財政金融委員会 第13号
- 発言数
- 135 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2011/05/12
会議録
○委員長(藤田幸久君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、尾立源幸君が委員を辞任され、その補欠として姫井由美子さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(藤田幸久君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 預金保険法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官加藤善一君外六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤田幸久君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 預金保険法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行理事雨宮正佳君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤田幸久君) 預金保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○金子洋一君 おはようございます。民主党の金子洋一でございます。 預金保険法に関します質疑に入ります前に、自己資本つながりということで、日銀の雨宮理事にお忙しいところおいでをいただきまして、ちょっとお尋ねをさせていただきたいと思います。 五月十日に日本銀行さんが、財務健全性の確保の観点から、当期余剰金の五%相当額を超える、五%というのは通常五%なんですが、これを一五%相当額を法定準備金として、いわゆる民間の銀行でいう自己資本として積み立てる方針を決定し、認可の申請をしておられるということなんですが、この件につきまして、国庫納付金を減らして自己資本比率を引き上げるという問題につきまして、金融政策、特に通貨の信認に及ぼす影響についてお尋ねをしたいと思います。 前回、先月、雨宮理事に質問にお答えをいただいたときに、通貨の信認という問題は、言ってみれば金融政策が財政のファイナンスということを目的に行われずに、物価安定の下での持続的成長ということを目的に行われているということ、あるいは財政規律がしっかり保たれているかということが問題でございますので、その点を考えますと、やはり例えば東電などの社債と国債というものは違う性格を持っているので、この両者についてリスク量のみを比較して買入れ額の適否を論じるということは適切でないというふうに御答弁をいただきました。 私は、今回のレクのときにも申し上げましたように、中央銀行の自己資本比率を問題にするということは意味がないというふうに考えておりますので、それを踏まえてお尋ねをさせていただきたいと思うんですが、この前回の理事の御答弁を踏まえて考えますと、通常、自己資本比率が引き上がりますと、商業銀行の場合ですとリスク資産をたくさん買い入れることができるようになるはずですね。ところが、前回の理事の御答弁を踏まえますと、日銀が自己資本比率を引き上げたからといって、資産の買入れ、例えば長期国債の買い切りオペのようなものを直ちに増やすことができるようになるわけではないというふうになるわけなんでしょうか。もしそうなると私は残念だなと思っているんですが、その点についていかがでしょうか。
○参考人(雨宮正佳君) お答え申し上げます。 今議員御指摘のとおり、私ども、平成二十二年度の決算におきまして、法律上義務付けられております剰余金の五%、これを超えます一五%相当の準備金を積み立てるという方針を決定し、先般認可申請を行ったところでございます。 この基本的な考え方、改めて申し上げさせていただきますと、私どもは、中央銀行が適切かつ機動的な金融政策運営を行う上で、これは結果的には通貨の価値を維持する上で、中央銀行の財務の健全性を確保するということは大変重要な条件であるというふうに考えておりますし、これは各国の中央銀行間でも共有されている考え方というふうに理解してございます。 こうした財務の健全性を確保する上では、この保有資産のリスク管理を徹底するということに加えまして、様々な、中央銀行オペレーション、資産の買入れを行っておりますので、その場合に発生し得る損失の可能性に対しまして十分な備えを持っておくということが機動的な対応のために必要になるわけでございます。 今回の準備金の積み増しもこうした考え方に基づいたものでございますので、ただし、これは先生御指摘のとおり、言わばこの可能性の範囲を広げるということでございますので、当面の金融政策運営に直ちに直接関係を有するということではございませんが、こうした格好で資産の健全性を維持していくということが、結果的には適切かつ機動的な金融政策運営を可能にする条件を財務面から整えると、こういうふうに理解してございます。
○金子洋一君 となりますと、自己資本比率が引き上がりましても、直ちに国債の買い切りが増えるわけではないという解釈でよろしいわけでしょうか。
○参考人(雨宮正佳君) 繰り返しでございますけれども、こうした準備の積み上げということ、あるいは財務の健全性の確保というのは適切、機動的な金融政策運営を可能とするための条件を整えるということでございます。 金融政策としては、こうした財務運営の条件を勘案した上で、あくまでその時々の経済、物価の見通しあるいは金融市場の状況等を勘案し、それを判断した上で行う、金融政策の決定を行い、どのようなオペレーションをやっていくかを決定するということでございますので、先ほど申したとおり、現在の金融政策運営と直接関係するということではないということで申し上げました。 ただし、繰り返しになりますが、機動的な金融政策運営の言わば条件を財務面から整えるというふうに御理解いただければというふうに存じます。
○金子洋一君 日銀の資本をめぐって様々な議論があるからといって、我々はこの現在のデフレという経済状況から顔を背けるわけにはいかないわけです。また、特に、民間の株主がおられるとはいっても、日本銀行はいわゆる民間の商業銀行じゃありません。そして、民間企業の破産といった意味での破産は日本銀行にはこれは起き得ないわけですし、そういったことを考えますと、商業銀行が自己資本を維持するといった普通の理由は日銀に当てはまらないのではないかという考えが成り立つと思いますが、この考えについてはどうお考えでしょうか。
○参考人(雨宮正佳君) お答え申し上げます。 中央銀行の自己資本あるいは財務の健全性という点につきましては様々な、学界、中央銀行間でも考え方がございますけれども、やはりその財務の健全性を維持するということは、金融政策運営、通貨価値を維持する上で重要な条件であるという認識は、中央銀行間では各国とも共有されているように存じます。 その基本的な考え方でございますけれども、仮に中央銀行の財務の健全性が毀損されるという事態になりますと、中央銀行が独立いたしまして適切かつ機動的な金融政策運営が果たして行えるのかどうか、損失を抱えた格好で機動的に独立してできるのかどうかといった疑念が例えば内外のマーケットで広がりますと、この結果、通貨の信認や金融政策の有効性に関する信認が低下する可能性が非常に大きいと危惧されます。こうした考え方に基づきまして、各国中央銀行とも財務の健全性を重視するという考え方を取っているものというふうに理解してございます。
○金子洋一君 中央銀行として、自己の組織の保全あるいは利益と言ってよろしいんでしょうか、利益の確保ということはどうしてもある程度仕方ないのかもしれませんけれども、私にはいささか納得のいかないところでありますし、実は先ほど引用しましたのは、二〇〇三年に日本金融学会で、現在FRBの総裁というんでしょうか、バーナンキさんが二〇〇三年の日本金融学会で発言をしたその内容をそのまま申し上げたところであります。 つまり、中央銀行のロジックから申しますと、今理事のおっしゃったようなことが当てはまるのかもしれません。しかし、マクロ経済的に景気全体を見る観点からするとそういうことではないんだということを、まさに今FRBのバーナンキさんが、FRBのヘッドであるバーナンキさんがおっしゃっているわけです。 同時に、その同じ講演の中でバーナンキさんはこういうふうにおっしゃっていますので、そこをちょっと引用をさせていただきたいと思います。 財政の観点から見れば、国債のマネタイゼーション、つまりは財政ファイナンスのことですけれども、これが増加することは一般の税金をインフレ税に置き換えたにすぎませんと。しかし、デフレに取りつかれた日本という文脈でいうと、インフレそしてこれと結び付いた名目支出の増加というものは、景気回復と不稼働資源の再活性化を促進するという目的達成に役立つでありましょうし、これがひいては税収増をもたらし、政府の財政状況を改善することになるんでしょうというふうにおっしゃっています。 やはり、組織としての、堅めに見積もるということも必要なんだろうとは思いますが、やはり日本経済全体を見通していただきたいというふうに申し上げまして、委員長からの御許可が出れば、理事には御退席をいただければと思います。 もし何かコメントがあればいただいても結構ですが。
○参考人(雨宮正佳君) まず、御理解いただきたいことを申し上げますと、私ども中央銀行の財務の健全性を申し上げているのは、中央銀行の組織としての観点ということではなくて、今先生御指摘の、国民経済全体としての観点から適切な金融政策を機動的に運営し、通貨価値の安定を維持するために必要な条件であるというふうに私どもは理解しているということを是非御理解いただきたいというふうに存じます。 その上で、他国の中央銀行首脳の御発言についてコメントすることは基本的に差し控えさせていただきますけれども、例えば、昨年、バーナンキ議長もFRBは財政赤字をマネタイズすることは絶対にしないということまで実はおっしゃっておりまして、やはり考え方としては、中央銀行の独立した適切、機動的な金融政策運営を通じて通貨価値の安定を守るという考え方はやはり軌を一にしているのではないかというふうに理解しております。 以上でございます。
○金子洋一君 済みません、そのコメントに一言申し上げたいんですが。 FRBは、いわゆる銀行券ルールという観点から見ますと、MBSプラス米国債を合わせますと、恐らく倍近い買入れを既にしております。そういった意味で、現在の日本銀行、これは銀行券ルールから見ましても、大体八十兆円出しているところで長期国債の買入れ額が六十兆円ですから、FRBの比率でいうと三分の一程度しか買い入れていないということがありますので、その点は私は余り賛成はできませんけれども。 理事に対しての御質問は以上でございますので、もし……
○委員長(藤田幸久君) では、雨宮理事は御退席していただいて結構でございます。 では、引き続き金子洋一君。
○金子洋一君 それでは、預金保険法につきましてのお尋ねを申し上げます。 まず、この住専処理に関しますスキームにつきましては、もう大勢の皆様方が、ステークホルダーの皆様方が議論をなさって、この道しかないということで随分と前に決められたものだと思っておりますので、これは動かし難いんだろうと思っておりますので、異存はもちろんございません。 ただし、この今回三千百億円投入をされます預金保険料につきましては、これは毎年納付をされておりますけれども、各種の銀行にとって大変厳しい大きな負担になっている。経常利益の一割近い負担になっていると思います。そういうものでございますし、また、住専の母体行は住専に対する債務を放棄した上でまた基金の積立てに拠出をしたりしておるわけですので、そういったことについて、これ、回り回ってまいりますと、預金保険料というのは最終的に預金者の、すなわち国民の負担になりますので、これをこの一区切りが付く機会に見直していただけないかという問題意識を持っております。 そこで、まずお尋ねをしたいと存じますが、今後どの程度の保険事故が発生することを前提に現在の預金保険料を設定しておられるのか、保険数理的に見るとどういうふうに考えておられるのかということについて簡潔にお答えを、大臣、いただければと存じます。
○大臣政務官(和田隆志君) 私の方からお答えさせていただきたいと思います。 今、金子委員お尋ねの預金保険料率をどのような視点から定めているのかというお問合せでございますが、いわゆる保険数理、保険会社と契約者との間で定まっていくような保険数理というのは、少し、国のシステムがかかわっていることでございますので、異なっているのかなというふうに思っています。 具体的には、やはり金融システムの安定を目指しながら料率を決めていかなければいけませんので、まず、預金保険機構の長期的な財務状況が安定するようにという視点、それから、先ほど申しましたが、現在の金融システムの状態、またこれから先、将来の金融システムの状態、そうしたものをにらみながらどれぐらいの責任準備金を積み立てていくべきだろうかという視点が必要になってくると思っています。更に言えば、今御指摘の中にもありましたが、実際に負担していた金融機関の実情、そのときそのときの体力、それぞれ背景を持ってありますものですから、それらを総合的に勘案して料率を決めていくということになろうかと思います。
○金子洋一君 やはり残高の問題、赤字の問題、そういったことは、保険という名前が付いているとは言いましてもやはり認識をしていかなければならないのかなというふうに私も思います。 そこで、さはさりながら、今年度、恐らく黒字になっていく、そして毎年毎年六千五百億円もの預金保険料が納付をされておるということになりますと、今後ずっと黒字が続いていく、毎年六千五百億円ずつ積み上がっていくんではないかなと思うんですが、いささか取り過ぎではないかというふうに思っております。 そこで、今お話の中にありました全体の財務の問題、特に上位行と下位行の、何というんでしょうね、健全性の問題などいろいろ出てくると思いますけれども、そういったことにも配慮をしつつ、自己資本比率ですとか、あるいは国債、リスクフリー資産ですので、国債での運用の比率、そういったものを配慮した形での可変保険料を早急に導入の検討を始めていただいてはいかがかなと思うんですが、この点いかがでございましょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 今委員御指摘いただいたような可変保険料率の制度を取り入れている国もございます。多分よく御存じだと思いますが、御紹介までに申し上げれば、一九九三年にはアメリカが導入しているところです。そして、フランスやカナダもまたそれに追随するような形で一九九九年に導入しているようでございます。 こうした考え方を日本の金融制度の構築の上で検討してこなかったかというと、そうではございませんで、経緯で申し上げれば、平成十二年のことのようでございますが、そうした諸外国の導入事例も鑑みながら、やはり銀行の健全性に着目して、そうした料率を可変的にということも可能性としては持っておくべきではないかということが金融制度審議会の方で行われたようでございます。そうしたことを背景に法改正もされておりまして、制度を導入することは可能とはなっています。 しかし、先ほど御指摘のあったように、そういったことをもし導入しようとすると、そのときそのときの金融機関の個別事情をよく見極めていかなければいけない。つまり、どこかのレベルから、ある銀行については保険料率を上げなければいけないし、ある銀行については下げることができるでしょうし、しかし上げなければいけないというときには、逆にそれはその金融機関の健全性が悪化している状況の中でリスクが高まっているから保険料率を上げなければいけないという判断を行っていくことになりますが、それは更にその金融機関の経営悪化をもたらしかねないということもございまして、今までのところは、その責任準備金の概念が、欠損になっていることも重なり合いまして、やはりある程度一律に〇・〇八四%という割合でございますが、いただいた方がよかろうという判断で推移しているものと考えております。
○金子洋一君 可変保険料率につきましての御説明は納得をいたしました。 ただ、やはり今後どんどん残額が積み上がっていくということもございますので、ちょうど平成八年から十三年までの間、全額保護をするための財源としまして特別保険料が〇・〇三六%でしたけれども課されておったと思います。現在では全額保護はもうなされておりませんから、その当時、平成八年度から〇・〇八四%へ、その前年度が〇・〇一二ですから七倍保険料率が上がったわけです。その七倍上がったうちの〇・〇三六、特別保険料分だけでも、預金の全額保護は行われていないわけですから、預金者の負担の観点から見ましても見直しの中で速やかに撤廃すべきではないかと思うんですが、この点いかがでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 今委員に御指摘いただきましたとおり、現在ではペイオフ制度、一千万円超の部分は保護しないことを前提に考えるべきであろうというふうに思いますが、その当時、おっしゃったように特別保険料として一千万円超のものに備えるために料率を課しているという概念を導入しておりましたけれども、今では〇・〇八四%という実効料率は、特別料率を含めてその実効料率〇・〇八四%というふうに概念構成しているわけではなくて、あくまで責任準備金、むしろ一般料率でございますが、そちらの方でそれだけはある程度いただいた方がよいであろうと、その歴史的背景で申し上げれば、そちらの方の責任準備金の概念で申し上げても欠損がずっと続いているものでございますので、そこの部分を何とか早く埋め合わせてプラスに転じる方が金融システムの安定に資するであろうという判断に基づいております。
○金子洋一君 埋め合わせが目的になっておるという点については理解をさせていただきました。 これまでこういった形で申し上げたような議論をする場を是非とも、大臣、早急に設置をしていただいて検討をいただけないかと思うんですが、最後の質問でございます。
○国務大臣(自見庄三郎君) 金子先生の御質問も聞かせていただいて、平成二十四年度以降の保険料率の在り方について、今平成二十二年度の責任準備金の残高は千三百八十五億円の低位なものが見込みでございますが、今先生御質問のように、年間六千五百億円から七千億円ぐらいの保険料が将来見込まれるんじゃないかということでございまして、こういったことを踏まえて、預金保険機構において、先生御指摘のように、今後機構内に検討の場を設けて検討が行われるということで、今可変保険料率の話いろいろ出たわけでございますが、それぞれ一長一短があるわけでございますけれども、やはりそういったようなこと、預金保険機構の長期的な財務の安定、あるいは現在及び将来の国の金融システムの安定、そして金融機関の負担能力と申しますか過度の負担の回避、今はせいぜい一割ぐらいだという話が出ましたけれども、そういった中長期的な観点を持って、まずは預金保険機構においてしっかり御検討いただきたいというふうに考えております。
○委員長(藤田幸久君) 金子洋一君、時間でございますのでおまとめください。
○金子洋一君 はい。 預金者の負担に大きくかかわってくる問題ですので、是非ともよろしく御検討をお願いいたします。 以上でございます。ありがとうございました。
○丸川珠代君 自由民主党の丸川珠代でございます。 今日は四十五分間という時間をちょうだいしましたので、預金保険法の一部改正に関する法律案の前に少し震災に関連する質問をさせていただきたいと思います。 まず、二重ローンの問題についてでございますが、五月一日の参議院予算委員会で我が党の野村議員の質問を受けまして、菅総理大臣が二重ローンについて政府として救済策を検討するという御答弁がございました。実はこの進捗状況を伺いたかったんですが、残念ながら今日は非常に大事な、恐らく東電の賠償のスキームを決める等々の作業があるからでしょうか、内閣官房から政治家の方においでがいただけなかったわけでございまして、非常に残念です。 二重ローン問題は私たち自民党では非常に大きな問題だと考えておりまして、もちろん、これまで政府は債務に対してのいろいろな手助けといいますか、金融機関の判断で例えば返済猶予ができるように、あるいは積極的に返済計画の見直しに応ずるようにとか、あるいは中小企業への低利の融資など対策を打ってはきているんですが、残念ながらこれは本質的な解決には結び付いていないようであります。 今被災地の声を聞きますと、銀行は数か月は待ってくれるだろうと、だけれども、数か月たてば恐らく自分たちは倒産か自己破産かどちらかを選ぶしか道がないだろうと、当然残された資産も手放すしかないというような覚悟を決めているんだというような話を伺います。また、こういう声を聞きますと、残念ながら、こういう中でも新しく借金をしてもう一度立ち上がろうという方はむしろまだ少数派なのかなと、現在の救済策と申しますか支援策がまだ十分でないということが言えるのではないかと思います。 そんな中で、今先生方のお手元にお配りをさせていただきました五月七日の日経新聞でございますが、七十七銀行の頭取が、被災地の企業向けの債権について国が簿価で買い上げてほしいと、買い取ってほしいという希望を述べておられます。これは恐らく、金融機関の側からも、その債務を一旦切り離してもらわないことには次の一歩に向けた融資というものはなかなか難しいんだという発信ではないのかなと思うわけでございます。もちろん、その買取りをした後で一体誰がどう負担するのかという議論もあるわけでございますが、こうした国の買取りについて金融機関からも声が上がっているということについてどのように受け止めておられるのか、お伺いをしたいと存じます。
○国務大臣(自見庄三郎君) 今、丸川議員からまさに二重ローンと申しますか二重債務の問題が出たわけでございますけれども、当然、菅総理も大変これは重要な問題だということを予算委員会でも申しているわけでございまして、そういったまさに要望が出ていることは知っておりますし、また、この七十七銀行の頭取、私もこの前仙台に行ってお会いしてきましたが、こういった意見が新聞に載っているということはお聞きをいたしています。 先生もよく御存じのように、私が所掌しているのは民間の金融機関でございまして、これは原資は個人個人、あるいは企業もあってもやはり個人の預金が原資でございますから、そしてまた今度は貸出しするときは、民間金融機関でございますから、個人の住宅ローンにしてもあるいは中小企業等々にしてもやはりバリエーションがあるわけでございますから、そういったことがあると思っています。 しかし、いずれにしましても、政治全体としてこの、何と申しますか、二重ローンの問題は大変大きな問題でございますから、民間の金融機関も大変大事でございますが、同時に各府省、もう先生御存じのように、政策系の金融機関、政府系の金融機関を各府省持っておりまして、例えば、もう先生御存じのように、住宅金融支援機構、これは国土交通省でございますが、今回、補正予算、これは全党に賛成していただいて通過させていただいたわけでございますけれども、据置きが期間は五年以内、五年間無利子と、こういう制度もつくっておりますし、また日本公庫、商工中金、これは経済産業省でございますが、これは県を通じてこの利子の補給を行う、こういった制度も特例措置としていろいろつくっていただいておるわけでございます。そういった政策金融機関。 それからもう一つは、被災者生活支援基金という、これは、個人の住宅ローンで家が全壊してまた新たに建てたい人ということで三百万円まで実は、何といいますか、財政出動そのものでございます、税そのものでございますが、これは松本防災担当大臣の所掌だったと思いますけれども、そういうことをやっておりますので、それをいろいろ組み合わせてできるだけやっていきたいと。 しかし同時に、こういった基金の問題といいますか、これも提起されておりますので、やはりそういったことを政府で一体となってやるべきだと、政府全体で取り組んでいく、いきたいということをもう総理も申しておりますし、今内閣官房を中心にそういうことをしっかりやっていきたいというふうに思っております。
○丸川珠代君 自見大臣は、政府で取り組むべきだというお話をされている一方で、金融庁の取組に関してはずっと同じことを繰り返しておられるので非常に残念なんですね。 銀行と債務者の間にこの話をとどめておいて本当に復興への資金というものが回っていくのか、届いていくのかということを論じなければいけない、そこにこそ政治判断が必要ではないかということを我が党は申し上げているわけであります。 阪神大震災との並びのことを言い始めたり、あるいは、じゃどれを救済してどれを救済しないんだというより分けを事前にやりましょうということを言い始めると、これは本当に進まない話になって、阪神大震災とはその規模も被害を受けている圏域、日本経済に与える影響というものが全く違うわけでございますので、ここにこそまさに政治判断が必要だと私たちは思っております。 更に加えて言いますと、今被災地で被災地外から来た業者さんたちが、今一番のこの底値で土地であるとか資産を買っておけば後で必ず上がってくるということで、買いあさるような動きが出てきているというふうにも聞いておりまして、非常に懸念をしております。これは秩序ある復興であるとか、あるいは被災した債務者を公平性を持って助けるために、やっぱり国がそうしたものを買い取っていくという制度はどういう形であれ必要ではないかというふうに私たち強く思っておりますので、国としての債権買取りのスキームをつくることについて、今、和田政務官ちょっと手を挙げていただいたので、もう一度政治家としてどうなのかというところでお答えいただけませんか。
○大臣政務官(和田隆志君) 本来、大きな方向性を決める議論でございますので、大臣の御答弁あってもよろしいんですが、私なりの考え方を述べよということでございますので、述べさせていただければと思います。 今、丸川委員おっしゃったように、これだけの未曽有の大災害を経てのいろいろ審議でございますので、いろんな政治決断はどこかで必要であろうというふうには私も思っております。今委員御指摘いただいたように、過去の事例や、実際にどの方とどの方との間で線引きを行うのか、そうしたところが難しいということを何とかどこかで乗り越えていかなきゃいけない、そういったことは十分わきまえて取り組んでいくつもりでございます。 一方、今最初におっしゃられた買取りシステムにつきましては、それこそ預保法の住専問題と一緒でございまして、買い取るということは、まずどんな価格で買い取るべきなのか、そして買い取った後の、当然、全く債権回収が進まないということではそれは困りますので、実際に回収が進んでいくとともに、またロスが顕在化するわけでございますが、そのロスを最終的に国民負担に帰すということにしてよいものかどうか、こうしたところは本当に重い国民の感情をしっかりと踏まえた上での政治決断が必要であろうというふうに思います。 それがあるがために、軽々にその買取りシステムこれでいきましょうというわけにはなかなかまいらないというふうに思っているわけでございます。ここから先は、まさに委員御指摘のように、政治決断がどこかでどんなシステムを構築するにせよ必要だと考えていますが、そのためにはあらゆる議員が国民の御意見をどの程度だと受け止めて最終的に結論を出すかということに尽きていると思っています。
○丸川珠代君 ありがとうございます。 まさに、買い取った後の負担、あるいは債権回収したら本当にそれが債務者を助けることになるのかどうかというような議論もあると思いますし、非常に難しい議論なのは私もよく分かって、我が党もよく分かっている上で、しかしながら前に進むために何が必要かということを本当によく議論し、国民の皆様にも理解を得なければいけないという段にあることをよく分かっていただいていると思いますので、期待を申し上げたいと存じます。 一方で、そういうことを考えていきますと、金融機能に対しての支援も今後必要になってくるというわけで、金融機能強化法についても今後議論があるだろうというふうに期待しておりますが、今日、日経新聞にも信金、信組に対しての公的資金について新たなスキームを国が検討しているということが報じられております。これについてはまた時間が許すときに議論をしたいと思いますが、報道を見る限りでは非常に一歩踏み込んだ対応をしようということを考えておられるようでありますので、このようなことを、金融システムを守るためはもちろんでありますけれども、まず債務者、そして新しい事業を始める種、復興の種というものを元気に後押しするための債権の買取りというものについて積極的に是非お考えいただき、取り組んでいただきたいと存じます。 さて、先ほども少し申し上げましたけれども、今日まさに東京電力の賠償のスキームについて内閣での了承が行われるだろうということになっております。当初には十日に発表する予定だったわけでありますけれども今日に進んだということで、その内容といいますのが、これは報道ベースでございますけれども、原発の賠償機構というものを六月をめどに新設して、これに東京電力を含む原子力発電所を持っている電力九社が負担金を拠出する、政府はいつでも換金することができる交付国債を拠出するということで、これをやる前提として六つの確認項目というものを東京電力は了承したわけです。 その内容というのが、まず賠償の総額には上限はないということ、それから電力安定供給のための経費は確保する、これは当然国が確保するというふうに理解をしておりますけれども、それから第三者委員会によって東京電力の資産の実態も含めて経営の実態を徹底的に調査をする、明らかにするということ、それから金融機関からの協力がどの程度得られるのかについて、ここに特段に金融機関からというふうに取り立てて書いてあるわけですが、それを政府に報告することということが含まれております。 この金融機関からの協力がとりわけ東電ののむべき条件として入っているというわけですが、金融機関はまず二兆円の緊急融資というものを既に行っておりまして、これは正直担保もなくて、取りあえずもう運転資金それから復旧資金に必要だということで提供したわけでございますけれども、この金融機関への要請というものが、既に二兆円の融資を行っているわけで、どのように受け止めているというふうに金融庁が把握をしているかということについて、和田政務官でしょうか、お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 今、丸川先生から話がございましたが、海江田原子力経済被害担当大臣から東京電力に対して、今先生もお話がございました、全てのステークホルダーに協力を求めて、とりわけ金融機関から得られる協力の状況について政府に報告を行うということが書いてあると、先生が今言われたとおりでございます。 東京電力がステークホルダーに対してどのような協力を求めるのか、それに対してまた金融機関を含むステークホルダーにどのような対処をするのか、これは大変大事なところでございまして、金融機関の基本的なところでございまして、これは御存じのように、金融機関というのは民間の金融機関でございますから、やはり民間の金融機関の経営者が判断することでございますから、まず民民でやっていただいて、そして話し合われるべき事項であるということだというふうに思っています。 昨日も実は衆議院の委員会でも御質問がございましたから、まず東京電力の被害に遭われた方に賠償するのが大前提でございますが、やはり東京電力は実は社債を御存じのようにたくさん発行しておりますし、またEUでも東京電力は今社債を発行しておりますので、社債には社債のきちっと国際的マーケットが定めるルールというのがございますので、これは日本の国の一国だけでなくて、社債市場というのは世界に通じているわけでございますから、そういったことも尊重しながらしっかり社債市場に、世界の市場でございますから、そういったことも視野に入れつつ、市場全体の安定、それから不要の影響は生じさせないことが重要であるというふうに金融庁としては認識をしておりまして、そのことが、東京電力もこれは民間の企業でございますから、その中でやはり政府も支援をしていかなければならない。大変いろいろな問題があるわけでございますけれども、金融庁としてはそういうことをしっかり注視をしてまいりたいというふうに思っております。
○丸川珠代君 今社債のお話をおっしゃいましたけれども、もしかすると少し先走ってお話しされたのかなと思うんですが、金融機関を含むステークホルダーというようなおっしゃり方をしたわけでありまして、金融機関以外にも当然ステークホルダー、株主であるとかいるわけでございますけれども、そういう中でとりわけてこの金融機関への協力が報告されなければいけないということが書かれているということにちょっと不思議な感覚を覚えるんですね。 通常、例えば企業が破綻をしたというときにどういうふうに責任が追及されるかという優先度合いというと、経営者の責任、株主の責任、そしてその次に貸し手の責任だと思うんですね。ということを考えますと、金融機関に協力を求める前にまずすべきことがほかにあるんじゃないかなと。経営者の責任というものはどういうふうに問われるのか、あるいは株主に対する責任がどういうふうに問われるのか、こういうものがきっちりと示されなければ、それは貸し手の責任というものをいきなりお願いをしたところで難しいというのは考え得るところでありますし、世論としても当然の反応ではないのかなと思うわけであり、またこの賠償スキームにおいて、東電の責任、国の責任ということが非常に分かりにくい状況に今なっております。 この原子力賠償法に基づいて当然この賠償は行われていくわけでありますけれども、ある時点からは事業者は免責になりますということが書いてある法律で、この解釈がどうも分かりにくい。今回は東電の免責は認められないというふうに政府はいろんなところで発信をしているわけでありますけれども、その理由、つまり、異常に巨大な天変地異の場合は事業者は免責されますということにならなかった理由、国の賠償にならなかった理由を御説明をいただきたいのですけれども、文部科学省でしょうか、御所管は、お願いします。
○政府参考人(田中敏君) ただいま先生から御指摘がございました原子力損害の賠償に関する法律がございます。その第三条には、原子炉の運転等の際、当該原子炉の運転等により原子力損害を与えたときは、当該原子炉の運転等に係る原子力事業者がその損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によって生じたものであるときは、その限りではないと、こういう条文がございます。 この異常に巨大な天変地変ということの理解でございますけれども、昭和三十六年、この法案が提出されたときの国会審議におきまして、その理解としては、人類の予想していないような大きなものであり、全く想像を絶するような事態というようなことのやり取りがございます。これは、そのような原子力事業者に責任を負わせることが余りにも過酷である場合以外は原子力事業者を免責しないという趣旨であるというふうに理解をしているところでございます。 こういうことを踏まえまして、文部科学省といたしましては、今回の福島の原子力発電所の事故につきましては、第三条のこのただし書ではなくて、原子力事業者が責任を負うべきであるとするこの本文を適用することを前提に対応を進めているというところでございます。
○丸川珠代君 人類の予想しない事態というのは、例えば宇宙人が襲来するとかそういうことなんでしょうか。具体的に教えていただけませんか。
○政府参考人(田中敏君) 具体的には、昭和三十六年当時いろいろなやり取りがございますけれども、それは関東大震災の何とかとかいう数字が挙げて、その当時やり取りがなされているということでございます。そのときには、三倍から四倍というようなところでございますけれども、いろいろな進展がございまして、人類が本当に予想していないような、例えばそのときにも隕石が落ちてくるとかいうようなところまでいろいろ相談をいたしまして、それが人類の予想していないような大きなものであるというようなときには、そこを原子力事業者に責を負わせるというのは余りにも過酷ではないかというようなことから、この条項が規定をされたというふうに理解をしているところでございます。
○丸川珠代君 今、関東大震災のマグニチュードの三倍から四倍というお話あったんですが、今回の地震のマグニチュードはこれを超えていないんでしょうか。
○政府参考人(田中敏君) 先ほど申し上げましたのは昭和三十六年当時のいろいろなやり取りで、関東大震災の三倍から四倍というようなことで説明がなされたことは事実でございます。ただ、今回は当然のことながらマグニチュードの規模では超えてございますけれども、それは原子力発電所でそれに耐えたような、例えば福島の第一、第二でも耐えたものもあるし耐えていないものもあると。その時点の科学的な知見によってきちんと判断をされるということが適当かもしれませんけれども、今回のこのただし書の規定というのは、本当に人類が予想していないようなものまでその事業者に負わせるということは余りにも過酷ではないかというようなことからこの規定がなされたという理解をしてございます。
○丸川珠代君 今の御答弁はすごくねじれていてよく分からないんですが、少なくともマグニチュードでいえば関東大震災の三倍、四倍なんていうものをはるかに超えているわけでありまして、この今の解釈は立法の趣旨に反する解釈だということになると思いますし、人類の予想しないような天変地異をそもそも法律に書くということは、ほとんどこの規定は意味がないと。 そもそも国は賠償する、一部でも背負うあるいは賠償を国が持つつもりはありませんということを法律に書いているも同然だと思うんですが、そういうことなんですか。
○政府参考人(田中敏君) この原子力損害賠償法というのは、基本的には原子力事業者に対しての無過失責任、通常でございますれば過失があった場合についての賠償が生じるということでございますけれども、これは無過失責任という特徴的な民法の特例というようなことでございます。 無過失責任を負わせるからには、余りにも過酷である場合にもそこを原子力事業者に責任を負わせるというのは過酷ではないかというようなことからこの規定が記述をされたということだというふうに理解をしてございます。
○丸川珠代君 正直言って、この賠償のスキームでも、それからこの原子力損害賠償制度の理解に関しても国の責任というものが余りにもはっきりしていないんですね。国に全く責任がなかったかといえば、菅総理大臣は既に国にも責任があったということをおっしゃっているわけで、これを賠償のスキームの中にどのように入れていくのかということが全く議論されないまま今日政府が決定しようとしていることに関して、非常にこれは疑義があるわけでございます、私どもとしては。 これについては、今後ほかの場でも議論をさせていただいてまいりますけれども、政府もこの点についてはきっちり説明をしていただきたいと思いますが、何か御答弁ございますか。
○政府参考人(田中敏君) この原子力損害賠償制度は、まず原子力事業者と国との間で補償契約というのがございます。この原子力発電所の場合には千二百億円というものを契約で、事故があった場合には補償契約として結ぶと。ただ、それを上回った場合には政府が必要な支援を行うと、二階建てでございます。その二階建て部分につきましてはいろいろな支援というようなことを考えていくというようなことで、今回のいろいろな手法というか方策ということが取られてございまして、そこには国の責務というようなものが示されるというふうに理解をしてございます。
○丸川珠代君 必要な支援というふうにおっしゃいましたけれども、これ最終的に政府が負担することはない仕組みですよね。
○政府参考人(田中敏君) 新しいスキームについては今後検討をして具体化されると思いますけれども、その中でどのような国の支援というのが規定されているのか、今後の検討だというふうに理解をしてございます。
○丸川珠代君 今後の検討とおっしゃっているんですが、今日決まるものだというふうに伺っておりますので、これは非常に問題があるなというふうに理解をいたしました。 加えて、補償契約の措置千二百億円、これ一サイト当たり千二百億円、補償措置が出るという理解だと思いますけれども、福島の場合は二サイト分になるんですか。
○政府参考人(田中敏君) 先生御指摘のとおり、一サイトで千二百億円というような補償契約でございます。福島の場合には第一で千二百、第二で千二百ということが上限として補償措置ということでございます。 ただ、千二百全部出るかどうかというのは、相当因果関係ということをきちんと精査をして、第二の場合には一体どこまで行くのかというのは、今後の相当因果関係ということの中で具体的には手続が進められていくというふうに考えてございます。
○丸川珠代君 千二百億円を一サイト当たり措置額が下回るという話は初めて聞いたんですが、そういうことはどこかに書かれているんでしょうか。 あともう一つ、この二千四百億円というのは予算措置はされているんでしょうか。どこかで手当てが、例えば補正に入っていたりするんですか。
○政府参考人(田中敏君) まずは、千二百億円というのは、一サイト千二百億円を上限に補償契約というのはなされてございます。第一原子力発電所と第二原子力発電所は事故の態様ということが異なりますので、相当因果関係というのが規定をされて、ひょっとしたら二千四百億円になるかもしれませんし、二千四百億円にならないかもしれません。それは今後の相当因果関係ということを東電と被災者の方々との間で規定をされていくということでございます。 予算の関係ということでございますけれども、これは、東電から請求があって、そこで国としての措置がなされていくということでございますものですから、現時点では予算措置はまだなされてございません。
○丸川珠代君 そうすると、その財源のめどというのはどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(田中敏君) これから具体的に、政府のいろいろな、補正とかいろいろなところで適正な措置がなされていくというふうに考えてございます。
○丸川珠代君 となりますと、これ二次補正を組まないうちに国会を閉じるなんというのはとんでもない話でありまして、これもどういう形であれ、もう早急にちゃんと国が手当てすべき部分は手当てできるという形を整えておかなければいけないということがよく分かりました。政府におかれましてはしっかりとこういう議論を、できるだけ国会を開いていただきたいという要望を申し上げたいと存じます。 あわせまして、この法の解釈については、これやっぱり政府の解釈で本当にいいのかは非常に議論のあるところだと思いますし、これは是非裁判所で本当は話をしていただきたいような内容であるなと思っておりますので、これからも議論を続けさせていただきたいし、下手するとこれは株主の皆様からも訴えがある可能性も否定はできないというふうに思います。 時間の制限もございますので、この賠償のスキームについてちょっとお伺いしたいことが一点ございますが、経営者の責任とそれから株主の責任について、今後更に問うていくということはございますでしょうか。
○政府参考人(加藤善一君) 御説明いたします。 御議論ございますその東京電力の支援スキームにつきましては、三点重要な点があると思ってございます。一点目はやはり迅速かつ適切な損害賠償の実施、二点目が現在まだ安定化してございません原子力発電所の安定化、それから事故処理をしてございますのでそれに関する事業者への悪影響の回避、それから三点目が国民生活に不可欠な電力の安定供給という、三点の重要な事項を確保することを目的にしてございます。 五月十日に東京電力から海江田原子力経済被害担当大臣に対しまして、今般の原子力発電所の事故などによりまして資金面での困難を理由といたしまして、先ほどございました原子力損害賠償法十六条に基づく政府による支援の要請がございました。その際に、代表取締役の報酬について当分の間返上するということや、役員報酬の引下げを行うことが表明されてございます。私どもとしましては、この要請の内容も踏まえまして、具体的な支援スキームについて今後迅速に検討を進めてまいりたいと考えてございます。 それから、株主等の責任につきましても、先ほどの海江田大臣の確認事項にございましたけれども、その内容も含めまして今後具体的な支援スキームについて迅速に検討を進めてまいりたいと考えてございます。
○丸川珠代君 ごめんなさい、言っている意味がよく分からなかったんですが、株主の責任を問うんですか。
○政府参考人(加藤善一君) 先ほどございました海江田大臣からの確認事項の中に、全てのステークホルダーに協力を求め、とりわけ金融機関から得られる協力の状況について政府に報告を行うということになってございますので、これにつきまして、政府としては、株主、貸し手を含めましたステークホルダーによる協力の在り方などを含めまして具体的な支援スキームについて迅速に検討を進めてまいりたいということでございます。
○丸川珠代君 一〇〇%否定するものではないけれども積極的に問うていくわけではないというふうに私は今理解しましたけれども、さきにおっしゃいました損害賠償の速やかな実施や事態の安定化、それから事故の影響についての支援、こういうものは経営者の責任を問うてもあるいは株主の責任を問うても実際に行うことは不可能ではないわけでありまして、社債も当然優先弁済だということは電気事業法に書いてあるわけですけれども、電気事業本体は国が守るということをこの六項目の中で宣言しているわけですね。 地域独占でありまして、東京に住んでいたら東京電力から電気買わないとしようがない、買うというか電気料金払って電気使わないとしようがないわけでございますから、最終的にどういう形であっても電気を使っている利用者の皆様が料金という形でこの賠償額を支払っていくんですよね。国が支援をするとなれば、それが税金という形でやっぱり国民がこれを背負っていくということになるわけでありまして、だからこそ、その株主責任、経営責任ということをきっちり国がどうするのか明確に言わなければなかなか理解が得られるものではないんじゃないですかということを申し上げているわけでございます。 試算によりますと、例えば賠償額が五兆円だった場合には、この賠償スキームですと、東京電力の管内で月々電気料金が千三百円も上がると、年間で一万五千六百円上がると。これ、普通の家計にしたら、そんなに電気料金増えるのと、一か月分丸々増えるんですかと、年十三か月の電気料金払うような、そんなふうな感覚でございまして、これをこの苦しい状況の中で理解してもらうためには東京電力が相当の努力をしなければいけないということになります。 これを国としてアシストするのであれば、当然のことながら経営者の責任、株主の責任についてどういうふうに果たしていただきますということをもっともっと徹底的に示していかなければならないのではないかと思います。 賠償の仮払いも早めに方針決めますということをおっしゃっていますけれども、賠償の支払があるから復旧が進みませんということが福島県内で実際に起こっていますので、できる限り速やかに、さらに二次の仮払いをするぐらいのつもりでどんどんやっていただきたいと思います。 時間の制限もございますので、預金保険法の改正についての質問に移らせていただきたいと存じます。 さて、住専処理法で定めますこの住専の処理、十五年という期間が過ぎまして、その最終処理について決めるわけでございますけれども、この二次損失一兆三千九百億円、これを国と民間で折半をして負担をするわけであります。 この民間サイドの負担に関して、預金保険機構の中にある住専勘定から全部で五千五百億、千四百億は運用益なので基金そのものから取ってくるのは四千百億円ということになるわけですが、預金保険機構の住専を扱っているところの基金から四千百億、整理回収機構にその処理のために入れると同時に一般勘定から三千百億円を繰り入れるということをいたします。 なぜ一般勘定からこの安定化拠出基金に三千百億円を繰り入れるのかということについて教えてください。
○委員長(藤田幸久君) 丸川委員、内閣の加藤さんと文科省の田中さんはよろしいですか、退席していただいて。
○丸川珠代君 はい、結構でございます。ありがとうございました。
○委員長(藤田幸久君) では、加藤審議官と田中審議官は御退席していただいて結構でございます。
○大臣政務官(和田隆志君) お答えいたします。 今御指摘のように、今回の処理に当たりましては、預保機構の一般勘定から住専勘定の方に三千百億円繰り入れるということにさせていただいております。それは、この住専問題というのが預金保険機構の本来の使命であります金融システムの安定を揺るがすというぐらい重大な問題であったということに尽きているかと思っています。 預金保険機構全体でそのセーフティーネット機能を担っていかなければいけないわけでございますが、その担う必要があるほど住専問題というのは重大な問題であったという認識の下で、法律上もその一般勘定から住専勘定の方に出資分を除きまして九千七十億円を下回る場合には繰り入れることができるという規定を置いておりますので、それに従って行われる処理でございます。
○丸川珠代君 今言った預金保険機構の中の住専勘定の金融安定化拠出基金、これはまさに住専処理のために設けられた基金でありますけれども、これ中身が出資分一千億円と運用分九千七十億円に分かれておりまして、出資分一千億円が丸々損失になるというか、その処理に使われるのは致し方ないだろうという理解はできると。運用分の九千七十億円について、住専法九条によって、一般勘定から繰入れができて九千七十億円を下回らないようにすることができるというふうに書いてあるんですが、これはできると書いてあるだけで、しなさいとは書いておりません。 運用分の九千七十億円は毀損してはいけないという取決めがあるんでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 特にそういった取決めがあるというわけではございませんが、ここから先は、法定するときに国負担分と民間負担分とをきっちりと折半していくという概念の中で、民間負担分について民間の御判断の中でやっていただくということで行われるものでございます。
○丸川珠代君 民間の御判断ではありますけれども、繰入れするには大臣のお認めが必要だというふうに法律を読んで理解をしておりますので、国が認めてやることだというふうに理解しておりますが、筋からいうと、この一般勘定というのは預金者の皆様の預金を守るための原資であって、住専の処理のために積まれるものではないということは確かでありまして、想像するに、一千億は金融機関にとっては出資だから、これはもう出ていって損としてもしようがないけれども、運用分で出していた九千七十億円というのは、いずれ戻ってくるお金だというふうに金融機関は理解をしていたんだろうなと想像します。 残念ながら、現実はそうは甘くはなくて二次損失が出てしまったわけでありまして、この二次損失をいきなり今になってまとめて処理するというのは金融機関にとって大きな負担であろうということは想像に難くないわけでありますが、問題は、その損失が勘定を閉じる今になって分かったことかというと、実は毎年毎年このぐらいずつ損失になるであろうというものの金額が出ているわけでありまして、少なくとも去年の時点では、二次損失の民間負担分は利益と相殺しても四千五百億を超えるだろうなということは見込まれていたと思いますし、年を追って増加する状況というのを金融庁は把握をしておられたはずだと思います。 だとするならば、金融機関の側に、これだけの損失が予想されますねと、ですから引き当てを積むなり損失に向かって準備をするように、こういう指導をする必要があったのではないかと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 丸川委員の御指摘いただいたような考え方も一つのその手法ではあろうかというふうに思っています。国としまして、金融機関がどの程度の引当金を計上すべきかということについては監査制度があって、監査人の方が適正だと思える判断された範囲内では、国の方がそれ以上強制的にどこの部分は引当金を計上しなさいという仕組みにはなっておらないものですから、そこから先は限界があることを御理解いただければというふうに思います。
○丸川珠代君 やはり、お互いに見通しが甘かった、ツケが最後まで残ってしまったのかなという印象になってしまいます。いつか何とかなるということが結局、最後まで行ってしまって、国民には分かりにくい形になってしまったことについてよくお考えになっていただきたいと思いますし、恐らく政治の側も、十五年間準備をする時間があったはずなのに、しっかりと目を向けることを怠っていたのだとしたら、私たちもまた反省をしなければいけないのではないかなと思います。 最後に、もう時間も限りがありますのでお伺いしますけれども、これちょっと通告していないんですが、一般勘定から繰入れをする場合にも、それから残った七千九十億円を拠出した金融機関に分配するときも、預金保険機構の運営委員会の議決を経るとなっているんですけれども、規定では。 運営委員会での議論というのはいかなるものだったかというのはお分かりになりますか。
○大臣政務官(和田隆志君) 今、事務方の方に確認しましたら、まだ運営委員会での議論をしていないようでございます。
○丸川珠代君 恐らく運営委員会は皆さんが決めたとおりに議決するというふうなことで、もしかすると後で議論することになっているのかもしれませんが、国会議員としては、その議論の中身もきちんと聞いてこの処理がどうだったのかということを検証したいと思います。 時間でございますので、以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。 本日は、預金保険法改正案について質問をさせていただきます。 本法律案により、十五年の長きにわたりました住専債権の処理を終了させることとなります。今回、二次損失の処理を行うに当たって追加の国民負担を発生させないという方針で様々なところから財源を集めて処理を行うスキームになっています。ただし、今回の処理スキームもあくまで追加の国民負担がないというだけであり、基本的には、政府負担の部分についてはバランスシート的な発想に立てば国民の資産を使っているという、そういう認識を持つことが改めて重要であると考えます。 今回の処理に当たっての政府負担について、改めて金融担当大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(自見庄三郎君) 竹谷議員にお答えをいたします。 預金保険機構、整理回収機構においては、国民の負担の最小化のために、債務者の状況について配慮しつつ、徹底した回収に努めさせていただいておったところでございます。 しかしながら、債権の譲受け時、平成八年でございますけれども、私も海部内閣の国土庁の政務次官をしておりまして土地基本法を作らせていただいて、大変当時はもう土地がどんどん上がるという時代でございまして、土地基本法、戦後、土地に関して初めての合意ができたわけでございまして、土地というものは基本的には公共性があるという概念の法律でございまして、その後、実は当時の大蔵省が土地、不動産に対する大変厳しい総量規制、貸出規制をいたしまして土地がどんと下がったわけでございまして、そういったこともございまして、債権のこの譲受けをしたとき、平成八年以降土地の下落が継続したことなどにより回収環境が悪化したことから、遺憾ではございますけれども、結果的に平成二十三年の十二月時点で一兆三千九百億円の二次損失が見込まれるところでございます。 このうち二分の一が政府負担分、約六千九百億円について追加の財政支出を回避しつつ処理をするということにしておりますが、政府負担が生じたという点については、竹谷先生御指摘のとおり、しっかり認識して受け止めた上で最終処理に当たりたいというふうに思っております。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 今回の処理スキーム、いろいろなところから財源を求めていることからスキームが若干複雑になっていると思います。 そこで、基本的な事実確認の質問をさせていただきたいと思います。 まず、社団法人新金融安定化基金、いわゆる第二基金ですが、これは民間金融機関が出資した基金です。この運用益約一千六百億円が整理回収機構に贈与され、これを政府の負担分として計上されています。 民間出資した基金の運用益が政府の負担分として計上されているということについて理由を御説明いただければと思います。
○政府参考人(森本学君) お答えいたします。 新金融安定化基金と申しますのは、住専処理に伴います国民負担を結果としてできるだけ軽減するよう努力するという観点から民間金融機関等の拠出により設立されたものでございます。このため、同基金の運用益は定款上、整理回収機構に贈与することとされておりまして、その設立の趣旨に鑑みまして、今回の住専の債権のいわゆる最終処理に当たりましては政府負担分に充てることとしておるところでございます。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 今回処理する二次損失額一兆三千九百億円のうち約一兆二千億円、これが既に確定した損失、残りは貸倒れ引き当て分と伺っております。これは現時点での見積りであり、処理が終了する本年十二月に最終的な損失額が確定するものと認識しておりますが、万一損失額が現時点での見積額を超えてしまう場合でも新たな国民負担は生じることはないという考えでよろしいでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 結論からするとそのように考えておりまして、実は、これから回収が進んでいくもの、若干整理回収機構に移管しまして進めてまいりますけれども、その分のロスが生じるであろうという想定を千数百億と置いておりまして、それの分につきまして引き当て計上いたしておりますので、それほどこれとぶれる結果にはならないというふうに想定しております。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 最終的な損失額、これが確定して処理の結果が出次第、速やかに情報開示、情報公開をしていくべきであると考えます。 住専処理結果の情報開示の在り方について御見解を伺いたいと思います。
○大臣政務官(和田隆志君) 今御指摘いただいたように、この住専問題につきましては、当初から国民負担を最小限に食いとどめるようにということで、関係者が鋭意調整した結果の仕組みでございます。そうしたこともありまして、最終処理につきましても、結果的にどの程度の国民負担になるのかという視点からは、きちんとした情報開示が必要であるというふうに考えておりまして、まず、この仕組みの当事者であります預金保険機構や整理回収機構のそれぞれの決算報告の場面でしっかりとしていただくということを考えています。 また、先ほど御指摘いただいたとおり、本年の十二月末をもって回収を終える、業務を終えるということになっておりますので、その時点でどのような結果となっているかをできるだけ早く国としても開示すべきであろうと考えています。
○竹谷とし子君 是非ともお願いしたいと思います。 次に、整理回収機構の機能についてお伺いしたいと思います。 整理回収機構については、本法律案で業務の整理、追加が行われます。その中の一つとして、これまでは個別に設立をしてきた継承銀行、いわゆるブリッジバンクの機能を、破綻処理の円滑化のために整理回収機構にも今後事前に付与するということが挙げられています。 ただし、現在の別法人として継承銀行を設立する仕組みというものも法律上残るというふうにお伺いいたしました。これは、破綻時の処理を、この選択肢を残すということが目的であって、決して天下りの受入先候補として残すということではない、このことを改めて確認をさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(畑中龍太郎君) ただいまお尋ねがございました承継銀行、それから今回の法案で整理回収機構にこの承継銀行機能を付与すると、これは委員御指摘のように、破綻処理の手法の選択肢を増やしていただきたいと、それによりまして円滑な破綻処理をするということが目的でございまして、今御指摘のございました天下り云々というようなことはもとより全く想定している話ではございません。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 続いて、今回の改正案で、その他の措置として挙げられている、破綻時に預金の払戻しを迅速に行うための所要の規定の整備についてお伺いをいたします。 この措置の中身は、金融機関に対し、平時より、万一の場合に備えた準備、マニュアル整備等を義務付けることと説明されています。まず、この規定の具体的な内容と、その措置が設けられた議論の経緯についてお伺いしたいと思います。 と申しますのは、ここで求められる措置として、金融機関としてシステム上の対応もしなければならない可能性、これも想定されると思いますが、現在は、東日本大震災の影響もあり、この規定によって金融機関に対して過度に負担を掛けるべきではないと考えているからです。金融庁としても施行日を公布後一年以内に政令で定める日とするということで一定の配慮をなされているものと思いますが、金融庁の御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(森本学君) お答えいたします。 現在の預金保険法におきましては、決済性預金の円滑な払戻しのための措置につきましては、これは名寄せデータの整備等でございますが、これは既にお願いしております。今回の提案しております措置は、これに限りませず、一般預金等の円滑な払戻しのための措置を金融機関に平時から措置をお願いするものでございます。これは、これまでの預金保険機構等での検討も踏まえましてお願いをしようとしておるものでございます。 それで、これに対応するための金融機関の負担でございますが、これは、我々としては全ての金融機関に一律にシステム整備を求めるものではないと考えておりまして、金融機関の実情を踏まえまして、先生御指摘の震災の影響もございます、柔軟な運用をしていきたいと考えております。 以上でございます。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。是非とも柔軟な御対応をお願いしたいと思います。 最後に、今回の震災に関連しての質問をさせていただきたいと思います。 先ほど丸川委員からも関連する質問がありました。今回の東日本大震災での金融上の課題として二重ローン、二重債務問題が議論され、また地域の金融機関からは被災企業向けの債権について国の機関が簿価で買い上げてほしいとの要望が出され、その額については五千億円から八千億円との見方も示されています。このような声に対して、以前は、金融再生法の五十三条に基づく健全な金融機関からの不良債権の買取り、これが行われていました。今はこのスキームは期限切れによって動いておりませんが、今後の状況を踏まえつつ、不良債権の買取りスキームについても検討していくべきであると考えております。 現在、金融庁は、金融機能強化法の改正によって被災地の金融機関に対する資本注入のスキームを検討していると報道されています。当然、地域の金融機関、金融仲介機能の維持という観点からこのようなスキームは必要であると考えますが、金融システムを守ると同時に被災している企業をどのように支援していくのかということが重要だと思います。企業がなければ地域の産業、雇用が失われて地域経済の復興の見通しも厳しいものとならざるを得ません。そのために、今後の地域産業として価値が高い事業、企業に関しては債権の放棄や無税償却などの手当ても必要であると考えます。 金融担当大臣の積極的な御答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(自見庄三郎君) 今、竹谷議員御指摘のとおり、金融機能強化法に基づく国の資本参加は、金融機関がその経営判断として資本増強を行い、被災地を含む地域に金融仲介機能を積極的に発揮する上で有効な政策手段というふうに考えております。 このため、今先生も御指摘がございました、今般の大震災に対しまして金融機関が申請を行いやすくする、使いやすくする、そしてやはり地域の住宅ローンを抱えた方々あるいは中小企業、しっかりそういった方々に、金融仲介機能を積極的に発揮する上で法改正を含めて今検討を行っているところでございます。 御指摘の無税償却の容認については、この被災住宅に係る住宅ローンの債務等の問題との対応といった観点を踏まえつつ、国税当局と引き続き協議を強力にしてまいりたいというふうに思っております。
○竹谷とし子君 是非とも、金融機関は守るけれども地域の産業の芽を摘んでしまうという、そういうことがないように、どちらも守ることができるように、同じ国民のお金を使うということであれば、そのような形でのお取り組みをお願いしたいということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。 預金保険法改正案につきましては我々は賛成ということで、本日は、金融機関のもう一つの国の枠組み、保険制度の枠組みであります地震再保険に関連して御質問をさせていただきたいというふうに考えております。 まず、今資料を配付させていただいておりますけれども、最近の事例といたしましてJA共済連、農協、農家の方々の共済、それを束ねたものですけれども、このJA共済連が地震リスク、これを証券化することによって、当時のお金にして三百億円分、これを転嫁することができた、これはドイツの保険会社に対して転嫁をすることができたということがプレスリリースなどに出ております。 この通称CATボンド、カタストロフィーボンドと、大災害ボンドというふうに言われるわけですが、JA共済連はこれ日本の金融機関としては余り数多くない成功例の一つであるというふうに言えるんだろうというふうに思います。 そして、同じようなことをやっていたのがJR東日本でございまして、JR東日本も二〇〇七年にやはり三百億円分、事業リスクについてのヘッジということでこのCATボンドというのを利用しておりました。しかしながら、今回、JR東日本、損害も被ったわけでございますけれども、この損害を補填する条項が、震源が東京の中心から七十キロ以内ということで定められておりましたので、残念ながらJR東日本はリスクを転嫁することができなかったということになっているわけでございます。 どうしてこのCATボンドなどをこうしたところが利用するのかということについてなんですけれども、皆さん御承知のとおり、日本には地震再保険制度というものがございます。最終的には損害保険会社が引き受けた地震のリスクについて国が責任を持つという制度になっているわけでございますけれども、この共済事業、そして商業用の工場などはこれの範疇外ということになっているわけでございます。 ですので、そうした再保険制度が利用できないということになっているわけでございますが、この度の地震、東北地方で起こったと、東北、北関東で起こったということで、JA共済連、農家の方が非常に多いわけでございますので、やはり今回支出する金額も大変多いのではないかというふうに考えておりますけれども、そこら辺、共済がどれぐらいのリスクを持っていて、それを外出し、ヘッジすることができているのかということについてまずお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(藤本一郎君) お答えいたします。 JA共済の方では、建物更生共済の保障共済金額ということで引き受けている金額が全体で百五十兆円ございます。それに対しまして、異常危険準備金としまして約一兆五千億円程度積んでおりまして、また再保険ということで海外に再保険しているものが五千五百億円というような状況でございます。
○中西健治君 この五千五百億円というのは、先ほどの三百億円を含むということで考えてよろしいでしょうか。
○政府参考人(藤本一郎君) はい、そのとおりでございます。 現状では、為替レートの関係もございまして、CATボンドの関係は二百五十億円強といったようなレベルになってございます。
○中西健治君 一兆五千億円もあるということでございますので、この共済事業が国の地震再保険の制度の中に組み込まれていないということは、今後のことも考えますと余り良くないことではないかと私は考えておりまして、これは省庁の垣根ということもあるのかもしれませんけれども、是非ともそうしたものも入れていくということが必要なんではないかと思っております。 さらに、先ほど申し上げましたが、商業用、工場などについてもやはりカバーされないということになっております。損害保険会社は、これらの担保資産に対する地震リスクを出再などによるヘッジでどれぐらい保有しているのかということについて、これは、じゃ金融庁の方にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(畑中龍太郎君) お答え申し上げます。 地震による損害は、御指摘のように、発生頻度が低いわけでございますが、一度発生いたしますと支払保険金が巨額になるリスクがございます。そのため、国の再保険がない、今委員御指摘の企業向けの地震リスクを保障する保険、これにつきましては、民間損保各社は再保険を手当てする等によりまして一度の地震による支払額が支払能力を超えないように慎重にリスク管理をしていると認識をいたしております。 お尋ねの企業向け地震リスクの総額というものは、我が国に存在いたします全ての損保会社が有する現行のソルベンシーマージン比率計算上の地震災害リスク相当額のうち、企業向けリスクの総額、これを足し合わせますと約六千億円と相なっておるところでございます。 一方、今般の東日本大震災による企業向け保険金の支払の実質的な負担額、これは、各社のヒアリングによりますと、現状では約二千億円強になるというふうに承知をいたしております。
○中西健治君 リスク額が全国で六千億円で今回の支払が二千億ということですと、三分の一ということになっておりますから、多分その元々の六千億という数字が甘い試算になっているのではないかということが多分容易に想像できるのではないかと思います。ですので、ここら辺も見直していくことが必要なんではないかというふうに考えております。 さて、このCATボンドでございますが、JA共済連は成功したというふうに申し上げました。そして、このCATボンドを、じゃ購入して負けたところがあるのではないかということなんですが、リーマン・ショック以降、日本の年金基金が資産流動化ということでこうしたCATボンドが入っているCATファンドというものを購入しているということがよく言われているわけでございます。 こうした年金基金がCATボンドなどにエクスポージャーを持つということはいかがなものかなというふうに私は思うわけでございますが、こういった年金基金のCATボンドに対するエクスポージャーについて、これは厚生労働省だと思いますけれども、把握しておりますでしょうか。
○政府参考人(今別府敏雄君) お答えを申し上げます。 年金基金に対しては、平成九年の十二月までいわゆる五・三・三・二規制という規制をしておりましたが、平成九年の十二月にそれを撤廃をしておりまして、今はむしろ運用主体の責任でありますとかそういうところを法令、それからガイドラインで担保をするというふうにしております。 したがいまして、運用対象について、内外の債券でありますとかあるいは株式でありますとかというような大ぐくりの把握はしておりますけれども、御指摘のようなCATボンドについては承知をしておりません。
○中西健治君 先日、この委員会で大久保理事も年金基金の運用について取り上げたわけでございますけれども、そのときには、不動産ファンド、不動産証券化商品を過大に買っているのではないか、過大に買っているという、そういったことについて問題点を指摘されていたわけですけれども、こうしたことはやはり問題としてあり得るというふうに思っておりますので、厚生労働省が年金の運用を把握するのか、若しくは金融庁が投資顧問会社、運用会社の方の検査を行う過程においてそこら辺をしっかり指導していくのか、どちらかをしていかなければならないのではないかと私は思っております。 資料の中にも、アセットマネジメント会社の年金向けのマーケティングの資料が入っておりますけれども、その中にもCATボンドというものが大きく書かれているわけでございますので、是非とも、厚労省なのか金融庁なのか、しっかりやっていただきたいと思います。 それでは、浜岡原発について、経産省の方も来ていただき、経産副大臣も来ていただいていますので、浜岡原発についてお聞きしたいと思います。 今回、停止をする、一時停止をするということになったわけでございますが、この理由とプロセスというものがやはり問題なのではないかというふうに考えているわけでございます。 菅首相、法的根拠を持たないでお願いするという形を取ったわけでございますし、前日に海江田大臣が現地に入っていて、この問題は時間が掛かるというようなニュアンスを現地の首長に対して残していったという中で、翌日にいきなり止めるということを発表したわけでございますし、その理由として、菅総理が三十年以内に八七%ということを強調されました。しかし、この八七%という数字、どれだけ信頼性が高いのかということについてはよく分からないと。同じ、政府が持っております福島原発事故対策統合本部が一月一日時点の推測という数字で出しているものによりますと、確かに浜岡は八四、それでは八四と高い数字になっておりますけれども、福島第一が〇・〇%、福島第二が〇・六%という地震の確率だというふうに出ているわけでございます。 こうした〇・〇、〇・六のところであれだけ大きな事故が起こったという中で浜岡原発だけでいいのだろうかという疑問は当然出てくるわけでございますが、そこら辺について副大臣から御答弁いただきたいと思います。
○副大臣(松下忠洋君) 今委員御指摘のとおり、浜岡原発につきましては五月の五日に海江田大臣が視察をいたしました。そして、これまでの耐震安全対策が適切に講じられており、また津波に備えた緊急安全対策が適切に実施されているかどうかということも確認したわけでございます。 しかしながら、今先生が御指摘になりましたように、この同発電所、それから、要は東海地震、それから浜岡のその地域を震源域とする震度六以上の地震の発生の確率ということも含めまして、この地震発生に伴う大規模な津波襲来の切迫性という特有の事情が存在すると、科学者のいろんな御指摘もございましたけれども、そういうふうに認識したわけでございます。 翌日の六日に視察報告を兼ねて海江田大臣が総理と会われまして、地震発生に伴う大規模な津波襲来の切迫性を考慮して、一層の安心のための措置について御相談したということでございます。熟慮の結果、相当時間が掛かっておりました、苦渋の決断ではありましたけれども、総理と海江田大臣の御判断によりまして、中部電力に対して停止要請するということになったというふうに承知しております。
○中西健治君 当然、他の原発はどうなんだという疑問が出ているわけでございますけれども、今後、政府は日本各地にある原子力発電所において安全性を再評価するということをしていくんだろうというふうに私は思っておりますけれども、これは全ての原発、実用炉、実験炉など用途を問わず、全ての核物質を利用する炉について国の責任において安全性を再確認するということでよろしいんでしょうか。
○副大臣(松下忠洋君) 御指摘のとおり、実用炉、それから実験炉通しまして、しっかりとこれを検証してやっていくという御指摘のとおりでございます。
○中西健治君 こうした安全確認については一時停止のコストなども事業者には掛かってくるということになりますので、できることならば、この原子力事業は対価を払って国が責任を持ってしばらく持つということも考えていくべきではないか、そして安全性を確認していくべきなんではないかというふうに思っておりますが、そうしたことについて政府は考えていないんでしょうか。
○副大臣(松下忠洋君) 中部電力からは、これはユーザー、それから株主、それから立地地域等に過度な負担や不利益が生じないように、とにかく事業運営全般にわたり最大限努力するというお話を伺っております。そういう中で、浜岡原子力発電所の全号機が運転停止した場合に多大な追加費用負担が発生することが見込まれる中で今回の要請を受諾していただいたものと承知しておりまして、多くの混乱があったにもかかわらず迅速に対応していただいたということに対して、深く敬意を表して感謝しているところでございます。 いずれにしましても、中部電力から具体的ないろいろな要請がありましたら、この費用負担についても、エネルギーの燃料を交換しなきゃいけませんから、これを含めて、国としても責任ある立場でありますのでしっかりと対応していきたいと、そういうふうに考えています。
○中西健治君 時間がなくなってきましたので最後にしますけれども、今、国有化、一時的にでも国有化すべきではないかということについてはお答えいただけませんでしたけれども、そうしますと、中部電力若しくはほかの電力系が将来的に来るかもしれませんけれども、そうした必要な費用負担については第二次補正で補っていくということでよろしいんでしょうか。
○副大臣(松下忠洋君) 努力してまいります。 また、原子力発電のことですけれども、民間事業者がやはり担い手となって実施しているということ、経営の健全性や事業の効率性の確保という点ではこの体制には一定の合理性があるというふうに考えていますし、その中での責任を果たしていただきたいと思っていますし、国も必要な支援はしていくということでございます。
○中西健治君 私はこれで終わります。どうもありがとうございました。
○大門実紀史君 大門でございます。 法案に入る前に、一点だけ震災、被災地の問題について質問いたします。 津波、震災でたくさんの住宅が損傷を受けましたけれども、先日、福島県のいわき市に行ってまいりましたら、四月十一日、十二日の余震でかなりの住宅が被害が出ております。ほかの地域も相当住宅の被害ってあるわけですけれども、全壊、半壊となると例の生活再建支援制度の、まあ額は低いですけど一応三百万とか百万とか二百万と出るわけですが、その全壊とか半壊まで行かないレベルの住宅の損傷がかなりございます。これ、余り手が着いていないというか支援措置もない中で、自治体もどうしていいか分からないと、当事者の方々も直すに直せないということで放置されたままになっている状況があるんですけれども。 これ国交省に伺いますが、例えば、そういう自治体の方々ともいろんな意見交換をしてきたんですが、そういう半壊まで行かないような規模の損傷を受けた住宅について自治体が独自で、例えば住宅補修助成制度、住宅補修の助成制度みたいなものを設けた場合、例えば屋根を直すとか壁を直すときに自治体として五十万出しますとか百万出しますと、今住宅リフォームの制度ではそういうことをやっておりますけれども、そういう制度を設けた場合、国の社会資本整備総合交付金というものは使えるんでしょうか。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 被災者の居住の安定を早急に図るという観点で応急仮設住宅の建設等を進めているところでございますけれども、今委員御指摘のように、被災した個人住宅が補修で直るということであれば、これをしっかりと進めるということも大変重要だというふうに存じております。 このための仕組みとしては、一つは、住宅金融支援機構の金利の特例措置を今度の補正予算に盛り込ませていただいております。通常の災害の際の補修の融資よりも低い金利でお貸しするということをしたわけでございますけれども、御指摘のように、社会資本整備総合交付金の活用も一定の制約もありますけれども可能でございます。 この社会資本整備総合交付金におきましては、住宅、社会資本整備に係る基幹的な事業と併せて、地方独自の、どんな補助であっても住宅に対する補助であれば地方独自の取組ということでおやりになる場合にはこれを支援することも可能な仕組みにしておりますので、これを御活用いただくということが考えられようかと思います。 私ども国土交通省としましては、被災された方々の住宅再建がより早く進むように、引き続き公共団体の御意見あるいはそれぞれの状況を踏まえながら、よくお聞きしながら進めてまいりたいというふうに思っております。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 この社会資本整備総合交付金というのは、補助率は、国の補助率としては自治体が出したお金のほぼ半分というふうに理解してよろしいですか。ちょっと確認します。
○政府参考人(井上俊之君) 御指摘のとおりでございます。
○大門実紀史君 今までこの社会資本整備総合交付金というのは、先ほど申し上げました住宅改良のリフォームの制度とかバリアフリーとか耐震補強のときにはその交付金を使って自治体やっておりましたけれども、今度は、既に起きた震災被害の場合も、補修の場合も、そういう制度を自治体がつくれば出せるということを確認させていただきました。大変重要なことだと思うので、助かる自治体が多いと思います。 是非そういうことを、今、被災地の自治体もあれこれいっぱいやって手が回らない状況でございますので、国交省としても、これだけ補修されないで、被災地の住宅、大変な状況でございますから、補修制度を自治体がつくった場合こういう交付金が使えるということを是非お知らせをしてほしいと思いますが、その点ちょっといかがですか。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 御指摘のように、私どもといたしましては、ただ待つだけではなくて、被災地の実情をよく伺った上で、やるべきことについては、できるだけ情報の周知を努めてまいりたい、こういうふうに存じております。
○大門実紀史君 それでは、審議官、お帰りいただいて結構でございますので。
○委員長(藤田幸久君) では、井上審議官、退席いただいて結構でございます。
○大門実紀史君 ありがとうございました。 それでは法案の方に入りますが、今もありましたように、二重ローンの話も今日ございました。とにかく国が財政を捻出して被災地を支援しなきゃいけないと、その国の財政の捻出問題がやっぱり大きなテーマになってくるわけですが、そんなときにこの法案は、銀行といいますか、特にこの間大幅に利益を上げている大銀行に対しての支援の枠組みがいまだそのまま残されているという点は大変問題でございます。 この点は衆議院で我が党の同僚議員が時間を取って質問いたしましたので、ちょっと結論だけ申し上げますけれども、今となってはこの一次損失のときの処理のスキームで国民負担になった六千八百五十といいますか、正確には六千八百億、これを出したことそのものが何だったのかと、これはどうするのかということをやっぱり改めて厳しく問われるべきだというふうに思います。 当時は、これはもう我が党だけではなくてほかの党も、もうなくなった政党もありますけれども、ほかの党もあるいは国民からも相当この住専に対する国民負担は批判がございました。 そこで、金融機関が、今日も先ほど話が出てきましたけれども、そういう国民とか国会での批判を踏まえてつくったのが、二次損失負担のためにつくったのが社団法人の新金融安定化基金、いわゆる第二基金でございます。これが設立されたわけですね。自分たちでも自主的にそういう批判にこたえてお金を出して、運用益でお金を出していこうということになって、そのことは否定することではございませんが、これ、今運用益と元本含めて幾ら積み上がっておりますか。
○大臣政務官(和田隆志君) お答えいたします。 今お尋ねいただきました新金融安定化基金の平成二十三年三月末時点での数字でございますが、元本としては七千九百三十二億円、運用益としては、決算確定前なので確定というふうには申し上げられませんが、千六百四十二億円、合計しまして九千五百七十四億円となっております。
○大門実紀史君 このお金はこれから、今後どうなるのでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 今申し上げた元本と運用益とで扱いが異なりますが、元本につきましては、規定では金融機関、拠出された金融機関等に返還するということになっております。そして、運用益につきましては整理回収機構に贈与するということになっております。
○大門実紀史君 この拠出金なんですけれども、どの銀行が幾ら出しているかという数字を、資料を初めていただきました。個別行の名前はここでは申し上げませんが、やはりメガバンク、三大メガを含めてメガバンク、大銀行が、大手行が相当の比重を占めております。三大メガバンクというのは、もう御存じのとおり、この間、前年同期比で二・五倍に利益を増やしているというところで、こんなときにこの拠出金を、何も拠出金を取っちゃえと言っているんじゃないですよ。返す必要はないじゃないかと。返さないで更に運用してもらって、一次損失のときの国民負担になっている六千八百五十億円を、何もわざわざ解散しなくても、この拠出金で引き続き運用してもらって、最後まで国民負担を返してもらうのが筋ではないかと思いますが、いかがですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 今大臣政務官からも御答弁がございましたように、社団法人新金融安定化基金は、住専処理による国民の負担を結果としてできる限り軽減するように努力するという観点から、私も思い出がございますが、たしか梶山静六官房長官が大変強い指導力で、この金融安定化拠出基金が、第一基金がございましたが、やはり更に金融機関に協力を求めなきゃならないということで、いわゆる新第二基金と申しますか、新金融安定化基金をつくったということに、私の記憶が正しければそういうことでございますので、民間金融機関が国民の負担をできる限り軽減しようという、努力するという観点から民間金融機関の拠出によって設立されたものだというふうに認識をいたしております。 同法人の定款において、基金の運用益は、整理回収機構、RCCに贈与することとされている一方、元本については、今さっき大臣政務官のお話にもございましたように、元本については基金設立後十五年経過後に金融機関等に返還されることとなっており、運用を継続することは想定されていないというふうに思っております。
○大門実紀史君 いや、想定されていないのは分かっておりますよ。だから、これはもう政治、幾らでもやれるわけですから、幾ら民間が自主的にやったとはいえ、国民負担を申し訳ないということで始めたわけですから、最後まで、六千八百五十億円返すまで拠出金を出してもらって、返し終わったら拠出金をちゃんと戻すと。運用益で返してもらうわけですから、そういう形を幾らでも取れるんじゃないですかと。 その六千八百五十億あれば、今日話題になっている二重ローンを買い取る機構をつくることもできますし、いろいろ助かるわけですよね。どうしてそういうことをやらないのかを聞いているんですけど。
○国務大臣(自見庄三郎君) 先生御存じのように、この住専債権の処理において母体行は第一次損失処理のために全額の債権放棄、たしか三・五兆円だったと思いますけれども、行いまして、法的に考えられる最大限の責任を果たしたと思っております。民間金融機関でございますから、もう先生御存じのように、原資は国民一人一人から預かった預金でございますので、当然そういった中でも最大限の責任を果たしたというふうに私は思っております。 将来の二次損失の民間負担に対応するために、預金保険機構に置かれた金融安定化拠出基金への資金拠出等の追加の負担を行い、更に住専処理に伴う国民の負担を結果としてできる限り軽減するよう努力するとの観点から、今さっき話になっています社団法人新金融安定化基金を設立して追加の負担を行ってきたところでございまして、私はあの時代振り返ってみても、バブルが崩壊し、土地の価格が大変もう急落するという時代で、本当に金融システム全体の安定化は大丈夫だろうか、そういった中で、住専国会、本当に昨日のように思い出すわけでございますけれども、そんな中で、民間の金融機関としては私はそれはそれなりの責任を果たしてきたというふうに思っております。
○大門実紀史君 みんなそう思っていると思うんです。 自見さんに質問しても、ちゃんと返ってこないのは何とかしてほしいなと思うんですけれども。簡単なことを聞いているんですよ、政治家だから、政治家同士だから。 先ほど、今日あった、二重ローンを、新たな買取り機構をつくるときに、先ほど七十七銀行もありましたけど、大体五千億から八千億のオーダーだと。そうすると、こういうお金が国庫に戻させることができたら、そういう今の被災地を助けることにも使えるわけです。だから、自見さんの思い出話聞いても仕方ないんですよ。昔どうだったかはどうでもいいんですよ。今それを決断すればそういうところに財政を充てることができるんではないですかと、そういうことを考えるのが今のこの未曽有の危機に直面している政府の役割ではないですかという、政治家としての自見さんのお考えを聞いているわけでございます。
○国務大臣(自見庄三郎君) 私は、基本的に民間の金融機関が所掌でございますから、今さっき申し上げましたように、このいろいろな拠出する、あるいは貸付けの原資は預金者の、国民一人一人の預金でございまして、そういった意味でやはり当然民間金融機関は一定の、何といいますか、リスクを取るにしても、やはりきちっと預金者、あるいは民間金融機関であれば株主がおられるわけでございますから、そういったシステムの中で動いているわけでございますし、また、もう御存じのように、今金融のグローバル化ということでございまして、非常に今世界全体で大き過ぎて潰せない銀行といいますか、SIFIsの定義をめぐって今国際的な会議が進行中でございます。 そういったことを考えて、やはり私は民間の金融機関を預からせていただいている者として、当然一定のやっぱり金融規律の問題、あるいはそれぞれの問題があるわけでございますから、現在の枠組みを超えて、今、大門実紀史先生の御要望でございますけれども、やはり現在の枠組みに加えて更に負担を課すような運用の継続をすることは、私は、今長々と申し上げましたけれども、政治家の役割というのもよく分かっておりますけれども、この場合は適当でないというふうに思っております。
○大門実紀史君 もう本当に大臣に質問する気がいたしません、本当に。大体、もうやめますけれども、住専処理というのは銀行の不祥事なんですよ。不祥事の処理ですよ。それを運用益を使って返させるのが預金者と何の関係があるんですか。全然お分かりになってないですよね。 だから、こんな法案には賛成するわけにはまいりません。後でまた反対討論もいたしますが、一応終わります。 ─────────────
○委員長(藤田幸久君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、西田昌司君及び林芳正君が委員を辞任され、その補欠として上野通子さん及び岩井茂樹君が選任されました。 ─────────────
○中山恭子君 たちあがれ日本・新党改革の中山恭子でございます。 早速でございますが、今日の議題、預金保険法の一部を改正する法律案について御質問いたします。 平成八年以来十五年、その間続けられた住専の不良債権処理に区切りを付けるということができるということで、私自身は大変喜ばしいことと考えております。 バブルのあのとき、金融機関が不動産業向け融資を急速に拡大し、そしてバブル崩壊後、大きく膨らんだ不良債権を抱える住専七社を金融システムを混乱させずに処理するためどのような形があり得るのか必死で考え、議論し、関係者の間を協力を得ようと調整のために活動していた方々の姿を今でも覚えておりますし、思い出しながらおります。 住専問題に一応の区切りが付くというこの時点で、住専問題について、バブルの最中とはいえ土地神話を信じて銀行や金融機関があのような安易な融資を行った、それがまかり通っていた、そういうことについて、住専各社の経営の在り方と一般的に言ってもいいんだと思いますが、経営の在り方ですとか、金融機関や金融行政、土地政策について改めて検証しておくことが肝要であろうと思っております。その上で今後起こり得る事態に備えることが必要だと思われますが、大臣、いかがでいらっしゃいますか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 中山恭子議員の、まさに先生、当時は大蔵省におられたんだと思いますけれども、住専の問題、今先生がお話しのように、元来は個人向けの住宅ローンの、金融機関等の共同出資により設立されたものでございますが、いわゆるバブル経済の中で不動産事業向けに急速に融資を拡大してきたわけでございまして、私が今さっき申し上げましたように、総量規制というのを大変強力に大蔵省が金融機関を指導して行いましたので、住専というのはいわゆるノンバンクでございますから、そういった意味で、真面目に住宅ローンをしておられた方もおられましたけれども、不動産あるいは土地の騰貴に対しまして、非常に投機的なことに多大のお金を融資したのも事実でございまして、そういった急速に融資を拡大しましてバブル経済がそのうち崩壊をいたしまして、不動産業者の経営悪化に伴い巨額の不良債権を抱えることに至りました。そして、本当に結果的には国民負担もお願いする事態に先生御存じのように参ったわけでございます。 金融当局に対しましては、二度とこのような事態を招くことがないように、これまでの金融行政の在り方を総点検しまして、金融監督庁、これは金融庁というふうに変わりましたけれども、組織改正が行われる中で、このことも私は一つ、財金分離といいますか、財政と金融の分離ということがございましたが、そういった反省の一つでも、私は当時理事をさせていただいておりましたが、財政と金融分離の一つの原因であったんではないかというふうに想像いたしておりますが、そういった財政と金融と分けまして、一貫して自己責任原則あるいは市場規律ですね、金融の規律ということを十分発揮を、基軸とした金融行政の転換を図ってきたというふうなつもりでございます。 今後とも、微に入り細にうがち、いろいろと御指導を先生にお願いしたいと思っております。
○中山恭子君 今後も、住宅ではなくテーマを変えて、全く違う事柄を対象とした問題が起こり得るということも十分想定できるわけでございまして、起こった後の処理の問題、今の処理の問題だけではなく、このような問題が起こらないように、全金融機関に対して行政として何らかのメッセージを送っておくことも必要ではないかと考えております。あの後、米国でサブプライムローンなども起きましたし、この住専問題を金融行政を遂行するに当たって教訓として是非生かしていただきたいと思っております。 今回、結果として二次損失が一兆三千九百億円にまで積み上がってしまいました。この点についてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 今の先生の御質問の中にございましたけれども、やっぱり金融庁といたしましては、今後同様の問題が起こらないように、私のささやかな知識でございますけれども、オランダでチューリップの球根の売買からバブルが始まったと、こう言われておりますけれども、この前のサブプライムローンですね、非常に金余りでアメリカの不動産市場が非常に、何といいますか、バブル的に高騰したというようなこともございますし、そういったことも直近の問題としてあるわけでございますから、やはり同様の問題が起こらないためには金融機関自身による適切なリスク管理というのが先生も御存じのように何よりも重要でございますので、金融監督のリスク管理体制等についてしっかり監督してまいりたいと思っております。 今の御質問でございますけれども、二次損失一兆三千九百億円になったことについていかにと、こういう話でございますが、預金保険機構、整理回収機構においては、国民負担の最小化のために債務者の状況に配慮しつつ、徹底した回収に努めてきたところでございます。これ、千八百億円プラス二千二百億円で四千億ですね、たしか金額になっておりますけれども、具体的には警察、法務、検察、国税等の協力を得て、預金保険機構と整理回収機構が一体となって強力な体制を整備し、あらゆる法的手段を講ずるとともに、預金保険機構の財産調査権を法律上与えられておられましたので、財産調査権もしっかり活用してきたところでございます。 しかしながら、債権の譲受け時、平成八年以降の地価の下落の現象等により回収環境が悪化していることから、大変申し訳ないことでございますが、結果的には平成二十三年十二月の時点で一兆三千九百億円の二次損失が生じると見込まれているところでございます。当初より、二次損失については当然生じるということを前提としたものではなく、強力な回収体制を整備し、できるだけ発生させないように努力させていただいたということも御理解いただければ担当大臣として有り難いなというふうに思っております。
○中山恭子君 経済環境の影響というのも非常に大きかったであろうと考えておりますが。 これに関して、今回の改正案においては、整理回収機構において、住専債権以外の破綻金融機関の債権回収を行う協定後勘定の利益千八百億円を二次損失の処理のために住専勘定に繰り入れるということとしてあります。住専勘定と協定後勘定はやはり独立して経理されるものであると考えておりまして、協定後勘定から繰り入れるのであれば何らかの説明が必要であると考えます。 先般、大臣からの趣旨説明でも、協定後勘定の利益を活用することとしておりますとのみ御説明がありました。今回、いろいろと工夫され、資金をかき集められたであろうと推察しておりますが、新たな国民負担を発生させないためにやむを得ない措置だったのかと思っていますが、そうであれば、その点をよりしっかりと国民に向けて、又は今回の措置の在り方としてしっかり説明しておく必要があると思っておりますが、大臣、その点の御説明をいただければと思います。
○大臣政務官(和田隆志君) 私の方からお答えさせていただければと思います。 今、中山委員御指摘のように、協定後勘定の方の千八百億円を使わせていただくということは、もう一言で申し上げれば、これ以上の財政的な支出を避けるため、これに尽きているかと思います。 実際に、もし財政資金を使うことになる場合と今御提案申し上げているような場合とで、もう一回、住専処理について国民の皆様方にやっぱり甘かったのだというような感覚を持っていただくのでは、本当に金融システムを安定的に推移させなければいけない使命を果たす上で非常にネガティブサインになってしまうかと思います。 そういった意味におきまして、それでは、じゃ協定後勘定というのはあくまで勘定は別でございますのでどうなんだという御指摘だと思いますけれども、そこは預金保険機構の最終的な一番大きな使命であります金融システムの安定、そして預金者保護、こうしたものにこの住専問題というものが大きく関係している。先ほどもどなたかの御質疑にお答え申し上げましたが、住専問題が住専という枠組みだけではなく、大きなシステムを揺るがしかねないほど大変なものであったということから考えて、預金保険機構の全体の勘定の中から工面することは御理解いただけるものだというふうに考えた上での措置でございます。
○中山恭子君 やむを得なかったのだろうということは理解しておりますが、その点について、他のやりようよりはというか、これしかなかったんだというようなことをしっかりと説明しておくという必要があると考えておりますので、今日、その点御説明いただいたということで、やはり多くの人の理解をしっかり得ておくということが大事であろうと思っております。 今回、改正案で、先ほども御質問ありましたけれども、整理回収機構の新たな業務としてブリッジバンク機能が追加されています。この点について、二つ、どう言ったらいいんでしょうかね、整理回収機構にブリッジバンクの機能を付与するとともに、承継銀行制度も残すということでございますが、その意味というものを御説明いただけたらと思います。
○国務大臣(自見庄三郎君) 現行の、先生御存じのように承継銀行、ブリッジバンク制度においては、承継銀行の存在期間は最初の破綻金融機関に係る管理を命ずる処分の日、破綻日から最長三年ということでございまして、原則二年、一年延長ということ、そういった制約があるわけでございます。 他方、破綻前にあらかじめ新たな承継銀行を設立するとなると、次の破綻が近いとの実は風評を、金融機関でございますから、招くリスクがあるわけでございますので、こういった問題点を解消するため、三年間といった存続期間の制約がない協定銀行に継承銀行機能を付与することによって柔軟な、二つそれぞれの特徴が違いますから、二つの、まあ似たような組織ではございますけれども、そういった意味で、今さっき畑中局長の答弁にもございましたように、それぞれに合ったような弾力的、効率的な破綻処理が可能になるというふうに思っております。
○中山恭子君 いざというときの仕組みとしてこの二つの方式を準備するということであれば、選択肢を広げるというために二つの承継銀行の機能を残すということであれば、今後、破綻処理に当たって、是非機を逸することなくしっかりとした処理を行っていただきたいと考えております。 以上で終わります。 もし、何か御意見があれば。
○委員長(藤田幸久君) よろしいですね。 それでは、他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。 本法案に反対の討論を行います。 第一の理由は、本法案が、母体行の責任を棚上げにし、二次損失の負担を軽減させるものだからです。 我が党は、一九九六年の住専処理策及び国と民間が損失の負担を折半することとした二次処理策について、破綻の原因や責任を問わないまま、最大の責任を持つ母体行の負担を軽減するために公的資金を導入し、国民に負担のしわ寄せを押し付けるものという理由で反対をいたしました。 今回の改正案による二次損失の補填スキームは、新たな国民負担を求めるものではありませんが、整理回収機構の住専とは別の勘定にある剰余利益や預金保険機構の一般勘定を利用して、母体行の負担を軽減させる仕組みを新たに追加しております。また、先ほど述べたように、一次損失の国民負担についても、銀行業界に責任を負わせるべきであります。 第二の理由は、整理回収機構に民間金融機関の保有する反社会的債権の買取りや回収機能を付与したことで、民間金融機関の反社会的組織に対する債権回収の責任を曖昧にさせる懸念があることです。暴力団等への不良債権の未回収は、融資した金融機関が最終的に責任を負うべきものであります。 以上の理由から、本法案に反対をいたします。 以上。
○委員長(藤田幸久君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 預金保険法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤田幸久君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 自見内閣府特命担当大臣は御退席をいただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(藤田幸久君) 委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。 東日本大震災による被災地域の経済・財政・金融情勢等に関する実情調査のため、委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認めます。 つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十分散会