決算委員会 第8号
- 発言数
- 237 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2011/05/27
会議録
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日までに、平山誠君、熊谷大君、青木一彦君、柴田巧君、井上哲士君、若林健太君及び藤川政人君が委員を辞任され、その補欠として藤本祐司君、愛知治郎君、岩井茂樹君、中西健治君、大門実紀史君、中原八一君及び渡辺猛之君が選任されました。 ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 平成二十一年度決算外二件を議題といたします。 本日は、財務省、国土交通省、金融庁及び株式会社日本政策金融公庫の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 速記をお止めください。 〔速記中止〕
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大河原雅子君 おはようございます。民主党・新緑風会の大河原雅子でございます。当選して四年、今日初めてこの決算重視の参議院、決算委員会で質問させていただきます。 本日は、国土交通省に対しまして会計検査院から指摘をされましたダムの費用便益に関する算出方法等、この指摘に沿って伺っていきたいと思います。 まず、先立ちまして、民主党政権になってお三人目の大臣でございます国土交通大臣、大畠大臣から今行われておりますダム検証について方針を伺いたいと思うんです。 財政が厳しい中で本当に一円も公共事業を無駄にできない、当たり前のことだと思うんですが、なかなか公共事業止まりませんでした。しかし、今、国難と言われる東北のあの被災地を見れば、地震や津波で本当に大きな被害を受けている。国土の保全、復旧、そしてここにやはり大きな力を発揮しなきゃいけないと思います。 まず、現状行われている検証についての方針を国民に分かるようにしっかりとお伝えいただきたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) 議員からの御質問にお答えを申し上げたいと思います。 ただいまの御質問は、ダムの検証の現状はどうかと、こういう御質問でございました。私も、御指摘のように、前原大臣、そして馬淵大臣、私と、三人目の大臣になりましたけれども、その国土交通省としても、このダム事業の検証というのは大変大事な課題であろうと受け止めております。 今議員から御指摘がありましたように、無駄な税金を使うことをやめて国民の暮らしにしっかりと充てるようにと、こういう趣旨で全ての公共事業について見直しをしようと、こういう背景もございまして、このダム事業も検証をしようと、こういうことになったわけであります。 じゃ、どんな形でダム事業を検証するか。これは、自由民主党・公明党さんの政権時代からも、全ての公共事業について検証をするというその作業はあったわけでありますが、私どもとして改めてこのダム事業についての検証の一つの在り方というものを定めるために、前原大臣の時代のときに、今後の治水対策のあり方に関する有識者会議と、こういうものを設置いたしまして、この有識者会議の中で、検証の内容、検討する内容というものを、正確にといいますか、詳細に決めていただきました。したがいまして、その中間まとめというもので出されたわけでありますが、この中間まとめに従って、それぞれのダムの事業を検討主体の方々に今お願いをしているところでございます。 いずれにしても、この中で、この中間取りまとめに従ってそれぞれのダム事業を総合的に検証をし、一つの対応方針というものを、案を定めることとしております。この対応方針案というものが決定されました後に、有識者会議の皆さんの御意見というものをいただきまして、その後に国土交通省として対応方針を決定すると、こういう手順で全てのダムについての検証を行っているところであります。委員も御存じのとおり、その一つとして四つのダムについての検証結果というものが出されまして、本省としても対応方針を決定して、明らかにしたところであります。 いずれにしても、中間取りまとめの共通的な考え方に沿って、ダム事業の検証を予断を持たずに進めてまいっている状況でございます。
○大河原雅子君 大臣から有識者会議を設置したところからの御説明もいただいてしまって恐縮なんですが、私が伺いたかったのは今の一番最後の部分なんですね。やっぱり、自公政権から続いてきている公共事業、一円たりとも無駄にできないという中での検証でございますので、やはり最後の、一切の予断を持たない検証、この中身はとても大事だと思うんです。先入観を持たない、そして科学的な、国民が誰でも納得ができる、そういう指標を示し、検証を行わなければならないというふうに思っています。 最新のデータで算出をするというようなことはもう当たり前のことだということだと思うので、そこのことだけちょっともう一度確認をさせてください。一切の予断を持たない検証とはどういう検証と思っていらっしゃるんでしょう。
○国務大臣(大畠章宏君) 改めてお答えを申し上げますが、一切の予断を持たずに検証を進めるというのは、まさにこの有識者会議の中で取りまとめていただきました。それぞれのダムの機能ですとか、それをどう果たすのかとか、あるいはダムを造らない場合にどのような代替案があるのかとか、そういうことを全て公式にといいますか、検討をしていただいて、その結果に基づいて自後の方針を決めていくと、こういうことだと私は理解しております。
○大河原雅子君 三月十一日のあの大震災で、これまで進められてきた公共事業、例えば堤防の整備ですとか、そういったところも大変被害に遭っております。ですから、より効率的に、より安全性を確認をし、確保をする、そういう公共事業の進め方が必要になってきているわけでございます。 昨年の十月二十八日に会計検査院が二十一年度の検査結果としてダムの費用対効果の問題について指摘をし、意見書を出してこられました。費用対効果は、そのダムの事業をどうするか、効果的なのかどうか、継続か中止か、非常に大きな重要な視点でございます。 ですから、この会計検査院の指摘に対して、国土交通省自身どのようにこれをとらえておられるのか、また対応しておられるのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(関克己君) ただいま先生の方から、昨年の十月の二十八日に私ども国交省あてに会計検査院からいただきましたダム事業BバイC、いわゆる便益の算定等にかかわる指摘をいただいているところでございます。これにつきましては、この指摘を踏まえまして既に幾つか対応したり、あるいは更に改良を加えているという段階にございます。 少し会計検査院からの指摘を引用させていただきますので専門用語が多くなりますが、お許しいただきます。 一つとしては、事業評価時点より前に計上されたダム建設事業費等を現在価値化すること、それから代替法、二番目でございますが、代替法を用いた不特定容量の便益の計上方法を明確化すること、それから費用対効果分析における費用及び便益の算定方法等が適切であるかを確認するための方法ということについて御指摘をいただきまして、これにつきましては、昨年、こういったものに対応すべく、既にダム事業等の事業評価の実施主体に対しまして通知をさせていただいております。 また、不特定容量の便益の算定方法、それからさらには堆砂除去費の取扱方法、さらに年平均被害軽減期待額の便益の算定方法につきましては、現在所要の検討を進めているところでございます。
○大河原雅子君 会計検査院の指摘、改善ということが求められている中の現在価値化、例えばダムの建設費を現在の価値に置き返すということがしていなかったということがあるわけなんですね。これはどういう意味かといえば、総コスト、便益を総コストで割るわけですから、総コストの方が現在価値化していなければ小さいわけで、便益は大きくなるわけなんですね。ですから、そこはきちんと現在価値に直すということはとても重要になります。 次のダムの不特定容量の便益計算方法なんですが、既に対応しておられるということなんですね。これは十一月の二十四日の時点で国交省は、今後は原則として対象ダムの整備期間中の各年度に割り振って身代わりダムの建設費を計上する方法を取るという通知を出しておられます。 この身代わり建設費と、聞き慣れない言葉なんですけれども、どういう意味で、なぜこのような通知を出しておられるんですか。なぜこの方法を取るのか、お教えください。
○政府参考人(関克己君) ダム不特定容量便益の計算方法に関する御質問でございます。 このダムの不特定容量と申しますものは、河川法の第一条の目的にございます、流水の正常な機能の維持ということを目的としております。これは、河川に魚が遡上する、あるいは舟運に必要な流量が河川に流れている等々のことを目的とするわけでございますが、その目的に対し、その便益の算出、効果の算出においては、現在、一般的に費用対効果分析の際に用いられております代替法という考え方に基づきまして、その目的、つまり不特定容量だけを専用の目的とした仮に仮想のダム、これを建設するというふうに考えまして、その場合の費用、これを便益とするという方法を標準として進めさせていただいているところでございます。 また、このダム不特定容量の便益につきましては、既得水利、これは既に下流で農業用水等に使われているという意味でのそういった水利の安定確保や河川環境の改善など、その効用を数値化することが困難な、そういった性格を持っております。そのため、現在では代替法以外に適切な方法がないというふうに考えておりまして、この方法を標準化しております。 なお、ダム全体の事業の費用効果については、不特定容量による効果だけではなく、洪水による調節効果等も含め、総合的に評価をさせていただいているところでございます。
○大河原雅子君 ダムの建設費とかこの便益の計算とか、素人には本当に分かりにくくて私もついつい投げ出しそうになるんですけれども、今の身代わりダムというのは、結局のところ、川の流量を維持するために補給をする、そのためだけにダムを造るとしたらというこのコストを、ほかの目的も加えて造る本来のダム、これと比較をするということですよね。ですから、その流量、不特定容量のためだけに造るダムとほかの目的についても便益のあるものを比べ、割り返してみたら、これはスケールメリットが働かない身代わりダムの建設費というのが、必ずメリットが働く全体のダムの費用、こちらが大きくなるのは当たり前の話なんですね。 それで、これで便益費用は必ず私は一を超えていく、一を超えるか超えないかというのがダムを造るか造らないかの大変大きなポイントになるわけなんですけれども、この国交省の通知は、身代わりダムの建設費を整備期間中、つまり工事期間中にまで割り返したもの、これも使うと言っているわけなんです。そうすると、値は、数字はどうなるかということを、会計検査院は表の二というところで、整備期間中の各年度に割り振って計上した場合、便益が大きくなること、そして完成後の評価期間に割り振った場合には小さくなるというようなことまで示しておられます。 私は、わざわざ身代わりダムの、今のところ適当な方法がないということでこの方法を取られましたが、整備期間中まで含めて割り振って計上をする、この方法はダムが必ずできるような方法を取っていらっしゃるように思えてなりません。 このように、必ず一を超えるような方法を取っているということについて見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(関克己君) ダムの不特定容量算定の方法につきましては、先ほどもお答えさせていただきましたが、既得水利、つまり、既に下流で農業のため、あるいは飲み水のために取水をしている、そういった取水が安定すること、あるいは河川の環境の改善等のその効果を数値化することが困難な項目にかかわるものでございます。現在は、そういう意味で、先ほど申し上げましたように、身代わりダムの建設費を便益とする方法を標準化としているところでございます。 ただ、一方で、最近ではこの方法以外にも、試行的に、CVMと呼ばれます仮想的市場評価法、仮にこういった効果があった場合、どのぐらいのお金を支出するでしょうかというような形で調査をさせていただいて、その結果に基づき、こういった数量化が困難な効果について便益の算出に使っていこうと、そういった技術もございまして、手法もございまして、新たなこういった算出技術の向上にも努めているところでございます。
○大河原雅子君 この会計検査院の指摘によれば、不特定容量の便益を算定していないものまであるわけなんです。必ず入れるというものではない。だから、この不特定容量の設定というものについて、その必要度というものはなかなか、ちょっと公平な見方ができないものなんじゃないかというふうに思います。 そして、今局長から御紹介のあったCVM法というのはあの八ツ場ダムに適用されている方法なんですね。八ツ場ダムだけが例外かのように使われていますが、それは大勢の方にアンケートを取って、八ツ場ダムの渓谷に、吾妻渓谷にダムを付けたら結果的に景観が良くなったという便益まで出ているような、もう本当にブラックユーモアな方法なんですよ。その名前からして仮想的市場評価法ということで、CVM法は私たちはなかなかこれはもう納得のいくものじゃないというふうに思っています。 今、会計検査院はそうした確定的な計算方法がないんだということを指摘されて、確定されていないということを指摘されているわけですけれども、費用便益比が一を超えるか否かで事業の是非が決まってくるという大変重要なものになっているわけですから、恣意的な計算方法と言われてはならないというふうに私は思います。 大臣、この方法、今聞いていただいて、身代わりダムを便益に使うことというのは、確定的にはできない方法でもあるんだけれども今一番最適と。でも、私も申し上げましたように、これは造るというふうに方向性を持ってしまう、そういう方法でございます。 国交省として、会計検査院の指摘に沿ってこの不特定容量の便益の計算手法を新たに検討をして、そしてこの手法の妥当性については国民に広く意見を聞くという、そういう姿勢を持っていただきたいわけですが、大臣、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(大畠章宏君) 先ほど局長の方からも答弁をさせていただきましたが、この今の御議論のダムの不特定容量便益の算定方法についてでありますけれども、私もいろいろとこの背景についても、あるいは状況についても、お話といいますか、状況を伺いました。 ダム不特定容量により、河川に必要な流量を確保する、動植物の育成、生息に必要な流量確保、あるいは良好な水質を保全するために必要な流量を確保する、あるいは観光というお話もありましたし、また下流の方で船を浮かべている場合には最低限の流量を確保するとか、様々な目的で身代わりダムというものを考えているということでありますが、最近ではこの代替法以外に試行的に、今おっしゃいましたようなCVM、仮想的市場評価法等を用いた事例も実施しており、便益の算出技術向上に努めているところであります。 したがいまして、いろんな考え方があると思うんですが、そういうものも改めて議員からの御指摘もいただいておりますので、更にそこら辺については工夫をしていきたいと、検討をしていきたいと思います。 今後とも、引き続きこの不特定容量便益の算出技術の向上に向けた検討というものは行ってまいりますし、また手法の改定を行う場合には専門家等の御意見を伺ったり、あるいはパブリックコメントを実施してまいりたいと考えております。
○大河原雅子君 確定できない手法ということがありますので、それはやはり国民に納得のいく、一円も税金無駄になっていないなというふうに思われるような算出方法を是非模索していただきたいと思います。 次に、会計検査院は、ダムの洪水調節の便益の計算方法についても問題点を指摘しておられます。一番の問題点は、これもまた便益算出の前提となっている洪水のはんらんの被害想定額が水害被害額の実績と大変懸け離れているんだと。便益の方が大きいんだ、大きいんだ、大きいんだという方法になっているんです。 それで、このダムの洪水調節便益の計算方法についても伺っていきたいと思うんですが、今日その資料をお配りしました。会計検査院の指摘は、被害額とそれから想定のギャップが大きくて、五年に一回の洪水、五年に一回の降雨に伴った被害というのも被害額が非常に差があって、二十ダムでしたか、一〇%に満たない、そういうギャップがあると。 私が今日ここにお示しいたしましたのは、これは八ツ場ダムに取ってみました。八ツ場ダムでも利根川のはんらん被害の想定額五千百七十億、これが五年に一回の降雨ですね。十年に一回だったらこんな二兆五千七百二十八億。実際にはこの下の方の、棒グラフにしていますが、ちらっとしか見えないこの額なんです。ですから、やはり洪水の被害、被害額を大きく見積もるということについても私たちはとても納得がいくものではありません。 そして、二枚目の資料を見ていただくといいんですが、どうしてそれではこんなに被害額が大きくなるのか、どうしてでしょうということで見てみますと、実際の洪水というのは、上流で堤防が切れると、下流に行けばです、下流というか、その決壊したところから下、下流の部分では幾つも同時に切れるなんということはないわけなんですね。ですけれども、この想定の被害というものについては、例えば、御覧いただければ、二ページ目は八ツ場ダムがない場合のものを出しました。三年に一回の洪水でも四か所で切れる。五年に一回の場合は、十二ブロックに分かれていますが、五か所で同時に切れる。十年に一回なら十二ブロックの中の八。次のページが八ツ場ダムがある場合でございますので、失礼しました、今私が申しましたのは三枚目の資料ですね。八ツ場ダムがある場合でも、二枚目を御覧ください、五年に一回では十二ブロックのうちの五か所で切れる、こういうふうになっていまして、とにかく想定ですから最大被害は同時に切れるという、はやり言葉で言ったら想定外のことを想定して計算をされているわけなんです。 ですから、国交省としては、現実と遊離した同時進行のはんらんというものに対して、私ははんらん被害額を水増ししているというふうに批判をさせていただきます。このことについてはどのようなお考えでしょうか。
○政府参考人(関克己君) お答えをいたします。 ただいま先生御指摘の洪水調節便益につきましては、いわゆる想定と実績が懸け離れているということでございます。 このいわゆる想定被害額とそれから過去の実被害額というのは、私ども、性格が異なるものであり、必ずしも単純に比較できるものではないというふうに考えてございます。と申しますのは、いわゆる洪水調節の便益を算定するために用います想定被害額というものは、これは治水事業による効果を求めるために、河川をある一定の流量が流れる、一定の流量までは安全だと、それより超えた場合には危険であるという一つの想定を基に、これを超えた場合には堤防が壊れてしまってはんらんするという、そういった想定を基に計算をしてきたものでございます。 一方、実際の被害と申しますのは、大規模な水害が起こる頻度というものは非常に差がございます。例えば、利根川につきましては昭和二十二年のキャスリン台風で大はんらんをしてというようなことがございますが、そういった規模あるいは頻度というのがばらつきがございますし、実際に水防活動の状況等様々な要因に基づきまして生じるということでございまして、そういう意味で想定被害額と実被害額は性格が異なりますので単純には比較できない、そういう性格のものであると思っております。 それから、そういう意味で、今、同時に破堤することはないのではないかということでございましたが、先ほど申し上げました昭和二十二年キャスリン台風、これは栗橋で破堤しまして洪水が東京まで押し寄せたものでございますが、このときは同時に、国が管理している区間だけでも二十四か所が同時に堤防が切れるというようなこともございまして、そういう意味では同時に切れるということも実績としては存在しているというふうに考えております。
○大河原雅子君 八ツ場ダムのことを伺うと、いつもキャサリン台風なんですね。東京都まで被害に遭った、非常に大きなものだというふうに言われますが、雨の降り方もいろいろ違うから一概に拒否ができないというふうに思っている市民の方たちもおられるかもしれませんけれども、国土交通省は、あれからもう五十年たっているわけです、堤防の整備もどんどん進めてきている。 そして、ましてこの治水経済調査マニュアル、これは毎年変えているんですよ。何を変えているかといったら、後ろに付いている被害額の想定をどんどん毎年更新をしている、このデフレーターなどもそうなんですけれどもね。ということは、被害額はどんどん上がる。中身の被害額の算定の仕方を見て、私もへえっとびっくりしたんですけれど、例えば洪水に遭ったときに家が浸水して掃除をしなきゃならない、家が浸水して水が飲めないからペットボトルの水を買う、そういうものまで算定をされているんですよ。事細かに被害が大きくなることについては想定をしているんですよね。 でも、私はやはり、そういう意味でいえば、この会計検査院が指摘をした治水経済調査マニュアルのこのギャップ、特に過大になっているという、過大に計算されていってしまうというようなことというのは、根本的に改めない限り公共事業の見直し、ダムの見直しなんというのはできないというふうに思います。 この洪水調節便益の計算は、国土交通省が定めたこのマニュアルで計算、算出しろということで定められているものなんですけれども、洪水はんらん被害額の著しい過大計算をなくするためにこのマニュアルは抜本的な改革、改善が必要だというふうに思います。 会計検査院の指摘に沿ってこのマニュアルの抜本改革を進める、このことを大臣に伺いたいと思います。そして、このマニュアル改定に当たって、やはり専門家、国民の声、しっかり聞く必要があると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(大畠章宏君) 先ほどからこの計算方法について常に見直しをすべきではないかと、こういう御指摘を賜りました。 先ほど御答弁させていただきましたが、この不特定容量便益の計算方法についてもそうでありますし、治水経済調査マニュアルもそうでありますが、時代の変化あるいは進歩に従って様々な見解、御意見をいただいております。これらのことについては、まさに状況を的確に把握しながら見直していくことが必要だと私も認識しておりまして、ただ私は、今回の大震災を受けて、津波の被害というのがあれほど大きなものであるというのは、私は機械専門でありましたから、そういうことには余り精通しておりませんでしたので大変な驚きを持ちましたが、この専門家の方々の御意見というのは非常に傾聴に私は値すると思うんです。いろんな方々がおられますが、やっぱりその専門分野、専門分野で長年の蓄積したその経験や技術やそういうものを踏まえて提言をしていただいておりますので、もちろん年々歳々技術は進歩するわけでありますから、新しい知見等も入ってくるでありましょう。 したがいまして、そういう専門家の方々の御意見等をいただきながら手法等については改定を行っていくべきだという御指摘については、私もそのとおりだと思いますし、そのような形で専門家の方々の御意見を聞きながら、改定を行う場合には、委員からも御指摘のように、パブリックコメント等を実施しながら、その時代、そのときに一番的確な手法、計算方法等がセットされますように私としても努力をしていきたいと考えているところであります。
○大河原雅子君 専門家はもちろん大事だと思います。そして、専門家の方たちが進められてきた結果、今の事態になっているわけです。今まで市民が、普通の国民が、大きな公共事業に物が言える、それに対して異議を唱える、それはなかなか情報もいただけませんから、正確な対案が出せるということもなかったかもしれません。 ですけれども、私、ちょっと話は脱線しますが、地下鉄で通っておりまして、千代田線の国会議事堂の駅、改札口降りますと広告が出ております。「「みんなの意見」は案外正しい。」という、そういう広告が出ているんですよ。 今、本当に情報をきっちりと公開するならば、市民の中にはいろんな方がおられます、専門家もおられますし、またこの視点を変えて提案ができる方たちもおられますので、私はやはりこの治水経済調査マニュアルを変えること、そしてそのときに、これまでの轍は踏まない、なるべく公開の場でやるということはもう必須の条件だというふうに思います。 時間が少なくなってきましたので、この調査マニュアルについての見解を大臣からもお聞きすることができました。最後に、八ツ場ダムの検証についてやはり伺っておきたいと思います。 今週の火曜日、五月二十四日に八ツ場ダム事業の関係地方公共団体からなる検討の場の五回目の幹事会が行われました。ここでは、各都県がそれぞれの水需要、利水参画者から意見を聞き、どのぐらいのものが欲しいのかということを聞いて、国土交通省はそれを受け取ったというふうに聞いておりますけれども、利水に関するダムの検証、ダムを利水の面から検証するということについても、私は丼勘定、水増し検証じゃいけないというふうに思っています。 今日お配りしておりますこの四枚目の資料、これは東京都の水道の最大配水と実績を示しております。私も都議会議員でございましたので、八ツ場ダム問題に取り組んでおりますのはもう十数年になります。東京都のこの予測は二〇〇三年十二月、二〇一五年に六百万トン、日量というものなんですね。実績はと申しますと、もう昨年二〇一〇年で四百九十という実績です。乖離が百十万トン。火曜日に受け取られたのは、この水需要予測を受け取っておられるというふうに伺っております。あと三年で六百万トンに行くはずもありません。今、節水機器が発達をしておりますけれども、発達というよりはまだみんな買い換えていないので、節水されるのはもっともっとこれから先に効果が出てくるんです。だから、需要が上がるというようなことはなく、最新の予測を持ってきてほしいと思うところが、実はこんな二〇〇三年のデータを出されているわけなんです。 昨年十一月に東京都議会の民主党の都議会議員がこの調査データを要求をいたしました。五年分、実は公表されないものがありました。平成の三十七年までの予測もされているものがありましたし、その中では水の需要は上がらないという、その五年分のものはそのような内容でございますので、東京都が都合が悪くて出さなかったのかもしれません。 こういうように、水の利水という面からも非常に、今ダムの検証が行われている中で、国民は本当にきちんとやっているのかということが不信の種なんです。こうやって実績と予測値が大幅に乖離したときに、例えばその乖離の割合は五%に抑えるというような新しいルールでしっかりとやり直させる、最新のデータ、そして乖離が大きい場合はそれを是正する方法、そうしたことも考えられると思いますが、いかがでしょうか。 そして、先ほどから一切の予断を持たない、そして有識者会議のことをおっしゃっているんですが、完全公開にしていただきたい。そういう国民に開かれた場での検証を求めてまいります。 済みません、時間がなくなりましたが。
○国務大臣(大畠章宏君) ただいま二点の御質問をいただいたと考えております。 この東京都の利水の面の予測と実績に差があるのではないか、したがって現実的な利水のデータに基づいた検証を行うべきだというお話であったろうと思います。 このことにつきましては、八ツ場ダムも利水と治水と両方ございまして、このことについて両方の面からこの中間取りまとめの共通的な考え方に従って検討してほしいということを要請しておりますので、そのような形でこの実績等も踏まえながら検討が進められ、総合的な評価を得て対応方針というものを決定がされて本省に報告をされると私は受け止めております。 結果報告を受けた後に、有識者会議の皆さんの改めての御意見をお伺いした上で方針を決定いたしますが、予断を持たずにということで私は臨んでまいりたいと思うところであります。 また、今のお話の中で、一般の方々にも公開してはどうかと、こういう御質問がございました。一般の方々にも公開したらどうかというお話でありますが、この有識者会議というのは有識者会議の方々がどうするかというのを決めるわけでありまして、前原大臣時代にそのような今後の治水対策のあり方に関する有識者会議をセットするときにそのような形でやらせていただきましたので、この件については有識者会議でお決めいただくと。ただし、三月一日に行われました第十三回の会議におきましては、報道関係者に対し公開で行う旨を有識者会議が決定をされたと、そのように承知をしているところであります。
○大河原雅子君 メディアから一般国民まで完全公開を求めてまいります。 ありがとうございました。
○大久保勉君 民主党の大久保勉です。 まず、今通常国会で成立しましたJBIC法との関連で、日本政策金融公庫の決算に関して安居総裁に最初に質問したいと思います。安居総裁、よろしいですか。 日本政策金融公庫は、小さな政府を標榜した小泉政権により、四つの全く機能の違う政府系金融機関を一つに統合して、二〇〇八年十月より営業を開始しました。いわゆるメガバンクの国際部門、そして信金、信組、農林中金、全く機能の違った四つの機関を一つの組織で運営するということで、かなり専門家から見ましたら難しい統合ではないかと、こういった指摘もございます。 そこで、今回の日本政策金融公庫といいますのは効率化及びシナジーを十分追求できたのか、このことに関しまして安居総裁に質問したいと思います。
○参考人(安居祥策君) お答えいたします。 組織、業務の効率化につきましては、統合以来、BPR手法によって仕事のやり方を変え、それに基づいて責任、権限の明確化、組織、人事、給与制度の改革などを行いました。また、スタッフ組織につきましても、調達、資産管理といった業務につきまして企画管理本部に集約し、統一性の確保、業務の効率化や職員の専門性の強化に取り組んでおります。これらの取組の結果、例えば店舗や職員住宅の統合的な運用により年間で約六億五千万円、物品等の共同調達により年間で二億三千万円ほどの削減ができました。 なお、システムにつきましては、プライベートクラウド環境の構築などにより今後三年をめどに合理化してまいるつもりでおります。 シナジーの面につきましても、全ての国内店舗で幅広い業種のお客様からの資金の相談に対応できるような体制を整備するとともに、国内三事業本部やJBICのノウハウ、あるいは情報を相互に活用し、販路開拓などに向けた事業間のお客様の紹介や情報提供などを積極的に行ってきております。その結果、平成二十二年度におきます事業間連携によるお客様紹介件数は千五百六十五件となっており、前年度の四百九十八件の約三倍と大幅に増加しております。 なお、国内事業の紹介によりましてJBICからお客様に御融資申し上げたのは、累計で四件、約七億円余でございます。さらに、JBICから中小企業に情報提供を行った件数は、累計で二十九件となっております。 以上でございます。
○大久保勉君 ありがとうございます。 総裁としましてはいい面だけをるる説明されたと思いまして、実はそうじゃなかった面もあるということで、まずは御指摘したいと思います。例えば、JBICと国内三公庫の統合に掛かった費用、幾らですか、端的にお願いします。参考人。
○参考人(板東一彦君) お答えいたします。 JBICと国内三公庫の統合に掛かった費用でございますが、まず、海外駐在員事務所の統合経費で約四千万円、JBICのお客様や海外関係機関に周知した広報費用で約四千百万円、さらにJBICの大阪支店の移転経費で一億七千三百万で、合計二億五千四百万でございます。 なお……
○大久保勉君 結構です。 ということで、二億五千四百万掛かったということです。ちなみに、JBICは来年の四月から分離されます。ですから、この費用は無駄になると思います。 さらに、資料の一を御覧ください。数字の二番。こちら、いわゆる企画管理本部に関しましては、人員が六四%、予算は、これは五二〇%増えていますが、実はこれは、片方は半期、片方は一年分ということで、二分の一を掛けますと二六〇%伸びています。ですから、人員も、若しくは予算も相当伸びていると。つまり、屋上屋を重ねたということになっております。 こういったことが本当に効果的な経営につながっているか。むしろ、元々こういった公庫というのは役所よりも官僚的だという指摘がありますが、更に官僚的になったんじゃないかという批判に対してどう答えられますか。安居総裁、お願いします。
○参考人(安居祥策君) 冒頭申し上げましたように、統合以降、BPRとかいろんなことで仕事のやり方を変え、進めてきております。そういう点で、公庫全体から見ますと、共通業務やそれに従事する人員を一か所に集めて企画管理の本部に集めておりまして、その結果が今おっしゃったような数字になっているんですけれども、トータルで見ますと、この全体の業務経費あるいは人員共に減ってきております。 そういう状況でございます。
○大久保勉君 分かりました。 次に、具体的な事例を使いながら、シナジー効果が総裁はあったと、私はどうかなという事例がありましたので、御指摘したいと思います。 例えば、農産物輸出に関しては国際協力銀行の与信により促進された実績はどのくらいか、このことを質問したいと思いますが、例えば平成十九年四月十八日、衆議院内閣財金連合審査会の議事録を読みますと、こちらにございますが、この中で、当時の渡辺大臣は、農林漁業金融公庫のお客さんがJBICのノウハウを使い米を輸出することができる、夢のようなシナジー効果が統合により大いに出てくるという答弁がなされています。 ここで質問したいのは、実際に何件融資ができたか、端的にお願いします。
○政府参考人(中尾武彦君) お答えを申し上げます。 そもそもJBIC、国際協力銀行法上、輸出金融の対象は設備の輸出等とされておりますので、農産物については設備に当たらないということで、国際協力銀行による農産物の輸出の実績はございません。
○大久保勉君 ということで、実績はないんですね。むしろ、制度を変えていなかったので、夢のようなシナジー効果と大臣が言ったんですが、結局はそういったことは誰もしていなかったということです。まさに単なる夢ですね。 ですから、今回の問題は、そもそもやる気があったかということです。政治的に四つを一つにして民営化ができたと、こういうことを訴えていましたが、実態は現場ではほとんど効率化がなされていなかった、若しくはそもそも機能的に難しいところを一つになってしまったから、実は安居総裁は本当に大変だったと思います。設計図が間違っていたら、その中で新しい公庫をつくろうとしても変なものができたんじゃないかなと私は思っています。その意味では、今回、JBIC法が可決、成立しまして、もう一回JBICと国内三庫を分けるということは私は意義があったんじゃないかと思っています。 こういった観点に立ちまして、安居総裁に、資料一を見ながら御説明したいんですが、実は、資料の一、御覧ください、二〇〇八年九月三十日と二〇一一年三月三十一日、つまり合併前と合併後、どの程度件数が増えたか、金額が増えたか。ほとんど増えていないんです。ということで、本当に夢のようなシナジー効果ではなくて、単なる夢だったと。 こういった現実に関して、安居総裁、御所見を聞きたいと思います。
○参考人(安居祥策君) お答えします。 JBICとほかの本部との絡みでいいますと、先ほど申し上げましたように、約七億くらいの、中小企業のお客様を紹介してJBICで融資しているというような状況でございます。 私としましては、法律に与えられた枠の中で一生懸命やるというのが仕事でございまして、そういう意味では、先ほど申しましたように、お客様とのコンタクトが増えた、あるいは全体としては経費も下がってきたというふうに思っております。
○大久保勉君 ありがとうございます。 七億増えたということなんですが、質問通告していませんが、参考人、JBICの融資残高はどのくらいあるんですか。
○参考人(板東一彦君) 恐縮でございます、ちょっと古い資料になりますが、おおむね残高ベースで、二十一年度の残高でございますが、トータル八兆八千百八十億円となっております。
○大久保勉君 いわゆる八兆八千億円のうち七億円も伸びたと、これがシナジーなんです。この現実を私どもはしっかりとチェックする必要があります。 ですから、ここで重要なことは、予算を通した国会、法律を通した国会、しかし決算でしっかりとチェックしておかないと、実際、国会が思っていることと実際は全然別のことになるということです。 もう一つは、天下りの問題がありましたから、四つの政府系金融機関を一つにすることによって天下りを減らそうと、こういう大きな試みがありました。このことに関してどうなったのか、この資料を説明します。 資料の一の三番、役員の状況。あえて、二〇〇八年十月一日、つまり公庫が発足したとき、それから現在、二〇一一年三月三十一日、つまり法律が通って公庫が発足するときに政府は、七人専務理事になって、そのうち天下りは五人ですよということだったんですが、私どもが油断していた段階で実は一人天下りが増えたということです、経済産業省の大臣官房審議官と。こういったことが行われているんです。ですから、そういうことを考えたら、私ども、やはり決算委員会の重要性は痛感します。是非、このことは引き続きこの決算委員会でチェックしていきたいなと思います。ここは指摘だけです。 野田大臣に、このこと全体に関しまして締めの質問をしたいんですが、JBIC法案に関しては民主、自民、公明党、賛成多数で可決され、来年四月からJBICが公庫より分離されることになりました。このことは、公庫の組織の肥大、間接費用の増大、シナジー効果の欠如を是正するのに大いに役に立つと私は思っておりますが、野田大臣の認識を聞きたい。 そしてまた、合併したのはいいんですが、今度は分離するんですから、分離する場合にしっかりと効率よく分離しないと、またそこに無駄なお金、若しくは労力が掛かってしまいます。ですから、財務大臣として、しっかりとこのことは部下に対して指示して、チェックするようにすべきだと思います。 この二点に関して質問します。
○国務大臣(野田佳彦君) 大久保委員の厳しい御指摘がございました。既に、かてて加えて、近年、海外で膨大なインフラ需要が見込まれるという中、そして個別の案件が大型化をし、国際競争も熾烈を極めている中で、こういう世界的な環境の変化の中でJBICの分離を決断をさせていただき、多くの皆様の御賛同をいただきました。 今までの総括にもかかわることでありますけれども、これからますますJBICが大型案件に注力していった場合、巨額少数の海外案件を中心とするJBICと多数の小口融資を主とする公庫の国内部門との間では、対象となる顧客層であるとか、あるいはリスク管理の手法がますます異なったものになるだろうというふうに思います。 そういう意味では、今回の分離をこの状況変化に生かしながら、今の御指摘のように、適切に分離の移行を進めていきたいというふうに考えております。既に必要な政令の策定作業に入っておりまして、公庫、JBICにおいても分離に向けた課題の洗い出しを手始めに具体的な準備作業に着手していると承知をしています。 こうした作業の適切な実施を通じて、来年四月から公庫、JBICが円滑に新体制で業務を開始できるように私も注意深く督励をしてまいりたいというふうに思います。
○大久保勉君 最後に、安居総裁に質問なんですが、実は今日厳しい指摘をしたんですが、安居総裁に関して、経営者としては抜群の実績、また経験もあります。いわゆるコストカッターという言葉もありますが、本当に優れた経営者なんですが、そもそも法律が難しい経営を強いてしまったんじゃないかなと、そういうふうに私は感じています。 さらに、政策金融公庫自身は、いわゆる震災対応も必要ですし、リーマン・ショック以降の金融危機対応、様々な業務があります。さらには、海外輸出自身を伸ばしていくという部分もあります。少なくとも来年の三月末まではJBICは公庫の中にあります。 こういった観点に鑑みまして、最後に総裁の方で今後の決意等ございましたら短く答弁をお願いします。
○参考人(安居祥策君) 先ほど申し上げましたように、私どもは法律並びに政府の御指示に基づいて、政策金融機関としてなすべき業務、これを粛々と、かつ、きちっとやっていくというのが業務だと思っておりますので、そのつもりで頑張ってまいります。
○大久保勉君 是非頑張ってください。応援しております。じゃ、続きまして……(発言する者あり)まあ、与党議員としてしっかりと支えていきます。 続きまして、年金運用等将来の財政負担に関して御質問したいと思います。 まずは厚生労働省、参考人に質問しますが、年金積立金管理運用独立行政法人、いわゆるGPIFの設立から九年の平均利回りは何%か、また、同一期間の企業年金連合会の平均利回り何%か、質問します。
○政府参考人(榮畑潤君) 年金積立金管理運用独立行政法人、いわゆるGPIFでございますが、それの前身でございます旧年金資金運用基金は平成十三年度にスタートいたしましたが、その平成十三年度から平成二十一年度までの九年間の旧年金資金運用基金及びGPIFの平均運用利回りは一・四%でございます。また、同一期間での企業年金連合会の平均運用利回りは二・四%でございます。
○大久保勉君 一方が一・四%で、一方が二・四%。よく分からないと思いますから、資料の二を御覧ください。この一・四%の数字を出しているところが、いわゆる公的年金の運用機関であります。一方で、二・四%という企業年金連合会というのは、いわゆる民間の企業年金の集合の平均です。ですから、このことで言えますのは、民間の年金に対して公的年金は一%も運用利回りが低いということです。要は、運用がうまくないということです。 様々な理由があると思いますが、では、どうしてGPIFの運用はいつも大きく民間に比べて劣後しているのか。ちなみに、この表で説明しますと、例えば数字の一の真ん中に、平成十七年から二十一年、五年間では公的年金は一・六%で運用していますが、民間に関しましては同期間は二・四%です。ここでもうまくないということです。この理由に関して質問したいと思います。
○政府参考人(榮畑潤君) GPIFでは、資産構成割合が、国内資産、これ債券、株式を合わせまして七八%、一方、外国資産が一七%、これも債券、株式合わせましてですと……
○大久保勉君 端的にお願いします、端的に。
○政府参考人(榮畑潤君) したがって、GPIFでは国内資産が中心となってございます。一方、企業年金連合会では資産構成割合が外国資産が高くなってございます。それで、この十三年度から二十一年度までの九年間ということを考えますと、外国資産の成績は比較的堅調であったことから、企業年金連合会が結果的に成績が高かったということでございます。 なお、ただ、GPIFもこの九年間につきましては累積で二十三兆円の収益となってございまして、適切に資金運用がされているものというふうに考えております。
○大久保勉君 官僚用語では適切にと言いますが、私は全然適切じゃないと思います。いろんな細かいことを言っていますが、要するに資産のアロケーションが下手くそだったということですよね。どんなにうまくないか、もう少し申し上げます。 例えば、GPIFというのが本当にスタートしたのは平成十八年からです。ですから、平成十八年、十九、二十、二十一年のそれぞれの利回りは、三・七%、マイナス四・六、マイナス七・六、プラス七・九一。四年間の平均はマイナス〇・一五%なんです。ですから、まあ四年間は全然まともな運用をしてなかったと思います。 じゃ、ちなみに、このGPIFがスタートした二〇〇六年に全て国債でもう運用しちゃえということだったらどうなっていたのか。今日は中村理財局長がいらっしゃっていますが、ちなみに、十年と二十年、三十年の国債の四月三日の金利を教えてください。
○政府参考人(中村明雄君) お答え申し上げます。 四月三日でよろしゅうございますか。 四月三日、これ複利ベースで申し上げますと、十年債が一・八二七%、二十年債が二・一一七%、三十年債が二・三〇八%でございます。
○大久保勉君 要するに、国債で全部運用してたら安全確実ということです。 じゃ、何年の国債で運用したらいいのか。これ、技術的な話になりますからちょっと難しいかもしれませんが、いわゆる公的年金のデュレーション、いわゆる債務の年限は何年ですか、局長、お願いします。榮畑局長。
○政府参考人(榮畑潤君) 公的年金の債務のデュレーションですが、平成二十二年の社会保障審議会の年金数理部会でこの議論がございまして、年金数理部会での試算をいたしましたところ、厚生年金で五十三年ということでございます。
○大久保勉君 五十三年のデュレーションということは、いわゆる五十三年の国債を買っておけばもうリスクは全くないということです。ということは、三十年国債が二・三%ということで、三十年国債をそのまま買っておいたらリスクもほとんどないし、少なくとも二・三%回っています。一方で、今の運用はマイナス〇・一五%。何でこんな変な運用するんですか。もちろんこれは結果責任で、たまたまリーマン・ショックがあったり様々な部分がありますが、この辺りの運用の理論がほとんど議論されてないし、いわゆるこの法人のトップがおかしいんじゃないかと私は思います。 そこで、ちなみに資料三を御覧ください。これは旧年金福祉事業団から現在までに至るこの運用機関のトップの人の名前と在任期間及び最終官職です。見事に事務次官、事務次官になっています。国会の方で批判されていますから、環境事務次官になり、また厚生労働事務次官、さらには日本銀行が入ってきたと。こういった人たちは本当に運用の経験があるのか。いわゆる、高度な運用経験があるのか。高度と言いますのは、本来だったらもう国債でそのまま買えばいいんです。で、運用すればいいのに、それよりももっと資産を分散して高い利回りを実現しようと思ったと。それだけの資質、能力、経験があったかということです。このことに関して質問したいんです。 そこで、榮畑年金局長に質問したいんですが、どうして役所からの天下りが就任していたんですか。むしろ、これは社債、株式等の投資経験のある運用のプロを任命すべきじゃないんですか。
○政府参考人(榮畑潤君) GPIFにおきましては、年金積立金の管理運用というのは大切な仕事でございまして、その理事長に関しましては、金融経済に関する専門知識、経験があるということとか、金融証券市場や金融業界等に対して公平中立であるとか、組織管理の能力、経験があるとか、そういうふうなことが必要であると思っています。このような観点から人選というのを進めてきたところでございます。 また、GPIFにおきましては、実際の市場運用は、財投債以外の資産ではその九割が金融機関にお願いしてやっていると。GPIFが自分でやるのではなくて金融機関にお願いしてやっているというところでございますから、GPIFの職員につきましては、これらを適切に管理運用できる資質が必要であると思っておりまして、中途採用等を通じまして金融の経験のあるような方の人材登用等を積極的に進めているというふうにしているところでございます。
○大久保勉君 私にとってはもう言い訳にしか聞こえません。私が質問していることに関して一切回答していないと思います。何で事務次官が必要あるんですか、何で日銀が必要であるんですか。実務経験者がいないとちゃんとしたことが運用できないですよということに対してその答弁です。 この問題はどれだけ重要であるかに関して野田大臣に質問したいと思うんです。 実は、一・四%を九年間運用したということなんですが、公的年金の予定利率、四・一%なんです。つまり、四・一%で運用しますよということを国民に約束して年金計算をしているんですが、実際は一・四%しか回らなかった。たかだか二・七%なんですが、実は相当大きい差になってしまうんです。これは、二・七%を九年間続けますと二七%の差になります。今GPIF、百十兆円の運用資産がありますが、つまり九年間四・一%で回していた場合には恐らく百四十兆円の資産になっているはずなんですが、実際百十兆円しかない、三十兆円の穴が空いているんですよね。ですから、この三十兆円というのは消費税で何年分か、そういった観点から、やはり消費税といいますのは、社会保障の対象の消費税という議論も出てきますから、是非これは財務大臣としてしっかり年金の運用に関しては監視してほしいんです。 そこで、大臣の決意若しくは御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(野田佳彦君) ファンドのマネジメントのプロからすると、これまでの実績というのは相当もどかしいだろうというふうに思いました。やっぱり年金財政の持続可能性、そして何といってもこの積立金を安全かつ効率的に運用していくという観点は極めて大事だろうと思います。 折しも今、税と社会保障の一体改革の議論が行われておりまして、今月末から来月の初めに社会保障のあるべき姿、そしてそれを支える財政についての成案が六月中に結論として出てくると思いますが、その中で積立金の運用についてしっかりとした議論をしていくことが必要だということを改めて思いました。
○大久保勉君 ありがとうございます。 さらに、もう少し一般化しましょう。 榮畑年金局長に質問しますが、いわゆる公的年金の予定利率四・一%、実際は一・四%でしか運用できていません。でしたら、一・四%を予定利率とした場合にどのくらい積立金が不足しているのか、ここを質問します。 もちろん、これは、公的年金に関しては積立方式だけではありません、賦課方式というのもありますから、いろんな整理がありますが、賦課方式で説明するということはもっと状況を悪くします。つまり、積立金がなかった場合には、少子高齢化、将来的には一人の働く人が一人のお年寄りを支えていくと、積立金がなかった場合には、年金の給付額が七万円でしたらサラリーマンは七万円を毎年払わないといけないと、こういう状況ですから積立金が重要なんです。この積立金はどの程度しっかりと十分に積み立てられるか、これが重要なんです。 そこで、今回の質問なんですが、予定利率四・一%を一・四で再計算したらどういうふうになるか、デュレーションとかそういった重要な概念も含めて、答弁お願いします。
○政府参考人(榮畑潤君) 公的年金の現在の長期財政見通しでは、長期の平均で金利を先生御指摘のように四・一%としておりますが、一方で賃金上昇率も二・五%と見込んでおりまして、この差の、四・一と二・五の差の一・六%の収益が上げられるかどうかが年金財政にとって重要なことでございます。 一方、この点の実績を考えますと、平成十三年度から二十一年度までの九年間では賃金上昇率を二・五%超えてございます。一・六%のところ、二・五一%超えておるところでございまして、したがいまして年金資金の資金運用上、制約、制限があって年金財政に穴が空いているというわけではないということを御理解いただきたいと思っております。したがいまして、先生御指摘の積立不足にあるというようなことではないということを御理解いただければと思っております。
○大久保勉君 この議論をしたら相当時間が長くなりますから余り突っ込んだ質問をしませんが、少なくとも賃金上昇率の前提もおかしいですし、また、いわゆる運用はほとんど関係ないというのはおかしいです。少なくともデュレーションが二十五年で、百兆円の積立不足という数字が出てきます。 今、百兆円があります。それで、四・一%と一・四%の利回り差、これをただ単に二十五乗して計算したら二倍以上になりますから、民間の年金でしたら百兆円は穴が空いていますよと。もちろん、これは、賃金が上がってそれで将来の年金の掛金が増える、そういったことで修正はできますが、何が重要かといいますと、年金の運用というのは極めて国家財政にとって大きいです。そういった重要なことに対して、今の運用体制はいかがなものでしょうかということです。場合によっては、こんなある意味で貧弱な運用体制だったら、もう全額国債で固めた方がいいんじゃないですか。 野田大臣、御所見があれば。
○国務大臣(野田佳彦君) 国債で運用した方がいいという、今数字で見ればまさにそのとおりだというふうに思いますけれども、加えて、成長産業に資するための運用というのも考えている部分もあったのかもしれませんし、いろいろこれ、基本的には、第一義的には厚労省の御判断だと思いますが、財政当局としてもやっぱりこれはこの動き、注視をしていかなければいけないと改めて思いました。
○大久保勉君 大臣の指摘で、もっと成長産業に投資すべきだと。 実は、これは二年か三年前、同じく決算委員会で質問したことがあります。むしろ、日本の成長力は陰りが出てくるんだったら、いわゆる若い国、例えばインドであったりBRICs、こういったところの株式に投資をして、海外の成長をしっかりと受け止めるような運用をしたらどうですかと。実際にここに、当時は川瀬さんが理事長でいろんな議論をしたこともありますし、また人づてに聞いていますが、なかなかそういったことはなされていません。 ですから、まずはしっかりと最低の運用利回りを理解し、そして、リスクを取っていくんだったらどういった分野に運用をしていくか、そこはしっかりと議論すべきなんです。そういったことが分からない人は、もう残念ながらこの職には就くべきじゃないと思います。 榮畑局長、二回続けて日銀出身者ですから、次も日銀の出身者にはしないということを確約してください。
○政府参考人(榮畑潤君) GPIFの理事長の人選に関しまして、先ほど三点ぐらいこういう資質が必要だと考えているというふうなことをお答えいたしました。それで、昨年の四月から現在の理事長さん就任しておられますが、このときに当たりましても、こういう点を中心に、当時の政務三役を中心に何回も繰り返して選考を進め、丁寧に丁寧に選考を進めた結果、現在の方ということで御就任いただいたところでございます。 私どもといたしましても、このGPIFの理事長さんにつきましては大変重要な人事であると思っておりますから、先ほどお答えした点も含めて今後適切な人材というのを採用するというふうにしなければならないと思っております。
○大久保勉君 そろそろ時間が来ましたので最後の指摘なんですが、やはり天下り役人とか若しくは運用経験がない人がトップにいる限りは、私は、消費税の引上げ、これは、年金のための消費税引上げの議論をする前にはしっかりと運用体制を議論しないと増税には反対すると、このことを野田大臣にお伝えしまして、私の質問を終わります。
○田城郁君 こんにちは。民主党・新緑風会の田城郁でございます。時間が押しておりますので、端的に充実したやり取りをしたいと思います。よろしくお願いをいたします。 私からは、被災した東北地方の鉄道の再生と、そして危機管理として、ライフラインの確保としての鉄道あるいは交通網の整備について御質問をさせていただきます。 まず、国が鉄道の安全確保や継続のために支出する補助金にはどのようなものがありますか。また、青森、岩手、宮城、福島の各県の支援額は幾らになりますか、平成二十一年度分についてお伺いいたします。ちなみに、JR貨物についても同様の補助金がありましたら教えてください。端的にお願いいたします。
○政府参考人(久保成人君) 私鉄や第三セクター、こういった地域鉄道の安全維持については、鉄道軌道輸送高度化事業費補助金というものとして、平成二十一年度に国の支援総額は約二十一億五千八百万円となっています。 先生の被災四県の鉄道はということで、岩手県の三陸鉄道に対しては約七千六百万、IGRいわて銀河鉄道に対しては約二千五百万、宮城県と福島県にまたがります阿武隈急行に対しては約四千三百万、青森県の十和田観光電鉄に対して約千二百万円の支援を行っています。 また、JR貨物につきましては、幹線鉄道活性化事業費補助金として輸送力増強のため、二十一年度、国の支援総額は約四億三千四百万円となっております。 以上です。
○田城郁君 私は、今回の震災の復旧に対して鉄道の果たした役割は非常に大きいものがあると実感をしております。例えば、東北本線が寸断されている状況で、三月十九日、JR貨物が日本海側から青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道を経由して盛岡に石油を積んだタンク車十八両が到着したのをスタートに、その後、連日、ガソリンや物資が一気に大量に被災地に届けられました。ちなみに、一日平均五千七百キロリットル、タンクローリーにして二百九十台分が届けられました。 このルートは、通常は使われていないルートですが、JR貨物の労使がこの案を提案し、乗務員訓練も事前に行い、電力が確保されると同時に東北方面への物流の確保が実現をしたという経緯でございます。 見落としてはいけないのが、このルートには、平時はその存在が危ぶまれている第三セクターや、JR貨物がふだん使っていない磐越西線などのJRのローカル線の線路を通って目的地に到達をしているということです。そういう面から考えますと、私鉄、第三セクター、JRの分けなく、鉄道はネットワークを維持していってこそ初めてその有効性が発揮されるのだと強く実感をしております。 そういう点から大臣にお聞きいたします。この間の地方の私鉄や第三セクター、JR貨物への補助金、非常に有用だったと思いますし、これからはより充実をさせていくべきだとも思っておりますが、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(大畠章宏君) ただいまの御質問にお答えを申し上げたいと思います。 鉄道の重要性ということにつきましては、今御指摘いただきましたように、被災をされた地域の方々に対する生活必需品、特にガソリンのお話が出ましたが、私も、鉄道による大量に物を運ぶことができるという能力を使って、御指摘のように、被災地にガソリンを届けることができました。その他にも、食料、水、生活必需品等々を届けさせていただいたところであります。 私は、先ほどの質問の中で思い出しましたけれども、災害対策本部におきまして、初めて青森まで鉄道の道をつなぐことができたと、こういうお話をいただきましたときに、まず貨物列車を通そうと、物資輸送のルートを確保しようと、こういうお話を申し上げ、鉄道局を中心として、東北地方整備局等も全力を挙げて救済のための物資を運ぶことができました。そのときに、御質問のような、とにかく線路がつながっていればいいということで、あらゆる手段を使ってこの物資を届けたわけでありますが、地方鉄道、地域の鉄道は、そういう意味では命を守る鉄道として大変大きな成果を上げることができたと思います。 今後とも、国土交通省としても、そういう観点から地域の鉄道の支援というものをしっかりとやっていきたいと考えているところであります。
○田城郁君 ありがとうございます。 日本の国土の緊急時の補給路確保、ライフラインの確保という危機管理の観点からも、平時における背骨、あるいはあばら骨としての鉄道のネットワークの整備、もちろんそこから、駅から先はトラック輸送などですから、毛細血管としての道路整備、そういうものが重要なんだということが確認できたというふうに思います。 さらに、津波にさらわれた鉄道沿線の被災者は、全てを失った私たちは鉄道復旧が望みだと、線路は東京につながっている安心感があるんだと、そういうふうに言っております。この精神的安心感は、ぽっかりと心の穴の空いた被災者にとって復興への意欲をつくり出すのにもとても重要だと思います。 また、被災者であり交通弱者である車を運転できないお年寄りやあるいは学生の方々、病院や学校に通えない実態というものを訴えております。鉄道の復旧というものを強く望んでおります。 また、風光明媚なリアス式海岸を走る鉄道は、世界遺産に指定される予定の平泉と併せて、被災地復興のシンボルとして観光立国日本の貴重な観光資源として成長させなければなりません。 また、被災地の大量にある瓦れきの撤去や復興に向けた土木建築資材輸送にも、線路を復旧させ、JR貨物を導入し一気に輸送すれば道路の渋滞も起きず、CO2の排出も少なくて済みます。 是非、三陸鉄道やIGRいわて銀河鉄道、各臨海鉄道、JR山田線ほか津波で失われた鉄道の復旧とネットワーク維持のために、国の特段の御配慮の下、第二次補正での補助金の予算化なども是非御努力いただければ有り難いと思います。 大臣のお考えをお願いいたします。
○国務大臣(大畠章宏君) 御指摘の東日本大震災による鉄道被害、それも甚大な被害を受けました地域の復旧復興についての御質問を賜りました。 私もニュース等を聞いておりまして、鉄道が動き出したというときに、ある乗客の方が、これまではいろいろと別な手段でやっていたけれども、やっと電車に乗れてほっとしましたと、こういうお話を聞いたことがございます。鉄道の役割というものの大変大事な点というのを改めて私たちも実感することができました。 したがいまして、今後、復興、町づくり等々が、構想がいろいろと提言されておりますが、そういうものを踏まえながら、鉄道の着実な復旧というものをしてまいりたいと思いますし、特に三陸鉄道等の第三セクターの鉄道については、既存施設をできるだけ活用しながらも、いろいろ鉄道事業者のお話をいただきながら、現行ルートで復旧していくものと考えているところでありますが、また、甚大な被害を受けた沿岸部のJR東日本の鉄道については、その地域の自治体の方々のお話もいただきながら、災害に強い町づくりとともに、鉄道の道というものをしっかりと定めて、町づくりと一体となった復旧が行われるように努力をしてまいりたいと思います。 いずれにしても、市民の方々、地域の方々が足として鉄道を利用することができるように、国土交通省としても全力を挙げて取り組んでまいります。
○田城郁君 今の大臣の力強い御答弁で、被災したかの地でも非常に力強く復興への意欲を湧かしているのだというふうに思います。 大変ありがとうございました。質問を終わりにいたします。
○委員長(鶴保庸介君) 午後一時に再開することとし、休憩をいたします。 午後零時三分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成二十一年度決算外二件を議題とし、財務省、国土交通省、金融庁及び株式会社日本政策金融公庫の決算について審査を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○愛知治郎君 自民党の愛知治郎です。どうぞよろしくお願いいたします。 今日は決算委員会で質問をさせていただくということで、実は先日予算委員会でも質問をさせていただきまして、そのことについて、それに関連して、決算委員会ですからしっかりと検証の意味も含めて、ここで今日はその問題を中心に質問をさせていただきたいと思います。 まず最初なんですけれども、これは数字を教えてほしかったんですけれども、三月十一日に大震災が起こりまして、もう二か月半たっておるんですが、今現在、最新の数字で避難所で生活を強いられている方々はどれぐらいいるのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(長谷川彰一君) お答えいたします。 昨日現在で、全国の避難者の数でございますが、警察庁の調べによりますと、十万二千四百八十四人となってございます。
○愛知治郎君 ありがとうございます。 いろんな方々が、私もいろんなことを申し上げましたけれども、それで大分改善されて、一生懸命やられているというのは分かるんですが、まだ十万人以上の方々が避難所での生活を強いられている。多分多くの先生方が、議員の皆さん、先輩、同僚、与野党問わずに被災地に入っていただいて、多分避難所も訪れて見ていただいていると思うんですが、本当に深刻な大変な状況で、この状況を一刻でも早く改善しなくちゃいけない。 その気持ちは皆さんで認識は共有できていると思うんですが、そのためにあらゆる手段を講じる必要があるということで、やはり仮設住宅すぐに造らなくちゃいけないですし、公営住宅も活用しなくちゃいけないですし、もう一点は、民間の賃貸住宅ですね。これについても最大限活用して、公費の補助もできないかということでお願いをしていたんですが、大分いい方向でというか、検討していただいて進んでいるということは聞いておるんですが、改めて、民間賃貸住宅、この活用について、その概要と経緯についてお尋ねをしたいと思います。
○副大臣(小宮山洋子君) 避難所生活を解消しまして安心して生活をしていただくためには、応急仮設住宅の早期整備というのは重要ですけれども、このため、仮設住宅の建設を急ぐとともに、あわせて、応急仮設住宅の一種としまして民間の賃貸住宅の借り上げの促進を図っております。 四月十八日月曜日の参議院予算委員会で、愛知議員の方から自分で民間賃貸住宅を探した方への支援を検討すべきという御指摘をいただきまして、これに対しまして細川大臣から検討する旨答弁をいたしました。そして、大臣から進めるようにという指示を受けまして、四月二十二日金曜日までにおおむねの方向性を定めまして、関係府省や地元県とも相談をしまして、四月三十日土曜日に局長通知、通知文書を出しました。 その通知のポイントといたしましては、被災した県が救助を要する被災者に対して応急仮設住宅として民間賃貸住宅を借り上げて提供する場合には、その費用は災害救助法による国庫負担の対象とするということ、二番目に、発災以降に被災者名義で契約したものも、県又は市町村名義の契約に置き換えて国庫負担の対象とする、こうしたことなどでございます。このことは地元でも御評価をいただいていると聞いておりまして、この方式による民間賃貸住宅の借り上げ件数は、五月二十五日現在、被災三県で一万百一件に上っております。 今後とも、現場からの積極的な御提言をいただきましたら、政務三役でしっかりと検討をしていきたいと思っております。
○愛知治郎君 ありがとうございました。 この点については、我々は野党の立場でありますけれども、批判だけしているのではなくて、非常に、是々非々で、良い取組をしていただいたときはもう素直に評価していきたいと思います。本当にありがとうございました。 私自身が、いろんな、何をしていいか、様々な提言もさせていただいたんですが、十八日に質問して、二十二日には方針を決定していただいたと。これは、細川大臣に来てほしかったんですけれども、伝えていただきたいと思いますが、非常に地元でも被災者の皆さんも感謝しているということでございますので、是非そういった姿勢でこれからも取り組んでいただきたいというふうに思います。 一方で、これによって一万百一件ですか、もの方が実績が積み上がるということは、仮設住宅のニーズも大分変化するんじゃないかと思うんですが、プレハブの仮設住宅、大臣も一生懸命取り組んでいるということではあるんですけれども、それに対するニーズの変化とかあったかどうか、どのような状況になっているか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。 応急仮設住宅の建設分でございますけれども、これ、被災当初、各県の方から要望戸数、おおむね七万二千戸という数字がございました。その後、市町村からの要望を再精査するという作業を各県で行いまして、現時点では、岩手県では一万四千戸、宮城県では二万三千戸、それから福島県では二万四千戸と言っておりましたが、市町村から具体的に要請が出てまいっておりますのは一万五千二百戸というような形で、当初の要望から比べますと、先生の御指摘のとおり、かなり戸数は少なくなっております。 これらは、直接民間賃貸住宅をうまく活用したから減ったという因果関係まで各県とも押さえているわけではございませんけれども、聞き取りをいたしておりますと、被災市町村の中で住みたいという方についてはできるだけ近いところで仮設住宅を造っていただきたいという要望、これが非常に強いわけでございますが、一方で、都市に近いところ、都市部のところにつきましては民間賃貸住宅の借り上げの方がいいという御希望の方も多い。それからまた、原発の避難者の方々については、元々の居住地に近いところでの建設、居住というのは大変難しいということもあって、民間賃貸住宅の借り上げを希望するケースが非常に多いというふうに伺っております。 こういったことから、民間賃貸住宅を希望する方というのもかなり増えてまいって、建設戸数というのは減ってまいったということは言えるんではないかと思っております。
○愛知治郎君 ありがとうございました。 ただ、そうやっていろんな手段を駆使して避難所での生活を改善してあげたいというのは当然なんですけれども、一方で、まだ十万人以上の方が避難所にいるというのも事実ですから、プレハブの仮設住宅そのもののニーズもまだまだあると思うんですけれども、あのとき質問させていただいたときに、大臣が五月末までに三万戸を必ず用意するというお話をされていましたけれども、それはどうなっていますか。
○国務大臣(大畠章宏君) ただいま御質問を賜りましたが、あのときに私としては、当時まだ土地の確保というのが非常に難しいという情勢の中でありましたが、議員から御質問のように、避難所生活をされている方に一日も早く仮設住宅に入っていただくために一つの目標というものを私としても決断をし、各地域に指示といいますか、要請をいたしました。 現在のところを申し上げさせていただきますと、二十六日、昨日の時点でございますが、着工済みの戸数が三万五千六十八戸、そして完成戸数が、本来は二万戸を超えていたいと思っておりましたが、今のところ一万七千三百九十七戸と、こういうふうになっております。 来週の火曜日が三十一日でありまして、この間にあと一万三千戸積み上がるのかと、こういうことでありますが、今現場の方でも大工さんを始め自治体の皆さんも一つの目標として一生懸命取り組んでいただいておりまして、私としては、是非三万戸建設が達成できるように、現在全力で、係官といいますか、国土交通省の職員も派遣しながら、取り組んでいるところでございます。
○愛知治郎君 ありがとうございます。 あのときに、大臣、五月末までに三万戸を完成させて自治体に引き渡すということを私の責任として申し上げると、そういうふうに言っていただきました。厳しい状況かもしれないですけれども、ぎりぎりまでちゃんと取り組んで結果を出すという覚悟だったと思うんですけれども、私はやはり、そういう覚悟又は自分の責任を明確にお話しされたというのは、それは大事なことだと思いますし、是非頑張っていただきたい。その結果云々というのは、またそのときにどうされるかというのもいろんな判断をされると思うんですが、姿勢としては私は正しいと思います。 先ほどの、今日来ていないですけれども、細川大臣も前向きに検討していただいて、すぐ決断をしていただいたという姿勢も大事ですし、今の大畠大臣の姿勢というのも大事だと思います。特に、政治家として、リーダーとしては、それは絶対に必要なことだと思います。 残念ながら、私は、政治家、特にリーダーにとって必要なことって二つしかないと思っているんですよ。決断することと責任を取ること、この二つが一番大事な役割だと思っているんですが、細川大臣も大畠大臣もそれを誠実に実行しようとしているのはあるんですが、一番大本である総理がその姿勢がないんですよね、どうしても。必要な決断も他人任せにしたり、自分で決断したと思ったら変な決断だったり、最終的にはその責任を取ろうとしない。これはやっぱり一番問題だと思うんですね。 これは民主党の皆さんも是非分かっていただきたいんですが、責任持って選んでいるわけですから、この姿勢をまず正さなくちゃいけない。それは皆さんにも責任掛かっていると思いますし、それが駄目だったら替わってもらう、当然だと思います。今日はそれを追及していく時間ではないと思いますので、その先に進ませていただけたらと思うんですが、いろいろ質問したいことがありましたので。 大畠大臣、ちょっとついでというか、もう一歩進んで御提言というか御相談だったんですけれども、実は、やはり避難所で生活されているような方々、最優先で救ってあげなくちゃいけない、状況を改善しなくちゃいけないんですが、それ以外にも結構被災を受けて苦労をしている人たちって多いんですね。私なんかは大したことではないんですけれども、これは一例として挙げてみますと、津波での被害は全くなかったんですけれども、地震で一応自宅が半壊という形になったんですが、柱がひび入ったり、家がゆがんではりが落ちそうになっているという状況にあるんですけれども、瓦が飛んでと。だけれども、住めるんですね。住めるから別に避難をする程度ではないんだけれども、やはり大きな地震がもう一回来れば潰れてしまうんじゃないかという中で、早く修繕をしたいんです。 ところが、業者の方々が、優先的にもっと早くやらなくちゃいけないところがあるということでなかなか来てくれない。早く修理をしたいんですけれども、どうやら業者自体がいろいろミスマッチというか、忙しい業種の方は忙しいんだけれども、暇なところは暇。そこがうまく機能していないんで、なかなかそういった修繕進まないということを聞いております。 例えば、とびの方とか屋根の工事、あとは舗装、ガラス工事の関係者の方々は非常に忙しい。ただ、一方で、塗装であるとか防水、あとは建具というんですかね、鉄筋とかの業種の方々は余り仕事がなくて暇な状態だということだったんですけれども、こういったミスマッチを、規制によって随分、例えば額であるとか業種であるとかいろんな規制が掛かっていると思うんですけれども、その規制によってなかなか実態的な工事が進んでいないということを聞いていたんですが、この点、規制緩和をするなどして柔軟な対応ができないか、是非検討していただきたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) 愛知議員からの御質問でありますが、ミスマッチが起きているのではないか、業種によって忙しいところとそうでないところがある、したがって規制緩和を行って、その忙しくない業種の方々が忙しいところの分野にも仕事ができるようにすれば早く打開できるのではないかという御質問であったろうと受け止めました。 この問題については、建設業法で、建築、電気、土木など、工事の特性に応じて業種別の許可制度というものを設けて、それぞれの業種ごとにその工事を適正に行うことができる専門の技術者というものを配置することを義務付けていることは御指摘のとおりであります。 そこの枠を外しちゃって、どなたでもやってもいいじゃないかということでございますが、私どもといたしましても、早く工事は進むけれども、その結果として不十分な工事であったと、こういうことではいけないだろうと考えておりまして、この工事の安全性や構造物等の品質確保の面で問題が生じるおそれもあるので、慎重に対応しなければと考えております。 私も機械工学の分野でありますが、別な分野ですとやっぱり不得手なところもありまして、やっぱりその道にある程度精通した方がその工事を行うというのは大事な視点だろうと思いますが、しかしながら、この被災地の早期復興というものは極めて重要なことでありまして、このため、災害応急対策や瓦れき処理の迅速な執行の確立などについて建設業界の協力要請を行っているところでありますし、特に瓦れき処理については非常にまだまだ進んでいないと、こういう情勢にもございますので、その御指摘の、まあ比較的まだ仕事が忙しくないという方々にもお手伝いをいただけるような工夫を国土交通省としても取り組んでまいりたいと考えているところであります。
○愛知治郎君 ありがとうございました。 私はその分野はちょっと専門家ではないので詳しいことは分からないんですが、是非検討していただいて、新幹線等々で仙台に、被災地に入るときに、多分皆さん、いろんな地域で屋根にブルーシートが掛かっているなんて見られていると思うんですけれども、ああいった状況、かなり多い方々がちょっと困っているということもありますので、是非よろしくお願いします。 今大臣からちょうど、次の話題に移りたかったんですが、瓦れきの処理の話をされましたので、これも四月の十八日の予算委員会で取り上げさせていただいたんですが、瓦れきの処理費用について改めて伺いたいと思います。 これは環境省に伺いたかったんですが、最終的にはこの瓦れきの処理、全て国庫で負担すると、百分の五十から九十まで国庫で、残りは特別交付税でということではあったんですが、その方針決定についてあのとき伺いましたし、その後、私自身もちょっと腑に落ちなかったので質問主意書を出させていただいて回答を求めたんですが、それでも納得いかないんですけれども、改めて経緯を伺いたいと思います。 その国庫の負担、一〇〇%負担するという方針が出たのが三月の二十九日ですね。加えて、民間の方が自主的に瓦れきの撤去をしたときの費用負担についての方針、そのQ&Aが出されたのが四月の十三日です。いつ方針決定をしたのかと言ったら、松本大臣、当時、三月二十九日に意思決定をしたというふうにおっしゃられておりました。 この点について、経緯、二十九日と四月の十三日と、どういった決定がなされてきたのか改めて伺いたいと思います。
○大臣政務官(樋高剛君) お答えさせていただきたいと思います。 市町村が撤去を始める前に個人が実施した損壊家屋等の撤去費にかかわる特例につきまして、今先生おっしゃいました三月の二十九日に松本大臣が方針を決めまして、これに基づき、事務連絡であります「東日本大震災に係る災害廃棄物処理事業の取扱いに関するQ&A(その2)」というものなんでありますけれども、これを作成をし、四月の十三日に当該事務連絡を発出をさせていただいて、その内容を関係自治体に連絡をさせていただいたところでございます。 これは、三月の二十九日の大臣による方針決定を受けまして、その後、事務方の方で実際の事業を行うこととなる自治体の皆様方にまずヒアリングをさせていただくというプロセス、また、過去に同様の事業を行った自治体の意見もやはり踏まえなくてはいけないというプロセス、また、補助対象とする際に必要な措置や併せて連絡する内容も含めて検討をさせていただいたと。つまり、関連する全ての事項につきまして抜かりのないようにしなくてはいけない、無用の混乱も招いてはならない、スピーディーに、迅速に発出をしなくてはいけないというのはもちろんでありますけれども、一方で、しっかりとした現状把握も含めて、また法制面なども含めて、あらゆる角度から整理を行ったというプロセスを経て十三日に事務連絡を発出をさせていただいたところであります。 いずれにいたしましても、今後も環境省といたしまして、決定した方針が速やかに、そして適切に関係自治体に周知できるようにしっかりと対応させていただきたいと思っております。
○愛知治郎君 では、三月の二十九日にその詳細というのは決定されていなかったということですよね。大まかな方針ということだったと思うんですけれども。ただ、その方針についても、今の答弁を聞く限り、いろんな具体的な話を検討してからでないと出せない部分もあったと思うので、何となくそういう方向でということじゃ意思決定としては不十分だと思うんですけれども。 その点について、私自身は質問主意書で、三月の二十九日に方針決定したと言っていたんですが、決定した方針について作成ですね、あのQ&Aは、されたと言っていたんですけれども、その方針決定をしたという根拠は何ぞやということで質問をさせていただいたんです。 今、方針だけ、方向性だけ意思決定をしたということだったんですけれども、それは内心の問題だけですから何も検討していないですよね。その後、検討した上で、結果的に十三日に最終的な意思決定がされたということでよろしいんでしょうか。
○大臣政務官(樋高剛君) お答えさせていただきたいと思います。 最初に、三月の二十九日の時点でまずは大きな方針を決定をさせていただいたと。その後、それを踏まえた上で、約二週間でありますけれども、しっかりとありとあらゆる角度からいろんな物事について整理をさせていただいた、具体的なことについて整理をさせていただいたと、こういうことでございます。
○愛知治郎君 そこの検討をした段階でやっぱり問題があると、無理だということになれば撤回されるわけですよね。それって正式な決定だと言えないんじゃないですか。
○大臣政務官(樋高剛君) 三月の二十九日に大臣が関係の方々と調整をして方針を決められたというのは、そのとおりであろうというふうに思っております。
○愛知治郎君 もう時間がなくなってきておりますのでこれ以上は、質疑時間の関係上これぐらいにさせていただきたいとは思っておったんですが、今の政権で、厳しいようですけれども、こういうことが多くて、しっかり決まっていない、検討もしていないことをぽろぽろと出してしまうんですね。だから、その言葉だけが先行して、現場、国中もそうですし、世界的にもそうですけれども、混乱をして、また、その情報、意思決定に対しても、政府に対しても信用を失っていくという結果になっております。この点、是非謙虚に受け止めていただいて、それは皆さんそうですけれども、改善をしていただきたい。相当深刻な問題ですから、よろしくお願いしたいと思います。 今の瓦れきの費用についてでも現場でもう混乱が生じていて、どういったことが言われているかというと、もう一〇〇%最初から、交付税云々ではなくて国庫で負担してくれと、分かりやすく。百分の五十とか九十とかではなくて、百分の百、十分の十で最初からやってくれという声が上がっています。どうしてかというと、正直に言います、今の政府信用できないから本当に費用を出してもらえるか分からない、だからはっきりと分かりやすくやってくれという声が上がっているんです。そのことも踏まえて今後の方針を検討していただきたいと思います。答弁を求めます。
○大臣政務官(樋高剛君) お答えをさせていただきたいと思います。 今般の震災では、大規模な津波により膨大な災害廃棄物が生じております。私自身も現地に九回ほど足を運んで自分の目で確認をしてきているところでありますけれども、今先生おっしゃいました国庫補助率のかさ上げを行うということによって阪神・淡路大震災の際の措置を超える財政措置を講ずることとさせていただいているところでございます。 また一方で、後段の部分でありますけれども、いわゆる地財措置と申しますが、地元の負担が実質的に生じないようにするために、残る地方負担分につきましても、特定被災区域内の市町村につきましてその全額を災害対策債により対処をし、その元利償還金を一〇〇%交付税措置する方針を総務省により示されたところでございます。これは、四月の二十六日付けで総務省から各地方自治体に事務連絡が発出をされてペーパーにまでなっているということでございます。 これらの財政措置を行うということの一方で、一方で今先生おっしゃいました市町村の皆様方が不安を抱いているということも私自身把握をしております。そのことに対応するために、その不安を少しでも払拭したいということで指示をいたしまして、環境省の職員を県に派遣をするのみならず、沿岸の市町村まで足を運んで、環境省の職員が直接沿岸市町村を回って、いろんな技術支援も含めてでありますけれども、周知徹底をさせていただく中で、被災地の瓦れき処理を迅速かつ円滑に進むようにきめ細かく最大限の対応を行ってまいりたい、このように思っております。 先生の御指摘もしっかりと受け止めさせていただきたいと思っております。
○愛知治郎君 そういった、明確になっていないから不安感があると、それはやはり大きな問題で、そのおかげで、一日、二日で済むというか、すぐにできる処理が遅れて、そのまま瓦れきが残っているという状態、現実にありますから、深刻に受け止めていただいて、本当に国庫十分の十の負担も含めて、改めて検討していただきたいと思います。 もう一点だけどうしても私自身聞いてみたかったことがあって、意思決定についてなんですけれども、ちょっと違う話で恐縮ですけれども、浜岡原発。 今日は本当は総理に聞きたかったし、最低でも官房長官に聞きたかったんですが、ちょっとそれはできないということだったんですけれども、いずれにせよ、この浜岡原発を停止するということを決められて実際に停止したということなんですけれども、これ何で、改めてですけれども、浜岡原発を停止したのか、その根拠というか、についてお伺いをしたいと思います。
○副大臣(松下忠洋君) 今回の福島原子力災害の深刻な事態を受けまして、三月の末に海江田大臣から緊急の安全対策を指示いたしました。それから、浜岡原発につきましては、地元の方を含めて、様々なお立場の方もいらっしゃいますし、細野総理補佐官、それから何人かの閣僚の方々とも議論してきたというふうに聞いております。五月五日には海江田大臣自らが同発電所を視察いたしまして、これまで指示してきた耐震安全対策が適切に講じられているということ、それから、津波に備えた緊急安全対策、これも指示したわけですけれども、それが適切に実施されていること、これを確認をしたということでございます。 一方で、文部科学省の地震調査研究推進本部の地震調査委員会がございまして、そこで長期予測をしておりまして、三十年以内にマグニチュード八程度の想定東海地震が発生する可能性が八七%と極めて切迫しているということを確認したわけでございます。これは四月の二十七日の中央防災会議の中でも議論があったというふうに聞いております。 この予測を基にして、防災科学技術研究所の公表資料では、この浜岡発電所は三十年以内に震度六強の地震が発生する可能性が八四%と、これは極めて高いということで、他の発電所と比べて際立って高いということで、全く異なる環境にあるということを認識したというわけでございます。 そこで、五月六日に海江田大臣が視察報告を兼ねて総理にお会いいたしまして、地震発生に伴う大規模な津波襲来の切迫性を考慮する、その上で、苦渋の決断として、一層の安心のために措置が必要ではないかということで総理が決断されたというふうに聞いております。
○愛知治郎君 ありがとうございます。 今伺いたかったのは、三十年で八七%という数字を根拠にしているということを私も報道で聞いていたので、ここが納得いかないんですよ。三十年で、ぱっと聞いたら、じゃどういうことなんですか、今日も明日もあさっても、九割の確率で三十年間起こるという日々を送っていかなくちゃいけないということですか。外国から見れば、私はこれ、大変な宣言を出したと思っているんです。日本危険宣言を出してしまった。日本はいつ来ても、今日も明日でも九割の確率でこの前の大震災のような大地震、大災害が起こるんだよとメッセージを発信しているようなものじゃないですか。これは一日に直すと、本当は三十年で八七%といったら、単純計算で割れば一日〇・〇〇八%しかないんですよ。だから、それを根拠に一日でも早くというのは本当はおかしいんですね。科学的な根拠はないんですよ。それ以上にメッセージを、すごいメッセージを対外的に出した。これで外国人の方が日本に来ようなんて思わないですよ。 どういうことかしっかりとこれは受け止めた上で、切迫という言葉もありましたけれども、今日は時間がなくなってしまいましたので、違う機会にでもまたこの点についてしっかりと議論をさせていただきたいと思います。 以上で質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○中原八一君 自由民主党の中原八一でございます。 昨年の初当選以来、初めてこの決算委員会で質問の機会をいただきましたので、新人らしくしっかりと大畠国土大臣始め環境省の皆さんに御質問をさせていただきたいと思います。 初めに、港湾の復旧復興について伺いたいと思います。 四月の二十九日に、私も、同僚の岩井参議院議員と一緒に被災地に行ってまいりました。仙台塩釜港の壊滅的な被害を見まして、大変大きな衝撃を受けて帰ってきたところでございます。まずは、これからの産業の復興、こうしたことを考える上でも港湾の早急な復興ということは大変大事なものであると思いますが、港湾の復旧の現状と今後の復旧の見通しについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(林田博君) お答えを申し上げます。 今回の地震及び津波によりまして、青森県から茨城県に至る太平洋岸地域の国際拠点港湾及び重要港湾計十四港が甚大な被害を受け、港湾機能が停止したところでございます。 現在、これらの港湾におきましては、一部の岸壁が利用可能となるよう復旧してございます。入港船舶の喫水制限や岸壁に載せられる荷重の制限などはございますけれども、全体として約六割、いえ、四割の岸壁が船舶が接岸できる状態に復旧してございます。これによりまして、例えば四月の十一日には仙台塩釜港でフェリー航路が、五月十九日には八戸港で国際コンテナ航路が運航を開始をしております。 被災した港湾を早期に復旧復興することが東北・北関東地域の復旧復興にとって極めて重要であると考えておりまして、これによって我が国経済全体の回復にもつながるものと考えてございます。そのため、今後は、被災地の産業の復旧復興に向けたスケジュールや御要望を十分お聞きするとともに、各港において現在作成に着手されておられます産業、物流復興プランといったものも踏まえまして、港湾の復旧復興に全力で取り組みたいと考えてございます。
○中原八一君 六割の港湾の復旧が、喫水制限等があるものの実現できているということで、そうした取組に敬意を表させていただきながら、お話ありましたように、これからの東北地方の生活や産業の復旧復興、そしてまた、これからは梅雨の出水期や台風の時期を迎えますので、そうした二次被害を防ぐためにも早急な港湾の復旧が求めていかれると思いますので、どうかまた引き続きの御尽力をお願いしたいと思います。 次に、国土交通省が、大規模地震が発生した場合にも緊急物資の輸送やそれから建設機械などの輸送機能を担うことができる耐震強化岸壁、これを平成十八年度から整備をしてこられたと聞いています。この度の地震でこうした耐震強化岸壁が大きな地震に耐え、あるいは大きな津波に耐え、緊急物資の輸送という目的を果たすことができたのかどうか、それとも耐えることができなかったのかどうか、この点について伺いたいと思います。
○政府参考人(林田博君) お答え申し上げます。 先生、恐縮でございます。先ほど私、岸壁の使用が一応できるようになったものの割合でございますが、ちょっと言葉が不明瞭でございまして、四割でございます。申し訳ございません、訂正をさせていただきます。 ただいまのお尋ねの耐震強化岸壁でございますが、これは大規模地震発生時に海上からの緊急物資輸送や避難者の輸送機能を確保すると、こういったことのために災害応急対策の拠点として整備を進めてまいっております。御指摘のありました耐震強化岸壁の整備率は、平成二十三年三月末現在でございますが、約六五%というふうになってございます。これは全国の値でございます。 今回の震災で被災をいたしました地域におきましては、八戸港から茨城港常陸那珂港区まで全部で六バース、六個の耐震強化岸壁がございます。応急的な措置によりまして、入港船舶の喫水制限や岸壁に載せられる荷重の制限、先ほど申し上げましたような一定の制限はございますけれども、全てこの耐震強化岸壁は使える状態でございます。 これらの耐震強化岸壁は、緊急物資輸送のみならず、動物、これは畜産のための動物でありますが、こういった家畜のための飼料、あるいは燃料としての石炭といったような、平常時の貨物輸送、これも再開をされておりますけれども、こういった輸送にも使われるということが既に行われております。被災地の生活再建、産業の復旧復興に大きな役割を果たしているというふうに認識をしてございます。
○中原八一君 耐震強化岸壁が今回の地震に耐えてしっかり機能したということをお聞かせをいただきました。 こうした岸壁の効果があったということで、これから今回の大震災を契機にいたしまして、教訓にして様々な角度から港湾の防災対策、津波対策について抜本的な見直しをして対策が図られていくと思いますが、その点についての御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) 中原議員の御質問にお答えを申し上げます。 先ほど港湾局長の方から答弁をさせていただきましたが、今回の大震災を受けて、私も現地に行きましていろいろ見させていただきました。そのときに目に付いたのが今の耐震岸壁といいますか、耐震強化岸壁であります。他のところが引き倒されたり、あるいは海中に没したり、あるいはせり出したり、そういう状況の中で、耐震強化岸壁というのがしっかりとこの地震、津波にも耐えていたという姿を拝見をいたしました。 したがいまして、これから津波・防災対策をどうするのかということでありますが、各港ごとに、今回の大震災の中で、鉄道、道路、空港そして港とありますが、ネットワークの中での港の強化というものを図りながら、最低限でもこの岸壁だけは使用できるようなことにしようと、こういうポイントを絞りながら、そういう復旧復興というのが必要だろうと思います。 そういうことから、津波の被害軽減に、先ほどの御指摘のように、この耐震強化岸壁というのがどれほどの効果を発揮したのか、あるいは、様々なところで工夫をしているところでありますけれども、その津波の規模やそれを踏まえた施設の設計の見直し、さらには住民の避難を支援するハザードマップの改善など、総合的な津波対策を検討しているところであります。同時に、この港の後背地といいますか、港を利用する企業がたくさんございまして、その企業の方々のことを考えた対策というのも重要でありまして、産業、物流の復興プランというものも着手しているところであります。 いずれにしても、御指摘を踏まえて、港湾における津波防災対策の抜本的な見直しに取り組んでまいりたいと考えているところであります。
○中原八一君 しっかり検証をして今後の対策に生かしていただきたいと思います。 次に、港湾における風評被害についてでありますが、つい最近、私の地元の新潟港から中古車を運んだロシア船が、ロシアで放射能の測定をされて、放射能が測定をされたということでそのまま新潟港に引き返させられたということがありました。こうした港湾における放射能に関する風評被害等々、一刻も早く、日本の国そして港、こうしたものが安全なんだというふうに世界から御理解をしていただくことは大事だと思いますが、これまで港湾に関する風評被害はどのようなものがあったのか、また、それを防ぐために今後どのように取り組んでいかれるのか、お考えを聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(林田博君) お答え申し上げます。 原発事故発生以来五月二十二日までに、北米、欧州、中国との国際コンテナ航路におきまして、京浜港への寄港取りやめが四十四便確認をされております。また、日本から輸出されたコンテナや船舶そのものにつきまして、海外の港において放射線量を測定する動きがございます。その結果といたしまして、日本から輸出された貨物の荷降ろしができなかった例や、あるいはまたコンテナの除染、洗うわけでございますけれども、これが実施をされた例が確認をされてございます。 こういった風評被害による日本の港への寄港取りやめといったことを防ぐために、国土交通省では、ホームページにおきまして、日本語、英語、中国語、韓国語によりまして、京浜港を始めとする港湾に関する放射線量の正確な情報提供を実施をしてございます。 また、四月の二十八日からは横浜港におきまして、五月の九日から東京港において、国土交通省ガイドラインに基づく放射線測定を開始をしてございます。その結果、船会社などから申請を出されますと、その測定の結果を証明するもの、証明書を発給をしてございます。 これらの取組につきましては、外務省や官邸を通じ、在京大使館や外国プレスの方々にも周知をしているというところでございます。
○中原八一君 次に、日本海側拠点港について伺いたいと思いますが、東日本大震災発生のために、本来は三月に公募の予定をしておりましたが、延期をされてしまいました。改めて検討委員会が六月一日に開催をされることが決定しましたが、経済発展が著しい北東アジア諸国の港湾貨物を取り込み、日本海側の港湾の国際競争力を高めるためという掛け声はいいんですけれども、私は本気で日本海側に投資をする気があるのかどうか、少し疑問を抱かざるを得ないところもあるわけでありますけれども、日本海側拠点港の狙いについて改めて伺いたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) 御質問にお答えを申し上げたいと思います。 日本海側の拠点港について国土交通省としてはどのような認識を持っているのかと、こういう御指摘をいただきました。 今回、東日本大震災を受けて太平洋岸の港が大変破壊をされましてほとんど使用が不可能と、こういう状況の中で、ガソリンや生活物資等々をどんな形で運ぶかというときに、もちろん鉄道や道路等々も大変重要な役割を果たしたんですが、大量に物を運ぶという点では港は本当に大きな力を発揮していただきました。そういうことから、日本海側の港を活用して、そこに陸揚げをして、そこからは道路を通して太平洋岸に運ぶという、まさにその物資が命を救うという一心で私たちは取り組んできたところであります。そういう意味からしますと、日本海側の港というのは大変今回の大震災においても重要な役割を果たしました。 同時に、日本海の反対側のところを見ますと、中国、韓国、ロシア等々があるわけでありますが、経済的に大きな発展を遂げておりまして、同時にまた、北米から、アメリカからもこの日本海を通って釜山港に向かっているというのも事実としてございます。 そういう意味から、この地震といいますか災害対策というものと、それから環日本海の経済圏の発展というものをにらんで、これから日本海側の港の整備というのは大変大事であると、そのように認識しているところでございます。
○中原八一君 大臣からは、太平洋側が被災して日本海側の港湾がしっかりと機能を果たしていただいた、こういうしっかりとした御認識をいただきました。日本海側にも、もちろん各県は日本海側拠点港に大きな期待がありますけれども、何かどうも狙いについて考え方がしっかりと取られていないところもあります。これまでは太平洋側中心に光が当たってきたと思いますけれども、是非、北東アジア、大変経済成長が著しいわけでありますので、そうした点をしっかりとまた見据えていただいて、日本海側の各港湾、こうしたものにも光を当てていただけますようにお願いをしたいと思います。 それから、次に外国人観光客の風評被害について伺いたいと思います。 三月十一日以降、各国外交当局が渡航に関して延期や自粛の勧告をしてきていますが、観光庁としてもいろいろ御努力をされてきたと思いますが、発災直後の外国からの日本に対する受け止め方と、現在どのような変化があるのか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) ただいま外国人の方々の訪日旅行についての御質問を賜りました。 震災直後といいますか、東日本大震災の発生及び福島の原子力発電所の事故等により、三月中旬以降、各国の外交当局は自国民向けに日本への渡航の自粛や延期を求める勧告を相次いで発出し、一部には日本全国を対象としたり、震災等の影響を全く受けていない地域を対象とする例もございました。このような状況に対して、国土交通省の観光庁を中心として、事実関係をしっかりと諸外国の方々に御理解いただこうと、こういうことで一生懸命外務省の協力をいただきながら頑張ってきたところであります。 事実関係を申し上げますと、この訪日旅行関係では、三月は対前年比の五〇%減、四月は六〇%減と大幅に落ち込んだわけでございますが、最近では五月のゴールデンウイーク等々から徐々に戻り始めているような傾向もございます。 いずれにしても、私自身、今度の土曜、日曜、韓国に、日本、韓国、中国の三か国の観光大臣会合というのがございまして、そこで正確な正しい情報を各国にお伝えをしまして風評被害的な観光客の落ち込みというものをできるだけ回復をさせたい、そのような努力をしてまいりたいと考えているところであります。
○中原八一君 是非、こうした世界各国の誤解を解いてもらうためには、トップセールス、こういうことが大事だと思います。大臣が韓国に行かれるということで、是非また誤解なく、我が国の正確な情報を強く発信をしていただいて、安心して日本に来ていただけるような取組を強力に進めていただきたいと思います。 この大震災を受けて、大臣からも御答弁ありました、四月に外国人旅行者がマイナス六二・五%と大幅な落ち込みを記録して、ある程度は予測できたかもしれませんけれども、私も大変驚きました。被災地の皆さんの元気のためにも、また日本の活性化のためにも、日本に訪れる外国人観光客が増えてくれればいいのはもちろんであります。 しかし、ビジット・ジャパン・キャンペーンで、二〇一三年までに千五百万人、最終的には訪日外国人を三千万人と、こういうふうな目標を設定しておられます。元々この数字が根拠のある本当に実現可能な数値だったのかどうか、また今後の厳しい状況を踏まえると、この三千万人という目標あるいは一千五百万人という目標値、これを見直す必要はないのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) ただいまの、将来の目標値三千万人というのは少し見直した方がいいのではないかという御質問を賜りました。 この目標値は震災の前のころに立てた目標でもございますが、ただ私たちは、事実関係をしっかりと中国や韓国そして欧米にもお知らせをすれば、日本のすばらしい、観光といいますか、文化や伝統やそういう地域の特性等に触れていただくことができると思っておりまして、そういう意味では、この三千万人の目標というものを堅持しながら、それを達成するために何をすればいいのかと、そういう工夫をしながら取り組んでまいりたいと考えております。当面は厳しい逆風の下にあるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、日本の安全、安心というもの、そして日本の文化や伝統、お祭り、そういうものを是非海外向けのプロモーションを立て直すこと等で全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えているところであります。 いずれにしても、現地、海外の方々の立場に立って日本の国が正確に理解できるように全力を挙げて、現地の旅行会社、メディアをお招きするなど、理解を深める手段を通して訪日旅行者数の本格的な回復につながるよう全力を挙げて取り組んでまいります。
○中原八一君 時間がなくなってきました。 最後に、瓦れきの処理について、愛知先生からも先ほどお話がありましたけれども、お伺いをしたいと思います。 私ども被災地でない人間にとりましても、なかなか瓦れきの処理が進まない、こういう報道を見まして大変胸が痛んでおりますが、重機が足りないとか仮置場が不足しているとか様々な瓦れきの課題があると思いますけれども、どうしてこんなに瓦れきの処理が進まないのか。もちろん、報道等で、瓦れきの処理の発注を担う自治体が、地元の雇用や経済対策、こういうものも考えて地元の業者に瓦れきの処理を委託しているんだと。もっともなことだと思います。当然だというふうに私も理解ができますけれども、しかし、いつまでもこの瓦れきが残るようなら復興の機運にも影響が出てまいりますし、また、これから夏場を迎えるに当たって瓦れきからの臭気や感染症などのおそれもあるということで、とにかく早くこうした問題を少しずつ解決をしていただきたい。 それで、瓦れきの処理は地元の業者の皆さんだけではもう限界があると聞いているわけでありますが、早急に瓦れきの処理を進めるために、大手のゼネコン、大手の廃棄物業者、そうした方々と地元の方々が連携をして、被災地の経済にも寄与をする瓦れきの処理の仕組みをやっていただきたい、このように考えているわけでありますし、また、そうしたことが、仕組みをつくることが可能ではないかと思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(大畠章宏君) お答えを申し上げます。 瓦れき処理については、確かに省庁の担当でいえば環境省ということになっているわけでありますが、ただ、被災地の方々にとってはどの省庁でも別に構わないわけであります。とにかく早く瓦れき処理を進めてくれと、これが要求でありますから、過日の予算委員会等でも、瓦れき処理が遅れて非常に衛生面でも大変な問題になっていると、こういう御指摘もございました。 当面の取組方針というのが今月の二十日に緊急災害対策本部において決定されたことを踏まえて、御指摘のように、関係の建設業団体に対して市町村から協力要請があった場合には迅速に対応するよう要請するとともに、市町村が建設企業に対する建設機械や人材の確保を広域的に図ろうとする際の相談窓口を国土交通省の東北地方整備局に設置いたしました。そして、瓦れき処理が一層促進されるように、今後とも関係省庁と連携を取って進めてまいりたいと考えているところであります。
○中原八一君 瓦れき処理のそうしたノウハウを持っているのは、やはり私は国交省ではないかと思います。是非もっと国交省から、瓦れき処理について深くひとつ関与してスピーディーに進めていただきたいと思います。 最後でありますけれども、先ほど愛知先生からもお話がありました、この瓦れき処理に係る財源について、現行の補助率のかさ上げと交付税でするやり方では私も駄目だと思います。国がしっかりと一〇〇%持つ。自治体のその負担はほんの僅かではないか、こういうことだと思いますけれども、それでも自治体の方はその負担に耐えられることができないというのが現状なんではないでしょうか。 そういう意味で、改めてもう一度この考え方について、全額一〇〇%出してもらいたい、国が、ということについて御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊藤哲夫君) 今般の震災では大規模な津波により膨大な災害廃棄物が生じていることなどを踏まえまして、市町村が災害廃棄物を処理する場合の費用負担につきましては、東日本大震災に対処するための特別の援助及び助成に関する法律におきまして国庫補助率のかさ上げを行い、阪神・淡路大震災の際の措置を超える財政措置を講ずることとしたところでございます。また、地元の負担が実質的に生じないように、残る地方負担分についても、特定被災区域内の市町村についてその全額を災害対策債により対処し、その元利償還金を一〇〇%交付税措置する方針が総務省により示されております。その結果、地元負担は基本的にはないと、こういう制度としたところでございます。 これらの財政支援によりまして、被災地の瓦れき処理が迅速かつ円滑に進むよう最大限の努力をしてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○中原八一君 今回の地震は普通の災害と違います。国難ともいうべき大規模災害ということで、仙谷官房副長官も瓦れき処理については国の直轄事業にしないと進まないというふうに発言をしているわけで、同じような答弁でありましたけれども、今後是非、国直轄でひとつ一〇〇%国が持つというような形にしていただくようお願いして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○岩井茂樹君 自由民主党の岩井茂樹でございます。 本日、私も初めての決算委員会の質問ということで、しっかりと質問をさせていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。 まず、基本的には国土交通省に関することを中心に質問をさせていただきます。 この度の東日本大震災では、大変多くのかけがえのない命が奪われ、そして今もなお多くの方々が本当に厳しい環境の下で生活をされております。未曽有の被害となった東日本大震災を教訓に我々は多くのことを学ばなければならないと、こう感じております。その教訓の一つがやはり社会資本が今回の災害で果たした役割、これについてです。 例えば、仙台東部道路が防波堤の役割を果たしたこと。実は私、現場に行きました。道路の向こうとこっちでは本当に被災状況が違うんです。そのようなこともしっかり考えなければいけない。 そして、国交省の行ったあのくしの歯作戦。被災地の救援ルートを確保したことが本当に非常に効果的であった。言い換えるならば、道路が今回の被災後の対応を非常に早めた、その復旧を早めたというふうに私は考えております。 そして、私自身、石巻市の北上川の河口部、中原先生と共に行ってまいりました。現場の人から聞いた話なんですが、階段状に矢板を設置していると、そのことによってそこの地区の津波が軽減されたんだよという、そんな話を伺いました。 このようなことを考えますと、やはり社会資本が果たした役割、これらをしっかりと検証をして、その社会資本が持つ防災、減災、その役割をもう一度一から考える、そんな必要が私はあると思っております。 一方、この日本では高度成長期に多くの社会資本、整備されてまいりました。これらが寿命を迎えると言われているのが、二〇二〇年から二〇三〇年というふうに言われております。このころにちょうどピークを迎えて、更新の時期が実は集中すると言われております。 コンクリートの耐用年数、大体五十年から六十年というふうに考えるとすると、そろそろ多くの公共事業で造った建物のその大規模な修繕や改築が実は必要になってくる。橋梁、ダム、港湾の岸壁、そして下水道の管渠、高度成長期に集中的に整備した社会インフラが実は老朽化の危機に直面しているということも言えると思っております。これらを考えまして、次、質問させていただきます。 まず、日本の社会資本の老朽化、これはコンクリートの耐用年数を超えているものという考え方で考えますと、現状どのような状況になっているのか。また、今後の予測及びそれらを更新するためにどれぐらい予算、お金が掛かるのかということをお伺いします。
○政府参考人(深澤淳志君) お答え申し上げます。 我が国におきましては、高度経済成長時代に集中投資をして整備いたしました社会資本の老朽化が今後進行することが見込まれております。国土交通省が所管する主な社会資本でいいますと、建設後五十年を経過する施設の割合が、平成二十一年度で道路橋の場合約八%、下水道管渠が約三%、河川管理施設が約一一%、港湾岸壁が約五%であったものが、委員御指摘のように、これが二十年後、その割合がそれぞれ約五一%、約二二%、約五一%、約四八%となることが見込まれております。 社会資本の老朽化が進行することで、今後、維持管理・更新費の増大が見込まれます。平成二十一年度国土交通白書では、国土交通省が所管する社会資本につきまして、今後五十年間に必要な更新費として一つの試算が行われましたけれども、その中で約百九十兆円に上るというふうに試算されております。 以上です。
○岩井茂樹君 一つ質問なんですけれども、従来の水準でこのまま維持管理のことをやっていくとすると、この百九十兆円というのは大丈夫なんでしょうか。予算的に、私が聞くところによると、実は三十兆円ぐらい足りなくなるんじゃないかと、こういうふうな話を聞いているんですけれども、現状どうでしょうか。
○政府参考人(深澤淳志君) 今私が申し上げました百九十兆円というのは、現在の維持管理のレベルあるいは現在のやり方でこのまま推移をするとということで、いろいろな仮定を置いて出したものだと理解しております。 委員の方からも多分御指摘があるかと思いますけれども、様々な技術あるいは維持管理のやり方をいろいろと工夫することでこの額をいかに減らしていくかということが大きな課題ではないかと思っております。減らし方につきましては、様々な方法がありますので、ここで幾ら減らせるかという数字は持っておりませんけれども、今後、様々なやり方を工夫し、これをできるだけ小さなものにしていくという、そういうことが大事ではないかと感じております。
○岩井茂樹君 なかなか不確定要素が多いということもあって、ここで断言はできないというのがよく分かりました。最善の努力を払っていただきたいと思います。 次に、その日本の社会資本の長寿命化又は老朽化対策、どれぐらい進んでいるのか。主な社会資本、例えば道路橋とか下水道の施設、河川管理施設などについて御説明をお願いいたします。
○政府参考人(深澤淳志君) お答えいたします。 委員御指摘のように、社会資本の維持管理、これにつきましては、例えば破損が発生してから対策を行う言わば事後的な管理というものではなくて、早期に発見し早期に補修をすることで施設の全体の長寿命化を図るという言わば予防保全的な管理、これらに転換することによって計画的に維持管理を行っていくことが重要だと認識しております。 国土交通省では、このような計画的な維持管理を行うために、施設の補修対策の内容であるとか点検の時期等をそれぞれ施設ごとに記載した長寿命化計画の策定を進めております。具体的に申し上げますと、平成二十一年度現在、長寿命化計画の策定率は、例えば、道路橋でいえば約五四%、下水道施設で約八%、港湾施設では約五八%、また河川施設の長寿命化率は約三一%となっておりまして、長寿命化・老朽化対策の更なる推進に努めてまいりたいと考えております。 以上です。
○岩井茂樹君 ただいまどれぐらい進んでいるかという、老朽化対策が進んでいるかというお話を伺いました。平成二十一年度の数値ということで、平成二十年度に比べるとかなり増えているのかなという認識も少し持たせていただきました。 ただ、問題は、この老朽化対策というのは一度に更新時期が来るということと、あとは災害対策という面からもやはり社会資本整備というのはそれだけのきっちりとしたことを行っていかなければいけないということ、そこだけはしっかりと押さえていただければと思います。 実は、私、静岡県なんですけれども、静岡県が管理している橋梁というのが三千百五十三橋あります。その中で特に劣化の著しい橋、橋梁というのが百七あると言われております。その中には、老朽化により通過車両の重量制限若しくはもう通行できないというような橋があったり、実はもう地域にとっては大きな問題になっております。地方の道路ではこのように予算がないために既に橋梁などの社会資本がかなりひどい状況になっている。地方もない袖は振れないということだと思いますけれども、その辺が一つあります。 さらに、東日本大震災、これにより皆様御存じのように社会資本というのが非常に大きなダメージを受けました。このようなことが今後の長寿命化・老朽化対策の更なる遅れにつながるんではないかと、そんなことを考えております。 そしてもう一つ、やはり今の政権、民主党政権が、コンクリートから人へという、そのような掛け声の下で、公共事業関連予算を二十二年度当初では対前年度一八・三%、そして二十三年度当初では一括交付金の影響を除いたとしても対前年度で五・一%削減ということになっております。やはり、このような厳しい状況を踏まえなければいけない、私はそう思っております。健全な社会資本を整備するというそういう意味で、正直言っていろんな要素が加わり、非常に厳しい状況。 そこで質問いたしますけれども、まず一つ目としては、公共事業予算が大幅に削減されているということは先ほども述べました。そして二つ目が、国民の安心、安全を守るべき社会資本の老朽化が深刻化して、その更新が喫緊の課題になっていることが二つ、これも述べました。三つ目、東日本大震災による未曽有の被害の復旧。これらを踏まえて、できれば今後の見通しなども交えて、政府の公共事業に対する認識をお聞かせください。 また、このような状況の中で公共事業に対する今後の計画的な予算編成が必要になると思われますけれども、この点に関して関係省庁の御意見、御見解をお聞かせください。
○国務大臣(大畠章宏君) 議員からただいま、公共事業に関してどのような認識でいるのか、特にこの公共事業の予算、あるいは安全、安心という観点、それから今回の大震災を受けての復旧復興という、そういう視点を含めて考えはいかにという御質問を賜りました。 今回、大震災を受けて、現在でも橋がいわゆる落橋して通行不能なところがたくさんございます。国道関係の橋については大分耐震性を持った橋に取り替えることができたわけでありますが、県道あるいは市町村道という橋についてはまだまだ耐震化がされた橋という状況にはございません。そういうことから、現在でも落橋したまま、地域の方々には大変不自由な環境のまま推移していることも事実であります。 そういうことを踏まえて今の御質問にお答えを申し上げますと、公共事業というのは、まさに先ほどから御質問をいただきましたように、橋ですとか港湾ですとか下水道、こういう国民の暮らしにはなくてはならないものでありまして、そういう意味では、私は、必要な公共事業は積極的に整備していく、これが非常に大事だろうと考えております。 さらに、現在、この大震災を踏まえて、災害に強い国土づくり、こういう目標の下に社会資本整備審議会・交通政策審議会計画部会というものを動かしておりまして、社会資本整備重点計画の総見直しを行わせていただいているところであります。この根底には、国民の命と暮らしを守るという視点でもって公共事業等も全体的にこの計画を見直していこうと、こういうことでありまして、その中には、先ほど巨額な予算が掛かるというお話がありましたが、選択と集中という視点、これを踏まえ、さらには計画の実効性を担保する、そういう視点も加えて検討を重ね、今年の夏までに計画部会の中間まとめをいたすこととして取り組んでいるところでございます。
○岩井茂樹君 続きましては、その予算編成について少し今の話の御答弁いただければと思いますが。
○国務大臣(野田佳彦君) 公共事業については、大変厳しい財政状況の中ではありますけれども、効率化、重点化を図りながら、国民生活の安全、安心といった真に必要な社会資本整備については重点的な予算配分を行ってまいりましたし、これからもそういうつもりでございます。また、東日本大震災の対応については、さきの第一次補正予算において、災害復旧等の公共事業関係費が約一・二兆円ということで計上させていただいておりまして、着実に実施をさせていただきたいと思います。また、委員から御指摘のありました社会資本の老朽化が進行する中、適切な維持管理による長寿命化の取組により、既存の社会資本を効率的に活用していくことが重要であると考えております。 今後の予算編成については、国交省含め、関係省庁とよく議論しながら適切に対応していきたいと考えております。
○岩井茂樹君 今国交大臣並びに財務大臣に御答弁いただきましたけれども、特に大畠大臣、たしか昨日ですか、昨日の国交委員会の中でも、コンクリートが命を守ったんだという御発言、そして、必要な公共事業はやはり必要である、今も同じようなことを御発言されました。やはり、そのお言葉のとおり、必要な公共事業はしっかりやっていただきたい、そう私は思っております。 続きまして、社会資本の維持管理コストの削減について質問をいたします。 社会資本の多くは、御存じのようにコンクリートでできております。コンクリート構造というのは、どうしても間にクラック、ひびが入ってまいります。そして劣化をしていくんですけれども、このような劣化する構造物は、傷が軽微なうちにきめ細やかなメンテナンス、これが非常に大きく効いてくると思っております。きめ細やかなメンテナンスをする場合としない場合では非常にライフコスト、これ自体が変わってくると思うんですけれども、その辺り、御見解を伺います。
○政府参考人(深澤淳志君) お答えいたします。 今後、維持管理費、更新費が増大することが見込まれる中で、施設の機能を適切に維持しつつ、その維持管理費、更新費を縮減していくためには、大きく言って二つの方策が考えられると思います。一つは、維持管理の効率化を図るための技術開発、これが大事かと思っております。もう一つは、先ほども申し上げましたけれども、予防保全的な管理を基本とした維持管理の手法、やり方の移行、それが重要ではないかというふうに考えているわけです。 一つ目の維持管理の効率化に関する技術につきましては、例えば施設の健全度の測定のための非破壊検査技術、物を壊さなくても外から中身が分かるという意味での非破壊の検査の技術、あるいは施設の劣化予測の精度を上げるための技術、さらには補修、補強のための施工技術、これらにつきましての技術開発を促進して維持管理費の縮減につなげていくということが大事かと思っています。 それから、二点目につきましては、これも先ほど申し上げましたが、予防保全的な管理として、施設の補修対策の内容であるとか点検の時期等を記載した長寿命化計画、これをしっかりと作って対応していくと。委員御指摘のように、きめ細かなメンテナンスの導入により、国土交通省としては今後とも維持管理費の縮減に努めてまいりたいと考えております。 以上です。
○岩井茂樹君 まさに財源が厳しい中で維持管理のコストそのものを縮減していくという取組、これは本当に実は大事だと私は思っております。しっかりと取り組んでいただければと思います。 そして、次にダム検証の話にちょっと移らせていただきます。 今の民主党政権は、できるだけダムに頼らない治水ということで、政策転換を行うために、平成二十二年の七月に国土交通省の有識者会議が公表しました「今後の治水対策のあり方について 中間とりまとめ」において、八十三ダム事業について各地方整備局等に検証を行わせた上で、平成二十三年夏ごろまでに継続の可否を決定することとしたと私は理解しております。つい先日、五月二十日だと思うんですけれども、青森県の大和沢ダムと熊本県の七滝ダムの中止が決定したという、そんな記事を読んだ気がしております。 それを踏まえまして、まず、このダム検証の進め方について質問をいたします。 ダム検証の対象となるまずダムの数、また、それぞれの検証主体及び検討の進められ方について、直轄ダムと補助ダム、その違いを踏まえまして御説明願います。また、ダム検証自体の進捗状況、それについてもお答え願います。
○政府参考人(関克己君) お答えを申し上げます。 現在、御指摘のように、いわゆる有識者会議でまとめられました中間取りまとめという共通の考え方に沿いまして、全国で八十三事業を対象として検証を進めているところでございます。このうち直轄ダム、いわゆる国が事業をしておりますものが二十五事業、それから水機構が進めておりますものが五事業、それから先生御指摘の補助ダム、これは都道府県が事業を進めているものでございますが、五十三事業となってございます。 この八十三事業に関しまして、検証に当たっては、まず直轄ダム、それから水機構ダム、水機構が進めておりますダムについては、国土交通大臣からこういった検証を行うように指示をし、これに基づいて行っているところであり、関係都道府県で進めております、いわゆる先生御指摘の補助ダムについては検証を行うように要請を行ったところでございます。さらに、現在それぞれの検証主体におきまして検証を進めているところでございます。この八十三事業、いずれにおいても行っております。 検証の進捗状況でございますが、これはダムごとに異なります。それは、それぞれのダムの流域、影響する、あるいは効果の持つ、規模が異なる、あるいはダムそのものの規模が異なる、あるいは関係地方公共団体のかかわる数、それから事業そのものがどういう段階にあるのか等々がございまして、それによって検証に要する時間も変わってきているということが理由であると考えております。 なお、今申し上げました八十三のうち四つの事業につきましては、去る五月十九日に国土交通省としての対応方針を決定し、発表させていただいたところでございます。
○岩井茂樹君 ただいま、直轄ダムに関しては指示を出して、そして補助ダムに関しては要請という御答弁だったかと思います。 この要請という言葉を聞きまして、ちょっと私ふっと思い出したのが、愛知委員も言っておりましたけれども、例の浜岡原発の指示ですね。あれは、かなり今回と状況違うんですけれども、あれは菅総理が浜岡原発の運転停止に際して出した要請というのは、実際、中部電力が許認可権を持つ政府から要請を断ることができなかった、そんな状況で、実質あれは命令だったというふうに私は思っております。 今回の補助ダムへの要請も、補助金を受ける側、言い換えれば、立場の弱い相手への要請という意味では少し図式が似ていると私は感じております。何かその辺りのことがあって、実は地方が非常に混乱している。場合によれば、そのダムの検証もなかなか足並みをそろえて進んでいかない。もしかしたらこの辺りにも原因があると感じるんですけれども、要請という形よりも、もっと地方に判断を任せてしまったらいいんではないかなとも思うんですけれども、その辺りについて大臣の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(大畠章宏君) ただいまの要請ということでございますが、実は、先ほど局長の方からも答弁をさせていただきましたが、これは決して命令とか何かという話ではなく、お互いにそれぞれのこれまでの計画というものが妥当であったかどうかということをもう一度検証してみようと、こういうことでございます。 したがいまして、今回、四つのダムについて一つの結論が出されましたが、二つについては継続、二つについては中止することが妥当と、こういうことになりまして、決して強要をしているわけではなく、自然体で、まさにもう一度検証してくれませんかと、その検証結果というものは私どもとしても大変大事に尊重して最終的な結論を出すと、こういう考えでこれからも取り組んでまいりたいと考えているところであります。
○岩井茂樹君 御答弁よく分かりました。 ただ、要請を出すとするならば、その後のフォローもやはり国としてしっかり対応していただければと思います。 さして時間もございませんので、最後の質問をさせていただきます。費用便益分析について御質問をいたします。 会計検査院の平成二十一年度の決算の検査報告によりますと、建設中の六十六ダムの費用対効果分析を検査したところ、便益や費用の計上方法が明確でないために適切な算定が行われていないと指摘されるなど、ダム整備事業について費用対効果が不透明であると指摘されております。 一方、今般の震災により電力不足や電力供給をどのように賄うかなどの課題や原子力発電の代替エネルギーの問題が浮き彫りとなった現状を踏まえますと、自然エネルギーを利用する水力発電をもっと活用すべきですし、水力発電は、放射能、そのような物質も出しません、CO2も出しません。夜間の余剰電力を利用して、そして下の貯水池から上の貯水池にポンプを、水をくみ上げるという揚水発電を行える。そんな、ある意味電力の需要がピークのときをうまく対応できるという、そのようなメリットもあります。私はこのような効果もダムの費用便益分析に反映させたらどうかと思うんですけれども、その辺りの見解。 それらを踏まえ、まず質問いたしますけれども、今般の震災を踏まえたダム整備事業等の治水対策の今後の進め方、そして水力発電の活用に対する政府の認識、会計検査院の指摘事項も踏まえた国土交通省の費用対効果の見直しについて御所見をお聞かせください。
○政府参考人(関克己君) まず、御指摘の会計検査院の指摘に関してお答えを申し上げます。 国土交通省におきましては、昨年の十月になりますが、会計検査院からいわゆる費用便益分析に関する点について指摘をいただき、これを踏まえまして、ダム事業の評価の実施主体に対しまして、事業評価時点より前に計上したダム建設事業費を現在価値化する等何点かの項目につきまして対応を明確化し、通達を出し、実施しているところでございます。それから、さらには、不特定容量の便益の算定等、まだまだ今後、よりその評価方法等を工夫していくものがございます。こういったものにつきましては、併せて検討を進めているところでございます。 それから、それぞれのダム事業につきましては、現在八十三ということで先ほど申し上げたわけでございますが、それぞれの目的が治水、利水、あるいは発電、あるいは不特定容量等々ございます。そういったものの検証を進める中で、御指摘のような観点も含めて、引き続きダムの検証を進めてまいりたいというふうに考えております。
○岩井茂樹君 最後になります。ありがとうございます。 費用便益分析についてかねてから思っていることなんですけれども、これが本当に全ての状況を加味しているのかという疑問、実は私あります。私は、例えば国防とか国土の保全とか、そのような項目に関してはなかなかその便益を評価というか表すことができないんじゃないかなと思っております。そのようなことを考えると、やはりしっかりと様々な背景を考慮するというその姿勢がこれから大事になってくると思いますので、その姿勢で頑張っていただきたいと思います。 以上で終わります。
○渡辺猛之君 自由民主党の渡辺猛之でございます。私も、決算委員会、初めての質問になりますので、両大臣、よろしくお願いをいたします。 まず、野田財務大臣、四月一日の閣議後の記者会見におきまして、成立した二十三年度予算のうち、公共事業費と施設費、このうち五%を目途に執行を一時留保してほしいということを各大臣にお願いしたと発表されました。その五%執行留保の意図はどこにあったのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(野田佳彦君) 渡辺委員にお答えをいたします。 平成二十三年度予算の執行に当たっては、公共インフラについて、これ、総額を減らすんではなくて被災地への重点化を図ると、こういう観点から五%を一つのめどとして執行を一旦留保していただくこととさせていただきました。その際、東日本大震災による震災対応にかかわるもの、あるいは国民生活の安全、安心にかかわるもの等については留保対象から除外していくということとさせていただいております。 今後の執行については、被災地の復旧状況であるとか国民生活の安全、安心の確保に資すること、あるいは景気の観点なども含めて諸情勢を勘案しながら適切に対応してまいりたいというふうに思います。
○渡辺猛之君 そもそも、なぜ五%という数字を出されたんでしょうか。三%じゃ駄目だったんですか。何で一〇%じゃないんですか。二番じゃ駄目なんですか的な聞き方になってしまいますけれども。 あの記者会見でも大臣お話しされておられましたけれども、五%でざくっと三千億という数字を発表されておられましたけれども、この三千億が被災地での公共事業に回される分もあるという理解でいいと思うんですが、今回の東日本大震災は大変大きな災害でありまして、被害額の見積りも十六兆とかあるいは二十五兆になるんじゃないかというような見積りも出ているところであります。 そのような中で、どういった算定根拠でこの五%という数字を出されたのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(野田佳彦君) 御承知のとおり、平成二十三年度の予算は通ったんですが、その大宗を成す特例公債法案が今も御審議をいただいている途中の中で、大震災を受けての対応としてやっぱり予算執行上の工夫をせざるを得なかったということが第一の原因でございまして、いわゆる、だから被災地を重点化していくという観点の中で、取りあえず留保させていただいたと。 根拠と。三がいいのか、一〇がいいのかというのはありますが、取りあえず五%、ざくっと三千億というところで各省に御協力をいただくというスタンスを取らさせていただきました。
○渡辺猛之君 今御答弁いただきましたように、ざくっと五%、三千億ということで、根拠はないということでありますけれども、今日、私、初めて決算委員会に出させていただきましたけれども、そもそも国会が予算を通すということは、通った予算が年度内に正しく執行されるという大前提があるからこそ、私どもはやっぱり予算の議論をしているんだと思うんです。だからこそ、この決算委員会でもその予算、通った予算が正しく執行されていたのかどうなのかということをチェックをしていかなければなりません。 そこで、会計法第十一条では、「支出負担行為は、法令又は予算の定めるところに従い、これをしなければならない。」と書いてあります。財政法第三十四条の二、「公共事業費その他財務大臣の指定する経費に係るものについては、政令の定めるところにより、当該歳出予算、継続費又は国庫債務負担行為に基いてなす支出負担行為の実施計画に関する書類を作製して、これを財務大臣に送付し、その承認を経なければならない。」とされています。 今回の五%留保というのは、これらの条文には抵触しないのでありましょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) 予算執行上の工夫は私の責任の下で対応させていただき、今御指摘のような五%の留保の問題であるとか、あるいは、三か月ごとに各省から計画を出していただくものを、こういう状況なので、今一か月という形で出していただいて承認をするとか、様々な予算執行上の工夫をさせていただきながら今対応しているというところでございます。
○渡辺猛之君 財政法の第三十三条の第二項ですけれども、予算の流用について認めておりますが、今回の留保というのは、財務大臣からの各大臣へのお願いという形で、流用とは似て非なるものかなというふうに理解をしております。目の区分は国会の議定項目ではありませんので、今回のように公共事業費を内部で融通するということは厳密に法的問題はないのかもしれませんけれども、言わば法の欠缺のような状態でありまして、手続が明確ではないという点が問題だと私は考えております。 今回の執行留保というのは、今申し上げましたように、財務大臣から各大臣にお願いをし、また、そのお願いを受けた各大臣が聞き入れるという形で留保されているわけでありますので、解除という言葉がふさわしいのかどうかは分かりませんけれども、この予算の執行留保の解除の権限というのは誰にあるのでしょうか。そしてまた、そのためにどんな手順が必要なのでしょうか、お聞かせください。
○国務大臣(野田佳彦君) お願い、御要請をしたのは私でございますので、先ほど申し上げたとおり、被災地の復旧の状況であるとか国民生活の安全、安心、これは元々除外していますけれども、そういうことがどこまで進んでいるのかというのと、まさに景気との関連とか含めて総合的に判断をして、次の段取りどうするかということはまた私の方でお願いをするという形になると思います。
○渡辺猛之君 総合的に財務大臣がまた御判断をされるという御答弁だと思いますけれども、それでは、解除のタイミングというのは、総合的に、具体的にお答えを願いたいのですけれども、その総合的にを、何を基準にその解除のタイミングを判断をされるのでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) 基準は、先ほど来申し上げたとおり、これ被災地への重点化が元々の目的でございましたので、予算執行上で何ができるかという観点からやりました。だから、その復旧の状況であるとか、それが一番の要素ではないかというふうに思います。 いつの段階でどういう形で解除するかしないかということは、これは適時適切に対応させていただきたいというふうに思います。
○渡辺猛之君 じゃ、少し視点を変えて質問をさせていただきたいと思うんですけれども、震災が起きた当初というのは日本中が大変自粛ムードに染まりました。それほど今回の震災というのは衝撃的なものであり、また被災地の皆さんのことを思って全国民の皆さん方が心を痛めた結果だと、その結果自粛ムードになったんだと思っています。 時間の経過とともに、いつまでも自粛ムードを続けていたら、これはもう、被災地だけじゃない、日本全体が駄目になっちゃう、そういう声がどちらかというとその被災地の皆さんから上がってまいりました。被災地以外はいつまでも自粛をしているんではなくて、被災地のために、被災地のためにそれ以外の地域は元気を取り戻して、その元気を今度は被災地に届けていこうというこの考え、野田大臣、どう思われますか。
○国務大臣(野田佳彦君) 全く同感です。
○渡辺猛之君 ならば、被災地以外が平常に戻るように、私は五%の執行留保を今すぐ解除していただきたいと思うんです。 予算が成立をして新年度が始まった四月一日、そのときに五%の執行留保を野田大臣、表明されました。私は、その効果がもしあったとするならば、それはメッセージ性だと思っております。各省各庁とも、そして被災地の皆さんが懸命に頑張っているんだから、被災地以外の皆さんもみんなでちょっとずつ努力して、力を合わせてこの国難を乗り切っていこうというメッセージを被災地にも、また被災地以外にも野田大臣の五%留保、このメッセージは届けることができたと私思っております。 しかしながら、震災から二か月半が経過をして、本格的復興には一次補正で使ったようなもう財源あさりの手法は通じないことは誰もが分かっていることだと思っています。我が党が主張しております復興債など、あるいはそのほかの手段もあるのかもしれませんけれども、新たな復興のための財源を確保しない限り、今この大きな被害を受けた被災地の本格的復興の実現などかなうはずもありません。 我々は早期の二次補正を求めてまいりますけれども、残念ながら、現段階ではそれがいつになるのかという先の見通しは、政治的要因も絡み見えてまいりません。四月一日に五%留保を表明した唯一の効果、これはメッセージ性だと申し上げました。ならば、今こそ新たなメッセージとして、被災地のために、被災地頑張れというエールを送るために、今回被害を受けなかった地域がまずは自分の力で頑張ってほしいと、自分の足で立ってくれと、そういうメッセージを届けるために私は一日も早い執行留保の解除が必要だと考えておりますけれども、野田財務大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野田佳彦君) 一般論ではまさに、先ほど申し上げたとおり、同感と申し上げさせていただきました。日本全体が元気になること、日本全体の再生が東日本大震災に対する復旧復興に対する最大のサポートだと思いますし、逆に言うと東日本大震災における復旧復興事業を通じて日本が元気になるという、これ相互に関連があるというふうに思います。 ですから、全体としての議論としてはよく理解できるんですが、この執行留保は単なるメッセージ性ではなくて、やはり次の復興に向けての次の予算作ること、これは急がなければならないと思いますが、それまではやっぱり予算執行上のしっかりとした管理をしながら被災地重点化するという考え方の下でやっていますので、その効果等はしっかり検証しなければいけないと思いますが、それを解除するかどうかは、今すぐかどうかということも含めて、適時適切に判断をさせていただきたいというふうに思います。
○渡辺猛之君 今財務大臣から御答弁いただきましたけれども、衆参合わせて国土交通委員会でこのお話、大畠大臣にも幾つか質問が投げかけられていると思います。 その中で常に出てくるのは、今被災地以外の建設業が非常に厳しい状態に陥っている、この先どうなるんだろうという、今回震災の被害を受けなかった地域の建設業の方々が非常に今悩んでおられるという現状、それはもう大臣も十分把握をしていただいていると思いますけれども、その建設業の現状を一番御理解をいただいている大畠国土交通大臣、一日も早い執行留保の解除に向けてどのようなお考えをお持ちですか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) ただいまの御質問でございますが、五%の執行留保と、こういうことでございますが、私としては、これは予算を取り上げられてはいない、あくまでも国土交通省の範疇にいまだ予算はあると。 したがって、先ほど財務大臣からもお話ありましたが、安心、安全に関するものは執行していいと、こういう条件も付いているわけでありまして、そういう形で私どもは受け止めて、やるべき部分はきちっとやりたいと思うんですが、何分にも留保と、こういうことで何か鍵が掛けられているような感じがするわけでありますが、一日も早く鍵を開けていただいて、私どもとしては予定どおり執行させていただきたいなと、そういう率直な気持ちを持っているところでございます。
○渡辺猛之君 ありがとうございました。 私どもも、一日も早くやっぱり鍵を開ける必要があるんだと、これは日本のために鍵を開けなければいけないという姿勢で取り組んでいきますので、どうかよろしくお願いをしたいと思います。 それでは、続きまして、ダムの見直しにつきまして、先ほど岩井議員からも御質問がございましたけれども、私もこのダムの見直しについて数点お尋ねをさせていただきたいと思います。 先ほど岩井議員の質問の中で、見直し対象のダム、八十三事業ということを御答弁いただいておりますけれども、見直し対象のダムも八十三ということでよろしゅうございますか。
○政府参考人(関克己君) お答えを申し上げます。 見直し対象、いわゆる検証ということで進めておりますダムについては八十三事業でございます。
○渡辺猛之君 その検証対象のダムの中で一番象徴的なのが八ツ場ダムでございますけれども、八ツ場ダムは今年の秋までに予断を持たずに検証の方向性を出すという御答弁をいただいておりますが、八ツ場ダム以外の八十二事業について見直しの期限を決めているのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(関克己君) 現在検証を進めておりますダムで、この検証の目標時期を明示しているものについて御説明をさせていただきます。 まず、直轄事業、国が行っているもの、それから水資源機構において行っているダムについては、この八ツ場ダム以外についてはまだ目標の明示には至っておりません。 それから、都道府県が進めておりますいわゆる補助ダム事業でございますが、これにつきましては既に都道府県における検証が終わり、私ども本省の方に報告をしてもらっているものが十四事業、それからこれ以外に目標を明示して進めておりますものが十五事業、それから目標の明示に至っていないものが二十四事業。補助事業につきましてはこの五十三事業、こういった内訳で現在検証を進めていただいているところでございます。
○渡辺猛之君 直轄と機構のダムについては期限を明示していないという御答弁でございますけれども、期限を明示されていない理由は何かありますでしょうか。
○政府参考人(関克己君) これにつきましては、現在、トータルで八十三事業について進めているところでございますが、それぞれの地域の状況あるいはそれぞれのダムの現在の段階等々様々な条件がございますので、一つ一つの状況に応じて、こういった明示ができているもの、あるいはさらに明示はできませんけれども検証を進めているもの、そういった状況になっているものと理解をしております。
○渡辺猛之君 確かにダムの一つ一つそれぞれ事情が違うでしょうし、また検証作業をするのであれば、やっぱりゆっくりと時間を掛けて正しい結論を導きたいというその理由には一定の理解は示します。 ただ、もう一方でダム事業というのは、特に家屋移転とかあるいは集落移転などを伴うものは、長い時間を掛けて地元の理解を取り付けてようやく動き始めているものであります。住民は住み慣れた土地を離れるというまさに苦渋の決断を、下流域の住民のためにという最も重要な大義と、生活保障など様々な条件に納得して判こをついているのに、政権が替わった、ダムの見直しだ、それも期限を区切らずいつまでもだらだらと宙ぶらりんのような状況が続くようなこと、これは到底納得できるものではないと私は思います。 実は、私の地元でも見直し対象のダムが一つあります。新丸山ダム建設事業でありますけれども、これは、昭和五十八年九月二十八日の台風十号による水害を踏まえて、今ある丸山ダムをかさ上げすることによって洪水調節容量を増加させて、下流の岐阜、愛知、三重、三県にまたがります流域市町村の治水安全度を向上させるものであります。 平成二十一年十二月、国土交通省でダム事業の再検証が決定されて以降、二十二年の五月に新丸山ダム建設促進期成同盟会が開催をされました。これは新丸山ダムの関係市町村長や議会代表等で構成されている組織でありますけれども、この期成同盟会においても一日も早い事業の促進が決議をされています。 現在の状況というのは、先ほど来お話があります今後の治水対策のあり方に関する有識者会議の中間取りまとめの方針を踏まえて、関係地方公共団体から成る検討の場を構成し、議論を重ねているところでありますが、関係地方公共団体の意思というのは、さっきお話しした同盟会の決議が示しておりますように、新丸山ダムは必要だと考えてきたからこそ、今日まで早期の完成を求め、一日も早い流域の治水安全度の向上を待ち望んできたのであります。 その間、幾つもの首長さんの選挙あるいは議会の選挙も行われてまいりました。大臣も選挙を戦われて選ばれた政治家ですからお分かりになると思うんですけれども、選挙というのは、それまでの任期を任された政治家がその任期中の実績を評価され、そして次の任期に対して住民との新たな約束を取り交わす作業じゃないですか。ということは、長い時間が必要とされるダム事業などは選挙のたびごとに見直しの機会が与えられてきたと言っても過言ではないと、私はそう考えております。にもかかわらず、新丸山ダムのように関係自治体が一丸となって今日まで一貫してその必要性が訴えられてきたダムはその関係地方自治体にとって必要不可欠なものであるというのは、今更検証作業に時間と労力を掛けるまでもなく、自明の理だと私は思うんです。 既に現地工事事務所が立ち上がっているダム事業もあります。関係者がそろって必要性を訴えるダムに対しても検証が終わるまで新たな段階に入らないということは、人件費を含めた維持管理費に掛かる経費こそ無駄な予算、予算の無駄遣いに当たるのではないでしょうか。完成を先延ばしにしている間、水害の危険もずっとそこの流域住民はさらされているわけであります。 この点を踏まえて、八ツ場ダム以外は期限を区切っていないということについて、期限を区切らずに検証を進めるということに期限を区切ること以上の理由があるのか、てんびんに掛けるとどちらが重たいのか、大畠大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(大畠章宏君) お答えを申し上げます。 今回、渡辺議員から御質問をいただくということで、この八十三のダムの事業等についていろいろ事務当局からも現状について詳しく報告を受けました。 そのときに、今日御質問のように、いつまでにこの検討を進めるのか、大まかな目標値もないのかと、こういうお話でございますが、私も、仕事をするときに一つの目標値というのがあって、それを目標値として仕事をする、こういうのが当たり前なのではないかと、こういうお話を申し上げまして、それぞれについて担当しているところがそれぞれのダムがおおよそこのくらいには検証を終えるように努力しようという一つの目標値をそれぞれ検討してはどうかと、こういう提言といいますか、指示をしまして、私も渡辺議員と同じ考えに立って、一つの、これは大変地域の方には御迷惑といいますか混乱も与えていることも事実でありますから、したがって一つの目標値等を示して、そしてそれに向かって早期に結論が出るように私としても取り組んでまいりたいと考えているところであります。
○渡辺猛之君 ありがとうございました。 この八十三事業の見直しのダムについても、やはり関係者が全員推進をしてきたダムと、まだ事業が始まっても賛否の分かれるダム、いろいろあると思いますので、今の大臣の御答弁のとおり、それぞれのダムに合わせた目標値を定めていただきたいと思います。 この後、社会資本整備総合交付金と一括交付金の質問も用意しておりましたけれども、時間が参りました。内閣府からお越しをいただいたのに質問できなかったこと、おわびを申し上げながら、また次回の国土交通委員会の場で質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 平成二十一年度決算並びに決算検査報告に関連して質問をさせていただきたいと思います。 まず初めに、交通安全対策並びに交通事故被害者救済等について質問をさせていただきたいと思います。 まず、近年の自動車事故等の交通事故及び死傷者の発生状況について警察庁にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(佐々木真郎君) お答えします。 まず、昨年、平成二十二年中の交通事故発生状況につきましては、発生件数が七十二万五千七百七十三件、これは前年比で一万千七百一件の減少。それから、死者数は四千八百六十三人、これは前年比で五十一人の減少です。それから、負傷者数は八十九万六千二百八人、前年比で一万四千九百人の減少となっております。 次に、近年の傾向を申し上げますと、交通事故による死者数は十年連続の減少となっているほか、交通事故発生件数及び負傷者数は六年連続で減少し、とりわけ負傷者数は平成六年以来十六年ぶりに九十万人以下となっております。 このように減少傾向にはありますが、昨年の死者数に係る減少率は、平成十三年以降の十年間で最少、僅か一・〇%の減少であり、また死者数のうち六十五歳以上の高齢者が占める割合が五割を超えるなど、交通事故情勢はいまだ厳しいものがあります。
○渡辺孝男君 交通事故の死亡者数、そしてまた、発生による傷病者の重症な方々等々はまだまだ大きな問題であると、そのように考えております。 そこで、国土交通省に、交通事故防止対策や被害者救済対策並びにそれらの事業費の推移についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(中田徹君) 国土交通省では、自動車損害賠償保障法に基づきまして作成した自動車事故対策計画に規定いたします事業を実施する者に対しまして、自動車安全特別会計自動車事故対策勘定から必要経費の補助等を行っているところでございます。 具体的には、事故防止対策として、事業用大型自動車についての衝突被害軽減ブレーキ等の先進安全自動車の普及のための助成等を行っております。また、被害者救済対策といたしまして、いわゆる遷延性意識障害と呼ばれる重度の後遺障害を負われた方の治療、看護を専門に行う療護施設の運営、在宅の重度後遺障害者に対する介護料の支給等に要する経費の交付や補助を行ってございます。 これらの事業に係る決算額につきましては、平成十九年度は約百四十五億円、平成二十年度は約百四十五億円、平成二十一年度、百三十七億円でございます。なお、二十二年度予算額は百三十七億円、二十三年度予算額は約百三十五億円となってございます。
○渡辺孝男君 これまでも自動車事故による遷延性意識障害、重度の意識障害を持ち、様々な身体の障害も合併しやすいということで、私も療護センターと言われるところに、仙台にございますので、何度かそちらに足を運んだことがございます。 これに関係して、独立行政法人自動車事故対策機構による遷延性意識障害者などの被害者救済対策について、事業費については今もいろいろお話がありましたけれども、その成果ですね、事業の取り組んできた成果、並びに、なかなか難しい障害者でございますので、ここら辺に対するやはり改善策というものをしっかり研究し、実施していかなければいけないということで、その対策の強化について国土交通省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(中田徹君) 独立行政法人自動車対策機構では、今先生御指摘のように、被害者救済対策として療護施設の設置、運営及び介護料の支給などを行っております。 まず、療護施設事業につきましては、自動車事故によっていわゆる遷延性の意識障害と呼ばれる重度の後遺障害を負われた方の治療、看護を専門に行う療護センターを全国四か所に設置、運営しております。これにつきましては、平成十九年度から、この療護センターに加えまして、一般病院の施設を利用した療護施設機能を有するいわゆる委託病床を全国二か所に新たに設置し、運営をしてございます。これによりまして、最も重度の後遺障害被害者に対する治療・看護体制の充実を図ったところでございます。 一方、介護料の支給事業につきましては、自動車事故によって重度の後遺障害を持つため日常生活動作について在宅介護が必要な方の御家族の精神的、身体的、経済的負担の軽減を図るため、介護料の支給を行うとともに、御家庭を訪問していろいろと悩んでおられる御家族の方を相談をして支えると、こういう事業を行ってこの被害者対策の充実を図っているところでございます。
○渡辺孝男君 本来であれば、療護センター、全国で四か所ですから、本州だけにあるわけですが、北海道あるいは九州に必要だというふうに前々から主張はしておったんですが、様々な財源的な問題等々がありまして現在は委託病床という形でやっていただいているということであります。 この対策はやはり強化をしてもらいたい。ニーズもありまして、療護センターに入れる人の数というものも非常に限定されておりますので、どうしても遠いということで、家族と離れてしまわなければいけないということで在宅で療養をしている交通事故の重度の被害者というのがおられるわけでありまして、そういう在宅での介護等にもしっかりやっていただきたいと思います。 同じように、遷延性意識障害の場合、交通事故以外でも起こるわけです。重度の脳卒中あるいは一酸化炭素中毒などで意識が重度に障害され、身体も障害されるというようなことがありますので、これは自賠責等々の保険でやるというわけにもいきませんので、普通の医療保険あるいは介護保険、障害者に対するサービスということで支援をしておるわけでありますけれども、そのサービスの提供状況等につきまして厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) 今委員から御指摘がありました遷延性の意識障害の皆様方に対しまして、その起因となった状況によりまして受けられる支援というのは変わってくるわけでありまして、今御指摘のとおり、いわゆる病気に起因をするという意味でいいますと、疾病に起因している場合であれば医療保険で、医療的な管理が必要な方に対して、例えば在宅であれば訪問診療等のサービスを提供しておりますし、介護保険におきましては、要介護認定を受けている方に対してケアプランに基づいた介護サービスを提供させていただいています。 また、一方で、職場で仕事中などにこういった状態に陥られた方に対しましては労災保険が適用されるケースがありまして、そういった場合には、その障害が業務に起因するということが明らかになった場合には、治療費や介護に係る費用などの給付を行っているところであります。 また、障害福祉施策におきましても、重度の意識障害がある方に対しまして、医療と介護を併せて提供する療養介護といった入所サービスとともに、身体の介護に加え、日常生活の見守りも含めた支援をする重度訪問介護などのホームヘルプサービス、さらには介護を支える家族のレスパイトのための短期入所など、こういったものを重層的に提供をさせていただいているところでございます。 今回、現在衆議院の方で介護保険法の改正も今御審議いただいているところでありますけれども、様々な形でこういった遷延性意識障害のある皆様方に支援ができるような取組、これからも検討していきたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 やはり、意識がないということで、場合によっては人工呼吸あるいは気管切開をして呼吸管理をしなきゃならないような方々もいらっしゃいまして、それを家族で見ておられるというのは大変な御苦労があるわけでありまして、二十四時間の介護サービス、場合によっては医療行為等も必要になる場合もありますので、この点も改善を今図っておられるところでありますけれども、そういう方々が疲れて倒れない、家族の方ですね、介護をされている方が倒れないように、しっかりした二十四時間のサービスをしていただきたいと、そのように思っております。 次に、自動車事故被害者対策に関係する自動車損害賠償責任保険や任意の自動車保険並びに自動車安全特別会計に関して質問をさせていただきます。 まず、自動車安全特別会計の積立金並びに一般会計への繰入れの近年の状況及び返還予定について、大畠国土交通大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) 渡辺議員の御質問にお答えを申し上げます。 ただいま御質問は、自動車安全特別会計の積立金並びに一般会計への繰入れの最近の状況とその返還予定についてという御質問でございました。 私も、御質問をいただいて過去に遡っていろいろと見させていただきましたが、スタートは平成六年のころになるものでありまして、それから自公政権時代も引継ぎがされて今日に来ていると、こういう歴史をひもとかせていただきました。 自動車安全特別会計の積立金は、平成十三年度末に政府再保険制度を廃止するまでに自動車ユーザーが支払った過去の再保険料から生じた累積運用益を、自動車事故の発生防止対策や重度後遺障害者等の被害者救済対策を安定的に実施するための財源としてこれまで積み立ててきたものであります。この自動車安全特別会計からは、先ほど申しましたように、平成六年及び平成七年に約一兆一千億円が一般会計に繰り入れられ、そして法律に基づいて繰り戻されることが決められておりますが、いまだ約六千億円が繰戻しされておりません。 一般会計の財政状況が極めて厳しい中で平成二十三年度予算による繰戻しはできませんでしたが、財務大臣との合意により定められている期限であります平成三十年度までに着実に繰戻しが行われるように財務大臣に対して求めてまいりたいと考えているところであります。
○渡辺孝男君 本来、二十三年度までに一般会計へ繰り入れたものをお返しいただくという話になっていたんですが、昨年暮れに財務大臣と国土交通大臣で協議をして七年延ばすということでありまして、これは先ほどもお話あったとおり、ユーザーの方々が保険料として納めたものを積み立ててきたものが、残っていたものを、そこから一般会計に繰入れをしているということで、その返還を七年延ばすことになったというのは、ユーザーにとっては本当に、本来の目的にきちんと使われるために確保していたお金でありますので、早く一般会計から戻してもらう、そして有効に活用するということに努力をしていただきたいと思います。 財務大臣、この点、もしコメントあれば。
○国務大臣(野田佳彦君) 昨年の十二月二十二日に国土交通大臣と合意をしました。その合意を踏まえてしっかりと対応していきたいというふうに思います。
○渡辺孝男君 先ほどもお話ありましたとおり、重度の交通事故の被害者の方々の医療、介護等の支援にも使われている、そういう財源でありますので、将来にわたってそういう方々にきちんと医療、介護、福祉のサービスができるようにしっかりやっていただきたいと思うんですが、将来にわたってきちんと支援ができるということを確認したいと思うんですが、国土交通大臣、いかがですか。
○国務大臣(大畠章宏君) 渡辺先生が長年にわたって自動車事故等による障害者の皆さんの立場に立って活動しておられることに対しては、敬意を表する次第であります。 その上で、ただいま財務大臣からも御答弁がございましたが、私としては、是非とも財務省の御理解をいただきながら、自動車事故により重度の後遺障害を負われた方を始めとした被害者救済対策については安定的に実施されることが重要であると認識しておりまして、自動車安全特別会計自動車事故対策勘定の積立金というのは、まさにこうした趣旨に基づいて積み立てられたものであります。 したがいまして、国土交通省といたしましては、被害者救済対策の安定的な実施のため、将来にわたって十分な財源が確保されるよう、今日おられる野田財務大臣とも相談をしながら、引き続き努力をしてまいりたいと考えておるところであります。
○渡辺孝男君 そのようにしっかり国民目線で考えていただいてやっていただきたいと思います。 次に、自動車事故の被害者に対する保険金、共済金の支払と自賠責保険料や任意保険料の引上げの近年の状況につきまして、自見金融担当大臣にお伺いをしたいと思います。簡潔にお答えをよろしくお願いいたします。
○国務大臣(自見庄三郎君) 渡辺先生にお答えをいたします。 自動車事故被害者に支払われる保険金は、御存じのように、自賠責保険と任意自動車保険合わせて近年は一年当たり約三兆円で、ほぼ横ばいで推移をしておりますが、一方、自賠責の保険料については、二〇〇八年度に、当時累積していた黒字運用益を契約者に還元するために、約二四%先生御存じのように値下げをしており、二〇一一年から段階的に元の水準に戻すために約一二%の値上げを行っております。 また、任意の自動車保険の保険料については、近年の事故率の高まりを踏まえて、二〇〇九年六月に損害保険料率の算出機構が定める参考純率が引き上げられておりまして、これに応じて各損保会社においては二〇一〇年度には約一ないし二%程度の値上げが行われているというふうに承知いたしております。
○渡辺孝男君 近年、保険料の引上げという流れになってきているということで、それには、先ほど交通事故の状況等もお話しいただきましたけれども、高齢者の事故等も増えているというようなこともあるようですけれども、安易に保険料引上げということにつながらないようにいろいろ事業の効率化等々にしっかり取り組んで、どうしてもやむを得ないという場合に国民の理解を得ながらそういうことも検討していただきたいと思いますが、あくまでも国民の立場に立って、今景気が大変厳しい状況でありますので、十分国民に配慮して検討していただきたいと思います。 次に、交通事故とも関連します脳脊髄液減少症、そしてまた軽度外傷性脳損傷の傷病者の救済に関しまして質問をさせていただきます。 まず、厚生労働省の脳脊髄液減少症の診断、治療の確立に関する研究の研究成果の概要と、交通事故と関連した事例の有無につきましてお答えをいただきたいと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) お答えいたします。 脳脊髄液減少症に対する研究というのは、平成十九年度より診断のガイドラインを確立するために行ってまいりました。平成二十二年八月段階で中間解析に必要な百症例が確保されたということは既に国会でもお話をさせていただいているところでありますが、現在、研究班において科学的根拠に基づく診断のガイドラインの作成に向けた解析を行っているところであります。 平成二十二年度の研究報告はこの五月末までに厚生労働省に上がってくることとなっておりまして、現在その報告を待っているところでありますが、研究代表者に確認をしましたところ、登録症例で実際に髄液漏れが確認をされた症例は十六例、この十六例中、交通外傷の既往がある症例は二例というふうに報告が上がってくるものというふうに承知をしております。
○渡辺孝男君 これまでも交通事故と関連して起こるのかどうかということで医学界にも様々な意見があって問題になってきたわけでありますが、今の研究班の御報告の中では、やはり交通事故を起因として脳脊髄液減少症、こういう名前になるかどうか最終的には医学界の方々の御検討をいただくわけですが、いわゆる脳脊髄液減少症の患者さんもおられるということでありまして、交通外傷との関係性というものも分かってきたということでありますので、この脳脊髄液減少症の被害者に対する自動車損害賠償責任保険あるいは任意保険の支払についても十分検討していただかなければいけない。 今までは、なかなか脳脊髄液減少症と交通事故との因果関係が難しかったために裁判等で争われることがあったわけでありますけれども、こういう厚労省の研究班での所見等も踏まえまして、交通事故による場合の自賠責保険並びに保険金、共済金の適切な支払、自賠責保険等、共済もあるんですね、そういう自賠責保険による適切な保険金の支払、共済金の支払による賠償について国土交通省の見解を伺いたいと思います。
○副大臣(池口修次君) 御質問の脳脊髄液減少症の保険金支払についての見解ということでございます。 まず、一般論という意味で、自賠責保険は、病気なり脳脊髄液減少症かどうかというのが認定がされなくても、そういう自動車事故によって起きたものかどうかというのが因果関係によって支払われるということでございます。 そういう中で、御質問の脳脊髄液減少症ですが、今、先ほど厚生省から研究は進んでいるという答弁があったかというふうに思いますが、これらがもう少し認識が進んで、医学的見地で共通認識がまず醸成がされ、さらに治療法が確立するということがあればこれらの支払についても円滑にできるのではないかなというふうに思っておりますが、現時点で必ず支払われるかどうかというのはちょっとなかなか、もう少し研究が必要ではないかなというのが今の、国交省として考えております。
○渡辺孝男君 今までは、交通事故で起こっているのではなくて別な原因で、あるいは生まれつきそういうものがあったんじゃないかと、脳脊髄液減少症という病態がですね。そういうことでなかなか自賠責保険が支払われなかったというのが事実でありまして、今回、厚労省の研究で外傷ということが原因としておるものも確実にあるということが分かったので、そこはやはりきちんと因果関係を認めて、因果関係があるものに対してはきちんと自賠責保険の賠償ができるような形にしていただきたいと。これは強く求めていきたいと思います。 次に、軽度外傷性脳損傷に関連して質問をさせていただきます。 この外傷は、我が国では交通事故が多いんではないかと。ほかの国では様々な原因で起こる場合もあるわけですけれども、交通事故が多くの原因となり起こるのではないかと、そのように考えています。しかし、この軽度外傷性脳損傷につきましては、患者さん、患者さんといいますか、障害を受けた方々に対する介護やあるいは福祉サービス、治療を受けている方もいらっしゃいますが、そういうものがきちんと交通事故の場合自賠責保険で、あるいは労災の場合もあります、そういう労災の場合もきちんとした保険金の支払等がなされていない、あるいは障害者としての対応がきちんとなされていないということでありまして、その大きな原因は適切な診断基準が日本で確立されていないと。もう既にWHOの方は診断基準を定めておりますので、何で日本ではその診断基準を採用しないのかというのが患者、家族会からの強い不満でありまして、これを一日も早く確立して、WHOの診断基準に合わせた形の診断基準を作ってもらいたい。 そしてまた、軽度外傷性脳損傷では画像所見、今MRI、CT等が十分発達はしてきているんですが、なかなか脳の障害、画像診断上所見を全員が、全部の被害者が得られるとは限らない。その場合に、やはり一番大事なことは、神経症状と臨床的な診断がやっぱり一番基本になるわけですね。神経症状がきちんと明確にあるのに、あるいは精神症状等が明確にあるのに、画像診断がないから、画像で病巣が見付からないからということでなかなか自賠責あるいは労災での賠償が得られないというのが現状でありまして、もし得られたとしても、非常に労災関係の障害者等級認定基準が低く設定されているものですから、最低の十四級になったり、労務ができなくても七級以上になるというようなことが余りないということなので、これも国民にとっては大きな不満であります。 そういう意味では、一つは、WHOの診断基準に基づいた診断基準をきちんと日本において確立をする、そして、障害者等級の認定基準ですけれども、労災の方が中心になっているわけですが、それを基に交通事故等の賠償の基準にもなってしまうということでありまして、まずは労災の障害者等級認定基準をきちんと後遺症に合わせた形にしてもらいたいということでありますけれども、この点をまずは厚生労働省に、診断基準、そして障害者等級認定基準についてお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) 今委員御指摘の軽度外傷性脳損傷につきまして、私も正直御質問を受けることになってからかなり調べました。WHOも、それからアメリカリハビリ医学会のペーパーも読みまして定義を確認をしました。 正直申し上げると、こういったものを整理をすると、受傷後のいわゆる状態、こういう状態を軽度外傷性脳損傷というんだという定義はあるものの、それとその後の様々な臨床症状との因果関係というのが、残念ながら、明確になっているというような論文では、例えば二〇〇四年のWHOの話も、そういうその後の機序だとか、どうしてそういう症状が出てくるのかということに触れているというよりは、いわゆるスポーツなり何か、先生御指摘の例えば交通事故なりで受傷した直後の状態の定義ということで書いてあると、こういうようなものだという理解をしております。 そういう中で、しかしながら、実際に様々な症状を訴えられる方がお見えになるというのも事実でありまして、労災保険において、いわゆるこういった方々、画像所見上脳の損傷が確認できないというようなときに、医学的に脳が損傷していることが推測できる場合には障害等級の十四級として現在認定はしておりますが、脳損傷が確認できない場合の的確な診断手法、もちろんどうしてそういった症状が出てくるかという医学的ないわゆる説明ができるような状況、こういったものをやはり確立していかないとなかなかこの評価というのは難しいと。 我々としては、そういった症例の蓄積等の調査研究を今進めているところでございまして、こういった研究の結果も含め、御指摘もありますので、今後見直しについてはまた検討していきたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 画像所見も、タイミングによって出る場合と、しばらくたってしまえばなかなか映らないという、そういう時期的なものもありますので、画像所見に余りにも偏重し過ぎて実際の臨床的な、神経学的な所見等をないがしろにしないように、一番基本はやはり神経学的な所見でこういう後遺症がある、それが外傷を契機に出てきたということであれば因果関係がある程度明確になってくるだろうということでありまして、今までは軽度外傷性脳損傷というのが、日本にはきちんとした診断基準がないんで、こういうものは軽視されてきたということでありますので、これをしっかり政府として関係省庁一緒になって研究をしていただいて、早く適切な診断、そしてまた治療法、予防法等が行われるように、また適切な補償ができるようにしてもらいたいと。 今、厚労省が中心でやっておるわけでありますけれども、これは国土交通省も一緒に、そしてまたほかの関係省庁も一緒にしていただきたいと思うんですけれども、国土交通省、そしてまた厚労省、そして内閣府も関係しているということでありますので、その決意をお聞きして質問を終わりにしたいと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) 委員御指摘のとおり、様々な御要請を受けているところでありまして、実際にそういったお悩みを抱えている皆様方のいわゆるお悩みをきちっと評価できるという仕組みをつくっていくことは当然必要だと思っています。 したがいまして、今御指摘のとおり、昨年、厚生労働省に関係部局による連絡会を設けまして、高次脳機能障害の診断や外傷性脳損傷の画像診断の知見を有する医師や軽度外傷性脳損傷友の会からヒアリングを実施をしております。この連絡会議には、第二回以降、自賠責を所管している国土交通省の担当部局の方にも御参加をいただいているところでございまして、平成二十三年度には、高次脳機能障害に関する既存の研究班において、通常の検査では明らかな画像所見の認められない症例についての分析を行い、症例やエビデンスを積み重ねることも予定をされているところでございます。 先ほど申し上げました関係省、そして部局による連絡会などにより連携を図りながら、こうした取組を更に進めていきたいと考えております。
○委員長(鶴保庸介君) 大畠国土交通大臣、時間ですので簡潔にお願いします。
○国務大臣(大畠章宏君) はい。 ただいまのWHOのケースを踏まえての御質問を賜りました。国土交通省としての現在の状況について御報告を申し上げます。 いろいろと委員から御指摘がありましたように、意識障害や画像所見などで一部の条件に達しない被害者が高次脳機能障害ではないと形式的に判断される懸念がございました。そこで、今般、審査対象の条件を明確化するなどの見直しを行い、これにより軽度外傷性脳損傷患者等に対しより適切な認定が行われるものと期待しております。 国土交通省としても、今回の御指摘を踏まえ、脳外傷に係る後遺障害の認定を含め、保険金の適切な支払が行われるよう、引き続き適切な指導を行ってまいりたいと考えているところであります。
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。 まずは、金融庁に対して幾つか質問をさせていただきます。 東北地方の信用金庫や信用組合といった協同組織金融機関の疲弊に対して、信金中央金庫や全国信用協同組合連合会、こういった中央組織は現在どのように対応しているのでしょうか。 どうしてこうしたことを聞くかと申しますと、金融機能強化法改正案というのが近く国会に提出されるということになるかと思いますが、そんな中で、こうした信金中金や全信組連と並んで国が公的資金を出していくということが中に入っているということでございますが、国が公的資金を出すのであれば、こうした中央組織、信金中金に関していえば信用金庫のセントラルバンクなどということをずっと言ってきているわけですので、どういった自助努力を今しているのかということについて確認したいということでございます。 金融庁、お願いいたします。
○大臣政務官(和田隆志君) 中西委員にお答えいたします。 信金、信組等の中央機関がどのような対処をしているかということでございますが、現在までの状況としましては、とにかく各信金、信組が、どれぐらい持っていらっしゃる債権が被災企業のダメージによって影響を受けそうかということの把握に全力を挙げているということでございます。 具体的には、預金の払出し等には代わりの、被災者の方々が避難所に行かれた先には今まで自分がお金を預けていた信金、信組がない場合がございますので、そういった身近なほかの信金、信組でも預金の払出しに応じてもらえるような体制を中央機関がそれらを連絡を取りながら進めているということが一つございます。 もう一つは、今申し上げていた被災企業の実態把握も含めてでございますが、いろんな現地での対応のために中央機関の職員を現地に派遣して、それぞれの信金、信組の現在の状況の把握に努めているということでございます。 それから、今問題意識として、委員が御指摘になったように、これから先、信金、信組、各地域の協同組織金融機関が被災企業との間でその債権債務関係をどのように対処していくのかということが大きなテーマとなっております。私どもそれは重々認識しておりまして、これから先、近いうちに御審議をお願いしようとしております金融機能強化法の中でも、御指摘の中央機関と国とが連携を取りながら、各被災地域の信金、信組が一番債務企業のためになるような対応を取れるよう、具体的には資本注入の仕組みをお願いしようと思っておりますが、その資本注入をするという決断を中央機関の指導の下にもしっかりとやっていただけるよう、そんな環境づくりに努めてまいるつもりでございます。
○中西健治君 公的資金を入れる前提として中央機関が信用金庫や信用組合に対して指導を行うということもあるんだろうというふうに思いますけれども、こうした信金中金などに更にもっと強い要請をしていく、何かこういうことをしてくれ、そんなようなことを前提として考えているということはありますか。
○大臣政務官(和田隆志君) 今具体的に何か考えているかとお問合せになると、残念ながら今そうではないのですが、中央機関が信金、信組との関係で各地域の金融機能をしっかりと維持していただくという目的は共有できるというふうに思いますので、むしろ、地域のことを地域でお考えになっていただくということからすれば、より連携を取っていただける環境をつくっていくことが国の役割であろうというふうに考えているわけでございます。 したがって、中央機関に何をやってくれというふうに半ば強制的に国が要するに指導を行うということは考えておりませんで、中央機関が各地域の信金、信組と本当にフランクに話をしながら、こういうふうにするのが一番良いであろうということを考えやすくするということに全力を挙げようと思っています。
○中西健治君 ありがとうございます。 平成十年から十五年の早期健全化法などにより公的資金注入の最終的な損益は国へどのようになっているのか、お尋ねいたします。まだ未返済の銀行というのも、りそな銀行ですとか中央三井ですとか、こういったところがあるかと思いますので、そうしたものについては現時点での推定時価ということでお願いしたいと思います。
○大臣政務官(和田隆志君) 今回お問合せの件、平成十年から十五年にかけて、旧安定化法、早期健全化法及び預金保険法に基づきまして、総計で十二・三兆円の公的資金による資本増強を実施いたしました。 今これがどうなっているかというお問合せでございますが、この十二・三兆円のうち十・七兆円分の元本の返済が行われておりまして、実は、その返済に当たっては、その回収努力に努めた結果、一・四兆円ほどの利益が得られています。そのため、今回収している返済された金額ということで申し上げれば、それを足し合わせた十二・二兆円ほど返済されているということでございまして、実はこれから鋭意残りの一・数兆円の返済に努力していただくことになりますが、それを考え合わせますと、資本増強額に匹敵するだけきちんと返ってくるという見込みだというふうに考えています。 それから、二点目のお問合せの、政府が保有する銀行株の時価がどれぐらいかということでございますが、あえて計算を一定の仮定を置いて機械的に行った場合でございますが、現在未返済の国が持っている銀行株、約一・五兆円ほどあるという計算でございますが、その時価評価分は八千七百億円ということでございます。
○中西健治君 どうもありがとうございます。 ということは、平成十年から十五年に注入した公的資金については、収益を目的とは当然していないわけですけれども、基本的にはプラスの収支になりそうだと、そういうことですね。分かりました。ありがとうございます。 それではもう一つ、財政金融委員会でも以前取り上げさせていただきましたけれども、総合取引所の議論は現在どのようになっているのでしょうか。これは、新経済成長戦略の中でも掲げられていますので、進捗状況、今進捗しているのでしょうか。これは自見大臣にお伺いします。
○国務大臣(自見庄三郎君) 中西議員にお答えいたします。 総合的な取引所については、金融庁、農林水産省、経済産業省の副大臣、大臣政務官で構成する総合的な取引所検討チームにおいて検討を行ってきたところでございますが、三月十日の日に第九回の会合を行いましたが、次の日が三月十一日、東日本大震災の日でございまして、それ以降、今、恐縮でございますが、関係政務が大変震災対応等に従事していることから検討チームの開催は暫時見送っているところでございますが、金融庁といたしましては、昨年末に取りまとめました中間整理において示されたとおり、来年の通常国会に関連法案を提出したいと考えておりまして、震災復興や福島の原子力発電所事故の対応状況を踏まえつつ、検討チームの再開に向けて関係省庁と調整を行っていきたいというふうに思っております。
○中西健治君 ということは、今はストップしているけれども、来年の通常国会に向けて法案は提出するということですね。分かりました。 続きまして、野田財務大臣にお伺いいたします。 特別会計の制度そのものについての質問ですが、特別会計、皆さん御承知のとおり、特別会計では剰余金をわざわざ繰り越したり、また特別会計が債務超過にならないように別個に資本を積むというようなことをやっていますが、これは非効率なのではないかというふうに思っておりますが、どうしてこのようなことが必要なんでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) まず、特別会計は、保険料等の特定の歳入と特定の歳出を一般会計と区分をして、そして経理をすることによって特定の事業や資金運用の状況をより明確化するというところで役割を果たしているというふうに思います。 今御指摘のあった特別会計の剰余金の処理については特別会計法に規定をされており、原則として、積立金等への積立額を控除してなお残余がある場合には特別会計の翌年度歳入に繰り入れることとしており、一方で、予算で定めることにより一般会計の歳入に繰り入れることが認められております。こうした規定に基づいて、近年では一般会計の厳しい財政状況を踏まえて、一般会計の財源として活用可能な剰余金は既に活用をさせていただいております。 なお、翌年度の特別会計の歳入に繰り入れるものとしては、具体的に申し上げれば、国債整理基金特別会計のように翌年度以降の国債の償還や、社会資本整備事業特別会計のように天候等により翌年度に繰り越された事業の支払に充てる場合などがございますが、これらは各特別会計の性格に応じて使途が既に特定されていることにより繰り入れられているということでございます。 なお、特会において一時的に債務超過になる場合もございますが、債務超過の状態が継続すれば、特会で行っている業務の円滑な運営に支障を来すおそれがあるほか、特別会計の資金繰りを一般会計からの繰入れで対応せざるを得ないという事態となり、追加の国民負担につながりかねないため、各特会においては財務の健全性を確保する必要がある、こういう考え方で特別会計制度は成り立っているということでございます。
○中西健治君 次に、国の債務管理についてお伺いします。 今後、金利が上昇すると利払い費が膨れ上がっていくということになるわけですけれども、金利上昇にも景気回復を伴う、したがって、税収が増加するであろういわゆる良い金利の上昇と景気回復を伴わない悪い金利の上昇とがあるわけですけれども、政府はこうした金利と税収の関係にかかわる中長期的なシナリオ分析をした上で債務管理というのを行っているのでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) 我が国の財政は、国と地方の長期債務残高合わせて二十三年度末で八百九十二兆円と、まさにこれは主要先進国の中では最悪の水準でございますので、議員御指摘のとおり、金利の上昇との関連というのは、これはよく精査をしながら今後の取組に生かしていかなければいけないと思っています。 ちなみに、金利上昇リスクについては、これは財務省の後年度影響試算では、平成二十四年度に金利が一%上昇したと仮定すると国債費は二十四年度に一兆円、二十五年度に二・五兆円、二十六年度に四・二兆円増加するという試算もございます。 金利と成長との関係についてはこれは様々な議論がありますけれども、近年の我が国においては、少なくとも長期金利が成長率を上回る傾向が続いていることにこれは留意することが必要だろうと思います。御指摘のとおり、利払い費の増加が税収増を上回るリスクはあると思います。良い金利、悪い金利、いろいろお話ございましたから、いずれにしても我が国の財政赤字は巨額でありますので、財政の持続可能性の確保、それから内外からの信認維持の必要性というのはむしろこの大震災によって更に高まっただろうというふうに思います。 したがって、市場の信認維持確保の観点から、社会保障・税一体改革等により財政健全化を着実に進めていきたいと思いますし、財政運営戦略を着実に歩んでいくためにも御指摘のような金利との関係というのはよく精査しながら対応していきたいというふうに思います。
○中西健治君 ということは、現時点では精緻なマクロモデルを使っていろんなシナリオを分析する、そうしたことは一切、一切とは言いませんけれども、ほとんどやっていないということでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) 中長期的な展望等は内閣府がやられておりますし、その見通しを踏まえて我々もその都度予算編成をさせていただいております。連携をしながら対応しているということでございます。
○中西健治君 内閣府でも簡単なモデルが、シンプルなモデルがあるというのは存じておりますけれども、財務省にはそうしたマクロモデルはないということでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) 先ほど申し上げたとおり、内閣府と連携をしながら対応しているということであります。加えて、昨年、財政運営戦略を作らせていただき、中期財政フレームをつくりました。毎年ローリングをしながら、そういう展望とか見通しとかを踏まえながら対応していきたいというふうに思います。
○中西健治君 財務省は毎年の単年度の予算を作るのにきゅうきゅうとしているかなと、四苦八苦している、苦労しているということだろうというふうに思いますけれども、中長期的な視野を持って債務管理を行うのであれば、債務管理オフィス、デット・マネジメント・オフィスというのを主計局のある財務省から切り離して分離独立させるべきなんじゃないでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) 年間の国債発行額が、これは新規財源債だけではなくて、借換債とか財投債含めて約百七十兆円です。その意味では、委員御指摘のとおり、国債管理政策はとても重要であるということは間違いありません。それを財務省という一つの役所の中で、理財と主計がありますので、その辺でどういうふうにやっているのかということだと思いますが、逆に言うと、その財政出動を行っていく、予算編成をする主計局と国債管理政策をやっている理財局がしっかり連携をすることによってむしろ生きた予算編成、そしてまさに現実的な国債管理政策ができるというふうに思いますし、そのための工夫をしていかなければいけないと思いますが、債務管理庁については、これは民主党の二〇〇九年の政策インデックスの中で検討事項になっています。党内の検討を踏まえて対応をしていきたいというふうに思います。
○中西健治君 ありがとうございます。 続きまして、国土交通大臣にお伺いいたします。 我が国の防災関係の支出を見ますと、平成九年度のピーク時には三兆四千七百一億円あったわけですけれども、平成二十一年度には一兆六千六百六十六億円と半減しております。国土交通省の事業においても、防災関係予算として道路、橋梁や港湾の震災対策、津波対策、治山治水対策などが計上されていると思いますけれども、その推移はどうなっているのでしょうか。
○国務大臣(大畠章宏君) 中西議員の御質問にお答えを申し上げます。 国土交通省の防災関係予算についての、その推移という御質問を賜りました。 御指摘のように、国土交通省関係の防災関係予算は、平成十三年度において約二・三兆円であったところでありますが、その後、平成二十年度までに公共事業費が約三割削減されたことから、防災関係予算についても平成二十年度には約一・六兆円となりました。また、平成二十一年度、二十二年度にそれぞれ地方の自由度を高める交付金が創設されたことにより、それらの交付金の中に防災関係の事業がどの程度あるかを特定できなくなったことなどから、これらの交付金に係る事業を対象から除外した結果、平成二十一年度は一・一兆円、二十二年度は〇・六兆円となっております。 しかしながら、今回の東日本大震災を目の当たりにいたしまして、地震、津波に対する防災対策の重要性について私自身も改めて強く認識したところであり、震災から復旧復興に全力を挙げて取り組むとともに、全国的な防災対策の充実が図られるよう、所要の予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
○中西健治君 ということは、これまでの防災対策、予算はずっと削減されてきましたけれども、今後は是非とも増やしていきたいと、そういうことでよろしいわけですね。はい、分かりました。 次に、ビジット・ジャパン事業の今後の展開についてお伺いいたします。 ほかの委員もお聞きしていたということでございますので、やはりこの東日本大震災の発生を踏まえて、今後の目標値、これは変更する必要があるのかどうか、まずそれについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) 先ほど御答弁をさせていただいたところでありますが、基本的に目標値というのは変えない、そういう姿勢で臨みたいと思います。 ただ、御指摘のように、この大震災を踏まえて、大変外国人の客等が、訪日が減ってしまいました。そういうことから、この目標に向けてどのような形で立ち上げるかでありますが、あらゆる努力をしていきたいと思います。 一つは、日本国内にいて来てくださいと言ってもなかなか来てくれませんから、観光庁を中心として海外に直接出ていこうと。そのときには、原子力事故の実情を明確に示す資料、データ等をお持ちしまして、日本における現状はこうですと、こういうことをお知らせをしながら理解を求めると。それから、海外の著名な方々にも日本に来てもらう。先日、日中韓の首脳会議がありましたが、福島に入っていただきまして、そのような映像が世界にも配信をされました。 そういう努力をしながら風評被害を払拭して、外国人の観光客の皆さんにも来ていただけるよう取り組んでまいります。
○中西健治君 是非、ビジット・ジャパン事業自体の旗は降ろさない、野心的な目標を継続してできる限りのことをしていただきたいと思います。 時間が来ましたので、質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○大門実紀史君 大門でございます。 資料をお配りいただきたいと思いますが、まず、国の社会資本整備総合交付金について、参考人で結構でございます、この制度について説明をしてください。
○政府参考人(小澤敬市君) 御説明申し上げます。 社会資本整備総合交付金は、国土交通省所管の地方公共団体向けの個別補助金を一つの交付金に原則一括化いたしまして、地方公共団体にとって自由度が高く、創意工夫を生かせる総合的な交付金として平成二十二年度に創設させていただいたものでございます。 制度の概要といたしましては、地方公共団体が地域の政策課題を踏まえて目標を定めていただく社会資本総合整備計画というものを作ります。その計画に基づきまして、目標実現のための基幹的な社会資本整備事業、関連する社会資本整備事業、基幹的な事業と一体となって基幹的な事業の効果を一層高めるために必要な事務事業、こういったものを総合的、一体的に支援することにより地方公共団体が定めた政策目標の実現を図るものでございます。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 決算委員会ですので、野田大臣に一言御意見を伺いたいと思いますが。 この社会資本整備総合交付金は、今あったように大変使い勝手がいい、自由度の高い交付金、基金みたいなものでございますが、私は、決算委員会で次の予算にいろんなことを生かしていく上で、大きな筋の話として、できるだけこういう、国がいろんな予算を付けて一々一々物を言うんじゃなくて、基金なり交付金、総合交付金を積んで自治体がそれぞれのニーズに応じて使っていくという方が、創意工夫を生かしていくという方がお金の無駄遣いもないし大変いいことだと思うんですけれども、是非、大きな話として、予算の在り方としてこういう形を、全てとは言いませんが、今後増やしていくべきではないかと思いますが、野田大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(野田佳彦君) 基本的には大門委員の御指摘のとおりだと思います。 今、たまたま社会資本整備総合交付金のお話ございましたけれども、二十三年度予算から五千百二十億のいわゆる一括交付金つくりました。これは今、投資向けの補助金の一括化でありましたけれども、来年度はその倍に、一兆円に乗せていきたいと思いますし、経常向けの補助金についても同様の措置をとっていきたいというのが私どもの基本的な姿勢でございます。
○大門実紀史君 それを踏まえて、ちょっと被災地の関連で急ぐ問題で質問したいと思いますが、津波、震災で被災地のたくさんの住宅が損傷を受けたわけですけれども、現行の制度では例の被災者生活再建支援制度ありますけれども、三百万円の金額が大変低いということで、これはこれで上げていかなきゃいけないと思いますが、この制度では、住宅の場合、全壊、半壊の場合、一応出るということでございまして、半壊まで行かない住宅の損傷については支援措置が今ございません。自治体でもどうしていいか分からないで直すに直せない、当事者も直すに直せないというような状況が続いております。昨日も財政金融委員会で宮城県へ視察に行きましたけれども、まだ屋根がいっぱい壊れたり壁が落ちているのに手付かずというところが放置されております。 この問題、先日の財政金融委員会で、被災地の自治体が、例えばですけれども住宅の補修助成制度、こういうものをそれぞれの被災地の自治体がつくった場合、この先ほど御説明いただきました社会資本整備総合交付金が使えるのかということを質問いたしましたら、国土交通省の井上審議官は、使えると、そして助成費用を半分国が出すわけですが、使えるというふうな見解を示されましたし、さらに、この交付金を使えるならば、今被災地、どうしていいか分からない状態ですので積極的に自治体に周知徹底してほしいということを申し上げたら、審議官、自治体から話を待っているんじゃなくて国交省としても積極的に情報を広げていくということを、積極的な答弁をいただいたところでございます。 被災地の住宅補修にこういう交付金が使えれば、今放置されている状態がかなり改善をされるのではないかと思っておりますが、この点、この前は審議官にお答えいただきましたが、今日は改めて大臣から確認のお言葉をいただきたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) 御質問にお答えを申し上げます。 ただいまの御質問でございますが、改めてただいまの御質問にお答え申し上げますと、地方公共団体が基幹的な事業と併せ、住宅改修等に対し助成する場合、社会資本整備総合交付金の活用は可能でございます。 被災者の早期生活再建を図るため、被災地の住宅の改修等を支援することは大変重要な課題でございますし、このため、住宅金融支援機構等による災害復興住宅融資の金利引下げなどの措置を講じております。 また、被災地の地方公共団体が先ほど申しましたように住宅の改修等に対し助成を行う場合、住宅や社会資本整備に係る基幹的な事業と併せて地方独自の取組を支援する社会資本整備総合交付金を活用することは、冒頭に申しましたように可能でございます。国土交通省といたしましても、先般、被災した県の担当部局に対しその旨を説明し、併せて市町村への情報提供を依頼したところであります。現在、岩手県等において住宅の改修等に関する支援を検討中であるなど、地方公共団体においても社会資本整備総合交付金の活用について検討が進められていると聞いております。 今後とも、被災された方々の居住の安定が図られるよう、取組を強化してまいります。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 本当に、今日一日伺っていましたけれども、大畠大臣、大変前向きな姿勢で、敬意を表したいと思います。 どんどん前向きに行きたいと思いますが、次の質問ですけれども、被災地は住宅だけではなく、先ほどもちょっと触れかけられたと思うんですが、店舗とか工場などの損害も数多くございます。これもなかなか手の付かない状態でございまして、融資制度はあるんですけれども、これは二重ローンの問題もありまして、なかなか融資制度だけでは限界があるということで、これも直接補助が必要ということで、今御紹介ありましたけれども、岩手県ではもう国の対応を待っていられないということで、独自にこういう店舗とか商業施設、工場の直接助成制度を実施するということでございます。ただ、これは被災地、県と市町村が四分の一ずつですから、かなり何といいますか、市町村にとっては負担が重い制度で、やっぱり国としての支援が求められていると思います。 その点で、やっぱり国としてもうちょっと知恵を出してあげるべきではないかなというふうに思いまして、そこで、改めてといいますか、伺いますが、先ほどは住宅の話でございましたが、店舗とか工場などの補修制度、これを自治体が独自で設けた場合、この社会資本整備交付金は使えるかどうかと。使う道はあるんではないかと私は思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(大畠章宏君) 自治体が店舗や工場などの補修制度を設けた場合、社会資本整備総合交付金を活用できるかという御質問を賜りました。 社会資本整備総合交付金では、基幹的な社会資本整備事業と一体となって基幹事業の効果を一層高めるために必要な事務事業を効果促進する事業として支援することが可能となっております。 お尋ねの店舗や工場などの補修に対する助成制度が効果促進事業の支援対象となるかについては、地方公共団体が策定する社会資本総合整備計画において当該事業が基幹的な社会資本整備事業の効果を一層高めるものと認められる場合には、効果促進事業として社会資本総合交付金を活用することが可能でございます。
○大門実紀史君 本当にありがとうございます。 今のをもうちょっと分かりやすく例えば私が解釈いたしますと、今も、店にしろ店舗にしろ工場にしても、全壊とか流されていると。これを単に復旧とか補修ということだけ言われると使いにくいけれども、例えば、イメージがいろいろ湧きやすいように、岩手県の宮古市が商業地域再生活性化事業、つまり効果事業も併せて、そういう形とか、あるいは石巻が水産加工業再生活性化事業とか、こういう効果事業を併せた場合は使えるというふうに、ちょっと解釈すると、そういうイメージでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(大畠章宏君) 今具体的な事例がございましたが、私の方でも少し事例で申し上げますと、基幹事業というのがあって、これは都市機能の更新とか高度化という基盤的な事業があって、それに関連社会資本整備事業、いろいろと鉄道施設の整備とか何かがございまして、それに加えて中心市街地の循環バスの整備ですとか、あるいは空き店舗、空き家の活用事業、こういう形で活用していただければ使えると、こういうことでございます。
○大門実紀史君 ありがとうございました。 いずれにせよ、自治体が創意工夫すれば使えるということで、これは大変大きな援助になるというふうに思いますので、是非周知徹底を図ってもらいたいというふうに思います。 せっかくですから、国土交通省、住宅の場合も積極的に今対応してもらっているわけですから、これもいろんな知恵を国交省として自治体に貸してあげるという点での努力をお願いしたいと思いますが、この点、一言だけ大臣からお願いしたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) この件につきましても、ただいまホームページ等で公表をして自治体への周知を図っているところでありますし、議員の御指摘を踏まえて、社会資本整備総合交付金の活用の仕方については改めて具体的な例等をホームページに例示し、そして機会をとらえて地方公共団体への周知に努めてまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 それで、今までは住宅と店舗、工場の補修の問題を申し上げてまいりました。ただ、地震による全壊、津波で根こそぎ流失したとか、全くなくなってしまった全壊の建て替えについてはなかなか難しいところがあるわけでございますが、これも融資制度はあっても直接助成制度はありませんし、先ほど御紹介ございました岩手県の制度もあくまで補修ということで、全部流された、全壊した場合の建て替えには余りにも負担が大きいということで出せないということになっております。岩手県もこれは、全壊、流失については国に更に要望したいということが出されておりますが。 そこで、ちょっと中小企業庁に聞きますけれども、今までは、災害の場合、例えばこういう水産加工とか商店街の共同施設、例えば共同作業所とか商店街ならアーケードとか、こういうものが災害で損傷を受けた場合は、それに対する助成というのは過去に災害の場合はあったわけでございますが、個々の商店とか個々の水産加工場とかに対する助成というのは今まではなかったわけでございますが、今回、実はそれについて中小企業庁がちょっと知恵を出してもらったというふうに理解しております。資料の三枚目ですけれども、これはどういう措置なのか、簡潔に説明してください。
○政府参考人(高原一郎君) お答えを申し上げます。 中小企業の方々の本格的な復興に向けて、従来の震災時に措置をさせていただいておりました中小企業の組合の共同施設の復旧に対する補助にとどまらず、今回、地域経済の核となる中小企業のグループの施設復旧に対する補助制度を今回の一次補正で新たに措置をいたしております。 この補助制度は、例えば水産加工と造船といった水産関連の産業集積のような地域の特性を生かした集積ですとか、あるいは地域コミュニティーを支える地域の中心的な商店街、さらにはサプライチェーンの重要な一翼を担うような部品供給などを行っている物づくりの集積といった、各県が地域の経済や雇用に重要な役割を果たすと判断をいたしました中小企業のグループに重点的に支援をするということによりまして、本格的な復興を牽引していくものでございます。 お尋ねの点でございますけれども、こうした中小企業のグループが復興事業計画を作成し、県の認定を受けられた場合には、計画実施に不可欠な施設の復旧整備につきまして国と県が連携して補助することといたしておりまして、グループの中の個社の施設も補助対象とするほか、既存施設の修理に加えまして、震災により施設が滅失したような場合に施設を新たに整備することも補助対象といたしております。 以上でございます。
○大門実紀史君 これは今回の補正でできたばかりでございますが、先ほどの岩手県はまだよく知らないんじゃないかと思います。こういうグループを形成しているというのがございますが、これを使えば岩手県が手が出ない建て替えにも助成ができるということになりますから、是非これも周知徹底を、特に岩手県に連絡をしてあげてほしいなと思いますので、ほかの県も含めてですが、周知徹底をよろしくお願いいたしたいと思います。 最後に、こういうお金の使い方の問題で改めて財務大臣にお聞きしたいんですけれども、今回、二次補正を私は早く出すべきだと思いますが、なかなか、そういう質問をしたときに、復興プランが、一定の青写真があってお金を付けて、ですからもうちょっと時間が掛かるという話を答弁でもされておりますが、私、ちょっと違うんじゃないかなと思っていまして、今被災地の市町村レベルは復興計画それぞれ作っておりますけれども、大体年内まで掛かるという形でみんな、早いところはもうちょっと早いかも分かりませんが、いずれも秋以降ですね。 そうなりますと、それぞれの復興プランを待っているととても先になります。その前に、例えばもう八月とか何かに復興プランに合わせた、青写真に合わせたとなると、上から押し付けるような、上からの青写真、上からの復興プラン、それにお金を付けるということ以外はなかなか時間的なことを考えると難しいと。そして、そういうことをやるべきではないと私は思っております。あくまで復興プランは地元の自治体、地元の住民の皆さんが自分たちで作る、国は口は余り出さないでお金を支援をするということが非常に重要かと私は思っております。 そういう点で、二次補正をただ急げと言っているだけでもなんなので提案をしたいと思いますけれども、今日申し上げたように、こういう社会資本整備総合交付金のような基金、あるいは地域活性化交付金というのも既にありますけれども、更に増やそうということもありますが、こういう被災地向けのいろんな総合交付金あるいは基金という形で、あとは、金は責任を持つから自治体でいろんな必要な事業で使ってくれというような提案こそ今やるべきだし、それだと早く二次補正も出せると私は思うんですけれども、そういう発想を二次補正に組み込んで早くやっぱり出すべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) 先ほど来の議論を聞いていて特にやっぱり改めて分かったのは、社会資本整備の交付金があんなに使い勝手があるんだということを含めて、あるいは先ほどの中小企業庁の御説明含めて、まだまだ周知徹底をする必要があるなということで、既に決まっている予算をきちんと執行するためにもその周知徹底が必要だということと、それから二次補正以降、これはやっぱり何回か補正必要だと思うんです。 今委員御指摘のとおり、復興計画をそれぞれの地域作っていらっしゃいますが、全部待っているともちろん遅いと思うんです。でも、余り早くて、例えば復興構想会議の青写真だけだと、これはやっぱり上からになってしまうだろうと。ちょっとその辺の、まだら模様にならないようにしっかり見極めながら対応していきたいと思いますけれども。 御指摘の復興基金は、やっぱり一つのアイデアだと思います。阪神・淡路大震災のときも新潟中越地震のときもこういう基金をつくって対応しております。もちろんこれは被災地の自主的なやっぱり取組があった上で国がどういうサポートをできるかということでありますが、私はそれは大変有効なアイデアだというふうに思います。
○大門実紀史君 それでは、もう時間で終わりますけれども、とにかく被災地は一刻も早く国がメッセージを出してほしいと、それがないともう気持ちが萎えてしまう、折れてしまうというような状況でございますので、二次補正を早く出すということと、自分たちの頭で考えてやってくれということも含めた強いメッセージを出していただくことを求めて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○荒井広幸君 松島やああ松島や松島や、三百年前に松尾芭蕉が余りの美しさにこの絶景を詠んだ感動のうたです。今全く悲惨な状況、これを詠めと言ったら同じような逆の意味でこのうたを詠むんだろうと思うんです。どうぞ、そういう意味で、早くみんなに笑顔が戻るようにというふうな気持ちでいっぱいでございます。 今日は二点、大きくお尋ねをいたします。 一つは、会計検査院に指摘、二十一年度予算でされました、国のADAMS及び官房五業務と言いますけれども、旅費、物品調達、こういったものについてのパーチェシングカード、購買カードの導入について。そして二つ目は、安全・安心ポイントということで、議員の先生方、両大臣にも前にもお配りしました相変わらずのこの安ポでございまして、安全・安心ポイントの耐震対応の緊急促進特例制度。この二点でお尋ねをさせていただきたい、御提案をさせていただきたいと思います。 まず、会計検査院が二十一年度決算、今回、旅費及び謝金・諸手当の二業務に関するシステムにおける最適化実施による削減経費を年間約一億円としておりましたが、これは誤りだと会計検査院に指摘されました。本当は年間五億円マイナスであったと、こういうことでございまして、予定どおりにいっていない、こういうことです。ほかにも、人件費単位に誤りがあったとかシステム障害に陥った際の対策が不十分である、こういうような指摘もなされておりますけれども、この会計検査院の指摘、特にこの購買システム、旅費、謝金・諸手当、こういったものについての指摘について経済産業省はどのように受け止めているんでしょうか。
○政府参考人(石黒憲彦君) お答えをさせていただきます。 旅費等内部管理業務システムは、システム運用経費の年間削減効果の試算に当たりまして、先生御指摘のとおり、数字の一部に計上の誤りがございました。約九億円過大に計算されておりまして、正しくは経費が五億円余計に掛かるということでございます。 この背景でございますが、システム運用経費が余計に掛かりますのは、現在、そもそも旅費システムを導入せずに人手によって事務処理に当たっている府省がございます。そうしたところでは、共通システムを導入いたしますと、そのシステムの分が新たに掛かるということでございます。 しかしながら、こうした府省におきましては、職員の人件費等を含めました業務処理コスト全体では削減が大きく期待されております。トータルではコスト削減になるものと考えておりまして、平成二十一年に行った試算では、業務処理コストの削減効果は全体で約二百五十億円と試算をいたしております。 経済産業省といたしましては、会計検査院の御指摘も踏まえ、内閣官房等各府省と連携をいたしまして、システムの最適化計画の削減効果見直しに努めてまいりたいと思っております。
○荒井広幸君 このシステムの説明、昨日でしたか、聞きましたけど、まだ完成されていない、こういったところですから、若干粗な指摘に私もなってしまいますが、これは自由民主党時代、約十年前ですけれども、IT戦略本部の下にCIO連絡会議というのを立ち上げまして、各省庁全部一緒にして、予算、決算、そういうものに資するように、そして効率化、そしてまたコスト削減、人員削減できるようにということで、IT、当時の言葉でございますが、これをやっていこうと、こういうことになったんです。現在までに、十七年から二十一年度だけで八百七億五千百六十九万円使っていると、こういうことなんです。 そのときに私が、最近でいうと十八年三月の環境委員会、十八年四月の行政監視委員会でこのシステムを、ADAMSではありません、今の官房五業務、それに今の給与というようなことも言っておりましたが、一人一人がこの購買カード、いろんな表現がありますが、パーチェシングカード、いろいろなことを言います。アメリカでは大体五、六割、これで億単位まで決済できるんです。これをアウトソーシングをして決済すれば、アウトソーシングしたカード会社が全部チェックするわけです、不正があるかどうかも。それが会計、原課に回ってきますから、つかさ課というところがありますが、そこに回ってきたときにもう既にチェックされているんです。ですから、会計課の中の決算をやる、チェックをするところの人員は大幅にダウンできるということなんです。こういう仕組みを外注して私はやった方がいいだろうと、こう言ったら、当時、内閣府と経済産業省がそれをやるということなんですが、自らそれをやる、制度設計までやっておるんです。 私は、今新たにまたやってないところがあるから、まだやってない業務があるから、こういうことでございますけれども、もう一回、簡単に言えばどっちが効率的か、こういったことをよく考えてみる必要があるのではないかと、こういうふうに思っております。 財務省として、私が以前から提案をしておりますが、各国でも同じようなケースで使ってます。日本は自前でつくっている仕組みなんです。これらについて、こうしたアウトソーシングをして外の目を入れながら本当に必要なところに人とお金を使うために、無駄なバックヤードの会計、そういった労力を省ける、こういう仕組みについて財務省はどうお考えになっているか、事務方でも結構ですから、認識をお聞かせください。
○国務大臣(野田佳彦君) 事務方が言いそうもなかったんで。 会計事務の合理化につながるということならば、私はこれは積極的に検討すべきだろうというふうに思います。よく勉強させていただきたいと思いますが、アウトソーシングの必要性については、これはちょっと、それも含めて検討させていただきたいというふうに思います。
○荒井広幸君 簡単に言えば、先ほども簡単に言ったつもりなんですが、要すれば、行政改革や赤字国家予算である。必要な限られた予算を、大切な血税を本当に必要なところに向けていく。優秀で責任感を持っている官僚の皆さんを含めて、本当に必要なフロントラインのところに出てもらう、フェース・ツー・フェースのところをやってもらう。バックヤードでネット上でできるものは解決すればいいわけです。 このシステムの一つ重要なところは何かというと、会計、我々が十一月中旬ごろもらうわけですけれども、決算報告ですが、両筆頭いらっしゃいますけれども、これをもっと早められることにもなるんですよ。 例えば、国交大臣よろしいですか、国交省に、四省に聞いたんです。去年の旅費で、泊まった人、宿泊、平均、去年何人いて、一泊幾らだったか出してくださいとお願いしたんです。今出ますか、この間言いましたけど、国交省。
○政府参考人(小澤敬市君) 先日、先生の方から調査室を通じてお尋ねがございましたが、このいただいた要求に対しまして、資料の提出についてはちょっとお時間が掛かるということで、まだ出させていただいておりません。
○荒井広幸君 ところが、財務省と経産省は出してきました、経産省は自分がやっているから。ADAMSだったらば全部分からなきゃいけないんです。分からなかったらアーダメデスという名前にした方がいいんです、これは。アダムスじゃないです、アーダメデスですよ。財務省で把握していたっておかしくないんですが、なぜできないか。相変わらず、私、出張に行きます、立替払していました、お金下さい、そういうものが残っているんです。それを全部IT化する、そういう仕掛けを今やっているわけですけどね、経済産業省が。 しかし、それをわざわざ自前で組まなくても、カード会社、こういったところ、実は十七年に財務省に対して、金融庁に対してお願いをしているんです、会計業務で是非自分たちにアウトソースしてくれ。これ、何が分かるか。データベースで一緒ですから、どこに泊まったら一番安いか、経営上でいったら数字が次の一手を物語ります。それが見えるんです。もちろん、今度の仕組みも見えないということは言ってないですが、それが見えた上に、外で会計チェックをしますから、二重のチェックができるということなんですね。 ところが、全然、今やっているように、カード、まだそういう仕組みをしていませんから出てこない。だから、決算の報告も遅いんです。こういったものに資するかどうか、私が一方的に言っているのがいいという意味ではありませんから、どうでしょうかね。今まだ途中なんです。五業務やろうと言っているんです、物品調達までやる。アメリカは、鉛筆一本百円が八十円になっています。そういうものも含めて、まだシステム化していないんです。五つやると言ったのが、まだ二つなんです。それも今言ったように中途半端ですね、やっていない省がある。 だったらもう一回、財務大臣、どっちが費用対効果で優れているか、透明性があるか、そして、どちらが官僚の人員を減らせて本当に必要なところに官僚を向けられるか、予算を充てられるか、こういったことでもう一回検討してみるべきじゃないかなと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(野田佳彦君) 何よりもやっぱり費用対効果が一番の基準だと思いますので、そういう観点からよく検討させていただきたいと思います。
○荒井広幸君 会計検査院にお尋ねしますが、そういうところまで踏み込んで検査するのが会計検査院じゃないでしょうか。御意見聞かせてください。
○会計検査院長(重松博之君) お答え申し上げます。 私ども会計検査院は、検査対象機関における物品調達については、これまでも経済性、効率性の観点から検査を実施してきております。 この御指摘のクレジットカード利用による物品購入につきましては、先ほどからもございますように、政府がそのメリット、デメリットなどを総合的に調査検討をしているというふうに承知しております。私どもといたしましては、その政府における検討状況、これをしっかり見守りながら、また委員御指摘の様々なメリット等も踏まえつつ、しっかり検査をしてまいりたいと思います。 問題があればしっかり指摘いたしますし、また、言うべき意見があればしっかり表明してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○荒井広幸君 これは内閣官房が一元的にはこの取りまとめ役ということですが、官房は今日直接ではありませんから、大臣の意見をもらったことで、財務大臣の意見をもらったことで同じ考えだということだろうと思いますので、今日は割愛をしておきます。 では、続きまして、お手元に、両大臣、お渡し申し上げております、そして委員の皆様にもお渡し申し上げました。これは三月七日に、この委員会ですが、そのほかにも、の前にも委員会で提出しているんですが、三月七日の分です。十一日にやろうと思っておりましたところが、地震になって私たちの番が後にずれたということで、非常に、何といいますか、因縁を感じるんです。 この三月十一日の大変な震災、津波と原発事故災害でございますが、ますますこういったことが必要になっている。 こういったこととは何か。一つは、今はどんどん懐中電灯も買う、それから家具も倒れないような突っ張り棒も買う、そういったことで災害に対する備えのいろいろな購買というのが進んでまいりました。それを進ませるには、ああ、エコポイントだな。エコポイントのような形でいうと、冷蔵庫、エアコン、テレビが進んだな。であるならば、これを安全、安心、防災につながるグッズに安全ポイントというポイント制を付して、どんどん広がるように、自助努力のところ背中を押していったらどうだ、そうすればみんなの命が助かる、こんな安いものはないだろう、命が助かった上に。ということで、安全・安心ポイントというのを提案をしたわけです。 それが高じていくというか、あるお金が高い部分になりますと、耐震診断をしていく、倒壊のおそれがあるかどうか自分で心配だ、五十六年以前のもの。そのときに、耐震診断をしたら一定のポイントをもらえる。そのポイントで、例えば柱の強度を付けるためにそのポイントが使われる。そういうふうに関連のものに使ってください。そして、最後は改築、改修するときにもそのポイントが使える。家を建て直したときにも、耐震のためであるならば、防災のためであるならポイントが付くと、こういう考え方なんです。 それを提案をしてまいりますと、時間が二十二分になりましたので、両大臣、少し飛ばさせていただきますが、それをやるとどういう考え方かというと、ページでいいますと四ページ、御覧いただきたいんです。 首都直下型の例を出しております。八十五万棟、これが大変になる、こういうことですね。その場合に、生活再建支援金、地震保険だけで今対応して、そして、現在のこの大災害で新たな対策が必要だというので別な対策を今立てているわけですね。例えば二重ローン対策、こういったことも出てくるわけです。 ところが、この右側を御覧ください。提案している制度で申しますと、備えよ常になんです。これは関東大震災で使った言葉なんです。備えよ常に、こう言っているんです。両国の記念館に行くとこの言葉がはっきり残っております、我々は喉元過ぎて忘れているんですが。そういう事前に支援をしてしまった方が命は助かるし、後で持ち出す国民負担、国庫支出というのが少なくなるということなんです。 それならどうやるかということになりますと、皆さんのところで申しますと今度は八ページ、御覧いただきたいんです。 左側は、家を建て直すと、こういうことに例えば限らせていただきます。今、耐震上危ないのは、五千万戸全国にある中で一千万戸危ないと言われているんですから。一千万戸危ない、これは政府の発表ですよ。お金がない、私は年だからもういいわ、いろいろな理由でこの災害を見てもちゅうちょするわけですよ。だったら国が、PPPファンド、官民ファンドで結構です、お金を集めまして、国は全く災害復興債と同じでいいです、償還財源がある国債を発行すればいいです。PPPですから民間にも返さなきゃなりません。家を建てた人に一挙にお金を貸しちゃうんです、国が、それを元に、PPPファンドで。それで建て直しをする。建て直しをしたら、お金、どうやって戻ってきますか。当たり前です、住宅ローン代わりにそのお金をいただいたのですから、国庫にローン返済するんです。 今度の震災復興の償還財源がまだ決まっていませんね。明らかに住宅を建て直す場合には、住宅ローンで国庫返済できるんです。これを今やるのと、後になって、さあ全壊した、万が一の命も奪われた、どっちが安いんでしょう、大切な命を守れるんでしょう。 備えよ常に、思い切ってこういう対策を取る必要があるだろう。官民連携でこのファンドをつくるんです。これを提案をずっとさせていただいて、ますますこの災害でその感を私は強くするんですが、国土交通大臣に、どんな印象か、前向きな、この間はいただいたけれども、更に前のめりになっているんだろうと思いますが、御感想をいただき、財務大臣に、こうした仕組み、これについて是非勉強してもらいたいんです。事前にやる場合と事後で対策した場合、どちらが国民負担としても安くて命が守られるかということで是非勉強してもらいたい。 時間がありませんから、国交大臣に感想、そして財務大臣にそうした比較検討を是非勉強して出していただきたい。二点お願いいたします。
○国務大臣(大畠章宏君) 荒井議員からの御質問にお答えを申し上げます。 前回といいますか、質疑のときにもこの安全・安心ポイントについての御提言をいただきました。内容的に大変練られたものでありまして、参考にさせていただきたいと、こういうことを御答弁したことを覚えておりますが、実は、住宅エコポイントというのがありまして、これも非常に人気が高くて、当初の期限よりもかなり早めに七月で、大変恐縮でありますが、打ち切らせていただくことになりました、これは財政的な問題でありますが。 しかし、今回の大震災を受けて、何らかの新しい制度というものを考えることが必要ではないかということでいろいろと今検討をさせていただいておりますが、この荒井先生の御提案の安全・安心ポイント、そして非常に、耐震も含めてPPPファンド等の提言もいただいておりますが、これも参考にしながら、一つの次のステージをつくるために参考にさせていただきたいと思います。
○国務大臣(野田佳彦君) もう私にとっては復旧復興と財政健全化の両立が大命題なんですけれども、その意味では、委員の御提案というのは、償還財源を強く意識して、加えて財政規律にも配慮されたという御提案だというふうに思います。虚心坦懐に勉強させていただきたいと思います。
○荒井広幸君 生煮えですが、今日は終わります。
○委員長(鶴保庸介君) 他に御発言もないようですから、財務省、国土交通省、金融庁及び株式会社日本政策金融公庫の決算についての審査はこの程度といたします。 次回は来る三十日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十三分散会