行政監視委員会 第3号
- 発言数
- 189 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2011/05/16
会議録
○委員長(末松信介君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告をいたします。 去る十三日までに、中村哲治君が委員を辞任され、その補欠として足立信也君が選任されました。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣官房行政改革推進室次長若生俊彦君外十三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。 本日は、行政の活動状況に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○風間直樹君 よろしくお願いします。 今日は、司法、検察とそれから警察を対象に質疑をさせていただきます。私の質疑のテーマは二点、一つは菅家さんの冤罪事件の足利事件、それからもう一点は村木事件であります。 まず、足利事件について質疑を進めます。 菅家さんの冤罪が確定いたしましてからしばらくの時間がたちました。この冤罪確定後、各種報道によりまして、菅家さんではない、つまり真犯人の存在を強く示唆する、こういった報道が行われているところであります。雑誌あるいはテレビです。 こうした報道の蓄積によりますと、この足利事件は、この事件のみにとどまらず、栃木県の足利市、そして群馬県の太田市、この二県二市にまたがる五つの連続幼女誘拐事件の可能性が大きいということ、過日の行政監視委員会でも指摘をいたしましたところです。ところが一方で、真犯人の捜査は現在のところ目立った進展を見せておりません。 今日はまず総務大臣にお尋ねをすべく御出席をいただいているところでございますが、事前に総務大臣には、私の方から事務方を通しまして、この報道、特に月刊誌の報道を御覧いただきたいという要請をいたしたところでございます。 片山大臣、この月刊誌をお読みになられました感想をお尋ねしたいと思うんですが、特にこの捜査に進展がない点に関しましてどのような御所見をお持ちか、その点を含めて御感想をいただければと思います。
○国務大臣(片山善博君) 私もかねてこの記事には接しておりまして、また改めて目を通してみました。 菅家さんの冤罪事件というのは、本当に御本人にとってつらいことでありますし、この冤罪事件の完全な解決は、やはり真犯人がしっかりと特定されること、そしてその法的責任が問われることが大きいと思います。報道からいろんなことが推測されます。是非捜査当局において解明をしていただければという、そういう感想を持ちました。
○風間直樹君 我々政治には、国民の生命、福祉、財産を守るという大事な責務がございます。特に、この質疑を通して私は国民の命の尊厳を守るという政治の責務を果たしたいと、このように思っております。総務大臣にお越しをいただきましたのは、実は総務省は行政評価局に与えられた権限を通してこの事件に関しましてもやはり何らかのことができるんではないかと、こういうふうに考えているからであります。 そこでお尋ねをしますが、総務省の行政評価局は、足利事件に関しまして、真犯人の存在を示唆する各種報道を基に今日まで何らかの調査や監査を行っていらっしゃるかどうか、お尋ねします。
○国務大臣(片山善博君) 特に個別の事件、特に刑事事件について、その真犯人がどうかとか、そういうことは総務省の行政評価の所掌範囲ではないと思います。したがって、この事件を含めて、個別の案件について、総務省の行政評価が機能を発揮したということはないと承知をしております。
○風間直樹君 この行政評価局の業務について、その運営を取りまとめた要領がございます。行政評価・監視業務運営要領、平成十三年の一月六日に制定をされています。この二条、目的及び方針というところでこのように書かれています。行政評価・監視は、国民一般の福祉に即した公正な立場において、国の行政運営の改善を図ることを目的とする。このため、行政がその本来の企図のように運営されているか否かを具体的に把握し、改善すべき事項を指摘し、その適正を図ると。 この二条の文章に従いますと、総務省として例えば私は以下のような対応が可能ではないかと考えるんですが、大臣が行政評価局を指導してこれらを実施する考えがあるかどうか、お尋ねしたいと思います。つまり、私が可能ではないかと考えるものとは、この条文、行政がその本来の企図のように運営されているか否かを具体的に把握とありますので、具体的に把握するためにまず評価監視官が現地、この場合には足利市、太田市ということになりますが、ここに赴いて、そして被害者遺族など事件関係者の話を聞くこと、これは可能なのではないかなと思うんですが、大臣、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) 行政評価局の行政評価の仕事といいますのは、国の行政機関が本来の目的に従って円滑に業務を実施しているかどうかという、こういう観点からの評価なり監視ということになりますから、一般論として申しますと、例えば、その行政機関の行政作用の及ぼす相手方、当事者から意見を伺うということは一般論としてはございます。 ただ、個別の刑事事件について、それはそれぞれの捜査当局が独自の権限を持って、また資料を携えてやられるわけで、そこにその評価局の職員が乗り込んでいって当事者なり関係者から意見を伺うというのはいささか問題なしとしないと私は思います。捜査の妨害になったり、あるいは当事者に予見を与えるとか、その後の当事者の行動に何か一定の予断を与えるというようなことになりかねないこともありますので、この種の個別の事件というのはやはりきちっとした捜査機関の手によってなされるべきものと思います。 そういう個別性を超えて、例えば捜査体制が十分であるのかどうかとか、それから、これまでやっておりませんけれども、例えばるる冤罪事件などが発生しておりますけれども、例えばその国の行政機関、捜査機関に冤罪を生むような背景とか構造がありはしないかとか、そういうのは、私は抽象的、一般的には対象にはなし得ると考えております。もちろん、これはこちら側の体制でありますとか準備とかありますので一概に即断はできませんけれども、抽象的にはそういうことはあろうかと思いますけれども、個別のこの種の事件について総務省が乗り出すということは、私は制度上想定されていないと考えております。
○風間直樹君 この制度上想定されているかいないかをめぐって、大臣、今お考えを述べられました。私は、制度上これは可能ではないかという立場でございます。 大臣おっしゃいますように、これは司法の問題でありますので、あるいは捜査の問題でありますので、一義的には警察、あるいは逮捕は検察が対応すべき課題であります。ところが、私を含めて、同じ民主党の有田議員もこの件を予算委員会で取り上げておられますけれども、国会議員が複数回にわたって国会でこの問題を取り上げても、なかなか捜査当局が、あるいは司法当局がこの事件にかかわろうとしない。少なくとも目に見えた進展がないと。この点に、私どもはもとより、これらの五つの事件の被害者の御家族も大変な憂慮を募らせていらっしゃるわけであります。 つまり、当然ですが、国会には、このように司法機関が国民の意に反して動かないときにそれを強く督促する手段というのは、あるいは調査する手段、監査する手段というのはありません。では、この手段をどこが持っているかというと、司法当局以外には実は総務省に置かれている。そのために今日は大臣にお越しをいただきまして、このような質疑をさせていただいているわけであります。 私は、例えばこういったことが可能ではないかと、この要領に基づけば、イメージをしているんですが、まず評価監視官を現地に派遣して関係者の話を聞くと。その上で、これは総務省がタッチすべき問題かというのが明らかになります、タッチすべきであるか、あるいはそうでないか。そこでもし、これはやはり被害者あるいは御遺族の心情に照らして捜査機関がその思いにこたえていないということが明らかになれば、例えば総務大臣から関係機関に対して、評価監視官を派遣したんだけれども、このような状況だったのでまずはそのことをお伝えします、あるいは、こういう状況ですのでそちらの機関で対応していただきたいと、このような報告あるいは伝達をすることは、私はこの第二条に基づけば可能ではないかと思っております。 なぜこのようなことを申し上げるかといいますと、このように現地に行って、そしてその状況を基に関係機関に報告をすることの効果が非常に大きいと思うんですね。人間、何かの問題、課題があって、そのことに対して繰り返し指摘を受けると、真面目にやらないとこれはまずいなと、こう思うものであります。そういった意味で、総務省のこの監視の意義は非常に大きいと思うんですが、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(片山善博君) 先ほど申し上げましたとおり、事司法といいますか、刑事事件の捜査になりますと、今おっしゃったような手法は私はなじまないと思います。特に今回の場合、おっしゃっている件は県の警察行政でもあります。そういう面からしても私はなじまないと思います。 むしろ、国会で議論が行われて、今日もお越しでありますけれども、それぞれの捜査当局の政務三役の方々がそのそれぞれの所管の捜査機関をどういうふうに指導されるのか、もちろん、これは個別について恐らくああしろこうしろと言うことは謙抑的でなければいけないと私も思いますけれども、そういう中でどういうふうに包括的な指導をされるのかということが専ら重要ではないかと思います。
○風間直樹君 私の立場は大臣とは若干違うんですね。この事件に関して捜査当局が、あるいは司法がこれまで適正な業務を行ってきたのであれば、私は大臣のおっしゃるとおりでいいと思います。ただ、そうではないという報道がこれだけ出てきている。だから、我々国会の立場では看過できないと、こう思うわけであります。しかし、大臣の御所見は御所見でありますので、それはそれとして私も尊重させていただきます。 そこで、委員長に提起、提案させていただきたいんですが、現在、この行政に関する監視業務というのは、今質疑を通して話しましたように総務省に置かれています。行政評価局という形で置かれています。しかし、この足利事件あるいは村木事件もそうでありますけれども、司法、検察あるいは警察を含めて、国民の本当に福祉に利しているのかどうかという疑念が生じた場合、その実態を我々国会は調査することができません。つまり、調査するための手段を持っていません。 そこで、総務省に置かれているこの行政評価局の中で、政策評価を除く監視業務に関しては、私は総務省の下ではなく、この際、国会の下に移すことも検討してしかるべきではないかと思っております。この指摘は昨年十一月一日、松村龍二委員が同じく総務大臣に質疑をされましたときに、総務大臣も総務省の下にこの監視業務がなくてもいいのではないかという趣旨の答弁をされていらっしゃると記憶をしているところでございます。 後日、理事会で御協議をいただきますよう、お願い申し上げます。
○委員長(末松信介君) ただいま風間委員から御指摘ありました件につきましては、後日理事会で協議をさせていただきたいと思います。 貴重な御意見、ありがとうございます。
○風間直樹君 それでは、総務大臣に続けてもう一問お尋ねをさせていただきます。 政策評価が十二年ほど前から始まりました。これは、各府省が独自に自らの行った政策を評価する、その後、総務省が客観性担保評価活動という名目でそれぞれの各府省の政策評価が妥当なものであるかどうか、それを更に調べると、こういう仕組みになっているというふうに聞いているところでございます。 仄聞しますと、各府省にもこの政策評価疲れというのが出ていると。総務省にも、これを第三者的立場で後で評価をまた行うということで、やはり政策評価疲れがあるという声を耳にするんですが、大臣、この辺の実態はどんなふうに見ていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) 政策評価疲れというのは巧みな表現をされたと思うんですが、私は、いささか個人的な見解も交えて答弁いたしますことをお許しいただきますならば、元々この政策評価というものには限界があると考えております。といいますのは、実際にその業務を執行している行政機関が自ら評価をするわけでありまして、日本の行政組織の風土といいますか慣行からいいますと、やはりおのずから限界があると思っております。 ちなみに、私は鳥取県で知事をやっておりましたが、四十七都道府県の中で唯一、鳥取県だけがこの行政評価は導入しませんでした。じゃ、その種のチェックはしなかったのかというと、そうではありませんで、私がやりましたというか求めましたのは、議会による距離感のある徹底したチェックをお願いしたいということ。それから、監査委員というのが自治体にはありますけれども、その監査委員の機能を強化し、強化しといいますのは独立性を強化し、人員も充実をして、やはり距離感のある、客観性のあるチェックをしてもらうというところの方に力を注ぎました。行政評価という内部評価、自己評価はむしろ、毎年予算と決算をやっておりますので、予算編成過程などを通じて内部評価はしっかりやっていく、あとは外部チェックをちゃんとやるということに重きを置きました。それが私は結果としては良かったと思っております。 国の場合、行政評価は所定の法律を作りまして今やっておりますので、私は担当大臣としてそれを所管しております。できるだけそれを、限界を乗り越えてといいますか、限界を克服して、評価疲れであるとか、それから限界にぶち当たるということを克服したいと思っております。 そのポイントは、一番いいのはやはり透明性を拡大するということだと私は思います。各部署が自分で評価をして、あれこれと評価するんですけれども、それよりも効果があるのは、その過程を通じてそれを透明化をするということだと思っております。 先般、行政刷新会議が、一種のあれも評価でありますけれども、非常に世間の注目を集めましたのは、オープンな中で透明性をできるだけ拡大してやるということが、それが国民の皆さんに共感を得たわけでありますけれども、それは、私が今申し上げている自己評価にも透明性を付加するということに通じるんだろうと思っております。 そんな観点を含めて、評価疲れにならないように、今、私は大臣として局職員を指導しているところであります。
○風間直樹君 この政策評価局の中で政策評価疲れが出ているためにもう一本の柱、監視業務にも支障が出るのじゃないかと、こういう声も耳にしますので、大臣、また省内で実態を改めてお調べになってみたらどうかと、こういう問題提起をさせていただきまして、質問を終わらせていただきます。総務大臣には御退席いただいて結構でございます。 では、続きまして、国家公安委員会に対して質疑をいたします。 三月八日に、参議院予算委員会におきまして有田議員が質疑を行いました。この際、菅総理が答弁に立たれまして、足利事件を含むこの五件連続ではないかと言われる幼女誘拐事件、この件についてこのように答弁されました。今後、同一、同種類の事件を防ぐ意味からも、必要なことについてはしっかり対応することが警察等においても必要と。この総理答弁後、つまり三月八日以降に新たな捜査に関して指示をしたのかどうか、この点につきましてお尋ねをいたします。
○政府参考人(金高雅仁君) 警察といたしましても、足利事件とその前後に発生いたしました幼女を対象とする凶悪事件が同一犯人による犯行の可能性は否定できないものというふうに認識をしておりまして、これらのうちいまだ時効を迎えていない事件について、そのような可能性を十分に視野に入れて捜査に当たっているところでございます。 総理及び国家公安委員長におかれましても、先般の予算委員会で、有田議員の質問に対してそういった必要性の認識を示されたものというふうに承知しておりますが、警察としては、引き続きそういった観点から捜査を尽くしてまいるということにしているところでございます。
○風間直樹君 局長、それは典型的な官僚答弁でありまして、私の尋ねたことに対して答えていない。一言で言ってください。新たな捜査を指示したのかどうか。お願いします。
○政府参考人(金高雅仁君) ただいま申し上げたとおりでございまして、従来からそういった観点で捜査をしているところでございまして、新たに指示はしてございません。
○風間直樹君 分かりました。していないということですね。 そうしましたら、更にお尋ねをしたいんですが、これらの事件、足利事件の真犯人を捜査するということと、五つの事件が連続、同一犯による事件ではないかということに関して、どういった捜査をこの事件について行うかという捜査の決定権は誰にあるんですか。これは国家公安委員長なのでしょうか、それとも別の方なんでしょうか。
○政府参考人(金高雅仁君) 捜査の中身につきましては、国家公安委員長は個別の事件捜査について具体的な指示をなされる立場にはございません。捜査の指揮は都道府県警察本部長が執っているものでございます。
○風間直樹君 そうしますと、三月八日に有田議員に問われて総理が、警察等においては必要なことをしっかり対応しなければいけないと、こういう答弁をされた。この日、同じ委員会で中野国家公安委員長も相当踏み込んだ答弁をされているわけであります。ところが、今お尋ねしたら、三月八日以降新たな捜査は指示していないと言う。ということは、総理がそこまで踏み込んで、あるいは国家公安委員長がそこまで踏み込んで答弁をしても、これは捜査当局としては動いていないと、これら政治家の指示を実際にはまだ反映していないということですね。
○政府参考人(金高雅仁君) 国家公安委員長は、この事件につきまして、従来から、連続犯の可能性を含めてあらゆる可能性を排除することなく捜査に当たるべきという御認識を示されておられます。その意を体して私どもが群馬県警に対して必要な調整を行うという形で捜査が進んでいるところでございます。
○風間直樹君 総理も公安委員長もこれだけ三月八日に踏み込んだ答弁をしているのですから、捜査決定権は公安委員長にないという今の答弁でしたけれども、やはり総理の答弁、公安委員長の予算委員会における発言というのは、これは無視できないはずであります。捜査当局は、この二人の、つまり総理と公安委員長の発言を基に一層の捜査を進めていただきたい、これ私からも強く求めておきます。 さて、この五つの事件が同一犯による連続事件だとしますと、その最後に位置付けられています事件が一九九六年七月の七日に発生した横山ゆかりちゃん事件であります。群馬県の太田市内のパチンコ店から当時四歳のゆかりちゃんが行方不明となった、群馬県警は防犯ビデオの男の映像を公開し行方を追っている、こういう事件であります。 この事件は、刑事局長、今年で十五年目をちょうど迎えるわけですが、時効になっているんでしょうか、それとも時効でないのでしょうか。
○政府参考人(金高雅仁君) この事件につきましては、被害者が発見に至っていないという状況でございまして、したがって、既に時効になったかどうかという判断は非常に困難なんでございます。 ただ、私どもといたしましては、あらゆる可能性を考慮して捜査を続けているということでございまして、時効で捜査を中断するということなく捜査を続けてまいりたいと考えております。
○風間直樹君 つまり、ゆかりちゃんは当時四歳、今年で二十歳になるわけですが、発見されていない。したがって、時効でないということでよろしいですね。
○政府参考人(金高雅仁君) そういう認識で捜査をしております。
○風間直樹君 そうしますと、時効でないということですと、この五件に関しては、捜査上、県境の壁、つまり栃木県と群馬県という県境の壁、これは県警の壁と言い換えてもいいかもしれません、同時に、今答弁にもありましたが時効の壁、この二つの壁を乗り越えることができるわけであります。時効でないのであれば、当然ほかの四件も同一犯による可能性を捨て切れないのでありますから、これは捜査をしていただかなければなりません。 私がこう言いますのは、これまで警察の捜査は足利事件を含む栃木県内で起きた二件の捜査について対象としてきたというふうに聞いております。これを五件というふうにとらえ直しますと、共通点が見えてくるのではないかと思います。もし菅家さんの冤罪確定の時点で五つの事件に対する捜査の仕方が大きく変わっていれば、また違った展開もあったのではないかと思うところであります。 捜査当局におかれましては、群馬県警そして栃木県警を指導、督促して、この五つの事件の解決を一日も早く行っていただきますように要請を強くいたします。 それでは最後に、村木事件について法務省にお尋ねをいたします。 先般、私ども行政監視委員会の委員は、最高検察庁に出向きまして笠間検事総長と面会を行いました。この席で、村木事件につきまして多くの委員から様々な意見あるいは質問が出されました。 この中で複数の委員から繰り返し出た質問は何かといいますと、笠間検事総長の、この村木事件に関して、国会、委員会に出席をして、やはり検察の組織再生を図るために、総長自らがその理念、考え、これを国会の場で明快に語るべきではないのかと、なぜ総長は国会にお見えにならないのかと、こういう指摘が繰り返し出されました。しかし、この指摘に対して、総長の答えは必ずしも明確な歯切れのいいものではありませんでした。すなわち、国会への検事総長の出席の可否を判断する決定権者が誰かということが、我々委員が最高検察庁に行った際には明らかにされなかったわけであります。 そこで、法務省にお尋ねをしますが、検事総長の国会出席の可否を決定する権者は誰でしょうか。
○副大臣(小川敏夫君) 法務大臣と考えております。
○風間直樹君 分かりました。 そうしますと、江田法務大臣が、もし国会から検事総長の出席要請があった場合にはその可否を判断して、そして、笠間検事総長に委員会に出てもらおうとか、あるいはここは出てもらうべきではないと、こういう判断をされるというわけであります。 そうしますと、副大臣、我々委員一同は与野党を問わずこう考えています。歴史的に、検事総長が国会に出てきた、このいわゆる慣行というのはもうほとんどない。これは恐らく特定の事件が政治的に利用されるのを防ぐと、こういう観点もあったのだろうと私は推測をしています。ただ、今回の村木事件は違うんですね。つまり、検察の言ってみれば違法捜査によって検察自身の信用が失墜したという事件であります。 我々は、この事件に鑑みて、検察の信用を再び立て直すためには、やはり検察のトップである総長が国会の場でその考え、あるいは検察再建の方向性を明確に語らなければいけないと思うんですが、副大臣、お考えをお尋ねします。
○副大臣(小川敏夫君) まず、国会の答弁の方は、これは大臣あるいは政務三役が行うものということでございまして、必要があれば、技術的なこととか事実関係とかそういったことであれば、その補助者として職員を指名することができるということでありますが、その判断はやはり法務大臣であるかと思います。 また、その検察の不祥事について、これをしっかりと反省の上に立って改革を遂げなければならないというのは、これはまさに法務大臣、私ども政務三役、その責任の言わば任に当たっておるところでございまして、現場の最高検におきましては、なぜそのようなことに至ったのかということのその背景というものを検証し、その検証結果が法務大臣の方に報告されておるわけでございます。 それを受けて、検察の在り方検討会議というものを法務大臣の諮問によりまして行いまして、また、その後の在り方会議からの提言もいただきました。それを踏まえて、また更に新たな検察の在り方を、しっかりと国民の信頼を受けられる確固たる検察にしなければならない、そのような責任を負っておるのは法務大臣であるというふうに考えております。
○風間直樹君 時間が来ましたので、最後に私の考えを述べて終わりたいと思います。 副大臣、政権交代しまして、政務三役がやはりその下の官僚の皆さんを指導あるいは督促し行政を行うという体制に変わったと我々理解をしています。そうであれば、今の副大臣の御答弁はいささか御遠慮されているのではないかなと感じます。 法務大臣は、法務省の特別の機関、行政機関である検察庁の事務を統括し、職員の服務を統督することになっています。また、捜査、起訴、公判維持という検察官の事務については、限定的に指揮監督できることになっています。そうであれば、捜査、起訴、公判維持に係らない検察の組織、人事に関する事項については法務大臣に指揮監督権があり、今副大臣おっしゃいましたように、所管大臣として法務大臣が検事総長に国会に出席を命じることができるはずであります。また、検事総長は、国会出席について自ら大臣にその可否を伺うことができるはずであります。先般の検事総長の姿勢には、そういう判断を自分がしなければいけないという点はうかがえませんでした。 このように考えなければ、行政権の属する内閣が法律の誠実な執行を行うことは不可能になるというのが私の考えであります。 以上、私の質疑を終わらせていただきます。
○石橋通宏君 民主党の石橋通宏でございます。 本日は、質問の機会をちょうだいしましてありがとうございます。 今日、私は、福島原発事故の問題につきまして、三月十一日の事故発生以降、現在に至るまで、本当に大変な状況の中で事故収束のために日夜頑張っていただいております作業員の皆さんの、本当に皆さんに敬意を表しながら、そして感謝をいたしながら、皆さんの健康、安全、そして命を守るための行政府の役割、責任という点について絞ってお伺いをしたいというふうに思います。 まずは政府に確認をさせていただきたいと思いますが、福島原発のこの事故を収束するということは、これはもう本当に国を挙げての政府の責任として全力を挙げてやっていただかなければならないわけですが、とりわけその収束に向けては、今申し上げましたように、この作業に当たっていただいている作業員の皆さんの命と健康と、そしてこれからの将来も含めた、これをしっかりと政府の責任として守ることも同時に収束のためには必要なことだというふうに考えておりますが、この点につきまして、まず政府のお考えとそして決意をお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(中山義活君) 今御指摘の点で、責任の問題がありますが、収束の道筋を国がアドバイスをして、それを東電が確実にやっていくということを我々がしっかり見ていくという意味で、我々の責任、国の責任は大変重いし、しっかりやっていかなければならないというふうに思います。
○石橋通宏君 今お話がありましたけれども、やはり私は、政府がこの作業員の安全、健康問題についてもしっかりと責任を持ってやっていただくことが重要だと考えております。 その観点から、厚生労働大臣に今日はおいでいただきましてありがとうございます、お伺いをさせていただきたいと思いますが、先週、ちょっと前に、五月の七日に厚生労働大臣御本人が福島第一原発を訪問をされております。まさに、Jヴィレッジで恐らく防護服を身に着けられて、作業員の皆さんが現場に行かれるのと同じ形で現場に入られて、そして今の状況、免震棟の中も、そしてまた現場の作業環境も含めて御覧になって、いかに作業員の皆さんがどういう環境で仕事をされているか、まさにその現場を御覧になったというふうに考えております。 その観点から、大臣、是非、現場を御覧になっての、やはり我々の、政府の責任として作業員の皆さんの命、健康を守るんだという思いについて、改めて大臣の御見解をお願いをしたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 今、石橋委員の方からお話がありましたように、私は五月の七日にJヴィレッジとそれから福島第一原発の方に行ってまいりました。 Jヴィレッジから福島原発に行く間、これマイクロバスで行きましたけれども、その間、人が一人も見えない、いない、牛が放牧をされて、主のいない牛が、何というか、漂っているといいますか、そんな風景を見まして、本当に町全体が死の町のような印象をまず受けました。 そして、完全防護服を着まして、そして第一原発の免震棟の方に行きましたけれども、防護服を着てマスクをいたしますと、動作もなかなか鈍くなりまして、非常に動くのも不自由、何か息をするのも何となくしにくいような、そんな状態で免震棟の中に入りました。そこには作業員がたくさんおられまして、そしてたくさんの方がそこで作業をしたり休んだりいたしておりまして、その状況を拝見をいたしまして、この原発の収束作業、これは大変な作業であるということをまず実感をいたしました。 そこで、私は作業員の皆さん方に、あなた方、皆さん方のこの作業というのはもう世界中の人たちが注視をしていると、何とかこの原発収束をしていただくように心からお願いをしますと、こういうことで、しかし、私の方では皆さん方の健康が大事だということ、したがって、被曝量の管理とそして皆さん方の健康と、これが私にとっては関心の最も高いところであり、皆さん方が無事この作業を終えられることを心から期待をしているというような挨拶もさせていただきました。私は、作業員の皆さん方のまずは被曝線量の管理、そしてまた健康管理、これをしっかりしていただく、また私どもの方としてもそれを指導していくということを強く思った次第でございます。 また、会社側からもいろいろとお話もお聞きをいたしました。会社側の方としても、収束に向けて最大限の努力をしているけれども、なかなか思うようにいかないところもあって国民の皆さんにも御心配掛けているというようなお話もございましたけれども、いずれにしても、原発が収束をしなくては、このための作業というのはこれは何としてもやり抜いていただかなければならないと思いますし、そのために健康管理というものは私どもの方としてはしっかりやっていきたいと、指導してまいりたいと、このように考えたところでございます。
○石橋通宏君 大変率直な感想をいただきまして、ありがとうございます。 しかし、今大臣の口から無事に作業を終えられることを期待をいたしますというお言葉がございましたけれども、もう期待をするという段階はとっくに過ぎているというふうに私たちは思っています。これはもう確実に健康確保に向けた措置がとられる、これを一〇〇%確保しなければいけないという状況だと思います。 その観点で一つちょっと気になることをお伺いしますが、被曝線量の上限値が今回二百五十ミリシーベルト、引き上げられました。これは三月十四日のことです。これまでの政府の答弁、上限値を引き上げたことについてこういうふうに言われています。二百五十ミリシーベルト以下では急性期の臨床症状があるという明らかな知見が認められないから引上げを許可をしましたというふうに答えられております。しかし、これは、急性期はそうかもしれないけれども、百ミリシーベルト以下でも健康被害が生じるということはあるわけですし、これは労災保険の認定基準を見れば年間五ミリシーベルト以上で労災認定下りるわけです。そしてまた、百ミリシーベルト以上では顕著な健康被害があることは、これは国際的にももう明らかな知見があります。 そういう意味では、二百五十ミリシーベルトに引き上げた、それによって明らかに健康被害が生じるんだというふうに逆に政府としてはしっかりと認識をしないといけないというふうに感じておりますが、大臣、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) これはもう石橋委員の言われるとおりでございまして、まさに緊急時であるがゆえに、政府の方からも要請があり、この百から二百五十ということを決めたところでございます。上げるということはそれだけ高い放射能のところで作業をするわけでありますから、作業員にとっては、これは健康に悪い影響を与える可能性が十分あるということでもございます。 そういう意味で、この引上げに当たっては、私どもはICRP、国際放射線防護委員会、この勧告やあるいは文科省の放射線審議会、こういうところの議論もいただいて、その答申から妥当だという意見もいただいているところでございますけれども、しかし、いずれにしましても、この被曝線量が増えるということは中長期的に大変影響がある、リスクがあるということでもあろうかというふうに思います。 そういう意味では、私どもとしましては作業員の長期的な健康管理をしっかりやっていく、これは緊急作業を離れてからもまさに管理をやっていかなければというふうに思っておりまして、そのために離職後も、そういうことも含めて長期的な被曝線量等を追跡できるデータベースを作業員には全員にしっかりしたものを作って、そしてそれに基づき将来的に健康管理をしっかり実施をしていくと、こういうことで今進めているところでございます。
○石橋通宏君 今大臣から、中長期的な健康リスクはやはり確実に上がってしまうということについて御確認をいただきました。だからこそ、これからの現在の現場の健康管理、そして安全衛生、そしてまた今後のことをしっかりやらなければいけないというお話だというふうに思います。 その意味で、二つほど聞かせてください。 実は私も、五月の六日、大臣が行かれる前日にJヴィレッジに視察に入ってまいりました。残念ながら第一原発までは行けなかったんですけれども、許可が下りませんで。Jヴィレッジまで行ってまいりましたが、そのときに大きく二つ、幾つも問題ありましたけれども、二つ問題を把握をして帰ってまいりました。 一つは、まさに大臣が言われた被曝線量の管理の問題であります。今現在、もう二か月たっているわけですけれども、累積の被曝線量の管理がいまだにできていないというふうに理解をしております。つまり、これまで作業員の皆さんがどれだけの累積で被曝線量があるのか、個々の作業員についていまだにはっきりと数字が出ていないというふうに確認をしてきております。 もう一つは、とりわけ三月中に線量計を付けずに作業をしてしまった作業員の方々が大勢いらっしゃいますが、そのときの被曝量の推計値、これも正確にはまだ確定していないというふうに聞いています。累積の被曝線量管理ができなければ作業員の健康管理はできないというふうに考えますと非常に大きな問題だと思いますが、この点、大臣の現在の御認識、今の状況、かいつまんで簡単にお伺いさせていただけますでしょうか。
○政府参考人(平野良雄君) まず、被曝線量の管理について御説明をいたします。 東京電力に対して調査を行いましたところ、三月十一日、地震の発生当日でございますけれども、十四日までは作業者全員が線量計を装着をしていましたけれども、三月十五日から三十一日までは線量計が不足して線量計を装着していなかった作業員がいました。それらの作業員の被曝線量は、同一作業を行うグループのリーダーが持っていた線量計の線量と同じ数値をグループの全員が受けたものとみなして記録をしていると。四月一日以降は作業者全員が線量計を装着している、このことは確認をしております。 また、線量管理につきましては、Jヴィレッジで線量計の数値を確認し紙に記録されることとなる方と、福島第一原発の免震重要棟で数値がコンピューターに自動記録されて累積の被曝線量が計算される方がございます。 私ども、五月二日に確認いたしましたところ、Jヴィレッジでの記録につきましては、三月十一日から四月十八日までは累積の被曝線量の計算がなされておりました。しかしながら、四月十九日以降のJヴィレッジでの被曝線量の記録につきましては、集計のためのコンピューター入力作業が大幅に遅れておりました。このため、厚生労働省といたしましては、適切に委員御指摘のように作業員の被曝線量の管理が行えるように、東京電力に対しまして、遅れが生じている作業員の被曝線量のデータ入力を早急に行うように指導したところでございます。 また、線量計を装着していなかった方の線量をどうしているかという問題につきましては、先ほど申し上げましたように、同室での作業を行っていたグループのリーダーが持っていた線量計の線量を同じグループの全員が受けたとみなして記録はされておると、このことは確認をしております。しかしながら、このような管理では一人一人の正確な被曝線量を把握していることとはならず、極めて遺憾なことでございまして、東京電力に対して厳しく指導をしたところでございます。 今後とも、緊急作業従事者の線量管理が協力会社を含めました全員に対して適切に行われますよう、東京電力に対して引き続き指導をしてまいります。
○石橋通宏君 今御説明をいただきましたけれども、残念ながら、現時点では全ての作業員の皆さんの累積の被曝線量がまだ確定をしていない、はっきり分かっていないというのが状況です。これ、本当に一刻も早くできるようにしていただきたいというふうに思います。 時間がなくなってきましたので、本当はもう一つ、最近、大阪のあいりん地区での求職者の方が本来の求職の内容と違う形で第一原発で働いていた問題や、また土曜日には大変残念ながら現場で作業中の方がお亡くなりになるという事故も起きまして、この点についても、こういう問題がなぜ起こるのかということについて御見解をお聞かせいただきたいと思いましたが、この点についてはまた別の機会に改めてやらせていただきたいと思います。 最後に、今日いろいろと御説明をいただきました。問題は、やはり大臣、先ほどちょっとデータベースのことを触れていただきましたけれども、これからの健康管理どうするかという問題です。今、私のところに入っております情報ですと、四月三十日までの記録ですけれども、第一原発の免震棟ベースの計算で、三月十一日以降、既に約五千二百名の作業員の方々が現場で作業に従事をしています。その中で、十ミリシーベルト以上の被曝を受けた方々、既に一千百名を超えています。 このような状況、これはもう本当に日本の歴史上かつてなかった、こういう非常事態の状況に対して、じゃ、どうやってこれらの皆さんのこれからの健康そして生活、守っていけるのかというふうに考えなければいけないわけですけれども、データベース作るというふうに大臣からお話がありました。データベース作るのはいいですが、データベース作って、じゃその後どうするのか、何かあったとき、じゃ健康診断とかどうするのか、その辺についてしっかりとした制度をつくることが必要だと思いますが、この点については大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) これにつきましては、委員が言われるように、もちろん長期的に健康管理をしていかなければいけないということ、これは私どもの方もまさに重要であるということを認識をいたしているところでございます。 具体的には、緊急作業に従事した労働者の方々の安心と業務に起因する疾病の早期発見のために、被曝線量に応じた定期的な健康診断そして健康相談を実施をしていくと、こういうこと、これらについてしっかりと今検討をいたしているところでございます。 いずれにしましても、私も委員が言われるように、お一人お一人の作業員の今の緊急作業を離れた後も、そしてまた、こういう原発の方の仕事を離れて一般の仕事に就いた後も、きちっと現在働いておられる作業員の健康管理は追跡してしっかり行っていくということが大事だと、こういうふうに考えております。
○石橋通宏君 時間になりましたので終わりにしますけれども、これ既存の制度では私は駄目だというふうに思っています。例えば労災にしても原賠法適用にしても、これは必ず労働者の側に証明責任がある。業務因果関係を説明できない労働者は必ず問題になります。これはもう過去の例からも明らかです。 今回大きな問題を抱えているのは、やはり協力会社、下請の作業員です。将来説明できないかもしれない、そういう作業員をどう守るか。私は、今回のケースに特定の、特別な、そういう方々の全ての方々を対象にした管理制度、健康診断の制度、補償の制度、これをしっかりつくっていくことが大事だと思いますが、済みません、最後に政府としての代表の御意見をお伺いしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○大臣政務官(中山義活君) 私も線量を小佐古教授に東大へ行って測ってもらいました。かなり精密にやりませんと本当のものは出てこないで、私も福島に現地の本部長で五日ほどいて、ちょっと、一マイクロシーベルトぐらいのところだったんですね。それで、五日いてどうかといったら、東京の人の方がむしろ高かったと。つまり内部被曝、何かホウレンソウか何か食べた人だったのかもしれませんね。それで、これもちゃんと測らないと実はよく分からないということで、簡単に線量計や何かで測っているというよりも、ちゃんとした、ホール・ボディー・カウンターですか、これちゃんとやる必要があるんじゃないかなと思いますね。 ですから、積算されている量が本当にこのくらいだということで、小佐古教授に言わせれば、その実態が分かって本質が分かれば対処ができると。つまり、よく分からないということが一番怖いんですよと。モニタリングにしても何にしてもちゃんとした数字を出して、それに対応することをしっかりやることが一番大事だということで、本当に自分がどれだけの積算があるか分からないでいるということの方が一番問題でございまして、正確に知るからこそ対応ができると、こういうことでしっかりやっていきたいというふうに思っております。
○石橋通宏君 ありがとうございました。
○浜田和幸君 自民党の浜田和幸でございます。 今日は、東日本大震災、この混乱状況の陰で、特に外国による日本の国内に対する様々な工作、あるいはそれに近い行動が顕著になってきている。外を見ると中国やロシアあるいは韓国の動きがありますけれども、国内だけに目を向けても、東京都内の中国大使館別館のすぐ隣の千七百坪の土地を中国政府が先月末に、一般公開入札という形を取ったと言われておりますけれども、落札をしました。 まず、その事実については承知されているでしょうか。外務省。
○副大臣(高橋千秋君) 今般のKKRの所有する土地、南麻布にあるそうでございますけれども、一般競争入札により在京中国大使館に売却することを決定したというふうに認識をしております。
○浜田和幸君 今のKKRが売却を決めた土地、これは、そのKKR自身はいつ、幾らで入手したのか、御存じですか。
○副大臣(五十嵐文彦君) 済みません。入手の時期とそれから価格については存じ上げておりません、承知いたしておりません。
○浜田和幸君 KKR、これは国家公務員の社会保険事業を行っている団体でございます。純粋な民間企業というのではなくて、政府とのつながりも濃厚でございます。その役員も、理事長、専務理事、皆旧大蔵省からの出身の方々で占めている、政府とのつながりもある、公的団体と言っても過言ではないと思うんですけれども、そういうKKRが所有しているこの土地、これはただ単なる民有地の民民の取引というのでなくて、売る側も準国家機関である、買う側も中国政府という取引でありますので、これは国有地の払下げあるいは売買に関する、それに準ずる取扱いにすべきだと思うんですけれども。 そういう観点で、幾らで手に入れた土地を今回幾らでどういう経緯で売却したのか、そこをしっかりと情報公開していただく必要があると思うんですけれども、改めてお伺いしますけれども、その点についての認識、お聞かせください。
○副大臣(五十嵐文彦君) 国家公務員共済組合連合会、KKRでございますけれども、確かに全く国と関係がないとは言えないとは思いますけれども、国の機関というわけではございません。一般競争入札で法的にも正当に入札が行われ、六者が応札をされたと聞いておりますが、その結果として最高値であった中国大使館が六十億円で落札をしたと仄聞をいたしております。 これについて財務省が何らかの関与をしたと、先生の御指摘でありますけれども、そういう事実はないと承知をいたしております。
○浜田和幸君 財務省が何らかの形で関与したということは私も聞いておりません。 ただ、先般の衆議院のこれは外務委員会で、自民党の小野寺委員が松本外務大臣に対してこの件について質問をいたしました。そのときに、松本外務大臣いわく、中国側から入札前に、老朽化した大使の公邸用地のためにこの土地を取得したいんだと、そういう事前の説明というか相談があったということの答弁をされているんですけれども、これは外務省としては、中国大使館からそういう相談があって、この土地、御承知のように中国大使館別館のすぐ隣ですよね、地形はちょっと変な形をしていますが、中国大使館がこれを購入できれば一挙に不動産価値は高まる。今、財務省の答弁で六十億円という金額だということをおっしゃいましたけれども、とてもそんな金額では収まらないような、不動産価値が高まる土地なんですよね。 そのことについて、外務省としてはどういうような対応、受け答えをされたんでしょうか。
○副大臣(高橋千秋君) 御指摘のとおり、三年ほど前だというふうに聞いておりますけれども、中国大使館の方から外務省に対しまして、老朽化し手狭になった大使公邸の利用ということで、建設用地として館員宿舎に隣接する本件土地の取得希望が表明をされたというふうに聞いております。 これに対して外務省の方は、同土地の処分はKKRが一般競争入札によって売却をするというふうなことで、取得を希望するのであればKKRの行う入札に参加する必要があるという旨を説明をしたというふうに聞いております。
○浜田和幸君 この土地、千七百坪あるわけでございますけれども、今、中国大使館として使っている、中国大使館が所有している土地と合わせると、トータルで三千坪を超える広さでございます。 実は、昨年の十一月に私は質問主意書を出させていただきまして、外国政府が日本国内で三千坪以上の土地を大使館や領事館の敷地として所有している例があるのかどうか確認させていただきました。そうしたところ、日本国内においてはそんな広い土地を入手しているような外国政府はありませんという回答でした。 今回の土地の取得、それが実際の登記が終わりますと大変広い土地を中国政府が所有することになるわけでありますけれども、これはちょっとウィーン条約の観点からしましても、本当に外交施設の土地として適切な広さなのかどうか、その辺りは何か検討はされましたでしょうか。
○副大臣(高橋千秋君) 在京の中国大使館による今回の土地取得が外交関係に関するウィーン条約、それから国際法等で問題になるというふうには考えておりません。また、いわゆる中国が自国の使節団のために必要な公館を日本側の領域内で取得することには、国際法上は接受国、日本側の法令に従うことを除き特段の制限は設けられておりません。その関係でこれは問題でないというふうに判断しております。 なお、今回の取得で中国大使館、二万五千平米になります。これより大きいところがイタリア大使館だとか、同じ規模でフランス大使館だとか、幾つかございます。
○浜田和幸君 実は、外国政府の不動産に関する権利の取得に関する政令、ございますよね。これによりますと、これは昭和二十四年に制定されているんですけれども、外国の政府が日本で土地を取得する場合には事前に大蔵大臣、今の財務大臣の認可が必要だということになっているんですが、事中国に関しましては、昭和二十七年の大蔵省の告示によって中国はこの指定対象から外されております。 なぜ、その二十四年に制定された政令では外国政府が取得する場合には大蔵大臣の指定が必要だ、認可が必要だと言っていたのに、二十七年には中国はその必要はないということになったのか、その辺りの経過、背景について教えてください。
○副大臣(五十嵐文彦君) 今先生御指摘のとおり、これはポツダム宣言に伴う政令でございまして、政令ですけれども事実上法律に近いというものとして制定をされたと伺っております。 この外国政府の不動産に関する権利の取得に関する政令におきましては、今御指摘がありましたとおり、財務大臣が指定する国の政府が日本国内で不動産を取得するためには財務大臣の承認が必要とされていると。この指定する国については、外務省の要請に基づきまして、外交関係があって大使館を開設済み又は大使館開設の意向を表明している国は除くということにしておりまして、以下の国を除くという形で書かれているものでございます。 当初からこれには承認不要国の一つとして中華民国が入っておりました。それが日中国交回復、これは昭和四十七年、一九七二年に当たりますけれども、この日中国交回復を受けて中華民国から中華人民共和国に改定をされたという経緯でございまして、他の多くの、百七十四か国今ございますでしょうか、同様に財務大臣の承認を得る必要はないという形になっております。
○浜田和幸君 そうしますと、百七十四か国の外国は、日本政府の承認なしに、もう好きなところ、日本の国内で土地を買ってもいいということですよね。 となりますと、指定されていて日本の国内で土地を買えない外国というのは何か国あるんでしょうか。
○副大臣(高橋千秋君) 済みません、事前通告をいただいていなかったものですから。 少なくとも、日本に大使館を持っている国は全てその中に入っているということでございます。
○浜田和幸君 ということは、リビアとかジンバブエ、ミャンマー、そういった国々、どちらかというと人権問題で日本政府としてもある程度制裁の対象としているような国、あるいはロシアですと北方領土、領土問題の係争案件を抱えていますよね。一昨日もイワノフ外務副大臣が択捉、国後に上陸しましたよね。そういったロシアというような国々も自由に日本の国内で土地を買えると、そういう状況になっているんですか、それともそういう国は別ですか。今ほとんどの国がとおっしゃいましたけれども、認められていない国はどういう国が逆にあるんですか。
○副大臣(高橋千秋君) 在京大使館がある国に関しては全部入っております。認められていない国は在京大使館がある国ではありません。
○浜田和幸君 そうすると、もうこの昭和二十四年の政令とか二十七年の大蔵省の告示というのは、ほとんどざる法というか、あってもなくてもいいということですよね、ほとんど規制の対象になっていないわけですから。その観点からしますと、逆に、日本にとって国益上問題のある国、そういう国が日本で正当な方法で土地を取得するようなことに関しては何らかの規制を掛ける必要があるんではないでしょうか、外務副大臣。
○副大臣(高橋千秋君) ウィーン条約に、十二条のところに、派遣国は、接受国による事前の明示の同意を得ないで、使節団の一部を構成する事務所を設置してはならないというふうに書いてございます。 今回の中国大使館の案件につきましては、大使公邸ということで、これに入らないということで同意は必要ないという判断をしておりますし、それから中国側からも同意の要請はございませんでした。 それで、先ほどお話がありましたように、そういう問題があるような国が自由に取得できるんではないかということでありますけれども、これもウィーン条約上、そういうことをちゃんと手当てをしなければならないということになっておりまして、その辺は、当然事務所については事前に同意が必要ということでございますから一定の規制はございますけれども、御指摘のような状況かも分かりません。
○浜田和幸君 今、中国政府は、この東京の都内の土地だけではなくて、新潟あるいは名古屋でも似たような土地の取得について希望を出している。地域の方々が、一体どんな目的で、例えば新潟の場合は五千坪の万代小学校の跡地を買いたい、名古屋の場合には三千坪の国家公務員宿舎の跡地を買いたい。今おっしゃったウィーン条約で、確かに外交使節団に対して我が国も接受国として支援、必要なサポートをするのは当然ですけれども、中国外務省の通常の外交あるいは領事活動にそれだけ広い土地が本当に必要なのかどうか。その点については、やっぱり地域の人たちも不安に思うのは当然だと思うんですけれども、確かに大使の公邸が古くなった、館員の宿舎のために広い土地が必要だ、それは分かりますけれども、本当に五千坪の土地が必要なんでしょうか。副大臣、例えば南麻布の土地、御覧になりましたか。もうすぐ隣に立派な大使館員の宿舎あるじゃないですか。ちゃんと日本の警察が守っている。 ですから、本当にそういう中国側が言っているような目的で今回の土地取得が行われたのかどうか。中国側の意図というものについてはきちんとした把握、分析といったことをされていますか。
○副大臣(高橋千秋君) 御指摘のとおり、名古屋と新潟で土地取得の希望があるというのは認識をしております。それぞれのところで反対運動等も起きているというふうにも聞いておりますけれども、これはまだ取得には至っておりません。 それで、各国政府が公館等の建設のために用地を取得する場合、用地の規模等が大使館の規模やその用途に見合った規模かどうか、これは外務省としても注視をしておりますし、これからも注視をしていくつもりでございます。
○浜田和幸君 注視をするとおっしゃいましたけれども、じゃ今回の場合も、KKRからの土地取得ということが実行に移されているわけですけれども、遡ってこれがもし本来の目的でないというようなことが判明した場合、あるいはそういう疑いが出てきた場合には、何らかの形でこの土地取得の取引を白紙撤回に戻すというようなことは可能なんでしょうか。
○政府参考人(秋元義孝君) 外交関係に関するウィーン条約におきまして、外交使節団の任務として幾つかきちんとこういうことが期待されているということが書いてありまして、さらにウィーン条約の四十一条に、使節団の公館は、この条約、一般国際法の他の規則又は派遣国と接受国との間で効力を有する特別な合意により定められる使節団の任務と両立しない方法では使用してはならないということが書いておりまして、当然その外交使節団の公館というのはその任務にかなった方法で使用されていることが想定されているわけですので、そうでないということが判明しましたら当然これはしかるべき申入れを行うということになりますけれども、他方で、この契約自体は民事契約でございますので、直ちにそれに影響を及ぼすということにはならないかと思います。
○浜田和幸君 そのウィーン条約ということですと、じゃ例えば日本政府が、日本外務省が中国で土地を取得したい、今七か所、大使館や総領事館、賃貸で使っているわけですが、日本が買いたいと言った場合に中国で買えるんですか。
○副大臣(高橋千秋君) これは、中国の国内法上、中国土地管理法という法律がございますけれども、この法律上、いかなる組織及び個人も土地を売買することは認められず、我が国に限らず外国公館による土地の所有は認められておりません。ですので、日本の場合は長期リースという形になっております。
○浜田和幸君 そうですよね。我々日本は中国で外交施設のために必要な土地を取得しようと思っても、中国の国内法でそれは認められない。一方、中国は日本で自由に土地を買える。これは外交上の対等、平等という観点からするとやはりおかしく思われませんか。
○副大臣(高橋千秋君) 基本的に、中国国内においては中国の方においても一般的には組織や個人の土地所有というのは認められていない、そういう法律になっておりまして、我が国に限らずそういう土地所有をするということができないということになっているというふうに聞いておりまして、実際は、そのバランスがどうなのだというお話はございますけれども、これは日本に限ったことではないということで、取得はできないというふうに承知をしております。
○浜田和幸君 これは外交上のやはり対等性を考えると、例えば中国がそういう国内法を持っているのであれば、私ども日本も独自の法体系でもって、特に中国だけには限りません、我が国と領土的な係争案件を抱えている国ほかにもありますよね。ロシアでも、中国にしてもだって尖閣諸島の問題では問題を抱えているじゃないですか。韓国でも同じですよね。そういう状況を鑑みれば、日本独自の、あるいは日本の国益を守るという観点で違いを設けるという対応も必要だと思うんですけれども、この昭和二十四年、この政令、二十七年の告示、こういうものはもう本当に時代遅れ、ほとんど意味がない政令や告示だと思うんですけれども、それを改めるということの必要性は感じられませんか。
○副大臣(高橋千秋君) 実際に委員も大使館等行かれたことがあると思いますが、長い歴史の中で東京の中にも幾つか昔の大名屋敷等を公邸に使っているようなところがございますけれども、そういうところ、一旦所有しているのをそういう形でまたリースにしろというようなことが国内法上できるのかどうかというのは大変難しいところがあるかと思います。 思いは分かりますが、なかなかこの法律上難しいというふうに考えております。
○浜田和幸君 歴史があることは分かりますけれども、昭和二十四年と二十七年の政令と告示ですから、やはり今の現状に合わせた対応も必要かと思います。 外国人土地法、これもほとんど有名無実化されていますよね、大正十四年ですから。この法律を当てはめれば、例えば国益上の観点で、諸外国が日本の安全保障上これはちょっとどうかなという土地の取得に関してはストップを掛けることができると思うんですが、この外国人土地法、休眠状態、これを今回改めて復活させる。きちんとした政令を伴って諸外国の、言ってみれば日本の重要な安全保障上の、基地のそばですとか、あるいは今回もそうですけれども、政府中枢圏近い都心の一等地を外国の政府が買い上げるというようなことを事前にストップさせる、あるいは、ちゃんとその意図を判断した上で国がその最終的な決定を下す、そういうことはやはり考える必要があるんじゃないでしょうか。いかがですか。
○政府参考人(團藤丈士君) ただいま外国人土地法のお話が出ましたので、外国人土地法を所管しております立場からお答えを申し上げたいと存じます。 まず、民法の定めております大原則でございますが、民法では、外国人や外国会社だけではなく、外国政府、外国そのものにつきましても、法令又は条約の規定により禁止される場合を除きまして、日本人と同様に私権を享有することを認めてございます。 御指摘の外国人土地法でございますが、これは、外国人、外国法人による土地取得を原則として認めるとともに、その例外を定めたものでございまして、政令によりまして相互主義による制限又は国防上必要な地区についての制限を行うことができるという規定を設けてございますが、御指摘のとおり、これらの政令はこれまで定められたことがないか、あるいは、一度は定められたもののその後廃止され現在は存在していないと、機能していないという状況にございます。 この法律につきましては、昨年十月、外国人土地法をどういうふうに生かすことができる可能性があるのかどうか調査をしてもらいたいとの総理の御指示をいただきまして、私どもの方で制定経緯等について調査をいたしました。 その結果でございますが、この法律は、委員御指摘のとおり大正十四年の法律でございます。それまでどうだったかと申しますと、外国人による、外国人等による土地取得は一切禁止されてございました。その一切禁止されておりました外国人による土地取得を解禁をするということを目的として制定されたものでございまして、ただその際、当時の我が国の情勢等を前提といたしまして、大日本帝国憲法下における国防上の必要性等の観点から一定の例外を設けたというものでございます。 また、この法律の仕組み自体も、制限の対象となります権利、制限の態様、制限に違反した場合の措置等につきまして法律上具体的な規定がございません。政令に丸投げの状態になってございまして、今日の基準から申しますと、このような委任は包括的、白紙的なものとして評価されるおそれが極めて高いものと考えてございます。 このようなことから、今日におきまして、この法律を用いて外国人等による土地取得の制限を行うということは現実問題として極めて困難ではないかというふうに考えておる次第でございます。
○浜田和幸君 そういうことを踏まえて、菅総理が新しい観点で外国人土地法の言ってみれば強化、あるいは新しい仕組みを検討ということを指示されているわけですから、是非今の時代にふさわしい外国人土地法、これの検討をお願いしたいと思います。 それに関連して、例の東日本大震災の被災地の土地を国が買い上げる構想が持ち上がっております。財務省にお伺いしたいんですけれども、これは将来、震災の復興が完了した時点で恐らく売却する、払い下げるということにもなると思うんですけれども、そういう基本的な認識でよろしいでしょうか。
○副大臣(五十嵐文彦君) 被災地の土地の取扱いにつきましては、今、復興構想会議において議論されている最中でございますので、その結論が出ないと確たることは申し上げられません。 その上で、一般論として申し上げれば、まず、行政に使うという行政目的がないと買い上げることはできません。行政目的があって買い上げた場合、それが目的が失ったとき、普通財産となって売却することができると、そのときは所管が財務省になります。それまでは各省庁がそれぞれの省庁の目的で所有をする、買い上げるということになると思うんですが、目的がなくなったら普通財産になって財務省が処分をするということになりますが、そのときは、まず三か月間、公的な利用のための取得の要望を、大体地方自治体が要望されると思いますが、受付を行って、それを審査をして相手方を、売却相手を決定するということになりますが、当該要望がない場合、自治体等がその公的な使用の仕方についての要望がない場合には、一般競争入札により、法令との適合性を確認した上で売却するという手続になると思います。
○浜田和幸君 そうしますと、行政目的の土地使用から普通財産に移行した場合に、例えば中国政府あるいはロシア政府、そういった外国政府がこの土地を一般競争入札で買い取りたいと言った場合にも、当然それはその参入が認められると理解してよろしいんですね。
○副大臣(五十嵐文彦君) 法令との適合性があれば可能だと、ただし、地元の了解が得られないとなかなか難しいということになるんだろうと思います。
○浜田和幸君 その地元の了解というのはどういう形で得られれば一般入札に外国政府が参入できるんでしょうか。
○副大臣(五十嵐文彦君) 名古屋の公務員宿舎の先ほど例示を委員がされましたけれども、その場合にも地域の整備計画との整合性というのが重視をされまして、その権原を有する地元公共団体の意見を聴取しなければいけないということになっておりますので、関係省庁、この場合は、名古屋の場合は外務省との協議になりますけれども、協議しつつ、適正かどうかを判断をしていくということになると思います。
○浜田和幸君 ということは、最終的には財務省の方で判断をされるということでいいんですね。分かりました。 例えば、あの一帯ですと、今回原発の事故はありましたけれども、様々な安全保障上も、テロ対策、今後原発がどうなるか分かりませんけれども、そういう重要な拠点ということも考えた場合に、やはり外国の政府がそういう重要な拠点の周辺に土地を取得するということは、これは、たとえその地域の住民の方々の賛成あるいは反対にかかわらず、国がきちんと規制を設ける、冒頭の大正十四年の外国人土地法もそういう趣旨でできていたわけですよね。 ですから、そういうものを考えると、やはりもう一度、外国政府、特に日本との間で様々な外交上の問題を抱えている国、あるいは人権上の問題を抱えている国、日本がそういう国々との関係を言ってみれば外交上有利な交渉を展開するためのてことして使うということも考えて、やはり外国政府の土地取得に関しては規制の一定の枠を講じる、そういうことを今のうちに検討しておくべきだと思うんですけれども、改めて外国人土地法の改正あるいは新たな外国人の土地取得に関する規制を設ける、そういうお考え、ないでしょうか。
○副大臣(五十嵐文彦君) 今の時点で何か予定がある、方針があるということではございません。関係省庁とよく個別の案件につきましては相談をさせていただくし、また一般論として、私どもは当然国益を考えて判断をするということになると思います。
○浜田和幸君 じゃ最後に、今おっしゃったように国益という観点で、日本の大事な財産、これは守る、そのための、想定外というようなことが起こらないように是非とも前向きな土地政策、あるいは外国との関係を大事にするけれども、しかし譲ってはならないところは譲らないという方針で臨んでいただきたいと思います。 以上で質問を終わります。
○岩井茂樹君 自由民主党の岩井茂樹でございます。 本日は、質問の機会をいただきましてありがとうございます。そして、初めてのこの行政監視委員会の質問ということで、まず行政監視の基本に立ち返り質問をさせていただきたいと思います。その基本とは何か。私は、日本国憲法第七十三条一号に明記されております内閣が守るべき第一の仕事、つまり内閣が法律を誠実に執行することをしっかり監視することだと、こう思っております。まず、その観点から御質問させていただきます。 最初の質問ですが、浜岡原発の運転停止要請についてでございます。 二〇〇九年に政権交代が行われましてから、今の内閣の仕事ぶりを見ておりますと、何度となく、本当に法律を誠実に執行しているのかという、そんな疑問を抱くことが多くあります。例えば、現政権の看板であります行政刷新会議が行った事業仕分です。事業仕分は、行政刷新会議が閣議決定の位置付けのままで行われました。本来ならば、法改正をして内閣府に置くという法整備をしなければなりませんでしたけれども、これをすることなく見切り発車したのが事業仕分でした。法的手続を行っていないという点で、これは昨年の行政監視委員会で自民党の松村龍二委員も指摘されておりましたけれども、この事業仕分はまさに憲法第七十三条一号に違反しているのではないかと、こう思っております。 そしてまた、このような憲法違反が行われました。それは、今年五月六日に菅総理が唐突に行った浜岡発電運転停止の要請です。 まず、原発に関する質問に入る前に、菅総理が会見の中で述べた国民の安全と安心を考えること、これ自体は私も間違っていないと、こう思っております。私も、原発の安全対策を徹底的に見直すべきであり、そして徹底的に調べ、もし危険度の高いものがあれば、しっかりとした手順を踏んで停止するならばするという方向に行かなければいけないと、こう思っております。ただし、社会秩序を維持するために作られたのが法律であり、法にのっとって物事を進めることが基本であり、その手順を踏まず、混乱を来すことはあってはならないとも考えております。まずこのことを述べさせていただいて、質問に入らせていただきます。 原子力基本法第二条は、「基本方針」として、「原子力の研究、開発及び利用は、平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に、自主的にこれを行うものとし、その成果を公開し、進んで国際協力に資するものとする。」と規定しております。 特に、安全確保のために置かれているのが原子力安全委員会であり、また、その原子力安全委員会のホームページには次のように書いてあります。原子力安全委員会は、独立した中立的な立場で、国による安全規制についての基本的な考え方を決定し、行政機関並びに事業者を指導する役割を担っています。このため、内閣総理大臣を通じた関係行政機関への勧告権、これを有するなど、通常の審議会にはない強い権限を持っています。原子力利用における国の安全規制は科学的合理性に基づくべきであることから、専門的かつ大局的な見地から判断を下す役割を担う五人の原子力安全委員会委員が、国会の同意を得て総理大臣により任命されていると、こう書かれております。 そこで、質問いたします。中部電力に浜岡原発の運転停止を要請する前に、原子力安全委員会に助言要請を行いましたか。行ったか行っていないか、端的にお答えください。
○大臣政務官(田嶋要君) 御答弁申し上げます。 行っておりません。
○岩井茂樹君 なぜこの助言要請を行わなかったのか。原子力基本法で、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に自主的に原子力の研究、開発及び利用を行うこと、そして、安全確保のため置かれているのが原子力安全委員会であり、そこには大きな役割が置かれているにもかかわらず、内閣府の原子力安全委員会に助言を要請するという手続をすっ飛ばして、なぜ中部電力へ浜岡原発運転停止の要請を唐突に行ったか、御説明をお願いします。
○大臣政務官(田嶋要君) 委員御指摘のとおりの原子力安全委員会の役割、ミッションということで承知をいたしてございますが、すっ飛ばしたわけではございませんで、今回、浜岡原発の運転は、現状、あの当時の現状ということで、原子炉等規制法や電気事業法に違反しているものではないということでございます。 今般のこの停止の要請、五月六日でございますが、したがいまして、法的な措置を講じるものではないということで、事前にこの原子力安全委員会の助言を得なければいけないというものではないというふうに承知いたしております。
○岩井茂樹君 ここの問題の本質は、法的根拠があるかないかということを問うというよりも、法律を守ったか守らないかということを私は実は聞きたいと思っております。 原子力基本法及び原子力安全委員会の在り方について、この中身を素直に読めば、政府は安全確保のために原発の運転停止の要請を行う場合は原子力安全委員会での議論を経ることが当然であり、今回の首相による突然の浜岡原発の全面停止要請、これは法律の予定しない事態と、こう言えると私は思っております。安全の確保を旨として、民主的な運営の下に自主的にという基本方針から明らかに反するやり方です。このような非常手段を取る場合は、その必要性と妥当性、これをやはり国民に十分説明する必要があると考えますが、この辺り、見解をお伺いします。
○大臣政務官(田嶋要君) 後ほどいろいろ御質問いただけると思うんですけれども、大変短期間のうちに意思決定なされたのは事実でございますが、結果的には、結論的には津波の切迫性ということからトップダウンの意思決定がなされたものというふうに承知をしてございます。 繰り返しでございますが、法的な措置を講ずるものではなくて、あくまでも中部電力の自主的な判断を促す上での要請ということでございまして、具体的には防潮堤の設置などの中長期的な対策を完了するまでの間、運転停止を求めるものであるということで、自主的な対応を求めたということでございます。 以上です。
○岩井茂樹君 ただいま津波の切迫性というお話ありましたが、本当にそれが浜岡に当てはまるのかというところも疑問でございます。やはり、この度の菅総理による突然の浜岡のこの全面的な停止というのは、やはり憲法尊重擁護の義務について規定している憲法九十九条に違反しているのではないかなと、こういうところを指摘したいと思います。 続きまして、このところの行政の姿勢について御質問いたします。 福島第一原発をめぐる状況が予断を許さない中で、政府は三月二十五日に、同原発から二十キロから三十キロ圏の住民に対して自主避難するように促しました。この圏内が安全なのか危険なのか、不明確な政府の判断によって現地の方々がどれだけ混乱しているか把握されているのかがまず疑問であります。なぜ避難ではなく自主避難だったのか。自主的、つまりあなたの意思と判断でと、この意味からも分かるとおり、この政府の判断は国民に責任を押し付けたものであり、政府は責任を持って国民の生命を守るというその決意が私は全く感じられないと、こう思っております。 そして、この度の浜岡原発の全面停止に関する、先ほども答弁ありましたけれども、首相の要請も全く同じだと実は思っております。浜岡原発を停止するとても重要な判断を政府判断ではなく中部電力に押し付けたことになり、判断を下した中部電力がその責任、例えば原発一基分を火力発電で替えるとするとそのコストが二億とも三億とも掛かると、そのようなマイナスを全て負いかねない。また、この国の今後のエネルギー政策を決める大きな決断、判断をなぜ政府が率先して行わず一民間企業に任せたのか、その辺りの見解をお伺いいたします。
○大臣政務官(田嶋要君) お答え申し上げます。 これは、責任を押し付けるとかそういうことではございませんで、いろいろなところで答弁されてもございますが、もちろん電気事業の提供が民間企業によって行われているという側面があり、かつ国策としてこの原発事業というのが行われている側面もあり、そういう意味では、東京電力と政府、共にこれはもう責任を共有をしているという、そういう認識でございます。現在も事故が現在進行形でございますので、何よりもまず事態の早期収束ということで政府も、もうこれも何度も答弁してございますとおり、東電任せにしているわけではございませんで、しっかりと責任を共有していると。そして、賠償関係に関しても同じでございます。 また、今般の浜岡に関しましても、これはもう最終的には東京電力の決断で止まったわけでございますけれども、それによって不測の負担増もあるわけでございまして、そういったことに関しましてもしっかりと東京電力を政府としては支援する用意があるということでございます。 以上です。 ごめんなさい、中電です。失礼しました。ごめんなさい。
○岩井茂樹君 この度の要請という経緯、多分法律を見るとそれがよく分かると思います。法令による原発の運転停止命令はどのようなものがあるかとちょっと調べてみました。 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律というものの中で、実用発電原子炉の運転などについて細かく取決めが決まっているんですけれども、その中で許可の取消しというところがありまして、具体的に言うと、例えば設置許可変更を受けずに変更を行ったときとか、定期検査にて技術上の基準に適合していないと認めるとき、また保安規定違反ですね、保安規定違反、例えば具体的に言いますと、原子炉主任技術者の解任命令に従わなかったときとか、核物質防護規定に違反したとき、廃止措置違反、また計量管理規定違反など、そして最後に原子力災害対策特別措置法の違反など、このようなものに対して違反があればということだと思います。 ただ、今回の浜岡原発の運転中のプラントを停止させる場合、今述べたような案件が適用されるということはほとんど考えられませんので、今回の首相の要請は法令上の上から命令という言葉を恐らく使うことができなかったんではないかと。また、菅総理自体も、この停止というのは基本的に要請であり、指示や命令は現在の法制度では決まっていないと会見で述べています。つまり、稼働していた浜岡原発を停止させるための法的根拠を見付けることができなかったということです。だから命令ではなく要請となったと、こう私は認識しております。 しかし、東京電力の原発事故の世論、そしてそれに加えて中部電力が許認可権を持つ政府から要請を実は断ることがなかなか難しいと、このような状況を考えると、これはやはり要請ではあっても実質的には命令に等しいものであると。中部電力も、内閣総理大臣からの要請は極めて重く受け止めていると、こう述べております。 したがって、今回の要請、これは実質的には命令でありますけれども、これは法律にのっとって行われなかった政府の判断であり、だからこそ政府はなぜ浜岡原発を停止しなくてはいけなかったのか説明すること、そして停止の前に十分に地元と調整をすること、そして停止した後に予測し得る影響、例えば、停止することによってどのように雇用に影響をするのか、国内全体で見た電力供給計画はどのようになるのか、そして再開の見込みは、様々な補償、支援策はどうするのかなど、やはりしっかりと説明責任を果たさなければならないと思っておりますが、この点について見解をお伺いします。
○大臣政務官(田嶋要君) 御指摘のとおり、詰めなきゃいけないテーマは、分野はいろいろあると思いますし、まだそれが全部詰まっているというわけではございませんが、要するに、先ほどの繰り返しですが、津波の切迫性、その津波の根拠は、マグニチュードあるいは震度が幾つ以上の起きる確率がどうだということでもう何度もいろいろ説明されていると思いますが、浜岡だけが飛び抜けて高い八十数%という数字になっておると。そういうことで、政治的な判断の下に早い決断を下したということでございます。
○岩井茂樹君 ただいま言われた地震の確率ですか、八十数%というのは、私は正確な理由にはならないのではないかなと、こう思っております。そして今、詰めなければいけないものが詰まっていないという発言がございました。ここが問題なんです。この大きな判断をやる際にやっていないことが残っている、ここが私は大きな問題だということをまず指摘したいと思います。 この度の未曽有の災害に当たっては、やはり超法規的措置、これは必要だと私も思います。しかし、法律を乗り越えた行為だけに、法治国家の日本の中では、実行するに当たってはより慎重な配慮が私は必要だと思っております。この度の浜岡原発全面停止という政治判断は残念ながらその慎重さに欠けていたと、そして私は、法律をしっかりと修正して、要請ではなく命令という形でやはり政府の責任を明確に出してやるべきだったと、こう思っております。 続きまして、お手元に資料が配られているかと思います。福島原発事故について、その緊急建言というものがございまして、それについて御質問をさせていただきます。 これは、平成二十三年の三月三十一日に行われたもので、文科省の記者会見で四月一日に配付された資料でございます。この中身、御存じでしょうか。端的にお伺いします。
○大臣政務官(田嶋要君) はい、存じ上げております。
○岩井茂樹君 存じているということでしたが、率直な感想をお聞かせください。
○大臣政務官(田嶋要君) これ、三十日ということでございまして、こういう公表がなされたわけでございますが、中身的には、当面なすべきことということで、いわゆる止める、冷やす、閉じ込めるですけれども、止めた段階で問題が起きたわけでございますので、残すところの冷やす、閉じ込める、これに関して御提言をいただいておるということで、基本的には政府の方針と一致をしておるということです。 そういった御提示も受けまして、東京電力が既に道筋というものを示してございますので、現在それにつきまして取り組んでおる。具体的には、原子炉及び使用済燃料プールへの注水による冷却、それから高レベルの汚染水の集中廃棄物処理建屋等への移送及び処理施設の準備、飛散防止剤の散布や瓦れきの撤去などの対策ということでございます。 以上です。
○岩井茂樹君 私は、ここで指摘したかったのは、政府の方針と一致しているということよりも、この中身が問題であると思います。 この提言では、事故の収束については全く見通しがない、また、福島原発事故は極めて深刻な状況にある、更なる大量の放射能放出があれば避難地域にとどまらず更に広域な地域での生活が困難になることも予測され、一東京電力だけの事故ではなく既に国家的な事件と言うべき事態に直面している等、驚くべき私は内容だと、こう受け止めております。これでは、科学的合理性に基づくはずの原子力安全委員会自体が機能していないのではないかと本当に心配になってしまいます。 そしてまた、またほかの話もございます。今まで東京電力も原子力安全・保安院も、燃料の一部溶融はしたがメルトダウンは起こっていないと、こういう見解を貫いてまいりました。ところがどうでしょうか。五月十二日に燃料は完全に露出し溶融したということが判明いたしました。原子力を取り巻く機関、組織が、本当にこれを見ていてしっかりしているのか、大丈夫なのかというのが恐らく国民も心配だと思っております。その辺り、見解をお聞かせください。
○大臣政務官(田嶋要君) 正直、私もちょっと前聞いていた話と違うなというような報道が流れることもございます。そういう意味で、ただ、彼らの肩を持つわけじゃございませんが、電源が全て喪失をした状況の中でしっかりとしたデータが取れていなかったのも事実でございまして、そのおっしゃっていただいたメルトダウンという言葉はこれまで確かに余り使われていなかったと思いますが、最近になってメルトダウンだったというような話もございました。 これはやはり、つまるところ、まずは今の目先の危機を乗り越えて、そしてその後、しっかりした徹底的な事故検証をやってもらいたいと。私も三月十二日から四日間官邸におりまして、あの緊迫した本当に日本全体がどうなってしまうのかということで恐怖感も覚えながらの中でやっておりましたけれども、まずは今、目先の収束をして、そして徹底的に事故検証をしてもらいたい。その中で保安院に問題があればしかるべきアクションを取らなきゃいけない、そして原子力安全委員会も同じだというふうに思っております。 以上です。
○岩井茂樹君 率直な御返答だったと思います。 ただ、ここで今私たちが一番考えなければいけないということは国民の安全を第一に考えることであり、やはり情報というものはしっかりと国民に伝えなきゃいけないと、こう思っております。そして、国を挙げてこの国難に一致団結して当たると、総力を挙げて当たるということが私は必要だと思っております。 そして、最後の質問になりますけれども、もう余り時間がございませんので、大阪地検による証拠改ざん事件について少しだけ御質問をいたします。 先ほど風間委員の方からも同じような質問がございましたので、それに加えて質問をさせていただきます。先ほどの御答弁だと、今回の事件の重大性というのは本当にすごく大変なものだということを認識されているということでございました。それでは、その事件の事の重大性について関連して質問いたしますが、この度大阪地検が起こした事件というのは、先ほども述べたように、国民の信頼を失わせ社会に与える影響も本当に非常に大きいものであると。そして、最高検察庁の長である検事総長が国会の場に出て、やはり国民の信頼を回復することが必要だということは先ほどの御指摘にもあったと思います。 それに加えて、国会法第百四条では、各議院の委員会から審査又は調査のために、内閣、官公署その他に対し、必要な報告又は記録の提出を求めたときは、その求めに応じなければならないとあります。そして、内閣、官公署がその求めに応じないときは、その理由を疎明、つまり弁解というか弁明をする、それをしなければならないとあります。 このように法律でも明記しておりますけれども、今のことを踏まえて、再度、検事総長が国会の場に出て国民の前でしっかりと説明するということに対して、御意見をお伺いします。
○副大臣(小川敏夫君) もとより、大阪地検の起こしましたこの誤った捜査につきまして、検事総長以下、検察庁は深く反省とともに繰り返さないという誓いを基に行動しておるところでございますし、またそれを、検察を指揮する立場にある法務大臣、政務三役しっかりとこの改革を遂げようという考えでございます。 ただ、そうした取組とは別に検事総長が国会に出席して説明すべきではないかという点が一番の御質問の趣旨だと思いますが、その点について述べさせていただきますと、まず、検察庁はやはり司法に深くかかわる分野でございます。司法に関しましては、司法権の独立がございますので、その司法の個々の判断には立ち入らないというのが原則でございますが、刑事裁判に関しましては、司法の場に持ち込む、公判請求をするというのがまさに検察の役割でございまして、検察の役割そのものが司法と深く密接に関連しているというような状況がございます。 また、検察の行っている職務は刑事事件の捜査でございまして、やはり捜査の内容そのものは、基本的には個々的に公表するもの、説明するものではなくて、あくまでも裁判の中においてそれを有罪立証のためにということで、あくまでも司法の中での立証活動というものを目的にしておるわけでございます。 このような司法の独立に密接に関連していることとか、あるいは捜査という、行うという特殊な職務の内容からいたしまして、やはりその行っている現場の指揮者である検事総長というのは、国会で直接答弁するというのは余り好ましくないのではないかと。ですから、個別事件のことは別にしまして、検察における事務、あるいはそうした取組に関しましては、これは法務大臣、そしてまたその法務大臣を補佐する法務省の刑事局長なり、そうしたしかるべく職員に行わさせていただきたいと、このような考えでございます。
○岩井茂樹君 以上で終わります。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 まず、集団食中毒事件に対する政府の対応についてまずは伺ってまいります。 焼き肉チェーン店、焼肉酒家えびすの集団食中毒事件、これはまずなぜ発生したと考えるか、ここから伺ってまいります。厚労省。
○大臣政務官(岡本充功君) なぜ発生したかというのは今警察も捜査をしているところでありまして、そういった判断を待たなければいけないところでありますけれども、現在のところ、我々が承知をしております事態の重大さに鑑み、厚生労働省としても調査を地元の保健所を通じて行っておるところでありますし、この場で断言してこれが原因だということの特定にまで至っている状況にはありません。
○横山信一君 それでは、卸元の食肉卸売業大和屋商店は、今回問題となった焼肉酒家えびすのほかに他の飲食店にこの肉を卸していなかったのか、卸しているとすれば食中毒の発生はなかったのか、そしてまたその対応はどうなっているのか、厚労省に伺います。
○政府参考人(梅田勝君) 富山県から今回の食中毒事案の関連調査の要請を受けた東京都及び板橋区が卸元の食肉卸業者の調査を実施いたしましたところ、当該業者から東京都や埼玉県内の四十事業者に食肉を販売していたとの報告を受けております。そのうち四事業者は食肉を生食用として提供しておりましたが、現在は関係自治体の指導を受け提供をやめております。 なお、その関係自治体から、それらの店での健康被害発生の報告はないということを聞いております。
○横山信一君 端的に、じゃ、その卸している四店舗は今も営業しているということですか。
○政府参考人(梅田勝君) はい。特に営業を停止しているということは聞いておりません。
○横山信一君 食中毒の発生がなかったということで営業はしているといっても、こうした情報というのは国民は一番知りたがる情報だと思いますので、適切に情報提供していただきたいというふうに思います。 全国の食肉処理施設から生食用として出荷されている牛肉はないというふうに承知をしております。一方で、飲食店では加熱用の牛肉を店の判断で生食用として提供しています。これでは食中毒を防ぐことはできないのではないでしょうか。 厚労省では生食用食肉の衛生規格を新設するとしておりますけれども、このような飲食店の判断をどのように扱うのか、伺います。
○大臣政務官(岡本充功君) これからその基準を作っていくことになりますので、その基準の中での扱いというのはこれからの議論になりますけれども、御指摘のように、生食用として出していない肉をどのように扱って処理をするかということ、また、更に言えば、本来、生食用とするべきではない食肉が出回ってこういった食中毒が出ているという実態を鑑みると、対応を、先ほどお話をしましたように、重大な決意を持って臨まなければいけないというところでありますけれども、これまでの通知を含め、どのように今、生食の扱いをしているのかを緊急調査をしておりますので、その結果をもって対応していきたいというふうに考えております。
○横山信一君 それでは消費者庁に伺いますけれども、五月十日付けの大臣メッセージで、お店に対し生食用の食肉ですかと確認をしてくださいというふうになっているわけですが、今の答弁にもありましたように、飲食店の判断に基づいてこの生食用の肉というのは出しているわけであります。そういう意味では、飲食店の方に生食用ですかというふうに聞いても、生食用ではありませんというふうに答えるわけがないんですね。そういう意味では、消費者庁、何をしたいのかというのが、国民にメッセージが伝わってこないということであります。 さらに、不安がある場合には、子供や高齢者、健康状態が優れない大人が食べることは控えるようというふうにもなっております。これに加えて、この腸管出血性大腸菌による食中毒というのは、十歳未満の子供は非常に重篤化するというふうにも言われておりますから、単に控えるということではなくて、これから夏を迎える時期ですので、もっと子供に対する危険性をアピールしてもいいのではないかと。あわせて、情報の通知も含めてしていただけないでしょうか。この点について。
○国務大臣(蓮舫君) お答え申し上げます。 今回の集団食中毒事件を受けまして、消費者庁としましては、なぜこれが起きたのか、関係省庁と連携をしてまずしっかり調査をする、そして二度と起こさない、再発防止策を消費者庁としてできることをやる、あるいは厚生労働省にも是非そのための取り得るべき手段は取っていただきたい、できれば罰則の対象にして相当厳しい基準を設けてもらいたいというのは既に要請を行っているところでございます。 ただ、どんなに迅速に手続を講じたとしてもやはり数か月掛かるという現実的な問題がございますので、その間、飲食店においても、あるいは消費者自らも行動を取っていただいて、供されるだけではなくて、しっかりと確認をすることによって両者にある種の緊張感を働かせていただいて、生の肉が本当に集団食中毒につながらないようなお互いの努力をしていただきたいということをお願いしたところでございます。 そして、横山委員おっしゃるとおり、まさにこれまでのこの大腸菌におきましては九歳以下のお子様がやはり相当被害が出るケースが多かったものでございますから、私のメッセージの後にも、なるべくお子様には食べないでいただきたい、あるいは消費者庁が行っている子ども安全メールでも、これは七十五度、一分間で死滅するものですから、中身までしっかり火を通していただきたいということを案内したところでございます。
○横山信一君 分かりました。五月二日という時期を考えると、このメッセージ、もう少し丁寧さがあってもよかったのではないかなというふうにも思うわけであります。 次の質問ですが、生食用牛肉の流通及び消費状況、生食用食肉の基準に適合した牛肉の流通状況についての実態把握、早急にやると先ほど大臣おっしゃられておりましたけれども、これはどうなっているかということ。そしてまた、厚労省の食品の食中毒菌汚染実態調査によりますと、生食用食肉としてそこに明記されているのは、馬刺、鳥たたき、牛たたきというのがなっているわけです、等というふうに付いているわけですけれども。特にユッケという表現はないわけでありますが、ユッケについては調査されているのか。また、生食用食肉に関するこれまでの調査はどうなっているのか、伺います。
○政府参考人(梅田勝君) この実態調査でございます。これは、先ほど岡本政務官の方から御説明申し上げましたように、今回の食中毒事件を受け、全国の生食用食肉を取り扱う食肉処理施設や飲食店の緊急監視を行い、衛生基準の徹底を図るとともに、遵守状況も把握することとしております。 御指摘の食品の食中毒菌汚染実態調査では生食用食肉の検査を実施しているところでございまして、平成二十二年度で、牛たたきを含む生食用牛肉は百三十四件検査を実施しておりまして、三十五件から大腸菌が検出されております。
○横山信一君 分かりました。 それでは、この金沢の話、具体的な話になりますが、金沢市保健所では、昨年六月から九月に食品衛生法に基づいてこの焼肉酒家えびすの五店舗に定期検査に入りました。その際、生食用と表示のない肉は提供しないようにと、そしてまた厚労省のガイドラインに沿ってトリミングを実施するようにというふうに指導していたということであります。 しかし、えびすを運営するフーズ・フォーラスではトリミングの指示を出しませんでした。その理由として、このフーズ・フォーラスは真空パックで仕入れていたためというふうに言っているわけでありますが、厚労省のガイドラインには、飲食店のトリミングについては容器包装に収められたものを取り出してそのまま使用する場合は除くというふうに書いてあります。この場合、このトリミングは飲食店で行うべきだったのかどうなのか、この金沢市保健所の対応はどうだったのかということを伺います。
○大臣政務官(岡本充功君) 容器包装をする前にトリミングを行って容器包装をしているということであればそういう御指摘はあるのかもしれませんが、今回の事案でいえば、トリミングをしないまま真空パックをしているということは、その牛肉の表面に大腸菌が付着をしていた場合、そのまま真空パックをして、大腸菌が付いたままいわゆる卸から小売、若しくは焼き肉店舗に卸されているわけでありますから、したがって、その真空パックを開けてそのまま使用するというのは大腸菌が付着をしている状況になります。したがって、そこはトリミングをしていただかなければいけないと、こういう整理であります。
○横山信一君 分かりました。トリミングをしていないという、そういう真空パックだったということであります。 質問は変わります。ビート黒糖のことについて質問させていただきます。 蓮舫大臣もこのビート黒糖にはいろいろ御配慮いただいているということも聞いております。その上であえて質問させていただきますが、このビート黒糖、北海道網走市の零細企業がビート農家の協力の下で、もう本当に地道な努力の末に開発をしたものであります。こうした開発行為、そしてまたそこまでの努力というのは多くの顕彰があるわけでありまして、事実、政府としても、中小企業庁がビート黒糖を活用した野菜菓子の製造ということで地域産業資源活性化にも採択をしているということであります。また、そうした経緯があって地域名産品としての定着を着実に進めてまいりました。当然のことながら、北海道庁も顕彰いたしましたし、産業界からも顕彰されているわけであります。 ところが、今回の消費者庁の基準改定ということでありまして、非常にこれはもう経産省が推進したものを消費者庁が止めるというふうに見えるわけです、これはどう見ても。これはもう地元自治体、そして食品業界からも大変な反発が出ているわけであり、この業者も当然でありますけれども、食品業界を含めて困惑をしているという実態があります。 予算委員会で私、これ取り上げたんですね。そうしたときに、その翌日になりましたけれども、商品名の案なるものが提案されてきたわけであります。その誠意は誠意として認めるわけなんですが、ただこれはどう見てもやはり非常にちぐはぐな私は決定だというふうに思うんです。 冷静に考えていただきたいんですけれども、非常に紛らわしい、黒糖という商品名を使うのは紛らわしいということが理由になっているんですが、地域特産品としてある、言ってみれば北海道のオホーツク地方のそういう地域特産品が沖縄県の黒糖の業者と競合するということはあり得ない、どう考えてもあり得ないわけですね。また、そういう代物でもない。地域特産品としてやっていこうとするわけでありますから、そういう意味では紛らわしい事態になるわけがないということでありまして、消費者庁の、役人の考え方では正論の中に収まっていくしかないわけでありますけれども、こうした事態の経緯をよく考えていただいて、是非大臣の英断をお願いしたいということでございます。
○国務大臣(蓮舫君) 横山委員、従来からこの問題に大変積極的に取り組んでいただいているところは承知しております。 今御指摘いただいた経済産業省がビート黒糖を地域産業資源活用促進法に基づいて認定をしたのは平成二十年の七月の四日でございまして、それから一年たった秋に消費者庁ができました。消費者庁は、これまでのいわゆる縦割りによる地域振興に付随した形で消費者行政が推進されてきた考え方を新たに一歩踏み出して、消費者の側に立って、消費者を守るためにどういう行政を推進していくべきかという形でつくられました。 JAS法の食品表示でいいますと、まさに消費者の選択に資するという名目でその食品表示の内容を、命令の権限まで持っているわけでございますけれども、黒糖につきましては、事典等の文献からも見まして、一般的にはサトウキビの搾り汁をそのまま煮詰めたものであると理解されることと考えておりますので、食品表示に関するQ&A、これJAS法の解釈通知なんですが、そこにその考え方を明記しました。委員がおっしゃるように、地域の振興ですとか地場産業の活性化を全く否定するものではありませんが、やはり消費者に誤認を与えかねない名前というのは、もう少しどこか分かりやすい形でそこは考えていただきたい。 その部分では消費者庁からも北海道庁とともにビート黒糖に代わる新しい商品名案を提示などをさせていただいているんですが、是非ここは消費者の利益に資する、それと地場産業を同時に衰退させないための何らかの形で一緒に前に向いていくことができればなと考えているところでございます。
○横山信一君 前向きな答弁が出てこないのが非常に残念なのでありますけれども、この問題というのは、質問でも言いましたが、消費者に紛らわしいということには絶対ならない。両方とも地域特産品です。それが競合するということがないんだということを是非前提に、今後も私、取り上げさせていただきたいと思っておりますけれども、これは単にビート黒糖ということにとどまらないんですね、こうした判断というのは。地域特産品の、その地域で頑張る企業をどう応援するかということですので、どうかよろしくお願いをしたいというふうに思います。 ちょっと遅れてしまいましたけれども、岡本政務官並びに蓮舫大臣についてはこれで退席していただいて結構でございます。ありがとうございました。 続きまして、地デジの主に被災三県にかかわる延期について御質問をさせていただきます。 政府は、被災地の岩手、宮城、福島三県について最長で一年間の地デジ完全移行の延期を発表いたしました。総務省によりますと、被災三県の一万四千四百世帯で共聴施設、アンテナ、テレビ等に何らかの対応が必要ということでございます。要対応世帯数、これは被災三県で五万九千九百世帯に上ります。 一方で、同じく被災県でありますけれども、東北ではない茨城県では一県だけで九万七百世帯もこの要対応世帯数があるということでありまして、東北三県よりも多いこの茨城県のこういった実態を見たときに、被災三県だけを延期して茨城県を延期しないということはどういうことなのか、これをまず伺います。
○副大臣(平岡秀夫君) お答え申し上げたいと思います。 委員が御指摘の数字については、私たちが緊急調査ということでさせていただきました調査でも出ている数字でございまして、私たちもそれは承知しているところでございます。 ただ、我々としては、どういう事情かということについていろいろ調査した中では、やはり自治体からの支援というものも相当数受けてやっておりまして、デジタル化の対応についてはですね、それぞれの東北三県の状況というものがデジタル化対応のために人を、自治体の職員を動員していくというようなことについてはなかなか難しいというような事情もあるというようなことで、総合的に判断してこの三県ということについて延期とさせていただくということをさせていただきました。 委員が御指摘のあった数字について若干申し上げますと、茨城県については確かにデジタル対応が必要な世帯数は九万世帯なんですけれども、その中身を見ていきますと、アンテナ調整等が必要な戸建て住宅がかなりを占めていまして、約六万九千世帯ということでございます。これは、実は我々の分類の中では自らが対応をしていただくというような範疇に入っているものでございまして、事実、その後自ら努力されまして、四月末時点では茨城県内の戸建て住宅の未対応というのは、速報値ではありますけれども、五万三千世帯ということで、三月末時点に比べれば一万六千世帯減ってきているというような状況であります。 他方で、岩手、宮城、福島の三県については、戸建て住宅は未対応の六千世帯の中で五千世帯しか三月末ではございませんで、残りのほとんどは、我々が支援しながら進めてきております受信障害共聴施設、ビル陰とかあるいは新たな難視地域の対応をしなければならない世帯であるということでございます。 そういうちょっと事情が、被災の内容の事情が……失礼しました、未対応の世帯が六万世帯で、そのうち戸建て住宅が五千世帯ということでございます。ちょっと間違えましたので訂正いたします。 そういう中身がちょっと違ってきているというようなことも、今回の我々の被災した三県に延長するのをとどめるということの一つの判断材料にもなっているということでございます。
○横山信一君 ちょっと時間がなくなってまいりましたので併せて質問させていただきますが、この被災地域の民放の件であります。 この民放、広告収入も減少いたします。また、地デジ移行延長によって放送局の運営費用も余分に掛かってまいります。そういう意味では、アナログ放送局が延長された場合のこの費用をどうするのかという、この民放の費用をどうするのかということがまず一つ。 そしてまた、これは被災地ということにとどまらずに、デジタル化未対応世帯が仮に七月二十四日以降に残った場合、どのような対策を取るのかということであります。衛星セーフティーネットというのがあるわけでありますけれども、全ての世帯をこの衛星セーフティーネットに移行するのかどうか、ポスト七・二四というか、この点について併せて伺います。
○副大臣(平岡秀夫君) 先ほどのデジタル化完全移行を延期する地域における民放の問題でございますけれども、この費用については、民放連から聞いている話としては、三県十二局で月当たり約五千万円というふうに聞いておりまして、その中身については今詳細を詰めているところでございます。 これについては、我々としても、これまでのデジタル化、デジタル放送への移行というのは、政府と放送事業者とそして視聴者等の関係者が、国民的な取組という中でみんなで協力しながら、それぞれ一定の負担の下に推進してきたという経緯がございます。そして、その経緯の中で、今回延長せざるを得なくなった理由というのが震災ということでございまして、放送事業者の皆さんの責めに帰すべき事由ではないというようなこともありますものですから、我々の方は民放の皆さんの意見も聞きながら、支援の必要額あるいは補助率についてもしっかりと具体的内容を検討していきたい、このように考えているところでございます。 さらに、御質問のありました完全移行後にデジタル化未対応世帯が残った場合にどうするのかということについて申し上げれば、我々としては、七月二十四日までにできる限りいわゆるデジタル難民という方が生じないようにするという努力は当然していきますけれども、さはさりながら、残ってしまう方々もおられるということでございます。当初から対応がなかなか難しいというところについては、委員が御指摘の衛星セーフティーネットで対応するということをもう既にスタートをさせているところでございますけれども、現実、七月の二十四日間近になってなかなかできないというところについては、衛星セーフティーネットにだけということではなくて、我々としては様々な取組を最後までやっていきたいと。七月二十四日のアナログ放送終了後においても、いろいろな取組をしていきたいというふうに思っております。 例えば、最大千席規模のコールセンターによって電話相談体制を整備していく、あるいは全国千か所程度の地デジ臨時相談コーナーで対面でのサポート体制を整備していく、あるいは難視地域といったようなところではなくて、アンテナ工事等が間に合わないということによって見れない方々については、委員の御指摘のありましたような衛星セーフティーネットを一時的に御利用いただくというようなことも対応していきたいというふうに考えているところでございます。
○横山信一君 全国市長会からもこの点については要望がございますので、そのことを踏まえて質問をさせていただきました。 以上で質問を終わります。
○寺田典城君 どうも、寺田でございます。ひとつよろしくお願いします。 今日は池口副大臣と道路局長さん、おいでになっていただきましたけれども、東日本大震災、三月十一日ですね、私たちは大変な経験をしたと思うんです。あの当時は、それこそJRは新幹線はみんなストップして、飛行機は仙台空港は、それから高速道路につきましては特定車両を除いて使用禁止というような形の中で、いろんな物流が滞ったということはよく御理解なさっていると思うんですが、その中で、物流拠点がある面ではそういう高速交通体系の発達している仙台だとか盛岡だとかそういう方面に集中しておって、東京から物が途切れておったということも事実なんだと思うんです。 私は日本海側の秋田の方なんですが、何というんですか、日沿道が通っていないとか、いろいろあのことでそういうネットワークができていないことが物流にどのように影響したのか。また、ビジネスは物流のあるところに大体拠点をつくっていきますから、これからの将来、もし日本海サイドがネットワークができたとすればどのような物流の形が変わってくるのか。 これは今、国土交通省の方では震災の復興に手いっぱいだと思いますので、またこの次の機会でも時間をつくっていただいて、そういう面での国土交通省の実際の考え方と大震災の結果をお聞きしたいなと思っておりますので、一つ前もってこの話だけはさせていただきたいと思います。 その中で、一つは、今日お聞きしたいのは料金設定の在り方でございます。 今、大震災の関係で、何というんですか、土日の料金の千円は廃止しましょうだとか、それから上限二千円もこれも諦めましょうだとか、料金体系の、それによって無料化の社会実験も凍結しましょうとかということで財源を捻出しようということなんです。全てが、何というんですか、そういう地震関係に影響を受けて、日本の経済、全体的な活力が落ち込むんじゃないのかなと、率直にそう思います。 それで、まず取りあえず、私は麻生内閣のとき、リーマン・ショックですか、あのとき土日の千円というのはびっくりしたんですけど、気前がいいものだなと思っておったんですが、やっぱりある面では、上限二千円というのは、これはある面では公益性が最もあるんじゃないのかと思うんです。この二千円を維持していくように、これはある面では政党間の争いじゃなくて、これはそんなにお金も掛かるわけじゃないし、そういう点では努力していただきたいなと。 これは今超党派で、行政監視でもありますからそれぞれ皆さんが考えなさることでしょうけれども、その辺の国土交通省の考え方を一つ聞きたいと思うんですが、それは副大臣の方からお願いします。
○副大臣(池口修次君) 寺田委員の高速料金についての御質問がありましたので、お答えをしたいと思います。 まず、事実関係だけ最初にお話しさせていただきますと、委員も言われましたように、今回の東日本大震災の第一次補正予算のある意味財源を確保するということの中で、国交省に対する要請ということでは、トータルとして三千五百億円協力をしてくれという話の中で、まずは無料化実験は一時凍結しますということと、あと料金についても上限制を廃止をするということになりました。これは法律なり予算が通っていますので、速やかにそれでやるべきだというふうには思っております。 じゃ、何でそういう判断になったのかということで、委員は平日二千円というのはある意味リーズナブルな政策ではないかということでございます。若干前段の話とも絡むかもしれませんが、私はある意味、私の意見としては、日本の高速道路がどうあるべきかということでいえば、一つは、ミッシングリンクでつながっていないところがありますから、それをつなげる必要があると。それともう一つは、今二車線のところ、高速道路といいながら片側一車線の二車線のところがありますから、そこを複線化するということと、もう一つは、もう少し利用しやすい料金に下げるべきだということが必要であるというふうには思っております。ただ、財源の絡みがあるので、それを全部すぐには実現できないと。 そういう中で、この料金割引をどうするかということで、利便増進事業ということでいろいろな割引をしていまして、これは実は対象が違いますので、それぞれ受益を受ける方が様々でございます。いろいろな意見がありますので、どれを今回外すかということでは、与野党の御意見の中で上限制を外してもいいんじゃないかという声が強かったので、我々としては元々平日二千円というのは観光等を考えれば必要な政策というふうに考えていましたが、全体の御意見を判断する中で今回は廃止というか導入見送りということにさせていただいたということでございます。
○寺田典城君 料金の上限についてはこれからも議論になると思いますので、二千円という案については私はこれが基礎的な数字かなと。 ということは、確かに上限設けますと、御承知のとおり鉄道でも飛行機でもヘリでも何でも影響することはするでしょうけれども、やはり地方に行きますと移動の手段というのは九七、八%御承知のとおり車ですから、やはり車で行ってドア・ツー・ドアというのは、観光でもやはり長距離というのは掛けて歩いていただくと。まして、それからワーク・アンド・バランスからも含めて、土日じゃなくて普通の日にもっと休んでいただく日本の文化もつくっていただくということになれば、土日が例えば二千円取って普通の日が千円だって、そのぐらいの発想の転換というんですか、考えていただければいいかなと、そのようにも思っているんです。 ですから、そういう点ではこの考えは、何というんですか、要するに国土交通省の料金の課題としてもう少し、思考停止せずにもっといい案を検討していただきたいなというのが率直な話で、また来年だって出せることなので、追加補正だっていいことですから。 それと、私は納得いかないことがあるんですよ。これ局長さんにお聞きしたいんですが、例えば第二東名だとかは十兆円とかって聞きます。キロ三百億ですか、余り大きくてびっくりしちゃうんですけれども。例えば東北だとか北海道だとか四国とか、あちらの田舎の方へ行ったらキロ三十億とか五十億で、まあ二車線だけれども、四車線でも可能性もあるんでしょうけれども、実際道路造っているんです。 ですから、キロ百億とか三百億円の道路と三十億、五十億の道路と同じ料金で走らせるというのは、それこそ公正妥当主義の原則とかと皆さんよく書いて立派なことを言っているんですが、それに当てはまるかはまらないか。私は、今から十年も前から、おかしいじゃないかと。例えば、電力会社は夜間料金安いんだ、これは高速道もやった方がいいでしょうなんて七、八年ぐらい前にそんな話したら笑われましたけど、だけれども、それはなってきているわけですよ、三割引きだとか夜間料金割引だとかですね。そういう点で、やはり皆さんも考えたことは余りないでしょうけれども、キロ三十億で造る道路もキロ三百億で造る道路も同じ料金というのは、委員長、やっぱりおかしいと思うんですよ。 そして、三十億の道路の方が距離数走らなきゃ用足りないんですよ。百億とか二百億の都心の近い道路の方が二〇%増しで、都心の中心部だけは二割高いよなんてへ理屈付けているようなんですが、そういう点も含めて、局長の考えというか、それを是正というか、これからの料金の設定の中に、要素に入るか入らないか、少し含めて考えをお話ししていただきたいと思います。
○政府参考人(菊川滋君) 今御指摘ございましたように、数字で申し上げますと、全国の高速道路、全体の平均で一キロ当たり四十二億でございます。地方部だけ、大都市圏を除きますと、全部平均すると大体四十億なんですが、御指摘があったように、非常に大きな橋梁があるとか、そういったところはそれこそ三百億あるいは五百億というようなところもございます。まとめ方として、大都市近郊区間というのは実は別料金になっておりまして、大都市近郊区間のキロ当たりの金額を調べますと、百十億ぐらいになっております。 そんなこともありまして、料金、全国、例えばそれ、考え方としては確かに、きめ細かく、高く付くところは高く、あるいは安ければ安いという考え方が実はあるんですけれども、そうすると非常に分かりづらい、使い勝手の悪い料金になるとかいろいろな議論がありまして、今現在は、特に大都市部の建設コストがやっぱり全体的に平均して高いということで、地方部に比べて一・二倍という料率をお願いをしているというところでございます。 一方で、料金割引につきましては、先ほど御議論ございましたけれども、特に地方部につきましては、元々いろんな使われ方をしておりますけれども、より一層やっぱり使う余地があるというようなこともございまして、平日の通勤時間帯の五割引きであったり、あるいは休日の終日五割引き、これは休日の割引というのは大都市部は三割引きにしているんですけれども、そこを五割引きにするといった、こういう大都市部にはないような大きな割引を導入いたしまして、地域経済の活性化が図れるようなそういった措置もしているというところでございます。 いずれにいたしましても、今御指摘がありましたような高速道路の料金、いろんな課題を抱えておりまして、高速道路をより有効に活用していく、あるいは地域と経済を活性化するという観点を踏まえながら、今有識者委員会というのを設置いたしております、そこで整備の問題あるいは管理の問題あるいは負担の在り方の問題、こういったものと併せて検討をしていくということにいたしております。
○寺田典城君 平均四十億だということで、大都市百十億だといって、田舎の方は三十億とかなんとか、それはそれでいいんでしょうけど、だけど、三十億と百億では桁違う。金利の面からいったって一・何%の金利、それだけしか出ないですよ、それは、金利の面だけで出ないですよ。 だから、そういう計算したら、やはり地方は、それから北海道だったら五十キロとか百キロ、東北だって走らなきゃ用足りないんですよ、中核都市に行けないんですよ。病院だってそうなんですよ。ですから、そういう点で、中核病院というか、二次医療しっかりした病院行くといったって三十キロですよ、みんな。だから、そういう点から含めたら、やはり田舎というか、そういう人口密度キロ平米当たり百人だとかのところと千人だとか七百人だとかのところの違いの物の考え方をすることが必要だと思うんです。イタリーだとかだって料金は桁違うくらい安いでしょう、七円ぐらいだといっている、ドイツはゼロだと。 なぜ一国一制度でなきゃならないのか、やっぱり制度は全国、一国二制度でも三制度でも変えるべきなんですよ。 申し訳ないですけれども、一つだけ頭の体操でお聞きしたいと思うんですが、夕張市の人口ピークは何万人おりましたか。そして、現在どのくらいだと思いますか。夕張市、あの破産しました夕張市。局長どうぞ。何でもいいです、体操。
○政府参考人(菊川滋君) 人口でございますか。申し訳ございませんけれども、今ちょっとデータを持ち合わせておりません。想像という……
○寺田典城君 想像で結構です。現在と。
○政府参考人(菊川滋君) 想像ですか。三万人とか五万人とかいうオーダーではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
○寺田典城君 私、地方自治体をやっておりまして、あそこが破綻したことで非常に関心を持って、破綻の原因は何であるかということで。ピークのときは十二万人ぐらいおったんです。今一万人ちょっとぐらいですね。なぜ、ああいうのがあったか。いろんな面で、国土交通省は道路を造ってくれました。厚生省は病院をつくってくれました。農水省は夕張メロンつくって、公園も造ってくれた。みんなやった、産炭法で。地方自治、総務省は交付税まで足してくれた。それは一国一制度だからですよ。あそこの場所を法人税十年間無料ですとか言ったら企業来ますよ。
○委員長(末松信介君) 先生、質疑時間を過ぎておりますので。
○寺田典城君 はい。頭の発想として覚えてください。以上です。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 消えた年金記録問題の解決、国民サービスの向上などといって、二〇〇九年十二月、社会保険庁が解体され、日本年金機構がつくられました。ところが、日本年金機構の紀陸理事長は、今年の年頭メッセージで、機構全体の事務処理の誤り等は月二百件超、なぜこれほど多いのか、しかもこれが容易に減りませんと述べておられます。国民サービスの向上どころか、事務処理のミスは社会保険庁時代と比べて約四倍に激増しております。 厚生労働副大臣、ゆゆしき事態だと思いませんか。
○副大臣(小宮山洋子君) おっしゃいますように、本当に事務処理の誤りなどというのはあってはならないものですし、それが増えているというのは本当におっしゃるようにゆゆしき事態だというふうに思っております。 日本年金機構では、年金事務所などの一線の職員から提案を募集しまして、昨年の七月に、事務処理誤り総合再発防止策、これを取りまとめておりまして、事例集を活用した勉強会ですとか職場のミーティング、またマニュアルを改正するときに、月ごとに公表したその数字などを基にしての勉強会、それから自己点検チェックシートを活用した定期的な自主点検の実施、こうしたことを努力をいたしまして、本当にこの事務処理の誤りはなくなるように努力をしているところでございます。
○山下芳生君 紀陸理事長は、同じ年頭メッセージでこう言っております。ベテラン職員が不足し新しい職員が多い現在の機構にとって、業務のプロを育てることが不可欠だと。ベテラン職員が少ないということをおっしゃっているわけですね。 厚生労働省に聞きます。これは一般的な事務処理ミスだけではないと思います。厚生労働省の年金記録回復委員会事務局が、昨年七月と十月の二回、年金記録回復にかかわる事務処理が適正になされているかどうか、電話調査、覆面調査を行っておりますが、二回目の調査の結果、どうなりましたか。
○政府参考人(石井信芳君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘ございましたように、昨年の七月とそれから十月、二度にわたりまして年金記録回復基準についてのいわゆる覆面調査、これを実施した経緯がございます。 お尋ねがその二回目の方の結果ということでございました。結果の概要を申し上げますと、調査の結果、年金事務所の担当者が事務所段階での年金記録の回復基準などを認識しております状況でございますが、適正に認識していた者が四十四人、これは全体の中では二四・〇%に相当いたします。それから、説明不足又は一部誤認していた者、これは六十二人、割合で申し上げますと三三・八%。それから、誤認をしていた者、これが四十三人で二三・五%。そして、質問をした回復基準等の存在を知らなかった者が三十四人、一八・六%と、こういう結果概要でございます。
○山下芳生君 分母をおっしゃっていませんでしたので。百八十三人なんですね。
○政府参考人(石井信芳君) そうです。
○山下芳生君 適正とされなかった方が七六%に上ったということであります。 もう一つ厚労省に聞きますけれども、年金記録訂正による年金額年額の増額の件数がどう変化したか。社会保険庁の最後の時期と日本年金機構ができて一年後の数字はそれぞれどうなっているか、お答えください。
○政府参考人(石井信芳君) お尋ねが、年金記録の回復に伴いまして年金額の増額となった件数、またその金額ということでございました。 御指摘ありました二つの時点で申し上げます。まず、回復の件数の方でございますが、平成二十一年十二月、これが社会保険庁が存続いたしました最後の月でございますが、この二十一年十二月の一か月間に記録訂正が行われ年金額が増額した件数は約五万件、また、年額ベースの増額金額を申し上げますと合計が約二十三億円でございました。これに対しまして、日本年金機構が発足いたしましてから一年が経過した時点、平成二十三年一月の時点での一か月間の記録訂正、これに伴う年金額の増額ということで申し上げますと、件数が約二万件、年額ベースの増額金額の合計が約八億円となってございます。
○山下芳生君 資料にグラフを配っておりますけれども、記録訂正による年金額の増額の推移であります。社会保険庁が解体され、日本年金機構がつくられた二〇〇九年十二月を境にして、増額件数、増額金額とも急減、がくんと落ちております。何でこうなったんでしょうか、副大臣。
○副大臣(小宮山洋子君) 平成十九年十二月から平成二十年十月までに、全受給者、加入者、およそ一億九百万人に送付いたしましたねんきん特別便、これは御本人に年金記録の漏れや誤りを申し出ていただくことで記録回復に結び付けるという事業ですが、旧社会保険庁では、このねんきん特別便の回答の処理を行うことなどで記録回復を進めていました。 そして、平成二十一年の秋の時期に、翌年の一月に日本年金機構が発足をする、その前に最大限処理を完了させるべきだということから、それまでに受け付けましたねんきん特別便の回答の調査を集中的に行いました。その後の再裁定の申出が増え、平成二十一年十二月の記録回復の実績が大きく伸びたというのはこうした理由によるものです。その後は、日本年金機構の設立以降、ねんきん特別便の回答の処理を計画的に進めてきた結果、未処理の回答数が順調に減少いたしまして、最近では各月の処理数が減少している。 こうしたことから、平成二十三年一月の数値は平成二十一年十二月の数値と比べれば非常に下がっている、集中的にやったので、そこと比べると今は計画的にやっているので数とすると割合が下がってきていると、そういう認識をしております。
○山下芳生君 そういう認識でいいのかなと率直に思いますね。これ、がたんと落ちているんですよ、機構になってからですね。 それから、数が減ってきたということですが、私は、これから紙記録とコンピューター記録を照合させなければならない対象者の方は七千六百万人いるわけですね。ですから、これは氷山の一角というか、もうごく一部なんです。これからますますたくさんの方々の年金権を保障するためにたくさんの仕事が要るわけです。これで満足していたら絶対駄目だというふうに思います。 総務省年金業務監視委員会委員であり委員長代理もされている高山憲之さん、一橋大学の名誉教授、こう言っております。このペースダウンの原因はどこにあるのか。年金記録回復という作業は概して単純なものではない。素人には難しい作業が大半を占めている。複雑を極める年金制度に精通した人でないと、記録を正す作業ははかどらない。年金実務のプロフェッショナルの一部、五百二十五人が社会保険庁解体時に解雇され、日本年金機構に採用されなかった。日本年金機構に民間から新たに採用された千人には年金の素人が多く、即戦力となっていない人が少なくないと述べておられます。 これ非常に重要な指摘だと思いますが、そこで、副大臣に二つ質問をいたします。 一つは、年金記録回復作業は単純ではなくて年金制度に精通していないとはかどらないという指摘、これ、いかがかと。もう一つは、にもかかわらず年金実務のプロの一部を解雇した、このことも年金作業のペースダウンの要因だと指摘されていますが、これもお認めになりますか。いかがですか。
○副大臣(小宮山洋子君) 一問目のプロでないとということは、プロでないとできない部分が多いということは認識をしております。 ただ、このときに、分限免職者がいたということもございますけれども、社会保険庁の職員全体が一万六千五百三十七人のうち、二十一年の十二月二十六日に、これがけんぽへの移行ですとか、厚労省、厚生局の方への移行とか、退職とかで三千九百七十一人減りまして、二十一年十二月二十八日現在、社会保険庁の職員が一万二千五百六十六人いました。このうち、日本年金機構への採用が一万人を超えておりまして一万六十九人、それから厚労省等への配置転換が千二百九十三人、けんぽ協会への採用が四十五人、離職は千百五十九人ということですので、ベテランの人たちがみんな移らなかったということではないというふうに認識をしておりますが。
○山下芳生君 さっき言いましたように、これ、一人でも多くのベテランの年金実務にたけた方が欲しいというのが今の実態なんですよ。そのときに五百二十五人ものベテランを解雇したことが一つのペースダウンの原因だというふうに高山総務省年金業務監視委員会の委員長代理がおっしゃっているわけですね。だから、これは真摯に受け止める必要が私はあると思います。 そこで、結果として五百二十五人が解雇されたわけですが、その問題について聞きます。 人事院に伺います。国家公務員法第七十八条四号によって分限免職を行う際の要件について人事院の考えを述べてください。
○政府参考人(菊地敦子君) 国家公務員法第七十八条第四号は、官制若しくは定員の改廃又は予算の減少により廃職又は過員を生じた場合と規定しており、これに該当する場合には、職員をその意に反して免職することができることとなっております。過去の地方公務員の裁判例におきましては、任命権者において被処分者の配置転換等が比較的容易であるにもかかわらず、配置転換等の努力を尽くさずに分限免職処分をした場合には権利の濫用となると判示されているところでございます。一方、民間におきまして整理解雇が行われる場合につきましては、判例や学説等により、いわゆる整理解雇の四要件と言われるものが確立していると承知しております。 公務部門における分限免職につきましても、このような考え方を踏まえながら対処することが適当であるというふうに考えております。
○山下芳生君 配置転換等の努力を尽くさずに分限免職、すなわち解雇を行った場合には権利の濫用となるということであります。 そこで、厚労省に聞きます。 二〇〇八年七月二十九日の閣議決定、「日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画」では、機構に採用されない職員については、分限免職回避に向けてできる限りの努力を行うというふうに決められてあります。そこで、先ほども副大臣がお答えになりました、どのぐらい機構に移ったのか、一万二千人のうち一万人が移ったということでありますが、その他の職員についても大体お話がありましたけれども、では分限免職の回避のためにどのような努力を行ったのか、お答えください。
○政府参考人(榮畑潤君) 平成二十年の七月に閣議決定されました「日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画」におきまして、先ほど御紹介がございましたが、日本年金機構に採用されない職員については、退職勧奨、厚労省への配置転換、官民人材交流センターの活用などを行い、七十八条四号の扱いの回避ということに関しましてできる限りの努力を行うということとされたところでございまして、これに沿いまして、その当時、社会保険庁の解体の直前直後を通しまして、ここの基本計画に示されております配置転換、官民人材交流センターの活用等をできる限り進めておったところでございます。
○山下芳生君 厚生労働省以外の他省庁への配置転換はどのような努力がされ、どういう結果になりましたか。
○政府参考人(榮畑潤君) 先ほどの閣議決定後、他府省への転任につきましては、この基本計画に基づきまして、二十一年七月から八月にかけまして当時の社会保険庁の者が各府省の人事担当部局に直接参りまして、本省とか地方機関等におきまして、その社会保険庁職員、配置転換によって職員を受け入れていただくよう検討できないかお願いしてきたところでございます。 その結果でございますが、他府省庁へ転任となりました社会保険庁職員につきましては、二省庁で九名という方が他府省へ転任となったところでございます。 以上でございます。
○山下芳生君 今報告があったとおり、他府省庁に任用された方は、公取八人、金融庁一人というふうに聞いております。非常に少ないんですね。これで私は分限免職の回避努力を他府庁への配転も含めてやったと言えるのかと。これまでの過去の事例と比べても、やられていない、異例なことが起こったと言わなければなりません。 内閣府に伺いますが、国家公務員の配置転換における閣議決定、平成十八年六月三十日の内容とその結果について簡潔に報告してください。
○政府参考人(若生俊彦君) ただいま御指摘ありました十八年六月の閣議決定、国家公務員の配転等に関する全体の計画でございますけれども、これは定員の純減の円滑な実施遂行に資するために、退職不補充者によっても純減の計画の達成が困難な部門、これは具体的には農林統計関係、食糧管理関係、北海道開発関係等でございますけれども、これらの部門の職員について十九年度から二十二年度にかけて四年間で配置転換を行うということでございます。 その結果でございますけれども、国の行政機関への受入れの職員数、これ全体で二千四百八十九人、国の行政機関以外、これは裁判所とか独法等でございますが、これが九十九人と、合わせて二千五百八十八人ということでございます。
○山下芳生君 今報告があったように、かつてそういう農林統計関係、食糧管理関係、北海道開発関係の再編の際に合わせて二千九百八人の配置換えが必要になったんですが、これ、いろいろ各省庁、政府挙げて努力をした結果、一人の分限免職も出さずにこれをやり遂げたわけですね。何人か退職者は出ておられますけど、解雇ということは一人もなかったんです。 それと比べて、今回の社保庁解体に伴うやり方は分限免職が五百二十五人ですから、これはこれまでのやり方と比べても分限免職回避努力がなされたと言えない。閣議決定で社保庁から年金機構に行けない方は分限免職できるだけならないように努力するんだと言っていることに反するんじゃありませんか、副大臣。
○副大臣(小宮山洋子君) 日本年金機構の職員採用につきましては、平成二十年の七月に閣議決定されました日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画で、国民の公的年金業務に対する信頼回復の観点から、懲戒処分を受けた者については日本年金機構の職員には採用されないとされていまして、同機構の職員の採用に当たってはこれを踏まえた採用基準が定められています。 先ほど申し上げました離職者が千百五十九名のうち、勧奨退職が六百三十一名、全体の五四・四%で、分限免職処分は五百二十五人なんですけれども、このうちの二百五十一人は懲戒処分者なので、これは閣議決定を基に採用はできないということです。残りの被処分者二百七十四名、これについては面接をいたしましてこういう結論を出したもので、ただ、その方たちについても、希望者には分限免職処分後の平成二十二年一月以降も官民人材交流センターの活用による支援ですとか、あるいはハローワークの活用による相談とか問合せとか、そうしたことは努力をしております。
○山下芳生君 ちょっと問題整理する必要があります。 社会保険庁から日本年金機構に行く際の閣議決定は、処分がある者は採用しないと。不当なんですよ、これ自体が、私はそう思っています。処分歴の多くは業務上の方針として行ったことによるものでありまして、しかも、その処分を理由に年金機構への採用はしないというやり方は、日弁連も指摘するように、二重処分に当たるやり方です。この閣議決定そのものに重大な問題がありました。同時に、そうやって年金機構に行けなかった職員は分限免職しないようにというのが閣議決定の趣旨ですから、それを採るなという趣旨じゃないんです。 先ほど、そのために厚労省として面接されたというふうにお話がありましたから少し紹介したいと思います。 私、ここに厚労省が面接のときに使った面接要領、それから地方厚生支局人事担当幹部限りとした面接に当たっての基本的シナリオ、それからさらには面接者の本心を上手に探るためのポイントなる文書を持っております。このポイントなるものには、まずは面接者をリラックスさせること、相手の話を引き出すには適当な相づちが必要ということと併せて、最後に相手の本音を引き出す裏技という項目がありまして、こうあります。 一通りの面接が終わったところで、これで面接は終了です、お疲れさまでした、もう少しお時間がありますので、何か聞いておきたいことなどがありましたらおっしゃってください、どんなことでもいいですよと面接が終了したことを告げます。面接者に、ここからはもう面接じゃない、記録には残らない世間話という印象を持たせるために、しゃべり方や表情は今までの堅苦しいものから親しげに変え、持っていたペンは置き、メモを取っていた面接評定票は裏返しにしてしまいます。 面接者は、自分が評価されている面接本番は終了したという安堵感から仮面とよろいを脱ぎ、つい本音をぽろりと出してしまいます。給料や休みのことばっかり気にする人もいれば、仕事の内容について熱心に質問する人もいます。ええっと、特にないですというような熱意の感じられない人もいます。 このときのやり取りがその人の人間性や仕事に対する姿勢などを判断する重要な材料となります。面接者を送り出した後は忘れないうちにすぐ内容を記録しておいてください。 こういう裏マニュアルですよ。これは、分限免職を回避するどころか、分限免職にさせるための差別、選別、振り分けするためのマニュアルです。こういうマニュアルがあったことを、副大臣、御存じですか。
○副大臣(小宮山洋子君) 申し訳ありません。私はこちらの方の担当の副大臣でないと言うと叱られるかもしれませんけど、厚労省の仕事は広いものですから、私はこちらの方を所管している副大臣ではございませんので、このマニュアルがあったことは存じません。
○山下芳生君 感想はどうですか。
○副大臣(小宮山洋子君) こうしたマニュアルは適切ではないと私は思います。 ただ、先ほど申し上げた面接というのは、その人が今回採用するのにふさわしいかどうかを面接をしたと申しましたので、この年金の照合のための面接の話とは違う面接の話を私はいたしました。
○委員長(末松信介君) 予定の時間を過ぎております。簡潔にお願いします。
○山下芳生君 これは厚労省の採用のときの面接なんですよ。調査をしていただきたいと思いますが、いかがですか、このマニュアル。
○委員長(末松信介君) 簡潔にお願いします、答弁は。
○副大臣(小宮山洋子君) はい。 調査をするように担当局の方には伝えたいと思います。
○山下芳生君 終わります。
○中山恭子君 たちあがれ日本・新党改革の中山恭子でございます。 行政監視委員会の場で申し上げるまでもないことではございますが、行政組織は、その基本を定める国家行政組織法を受けて各省庁設置法が制定され、明確に任務、権限、所掌事務が定められております。 先ほど岩井委員の質疑でもありましたけれども、つまり行政は立法府である国会が定めた法律の枠内において執行されなければなりません。旧ソ連など社会主義、一党独裁の国家においては、党執行部が国会より上位にあるというようなこともありますので、党書記が決めたこと等の決定が全てであり、国会は党の決定を追認するのみというような状況もあります。でも、しかし日本では、内閣は法律を誠実に執行し、国務を行うこととなっております。現在、民主党政権では、政治主導という耳触りの良い声を利用して、党主導の法律の枠を超えたパフォーマンスが横行しています。そのことを国会はしっかり認識する必要があると考えます。 この観点から、福島原子力発電所事故対策統合本部を例として、現在、行政がいかに危険な姿となっているかを見ていきたいと思っております。 まず、この統合本部は法律に基づいて設置されたものでしょうか、又は閣議決定、総理大臣決定といった手続が取られているのでしょうか。経産省にお伺いいたします。
○副大臣(松下忠洋君) お尋ねの件でございますけれども、東京電力の福島第一原子力発電所の事故につきましては、政府と東京電力の連携が極めて重要であると、そのように考えています。 三月十五日に、お尋ねの福島の原子力事故対策統合本部が発足しました。事業者と同じ場所、すなわち東京電力内で発電所現場の一次情報を共有しながら機動的な判断そして指示を行うために、事実上の組織として設置したものということでございます。 しかしながら、法令に基づいた組織ではないこうした事実上の組織にも本部という名称を用いていたために、他の本部との関係が不明確である、組織が複雑に見える、それから指揮命令が適切に機能していないのではないかといった指摘がございました。そういう指摘を踏まえまして、この本部は政府・東京電力統合対策室に改組しまして、原子力災害対策本部の下で、政府における位置付けを明確にしたということでございまして、五月六日ということでございます。
○中山恭子君 政府・東京電力統合対策室について後ほどもう一度お尋ねしたいと考えておりますが、事実上の組織ということであれば、この基の統合本部の本部長は総理、副本部長は経産大臣と東京電力の社長という説明がありますが、これについても明示した公文書はないと考えてよろしいでしょうか。
○副大臣(松下忠洋君) この統合本部では、三月十五日に設置されましたけれども、本部長が菅総理大臣、そして副本部長が海江田経済産業大臣、そして勝俣東京電力会長ということで発足したというふうに聞いております。
○中山恭子君 明示した公文書はないと、そういうお答えかと思います。 総務省に伺います。 総務省は総務省設置法第四条第十一号で、各行政機関の機構の新設、改正及び廃止並びに定員の設置、増減及び廃止に関する審査を所掌事務として行うこととされております。 総務省は、事故対策統合本部について事前又は事後に相談なり連絡を受けていたでしょうか。総務省として、事故対策統合本部は行政組織であると認識しているのでしょうか。お伺いいたします。
○大臣政務官(内山晃君) 中山先生から今二点お尋ねを受けたと思います。 まず、統合本部の置かれた当時、総務省としては相談又は調整は受けておりません。 それから、もう一点、行政組織かということでありますけれども、法令に基づく行政組織ではないと認識をしております。
○中山恭子君 ありがとうございます。 三月十五日の官房長官記者発表では、統合本部の設置について、設置目的、本部の場所、その業務についていろいろ説明しています。公文書もなく総務省も行政組織として認識していません。 先ほど事実上の組織であるというお答えでしたけれども、つまりは行政組織と認めていないと、経産省もそのように認めていないということでよろしいでしょうか。
○副大臣(松下忠洋君) 機動的な判断、指示を行うための事実上の組織ということで認識して実際の活動をしていたということでございます。
○中山恭子君 行政組織でないとすれば、事実上の組織であるとすれば、この事故対策統合本部の名の下に行われる行為は公務すなわち行政事務として行われるものではありません。新たに行政組織まがいのものをつくってパフォーマンスを行って批判をそらす、責任を取らないがための手法、便法にしかすぎないと言えるかと思います。 経済産業大臣はどのような立場で東京電力の内部で仕事をしていらしたのでしょうか、経産省に伺います。
○副大臣(松下忠洋君) 原子力災害対策本部の本部長は総理でございますし、副本部長が経済産業大臣でございます。官邸にあってこういう本部の副本部長として仕事をするということも大事なことでございます。同時に、現場の情報を最初に第一報を受けて、それが東京電力の中にある東京電力がつくっている本部、そこにこの副本部長として入っていって事実上の組織として最初の重要な情報を共有してそこで判断していくということは、私はあの場面では大事なことだったかなと、私も副大臣として現地の対策本部長をいたしましたけれども、連絡取りながらそのように思いました。
○中山恭子君 一つの例を取り上げたいと思います。 原子炉への海水注入は総理大臣の指示を受けてなされました。四月四日、放射能に汚染された水を海洋に放出したことについては、東京電力のとる措置を官房長官が了承したとなっております。深刻な漁業被害、国際社会が関心を示すと懸念される事項については民間企業の判断を了承するとのやり方が取られております。 多くの国民はこの様子を見て、官房長官発表を見て、昨年の沖縄地検の中国人船長釈放を了としたとの官房長官発表を思い出したと思います。責任を逃れたいとの意図を感じ取ったことでありましょう。 今問題なのは、それは別にして、ここの委員会で問題なのは、その汚染された水を海洋に放出することについて、経済産業大臣は事前に相談されていたでしょうか、それとも事後報告を受けていたでしょうか。
○副大臣(松下忠洋君) 今委員がお話しになりました四月四日に行われた低レベル汚染水の海への放出でございますけれども、これはより高いレベルの放射性物質による海洋汚染の防止のために、原子炉等規制法がございまして、その第六十四条の第一項による応急措置として東京電力が行ったものと、こう承知しております。 本件については真にやむを得ないものか否か、安全や環境への影響に配慮しているか否かを確認するために、同法に第六十七条の第一項の規定がございますけれども、これに基づきまして経済産業大臣が報告徴収を行いました。そして、原子力安全委員会の助言も受けまして、やむを得ない措置であると判断したものでございまして、このような措置になったということでございます。
○中山恭子君 経済産業大臣が、経済産業大臣又は原子力災害対策本部の副本部長として仕事をしていらしたということであれば、この汚染された水を海洋に放出することについて、原子力災害対策本部に諮る必要があったと思いますが、経産大臣はこの対策本部にこの件を諮っているでしょうか。
○副大臣(松下忠洋君) この件につきましては、事前に相談を受けております。そして、安全委員会の助言も受けた上で、経済産業大臣としてそれをやむを得ない措置であると判断して、東京電力が実施したと、こういうことでございまして、災害対策本部の、現地対策本部の会議で審議等を行っているものではございません。
○中山恭子君 この原子力災害対策本部というのは、まさに法律で義務付けられている組織であります。また、今回の原子力災害を担当する基本の組織でございます。このような重要な案件であれば、その副本部長を務める経産大臣は、この会議にこの問題を諮るべきであろうかと思いますが、そういった法律で設置されている重要な災害対策本部に報告もしていませんし、もちろん諮っていないという、そういう状況が出てきております。このため、例えば漁業被害が出ることについて、担当の農林水産大臣にも相談がなされていませんでした。行政が法律に沿って行われていない。経産大臣は、統合本部があるからと、また、統合本部が行政組織ではないという認識がなかったばかりに、この災害対策本部にこの問題を諮らなかったという、そういう状況が出たと考えられます。このため、行政が法律に沿って行われていないということで混乱や弊害が生じたという一つの例であろうと考えております。 先ほど、五月九日付けで、この事実上の組織である統合本部について、政府・東京電力統合対策本部に改組して、政府における位置付けを明確にするとの発表がなされました。概略図も示されておりまして、この対策室は原子力災害対策本部の下に置かれております。 総務省は、この組織が、この部屋が行政組織であると認識しているのでしょうか。 また、人事院にもお伺いいたします。人事院は、この対策室に置かれる職は公務員の職に属するとお考えでしょうか、お答えをお願いいたします。
○大臣政務官(内山晃君) 正式な組織であるとは、話は聞いておりません、総務省としては。
○政府参考人(小林廣之君) お答えいたします。 先ほど御答弁にもございましたように、新たに設けられました室につきましても行政組織として設置されたものではないというふうに伺っております。したがいまして、同本部において例えば東京電力の社員の方が従事されている仕事も国の業務ということではございませんので、国家公務員ではないというふうに考えております。
○中山恭子君 今回の官房長官記者会見、明確に位置付けをするということでございますが、今のところそういった形が取られていないということでございまして、新たな政府・東京電力統合対策室につきましても、もう一度しっかり、そのなされることの意味についてしっかり認識しておく必要があると考えております。 行政組織は法律によって権限を与えられ、同時に責任を負うことになります。こういった意味で、こそくな責任逃れの便法が、責任を取りたくないという、取ろうとしないパフォーマンスが繰り返されることにつきまして、この行政監視委員会、こういったことを監視していくことが基本的なこの委員会の任務であり、存在意義であるということを委員長、各委員に申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 御提言もありがとうございました。 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さように決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十六分散会