東日本大震災復興特別委員会 第16号
- 発言数
- 259 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2011/07/26
会議録
○黄川田委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、原子力損害賠償支援機構法案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。額賀福志郎君。
○額賀委員 自民党の額賀福志郎であります。 菅総理は、御党の両院議員総会において、やるべき一定の役割が果たせた段階で、若い世代の皆さんにいろいろな責任を引き継いでいただきたい、こういうことで事実上退陣を表明したわけでありますが、飛ぶ鳥跡を濁さずという言葉もありますから、これから質問をしますので、明快にお答えをいただきたいと思っております。 総理、四面楚歌というのはどういう背景ですか。
○菅内閣総理大臣 先ほど額賀議員から御指摘をされた私の発言は、衆議院の代議士会の席で六月二日に申し上げたことであります。 四面楚歌、このあたりは海江田大臣の方がお詳しいのでありますが、三国志でしょうか、四面から楚の歌が聞こえてくるような状況に、たしか項羽ですか、追い込まれたときの、その状況を示す言葉だと理解しております。
○額賀委員 そうですね。楚の項羽と漢の劉邦との戦い、最後の戦いの一幕だったと思いますが、やはり、周辺を敵に囲まれて、みずからの戦略、戦術の間違いをきちっと認めて、みずからの決断をしていく一幕なんだ、こう思っております。 今、菅総理、民主党については、支持率も一〇%台に下がって、野党だけではなくて与党内からも公然と退陣せよという声が上がっております。昨日は、参議院の本会議の採決に当たって、御党の小見山幸治議員から、もはや政権の体をなしていない、こういうことが言われております。これは、もう自分の足元からそういう声が上がっているわけですね。 国民の間も、いきなりの、党内議論もない、参議院の選挙直前でありましたが、消費税の引き上げ。それからTPP。浜岡原発もそうでしたね、突然でした。それから、原発ストレステストというのも、議論もなく、ひとりよがりの判断で、みずからも個人の思いでしたとかいろいろなことを言っておりますけれども、国民の皆さん方も政権に対して不信の念を持っているし、今やもう絶望感を抱いているんじゃないか、そんな感じがしておるわけであります。 私は、そういう中で、七月の二十一日に岡田克也民主党幹事長が記者会見をして、マニフェストの政策の実現の見通しについて、検討不十分なところがあったし、歳入増についても見通しが甘かったと表明しました。それで総理も、マニフェストに関しまして、同じように、見通しが甘かった、不十分であった、国民の皆さん方におわびをする、基本的な認識は岡田幹事長と同じだというふうなことを申されたわけでありますね。 私は、このマニフェストというのは政党政治の根幹だと思いますよね。それにもかかわらず、そういう発言がなされた。これは、総理、今でもその考えは変わらないですね。 二〇〇七年に小沢代表のもとでマニフェストの子ども手当が二万六千円に引き上げられたことについて、一瞬びっくりしたということも述べておられますけれども、マニフェストについて総理はどういう認識をし、どういう位置づけをしてきたんですか。お答えください。
○菅内閣総理大臣 まず、額賀議員から四面楚歌ということを言われて、今の私の状況をそういう例えで言われたんだと思います。しかし、私は全くそうは思っておりません。 今、国民が一番求めておられるのは、震災に対する復旧復興とそして原子力事故に対する収束でありまして、それについて私は、私の内閣で最もその二つのことを集中的に進めている。きょうの審議もそうでありますけれども、その二つの点で、確かにまだまだ被災者の皆さんからすれば、もっと早くとかいろいろな希望があることはもちろんよくわかります、しかし、それらについて着実に進行していることは明らかであります。特に、ステップ1が事実上予定どおり終了して、安全な方向に進んでいることも極めて大きいわけでありまして、私は国民の皆さんはそういうことについては喜んでおられると思います。 また、先ほどお話がありました、例えば浜岡の問題にしてもストレステストの問題についても……(額賀委員「マニフェストについて答えればいいんだよ」と呼ぶ)これは指摘をされたから答えているんです。指摘をされたことについては答えます。 ですから、そういうことについても、説明が不十分であったりいろいろなことはありますけれども、国民的には、理解をしていただければ賛成をしていただけることが多い、現実にそういう結果も出ております。 マニフェストについて申し上げれば、もちろんマニフェストは、政権を担当することに向かっての選挙での公約という位置づけだと理解をいたしております。そういった意味で、国民の皆さんとの約束という意味では極めて重要な約束だ、このように認識しております。 その点について、先日、岡田幹事長、あるいは私自身が予算委員会で発言したことについては、その発言のことについてはそのとおりでありまして、つまりは、お約束をしたことを、かなりの部分は進行いたしました、子ども手当も前進し、あるいは農業の所得補償も前進しました。しかし、暫定税率の問題や幾つかの問題で、財源的になかなか十分に賄えなかったことで実現できなかったことがあることについておわびを申し上げました。 また、その中で生じた三月十一日の大震災というものに遭遇しまして、今後のあり方については、大震災に必要な財源とマニフェストに必要な財源とを考えたときに、これは必ずしもすべてがマニフェストが優先ということで考えるのはちょっと無理ではないか、こういう趣旨のことをたしか岡田幹事長も言われましたし、私もそういう趣旨で申し上げたところであります。
○額賀委員 ステップ1、ステップ2においても、安定的な冷水システムというのはでき上がっていませんよ。当初の考え方からやはり十分ではなくて、今は水をぶっかけて、高濃度の水を、汚染を垂れ流している中でやっと維持しているだけなんですよ。安定的にきちっと冷水のシステムができ上がっている状況ではありません。みんな心配の中でこれを見守っているんですよ、しっかりやってくれと。だから、あなたたちが言うほど完璧にでき上がっているとはだれも思っていない。ただ、我々も、それはしっかりとやってもらいたいと思っている。 ただ、菅総理、あなたはマニフェストについて、かつてこういうことを言っているんですよ。マニフェストは、口先だけでごまかしてしまって、選挙で勝ちさえすればいいという、そういう公約だとすれば、マニフェストに盛り込むには値しない、しっかりと与党の衆議院候補者すべてがサインをした、そして、参議院も認めた公約でなければマニフェストにはならないということを、改めてこの場で申し上げておく、どうすればそのことを実行できるのか、改めて総理にお尋ねしますと言って、これは、かつて、平成十五年の本会議場か何かで小泉総理に質問をしているんですよ。 今度、あなたがおっしゃるように謝罪をしましたよ。謝罪をしただけで、具体的に何が反省点で、どういうふうに改善をしていくのか、そういうことについて何も話しておりません。謝罪をして申しわけなかったというのであれば、国民の皆さん方にきちっとそれを説明する必要があるのではありませんか。 あなたは、いかにも財源不足を、今度の大震災の財源手当てが必要だから、そういう優先順位を考えたいと。それは間違っています。あなたたちのマニフェストは、向こう四年間で歳出削減だとか無駄の削減で十六・八兆円の財源を捻出すると言ったんですよ。しかし、たかだか三兆円しかできていないですよ。本来ならば、来年度十二・八兆円の財源の確保ができていたはずなんです。みんなうそっぱちなんですよ。 きちっと、そういう何が間違っておって今後どうすべきかということを考えていかなければ、政党政治の原点が失われていくことになります。答えてください。
○菅内閣総理大臣 まず、ステップ1の注水について言われましたけれども、確かに幾つかのトラブルは生じておりますけれども、基本的に、水の循環ができ始めることによって汚染水がこれ以上ふえることがなくなったという意味では、大変重要なステップであります。 もともと、こういった事故が起きたことは、もちろん我が内閣も責任がありますけれども、従来から自民党を含めて原子力行政を進めてきたということもあるわけですから。つまりは、批判をされることは結構ですけれども、少なくとも、前進していることについてはきちんと評価をいただかないと、国民の皆さんに間違ったことを伝えることになるので、あえて申し上げているところであります。 それから、マニフェストに関して言えば、どの場面で申し上げた言葉かわかりませんが、従来の自民党の、かつての政権公約というのは、多くは例えば具体的な数値目標とか日程目標が入らない、そういう政権公約といいましょうか、公約が多かったということは、これは私だけが指摘しているのではなくて一般的にも指摘があったわけでありまして、そういうものから我が党としてはそういう数値目標や日程も含めてきちんと約束をする、それをマニフェストという言葉で申し上げてきたわけであります。 そういった意味で、今御指摘がありましたように、確かに私たちが四年間でやろうとしていることについて、かなりのところは初年度の予定は暫定税率を除けば進行いたしました。しかし、二年目において、それをさらに進めるに当たって、大変、埋蔵金等の活用を図って進めているわけですけれども、確かに十分な財源が捻出できないということで、いろいろと難しい状況に立ち至っていることは御指摘のとおりであります。 そういった意味で、できたところも数多くあるわけですけれども、できなかった点については、国民の皆さんにその理由も申し上げて、おわびを申し上げたところであります。 そういった意味で、それに加えて今、額賀さんからは、震災とは関係ないんだというような趣旨の御指摘がありましたが、私はそうは思いません。まさに千年に一回というようなこれだけの大震災が起きた中でいえば、そのことに対する財政的なことも当然念頭に置いて、今後のマニフェストのあり方について場合によっては見直すことがあるというのは私は当然の考え方であろう、こう思っております。
○額賀委員 全く問題をすり違えているだけでありまして、基本法とか復興基本計画は、復興財源はやはり復興債を発行して、しかも、なおかつその財源も手当てをする。従来の予算とは、関係があるとすれば、あなたたちの言う無駄とか余分な不要不急のお金を削減してそちらに充てるということが正論なんですよ。そういうことの筋道をきちっとやりなさいという意味で言っているわけですよ。だから、あなたの言うことは、その場その場で何とか言い繕いをするという程度の話なんですね。 こういう政党政治の原点であるマニフェストについて、謝罪しました、ごめんなさい、そんな程度で済む程度の責任感なんですよ、菅さんの、あなたの政治姿勢というのは。やはり具体的に、ここをこうします、そしてこういう財源を手当てします、この政策はあきらめます、そういうことをはっきりと言うべきじゃないですか。それがこれから若い世代に責任を譲っていく人の、最高の権力者としての責任ではないですか。 もう一回、そこのところをきちっと明確に、どういうところを改善していくのか、言ってください。
○菅内閣総理大臣 御党からは四Kという言い方で、私たちのマニフェストの主要政策についていろいろと御意見をいただいております。 その中で最大の案件は子ども手当であると認識しておりますが、その点については自民、公明両党の皆さんともいろいろとお話をさせていただいて、まだ最終的な合意には至ってはおりませんが、かなり歩み寄っている、このように聞いております。 また、他の問題についてもそれぞれ協議を行っていると聞いておりまして、今具体的な中身にということを言われましたが、まさに具体的な中身について、そういう形で与野党間あるいは自民党、公明党の皆さんとの間で議論が進んでいる、こう私は理解しております。
○額賀委員 今子ども手当に言及されましたけれども、上乗せ法案を撤回なさいましたよね。そして、あとはつなぎ法案です。このままいけば、あなたたちの根拠法はなくなります。 これから議論することは、この子ども手当法案を取り下げて、そして従来の児童手当の問題で事を処置していくというふうに解釈していいですね。
○菅内閣総理大臣 私は、まずは基本的には、従来社会保障というものが比較的高い年齢層の皆さんにいろいろと手当てをしてきたわけですが、どちらかというと子供を含めた若年層に対する対応が不十分であったという認識のもとで、この部分に力を入れようというのが我が党の基本的な考え方であります。 そういった意味で、それまで公明党を中心に進められてきた児童手当について、私たちとしては、少し仕組みは違いますけれども、それをさらに充実させるという方向でマニフェストに掲げたところであります。 現在の状況の中で、先ほど申し上げましたように自民党、公明党の皆さんと協議をさせていただいておりますが、その段取りとして既に、たしか政府の今年度の法案は取り下げる中で、次のつなぎ法案で昨年の分をつないで、そして、つなぎですから期限が来るわけですが、できることなら、そのつなぎ法案の期限が来るまでに何とか合意を得たい、あるいは自民、公明の皆さんとのそういう話し合いの中で、子ども手当全体を、それは名前が子ども手当であるか児童手当であるかは別として、全体としてどうあるべきかということで合意を得たい、このように考えております。
○額賀委員 今の菅総理のお話は、子ども手当の考え方を取り下げてでも何とか合意を得たいというような考え方と受けとめました。これは、撤退三条件の補正予算が通りました。そして、これから海江田大臣のもとで買い取り法案が審議されていきます。最後のとりでは特例公債法ですよね。特例公債法の下準備をしようという意味で、従来のマニフェストはすべてもう撤回してもいいということですよね。 民主党の政策というのは、そういうふうに、その場その場を間に合わせるために本来の原則は踏みにじってもいい、そういう感じで国民の皆さん方は受け取っているわけであります。だから、マニフェストは撤回してもいい、そのかわり公債法は通してほしいというのが見え見えの状況でございました。 しかし、我々はきちっとした、日本のこれからの景気をどうするのか、そしてまた財政再建はどうするのか、そしてばらまきはどうなっていくのか、そういうことについてしっかりと三党合意もしておりますので、そういうことが全部きれいに議論をされていけばいろいろと考える余地はあるかと思いますが、ただ、今のような状況では皆さん方の声を聞くというわけにはいかないというのが現実でございます。 私は、そういう意味におきまして、謝罪の言葉だとか、マニフェスト、子ども手当なんかは撤回してもいいということでありますが、マニフェストを撤回するということであれば、その前に、国民の前にきちっと、あなたたちが総辞職をするか解散に打って出て、もう一度自分たちが約束した国民との契約をやり直すことが筋だ、こう思います。 菅総理、どう思いますか。
○黄川田委員長 額賀委員の時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いいたします。
○菅内閣総理大臣 私は、三月十一日の大震災が発災して確かに四カ月は経過しましたが、この段階で、確かにマニフェストは重要でありますが、そのことの見直しということを提起したら、見直しするのなら、撤回という言葉を使われましたが、私たちは見直しと言っていますが、それならば解散しろと本当に言われるんですか。こんな状況の中で、まだ震災の復興もやらなきゃいけないということをこれだけ皆さんが言われ、まさに原子力事故もまだ完全に収束していない中で、この子ども手当なりマニフェストが、確かに十分なところがありませんから見直しをするということで申し上げているときに、見直しをするのなら解散しろ、そういうことを言われるのは私には理解できません。 まずやるべきことは震災の復旧復興と原子力事故の収束であって、それがある段階まで来たときに、私はダブル選挙でいいと思っておりますけれども、その段階で四年間の政権がやったことをきちんと国民に判断してもらう時期は必ず来るわけですから、ぜひ、そういった形で国民の皆さんに問うときは来るわけですから、それを何が何でも早く解散、解散というようなことを言っていただくのは、私は国民の皆さんの気持ちとはかなり離反していると思います。
○額賀委員 我々は、復旧復興については全面的に賛成をしてきましたよ。一次補正、二次補正、三次補正も、それから基本法も復興計画も、我々はこの問題にはきちっとしたい。しかし、民主党の政党の原点はもう破綻しているんですよ。そのことについて何の責任もとらない。あなたが本当はそういう筋道をつけて、このマニフェストを変えます、したがって、いついつか、この復旧復興がある程度めどが立ったら国民に信を問う、そういうことをきちっとしておくことが政治家の務め、最高責任者の務めではないか、そういうことを申し上げて、質問を終わります。
○黄川田委員長 次に、梶山弘志君。
○梶山委員 自由民主党の梶山弘志でございます。額賀委員に続いて質問をさせていただきます。 まず最初に、今拡大をし続けている汚染稲わらを与えた肉牛の扱いでありますけれども、現時点で被害の状況はどのようになっているのか、そして対策はどうなっているのかということを農水大臣にお伺いいたします。
○鹿野国務大臣 汚染稲わらの給与実態、出荷状況につきまして、七月の二十五日まででございますけれども、優先的に確認作業を行っている肥育牛におきましては、十六道県、百六十六戸で暫定許容値を上回るところの汚染があった稲わらが給与されている、また給与された可能性があるということであります。そのうち、十五道県、百二十七戸の農家から二千九百六頭の牛が出荷されておるところでございます。これは各県からの公表によって集計したものでございます。 また、この放射性セシウムに高濃度に汚染された稲わらや、牛肉の暫定基準値を超過した牛肉が確認された後に、東京の食肉市場を初め、食肉卸売市場におけるところの牛肉の価格が大幅に下落をして推移しておるところでございまして、特に福島県産牛肉の下落は顕著でございます。 これが今日の状況でございます。
○梶山委員 これはかなり流通しているんですね。けさのニュースでも四十六都道府県で販売をされているということでありました。 さらにはまた、稲わらを飼料として与えた未出荷の牛もいるわけであります。ですから、生産者も、流通業者も、販売者、小売の人たちも、また消費者もパニックになりつつある状況だと思っております。 全貌をとらえて、どういう責任のもとにどういう対策をしていくかということを政府として決めることが肝要であると思っておりますけれども、農水省がこれは周知が不徹底だった、稲わらに関して通知を出していなかったということが新聞に報道されていますけれども、これはどのような扱いになりますでしょうか。
○鹿野国務大臣 三月十九日の日に飼養管理ということにつきまして明確に農林水産省の方から通知を出させていただいたわけでありますが、結果として周知徹底されなかったというふうなことは、私ども、何遍も申し上げておりますけれども、反省の上に立って、そして直ちに措置を、飼養管理についての徹底を図らせていただいているということでございます。 そういう中で、具体的な今後の措置につきましては、まず基本的には、消費者対策といたしましては、暫定値を超えたいわゆる肉牛というふうなものが出回らないようにする、そういうようなことがまず基本でございますので、汚染された稲わらを食べた牛の肉のうちで、既に今先生から指摘の流通されたものにつきまして、検査の結果、暫定値を超えたものにつきましては業界団体が買い上げて処分する、こういうような取り組みをしてまいりたいと思っておるところでございます。そして、独立行政法人の農畜産のいわゆる振興機構というふうなものが利子補給を行っていく、こういうようなことも考えておるところでございます。 これは、過去の取り組みというものを参考にさせていただく、そういう中で措置を考えていきたいということでございまして、BSEの問題等に対する措置というものを参考にさせていただいて、このような考え方に立っておるところでございます。
○梶山委員 先ほどお話ししました新聞記事には、稲わらは含まれていなかった、そういうことで農水省の方の談話が出ているんですけれども、多分周知の不徹底だと思います。 それで、そのことに関して、総理も謝罪をし、また海江田経産大臣も、これを買い上げの方針で少し検討をしてみようというような談話も出ているわけでありますけれども、政府としてどのような取り組みをしていくのか、総理そして海江田大臣にもお伺いしたいと思います。
○鹿野国務大臣 まさしく周知の徹底等々、確かに稲わらという具体的な提示が、この通知をするときには出していなかったわけでございますけれども、しかし、まあ今となれば弁明、弁解になりますので、その辺のところは私どもとしては、徹底していなかったというふうなことは反省の上に立ってやっていかなきゃならない。そういう意味で、その後の対策につきましては、飼養管理を徹底する、こういうふうなことでございます。そして、そのような措置を講じてまいりました。 そして、具体的な措置は、まず、今申し上げましたように、流通、既に出回っておるというふうなことにおきまして、暫定値を超えたものだけはこれは何としても買い上げる措置を講ずる、そういうふうなことを具体的な措置として決めさせていただいておりまして、そして、その考え方というものは、先ほど申し上げましたとおりに、重ねて申し上げますが、過去の例というふうなもので、BSE時にとられた考え方を参考にさせていただいたということでございます。
○海江田国務大臣 梶山委員にお答えをいたします。 私はこの経済被害の賠償の担当大臣でございますので、今、鹿野農水大臣からお話がございました買い上げをしようということでございますが、私どももその考え方に同じでございまして、そして、これは幾らで買い上げるかということもまだはっきりしているわけではございませんが、牛の肥育には大変なお金がかかっておりますから、仮に買い上げ価格が肥育の費用を下回れば、これはやはりそこで何らかの損害が生じているわけでございますから、私の考え方とすれば、そうしたことも、買い上げてそれで終わりではなしに、やはりそうした損害が出ていれば、あるいは本当に牛というのは肥育の農家の方々にとっては我が子も同じというお話も当委員会で何度も聞かせていただいておりまして、私もそう思いますので、そういった損害についてもしっかり対応しなければいけない、そういう趣旨でお話を申し上げました。
○菅内閣総理大臣 もう両大臣から話があったとおりでありまして、きちっと必要なものについては買い上げるという方向で対応してまいりたいと思います。
○梶山委員 この件につきまして紛争審査会で取り上げて、七月末に本来は中間の指針が出る予定でしたけれども、この議論も踏まえて八月五日に中間の指針を出すというようなことだと思っております。 まずは、鹿野農水大臣がお話しになりましたように、市場に出ているものをいかに買い上げる、回収をして消費者の不安をなくすかということがまず第一点。そしてさらには、このことによって価格が大幅に下落をしております。このことによっての損失を、この被害をどうとらえるかということについては紛争審査会の方でしっかりと議論をしていただくということだと思いますけれども、そういう認識でよろしいかどうか、お願いいたします。
○鹿野国務大臣 今先生から御指摘の点は、当然のことながら、私どもとしては、損害賠償というふうなことで、これからも審査会に盛り込まれるように強く働きかけていかなきゃならないと思っているところでございます。
○梶山委員 それでは、次の質問に移ります。 先ほど額賀委員の質問においても第一ステップの達成の件が議論をされたわけでありますけれども、私どもも十九日に発表されて説明を聞いたわけであります。安定的な冷却に到達をしたということで第一ステップはほぼ達成をしただろうということなんですけれども、ここに書かれている表現では、原子炉で発生している崩壊熱を安定的に除去できていること、滞留水をふやさずに注水、循環注水冷却ができていること等を挙げて第一ステップが達成ということなんですけれども、一号炉、二号炉、三号炉、全部メルトダウンしたという認識だと思うんですけれども、炉内の状況、燃料の状況については一切触れられていないんですね。 最初は、工程表では、水棺をする、水で全部覆い尽くすという方向で作業を進めてまいりました。しかしながら、幾ら水を入れても上までたまらない、どこかに穴があいているということでメルトダウンが発覚をして、さらには、それでは方法を変えるということだったと思っております。 そして、この燃料の状況については、第一ステップではどの辺まで掌握しているのかをお聞かせいただきたいと思います。 農水大臣、もう結構でございます。
○海江田国務大臣 梶山委員にお答えを申し上げます。 今お尋ねのありました東京電力の一号炉から三号炉ですね、四号炉は燃料が炉に入っておりませんで、使用済み燃料プールでございますので、一号炉から三号炉のことについてでありますが、現時点での解析結果でございます。 これに基づきますと、まず、原子炉の圧力容器の底部は破損をしているものと思われます。そして、その破損された箇所から燃料が、これは溶融した燃料でございます、溶融した燃料の一部が原子炉の格納容器内に堆積している可能性があるというふうに把握をしております。 そして、温度を毎日毎日はかっております。はかれる部分とはかれない部分がございますが、一号から三号のところでは、大体、格納容器の下の温度をはかっておりますが、これが一番高いところで百度から百三十度ぐらいですね。ですから、その意味は、これは一定程度安定をしているということで、これまでの注水の効果があった、こういう認識でございます。
○梶山委員 圧力容器は破損をしている、そして水が漏れている。そうすると、格納容器は漏れていないという確実な情報はないんでしょうか。
○海江田国務大臣 これは、その意味では、今断定的なことは申し上げることはできませんが、ただ、先ほどお話をしました温度の例、それからあと、やはり線量の問題もございまして、この線量が、確かに建屋の中の線量で大変高い部分がありましたけれども、これもいろいろな形で除染の作業もやりまして、比較的安定をしておりますので、そういうことから総合的に考えなければなりませんけれども、今、基本的には、圧力容器から格納容器、この間はそれこそ制御棒なども通じておりまして、その意味では、制御棒のわきから溶融した燃料が下へ落ちるということは考えられますので、そこはそういう状況になっているだろうという認識でございます。
○梶山委員 第二ステップに行くには、多分、今度は百度ぐらいで安定をしたところで第二ステップが終了ということになるんでしょうけれども、そうなるためには水の量をふやさなくちゃならないと思うんですね。今のままでは百三十度ぐらいでずっと同じ形になってしまう。 さらに次の段階ということは、水の量をふやすということですが、どうも解せないのは、今までずっと水を注入していたんですけれども、たまらなかった。ということは、やはり格納容器もどこかしら破損があるんじゃないかなと私は思うんですけれども、今度、水をふやすことによってそれは漏れる可能性というのはないんでしょうか。
○海江田国務大臣 委員御指摘の水漏れの可能性は私もあると思っております。ですから、水漏れをどうやって防いでいくかということをやはり考えなければいけないと思っております。
○梶山委員 水漏れの可能性があるということなんですが、水の管理につきましても、第一ステップをほぼ達成したということで報告があるわけですけれども、建屋内の滞留水を処理することにより、環境への意図しない漏えいリスクを低減、あとは、タンクは順次増設中、放射能濃度の高い廃スラッジは適切に保管、サブドレーンの放射線分析や水量管理を実施ということで、量に関しては書いていないんですね。これは、どのくらい発生して、レベルを幾つぐらいに分けて、高レベルから数えるとどういう分類で保管をしているのか。 さらにはまた、五月の連休中に仮設のタンクをどんどん運び込んだと思いますけれども、こういったものが今何基になっているのか。そして、この仮設のタンクというものは野外に置かれているのか、それとも建屋内に置かれているのか。そういったことにつきまして教えていただきたいと思います。
○海江田国務大臣 今お尋ねのありました、後段の、今仮設のタンクが何基になっておるのかということは、ちょっと今手元に資料がございませんので、後ですぐお伝えをいたしたいと思います。そこまでのお話はなかったものですから……(梶山委員「事前に通告はしていたつもりですけれども」と呼ぶ)そうですか、申しわけありません。 基本的に、高濃度の汚染水でございますが、これが一号機から四号機の地下、先ほどお話をしました、漏れている場合はその地下にたまっているわけでございますが、それから、最初に、集中ラドと申しておりますが、集中廃棄物処理建屋、ここにおよそ十二万トンございます。この十二万トンのうち、これを、先ほどお話をいたしましたけれども、この集中廃棄物処理施設のうちプロセス主建屋というのがございますから、ここにまず持っていきます。そして、ここで暫定的に貯蔵した上で、ここからあの例の循環型の汚染水の処理施設を使いまして、そして、原子炉冷却のためにもう一度二次使用をしていくということでございますから、その意味では、この汚染水がどんどんふえているということはございません。 ただ、委員おっしゃるように、これはやはり、原子炉は水をかければそれだけ冷えてまいりますから、その冷やす水をもっと多量にするためには、やはりこの循環冷却システムの性能を向上させなければいけないわけでございますから、現在使っておりますこの施設もかなり大慌てで持ってきたわけでございますので、これの性能向上のための新しい施設も今準備をしているところでございます。
○梶山委員 数量の把握が余り細かくされていないんですね。高レベルのものはどのくらいか、中レベル、低レベル、また、完全に除去したものがどうなのかということなんですが、雨も降っておりますし地下水もある、そういった中で、汚染水というのはみんなが心配しているんですね。その情報が余り出てこないということなんです。 そしてさらには、先ほどお聞きしましたように、燃料がどのような状況になっているのか。健在だ健在だ、一部破損しているけれども健在だと言いながらも、いつの間にかメルトダウンになっていたという報告がある。そして、メルトダウンになっていたので、今度は水棺を改めて別の方法で、水の循環でとりあえず冷やそうということになった。そうしたら今度は、水の循環がうまくいっているというだけで、燃料の所在については余り説明がない。こういう公開されない情報が人の不安をあおっている形になっているんですね。私はそう感じております。 そして、さらには、先ほどお話ししました牛の汚染でありますけれども、まだまだいろいろな被害が拡大する可能性があるということです。そういった中で、いろいろな部門から、またいろいろな団体から請求が来ていると思うんですけれども、これまでの請求総額が幾らで、そして、本払いというよりも仮払いですね、今の時点では仮払いということになるんですけれども、支払い額がどのくらいか、そして支払い率はどのくらいかということをお答えいただきたいと思います。
○海江田国務大臣 まず、データが公表されていないということでございますが、これはすべて公表してございます。毎日、何ミリ上がった、水位が何ミリ下がった、それから、一日の処理がどのくらいであるということ、全部ございますので、これは東京電力と政府が今一緒になりまして統合対策室で毎日会見をやっておりまして、そこで本当に毎日資料を提供しております。きょう、たまたま私持ってこれなかったのが申しわけございませんが、それは本当にいつでもお示ししておりますので、そこはぜひ誤解のありませんようにお願いを申し上げます。 それから、今お話のございました、東京電力の既に行われております仮払いでございますけれども、まず、やはり真っ先にやりましたのは、これは御高承のとおり、とるものもとりあえず避難を余儀なくされたおよそ五万世帯の方々に対してでございますが、これは請求額とほぼ同額でございますが、五百七億円が既に支払われております。 それから、これの二次払いと申しますか、これは七月の五日にその原則を定めましたけれども、避難期間に応じて一人当たり三十万円の追加支払いを行うことを決定いたしました。そして、これもやはり請求書をいただくということでございますので、今、その請求書をいただいている最中でございますが、この全体額はまだ把握されておりませんが、請求書がちゃんと整っていた方々から昨日支払いが始まったというふうに聞いております。 それから、農林漁業者の方々に対しては、おおむね六月までに請求されました出荷制限指示等による営業損失分百四十四億円のうち、七月二十六日までに、団体、これは漁協でありますとか農協が間に入っておりますけれども、その団体との協議に基づく仮払い額、これが六十四億円支払われております。 それから、出荷制限指示等に関してその後請求された分及び風評被害分約二百五十億円については、精査中あるいは団体との協議中のことでございますが、引き続き、順次さらなる支払いがされる予定でございます。 それから商工業者につきましては、避難区域等においてこうむった営業損害について届いた請求書順に精査が進められ、七月二十二日の時点でございますが、六千社のうち四千七百社分についておよそ五十八億円が支払われたところでございます。
○梶山委員 水の管理もできているとおっしゃいますけれども、地下水も含めてどういう形で管理しているのか、そして、海に本当に流れ出ていないのか、そういうことも含めて、管理しているものは管理していますよ、建屋の中にあるものはこうですよ、三センチ減った、二センチふえたという話はありますけれども、サイト内の全部の水の管理なんですよ、汚染している水の管理、こういったものに皆さん敏感になっているわけなんでして、全部発表していますと言うのであれば、皆さんに聞いたら何て答えが返ってくるかなと私は思ったんですけれども、ほとんどの方が知らないと思いますよ。ほとんどの方が知らないと思う。 もう少し一般の方にわかりやすいような情報公開をするべきだと思います。一生懸命やられているのは評価をしていますけれども、わかりやすく、そして現地の人たちの不安を払拭するような広報の仕方を心がけていただきたいと思います。 今、支払いについてお伺いしましたけれども、茨城県でも毎週毎週取りまとめしているんですね。先回質問のときもお話をさせていただきました。七月十九日時点が直近ということでまとめてもらったんですけれども、二百十三億請求して約十八億五千万円支払われたということなんですね。これは支払い率にして八・七%ということで、余りにも低いんですね。 これは、風評はこれからだと言いますけれども、みんなやはり実入りが減っているんですね、農家も漁業者の方も。そういった中で、八・七%、百万円請求したら八万七千円しか戻ってこないということで、本当にこれで誠意ある賠償と言えるのかどうか、私は疑問に感じております。 ですから、今度の仮払い法も支援機構スキームも必要であるという立場に立つわけでありますけれども、この支援機構スキームに関しましては、私は国の責任というものが不明確であると思っております。この委員会の審議の中でも、だれもが、国の責任をしっかり明記するべきだ、また、しっかり認識をすべきだという話が出ていると思っております。 私は余り繰り返し話をしたくないんですけれども、先ほど菅総理から額賀委員とのやりとりの中で聞いてしまったものですからもう一回蒸し返しをさせていただきますけれども、額賀委員が七月八日に本会議でこの法案について質問をしたときに、総理はまた同じようなことを言っているんですね。もちろん現政権にも大きな責任はありますけれども、これを長年進めてきた中心的な政党は自由民主党であるわけでありまして、そういったことも含めて、ぜひ責任を分かち合ってほしいということなんですね。 私たちもそのつもりでおります。私たちも責任を十分に感じております。私も、東海村を選挙区にしておりまして、十キロ圏内に住んでおりますから、今まで進めてきた責任も感じております。 でも、政権交代をして政策を転換したものもありますけれども、この政策は引き継いだわけですよ。そして、環境の面からさらにアクセルを踏み込んで、二〇三〇年には五〇%の比率を超えるということまで言っているわけですから、総理がそんなことを言うと総理の言葉が安っぽくなります。ですから、我々に責任があるんだ、その一言でいいと思うんです。 ですから、この法案についても、国の責任というものをきっちりと明記していただき、総理の口からもその責任の所在をお答えいただきたいと思います。
○菅内閣総理大臣 今回のこの事故に関して、特に損害賠償の問題では第一義的には東電にあるということを申し上げ、そして、この政策を進めてきた政府として、それをきちんと賠償を実行できるようにする責任が政治にもある、そのことは明確に申し上げておりますし、ここでも改めて申し上げたいと思います。 また、この原子力政策全体について、確かに、我が党、我が内閣も従来の考え方をほぼ踏襲してやってまいりました。三月十一日の事故を受けて、本質的な見直しが必要だという中で、我が党、我が内閣でも議論が始まっている中でありますので、それは各党におかれましても事情は同じだと私は思います。三月十一日のこれを受けて、今後どうしていくかというときに、ぜひ建設的な御意見をいただきたい、こう思っております。
○梶山委員 この法案、修正協議に入っておりますけれども、ぜひ、国の責任というものを明確に示して、この法案を仕上げたいと思っております。 そして、この法案というのは、先日参考人質疑を行いましたけれども、今は火が燃えている最中の火事場だと、火事場で責任を問い合っても仕方ないだろう、だから、とりあえず緊急避難的にこのスキームをつくるという理解でいるわけですけれども、ある程度落ちついたときには、やはり見直しが必要であると思っております。 その項目としては、やはり原賠法三条ただし書きの部分。先日、内閣法制局長官の答弁をいただきましたけれども、だれも免責になってしまうということでは、これでは現実的ではないなということもあります。またさらには、一般負担金、特別負担金の管理の問題、ステークホルダーの責任の問題、そして、電気料金への転嫁の回避の問題。 さまざまなことがあると思うんですけれども、先ほど言いましたように、緊急避難的にこのスキームをつくるわけでして、いずれ見直しをしなくちゃならない。どの時点かでは見直しをしなくちゃならない。そのときに、例外をつくらずに、すべての可能性を排除せずに、今考えられる可能性をもう一回可能性として見直していくのかどうかということをお答えいただきたいと思います。
○海江田国務大臣 私ども政府が今御審議いただいておりますこの機構法案、この中の附則のところに、「原子力損害の賠償の実施の状況」や「原子力損害に係る政府の援助の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずる」という文言がございますので、ここであらゆる可能性について議論をするということでございます。
○梶山委員 すべての可能性を排除せずに、その見直しの時点で議論をするという認識を持たせていただきました。 今回のスキームは、まずは、被害者への賠償をいかに的確に、迅速に、もう迅速さは消えてしまったと思うんですけれども、いかにこれから迅速に進めていくかということが大きな課題だと思っておりますので、ぜひ有意義なスキームをつくっていただき、そしてまた、仮払いの方も、御理解をいただいて、有機的な結合をしながら事を進めていっていただきたいと思います。 質問を終わります。
○黄川田委員長 次に、佐藤茂樹君。
○佐藤(茂)委員 公明党の佐藤茂樹でございます。 いよいよ、この支援機構法案の審議も大詰めを迎えてきておりまして、並行して、民主党さんと自民党と私ども公明党、私が代表いたしまして、今修正の議論も進めさせていただいておりますが、そういう中で、この閣法をさらにいいものにするためにはどうしていくのかという議論を今させていただいておりまして、そういうところから何点か、きょう総理も出席されておりますので、お聞きをさせていただきたいと思います。 あえて申し上げますと、七月八日の審議入りのときに、本会議のときに、私、もしかしたら総理に挑発したかもわかりませんが、質問をしていなかったんですけれども、総理も熱い答弁をされました。きょうは、そういう政局的なことは一切抜きにして、いかに被害者の立場に立って迅速な損害賠償が行われていくのか、そういうことを視点にした質問をさせていただきたいと思うわけであります。 まず第一に、先ほど梶山委員からもありましたけれども、今回のこの支援機構法案の中で私どもも懸念しておりますのは、果たして政府が、今回の損害に対して国の責任、関与というものをどのようにとらえておられるのかということを、やはりこの終盤に来てはっきりとさせておかなければいけないのではないのか、そういう問題意識を私は持っているわけであります。 今回の東京電力の福島第一原発事故の損害については、当たり前ですが、第一義的には東京電力に責任があることは間違いございません。その上で、国にもそれなりの関与、また責任というものを感じなければいけないのではないのか。特に二つの側面から、私は、国も関与してきたし責任があるのではないか、そういう問題意識を持っております。 一つは、国策として原子力政策を推進し、安全基準の策定及び承認をしてきた、そういう責任があることは明らかでございます。特に今回、さまざまな原発がございましたけれども、福島第一原発だけが津波や地震に遭ったということは、この原子力発電所が津波や地震に耐えられなかった欠陥があった、そのことによって事故が起こった、こういうことが言えるかと思うんです。 だから、福島第一原発の、今までの、そこに位置を決め、また施設、施工の方法、さらには維持管理をしてきた、それは、国が安全基準等をきちっと定めて認可をしてきた、そういう経緯から見ましても、福島第一原発だけが事故に遭ったということも踏まえて、やはり原子力政策を推進してきた国の責任というのは免れないのではないのかな、私はそういう意識を持っておりますけれども、まず総理は、そういう国の責任についてどのような認識を持っておられるのか、お答えいただきたいと思います。
○菅内閣総理大臣 佐藤委員おっしゃるように、賠償ということになりますと、第一義的には東電の責任でありますけれども、こういう原子力政策を進めてきた国が、賠償という意味では、きちんと東電が被災者に賠償ができるような、そういう意味での責任は私は大きくあると。そういう意味で今の法案も出させていただいたところであります。
○佐藤(茂)委員 そういう意味で、まず一つの側面としては、原子力政策を推進してきた、そういう国の責任というものもしっかりと踏まえた上での、今回の機構法というものを考え直さなければいけないだろうというのが我々の視点でございます。 もう一つの側面として、これは余り、当委員会また本会議でもそこの部分について答弁いただかなかったんですけれども、もう一つの側面からの責任としては、国の責任というより関与ですね、そういうことから見ますと、実際に起きた事故の後の損害の発生に対する国の関与と責任というものをどう考えるかということがあるわけですね。 原賠法の第二条第二項で、原子力損害というものが定義されております。この第二条第二項で定義されている原子力損害というものはどういうものなのか、文部科学大臣、お答えいただきたいと思います。
○高木国務大臣 佐藤委員にお答えをいたします。 法律にお詳しい委員でございますので、その上で申し上げますけれども、原子力損害賠償に関する法律、いわゆる原賠法の第二条第二項には、「「原子力損害」とは、」やや要約して言いますけれども、「核燃料物質の原子核分裂の過程の作用又は核燃料物質等の放射線の作用若しくは毒性的作用により生じた損害」とされております。すなわち、この原賠法の中での賠償の対象となる原子力損害については、原子力事故のもたらすいわゆる放射線の作用や毒性、こういったものはまさに相当因果関係が認められるということで、損害と考えております。
○佐藤(茂)委員 今、高木文部科学大臣が述べられたとおりなんですね。 今までの考え方でいくと、まさにそういう核燃料物質の原子核分裂の過程の作用あるいは核燃料物質等の放射線の作用また毒性的作用、そういうものによって生じた損害なんだということなんですが、今回は、そういった核分裂や放射線に起因する損害以外に、その次に、政府が避難指示等を出したことによって財産やその他精神的損害を受けている被災者が大勢いらっしゃるという、ここをどう見るかということなんですね。 確かに、それは被害拡大を防ぐためという大きな目的があったと思うんですが、しかし、やはりそこに国が関与して避難指示等を出したことによって、直接的な放射線損害ではなくて、まさに避難を命ぜられた、指示された、避難を準備せよと行動を制約された、あるいは計画区域に入るなと行動を制約された、こういったことによる損害というのは、これは原理的な、先ほど答弁されました原賠法第二条第二項で定義されている原子力損害という、直接この放射線等に基づく損害ではないわけです。 そういった点からも、今福島を中心とする被災者に生じている損害というのは、もともとの原子力損害に加えて、政府の行為によってもたらされたものであるということも、ある意味では言えるわけですね。実際に起きた事故の後の損害の発生に対するそういう国の関与、責任というのは明らかであって、そういう観点からも政府の責任というのは法的に位置づけていく意味があるのではないかと私は思いますが、政府を代表して海江田経済産業大臣、何か御答弁いただけましたらお願いします。
○海江田国務大臣 お答えを申し上げます。 今野党の皆様方がおつくりになっております仮払い法案の根底には、そういうお考えがあると私は承っております。
○佐藤(茂)委員 その上で、私はきょう資料を提示させていただきました。 私がなぜそういうことを言うかというと、これは私ども野党が言っているだけではなくて、今の原子力損害賠償紛争審査会、これで今、第一次指針が四月二十八日に出されています。五月三十一日にも第二次指針を発表されております。六月二十日には第二次指針の追補が発表されていますけれども、その中でどういうことが言われているかというと、一覧表を見ましたときに、第一次指針では、避難指示、航行危険区域の制限、また三番目は出荷制限区域の指示、こういうものが全部出されているんですね。それによる損害をどうするのか、そういうことが議論されているんですね。第二次指針でも同様のことが指示を出されておりまして、要するに、調査室なんかも一覧表で出されておりますけれども、第一次指針から第二次指針にわたってすべて、政府によるそういう避難等の指示に係る損害、そういうことで全部この紛争審査会は今回の損害というものを種別されているわけですね。また、そういう指針を出されている。 そういうことからいうと、この政府の指示や設置に係る損害というのは、本来、法が考えていた直接の放射線等の作用による損害でないことは明らかなのであって、因果関係からしても、従来の原賠法の第二条第二項の厳格な定義の原子力損害定義では、読めと言われても、今回の損害を見たときに相当無理があるのではないか、そのように私は考えるんです。だから、今回のような政府の指示や設定等による損害も損害賠償の対象とすることを踏まえたそういう定義の見直しというものが、やはり原賠法の改正をも視野に入れた定義の見直しというものが必要ではないか、私はそのように考えるんですが、文部科学大臣の答弁をいただきたいと思います。
○高木国務大臣 政府の指示は、この事故によりもたらされるいわゆる放射線の影響などを考慮して設定をされているものでありまして、その意味で、放射線の作用などとこれは相当因果関係があると考えられております。したがって、委員の御意見は御意見として受けとめますけれども、政府による避難とか出荷制限によって生じた損害については原子力損害に当たると考えておりまして、その定義の見直しについては、今のところ考えてはおりません。
○佐藤(茂)委員 ぜひ、今までの議論を踏まえてちょっと総理に感想をお聞きしたいんですけれども、私は、今指摘しましたように、まず総理が最初求められた原子力政策を推進してきた国の責任、これはもう与野党ともに認めると思うんですけれども、それに加えて、今申し上げましたように、今回の損害を見ましたときに、原子力損害賠償紛争審査会のこの数次の指針を見ても、政府によるそういう関与、また政府によって指示が出されたことによって受けた損害というものがどんどん列挙されている。そういうことから見ましても、政府の行った避難指示であるとか警戒区域の設定、出荷制限指示等によって住民や関係業者の皆さんがこうむったそういう被害や苦痛などの責任が皆無と言えるのかというと、私は皆無と言えないと思うんですね。 今回の事故に関して、冒頭申し上げました、東電にこれはもう損害賠償の観点からしても第一義的に責任があるのはもちろんですが、同時に、国も一定程度の関与や責任を有している、そう認識するのが私は自然ではないかと思うんですが、今までの議論を踏まえて、総理の見解を伺いたいと思います。
○菅内閣総理大臣 関与という意味では、私もそのとおりだと思います。 責任という言葉は、いろいろなレベルで今、佐藤委員御自身が使われておりますが、まず一般的な責任はある、つまり、原子力行政を進めてきた責任はあると。今御指摘のこの法律の解釈については、文科大臣が言われましたけれども、文科大臣が言われるように、原子力損害というものに、それが、例えば放射線を浴びて病気になったからというようなことだけではなくて、結果において、そのために逃げなきゃいけない、そのために何かしなきゃいけないということは、当然ながらこの原子力損害に入るんだと、今の文科大臣のお話を聞いていて、私はそれは自然に受けとめました。 あえて言うとすれば、国が関与して、原災法、原子力災害特別措置法に基づいて、私、本部長の命令でいろいろと避難してくれ、あるいは出荷制限をしてくれということを言ったときに、それは確かに関与だと思います。それから、明らかに任意ではないわけですから、ある種の強制的な意味で、もちろん安全のための強制ですが、お願いをしたわけです。ですから、そこにはっきりと、被害者の自由裁量でやったのではないという意味で、よりはっきりとした原子力損害という意味での責任が明確な分野だと。多分、そういう意味で、風評被害の場合はそこがややあいまいですので、そういうものをどう認識するかということで議論があっている、私はそう理解しております。
○佐藤(茂)委員 あと、総理の指示でも原因の調査委員会というものも動き出していますし、また、今立法府の中にもそういうものをつくっていこうじゃないかという動きもございますし、その辺で最終的にはやはり国の責任というものを大きな意味では問われていくのかなと思います。 私は、今回の事例を通して何を申し上げたいかというと、もう一度やはり原賠法の成立時点に立ち戻って、原賠法がここまでの大がかりな、政府がこういう避難の指示等、また出荷制限の指示等を大がかりでやらないといけないような、これだけの被害をどこまで想定していたのか、そういうことを考えましたときに、それによって具体的に結果として受けた損害をどうとらえていくのか、また、その責任というものをどうとらえていくのかという議論は、やはりこれはこの法案の通った後も早急にしなければいけないのではないか、そういう観点からこのテーマについてさせていただきました。 もう一つ大きなテーマで申し上げたいのは、やはり損害賠償。これは、支援機構をつくることによって相当先行きが安定していくことは間違いないんですが、問題は、どれだけ迅速に適切なそういう処理をしっかりとできるかということが被害者にとっては一番大事なんですね。 今、東京電力福島第一原発の事故に関して、現時点で損害賠償の対象となり得る項目について、該当する件数はどれぐらいである、そのように見ておられるのか、海江田経済産業大臣に答弁いただきたいと思います。
○海江田国務大臣 佐藤委員にお答えをいたします。 先ほどの梶山委員のところでも対象はお話をいたしましたけれども、まず、真っ先に支払い、仮払いに当たりましたのが、これは着のみ着のままで避難を余儀なくされた方々でございまして、これがおよそ五万世帯いらっしゃいまして、この方々に対して、これは五百七億円がまず支払われたということでございます。 そして、この時点では世帯ごとで行いましたので、これはたしか佐藤委員も国会で御指摘があったかと思います、一世帯には四人の方もいれば二人の方もいる、単世帯は別、一人の世帯は別でございますが。そうした意見も踏まえて、今度はお一人お一人に着目をしよう、しかも、その避難の期間がどのくらいであったかということに着目をしようということで、その方針を七月の五日に定めました。 前回の場合は、これは世帯ごとでございましたから比較的、それでもなかなか大変でしたけれども、比較的、世帯の数がわかればそこに対する支払いができたわけでございますが、今度は個人個人の条件が異なりますので時間がかかりまして、昨日からやっとこの支払いが始まったということでございます。 ただ、この支払い額が、昨日は二千三百万円支払いが行われたということでございますが、今現在、まだその総額がどのぐらいになるのかということがわかっておりませんので、請求額の何%ということは申し上げることはできないということでございます。 それから農林漁業につきましては、六月までに請求された出荷制限指示等による営業損害分が、これが百四十四億円あると承知をしております。そのうち、これは七月二十六日まででございますけれども、団体と協議しまして、先ほど、これは梶山委員からも少ないという御指摘がありましたが、団体との協議の間で、仮払いですから、とりあえず請求額の二分の一にしようというお話になりましたので、それで約六十四億円が支払われております。 それから、この方々は、当然風評被害についても請求をしておられます。これは二百五十億円あります。これはまだ精査中あるいは団体との協議中でございますからまだ支払われておりませんが、これも早く支払わなければいけないと思っております。 それから商工業者の場合は、七月二十五日までに請求がありました約六千社のうち約四千九百社分、そして金額は六十億円でございますので、この六千社分のうち全体で幾らかということはまだちょっと私ども把握をしておりませんが、まだまだこれも力を入れていかなければいけない、こう思っております。
○佐藤(茂)委員 今聞きましただけでも大変な対象者がいらっしゃるんですね。 私もきのう、最新の数字を大臣の答弁の前にいただいておりますが、避難を余儀なくされた住民の皆さんだけでも、七月二十二日までに約四万五千世帯に振り込みが終わっています。さらに、中小企業者でも、今おっしゃった六千社のうち四千七百社。また農林漁業者も、五県の農業団体、二県の漁業団体というふうに、大変な広域にまたがっております。 これだけ見ましても、ジェー・シー・オーの臨界事故と比べても、これはもう比べ物にならない膨大な損害賠償の対象件数が、これはきちっと事故が収束した後、出てくることはもう予想されると思うんですね。ジェー・シー・オーのときには、結局、損害賠償の対象というのは約七千件です。それから比べても、もう既に今わかっている範囲でも大変膨大な数だと思うんですが、これはそういう膨大な損害賠償の対象件数が生じる、そういう御認識を政府としてお持ちでしょうか。
○海江田国務大臣 今御指摘のありました、このジェー・シー・オーの場合が七千件を超えておりまして、そして損害賠償額については百五十億円ということでございまして、先ほど私がるるお話をしました金額を合計しますと、これはおよそ六百億円をもう超えておりますので、その被害の額からいっても、あるいは対象の件数からいっても、これはジェー・シー・オーと比べて比べ物にならないということでございますので、この点は、かなり初期の段階から私も東京電力とよく話し合いをしまして、そして、最初はたしか五百人ぐらいからスタートをしたわけでございますが、実際に、避難された方々に対する仮払いが始まっていく中から、とても五百人では無理だということで、臨時雇いの方もふやしまして、今一千人の体制でやっております。
○佐藤(茂)委員 それで、今、仮払いはある程度、第一次指針とか第二次指針に基づいての、そういう一律でいいかと思うんですけれども、最終的に本当に損害賠償の問題になったときに、個々にやはり要求されてくることも当然違うわけですから、これは大変なことになるんですね。 ぜひ総理に決意を伺いたいのは、ジェー・シー・オーの臨界事故のときには、平成十一年の九月三十日でしたけれども、そこから最終的に昨年の六月三日、平成二十二年ですね、ここまで最終解決に要しているんですね。要するに十一年、時間が費やされている。ジェー・シー・オーの事故と同じようなことを今回やっていると、件数からしても、これはもうさらに長い時間がかかる可能性があるわけです。ですから、福島県を中心とした今回の被害者の心情を考えますと、ジェー・シー・オー事故のような、そういう損害賠償の最終解決に結果として十年以上もかかるというようなことは、これはもう政府として絶対避けなければならないと私は考えるんですけれども、迅速なそういう損害賠償の処理を目指すのかどうか、その政府の決意をぜひ総理に伺いたいと思うんです。
○黄川田委員長 では、初めに文科大臣高木義明君。その後総理に答弁させますので。簡潔に。
○高木国務大臣 ジェー・シー・オーの事故とは比べ物にならないほど多数の被害がありまして、これからもその賠償は極めて膨大なものになるというふうに考えておりまして、今回の事故において、私どもとしては、その紛争の処理のスキームをきちっとしなきゃならぬと思っております。そのために、文部科学省としても、法務省を初めとした関係機関、そして今回は、法曹界との連携協力が非常に大事だと思っております。 したがいまして、紛争審査会に和解の仲介を専門に行う委員を多数任命させていただきまして、和解の仲介に参画していただくとともに、専任の事務局体制を整備する、こういうことが必要だろうと思っておりまして、審査会全体の体制を、迅速かつ的確に行われるようなものについて今考えておるところであります。
○菅内閣総理大臣 御指摘はそのとおりだと思っています。 この間、ジェー・シー・オーの反省も含めて、同審査会における指針の作成に関する業務を法律でも加えていただきましたし、今文科大臣からも話がありましたが、実は、第二次補正予算で十億円ほど、こうした和解の仲介に当たるような法律専門家等、各分野の専門家の人件費等に充てるということで予算を組んでおります。 そういった意味で、大変膨大な作業になろうかと思いますが、迅速な補償が進められるよう全力を挙げてまいりたいと思います。
○佐藤(茂)委員 私は、なぜこういうことを言うかというと、やはり、この膨大な賠償の処理に矛盾が出ないように、一人一人差があるとか、そういうことを言われないように、また中立公正でスピーディーな、また迅速に処理をする、そういう何らかの制度的仕組みがやはり今回の件については絶対に必要だ、そういう問題意識から申し上げているんです。 今文部科学大臣が御答弁されましたけれども、今回は、原賠法の第十八条で置くことができるということで、先ほどから出しています原子力損害賠償紛争審査会を設置されました。その一番目の業務に、事務に、紛争に関する和解の仲介というのが一応書いてありますが、今の御答弁だと、もう一回確認ですけれども、今回の事故が収束した後の損害賠償の処理については、文部科学大臣の御答弁だと、この原子力損害賠償紛争審査会でもうすべて、人も相当増員して、また法律の専門家も入れてきちっと対応する、そういうお考えである、そういう答弁と考えてよろしいんでしょうか。
○高木国務大臣 おっしゃられるとおりでございまして、この和解の仲介、これが一つの大きな仕事になります。 これについては、できるだけ早く物事を解決するためには、この審査会として策定する指針をできるだけわかりやすくすることが一つと、それから、いわゆる関係産業団体などの賠償請求の取りまとめ、こういった御協力をいただくこともそれには必要ではないかと思っている。 いずれにいたしましても、先ほど答弁しましたように、補正予算の中にも組み込んでしておりますので、相当な体制をしいて公正中立な紛争解決がされるように取り組んでまいりたいと思います。
○佐藤(茂)委員 もう一点、最後に総理にお聞きしたいのは、今、当委員会でも、この閣法の支援機構法案と、参議院先議でやってまいりました野党五党共同して提出いたしました仮払い促進法案というのが審議が始まったわけでございますが、私は、今回の事故による仮払いのおくれというものを、今後同じような事故が起こったとしても、同じ失敗を繰り返してはならない、そのように思うんですね。仮払いの法案というのは、我々、やむにやまれず緊急措置としてつくって提出をいたしましたけれども、今回の事故の対応はもちろんですけれども、将来の事故においても、被害者の側に立てば、国が責任を持って被害者の手元に仮払いをいち早く届けることが急務である、そのように私は思います。 政府が迅速に仮払いを行い賠償の矢面に立つ制度を、制度として、またセーフティーネットとしてきちっとやはり盛り込んでいく必要があろう、そういう観点から今我々も修正協議をしているんですけれども、この支援機構法と仮払い法案の関係を明確にして位置づけた上で、今後に生かせるようなそういう法的措置というものをきちっとしていく必要があると私は考えます。 というのは、原賠法そのものに仮払いという考え方がそもそもなかったんですね。だから、そういう今回のように、被害者の一日も早い救済ということ、先ほど海江田大臣も言われましたけれども、一世帯百万円だけで四カ月も過ごすなんというのは無理なんですよ。だから、本当に、やはり次々に仮払いが進んでいく、そういうものをもともとの国の制度として盛り込んでいくようなそういう法的措置というのは急務である、そのように私は考えますけれども、総理の見解を伺いたいと思います。
○菅内閣総理大臣 御指摘のように、支援機構法案と五野党提出された仮払い法案とは、相対する法案ではなくて、原発事故の被害者に対する賠償を迅速かつ適切に行うための法案であると考えておりまして、ぜひ、両法案が修正の上、両方とも早く成立をさせていただきたいと思っております。 それに加えて、将来的には、両法案の施行状況などを踏まえて、被害者の方々が賠償を受けられるよう、最も適切な枠組みをそうした状況も踏まえながら検討していくことが必要だ、こう考えております。
○佐藤(茂)委員 以上で質問を終わりますが、ぜひ総理には、一定のめどをどのように自分で決着をつけられるかはわかりませんが、やはり今大事なのは、特に国民、国民の中でも被災者の方に目を向けて、本当に総理が被災者に寄り添うような気持ちでこの被害者の救済、または被災地の復旧復興に本当に熱意を上げて取り組まれることを最後にお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。 以上です。
○黄川田委員長 次に、高橋千鶴子君。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 七月十二日の本委員会で、原発推進あるいは原発維持ありきの法案ではないのかということを指摘いたしました。そのときは目的条項について聞いたわけですけれども、改めて法案を読みますと、第四十条「資金援助の申込み」というものがございます。原子力事業者が資金援助を機構に申し込むためには、書類を提出し、並びに機構が事業者と協力して特別事業計画をつくることになっていると思います。これには当然、今後の事業をどうするかという計画も明記する必要があると思います。 東電は、全国の発電量の中でも三割、原子炉は全国五十四基中十七基で、非常に大きい位置づけにあると思うんです。ですから、この東電の中の原発をどうするのかということが真っ先に問われてくることになるわけです。 そこで、総理に伺いますが、国は、東電の特別事業計画の中における原発の扱いについて、どのようにされると思っているのか。
○海江田国務大臣 私から高橋委員にお答えをいたします。 もうこれは言うまでもないことでございますが、今回私どもが出しておりますこの機構法、これの目的というのは三つございます。一つは、迅速確実に損害賠償が行われること、二番目が、原子力発電所の状況の安定化及び事故処理に関する事業者への悪影響の回避ということ、それから三つ目が、電力の安定供給でございます。ですから、特別事業計画を事業者が作成するという場合、この三つの目的に照らして事業計画が適切かどうかということをやはりしっかりと判断をするということでございます。 原子力発電所のあり方、これについても、政府におけるエネルギー政策の検討状況も踏まえつつ、電力の安定供給の確保の観点から適切に精査をしていくつもりでございます。
○高橋(千)委員 本当はこれは総理に質問したんですけれども、当然、事業計画の中で原子力の位置づけについては書かなければならない、これは確認してよろしいですね。
○海江田国務大臣 ですから、原子力発電所のあり方について、それは当然、政府におけるエネルギー政策の検討状況も踏まえつつ、電力の安定供給の立場から適切かどうかということをしっかり精査をしていくということでございます。
○高橋(千)委員 やはり、これはあいまいにできないわけですね。 エネルギー計画の見直しということは、いずれやるだろうということをおっしゃっています。私たちは、期限を区切ってゼロを目指すべきだということも言っています。その間の期間が当然あるだろうということなんですけれども、あくまでも東電に対してはどうなのかということはきちんとしなければ、そこをあいまいにして進むということがあってはならないということです。 それと、海江田大臣は、前に質問をしたときには、リストラを進める、こういう表現をされたわけですけれども、事業計画イコール、いわゆる合理化イコールリストラではないということも言えると思うんですね。 リストラと言ったときに、やはり電力の場合、特に原子力事業者の場合は、それが本当に最前線の労働者のリストラにつながって、一番危険な原子炉付近の仕事が非正規の労働者に置きかえられている、このことが今の安全軽視のことと本当に密接に結びついていると思うんです。そのことをしっかりと見きわめていただきたい、そのことを踏まえての審査でなければ、あいまいにしてはならないと思うんです。 いいですか、もし一言あれば。
○海江田国務大臣 それは重々承知をしておりまして、リストラがもう既に計画も一部発表されておりますが、例えば都心部の繁華街にある電力館でありますとか、そういう原子力をPRするようなものについては真っ先にこれを売却するということでございますから、そういうことを先にやって、そして、まさに現場で頑張っておられる方々をくれぐれもそういうリストラの波にさらさないようにということは、私どもも何度もこれは東京電力に伝えてございます。
○高橋(千)委員 昨日の審議でも国の責任について議論をしたわけですけれども、やはり仮払い法案の参議院からいらした提出者の方、自民党の方も公明党の方も、東電と同じ責任があるということがあったかと思うんです。 私が問題意識として指摘をしてきたのは、機構法案は、形の上では東電を責任者としているんだけれども、やはり国がスポンサーになっている、それは結局、どちらも本当に責任をとっているとは言えないのではないかということです。 その上で、機構や国が東電の肩がわりをするのではないのだ、できるだけ東電が払う、そのことが大前提だということを確認したい。
○海江田国務大臣 そういう認識でよろしいかと思います。
○高橋(千)委員 確認しました。 そこで、先ほどの第四十条は、賠償する額が賠償措置額、つまり千二百億だと思いますが、これを超えたときに資金援助を申し込めるというふうに書かれているわけです。そうすると、千二百億円を超えたら直ちに資金援助を申し込めるというふうにも読めなくはないわけですね。 そうなると、いよいよ一円も東電は出さなくてよくなるということになりますので、そうではないということをさらに確認したいと思います。
○海江田国務大臣 私どもは、今般の補正予算でも二兆円、交付国債の原資というものを計上して、昨日成立をさせていただきましたが、これはあくまでも返していただくということでございますから、資金の融通をするということでございますが、それは東電にしっかりと返済をお願いするものであります。
○高橋(千)委員 返済をお願いする、それと、先ほどの質問に対して、東電がまず先に払えるものは払っていくということとセットであるということで、確認をしたいと思います。 そこで、官房長官に伺いたいと思うんです。 きょうも稲わらの問題などが議論をされているわけですけれども、これは指針に入れるか入れないかではなくて、やはり待たずに、やるべきことはもう国が率先してやればいいじゃないか。モニタリング、除染、あるいは健康調査、今の牛の問題にかかわっては、全頭検査、買い上げなどは国がやるべきだと思います。そのことと同時に、この点では福島県と他の県に違いがあってはならない、同じ条件だと思うんです。いかがですか。
○枝野国務大臣 御指摘のとおり、必ずしも紛争審査会の指針を待たずに、やれることはやっていくという方針でございます。 モニタリングについては、既に関係府省や自治体、事業者、それぞれ役割に応じてさまざまなモニタリングを協力して実施しておりまして、これもできるだけ広範かつ詳細にさらに詰めてまいりたいと思っております。 除染については、第二次補正予算において、福島県内の全域の市町村が実施する公園や通学路等の線量低減事業と、福島県外も含めて校庭、園庭の空間線量率が毎時一マイクロシーベルト以上の学校等について設置者が行う土壌に関する放射線低減事業について、それぞれ財政支援を行うこととして、国会の御承認をちょうだいいたしたところでございます。 健康調査については、第二次補正予算では、福島県が主体となって実施する事業を中長期的に実施するための基金を計上して、全面的に支援することといたしておりますが、その他の県についても、各県ごとの事情をしっかりと踏まえた上で、必要性について相談、検討してまいりたいと思っております。 牛の出荷については、出荷制限を指示したところでございますが、これに関しては、肉のうち既に流通しているものについて、暫定規制値を下回ったものを除き、買い上げて処分するといった緊急の対策を決定したところでございまして、賠償がどうなるかということにかかわらず、安全、安心、あるいは被害を受けた方々の生活のために必要なことで、できることについては行っておりますし、また、どうしてもまずは福島県からということになりますが、しかし、県外においても必要なことについてはしっかりと進めていくという考え方でございます。
○高橋(千)委員 福島県からではあるが、必要なことは他県についても進めていくというお答えだったと思います。 やはり、同じ被害を受けているのに他県では支援が受けられない、そういう違いがあってはならないと思いますので、ここはしっかりと確認をしたいと思います。 ただ、前段にお話しされたいわゆる除染の問題などで、やはり、文部科学省が基準とした毎時一マイクロシーベルト以上のところは国が支援をするけれどもということは、それでよいのかということはさらに要望が上がっているわけですので、そこをちゃんと踏まえていただきたいということは重ねて指摘をして、これは次の機会にまた質問しますので、続けたいと思います。 そこで、福島県は、全県民の賠償が必要である、そのように訴えております。審査会で、損害の終期、いつまでを損害の時期とするかというのを随分議論していたわけですね。ただ、実際には、終期というのは当然決まらないわけです、まだ収束をしていないわけですから。私は、そのことと同時に、将来の損害ということも考えなければならないなと思います。 例えば、牛を手放して避難した方が、先日もNHKスペシャルでやっておりました、泣く泣く、見通しが持てない、いつ帰ってこられるかわからない、だからもう牛を手放すしかないと選択した方。でも、国は戻れるようにしたいと言っているわけです。だとすれば、戻れたからといって、一から酪農をやり直すというためには、新たに設備投資をしなければならないわけです。そうすると、その避難していた間だけの支援、損害賠償では済まないことになるわけですよね。 ですから、こうした再生まで見通したときに、さまざまな制度があるよという羅列ではなく、いわゆる現行制度の枠内ではなく、やはり特別法が必要ではないか。これは福島県も求めているわけですけれども、この点について、ぜひ総理の考えを伺いたいと思います。
○菅内閣総理大臣 今回の原子力発電所の事故により生じる損害については、事故と相当因果関係が認められるものは、原子力損害賠償法に基づいて、東京電力により適切に賠償が行われることになっております。 また、原子力損害賠償紛争審査会において、現在、賠償すべき原子力損害の範囲について指針を策定中でありますが、この指針においては、原子力事故がいまだ継続中であることから、将来生じる損害についても対象とする内容となっております。 そのような将来生じる損害に対しても被害者が適切な賠償が受けられるよう万全を期するとの観点から、今般提出した原子力損害賠償支援機構法案をぜひ早期に成立させていただくことが重要だと考えております。 なお、今後、原子力損害賠償に関する法制度のあり方については、同法の附則にあるとおり、原子力損害の賠償の実施状況等を踏まえ、原子力損害に係る政府の援助のあり方などについて検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとなっております。 今御指摘のような問題意識も、私も一つの選択肢としてあり得るかとは思いますが、今申し上げましたように、まずは、こうした損害賠償の実施というものを行った上で考えることになろうと思っております。
○高橋(千)委員 官僚の答弁なのか、ずっと読み物をされていたというのが非常に残念に思います。 この特別法については、別に今初めて言ったわけではなくて、もう繰り返し指摘をしてきましたし、また、委員会として知事さんに意見を伺いに行ったときも寄せられた要望でございます。やはり従来の枠組みではできないのだ、賠償という枠組みだけでは難しいのだということをちゃんと問題意識として持っていただくことが絶対必要なんだということを重ねて指摘したいなと思います。 そこで、もう一問用意していますので、海江田大臣に伺いたいと思うんですけれども、第六十五条「政府による資金の交付」についての考え方です。これは参考人質疑でも、電事連の会長は、「この第六十五条に基づく国の支援を積極的に発動していただく」と要望しています。 この法のつくりとしては、事業者からの一般負担金と特別負担金で二兆円を返済する。これは交付国債であるわけですけれども、それと見合いの額を事業者で負担していく。ただ、これを、いきなりその二兆円をすぐ返せとなると、電気料金ががあっとはね上がることになるわけですので、そこを、そこまでしないように資金を交付するという、真水の投入ということになるのかなと思うんですけれども、ただ、いずれにしても、これは負担増には違いないわけであります。 ですから、この六十五条の意味合い、また発動のタイミングについてどのように考えているのか、伺いたいと思います。
○海江田国務大臣 今委員御質問のありましたこの一般負担金の場合につきましても、これはコストの計算の中に入れるということでありますが、しかし、私どもは、国民負担の最小化ということを基本的な考え方として持っておりますので、ここはしっかりと守っていきたいというふうに思っております。 そうした考え方の上に立ちまして、六十五条の問題でございますが、この六十五条というのは、文言をお読みいただければよろしいかと思いますが、「当該事業の利用者に著しい負担を及ぼす過大な額の負担金を定めることとなり、国民生活及び国民経済に重大な支障を生ずるおそれがあると認められる場合に限り、」と書いてございますから、この法律に書いてございます文言をしっかりと守って、そして具体的な発動のタイミングについては、やはり事故が収束をして損害賠償の全体の像が明らかになった段階で判断すべきものと考えております。
○高橋(千)委員 国民負担の最小化、負担は避けられないということになるわけですけれども、ただ、これは別な形で、電気料金にはね返るのは単純計算すれば二割にはなるだろうなと指摘をされてきたわけですけれども、そこはそこまではしない、しかし、そのかわりに真水の投入ということは、結局税金であり国民の負担であるということで、それを避ける努力をどこまでするのかということもまた問われなければならないと思うんです。 六月二十五日付の福島民報の社説では、「原発賠償の原資 まず合理化、「埋蔵金」で」として、支援機構法案では、電力会社の負担金として電気料金への転嫁や国が公的資金で支援する仕組みもあり、最後のツケを国民が税金で払わされるおそれもあると指摘しています。これをもっと端的に表現しているのは、「原発事故の賠償対象者が賠償金の一部を自分で支払う矛盾が生じかねない。」こう言っている。つまり、税金投入ですから、賠償してくれと言えば言うほど増税がかぶさってくるということになっては困るんだという指摘だと思うんです。これは、我々も繰り返し指摘をしてきたところでございます。 この点について、どうですか。
○海江田国務大臣 今のは、まさにこの原子力発電所の事故の被害者であります福島県の方々にとってみれば、そういう主張をされるのはもっともだと思います。 そういう事情があるわけでございますから、そういうことにならないように全力を尽くしたいということでございます。
○高橋(千)委員 税金投入しか選択肢がないのだということに仮になった場合に、そうすると、全面的に賠償してほしいと福島県が今詳細な要望書を出していますけれども、要するに、そこに歯どめがかかるようなことがあってはならないわけですね。つまり、国民と賠償を求める被害者との間に対立を生み出してはいけないのだということを指摘しているわけであります。 全国銀行協会の前の会長、奥正之氏の言葉をかりれば、東電は日本のGDPの四〇%を占める大変重要な地域に電気を供給しており、電気をとめるわけにはいかないと言っております。つまり、電気という欠かせないライフラインを地域独占しているがために、東電を破綻させることもできないと。これは、今回はここに風穴をあける、そういう覚悟が必要ではないかということです。 使用済燃料再処理等積立金、最終処分積立金の活用、事故処理でもうけを拡大させるプラントメーカーの責任、大株主でもあるメガバンクの責任も含めて、徹底した放出をさせるときです。電気を人質に実質破綻している東電を救済し続けるのではなくて、国の介入によって全面賠償と電気の安定供給を両立させるべきだ、このことを指摘して、終わりたいと思います。 以上です。
○黄川田委員長 次に、吉泉秀男君。
○吉泉委員 社会民主党の吉泉秀男でございます。 事故の収束に向けて、ステップ1からステップ2へと非常に順調に推移をしているということを政府はそれぞれ明らかにしているわけでございますけれども、そのところについては、まさに作業員の人たちの努力、この部分が大変大きなものがあるんだろうというふうに私は思っております。しかし、その作業員の状況、いわゆる健康そのものについてのところがなかなか明らかになっていない、こういう状況だろうというふうに思っております。 今回の質問の中において、原発事故による放射線被害で亡くなった作業員、重体になっている作業員、内部被曝を受けた作業員はどれだけいるのか、わかっているものは明らかにしてほしい、また、それらの人に対してどのような補償が行われているのか、そのことも明らかにしてほしい、こういう一つの質問の通告をきのう夜やったわけでございますけれども、そうしたところについて、この対応について、それぞれ各省庁の持ち分があって、ぐるぐる回されまして、答弁できる大臣はどこなのか、これがわかったのがもう十一時を回る、こういう状況でもございます。 こういう状況の中において、本当に今、作業員の人たちが、電力さらには関連会社を含めて必死に頑張っておる、そして今、ステップ2に入って、ますます被曝量の多いところ、汚染が多いところに入っていかなきゃならない、そういう状況のときに、厚労省を含めて、やはり少しきちっと対応をお願いしたい、まずこのことを冒頭申し上げたい、こう思います。 それで、まず厚労大臣の方からお伺いをいたします。 今回の、これまで放射能災害で亡くなった、いわゆる作業の中で重体になっている方々、さらには内部被曝を受けている、こういう人たちが、今一体どのぐらい東電の方から報告を受けているのか、そのことについて明らかにしてほしいと思います。
○細川国務大臣 吉泉委員にお答えいたします。 結論から申し上げれば、これまでの放射線の被曝を原因とする死亡あるいは重体、そういう方はおられません。 緊急作業に従事をしておりまして、被曝によるもの、これについて御報告をいたしたいと思いますが、三月及び四月から緊急作業に従事をした労働者で、東京電力から報告を受けております、内部被曝線量の測定評価が終了いたしました六千八百人、この中で、二百五十ミリシーベルトを超えた者が五人、二百ミリから二百五十ミリシーベルトまでが一人、百ミリから二百ミリシーベルトまでが六人、五十ミリシーベルトから百ミリシーベルトまでが六十四人となっております。 今後、労働者におきまして健康被害が生じた場合には、これは委員御承知のような、労災保険から必要な補償がなされるということであります。また、東京電力の福島第一原発の作業員につきましては、離職後も長期的な健康管理を行っていくということにいたしております。
○吉泉委員 亡くなった方はいない。重体もいない。そういう理解でいいんですか。 でも、うち方が見ると、あの事故、三月二十四日の、下請会社の作業員が福島の病院の方に運ばれた、そのところの人たちは重体ではないんですか、再度確認します。その人たちはどういう状況になっていますか、三人が運ばれたわけでございますけれども。
○細川国務大臣 あの三人の方については、放射線を浴びまして、外部被曝でありましたけれども、外傷的なものは出ておりません。
○吉泉委員 ネットなりいろいろなところの中で、被曝の状況について、重体だとかいろいろな書き込みがなされているわけでございますけれども、今大臣から言われたことが真実だというふうに受けとめさせていただきながらも、やはり厚労省として、炉の中に入っていくとか発電所の中に入っていくとか、いろいろな部分のそういう立入調査、こういった部分はこれまで何回やられたのでしょうか。
○細川国務大臣 結論的に申し上げれば、福島の原発の中に入って立ち入りの検査をいたしましたのは三回でございます。
○吉泉委員 それでは、東電の一つの作業のマニュアル、こういったところはあるわけでございますけれども、厚労省として、そのマニュアルを受けながら、やはり安全、そういったところについて、作業員の命を守っていくという立場の中で、どういうふうに厚労省としての方針は持っているのか、お伺いします。
○細川国務大臣 厚生労働省といたしましては、五月二十日、省内に作業員健康対策室を設置いたしまして、専属的に対応をいたしているところでございます。 まず、内部被曝を含めた被曝線量管理、臨時の健康診断の徹底、そして事前の作業届の提出によります被曝線量管理の徹底や被曝線量の低減等、これらについて東電を指導いたしておりまして、被曝線量が二百ミリシーベルトを超える者の場合は緊急作業から外すというような措置をとっておりまして、外部被曝線量測定やあるいは記録、それから内部被曝の線量の測定、評価等について着実に改善が図られております。 また、熱中症予防の観点からも指導をいたしておりまして、午後二時から五時までの炎天下における作業については原則行わせておりません。また、冷房つきの休憩施設も増設をいたしまして、千二百人が収容できるようなそういう休憩施設もつくりまして、熱中症の予防もいたしているところでございます。 また、重要免震棟で医師を常駐させておりましたけれども、この七月一日からは、新たに診療所を設置いたしまして、複数の医師を二十四時間配置する体制もとっております。 そしてまた、先ほども申し上げましたけれども、労働安全衛生法に違反する事案があれば、是正勧告をしたりあるいは立ち入りの検査等もいたしまして、厳しく指導をいたしているところでございます。 今後とも、第一原発やJヴィレッジに立入調査なども行い、線量管理、健康管理状況について確認をしながら、作業員の方々の安心して働ける指導に万全を期していきたい、このように考えております。
○吉泉委員 ぜひ、健康管理の東電に対する指導強化、お願いを申し上げさせていただきます。 あと、質問時間がなくなったということでございますけれども、総理の方に質問も予定をしていました。そして私は、総理の方に言いたいというふうに思っております、その言葉で終わらせていただきたいと存じます。 今回の支援機構法案に対して、やはり、今の電気の安定供給とかそういうものは要らないのではないか、あくまでも損害の賠償の部分に絞る、そういう機構法案でいいんじゃないか、こういうふうに私は思っておりますけれども、そのことについて総理の方から聞きたかったわけでございますけれども、時間がないので終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○黄川田委員長 次に、柿澤未途君。
○柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。 まず、国家の方針を決めるに当たっての総理の権限についてお伺いをいたしたいと思います。 実は、日本国内閣総理大臣の権限は強大だというふうに言われてきました。不信任決議案の可決または信任決議案の否決以外にはやめさせることはできない、そして、立法府との間で国政遂行上の意見対立があれば、最終的には衆議院を解散して国民の信を問うことができるわけであります。仮に内閣の閣僚が反対をしても、総理が全閣僚を罷免して、兼務して、一人で解散をすることもできる、こういうことになっております。 今回の震災に当たっても、災害対策本部長、原子力災害対策本部長、すなわち、総理の権限でいわば非常事態の対処を一手に引き受けて決断、実行することができる、こういう法的なたてつけになっております。橋本行革によって総理の権限が強化をされ、それを十二分に活用してみずからの政策を断行したのがまさに小泉総理その人であったというふうにも思います。 総理の国家指導者としての権限はかくも強大であるわけです。ならば、総理は、みずからの考えを国家の方針として実行していくことができるはずであります。 ところが、海江田大臣は、今月二十日、この復興特別委員会の私の質問に対して、菅総理が記者会見で表明をした脱原発依存の方針を共有しているかどうか問うたところ、総理としての発言ならば大事な問題だが、個人的発言とおっしゃるわけだから、共有しているかどうかは鴻毛より軽い、こういうふうに述べられたわけであります。枝野官房長官にもお伺いをいたしましたが、将来的に原発に依存しなくてもやっていける社会を目指す、こういうふうに菅総理がおっしゃったのは、行政の長としての発言というよりも、政治のリーダーとして国民的議論を呼びかけたにすぎない、こういう御答弁をされていました。閣僚が総理の威令にいわば服していない状況ではないでしょうか。 海江田大臣は、願わくば内閣の一致した発言であってほしかった、そういうふうにも話されていて、そこは海江田大臣のおっしゃるとおりだというふうに思います。総理は、原発に依存しないでやっていける社会を目指すというみずからの考え方をどうやって国家の方針に昇華させていくのか、内閣総理大臣としての御答弁をいただきたいと思います。
○菅内閣総理大臣 議院内閣制のもとの総理大臣の権限というのは、議論をすればいろいろありますけれども、私はやはり、与党と内閣が一体的に、つまり、与党は政権党という形で一体的に行動したときに非常に強い指導力を持ち得る、そのように思っております。大統領制との比較等はありますけれども、きょうはこの程度にこの問題は答弁をさせていただきます。 先ほど私の記者会見等についてのいろいろな御指摘がありました。何度も申し上げておりますが、三月十一日の原子力事故を踏まえて、まず、二〇三〇年には原子力で五三%の電力を賄うとされていたエネルギー基本計画を白紙から見直そうということで、既に内閣の中でも議論を始めております。また、原子力安全・保安院が、どちらかといえば原子力推進の役所である経産省の中にあるということも矛盾ではないかということで、これは、経産大臣も了解の上で、IAEAに対する政府の報告書の中でもそれは切り離す方向を提示したところであります。また、短期、中期、長期のエネルギー計画についても今議論をいたしているところであります。 そういった議論の方向性と私が申し上げた考え方の方向性は決して矛盾しているものではないわけでありまして、つまり、閣議決定とかという手続をしたから、しないからということでいえば、決定した中身ではありませんけれども、少なくとも内閣が議論を進めている方向性の中で、私として私の考え方を申し上げた、こういうふうに理解をいただきたいと思います。
○柿澤委員 与党と内閣が一体になったときに強大な指導力を内閣総理大臣が持ち得る、こういう御見解を語っていただきましたが、皮肉にも全く真逆の状況が今起きてしまっているのではないかというふうにも感じられます。 現在の閣内、与党の状況を見るにつけ、これは遠大な時間を要する作業になるというふうにも思います。一定のめどでやめると言っている方がこれをできるのか。道半ばでおやめになるんでしょうか。それとも、一定のめどがつくまで続けるというんでしょうか。それとも、脱原発依存を引き継ぐ人にバトンタッチをする、こういうことなんでしょうか。この脱原発依存の社会を目指していくという総理の方針を、一定のめどがついたらおやめになるというこの発言とどう整合させるのか、お伺いをしたいと思います。
○菅内閣総理大臣 これは御党を含めて、三月十一日のこの原子力事故を踏まえて、これから日本のエネルギー政策、原子力政策をどうするか。これは、だれが総理であろうが、どの内閣が存在しようが、相当に本格的な議論を進めなければいけないし、それによって大きな従来の仕組みも変えざるを得なくなる。先ほど原子力保安院のことを申し上げましたが、それは単に私が言っているからということを超えて、IAEAなどの国際的な機関からも指摘がありますし、これから原子力のいわゆる事故調査・検証委員会からも方向性が出されますから、そういう中で議論をすべきことであります。 もちろん、私が総理大臣という立場にある限り、この問題についても一つの方向性を出し、一つの考え方なり、あるいはその段階まででできるところまでの提案というものはきちっと示してまいりたい。それがその後どのように引き継がれるか、それは、最終的には国民の皆さんの判断によって、引き継がれるものは次の政治的なリーダーにも引き継がれるもの、私はこのように考えております。
○柿澤委員 今の御答弁を聞いておりますと、あたかもIAEAが脱原発依存の社会を目指せ、こういうことを言っているかのようにも聞こえるわけですけれども、そんなことは言っていないと思います。 本当に、世界的な要請であるという以上に、日本国の総理大臣として菅総理が発言され表明された方針をどういうふうに国家の方針に昇華させていくのか。このことについて、ある意味では、現状においては、国家の方針というよりも言いっ放しの状況になってしまっているんではないかというふうに思います。 そうしたことに関連をして、きょう通告をしておりませんが、けさの新聞で報道されたことなのでお伺いをしたいと思います。 きょうの産経新聞で、中井洽元拉致担当大臣が二十一日、二十二日、中国の方に訪問をして、宋日昊朝日交渉担当大使にお会いをされたという話があります。これは、菅総理の意向を受けて拉致問題について交渉し、進展があれば、菅総理みずから八月上旬にも北朝鮮を訪問して交渉をする意向だというふうにも書かれております。 枝野官房長官はきょうの会見で、そのことについては全く聞いていないということでありますけれども、菅総理がみずからの意向で中井元大臣を交渉に当たらせた、こういう事実があるのかどうか。そして、八月上旬等々に北朝鮮をみずから訪問する意思があるのかどうかということをお伺いしたいと思います。
○菅内閣総理大臣 全くその件については承知をいたしておりません。そして、報道があったことは承知をしておりますが、私がそうした予定なりあるいは準備を進めているということは全くありません。
○柿澤委員 先ほど御自身がおっしゃられた、与党と内閣が一体のときに総理大臣は強力な指導力を持ち得る、議院内閣制における総理大臣の権限についてそのような認識を語っていただきました。やるからには、そのような状況をみずから進んでつくり出す、そうした取り組みが必要だというふうに思いますし、それが実現をできないのであれば、これはやはり、政策推進力を内閣、与党として持ち得ないわけですから、どなたかにお譲りをいただくのがいいのではないかと思います。そのことを最後に申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 —————————————
○黄川田委員長 次に、内閣提出、原子力損害賠償支援機構法案及び参議院提出、平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律案の両案を議題といたします。 この際、内閣提出、原子力損害賠償支援機構法案に対し、後藤斎君外五名から、民主党・無所属クラブ、自由民主党・無所属の会、公明党及びたちあがれ日本の四派共同提案による修正案が、また、参議院提出、平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律案に対し、後藤斎君外四名から、民主党・無所属クラブ、自由民主党・無所属の会、公明党、みんなの党及びたちあがれ日本の五派共同提案による修正案がそれぞれ提出されております。 提出者から順次趣旨の説明を求めます。後藤斎君。 ————————————— 原子力損害賠償支援機構法案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○後藤(斎)委員 ただいま議題となりました修正案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 本修正案は、原子力損害賠償支援機構法案に対する本委員会での議論等を踏まえ、国の責務規定を追加するなど、被害者への賠償の迅速かつ適切な実施を確保する上でなお必要な事項について定めるもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、国は原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任にかんがみ、原子力損害賠償支援機構がその目的を達することができるよう、万全の措置を講ずるものとしております。 第二に、政府は、機構が特別資金援助に係る資金交付を行う場合において、国債が交付されてもなお資金に不足を生ずるおそれがあると認めるときに限り、予算で定める範囲内において、機構に対し、必要な資金を交付することができることとしております。 第三に、機構は、資金援助を受けた原子力事業者の委託を受けて、原子力損害の賠償の全部または一部の支払いを行うことができることとしております。 第四に、機構は、負担金について、原子力事業者ごとに計数を管理しなければならないこととしております。 第五に、法施行前に生じた原子力損害に関し資金援助を機構に申し込む原子力事業者は、経営の合理化及び経営責任の明確化の徹底とともに、株主その他の利害関係者に対し、必要な協力を求めなければならないこととしております。 第六に、政府は、法施行後できるだけ早期に、平成二十三年原子力事故の原因の検証等を踏まえ、原子力損害賠償に係る制度における国の責任のあり方等について検討を加え、原子力損害の賠償に関する法律の改正等の抜本的な見直しを初めとする必要な措置を講ずるものとしております。また、政府は、法施行後早期に、平成二十三年原子力事故の資金援助に要する費用に係る当該原子力事業者と政府及び他の原子力事業者との間の負担のあり方等を含め、国民負担を最小化する観点から、法律の施行状況について検討を加え、必要な措置を講ずるものとしております。 以上が、本修正案の趣旨及びその概要であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○黄川田委員長 次に、梶山弘志君。 ————————————— 平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○梶山委員 ただいま議題となりました修正案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 本修正案は、平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律案に対する国会での議論等を踏まえ、国による仮払金の迅速かつ適正な支払いに係る規定を追加するなど、被害者の救済を図る上でなお必要な事項について定めるもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、国が行う仮払金の支払いについて、「特定原子力損害を受けた者の早期の救済のために迅速なものであり、かつ、国民負担の観点から適正なものでなければならない。」との規定を追加することとしております。 第二に、仮払金の支払いに関する事務の一部を都道府県知事が行うこととする旨の政令を定めるに当たっては、都道府県知事に過重な負担を課することのないよう十分に配慮するものとしております。また、主務大臣または主務大臣から事務の委任を受けた都道府県知事が仮払金の支払いに関する事務の一部を行うにふさわしい者として政令で定める者に委託することができる事務については、会計法に基づく支出の決定及び交付の事務を除くものとしております。 第三に、この法律における主務大臣は、文部科学大臣及び特定原子力損害を受けた事業者の事業を所管する大臣その他の政令で定める大臣としております。 第四に、この法律の施行期日を「公布の日から起算して十日を経過した日」から「公布の日から起算して四十五日を超えない範囲内において政令で定める日」に改めるものとしております。 第五に、国は、この法律の施行後おおむね二年以内に、平成二十三年原子力事故に係る原子力事業者による損害賠償の支払いの状況、この法律の施行の状況等を踏まえ、この法律の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとしております。 以上が、本修正案の趣旨及びその概要であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○黄川田委員長 これにて両修正案の趣旨の説明は終わりました。 午後三時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時十二分休憩 ————◇————— 午後三時一分開議
○黄川田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 午前に引き続き、内閣提出、原子力損害賠償支援機構法案及び参議院提出、平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律案の両案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、参考人として原子力安全委員会委員長班目春樹君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として厚生労働省社会・援護局長清水美智夫君及び資源エネルギー庁原子力安全・保安院長寺坂信昭君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○黄川田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○黄川田委員長 これより両案及び両修正案に対する質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。後藤斎君。
○後藤(斎)委員 委員長、大変お疲れさまでございます。 この機構法案に対する議論も、二十時間という長い時間帯にわたって議論をしてまいりました。そもそも、三・一一東日本大震災発災以降、福島原子力発電所の事故、そして今、収束に向けて、私が十二日の日に議論をさせてもらったときにはまだ第一ステップからようやく第二ステップに行きそうだなという時期でありましたが、それが第二ステップに何とかたどり着けたということで、確かに、時間軸の面においては、国民の皆さん方が見ればもっと早くしろという声があったのも事実だというふうに思っています。 特に、この委員会の議論では、私自身も、この機構法案を党内で議論し、またこの委員会の議論をお聞きし、さらには、大臣、皆さんから、御意見を政府側から拝聴する中で、やはり、原賠法という親法の、本体の仕組みが、五十年間、限度額の引き上げというものはあったものの、抜本的な、大規模で、なおかつ非常にたくさんの被害者、被災者の方を想定しているものではなかったという多分現実があったというふうに思っています。 そして、東電という、ある意味では、今の電気事業法の中では、地域をそれぞれ、独占という言葉が適当かどうかは別としても、ほとんどのエネルギー、電力供給をその地域にしているという電力事業者が、確かに、私たちの党の中でもこの委員会でも、法的処理をして、もっと公明正大にやるべきだという議論があったものの、この機構法案を通じて、国から交付国債、また政府保証を通じて支援をしながら、これは現行の原賠法の十六条、政府の支援というものの具体化だというふうに思っていますが、やはりそこの部分で想定を超したものにどう対応するかという真摯な議論が行われたというふうに私自身も思っています。 特に、この委員会の議論を踏まえて、午前中、私も含めた、自民党、公明党の実務者の中で、先週の金曜日に合意形成をし、駆け足でありましたが、それぞれの党内手続を経て、正式な修正案として、国の責務の明確化、さらには、原賠法もこれから検証、検討して早急に見直すべきだという修正案も提出をさせてもらいました。 海江田大臣に冒頭お尋ねします。 これは若干十二日の残りでもありますけれども、原子力を二〇三〇年に五〇%以上の電力供給源というふうにエネルギー基本計画を、昨年こうしたものが、当然これは、この委員会でも議論がありましたように、見直しをし、脱原発か非原発かということよりも、国民の皆さん方に、産業、生活を通じてきちっとした電力を供給していく。 きょうも、今この時間帯も多分ピークを若干ずれた時間かもしれませんけれども、やはり節電を強いられている。もっと冷房をきつくしたいな、涼しくなりたいなというのは、これは人間のさがでありますから、それを我慢しながら節電をしている、これも現実であります。 そういう意味で、大臣、やはりこれから、この機構法を通じてできるだけ被災者の皆さん方に迅速、適切に補償をしていく、そして仮払い法案もセットになって補完をしながら被災者の方の救済に資していく。この二点は後ほど詳しくお尋ねをしますが、エネルギー政策も、現実をどうとらまえて、そして国際競争力、やはり産業が元気になっていかないと、空洞化ということでは、日本の経済、特に日本の中で六千万人以上の方がいろいろな御職業で働いているわけです、それに過度な節約や抑制をかければ、この四カ月間、前回もお尋ねをしたように、加速度的に海外に企業立地を求めている、その動きをとめることは今できません。 ぜひ一日も早くそのメッセージを、きちっとしたエネルギー供給のあり方というものを国民の皆さん方に御説明し、御理解いただく中で、そういう動きをとめること、さらには、国民の皆さん方に原子力ではない代替の、ほかの、特に経済産業委員会で審議しております再生可能エネルギーの全量買い取りも、多分これも日本ではドイツにおくれること十年ですから、そういう意味での新しい電力源というものを確実につくっていくことが必要だと思います。 今アジアの国も、国際競争力で、電力の料金というものも大きな一つの、企業を誘致する、しない、そして研究所や本社の機能をどこに置くかという、三・一一以降、ある意味では今までと違った課題が設定をされております。 その点につきまして、海江田大臣から国民の皆さん方に、エネルギー問題は、いましばらく我慢をしていただくものの、できるだけ早くエネルギーの全体像、計画の全体像を示し、そして、産業界、国民の皆さん方に悪い影響を与えないという力強いメッセージをいただきたいと思いますが、冒頭、海江田大臣にお尋ねをしたいと思います。
○海江田国務大臣 後藤委員にお答えをいたしますが、その前に、後藤委員を初め野党、与党の皆様方、大変な御努力をされて、先ほどお話ございました、私ども政府が出しましたこの機構法案、あるいは参議院の皆様方が御尽力をして成立をさせたこの立てかえ払いの法案について修正が行われたということで、本当に皆様方の御努力には心から感謝、心から深謝を申し上げるものであるということをお伝え申し上げます。 その上で、今、後藤委員から、まさにエネルギーの問題は国の礎の問題だ、国の一番かなめの問題であるという御指摘をいただきました。私も、全くそのとおりだろうというふうに思っております。 そして今、東京電力とそれから東北電力の管内の皆様方、とりわけ東北電力の管内の皆様方というのは、三月十一日の大震災以来大変な御苦労を強いているわけでございますが、その方々が率先をして節電に協力していただいているということには、これもまた私はもう本当に心から感謝感謝で申し上げることはございません。 ただ、こうした今のような節電の状況というのは、私はこれはやはり一種異常な状況だというふうに思っております。国民の皆様方あるいは産業界の皆様方の御努力によって、辛うじてピーク時におきましても何とか供給の範囲内でおさまっておりますが、まず、やはりこれは異常だという認識を持っております。 そして、もちろん省エネということは、これはこれから不断の努力をしていきまして、より効率的なエネルギーの使い方、また、そうした省エネの技術を開発していく中で新たな雇用、新たな日本の企業の競争力というものも出てまいりましたけれども、現在のような、省エネとは別の段階にありますこの節電というのは、やはりこれは異常な事態でございますので、これが一日も早く克服できるように、そして、あわせてこの省エネの動きをしっかりと経産省としても後押ししていく。 それから、先ほどお話がございました、ここにいらっしゃる皆様方、もう既にだれ一人として、昨年私どもが決めましたエネルギー基本計画の中で、二〇三〇年に五〇%を超える、五三%の原子力というのは、これはもう実現不可能だということは、私は共通の認識だろうと思っております。 そうした原子力のエネルギーを減らしつつ、しかし、やはりそこは計画的、段階的に減らしていかなければいけないわけでございますから、そうした計画的、段階的に減らしていくことを、国会の議論あるいは国民全体の議論を通じて、多くの方々の理解のいただける範囲でそういうことを着実にやっていく。 それから、自然エネルギーにつきましても、今お話がありましたように、これからもう一つの法律の議論も行わなければいけない。それから、火力発電などに当面頼ることになろうかと思いますが、この火力発電などの効率化ということにも努めていかなければいけないということでございますから、そうしたエネルギー政策、これは本当に国の礎でございますので、大いに議論をして、そして多くの国民の皆様方に納得をしていただけるような議論を、私ども経産省としましても、そういう議論を引っ張っていく努力をこれからもしていきたいと思っております。
○後藤(斎)委員 海江田大臣、ぜひ国民の皆さん、産業界、家庭の方を含めて安心ができるよう、一日も早く総合的な体系を、この機構法案と同じように、与野党を問わず、大臣がおっしゃったように、電力、エネルギーがなければ生活も産業も成立しないわけですから、ぜひそういうふうな視点も含めて御議論をお願いしたいと思います。 大臣、この機構法が、きょうこの委員会でも、与野党の合意の中で多分成立していくと思います。そして、参議院に場所をかわって、できるだけこれは仮払いも含めて、佐藤先生、浜田先生、参議院の方でも本当に熱心な御努力で、修正を衆議院の方ではしましたけれども、やはり仮払い法案と機構法案が補完をしセットになって被災者の方、被害者の方の不安を払拭するということが必要だと思うんです。 大臣、この機構法案ができてから、本格賠償開始を、機構が東電に対して資金協力できるこの仕組みの構築という、この時間の流れというのはどうなるのか、ちょっと私は確認をしておきたいと思いましたので、その点についてはどのような見通しを持っておられるでしょうか。
○海江田国務大臣 これまでも東京電力は、最初に仮払いを行いましたのが、これが避難を余儀なくされた方々に対する仮払いということで四月の二十六日だったと記憶をしておりますが、その後、仮払いを数次にわたってやってまいりましたが、しかし、まだそのスピードというものは皆様方の満足のいくものになっていない。とりわけ、実際に被害に遭われた皆様方の満足のいくものとなっていないということでございますので、この機構の法案、それから、今まさにそれと両立するものとしての仮払いの法案、この二つが成立をすることによって、東京電力の仮払いもこれまで以上にスピードを上げて、実際に仮払いが行われるようにならなければ、今私どもが本当に時間をかけて、しかも長時間にわたって議論をしたということの意味がございませんので、その意味では、この両法案が可決をすることによって東京電力の仮払いについてもスピードアップするもの、このように考えております。
○後藤(斎)委員 大臣、時間軸に具体的な言及がありませんでしたけれども、できるだけ早期にというのがどの程度か。まあ、一カ月、八月いっぱい、九月にずれても八月のアローアンスの範囲というのが、私は一つのめどだと。また後ほどの答弁の中で補足をしてもらったらいいと思いますが。 高木大臣にお尋ねをしたいと思います。 私どもは三党で、実務者の中で、先ほども冒頭お話をしましたように、原子力損害賠償法、この機構法案の親法でもあるものについてもいろいろな議論をしてまいりました。結論としては、今すぐ原賠法の本体も含めて修正というのは、なかなか、物理的なもの、そしてそれに多くの時間を要することは被災者の方の早期救済、迅速救済ということに資さないという観点から、附則の一条に、原賠法の本体の検証をして見直しをしてほしいという、附則の法案修正をいたしました。 そういう中で、大臣、午前中に公明党の佐藤茂樹議員の議論でもありましたように、今回の福島原発以降のこの四カ月を見て、これほど大規模な事故で、そして賠償金額も莫大なものになって、お金の手当てやその支払う実務も含めて具体的なものを原賠法本体も想定していなかったし、国と事業者の責任のあり方も、五十年間の部分でまだ十分に議論をしていなかった、これは言わざるを得ないと思います。 そういう中で、こういう大きな事故、もちろん二度とあってはいけないわけですが、今、原賠法本体を所管する文部科学大臣として、この原賠法本体の見直しをどう進められていくのかということとあわせて、佐藤茂樹議員の議論の中でもありました、その実務の体制をどういうふうに構築をするのか。当然、この機構法の修正や仮払い法も、国が前面に立つものの、実際の実務というのは、機構や、またJAさんや、政令で定めるということでいろいろな対象を広げながら、できるだけ早期に救済、早期求償が行われるという仕組みの修正をさせていただきました。そういう、行政組織とは言いませんが、今の組織の補完や、また、新たな支払いや事務、組織の設立も含めてどういうふうに検討を進めていくのか。 見直しと、そして組織のあり方について、文科大臣にお尋ねをしたいというふうに思います。
○高木国務大臣 後藤委員にお答えをいたします。 私からも、このたびの法案審議に当たりましては、与野党、各党各派の皆さん方が真摯に修正協議に御尽力をいただいたこと、心から敬意を表したいと思っております。 その上で、今の原賠法の見直しについては、既に修正後の原子力損害賠償支援機構法案の附則の第六条第一項に記載されておりますように、今般の原子力発電所の事故の原因の徹底的な検証、そしてまた実際に被害者の救済のための損害賠償の実施の状況などをしっかり踏まえて、原子力損害賠償制度における国の責任のあり方、また、紛争を迅速、適切に解決するための組織の整備などについて検討することが必要であろうと考えておりまして、この検討の結果に基づき、必要な措置を講じてまいりたいと思っております。 なお、私どもとしましては、この審査会についても、具体的にさまざまな対応を今検討しておりまして、委員の御指摘の趣旨に沿うように、策定する指針を可能な限り明確化していくこと、そして、被害者にかかわる関連の産業、事業団体等の賠償請求を取りまとめていただく、こういった御協力などもいただきながら、紛争の発生を最小限に防止していく、こういうことを考えております。 したがいまして、第二次補正予算にも組み入れておりますけれども、相当な事務量が予想されておりますので、法務省を初め関係省庁、関係者あるいは民間法曹界と連携、協力をした上で、和解の仲介を専門的に行う委員も多数任命させていただきまして、専任の事務局体制をしっかり整えて、いわゆる紛争解決のための努力をしていきたい、このように考えておるところであります。
○後藤(斎)委員 高木大臣、高木大臣のところは、教育関係、大学も所管されている部分であります。私も、高木大臣の前任で少しお仕事を文科省でさせてもらいましたので、内容をある程度わかっているつもりですが、やはりかなりの学校の、大学の先生方も含めて、司法界だけではなく法学部の先生や経営、経済の先生も含めて、多くの人材を投入しなければ、今、東電が今の部分での仮払いを実際運用していてもなかなか進まない、専任体制でもまだうまくいかないという御指摘がたくさんあります。 それを仮に二倍、三倍にしても、必ずしもスムーズにいくかどうかというのはありませんから、ぜひそれ以後の、委員会の中では原賠法の見直しというのは一年をめどにしてくれという話を附帯決議で多分つける予定であります。そういう中で……(発言する者あり)ええ、つける予定です。予定でありますので、そういう意味では、高木大臣、もちろん文科省だけではなく、これは経産省も内閣府も、政府全体でどういう体制が必要なのか、そして、その必要性を論ずるときには、日本には多くの大学が、数百の私立大学、国立大学を含めてありますから、そういう中から若い先生方も含めて有為な人材を登用して、本来原子力損害賠償というあり方はどういう形をつくっていくのが、五十年たった今、また福島原発を踏まえた中で必要なのかという論点を含めて、やはり実務もきちっとやるという仕組みをきちっと議論していただきたい。これは要望とお願いであります。 そして、海江田大臣、そういう中で、私たちはこの機構法の、閣法が決まったときにも、国民負担の極小化、私どもは最小化ということで少し謙虚に法案修正をさせてもらいましたけれども、やはりこういう論点の中で、実は附則六条の二項も新設をし、原賠法をまず見直しをし、負担の問題、そして国と事業者のあり方の問題、いろいろな論点を整理して政府なりの考え方をまとめ、当然、私たちも国会の中で、与野党の中でいろいろな議論をこれからもしてまいります。 そういう中で、国民負担を最小化するというのは、確かに一般負担金も含めて電力料金が一定程度、コストが増加をすることになります。先ほど、冒頭、海江田大臣にお尋ねをしたように、原子力発電所がなかなか再稼働できない現実、そして、二十年、三十年というオーダーでは原子力発電の依存度を低めていかなければいけないという現実、そういう中で仮に瞬間的に化石燃料にかえれば、兆というオーダーで料金コストが増加をする。もちろん、徹底したリストラや経営合理化という努力は必要なものの、それだけではやはり賄えない。しかし、安易な料金転嫁は、大臣も繰り返しおっしゃられたように、極力そういうことはなくすように審査をするという話もされました。 そういう意味で、私たちが新しく附則の六条二項に、国民負担の最小化の中で、事故がいずれ収束をした時点、そして、賠償が迅速かつ適切に行われるように必要な措置を講ずるという規定を設けさせてもらいました。 この点について、大臣、どのような大臣の御感想、御見解をお持ちなのか、お尋ねをしたいというふうに思います。
○海江田国務大臣 今委員のお尋ねの中で、一つは、国民負担の極小化と申しますか最小化の問題と、それから新しくできます法律の見直しということの二つ、お尋ねがあったかと思います。 国民負担の極小化ということでは、これはもう言うまでもございませんが、まず最初に、リストラを徹底してやってもらう。これは、今回事故を起こしました東京電力だけでございませんで、相互扶助の考え方から、その他の原子力発電施設を持っております電力会社にも一般負担金という形で拠出をお願いするわけでございます。そして、この一般負担金というのはコストの中に含めますということでございますから、それをそのまま電気料金に転嫁するのでなく、やはりそうした他の電力会社もリストラをしっかりやっていただきたいということでございますので、これを通じた国民負担の最小化あるいは極小化をされる、これが一つの考え方でございます。 それから、もう一つの見直しでございますが、先ほど高木文部科学大臣からもお話がございました。やはり、何といいましても、今回の私どもが出しました機構法というのは、まさに五十年以上前の原子力損害賠償法に基づいておりますから、その限界というものは、抜け出ることができないわけでございますから、今回新たに附則第六条第二項という形で、その見直しについて提案をいただいておりますので、その見直しというものもしっかりとこれはやっていかなければいけない、そのように考えております。
○後藤(斎)委員 海江田大臣、最後に一点確認をさせてください。 今回の機構法案、修正案も含めてですが、やはり、機構という新しい組織を通じ、原賠法を政府として支援、補完をしながら、実際、電力事業者、すなわち東電自体が資金繰りに窮したり、債務超過に陥ったりすることなくして、支払いをきちっとする、支払いが停滞しないという法のたてつけであります。 そして、やはりこれは、主務大臣、海江田大臣を中心とした、大臣の役割というものが非常に強くなります。やはり機構もきちっとチェックをし、そして本当にお金が被災者の方に、仮払いも含めて流れているかというものを、主務大臣として確認をそれぞれしていただく必要があります。これは、仮払いも、文科大臣という原案から、主務大臣という形で、仮払いの方は文部科学大臣ほか事業官庁ということで修正をさせてもらいましたが、やはりそれぞれの大臣の職責は非常に重いものになります。 ぜひ、そういう意味で、きちっと対応してほしいということについて、どのようにお考えなのか、これは端的で結構ですから、海江田大臣にお尋ねします。
○海江田国務大臣 私どもは、最初に御提案申し上げました機構法の中でも、東京電力が資金繰りに窮したり、あるいは債務超過に陥り、結果的に賠償支払いが滞ることはないようにしなければいけないということで提案を申し上げてきましたが、今回の修正においてもこの基本姿勢はしっかりと守られるものと認識をしております。
○後藤(斎)委員 七月の上旬、ある新聞にこういうコメントがありました。過去を嘆いて、立ちどまっていても事態は変わらない、前向きに考えれば、これだけの危機に遭遇した時代を乗り越えることができる、これが私たち国会議員に与えられた宿命、使命だということを最後に発言させていただきまして、質問を終わります。
○黄川田委員長 次に、吉野正芳君。
○吉野委員 自民党の吉野正芳でございます。 まず、仮払い・基金法案、修正が相調いました。本当に感謝申し上げます。これは私にとっても、福島県選出の与党、野党の国会議員にとっても、待ち望んでいた法案であります。参議院では、与党の皆様方の御理解がなかなか得られなかった。でも、衆議院に来て与党の方々の御理解が得られて、無事修正案の合意を見たということは本当にうれしい限りです。感謝申し上げます。ありがとうございます。 私たち福島県の与野党の国会議員、毎月一回集まっています、意見交換しています。県庁からは副知事も来ていただいて、ざっくばらんに意見交換しています。渡部恒三先生も欠席なしです。そして玄葉大臣も、本当に忙しいんですけれども、この福島県の与党、野党の合同会議にはちょっとの時間でも顔を出して意見を述べてくれます。このように、私たち福島県の国会議員は一丸となって、福島県民の要望、このために働いている、このことをこの場をかりて御報告申し上げたいと思います。 この法案ができるきっかけになったのは、自民党の四人の国会議員です。ここにおられる佐藤正久議員、森議員、そして岩城光英議員と私です。この四人は、毎週水曜日のお昼にカレーライスを食べながら意見交換しています。それぞれの方々が福島県内をくまなく歩いています。そこから出てくるいろいろな意見、要望、こういうものを意見交換した中で、今一番何が困っているのか。それは、避難しているのにお金がない、これだけの損害をこうむっているのにお金が一つも来ない、国で何とか仮払いをしてほしい、こういう意見が多数を占めておりました。そして、自民党の福島県連、県会議員の方々からも同じような意見が出されました。 そういう中で、この四人が、まず仮払い法案をつくろう、そういう思いで原案をつくらせていただき、自民党の佐藤PTでオーソライズされ、その結果を与党、野党の会議の場で、福島県の会議の場で皆さんに御説明し、荒井先生、小熊先生等々の御理解を得ることができて、この法案提出に至ったわけであります。 このような、本当に我々、思いのこもったこの法案が今回成立する運びになるわけでありますから、本当に県民のためになったな、政治家としてやりがいのある仕事をやったな、こんな満足感でいっぱいであります。 さて、私たちはこの法案をどんな視点からつくったか。それは、被災者の目線、視点であります。東京電力にも損害を請求し、国にも損害を請求する。国と東京電力は一心同体、被災者から見れば一心同体の存在であります。 実は私は、四月の二十九日の予算委員会のこの場で菅総理に、連帯して国と東電は責任がある、いかがですか、こういう質問をさせていただきました。総理の答弁、連帯して責任がある、こういう答弁をいただいたわけであります。連帯して責任がある、このことは、東京電力も国も被災者から見れば同じものだ、同じ責任を負っているものだ、こういう理解を私はさせていただきます。 そういう中で、今回、この仮払い法案、被災者の視点からつくったこの法案、参議院の修正協議の中で一番問題になったのはまさにこの点であります。国が主体的に、国の責任を果たすために仮払いをする。三条の一項の規定です。ここは哲学です。国の責任をきちんと踏まえた法律でございます。 できる規定に変えようという形でいろいろ議論はなされました。できる規定であれば、これは国の責任はないんだ、国はあくまでお手伝いなんだ、こんな意味が込められてしまう。参議院の先生方の御努力で哲学は守られた、私はこう理解をしているところです。そういう意味で、国と東電の連帯責任、これはこの仮払い法案で具現化した、このように私は理解をするわけであります。 総理答弁を踏まえて政府はどう考えているのか、御答弁をお願いします。
○海江田国務大臣 吉野委員にお答えをいたします。 今、吉野委員から、特に仮払い法案ができた経緯についてつぶさに御説明をいただきまして、私もよくその経緯がわかりました。ありがとうございました。 その上で、政府がこの仮払い法案ができた背景などもわかった上で今の時点でどういう感想を持っているか、どういう考え方をしているかということでございますが、これはまさに吉野委員がお話をしたとおりだろうと思います。 きょうの午前中の議論でもございました、国が原子力政策を推し進めてきた責任と、それからもう一つ、安全保安基準などを国が定めて、そしてそれに基づいて検査などもやってきたわけでございますが、今度のような事態でああいう事故が起きてしまったという責任、そういうものも含めて、やはり国も責任を免れるものでないわけでございますから、しっかりと損害賠償に向き合わなければいけない、そういう考え方を私どもも今共有をしております。
○吉野委員 続いて、修正項目について確認をさせていただきます。 この法律が成立をします。でも、予算計上をしないと全く絵にかいたもちになってしまいます。きのうの財務大臣の答弁でも前向きな答弁をいただきました。 重ねて確認します。予算計上をしていただけるのか。それも、今度の二次補正予備費八千億、この中から、予備費を使ってこの法案の予算をきちんと計上していただけるのか。この辺を確認したいと思います。
○野田国務大臣 きのう、谷先生の御質問にも答弁をさせていただきましたけれども、原子力事故被害緊急措置法案が成立をした暁には、当面必要な国の仮払いの費用につきましては、吉野委員御指摘のとおり、東日本大震災復旧・復興予備費、昨日第二次補正を通させていただきましたが、ここに盛り込まれた予備費の使用や、今後編成をする三次補正での計上も視野に入れて、適切に対応していきたいというふうに考えております。
○吉野委員 大臣、適切に対処という言葉は、何か私にとってはちょっと後ろ向きな感じがします。 この要求内容は五千億です。何年かにわたる予算も基金の中に入っていますけれども、ほとんどは単年度でなくなってしまう、そういうお金です。ですから、二十四年度もきちんと予算計上していただきたいんですけれども、そこもあわせて、適切に対処ではちょっと納得しかねるという思いでありますので、もっと前向きな答弁をお願いしたいと思います。
○野田国務大臣 適切に対応というのは、必要なことについてはちゃんと措置するというのが適切な対応でございますので、決して後ろ向きの話ではございません。 加えて、二十四年度以降の話でございますけれども、二十四年度の国の仮払いの費用に関する財政措置については、原子力事業者による損害賠償の支払いの状況とか法施行後の国の仮払いの状況を踏まえて、予算編成過程において、しっかりこれも適切に検討をさせていただきたいというふうに思います。
○吉野委員 この法の附則三、「財源の確保」、きちんと条文に書かれております。財源を確保するためにいろいろ努力しなさい、資産、剰余金、積立金の活用、そして歳出の見直し、例えば子ども手当等々の歳出の見直しをして、この基金、仮払いの財源を確保しなさい、こういうことも附則三で書かれておりますので、ぜひ、きちんとした予算を計上していただきたいと思います。 さて、次からは発議者、修正者に伺います。 第八条で、都道府県に対して事務の一部委託をできる、できる規定になっております。でも、委託を受けた都道府県、事務量は大変です。東京電力も一千人を超える規模で今の事務に当たっておりますので。 八条の二項で、これも条文に書かれております、修正されております。過重な負担をすることがないよう十分配慮する規定、これが盛り込まれておりますので、負担軽減について、具体的にどんなことなのか、人的な応援なのか、財政的な応援なのか、それも含めての応援なのか、具体的にお願いしたいと思います。
○佐藤(正)参議院議員 吉野委員にお答えいたします。 今回の法案が成立した場合、大事なことは、これをいかに早く実行に移すか、そういう体制を整備するかというのが非常に大事だと思います。その際に、国が実施する部分、あるいは都道府県の方にも一部お願いする部分というものがあろうかと思います。 今回の八条の一項の方で、これは「都道府県知事が行うこととすることができる。」という規定にしておりまして、都道府県の方にお願いする事務の範囲というのは、状況に応じてそれを適切に判断するということが前提であります。 余り過重な負担をかけてしまって事務が滞ってしまってもいけない。それは、まさに福島県なり、あるいは隣の群馬県なり、あるいは栃木県、いろいろな状況が違うと思います。その県の状況に応じて一番いい体制をつくっていく、これが発議者の思いであります。そういう意味で、配慮規定というものを設けさせていただきました。 一番事務負担がきついと思われます福島県の場合、いろいろ調整をさせていただきました。現在行っているものとして、被害に関する問い合わせの窓口の設置とか、いろいろな会議の主催、あるいは仮払い請求等という部分についての請求書を配付するとか、いろいろな支援をやっています。 さらに、これから、福島県の方が言われているのは、中間指針が出た後、それに入らなかった方々からの紛争事案相談体制、何でこれは入らなかったんだ、そういう相談体制もやらないといけないということも考えられておるようです。 ということで、今福島県が実際行っている、これからやろうとしているという部分については、それを超える部分は負担をかけないということを発議者としては想定しておりまして、今その細部を調整している。よって、今までやっているような会議の主催とか、あるいは説明会の実施、あるいは請求書の配付等々、現状とほぼ同じラインというふうに考えています。 福島県はできるだけ被災者のために働きたいという思いはありますが、やはりそういう限度があるということで、そこら辺の事務規定というものを、少しでも負担を軽減しながら、一部のものは農協あるいは漁協、東京電力等の方にも委託できるということも踏まえながら、少しでも事務負担が軽減できるという配慮規定を今回修正協議の中で置かせていただきました。
○吉野委員 佐藤議員にお尋ねしますけれども、いわゆるJA、漁協、商工会等々に事務委託をした場合、今はボランティアでまとめているんですね。その辺の負担の経費、この辺はどう考えているんでしょうか。
○佐藤(正)参議院議員 まさに御指摘のとおり、今仮払いの支援をやっております農協や漁協、商工会等、すべて自分の経費負担あるいはボランティアでやっております。我々に接到します要望というものは、何かこの辺も国あるいは県の方で支援をしていただきたいと。人を雇うといっても、やはり非常にお金がかかりますから。 今回の法案においては、そういう事務の委託をした場合、その費用については国が全額負担をする。今までのスピードアップをするという観点で、人を雇ってください、必要な人を雇って、それは国が支払いをいたしますよと。今、東京電力にお金を入れたとしても、やはり体制が整わなければうまくいかないわけですから、そういう面において、事務の負担の軽減と同時に体制を整備する。人とその予算という手当ても、今回国がそこは責任を持ちますという法案にしてございます。
○吉野委員 本当にいい法案です。事務のかかった経費、全額国が持つ。でないと、今はボランティアで商工会、農協、頑張っていますけれども、続かないです。本当にいい規定を入れていただきました。 次に、第五条です。 皆さん発議者は、文科大臣が国の窓口になるんだ、こう規定をされましたけれども、これが主務大臣に変更になりました。主務大臣ということであれば、文科大臣から、それぞれの担当、農林大臣、経産大臣等々、たくさん大臣が窓口になると思うんです。そんなに窓口を多くつくって、ばらばらになってしまうんじゃないのかなという心配をいたしますけれども、いかがでしょうか。
○後藤(斎)委員 御質問ありがとうございます。 吉野先生から今お話があったように、参議院で可決をした原案では、文科大臣という規定になっておりました。それを主務大臣という規定に変えさせていただいて、条項が移って、十五条だったと思いますが、主務大臣の規定を、文科大臣ほか事業を所管する大臣ほか政令で定める大臣というふうな修正をさせてもらいました。 これは先生御案内のとおり、今現場で起こっていることは、農協、また農協に所属をしたい農業者の方々、さらには中小企業の方々を含めて、たくさんの被害、そして避難をされた方々がいらっしゃいます。そこの事務量は、先ほど先生がおっしゃったように、かなり膨大なものになります。どの程度なのかというのは、この委員会の議論でも海江田特命担当大臣からもお話があったように、まだ被害額、全体像が当然見えません。 そういう中で、文科大臣という一つの省庁を所管する大臣だけでなく、できるだけ、農林水産大臣や経済産業大臣も含めて、たくさんの事業者また業を営まれている方々に迅速かつ確実に仮払いの処理が国が全体責任を持ってできるということで対応したいということで、主務大臣という規定に修正をさせていただく中で、今先生がおっしゃられたように、いろいろな窓口ができちゃったら困っちゃうという話がありましたから、そういう部分については、政府側でも、文科大臣を中心に関係大臣、関係省庁が連携をしながら、迅速かつ確実に仮払いができるという体制を求めていきたいと私たちも思って、法の修正の手続をさせていただいたということでございます。
○吉野委員 被災者にとってはワンストップサービス、窓口は一つでいいと思いますので、あとはそれぞれの主務大臣、それぞれの大臣のところできちんとやってほしいと思います。 次に、十四条、これが私たち福島県にとっては肝、一番大事なところというふうに位置づけをしておる、これは県議会もこういう位置づけをしている、基金についてなんです。 これは、原子力の災害が生じた県が、町が、いろいろお金を使っていくわけですけれども、原子力災害に関連するものはどんなことにも使えるんだ、そういう理解を私はしていますけれども、発議者の方ではいかがでしょうか。
○荒井参議院議員 全くそのとおりでございます。 本日、与野党が一体となりまして、そして、全国民の皆さんの御理解のもと、原発被災者の福島県民を支えるためにきょうの日を迎えられたことを非常に感慨深く思っております。 また、先ほどは野田大臣から、八千億の予備費をきちんとこの仮払いと基金の方にも回すんだという明確なお話もいただき、なお一層そう思っております。 使い道、この基金は、本当に未曾有の災害ですし、原子力災害ってこんなことかなと、私も被災者の一人として本当にその悲惨さと苦しさというのを感じております。その意味では、一つは、原子力災害対策特別措置法、原災法も含めまして、こういったことに基づくことも当然できますが、そういったものから漏れる場合が非常にあります。 新たに、地方公共団体の、区域内の経済社会または住民の生活への原子力事故による影響の防止などを図るために行う応急の対策に関する事業ということですから、本当にハード、ソフトで何でも使える、こういうところが一つでございます。 二つ目は、この基金、使い勝手よしです。 これは非常に自民、公明そして各党の皆さんに工夫していただいた点でございますけれども、地方負担は全くありません。地方公共団体は、これが一番心配なんです。後になったらば、あんたたち全部持てよ、一部は残しておくよ、こんなことじゃ、もう恐ろしくてお金は出せないという気持ちがあるんです。ですから、原則十分の十を国庫負担いたします。 そして、数年にわたりますから、恐らく原発災害は何年にも及ぶ福島県民の闘いであり、国民の皆さんと心を一緒にしていただいて乗り越えるべき日本の課題だと思いますが、その何年もかかるであろうこの対策に、数年にわたって応急、緊急の対策をとっていける。 そして三番目は、阪神・淡路の教訓でございますが、六千億から三千億積み増ししまして九千億、フェニックス基金というのをつくりました。これは、当時はまだ運用が非常に利回りがいいときでしたから、四千億にちょっと足りないぐらいの運用益で回しておりました。今回は三千億を考えておりますが、三千億そのもの、取り崩し基金でも結構です、積み増して運用しても結構です、これも福島県にお任せする。 こういった形で、本当に被災者の皆さんの気持ちになって、寄り添って、何とか早く、頑張ってください、一緒に立ち上がりましょう、そういうものであったら何にでも使える、そういう内容のものであります。
○吉野委員 ありがとうございます。 森先生にも、実は我々四人の中で原案中の原案をつくったのが森先生でありますので、この使い道、もっと具体的に、考えがありましたらお聞かせ願いたいと思います。
○森(ま)参議院議員 お答えいたします。 まさに福島県の私ども国会議員が被災地を歩いて皆様方のお声を聞きまして、どうしても国の支援や東電の賠償が行き届かないところ、これをきめ細かく支援をしていくために基金を設立したものでございます。 具体的には、自主避難者の支援でございますとか、それから、国の避難指示の対象地域のその外側で非常に困っていらっしゃる方、例えば国が引いた三十キロの線があります、それによって地域が分断されて苦しい思いをしている方がいます。例えば南相馬市の鹿島地区の方。この方は、同じ南相馬市、被害は一緒、しかし東電からは一銭も補償金が出ていません。こういう方に対する補償。または、いわき市の川前地区などの北部の地域も、全部三十キロからはみ出している。同じ部落だけれども、はみ出している部分があります。または、作付制限が三十キロの外側で全部解除された、だけれども、ぎりぎり線量が高いので、悩んで悩んで作付を断念した農家の方。作付した方は補償される。ところが、作付しない方は、これは補償の見込みがありません。これを基金で救っていく。 それから、特定避難勧奨地点というのが新しく指定されましたけれども、伊達市の小国地域の方などは地域が分断されて、指定された方と指定されていない方で苦しんでおります。こういう指定されていない方にも十分な補償をしていく、その地域はしっかりと除染をしていく、子供たちを避難させる費用を出す、そういうようなこともできます。 または、それ以外の、学校を初めとした地域の除染でありますとか、それから県民、特に子供たちの詳細な健康調査と医療費の補助です。ホール・ボディー・カウンターも、五台ということですが、もっとふやしていただいて、そして迅速に内部被曝検査をしていただきたい。 エアコンの補助も不十分ですから、いまだにエアコンの設置に踏み切れない中通りの地区もございます。 または、子供たちが、疎開をしたい、一時避難をしたい、林間学校に行きたい、こういうことに対する費用の補助もできると思います。 それから、きめ細かい線量の測定。もっときめ細かくしてくれ。特に農家の人方なんかは、作付について、していいのか、して困るのか。また、でき上がった作物についてもゲルマニウム線量計ではかりたいんだけれども、これが福島県に十台ぐらいしかない。これをもっとふやしていくということもできると思います。 または、中小企業の方の支援です。営業損害ですね。そういったことや、サラリーマンの方の就労不能、給与の減少。これが、警戒区域内の方もまだ払われていませんが、警戒区域外の方も同じような境遇にございますので、そういったことについて具体的に支援をしていける。そういう使い道がございます。
○吉野委員 すばらしい使い道、本当に広い意味の基金、私たちはこれに大いに期待をしているところです。 さて、支援機構法案についてお尋ねします。 第二条に、「国の責務」、これがきちんと書かれました。「社会的な責任を負っていることに鑑み、」、社会的な責任という言葉が使われております。 これは、私が先ほど申しました、国は連帯して責任がある、これをも大きく包含する、そういう概念でよろしいんでしょうか。
○後藤(斎)委員 御質問ありがとうございます。 本来であれば西村議員が答えるべきでありますが、ちょっと不在でありますので、私がかわって答弁をさせてもらいます。 「社会的な責任」というふうに、二条の新設をした部分に規定させていただきました。原賠法本体において、先生も御案内のとおり、少なくとも今の法のたてつけというのは、賠償責任というものはすべて原子力事業者にあるということが規定をされております。したがって、この新設をした国の責任というのは、国がこれまで原子力行政を推進してきたことに伴う社会的責任ということで、ぜひ御理解をいただければというふうに思っています。 あわせて、この二条というか、先ほども私自身の質問で海江田大臣とやりとりをしたように、この機構法案のたてつけというのは、あくまでも原賠法本体の十六条の政府の支援の具体化ということであります。 そういう意味で、今もお話をしたように、これまで原子力行政を推進してきた、やはりその責任をきちっと明記をする、社会的責任と明記をさせていただいたということで御理解をいただければというふうに思います。
○吉野委員 私がこの修正案の中で一番特筆すべきは、六条の二項です。 六条の二項で、政府と東電と他の電力会社の負担のあり方、また、東電の株主責任、その他の利害関係者の負担のあり方、そして、これと密接に絡む国民負担の最小化、これについて検討し必要な措置を講ずる、この項が入ったことで、いわゆる法的整理を望んでいる方々の意見、これもここである程度包含されるのかと私は思うんです。 どの程度、例えば東電の株主責任、その他の利害関係者の責任のあり方については、株主も一〇〇%減資をしていくのか、利害関係人はきちんと債権放棄していくのか、この辺について、修正案の発議者の方々の御意見を賜りたいと思います。
○西村(康)委員 吉野委員にお答えをしたいと思います。 今回、株主初めステークホルダーの皆さんにはさまざまな局面で一定の責任を負っていただくということで、特定事業計画をつくるときにも、東電はしっかりと関係者に協力を要請し、機構はそれを確認する、それが十分なものであるかどうかを確認するという規定を入れております。さらに、今委員御指摘のあった附則の六条第二項で、将来、これは早期にということでありますけれども、賠償額の全体が見えてくる、冷温停止なり見えてくる、そうした状況を踏まえながら今回の賠償の費用負担をどうするのかということを検討するということでありまして、その際に、東電、国、他の電力事業者、我々は他の電力事業者は基本的に負担金は最終的には充てないものというふうに立法者の意思として思っておりますが、プラス、株主初めステークホルダーの方々の責任をどう分かち合ってもらうのかというところを早期に検討する。 その際に大事なことは、委員御指摘のあった国民負担を最小化するということでありますし、同時に、賠償を確実に進めるということでありますので、その二点から、その時点でどういう対応が最適なのかということを検討して必要な措置を講じるということであります。
○吉野委員 六条の三項、これはちょっと通告と違うんですけれども、修正者の方々、答弁していただきたいんです。 六条の三項は、ある意味で、電力の安定供給を図らねばならない、国民の生活のためには必要だ、そのためには今のエネルギー政策を見据えて対応していかねばならない、そういう意味に私は理解をしているんですけれども、この規定を盛り込んだ意味といいますか意義といいますか、その辺はどこにあるんでしょうか。
○後藤(斎)委員 先生が御指摘いただいた附則の六条を一項目、二項目、三項目というふうに整理を実務者の中でさせていただいた重立った視点というのは、一項目めは、原賠法を中心とした法体系の見直しをできるだけ早期にやろうということで、これが第一ステージであります。おおむね一年を目途というふうなことで実務者では合意をさせてもらいました。 二項目めが、先ほど西村議員からも御説明がありましたように、ある一定程度はやはり、今回の福島原発の事故の収束や、また、補償額のおおよその額が確定をしたときに、この本体も含めて見直す。 三項目めが、それ以外に、やはりこの機構の設立というものは、先ほどもこの委員会でも議論になりましたように、まさに機構を通じて交付国債や政府保証を確実にしていくことが、仮払いの運用と相まって、きちっと被災者の方に迅速かつ確実な補償金が届く、そして、それを使っていくということになると思います。それはまさにエネルギー政策全体であり、先生がいろいろな部分で御指摘をされているように、脱原発という言葉がいいかは別としても、やはりエネルギー依存度全体は、これから原発の部分はエネルギー全体に占める割合というものは低くしていかなければならない。しかし、それは、まだすぐこの半年、一年という形でできるものではなく、少し時間軸を中長期にわたって検討していくべきだということで、電気供給に係る体制の整備を含むエネルギー政策全体のあり方についての検討をしながら、原子力政策、この機構の役割も含めてだというふうに理解をしておりますが、検討を加え、その結果に基づき、原子力に関する法律の抜本的な見直しを含めて必要な措置を講ずるという、少し中長期ということで三項目めを追加させていただいたということで御理解をいただければというふうに思います。
○吉野委員 安心しました。菅総理とは違うんだということを今答弁で伺いました。 私も、中長期的に原子力については縮小をしなきゃならないと思っていますけれども、今原子力をとめていくということについては、国民生活に大混乱を起こしていく、同じ考えであります。 次に、日本赤十字の六点セットです。 本当にありがたいです。津波で流された方、地震で家が全くなくなってきた方々に対して、日本赤十字が、海外の義援金から六点セットという、まずテレビ、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、ポット、もう一つは炊飯器、この六点セットを皆さんいただいています。でも、現物支給なんです。福島県はパナソニックだけなんです。ポットだけは象印だったんですけれども、私もいろいろ見てみました、全部福島県はパナソニックなんです。 これは、パナソニック、ある意味で大きな会社ですから、義援として半額近いお金で提供してくれたのかなと思っているんですけれども、その辺の実態はわかりません。ただ、被災地の経済を考えた場合、津波で流された電器屋さんであっても、店がなくても、被災地から冷蔵庫を頼むと言われれば、問屋さんに電話できるんです。問屋さんはメーカーに行くんです。被災地にお金を落とすことができるんです。なぜ被災地の電器屋さんを使わなかったのか。現物支給で、一切、被災地の復興、被災地にお金が落ちない。なぜこんな制度を日赤とあろうものがしたのか、その辺のところをお聞きしたいと思います。
○細川国務大臣 吉野委員にお答えいたします。 日赤の六点セットの被災者への贈与というのは、海外の赤十字社から日本の日本赤十字社に支援で送られてきたお金を使っての事業だそうでございまして、前提に、これは独自の日赤の事業としてやられているところでございます。 そこで、お聞きをいたしましたら、なぜそういうふうになったかといいますと、セットで贈与する数がまず多い。九万セットぐらいらしいです。それを確実に早く被災者の皆さんにお届けをする、こういうことといたしますと、これは地元の量販店の皆さんにお願いしてもなかなか難しいんじゃないかということで、経団連とか電機メーカー、あるいは関連事業者の皆さん方と協議をして、そして、被災三県それぞれに幹事会社をつくって、そこでその幹事会社が製品をつくることから搬送まで手配をして、お願いをした。こういうことで、たまたま福島はパナソニックが担当幹事会社になったということでございます。 私が事務方から責任者にお聞きをいたしましたら、そういうような回答でございました。
○吉野委員 確かに、被災された方々に現物支給されるのは本当にありがたく、感謝感謝なんです。でも、本当は、被災地がいかに生きるかなんです。被災地にお金を落とさないで、テレビをくれたから、冷蔵庫をくれたからこれでいいよというわけには私はいかない。もっと配慮があってほしい。 特に、家電の流通ネットワーク、これはすばらしいんです。注文したら一日、二日で来ちゃうんです。これだけのネットワークを家電業界は持っているんです。今、これは全部佐川急便、クロネコヤマト、そこの配達人がセットしてくれるそうです。だから、ある程度勉強して、私なんか、ジャックをどこにつければテレビが映るかわかりません、箱で買ってきても。でも、そこはセットしてくれる。そこまで、ある意味で経費が入っていると思うんですね。そういう経費をかけるんだったら、なぜ被災地のルートを使わなかったのかということでは本当に残念な思いです。答弁は結構です、時間がありませんので。 もう一つなんです。 実は、被災者であれば六点セットはもらえるはずなんです、津波で家がなくなっちゃったんですから。ところが、仮設住宅等に入った方々というふうに、これは日赤の指示なんです。そうすると、福島県とかいわき市の場合は、仮設住宅等ですから、市が準備した、市のあっせんされたアパート、仮設住宅。自分で親戚のアパートを見つけた、この方はもらえないんです。社宅に入った方はもらえないんです。この辺のところが本当に不公平、地元では本当に大きな不満の声が出ています。 被災者であればもらえるんだという、この辺のところをちょっと大臣の方で再度日赤の方に強く申し入れて、対象を仮設等に入っている方々というところを直してほしいんですけれども、いかがでしょうか。
○細川国務大臣 委員が言われることもごもっともなところもございます。 最初は、これは仮設住宅に入っている方に六点セットを寄贈する、こういうことが始まりでありましたけれども、この仮設住宅に、民間の賃貸住宅の借り上げのところ、あるいは公営住宅、これを県の方で借り上げたりして、いわゆる仮設住宅と、こういう扱いをさせていただいた、そういうところにはこの六点セットも入れていただいている、こういうことでございます。 また、先ほどの親戚の方のアパートも、そこを県の方で借り上げの形にしていただいて、仮設住宅にすれば入ることになりますけれども、そこがちょっとなかなかできていないようでありまして、もしそういうことでありましたら、県との間で借り上げの契約をしていただけたらというふうに思っております。 そこで、今、日赤の方にお願いをしてみたらということで、私も前に一回日赤に赴きまして日赤の社長さんとお話もさせていただいて、できるだけ多くの人に六点セットを配っていただきたいということと、それから、運送の方も地元の運送業者を使っていただきたいということも申し入れをさせていただきました。運送の方についてはもう既に契約をしているからというお話もありましたけれども、今は取りつけなんかについては地元の人もいろいろやらせていただいているという話も聞いております。 そういうことで、今委員の方からお話がございましたので、私も、もう一度日赤の社長さんの方に、吉野委員のこの国会での提案について、お願いに上がってまいりたいというふうに思います。
○吉野委員 仙谷副長官、申しわけありません、退席して結構です。お忙しい中、ありがとうございます。 本当に、今、厚労大臣、ぜひ日赤の方に、家が流された方は全員対象なんだという、例えば社宅なんかは県で借り上げ住宅にしてくれませんから、社宅に入っている人はもらえないんです。だから、そういうところもきちんと申し入れをしてほしいと思います。 次に、時間がありませんので、実はちょっと具体例を言います。 私は材木屋なものですから、木材瓦れきなんです。津波で木材瓦れきがたくさんいわき市に生じています。これを裁断して燃料チップにして、日本製紙、いわき大王製紙等々に送っているんです。ところが、環境省の指示で、放射能が検出された、放射線が検出されたということで、百ベクレル以上は出荷停止、そこに置きなさいと。野菜だって五百ベクレルは食べていいんです。なぜ、燃やす木材瓦れき、それも津波の木材瓦れきが百ベクレルでストップなんでしょうか。 そして、安全委員会、安全委員長、きちんとした指示を安全委員会の方で出されております、再生利用について。それで、その言葉の中で、市場に流通する前の製品は、これは十マイクロシーベルト・パー・年なんです。これはかなり厳しいです。それはそれでいいでしょう。 だけれども、今私が例示したような、津波の木材瓦れきをチップ化して製紙会社のボイラーに運ぶ、この燃料チップは最終商品なんでしょうか。ここに言う市場に出る前の商品に当たるのかどうか、安全委員会としてきちんとした答弁をお願いします。
○班目参考人 おっしゃるとおり、管理から外れまして、それで国内外を含めた不特定多数の方の間に流通する、そういうふうになる前には必ず、クリアランスレベルといいますか、放射能濃度がある基準以下であるということを確認していただきたい、これが原子力安全委員会の求めている基本方針でありまして、何らかの管理がなされるならば、別にこれにこだわらなくても結構でございます。
○吉野委員 ここに環境大臣がおられます。 今の指示は六月三日なんです。それで、環境省がそれを受けて指示をした扱いが六月二十三日なんです。安全委員会は、きちんと管理がされていれば百ベクレルだろうと流通していいよ、こういう解釈なんですけれども、環境省は百ベクレルだから今ストップなんです。私ももう一カ月以上前からこの問題をお話ししているんですけれども、きょう現在もストップなんです。何でこんなにおくれるんですか、環境大臣。
○江田国務大臣 委員今御指摘のとおり、安全委員会が六月三日に当面の考え方というのを取りまとめられた。これはクリアランスレベルを基準にしているわけですね。十マイクロシーベルト・パー・年、これを換算しますと百ベクレル・パー・キログラムということになって、それを環境省としても六月二十三日に処理方針において同じ考え方を示したわけではありますが、安全委員会の方でも、今、再利用して生産された製品が市場に流通する前にクリアランスレベルの設定に用いた基準以下になるように管理されておればよろしい、そういう説明がございまして、私どもの方でも、放射性物質に汚染されたおそれのある廃棄物についても、関係省等と連携して再生利用を含む処理の推進に努めていきたいと思っております。 そこで、クリアランスレベルを超えている、つまり百ベクレル・パー・キログラムを超えている場合はなかなか市場に自由に流通させてもらっては困るということはございますが、しかし、今委員おっしゃったとおり、どこかへ持っていって、そしてそこできっちりと処理をして、その後市場に出るという場合には、まだ市場に出る前ですから、そうしますと、その場合には、クリアランスレベルを超えていても取引先が限定されて、環境保全上適正に使用、処分されることが確実であるということであれば、これは取引可能とすることができるという考え方を説明していると私ども思っていますが、現場でそうなっていないという、今、首をお振りですから、なっていないんでしょう。そこはさらに徹底してまいります。
○吉野委員 環境大臣はまさに現場のトップなんです。ですから、今大臣が説明された、であれば出ていくわけですから。流通するわけですから。三社しか売っていないんです。燃料チップを不特定多数の個人が買うはずないです。これを原料としてペレットというのがあります、ペレットストーブ。これはクリアランスレベルを確保しなきゃなりません、不特定多数の方がペレットを買いますから。ペレットストーブに使いますから。その前の段階なんです。ですから、絶対、あしたにでも約束してください。お願いします。 それでは最後に、科学技術白書です。 ここの八ページにこう書いてあります。東京電力第一及び第二原子力発電所の事故、これが小見出しです。第一の事故と第二の事故を全く同列に扱っているんです。第二は、全電源停止、ディーゼルエンジンもパアになりました。たまたま東北電力の外部電力があったから、必死になって、徹夜して事故を防いだんです。放射性物質を一滴も出さなかったんです。なぜこれを、第一及び第二の事故を同格に扱うんですか。白書ですよ。全世界に情報を発信するんです。世界の方々は、第一も第二も同じ事故を起こした、こう思われるんですけれども、なぜ第二を事故として扱ったのか、この辺のところをお願いします。
○寺坂政府参考人 お答え申し上げます。 東京電力の福島第二原子力発電所につきましては、地震の直後に、一号機から四号機、すべて制御棒が全挿入されまして、運転が停止されました。ただ、津波の到達によりまして、三号機以外の各号機で原子炉の冷却系が使用不能となったところでございます。さらに、通報を受けました各号機におきまして、原子炉の最終的な除熱ができずに、格納容器内の圧力を抑制するために設置されているプールの水温が百度を超えましたために、原子力緊急事態宣言の公示を要します異常事象の基準、圧力抑制機能喪失に該当すると判断した旨、東京電力から連絡を受けました。そのような連絡を受けましたので、これが重大なものと判断いたしまして、原子力緊急事態宣言を発したところでございます。 その後は、ただいま委員御指摘のとおりでございまして、現場の方々を初めといたします関係各所の懸命の御努力によりまして、残留熱除去系の冷却機能が復旧するなど、すべての号機で冷却作業が継続され、冷温停止状態になっているところでございます。 福島第一原子力発電所での事態と異なりまして放射性物質が放出されるといったようなことには至っていないわけでございますけれども、今申し上げましたような事情から事故として取り扱ってきたところでございまして、引き続き安全性をしっかり確認していくことが重要と認識してございます。
○吉野委員 時間も来ましたので、最後の質問。 文科大臣、今、事故という判断をしました。では、二次補正に千二百億、第一の分の保険金、これを計上して、通りました。事故なら、なぜ第二の分の千二百億を計上しないんですか。矛盾しています。
○高木国務大臣 吉野委員にお答えをいたします、時間も限られておりますけれども。 今回の原子力発電所の事故の賠償の総額というのは、まだ事故が収束をしていないこと、そしてまた、いまだ避難指示の解除がなされていないこと、こういうことから、現時点では具体的な総額の把握というのは困難でありまして、この東京電力の第一原子力発電所を対象とした原子力の損害賠償の補償契約に基づいて支払われる補償金の額は、少なくとも契約金額の上限の千二百億を超えることが予想されておりますことから、先ほども御指摘ありましたように、昨日成立した第二次補正予算に必要な額千二百億円を計上したものであります。 東京電力の福島第二原子力発電所につきましては、支払うべき補償金の額の予想が困難であることから第二次補正予算についてはその補償金を計上しておりませんが、仮に東京電力から補償金の請求があれば、東日本大震災復旧・復興予備費そして今後の補正予算の活用、こういったことについて適切に対応していきたいと思っております。
○吉野委員 時間が来ましたので、これで終わります。 与党の皆様方、仮払い法案を御理解いただいて、本当にありがとうございます。これで質問を終わらせていただきます。
○黄川田委員長 次に、石田祝稔君。
○石田(祝)委員 公明党の石田祝稔です。 きょうはこの二法案の最後の質問ということになりますので、私の後は当然ありますけれども、私は最後ということですから、しっかりと質問をさせていただきたいんです。 今回は、閣法と参法、またそれぞれの修正、こういうことで、それぞれ御尽力をいただいた皆さんに心から敬意を表したいというふうに思います。それぞれ修正に至った経緯等もこれからお聞きをしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。 官房長官も帰ってこられましたので、質問を開始したいと思います。 まず、支援機構法案についてお聞きをいたします。 今回修正された中で私が大変評価するのは、国の責任が明確に法文の中で書かれたということだというふうに思っておりますが、このことにつきまして、修正の提出者から、どういうふうに修正されたか、そしてその意義ということについてお聞きをいたしたいと思います。
○西村(康)委員 石田委員にお答えをしたいと思います。 今回、第二条に、新たに「国の責務」というものを書かせていただきました。 実は、この前提として、本法のもとになる親法、いわゆる原賠法と言われたり、法律上は賠償法と言っておりますけれども、原賠法では、もう委員よく御存じのとおり、三条で、原子力事業者が基本的には損害賠償の責めを負うと。政府は、一定の補償額、千二百億を超えた後、必要な援助を行うということになっておりまして、国の責任は援助を行うということになっているわけですけれども、その援助の中身を今回具体化したというのが本法であります。 したがって、国そのものが賠償責任を負うという立て方にはなっておりませんが、これまで原子力政策を推進してきた社会的責任というものにかんがみまして国が万全の措置を講じる、これは、賠償を迅速かつ適切に進めていく、その万全の措置を講じるということを明記したわけでございます。 そして、さらにもう一点申し上げると、附則の第六条一項で、今後国がどういう責任を負うべきなのかというところは、そのもとの原賠法、賠償法でありますけれども、それと、本法においてもしっかりと見直しを行って、国の責任をさらに明らかにしていく、それをできるだけ早期に行うということを明記させていただきました。
○石田(祝)委員 この第二条を新しく法文で追加をされたわけでありますが、この修正について官房長官にお聞きをいたしたいと思います。 昨日、私も質問させていただきまして、国の責任について官房長官から極めて明確な御答弁をいただいたところでありますが、きょうは、こういう形で法案が修正された、そして国の責務についても明確に書かれた、このことについて官房長官の評価をお聞きしたいと思います。
○枝野国務大臣 きのう御答弁申し上げましたとおり、これまで原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任は国としても負っているというふうに認識をしておりまして、そのことは国会答弁等を通じて政府として申し上げてきたところでございますが、今回、議会の皆様の御努力によって条文上明確になったということは、大変望ましいことであるというふうに受けとめております。
○石田(祝)委員 この第二条、私はよく書かれていると思います。一つは社会的責任ということと、そしてその後も、前条の目的を達成するということでの責任と両方にかかっているということで、大変これはよく書かれている条文ではないか、このように私も評価をいたしたいと思いますので、この修正に御努力をいただいた方に改めて敬意を表したいというふうに思っております。 引き続いて、この負担金の区分管理ということが今回話題になりましたけれども、私も当初より、特別負担と一般負担、これがいわゆる一つの財布の中に入って、今回の東京電力の福島第一原子力発電所の事故と関係ない原子力事業者も負担金を払う。それが一体となるということによって、自分の会社の事故ではないし、過去の事故についてお金を出す。そして、それが将来へのお互いの助け合いだ、こういう名目の中でやられるのは非常に不明確ではないのか。 私は、これは、会計なり区分、または勘定を分けるべきだと個人的に思っておりましたが、この負担金の区分管理について今回どういうふうに修正をされたのか、これをまず修正の提案者にお聞きいたしたいと思います。
○西村(康)委員 お答えをさせていただきます。 本修正によりまして第五十八条第四項に新設の条文を起こしまして、「機構は、負担金について、原子力事業者ごとに計数を管理しなければならない。」という旨を規定したところでございます。したがって、他社の負担については、他社が幾ら負担をし、それが何に使われたかということをしっかり計数上管理をしていただくという規定を明記いたしました。 あわせて、機構には、これは立法者の意思として、機構の機能ごとに計数管理をしっかり行ってもらうというところを求めておりまして、これは、できれば附帯決議で確認をしたいというふうに思っているところであります。 その上で、附則の第六条二項に明記してありますように、将来、法の施行後早期に、この賠償のための資金、賠償の姿がおおむねわかってきたような段階で賠償の資金をどう負担するか、今回の東電、政府、それからいわゆるステークホルダーの皆さん、そして他社とどう負担をするかということを検討して、国民負担が最小となるように必要な措置を講じるというふうに規定をしております。 立法者の意思といたしましては、今回、賠償に対して、委員御指摘のとおり、他社の負担は将来の備えに対するものである、そういう保険的な性格であるというものを認識した上で、しかし、仮に一時的に賠償を優先する、賠償をしっかり確保し、それを第一に考えるという視点から、仮に賠償の方に使われることがあったとしても、将来、この附則の六条二項に規定する検討、見直しの段階で、私どもとしては、負担は、今回の賠償とは別ということで戻していただくということを念頭に置いております。
○石田(祝)委員 この区分管理、計数を原子力事業者ごとに管理する、こういうことになったわけでありますが、これから法案が成立いたしますと、具体的にはこれは経済産業大臣がおやりになるんでしょうか、このことが具体化をしていかなきゃなりませんが、このことについて、どういうふうに制度設計をなさっていくのか、経済産業大臣にお伺いをいたしたいと思います。
○海江田国務大臣 石田委員にお答えをいたします。 ただいま西村議員からお話がございましたように、私どもとしましては、機構が東京電力を含む各事業者から徴収する一般負担金についても、これは、被害者の方々の迅速かつ適切な救済のための東京電力の賠償支払いに対する支援に使うことができると考えております。その上で、将来、この負担のあり方についてしっかりとした議論を行い、そして見直しをするということでございますから、そのことのため、あらかじめ各原子力事業者が負担をした負担金額について、それぞれに計数管理し、出入りを明確にしておくことによって、将来の変化に対する体制もしっかりとしたものにできる、そういう考え方でございます。
○石田(祝)委員 続いてお聞きをいたしますが、今回、国の責任が明確に書かれたわけでありますが、それと同時に、今までの総理初め各大臣の御答弁も、第一義的には東京電力の責任である、こういうお言葉であったわけでありますけれども、この東京電力の責任の明確化についてどういう形で明確に書かれていったのか、このことについて修正者からお聞きをしたいと思います。
○佐藤(茂)委員 石田委員の御質問にお答えをいたします。 今御指摘ありましたように、東電の責任の明確化というのはもともとの支援機構法の考え方にもそもそもございまして、特別事業計画を認定するときに東電の経営合理化等をしっかりと書かせる、また、徹底したそういう経営の見直し、そういうものを求める、そういう枠組みになっておりますけれども、それに加えて、我々修正案提案者といたしましてはさらにそれを鮮明にさせようということで、附則の第三条二項に、「この法律の施行前に生じた原子力損害に関し資金援助を機構に申し込む原子力事業者」、これは東電のことでございますが、「その経営の合理化及び経営責任の明確化を徹底して行う」、こういうことをきちっとこの附則の第三条二項に明記をいたしまして、この修正によりまして、今お尋ねの東電の責任は一層明確化されたものと私どもは考えております。
○石田(祝)委員 続いて、もともとの法律の原子力損害賠償法、これについても見直しをする、こういうことが、私は、本当は年限を限って明確にして見直しをしたらいいと思いましたけれども、そういうことは、年数については入っておりませんが、この見直しについて今後どう取り組むのか、考え方を提出者と文科大臣にお伺いをいたしたいと思います。
○後藤(斎)委員 石田委員にお答えいたします。 附則の六条一項に、法施行後できるだけ早期に、原子力損害賠償法の抜本的な見直しを初めとする必要な措置を講ずる旨の規定を設けました。いろいろな考え方が当然あると思いますが、現行の原賠法七条の補償措置額の水準、現在は一千二百億という規定があります。そして、機構法の、先ほど議員からも御指摘があったように二条を新設し、国の責任の明確化ということをこの機構法ではいたしました。 そういうことも含めて議論が進められていくと思いますし、基本的なイメージとしては、できるだけ早期というのは、実務者の間では、一年をめどというふうな時間軸で検討そして見直しをしていくべきだという考えに至った次第であります。 以上です。
○高木国務大臣 石田委員にお答えをいたします。 この原賠法の見直しについてでありますけれども、文部科学省としては、修正後の原子力損害賠償支援機構法案の附則の第六条の第一項に記載をされておりますように、今般の原子力事故の原因等の検証、そして原子力損害の賠償の実施の状況等を踏まえて、原子力損害賠償制度における国の責任のあり方、そして原子力損害の賠償に係る紛争を迅速かつ適切に解決するための組織の整備等について検討することが必要と考えておりまして、この検討の結果に基づき必要な措置を講じてまいりたいと考えております。
○石田(祝)委員 この点についていま一度お聞きをしたいんですが、今、修正案提出者からは、いろいろ議論の中で一年という議論があった、たしかこういう御答弁があったと思いますが、文部科学大臣として、この附則の第六条第一項は、「できるだけ早期に、」こういう書き方になっておりますけれども、これはいつまでにやるのかということ。できるだけ早期と言えば、みんな一生懸命やっていますよという話で終わってしまいますので、大臣として、立法者、修正者のお話が今出ましたけれども、ここはどういうふうにお考えですか。
○高木国務大臣 国会の御議論もありましたし、また修正の協議の中でもかなりの議論があったと聞き及んでおりますが、そういったものを総合的に考えまして、私どもとしましては、先ほども申し上げましたように、この賠償のあり方、そういったものも十分踏まえて、できるだけ早く見直しをするということで、今の時点において、いつまでかということについては申し上げられることではございません。御理解をいただきたいと思います。
○石田(祝)委員 修正者の意思は大体一年ということでございましたので、これは一年以内でもいいわけですので、できるだけ早く見直すということでお取り組みをいただきたいと思います。 引き続いて、平成二十三年六月の十四日に、東京電力福島原子力発電所事故に係る原子力損害の賠償に関する政府の支援の枠組みについて、こういう閣議決定がなされておりますが、今回この支援機構法が修正議決という形になりますと、ある一定、応援の体制が整うわけです。 この応援というのは、別に東電を応援するというよりは、被災者に対しての支援をする、そういう前提の中での話でありますけれども、官房長官、この閣議決定というのは、今後も、この法律が成立した後も生き続けて、ちょっと何か今回の修正議決される法律と若干方向性が必ずしも一致していないんじゃないかと思いますが、これはそのまま閣議決定が生き続けて、ずっとこれにある意味でいえば内閣が拘束されていくのか、それとも、今回の法律を国会の意思としてこちらの方を重点的に取り上げていく、重く見ていくのか。これは官房長官、どういうお考えですか。
○枝野国務大臣 御指摘の閣議決定は、機構法案の土台となる問題意識や基本的考え等を記述したものでございまして、これを踏まえて政府案の制度設計がなされております。 政府案には、閣議決定の要素がすべて具現化された形で盛り込まれており、その意味からは、今回修正をいただいた上で今国会で成立した暁には、いずれにしても閣議決定の文書そのものは一定の役割を果たしたこととなると思っておりますが、こうしたケースの場合に閣議決定やその一部が撤回をされるというようなケースはなく、あくまでもその閣議決定の枠組みに沿って、そして成立された法律にのっとって運用されていくということになる。 当然、閣議決定と法律では法律が上位概念でございますので、矛盾はしないと思っておりますが、そういった危惧には当たらないと思っております。
○石田(祝)委員 これは、理屈からいくと、当然、閣議決定がなされて、こういう閣法に反映をされて、国会に法律の形として提案をなさって、しかし、それがそのまま通過すればいいんですけれども、私から見たら、相当、国の責務が入ったり、原賠法は見直しが入ったり、いろいろな形で閣議決定のときと内閣の意思とは違う形になっていると私は思うんですね。 ですから、それが修正議決して、与党も当然賛成をするということでありますから、政府と与党と一体、こういう議院内閣制のもとで考えれば、閣議決定のときと違う意思がもう入ってきている、こういうことはやはり率直にお認めになって、当然、閣議決定がすべて否定されたとは私は申し上げませんが、それとは違うものが入ってきているので、この閣議決定、この部分がなくなっているとかそういうことは申し上げませんけれども、違う段階に入ってきているということは官房長官はお考えになりませんか。
○枝野国務大臣 今回御修正をいただいたことと閣議決定とは矛盾をするものではないというふうに思っておりまして、まさに時間的な経緯としても、閣議決定がありまして、それに基づいて法律案を国会に提出し、そして国会で御修正をいただいて、成案となった法律に基づいてこれを施行していくということでございますので、先ほどあった撤回ということにはならないというふうに思いますし、また内容についても、法律が上位概念でございますので、法律に基づいて当然行政運営をしてまいります。
○石田(祝)委員 続きましてお伺いをしたいんですが、原子力事業者の一般負担金について、年度総額を決める、また負担金率も決めていく、これは今後の話だということでありますけれども、これが一体幾らになるのか、そして、自分のところはどのぐらい負担をしなくちゃならないのか、これは今、原子力事業者にとっては大変な関心事というんでしょうか、これはもうここまで来ましたから、法律が成立するということは間違いないだろうと思いますが、そうすると次の段階として、原子力事業者が、我が社はどうなのか、こういうことだろうと思います。 これは、具体的に今どういうお考えになっているのか、お聞きをいたしたいと思います。
○海江田国務大臣 石田委員にお答えをいたします。 今具体的な割合とかいうことは、残念ながら申し上げられませんので、基本的な考え方をお話しさせていただきます。 まず、やはり各社の収益というものを参考にしながら、そして、安定供給に支障があってはいけませんから、安定供給に支障を起こすおそれのない、あるいは利用者に著しい負担を及ぼすおそれのないように、これは機構が設定し、運営委員会がございますから、この運営委員会の議決を経て主務大臣が認可をするということになろうかと思います。 そして、もう一つ考えなければいけないのは、各社間の、事業者間での不公平の観点でございます。応益性の観点から、事業者間での不公平が生じない適切な割合となるように機構が設定し、運営委員会の議決を経て主務大臣が認可をする、こういう基本的な考え方でございます。
○石田(祝)委員 ですから、原子力事業者から見たら、法案は成立されて一般負担金の話が出てくるけれども、全然今の時点では何もわからない、ただ、お金を出さなきゃいけないことだけはわかるけれども、我が社の経営にとってどういうことになるのか、これは全くわからない話になってくるわけですね。これは、法律に書かれているとおり、経営の問題だとかいろいろなことを加味して決めますよ、こういうことしかわかりません。 それで、ちょっと角度を変えて、では、一体いつの時点から一般負担金をお願いするようになるのか、いつがスタートの時期になるのか。これはどうですか、答えていただけますか。
○海江田国務大臣 この点は、まず機構をスタートさせなければいけないということになろうかと思いますから、先ほど後藤委員からお話ございました、それがほぼ私どもの政府の考え方と同じでございますが、やはり、まず機構をできるだけ八月中にと。若干おくれる場合、これは九月にならざるを得ませんが、そこでまず機構をしっかり立ち上げて、そこから遅くない時期にということで考えていただければよろしいかと思います。
○石田(祝)委員 機構ができてということでありますけれども、機構をつくるのが八月なんかにできますか。三人の発議者みたいな人がいて、そこから定款をつくって、さらに出資を募って、理事長を決めてとかいうことでしょう。海江田大臣、これは八月中にできるとは私はとても思えませんが、八月中とおっしゃったので、何か腹案があって進められるんでしょう。 ですから、これはそれ以上申し上げませんけれども、私はそれはちょっと日程的になかなか無理じゃないかなと。できるだけこれは急いでいただきたいということは申し上げますけれども、あとは、どこの原子力事業者から見ても、これはある意味負担として透明性を持って決められた、こういうことになるように、ぜひ御努力をお願いしたいと思います。 それで、主務大臣という話が出ましたけれども、この主務大臣というのは一体だれなのかなと。主務大臣、主務大臣ということですけれども、これは一体どなたが主務大臣になりますか。
○枝野国務大臣 機構法でよろしゅうございますね。(石田(祝)委員「そうです」と呼ぶ) 機構法の機構を所管する主務大臣は、これは内閣府の長たる内閣総理大臣ということになります。実際の実務については、内閣府の場合は特命担当大臣等が置かれますので、実際の運用はそういったところが責任を持って行いますが、法律上の主務大臣は内閣総理大臣となります。 それから、法案中に複数の条文に登場する主務大臣については、政令で条文ごとに具体的に定めることになりますが、例えば特別事業計画の認可等については、計画が電気の安定供給を図る上で適切かどうかといった点も確認することが求められているので、これについては例えば経済産業大臣が入ると考えられます。 また、原子力の損害の賠償に関することを所掌する文部科学大臣についても、原賠法の観点から機構の制度が適切かどうかについて確認することが求められていると考えられておりますので、関係する条文のところにおいては文部科学大臣が政令で指定をされることがあろうかというふうに思っておりますが、いずれにしろ、国会での御審議も踏まえて、政令において適切に指定をしてまいりたいと思っております。
○石田(祝)委員 引き続いて仮払い法案についてお伺いをしたいんですが、これは参法の提出者にお聞きをいたします。 参法の提出者に聞いた方がいいのかあれですけれども、修正案のところで都道府県知事に対する配慮規定が設けられましたけれども、これの趣旨をどういうふうにお考えになっているのか、お答えいただきたいと思います。
○佐藤(茂)委員 石田委員にお答えをいたします。 仮払金の支払いを迅速かつ適正に行っていくためには、相当数に上ると推測される仮払いについて、その内容を速やかにかつ適切に審査して支払うことができるように事務処理の体制を整備する必要があるんですが、特に、当初から、我々、原案を自民党、公明党でつくりましたときから事務の一部を都道府県知事が行うことができる旨の規定が置かれていたんですけれども、それが過度な都道府県知事の負担になってはいけない、都道府県の事務の、今は被災地ですから。 ですから、そういうことから、原案のときから、まず第一段階として、「その事務を行うのにふさわしい者として政令で定める者に委託することができる。」ということで、想定としては、JA、農業協同組合、また漁業協同組合、あるいは商工会、あるいは場合によっては東電、そういうところに委託することができるということにしていたんですが、なおかつ、与党の民主党さんも入っての最終的な修正協議において、震災や原子力事故で大変な状況にある福島県に多大な事務負担を負わせることは適当でないという意見がさらに出まして、それで、八条の二項で「都道府県知事に過重な負担を課することのないよう十分に配慮する」と、そういう確認の意味での配慮規定を置かせていただいたということでございます。
○佐藤(正)参議院議員 石田委員に答弁させていただきます。 今、公明党の佐藤議員からお話ありましたけれども、趣旨は全く同じでございまして、できる規定という形にしておりましたので、それぞれの都道府県の状況にかんがみて行わせる事務というものを判断しようというのがもともとの発想でございます。 具体的に、一番事務量が多くなると思われます福島県の方と細部をやりとりさせていただいた結果として、やはり配慮規定というものを置いた方が福島県も安心できますということから、今回、この配慮規定というものを明文化させていただいたということでございます。
○石田(祝)委員 もう時間になると思いますので終わりたいと思いますけれども、本当にこの法律、二法、現場で大変お困りの皆さんに一日も早くいろいろなものが届けられる、こういうことで私たちも努力をさせていただいたところでございます。 ですから、例えば機構も仮払いができる仕組みになっておりますから、機構についても早くつくっていただいてスタートができるように、また、この法律をつくって国会はちゃんとやってくれた、こういう評価を被災の方々から私たちもいただけるように、法律ができただけではいけませんので、これは実際動き出さないといけないし、動いたことが本当にそういう方々のプラスになっている、こういうところまで我々は見ていかないと、法律をつくったから後は行政でよろしくということは私たちは間違いだと思っておりますから、しっかりと今後とも取り組んでまいりたいと思います。 また、海江田大臣も、忍の一字で頑張っていただいているようでございますので、これからもぜひ頑張っていただきたい。最後にエールを送らせていただいて、終わりたいと思います。
○黄川田委員長 次に、高橋千鶴子君。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 日曜日の福島市は、早朝から一斉清掃活動をやっておりました。雑草を刈り取り、側溝の泥を上げて水で流しております。確実に放射線量が下がると言われております。ただ、普通の住宅街の至るところに泥や雑草を入れたビニール袋がたまっておりまして、その行く先がまだ決まっていない。これでは、本当に気の休まることはないだろうと思いました。 また、市内でも一番線量が高いと言われている団地、あえて地域名は言いませんけれども、真ん中の小さな公園に、放射線量が高いので立入禁止という、ロープで囲みがありまして、つり下げ看板がございました。自分たちもホットスポットとなって避難を勧告されるのだろうか、あるいは避難しなくてよいのだろうかと、いつもいつも放射線のことを考えている状況なわけですね。本当に息苦しく思いました。 政府は、第二次補正予算の中で特別緊急除染事業百八十億円を盛り込み、そのうちガイドラインの作成事業を盛り込みました。子供たちがよく利用する校庭などの表土の除去、通学路や側溝などの除染に二分の一補助をするといいます。そして、午前中の枝野官房長官の答弁にも少し紹介されておりましたけれども、一定の基準値を超えるものについてはさらに補助率を高めるということであります。 そこで、資料を配られているでしょうか、厚労省の二次補正の中身なんですけれども、「児童福祉施設等の園庭の放射線量低減策について」ということで、保育所等の児童が受ける線量を減らしていくために、土壌に関する線量低減策が効果的となる空間線量率が毎時一マイクロシーベルト以上の保育所等を対象に、設置者の希望に応じて、土壌の入れかえ費用を災害復旧費の枠組みで財政支援を行うというものであります。 まず、ここですけれども、厚労大臣に伺いますけれども、毎時一マイクロシーベルト以上のみを補助の対象とし、そして三・八マイクロシーベルト以上ということで補助率が違うのはなぜか。 それからもう一つ、あわせて言いますけれども、上と下の関係を見ていただくとわかるんですけれども、対象施設、保育所などは三・八マイクロシーベルト以上を超えますと激甚法の補助率になります。そうすると、これは最大で十分の九まで補助されることになるわけですよね。ところが、その下の子育て支援のための拠点施設云々は三分の二であります。これは認定こども園、政府が鳴り物入りで進めてきたし、これからは仮称こども園などというものも出てくると思うんですが、これが三分の二であります。さらに下に行きますと、児童館は二分の一なんですね。 同じ子供の施設なのに、何で差をつけるんでしょう。そんな必要はないと思いますが、いかがですか。
○細川国務大臣 まず、毎時一・〇マイクロシーベルト以上の場合、こういうことで対象にしたわけでありますけれども、それはなぜかと申し上げますと、四月五日から七日にかけまして福島県が実施しました調査結果におきまして、毎時三・七マイクロシーベルト以上の値が測定された学校のうち、当該調査後に二センチメートルから五センチメートルの土壌を剥離した学校については、五月十八日に文科省が実施した調査結果におきまして、土壌の剥離前の空間線量率の値にかかわらず、毎時〇・六から一・一マイクロシーベルトの一定の範囲に減少をいたしました。また、空間線量率は剥離直後に減少いたしまして、その後大きく下回る傾向は見られない。さらにまた、剥離の結果、毎時一・〇マイクロシーベルト弱となった校庭等における調査では、地面から剥離による違いが見られないということから、剥離後の空間線量のほとんどが地表以外である放射性物質によるものと考えられております。 したがって、毎時一・〇マイクロシーベルト以上の線量が測定されている学校におきまして、土壌の剥離による放射線量の低減効果が確実であるというふうに考えられたので、そのような結果にしたというところであります。 そのほか、先ほど、いろいろな施設によって補助率が違う、こういう御指摘でございます。 特に、認定こども園、認可外保育所施設が、対象にはなったんだけれども、激甚の対象にはなっていなくて補助率が低い、こういうことになるわけでありますけれども、それについては、これまで全然対象外だったのを今回対象にいたしました。しかし、補助率が違う、こういうことでありますから、委員も御指摘のところもありますので、私も、これについてはさらに検討を少し重ねなければいけないというふうに思って、検討をさせていただきたいというふうに思います。
○高橋(千)委員 まず、前段の説明はほとんど理解できなかったかなと思うんですね。 実は、厚労省に、これはどうしてかしらと聞いたときに、文科省の基準に沿っているんですということでありました。子供のことなら文科省だそうであります。私は逆に、小さな子供の命を守る厚労省が、何も文科省の例の年間二十ミリシーベルトというあの基準に合わせる必要は全くないであろう、まずこのことを言わなければならないと思うんです。 それと、この上と下の、認可外の保育所、認定こども園で何で違うのかという話は、お話ししたように、激甚災害法の補助の施設の中に書かれていないからだということなんですね。これは大人の都合でありますよね。 要するに、設置基準に基づく認可、これが補助金をどこまで出せるかという仕分けでありまして、非常時であり、子供の健康にかかわるその表土が云々という問題に、認可も認可外も関係ないだろう、差をつけるべきではないと思います。 いかがですか、もう一度。
○細川国務大臣 委員が御指摘の点につきましては、これは私も少し検討をしたらいいというふうに思っておりますので、今後前向きに検討して御回答をしていきたい、このように考えております。
○高橋(千)委員 検討とおっしゃいましたが、少しではなく、確実にやっていただきたいと思います。 そこで、官房長官に重ねて質問をいたしますけれども、子供に差をつけないこと、このことをまず確認させていただきたいと思います。 それで、私は、やはりこれは十分の十が一番いいと思うんですよ。何でこれは段階があるのかな、おかしいですね。これは、福島県には、先ほど来議論しています仮払い法案でセットをする基金があるので、場合によっては不足分を捻出することができます。ただし、これは他県にはないわけです。そうすると、ここでまた差がつくことになる。これはやはりまずいですね。これは、結果として子供に差がつくことになってしまいますので、これを吸収する何らかの仕組みを考えなくてはいけません。いかがですか。
○枝野国務大臣 原子力被災者・子ども健康基金の使い方については、補助率を含めて、具体的な事業内容については、基金の目的の範囲内で、県内各地域等のニーズを踏まえて、今後福島県と関係省庁、御相談の上で定めていくことになります。 御指摘のとおり、県外の方との違いが出てくるということについては、最終的にはそういったことは適切でないというふうに思っておりますが、まずは影響の直接大きい福島県について対応させていただいておりまして、県外の地域についても、今後さらにモニタリングの範囲あるいは制度等を広範に広げた中で、各県ごとの事情を踏まえた上で、特にお子さんを初めとする健康への対応という点で遺漏なきよう今後努力をしてまいりたいと思っております。
○高橋(千)委員 遺漏なきようということでしたので、しっかりとお願いをしたいと思います。 では、具体的な中身で伺いたいと思います。 仮払い法案の十四条、この基金については修正がなかったかと思います。そこで、条文ではこのように書かれています。「原子力被害応急対策基金を設ける場合には、国は、予算の範囲内において、その財源に充てるために必要な資金の全部又は一部を当該地方公共団体に対して補助することができる。」とあるが、なぜ全部または一部なのか。先ほど来、十分の十という言葉が聞こえてきますけれども、なぜこの一部という言葉があるのか、伺います。
○浜田(昌)参議院議員 高橋委員にお答えしたいと思っております。 発議者の意思としては、全部と考えております。ただし、この基金に対しまして、例えば福島県が独自の財源でこの基金に、ふるさと納税とかのお金を使って入れるということもございますので、形上、一部になることもあるかもしれませんが、発議者の意思としては、全部を出すという趣旨からこういう表現になったわけでございます。
○高橋(千)委員 では、申しわけないんですが、大臣にこの点で伺ってよろしいでしょうか。 実は、説明を受けたときに同じことを聞きました。ふるさと納税、確かに今回の災害を機会に非常にふえております。いいことだと思うんですね。ただ、それを野党が提出してきたときにはそういう発想であったかもしれないんだけれども、与党がそれを受け入れて法案にしたときに、本当にそういう意図でよろしいのかと。 要するに、財政理論、つまり、なるべく十分の十はしないという財務当局の理屈にこれが使われては困るということですので、発議者の意思と同じであるということを明言していただければよろしいのですが、いかがですか。
○海江田国務大臣 せっかくつくった基金でありますから、やはりそれが本当に十全に活用できるように、それは今発議者がお話があった、その発議者の意思をしっかり体したいと思っております。
○高橋(千)委員 ありがとうございました。確認ができましたので。ふるさと納税のような場合を除いては、負担を求めるのではないのだということを確認させていただきたいなと思います。 それから次に、参議院の提出者が繰り返し述べていた自主避難の問題。これらについては、指針から漏れた部分について基金で対応するべきだということを主張されていたわけですけれども、この問題については、私、五月三十一日の本委員会で質問をしまして、官房長官が検討すると答えていたと思います。現時点では中間指針にはまだ入る見通しがないのでありますけれども、提出者の問題意識もはっきりしている。それも与党も受け入れたわけです。やはり、こういう問題は指針できちんと書いていくべきではないかと思うんですね。 それから、避難生活が半年過ぎれば精神的苦痛が半減というのは絶対おかしい、これは七月十二日にこの場で指摘をさせていただきました。これは、福島県の二十一日に政府に提出した緊急要望の中でも、早急に見直せということが明記をされているわけなんです。これはもう中間指針のところで解決すべきだと思うんですね。ですから、何でも基金でできるということではなくて、やれることはちゃんと指針に盛り込んで政府として対応すべきだと思うんです。 この点、いかがでしょうか。
○枝野国務大臣 まず、前提として、自主避難の方についても、今回の事故との相当因果関係が認められるものは、原子力損害賠償法に基づき賠償がなされるということでございます。 原子力損害賠償紛争審査会でございますが、被害者を可能な限り早期に救済するため、相当因果関係が明らかなものから順次、範囲の判定の指針を策定してきているところでございます。御指摘のとおり、できるだけ早く、前倒しをしてこの指針をつくっていただきたいと政府としても考えているところでございますが、これは独立性を持った審査会でございますので、政府の判断でえいやと決められるものではございません。ただ、審査会の皆様方も、できるだけ早くという思いは持っていただいているというふうに承知をいたしております。 なお、仮に、地方自治体が仮払い法案に規定される基金によって自主避難者に対して避難費用等を支払った場合が生じた場合でも、事故との相当因果関係が認められる場合については、自治体から東京電力に求償できるというふうに思っております。 また、避難から半年で精神的損害が小さくなるということについては、これは交通事故による入院等の例を前提に御判断されたというふうに承っておりますが、これもまた、専門家の皆さんの独立性を持った機関でございますので、直接的に政府としてこうする、ああするとは申し上げられませんが、県からの御要望やあるいはそうした御指摘も踏まえて、交通事故の入院の場合と、御自宅に帰りたくても帰れない状況の長期化という場合との違いということが、損害賠償理論の中で評価できるのかどうかについてはぜひ検討をいただきたいというふうに思っておりまして、所管の文部科学大臣とも御相談をしたいと思っております。
○高橋(千)委員 できるだけ早くとおっしゃいましたが、早いがために、みんな保留になって先送りになったということでもいけないわけであります。今の議論をしっかりと踏まえて、やはり私は、できるものはちゃんと基準になっていくべきだと思うんですね。そうでなければ、難しい、よって基金に入れましょうとなったら、福島県が国や東電に対してこうであるべきだということを要求する立場だったのに、自分が要求される立場になっちゃうわけですよね。何でこれは入らない、何でこれは入らないと矢面に立って逆に県が責められる、そういうことはやはり避けるべきだ。これまで主張してきたことは積極的に取り入れていくべきだということを重ねて指摘したいと思います。 さて、少し時間がなくなってきましたので飛ばしまして、民主党の提出者に伺います。 六十五条が既にあるのにもかかわらず、その上、五十一条「資金の交付」を書くのはなぜでしょうか。国の真水投入に大変前のめりのような気がしますが、いかがでしょうか。
○柿沼委員 この真水規定、六十五条、今のこの修正案の後では六十八条になりますけれども、この五十一条と六十八条の違いは、五十一条というのは、その条文に書いてありますとおり、交付国債を用いて損害賠償に充ててもそれでも足りないとき、そのときに真水が注入できる、これを新たに修正案で入れたものでございます。 六十八条は、旧六十五条、高橋先生もお読みになって、長い日本語で、非常に難解な日本語でありますが、原賠法の三条ただし書きのような非常に難しい文章になっていますが、恐らく、これは政府原案でありますけれども、数十兆、百兆、隕石のときは当然でしょうけれども、原子力発電所が複数同時に損害に遭うとか、そういうときに真水の注入を予定していたものでございます。 その意味で、六十五条があるのに五十一条というのはちょっと当たらなくて、全く違う局面で適用されるものであるというふうに思います。
○高橋(千)委員 あるのにとか、そういう違いを聞いたわけではなくて、資金、真水の投入が、そうであれば、逆に最初から原案にきちんと整理をされているはずであったわけですから、あえてそれを修正して真水がこうなってきたのはなぜかということを聞いたわけであります。 やはりここは、六月十四日の閣議決定の、「援助には上限を設けず、必要があれば何度でも援助し、損害賠償、設備投資等のために必要とする金額のすべてを援助できるようにし、原子力事業者を債務超過にさせない。」この閣議決定がやはり修正案の中でも生きているということなんですね。もう一度。
○黄川田委員長 修正案提出者柿沼正明君。高橋委員の持ち時間が過ぎておりますので、簡潔明瞭にお願いいたします。
○柿沼委員 お答えいたします。 閣議決定の精神が生きているかといえば、閣議決定の精神を受けてこの法律に変わっていますので、精神は受けているということであろうと思います。 その上で、五十一条の真水がありませんと、交付国債の資金交付が終わった後にだれも補償されない、被害者の救済ができないということになってしまいますので、その意味で、ちょっと原案の方で少し不明確になっていたものを明確にしたということでございます。
○高橋(千)委員 また午前の指摘に戻るということで、残念ながら時間になりましたので、討論の中で意見を述べたいと思います。 終わります。
○黄川田委員長 次に、吉泉秀男君。
○吉泉委員 社民党の吉泉秀男です。 「機構は、原子力損害賠償のために資金が必要な原子力事業者に対し援助を行う。援助には上限を設けず、必要があれば何度でも援助し、損害賠償、設備投資等のために必要とする金額のすべてを援助できるようにし、原子力事業者を債務超過にさせない。」これが、六月十四日、閣議決定された中身でございます。 私ども社民党としては、このことに対して、東電のいわゆる損害賠償の責任、これがやはり第一義的だ。だから、国としての責任もある。当然それはあるわけです。しかし、そのことをやる上では、東電の一つについて、資産処分も含め、そのことを徹底的にやった上で国の責任を果たすべきだ、こういう質問をずっとやってきました。そして、その答弁も、一定程度の方向性も含めて御理解、さらには答弁をいただいた、こういうふうに私どもは理解をしております。 しかし、今回のこの修正案が提案された中において、五十五条、これは新設だったわけでございますけれども、機構による原子力損害の賠償の支払い等、五十五条を設けまして、機構は、「原子力事業者に係る原子力損害の賠償の全部又は一部の支払を行うことができる。」、こういう修正案が今出されているわけでございますけれども、このことについては、どういう意味での全額という言葉、これはどういう中身なのか、一つお伺いさせていただきます。済みません、修正案提案者に対してお願いします。
○西村(康)委員 お答えをさせていただきます。 五十五条で、機構に新たな業務を今回の修正案で追加させていただいていますけれども、機構が損害賠償の全部または一部の支払いを行うことができるのは、その条文にありますとおり、「資金援助を受けた原子力事業者の委託を受けて、」でありますので、今回でいいますと、東電の委託を受けてその一部の事務をやるということであります。 したがって、今回、国による仮払いが、法律も同時に審議をしていただいて、成立の方向へ今御議論いただいておりますけれども、それをカバーする形で、機構も東電の委託を受けて一部の事務もできるということであります。
○吉泉委員 ちょっと納得できません。 機構については、それぞれ東電の責任範囲を超える場合、この部分について、やはり機構のところの中でその一部、いわゆる立てかえ的な形になるんだろうというふうに、私は機構という部分はそう思っているわけですけれども、これであれば、全部というふうなことでの損害賠償を機構が支払えるという状況になれば、東電のいわゆる損害賠償に対する支払いについては免除になっていくみたいな、今当面の部分については支払わなくてもよいという解釈にならないんですか。そのところはどうですか。
○後藤(斎)委員 全体の整理は今、西村委員が御説明をしたとおりでありますが、先生、修正案の附則の三条の二項をごらんになっていただければと思います。 三条の二項の規定は、「この法律の施行前に生じた原子力損害に関し資金援助を機構に申し込む原子力事業者は、その経営の合理化及び経営責任の明確化を徹底して行うとともに、当該原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施のため、当該原子力事業者の株主その他の利害関係者に対し、必要な協力を求めなければならない。」という形で、先生が多分御指摘をいただいているように、今回の原子力事業者は東京電力でありますから、その経営の合理化、経営責任の明確化を徹底して行うというのが前提になっているというふうにぜひ御理解をいただければと思います。
○吉泉委員 そのことは理解をしているつもりでございます。しかし、わざわざ修正案の中に新設をして、全部、こういう言葉を入れられるということについては、今までも東電のその支払いが遅くなっている、こういうことに対して、ましてや最初の案については千二百億、このところを一つの限度みたいな部分と私どもも一応受けとめていたわけですけれども、これすらならない中で、今、仮払い法案を含めながら、機構の段階ですべてを払うんだ、払うことができるんだというふうな、そういう理解というものについてはなかなか納得ができないのでございます。 よろしくお願いします。
○西村(康)委員 お答えをさせていただきます。 もちろん、この規定に書いてございますように、委託を受けて事務ができるということでありますので、全部やるということではまずございません。 その上で申し上げたいのは、東電が仮払いをする部分と国が立てかえ払いをするという二つのルートがあるわけですけれども、効率よくやるためには、東電が実は被災者に対しての口座を知っておって、東電が管理をするのが、東電を通じてやるのが一番いいわけですけれども、東電が手いっぱいになっているわけでありますので、東電と機構が連携をしてやる。 したがって、東電がやれない部分の一部、全部と一応書いていますけれども、東電の委託を受けてやることによって効率的に賠償を進めるという視点でありますので、ぜひ御理解をいただければと思います。
○吉泉委員 私どもは、今のこういう形で法の中に、全部、こういうふうに書かれれば、東電の立場から見れば、やはり金はかかるわけですし、それから収束に向けた一つの資金、このところが今大変忙しい部分だというふうに思っています。ですから、東電から見れば、損害賠償のことについてはまさに国、機構にお任せをする、こういうふうになっちゃうんじゃないですか、こう思うわけでございます。 ですから、その面では、資産処分、そういったところについてまでやはりなかなか目が行かない、こういうふうにも思っています。そういう意味では、東電の責任、この部分があいまいになっていくのではないかな、こういうふうに私は思っております。そうした面の中で、この法案等について私どもとしてなかなか理解ができない、このことを申し上げさせていただきたい、こう思っております。 そうした中において、大臣の方からお聞きをしたいわけですけれども、この修正案がこのまま通っていけば、東電の責任、特に支払いがやはり滞っていくのではないかな、こういうふうにも私は察するわけでございますけれども、大臣としての考え方はどうでしょうか。
○海江田国務大臣 吉泉委員にお答えをいたします。 私は、私どもの提案をしましたこの機構法案と、それから、今、参議院の方から提出いただきまして、そしてきょう野党と与党の間で修正が相調ったこの仮払い法案、これは言ってみると、原子力の安全規制の上で多重防護というような考え方がありますね、保安院がやったものだけではだめだから安全委員会にも協力をいただいて、そういうような関係にあるんじゃないかなというふうに私は考えているわけでございます。 ですから、まずやはり第一義的な責任というのは東京電力にあるわけでございますから、国の仮払い法ができたからといって、東京電力は、第一義的な責任であります、しっかりとした損害賠償金を、これを行うということの責任は何ら薄められるものではない。ただ、スピードの上でどちらが速いかということを考えたときに、これは多重でそういうシステムが整っていた方が速いということもあると思いますので、その意味の備えでございます。 私はこれからも折に触れて、東京電力に対して、やはりしっかりと責任を持ってスピーディーに損害賠償をやってくださいということを言うつもりでございますので、委員御懸念のような、この法律が成立することによってむしろ後回しになるのではないだろうかということのないようにするのが、恐らくこれは、きょう、大変な時間をかけて御苦労いただいた野党、与党の間の協議の趣旨ではないだろうか、そのように考えております。
○吉泉委員 ありがとうございました。 私どもも、被災者に対して一日も早く賠償金を払う、そのことについては同じでございます。しかし、東電の責任についてこれからも私どもは厳しく追及もしながら見守っていきたい、こういうふうに思っておりますので、このことを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○黄川田委員長 次に、柿澤未途君。
○柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。 原子力損害賠償支援機構法案に関する修正案についてお伺いをいたしたいと思います。 修正案は民自公の修正協議の合意に基づくものでありますが、自民党内には、これについて、債務超過にしないとの閣議決定を事実上取り消し、二段階方式で破綻処理することができるようになったので大きな一歩だ、こういうふうに評価をしている方がいらっしゃるようであります。しかし、本当にそうなのかということをまずお聞きしたいというふうに思うんです。 まず、本案が修正の上、成立をし、原子力損害賠償支援機構による支援が始まった後に東電が債務超過になる可能性は想定しているのか、そして、想定しているとすればどのような場合か、お伺いをしたいと思います。まず海江田大臣からお伺いをして、修正案提出者にも御答弁をいただきます。お願いします。
○海江田国務大臣 時間も限られておりますので端的に申し上げますが、私どもは想定をしておりません。
○西村(康)委員 お答えをさせていただきます。 この修正案は、賠償を迅速かつ適切、確実に実施するために万全の措置を講ずるという視点から、さらに強化するためにしたものでありますので、現時点においては、そういう視点から、東電が債務超過になる状態は想定をしておりません。 ただ、今後、賠償の全体像が見えてくる、廃炉の費用もわかってくる、いろいろな状態がありますので、附則の六条第二項に規定をいたしましたように、ある時点で、この負担の全体像を、どういうふうに負担のあり方を分かち合うのか、これは、東電、政府、それから株主を初めとするステークホルダーの皆さん方、こうしたところとどう分かち合うのが一番適切なのか、国民負担の最小化の観点からどういう措置が適切なのかを検討して、必要な措置を講じるということにいたしております。
○柿澤委員 今の西村先生の御答弁は、将来的に、負担の割合をどうするか、ステークホルダーにどういう責任を求めるか、こういうことを整理していく中で、債務超過ということが認定をされ、その先の破綻処理に進んでいくという可能性もあり得る、こういうことをおっしゃったことになるんだろうというふうに思います。 今回の修正案の論点の一つとして、東電を債務超過にさせないというこの閣議決定の効力を取り消すということがあったはずでありまして、この点について大臣が必ずしも肯定をされない、必ずしも肯定されないどころか、想定していませんということでありますから、これでは法案修正のある意味では実も上がらないということになってしまうのではないかと思います。 西村委員、御答弁ありますか。
○西村(康)委員 お答えをさせていただきます。 先ほど来御答弁ありましたように、六月十四日だったと思いますが、くだんの閣議決定については、そこにさまざまな思いが、考え方が込められているんだろうと思いますが、本法案が成立をすれば、その役割というか意味というか、これは、私ども提出をした立法者の意思としては、もう意味は失われたものというふうに認識をしておりますので、そのことを尊重していただいて政府には見直しを求めていきたい。これは実務者の間の共通した意識でございます。
○柿澤委員 六月十四日の閣議決定の役割がこの修正案の成立によって終える、こういうことをおっしゃられて、案件が案件ですから言い回しは非常に慎重でありますけれども、少なくとも修正案提出者は、東電が債務超過となり、その後の処理に進んでいく可能性を将来的には選択肢として排除していない、こういうふうに理解をされると思います。主務大臣におかれては、国会の議決の意を体して御対応をいただきたいというように思っております。 そういうことになりますと、債務超過ということで仮に法的整理をする場合が出てくるわけですけれども、それまでの時点で、例えば機構から一定程度の支援金が東電に交付されていたとして、この支援金というのはどうなるのか。特別負担金として返していただく、そういうスキームになっているわけですけれども、仮に、先ほど可能性として否定しなかったように、東電の債務超過を認定し、そして法的整理に進む場合には、この支援金はどうなるのか、お伺いしたいと思います。
○西村(康)委員 必ずしも将来の法的整理を前提としたものではございませんで、附則の六条二項に書かせていただきましたとおり、賠償の全体像が見えてくる、その賠償の状況も見ながら、さまざまな状況を勘案しながら、ある段階で、今回の賠償の責任を、どういう形でその負担を分かち合うのが適切なのか、繰り返しになりますけれども、恐縮ですが、東電、政府、そして私どもが想定をしていない他電力の負担、そしてステークホルダーの方々、こうした方々の間でどういう負担のあり方がいいのか、これを検討する。その際に、国民負担が最小化する形で検討してまいりますので、おのずから解答は出てくる、その時点での判断として最適の解が出てくるものというふうに期待をしております。
○柿澤委員 自民党の議員の方が、二段階方式で破綻処理ができるようになったのでこれは大きな一歩であると評価をするコメントをブログで書かれておられるので、そういう答弁が返ってくるんだろうというふうに思いましたが、極めて慎重な物言いで、こういうことであるとすると、我が党は基本的に、やはり東京電力を法的な、債務超過とみずからが認めているわけですから、破綻処理を行って、その上で新たな電力業界の姿をつくっていくべきだという立場ですので、やはりこの考え方には賛同できないということになるかと思います。 結局、東電が債務超過ということになった場合には、機構から東電に投入をした支援金というのは特別負担金の形で返納させることができなくなって、直ちにこれは国民負担になってしまうということになるんではないですか。そうなったら、それまでお金を投じてきたのに、今さら東電を破綻させたら国民負担が生じてしまうではないかということで、結局、東電を救済することになってしまうに決まっているではありませんか。 そのための、機構から東電への資金援助の条文もあって、さらに今回の修正では、機構の金が足りなくなったら国が必要な資金をさらに機構に追加投入できる、こういう条文まで、第五十一条、新たに盛り込まれております。これを見れば、国の責任の明確化の名のもとに、機構を通じて国がとことん面倒を見ると、いみじくも先ほどの海江田大臣の御答弁のとおり、やはり、債務超過にはさせない、法的整理にはしないという基本線を守って、むしろ強化するような内容になっているということがわかると思います。 だからこそ、株価の動向を見ますと、六月九日には一時百四十六円まで下がった株価が、修正合意が近いとなったら、先週末には一時六百四十円、四倍に上がって、今は五百円を上回る水準になっているわけです。この修正案で東電は救われた、破綻処理で株価ゼロになることはない、こういうふうに受けとめられているからこそ、このような株価の動向になっているのではないでしょうか。 さらに、あわせて申し上げますけれども、手元に経済産業省さんがつくったとされる、自民党に根回しをしたときに使ったというペーパーがあります。法案修正のポイントというのがあって、その次のページには、修正が許されないポイントというのが書いてある。この資料を見ると、債務超過にならないように勘定区分を分けないようにした、こういうふうにも書いてある。自民党内には、勘定区分を分けていくべきだ、こういうことが意見としてあったようですけれども、結局、今回の修正案には明確にそのことは入らないということになりました。 そもそも、こういう形で民自公の法案の修正協議を行って、表に出て国会で議論をするのは二時間半、そして、私の割り当て時間は十分間ですから、本当にこれで、公開の場で、国民の目に見える形で十分な議論が行われて論点が整理されたのか、こういう点でも、今回の対応は大変疑問に思えます。これから法案は参議院に回るわけですけれども、十分な、できれば一週間以上の議論の時間をかけて、この法案に対して審議をすべきだということをあわせて申し上げたいと思います。 西村委員から、挙手をいただいておりますので、お許しをいただければ御答弁いただきたいと思います。
○黄川田委員長 柿澤委員の質疑時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いします。
○西村(康)委員 柿澤委員、私は知らない紙ですけれども、経産省がつくったと言われる紙で何か根回しをしたりしていると。我々の、立法者の意思に反してそういうことがあったとすれば、経産省、私は経産委員会の筆頭理事でありますけれども、今後一切、経産省の協力には、法案要請についても応じないということを、それが事実だとすれば、申し上げたいと思います。 私どもは、被災者に対して賠償を確実に進める、その一心で、今回、当面、東電には頑張っていただく、そのための資金繰りの融通をする、それを強化する、万が一の不測の事態があってはいけませんので、国が資金を投入できるようにもしてあります。 しかし、附則の六条二項を見ていただいたらわかりますとおり、どこかの段階で、この負担をどういうふうに分かち合うのか、国がどこまで負担するのか、基本的には東電ですから、東電は徹底的なリストラをやっていただく、これは各条文でもう入れてありますので、やりますし、ステークホルダーの皆さんにも一定の負担をしていただく、国民負担を最小化するという観点から最適の措置を講じるということでありますので、私ども、何も東電を守る、あるいは東電を何とかするということではなくて、被災者の方々に賠償を確実にまずは進めるということでこの修正案を出しておりますので、ぜひ御理解をいただければというふうに思います。
○柿澤委員 当面、東電に頑張っていただく、こういうことでやっていくこと自体が、行く行く、結局、東京電力を、責任追及も不十分な中で、企業としてずるずる存続をさせる、こういうことにつながっていくんだということを私は指摘をさせていただいて、質問を終えたいと思います。 ありがとうございました。
○黄川田委員長 これにて両案及び両修正案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○黄川田委員長 この際、内閣提出、原子力損害賠償支援機構法案に対し、柿澤未途君から、みんなの党提案による修正案が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。柿澤未途君。 ————————————— 原子力損害賠償支援機構法案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○柿澤委員 ただいま議題となりました原子力損害賠償支援機構法案に対する修正案につきまして、みんなの党を代表いたしまして、その趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。 本修正案は、東京電力株式会社の損害賠償責任を明確にして被害者への賠償金の支払いを求めつつ、電力の安定供給を図るため、政府による原子力事業者の解体・再編に関する新たな破綻処理スキームを設けるものであります。 第一に、この法律の題名を「原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施及び電気の安定供給の確保を図るための特別措置等に関する法律」に改めることとしております。 第二に、電力再生機構を設立するとともに、内閣府に電力再生委員会を設置することとしております。 第三に、原子力損害の賠償に関する法律に基づく賠償責任を負う原子力事業者は、資産及び負債の評価を行い、これを公表しなければならないこととしております。 第四に、当該原子力事業者が損害賠償額について、支払い不能もしくは債務超過に陥り、またこれらのおそれがある場合には、電力再生委員会は特別公的管理の開始を決定し、これを公告することとしております。 この公告があった場合には、電力再生機構は、特別公的管理の決定を受けた原子力事業者(特別公的管理原子力事業者)の株式を取得し、また、電力再生委員会は、特別公的管理原子力事業者に対し、電気事業者整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分を行うこととしております。 特別公的管理原子力事業者は、経営合理化計画を作成し、電力再生委員会の承認を得なければならないこととし、電力再生機構は、特別公的管理原子力事業者に対し、必要な資金援助等を行うことができることとしております。 第五に、政府は、電力再生委員会が講じた特別公的管理の措置内容等を国会に報告しなければならないこととしております。 第六に、政府は、この法律の施行後三カ月以内に、法律の施行状況について検討を加えるとともに、法律の施行に関し必要となる発送電分離等その他電気事業制度のあり方について見直しを行い、必要な措置を講ずるものとしております。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○黄川田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 この際、柿澤未途君提出の修正案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。原子力経済被害担当大臣海江田万里君。
○海江田国務大臣 衆議院議員柿澤未途君提出の原子力損害賠償支援機構法案に対する修正案につきましては、政府といたしましては反対でございます。 —————————————
○黄川田委員長 これより両案及び各修正案を一括して討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。高橋千鶴子君。
○高橋(千)委員 私は、日本共産党を代表し、原子力損害賠償支援機構法案及び仮払い法案について、原案並びに修正案に反対の討論を行います。 まず何よりも、東京電力は原発被害者への迅速で全面的な賠償を行うべきです。そのためには、莫大な内部留保を初め全資産を吐き出させるとともに、株主、金融債権者などステークホルダーに責任と負担を求めるべきであります。 しかし、法案は、東電を債務超過させずに存続させることを大前提としており、政府と機構が何度でも資金援助し、大株主やメガバンクの負担と責任を一切問わない異様な東電救済策にほかなりません。 その一方で、賠償原資は国民負担で賄うものとなっています。東電初め各電力会社が機構に拠出する負担金は事業コストとされ、電気料金の値上げに直結します。修正によって、六十五条に加え五十一条を新設し、二重に、かつ、より容易に税金投入ができる仕組みを盛り込んでいることは重大であります。 さらに問題は、機構法と仮払い法が一体化することです。修正で、機構は賠償の本払いと仮払いの事務を実施できることになっており、仮払い法案は実質必要なくなります。これによって、賠償資金から支払い実務まで、東電の負担が軽減されることになります。資金援助の前提となる特別事業計画も仮払いには必要ないため、文字どおり、東電は何もせず、すべて国が面倒を見るということになりかねません。 もう一つの重大な問題は、法案が原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営の確保を目的とし、将来にわたる原発事業の継続を前提としていることです。修正案は、国の責務を規定し、原子力政策を推進してきた国の責任に言及しましたが、そのために東電の負担と責任を軽減するというのは、本末転倒と言わなければなりません。 国の責任は、安全神話を振りまいて原発を推進し、今回の事故を防ぎ得なかったことの反省に立って、東電に全面賠償を行わせ、原発政策を根本から転換することであります。 そのため、実質破綻している東電を救済し続けるのではなく、東電の全資産を可能な限り賠償に充てる、東電や電力業界が積み立てる使用済み核燃料再処理積立金等約十九兆円の活用、事故処理でもうけを拡大させるプラントメーカー、メガバンクに責任と負担を求めるなど、国の介入によって全面賠償と電力の安定供給を両立させるべきであります。 福島県民の願いにこたえ、原発ゼロに向け期限を切った取り組みを進めることであります。 なお、仮払い法案及び修正案では、現状の改善につながりません。基金で救えるものは積極的に指針に盛り込み、東電に求償できるようにするべきであります。 以上、討論を終わります。
○黄川田委員長 次に、吉泉秀男君。
○吉泉委員 社民党の吉泉秀男です。 私は、社会民主党・市民連合を代表いたしまして、原子力損害賠償支援機構法案に対する原案、修正案に反対をし、平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律案に対する原案、修正案に賛成の討論を行います。 支援機構法案並びに修正案に反対する第一の理由は、東電を救済するという原案の本質、修正案も何ら変更するものになっていないからであり、国民の理解は得られない、こう判断するからでございます。国が東電の損害賠償を支援するというのであれば、東電にも、送電部門の売却を初めあらゆる資産を売却させるなど、それに見合った徹底的な責任を負わせるべきであります。 第二の理由は、原子力事故収束にかかる費用が国の支援の対象とされていることでございます。東電の危機意識の欠如、無策から起きた原発事故の収束費用を国民の血税から支払う、これは絶対に許されないことでございます。 第三の理由は、この法案が原子力の稼働を前提とした法案だからでございます。損害賠償を支援する法案の目的規定に、なぜ原子炉の運転や電気の安定供給が明記されなければならないのでしょうか。これでは、被害者そして国民へ、電気が欲しいなら原発を認めろ、こういうふうにしか聞こえないのでございます。そうでないというならば、この目的を、原子力損害賠償の迅速、適切な実施を図ることを目的とする、こういう条文に修正すべきでございます。それが認められない以上、私たち社民党は、この修正案、原案に賛成をすることはできないのでございます。 そして、仮払い修正案、原案は、おくれている被害者への迅速な支払いを行おうとするものであり、全面的に賛成をいたします。 以上、私の討論を終わります。
○黄川田委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○黄川田委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、原子力損害賠償支援機構法案及びこれに対する両修正案について採決いたします。 まず、柿澤未途君提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○黄川田委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、後藤斎君外五名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○黄川田委員長 起立多数。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○黄川田委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 —————————————
○黄川田委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、三日月大造君外二名から、民主党・無所属クラブ、自由民主党・無所属の会及び公明党の三派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。吉野正芳君。
○吉野委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。 趣旨の説明は、案文を朗読してかえさせていただきたいと存じます。 原子力損害賠償支援機構法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について遺漏なきを期すべきである。 一 原子力政策における国の関与及び責任の在り方について、東京電力福島第一原子力発電所事故の収束等を国自ら実施することも含め、早急に見直しを行うこと。 二 東京電力株式会社の再生の在り方については、東京電力福島第一原子力発電所事故の収束、事故調査・検証の報告、概ねの損害賠償額などを見つつ、改めて検討すること。 三 法附則第六条第二項に規定する見直しに備え、原子力損害賠償支援機構の各機能が明確になるように計数管理する体制を整えること。 四 今回の賠償に際しては、原子力事業者による負担に伴う電気料金への転嫁の回避など、国民負担の最小化を図ること。 五 東京電力株式会社に対し、すべてのステークホルダーに対して必要な協力の要請を行うことを求めること。 六 今回の賠償の実施に当たっては、迅速かつ適切な紛争解決の仕組みを早急に構築すること。 七 法附則第六条第一項に規定する「抜本的見直し」に際しては、原子力損害の賠償に関する法律第三条の責任の在り方、同法第七条の賠償措置額の在り方等国の責任の在り方を明確にすべく検討し、見直しを行うこと。 八 国からの交付国債によって原子力損害賠償支援機構が確保する資金は、原子力事業者が、原子力損害を賠償する目的のためだけに使われること。 九 原子力損害を受けた被害者の救済に万全を期すため、「特定地域中小企業特別資金」や「中小企業基盤整備機構を活用した無利子融資制度」等の政策金融の周知を図り、その最大限の活用を促すほか、金融機関に対し、被害者への円滑な資金融通に努めるよう要請すること。 十 本委員会は、本法の制定に伴い、平成二十三年六月十四日の閣議決定「東京電力福島原子力発電所事故に係る原子力損害の賠償に関する政府の支援の枠組みについて」の「具体的な支援の枠組み」は、その役割を終えたものと認識し、政府はその見直しを行うこと。 十一 本委員会は、法附則第六条第一項に規定する「できるだけ早期に」は、一年を目途とすると認識し、政府はその見直しを行うこと。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○黄川田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○黄川田委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、本附帯決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。原子力経済被害担当大臣海江田万里君。
○海江田国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。 —————————————
○黄川田委員長 次に、参議院提出、平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、後藤斎君外四名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○黄川田委員長 起立多数。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○黄川田委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 —————————————
○黄川田委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、太田和美君外二名から、民主党・無所属クラブ、自由民主党・無所属の会及び公明党の三派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。太田和美君。
○太田委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 趣旨の説明は、案文を朗読してかえさせていただきたいと存じます。 平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について遺漏なきを期すべきである。 一 仮払金の支払に当たっては、原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施等のために別途新たに措置される制度等との有機的連携を図ること。 二 被害者の早期の救済のため、仮払金の支払に係る体制を早急に整備し、迅速な支払に努めること。 三 仮払金の支払に当たっては、原子力事業者が国の求償に応じることを事前に確認する手続きを行う等、国民負担が生じないよう必要な措置を講じること。 四 原子力事業者と国がそれぞれ仮払いを行うことによる混乱や遅延を生じることのないよう必要な措置を講じること。 五 本法律案に当面必要な経費については、今年度第二次補正予算に計上された東日本大震災復旧・復興予備費等で対応するものとすること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○黄川田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○黄川田委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、本附帯決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。文部科学大臣高木義明君。
○高木国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。 —————————————
○黄川田委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○黄川田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○黄川田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時散会