総務委員会 第10号
- 発言数
- 133 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2011/04/28
会議録
○委員長(那谷屋正義君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、又市征治君が委員を辞任され、その補欠として吉田忠智君が選任されました。 ─────────────
○委員長(那谷屋正義君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案外二案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣法制局長官梶田信一郎君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(那谷屋正義君) 地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案、国と地方の協議の場に関する法律案、地方自治法の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。 三案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小西洋之君 小西でございます。本日が初質問でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 私、一年少し前まで総務省の職員として、総務省の中で、またここの委員会室の隅っこで陪席をさせていただきまして、地域主権、取組に対する議論を拝聴させていただいたところでございます。 そうした経験からも、この度、いろんな経緯はございましたけれども、この地域主権三法が本日の審議に至ったということは非常に意義深いことであるというふうに思っております。関係大臣ほか関係者の皆様の御努力に心から敬意を表させていただきます。 私からは、今回の地域主権三法のうち、閣法で言うところの地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案、以下整備法と略させていただきますけれども、この個別の改正事項の内容等について確認をさせていただきます。 まず、第一条関係、災害対策基本法の一部改正について伺わせていただきます。 この度の東日本大震災、昨日付けで死者、行方不明者が約二万六千人、原発被害を含めた避難民の方々が十三万人を超えるという未曽有の大災害でございます。容易には予期できなかった規模の津波あるいは原発事故といった原因はございますけれども、現地からの報道を見ておりますと、例えば津波に関しましては、津波警報が出ているのに直ちに避難できなかった、あるいは元々高台に、安全なところに設置してあった小学校にいた小学生を、あえてその保護者の方が地震があった後に連れ戻しに行ってしまって平地で津波の被害に遭われてしまった、あるいは地域での毎年やっている防災訓練が、正規の避難場所ではない便利な近くにある体育館のようなところで避難訓練を行っていたために、いろいろと手抜きの防災訓練をしていたために、かえってそこに逃げ込んだ方々が大きな被害に遭ったというような、非常に痛ましい、また残念なことが報道等をされているところでございます。 こうした、今申し上げましたのはソフト的な取組ではございますけれども、ハード的な取組なども、これは復興の在り方そのものにもかかわってくる問題だと思いますけれども、そうしたものを含め、これからの地域の防災計画、またその適切な運用の在り方というものが大きな課題として認められるところであろうかと思います。我が国、世界有数の自然災害大国でございますので、今後、東海地震あるいは南海地震といった大きな危険というものも予期されているところでございます。このように、今後我が国が、災害対策基本法のその体系において、国、都道府県、また市町村の各地域防災計画をより実効的なものにならしめるために強力にかつ抜本的にその見直しを進めていく必要があるように私は認識しております。 ただ、この抜本的な見直しの際には、今申し上げた国、県、市町村が緊密な連携を確保し、また自治体だけではできないことですので、やはり国からの強力なサポートを得るためにその計画の策定段階からしっかりと意見交換を行う。また、私もこの度被災を受けた市町村レベルの防災計画を個別に分析してみましたけれども、残念ながら、津波の大きな被害を被ったその地域の防災計画でもいろいろばらつきがあるところでございます。簡単な言い方を申し上げれば、足りないあるいは手抜きが予想されるようなところについては関係機関がしっかりと法律上のいわゆる指導をしていく、そうした取組が必要であろうかと思います。 それで、今般の改正事項でございますけれども、こうした各主体が防災計画を作るに当たって、これまではその協議の仕組みを講じていたところを、地域主権の観点から事後報告の仕組みに規制緩和をしたというところでございますけれども、今申し上げましたこの度の未曽有の大災害を、大震災を踏まえて、これから我が国が認識を新たにしっかりとした防災計画を立案して、かつ運用してかけがえのない国民を守っていくと、そうした観点から、今回の改正事項、地域、各主体の結び付きを若干弱めているようにも見えるわけですけれども、問題はないのかどうか、それについて内閣府の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(長谷川彰一君) お答えいたします。 この度の大震災を受けまして、政府におきましては、昨日開催されました中央防災会議で、東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会の設置を決定したところでございます。今後、この専門調査会の報告の取りまとめを行いまして、国の防災基本計画の見直しに取り組んでまいりたいと、このように考えております。 また、都道府県、市町村の地域防災計画でございますが、災害対策基本法上は、この国の防災基本計画に基づいて作成又は修正をするということとされておりますので、国の防災基本計画の見直しを受けまして見直しがされていくことになるというふうに考えております。 次に、今般の改正案では、この前の都道府県地域防災計画の作成又は修正に係る事前協議に代えまして事後報告とされました上で、内閣総理大臣が当該報告を受けたときに、中央防災会議の意見を聴き、必要に応じて都道府県に対して助言又は勧告をするということになっておりますので、都道府県の自立性又は自主性を高めつつ、関係機関の緊密な連携が確保される仕組みとされたところでございます。
○小西洋之君 分かりました。既に今の法体系で各上位といいますか、その計画に基づいて県、自治体の計画を作ることになっていると。また、一定の勧告の仕組みなどが講じられているので問題はないと思われるということだと思うんです。いずれにしろ、これからは各主体が今まで以上にそれも一体となって緊密にかつ強力に取組を進めていく、しかも、恐らく今年度中には計画を見直すぐらいの覚悟でやる必要があると思いますので、しっかりとした取組をよろしくお願いいたします。 では次に、医療法の一部改正、第十四条関係でございますが、それについて伺わせていただきます。 今の医療法につきましては、平成十八年の医療法改革におきまして、我が国の医療政策においては初めて本格的な計画体系が導入されたというふうに理解しております。すなわち、国民の尊厳を守るに当たって、その敵である疾病に国あるいは自治体として立ち向かうために、それぞれの疾病群に対して、その地域の医療の現状、まずは実態調査をしっかりして、それに基づいて様々な医療資源をどのように構築、整備していくか、それを計画して、またその計画を一定期間走らせた後にその計画の進捗状況について評価して、またその計画の改正を講じていくという、いわゆるPDCAサイクルというものが医療法の体系の中に取り込まれたと。私自身、この改正の方向性というのは非常に重要なものであるというふうに評価しているところでございます。 ただ、私、個人的に各都道府県の医療計画を分析したことがあるんですけれども、例えば脳卒中、四疾病五事業にも挙げられています国民病でございますけれども、脳卒中の最も死亡率の高い青森県と岩手県、それぞれの急性期医療の整備体制を見てみると、何と計画の当初は、青森県は脳卒中の一番高度な急性期を担える病院が計画の表に七十個載っていたんですね。ところが、岩手は十三であると。 なぜそういう違いが生じるかというと、これは医療法の三十条の四の第一項ですね、この医療計画の記載事項を規定しているところでございますけれども、その医療計画の記載事項のところに、地域の実情に応じて各都道府県は医療計画を策定してよいというふうになっているわけですね。 私なりの理解では、地域の実情に応じてと、これは今回の地域主権改革の基本方針の規定にも重なる理念ではあると思いますけれども、地域の実情においてというのが、残念ながら、言葉を選ばず申し上げれば、悪い意味で使われていると。地域における関係者の利害調整がうまく整わないためにちゃんとした計画が作れないと、それが今の医療法の残念ながら現状であろうかと思います。だからこそ、医療崩壊と言われるような事態がずっと続き、なかなかそれが改善の見通しが立たないというようなことであろうかと思います。 この度のこの医療改革でございますけれども、政権において社会保障の再建が最重要課題とされているところではございますけれども、そもそも医療政策、医療改革の基本理念というのは憲法二十五条の生存権であるわけですので、これからの我が国が新しい福祉国家をこの社会保障の再建の中でつくっていくに当たっても、およそ我が国の社会資源あるいは医療資源を総動員すれば救えるはずの命、あるいは守れるはずの健康は必ず守れるような、そうした医療計画体系を各都道府県でしっかり講じる、それが改革の基本的な方向性になるはずだというふうに理解しているところでございます。 今申し上げたような観点を前提にして今回の改正事項を見させていただきますと、まず医療法の三十条の四第二項第九号、地域医療支援病院の整備の目標、これを今まで医療計画の必須の記載事項であったものを、記載について努力義務にまあ言うと格下げすると、そういう改正でございます。 この地域医療支援病院というのは、急性期医療を中心に、地域医療の円滑なあるいは実効性のある地域の医療機能の体系化、その要になる、そうした医療機関であるというふうに先般の医療法の改正で位置付けられているというふうに私は理解しているところでございます。そうした地域医療の要になる病院のその整備の方針事項が今回の改正によって努力義務になるわけでございますけれども、まずその実態をちょっと先に確認させていただきたいんですけれども。 まず、全国の二次医療圏、全国で三百四十九医療圏あるというふうに理解しておりますけれども、全国の二次医療圏の中で、今回努力義務になることになる地域医療支援病院、これがまだ整備されていない、一つもない医療圏というのは幾つありますでしょうか。 また、その前提になる各都道府県が作る医療計画において、その地域医療支援病院の整備について、整備の具体的な数、目標数を記載している計画、この医療法の計画は、残念ながら、PDCAサイクルを前提とするものといいながら、そのPDCAの前提である数値目標を書いている計画というのが、数からいうと圧倒的少数でございます。御案内のとおり、その定性的な目標、増加するものとするですとか、そういう記載が多いんですけれども、そうではなくて、その数値目標をちゃんと記載している計画は幾つあるか、それぞれ簡潔にお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(唐澤剛君) お答え申し上げます。 御指摘のように、地域医療支援病院は、患者の紹介機能、救急機能、それから研究、教育研修機能というようなものを有する地域医療の重要な役割を果たす病院でございますけれども、現在、平成二十三年三月、この三月現在で全国で三百三十九病院が承認をされております。これを二次医療圏別で見ますと、三百四十九の二次医療圏のうち地域医療支援病院がある医療圏は百八十一、ない医療圏というのが百六十八となっております。 それから二点目の、この地域医療支援病院の整備の目標を医療計画に記載しているかということでございますけれども、国会の調査室の調査によりますと、この地域医療支援病院の整備につきましては、数値目標が記載されている都道府県は二十三府県と、こういう状況でございます。 以上でございます。
○小西洋之君 つまり、今お答えいただいたように、この地域医療支援病院、地域医療の要として位置付けられている機関ですけれども、全体の二次医療圏の中でまだ半数しか整備できているものがないと。また、その計画、今回、計画の必須規定、記載必須事項から努力義務に格下げするわけですけれども、その計画で元々数値目標を書いている計画が半分にしか至っていないというのが現状ということでございます。 もう少しここら辺については言及させていただきますと、確かに地域医療支援病院がなくてもほかの病院が事実上の代替している可能性もあるじゃないかというような議論もあろうかと思うんですけれども、現に地域医療の危機に瀕していると言われている私の千葉県ですね、あの有名なエリアですとか、あるいは、私、出身徳島なんですけれども、徳島の南部の有名なエリアなんか見ていると、まさにないと。あと、片山大臣の鳥取県の三つある医療圏のうちの一つの医療圏でもいまだにないところでございます。 では、ほかのもう一つの改正事項、九号の後段と十三号についてちょっと検討させていただきたいんですけれども、この九号の後段と十三号というのは一体何を規定しているところかというふうに申し上げますと、いわゆる医療法においてしっかりとした計画体系を立てて取り組めというふうにしている、いわゆる国民病のような、国民病であるがんや脳卒中、そうしたものでないような病気ですね、例えばそれは難病でしたり、あるいは障害者の方に対するその医療の提供体制、あるいは大きな病気でございますけれども精神疾患、そうしたものをこの十三号のところで各都道府県が、これは任意ではございますけれども、計画を書くことになっていると。その十三号で書いた例えば難病疾患に対する医療機関の整備に関することを具体的にこの九号のところでしっかり書いていくと、そういう関係にございます。 ですので、今申し上げました難病対策、あと精神疾患、あと障害者の医療それぞれについて、先ほどのように、そもそもその医療計画自体にそれぞれの医療機関の整備について記載がないもの、あるいは記載があっても数値目標のないもの、定性的なものしか書いていないもの、また冒頭申し上げましたように、この医療法体系というのは、単に数値を書くだけではなくて、その数値をちゃんと実現するためのPDCAサイクル、それの取組措置がきちんと計画の中に書くこと、それが厚労省が出している局長通知のガイドラインなんかでもきれいに提示されているところではございますけれども、そうしたPDCAサイクルが望めないようなもの、そうしたものはそれぞれ幾つありますでしょうか。もう簡潔に数字だけ、数字以外のことは言わないでください。
○政府参考人(唐澤剛君) 数字だけ申し上げさせていただきます。 これも同じく先ほどの国会の調査室の調査によりますと、精神保健対策につきましては、記載がない都道府県はございません。これは記載はされております。ただし、記載はございますが数値目標のない都道府県が四十二、それからPDCAサイクル機能の実態がないと考えられる都道府県が四十六でございます。 障害保健対策につきましては、同様に記載がない都道府県は三十二府県でございます。記載はあるが数値目標がない都道府県が十五、記載があるもののPDCAサイクルの機能の実態がないと考えられる都道府県が十五となっております。 難病につきましては、同様に記載がない都道府県が六、記載はあるけれども数値目標のない都道府県が三十九、記載があるもののPDCAサイクルの機能の実態がないと考える都道府県が四十都道府県ということになっているところでございます。 以上でございます。
○小西洋之君 今お答えいただきましたように、難病やあるいは障害者医療、非常に重要な分野であろうかと思いますけれども、四疾病五事業にも劣らない、別の意味で、重要な分野でありますけれども、そうしたものについて数値目標がないものが四十七都道府県、もう四十以上、全てあると。ある意味、計画の体を成していないと、そのように断じてもいいと、そのような状況であろうかと思います。 私、民主党の政調の難病政策の役員をしておりまして、地域で適切な医療を受けられないといった課題、また、今般、障害者の基本法の改正案が国会に提出されたところでございますけれども、その中でも障害者の方々が地域で診療拒否を受けるといったような声が寄せられているところでございます。ちなみに、障害者の改正案のときに、私は、障害者の基本法と医療計画がちゃんとブリッジをできるような仕組みを法の改正で提案して、実は盛り込んでいたところなんですけれども、そうした観点からもこうした今回の改正については大きな危惧を抱いているところでございます。 以上申し上げたような現状を踏まえまして、九号の地域医療支援病院の整備の課題、あるいはそれ以外の難病や障害者政策、そうした課題を踏まえまして、今回の改正というのは果たしてこれからの地域医療の強化に役立つものなのかどうか。あるいは、今、そもそも厚労省の方で医療計画体系を二十五年四月に向けて見直しをされているということではございますけれども、そうした見直しの姿勢も踏まえて厚労省としての見解をお聞きしたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 大変医療に御造詣の深い先生からの御質問でございます。 ポイントを申し上げたいと思いますが、まず地域医療支援病院、これは平成十年から病診連携などを前提として設置が進んできたわけでありますが、当初、平成十年には十三であったものが、先ほど審議官から御報告申し上げましたように三百三十九まで増えている、そういう意味では一定の進展を見ております。 ただ、その一方で、先生御指摘のように、計画の中に数値目標等がない先が多いという意味では、残念ながら計画を立案する都道府県側にそうしたPDCAサイクルについての認識が十分でない面はあると思います。この点は、総務省とも連携をして、意識を高めていきたいと思います。 そして、今回の改正が医療の充実等に資するかという御下問でございますが、私事で恐縮ですが、去年のちょうど今ごろは平野副大臣の立場で私はこの一括法の御審議をお願いする立場でありました。つまり、この一括法は、地方分権を進めるべきだという自民党さん、公明党さんの政権の時代から今日に至るまでの共通した政策課題に向けて、できる限り分権を進めるためには国の縛りを緩くしていこうという一つの政策目的に資するわけであります。 しかし、その一方で、義務付け・枠付けを外した結果、例えば今度は厚生労働省の立場になって考えてみますと、地域医療が脆弱になるような義務付け・枠付けの見直しであっては困るわけでありますので、しかし、こうした義務付け・枠付けを見直し、計画などを義務付けない中でそうしたことを地方自治体がしっかり考えて自らできるはずだということがこの一括法や地方分権の前提になっているわけでありますので、その両者を両立させるという意味で、厚生労働省としては、この法律が成立した後にもしっかりと先生御懸念の地域医療支援病院の充実、病診連携、難病等に対する地方自治体の自主的な施策が行われるように指導をしていかなくてはいけないというふうに思っております。
○小西洋之君 今お答えいただきましたように、地域主権改革を進めるに当たっては、それが対象としている政策分野の本質というものをきちんととらえつつ、地域主権改革というのは、その政策の上によって国民にもたらされる福利、それを国民に与える、享受させるための手段であるということを、地域主権改革のもう一つの本質をしっかり押さえながら、そのバランスを取って進めていくことが必要であるというふうに認識しているところでございます。 今闘わせていただいた議論を踏まえまして、地域主権の担当であります片山大臣の方から、今後の地域主権改革、これからもいろいろな取組がございますけれども、進めていくに当たってのお考えや姿勢について最後に答弁いただきたいと思います。
○委員長(那谷屋正義君) 時間が来ておりますので、済みません、簡潔にお願いします。
○国務大臣(片山善博君) 地域主権改革にはいろんな側面がありますけれども、私は一番、自らの経験も踏まえて申しますと、自治体がきちんと自分たちの地域のことを考える、主体的に考えるという、こういう言わば生活習慣を身に付けることが必要だと思います。何でもかんでも国が基準を作って、承認をして、その上で進めるということになりますと、本当に依存体質が続きます。そうではなくて、自分たちが責任を持って本当に決めるという、こういうことをこれから励行していただくという一つの大きなきっかけになるんではないかと期待しております。
○礒崎陽輔君 おはようございます。自由民主党の礒崎陽輔でございます。 今日は、いわゆる地域主権三法というか、旧地域主権三法についての修正についてちょっとお伺いしたいと思いますが、まず、修正案提出者の坂本先生にお伺いいたします。この前、趣旨説明はいただきましたけれど、今回の修正のポイントあるいはその考え方、簡単に教えてください。
○衆議院議員(坂本哲志君) 提出者として御答弁申し上げます。 主権という言葉は国家の最高独立性を示す概念であるというふうに考えております。特に、我が日本国憲法におきましては、「主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」と前文にあります。第一条と相まって、この国民主権という言葉は、戦争という大きな犠牲の上に立って、そして私たちに与えられた荘厳な言葉であるというふうに思っております。唯一無二のものであって、軽々しく使うべきものではないというふうに思っております。ましてや、地域という言葉と接続をして地域主権という未成熟な言葉を、用語を法律的に使うということになると、無用な混乱を私は広げることになるだろうというふうに思います。例えば以前の鹿児島県阿久根市の市長さんやあるいは名古屋市の市長さん、強烈なその主張に対して法的な根拠を与えることにつながっていくというふうに思います。 そういうことで、政治的プロパガンダとして使用されることは許されるかもしれませんけれども、法律用語としてこれを盛り込むべきではないというふうに考えて修正をしたところであります。
○礒崎陽輔君 今、御説明をいただきました。実はこれ、参議院での審査は二回目なんでありますが、一年前のこの委員会、私は当時筆頭理事をやっておりましていろいろ調整をしたんでありますが、その当時から法案の内容は我が自民党も賛成をしておったわけであります。一つ、その地域主権という言葉だけがずっとかかわっておったわけでありますが。 逢坂政務官にお伺いいたしますが、なぜこれ調整に一年間も掛かったんでしょうか。
○大臣政務官(逢坂誠二君) なぜ調整に一年掛かったかというところについては、それは国会の審議の都合上いろんなことがあったので、私の立場からは簡単には申し上げられる問題ではないというふうに思いますが、ただ、その審議のことは、これは国会の場でのことですから、それは横へ置いておくとしまして、地域主権という言葉を考えてみたときにどういうこれまでの文脈があったのかなということでありますが、御案内のとおり、一九九三年ですか、衆議院、参議院、両院で分権の推進に関する決議が行われました。九三年だったというふうに記憶をしておりますが、以降、我が国では、いわゆる中央集権国家からそうではない形への勧めということが非常に大きな論点になって、これまで様々な取組が行われてきたわけであります。 しかし、その中で、分権ということはもう非常にみんな大事だというふうに思っていましたが、どうも分権という概念が、国の方主導で、分け与えられるようなイメージが地域の側にはあったのではないかというふうに私なんかも認識をしております。その中で、もっと地域の主体性、自立性、地域が本来こうありたいという思いを発言していくというか、表へ出していくための言葉として地域主権という言葉が徐々に人々の言葉から語られるようになってきたのかなというふうに思っています。 したがいまして、今回の法案で突然この地域主権という言葉が出てきたわけではなくて、例えば地域主権型何々というようなことは世間の中には全くなかったわけではないというふうには認識をしているところであります。
○礒崎陽輔君 ちょっと聞きたいところと違ったんですけれど、今日は修正案もまとまっていることですから余り厳しいことは言いませんが、まあとにかく地域主権という言葉がなくなってしまったと、法案から。これについて、総務大臣、感想をお願いいたします。
○国務大臣(片山善博君) これは用語の問題でありますので、私は特に個人的にもこだわることはありません。要は、地域のことは地域に住む住民の皆さんが責任を持って決めるという、この理念と精神というものが法律の中に生かされれば、それはそれで私は結構だと考えております。
○礒崎陽輔君 昨年の大臣が、こだわることはありませんと言われたら、一発で通っていたんですね。こだわったから、これ一年間も掛かったわけであります。 何が問題かということは、先ほど坂本先生の方からも御説明がありました。国民主権、国家主権との関係をしっかりと考えにゃいかぬというのもありますが、私が一年前の委員会で言ったのは、その以前の問題があって、あるいはこういう言葉はもう地域主権改革と六文字熟語だと言う。じゃ、その中の地域主権はどうだと言ったら、これも四文字熟語だと言う。そんな日本語はまだできていないですよと。あるいは、もっと分かりやすく言うと、民主党のスローガンをそのまま法律の題名にする、これがちょっとおかしいんじゃないかというふうなことも申し上げたんです。それも原口大臣とも大分議論をしたんですが、何かそこを分かっていなかったような気がいたします。 一年半、与党経験を民主党もなさって、だんだん分かってきていただいたと思うんですが、それは政党は政治的なものが当たり前でありますけど、政府というのはやはり中立公平でなきゃいかぬ。そして、法律というものも中立公平、天下の公器でなきゃいかぬというようなこともそのときはお話をしたんですが、与党の方に、そのときは与党の方が人数が多かったものですから押し切られてしまったわけでありますが。 もう一つ、そのときに大議論したのが梶田法制局長官でございまして、まだ御在任でございますので、御感想をお願いいたします。
○政府参考人(梶田信一郎君) 今回の修正案がございますけれども、今御説明ございました。国会におけるこれまでの議論等を踏まえまして提出されているものというふうに承知しております。 それで、お尋ねは国会における法案の御審議の内容にかかわる問題であろうと思いますので、私どもの法制局の立場から、国会においていろいろ議論をされ修正されるこのような内容につきましてコメントをする立場にはないということで、具体的な答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
○礒崎陽輔君 まあ梶田長官に面白い答弁を期待するのは無理でしょうから、それでまあいいとしますが、もう少し分かりやすい話をしたいんです。 引き続き長官にお伺いいたしますけれども、昔、田中角栄という総理大臣がおりました。これは若い先生方も田中角栄は知っているだろうと思いますけれども、あの田中角栄さんのベストセラーの本の名前は何だったですか、ベストセラーの本の名前。
○政府参考人(梶田信一郎君) 突然のお尋ねでございますのでちょっと記憶は定かではございませんが、日本列島改造論とか改造計画とか、そういうものであったやに記憶しておりますが。
○礒崎陽輔君 別に引っかけ質問じゃございませんので、そうですね、日本列島改造論だったんですね。 では、田中角栄さんが、日本列島改造という本が売れたのでそのまま法律の名前にしたいと言ったらどうなるかということを我々は言っておるわけですよ。日本列島改造法というのはそれはちょっと法律名でおかしいんで、多分、日本列島改造のための何たら何たら何たらに関する法律というような題名にするんだと思うんですけどね。 梶田長官が田中内閣の法制局長官だったら、それはどう御判断なさいましたか。
○政府参考人(梶田信一郎君) 全く仮定の御質問でございますので、なかなか私の今の立場でお答えするのは難しいということで、これもお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○礒崎陽輔君 もう今日は話が付いておるので、余りそこで怒ったりはしませんので、御安心してそれは言っていただいてもいいんですけどね。 私はそれはおかしいと思うんですよ。そのときにやっぱりどういう法律用語作ったかというと、全国総合開発という言葉を作ったんですね。日本列島改造法にはしなかったんですよ。それがやはり常識なんですよね。それが去年の、一年前は民主党の人に分かっていただけなかった。もちろん、さっき言った国民主権の観点、国家主権の観点から地域主権という言葉はおかしいという御主張もこの委員会でなさった先生はおる。私もそれはもちろん反対しておるわけではないけれども、その前に、やはり新語を使ったりあるいは特定の政党のスローガンをそのまま法律名にするのはおかしい、そういう議論をしたんですが、これがなかなか調整をするのに一年間も掛かったということなんですね。 民主党のやっぱり問題点は、立法権と行政権は余り区別がないんだと、そういうことを菅総理も言っている、そこにやっぱり最大の問題があるんです。もちろん議院内閣制でありますから、大統領制の場合の三権分立と議院内閣制の場合の三権分立ではもうおのずから違いはあるけれども、そこは行政権と立法権は違うんであって、立法権は政治的でもいいですが、行政権はやはり中立公平でなければならないと思うんです。 そういうところなのに、例えば寺田前補佐官がいつまでも官邸の秘書官室に居座るとか、あるいは今の東京電力の中に置かれている統合原子力災害対策本部の中に、補佐官はいいとしても、ほかの国会議員が何人か出入りをしておる。私は、こういう問題は、国会法第三十九条のいわゆる国会の承認がなければ行政権の方に国会議員は入っちゃいかぬというものに抵触すると思いますが、今は災害事態ですので少し大目に見ておるわけでありますけれども、やはり民主党のそこの弱点が私はあると思います。やっぱりそこは行政権と立法権の区別はしっかりしてもらわなければならぬと思います。これは指摘をいたしておきますけれども。 やっぱり長官、今の答弁は別にどうこう言うことはないんですが、ちょっと最近やっぱり法制局が、この問題もそうだったし、この前の防衛事務次官通達の問題であっても、ちょっとやっぱり変だと思うんですよ、最近。私は、政治主導という中で政権交代があったときに梶田さんが長官なさったのはそれは同情は申し上げますし、政治主導ということは間違っていないわけでありまして、それは我々も分かるから、内閣法制局は内閣の立場でいろんなものの解釈をするというのはよく分かるわけでありますけれども。だけれども、最近、やっぱり日本語通じないですね、法制局との間で。 昔だったら、法制局が言ったら、ああ、意見は違うけれども、なかなか法制局うまいこと言うなというようなことを法制局は言っていたけれども、最近のあの事務次官通達の裏書をしたような通達、この事務次官通達も事実上撤回してもらいましたけれども、あんなことばっかりやっていたら私いかぬと思うんですよ。もう少しやっぱり法制局は法制局の立場をしっかりと保って、立場は違っても、意見は違ってもいいですけれども、もう少し日本語が通じる、きちんと、さすが内閣法制局が言っているんだなと、そういう立場に立たないといけないと思いますが、長官、いかがでしょうか。
○政府参考人(梶田信一郎君) 私ども法制局といたしましては、従来から内閣提出法案に用いる用語につきましては、その規定すべき内容に照らして立法意図を正確に、かつできるだけ分かりやすい表現をするために適切かどうかと、こういう観点から審査を行ってきたつもりでございます。 いろいろ御指摘がございました。そういう御指摘の点も踏まえまして、私どもも一層努力していきたいと、適切な審査に努めてまいりたいというふうに考えております。
○礒崎陽輔君 努力していただきたいと言ったので、もうそれ以上追及はいたしませんけれども、最近やっぱり困るのは、日本語が通じない国会答弁、予算委員会の審議もやっていても、菅総理の言っていることは全然日本語が通じない。それじゃ困ると思うんですよね。立場は違う、政党が違うわけですから意見が違う、それは構いませんけれども、やはりお互いにかみ合った審議をきっちりとやっていかなければならないと思いますし、さっき言いました、与党の人にはお願いしたいんですが、政府は中立公正でなければならない、どっち側を向いてやっていいというわけでは決してないということを是非とも御理解をいただきたいと思います。 総務大臣にお聞きいたしましても、大臣は民間御出身でありますので当然だということでしょうから聞きませんが、是非ともよろしくお願いをいたしたいと思います。 そういったことで、地方からこれだけ要求があったものが一年間掛かったわけでありますけれども、だんだんその間の与野党の協議が熟しまして、今回修正案がまとまったことは本当に有り難かったと思いますし、またその間にいろいろ御尽力いただいた方がたくさんいらっしゃいますので、その点については感謝を申し上げたいと思います。 この辺はそれぐらいにしておきたいと思います。 ちょっと今日の議題とは関係ありませんが、総務省の本省で避難者情報システムというのを立ち上げたんでありますけれども、これは非常にいいシステムで、今まで余り避難者がどこに行っていたか分からないような情報がぽんと行くようになったんでありますが、一方で、消防庁には国民保護法に基づく安否情報システムというのがありまして、これも通常災害でも使えるという扱いになっているはずなんですが、今回余り使われていない。話を聞きましたら、十六万件ぐらいの避難者情報を入力しておるということで少し安心はしたわけでありますが、大臣、こういうシステムがあるというのは御存じでしたか。
○国務大臣(片山善博君) 今回の新しい避難者システム、全国の避難者情報システムを構築する際に、正直言いまして、私自身は安否情報システムのことは存じませんでした。もちろん職員は知っていたようでありまして、今指摘がありましたように、一部もう作動しておりましたので、それはそれで良かったと思いますが。 ただ、今から考えますと、例えば安否情報の場合にはとっさのときの安否を広く全国的に共有するということが一つの狙いだと思いますけれども、今回の場合には、避難された方をこれからどうやってケアしていくのか、そこにどういう情報を提供していくのかということが目的でありまして、したがって、避難先と避難元が情報を共有するというところに主眼がありますので、少し狙いが違うのかなと思っております。 ただ、今後の問題としては、安否情報システムの方も、今回のようなことも念頭に置いて改善する余地があるのではないかと今考えているところであります。
○礒崎陽輔君 もう大臣が正直に知らなかったと言っていただいたので、そこはもういろいろ言いませんけどね、これも。 ただ、やっぱり同じ役所で二つのシステムがあって、今大臣おっしゃった、そういう説明も多分あったんだろうと思いますけれども、別に法律にそうしろと書いているわけじゃないんですよね。だから、消防庁の安否情報システムも自然災害のときはこういうふうな使い方をするというのは幾らでもできるわけですよね。余り言いませんけれども、これ、お互い知らなかったんですよ。消防庁の方もこの避難者情報システムを本省が立ち上げるときに聞いていなかったし、それを立ち上げた本省の避難者情報システムのチームは消防庁に安否情報システムがあるのを知らなかった。これはやっぱり、余り言いませんけれども、ちょっと問題があると思います。 今日は大臣にそういう御答弁をいただいたので、なるべくこれはうまく円滑に動くように、今後、注意喚起のために今日は御質問をさせていただいたので、両方とも立派なシステムでありますから、積極的な運用、そしてこういうときのためにこそ役立つようなシステムになるように大臣の方から御配慮を賜りたいと思います。 今日はもうこれで終わります。
○石川博崇君 おはようございます。公明党の石川博崇でございます。 本日は質問の機会をいただきまして、大変にありがとうございます。 私、昨日、福島県の相馬市に行かせていただきました。実は、震災後、被災地にできるだけ早く行きたいというふうに思っていたんですが、現地の御迷惑等を考え、一度も被災地に行けなかったわけですが、初めて被災地に行かせていただきまして、一か月半たった今日この日になっても、依然として港の壊滅状況、また田畑が、堤防が決壊しておりますので、大潮になるたびに海水にのまれてしまうという、毎月毎月それを繰り返していくことになるかもしれないという中で、どうやって復旧復興にいけばいいのかという現地の方々のもう本当に惨たんたる思いを様々伺ってまいりました。 また、若い方とも懇談させていただく機会がございまして、働きたくても仕事がまだまだないという中で本当に絶望に明け暮れている方々の思いを受けてきまして、是非引き続き、総務大臣始め総務省の方々におかれましても、今後の復旧復興に全力を尽くしていただきたいということを冒頭お願いさせていただきたいと思います。 その上で、本日議題になりました点について質問に入らせていただきたいと思います。 まず初めに、先ほど礒崎先生の方からもございましたが、本法案、今回、参議院で審議されるのは二回目になります。昨年四月に審議されたときには私は当委員会のメンバーでもございませんでしたし、また参議院議員でもございませんでしたので、ちょっと改めて昨年の議論について確認させていただきたい点がございます。 議事録を読ませていただきますと、片山大臣、昨年の四月十六日に、当時、参考人として、慶應義塾大学の教授として当委員会にお越しになって、この三法案について御意見を述べられていらっしゃいますが、一年前のことでございますので御記憶かと思いますが、簡単に、どういう御意見を述べられたか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) このいわゆる地域主権改革三法案について参考人として意見を述べよということで招致をしていただきましたので、私の率直な感想なり印象なり、それから注文なりを述べさせていただきました。 いろんなことを申し上げましたけれども、一つは、これらの法案の中に足らないものがありますと。地域主権改革なりそれから地方分権なりを進めようとした場合に決して見落としてはいけないものがありますので、それについて是非付け加えていただきたいということを申し上げました。それから、あとは、この法案が具現化したときに懸念されるべき事項というのもあったものですから、それについても率直に当時申し上げた次第であります。
○石川博崇君 今非常に穏やかにおっしゃられましたけれども、議事録を読ませていただきますと非常に辛辣にこの三法案を御批判されていたのかなというふうに、私は当時の当委員会にいたわけではございませんでしたのでどういう雰囲気だったかは分からないんですが、少し御紹介をさせていただきますと、地域主権改革の一つ目の法律については、ほとんど意味がない、国民にとって何の意味もない改正だと思う、何も中身がないんではないか、心ある国民から笑われるのではないか、この内容の乏しさに等々、おっしゃられております。 また、国と地方の協議の場に関する法律案に関しては、これは明確に、大臣、反対だと、御反対であるということをおっしゃられた上で、民主党の皆さんがマニフェストに書くか書かないかで、私も明確に反対の意思をしかるべくお伝えしておきましたけれどもこれが法案になってしまったということをおっしゃられて、その反対の理由として、そもそも、この国と地方の協議の場を法律で設けることになるわけでございますが、地方を代表する形で、知事や市町村長、そうしたその議会の議員のために地方自治というものがあるんではない、名もなき国民、住民のために地方自治というのはあるんだと、その住民から声を聞くのは国会議員の皆さん方、まあ我々でございます、国会議員が国民の代表ですから、その国会議員が地方の声を聞くべきではないかということをおっしゃられております。 また、この国と地方の協議の場に出る地方六団体について、この地方六団体は圧力団体というふうにおっしゃられた上で、また、その圧力団体との政府が法律上協議をしなければいけないということはおかしいのではないか、不可解であるということ等々、おっしゃられております。 こういうふうに非常に辛辣に御批判されていたわけでございますが、今大臣というお立場になられて、この法律を通さなければならないというお立場になられて改めて御意見をお聞かせいただきたいわけでございますが、特に今申し上げた、協議の場を御反対だと明確におっしゃられていただいたわけでございますが、今でも例えば地方六団体は天下り団体であるとか圧力団体であるという御意見に変わりはございませんでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) 先ほど申し上げましたように、足らざる点とそれから懸念されるべき事項というのを申し上げたわけでありますが、たまたまその後、半年弱で私総務大臣という立場になりましたので、実はその足らざるところを自らの手で補う、それから懸念されるべき事項を自ら払拭できるという立場になりましたので、随分環境は変わったと思います。 例えば、足らざるところというのは、もう率直に申し上げますと、例えば義務付け・枠付けの見直しなどで、各省のいろんな義務付け・枠付けの見直しを数百項目挙げたわけですけれども、総務省関係のものが肝心のものが入っていなかったわけであります。それは地方債に対する関与の見直しでありますとかでありますけれども、そういうものが入っていないのはやはり本質的なところが欠けていますよということを率直にというか辛辣に申し上げたわけでありますけれども、私、総務大臣になりましたので、早速、総務省が自治体に及ぼしている関与というものを見直そうということで、地方債に対する非常にきめ細かい関与というものをもっと簡素化をするとか簡略化するという、そういうことをもう既に法案に盛り込みまして、今回のこの法案ではありませんけれども、その次に審議していただくその義務付け・枠付けの見直しの中に入れました。ですから、自らの手でそういう補いもできるということになりました。 それから、協議の場について懸念を申し上げましたのは、当時の私の印象でありますと、六団体というのはやっぱり全て天下りを受け入れている、総務省の天下りを受け入れているという、そういう実態がありましたし、言わば一心同体のようなところがあったわけであります。それだと協議をしても、意味がないとは申しませんけれども、その実が余り上がらないということ、そういう懸念を申し上げたわけでありますけれども、その後、おかげさまでと言うと変ですけれども、全国知事会は本当にもう初めて天下りでない事務総長を自ら任命をされまして、私は随分変わったと思います。知事会と総務省との関係も従来のような、まあ一種でれでれのような関係がかなり払拭されまして、知事会は知事会としてきちっと物を言うと。早い話が、例えば今検討しております地方自治法の改正案、それに対しても知事会は明確に反対という立場を表明されていたりしまして、そういう意味では、良しあし別にしまして、対立軸もできましたので、私はそれは一年前と違って協議をするという意味合いが随分増してきたなという、そんな印象を持っております。
○石川博崇君 大臣になられてから状況が変わったということでございますが、大臣お受けになられるときに、これは民主党の一丁目一番地であるというふうにずっと言われてきたこの地域主権三法でございます。その一丁目一番地の法案を通さなければいけないという立場を御自身辛辣に批判されていた立場でお受けになられたわけでございますが、それはどうしてそういう決断をされたんでしょうか。戸惑いというのはなかったんでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) 全くその戸惑いがなかったと言うとうそになりますけれども、政治というのは、もう釈迦に説法でありますけれども、全く自分と、自分の考え方と一〇〇%一緒でなければ一緒に仕事ができないということではないと思います。もしそうだとすると、本当にもう百人百様、十人十色でありますから、一切協力をしながら仕事をするということはできないと思います。 一つは、やはり政治というのはすぐれて妥協ということが要請されると思います。これは変な不道徳な意味ではなくて、やっぱり政治というのは相手の存在を認めながらお互いに志すところを実現するということですから、当然妥協というものは必要になってまいります。もう一つは、自らの考え方にできるだけ近くなるようにその与えられた環境の中で最善の努力をするという、これも政治家としての務めだろうと思います。 そういうことを前提にして、私も、与えられた機会というものを最大限自分の考え方が実現できるように生かしていきたいということでお受けをした次第であります。
○石川博崇君 もちろん何でも自分の主張が通るわけではございませんが、かといって何でも妥協妥協ということで御自身の信念を曲げられるようなことのないことを切にお願いをしておきたいと思います。 少し具体的に質問させていただければと思います。 国と地方の協議の場についてでございますが、この協議の対象になる案件について正確に教えていただきたいと思います。検討会議では地方から十四項目挙げられておりまして、法案の中でもそれを三つに分けられているわけでございますが、こうした十四項目、地方交付税などを含めて全て協議の対象になるという理解でよろしいでしょうか。
○大臣政務官(逢坂誠二君) 答弁する前に若干感想だけ申し上げておきますと、片山大臣のそばで見ておりまして、妥協妥協などとはとんでもなくて、相当に御自身の意思をしっかり内閣の中で通して活躍しているなという印象を持っておりますので、多分御懸念のようなことには当たらないというふうに思っております。 それはそうと、今の、協議の場でどんな話をするのかということでありますが、法案策定のプロセス、地方の皆さんと一緒にやってきた立場として経過を若干申し上げますと、当初、地方の皆さんから森羅万象いろんなことを議論できるようにしてほしいという話がございまして、明示的に例えばこの項目をやる、この項目をやるということで、細かい、限定的に明示的にいろんな項目が挙げられてきたのが最初の案でございました。それをいろいろ話をしていくプロセスの中で、政府の側としても、いろんな幅広い議論をしていくことは大事だろう、いろんな議題を取り上げることは大事だけれども、余り明示的にやり過ぎるとそこに入らないものも出てくるではないかということで、それはそれじゃ包括的な記述にしようということで今回の法案になった次第であります。 そして、その際に、じゃ森羅万象何でもこの場で議論できるかというと、時間的な制約とかいろんなものもあるであろうということで、いろんなものは議論できるけれども、地方自治に関する重要事項、そういうものがやはり議論の対象になるのではないかというふうに議論をした結果、今回のような法文になっております。
○石川博崇君 包括的に議論されるということでございますが、具体的にこの協議の場を招集するのは内閣総理大臣となっております。他方で、各議員は内閣総理大臣に対して招集を求めることができるとなっておりますが、どういう案件を挙げてくるかはその議員によるかと思いますけれども、その議員が提案した案件あるいは招集を求めたときに、内閣総理大臣は拒否できるのでしょうか。拒否できる場合というのがあるのかないのか、この辺、明確になっておりませんけれども、いかがでございましょうか。
○大臣政務官(逢坂誠二君) 開催のお願いをされたときに、総理は全て開催しなければならないという内容にはなってございません。もちろん、それはいろんな会議をやるときに、時間的なものだとか、この協議の場だけではなくてほかの手法によっても提案いただいたことが解決できるのであればそっちでやるということも考えられるわけですので、何でもかんでも総理は開催しなければならないという規定にはなってございませんが、やはりいろいろな求めがあったときには、それに代替案も含めて誠実に対応していくというのが基本姿勢だというふうに思います。
○石川博崇君 是非、その地方の声をしっかり受け止めて、こたえていただきたいと思います。 あと、協議の結果についてでございますが、協議が調うということが法案に書かれているわけでございますが、協議が調うというのは具体的にどういう意味を表すのでしょうか。これは、その議論の結果、全会一致と、コンセンサスということを指すとすれば、仮に例えば一人でも反対する議員がいた場合には、この協議というのは調わなかったということになるのかどうか、確認させていただきたいと思います。
○大臣政務官(逢坂誠二君) これは、例えば多数決のように出席議員の半数が賛成したらその協議が調ったとするというようなことを必ずしも想定しているものではございません。 今御指摘のとおり、一名の方が私は反対であるというふうに会議の中で言われたとしても、反対ではあるけれどもほかの方が納得をしてその方向へ進むんなら、反対だけれどもそれでいいよというような場合もこれは協議が調うというようなことは会議の形式としてあろうかというふうに思っております。あるいは、ある一定の方向が出されたと、出されたけれども私自身は反対だということだけは明確にしておいてくださいというようなことも場合によってはあるのかもしれません。 だから、この協議が調うというのはいろんなケースが考えられるというふうに思いますので、一番大事なのは、そのアウトプットする協議の結果について参加者が納得が得られているかどうかということではないかというふうに思います。
○石川博崇君 今の時点では明確に定まっていないということかなという印象を受けました。 是非、今後決まってくるという、ふわっとしたことが非常に多いのかなというふうに思いますので、この国と地方の協議の場については公開でこの協議を行うべきではないかというふうに思いますが、その点についてお伺いさせていただきたいと思います。特に、法律上、結果の報告については国会に対して概要を報告するということになっておりますが、これ、議事録もしっかり付けて報告していただくべきではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
○大臣政務官(逢坂誠二君) 今回のこの協議の場については、どういうスタイルでやるべきかということについても基本的には話合いで決めていきましょうということにしておりますので、法文上は余り細かいことは書いてございません。したがいまして、公開するか否かにつきましても議題によって様々あろうと思いますので、それも当事者間で話し合うということが基本になるかなと思っております。 それから、国会への報告でございますが、どういう形で報告をするかについても当事者間での合意ということが前提になろうかと思っております。
○石川博崇君 今回の法律の趣旨は、やっぱり地域地域が、大臣もおっしゃられていたとおり、自分たちのことは自分たちで決めていくということが趣旨でございまして、やはり住民の皆様あるいは国民の皆様がしっかり見える形にしていくということが非常に重要だと思いますので、その点、是非前向きに御検討いただければと思います。 時間がなくなってきましたので、最後の質問にさせていただきたいと思います。 ちょっと趣旨は変わるんですが、今回、地方分権ということで、直近の統一地方選挙ではいわゆる地域政党の台頭というものが非常に注目をされました。名古屋、大阪にとどまらず、全国各地で何々の会等々といった会が出てきたわけでございますが、こうした地域政党の躍進の背景には、やはり二年前の衆議院選挙において政権交代という名の下に民主党が政権を取られたわけでございますが、政権交代が起これば何でも良くなるというバラ色のマニフェスト等を掲げられて政権を得て、二年近くたったにもかかわらず何も実態変わっていないどころか悪くなっている一方ではないかという国民の方々の不満が今回の地域政党の躍進というところに結び付いたんではないかと私自身分析をさせていただいております。 そうした中で、私、地元大阪なんですけれども、大阪では、皆様御案内のとおり、橋下知事が代表を務める大阪維新の会が大阪都構想なるものを掲げて、今回、統一地方選挙戦われました。この大阪都構想について片山大臣の是非御所見をお聞かせいただきたいと思っているんですが、新聞で今年の一月に片山大臣が、この大阪維新の会の大阪都構想については基本的にネガティブであるという御意見を示されておられます。自治体のチェック機能というものが非常に弱くなるんではないかという御意見を述べられておりますが、大臣、この大阪都構想についての評価を教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) これは個人的な見解ですけれども、大阪都構想といった場合に、その原型は東京都に今ありまして、それとの対比でいいますと、旧東京府とそれから旧東京市が合併をしたのが東京都でありますから、そういう意味でいいますと、それは、戦時中に当時の最大の国策である戦争遂行を効率的にやるという、そういう背景があったわけでありまして、そういう背景の中で生まれた府と市の合併という、そういう歴史的な経緯をよく考えてみる必要があると私は思います。決して、地方分権とか地域のことは地域で決めるという理念を進めるためのものではないということ、これが歴史的背景であります。 ただ、一つ私は耳を傾けなければいけない点が大阪都構想にあると思いますのは、現在の大都市というのは、まあ大阪は二百数十万とか、横浜市三百数十万とか、そういうところで、一人の首長と数十人の議会だけで三百数十万の自治体を経営するというところが本当に住民自治の観点からいいのかどうかというのはよく議論しなきゃいけないと私は思います。特に教育委員会なども大都市であっても一つでありまして、例えば横浜などは一つの五人ないし六人の教育委員で小中学校五百校を経営しているわけでありまして、本当にこういう形態がいいのかどうかというのはよく点検をする必要がある。 そういう意味でいいますと、大阪都構想の中には、今の大阪市の領域を幾つかの中核市的なものに分けるという、そういうアイデアが入っておりまして、そういう点は、住民自治を進展するという観点から、私は耳を傾ける意味はあるのではないかと、雑駁な感想でありますけれどもそう考えております。
○石川博崇君 どうもありがとうございます。 大都市の機能の在り方、特に基礎自治体と広域自治体の関係、あるいは二重行政の弊害、そういったことについてしっかり検討を進めていくことが必要かというふうに私も思っております。 時間が参りましたので、質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○寺田典城君 寺田でございます。よろしくお願いします。 衆議院では、地域主権改革関連三法案が、地域主権という文字を落とすという修正案が提出されて可決されました。私たち国会議員に課せられた使命は、この未曽有の大震災に見舞われました国難という、こういう事態に対し、国家として十年、二十年の先を見据えたしっかりとした国家展望を国民に示すことであると思います。肝心なのは中身であって、地方分権か地域主権かという議論は私は全く国民不在の言葉遊びじゃないのかなと、率直にそう思います。 片山大臣は、我が国がこのようなグローバルの社会において国際競争に生き残っていくためにはどのような国の形をつくっていくべきかということを大所高所から少し議論させていただきたいなと、そう思います。 過去二十年ぐらい前に振り返りますと、それこそ一九九二年ですか、国会等の移転に関する法律が議決され、法律が通っていますし、九三年には地方分権推進に関する決議、宮澤内閣、二十年前ですね。その当時は、地方では、地方と都市の格差だとか、地方はそれこそ、何というんですか、過疎化も進み、少子高齢化がますます進む、そういう状態だったんです。 大臣にお聞きしたいのは、過疎化という人口減少社会について、社会現象はどのような社会現象が起きるのか、そういう認識をちょっとお聞きしたいと思うんです。人口減少社会というのはどういう社会現象が起こり得るのか、起こるのかということをひとつお聞きしたいと思います。
○国務大臣(片山善博君) それはいろんな影響があると思います。例えば、子供たちが少なくなりますから、地域社会をそのままにしておくと維持しにくくなるとか、それから波及しますと、例えば一番行政の中で肝心な義務教育というのは市町村が行うということになっておりますけれども、過疎化が進行して子供たちが少なくなって、かつ財政的にも非常に困窮を極める自治体が出てきますと、義務教育を市町村がなかなか維持しにくくなる。それをどうするかとか、いろんなことがその当該地域社会では起こってくると思いますし、それに対応した施策を考えなければいけないと思います。
○寺田典城君 私、ちょっとそれ調べさせていただいた。その認識の中には、やはり人口減少する、過疎化になるような社会というのは、人の持ち場が固定されてしまいます。そして、窮屈な社会になっていく、発展的でない社会とか、そういう現象が起きています。例えば序列ができちゃったり、そういう社会ですね。 私は、例えば義務教育の話、先ほど出ました。秋田県はその当時四十番目ぐらいだったです、義務教育で。だけれども、少人数学習をやってどうするかということで教育を徹底、入れれば、それこそ十年ぐらいでトップクラスになりますし、学校間でも一番駄目な学校がトップになったりするんです。ですから、そういう独自の形をさせる。例えば、東京に来れば、東京でないととか、都市に行かなければいい大学に入れないと。自慢するようですが、それこそ国際教養大学なんというのは難易度八十五点というふうにトップクラスの、難易度のトップクラスの大学まで地方だってできるんですね。 ですから、そういう中で私が期待したのは、何というんですか、そういう固定されたものじゃなくて、地方だってそのやり方によっては独自に発展できる、競争社会にもあれするということで、期待したのは、地方分権一括法が施行され、これ一九九九年なんですが、町村合併が進められたと、国主導でですね。特例法は十七年でした。私はこれを夢中になってやりました。片山大臣からも非常に気合も掛けられましたし、当時のですよ。それで、町村合併に歩いてみると、それこそ生卵が飛んでくるぐらいの議論がありました。あの当時三千二百はあったものが千八百ぐらいになりましたし、うちの県なんかは六十九が二十五になりました。合併した方がいいとかしない方がいいとかじゃなくて、やっぱり独自な考え方、自己決定、自己責任の考え方をしてくださいという、そういう主導の中でやらせています。 大臣、片山大臣はこの平成の大合併をどのように評価するのか、失敗か成功か、これも含めて、そして、これから道州制の議論を進むと考えていたのか、この二点についてお聞きしたいと思うんです。
○国務大臣(片山善博君) 合併につきましては一概には言えないと私は思っております。地域地域によって違うと思います。将来の時点で振り返ってみた場合に、あの時点で合併していて良かったなというところもあるいはあるだろうと思いますし、それから明らかに失敗だったという評価が下されるところもあると思います。 私は当時、寺田議員と同じように知事をしておりましたけれども、そのときに一番大事だと思いましたのは、地域の将来を決める、しかも百年の計でありますので、やっぱりじっくりと住民の皆さんが地域の現状を把握をして、将来どうあるべきなのかということを落ち着いて議論をするプロセスが必要だろうと思いました。 ところが、実際にはかなりせかされた面がありますのと、それから、合併をした場合には非常に財政上の優遇措置があるし、合併しない場合には相対的に冷遇されるということが明らかでありましたので、冷静に考えるチャンスというものがなかなか得られなかったんではないかと思いまして、そこのところが一番気になりましたので、私も議員と同じように、ちゃんと目先のことにとらわれないで考えてくださいと、借金がもういっぱいたまってどうしようこうしよう、あともうにっちもさっちもいかなくなるからって夜逃げ合併なんかを決してしないようにという、そういうことを言っておりました。 現実はかなり夜逃げ合併に近いようなところもありまして、そういうところについては、やはり私としては、現時点でのことでありますけれども、必ずしも評価できない、それは将来どうなるか分かりませんけれども、プロセスを見た限りだけで言いますと必ずしも評価できないところも間々あったという印象であります。
○寺田典城君 道州制についても考えを、当時どうお聞きになったのか、それも後で聞かせていただきます。 必ずしも評価できないという。ただ、国と地方合わせて九百兆円近い借金があると、ますます増えていくと、行政コストも落とさざるを得ないと。確かに、今、市町村の普通の小さな町だったら人口千人当たり十五人ぐらい要るのを市になったら大体七人とか八人でやっていけるということだって事実だし、人が交流することによって競争するような社会になるし、人材も育成されると。私は、そういう点では、この人口減少社会の中ではやはり合併するなり何するなりして活性化していくことがある面では有効じゃないのかと。ただ、三千人の町は、三千人の市ではいいんですよ。だけれども、完結型でできるわけでもないし、もっと広域的に考えていかなきゃならぬだろうと、これがこれからの国と地方の在り方の問題だと思うんです。その中で、民主党は道州制に対して全く後ろ向きですね、残念ながら。もう失望しました。 北東北三県では、恐らく、要するに十七年で町村合併の平成の大合併が進んで、もう五年もすれば道州制が進むんだろうということで、平成十八年の小泉内閣で地方分権推進法が成立した時点で、知事仲間では五年後には道州制が始まるんじゃないかとまで話しておりました、私たちは。北東北三県では若手職員がそういう研究会を設置いたしまして、十五年の八月に報告書として「地域主権の実現に向けて」と、そういう報告書が出ているんです、地域主権という形で。 それで、小泉政権の下では平成十七年のころようやくその言葉が使われたような状況で、取組としては、具体的には、地方債を共同発行だとか、合同事務所を持つとか、幹部職員の交流だとか、産業廃棄物の共通の条例化だとか、いろんなことを進めました。ところが政治は全く、何というんですか、後ろ向きで、首都圏機能移転だって頓挫しちゃって訳分からなくなっちゃったでしょう。分権だってみんな各省益から含めて進まない。これ全く政治の私は怠慢だと、私はそう思っています。 その中で、お聞きしますけれども、中央集権型の統治機構がこのとおり行き詰まったことは事実なんですよ。この重苦しい何というか閉塞感を打破するには地域主権型の道州制の導入が喫緊の課題だと思うんですよ。大臣は実際どう思っていらっしゃいますか。
○国務大臣(片山善博君) 私は、道州制について、アンビバレントといいますか、両様の考え方が実はあります。一つは、市町村合併をやってきたその延長として、さあ次は道州制だという、そういう文脈で道州制を考えるのであれば、それはやめた方がいいと思います。 といいますのは、今、地方自治を眺めてみて、いろんな問題がありますけれども、規模が小さいという問題も確かに項目によってはありますけれども、はっきり言いますと、質の問題もやっぱりもっと問われてしかるべきの問題があります。規模が大きくなればどうしても、例えば民主主義というようなそういう質の問題を考えた場合には、空間が広くなれば質は低下します。ですから、今、やっぱり質の問題を考えたら規模の問題を余り急がない方がいいだろうと思います。 ただ、広域化してより高度な事務とかそれから質の高い仕事をしようと思ったときに、広域化というのも一つのそれは手法だと思います。その際に、本当に地域で自発的に自分たちの地域を拡大しようという、これは北東北三県なんかは、合併までは行っていませんけれども、協力がいろんな形で進んでいたのを私も当時見ておりまして、そういう形で草の根的に盛り上がってきて、それで共同歩調を取ろう、さらには合併しようということであれば、それは私は大いに結構なことだと思います。民主党のその道州制議論というのは、実はそういうところにポイントがあるんだろうと私は見ております。 今日、例えば九州広域行政機構などが、こちらから進めたわけでも何でもないのに、地元から出ております。関西広域連合もそうであります。そういう形が、今は当面、国の出先機関をがっぽり、ごっそり持っていくという、そういう文脈で論じられておりますけれども、これがどんどんどんどん一体感を増して、形として道州制の一つの道なり州なりになるようなことであれば、それは私は非常に大いに結構なことだと思っておりますので、国から強権的に性急に進めるやり方ではなくて、草の根的に、自発的に出てくるのを待つということの方が、迂遠なようでも急がば回れになるのではないかと思っております。
○寺田典城君 法案一つ一つ審議したり、待つという、だけれども、日本の国それまでもちますか、このまま、このような状況で。地域の多様性に対して中央集権型のシステムというのは非常に無力であるということ、これ歴史的に実証されているわけですね。この多様なニーズにこたえるには、可能な限り現場に近いところに権限を移譲して、現場で決められる、自己決定、自己責任のことにしていかなきゃならぬと思うんですよ。 質の問題だと言うんですが、規模の問題、確かに質の問題だと思います。人口三千人の町で、何というんですか、義務教育で秋田県でトップ取ったりしているんですから、それは。だから、そういう教育力を付けてやると、そういうふうな町づくりもできる。私は、だから三千人でも一万人でもいいんですが、とにかく権限を移譲して、それこそ道州制なりを進めていかなきゃならぬということを、あれなんです。 私たちは、民主党も含めて、みんなの党もそうなんですが、二割の、二〇%コスト削減しなきゃならぬだろうと、人件費も。どうやってやるかと。その地方に権限とか事務を移譲することになるということは重複行政がなくなるということなんでしょう、だから、行政的にはそれこそ二割とか三割削減できるわけなんですよ。コスト削減することが納税者に対する私たちの国会の責務だと思うし、中央省庁は、もう内政をそろそろやめ、地方のサポーターに徹すると、そして国際社会に発展的に打って出るぐらいのことをしていかなきゃ、もう日本の国もたないと思うんですよ。 だから、我が国の国家戦略として、それこそ国際貢献につながるような大胆な定員の配置だとか検討する、もうしていかなきゃならぬと思うんです。地方支局を、国のあれを廃止するとよく言っていますね。地方、それを持っていけといったって持てないですよ、それは。だから、そういう部署のそういう人間は、そういう国際貢献とか、そういうこれからの危機管理だとか、そういうこと、日本のノウハウを世界に売るぐらいの形にしていかなきゃならぬと私は率直に思います。その辺の思い切った考えを示していただきたいんですが。
○国務大臣(片山善博君) 基本的には議員と発想も理念も共有していると思いますが、そのやり方として地方分権なり地域主権を中央集権的に強権的にやるというやり方ではいけないと私は思うんです。地方分権とか地域主権というのは、やっぱり草の根型、地域自発型の方が、先ほど言いましたように、迂遠なようでも早いと私は思います。 今の民主党政権の取っている方針は、例えば出先機関改革とか、それに関連して権限の移譲というものも地域からイニシアチブを出していただいて、これをくれ、あれをくれというところをやっていただいて、そこにできる限り応じるという、そういう仕組みを今つくっているわけです。これがまさに地域主権戦略会議でありまして、これを着実に進めていけば私は随分変わるんだろうと思います。 逆に、中央集権的に地方分権をするという、こういう語義矛盾の中でやりますと、例えば私なんか現場で思っていましたけど、障害者福祉などは住民の皆さんの一番身近な市町村で全部やりましょうということに基本的になりまして、三障害、基本的には全部市町村になりました。これはかなり無理があります、正直言いまして。やっぱり県でやった方がいいというものもあるんです。それが地方分権でもう市町村がやらなきゃいけないんだといって半ば強制的に市町村がふうふう言いながらやるという、こういう戯画化的なものも起こっておりまして、そうではなくて、やはり自治体の方が自分たちでこれをやると自主的に判断をしたものを、それにこたえていくというやり方の方が私はいいんだろうと思っております。
○寺田典城君 私は大所高所から議論したいというんですが、なかなかかみ合わないんで残念だと思っているんですが、はっきり言って、県庁も分権ということで市町村のサポーターに、市町村の、県庁は役割はサポーターだと、するとお互いに競い合うということは発展につながると思っていますので、ひとつその辺も含めて、こまいことなので言わせていただきます。 最後に、国と地方の協議の場に関する法律案なんですが、要するに国と地方が密接に情報交換を行いと、政府の目線の無駄な政策をなくしていくということには賛成なんですが、一方で、地方の参加メンバーが地方六団体の代表というのは、私の見た限り、それから今までの流れの中で経験上、御用聞き会議になりかねないのではないかと危惧しております。会議の実効性を担保する方策というのは、大臣、どう考えているのか。例えば自治医科大学だってみんな総務省の言いなりでしょう、あれは。その辺、どう考えているんですか。
○国務大臣(片山善博君) 私は、かねがね申し上げておりましたとおり、地方六団体というのは従来のままではいけないと思います。最近変わってきたという話を先ほど申し上げました。それは、知事会などが人事をかなり大胆に行われまして、変わってきました。ですから、変わるという萌芽からかなり顕著な改革に向かっていると私は思っております。あと、他の五団体も知事会と同じようにこれから変革をされたら私はいいと思っておりますし、そういう変革を促していきたいと思います。
○寺田典城君 最後になります。 いつまで地域主権型の、道州制も含めた社会が実現できるとお考えでしょうか、ざっくばらんにお聞きしたいと思います。以上です。
○国務大臣(片山善博君) これは、それぞれの関係者、国もそうでありますし、特に自治体の皆さんのこれからの努力、取組いかんによって変わってくると思います。
○寺田典城君 どうもありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 資料の一枚目に、児童福祉法の抜粋を配付しております。 児童福祉法四十五条には、厚生労働大臣は児童福祉施設の設備及び運営について最低基準を定めなければならないと明記され、省令で児童福祉施設最低基準が定められております。そこには、「最低基準の目的」として、「最低基準は、児童福祉施設に入所している者が、明るくて、衛生的な環境において、素養があり、かつ、適切な訓練を受けた職員の指導により、心身ともに健やかにして、社会に適応するように育成されることを保障するものとする。」とあり、また、「最低基準の向上」として、「都道府県知事は、」「その監督に属する児童福祉施設に対し、最低基準を超えて、その設備及び運営を向上させるように勧告することができる。」、「厚生労働大臣は、最低基準を常に向上させるように努めるものとする。」と明記されております。 何回読んでもすばらしい内容だと思います。私は、ここには、子供たちが健やかに発達できる環境を国が保障するんだと、その水準は時代とともに引き上げていくんだという決意と哲学が込められていると思っております。 そこで、まず小宮山厚生労働副大臣にこの児童福祉施設最低基準についての認識を伺いたいと思います。
○副大臣(小宮山洋子君) 今委員がおっしゃいましたとおり、本当に子供たちがしっかりと育っていけるための環境を整備するということで、私もこの文章を読みまして、本当にこれはすばらしい文章だと思いますし、しっかりとこの方向で子供たちの環境を守り、さらに都道府県とも協力をしながらその質を上げていくべきものだと考えております。
○山下芳生君 ところが、提案されております地域主権改革一括法案にはこの児童福祉法の改定が含まれておりまして、そこには、最低基準をなくすこと、そして都道府県の条例に委任することが明記されております。実際にこの法案見ますと、現行児童福祉法にある最低基準という文言、全部で九か所出てまいりますが、これ全部ばっさりと落とされております。 私は、これでは、私たち大人社会が現在と未来の子供たちに対して約束してきたこと、健やかに発達できる環境を私たちが保障するんだと、それは時代の発達とともに水準を上げていくんだというこの約束を放棄することになると、こう思うんですけれども、そう思われませんか。
○副大臣(小宮山洋子君) 確かに、おっしゃるとおり、今回の法改正では都道府県がそれを条例で定めるとなっておりますけれども、これは決して最低基準がなくなるということではありません。今回の地方分権の推進計画、その内容によりましても、保育所の最低基準は条例で都道府県等が定める。その際に、国の基準と同じ内容でなければならないものが、保育士の配置基準、居室の面積基準、保育の内容、保育指針や調理室などの問題は、こうした課題につきましては国の基準と同じ内容でなければならないとされております。 また、国の基準を参考にすればよいという参酌基準のところが、屋外遊戯場の設置、必要な用具の備付け、耐火上の基準、保育時間、保護者との密接な連絡などとなっておりますので、これは、先ほどの児童福祉法に定められていることに基づきまして、都道府県は更にそれよりも良い水準を目指してやるべきものだというふうに思っておりますので、最低基準がなくなるということでは決してないと考えています。
○山下芳生君 しかし、児童福祉法の中から最低基準という文言はなくなるんです。 資料の二枚目を御覧になっていただきたいんですが、上の表は保育所の現在の最低基準の抜粋であります。そこには、今、小宮山副大臣からお話があった職員の配置基準、それから設備の面積基準が具体的な数字で示されております。それから、下のグラフは三歳以上児の一人当たりの面積基準の国際比較であります。御覧になっていただけますように、ストックホルム市やパリ市と比べまして日本の面積基準は大体三分の一程度の狭さになっております。これ、下げるなんてとんでもない、もう一刻も早く引き上げることが求められていると思います。 そこで、小宮山副大臣に二点質問をいたします。 一つは、先ほど、遵守すべき基準、これを国が新たに決めて従ってもらうんだということですが、その遵守すべき基準を新たに省令で定めるということですけれども、では、現行の最低基準に示されているこの職員配置基準の数字、それから面積基準の数字、これよりも低い基準を定めることは絶対にないと約束できますか。これが一点。 それから二つ目に、現行の「最低基準の向上」という、先ほど読み上げました、大臣も引き上げることは大事だというふうにおっしゃいましたけど、この向上という項目は新たに定める省令で明記されるんですか。 この二点、お答えいただけますか。
○副大臣(小宮山洋子君) 一点目ですけれども、この保育所の居室の面積基準、それから職員の配置基準など従うべき基準として厚生労働省令で定める基準につきましては、現行の基準を基本とすると考えておりますので、下げることはないとお約束をしたいというふうに思います。 それから、その向上の方ですけれども、これは今御承知のように、子ども・子育て新システムの検討会議などで、ちょっとその財源の方が今回の大震災の方に、相当復旧の方にお金が行ってしまう関係上、社会保障制度の改革の中で、現政権としては子供たちにしっかりと、年金、医療、介護だけではなくて予算を割きたいと考えているんですが、それが実際上、復興との関係でどれだけ確保できるかというところはちょっと懸念材料にはなっておりますけれども、ここでしっかりと、社会保障の改革と税の一体改革の中で、子供たちのための様々な質の向上のためにしっかりと財源措置をしたいと、今の政権としては考えております。
○山下芳生君 基準の数字については下げることはないと、今約束がされました。ただ、向上させるという文言が明記されることは、約束が残念ながらいただけませんでした。 もう一つ、この遵守すべき基準に抜け穴が用意されております。附則第四条に「保育所に係る居室の床面積の特例」というものがあります。この特例とは何か、どこの地域でどのぐらいの期間特例を認める考えか、お答えいただけますか。
○副大臣(小宮山洋子君) 今回これは、私どもとしては子供にとっての質を切り下げることはあってならないとは思っておりますけれども、都市部の待機児童の深刻な状況ということがございますので、一時的な特例措置として、地域を限定して、保育室等の面積に係る最低基準だけについては標準として条例に委任をするということにいたしました。 その保育所の居室面積基準に関する特例措置は、一つは待機児童が多い地域でかつ地価の高い地域を対象とするなど、保育所を整備するための場所の確保が困難な大都市部の待機児解消に資する要件になるべく限定をしたいと考えています。 それから、特例措置の期間につきましては、例えば、潜在需要を含めた待機児童の解消を図るために保育所整備等の目標を掲げた子ども・子育てビジョンというのを作っておりますけれども、これが、平成二十二年一月二十九日の閣議決定されたそのビジョンの計画が終わる時期と考えているその作ったときから五年後、平成二十六年末というこの数字、この平成二十六年度末までを期間を区切って考えたいというふうに思っています。 その具体的な地域や期間の設定につきましては、様々な御意見があることは十分承知をしておりますので、改正法の施行までの間に検討いたしまして、なるべくその限定ができるように私としては是非したいというふうに考えております。
○山下芳生君 これ、本当に抜け穴なんですね。全国どこで生まれ育っている子供さんでも最低この水準は国が責任持って保障しますよというのが今の最低基準なんです。ところが、今お話があったように、待機児が多いところでは守らなくていいと。これはあからさまなナショナルミニマムの放棄だと言わなければならないと思います。しかも、潜在的な待機児がなくなるまでということになりますと、子供の数が減るまでは詰め込めばいいということにもなるわけでして、これは少子化の進行を前提にした非常に志の低い話になっているというふうにも思います。 こういうことがもしやられたらどうなるか。東京都児童福祉審議会専門部会は、この法案を先取りして、一月にゼロ—一歳児の面積基準三・三平米を二・五平米に緩和する議論を既に行っていると聞いております。この法案が通れば、東京都の最低基準が引き下げられることは火を見るよりも明らかだと思うんですね。 二〇〇九年十一月二十六日、保育所最低基準と待機児童解消を考える緊急院内集会というものがありました。私も参加をいたしました。そこで、女性の弁護士の方から、詰め込み保育は子供の命を危険にさらすと、現に今、認可保育所でも子供の死亡事故が増えているという非常に深刻な報告がされまして、そこに副大臣になられる前の小宮山洋子議員も出席をされておりました。私の隣に座っておられました。小宮山議員はそこで、保育所の基準の引下げは絶対にあってはならない、ただ東京だけは力が及ばなかったと、こう本当に残念そうにおっしゃっていました。 今、副大臣になられたわけです。力が及ぶ立場になったと私は思いますけれども、少なくとも特例の抜け穴は防ぐべきじゃありませんか。
○副大臣(小宮山洋子君) そのとき私が、別に副大臣になったからといって私の考えが変わるわけではございませんので、本当にそのときは、山下委員も一緒に、子供のことを考える超党派の議員が何とか子供の質を守りたいということで院内集会を、およそ、多分、一つの部屋に入り切らないほど、四百人ぐらいの方にお集まりいただいたと記憶をしておりますけれども、そのときの思いはそのまま持っております。 ただ、これは私が副大臣になる前に決められていることでございまして、そこを、さっきおっしゃったように、いつまでもそれを、本当に待機児がなくなるまでと言ったら切りがないので、せめて、先ほど申し上げた子ども・子育てビジョンが今五年間を設定してやっておりますので、その終わる二十六年度末までということで切らせていただきました。 その中で、先ほど少子化になることを前提としているというお話がありましたけれども、というよりは、先ほど申し上げた新システムの会議などで、幼稚園と保育所の一体化を含めて、就学前の全ての子供に質のいい教育、保育ができるようにということも今検討をしておりまして、その受皿の方を増やすことによって、今保育園が待機児さんが多いんですけれども、幼稚園は三割空きがあるわけです。東京でも二割以上空きがあるわけです。ですから、その縦割りを廃して全ての子供たちに教育、保育が受けられる場をつくるという、これは政権交代をしないとなかなかできない話だと思いますけれども、そこのところを今検討をしておりますので、決して少子化を待つというよりも、子供たちの良い環境をつくる、そちらを増やすということによって何とか一刻も早く切り下げられた基準というのがなくなりますように最大限努力をしたいと考えています。
○山下芳生君 私は、やはり最低基準をなくすこと、そして抜け穴を地域によって認めてしまうこと、これは子供の発達に対する国の責任放棄にほかならないと思います。それから、子ども・子育て新システムのことも少し出ましたけれども、これは市町村の保育の実施責任をなくしてしまうということですから、保育に対する公的責任が縮小される、これの流れなんだということも一言指摘しておきたいと思います。 次に、修正案提案者に聞きます。 児童福祉法の最低基準を廃止し都道府県の条例に委任するという問題は、修正によって変更されたんでしょうか。
○衆議院議員(坂本哲志君) お答えいたします。 内容が変更されたわけではありません。ただ、地域主権という用語が削除されたことで、仮にナショナルミニマムを逸脱したような条例が制定された場合、その独善的な自治体の主張に対して正当性を与えないという抑制効果は私は出てきたというふうに思っております。 それと、水準を守るために附帯決議を付けました。児童福祉施設などの水準の維持向上を図るとともに、必要に応じて運用の実態について検証を行うことというような文言にいたしました。これは衆議院で共産党さんの様々な御意見を取り入れての文言にしたということでありますので、御理解いただきたいと思っております。
○山下芳生君 最低基準をなくすという点は修正はされていないんですね。この法案の最も本質的な問題点は修正によって何にも変更されておりません。 加えて言うなら、昨年の委員会審議で私が指摘したとおり、地域主権という言葉は、元々、小泉内閣が二〇〇五年にまとめた二十一世紀ビジョンという文書の中に出ておりました。自分たちが先に使っていた言葉を気に入らないから削除せよというのも理解に苦しみますし、これぞ一丁目一番地の改革だと言っていた言葉をあっさり削除するというのも理解し難いと。はっきりしたのは、法案の中身では初めから両者に違いはなかったということだと思います。 最後に、総務大臣に質問をいたします。 私は、国が憲法二十五条に基づいてナショナルミニマムを定めることと地方自治体の自主性を保障することとは対立するものでも矛盾するものでもないと考えますが、大臣の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(片山善博君) 結論においてはそうだと思います。対立するとか矛盾するものではないと思いますが、私は、むしろ住民の皆さんに一番かかわりのある仕事というのは自治体が責任を持って決めていくという、そういうことを励行するようになるのが一番いいと思います。 正直言いまして、今、国が基準を決めていますと、それさえ満たせばいいということで、思考がかなり停止されている面があります。そうではなくて、本当に、国の基準にかかわらず、自治体は住民の皆さんのためにどうあるべきかと考えるべきだと思います。その上で、サーベイといいますかリサーチをして、それでひどい状況がもし現出したとします、そんなことはないと思いますが、したとすれば、それは国がきちっと国法でもって必要な基準を改めて作るということはそれは大いにあり得ることだと思います。
○山下芳生君 私は、ナショナルミニマムをしっかりと守りながら、その上に市町村が更に努力を重ねてより良いものを子供たちに、あるいは国民の皆さんに、住民の皆さんに提供するという、両方が相まってより良い公的サービスを提供していける、そういう社会になっていくんだと思うんですね。ナショナルミニマムをなくさなければ地域の主体性がかなわないというのは何の根拠もない、ナショナルミニマムがなくなることによって下がることがあるという条件をつくるだけのことではないかと思っております。 この法案は、先人たちが多年の努力で築いた制度である最低基準、ナショナルミニマムを崩すものにほかなりません。狙いは、福祉の分野まで公的責任を放棄して市場原理に委ねることにあるというふうに思います。そういうやり方が国民から否定された結果、一昨年の政権交代があったはずなのに、これは全く逆戻りするものだということを指摘して、終わります。
○片山虎之助君 先ほども質問ありましたが、今回の三法の最初の法律の名前を地域主権改革というのをお変えになったことは、私も基本的には賛成なんですよ。それ、坂本議員、説明がありましたよね、理由につきましては。やっぱり憲法の体制下で、国民主権、国家主権との関係でややこしくなる、難しい、そういうこともあり、元々は生煮えですよね、言葉自身が。それから、そういうのを法律用語に使うのはいかがかなと、そういう観点から賛成なんですが。 参議院でも同じ議論があったんですよ。それがうまくいかぬで、衆議院で今回この修正で三党が中心で合意されたようですけど、どうしてですか。坂本議員の腕がいいのかな。いかがですか。
○衆議院議員(坂本哲志君) いろんな慎重審議をしました。そして、これは政府の方に聞いてみないと分かりませんけれども、私は、先ほど言いましたように、鹿児島県阿久根市の問題が出てきたり、あるいは名古屋の問題が出てきたり、やはり地域地域でそれぞれの独自なことが出てくることは結構なんですけれども、主権というやはり法的な根拠というのをそこに与えてしまうことによっていろんな混乱が生じてくるんではないかというような危惧の念がやはり出てきたからではないだろうかというふうには思っております。
○片山虎之助君 民主党の方が、与党の方が考えが変わったと、こういう理解なんですか。
○衆議院議員(坂本哲志君) 私たちは一貫して地域主権削除というものを訴えてまいりましたので、理事間の、筆頭間協議とか理事会の中でそういう削除の方向性というのが与党の方から出てまいりましたので、そういうふうに受け止めております。
○片山虎之助君 それ、与党が進歩したということですな。なぜそれじゃ地方分権改革という言葉を使おうと思われなかったんですか。
○衆議院議員(坂本哲志君) 私たちは、この法の趣旨そのものは賛成であります。そして、地方分権という文言というよりも、やはり権限の移譲というものを考えるならば、地域の自主性とかあるいは自立性を促進させるとか尊重するとか、そういったものの方がより適切な用語であるというふうに思っております。 ただ、地方分権という用語は、我々自民党の方は使用すること、そのまま続けているところでございますので、この法律用語の中にあえて盛り込むというようなことで与党の方との対立が際立ってくるということもありますので、その辺は地方分権という言葉は、用語は盛り込まなかったということであります。
○片山虎之助君 地域主権と地方分権はどう違うと思われますか。私見で結構です。
○衆議院議員(坂本哲志君) やはり国家というものがあって、その中で中央政府と地方自治体がどういう役割を分担していくか、どういう働きをしていくかと、その役割分担をしっかりさせるのが私は地方分権であるというふうに思っております。 これが地域主権ということになると、その地域が集落であるのかあるいは自治体であるのか、非常に地域そのものの定義が曖昧であります。それから、主権というのが、今言われましたように、やはり主権を講ずる者がいること、国民であったり君主であったり国家であると。地域というものと主権というものを接合すること自体に用語としてやはり無理があるというふうに思います。
○片山虎之助君 これは、私はこう思うんですよ。地域主権というのは政治的な観点から見た言葉なんですよ。地方分権というのは法律的な観点が強いんですよ。 主権は一つですからね、国の主権は。やっぱり地方分権は、いろんな言い方があっても、法律的には主権を分け与えられるんですよ。それ、考え方、いい悪いはありますよ。法律的にいうとそれは地域主権というのは成り立たないんですよ、今の憲法の体制下、我が国の法秩序、法体系の中では。 しかし、地域主権というのは、政治的には非常に意味があるんですよ。元々地域というのは昔からあるんだから、法律的なことを除けばね。政治的にそこは力を持って自主性、自立性で物を決めていくというのは大変意味があるので、そういう観点に着目しているとすれば、地域主権というのも意味があるんですよ。 だから、地方分権をずっと今までの政権が言ってきたから、政権交代したいという強い欲求もあったし、ここは新しい言葉でいこう、受けようと、こういうのが私は民主党の、そこにあったと思うんですよ。それが一種受けたんですよ、地域主権改革が。民主党だけじゃありませんよ。しかし、気負った言葉を幾つもつくっている。しかし、法的にはやっぱり地方分権の方が正しいんですよ、全部百点じゃないにしても。こういうふうに思います。 ところが、地域主権の法律の名前は落ちましたよね。しかし、地域主権戦略会議だとか何とかかんとかだとか、政府の公的文書や会議の名前には全部地域主権が残っているんですよ。これは衆議院に対する軽視じゃないの。どう思われますか。
○衆議院議員(坂本哲志君) 今言われましたように、法的根拠のない用語を政府が使い続けるというのは私は適切ではないというふうに思います。ですから、地域主権戦略、地域主権改革戦略室とかそういうのは、そういう用語の使い方はいずれ私は変更させなければいけないものであると思っております。 しかし、今回は法的根拠というのが抜けましたので、そこは武士の情けで、当面はこれを使うことについてはやはり私たちも黙認しようと。しかし、やはり本当に国民の間で中央と地方の役割分担を考えるならば、やはり適切な用語を使ってより正確に物事を遂行すべきであるというふうに思っております。
○片山虎之助君 総務大臣、武士の情けについていかがですか。
○国務大臣(片山善博君) 今回は法律上の用語として削除をするということで、事実上いろんなところで法律にない用語を使うということは一般的にも許容されていると思いますので、その点を衆議院の議論の過程では容認をしていただいたものだと理解しております。
○片山虎之助君 国会では平成六年に衆参で地方分権推進の決議をやったんですよ、全会一致で。以降、常に地方分権で来ているんですよ。それは、地方分権についてもいろいろな議論はありますよ。今、坂本議員があれだけ言われて、衆議院の意思として地域主権というのを変えたんだから、今度は武士の情けじゃなくて、ちゃんと自分の考えで変えるような努力をしていただきたいと思います。どうですか。
○国務大臣(片山善博君) こだわるわけではありませんが、先ほどちょっとやり取りを伺っていまして、地方分権というのは確かにもう法律上認定された用語でありますが、最近の地方自治の議論からしますと、今、補完性の原理というのがとらえられておりまして、それは元々、自分たちのことを決めるのは、まず個人が決める権限があって、これはもう法律以前の問題として個人が決める権限があって、個人を超えるものを地域といいますか自治体、市町村が決めて、できないことは都道府県、それでもできないことは国というふうに、下からのベクトルで物事を考えていくという、そういう理論といいますか、学界などでは非常に主流になってきているわけです。 そういう意味でいいますと、地方分権というのは、元々全て国家にあって、それをどれだけ分け与えるかという発想になるものですから、補完性の原理との間ではいささか理念上の抵触があるわけです。そこをどういうふうに新しい考え方を持ち込んでこれからの地方自治を構築していくのかというところに、地域主権改革というような用語が出てきたりした背景があるんだろうと思うんです。 ですから、地方分権というのはもうれっきとした法律上の用語でありますけれども、今私が申し上げたような言わば新しい考え方を盛り込んだ適切な言葉がないかどうかというのは、これから模索をしていかなければいけないと思っております。
○片山虎之助君 それは、まさにこれからの地方分権政策や細かい施策の中身なんですよ。それでイメージを変えていきゃいいんですよ。だから、地方分権というのは、今まである意味では長い政権が使ってきた、それは手あかにまみれたと言ってはいけませんが、そういうイメージがあるかもしれぬけれども、これから中身を変えていきゃいい。補完性でも直接性でもいろんな原理を持ち込んで新しい地方分権のそういうイメージをつくる、そういう概念をつくっていく、こういう私は努力が必要だと、こういうふうに思います。 ややこれは神学論争風になったので、次に行きますけれども、国と地方六団体の協議の場、私も大臣時代、その後を含めて、六団体から聞きました。私は、法律なんかなくてもいいじゃないかといって、法律なんかあるよりは、事実上そういうものを慣例として定着して、そこがちゃんと実効性を上げればみんなが評価するし、政府だって無視できないんだと、何で法律作らなきゃいかぬのかと、こう言ったんですが、いやいや、法律を作った方がはっきりしますし、法律がある方がとにかく我々も安心ですからと。こういうことなんだけれども、法律でどうしても作りたきゃ結構ですけれども、しかし、実効を上げなきゃいけませんよ、実効を上げる。どういうテーマをここでは対象にするんですか。
○国務大臣(片山善博君) それはまだ具体的に決まっておりませんので、これから両者の努力によって積み上げていくことになると思います。 昨日も実は、新しく知事会長が決まりましてお会いする機会があったものですから多少意見交換をこの問題でしたんですけれども、例えば当面の課題として知事会で今考えておられますのは、原発立地の件で、原発の安全性などについて国との間でやはり今までとは違った話合いというか協議をしたいということがありまして、それなりの準備をされるということであります。したがって、例えばそういう今日的な課題として非常に重要な問題であります原発安全確保などが入ってくるかもしれません。 それやこれや、余り型にとらわれないで、そのときそのときの重要な論点、それから将来をにらんで重要となる論点、こういうものを積極的に取り入れていくことになると思います。
○片山虎之助君 いかにもホットというのか、時事問題だね、それじゃ。今の原発の立地の在り方や安全性の担保はむしろ専門家がやることなんですよ。政府とこのトップの、ここでやることかどうか。将来のエネルギー政策の転換やもっと再生可能エネルギーの取組なら、それは私はここで大いに議論してもらえばいいけど、今のことはちゃんと話できるんだろうか、六団体の代表と閣僚で。 私がやるんなら、例えば子ども手当か児童手当かとか、社会保障とこれから税の一体改革をやるんですから、いずれにせよ、どういう中身になるかはともかくとして、そういうことこそまさにやったらどうですか。 そして、そういう場合に、単に議論を出すじゃなくて、政府としてはこう考えるんで、それについてはこういうこともあるんで、それをあらかじめ教えておくからちゃんと地方六団体の代表は勉強してきてください、ちゃんとそれなりの意見をまとめてください、それをぶつけ合って、オープンの中で国民合意を目指すべきなんで、そういう努力がなきゃ、単に集まってお茶を飲んでお互いに雑談して、場合によったら地方から陳情して終わるような会議になりますよ。どうですか。
○国務大臣(片山善博君) いや、もうそれはそうならないようにしようということで、先ほど申し上げませんでしたけれども、きちっと事前に、どういう問題をテーマにしてどういうやり方でどういうメンバーで話し合っていくかということを相談しましょうということにしております。ですから、当然、社会保障と税の問題でありますとか、その中で関連で子ども手当の問題なんかも当然出てまいります。 先ほど原発と言いましたのは、もちろん、安全性といっても非常に科学技術的なことについて国と地方の協議の場で議論をしてもそれは余りらちの明かないことだと思います。そうではなくて、例えば、現在の原子力安全対策、政策として確立している安全対策が本当にそれでいいのかどうかというのは、原発立地の県から見ると問題視しているところが多いわけでありますし、それから、例えば電源立地交付金などのああいう政策が現状のままで本当にいいのかどうかとか、そんな論点もありまして、そういうのは一つ論点としてこれからの協議の場であってもいいのではないかというのが先方の御意見でしたので、そういうこともよくこれから相談しましょうと昨日は申し上げた次第であります。
○片山虎之助君 それで、この会議で、協議会で合意に達したというのか結論が出た問題については、それはちゃんと政府なり、あるいは場合によったら地方がやることがあるのかもしれませんけど、それは何らかの担保というのか、何かあるんですね。
○国務大臣(片山善博君) これは、そこに出てこられる方、政府は総理とかそれから担当大臣とかでありますから当然機関として拘束をされますけれども、地方側の代表者というのはどこかの知事、今回、知事会長さんが出てこられるわけでありますけれども、全国から必ずしも個別の案件について授権されているわけではありませんので、そこで決まったら全部都道府県、市町村が縛られるということは、これはこれでまた変なことになると思います。 そこで、法律上は、参加した議員といいますかメンバーが、そこで協議が調ったことについては、それを実現するために尊重しながら最大限努力をするという、そういう枠組みになっておりますので、そういうプロセスを通じて決まったことを実現していくということになると思います。
○片山虎之助君 六団体の長が出てくるといって、あれは回り持ちですからね、一種の、回り持ち的な団体もありますから。これは、この正当性については恐らく私議論があると思うんで、だから会議をやる前には六団体のそれぞれのおおよその意思をまとめてきてもらって、そこで合意になり合意にならなかったことについてはまた報告してもらって、そうしないと動きませんよ、こんなもの。単なる協議会になりますよ。それは是非、どうですか、その点。
○国務大臣(片山善博君) それはそのとおりだと思います。六団体の中で、六者の間にも利害の相違がありますし、それから一つの団体の中でも大都市部とそれから地方部との間には一つ財政問題を取っても相当大きな利害が、対立がありますので、そういう面はよく配慮しなければいけないと思います。 あとは、本当に、六団体の長が言わば授権を与えられて正当性を持って臨める案件と、それから、そうではなくて、一種の議論をしてその議論を持ち帰るという、案件によってかなり相違があるだろうと思います。
○片山虎之助君 今回出ている地方自治法の一部改正はいいですよ。これから総務大臣が出そうとしている地方自治法改正案の考え方、それも大いにこういうところで議論してくださいよ。皆さんの同意がなく出したら、通りませんよ。それは言っておきます。 それから、もうちょっと時間ありますから、義務付け・枠付けの問題ですが、これはもう御承知のように二次勧告で四千項目出しているんですよね。ところが、三次勧告でやれというのは八百九十一か二でしょう。ところが、実際今法律で二回に分けて出しているのは六百五十ぐらいですよ。三次勧告との差を見ても二百五十、三百五十ぐらいの違いがある。元々の二次勧告の四千からすると相当のあれがある。残りはどうするんですか。
○国務大臣(片山善博君) これは二つ論点がありまして、一つは、これはこれで以上終わりというわけではなくて、今後、地方側の意見を伺いながら随時改善に努めていきたいと思っております。それが一つです。 それから、もう一つは、質問にはございませんけれども、あの中に漏れている、大事だけれども漏れている内容がありますので、あれに範囲をとどめないで、それ以外のものについても必要なものは改正に持っていきたい。もうそのうちの一部は、先ほどもちょっと触れましたけれども、地方債に関するようなことは既にもう第二次の義務付けの方の中に入れておりますけれども、そういう形で、あるものもないものも必要なものはよく自治体の意見を聞きながら具体化するように努めたいと思っております。
○片山虎之助君 この枠付けも、物によりますけれども、こういうことで国の役所の係があるんですよ、組織があって人がおるんですよ。こういうのをやめることが行革にもつながるんで、こんなときですから思い切ってそういうことに、地味だけれども、大なたを振るうことを期待して、私の質問を終わります。
○吉田忠智君 社民党・護憲連合の吉田忠智でございます。 若干先ほどの質疑で重複する部分もありますけれども、確認の意味でお答えをいただきたいと思います。 三法案につきましては、昨年の通常国会でも社民党は賛成をしております。文言の修正等もありましたけれども、基本的には賛成でございますが、るるお話がございましたように、地域主権改革という名称ですね、これを外すということについてでございますが、私も、いろいろ議論はありますけれども、地方分権よりは地域主権の方がましかなという思いで、いろんな場で話をするときには地域主権改革という言葉を使ってまいりました。 そういう意味では、法案から外されたことについてははしごが外されたような少し思いもありますけれども、私がこれから使う分については何ら影響はないわけでありますが、先ほどいろいろ片山大臣の発言もありましたが、改めて、この地域主権改革という文言が今回法案から外されたこと、そしてこの地域主権改革についての名称について、名称というか文言について御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山善博君) いろんな思いがいろんな方にあるだろうと思いますが、一番重要なことは、これは昨年の一月の二十九日の衆議院の本会議で鳩山前総理がおっしゃられたことでありますけれども、当時、地域主権改革というのは地域のことは地域に住む住民の皆さんが責任を持って決めることなんですということをおっしゃっておられまして、私も、用語の問題はともかくとして、意味内容はそのとおりだと思います。地域のことは地域に住む住民の皆さんが責任を持って決めるという、その理念が具体化する、法律を通じて具体化するのであれば、それは必ずしも表面上の用語にこだわるものではないと思います。 それから、もう一つは、あえて申しますと、やはり法律に盛り込む用語というのは、できる限り社会日常の言葉といいますか人口に膾炙した言葉で、その言葉で大方の方が意味内容をあらかた了解できる、ないしは辞書をひもとけばもっと了解できるという用語を使うのが適切ではないかというのは一つはやっぱりあるだろうと思いますので、今後の法案作成などをする場合には一つの教訓にすべきことだと思っております。
○吉田忠智君 社民党は、昨年の法案審議以来、保育を例に取りまして、居室面積基準の緩和、子供の命にかかわる最低基準を自治体の条例に委ねた場合に保育水準の切下げにつながるのではないかと批判してまいりました。特に、日本の保育の基準は約六十年間ほとんど変わっておりません。先進国の中で最低レベルにとどまっております。 今回、東京等に一時的な例外措置を設けた理由、そして地域、期間の考え方はどのようなものでしょうか、改めて伺います。
○政府参考人(石井淳子君) お答え申し上げます。 保育所については、その施設の運営の基準を適切に定めるなど、子供の健やかな育ちを保障することが大変重要だというふうに考えております。今回の法案では、都市部の待機児童の深刻な状況に着目をいたしまして、一時的な特例措置として、地域を限定をして、保育室等の面積に係る最低基準について標準として条例に委任することとしたものでございます。 保育所のこの居室面積基準に関する特例措置というのは、これは待機児童の状況などに着目をして、今後、省令事項として具体的に検討いたしますけれども、あくまで特例措置であって、一時的、地域限定的にすることを考えておりまして、まずは待機児童が多い地域でなおかつ地価の高い地域を対象とするなど、保育所を整備するための場所の確保が困難な大都市部の待機児童解消に資する要件にしたいと考えているところでございます。 その期間でございますけれども、例えば、潜在需要を含めた待機児童の解消を図るとして保育所整備等の目標を掲げた子ども・子育てビジョン、この計画終期が平成二十六年度まででございますので、この平成二十六年度末とすることが考えられます。したがいまして、三年間を大体想定をしているところでございます。 具体的な地域及び期間の設定につきましては、様々な御意見があることは承知いたしておりますので、この改正法の施行までの間に検討いたしまして、適切に地域及び期間を設定してまいりたいと考えております。
○吉田忠智君 基準の緩和が子供の命にかかわるような保育の事故につながるのではないかという懸念が社民党にも多数寄せられております。保育施設も含めて児童福祉施設の基準の緩和によりどのような影響があるのか、調査をしっかりすべきと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 先ほども申し上げましたように、この特例措置につきましては、都市部の待機児童の深刻な状況に着目をして、あくまで一時的な措置として、地域を限定をして、保育室等の面積に係る最低基準について標準として条例に委任するものでございます。 標準とされるものは、合理的な理由がある範囲内で地域の実情に応じた基準を定めることができるものでございまして、各自治体においては、子供の健やかな育ちを保障するという観点から引き続き保育の質が確保できるよう適切な措置を講じていただきたいと考えておりますけれども、その実施状況につきましては適切に把握をしていきたいと考えております。
○吉田忠智君 〇九年の十二月から一年間の保育施設における事故報告集計が本年一月十一日に公表されましたが、初めての取組であると聞いております。是非、基準を緩和した地域、維持した地域を比較できるような調査報告をお願いをしたいと思っております。 次に、総務省は昨年末、「指定管理者制度の運用について」という通知を出しました。大臣は、参議院内閣委員会における国会答弁の中で、図書館や博物館、そういう知の領域に属するものは明らかに指定管理になじまないというような御意見を披露しておられます。やはり、自治体に全て委ねてしまっても必ずしもうまくいかないということだと思います。 今回、ナショナルミニマムが外れるということになりますけれども、何がナショナルミニマムで、何が地方の自主性に委ねる部分なのか、両者のバランスについて国が考え方そして理念を示すべきだ、そのように考えますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(片山善博君) 私は基本的には、先ほど言いましたように、地域のことは地域の住民の皆さんが責任を持って決めるということ、これを本来やっぱり信頼すべきだと思います。 議論の底流として、地方に委ねると何をしでかすか分からないと、全く信用できないというのがあるんではないかと私は危惧をしているんですけれども、本来、福祉の分野でありましても、それから例えば環境行政の分野などにおきましても、公害対策なんかにおきましても、地方が国に先んじて自らその必要な施策を実践してきた、それを後追い的に国が法律で全国基準にしてきたようなことがあります。もっと私は、現場に近い自治体の政策課題のくみ上げと、それを具体化していくというその力を信頼すべきだと思います。これが一つであります。 ただ、自治体も数多くありますので、全てが全てうまくいくかどうかというのは、これは全く懸念がないわけではありません。そういうことに対して、国の方が法律的ではない形で例えば助言をするとか、それからガイドラインを示すとか、そういうことは私は大いにあっていいと思います。 先ほど引き合いに出されました指定管理者の問題も、法律上は全て自治体に委ねておりますけれども、例えば私などの考え方では図書館などは指定管理になじまないと確信しているものですから、そういうメッセージを発し続けております。そういうようなことはこれからもあっていいと思います。両者はそういう関係だと思います。 その上で国がやるべきことは、言わばモニタリングといいますか、実際に自治体がやっていることを調査をしまして、本当に今おっしゃったような命にかかわるようなことがあるのかとか、非常に劣悪な環境にさらされている子供たちがいるのかというような、そういうことがもし判明しましたら、それは必要によって法的な措置を、今度はガイドラインとかじゃなくて法的な措置をするということも、これは可能性としてはあり得るんだろうと思います。 ざっとそんな両者の関係をイメージしているところであります。
○吉田忠智君 指定管理者制度について、大臣は、結果として官製ワーキングプアを生み出すような制度はいかがかと問題提起をされていました。私も、昨年の予算委員会で大臣にも質問させていただきましたが、おっしゃるとおりだと思います。 例えば民間保育園は国の運営費により運営され、公立保育園の正規職員に比べると確かに格段に低いわけでありますけれども、何とか保育士の賃金も値崩れをせずにいるという現状にもあります。一括補助金になりまして使途要件の縛りがなくなった場合に、こうした第一線で働く方々の待遇が劣化するのではないか、そのように心配をしております。 基準が緩和されるかどうか、された場合に保育の質が維持されるのかどうか、今後ともしっかり監視をしていきたいと思っておりますし、先ほど大臣が言われましたように、しっかりそれの実態を的確に把握をされて、今回の趣旨が後退をしないように是非していただきたいと思います。 次に、災害関連で二点ほどお伺いをします。 まず総務大臣にお伺いしますが、今回の東京電力福島第一原発事故に関連をして、既に警戒区域の指定が七市町村、ちょっと掛かっている葛尾村を含めると八市町村になります。それから、飯舘村、川俣町の一部が計画避難区域ということで指定されました。 やっぱりチェルノブイリと比較することはできませんけれども、あのチェルノブイリの状況を考えますと、やはりまあ全然読めませんけれども、かなり長期に及ぶということも想定しなければならない、そのように思います。 そうした中で、これらの自治体が住民サービスを継続して提供する、まさに、そして自治体として機能をいかに維持していくのか、このことが今深刻な問題であり、課題になっていると思いますが、総務省としてどのように支援をしていくのか、対応していくのか、伺います。
○国務大臣(片山善博君) これは非常に重要な論点でありまして、私どもも今、省として力を入れているところであります。 いろんな課題がありますけれども、一番今真っ先にやらなきゃいけないのは住民の皆さんの把握でありまして、約七万三千人ほどが八か町村の三月十一日現在の住民の皆さんですけれども、多くの皆さんが着のみ着のままの状態で避難をされて、いまだに多くの方がどこに避難されているか分からないという状況で、これから避難をされている皆さんへの支援とか情報提供とかいろんなことが課題として出てくるんですけれども、まずは避難元の自治体が避難をされている住民の皆さんの動向を把握していなきゃいけない。これを全国的なネットワークシステムを使って把握できるように今しております。そういうことが一つあります。 あと、いろんな課題が出てまいりますので、職員を例えば派遣をするとか、そういうことも総務省が直接やりましたり、それから他省に働きかけをして職員の派遣をしていただいたりしております。 そんなこともこれから課題になってまいりますし、それから、住民の皆さんはかなり長期間、まあ、いつまでか分かりませんけれども、元のところに帰れないということになりますので、そうしますと、例えば子供さんの教育などはもう避難先でその教育サービスを受けなきゃいけませんので、避難先の自治体の手厚い協力というものが必要になりますので、それの連携を図ったり、それから財政支援措置をしたりと、いろんなことがこれから、いろいろステージが変わってまいりますけれども、協力をしなければいけない、支援をしなければいけない問題が出てくると思いますので、それを常に後手にならないように、よく連携を取りながら、連絡を取りながら、また県とも協力をしながらやっていきたいと考えているところであります。
○吉田忠智君 私も、今日の質問の前に、特に警戒区域の八市町村の今の自治体の機能がどうなっているのか、あるいは住民がどういう形で避難をされておられるのか、資料を欲しいと言ったんですけど、届きませんでした。多分そういうことが十分まだ把握されていないような段階ではないか、そのように思います。 飯舘村の村長、おとといでしたか昨日でしたか、官邸に行かれまして、県外というのを提示をされたということについて難色を示されたということですが、その経緯について分かっている範囲で教えてください。
○国務大臣(片山善博君) 私は直接そのプログラムに参画しておりませんので詳しいことは分かりませんけれども、一つは、やはりまとまって、しばらくの間故郷を離れるわけでありますから、できるだけまとまって生活できる空間が欲しいということ、これは地元の皆さんが強く要望されていることでありますけれども、そのまとまった土地、しかもそれは単なる土地ではなくて、生活ができるインフラがある程度整っていないといけませんから、そういうものを探すのが県内ではなかなか困難であるという事情があるんだろうと思います。それに対して地元の皆さんは、やはりそうはいってもできるだけ県内でということで、そういう話合いがこれからも行われるものと思います。
○吉田忠智君 一義的には、原子力被害対策本部ですか、ここが中心になってやられまして、平岡副大臣がそのメンバーとして、一員として入られている、そのように聞いておりますけれども、この原子力というのは国策として国が進めてきたことでありまして、単に自治体を支援するということにとどまらず、国の責任でこの当該自治体の住民の皆さんが不安な思いをずっとすることのないようにしっかり対応していただきたいと思います。 最後に、被災者の雇用対策という意味で、各都道府県や市町村が行っております雇用創出事業について伺います。 リーマン・ショック以降の雇用創出事業としてたしか平成二十一年度の補正予算で麻生内閣のときにそれぞれ基金が積み上げられまして、今あの大震災の対応というのはその基金を使ってされておられるということでございまして、取り組んでおられるのは承知をしておりますが、いずれにしても、もちろん農林水産業の再生あるいは中小企業に向けたしっかりした対応をして雇用をとにかく再生して生み出していくということはもちろんですけど、即効性のあるものとして臨時雇用を最大限私はやっぱり取り組んでいくべきだと思います。 聞くところによれば、今日提出をされる第一次補正予算にもその予算は盛り込まれていると聞いておりますが、現状と今後の取組、考え方についてお伺いします。
○政府参考人(中沖剛君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、今回震災を受けまして仕事をなくされた方について即効的に雇用の場をつくっていくこと、これは大変重要な課題でございます。このため、私ども、「日本はひとつ」しごとプロジェクト第一弾、第二弾取りまとめたところでございまして、この中で、雇用創出のための基金事業でございます重点分野雇用創造事業の対象として、震災分野、震災対応分野を追加するなど実施要件を緩和いたしたところでございますし、また、先ほど先生御指摘ございましたとおり、更なる雇用創出を進めるために、今回補正予算案の中に五百億基金の積み増しをしたところでございます。 じゃ、現時点でどのぐらいのものが出ているかでございますが、現時点で申し上げますと、岩手県で五千人、宮城県で四千人、福島県三千人ということで、東北三県で既に一万二千人分の雇用創出が計画されております。これにつきましては、具体的には例えば役場業務の補助ですとか瓦れきの片付け、あるいは地域の安全パトロールなどに使っていただくようなことを予定しているところでございます。 私どもといたしましては、こうした基金事業を機動的に活用することによって、復興復旧を進めると同時に雇用の創出にも努めていただきたいと考えているところでございます。
○吉田忠智君 昨日の朝のテレビニュースをちょっと見ておりましたら、避難所におられる若い人が、避難生活をされておられる若い人が自ら何か思い立って避難所のお世話をされるボランティアをされるという話がありまして、それを受けて、当該自治体なり県がそういうボランティアの何かうまく機能するような対応をされたということですが、考えてみますと、当該避難所におられる若者ですから、県外からいろいろな形でボランティアをされることというのは大歓迎で、していただいて結構ですけど、まさにそういう人をしっかり自治体が雇用してやっていただくのがいいんじゃ、まあいろんな経緯があって本人が望まなかったとかいうこともあるのかもしれませんが、是非そうした実情もしっかり的確に把握を、まあそれどころじゃないと自治体も言われるかもしれませんが、そういうことも踏まえて、しっかりまた国としても、それぞれ当該市町村、都道府県の要望をしっかり受け止めて、遺漏のないようにしていただきますようにお願いを申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(那谷屋正義君) 他に御発言もないようですから、三案に対する質疑は終局したものと認めます。 地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案及び国と地方の協議の場に関する法律案の修正について寺田君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。寺田典城君。
○寺田典城君 ただいま議題になっております地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案及び国と地方の協議の場に関する法律案に対し、みんなの党を代表いたしまして、修正の動議を提出させていただきます。その内容は、皆様のお手元に配付されております案文のとおりでございます。 まず、その提案の趣旨について御説明をさせていただきます。 この法案が目指す方向については基本的には異論ありません。しかしながら、地域主権という言葉は、かつて行革担当大臣を務めたみんなの党の代表渡辺喜美代表のキーワードであり、非常に重要な意味を持っています。そして、この文言を外すことは、政府・民主党が唱えてきた一丁目一番地の改革のスピードを遅らせることであり、質的に変容させるものだと考えております。 本修正案は、衆議院で修正可決された標記法律案を、いま一度地域主権という文言の入った政府案に戻すものであります。 以下、修正案の概要を御説明いたします。 第一に、地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案において、地域主権改革という用語を政府原案のとおり定義して用いることとし、地域主権改革担当大臣及び地域主権戦略会議の設置等にかかわる規定を設けるとともに、題名に地域主権改革という用語を用いることとしております。 第二に、以上の修正に伴い、国と地方の協議の場に関する法律案についても地域主権改革という用語を用いるなど、所要の修正を行うこととしております。 以上が修正案の趣旨であります。 何とぞ、委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。 以上でございます。ありがとうございました。
○委員長(那谷屋正義君) これより三案及び両修正案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、地域主権改革一括法案等三案にいずれも反対の討論を行います。 まず、地域主権改革一括法案についてであります。 反対の第一の理由は、地域のことは地域の住民が責任を持って決めるという地域主権改革の名の下に、福祉や教育のナショナルミニマムを保障する国の責任を放棄するものだからであります。 法案は、保育所や児童養護施設、知的障害児施設など、児童福祉施設の最低基準を廃止し、都道府県の条例に委任するものであります。しかし、最低基準には、子供たちが健やかに発達できる環境を国が保障し、その水準は時代とともに引き上げることが明記されております。最低基準は、世界と比べ極めて低い水準にあるとはいえ、国の財政保障の基準となるなど、重要な役割を果たしており、絶対になくしてはならないものであります。 第二の理由は、民主党政権の地域主権改革は、自民党政権がつくった地方分権改革推進委員会の勧告を全て受け入れた上で一気に加速させるものであり、認めることができません。 次に、国と地方の協議の場に関する法案については、地域主権改革の推進を目的とし、協議の場の構成メンバーに地域主権改革を進める特命担当大臣が含まれており、反対であります。 最後に、地方自治法改定案については、現行の法定上限が自治体の議員定数の目安となっており、これを撤廃すれば議員定数の歯止めのない削減に拍車を掛けることになります。また、行政機関等の共同設置によって徴税などの業務が住民から身近でなくなり、納税者の権利が脅かされるおそれがあることから反対であります。 なお、衆議院における民主、自民、公明三党による修正は文言の置き換えと削除だけであります。審議の中で示されたように、政府案の内容を何ら変えるものではありません。 以上の点を指摘し、反対討論を終わります。
○委員長(那谷屋正義君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 初めに、地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案について採決を行います。 まず、寺田君提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(那谷屋正義君) 少数と認めます。よって、寺田君提出の修正案は否決されました。 それでは、次に原案全部の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(那谷屋正義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、国と地方の協議の場に関する法律案について採決を行います。 まず、寺田君提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(那谷屋正義君) 少数と認めます。よって、寺田君提出の修正案は否決されました。 それでは、次に原案全部の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(那谷屋正義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、片山さつき君から発言を求められておりますので、これを許します。片山さつき君。
○片山さつき君 私は、ただいま可決されました地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案及び国と地方の協議の場に関する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党、みんなの党、たちあがれ日本・新党改革及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読させていただきます。 地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案及び国と地方の協議の場に関する法律案に対する附帯決議(案) 地域住民が自らの判断と責任において地域の諸課題に取り組むことができる社会の実現のため、政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。 一、地域の自主性及び自立性を高めるため、基礎自治体への権限移譲、国の出先機関の見直し、義務付け・枠付けの見直し、地方税財源の充実確保等の諸課題について、国と地方が多面的・総合的に協議しつつ、共通認識の下に、その解決のため早急な取組を強力に進めること。 二、基礎自治体への権限移譲等については、その実現に向けて速やかに取り組むとともに、権限移譲等に伴い必要となる財政措置を同時に行うこと。 三、国の出先機関の抜本的見直しについては、行政改革及び国と地方の役割分担の観点から事務・権限の見直しを進めるとともに、事務・権限を地方公共団体に移譲する場合には、地方の財源・人員の確保等に十分配慮すること。あわせて、国の権限に属する事務を出先機関を通じて行う場合には、各府省の縦割りにとらわれることなく総合的に実施する体制の整備を進めること。 四、施設・公物設置管理に係る国の条例制定基準の設定に当たっては、地方公共団体が裁量を発揮できるよう配慮しつつ、現在行われている施設・公物設置管理の水準の維持・向上に資するように努めるものとし、必要に応じ、運用の実態について検証を行うこと。 五、国と地方の協議の場については、国と地方の代表者による真摯な意見交換を行い、国と地方の関係が対等・協力の関係となることに資するため、地方の意向を尊重して議案を幅広く選定するとともに、政策の企画立案及び実施に地方が参画する機会を確保するよう積極的に開催すること。 六、国と地方の協議の場の臨時の参加者や分科会の構成員については、自然条件、社会経済条件、団体規模等において多様性を有している地方公共団体の実情が適切に反映されるよう配慮すること。 七、地方の基本的な在り方を検討するに当たっては、国と地方の協議の場をはじめとする法律に定める組織の最大限の活用を図ること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(那谷屋正義君) ただいま片山さつき君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(那谷屋正義君) 多数と認めます。よって、片山さつき君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、片山国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。片山国務大臣。
○国務大臣(片山善博君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(那谷屋正義君) 次に、地方自治法の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(那谷屋正義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十四分散会