財政金融委員会 第8号
- 発言数
- 220 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2011/04/21
会議録
○委員長(藤田幸久君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、大石尚子さん及び山崎正昭君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君及び古川俊治君が選任されました。 ─────────────
○委員長(藤田幸久君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 資本市場及び金融業の基盤強化のための金融商品取引法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁総務企画局長森本学君外八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤田幸久君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 資本市場及び金融業の基盤強化のための金融商品取引法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁白川方明君及び同理事山本謙三君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤田幸久君) 資本市場及び金融業の基盤強化のための金融商品取引法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。自見内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(自見庄三郎君) おはようございます。 ただいま議題となりました資本市場及び金融業の基盤強化のための金融商品取引法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 我が国においては、少子高齢化が進展し、経済の低成長が続く中、家計部門に適切な投資機会を提供し、企業等に多様な資金調達手段を確保することを通じて、金融がこれまで以上に実体経済をしっかりと支えることが求められております。 また、我が国は、千四百兆円を超える家計部門の金融資産、高度な人材、技術等を有し、成長著しいアジア経済圏に隣接しており、こうした好条件を生かし、我が国の金融業が成長産業として発展し、付加価値を高めることが求められております。 このような状況を踏まえ、資本市場及び金融業の基盤強化を図るため、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、多様で円滑な資金供給を実現するため、新株予約権無償割当てによる増資に係る開示制度等の整備、特定融資枠契約の借主の範囲拡大、銀行、保険会社等金融機関本体によるファイナンスリースの活用の解禁のための措置を講じることとしております。 第二に、国民資産を有効活用できる資産運用機会の提供を図るため、プロ等に限定した投資運用業の規制緩和、資産流動化スキームに係る規制の弾力化、英文開示の範囲拡大のための措置を講ずることとしております。 第三に、市場の信頼性の確保のため、無登録業者による未公開株等の取引に関する対応、企業の財務書類等の質の向上を図るための公認会計士制度の見直し、投資助言・代理業の登録拒否事由の拡充の措置を講ずることとしております。 その他、関連する規定の整備等を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようにお願いを申し上げます。 よろしくお願いいたします。
○委員長(藤田幸久君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大久保勉君 民主党の大久保勉です。 まず最初に、金商法に関して年金及び信託銀行に関して質問したいと思います。 今回の金商法の改正に関しましては、ライツオファ、英文開示、さらには流動化スキームの規制緩和、未公開株を使った金融詐欺の防止、こういった非常に前向き、すばらしい改革になっておりまして全て賛成でございますが、まだ金商法として盛り込んでいない部分に関して是非とも質問したく思っています。 金商法といいますのは、そもそも証券取引法ということで、いわゆる証券会社及び証券市場の取締りをしておりましたが、金融市場に横串を刺すという観点から、銀行、証券あるいは保険、信託、そして年金等も今後はしっかりとこの金商法の枠組みに入れていくべきものだと思います。この観点から質問したいと思います。 最初に、資料を配っておりますが、資料一、こちら、実は西日本新聞の一月一日に掲載された内容であります。年金基金二百六十四億円の損失、九州石油業基金、りそな提訴ということになっています。具体的に読み上げますと、九州でガソリンスタンドなどを経営する四百二十六社でつくる九州石油業厚生年金基金が、不動産ファンドへ投資で二百六十三億六千万円の損失を出したことが分かった、同基金は、運用を信託したりそな銀行を相手に、不動産に偏った投資方法に問題があったなどとして損害額の賠償を求め、十二月二十八日に大阪地裁に提訴したということです。こちらに訴状があります。私も読みましたら、本当にこれは信託銀行サイドにも問題があるんじゃないかということです。裁判の中身に関しましては裁判所で議論しますが、金融庁と銀行監督、金融行政の観点から是非質問したいと思います。 まず、金融庁に質問したいと思いますが、ここに対しまして、今回の事象に関しまして、金融行政や金融商品取引法との関係で、まず金融庁はどのように認識しているのか、現状認識を聞きたいと思います。
○大臣政務官(和田隆志君) 今、大久保委員のお問合せ、新聞記事を拝見しておりましたが、御理解いただきたいのは、個別の事案につきましてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。 その上で、一般論として申し上げますと、こうした厚生年金基金による年金資産の運用に当たっては、委託者であるのは厚生年金基金、そして、厚生年金基金法等において、加入者保護の観点から、年金給付等積立金の分散投資などの義務が規定されているということは承知いたしております。 また、今度は年金資産の運用を受託する信託銀行の側でございますが、この信託銀行は、厚生年金基金が示す運用ガイドラインに沿って、受益者のため、忠実にかつ善良な管理者の注意をもって信託業務を行うことが求められているところでございます。
○大久保勉君 一般論で言いますが、年金基金はいわゆる資産の分散義務があります。受託を受けた信託銀行はそのことを承知してしっかりと運用しないといけないと。 例えば、一般例、六〇%の資産をいわゆる不動産のエクイティー、非常にリスクが高いものに投資をしていた年金基金、それを実際運用したのはりそな信託でありました。それがゼロになったと。このことは信託銀行として善管注意義務違反に当たらないですか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 一般論として申し上げれば、委託者である年金基金は文書による運用ガイドラインにより各運用の受託機関に対し資産構成割合に関する事項等を示さねばならないとされておりまして、これは厚労省の年金局長通達でございますが、受託金融機関においては基金が示す運用ガイドラインに沿って運用を行うことが求められております。 また、今度は信託会社の善管注意義務は、信託業法において、信託の本旨に従い、善良な管理者の注意義務をもって信託業務を行わねばならないと、こう規定されているところでございまして、個別金融機関の個別の取引の適否については、今さっき大臣政務官ももう申されましたように、当局としてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思っております。
○大久保勉君 非常に不満ですね。信託銀行がいわゆる受託者のしてはいけないことを実際に運用をしたというこのことに関して、これは一般論ですよね。ですから、和田政務官、是非、具体的なこのことに関して善管注意義務、信託銀行として受託して資産を運用したことに対して問題がないか、このことに関して金融行政上どういうことか、問題点を指摘してください。
○大臣政務官(和田隆志君) 委員の御指摘を受けまして、私自身もちょっと事務方といろいろ話をしましたが、現行では、こういったときに基金が示す運用ガイドラインというものがございまして、そちらのガイドラインに沿った信託銀行の行為が要請されているところでございます。 しかし、委員の問題意識として、そうはいえ、信託銀行として本当にそれが善管注意義務の範囲でおかしいと思うようなときにどうすればよいのかということは、一つ問題として残るような気がいたしますが、そこら辺の金融監督行政上の問題点につきましては、これから我々も真摯に検討をしてまいりたいというふうに思います。
○大久保勉君 もう少し詳しく申し上げます。 この運用ガイドライン、これは、実際は信託銀行がある程度こういったものに投資をしたらどうですかということで、実際に勧誘行為を行っているんですね。実際、調べてみましたら、例えばりそな銀行の信託の役員が実際にダヴィンチファンドの人と一緒に売り込みに来たと。年金の方はそこで、これは主幹事信託銀行であるりそな銀行が言うんだから、運用ガイドラインというのをこういう形で作ってくれということで作ったと。ということは実際は、事実上りそな銀行が仕組んでいるのに、実際、形式上は今の法体系としてはいわゆる金融行政上は処罰できないということは、金商法に問題があって、金商法をしっかりと変えていかないといけないと、こういう問題提起をしたいんです。ですから、そのことを金融庁はどう考えているかということです。 もう一度質問します。これは大臣、お願いします。
○国務大臣(自見庄三郎君) 大久保先生の御質問でございますし、またいろいろな、今もこれ係争中の事件ということでございますが、基金が示す運用ガイドラインに沿って運用を行うことが求められていると。しかし、個別のどこにこの運用をしていただきたいということは基金の方は指示できないというふうなこともお聞きしておりますので、そこら辺も問題意識を持ちながら、きちっとお互いがやっぱりお互い、こういうものは信頼関係が大事でございますから。 同時に、法律というのはやはりきちっとある意味で最低限の信頼関係を維持するための社会の仕組みだというふうに私は思っていますので、そこら辺の、これも個々の問題についてはコメントは差し控えたいと思っていますけれども、やはり信託銀行でございますから、信託の本旨に従って、受益者の方々に忠実に信託業務その他の業務を行わねばならないということは、これはもう自明の理でございまして、そこら辺もしっかり問題意識としては持たせていただきたいと思っております。
○大久保勉君 自見大臣としては非常に曖昧な答弁ですから、もう少し具体的に、いかに問題があるかを申し上げます。 もしこれが証券でありましたら大変な問題なんです。例えば、りそな信託銀行がこの基金に出したデューデリジェンスレポートを読み上げますと、本ファンドの目標利回りはIRR二五%である、さらに、この基金に関しましては、市場が非常に悪いときにほかのファンドは資金力がないけど自分たちは資金力があるから大丈夫ですということで、不動産市場は売手市場から買手市場に急激に変化しておりダヴィンチでは絶好の投資機会が到来したと考えていると。つまり、不動産が下がっているんです、ずっと。そこにお金をつぎ込んでくれたら絶好のいわゆるナンピン買いするチャンスだから出してくれと、確定的なことを言っています。これは、証券用語で申し上げますと断定的判断による勧誘行為、これは禁止されています。証券会社だったら禁止されていますが、実はりそな銀行がこういうレポートを出しているんです。それなのに今の法体系では何も裁くことができないと。 更にこれはひどいことは、信託銀行は基本的には裁量に基づき自らの判断において資産運用を行う義務が課されています。ところが、実務としては、年金から不動産ファンド、エクイティー投資に当たって事前に個別の同意書、つまり、こういうものに投資するからいいよねと、逆に言ったら、同意書がなかったら投資しませんと。だから、実は個別指示をして、何か裁判が起こった場合に、あなたが同意しているから投資したんですという形式的なことは押さえているんですが、実態的には勧誘行為も行っているし、そして、実はこの年金基金というのはそれほどプロじゃありません。ですから、不動産エクイティーというのはプロの投資家しか買えないものなんですが、基本的には、ところが、分からない人に売り付けていると。こういった事象がありますから、そもそも法律の問題がある、つまり金商法をもう少し年金基金とか信託に適用すべきじゃないですかと、こういうふうに聞いているんです。 このことに対して、和田政務官か若しくは政府参考人、専門家の立場で是非答弁願います。少なくともこの問題認識、さらには金融行政に今後適用するか、こういったことです。
○大臣政務官(和田隆志君) 専門家と言い難いんでございますが、私なりの所見として申し上げれば、今委員御指摘の企業年金基金のそれぞれの信託銀行に対する指示の度合いというのは、まずその基金におかれてどういったポートフォリオを全体でお持ちになるのが適切と考えられるのか、そうしたところをしっかりと前提として組んでいただく必要があるというふうに思います。 信託銀行は、それが全てその一行で委託を受けて受託して、善管義務を果たしながら運用するのであれば、またそれはその指図について考え方を持ち得るのかも分かりませんが、自分がワン・オブ・ゼム、一部を構成している場合には、全体のことについて了知し得るという環境に置かれませんものですから、その際にどこまでの責任を信託銀行に課すということをするのか、非常に私どもも悩ましいところでございます。
○大久保勉君 別の言い方をしたら、全体的なことが分かっている代表受託者、総幹事だったら責任を負えということでしょう。りそなはこれに当たるんです。りそな銀行はこの信託の代表受託者です。全体が分かっています。ですから、ちゃんとしっかりと金融検査をしてください。 時間があったら信託銀行の金融検査を申し上げますが、いわゆる善管注意義務違反若しくは利益相反違反に関してはほとんど処罰した事例がないやに聞いておりますが、もしあったら、金融庁、伝えてください。
○大臣政務官(和田隆志君) 今ちょっと私、正確な言葉を思い出せないでおるんでございますが、今、大久保委員御指摘の代表云々という言葉、つまり信託銀行がその基金の方から委託を受けて全体を知り得る立場にあるというふうにおっしゃられましたが、そこは私ども、そういった概念として信託銀行が置かれているという認識は持っておりません。つまり、全体として了知するという関係には立っていないということが前提としてあるものですから、そこから先は信託銀行としても限界があるのではないかというふうに考えています。
○大久保勉君 信託銀行を守るよりも、まず現実を見てください。受託行、総受託は全部状況は分かっているはずです。また、そういう認識の下でしっかりと法律の作成若しくは金融行政を考えてください。これは提案します。 続きまして、どうしてこういうことを申し上げているかといったら、実は社会問題になるおそれがあるということです。 訴状によりましたら、二百六十三億円の損失が確定した場合に、加入者が一万人余りです。一人当たり百三十六万円の拠出金が必要です。四百二十六の加盟事業者がいますが、恐らく、この年金を解散しましたら、九州のガソリンスタンドの半分近くが倒産してもおかしくないというおそれがあるんです。ですから、これはもう社会問題でしょうと。ですから、年金基金をそのまま金融庁は金商法の範囲外ということでほったらかしましたら、いろんな問題が生じますということです。 ちなみに経産省、もしガソリン過疎が生じた場合どういう問題がありますでしょうか、質問します。
○政府参考人(安藤久佳君) お答えさせていただきます。 先生御案内のとおり、ガソリンスタンドは様々な地域へのガソリン、さらには軽油、あるいは山間地域等々におきましては灯油の重要な拠点になっております。そういったところが過疎地域になったりいたしますと、住民の皆様方の生活等々に大変影響を与えていくということが懸念をされるわけでございます。 なかなか過疎地域そのものの定義というのは難しいわけでございますけれども、私どもといたしましては、経済原理にのっとったような形で、様々な集約化あるいはほかのサービスとの連携等々を含めて、そういった過疎地域において不都合が生じないような形で事業者の皆様方の連携を支援をしていきたいと、そのように考えておるわけでございます。
○大久保勉君 続きまして、資料二を見てください。年金基金全体の問題を議論したいと思います。 どうして九州の年金基金がハイリスク・ハイリターンの運用をしないといけなかったか。その原因としましては、予定利率が五・五%で非常に高いという部分があります。資料二といいますのは日本の年金制度の体系です。今回対象になっておりますのが、上の方の右側に厚生年金基金というのがあります。加入者が四百六十万人現在います。この部分は厚生年金、いわゆる二階建て部分の代行部分と三階建ての企業年金部分があります。実は、この厚生年金基金は、確定給付型企業年金、確定拠出型企業年金にどんどん移行しています。実は、現在六百プラスの年金基金がありますが、移行できないところが残っているという状況です。どうして移行できないか。これは中小企業の団体であるからです。例えばタクシーの団体であったりトラック、建設業、繊維。ですから、こういったところがございます。 そこで、大塚副大臣に質問したいんですが、現在六百八基金中予定利率が五・五%の基金が五百二十九基金と約九割を占めています。どうして五・五%のままなのか、このことに関して質問したいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 五・五%のままであるのは、予定利回りを仮に下げた場合には、これは現在の保有資産との将来の給付総額との差額において想定の損失が拡大するからだというふうに思われます。
○大久保勉君 ここが非常に重要なんですが、資料の五を御覧ください。 つまり、予定利率が五・五%の場合と、それを二・五%、更に二%、一・五%に下げた場合に、給付債務金額が変わってきます。例えば五・五%の年金基金五百二十九基金に対して、全体で純資産は幾ら持っているかといったら十五・二兆円です。五・五%ですから、今数字上、年金給付債務は十五・八兆円になっています。将来、年金を払わないといけないと、それは今の現在価値でどのくらいかといったら十五・八兆円です。じゃ、もしこの予定利率を二・五%に下げたらどうなるかといったら、数字の①、②、③というのがありますが、③二十・九兆円。つまり、十五・八兆円が二十・九兆円になり、二%まで下げましたら二十一・三兆、更に一・五%まで下げましたら二十一・七兆になります。資産は十五・二兆円しかないので、つまり不足額が拡大してしまいます。ですから、それをごまかすために五・五%にしているんじゃないかということが分かります。 じゃ、この年金基金、五百二十九基金は、過去十年間ないし過去二十年間に実際に何%で運用できたのか、このことに関して政府参考人に質問します。
○政府参考人(今別府敏雄君) 企業年金の運用実績についてのお尋ねでございます。 まず、全体で申しますと、企業年金連合会の運用利回りが平成十二年度から二十一年度までの十年間で平均一・六%であります。それから、個別の厚生年金基金の過去十年間の平均運用利回り、同じく平成十二年から二十一年度でありますが、これはマイナスの〇・五%でございます。
○大久保勉君 つまり、五・五%というのはうそっぱちなんです。 資料の四を御覧ください。具体的に厚生労働省からもらった数字です。ですから、この厚生年金基金全体は十年間でマイナス〇・五%しか運用できていないのに、五・五%で運用できるという前提で計算しているんです。ですから、いわゆる銀行でいいましたら大きな含み損失を抱えているんです。十年間は非常にマーケットが悪かったということで、じゃ二十年間は幾らかということで、一番下の数字を御覧ください。二・三%です、それでも。 ということは、資料の五を御覧ください、もう一回。資料の五というのは、実は厚生労働省に作ってもらった資料です。厚生労働省が計算したものですが、もし予定利率が二・五%だったら二十・九兆円の債務があって、資産は一番上の十五・二兆円。この差額というのは五兆円以上、五・七兆円穴が空いているということなんです。実際、二十年間で二・三%です。もし、一・五%に予定利率を下げましたら、更に一兆円以上が穴が空くということです。ですから、ここに厚生年金基金の大きな問題があるんじゃないでしょうか。 この点に関して、大塚副大臣、まずこの現状に対して私が言っていることが正しいかどうか、いわゆる年金数理上正しいかということに関して答弁をお願いします。
○副大臣(大塚耕平君) 時間もありませんので簡単に私なりのポイントだけ申し上げますが、年金数理上はやはり決して健全な状態とは言えないというふうに思います。 その一方で、二点目として、予定利回りというのは今それぞれの年金基金ごとに設定をできることになっておりますので、その設定の仕方が甘過ぎるのではないかという御指摘が背景にあると思いますので、そういう指摘は各年金基金は真摯に受け止めなくてはいけないというふうに思っております。 そういう中で、最後に申し上げたいのは、先ほど金融庁にも御下問がございましたが、国民の老後の資金を守るための年金についてこういう問題が生じているというときに、その運用受託サイドに対して何らかの政策的工夫をするのか、もしそれができないのであるならば、年金資産を持っているこの基金そのものの行動ディシプリンに対して何らかの政策的工夫をするのかということも必要だというふうに思います。 少し関係のないことまで申し上げましたが、そのように考えております。
○大久保勉君 分かりました。現実問題として五・七兆円の損失が予定利率二・五%で計算したらあります。だから、五・七兆以上の穴が空いていると。 これで政策的な議論が必要だという話がありましたから、これを別な言い方をしましたら、この五・七兆の損失を、三つの方法があります。まず、自己責任ということで年金基金の加入者が応分に負担するという方法、二番目は、サラリーマン全体が負担するということで厚生年金基金が負担する、三番目は税金の投入、この三つしかないと思います。そろそろこの議論をすべきときじゃないかということです。 もし、五・七兆円の損失を一般企業がやった場合にどういうふうになるかといいましたら、これは兵庫の乗用自動車年金基金の例があります。ここは解散をしたんですが、ところが、年金基金を払えないということで一部のタクシー会社が潰れたりというケースもあります。 問題は、これは連帯保証ということなんです。五十のタクシー会社が当初ありましたが、現金で払えるところはいいんですが、払えなかったのが三十社、そのうち、十年たつうちに十五社潰れています。若しくは廃業しています。その潰れた分に関しては残った十五社が払わないといけないということになっています。ですから、一部のタクシー業界は年金があるがゆえにタクシーを廃業しないといけないという問題があります。ここは実は厚生労働委員会でも質疑がありまして、実際に附帯決議が入っています。 ここに関して質問したいのは、いわゆる年金の連帯保証の問題に関して厚生労働省としてはどういうふうに考えているのか、大塚副大臣に質問したいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 連帯保証という今言葉をお使いになられましたが、現時点のその制度の枠組みにおいては、特に、仮に各年金基金が自ら代行部分を返上するということになりますと、厚生老齢年金の代行部分については運用利回りによる収入も加算して返済をすることになっております。もし、その場合に十分に返済財源がない場合については加盟企業間で、今のこのケース、大久保議員が例示をしていただいた新聞記事のようなケースにおいては加盟企業間でそれを負担するというふうに理解をしております。
○大久保勉君 時間がありませんので最後なんですが、恐らくこれはもう税金で負担すべき問題ですから。 社会保障と税の問題が議論されておりますが、この社会保障と税の問題の中に厚生年金基金の問題も含めるべきだと思いますが、現状はどういうふうになっているか、このことを櫻井副大臣に質問したいと思います。これは質問通告していると思います。──じゃ、済みません、自見大臣。
○国務大臣(自見庄三郎君) 大久保先生の話を聞かせていただいて、私も二十七年前からこの年金の問題いろいろ勉強をさせていただいておるわけでございますが、まさに今のこの、これは新聞記事に二百六十四億円損失を出したということでございますが、たまたまこのことを取り上げた日経ビジネスという雑誌を私も見させていただいたわけでございますが、これを読んだ後、これはハイリスク・ハイリターンのお金で実は運用するようにしたもので、一挙に百四十一億円も実は資産を増やしたと、大変礼賛記事でございまして。 こういった時期、まさにこのときはミニバブルでございまして、私はバブルのときも経験いたしましたが、まさに年金の資産運用と申しますか、あれは安全、確実、有利だというふうに書いております。昔、年金の基金は、ずっと長い間、信託銀行と生命保険しか受託できないという時代がございまして、それから時代が変わってきまして、投資顧問業にこの年金受託を入れろということで、すったもんだ、当時、与党の中でしたわけでございまして、私はそのとき、安全、確実、有利じゃなくて、やはり年金ですから、やはり資産ですから、特に株で運用する場合、上がったり下がったりすることはあるわけですから、やっぱり安全、安全、安全、確実、有利だということですね。投資顧問会社が入ることを一年間少し検討をさせていただいたというような経験もございます。 確かに、そういったことで、まさに年金というのは極めて人間の、社会の安定、老後の安定にとって大事なものでございますから、大変、先生から今御指摘を受けた問題、これはいろいろ実は社会に、今この問題、先生が言われたように、ほかのところにもたくさんある問題でございますので、非常に重要な問題だというふうに私は思っておりますので、金融庁といたしましても、厚生労働省と密接に連絡を取りながら、十分な関心を持って、本当に適切に対処をしていきたいと、対処をしていかなければならない大変重要な問題だというふうに思っております。
○副大臣(櫻井充君) 現在、社会保障と税の一体改革が議論されておりますが、この中で、今委員から御指摘がありました問題については議論をされておりません。今後、このことについて、この中に含めるかどうかについては厚生労働省が検討するものというふうに理解しております。 それから、先ほど委員から、税金を投入するべきではないのかと、三つ目のスキームのお話がありましたが、基本的には税金を投入するべきものではないのであろうというふうに我々は理解をしており、そう考えておりまして、こういう事態にならないようにきちんとした年金の運用をする、そういった制度の構築が必要ではないのかというふうに考えております。 以上でございます。
○大久保勉君 社会保障と税の議論に是非年金基金の問題を入れてほしいと厚生労働省にお願いして、私の質問を終わります。
○古川俊治君 続きまして、自由民主党古川俊治の方から質問をさせていただきます。 今、今回の法律の御説明、趣旨説明を自見大臣の方からいただきましたけれども、私も、この内容の第一、第二、こちらの方はほぼ賛成できる内容となっておりますけれども、お聞きしたいのは第三についてでございます。 これに、企業の財務書類等の質の向上を図るための公認会計士制度の見直しというふうに書いてありますけれども、今回の法案の中に企業財務会計士というような言葉がございまして、この制度を創設するようなんですけれども、自見大臣、この企業財務会計士の制度をつくる目的は何ですか。
○大臣政務官(和田隆志君) お答えいたします。 今回、企業財務会計士制度をつくるということを案の中に盛り込みましたのは、公認会計士という仕事が、経済社会の幅広い分野で活躍していただいているということを前提に、平成十五年には公認会計士試験制度の改正を行ったところでございますけれども、その後、公認会計士試験の合格者等の活動領域の拡大が十分に図られたとは言い難いという状況にあることは、恐らく認識を共有していただけるのではないかと思います。 そんな中で、実際に企業の経済活動の高度化、複雑化が進展する中では、企業の会計実務について更なる充実が必要となってきておって、そんな状況の中では、この会計専門家の活用の促進を図るために、監査、会計の専門家である公認会計士と比べて資格の取得要件を軽減した企業財務会計士という新たな会計専門家の資格を創設するということを考えたものでございます。企業財務会計士の創設は試験合格者の企業への就職を促進するという側面を持ちまして、待機合格者問題の解決に向けてもプラスの効果を持つものと考えております。
○古川俊治君 なるべく短く御答弁いただきたいと思っておりますけれども、企業が財務書類の質の向上を図るというふうにおっしゃいましたけれども、何のために企業は財務書類の質の向上を図るんでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) それを通じまして、適正な会計を行い、企業の信頼性を高め、もっては、日本全体の信頼性若しくは投資していただく環境を整えるということかと思います。
○古川俊治君 個々の会社はまさに営利社団法人でございまして、究極的には営利を目的としていると、株主利益。これはどこの教科書にも書いてあることですけれども、お聞きしたいのは、財務書類の質が向上することによって会社の収益性は向上するんでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 財務書類の充実そのものが収益性に直結するとは私ども考えておりませんで、むしろその財務書類がしっかりすることによりまして、今さっき申し上げましたが、企業の信頼性を高める、そういったところからビジネスチャンスも広がり、投資していた環境も充実してきて、そこが最終的に収益に結び付くということはあろうかと思います。 しかし、私どもは、日本経済の全体の発展のためにこうしたことが適切ではないかと考えた次第でございます。
○古川俊治君 今まで企業は財務会計士というものはなしでやってきたんですね。そうすると、企業財務会計士というものが、今までは主に社内の専門家、会計実務の専門家がやってきたということでありまして、このような資格を持ってなかったと。 日本企業、今大変なグローバル化の中、厳しい状況に置かれ始めておりますけれども、そうすると、企業の財務専門家ではなくて新たな資格を持った企業財務会計士という人がやれば、その会社が信頼をされて、これからの経済発展により都合がいいだろうと、そういうお考えですね。今までの人たちでは駄目で、今度この資格を持った人たちだったらうまくいくというお考えですね。
○大臣政務官(和田隆志君) 今委員御指摘の、現状において企業の財務面にわたって仕事をなさっている方々がその中でいろんな訓練を受けながら充実した財務書類を作っていただくということは、私どもそれはそれで非常によろしいことだというふうに考えています。 しかし、さらに企業財務会計士という資格を創設することによって、実際にそこに入ってくる人材が更に意欲を持ってやっていただくことは、その向上に資するというふうに考えた次第でございます。
○古川俊治君 どの程度向上に資するか、これは議論にわたりますので、新たに資格を持った人たちがやって実態が変わるかどうか、企業がどれほど向上していくかどうかはこれから見なきゃいけないと思いますけれども。 一般的には、日本の企業がなかなかうまくいかなくなってしまったというのは、実際に技術的にも遅れが出始めていて、また、人件費も高くなったと、そういう構造的な問題があって、要は競争力が落ちてしまったというところに原因があって、別に財務諸表の質が落ちたというのが直接的な理由ではないというのが一般的な理解だと思うんですよね。 先ほど委員がおっしゃいましたけれども、附属的に、あるいは公認会計士の待機合格者をこれから残さないためにやる、これは附帯的な効果としてあるんだというふうにおっしゃいましたけれども、これ実は、二十二年七月の公認会計士制度見直しの中間報告ですか、公認会計士制度に関する懇話会中間報告書というのを見ると、これまさに待機合格者を何とかしたいというのが前面に出ていて、その付け足しにどっちかというと少しは質も上がるだろうというように書いてあるんですね。それは明らかに読めますね、そのように。ずっと待機合格者の問題が書いてあると。 本来、この企業財務会計士というのは、待機合格者が増加しちゃっているという現状を何とかしようと思ってつくられたものじゃないんですか。
○大臣政務官(和田隆志君) そういった御提言があったこと自体は私も了知しておりますけれども、実際のその法案作成担当としまして、それを主たる目的としてつくるのでは、委員御指摘のように、国家資格として定めるものに対する考え方が少しそれは違うのではないかなというふうに考えています。あくまで副次的な効果として、そういったことも世の中にはいいのではないかと思った次第でございます。
○古川俊治君 待機合格者をなくしたいというのが目的ではないのかもしれませんけれども、それも一つの目的としては考えていらっしゃるということでございましたからお聞きしたいんですが、この企業財務会計士というのを設けると経済界が積極的に雇用すると、これによって待機合格者が減っていくというようにお考えだと思うんですが、その根拠はどういうことでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 私ども、この法案を作成する手前に、今のような御提言も当然いろいろ視野には入れておりますけれども、アンケート調査等を行いながら、実際にこういった資格を設けたときに、そういった人材が企業内に入って活躍することをある程度そのアンケート調査の結果によって感じ取れたということがございます。
○古川俊治君 それはどのような調査ですか。具体的に、またその結果もお知らせください。
○大臣政務官(和田隆志君) 経団連の方に行っていただいたアンケート調査でございます。その内容は、平成二十二年二月のことでございましたが、企業会計部会委員五十四社に対しまして、会計の専門家としての新たな資格の必要性などについてアンケート調査を行いました。 少し例示的に御紹介すれば、監査ライセンスとしての公認会計士資格とは別に、会計関連知識を備えているという能力証明としての能力検定試験は必要かということに対して、必要とお答えいただいたのが六八%に達しているというような状況でございます。
○古川俊治君 必要かと、そのときに必要であると答えて、それが何で経済界が雇用するとの根拠になるんでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 経済界が雇用するかどうかを直截的に感じ取るということは難しゅうございます。つまり、企業としてこういったものが要するに必要と考えていらっしゃるかどうかをお聞きした上で、そこから先は諸々の事情の中で決められることではないでしょうか。
○古川俊治君 雇用をしてくれなければ待機合格者は減らないんじゃないでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) あくまで待機合格者を減らすために法案を作成したということではございませんので、そこのところを御理解いただきたいと思います。
○古川俊治君 では、改めてお聞きしますけれども、では財務会計書類の質が上がったことによってどのぐらい日本企業は業績が上向くでしょうか。済みません。その根拠とともにお話しください。
○大臣政務官(和田隆志君) 大変申し訳ございませんが、そういったことにつきまして定量的なことを要するに御説明することは本当に難しいかと思います。
○古川俊治君 定量的なことはないと、要するに根拠はないということでよろしいですか。
○大臣政務官(和田隆志君) それをもって根拠がないというふうには私ども思ってはいなかったのですが、今委員が御指摘のような受け止め方というのは、いろいろな方々の受け止め方があろうかと思います。
○古川俊治君 では、どのような根拠があったのかだけお話しください。
○大臣政務官(和田隆志君) 私どもがこの法案を作成しようと思った趣旨というのは、先ほど申し上げたとおり、こういった制度があればより日本企業が財務関係において充実した仕事ができるようになり、それをもって日本経済全体が信頼性を高め、投資環境が整っていくというふうに考えたということに尽きます。
○古川俊治君 確認しますけれども、そうすると、今まで企業で財務の会計の専門家でやってきた方々のお仕事というのは、それでは信頼が得られていないということですね。
○大臣政務官(和田隆志君) 今までやってきていただいた方々の仕事そのものは、私どもとしては非常に値するというふうに思っております。しかし、更にそれを充実させるために考えたことでございます。
○古川俊治君 仕事を充実させるのは資格じゃないはずです。ですから、能力ある方がやれば、それは資格があろうがなかろうが、しっかりとした財務会計書類ができるはずですよ。まさに、なぜ公認会計士制度があるかというと、それは監査証明をするためであって、それは資格が要りますから。資格が監査証明ができない企業財務会計士であったらば、何の資格も要らない人たちと同じ能力で同じことができるわけですね。ですから、必要がないんじゃないでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 私ども、必要だということを言い切った上で法案を作成申し上げたという立場には立っておりませんで、これらを創設した方がより充実するのではないかというスタンスに立っておりました。
○古川俊治君 多くの業界の人たちの意見という、関係者の意見としては作られては迷惑だという意見が多いんですね。ですから、必要性がない、だけどより良くなるんではないか、それが根拠はなかった、であれば、必要性がないんではないかという意見も、根拠が政府があるかないかお考えになると思いますけれども、その点、どのように考えていらっしゃいますか。
○大臣政務官(和田隆志君) 委員御指摘のように、私どもが考えていることが絶対値だというふうに思っていることではございませんで、いろいろな考え方をお持ちの方々がいらっしゃるということを審議前にもいろんな環境の中でお聞きいたしておりますので、それらを総合的に勘案しながらこれからの対処を考えてまいりたいと思います。
○古川俊治君 法案を出してきた以上はしっかりと御答弁いただきたいと。どちらでもいいような今御答弁でございましたけれども、それでは不十分なわけで、まあ政務官も内心はいろいろお考えのこともあるんだろうと思っておりますけれども。 じゃ、続きまして、近年、公認会計士の合格者数がとても増えたと、で、待機合格者ができたわけなんですけれども。そのためか、二十一年度、二十二年度の合格者は激減しました、今度は。これ、今後の合格者数というのは金融庁の方ではどの程度というふうに考えていらっしゃるんでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 二十三年度につきましては、一千五百人から二千人程度ということで考えております。
○古川俊治君 今回の法案の中では、実は短答式試験の免除期間の延長とか、あるいは論文式試験の科目の試験免除など、免除の延長ですね、そうした合格者数を更に増やすという方向性の制度改革も御提言されているんですけれども、これはどういうことですかね。合格者数を一定以上には上げないという今の御答弁とはやや矛盾する気もするんですが。
○政府参考人(森本学君) 先生御指摘の試験制度の見直しの部分につきましては、社会人も含めまして、より幅広い層から公認会計士資格試験合格者を出しやすくするという趣旨に基づくものでございます。
○古川俊治君 何%で切るかと。成績の部分見ましたけれども、大きく増えたときは五十一点ですか、五一%で切っていて、通常五二%に戻すとちょうどいいところに収まるというデータも見せていただきましたけれども。 これから待機合格者だけではなくて、さらには就職できない資格を持った公認会計士も多く存在しているという状況ですから、是非、このような本末転倒のないように、すなわち改革の失敗、ある程度制度をいじってきた失敗というのを新たな失敗を重ねてそれを補おうなんという考え方はやめていただいて、もう一度根本的にこの平成十五年の改正を見直していただくと。こういう方向性でお考えいただかないとこれはまずいというふうに考えておりますので、それを付言をいたします。 次に、一点、無登録業者に対する取締りという点をちょっと伺いたいんですが、改正法の百七十一条の二には、無登録業者が、未公開有価証券について売り付けなどを行った場合には、対象契約は原則無効となりますね。 ところが、それに例外規定があるんですね。当該無登録業者又は当該対象契約に係る当該未公開有価証券の売主若しくは発行者が、その売り付け等がその顧客の知識、経験、財産の状況及び当該対象契約を締結する目的に照らして顧客の保護に欠けるものではないという点を証明したとき、又は、この売り付けなどが不当な利得行為に該当しないことを証明したとき、この二点ですね。顧客の保護に足りることがないことを証明した、あるいは不当な利得行為に当たらないと証明したと。この二つが、どちらかという限りで挙がっているわけですけれども。 この後段の利得行為に当たるか当たらないかという問題については、私ちょっと疑問なんですけれども。ある例えば無登録業者が未公開株を、今問題になっている、このようなものをその将来価値の相当価格で売り付けた場合のことをお考えいただきたいんですね。リスクはあるけれども、相当価格で売ったと。ところが、その場合は契約は無効にならないわけですね、証明ができれば。利得行為で、不当な利得行為にならないわけですから。 ただ、顧客の中には、たとえ相当額の購入であっても、元々リスクを冒さない人たちがいるはずなんですよ。それはもう御高齢になって、今回のこの詐欺の事件、詐欺まがいの被害の事件では、八割以上の被害者というのが六十歳以上で、五割以上が七十歳以上なんですね。すなわち、高齢者を狙って未公開株の売り付けというのが行われてきたという実態があるんですよ。もう七十になった方が今更そんなリスク商品、たとえ相当額であっても手を出す、先ほどの年金の運用の話もございましたけれども、世の中の事情が変わればとっても損するわけですね。 このようなものの場合に、相当額であっても顧客の保護に欠けるような説明しかなされていない。理解力が不十分な方が多いわけですからね。そのような場合には、やはり原則として無効にする必要があるんではないかと私は考えているんですが、この客観的に利得行為に該当しないということが証明できれば無効にはならないというふうに法案がなっていますけど、その理由はどういうことでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 今委員からのお話をるる聞いておりまして、御紹介いただいたように無効とならないというふうにするためには、二つほど要件があると。投資者の保護に欠けるものではないことを立証し、かつ今御指摘の不当な利得行為でないことを立証する場合ということでございます。(発言する者あり)又はですね、済みません、失礼いたしました。 その際に、今御指摘のような、お年寄りの、実際にそういったことを本意でないとされている方々に対して、価格面で利得かどうかということとは別に、実際に望んでいらっしゃらないことを契約内容とするということが該当するようであれば、それはやはり無効となるというふうに私は思っております。
○古川俊治君 無効になるんですね。確認です。「又は」になっていますから、それは、片方の要件でただし書に当たれば普通の読み方としては無効にならないというふうに読めるんですが、よろしいですね、無効になるということで。確認です。
○大臣政務官(和田隆志君) あくまで契約内容が不当な利得行為でないことを立証するということになっておりますので、今私がお聞きする限りでは、それは不当なのではないかというふうに思いますが。
○古川俊治君 これは立法趣旨の点なんで、不当なという点なんですけれども、客観的事由というふうに御説明いただいております。上が主観的事由、すなわち主観的にどうであるかという問題であって、後段の「又は」の以下が客観的事由ということでございますから、その不当性というのには、その価格面だけではなく、それなりに説明の事情、理解力の事情あるいは主観的な事由が入ってくると思うんですが、それらの事情を含めてよろしいという判断ですか、これは立法趣旨の御説明ですので極めて重要だと思いますけれども。よろしいですね、確認です。通告してあるんですけど。
○政府参考人(森本学君) 先生御指摘の部分についての立法趣旨でございますが、従来から、判例学説上、相手の窮迫、軽率又は無経験に乗じまして著しく過当な利益を獲得する行為は公序良俗に違反で無効であるという解釈がございました。 そうした従来の考え方に沿って、今回の無登録業者が非上場の未公開株等を売り付けた場合に原則として無効とする条項を設けようとするものでございまして、したがいまして、著しく過当な利益を獲得する行為ということが、逆に申しますと、著しく過当な利益を獲得する行為でないという場合には、それが立証された場合には無効とならないという考え方でございます。
○古川俊治君 だから、著しく不当ではないということですよね。相当な額で未公開株を売り付けたと。だから、リスクを冒す必要のない人に、この人だったら分からないという、保護に欠けていて、そういう故意をもってやってもそれが不当な利得行為、すなわち著しく過当な利得行為に当たらなければ、それは契約が有効であるということですよね。 そうすると、私は、その御高齢者の方々が被害に遭っているのにそれでよろしいのかというふうに伺っているんです。そのようなお考えですか。それは構わないということですね。
○政府参考人(森本学君) 先生御指摘のような場合は、その売り付けた商品の価格が著しく過当な利益を獲得するような形で契約されていないというケースだと承知いたしますので、そうした観点から、今回の法律では、それが仮に実証された場合には必ずしも無効にならないということでございます。
○古川俊治君 それでも顧客の保護に欠けないというふうに考えているということでよろしいですね。
○政府参考人(森本学君) 顧客の保護につきましては、この私法上の効果とは別に、金融商品取引法上、そもそも有価証券の買い付けを勧誘する場合には登録が必要ですし、登録された場合にも、適合性の原則その他、投資家保護の規定が本来適用になるわけでございまして、そうしたものを守らないで投資家に勧誘行為を行った者は当然違法で罰則の適用があるということでございます。
○古川俊治君 最初から無登録業者なんですからそれは違法なんですよ。それを前提にしてつくっているわけでしょう。この答弁、何の意味もないですよ。 残り時間もうちょっとですけれども。じゃ、一点だけ伺いますけれども、今回、無登録業者の取締りということでホームページで金融庁は出していますね。それで、これ違法なことは、もう実際刑罰も付いているんですね、これ無登録業者で、行為には。現行法でも刑罰があります、今回重くしましたけれども。これで、こういった業者に対して告発を行っていますね、これは公務員の義務ですけれども。全ての、全例について告発を行っていますね。確認です。
○大臣政務官(和田隆志君) 告発を行っているということではございませんで、警察庁の方にこういったことがあるということを情報提供しているということでございます。
○古川俊治君 公務員の義務ですけれども、なぜ告発はしないんでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 告発をするということよりも、情報を速やかに提供して警察当局において速やかに検討していただいて、実際にその人を裁判にかけるかどうかという判断を行っていただく方が迅速処理が可能となっているということでございます。
○古川俊治君 そうすると、そういう趣旨であれば、公務員の告発義務という、これはもう確実に金融庁は認識していますからね、犯罪であると、ホームページに挙げているぐらいですから。それでも行わなくていいということですね。違法にはならないということですね。
○大臣政務官(和田隆志君) 告発するべきかどうかの認識を持つまでにある程度情報を収集する必要がございます。そういった情報の必要十分条件を満たすまでの期間を経過するよりは、疑いがある時点で警察当局の方に通報する方がその後の検討期間が迅速に過ぎていくということかと思います。
○古川俊治君 ここに確認できたと書いてあるんですね、もう既に。情報を集める、疑いがあるなんて書いていないんですよ。確認できた者に限られると書いてある。無登録業者と確認できたとこっちで書いてあるんですよ。だから、違法だと確認しているんですよ、まさに金融庁は。
○大臣政務官(和田隆志君) 当然のことながら、確認できたときにそういった義務を負うということはおっしゃるとおりだと思いますが、私どもがやっているのは、それより手前に、常時迅速な情報提供を行いながら、そこまで至らずとも警察当局の方で判断できるような環境を整えていくということに努力しているということでございます。
○古川俊治君 これは、確認できた時点でやはり法律上にのっとれば告発をしないと義務違反のことになりますので、その点よく御認識をしてやっていただきたいと思います。 それでいいという御答弁でしたので、これ誰もやらなくなりますから、そういう情報提供をすればいいという話であれば。責任重いと思いますので、よろしくお願いします。 以上で質問を終わります。
○西田昌司君 自民党の西田でございます。 私は、企業財務会計士の問題についてまずお伺いします。 今も同僚の古川委員の方から非常に問題点、指摘していただきました。そもそも、企業側にそういうニーズがないのに、企業が受けてくれるだろうという希望的観測でつくられたと。つくって、企業の中でそういう会計の専門家がおられること自体は私も別に悪いことじゃないと思うんです。でも、この始めの入口の段階がそもそも違っておりまして、今も古川委員の方からもありましたように、要するに、この問題の本質は、待機合格者、これをどうするかということなんですが、そもそも、じゃ待機合格者がなぜこれだけたくさん増えてきたのかというところから始まると、元々の試験制度を改正してきた話になってくるんですよね。ですから、そこのところの経緯をちょっとお伺いしたいんです。なぜそういう形の改正をしてきたのかと。
○大臣政務官(和田隆志君) 御指摘の改正の経緯でございますが、平成十五年に公認会計士試験制度を改正いたしております。企業等の開示の質を向上させるためには公認会計士が経済社会の幅広い分野で活躍することが重要という考え方に基づくものでございます。企業活動の高度化、複雑化等が進展する中で、現在もこの基本的な考え方そのものは間違っていないというふうに考えております。 他方、平成十五年に公認会計士試験制度を改正しまして、十八年から新制度を実施して以降、公認会計士の活動領域がなかなか拡大しない一方で試験合格者数が急増したということの中で、その結果、待機合格者が多数発生したという御指摘にしっかりと真摯に耳を傾けていかなければいけないというふうに思っています。 このような状況で、平成二十年に約三千人程度の合格者であったのが、公認会計士試験の合格者数について足下二千人程度まで抑制し、今回御審議をお願いするに当たって、平成二十三年以降は当面千五百人から二千人程度と一層抑制を図るという方向で考えていたところでございます。実際に、試験合格者の就職促進という視点からの取組も大切だというふうに考えているところではございます。 以上でございます。
○西田昌司君 そのときの経緯は、今は民主党政権が与党なんですが、そのときは自民党だったんですよね。私はそのとき国会議員にはなっていなかったんですが、変な改革するなあと思っていたんですね、実は。 といいますのは、そのときは前提として、社会全体がこれからどんどんどんどん会計士需要が大きくなるだろうと。同じときにされたのが法曹の改革もあったんですけれども、要するに試験制度をどんどん変えていきまして、はっきり言いまして受かりやすくしたんですよ。資格者がたくさん出てきて、当然その資格を持った方が業界、いわゆる会計士という、監査法人だけじゃなくて一般企業も含めたもっと大きく活動される分野があるだろうと、こういう前提ですね、それでたくさんの方を合格しやすくした。これは非常に大きな問題を生んだんですよね。 待機合格者ということだけじゃなくて、実は会計士の先生方、私は税理士なんですけれども、この近辺の領域なんですけれども、非常に似て非なるものがあるんですね。それは何かというと、会計士の先生は監査の独占業務、税理士は税務の独占業務なんですが、会計士の先生の場合には税理士登録をすれば税理士の、当然できるわけなんですね。実はここに非常に大きな問題点の本質があるんですよ。 といいますのは、税理士、私は税理士を資格で取りましたけれども、会計士の方も監査法人に勤めなければ監査会計士にはなれないんです。監査をする場合は、ほとんどの場合監査法人でないと監査業務はできないんですよ。これは、別に会計士でもできるんだけれども、実際、仕事を発注するのは監査法人しか出しませんからね。そうすると、公認会計士のうち監査法人に勤められている方が監査をされている方なんですね。それ以外の方というのは、それぞれ会計士の資格はもちろん持っておられるんだけれども、御自分で独立されたりしている方ももちろんたくさんおられるんだけれども、その多くは税理士業務をされているんじゃないのかなと思うんですよ。 その実態をちょっとどういうふうにとらえておられるのか、まず教えていただきたいんです。
○政府参考人(森本学君) お答えいたします。 公認会計士の登録者数は約二・一万人でございまして、そのうち監査法人にお勤めの方約一万人、それから税理士業務を登録されている方が約七千人であると承知しております。
○西田昌司君 こういうふうに、実際に二万人のうち一万人が監査を実際にされている先生方で、あと七千人の方は税理士業務をされているということなんですね。そこでいろんな問題が出てくるんです。というのは、その方々は税理士の仕事をされていますので、最終的に監査法人で本当に監査をしたい方ももちろんおられれば、中には税理士業務にして独立したいという方もたくさんおられるという実態なんですね。 例えば、ここで具体的な例をお話しさせていただくと、私の同僚、同級生の税理士がいるんですが、その方の息子さんが、この方が会計士に実は今年通られたんですよ。大学去年卒業されて今年ですから、非常に早い段階で受かられているんですね。ところが、せっかく会計士試験には合格したんだけれども、就職がなかなか決まらないんですね。決まらない、いわゆる合格待機者になってしまったんですね。最終的にはこの方は上場企業の大きなところで、会計士の資格が得られる条件で入られたからいいようなものの、この方は一体どういうことをおっしゃってこられたかというと、要は、自分の息子さんたちは会計士になったんだけれども、もちろん監査法人に勤めてそういう仕事も勉強したいと、しかし最終的には税理士で自分の事務所を継いでくれたらいいんだと。そうしますと、要は、どこでもいいから、とにかくせっかく受かったんだから税理士になりたいわけなんですよね。 ところが、今の制度のままでしたら、せっかく会計士の試験を合格しているのに、その待機合格者の方は税理士にもなれないんですよね、これは。どこでもいいから入らせてくれと。とにかく三年間勤めたら、会計士の資格があったら次に税理士になれるんだからということで、どこでもいいからといっても、条件があるわけなんですよね、監査法人に勤めなければならない、若しくは五億円以上の上場企業の監査をやらなきゃならないという形になってきますから、そうなかなかなれないんですね。それで困っておられたわけです。 そういうときに、そういう方がたくさんおられまして、待機合格者の方を今回、企業財務会計士という形で資格を与えたら、じゃ税理士の仕事ができるんですかというのならまだ話が分かるんですけれども、これは実は何の資格もないわけですよね。企業財務会計士というだけで、もちろん会計士の仕事は、監査の仕事はできません。それから、当然税理士の資格ももちろんないわけなんですね。じゃ、財務会計士になって一体何ができるんですかといえば、何もないと。あるのは、あなたは一応公認会計士試験を合格された優秀な方ですよということを、そういう証明にはなるかもしれないけれども、この方の元々やりたいと思っている会計士にもなれなければ、税理士にもなれないわけですよ。 そうすると、この方々は何を言っておられるかというと、要するに話が違うじゃないかと。元々は、みんなが会計士試験に受かれば当然会計士になれると思って一生懸命勉強してきたのに、何にもなれないと。その後、企業財務会計士だという資格をもらっても、何にもなれないことに何にも変わりないわけですよ。要するに、国が試験制度を変えて、会計士の門を広く開放して優秀な人材をたくさん集めて、それでつくったようだけれども、結局は何の資格もない、自分たちのこの何年間の勉強は一体何なのかと。 まさに、国によって詐欺に遭ったような、そういう気分になっておられる方がたくさんおられるんですが、今回のこの企業財務会計士をつくることで、こうした根本的な問題は解決されますか。全くされないと思うんですよね。これはもう人情家の自見大臣が一番分かるんじゃないですか。どのようにお考えになりますか。
○国務大臣(自見庄三郎君) この法律は内閣法でございますから、私が微力ながら国務大臣として署名させていただいて内閣で提出させていただいたわけでございますから、責任は私にございます。 しかしながら、同時に、今、西田議員もよくお分かりのように、小泉、竹中さんの時代に、何でも資格は増やせと、アメリカのように。そして、その中で優秀な人はどんどんいい給料をもらっていい立場に立つ、駄目な人は自己努力が足らないんだからこれはもう落ちこぼれても仕方がないと。そういったことが、私に言わせれば残念な時代が、西田先生も御存じのように、そういった時代が、新保守主義といいますか、競争至上主義、強い者がもうどんどん強くなるんだと、弱い人はこぼれ落ちてやむを得ないという極端なちょっと話でございますが、そういう時代が続いたと思います。 しかし、私は、日本人というのはやっぱりお互いに助け合って、今度の東北の被災見ても、やっぱりお互いに、一つのおにぎりを二つに分けて、お互いに助け合う文化を長い間持っているわけですよ。そういった中で、私は、これはきちっと私の責任で署名いたしましたから私の責任でございますが、その途中の過程において、やっぱり日本という社会は、県知事なり大臣がきちっと免許をやれば、先生も御存じのように、税理士でございまして、私も医師でございますけれども、よっぽど、何といいますか、怠けたり悪いことをしなければ、大体そこで、何といいますか、家庭をつくることができるというのが大体日本の長い間の私は文化だったと思います。 当時、ちょっと調べてみますと、これは平成二十一年でございますが、金融庁、日本公認会計士協会、経団連、金融団体の関係者、そして待機合格者問題に関する運用面での取組を検討して、実は十回ほど当時……
○委員長(藤田幸久君) 大臣、質問の趣旨に沿って簡潔にお願いを申し上げます。
○国務大臣(自見庄三郎君) 済みません。十回ほどやっているわけでございますけどね。 そこで、一応当時は景気も良かったんで、企業もそういった会計のより精度を高めるためには雇ってもいいだろうという話があったという話、聞いております。しかし、もう一変してリーマン・ショックで景気悪くなりましてから企業もそれほどの方を雇う余力がなくなったということもこれあり、そういったことも、いろいろ先生も言われたこともよく分かります。 そういったことを踏まえて、もう一度各党各会派の方を聞きながら、やっぱりこれは一つの問題でございますし、今先生方、一生懸命もう勉強して資格取られたと。しかし、もうこの会計士としての独占業務、監査としての独占業務、これは一応その道は開かれておりますけど、それから税務としての要するに業務をできないということでございますから、これはもう一度出直しでございますが、皆様方がまさに国権の最高機関で唯一の立法機関でございますから、皆様方が法を作るところでございますから、しっかりまたもう一回いろいろ皆様方のお知恵をいただきながら、西田先生は特に税理士でございますから、そういった隣の業務でもございますから、意見を入れてまとめていかねばならないというふうに思っております。
○西田昌司君 いや、まさに竹中・小泉改革の問題点おっしゃって、私も全くそこは同じなんですね。そこから出てきた問題だったんです。だから、そのことにつきましては我々、私もいつも言っていますが、私はその当時国会議員にはなかったけれども、自民党としましてやっぱりそもそも考え直さなければならない、これはもう大事なことだと思っているんです。 しかし、その中で、今これだけ問題意識を持っておられる自見先生が金融庁の金融担当大臣をされていながら、御自分も最後ちょっと認められておられますけど、この試験制度の改革は何だと、全くだからそういうところのことを踏まえたことになっていないじゃないかと、各党各会派のまた御意見をお聞きしながらと事実上撤回宣言をされておられるんで、余りこれ以上聞くのもあれなんですけれども。 ですから、やっぱり私は今言いたいのは、せっかく皆さん方が今与党なんですよ。もっと言えば、我々がせっかく野党になってしまったんで、我々は、この間にやっぱりこの改革、いろんな改革含め問題点は問題点としてやっぱり認識しないと野党になった意味がないんです。また、与党になられた方も、せっかくその問題点言われて、与党になってやっているのに何ですかと、こういう制度改正では駄目じゃないかということで、白旗上げられたんでもうこの問題これでやめておきます。ですから、こういうのは本当にやっぱりもっと根本から議論して制度問題なぶる場合にはやっていただきたいと、これはもう申し伝えておきたいと思います。 そこで、ちょっと後半は、日銀の総裁にも来ていただいたので、この金融問題、金融というかデフレ問題についてお話ししたいんです。 といいますのは、先ほど大久保委員の方からも質問がありました。これは年金の問題ですね、運用面で大きな穴を開けてしまってどうなるんだという話なんですが、あれも確かに問題なんですが、一番の問題は、要するに年金のあの運用率が非常に悪くなってきている話というのは、一言で言えばデフレだからなんですよ、これは間違いなく。かつてはインフレ基調で何に投資してもそれなりに利益が上がってきたということですよね。ところが、今デフレなんですよ。このデフレの状態というのがどんどん続いていくと一体何が起きるのかと。年金の運用ができないというような話で済まないんです。根本的に要するに借金が返済できない。これは国もそうですし、それから民間企業もそうですし、要するに、経済の再生産、再投資という根本的な経済成長自体ができなくなるんですよね。 私は、日銀の総裁にお伺いしたいのは、日銀の使命というのは通貨の安定、こういうことで、いわゆるインフレをさせないように、インフレ抑制というのがその使命という形で言われているんですけれども、インフレを止めるのがこの使命だと。 逆に、今度、今デフレなんですよね。デフレになってしまうと、インフレではないから、確かに日銀がインフレ抑制しているのかと、その機能を果たしているのかもしれないけれども、デフレになっちゃうとそもそも経済活動自体が成り立たないじゃないかという話なんですね。その点のことをどういうふうに今認識されていますか。
○参考人(白川方明君) 日本銀行の使命でございますけれども、これは法律にはっきり規定されておりまして、物価の安定を通じて国民経済の健全な発展に資するということでございます。物価の安定というのは、インフレを抑制することもそうですし、デフレを抑制すること、その両方を含んだ概念だというふうに思っております。 したがいまして、現在の日本の状況を踏まえまして、日本銀行としては、デフレからできるだけ早く脱却し、経済を物価安定の下での持続的な成長経路に復帰することが非常に大事だというふうに思っております。金融市場に対して潤沢な資金を供給する、強力な金融緩和を行う、それから成長基盤の強化支援、こういうことを通じてデフレからの脱却に全力を挙げております。これからも努力をしていきたいと思っています。
○西田昌司君 今、通貨の安定というのは、要するにインフレでも、デフレももちろん駄目なんだと、こういうことですよね。じゃ、分かりました。 そうすると、今、そしてデフレであると。だから、このデフレから脱却するということなんですね。じゃ、このデフレをつくり出した原因は一体何だったのかというふうにお考えになっておられますか。
○参考人(白川方明君) 日本の長期にわたる物価の低落傾向ということと、それからまた、ごく足下の例えばリーマン・ショック以降の動き、多少長期と短期で違った要因もございますけれども、今議員の御指摘が少し長い目で見て日本のデフレ傾向の原因は何かということだというふうに受け止めました。 これについてはいろんな理由がございますけれども、一番大きな理由は、日本の経済成長率、実質的な成長率が趨勢的に低下をしてきているということだと思います。これは、急速な高齢化に伴って労働人口が減ってきているということ、それから社会全体としての生産性の伸びも徐々に低下をしてきていると。これは、人々の所得が増えないということでございますけれども、そうした実績がございますと、将来もやはり自分の所得がなかなか伸びていかないということで、本格的には支出が増えていかない。そのことがデフレの原因になっているということであります。 そういうふうに考えますと、デフレの問題というのは、現象としては確かに物価の下落に出ていますけれども、根源的な問題は日本の成長力がじわりじわりと低下してきている、この傾向にしっかり歯止めを掛けることが必要だということだと思っております。 それから、ごく短期的には、リーマン・ショック以降は世界的に急激に需要が落ち込みました。それに伴う需要の急速な縮小もございますけれども、根本原因は今申し上げたようなことだというふうに認識しております。
○西田昌司君 それで、今長期的に日本の成長力が弱まってきていると。要は、早い話、需要がどんどん少なくなってきているんじゃないのかと、こういうことですよね。 確かに、民間の需要というのは余り伸びてこなくなっているんですよね。しかし、私が今日お話ししたいのは、民間需要、民需の部分はそうだったんだろうけれども、本当は、経済成長というのは全部民需だけじゃなくて当然公共部分もあるわけですよね。だから、その公共部分は、つまり政府がしなければならない仕事、こういうものが本当はたくさん日本にはあるんじゃないでしょうか。 例えば、今回あの大震災を受けて、震災の復興のためにたくさんの復興復旧のための支出もしなければならないし、また現にそういう民間の需要も含めて出てきますよね。だから、遅まきながらこれから防災とかいうことにもお金を使っていこうということに恐らくなってくると思うんです。 それは、たまたま今回地震があって、その復興復旧ということからなってきていますが、元々、私が申し上げたいのは、日本の国というのは、ほかの国と違って、要するに地震帯の上にあって、しかも一億以上でという、こんな国はないんですよね。ですから、常にそういう公共部分、つまり防災関係とかを含めたインフラ関係は物すごくあったはずなんですよ。あるはずなんですね。 現に今、日銀の方は様々な、あれですね、マネタリーベースの方を増加させるために今、日銀当預が随分増えてますよね。これは、もちろん民間のこの需要がそれでまた貸出しをしてくれたらいいという形で出されている分もありますけれども、当然その分が、いわゆるこの中でもありますけれども、国債を発行したりしたときに、その分の引き受けられる、市場消化できる分が十分キャパシティーであるんだということをおっしゃっていますよ、総裁自身もね。 つまり、何が言いたいかというと、現に今の日本の国自身が、民間需要もこれから復旧の分で出てくる分もあるかもしれないけれども、そもそも民間よりも公の分の需要が物すごく多かったのじゃないのかと。多かったのにそれを使ってこなかったと。つまり、それは何かというと公共事業をどんどん減らしてきたということなんですよ。減らした分を民間需要で賄いなさいという形の政策をやってきた。これはもう自見大臣も御存じのように、間違った政策ですよ、あの時代の。やってきた結果どうなったかというと、経済のパイが小さくなっちゃったんです。これでデフレになっちゃったと。 ところが、実際に、赤字国債を今出してしまっているわけですけれども、赤字であろうが何であろうが、要は今は民間よりも公共部門の需要がたくさんあると。あるから、結局は、これだけ赤字国債だ何だかんだと言われながらも、金利が低いままで長期金利が安定して、そしてどんどんどんどん市場消化できる仕組みになっているわけですよ。 ですから、私が申し上げたいのは、今、白川総裁は長期的なデフレの原因というのは長期的なそういう成長力、需要が弱まったからじゃないかとおっしゃったんですが、確かに民間需要はそうかもしれないけれども、要は公的部門では依然として前から、そして今もかなりの需要があるんじゃないですかと。だから、そちらの方にどうやってその資金需要を供給していくかということをちゃんとファイナンスすれば日本はまだまだ成長できるということになるんじゃないでしょうか。
○参考人(白川方明君) 中央銀行の総裁として財政政策がどうあるべきかということを発言するのは不適切だと思いますので、その点については申し訳ございませんけれども、発言を控えさせていただきます。 中央銀行という立場で申し上げることは、財政というものが金融市場にあるいは経済に最終的にどういうふうな影響を与えるのかということでございますけれども、これはもう議員十分御存じのとおり、日本の財政バランスが非常に悪い状況にあるということもこれは一方の事実でございます。今、日本の長期金利は低いわけでありますけれども、しかしこれは、最終的には日本が財政バランスの立て直しにしっかりと政府も国民も取り組むというふうに投資家が信用してくれているということがその一つの理由だと思います。 仮にその信頼が崩れますと、今度は今安定している長期金利自体も上がってまいりますので、そういう意味で財政バランスの長期的な維持をしっかり確保しながらどうやってその経済の立て直しをしていくのかということで、この財政政策そのものについては、繰り返しになりますけれども、発言を留保させていただきたいと思います。
○西田昌司君 ちょっと私は抜かってしまいまして、財金委員会だから財務大臣当然来ているものだと思ったんですが、来てないのが非常に残念なんですけれどもね。 要するに、財政政策、つまり公的需要を出す場合には当然財政政策の方でやるんですから、そちらの方の責任ですよ。ただ、日銀の方ははっきり言いましてマーケットがどういう反応をしているかという話なんですね。日銀が要は国債を引き受ける、マーケットが消化できる、そういう状況にあると、こういうことですよね。それは間違いないですよね。
○参考人(白川方明君) 現在、国債はこれだけ財政バランスが悪いにもかかわらず発行金利も低く、安定的に推移しておりまして、国債発行は円滑に行われております。 その理由は、一つは、マクロ的に、先ほど来議員が御指摘のとおり、民間部門で貯蓄の超過状態があるということでございます。それから、金融機関も資本基盤がしっかりしているということですから、金融市場の安定が維持される限りマクロ的には国債が消化できるということ。それからもう一つは、先ほどの財政バランスもそうですし、金融政策もそうですけれども、最終的にそれらの政策がしっかりと行われていくということについて最終的な信認が確保されるということだというふうに認識をしております。
○西田昌司君 要するに、家計部門の預金超過の部分がこの国債を支えているということなんですよね。 ただ、家計部門の貯蓄というのは、じゃ一体何でそれだけどんどん増えてきたわけですか。それは一体何なんでしょう。家計部門の貯蓄の元になるのは、私は所得、それぞれ個人の所得だと思いますが、そういう認識でいいでしょうか。
○参考人(白川方明君) もちろん貯蓄の源は所得でございます。将来の自分の所得がどういうふうになっていくのか、それから支出がどういうふうになっていくのか、そういうのを見越しながら貯蓄を決めていくということでございます。 それから、もう一点だけ民間の貯蓄について申し上げますと、今、家計部門の貯蓄、これは元々貯蓄超過の主体でございますけれども、近年は企業部門の貯蓄超過、資金余剰が大きいということで、民間全体としての貯蓄というのは実は企業の部門も大きく今寄与しているということでございます。
○西田昌司君 そうなんですね。その話もついでにちょっとお話ししたいんですが。それで、今日、国税庁の次長さんにも来ていただいていますので、ちょっと教えていただきたいんですけれども、国税庁の方が統計取っておられると思うんですね。それで、今私は非常にデフレになってきてしまっていると思うんですよ。さっきも言いましたように、デフレをどうするかというのが一番大事な話でありまして、財政再建するにも、それから根本的、先ほどの年金の話も含めまして、これデフレならどうしようもないんです。その明確な証拠が、それぞれ国税庁の取っている所得統計を見たら分かると思うんですね。 たしか、今と例えば十年前、二十年前、三十年前どれぐらいの平均所得になっているのか、資料があると思うんですが、説明していただけますか。
○委員長(藤田幸久君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(藤田幸久君) じゃ、速記を再開してください。
○政府参考人(田中一穂君) 本日、事前に承っておりました質問の中に入っておりませんので、ちょっとお時間をいただいてお答えしたいと思います。
○西田昌司君 ちょっと打合せが悪くて、言ったつもりだったんですが、これも。私がちょっと言いますので、間違ったら後で訂正してください。 私がもらっている資料で見ますと、例えば平成元年にしましょう。平成元年で平均給与が四百万円、四百二万四千円なんですよ。それで、バブルがここからずっと来ましたから、平成二年、三年とか、一番高いのが平成十年ぐらいで四百六十万ぐらいになっています。ところが、今のこの平成二十三年ですが、この直近の統計でいくと、たしか四百万ぐらいだと思うんですよ。 ということは何が言いたいかといいますと、要するに二十年前と今と給料水準が同じなんですよね。同じなんですよ、これは。これは一体どういうことかと。かなり、だから今日皆さん方、うんうんとおっしゃっていると思いますけれども、ここにおられる役人の方の給料も当然減っていますよね。我々国会議員もこの前、給料の召し上げになりましたね。減りましたね。 何が言いたいかというと、要するに、非常に給料がこの間ずっと減ってきているということなんですよ。これがかなり日本のデフレをつくっているんじゃないのかと。逆に言いますと、給料がどんどん減ってきたということは、企業の所得が増えているんですよ。つまり、人件費減っていますから。 だから、先ほど白川総裁おっしゃったように、家計部門は減ってきたんだけれども、企業部門は増えてきているんです。企業部門が増えて、その部門でまた国債買ってもらっているんですが、要は、本当は一番大事なのは、景気良くしていくためにも、民間の消費というのはこれ一番大きいわけですから。ところが、企業部門で増えたやつは何しているかといえば、これは国債買っちゃっていると、これも。民間の方は、これは国債買っている分あるんだけれども、当然所得が減ってきちゃうから消費がどんどん減ってきているんですよ、消費がどんどん。ということはますますデフレになっちゃうと。民間部門の需要はどんどん減らしているわけです。辛うじて公共部門でもたしているんじゃないのかと。 ところが、その公共部門の支出を減らしてきたのは自民党政権に責任があります、これも。先ほど言いましたように、あの構造改革議論のときにおかしかったんですよ。ところが、せっかく民主党政権が、政権を取ってくれたのに、ますます変なことするんですね。無駄をなくしていくとか事業仕分とか、これがますますデフレに拍車を掛けているんです。だから、これ、政権交代しようが何しようが救われないんですよ、いや、本当に。そろそろこれは変えなきゃいけない。 一番このことをじくじたる気持ちで思っておられるのは自見大臣でしょう。どうなんですか。本当、ちょっと、これはやっぱり、ここにせっかく自見先生が、国民新党が民主党政権に入っておられたんだから、もう少しそういうところを指摘してもらわなきゃならないんじゃないですか、いかがですか。余り長くならないようにね、私また言いたいんで。
○国務大臣(自見庄三郎君) 私は国民新党の副代表でございますが、最初の綿貫党首、今の亀井静香党首から、やはり今度のデフレということは官民の投資が足らないということでございまして、昨年でございますか、補正予算二・七兆ということが、当時は菅副総理の案でございましたけれども、大変激しい論争がございまして七・二兆にさせていただけたという事実はございますが、我々は、当然財政規律も大事でございますけれども、やっぱり官民の投資がここのところ非常に日本の経済全体で縮小いたしておりますが、そのことも大きな原因であるんじゃないかというふうに我が党としては考えております。
○西田昌司君 案外あっさり終わってしまったんで、もう少し踏み込んでいただいてもよかったんですけれどもね。 つまり、ここで根本的に、要するにこの二十年間の経済政策を転換しなくちゃならぬということなんです、私が言いたいのは。つまり、この二十年間、民間主導で、税金を下げ、そして民間にお金を回し、そのお金でどんどん競争しながら経済大きくなるんじゃないかと思ったら、大きくなりませんでしたと。そして、その分で経済大きくならないものですから、どんどんどんどん経済疲弊するということで、財政出動というか、赤字国債でこの財政を賄うようになっちゃっているんですよ。 赤字国債出すのは良くないですよ。良くないんだけれども、事実として大事な話は、公的部門で実は需要がたくさんあるという話なんですよ、これ。それは、赤字国債でやるようなこと、つまり、今の年度で、今の本当の、今の年代の方が、同時代の方が負担しなければならない、税でやらなければならない部分ももちろんあるんだけれども、片っ方で、長期的な公共の需要を賄うためには当然国債ということが必要となってくると。だから、その公的部門、どちらにしましても公的部門でやらなきゃならない仕事が多いというのが今の現実なんです。それは震災前からそうだったんです、震災前から。ところが、震災になったらますますそうなんですよ。ますますそうなんです。ますます公的部門が必要となってくるんです。 そこで、じゃ、その財源どうするのかというような話になってきているんですが、問題は、すぐこれまた何とかの一つ覚えのように、足りなかったら税金上げようかという話になるんですよね。税金、もちろん必要なんですよ、これも。ところが、今私が言いたいのは、要は、デフレで困っている話がまず元々ありましたから、経済のパイを広げていって、今ただでさえ生産財が潰されてこれからどうしていくかとやっているときに、税金を取りあえず取っていって、それは駄目なんですよ。次長、駄目なんですよ、取ったら。だから、ここはぐっと我慢して、公的需要はたくさんあるんだから、そちらの方のファイナンス仕方はいろいろあるじゃないかと。 先ほど日銀総裁にお聞きしましても、要は、市場の中で国債吸収できる、消化できる余地が十分あるという話をおっしゃっているし、そして、どんどん、今言いましたように、自見大臣もおっしゃったように、この今までの政策を変えていかなきゃあかん点あると。今、いいチャンスなんですよ、これ、本当に。このチャンスを生かすかどうか、これが一番大事なところなんです。 それで、誰に答えてもらおうかね、これはね。それで、自見大臣ね、本当は、大臣一人だけですから、もう責任持って、今私の言ったことも含めて、担当は越えるか知らぬけれども、税金取るんじゃなくて、公債を発行しながら、もう一度、この公的需要もあることも含めて、で、金融は安定している、そういう方向の復興策考えていかなきゃあかんと思っているということをおっしゃってくださいよ。どうぞ。
○国務大臣(自見庄三郎君) 連立政権で、国民新党大変小さい政党でございますけれども、定期的に菅党首、総理と亀井静香党首との話合い、それから定期的に政調会長、幹事長の話がございますので、その場でもいろいろなそういった最初に申し上げました意見を申し上げておりますけれども、しっかり責任を持ってやっていきたいというふうに思っております。
○西田昌司君 それで、私今ずっとしゃべってきたんですけれども、日銀総裁、何か私の考え方に間違いあるでしょうか。余りないですよね。もしあったらお聞かせいただきたいんですが、なかったらいいんですけれどもね。どうなんでしょう。
○参考人(白川方明君) 私が議員の御意見について論評するというのは大変失礼なことだと思います。 日本銀行としては、先ほど申し上げました日本銀行法に定められた目的をしっかり達成するように努力をしていきたいというふうに思っております。
○西田昌司君 白川総裁もこうおっしゃっていますので、認めてもらったと思っていますので、私は。 是非、だからきっちり、せっかく、せっかくと言えば地震のこれは被害に遭われた方には申し訳ないんですけれども、本当に今転換点に来ているんです。もう前々から転換点だったのを政権交代してまで間違った方向に来たんですよ。 だから、今ここで本当にまともな方向に直さなければ、もう犠牲に遭われた方にも申し訳ないし、今までのこの失敗、我々も、自民党も下野した意味がないと思っておりますので、政権政党は今皆さん方であります、そのうち替わられるだろうと思いますけれどもね。我々はそのときにも、要するに政策面では結局これだけの失敗を両方とも経験してきていますから、一致できるはずなんですよ、これは。やっぱり是非そういう方向で話ができるようにしたいということを申し上げまして、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○野上浩太郎君 自由民主党の野上浩太郎でございます。 法案の審議に入る前に、少し震災関係について若干お聞きをさせていただきたいと思います。 私、先週、宮城県の名取市、岩沼市、亘理町、山元町周辺に行ってまいりました。いろいろな声を聞いてまいりましたが、やはり、金融面の話では当座のお金がやっぱり足りないという声が非常に多かったというふうに思っております。 今現在、金融機関では十万円までは本人が確認できれば柔軟に払い出すと、対応するということをやっておられるんですが、いろんな声の中で、やはり親が亡くなられたり行方不明になったときに、子供さんだけになっているということがあると。そういうときに、子供たちにそういう預金をしっかり払い出してやってほしいという話ですとか、あるいは本人以外の親族への預金の払出しということも配慮してほしいとか、こういう声が非常に多かったというふうに思います。 もちろん相続等の関係もあるんですが、今全銀協の方からも要請ということで文書が出されているようなんですが、現地ではやっぱりそういう対応が全く進んでいないところが非常に多いんですね。ですから、まずそこの取組を一層徹底していくということが大事だと思うんですが、どうでしょうか。 〔委員長退席、理事大久保勉君着席〕
○大臣政務官(和田隆志君) 野上委員に御指摘いただきましたように、被災後いろいろな困難な状況をお聞きいたしております。 累次、金融庁としても各金融機関の方に要請を発しておりますが、今おっしゃったように、全銀協の方がそういった趣旨を踏まえていただきまして、今例示されました親族等、亡くなられた本人は預金口座を持っていて、その親族が金融機関に行っていただいたときに引き出せるということを柔軟に取り扱われたいということを全銀協としても要請を発出しまして、実際にはもう既にそういったことに対応をかなりの金融機関に取っていただいているようでございます。例えば、お子さんがお父さん、お母さんが亡くなられた後、お父さんの預金口座についてお父さんの氏名、生年月日等をしっかりお話ししていただければ、そこの部分の引き出しも対応していただいているということのようでございます。 今御指摘のように、そうしたことがあることは知っていただきつつも、まだまだ徹底されていないじゃないのということで御指摘いただいておりますので、金融庁としましても、ホームページに掲載するだけでもなく、被災地においてポスターにおいてそうした内容を周知徹底に努めるような掲示を張り出すといったことにも取り組んでまいります。
○野上浩太郎君 是非その周知徹底をお願いしたいと思いますし、恐らく今後どこにあるのかも分からないというような状況も出てくるかと思いますので、そういうことも引き続き検討を続けていってもらいたいと思います。 もう一つは、被災地の話の中で、今の当座のお金の話とともに、もう一つは、やっぱり今後の展望がなかなか描けないという話の中でいわゆる二重ローンの話がございました。いわゆる過去の借金があると、それから、これから被災した家屋を建て直したり工場を建設をしていったりということになると、二重ローン、三重ローン、四重ローンと、こういう多重債務の形になってくるわけであります。 例えば、阪神大震災のときなんかは、利子の補給、一定の利子の補給がありましたり、あるいは今回も住宅金融支援機構で返済を五年間猶予というような対応も始まっておりますが、やはり民間金融機関も含めて、この被災者の二重ローンということに対する対応というものも必要になってくるかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 野上議員からの御質問でございますが、私も先週の金曜日と土曜日、仙台と石巻でございますが行かせていただきまして、向こうの金融関係、地方銀行、信金、信組、いろいろ会わせていただきましたが、やはりこの二重ローンの問題が大変大きな問題として指摘をされまして、今先生が言われましたように、これは中小企業金融円滑化法案、これは、例えば、今住宅ローンの話を先生されましたけれども、これは積極的にこの趣旨を踏まえて対応するようにということも言っておりますし、今当面、先生御存じのように、ほとんどの金融機関は住宅ローンの場合、返済を一旦停止いたしておりますので、そういった意味で具体的な変更の条件を取るように言っておりますし、また二重ローンの問題につきましては、今先生もございました住宅金融支援機構、昔でいう住宅金融公庫でございますけれども、これが阪神・淡路のときは三年から五年に猶予期間を延ばしたということもございますので、やはり民間の金融機関だけでは限界があるところがございますから、公的金融機関と、それから企業の場合は特に信用保証制度が大事ですから、私は前回も非常時には非常時の対処の仕方があるというふうに申しましたので、またいろいろな御意見を聞かせていただきながら、しっかり、被災者が実質的な負担を軽減されるといった対応の検討をしっかり金融機関と一緒になって、また指導監督する責任もあるわけでございますから、金融庁といたしましても被災者に対して円滑な金融仲介機能を発揮するように指導してまいりたいというふうに思っております。
○野上浩太郎君 是非、この問題については、今お話があった、多分金融円滑化法の範囲だけではなかなかもう済まないというふうに思うんですね。これから多分社会問題化してくる問題だというふうに思いますので、公的部門の範囲も含めてしっかりと検討してもらいたいと思っています。 今、自見大臣も被災地の方に今週末行ってこられたということでありますが、やはり地方金融機関の、これは信金、信組も含めて、被害というのは本当に甚大でありました。今、金融庁として被災地の金融機関の被害状況をどういうふうに把握しておられるか、ちょっとお聞かせください。
○大臣政務官(和田隆志君) 今委員御指摘の部分というのは、金融機関の被災状況ということでお聞きいただいたものと承知いたしてお答えしますが、実際に東北六県及び茨城県の中に本店のあります金融機関、七十二ほどございます。その中の営業店約二千七百ほどございましたが、三月十四日時点ではその約一〇%に相当する二百八十の営業店が閉鎖でございました。 〔理事大久保勉君退席、委員長着席〕 この一か月間、鋭意店舗を開けるよう努力していただいた結果、現時点、四月二十日時点でございますが、その店の数、百二十まで減少いたしておるということでございます。その結果、今現在では九六%の営業店が今までと同様、営業を行っております。 その他、実際に被災された方々の便宜のために鋭意努力していただいておりまして、現在、被災の結果、閉鎖したままになっている店舗におきましても、隣接店舗等、他の店舗において対応できるように態勢を取っております。 また、被災者の方々が避難されておられる場所で臨時窓口を設置いたし、かつ申し上げれば、他の金融機関のネットワークも通じまして、先ほどちょっとお話の中に出ておりましたけれども、どこに行ったらいいか分からないという方々の分も含めて対応を取っていただくよう努力をしていただいているところでございます。
○野上浩太郎君 本当に、臨時の窓口をつくったり、大変な努力をして今やっておられると思います。まさに、こういう地方金融機関をしっかりと万全な支援をしていくということがやっぱりこれは地域復興につながっていくというふうに思います。 そういう中で、先般、仙台銀行に続きまして、東北最大の地銀である七十七銀行も公的資金の活用ということを表明をされました。恐らくこれを機にほかの金融機関も同様な動きというものを出していくんだろうというふうに思いますが、やっぱりこの被災地の金融機関が公的資金を求めやすい状況をどういうふうにしてつくっていくかということで、大臣もいろんな記者会見等々でいわゆる金融機能強化法の改正について言及をされています。 やっぱりポイントは、その経営陣の責任をどうするのかと。あるいは、経営強化計画の期間を、今三年ですが、それを延長していくのかどうか。あるいは、長期にわたる復興資金なんで、返済期限を十五年以内ということから、これを延ばしていくのかどうか。いろいろあると思うんですが、改正の内容によっては今の復興に向けての動きということにブレーキを掛けかねないというふうに思うんですけれども、是非早く、今言ったようなポイントも含めながら、しっかりとした動きを出してもらいたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 野上先生が言いましたように、もう今は本当に被災に遭った人の立場、被災に遭った特に中小企業の立場に立って政治が考えていくことが大事だと、こう思っておりまして、これ麻生内閣のときに作られた法律で、リーマン・ショックのときに作られた金融機能強化法というのがございまして、これ御存じのように、十二兆円自己資本を増強することができるわけでございますが、今、三千七、八百億使っておりますけれども、まだ十一兆以上自己資金があるわけでございます。 これは、先生が言われましたように、この法律は、今は経営者の責任を問うというふうな項目がございますが、今回の場合はこれは天然災害でございますから全く経営者の責任はございませんし、そういった意味で、私は経営者の責任を求めない、法律を変えたいと、こういうことを申し上げたわけでございますが。今鋭意、非常に使い勝手がいいような法律、金融機能強化法の特に特例ですね、この東北六県と茨城県、今度被災された地域を特例にして、非常に、できるだけ、民間金融機関ですから基本的に人からお預かりしたお金をお貸しをするということでございますから、当然一定の金融規律、限度はございますけれども、さっき先生も言われましたように、公的金融と、また企業の場合、特に信用保証制度が大事でございますから、そういったことと絡めてしっかり金融機能、そして今次の東日本大震災という未曽有の震災が金融にいろいろ機能を今後も与える必要もあることが考えられるわけでございますから、そんなこともしっかり注視しながら、まさにこの地域における金融機能強化をやっていきたいというふうに思っております。
○野上浩太郎君 是非、もうスピードが大事なんで、早くやってください。 それでは、法案の方に入っていきたいんですが、今議論のあった公認会計士制度の見直しということであります。これについては、同僚の古川先生、西田先生の話を通じて、もう本当に白旗が上がったというような状況だと思うんですが、確認の意味も込めて質問をさせていただきたいと思うんですが。 そもそも、平成十八年に新試験制度に移行をしたということなんですね。これから五年しかまだたっていないわけなんですね。こういう短期間にやっぱり国家試験制度をころころ変えるということについて、これは先ほどお話のあった受験生の方もそうなんですが、社会的にも、国民の信頼という意味でも、これは大きな影響があるんだというふうに思うんですが、そこの部分をどういうふうに考えておられたのか、お聞かせください。
○大臣政務官(和田隆志君) 今御指摘のように、五年ほどの経過期間ということでございますが、私どもとしましては、公認会計士制度に関する懇談会というのを設けて、そこに十回に及ぶ議論を積み重ねてきているという状況でございます。その中で、いろいろな経済界等の様々な関係者から御意見をいただいている中でこういった新たな会計の専門家資格を設けることが適当という結論をいただいたものですから、そういったところを踏まえて考えた改正案でございまして、そうした意味におきまして、御指摘ではございますが、国家資格への信頼を大きく揺るがせるというところまでは考えておらないところでございます。
○野上浩太郎君 もう本当に、さっきからのいろんな議論、答弁を聞いていても、本当にもうはっきりしないんですね。自見大臣、もう一回、今回この財務会計士の制度をつくったということのポイントを、ポイントで結構ですから、簡単にお聞かせをいただきたいと思うんですが。
○国務大臣(自見庄三郎君) 会計の能力を上げろということは、基本的に経済がグローバル化した中で世界の共通の私は大きな方向だと思っております。 そういった中で、今いろいろなお叱りはいただきましたが、やはり、企業活動が高度化する、あるいは国際化する、あるいは複雑化する中で企業の会計実務について更なる充実が必要だということは、これは万人大体認めていただけるところだと、こう思いますが。 そういった中で、今大臣政務官も言われましたように、まさに金融庁が中心となりまして、どういうふうなやり方で今からの企業会計をやっていくかということで、公認会計士、税理士、経済界、これは経団連でございますけれども、あるいは教育界等々の有識者をメンバーとして懇談会を十回ほどいろいろ開いて意見を聞いていただいて、この事務方には大変御努力いただきました。 事務方が、こういった企業会計士というのはやはり必要であるということでございましたが、今さっき申しましたように、経済界が是非やってくれというような要望も強かったというふうに私は聞いておりますけれども、リーマン・ショック以来不景気になりまして、実は、雇用できなくなったといったら悪いんですけれども、おる人だってリストラしようかということになりましたので、そこで大変大きな率直に言えば経済環境の変化があったというふうに思っておりますが、そういったことで法律を出させていただきましたが。 いずれ、国権の最高機関は国会でございます、唯一の立法機関でございますから、いろんな御批判、御判断があると思いますけれども、それは当然でございますけれども甘んじて受けさせていただくし、その責任は、私何度も言いました、これは私が国務大臣としてこの法律を内閣法として出させていただいたわけでございますから、責任はしっかり私一人にあるというふうに思っております。
○野上浩太郎君 まあ責任の所在の話をしているつもりはないんですが。 今、いわゆる経済界から非常に要望が大きかったと聞いていたという話もあったんですが、それでは、企業がいわゆる財務会計士を活用する見通しとか調査とか検証とか、そういうことをやられたんでしょうか。
○政府参考人(森本学君) 今回御提案させていただきました企業財務会計士の創設の検討の過程におきまして、先生御質問の、企業がそうした資格を有する者を活用する見通し調査につきましては、まず、一昨年四月以降、運用面の取組ということで公認会計士の方の活動領域の拡大という取組を行いまして、これは金融庁や経団連、公認会計士協会が言わば公認会計士の方の民間企業への就職促進の活動を行ったわけでございますが、そうした運用面の取組だけでは必ずしも十分ではないということで、制度面の対応が必要であるということが課題になりまして、それを受けた形で、一昨年の十二月以降いわゆる懇談会で検討を行ってまいりました。懇談会では、先ほども御紹介いたしましたが、経団連のアンケート調査、また試験合格者の再度の意識調査等もいたしまして、そうした点を踏まえて検討をしてきたものでございます。
○野上浩太郎君 そうすると、そのアンケート調査の中では何社ぐらいがこれは必要だという話をしているんですか。
○政府参考人(森本学君) これは、平成二十二年二月に経団連で行った調査でございまして、監査ライセンスとは別の会計知識を有するという能力証明が必要かという問いに対しまして、六八%の社が必要だという回答をしております。また、資格制度を能力の認定と監査ライセンスの二段階に分けるということについても、賛同するという意見が六四%という結果でございました。
○野上浩太郎君 試験制度の内容についてはそうなのかもしれないんですが、実際に企業財務会計士というものができた場合に、企業として採用する、しないというような、そういう検証はしたんでしょうか。
○政府参考人(森本学君) 具体的に何名採用するとか、そうした数字は、そうした回答をいただくような調査は行っておりません。 ただ、こうした資格を設けることが企業の採用にとっても有意義であるといった回答もいただいておりまして、全体としまして試験合格者の企業への就職を促進する効果があると懇談会では考えたところでございます。
○野上浩太郎君 やっぱりそれは全く認識が違うんですよね。そういう資格が有意義かどうかという問いに対しては有意義と答えるでしょうね。しかし、それが企業が採用するかというのは全く別問題なんです。 自民党でも先般経団連等々経済界の声を聞いたんですが、やっぱり企業が求めている人材のニーズというのは、そういう会計の知識も必要なんですが、総合評価なんですよね。会計の知識とともに、やっぱりビジネスコミュニケーションの高い人材を最終的には必要としているんだということであります。ですから、いわゆる資格があればそれを取るんだということには全くつながらないということで、やっぱりこれは企業ニーズとのミスマッチがあるんだろうというふうに思いますし、また、先ほど西田議員からのお話にもあったとおり、ほとんどの受験者というのは公認会計士を目指しているんですね。ですから、その資格が取れればこれは辞めていくということにもなるんだと思いますし、企業にとっても、これは自前で財務の担当者を育成をしているんだと、国家資格をつくって無理やり受入れを迫られても困るという声もあるんですね。つまり、待機合格者の解決ということにもやっぱりこれは全くつながっていかないというふうに言わざるを得ないというふうに思っています。 それで、財務会計士の業務というのは、さっきもお話あったとおり監査業務もできないし、税務業務もできないし、何をやる資格なのかよく分からないということもあるんですが、さらには、既存の会計関連資格ですね、日商簿記検定ですとか、あるいは公認会計士と隣接する国家資格ですね、税理士等々、そういうものとの関係というものをどういうふうに考えているのか、ちょっと聞かせてください。
○政府参考人(森本学君) 先生御指摘の民間の能力検定との違いでございますが、公認会計士試験は、監査論、会社法及び金商法、租税法等、様々な試験項目を内容としておる国家資格だということと、この企業財務会計士になるには公認会計士協会に登録をいたしまして、その後、能力の維持等を行うという点で民間の能力検定と異なるということでございます。
○野上浩太郎君 そこの部分もしっかりと慎重な検討がやっぱりなされていないんだと思います。 これまでの推移から明らかなとおり、やっぱり財務会計士の創設というのは待機合格者への対応にもならないし、企業も必要としていない。また、将来はこれは消滅する可能性が高い制度じゃないかなというふうに思います。需要側も供給側も首をかしげているということなので、ここはやはり見直しをすべきじゃないかということを申し上げたいと思います。 最後に一点だけ、不動産の流動化、資産流動化スキームに係る弾力化の意義ということについて、法案に入っています。これはしっかり進めるべきだと私は思っているんですが、今震災に直面する中で、民間資金を活用していくということが重要な私は視点だというふうに思っていまして、いわゆる金融と不動産の融合推進をして不動産投資市場を通じた資金循環によって民間資金をしっかり活用していくんだということの意義は大きくなっていると思うんですね。リーマン・ショック以降ここは低迷しているんですが、しっかり活性化をしていくと。 この法案のTMKの話もそうですし、J―REITですとかGK―TKとか、あるいは不特法の話、PFI法の改正の話、いろいろあると思うんですが、この民間資金をしっかり活用していくための取組について最後に決意をお聞きをして、終わりたいと思います。
○国務大臣(自見庄三郎君) 野上議員はお父さんもよく知っておりますけれども、大手の全国不動産会社に長くおられたということでございまして、今御指摘のように、この資産流動化スキームって大変大事だと思いますので、特にこの規制緩和ですね、そういったことを入れて、特にまた、今先生言いました、今度、東日本の東北地方の地震、津波でございますから、こういったスキームをしっかり活用できるように、適宜適切にこれを、一例言いますと、不動産、J―REITでございますけれども、含め、投資信託、それから投資法人法制については今後見直しの検討を行い、平成二十五年までにきちっと包括的な制度整備を実施するということにいたしておりまして、ひとつこの資産流動スキーム、しっかり使いやすいものにしていかねばならないというふうに思っております。
○野上浩太郎君 終わります。
○委員長(藤田幸久君) それでは、午前中の質疑はこのくらいにし、休憩をいたします。 午後一時に再開いたします。 午後零時八分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(藤田幸久君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、資本市場及び金融業の基盤強化のための金融商品取引法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。 本日の審議にかかっている金融商品取引法改正案に対する質疑の前に、今の最大の課題である東日本大震災関連の質問、要望を何点かにわたりお伺いしたいと思います。 まず、三月下旬に私も被災地を訪問して、地元の県会議員、市議会議員とともに、津波で一帯が流された地域やその隣接地に立つ介護老人保健施設等を視察し、あわせて地元の商工会議所や信用金庫でお話を伺ってまいりました。たくさんの要望をいただきましたが、中でも地元信用金庫の方が喫緊の要望として挙げられたのが、日銀の考査、金融庁による検査を今年はなくしてほしい、考査、検査のための書類をそろえる時間もないし、また貸付先の状況も把握できる状況ではない、とにかく今は地元の中小企業や地場産業を守り、再生させることに専念させていただきたいということでした。 金融庁、日銀とも、被災地の金融機関、特に地元に根差して活動しておられる信用金庫を支援する側にあるわけですので、考査、検査についても御配慮いただいているものとは考えておりますが、どのように考えておられるか、確認のために伺いたいと思います。
○政府参考人(細溝清史君) お答えいたします。 金融検査は法令に基づきまして、金融機関の業務の健全かつ適切な運営を確保するために行っているものではございますが、ただ一方で、金融機関の検査負担にも配慮し、その協力の下に行われるべきものであると考えております。 そうした考え方に基づきまして、金融庁といたしまして、震災発生時に検査実施中であったところもございまして、そういった被災地の金融機関につきましては検査を中止しているところでございます。
○参考人(山本謙三君) お答えします。 日本銀行は、金融機関の負担に配慮いたしまして、本年四月に考査を予定しておりました金融機関のうち、震災あるいは計画停電の影響が見込まれる先につきまして考査の実施を中止しております。 また、先行きも、当面の考査は、被災地域や大幅な節電が求められる地域以外の先、それら以外の地域の先を基本として考査を実施していく方針でございます。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 早々にそのようなお取り組みをされているということが分かりまして、大変に安心をいたしました。地元の中小企業や地場産業、一つ一つ、どんな技術があって、どんな人材がいて、具体的にどのような取組、支援をすれば再建、再生に取り組めるか、それを一番理解しているのが地元の信用金庫や信用組合だと思います。そのような身近な金融機関を支えるためにも、これから金融庁、日銀の支援をお願いしたいというふうに思います。 一方で、信用金庫、信用組合等の預金者保護、投資家への情報開示、説明責任を果たすという意味から考えますと、担保物件の評価や債権の評価を適正に行うことというのは必要だと思います。 今回、甚大な被害によって実態の把握が大変難しい状況下だと思います。債権や担保物件の評価時期を無理に平時と同じようにしますと、保守的な見積りによらざるを得なくなると思います。結果として、不良債権が大きくなり、金融機関自体の財務状況を圧迫することになると思います。一方で、評価時期が遅れ過ぎると、預金者、取引先、投資家への適時の説明責任を果たすことができなくなるという問題もあると思います。この二つのバランスを考慮しながら、今後の開示及び検査の時期を設定する必要があると考えておりますけれども、金融庁の御意見を伺いたいと思います。 日銀の山本理事はどうぞ御退室なさって結構です。ありがとうございます。
○政府参考人(細溝清史君) 二点のお尋ねがございました。今回の震災を踏まえた決算についてどのように対応していくのか、それからその際の説明責任をどういうふうに果たしていくのかと、この二つでございます。 まず、今回の大震災は、金融機関や債務者を含めまして広範囲に甚大な被害が生じています。それから、三月期決算の期末日直前の三月十一日に発生しているということから、金融機関の決算作業に混乱が生じかねない極めて異例な事態となっております。こういった異例の事態に対応するために、三月三十一日に金融機関が自己査定を行う上での特例措置を公表したところでございます。 この特例措置、一部御紹介申し上げますと、震災の影響で金融機関による債務者の実態把握が一時的に困難となっている場合の特例といったものがございます。金融機関におきましては、不良債権に該当するか否かの判断も含めまして、決算作業を進めるに当たってはこうした特例措置も勘案して検討を進めていただきたいと思っております。 片や、御指摘のとおり、金融機関は利害関係者に対して適切な情報開示を行って説明責任を果たす必要がございます。今申し上げました特例措置につきましては原則と例外という扱いにしておりまして、原則は、震災の影響について、金融機関は金融機関及び債務者の被害状況並びに担保物件、保証人の状況等の実態を合理的に判断できる範囲内で可能な限り自己査定に反映させる、これが原則でございます。ただ、その上で、実態把握が困難な債務者への貸出金などはそれまでに把握している情報により査定し、その旨を注記するということでも構わないということにしたところでございます。 金融機関は今後、この特例措置等を勘案して決算作業を行うと思いますが、その場合は、その特例措置を使った場合はその旨を注記するということで必要な説明責任を果たしていただきたいというふうに思っております。 以上でございます。
○委員長(藤田幸久君) 日本銀行の山本理事は退席して結構でございます。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 この問題は非常にバランスを考慮しなければいけない問題でありますので、引き続き慎重な御対応を金融庁にはお願いしたいと思います。 次に、津波で住宅が流失した、また全壊、半壊した被災者の方の住宅再建支援について伺いたいと思います。 今回の大震災に伴って、多くの方が住む家をなくし避難されています。今は仮設住宅に一日も早く入居したいという希望がほとんどかと思いますが、仮設住宅は原則二年間が入居期間で、延長することも可能ですが、ついの住みかになるわけではありません。当然、仮設住宅に入居された後は、ついの住みかとしての住宅の再建や、それができない場合には公営や民間賃貸住宅の入居が課題になってきます。これまでの震災でも同様に、多くの方が家をなくされ仮設住宅に入居し、やがては自宅を再建して自立される、そういう方がたくさんおられました。そのようなときに多くの皆様の住宅再建を後押ししたのが住宅金融支援機構、旧住宅金融公庫の災害復興住宅融資であったと思います。 一方で、今回の震災はこれまでに比べて住宅再建が非常に難しい要因があると考えています。例えば、住宅をなくされただけではなく、家と仕事を同時に失った方が多いこと、義援金がかつてない規模で集められておりますが、被災された方々の人数が大変に多いために、一世帯当たりの義援金金額が少額になることなどです。 これまでの災害復興住宅融資の枠組みの中だけであれば、今回の大震災で被災された方の住宅再建支援は十分とは言えないのではないかと思います。住宅再建支援のために、これまでの枠組みに縛られることなく、あらゆる制度、できる限りの知恵を絞って取り組む必要があると考えます。 例えば、既に住宅金融支援機構で融資を受けている方について、二重ローンとなってしまう方ですね、既存の融資と新たに取得する住宅融資、これを一本化して、償還期間を延ばして一月の返済額を抑えるなど具体的な取組を検討していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(津川祥吾君) お答えをいたします。 ただいま委員から御指摘いただきましたとおり、被災者の方々にとりましては今現在の避難所生活等の環境を少しでも改善をするということがまず最大、緊急の課題でありますが、同時に、被災者、被災された方々にとりまして今後の生活設計がしっかり立てられるかどうかということが今現在最も大変大事な課題であると考えています。その中で、仕事をしっかりとまたしていくことができるかどうかということと並びまして、住むところをしっかりと確保できるかどうか、これは大変大事な観点であるというふうに私ども考えているところでございます。 その中で、今御指摘いただきましたように、せっかく家を建てても、ローンを組んで建てたものが今はもう流れてしまったと、再建をしようにも再度ローンを組まなければならないという状況、二重ローンの問題につきましては積極的な対策が必要であるというふうに考えているところでございます。 現在は、機構において、旧公庫融資ですとかあるいはフラット35を借りている方々の中で災害で返済が困難になった方々に対しまして、支払の猶予ですとか返済期間の延長等の措置というものをとることとしておりますし、また機構が行う災害復興融資につきましても長期低利の固定金利の融資を提供するということを進めているところでございます。 ただ、いずれにいたしましても、これまでの災害、特に阪神・淡路大震災などと比較をいたしても、大変大きな規模での被害が出ているところでもございます。今回の災害につきまして更なる負担軽減措置がとれないかどうか、過去の様々な政策をしっかりと踏まえながら、今後の被災地の復興支援を考えていく中で検討をさせていただきたいと思っております。 また、今委員から御指摘をいただきました、これもう既に機構から借りていただいている方に対して、併せて返済をすることができないかというようなことにつきましても、大変貴重な御意見だというふうに受け止めているところでございまして、今後是非検討させていただきたいと思います。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 被災された方々にとっては、住宅再建の道筋が描けるということが大きな希望の光になると思います。一方で、住宅再建の道が閉ざされるということは、持家比率が東北は高いと聞いております、人生の希望というものを大きく奪われることになるのではないかと思います。国として、住宅再建支援に対しては最大限御支援をお願いして、多くの方がこれからの生活再建に希望を見出していけるようにお願いしたいというふうに思います。 続きまして、クレジットカード、キャッシュカード、銀行引き落とし等に関しまして、延滞記録が付いてしまうという、いわゆるブラックリスト登録について伺いたいと思います。 今回の震災、原発事故等で被災され避難された方の中で、財布もカードも何も持たないで避難された方も少なくないと思いますし、勝手が分からない避難所の暮らしの中で金融機関に手続を取りに行けない方も多いと思います。銀行の決済日が来ても、避難しているために銀行に行けない、入金するための給与が入らない、そういった様々な理由で引き落としができない状況が生じる可能性があります。 どのような事情、状況であっても、一旦延滞を理由にブラックリスト登録されてしまうと、生活再建のためにクレジットカードを新たに作ったりローンを組んだりする際に障害となって、基本的な経済活動に支障を生じる可能性が出てくると思います。被災された皆様がそのような不利益に陥ることがないように、防止のために金融庁としてどのような取組をしておられるか、伺いたいと思います。
○大臣政務官(和田隆志君) 竹谷委員の御指摘どおり、そうした状況が非常に懸念されるところでございましたので、金融庁の方から各金融団体の方にも、この災害を受けての債務者の方々の実情を踏まえて柔軟な対応をお願いしてきたところでございます。また、各金融機関、また今御指摘のクレジット業界、また貸金業界等においてもそれらを受け止めていただきまして、現在までに諸々の対応を取っていただいております。 御紹介しますと、貸金業界につきましては、被災者からの債務の支払条件の変更申込み等の相談について、要請内容や被災状況等の生活実態を踏まえてきめ細かく丁寧に対応するということを要請しております。そして、あわせまして、これが先ほどのお問合せに関係する部分でございますが、それから先、普通であれば債務の延滞が生じたときから一定期間を経過したときには、指定信用情報機関においてクレジットカード会社等の延滞が生じたという記録を登録することになっておりますけれども、それにつきましても、この被災地域の顧客に対して返済を猶予した場合には延滞情報を登録しないという取扱いにしていることを承知しております。 また、金融機関についても同様の取組を行っていただいているところでございまして、全国銀行協会におきまして、やはり震災を起因としました延滞等の事故情報については、当分の間は全国銀行個人信用情報センターへの登録を行わないなど、被災地域の顧客が不利益を被ることのないよう十分留意して対処していただきたいということを銀行、信用金庫、信組等に対して通知したというふうに伺っております。
○竹谷とし子君 今回の震災、大規模かつ広範囲にわたっています。被災地というと、今そういう対応をされる方、その被災地域で恐らく指定をされるんだと思うんですけれども、岩手、宮城、福島というふうに思われがちなんですけれども、茨城や千葉でも被災された方、少なくありません。 また、被災地を遠く離れて避難されている方、住所が変わっている方もいらっしゃるかもしれません。単に被災された方が延滞してすぐにブラックリスト登録しないように要請をしただけでは、そういった全ての被災者の方が本当に守られるかどうか、網羅されてカバーされるか、疑問が残ります。 また、被災された方に対して猶予の申入れ、これを積極的に行うように周知することもまだまだ不十分だと思います。インターネット等にアクセスできない方の方が今多いと思います。カードを利用する側、そして金融機関、カード会社など関係者に対して丁寧にきめ細かい対応を更にお願いしたいと思います。 また今回、私も改めて認識したのですが、一枚のクレジットカードでも、それを商品の購入のためにショッピング機能を使えばこれは割賦販売の対象となり経済産業省の管轄、お金を借りれば金融庁の管轄ということで、相談先が異なってくるというふうに伺いました。利用者から見ると分かりにくい状況になっています。仮に延滞記録が万が一なされて、金融庁に電話を、相談窓口があると伺いました、そこに電話したときに、それはショッピング機能ですよということで、今度は経産省の窓口を紹介されてしまうという、そういう状況になっていると思います。これは、このような今の被災状況を考えて、相談対応窓口を一本化してたらい回しが起きないようにすることも今後の課題として検討すべきだと考えますので、併せて検討をお願いしたいと思います。
○国務大臣(自見庄三郎君) 竹谷議員今申されたように、クレジットカード会社につきましては、ショッピング、これは割賦販売業でございまして経済産業省の所管でございまして、キャッシングに関しましては貸金業でございますので金融庁が所管となっております。 それぞれにおいて適切に監督を行ってきたところでございますが、従来から大事な問題は相互に連携を図りつつ対応を行ってきたところでございますが、今回大変な大震災ということでございますから、いろいろな苦情を申し上げた場合、両省間で、担当部署間で情報共有をし合える等、特に被災地に関しましては経済産業省との連携を更に深めてまいりたいと思いますし、しっかり、こういうときでございますから、私は何度も申しますけれども、非常時には非常時の政治のやり方があるわけでございますから、しっかりそこら辺を踏まえて適宜適切に指導し、また経済産業省とも本当に被害に遭われた人の立場に立ってしっかり連携をしていきたいというふうに思っております。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 今回の金融商品取引法に関連して、会計監査について質問をさせていただきたいと思います。 私は、議員にならせていただく前に、公認会計士の資格を持ちながら経営コンサルタントとして、複数の企業の経営健全化に携わらせていただきました。その経験から明確に分かることは、バブルの崩壊などで打撃を受けながら、それでも倒産せずに存続した多くの企業が、社内の会計情報をガラス張りにする、見える化に取り組んだということでございます。 なぜ見える化をした企業が経営の改善に成功したか。それは、会社の中のどの事業が借金を増やしていてどの事業が利益を生んでいるのか、どこに幾らお金が掛かっていて、それが本当に利益に結び付いているかといった数字が明確になることで、客観的な数値に基づいた分析ができるようになり無駄があぶり出されてくるという、そういうことでございます。 また、会計の見える化に取り組む中で、社員の方一人一人にコスト意識が生まれて、経営者の方は会社を健全にするための的確な意思決定も可能になります。高い金利で借りた負債は早期に返し、損失が膨らみ続ける事業は見直し、人、物、金の経営資源、これを将来性ある事業に集中させるなど、経営改善のために計画、実施、検証、見直しのPDCAを繰り返して業績の維持回復に取り組んできました。これは民間企業の話ですけれども、私は、国の行財政の運営についても、この取組というのは、利益追求の企業とは違いますが、必要ではないかと思います。 世界の先進国に目を向けてみますと、公会計についてほとんどの国が、民間企業同様の、それに近い複式簿記、発生主義の会計へ改革を行っています。専門家の調査によりますと、その中でいまだに決算にこの方式を導入していないのは日本とドイツだけ。そのドイツも、この方式への変更を検討しているということです。先進国の中でも債務のGDP比率が最も高い日本が、皮肉なことに世界の潮流から取り残されて時代遅れの会計制度を続けているとも言えます。国民が受ける損失は計り知れないと私は思っています。国も、そして多くの自治体も膨大な債務を抱えて、さらにこの度の東日本大震災の復興復旧に予算を振り向けていくためには、財政の見える化をすることによって財政の全体像を明らかにして無駄な事業をあぶり出していくということは不可欠だと考えています。 今、財務省のリードで国としても省庁別の財務諸表を作成するなど、いわゆる公会計の改革に取り組まれていると理解をしております。同時に、総務省も数年前から段階的に地方自治体の公会計改革に取り組んでいます。従来の現金主義、単式簿記から、企業会計並みに発生主義、複式簿記的会計に変えていこうという取組です。 私自身も、公会計改革に先進的に取り組む幾つかの自治体、例えば地元の千代田区や浜松市、東京都などに出向き、担当者から話を伺いました。自治体が行っている事業は多種多様ですが、その事業ごとにコストが明確になるように取り組んでいます。例えば、学校給食一食当たり、また図書館の本一冊を貸し出すのに必要なコスト、特別養護老人ホーム一床当たりのコストなど、それらが明確になれば議会でも、また役所の中でもその数字を基に具体的な議論、検討ができるようになってくると思います。 公共サービスは、ある人にとっては無駄に見えても別の人から見れば必要というものが少なくないと思います。そのため、何らかの事業を廃止するとなると、必ずと言っていいほど反対をされる人、また困る人もいると思います。しかし、その事業に掛けているコストを明確にして住民に提示をした上で、そんなにコストを掛けてまで本当にやる必要があるかどうか、またコストを抑えるためのほかの方法がないかどうか、そういう視点から判断できれば、より多くの理解を得ることができるようになってくると思います。 私は、事業仕分よりも、財政を見えるようにする、財政の見える化で客観的な数字を示して判断できるようになるということが大きな意味があると考えています。その意味からも、省庁別財務諸表の作成や総務省の取組は、今後とも大変大事だと考えておりますし、財務大臣のリーダーシップに私は期待をしております。 このような取組の中で、検討が遅れていることがあります。それは、国や自治体の財務諸表などに対する会計専門家による第三者の監査です。会計と監査というのはパンとバターの関係と言われます。財務諸表が会計基準に基づいて適正に作成されていることを独立した専門家が保証するのが監査です。現在、国では会計検査院の検査が、そして地方自治体では監査委員の監査が行われていますが、それは間違いがあったことを指摘することはできても、会計基準に基づき記録をされており財務諸表が全体として間違っていないことを証明するお墨付きを与えるということではありません。その意味で、検査と監査は似て非なるものです。 現在、OECDに加盟する主要国、アメリカ、イギリス、ニュージーランド、フランス等では、政府の財務諸表を独立機関が監査しています。主要国の中で行っていないのは日本だけです。会計人による監査をすることで財務書類の精度を高めて国民への説明責任を果たすことに寄与すると考えますが、監査制度の導入について財務省がどのように考えておられるか、財務大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(野田佳彦君) 財政の見える化は基本的に大事だということは認識全く同じでございまして、私の友人で、かつて中国地方のある首長選挙に出て当選した人が交際費の公開をしたら翌年七割減になったということでございますから、相当見える化というのはコスト削減という意味でも効果があるというふうに思っております。 その上で、今、国の財務書類についてのお尋ねがございました。国の財政活動についてより一層国民の理解を促進させるためには、いわゆる企業会計の考え方あるいは手法を取り入れてそして財務書類というのを作成、公表していくということをやっております。いろいろと改善をしながらやってまいりました。 そして、国の財務書類を作る際には、委員から御指摘がありましたとおり、会計検査院の検査を受けた歳入歳出の決算書であるとか、あるいは国有財産台帳の計数等を基礎として作成をいたします。その上で、公表に当たっては、複数の公認会計士も含む会計の専門家から成る財政制度等審議会において報告、審議を行っているということになっております。 ということで、竹谷委員の御提言は国の財務書類に監査人監査を導入すべきだということだと思いますけれども、精度をより一層高めていこうということは、問題意識はごもっともであり、その問題意識の根底は共有をさせていただきたいと思いますが、先ほど申し上げたとおり、検査の段階で会計検査院が見た書類を、これをもって検討して、そしてその検討段階においても、さっき申し上げたとおり、公認会計士の皆さんも含めた専門家集団でこれを検討して審議をしていただいて公表しているというプロセスを取っておりますので、現段階でいわゆる御提起があった監査人監査を導入するということは考えておりません。 今後とも、より正確かつ分かりやすい財務情報の作成と充実に努めていきたいというふうに考えています。
○竹谷とし子君 監査制度についての必要性について、御認識が私のちょっと期待と違っていたので若干残念ではありますけれども、是非これから前向きに御検討いただければ幸いです。 少し話が飛躍するようですが、今回の東京電力福島第一原発の事故について、国内からも、そして海外からも日本政府が発信する情報についての不安、不満の声が寄せられたと思います。日本が発信する情報の正確性、信用性について、国民も海外も疑いを持っていると思います。同じように、国の財務情報についても第三者の機関による監査がなされていない我が国の財務書類、その正確性、信頼性の面で国際的な基準に堪え得るものとは言えないと思います。世界に対しても正確かつ信用性の高い財務書類、これを発信して説明責任を果たしていくためにも、パンだけでなく、パンとバターになるように監査制度の導入を是非御検討いただきたいと思っています。 次に、公認会計士の所管官庁である金融庁に伺いたいと思います。 まず、公認会計士の果たすべき使命、役割をどのように考えておられますでしょうか。
○大臣政務官(和田隆志君) 公認会計士制度の意義ということでございますが、企業の中で健全な企業財務を行っていただき、適正にそれを投資家にも知らしめ、また企業内部でもその統制を図るということをもってして、まず企業が健全に経営されること、そしてそれが全体として日本経済の信頼性を高めていくこと、こういったところに意義があるものと考えています。
○竹谷とし子君 今、残念なことに、我が国では金融庁等でも会計の専門家を採用することを御検討いただいているとは思うんですけれども、ほかの省庁、また地方自治体、公的セクターで公認会計士や会計の専門家の活用というのが進んでおりません。金融庁の担当者のお話では、地方自治体に要望を聞いたことはあるけれども需要がほとんどないという、そういう御説明でした。 一方で、アメリカでは、国、州、地方の政府、全ての公的部門について財務諸表の監査が求められています。そのため、アメリカにある世界四大会計事務所及びそれに準ずる中堅会計事務所では、公的部門に対する監査サービスを提供する部門があり、幅広いサービスを提供していて、二〇〇六年のデータでは、米国公認会計士協会の会員三十三万人のうち政府関係の仕事に従事している数は約一万三千人、約四%とされています。また、二〇〇九年のデータで、英国、イギリスでは、イングランド・ウエールズ勅許会計士協会の全会員十一万四千人のうち公的部門に従事しているのは三%、約三千五百人、勅許会計士協会の会員六万八千九百人のうち公的部門の仕事に従事している割合は約一〇%、約七千人となっています。 一方で、日本では、公認会計士協会に所属する会員の中で公的部門で働いているというふうに把握されている人数は三十八人、僅か〇・一%強です。全国の地方自治体からの公認会計士の需要が少ないというのは、公認会計士が果たす業務、その効用等について認識していただいていないということが大きな理由ではないでしょうか。 公認会計士が公的部門で活用されるよう、公認会計士が果たすことができる役割、効果について監督官庁である金融庁が強力に発信していただくということが重要であると考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 公認会計士の公的部門の透明性、見える化と先生言われましたけれども、向上に、まさに今、会計と監査、パンとバターという話は初めて聞かせていただきましたけれども、まさに今専門能力というのは極めて大事なものでございまして、まさに公的部門の透明性向上に大いに寄与するものというふうに認識をさせていただきます。 先生今御指摘のとおり、公認会計士等の活動領域が公的部門、今、アメリカでは四%、イギリスは一〇%、日本は〇・一%だというお話もいただいたわけでございます。そういったことを踏まえまして、公認会計士等の活動領域が公的部門を含めて拡大していくように引き続き努力をさせていきたいというふうに思っております。
○竹谷とし子君 是非強力に推進をしていただきたいと思います。 公認会計士が民間企業だけではなくて公的部門で活用されることで国の財務書類の精度を上げて透明化を高めるということ、今後の財政を考える上では不可欠であると重ねて申し上げたいと思います。 これまでの大災害、例えば阪神・淡路大震災や中越地震等、国も地方も莫大な予算を掛けて復興復旧に臨み、一定の成果を収めてきたとは思います。 一方で、避難所の設置に始まって、瓦れきの処理や仮設住宅の建設、道路や橋、土地のかさ上げなど、社会資本整備について各事業ごとに一体どれだけのコストを掛けたのか、またそれが適正なコストだったかどうかなどについて、検証が十分だったでしょうか。 例えば、今回の仮設住宅について見てみますと、厚労省の定めた災害救助基準、こちらでは限度額として一戸当たり二百三十八万七千円以内となっています。現実には、寒冷地仕様などの追加で一戸当たり五百万円強、地元自治体が今回行った入札では限度額が六百万円となっていて、青天井と言われても致し方ないのかなという、そういう状況です。六百万あればついの住みかになるような家を建てられるという、そういう工務店さんも実際にあります。 また、瓦れきの処理費について、新聞報道によりますと、阪神・淡路の震災では一トン当たり約二万一千円、新潟中越では二万二千円、岩手・宮城内陸地震では倍以上の四万六千円と大きな差がありました。今回の地震で岩手県は一トン当たり五万四千円程度の処理費を見積もっているようです。これは阪神・淡路の二・五倍です。これは様々な状況が恐らくあると思いますけれども、なぜその金額になっているのかについて今までの経緯では説明がまだなされていない状況でございます。 災害が起きたときに国が責任を持って国民の皆様の生活を再建して地域を復興するために全力を尽くすというのは、これは当然のことでありますが、だからといってそのコストについての検証が不十分でいいというわけではないと私は思います。莫大な税金が必要だからこそ、一つ一つの個別の事業について国民の皆様ががっかりしないような使い方、納得していただける使い方をしていくことが税金を負担してくださる国民の皆様に対する国の責任だと考えますが、これについて財務省、いかがお考えになりますでしょうか。済みません、通告していなかったかもしれませんが。
○国務大臣(野田佳彦君) 基本的には、国のできること、予算措置そして税制措置、金融措置、あらゆる政策、総動員してこの復旧復興に当たっていきたいというふうに思います。 その際、そうはいっても、おっしゃったとおり、きちっとした積算を持って、やっぱり国民の税金を使うわけでありますので、そういう基本姿勢でいきたいと思いますが、たまたま今ちょっと具体的な話がありましたけれども、例えば仮設住宅、阪神・淡路のころが一戸当たり二百万円台で済んだというのは、その仮設住宅、敷設をするところに公共的なインフラが整備されている用地がいっぱいあったんですよね、電気、ガス、水道と。今回の場合はそうじゃないところに造るということが多いんで、だからその単価は倍以上になっているということがあるということは是非御理解をいただきたいというふうに思いますし、瓦れきの撤去についても、よくその積算を見ながら対応していきたいと思いますが、何よりもまずこの瓦れきの撤去、お金の問題で進まないということがないように、そこを一番注意していきたいというふうに思っております。
○竹谷とし子君 私も、お金の問題でこれからの生活再建が進まないというようなことがないようにというふうには思うんですけれども、仮に被災をされて、これから仮設住宅にお住まいになろうと思う人がこれは六百万円だよと、いろんな寒冷地仕様とか何だり付いていると思うんですね。今、自分で仮設住宅を、再建を、仮設住宅を造ってしまっている方もいるというふうに聞いているんですけれども、簡易に造ればもっと安くなる部分ももしかしたらあるんじゃないかなということは思っております。例えば六百万円の仮設住宅の予算があるんだったら、仮設住宅を簡易にして三百万円にして残りの三百万円を住宅再建のときに補助してあげるとか、そういった柔軟な考え方というのも必要なのではないかと。 今、仮設住宅の代わりに全国でホテル、旅館、一泊当たり五千円で、国費を投入して仮設の代わりにしていただくとか、ほかの公営住宅を提供するとか、そういうお話がありますけれども、県外はおろか、自分のお住まいになっていた市外とか町外とかに出るのも嫌だという方が今多いというふうに伺っています。それは将来のビジョンがないからで、一旦地元を離れてしまうと、その後の町づくりのことは情報が入ってこないとか、そういった不安があるからだというふうにも聞いております。 仮に、そういった仮設を造る代わりに、ほかのところに用意された旅館とかホテルとか公営住宅とかに入っていただくことで、その残ったお金を補助金として後でもらえるということであれば、気持ちが変わる方ももしかしたらいらっしゃるんじゃないかなと。そうすると、これからの生活再建のためにもっと有効に使うという、そういうこともあり得るんじゃないかと、選択肢として一つ考えられるのではないかということを御提案を申し上げまして、この復興復旧に関するコストについて使い方を、もっと本当に被災地の方々のために使えるように、省庁別に分かれていることで使い勝手が悪いとか、そういったことがないようにしていくとともに、国民に代わって、その使い方、本当にこの使い方でよかったというふうに納得していただけるようにチェックをする、これも私は財務省、政府の大事な役割の一つだと思いますので、それを重々御考慮をいただきたいということを要望しまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、週末に被災地に行ってこられたという自見担当大臣にお伺いしたいと思います。 午前中からの議論を聞いておりますと、各委員のところにもいろいろ訴えというのが来ているようですが、私の方にもやはり、金融が現地の方で回っていないのではないか、キャッシュが回っていないと、こんな訴えが随分来ております。つい先週も、やはり福島県の事業者の方から、一年の返済猶予を受けるために向こう三年の経営計画を出せと言われたと、今ごろまた言われているというような訴えもございまして、経営計画、要件の緩和等、金融機関向けの総合的監督指針の特例措置というのが現地では余り徹底されていないのではないかという印象を強く受けているわけですけれども、自見大臣、現地に行かれて、ここら辺の運用を確認されてきたでしょうか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 先週の金曜日、土曜日、今先生御指摘のように、東日本の大震災の被災地の実情把握のために、また金融機関との意見を交換するために仙台や石巻に行ってまいりました。 今回の東日本大震災の発生以降、金融庁では、三月十一日に起きましたから三月十一日の日に、日本銀行総裁と私の名前で関係機関に対して、今回の被害の直接、間接に影響を受けている顧客から、返済猶予等の貸付条件、私の後にまた担当局長からたしか二回ほど矢継ぎ早に出していただいたわけでございますが、そういった中で返済猶予等の貸付条件の変更、つなぎ融資の供与等の申込みについて、中小企業円滑化法案というのがこの前おかげさまで継続させていただきましたので、その趣旨を踏まえて、できる限りこれに応じるように努めることを繰り返し要望してまいりました。 また、東北財務局長がおられまして、大体三月十一日から毎日、東北財務局長、何か四日間ぐらいもう乾パンと水で生きていたそうでございますが、その中でも大変職務に励んでいただきまして、各県で関係の地域の金融機関あるいは中小企業団体等々を集めて、きちっとこの意向の徹底等々を中小企業団体も集めてやっていただいておりますし、また政府系の金融機関、地元の金融機関との意見の中では、政府系の金融機関の支援やら、あと信用保証制度、先ほど私、午前中に申し上げましたけれども、要望が寄せられたこともございます。 いずれにいたしましても、そういった御陳情が先生のところにあったというわけでございますから、適時適切に、こういうときでございますから、誠心誠意金融庁としては、本当に皆さん方の、大変、夜寝ずに金融機能強化法の改正に向かって今一生懸命考えていただいておりますし、今申し上げましたように、第一線の東北財務局長あるいは関東の財務局長ですね、これはもうほとんど乾パンで、本当に私見たときも大分痩せておりましたけれども、必死で、全職員挙げてそういったいろいろ、まさに今先生が言われたように金融が非常にやっぱり大事でございますから、そういった意味でしっかりやらせていただきたいというふうに思っております。
○中西健治君 直近の対応についてお伺いしたんですが、できれば手短にお答えいただけると有り難いかなと思います。是非周知徹底していただきたいと思います。 金商法については、公認会計士制度につきましてはもう多数の委員の方から質問が出ておりましたので、私としましては、企業財務会計士、こうした位置付けが曖昧、そして中途半端な国家資格は創設すべきでないという意見を申し上げて、これについては私の方は質問はいたしません。 ライツオファリングについて質問をしたいと思います。 少しテクニカルな質問になりますが、こうした法律については大枠も大事ですが、細部が非常に大事だというふうに思っております。使い勝手が悪ければ、結局のところ、法律は作ってみたけれども使われないということになりますので、テクニカルな質問もさせていただきたいと思います。 このライツオファリングですけれども、証券会社の立場からしますと、発行決定から払込終了までの期間が余りに長いということになってしまいますと、いわゆる引受けリスクというのが非常に大きくなるということになってしまいます。そうなりますと、いわゆるコミットメント型のライツイシュー、ライツオファリングというのは発行体に勧めにくいということになってしまうわけですけれども、今回の法改正に当たってここら辺をどのように考慮されているのか、公募増資や第三者割当て増資と比較して具体的にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(森本学君) お答えいたします。 今回のライツオファリングに関します制度改正によりまして、従来、株主全員に目論見書の交付が求められておったわけでございますが、この義務を一定の要件の下で不要とするという制度改正を提案させていただいております。これによりまして、これ、株主数等によるわけでございますが、おおむね十日程度の期間の短縮が可能になるというふうに考えております。 ライツオファリングにつきましては、先生御承知のように、新株予約権の行使処分の期間がございますので、どうしても第三者割当て増資、時価発行に比べて多少長い期間を要するわけでございますが、私どもといたしましては、欧州で盛んに用いられている増資手法でございますので、少しでも欧州の期間に近づくように、そうして企業の現実的な資金調達手段になるように引き続き取り組んでいきたいというふうに考えております。
○中西健治君 どうもありがとうございます。 このライツオファリングに関しましては、外国人投資家の取扱いというのも非常に問題になるということであるというふうに認識しておりますけれども、日本の株式は外国人の持ち株比率というのが上がってきているという中ですので特に重要となってくるのではないかと思うわけですけれども、米国の投資家に関していいますと、SECに登録をしなければ購入ができない、こういったようなことになっているのではないかと思いますが、今回のライツオファリングにつきまして、外国人投資家どのように扱うのか、米国人投資家は排除するのか、そうしたことについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(自見庄三郎君) 我が国の企業がライツオファリングにより資金調達を行う際でございますけれども、今先生御指摘のように、一定割合以上の米国の居住の株主が存在する場合、実際、私のあらかたの知識でございますが、毎日大体株式の売買の六割ぐらいが外資系であると、大体日本の上場企業の株式の三割近くが外資系が持っているというふうな情報も、確実ではございませんけど、大体、大方正解だという話も聞いておるわけでございますから、今また、米国の証券規則上、これはもう先生御専門でございますけれども、アメリカのSECへの登録等が必要となる可能性があるということでございまして、このように、米国の証券取引委員会への登録等がライツオファリングを行おうとする我が国企業にとっては負担となり得るとの指摘が市場関係者から金融庁の方にもなされていることは承知をいたしておりますが、今後、欧州等の例も参考にしつつ、ライツオファリングをより円滑に利用されるように方策を検討してまいりたいというふうに思っております。
○中西健治君 そうすると、米国人投資家の取扱いについては今後決めていくと、そういうことだというふうに理解させていただきました。 続きまして、ライツオファリングではありませんが、英文開示についてお伺いしたいんですが、東京市場の国際化を進めていくということに関して言えば、英文開示というのは非常に重要であろうというふうに考えておりますが、開示に英語を言語として用いるということと、海外取引所で用いられた開示書類、報告書をそのまま日本国内での開示書類として認めるということは別問題であるというふうに考えられると思うわけですけれども、今回は海外と国内の必要開示書類の差分というのは補足書類を提出するということにはなっていますけれども、そもそもこうした海外提出書類を継続的にモニタリングしていく、そしてそのカバーする範囲ですとか質に関して誰がどのように担保をしていくのかということについてお伺いしたいんです。 それとともに、日本国内の必要開示書類と同じ内容のものを徴収してそれを英語にするということになぜ踏み切らなかったのかということについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(森本学君) まず、英文開示につきまして、海外で提出された英語の開示書類についてどのようなものを金融庁長官として適切と判断してその開示を認めていくのかという御質問でございますが、この点につきましては、外国の法令や金融商品取引所の開示の状況や会計基準について継続的にモニタリングをいたしまして、それに基づいてそこで開示されている会計書類が適切なものであるかどうか判断していきたいと考えております。 それから、もう一点の英文開示について、なぜ外国で開示されていることを求めるのかと、日本で開示している、日本語で開示しているものと同様のものを英語で開示するのだけではいけないのかという点についてでございますが、この点につきましては、実際に我が国市場で上場又は資金調達しようとする外国企業のニーズからいたしますと、新たに日本の開示制度に基づいたものを英語で作るよりも、外国で既に開示しておる書類を基本的に提出していただきまして、必要なものについて日本語の補足書類等を出していただくということの方が利便性の向上になりますし、ニーズにこたえるという観点から、そうした仕組みを取らせていただいておるところでございます。
○中西健治君 分かりました。 それでは次に、国際協力銀行法、JBIC法についてお伺いしたいと思います。 来週にも法案が出てきて、それについて質疑を行うという予定であるということはよく分かっているんですが、我々に与えられた質問時間というのは来週は多分十分ということになると思いますので、その前段を今日はやらせていただこうと思います。 まず、野田財務大臣にお伺いいたします。 まず、国難とも言うべきこの時期に、財務省としてはやるべきことがたくさんあるだろうと思われるわけですが、この法案を他法案に優先して今審議する理由をお聞かせください。
○国務大臣(野田佳彦君) 今の最優先はこの大震災からの復旧復興であるということは間違いございません。と併せて、これは、経済成長を実現をすることはその復旧復興を早めるということであります。その意味では今回のJBIC法というのは日本の成長戦略に資する法案だというふうに思っています。 というのは、例えば二〇〇〇年から二〇一〇年、世界のインフラ需要というのが一兆ドルありました。二〇二〇年から二〇三〇年についてはこれが二兆一千億ドルになるだろうということに、そういう非常に広がりが出てきている分野、残念ながら日本は周回遅れです。機械輸出額は、二〇〇八年に中国は日米独を追い越しました。韓国のプラントの契約の成約は日本の三倍です。彼らの技術力が日本の三倍あるのかというと、そうじゃありません。やっぱり国としての取組だと思います。 その意味では周回遅れでございますのでこの法案も急いでいただきたいという意味でございまして、法案の審議の順番はこれは与野党でお決めいただいているのでこれ以上申し上げられませんが、これも重要な課題であり、急いで成立をさせていただきたいというふうに思っています。
○中西健治君 分かりました。 そして、民営化するかどうかということについてちょっとお伺いしたいんですが、元々、日本政策投資銀行もJBIC、輸銀と同様、官製金融、政策金融会社としてスタートをいたしました。当時は、超長期の資本を提供する金融機関が存在しない、あるいは発電ですとか空輸ですとか、こうした巨額な資金が必要な分野におきまして民間金融機関からは調達が困難であったということが実は時代背景としてありました。 しかしながら、金融市場が発展する中で、民間金融機関への圧迫が問題視されるようになって今の民営化の流れというふうになっていったわけですが、政権交代後はその流れというのが随分変わりつつあるということですが、我が党としましては、さきの国会でも政策投資銀行民営化推進法案というのも出させていただきました。そして、民間ができることは可能な限り民間で行うべきであろうというふうに主張をしておりますが、JBIC、今後将来的に民営化しないというお考えでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) JBICについては、政投銀が民営化の方針が示された平成十七年から十九年、もうこのときの議論においても、国策上重要な海外資源の確保や国際競争力確保に不可欠な金融など、重要な国の政策を実施する政策金融機関として存続するということが定められました。 そして、先ほど申し上げたとおり、世界的にインフラの需要が高まっている中、そして国際競争が激烈になっている中、特にリーマン・ショック後、民間の部門だけにおいて外貨の調達をするということが困難になってきているという状況なども鑑みますと、引き続きJBICの役割は大きいと思っていますし、法案では、こうした政策金融として行う業務の適切な実施を確保する観点等から、政府が一〇〇%株式を保有する旨の規定をしており、株式の売却は想定をしていません。
○中西健治君 JBICの行う業務について重要性がないというふうに私は言っているわけでは決してないわけですけれども。 民間ができないことを官がやるということの理由としては幾つか考えられると思うんですが、一つ目としては、民間よりも官が高度な金融能力を持っている、そういったような理由もあるかもしれません。若しくは、政策金融の政策効果があるだろうと思われる際には最終的には採算は二の次でもやっていける、それが理由になるのかもしれません。三つ目としては、とてつもなく大きな資産を持っている、大きなポケットを持っているから民間よりもリスク許容量が大きい。 その三つのうちのどれかに当たるのかなというふうに思いますが、野田財務大臣、JBICはこの三つのうちのどれに当たるのでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) その三択で言えと言われてもちょっと難しいと思っているんですけれども、民間でできないことをやるというよりも、さっきも申し上げたとおり、海外展開、民間だけでは資金調達ができないところをJBICが後押しをするということでございまして、これは基本的はやっぱり民業補完の原則にのっとった手法をやっていこうということでございます。だから、完全に民ができないことをやるということではなくて、民業補完であります。そして、この法律にも、例えば第十二条十一項において民間銀行との協調融資を原則としているわけでございますので、そういう精神で民業補完です。 民がちょっとたじろいでいる、余りにも案件が大型で長期化しそうなものではどうしてもリスクが取れないとかいうときにこのJBICを活用していただくということが趣旨であるということでございます。
○中西健治君 民業補完というのはよく分かるんですが、じゃ、なぜそのときに民はそのリスクを取れないんでしょうか、官は取れるんでしょうか。そこなんですよ。
○国務大臣(野田佳彦君) やっぱり長期、大型では民間だけでは対応できないというところがあると思うんです。現実にそういう要請、経済界から金融界から今回御要請がございました。それを受けての法案改正であるということでございます。
○中西健治君 そこで官が取れるというのはやはり日本国の信用力だと、そういうふうに考えればよろしいでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) 日本国でもありますし、JBICというのは世界でJBICとして通っているということも、これも一つの重要な武器になっているというふうに思います。
○中西健治君 JBICがJBICとして通っているのは、あくまでもやはり日本政府が後ろに付いているからであるということだろうと思います。私はそういうふうに理解しておりますので、やはり官が官としてやっていくのは国の保証力、国の信用力に基づいているんであろうというふうに思っておりますが。 実際に案件をやる際に、JBICは採算を取りに行くんでしょうか、収益を取りに行こうとしているのでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) JBICの一つの考え方、これも法律に書いてあるんですけれども、償還確実性の原則、それから収支相償の原則、こういう原則の下に運営をさせていただいております。
○中西健治君 民間金融機関であれば、自らの存亡に直接リスクというのはリンクしますから、常にリスク管理能力というのを向上させるということが必要になってくるわけですけれども、この官営の政策金融機関においてどうやってリスク管理能力の向上というものを図っていこうと考えていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) 委員の御指摘のとおり、これ、リスク管理がとても大事だと思います。 そういうことで、従来から、営業部門から独立した審査部門において個別の融資判断への審査を行ってまいりました。加えて、独立したリスク管理部門において信用リスク管理を行ってまいりました。そして、こういう内部の牽制はずっと利かせてきたつもりでございますけれども、また、金融機関でありますから金融庁の検査も受けております。 その上で、よりリスク管理能力を高めていくために、また、案件がこれまで以上に大きなもの、長期化するものが出てまいりますので、こういうことを万全を期すために、与信判断あるいは案件審査の在り方等について、外部の専門家による委員会を立ち上げて意見を聴取し、更に充実した体制の整備を図っていきたいというふうに考えております。
○中西健治君 時間が参りましたので、後段の質問は来週にでもさせていただきます。 どうもありがとうございました。
○大門実紀史君 大門でございます。 今日の出席要求一覧に、私のところだけ自見大臣が抜けておりますけれども、これは特に他意はございませんので、何かの手違いで、どうぞお帰りになりませんように座っていてください。 今回、金商法の改正案の審議ですけれども、まず申し上げたいのは、こんな法案やっているよりも、被災地の支援のための緊急の金融庁としての措置、あるいはそういう立法を早く出して、本来そういう審議を先にすべきですよ。こんなの急ぐことないですよ。 そうは言っても、法案審議ですから申し上げますが、既に議論も出尽くしておりますので一言だけ申し上げますけれども、今回の法案は、投資家保護の部分もあるわけですけれども、投資運用業者の参入促進とか金商法上のプロの範囲をわざわざ拡大するとか、これで午前中も大久保さんからございましたけれども、企業の年金とかもう既にかなりハイリスクな運用をしているわけですけれども、こういうものが更に広がる、九州石油ですかね、ありましたですけれども、あんなことが広がる危険性がございますので、そういうことが懸念されるということでございまして、あと企業財務会計士制度、これはもう削除するのは当然だと思いますが、今申し上げたような点が問題点として指摘だけしておきたいと思います。 緊急の被災地支援問題ですけれども、まず中小企業庁に伺いますが、福島原発事故による被害は、損害は原子力損害賠償制度から後から支払われる予定になっておりますけれども、それは時間が掛かるということで、この委員会でも何度も国の仮払い、立替え制度を求めてまいりまして、今のところ農業の仮払い、そして労働者に対する失業給付の特例、こういうところはもう実現しているんですけれども、先日この委員会でも野田大臣に伺って、残るのは中小企業の営業被害だと、これについては野田大臣も、農水と厚労が先に先行したけれども全体のスキームで考えなければいけないということを御答弁をいただきました。 その後、四月の十七日に海江田大臣が記者会見で、福島の問題は、通常の金融支援措置ではなく、無利子で長期の事業資金を提供する、そういうことについて事務方に指示をしたいというふうに記者会見でおっしゃいました。 この福島問題といいますか、原発被害で営業ができないというような中小企業等に対する無利子の特別融資制度というのは大臣が指示をするということでございましたけれども、今どうなっているか教えてくれますか。
○政府参考人(高原一郎君) お答えを申し上げます。 資金繰りに関しましては、特に福島の中小企業の方々、大変甚大な損害といいますか、大変な深刻な状況に直面しておられます。これまでも、災害復旧貸付けでございますとかセーフティーネット貸付けなどの様々な支援措置を講じさせていただきましたけれども、委員御指摘のとおり、海江田経済産業大臣より、原発事故により被害を受けている福島県において、今御紹介がありました、地域の経済や雇用の確保を行うために、地元の自治体との緊密な連携の上で、通常の金融支援措置ではなく、無利子で長期の事業資金を提供する特別措置を可及的速やかに検討する、こういう指示がございまして、現在、早急に詳細な内容を整理、検討しているところでございます。 以上でございます。
○大門実紀史君 それは今までの流れでいくと、損害賠償でいずれ営業被害も請求できる関係にはあるわけですが、そういうことでいきますと、農水省なんかはそういう立替払的なつなぎ融資ということを考えております。そういう点で、ほかも一緒ではありませんので、特別にそういう損害賠償の対象にもなってくるということも含めて、非常に使いやすい本当に助けられるような制度を考えてほしいというように思います。 その際、恐らく制度というよりも、制度は簡単ですよね、無利子でぱっと貸すと、公庫とかですね。しかも、今言った、後での損害賠償も行って何らかのことを含めて考えると。問題は無利子にしたときの財政措置でございますから、恐らく財務省にその措置を求めておられるというふうに思いますが、櫻井大臣、そういう当然なすべき施策でございますけど、財務省に要望も出ているかも分かりませんが、速やかに財務省としても決断してほしいと思いますが、いかがですか。
○副大臣(櫻井充君) 大門委員にお答えいたしますが、済みません、私の方にこの件についての通告がなかったものですから、現在こちら側の方に上がってきているのかどうか、済みません、私、現段階でちょっと知らないので、ただ、大事な点だと思いますので、前向きに検討させていただきたいと、そう思います。
○大門実紀史君 ありがとうございます。まあ十七日の時点ですから、まだこれから上がってくるのかも分かりませんが、上がってきた場合、是非、前向きにとおっしゃいましたが、よろしくお願いしたいと思います。 もう一つは、これもこの間取り上げてまいりましたし、今日も野上さんから二重ローンという問題がありました。大震災で家も店も事業所も工場も失った、そういう被災した中小企業、そういうレベルの話でございます。 この間、一貫して取り上げてきましたけれども、現地で聞くと、全くそれに対する答えが政府から聞こえてこないという、俺たちのことをどう思っているんだという声がもうこの二、三日でも聞かれております。これは個々の企業を助けるというだけにとどまらず、陸前高田にしたって南三陸にしたってもう町全体が壊れているわけですから、町全体を面として、櫻井さんが前に言われていたように、面として復興するためにはどうしても必要な措置で、個別企業を助けるだけという話ではございません。 金融庁も今日の答弁もありましたけど、ほかの省庁も、資料を配りましたけれども、要するに、この資料の範囲、これは中小企業向け支援策ガイドブックというやつなんですが、この五ページ、六ページ、この範囲で救えるんだということを繰り返し繰り返し今日も答弁をされておりますけれども、救えないんですよ。だから、再三にわたって指摘してきております。 具体的に言わないとお分かりにならないみたいですので、ちょっとどこがネックになっているか具体的にちょっと申し上げますね。 まず、左の上の方に書いてありますとおり、今日も出てきましたけれども、返済猶予はしてあげてくれということを金融庁も金融機関におっしゃっていると。これは法律上しちゃいけないということはありませんから、三年、五年ぐらいの利息も元金も含めて返済猶予といいますか凍結と、これは金融機関、法律上判断できるんですよ、やろうと思えば。じゃ、なぜしないのかと、なぜできないのかということがあるわけでございます。 それはどういうことかというと、返済猶予、条件変更いたしますと、金融検査マニュアル上どうなるかというと、今まで正常先だったところは、そういうとにかく条件変更、三年、五年間据置きとかやった場合、正常先から要注意先になります、まずですね。要注意先というのは不良債権扱いではございませんが、一年以内に経営再建計画を出さないと、出せなかったとしたら次は要管理先になります。つまり、不良債権化するわけですね。不良債権になりますと、金融機関も引当金を積まなきゃいけないという関係になるわけでございます。 じゃ、その一年以内に経営再建計画が、被災地のさっき言ったもう工場も店もなくしたようなところが一年以内に経営再建計画を出せるのかというと、出せるわけございません。もう店がなくなっているわけです。工場がなくなっているわけです。一年以内の再建計画が出せるわけがございませんし、そもそも、今の政府の復興構想会議が発足しましたけれども、それぞれ町全体を今復興しようと、どういう形で復興するかとプランを集めて、これだけでも一年ぐらい構想に時間が掛かるわけですね。そういう町の復興プランができたときに共同工場とか共同店舗とかがもし造られれば、そこに入って経営を始めようという方がいっぱいいるわけですね。したがって、その復興プランができなければ自分の経営再建計画もできないという人もたくさんいるはずですね、これから出るはずでございます。 したがって、この一年以内に経営再建計画を策定しなければ要注意から要管理に落とすという今の仕組みは、これがあるためにもう最初から金融機関はもう相談に乗れないと、乗りたくても乗れないということになりますよね。一年後にもう要管理になるのが見えている、要管理になったら引当金積まされると、こういう関係になるわけでございますので。 申し上げたいことは、この一年以内に経営再建計画を作らなければいけないというのは、これはもう被災地の今言ったような何もかも失った中小企業に対しては余りにも非現実的な枠組みであると。したがって、この一年以内の計画というのはもっと柔軟に被災地の中小企業の場合は考えるべきだと思いますけど、いかがですか。
○大臣政務官(和田隆志君) 大門委員、非常に実情を的確に御指摘いただいているものと私認識しながらお伺いいたしました。 中心となるポイントは、経営再建計画について一年猶予されたとて、その後の見込みが立っていなければ、必ずそこから先、債務区分も悪化してしまうということにあるという御指摘でございますが、一年でどうしてもそこまででないと駄目というふうに解釈するわけではなく、やはり一旦のめどとして一年を設定し、状況を見ながら、もしおっしゃるような事情で本当に立てることが非常に困難な実情にある場合に、そのときにまたもう一度判断するということになろうかと思います。 それからもう一つ付言させていただければ、中小零細企業におきましては、精緻な計画を立てるということができていなくともきちんとやっていけるという見込みが立てば、計画なくともそこはしっかりと認めていくということでやっておる次第でございます。
○大門実紀史君 今大変重要なことを言われましたね。それが被災地の地域の金融機関に、ああそういうふうに考えていいんだということが伝われば、もう人を見てやりますから、この人なら大丈夫だと思ったら、一年以内じゃなくても、もし一年以内だと努力はしてもさっき言ったいろんな事情があるわけですよ。自分の責任じゃない場合もあるわけですね。町の復興が見えないのにどこに店を出すとも何も決められない場合もあるわけですね。 それは、そういう点で、今おっしゃったようなことを、書いてあるのはもう一年以内と書いてありますから、そこはやっぱり被災地の状況を見ると、そこは柔軟に相談に乗って考えるようにという是非通達なり知らせてほしいんですよ。知らなければ幾らここで言われても同じままで、一年以内は無理だなと思って、やっぱりあなたは条件変更できませんと金融機関が断るのがありますから、ちょっとそれ徹底してもらえませんですか、大事な答弁されたわけだから。
○大臣政務官(和田隆志君) 一年という期間を今短いととらえられて二年、三年というふうに設定していくということは、この一年の期間の状況の推移が分からないでそこまで判断することは難しいという趣旨でございます。 ですから、今申し上げたことがもう少し被災者の皆様方また関連の皆様方にしっかりとお分かりいただいて、一年間努力はしていただきたいのですが、そこから先、一年近くたつときに、どうしてもやっぱり難しいと、そこが被災されたという事情に基づくような場合には、しっかりとそれに対応する用意があるということは周知徹底するよう努力してまいりたいと思います。
○大門実紀史君 私の方も、現地、金融機関、この紙回っておりますので、国会議事録も含めてやりますけれども、やっぱり金融庁からそういう点で知らせてほしいなと、それは是非お願いしておきたいというふうに思います。 もう一つは、この資料でいえば右側の話なんですけれども、仮に今言ったように、若干そういう一年じゃなくても、立てられない人も含めて条件変更を考えようとなった場合、じゃ次にその人にお金が貸せるかどうかということなんですが、これも、この災害復旧貸付けですね、これ借金ある人に貸せますかと聞くと貸せますという答えが返ってくるんです。制度上も一応貸せることになっているんです。 じゃ、なぜ現場で貸されていないのかと、貸せないケースがたくさんあるのかと、さっき言った工場もお店もなくした人にやっぱり貸せませんとなるのかというと、何がネックになっているかというと、この④の貸付期間にございます。なぜかといいますと、つまり貸付期間十年というのは何を意味しているかというと、十年以内で返せる計画を作ってくれということでございます。そういう計画が作れないところには貸したくても貸せないと。現場の人はこれを基準にやりますから、十年以内で返せないところには貸せませんよとお断りをしているわけでございます。これがもう圧倒的に今多数なんですね。こんな十年というのは、被災地の場合、マイナスからの出発ですから、借金を抱えたところの出発ですから、十年というこの期間が妥当かどうかということをよく考えてほしいんですよ。 例えば、私が行ってきた石巻の食品加工工場は非常に優良な企業でございました。正常先でございました。しかし、あの震災で津波にのまれて工場が全壊いたしました。見てきました、その工場を。そこは大体、もう分かりやすい数字でいいますと年商一億円ぐらいのところで、借金が一億五千万、一・五億ぐらいあるところでございまして、毎月二百万ぐらい借金を返済していたわけでございます。今回の津波でその工場が全壊をしたと。またその工場を建て替えるためには大体一億五千万ぐらい、これも丸めて分かりやすく言いますと一億五千万ぐらい掛かると。そこで、この貸付け、災害貸付け一億五千万、ちょうど一億五千万借りられますから借りたといたします。そうすると、今まで残っている一億五千万とこの新たに借りる一億五千万で三億を返さなきゃならないんですね。これは毎月の返済額にすると、分かりやすく言えば四百万、倍になるわけでございます。四百万というのは今までの売上げでは返せない金額になると。したがって、これ十年で返せと言われても返せないということになってしまって計画が立てられないと。だから、この災害貸付制度は借りられないと、こうなるわけでございますよ。 したがって、債務免除とかいろいろなことももちろんあるわけですけれども、日弁連はもう私的整理をすべきだという話もあるわけですが、少なくともこの制度でできるだけたくさんの人が借りられるようにしてあげるためには、この貸付期間十年というのが全く実態に合わないと。売上げがもう同じ見込みしかないのに、倍の借金返せと言っているのに等しいわけです、借金のある人については。 したがって、この貸付期間十年というのも、やはりこの被災地の全部財産を失った中小企業には、十年ということではなくて、この十年というのはお分かりですよね。例えば、裸一貫でゼロからだったら、十年間だったらめど付くと思うんですよ。ところが、借金を抱えている人はマイナスからですから、十年で、裸一貫、ゼロからのスタートと同じようにされたら全然見通しが立たないんですね。ですから、この十年というのも今被災地の実態に応じて柔軟に見直すべきだと思いますが、中小企業庁、いかがですか。
○政府参考人(高原一郎君) 今委員御指摘の点でございますけれども、確かに大変に津波あるいは地震で大変な困難に直面しておられる中小企業者がおられるということはよく存じております。 それで、確かに今の災害復旧貸付けあるいは災害復旧の保証の方も別枠ということになっておるんでございますけれども、その枠までお使い切りになった方、あるいは今別の返済をしておられる方、そういった方々にも対応できるように、中小企業者の被害の状況でございますとかあるいは具体的な資金ニーズ、御指摘のようなことも含めて、関係省庁と連携をいたしましてしっかりと検討していきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○大門実紀史君 この十年がネックになっていますので、これが十五年になっただけで相当の人が借りられるとかそういうことになりますので、是非早く検討してもらいたいと思います。 もう一つはこの災害復旧貸付け、最後の質問ですけれども、これそのものの利息ですね、これはなぜこんなときに利息取るんだ、もうゼロにしろ、無利子にすべきだということもこの間、質問でも取り上げてまいりましたけれども、これもどうなんですか、無利子ですべきじゃないんですか。検討されているという話も聞きましたけど、いかがですか。
○政府参考人(高原一郎君) 今御指摘、大変広範な点にわたっております。今回の震災の被害者の実態を踏まえて十分広く御指摘を踏まえて検討させていただきたいと思っております。 以上でございます。
○大門実紀史君 じゃ、最後に櫻井さんにお願いだけしておきます。 今の話は全て無利子ですから国の財政措置が必要でございますので、財務省に、既に全体の無利子の方は若干話が行っているかも分かりませんけど、話が来たときは前向きに対応してほしいと思います。一言あれば。
○副大臣(櫻井充君) 今回、通告を受けまして検討させていただいたんです。 例えば、病院の再生のところに関して申し上げれば、福祉医療機構から融資をすることになっているんですが、ここはもう設備資金は実は三十年まで認めております。今、医師会の方からランニングコストについても三十年にしてくれないかという御要望をいただいておりまして、これを検討させていただいているんですね。ですから、医療機関にできて中小企業にできないという話は全くこれはないことだと思っておりますので、そういう点で併せて検討させていただきたいと思っています。 それから、先ほどの金利のことについてもそうなんですけど、要するに、こう言ったら怒られるかもしれませんが、金利を課した結果、結局支払ができずにそこで破綻してしまうということになれば、結果的に国として二次ロスとして補填せざるを得なくなってくるわけです。そういうことを考えてくれば、最初からこういったものを補填して企業に頑張って活動していただければ、その方々が本当にプライドを持って生きることも可能ですし、失業者を出さなくて済むだけではなくて、こういう経済苦で自殺される方が年間一万人ぐらいいらっしゃることを考えれば、こういう非常事態ですからきちんとやっていきたいと、そう思っています。 もう一点、先ほどからの議論をお伺いしていて、住宅ローンなどについてもかなり厳しいのではないかというふうに考えています。実際、地元の選出の議員として地域回った際に感じることは、本当に住宅ローンを組める人が一体何割いるのかと、恐らく大半の方が住宅ローンを組めないんだろうと、そうすると、この方々に対しては公的なアパートなりなんなりを御用意しないと生活ができないんではないのかと。 そういうことを考えてくると、やはり金融制度だけで企業も全部含めてやっていけるかというと必ずしもそうではないので、個人の財産形成をというところについては相当財務省として抵抗感がありますが、間接的に個人を支援できるようなスキームもセットでやらせていただきたいと、そう考えております。
○大門実紀史君 終わります。 ─────────────
○委員長(藤田幸久君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、丸川珠代さんが委員を辞任され、その補欠として青木一彦君が選任されました。 ─────────────
○中山恭子君 ありがとうございます。たちあがれ日本・新党改革の中山恭子でございます。 やはり、改正案の問題の前に、被災地の金融の状況について確認等したいと思っております。 先ほど自見大臣から財務局のお話が出ました。私自身、東北財務局、一生懸命やっているということを仄聞しております。ただ、今回の災害、被災に当たって、財務局はもちろんですけれども、ほかの行政組織、道路を造るとか国交省の出先ですとか、あらゆる行政組織が本当にみんな必死の思いで頑張っているというように見えておりまして、もちろん自衛隊とかそういったものは格別でございますが、行政の皆さんが非常に頑張っているということはよく見えております。 こういうことを言うと失礼かもしれませんが、ある意味では、官邸始めとして中央の部分が危機管理で余り機能していなくても、それぞれの地域で頑張りがあって対応してきているという様子を見ながら、かえって日本の底力というものを感じたような次第でございました。 ちょっと話が横道にそれましたけれども、やはりそういった意味で、日本の中で、それぞれの地域で日本の人々が頑張っているんだということは、ある意味では復興をやっていけるという、そういった望みを持つことができていると考えております。 三月十一日から一か月と十日ほどたちました。私自身、金融庁、日銀が被災地の金融機関向けに素早い措置をとってくださったと高く評価しております。ただ、やはり東北地方の金融機関そのものが、金融機関自身が被災していると、直接的な被害を被っている。さらに、取引先が崩壊してしまっていてとても資金回収ができないというような状況になっていることを考えますと、やはりこの際、地銀それから信用金庫、信用組合、その他の中小金融機関に対して政府が対応していく必要があるだろうと考えております。 政府の中でも金融機能強化法の改正等について御検討されているというように聞いておりますけれども、やはりこれまで信用金庫それから信用組合等に対して、出すとしても中央組織に対して出すことになるんだと思いますが、公的資金を投入するということはこれまでなかったかと思いますが、この際、公的な資金をこういった金融機関、中小の金融機関に対しても投入していくということがその地域の混乱を防ぐという意味で非常に必要であろうかと思っております。日本が、地域に密着した金融機関が非常にこれまでも活発な活動をして、ある意味ではこれが日本の中小企業、零細企業を支えて日本の経済の力のもとになっていると言ってもいいかと思っておりますので、こういった中小金融機関を支える形を早めに取っていただけたらと思っております。 今日、午前中、野上委員からも質問がございましたけれども、例えば五月辺りにこの改正案などが出てくると考えてもよろしいでしょうか。自見大臣、お願いいたします。
○国務大臣(自見庄三郎君) 中山恭子議員、大変示唆に富んだお話でございまして、まさに金融機能強化法、これは、今次のまさに未曽有の大災害を踏まえてのこの金融機能強化法、これは、先生御存じのように、金融機関の自己資本に公的資金を注入できるという法律が今でもあるわけでございますけれども、これを私が三月八日の日に、これはもう特例を設けて、震災特例を設けるということを言わせていただいたわけでございますけれども、失礼いたしました、四月八日に特例を設けて、御存じのように、これ先生、今までの金融機能強化法は経営者の経営責任を問うということがございましたけれども、これはもう今さっきも申し上げましたように、これもう大災害、これは天災でございますから、経営者の責任を超えておりますから、だからそういうことでなくて、やはりきちっと、今大事な点は、地域の金融機関は十分な自己資本を今持っております。持っておりますけれども、さらに、今言いましたように、更に資金需要が増えると。 それから、まさに日本の法人の九九・七%は中小企業でございまして、私も仙台、石巻に行かせていただきましたけれども、まさに中小企業である水産加工業、こんなところが、まさにこういった第一線の方々が我が町の信用金庫だ、我が町でみんなで育てた信用組合だと、こういう意識を大変強くお持ちでございますから、やはり金融機能強化法を強化させていただいて、経営責任を問わないということ、しっかりこういったときだからこそ、金融機関が余力を持って、中小企業を始めとしてきちっと資金需要に、あるいは地域の金融円滑化のためにしっかり力を発揮できるように、我々としても一刻も早くこの法律改正をさせていただきたいということでございまして、本当にぎりぎり、今もうすぐ出せると思っておりますし、もう既に、出す予約リストといいますか、与党の政調会に出す制度になっておりまして、もう既に出しておりますので、あとはもう国会の方の御判断でございますが、できるだけ早く、一刻も早く。 これもう先生御存じのように、私アナウンスしたときに、その後からも二つ東北地方の地方銀行が手を挙げてきまして、もうそういったことで、七十七銀行ですか、これ東北地方で一番大きな地銀でございますが、これは実は女川で、私も行って頭取と会ってきましたが、女川で支店が流されまして、十二人一緒に行員の方が命をなくされたというふうなことも、大変悲惨な話も聞かせていただいたわけでございますが、それを乗り越えてやはり地域の中小企業あるいは地域の経済のために頑張ろうということで大変やっておりますし、この銀行も手を挙げていただいたようでございますから、しっかりこの法律、もうできるだけのことをこの法律、震災特例をつくりまして、できるだけお役に立つようにやっていきたいというふうに思っております。
○中山恭子君 是非、東日本の復旧復興のために金融機関が果たす役割というのは非常に大きいかと思っております。先ほどの大門委員の御要望なども、こういった措置がとられれば動き出す可能性だって十分あるかと思いますので、是非早い段階で改正案をお出しいただけたらと思っております。 それから、今回の法改正でございますが、この法改正、昨年十二月に出された金融資本市場及び金融産業の活性化等のためのアクションプランを受けていろいろなたくさんの法律の改正がなされているかと考えています。これまで日本の金融資本市場に関しましては、平成九年のいわゆる日本版金融ビッグバン以降、それから平成十九年十二月の金融・資本市場競争力強化プランに至るまで、多くの制度面での改革というものが実施されてきております。 この今回のアクションプランというものが、これまでに行われてきたこういった改革と何らかの整合性といっていいんでしょうか、こういったこれまで行われてきたものの検証をし、それからある意味では反映されたものと考えてよろしいでしょうか。
○国務大臣(自見庄三郎君) お答えをいたします。 まさに先生今御指摘のように、先生も御専門でございますが、橋本内閣のときにたしか金融ビッグバンというのをやりましたですね。その当時、制度整備等について、まず、少しお時間をいただければ、銀行部門に偏った資金の流れを多様化するということで、銀行・市場部門のバランスの取れた金融システムの構築に向けてこれまで様々な施策が実施されてきたところでございますし、このような取組にもかかわらず、我が国ではいわゆる間接金融と申しますか、銀行部門を通じた資金の流れが引き続き大きな比重を占めていると。ただ、資金調達、それから運用手段の多様化、金融危機等のショックに対する耐性、耐える力でございますけれども、の確保、それから目利き機能の強化等に鑑みても、銀行・市場部門でバランスの取れた金融システムの構築は引き続き取り組んでいくべき重要な課題であるというふうに総括がなされたところでございまして、今、先生も本当に御指摘のとおり、今回のこの法律は、昨年六月のこの新成長戦略及びそれを踏まえた金融庁が今後実施していく施策を昨年十二月に取りまとめましたアクションプラン実現の一環でございまして、今申し上げた、先生御指摘のあったとおり、金融ビッグバン以来の総括を受けて、その延長上にこの法律があるというふうに認識をいたしております。
○中山恭子君 やはり、これまでに行われたものの成果を取り入れ、反映させていくということも大事であろうと考えておりますし、また今回のアクションプランにつきましても、これから更に変更又は何というんでしょう、更に進めるというようなこともあるものだと考えております。 そういった中で、一つ、一例ですけれども、今年三月七日の金融審議会への諮問事項の中に、保険会社のグループ経営に関する規制の在り方等についての検討というものが諮問されております。保険会社、今回、非常に大きな問題を抱えているかと思いますが、乗り切ってくれることだろうと思っております。 また、その後で、やはり日本の保険会社というものも海外展開などもしていく必要があるだろうと考えております。そういった中でグループ経営ということも大いに考えなければいけないことであろうと思いますが、こういった中でどのようにお考えなのか、又は進めていかれる、この諮問のテーマを進めていかれるかどうか、お考えをお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(自見庄三郎君) 今も先生御指摘のとおり、今年の三月七日の金融審議会において、今先生御指摘のとおり、保険会社のグループ経営に関する規制の在り方について検討していただきたいと。これ、国際機関としてIAISですか、これがございますが、ここでも大変重要な問題になっておりまして、これをきちっと日本の金融審議会においても取り上げると。 そのほかにも、我が国の金融業の中長期的な在り方についての検討、あるいはインサイダー取引規制における純粋持ち株会社の取扱い等についての検討、この三項目を私から諮問させていただいたところでございまして、まさに先生が言われたように、保険会社のグループ経営に関する規制の在り方等についての検討ということでございまして、これはもう非常にやっぱりそういったことは今国際的にも大きな問題になっておりますから、しっかり日本の金融界としても、また金融庁としてもしっかり回答を出していきたいというふうに思っております。
○中山恭子君 ありがとうございました。 もう一点は、今回、公認会計士制度の見直しというものが入っておりまして、このお話を伺いましたとき、私自身も、何というんでしょう、この新しい制度がすっと入ってきませんで、制度そのものを、例えば公認会計士が持っている監査機能ですとか税理士の持っている機能ですとか、こういうものを持つ必要があって、それを、何らかの機能というものがあって、それに向けての新しい制度であればよろしいのかとは思うんですが、したがって、企業がそういうものを必要としていて、日本の経済が何らかのそういう人物を必要とするのであれば、この公認会計士の学科試験通った者ではなくて、必要な資格があるのであれば、当初からそれを制度として持っていく又はそういう資格を取るための何らかの措置をつくるというのが通常であって、このような形の、残っている人を救済するというような形の在り方というのは行政としてはやってはいけないことであろうと考えております。基からつくるのであれば基からつくっていただきたいというように思っておりますので、御了解いただきたいと思います。
○国務大臣(自見庄三郎君) 中山議員からお叱りをいただきましたが、率直に受けさせていただきます。 先生御存じのように、公認会計士は一般企業を含む経済社会の中で幅広い分野で活躍することを目指して、御存じのように平成十五年に公認会計士試験制度の改正を行ったところでございますが、その後の公認会計士試験の合格者等の活動領域の拡大に十分に図られたとは言い難い。今さっきも申し上げましたように、こういった制度をつくるときに、当然公認会計士の方々、それから経団連を始め経済界の方々、それから公認会計士に近い業際間のいろんな方々、あるいは教育者などを集めて十回ほどこの委員会を開かせていただいて、そういった中でこういった制度をつくらせていただいたわけでございますけれども、しかしながら、なかなかそういった中で、今先生からお叱りいただいたように、公認会計士であればきちっと監査機能、あるいは税理士であれば税務に関する独占業務になっているわけでございます。 そういった意味で、今回つくらせて、法律原案に入れさせていただきました、会計の専門であるけれども、そういった独占業務がないというような、いわゆる企業財務会計士というような新たな資格ということを創設させていただきたいということを申し上げましたけれども、私も今さっきから申し上げておりますように、国権の最高機関は、唯一の立法機関は国会でございますから、国会の御意向にしっかり沿わせていただきたいと、こういうふうに思うわけでございます。しかしながら、私何度も申しますように、これは私の責任でございますから、私が所掌大臣でございますから、閣議で署名したのは私一人でございますから、大変に金融庁始め関係の各界の方、非常にお力添えをいただいたわけでございますけれども、その結果は私一人が負うべきものだというふうに思っております。
○委員長(藤田幸久君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 本案の修正について佐藤ゆかりさんから発言を求められておりますので、この際、これを許します。佐藤ゆかりさん。
○佐藤ゆかり君 私は、自由民主党、みんなの党及びたちあがれ日本・新党改革を代表して、資本市場及び金融業の基盤強化のための金融商品取引法等の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。 その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。 まず、提案の趣旨について御説明いたします。 今回の改正案には、企業財務会計士制度の創設等を内容とする公認会計士制度の見直しが含まれておりますが、公認会計士試験の待機合格者問題等への対応については更に検討し、より有効な解決策が図られるべきと考えます。 一方、公認会計士制度の見直し以外の規定については、無登録業者による未公開株取引への対応なども含まれ、現在の状況を踏まえると早期に成立させる必要があります。よって、今回の改正案から公認会計士制度の見直しに関する規定を全て削除するよう修正案を提案した次第でございます。 修正案の概要は、金融商品取引法に会計の専門家の活用等に関する規定を加える改正規定及び公認会計士法の改正に関する規定を削るとともに、その他所要の規定の整理を行うものであります。 以上、修正案の提案の趣旨及びその概要を御説明いたしました。 何とぞ、委員各位の御賛同をいただきますようお願い申し上げます。
○委員長(藤田幸久君) これより原案及び修正案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに資本市場及び金融業の基盤強化のための金融商品取引法等の一部を改正する法律案について採決に入ります。 まず、佐藤ゆかりさん提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤田幸久君) 全会一致と認めます。よって、佐藤ゆかりさん提出の修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。 修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤田幸久君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。 以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。 この際、佐藤ゆかりさんから発言を求められておりますので、これを許します。佐藤ゆかりさん。
○佐藤ゆかり君 私は、ただいま可決されました資本市場及び金融業の基盤強化のための金融商品取引法等の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党、みんなの党及びたちあがれ日本・新党改革の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 資本市場及び金融業の基盤強化のための金融商品取引法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 東日本大震災からの復旧・復興等に向けた資金需要に適切に応えるという喫緊の課題が生じている中で、我が国経済に金融の果たすべき役割を十分認識し、企業等の実情に応じた適切な資金供給を行うとともに、アジアのメインマーケットたる市場の実現に向けて、今後とも資本市場及び金融業の基盤強化を図ること。 一 無登録業者による未公開株等の勧誘や震災の義援金・復興資金の募集を装った詐欺などの違法・悪質な取引等が行われることのないよう、本法により整備される措置を含めた制度の実効性ある運用に努めること。 一 公認会計士監査制度及び会計の専門家の活用に関しては、会計をめぐる国際的な動向や、公認会計士試験合格者数の適正な規模についての議論などを踏まえ、その在り方を引き続き検討すること。 また、公認会計士による監査を充実・強化していくため、専門職業家団体による自主規律の重要性に配意して、その自主規制を活用した有効かつ効率的な監督を行うこと。 一 一部の企業年金基金において多額の損失や大幅な積立金不足が発生している実態に鑑み、資産の管理運用を委託されている金融機関等の業務の実態を把握した上で、その業務に関し、適切な検査・監督を行い、基金に係る受託者の責任・注意義務が十全に発揮されるよう配意すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(藤田幸久君) ただいま佐藤さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤田幸久君) 全会一致と認めます。よって、佐藤さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、自見内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。自見内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(自見庄三郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえ配慮してまいりたいと存じます。
○委員長(藤田幸久君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十分散会