですね。「大草原の小さな家」から「チャングム」まで随分入ってきていて、見る方は随分見ていますよ。だけど、そんな人のいいことだけやってなくて、日本の国営放送なんですから、海外に日本を売り込む方にはなぜ行かないんでしょうか。これは経営委員長にお願いしたいと思います。
○参考人(數土文夫君) お答えいたします。 私も、NHKの経営委員、経営委員長に就任する以前から、特に外国に行ったときに、例えばホテルのロビーに四、五台あるという中で、公共放送が各国やられているんだけれども、NHKがほとんどないケースが多いと。そういう中にあって、日本の民放、公共放送、NHK含めまして、外国、特に韓国のドラマが入ってきている、非常にやっぱり残念でならないと、こう思って、これを強く経営委員会の場でも再三、まだ一か月半しかかからないんですけれども、申し上げております。これに対しては松本会長も同じ気持ちだということがよく分かっております。 そういうことで、例えば、ちょっと先ほど山本議員もおっしゃいましたけれども、どういう体質かというと、経営委員は二つの目標あるいは九つの方針というものを経営方針、経営計画の中で挙げておりますけれども、例えば七五%の受信料の支払率を確保するために各理事がどのような役割分担になっていて、それをどれだけスタートする前にコミットメントして、その後どれだけの結果に終わったかと、その差をみんなで分かち合って確認し合って、それで、その差、分析、再分析をやると。そういう普通、厳しい経営、これは私は厳しくも何ともないと思うんですけれども、そういうことをやっていないから、今おっしゃったように「おしん」以外は出てこないんじゃないかと、こう思って、全く同じ気持ちでおります。 同じ気持ちを更に、帰って経営委員及び松本会長以下の執行部と共有して、少し緊張感持たせて次回のこういう場に臨みたいと、こう思っております。 以上でございます。
○片山さつき君 最後に災害について伺いますが、災害報道のNHK、本当に頑張っておられると思います。私は自民党の東日本大震災の復旧の担当責任者の一人ですが、避難所とかに入りますと、あのL字放送で、それこそ今日はどういうところで物が配られているとか、どういう状況になったとか、仮設の状況が出ていて非常にいいですが、やっぱりNHKそのものが災害放送なんですね。やっぱり何かぐらっと来たら、あるいは何か爆発音がしたら一チャンネルを付けろと、それで我々は育ったんですよ。ですから、このアナログ放送を今度地デジに入れ替えると。 ところが、今回それを延ばしたわけですが、BSの291からのチャンネルで関東ローカルのデジタルは見られるんですよね。四月七日からこの被災地でもBSで、つまり衛星放送の方のツールを使って見せるやり方もやっているんですが、それだけではとても足りないので、アナログも今副大臣から御説明があったのに延ばすと。そのためには経費が掛かると。まあこういう経費もどちらかといえば、電波利用料もいいですけれども、あれだけの人件費があるんだったら、いろんなところから少し出していただいてもいいんじゃないかと思いますが。 それはさておき、BS291をいざというときの災害チャンネルのバックアップ用にスクランブル掛けないで取っておくということが考えられるんじゃないかと思いますが、これは総務省の方の政策ですが、平岡副大臣ですか、これは、いかがでしょうか。
○副大臣(平岡秀夫君) お答え申し上げます。 ちょっと質問の趣旨を取り違えているかもしれませんけれども、今、地デジ後、地デジに移行した跡地としての周波数の利用として、四から九チャンネルの部分というのは公共ブロードバンド移動通信システムということで使うということにしているところでありますけれども、今回のこの地デジの移行が延期されることによってその部分についての利用が遅くなるのではないかという、そういう指摘もありますけれども、我々としてはその部分についても大きな影響はないというふうに考えておりますけれども、ただし、その部分についてはそれを利用する側のいろんな機関がこれから必要な準備をしていかなければいけないということで、その準備についてはできるだけ早く進めていってもらいたいというふうに思っているところでございます。
○片山さつき君 多分私の次の質問を先にお答えいただいたと思うんですけれども、まさに先に言っていただいて、地デジ移行してしまうと四から九チャンネルが空いちゃうので、そこで公共ブロードバンド放送をやるというお話を聞いたので、これが今までの実質災害チャンネルであるNHKとダブっちゃ意味がないんですね、ダブっちゃ意味がない。 だから、このやり方でやることによって、より災害に強くて、たとえ地デジの鉄塔が倒れちゃっても、BSが何らかの形で入らなくなっても、これがあれば大丈夫だということになるならば、我々はそれこそ、それで納得すればこの委員会でも議論して、消防庁でも警察庁でもそういうものを使うようにしますが、今のところではそこに納得した説明がまだないんですよ。 ですから、四から九のこの公共ブロードバンド災害用、これ、できるだけ早くもうきちっとした優位性が分かるような形で位置付けて、そうじゃないと、空いたところは売却して、それを収入に充てて、それで震災対策やった方がいいという議論になっちゃいますよ。そこをしっかりと総務省も理論武装をしてやっていただくことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○山本順三君 自由民主党の山本順三でございます。 今ほど山本一太議員、そしてまた片山さつき議員からかなり辛口の質問がございました。両氏共々に、これからNHKが公共放送としての役割をもっともっと果たしてもらいたい、そういう強い意図があっての質問だと思いますので、私も例に倣いまして少し辛口になりますけれども、質問をさせていただきたいと思います。 その前に、この大震災に際し、まさにNHKがその公共放送たる役割を立派に果たされたということについては、私は高く評価をいたしておりまして、今、松本会長から災害時の初動については成功したというような内容のお話がありました。政府は初動に失敗いたしましたけれども、NHKは立派に初動に成功したということについて、高く私どもも評価をしたいと思います。 そこで、二十一年度の決算の概要等々を見ておりましたら、今回、事業収入が六千六百九十九億、事業支出、これが六千五百七十五億、事業収支差金といいましょうか利益でしょうか、百二十四億、こういう数字が上がってきておりまして、特に注目すべきところは受信料、これが大体平成十六年辺りの、不祥事が発生してNHKでコンプライアンス、コンプライアンスという言葉が出始めたころの状況にほぼ戻ってきたということで、実はその点については私は良かったなというふうに思っておるんでありますけれども。 今、山本一太議員から出ておりました、私も大分調べてまいりましたけれども、まさに不祥事が続発をしておる。不祥事といったら何かしら犯罪性が薄いように見えますけれども、立派な犯罪ですよ。そういう犯罪がNHKの内部であれほどに発生しているということについて、私どもも少し首をかしげるところがあります。 こういう不祥事が発生しましたら、コンプライアンスの徹底強化という言葉だけが走っていって、そして実際にNHKの職員の皆さん方、例えば公共放送の公共とはどういうことなんだ、あるいはNHKの存在意義というのは、あるいは役割というのは何なんだ、あるいは、これ受信料をいただいての放送でありますから、視聴者との対等なあるいは公平な関係をどう構築するんだという、その原点に立ち戻った議論というものを少し職員の皆さん方の間でもっともっと高めていくという努力をしないといけない。よく言われるんですね、人材一流なんだけれども人事が二流だ、三流だなんていうことをNHKによく言われますけれども、そういった意味において今後どういうふうに対応されるのか。もう山本一太議員の答弁に尽きますが、一言だけ松本会長からお話をいただきたいと思います。
○参考人(松本正之君) NHKの仕事の根幹はやはり信頼だというふうに思います。信頼を構成するものは、一つは、放送、報道、番組の質、それから偏りのないこととか、そういうようなものだと思います。二つ目はコンプライアンスだと思います。これは、そういうものをつくる主体が組織であり、職員だからです。そういうことの信頼を形成する土台ということで位置付けまして、そのことを皆できちっとやっていこうと、こういうことで話しておりまして、私も折に触れてそういうことを話もしますし、それから実際にいろんな施策の中に生かしていきたいというふうに思っています。
○山本順三君 そこで、そういう形でよしんば職員のレベルが今まで以上にどんどん上がっていくということは求めたいところでありますけれども、そういうやさきにNHKの会長人事の迷走、これについては経営委員会の皆さん方にいろいろとお話をお伺いしなければならない。恐らく、せっかく現場で努力してもトップの人事であれほどの迷走をするならばNHKの信頼というのは私は地に落ちたというふうに思っているし、一人の有能な人材に対してのどうしようもない汚点を残したと、このことに対しては厳しく反省を求めたいと、このように思っています。 そこで、監査委員会、いよいよスタートをして、その活動の結果報告書というものがこれは二月の二十五日に出てまいりました。それを私じっくりと読ませていただきまして、ちょっと失望したんですね。この程度の報告書しか出せないのか。それについて事細かくは申し上げられませんから、一、二点ただしたいと思います。 一つは、調査の範囲でありますけれども、いわゆる前委員長、小丸さんですね、小丸さんと安西慶応大学の前塾長さん、その間でいろんなことが行われて、そして混乱が生じた。その小丸さんに対しての聞き取り調査への協力が得られなかった、これはどういうことですか。
○参考人(井原理代君) 監査委員会としてお答え申し上げます。 今御指摘をいただきました小丸前委員長に対する聞き取りのことでございますけれども、私どもの聞き取りの御要請に対しまして、NHKの経営委員長のみならず経営委員を辞任をした、辞任をした以上応じられないというお答えでございました。 率直に申し上げまして、度重ねて何度も要請をいたしましたけれども、協力をいただけませんでした。力及ばず、大変残念にも遺憾にも思っております。
○山本順三君 その返事で我々は納得できないですよ。一市民に戻ったから、そんな理屈が通用すると思いますか。だって、前経営委員長ですよ。そして、その前経営委員長と安西さんとの間での様々な問題点が事の発端ですよ。何のために監査委員会があるんですか。それが、お願いしたけれどもそれに対しての対応はしていただけなかった、そんなことで監査委員会としての役割を果たしているなんて思ったら私は大間違いだと思う。それは、内部の中でお互いが知り合いでもあったし、だから余り強要できなかったというふうにしか取られないような今の答弁です。 それから、また変な文章があったんでありますけれども、当て取材の話で、「記者側の取材能力は高く、経営委員に対する取材が、顔色の変化や態度等から裏付けの根拠を取得し、個別に取得した断片的な感触をつなぎ合わせて、事象全体の正確な認識を形成するという一般的な取材方法(いわゆる当て取材)に使用された可能性は否定できない。」。 これ、何を言っているのかよく分からないんでありますけれども、経営委員というのは、先ほど片山委員からもございましたけれども、しっかりとした資質を持って、そしてNHKの経営に対して一家言持って議論をしていく、それだけの人たちがいる私は集団だと思っている。その皆さん方が、いわゆる当て取材で、まあ言わば言葉じりをとらまえられて、そして人事のいろんな問題について誘導されてしまったと、そういうふうに書いておるような状況、これにはあきれました。 もう一つあきれました。それは何かというと、これも二度三度出てくるんでありますけれども、「今回の会長任命過程は、年末年始という時期に行われ、本務多忙、各地の在住という経営委員の実情からすれば、情報を交換するルートやこれに関する方法論が確立されていなければ情報共有を行うことが困難である。」。 これは何を言っているかというと、経営委員の本務が多忙なんだと、年末年始は大変だ、だから会長選挙、会長人事に関連してしっかりと情報の共有できなかったよ。 経営委員の報酬はいかほどですか。
○委員長(藤末健三君) 井原委員。早く答えてください。
○参考人(井原理代君) 失礼いたしました。 それぞれ状況によって違いますけれども、常勤委員は月額が百四十一万円、非常勤の委員は月額が三十一万六千円から三十九万六千円で、年間報酬額といたしましては五百六万円から六百三十三万円の間でございます。
○山本順三君 年間五百万ないし六百万いただいている方が、いや、実は本務は多忙であるから云々ということが出てくるとするならば、それは自覚が足りない、もうそうとしか言いようがないわけですね。それを監査委員会の報告書で当たり前のように書いているというところに私は今回の、大変御苦労なさったんだろうと思う、それでも、その詰めが極めて甘い、身内に甘いような報告書にしかなっていない、このように断ぜざるを得ないんでありますけれども、そのことに対して、総務大臣、どうお考えですか。
○国務大臣(片山善博君) 経営委員会の中に監査委員会ができているという一つの構造的な問題もあると思います。それから、監査委員会には捜査機関のようなそういう意味での権限がないということもありますので、やっぱり一定の限界はあると思います。そういう中で、是非しかし、監査委員会の使命に忠実なしっかりとした監査をこれからもやっていただきたいと思います。
○山本順三君 是非、今の大臣の言葉をしっかり受け止めてください。でないと、我々はなかなかこの監査の報告書に納得できない。答えはいいです。 それから、今度は、それを受けて、三月八日の日に「新会長任命に至るまでの過程についての検証と総括」という、そういう文書が出ております。この中で、安西慶応大学前塾長に対して大変な御迷惑を掛けたという文言がありまして、それはそれで経営委員会としての真摯な姿勢というものを私どもも理解をしていかなければならないと思うんです。 ただ、このときにもう一回原点に立ち返ってみると、果たしてこの会長候補を選考する手続、これが本当にこんなことでよかったんだろうかどうなんだろうか。例えば、会長候補の推薦者は全経営委員とするから始まりまして、指名委員会で候補者に打診する優先順位を決める、これがもうだだ漏れに漏れちゃったわけですね、今回。そして、優先順位第一位の候補者に打診を行う、誰がどういう形で打診を行ったのか知らないけれども、打診を行って、二度三度了解を得て、その結果、十二名の経営委員の中で九名確保が必要なんだろうけれども、それがどうも取れそうもないというようなところから迷走が始まったわけです。そして、その指名委員会の審議を経て経営委員会で任命の議決をするということでありますけれども、これ、情報管理についてはいろいろ皆さん方が努力をされておるけれども、それもそれとしておいて、この手続って本当にいいんだろうか。それぞれがそれぞれに第一位から二位、三位、四位、こういうふうな言わば候補者、それも優先順位を付ける、そしてその中から取りあえず選びましょう。 私は、まずこの問題の発端は、こういった非常にずさんなやり方というもの、もちろんそれはより透明性、公開性を狙ってやられたんだろうと思うけれども、これだけずさんな形が出てきたということはこの手続そのものに大きな問題があるんだろうと思いますけれども、それについての評価はどういうふうにされていますか。
○委員長(藤末健三君) どなたに指名されますか。
○山本順三君 経営委員で、そのときにこの政策にかかわった方。
○参考人(安田喜憲君) お答えいたします。 今回の会長選任に当たりましては、選任の開始が遅れまして、そのプロセスにおいて様々な不備な点もあったと思います。 そこで、私たちは今新しい委員長をお迎えいたしまして、その会長の選任のルールを抜本的に見直しまして、新しいルールを作成するように鋭意、日々努力しておるところでございます。
○山本順三君 數土新経営委員長が来られたからそういうふうに多分また流れが変わっていくんだろうと思うけれども、私、今この報告書、検証と総括について質問をしているんですけれども、そのときに、今おっしゃるような今回のこの手続そのものを問題視する指摘があるというところまでは突っ込んでいらっしゃるんだけれども、その後に何書いているかというと、「一概に見直すより、時間をかけて議論を尽くし再検討されるべきである。」、その「一概に見直すより、」という言葉、これは日本語感覚でいくと、いやそれは見直しませんよ、でもまあ議論はしますよというふうに書いているようにしか私は取れないんだけれども、この意味はどういう意味ですか。
○参考人(安田喜憲君) それは言葉足らずでございまして、それは、できるだけ会長選任に当たっては公明性、公正性というものを我々は追求した結果そういうのを選択したわけでございますけれども、その会長選挙に当たっての公明性、公正性というものは今後も維持していきたいと、そういう意味でございます。
○山本順三君 何をおっしゃったかよく分からなかったんですけれども、要はこの手続というものを今後明確に変えていく。だって、情報が漏れた、一位から四位まで全部が漏れた、そして第一位の人にお願いして、そしてそれが経営委員の皆さん方に否定された。それもどういう理由かは別にして、三つぐらい出ていましたけれども、そんなことがあってはならないんですよ、公共放送のNHKには。 そういった観点から、數土経営委員長、今後、会長選びについてどういうふうな手続で対応されるか、何かお考えがあったらお聞かせ願いたいと思います。
○参考人(數土文夫君) お答えいたします。 今回の件、私は深く関与をしておりませんけれども、いろいろ説明を聞かせていただきまして、非常に重要な原因が三点あると思います。 一つは、指名委員会の開始から委員長が直接打診に至るまで三十日も要していなかったと、これは非常に私にとっては信じられないことでございます。これが一点目。二点目は、放送法には、十二人の委員のうち九人以上の賛意をもって指名することができると、こう書いてありますけれども、打診あるいは要請をするに際して、九名をあらかじめ確保しないで言っちゃったと、これが二点目です。三点目は、あろうことかそれらの経過が漏れてしまった。これは非常に経営委員会の根幹にかかわる不祥事だと、こう私感じたわけです。この三つの原因が分かれば対策は非常に明確でございます。 私、一か月前から、就任間もなくこの件について皆さんと十分話ししておこうと思って、ほとんど今、二回か三回重ねまして、二回半ぐらい重ねておりますけれども、第一点目は、前任者の会長の任期切れ前、六か月前からこの指名委員会の活動及び選任活動を行うと、これを明文化する。明文化するといっても、これは委員会の内規ということで明文化する。二点目は、九名の同意を得ないうちは打診も要請もしない、九名の同意を得た後に要請に向くと、こういうことでございます。三点目は、漏えいを何としても防がないと駄目だと。監査委員会は、経営委員会に就任した日と、それとは別に一年間に一回、放送法及びその準則、経営委員会規約、それからNHK定款をよく読んで理解した、そのとおりに行動するということを監査委員会の新しく設定する書式にサインして監査委員会に提出してもらう、さらに、この会長選考委員会が始まった時点で、六か月前の時点で改めてこの義務を、特に会長人事については遵守するという趣旨のサインをして監査委員会に提出していただく、こういうふうに決めることにしております。近日中に明文化して関係者の方にお見せすることができるだろうと思っております。 しかしながら、もう一つ非常に重要なことは、私の感じとしては、これはやっぱり経営委員会を総理する者は委員長だとうたってあります。その総理する能力、資質に欠けたと。あろうことか、そういう新しい会長を決めた後、その経緯を皆様に、NHKの内外に合理的に説明することなしに辞められたということは非常に残念なことだと、こう思っております。 以上、お答えいたしました。
○山本順三君 今の説明には大いに納得をいたします。是非そういった形で、もう経営委員会、これは十二名の経営委員一人一人の資質を束ねて、そして委員長がそれを総理、総括するということでありましょうから、私、その存在意義というものは非常に今後見直していく場面もあろうかと思いますけれども。 最後に、さはさりながら、前委員長が委員長だけでなく経営委員も辞任したということで、経営委員会としての包括的な責任は取ったと認識しています、こんな文章も入っているんです。こんな文章はおかしいということを申し上げ、あと残余、いろいろ質問用意しておりましたけれども、時間が参りましたのでこれで終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○藤川政人君 自民党の藤川政人でございます。 経営改革についてまずもって伺いたいと思います。 NHKは平成二十年十月に二十一年—二十三年度までの経営計画を発表しました。その中には競争原理始め透明化、経費の削減等々、多く盛り込まれておりますけれど、その辺について、番組制作については委託事業を五年で二五から三〇%、番組制作関連以外では四〇%超という目標を組んでおられますが、その進捗状況についてまず簡単に御回答いただきたいと思います。
○参考人(松本正之君) 経営計画の中で子会社の改革ということも含めてやってきておりますけれども、この中には会社数を少なくするということがありまして、五年間で十七社を十二社か十三社にすると、こういうお話がございます。これについては、今十三社ということになっております。 子会社との取引、番組制作関連以外の目標がございます。これは、平成二十五年に競争契約率で四〇%を超す計画であります。二十一年度の実績といいますか、契約率は現在三七%と、こういうことになっております。
○藤川政人君 時間も限られておりますので、この後、経営目標の接触率、三年後八〇%始め受信料の支払率、この件についてもそれぞれお伺いしたいこと多々あったんですが、若干はしょりまして、一つ接触率についてお伺いをさせていただきますけれど、この経営目標の中で、やっぱり先ほど山本一太議員もおっしゃられたとおり、私も「サラリーマンNEO」シーズン6が始まって間違いなく接触率を高めている一人でありますけれど、その反面、教養、教育の比率がこれ減少している数字が出ております。 NHKは、公共病院が担う不採算医療と同時に、単純に採算のみで、視聴率、接触率だけで経営をすることはできないと思いますが、その辺について、社会的な意義、公共放送としての意味、そういうことを含めて、若干その使命について伺いたいと思います。
○参考人(金田新君) 委員御指摘のとおり、今回の三か年の経営計画では、我々は、放送だけではなくインターネットなどを含めまして一週間に五分以上NHKを見聞きしていただける人の割合、接触者率、これを八〇%以上にするという目標を掲げております。六月と十一月の年二回の調査でございますが、現状、委員御指摘のとおり、二十一年度は七六・一%と七六・八%、二十二年度は七四・五%と七四・九%と、七五%前後の値となっております。八〇%の達成に向けまして、二十三年度も一層努力しなければいけないと考えております。 接触者率の向上を目指しまして、総合テレビにおきまして連続テレビ小説の放送時間の繰上げや「あさイチ」など午前の番組の刷新、あるいは夜間八時台、十時台、番組の充実、それ以外に教育テレビにおきました幼児、子供番組の充実、それ以外の若い世代の視聴者に向けた番組の強化、NHKの全てのチャンネルでより幅広い視聴者の方々に見ていただけるよう努力しているところでございます。 その結果でございますが、今年、二十三年度の総合テレビジョンの編成計画でございますが、報道番組で四六・六%、教育番組で一〇・七%、教養番組で二〇・八%、それから娯楽番組で二一・九%ということで、各部門の調和ある編成を目指しております。御指摘のように、娯楽については一・五%増えているというのが実情でございます。 ただ、娯楽番組の比率を増やすということで接触者率を上げようというような考えは一切ございません。全体に多様な番組で幅広い視聴者に御満足いただき、それによって調和原則を維持した上で御満足を上げていくと、そのような考えで臨んでおります。
○藤川政人君 それでは次に、受信料の支払率、先ほども質問の中でありましたが、若干頑張って受信料も徴収していただいているということであります。一連の不祥事からどのように克服ができているのかということも含めて、今回の震災、これについてどのような見通しを立てておられるのか、伺いたいと思います。
○参考人(大西典良君) お答え申し上げたいというふうに思います。 今回の東日本大震災における災害免除につきましては、対象件数も非常に多く、対象地域も大変広範にわたっております。正確な件数の把握にはもうしばらく時間が必要だというふうに考えておりますが、現時点の把握状況から見て、災害免除の件数は当初、過去の災害事例を参考として五十万件規模というふうに考えておりましたけれども、それに及ばない状況ではないかというふうに現在進めております。 災害免除の対象の特定については、現在、可能な限り自治体に御協力をいただくとともに、それができない場合は職員が被災地を現在一軒一軒回っております。災害の適用者であることが確認できた場合は免除の期間の受信料の請求をストップします。それと同時に、もうお支払済みであるという受信料については御返金の対応を行っていくということで今現在進めております。 以上でございます。
○藤川政人君 災害救助法適用区域の半壊、半焼、そして床上浸水以上の世帯の減免、そして災害対策基本法に基づく避難勧告等々について、今、大西理事おっしゃられたとおりでありますけれど、この災害救助法適用区域は九県、百九十四市町村と聞いておりますが、やはり今おっしゃられたように、今後も原理原則に従って届出ということは変えるおつもりはないということですね。
○参考人(大西典良君) 私ども被災地に行ってまいりましたけれども、全くエリアで、家が全て流失しているところで確認できないという地域があります。そういう地域においては一括免除の申請を受け付けたり、あるいは罹災証明が発行できない自治体については現在、申し上げましたように、一軒ずつ職員が訪ねていって確認をするという状況で進めてまいりたいというふうに思います。
○藤川政人君 今、大西理事言われた一軒一軒ということですけど、何人のNHK職員をローラー作戦で今現地に入れているんですか。
○参考人(大西典良君) 今現在、全国から動員を掛けて営業職員が約百五十人、それから現地の職員も含めていえば四百人から五百人ぐらい一軒一軒今現在訪ねているということで、五月末であらあら被災されている地域を確定していきたいというふうに考えて今進めているということでございます。
○藤川政人君 百九十四市町村のうち自治体協議ができていないところはローラーで一軒一軒当たっているということでしたが、自治体協議ができているところは、実際、市役所ごと流されたところもあるんでしょうけれど、やはりこのときに個人情報保護という観点で非常に厳しいやり取りがあるとも聞いているんですけれど、やはりこれだけ緊急避難時のことですので、これはNHKと例えば地方自治を所管する総務省、総務大臣との協議というのはあったんでしょうか。そして、協議に応じない、応じられない、そういう事例というのはどれぐらいあるんですか。
○参考人(大西典良君) 現在進めておりますけれども、約八割以上の自治体から御協力をいただいて、名簿の提出により免除の処理を進めるということになっております。残りについては、先ほど委員がおっしゃられたように、自治体そのものがなかなか機能ができない、あるいはその名簿が作成できないというところについては現在現地で進めているということでございます。 それから、現地の局からそれぞれの自治体に要請をして、協議を進めながら現在進めておるということでございます。
○藤川政人君 総務省として、そちらの方を各自治体を通じてもう少し助言ができるなりアドバイスができるなり、助けの手を差し伸べることというのは可能なんでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) それは可能なケースが多いと思います。 ちょっと、この件だけではなくて他の分野、例えば社会福祉の分野などでも、御本人の利益になる情報提供も個人情報の保護という名の下に自治体の方が非常にかたくなであるという、そういう苦情をよく伺います。 それで、この問題は実は根の深い問題でありまして、国が個人情報保護法を作った際に、それは国の行政機関に対する規制でありますけれども、横並びでほとんどの自治体が個人情報保護条例をそれぞれの自治体で作ったんですけれども、そのときに、本当に地域社会にとって必要かどうか、そこまでの厳格な取扱いが必要かどうか、それから、もっと柔軟な取扱いができるようなそういう、セービングクローズといいますか、何か条項を置いておくべきではなかったかと私などは思うんですけれども、国と全く同じスタイルの条例を作ってしまって、作ったことも余り自覚のないまま実は縛られてしまっているという、そういうケースが多いんです。 ついせんだっても、ちょっと別な方面だったんですけれども、自治体の方から何とかなりませんかという話があって、それはおたくの条例の問題ですよと言いつつも、こういうふうに取扱いをされたらどうですかと言って助言を差し上げて、非常に適切な対応をしたというケースもありますので、御相談いただければそれなりの対応は、全てかどうかは分かりませんけれども、可能な面が多いんではないかと思います。
○藤川政人君 できる限りの応援を是非よろしくお願いしたいと同時に、会長におかれましてもしっかりその協議を行うと同時に、先ほど大西理事からも答弁ありましたように、原理原則はやはり届出なんです。ただ、今回は届けられない、届ける人を確定もできない、確定できてもどこに住んでいるか分からない。今回はそういうことの繰り返しだと思いますので、会長にもお考えをと思いましたが、次の質問にちょっと移らさせていただきます。 震災後の六月八日に気象庁が主催して、震災に関して津波被害を踏まえた津波警戒の改善に向けた勉強会が開催されたと聞いております。そのメンバーにメディアを代表して民放の日本テレビ部長とともにNHKの山崎解説副委員長が参加していると聞いておりますけれど、これは事実なのか。その勉強会の目的、内容を簡単に説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(宇平幸一君) お答えいたします。 御指摘の勉強会では、今般の津波災害を踏まえた上で、気象庁が発表いたします津波警報等防災情報の改善について優先的かつ重点的に御意見を伺えるよう人選をいたしました。特に防災情報の内容とか発表タイミング、これについて御意見が伺えるよう放送事業者からもメンバーに入っていただきました。 津波警報が有効な防災情報として活用されるためには、先生の御指摘のとおり、住民の皆さんまで、伝達手段の確保も極めて重要な課題と認識してございます。 伝達手段には、行政による伝達、それから放送事業者による伝達のほかに携帯電話サービス等の通信事業者による伝達がございます。これらの伝達手段の確保につきましては、関係する省庁と連携して検討を行うことが不可欠と考えておりますので、より総合的な議論が行われると伺っております中央防災会議の東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に対する専門調査会、ここでの議論を踏まえつつ、関係省庁と連携して検討を進めてまいる所存でございます。 以上です。
○藤川政人君 今通信事業者の話もおっしゃっていただきましたが、今回の震災では、強烈な揺れに伴ってテレビ局の電力も、これも奪われたわけであります。自家発電によって回復したと思いますが、幾ら映像を流す母体が回復したといっても、それを受ける側の家庭の電気、ダウンしたままでした。そういう中で、携帯電話、ワンセグを利用した、ワンセグの必要性ということが多く多く語られています。 そうした中で、早速六月八日に勉強会を気象庁中心で始めたわけですよ。今も必要性をおっしゃられた。どうしてこういうところに放送事業者とともに通信事業者、携帯事業者を入れなかったのか。入れられなかったのか、前例踏襲で入れなかったのか、まあいろんな理由があると思いますけれど、そのことについてちょっと伺いたいと思います。
○政府参考人(宇平幸一君) お答えいたします。 やや繰り返しになってしまって恐縮でございますが、防災情報の発表という責務を負っています気象庁といたしましては、今回の災害を踏まえて、防災情報の内容等の改善が急務というふうに考えてございます。放送事業者の場合は、国民に防災情報を分かりやすく誤解なくお伝えするために長年にわたり連携して改善に努めてきたという経緯もございまして、メンバーに入っていただいたということでございます。
○藤川政人君 私はなぜ入れなかったかということを聞いたつもりなんですが、まあいいです。 今、NHKにおいては緊急警報放送と緊急地震速報の二つの緊急速報を行っていますが、NHKの技研において地デジのワンセグ利用研究を今進めているということを聞いておりますけれど、その内容と、そして接触率向上のためのスリースクリーンズ、まさにテレビ、パソコン、携帯ということを中心にこれからNHKの放送形態、また接触率の向上も高めていこうということでありますが、放送の基本は一対多、通信は一対一だったものが、同報性の機能がやはり通信に備わりつつある中で非常に重要なのが、やはり通信にも一対多という技術をNHKも考えているように、それをどれだけ行政情報とリンクさせるかということが重要だと思いますが、その件についてNHKからお話を伺いたいと思います。
○参考人(永井研二君) お答えいたします。 放送技術研究所では、視聴者の皆さんの安心、安全ということを確保して正確な情報を速やかに伝えるということの研究をやっています。その一環として、ワンセグ放送を視聴していない、スイッチを切っているときでも、何かあれば自動的にその端末を起動して緊急地震速報若しくは緊急警報放送を伝えるという仕組みを研究開発しております。こういうものを利用していったらということで研究しているところであります。 一方で、スリースクリーンズということでございますけど、今回の震災でも示されたように、放送というのは、災害時でも、いわゆるふくそうがあってつながらないということがなく、同じ情報をあまねく皆さんに届ける、それを受信できるという特徴があります。一方、通信は個々の視聴者の要求に合った細かな情報を届けられるという特徴があります。NHKでは、この両者をうまく利用して、これからの放送と通信の連携時代にこういうサービスで安全、安心、これを確保するような情報の届け方、これが今後非常に重要になると考えております。
○藤川政人君 是非気象庁の皆さんにも今以上の理解をいただきたい。放送は情報を流せば済むわけじゃなくて、それを伝える側、受ける側のやはり物理的なインフラが必要になってきますので、環境整備も含めて、やはり通信事業、携帯事業、その有用性について今以上の推進を進めていただきたいと思います。 最後の質問とさせていただきますけど、同報無線の代替として、現在、エリアメールサービスが十分私は機能するものだと考えております。今以上の充実がもちろん必要だと思いますし、通信事業者に対してもそのエリアサービスの拡大ということを取り組んでいただきたいと思っていますが、現在のエリアサービスは通信事業者と地方自治体の契約が原則ということを聞いております。 こういうことを考えると、地方自治体への働きかけがやはり不可欠な要因だと思いますが、この件について総務大臣から見解を伺って、私の質問を終えたいと思います。
○国務大臣(片山善博君) 御指摘のエリアメールは、今次のような大規模災害のときに被害をできるだけ少なくするという意味で大変有効だと思います。御指摘のように、津波が来て避難をするようにという、そういう情報をこのエリアメールを通じて流すということになりますと、自治体と携帯電話の事業者との間の関係が非常に重要になってまいります。 したがって、自治体の皆さんにもこの手法についてよく認識を深めていただきたいと思いますし、一方、国としては、今次の大規模災害を経て、いろんな通信とか放送とか、いろんな面での今後の在り方というもの、今次の災害の教訓を踏まえた主として通信の在り方についての検討会をもう既に有識者を招いて始めておりまして、その中でこの問題についてもよく検討した上で自治体との関係も整理していきたいと思います。
○藤川政人君 とにかく、公共放送として国民の全幅の信頼を得られるように松本会長を始めNHKの皆さんにも強く要望を申し上げまして、質問を終わります。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。 NHKに対しては、与党、野党とどまらず、国民の立場でしっかり質問をさせていただきたいと思います。 〔委員長退席、理事加賀谷健君着席〕 まず、震災がございました。大きな被害が出たところでございますけれども、当初は百か所ほどの中継局が停波になったというふうに伺っておりますが、総務省の調べによると、五月二十三日夕方現在では、宮城県で中継局二か所、一か所が損壊、一か所が停電により停波していると。ラジオは、福島の例のあの原発から二十キロ圏内ですか、あそこの双葉中波第一中継所が停波中であるということでございますが、今現在、NHKの庁舎あるいは放送設備、被害状況はどういう状況でございましょうか。また、今申し上げた双葉の中波の中継所は、実際上はほとんど影響はないというふうに考えていいんでしょうか。御答弁をお願いいたします。
○参考人(松本正之君) 震災直後、NHKのテレビ送信設備のうち五百三十三局が停電等により停波いたしました。自家発電装置を仮設するなど復旧作業に努めまして、現在停波している局数は二局、先ほどのお話のとおりでございます。この二局は被害の大きな地域でございまして、今後、地元の復旧に合わせて対応してまいりたいというふうに思います。 なお、今後、補修など必要な送信設備が百二局ありますけれども、これについては現在検討を進めております。 〔理事加賀谷健君退席、委員長着席〕 一方、NHK共聴施設につきましては百二十八施設で被害が発生いたしまして、そのうち七十一施設につきましては大部分が津波で流されております。ありません。地元の復興に合わせまして、被災者の方々と相談しながら対応策を検討していきたいと考えております。 それから、先ほどお話ありましたラジオの福島の話は影響ありません。
○魚住裕一郎君 中継局の場所にもよりますけれども、ほとんど津波で持っていかれてしまったら、見る方がいないという状況の中で再建するのもどうかという面もありますけれども。 そこで、この震災で受信料収入あるいは事業計画、どういう影響を与えるのか。半年間、受信料を免除しましたね、五十九億円、免除額というふうに見込んでいるということでございますが、また、今後アナログ放送もサイマル放送の経費も必要になろうかと思っているわけでございますが、このいろんな状況の変化も踏まえて、今回の震災がこの受信料収入あるいは事業計画に与える影響についてどのように見込んでおられるのか、お聞きいたします。
○参考人(松本正之君) 今回の大震災がNHKの経営あるいは事業計画に及ぼす影響といたしまして、被災された方々への受信料の災害免除とか、あるいは契約収納活動がやはり停滞しておりますので、それに伴う収入の減少というようなもの、それから一方で、経費という意味では報道あるいは被災設備の復旧というようなものが考えられます。 受信料の災害免除、これにつきましては、当初、過去の阪神大震災の例とかそういうもので試算というか推計いたしておりますが、これ約半年で五十億というふうに見込んでおりました。現在、その作業を今進めておりますけれども、半年の期間ではそれより少し少なくなるのではないかという見込みであります。受信料収入全体の影響というふうに見ますと、現時点で、算出は少し難しいところがありますけれども、計算いたしますと七十億円から八十億円の影響が出るだろうというふうに見込んでおります。 これらの収支への影響につきましては、これまでの増収分とかあるいは予備費の運用、あるいはコストダウンというようなことで対応してまいりたいと。場合によっては予算総則の適用というようなことも考えて、いずれにしましても対応してまいりたいというふうに思っています。
○魚住裕一郎君 是非、経営努力、また事業運営費の効率化で頑張っていただきたいと思います。 現行の経営計画にも盛り込まれております平成二十四年度からの、先ほどもございましたけれども、受信料の一〇%還元でございますけれども、この決算見ておりますと、平成二十年は七十四億の受信料の増、二十一年は五十四億の増、それから、まだこれからでございますけれども、平成二十二年度の受信料の収入も前年比百七十四億円の増で合計六千五百三十一億、過去最高だと。だから、そもそも当初予算では六十一億の赤字を見込んでいたけれども、三から四十億の黒字を確保できそうだと、こういうようなことが報じられているわけでございます。いよいよこの一〇%還元が期待が膨らんでくるということでございます。 前回の経営計画策定時は、経営委員会が、執行部原案には、それを修正をして二十四年度からの受信料収入の一〇%還元ということを明記したわけですね、経営委員会で。先ほど経営委員長は、いや、会長にもう球は投げられているというような表現をされましたけれども、前の経営委員会は違いますよ。そもそも経営委員会というのは視聴者代表なんだから、どうするんだということを決めて、そして執行部にやらせるというのが本来じゃないでしょうか。それを投げたというんじゃ、これは経営委員として務まらないんじゃないでしょうかね。 次期経営計画、今年の秋ですか、もう余り時間がないと思いますけれども、もちろん経済情勢の変化あります。しかし、先ほど経営委員長触れられたリーマン・ショックは、このときも受信料収入増えているんですよ、これは。だから、普通の経済活動と違って、受信料は違うわけですから、そういうのを見込んだ上でこの一〇%還元ということを考えていただきたいな。 ただ、震災ありました。これは経済情勢によっては生活保護世帯が急増することも考えられる。また、NHKの役割を考えた場合、またいろいろ費用掛かるかもしれない。そのことを見越して、まず松本会長に還元の見通しとその還元策をどのように考えているのか、またあわせて、その還元につきまして再度、経営委員長の御所見をいただきたいと思います。
○参考人(松本正之君) 一〇%の還元の問題は、これまでの議論の経緯とかそういうものも承知いたしておりますので、次の経営計画の中で検討すべき課題ということで認識をいたしております。そういう目でいろいろ見ていますと、そう簡単なものではないという実際の認識もしております。 東日本のあの大震災の、収入、あるいは経費の増の影響とか、あるいは今現在地上デジタル化をやっておりますが、その影響等もあります。あと、今後の景気の動向とか、そういうようなものもございます。そういうようなことで、まず二十三年度の収支の状況をこれは営業努力を一生懸命やりながら見極めていくことが必要だというふうにも思っております。また、デジタル化そのものも、今回アナログを一部残すということでその経費もありますし、それから新たな難視聴というものも出ると思われますので、その経費助成というようなものもいろんな要素としてございます。 そういうようなことを踏まえることと同時に、今回震災を踏まえて、やはり放送機能を万が一にも止めてはならないと、こういうふうに考えますので、そういうような長期的な検討というものも踏まえまして、トータルとしてこの問題について経営委員会としっかり意思疎通を図りながら検討してまいりたいというふうに考えております。
○参考人(數土文夫君) お答えいたします。 ボールを投げたということはどういうことかと申しますと、一〇%還元というものを前提にして来期の経営計画を立てたときにどういう案ができるのかと、それを示してくださいと。我が経営委員会は執行部じゃないわけですから、予算を作ることはできないわけです。したがって、そういう意味でボールを投げかけたと、これが一点、申し上げます。 もう一つは、委員おっしゃるとおり、少しずつ経営状況が良くなってきております。支払率も上がってきて黒字化にもなってきておりますけれども、そのオーダーは三十億とか四十億という数字でございますけれども、一〇%ということになりますと六百億円、七百億円という形になるわけです。そういうときに、決めた三年前のときと今は経済環境が異なってきている。 その一番異なっているのは、内部的に言いますと、今年も去年も大体七百五十億円以上、七百八十億円の投資をやろうとしております、来期以降、一年、二年、三年、四年、五年と。そういうときに、この投資をどれだけ我々は使うことができるのかということを検討しないと駄目だと。すなわち国際放送をもっと、国益のために、視聴者のために、国民のために、もっと多くしないと駄目だと、そういうときにはどうなるのかと。 それから、今度は東日本大震災の影響で、先ほどの三十億、四十億黒になったのが赤になるかもしれないと。さらに、先ほど申しましたように、今四月は四千六百億円の貿易収支赤字だと。これが我が国の経済状況、すなわち支払率にどういうふうな影響を与えるのかと、それを考慮しないで、約束だからということでそういうことでやりなさいと、あるいはそれを無理やりやって赤字になってしまうというのは、皆さんから委任された経営委員会の任務を全うしている、あるいはしていこうということにはならないんじゃないかと真剣に考えます。だけど、基本は一〇%還元ですよと、そういうことを申し上げたわけです。よろしくお願いします。
○魚住裕一郎君 是非、その一〇%還元目指してやっていただきたいなというふうに思います。 今の会長の答弁の中でも、デジタル化、だけどもう十年掛けてやってきて、ほとんどもう終わりですよ、ここは。だから、まだこれから先のことも、デジタル化と言われても、なかなかそうですかと納得、得心できませんよ。やっぱりその辺も踏まえてしっかり一〇%還元できるようにお願いをしたいと思います。 時間がなくなってきましたので飛ばしまして、次にスポーツ放送権料の話をちょっとさせていただきたいと思います。 スポーツ放送権料、特にいろんな事業費の中でも、番組制作費の中でも、スポーツ三百九十七億円というふうに二十一年度では出ているわけでございますが、三年前にも実はスポーツ放送権料の話をお聞きいたしました。番組制作費の透明性、適正性、それはやっぱり確保しなきゃいけないね、当時のNHKの理事に聞いたら、例えば相撲の放送権料、守秘義務だ、あるいは相手があるから公表しないということで答弁をしていただけませんでした。ちょうど平成二十年度予算、今決算が出ているやつですね。そんな状況でございましたが、相撲協会の事業報告書を見ますと、一つの場所が四億三千五百万というのが相撲協会の事業報告書に出ているわけでございまして、そんな国会の場で秘密にするようなものなのかなというふうに思ったわけでございます。 そしてまた、去年、名古屋場所がなしになりましたね。だけど、報道ベースによれば、契約書がしっかりしていないから場所が中止になってもこの四億払うような契約書になっていたと。相撲協会理事会でこの辞退を決定したから事なきを得ましたけれども、この契約書そのとおりいけば契約不履行ですよ。 やっぱり、何というかな、額の妥当性とか契約の適正性、この辺しっかり確保していきたいと、いくべきであると私は思いますが、会長、いかがですか。
○参考人(松本正之君) 今、大相撲の放送権料のお話ありましたけれども、やっぱりこれは相撲協会との間では契約上の守秘義務というのを持っていて、しかも書面になっていると、こういう話でございます。しかし、相撲協会の方はホームページに掲載しているということで、その契約がどういうことになっているのかなというふうに思うんですけれども、少なくとも私どもは契約しておりますので守秘義務を守るということで、相撲協会にもそのことをもう一回言わなければならないのかなというふうに思っています。 なぜそういうふうになっているのかというのについては、やはり、相撲協会だけではありませんけれども、スポーツの放送権というのがいろいろ、何というんでしょうかね、交渉事とかそういう値決めとかで、そういうような意味合いからこれを個別に明らかにしない形になる。これはNHKだけじゃなくて一般にそういうようなことでやっていることが多いんですけれども、その例でそういうふうになっていると思います。
○魚住裕一郎君 ただ、そうおっしゃいますけど、これ昭和四十七年の議事録見ますと、当時の坂本理事が年間一億円ですと答弁しているんですよね。四十年前は答えられて、今は答えられないと、こういうことになってきておるんですかね。何かその辺、何かどない基準でやっているのかなと、よう分からないわけでございますが。 これはまた週刊誌ネタではございますけれども、今年の七月にサッカーの南米選手権、一説によれば放送権料は八億だと、だけど、大震災があって国内組を集められないからちょっと参加辞退だと、日本のこの放送権料は半額になったんではないのかというようなことが出ておりましたけれども、この事実関係はいかがですか。
○参考人(松本正之君) 週刊誌にそういうような記事が出ているということで確認いたしましたら、その額とかそういうものは、もう契約とも異なって、それは違うと。ただ、額については、先ほども申し上げましたように、そういう守秘義務が掛かっておりますので申し上げられませんけれども、その額はかなり違うと、こういうふうな話のようでございます。
○魚住裕一郎君 不透明なことのもう一点でございますが、これは皆様のお手元に決算の要約というのがありますね、二十年、二十一年。この裏のページのところに協会全体の貸借対照表がございます。負債の部の方に、固定負債、国際催事放送権料引当金二百二十一億、これが平成二十年度。それで、二十一年度の同じ場所にはなくなっているんですね。それで、これは企業会計原則とは違って、放送法の施行細則で認められた引当金ですよ。だけど、二十年はあって二十一年は何でここに書いてないのか。本体に書いてあるのは私も知ってます、百七十一億ある。何で、この要約版、概要版にも落としてますよ。 そういうことを、本来これ引当金だから内部留保ですよ。これ、普通のあれだったら株式配当せぬといかぬお金でしょう。そういうことを、ここはある意味じゃ株主総会みたいなものなんだから、きちっとした、企業会計原則というのは継続性が必要ですよ。ある年は出し、ある年は出さない、こんな経理処理やったら何なのかという話になるわけです。それを見落としている総務省も一体何なのかなと思うわけでございますが、ちょっとその辺の説明、会長、お願いします。──いいです。理事でいいです。
○参考人(金田新君) 私の方からお答えをしたいと存じます。 御指摘のとおり、国際催事放送権料引当金というのは、スポーツ大会等の国際的な催事に関する放送権料の支払に備えるために引き当てて、開催地決定時より放送実施まで計上するものであります。御指摘のように、二十年に二百二十一億、二十一年度には百七十一億ということで正式書類には記載しております。 しかし、御指摘の決算概要は、御説明に分かりやすいようにということで、放送法が変わった時点では御説明のために記載しました。その後は実は消しておりますが、御指摘もあります、基本的には、分かりやすい、御理解をいただく資料でございますので、今後については掲載したいと、別掲したいと存じます。
○魚住裕一郎君 終わります。
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。本日は質問の機会をいただきまして、大変にありがとうございます。 まず冒頭、本日議題となっておりますのはNHKの決算についてでございますが、冒頭少しだけ震災関連につきまして片山総務大臣にお伺いさせていただきたいと思います。 地震が発生しましてから七十日余りが過ぎ、多くの方々いまだに大変に厳しい避難生活を強いられております。一日も早い復旧復興に向けてまさに政治が現地の方々をしっかりと後押ししていく、スピード感を持ってやっていく、これが何よりも必要だと固く決意をしているところでございます。 そこで、様々な課題があるわけでございますが、現地の自治体の職員の方々が大変な中苦労されている、その応援の体制も組んでいかなければいけない等々ございます。 ただ、私が最近よく聞きますのは、やはり、私は被災地以外の地域の出身でございますが、そこに、県外に避難されている方々に対して様々な支援の救済の手が、施策が届くのかという不安の声を引き続きよく聞いております。 総務省におかれては、全国の地方自治体と連携をしながら、県外に避難されている方々を把握して、その方々に例えば義援金ですとか生活再建のための支援金あるいは弔慰金等が行き渡るように手配を組んでおられるところだとは承知をしておりますけれども、これが今現状どのぐらい進んでおられるのか。 そして、今日のこの質疑はテレビでも報じられます。是非、片山大臣、このテレビを見られている方に対して、各自治体でやっておられるその避難システムでございますか、それに登録していただくよう大臣自ら呼びかけていただければと思います。
○国務大臣(片山善博君) おっしゃいましたように、今次の災害で多くの方が域外、県外に避難されておられます。特に、福島県の浜通りの双葉郡でありますとか南相馬市の皆さん方は、本当に原発災害によりまして着のみ着のままで避難をされたという方が数多くおられます。その避難された方々で、いまだ、まだ市町村がその所在を把握してないという方が随分おられます。特に、福島県の双葉郡の場合には役場自体が既に移転をしておるものですから、避難された方が連絡を取りにくいという事情も多分あるんだろうと思います。 そんなこともありまして、今お触れになられましたように、総務省が全国の市町村の協力を得まして全国避難者情報システムというものを構築をいたしまして、今できるだけ多くのその避難された方々の所在を元の役場、市役所が把握できるようにというシステムを作動させております。これによりまして、もう既に四万件をはるかに超える情報が提供されておりまして、大変これは良かったと思います。ただ、いまだに多くの方が把握をされてない、所在がつかめないということがあります。 これから、義援金の配分でありますとか、それから国民健康保険証の再交付でありますとかいろんな手続が避難されている方々に、被災された方々に必要になりますけれども、何はともあれ、どこに今おられるのかということを元の市町村が把握することが必要でありますので、どうかこの全国避難者情報システムを活用していただいて、元の役場、市役所に、今被災された方で遠方に避難されている方がどこにおられるのかという情報を把握できるようにしていただきたいと思います。 今避難されている方はどこかの市町村におられるわけでありますから、今住んでおられる、今おられるところの市町村の市役所とか役場に是非御一報いただいて、自分は今ここにいるんですと、元は双葉郡の何町でしたということをお知らせいただければそれだけでもう既にすっと元の市町村に伝わるようになっておりますので、是非このテレビ御覧になっている方で、避難されている方でいまだに連絡をまだしていただいていない方は、是非この際一声掛けていただくようにお願いを私からも申し上げたいと思います。
○石川博崇君 ありがとうございます。 そういった様々な政府の施策のみならず、今回延長されました統一地方選挙がこれから順次行われてまいります。国民の大事な、重要な権利である選挙権をきちんと行使していただく上でも、避難されている方々がどこに避難されているかということを把握するのは極めて重要なことでございます。御自身が避難されている方じゃなくても、身近に被災地から避難されている方々がいらっしゃる方に呼びかけていただければ大変に有り難いと思います。 続きまして、ではNHKに幾つか質問をさせていただければと思います。 今回の大震災、三月十一日に発災をいたしまして、その直後から始まりました、テレビ、NHK、また民放でも報じていただきました菅総理また枝野官房長官の記者会見、連日深夜遅くも行われておりましたが、当初、この記者会見を御覧になっている方の中で聴覚障害をお持ちの方がいらっしゃいまして、その方が是非とも記者会見に手話の通訳を付けてもらえないかというお声が私のところに地元の市会議員を通じて届けられました。 私、すぐに山口代表に伝え、山口代表から総理官邸に働きかけてもらいましたところ、すぐその伝えた午後から手話の通訳が総理官邸の記者会見には付くようになりまして、そしてNHKでも丸出しでその手話の通訳を報じていただいたということをNHKにもこの場をお借りしまして感謝を申し上げたいと思います。 今、デジタル化が進められる中におきまして、様々な情報の配信の仕方ということが可能になってきております。今、様々なテレビ番組におきましても字幕放送というものが非常に多く見れるようになったなということを、これは聴覚障害者の方のみならず、例えば近隣に音を出して迷惑を掛けたくないという方が夜遅くテレビを見るときに字幕で見るという、活用されている方もいるというふうに伺っております。 今後更にこの字幕放送を進めていただきたいというふうに強く思う次第でございますが、特にニュースとかの生字幕ですね、いわゆるライブで流れているものについての字幕を付けるというのは様々な技術的な困難もあろうかと思います。 まず、今のその現状と今後これを進めていく展望を、会長、お聞かせいただければと思います。
○参考人(松本正之君) 今の字幕放送でございますけれども、これについては努力を続けているということでございます。 平成十九年に行政指針に基づきまして、十九年十月ですか、の行政指針に基づきまして、NHKでは平成二十年から二十九年度の字幕放送拡充計画というのを策定いたしております。それに基づいて計画的に拡充を進めております。 平成二十二年度の総合テレビの字幕付与の割合は、七時から二十四時までの時間帯では六二%、総放送時間では五六%と、こういう水準になってございます。平成二十三年度は、先ほどの七時から二十四時までの時間帯では六九%、それから総放送時間では六一%というのを目標にして取り組んでおります。 この計画は、二十九年度までに、先ほどの午前七時から零時までの間の字幕付与可能な放送については一〇〇%というのを目指しておりますので、それに向かって計画を進めているところでございます。
○石川博崇君 ありがとうございます。 今、こういう情報化社会にあって、情報格差を生まない、情報弱者を救済していく、そのことを是非、公共放送であるNHKとして力強く進めていただきたいということをお願いさせていただきたいと思います。 また、同じく地上デジタル放送の開始によりまして、様々な放送の在り方というものが変わってまいりました。特に、いわゆるワンセグ携帯の普及なんかによりまして、携帯やまたパソコンにおいても放送を見れるようになりまして、多くの方が今、携帯やパソコンでテレビを見ていらっしゃる方も増えております。 そこで今後、ワンセグ携帯はあくまでも受像機である携帯電話あるいはパソコンを使うということで、これまでのテレビが受像機であったものと基本的に概念というものは変わらないわけでございますが、これからやはり課題となってくるのはインターネットにおける同時配信であろうかと思います。 前NHK会長の福地前会長はこのインターネットの同時配信というものを非常に意欲的に考えておられたというふうに認識しておりますが、これからのユビキタス社会を進めていく上で、電波を必要としないネット経由でのテレビを日常的に見られるという社会の構築について、今、松本会長、どのようにお考えか、お考え方をお聞かせください。
○参考人(松本正之君) やはり放送それから通信というものが融合の時代に入って、かつ、いろんな形で機能を発揮しているという時代、この時代の大きな流れというのはますます進んでいくのだろうというふうに思います。 NHKは、現在、放送法の規定とか、あるいはこの融合のテーマを突き詰めますと、やっぱり受信料制度というような問題にもなります。海外ではいろんな形の例がありますけれども、日本のこういう国の形の中でどういうふうにするのが一番公共放送としての役割を発揮できるのかというようなことで、次の経営計画、検討する中でそのこともしっかり議論して将来の役割を見据えていきたいと、こういうふうに思っております。
○石川博崇君 今会長、受信料制度が根本的な課題だということをおっしゃられました。海外での様々な形があるということもおっしゃられましたが、このインターネットの同時配信に、そのことを検討しなければいけないということはもちろんなんですけれども、福地前NHK会長はこれと併せて、ドイツの例を参考にしつつ、一律徴収ということも視野に入れているような御発言がありました。私は、それはちょっと非常に拙速な考え方ではないかというふうに思っております。インターネットを全御家庭が見ているわけではございません、高齢者の方々、見ているわけではございません。ネット配信イコール一律徴収というのは非常に拙速な考え方だと思いますので、そこは十分に気を付けていただきたいというふうに思います。 続きまして、先ほど御報告のありました会計検査院の平成二十一年度決算検査報告におきまして報告されました旅館組合の参加率の問題について、簡単にもう一度御説明いただけますでしょうか。
○説明員(斉藤邦俊君) 御説明いたします。 日本放送協会は、受信機の全数の受信契約を条件に二台目以降の受信料の半額を割り引く事業所割引を導入しておりますが、時期を合わせて五十一の旅館組合等との間で受信契約の取次ぎ、収納等に係る業務委託契約を締結し、二十一年四月から業務を委託しております。この契約におきまして、旅館組合等は、事業所割引の適用を受けた組合員等の参加率が六〇%を下回らないように努めることとされております。また、委託料は、旅館組合等が組合員等から集金して協会に払い込む受信料の件数に事業所割引適用前の受信料の一五%相当額を乗ずるなどして算定することとされておりまして、二十一年度には計八億四千三百四十六万余円が支払われております。 本件につきまして検査いたしましたところ、参加率は平均三四・二%と低率になっておりまして、また、各旅館組合等から受信契約の勧奨、取次ぎが行われていた契約取次率につきましては平均二六・六%と低率になっておりました。しかしながら、参加率や契約取次率にかかわらず、委託料について一律に割引適用前の受信料の一五%相当額と算定することとしていたことから、本件契約は旅館組合等における取組の強化や自ら参加率を向上させることを担保するようなものとなっていないと認めました。 したがいまして、協会において、本件契約につきまして参加率の一層の向上を促しますよう業界団体と緊密な連携を図るとともに、参加率や契約取次率について一定の評価をするなどの契約内容の見直しを検討するなどいたしまして、受信契約の促進及び受信料公平負担の徹底という目的に対しまして一層有効に機能するものとなるよう意見を表示したものでございます。
○石川博崇君 ありがとうございます。 私もこの検査院の報告を見て、ちょっと正直びっくりしたんですけれども。 五十一の旅館組合が今NHKから業務委託を受けて、各旅館、ホテル等の受信契約の取次ぎ、また受信料の徴収、収入の回収等の業務委託を受けておりますが、この五十一の旅館組合の中でその受信契約を結んでいる参加率が三分の一、三割近くしかない。各部屋のテレビの数の分だけ受信料を払わなければいけない、非常に負担が大きいということから、元々業界でも非常に負担感が高い問題があったのは確かでございますが、二年前から二台目からは半額で構わない、あるいは一括でこの旅館組合を通じて業務委託料を払って努力をしてきたにもかかわらず、依然としていまだに三分の一しか、参加率が少ない。 一般の国民の方々には、非常に多くの徴収員の方々が連日来られて受信料を払うように払うようにというふうに言われている中で、こうした旅館組合ともう少しやはりきちんと協議を進めていただき、参加率を高めていただくよう努力していただきたいと思いますが、NHKさん、いかがでしょうか。
○参考人(大西典良君) お答え申し上げます。 不況等により事業所に対する営業活動は大変厳しい状況が続く中、業界団体との取りまとめの導入により、従来のNHKの手法ではなかなか取り次ぐことができなかったホテル、旅館から受信契約を締結できるようになりました。事業所における契約数及び契約率の大幅な増加にこの団体取りまとめが大きな成果を上げているというふうに考えております。 今回、会計検査院からの意見を真摯に受け止めて、ホテル、旅館等の業界団体と緊密に連携を取りながら業務委託が一層有効に機能するように取り組んだ結果、二十二年度のホテル、旅館の契約は二十一年度に対して五万件増の六十六万件、取りまとめの参加率についても、二十一年度に対して十ポイント以上の増加をいたしました。 今後、引き続き業界団体の会員に対する指導力を活用しながら、受信料の公平負担の徹底に向けて取り組んでまいりたいというふうに思います。また、契約内容の見直しについても、更なる契約促進、安定収納に向けて多角に検討してまいりたいというふうに考えております。 以上であります。
○石川博崇君 時間が参りましたので以上で終わらせていただきますが、今後とも、特に先ほど来各委員からも指摘がありましたとおり、震災後のNHKの放送の在り方に対しては私も深く敬意を表するところでございます。公共放送として責任と自覚を持って頑張っていただきたいということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○寺田典城君 みんなの党の寺田典城でございます。よろしくお願いします。 NHKさんにおかれましては、それこそ震災以来、大変な努力の下で国民に安心な報道、また正確な報道をしてくださっていることに対しまして心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。 それで、松本会長にはひとつ、NHKのその経営内容というんですか、の特徴、欠点は何ですか。それから、數土経営委員長には財務内容について、その特徴というんですか、あとは至らぬ点は、欠点というのは、良くない点は何であるか、簡便に述べていただきたいと思います。
○参考人(松本正之君) NHKの財務内容は、形としてはきちっとしていると。
○寺田典城君 経営内容です。
○参考人(松本正之君) 経営内容ですか。経営内容は、トータルとして収支差益、差金というものを出す形が出ておりますし、また営業収益そのものも上げる努力が実っているということから、形としてはきちんとした経営というふうに見れると思います。
○寺田典城君 欠点はどこですか。良くないところというのを聞いています。
○参考人(松本正之君) 欠点は、トータルとして、これから、今取りかかっているところでございますけれども、コスト管理とかそういうようなものをどういう形で反映させていくかと、こういうようなことかと思います。
○参考人(數土文夫君) 財務諸表を見ての感想は、我々実業界の経営者は幾つかポイントがあります。まず、黒字か赤字か、しかもここ数年と。これは最近、少しずつですけれども良くなってきておる。それから、有利子負債があるかどうか。これは二百億円ぐらいで、恐らく今年ぐらいで償却をされるんじゃないかと。しかも、デット・エクイティーは現在でも二・四%ということで、まあ普通でいえば非常に少ない方だと。これはもうゼロになるだろうと。 それからもう一つは償却と建設費の関係ですけれども、償却費に対して建設費がどういうポジションになっているか、比率になっているかと。これも非常に、投資をしていかないと駄目な事業体にとっては非常に重要なことでありますけれども、ここ五、六年見ますと六百五十億円から七百八十億円ぐらいに推移しております、償却は。建設費も大体それになって、五年、七年というスパンで見ますとほとんどイーブンになっていると。これは非常に地デジ化という大量の投資をしないと駄目なときに、私にとってはちょっと意外でした。要するに健全だということでございます。 それから、設備の償却も、これも非常に重要なことですけれども、大体私の計算では七〇%償却されている。残存簿価は投資額に対して三〇%ぐらいの残存簿価になっている。しかも、その償却の仕方は機械設備等にとってはより厳しい定率法を採用している、そういうことでございます。 ただ、欠点とかそういう、ただしこの財務諸表と経営のうまいかどうかということは、これはまた別でございまして、私は、やっぱり非常に弱いところは、収入が受信料にほとんど頼り切っている、副次収入が百億円弱しかないと、これはやっぱり相当今後頑張らないと駄目だろうと、こう思うわけです。 以上。
○寺田典城君 私もこのNHKの財務をこれで見させていただいて、それこそ、事業収入より多い減価償却もなさっていると。二十年度は八百八十五億、それから二十一年度は九百五十二億と。ところが、これだけ大きな償却をしても負債が増えていないということは物すごくゆとりのある会社だなと、企業経営にとっては。すごくゆとりがあり過ぎるくらいあるんじゃないかと。これぐらい償却した上で、もし足りないときは流動資産の有価証券の、あれですか、預金が減るか、長期保有債券が、証券が減らすか、それとも負債として放送債二千億ぐらい出すとか一千億出すとか、普通これを見ただけでびっくりするぐらいのこれは優良企業だと思うんです、企業から見ればですね。 それで、そのほかに見るのは何であるかというと、先ほど片山さつき議員からおっしゃいましたけれども、人件費はどの程度なんですかと言ったら一千七百億、一千八百億出ています。職員は何人ですかと言ったら一万人ちょっとだという。ああ、いい給料ですね、一人当たり一千七百万です。ということは、これは退職金から何から、共済から何から、厚生年金から含めてでしょう。 公務員と比較するつもりはありません。ただ、私言うことは、企業経営が内容がいいということはいいことだと思うんですよ。給料だって高けりゃそれなりの能力ある人採用しているかという問題で、使い方だと思うんです。それから経営の在り方だと思うんです。ただ、国家公務員は大体一千万円です。一千万円で、給料は六百五十万円ぐらいで、あとは退職金とそれから共済とかそういうのを払って大体一人一千万円掛かるというような形なんです。ですから、恐らく公務員はその程度で、NHKさんというのはそれこそ全国ネットを張らなきゃならぬから人件費掛かるとか、二十四時間待機だから金が掛かるとか、決して悪い数字じゃないと思うんです。 それで、何を言わんとしているかということなんですが、私としては、この経営内容についてもう少し絞れるところは、人件費から含めて、償却から含めて、これ償却資産、あと残りが千五百億ですね。そして、おたくの方からちょっと資料をもらいましたら、定額法じゃなくて、機械装置だけは定率法で、年間、一年に四一・七%償却していると。資産の残りは千五百億しかないと言っている。恐らく、これでゆとりが二千億ぐらい資産圧縮されていると思うんですよ。だから借金しなくたってやっていけると思うんです、この内容を見ると。普通は借金するんですよ、二千億ぐらい。 ですから、その辺どう思いますか。会長、お願いします。
○参考人(松本正之君) 企業の経営をやっていく上において借金をするということは大変企業の形においてリスクを伴うというようなことで、なるべく避けたいというのは普通の考えかと思います。 しかし一方で、投資とかをして、そして新しい体制あるいは近代化とかをやっていかなきゃいけないとか、そういうようなことで投資も必要になります。そうすると、その場合にどういう範囲でやっていくかというと、やはり減価償却を見るんですね。減価償却の範囲内でその投資をやっていこうと、こういうふうに考えます。 今デジタル化投資をやっていますけれども、減価償却の範囲内でデジタル化投資をすれば、当然そのほかの取替え投資とか、あるいは今までやっていた通常の投資を抑えてそちらの方にシフトすると、そういうようなことの中で、まあそれだけじゃありませんけれども、そういう考え方の中でやっていくというようなことで、そういう観点からすると、この経理の内容というのはそういう努力をして今日に至っているというふうに思われます。
○寺田典城君 事務レベルにも、何というんですか、償却とかそういうことについて聞きました。それデータがないということで、私自身ちょっと調べてみましたら、建物と構築物で、大体取得が十年ぐらいで四千八百億ぐらいで、償却が二千三百五十億で、資産として二千四百七十四億。これは建物ですから四十年償却だとか、それから空調設備だとか、これは十五年だとか、それからアンテナとかは十年ですからあれなんですが、機械の方は七千億ぐらいの機械装置で六千億以上の償却して千五百億しか残っていないと。 これでいけば、恐らく資産圧縮が二千億ぐらいはあると思うんです。ですから、これ、貸借対照表で見れば一兆円のあれになっちゃうと思う、一兆円を超える企業になっちゃうんじゃないかなと思うんですね、そうなってくると。 そして、簡単な言い方をしますと、人件費、一人当たり千六百万、七百万払っているということで、これ、人員削減で合理化していくのか、それとも、住民に対して、視聴者に対してやっぱりできるだけ低料金でいい放送をすることはNHKの使命でしょうから、その辺の合理化をどう考えていらっしゃるか、会長と経営委員長からお聞きします。短くお願いしますよ。
○参考人(松本正之君) 経営の効率化ということについては、やはり業務全体、それから、これは本当は聖域なくやるということなんですけれども、やはりある程度の重点化を置きながら業務を棚卸しして、そしてその中で効率化できるものをやっていくということでやっていきたいと思っています。
○参考人(數土文夫君) ただいま指摘された見方もできると思います。しかし、普通の会社側は借金するというときに、株主が認めて、その株主はその借金に夢を懸けていると。ところが、このNHKということは、株主がいないで受信料を払う視聴者がいると。そのときに、軽々に借金をしてしまう、そういう体質は経営委員としては取れないと、私はそう思います。 そして、いろいろおっしゃいましたけど、先ほども私言いました、一〇%というものが将来の関門として回っている。支払率が上がれば、一〇%は七百億円になります。そして、NHKの職員というのは、先ほど松本会長から言われましたように、二十四時間体制だとか非常に厳しいこと、私も製鉄業におって二十四時間体制ということで、それで、NHKの職員の定年退職というものは実質的に非常にほかの会社と比べて長くはないと。そういうこともいろいろ含めて、これからおっしゃったことを、経営委員会と松本会長を始めとする執行委員会と意見を合わせて適切な判断を下していきたいと、こう思っております。十分に考慮させていただきたいと思います。お願いします。
○寺田典城君 そのほかに、先ほど片山さつき議員が、徴収するコスト、私らの場合、市役所なんかは、県庁なんかは徴税コストとかってよく言うんですけど、これが十数%というような途方もない数字で、内容的にはどうなのかというと、振り込みの方が、振り込みする人方が大体七一%おるということですよ。そのほかに、カードで払っている人が六・三%ですね。ですから、そのぐらいがあって、これだけの七百億の金が掛かるという、経費が掛かるという、これも普通は考えられないですよ、それは。 だから、NHKさんは、私何を今言わんとしているかというと、三年間で一〇%というのは私それは知りませんでしたけれども、この間議員になったばかりですから。ただ、言えることは、この経営というのは、物すごくタオルに水をたくさん含んでいるということだけは、もっと絞ることは何ぼでもできるでしょうと、簡単に言うとそういうことです。 それと、もう一つ、昔はキャラメルなんか買うとおまけがくっついてきましたよね。それから今、雑誌買うと何か付録が付いて、CDとか付いてきたりする。今、地デジ買うと九百四十五円の請求書来るんですよ。付録で来るんです。千五百億ばかりそれで入っているようなんですが。私は、NHKさんのゆとりというのは、恐らくこれは千五百億の金、六年ぐらいはもつぐらいのこれは財務内容だと思います。五、六千億、七、八千億はきちっと、これは借金もほとんどないし、やっていけると思いますよ。 別にそのことが悪いというんじゃない、そのくらいゆとりあっていい仕事していただければいいことで、ただ、はっきり言って、このまま九百四十五円を、頬かぶりしているつもりはないでしょうけれども、公平負担のための受信料体系の現状と課題に、二十年の五月二十日までに受動受信の問題も出しますというのに、それも結論も出していないと。その辺はやっぱり受信料でやっているあれとしては、それは少し不誠実だと思います、私は。 片山大臣、その辺はしっかり答えてください。
○国務大臣(片山善博君) 新しい経営委員会の会長の下でしっかりとNHKの経営の在り方を論じていただきたいと思いますし、総務省としても、これまで以上によくNHKの課題については把握をし、必要なことは申し上げていきたいと思います。
○寺田典城君 ですから、例えば二万五千円ぐらいですか、今一年分お払いすれば。私、分からないですけど、二万幾らだった、地デジが千三百四十五円ですね、BSデジが二千二百九十円で二万五千五百二十円。これをできるだけ少なく上げるとか一〇%だとか、これは皆さんの、経営委員会の経営会長さんがはっきり話すれば、一〇%なら一〇%、これなんか来年からだってすぐ減額できる経営内容ですよ、これは。監査法人だって付いているんですから、これはうそついてやっているわけじゃないですよ。ただ、ゆとりある償却はしていて、こういうことで借金も増えないという、そして資産が増えていくというのは、いかにこれだけ償却してやっているかということなんです。 そのほかに、受動受信の問題で先延ばしするという事態はやっぱり許されないですよ、それは、何ぼNHKであっても。それはやはり経営のトップの方々が緊張感あれば、やはり下にそれは、そういうコストの意識だとか償却の意識だとか、全ての面で伝わっていくと思いますよ。二、三年で恐らく会社の、何というんですか、緊張感という、考え方というのは私は変わっていくと思います。 JRさんだって、一回あのとおり、JR改革だってやって分かっているでしょうしね。そういう点も含めて、今リーマン・ショックであれだけみんな民放企業が落ち込んで何だかんだしているときに、NHKさんだけこの料金でやって、このまま維持してこうしてやっていくという事態は、私は許されないんじゃないかなと。この人件費何割削れとか、これ削れとかと言いません。あなた方の裁量で、はっきり言って受信者から理解できるような考え方をしていただきたいと思います。 一人ずつ覚悟を聞きたいと思います。両会長に。
○参考人(松本正之君) 当然のこととして、効率化とかそういうものについてはきちんと見ていきたいと、こういうふうに思っております。 また一方で、NHKに来まして、例えば永年勤続制度はもう全て廃止、レクリエーションというかスポーツ大会は全て廃止、そういうようないびつな形も出ているんですね。そういうものもきちっと見てあげないといけないなというふうに思っていますけれども、トータルとして、NHKが将来にわたり日本の国の資産として公共放送の役割を果たすというために努力をしてまいりたいと、そう思います。
○寺田典城君 私は、何々廃止とは言ってませんから。
○委員長(藤末健三君) 寺田君、手を挙げて発言してください。
○寺田典城君 はい。あと、どうぞ。
○参考人(數土文夫君) 経営委員会といたしましては、今、先ほどから委員の言っておられることを拳々服膺して、私が最初に申しましたように、コストの効率化でも世界の公共放送、国営放送等に負けないレベルまで持っていきたいと非常に真剣に考えております。よろしくお願いします。
○寺田典城君 どうもありがとうございました。終わります。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 初めに、東日本大震災、福島原発事故で被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げたいと思います。 去る五月二十一日、日本学術会議が「東日本大震災と報道メディア」と題するシンポジウムを開催されました。そこである研究者の方が、報道各社が科学部記者などの社内の専門家を十分に育成できていないために、今回の震災報道でも内容の検証に欠け、政府の発表に依存しがちだったと問題提起をされております。 重要な指摘だと思いますが、NHKとしてこの問題提起、どう受け止められるのか、また、NHKの場合、科学部の記者の育成についてどのような努力をされてきたのか、人員体制の推移も含めてお答えいただけますでしょうか。
○参考人(松本正之君) お答えします。 NHKでは、二十年前の平成三年に科学・文化部を発足させております。当時の要員は、部長以下、デスク、記者合わせて十五人ということでした。このうち原発担当はデスク一人、記者二人と、こういうことでありました。 その後、体制の充実を図ってまいりまして、現在では、部の要員は二十六人、原発担当は、経験者を含めましてデスク三人、記者五人ということになっております。また、原発が立地している道府県、この放送局にも、兼務ということですけれども、原発担当のデスクとか記者を置いております。 そして、定期的に東京で全国原子力担当者会議というようなものを開いて、ブロックごとにも毎年同様の会議を開催して、担当者の育成を図っているというところでございます。
○山下芳生君 もう一つ、別の研究者の方は、原発建設を阻止した新潟県巻町の市民運動の例を挙げて、非常に深い知識を持つ市民の視点をテレビなどの大メディアにつなげることは大変有益で、メディアが本当のことを伝えているのかという疑念に答えることにもなると、こう発言されております。要するに、政府の政策に批判的な人々の活動もちゃんと報道することの重要性を指摘されているんだと思いますが、今回の福島の原発事故で明らかになった、電力会社や政府によって振りまかれた安全神話とかかわってもこれは重要な視点だと思いますが、この視点、どう受け止められるでしょうか。
○参考人(松本正之君) 放送に当たりましては、できる限り幅広い視点から情報を提供するということを目指しております。出演していただいたりインタビューを求めたりする専門家についても、様々な見方が反映できるよう幅広く選ぶようにしております。特に今回の原発事故を受けた今後のエネルギー問題など、いろいろ意見がございます。こういうような対立する問題を扱う場合に、原則として、個々のニュースあるいは番組の中でいろいろな意見を、双方の意見を伝えるというふうなことにしております。
○山下芳生君 その点で私は、五月十五日、NHK教育で放送されたETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」、これは優れた番組だったと思います。 ちょっと内容を紹介しますと、放射線衛生学者の木村真三さんが福島第一原発事故の直後から現地に入られて、特に風下の広範な地域を車で走りながら大気中の放射線量を測定し、また土壌や水、植物を採取されたわけです。それに同行されたのは、ビキニやチェルノブイリを知る放射線量測定の大御所、八十四歳におなりになる岡野眞治さんでありました。この岡野先生が御自身で開発された最新の測定装置は、線量に加えて沃素やセシウムなどの成分も連続的に測定することができる、またGPSと連動してその位置も記録することができるという装置でありまして、この装置を持ってお二人が車に乗り込んで、原発周辺の道路をもう何と三千キロ走って測定されたわけであります。 番組でも紹介されておりましたが、その測定結果はしたがって、点と点、ポイント、ポイントではなくて、緻密な網状の線で放射線汚染地図が浮かび上がったわけであります。政府による二十キロ、三十キロの同心円による線引きではない、汚染の正確な分布が目に見えるものとなったということで、その過程が報道されました。また、このデータの分析には、京都大学、広島大学、長崎大学、これまで原発の危険性を指摘されてきた研究者の方々が広く協力をされているということも紹介されました。 私はそれを見てまず第一に思ったのは、こういう研究者たちがいたのかという驚きとともに、NHK、よくぞ同行取材をしてくれたという感想を持ったわけですが、これは非常に大きな反響があったんではないかと思いますが、どんな反響があったでしょうか。
○参考人(金田新君) 放送から昨日まででございますが、メールと電話で千三百件以上の反応をいただいています。とりわけ再放送要望が強いということで、二十日金曜日の午前一時三十分より総合テレビで再放送を行いました。また、NHKオンデマンド、先ほどから話題になっておりますが、そちらでは三千五百件以上の視聴がございました。多くの視聴者の方に関心を持っていただいたという番組であります。ということで、この二十八日土曜日の十五時から改めて教育で再放送を企画しているところであります。 NHKは、公共放送としまして多角的な視点から番組制作を行い、多様な情報を視聴者にお届けしなければいけないという考えで臨んでおりまして、そういう考えで日ごろから人材育成に取り組んでおりますが、改めて、この人材育成ということに関しては更に一層の努力をしなければいけないと改めて心に思っているところであります。 以上であります。
○山下芳生君 番組を作った動機については後で聞こうと思ったんですけれども、今述べられたので省略したいと思いますが、私はこの番組は、福島で何が起こっているのかと事実を伝えることで、国民がこれから原子力発電にどう向き合うべきかを考える、あるいは討論する上で貴重な貢献となるであろうし、また全人類的にも意義のある仕事ではなかったかと、こう思っております。心から敬意を表したいと思います。 それから、震災報道で優れた番組はこれだけではありませんでした。例えば、震災一か月後の放送、NHK「クローズアップ現代」では、宮城県南部の山元町のイチゴハウス農家の若い農業者の方々が立ち上がっていこうとする姿が報道されましたし、四月九日のNHKスペシャル「東日本大震災一か月 生活再建に何が必要か」では、気仙沼の水産加工業の社長さんが、解雇しないで、雇用を守りながら再興を目指す姿が報道されておりました。 私は、これらの番組を通じて、今度の大震災の被災地では生活と仕事とが一体であること、したがって住宅の再建だけでは駄目で、産業、なりわいの再建も同時に進めなければ一人一人の暮らしの再建も地域社会の再建も果たせないということがよく分かりました。そして、農業、漁業、水産加工業など、仕事やなりわいを通じてこれまで地域に貢献してきたんだというその誇りと責任感こそ復興の強力なエネルギーとなっているということをこれらの番組から学ぶことができました。 そこで、こういう番組はどれも机の上では絶対できないと思います。被災者の目線、現場主義でスタッフが被災者に寄り添って、ずっと継続して取材活動をされたからこそできた番組ではなかったかと思いますが、今後こうした視点で引き続きこういう番組を作っていただきたいという期待を申し上げて、今後の決意を会長から伺いたいと思います。
○参考人(松本正之君) 震災の報道に当たりましては、正確、迅速、そして丁寧に、さらに被災地あるいは番組を見ておられる皆さんを力付けられるような、そういうものをやっていくということで考えてまいりたいと思います。
○山下芳生君 次に、高齢者や視聴覚障害を持つ方々にも優しい放送について、これまでも当委員会で繰り返し質問をさせていただきましたけれども、新しい会長、経営委員長に替わりましたので、改めて質問をしたいと思います。 字幕放送については先ほど実績、目標についてはお答えがありましたので、一つ字幕放送について言いますと、生放送、ニュースにも今字幕がボタン一つで付くようになりました。大変喜ばれておりますが、今日もニュースをチェックしてみましたけれども、おおむね大体十秒ぐらい字幕が出るのに掛かっております。だから、ちょっと画面とずれるわけですが、この改善というのはどのようになっていくでしょうか。
○参考人(松本正之君) やはり映像と音声ですとパラレルで行くんですけれども、そこに一つ翻訳が入りますので、どうしてもそれぐらい掛かります。外国の字幕を見ていましても、言葉がずっと出てきて、かなり遅れますしね。それはやむを得ないと思います。 それから、ただ、それをいかに短くするかというのは、例えばアナウンサーの声を音声で取って字幕にするというふうな技術開発は今技術研究所なんかでもやっていますけれども、アナウンサーのものは取れるんですけど普通の方がしゃべると変な形になったりしますので、なかなかその辺は、同時に一つ作業が入ることによってなかなか、短くする努力はするにしても同時にはならないと思います。
○山下芳生君 できるだけ短縮していただければというふうに思います。 それから、解説放送というのがあります。解説放送というのは、視覚障害の方のために、ドラマなどの番組で、せりふが入らない無音のときに音声で適切な解説が流れる放送であります。 実は、視覚障害の方々もテレビをたくさん楽しんでおられます。大河ドラマや連続テレビ小説はラジオ版というのがありませんのでテレビで楽しむわけでありまして、昨年のNHKの予算案の審議の中で、私は「ゲゲゲの女房」を目を閉じて解説放送で聞いてみた感想を紹介しました。 今日も「おひさま」を目を閉じて解説放送で聞いていました。放課後、帰り支度をした陽子が校舎から出てくるとか、須藤家表、玄関の前にケイコが立っている、ケイコを抱き締める陽子などと、目をつむっていてもドラマの展開が大変よく分かる。今日、またしても私、泣けてしまいました。非常に、単なる解説ではなくて、ドラマのシナリオの一部に芸術性の高いものだということを改めて感じたわけですが、逆に、この解説がなかったら視覚障害をお持ちの方々はなかなか場面転換についていけないんじゃないかと思いました。 ただ、この解説放送付きの番組はまだまだ少ないんですね。実績と計画、どうなっているでしょうか。
○参考人(金田新君) 解説放送の総放送時間でございます。二十二年度実績でございますが、総合テレビで五・九%、目標が六・七%でございました。それから、教育では一〇%、目標が一〇・五%でございました。 番組数でいいますと、総合テレビで十一番組、教育テレビで二十四番組でございまして、二十三年度の総合テレビについては六・八%、教育テレビは九・五%を目標に取り組んでいるところでございます。
○山下芳生君 是非これも引き上げていただきたいと思います。 次に、手話放送について聞きたいと思います。 残念ながら、手話放送は、これは非常に低い到達でありまして、もうこちらから言いますけれども、総合放送で〇・〇六%、教育で二・四%しかありません。字幕と違って手話がなぜ必要かといいますと、元々の生まれながらに聴覚に障害をお持ちの方々は字幕よりも手話の方が言語として主流になっているということで、やっぱり手話が非常に大きなコミュニケーションのツールとしては主流になっているわけですね。ところが、こういう状況であります。 実は、総務省の視聴覚障害者向け放送普及行政の指針には、字幕放送と解説放送の目標はあるんですけれども、手話放送の目標が実は設定されておりません。技術的にいろいろ難しい問題があるというのは承知しておりますが、他国ではこれも目標を持っているところもあります。 総務大臣に伺いますけれども、私は是非この解説放送の目標を引き上げること、それから手話放送にもちゃんと目標を持って挑戦すること、これ大事だと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) 先ほど議員がお触れになられましたように、総務省の方で視聴覚障害者向け放送普及行政の指針というものを定めておりまして、それぞれ今おっしゃったような目標を定めたりしているところであります。これ、五年後にその見直しをするということになっておりますので、該当の皆さん方に対する施策というものが一層充実するような指針の改定というものを、今後検討した上で策定していきたいと思います。
○山下芳生君 次に、視覚障害を持つ方からの訴えなんですけれども、地デジテレビの操作、それからデジタル録画機の操作、これは目が見えない方々にとっては非常に操作がしにくいというか、できないというんですね。要するに、テレビの画面にいろいろな表示がされて、そこにカーソルを合わせてリモコンのボタンで操作をしてやるということになっておりますので、目が不自由ですとなかなかその操作ができないと。是非音声案内機能を付けてほしいと、これがなければ地デジになっても何の恩恵も受けられないという声も聞いております。 こうした技術の開発普及について、是非NHKとしても努力していただきたいですし、総務省としても政府挙げて努力をするようにリーダーシップを発揮していただきたい。いかがでしょうか。
○参考人(金田新君) 現在、NHKの研究所では、目に障害のある方が一層デジタル放送に親しめるようにということで、データ放送やEPGの情報に容易にアクセスし音声や点字で理解いただけるような装置の開発を行っております。引き続きハードとソフトの両面で、まだまだということで努力をしなければいけないということでございますが、情報やコミュニケーションに関する障害をできるだけ取り除くというような開発については、今後ともしっかり進めていきたいと思っています。 なお、現在のEPGでは、その内容を音声の案内ということはやっておりません、できません。ですが、インターネットのNHK番組表では音声の読み上げの機能がございますので、併せて御利用いただければというふうに存じます。
○国務大臣(片山善博君) 地デジ化によりまして、映像や音声だけでなく、付随する様々なサービス、付随する情報も送られるようになりますので、今後是非、今お話のありましたような放送局側の技術開発、それから受信機を作製するメーカー側の努力もあると思いますので、それらに期待するとともに、総務省としても必要な支援、後押しをしていきたいと思います。
○山下芳生君 終わります。
○片山虎之助君 片山虎之助でございます。何点か御質問したいと思います。 NHKといえば公共放送、公共放送といえばNHKで、今日もそれについていろんな角度から何人かの皆さんが御質問されたんですが、実は松本会長は一月二十五日にNHKの会長になられた。今日で四か月ですよね。四か月に一日ありますけれども。 松本会長は、会長になられる前の公共放送であるNHKにどういうイメージをお持ちになったのか。それから、トップになられて四か月。それが変わったのか変わらないのか。まず、御感想からお聞きしたいと思います。
○参考人(松本正之君) やっぱり少しく変わったところはあります。NHKは、外から見ておりますと、やはり公共放送ですので、そういう意味で、何というんですかね、堅い感じを持っております。それから、中にかなりいろいろな問題が内在しているのであろうと、こういうふうにも思っておりました。 四か月たちまして、やはり問題として認識していたところは、同じようなところと、それからそうでもないというようなところもあります。それらを踏まえて、改革するところは改革し、伸ばすべきところは伸ばすと、こういうようなことで経営委員会ともよく連携を取りながらやっていきたいと、こういうふうに思っているところです。
○片山虎之助君 松本会長は、公共放送というのはどういうことだとお考えになっていますか。放送法という法律に基づいてできているでしょう。日本放送協会、特殊法人ですよね、それが運営している。法律にも書いていますよ、あまねく全国に放送しろとか、豊かでいい番組を作れとか。どういうお考えですか、公共放送。
○参考人(松本正之君) やはり、今お話しのように、放送法にも書いてありますけれども、公共の福祉ということが原点であろうと。それから、業務活動においてはやはり信頼というのが一番であろうと、こういうふうに思います。
○片山虎之助君 言われるとおりです。その点は間違いじゃありません。しかし、それだけですか。公共の福祉の中には、例えば国家の利益、国民の利益は入りますか。
○参考人(松本正之君) 当然のこととして、公共放送としての役割を果たすということは公共の福祉ということでありますので、公益性だとか全体の世の中の利益に資する、利益に資するというか、情報の提供をきちっとやれるようにするというようなことを含めて公益に資すると、こういうことだと思います。
○片山虎之助君 もう一つ、信頼と言われた。私もまさにそうだと思いますよ。民放の悪口言うわけじゃありませんが、民放に比べるとNHKは信頼がある。それはどうしてだと思いますか。 それともう一つは、民放とNHKの役割分担、すみ分けは現状でいいと思われていますか。
○参考人(松本正之君) 一番目のNHKの信頼というのは、私はNHKに入る前もニュースを見るときは必ずNHKでしたし、そういう信頼を持っておりましたし、中に入って、それがどういうことで作られているのかと、こういうことで見ますと、やはり報道関係でいいますと、報道に対する動きとか、そういうものが迅速であるということ。それから、NHKの原則というふうに言っていますけれども、原則を踏まえた行動をしようと努力しているということ。 それから、あとは人の育成といいますか、私はある意味では職能集団という、非常にスキルの高い職能集団が育っていると。例えば、原発であれば、原発の事柄でありますとすぐにこの人ということですぐ解説ができる人とか、火山噴火があればすぐできる人とか、そういうのが育っていて、そういう形がすぐに対応できるというようなことで、人材集団としてそういうことは支えになっているであろうと、こういうふうに思います。
○片山虎之助君 言われるところは納得できるところもあるので、確かに大変な職能集団、人材が育っていますよね。 私は、NHKのコンテンツは世界有数のものだと思っている。だからこれを活用すべきなので、今のアーカイブスなんか、それはそれでいいんですけど、それはおきまして、それじゃ、人の話が出たから言いますけれど、その職能集団で有用な人材が育ちながら、何でこれだけ職員の不祥事が続くんですか。どう思われますか。
○参考人(松本正之君) 組織に基づくそういう不祥事というのは少なくなってきているという感じを持っております。ただ、これも当然組織風土と切り離せないんですけれども、そういう個人の不正行為とか不法行為、そういうようなものが発生しているということも事実でありますし、そういうこと自体がNHKが全体としてまだそういうものを払拭できないことだというふうに思います。 あと、そういうものがどういうことでできるのかなというのは、全体を見ますと、職能集団であってもいろんな価値観を持って、公正公平とかそういうことの価値観を持ってやっていますのでそういうことはないんですけれども、やはりそういう集団の中にそういう人がいるということで、職能集団とかそういうものとは直接結び付くものはないだろうと。それから、コストの観念というのが必ずしも放送活動の中に結び付いていないというところもあるものですから、そういうところはどうなんだろうかと、そういうような疑問もいろいろ持っていますけれども。 いずれにしましても、そういうところとは別に、起きた事象、これについてはきちっと整理をして、厳罰に処して、そういうものをなくすという努力を当面やっていきたいと思っています。
○片山虎之助君 今の情報化社会では、国家公務員よりNHKの職員が偉いと思われているんですよ。そのNHKの職員が、ひところよりは大分減りましたよ、不祥事は。しかし、くだらない不祥事が続くじゃないですか。あなた方の内部のいろんなことは公務員にまねてつくっているじゃないですか。これを抜本的にまずなくさないと。千七百万か八百万もらっているんでしょう、先ほどの話だと。公務員の倍ですよ。それはどうお考えになりますか。 今までの反省と、まあ全部新しい会長の責任じゃありませんよ、前からいた人も何人かおられるから。どうですか、それの反省を含めて、今後の決意。
○参考人(松本正之君) そういうような不祥事というのはあってはならないことだと思っていますので、それをなくすようにこれまで述べてきたような努力をしますし、させようと思います。
○片山虎之助君 時間が余りないからあれなんですが、BSは三つが二つになりましたよね。BS1とBSプレミアム。何でプレミアムなんていう言葉を使うんですか。それは、役割、それこそ分担関係というのももう一つはっきりしない。プレミアムって好きですね。飛行機も最近プレミアムと言う。ANAもプレミアム。あれは余分に金を取るという意味ですよ。余分に金をやるという意味ですよ。どういう意味ですか。
○参考人(金田新君) BSプレミアムという名前でございますが、本物志向の教養と娯楽波ということで、紀行とかあるいは自然、美術、歴史、宇宙、音楽、シアターという七つの分野で御満足いただける多彩な番組を出したいということで付けました。チャンネル名でございますが、豊かな番組ということでこだわりチャンネルということをアピールしたいということで付けたわけでございます。 リモコンでございますが、BSハイビジョンに割り当てていただいたBSの三チャンネルを引き継いでおります。したがいまして、新たな性格付けのチャンネルを誕生させたということで名前を一新したということでございます。2というわけにはちょっといかなかったという事情にございます。
○片山虎之助君 それで、まあ言いたくないけど、大河ドラマでも朝ドラだって先にやるじゃないですか、プレミアムで。あれは金余分に取っている贖罪ですか。
○参考人(金田新君) 従来から朝ドラもそういうような編成にしておりました。その延長で、今回も三波から二波になるということで、全体編成の中で特徴を出すためにそのような編成に現在はさせていただいております。
○片山虎之助君 それから、公共放送であることで受信料が取れるんですよ、大威張りで。あれは税金と同じですから。しかし、それが一時は滞納率が、未納率が三〇%、四〇%になったんですよ。今はやっと七四とか五でしょう、まあ五までなっていないのかもしれないけど。しかし、断固として二五%は払っていないんですよ。皆さんは努力しているけれども、今いろんな手続をやって民事上の、やっているけれども年に一%ですよ。それは、恐らく払わない人は固定化していると私は思っているんです。 その辺の現状と分析はどうですか。
○参考人(大西典良君) 片山先生の御指摘のとおり、受信料の公平負担というのは経営の最大課題として取り組んでおります。二十一年度から三か年で二十三年末、本年の末でありますけれども、七五%、それから二十五年末には七八%の経営目標を設定して今進んでおります。 リーマン・ショック以降、非常に厳しい時期がありましたが、二十二年度の営業活動については、総数が四十六万件、未収がマイナス二十七万件削減して、支払総数が七十三万件ということで、事業計画を大きく、五十五万件を大きく上回ることができました。 今後についても、受信料制度の理解促進を始め、訪問集金を廃止しましたことによって生まれるパワーシフトを更に進めて、未収者、未契約者に対策を強化をしてまいりたいというふうに思います。民事の手続についても更に拡大をするなど、現行制度の中で可能な限り実施をしてまいりたいというふうに思います。 よろしくお願いします。
○片山虎之助君 今、六千六百億から七百億でしょう。もし一〇〇%取れたら九千億になるんですよ。それは、一〇%なんか完全に下げれるんですよ。 昔、自民党で大議論があって、是非一〇%下げさせろというのに、地デジもあるしいろんなこともあるし、皆さんが経営改革の何か計画を作るというんで、私なんかは、それはちょっと待ってやろうと、NHKは国民の、今そういいわけじゃないけど、信頼もあるし公共放送だと。そういうことなんですけれども、やっぱりこれが遅々として進まないのは受信料を下げたくないからですか。疑われるよ、そう。
○参考人(大西典良君) 受信料を集める上で最も困難な状況というのは、年間三百万件の移動世帯がございます。NHKの場合は、公的情報というよりは一件一件その捕捉をするということに大変力を注いでおります。それから、大都市圏においては、いつ行ってもなかなかお会いできない、ロックマンションがたくさんできるとか、そういう営業活動の困難な状況をいかに克服をしていくかということが課題だというふうに思っております。 更に今やっていることをブラッシュアップして、支払率の向上に努めてまいりたいというふうに思います。
○片山虎之助君 まあ昔から同じこと言っているわ。そういう意味では、私は努力しているのは認めますよ、パーセンテージ上がっているんだから、一パーだけれども。しかし、まあ言い訳ですよ。固定化しているでしょう、未納者は。払わない人は断固として払っていないんだから。で、それを皆さんは許しているんだから。 我々は、強制処分をやれとか罰則を掛けろとか、いろんなことを言ってきた。しかし皆さんは、いや、民事上の努力でやりますからということで引っ張ってきたんですよ。もうそれは何年になりますか。もうそれはちゃんと決着を付けないと、今の受信料引下げの議論と絡みますよ。 ただ、受信料は、インターネットがどんどん普及していく、いろんな形ができてくる、人口も減ってくる、その中で受信料だけを下げてもつかどうかというのが私は実はあると思う、公共放送として。そういうことのいろいろな議論があるんだけれども、まずこの収納率を上げないと、八〇以上に絶対にしないと私はやっぱり問題だと思いますよ。年金の保険料と同じじゃないですか。六十何%がやっと今七三とか四とかになったというのは。会長、どうですか。
○参考人(松本正之君) やっぱりこの支払率を上げていくということは、収入に直接かかわりますのですごく重要なことだと思います。 それから、固定化しているのではないかということについては、例えば、昨年未納の方も今度支払っていただく、あるいは一昨年の方の支払を可能にするとか、そういうようなことで進んできております。 それからあと、やはり民事裁判で手続を踏んでやるんですけれども、そのことはすごく効果があると思います。したがって、そういう効果のあることも含めて支払率を高めていくというふうにしていきたいと思います。
○片山虎之助君 総務大臣、どうですか、今の受信料問題。
○国務大臣(片山善博君) 収納率の向上というのは私も大切なことだと思います。社会の中に、同じ便益を受けながら片や負担をする、片や負担をしない人がいて、負担をする者だけでシステムを維持するというのはフェアでないと思います。是非、NHKの自助努力によって収納率の向上に全力を挙げていただきたいと思います。
○片山虎之助君 国際放送でしょう、会長もちょっと言われたけど、これやれあれやれ、みんが応援して、やっぱり今のワールドというのかワールドプレミアムというのか、これも、この予算を取ったんですよね。それが今は増えて二十四、五億になっていると思いますよ。しかしまだまだ、なるほど皆さんは一億何千万だ、二億何千万の世帯だと言っているけれども、見ると、主要国でもいっているところといっていないところ、ばらばらですよ。あんなことじゃ、例えば中国や韓国のことを言っちゃいけませんけれども、とてもそういう意味での国際的なPR力は負けますよ。 私はもっと、予算を取るということが一つなので、それは総務大臣にお願いせにゃいかぬのだけど、NHKとしてももっと努力してくださいよ。国際放送に負けていますよ。どう思われますか。
○参考人(松本正之君) 国際放送についても一つの柱として取り組んでいくつもりでおります。 そういうことで、今度国際放送は放送の総局のプロの今井理事になっていただきましたし、そういうことも踏まえてやってまいりたいと思います。
○片山虎之助君 それから、これから東日本の大震災の方は復興が始まるんですよね。まだ復旧が完全に終わっているとは私は思わないけれども、しかし、そろそろこれから二次補正も出てくるし、復興が始まるので、そうすると、これは地域ごとにそれぞれ知恵を出して復興をしていくわけですよね。それをやっぱり私は応援してやらにゃいかぬと思います、報道してやらないと。 そういう意味では、今までも、この大震災で私はNHKはよくやっていると思います。それは掛け値なく大変敬意を表しますけれども、これからの復興の過程でも、それぞれの地域のそういう頑張る復興の話を詳しく報道してくださいよ、それはスペシャルでも何でもいいですよ、皆さんのいろんな番組の中で。それが同時に被災の皆さんの今度元気になる。どうですか。それが公共放送なんですよ。
○参考人(金田新君) 全くそのような問題意識で、NHKでは全社プロジェクトということで「明日へ 支えあおう」というプロジェクトを起こしました。これは今、全くそのように、取りこぼしのないように、現地の復興の状況、あるいは現在問題が進行中でありますけれども、福島の状況、しっかり押さえていきたいというふうに思っています。 一例でございますが、五月の最初に東日本大震災、命をどう守るかというNスペをやりました。これ大変多くの方に御覧いただきまして、二か月後の十一日の日に深夜に、十二時過ぎですが、再放送しました。これも深夜にかかわらず非常に異例に多くの方に御覧いただきました。だけではなくて、海外から是非放送したいという要望があって、これも今、海外の方の手はずをしているところでございます。 ということで、今後も震災の実情と災害から立ち直る日本の姿をきっちりテレビ、ラジオ、インターネットを通じまして放送していきたいというふうに思っています。特に国際社会にも、もちろん日本全体をまとめていくということも含めまして、しっかり頑張っていきたいと考えております。
○片山虎之助君 いや、私が言おうと思ったら先に言ったんですよ。通告を先にやられたのかもしれぬ。 いや、そうなんですよ、まさに。この復興の過程における日本の良さや日本人の良さを、これは世界に是非発信していただきたいと、こういうふうに思います。 今日、私は経営委員長を呼べばよかったと、今御本人にも言いましたけど、大変歯切れがいいわね。しかし、経営委員会とこの執行部というか会長以下のところとの関係というのは、これは私はいろいろ考えなきゃいかぬ問題が実はあると思うんですよ。その前に、経営委員の選び方ですよ。今はブロックごとに選んでいるでしょう。順送りでもないかもしれぬけれども。これについては、経営委員の選び方は、候補は皆さんが出すんだから、国会承認人事なんだから、その辺については見直せということが前から国会での意見なんですよ。この前の何かの附帯決議でもそれ入っていると思いますよ。 そういう意味で、是非、経営委員の候補の選び方、決めるのは国会かもしれぬけれども、承認するのは。それで、経営委員会を一つのやっぱりNHKを良くするてこにせにゃいかぬと、こう思いますが、大臣、どうですか。
○委員長(藤末健三君) 片山大臣、時間が過ぎていますので、簡潔にお願いします。
○国務大臣(片山善博君) おっしゃるとおりだと思います。経営感覚に優れた人を委員になっていただいて、NHK全体のマネジメントについてボードとして働きをしていただければと思います。
○片山虎之助君 それじゃ終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。 震災以降、NHKは、他のテレビに比べますと本当に多くの震災報道が行われたと思うんですけれども、実際どのような報道体制を取り、あるいは量的にはどの程度の報道を行われたのか、また全国放送と同時に、被災三県のローカル放送での情報提供はどの程度行われたか、まずこの点をお伺いしておきたいと思います。
○参考人(松本正之君) 震災発生後、直ちにテレビ、ラジオ全八波で、発生から二分後の午後二時四十八分、全八波で地震と津波に関する報道を開始いたしております。三日間は全てのチャンネルで震災報道に徹しております。総合テレビ、衛星第一、ラジオ第一では、一週間二十四時間体制で震災報道を継続いたしております。 また、その体制を維持するために、本部と各地の放送局の記者、カメラマン、ディレクター、アナウンサーなど、最大で六百人を超える職員を被災地域にある放送局や現場に派遣いたしております。ヘリコプターも四機、衛星中継車十七台を投入いたしております。 当時、現地ではまだ電気とか食べ物とか、そういうロジスティックを含めてうまくいっていない段階だったんですが、とにかくこちらから人を送るということで、東京からは定期のバスを動かしまして、そういう形で支援体制を取りました。 三月十九日以降、定時番組の放送を段階的に再開いたしましたけれども、総合テレビを中心に震災報道に重点を置きまして放送を継続いたしております。総合テレビでは、全国放送した震災関連のニュース、番組、これらについては、地震発生から三月末まで四百二十八時間二十四分、一か月で五百七十一時間五十二分、淡路大震災のときは一か月で二百七十三時間十五分でしたので、もう桁の違う量の対応をしたと、こういうことでございます。
○又市征治君 NHKの総力を挙げた、そういう意味では、震災と原発事故、これに対しての正確、迅速な報道に奮闘されたということですが、国民に勇気も与えたし、あるいは人間本来の思いやりというものを思い出させるというか、思い浮かべる、こういうことも大きな役割を果たされたんだろうと思いますし、そういう意味では敬意を表しておきたいと思います。 ところで、この原発災害について、東電や保安院が、例えばレベル7への引上げ、あるいはメルトダウンの隠蔽、大気中への放射性物質の放出、さらにはまた避難区域の範囲拡大などの被害を小出しにして、政府がそれを後追いという、こんな状況が続いた。かえって国民の不信をあおっている、また余計な負担も住民に掛けているということがありました。 これらについて、NHKは公正中立な立場で、すなわち言い換えれば、常により危険な可能性についても反対の立場からの専門家等のコメントを紹介をするといった報道姿勢をしっかり取られてきたかどうか、あるいはまた、大本営発表に追随することはなかったかどうか。この自己点検というのは非常に大事なんだろうと思うんですね。その点、会長、どのように今受け止められておりますか。
○参考人(松本正之君) 原発の報道というのは、やはりなかなか放射能というものそのものの把握が皆さんが正確になされていないというところで、NHKとしても正確な情報を迅速に分かりやすく伝えると、こういうことでやってきております。 特に、福島のいろいろな情報については、リアルタイムで信頼できる情報を伝えるように心掛けてきております。官房長官あるいは経産省の原子力安全・保安院などの記者会見は、適宜生中継で入れまして対応してやっておりますし、また、専門知識を持った解説員、記者、専門家で解説を行って、分かりやすいように工夫をしてきているつもりであります。 また、今後もそういうきちんとした情報提供を行いつつ、不安をあおるような報道は行わないで、そういうものを、発表された放射線量がどの程度人体に影響を及ぼすレベルなのかということについても正確に伝えまして、生活面での注意事項についてもきめ細かくお知らせしていきたいと、こういうふうに思っております。
○又市征治君 政府発表だけをそのまま報道するんじゃ駄目なわけであって、これはやっぱり批判的に、NHKはNHK独自の公正中立な立場から様々やっていただく、このことの考え方はしっかりとこれからも堅持してやっていただきたい、このように思います。 同時に、今日も議論がいろいろと出ましたけれども、本当に公共放送の役割を果たそうという場合に、効率化やあるいは合理化、こんなことばっかりやっていたんじゃこれはなかなか役割を果たせないわけで、先ほどありましたように六百人からのやっぱり体制をむしろ東北に集中をしてやるというのはもう大変な努力が要ったと思いますけれども、また同時に、やはり一定の高額な機器、こういうものを平生から備えておくということもなければ、まさに世界に放送されるようなああいう映像は撮れなかったんだろうと思うんですね。 そういう点、平常時から計画的にこうした準備体制というのが求められるんだろうと思います。余り、そういう意味でリストラ、リストラ、あるいは人員削減、あるいは給与を下げろなんという私は話は、こうした公共放送の良質な番組を作ることにむしろ阻害になりかねない、こういうことは前から申し上げてまいりました。 そこで、人員が削られてきているんですけれども、問題は、私はこれが逆に非正規に置き換えられたり、そのことが質の低下を招いていないのかどうか。今日は幾つか不祥事の問題が出ています。そういう社外職員の問題が幾つか出ている。こういうこともありますから、この点はどうなっていますか。
○参考人(吉国浩二君) お答えいたします。 御指摘のとおり、NHKでは組織、業務全般にわたって構造改革に取り組んでまいりました。この中で、効率的な要員体制を構築する一方で、放送制作力の強化に向けた業務体制は堅持しておりまして、質の高いサービスの提供に努めているところであります。 こうした中で、確かに正規の職員だけでなくて非正規のスタッフとか派遣労働者なども貴重な戦力として今いるわけですけれども、ただ、例えば平成十八年度から二十二年度を比較してみますと、職員が千人超減少しているんですが、非正規の雇用者の方は二百人弱の増加ということで、必ずしも職員が非正規に置き換わったという状況ではございません。 それからまた、各職場におきまして、単に人減らしということではなくて、仕事の仕組みや進め方など業務全般を思い切って見直す業務改革を進めておりまして、職員一人当たりの総労働時間で見ましても、二十二年度は震災がありましたので増加しておりますが、十八年度と二十一年度の比較ではむしろ若干減少しているということで、職員の一人当たりの労働時間、過重にならないような配慮はしているつもりであります。 今後も公共放送として、適切な雇用管理の下で一層効率的な事業運営を行いますとともに、放送サービスの質が低下するようなことがないように、働きやすい職場環境の整備に努めていきたいと考えております。
○又市征治君 その面もしっかり取り組んでください。 ところで、先ほども出たんですが、五月になって被災地でNHK契約の確認作業に全国から四百ないし五百人の動員を掛けて戸別訪問をされているそうですけれども、テレビどころか家も流されて、家族も亡くなったり行方不明、こういうお宅に行って住民感情を逆なでするようなことがあってはなりませんね。 聞けば、訪問されているのは、石巻だとか気仙沼だとか、かなり甚大な被害地ばかりですよね。このようなとき、契約を守らせるということの行き過ぎがあっては絶対なりません。 そこで、一体この震災による免除数であるとか減収額というのはどの程度だというふうに推計をされているのか。私は実は懸念をするのは、そんな数字そのものは全体から見れば微々たるパーセントだ。だとするならば、いっそ被災の重いこの地区を一括して免除をするなど、そういう策を取るのも一策ではないのかな。こんなに多くの人をわざわざ入れて、そして問題を起こしかねないということがあるのならば、そういう策もあるんじゃないのかということを言いたいから、このことを聞くんです。
○参考人(大西典良君) 先ほど藤川委員の御質問にもお答えいたしました。 過去の例で、今回の震災、約五十万件、免除だけで五十億ぐらいが免除に該当するのではないかということで現在進めております。先ほどありました、津波によってもう地域一帯が家屋が流失しているというところについては、一括免除の適用をいたしております。 その前に是非御説明申し上げたいというふうに思いますけれども、三月十一日に発災したわけでありますけれども、現地の情報やあるいは国土地理院の情報などを含めて、もう被害が甚大だというところの地域については四月の請求を止めました。この止めたところが免除に該当するのかあるいは免除に該当しないのかという調査を今現在進めております。自治体の御協力をいただきながら、被災者に優しい対応をしてまいりたいというふうに思います。
○又市征治君 お見舞い兼ねて行っていると言うけれども、来られた方はうれしいわけじゃないですよ、これは。そんなことも含めて検討を是非していただきたい。 特に、例えば東北地方でいうならば、片山総務大臣の所管のところで、地方自治体の選挙がやれない地域あるわけですよ。だから、そういうところはむしろ思い切って、選挙ができるくらいまでのところはもう免除するんだというくらいのやっぱり私は発想あっても何もおかしくないと。誰も、他の国民の皆さんはそんなことはけしからぬとおっしゃるわけではない。そんなことも含めて検討を願いたいと思います。 次に、このNHKの過去の番組やニュースをいつでも見られるオンデマンドサービスについて伺いますけれども、これは初期投資がかさんで赤字が続いている。これは当然といえば当然ですね。経理上は一般勘定とは別の番組アーカイブ業務勘定というふうになっております。 独立の勘定にする理由は一般の視聴者の受信料にコストを押し付けないためだと、こう思いますが、二十年度と、あるいは二十一年度のこの視聴料収入の予算と決算はどういう格好になっているのか。他方で、支出、そして結果としての収支差額はどんな格好ですか。
○参考人(金田新君) 御指摘のように、NHKオンデマンドは平成二十年十二月にサービスを開始しました。リーマン・ショック後の日本の景気の低迷、動画共有サイトを主流としたネット利用者の利用に対する抵抗感等ございまして、事業としては計画どおりはいっていないという事情にございます。 初年度となります二十年度は、事業収入一・一億円に対しまして事業支出十四・一億円、収支差金は十三億円の赤字でございました。二十一年度は、事業収入三・九億円に対しまして事業支出二十五・八億円でございまして、収支差金は二十一・九億円の赤字となっております。
○又市征治君 今ある収支計画が過大ではないかという、その妥当性そのものを問うこともありますけれども、仮に正しかったとすれば予算に比べて大幅な減収でありますし、しかも支出は予算規模を下回りながらも収入に比べて一桁違いの極めて大きいわけですね。 どういう点をやっぱり見直すおつもりなのか。値引きその他いろんな対症療法もあるでしょうけれども、オンデマンドという方式自体の社会的あるいは市場としての成熟度を考えてどう考えられるのか、これが一つ。二つ目には、この勘定は独立採算ですけれども、どこまでを独立勘定として扱うか、経理上の問題もあるのではないかと、こう思います。つまり、膨大な所蔵映像全体は言わば全国民的な、もっと言うならば公共図書館的な性格を持っているわけですから、ある程度の公開を準備していかなければなりません。著作権などの費用が掛かりますし、他方で、そのうちお客さんが見てくれそうなオンデマンド化した品物は何と何なのか、まだ五里霧中なんだろうと思いますね。少ない数の利用者にその年度に掛かる制作費もかぶらせるわけにもこれはいかないし、こうしたコスト問題をどう考え、どう中期的にならして会計を処理をしていくのかというのが二つ目。三つ目に、関連して民放キー局も同様なものを小規模ながらやっておられるそうですけれども、これらの収支などはどうなっているのか。以上、三点伺います。
○参考人(金田新君) 二十二年度の視聴料収入が前年に比べて二倍程度になる見込みになっております。ということを含めまして、何となく今手掛かりをつかんだかなというような状況にあります。 ただこれは、体制、マーケティングその他まだまだ不十分でございまして、そういう意味では業界全体が成熟段階というよりまだ初期の段階ということで、このインターネットの事業というのは、ある意味で情勢を見ながら機敏に変えていくということが大切だと思います。そういう意味では見直し時期をどこに置くかというのは大切でありますが、取りあえず現計画では二十五年度を黒字にするということで取り組んでおりますので、この今の足下の若干その手掛かりをつかんだような状況の中で、もう少し経営的な判断を加えていきたいというふうに思っています。 先ほど、一部分について公共ライブラリーというような性格を持たせてということでございましたが、確かにそういう考え方もあると思います。ただ、我々の現計画では、二十五年度を会計分離で、今の体制の中で黒字転換を図りたいということで努力しておりますので、いましばらくこのような形で努力させていただきたいと思う次第であります。 同業他社でありますが、これは日本だけの状況を見ていると相当絵を間違うというふうな感じもしてはおります。ただ、日本の同業他社につきましてはちょっと構造が違います。ビジネスモデルも少しは違うかと思いますのでよく分かりませんが、収支状況は一部マスコミ報道などでは黒転をしたというような報道も出ているということで、温まってきている状況にあるかと思います。 そういう意味では、基本的には我々の行き方とは少し違うわけですが、こういうビジネスモデルをつくる先導役の役割もあると思いますので、公共放送としてしっかりした対応をしていきたいと思っております。
○又市征治君 私はNHKの豊富な所蔵映像、アーカイブスからいつでも見られるというサービスの公共性は基本的に正しいと思います。初期投資が大きいのもこれは仕方がないだろうと思うんです。だから、映像業界の全体の動向であるとかあるいはライバルとなるメディアの動きもよく研究をされて、少しでもやっぱり利用者を増やして普及を早くさせてほしい、こう思います。公共放送機関として自信を持ってやっぱり一般公開を拡大をしていっていただきたいと思うんです。 経理上は、一定部分は公共ライブラリーとして整備の負担を別枠にしてもいいんではないかとも思うわけですけれども、今の経営計画によれば二〇一三年に見直すということですが、ここで見直してしまうというのもちょっと早いかなと、そういう感じもしないではありません。その点、どうお考えになっているのか。 もう一つは、最後にお聞きしたいのは、イギリスのBBC、これはオンデマンドは無料だということになっているわけですが、NHKは今の段階ではこうした今までの経緯からいって有料という、こういう格好になっているんですが、この違い、もう少し長期の視点で見てどういうふうに思っておられるのか、このコンセプトを伺っておきたいと思います。
○参考人(金田新君) まず、見直しまでは現法制度の中で黒転するように努力するということで申し上げました。そういう中で、国際競争にもさらされていたり、いろんな状況がございます。もちろん、そういう意味では、その状況によって柔軟な対応も考えていかなければいけないという局面があり得るということも承知しております。 先ほど、制度の違いということでしたが、日本の放送法でNHKの受信料は放送のための負担金ということでございますので、電気通信回線を使った番組の配信に係る費用につきましては放送法三十九条で受信料と区分経理することになっております。そういうことで有料課金の運営をしているということでございます。 一方、BBCでございますが、テレビ、ラジオ、オンラインを通じてサービスを提供すると規定されておりまして、BBCのオンデマンドサービスであるアイプレーヤーに関しましては受信料の中に含まれているという事情にございます。日本とはちょっと考え方が違うということにございます。
○又市征治君 あと一分ほど残りましたから、最後に会長に、公共放送NHKのトップに立たれて、改めて国民に、今日は真夜中だそうですけれども放映されるそうですから、会長としての決意をお伺いして、終わりたいと思います。
○参考人(松本正之君) NHKは日本で唯一の公共放送機関でありまして、その機能を果たしていくと。特に、その中では、震災で果たした役割というのは大変重要だったということで、私たちも十分認識を新たにしたところであります。 そういうことも踏まえて、今後、更に使命を果たしてまいりたいと、NHK一丸となってやってまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
○又市征治君 終わります。
○委員長(藤末健三君) 他に御発言もないようですから、両件に対する質疑は終局したものと認めます。 これより両件について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、日本放送協会平成二十年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書について、これを是認すべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤末健三君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって是認すべきものと決定いたしました。 次に、日本放送協会平成二十一年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書について、これを是認すべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤末健三君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって是認すべきものと決定いたしました。 なお、両件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時三十二分散会