政府開発援助等に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 87 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2011/05/25
会議録
○委員長(中村博彦君) ただいまから政府開発援助等に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、神本美恵子君が委員を辞任され、その補欠として平山誠君が選任されました。 ─────────────
○委員長(中村博彦君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 政府開発援助等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として社団法人海外コンサルティング企業協会会長・システム科学コンサルタンツ株式会社代表取締役社長草野干夫君、社団法人海外コンサルティング企業協会副会長・日本工営株式会社代表取締役社長廣瀬典昭君、社団法人海外コンサルティング企業協会専務理事高梨寿君、独立行政法人国際協力機構理事粗信仁君及び同理事佐々木弘世君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中村博彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中村博彦君) 政府開発援助等に関する調査のうち、我が国ODAの効率的・効果的な実施に向けた取組状況に関する件を議題とし、参考人の方々から御意見を伺います。 この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。 本日は、御多忙のところ本委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。 皆様から忌憚のない御意見をお述べいただき、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。 議事の進め方でございますが、まず、草野参考人及び高梨参考人から三十分程度御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。 御発言の際は、その都度委員長の指名を受けてからお願いいたします。 なお、御発言は着席のままで結構でございます。 それでは、草野参考人からお願いいたします。草野参考人。
○参考人(草野干夫君) 海外コンサルタント企業協会の会長をやっています草野でございます。本日、このような機会をいただきまして、ありがとうございます。 まず、私の方で、イントロとしてコンサルタンツの立ち位置のお話をちょっとお話し申し上げ、その後、専務から、業務の詳細及び進め方についてお話しさせていただきたいと思います。 ECFAの企業は創設から約五十年たちますが、ECFAのコンサル企業を立ち上げる前、戦前からコンサルタンツとして活躍してきた人たちがこの業界を立ち上げたわけです。戦前の大陸開発、それから戦後は賠償、その後ODAにおいて、現場での実戦部隊としてそのプロフェッショナリズムを発揮してきたというのが我々コンサルタント企業であります。その実戦部隊と申しますのは、ODAの四層構造で、第一層が政策レベル、第二層、第三層が外務省それからJICAさんレベル、第四層が実戦部隊ということになっています。我々実戦部隊がこういった機会でお話しすることは今までありませんでしたので、できるだけ具体的な話を高梨の方からさせていただきたいと思います。 過去、戦後、三期に分けて私どもの活動を考えられるわけですけれども、まず、OTCA、OECFという海外援助を推進した時代です。その時代では、我々コンサルタンツはエンジニアリング部門のコンサルタントとして活動していたわけです。第二期、JICA、JBIC時代ですが、そのころから少しずつエンジニアリング業務とそれからソフト系のコンサルティング業務がそこの中で始まったわけです。それで、JJ統合後、現在ですが、ODAの成長戦略、それからもう一つは貧困、平和構築という二つの柱で政策が進められているわけですけれども、その政策のやはり実戦部隊として我々はハード、ソフト両面からプロフェッショナリズムを発揮しているということになります。 プロフェッショナリズムといいますのは、ボランティアとは基本的に違うと。専門的な知見を生かして、政策で決められたことを実践していくという姿勢でおります。実際にプロジェクト、プログラムを実施する段階でも、日本のみならず、諸外国のプロ集団を編成して事業化を進めていくということをやっております。 以上がイントロですが、今から高梨の方から、具体的なコンサルティングの進め方、内容についてお話しさせていただきたいと思います。
○委員長(中村博彦君) ありがとうございました。 次に、高梨参考人にお願いいたします。高梨参考人。
○参考人(高梨寿君) それでは、引き続き、御説明させていただきます。 資料に沿って説明したいと思います。 私ども海外コンサルティング業界というので、現状をまず協会の概要から若干御報告いたします。 私ども、一九六四年三月ということで、もう五十年近くになります。所管は経済産業省さん、それから国土交通省さん。現在、正会員は五十五社、賛助会員十一社、協力賛助三社ということで、会長草野、副会長下田、廣瀬ということで私どもの協会を構成しております。 私どもの会員の規模でございます。やはり全般的に二十人以下ということで、非常に全般的には小さい規模のコンサルタント。一方、大手という百人以上の会社が約一割ということで、最大手は約五百人、これはあくまでも海外部門でございます。 現在、私どもも、一般的に厳しい経営環境にございます。プロジェクトの採算性、それから市場規模が必ずしも大きくならない、それから人件費が残念ながら一貫して低減しているということと、それから人材構成、これもやはり高齢化をしております。 現在、私どものマーケットは大体八百億円ぐらいと言われております。これは国内の同じ市場規模からいいますと約十分の一でございまして、国内大体七千億から八千億と言われております。それから、分野的には運輸交通等インフラ分野を中心にしておりますし、地域的にはアジアを中心にして、しかしながらアフリカも非常に大きなシェアを占めております。 続きまして、私どもの協会の具体的な活動ですが、現在、ODA研究会を中心にいわゆるODAの選択と集中、それから迅速化、そして効率的な実施という観点から、それぞれ三事業に合わせた分科会を設けております。そのほか、重要な課題としてあります最近の契約の精算、あるいは安全管理、それから国際機関、コンプライアンス、それから広報等をやっております。 それから、私どもはたまたまアジアPPP推進協議会という官民が連携して海外に打って出る協議会の事務局も併せてやらせていただいております。こちらの方は、コンサルタントだけではなくて、商社、メーカー、ゼネコン等が参加しております。 続いて、主な私どもの会員企業でございます。 副会長会社の日本工営、これは資本金七十四億円で、全体の人数が約千五百人ほどです。海外部門は四百人ぐらいということで、水資源、エネルギー、都市・地域開発等、総合的な分野を担当しております。そこでの社員は、いわゆる技術士、これは技術を中心にして機械、土木等々、それから一級建築士等の建築士、それから欧米の大学も含めましてドクターそれからマスターの人たちで構成しております。こういったメンバーで私ども現実に仕事をさせていただいています。 それでは、どういうところで私ども活躍しているかということで、日本のODA、御存じのとおりと思いますが、無償、技協、それから円借款の有償ということで、この各分野につきまして私どもそれぞれ参加しております。無償事業、それからプロジェクト技術協力、それから円借款と。そのほか、私ども、次のマーケットとして国際機関に現在チャレンジしております。 それでは、もう少し詳しく私どもの業務の流れを御説明をしたいと思います。 これは、私どもの一般的な円借款の業務の流れを御紹介をしております。通常、途上国の場合は三か年計画あるいは五か年計画という長期計画を持っております。そこからどう具体的なプロジェクトを私どもが協力していくかということで、これは日本政府と現地政府の間で協議して決めるわけですけれども、その間の活動として、プロジェクトファインディングの活動を私ども協力しております。 正式には、要請の後、通常ですとマスタープラン調査ということが行われます。私どもはそこにエンジニアを出して、実際に大きな網を掛けるような形で具体的な地域開発ですとかセクターの振興について協力いたします。その中から優良プロジェクトあるいは優先プロジェクトをフィージビリティースタディー、これは事業化可能性調査と呼んでいますけれども、本件についてスタートできるかどうか、フィージビリティーを検討するということでございます。 ここまでは私ども通常JICAさんと契約をしております。その後、その案件が円借款に行くようになりますと、これは私どもは現地政府と契約をすることになります。その中で基本設計あるいは詳細な設計をしまして、いわゆる建設工事に入るための入札仕様書等を作ります。それで、最終的に建設が終わって完成をします。 通常ですと、これで日本のODAは従来ですと終了するわけですけれども、その後、運営、維持管理というのが今大きな話題になっております。まさにパッケージインフラ輸出というのはここの部門だろうと思います。そういう面では、この事業権の確保等、いわゆるPPP事業につきましても、私ども引き続き取り組んでおります。 具体的に私ども調査団の構成ということで、これはJICAさんの典型的にあります、特に最近、このインドネシアの首都圏整備という、これは大変ユニークな案件でございます。といいますのは、このマスタープラン段階で日本政府とインドネシア政府の間で協力協定を結んだと聞いております。これは全部で十六人の専門家に構成されて実施する調査案件です。全体の団長を中心にして、そのほか都市計画、物流・交通、道路、鉄道、港湾ということの各分野に専門家が投入されております。 次いで、ほかの事業で御説明しますと、この三つの事業の流れを同じようにフローにしてございます。真ん中が先ほど御説明した円借款でございますが、上は技術協力事業、いわゆる技プロと私ども称しておりますけれども、人材養成それから技術移転を中心にするということで、その内容は、人材育成のためのキャパシティーディベロップメント、計画をどう作るか、それから、必要な技術のマニュアル、ガイドライン、それから現地でのパイロット事業、これらを全部私ども手掛けております。 それから、無償事業につきましては、先ほどの開発ニーズが確認された後、これはJICAさんとの契約で基本設計調査という設計の基本をまずやります。それから現地政府に移りまして、私どもが詳細設計の契約を結んだ後、一方で、工事の業者の方が入札に入りまして建設に行くということになります。重要なことは、ここで一旦契約が切れるということでありまして、このJICAさんとの契約、途上国との契約、これが今アフガニスタンのケースでは大変重要な問題になってきております。 続きまして、ODAの四層構造、これは先ほど会長が説明したところでございます。 私どもは、今の仕事の流れでお分かりのように、まさに開発援助の最前線で私どもも従事しているということでございます。 具体的には、アフガンですと、これはJICAさん、外務省さんの資料を使用させていただいていますが、例えばアフガンにつきましては、御承知のとおりこの国には今渡航禁止であります。NGOの方も余り行かないと聞いております。そういう中で、私どもコンサルタント会員が今、九社ほど、数十人が今現地で従事をしております。有名なカブールの首都圏開発ということで、こういった一国の首都圏の開発計画を作るというのは、これはまず余りケースがございません。今回はこのカブールの都市圏を、新都市をどうつくるのかということで私どもの会員が従事しております。 現在、このフォローということで、JICAさんの方では具体的な実施に向けて調査をしております。残念ながら一部地雷原があったり、それから御承知のとおり、アフガニスタンはセキュリティーが大変重要です。私どもの会員のエンジニアは現地では日常は防弾車で移動をしております。ホテルは一か所で決められておりまして、外出は基本的に禁止ということで、こういった安全確保については自己責任でやるということで私ども進めておりますが、JICAさんからは今直接いろいろな支援をいただいております。 次に、ミレニアム開発目標、有名なMDGです。こういった貧困それから教育、医療、これにつきましても私どもが具体的な内容を担っております。 それから、TICADⅣのフォローということで、アフリカ支援でございます。これは、エネルギー分野の日本の支援の概要でございますけれども、ここにプロジェクトのリストが出ております。これ、私どもの会員がそれぞれ担当して、具体的に、エネルギーの導入、特に太陽光の導入等につきましても協力をして、現地で設計あるいは調査業務に従事して日本のODAの実現に取り組んでおります。 それから、環境社会配慮調査でございます。これは、新しく環境社会配慮ガイドラインができました。そういうことで、現地の住民との対話を重視するということで、大変重要な仕事でございます。残念ながら、現地では住民の方が必ずしも日本のように住民登録、戸籍抄本がない中でこういった住民集会を開催しております。そのほか、最近は、生物多様性ですとかあるいは地球温暖化の問題もこの調査の中で取り組むことになっております。 そういうことで、これはポンチ絵ですけれども、私どもの活動、現地の政府高官の方とお話をしたり他のドナーと協議をしたり、それから現地住民の方とステークホルダー協議で具体的にお話をし、計画書あるいは設計図を作成し、それを報告し、最終的に報告書やマニュアルを作るという一貫した作業を担当しております。 それでは、私どものこういった活動の中で業界の現状を簡単に御説明したいと思います。 現在、私どもが受注しておりますJICAさんの事業、特に大型の案件は業務実施契約ということを言われております。その予算が幸いなことに調査分野は伸びておりますけれども、一方、案件の数が飛躍的に伸びております。平成二十一年度ですと、五百三十億に対して六百件以上の案件を発注されております。したがいまして、一部、一件当たりの平均額が伸びておりますが、右下にありますように、一億円以下の案件が大変増えてきているということになります。これは、一つには私どもの採算性の問題、それから人材の効率的な活用というところで、いろいろな意味で今JICAさんと意見交換をさせていただいております。 そういった結果、どうしても、人を出して決められた期間で仕事を達成するということですので、現在のところ、私どもの収益率というのは必ずしも高くありません。最近、一部国内の方は改善しつつありますが、海外の方は大変まだ厳しいという中で、こういった点で効率を上げるような形で、今JICAさんと新しい契約方法等について御支援をいただいております。その結果、私どもの業界の給与水準というのは残念ながら低い水準にございます。 それから、コンサルタントを、特に年齢構成につきましても、現在、私ども会員だけで約二千五百名のエンジニアを用意しています。このうち五十代以上が現在八割に達しております。特にこのPMにつきましてはこういった八割の高い水準でありまして、技術者の平均的な年齢が五十代以上がやはり五割を占めております。そういう面では、まさに高齢化に対してどう技術を次につなぐかというところが喫緊の課題でございます。 そんなような状況から、私どもからいつもお話ししている提言というのが幾つかございます。 一つは、これからインフラ輸出、新成長戦略をにらみながらどうオールジャパンでODA事業をやらせていただくかというところであります。これにつきましては、異業種との交流というのが今大きな課題になっております。私どもコンサルタントだけでなく、いわゆるメーカー、ゼネコン等々と一緒に組んで調査をやるという垣根のない新しい体制。 それから、現在、こういった採算性の問題もあり、なかなか多くのアクターがこの分野に参加してこられません。現在、登録数ですと三百社ほどコンサルタントはおるんですが、実際に契約をしているのが百社前後ということで、残念ながらここ数年の間伸びてきておりません。こういったアクターがより参加してオールジャパンで事業ができるように、今のところ契約あるいは精算の仕組みを改善していただくように意見交換をさせていただいています。特に直近では、一般競争入札ということで価格を導入する仕組みが議論されています。そういうような状況から、こういったものは、是非、私ども、導入については慎重にいただきたいというふうに思っております。 それから、現在、日本政府の方では危険地域あるいは平和構築支援というのも非常に力を入れております。一方、我々現場で働くコンサルタントにとっては社員の安全確保をどうするのかというところが大きな課題でございます。基本的には自己責任という形でしても、実際に現地に行くということであれば、社員も当然家族がおります。そういう中でどう安全確保をしていただくかというところもJICAさんと今検討させていただいて、いろいろと有益な御提案をいただいております。 最後に、三事業の一体化というのが言われていますけれども、ますます、我々現場からしますと、官民連携にはいろいろなグループと、それから、まさに円借款だけでなくて技協等々の連携が必要になってくるというふうに思っております。 それをもう少し具体的に、新成長戦略の推進ということで、私ども現場から見た幾つかの御意見を申し上げたいと思います。 最初の図は、これは世界銀行の、いわゆるインフラ分野について民間がどれほどやっているかということで、直近のデータでは千七百億ドル、約十五兆円ぐらい世界では民間企業が対応しております。 これを地域別に見たのが最近のADBあるいはJICAさんの調査でございまして、今後、二〇年まで八兆ドルのマーケットが言われています、約七百兆円ぐらいと。今、日本の商社さん始め、インフラ投資をしております。これは電力ですとか鉄道、水道、港湾分野でやっておりますが、これから大きなマーケットに挑戦するためにはまさに連携をしてやっていかなきゃいけないというところでございます。 こういった日本の支援に対して欧米はどうかというのが次の図でございまして、日本だけでなくて、むしろ欧米諸国が積極的に官民連携を推進しております。援助機関だけでなくて民間企業とどうタイアップをしてインフラ事業を推進するかというのは、日本より更に先行して進んでおります。 次は、代表的なイギリスの援助機関DFIDの例でございます。イギリスの場合は、従来、こういったインフラ輸出あるいは官民連携については実は批判的な国でございましたけれども、最近はむしろ国を挙げて民間の推進をお手伝いするというようなことになっています。また、イギリスの場合は国際機関を非常にうまく使っておられます。こういうバイとマルチをうまく利用しながら海外へのインフラ輸出というのをまさにイギリス政府が取り組んでおると。 現場から見ますと、次の図でございますけれども欧州諸国と日本ということで、これまで、例えばドイツ、フランスですと鉄道あるいは水道にまさに国益として取り組んでおられます。在外公館は、大使始め書記官まで自国の企業の受注ということで取り組んでおられます。民間企業も、そういうことで自国の企業の参画というのを応援しております。現在、日本政府の新成長戦略の下、こういったことで今キャッチアップが進められていると思います。大使館にはインフラ担当官も整備していただき、国を挙げて支援する体制が、今つくっておられると思います。これを是非ますます進めていただきたいと思っております。 現場で我々、競争で会うのは次のあれです。これはたまたま鉄道の例でございますけれども、有名な欧米のメーカーで、アルストムとシーメンスというフランスとドイツの企業があります。こういった企業を支えているというところでコンサルタント、シストラやDBインターナショナルというそれぞれのコンサルタントがありまして、まさに国策として、それぞれの国鉄ですとか地下鉄公団のその技術部門が合併してつくったようなコンサルタントであります。こういうようなコンサルタントと私どもはまさに国際舞台で競合しているわけでございます。 ただ、日本でこういった国策会社をつくるべきだということではなくて、まさに官民が連携してやっていくべきだということでございます。そういうことから、各国のコンサルタントの対応も、そういうことで私ども現場からしますと、非常に恵まれているといいますか、まさに国が応援しているということが肌で感じられます。ただ、現在もJICAさんが非常にこの点、変わってきておりますので、私ども大変心強く思っております。 特に、PPP事業の流れにつきましては、まず、事業権の獲得という民間企業にとって大事なターゲットがございます。それに向けて一番大事なのは、私ども、一番左の案件の形成の段階だと思っております。この段階でいい案件をできるだけ発掘すると。先ほどのODAの流れでいいますと、まさにJICAさんの行うマスタープランだと思います。これをできるだけ多く掛けて、いい案件を発掘して、それを日本企業に結び付けるというところが非常に大事かと思っております。 この段階につきましては、私どもオーナーズコンサルタントとして現地政府のコンサルタントもやる場合もありますし、あるいはSPCという日本側のグループのコンサルタントをやる場合もありまして、これは当然ながら同時にはできません。これはコンフリクトインタレストになる。そういうところで、ますます今後のインフラ輸出についても私どもの出番は大きいかと思います。 最後に、東日本大震災に向けての提言のお話でございます。 こういった事業を私ども進めている中で、海外で地震あるいは津波の震災の復興計画にたくさん携わってきております。直近ではインドネシアの有名なアチェの津波被害でございます。JICAさんの委託により、私ども、現場でどうアチェの復興をしたらいいのかということで取り組んできております。そのほか、案件としてはパキスタンを含めモルディブ等々、こういう被災に対しての復興ということは、私ども、コンサルタント、これまでいろいろな形で取り組んでおりますし、アチェの場合ですと、百日計画、一年計画、千日計画というアクションプランを作っております。そういう面では、強力な司令塔がアチェの場合は現地にできまして、我々はそのスタッフの支援をしたところでございます。 二つ目の私どもの意見は、新しい町づくりであれば、これまでも、そういうことで防災計画、ハザードマップあるいはGISを活用した土地利用計画等々を取り組んできております。また、太陽光や風力という新しいエネルギーを活用するような、あるいは省エネを推進するような計画作りもこれまで取り組んできております。 それから三つ目に、特に平和復興等々では、やっぱり新しい産業を起こしていく、あるいは、海外からの外資の導入ということでの非常に有効な手段として経済特区を設定するのがあります。これにつきましても、アジアでは既に私どもいろんな形で手掛けておりまして、SEZという経済特区を設けて、そこに、例えば関税、その他所得税、法人税を免除するような形でインセンティブを与えて、ワンストップセンターと言われる窓口を一本化して海外から投資を仰ぐというようなことに取り組んでおります。 それから四つ目に、被災地のコミュニティーの問題です。これは、途上国といえども同じやっぱり問題を抱えておりまして、どうこれまでのコミュニティーを維持しながら新しい町づくりをするかということで、コミュニティーのネットワークづくり、それからキャパシティーを増やしたり、それから、特に雇用の機会が震災後、多くの場合、なくなります。これは、インドネシア等々の例ですと、住民にキャッシュ・フォー・ワークということで当座の仕事をつくるということで、これは瓦れきの撤去のようなことを仕事として提供をして、それを基に働く意欲を持っていただいたということでございます。こういう形で、非常に大事な底辺からコミュニティーを維持しながらどう復興計画を作るかというようなことにこれまで取り組んでまいりました。 こういうような私どもの知見、またJICAさんの知見、ODAの知見というのをどこかの形でこの東日本大震災の復興にお役を立てればというふうに思っております。私ども会員は、当然ながら国内部門を持っておりますので、国内の部門と協力しながら、これから今復興計画が徐々に出てきていると伺っております、そういうものに是非協力して、一日も早く復興の力になるように私どもの知見が活用できればというふうに思っております。 以上、簡単でございますが、御説明に代えさせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(中村博彦君) ありがとうございました。 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。 これより参考人に対する質疑を行います。 本日の質疑は、あらかじめ質疑者を定めずに行い、午後五時をめどに終了させていただきます。 質疑を希望される方は、挙手の上、委員長の指名を待って、御起立いただいた上で御発言くださいますようお願いいたします。 参考人の方々の御答弁につきましては着席のままで結構です。 また、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、質疑、答弁とも簡潔に行っていただくよう御協力をお願いいたします。 それでは、質疑のある方は挙手を願います。 藤原さん。
○藤原良信君 ありがとうございました。 一言で言いまして、皆様方は技術者集団ということを改めて認識を深くしたところでございます。そういう意味で、お尋ね、何点かさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。 私どもは日本国の成長戦略を考えていかなければなりません。成長させていかなきゃならないんですが、それを実現する上でODAの活用ということもこれは出てまいります。日本企業の海外展開、当然その促進を促していかなきゃならないし、それから産業のいわゆる製品、これもODAの活用の中で大いにこれは展開をしていかなきゃならないと思っております。 例で申し上げますけれども、実は中国に新幹線の技術を供与いたしました。これは取決めがあったと伺っておりますけれども、第三国にはその新幹線の技術は転用しないとかあるいは製品を売り込まないということがあったわけですが、私は、例で申し上げたんですが、南米のブラジルにお邪魔した折に、新幹線の導入で日本と争っておりまして、コストが中国製品は安いんですね。だから、とてもじゃないけど競争にならないという現状がございます。 今お話ございましたけど、太陽光発電とか風力の話がございましたけれども、太陽光ももう今中国が立派につくれるようになりまして、日本の競争相手でございます。ただ、技術的に、例えば太陽光の中でも薄膜の分野はまだ日本の方がこれはぬきんでていると伺ってございますけれども、こういう分野で先導役に、ODAで応援していく場合に日本企業とか日本の製品が勝っていくような、そういう先導役の役割というのは僕は絶対持つべきだと思うんですね。 そういう意味で、官民連携、今お話ございましたけど、官民連携の推進に当たってのODAビジネスというようなとらえ方でよろしいと思うんですけれども、この課題というのを、現状はお聞きしましたけど、課題を端的にお示しをまずいただきたいと思うんです。これが一点でございます。まずよろしくお願いいたします。どなたでも結構でございますが。
○参考人(草野干夫君) やはり、ODA、最近の傾向として、我々現場でやっていると必ず中国企業とバッティングすることが結構あるわけですけれども、どうやって中国企業と対抗していくかということだと思うんですけれども、そのためには、やっぱり日本は官民連携、中国は完全に官民連携ですね、それで、実際、相手国政府から受注するときもタイドの方式でやっているわけです。日本はDACの基準に従ってアンタイド化されてしまいましたけれども、官民連携で実質タイドに近い形を取っていかなきゃいけないだろうと思うんです。そのためには、計画の上流部、JICAさんでいう企画部門になりますけれども、上流部から民間コンサルががっちり入っていくということが一つ意味があると思うんですけれども、その場合に、民間コンサルだけではなくて、メーカーそれから建設会社、商社等もその入口のところから入っていくというような一体化した勝負の方針を取っていかないと中国にはかなわないだろうというふうに思っています。 具体的には、ちょっと廣瀬副会長の方から何か具体的な事例で御説明できるかと思うんですが。
○参考人(廣瀬典昭君) 副会長の廣瀬でございます。 我々がODAを活用して日本の産業の輸出ということを考えた場合には、やはり最初に計画の段階でどういう資金を使えるのか。例えば、無償援助という形であれば日本の資金で日本の企業というのはやりやすいんですけれども、円借款ということになれば相手国政府が選ぶ仕組みでございますので、やはりそこに競争原理がどうしても働きます。 ですから、その場合に、一つは、日本の企業の技術力でなければできないというような案件、そういうものであれば日本の企業、これは競争力があるわけですけれども、価格競争だけという形にすれば当然今の状況では中国、韓国になかなか勝ちにくいということであれば、そこで例えばPPPのような形の、一部は公的資金で実施して、例えば下物といいますか公共的なインフラ事業はODAでやって、上部構造の施設あるいは運用のところは民間がやるというような形をつくっていけば、それをセットでやるという仕組みをつくっていけば日本の企業が非常に参加しやすいということで、現在、ベトナムの港湾計画、ラックフェン港の計画はそういうような形ができつつありますので、そういう最初の段階から、プロジェクトをつくる段階からそういう方式をある程度念頭に置いて資金の手当てあるいは技術の採用の仕方ということを検討していかないと、通常のやり方ではどうしても価格競争の世界に入ったときにはもう多分日本の企業は相当苦労すると思われます。 以上です。
○藤原良信君 今の意見、参考人の意見を聞いてJICAさんはどう思われるかということの意味合いでちょっとJICAさんにお尋ねしたいんですけれども──まだ待ってください。というのは、マスタープランをJICAさんでお作りになるというお話ございました。そうだと思います。これは個人からの要請では当然ないわけなので、各国から、出先機関、大使館もあるわけですし、総領事館もございます、それから外務省に対して直接の申出もあるでしょう。そういう中での選定をしてマスタープランを作っていくんだと思うんですね、ODAの支援でですね。 その中で、私は、今お話を聞いていまして、結局、そういう調査、立案といいますか、そういう分野をコンサルタント協会さんがやっている実態も今聞きましたけれども、現場の各国にも常駐しているわけですね。そうすると、当然、その国の関係者とお会いする度数が多いと思うんです。そうすると、現場でこういうことを是非やってもらいたいんだといういろんな要望が出ているだろうと思うんです。そういう聞き取りはどうなっているのかということと、今の話を含めましてなんですが、それと併せて、何回も立つのも恐縮ですからお尋ねいたしますけれども、私の知識ででございますけれども、これはコンサルタント協会さんだけじゃないんですけれども、日本の企業が各国に行って生産活動をしていますと、その国々で税を取られていますね。例えばインドネシアなんかは三五%の所得税と聞きます。ODAで行った場合、ODAで私どもが助けに行っているんですが、それでも税は取られていると思うんですが、そういうような対応策というものについては、生産活動とはこれは違いますよというようなことは、これは主張していくべきだと思うし、そういう交渉はしなきゃ駄目だと思うんです、ODAの場合は。これらの実態はどうなっているかをお尋ねをしたいと思います。 併せて一括でお尋ねいたします。
○参考人(粗信仁君) ありがとうございます。 コンサルタントの業界の皆さんとはこれまでまさにパートナーとしていろいろやってきたわけですけれど、まず、JICAが現地のニーズをどう把握しているかということに関しては、恐らく日本で唯一、途上国の、特にアジアを中心に主要な官庁に専門家を送り込んで情報ソースを持っている団体であると思っております。 そういうものを通じて培う中で、先ほどマスタープランへの言及がございましたけど、上流部分から途上国の方と一緒に話をしていく。先ほどECFAさんの説明の紙の八ページ目にインドネシア首都圏整備計画プロジェクトが出ておりましたけれど、こういう大掛かりな上流の計画をどの国も取れるわけではございません。今までの関係の中で日本にだったら頼めるということでこういうマスタープランを頼んでくると。 その中で重要なのは、相手国政府の非常にいろんな投資計画が出てくるわけですけれど、それをどの部分が相手国が自分のお金でやり、それから他のドナーに頼む、あるいはPPPでやる、官民連携のような形で仕事を回そうと、彼ら自身の持っている動員できる資金というのを考え合わせながら途上国側がそういう判断をしていくわけですけれど、そういう上流から入っていくことで先ほど来お話がありましたような新成長戦略につながるPPP、官民連携の絵がかけていくということであろうかと思っております。今後ともこういう上流部にきちんと手当てをしながら、どういうプロジェクトがPPPとして可能性があるのかということを見極めていく作業というのは非常に重要だろうと認識しております。 それから、現地に行っている場合の税の問題ですが、これはなかなか難しい部分もございますけれど、有償資金協力、無償資金協力につきましては、交換公文、政府間の約束の中に極力免税とするという項目を入れてございます。それに沿って、ODAの事業を実施する際には税を払わないという格好になりますけれど、二つほど実際には難しい問題が出てくる場合がございます。 一つは、一旦税を納付してから還付してあげますというやり方を途上国側が取る場合、こういう場合では各企業に大変な御苦労をお掛けすることがございます。それからもう一つは、これは国際的に世銀等が主張して相手国側が乗ってくるケースが結構あるんですけれど、税を取るべきだという議論がございます。そういう議論の中で、交換公文の中に従来あった免税条項というのを残すべく一生懸命努力しているというのが現状でございます。
○藤原良信君 あと一点でやめますけれども、今お話を聞きまして、参考人の方ですけれども、中国との競争で負けていくということの実態の中身をお聞きしましたけど、コスト問題だけではないと思うんですよ。現地へ行きますと、中国等はスピードは速いと。結局、これJICAさん、コミット、手続なんです。これがトップダウンで中国は行きます。ですから、そういう手続の長さが、これは競争力ではとんでもない差になっていると思います。この点をお聞きしますけど、これをどう改善するかですけれども。 それと、今のJICAさんのお話ですけれども、これ無償はもちろんですけど有償でも私どもは支援をしているわけですから、そこで一般的な企業の生産活動と違うのに税を取るというのは、これは是正しなきゃならないと思います。この点は是非含んでいっていただきたいと思います。 それから、併せてなんですが、震災対応なんですが、今御提案ございました。これ恐らく政府に対して提案しているんでしょうけれども、皆様方が例えば津波のところ、いろんな災害のところで依頼を受けて、いろんなコンサル業務をやってきたんだと思うんです。今、私は被災地でございます東北の岩手県でございまして、大船渡で、私のところも被災いたしました。そういう専門的な各国で経験されたことを生かしていかなきゃ駄目だと思うんですが、それは提言はされているんだと思いますけれども、どのような形を取れば、皆様方のそういう技術といいますか能力というものを、財産を生かせるものかどうか、端的にお示ししていただけませんか。最後に委員長に私はお願いをすることがそのことではございますので、どうぞお願いいたします。 この私の今の質問に対して、それぞれお答えしていただきたいと思います。
○参考人(草野干夫君) 我々がODAの海外事業の中でやっているものの中で、北スマトラ、それからスリランカ等の直接地震、津波の被害を受けたところのその後の対策ということだけではなくて、アフガンでもどこでもそうですけど、それからペルーでもそうなんですが、内戦その他いろいろな、様々な災害の後にいろいろな技術移転を行っているわけですけれども、総合的なそういう対策及び技術を使って何らかの形で東日本の復興にお役に立てないかということは考えておるわけです。
○委員長(中村博彦君) 簡潔にお願いします。
○参考人(粗信仁君) 一点、日本でコンサルタントをやる場合と海外でやる場合の大きな違いがございます。それは、海外でやる場合は企画立案、計画作り、これを依頼されると。日本の場合はそこがない発注の仕方になっております。復興の主体は自治体であると思いますので、自治体が総合的なノウハウをプランニングも含めて発注したいという形で御利用いただくというのが一つの手ではないかなと思っております。 その際、どういうふうに、我々の業界用語で言いますと業務指示書という形でお願いすべき点を書くわけですけれど、そういう点のノウハウがもし必要であれば、JICAとしても何らかの形でお手伝いができようかと思っております。
○藤原良信君 ありがとうございます。
○委員長(中村博彦君) 大家敏志君。
○大家敏志君 自由民主党の大家敏志と申します。 今日はECFAから会長、副会長、また専務理事お越しいただきまして、ありがとうございます。JICAの皆さんもありがとうございます。 少しお聞かせをいただきたいというふうに思います。コンサルの役割と現状等お話をいただきました。本当にありがとうございます。 また、その中で、少し重複しますけれども、今日は東日本大震災からの復興についての緊急提言というのをいただきました。その一番の強力な司令塔の確立という御指摘がありますが、まさしく強力なリーダーシップの下で迅速な対応が必要だという指摘だというふうに思っています。我々自由民主党も、基本法案の中で復興再生院の設置を求めています。そしてまた、被災地域には地方復興再生事務所ということの設置を求めているんですけれども、インドネシアやパキスタンの経験から、その教訓の中から、復興再生院が設置された場合に注意すべき点やその役割について少し御示唆いただけたらというふうに思います。
○参考人(廣瀬典昭君) それでは、今までの経験から御説明いたしますと、この復興庁、インドネシアの場合のアチェの復興庁というのは大統領直属で非常に大きな権限を与えておりますので、それ以前、震災に遭った後、しばらくの間は自治体が自分たちでいろいろ計画を作ったり復興の仕組みをつくろうとしていましたけれども、その全体を調整して国の一つの枠組みを示して、それの下に実施するというそういう調整役、それからそれを実施させる権力といいますか権限を全て一人の復興庁の長官が持っているという仕組みだったんですね。それだからできたということですので、それが日本でできるというふうには私は分かりませんけれども、まあインドネシアの大統領制の仕組みの中で、しかもこの地域、アチェという非常に政治的に難しい地域でそういうことが実施されたという、ですから、これが日本でそのまま、どういう形で採用されるかというのはまた別の研究をしなきゃいけないとは思います。ただ、そういう大きなリーダーシップ、権限を持った人がまとめると早くいくと。これは非常に時間が、短い時間で復興計画を作ってそれが実施されてきましたので、そういう意味ではインドネシアはそれなりに成功していったのではないかと思います。 以上です。
○大家敏志君 ありがとうございました。 やっぱり強力なリーダーシップに尽きるということだというふうに思います。 それから、もう一点だけお尋ねしたいと思うんですけれども、このODAの予算がずっと削減されてきて、また市場も縮小してきていますよね。その中で、特にこのコンサル業界を目指す若い人たちが減っているというふうに聞いているんですけれども、その現状について少しお聞かせいただきたいのと、打開策といえばODA予算を増やすことかと、単純でもないと思うんですけれども、その打開策について何か御意見があれば御教示いただきたいというふうに思います。
○参考人(草野干夫君) 先ほど高梨専務の方からお話ししましたように、案件一件が小さくなっていっていると。さらに、我々、真水と言われる部分ですけれども、コンサルタンツのフィーに落ちる金の比率が小さくなっていると。それでもう一つは、非常に仕事の内容がだんだん複雑化しているということで、契約期間の枠を超えてやる、サービス残業と我々言いますけれども、そういうことで実質的に給与水準が下がってきているということは事実なんです。二つの現象がありますけれども、新たにコンサルタンツを目指そうという若い人も少なくなっていると同時に、育った人間ですね、育った人間がこの安い給与でやっていくかどうかということももう一つあるわけです。 健全なコンサルタンツの経営と人材育成というのは車の両輪だというふうに考えていますので、それはコンサル自体も努力しなきゃいけませんけれども、今JICAさんと契約の方式について意見交換をしたり突っ込んだ議論をしております。そういう中で地道に解決していくというのが今取れる手段だというふうには思っていますけれども。
○大家敏志君 ありがとうございました。 大変難しい問題で、我々もやっぱり心して今後いろいろ考えていかなければならないと思っています。我が国の内向き化というのを近ごろ言われていますけれども、その一例としてこれは危惧している点でもありますので、今後とも関心を持っていきたいというふうに思います。 以上です。ありがとうございました。
○委員長(中村博彦君) 魚住裕一郎君。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。 多くの人が質問をということでございますので、まとめて質問をさせていただきたいと思います。 今日は、コンサルティングの戦前からの経験を踏まえて貴重な東日本大震災への対応まで含めてコメントをいただきまして、心から敬意を表したいと思っております。 今月の頭に第一次補正予算通りまして、その財源で、ODA予算、二割カットすると。えっと思ったわけでございますが、中村委員長を先頭に当然与野党問わず反対論が多かったわけでございますが、どうして大震災になっているときにODA予算を削減するのに反対するんだという声もまたいっぱい来たわけですね、私どもに。ですから、ああ、やっぱり一般国民になかなかODAというのはしっかり理解していただいていないなというのがまた実感をしたわけでございますが。 今日は、ODAの効率的、効果的な実施に向けてという、そういうテーマでございますけれども、もう一つ、ODAの足を止めるというのは、外国政府との腐敗といいますかね、ベトナムでありましたよね、PCIですか。その後、私、ベトナムへ行ったときに、何かどよんとしているといいますか、なかなか再開を言い出せないというか、そんな状況がございました。本当に現場で実戦部隊で頑張っていただいているコンサルティング各社、この点についてどういう取組をしているのか、またJICAはどういうような取組を進めてきたのかということがまず一点目でございます。まとめて申し上げますね。 もう一点、よくニュースになるのは、例えば事故、事故といいますかね、例えばハノイで橋が崩落したよとかカントー橋がまた落ちたよとか、これは橋が多いわけですが、タイ、ラオス国境での建設現場での事故が発生している。やっぱり相当安全管理の取組をしっかりしなきゃいけないなとは思っておりますが、やはり現地の地形とか気象条件とか合ったものにしていかなきゃいけないと思っておりますが、コンサルティング各社、どのような取組をしているか、御教示いただきたいと思います。 あともう一点、もう一点だけ。 先ほど、このペーパーの中で、コンサルティング業界からの提言というのがございました。その中で、ここでは書いておらないんでございますが、たしかお言葉として、一般競争入札導入については慎重にしていただきたいというお話があったと思います。こういう案件は、本来、業者選定といいますかね、プロポーザルでやっていくのが本来の姿なんだろうなというふうに思うわけですね。やっぱりこれ、ノウハウとかアイデアとか技術力というのが本当に高くというか、それがもう全てじゃないのかなと思うくらいでございますけれども、どうして今、先ほど、一般競争入札という言葉が出てきたのか。また、もし競争入札だとしても、価格面と、もちろん効率的にやらなきゃいけないことはもちろんでございますけれども、やっぱり技術面をどういう比率で、対比の中でやっていくのか。一対一なのか、一対四にするのかという点について、コンサルティング業界の考え方と、JICAはどういうふうにその点についてお考えになっているのか。日本の常識が世界の非常識になってはいけないなというような思いがございまして、ちょっとお聞きしたいと思っております。 まとめて三点申し上げました。
○参考人(高梨寿君) それでは、私の方から最初と最後の御質問にお答えしたいと思います。 最初のPCI問題と言われる件でございました。これは私どもに大変衝撃的で、私ども自身も大変憂慮して、当時、私どもの業界が集まって、こういうことの再発のないようにということで、まさに厳粛に受け止めた次第です。 早速私ども理事会でさんざんこれを議論いたしまして、やっぱり会員同士もう一回襟を正してということで私ども行動規範を改めて改定しまして、それを会員に徹底するということと、それから、今私どもも理事二十一名おりますけれども、理事、各社社長さんでございますけれども、各社社長が宣言書を書いていただきまして、こういったことは二度と起こさないということで、現在私どものホームページに掲載してございますけれども、業界としての意思を表明した次第です。 あわせて、やっぱりこういうことが起きないようにするためにはしっかりマニュアルを整備しようということで、これは社員ベースで、現地、異文化のところで従事するものですから、そういうものを整備しようということで今作っているのと、それから、やっぱり国際的な契約約款というのを、これは当然ながら知っていることですので、ただ、最近は新しい状況も増えてきておりますので、そういった海外の約款についても併せて研究するということで、これはもう既に数回スタートをしております。そういう面では、私ども厳粛に受け止めて、二度と起こさないように取り組んでおります。 それから、三番目の一般競争入札の問題です。これは、残念ながら、事業仕分の際に競争性をもっと高めるべきだという、たしかある委員の発言の後、それについて、JICAさんの現在の仕組みは技術を重視して、技術による評価というのがまず行われています。これは、私どもからも是非それを守っていただきたいと。我々、通常のいわゆる一般の業者ではなくて、まさに技術で勝負する業界ですので、技術で是非評価をしていただきたいということなんですけれども、先ほど言ったような背景で一般競争入札と。具体的には、国内で行われている総合評価落札方式ということの導入を現在検討されております。私どもも是非それは慎重にお願いしたいということで、更に突っ込んでその割合の問題も含めて、あるいは他の国の例も含めて今意見交換をさせていただきました。発言の背景はそういうことでございます。
○参考人(粗信仁君) まず第一に、ODAに関連した腐敗防止ですけれど、これは、PCIの事件等を受けて、業界各社の皆さんが自社のコンプライアンスの向上ということに相当力を払われております。実際、そういう不正を行ったことによって我々も厳しい措置をとりましたし、その社がなくなってしまうという事態に今至ったわけでございますので、そういう意味では、引き続き我々も契約を合理化しつつ、各社のコンプライアンスというものの向上に協力をしていきたいと、こういうふうに思っております。 それから、二点目の事故防止でございますけど、これも執行途中の管理の在り方に問題があるケースがございます。そういう意味では、実施促進の過程の中で、きちんとした専門家が現場に行ってきちんと安全管理の体制を確認する等の指導を行うという体制を強化しているところでございます。 それから、一般競争入札の問題ですけれど、これは、先ほど日本の常識、世界の常識ということがございましたが、世銀、ADB等を見ておりますと、大部分が価格をしんしゃくした企画競争でやっております。JICAの場合は、実は価格をしんしゃくした企画競争をやっているところでございます。国際機関では、そのほかに、もっと企画が重要な場合は完全な企画競争というのが一部あって、それから、非常に定型的なものについて一般競争入札がちょっと入っているというのが実態でございます。そういう意味では、コンサルタントのいわゆる企画力が必要なものに対して一般競争入札を導入するというのは、不可能ではない。ただ、どこまでできるかということについては、我々もその範囲を慎重に見極めながら導入をしていきたいと、こういうふうに考えております。
○委員長(中村博彦君) 質疑のある方は挙手をお願いいたします。岡崎トミ子君。
○岡崎トミ子君 先ほど、藤原議員は被災地の岩手の議員でございますが、私は宮城の議員でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 私どもは、この緊急提言、東日本大震災復興に向けたということで、皆様方がこれまでの御経験で、この復興のために大変参入可能である、そういう意気込みをおっしゃってくださったのだというふうに思っております。 そのためには、ちょっと具体的にお話を伺いたいと思いますが、これまで、バンダアチェでの復興計画、基本計画、それからパキスタンでの基本計画。もし分かればですが、一方であれば一方でも構いませんけれども、予算の規模と、それからどのぐらいの人数が参加をし、どういう専門家が行ったプロジェクトであったのかということをお聞きしたいと思います。殊に予算ということになりますと、このごろだんだん小規模になってきてつらいというお話がございましたけれども、これ余りに高ければなかなかそれは厳しいだろうなという思いもございますので、具体的にお聞きしておきたいというふうに思います。 それから、スリランカの経済特区ですけれども、これはどういうことで成功をしたのか、その成功体験についてお聞きをしたいというふうに思います。そして、東北でもしこの経済特区をやるとするとどこを想定されるか、もしそういう想定がございましたらお聞かせいただきたいと思います。そのくくりでまずお願いしたいと思います。
○参考人(高梨寿君) 復興支援につきましては、ありがとうございます。私ども、日ごろからそういうことでやっておりますので、何とかお役に立ちたいということで、急遽三月末にまとめた次第なんです。 アチェにつきましては、詳細なデータはちょっと今手持ちにないんですけれども、通常のJICAさんの開発調査という、協力準備調査でやりましたので、恐らく数億円の規模だと思います。専門家が、それこそ先ほどの例に示しましたように、都市計画を始め、それからインフラの交通、通信、そのほか恐らくコミュニティー支援というようなものを含めまして、一通りの我々の専門家が動員されたというふうに理解しております。 スリランカの特区の場合は、実は復興が、やっと平和構築が終わった段階で、特に、大統領が、従来彼らなりに特区のあれを持っていたんですけれども、それを是非見直したいということで、併せて特に北部の従来の内戦地域に是非外国企業来てほしいと。それには特段のインセンティブがない限りなかなか来ないだろうということで、そういう面では経済特区という全く新しい構想を出されて、我々が今支援しているところということで、これは今まさに途上でございまして、まさに経済特区の法律の整備から始まって、具体的にどういうインセンティブを与えてしたらいいのかと、一応そういう方向で非常にやっています。 東北につきましては、私どもの提案の中にも、幾つかの都市で、例えば漁業に特化するとか、あるいはどうサプライチェーンの中小企業を支援するかということで、恐らくそれは個別に少しもうちょっと調査をすることになると思いますけれども、全体として特区という話も一つあろうかと思います。そこはちょっとまだ十分私どもなりにまとめ切っていないところがあります。そういう面で私どもの知見を是非使っていただいたらと思います。 それから、予算はやっぱり五億円ぐらいということでございました。それから、人数はやっぱり三十人ぐらい専門家が動員されたというお話です。 ありがとうございました。
○岡崎トミ子君 ありがとうございます。 今漁業ということをおっしゃってくださいましたけれども、もう私たちもいろんなところを歩いてみて、漁業の皆さんたちが復旧復興と言うときには、やっぱり自分たちもいろんなすばらしいアイデアをお持ちなんですね。そして、これまで、例えばすばらしいアイデアを持っていてもなかなかうまく政策に生かすことができないで、どんな困難にぶち当たったのか、それをどう克服してこられたのかをお聞きしたいことと、それから、やはりすばらしいアイデアをお持ちになっておりますけれども、彼らの場合には、ノウハウと知識という点で専門家のアドバイスが必要だというふうに感じました。コンサルタントという人がいないとなかなか自分たちの思いが具体化していかないというようなことも聞かされておりますので、こういう現場の知恵をどうやって皆さんたちが相談をしながらやっていっていただけるのか、アドバイスがございましたらお願いしたいと思います。
○参考人(草野干夫君) スリランカの津波、漁業ですけれども、そこでまず直面したのは、データが全くないというのがありますね。それから、漁民組織を再編しなきゃいけないというときに、スリランカではタミールとムスリムとそれからシンハリ、その内部対立があるわけですけれども、そういうことで組織を一本化しないで分離したりとか、いろんなことを検討してきたわけです。ただ、一番大事なのはボトムアップで、そこで活動する人間が意思を表明しなきゃいけないと。だから、トップダウンではうまくいかないということです。 もう一つは、マイクロクレジットというのがありますけれども、相互依存の方式がやっぱりあるわけです。担保がなくなっちゃったと、相互依存しながら、まず最初は小さい金で転がしていく、それで成果が上がったらすぐ返す、また増やしていくというような、そういうステップ・バイ・ステップのアプローチというようなものが考えられたというふうに思っていますけれども。そういうきめの細かい方式をそこの主体となる人間を中心に組み立てていくというのが基本ではないかというふうに思います。
○委員長(中村博彦君) いいですか。
○岡崎トミ子君 はい、結構です。
○委員長(中村博彦君) 水落敏栄君。
○水落敏栄君 自民党の水落敏栄でございます。 かつてアフリカを訪問する機会がございまして、南アと、それからアンゴラ、ナミビア、タンザニア、マダガスカルの五か国でございましたけれども、そこに参りました。各国でお聞きしたことなんですけれども、日本の、我が国のODAは本当に有り難いと、しかしながら、もう少し援助を拡大して拡充してもらえないかと、そうした国々が口々に言っておりました。 他方、さっきも中国の話が出ましたけれども、中国の進出はすさまじいわけでございまして、例えば、大統領府や首相公邸など、中国が無償で造ってその国に提供しているんですね。これは、その国の鉱物資源等の採掘権を得たいばっかりにそういうことをやっているわけでございますけれども、こそくな手法なんですが、我が国はこうしたことはやりませんし、またやれません。しかし、我が国の技術協力や物の質というものはナンバーワンだと、こう各国とも認めているわけなんですね。 また中国は、こうした建物を造る、あるいは道路を造る、インフラ整備をする、こうした中で、全部中国から人を連れていって、しかも中国の技術を使ってそこの国のインフラ整備や建物を造ると。こうしたことで現地の人は一つも使わないんですね。こうしたことになりますと、私が訪問したある国では、長い目で見たら中国に協力してもらうことはもう遠慮しなくちゃいけないと、こういうことをおっしゃっているわけですね。 そこでお聞きするんですけれども、コンサルタント企業協会さん、あるいはJICAさん、どちらでもいいんですが、我が国がインフラ整備等を受注した場合、その国の企業を下請に使っているのかどうか、そしてその国の人たちを仕事してもらっているのか、これが第一点。もう一つは、せっかく農業機械などを提供しましても、故障した場合のパーツだとかあるいは修理技術がその国にないものですから、故障したらそのまんまなんです、機械が使えないんですね。したがいまして、技術協力した後のフォローというのはどうしているのか。その二点をちょっとお聞きしたいなと思います。よろしくお願いします。
○参考人(草野干夫君) 先ほど成長戦略のところで、新興国、中国との競合という問題をちょっとお話ししましたけれども、アフリカ、要するに貧困、平和構築支援の国々においても中国の進出は非常に激しいわけですけれども、中国と日本がじゃどこで競争するかといったときに、事例ですけれども、病院の問題をちょっとお話ししますと、中国はがたいの立派な病院を造るのは得意なんです、速いスピードで。ところが、その後、医療人材の養成あるいは医療システムの導入というところで全くノウハウがないわけですね。で、がらんどうになっちゃっているわけですね、建物が。ホワイトエレファントになってしまっていると。 そうすると、先ほどの、元に戻りますけれども、上流部からということなんですけれども、三つのスキーム、円借、無償、技協という三つのスキームを組み合わせた上流部の計画をしっかり作ることによって、建物だけではないと、必要な人材の養成というものが重要だというのを認識することによって、建物だけを造ろうとして入ってくる中国とは競争ができるというふうに思っています。 中国はいろんな形で入ってくるんですけれども、例えばコミュニティー支援無償という日本の無償資金協力の一つですけれども、その中で、アンタイド、ローカルアンタイドなんですけれども、ある国、国を申し上げた方がいいかもしれませんけど、スーダンですね、南部スーダンの職業訓練センターというものの入札があったわけですけれども、ローカルが落とすんじゃなくて中国が落としたわけです。DACのいろんな基準を考えると、我々は、日本はDACの基準を守ってやっているわけですが、中国はそれは全く無視してやっているわけですね。地元の人間を雇用するというのは非常に重要な要素なわけですけれども、無視していると。中国の移住政策が背景に絡んでいると思うんですけれども、そういう問題と、そういうものと太刀打ちするためには、やっぱり上流部でしっかり組み立てるということが一番の解決策ではないかというふうに思いますけれども。
○水落敏栄君 実際に、我が国がそうしたインフラ整備でも病院でも造った場合に、そこの国の下請企業をちゃんと使ってその国の人たちを雇用しているかということをまず第一にお聞きしたかったということ。
○参考人(草野干夫君) それはもう鉄則ですね。まず地元の人間を雇用すると……
○委員長(中村博彦君) ちょっと待ってください。答弁は手を挙げてお願いいたしたいと思います。
○参考人(草野干夫君) 済みませんでした。
○委員長(中村博彦君) 今、水落敏栄君、そして草野参考人、お願いいたします。
○参考人(草野干夫君) 我々が無償資金協力のコンサルタントをやって、基本設計をやり、詳細設計をやり、施工監理をやると。施工監理段階では相手政府と契約するわけですけれども、我々の基本精神としては、地元の労働者を雇用するというのを鉄則にしています。
○水落敏栄君 ありがとうございました。 なお一点、技術協力した場合のそのフォローをどうしているか、それもお答えいただきたいと思います。
○委員長(中村博彦君) 簡潔にお願いいたします。
○参考人(草野干夫君) 二つの形態があると思うんですけれども、無償資金協力あるいは円借款、両方そうですけれども、ソフト面の維持管理については、フォローアップというスタイルで技術移転後の維持管理の指導をやっているわけですけれども、非常に短期間ですね。それで足らない場合には技術協力の仕組みを使っていくということになりますけれども、数年掛けて維持管理の指導をしていくというスタイルを取ります。それはだから、スキームの統合ということで解決していくという形を取っていますが。
○水落敏栄君 ありがとうございました。
○委員長(中村博彦君) 武内則男君。
○武内則男君 民主党の武内則男です。今日は参考人の皆さん、ありがとうございました。 私も土木技術職員で、政治家になる前は二十五年自治体で発注する側にいましたものですから、少しマニアックというふうに言われるようになるかも分かりませんが、二年半前にウガンダと南部スーダンに行ってまいりました、その経験からお聞きをしたいというふうに思います。 ウガンダ、南部スーダンへ行ったときに、先ほどから中国の話出ていますが、やっぱり日本の技術力と施工能力というのは非常に高く評価をされていて、多少単価が高くても、それはほかの諸外国がやって三年もすれば路肩が落ちて舗装が剥げてもうほこりもつれになるというのではなくて、やっぱり日本の技術力と施工力というのは非常に高く評価をしていただきました。にっこり笑いながらお礼を言ったことなんですが、しかし、やっぱり首都カンパラを中心にその辺は非常にインフラ整備されていますが、北部のグルに行ったり、あるいは南部スーダンに行くと、とても衛生的に、人が飲んで生活をしていくという、水を飲んで生活という状況にないということに少し、本当に初めてそういう世界を見て唖然としたことです。 ただ、私が感じたのは、あの豊富なナイル川の水量を考えれば、ウガンダに円借款が再開をされたということは非常に喜ばしいことなんですが、日本の国の国策でしっかりとやっぱりそういう衛生面における支援というものを私はきちっとやっていくべきだろうということを強く感じてきました。あれだけの豊富な水があれば、設計、施工、そして実施、維持管理も含めて十分なことができるんだろうと。やっぱり水は命の源でございますので、そうしたことをしっかりアフリカ、そうした国に対する援助として国家が国としてやっぱり取り組むべきだろうというふうに思っております。 そこで、ただ日本の国の場合は、多くの飲料水については自治体が歴史上経営をしてきたという歴史があって、今、東京や静岡、浜松なんかも含めて、海外に出ていこうという動きが出ています。フランスは国策、国営で水ビジネスやっていますので、世界のシェアの三〇%以上はもうフランスが占めているという。その中にやっぱり日本がしっかり入っていって、日本の技術と施工監理と維持管理の良さというものをしっかり持ち込みながら、そうした水貧困国と言われるところをしっかりサポートしていく、そのことが大変重要だというふうに考えておりますが、それを実施していく上で最も今の国家行政にあるいは政治に何が求められるのか、何が最も必要なのか、具体的に忌憚のない御意見をお伺いをしたいと思います。
○参考人(高梨寿君) 貴重なお話、ありがとうございます。 まさにそこがPPPで日ごろ私どもが悩んでいるところでございます。 先生御指摘のとおり、上下水道になりますと料金は現地通貨になります。基本的に水というのは、やっぱり住民の健康管理を含めて、そう日本みたいに高く設定できないと。また、国家がそれを統制しているということがありまして、いつもこれはコンフリクトになるんですけれども、民間としては収益性を上げたいと。一番の収益金がどうしても料金収入になります。そうすると、やはりある程度のレベルの料金に設定したいと。ところが、住民の、我々ウィリングネス・ツー・ペイと言いますが、払える額というのはどうしても低いということで、このギャップが民間投資を非常に妨げている大きな要因です。 そういう面では、首都圏のような大きな都市で、比較的料金を高くしても買ってもらえる、あるいは住民がペットボトル等もう飲み水はそっちで買っているんで、ある程度の支払の意思はありますというところでは事業化は可能なんですが、それ以外のところはなかなか難しいと。 その対応策として、これは実はインドが取っている方式なんですけれども、バイアビリティー・ギャップ・ファンディングということで、その料金の差額を公的な支援でもって埋めるということで、これはインドの場合は最大四割まで、投資額の、いわゆる補助金といいますか、政府が補助をするということで、そうしますと初期投資がそれだけ下がりますので、事業運営で料金もそれだけ下げられるということで、実はこの仕組みを何とかODAでできないかということで、今先ほど言ったようなPPP協議会の方でまさにそこで取り組んでいるんですが、JICAさんとも御協力いただきながら、一つは新しく投融資の復活がありました。これはパイロット事業で今順次実行中ですけれども、そこで融資とそれから出資をいただけることになりました。 今もう一歩、そういった場合のギャップを埋める仕組みを現行のスキームの中でできないかというのを実は協議をしております。そこが十分できると、もっと民間が海外の特に水ビジネスの点では取り組んでいけるんだろうと思います。 以上です。
○武内則男君 ありがとうございました。 いずれにしても、我々技術者もそうなんですが、安かろう悪かろうではこれはもう信頼はいずれは失います。ですから、国家間の中においてきちっとしたやっぱり自信作をしっかりやっていくというのは、これは技術屋のプライドでもあろうかというふうに思いますし、そのことがこれからの国家間における大きな信頼を勝ち得ていく、将来にわたって大きな財産になっていこうかというふうに思いますので、是非頑張っていただきますようお願いしまして、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(中村博彦君) 赤石清美君。
○赤石清美君 自由民主党の赤石清美と申します。 今日は、本当にお忙しい中、御参考人の方には貴重なお話をお伺いさせていただきまして、ありがとうございました。 さて、三つほど質問をしたいんですけれども、まず草野参考人と廣瀬参考人に、日本のODAはずっと減り続けていまして、この十四年間で約半分になっています。現在は、一位がアメリカ、二位がイギリス、そして三位ドイツ、四位フランス、日本が第五位ということになっております。その原因というのは深刻な我が国の財政難にあるわけですけれども、この財政難の状況においても我が国がODAを実行する意義、また、我が国が実行すべきODAの水準、これについて御意見をいただきたいということ、これが一点であります。 二点目、今回の東日本大震災の復興費などを織り込んだ第一次補正予算の財源に回すために、約五百億円のODAの予算を減額しました。このことに関して、国際的に見たらこのことが正当性があるのかないのか、この辺の意見を聞きたいと思います。 三つ目は、JICAの方に、私の同僚がやっている仕事についてメールを送ってくれましたので、御意見を伺いたいと思います。 ある市の衛生研究所で、一九九〇年から二十年以上にわたりまして新生児のマススクリーニング、これは新生児というのは三歳までの子供の検査をするわけですけれども、これの低開発国の援助を行ってきたわけですけれども、今まで四十か国、百八十名が研修を終えています。そして、成果が上がっているのがよく見える国は中南米地域となっています。これをフォローアップ事業として、実際に相手国を訪問して、問題点そして今後の展開方法などを現地で研修員、その関係者、関係機関と話をできたことが成果の要因だったというふうに本人は言っています。日本の受入れ研修では、相手国の中央政府レベルだけではなくて地方政府レベルの方との連携、そして、大学などの専門研究機関、教育機関との連携も重要であり、JICAのみの情報では必要な研修を準備することは難しいと考えています。どんな事業でもそうですが、PDCAサイクルによる検証と改善が重要ですというふうに言っております。 このPDCAサイクルについては現在どのようにフォローしているのか、お聞かせいただきたいと思います。 以上、三点でございます。
○参考人(草野干夫君) 最初の二点にお答えします。 一点目は、ODAの予算が大幅に減ったということで、これからどういう意義があるのか、どういう方法でやるのかということだと思うんですけれども、アメリカのUSAIDの援助の仕方が非常にはっきりしたやり方を取っているわけですけど、はっきり選択と集中、効果が上がるものに狙って集中的にその援助をしていくというアメリカ型の援助があるんですけれども、日本においてもアジアの成長戦略と平和復興、貧困というような大きな政策テーマがありますけれども、やっぱり戦略的に選択、集中ということを考えていくことによって、少ない予算で効率的、効果的な事業ができるのではないかというふうに思います。 二点目は、ODA予算が減りましたと、五百億。実質的にアフガン、それから南スーダンもそうだと思いますけれども、消化できない部分があると思うんです、公約どおり執行できない部分があると。それで、特にアフガンについては、これJICAさんの考えはどうかは別として、我々の印象としては、じっくり時間を掛けて危険を回避しながらゆっくりやっていくということしかないだろうと。そうしたときに、短期間で予算を執行するということは実質的に難しくなるのではないかというふうに思います。そういう意味では、大きなそれが障害になることはないんだというふうに思っています。
○参考人(廣瀬典昭君) それでは、三番目のお話に、直接的ではないんですけれども、我々がODAの事業に参加するときは事業全体を見なきゃいけない。つまり、最初の計画、企画から運営、その結果がどうなるか、それを最後まで見続ける仕組みがなければいけないということで、JICAではプロジェクトが終わった後のフォローアップという調査をされております、その評価はありますけれども。それを確実にやるということと、やはり運営に対する支援ですとかそれの法的な制度の支援とか、そういうことをやって実際に援助で提供したものがきちっと使える仕組み。 それから、物の場合は、例えば部品がないというのは、これは日本の制度でなかなか出しにくいようなんですけれども、ある一定期間ごとに、そういうインフラの維持管理費というのを見るのか、あるいはそれは相手国政府がやることであればそれをちゃんと監視するのか、何かそういう仕組みは必要で、うまくいっているプロジェクトは必ずその維持管理のところにきちんとした計画が最初から入っている。大型のプロジェクトの場合は部品といいますかスペアパーツは最初からある程度の、二、三十年間分ぐらい用意して渡すとかいうこともありますので、そういう意味では、運営のある特定期間まで責任持ってやらないとそれは造っただけで終わるとかいうことになりますので、やっぱり我々が援助をやるということは、最後にそれがうまく使われて効果を上げるというところを見届けるという仕組みの中でやらなきゃいけないと思っております。
○参考人(粗信仁君) 先ほどの研修に関する御指摘でございますけれど、幾つかの側面で効果を上げる努力を今しているところでございます。 一つ、先ほど来、一つ一つの協力が小さくなっているという御指摘がありましたけれど、これ、我々は、選択と集中というか戦略的な協力のプログラムの中で有償、無償、技術協力なんかを結び付けて大きな絵柄をかいてやっていきたいと、こういう動きを進めております。研修もその中の一環としてきちんと組み込んでいくと、こういうことをやっていくということを今部内で検討して進めてもらっているところでございます。 それから、一つ一つの研修のプログラムですけれど、これを何年も続けるということではなく、我々五年を一回の区切りとして考えております。その中で新しいやり方なりを見直していくと。それから、実際の研修の中では、先ほど新生児のマススクリーニングの話がございましたけれど、各国のそういう状況、現況がどうなっているのかということを研修員の方から報告してもらって、研修が終わったときに、自分たちはじゃ帰国してどういうことをするのかというようなことを書いてもらって、それを後々フォローアップしていくというようなことで効果を高めていくというような努力をしているところでございます。
○赤石清美君 どうもありがとうございました。 いずれにしても、少ない予算で効果をしっかりと発揮することが大事だと思いますので、しっかりとその辺はお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(中村博彦君) 竹谷とし子君。
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。 まずは、これまでの海外に対する開発協力への御尽力、貢献に対して心から敬意を表しますとともに、本日参考人としてお話を伺えたことに対して感謝申し上げます。本当にありがとうございます。 今日、これまでの海外での復興支援活動からの教訓を踏まえてということで御提言をいただきました。非常にコンパクトにまとまっていますが、一つ一つの項目が深い御経験に基づいた御提言だというふうに思います。 今回、東北の震災からの復旧復興というこのプロジェクトは、まさに皆様がこれまで海外で行ってきた復旧復興、また人道支援のボランティアではなくてプロとして仕事を完成させてきた、その皆様にとって非常にふさわしい仕事なんじゃないかというふうに私は考えております。ODAではなくて国内への開発協力、今はそれが必要なのではないかというふうに思っています。 なぜ私が皆様が非常に向いているかというふうに思いますと、この資料で今日御説明いただいた八ページのところに、インドネシアの首都圏整備計画調査プロジェクトというのを御紹介いただきましたけれども、まさにこういった様々な専門家がチームを組んで、強力なPMの下で、現地との、住民の方との合意形成も踏まえて計画を作っていくということが今回必要なんだというふうに思っております。 先ほど粗理事から、皆様が今回もし震災の後の復旧復興のプロジェクトをやるとしたらどういったことが必要かということで、企画立案段階から仕事を発注していただけることが必要だという、まさに私もそうだというふうに思うんですけれども、まず、皆様がお仕事を東北で今までの御経験を生かしてやっていただく場合に、どうしたらもっと力を発揮することができるか。今、国内であるからこそできないことというのが、先進国であるからこそ障害となっている、日本だからこそなかなかやりにくいという面があるのではないかというふうに思います。その点、何か問題点の指摘があれば教えていただきたいということと、私は非常に皆様が向いているというふうに思うんですけれども、皆様から、これまでの経験を踏まえて是非とも海外の技術コンサルの方々が今回その力を生かすことができるという、そういう御提言があれば一言お願いしたいなというふうに思います。
○参考人(草野干夫君) ODAの意味が海外協力から国際協力に変わってきているということは、国の壁がないというところで日本もターゲットになるんだろうと思うんです。さっきの研修というのもそうですけれども、アメリカはその研修で相当な資金を投入して人を育成しているわけですけれども、そういう国境のないところでやるということで意味があるんだろうというふうに思います。 それで、唯一、日本の状態とスリランカ、インドネシアの状態が違うのはどこかというふうに考えますと、インドネシア、スリランカも災害と同時に、災害復興と同時に、あそこは内戦状態にある部分がありますね、スリランカはシンハリとタミール、それが災害が起こった北の方で対立があるわけですけれども。それから、アチェの方も、アチェの反対運動というか現政権に対する反抗があって、政権側については都合のいい状態にあったんではないかというふうに思います。そこで早くいろいろなものが片付いたんではないかというふうに思うんですが。 もう一点は、日本の、先ほどの漁業のことについても、一人一人が相当なプロで相当な意識を持っていると、日本は。そうすると、組織で束ねてどういう方策を取るかというのは非常に難しいんだろうというふうに思いますけれども。彼らが中心になって、先ほどの経済特区とか医療特区とか、いろいろな特区をこちらから提示して、彼らがどれぐらいそれに中心となって関与していくかということが課題になるんじゃないかというふうに思います。非常に難しいんだろうと思いますけれども。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 廣瀬参考人、高梨参考人からも是非御意見を伺えれば。
○委員長(中村博彦君) 廣瀬参考人、簡潔にお願いします。
○参考人(廣瀬典昭君) 今回の復興で我々が役に立つとすれば、やはり専門家としての今までの経験をどうやって使えるかと。何をやったかというと、専門家という知識を持った上で合意形成のプロセスを回していたというのが、アチェなんかもそうなんですけど。結局、専門家が専門家の知識を持った上でいろいろな利害関係者の合意を作っていくというプロセスですが、それをやらなきゃいけないと。 ただ、今度の場合は非常に広域で対象とする市町村も非常に多いわけですから、我々が少し行っただけではとても駄目なので、やはり日本全体のこういう専門家が全部集まっても足らないぐらいかもしれません。ですから、我々は今、土木学会を中心に、そういう合意形成にコンサルタントがどうやって役に立つかというところに参加しようとして、この海外の知識、経験もそこに投入するということで、我々が単発で行くというよりも、やはり大きな枠組みをつくりつつ行きたいと考えております。
○参考人(高梨寿君) 国内の話を聞いていつもぶつかるのは、やはり総合的なアプローチというのはなかなか国内では取りにくいということなんですね。我々、海外ではもう全部のセクターにわたって問題点を検証して解決案を出していくというところなので。 ただ、今廣瀬副会長からお話がありましたように、今回は非常に被災地が大きいと。一つ、我々のタスクフォースで議論しているのは、例えばその中にどこかモデル地区みたいな形を選んで、そこに当該自治体、それからコミュニティーの皆さん、それから関係者の皆さんで何か一つのモデルプランみたいなものができないかと。そこに我々の海外の経験をうまく導入するようなことができないかと。 実は、神戸の震災のときも、自治体の方たちから、海外ではこういう復興支援をどうしているんですかというようなレポートなんかの問合せなんかも実はあったりしたんですね。ですから、恐らく自治体の皆さんはどういうふうに、原状復帰ではなくて新しい町づくりをどうしたらいいかというアプローチなんかで少しでもお役に立つ部分はあるかなというところで、そんなような考えを今議論しております。
○竹谷とし子君 ありがとうございました。 私は、ゴールデンウイークに、アメリカの若手議員研修プログラムで、FEMAとかカトリーナの災害の復興のお話をアメリカのワシントンDCで伺ってきたんですけれども、アメリカでもやはり成功したとは言えないというふうに聞いておりまして、失敗の教訓を教えようとしてくださったんです、逆に。今回の復旧復興、今度日本で成功させて、是非皆様の英知を結集して、日本の力を結集して、前よりも良くなったという、そういう復旧復興のそういったケーススタディーをつくり上げることができれば本当にすばらしいなと思います。是非よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○委員長(中村博彦君) 浜田和幸君。
○浜田和幸君 ありがとうございます。自民党の浜田でございます。 幾つか質問をさせていただきたいんですけれども、先ほど、世銀が海外からのこういうODAにかかわる、協力する企業に対しても税を取るべきだというような議論があるということをおっしゃいました。その根拠がどういうところにあるのかということをまず知りたいということです。 それと、二つ目は、日本のODAの内容で、二国間援助だけではなく、最近は国際機関への出資や拠出が述べられていますよね。国際機関にお金を出すだけじゃなくて、日本人がどれくらい送り込まれているのか。そういう人たちが国際機関でいろいろと日本の国益につながるような、内側から日本をサポートするような仕組みができていないと。先ほどイギリスの例ですとか、海外はそういう形でうまく連動していると思うんですよ、官民一体となった。日本はそういうところがちょっと弱いような気がするんですけれども、実態はどうなっているのか。 それとの関連で三つ目は、先ほどアメリカのUSAIDの話が出ました。アフガニスタンにしても、イラクとかそういう戦争、紛争地域においては、やっぱりアメリカのUSAIDというのは米軍と一体化した協力支援体制を組んでいますよね。米軍だけではなくて、例えばアフガンやイラクの場合には農業支援を、何とかアメリカに将来ビジネスとしてお金がちゃんと入ってくるように、当初は援助として無償でアメリカのモンサントなんかのF1の種を配る。しかし、そのことによって現地由来の穀物は一掃されてしまう。最初はただだから現地の人たち喜んでその種を使うけれども、二年たったらもう全部アメリカの種を買わなければいけない。ですから、表向きは最初は人道的な援助といいながら、最終的にはアメリカの企業がしっかりもうかるような仕組みを考えている。 そういうことを考えますと、種子だけではなくて、様々な医療の分野ですとか福祉の分野でも、そういうことがいろいろと外国の場合には国策、国益を優先するという感じで展開されている。そんな中に、例えば民間の財団、例えばメリンダ・アンド・ビル・ゲイツ財団、世界最大のチャリティー団体ですね、そういうところも一緒になって海外の援助を提供しているんですね。 だから、日本の場合にも、これまでの政府の開発援助という枠組みをもう少し取っ払って、昨日も孫正義さん来られましたけれども、そういう民間と一体化した何かそういう海外援助、国際協力の仕方というものを考える時期に来ているんじゃないかと思うんですが、そういう点についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(粗信仁君) 先ほどの税の問題ですけれども、特に融資で行って国際競争入札になるような場合は、いろいろなプレーヤーが出てきて落とします。その中で、例えば現地企業が落とした、一方で日本企業が落とした、現地企業から税を取って日本企業からなぜ税を取らないかと、こういうような話が出てくるわけでございます。そういうところが非常に議論としては難しいところであると。そこはきちんとドナーが払ってもいいんではないかという議論が現地で起こったりいたします。 それから、御指摘ありましたように、国際機関に日本人が入っているのは、残念ながら非常に少のうございます、具体的な数字をちょっと持って今おりませんけれども。そういう意味では、いろいろな手だてで、日本がお金を出して若い人を雇ってもらうJPOとかそういうことで支えておりますけれども、昨今その種の予算もちょっと減ってきておりますし、少し抜本的な手を打っていかないと難しいのかなと。一つ支えになるのは、国際的な仕事を志向する人たちというのはそれほど減ってはいないというふうに実感しておりますので、少しのサポートがあればそういうことも進むのではないかなと思っております。 それから、御指摘のありましたアフガニスタンの種子の例は、申し訳ございません、ちょっと情報を持ってないんで、後刻分かりましたら御報告に参上したいと思いますけれども。 御指摘のとおり、民間の財団、ゲイツ財団に言及されましたけれども、こういうプレーヤーが出てきて多角化していると。それから、開発の中で、先ほど来PPPという形で出てきていますけれども、民間の企業の方が従来であれば公的な機関がやっていたところに乗り出してくるということで、プレーヤーが多様化しております。それから、先ほど来御指摘があります中国のような新興国のドナーが、中国だけではなく、ブラジルとかいろんなところが出てきておりますので、そういう新しく増えたプレーヤーとの間でどういうふうに付き合っていくのか。 今国際社会は、二〇一五年までミレニアム開発目標、MDGsというのを掲げておりますけれども、恐らく今年ぐらいからポストMDGをどうするのかという議論が始まると思います。その過程の中で、今御指摘いただいた新しいプレーヤーの位置付け、新しいプレーヤーがどういうふうに参加してくるのかということは大きなテーマの一つになる、こういうふうに理解しております。
○浜田和幸君 ありがとうございました。 是非、先ほどの国際機関での日本人の比率ですとか、それはもう全てのことに当てはまると思いますので教えていただきたいし、またそれを応援する仕組みを一緒に考えていきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(中村博彦君) それでは、国際機関の具体的な数字、よろしくお願いいたしたいと思います。 それでは、小熊慎司君。
○小熊慎司君 みんなの党の小熊慎司です。 常日ごろの皆様の御尽力に感謝を申し上げます。 昨年の十二月に、このODA委員会の派遣で大久保委員を団長としてメコン三か国を巡ってきました。その際に、私の友人がベトナムで政府のスタッフとして働いておりまして、ちょっとお話をしたんですけれども、先ほどの不正防止の問題にかかわってきますが、やっぱりベトナムでも二〇パーぐらいのそういう世界がある、隣、ラオスだと五パーだというような話も聞いてきたんですが、日本が、日本だけがこれをしっかり守ったとしても、ほかの国とかほかの国の企業がそういった不正な手段を使って仕事を取ってくるということであれば正直者がばかを見てしまう場面が出てきてしまいます。 この不正防止のための、再発防止のための検討委員会の中でも、他国の政府に対するアプローチ、そしてまた企業に対するそうした呼びかけといったものが必要になってくるというふうには言っていますが、これを具体的に進めるのはなかなか難しいと思います。今、実態どうなっていて、そのアプローチがどうなっているかという点と、ただ、そのベトナムの官僚が言ったことは、日本はそれやることはありませんと。それは、先ほど来お話が出ている、この日本の技術力に対する評価は大変高いものがありましたし、やはりプラスアルファ、これは現場で働いている皆さんの御尽力によりますけれども、日本のそうした企業の下で働くことによって本当にその国の人材が育成されるということはほかの国にはないことだというふうに言っておりました。そういう意味では日本は正々堂々とやっていっていいんだと。 ただ、やはり今、そのメコン三か国でもプレゼンスの上がっている中国、韓国に勝つためにはやはりスピードが大事だと、これは日本は非常に遅れていると、決定までのスピードが遅れている、これさえクリアできれば、その中国、韓国とは違うところでの競争があったとしても、これは十分に日本は勝っていけるというふうに言っていました。このスピード、決定までのスピードを上げるために、今日本の政府が足りていない部分ですね、これをどうすればいいのかという点。 あと、そのベトナムに行ったときに言われたんですけれども、やはり日本のブランドを上げるためにはハイスペックの技術を使いたいと言うんですね。ところが、ハイスペックの技術だとこれは一社だけしか持っていなくて競争性が確保されないとか、そういった問題点はあるんですが、やはり日本のプレゼンスを上げるためにも、また、その国がそういうものが欲しいと、そういうものでやっていきたい。ただ、途上国にそういうハイスペックのものが必要なのかという議論もありますけれども、やはりこれは、先ほど来出ているとおり、これはその国のためだけではなくて、日本がどう国際社会に貢献していくかという広い意味を考えれば、このハイスペックの技術をしっかりとODAの支援国にしていくという、この取組をどう乗り越えていくか、意味付けをどうしていくかということもやっぱりしっかりやっていかなきゃいけないと思います。 不正防止の点とスピードの点とハイスペックの点、三点についてお伺いいたします。
○参考人(草野干夫君) まずスピードの点ですが、日本側の手続の問題だけではなくて相手側の手続の実施能力というのがあるんですけれども、それで相当時間が掛かることもあると。それに対してきっちりした指導、支援をJICAさんがしていると思うんですけれども、そちらのスピードアップするというのももう一つ必要になってくるんだろうというふうに思います。 ハイスペックの件については、医療について事例でちょっとお話ししますと、スピードとハイスペックの両方ですけれども、医療について。 まず、スピードの方ですけれども、地方病院の整備を円借款で進めていますと、日本が。第一次のモデル病院整備を三つやりましたと、それから第一次の成果を受けて次の十病院の整備をしますというところで、日本側が計画を作っているときに既に韓国が入っちゃっている、金をつぎ込んじゃっていると、そのスピードが速いんですね、本当に。それが日本の問題なのか相手国の政府の動かし方の問題かはちょっとはっきりしませんけれども、ともかくスピードが遅いと。そうすると、日本は絵をきっちりかいて体制を整えているけど、いつの間にか食い込まれていくということですね。 もう一つは、医療でのハイスペックの問題ですけれども、アジアは高度成長もしています、そうすると、乳幼児・妊産婦死亡率から、非常にプリミティブなものから慢性疾患にテーマが移っていっているのは事実なんです。そういったところ、人材養成とか運営をどうしていくかという問題は緊急の課題になりつつあるわけですね。 そのときに、日本が絶対強い先端技術ってやっぱりあるんです、その医療の中で。それで、それは先ほども申し上げた上流部の計画のところにかかわってくるんだと思うんですけれども、本当に相手側がそのニーズがあって、そういう先端技術を入れたいと。そうしたら、メーカーは絞られてきますけれども、日本企業を入れてマスタープランなり、その上流の計画を作るということでハイスペック問題を取り込んでいけるんじゃないかというふうに思いますけれども。
○参考人(粗信仁君) 腐敗防止についてですけれども、これは国際場裏で相当いろんな議論がございまして、OECDのDAC等を含めて、現在は、外国公務員に対する不正行為の防止条約という名前だったと記憶しますけれども、それを日本も批准しておりまして、外国で不正行為を行った者に対しては国内法で罰するということになっております。そういうことで、各国がお互いを監視している状況でございます。 ただ、いわゆる新興のドナーという国がこういうDACを中心とした動きに全部従っているかというと、そういうことじゃないわけで、そういう輪をどういうふうに広げていくのかというのが問題であろうと思っております。 それから、スピードの点についてはまさに御指摘のとおりで、これは相当いろいろな工夫をしなければならない。我々も、円借款等は標準処理期間を設けてかなり縮めてはきておりますけれども、それにしてももっと早いレスポンスというのが必要ではないかと。そうすると、全部検討が終わるまで何も言えないということではなく、いろいろな対応の仕方も工夫できるのではないかと。それは政府の方ともよく相談しながらやっていきたいと、こういうふうに思っております。 それから、ハイスペックの技術ですけれども、これも幾つかの段階があると思います。例えば、太陽光発電のケースですと、大阪ですが、各国の政府の担当高官を呼んで研修をやっております。そうすると、同じ太陽光発電でもあるレベル以上のものがちゃんとあるんだということで、そういうものに対するその認識が出てくる。それからもう一つは、いろいろなプランニングの段階で一定程度のレベルの製品が受け入れて、向こうの政府の意思いかんですけれども、くれるようなデザインをし、それで計画を実施するという形でハイスペックのものを取り入れてもらう形というのはいろいろできるのではないかと、こういうふうに思っております。
○小熊慎司君 時間がないので、これはお願いだけで返答は要りませんが、私、福島県でございまして、まだ復興に向けてははっきり言えば手を付けられない状況であります。二十キロ圏、三十キロ圏、またさらにこれから避難をしなければいけない町村があるわけでありますので、是非、この原発事故をどう乗り越えるかという部分についても様々な今後御提言があればいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ありがとうございます。
○委員長(中村博彦君) 小西洋之君。簡潔に、申し訳ないです。
○小西洋之君 我が国が国際協力事業あるいは平和構築への取組を戦略的に進めていくために法的な基盤が必要じゃないかということについて伺わせていただきたいと思います。 例えば、本委員会の調査で行かせていただいたボスニア・ヘルツェゴビナの調査で、ユーゴ和平以降の十三年ぐらいの間に、ボスニア・ヘルツェゴビナの上に国際的な枠組みでつくったGHQのような上級代表という強力な組織があって、そこの運営資金を日本が十分の一を負担していると。ところが、その十三年ぐらいの間に外務省が送り込んでいた職員というのは、国際的な枠を日本は取れていたんですね、取れていた枠なんだけれども、十人の職員を、しかも課長補佐以下ぐらいのレベルの人をころころころころ出していただけなんですね。 私の発想から言うと、エース級の課長ぐらいの人を送り込んで、その国のまさに内戦以降の復興の柱を、政策をしっかりと日本の職員がつくり込んでいくと。そこにJICAさんや皆さんが連携していって、日本の、我が国の国是である平和国家としての平和構築の取組を、ユーゴ紛争とその復興がヨーロッパの外交の最重要な政治課題だった時期があったわけですから、その時代に日本の平和構築の取組としての金字塔を建てる、それが我が国の戦略的な外交の取組であると思いますし、先ほどいろんな先生方がおっしゃっていたような国際機関における日本の人材ですね、ポスト、やはり国連全体の職員のたしか一・六%ですね、日本は。あるいは管理職ポストだとたしか五%ぐらい。これはカナダやあるいはイタリアよりも日本は少ないわけですね。じゃ、それに対して外務省はその平和構築事業の人材育成というのを四年前から始めて、それは一定の私、効果がある政策だと思いますけれども、同じような政策をやっているカナダのピアソン・センターという一九九六年につくったものは既に一万五千人を研修をして世界各地に送り込んでいると。 何でこれだけ体系的な、かつ、そういう計画的な取組が日本ができないのかと思った私なりの見解が、日本に国際平和に関する包括的な法律がないんじゃないかと。ODA大綱はあるんだけれども、我が国の国際平和事業に関する取組の基本理念かくあるべし……
○委員長(中村博彦君) 簡潔に。
○小西洋之君 はい。方針かくあるべしという、そういう法律の必要性というものを、是非皆さん、これは外務省の悪口ではなくて、国家としての国際平和協力事業を展開していくためのそういう基盤について、皆さん、いかにお考えかということを、よろしくお願いします。 失礼いたしました。
○委員長(中村博彦君) 粗理事、簡潔に。
○参考人(粗信仁君) 御指摘のとおり、国際平和協力をめぐる法的基盤に足らざるところがあるのではないかという議論は確かにございます。ずっとそういう意味では、国際平和協力本部の活動も含めて、それからJICAとの関係というのがどうなるのかということも含めて、議論がかつても行われていましたし、今後とも行われるであろうと理解しております。
○委員長(中村博彦君) 三人を代表して、草野参考人。
○参考人(草野干夫君) 逆に、問題認識なんですが、アフガン復興支援ですが、今アフガニスタンにいる日本人というのは、JICAさんを除くとコンサルなんですね、ほとんど。それで、ODAだけで処理できない枠の中でやっているんですね。給油の問題から、自衛隊の問題から、いろんな問題が派生していって、残ったのはコンサルだけなんですね、JICAさんとコンサルだけなんですけれども。ODAの体制の中で答えが出ないんじゃないかというところは今の御指摘の問題につながるんだろうと思うんですけれども。問題認識だけですけれども。
○委員長(中村博彦君) ありがとうございました。 藤原良信君。
○藤原良信君 冒頭に申し上げましたけれども、委員長に提案をいたしたいと思います。 今回、この委員会で初めてお招きをしたわけですけれども、大変各委員から前向きな建設的な意見も出まして、課題も見えました。これを取りまとめて、私はしかるべき政府に、部署にこれを委員会としてこれは申し上げて、そして答えをもらってまた委員会に提示をしていただきたいと、取り計らいをお願いしたいと思います。 中身についてはたくさんございますが、例えば魚住先生からは、入札方式で技術を一般競争入札というのは、これは事業仕分で出たというんですけれども、これがなじむのかと。なじまないということはないのかもしれませんけれども、こういうこと等、実態をきちっと分からなきゃ駄目だと思います。 それからあとはスピードの問題、これは手続上の問題です。税もそうなんです。これは、無償提供、無償で使用しているのに税を掛けるということ自体が私はこれは言うべきことだと思います。 そういうようなこと、課題が出ました。是非、委員長、取りまとめて、そして政府に対して委員会として、国会に設置されている当委員会でございますから、正式に申入れをしていただきますよう取り計らいをお願いをしたいと思います。
○委員長(中村博彦君) ただいま藤原良信委員の御提案につきましては、この委員会で取り上げをさせていただいて政府に物を申していく、これでよろしゅうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中村博彦君) 全員異議なしでございました。ありがとうございました。それじゃ、そのようなお取り計らいでまいりたいと思います。 予定の時間が参りましたので、他に御発言もなければ、以上で参考人に対する質疑を終了いたします。 参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。 本日は、貴重な御意見をいただきまして、誠にありがとうございました。本委員会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時五分散会