内閣委員会 第6号
- 発言数
- 195 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2011/04/15
会議録
○荒井委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁刑事局組織犯罪対策部長小谷渉君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○荒井委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。磯谷香代子君。
○磯谷委員 民主党の磯谷香代子です。 本日は質問の機会をいただき、どうもありがとうございます。 質問に先立ちまして、このたびの東日本大震災で被災された多くの方々にお見舞いを申し上げますとともに、今このときも現地で活動していらっしゃる警察の方々を初め、自衛官、自治体の職員の方々、また民間のボランティア等の方々へ敬意を表したいと思っております。また、海外からもいろいろな御支援をいただき、皆様へ感謝を申し上げたいと思っております。 さて、犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案について伺います。 日本は、国際組織である金融活動作業部会から二〇〇八年十月に審査を受け、簡潔に言うと、マネーロンダリングなどへの対策が不十分であるという結果となりました。近年、犯罪で得た収益などがほかの国の銀行口座に入金されたりして、またインターネット取引なども活発化しておりますので、資金の流れがグローバル化しております。その中で、国際社会が連携して対策を強化するということが強く求められております。 ただ、残念ながら、二〇〇八年の審査では日本の対策が足りないと指摘をされてしまったことになるんですけれども、ここで質問ですが、今回の法改正で国際的な基準を満たすということになったのか、お聞きしたいと思います。
○中野国務大臣 お答えいたします。 冒頭に、今般の大震災における大変大きな被害、多くの方が亡くなり、そしてまた多くの方が犠牲となりました。心から私どもも哀悼の意を表したいと思いますし、お見舞いも申し上げたいと思います。 また、所管をいたします警察といたしましても、救命、捜索、きのうも原発の十キロ圏内にもあえて踏み入りまして捜索をし、十の御遺体を発見いたしました。しかし、なかなか環境、状況が厳しいものがありますので、実際に収容できましたのは七体ですが、きょうも防護服を着て、そしてあえて、多くの被災者の皆さんの御期待、御希望にもおこたえしなければならないということで、必死の捜索をさせていただいておりますことを御報告させていただきたいと思います。 御質問の本論に入らせていただきますが、磯谷議員御指摘のとおり、平成二十年十月に公表されましたFATFの第三次対日相互審査の結果、我が国は、顧客管理に関する勧告を含めまして、さまざまな指摘を受けたところでございます。特に、FATF勧告の中でも重要勧告の一つであります顧客管理につきましては、四段階ある評価のうち最も低いNC、いわゆる不履行との評価を受けてしまったところでありまして、これを改善するために、まず顧客管理を内容とする犯罪収益移転防止法の改正がぜひとも必要だというふうに考えました。 また、そのことは、先生御指摘のいろいろな分野において大きな貢献をするというふうにも思っている次第でございまして、本年十月のFATFの全体会合におきましても、この法案を提出し御審議をいただいている、また、これはぜひ成立させていただきたいと思いますが、成立の暁には、そのことをしっかりと報告したいと思っているところでございます。
○磯谷委員 ありがとうございます。 ただ、本人確認の問題なんですけれども、多くの国民にとっては、今回指摘を受けているマネーロンダリングに対する問題意識というのはそんなに深くないというのが実情だと思います。ただ、今回の法律を適用することによって、今後、銀行での口座開設時の今までよりも厳しい本人確認とか、取引を行う際の目的確認など、手間がふえるという印象になると思われます。また、運転免許証とかパスポートという顔写真のある証明書を持っていらっしゃらない方も、特に高齢者の方などで多いと思われます。 こういった一般国民の認識に対して、負担がふえるということをどのように理解してもらって、また周知をしていくかということについてお聞かせいただければと思います。
○中野国務大臣 大変ごもっともな質問だと思います。私どもがやはり一番気をつけなければいけない部分でもあります。 今回の改正は、特に、電話転送サービス事業者に本人確認等を義務づけるというのがメーンになっております。また、預貯金通帳の不正譲渡等に係る罰則を強化することによって、電話転送サービスを悪用する振り込め詐欺等の検挙が促進される、また、預貯金通帳の不正譲渡等に歯どめをかけることが可能になって、振り込め詐欺等が抑止されることが期待される、こういうメリットといいますか効果の部分をより一層国民の皆さんに知っていただく努力というのがまず必要だと思います。 そのために、この負担がふえます部分について、あえて、みんなのために、また、みずからのために御協力をいただくということのための努力が必要だろうというふうに思っております。 また、事業者が顧客について行う確認を強化して、疑わしい取引の把握をより的確に行うことにより、マネーロンダリングの抑止を図るとともに、これが行われた場合の検挙が促進されるということも期待されるわけでありまして、これもぜひ周知をしてまいりたいことでございます。 そこで、磯谷議員御指摘のとおり、本法案の内容は国民に対して一定の負担をお願いするものであることは間違いないわけでございますので、施行するまでに、改正案の内容、そして、今申し上げた犯罪の防止等の効果がいかにあるかということ、国民の皆さんの理解を得ることをその中で大変重要な視点として考え、各種広報媒体の活用、事業者に対する研修会の開催等、さまざまな方法を通じて十分に周知をしていきたいというふうに思っております。
○磯谷委員 ありがとうございます。 ただ、善意の、善意というか一般的にはそういったことで説明をしていけば理解をしてもらえるかなと思うんですけれども、本人確認とか取引時の確認を拒否するケースが出た場合などについてちょっと伺いたいと思います。 やはり、もともとこういった本人確認が日本の場合少し甘いということを利用していた側にしてみると、意図的に拒否することもあると思われますけれども、そういった点について、拒否したケースはどうするか、ガイドラインなどはございますでしょうか。
○中野国務大臣 現行法上、特定事業者は、本人確認に応じない顧客との取引を逆に拒否するというか、拒むことも一方ではできるわけでありますが、これは改正後についても同様でございまして、今までもそのことは行われております。 他方、議員御指摘のとおり、取引時の確認事項の追加については、事業者や国民に新たな負担を課すものであり、施行までに事業者や国民に十分な理解を得る必要があることは先ほど申し上げたとおりでございます。そのため、本法案が成立した場合には、新たに追加される事項の確認方法等について、個々の取引担当者を初めとする事業者や国民に過度な負担を課すことのないよう、今後とも、関係省庁そして業界と協議するとともに、パブリックコメントなど広く意見を募ることなどをして検討してまいりたいというふうに思っております。 さらに、本法案は、事業者、国民が行う取引に影響を及ぼすものであり、施行するまでに十分に内容等を周知することが重要であることから、今後、各種広報媒体の活用、研修会の開催、また、本人確認等の意義、必要性を踏まえて、事業者、国民に対するさらなる周知徹底を図っていきたいというふうに考えております。
○磯谷委員 ありがとうございました。 最後に、これは私の意見なんですけれども、今回の改正を周知するに当たり、先ほど大臣の方からもお話がありましたが、国民にとってメリットがあるんだということをしっかり伝える必要があるかと思っております。先ほどのお話にもありましたけれども、今まで簡単につくれちゃっていた振り込め詐欺用の銀行口座がこれでつくりにくくなるんだとか、電話業者が追加されたことによって、かけてきた電話番号から詐欺の犯人を調べることができるんだとか、そういったわかりやすい事例を特に前面に出していただければと思っております。 ただ、その一方で、広報はしていても、手続が変わったということを知らない人というのもかなりの人数で想定されますので、知らずに口座を開設しにいらっしゃる方というのもやはりどうしてもいると思うんですね。そういったときに、例えば銀行の窓口において、確認書類の件で窓口の人が顧客に説明しやすいような想定問答集を配るとか、先に説明をするとお客さんの方も、聞いていなかったとはいっても、想定問答があればもめごとは少なくなるのではないかなと思っております。そういった現場への気配りがあるといいのではないかと思いますので、ぜひパブリックコメントなどとともに御検討をいただければと思います。 今回の法改正によって、日本の国際社会での金融取引が不利にならないような関係各位の御尽力をお願いいたしまして、ちょっと二分早いですけれども、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○荒井委員長 次に、平井たくや君。
○平井委員 どうも御苦労さまでございます。 今回は、本人確認に関して厳格化するというような話なんですけれども、私は、この法律とは直接関係ないんですが、日本という国は本人確認というのが大変な手間がかかるんだなと。これは、今回の震災の御遺体の確認も含めて。国民主権の国でありながら、個人が、つまり、自分が自分であることを証明する手段というものが結果なかったということなんですよね、戸籍が流れたら。 ここは、テクノロジーの進歩等々を考えると、インドがやっているような、バイオメトリクスを入れた本人確認みたいなものを今後ぜひ考えていかなきゃいかぬ時期に来たのではないかと私自身は思っていますので、この場で、関係ありませんが、また政府にも提案させていただきたいなというふうに思います。 今回、この審議が、東日本大震災に係る被災地に向けたさまざまな支援が行われている中で法改正が行われるということで、大震災との関連で幾つか確認をさせていただきたいと思います。 基本的には、金融機関等において現在行われている本人確認をさらに厳格化しようとするものであるが、一方で、地震と津波によって家も財産も何もかも失った被災者の方々にとっては、現在行われている本人確認ももう無理だというような状況で、そこで、東日本大震災被災地において現行法上の本人確認義務というものの扱いがどのようになっているか、お尋ねしたいと思います。
○中野国務大臣 お答えをいたします。 今、平井議員おっしゃられました冒頭の前置きの部分につきましても、確かに、我が国の一つの特性なのか欠陥なのか、これらのことについては今後やはり十分に検討していく必要があると私も思います。 大震災においていろいろなものが流失をいたしました、土地台帳であるとか固定資産税台帳であるとか。それらの予備としての証明するもの、そういう、行政機関でのいろいろな行政文書の保管の方法につきましても、複数の確認方法がある道筋をつくるなどいろいろなことの努力が必要なんだろうと、今回大変大きな教訓を与えられているというふうに思っております。 さて、御質問の今回の法案につきましては、これはたまたま、三月十一日、この大震災が起こりました日の午前中の閣議で決定をいたしまして、そして四月一日に国会に提出されたところでございます。言うならば、本人確認の義務についてより厳しくするという一面の法律でありますけれども、この大震災はもちろん当時は想定していなかったわけでございまして、この二つのある意味違う方向といいますか、それを同時に解決しなければいけないということに現段階ではなっているということだと思います。 よって、これは中をとるというのではなくて、より厳しくするものは厳しくする。しかし、その確認の方法については、例えば警察でいいますと運転免許証の再交付でありますとか、それらのことにつきましても、また所在確認でありますとか、それも避難所の存在いたします市長、町長の証明、また避難所の責任者の証明等によってそういう証明を発行するなどの工夫も一方でいたしております。 いろいろな形で、所期の目的を達成することはきちっとやるけれども、日本における本人確認のこの大震災後の特別の措置については、これはこれとして、必要なものとして考えさせていただきたいということで措置をとらせていただいているところでございます。
○平井委員 暫定的な措置としてその緩和をしていこうということで、それはまた見直しつつ、うまくさじかげんをしていこうということだと思うんですが、一方で、震災に便乗した義援金詐欺や振り込め詐欺も発生していると聞くんですよね。このたびの震災に便乗したそういう義援金詐欺や振り込め詐欺等の発生状況の現状について御報告をいただければと思います。
○小谷政府参考人 お答えをいたします。 このたびの震災に便乗した義援金等名目の詐欺につきましては、四月十四日までに全国で二十件認知しておりまして、このうち六件を検挙しているところでございます。このほか、事件性が判然としない不審情報を含め、十四日までに約二百件の相談が都道府県警察に寄せられているところでございます。 議員御指摘のような犯罪は、被災された方々に対する国民の善意を踏みにじる極めて悪質なものでありますことから、引き続き、取り締まりの強化と被害防止のための広報啓発に努めてまいりたいと考えております。
○平井委員 国民の善意につけ込んだ詐欺事件は絶対許せないので、ぜひ、被災者の本人確認については緩和措置を講じていただくと同時に、この取り締まりの方もやっていただかないと、これはやはり問題だと思います。 今回の法律が成立した場合に、義援金詐欺等の検挙や抑止の観点からどのような効果が期待できるのか、大臣にお聞きしたいと思います。
○中野国務大臣 お答えいたします。 本改正案では、振り込め詐欺等において、公的機関や実在する会社に成り済ますために用いられている電話転送サービスを提供する事業者に対し顧客の本人確認等を義務づけるとともに、被害者の振り込みに利用されている口座の不正譲渡に係る罰則を強化することといたしております。 改正案が成立した場合、電話転送サービスを悪用する義援金等名目の詐欺等の犯人の追跡、検挙が促進されるとともに、口座の不正譲渡等に歯どめをかけることが可能となりますので、義援金等名目の詐欺等の抑止に相当の効果があると期待をいたしているところでございます。
○平井委員 私は、電話転送サービス事業者の人に会ったことがないのでよくわからないんですが、この実態というのはちゃんとつかまれておられるのかどうなのか。一体どんなようなもので、それを特定事業者として規制するということですから、特定できるということだと思うんですね。 電話転送サービス事業者というものの存在について、おわかりの点、そして今回、特定事業者として規制するということに至ったその理由等々について、もう少し御説明いただければと思います。
○中野国務大臣 電話転送サービス事業者というのは、例えばNTTなんかとは全く違うシステムになっているわけですが、具体的なその仕組みについて部長の方から説明させていただきたいと思います。
○小谷政府参考人 お答えをいたします。 電話転送サービスとは、事業者が保有する電話番号を貸し出し、その電話番号に係る通話を顧客が指定する電話番号に自動的に転送するサービスでございまして、顧客から電話をかける場合と、顧客への電話を受ける場合の両方がございます。 電話転送サービスを利用することによりまして、第三者に対し、例えば〇三等で始まる電話を使う公的機関や実在する会社からの電話と誤信させることが可能になるわけでございます。また、電話転送サービス事業者は顧客の本人確認を十分に行っていないという場合も多々ございまして、犯行に使われた電話番号から事業者までは判明しても、その先、つまり顧客である犯人への追及に困難を来しているところでございます。 このため、警察が検挙した振り込め詐欺のうち電話転送サービスが利用されたものが、平成二十一年は約三八・八%、平成二十二年は約三三・二%となっておりますように、電話転送サービスが振り込め詐欺等に悪用されている実態がございます。 こうしたことから、電話転送サービス事業者を犯罪収益移転防止法の特定事業者に追加し、顧客等の本人確認を義務づけるものでございます。
○平井委員 電話転送サービスということ自体は、やはり相当便利は便利なんですね。不在時の転送サービスを提供している、先ほど大臣お話しになったけれども、NTTのサービスなんかもあるわけですよね。要するに、そこまでは規制をするということではないはずですよね。そこらあたりのところはどのようにお考えですか。
○小谷政府参考人 NTT等が行う顧客の電話番号を転送するサービスの場合、その顧客の電話回線に係る住所地等の情報がなければそもそも転送サービスを提供できませんので、犯人への追及を困難にさせるような形態のサービスではないと承知をしております。 このようなことから、NTT等の顧客の電話番号を転送するサービスを提供する事業者は、今回の改正の対象としていないところでございます。
○平井委員 そういうサービスの場合は、ちゃんと全部追っかけて捕まえることができるということですね。わかりました。 あともう一つ、今回の改正で、取引目的や職業、実質的支配者の確認を義務づけることにされておりますが、その趣旨について御説明いただきたいと思います。
○中野国務大臣 お答えいたします。 犯罪収益移転防止法上の特定事業者には疑わしい取引を行政庁に届け出る義務が課されているところでありますが、疑わしい取引を的確に把握するためには、顧客の本人特定事項や取引の態様に加え、取引目的や職業等とも照らし合わせて判断する必要があるものと考えた次第でございます。 近年の検挙事例を見ますと、特定事業者が取引目的や職業等を確認していないことから疑わしい取引を的確に把握することができず、結果としてマネーロンダリングを許してしまう事例が散見をされております。 また我が国は、FATFから、取引目的や実質的支配者の確認について法令による義務づけがないなどと指摘をされております。顧客管理に関する勧告について、その結果、四段階評価の中で一番低い不履行、NCというふうに言われているわけでございますので、早急にこの分野についても改善する必要が求められたところであります。 このようなことから、実際上の効果とFATFに対する報告、その両面から、今回、取引目的など新たな事項の確認を義務づける必要があるものというふうに考えた次第でございます。
○平井委員 確かにそうだと思います。マネーロンダリング対策の万全を期すためにはしっかりした方法で確認することが大事ですが、先ほどもお話しになっていましたが、余りにも厳しい方法でやると経済活動を阻害する可能性もあるということで、一般の国民に過度な負担を強いることになってしまうことは、先ほど大臣も懸念を表されておりました。 そうしますと、取引目的等の各事項について、具体的には、どのようなことをどのように確認することをお考えなのでしょうか。
○中野国務大臣 これまで、具体的に事例として、こういうケースはというふうに事前に例示するというのはなかなか実は難しいのと、その取り締まりの対応のためにいろいろとそこは明確でない部分があるのでありますが、若干、今日までの例示として申し上げられることが幾つかあるかと思いますので、部長からお答えさせていただきます。
○小谷政府参考人 お答えをいたします。 例えば、取引目的につきましては、リストにチェックを求めるような方法などが考えられるわけでございますけれども、いずれにしても、具体的な確認方法を定める下位法令の制定に当たりましては、事業者や国民に過度の負担を課すことのないように、関係省庁、関係業界と協議しながら検討してまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○平井委員 大臣には、国民への負担も十分配慮した運用をしていただくことをお願い申し上げまして、質問を終わります。
○荒井委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也でございます。 犯罪収益移転防止法案について質問をいたします。 今回の法改正では、FATFの勧告を受けて顧客管理情報の確認義務を追加する改正等、振り込め詐欺対策として、電話転送サービス事業者を特定事業者に追加することや、預金通帳の不正譲渡等への罰則を強化することを内容としております。振り込め詐欺対策は急務であり、この部分の改正は必要なものだと考えております。 しかし、顧客管理情報の確認義務の追加については、看過できない項目が含まれていると考えております。 犯罪収益移転防止法のスキームは、金融機関などの特定事業者と顧客との間に疑わしい取引があった場合に、その情報を国家公安委員会の資金情報機関、FIU、警察庁刑事局の犯罪収益移転防止管理官に集約して分析をし、その情報が捜査機関等に提供されることになっております。 今回の法改正の柱の一つは、FATFの改善の要請に基づいて、特定事業者に新たに顧客管理情報の確認義務の追加をすることです。これまでの氏名などの本人特定情報に加えて、取引目的、実質的支配者、職業、事業内容、資産、収入の確認義務が加わります。 大臣にお尋ねしますが、これらの情報は疑わしい取引の届け出に記入が求められることになるんでしょうか。その点の確認をお願いします。
○中野国務大臣 お答えをいたします。 今回の改正によって追加されます確認事項に関する情報は、捜査機関等が捜査等に利用するためのものではなくて、特定事業者が疑わしい取引の届け出を行うべき場合に該当するかどうかを的確に把握するためのものであります。 疑わしい取引の届け出事項につきましては、下位法令で定めているところでありまして、今後、疑わしい取引に関する情報の分析に資するかどうかという観点も踏まえながら検討をしてまいりたいというふうに思っております。
○塩川委員 検討するということで、否定をされませんでした。疑わしい取引の届け出の中身に取引目的等々新たに追加される内容が含まれ得るということでもあります。 そこで、届けられた疑わしい取引の情報ですが、資金情報機関、FIU、現行では警察庁の犯罪収益移転防止管理官のもとに集約、分析され、捜査機関等に提供されることになります。 そこで、お尋ねしますが、これまでFIUにはどれだけの疑わしい取引の情報が集約をされ、どれだけの情報が捜査機関に提供されたのか、件数で教えていただけますか。
○小谷政府参考人 平成二十二年中の疑わしい取引の届け出の件数は約二十九万四千件でございます。犯罪収益移転防止法が施行されて以降、この数字は毎年増加を続けているところでございます。 平成二十二年中は、総届け出件数のうち約七〇%に当たります約二十万九千件を捜査機関等へ提供いたしているところでございます。
○塩川委員 約三分の一の情報は捜査機関に提供されなかった、三割が提供されていなかったということであります。いわば犯罪の疑いがないと分析されたわけですけれども、これらの情報というのは破棄されるんでしょうか。
○小谷政府参考人 直ちに捜査に資すると認められなかったために捜査機関等に提供されなかった疑わしい取引の届け出情報につきましても、提供した情報と同様に、警察庁において保存しているところでございます。提供しないと判断した情報でありましても、それ以降の疑わしい取引の届け出を含めました他の情報との関連性を分析するなどによりまして、改めて捜査等に資すると判断されるケースが想定されますことから、保存しているものでございます。
○塩川委員 警察庁のデータベースに保管をされるということであります。 資金情報機関、FIUは、当初、金融庁に置かれておりました。二〇〇七年の犯罪収益移転防止法によって、FIUは金融庁から国家公安委員会、警察庁に移管されることになりましたが、なぜ金融庁から国家公安委員会に移転することになったのか、この点、確認させてください。
○中野国務大臣 御指摘のとおりでございます。 平成十九年以前は、FIU機能は金融機関を所管する金融庁が担ってきたところでありますけれども、その後、金融機関以外の業種も規制の対象となることを契機といたしまして、組織犯罪対策、テロ対策で中核的な役割を担う国家公安委員会、警察庁にその機能を移管することが適当であるとの判断になったものでございます。
○塩川委員 二〇〇七年の本法によりまして、特定事業者を金融機関からさらに拡大をする、特定事業者が金融機関だけでなくなったからFIUを金融庁から国家公安委員会に移したということであります。 その上で、疑わしい取引の届け出の受理件数、二十九万四千件というお話がございました。その特定事業者ごとの所管省庁別の内訳がどうなっているのか、この点について、数字を確認したいと思います。
○小谷政府参考人 ただいまお尋ねのありました件数でございますが、国家公安委員会、警察庁といたしましては、各所管省庁から通知を受けた疑わしい取引に関する情報を集約、分析しておりますが、ただいまお尋ねの件数につきましては、とっていないところでございます。
○塩川委員 疑わしい取引情報の特定事業者、所管省庁別の届け出状況について、とっていないことはないと思いますので、所管省庁の区分で、金融庁が幾つとか財務省が幾つとか、その数字を教えていただけますか。
○小谷政府参考人 失礼いたしました。 届け出を経由いたしました所管省庁の別で申しますと、これはすべて平成二十二年中の数字でございますが、金融庁が約二十九万件、財務省が約二千件、経済産業省が約一千八百件、総務省が約六百八十件、農林水産省が約三百六十件、厚生労働省が約二百四十件、国土交通省が約二十件、そして国家公安委員会が三件という内訳でございます。
○塩川委員 今御答弁ありましたように、特定事業者を金融機関から他の業態にも拡大したのでFIUを金融庁から国家公安委員会に移したということですけれども、実際の疑わしい取引の届け出の件数は、金融庁に二十九万件とありましたように、つまり、九九%が銀行など金融庁所管の特定事業者からのものとなっております。 このFIUについて、諸外国ではどうなっているのか。諸外国では、FIUというのは警察、捜査機関に置かれているんでしょうか。その状況について教えていただけますか。
○小谷政府参考人 FATFに加盟している国・地域のうち、これは三十四の国・地域がございますが、FIUが捜査を所掌する機関に置かれている国・地域は、我が国を含め十八あるものと承知をしております。
○塩川委員 加盟国のうちの半数が警察にFIUを置いていないという状況であります。警察庁からいただいた資料を見ますと、例えば、アメリカは財務省、フランスは経済財政産業省、お隣の韓国は金融委員会などとなっております。 私は、犯罪捜査に必要のない情報を警察が不必要に蓄積するべきではないと考えております。実際に、疑わしい取引として集約された情報の三分の一は、捜査機関に提供されなかったにもかかわらず、依然として警察庁のデータベースに登録、保管をされたままであります。また、都道府県警に提供されたものや犯罪が立証されなかった情報も多数存在しております。これに、今度の法改正では、資産や収入の情報などがつけ加わります。 大臣にお尋ねしますが、私は、このように警察庁に情報が集約、集中をする、こうした情報は本来警察庁が保管すべきではない、データベースとして保管する必要があるのであれば警察以外の機関が行うべきだと考えますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。
○中野国務大臣 先ほども部長がお答えをいたしましたように、確かに金融庁は圧倒的に取扱件数が多いのでありますが、財務省、経済産業省、総務省、農林水産省、厚生労働省、パーセンテージは低いかもしれませんが、件数としては、決して少ない件数ではないわけであります。 それぞれの省庁にまたがっておりますので、そういう意味でも、警察庁にこれを保管する、しかし目的外使用はしないというけじめを持ちながら担当をしていく、そういう判断のもとに今日まで国会でも御了解を得ていただいてきたものと思っております。
○塩川委員 先ほども確認しましたように、疑わしい取引情報の届け出の九九%は、銀行などの金融庁所管の金融機関の情報であります。そういう情報についての知見があるのは金融庁でありますから、国家公安委員会に移されるまでは金融庁が所管をしていた、そういう実態があるということは、件数から見ても改めて考えるべきものだと思っております。 あわせて、警察の個人情報の管理については、今重大な疑義が未解決のままに残っているということが問われます。 言うまでもなく、昨年秋に発覚しました警視庁における公安情報の流出事件であります。この流出文書には、人権侵害の疑いが濃厚な個人情報のファイルが含まれております。また、この文書の中には、都内のレンタカー業界には照会文書なしで利用者情報の提供が受けられる関係が構築、個人情報保護法に配慮する業者については、そこはまさに皆さんの腕の見せどころなどとの記述があると指摘をされております。 警視庁、警察庁は、いまだにこの流出事件について最終的な説明を行っておりません。こうした警察に、資産、収入といった情報が犯罪捜査と無関係に大量に蓄積させることになる今回の法改正というのは私は国民の理解が得られないと考えますが、改めて、大臣、いかがですか。
○中野国務大臣 国際テロ対策に係るデータのインターネット上への掲出事件が発生したこと、そのことは、公安委員会としても大変遺憾に思っております。 既に、公安委員会としては、その真相解明、そして、そこに名前を連ねられた人たちの保護、そして、また再びこのような事態が起こらないようにという三点について、警察庁に公安委員会からの指摘として厳しく申しているところでございます。 これを受けて、警察庁におきましては、情報保全に関し実地調査や今後のあり方の検討を行い、本年一月には、全国警察に対し情報保全の徹底、強化のための方策を指示したものと承知をいたしております。 疑わしい取引に関する情報に関しても、外部への漏えいを確実に防止するために、引き続きセキュリティー対策に万全を期してまいりたいと思っております。
○塩川委員 今回の流出事件で重大な個人情報が流出をしたということについて、関係者の方から厳しい批判の声も上がっているわけであります。そういった疑義、問題があって、この問題についての最終的な総括、最終的な説明を警察庁として行っていない段階なんですよ。そういうときに、新たにこういった個人情報を集中するような仕組みを導入するということは、私はあってはならないと考えます。 そういう点でも今回の法改正というのは理解が得られないということを申し上げ、警視庁の流出文書については、まず、個人情報にかかわらない部分について速やかに当委員会に提出すべきだ、このことを要求して、質問を終わります。
○荒井委員長 次に、浅尾慶一郎君。
○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。 私の方から幾つか大臣に伺わせていただきたいと思います。 まず、我が国の犯罪収益の移転の実態ということで、時系列の比較、この数年ふえているのか減っているのかということと、国際的に見てどうなのかということについて、端的に伺いたいと思います。
○中野国務大臣 お答えをいたします。 犯罪収益やマネーロンダリング全体の実態につきましては、まさにアンダーグラウンドの世界でもありますし、警察としてその全貌を完全に把握できているかというと、なかなかそうはいっていないのが実態であります。 ただ、幾つか手がかりになる数字を申し上げますと、まず、平成二十一年中の窃盗、詐欺、横領等の刑法上の財産犯の被害額の合計は約一千八百二十四億円であります。 また、幾つかの類型別に各種犯罪の平成二十二年中の被害額を申し上げますと、振り込め詐欺または恐喝の被害額が約八十二億円。さらに、やみ金融事犯の被害額は約百十九億円ということになっております。また、未公開株売買などによる利殖勧誘、資産形成ですが、利殖勧誘事犯の被害額は約百八十億円でありまして、このほか、薬物事犯、賭博など被害者のない犯罪の収益も、数字は把握していませんが、多額に及ぶものと承知をいたしております。 また、検挙面から申し上げますと、平成二十二年中に警察が検挙したマネーロンダリング犯罪の件数は二百十四件でありまして、前年と比べ二十二件減っているとはいうものの、過去二番目に高い数字となっております。
○浅尾委員 では、時系列で、例えば預貯金の不正譲渡で検挙した件数というのを、通告してあると思いますけれども、お答えいただけますか。
○小谷政府参考人 お答えをいたします。 警察では、振り込め詐欺等の犯行ツールとなっております架空名義や他人名義の預貯金通帳等の供給、流通につきまして、犯罪収益移転防止法等を適用した取り締まりを推進しているところでございます。 平成二十二年中におきましては、犯罪収益移転防止法違反等により約八百件が検挙されておりまして、預貯金通帳等の不正譲渡が依然として後を絶たない実態にあるというふうに承知をいたしているところでございます。
○浅尾委員 平成二十二年が八百件ということですが、前の年と比べてふえているのか減っているのか、件数で教えていただければと思います。
○小谷政府参考人 お答えをいたします。 平成二十一年の検挙件数は四千七百七十一件でございました。それに対しまして、平成二十二年は三千七十六件、約千七百件ほど減少をいたしているところでございます。
○浅尾委員 二十一、二十二年という二年間ということよりも、できれば五年ぐらいの単位でどう動いているかということがわかると、検挙件数ですから、その数字を読み上げていただければと思います。
○小谷政府参考人 犯罪収益移転防止法違反で検挙いたしました、先ほど八百件と申し上げましたが、その件について申しますと、平成二十一年が犯罪収益移転防止法違反が九百十件、平成二十二年が七百四十八件ということでございます。
○中野国務大臣 たまたま手元に統計がありますのでお答えいたしますが、トータルとしての検挙件数、平成十八年から数字がありますが、いわゆる通帳詐欺、盗品譲り受け、そして犯罪収益移転防止法違反、この合計数でよろしいですか。 平成十八年が千八百四十九件、十九年が千八百五十三件、二十年が三千四百十五件、二十一年が四千七百七十一件、そして二十二年が三千七十六件ということになっております。このうち、盗品譲り受けと犯罪収益移転防止を足した場合に、二十二年の場合、約八百件となるので、先ほど八百と申し上げております。
○浅尾委員 検挙件数が五年前と比べると大分ふえているということは、捜査の体制が整ったというふうに考えるのか、犯罪がふえたからと考えるのか、その分析はなかなかわからないと思いますけれども、事実としてふえてきているということはわかりました。 次に、この法律について、犯罪収益移転防止法第二条の特定事業者は限定列挙ということになっております。例えば、今回、新たに電話転送サービス事業者ということを加えて改正しているわけでありますけれども、限定列挙ということになりますと、犯罪をする側が新しい悪知恵を働かせると、そのたびごとに改正をしなければいけないということになります。 これは、限定列挙じゃなくて、何かバスケット的にというか、改正をその都度ごとでなくてできるようにというのは、なかなか難しいんでしょうか。
○中野国務大臣 御提案いただいていることは、ある意味で大変前向き、建設的な御提案だと思うんですが、やはりそこにはいろいろ副作用というか、また一方の反対もあるかもしれません。 若干、そこをまとめて申し上げたいと思いますが、犯罪収益移転防止法は、特定事業者に対し顧客等の本人確認や疑わしい取引の届け出の義務等を課しているのみならず、特定事業者の顧客に対しても本人特定事項を偽ることを禁止するなど幅広い規制を行うものであるために、規制の対象はより明確に限定する必要があるとの観点から、特定事業者を法律上限定列挙しているものであります。 警察におきましては、日ごろから、捜査活動から把握される犯罪の動向やマネーロンダリングの実態を注視しているところであり、今後とも、実態に応じて必要な措置を講じてまいりたいと思っております。 御提案、意見、ありがたいのでありますが、一面、慎重でなければならない部分はあると思います。
○浅尾委員 多分、取り締まるべきは犯罪者であって、創意工夫をもって新たな事業をする人一般をその中で取り締まるというか、それに入れてしまうと、またそれはそれで副作用があるということだろうと思います。そこは何らかの形で工夫をしながらやっていただけると、まあ工夫というのはなかなか難しいのかもしれませんが、犯罪者の方も知恵を使いながら法のないところで新しいことをやってくるでしょうから、そこを何らか対応がとれればなということで、かつ、一方で、善意の民間の方に弊害が及ばないようにしていくということが大事なんだろうということは申し上げておきたいと思います。 次に、特定事業者に対して顧客管理情報の確認義務はもちろん必要だということだと思いますが、その中に、取引目的とか職業とか事業内容等、さまざまなものが入っておりますが、こうしたことは善意の特定事業者にとってどの程度の負担になり得るのかなということについて、どういうふうに考えておられるか。 大多数の特定事業者は、例えばクレジットカード事業者にしても宅地建物取引業者にしても、まじめに法律を守って事業活動を行っているわけですから、そうした方々に取引目的、職業、事業内容等ということを確認義務に加えていくことが、彼らの通常の業務に対してどの程度負担になるだろうというふうに判断されておられるかということについて伺いたいと思います。
○中野国務大臣 お答えいたします。 かなり精神的な負担になることは事実だと思いますので、できるだけ慎重でありたいと思いますし、少な目であることにこしたことはないと思います。しかし、一方、犯罪は防止しなければなりませんので、そこのバランスが大変難しいところでございます。 いずれにいたしましても、本法案が成立した場合には、新たに追加される事項の確認方法等について、事業者や国民に過度な負担を課すことのないよう、今後、関係省庁、業界と協議するとともに、パブリックコメントで広く意見を募るなどしながら、慎重に検討してまいりたいと思います。
○浅尾委員 それでは、最後の質問に移りたいと思います。 これは法律論の話になりますが、この犯罪収益移転防止法の中で、法律の網がかかっている法人として日本銀行というものが、法律の網ではかかっています。しかし、一方で、十四条第四項で、立入検査は日銀は対象になっていないということでございます。 このことについて事前にレクをさせていただいたところ、日銀の独立性が理由で立入検査の対象外ということでありますが、本来、日銀の独立性というのは金融政策の独立性であって、そもそも、法律の中で、犯罪収益の移転を防止するために振替機関としての日本銀行を含むというふうに入っているのであれば、その体制ができているかどうかの立入検査をすること自体は何ら日銀の独立性を害すると思わないんですが、大臣はどういうふうに考えますか。
○中野国務大臣 大変微妙な、難しい御質問をいただきまして、今、とっさにどう答えようかと迷っておりますが、しかし、法の趣旨に照らして、あらゆる対象、また現象面のことについて検討をするということは、常に必要なことだと思います。 日銀につきましては、先ほどもうみずから、私が答えようとしているのを先におっしゃられましたので、それ以上申し上げませんけれども、そういう今日までの経緯があることも踏まえながら、検討してみたいと思います。
○浅尾委員 この第二条の中の「特定事業者」に、明確に「振替機関とみなされる日本銀行を含む。」というふうに入っています。 そういうふうに入れるのであれば、それが実際に特定事業者としてとるべきことをやっているのかどうかという検査をすること自体は何ら日銀の独立性を害するものではないというふうに思いますので、これはなかなか、中野大臣に申し上げるよりは、多分、日銀を所管している財務省との合い議ということになるんでしょうけれども、それを今後の検討課題としてぜひ御検討いただきますように申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○荒井委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○荒井委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、これを許します。塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。 私は、日本共産党を代表して、犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。 今回の法改正では、FATFの指摘を受けて顧客管理情報の確認義務を追加する改正と、振り込め詐欺対策として、電話転送サービス事業者を特定事業者に追加することや、預金通帳の不正譲渡等への罰則を強化することを内容としております。振り込め詐欺対策は急務であり、この部分の改正に異論はありません。 しかし、顧客管理情報の確認義務の追加については、看過できない項目が含まれています。 法案は、金融機関などの特定事業者が成り済ましや虚偽記載などが疑われる取引を顧客と行う場合、これまでの氏名などの本人特定事項に加えて、資産や収入などの確認を求めています。 反対の理由は、資産や収入という国民の繊細なプライバシー情報が、新たに特定事業者からの疑わしい取引の届け出を通して大量に、そして不必要に警察庁に蓄積されることになることが看過できないからです。 二〇一〇年実績で、特定事業者から警察庁に届け出られた疑わしい取引情報二十九万件のうち、捜査機関に提供されたのはその約三分の二であり、既に、犯罪と無関係な国民のプライバシー情報が大量に警察庁に蓄積されています。 しかも、昨年は、警視庁からの公安情報流出事件が発覚しました。警察の捜査手法、個人情報管理に対する国民の疑念は今までになく大きくなっているにもかかわらず、いまだに国民への納得のいく説明はありません。国民のプライバシー情報の扱いに透明性を欠く警察に、新たにプライバシー情報の蓄積を認めることはできません。 当初、疑わしい取引の収集、分析は、金融庁によって行われていました。実際に、疑わしい取引の届け出の九九%は、銀行など金融庁所管の特定事業者によるものです。そもそも、疑わしい取引の収集、分析は、警察庁以外の独立した資金情報機関で行うべきであります。 以上、討論を終わります。
○荒井委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○荒井委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○荒井委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○荒井委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時一分休憩 ————◇————— 午後一時二十六分開議
○荒井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 内閣の重要政策に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。 まず、異例ではありますが、私から質疑を行わせていただきます。 震災発生から一カ月を経てなお、大きな余震がおさまらず、新たな被害が発生しております。復興作業が思うように進まない中、被災された皆様そして福島原発周辺地域の皆様には大変な御心労がかかっていることと、衷心よりお見舞い申し上げます。 危険を顧みずに現場で奮闘する福島原発の作業員、自衛隊員、消防、警察や、みずからも被災者である自治体関係者並びにボランティアの皆さん、そして米軍を初めとする海外からの多くの支援、協力に対し、その労に深く感謝申し上げます。ちなみに、米国のタイム誌、二〇一一年の「世界で最も影響力のある百人」という中で、福島原発作業員が上位にランクをされているということでございます。 また、震災発生直後から不眠不休で国民に情報を届けている報道機関への感謝の念も加えさせていただきます。 今回、広く国民が疑問に感じていることについて、中立公正な委員長の立場から、委員長として基本的な質問をさせていただきます。 まず、治安について。 多くの被災民が集中すると一般的には治安が悪化するのが世界の通例であり、アメリカでも、台風カテリーナの被災の際には、被災地において暴動、略奪が起こったことが報じられております。日本では、警察、地方自治体の懸命な努力によって治安が維持されております。しかし、被災地、特に原発避難地域においては、避難が長期化することによって治安が悪化しかねないという懸念がございます。 今後、政府はこれに対してどのような対策を図るつもりなのか、中野国家公安委員長にお尋ねいたします。端的に短くお願いいたします、質問が少しありますものですから。
○中野国務大臣 警察は、被災県三県だけに絞りましても八千名の警察官、これに全国から四千五百名の警察官がそれぞれ常駐するという態勢を組みながら、今あらゆる対策に取り組んでいるところであります。 治安についての御質問ですから、そこに限って申し上げます。 被災地においては、被災県警察に加えて、全国から派遣された地域警察特別派遣部隊、これはパトカーそして制服の組でございます。これは目に見える形の治安対策であります。それに、特別機動捜査派遣部隊、これは覆面パトカーであったり私服の刑事であったりいたしますが、これらがパトロールを強化しているほか、女性警察官等が避難所等において相談受理や防犯指導等に従事するなど、被災地の方々の安全、安心の確保に努めているところでございます。 特に、原発周辺の避難地域におきましても、パトロールや検問を強化いたしまして、避難した方々の不安の解消に努めているところでございまして、今後ともこれらを充実させ、態勢を整えて、努力をしてまいりたいと思います。
○荒井委員長 次に、官房長官にお聞きいたします。 第一が、情報公開についてでございます。 被災民の安心は情報公開から始まると思います。気象庁がIAEAに提出していた放射性物質の観測データを国民に公表していなかったことがわかりました。また、福島第一原発の集中廃棄物処理施設等にある低レベル放射線汚水を海中に放出した際、周辺国、周辺海域の自治体や漁業関係者及び農水省に対する事前通告がなかったことも明らかでありました。さらには、国際的な事故評価尺度がレベル5から7にまで引き上げられました。 この間、これらのことに関しての途中経過の報告なり十分な説明がなされているとは言いがたいのではないでしょうか。なぜ公表をしなかったのか。国民は、リスクも含めて、判断材料となり得る情報の開示を希求しており、知る権利にこたえることが信頼の前提だと思います。 今後、このような情報公開の問題について政府としてはどのようにお考えなのか、明らかにしてください。
○枝野国務大臣 委員長御指摘のとおり、原子力発電所の事故については情報公開が大変重要であるという認識を持って当たってまいりました。 ただ、その中に、気象庁の出しておりましたもの、放射性物質の観測データではなくて、気象情報に基づいて予測、推測をIAEAから気象庁に求められたという、気象庁の予測についてのものが、実は、首相官邸等にも全く連絡なく、IAEAにだけ報告をされていたということが途中で判明をいたしまして、私から指示しまして、当然、そうしたことについては官邸を含めて対策本部等に伝えるべきであるし、また、国民の皆さんからの求めに応じて、内容について誤解を招かないような説明をしっかりと付した上で公開するべきであるという指示をいたしまして、公開をしたものでございます。 これを機に、改めて各省庁に、国民の皆さんから関心を持たれる情報、データについては必ず公表するように、公表すると同時に、対策本部、官邸にも伝えるようにという指示をしたところでございます。 低レベル放射線汚染水の海中放出の際には、関係諸国あるいは関係省庁、そして、それを通じて関係者の皆さんに対しての事前の連絡が十分でなかったものについては、大変遺憾に思っております。 これについては、事前にしっかりと関係者の皆さんに御連絡、御報告、場合によっては御相談をするようにという指示を改めて出したところでございまして、私の立場からも、さらにこうしたことにしっかりと目配り、気配りを進めてまいりたいというふうに思っております。 事故評価尺度の件につきましては、これは、この時点で、さまざまなデータから推測をした推測の放射性物質の放出量が、ようやくある程度の確からしさを持って明らかになったというものでございまして、この間、そうした推測のもとになってまいりましたデータそのものについては、すべてその都度その都度公表してきたものでございます。また、その都度公表されている情報等に基づいて、避難地域の指定等の安全対策については行ってきたものでございます。 ただ、事故評価尺度ということについては、今のような段取りで事実関係に基づいて発表されたものでございますが、受けとめられた皆さんには唐突感があったかなというふうに思っております。 こうしたことについては、一方では、こうしたことがはっきりした以上は直ちに公表するということが優先だということで、直ちに公表したものでございますが、より工夫の余地がなかったかということについての御指摘はしっかりと踏まえて、今後のことについて対応してまいりたいと思っております。 いずれにしても、関係省庁を含めて、原子力発電所の件については、特に事実関係、データについては、評価、判断の前にまずは国民の皆さんに公表するという方針をさらに徹底して、そうしたことに漏れのないようにしてまいりたいと思っております。
○荒井委員長 ありがとうございます。私にも限られた時間しか与えられておりませんので、簡潔に御答弁願います。 次に、同じく官房長官にお聞きします。 危機管理の指揮についてですが、危機管理や災害復興という緊急の対応を図る必要があるときには、指揮命令系統がシンプルな方がよいと考えております。会議体形式は、立場の異なる多くの人々の意見を集めたり調整したりするのには効果がありますが、緊急の危機管理時には、権限を明確にして、指揮命令系統をシンプルにすることが必要ではないでしょうか。御見解をお聞かせください。
○枝野国務大臣 できるだけ短くお答えしたいと思いますが。 御指摘のとおり、危機管理等の緊急対応については、指揮命令系統がシンプルであることが重要である。今回の震災及び原発事故対応についても、その基本線で対応してきているところでございます。 一方で、会議体が大変多くなっているように見えることについては、震災対応についても原発対応についても、扱うべき事務の範囲が多岐にわたり、なおかつ、それらがいずれも省庁間の調整連絡を要することでありますことから、それぞれの関係するテーマごとに分けられる部分は分けて、そして関係省庁を集めて、事務局を含めてしっかりと情報共有あるいは連携ができるようにというチームをつくっている結果として、会議体がたくさんあるかのように一見見えておりますが、指揮命令系統、特に緊急対応についての指揮命令系統に関しては、シンプルに、しっかりと対応をするべくこの間も進めてまいりましたし、今後も進めてまいりたいと思っております。
○荒井委員長 次に、松本防災担当大臣にお聞きいたします。 想定外の大地震、大津波による被害が現実に起こったことで、国内で稼働しているすべての原発について安全性を総点検する必要があると思います。 ドイツでは、一九八〇年代末から稼働している原発七基すべてを暫定的に停止したようであります。日本でも、とりわけ一般的な耐用年数とされる三十年を経過した原発について、どういう安全性強化策を講じようとしているのか。 また、地理的にも近く、地震後の津波による冷却装置の電源喪失という同じ条件に見舞われた福島第二原発では比較的スムーズに事態が収束しましたが、第一原発と第二原発の違いはどこにあったのでしょうか。
○松本(龍)国務大臣 お答えいたします。 今お話があったとおり、まずは事故の収束に向けて努力をしていかなければならないと思っていますし、事故発生からすぐに、原子力安全委員会に対しては、専門委員あるいは外部協力委員を含めて、日本国じゅうの知見を集めるようにということで指令をいたしました。 いずれにしましても、今お尋ねの三十年を経過する原子力発電所に限らず、すべての原子力発電所の安全性の強化を通して国民の生命、身体、財産を守るために、原子力安全委員会を督励してまいりたいというふうに思っております。
○荒井委員長 第一と第二の違いはわかりますか。
○枝野国務大臣 どこまで詳細にお話をすべきか難しいところはございますが……
○荒井委員長 簡単でいいです。
○枝野国務大臣 簡単でよいということであれば、両原発では、電源装置やポンプなどの機器の設置場所あるいは設置の仕方等について違いがございまして、その結果として、津波による影響の受け方が大きく異なったというふうに認識をいたしております。
○荒井委員長 つまり、第一原発の設計が問題があったということですかね。 次に、収束の時期でございますが、希望なくして耐えることはできません。希望は、この放射能汚染がいつ収束するのか、そのめどを示すことでしか生まれません。政府は責任を持ってそれを示さなければならないと思いますが、政府としての見解はどうでしょうか。
○枝野国務大臣 できるだけ関係者の皆さんに収束の時期をしっかりとお示しをすることは重要だというふうに思っておりますが、まさにこれは政治的な判断で示せるものでございませんので、今、東京電力を中心に、当然政府の関係機関も協力をして、今後の見通しについて詰めさせているところでございます。 一方で、ただ、原子力発電所、今のところ安定しておりますが、決して予断を許している状況ではございません。緊張感を持って事態の悪化を防ぐとともに、順調にいった場合の見通しについてしっかりと、できれば今月中ぐらいをめどにお示しをするべく、関係の専門家の皆さんに急いでいただいているところでございます。
○荒井委員長 一刻も早いめどを示すように希望いたします。 最後に、与謝野経済財政担当大臣にお聞きいたします。 日本の本当の危機はこれからです。世界が日本政府の対応ぶりに失望し、日本製品の安全性に不安を感じたとき、円売り、日本株売り、日本国債売りが起こりかねません。今のところは日本国民の勤勉性、助け合いの精神、福島第一原発作業員の勇気に世界じゅうが感動し、結果として日本への信頼につながっていると思います。しかし、結果が伴わなかったとき、信頼は失望に変わり、一気に日本売りが起きかねません。 経済財政担当大臣としてどのような対応をお考えなのか。日本のこれからの対応ぶりに海外マーケットも注目をしております。
○与謝野国務大臣 委員長の御心配は大変もっともな御心配だと私は考えております。そのために何が必要かといえば、世界が日本を見るとき、信頼感を持って見てくれるかどうかということにかかっていると私は思います。 どういう分野で信頼感が必要かということでございますけれども、一つは、日本政府が国家の意思を迅速に決められるかどうかという、国家意思の決定の迅速性にかかわっていると思います。第二は、やはり財政の問題。これは、日本の財政の状況が大分悪いということは世界じゅうの方が御存じなわけでございまして、政府が財政規律をどのように高めていくかということが注目をされているわけでございます。第三番目は、この震災からいち早く経済が立ち直るということでございまして、これは全日本の努力が必要であって、やはり意思決定、財政、経済、この三つのことに関して日本が信頼を維持できるかどうかということにかかっていると私は考えております。
○荒井委員長 これで私の質疑を終わります。 —————————————
○荒井委員長 この際、お諮りいたします。 各件調査のため、本日、参考人として原子力安全委員会委員長班目春樹君、原子力安全委員会委員長代理久木田豊君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣官房原子力発電所事故による経済被害対応室長北川慎介君、文部科学省大臣官房政策評価審議官田中敏君、経済産業省大臣官房審議官中西宏典君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長横尾英博君、中小企業庁長官高原一郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○荒井委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高木美智代さん。
○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。 本日は、大震災から三十七日目を迎えております。亡くなられた方々に改めてお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に心からのお見舞いを申し上げます。改めて現地の方々に寄り添った支援の決意を新たにし、質問をさせていただきます。 私は、公明党におきまして、災害対策本部の中小企業再建支援チームの座長を務めております。そういうことから、十一日に、今週月曜日ですが、福島県郡山市、福島市を中心に視察に行ってまいりました。それを踏まえまして質問をさせていただきます。 まず、官房長官にお伺いをいたします。 既に本日の新聞等でも大きく報道されておりますが、被災者生活支援法に基づきます支援金の支給はいつになるのか。また、当然、発表の際に、その対象、条件、申請方法など、具体的なメッセージを伝えていただくことが大事かと思っております。 当然、私ども今強く主張させていただいておりますが、避難先の自治体で申請をし受け取りができるということを可能にしなければ、今、自治体もそれぞれ避難をし、別のところで業務を行っているところも多くあります。このことにつきまして、見解をお伺いいたします。明快な答弁を求めます。
○東副大臣 具体的な中身に入っておりますので、私の方から答弁したいというふうに思います。 御指摘のとおり、震災発災後一カ月たった今日、住宅を失って多くの方々が今なお避難所等で不自由な生活を余儀なくされており、このような方々の生活をどのように支援していくかが最重要な課題だと認識いたしております。 被災者生活再建支援金につきましては、申請があれば速やかに支給できるように、事務処理方法の改善や事後処理体制の強化に取り組んでいるところでございます。支援金の申請は、昨日時点で約百五十件弱あるものと承知いたしております。 その上で、内閣府としては、また昨日も官房長官から御指導がありましたとおり、ゴールデンウイーク前には早く手続をされた方々から順次支給を開始することを目指し、支援金の支給に当たる支援法人に速やかな事務処理を要請しているところでございます。 もう一点あったと思いますが、避難先の自治体で被災者生活再建支援金の申請、受け取ることも可能にすべきなんではないのかと。まさに、いわゆるお役所的な視点ではなくて、被災者の思い、被災者の立場、被災者の不安を一刻も早く取り除きたいという高木委員の極めて鋭い御指摘であり、私たちもそれを踏まえた上で取り組んでいかなくちゃいけないと改めて思っております。 その上で、被災地域外の市町村に避難している場合の申請手続は郵送によって行うことも可能であり、支援金の支給は支援法人から直接口座振り込みにより行われるので、遠隔地の避難者が被災地まで赴く必要はないものでありますが、さらに事務処理の煩雑さを解消すべく努力してまいりたい。御指摘の点につきましては、被災地域外の市町村にまとまって住民の方々が避難している場合に、被災地の市町村の職員が当該市町村を訪問して申請を受け付けるような方法が可能かどうかも含めて検討してまいりたいというふうに思っております。 いずれにいたしましても、制度の対象となる要件や、あるいはまた申請方法については、これまでにもホームページや避難所へ配布する壁新聞やチラシなどで周知しておりますけれども、御指摘のように、被災者によりわかりやすく当該情報を提供できるよう、さらなる制度の周知を行っていきたい、このように思っております。
○高木(美)委員 ただいまの御答弁は大変大事な内容でございまして、先般も、福島県が義援金の支給を始めました。どうしたら受け取れるのかという問い合わせに対して、双葉町の方ですが、埼玉県の加須市まで取りに来てくださいということがあったと聞いております。 そうした内容ではなく、東京にも親戚を頼って多くの方が避難していらっしゃいます。その方たちが、例えば地元の、住んでいらっしゃるところの区役所なりそうしたところに行って、そこで申請ができる、もしくは申請書類をきちんと受け取ることができる、こうした周知徹底が私は必要ではないかと思います。 これにつきましては、そのようにしていただけるということでしょうか。恐らく総務省と連携が必要かと思いますけれども、それはそのように働きかけていただけるということでよろしいでしょうか。これは官房長官の御答弁をお願いいたします。
○枝野国務大臣 御指摘のような視点、大変重要だというふうに思っております。 ただ、ぜひ御理解いただけるかと思いますが、それぞれの自治体、市町村の皆さんにかなりのところお願いをしてやっていただいているということでございまして、その自治体自体が避難をされていたり役所が流されていたりということで、当然その部分は県あるいは県を通じて国が支援もしているところでございますが、例えば避難をされている双葉町の役場、今は我が埼玉県におられるわけでありますけれども、なかなか自治体そのものの機能が弱まっているということで御苦労されている。 ということなので、それを全部オペレーションを待ってだと今度は支給全体がおくれてしまうということなので、払いやすいところから先行するというようなことは若干あり得るのかなと。ただ、できるだけ早い段階でそういった地域についても手当てをしっかりとして、遠方でも手続できるようなフォローを、国として、総務省を中心にさせるよう指示をいたしたいと思います。
○高木(美)委員 ぜひそうしたことを、被災者の方たちに明確に伝わるように、官房長官の記者会見なりなんなりで周知徹底をお願いしたいと思います。その方たちにわかりやすく伝えていただくことをお願いいたします。いつものボードをお使いいただいてもいいと思いますし、それをそれぞれDVDにとって知り合いの被災者の方に見せるとか、そうしたものがだあっと横で、今度はネットワークでお互いに助け合っていくというような、そのような方式を求めたいと思います。よろしくお願いいたします。 あわせまして、原子力損害賠償法に基づく補償金の支給は、海江田大臣は四月いっぱいには、ゴールデンウイーク前にはというお話をきょうの朝もされたようでございます。重ねて、これはいつかということをお伺いさせていただきます。 また、発表の際に、今までと同様でございますが、その対象それから申請方法など、具体的なメッセージをパッケージで伝えるべきかと考えます。今申し上げましたとおり、避難先の自治体で果たしてそうしたことを申請したり受け取ることが可能なのかどうか、官房長官の見解をお伺いいたします。
○枝野国務大臣 原発事故による損害金の一部仮払いとして、被災者支援法に基づく金額と横並びの支給をするという方針をきょう決めまして、対応本部の海江田本部長を中心に、東京電力に督促しまして、早い方は今月中には受け付けられるようにという目標を立てて、今、最終的な準備をしております。 きょう海江田大臣及び私が記者会見しておりますので、もうきょうから始まるのかという誤解をされるといけませんが、私の会見でも、方針を固めたので。それこそ、各自治体の皆さんに窓口等をお願いしたり問い合わせ等も来たりすることが考えられますので、そういった準備を今最終的に詰めておりますので、きちっと正式にというか具体的にスタートする段階では、私においても担当大臣である海江田大臣においても、さまざまな手段を通じて、わかりやすく、そして手続そのものもできるだけ簡便に必要なお金が渡るように努力をしてまいりたいと思っております。
○高木(美)委員 官房長官にお伺いしたいのですが、今まで、例えばレベル7に引き上げるとき、県知事が後から知った、そしてまた計画的避難区域を設定したときも、そこの市町村の方たちは周知徹底というのは余り十分になされていなかったという数々の事例があります。今回、このように正式決定をされたという報道のその前に、こうした首長の方たちにきちんと徹底をされたのかどうか。その点、いかがでしょうか。
○枝野国務大臣 ここについては、きちっとメディアなども通じて情報公開をするという話と、地元の地域の皆さんにできるだけあらかじめ御相談をするという話の兼ね合いというか、なかなか難しいところがございまして、実は計画的避難区域については、現地に政務の担当者が赴きまして村長さんなどと具体的な御相談を始めたところ、その翌日には報道等に出てしまいまして、出ている以上は報道関係にうそをついてはいけませんので、申し上げざるを得なかった。 逆に、今度のことについては、方針は固まったけれども、具体的な話は準備を整えてですよということを先にきちっと申し上げることで混乱を少なくしたいというような思いで、方針が固まった段階で、その留保つきできちっと発表する。具体的なオペレーションはこれから詰めますということを逆にしっかりと申し上げることで混乱を抑えられないだろうかというような思いで、そういった発表の仕方をいたしました。 今後とも、どうしても今メディアの皆さんも大変注目をされておりますので、事前にお伝えをすればある段階でそれがメディアに出てしまう、そのときには必ずしも正確でない出方をしてしまう、かといって、関係者の皆さんにはできるだけ事前にお伝えしたい、この辺の兼ね合いというものはいろいろな工夫をして努力をして、できるだけ地元の皆さんに御不安、御心配を与えないように努力してまいりたいと思っております。
○高木(美)委員 いつも思うんですが、官房長官を中心にした、今ITが発達していますので、昔はテレビ会議、今はスカイプとかいろいろありますけれども、そうしたものを活用されて、首長の方たちにダイレクトに、きょう官邸はこのことを発表します、こういうことの準備をしていただきたい、あしたはこういうふうになりますのでその準備をしていただきたい、でもこれはまだ内々の事項です、そうしたメッセージを事前に時間を合わせてきちんとお伝えするというネットワークをおつくりになったらいかがかと考えますが、そうしたことを検討なさったことはないんでしょうか。
○枝野国務大臣 まず一つは、平時でないものですから、情報の手段がある意味でかなり制約をされているところが正直言ってございます。 それからもう一つは、直前に情報をお伝えするということについては、例えば、例の水の放出の件については、外交当局を通じて直前にはお伝えをするというオペレーションだったのでありますが、必ずしもそれが十分に、少なくとも相手国側から見れば事前に通告を受けたということにならなかったということもございます。 それから、ただお伝えをすればいいのかといいますと、お伝えはしても、当然、当事者あるいは地元の皆さんにとってはそんなのは納得できないという思いがあられる場合には、逆に、しっかりと事前に御相談をして詳細を御理解、御納得いただくということも必要なケースもあって、先ほど申しましたとおり、計画的避難区域については、前日に、まあ具体的に申し上げていいと思いますが、副大臣、官房副長官等が現地に赴きまして、直接、長時間かけてお話をしてというプロセスが前日あったんですが、それでもやはり、もっと発表を待っていただきたかったという地元の声、それもまた当然だと思うんです。 そういうようなこともありますので、情報通信手段を使ってタイムリーにという部分と、今のように丁寧に足を運んでひざを合わせて御相談しなきゃいけない部分と、さまざま、情報の物事によって創意工夫をして進めてまいりたいと思っております。
○高木(美)委員 そのとおりだと思います。すべて情報の内容、重さによると思いますので、賢明な御判断をお願いしたいと思います。 あわせまして、きょう、海江田大臣は、農林漁業や事業者への補償もできるだけ早くという思いはあるというお話でございました。これは、被害の状況等々をどのように算定していくのかとか、さまざまな課題があるかと思います。 ただ、私も原乳の関係の酪農家の方に福島でお会いしましたけれども、三月は十一日分働いたので、その分の収入は四月の下旬にあります、でも、その先はといったら何のめどもありません、それどころか、えさ代がどんどん支出する一方ですと。ふだんどおり自分たちは働いているのに、原発というこの大きな被害のために、しかも、そこはまさに放射能値が算定されたわけでも何でもない、県下一括で出荷停止となったためにそういう思いをしている。 しかも、捨てるにしましても、トウモロコシ畑に一日一トン捨てていますが、そうなると、四回目からは地面に膜が張って吸収しなくなり、においもひどくなる、そして、そこはもう雑草も木も枯れてしまう、そんな状況だと。そういう中で、国はどういうことを私たちにちゃんとやってくれるのか、補償はちゃんとやるのか、こうした意見があります。 そうしたお声に対しまして、官房長官、どのように補償金の方向性につきましてお考えか、お答えをお願いしたいと思います。
○枝野国務大臣 避難をされている方の避難による被害にとどまらず、今御指摘いただきましたような出荷規制等による経済的損失について、専門的に言いますと、原発事故と相当因果関係のある範囲については当然補償の対象になる。出荷規制あるいは避難エリアの中における事業であって、当然、避難の間事業が営めなかった、それに伴う損害については、これはいつも申し上げておりますが、一義的には東京電力でありますが、国としても責任を持って補償するという姿勢、これは明確にお示しをしたい、お示しをしているところでございます。 同時に、補償が、何年か先に補償されても意味がないわけでございまして、今、特に農林水産関係については、農林水産省を通じて関係の業界団体にも御協力をいただいて、近い将来支払われる補償金を担保に、当面、形式的にはお金をお貸しするというような形で当面のつなぎをしていただく仕組みは相当早い段階でつくらせていただいております。 また同時に、まず一軒当たり百万円という、避難されていることによる一時払いについては非常にわかりやすくできるんですが、実際の事業のことについては、どういう基準で仮払いをするのかというのはなかなか簡単な話ではありません。しかし、ある程度まとまったお金を早い段階できちっとお支払いしませんと、将来戻ってこれても、あるいは出荷規制が解除されても、そもそも事業自体ができないという状況になってはいけませんので、その点については対応本部と、それから対応本部の中に農林水産省にも入っていただいておりますので、農業等については、そういったところときめ細かく今相談をしているところでございます。
○高木(美)委員 その意味では、福島におきましては、いわゆるここの経済、そしてまたさまざまな農産品等につきましても、風評被害というのが大変大きいわけですね。原発に起因するものが大半でございまして、そういう意味では、この対策を講じる場合には、全体としての震災対策というのはもちろんありますが、それとは別個に、福島県に限った独自の支援策のパッケージをつくる必要があるのではないかと思います。 今、東芝の佐々木社長からもレポートが出され、十年かかるとか、さまざまなそうした検討がなされておりますけれども、長期をある程度見据えながらということを考えますと、やはり原発がおさまってもその後の風評被害は続く、しかも国際的に続く、こういうことを考えますと、独自のパッケージが必要ではないかと思います。 官房長官はどのようにお考えでしょうか。
○枝野国務大臣 震災による直接の被害と原発事故による被害とでは、内容もそれから量的にも大きな違いがございますので、したがって、会議乱発ではないかという御批判もございますが、震災一般の生活者支援本部とは別に、原発の被災者の支援チームを独立して、事務方もそれなりのチームを組んでもらってつくっております。 それから、補償にとどまらない経済被害対応ということで経済被害対応本部を設けまして、これも直接の補償だけではなくて、いろいろな意味での被災地域あるいはその周辺部の経済に対する影響を、一義的には補償かもしれませんが、それ以外のさまざまな政策手段も含めて対応していくことが必要だということで、こうした本部をきちっと別に立ち上げております。 それから、いろいろな御意見あったんですが、震災の復興に向けても、きのう議論をスタートしていただきました復興構想会議においては、全体の大きな方向性とか、理念、哲学的な部分のところは当然この原発事故ということについても議論をしていただくことになりますが、具体的な、この福島県を中心とする原発事故の影響からの復興ということについては、震災そのものによる復興とはちょっと時間軸的にも違う部分があるということで、そうした部分についてはきちっと別に配慮いたしますということは福島県知事に対してもお話をしてきているところでございまして、御指摘いただいたような視点をしっかりと踏まえながら対応してまいりたいと思っております。
○高木(美)委員 ただいま官房長官からさまざまな本部があるというお話がありましたが、現地におきましては、政府の対応に大変厳しい声です。だれが現地の責任者なのかわからない、結局自治体任せになっているのではないか。 その意味では、現地に大臣級をヘッドにした対策本部を置きまして、それは、原発関係それから生活支援関係、両方合同でも構わないと思います。合同現地対策本部をはっきりと置きまして、現地の自治体との調整、正しい情報の発信、そして現場の方たちのさまざまな思いをそこで受けとめ、説明もする、何かあれば首相のところに飛んでいく、こういうスキームを形と行動ではっきりと示すことが大事ではないかと思います。 こうしたスキームを一日も早くつくっていただきたいと思いますが、簡潔に答弁を求めたいと思います。
○枝野国務大臣 この間、福島県には原発事故の現地対策本部を設けまして、現地本部長には経済産業省の副大臣がつきまして、かなり大きなチームでやってきているのでありますが、御指摘のとおり、地元の住民の皆さん、あるいは市町村、そして県庁の対策本部とほぼ同じ建物、近くでやっているはずなんですが、そこの連携も必ずしも十分ではないという御指摘もいただいているところでございます。 チームとしては頑張ってやっているんですけれども、そういったところも考えまして、特に、今回、計画的避難をお願いしている地域には相当きちっとしたオペレーションで、きちっと事前の準備をしてやっていただくというようなことも踏まえて、大きなチームはきちっとあるんだけれども、しっかりと窓口として責任持って対応するということのコアチームといいますか、逆に、大きいチームもいろいろなことをやる上で重要だけれども、だれが窓口になってだれが全体をしっかり見ているのかということが、相手先といいますか地元の皆さんにもわかりやすく、あるいは東京の方の本部としても、だれが責任者なのか、しっかり指示が明確に伝わるような、こういったオペレーションを今進めつつあるところでございまして、地元からの十分ではないという声に真摯に耳も傾けながら、日々改善をしながら進めてまいりたいと思っております。
○高木(美)委員 東京の三宅島が噴火しましたときに、全島避難をしました。そのときは、東京都副知事の青山さんが乗り込んで、自衛隊、消防、警察を含め、一元化して周到に準備をしました。それでも三千八百九十五人です。千九百六十一世帯。本当にスムーズにいきまして、後に無事に帰還も果たしたわけですけれども、今回は約十一万五千人という大きな規模でございます。 したがって、私は、やはり総務省とか国交省とか、こうしたプロが前面に立って、そして国が音頭をとって、今お話あった原発の災害対策本部それから生活支援の方の特別対策本部、これを現地で合体させてコーディネートして受け入れ先などを相談していかなかったら、これはとてもできないと思います。 私は、むしろここは官邸ではなく現地で采配を振るっていくという、これができるスキームをつくっていただきたいと思います。それができないんだったら、国ができないのであれば、自治体同士でやらせてほしいということを東京都は言っています。東京は一万人収容できる施設もある、もう直接やった方が早い、国は当てにならない、こういうことも言い始めています。これも私は一つあるのかなと思います。官房長官、どのようにお考えでしょうか。 〔委員長退席、村井委員長代理着席〕
○枝野国務大臣 御指摘のとおり、原発事故に対する対応の主務官庁は経済産業省でございますが、経済産業省がこうしたオペレーション、特に自治体の皆さんとの連携に必ずしもなれている、経験があるわけではございません。 総務大臣からも、最大限の協力をして連携してやっていくということで、特に自治体行政等に精通している総務省の関係者、それから、住むところ等の大変な問題がありますので、御指摘のとおり、国土交通省初め関係省庁の適切な人材をしっかりと集約しまして、なおかつ、現地において一定のというか、私は、しっかりと、ほぼ九九%現地において調整をして判断できるということが重要で、東京の方は最終的な判断、決裁だけすればいいというぐらい地元にお任せを、近いところでやることが重要だというふうな御指摘もそのとおりだと思っております。 そういった方向を目指してやってきたわけでありますが、必ずしも十分な対応ができていないという御指摘を踏まえて、そうした体制になるようにさらに努力をしてまいりたいと思っております。
○高木(美)委員 ぜひ、自治体任せではなく、現地の、その主要なプロの人たちがリーダーシップをとってコーディネートをお願いしたいと思います。 官房長官に最後にもう一問だけ伺わせていただきます。 今、風評被害がひどいということは官房長官も御承知かと思います。宿帳に福島県と書いたら、満室ですと宿泊を拒否されたとか、転校してきた生徒が、放射能がうつるから近寄らないでと言われたとか、また、そうしたリース機器も買い取ってくれないとか、さまざまなことが今生まれております。 私は、こうした風評被害に対する被害の実情、そしてまた、それを掌握しながら対応するための窓口として、風評被害一一〇番を置いてはいかがかと考えます。国と県が連携をしながらつくる必要があるのではないか。これは深刻な、そしてまた長期にわたる大事なことだと思います。 また、寄せられた意見等に的確に対応できる体制、時には法テラスを紹介するとか、そうしたことも必要であると思っておりますが、このことにつきまして、いかがでしょうか。
○枝野国務大臣 本当に風評被害による、まさに被害を受けていらっしゃる皆さんは大変な御苦労をされているところでございますし、また、広い意味では、諸外国から見たときの日本全体が一種の風評被害に遭っている状況でございます。これについては、適切な情報を適切に公開するということが何より重要なことだというふうに思っております。 それから、食品等、この間、出荷規制を行っておりますが、これもかなり安全性のサイドに立った形で、万が一にも安全性に危惧のあるものが出ないということでやってきております。こういったことをまず徹底的に周知することをさらに努力していきたいというふうに思っております。 おかげさまで、私もたまたま時間がとれて、いわき市の農産品を東京で即売会をするところに伺いましたけれども、逆に、風評被害を含めて被害を受けていらっしゃる地域の皆さんのために、安全であるならばそういった地域の産物をむしろ積極的に購入したいという消費者の方も相当いらっしゃるということでもございますので、そうしたニーズにこたえられるような流通等のシステムをうまくつくれれば、風評被害に対して大きな効果があるのではないかと思っています。 同時に、今御指摘いただきましたようなアイデアも含めて、大きな意味では今のようなことでやっていくべきだと思うんですが、具体的に、実際に学校でいじめられたとか旅館に泊まれなかったみたいな話というのは、まさに一個一個きめ細かくやらなければいけないと思います。そうした意味でも、御指摘のようなアイデアを実行に移せるかどうか、検討してみたいというふうに思っております。
○高木(美)委員 今申し上げましたことは、人権侵害に当たるような内容があります。広島、長崎、福島、こうした見出しをつけた新聞も現実にあったわけです。そういうことに対して、では政府はどうするのか。この現実的な対応を、一一〇番なりつくっていただきまして、重ねてお願いをさせていただきます。 最後に、数分間になって、高原長官には恐縮でございます。 私は、企業の方たちにも多くお会いしながら、政策金融機関による融資を大幅に拡大してもらいたい、特に福島県における風評被害は極めて特異なので、融資に当たっては十分に配慮をしてもらいたい、また別途新たな融資の枠組みをつくることも検討していただきたい等々の御要望をいただきました。 災害復旧貸し付け、これは借りかえができません。我が党は、抜本的に拡充した新たな融資制度が必要と考えています。借りかえをして既往債務を一本化して、限度額も五億円程度、据置期間十年程度。そして、それは被災にも、計画停電、原発、風評被害、サプライチェーンの被害等の影響に対するオール・ジャパンでの対応を可能にする、こうした規模のものが早急に必要ではないかと考えます。この見解を求めます。 また、あわせまして、商工会議所に伺いましたが、建物が全壊しまして建てかえが必要でございます。商工会も多く被害を受けたところがあります。ここは中小企業支援の相談窓口、一番入り口のところでございます。建てかえとその間の事務所のリース料等の支援をお願いしたいという強い要望がございました。御対応いかがでしょうか。
○高原政府参考人 お答え申し上げます。 今回の震災、あるいは原発、例えば福島における風評被害、大変に広い深い問題だと思っております。今の御指摘を踏まえまして、被災中小企業に対します支援策、融資制度が中心になると思いますけれども、精いっぱい検討させていただきたいというふうに考えております。 それから、商工会議所、商工会の機能の問題でございますけれども、大変被災を受けられた商工会議所、商工会もある中で、仮設の事務所をつくられて早速に相談を受けられている商工会、商工会議所も多数ございます。商工会、商工会議所からは、指導員の不足の問題でございますとか、あるいは損壊した事務所の復旧、さらに仮設事務所の手配といった多くの御要望をいただいております。委員の御指摘を踏まえて積極的に検討していきたいというふうに考えておりますので、よろしく御指導お願いいたします。 以上でございます。
○高木(美)委員 ただいま申し上げました、まず災害復旧貸し付けを拡充した大型の新たな制度でございますが、ぜひとも第一次補正予算の中に、私どももしっかりと後押しをさせていただきたいと思いますし、そうした展望、希望が見えるということが中小企業事業者にとりまして大事だと思います。そうすれば、そこにまたさまざまな、住むところも生まれる、働くところもできるという観点でございます。したがいまして、ぜひとも第一次の中でしっかりと盛り込んでいただきますように、重ねて官房長官にも心からお願いを申し上げます。 また、商工会議所の建てかえ支援等につきましても、ぜひとも前向きに、さらに具体的にお願いしたいと思います。中小企業支援の一番の御努力をしてくださっている方たちでもございますので、どうかよろしくお願いいたします。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○村井委員長代理 次に、平将明君。
○平(将)委員 自由民主党の平将明です。よろしくお願いします。 このところ、国民の間で非常に不信感が高まることが続いております。ちょっと質問通告の質問の前に幾つか官房長官にお伺いをしたいんですが、おとといの内閣委員会の議論でも少し触れさせていただきましたけれども、原発の事故評価の件、レベル5からレベル7に上がったと。 今、この委員会のやりとりでも、その都度都度公表してきたという御答弁がありました。ディスクローズされたデータに基づいて専門家が評価をしたというお答えであったかと思いますが、放射能のリスク、今までの蓄積というものがあり、なおかつ、先月末には大体の感触が伝わっていたという報道もあり、そんな中で、そうであれば、いきなりレベル7に行く前に、レベル5からレベル6に行くという段階が当然あっていいと思うし、いきなり7に上がった、それもちょっと時間がたっていたといったところで、大変不信感を高めたんだと思います。 その辺は、官房長官、いかがでしょうか。
○枝野国務大臣 結果的にわかりにくいねということの御指摘は、私も理解をいたすところでございます。 ただ、繰り返し御説明をしていかなければいけないと思っておりますが、今回レベル7という評価になったのは、原子力発電所から放出された放射性物質の量、これに基づくものでございます。専門的にはもちろん専門家の皆さんにお尋ねいただかないと、私がどこまで説明できるかわかりませんが、まさにその量がどのレベルであるのかということを推測していただいた。その推測について、一定の確からしさを持って出てきたのが今回の発表の前の時点であったということでございます。 それまでの間、事故自体の態様、あるいは事故から直接受けている被害の部分のところについての変化があったわけではないものですから、そして出てきたものが6ではなくて7のレベルであったということであったものですから、それに従って率直に対応したということでございますが、そのことによっての影響、わかりにくさによる影響というものは十分認識をした上で、丁寧かつ繰り返し説明をして御理解を求めていかなければいけない、誤解のないようにしていかなければならないと思っております。
○平(将)委員 国民の間では、かなり衝撃を持って受けとめられたんだと思います。 あわせて、これは報道等できのうぐらいから取り上げられておりますけれども、総理と内閣官房参与、松本参与の件ですね。福島第一原発周辺に二十年住めないという会話が交わされたと。これは、総理が言ったとか言わないということになりました。 この報道自体は、かなりこれもインパクトが大きい、特に現地の方々から見れば衝撃的な報道であったわけでありますけれども、事実関係は、実際のところどういうことなんでしょうか。
○枝野国務大臣 総理と松本参与の会話そのものは、どなたかテープをとったり、やりとりをメモしていたわけではありませんが、松本参与の記者への御発言は起こしたものがございまして、それは私も確認をいたしましたが、松本参与御自身も、総理がそのこと自体を明確におっしゃったということをおっしゃっていたわけではない、つまり、そうとられかねないようなおっしゃり方であったということのようでございまして、そして、総理と松本参与とのお話の中では、松本参与がいろいろな参与としての御意見をおっしゃられたようでございますが、総理がおっしゃったりとか、総理がそのことをお認めになったとかというような内容ではないということは、これは総理御自身からも私も伺っております。 ただ、そういったことで、報道されたことによって当事者の皆さんには大変な御心痛をおかけしたということは、結果的に大変申しわけなかったと思っておりますし、また、これは政治家とかあるいは官僚であれば、メディアの皆さんからどう受け取られて、そこに誤解を招かないようにということは日ごろから役目柄留意をしているところでございますが、そういった立場でない参与の方でございましたので、そういった方に、さまざまな点、特に影響の大きいことでございますから、留意をするようにお願いをしなければいけなかったかなというような反省点がございます。 今回のことを踏まえて、特に総理がお話しになる方について、しかも、誤解を招かないようにという発言をするよう日ごろなれているわけではない方も参与の中にいらっしゃいますので、そうした方には、影響が大きいので、もし説明するには誤解が生じないようにしてくださいということを十分御注意しなければいけないというふうに思っております。御迷惑をかけて大変申しわけないと思っております。
○平(将)委員 これは結構問題だと思います。この方は、今、官僚でもないし政治家でもないというお話がありましたけれども、仮にも内閣官房参与ですよね。お仕事を見ると、作家の経歴もある。まさに日本語を使ってコミュニケーションする能力は高いんだと思います。それと、さっきのレベル7の話もあり、原発の問題がなかなか収束をしないといった中で、国民にいろいろな不安が蓄積をしているんですね。 私は、何かそごがあったかもしれませんが、総理がこういうことを言ったと、その言葉一つでパニックなり暴動なり起きる可能性があるぐらい、今この国は緊張しているんだと思います。ですから、内閣官房参与、こんなにコミュニケーションが欠けるのであれば、専門分野があったとしても外れてもらうしかないと思うし、今、内閣官房参与は何人いるんですか。何か随分いるらしいですよね。大丈夫なんですか、この人たちは。 これは体制をもう一回整えてもらわなければいけないと思うし、私は、やはり政権を担う、特にこういう緊急時ですから、総理の一言は重いですから、その辺の危機管理はちゃんとやってもらわないといけないと思います。官房長官、いかがですか。
○枝野国務大臣 今いただいた御指摘は大変重たいものだというふうに受けとめております。 総理の、正しくはなくても、直接ではなくても、総理が語ったとされる発言が報道されれば、本当に大きな影響を平時以上にも与える状況でございますので、そうしたところで間違いのないように、今の御指摘も踏まえて、しっかりと体制を整備してまいりたいというふうに思っております。
○平(将)委員 ぜひ、たくさんいらっしゃる内閣官房参与の皆さんには、しっかりとその辺を官房長官からお伝えいただきたいと思います。 それでは質問に入らせていただきますが、まずは原発事故についてでございます。詳細に、事前に質問通告という形でしております。これは政府の対応がけしからぬとかそういう話ではなくて、一つの提案として聞いていただければと思います。 一つは、今回の原発事故に当たって、本来は、法令上、ある一定以上の密度で放射性物質によって汚染されるおそれのある区域を管理区域として区別するんですね、平時のときは。そして、そのような区域で作業する就業者、要は放射能にかかわる仕事をする就業者に対しては、所定の教育、被曝管理、健康診断などが義務づけられておりますし、さらには専用の防護服や手袋、履物などが支給されることになっています。 今回、このような原発の事故が起こりまして、避難区域圏内は無論ですけれども、福島市や郡山市など避難区域圏外でも、高いレベル、つまり平時であれば管理区域に設定をされる、そういう基準を超えたレベルの環境で居住をされている方もいるのではないかという指摘がされております。 そこで、本来であれば、できるだけ被曝する量を減らしていく、これが被曝管理の原則になっていると言われています。私の専門ではありませんが、これをアルファベットの頭文字をとってALARA、アララと言うんですかね、アズ・ロー・アズ・リーズナブリー・アチーバブルというふうに言われているということでございます。 このような環境下で住んでいる方々がどのようにその不要な被曝を受けないように被曝から回避するのか、どのように早く放射性物質による汚染を除去することができるのか、また、正常な環境に近づけることができるのか。もっと住民の方々と一緒になってこの活動を、本来であれば管理区域に指定されてもおかしくないわけですから、政府が一体となってそういう活動をやるべきじゃないか。今のところはやられていないように思われます。その辺については、後でまた御意見を伺います。 二つ目、放射性物質により汚染した食品に対する暫定基準についてでありますが、今回の福島の原発事故をきっかけに、急遽、飲食物に対して暫定基準というものが設定をされました。これは原子力安全委員会が設定をしたわけでありますが、当面、こういう緊急時において周辺住民に対する飲食物の摂取制限ということで定められたと思うんですが、それが全国民に対してあたかも許容するような数値であるというように今運用されております。 細かいことは書いてあるとおりでありますが、緊急事態であったということ、それと、農産物や水産物の生産者に対するいろいろなダメージを考慮してのことだと思いますが、今からでもいいので、広範な専門家から意見を聞いて、またパブリックコメントなどもやって、緊急時に周辺地域に出してやった数値をあたかも日本全国でここまでなら大丈夫ですよというような運用がなされているということですので、これはまたしっかりと、専門家、パブリックコメントもあわせて対応していただきたいと思っております。 この二点について、官房長官、コメントがあれば。 〔村井委員長代理退席、委員長着席〕
○枝野国務大臣 御指摘いただきましたとおり、今回の避難地域、あるいは、今、計画的避難地域ということで準備を進めている地域にとどまらず、一定の放射性物質が放出をされて、平常時よりは高い放射線量を計測しているという状況であります。 したがいまして、こうした地域におきましても、一般的には健康に被害を及ぼすレベルのものではないということでございますが、それでも放射性物質、放射線を受ける量は少ない方が望ましいわけでございますので、不要な被曝を回避するための方策をこうした地域も含めて進めていく必要があるというふうに思っておりますし、また、その際には、住民の皆さんあるいは自治体の皆さんともしっかりと連携をしてまいりたいと思っております。 今、具体的に、そうした地域以外でも、学校の校庭等については、お子さんたちが多くの時間を過ごす場所ということでございますので、先行してより詳細なモニタリングを行い、それに基づいての対応を今進めているところでございますが、さらに、一般的にもそういったことを進めていきたいと思っております。率直に申し上げて、今、原発そのものの対応と、それから避難地域と計画的避難地域に対する対応に全力を挙げているところでございますが、順次、そういったところについてもできるだけ早く対応を、できることから進めていきたいと思っております。 それから、食品につきましてでございますが、もちろん放射線の問題ですが、原子力安全委員会にとどまらず、食品安全委員会や厚労省の薬事・食品衛生審議会においても、暫定規制値についてその後御検討いただきました。ただ、緊急時ということで、パブリックコメントについては、こういった場合許されるということで求めておりません。 御指摘のとおり、状況を見ながら、さらに落ちついてこれについて検討するということの必要性については認識をしておりますので、どのタイミングでやるかということは、現に今進行中のところもございますので、しっかりと御意見を踏まえた上での対応を検討したいと思っております。
○平(将)委員 暫定基準、食品に対しては今後対応していただきたいと思いますし、また、一番目の課題については、平常時ではエリアとして区分をするということがもう既に決まっているわけでありますので、せめて、これは避難区域圏内、圏外のところでも高い数値があるというところも聞いておりますので、本来であれば所定の教育、被曝管理、健康診断というのが義務づけられているわけでありますから、その対応をお願いしたいと思います。 それでは、次の質問に移らせていただきますが、東日本大震災の復興プラン、財源についてお伺いをしたいと思います。 まず、今、補正予算の議論をしておりますが、まさに未曾有の災害であったと思います。今ここで明確的なことはなかなか言いにくいと思いますが、これでまず一次補正をやって、その後、二次、三次と、もしかしたら続けなければいけないんだと思います。 ざっくりとしたボリューム感として、この大震災、民間では、その災害規模は経済的に換算すると、ストックベース、フローベースはちょっとわかりませんが、二十兆とも三十兆とも今言われているわけでありますけれども、今後、どの程度財源が必要になるのかといったイメージをちょっとお聞かせいただきたいと思います。それでは、与謝野大臣。
○与謝野国務大臣 阪神・淡路の例をとるしか具体的な例がございませんが、阪神・淡路のときは、ストックベースで総額で約十兆。そして、これは計算はなかなかできないんですけれども、間接的に経済的な影響はもう十兆ぐらいあったろうと言われております。それに対して予算の規模はどのぐらいであったかと申しますと、震災が発生した年から五年間の間で政府が計上した阪神・淡路関係の予算の総額は約五兆円でございます。 今、この大震災のストックベース、まだまだかなり不正確だと思いますけれども、内閣府で計算したところでは十六兆から二十五兆ぐらいではないかと言われておりますが、今回、阪神・淡路と決定的に違うところが幾つかあります。 それは、一つは電力供給の問題です。これは、被災県以外のところの産業にも大きな影響を与え得る話である。 それから、あの地域には世界的な部品メーカーが幾つもあって、会社によっては世界のシェアの四割を占めるというような、小さな大会社があるわけでございます。そういうサプライチェーンの毀損による経済的なフローの面でのマイナス要因。 それからもう一つは、原発の事故そのもの、これは大変申しわけない話なんですけれども、事故そのものによる影響。それから、事故によって避難した方々の経済活動がとまっているという影響。それから、直接の被害ではないけれども、風評被害の問題があります。もう一つは、全国的に自粛ムードがあって、これが消費低迷を招いている。 こういう数々のものを合わせますと、今のところは経済に対する影響は推計はなかなか難しいわけですが、予算の規模は、これまた阪神・淡路と性格が違いますから、五兆円というわけにはいかない、そういう問題を含んでおります。
○平(将)委員 結局、最後のところだけ教えていただければよかったんですが、五兆円以外ちょっと言えないということですけれども、やはりかなり大きくなると思います。 私はまさに与謝野大臣が先ほど委員長とのやりとりで言ったとおりだと思っていて、今回の危機は何かといえば、まずは津波、地震の災害危機。さらには原発の危機、これは日本の安全神話にも傷をつけましたし、世界から日本を見る目も、信用といった部分ではなくなっている。さらにあわせて、与謝野大臣は専門でありますけれども、財政危機はずっと続いている。あわせて経済産業危機。この四つの危機をどういう連立方程式で処方せんを書くかということだと思うんです。 ですから、まずインフラについては、これはもうできるだけ早急にやらざるを得ないということだと思います。だから思い切って予算をつけろという話ですが、では一方で、その財源をどういう手当ての仕方をするのか。それによって、円がどうなるのか、国債がどうなるのかというリスクがあるんだと思うんですね。 ですから、まずはオーソドックスにいかなければいけないと思います。まずは何かというと、歳出削減だと思うんですね。私は、民主党関連の予算、いわゆる不要とまでは言わないけれども不急のマニフェスト関連予算は、それを削って今回の復興に充てるべきだというふうに当然思います。それは一丁目一番地。そこから、では増税なのか、国債なのか、与謝野大臣の嫌いな日銀引き受けなのかという議論になってくると思うので、まずは私は歳出削減だと思うんです。その辺は、玄葉大臣、いかがですか。
○玄葉国務大臣 まず、復興財源につきましては、残念ながらまだ、どのくらいの規模になるかというのは見通しはつきにくいと思います。それは、つまりは原発事故の影響がまだ見通せないということに尽きるのではないかと思います。 いずれにしても、財源が必要になるということでありますけれども、まずは、おっしゃったとおり、歳出の見直しというものが必要になる。 ただ、我々が掲げたマニフェストは、今でも掲げた理念は正しいというふうに私は思っております。ただ、これだけの人類史上初めての事態を受けて、柔軟性を持って対応せざるを得ないということです。加えて、先般も御質問がございましたけれども、事業仕分けあるいは特会などをもう一度総ざらいする必要があるなというふうに私自身は思っております。 その上で、やはりかなりの規模になってまいりますので、名前はともかく、復興債のようなものを発行せざるを得ないというふうに思うんですね。これは、まだ第二次補正の話をするのは早いんですけれども、いずれそういうときが来るだろうというふうに思います。 ただ同時に、財政リスクもありますので、償還財源の検討というのもあわせて行っていく。ただ、そのときにさらに大事なのは、やはり経済有事でもあって、当然、日本経済の景気動向に十二分に配慮する形で、極めて適切なタイミングで検討を行い、また実施をしていくことが大切だというふうに考えております。
○平(将)委員 考え方はほとんど一緒だと思います。歳出削減をすると。この際ですから、事業仕分けをビルトインして、歳出削減を一生懸命やったらいいと思います。特会もこの際見直すべきだと思います。特にエネルギー特会は、エネルギーの政策は大転換すると思いますから、歳入歳出なんかは見直せばいいと思います。 ただ、その前に、ちょっと今歯切れ悪かったですけれども、我々が選挙を戦った二〇〇九年のマニフェスト、あれをこの際一回棚上げしていただいて財源に充てるしかないと思うんですね。 僕は、これはいい機会だからぜひ聞きたかったんだけれども、あのとき十六・八兆ですよ。それで、民主党のロジックは、一般会計と特別会計を合わせて二百兆あるから、一割削って二十兆。そんなのできるわけないじゃないですか。我々同期、杉村太蔵だってわかりますよ、そんなのは。それを本当にできると思ったのか。 それはできると思っている人はいいけれども、僕は、玄葉さんみたいな人まで本気でできると思ったと思いませんよ。玄葉さん、あの当時、あれを本当にできると思ったんですか。
○玄葉国務大臣 マニフェストで掲げた財源につきましては、だからこそマニフェスト検証委員会というものをつくって、二年という折り返し地点でしっかりと見直していこう、こういう議論になっていたわけですけれども、この大きな事態を受けて、いわば前倒しをして見直しをしていく、していかざるを得ないというふうに思っています。 ですから、第一次補正でも、きのうも申し上げたのでもう繰り返しませんけれども、高速料金無料化の社会実験は一時凍結をしましたし、あるいは子ども手当の上積み分につきましては断念をするということで、つなぎ法案になったわけで、ただ、これだけでよいのかという議論は当然あるわけで、そこは段階的に、二次補正あるいは三次補正などというときに党内でしっかりと議論をして集約していかなきゃいけない、こういうふうに考えております。
○平(将)委員 当時できるかできないかはお答えいただけませんでしたが、私は、当時からけたが違うと言っていました。 平成二十三年度に、事業仕分けもろもろ、各省の国丸ごと仕分けで、ではどれだけ予算に反映されたんだという書類が、多分財務省の試算だと思いますけれども、来ました。鉄建公団などのストックを除いたら、フローで一・六兆ですよ。十六・八兆と一・六兆ですから、もうぴったり、ビンゴですよ。本当に一割だったという話なので、これはもっとまじめにやっていただきたいと思います。 時間がないので、まず歳出を削るということは一生懸命やると。特会の見直しも必要だと思います。その次に、きょうの新聞なんかを見ると、もう復興増税だという話が躍っているんですよ。 確かに、財政危機であることはあると思います。ですから、余り奇策を打つと円の暴落を招きかねないと思いますからまじめにやらなければいけないと思いますが、同時に経済産業危機でもあるんですから、私は、ここは一たん、増税ではなくて、名前はどうでもいいですよ、国債を発行して十年なり二十年で片をつける。 それと同時に、与謝野大臣がやっていらっしゃる社会保障と税の一体改革もあるし、プライマリーバランスの黒字化もあるんですから、ここは増税ではなくて、この復興の財源は国債。名前は何でもいいです。それと同時に、プライマリーバランスの黒字化と社会保障・税の一体改革で十年、二十年の絵を示していくというのが私は合理的だと思います。 その辺は、与謝野大臣、いかがですか。
○与謝野国務大臣 復興財源をどうするかというのは玄葉大臣がお答えしたとおりですけれども、もう一つ政府に課せられている、あるいは国会に課せられているのは、やはり日本の財政の再建だと思っております。 私は税・社会保障の一体改革というものをやっておりますが、これは財政再建を意味するものでもあって、この際、やはり菅内閣としてはきっちり結論を出すということが大事であって、これが先生御懸念の円安とかトリプル安とかということにもこたえていく大事なことであり、また、市場の信認を得るゆえんでもあると私は確信をしております。
○平(将)委員 両方やる必要があると思うんです。中長期の、これも社会保障と税の一体改革だけじゃなくて、プライマリーバランスの方もやらなきゃいけないです。あと、民主党の十六・八兆をどうするのかという話も一体でやらなければいけないです。さらに、こっちは経済産業危機もあるし、財政危機もあるので、復興財源の方はとりあえず国債でやる。それを同時に出すことによって、難しい政策ですけれども、両立をするというのが大事だと思います。 それで、国債がもう消化できないんじゃないかというような御懸念も大臣なりどなたかおっしゃっていたと思いますが、政府が財政再建の展望を出しましたね。プライマリーバランス、五年後にGDP比半減、十年後にバランス黒字化。もしあのとおりに財政再建ができたとしても、国債はあと二百五十兆、さらにプラスアルファを受け入れてもらわないとだめなんです。 ですから、今回五兆なのか十兆なのか十五兆なのかわかりませんけれども、二百五十兆の中の十五兆ですから。ですから、複数年度で、まずはここは国債でしっかりやって、その十年の間でそれをどうバランスするかという大きな絵を示すべきだと思います。 時間がなくなってきました。中野大臣、いつもお待たせして済みません。もう質疑時間が終了しましたと来ましたので、一点だけ。 この間、予算委員会で私が指摘したのは、省庁のあっせんはアウト、政務三役はセーフだけれども認めるべきではない、OBはセーフと言われました。ただ、私があそこで言ったのは、民主党さんがずっと前から、五代続けて同じポストに行っているじゃないか、これは裏下りじゃないか、こんなのを自民党は認めるのかと言ったんだけれども、今言ったルールでは取り締まりの仕方がないんです。 あと、エネ庁から東電に行きましたよね。あれも、枝野さんは、二月はオーケーだけれども、今はあんなの許されないと言っています。 とにかく、再就職等監視委員会を早く立ち上げていただきたい。総理はすぐやると言ったんだから。それとあわせて、皆さんの理屈だと、皆さんが野党時代にこれはけしからぬと言っていたものはなくならないんですよ。その辺の整合性だけ、大臣と官房長官に一言いただいて終わりたいと思います。
○中野国務大臣 再就職等監視委員会の立ち上げはできるだけ早く行いたいと思っております。既に人選も始めておりまして、これが整い次第、国会同意人事として提出をいたしたいというふうに思っております。今急いで鋭意努力をいたしているところであります。 あわせて、その際には、指導助言など機能の強化、より予防的措置としての機能もあわせ持たせてスタートさせたいと思っております。
○枝野国務大臣 今の点は全く同じでございまして、その上で、裏下り的な話について、独法や政府系の公益法人については事実上一定の縛りができるというふうに思っておりましたし、これは進めてきておるんですが、今回の東京電力のように形式的に民間企業の場合は、今のやり方では法的には縛れないということでございますので、その点についてはしっかりとその対応策を検討していかなければならないというふうに思っております。
○平(将)委員 では、また続きをやらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○荒井委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。 最初に、福島原発事故の関連で質問をいたします。 原発事故対策については、引き続き、現在の事態を収束させるために、内外の英知を結集し、あらゆる手だてを尽くすべきときであります。また、収束に向けてどういう見通しを持って対応しているのかを国民に説明すべきであります。新たな避難区域が設定されましたが、国の責任を明確にすることが不可欠です。確実な避難や生活の確保、原発によるあらゆる被害に対する補償に国、東電が責任を持つことを明確にすることが必要だと考えます。 その上で、原発事故の避難者についての現状認識を問いたい。 枝野官房長官にお尋ねしますが、そもそも、避難指示を要請し、さらには屋内退避、自主避難を要請している原発三十キロ圏内には、何世帯の方がいらっしゃって、何人の方がお住まいだったのか。この点、最初にお答えいただけますか。
○枝野国務大臣 福島第一原子力発電所から半径三十キロメートル圏内の人口は、平成二十二年の国勢調査速報に基づけば、人口で約十四万人、世帯数で四万八千世帯というふうに承知をしております。
○塩川委員 三十キロ圏内の人口は約十四万人ということであります。 しかしながら、三月二十九日の総務委員会で私が総務省にただしたところ、総務省は「三十キロ圏内の住民数は二十一万ないし二十二万人」と答弁をしているんです。今、枝野官房長官は十四万人とおっしゃいましたが、三月二十九日の時点では、総務省は、国は、「三十キロ圏内の住民数は二十一万ないし二十二万人」と答えているんです。この違いは何ですか。
○枝野国務大臣 総務省もお呼びをいただければと思うんですが、私のところには、今の国勢調査に基づく数字として、速報値による数字として来ております。 ということですので、確認をしたいというふうに思います。
○塩川委員 例えば四月十日付の読売新聞なども、避難指示のエリアには七万から八万人の方がいらっしゃる、屋内退避のエリアには十四万人の方がいらっしゃると。ですから、二十一万から二十二万人という数字で報道しているんですよ。ですから、世間はこの三十キロ圏内に二十一万人から二十二万人の方がお住まいだったということで、まさに国会の答弁でもあり、またマスコミの報道でもされている。 これはどう考えてもおかしいんじゃないですか。こういうことについて御存じなかったんですか。
○枝野国務大臣 報道の数字までは承知しておりませんで、御質問の通告がありましたので準備をさせましたところ、今申し上げたような数字が報告をされているところでございます。
○塩川委員 ということは、三月の二十九日の時点では、国は、この三十キロ圏内の避難者を二十一万人から二十二万人として受けとめていた、しかし、今確認をすると、十四万人だと。 十四万人が正確であると思いますから、となると、そもそも、この間の、一カ月余りの政府の原発事故避難者に対する対策の大もとの現状認識の避難者数の数字自身が間違っていたということになるんじゃありませんか。そういう認識に立った対策が必要なんだと思うんですが、いかがですか。
○枝野国務大臣 総務省がそうお答えになっていたとすれば、まさに、避難をすべき地域の人口についての把握が少なくとも政府内できちっと統一されていなかったということでありますので、それは大変問題だというふうに思います。
○塩川委員 ですから、正確な避難者の方の数さえ把握していないということが、必要な対策を打つ上でも大きな障害になっていたのではないのかという懸念というのは当然出てくるわけであります。 このことを前提にした上で、福島原発による避難者数は何世帯、何人と認識しておられるのかをお答えください。
○枝野国務大臣 官房長官という職制ですからあらゆることをお答えしなければいけないのかもしれませんが、直接の主務官庁ではないということは御理解をいただきたいと思います。 それから、御通告いただければ計算をできたと思いますけれども、逆に言うと、どれぐらいの方が特に二十キロ圏内について残っておられるのかということについては、これは警察と自衛隊が防護服等を着て中に入っていただいて、それについては一定の把握ができております。けれども、大変少ない人数でございます。 それから、逆に、二十—三十については、残っておられるのか出ておられるのかということについては、正確な数字は正直言って把握できておりません。それぞれの市町村と連絡をとりまして、特に南相馬市の一部が二十—三十キロ圏で、ここは非常に多くの方がいらっしゃる、一万人規模単位の方がいらっしゃるということは、地元の自治体、南相馬市と話をしております。 それ以外の地域については、おおむねこれぐらいの方が残っておられるという話については、市町村と連絡をとって報告は受けておりますので、調べれば御報告できると思います。
○塩川委員 南相馬市で二十キロから三十キロで一万から二万人の方が残っておられるんじゃないのか、それ以外は数十や数百のオーダーだろうということですから、二万人ぐらいの方が三十キロ圏内では残っておられる。ということは、十四万人引く二万人ですから、十二万人の方が少なくとも三十キロ圏内から避難をしておられる、つまり、自宅で住める状況にないということになっているわけであります。 さらに言うと、三十キロ圏内に限らず、三十キロ圏外でも実際には避難をしておられる方も少なくないだろうと見込まれるわけですが、その数というのは把握をしておられないでしょうか。
○枝野国務大臣 これについては、現時点では把握をできておりません。
○塩川委員 ですから、十二万人以上の方が実際には避難をしておられるという現状があるわけですが、そういった原発事故による避難者の全体像を現時点で国が把握しておられないということでもあります。 さらに問題点を指摘すると、福島県の災害対策本部によりますと、四月の十四日の十六時現在の被害状況速報において、避難所の入所者数について、福島県内で二万六千百三十九人、ここには、避難所だけではなくて二次避難の旅館とかホテル等の人数も含まれております。同様に、福島県外に避難をしているということで福島県が把握をしておられるのが一万八千七百二十五人です。ここにも、ホテル、旅館等の二次避難先が含まれております。ですから、合計して四万四千八百六十四人、四万五千人の方が避難所等に入所しておられるということなんです。 そうしますと、十二万人以上の方が避難しているはずなのに、避難所等に入所をされている方が五万人弱ということになると、七万人以上の開きがあるわけですね。 では、この七万人以上の方はどこに避難をしておられるのか、この点について。
○枝野国務大臣 避難はされているはずなんだけれども把握できていない、どちらにいらっしゃるかわからないという方が、御指摘のとおり、たくさんいらっしゃいます。残念ながら、役場そのものも避難をされているという状況の中にありまして、役場の方で把握をしていただくということについては、それこそ、埼玉に避難をしていただいている、役場と一緒に移動されている双葉町の皆さんのようなケースでないとなかなかできないという状況にあります。 このため、双葉郡市の皆さんの避難先から御連絡をくださいということで、これは、いろいろな広報の手段をとって、電話で御連絡をいただくということについてのオペレーションは、もう一週間ほど前だったと思いますが、始めているところでございます。 さらに、避難先の自治体、個人のお宅、親戚などを頼って避難をされている方であっても、避難先の御家庭、御親族などが当然地元の市町村役場との関係があるわけでございますので、そうしたところを通じてネットワークでつないで、これは原発避難の方に限りませんが、震災避難の方も含めて、どなたがどこに避難をされているのかということを、全体像を把握するためのシステムを、総務省を中心に、都道府県、市町村に御協力をいただいて、スタートさせつつあるところでございまして、できるだけ早く全体像を把握したいということで、関係省庁を督促しているところでございます。
○塩川委員 まず、そういう実態把握という点で、総務省の方でそれぞれ関係機関に要請しているというのは承知をしております。そういう取り組みをぜひお願いしたいと思っております。 その上で、七万人以上の避難者が福島県内外の親類縁者の方などを頼って避難生活を送っておられると推測されます。大臣も私も埼玉でありますから、結構、近所に、親類縁者を頼って避難しておられる方が少なくないということはよく承知をしておられると思います。 津波、地震による避難者を含めて、避難者全体を視野に入れた支援策の具体化が必要です。避難者の規模が大きいというだけではなくて、避難の期間が短期間で終わらない、やはり、そういう可能性が高いということを踏まえた支援策を行う必要があるわけです。 でも、率直なところ、避難者数が正確に把握をされていないために対応策が十分かみ合っていないんじゃないのか。例えば、三十キロ圏内で居住されている方は、世帯でいうと四万八千世帯、五万世帯以上の方が多分避難をしておられるでしょう、福島県全体で見ても。だけれども、福島県の仮設住宅とかの建設の計画、公営住宅の借り上げも含めて、二万戸というふうに承知をしているわけですよ。すごくギャップがありますよね。 これをどうするんだろうかという問題もありますし、かなり多くの方が親類縁者を頼っておられるとしたら、私は、そういった方々の善意に期待をするだけではなくて、災害救助法に基づくか、あるいは東電に対して原賠法上の措置か、いずれにせよ、東電や国の責任で、そういった親類縁者を頼っている避難者の方々に対しての現金支給などをしっかり考えるべきだと。そういった、現状の、きちんとした、避難者の実態を踏まえた、一歩踏み込んだ対策というのをぜひ考えていただきたい。その点について、ぜひお答えいただけますか。
○枝野国務大臣 福島県の仮設住宅の件については、仮設住宅ということでは、全体として、震災の生活者支援特別本部が中心になってやっていただいているところでございますが、原発事故による避難者の方も仮設住宅を必要としているという状況の中で、それも踏まえて建設予定数をふやしていくという方向で報告を受けているところでございます。 それからもう一つは、まさに親戚宅等に避難をされていたり、あるいは、場合によっては御自身の判断と御自身の資金で別に住宅を借りられている等の方も少なからずいらっしゃるということは、網羅的ではありませんが、報告がございます。 そうした意味で、まずは現金をしっかりとお渡しするということで、原発の避難者の皆さんに対して一世帯原則百万円をまずは仮払いするという方針を固めて、できるだけ早く具体的なオペレーション、作業に入っていきたいということでございます。 当然、百万円ではまさに当座ということになりますので、長期になることが可能性としてある、そして、場合によっては遠方に避難をしていただいているということ、それから、仮設住宅等が必ずしも三日とか五日でできるわけではありませんので、そういったことも踏まえて、状況を見ながら、これについてもさらに検討してまいりたいと思っております。
○塩川委員 避難の実態を踏まえた対応策をぜひお願いしたいと思います。 最後に、松本大臣に液状化被害の問題についてお尋ねします。 四月の十二日に、東日本大震災による液状化被害者が多数に上る自治体の首長さんが要望書を国に出されました。茨城県鹿嶋市、稲敷市、神栖市、潮来市及び千葉県香取市の五市長が要望した内容というのが、「災害に係る住家の被害認定基準における液状化被害の取り扱いの明確化及び大幅な被害割合の追加をすること」「被災者生活再建支援法における支援金の拡充として、金額のかさ上げ及び、半壊・床上浸水住家についての新たな財政措置を講じること」「液状化による被害の新たな支援金支給制度の創設及び適用を図ること」、このようなものであります。私も鹿嶋や神栖などの液状化被害、行きましたが、深刻であります。要望も当然だと思います。 ぜひ、その要望を受けた松本大臣として、この要望内容にどのように対応をしていくのかについてお尋ねをいたします。
○松本(龍)国務大臣 今御指摘の液状化被害につきましては、三日前の十二日に茨城県の副知事また鹿嶋市など五市長とお会いをして、被害の実態を御報告いただきました。 市町村が認定する住宅の被害に応じて液状化による被害であっても被災者生活再建支援法による支援が受けられることになっておりますけれども、いろいろ中身を聞きましたら、いろいろなことを訴えられておりました。そういう意味では、上記以外の場合であっても、液状化被害の損傷を含めて住宅全体に占める損害割合を算定して、その割合に応じて全壊、大規模半壊等の判定ができることとされています。 一方で、現実の基準が今回の地盤の液状化の実態にそぐわないという指摘もありますので、これから、家屋の状況を調査して、基準の見直し等も含めて勉強していきたいと思います。 早速、三日前の額賀先生の御要請、そしてきょうの塩川先生の御要請を受けて、あした、内閣府の職員を茨城県を通じて潮来市に派遣して、実情を調査させる方向であります。 以上です。
○塩川委員 ありがとうございます。 経産省には、失礼しました。
○荒井委員長 次に、柿澤未途君。
○柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。 前回、枝野官房長官に御質問をさせていただいたのは予算委員会のところだったと思うんですが、ちょうど、エネ庁長官の東電へのことし一月の天下りについて、形式的にはオーケーでありますが、こういう御答弁をいただいたのを思い出します。あの当時、こんなことになるとは思っていなかったわけでありますが、きょうは原発事故の問題を中心にお尋ねさせていただいてまいりたいと思っております。 まず、国際評価尺度におけるレベル7、この認識についてであります。 原子力安全委員会の代谷委員は、十二日の会見で、三月二十三日の時点で放出量がレベル7に該当する可能性が高いということがわかっていた、こういうふうに発言をされております。安全委員会は、先月二十三日の時点で、放射性物質の拡散シミュレーション、いわゆるSPEEDIの結果を公表しております。 私も実務者会合に出ておりますから、SPEEDIの結果を出せ出せと言ってようやく出てきた二十三日を思い出しますけれども、そのときに試算に使った放射性物質の放出量から考えて、既にこの時点でレベル7に相当する可能性が高いということを認識していたというふうにお話をされております。三月二十三日で、正式な公表が四月の十二日、その間、三週間たっているわけであります。 沃素131換算で一万テラベクレルを超える、つまり数万テラベクレルにはなる、こういう認識を、蓋然性として高いという認識を持ったのは、一体、何月何日で、どのような根拠に基づくのかということを改めてお伺いしたいというふうに思います。 〔委員長退席、津村委員長代理着席〕
○班目参考人 蓋然性が高いという御質問だとすると、やはり四月五日までの三十点以上の計測の結果に基づいた逆算の結果であって、四月の七日とか八日とかということになるかと思います。 ただ、三月の二十三日の時点で既にその可能性はあるということはもちろん認識しております。
○柿澤委員 代谷委員が、二十三日の時点でレベル7に該当する可能性が高いとわかっていた、こういう発言をされていることと、今の班目委員長の御答弁との整合性は一体どうなっているんですか。
○班目参考人 基本的に、三月二十三日の時点では三点のデータからの逆算でございます。したがって、誤差が非常に大きい、外部に発表するに当たってはそのあたりを十分注意しなければいけないということで、もうちょっと精度を上げようと。しかしながら、可能性はそれなりにある、一定の可能性はあるという認識が三月二十三日にあったということで、私の認識と代谷委員の認識は基本的には間違っていないと思います。
○柿澤委員 もう一度申し上げると、三月二十三日と四月十二日の間には三週間のタイムラグがあるわけであります。 それで、安全委員会の代谷委員は、趣旨としては、評価のレベルが5になろうが7になろうが対策のいかんには影響を与えるものではない、こういうこともおっしゃっています。したがって、安全委員会としての認識に基づいて保安院等にレベル7への引き上げということを求める必要はない、こういうふうに判断をした、こういう趣旨の発言をされています。 この点については班目委員長も同じ考えなんでしょうか。
○班目参考人 INES評価につきましては、この場合は保安院になりますが、行政庁がナショナルオフィサーとしてIAEA等の会合に参加しております。したがって、そこで言い出すのはあくまでも保安院の方であるという認識においては、私と代谷委員の認識は全く同じでございます。
○柿澤委員 これについて、官房長官はどのような御見解をお持ちでしょうか。
○枝野国務大臣 今、班目委員長がお話をされましたように、私のところにもSPEEDIの三月のシミュレーションの報告が上がりましたときに、当然、SPEEDIのシミュレーションができるということは、原子力発電所から放出された放射性物質量を前提としているシステムですから、一定の前提を置いているんですねということで、そこの報告はございましたが、それについては、今、班目委員長、そのときに私が受けた報告と同じ内容でございました。 つまり、たった三点だけのデータに基づいているので、これについては、SPEEDIによるシミュレーションも含めて、こうである可能性はあるけれども、それについては確証、確信を持てるものとしてではないということの報告を受けました。 そして、その後、いずれにしても、放出された放射線量、放射性物質の量というのは、できるだけきちっとした推測を行った方がいいのではないのかというような趣旨のことはお伝えをしていたというふうに思っておりますが、その間、少し間があいて、その上で、確からしい推測の結果が出てきて、それがレベル7に該当したということでございまして、先ほども御答弁申し上げましたが、結果的に、特にレベル7というところだけをぱっとごらんになった多くの国民の皆さん、場合によっては海外の皆さんも含めて、大変わかりにくいことになったというふうに思っております。 できるならば、もうちょっと早い段階でその推測値が出せたのであれば、そのことが望ましかったと思いますが、これはむしろ観測と分析の問題でございますので、急いでくれということしか言えない世界でございました。 ただ、まさにSPEEDIのシミュレーションの結果は、蓋然性が高いというものではないけれども、可能性があるということでございましたので、当然、最悪のケースにおける健康被害をもたらさないということで、避難等の設定については、それを参考にして、この間、我々の側では進めてきたということでございます。
○柿澤委員 私は、そうなのかなとちょっと首をかしげてしまいます。 評価のレベル、その根拠をなす、どれだけの放射性物質が放出され、飛散したのか、この事実の推定というのは、国民、なかんずく周辺住民、そして周辺自治体にとって、みずからがどれだけのリスクにさらされているのか、そして、どうしたらいいのかという行動の示唆を与える上で、極めて重要な情報だというふうに思うんです。それを、後から、最初にそうかもしれないと思った時点から三週間たって、六十三万テラベクレル出ていました、こんなことを発表されても、取り返しがつかないんですよ。今から逃げようといったって、マスクをしたって、間に合わないんです。 あえて仰々しく言うことを避けようと気をつけたとしても、私は、この間、相当数の方々がそれなりの量の放射性物質を知らず知らずのうちに経口摂取するなりして内部被曝をしてしまっているというふうに考えなければならないというふうに思いますけれども、官房長官、御見解はいかがですか。
○枝野国務大臣 今回の六十数万テラベクレルという放射性物質放出量についての推計は、この間、大気中の放射性物質の量をモニタリングして測定をした、まさにその周辺部における放射性物質の量をもとに概算を専門家がしたものでありまして、なおかつ、それは、SPEEDI等によってそれを前提にしてシミュレーションした結果と、実際に実測をされているこの間の放射線量と、そごがないという報告を受けております。 つまり、むしろ、周辺の皆さんに対して及んでいる、健康等に対して及んでいる実測データが先にあって、それに基づいて推測をした結果が今回の放射性物質についての推測結果なのでありまして、この間、実際に実測されている数字に基づいて安全性を最優先した形で避難等の指示を出しているのでありますので、まさに、出てきている放射性物質の量が大きいからこちらの実測数値が変わるわけではありませんので、この実測数値に基づいた対応をしていますので、そうした意味では、今回の数字が大きかったんだということで、逆に言うと、過去に振り戻ったとしても、対応策が何か変わっていたかというと、そういう性質のものではないということであります。
○柿澤委員 実測とは何ですか。 私が今申し上げたように、知らず知らずのうちに、三月十五日の水素爆発以降、数日間の間に相当な量が出ている。これを考えれば、経口等で内部被曝を相当程度している方がいたとしてもおかしくない、こういうことは言えるというふうに思うんです。 この内部被曝については、基本的に、実測といいますけれども、こうした実測はなされていないのではないかというふうに思いますけれども、この間、周辺住民の、どれだけ内部被曝しているのかということについての調査、そして、調査結果を踏まえた診察、対処、こういうことの体制はどうするつもりなんですか。
○枝野国務大臣 御指摘のとおり、内部被曝について直接測定をしたりするということは、できないと言うべきなのか、なかなか難しいと言うべきなのか、これは専門的に必要があれば専門家にお尋ねをいただきたいというふうに思います。 特に、空気中から吸い込むという部分については、実際にどれぐらい吸い込んだのかということについての測定はなかなか難しいということでございますが、当然のことながら、これは平議員だったでしょうか、先ほどの御質問にもございましたとおり、今後、周辺地域の皆さんの健康管理については、しっかりと国の責任でもって健康診断等も進めていかなければならない、収束した後も、というふうには思っております。 その上で、ここは、私も専門家ではございませんので、必要があれば専門家の御見解をこういった場でもお聞きいただければというふうに思いますが、一般的には、外部の放射線量等に基づいて、そこから吸い込んで内部被曝をすることについての可能性、予知等についての一定程度の推定はできるというふうに認識をいたしております。 それから、特に心配なのは乳幼児の方の甲状腺、沃素が甲状腺にたまることによる被曝の可能性でございますが、周辺地域のお子さんたちについては甲状腺の放射線量の測定ができますので、これについては、この間しっかりと行ってきておりまして、問題のあるような数値が出たお子さんはいないという報告を受けております。
○柿澤委員 内部被曝の状況を測定する装置として、ホールボディーカウンターというのがあります。全身測定装置または全身カウンターともいいますが、人体が取り込んだ放射性物質をそのまま測定することができる大型装置です。主にガンマ線を出す核種を測定する、いすに座ったりベッドに横たわったりして測定をする。 このホールボディーカウンター、日本の原子力発電所等に備わっているものであるということでありますが、時間もないのでまとめてお伺いしますが、国内でこのホールボディーカウンターが幾つあって、三月十一日以降何人を測定して、高い値が上位五ケースでどのぐらい、何cpm出ているか。スクリーニングレベルは一千五百cpmというふうに聞いております。こうしたスクリーニングレベルを超えるケースも出ているというふうに聞いております。 三月十一日以降の測定で十万cpmを超えた、大幅に超えているケースというのがあるのかないのか。あるとすれば何人あるか。そして、避難区域及び周辺住民のホールボディーカウンターによる測定をしたことがあるかどうか。私が今御指摘をさせていただいたとおり、今回、私は経口による内部被曝のリスクは相当程度あるというふうに思っていますので、今後、周辺住民のサンプリング調査等を国内にあるホールボディーカウンターを使って調査するつもりがあるかどうか。この三つについてお尋ねをしたいというふうに思います。
○中西政府参考人 お答えいたします。 先ほどから先生の方で御指摘をいただきました、どういう形で測定をしているのかということで、基本的な流れをまず御説明いたしますと、まずは、広く一般の方々が、内部被曝も含めまして外部被曝をどれぐらい受けたかというものをサーベイメーターというものを使ってチェックいたします。その後、その結果が内部被曝をしている疑いがあるといった場合に、ホールボディーカウンターというかなり大きな機械のそばに行って測定をするという、二つの段階で一応サーベイをするというふうなことが原則だと言われております。 まず、そのサーベイメーターにつきましては、地元の住民の方々十四万七千人に対しましてサーベイメーターでのチェックを行ったということで、十万cpm以上の方々につきましては、その具体的な数は百二名というような形での報告を受けております。その百二名の方々につきましても、例えば洋服を外していただくとか、靴を脱いでいただくという結果、本当に自分の体の外側に直接付着しているようなものは測定されていなかったというふうに聞いてございます。一応、それが基本的に住民の方々をチェックした結果でございます。 さらには、電力会社あるいは現場で作業をやられている方々につきましては、その作業環境なり、どうしてもある程度体内に取り込んだ可能性があるというようなことで、先ほど御指摘のありましたホールボディーカウンターという設備があるところにその作業員の方等々が行きまして、測定をいたした結果がございます。 まず、その前に、日本全体で、原子力発電所とか日本原燃あたりの原子力関係の施設には、オール・ジャパンでそういう機械が四十五台あるというふうに伺っておりまして、そのうちの一台を東電さんの小名浜のコールセンターというところに、移動式のホールボディーカウンターを持ってきまして、事故発生以後、十四日までの間に二百四件の方々についての測定を行ったというふうに聞いてございます。 その測定結果につきましては、現在、その分析とか評価にかなり時間がかかるということで、四月中にはその全体につきましての報告が出てくるというふうに聞いてございます。 以上でございます。
○柿澤委員 私の質問に全然答えていないんです、今のは。ホールボディーカウンターが国内に幾つあって、三月十一日以降何人を測定して、高い値の上位は何cpmかということをお伺いしたのであって、全然それとは関係ないことを、関係ないかどうか、断片的なことをお答えされている。 これは通告もさせていただいているわけですから、こんな答え方は全くおかしいと思いますよ。もう一度お願いします。
○津村委員長代理 官房審議官、お答えください。
○中西政府参考人 御指摘いただいたcpmという単位は……(柿澤委員「そんなことは聞いてないですよ」と呼ぶ)ホールボディーカウンターの結果として我々が知り得る評価値といたしましては、全体に対する実効線量と言われているシーベルトの単位で出てくる結果になってございまして、直接的にホールボディーカウンターの結果がcpmという形で計測されることはございません。そこが多分、私が説明したかった点でもございます。
○柿澤委員 何かおかしなことをおっしゃっているような気がしますが。 私は、ホールボディーカウンターで計測した結果このような数値が出てきたというような未確認の情報もいろいろと聞いた上で、しかし、正確な情報を得なければいけない、こういう思いで御質問をさせていただいているわけです。その上でお尋ねをさせていただいたところ、何か言を左右にして、私がお尋ねをした事実、数値ですからね、何人測定してどういう数値が出てきているのか、この事実を結局はお答えになられない。 こういう姿勢が、まさに今、内外のさまざまなメディアであるとか専門家であるとか、場合によっては世界の国々から、日本は情報を開示する姿勢がどうなっているんだ、こういうふうに思われている原因になってしまっているんではありませんか。 官房長官、責任を持って数字を出していただく、こういうことをお願いできないでしょうか。
○枝野国務大臣 中西大臣官房審議官用の答弁資料として私が参考に持っている資料では、すべての国内にあるホールボディーカウンターについての把握はできていないけれども、原子力発電関連のところについては全部で四十一台というメモが私の参考に来ているのですが、先ほど四十五台とおっしゃいましたから、多分、最終的に整理をしたら四十五台なんだろうと思います。私のところに来ている報告では、福島第一原発に四台、福島第二原発に三台という報告が来ております。 さらに、私のところに来ている報告では、それぞれが原発そのものにあるので、これは大きいものでなかなか簡単に移動できないというようなことは聞いておりますので、移動できるホールボディーカウンター一台を小名浜に設置して、四月十四日までに二百四件の測定を行っているという報告が紙ベースで来ているところでございます。 ただ、それについての具体的な数値についての報告はまだ来ていない。ただ、今までのところの分析結果では、内部被曝と見られるような結果は報告されていないという報告が来ておりますが、具体的に数値等が出てきましたら、必ず公表させます。
○柿澤委員 必ず公表させますということでありますが、これは、もうこれ以上平場で、こういう場で詰めていっても時間を要するだけでありますので、質問はこれにて終わらせていただきますが、後ほどこの数字の詰めはさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○津村委員長代理 次に、福島伸享君。
○福島(伸)委員 民主党・無所属クラブの福島伸享でございます。今世界をとどろかす福島という名前ですが、地元は茨城でございます。 きょうは、与党の議員にこうした質問の時間をいただきましたことを、委員長を初め理事、そして同僚議員の皆様方に感謝を申し上げたいというふうに思っております。 最初につけられた地震の名前が東北太平洋沖地震という名前だったからか、茨城が被災地じゃないように一時思われたときがありましたけれども、地震、津波、そして液状化といった被害を受けております。ただ、映像で見る東北地方の津波の甚大な被害に比べればまだまだましな被害でございますので、東北の皆さんを励ます上でも、自分たちは頑張ろうとみんなで言い合いながら今復旧復興に努めているところであるんですが、やはり一番の懸念は、原子力に伴う災害のことでございます。 ある程度の生活インフラが整ってきますと、日々の生活をどうしていこうということになるときに、一番大きな影響を及ぼすのが風評被害、あるいは原子力の放射能汚染による出荷停止等による経済的な影響であります。 例えば、うちの地元の平均的な小規模な酪農家、五十頭を家族で飼っているような家ですと、大体月に四百五十万円ぐらい、ミルクを売って収入が入ります。一方、えさ代は毎月二百五十万円ぐらい。それで、もろもろの経費を除くと、手取りの額面が、税とか引かないで大体月五十万円ぐらい。それでつつましやかに生活しているというのが酪農家の姿なわけでありますけれども、このたびの原乳の出荷制限によりまして、この四百五十万円の乳代収入が入らない、えさ代はかかる、そうした状況が続いております。 野菜の方も同じでございまして、ホウレンソウなどの出荷制限を受けている農家以外にも、風評被害で、例えばKEKという会社形態でやっているところがあります。一玉二百円もする高級トマトを自分で直接売って歩いている方です。これからはハウスの中で小玉スイカをつくられて、それも高い値段で千疋屋とかそういうところに売っているというところです。 ここは、パートさんも入れて百五十人の従業員がいるという、立派な、地域の雇用を支えている会社でございますけれども、この風評被害の後、私の携帯に電話がかかってまいりまして、全然売れないよ、福島君、値段がもう三分の一以下だよ、これじゃやばいよと言って、今まで聞いたことのないような声で訴えていらっしゃる。そうした農家の方あるいは農業関係の方がいっぱいいらっしゃいます。 先の見通しが見えないというのが何よりも一番の不安でございまして、雇用を抱えなければならない、自分たちも生活をしていかなければならない、その中でいろいろな、携帯電話代とか、公租公課もかかってくる、子供の学費も支払わなければならない、そうした状況にあるということを前提に、私は、地元の皆様方の思いを代弁してきょうは質問をさせていただきたいと思っております。 先日、山古志村の村長だった長島忠美議員が、自分は法律を知らなくてよかったという発言がありました。これは重い発言であると私は思っておりまして、何かやろうとするときに必ず既存の法令が問題になることがあると思いますけれども、我々は立法府の人間であり、政府に入っていらっしゃる政治家の皆様方も立法府の人間でございますので、法律があるからできないということではなくて、やれるためにはどうしたらできるのかという観点での、血の通った答弁をぜひともお願いしたいというふうに思っております。よろしくお願いを申し上げます。 まず一点目は、出荷制限の話なんですが、いろいろな議論があって出荷制限を行い、また、さまざまな影響がありました。その後、我々も要望をさまざま出させていただきました。全県単位をやめて市町村単位にしてくれとか、ハウスのものも露地のものも一緒に扱うのは合理的じゃないんじゃないか、いろいろなことを申し上げて、今、それぞれきめ細かく対応していっていると思います。ただ、残念なのは、これももうちょっと血の通った対応をいただきたいなと思っているんです。 例えば、茨城県の原乳は四月十日付で出荷制限が解除されました。これはどういうふうに行われているかというと、茨城県知事の橋本昌から原子力災害対策本部長である内閣総理大臣菅直人さんあてに、「原子力災害対策特別措置法第二十条第三項に基づく平成二十三年三月二十三日付け指示について、下記のとおり申請する。」「次に掲げる品目について、出荷規制を解除すること。」「1茨城県において産出された原乳」と。 これに対して、総理大臣から知事に行く答えは、貴県に対する原子力災害対策特別措置法第二十条第三項に基づく指示は下記のとおり変更する。「なお、平成二十三年三月二十一日付け指示については、引き続き措置されたい。」「貴県において産出されたパセリについて、当分の間、出荷を控えるよう、関係事業者等に要請すること。」という、これだけで、要するに、今まで乳製品がだめだったものを、今度はパセリだけになりますよというふうに変更しなさいという通知なんです。 まあ、役所の文書ですから血の通っていないのは仕方ないのかもしれませんけれども、私は、ここでぜひ枝野官房長官に、こうした出荷制限があった後に、必ず記者会見の場で、安全なんだ、安心して食べていただきたいということを力強くおっしゃっていただきたいと思います。官房長官が出向いていただいて、いわきのトマトなどをほおばる姿も見ております。非常にありがたいです。 今、一番地元で信頼される政府の話し手は枝野官房長官なんです。これは本当にそうなんです。ですから、官房長官から、我々は自信を持って暫定基準をつくらせていただき、自信を持って出荷制限を行い、自信を持って出荷制限を解除したんだ、私たちは政治家の責任として皆様方に安心した野菜を市場に提供している、乳製品や畜産製品を提供している、だから安心して食べてくださいというのをぜひ記者会見の場でおっしゃっていただきたいのですが、いかがでしょうか。 〔津村委員長代理退席、委員長着席〕
○枝野国務大臣 まず、こういうときは法律を知らない方がいいんですよという長島委員のお話というのは、私も聞いていて身にしみましたが、逆に、今回の災害発生直後から、私の責任で、あらゆる官庁に対して、法律でできないということの言いわけは許さない、解釈についての最大限の柔軟性は私の責任でやるし、必要があれば法改正すればいいんだから、できないことの理由に法律を使わないでくれということは強く指示して、それでやってもらっています。 その上で、今の御指摘、まさに御指摘のとおりでありますので、私が出荷制限等について発表した案件については、解除についても私が記者会見でしっかりと発表して、安全になりましたと、そういう趣旨でこの間もやってきておりますが、さらにその点をしっかりと強調してまいりたいというふうに思っております。 今後について、すべて私が発表するかということになると、これは本来的には農水省や厚労省の所管の仕事だと思っておりますが、私が規制を発表したことについては私から安全の発表をしたいと思いますし、それにとどまらず、規制が解除されたものについては安全なんだということをしっかりと政府として最大限の広報をしてまいりたいと思っております。
○福島(伸)委員 ありがとうございます。 本当に枝野官房長官の言うことはみんな信じるんですよ。ですから、官房長官からぜひ積極的におっしゃっていただくとともに、あと、ACのコマーシャルがいっぱい流れていますけれども、こうしたコマーシャルも、政府広報なども使ってぜひ流していただければというふうに思っております。 さて、先ほども申し上げました農家の生活のことでありますけれども、これは日々大変です。農業をやっている皆さんは、みんなそんな現金を持っているわけではありません。お宅へ行くと結構大きなお屋敷に住んでいたりするんですけれども、日々の現金収入というのは、やはり野菜や魚を売って、毎月、場合によっては一週間ごとに得られる現金で回しているというのが実態であります。出荷制限に遭っている人が、一刻も早く、何としてでも現金を届けてほしいというのがまず一つですし、風評被害に遭っている人もそうです。 私は、ある程度、法律の概念に立って見るのであれば、風評被害と出荷制限とは分けた方がいいと思うんです。出荷制限に遭っている人は、これは自分の理由ではなくて政府の措置によって収入を今失っている人なんですね。ですから、私は、そうした人に対しては、国が前に一歩出て、しっかりと現金の収入を補償してあげるということが必要なのではないかなというふうに思っております。 三月二十八日の参議院の予算委員会で、鹿野大臣が、「仮払いのような仕組みというふうなものも検討しているところでございます。」という答弁をしております。共産党の大門議員の質問に答えてです。大門さんが、「後から損害賠償を受けることを前提に立替えという考え方ですか。」ということに対して、鹿野大臣は、そのとおりですという答弁をされました。「是非具体化を急いでもらいたいと思います。」ということなのでありますけれども、この立てかえの仮払いというものに関するその後の農林水産省の中の検討の状況というのはどうなっているのか、政務官の方からお答えいただければと思います。
○田名部大臣政務官 福島委員におかれましては、いつも農林水産の部門会議の中でも熱心に地域の被害者の皆さん方の声を代弁されていること、心から敬意を表したいと思います。 先生がお話しされたように、出荷制限、出荷自粛、風評被害、すべての被害を受けている方々にしっかりと補償がなされるべきだと考えていますし、そのことを政府としてもしっかりと後押しをしていく、支援をしていくことが重要だと考えています。 この仮払いの件なんですけれども、きょう開かれた経済被害対応本部、この中でも鹿野大臣の方からも対応また発言があったと伺っておりますが、ぜひここで御理解をいただきたいことは、この仮払いについては、以前から相当農林水産省の中で議論がありました。 というのも、一回目の出荷制限がなされたのが三月の二十一日と承知をしております。その後、日々の生活にお困りであろうということで、何らかの形で仮払い的なものができないか、つまりは、一義的にはというか、本来東電に請求するものを、すぐにはお金が入ってこない、その中で何かできないかという議論でありました。それを踏まえてつくられたのが、今JAグループの皆さんにやっていただいているつなぎ融資という形になったということをぜひ御理解いただきたいと思います。 実は、議論の中で幾つかの問題点があったんです。請求を取りまとめるのには時間がかかるということ、風評被害も含めて請求を上げるということになったときに、賠償の考え方がまだ示されていない中で、それが今後どうなっていくのかということがはっきりしない、そういったものについて仮払いというのがどういう形でできるかということです。 そこで、もう先生よく御承知だと思いますけれども、風評被害も含めて、幅広い農家の皆さん方にしっかりと、無利子での資金の提供であるとか、また、肥料や農薬を買ったそのものの支払いの期限、こういったものを延長するだとか、幅広い皆さんを対象に支援のできる形ということで、JAグループの皆さんとも連携をしながらお話をさせていただき、でき上がった仕組みがこのつなぎ融資であるということですので、その後どういう検討がなされたのかということであれば、三十一日にこのつなぎ融資ができたわけですので、そういうことになります。
○福島(伸)委員 鹿野大臣を初めとする政務三役の皆様方のリーダーシップによって、JAグループの全面的な協力をいただいてつなぎ融資という仕組みができたということは本当に大きく評価したいと思いますし、多くの生産者の皆さんが喜んでいるということも確かなんです。 しかしながら、これでは支えられない部分がいっぱいあります。 まず一つは、多くの農家の皆さん、既に多くお金を借り、かつ延滞している人も結構いるんです。余り皆さん、多くは自分の恥ずかしいことはお話しになりませんけれども、本当に日々の現金がない人が多くて、そういう人に対しては無利子融資であっても、これは貸しちゃうと金融庁のいろいろなマニュアルにひっかかったりとかする、そうした問題がまず出てまいります。 二点目は、さっきのKEKはどうかわかりませんけれども、野菜を生産しているような農家というのは、特に茨城県のようなところですと、農協に頼らず、自分で売り先を見つけてきた自立した農家が多いんです。こういう人は農協に頼らないんですよ。おれは頭を下げてJAに行くのは嫌だという人もいっぱいおります。さらに、JAの加盟の方でも、何でおれたちは被害者なのに借用書に判こを押さなきゃならないんだと。そのことの抵抗感も物すごく強いんですよ。 でも、融資はいいと思います。私は、一つの方法として大きく一歩を踏み出していると思いますが、こういうときに一番不安にさせるのは、先が見えないことと、被害者の間で差をつけることなんです。あそこは農協と仲がいいから金を借りられるけれども、うちはけんかしているから今さら頭を下げられないなというのが地域社会では一番不安を招いてしまうんですよ。ですから、融資だけでは対応できないということをぜひとも御認識いただきたいと思っております。 そして、先が見通せないというのが二点目です。これは東電の社長の四月十三日の会見です。計画入院されていたという話でありますけれども、出てきて、原子力損害賠償法に係る補償については国とも協議しながら誠意を持って対応していきたい、仮払いもあるが具体的なやり方はまだ決まった段階ではないと。 鹿野大臣の三月の件は大きく期待を持って現場では受けとめられました。一方、この報道が出て、東電はまだ具体的に決まっていないと。おい、どうしてくれるんだよ、あと一カ月これが続いたら夜逃げかどうかしなきゃならぬぞというふうにみんな思っているんです。いろいろな人がいろいろなことを言うけれども、立ち会わせてみると、いつ、だれに対して、幾ら払われるのか全くわからない。その不安な状況が今現場に混乱をもたらしております。 これは、国とも協議しながらと言っているんですけれども、今どういう協議をしているのか、明確に通告は出さなかったんですけれども、経済何とか室の室長、北川さん、かつての上司でありますけれども、もし答弁できれば答弁いただければと思います。
○北川政府参考人 お答え申し上げます。 本日の原子力発電所事故による経済被害対応本部におきまして、緊急措置として、着のみ着のままという格好で緊急避難を余儀なくされている方を念頭に置いて、一時金仮払いというものが決定されました。これに基づきまして東京電力も対応していくということになってございます。 もちろん、今回対象となっておりません、出荷停止を受けておられる農林水産業者の方々あるいは中小零細企業の方々、こういった方の被害も大変大きいと考えてございます。これにつきまして、早急に、原子力損害の範囲の判定の指針などを速やかに決めまして、必要な措置を講じていくということもきょうの本部で決定されてございます。 このようなことで万全の支援策を講じることにいたしたいと考えてございます。 先ほど、委員から、どういうことを東京電力と議論しているのかという御指摘ございました。 これにつきましては、一時金の支払い、これは東京電力が行うわけですけれども、その範囲ですとか、具体的に今、東京電力から発言があったのは、申請の方法、これは市町村に大変お願いをしてさまざまな事務をとり行っていただくことになります。恐らく、そういったやり方も含めて調整をしているというようなことをおっしゃったんではないかと思いますけれども、我々といたしましては、市町村のニーズをしっかりと把握して、東京電力にしっかり伝えて、円滑な一時金の支払いというものが行えるようにしてまいりたい、かように考えてございます。
○福島(伸)委員 これは、市町村だけじゃなくて、それぞれの生産者とか生活者のニーズなんですよ。早急にというのはいつぐらいの時間感覚をお持ちなんでしょうか。私も給料生活者だったときは、毎月給料が振り込まれるから意識しなかったんですけれども、日銭暮らしになると、いつ現金が入るか、これは本当に死活問題なんですよ。 いつぐらいが早急というイメージですか。連休前ですか、後ですか。お答えください。
○北川政府参考人 お答え申し上げます。 まず、今回決まりました、避難している方々につきましては……(福島(伸)委員「そっちはいいです。農産物の話をお願いします」と呼ぶ)わかりました。 農産物の方は、きょう、そして来週、審査会を開きます。そこで指針を決めて、連休前というのはちょっとなかなか、いろいろ議論があって難しいかもしれませんが、いずれにしましても、早急にやりたいと考えてございます。
○福島(伸)委員 来週指針を決めて、それから取りまとめているのでは遅過ぎるんだと思うんです。もう茨城県は、三月分の被害については県が主導して取りまとめをしております。いつでもそれは出せます。ですから、窓口さえ開いていただければ、幾ら必要だというのはすぐ出るんですよ。 これが、まさに法律とか前例にとらわれたやり方だと思っているんです。今こそ政治主導で、政治主導と我々が主張するのであれば、意思を示さなければならない。やり方は、後でいろいろな知恵が出てくると思います。 どうですか、官房長官、五月の連休前に、出荷制限を受けたもの、風評被害はいろいろあると思います、基準をつくらなければならない。まずは、出荷制限したもの、あるいは漁に出られない漁師さんの部分については国が主導して前払い金を払うよう検討しますということをぜひここで表明できないものでしょうか。
○枝野国務大臣 大変地元の事情に通じた適切な御指摘をいただいて、ありがとうございます。 いわゆる仮払い的な意味で、まさに今経済産業省から御説明があったような、時期を待っていられないということを踏まえて、農林水産省で工夫をして、つなぎ融資の形式で実質的な仮払いをするというパターンをつくっていただいたんですが、確かに、何で借用書に判こを押さなきゃいけないのだと。 できれば、借用書と書いてあるけれども、東京電力に対する請求書なんだと思って、まさに実質的にはそうなりますので、御利用いただける方については御利用いただくことがまさに実際の生活のためにはよろしいかというふうに思うんですが、しかし、当事者の皆さんの感情、気持ちというものも重要なことでございます。 そうした意味では、東京電力から直接払われるまでの間の、実際の農業者、漁業者の皆さん等の事業のつなぎができないということになってはいけませんので、今必ずしもつなぎ融資の形式による仮払いが十全でない部分については、これは国の立てかえ払いも含めて、済みません、さすがにちょっと、今からで連休前にということまで私の責任でお約束はできませんが、東電からの支払いの前段階を国がつなぐということも含めて、関係当局で検討するように指示をいたします。
○福島(伸)委員 大きく前に一歩進める答弁、本当にありがとうございます。こういうことが委員会でできるというのが新しい政権のありがたみなんだなということを改めて感じております。 さて、今回の震災というのは、まさに戦争に負けたと同じぐらいのものではないかなというふうに私は思っております。まさに、光景、風景を見ても、我々が写真で見るあの東京大空襲や、広島に原爆を落とされた後と同じようなダメージを受けた、そうした被害であったのではないかなと思っております。 それは、決して東北だけではありません。あの福島の原発がやられただけで東京も停電するんですよ。食料も、東京のスーパーの棚からカップラーメンがなくなっちゃうんですね。改めて、食とかエネルギーの大切さというのを今回の震災で日本人すべてが感じたんじゃないかなというふうに私は思っております。 今回被災を受けた青森から千葉まで、農業生産額だと二一%。国の五分の一はこの地域の農業生産なんですね。電気も、東京の電気の多くは福島からの原発で賄われているんです。考えてみたら、都会に住んでいる人たちは当たり前のように電気をつけ、当たり前のようにスーパーで物を買っていたけれども、そんな社会というのは砂上の楼閣かもしれないということに今回私たちは気づかされたのじゃないか。 巨大な発電所を、地元の人を犠牲にして、田んぼや海を埋め立ててつくり、送電網を引いて東京に運んでくる。農家が一生懸命運んだものも、きれいにパッケージされてスーパーに並べば、どこでだれがつくっているのかもわからない。そうした大量生産、大量消費型の社会そのもの、もっと大げさに言えば、二十世紀の近代がつくり上げてきた経済社会システム自体が今転換しなければならないんだということに気づかされた事象なんじゃないかと私は思っているんです。これは大げさではありません。 そして、きのう初会合が開かれました東日本大震災復興構想会議というのは、まさにそうした議論をする。そして、我々が、近代の文明の、いろいろな限界がある、CO2の問題もある、環境問題もある、貧困の問題もある、そうした問題を解決し得るような新しい経済社会のモデルをつくる、それが、私は、これから日本の復興にとって求められる道なんじゃないかなというふうに思っているんです。 地域循環型の社会とか、そうしたものをどうつくっていくのか。分散型の社会というのをどうつくっていくのか。それは、経済だけじゃなくて、社会システムも、いろいろなものもあるだろうと思っております。それを我々はこれからやっていかなきゃならない。 そのときに、TPPというのをずっと議論しておりました。確かに、経済成長のためには、TPPというのは、私はそうは思いませんけれども、有効な手段だとおっしゃる方もいらっしゃった。しかし、状況は全然変わったんです。そして、私自身、選挙で、茨城県議選に負け、この間の統一地方選挙でも厳しい目に遭った。多くの農村の人が不安に思っております、残念ながら。いろいろなフォーラムをおやりになっておりましたけれども、政府の主張というのは必ずしも農村の人には受け入れられておりません。 今こそ、東北出身の玄葉大臣、我々政治家たちが、そうした農村の人たちと同じ立場になって、気持ちを分かち合いながら、どうやって新しい社会をつくるかということを議論しなければならないんですよ。その前提になるのは信頼関係ですよ。 これは報道のせいかもしれません。しかしながら、農業と工業が対立するようにとられたり、あるいは、農業がちょっとおくれた、日本の成長の足かせになっているような発言もないわけではなかった。そうした不信感を一挙に取り除くためにはもっと大きな絵をかかなきゃならないわけですから、TPPを一度白紙に戻して、わきに置いて、本質から議論しませんか。その後、TPPの話をすればいいと私は思います。 私は、自由貿易は大事だと思います。ただ、TPPという仕組みが必ずしも日本にとっての自由貿易としていい手段かどうかが疑問だからこそ、私は反対させていただきました。その後、EUからも経済連携をやろうという話もありました。アメリカは、今回、物すごい支援をしていただきました。我々の状況が変わったことによって、これまでと変わった交渉も、違う交渉もできるはずなんです。 そういう意味では、昨年閣議決定を行いました包括的経済連携に関する基本方針、これを改定して、もう一度、自由貿易とかそういうのもひっくるめて、もっと大きな絵を描いて、しかもそこに、大事なのは、農山漁村に住む人と共通の価値観を持って、そしてその人たちの信頼を得て議論を行える、そうした土俵を私はつくるべきだと考えておりますけれども、玄葉大臣の御所見をお伺いいたします。
○玄葉国務大臣 福島さんから大変大きな問いかけがあったというふうに思います。 私も被災地の出身でございまして、今回の被災については、被災者の悲しみとか苦しみとか怒りとか、全身で受けとめております。同時に、宮城も、また岩手も、さらに言えば茨城も大変なんですけれども、原発事故が進行中であるということがどれだけ恐怖と緊張とストレスと不安を与えているかということについては、本当に多くの国会議員に私は感じていただきたい、そういう思いでいつも今働いているところでございます。 復興の話をさせていただくときに、どうしても難しいのは、原発事故が進行中であるということなんですね。ただ、そうはいっても、やはり東日本の復興をいわば日本の再生の先駆例にしなければならないし、また、日本の再生が東日本の復興を支える、不屈の日本を改めてつくり上げていく、そういう機会にしていかなきゃいけないんだろうというふうに思います。 たくさんの問いかけをいただいたようにも思いますけれども、まさに一度、文明史論的な議論もしっかりとしながら、大きな青写真を描いていかなきゃいけない。もっと言えば、今までの国家戦略、例えば、成長戦略、財政運営戦略、エネルギー基本計画、これらは平時の国家戦略だったけれども、これから、いわば有事の国家戦略を描きつつ、また同時に、社会的、経済的なシステム転換というものもあわせて考えていく、そういう発想で取り組んでいかなきゃいけないんだろうというふうに思っています。 そのときに、いろいろなことを考えなきゃいけないんですけれども、私は、成長戦略そのものは、基本的にはやはり再出発であり、同時に再強化しなきゃいけないという思いがあります。それは、残念ながら、日本は少子高齢化社会の中で、二〇四六年には一億人を切る、こういう現実は大震災があっても変わりません。その中で成長をどう実現するのか。しかも、その成長は大震災前と後で同じ路線なのか。それは、やはり一定程度違ってくるというふうに思います。 例えばエネルギー戦略一つとったって、本当にこれから新規原発を二〇三〇年までに十四基つくれると信じている国会議員がいるのかいないのか。私はいるとは思えません。そういう中で、もっときちっと地に足をつけて、例えば、分散型エネルギーというものを本格的に普及させるためにどうすればいいのか、再生可能エネルギーはどうなのか、蓄電池はどうなのか。あるいは、原発六基分の送電ロスがあります、そういった中で、超電導はどうなのか、送配電システムの高度化はどうなのか。そういったことも含めて、ではRアンドDはどうなのか。 あるいは、残念ながら、人材が今、特に外国人が海外に出てしまっている、特に研究者が出てしまっている、そういう中で、どうやってもう一回日本のブランドをつくり上げるのか。そういう大きな議論をもう一回しなきゃいけないんだろう。それで、もう一回した中で、今おっしゃったような、TPP含めた経済連携のあり方などもしっかりと位置づけていく。 ただ、日本の場合は、さはさりながら、私は経済連携というのは大事だというふうに思っています。ですから、そのタイミングとか、あるいは経済連携のあり方とか、そういったものを全体の青写真の中でしっかりと改めて位置づけていく、そういう姿勢で臨みたい、そう考えております。
○福島(伸)委員 ありがとうございました。 福山官房副長官、済みません。外務副大臣でいらっしゃって、今は政権を取りまとめる立場でございますので、同じ問いをぜひさせていただきたいと思うんですけれども、御所見をよろしくお願いします。
○福山内閣官房副長官 福島委員にお答えを申し上げます。 大変大きな質問をいただきました。 私、実は今、原子力のプラントの安定がまず一にも二にも最優先だというふうに考えておりますし、つい今し方も、茨城県、御地元から知事さんと漁業者の方々が要請に来られました。その前の時間は、実は福島のJAの方々が要望に来られました。毎日の生活の中で、本当に不安な状況におられます。 私の今の役割は、プラントの安定を最優先すること、そして、とにかく、避難をされている方、または計画的避難区域や緊急準備区域の方々に一日も早く心の平穏と生活の糧を何とか持っていただくことが私の使命だと思っております。 TPPの議論は、私は、この災害があっても、日本にとっては必要な議論だと思っております。しかし、この状況の中で、どのような形の、大きなグランドデザインの中で自由貿易というのを守っていくのか、日本が推進していくのかというのは、真摯に議論をしていかなければいけないと思いますが、今ここで、震災があって、TPPがイエスかノーかという議論は、私は少しまだ時期が早いというふうに思っておりまして、今の私には、TPPの発言よりも、申しわけありませんが、目の前の優先事項に懸命に取り組んでいきたいと思いますので、このような答弁で御理解をいただければと思います。
○福島(伸)委員 どうもありがとうございました。 以上です。
○荒井委員長 これにて本日の質疑は終了いたしました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時五十五分散会