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177回国会参議院2011/04/25

決算委員会 第4号

発言数
117
登壇者
20
会派数
9
開催日
2011/04/25

会議録

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る二十二日までに、木庭健太郎君、外山斎君、藤谷光信君、加賀谷健君、青木一彦君、熊谷大君及び若林健太君が委員を辞任され、その補欠として藤川政人君、前川清成君、大久保勉君、斎藤嘉隆君、渡辺猛之君、岩井茂樹君及び竹谷とし子君が選任されました。     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に渡辺孝男君を指名いたします。     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) この際、一言申し上げます。  去る三月十一日、当決算委員会は本日と同じく、ここ第一委員会室で平成二十一年度決算外二件の全般質疑を行っておりました。まさにそのとき、三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震が発生したため、私は理事等と協議の上、委員会を暫時休憩とし、閣僚には速やかに官邸に向かっていただきました。  この東日本大震災により各地に甚大な被害がもたらされ、多くの尊い命が失われましたことは誠に痛ましい限りでございます。犠牲者の御遺族に対し哀悼の意を表しますとともに、被災者の皆様にも心からお見舞いを申し上げたいと思います。  特に、本委員会の開会中に地震が発生したことを考慮し、犠牲となられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。  どうぞ御起立をお願いいたします。黙祷。    〔総員起立、黙祷〕

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 黙祷を終わります。御着席願います。     ─────────────

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 平成二十一年度決算外二件を議題とし、本日は前回に引き続き全般質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

岡田広自由民主党

○岡田広君 自由民主党の岡田広でございます。  東日本大震災の復旧復興のための第一次補正予算が今週二十八日にも提案されることになっているようです。この二十八日は、大震災の日から数えて四十九日目になります。一日も早く補正予算を成立をさせて、そして原発の収束、復旧復興の支援に全力を尽くしていかなきゃならないと考えているところであります。改めて、大震災で亡くなられた方々、被災をされた皆様に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。  質問に入る前に、菅総理にお尋ねをいたします。  昨日、統一地方選挙の後半戦が終わりました。振り返ってみれば、昨年の六月に菅政権がスタートして以来、七月の参議院の選挙、十月には衆議院北海道の補欠選挙、十一月には沖縄県知事選、和歌山県知事選、十二月には新政権がスタートして以来初めての都道府県議会選挙、茨城県で行われました。そして、統一地方選挙の前半戦、後半戦が終了いたしました。衆議院の愛知補選でも結果が出ました。結果は御承知のとおりであります。特に統一選につきましては震災対応が今回の選挙の結果に反映をしたと、私はそういうふうに考えております。  昨年の七月からの一連の選挙の結果を踏まえた総括、これは民主党の中でも岡田幹事長を中心に検証、総括がされるんだろうと思いますけれども、党代表としての菅総理の考え方、そして今回の一連の選挙が今後の政局に与える影響等につきまして、菅総理の考え方をまずお聞かせをいただきたいと思います。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) まず、三月十一日のこの決算委員会のときに大震災が発生して、委員長が迅速に休憩を宣してその後の対応に当たることができたことについて、その扱いを含めて改めてお礼を申し上げたいと思います。  それから四十日余り経過をいたしました。私は、今回の大震災、震災、津波と同時に発生した福島原子力発電所事故に関して全力を挙げて取り組んでまいりました。まずは救命ということで、特に自衛隊には当日にしっかりと対応するようにということを申し上げ、また原子力発電所についても対応してまいりました。  今、岡田委員の方から、この間の幾つかの選挙の結果についてどう考えるかという御質問をいただきました。  確かに、それぞれ厳しい結果になっていて、そのことは真摯に受け止めなければならないと思っております。ただ、私は、この大震災に対する対応について、そのことが今回の結果に直接に大きく響いたという、いわゆる、選挙ですからいろんな要素がありますけれども、少なくとも震災対応については、私は、政府を挙げてやるべきことはしっかりやってきていると、このように考えておりまして、そういう意味で、今回の結果は結果として真摯に受け止めなければなりませんけれども、震災の復旧復興、そして原子力発電所事故の、何としてもこれを抑えていくことに今後も全力を挙げて取り組んでまいりたいと、このように考えております。

岡田広自由民主党

○岡田広君 質問の要点だけお答えをいただけるといいと思いますけれども。  やっぱり、今回、今までの一連の選挙の結果という敗因の一つに私は菅総理始め閣僚の言動があったと思います。これまでは仮免許だったとか、国債の格付は疎いとか、そして閣僚でも、自衛隊は暴力装置、今十万六千人の自衛隊の皆さん方が御遺体の収容や被災地の支援に不眠不休で努力をしている、こんなことを考えたら、こんな発言が私は出るんだろうか。法務大臣の不適切発言等もありました。震災があってからも様々な発言がありました。ここで時間がないから一つ一つ述べる時間はありませんけれども、私は、総理が発言をしたとか、言ったとか言わないとか、そんな問題ではない、こういう報道がされることに私は問題があるんだろうと、そういうふうに思っています。  総理が発言をされなくても、総理が任命された方々の発言というのは、総理の任命責任はどこにあるんだろうか。やはり総理の言動一つによって国民の皆さんが安心を担保し、総理の言動によって国民の皆さんが不安を広げていくんです。是非、トップリーダーとしてのしっかりとした言動を今後していただきたい、そのことは指摘をしておきたいと思います。  原子力安全のための行政組織についてお尋ねをしたいと思います。  原子力安全・保安院は、原子力政策を推進する立場の経済産業省の下に組織されているのではなくて、分離独立をすべきだという議論が従来からありました。チェック機能が働かない。海江田大臣も、経産省から分離独立して原子力安全委員会と統合する方向がよいという、そんな発言もされていますが、今回の原発対応では原子力安全委員会の姿が全く見えていません。  震災の翌日に原子力安全委員会の委員長が、少し原子力を勉強したい、誰が言ったか分かりません。そして、先月二十三日には原子力安全委員会はレベル7を確認をしていたんです。その当時は発表はレベル5でありました。そして、四月の四日に放射線の汚染水の処理について問われたときに、原子力安全委員会では知識は持ち合わせていない、一義的には東京電力、原子力安全・保安院に指導をしてもらいたい、ダブルチェック機能を働かせる原子力安全委員会の委員がこんな発言をしていたら、国民の皆さんの不安はどうだろうか。そして、レベル7での記者会見では、四月、今月十二日であります。安全・保安院と安全委員会が初めて共同記者会見で臨んだのはこれが最初です。  そして、防災基本計画に基づいて原発の現場に専門員を派遣しなければならない、防災基本計画に定められています。この派遣は今月十七日、三十八日後であります。枝野官房長官がよく話をされている直ちにという言葉は、まさに直ちに派遣をすべきではなかったか、私はそう思って残念でなりません。  この原子力安全・保安院の分離独立、そしてさらにはダブルチェック機能が働いていないと思わざるを得ない原子力安全委員会の組織の役割、組織の位置付け、見直し等について、この二つを統合する、そういう考え方もあるようでありますけれども、これは菅総理に考え方をお伺いをしたいと思います。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) 御承知のように、現在、福島原子力発電所の事故はまだ継続中でありまして、一定の工程表は出ましたけれども、それに沿って一日も早く安定させたいということで関係者一同努力をいたしております。  今御指摘のありました問題含めて、この事故の原因やあるいはそれを防げ得なかった体制の在り方については、ある段階では議論をしなければならないと思っておりますけれども、現時点ではまずは現状を安定化させることが最優先であると、このように考えております。  その議論をする段階では、今御指摘のありましたように、例えば原子力安全・保安院が経産省エネルギー庁の一部として行政的に位置付けられている、あるいは原子力安全委員会は独立性の高い委員会でありますけれども内閣府が所管をしている、そういうこれまでの形がそのままでいいのかどうかということも当然議論の対象になろうと、このように考えております。

岡田広自由民主党

○岡田広君 現段階では原発の収束、安定に全力を注ぐということ、これは是非お願いをしたいと思いますが、将来、この組織の在り方についてもしっかりと検討をしていただきたいと考えています。  この原発の被災に伴う放射性物質の漏えいによって風評被害が起きています。これ細かく申し上げませんけれども、風評被害の影響というのは、もう農林水産業だけではなくして、観光、医療、福祉はもとより、工業製品に至るまで、あらゆる産業に及んでいるのは御承知のとおりであります。国民生活の基盤が失われているという、まさに危機的な状態にあります。  原子力損害賠償法に基づく審査会がスタートをいたしましたけれども、七月の指針の取りまとめに向かって様々な議論がされるとは思いますけれども、一日も早く指針を策定をして、そしてさらに一日も早い仮払金、さらには書類の簡素化等、超法規的な措置でこれを進めていかなければならないと考えていますが、菅総理のお考え方をお尋ねしたいと思います。

海江田万里民主党・無所属クラブ経済産業大臣

○国務大臣(海江田万里君) 岡田委員にお答えを申し上げます。  今回の原子力事故によって生じる損害につきましては、事故との相当因果関係が認められれば原子力損害賠償法に基づき適切な賠償が行われることとなります。風評被害による損害についても、このような考え方に照らしてしっかりと判断をしていきたいと思っております。

岡田広自由民主党

○岡田広君 是非、早急に判断をして、仮払金を含めた補償体制の確立をお願いをしたいと思います。  この点については、ベントのときには、当然ベントを実施するときにいろんな問題がありましたけれども、ここでは議論はしませんけれども、あのときは風向きが北から南の方へ変わりました。茨城県や千葉県には全くこれは知らされていません。放射性物質の汚染水の排出についても、当該地の福島県でも茨城にも、もちろん農林水産大臣が後から知ったということでありますから全く知らされていない。こういう情報、報告、連絡の体系については、しっかりと統一をされていただきたいというふうに要望しておきたいと思います。  今回の地震によりまして、茨城県、千葉県の一部で液状化が起きました。茨城県内では約七千二百戸の被害が出たわけであります。これにつきましては、何日か前に大畠国交大臣や鹿野農水大臣も現地を視察をしていると思います。  液状化は激甚災害法の査定項目にはありません。これはやっぱり、これも超法規的な措置で新しい特別立法を作るのか、液状化による被害の新たな支援金制度の創設や、あるいは被災者生活再建支援法がありますが、この拡充で対応ができるのか、特別立法が必要なのか、この対応についてもお尋ねをしたいと思います。簡潔にお答えください。

松本龍民主党・無所属クラブ環境大臣・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(松本龍君) お答えいたします。  先生以前から御指摘のとおり、今回の大震災では多くの方々が住む家を失い、また辛うじて全壊を免れたとしても、家が傾いたりあるいは生活に大きな支障が出ているところがあります。罹災証明発行の前提となります被害認定に関しまして、現在の基準が、先生御指摘のように、今回の地震の液状化による住宅被害の実態にそぐわないという指摘もあります。先々週は担当官が茨城に、また先週は東副大臣が千葉に参りました。このため、現在、液状化の実態を踏まえながら、学識経験者の意見も伺って基準の見直し等を検討しているところであります。

岡田広自由民主党

○岡田広君 是非、基準の見直しについてはスピード感を持って対応していただきたいと思います。  この液状化によりまして、茨城県では鹿島臨海鉄道とか湊鉄道とか大変な被害を受けました。これは鉄道軌道整備法で二分の一の補助が出るということでありますが、鹿島臨海鉄道でも二十五億、湊鉄道でも三億という被害が出ております。これを半分事業者に持たせるということでは私鉄の運営もこれから大変であろうと思いますけれども、この補助率のかさ上げ等につきましての検討状況はどうでしょうか。

大畠章宏民主党・無所属クラブ国土交通大臣

○国務大臣(大畠章宏君) 岡田議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。  ただいま御質問いただきました状況については、私も現地に参りましていろいろと担当の方から実情についてお伺いをいたしました。今回の大震災はまさに私たちが想定していたものをはるかに超えるものでありまして、御指摘の点を踏まえて、私たちもこの鉄道の再建のためにどういう形で実施すべきか現在検討を進めておりますが、是非、地域でこの鉄道を利用していただく方々が再び安心して鉄道を御利用いただけるような形になるように尽力してまいりたいと考えているところであります。

岡田広自由民主党

○岡田広君 是非お願いをしたいと思っています。  そのほかにも様々な課題、問題がありますが、時間の関係でお話をすることができませんので、この被災者の支援についてもう一点だけお尋ねをしたいと思います。  被災者の生命保険の支払についてでありますけれども、特に、今回の震災で御両親を亡くされた震災孤児の方が百名以上いらっしゃいます。この方々の心のケアはもちろんでありますけれども、生活支援、教育支援を早急にやっていかなければならないと考えています。しかし、両親が亡くなって、子供たちには、親が生命保険に加入していたかどうかということは分からない子供たくさんいると思います。仮に保険に加入していたとしても、どの生命保険会社、生命保険というのは御承知のように申請主義です、請求主義でありますから、このまま生命保険が支払われないという心配もあるわけであります。  生保会社ではいろんな手を尽くして安否の確認等を行っていますが、この震災孤児に対する生命保険の支払についてどう指導されているのか、お尋ねをしたいと思います。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 速やかに答弁してください。

自見庄三郎国民新党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(自見庄三郎君) 岡田議員にお答えをいたします。  生命保険というのは基本的に、もう先生御存じのように、地震、津波、火山の爆発、こういったことは基本的に世界共通に除外といいますか、例外規定を設けておりますが、今回の場合は、大変この事態の重大さに鑑み、生命保険協会がそれは除外をしないということを決めていただきました。  そして、先生の死亡保険のことでございますが、これももう詳しくは申しません。死亡の定義、これは大変いろいろございますが、これはできるだけ早く死亡を、今法務省と金融庁と関係省庁と協議中でございますが、今まだ御不明という方がおられますので、それをいかに迅速に被害に遭われた方々、特に被害に遭われたお子様の立場に立っていかに早くやるかということを今鋭意検討中でございます。

岡田広自由民主党

○岡田広君 まあ、ちょっと答弁は理解できませんけれども、早くこれも対応していただきたいと要望しておきたいと思います。  時間でありますから、最後に総理に復興基本法案についてお尋ねをいたします。  提出遅れていますけれども、この復興を実施をしていくための組織であります。どういう組織をつくるのか、いろいろマスコミで報道され、二転三転しておりますけれども、私は、一日も早く復興院なり復興庁なる組織というのを、私の私見でありますが、一年をめどにこれをつくっていただいて、そして期限は十年という中でこの組織をしっかりと使って復興に当たると。  復旧復興から再生、再建、そして創造という新しい町づくりをするためには、縦割り行政の組織の中でやっぱり省庁を横断的に統括する一つ上の組織をつくるということが私は望ましいと思いますし、しかも現場に置くということ、関東大震災の後は後藤新平さんが復興に力を尽くしましたけれども、東京の市長としてしっかりと道路事情から地域を認識していたということでありますから、現場に置かれる、こういう考え方を持っているわけでありますが、この復興基本法案の中の組織についての考え方について最後に総理にお尋ねをして、終わりたいと思います。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) 御指摘のように、現在、復興基本法案に関して政府としても、あるいは与野党間でも御議論をいただいております。  現在、まずは復興構想会議というものを四月十一日に発足をさせ、六月末をめどに一定の方針、方向を打ち出していただきたいと思っております。  この実施をするための体制づくりについては、今御指摘があったように、例えばかつての関東大震災のときの復興院という、そういうものも一つの考え方であります。また、阪神・淡路のときには、小里担当大臣の下、復興本部という形で対応いたしております。  いずれにいたしましても、迅速にかつ強力に復興を進める最も適切な形をこれからしっかりと検討してまいりたいと思っております。

岡田広自由民主党

○岡田広君 終わります。ありがとうございました。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。  平成二十一年度決算に関連しまして質問をさせていただきたいと思います。  参議院改革の一環として、参議院は決算審査を重視し、予算執行が適切になされているか、また不正や税金の無駄遣いがないかどうかチェックし、その結果を政府の予算編成に反映していくことに力を注いでいるわけであります。  それでは、まず総理に質問したいと思います。  平成二十一年度決算では、一般会計の歳入で公債金が五十一兆九千億円強と、前年度比五六・六%増となり、公債依存度が五一・五%と、前年比一二・三ポイント悪化をしております。また、基礎的財政収支も約三十三・五兆円の赤字と、前年度比約十九・五兆円悪化しているわけであります。この点に関しましての総理の所見と、今後の財政再建の決意についてお伺いをしたいと思います。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) リーマン・ショックの中で、税収が激減し、一方では景気対策を打たなければならないという中で、かなりの国債を発行した、その結果、今御指摘のように国債に対する依存度が高まっております。また、このリーマン・ショックに至る以前から、長年にわたる財政運営の結果、まだ二〇〇%までは行きませんが、GDP比でかなり先進国でも最も高い水準のいわゆる国債残高を持つに至っております。  そういった意味で、今回の大震災はそういう財政的な厳しい状況の中に発生したわけでありますけれども、しかしこの震災に対しては、やはり復旧復興のためには相当の財政出動が必要だと、このように思っております。その意味で、そのこととこれまでの財政健全化の努力ということがどのような形で整合性を持つ、あるいは連動する形を取れるか、これが大きな課題になっているところであります。  そういった意味で、今回、一次補正を今週にも出させていただきますけれども、今後、本格的な復興のための二次補正案を議論をしていく中で、この大震災の復興に当たると同時に、そうした財政再建の道筋も、併せてそうしたものを打ち立てていきたいと、このように考えております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 野田財務大臣、この点に関して補足等がありましたらお願いします。

野田佳彦民主党・無所属クラブ財務大臣

○国務大臣(野田佳彦君) 今の総理の御答弁に尽きているというふうに思います。  平成二十一年度、厳しい財政状況に陥って、その上で今回のあの大震災ということでございますが、この大震災からの復旧復興、これは国にとって最優先だと思います。  一方で、それ以前から、平成二十一年度が極端な状況で出てきましたけれども、日本の財政状況は大変極めて厳しい状況であります。ということは、復旧復興に向けてこれからいろいろと補正予算を作ったり財源確保が必要です。これはしっかりやらなければいけませんけれども、あわせて、向こう十年間、財政運営戦略をまとめております。  そのうち、中期財政フレーム、これ向こう三年間の財政健全化の道筋でありますが、これは毎年、年央にローリングしながら見直しをしていくということになります。ということは、第一次補正は今週中に提出予定でございますが、その後、復興に向けての予算とそして財源づくりと併せて、財政運営戦略と整合性をどういう形で取るかという形で、中期財政フレームの見直しも併せてやっていくことになるかと思います。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 安易な増税ということにならないように、まずは不要不急の予算を削る、そしてまた、更なる無駄ゼロ対策を推進をする、そして被災者や多くの国民に配慮した財政再建というものをしていただきたいと、そのようにお願いする次第でございます。  次に、平成二十一年度決算結果報告に関連して質問をさせていただきます。  会計検査院による不当事項等の指摘件数は九百八十六件に及び、指摘金額は過去最高の約一兆八千億円となりました。その中には、裏金づくりなどを目的とした国庫補助金の不正経理も含まれています。例えば、架空取引で業者に代金を支払い、後に別のものを納入させるいわゆる預け金、あるいは一括払い、あるいは差し替えといった手法で地方公務員等が関与した不正経理が行われ、約五十三億円、国庫補助金相当額で約二十六億円が支払われていたと報告されております。自治体の内部調査によれば、不正経理の金額は二倍以上になっていると言われております。  そこで、片山総務大臣に自治体における不正経理防止策についてお伺いしたい。

片山善博総務大臣・内閣府特命担当大臣(地域主権推進)

○国務大臣(片山善博君) 自治体も国と同じで、適正な経理に努めるということはもうこれは当たり前なんでありますけれども、残念ながら国の会計検査院の検査で不正経理が見付かったり、それから自治体の内部の自主的な監査などによってその不正が明るみになったりしておりますが、仕組みとしてはまずまずの仕組みは実はあるわけであります。  一つは、議会が予算と決算、特に決算の審査を行って、そこで適切な経理、決算を目指すということになっておりますが、率直に申し上げまして、自治体の多くの議会で決算審査を制度が想定していますようにきちっと必ずしもやっていない。それから、決算審査で指摘事項なども出ますけれども、それを必ずしもきちっと後年度フォローして、それを改善に結び付けるというところまで行っていないという面があります。これは是非私は是正していただきたいと思っております。  それからもう一つは、監査委員、国の会計検査に似たような仕組みがありますけれども、これも監査を毎年やっているんですが、問題は、必ずしも独立性が強くない。国の会計検査の場合は、非常に憲法上もある独立性が認められておりますけれども、自治体の場合には、首長が監査委員を任命するというふうなことで必ずしも独立性が強くないという面がありまして、これは制度的に何らかの改善が必要だろうとかねがね私は思っているところであります。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 地方自治体だけではなくて、国においても同様の不正経理が指摘されておるところでありまして、公明党は、不正経理を防止する、そのための、また私的流用がなくとも公務員を処罰することができる、あるいは地方公務員も入るわけでありますけれども、そういうことを含んだいわゆる不正経理防止法、そしてまた会計検査院の機能強化を図る会計検査院法等の一部改正案、そういうものを数回国会に提出をしておるわけでありますけれども、この早期成立を目指しておるわけであります。  これに関しましての総理の見解をお伺いをしたいと思います。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) 公務員等の不正経理の防止を徹底することは大変重要でありまして、御党から、昨年の十月の参議院の決算委員会で木庭健太郎議員からも、そうした考え方をベースにして、政党間でそのことを積極的に検討するよう御提案をいただいております。会計検査院の機能の向上などがテーマになろうかと考えております。  こうした御党が考えられている法案については、提出をされればしっかりと審議がなされるものと考えておりますけれども、政府としても、これらの議論を十分に踏まえて、より一層の予算執行の適正化に取り組んでいきたい。また、民主党としても、提案された場合については積極的に対応をするよう検討いたしているところであります。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 早期成立を、公明党、そしてまた自民党とともに提出をしておるわけでございますけれども、しっかり実現に向けて努力をしていきたいと、そのように考えておるところでございます。  それでは、今回の東日本大震災に関連しまして、これまでの防災対策や今後の災害の対策につきましてお伺いをしたいと思います。  まず、今回の東日本大震災では、大津波による死傷者が際立って多かったわけであります。このような大震災時には、我が国の陸海空の災害救助の力を結集して災害被災者の救助に当たらなければならないわけであります。  まず、傷病者の救助、あるいは要援護者の救護のためにどのような官民の機関あるいは団体が陸海空から支援に当たったのか、厚生労働大臣、財務大臣、そして防衛大臣に伺うとともに、阪神・淡路大震災後に新たに建造されました海上保安庁の災害対応型巡視船の活動について海上保安庁長官にお伺いをしたいと思います。

細川律夫民主党・無所属クラブ厚生労働大臣

○国務大臣(細川律夫君) 今回の大災害の発生に対しては、これは陸海空いろいろ連携をしながら、関係省庁が迅速に対応しなければいけないと、こういうことをつくづく感じたところでございます。  厚生労働省としましては、特に災害派遣医療チーム、DMATが活躍をしてもらいました。その際には、消防や自衛隊との連携した傷病者の捜索救助、そして救急車によります傷病者の県外への搬送、あるいは自衛隊機を用いましたDMATの被災地への派遣や傷病者の広域搬送、また、海上保安庁の巡視船のヘリポートを利用いたしました航空機による傷病者の搬送というような、そういう関係省庁との連携を実施をしてまいりまして、災害救急期におきます医療活動において大きな成果を上げたものだというふうに思っております。  この経験を生かしまして、救急時の医療体制等について平常時から準備も更に進めていかなければというふうに考えております。

北澤俊美民主党・新緑風会防衛大臣

○国務大臣(北澤俊美君) 自衛隊の分野についてお答えを申し上げます。  御案内のように、三月十一日の東日本大震災は我が国の歴史における未曽有の災害でありまして、これに対応するために、三月十四日に東北方面総監を指揮官として陸海空自衛隊の部隊等による、構成される統合任務部隊を編成いたしました。これは前政権において統合運用というものを重視した、整備をされた成果であるというふうに思いますが、非常に統一的に敏速に活動ができたというふうに思っております。その下に十万六千人の体制で、被災者の捜索救助、給水、給食等の生活支援を一元的に行わさせていただきました。  ちなみに、人命救助については一万九千名の人命を救助いたしました。また、生活支援においては、給水支援が二万七千トン以上、そして給食支援が二百九十六万食以上、入浴支援が三十八万人以上という活動をいたしました。  さらに、今後のことでありますけれども、既に一か月が経過して、被災地のインフラや物流網も当初に比べるとかなり回復をしてきておりますが、まだまだ行方不明者の数が非常に多いということ、それから生活支援についても新たなニーズが出てきますので、当面、我々としては十万人体制を維持して支援をしていきたいと。  ちなみに、今日、明日でありますが、第三回目の集中捜索を今現在スタートさせていただいておりまして、岩手、宮城、福島県の沿岸部等において、人員約二万五千人、航空機約九十機、それから艦艇約五十隻を投入して、この二日間で第三回目の集中捜索を強力に進めておるところでございます。

鈴木久泰海上保安庁長官

○政府参考人(鈴木久泰君) 御質問の当庁の災害対応型巡視船についてお答えさせていただきます。  海上保安庁では、阪神・淡路大震災の教訓を生かしまして、災害対応型巡視船「いず」と「みうら」というのを二隻、その直後に建造しております。「いず」が平成九年、「みうら」が十年に就役してございます。これらは、災害発生時におきまして、緊急医療の支援、医療設備も簡単なのを持っておりますし、それから宿泊、生活援助の提供、特に医療チームの宿泊が阪神・淡路のときに問題だったので、そういう方々に宿泊等を提供する、あるいは物資・人員輸送等の業務を行うということで、いろんな機能を持って建造されたものでございます。  このうち緊急医療支援につきましては、被災地の医療施設が壊滅状態となりまして負傷者等の受入れができない場合の派遣医師による応急診療等を想定しておったわけでありますが、今回の場合は、沿岸部は壊滅的に被害を受けましたが、内陸部の医療機関はしっかりしておりましたので、そちらへの搬送の中継基地として「いず」が一度使われてございます。特に、原発の関係で南相馬市立病院からの患者さんを相馬港まで自衛隊の車で搬送しまして、私どもの「いず」のヘリポートで新潟の中央病院の方へ搬送するというようなことの協力をいたしております。  したがいまして、今回は「いず」と「みうら」はどちらかというと人命救助のための捜索救助活動にまず従事をいたしました。それから、後ほど「みうら」などは物資輸送の方もやりまして、特に被災地はポリタンクがないというようなこともありまして、北海道でポリタンクを大量に調達しまして、それをお届けするというようなこともやってございます。  いずれにいたしましても、今回の未曽有の対応に海上保安庁としても総力を挙げて取り組んでいるところでございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 今お話ありました災害対応型巡視船でありますけれども、阪神・淡路大震災の後で、やはり海からの救助、救援ということで建造をされたわけであります。今回は大津波ということで港湾機能が失われておりまして、接岸ということは非常に難しかったと思うわけでありますけれども、やはりヘリポートを持っておりますので、初期の救急医療等にDMATあるいは消防隊と協力をして、海上の救護施設として活用できるようなことも今後しっかり検討をしていただきたいと、そのように思うわけであります。  それから、次に災害拠点病院の免震構造化と災害時の情報通信網の整備についてお伺いをしたいわけでありますが、やはり災害拠点病院というのはライフライン、国民の命を守るライフラインの一つというふうに位置付けられていると思いますけれども、今回の災害で免震構造を持っている病院は被害が少なかったということでありまして、これが非常に重要だというお話を聞いております。そういう意味で、災害拠点病院の免震構造化がどの程度進んでいるのか、それとあわせて、緊急時の情報通信網がしっかり確保されているのかどうか、また今回機能したのかどうか、その点を厚生労働大臣、また総務大臣にお伺いをしたいと思います。

細川律夫民主党・無所属クラブ厚生労働大臣

○国務大臣(細川律夫君) 災害の拠点病院の整備の問題でありますけれども、今回、震災によりまして、一部の病院などが損壊によりまして診療の機能が支障を来しました。  先生言われる免震の構造を採用しております災害拠点病院は、現在のところ、岩手県につきまして十一病院中三病院、それから福島県で八病院中二病院、宮城については十四病院中まだ調査中でありまして、全体からいうと余り進んでいないというところでございます。そういう意味で、今回の経験を生かして検討もさせていただきたいというふうに思っております。  また、病院と全く連絡が取れなくて非常に困った病院もございました。その病院については衛星電話を設置していなかったと、こういうこともございまして、したがって、先生の御指摘のように通信施設というのを、これも、こういう災害拠点病院につきましてはこれはしっかり整備もしていかなければというふうに思っておるところでございます。

片山善博総務大臣・内閣府特命担当大臣(地域主権推進)

○国務大臣(片山善博君) 通信手段の確保は平時においても非常に重要でありますけれども、今次のような災害のときには本当に特に必要だということを痛感させられた次第であります。  地震や大津波によりまして、電話局舎の倒壊や浸水、回線の寸断等の甚大な被害を受けましたし、それから自家用発電機につきましても、設置しているところももちろん多いんですけれども、そこでも燃料が切れてしまう、蓄電池の電源が使い果たされてしまうというようなことがありまして混乱が生じたところであります。また、一般的にも携帯電話や固定電話が掛かりにくいという、混雑によるふくそう状態も生じておりまして、こうしたことが今回の教訓であります。  これに対して、移動電源車でありますとか、それから車載基地局を配備したりしましたし、それから一番大きなとっさのときに効用を発揮しましたのは衛星携帯電話でありまして、こういうものの整備がこれから一つの大きな課題になると思いますし、それからふくそう時の対応、できるだけ一定の設備でうまく必要なところの回線がつながるようにするという技術的な検討も、これも急がれると思いますし、早速にその検討を始めているところであります。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 次に、ちょっと時間がないので質問を一部割愛させていただきますけれども、今回の被災された方々で、やはり災害による傷病での診療あるいは元々の持病での一般的な診療を受ける方が多い、あるいは介護サービスを受ける方も多い、そしてまた障害者の方は自立支援のサービスを受けることも多いというわけでありまして、災害により自己負担分払えない、あるいは保険料を納められないという方がやはりいらっしゃるわけでありまして、厚労省もいろいろな対応を周知をしておるんですが、まだまだ現場に行き届いていなくて、自己負担を払いにくいのに自己負担を求められたという苦情も来ておるわけでありまして、このことに関しまして、厚労省、どのように対応しているのか、周知をどうしているのか、お伺いをしたいと思います。

細川律夫民主党・無所属クラブ厚生労働大臣

○国務大臣(細川律夫君) 今回、災害に遭われました人たち、その人たちが診療、治療を受ける、あるいは介護のサービスを受ける、そういう場合、経済的にも大変な状況になっていると、こういうことで、医療ですと一時払いについてこれを免除するとか、そういうこともいたしましたし、介護の方でもそういうふうにいたしております。  そういうことを厚生労働省としては割と早くそれを決定してお知らせもいたしましたけれども、先生言われるような形でまだ知らないという方がおられるということであれば、これは私どもとしてはきちっとみんなにしっかり行き渡るような、そういうことをしなければというふうに思っております。  厚生労働省としては、災害支援ニュースというのを既にもう三号まで発行いたしまして、被災者の皆さん方の避難場所それぞれに配布をいたしまして、個別にも配布ができるような枚数もありまして、そういう厚生労働省の決定についてはお知らせもいたしているところでございます。  そういう意味で、私どもとしては、先生言われるようなそういう被災者に対してのいろんなサービスについては徹底して、通知も周知いたしてまいりたいと思っております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 被災者はやはり大変経済的な負担を負っておりますので、やはり国が全面的に、被災自治体、保険者になっておる、介護保険ですと市町村というわけになりますけれども、保険者機能も大変厳しくなっておりますので、国が財政支援をして、そういうお払いできないような方をやはり支払を免除するというような基本的な方針でしっかりやってもらいたい、また情報提供もしっかりやってもらいたいと思います。  次に、原発事故、これを早期収束を願うわけでありますけれども、やはり作業する人も被曝が心配で十分な対応ができない、そういうときに活躍するのが災害対応型遠隔操作重機や作業用のロボットということになりますが、日本はロボット大国というふうに言われておりまして、私も、こういうときにこそ日本のそういう技術を生かした災害支援ということが求められていたわけでありますが、今までの情報で見ますと、なかなかロボット大国の割には対応が十分でないと、そのように感じておりまして、このようなロボットの開発、実用化がどのように進んできておるのか、また今後どのような対応をしていかなければいけないのか、この点を文部科学大臣、経済産業大臣。

高木義明民主党・無所属クラブ文部科学大臣

○国務大臣(高木義明君) 渡辺委員にお答えいたします。  人が対応困難な現場において救助したり、あるいは災害対応に当たるための遠隔操作のロボットの活用は非常に重要なことでございます。文部科学省としては、これまでレスキューロボットの開発あるいは原子力現場における放射線の測定など、そういうロボットについても研究をしております。  今回、残念ながら余りにも過酷な現場の状況においてロボットが活用できていなかったということについては、これは今後の課題となっております。各大学においてもロボット大国という名にふさわしい研究開発も進んでおりますし、これを一つの機会といたしまして、しっかり対応を考えていきたいと思っております。

海江田万里民主党・無所属クラブ経済産業大臣

○国務大臣(海江田万里君) 少し具体的に申し上げますと、実は四月の上旬、五日、六日ぐらいから、まず重機でございます、これの無人化がスタートをいたしました。そしてそれから、これは四月の二十日ぐらいになりますか、これは余り報道ございませんでしたけれども、実は海中に潜るロボットがございまして、これが海中の御遺体の捜索に加わりました。これは東京工業大学の廣瀬教授のチームがそれに当たったということでございます。それから、建屋の中に入りまして、これも報道などございましたけれども、最初はアメリカ製のロボットが入りましたけれども、いよいよこれから日本製のロボットが入ってまいります。その意味では四月の初旬からロボットが活躍をしている状況でございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 これまでも決算の関係で防災関係もいろいろ調査をしてきたわけでありますけれども、今回の大津波による被災というようなことはなかなか想定外であったというふうに思いますが、今後、今回の災害を含めまして、どのような対応をしていくのか、防災対策ですね、簡潔に、国土交通大臣、お伺いをしたいと思うんですが。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 時間が来ておりますので簡潔に。

大畠章宏民主党・無所属クラブ国土交通大臣

○国務大臣(大畠章宏君) お答えを申し上げます。  ただいま御指摘をいただきました点は大変大事な問題でありまして、私ども国土交通省としても、このような災害時にどのような形でロボットというものを使えるのか、しっかり検討してまいりたいと考えているところであります。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 以上で終わります。

柴田巧みんなの党

○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。  まず冒頭に、私の方からも、さきの東日本大震災でお亡くなりになられた方に哀悼の意を表し、また被災された方々に心からお見舞いを申し上げたいと存じます。  あれから一か月半近くたつわけでありますが、ここで、さきの地震などに対しての総理の認識は正しかったのか、あるいは政府の対応は万全なものであったかどうか、さらには、危機管理の上で、災害対策の上で不備はなかったかどうか、よく検証、確認をしてみる必要があろうかと思います。加えて、復興に向けて既に歩き出しているわけでありますけれども、単に復旧とするにとどまらずに、この機会に日本がどう生まれ変わっていくか、こういう視点での取組が何よりも大事だろうと思っております。そのためにこそ、どう税金の使われ方を見直していくのか、政策を変えていくのか、これまでの制度や仕組みを改めていくか、こういう観点での議論が重要かと思いますが、そういう認識に立って、以下幾つかお聞きをしてまいりたいと思います。  今回の地震を機にまず大きく見直していかなきゃならないものの一つは、私はこれまでの日本の地震研究ではないかと思っております。  御案内のように、これまではいわゆる東海、東南海・南海などを想定をして地震予知などに取り組んできたわけでありますが、残念ながら、ここ三十年間で起こっている例えば十人以上お亡くなりになった地震は、それらの想定域からかなり離れたところで起きているのが実際のところです。加えて、今回の史上最大規模の地震を予測できなかったということは地震学者の皆様を始め大きなショックを受けているわけでありますが、したがって、こういった今までの地震研究あるいは体制の在り方を一度やっぱり大きく反省の上に立って見直していく必要があろうかと思っております。  大体、日本には約二千の活断層があると言われていながら、主要活断層に位置付けられているのは百十しかありません。今回の地震の震源域も想定から外れたところでありましたし、十分な観測体制があったわけではありません。したがって、既成概念にとらわれずにこれまでの想定を一度洗い直してみる、そして、未知の活断層への取組をこの際しっかりやっていくということが大事だと思いますし、恐らく今回の地震でこれまでの地震の学説や理論は大きく変わるものと予想されますが、そういったものを踏まえて、幅広い議論や研究に基づく地震研究というものを再構築をして真に防災対策の強化につなげていかなきゃならぬと思いますが、この地震研究の見直し、文部科学大臣に、どうお考えになっておられるか、お尋ねをしたいと思います。

高木義明民主党・無所属クラブ文部科学大臣

○国務大臣(高木義明君) 柴田委員にお答えをいたします。  御指摘のとおり、これまでは東海、東南海あるいは南海地震の予測が度々なされ、そしてまたその対応が取られてきたところでございますが、結果的に今回の地震を的確に予測できなかった、このことについては課題として痛感をいたしております。  地震の調査委員会、これは文部科学省としてやっておりますけれども、これは過去の地震データを用いて、そして将来発生する場所、規模、確率、こういったものを予測をしておりますけれども、今回の東北地方太平洋沖地震についてはそのデータが極めて少なかった、こういうことで予測をできなかったと、このように考えております。  しかし、これから私たちとしては、海溝型の地震の連動性、あるいは津波の予測、沿岸域の活断層などに関する調査研究、これまできちっと見直しながら、積極的にこの点については地震の災害を防ぐ意味でしっかりやらなきゃならぬ、こういう思いで、今後、政府、関係省庁とも連携を取りながら対応を強化してまいりたいと思っております。

柴田巧みんなの党

○柴田巧君 地震の専門家に言わせると、既に日本は地震の活動期に入っていると。いつどこでどういう地震が起きても不思議ではないと既に言われているわけでありまして、どうぞ政府におかれても、この地震研究、あるいはその研究に基づく防災対策の強化、各方面にわたってしっかりとやっていただきたいと思います。  次に、日本版FEMAについてもお聞きをしたかったのですが、時間の関係で割愛をさせていただいて、復興の問題に移らせていただきたいと思います。  先ほども復興に当たっての組織の問題が取り上げられておりましたけれども、今回、先ほど申し上げたとおり、単に復旧にとどまらずに、この被害地の、被災地の復興はもとより、日本がどう生まれ変わっていくかということにしていかなきゃならないと思っておりますが、総理御自身も創造的復興をしていきたいということをお話をされているところであります。  したがって、この復興の実際に推進をしていく組織どうあるべきか、これがまさにこの復興を、これからのまた日本を言わば決めていく大変重要なことだろうと思っております。  そういう中で、私どもみんなの党は、既に大復興アジェンダというのを発表しておりますが、その中にも、仙台に本拠を置いて現場で即決即断する強力な、時限的な組織でありますが、東日本復興院を創設すべきだということを申し上げているところであります。そして、ここにいわゆる縦割り行政の弊害を排して復興にかかわる一切を集約をさせていくと。そして、例えば与野党の党首の方々あるいは地方の自治体の代表の皆さん、有識者の皆さんが入って、そこで即決即断をやっていくということ、こういうものをやっぱりつくっていくというのが大事なのではないか。  つまりは、霞が関主導でやるのではなくて、現場主導、地域主導でやっていくことこそが、その被災地はもとより、日本のまさに新たな国づくりにもつながっていくのではないかと思いますが、総理の御見解をお聞きをしたいと思います。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) 現在、大震災から一か月の段階で復興構想会議を設け、どういう考え方で復興を進めていくのか、まさに単なる元に戻す復旧ではなくて創造的な復興という考え方で今検討をいただいております。そして、六月段階で一定の方向性を出していただこうと思っておりますが、それまでにそれを実施するための体制整備、法律などを整備をしなければなりません。  今御指摘があったように、復興院といったようなものをつくるべきだという議論も幾つか聞いております。歴史的にも、後藤新平さんが関東大震災のときに設けたという例もあります。  ただ、歴史をいろいろと聞いておりますと、もちろんすばらしい都市計画が一部進んだ部分もありますけれども、半年余りで復興院が事実上廃止をされるといったような歴史的な経緯もありまして、今おっしゃったように、現場において、つまり仙台等の現地にそういう組織を置いて、全ての権限を持つような体制というのは確かにある意味魅力的なんですけれども、そういうことが、実際に行ったときに、現在ある省庁との関係で逆に二重行政になるおそれがあるのではないかという御指摘もいただいております。阪神・淡路のときにはそういった考え方であったのか、本部という形で対応いたしております。  そんなことも含めて、御趣旨の、強力な体制を現地の皆さんの意向をしっかり踏まえる形でつくっていきたいと、このことは全く同感でありまして、それに向けての体制の在り方について、野党の皆さんの御意見もいただきながら検討してまいりたいと思っております。

柴田巧みんなの党

○柴田巧君 今、阪神大震災のときの例もお出しになりましたが、そのときと今回は全然違うと思うんですね。  したがって、未来を先取りして大胆な制度改革をやっていくことこそが本当の意味での日本が新生をしていくきっかけになる、新たな国づくりになると、そういう視点が私は大事だろうと思っておりますので、どうぞ私どものこの東日本復興院の提案もしっかり御検討いただいて、また実現をしていただけるように、総理に改めて要請をしておきたいと思います。  さて、そういった復興をしていくに当たって大きな鍵を握るのは財源の問題であります。既に、消費税を上げるとかあるいは震災復興税等、いわゆる増税について議論が出ているところでもありますが、私どもは、こういうときに増税をするのは最もしてはいけないタイミングではないか。つまり、今こういう状況で増税をすることは消費を落ち込ませ企業収益を悪化させる、場合によれば震災恐慌ということなども起き得るのではないかと心配をするわけでありまして、私たちはかねがね増税の前にやるべきことがあるだろうというのが変わらぬスタンスであります。ぶれない、曲げない、崩れない、そういう主張をしているところでありまして、これからの復興に当たっては、いわゆる国会議員や国家公務員の人件費のカット、それからいわゆるばらまき四Kのストップ、そして埋蔵金の活用、さらには日銀引受けの国債の発行というものを基本的に考えていかなければならないと申し上げているところでありますが、その中でも特に埋蔵金の活用というものをやっぱり真剣にこの際考えるべきではないのか、そう思っております。  今国会でも私どもは指摘をしてきたところでありますが、例えば国債整理基金への一般会計からの定率繰入れの停止で十兆、あるいは労働保険特別会計の雇用勘定の資産・負債差額のうちの五兆はまさにすぐ吐き出すことが可能ではないか、取り崩すことが可能ではないかと思うのでありますけれども、増税の前にこういうことこそまずやるということが大事だと思いますし、こういう国難にあるときこそいわゆる埋蔵金をフル活用するのがまず優先順位としては高いのではないかと思いますが、どのようにお考えになっておられますか、お尋ねをしたいと思います。

野田佳彦民主党・無所属クラブ財務大臣

○国務大臣(野田佳彦君) 復興について、先ほど総理もお話がございましたとおり、復興構想会議において六月末までに青写真が作られると。そして、それに伴いまして、当然のことながらその財源をどうするかという議論になってまいります。増税の前にやるべきことがあるだろうと、それはそのとおりだと思います。  ということで、今回も、第一次は補正予算は復旧型でありますけれども、基本的には、委員が御指摘のあった国会議員の歳費の問題も含めて、あるいは政策の優先順位をしっかり見詰め直すことによって財源確保をすると、そういう姿勢で補正予算を組みます。復興に当たっては、当然基本的にはそういう姿勢が必要だと思います。歳出の見直しも必要です。  あわせて、それだけで足り得るかという議論もしなければならないと思いますが、その中で、特会の見直し、これまでもやってまいりました。特会から生じる剰余金あるいは積立金、あるいは法人から出てくるいわゆるたまり金みたいなのを国庫に返納してもらうとか、こういう努力はこれまでやってきて、平成二十二年度で税外収入十兆六千億円、そして二十三年度で七・二兆と、引き続きこういう努力はしていきたいと思いますけれども、ただ、特会でも、財源としてつくれるものと、今、国債整理基金とそれから労働保険のお話されました。これはすぐお金を移せるかというと、私はそうではないと思っていまして、国債整理基金の場合は、これは国債の償還のためのお金です。それを安易に使ってしまった場合は、結局それは将来の世代へのツケ回しであって、それは本当に許されるのかどうか、財政規律を守っている国というふうに見られるかどうか、マーケットはどう反応するか等々、よくこれは考えなければいけないと思います。  それから、労働保険についても、これは二つ勘定がありますけれども、雇用勘定の方は、あくまで失業給付のために労使が折半で出している保険料であります。労災の勘定は、労災でお亡くなりになった方の遺族のための年金給付です。それが安易に震災だからといって使えるお金かどうかというと、これまた慎重じゃなければいけないんじゃないかと。  一般論で、特会の見直しをしながら剰余金や積立金をつくって、それをこの財源に使っていくという姿勢は分かるんですが、個々の会計で今の例えで言われた部分については、私は慎重な検討が必要だと思います。

柴田巧みんなの党

○柴田巧君 例えば国債整理基金については、一般会計からの定率繰入れの停止というのは過去にもやってきていることだろうと思っておりますし、こういう未曽有の国難にあるときはこれまでの発想や常識を超えていかなきゃならぬ部分もあると思いますし、こういう国難だからこそ国のへそくりを積極的に活用するという視点は大事だろうと思っておりますので、この点、改めてよく御検討をお願いをしたいと思っております。  時間が限られておりますので次の問題に移らせていただきたいと思いますが、原発の問題をお尋ねをしていきたいと思います。  いまだにこの収束のめどが立たないというか、大変な事態になっているわけでありますけれども、この地震、津波はまさに天災でありましたが、その後のこの原発の対応はまさに人災そのものであったと言わざるを得ないと思いますし、突き詰めて言うならば、事ここに至っているのは、私は、総理御自身のこの原発事故に対する初動における過小評価が、認識の甘さがこういうところにつながっていると私は指摘をせざるを得ないと思っております。これがもとに、結局、後手後手に対応はこうなっているわけでありまして、まさにこの総理の責任は極めて重いものだと指摘をせざるを得ないと思います。この危機管理の大失敗がクライシスマネジメント、危機管理ではなくて管理危機、マネジメントクライシスに今なっていると言っても過言ではないと思っております。  振り返って申し上げると、三月十二日に、午後二時に原子力安全・保安院の中村審議官が記者会見で炉心溶融が進んでいる可能性があるということを言及したにもかかわらず、一時間後の与野党党首会談で総理は、我が党の渡辺代表が原発事故に対して警鐘を鳴らしたにもかかわらず、メルトダウンはしていないんだと、高濃度の放射能漏れが発生する状態ではなく、圧力を抜く作業が開始され、今では冷却水の水位が回復して管理された状態にあり大丈夫だと自説をとうとうと述べられたと言われておりますが、そもそもが、ここの認識の甘さが今回のこういう事態につながっていると思いますし、その過小評価を正当化せんがためにこうやって後手後手になってきているというのが私は実際のところではないかと思っております。  あの記者会見、中村審議官が炉心溶融の可能性を指摘をして、一か月後に原子力安全・保安院も核燃料の溶融までは認めたわけですが、いずれにしても、総理のその過小評価が、認識の甘さがこういう事態に至っていると思いますが、総理の御見解はどうですか、お尋ねをしたいと思います。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、この福島原発の事故の最初の報告が、まず交流電源が落ちたという形で届きました。十条が発動され、そしてその後、冷却機能のダウンということが伝わってまいりました。これがどういうことを意味しているのか。私も多少、チェルノブイリとかスリーマイルの報告書などもかつて読んだことがありまして、本当にあってはならない重大な事故が発生したということをその瞬間に感じました。それから今日までこの原子力事故について頭から離れたことは一秒たりともありません。そういった意味で、私が何かこの事故を過小評価していたということは、少なくとも私の中では全くそうではありません。  今御指摘のあったこの保安院の審議官の発言などについて、確かにいろいろな言葉として、例えば燃料棒の損傷とかあるいは燃料ペレットの溶融とかいろんな表現がありましたし、当初の段階ではデータが限られている中でありましたので……

柴田巧みんなの党

○柴田巧君 済みません、簡潔にお願いします。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) そういうことは、いろんな表現はあったかもしれません。しかし、対応としては、ありとあらゆる可能性を排除しないで、一刻一刻変化する事態に対して関係者が全力を挙げて対応してきたわけでありまして、決して初動が間違っていたということは私はあり得ない、このように自信を持って申し上げます。

柴田巧みんなの党

○柴田巧君 今、総理は自信を持ってと言われましたが、まさに客観的に見て総理のその認識の誤り、その過小評価がこういうことになっているということは疑いのないことだろうと思っております。  私は、そういう中で、全力投球するというお話も先ほどありましたが、一つ分からないのは、東電にこの工程表を作らせたということは全くおかしなことで、これはまさに専門家や責任者、東電にその自らの失敗の責任を押し付けようとするものではないかと思います。これはやっぱり総理が自らお示しになる、政府が責任を持って出すべきものだと思いますし、私は、それすらできないのならば総理はお辞めになられた方がいいと思いますが、総理の御見解をお聞きをしたいと思います。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 菅内閣総理大臣、時間が来ております。簡潔にどうぞ。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) 時間がないのでできるだけ簡潔に申し上げますが、原子力発電所を操作をする、オペレーションするということは、乗用車であれば、おまえ運転下手だから俺に替われということは可能かもしれませんが、原子力発電所の操作というのはそうなまじのことではありません。そういうオペレーションしている東電自身に、私の方から事故発生約一か月たったときに今後の見通しについてちゃんと示すことができないかということで工程表を作らせたわけでありまして、それを踏まえてどうしていくかということはもちろん政治の、政府の責任で判断しなければなりません。しかし、そういった、こういうことをやるべきだ、ああいうことをやるべきだということは、やはりまずは当事者である東電に作らせるというのは私は当然のことだと考えております。

柴田巧みんなの党

○柴田巧君 終わります。ありがとうございました。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  福島第一原発は、まさに最悪の事故になりました。初動における危機的事態にふさわしい政府の対応が決定的に遅れました。そして、政府は、まともな説明もないままに、避難指示、屋内退避、計画的退避、そして警戒区域など、周辺住民と自治体に多大な混乱と苦難を押し付けてきました。避難所の住民からは、安全と言ってきたじゃないか、どうしてくれるんだと、こういう怒りの声も上がっております。なぜこういう事態になったのかということを私は問いたいわけであります。  まず、今回、地震と津波によって全ての電源が失われて、冷却水は確保できず、炉心損傷に至り、レベル7という事故になりました。シビアアクシデント、過酷事故と言われる重大な事故であります。アメリカのスリーマイル島原子炉事件、そして旧ソ連のチェルノブイリの事故、これを受けて国際原子力機関は、こうした重大な事故を想定した安全対策を全世界に求めております。  安全委員会来ていただいておりますが、日本はこの全電源喪失などによって炉心損傷に至る重大事故についてどういう対策を取ってきたんでしょうか。

班目春樹原子力安全委員会委員長

○政府参考人(班目春樹君) 原子力安全委員会では、平成四年にシビアアクシデントの対応として、「アクシデントマネージメントについて」という文書を発出したところでございます。その中で、シビアアクシデントが生じた場合の緩和策を事業者自身が整備し、それを確実に実行することを強く推奨してございます。  それから、原子力安全委員会としましては、昨年、これから取り組むべき重要課題というのを少し整理してございまして、その中でこのシビアアクシデント対策というものについても徹底的に見直すということをまさに始めたところでございます。  しかしながら、実際にはこのような大事故を防げなかったということに関しまして原子力安全委員会としては深く反省し、今後、指針類の改訂ですとかあるいは監督等に努めてまいりたいと思っている所存でございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 これがそのアクシデントマネジメントの指針でありますが、これ、どういうふうに位置付けているのかと。今もありましたように、原子炉設置者において効果的なアクシデントマネジメントを自主的に整備することを奨励するということにすぎないわけですね。そして、その具体的な対策の内容いかんによって原子炉の設置又は運転を制約するような規制的措置が要求されるものではないと、ここまで言っているわけですね。  これではもう電力会社に丸投げであって、国がこの重大事故に対する対策を放棄したものじゃないですか。経産大臣、いかがでしょうか。

海江田万里民主党・無所属クラブ経済産業大臣

○国務大臣(海江田万里君) 今お話のありました原子力安全委員会からの指摘を受けまして、原子力安全・保安院では平成四年の七月に事業者に対してアクシデントマネジメントの対策を取るように指示をいたしました。そして、その結果、平成六年三月に各社からアクシデントマネジメントの検討報告書が提出をされました。しかし、その中身は、先ほど委員長からもお話がありましたけれども、主に電源喪失の対策として複数号機間の電源の融通を可能とするよう設備改善を行うということを、実はこのアクシデントマネジメントの中身として位置付けがあったわけでございます。  ですから、これだけでは特に津波の対策などでは不十分でございまして、こうした事態をあらかじめ想定し、十分な対策をできなかったという、限界があったというふうに認識をしております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 確認しますが、今言われた各電力会社からの報告の中で、今回福島で起きているように、冷却水を確保するための電源機能を長時間にわたって失うと、こういう事態を想定されたものはあったんですか、なかったんですか。

海江田万里民主党・無所属クラブ経済産業大臣

○国務大臣(海江田万里君) 今もお話をいたしましたけれども、とにかく電源の複数化と申しますか、備えを十分にしろということでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 つまり、隣の原発などから引いたら確保できるということで、長時間失うということは想定していないんですね。そういう報告書を政府は了承してきたわけなんです。  それもそのはずでありまして、原子力安全委員会が九〇年に作った原子炉の安全設計審査指針というのがあります。こう書かれておりまして、長時間にわたる外部電源の喪失は送電線の復旧又は非常用交流電源設備の修復が期待できるので考慮する必要がないと。わざわざ、考慮する必要がないと、この安全指針自身が言っているんですよ。これでは電力会社がそういうことを想定していないのは当たり前なわけでありまして、なぜ安全委員会は、長時間の電源喪失は考慮する必要はないと、こういう指針を作っているんですか。

班目春樹原子力安全委員会委員長

○政府参考人(班目春樹君) ただいま井上委員が御指摘になったとおり、指針はそのように書かれてございます。  この指針の改訂は平成二年に行われております。したがって、平成四年に、むしろシビアアクシデント対策をしっかりやるようにという文書を提出したところでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 意味分からないですよね。大体、この指針は、津波については地震以外の想定される自然現象と、その他大勢にしかなっていないんですね。全く必要なものになっておりませんし、そもそも、安全設計をするときに地震の強さとか津波の大きさなど甘い想定をしては絶対なりません。同時に、どんな想定をしても想定外ということはあり得るという立場で重大事故に対する対策を取ることが必要なんですね。  ところが、今、この九〇年の指針の後に九二年にアクシデントマネジメント対策を出したと言われましたけれども、そのアクシデントマネジメントの九二年の決定自身が全く逆の考え方なんですね。こう書いているんですよ。我が国の原子炉施設の安全性は、現行の安全規制の下に、設計、建設、運転の各段階において、多重防護の思想に基づき厳格な安全確保対策を行うことによって十分確保されていると、これらの諸対策によってシビアアクシデントは工学的には現実に起こるとは考えられないほど発生の可能性は十分小さいものとなっていると、こういうふうに書いているんですね。  ですから、九〇年の指針で不十分だっただけじゃなくて、むしろこの九二年のアクシデントマネジメント対策で改めて安全神話を宣言しているんですよ。こういうことが事態をつくってきたわけで、ですから、世界各国はチェルノブイリなどの事件を受けて重大事故対策を強めているのに、日本は、現実に起こることは考えられないといって、むしろ国の規制対象から外して電力会社に丸投げしたんですよ。ですから、今回の事故が起きても、この間の東電社長、予算委員会に来られましたけれども、国の範囲内でやってきましたと、こういう発言になるわけですね。  総理、やはりこういう安全神話の下で重大な事故に対する構えも備えもなかったということが私は今日の深刻な事態をつくり出したと思っておりますけれども、総理、いかがお考えでしょうか。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) 現時点はまだ原発事故が収束しておりませんので、まずは何をおいても収束の努力をすることが当然必要だと考えております。  その上で、今御指摘にもありましたように、じゃなぜこれだけの重大事故の発生を防げなかったのか、これまでの考え方が十分だったのか、これもまた徹底的な検証をしなければならない段階がそう遠くない時期に来ると思っております。  私も、当初、事故の発生、そして全ての電源が落ちたと、さらには、電源車を持っていけば大丈夫だという指摘もありましたけれども、電源車が着いてもなかなか電源がつながらない等の経緯を見ていて、やはり、想定外という言い方はこれだけの重大な問題ではあってはならない、今後考えるときには、そういうこと、まさに想定外というようなことがないようにあらゆることを想定して対応していかなければならないと、こう考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 想定外ということがこの間何度も言われたわけですが、我が党は、この地震や津波が起きて、電源が全て失われて炉心の冷却ができなくなると、こういう事態が起こることはこの間国会でも指摘をしてまいりましたし、東電にも申入れをしてきました。やはりこれに耳を貸さなかった東京電力、そして歴代自民党政府のこの責任は大きいんですよ。同時に、やはりこの安全神話を受け継いだ民主党政権の責任もこれは当然問われなくてはなりません。  しかし、この間の対応を見ておりますと、本当にこの安全神話に対する真剣な反省があるんだろうかということを感じるわけですね。例えば、説明責任一つ取っても、東電は放射能の放出状況などの基礎的なデータもまだ全ては出していないんです。政府が求めてもまだ出していないデータがあるんですね。そして、政府からのいろんな説明、原発の現状とか今後の見通しについても、とてもこれは納得できる説明でないと、関係自治体からも住民からも出ているわけですよ。ですから、これまでずっと原発というのは安全だ安全だと、大丈夫だと、こういう説明、広報しかずっとしてこなかった。私は、この枠から今の対応が、まだまだ姿勢が変わっていないと思うんです。  先ほど収束が大事だと言われました。本当にそうです。収束に対して本当に全体の英知を結集する点でも、私はきちっと情報を出していくということが必要なんだと思うんですが、それがなされていないわけで、やはりこういう安全神話への根本的な反省があって、そしてしっかり情報を国民の前に明らかにしていく、このことで私は今の危機対応もできると思いますけれども、改めて総理、その情報という点でいかがでしょうか。

海江田万里民主党・無所属クラブ経済産業大臣

○国務大臣(海江田万里君) お答えをいたします。  一つだけ御理解をいただきたいのは、まず地震が起きて、津波が来て、そして電源を喪失しましたから、一時期のこのパラメーターと申しますか、資料がないことは事実でございます。全部が全部そろっているという状況ではございません。しかし、やはり手元にある資料は全部出すようにということで、私は、資料の保存ですね、これをまず命じました。  そして、せんだって衆議院の経済産業委員会で御党の吉井委員から御指示がございましたから、私は昨日文書にしまして、なかなか出てまいりませんので、文書にしまして東京電力にはっきりとその資料を全部出すようにということを命じましたので、間もなくそれが上がってくると思います。そうしましたら、委員会を通じて皆様方にしっかりとお示しを申し上げます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 きちっと示していただきたいんですが、事ここに至るまでまだ東電が資料を、データを全部出していないということ自体は極めて重大なんですね。  総理、お聞きしますが、民主党政権は単に安全神話を受け継いだだけじゃなくて、自公政権以上に原発推進という政策でありました。その柱が、昨年のエネルギー基本計画で決めた二〇三〇年までに十四基の原発を新増設するというものであります。  総理は我が党の志位委員長との会談で、この新増設については白紙も含めて見直しをすると、こういうふうに言われました。この点を確認をしたいことと、同時に、やはりこのエネルギー基本計画全体もこれは白紙からの検討をすると、こういう立場でよろしいでしょうか。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) 今回の原発事故の重大性というものを考え、また今後原子力政策、さらには広くエネルギー政策全体に与える影響というものも考え、またこの原因というものもこれから徹底的な検証をしなければいけないということも当然あるわけでありまして、そういう点では、これまで決めてきたエネルギー基本計画について、やはりもう一度そういった徹底した検証を行う中からどうすべきかということをある意味白紙の立場で考える必要があると、そのように思っております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 白紙の立場に戻すということで言いますと、私は、民主党政権が踏み込んだ問題について一つ一つ検証し、そして停止をすべきだと思うんですね。一つは、老朽原発の延命です。  これ、総理、お聞きしますけど、各電力会社は当初、原発の寿命というのは大体三十年から四十年ぐらいを想定をしておりました。老朽原発というのは、振動などによる金属疲労もありますし、それから冷却水や蒸気などによる侵食や腐食が起こるということで、その安全性というものが指摘をされてまいりました。同時に、技術的にも古くて、耐震性も科学的評価が十分でないというふうに指摘をされてきたわけですね。  今回事故を起こした福島第一原発の一号機というのは、この三月でちょうど営業開始から四十年だったんです。その四十年の直前の二月に政府は更に十年間営業運転を行うことを認可をしたわけですね。その延長認可の直後に今回の事故が起きたんですよ。これ、本当に重大だと思うんですね。日本には三十年以上運転をしている原発が十九基あります。敦賀一号機と美浜一号機はもう四十年を超えております。  総理、白紙という点でいうならば、こういう老朽原発の運転の延長、これも中止をすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

海江田万里民主党・無所属クラブ経済産業大臣

○国務大臣(海江田万里君) 御指摘の高齢化の、老朽と申しますか、原子力発電機につきましては、まずやっぱり三十年のところで一回しっかりと点検をいたします。そして、先ほどの東京電力の福島第一発電所の炉につきましては、三十年目が終わって、今度はその十年後の四十年目の検査が終わったところでございます。  もちろん、私どもは、この三十年そして四十年、そういった節目ごとにしっかりと、そのときの求められた基準に、定められた基準に従いましてしっかりとした点検をやっているということは事実でございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 ドイツはこの福島の事故を受けて老朽原発の稼働延期計画を凍結しました。そして、七〇年代に造られた原発八基の稼働を一時停止をして、今総点検をやっていますよ。ドイツはそうかもしれないけれども日本はやらないと、大丈夫だというんなら、結局、安全神話にとらわれている、全く変わりないんですね。これは是非きちっと総点検の上、私は停止をしていただきたいし、もう一つ、高速増殖炉の問題、お聞きをいたします。  高速増殖炉は安全性や経済性の面で世界的にはもう撤退をしていっております。ところが、この民主党政権になりまして、十四年間ナトリウム事故を起こして停止をしていた福井県の「もんじゅ」の運転を再開しました。これ、本格運転を目指して計上をされている予算は二百十六億円ですね。一日六千万円ですよ。私は、白紙というんであれば、民主党政権の下で踏み出したこの「もんじゅ」の運転再開は中止をして、こういう危険な計画も中止をすべきだと思いますが、総理、白紙と言われたんですから、ひとつ総理の口から答弁をお願いしたいと思います。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) まず、白紙というふうに申し上げたのは、今あるものをやめるという意味ではなくて、検討するときに、これまでの計画がこうなっているからそのまま行くという、そういうことについてはもう一度白紙から検証しようということであります。  そういう意味で、今、既存の原子力発電所あるいは高速増殖炉の課題について、長期的な意味ではいろんなことは検討する必要があると思いますが、今すぐそれらを停止するということには、そこまでは考えていないということであります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 民主党政権になって、十四年間も停止していたものを踏み出したんですよ。私は、それは元に戻すべきだと思います。  ドイツは、国内にある十七基の原発の早期廃止を国と各州が合意いたしまして、二〇二〇年ごろをめどに原発からの完全撤退という方針の下で、再生可能エネルギーへの転換などの政策についてこの六月にも法案を出すというふうに言われております。既にドイツは発電量の一六%を自然エネルギーに転換をしているわけですが、それを更に進めるものなんですね。  私は、やはりドイツのように、きちっと期限を決めてこの原発依存から自然エネルギーへの転換を進めるべきだと思いますが、最後、総理に御決意をお伺いしたいと思います。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) 私も、我が国のこの自然エネルギーの取組は、技術的には高いものがありますけれども、残念ながら量的にはまだまだ不十分だと思っておりまして、もっと積極的に取組を強めるべきだと思っております。と同時に、やはりエネルギー全体の短期、中期、長期の見通しを持って計画を進めていかなければなりませんので、例えば今言われたような新たな原子力の計画を従来と変える場合には、じゃその間をどういうエネルギーで対応するのか、あるいは省エネ等で対応できるのならばそういう計画も併せてきちっと検討し、必要なときには決めていきたいと、こう思っております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 終わります。

荒井広幸たちあがれ日本・新党改革

○荒井広幸君 新党改革の荒井です。  被災者の皆さんは、今も悲しみに、そして不安に、政府の対応にも不満を持っています。山のようなそういう気持ちです。  原発について集中的にお尋ねをいたします。  これまでの政府の取組、もちろん今までの自民党政権にも責任があります。同時に、今回の対処については民主党政権が責任があるのは当然と思いますが、どうもこの一か月半、総理始め閣僚の御意見を聞いていても、誰がどこに何の責任を取るのか全く分からない。東電にやらせているのか、東電に責任があるのか、自分たちに責任があるというならば、どういうところに責任があるのか、何をするのか。総理、それを見せてもらわないと分からないんです。  総理、責任はどこにあるんですか、この人災である原発事故については。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) 原子力災害特別措置法という法律があることはよく御存じだと思います。普通の場合、例えば何らかの製造会社がその工場で事故が起きたからといって、まあ消防とかはもちろん行きますけれども、政府が直接そのことについて指示を出したりすることは普通の場合はありません。ただ、原子力が重大な事故を起こした場合に、いわゆるその法律に基づく十条、十五条の規定によって原子力事態緊急宣言をいたしまして、そしてそうした本部をつくるということが法律で定められているわけであります。そういった意味で、こういう事故が起きた場合の対応について、政府が、あるいは私が本部長でありますから、総理にそういう責任があるということについて私は否定をいたしません。  しかし同時に、原子力発電所そのものは、まずは当事者である、事業主である東電が操作をしているわけです、オペレーションしているわけであります。同時に、保安院がそれを常時チェックをしているわけであります。さらには、原子力安全委員会がそうした基本を、安全性の基準を出しているわけであります。そういった意味では、事業者を含め、そうした関係機関としっかりと情報を共有しながらこの原子力の事故の収束に向けて全力を挙げていく、このことを事故が起きて以来全力を挙げて行っているというのが現状であります。

荒井広幸たちあがれ日本・新党改革

○荒井広幸君 さっぱり分からないです。  佐藤栄佐久福島県知事が、四月二十一日、総理とのお話の中で、総理は、分かったと、国が責任持つと言っているんです。(発言する者あり)佐藤雄平知事ですね。  そういう意味でいうと、私は、これ国の責任逃れかなと。東電は一義的にこれはもうきちんと責任があると皆さん何遍も言っている。これはもう責任、東電にぎっちり負わせるのは当然ですよ。しかし、国が責任を負うことじゃないんですか、原発は国策じゃないんですか、総理。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) 責任という言葉がいろいろな意味を持っておりますが、私は、確かに補償を含めてそういった問題について一義的に東電があるけれども、しかし最終的には国が責任を持つということは佐藤知事にも申し上げました。そういう意味での責任であれば、全くおっしゃるとおりです。

荒井広幸たちあがれ日本・新党改革

○荒井広幸君 そういう意味がどういう意味か分からないんですよ。  ちょっと形を、総理、じゃ変えますね。  これは、皆さん、お手元にこのポンチ絵をかきました、大臣、皆さん。これは二、三週間前に経産大臣と何遍も、経済被害対策本部長でありますから、提案しているんです。例えば、総理、責任を取るというなら、二十キロ圏内の工場は操業できません。被災者はもうばらばらになっています。もう、自分の発注を受けて仕事できるのにできないんですよ。責任が一義的に東電が持つものであるから、そして審査会やらないと分からないと言っている間に、これは放射能閉鎖、黒字倒産です。今、国が、仮に、もう銀行団は生きていますから、その銀行団がその中小零細企業の資産を査定して、そしておおよそ五〇%ぐらいでいいです、ざくっと国が買取りをすれば、三十キロ圏外ですぐ操業して、そしてサプライ・チェーン・マネジメントにも影響を与えず、海外に親会社が発注するのを防いで、そして従業員の皆さんがそれぞれのところにばらばらに被災されて生活している、またもう一回集まってすぐに操業できるんですよ。  そういう想定外の事態に想定外のことをしなきゃいけないでしょう。想定内の融資ですよ。融資したって仕事がない。取れるかもどうか分からない。しかも、皆さん、この二十キロ圏内はほとんどやっぱりそれなりの負債を抱えているんです、機械の負債も。二重ローン、二重負債という大問題出てくるんです。だからこそ私は提案をしているわけで、これは津波で襲われたところの皆さんにも共通するんです。農家にも商店にも共通するんです。中小零細企業等の資産を買い上げることによって、すぐにでも仕事ができる。再生操業ができるわけです。  こうした考えについて総理はどのようにお考えになりますか。これが責任の取り方ということなんです。

海江田万里民主党・無所属クラブ経済産業大臣

○国務大臣(海江田万里君) 荒井委員にお答えをいたします。  せんだっての経済産業委員会で御指摘をいただきました。そして、その中で私は、やはり通常の金融措置を超えた措置を講じなければいけないということで、先生の御指摘を受けてから、まさにこれは福島県とも御相談をいたしまして、これは二十二日に福島県と御相談を申し上げましたけれども、まずやはり一番最初にこの避難地域の方々、しかも工場もまだあるわけでございます。しかし、そこに立ち入れませんから、やっぱり緊急の融資をしなければいけないということで、無利子無担保で長期の事業資金を提供するということに基本的に合意をいたしました。ですから、これが、間もなくこの制度が動き出すことになろうかと思います。

荒井広幸たちあがれ日本・新党改革

○荒井広幸君 閣僚の皆さん、総理、こういう状況で二重に融資を受けて、それでやっていける企業もあれば、やっていけない企業もあるんですよ。やっていけない企業のために国が責任を取って、原賠法を待たずに一次補正予算、私は組んでしかるべきだと思っていた。そういった手当てができてない。人災ですよ、これは。また東北の人たちに出稼ぎに行けと言うのか、皆さん。二重ローンまでして仕事できない、農家も。中小企業も同じなんですよ。  総理、先ほど災害対策特別措置法を言われた。これは我々も本当に反省している。国民の生命、身体及び財産の保護ということしか書いてなかった。国策と原発を言いながら、我々は国が一元的に責任を持つということを、その精神、考え、取組というものを法律に書いてなかった。これは大至急に国会として法改正をするべきだと私は考えています。  時間がありませんから、あしたもまたやらせていただきますが、原発は二つの、総理、二つの基本で我々、私は田村市に住んでいますが、推進、二つしてきた。安全性第一、第二は住民、国民との信頼です。残念ながらこれが損なわれた今、超法規的に被災されている人たちの立場に立って今救済をし、収束をし、まずこれをやる、そして再建という段取りに行かなければならない。国の責任と対応が不明確だということを改めて申し上げておきます。  では、被災されている方々の中で、国立がんセンター、厚生大臣にも届いているでしょう、総理にも。国立がんセンターは約二万人分継続して被曝量を計っていかないと、健康、これをチェックすることができないと、こう言っている。ですから、その健康、量を計るためには、今シールで張る線量計があるそうですね。これを国が予算手当てしてくれればすぐにでもやりたいと言っている。これについて、総理、計算では約三億ぐらいです。一次補正に組み込む、そういう考えはありませんか。これが一つ。  二つ目。原発被災地だけではありません、全国で原発も稼働している。そして、日本人の死因の一番はがんです。この機会に地域や企業での集団検診、あのバスが来て地域で診断を受けます、企業の場合は下にバスが来て、検診車が来て診断を受けます。今までの中にはがんマーカー、がんを調べるという項目はないんです。どうでしょう。これを機に集団検診でもがんの検診を組み入れる。  まず、被災者対策で国立がんセンターが言っている提言を聞き届けるつもりはないか。二つ目は、今後とも、全国民のがんというもの、大変関心事でもある、集団検診にこれを取り組む用意はないか。二点、総理、お答えください。

細川律夫民主党・無所属クラブ厚生労働大臣

○国務大臣(細川律夫君) 荒井委員の方から御提案がございました。  まず最初の点については、国立がんセンターの理事長が提案をされたことだというふうに思っております。私も……

荒井広幸たちあがれ日本・新党改革

○荒井広幸君 大臣、いかがでしょうか、簡潔にお願いいたします。

細川律夫民主党・無所属クラブ厚生労働大臣

○国務大臣(細川律夫君) はい。  このことは、被災された住民の方々における放射線量を推定あるいは評価するということは、これは今後の住民の皆さんの健康管理や健康相談に対して本当に資するものでありますから、これは重要と考えております。これは、先ほどの御提案につきましては、政府全体で連携してこの被曝線量の推定、評価というものをやっていかなければならないと思いますが、その手法、やり方につきましては、福島県の方とも相談をして、その意向も十分に踏まえまして、先生の言われることに対しては対応をしてまいりたいと、このように考えております。それが一つであります。  それから、がん検診の問題でありますけれども、これにつきましては、がん検診につきましては、これはもう先生おっしゃるように早期発見のために非常に重要でございますから、市町村や企業、保険者においてがん検診が行われておりますけれども、厚生労働省としては、乳がんなどの無料クーポン券の事業を行うなど広く検診を受けられる環境を整備するとともに、がん検診の重要性について地域や企業と連携して普及啓発を図るなど、できる限り検診を支援するように努力をしてまいりたいというふうに思っております。  御指摘の血液検査によります腫瘍マーカー検査につきましては、進行したがんの治療効果を評価するには有効であると、このように聞いております。ただ、早期発見を目的としたがん検診への適用については、これはまだ有効性が検証されていないというようなことで自治体の行う検診方法としては厚生労働省としては推奨していないところでございますけれども、いずれにいたしましても、先生言われるように、がんの早期発見というのは大変大事なことでございますので、有効な検査については厚生労働省としても研究して推進してまいりたいと、このように考えております。

荒井広幸たちあがれ日本・新党改革

○荒井広幸君 国会にいると、何かシェルターに入って話聞いているようなものですよ。本当に、今、三県は早くやってくれというのが本当の声なんですよ。そういうところを含めて国の責任ってどうなっているのかと。今の答弁を聞いて、果たして被災地の皆さん、国民の皆さんは心もとないなというふうになっていると思うんです。是非実行していただきたいと思うんです。  そして、首都機能移転についてお話をさせていただきます。  平成十一年に、十年を掛けて栃木・阿武隈、そして岐阜・愛知、三番手としてこれは畿央地域、ここに首都機能を移転することによって東京の万が一の場合に備えたバックアップ機能をやろうと。十六年、座長が提案しました。何から移転するか検討しようじゃないかと言っているんです。  どうですか。こういう状況を踏まえ、総理、どういうものを機能移転させるかから検討しよう、これを引き継いでやっていくということが必要じゃないかと思いますが、総理の見解を求めます。総理、簡単にお願いいたします。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) 首都機能移転については、国会に設置された政党間両院協議会において検討がなされてきて、その中で、今御指摘のありましたように、座長の取りまとめにおいて、この同協議会が調査検討を行うこととされております。  私も、こういう大きな震災というものが起きた、そのことにおいて首都の在り方というもの、あるいはその復興の在り方というものの中でこうした議論があることは、一つのいいことではないかと思っております。  しかし、いずれにしても、そうした経緯がありますので、その同協議会の方での議論をしっかりお願いしたいと思っております。

荒井広幸たちあがれ日本・新党改革

○荒井広幸君 補償の段階になりますと、相当因果関係というのがあります、相当因果関係。原因があって結果がある、こういうことですね。相変わらず、賠償については政府は東電だ、東電だと言います。東電はもう無限責任を負っていただいて結構です。  しかし、政府が責任を負うというのは、さっき言いましたように、待っていられない、今すぐにお金を出す、そういう決断なんですよ。必要なことは国がやる、まず国がやるということなんです。これが全く順番が逆転で、そして原賠法に基づいていつもいつも言っている。その結果が、先ほどのように、従来の融資という発想しかないんです。こういうものを変えていかないと、本当に生殺しになるということなんです。  総理、その中で、私は一つ重大な、総理のそのどこかに、何というんでしょうかね、危機感が足りないと思うんですよ。  十二日、第一原発の水素爆発が起こりました。十五時三十分程度だったと思います、四十分にかけて。そのときは私も陪席させていただいて、与野党が、特に野党は政治休戦して、もう政府は全力を挙げてこの事故収拾に当たれということで、野党は全員で協力してやってきました。現在も全員が協力して、政府与野党実務者会議をやって提案をしてやってきています。御案内のとおりです。  その第一回目の十二日の三時からの政府首脳会談、党首会談において、実は水素爆発が起きていたのに全く首脳には知らされなかった、公表したのは五時間後。これを初動のまずさ、あるいは、総理がヘリコプターで行って帰ってきてからです。非常に過小評価をしていたという証左ではありませんか。  私は、この点を今日は指摘だけしておきます。  二つ目は、百四十か国近い世界中の方々が日本に温かい手を差し伸べていただいています。お互いさまです。日本もまた困っている方々の世界の国々に支援をしてやってまいりました。政府開発援助です。  こういう日本も有事ですが、世界も厳しいところがある。どうして一次補正に、二次補正では赤字国債を出さなきゃならないと分かっているのに、総理も国債を出すと言っているのに、どうして、例えば年金の全国の国民の皆さんの二・五兆円を転用する、そしてODAの予算をそれに回す。国債を発行すると言っていながらどうしてそういうことをやるんですか。私は、これでは国力が落ちる、世界の国の皆さんと助け合い、その気持ちが萎えてくる。  二次補正で早々にこの少なくともODAの五百億は穴埋めされるべきだと思いますが、二次補正で穴埋めするお考えは、総理、ありますか。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) まず一点目の、三月十二日、野党の党首の皆さんと話をしたときに水素爆発が起きました。しかし、その場には東電からは報告が届きませんで、一時間後に届きました。  私は、実はこの水素爆発ということについて若干心配をしておりましたので、当初、安全委員会の方にもお尋ねをしました。そしたら、これは格納器の中でありますけれども、窒素で満たされているので水素爆発の可能性は全くないというのがそれよりも前の段階でのお答えでありました。  いずれにしても、決して私が楽観していたわけでも、あるいは隠したわけでもありません。情報が伝わっていれば当然その場でお示しをいたしたはずであります。  国債については、一次補正は国債に頼らないで何とか捻出をした財源で提案をいたしたいと思っております。二次補正の段階はかなり巨額の財源が必要になると思われますので、いずれにしても、そうした国債あるいは復興債といったようなものが必要になるというふうに認識をしております。  その場合には、そういうものを、まず財源を確保して実行に入ると同時に、その確保した財源、いわゆる国債をどのような形で償還していくのか、これもしっかりと考えておくことがそういう意味では国際的な、あるいはマーケットに対する信認を維持する上では重要ではないかと、こう認識をしております。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 松本外務大臣、時間が来ていますから。

松本剛明民主党・無所属クラブ外務大臣

○国務大臣(松本剛明君) ODA予算の件でありますけれども、今回のODAの削減については、ODAを削減するということそのものが我が国にとっても大きな損失になるのではないかという多くの声をいただいたことを真摯に受け止めたいと思いますし、私としても、大変残念には思っておりますけれども、緊急性を要する災害、震災対応ということで、やむを得ず一部削減をしたものであります。  削減に当たっては、国際的なコミットメントを誠実に実現をすること、そして削減する内容は、現場からワンクッションある基金などで直接的な影響をできるだけ最小限にする、言わばやりくり、つなぎをすることで国際的な信頼を引き続き得られるように努力をしたいと思っておりますので、必要な予算は今後速やかに手当てされることが望ましいと私も思っております。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 時間ですから。

荒井広幸たちあがれ日本・新党改革

○荒井広幸君 大変不満であります。  引き続き、皆様に提言と質疑をさせていただきます。  終わります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 社民党の又市です。  改めて、東日本大震災でお亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表したいと思いますし、また、被災され、今日も大変な困難な生活をなさっている皆さん方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。  そこで、被災された皆さんの生活再建の第一は、何といっても雇用の確保ということだろうと思います。厚労省によりますと、被災三県のハローワークで受け付けた被災者からの相談は、三月二十八日から四月十日までに六万九千件を超える、こういうことのようであります。また、同時期に雇用調整助成金の特例措置に係る休業等実施計画届の受理数はこの三県で二百三十八件あり、この三県を除く全国では百四十三件ですから、この異常さといいますか、多さというのは尋常じゃありません。そして、三月二十二日から四月十四日までにこの三県の労基署での解雇関係の相談件数が一千五百二十七件にも上っているということであります。  そこで、菅総理、この被災地における本当に雇用問題でお悩みになっている皆さんに、政府として安心を与える雇用確保の基本的な方針、まずお示しをいただきたいと思います。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) 被災された方がまずは食べ物とか水とかを必要とされることは当然でありますけれども、その後、最も必要なことの一つが、もちろん仮設住宅等もありますが、雇用だと考えております。そういった意味で、政府としては、ありとあらゆる政策手段を使って被災された皆さんに雇用が行き渡るように、それが臨時的なもの、あるいは恒常的なもの、いろいろあると思いますが、そのために全力を尽くしていきたい。  今、雇調金のことも言われましたが、既に仕事を持っておられる方もこのままだと逆に仕事を失うおそれもありますので、そういう意味では、仕事が失われないということも含めて全力を挙げて対応していきたいと思っております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 民間研究機関の推計によりますと、被災三県の三十八市区町村で、被災前の従業員数は七十七万三千人余りおられるそうですけれども、同じ職場で働き続けられる人は七十万人に至らない。被災地内での転職者数が一万六千人、職を失って地域外へ転出すると言っている方が約四万四千人、これ以外に農業、漁業あるいは商店主など、そういう方々は相当数おられるということだろうと思うんですね。これについて、厚労省としてはどういう調査をなさっているのか、数字があればお知らせいただきたい。  また、もう一つ、総理は復興構想会議を設置をして復興に向けたビジョンを作成をするとおっしゃっておるわけですが、確かにそれも重要です。しかし、被災者の多くの人が抱えている今そこにある生活の危機、これに対して政府が具体的な施策を提示しなければ、この被災された方々は生活再建の展望を持てない、あるいは復興というものに夢が、エネルギーが出てこないということだろうと思うんですね。  そこで、菅総理、安易な解雇であるとか、あるいは非正規労働者の雇い止めなどの雇用不安、そして生活と将来の不安でいっぱいのこの被災者の皆さんに安心感を与える、こうした解雇などということのないように政府からの強いメッセージをまず発していただきたい。  以上、二点です。

細川律夫民主党・無所属クラブ厚生労働大臣

○国務大臣(細川律夫君) まず、被災者の皆さんの雇用の問題、この雇用問題でこれまでハローワークとかあるいは労働基準監督署、ここにまず相談に来られた方、この方が十二万件でありまして、大変な大きな雇用に影響をしていると、こういうふうに考えております。  そこで、どう対応していくかということで、これに対する当面の緊急総合対策として、「日本はひとつ」しごとプロジェクトというのを取りまとめまして、今その実施に全力で取り組んでおります。具体的には、重点分野雇用創造事業の対象分野に新たに震災対応分野というのを追加をいたしまして、雇用創出のための基金事業の要件を緩和いたしたところでございます。  また、「日本はひとつ」しごと協議会と、この協議会を設置をいたしまして、各地域で事業主やあるいは労使のとかいろいろの形の協議会を設置をいたしまして、また、「日本はひとつ」ハローワークの機能を拡大をいたしました。さらに、お話のありました雇用調整助成金の支給要件の特例というのをいたしまして、この適用をすることによって雇用の維持を図りと、こういうことをいたしております。  そういうことで雇用の機会拡大に取り組んでいるところでございます。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) まず、第一次補正でも被災された方々の雇用確保のための必要な予算を計上することにいたしております。また、解雇や雇い止めについては、災害を理由とすれば無条件にそういうものが認められるというものではないということを明確に申し上げて、そして各企業においても適切な労務管理がなされるよう啓発、指導に取り組んでまいりたい。これは是非この場でも、確かに雇っておられる、経営をされている皆さんも大変苦しいとは思いますけれども、やはりこういう事態でありますので、できるだけ雇用を守ると、そこにおいて今の雇用調整助成金等の政策もしっかりとフォローしていくという覚悟でおりますので、そのことをお願いもいたしておきたいと思います。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 ちょっと前段の話、ちゃんと質問通告してあるんですからね、しっかり答えてくださいよ。私は、厚労省はどういう雇用問題の今調査をやられているかと、こう聞いたんです。全然違った話されたって、意味はないんだよ、これは。これじゃ不安解消にならないよ、言っておくけど。  そこで、次に、政府はこの二十八日に震災復興に向けた第一次補正を提出をされる予定のようですけれども、約四兆円強だというふうにお聞きをしています。  現時点で、この復旧復興、全体としてどの程度予算が必要だと思うのか。さっき総理からは相当のものになるだろうというふうにお話があったけれども、そこら、今現時点でお分かりになる程度、見通せる範囲、少しそこらのところをもし大臣、お示しいただけるならばお示しいただきたい。

野田佳彦民主党・無所属クラブ財務大臣

○国務大臣(野田佳彦君) 委員御指摘のとおり、二十八日に第一次補正予算、規模は約四兆円規模になると思います。災害復旧型の公共事業であるとか、瓦れき撤去、仮設住宅、こういうものが中心になりますが、その後の復興については、復興についての今会議が行われていて、六月末までには青写真が出てくると思います。その間に野党からもいろいろ御提言がいただけると思いますが、復興のビジョン、そしてその青写真ができてからそれを実現するための予算措置という話になって財源の話になりますので、現時点で確定的なことを申し上げることはできません。  ただ、阪神・淡路大震災で、第一次補正一兆円、三次にわたって組んだ補正予算が三兆二千億、それを一回目で四兆ということですから、おのずとこれまでの規模感とは相当違うなということは御理解いただけるかと思いますが、確たる数字を言える段階ではございません。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 どこでお話しになったのか分からぬけれども、十六兆から二十五兆ぐらいの、あるいは損害額ですかね、そういう話が出ていますから、まあまあ相当大きいものになっていくだろうと、こう思うんです。  そこで、問題は、先ほど来からも出ていますけれども、本年度予算編成も財源不足で大変だったということですが、そこをこの大震災ですから、この復興資金の調達というのは大変だろうと思います。  そこで、まず、政府は第一次では本年度予算の歳出を見直すということからあって、大変不評判な国民年金の国民負担分二兆五千億円の流用とか、あるいは子ども手当の上積み分の凍結などで財源捻出を図るということで、国債発行であるとか、あるいは増税という手段は避けるということだったそうですけれども、それはまあ一体、歳出を見直した、あるいは今後もやるんでしょうけれども、見直しの基準みたいなものを何かお持ちなんですか。その点があったらちょっとお知らせください。

野田佳彦民主党・無所属クラブ財務大臣

○国務大臣(野田佳彦君) 今般の第一次補正予算については、追加的に国債発行をしないという大方針の下で、既存の歳出の見直しをするということを中心で財源を手当てをさせていただくことになりました。  というのは、やっぱり復興に向けての青写真があって、そのための財源どうするんだと、仮に国債を発行する場合にはどういうルールで償還していくのかということを内外の信認を得る形じゃないと安易に出せないんではないか。お金が足りないから国債発行だというと、例えばマーケットがどう反応するか、極めてナーバスにならざるを得ないということから、既存予算の見直しというところから今回、第一次補正予算を組ませていただきました。  御指摘の子ども手当については、ゼロから二歳の月七千円の上積み分二千百億円を削減をするということ、これ基準といいますか、ありとあらゆる政策の中で与野党合意可能なものはどうなのかとか、そういう視点から総合的に調整をさせていただきました。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 この第二次補正に向けては、今度は逆に言うと、早くも国債発行であるとか増税の是非が論じられているわけですが、先ほども申し上げたように、私どもは、国民の生活を守ろうと言いながら片一方で社会保障関係費から財源捻出するというようなやり方は反対だということは、これまでの会議の中でも我が党としては明確に申し上げてきました。  私は、先ほども幾つか出ましたが、今こそやっぱり特別会計の積立金などの活用というものを復興財源に活用すべきだということを改めて強く申し上げたいと思うんです。  例えば、外為特会の積立金の一般会計繰入れ問題については、これ、野田財務大臣とも前にやりました、一遍。おっしゃるのは、現状でも十四兆九千億円ぐらいの債務超過があって、これが拡大しちゃ困るというのがどうも財務省の反対の基本的な理由のようですけれども、しかしこの債務によって外為特会が運営が困難になったとか外為等の売買に支障が生じたわけじゃありませんよね。だから、財務省は、そういう支障がないからこの債務超過の解消のために剰余金を全部じゃ回しましょうなんというこんな方針を取ってないし、そればかりか毎年二兆円ぐらいは一般会計に回してきた、こういう状況にあることははっきりしているわけです。  したがって、国の逼迫したこうした財政状況の下で、ましてこの未曽有の大震災と、あるいは原発事故からの国民生活や復興に私はこの外為特会の積立金を今こそ活用しなきゃいつ活用するんだ、こう言いたいんですが、その点いかがですか。

野田佳彦民主党・無所属クラブ財務大臣

○国務大臣(野田佳彦君) 委員御指摘のとおり、足下では為替レートを考えると約十五兆円の実質債務超過です。これを積立金取り崩して一般会計に入れると更にその債務超過が膨らむということ、これ委員御指摘のとおりなんですね。  加えて、やっぱり積立金というのは財投に預託をされております。これを取り崩せば同じ額の財投債を発行すると、要は国債の発行と同じことになるということです。それから、債務超過の下では、積立金の取崩しは政府短期証券という資金繰り証券により調達した資金を一般会計の財源として使うことになりますので、これは財政制度の根幹に抵触しかねないという懸念があります。そして、内外から、一般会計の赤字国債隠し、粉飾的な会計操作との批判を招きかねないという意味で、まあ私は一番、いろいろ技術的なことを申し上げました。先ほど国債整理基金の話も出ました。  この外為、やっぱりマーケットにあるものについては私はちょっと慎重な検討が必要だというふうに考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 外為、過去から見て何度発動されたことあります。実際上は二回ぐらいしか、幾らか使ったことしかないんですよ。  ただ、今あったように、預託している部分は、償還期限は決まっていますからね、即時にキャッシュ化できなくても、いや、一年後には幾ら、二年後には幾ら、こう管理されていると思うんで、償還期ごとに現金化をして活用するということはできるんだろうと思うんですよ、私は。もうちょっとやっぱり研究していただいたらいいんじゃないかと。  いずれにしましても、時間が今日はありませんからまた改めてこれやりますけれども、二十一年度の特会決算全体見ますと、剰余金が二十九兆八千億円にも上るわけですよ。ところが、一般会計から特会への繰入れが何と五十一兆六千億円もある。異常ですよ、これは。一般会計から五十何兆も入れておいて剰余金が約三十兆出ています。改めて一般会計への繰入れであるとか復興資金への活用というものを私は強く求めておきたい。このことはちょっと論議しておる時間ありませんから、そのことだけ求めておきたいと思います。  そこで、雇用関係の問題で積み残しの分、少し質問をいたしたいと思います。JRの不採用問題の件です。  資料をお配りしましたが、昨年の四月九日に、民主党、社民党、国民新党、公明党の幹事長が連名で当時の前原国交大臣に国鉄改革一千四十七名問題の政治解決に向けての申入れを行って、これを受けて、四党の幹事長とそこにある国交大臣、財務大臣、当時の菅財務大臣です、内閣官房長官が解決案で合意をして、この解決の政治決着が実現をしたわけですね。ところが、そこにある、一の三項目めにある「政府はJRへの雇用について努力する。」云々と明記されているが、これが一年たった現在も全く実現されていない、約束不履行ですよ。  大畠大臣、これは政府の責任じゃないんですか。

大畠章宏民主党・無所属クラブ国土交通大臣

○国務大臣(大畠章宏君) 又市議員の御質問にお答えを申し上げます。  私も平成二年に初当選以来、この問題についてもいろいろと関係の方からの御意見を賜ってまいりました。問題を解決しなければならないという課題の一つでもございました。  そういう状況の中で、御指摘のように、昨年の四月九日に、民主党、社会民主党、国民新党及び公明党の四党から政府に対して人道的観点からの解決案の申入れがありまして、御指摘のように、政府は、昨年の五月十八日に四党の解決案というものを正式に受け入れることを決定したわけであります。  この決定によりまして事態は進んだわけでありますが、ただし、JRによる雇用については、昨年の四月九日に、先ほど申しました三大臣と四党幹事長との間で「JRによる採用を強制することはできないことから、人数等が希望どおり採用されることは保証できない」ということが明記されておりまして、このことも四党及び和解に応じられた原告団の方々も了解されているところであります。  今後、このJRの採用を改めて要請をいただくように今政党側にお願いをしているところでありますが、それを踏まえて対処してまいりたいと思います。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 異なことをおっしゃいますね。よく文書を読んでみてくださいよ。四党で解決案をまとめて、その中身の実現を政府を代表して三大臣が署名された。それがその文書でしょう。どっかの政党がこれに異論述べているんですか。何で今更政党間の調整が要るんですか。冗談じゃありませんよ。私も、この問題の解決にずっと一貫してかかわってきた四党の中の代表者の一人です。自見さんもそこにおいでになる。署名されている。冗談じゃありませんよ。この間に、本当に希望を持っておった人がこの間亡くなって、私は一月にその該当者の葬儀にも行ってまいりましたよ。こういうことを言ってずらずらと一年も放置されている。何で政党間の調整が今要るんですか。ここに明確に文書になっているじゃないですか。そのことを、はっきりとしてここで七人の署名があるんでしょう。  そこで、総理、署名の一人者でもあるわけですが、総理自身は一にも雇用、二にも雇用、三にも雇用と、菅内閣の雇用問題重視の姿勢を強調されてまいったわけですけれども、このJRの不採用者の雇用問題について、JRに何もいまだに言ってないこと自身が問題じゃないですか。JRに不採用者の雇用を直ちに働きかける。働きかけも何もしてないで、それでまだたなざらしにしている。こんなばかな話やっているから内閣全体が信を問われているんですよ。  総理、このことのリーダーシップを発揮してくださいよ。御答弁をお願いします。

菅直人民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅直人君) この問題は本当に長い経緯の中で、こうした最終的な四党の申入れに対して、四党の責任者と当時財務大臣であった私も含めた三大臣でこのことで合意をいたしたわけであります。その後の経緯について今国土交通大臣からも話がありましたが、JRでの雇用については、具体的な要請が関係する政党側からあれば国土交通大臣を中心に政府として適切に対処してまいりたいと考えておりまして、その場合にも、先ほどのように、③に書かれていますように、強制まではできないけれども、政府としての適切な対処に努力をしたいと、このように思っております。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 又市征治君、時間です。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 いや、だから、政党から要請があればとはどういうことですか。政党はこの解決案を、ここに書いてある解決案受入れの条件というものをのんだと二番目に書いてあるわけでしょう。したがって、政府は、以下のこと、この三項目を、申入れを受けたから、これによって解決案を受け入れると、政府が受け入れると言ったんじゃないですか。何で今度は政党から要請なんかが必要なんですか。そこがねじ曲がっていると言っているんですよ。  で、この一年間何もしてこない。そんなばかな話ないじゃないですか。そのことを強く求めておきます。この問題はこの後も更に追及しますよ。こんなばかな話、各党自身、自見さんも、ここにかかわられた方として、是非内閣の中ではっきり物を言ってください。こんなばかにされた話はないですよ。  以上申し上げて、終わります。

鶴保庸介自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 他に御発言もないようですから、本日の審査はこの程度といたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十五分散会

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