厚生労働委員会 第12号
- 発言数
- 281 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2011/06/09
会議録
○委員長(津田弥太郎君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、中西健治君及び梅村聡君が委員を辞任され、その補欠として寺田典城君及び江崎孝君が選任されました。 ─────────────
○委員長(津田弥太郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省老健局長宮島俊彦君外十二名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(津田弥太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(津田弥太郎君) 介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取をしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○辻泰弘君 皆様、おはようございます。民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。 本日は、介護保険法等改正案につきまして御質問をさせていただきたいと思います。 冒頭になりますけれども、厚生労働省を取り巻く政策課題、元々多くあるわけでございますけれども、それに加えて震災対応あるいは食物に絡む問題も多発しておりまして、細川大臣を始めとする皆様方の御奮闘に心から敬意を表したいと思います。 今日は大臣が衆議院の方に行っておられるということで御不在でございますけれども、副大臣を中心に御質問をさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。 そして最初に、介護に絡むことに入ります前に、恐縮ですけど、当面することについて三点、簡単に私なりの思いも込めて質問をさせていただきたいと思っております。 まず一つは、震災における医療の問題でございます。 やはり復興復旧、その根底に、まず、生きていくという根源にかかわる医療でございまして、全国からいろんな形で医療関係の方々も結集されておられるところでございます。私も四月に石巻に行きまして、石巻では、私が出身でございます兵庫県の医療チームが川島医師会長を先頭に取り組んでおられる。医師会、薬剤師会、また看護協会の方々がチームを組んで、また別途、歯科医師会の方々も御奮闘をいただいているところでございまして、まさに金の支払だとか保険制度が関係ないところで医療が行われているという、ある意味で医療の原点に立ち返るような、そのような崇高な行為といいますか、そういったものに接する思いがいたしました。 そして同時に、地方公共団体の方々あるいは水道部局の方々が全国から支援に駆け付けられる中に医療関係の方々もおられると、そういうことをつぶさに見るときに、昨年あるいはそれ以前も議論をしておりましたけれども、医療というものがある面それと同等の公共サービスを構成するものではないか。昨年夏以降、税制における医療に対する事業税の非課税の問題等々ございまして、小宮山副大臣にも御奮闘いただいたと理解をしておりますけれども、そのことに突き当たる、まあ直接その方々がおっしゃっていることではございませんけれども、改めて私は、医療というものの非営利性というもの、公共性というものを改めてこの現地での経験も踏まえて認識を深くしたところでございます。 つきましては、概算要求の折に各省の税制改正要望を出されるわけです。昨年もその流れで診療報酬についての事業税の非課税ということで省としての要望を出されているわけですけれども、それが現実的には年末に向けての議論になるわけですが、是非そのことについては、国税でいう租税特別措置ではなく、本法に値する地方税における本則事項でございますので、これは租税特別措置的なものではございませんので、しっかりと位置付けていただくように、今後とも恒久的に位置付けていただくようにまずお願いしておきたいと思いますが、小宮山副大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○副大臣(小宮山洋子君) 委員がおっしゃいましたように、今回の震災は、発災直後から医療班の継続的で迅速な派遣を始め、本当に医療従事者の方々には被災地域の医療の確保のために精力的に取り組んでいただいております。今おっしゃいましたように、医療の公共的な役割が被災者の生活支援のためにも本当に重要であるということが改めて認識されたと思っております。 今おっしゃいました社会保険診療報酬に係る事業税の非課税措置につきましては、御紹介あったように、平成二十三年度税制改正大綱で、平成二十二年度の議論を踏まえつつ、地域医療を確保するために必要な措置について、来年一年間真摯に議論し、結論を得ることとされております。私どもとしましては、この非課税の措置ということ、今は継続されているんですが、おっしゃったように恒久的なものとしたいということで、厚生労働省としては強力にそういう考え方を主張をいたしましたけれども、関係各省との折衝の中でまた今年度一年継続という形にしかなっておりません。 厚生労働省といたしましては、地域の医療基盤を守るという見地からも、平成二十四年度の税制改正でも引き続き社会保険診療報酬に係る事業税の非課税措置の継続、そしてこれを恒久的なものにできますように関係省庁に要望をしていきたいと思っておりますので、是非委員を始め皆様の御支援もいただければと思っております。
○辻泰弘君 是非そのお取組でお願いしたいと思います。 それで、時間がないので簡潔に質問していきたいと思いますけれども、もう一点は、いわゆる震災の場ではございましたけれども、外国人医師の方々が医療行為をなさったということで、これについて三月十四日通知を出されて、緊急やむを得ないときはそれはいいんだということで、それはもうそのとおりだと思いますし、阪神・淡路大震災のときもそうでございました。 ただ、それ以降、時日を経過して、むしろ急性というよりも慢性的なそういった医療が必要である局面で、外務省といいますか、内閣かもしれませんが、海外からチームが来ていただけないかというようなお誘いをした上で来ていただいているんじゃないかと思うんですけれども。そして今日もホームページでは外務省が報告しているという形になっているんですけれども。すなわち私が言いたいのは、やはり国内における医療行為の責任はやはりまず第一義的には厚生労働省が担うべきじゃないかと、そのように思うわけです。 そして、武力事態法においてはそういった規定がしっかりと位置付けられておりまして、どういった場合にどういう地域でやってもらうかとか、現地における、本国における資格があるのかどうかチェックするとか、そういう規定まで立法されているわけでございます。武力攻撃事態対処法ですけれども。 そういった意味で、私は、災害時における海外の方々からの医療の御支援も受けてしかるべきだと私は思っておりますけれども、やはり平時において立法をしておいて、しっかりとしたルールの下になされるべきじゃないか。今回のことも、外務省が把握しているけれども厚労省は実はあずかり知らぬという形は、私はやはり本来の形ではないと思っております。そういった意味で立法も御検討いただきたいと思うんですけれども、簡単に御答弁いただきたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 御指摘のとおり、外務省の方にまず医療支援の話が入りました関係で、その支援をどう受け止めるかということに関して、他国の医療チームの御協力を受ける場合であっても、医師法等に直接の根拠はないものの刑法第三十五条の正当業務行為に該当し、医師法違反が問われることはないという考え方を提示させていただいたわけですが、今後もやはり災害はない方がいいわけでありますが、しかし起き得る可能性があり、そうした際に、どういう考え方の下で海外のそうした支援を受けさせていただくかということはしっかりこれから整理をしていきたいというふうに思っております。
○辻泰弘君 よろしくお願いいたします。 それで、別のことで最後にお聞きしておきたいと思いますけれども、いわゆる年金の第三号被保険者の問題でございます。夫の退職時などに年金の変更届をしなかった主婦の年金問題ということになるわけですけれども、これにつきましてはいろいろの経緯の中で三月八日に細川厚生労働大臣が対応の考え方を示された。その後、部会での政府内の御議論もございましたし、それと呼応する形で私どもの民主党内での議論もさせていただいたところでございます。 その際には、厚生労働大臣がおっしゃった公平性の観点、救済の観点、これを大事にすべき。そして厚労大臣、総務大臣合意の中にある可能な限り正しい状態を追求すると、こういった二つの精神が大事だと思って、私もチームの主査を務めさせていただきましたけれども、一つの方向性を出させていただきましたが、いずれにいたしましても、大臣が法律によって対処するということをおっしゃった経緯がある中でございますので、会期がどうなるかは分かりませんけれども、やはり今国会において立法して提出をされるということが筋だと思っておりますけれども、その点についての方針をお伺いしたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 今、社会保障審議会での結論、そして与党の中における御検討の結論等を踏まえて作業中でありますので、取りまとまり次第提出をする方向で努力を続けたいと思っております。 なお、先週、総務省の年金業務監視委員会にも改めて出席をさせていただきまして状況を御報告をいたしました。年金業務監視委員会の方でも、ここから先は国権の最高機関である立法府における御議論にお任せしたいというふうに御意思を表明していただきましたので、是非野党の皆様方にも御理解をいただいて何とか国会で成案を得させていただきたいというふうに思っております。
○辻泰弘君 当初、国会会期の閉じる一か月前ぐらいにはということで五月末ぐらいに出したいというふうな思いがおありだったと私は思っておりますけれども、同時に、野党の皆様方も政府・与党がまず出してというところから出発しようというふうな御意向であるやにお伺いしておりますので、そんなことも含め、また大臣御自身が一つの流れの中で法案として出すということを明確におっしゃってきたことでございますので、今国会に出していただくように重ねて御要請を申し上げておきたいと思います。 さて、それで、介護の方に入りますけれども、今回の法案ですけれども、今回の法案は介護サービスの基盤強化、また地域包括ケアシステムの実現と、こういったことを一つ大きく掲げられる中で、地域ニーズや課題を踏まえた介護保険事業計画を策定する、また二十四時間対応の巡回サービスをつくる。あわせて、かねてより課題でございました介護療養病床、これを六年間延長する、そして財政安定化基金を取り崩して介護保険料の軽減に活用すると、こういった内容を持った法律であり、もとより私ども推進をさせていただきたいと、このように思っているところでございます。 それで、内容的なことはちょっと後でお伺いいたしますけれども、それに先立って介護にかかわる統計についてちょっと御質問し、また意見も申し上げたいと思います。 そのことの意味は、いわゆる社会保障負担にかかわることで、これは私自身の一つのライフワークでもあると思っている課題でございますけれども、日本における社会保障負担というのは国民経済計算の計算の過程で出されるわけでございます。 お手元に資料をお配りしておりまして、横長のA3判でちょっと見にくいもので恐縮ですけれども、これがいわゆる毎年六月、七月に冊子として出される国民経済計算の社会保障負担の明細表でございまして、この中に日本の社会保障負担が全て網羅されているということになるわけでございます。 その左側の一番下のところに介護保険。創設が二〇〇〇年、平成十二年からでございますので、一番項目的に後だということで一番下になっているわけですけれども、このところの介護保険にかかわる社会保障負担の統計を実は私は七年前になりましょうか、前の介護保険法の改正のときにお伺いしましたところ、創設間近でしたので社会保険診療報酬支払基金の統計を使うなど、少しまだ未成熟といいますか確立していないところがあったわけですけれども、今は既に確立されたと思うんですが、どういう統計を使って出していらっしゃるかにつきまして、簡潔にお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(豊田欣吾君) 社会保障負担における介護保険料につきましては、六十五歳以上の第一号被保険者が市町村に納める保険料、それと四十歳以上六十五歳未満の第二号被保険者が医療保険組合に納める保険料の二種類に分かれます。 第一号被保険者の保険料につきましては、私どもといたしましては、地方財政年報の市町村の保険料収入を用いて推計しているところでございます。また、第二号被保険者の保険料につきましては、各医療保険組合の事業報告書等を用いて推計しているところでございます。
○辻泰弘君 そういうことで、十年強経過して、統計的にももう既に確立されたということと理解いたしますけれども、一つ意見として申し上げたいのは、この左の下のところに、ちょっと見にくいんですけれども、国民年金、国民健康保険及び農業者年金基金については加入者は雇用者ではないが、負担額を便宜上、雇用者の社会負担の欄に計上したと、こうなっているわけなんです。すなわち、お勤め人でないけれども、そこの欄に便宜上計上したと、こういうことになっているわけです。 これを介護保険に照らし合わせますと、今お話しいただきましたように、第一号被保険者は六十五歳以上の方々ということで、もちろん勤めていらっしゃる方もある程度はあるでしょうけれども、ほとんどは雇用者ではないわけでございます。 そういった意味で、ここに農業者年金基金というのは、実は四百億ぐらいのことがここに出ているわけで、この介護保険の第一号被保険者は一兆三千何百億という、そういったオーダーのことでございますので、ですから、統計的にはやはりこの第一号被保険者の分も、雇用者ではないけれども雇用者の欄に計上したということが入っていてしかるべきだと、統計的な精緻さを求めるならばそうであるべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(豊田欣吾君) 委員御指摘のとおり、介護保険の第一号被保険者の中には雇用者でない者が多く含まれていると考えております。したがいまして、今後、平成二十四年版の国民経済計算年報を作成する際には、ただいま委員御指摘があったことを反映されるような形で注書きをさせていただきたいと思っております。
○辻泰弘君 ごめんなさい、今何年版とおっしゃいましたっけ。
○政府参考人(豊田欣吾君) 平成二十四年版でございます。
○辻泰弘君 あわせて、その一つ上にある基金というのがあるんですけれども、これは厚生年金基金、国民年金基金などですけれども、これについて統計を、取り方を変えたということが九三年SNAのときになったわけですけれども、これについての定義を明確化する。それから、雇用保険三事業というのが私は指摘したんですけれども、実は一番直近の国民経済計算年報には雇用保険三事業というままになっているんですけれども、これ実は十九年から二事業になっているわけで、その点についても訂正をしていただきたいと思っていますが、その点、簡単にお答えください。
○政府参考人(豊田欣吾君) ただいま二点御指摘をいただきました。 国民年金基金、それと厚生年金基金については、六八SNAから九三SNAにかけまして、これを年金基金といった格付にしております。この背景といたしまして、九三年SNAに基づく体系に移行する過程におきまして、専門家の意見も聴取しつつ改めて検討を行った結果、国民年金基金、厚生年金基金ともに、社会保障基金の要件として掲げた三つの基準、すなわち社会の大部分をカバーしているかどうか、加入が法律により強制されているかどうか、積立方式以外の方法で運営されているかどうか、これを全て満たしていないということとされました。したがいまして、これらについては年金基金といった格付を行っているところでございます。 また、二点目の御質問でございますけれども、雇用保険三事業につきましては、平成十八年度におきまして一つの事業が廃止されておりますので、平成十九年度からは雇用保険二事業として運営されているところでございます。近々刊行予定の平成二十三年版の国民経済計算年報におきましては、平成十八年度までは雇用保険三事業、平成十九年度からは雇用保険二事業に関する保険料が含まれているということが明確になるよう、正確に記述させていただいているところでございます。
○辻泰弘君 一言で言えば、賦課方式になっているものが社会保障の制度だと、こういった位置付けになったということだと思います。今後とも取組を求めておきたいと思います。 それで、時間が限られておりますので少し早足で行きたいと思いますけれども、介護保険制度創設、平成十二年四月スタートでございましたけれども、今日まで十一年ぐらいが経過したわけですが、それについての総括的な評価、今後の課題、このことについて、簡単で結構ですので御答弁いただきたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 最新のデータで利用者の方が三百八十四万人と、制度創設時から二・六倍に増加しておりますし、昨年の国民の皆さんからの御意見を見ましても、六〇%の方々が介護保険制度を評価していただいておりますので、確実に定着をしたものと思っております。 その一方で、都市部の高齢化の問題や認知症の皆さんが増えていることなど新しい課題も出てきておりますので、評価されつつも新たな課題に直面しているというのが現状だというふうに思っております。
○辻泰弘君 そこで、配付させていただいている資料二、三に係ることでございますけれども、二は六月二日に内閣府が示された意識調査でございまして、五年ごとにやっていらっしゃるようです。 この中で示されていることは、たとえ今後税や社会保険料の負担を増やすことになっても、社会保障制度の現在の水準は向上させるべき、維持させるべきと、そういう方々が六八%ということを示しているわけでございます。七割の方々が負担は増えても現行の社会保障の水準を維持ないしは向上させてほしいと、こういうことでございまして、非常に意義があることだと私は思っております。 ただ、これが五年前と比べると十数%その数値が上がったということでございまして、その理由は社会保障に対する不安があってかと思うんですけれども、そのことについての御所見、そして、負担が増えても社会保障を守ってほしいというこの一つの調査結果ですね、このことについての御所見をお伺いしたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 数字の解釈ですので見方はいろいろあると思いますが、私は二点あると思います。 一点は、今の社会保障制度の内容、必ずしも十分ではないかもしれないので充実してほしいという思いと、それからもう一つは、国民の皆さんも、少子高齢化が更に進む中で、やはり社会保障が国の政策課題として非常に緊要度が高いというふうに思っておられる、そのことの証左だというふうに思っております。 ちょっと付言をさせていただきますと、二十世紀後半、戦後ですね、その時点における優先課題にいろいろその当時の政治や行政が取り組んで、ある局面までは我が国は大変いい方向で成功していったわけでありますが、こうして局面が変わってきておりますので、こうした国民の皆さんのアンケート調査に表れている意識に適合した形で政治や行政も変わっていかなければならないというふうに思っております。
○辻泰弘君 かねてよりこの委員会や予算委員会で申し上げてきたんですけれども、私はやはり、もちろん効率化とか合理化的な部分も必要ですけれども、トータルとしては社会保障の水準、今後とも維持、向上させていくならば、やはり負担を求めていかざるを得ない、税・社会保障負担においてですね。そういった意味で、そのことについては、逃げることなく訴えつつ、社会保障を、やはり守るべきものは守り、向上させるべきものは向上させる、そのスタンスで臨んでいただきたいと申し上げておきたいと思います。 それから、介護保険のことについてが三ページ目でございまして、これは昨年の九月の調査ですけれども、介護保険料にかかわる問題についての質問に答えて、公費負担割合の引上げ、これは厳密に言えば公費の投入割合ということかもしれませんけれども、税で手当てしてほしいということ、それから保険料の負担の増加はやむを得ないというのが、四三%、三六%ということで、トップに二つ位置付けられている。これも、さっきと同じように、税、社会保障の負担が増えても介護は充実してほしいという思いの発露ではないかと私は思っております。このことについても御所見を求めておきたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 今の先生の御質問の含意は、恐らく内容をもっと充実するべきではないかということかと思います。私もそういうふうには思っておりますので、やはり今回の社会保障制度改革の厚生労働省案でも機能強化を打ち出させていただいております。 しかし、その一方で、新たな課題に対応していくためには財源が幾らあっても足りないというようなこともありますので、見直すべき点は見直していきつつも機能強化、充実を図っていくべきというふうに考えております。
○辻泰弘君 そこで、具体的な中身についてお伺いしていきたいと思いますけれども、いわゆる被保険者の範囲の拡大の問題でございます。これは先ごろ厚生労働省が、政府の集中検討会議でしたか、そちらに出された、五月十九日でしたか、その中にも介護保険における被保険者の範囲の拡大の検討ということが入っておりました。また、私ども民主党のいわゆる調査会におけるまとめも、二号被保険者の年齢を引き下げることを検討すると、こういったことでまとめさせていただいているんです。 この点については、かねてよりの大きな課題でございました。今、六十五歳以上の方が第一号被保険者、四十から六十四歳の方々が第二号被保険者とこうなっていて、四十歳から六十四歳の方々には十六特定疾病に対しての給付サービスはあるけれども、基本的には介護のサービスは六十五歳以上だと、こういうふうになっているわけです。四十歳以下の方々にも負担をお願いする、まあ給付はどうするか分かりませんけれども、そういう形でやはり介護を支えていかなければ成り立たないんじゃないかと私は思っております。そういった意味で、医療や年金もいろいろ個別に厳密さはありますけれども、大体二十歳を超えればみんなで支えているということでございます。 そういった意味で、障害をどうするか、それは私は別制度というふうに位置付けてということに思っておりますし、部会報告もそういうふうになっていると思いますけれども、部会報告でも、介護保険制度の骨格を維持した上で、被保険者年齢を引き下げることについて、十分な議論を行い結論を得るべきだとこうなっているわけですけれども、私はこの線で取り組んでいくべきだと思いますが、その点についてのお考えをお伺いしたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 当然、私どももそういう内容の案を出させていただいたわけですから、そういう方向の検討を進め、国民の皆さんに御理解をいただくべきというのが現時点での考え方です。 ただし、四十歳より若い方々のその世代に介護保険の負担をいただくということについては、社会保障全体が現役世代に今まで以上に配慮した改革を行っていくということが前提でないと、本格的にこの問題にその当事者の世代の御関心が高まった場合に、必ずしも簡単に御理解が得られる問題ではないというふうに思っております。 したがって、そういうこともありますので、今回、小宮山副大臣の相当な御尽力もあって、社会保障制度改革の中での優先順位、子供に対する施策、つまり現役世代を支える施策の優先順位をぐっと上げさせていただいております。厚生労働省案が出た直後の新聞等は、また定番の見出しを付けて、負担増で現役世代が更に苦しくなるという見出しをすぐ付けるわけでありますが、今回、現役世代の皆さんへの配慮をしっかりさせていただいて世代間公平に配慮した内容と私たちはさせていただいております。 その結果として、それらを御理解いただければ、介護についても四十歳未満の若い世代の皆さんに更に御負担をいただくということも十分御理解をいただけるものというふうに思っておりますので、手順を間違えないようにしっかり進めさせていただきたいというふうに思っております。
○辻泰弘君 世代間の負担のバランスということ、受益のバランスということ、当然大事なことだと思うんですけれども、例えば二十から四十歳の方々に保険料だけ負担していただくということで制度を仕組んだとしても、その方々は、当面は負担だけだけれども、その方が四十歳になり六十五歳になったときには受益にもなるわけで、そういった意味で、トータルとしての世代間の格差といいますか、差がないならば、それは私は一つの制度としてはあり得べきだというふうに思っています。その時点での公平というのは、それは追求し切れないと思いますけれども、そういった意味でのトータルとしての制度設計をお願いしておきたいと、このように思っております。 さて、次に、私ども民主党としても大きなテーマとして取り組ませていただいてまいりました介護職員の処遇改善交付金に関連してお伺いをしておきたいと思っております。 まず、介護職員処遇改善交付金ということで二十一年度補正から出発をして、四千億ぐらいでございましたか予算が措置されて、来年の三月まではその予算があり、一万五千円ぐらいになりましょうか、介護の職員の方々に支給されるという形で、前進していると私は思っておりますけれども、これについての今日的評価をまず簡潔にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 介護職員処遇改善交付金の効果でございます。 これは、介護職員一人当たり平均月額一・五万円相当ということで、四千億の基金から各事業者を通じてお配りしておりますが、昨年行いました調査でもやはり一・五万円相当の賃金の引上げが見られるということで、所期の効果を果たしているというふうに考えております。
○辻泰弘君 このことについて、昨年の秋以降、厚労省としてもいろいろお考えになる中で、これは予算ではなかなか確保できないという御判断だったと思いますけれども、介護報酬に組み込もうということで取組を進められ、それの流れの中で総報酬割という議論にもつながったと思っておりますけれども。まず第一に、介護報酬に組み込んでいいのかどうかと。組み込んでいったらいいという議論もよく分かるんですけれども、やっぱりそれについて、本人に本当に支給されるのか、その担保があるのかと、そういった疑問もあるわけです。その点についてはどうお考えになっているのか。そして、それを決められたからこそそう動かれたと思うんですけれども、その辺の御判断をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 二十四年以降の介護職員の処遇改善をどうするかということについては、処遇改善交付金を継続するか、あるいは介護報酬の引上げにより対応するかということがあります。 それぞれ長短があるということで、処遇改善交付金、これやはり補正で暫定的なものだというような印象があると。一方、しかし、これは確実にその賃金の引上げにつながるということでございます。介護報酬の改定ということによりますと、これは本来給与等の労働条件は労使が自主的に決定していくという、そういう原則にかなっていると。しかも、恒久的に制度として組み込まれるという、そういうメリットもある。ただし、保険料の引上げにはつながるというような議論があるということでございます。 いずれにしても、これ大変、処遇改善重要な課題でございますので、二十三年中に結論が出るよう検討をしていかなければならないわけですが、介護報酬で評価するとした場合に、介護職員本人に支給されることの担保ということ、これについては賃金が引き下がらないような方策がどういう点が考えられるかというのは、給付費分科会において議論していただく一つのテーマというふうに考えております。
○辻泰弘君 そういう議論をした上で、私は一つの介護報酬に位置付けるという結論があり、その上での総報酬割の導入という方向ならば分かるんですけれども、もうそこを、介護報酬に組み込むということを前提にして総報酬割で法改正をする、そういうことでいくならば、今国会に出された法案の中にも総報酬割の部分が入っていたかもしれないと。こういった流れというのは、私は正直言ってその経緯がよく理解できない。余りにも拙速であったんじゃないか、途中の議論をすっ飛ばしていたんじゃないかと、このように私は申し上げざるを得ないと思っています。 そこで、総報酬割を導入するという、これは政策論としてあるんですけれども、それについての評価をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 総報酬割それ自体は、被用者保険の間で今四十歳から六十五歳、頭割りで拠出していただいていますが、総報酬割である方が所得の高いところから低いところへという、そういった意味での公平性を図るという意味でこれは支持されるという意見が介護保険部会の方でも出されておりました。 しかし、これは従来のそういう頭割りであるという保険料負担の考え方を大きく変えることになるのではないかということで反対意見もありまして、引き続き検討課題ということで今回の法案には含めていないという扱いになっているところでございます。
○辻泰弘君 私、一つ局長に聞いておきたいと思うんですけれども。 やはり、さっきも申しましたけれども、介護職員の処遇改善は大変大事なことで、何らかの形で継続しなければならない。しかし、いわゆる予算で外付けでいくのか介護報酬の中に取り込むのかというのはやはり一つの大きな判断であって、そのことについて、まず、介護報酬の中に位置付けるなら、さっき言ったように本人にどのように支給されるのかということもしっかりと考えて、合意を得た上で介護報酬に組み込むと。そういうことを決めた上で、それに対する国庫負担が五百億だったらそれをどうするかということで、介護報酬によって結局協会けんぽの補助を減らそうかという、そこまで何かすごい先回りをしたようなことをやっていたところがあると思っていますけれども、なぜそんなに急いだのかという、そこは非常に奇異に私は思っております。 しっかりと手順を踏んで議論をして。介護保険部会でも、去年の十一月二十五日という最終盤で、この組み込んだ場合に本人に支給される担保がないという意見が連合から出されているわけですよ。最終盤にそんな疑問を出されるような審議の進め方というのは、非常に拙速で一方的だと私は思っています。その点について私は反省を求めておきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮島俊彦君) 昨年の介護保険部会の運びですが、これは介護報酬とか総報酬ばかりでなくて、公費の在り方ですとかあるいは利用者負担の在り方、多々議論がありました。 それで、年末の中でだんだん議論が詰まっていく中で、やはりこの処遇改善の問題というのが一つの大きな、やはり避けて通れないというようなことで、それをどう扱うかということの中で総報酬割の導入も一つの考えであるという、そういう指摘もいただいたという経過でございます。 確かに、その手順といたしましては、処遇改善、これをどういうふうに進めるんだという議論があった上で、それの上での財源対策という運びをすることを、それをまた十分な時間を掛けてやるということが必要ではなかったかというふうに思っているところでございます。
○辻泰弘君 あわせて、報告書の最後ですけれども、総報酬割の導入、私自身、個人的には賛成ですけれども、突き詰めたところ、やるべきだと思っていますけれども、しかし、最初には必要であるという意見があったと、一方で強い反対意見があったと、こういう書き方になっているんですね。 これはもう、強い反対意見があったなら先にそれがあって後で書くのが普通だと思うんですけれども、何か非常に役所主導で会議の報告をリードして引っ張っているような感じがするので、その点についても検討、反省を求めておきたいと思います。 時間が限られておりますけれども、今回の法案の中で、かねてよりの課題でございました療養病床の六年間の延長ということがあったわけでございます。 これ、もう時間がございませんので多くを語ることはできませんけれども、今から五年前になりましょうか、健康保険法の改正のときにこれが入っていたということで、私も当時の川崎国務大臣に、受皿なくやれば介護難民が出るのではないかと、こういった指摘もさせていただいた中での今回の六年間延長ということで、突き詰めたところ、受皿もなく誘導策もしっかりしていないままにやってみたけれども、やっぱり駄目でしたと。現実に介護療養病床は思ったほど転換していないといいますか、逆に医療療養病床の方に二万五千床行ってしまったという、根本的に違った形になっております。 そのことについて、もう既に五、六年前ですから前政権のことではございますけれども、そのことについてどう考えていらっしゃるか。それは、実は政策をどう進めるか、やはり実態に沿った、また医療関係者、患者の現実に即した政策でなければ実際は動かないということを意味していると思います。 そのことについての総括、反省をお聞きしたいことと、同時にそれとの関連で、今一般病床に入院されている難病患者の方とか人工透析の患者の方々について、六か月超えた場合に報酬が下がる形から除外をしていると、いわゆる特定患者から除外される特定入院基本料算定患者と、こういうことになるんですけれども、これを外してしまおうという、すなわち六か月たったらその方々にもう出ていってもらおうと、こういうことが中医協などで議論されていると聞いておるわけでございます。これもさっきと形が似ていると言ったら変ですけれども、結果としてそれを推し進めるならば、介護難民、医療難民というものに突き当たって非常に血も涙もないというふうになるんだろうと思いますし、結果的にはできないだろうと思っていますけれども、そのことについてはしっかりとそういった反省も含める中で、現実に沿った、受皿なく強引にそんな一方的な政策は進めないと、こういうふうな対応であるべきだと思いますけれども、その点についての御見解を併せてお伺いしたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 後段で御質問いただいた点については、中医協での議論も慎重に進めさせていただきたいと思っております。 前段で大きな問題点を御指摘いただいたんですが、平成十八年のときの改正の議論、私もよく覚えておりますけれども、やはり今の委員と同じような印象を私も持っております。 これは与野党問わず、また行政機関も一緒になって意識しなければならない点は、現実に即したというふうに今先生おっしゃいましたが、現実に即していること、それから、しかし政策的にどういう方向に誘導していくのが合理的であるかということ、それからもう一つは、我が国に適したそれが方向性であるのかどうか、この三点をしっかり考えていかなくてはいけないと思うんですが、平成十八年のときには、その今申し上げたうちの二点目、どういう方向に誘導していくべきかというところにやや判断の重点が置かれ過ぎたのではないかなという気がいたしております。 したがって、しかし、さりながら、現状追認で何でもいいということになりますと、これは例えば社会的入院というものがどんどん増えていくということをただ単に追認するということにもなりかねませんので、今申し上げました三点を関係者がすべからく認識を共有してしっかり進めていくべきものというふうに思っております。
○辻泰弘君 最後に、一言だけですけれども、ケアプラン作成時に利用者負担を徴収するという考え方を出しておられました。これについては、やはり一番初めの入口のところで遮断する、こういったことにもつながると思います。そういった意味で私は慎重であるべきだと思っていますが、その点について簡単に御所見をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) ケアプランの利用者負担の導入については介護保険部会でも賛否両論あったということから、今回の改正法案においても利用者負担の導入は行わなかったということでございます。 ただ、今後、地域包括ケアの中でケアプランの質の向上をどうやっていくか、あるいはケアプランに携わるケアマネジャーについて、単なる任用資格ではなくて国家資格にしていくべきではないかという多様な議論がございます。こういった議論も含めて、今後いろいろ多角的な検討をしていかなければならないというふうに考えております。
○辻泰弘君 以上で終わります。
○谷博之君 民主党・新緑風会の谷博之でございます。 今回の介護保険制度の法案改正について、私も介護の現場をそれなりに訪問させていただきまして、関係者の方々からいろんな御意見等も承ってまいりました。そういう内容を踏まえながら今日は御質問をさせていただきたいと思っております。 まず最初の質問でありますけれども、訪問介護サービスへの住所地特例の適用について御質問をさせていただきたいと思います。 御案内のとおり、今回のこの法改正の柱の一つであると言われております、新たに創設されるサービス付き高齢者住宅に二十四時間対応の定期巡回・随時対応サービスなどの介護サービスを組み合わせる、こういう仕組みをつくっていくと、こういうことであります。御案内のとおり、この四月に新たに高齢者住まい法というものが改正されて成立をいたしました。この法律は、御案内のとおり、従来の高専賃、高優賃、これを廃止して、言うならば新たなサービス付き高齢者住宅、これに一本化するということであります。 一方では、御案内のとおり、この東京都内もそうですけれども、特養に入りたいということで待機している方々、これは依然としてその数が減らない、そういうことでたくさんの方が待っている。こういう方々は、この住所地特例制度を使って、例えば栃木県の特養に移ってそこで生活をする、こういう方も随分おられます。 この仕組みというのは、介護保険法の十三条、ここに、住所地は例えば栃木県のさくら市というところに移ったけれども、しかしその方が新宿区に住んでいれば、新宿区の介護保険制度に入って介護保険料を払って、新宿区が栃木県さくら市や事業者に対していわゆる介護保険報酬を支払をすると、こういう仕組みになってやっているわけですね。 それはそれで効果は上げているというふうに私も考えておりますが、残念ながら、この住所地特例制度というのは、いわゆる特養とかあるいは老健施設とかそういう入所型の施設ということになっておりまして、そういう意味からすると、今回の今申し上げた組合せによるサービス、これによって住所地特例の制度の適用がなされるかどうかということ、つまり、訪問介護サービスにもこの住所地特例が適用できるかどうか、こういうところがこれから問題になってくると思います。 これについての御見解をまずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 御提案の趣旨、都市部の介護を要する高齢者の方が地方のサービス付き高齢者住宅に移り住むと、そこで二十四時間の巡回型サービスを受けると、その費用は都市部の被保険者が利用できると、そうすると地方の負担も増すことなく都市部の施設待機者の減少、地方の活性化に資するのではないかと、こういう御提案であります。 これはいろいろ議論があります。住所地特例、今施設サービスに御指摘のようにこれは認めているわけですけれども、広く住宅という、住宅そのものに、高齢者専用賃貸住宅というのも住宅でございますから、それを住所地特例の制度の対象として、被保険者が住所を有するということになる市町村の保険者原則、これは変更するということになります。また、高齢者が自分の生み育ったというか、まあ慣れ親しんだところでなるべく介護サービスを受けられるようにするというような考え方もあるということで、この住所地特例を在宅サービスに適用するといろいろ解決すべき課題が多い、そういうものだというふうに考えているところでございます。
○谷博之君 今の仕組みをもう少し説明しますと、例えば栃木県のさくら市に移られるということになれば、住所はもちろんそちらに移す。そして、もちろんそれから住民税とか行政サービスも、そちらから受けるあるいは支払をするということ、で、この介護保険の制度について前の自治体にお世話になると、こういうことです。 例えば、こういうことでもしこれが適用されないということになれば、例えば移った方がこの巡回サービスを受けようとした場合、栃木県内の例えば受入れ自治体はより多くのサービスを提供することになることから、なかなか受入れが進まないんではないかというふうに思われます。したがって、例えば都内に住んでいた自治体に引き続いて御本人が介護保険料を払ってもらって、特養、老健等の入所施設と同じような扱いをすることによって、より、新たなところでいわゆる安心して、住み慣れた地域として安心して暮らせる社会に向かってその本人が進んでいくのではないかというふうに私たちは考えております。 したがって、受け入れる自治体側の考え方、そういうものも含めて、この内容をより充実させるためには今申し上げたような制度もやはり適用していくことが私は現実的なものではないかなというふうに思っているところでありまして、この点についての再度御検討をいただけるかどうか、ちょっと改めて御答弁いただきます。
○政府参考人(宮島俊彦君) 今回の法案では、可能な限り住み慣れた地域での生活を継続できるようにということで、高齢になってから住所を移り住まなくてもいいようにというようなことから、定期巡回・随時対応サービス、これは地域密着型サービスとして位置付けたということでございます。 委員御指摘の点に関しましては、それではなかなかこういう整備というのが進まなくなって、結局都市部で待機者が多くなってその問題が片付かないんじゃないかと、もう一方の方の御指摘でございます。 そういう両面のことがございますので、そういういろんな方面からの御意見も伺いながら、今後検討をさせていただきたいと思います。
○谷博之君 是非御検討をお願いしたいと思います。 それから続きまして、二点目でございますけれども、介護報酬の関係で、小規模多機能のケアマネの方々の外部化についてお伺いしたいと思っております。 御案内のとおり、この小規模多機能、これは大変今その量が増え、そしてまた通所者も増えてきている、また最も力を入れていく、そういうふうな仕組みのやり方だというふうに思っております。ところが、この小規模多機能居宅介護事業所、この新設については、なかなかもうひとつ参入の動きが動きとしては弱いというふうに思われておりまして、少なくとも事業者が参入意欲をかき立てられ、自治体公募でも複数の応募の中から採択がされるような状況が当たり前となるような、そういう制度にしていかなければいけないのではないかというふうに考えられております。 一方では、例えばデイサービスの施設の中で、お泊まりデイという言葉がありますけれども、大広間に泊まって生活をするという、そういうふうな今事柄も起きているようでありますが、いろんな対応の面からいって、本来であれば小規模多機能に通所すべきそういう方々も今デイサービス、お泊まりデイサービスというふうな形で生活している場合もあるということを考えますと、もっともっとその量も増やすし、その質も向上させ、より利用しやすいものにしていかなければいけないと思うんです。 そのときに、小規模多機能に入るときに、いろんな外部から通所してくるわけですけれども、例えばデイサービスの施設で利用している方が小規模多機能に入るときにそのデイサービスのケアマネの方がその紹介をします。その場合に、いわゆる紹介料として連携加算というのが支給されることになります。これは、一件当たり三百点という点数の介護報酬というのが支払われるということでございますけれども、しかしこれは一回ぽっきりなんですね。まさに、言葉悪く言えば手切れ金なんです。そういうことからして、この紹介については、なかなか一方ではブレーキが掛かっているという状況にもあります。 しかし、実態を調べてみますと、例えば、この小規模多機能に全国的には月平均六百件、また小規模多機能の新規利用者は月平均五百人から千人ぐらいという状況になっていて、ある程度の利用者もあるということだと思うんです。 これをもっともっと増やしていくためには、御案内のとおり、小規模多機能の中にケアマネの方がおられます。このケアマネの方がそこでケアプランを立ててケアをするわけですけれども、そのいわゆる小規模多機能の別のところのケアマネの方々からすると、そういう対応で一回ぽっきりで終わってしまってその後の継続がないということがあって、なかなかそこのところのすみ分けが非常に難しい。したがって、この小規模多機能に配置されているというか専属のケアマネの方々が、一度外部化することによっていろんな、全てのケアマネの方々が小規模多機能を継続して将来にわたって利用し、ケアプランを立てていけるようにすべきではないかと、こういうふうな御指摘をする御意見もあるわけでありますけれども、これについての御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 二点御質問があったかと思います。 一つは、小規模多機能の量を増やすということでございます。この小規模多機能、泊まり、訪問、それから通いができるということで、特に認知症の在宅生活を支えるということでこれから大変重要なことになってきております。二十一年の介護報酬改定においてもこの整備促進のための改定を行いましたが、今後ともこの量を増やすということは進めていかなければならないと思っております。 それから、ケアマネジャーに関しての御質問でございますが、ケアマネジャーを小規模多機能の事業所に配置しているというのは、こういった利用者の日々の状態に応じたケアマネジメントが臨機応変に行うということでございますが、一方、新規の利用者は、これまで在宅で、自宅でケアマネジャーの人に利用等の関係があったわけですが、それとは別なケアマネジャーの人が、小規模多機能を利用するとそこは関係が一旦絶たれてしまうということです。連携加算はあるんですが、そこで関係が絶たれてしまうという御指摘もございます。 これは、この小規模多機能の利用者にとってどうすれば良いケアマネジメントが行われるかという観点でございますので、そういった観点から、この小規模多機能の居宅介護におけるケアマネジャーの配置の在り方、給付費分科会で議論をしてもらいたいというふうに考えているところでございます。
○谷博之君 ケアマネの外部化の議論については平成十八年の小規模多機能創設時点にはありましたけれども、他の入所施設と同様に内部化されているということです。更なる小規模多機能への移行を目指して、平成二十一年から連携加算を創設したということであります。そういう中で、この小規模多機能の整備推進が必要との認識というのは、これはもうどなたもあるわけですけれども、これを是非、来春に向けて報酬改定の議論をしていく中で御検討いただきたいというふうに思っております。 もう一つ付け加えるならば、このケアマネの外部化についてなぜ私が言うかというと、まず連携加算の予算が必要なくなります。それから、外部のケアマネが小規模多機能を紹介することになるので、小規模多機能のいわゆる役割、そして利用頻度というものはより上がってくるというふうに我々は考えています。 なお、これは私ども民主党政権の話、宣伝して恐縮ですが、この小規模多機能の整備補助金は、民主党政権になってから二千六百万から三千万円に引き上げられているということであります。そういうことを含めて、前向きの御検討をいただければというふうに考えております。 それから、次の質問でありますけれども、介護職等によるたんの吸引、経管栄養の取扱いについてでございます。 これは既に衆議院の厚生労働委員会、あるいは本委員会でも質問がなされているところでありますが、私は、二〇〇三年にALS在宅療養患者の家族以外の者によるたんの吸引の許可についてという、こういう一つの考え方が出ておりまして、この考え方に沿って質問をさせていただきたいと思っております。質問は三点あります。三点一括して御質問いたしますので、一括でお答えいただきたいと思います。 一つは、二十四時間介護の担い手を十分に確保できるよう、特定の者のための研修事業を全国どこでも、小規模の医療機関や事業所でも実施できるように都道府県に周知徹底をしていただきたい、これが一つ。 それから二つ目は、特定の者のための研修を修了した介護職員は、障害者自立支援法の重度訪問介護のみならず、介護保険でも従来どおり吸引等が実施できるようにしていただきたい。 そして三つ目は、来年の介護報酬改定において、介護職員によるたんの吸引、経管栄養等の指導や介護業務に対して実施機関に対する助成及び特別加算金の加算等の報酬を検討していただきたい。 以上三点であります。お答えください。
○副大臣(大塚耕平君) 三点目について先にお答えして、あと一点目、二点目はそれぞれお答えをさせていただきます。 今御質問いただきました加算の問題については、平成二十四年度の介護報酬改定に向けた社会保障審議会介護給付費分科会の議論を踏まえてしっかり対応させていただきたいと思います。
○政府参考人(木倉敬之君) 前後して恐縮ですが、一点目でございます。今介護職員などのたんの吸引等の研修でございますけれども、ALSのような重度の障害をお持ちの方の場合、その特定の利用者を対象とする場合と、それから不特定多数の方を対象とする場合は区別をいたしまして、その特定の方を対象とする場合には、その特定の御利用される方ごとの実地研修を重視したそういう研修体系を設けていくということで御提言もいただいておりますし、そのように進めていきたいというふうに思っております。 その場合の研修につきましては、今先生御指摘のように、比較的小規模な事業所であっても実施可能とするということが大事であると考えておりまして、これまで試行という形で進めておりました事業におきましても、ALSの方を中心に今でも在宅のサポートをなさっておる例えばNPO法人さくら会というところで実施の事業をやっていただいているところでもございます。 具体的な要件につきましては、この試行の事業の結果を踏まえまして、また検討会において更に検討をいただくことになっておりますけれども、その際には安全性の確保を前提に小規模の事業所が研修に関して登録できるようにするという観点を踏まえまして、必要な検討を行い、その周知、普及ということを図ってまいりたいというふうに思っております。
○政府参考人(宮島俊彦君) もう一つ、今のALS等の在宅重度障害者のような特定の者を対象とする場合、これ、利用者ごとに行う実地研修を重視した研修体系になっておりますが、この研修を修了した者でありましても登録事業所でたんの吸引を行うことができるということにしております。この取扱いは、自立支援法に基づく事業所でも介護保険法に基づく事業所であっても変わらないという取扱いをすることとしております。
○谷博之君 今御答弁ありましたけれども、私もさくら会の皆さん方が二十四時間介護をされておられる、そういう実態もよく承知しておるつもりであります。そういう中で、介護の重要性、なおかつ、こういう本当に重い状態にある方々の介護については、できる限り私は、現実のそういう今の状況をしっかり向かい合った中で、何ができるかということをやはり出発点にしてできる限りの対応をしていく必要があるというふうに思っています。 そういう中で、一方では、衆議院の厚生労働委員会でも附帯決議等にもなされておりますし、衆議院の委員会の参考人質疑の中でも、実際にそこにかかわる介護職の方々の医療事故とか医療ミスの問題等に対する様々な御指摘もあります。それはそれとして、私は、どうそれを対応していくのかは議論して考えていかなければいけませんけれども、現実に私は、今冒頭申し上げましたように、そういう大変御苦労されている方々に対してどう向き合っていくのかということをやっぱり一番大事にした議論というものをこれから進めていっていただきたい、そういう思いで今の質問をさせていただいたところでございます。 それから、この法案とはちょっと離れまして、震災対策の対応をこの機会に若干お聞きしておきたいと思います。 皆様方のお手元にお配りをさせていただきましたが、ちょっと質問の順序前後いたしますが、いわゆる災害地における被災をされた方々の中で、あんまマッサージ師あるいははり師、きゅう師、いわゆるこの三療と言われている方々、こういう方々が、うちがなくなり仮設住宅に入居する、そういうときに、こうしたいわゆる治療所として、施術所としてこれが開設できるかどうかと、こういうことが実は議論になり、私のところにも関係者が御相談に参りました。 実は、調べてみますと、今から十六年前の阪神・淡路大震災、そのときには残念ながらこのことについては実現できなかったというふうに、私の調べている範囲ではそのように指摘がされています。その理由が、仮設住宅では商行為を禁止しているので、あんまさんも開設できないと、こういうことで扱われたというふうに、これ神戸新聞の当時の新聞に掲載されております。 しかし、そういう中で、今回厚労省の皆さんともいろいろ御相談させていただき、その結果、お手元にお配りいただきましたような、こういう見解で方針が出されてまいりました。結論は、三番であります。また、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律上は、一定の構造設備基準を満たした施術所の開設について都道府県知事への届出を行うこととされています。一般的な仕様の仮設住宅において施術所を開設する場合については、同法に規定する施術所に該当するものと考えられますので、所要の届出を行っていただくようお願いいたしますと、こういうことで大変前向きな御見解を出していただきました。 そういうこともありまして、私どもは関係する、三療の関係者の皆さんからこのことを、多くのやっぱり被災された方の中にこういう方々も仮設住宅に入居しようとしておりますので、是非地方自治体の方にもこうした内容を通知をしていただければと、そして指導していただければ有り難いと思っておりますが、その点、いかがでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) 今委員の御質問は、内容についてはこれでよいが、さらにそれを各県に周知をしろという、こういう御下問だと思います。 通知を出すかどうかというその形態は別にしまして、各県にはしっかり内容は徹底させていただきたいというふうに思っております。 若干関連したお話をさせていただきますと、やはり被災地の皆さんにとっては、自らの職業や持っていらっしゃる技術で生活の復元もすると同時に、被災地の皆さんにとってためになることもやりたいと、そのこと自身が被災地の復興につながるというお気持ちが強いわけでありまして、今はあんま、はり、きゅう、マッサージ業の皆様方のお話をしていただきましたが、例えば理髪業の皆様方、これは屋外でもそのような活動をしていただくことをもう始めていただいておりますので、この件に限らず、従来からの職業がしっかり生業としてできるように、そして被災地のためになるように、内容は関係自治体に周知徹底させていただきたいというふうに思っております。
○谷博之君 当初私どもが厚生労働省の方とお話ししているときに、特に規制緩和ではないから周知はしなくてもいいんではないかというふうなこともあったようでありますが、これは災害時のそういう置かれている状況というのはやっぱりいろいろあるわけで、そういう方々に対する、今理髪業の話も出ましたけれども、当面そこでまた生計を立てて頑張ろうという人たちに対する対応としては、できるだけ親切に対応していただけるように是非御配慮をいただければ有り難いと思っております。 それから、続いて、いわゆる災害、被災に遭った方々の中で、親権者である親を失ったそういう子供さん、あるいはまた被虐待児施設で奨学金をいただいて学校に行こうという方々に対して、今回、私もいろいろなケースで相談に乗った、このことを少し取り上げさせていただきたいと思います。 今国会で民法等の一部を改正する法律案が成立いたしました。この法律は、平成二十四年四月一日施行を目指して今その対応に入っているということを聞いておりますけれども、このことについて、冒頭申し上げたような視点からお伺いしたいと思っております。 具体的にはこういうケースであります。私どもの県の栃木県の児童養護施設に十八歳になる女性、高校をこの春卒業した女子大生、大学に入学した女の子がおります。この方は、奨学金の貸与を受けながら大学生活を送るということで計画を立てて進学をいたしました。にもかかわらず、このお子さん、親とは全く今絶縁状態というかそういう状況にあるにもかかわらず、戸籍上は親の戸籍に入って親権があるものですから、その親権がある限り、親の承諾を得ないと奨学金は貸与できませんと、こういうのがいわゆる日本学生支援機構の見解でありました。いろいろと先ほど申し上げた民法の改正法案が施行になれば、その段階からいわゆる親権者に代わる未成年後見人、こういう選任するということによって対応はできると思うんですけれども、残念ながら現時点ではそういうこともできません。 そういういろんなやり取りの中で、例えば預金通帳や旅券の発行について、あるいは携帯電話の契約、こういうようなものは親権者の同意がなくても施設長、施設の長の代行でも可能であるとか、あるいは、奨学金で申し上げますと、あしなが育英会、ここでは連帯保証人を一人付ける、これは何も親権者や保護者でなくてもいい、そういう成人であれば一名付ければその貸与をするという、こういう取扱いもいたしているわけでありますから、したがって、ともかくケース・バイ・ケースによってそういう対応がやっぱりなされないと、こういう今申し上げた子供さんの場合には奨学金を借りて大学生活を送ろうとしているその前提が実は崩れてしまうということになってしまいます。 そういう中で、いろいろやり取りがありましたが、これは省略をいたしますが、最終的に貸与という方向に向かって今話が進められているところであります。 したがって、何が言いたいかというと、そういう今回の措置、こういうものを見ながら、先ほどの質問と同じでありますけれども、是非そういうことができるということの対応を様々な方法、手段を使って周知をしていただければというふうに考えておりますが、いかがでしょう。
○政府参考人(磯田文雄君) 委員御指摘の親権者の同意を得られない学生等への日本学生支援機構の奨学金貸与につきましては、手続を変更いたしまして、平成二十三年五月二十七日に成立した民法等の改正趣旨を踏まえ、一定の要件の下で法定代理人の同意を貸与段階で不要とするという取扱いを決め、五月三十日付けで同機構から関係のところに周知を行ったところでございます。具体的には、全国の大学、短期大学、高等専門学校及び専修学校専門課程、高等学校の各学校の担当者あてに通知を発出し、またホームページへの掲載、報道発表等の実施をしたところでございます。 今後とも、文部科学省といたしましては、同機構と連携し、この制度の周知徹底、利用の促進に向けて適切に対応してまいりたいと思います。
○谷博之君 大変ありがとうございます。早速そういうことで対応していただいていることに、心から感謝申し上げたいと思います。 それで、細川大臣がお見えになりましたので、一言お礼をさせていただきたいと思うんですが、この奨学金の貸与と同じように、母子寡婦福祉資金の貸付けについても実は同じようなケースでございましたので、私の方で厚生労働省に御検討の御要請をさせていただきました。その結果、五月二十四日付けで厚生労働省雇用均等・児童家庭局長名で、全国の都道府県、関係市長に通知を出していただいております。 それは、児童福祉施設退所者等に対する母子寡婦福祉資金の貸付けについてということで、中身をちょっと簡単に読み上げますと、本資金の貸付けに当たっては、親権者等の支援が期待できないなど、法定代理人の同意が得られないやむを得ない事情がある場合であって、施設長等、里親、小規模住居型児童養育事業の養育者又は一の(三)に掲げるというふうに書いてありますが、児童を現に監護する者の意見書、児童への面接等により、児童の自立が確実に見込まれる場合には、法定代理人の同意を不要として差し支えないというような文面の通知を出していただいております。 これも早速こういう対応をしていただいたことに心から感謝を申し上げたいというふうに思っております。 最後になりますが、震災対策の最後の質問でございますが、いわゆるALS協会関係者などが御要望している、在宅で人工呼吸器を使用している患者のための非常用電源装置の整備ということについてお伺いしたいと思っております。 これは、御案内のとおり、この震災によって東京と東北各電力会社は、それぞれいわゆる発電機、これを東電は二千百台、東北電力は五百四台確保してその対応に当たっております。そして、これらの発電機を難病医療の拠点病院とか協力病院に配置をするということで配備を進めていただいております。 ただ、残念なことには、実際にこれがどう使われているかということになりますと、なかなか十分活用はされていない。人工呼吸器のために既にこの二千百台中四百二十五台が東京電力では貸出しをしているけれども、東北電力はまだ一台も貸出しをしていない、こういうふうなデータ、結果も出ているところであります。せっかくこういうことで対応していただいているわけですから、これをもう少しPRをしてこの活用を図っていただきたいということが一つ。 それから、これは東京、東北各電力会社の対応でありまして、例えば浜岡の停止などを受けて、例えば中部電力管内にもこうした対応も必要になってくるのではないかというふうに思っておりますが、この点についての御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(大谷泰夫君) 停電によりまして在宅で療養しておられる患者の方々の人命に重大な危険を及ぼすことは、これは何としても避けなければならないということでございます。第一義的には医療機関、あるいは医療機器メーカーが一人一人の患者さんの状態を踏まえて停電に備えるということが必要でありまして、厚生労働省におきまして、医療機関に対し在宅医療患者との緊急連絡体制を再確認する、また医療機器メーカーに対しましては、人工呼吸器等の在宅医療機器を使用している患者への外部バッテリーの準備等をするということで適切に対処するように求めているところであります。 それから、電力会社の関係でありますけれども、今お話がありましたように、計画停電が実施される場合については、あらかじめ停電を生じさせることが前提になっているわけでありますから、人工呼吸器等を使用する在宅の患者に対して、私どもも要請いたしましてその貸出しをお願いしておると。これについては、今計画停電行われておりませんけれども、PRについては引き続き要請等お願いしていきたいと思います。 さらに、予期せぬ電力不足で一斉停電とか計画停電が起きるという緊急事態への対応とは別に、一般的な平時の停電対策としてどうするかということになりますと、今回の措置とは若干異なりまして、電力会社の責任や関与の在り方とか、あるいは事前の準備ができるかどうか等について、これは医療サイドでもむしろ第一義的に取り組むべきではないかということもありますので、まずは私どもの先ほど申し上げましたような対策を講じていきたいと思いますけれども、それ以外の、各電力会社が実際に非常用の発電装置をどういった形で保有し、どういった考え方で保有しておられるかということについては調査してまいりたいと思います。
○谷博之君 いろいろと取組をいただいていることは十分承知をいたしておりまして、問題は更に取組を進めていただくという立場だと思います。 もう一つだけちょっとお話ししておきますと、現場の声としては、例えば難病拠点のそういう大きな病院とかあるいは協力病院、それももちろん大事なことでありますけれども、例えば在宅療養支援の診療所とか訪問看護ステーションとか、こういうところにも、せっかくそれだけある発電機でありますからその配置をしてもらいたいということがあります。 ALS患者などは在宅で生活をしている方が随分やっぱり多いわけでありますから、そういう皆さん方がいざ電気がいわゆるブラックアウトして完全な使えないという状態になったときに、これはもう命とのまさに戦いになるわけで、対応をどう迫られるかということになるわけですから、そういう意味では、拠点病院、大きな病院もそうですけれども、今申し上げたようなところにも配置をしていただくというのがやっぱり一番求められている緊急性に対応できるやり方ではないかなというふうに思っておりますが、この点についてのお答えをいただきまして、私の質問を終わります。
○政府参考人(大谷泰夫君) この非常用の電源でありますが、例えば電力会社から提供いただくことについては、今申しましたように、各電力会社のお考えや保有状況も聞いていかなければなりませんけれども、あと、一般的にそういった今御指摘のような場所に平時から備え置くということができるかどうかについて、これは非常時に関係者が発電機をうまく持ち運んで操作できるかとか、燃料を備蓄してふだんから一定のスペースにこういったものを置くということについて、関係機関がその安全面を含めて、御理解いただけるかということも含めて、関係者の意見もよく伺って対応してまいりたいと思います。
○石井準一君 自由民主党の石井準一です。 私は、介護保険制度における情報公表制度についてお伺いをしていきたいと思います。この制度は、介護サービスの事業者の客観的な情報をホームページを通じて広く利用者や家族に情報提供することにより適切な事業者の選択に資するものであり、非常に重要な役割を今日まで果たしてきたと言えます。その際、公表される情報の正確性、的確性を担保するために、情報が公表される前に都道府県の指定調査機関による調査が行われることになっていることが重要なポイントであります。 そこで、大臣に、介護サービス情報公表制度を創設したときの意義及び制度創設時に調査を義務付けた理由について説明をいただくとともに、改正後はどんな方法で公表されていくのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 介護サービスの情報の公表、この制度の創設、この理由につきましては、まず介護サービスを利用する者に対しましては、介護サービスの選択に資する情報を提供をするということ、それから事業者に対しましては、その運営状況やサービスに関する情報が利用者などに公平公正に提供される場を設けるということによりまして介護サービスの質の向上を図るということをこの制度の目的としているところでございます。 その際、公表されます情報が適切なものとなるように、情報処理の対応状況、職員研修の実施状況、それから避難訓練の実施状況などの事実関係の確認が必要な情報につきましては、調査員が事業所を訪問することによって直接確認をすることとしたものでございます。 それで、今回の改正した後は、年に一回事業所に対して調査を行っておりましたけれども、今度は都道府県知事が必要と認める場合に調査を行える仕組みとなっております。ただし、事業所が報告した情報につきましては都道府県知事が公表するという基本的な仕組みについては維持をされるものでございます。
○石井準一君 大臣の方から、創設時の意義及び調査の義務付けについて説明をいただいたわけでありますが、平成十八年度に情報公表制度が創設されて五年が経過をいたします。利用者や家族あるいはケアマネジャーが事業者を選択する際に一定の役割を果たしてきたものであると考えておりますが、そこで、ホームページのアクセス件数、また現在、情報公表制度の活用状況について局長にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 情報公表制度の利用状況ということでございます。平成二十二年四月から十二月、九か月間で平均一月当たりのアクセス件数、全国合計ですが、ホームページのトップ画面は約二十五万件、基本情報が約四十万件、調査情報は約四万件ということになってございます。
○石井準一君 局長の方からも今アクセスの件数の説明をいただきました。さきにも述べたように、情報公表制度において大きな役割を果たしているのが都道府県の指定調査機関と調査員の存在であります。そこで、現在、全国の指定調査機関は幾つあり、その調査業務に従事している調査員は何人いるのかお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 指定調査機関の数は平成二十二年七月一日現在で二百七十七機関でございます。また、従事している調査員の数は同日で八千二百四名であり、常勤が千七十五人、非常勤が七千百二十九人となっております。
○石井準一君 今回の介護保険法改正において、情報公表制度における調査については、毎年一回の義務付けをやめ、都道府県知事が必要と認めるときに実施するとしておりますが、大臣、今回このような改正を行う理由は何か、明確に説明をしていただきたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) この情報公表制度につきましては、昨年ですけれども、介護保険制度に係る書類・事務負担の見直しに関するアンケートというのをいたしました。このアンケート結果によりますと、利用者にとってもっと使い勝手が良いものとすべきではないかとか、あるいは情報公表を廃止できないか、あるいは訪問調査の頻度の見直しや廃止ができないかとか、あるいは手数料を減額する、あるいは無料化すべきというようないろいろな様々な課題が指摘されたところでございます。こういう指摘を受けまして、昨年の十一月の社会保障審議会介護保険部会の意見におきまして、調査については、都道府県知事が必要と認める場合に、適切に実施をすることとするなど、事務の軽減を図り、手数料によらずに運営できる制度へと変更すべきである、こういう指摘を受けたところでございます。 これらを踏まえまして、調査につきましては、都道府県知事が必要があると、そういうふうに認めた場合に行うということにしたところでございます。
○石井準一君 大臣の方から詳細な説明をいただいたわけでありますが、今回の情報公表制度の見直しは昨年十一月に唐突に提案されたような印象を受けるわけでありますが、このような見直しを検討するに当たって、先ほど局長も全国に二百七十七機関、八千人を超える調査員がいるということでありますが、厚生労働省はこれまでそうした関係者の意見を十分に聞いてこなかったのではないかという指摘もありますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮島俊彦君) 厚生労働省といたしましては、情報公表制度、この見直しの検討に当たりまして、昨年十月に都道府県の担当者を対象とした全国担当者会議を開催しました。それから、十一月には都道府県の担当者、指定情報公表センター、指定調査機関の職員などとブロック別の意見交換会を五回に分けて実施するということで関係者からのヒアリングを行ってきました。また、昨年の十一月三十日には、学識経験者、事業者団体、利用者団体、地方三団体の代表などで構成されている社会保障審議会の介護保険部会で、調査については都道府県知事が必要と認める場合に、適切に実施することとするなど、事務負担の軽減を図り、手数料によらず運営できる制度へと変更すべきであるというような提言をいただいております。 ただ、委員御指摘のようなことで、指定調査機関単独で個別にということはなくて、いろんなその関係者の中の一員として指定調査機関の意見も聞いたというような形になっていたということでございます。
○石井準一君 局長、その際、直接現場を調査しております調査機関から特に強い要望といいますか、改正に対しての、見直しに対しての意見というものはどのような大きなものがあったのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) これらの意見交換会では様々な方たちからの意見が出されておりましたが、やはりこの情報公表制度というのは、この介護保険の利用者にとって必要な情報を提供するということ、そこが確実に確保できるような、そういった方向での見直しが必要ではないかというような意見が出されていたものというふうに承知しております。
○石井準一君 利用者側からしてみれば、この情報公表制度における調査が都道府県による任意のものになれば公表される情報の的確性が担保されなくなるんではないかという危惧、危険性があると思います。また、現在の調査方法は、まず事業者から基本情報、サービス情報のデータを出していただき、それが正しいかどうかを現場に行って帳票などを突き合わせ、誤りがあれば修正をし、修正後の情報を公表しておるわけであります。指定調査機関の団体による調査によれば、調査の実施時に項目が修正された事業所の割合が八一・五%と高い割合で修正報告があると聞いております。現行の調査は適正な事業所情報とするための大きな役割を今日まで果たしてきたのではないかと言えます。 このような実情で、調査を行うことなく介護事業者の自主申告で済ませた場合、誤ったデータを公表することになり、本来の趣旨とは相反するものではないかと危惧をいたします。見直し後の情報公表制度においては、調査が任意となることから介護保険のサービス利用者の権利が侵害される面もあるのではないかと思いますが、都道府県知事は必要があると認めたときに調査を行うことができるとしておりますが、具体的に何を指し、どのようなときなのか不明であるのではないのでしょうか。 そのためにも、今後適正な調査の実施と公表情報の的確性を担保していくために、国において何らかのガイドラインをしっかり示すべきではないかと思いますが、その辺、大臣の所見をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 今回の見直しにおきましては、その公表される情報というものが正確でなければならない、そのために、じゃ、どのようにして担保をするかと、こういう観点から、まず都道府県知事が必要だというふうに認める場合には調査が行えると、こういうふうにいたしておりまして、そしてこの調査につきましては、調査拒否をしたりあるいは虚偽の報告をするとか、そういうふうにした場合には、是正命令あるいは業務停止あるいは指定の取消しというものを行えると、こういうことにいたしております。 さらに、今後、都道府県におきまして調査の実施をするに当たりまして指針を作成をすると、こういうことになっております。そして、この指針を作成するに当たりましては、厚生労働省の方で、都道府県あるいは指定情報公表センターあるいは指定調査機関、それぞれいろいろな関係者の意見を十分踏まえて、厚生労働省の方におきまして、都道府県が作成をいたします指針、この際のガイドラインをしっかり示すということ、そういうことによりまして適正な調査が実施をできるようにそういう方策を講じてまいりたいと、このように考えているところでございます。
○石井準一君 今大臣の方からも御答弁をいただいたわけでありますが、情報の的確性を担保する点から、調査拒否や虚偽報告をした場合には是正命令、業務停止、指定取消し等の罰則を行えるというふうに言っておりましたが、これまで調査が毎年入ることにより、罰則を掛けることなく自己の事業に専念し質を高めていくことで済んでいるのではないか、また改正後は、誤った情報を出し続けた事業者にはその事態で何らかの処分が必要となり好ましくないというような意見もありますが、今後、国においてガイドラインの策定とのことでありますが、その場合、どのところをしっかりと調整をし、相談を行い、またいつごろまでに決めていくのか、そのスケジュール等をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) ガイドラインでございます、この調査の実施に関するガイドライン、これは、都道府県知事が必要と認める場合ということで法律上はなっておりますが、例えば新たに指定する場合でありますとか指定の更新の場合でありますとか、そういった、どのようなときに調査に入るべきかというガイドラインを作っていかなければならないだろうと思っております。 このガイドラインの策定、これは、本法案の成立後、もうできるだけ速やかに、また都道府県、指定情報公表センター、この指定調査機関など関係者の意見を十分伺いながら早急に検討してまいりたいというふうに考えております。
○石井準一君 逆の意味で、この調査そのものが形骸化しているとか負担が重いとかという反面、事業所が調査を受けることにより当該事業所が適切な運営を行っているあかしとなるという効果があるんではないかという一面もあります。自ら望んで調査を受けることを希望する事業所もあると思いますが、こうした事業所が調査を受けられなくなることのないよう、事業者より申出がある場合は積極的に調査ができるように配慮すべきではないかと思いますが、局長、この辺はいかがでしょうか。
○政府参考人(宮島俊彦君) 事業者の方から自主的に第三者による調査を受けるということで公表される情報の正確性を確保するという取組、これは大変好ましいことだというふうに思っております。このため、調査実施に関する都道府県の指針や国のガイドラインでは、事業者自ら調査の申出がある場合には調査を行うということ、その位置付けを明確化するという方向で関係者と調整したいと考えております。
○石井準一君 大臣にちょっとお伺いをしたいと思いますが、現行では調査の実施に関する事務を指定調査機関に行わせることができるとされておりますが、改正後における指定調査機関がどのような位置付けになるのか、機関に携わる方々は大いに心配をしておるわけでありますが、また、今回の見直しにより指定調査機関や調査員がこれまで積み上げてきたノウハウや専門性が失われてしまうのではないかという懸念もあります。こうした指定調査機関や調査員の処遇に配慮して、これまで蓄積してきたノウハウや専門性を生かす方策を考えるべきではないかと思いますが、改めまして大臣の所見をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 今回、見直しをするわけでありますけれども、この情報公表制度、これが円滑かつ安定的に運営をしていくと、このためには、やはりこれまで培われました指定調査機関あるいは調査員の専門的な知識あるいはノウハウというのは、これは貴重な言わば財産というふうに思いますので、是非これは活用していくことが有効であるというふうに私も考えているところでございます。 このため、利用者に対する公表情報の活用を支援する、あるいは事業者から問合せなどの対応の相談、支援などにつきまして、指定調査機関等の協力をいただくことによりまして情報公表制度の活用に関する支援体制を充実をしてまいりたいと、このように考えております。 また、今回の改正で創設をされます指定都道府県事務受託法人におきましても、この指定調査機関の専門的知識とかあるいはノウハウというのがここで活用できるものだというふうに考えているところでございます。
○石井準一君 局長の方にお伺いをいたしますが、事業所の負担軽減を図っていくというならば、調査費用を事業者負担としていたことに問題があり、その費用の一部又は相当額を国又は都道府県で負担することにより事業者の負担軽減を図るべきではないかと考えますが、今回の見直しの後の情報公表制度に係る費用負担の在り方についてどのように考えているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 今回の見直しでは、都道府県知事が必要と認める場合に調査を実施する仕組みに変更すると。それから、各都道府県に設置されている公表サーバーですが、これは今まで各都道府県ごとにサーバーがあったのを今後は国で一元管理するというようなことから、運用コストの低減ということも併せて実施するということを考えております。 情報公表制度、この実施主体、都道府県の自治事務ということでございますので、費用負担は基本的には都道府県が行うということになることでございますけれども、この制度の円滑な移行というのは、この情報公表制度が確実に利用者の利益になるということが大事でございますので、国としても必要な支援を検討してまいりたいと考えているところでございます。
○石井準一君 まさにこの情報公表制度は国民のための制度であり、介護事業が介護保険、税金で賄われている特殊な事業であることを考えれば、第一に国民の利益になるかどうかを考えなければならないと思います。現実に利用者が介護事業者を選択できる環境にあるかを考えれば、順番待ちや介護状態に入ってから緊急性などで、とても選択などという状況にはありません。だからこそ、事業所が公表する情報について調査することにより、日ごろから第三者の目が直接現場の事業所に入ることは今こそ重要なことではないのでしょうか。今回の情報公表制度の見直しによって、これまでの情報公表制度の果たしてきた意義や指定調査機関、調査員のこれまでの努力を台なしにするものであってはならないと私は考えております。 そこで、大臣に、今回の制度の見直しが情報公表制度の意義を損なうものではないという点について明確な決意表明をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) この制度としての情報公表制度は、利用者が介護サービスを選択を行う際に客観的に選択の材料を公表すると、こういうことでサービスの質の向上を図っていくものであるというふうに思っておりまして、利用者の視点に立った制度として大変意義のあるものであると思います。 今回の見直しにおきましても、情報の正確性をしっかり担保すると、そのためのガイドラインなどもしっかり作成をするなど、必要な対応に努めまして、情報公表制度の意義が損なわれることのないように十分配慮してまいりたい、このように考えております。
○石井準一君 制度を運用していくに当たり、この改正がしっかりと国民のための制度変更であり、国民の利益につながることを切望いたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(津田弥太郎君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十七分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(津田弥太郎君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、江崎孝君及び谷博之君が委員を辞任され、その補欠として小見山幸治君及び難波奨二君が選任されました。 ─────────────
○委員長(津田弥太郎君) 休憩前に引き続き、介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石井みどり君 自由民主党の石井みどりでございます。 今回の介護保険法改正により介護療養病床の転換期限を六年間延長しようとされておられますが、この議論の中で認知症患者の方をどこで受け入れていくかの視点が全く見えてきません。また、法改正に盛り込まれている認知症対策も、市民後見人の育成と介護保険事業計画の支援策導入など、そのもの自体は必要であると認識しますが、不十分であり、かつまた患者さんあるいは家族の方の実態には程遠いものがございます。 そもそも認知症患者の多くの方が基礎疾患を有することを考えますと、医療と介護を連続してとらえる必要があるにもかかわらず、その担当官庁である厚生労働省においては、医政局、老健局、社会・援護局がそれぞれ言わば局所的に施策を立てている印象が拭えません。 そこで、認知症対策について、医療を含めた広い観点から御質問をしたいと存じます。 昨年五月二十五日の本委員会におきまして、私は、当時の長妻大臣に対して、認知症対策の基本的な考え方や認知症疾患医療センターについてお伺いをいたしました。その際、大臣は、在宅ということを非常に強調され、グループホーム、デイサービス等の拡充、診療報酬で退院時の加算を行うなど、アウトリーチを進めていく考え方を示されました。しかし、そのことによって、認知症患者さんが必要な認知症医療、特に精神科においての医療でありますが、が受けられず地域に放置されてしまうことを非常に危惧するものであります。 認知症患者は増加傾向にございます。高齢社会に突入した我が国は、二〇二五年、いわゆるベビーブーマーが後期高齢者、オールド・オールドになる二〇二五年には、認知症患者数は三百万人以上に達すると言われています。 最近の認知症医療においては、早期に発見し診断することの重要性が認識されるようになりました。認知症とは、御案内のとおり、一旦獲得された認知機能の低下した状態の総称であります。その原因とされる疾患は五十を超え、治療可能な認知症を見逃さないことが大変重要であり、そして治療可能な疾患に対しては適切な加療が必要であります。 しかしながら、そもそも、ゴールドプランに見られるように、認知症に対しては介護事業が先行した経緯があり、そのため、現在に至るも、介護事業者においてはもちろんのこと、社会的に、認知症は進行性の脳の病気であるという認識が、あたかも老衰の亜型であるかのような社会的な風潮があります。認知症の処遇が介護に偏っているため、医療がなおざりにされた認知症患者に不利益を及ぼしているのではないかと思われることがしばしばございます。 例えば、認知症として処遇されてきた患者が、認知症疾患医療センターの鑑別診断において脳腫瘍や頭蓋内出血であった例などは比較的よく見られることであります。先ほど申し上げた五十を超える疾患というのは、例えば脳血管障害による認知症あるいは退行変性疾患としての認知症、アルツハイマー病あるいはびまん性レビー小体型とかパーキンソン病もこれに入ります。あるいは内分泌・代謝性の中毒疾患、甲状腺機能障害、あるいはアルコール脳症とか薬物中毒、低血糖、こういうものでも引き起こされます。また、感染性の疾患、あるいは脳腫瘍、あるいは正常圧水頭症、まさに五十を超える原因とされる疾患があるわけであります。ですから、必要な医療が適切に受けられるということが重要かというふうに思っております。 昨年も御質問いたしましたが、厚生労働省は、認知症医療体制について認知症疾患医療センターの整備をお進めでありますが、現在の整備状況はいかがでありましょうか。
○副大臣(大塚耕平君) 整備状況についてだけ、取りあえずお答えを申し上げたいと思います。 先生御下問の認知症疾患医療センターは平成二十年度から国として予算を計上いたしまして、現在、三十三道府県、七指定都市の百十三か所に設置されております。
○石井みどり君 昨年御質問したときに山井政務官が、期限こそ付けられませんでしたけれども、都道府県、政令市で百五十か所を整備する目標であると御答弁いただきました。また、百五十か所では少ないという、こういう研究も出ています。 今の御回答ですと、この目標もまだ達していない。一年たっているわけでありますが、達していません。なぜこの整備が進まないんでしょうか。どのようにお考えでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) 今申し上げました百十三は既に設置されているところでありまして、今年度中に更に設置予定が四十七か所ありますので、現在の予定では今年度中には百六十か所になる予定でございます。百六十か所で十分かということについては、また更なる議論が必要だと思っております。 そういう意味では、なぜ遅れているのかという御質問もございましたが、利用可能なリソースをフル活用して最大限の努力をして進めている最中だというふうに御理解を賜れば幸いであります。
○石井みどり君 昨年の本委員会におきまして私は、整備は進まないだろうと申し上げました。なぜなら、昨年の三月三十日付けで改正された認知症疾患運営事業実施要綱、わざわざ改正を、改悪と言ってもいいほどこの基準を、ハードルを高くされたんですね、基幹型と地域型という形で。 そして、その基幹型というのが、特に私が問題にしましたのが、救急医療ができるという、二次あるいは三次の救急医療機関の指定というところがございました。そのためには、精神科の病床も空けておかなくてはいけない、あるいは救急のベッドも空けておかなきゃいけない。現状のように、救急医療というのは非常に疲弊をして、まさに二次救急に殺到し、三次救急はそのために危うくなっているというような状況にあるにもかかわらず、こういう現状にそぐわない改正が行われたんでありますが、そのことで私は、相当これは遅れるだろうと御指摘を申し上げました。 やはり一年たってもまだ百十三か所というところでありますが、これはやはり、結局は絵にかいたもちであって、本当に救急医療が非常にタイトで大変厳しいときに設置基準を高くされた。そのことをどのように大臣は御認識されるんでしょうか。
○委員長(津田弥太郎君) どなたが。
○石井みどり君 大臣。
○委員長(津田弥太郎君) どなたが。──大塚副大臣。
○副大臣(大塚耕平君) まず、進んでいないというふうに繰り返し御指摘をいただきましたが、そこの点については、委員も医療政策全体のことを十分御理解いただいた上であえて厳しく叱咤激励していただいているものと思いますが、十分に進んでいるというふうに思っております。 ただ、先ほどの百十三か所の中には、今先生御指摘の基幹型センター、基幹型センターについては、これは、これもまた御指摘いただきました実施要綱の改定等によって随分この基幹型センターになり得るための条件が厳しいという面は、そこは精査をしなければならないというふうに思っております。 ただ、この基幹型センターに整備を条件付けられている病床につきましては、地域型センター、こちらの方でも約五割が精神病床のほかに他の診療科の病床も有する病院でありますので、こうした地域型センターも活用しつつ、しっかりとこの認知症疾患医療センターの整備を更に進めていかなければならないというふうに考えております。
○石井みどり君 今整備は進んでいるとおっしゃったんですが、昨年も申し上げた東京都の健康長寿医療センター研究所の報告では、昨年、二〇一〇年までには三百十五か所が必要という研究データがあるぐらいであります。それでなおかつ整備が進んでいると強弁をされる、そこのところはよく理解できませんが。 まさに認知症患者に対する対応というのは、いわゆる認知症疾患に関しても急性期から慢性期、そして介護期と、私はこういうステージがあるというふうに思っています。その間の症状の変化というのをきめ細かくフォローしていく必要があると思います。そして、このトリアージといいますか、これを最初するのが私は認知症疾患医療センターの役割であるというふうに認識しておりますが、やはり未整備地域が存在するということは大変憂慮すべき状況だというふうに考えております。 私は、これは大臣に、この対策の遅れについてどのように御認識されているのか、お伺いします。
○国務大臣(細川律夫君) 今御指摘がありましたように、大変遅れているという御指摘でございますけれども、これまで私どもの方としては、四十七都道府県、十九指定都市に対しまして最低一か所の整備をと、こういうことで要請をいたしているところでございますが、今年度は、現在の未整備地域のうち、九都府県、三指定都市で新たに設置をすると、こういう予定をいたしておりまして、今年度末には四十二都道府県、そして十指定都市で設置されるということになりまして、設置されないのは五県、九指定都市と、こういうことになるわけでございますが、私どもとしましては、この未整備の都市につきましては、今後とも地方自治体と医療機関、協力を得ながら、認知症疾患医療センターの整備を強く進めていきたいと、このように考えております。
○石井みどり君 補助金が付いておりましても、とてもいただく補助金ぐらいではもう大赤字で、本当に、地域型にしても、引き受けた病院の地域への貢献という、そういう大きな努力があるわけであります。ましてや、基幹型に関してはほとんどが総合病院、精神科の入院があるような総合病院ですから、非常に過去の老人性の認知症疾患センターのときでも手を挙げるところは少なかったという状況があるんですね。やはりその辺を、まさに引き受けやすい、そういう条件を十分お考えいただきたいと思います。それでも進むとおっしゃるのであれば、今後またこのことは追跡をさせていただきたいというふうに思います。 そもそも、認知症の初期段階というのは、うつ状態であったり不安神経症、あるいは強迫神経症等と類似の症状を示すこともあります。あるいは併発している場合もございます。また、本人に病識が余りなく、結果的に適切な医療へのアクセスが遅れ、症状が悪化することも多くございます。これは、早期にやっぱり専門医療機関で適切な医療を受け、進行を遅らせることがやはり重要となってまいります。認知症の症状を進行あるいは増悪を止めるためには、私は精神科医療の役割は大変大きいと考えております。 厚生労働省では、新たな地域保健医療体制の構築検討チームが、第二ラウンドとして認知症と精神科医療を取り上げておられます。地域における精神科医療と認知症患者さんとの関係をどのようにお考えなのか、このことをちょっとお聞きをしたいと思います。 この報告書では、冒頭で、統合失調症入院患者の減少と比較して、認知症入院患者について社会的入院の問題が再び繰り返される可能性があるという記述がございます。これは全く違う疾患、もちろん統合失調症というのは年々これは発生が少なくなっています。精神科医療においても疾病構造の変化が起きているわけでありますが、厚生労働省としては、これは認知症患者さんの中に社会的入院が多いという御認識をお持ちなんでしょうか。大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(細川律夫君) 厚生労働省の方では三年ごとに患者調査をいたしておりますけれども、その調査によりますと、統合失調症のための精神科医療に入院されている患者は平成八年に二十一万五千人から平成二十年の十八万五千人と減少しておりますけれども、認知症のために入院している患者さんは平成八年で二万八千人から平成二十年の五万二千人へと、こう、どんと増えているわけでございます。 認知症によります入院患者さんの退院できる可能性というものにつきましては、これは、状態の改善が見込まれずに居住先あるいは支援を整えても退院の可能性はないと、こういう人が四割、それから居住先、支援が整えば退院が可能だと、こういうふうにされている方が六割と、こういう調査結果がございまして、症状の面から見ますと、退院可能な認知症の入院患者さんはこのように一定程度いるというふうに考えられます。 一方で、認知症で入院されている方につきましては、家族の方がぎりぎりまで看護して、その結果入院をされたという方たちが多くて、実際退院しても自宅には戻るのがなかなか難しいという場合も多い。あるいは地域患者を受け入れる介護施設などが限られていると、あるいはまた精神科医療と介護の連携が十分でないとか、また精神科医療にアウトリーチとかあるいは外来の機能などの地域を支える機能が十分ではないと、こういういろんなことから、認知症患者が退院をいたしましても地域生活を継続するときにはいろいろな課題があるという認識でございます。 そのため、先ほども出ておりました、政務官を中心に精神科病院と介護機関、こういう人たち、現場の人たちの意見もいろいろ聞くと、こういうことでお集まりをいただきまして、新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チームというものを、昨年九月からこれをチームをつくりまして、認知症と精神科医療、これをテーマといたしまして今検討を行っているところでございます。
○石井みどり君 今大臣の方から、認知症患者さんが地域で生活を継続するための解決しなくてはならない様々な課題を言及されました。もちろん、入院医療というのは地域生活をサポートするためにあると思っています。しかしながら、地域ケアだけでは治療困難な急性増悪、あるいは在宅生活を困難にする重度の症状、あるいはBPSDというような問題行動、この辺りに関しては入院医療がなければ地域ケアも成り立たないと思っています。 そのためには、やはり地域ケアに移行していくためには、やはり多様な社会資源を連携させながら循環させるシステム、認知症患者さんが在宅へ帰られる、あるいはBPSDが急性化し増悪したりしたとしても、必要な医療が受けられ、そして症状が改善し安定すればまた在宅へ帰る、あるいは、独居の方の場合、在宅でないそういう居住系施設とか、そういうところを循環する、そういう仕組みが地域に必要なんではないかというふうに思っています。そして、この循環型のシステムの中に入院医療も位置付けられるということが大変重要だというふうに認識をしております。 これは、先ほど大臣もおっしゃられた家族関係ということがやはり非常に地域で暮らす場合重要であります。まさに、入院が遅れる、必要な医療の介入がなかったために家族の拒否感情というのが非常に強くなってしまって、症状あるいは問題行動が改善しても家族が退院を受け入れない、あるいはなかなか協力をしないというようなことがしばしば起こっています。 これをどう考えていくかというときに、やはり家族関係を中心にして、環境要因ということを非常に重要視して、在宅ケアにするのか、あるいは早期退院のための早期入院がいいのかという、こういうトリアージをすることが重要だと思っています。このトリアージすることによって、先ほど来のハイエモーショナルエクスプレッションというようなことも解決の道筋になろうかと思いますし、また循環型システムにもつながるんだというふうに思っています。 冒頭御質問しました認知症疾患医療センターがこのトリアージ機能を発展させるということが重要であろうというふうに思っています。いわゆる医療から介護へのシームレスサービスという切れ目のないサービスの提供というのは、やはりこの認知症疾患医療センターがこのシステムの中で大きな役割をし、そしてこのことがシステムの構築に寄与するというふうに考えておりますが、このまさにシームレスサービスの提供体制を、先ほど十分、今年度中にも整備されるとおっしゃった。しかし、この整備する体制をどうきちんとつくっていくのか、その辺りのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 今委員が御指摘のように、私もそのことが大変大事だというふうに思います。できる限り地域での生活を継続することができるような、そういう体制整備というものが必要だというふうに考えております。 昨年つくりました新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム、これ昨年十二月に中間の取りまとめをいたしておりまして、その取りまとめではこういうふうになっております。 入院を前提と考えるのではなくて、地域での生活を支えるための精神科医療とすること。二つには、入院が必要となる場合には、速やかに症状の軽減を目指して退院を促進すること。三つ目が、介護サービスなどによりまして地域で受け入れるシステムをつくることということがこの中間取りまとめで示されているところでございます。 特に、精神科医療機関と介護サービス事業者等が相互に理解や連携を深めることが必要だということだと思います。この検討チームの中間取りまとめでは、精神科医療機関と介護サービス事業者等が連携をいたしまして、委員が言われるように、入院時から退院後への生活の道筋を明らかにする取組、この取組として、認知症につきましては、退院支援・地域連携クリティカルパス、この開発、導入を進めるべきだというふうにこの中間取りまとめではしておりまして、今後さらにこうした検討を進めていくと、こういうことにいたしておりまして、委員が御指摘になりましたようなそういう考え方に沿って進めてまいりたいと、このように考えております。
○石井みどり君 是非、そういう今中間取りまとめが出ているわけですから、やはりできるだけ早く、全国でやはり格差がないように、地域格差、地域偏在がないようにその仕組みを早急におつくりいただきたいと思います。 と申しますのも、本当に認知症の患者さんを抱えている家族というのは、非常に苦しいときにそういうきちんと医療的な支援が受けられて、そして安定すれば、早い段階でそれができればまた受け入れられるんですけれども、追い詰められて追い詰められて、もう本当にお手上げになって初めて入院加療ということになると、もう本当に拒否感情が強くなってしまう。そのことは、家族にとっても患者さんにとっても双方不幸なことであります。これから、やはり在宅、アウトリーチということをお進めなんであれば、本当に在宅で、地域できちんと生活を継続できる、そういう地域ケアの仕組みをやはり国が率先しておつくりいただきたいというふうに思います。 そして、認知症医療につきましては、先ほども申し上げたんですけれども、急性期、慢性期あるいは介護期というステージによる分化だけでなく、重症度による機能分化が必要だというふうに思います。少なくとも中核症状が進行した最重度の患者さんに対しては、これは長期療養のための療養病棟が必要だというふうに思っています。この患者さんの方々はBPSDも大変重度であります。 認知症の身体合併症というのは、高齢であることから大変しばしば見られ、高頻度で見られ、また非常にそれも重篤であり、病態が広い範囲にわたることが多いということがあります。例えば、高齢であれば糖尿病であるというようなことはごく普通の疾患になっている。その糖尿病に関しても非常に血糖コントロールが困難であるというケース、あるいは高齢者の場合はしばしば肺炎を引き起こします。これも重症の肺炎であったり、あるいは腫瘍を発症している、あるいは播種性の血管内の凝固症候群というような、こういうことも結構多く見られることであります。 認知症における身体合併症というのは、今申し上げた病態が広範囲でかつ重度であるだけでなく、非常に回復が遅い。若い方のようにその回復がスムーズでなく、長期化するということがあります。 このことから、やはり医療の密度の薄い福祉施設ではなく、やはり精神科病床である老人性認知症の認知症疾患療養病棟が私は絶対必要だというふうに思っています。そして、この時期はまた介護期でありますので、介護保険による施設の存続が望まれます。 廃止が先送りされました介護療養病床について、再度その在り方について検討し直す必要があるのではないかと思いますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 介護療養病床につきましては、これは委員も御承知のように、いわゆる社会的な入院ということ、これを是正をするということで、二十四年三月、来年の三月までで老健施設等に転換をすると、こういうことになっておりますけれども、これにつきましては、現在この転換が進んでいないというような実態も踏まえまして、これまでの政策方針は維持をしながらも転換期限を六年間延長ということにしたところでございます。 今後は、介護が必要でありながら医療ニーズも併せて持つ高齢者が転換後の施設においても適切なサービスが受けられる、そのようにするためにも、医療ニーズが比較的高い入所者に対応するためには、介護療養型老人保健施設等におきます介護報酬の評価というようなことでそちらの方に進んでもらうと、こういうことなど、いろいろな施策を転換をいたしまして、そういう今委員が指摘をされましたように、療養が必要な方につきましては介護療養型の老人保健施設というものの方へ移っていくというようなことを政策としては進めさせていただいているところでございます。
○石井みどり君 先ほど来からるる認知症疾患に関する問題点、医療上の問題点あるいは介護の問題点を申し上げたのは、やはりこの介護保険の中で、医療保険上だけでなく介護保険の中にも医療施設を残しておくということがこの認知症疾患に限っては大変重要だということを強調して申し上げたつもりなんですね。だから、転換型老健では、もうはっきり申し上げて、こういう認知症の方の、特にBPSDが重度化した、あるいは身体合併症が重度化した方々には対応できないから申し上げているんです。 再度お聞きします。見直しのおつもりはないんでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) その点につきましては、委員の言われることもよく分かります。 有床の診療所と併設をいたしました老人施設の創設と、こういうこともこれから進めていただくということで、こういうところには積極的な財政の支援ということもしてまいりたいと、このように考えているところでございます。
○石井みどり君 水掛け論争のようになってまいりましたので、介護サービスの情報公表に関して御質問をしてまいります。 今回の改正案は、介護サービスの情報公表について年一回の調査の義務付けを廃止するとともに、手数料によらず運営できる仕組みとされています。これによって事業者側の負担軽減にはなりますが、一方で、利用者側に立ちますと、提供される情報の質が維持されるんでしょうか。調査を任意とすることで事業者に対するチェック機能が甘くなるのではないかという疑問を拭えません。 介護サービス情報公表というのは、事業、サービス実施状況や、体制の有無ですね、マニュアルがあるかないかといったような。そういうことに関する情報を客観的に担保するということになっておりますが、私はやはり非常に問題である、義務化を外すということは問題であるというふうに思っています。これに対して国は、都道府県にガイドラインを提示する方針をお示しでありますが、法律上の義務付けを廃止するのであれば、サービス及び情報の質が担保されるような実効性のある規定が必要だと考えます。 衆議院の厚生労働委員会において、老健局長は、例えば最初の指定のときや更新のときなどに調査に入ってもらうことを考えているという答弁をされていますが、私は、最初のときあるいは更新時だけではこれは不十分ではないかというふうに思っています。 調査の頻度あるいは強制力を含めて、ガイドラインの具体的内容についてお伺いをしたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) この情報公表制度の見直しについては、御指摘のとおり、衆議院でもいろいろと御議論をいただいておるんですが、先生とまず認識を共有させていただきたいのは、この情報公表制度の義務付けがなくなれば十分な情報を提供しないというような事業者であっていただきたくはないという思いが大前提にあります。 介護保険制度がこの十年間でどう定着したかということも午前中も御質問がございましたけれども、かなりこの十年間で定着いたしました。制度のスタート当初は、事業者の方がどういうサービスを提供しているかということをやはり義務付けて情報を提供するという、まずそういう慣行をしっかり固めるということでありますが、これだけ国民の皆さんに定着した中では、事業者の皆さんが適切な事業内容の情報開示を行うというのは、別に介護事業者のみならず、いかなる分野であっても、利用者の立場に立てば当然のことであるというふうに思っております。 したがって、今回、法的な義務付けを外したとしても、それぞれのお立場で、言わば顧客満足と言ってもいいかもしれません、CSと言ってもいいかもしれませんが、そういう立場に立って情報公開をしていただきますが、しかし、やはり保険制度の下にある介護事業所でありますので、どのような情報を開示するかということについては、相応の基準を作るという意味でガイドラインをこれから厚生労働省の中でしっかりと検討をさせていただきたいというふうに思っております。
○石井みどり君 きちんとしたガイドラインをお作りいただかないと、どうも今の御答弁を伺っていると性善説に基づいているとしか思えません。調査機関の調べでは、訂正事例、訂正率というのが大変高率になっています。調査機関とその事業者側との間の差が八五%にも上るというようなデータすらあります。ですから、決して性善説に基づかないで、きちんとしたガイドラインをお作りいただきたいと思います。 そして、この制度というのは平成十八年に開始をされましたけれども、この調査に行く調査員という方もやっと育ってきた状況であります。介護サービスを客観的にアセスメントするという視点を、これを持ち込んだということは大変評価すべきことだと思いますが、一番難しいのはやっぱり人材の育成であります。ハードというのはお金を掛ければできますが、ソフト、いわゆる人材の育成というのは時間が掛かることであります。 今回のこの義務付けを廃止されるのであれば、調査員の方がこれまで身に付けてきたノウハウを捨ててしまうことにつながりかねない。そして、この育った人材を放置するんでしょうか。調査のノウハウ、スキル等を継承していくべきであると考えていますが、どのようにお考えでしょうか。 この質問で私の質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(細川律夫君) 私も、指定調査機関あるいは調査員のこれまで培ってきた専門的な知識あるいはノウハウというものは、これは是非活用しなければいけないと、そういうふうに思っております。 このために、利用者に対する公表情報の活用支援とか、あるいは事業者からの問合せに対応などの相談支援とか、こういうことで指定調査機関等の協力をいただくことによって情報公表制度の活用に関する支援体制の充実を図ってまいりたいと、このように考えております。 なお、今回の改正で創設をされます指定都道府県事務受託法人、ここにおきまして委員御指摘のこの指定調査機関の専門的な知識あるいはノウハウというものを積極的に活用していただけると、このように考えているところでございます。
○石井みどり君 ありがとうございました。
○中村博彦君 自民党の中村博彦でございます。 東日本大震災の死者は、六月六日現在、警察庁のまとめで、十二都道県の死者一万五千三百七十三人、行方不明者は六県で八千百九十八人、死者、不明者計二万三千五百七十一人に達しています。外国人の犠牲者、大変痛ましいわけでございますけれども、把握が難航いたしておるわけでございます。現在、分かっておられる数も大変少のうございます。国籍で言えば、韓国・朝鮮十人、中国八人、米国二人、カナダ、パキスタン、フィリピン各一と、大変把握が遅れておるわけでございます。 この外国人の行方不明者数二百人、死者二百人とも言われていますけれども、現状として、警察庁、どのような把握をされておられるでしょうか。
○政府参考人(田中法昌君) 困難性についてでございますが、外国人の中には、旅行中である場合、国内に居住されていらっしゃっても来日間もない、あるいは住所の変更届をされていないというようなことで、外国人登録を通じて自治体がその居所を把握していない方々もいらっしゃいます。したがいまして、これらの方々の被災状況の把握には大きな困難があるものと承知をいたしております。 さて、お尋ねの外国人の死者数についてでございますが、六月八日現在、検視等によりまして身元確認ができた方が二十八人であると県警から報告を受けております。一方、外国人で安否が確認できないいわゆる行方不明の方の数につきましては、県警察に直接相談等が寄せられた場合、及び外務省を通じて警察庁に安否確認の依頼があった方、これを合わせて約二百人がいらっしゃいます。
○中村博彦君 今の数字というのは、本当に私たちは信じられない状況でございます。事実というのが分かりませんからどうとも言えませんけれども、まず一番には、もちろん行方不明の届出、今申されたとおりであります。それと同時に、各県の外国人登録者把握というのがございます。その中で判断されていくわけでしょうけれども、それじゃ、外国人研修・技能実習生の皆さんの、東北で頑張られた皆さんは今どのような実態になっておられるでしょうか。JITCOの実態をお教えください。
○政府参考人(小野晃君) お答え申し上げます。 震災後の技能実習生の方々の状況についてでございますけれども、財団法人の国際研修協力機構、いわゆるJITCOが行いました調査結果によりますと、東北六県、それから茨城県、千葉県に滞在をされておられました技能実習生の方は二万七百八十七人おられたわけでございますが、うち今回の震災で死亡された方がお二人、それから六千六十二人の方が帰国をされたと。したがいまして、一万四千七百二十三名の方が引き続き我が国に滞在をされておると、こういう状況でございます。
○中村博彦君 その今帰国された方の数は正確でございますか。失礼な聞き方でございますが。
○政府参考人(小野晃君) この調査は、国際研修協力機構が各管理団体に対してヒアリングを行いまして、管理団体を通じて把握をした数字でございます。
○中村博彦君 ただ、我々が情報を集めてみますと、死者、行方不明合わせて千人は超えておるんでないかという実態数字をいただいておりますのでこういう質問をさせていただいておるわけでございますから、なお一層御確認をお願いいたしたい。 それと同時に、亡くなられた方に対するお弔いといいますか、敬意の表し方というのはどういうようにされておられるでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) この死亡された方につきましては、技能実習生の方でございますので労災の適用もなりますので、速やかにそういった手続を進めると、こういうことだと思います。
○中村博彦君 現在中国人が、この三月十一日の大震災以降、御存じのとおり、一か月弱で十八万四千七人も出国をいたしています。そういう中でどのような実態把握をされているのか、そして、どのような形で現場の業務に就かれて、帰ってきているのか。 それともう一点は、この技能実習制度の実態もそうでございますけれども、八千八百六十八人の方が技能実習一号と技能実習二号の実習生で、八千八百六十八人の方が出国をしています。それはどのような動きになっておられるか。 ただ、現状として縫製業界の関係者は三万人が帰国したままだという、事業団体がそう申されておるわけでございますから、そういう事業団体とこのJITCOの実態というのが数字が合っておるのかどうかも踏まえて御回答をいただきたい。
○政府参考人(小野晃君) 個別の業界の状況についてはJITCOの方でも詳しく把握をしているわけではないんですけれども、今手元にあります資料でございますが、例えば茨城県等、農業の関係の技能実習生の方が多うございました。 これは茨城県の農業協同組合、JAの茨城中央会に農林水産省がヒアリングを行いました数字でございますが、震災前の受入れ数が四千四百六十六名おられて、三月二十七日までに帰国された方が一千四十四名と、こういう数字を農水省の方で把握されているというのはお聞きをしております。 その後、四月中に茨城県内のJAでは七十四名の方が再入国あるいは新規に入国をされておられるということで、今後の見込みとしては、半年から一年後の間に大体元の人数に回復するんではないかと、こういう見込みをされているというふうに聞いております。 それから、特に東北地方の沿岸部、これは水産加工の関係の技能実習生の方が多くいらっしゃったところでございますけれども、これは、私どもの方で全国水産加工業協同組合連合会の方にお聞きをしたものでございますと、東北四県、それから茨城、千葉県におきまして、震災時では二千五百十五名の方がおられましたけれども、帰国をされた方が千二百四十五名、一方で再び、帰国された後の再入国をされた、あるいは新規の受入れをされたという方々が四百三十三名というような状況になっております。 御承知のように、水産加工関係は非常に施設そのものが大変な被害を受けていると、こういう状況でございまして、今の段階では技能実習生を受け入れられるという状況はなかなか厳しいと、こういうふうにお聞きをしております。
○中村博彦君 この復興会議議長の五百旗頭議長も日本記者クラブの会見でおっしゃっていますが、被災地の農業や漁業の再生に関して外国人をどう活用するか、国際的な人材を吸収するという在り方も考えなくてはいけないと、そう言っています。 それと、本当に三月十一日のあの大震災前まで頑張った外国人の工業や農業や漁業の働く皆さん方に対する扱いだけは人道上よろしくお願いをいたしたい。そして、今後の発展は、五百旗頭議長のお話のとおり、気が付いたら担い手がいないということではないような制度設計をしていただきたい、そう思うわけであります。 大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) これから復興に際してのいろいろな労働力ということが必要となってくるというふうに思います。この労働力そのものがこの震災とは別に日本の将来的には減少をしていくのではないかと、こういうことで、その減少を食い止めるにはどうしたらいいかということが大きな課題でございました。したがって、それに対応するためには、昨年の政府で決めました成長戦略、そこでは、まず若者、そして女性、そしてまた高齢者、こういう方たちが就労できるような、そういうところからしっかり対応をしていくと、こういう方針を決めたところでございます。 今、外国人労働者というお話がございましたけれども、これまで技能実習としてはいろいろと入ってきておられますけれども、そのほかに、日本の国としては、高度な技術を持った方たちについては日本で働いてもらうと、外国人を受け入れておりますけれども、言わば単純労働については、これは国の政策としてそれは積極的には採用していないと、こういうことでありますが、この震災復興についてのいろいろな労働力をどうするかという課題につきましては、これはまたその復興会議などでの復興についてのところで議論をしていただくと、こういうことになるかと思います。
○中村博彦君 この外国人の帰国問題で深刻になっておりますのが、EPAによる外国人の看護師、介護福祉士候補生であります。 ハードルが高いために、インドネシアもフィリピンも、この日本へ来る介護福祉士、看護師候補生は激減をいたしております。そして、その少ない中にも希望を持って来た彼ら、彼女は、現在、インドネシアが六百八十六人、フィリピンが四百三十八人でございます。その中で、インドネシアの帰国が六十六人、フィリピン帰国五十五人、インドネシア九・六%、フィリピンが一二・六%の方が帰られています。この原因分析は、JICWELSさん、国際厚生事業団さん、どのように分析し、どのような対応をいたそうといたしておるのでしょうか。 これ所轄官庁は職業安定局長でしょうけれども、道半ばで帰国していると、こういう流れの中で、どのような制度改善だとか、どのような対応をされていこうとしているのか、お聞かせ願いたい。
○政府参考人(生田正之君) お答え申し上げます。 EPAによります外国人の看護師、介護福祉士候補者の方が帰国された理由につきまして調べていただきましたけれども、主な理由といたしましては、家族の養育、看病、それから生活面での適応困難、就労、研修や就学面に関する問題、あと本人の結婚、出産などがございます。特に今年の三月以降につきましては、インドネシアの第一陣の看護師候補者の方の三回目の看護師試験が不合格だったという理由、それから地震や原発への家族の不安を理由とする方もいらっしゃいました。 家族の養育あるいは看病など予期せぬ事態による帰国というのはなかなか止めようもないわけですけれども、受入れ期間、受入れ開始間もないころには、資格取得を目指して就労、研修を行うことや、あるいは具体的な就労内容等を十分理解しないままに来日された方もいらっしゃいました。こうしたこともございまして、候補者本人やあるいは受入れ施設の担当者からいただいた御意見を十分踏まえまして、EPAの就労希望者に対しまして来日前に看護師・介護福祉士受入れプログラムについての十分な周知を図ってきております。 具体的には、相手国が行うEPAの求職者の募集の際に、EPAの枠組みを十分周知するようにまず相手国政府に要請をいたしました。それから、相手国が周知の際に活用できるようなEPAの枠組みに関する資料を提供し、それから、EPAの応募者に対する現地の説明会では、関係資料も配付して、来日後の就労、研修の内容ですとか、あるいは日本の生活環境等に関する説明の充実などを図ってきたところでございます。 この問題につきましては、候補者御本人の御意見とそれから受入れ施設の担当者の声というのを大事にして、どうやればそのマッチングが進むのか、円滑な受入れが進むのかということについて十分考えて対応していきたいというふうに考えてございます。
○中村博彦君 今の答弁に従って早急に御対応をお願いいたしたいと思います。 それでは、この義援金についてお尋ねをいたしたいと思います。 今の質問で、関係者の方はお帰りをいただいて結構でございます。 なお、この義援金についてはいろいろ問題が出てきてございます。ということは、配分が市町村に届かないと、被災者に届かないと。もう私が多くを説明することはございませんけれども、二千五百億円の義援金が寄せられていながら、八百二十二億六千百四十三万円分が送金されているのみであると、三二・七%ですと。そして、この義援金支給には地域間格差が生まれてきています。家族が亡くなり遺族が義援金を受ける場合に、福島県は兄弟姉妹まで受給対象とする、宮城県は、兄弟姉妹がいない場合は、おじ、おば、めいなども対象とする、岩手県は兄弟姉妹は対象としない、こういうシステムになっておるようでございます。 そして、被災者の声を聞くと、住宅確保も就職にもお金が要るのにと、車が生活の足だと、車を買い直したい、もう貯金も底をついた。また、町役場の皆さんの中には、戸籍や住民票が流失しているため、事務量が多くて配分に職員の手が回らない。こういうような実態の中で、この義援金、国民からいただいた浄財であり、きずなである。公平性も大事ですが、即応性、スピード感が最も必要ですが、厚生労働大臣、どのようになされますか。
○政府参考人(清水美智夫君) 大臣からの御答弁の前に、若干だけ事実関係等を申し上げたいと思います。 義援金の配分状況、今お尋ねのとおり、おおむねとおりでございますが、六月八日現在で申し上げますと、被災都道県に送金されたのが八百二十六億円ということになるわけでございます。なお、これは第一次配分でございまして、第二次配分につきましての考え方が六月六日に開かれました義援金配分割合決定委員会でまとめられたところでございますので、今進められております第一次配分と並行して第二次配分に向けての実務が進むことになっているところでございます。 それから、義援金の地域間での差異、特に御遺族の範囲という点についてでありますが、義援金は、今御指摘のとおり、国民の皆様などの自発的な御意思に基づくものでございますから、国、政府が関与すべき性格のものではございません。しかしながら、事実だけ申し上げますと、日赤等からは死亡件数に応じて都道府県に送金されておるわけでございますので、遺族がどなたかであるかを問わず、都道府県レベルでは財源手当てがされているという現状にあるのが一点。 また、私どもからアドバイスでございますけれども、五月十八日に被災都道県に対しまして、義援金の配付に当たっては、災害弔慰金の支給等に関する法律の取扱い、これ兄弟姉妹やおじ、おばは対象外ということになってございますが、この取扱いと同一にする必要はないと、地域の実情に応じた運用を行っていただきたいというふうなお願いもしておるところでございます。 私どもは、義援金の支給に関しまして、そのほか、現地に本省職員を派遣するなど、様々な取組を行っているところでございます。
○中村博彦君 それでは、最後、細川大臣に聞かせていただきますが、私は提案として、被災証明書発行の簡素化、市町村職員への応援体制、そして一番が判断基準で、いろいろ揺れ動いておりますけれども、全壊か半壊かの取扱いは、津波被害はまさに半壊でも全壊に等しいと、そういう意味から、津波被害における全半壊は全壊との取扱いとして踏み込むべきでないのかと、こういうようにも思うわけでございます。それと同時に、受給体制、受給対象の弾力化、是非講じてもらいたい、大臣。
○国務大臣(細川律夫君) この義援金につきましては、私も一刻も早く被災者の手元に届くべきだと、こう考えておりますし、これは義援金を拠出していただいた方々もその思いだというふうに思います。 そこで、これまで私も、いろいろのところで、この国会でも議論がされてまいりまして、私どもの方としてもこの赤十字社などに対して督促をしてまいってきたところでありますけれども、それがなかなか進んでおりません。したがって、私どもは、なぜ具体的に進んでいないのかと、こういうこともありまして、厚生労働省の職員を現地に派遣をいたしまして、そこでいろんな事情を聴取もいたしたりしました。 そこで、やっぱり一番の大きなネックになっておりましたのは、やはり担当する職員が少ないと、こういうことでございまして、その職員の多いところは割と進んでいるということもありましたので、せんだって、六月の六日に開催されました二回目の配分委員会で、これは配分委員会には赤十字社、NHK、それから共同募金、この三者とそれから都道府県の代表も入っておられますから、その会合の後で各都道府県の代表者とそれから赤十字社の職員などを集めまして、厚生労働省と一緒に協議をいたしまして、これから遅れている市町村などにチームを派遣をいたしまして、遅れているところには総務省と相談をいたしまして職員も派遣もすると、こういう総務大臣との了解も取っておりまして、そういうことで進めていきたいと、このように考えておるところでございます。
○中村博彦君 全壊、半壊の件もよろしく弾力的にお取り計らいをお願いをいたしたいと思います。 二十四年度は、診療報酬と介護報酬の六年に一度のダブル改定の年であります。今、社会保障と税の一体改革の中で議論が進んでおります。現役世代の負担、消費税の問題、不公平感、この大震災による財政悪化、こういうふうなところを考えたら、この六年に一度のダブル改定、診療報酬と介護報酬の同時改定は、まさに医療、介護のサービス提供体制の改革を進めると同時に、診療・介護報酬体系の見直しが必要なわけでありますから、当然、同時改定実行されるのでしょうね、大臣。
○国務大臣(細川律夫君) 今委員が御指摘のように、平成二十四年度は診療報酬と介護報酬の同時改定と、こういうことが予定をされておりまして、これまでにもいろいろとこの委員会、国会での議論の中でも、社会保障の改革、これをするにも同時改定というのは大変大事なところだと、こういうふうにも申し上げてまいりました。 したがって、同時改定を仮に延期をするというようなことになりますと、この同時改定に向けていろいろと考えてきておりましたいろんな計画などについても、これもまた先延ばしになるというようなこともありまして、私といたしましては、これは医療関係者のサービス提供者、あるいはまた費用を払うことになる保険者の方々、それから国民の意見、こういう意見も伺いながらと、こういうことになると思いますけれども、私としては、これは従来からの計画どおりやっていかなければと今のところ思っているところでございます。
○中村博彦君 計画どおりお願いをいたします。 今回の一部改正の目玉になるかどうか知りませんが、介護療養型廃止の延長、これは大臣、いただけませんね。 これ今、私、皆さん方にお配りをいたしました。この介護療養型と特別養護老人ホームの報酬差、見ていただきたい。介護四の方、介護療養型は二八・六%、入所者比率でございますが、三十七万九千円。特養ホームは同じ要介護度四でも二十六万五千円。十一万四千円の差があります。要介護度五も見ていただいたら、お分かりのとおりであります。 同じ要介護度四ですよ、同じ要介護度五ですよ。これなぜ、社会的入院の温床というものをなくそうという形で廃止を決定したわけじゃないですか。これは一体、六年も延長して、今一生懸命官邸でお集まりになった税と社会保障の一体改革というのはどうなるんでしょうか。こんな無駄を置くんですか。どうですか。これは老健局長に聞くんです、老健局長。そして、宮島局長、これ六年延長すると、月額大体九十六億円、六年間で六千九百十二億円も大きな差額が生じるんです。こんな無駄どうするんですか。宮島局長。(発言する者あり)
○委員長(津田弥太郎君) 委員長から指名します。宮島老健局長。
○政府参考人(宮島俊彦君) 御指名でございますのでお答えさせていただきますが、十八年の医療制度改革のときに、介護療養病床、これは老健施設などに転換していただくということで、二十四年三月までにということで法律を改正していただいたということでございます。 ただ、実際にその間に転換したところはそれほど多くない。一方で、介護療養病床から医療療養の方に転換するというような実態もこれありということでございまして、まだ転換先を決めていないところもあるというようなことでございます。 一方、この間の医療療養と介護療養の中では、医療療養は平成十七年当時は医療区分一が五三%ありましたが、今は三六%。一方の介護療養は、医療区分一が五七%が今は七二%ということで、これまでの政策によりまして医療区分、医療の程度の低い方は介護療養の方に集約されてきたというようなことがありますので、今回また六年延ばさせていただきまして、この機能分化、入所者の医療の程度が機能によって集約されてくるということを踏まえた転換策というのを今後も講じさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
○中村博彦君 ただ、六年は長過ぎますから、やはり二年、三年で検討をしていただいて、内閣や総理が替わればまた変わるのかも知りませんが、本当にこの社会保障費というのは無駄を削ってこそ消費税の議論が始まるわけですから、その無駄というものをやはり徹底的に洗うというのが私は厚生労働省の姿勢であってほしいと、こういうように思います。 このペーパーでも、皆さんにお配りのペーパーでも示してございますように、このグループホーム、小規模多機能型施設というのが安上がりだ、介護報酬は余り食わないんだと、そういうような流れの中でグループホームが林立をいたしましたけれども、今ここで見ていただいたらお分かりのとおり、特養ホームとの、従来型個室というものでこの報酬単価を見ておいていただいたらお分かりのとおり、グループホームは何も報酬で安上がりにはなっていないということをよくよく御理解をしていただいたら有り難いんでないかなと、そのように思うわけであります。 続いて、地域包括ケアについてお尋ねをいたしたいと思います。 この介護保険法改正の中では目玉でございます、地域包括ケアシステム、そして二十四時間対応訪問介護看護等についてでございますけれども、地域包括ケアシステムとは、需要とニーズに応じた住まいがベースであり、その上で医療、介護、福祉、保健、主として介護予防が継ぎ目なく連続的かつ包括的に日常生活圏域で提供される体制をいうということでございます。 その目玉である定期巡回・随時対応型訪問介護看護、この二十四時間地域巡回型訪問サービスの在り方を検討会でシミュレーションをいたしておるわけでございますが、利用者四十五人に対して介護は二十二・八人、看護は一・七一人、その他、面接相談員一人、オペレーター二十四時間体制の配置になっています。まさに高コストであります。 それで、お聞きいたすわけですけれども、この在宅サービスでまいりますと、通所介護を八回と短期入所を四日併用すると、老健局長、十三万七千五百円必要であります、要介護度三の場合に。そうなってまいりますと、あと支給限度額の残りは十三万円にしかなりません。十三万円になった場合に、今お話ししたように、継ぎ目なく連続的かつ包括的に日常生活圏域で提供するとなると、一日二・五回平均の訪問介護看護で行ったとしても支給限度額を超えますね、支給限度額超えますね。これはどうお考えなんでしょうか。老健局長。
○政府参考人(宮島俊彦君) この二十四時間地域巡回サービスのあり方検討会の報告、これは数か所の事業者に実施してもらったその記録に基づきまして、このような実態であったということをお示ししたものでございます。 この二十四時間サービスの中で利用者の方、心身状況が変化するというようなことから、施設と同じように包括定額払いの介護報酬を基本とする、それから通所やショートステイ、福祉用具などを組み合わせた利用が引き続き必要であるということはうたわれておりますが、利用限度額というもの、それから他の施設との、他のサービスとのバランス、これも考慮してやっていくと、こういうようなことでございますので、こういった限度額や他のサービスとのバランスも考慮しながら、その中でどのように効率的、効果的なサービス提供ができるか、今後更に検討をしていかなければならない課題というふうに考えているところでございます。
○中村博彦君 具体的に今のようなサービスを提供していくとなると、区分支給限度基準額の範囲を収めることはほぼできない。そうなってくると、この限度額の引上げということにもなるわけでございます。これは大変なコスト高になる。在宅サービスはまさにきめ細かいサービスをすればするほどコスト高になるということでございますので、その点について、厚労大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) この定期巡回・随時対応型の訪問看護というものは、これは重症者を始めとした要介護者の在宅生活を支援するものでありまして、一定の費用はこれは当然要するものでございます。 一方、このサービスの創設によりまして、これまで在宅で介護を受けることが困難であった者が施設に入所せずに住み慣れた地域で安心して生活をすることが可能と、こういうことになります。 そういうことで、例えれば特別養護老人ホームに入所した場合と比べて、補足給付や建設コストを要しないために、総合的に考えれば効果的あるいは効率的なサービスが提供できるんではないかというふうに考えております。
○中村博彦君 介護給付費分科会で発言しておる学識の皆さんからのいろいろな発言を見てみますと、政策誘導的にしなかったら駄目だよと、だから高い価格設定をしようと、財源づくりを提案する学者もおるんですね。そして、特養の多床室を下げて、今申し上げたこの在宅サービスのコスト高の対応をしなさいと、そしてまた、要支援や要介護一の軽度の定期巡回は外したらどうですかと、そういう暴論を吐く学者まで、この自分たちがつくった制度を維持し誘導をさせていくためには、そういう発言すらされているわけでございます。 私、ひとつ皆さん方に聞いてもらいたい。先ほども大きな声で言わせていただいたように、継ぎ目なく連続的と言いましたけれども、施設のおむつ交換は、おむつの交換は二十年前は定時交換でした。十一時に定時交換、朝は五時に、定時に回る、もう今やお笑いぐさ。随時交換、排尿されたとき、これももう時代遅れの、おむつの随時交換も時代遅れになって、今、日中おむつ外しをすると、日中、まずは。それが今の介護の流れであります。 一番の先ほど申したこのポイントは、この地域包括ケア構想でまた元の定時交換に変わるということです。二度か三度の訪問介護や訪問看護によって定時交換に変わる。これは本当に、私たち介護現場でおる者にとっては考えられない介護の質の低下なんです。 高齢者ケアというのは、今私たちは水を、竹内孝仁先生というのがいらっしゃいますが、水が全てだと。水をしっかり飲んで、普通の食事を取り、そして運動し、自然な排便を促すこと。一日千五百ミリリットル水分摂取をすると、脱水既往症の有無は本当に千五百ミリリットルが境目なんだ。高齢者の転倒リスクの第一要因は水なんです。明け方に脳梗塞の方がよく倒れますが、明け方は水分補給がなくて、水分が奪われているからなんですね。 だから、私たちのこのテーマというのは、おむつを付けた途端、人間崩壊が始まるんだと。身体的苦痛を与える介護、これはおむつだと、だからおむつゼロなんだと。おむつゼロとはトイレで排便することであります。だから、排便リズムの安定化、便意の回復を図ることがこの私たちのテーマになっておる。だから、下剤も排せつリズムを破壊しますから習慣化はするなと、カマグやラキソベロンを簡単に使うなと。そういう流れの中で、水こそ便秘の特効薬という形で動いておるわけでございます。だから、おむつ外し、尿失禁をなくす、胃瘻もなくす、こういう形の中で今動いておると。 そうなってくると、この定時交換、定時対応サービスは、古い古い排せつ介助の旧措置体質に帰るという、介護の質、サービスから古い旧来型サービスに帰るということでございます。 厚労大臣、御意見をひとつ。
○国務大臣(細川律夫君) もう先生はその専門的な経験あるいは知識で質問をされておりますので、私どもはそういうまだ経験が、あるいは知識もないもので答えになるかどうか分かりませんけれども、私どもとしたら、定期巡回・随時対応サービスでの質の確保ということが大変大事だというふうに思っておりまして、利用者の状態に合わせた適切なケアマネジメントの実施、保険者の責任におきまして利用者の満足度等も考慮した実態の把握、あるいはまた第三者も参加する評価の仕組みを活用するというような方策で質の確保というのをしなければならないというふうに考えております。 今後は、本年度実施をいたしますモデル事業の結果とか、あるいは社会保障審議会の会合、分科会での議論を踏まえまして、具体的な基準とか介護報酬の設定ということになると思いますけれども、その際にもサービスの質の確保ということはこれは留意をしてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○委員長(津田弥太郎君) 宮島局長、追加の答弁ありますか。
○政府参考人(宮島俊彦君) 別にありません。
○委員長(津田弥太郎君) いいですか。
○中村博彦君 宮島局長、よろしくひとつお願いをいたしたいと思います。 先ほど来、皆さんのお手元にお配りをさせていただいております。これ私、衆議院の厚生労働委員会をじっと聞いておったんですよ、山本さん、じっと。いい質問するなと思った質問がありました。何と坂口先生の質問でございました。公明党、坂口先生が質問をされた。このことを申されました。 平成十八年四月に在宅サービスと施設サービスの県負担と国の負担が五%変わったわけであります。すなわち在宅シフトに政策誘導した。分からぬうちに中村秀一というのがやったんです。これをやったんです。これからおかしくなってきた。やはり財源のない都道府県にしてみれば、この五%差というのは大きいじゃありませんか。これやったのは中村秀一です。これは中村、中村の戦いと言われたけれども、官僚には勝てない。もう私はだから、宮島局長になればもう宮島局長にただお願いするだけでございますが、こういうような状況でございます。だから、この五%差というものが、本当にニーズと、地域、地元のニーズに反映した介護保険計画に反映されていない、大分県も。そういうことでございます。 それは、先ほども申した地域包括ケアシステムを提案された田中滋先生も、国、都道府県、市町村の負担割合が介護サービスによって、在宅か施設サービスによって異なるのでは真に必要なサービスは構築できない、特に財政力の弱い地方の市町村は、どうしても地方自治体負担が先にあり、負担の少ないものに流れてしまうんだと。だから、やはり真の地域状況に応じた介護保険事業計画を策定する。これはこの二十三年度に作成されて二十四、二十五、二十六、三年計画をするんですけれども、この五%をなくしてニュートラルでやったらどうだ、こういうようなことを申しておりますが、宮島老健局長。(発言する者あり)
○委員長(津田弥太郎君) 委員長から指名します。
○中村博彦君 お願いします、委員長、お願いします。
○委員長(津田弥太郎君) 宮島老健局長。
○政府参考人(宮島俊彦君) 御指摘の点でございます。 これ、平成十七年のいわゆる三位一体改革の際に、施設の整備と運営に係る権限は一体的に税源移譲と併せて国と県の負担割合、この見直しを行ったというものでございまして、なかなかこの話というのは、施設サービス費の負担の在り方、国、地方の役割、税財源の在り方、併せ検討する必要があるということで、大変難しい課題だというふうに受け止めております。
○中村博彦君 一局長でそうはいかないというのはよく分かっております。 この四月二十七日に、サービス付き高齢者住宅等のサービスが、法案が成立をいたしました。すなわち、高齢者の生活支援サービス、居宅系サービスが法律にうたわれたわけでございます。 このサービス、一つこの問題点は、このサービスをつくる流れの中で、特養待機者は、特養待機者解消はサービス付き高齢者住宅等の居住系サービスの充実によって解決するかのような文章が、社会保障制度改革の方向性と具体策、五月十二日に載ってございます。載っておるんです。しかし、このサービス付き高齢者住宅は、生活を継続する、先ほども。しかしこれは、介護報酬の在宅サービスの切れ目ないサービスが必要であるということと、この部屋代、食事サービス、見守り、介護保険の自己負担分を考えると十万から十五万必要ですよね。これはどのようにお考えでしょうか。宮島老健局長、お答えをいただきたい。 どうぞ、委員長、お願いします。
○委員長(津田弥太郎君) 宮島老健局長。
○政府参考人(宮島俊彦君) このサービス付き高齢者住宅でございますが、これ始まったばかりということでございます。事業者によっては、なかなか要介護四、五は難しいというようなことも言われておりますが、現在の特養ホーム、特別養護老人ホームの待機者を見ますと、待機者というか入所申込者を見ますと、もう半分以上は要介護一—三の方などもおられるということでございます。したがって、今後、サービス付き高齢者向け住宅に二十四時間サービスなどを組み合わせて、在宅介護の限界点をできるだけ高めていただくと。あるいは、社会福祉法人や医療法人などにも、これは参入自由ということでございますので、そういうケアのノウハウを持ったところが御参画いただければというようなことで考えているところでございます。
○中村博彦君 だから、今、所得層からいえば、十万—十五万前後の所得層には本当に画期的なサービスが構築できると、そういうように思います。 ただ、しかしながら、この十万円から五、六万の方、所得が、このような方、ケアハウス、それから軽費老人ホームの対象者の方をやはり充実すべきでないかということを御提案をしておきたい。 それと同時に、群馬のあの渋川市の「たまゆら」の事件でございますけれども、やはり所得の低い方に対する貧困ビジネスのような横行はさせない、低所得者対応の住宅政策も是非考えてもらいたい。これは、大臣、よろしくお願いを申し上げます。答弁はいただきません。 それでは、続きまして、一番の元凶は、私は供給体改革だと。その供給体改革、全てを担うのは社会福祉法人であります。先ほども申したように、質の向上、認知症ケア一つ取ってみても、これは法人でございます。だから、ソフトを作るのも、それから収支差額管理、まさにこの繰越金、剰余金、一兆円を超えています。中村が一兆円超えておる、一兆円超えておると言うんですけれども、この一事業体が一億から二億ぐらいの累積繰越しは驚くだけの繰越金ではないんです、施設数が多いから。 しかし、これも新たな福祉事業への展開、効率的な経営ができていない古い古い社会福祉法人を私は変えなくてはいけないんではないか。そして、今なお非課税法人であります。非課税法人であれば、非課税法人ゆえのサービスを構築しなくてはいけないのではないでしょうか。私は、そういうような流れの中でいつも展開をいたしておるわけでございます。 しかしながら、零細社会福祉法人、これは本当に大きな足かせになっておる。サービスを構築するにしても人材を育成するにしても大きな足かせになっているわけでございます。この辺に零細企業的体質、公的体質の中でそろそろ、介護保険十一年、放置をしてきたこの供給体改革に手を入れていただきたいと、このように考えておるわけでございます。 それともう一点お聞かせ願いたいんですけれども、公益法人改革では、法人及び第三者に対する損害賠償責任が明記されていますけれども、社会福祉法人は役員等の損害賠償責任が規定されていないんです。規定されていない。責任がないんです。これだけのサービスを付ける、これだけの収支差額管理をしなくちゃいけないのに、何の責任も明確化されていない。 社会・援護局長、お願いします。
○政府参考人(清水美智夫君) 二つのお尋ねでございますけれども、まず後段の理事の損害賠償責任の点でございますが、社会福祉法人につきましては、社会福祉法において確かに役員の損害賠償責任が明記されておりません。しかし、民法の法人の経営者の善管注意義務というのは当然適用になるわけでございます。民法六百四十四条ということでございます。したがいまして、現実過程におきましては、仮に社福法人の役員がこの善管注意義務に違反して法人に損害を与えた場合には、法人に対して損害賠償責任を負うと、そういうことになっているわけでございます。 また、前段の社会福祉法人の在り方ということでございますが、これはもう十分御承知のとおりでございますけれども、社福法人、公共性、公益性が高いと。したがって、公正、適正な法人運営が重要ということでございます。 もう少々パラフレーズして申し上げますと、収支相償の確保でございますとか、職員の鼓舞でありますとか、当然一番の目的であります御利用者の福祉の増進、さらには施設外の地域福祉の向上への貢献といったような責務がありますゆえに、現在のような役員構成になっているというところでございます。 ただ、委員御指摘のとおり、時代は様々変わっていくわけでありますので、そういう中で社会福祉法人の在り方が従来のままでいいかどうか、これは常にいろいろと考えていかなければならないというふうに思っております。
○中村博彦君 だから、私がただ申し上げたいのは、このサービス付き高齢者住宅一つ取ってみても、簡単に言えば、介護保険事業計画には入らないわけでございます。だから、多くのサービス付き高齢者住宅が私はできてくる。そうなってくると、当然、赤字の社会福祉法人、赤字の特養、赤字のデイサービスが出てくる。そのときの責任というのはどうなるんだということでございますから、赤字になったとき、悪いことをしたときは、何の法律にかかわってもいいですけれども、やはり法人責任を明確にすることにおいて、経営責任を権利として認めると同時に、責任そして権限、そこを権限も明確に認めて、これからサービスを競い合う、ハードを競い合う時代はそういう法人改革、供給体改革を始めていかなくてはいけないんでないかということでございます。 大臣、いよいよ最後にもう大臣の任務もなろうかと思いますが、この辺の部分については是非お引継ぎをよろしくお願いする、お願いをいたして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は、議題となっております介護保険法改正案の内容と震災関連の課題につきましてお聞きを申し上げたいと思います。 まず初めに、震災関連の課題につきましてお伺いを申し上げたいと思います。 被災をしました三県では、介護保険適用に必要な要介護認定申請が約三千件滞っているとのことでございました。特に被害が甚大な十五市町村では、介護認定審査会も開けていないということでもございます。被災地では、避難先で衰弱をし、介護を求める高齢者が増加をしてございます。こうした状況に対応するために、厚生労働省では認定を一年間延長することを決めております。 しかし、震災によりまして、急な環境変化によって認知症が進むなど重度化をし、介護度が変わった場合もございます。これは、つい最近、岩手県の大船渡市で五月、介護サービスに係る事業者が、約三百三十一人、自宅で介護を受けてきた高齢者の震災後の現状を調べるために聞き取り調査を行ったということでございますけれども、そのうち約三八%に当たる四十二人が認知症の症状が進行をし、要介護度が上がったりするなどして、急速に症状が悪化をしていると、こういう現状もあるわけでございます。 実情に合った支援がなされなくてはならないと思いますけれども、どのような対策を講じているか、お願いをしたいと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) 今御質問にありました被災地におきます要介護認定の在り方は、今お話をいただきましたように、既に、審査会が開けない自治体においては介護認定を延長すると、一年延長するという特例を認めているところでありますが、その特例期間中に要介護度を変更する必要があると御家族、御本人、またケアマネジャーさん等かかわる方が御判断をされた場合には、市町村において要介護認定を変更するということ、審査会を経ずとも変更するということが可能であるというふうなことをここでお話をさせていただきたいと思います。
○山本博司君 ともかく被災地の方々の実情に合った対応ということが求められておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 これとともに、補助対象につきましても実情に合わせてほしいという声も上がっております。それは、グループホームの被災者に対しての問題でございます。特養の被災者に関しましては食費、居住費の補助がございますけれども、グループホームの被災者には対象外となっております。これはグループホームが施設ではなく家とみなされるためでありまして、平時でも施設には低所得者の負担軽減制度がございますけれども、グループホームにはございません。グループホームは、認知症の人に適したケアということで、入居には全国平均でも約九万円強の食費、居住費、光熱費が必要となっておりまして、この介護保険部会でもこの軽減制度の見直しということに関しましても求められている部分がございます。 このグループホームを補助対象とすることにつきまして、どのような認識がございますでしょうか。
○政府参考人(宮島俊彦君) 今委員御指摘のように、グループホームの家賃、食費、光熱費、個々の契約に委ねられていることで、今、震災の影響で費用負担が困難になっている方もいるということでございます。 そのため、今年度の第一次補正予算におきまして、地域支え合い体制づくり事業に要する予算、ここを積み増しまして、震災の影響でグループホームの費用負担が困難な利用者がいる事業者に対しては家賃等の一定額を助成するということを新たに設けたところでございます。各地方公共団体でこの事業を活用されますように周知徹底を図ってまいりたいと思っております。
○山本博司君 今お話ございましたように、第一次補正でそういう手当てがされているということでございますけれども、非常に金額が少ないということと併せて、いろんなメニューがございますので市町村の判断ということもございます。やはり本質的に、こうしたグループホームを利用する方々、特に低所得者の方々に対してどうしていくかということは大変大事なテーマだと思います。 昨日、全国の市長会でも、この介護保険制度に関する提言の中で、低所得者対策という形で、グループホームを利用する低所得者に対して国が食費と居住費の一部を補助するという、この負担軽減制度の措置、これを講ずるようにということの提言、訴えもございます。是非ともこれは大臣、今後の検討をしていただきたいテーマでございますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) この点につきましては、介護が必要となっても地域で安心して生活ができるようにするためには、先ほどお話がありましたグループホームなどの多様な住まいが確保される必要がございます。 そこで、グループホームは、施設と異なり、食費や居住費を軽減する補足給付の対象とはなっておりませんけれども、昨年の十一月三十日の社会保障審議会の介護保険部会の意見書では、地域で暮らす認知症の方を支援する観点から何らかの利用者負担の軽減措置を検討すべきと、こういう御指摘があったところでございます。 そこで、今後、介護保険部会のこの意見も踏まえまして、必要な財源の確保や他の介護サービスの整合性なども考慮しながら、グループホームの負担軽減についてどのような対応が可能か、平成二十四年度の予算編成過程で引き続き検討をしてまいりたいと、このように考えております。
○山本博司君 もう是非とも大臣、検討をよろしくお願い申し上げたいと思います。 それでは、今回の介護保険改正案の内容に関しましてお聞きを申し上げたいと思います。 今回の法案は、介護サービスの基盤強化のためと銘打っているとおり、地域包括ケアシステムの実現に向けた取組を進めており、評価できる点が多くございます。現在二千九百五十万人いる高齢者が二〇二五年には約三千五百万人に達すると推計されておりますので、この基盤の強化が求められております。 その中の一つとして、改正案の中に、小規模多機能居宅介護に訪問看護を加えた複合型サービスが創設をされております。この小規模多機能居宅介護につきましては、公明党が一昨年、十万人の方々の総点検運動、この介護の総点検運動を行いました。そして、自治体に対しましてもアンケート調査をいたしましたけれども、その中でも一番に充実させたいサービスとして挙げられておりまして、地域で二十四時間三百六十五日の在宅介護をサポートする大変大事な事業であると思うわけでございます。 昨年二月に発表しました我が党の新介護ビジョン、また昨年十二月に発表しました公明党の新しい福祉社会ビジョンの中間取りまとめにおきましても、在宅支援体制の強化策としての拡充を提言をしてございます。 そこで、この小規模多機能居宅介護の機能充実をどのように盛り込んでいるのか、今回の法改正でどのように地域のニーズに対応しているのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 小規模多機能の居宅介護のこの施設でございますが、創設当時は若干伸び悩んでおりましたが、二十一年の介護報酬改定のときに加算制度等を設けまして、最近は充実、箇所数の増が図られてきているということでございます。 今回の法律では、更にこの小規模多機能居宅介護に訪問看護の部分を組み合わせるということで、ある程度医療ニードが必要な方、こういった方にも対応できるような形に持っていくということで、介護と看護を合わせたサービスを提供するということで、幅広い利用者の状態に対応できるようにしてまいりたいと考えているところでございます。
○山本博司君 この小規模の多機能型の居宅介護とともに、二十四時間の対応の定期巡回・随時対応型訪問介護看護の創設、これは在宅生活を支える大きな役割を担うものであると思うわけでございます。 このサービスは、都市部では利用者が密集していて移動にも時間が掛からないためにも効率的に巡回できると、このように思いますけれども、地方部におきましては利用者が遠くに点在をしており、通うのに非常に時間が掛かるという観点から実効性に課題があるのではないかということも思われます。 私も地元が中国・四国地域でございますので、中山間地帯、離島が多い地域でございます。先週も離島の広島、また愛媛、大崎上島とか上島町とか、人口七千名ぐらいの島に行ってまいりました。特養が町営で一軒あるだけ、訪問介護のそうした事業者がなかなか入っていけないという、そういう問題も地域によってございます。そうした地域部の対応ということが課題があるのではないか。 また、現時点での夜間対応型訪問介護サービスの利用率、これは低迷をしております。このサービスの検証も十分に行って今後に反映をする必要があると思うわけでございますけれども、こうした地方部における実効性を確保するためにどのような課題があるのか、またどうしていくのか、このことに関してお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) 今御指摘ありましたように、二十四時間のサービスを提供していくということについての課題あると私も思っています。御指摘いただきましたように、地域で住み慣れた環境で介護を受けたいというニーズは大変高うございまして、こういったニーズにどうこたえていくかというのが課題です。 今年度、モデル事業といたしまして、長野県の飯綱町や、また長崎県の壱岐市といった離島でもこのモデル事業を今行っておりまして、この結果等を検証しながら、今委員御指摘の課題についてもしっかりと対応できるようにしていかなければなりませんし、地域の実情に応じたサービス提供ができるようにしていきたいというふうに考えております。
○山本博司君 今、モデルケースの実施ということでございますけれども、しっかりこの検証を含めてやっていただければと思います。 次に、在宅での支援策の一つとして、家族介護の支援に関しましてお聞きを申し上げたいと思います。 最近では、年老いた夫や妻が連れ合いを介助するいわゆる老老介護という言葉がテレビや新聞の紙面でもよく出てきております。介助者の精神、肉体的な負担が重く、共倒れになるケースも珍しくございません。また、最近では老障介護ということもございます。年老いた親が障害のある子供の介護を続ける老障介護、先日テレビでも放映されておりました。九十三歳の親が障害のある七十二歳の方の介護をされている状況という形で、大変経済的にも体力的にも精神的にもぎりぎりの状況の中で介護をされている現実がございます。こうした老老介護とか老障介護の問題点、核家族化においての家庭における介護力の低下、また介護者に掛かる負担が以前よりも重くなっている形がございます。家族の介護のために離職をする方々が十四万人近くいるということもございます。 こうした家族の負担軽減にレスパイトの充実とか、こういうことがあるわけでございますけれども、家族介護の支援ということに関して見解をお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) 御指摘のように、家族介護におけるその負担の軽減を図っていくということは大変重要な課題だというふうに認識をしておりまして、その中で、地域支援事業といたしまして、家族介護教室の開催や家族介護者の交流など家族の介護支援事業を行っておりますと同時に、二十二年度の補正予算で地域支え合い体制づくり事業、こういったものを創設いたしまして、これを活用して、都道府県や市町村の創意工夫に基づいて家族介護者の支援体制づくりの取組などを行っているところでございます。 また、今年度は、レスパイトなどの観点から、ショートステイの活用やデイサービスの利用者の緊急的、短期的な宿泊ニーズへの対応の在り方などを調査研究を行っておりまして、こういった取組を通じて家族介護の支援の在り方というのを考えていきたいというふうに思っております。
○山本博司君 大臣、これ大事な点でございますので、家族の支援ということをお願いを申し上げたいと思います。 次に、介護施設における介護職員の医行為に関しましてお聞きを申し上げたいと思います。 この問題に関しましてはこれまでもこの委員会で何度も指摘をさせていただいておりましたけれども、今回の改正で、介護職員がたんの吸引や胃瘻による経管栄養などについて実施をするということが盛り込まれております。看護職員と介護職員が連携をして実施することが重要ということで、モデル事業の実施状況も分析した上で検討をされ、提案をされてきたことということでございます。 この実施には、事故がないように統一された基準の下に知識面及び技術面においてもしっかりとした研修体制を築く必要があると思いますけれども、この研修体制についての取組を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) このたんの吸引等を実施する介護職員については研修を義務付けるということでございます。そのプログラムについて必要な知識、技能が身に付けられるよう、たんの吸収等に関する講義、それから実地研修から構成されるものとしております。この研修を行う機関は、この法律上も都道府県の知事の登録制度とする、さらに医療関係者の講師の確保をしていることなど、研修を確実に実施できる体制としていることを登録の要件とすることとしております。 〔委員長退席、理事足立信也君着席〕 今まさに、この研修のプログラム、安全確保措置等については試行事業を実施しておりまして、この試行事業の検証そして評価、その結果を踏まえましてきちんとしたものを策定してまいりたいと考えているものでございます。
○山本博司君 このたんの吸引、経管栄養に関しましては、高い技術を介護職員が持てば新たな介護ニーズにこたえられると思うわけでございますけれども、この介護職員が医行為を行った場合の介護報酬上の対応はどのようになっているんでしょうか。
○政府参考人(宮島俊彦君) この介護報酬上の取扱いというのは、これはまさに、来年の四月からこの研修機関についての都道府県知事の登録制度ができて、またそれを実施する事業所についても登録制度が始まるということでございますので、これについては、御指摘の介護報酬どうするかというのは、まさに二十四年度介護報酬改定に向けた介護給付分科会での議論、これを踏まえて対応していく課題というふうに考えているところでございます。
○山本博司君 万が一、緊急事態が発生した場合、重篤化を防ぐために医師などの医療職からの適切な処置を聞く、これは連携が大変重要になると考えられますので、緊急時のルールをあらかじめ整備する必要があると思います。 さらに、こうした事故の際には、医行為を行った介護職員だけに責任が及ぶのか、それとも全体の中で検証がされるのか、何らかの補償制度の創設が必要ではないのか、こういった議論があると思いますけれども、事故が起きた場合の責任体制はどうなっているのか、今後の検討について認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) たんの吸引につきましては、これまでは通知による運用ということで一定範囲認めてきたということで、介護職員にとっては非常に法的に不安定な状態になっていたということでございます。 こうした問題を解決していくために、今回の法制度では、介護福祉士や研修を受けた介護職員が医師、看護師などの医療関係者との連携確保、その安全確保措置を講じた事業所の業務としてたんの吸引等を行うようにしているということで、安全確保という意味では、介護職員にとってより法的に安定した仕組みということになっているところでございます。 事故の際の責任の所在ということでございますが、これは介護職員、雇用した介護職員ばかりではなくて、安全確保措置を講ずる義務のある事業主、あるいは連携している医師、看護師等それぞれの役割や関与の状態、こういったものが勘案されるということになってくるものでございます。
○山本博司君 この今回のたんの吸引の場合は介護報酬上にも反映されない、また責任体制もまだ未整備である、こういうことになりますと、危険性を避けるためにも介護職員の医行為についてはなかなか普及が進まないという可能性もございます。 しかし、今後の医療と介護の役割分担、こう考えますと、一定の医療的ケアを介護職が行うということは介護サービスの充実を図る中では必然的なことであり、こうした専門性をやはり介護報酬の中にしっかり反映する必要があると思います。 また、介護の質を確保するとともに、介護職のキャリアアップを促すためにも、厚生労働省の検討会で論点に上がっている専門介護福祉士の議論も進めるべきと考えます。今後増大をしていく介護ニーズに対応できるように、ホームヘルパーとか介護福祉士などの専門性を高める努力、これは必要であると思いますけれども、見解を伺いたいと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) 御指摘のとおり、介護福祉士等介護職員の専門性を高めていくということは必要だと考えておりまして、そのキャリアパスをこれからどのようにしていくのか、段階的にステップアップしていくような形でその職能を生かしていっていただける、そういった環境を整備をしていかなければならないと思っております。 そういった中で、御指摘の本年一月の検討会、有識者検討会での報告書、御提言の中でも、介護の世界で長く働き続けていただけるように、そういった展望が持てるような職となるようにするために、いわゆる研修の在り方、ホームヘルパーの研修の在り方についても、在宅、施設を問わない研修としていくというようなことと、介護福祉士の資格取得後のキャリアパス、キャリアアップの一つの方向性として認定介護福祉士制度の構築をするなどの取組を進めてまいる、そういった所存を持っているところでございます。
○山本博司君 是非とも、こうした介護従事者の方々、キャリアパスということでの推進をお願いをしたいと思います。 続きまして、この委員会でも何度も質問をさせていただきました介護サービス情報の公表制度につきまして質問をしたいと思います。 この介護サービス情報公表制度、手数料が高過ぎるとか、介護サービスを選択する際に有効に機能していない、こういう指摘がございました。これまでも何度も、アクセス件数が少ないのではないかとか、制度の周知徹底がどうなんだとか、手数料水準の見直し、こういったことを聞いてきたわけでございます。 今回の改正では、事業者の負担を軽減をするという観点から運営方法の見直しが行われて、手数料によらずに運営できる仕組みが取られています。これまでの取組で一件当たり約五万五千円の手数料が約三万三千円まで引き下がったところでございますけれども、今回の見直しで事業者負担はどのように軽減されるのか、また、手数料によらないとすれば、どのように運用していくつもりなのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 今回の見直しですが、情報公表に係る費用、今まで事業者からの手数料に任されていたということで、いろいろ事業者から課題が指摘されておりました。 〔理事足立信也君退席、委員長着席〕 今回、知事が認める場合に調査を実施する、それから各県に設置されているサーバーは国で一元管理するということで、運営コストの低減を図るということと併せて見直しをしております。こうした措置で可能な限り手数料によらず運営できる制度となると考えておりますが、具体的な制度運営、都道府県において判断されるということになっております。 そういうことでございますが、国としても円滑な移行に向けまして必要な支援を講じてまいりたいと考えているところでございます。
○山本博司君 今回、例えばアクセスがなかなか少ないということで、写真とか映像とか、こういう形で、分かりやすい形でのそういう対応になっているんでしょうか。
○政府参考人(宮島俊彦君) 情報公表のこのホームページにつきましても、情報の内容が平板であるとか、あるいは使い勝手が悪いというような御指摘をいただいておりまして、そのホームページのアクセスあるいは使い勝手の良さというところについても、この公表サーバー、一元化することに伴って見直すという取組をしているところでございます。
○山本博司君 映像とか写真の対応は今回されているんですか。
○大臣政務官(岡本充功君) 私もこれ野党時代に同じ質問をしたことがありまして、非常に利用者にとっても使い勝手が悪いという、本当に文字が羅列されているだけのところでありまして、なかなか、誰がこれ利用するんだということを質問した記憶がございます。 そういう意味では、委員御指摘のように、より見やすいホームページの運営を目指してこれから検討を重ねていきたいというふうに考えております。
○山本博司君 毎年一億円近いお金がこれに掛かっているということを聞いておりますので、やはり多くの方々が使いやすい、そういったものに是非とも進めていただきたいと思います。 もう一つ、今回の改正で、義務付けられております公表前の調査実施が廃止をされまして、都道府県が必要と判断した場合、調査を実施する仕組みに変更をされました。 これまでは、指定調査機関、全国で二百七十七社、約八千二百人の調査員が調査に当たっておりました。今回の改正で絶対的な調査量が減少するのでありますと、調査員も必然的に減少する可能性もございます。しかし、これまでの調査員の経験を生かしてこの介護保険制度の発展に寄与してもらいたいと思うわけですけれども、こうした調査員の方々の活用、どのように考えていらっしゃいますか。
○大臣政務官(岡本充功君) おっしゃるとおり、指定調査機関の調査員の専門知識やノウハウを活用することは大変有効だというふうに考えておりまして、利用者に対する公表情報の活用支援、それから事業者からの問合せ、こういった対応などの相談支援、こういったことにつきまして指定調査機関等の協力をいただくことによって情報公表制度の活用に関する支援体制の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。 なお、今回、この改正で創設をされます指定都道府県事務受託法人において指定調査機関の専門知識やノウハウが活用できるのではないかというふうに考えておりまして、具体的には、都道府県の指導監査に関する介護サービス事業に対する調査、質問、書類確認等、またサービスを受けた被保険者に対する質問等、こういったことに関する事務を指定法人に委託できるようになりますので、こういったところでもこういった方々の様々な知識が活用できるものというふうに考えております。
○山本博司君 次に、資格取得方法の見直しに関しましてお伺いをしたいと思います。 介護福祉士の資質向上を図る観点から、平成十九年の法律改正で、一定の教育課程を経た後に国家試験を受験をして合格して取得をするという形に一元化されまして、平成二十四年度から施行予定でございました。今回の法案では見直しを延期することとなっております。 受験を希望する方にとりましては、見直しが行われますと、事前の準備が必要なために、速やかな情報開示とか十分な広報体制が求められると思いますけれども、見直しを延期した理由、このことをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(清水美智夫君) 御指摘のとおり、十九年法改正により二十四年度から施行するという予定の内容のものを、現在御審議中の法案により三年間延期するという案にしてございます。 その理由は二つございます。第一点は、今回導入します介護福祉士によるたんの吸引ということがございますので、これに向けて教育内容、カリキュラムを再編する、そのための様々な準備の時間が必要になったということが一点ございます。第二にでございますけれども、地域によってはまだなお介護人材が不足しているという、そういう現状がある中で、十九年法改で義務付けられました実務者研修、これを受けやすいものとするきめ細かい配慮が必要であるということでございます。それは時間数でありますとか、場所でありますとか、費用への支援でありますとか、ほかの研修の一部をこの研修として読み込むといったような様々きめ細かい配慮が必要と、その二点が理由でございます。 この案がお認めいただけますとするならば、早急にそれらの変更に関する広報、周知などを取りかかってまいりたいと考えてございます。
○山本博司君 この養成、大学とか短期大学以外にも、資格を持って介護分野で働きたいという方々の福祉系高校というのがございます。これは、福祉系高校は最年少で資格を取得できる最短の道であるということで、介護人材の慢性的な不足が指摘をされている中で、若いうちから高い志を持って取り組む姿勢、大変すばらしいことでございます。介護職として定着をしてこの分野を担う人材として育っていっていただきたいと思います。 平成十九年の改正では、このカリキュラムの見直しが行われまして、従来の三十四単位千百九十時間から五十二単位千八百二十時間の履修となったために、授業数が増大をしまして生徒の負担が急増をいたしました。しかし、実際の状況を見ると、ビデオを見せて感想を書かせるだけの授業があるといった指摘もございます。時間を掛けることが本当に質の向上につながっているのか疑問であるという声も一部ございます。 高校という教育の機関と資格取得に向けた受験体制の両立、大変難しいと思いますけれども、文科省、この平成二十一年度から始まりました福祉系高校の新しいカリキュラムに関しまして報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(山中伸一君) 委員御指摘のとおり、福祉系高校でございますけれども、平成十九年度の法改正による介護福祉士の国家試験、この受験するために必要なカリキュラム、これが千百九十時間から千八百時間程度に引き上げられた。これに対応いたしまして、文部科学省としても、平成二十一年に改訂されました新学習指導要領、この中で、福祉に関する科目につきまして内容、時間とも国家試験に対応した形での課程を充実を図って平成二十一年度から実施しているところでございます。 例えば、具体的には、適切な介護技術を用いて安全に援助できる知識、技術について習得する、これを目的とする生活支援技術、これを科目として新設。あるいは、介護過程の展開、介護計画の立案、介護サービスが提供できる能力を養う、こういう介護過程を新設といった科目の新設等を行いまして、こういう新カリキュラムで平成二十一年からやっているということでございます。 また、これを担当するのは教員が必要になりまして、この教員資格につきましても併せて高度化が図られたところでございますので、これに対応しようということで、平成二十年から二十二年度、まず現職の人たちがしっかりやらなきゃならないということで、資格の代替のための講習会というものをお認めいただいておりますので、この三か年間で七百六十人が講習会を修了ということで、新カリキュラムの指導にしっかりと対応できるようということで、先生御指摘のような内容ではなく、しっかりとした内容の福祉の授業が行われ、展開できるというために各学校取り組んできているというところでございます。
○山本博司君 この福祉系高校、卒業して国家試験を受けるということで、大変そういう意味で、この三年間の中でしっかり勉強しながら取り組んでいるということでございます。 厚労省が所管をするこの養成施設、大学とか短期大学、これもやはりしっかり同じような部分に関して見習うところは見習っていただきたいと思うわけでございます。今回の法案で三年間延期をすることになるわけでございますので、こうした点も見直していただきたいと思います。 この厚労省の指定養成施設、大学、短期大学、定員割れが相次いでおります。二万人の定員に対しまして一万五千人の入学者数ということで、充足率も七五・七%、今後のこの介護人材の確保ということを考えますと、介護人材養成の安定的確保、資質の向上が必要でございます。 それで、今後の介護人材養成の在り方に関しまして、見解を求めたいと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) 委員御指摘のように、介護職員の人材確保というのは大変重要な課題で、先ほどもお話をさせていただきました今年一月の検討会での御提言の中で、先ほど御答弁させていただきましたスキルアップ、キャリアパスの話が一つあり、それを通じて長い間働き続けられるような、そういった展望の持てる職場にしていかなきゃいけないという話、こういう話をいただいたというお話をしたところです。 そういった意味で、多様な人材の参入を促進し、就職後の段階的な技能形成と資質向上を図る、これによって職への定着を図っていくという観点、それから、資質向上に見合った処遇、こういった処遇改善の観点、そしてまた、先ほどからお話をしております自らの職の展望が見えるようにしていくと、こういったことを今働いている皆さんには、また、今委員から御指摘の介護福祉士養成施設等の入学者数の現状は御指摘のとおりでありますが、こういったことを通じて、これから介護職に入っていく方が希望の持てる職場になっていかなきゃいけないと思っています。 なお、入学者数につきましては、この数年の厚生労働省の取組もあって、平成二十年を底に今増加をしてきているような状況にありますけれども、引き続き、委員の御指摘も踏まえつつ、こういった介護職場に多くの若い皆さんが就職ができる、就職をしようと思える、そういう環境整備に努めていかなければならないと考えております。
○山本博司君 大臣にお聞きをしたいと思います。 やはりこの介護職員の処遇改善ということは大変大事でございます。大臣はこの介護の漫画雑誌の「ヘルプマン」というのを御存じでしょうか。──じゃ、いいです。これは毎回、津田委員長も舛添大臣にそのことを、介護のそういう、高知県出身のくさか里樹さんという方がこういう「ヘルプマン」という若い方々の介護の取組ということでずっと出されているわけですけれども。 この介護職員の処遇改善、民主党のマニフェストでこの四万円ということの引上げということがございました。これは道半ばでございますけれども、今後これをどうしていくのか。介護職員の処遇改善交付金、今年度末で期限となっております。来年度以降どのような形でこうした処遇改善を進めていくのか、大変大きなテーマでございます。国費で交付金を維持していくのか、また介護報酬の中でこの対応をしていくのか、この財源の確保を含めて今どのように考えているのか、また、大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 介護職員の処遇改善につきましては、これまで二十一年度の介護報酬の三%引上げ、それから介護職員処遇改善交付金、これによりまして合計二万四千円のアップの効果が出ております。 この交付金につきましては今年度で終わりになりますから、じゃ、来年度からどうするのかと、こういうことでありますけれども、これを交付金でいくのか、介護報酬のアップでいくのか、いろいろ方法はあるかと思いますけれども、私としては、介護職員の報酬改善はこれはやっていかなければいけないというふうに思っておりまして、今年の暮れの報酬改定、これは医療の方もそうですが、同時改定のその点、それから来年度の予算編成の過程でそれを決めていきたいと、このように考えております。
○山本博司君 この介護従事者の処遇改善、大事な部分でございます。市長会でもやはり、昨日の、この介護従事者の交付金の確保と恒久化ということも提言をされておりますけれども、しっかり議論をした形で、継続できるような形でお願いをしたいと思います。 さらに、この処遇改善、今まではこの介護の従事者ということでございますけれども、現実的には施設サービスを支える方々、それ以外にも事務職の方とか清掃などの施設管理者とか様々、こういった方もいらっしゃいます。この幅広い職種も対象に加えるべきだと、これも市長会の提言でございますけれども、この点はいかがでしょうか。
○大臣政務官(岡本充功君) 私も、市長会以外でも介護施設の経営者の皆さん方からも同様のお話を聞いております。 今委員から御指摘がありましたように、処遇改善交付金というのは介護職員にフォーカスを当てての話でありますが、それ以外の職種で一体どういうような給与実態になっているのか。例えば、今御指摘の事務職、清掃、こういった職種以外にも、栄養士の方、管理栄養士、それから調理師の方もいらっしゃいます。理学療法士さんもいらっしゃいます。そういういろんな職種の方がどういうような給与実態になっているのかということが、調べることが可能なのかどうかを含めて今事務方にも調査してもらっているところでありまして、そういった結果を含めつつ、幅広にこれから議論が始まっていくんだろうというふうに理解をしております。
○山本博司君 是非とも、この介護従事者の対象拡大ということも併せまして待遇改善をお願いをしたいと思います。 次に、介護報酬の地域区分に関しましてお伺いを申し上げたいと思います。 現行の介護報酬の地域区分は、特別区、特甲地、甲地、乙地、その他のこの五つに区分をされております。上乗せの割合は一五%から〇%までとなっておりまして、その地域割りのうち特甲地五十一地区に関しましては、横浜市、川崎市、名古屋市、大阪市などの大都市部と、八尾市、交野市、川西市、横須賀市など地方の都市が混在をしております。賃金構造基本統計調査のこの賃金指数で比べますと、同じ大阪府内の大阪市と交野市では一八・五ポイントも差がございます。同じ区分でも実態は違うのではないかと、こういう指摘もございます。 現在、社会保障審議会の介護給付費分科会で議論をされていると思いますけれども、この人件費の地域差の実態を沿って介護報酬を反映させるために地域区分を抜本的に見直すべきであるという指摘もございます。今後の見直しに関してお示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 介護報酬の地域区分、これは職員の人件費の地域差を調整するということで、地域別、サービス別に設定されています。これは現在、地域別、これ五区分でございます。元々国家公務員の地域手当の地域区分に準拠をしておりましたが、この国家公務員の地域手当の地域区分が十七年の人事院勧告において七区分に見直されたと。そのときは、全体を四・八%下げて、あとは人件費の高いところに乗せるみたいなそういうやり方を、国家公務員の地域手当の区分の見直しが行われているんですが、こういった七区分に見直す必要があるのか、そのときに、その地域区分ごとに対象となる、今おっしゃられたような自治体の実態に合わせたようなもの、あるいは上乗せ割合どうするかなどについて給付費分科会で議論を行ってもらっているところです。引き続き、年末に向けて検討を進めていくということになっているところでございます。
○山本博司君 さらに、国は、介護報酬の地域差を勘案するのは人件費のみとしております。これは、第五十六回の介護給付費分科会におきましても、土地代が反映すると考えられる居住費は平成十七年十月に原則的に給付対象外となっている、日用品等などの物件費の多寡に地域ごとの有意性はないと、こう判断されたからでございます。 居住費が給付対象外とされているためと説明しておりますけれども、それはあくまでも利用者が負担する居住費に対するものでございまして、職員や施設が負担する賃借料につきましては、当然のことに土地価格が影響してございます。 総務省によりますと、都道府県別の民営家賃の指数によりますと、全国平均家賃指数が一〇〇に対しまして、東京都の平均は一七八、都心部の千代田、中央、港、渋谷、新宿になりますと二〇〇を超えると予測をされます。 こうした都市部で介護人材の不足が顕著とする中で、職員確保のためにこういう住宅手当を支給している介護施設も少なくありません。土地代が反映する居住費等も地域差を勘案すべきではないかという、こういう指摘もございますけれども、この点、いかがでしょうか。
○大臣政務官(岡本充功君) 今御指摘のように、居住費は原則として介護保険給付の対象外としております。そういった居住費を含む減価償却費等については、これは平成二十年の介護事業経営実態調査で地域差が見られなかったと、こういったことも報告をされておりまして、人件費のみを勘案することとしておるところであります。 法人の資産である土地代については介護報酬上評価をしていないところでありますが、地域区分の見直しにおいては、現在、社会保障審議会の介護給付費分科会において議論をしているところでありますし、また現在も実施しております介護事業経営実態調査の結果等を踏まえて引き続き検討してまいりたいというふうに考えております。
○山本博司君 こうした地域差の様々な状況というのは介護報酬にどう反映していくか、大事な視点でございますので、しっかりこうした点も含めて議論をお願いをしたいと思います。 それでは、大臣にお聞きをしたいと思います。 この介護保険料、第四期の全国平均四千百六十円でございましたけれども、第五期では、自然増と処遇改善分を含めますと、五千八十円から五千百八十円程度ということで、夫婦二人で一万円を超える水準となります。この毎月の保険料が家計を圧迫するということは、大変持続的な制度の維持ということは難しいということがあるわけでございまして、保険料は一定の水準ということをすべきと考えるわけでございます。 こうした介護保険料の軽減を行うために国庫負担を増やすべきであると、こういう意見もございますけれども、現在、この保険料と国庫負担が五〇対五〇、この比率を将来的に見直すことはあるのか、大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) この点につきましては、今の介護保険制度というのは国民がお互いに支え合うと、こういう共助の仕組み、社会保険方式を採用をいたしております。公費の負担割合が現行の五割を超えるということになりますと、これはやはり、そういうこの社会保険方式、こういうことから疑問を呈する、そういう意見、これは社会保障審議会介護部会での意見書などでもそういう意見もございます。 また、確かに、委員が言われるようなそういう公費負担の増加を求めると、こういう意見もありましたけれども、結局、昨年の十一月三十日でのその意見書では、今回の改正では公費負担の割合を見直すことは困難だと、こういうような結論になっているところでございます。 ただ、高齢者につきましては、この高齢者の所得というものが年金中心であると、そしてまた今後の保険料が上昇も見込まれると、こういうことも踏まえまして、低所得者の高齢者の保険料負担については、今後、社会保障改革の議論を通じまして将来的な在り方を検討をしていきたいと、このように考えておりまして、委員御指摘の考え方も検討の材料にさせていただきたいというふうに思っております。
○山本博司君 ちょっとよく分からなかったんですけれども。 最後に、先ほども中村委員からも質問ございました。来年が六年に一度のこうした介護報酬と診療報酬の同時改定の年ということでもう大変大事でございます。特に、この税と社会保障の一体改革ということに向けまして厚生労働省の社会保障案提出されておりますけれども、医療、介護、社会保障の中で大変重要な位置を占めております。一部では、こうした東日本大震災の被災地の復興を考えて同時改定見送りということが一部ございますけれども、大臣として、この同時改定に対する決意、このことを最後にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 二十四年度にはこの診療報酬と介護報酬の同時改定が予定をされておりまして、医療と介護の役割分担と連携を強化して一体的な改革の実現を目指した議論を行う必要があると、このように考えております。 そういうことで、医療と介護の機能分化の推進及び地域におきます連携体制の構築、地域の包括ケアの実現に向けました在宅医療、介護の充実などにつきまして議論を進めることが必要だというふうに思いますが、いずれにしましても、この同時改定につきましては、いろんなところへの影響もございますので、これは粛々と改定の方向で進めてまいりたいと、このように考えているところでございます。
○山本博司君 是非とも、大事な社会保障の中の介護の分野でございます。全力で取り組んでいただきたいと思います。 以上でございます。
○寺田典城君 みんなの党の寺田でございます。よろしくお願いします。 今、このとおり長寿高齢の社会でございます。どなたでもこの世の務めを終える前には、それこそ介護も受けなきゃならないと思いますし、看護も受けなきゃならないと思います。その中で、今回の介護サービスの基盤強化の中で医療と介護が連携したというのは、私はこれは評価させていただきたいと、そう思います。 ただ、やはり思いますには、この介護、高齢者福祉、保健福祉政策だけでは社会がやっていけないわけですし、持続可能な社会、経済を維持するには、やはり子育てというんですか、子供が私は一番大事じゃないかなと思うんです。子供のいない社会というのはやっていけないと思うんですね。ところが、高齢者福祉対策はあるんですが、日本の社会の中で一番大事な子供、それに対して、子育てしている要するに親に対する支援というのは、未熟ですが、社会で支えるということで子ども手当というのは出しておるんですが、その手当の問題については今政争の具にされて誠に情けなく思っています。 ですから、そのことで今、三月三十一日につなぎ法案が成立しましたけれども、あと期限まで、九月ですから四か月もない現在、子ども手当について議論がなされているのか、その進捗状況についてひとつ大臣からお聞きしたいと思います。それから高齢者対策に入っていきたいと思いますので、介護対策に、ひとつよろしくお願いします。
○国務大臣(細川律夫君) 子ども手当につきましては、これは三月末に、委員にも御賛成もいただきまして、つなぎ法案がこれが成立をいたしまして、二十三年度、これは九月まででありますけれども、二十二年度と同じ子ども手当が支給をされると。そういう意味で、六か月間延長されました。 そこで、つなぎ後の十月からはどういう子供に対しての手当制度をつくっていくかと、こういうことにつきまして、四月二十九日、民主党、自民党、公明党のこの三党で、子どもに対する手当の制度の在り方、これを各党で早急に検討を進めていくと、こういう合意がなされまして、現在各党で議論が行われているというように考えております。 九月で終わりになります。そういう意味では、せんだって、厚生労働省、私を含める三役と地方の団体、都道府県それから市長会それから市町村会、この代表の方とも子ども手当について会合を持ちました。そのとき地方からも、早く制度を決めてほしい、現場が混乱をしないように早急に決めてほしいと、こういうような御意見もいただいたところでありまして、今、各党間でこの子ども手当をどうするかということについて御議論をいただいているところでありまして、私どもとしたら、その議論で協力できることがあれば積極的に協力をして、早くこの子ども手当についての話合いというのが各党間で決めていただければと、このように考えておるところでございます。
○寺田典城君 私は党議拘束に反して賛成させていただきました。ただ、それは私の判断なんですよ。 私は、県知事時代、平成十七年に子育て税というのを打ち出しまして、地方は課税自主権余りないんですけれども、税の公平性とか効率性とか、総務省とも非常にやり取りもしました。だが、結局はそれを可決していただけなかったんですが、これからの時代、どのような状況になっているかというと、あの当時で、あれでした、秋田県は所得三百万円以下の人が五〇%、それから五百万円以下で七〇%なんです。その人方がほとんど子育てしているんですよ。今現在、平成二十三年になると、日本の国全体でも所得三百万円以下の人が五〇%で、五百万円以下の人が七割ちょっと超えていますね。その人方がほとんど子育てしているんですよ。そして、今ワーキングプアという人方が一千万人もいるとか、それから非正規雇用の人が六千万人のうちの三割近くいるんじゃないのか、二千万近くになりますね。 そういう形の中で、この間の日経新聞の六月の六日の新聞で、「らいふプラス」とかって書いておったんですけれども、収入三百万円を少し超えるぐらい、三百万円は既婚率が大きく変化する境目の年収だということなんですね。三百万円超えれば何とかなるのかと。そして、非正規雇用の方々というのは、既婚率が二十代、三十代で四・七%、正規雇用者は二七・五%結婚しているという形なんですね。 私から言わせますと、そういう所得格差が今子育て格差になっていますし、教育格差になっています。これをそのまま続けますと、貧困の連鎖になることなんですよね。ですから、高齢者対策も大事なんですが、日本の国が、維持するという、持続的に経済社会を維持するには、やはり子供に一番力入れなきゃならぬと私は率直にそう思うんです。それが、例えばこの間の子ども手当は、後はいいよという形で切られるところだったんです。 私は市長もしたことあります。国の制度が変わるというのはよく分かるんですよ。市役所もよく文句言われる。あのときもし切られた場合は、もう地方は大混乱です、震災もあったし。それで、市なんて批判受けてもいいんですよ。だけれども、そういう扶助費みたいな、生活保護費だとか何々費だとか、そういうお金が相手に届かない、あしたから届かない、今まであったものがあしたから届かないと。これは耐えられないですよ、それ現場は。 それは、だから、私は、もしあれが否決されたら国会の横暴です、はっきり言って。国会ってそこまでやれるのかと。市民からいったら生活にかかわることなんですよ。それは役所もよく理解していただきたいと思うんですよ。だから、もっと力も入れて、出して、目の色変えて、やっぱり全国的に挙げて頑張っていただかにゃならぬと、率直にそう思うんです。 これだけの所得格差が連鎖していく。そして、一九八九年並みでしょう、今の所得というのは。それが格差の付いた所得なんですね、一九八九年並みというのは。本当にこれ、私たち、国会、これ立法機関で、一番悪いのは国会ですよ、立法機関なんだから。国権の最高機関だなんて、いいときだけはそう言っておいて、そういうことになると、知らぬ、党利党略だというようなことをやっておるというのは私は許せないと思います。 それで、本論に入っていきたいと思います。ああ、大臣の意気込みをひとつ聞きたいです。体懸けてやるとか、命懸けてやるとかですね、ひとつ聞きたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 寺田委員が言われるように、子供を社会全体でしっかり育てていくということは、日本の国家としても最も大事なことだというふうに思います。 そういう意味で、これは行政も立法も、地方も国もこの子育てには、子育て支援にはしっかり取り組んでいくということを、これは私どもも肝に銘じて頑張ってまいりたいと、このように考えております。
○寺田典城君 それでは、ひとつ通告内容に従って質問させていただきます。 この介護保険法の、衆議院の厚生労働委員会で法案が修正になったようなんですね。その修正に至った背景と経緯についてお聞きしたいと思うんです。よろしくお願いします。
○衆議院議員(柚木道義君) 失礼いたします。お答えを申し上げます。 背景、経緯ということでございまして、特別養護老人ホーム及び養護老人ホームにつきましては、心身の障害によって介護を必要とする要介護者にとってのついの住みかでございまして、その事業の実施に当たりましては、高い公益性及び安定性を担保することが必要不可欠でございます。 そのため、従来は、老人福祉法におきましては、特養あるいは養護老人ホームの設置主体を十分な公益性及び安定性が確保されている地方公共団体、社会福祉法人、地方独立行政法人、日本赤十字社及び厚生連に限定していたところでございまして、御案内のところかもしれません。 そういった中で、今般の改正におきましては、設置主体として社会医療法人を加えることとしておったものの、前述の設置主体限定の趣旨に鑑みまして、これを削ることとしたということでございます。
○寺田典城君 私は誠に残念だと思うんです、率直に言って。今、何というんですか、大学病院で大体入院しておる方は、六十歳以上は六割ぐらいですね。それから、普通の病院で入院している方は七〇%です、六十歳以上。そして、七十歳以上の方々が四割占めているような状況なんですね。 それで、例えば急性期から慢性期で、あと慢性期の中で介護を受けなきゃならぬとか、訪問看護を受けなきゃならないとか、介護を受けなきゃならぬというような状況で、在宅になるのか、ある面ではどういう施設になるのか、そういうこともいろいろあるので、介護療養病床には入る人もいるでしょう。だけれども、これは廃止になることにもなっていますし、ますます私は介護と看護もそれから医療も一体化していかなきゃならない、それでなければこれからの高齢化時代やっていけない時代になると思うんですよ。 ですから、これ民間に開放するという事態が懸念で、ニーズが不在だとかいろいろあるようなんですが、これを止めてしまうことによって思考停止してしまうんですね、病院を入れないという、医療法人入れないということになると。それと、多様なシステムがあることがこういう介護の制度を充実させるサービスの向上にも私はつながると思うんですよ、率直に言って。 ですから、これをなぜ訳分からない取引で中止して、このごろの、私、悪口言うつもりないですよ、何か自民党さんはこのごろ反抗期みたいな感じするんですね、何か。菅総理もよくないと思いますよ、ガバナンスないし、指導性もないし、そのうちお辞めになるでしょう、恐らく。それはいいんだけれども、こういう生活に密着した、子ども手当でも、それから高校の授業料の無償化だとか、こういうものまで自分の党の何というか存在感を出すために、やるんだったら別の席でやればいいんですよ。 だから、これは私は、何も自民党とか公明党を批判しようとしてここの席に立ったんじゃないんです。まともなことを、国民の不在の争いはもうやめちゃった方がいいだろうと、ばかくさくなるんじゃないですかということなんですよ。そうでしょう。仕事しておって何もならぬと思わないですか。恐らく役所の人だって、目標与えられて達成感のない仕事しておったら駄目だと思うんですよ。(発言する者あり)渡辺代表はあれは特別な人ですから、まあ……
○委員長(津田弥太郎君) 御静粛に。
○寺田典城君 人数も少ないので、余り、あれしてください。 そういうことで、今回の修正案というのはもう一回参議院で考え直す必要があるんじゃないのかなと思うんですが、提案者、いかがですか。
○衆議院議員(柚木道義君) 失礼いたします。 この間の衆議院厚生労働委員会における議論、あるいは各党の中における議論も踏まえた形でこの委員会でしっかりと御協議をいただきまして、その結果を踏まえて、これは国会全体での対応の中で私も是非取り組ませていただきたいと思います。
○寺田典城君 どうも苦しい答弁のようで、御苦労さまでございます。 何か政務官、ちょっと意欲あるようなので、政務官、考えひとつ教えてください、医学者でございますから。
○大臣政務官(岡本充功君) いや、委員御指摘のとおり、我々としては、今回の法案提出に当たっては様々な皆さんからいわゆる規制改革の観点からも御指摘があって、社会医療法人に設置主体広げてはどうかということを提案をさせていただいたところでありますが、国会での御審議、これからの御審議の結果に従って、できました法律に従ってしっかりと対応していきたいというふうに考えております。
○寺田典城君 要するに、これからの時代は、時代とともに成熟した介護保険制度になるでしょうけれども、やはり医療と介護というのはある面ではシームレスというんですか、そういうことで充実していく必要はあると思うんですよ。ですから、いいことはいいでみんなでやることが大事だと思うので、そこをひとつ、やはり国会は考える必要あるんじゃないのかなと率直に思います。 私は市長に就任したのは一九九一年でした。あのときは新ゴールドプランでそれこそ、何というか、いいプランとか期待、それから二〇〇〇年になって介護保険制度が導入されるには、もう地方でも非常にみんなが燃えて、この制度できるんだということで、未熟だったけれども、いろんな面で制度が行ってここまで来ました、十年したらですね。私、非常にそういう点では成長したことはうれしく思っています。 ただ、子育てだとか、いろんなそういうのはばらまきだということで、非常に残念で、確かに制度は未熟なのであれなんですが、それだって一つの制度として出発していけば、修正加えていけばいい制度になると思う。社会で支える、子供を育てるのを、子育てになると思うんですよ。 ですから、ひとつその辺も含めて、子供いなきゃ何とも、お年寄りは何ともならぬでしょう、それは。ですから、そういう点も含めて、くどいようなんですが、考えていただきたいと思います。 あと六分なんですが、それで、介護の予防の一環として私はこの制度の中に、何というんですか、歯科医の、歯の方のですね、あれが見えないというか。メタボ対策は、それこそ健康な人づくりということで制度として今出発して、今メタボという言葉をほとんど知らない人がいないぐらいになっているんですが、それこそ、かむことができなくなると、統計的にも、何というんですか、認知症になる方は倍ぐらい、率が倍だという話もしていますし、やはり、かんで食べることになって、私も特養とかそういう施設には何回か泊まって勉強したこともあるんです、これ地方行政はそういうことを覚えていかなきゃやっていけないんで。かめる人というのは表情も違うんですね。それから、認知症になる方も少ないと。それから、昔から厚生省も指導したりして、八〇二〇運動というのは、あの方々はほとんど認知症にならずに、歩いて、八十歳になって二十本も歯があるなんて、そういうふうな形で普通に生活している方々が多いんです。 要するに、介護認定を受ける方々は一七、八%ぐらいいらっしゃいますね。そして、介護を受ける人が一三、四%ぐらいですか、そういう形なんですが、できるだけ私は、三師会というか、歯科医師会、それから、もちろん医師会、歯科医師会、薬剤師ですか、こういう関係の人方のもっと意見も入れて、できるだけ介護度が進まないように、それから認知症が進まないようにやはり対策を今後もっとすべきだと思うんですが、その辺はいかがなものでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) 寺田先生の御指摘、恐らく大臣も、医者である岡本政務官も、私も全く異論はございません。歯科医療の充実、口腔ケアの充実ということをもっと相当力を入れて取り組むということが、結果として医療の方にもいい影響を与えていくというふうに思っております。 ちょっと踏み込み発言をして大臣に後で怒られるかもしれませんが、厚生労働省の中では歯科系の技官の皆さんがちょっとおとなしいんですね。もう少し頑張っていろいろ意見を言って仕事をしていただきたいと思っておりますので、そういう方向でしっかり我々も対応していきたいというふうに思っております。
○寺田典城君 確かに、私も地方行政のころは、医師会と歯科医師会というのは、どちらかというと上位な状況に医師会があるような形で、それをどうやってコラボレーションさせるかというのは、率直に言って、連携してください、食べることから始まるでしょうというようなことで、そして薬剤師会なんかともよく打合せしたこともあるんですが、ただ、秋田県が、介護保険導入にあって三師会などから、何というんですか、お年寄りの口腔ケアや、それから摂取状況の把握、それから主治医ばっかりじゃなくて薬剤師も入れて添え書きしたらいかがですかという、三師会からそういう意見もあったことありました。ですから、そういう点では、やはりこれからの時代、やはり、それとあと看護師の会ありますと、もっとそういう高度な意見を聞いてやはり連携する必要があるんじゃないのかなって、特に、健康な人というのは歯から始まる、かむことから始まるんじゃないかなと、率直にそのように思っております。 いずれにしましても、この制度ができて、二〇〇〇年ですから十年になってあれしていますけれども、いろいろな面で地方行政ではデータがあるわけなんですが、そのデータは十分活用して、次の制度により良い制度になるように分析して、制度として成熟するように努力していただきたいと思います。ひとつその考えを、意気込みをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) これは、地方自治でいろいろとこれまで活躍されてこられた寺田委員のこれは経験からそのような御提言だというふうに思います。そういう地方でいろんな統計それらが蓄積をされている、それらを利用いたしまして、介護をどのようにしていくか、しっかり頑張ってやってまいりたいと、このように考えております。
○寺田典城君 どうもありがとうございます。これで終わります。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 介護保険が導入されて十年が経過しての言わば節目の改定となります。介護現場の皆さんは、直面する困難を解決するという、そういう改定を望んでおられます。この十年間で浮き彫りになったのは、一言で言えば保険あって介護なしという深刻な事態だと思っています。介護なしとまで言われる問題の一つは、自宅での生活が本当に困難で特養ホームへの入所を希望している、だけれども入れないと、こういう方が増え続けていることです。 こうした特養待機者、この十年間でどのように推移をしたのか、まずお答えいただきたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 特養の入所申込者については、平成十八年度で約三十八・五万人、平成二十一年度は全体で約四十二・一万人となっております。入所が急がれる在宅で要介護四又は五の方々が現状約六・七万人というふうになっております。
○田村智子君 今数字あったとおり、そもそも政府は系統的な待機者の調査をやっていないんですよね。介護保険が導入された年どうかという数字は出てこないわけです。私たち日本共産党は、独自に全自治体への調査をしてきましたけれども、介護保険制度が始まった二〇〇〇年度の待機者は十万五千人なんです。介護保険が始まって十年たって、三十万人以上待機者が増えていると。認知症が進んでもう独り暮らしは限界だという方さえも入所ができないというまさに異常な事態です。 私もいろんな資料を読みましたけれども、信濃毎日新聞が昨年、七十七回にわたってこういう方々の連載、記事にしています。その中では、例えば八十六歳の女性、もう一人で外出をして転倒を繰り返してけがをすると、夜一人で外に出たらもう命の危険もあるんだと、訪問介護のスタッフの方が悩みに悩んで、本当に泣きながらドアの前に古タイヤを積んで中からはドアが開けられないようにしたと、ショートステイの利用を繰り返せば優先順位が上がるんじゃないかと、こうやって入所を待っているという方の例も紹介をされています。 お聞きしたいのは、今回の改定で、こういう命にまでかかわるような深刻な現状が改善するのかどうか、端的にお答えいただきたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 今先生がおっしゃられましたような深刻な状況が固定化したり拡大していかないように努力をするという決意で今回の法案でも臨まさせていただいております。 それ以外でも、特養老人ホーム等の介護基盤整備につきまして、例えば平成二十一年度そして二十二年度の補正予算におきましては、各都道府県に介護基盤緊急整備等臨時特別基金、御承知のとおりだと思いますが、これを設置すること等によりまして、平成二十一年度から二十三年度までの三年間で十六万人分の受入れ能力を整備することを目標としております。また、平成二十二年度までの二年間で約八・七万人分の整備を見込んでおります。 これでもまだ十分とは言えないかもしれませんが、今後は、国土交通省とも連携協力いたしまして、高齢者の住まいの問題について、あるいは要介護者への対応の問題についてしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○田村智子君 圧倒的にこれは特養足りないんだという認識で臨まないといけないと思うんですね。先ほど待機者の数字をお聞きしたときに、緊急度の高い方は六・七万人というお答えだったんですけれども、要介護度四から五の方ですよね、で在宅の方と。だけれども、さっき紹介したような認知症の方、これは介護度低く見られてしまうわけですよ、一人で歩けるんですから。だから、本当に圧倒的に足りないんだと、この認識で臨まなければならないと思います。 じゃ、要介護度が低いとされている方々、この方々は十年たって必要な介護を受けられている状態かどうかと。実は、前回、二〇〇六年度の介護保険の制度改定では、要支援という認定基準が新たに作られるなどして、これまで受けていた介護が受けられなくなるというケースが続出をしました。こうした介護の取上げや切捨てが結局家族に対して大変な介護の負担を負わせることになったと私は思っています。 家族の介護や看護を理由とする離職者、前回の介護制度改定の二〇〇六年度の前とその後ではどのように推移をしたのか、お答えください。
○政府参考人(高井康行君) 家族の介護、看護のために離転職した者の数字でございます。就業構造基本調査において、平成十九年、二〇〇七年十月一日時点で前の仕事を辞めた時期を聞いた結果でございますけれども、二〇〇六年十月から二〇〇七年九月までの一年間で約十四万四千八百人、その前年は約十万四千三百人となっております。
○田村智子君 資料でもお配りをしたんですけれども、本当に二〇〇六年の改定で急増しちゃったんです。四万人増えちゃったんです。それまでも決して少なくないです、十万人ぐらいで推移していますけれども、急増をしたと。介護保険制度の改定が、介護の社会化どころか介護の自己責任を進めてしまって、社会保障の担い手である現役世代が仕事を辞める、正社員からパートに変わらざるを得ない、こうした事態を更に深刻化したと思うんです。 今度の改定で要介護度が低いとされている方々への介護サービスの抑制、これが解決されるのかどうか、お答えください。
○副大臣(大塚耕平君) 要介護度の低い方々、例えば要介護二とか一、あるいは今先生がおっしゃいました、前回の改定で新たに設けられた要支援の皆さん、この方々はできる限り介護を受けなくても済むような方向でその状況が改善をしていっていただくということを目指すのが本来の姿だと思っております。 そのためにも、今回は非該当というまたくくりも新たに出てきておりますけれども、こういった形で、より在宅で、しかも普通の日常の生活を送っていただけるような方々を増やすということを目標といたしたいと思いますが、それでもなお、やはり介護が必要な状態にやがてはなられる方が多いわけでありますので、しっかりとそういう方々への対応をさせていただきたいと思っております。 しかし、そうした方々ができるだけ日常の生活を続けられるように、シームレスな、要介護一、二あるいは要支援、そしてそこまで至らない方々の間の生活支援サービスをしっかり充実をさせていただきたいと思っております。
○田村智子君 要支援一、二の方や要介護一、二って方は、軽度と言われているけど、これ絶対軽度ではないって私は思っているんですね。これはまた後で議論をしたいと思います。 結局、この十年たっての節目の改定、これは、本当はホームヘルプサービスや訪問看護、この利用上限見直してほしいと、現場からはこういう声が上がっているんですが、その切実な声を反映したものになっていないと、こう指摘せざるを得ないと思います。 保険料の負担、これもこの十年間で大変深刻な問題になっています。高齢者の保険料で見てみたいんですけれども、介護保険開始時の保険料と現在の第四期の保険料、六十五歳以上の高齢者の一号保険料、全国平均でどう推移したか、お答えください。
○政府参考人(宮島俊彦君) 介護保険が始まった第一期、平成十二年から十四年ですが、そのときの全国平均の高齢者の保険料は二千九百十一円です。今現在、第四期、平成二十一年から二十三年の全国平均は四千百六十円となっております。
○田村智子君 この十年間で一・四倍にも引き上げられているんですね。さらに、次の介護保険料は五千円超えるんじゃないかと、この壁っていうことが言われるようになっている。年金の受給額はじりじりと減らされて、国民年金の平均は約五万三千円です。国保料、所得税、住民税、どんどん負担増になっていく。もうこれは高齢者の負担は限界ではないのかと思います。保険料引下げこそ今必要だと思いますけれども、そのための手だてはどうなっているでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) 高齢者の皆さんの御負担をしっかり考えなくてはいけない、特に低所得者の皆さんの御負担を考えなくてはいけないという先生の御指摘はよく理解はできます。 しかし、その一方で、現役世代も含めた社会保障全体に対する負担も大きくなっていることを考えますと、この保険料の負担を今よりも引き下げるということはなかなか簡単なことではないなと思っております。前回の改定のときによく事例として出されたあの長野県の栄村の話は先生もよく御存じだと思いますが、やはり各自治体でいろいろと御工夫をしていただいて、保険料が余り上昇しないでも済むような努力を国、地方、協力してやっていかざるを得ない状況だというふうに思っております。
○田村智子君 今回の法改定では保険料の引下げ、あるいは引上げを抑える、そういう手だては取られているでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) いや、特段にそのこと自身を制度化はしておりません。
○田村智子君 財政安定化基金を取り崩す、一部取り崩すという施策が、市町村の基金取り崩すというのはこれ盛り込まれているんですけれども、今正直に副大臣お答えになったとおり、これ引下げにはならないだろうというふうに思われるんですね。恐らく極端な引上げを抑えるぐらいにしか保険料負担に充てることできないんじゃないかというふうに思われるんです。だから、本当は国の拠出しているこの基金への拠出金、拠出部分ですね、それから都道府県の拠出部分、こういうのを保険料の引下げに充てるようにすべきじゃないかと思います。 それから、新たな保険料引下げのための何らかの財源、これを検討すべきじゃないのかと私は思うんですね。これまでも議論になりましたけれども、民主党は政権取るときには、やっぱり保険料の引上げを伴わないでサービスを充実させるためには国庫負担を引き上げることが必要だと、こういうことを掲げていたはずなんです。それが利用者や家族を始め介護保険にかかわる方々の言わば総意だと私も思います。全国町村会や全国市長会も国庫負担の引上げということを、これを要求をしていました。 十年の節目というときにこの国庫負担の引上げということになぜ踏み込まなかったのか、もう一度お答えいただきたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 制度としては先ほど先生の御質問のようなことを恒久的に盛り込んだわけではございませんが、先生御自身がむしろ触れていただきましたように、財政安定化基金の取崩しにより現在の介護保険の財源の範囲内で保険料の軽減を図る努力は是非したいと思っております。 また、低所得者の問題を先ほど私も触れさせていただきましたが、その負担の水準が過重とならないよう、市町村民税の課税状況等に応じて段階的に保険料を設定するなどの配慮をしているところでありますが、今先生が御指摘いただいたような対応、つまり保険料の引下げに今先生が御指摘の部分を充てるというのはなかなか難しいのではないかというふうに思っております。
○田村智子君 今回の改定に、だから現場から失望の声が上がってしまう、これはやむを得ないことだと思います。 では、今回の改定で新たに加わってくる事業についてお聞きをします。 介護予防・日常生活支援総合事業、これは介護予防や配食、見守り等の生活支援サービスなどを総合的に提供する事業だと、こういう説明がされているんですけれども、一体どういう方を対象に誰が何をする事業なのかというのが非常に分かりにくい。介護認定で介護給付の対象外とされた方、さっきの非該当とされた方、こういう方に地域の支援を強化する、これは私も必要だと思います。そのための事業であれば、これは私も賛成です。現に先進的な取組として、少なくない自治体が独自に食事の宅配を兼ねた見守りなど実施をしています。 じゃ、今回の法改定というのは、こういう非該当と言われる方々への支援事業を法改定によって全ての自治体で行おうという、そういう改定なのかどうか、お答えください。
○副大臣(大塚耕平君) これは、自治体の自主性、創意工夫を最大限に活用していただきたいということが前提の仕組みになっております。先生のお手元にもこの介護予防・日常生活支援総合事業についての概念図などもお届けをしていると思いますが、要支援一あるいは要支援二の方々を対象にした介護予防サービスから、あるいは非該当の皆さんへの配食、見守り等の日常生活を支援するサービスなど、これをシームレスに御提供をしていく。しかし、このことは自治体や地域によってそれぞれ実情に若干の差はございますでしょうから、国がむしろ画一的に対応をしないという考え方を今回は採用をさせていただいております。
○田村智子君 結局、法改定の前と後とでは、自治体の判断でやるというところで変わりはないということになるんですね。やるかどうかは自治体の判断だと。じゃ、何のための法改定なんだろうかというのは、私は本当にこれがよく分からなかったんです。 いろいろ読んでみると、この総合事業の中に今度は要支援の方、これまでの介護予防給付によるサービス、この代わりに新たに自治体が行うこの総合支援事業のサービスの提供、これを提供してもいいんだと、ここは法改定しなければできないことだと思うんですね。非該当の方に対しては今だってできるし、法改定の後だって、やるやらないは自治体の判断なんです。法改定によって決定的に変わるのは、要支援の方が今受けているサービスの代わりに新たに始まる総合支援事業のそのサービスに変えてしまうことができる、私ここが本当に重大なポイントだと思っているんです。 この今要支援の方に提供されているサービスというのは、指定介護予防サービス、指定が付くんですね。改定案にある新たなものは指定を取って介護予防サービスというふうに書いてある。この二つは、サービスの定義というのはどちらも介護保険法八条の二、ここで定めているんだと思うんですけれども、確認をします。
○副大臣(大塚耕平君) 先生御指摘のとおりでございます。 介護保険法第八条の二においては、介護予防サービスの具体的内容について規定しておりますけれども、総合事業において提供される介護予防サービスの根拠規定そのものは介護保険法の第百十五条の四十五という構造になっております。
○田村智子君 サービスの内容の定義というのは八条の二のところにあるんですね。予防訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション等と、こう書いてある。定義は一緒なんですよ。 じゃ、一体その指定と付くのと付かないのは何が違うのか。法律いろいろ読んでいくと、指定介護予防サービス、今要支援の方が受けているサービスは、法令で事業者を指定する、施設基準や職員の資格基準を定める、費用負担についてもその基準が法令で定められています。指定が付かない新しい介護予防サービスはこうした法令上の基準はなくて、内容についても費用の負担についても、これは自治体独自の判断になると、こう理解してよろしいでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) 基本的にはそういうことだと御理解いただいて結構だと思います。 是非先生にも御理解いただきたいのは、何かこの改定案を悪い方悪い方に理解しようと思えば、今のような御指摘もるるいろいろと胸にしみ入るものはございますけれども、やはり各自治体の創意工夫を活用する、そして、できるだけ重い要介護状態にならないように在宅でお暮らしいただけるような、そういう方向に持っていこうという考え方の下で作られている今回の内容でございますので、是非御理解をいただきたいと思います。
○田村智子君 いや、今要支援の方が受けている介護の中身が変わる可能性があるんですよ。私は何も、何か悪い方に悪い方に取っているんじゃなくて、法律そのものに基づいて、提案された法案に基づいて確認をしているんですね、今。 今、そういう指定とそうじゃないのは、基準を法令で定めないんだと。そうすると、これ非常に分かりにくいので、現場にやっぱり照らし合わせて考えなきゃいけないと思うんですよ。 今、要支援の方の訪問介護というのは、例えばヘルパーの資格を持った方が家事援助をしたり入浴の介助をしています。指定でないサービスになればそういう資格が必要ないということになりますから、例えばボランティアの方とか近所の方とか、こういう方がお掃除に行ったり入浴のお手伝いをすることだと、これでヘルパーの訪問介護に置き換えることが可能になると。通所介護についても、今は面積基準のある施設です、常勤職員がいなければなりません、そういうデイサービスなどを利用しているけれども、指定になればそういう基準がないですから、例えば公民館の一室でボランティアの方がこれ担当すると、こういうサービスに置き換えることも可能になるんじゃないのかと、こういうことが否定できないんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) 先生の御指摘の指定介護予防サービス事業者と異なり、新たにその指定の取れたサービスをされる方々、この方々の人員や施設等の基準がないことなどが恐らく御懸念の内容だというふうには思います。 しかし、厚生労働省といたしましても、そうした新たなサービスの提供者の皆さんに対して、できる限り市町村が地域の実情を勘案して柔軟にその提供者を決定できることとはしておりますが、その際には、厚生労働省令で定める一定の基準は提示をさせていただきたいというふうに思っております。具体的には衛生管理とか事故発生時の対応とか、利用者の保護に力点を置いた事業の実施に当たって遵守すべき必要事項をお示しはしたいというふうに思っております。
○田村智子君 そういう基準は当然のことなんですね。事故は起きちゃいけないですし、プライバシーの保護とか、これは介護だけにかかわらず最低限必要な基準であって、やっぱり介護のサービスの質にかかわるような資格であるとか施設の基準とか、これないということはこれ否定できないわけですよ。わざわざ要支援の方をこの指定ではない介護予防の対象にしたんです、今回、法改定やって、いや、しようとしているんですね。それは、これまで受けているサービスの内容を変えるということを想定しなければできないことなんですよ。 それでは、この要支援の方、指定のサービスを受けるのか指定でないサービスを受けるのか、これが何を基準に判断をして、誰が決定することになるんでしょうか。これ、市町村が判断を決定するということになるんじゃないでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) これはしっかりと、最終的に誰が判断するのかということにつきましては、介護を受けられる御本人の御意向を最大限尊重しながら、市町村、地域包括支援センターにおけるケアマネジメントに基づいて決定されることというふうに考えております。その際には、恐らく先生も利用者にとって最もふさわしいサービスを選択できるようにするべきだという御趣旨かと思いますので、今申し上げました支援センターと利用者とがコミュニケーションを十分に図って、利用者の御意向を反映したサービス内容を決定していただきたいというふうに思っております。
○田村智子君 本人の意向は尊重だけなんですね。自治体の判断となれば様々な問題が起きかねないと、これはもうこれまでの介護保険の歴史が示しているんですよ。 例えば、これまでもローカルルール、問題にされてきました。必要な介護サービスが自治体独自の判断で切り捨てられる、こういう事態が全国各地で起きているんです、現に。例えば、東京都二十三区内のある区、独り暮らしの高齢者でも区内に家族が住んでいれば同居とみなして生活援助を提供してはならない、集団指導までやったという経緯があります。また、大阪府ではお散歩介助は一律認めない、わざわざQアンドAまで出して締め付けていたという事例もあります。 今回の法改定で、例えば要支援の方に指定のサービスを提供するのか指定でないサービスを提供するのか、これ自治体は何らかの判断基準を持たなければならなくなるかもしれない。そうすると、例えば近くに家族が住んでいれば同居とみなして、指定のサービスではなくて、ヘルパーの訪問介護は必要ない、配食サービスと見守りでいいじゃないかと、こうしたローカルルールが作られる危険性があるんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) いろいろ御懸念はあろうかと思いますけれども、ローカルルールで運営される事業であるために先生御懸念のようなことが起きないように、例えばどういう方々を対象にすべきかというような対象者の状態像に関する基本的な指針等はお示しをいたしたいと思っております。そのことによって、各市町村におけるケアマネジメントの実施に当たって参考となるマニュアルの作成などをしていただきたいというふうに思いますが、しかし先生の、ふだんは大半意見が一緒なんですけれども、市町村に任せると、自治体に任せると駄目だ駄目だというような考え方には私は必ずしも同意をできないところでございます。
○田村智子君 違うんです。だから、非該当の方に自治体がいろんなサービス提供するのは私は全然否定しないですよ。今回、要支援の方を、わざわざ今のサービスと違うものというのを法の中に入れ込んでいるんですもの、法案の中に。ローカルルールだって、私たち、これまで国会の中で我が党の議員何度も取り上げて、取り上げたことで、老健局長が法令に基づいて指導をするということを言ってきたんですよ。ところが今回、法令上の基準ないんですもの。それは、私が必要のない危惧しているなんということ言えないと思いますよ。 現場の皆さんからも、これでは要支援とされた方々からまたサービスが引き剥がされることになるんじゃないかと懸念の声が起きる。これは現にそういうことがずっと繰り返されてきたから当然のことなんです。適正化だと言われて、どれだけ介護引き剥がされてきたのか。 やっぱり要支援の方をこうやって新たな総合事業の枠の中に入れるということはこれは本当に問題だということを指摘して、質問を終わりたいと思います。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず初めに、被災地では認定審査会が開けず判定待ちが続出をしています。デイサービスを利用中に被災、そのまま避難生活を送っていたことにより高額自己負担を請求されるなど、混乱が続いています。介護保険制度をどうする、改正がどうかということももちろん大事ですが、被災地支援を最優先させていただきたい。大臣の決意を一言お願いします。
○国務大臣(細川律夫君) これは、被災地で要介護者が介護されないような状況とかそういうことがもしあっては、これはとんでもないことでありまして、これは、震災で被災された要介護者の皆さんに対しては当然しっかりした支援をやっていくと、こういうことで、それはもう当然のことだと思っております。
○福島みずほ君 まず、介護予防事業についてお聞きをいたします。 二回、仕分の対象になっていると思いますが、介護予防事業施策参加者は、二〇〇九年度で〇・五%と大変低いです。このことをどう評価されているでしょうか。
○大臣政務官(岡本充功君) 御指摘のとおり、平成二十一年度で全高齢者人口の〇・五%の方が介護予防事業に参加されているということでありまして、効果的に事業が実施されなかった面があるというふうに考えております。 事業の運営が非効率であったことや参加者のニーズに合った事業が不足していたことなどが考えられると思っておりまして、昨年の八月、対象者の把握方法や予防ケアプラン作成の簡素化、効率化をするといった見直しを行うとともに、参加者のニーズ等に合わせて効果的なプログラムの開発のためのモデル事業を実施しているところであります。 一部の自治体においては要介護認定率が低下するなど、その効果も見始められているところでありまして、今後とも、参加者のニーズ等に合った介護予防事業を更に効果的かつ効率的に行えるように検討を行ってまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 資料に出しておりますが、介護予防事業の参加者は四年たっても目標の一割、それから、介護予防事業は参加者が少ないため、二〇〇九年度で一人当たり四十万円を超えています。この高いコストについてはどう評価されますか。この筋トレやこういうものは本当にどうなのかというのは前の改正で議論になりましたが、懸念が残念ながら当たってしまったと思いますが、いかがですか。
○大臣政務官(岡本充功君) 御指摘の、いわゆるコストが四十万円という御指摘もありますが、二次予防事業に参加者が十四万三千人であること、それから、二十一年度の介護予防事業費は六百四十九億円であること、そしてまた、そのうちの二次予防事業費が四百七十四億円であることを考えますと、この四百七十四億円割る十四万三千人で、参加者一人当たりの事業費が三十三万円ということになろうかと思っております。 こういった金額というのは大変高いという印象を私も持ちまして、先ほどお話をさせていただいたようなニーズに合ったメニューを用意をしていく必要があるんだろうと、こういう見解に至っているところであります。
○福島みずほ君 介護抑制が非常に取られていたり、あるいは軽度者のサービス制限は進む一方です。 二〇〇五年の法改正、二〇〇六年の報酬改定によって要支援認定者への在宅サービスが利用制限され、また介護給付適正化事業により、同居家族がいることを理由に多くの市区町村がホームヘルプサービスの生活援助の利用をカットしてきました。さらに、二〇〇九年の介護認定ソフト改定で、状態が同じであるにもかかわらず軽度の判定が出るなど大混乱が起きました。是非、この介護予防事業の高コストの問題、本当にこれ必要な事業なのか、しっかり検討していただきたいと思います。 次に、まず大臣、介護保険制度の被保険者で認定された人にはサービスを利用する権利、すなわち受給権があるということでよろしいですね。
○国務大臣(細川律夫君) 介護保険制度で被保険者であって要介護又は要支援の認定を受けた方は、これは介護保険サービスを利用する権利を有していると思います。
○福島みずほ君 受給権があるという答えでした。だとすれば、介護予防・日常生活支援総合事業についてお聞きをしますが、本人は要支援でそちらでやってほしいというふうになる。本人の意向を尊重しではなく、どうでしょうか、対象者になるという判断において、要支援認定者の意向と市区町村と地域包括支援センターの判断が異なった場合はどのように決定されるんでしょうか。 受給権があるというふうに大臣は答えられました。私に受給権がある、じゃ私はそれを権利を行使できるわけですから、私はあくまでも要支援として扱ってくれ、これが可能だということでよろしいですね。
○大臣政務官(岡本充功君) 今御指摘いただきましたように、権利は確かにあるわけでありますけれども、そういった権利の中でどのようなサービスを受けるかということについては、最大限受給権のある方の意向が尊重されるというふうには考えておりますが、このシステム上、市町村において決定をされるということであるということは事実として先生にお伝えしなければならないと思います。
○福島みずほ君 いや、これ受給権があると、認定された人間にはサービスを利用する権利、すなわち受給権があるという答弁でした。私に権利があるわけです。私はサービスを利用する権利、受給権がある。そうしたら、私はやっぱりそれを行使できなければ受給権の侵害ではないですか。
○大臣政務官(岡本充功君) したがいまして、その権利のある方の意向を最大限尊重すると。ありていに言えば、嫌がるものを引っぺがしてこっちだというようなことをするということを我々は言っているわけではありませんので、その権利は最大限尊重されるというふうに理解をしております。
○福島みずほ君 最大限尊重すると、衆議院でもその答弁ですね。では、私に受給権がある、人々に受給権がある、要支援だ、私は。だとしたら、それは行使できると、その人間が望めば要支援として行使できるということでよろしいですね。
○大臣政務官(岡本充功君) したがいまして、最大限尊重するわけでありますから、今お話をしたように、嫌がるものを、そっちは駄目だと言って引っぺがしてその意思とは違う方向に連れていくということではないというところが権利だというふうに理解をしております。
○福島みずほ君 ということは、確認ですが、私はあくまでも地域の中で要支援でやってほしい、この法律改正にある介護予防・日常生活支援総合事業には行きたくない、そう言えばそれでよいということですね。
○大臣政務官(岡本充功君) よいというのが何を指すかちょっとあれですけれども、今お話をしたように、どうしても私はこの介護予防・日常生活支援総合事業、新しくできるこの事業が嫌だと、とにかくこれは嫌だというものを無理やり、逆に、いわゆる予防給付の方に連れていくということも難しいですし、その逆もなかなか難しいということは実態として我々として承知をしております。
○福島みずほ君 いや、実態じゃ駄目なんですよ。実態じゃ駄目で、質問の中で、例えば対象者になるという判断において、要支援認定者の意向と市区町村と地域包括支援センターの判断が異なった場合どのように決定されるのか、最終判断はどちらになるのか、また誰になるのか、対象者の判断に異議がある場合どこに申し出るのか。先ほどから、無理やりやりませんよとおっしゃったので、じゃ、いいんですね、意を強くして、国会の答弁で、私は要支援だ、要支援でやってくれ、よろしいですね、自治体それ聞いてくれますね。
○大臣政務官(岡本充功君) あくまでこれは自治体での判断が最終判断になりますが、もちろん今お話をさせていただいたように、本人の意思に反して要支援者に対して予防給付が支給されないことについて異議がある場合には、介護保険法の規定に基づいて介護保険審査会に対して審査請求を行うこともできるわけでありまして、今委員から御指摘がありましたように、繰り返し私が答弁させていただいているとおり、嫌がる方を引っぺがしてこちらだというようなことをするということを我々は考えておりません。
○福島みずほ君 これ、とても大事なところで、要するに、自分は要支援者と認定されたにもかかわらず、いや受けられないとなると、これはやっぱりここが一番大変。この方たちの給付抑制になったら困るんです。 最大限尊重と衆議院では言っていましたが、今地方公共団体が判断するとおっしゃったけれども、繰り返し繰り返し無理やりやらないとおっしゃったでしょう。そうすると、市区町村は、厚生労働省としては、要支援者、私、要支援者が受給権あるとおっしゃったので、それでやりますと言ったらそれでいいんですね。
○大臣政務官(岡本充功君) それでやりますというようなそういうトーンじゃなくて、よく相談をしてやってもらわないと、これは長く続くサービスですから、その瞬間のその瞬間の話じゃなくて継続的に続くようにケアマネージャーの方も含め様々な皆さんと意見交換していく中でこれは決まっていくと。 一人の人が、いや市区町村だけがこれだと言うのも言えなければ、逆に言えば利用者さんが受給権を持っているからといってこれだと言ってやるというのも、どちらも長く続くサービスにおいては余りふさわしい決め方ではないような気がします。
○福島みずほ君 いや、これ大事なところなんですよ。結局、本人、受給権がある、私、要支援を受けたいと思っても説得されちゃう。いやいや、介護予防・日常生活支援総合事業に行ってください、そっちの方が正直安上がりだからといって誘導される可能性があって、そのことを心配しているんです。必要な人にきちっとした、だって介護保険料を四十から払っているんですよ、みんな。にもかかわらず、自分が受給するときに、いやいや、あなた要支援だけれどもあっちへ行けと言われたらみんな怒りますよ。人々はやっぱり弱いです。力関係で自治体に言われたらそうかなと、こう思っちゃうわけです。 だから、今日厚労省の答えがポイントで、引っぺがさない、無理は言わないということは、要支援の人間は要支援の本人が私要支援を受けたいと言えば受給権は保障される、そう言ってくださいよ。
○大臣政務官(岡本充功君) 繰り返し同じ話になって本当に恐縮なんですけれども、皆さんで相談をして決めていくものだと私は思います。 だから、もちろんそういう受給権をお持ちのサービス受給者の方がどういう御判断、お気持ちをお持ちかというのは、だからこそ最大限本当に尊重されるということでありまして、こういった状況の中でそれぞれのケース・バイ・ケースであります。 もちろん、これからこの法案をお認めいただいた後、施行された後にそれぞれのケースで、もし福島委員の方でそういった問題ケース、事例等がありましたらまたお知らせをいただければ、我々としても、先ほど大塚副大臣からもお話をしましたけれども、どういった方がどういうサービスがふさわしいかという、そういったものもお示しをしていこうというふうに思っているところでありますから、そういうものと照らし合わせて著しくおかしいという話があれば、当然のこととして我々も対応しなければいけないだろうと思っております。
○福島みずほ君 本日、その受給権があるという答弁をいただき、無理やり引っぺがすことはないというふうにおっしゃいました。やはりこれは、要支援と認定をされながら受けられなくなるという、やっぱり本人、その意に反し、尊重されといいながら実際は現場であちらに行けと言われることが起きることを一番危惧しているんですね。要するに、枠外に実は非該当の人間も要支援もそっちに行けと言われることを一番実は心配しているんです。 でも、今日の答弁で、とてつもなくイレギュラー、国会が身を乗り出さなくちゃいけないぐらいイレギュラーなことだというふうに今の答弁で思いますし、受給権があるというふうに答弁をしてくださったことで、この制度が、新しい法律が何というか本人が要支援でやってくれと言うことを踏みにじることはないというか、きちっと聞くということで、済みません、そこも確認させてください。
○大臣政務官(岡本充功君) 本人の意向をそれは踏みにじってやるということは想定をしておりません。
○福島みずほ君 受給権ということをきちっと認めていただいたので、そのことがきちっと行使されるようにというふうに思っております。 定額制、在宅サービスの利用者は七割を占めるけれども費用は五割しか使っていない、介護保険サービスは利用限度額の半分しか使われていないということで、その定額制の中での問題というのも今出てきております。 二〇〇六年度の介護報酬改定で、要支援認定者のホームヘルプサービス、デイサービスなどは月単位の定額制となり実質的に利用量が減らされていると。総合事業の見守りや配食サービスなどはホームヘルプサービスの生活援助に該当し、在宅の生活を支える基本的サービス、生活援助が更にカットされるのではないでしょうか。
○大臣政務官(岡本充功君) 委員からそういった御懸念を今いただきましたけれども、必要な方にきちっとサービスを提供していくということは当然重要でありますし、先ほども大塚副大臣の方から御答弁させていただきましたけれども、どういった方がそのサービスにふさわしいのか、総合事業についてもふさわしい対象者の状態像に関する基本的な指針等を示すということを考えておりますし、またケアマネジメントの実施に当たっては、参考となるマニュアルの作成などを通じて、そういった支援が必要な方、またサービスが必要な方に適したサービスを行っていきたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 これは絶対にカットされないようにきちっとやっていただくことが必要だと思いますし、定額制そのものの見直しも私は必要だと思います。 次に、高齢者への虐待について一言お聞きをいたします。 養護者による高齢者虐待の相談・通報件数は二万三千四百四件にも達し、前年比で七・九%増加をしています。これいろいろ社会的な問題もあり、要介護施設従事者による高齢者虐待は四百八件、前年比で九・五%減となっています。これやっぱり老老介護も含め、あるいはなかなか特養老人ホームに入れられないとか経済的な問題も含め、在宅介護がやっぱり非常に大変だということの現れだとも思いますが、この事態をどう考えていらっしゃいますか。また、予防策はどのように検討、実行されているのか、大臣、お願いします。
○国務大臣(細川律夫君) この高齢者虐待の数が増えていると、これにつきましては、これまで潜在化していた虐待が表面化したものというふうに考えておりまして、こうした状況に対して適切に対応していくことが重要であるというふうに考えております。 このため、市町村におきましては、高齢者虐待の対応窓口を住民に周知するなど、やはり早期発見及び迅速な対応、これが大事でありまして、これらについて取り組んでいるところでございます。 さらに、養護者に対する虐待防止の取組を推進するため、介護保険法に基づきます地域支援事業として、地域の実情に応じた家族介護教室などの開催を行うと。あるいはまた、二十二年度補正予算におきまして創設をいたしました地域支え合い体制づくり事業を活用いたしまして、自治体の創意工夫に基づいた家族介護者間のネットワークづくり等を行うという、家族介護者の支援に国として努めているところでございます。 厚生労働省としましては、毎年実施をしております高齢者虐待防止法に基づく対応状況等に関する調査によりまして、虐待状況の把握、市町村に対して必要な助言などを行うというようなことから、今後とも高齢者虐待の防止に努めてまいりたいと、そして高齢者の権利擁護をしっかり図ってまいりたいと、このように考えているところでございます。
○福島みずほ君 まだまだ特養やいろんな施設が少ない、待機者が多いという問題ももちろんあるんですが、やっぱりデータを見ると、在宅の費用も本当にまだ割合としても少ないんじゃないか。 最後は、特養老人ホームやコレクティブハウスや、あるいはターミナルケアや病院やいろいろあるにしても、多くの高齢者の皆さんはやはり在宅で何とか自分でやりながら年を取っていくということがやっぱり圧倒的に多いと思います。 そうだとすれば、やはり高齢者が自分の家で生活できるために支援をしていくことこそ必要で、例えば家事サービスやいろんなのって割と軽視をされているけれども、誰かが一週間に何回か家に来てくれていろんな話をちょっとしたり、やっぱり家の片付けってなかなか難しくなる年齢もありますので、是非、在宅のサービスを削る方向にはしないでほしいというふうに強く思っておりますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(岡本充功君) おっしゃるとおり、在宅での年を重ねていきたいという思いが強いというのは私もそのとおりだと思います。どういうサービスを提供することがその在宅でのケアを促していけるのか、在宅で暮らしていけるのかのサポートになるのかというのは、ケースにもよると思いますが、今委員から御指摘がありましたような配食だとか様々な家事支援もその一つになり得るとは思います。 いずれにしましても、来年、介護報酬についても見直しが行われますので、この改定の中でどういったサービスをどういうふうに提供していけるのか、これから検討していくことになろうかと思います。
○福島みずほ君 是非よろしくお願いします。 私も父がヘルパーさんのお世話になり、入浴サービスで大変助かりました。義理の母も私の母もというか、義理の母はヘルパーさんにお世話になっていますし、私の母もデイサービスに週二回行くようになって、とても本当に元気になりました。 やはりいろんなサービスで地域に生きられるというふうに思いますので、とりわけ、施設も大事だけれど、在宅で生きられる給付費の抑制などが絶対起きないように、これは本当によろしくお願いいたします。 ちょっと時間が余ったので、ちょっとこれ質問通告していないんですが、法案の中なのでちょっと聞かせてください。 地域密着型サービスについてなんですが、これは公募、選考による指定を可能としています。これについて、利用者が複数の事業者の中から選択することができなくなるんじゃないか、事業者が競争によりサービスの質を上げる機会が失われるのではないかというふうにも思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮島俊彦君) 公募で指定するという形のものを、新たに市町村がこれはできるということで設けました。 これは、今度の二十四時間訪問の看護、介護の事業ということになりますと、一定のエリアを想定して、そこの中で対象の方にサービスを提供をするということから、そういった枠組みというのが必要であるだろうということで設けておりますが、だからといって、二十四時間訪問のサービスを選択するか、それとも従来型のサービスを選択するかというのは、これは利用者の方の希望、意向ということによりますので、そこを妨げるというようなことで考えるというものではないということでございます。 また、この指定制度そのものも、いつまでもずっと独占的にするということではなくて、六年以内で一定の期間が来たら、また新たに競争事業者が出てくればまた公募をし直すというようなことで、競争性の確保ということも図っていくという、そういう考え方でございます。
○福島みずほ君 二十四時間のそのサービスなんですが、私はこれは必要だと思う反面、今までの実態では余り実は利用されていない。これは衆議院の議論でもなっておりますが、会計検査院からやっぱり利用度が低いという指摘を大変受けております。今後、それができるのか。 例えば、夜間の巡回の人員を確保することができるか、看護師さんを確保できるか、訪問介護ナースステーションの確保、整備など必要じゃないか。あるいは、移動コストなんですが、提供圏域については三十分程度の範囲が適当と言われています。東京や首都圏、人口の多いところはいいと思うんですが、地方で隣に行くのに何十分というふうなところだと一体本当にどうなるのか。限られたところではやれても、やれないところもあるのではないか。その点についてはいかがでしょうか。
○大臣政務官(岡本充功君) それにつきましては、本年度、モデル事業をやっておりまして、先ほども答弁をさせていただきましたけれども、地方でどういうふうにできるかと。長野県の飯綱町だとか長崎県の離島の壱岐市などの事例を見なきゃいけない。そこは人口密度が大分少ないところです。そういうところでどういうふうにしているか。 それから、私も事務方に大分聞いたんですけれども、どういうニーズがあって、どういうふうにして実際に回っているのか。それから、本当に訪問しなきゃいけない、要するに、電話対応で済むもの、訪問しなきゃいけない事例は逆にどういうケースがあり得るのか、こういったことをやっぱり整理していかなきゃいけないと思います。 私の地元でも夜間のサービスをやっている事業所が実はありまして、訪問介護でですね、そういうサービスをやっているところがありましたけれども、そういった実際にやってみえる方のお話なんかを聞いてもかなり工夫する余地があるように聞いておりますので、そういった声を聞きながら制度をその地域の実情に合わせて行っていくと、こういったことになろうかというふうに考えております。
○福島みずほ君 終わります。
○委員長(津田弥太郎君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時四十五分散会