財務金融委員会 第12号
- 発言数
- 99 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2011/04/12
会議録
○石田委員長 これより会議を開きます。 財政及び金融に関する件について調査を進めます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 両件調査のため、本日、参考人として一般社団法人全国銀行協会会長奥正之君、一般社団法人全国銀行協会副会長西堀利君、社団法人全国地方銀行協会会長小川是君、社団法人全国地方銀行協会副会長北村清士君、社団法人生命保険協会会長渡邉光一郎君、社団法人日本損害保険協会会長鈴木久仁君の出席を求め、意見を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○石田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 引き続き、お諮りいたします。 両件調査のため、本日、政府参考人として総務省自治財政局長椎川忍君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○石田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 この際、参考人各位に一言ごあいさつ申し上げます。 本日は、御多用のところ本委員会に御出席賜りまして、まことにありがとうございました。参考人各位におかれましては、このたびの東日本大震災に係る金融上の対応等につきまして、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。 —————————————
○石田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。網屋信介君。
○網屋委員 民主党の網屋信介でございます。 まずもっては、先般の大震災、津波におきまして、とうとい命を亡くされた多くの方々にお悔やみを申し上げますとともに、今もなお、現地でその復旧に当たられていらっしゃいますボランティアの皆さん、自衛隊、警察、消防、その他地元の皆様に心からの敬意を表させていただきます。 そしてまた本日は、お忙しい中、御出席をいただきました参考人の皆様、本当にありがとうございます。心から御礼を申し上げます。 先般の震災におきましては、皆様の支店もしくはその他のいろいろな営業所等々、いろいろな被害も受けられたというふうに察しております。それにつきましては、また後ほど少しお話を聞かせていただきたいと思います。 まず初めに、震災に遭われた皆さんへの金融支援という観点から少し御質問をさせていただきたいと思います。 震災直後から、金融庁初め政府の方から皆様へ、指導というよりもお願いをいろいろさせていただいていると思います。手形の不渡りの問題だとか預金通帳をなくされた方への問題だとか、いろいろ、これまで皆さんのマニュアルといいますかにないようなことがたくさん起こっているわけで、その辺の対応についてもいろいろお願いをさせていただき、御協力をいただいていることには感謝を申し上げます。 一つ、その中で皆様にちょっとお聞きしたいのは、特に全銀協、地銀協の方々にお聞きしたいことは、むしろ皆様の方から、やはりいろいろ、これしろ、あれしろというのはあるんだけれども、もう少し、自分たちとしてもこういうことをやりたいんだけれどとか、もしくは、既存の、現行法の中でいろいろなことが、例えば阻害要因になっているというようなことがもしあれば、その辺について御意見をちょうだいしたいなと思っております。 例えば、よくありますのが、中小企業とか個人さんの金融部門で、少額のお金を借りたいとか、もしくは同様に、固定された定期預金を途中で解約したいとか、いろいろあると思うんですね。そういったことについて御意見をいただければと思います。 それでは、全銀協と地銀協の代表の方にお願いします。
○奥参考人 奥でございます。 最初に、今、議員の方からお話がありましたように、今回の災害で命を落とされた方、そして被害に遭われた方、私ども、代表いたしまして、深くお見舞い、そしてお悔やみを申し上げたいというふうに思います。 御質問の御趣旨に従いましてお答えいたしますと、私ども、今、いろいろな各方面からの要望事項を取りまとめておるところでございます。現在の状況というのは復旧の状況にありまして、いかに各被災地区での金融機能を戻していくかというところにありまして、まだ具体的ないろいろな要望を完全に取りまとめるまでには至っておりません。 ただ、全銀協といたしましては、先ほどお話ありましたように、三月十一日に震災が起こりましてすぐに、自見大臣そして日銀白川総裁の方からの発牒がございまして、それをもとにいたしまして、月曜日から、また、その直後の土曜日、日曜日の休日の開業を進める一方で、本人確認さえすれば十万円までの払い出しができる、そういう生活にすぐに必要なお金というものの引き出しを認める。また、企業サイドにおいては、いわゆる手形交換の問題でございますけれども、震災によって期日がおくれたものについてもそれを受け付ける。さらには、不渡りになりましても、震災を理由にそういう状況になっても、それは不渡りの報告には掲載しないというようなことでやってきておるわけであります。 また、被災地から外へ出られてお金が要るというようなケースにおいても、現在、銀行間、また、信金、信組さんも含めまして、被災地以外、離れたところでお金を出せるような仕組みも、現在、十万まではできるような形に整えているわけであります。 問題は、これから事業資金の問題とか、または当座のお金を借りたいという要望に対してどう対応していくかということでございますが、銀行の場合は小口ローンというものをやっておりますので、それはそれとしてやっておりますけれども、貸金業法上の問題ということで、総量規制の範囲内で、これがオーバーしたときにどうなるかという問題もございます。 これは銀行の問題ではございませんけれども、一般の消費者ローンのところでも、やはり総量規制というものは、それはきっちりとその趣旨に従って履行していかないといけないというわけでありますが、それ以外に例外というものも認めておりますので、そういった例外の中に震災対応というものを入れていただいて、生活費に充てるということも考えられるのではないかということで、そういったことも今後、取りまとめの中で要望をしていきたいというふうに考えております。 いずれにしましても、今、そういう要望事項をまとめまして、震災以来、いろいろな形で金融庁さんと打ち合わせをし、また要望もしてきておりますので、それをまとめた上で、具体的な形で実現化を図っていただくようにお願いしていきたいというふうに思っています。 以上でございます。
○小川参考人 地銀協会長の小川でございます。 本日は、こうした機会をいただきまして、ありがとうございます。 本日、副会長の東邦銀行北村頭取が一緒に出席させていただいておりますが、地方銀行は、東北六県及び茨城県、合わせて七県に十二行ございます。被害の程度はさまざまでございますけれども、ただいま奥全銀協会長からお話がございましたとおり、全力で、かつ被災を受けた多数の地方銀行支店におきましては、行員あるいはその家族、行方不明であったり、あるいは建物の損壊を受けながら、全力を挙げて回復に取り組んでいるところでございます。 これまで、政府、日銀でいろいろの措置を講じていただいております。これまでのところ、適切な措置を講じていただいておりまして、これからさらに、私どもといたしまして、事業者、生活者への対応につきまして、お願いをしていくことがいろいろあると存じます。その節は、どうぞ御理解をいただきますよう、お願いを申し上げたいと存じます。 以上でございます。
○網屋委員 せっかくきょうは全国地方銀行協会副会長の東邦銀行の北村頭取もいらしていらっしゃいますので、被害に遭われて、本当にお見舞いを申し上げます。 ちょっと時間も短いので簡単にお話を聞きたいのですが、被害の状況、それから被害地の地銀さんとしてこれから望むことがもしございましたら、簡潔にお聞かせいただければと思います。
○北村参考人 福島県を主たる営業基盤としております東邦銀行の北村でございます。 きょうは、お招きいただきまして、お声をかけていただきまして、本当にありがとうございます。また、被災県として、さまざまな面でお見舞い、御支援賜りましたこと、改めて厚く御礼を申し上げたいと思います。 先生からいろいろお話がございました。我々、当事者として、いろいろ対応策をさせていただいております。また、行政当局、日銀当局からもさまざまな手当て、緊急措置等々もいただいておりますので、現時点では、両会長おっしゃったとおり、まずはそういったことに沿って我々も対応しているところでございます。 ただ、これからの問題ということになりますと、幾つか私は課題があるかなというふうに思っているところであります。 一つは、お預かりしている預金等々の問題でございますが、今まで、緊急的な十万円の払い、あるいはほかの県に避難された方々の預金の払い出し等については、多くの銀行さんの御協力を得て支払いを現地でやらせていただいているという問題等がありますが、今後の問題等としては、やはり、例えば行方不明になられた方々の預金についてどう対応すべきかといった問題が、着実に相談事として現実に迫っておるという問題等々がございます。相続預金なんかとあわせて、そういった面でもこれからやはり大きな課題になってくるので、さまざまな手当て、手だてといった部分がこれからますます必要に迫られてくるというふうに、私、思っているところでございます。 あわせて、融資面等々についてもさまざまな緊急措置等々がとられておりますので、それの趣旨も我々も十分活用しながら進めさせていただいているところでございますが、これもやはり、我々もそれなりの、民間金融機関としての一定のリスクの限界、限度といった部分もございますので、そういった部分を補完するような、さまざまなまた施策、手だてというものが、今後これからますます必要になってくるのではないかというふうに今思っているところでございます。 私からは以上を申し上げたいと思います。
○網屋委員 ありがとうございます。 あと、全銀協の副会長の西堀頭取にちょっと一つだけ。全銀協というよりも、みずほ銀行さんの頭取として一言お伺いをしたいんですが、例のシステム障害の問題でございます。 新聞等々、いろいろ記者発表とか、いろいろ声明も出されたと思います。金融庁の方からも、自見大臣からも、いろいろな指導のお話も出ております。 一つだけお聞きしたいのは、自行だけで今後ちゃんとしたシステムを構築できていくのかということについて、多くの方々が恐らく疑問視されている部分があるんじゃないか。今後の対策、どういう形でそれを克服されていかれる予定なのか、それについてコメントをいただきたいと思います。
○西堀参考人 みずほ銀行の西堀でございます。 まずは、国民の皆様におわびを申し上げたいと思います。 この大震災によって我が国が大変厳しい状況にある中で、本来であれば、決済という社会インフラをしっかりと守らなければいけない金融機関が、こういう時期ですから普通以上に力を発揮しなければいけないときに、私どもみずほ銀行がシステム障害を起こしまして、多くのお客様、関係者の皆様に御迷惑、多大な御負担をおかけしましたことをおわび申し上げたいと思います。それから、あわせて、広く社会全般、世間もお騒がせしたということについてもおわび申し上げたいと思います。 今先生からお話のございました今後の対策、あるいはこれからどうしていこうということでありますけれども、私ども、三月十四日の夜というか十五日の朝というか、そのときからシステム障害が発生をしたわけでありますけれども、三連休明けの二十二日には問題となったシステムは復旧いたしました。それによって、二十五日、この二十五日というのは給与振り込みが集中する日でございます、それから、月末にかけては企業間決済が集中する日でありましたけれども、これを何とか乗り越えることができたということを御報告させていただきたいと思います。 今はどういうことをやっているかといいますと、まだそうはいっても、いろいろな問題点があるということであります。特に、一部の法人のお客様、オーダーメード型のサービスを提供しております一部の法人様には引き続き御迷惑をおかけしているわけでありまして、個別によく御相談をさせていただきながら、対応を進めている状況でございます。 それから、システム障害期間中の全取引についても現在精査をしておりまして、これは取引を全部もとどおりに復元をするということでございますけれども、これも今、最終段階に来ているということでございます。 それから、昨日発表させていただいておりますけれども、再発防止、信頼回復のために、弁護士先生、それから監査法人、あるいはシステムに詳しいコンサルタントの方々、すべて私どもとはこれまでほとんど取引のなかった第三者ということでございますけれども、そういう方々で構成された第三者委員会でございますシステム障害特別調査委員会というものを立ち上げたわけでございます。 これでしっかりと、もちろん銀行としてもやるわけでありますけれども、そういった第三者の方々からも精査を受けるということで、原因の解明それから再発防止に努めていきたいというふうに思っております。 以上でございます。
○網屋委員 特に、いわゆるメガバンクと言われる銀行さんの場合は影響が非常に大きいわけですから、今後とも、これについては厳重に、再発のないようお努めいただきたいと思っております。 続きましては、生保協それから損保協の方々にお伺いしたいのですが、保険金の迅速な支払いですとか契約保険会社の照会制度の構築ですとか、いろいろと御尽力いただいていることには感謝を申し上げます。 その中で、いわゆる被災者の保険料の払い込みの猶予というのがございます。いろいろ被害に遭われた方がなかなか払えないということで、六カ月間猶予しましょうということで公表されているわけでございますが、六カ月間というのはちょっと私どもの感覚として短いんじゃないかと。やはりかなり、例えば家がなくなっちゃったとか何がなくなった、それこそ商売ができなくなったという人たちに六カ月間はちょっと短いんじゃないかと私は感じるんですが、何かコメントございますか。
○渡邉参考人 生命保険協会長の渡邉でございます。 今回の震災に当たりましては、私も三月に現場入りいたしまして、非常に甚大な被害であるということを実感してまいりました。その際に、大変多くの方に被害が及んでいるわけですけれども、この場をかりて私からもお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。また、先生方を初めとして、大変な御尽力をされていることにつきましても御礼を申し上げ、かつ敬意を表したいと思います。 今の御質問でございますけれども、生命保険協会も、保険金、給付金をお客様に、被災地の方にお支払いして、そして役に立つということが私どもの役割だというふうに認識してございます。その中にあって、今のような、簡便な支払いと同時に、保険料の支払い猶予期間というような弾力的な運用を図っていくことが大変重要だという認識でおります。 直ちに六カ月という猶予期間を発表してございますが、御指摘のように、今後の推移の中ではいろいろな御要望が出てくると思います。そういった御要望をしっかりと受けとめて、この六カ月の猶予期間についても延長する方向で検討を始めたいと認識しております。 以上でございます。
○鈴木参考人 日本損害保険協会の鈴木でございます。 本日は、このような機会をいただきまして、まことにありがとうございます。 私ども損害保険業界といたしましては、今回の未曾有の大災害に当たりまして、被災者の皆様からの御相談に親身に御対応させていただく、また、一日も早い生活再建のために保険金をこれまた一日も早くお支払いする、このことが我々の責務であると認識をいたしておるところでございます。 ただいま先生の方から、六カ月は短いのではないかという御指摘でございますが、今回の震災は損害保険業界にとっても未曾有の大損害と申しますか、被害が甚大であるがゆえに、被災されたお客様の再建というのは相当の期間がかかるというふうに認識をしております。この六カ月というのは当初の設定といたしましては過去最長となる期間でございまして、とりあえずこういった形の期間を設定させていただきまして、必要に応じまして再延長も検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 以上でございます。
○網屋委員 鈴木参考人にもう一回お伺いしたいことがあるんですが、今の、保険会社の皆様が御検討いただけるというのは非常に心強いことだと思っております。 一つ、今回、地震によって被害を受けた、いわゆる地震保険の状況でございます。 御存じのとおり、地震保険については、再保険を通じて、地震の再保険特別会計というのがあるわけで、十六年前ですか、阪神のときにはそこまでいかなかったんですけれども、今回の震災において地震再保険特別会計までかなり食い込むような被害が出ているのかどうか、その辺についての協会としての状況の把握、その辺についてお聞かせいただければと思うのでございます。
○鈴木参考人 ただいまの御質問につきましてお答えを申し上げます。 ただいま申し上げましたとおり、損保業界といたしましても阪神・淡路大震災にまさる大損害、大被害というふうに認識をいたしておりまして、ただいま業界を挙げて一日も早い支払いということに注力をいたしておるところでございますが、余りにも甚大かつ広範囲であるため、被災者の皆様におかれてはまだ避難所生活をされている方も多数いらっしゃる、こういうことから、最終的な地震保険の支払いまで把握ができていないという状況でございます。 したがいまして、御指摘の再保険特別会計への影響等についても現時点でお答え申し上げることができないという状況でございます。御理解を賜りたいと思います。 以上でございます。
○網屋委員 ありがとうございます。 時間も少ないので、次の話にさせていただきたいと思います。 きょうは金融庁の方から和田政務官にもおいでいただいているので、ちょうど東邦銀行の頭取もいらっしゃるところなので、いわゆる金融機能強化法について少しお伺いさせていただきたいと思います。 この前、四月八日の日に自見大臣が会見をされまして、金融機能強化法に基づく資本注入といいますか、それに伴う法改正についてコメントをされています。また、きのうの新聞、けさの日経等には、仙台銀行に資本注入するのしないの、まあ本当かどうか、それは別にしまして、こういう話が出ているということでございます。 平成二十年の法改正が一回あったわけですけれども、これまでの理解ですと、いわゆる資本注入に伴って、いわゆる銀行の経営者の経営責任というものをどういうふうにとらまえるかということが問題点として上がってくると思うんですね。そういったことを踏まえたところで、自見大臣が法改正についてコメントされた。今後、どういうような法改正なり考え方をお持ちかということを少したださせていただきたいと思います。
○和田大臣政務官 今、網屋委員御指摘のように、自見大臣の方からも、先般、記者会見等で、金融機能強化法を震災対応でしっかり活用するためにも、適用期限の延長も視野に入れて考えていきたいということを御答弁申し上げた上で、さらには、今までいろいろ御活用いただいてきてはいるのですが、今お触れになったような経営責任を問うかどうかということについて、より使い勝手のよいものにしていきたいという視点も持っております。 今、検討段階でございますので、確たることは申し上げられませんが、今回、震災を受けて、その対応をしっかりと金融機関にとっていただきたいという趣旨からすれば、震災によるものだということを念頭に置いた場合には、経営強化計画というものを策定する際に経営責任を問うことを求めないということもあり得べしかなという、まだちょっと正確な内容を申し上げる段階ではないものですから、そこは御容赦いただければというふうに思います。 一つ付言させていただければ、私どもが持っております金融機能強化法というのは、あくまで地域経済や中小企業をしっかりと金融機関に支えていただきたいという気持ちを持って法定いたしておりまして、健全な金融機関が、より地域経済や中小企業を強化した体制でサポートしていきたいという場合にもお申し込みいただいてよいという法の仕組みになっております。ですから、健全である中でさらにやっていきたいという方々のためにも使っていただくということを考えれば、そういった場合に、うまくいっている金融機関に経営責任を問う必要はございませんので、そうした視点も持ち合わせながら検討してまいりたいというふうに思っております。
○網屋委員 そうしますと、理解としましては、まあ当然といえば当然ですけれども、今回の震災、もしくはそれに伴う資本の毀損といいますか、いろいろな問題というのは、これはもうあくまで不可抗力というような受けとめ方になるのかなというふうに私は理解をしているわけでございます。 ですから、やはりうまく、うまくという言い方はおかしいんですが、線の引き方といいますか、どういう形で金融機能強化法に基づいて資本注入をするのかという定義といいますか、これが物すごく、やはりしっかりしたものをつくらないと、国のお金を入れるわけですから。もちろん、時期的には、株主総会が終わった後、商品設計もいろいろあると思いますので、先になるかもしれませんけれども、そこについては、むしろ、銀行の健全性ということもさることながら、やはり地域経済の下支えということを、金融機関を通じてちゃんとやっていくということが一番の趣旨であろうかというふうに思っておりますので、そこを十分に踏まえて法改正に当たっていけたらいいなと私は思うところでございます。 三十分ということで、もう時間がほとんどなくなりましたので、質問はもっといっぱいあったんですけれども、皆さんには、本当にきょう、お忙しい中、御臨席いただきまして、心からお礼を申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○石田委員長 次に、後藤田正純君。
○後藤田委員 自民党の後藤田でございます。 きょうは、参考人の皆様、大変お忙しいところ御足労いただきまして、ありがとうございます。 きょうは地銀協も、尊敬する小川会長、そして瀬谷会長の会社である東邦銀行さん。地銀協さんは、やはり、自他ともに認める銀行、またはその人となりで会長、代表をやられている。これは、私は、ある意味で非常にまとまった組織だなというふうにつくづく思っております。 そういう中で、まず、地銀協の皆様に具体的な御質問または御提案をし、そして、金融庁からもそれに対する御開陳をいただければと思います。 早速でございますが、このたびの震災被害に対して、いわゆる信用保証協会の役割というのがこれからやはり重要になってくると思うんですね。今までの景気対策、経済対策をも大きく超えた震災復興でございますから、通常の八〇%保証から、やはり当該地域の保証というのは、一〇〇%、しっかりと保証する。これは、政府なり政策金融なりがすべきであるし、そういう発信を皆様方とともに金融庁、政府がするべきと私は思います。やはり政治の仕事というのは、大胆さと迅速さ、そして決断力と実行力だと常々私はこういう場でも申し上げております。 その点について、皆さんの思いと政府に対する希望というものがあれば、北村参考人にお願いしたいと思います。
○北村参考人 お答えさせていただきたいと思います。 今先生からお話しのとおり、我々はまさに地域の金融を担っている、大きな役割を持っているわけでございます。そうした中で、今回の事態を冷静に考えてみましても、我々、想定以上、あるいは体力以上のいろいろな意味での役割を果たさなきゃならないというふうに本当に考えているところでございます。 そうした中にあって、我々も、当然のことながら、これまでも地域とともに歩んでまいりまして、地域に支えられ、あるいは支援させていただきながらやってきたわけでございますが、今回の震災は、私ども民間金融機関、全力で支える、あるいはある程度のリスクをとっていろいろな意味での支援をするということも考えても、それ以上の、我々、対応せざるを得ない部分がいっぱいこれから出てくるのかな、現実にも今そう思っているところでございます。 そうした中で、やはり我々、当然ながら必要とされるのは、政府のバックアップ、あるいは政府系金融機関の協調体制、そしてまたさまざまな保証制度等での充実といったことが考えられると思います。 今先生から、保証協会のお話だと思います。御承知のとおり、いわゆる一般的な保証、あるいはセーフティーネットと言われている緊急保証の問題、そしてその中にも、一〇〇%保証の部分と、責任共有制度ということで我々二〇%だけ責任を負わざるを得ないという部分があります。今回の問題は、先ほど来の背景等々から考えても、我々の限界あるいは体力以上の部分を覚悟するということになれば、当然のことながら、全額、一〇〇%保証という新たな枠組みの中で、これまでの枠組みとは別の考え方に立った新たな枠組み、スキームというのがやはりないと、これからの対応というのは難しいかなというふうに率直に思っているところでございます。
○後藤田委員 私の記憶するところでは、まだそういった発信が、金融庁なり政府からあったかどうか、私の不勉強であったら申しわけございませんが、今のお話を受けて、大臣、いかがでございますか。枠組みはそういう形でもうお考えになっていますか。
○自見国務大臣 後藤田委員にお答えをさせていただきたいと思います。 中小企業庁では、御存じのように、今まで、リーマン・ショックの後でございまして、それでセーフティーネットというのをやりましたけれども、今回、今先生のお話がございましたように、未曾有の大震災による影響が懸念されることを踏まえて、景気対応緊急保証制度が終了する四月から、緊急回避的に、平成二十三年度上半期において、原則全業種である八十二業種でございますが、この全業種で同制度を運用することとしたというふうに私は承知をしております。さらに追加的な対応が必要であるか否かについては、信用保証制度を所管する中小企業庁あるいは経済産業省でございますけれども、検討が進められているというふうに承知をいたしております。 金融庁といたしましては、今お話がございましたが、震災による影響を受けた中小企業等に対する金融仲介機能が十分に果たされるよう、民間金融機関と政府系金融機関等が、それぞれの役割があるわけでございますから、それぞれの役割を適切に果たしていくことが重要であるというふうに考えております。
○後藤田委員 もう震災から一カ月ですからね、大臣。こういう場で、せっかくそうそうたる参考人の方も、記者さんも含めて、委員の皆さんもそうですから、やはりしっかりやるんだということを言わないと、政治主導じゃないんですよ。今までの枠組みじゃなく、一〇〇%しっかり金融庁としても応援していくということを言わないと、だめですよ、政治家として、大臣として。ぜひそのことは早急に御発信をしていただきたいと思います。 次に、私は、阪神大震災のことでいろいろな方々とお話ししたときに、関西興銀さんのお話を聞いたんですね。当時、無利子そして無期限ですぐ六千人の人に五万円を貸し付けた、名前と住所と拇印だけで貸したというんですよ。すごいなと思ったんですね。当時は携帯も普及していなかったので、千円、いわゆる公衆電話で使うお金も含めてお渡しした、そしてそれが一年間に約八割返ってきたというんですね。すごい立派だなと。今はどこかと合併して違う会社になっていると思いますが。 今こそ、マスコミ、特にテレビなんかで、そのことを振り返って報道なんかをぜひやっていただきたいし、その関係で、僕はそういう銀行が東北地方で出てくるかなと思っていたんですが、なかなか出てこない。私は、ぜひそういったことも地銀協で迅速に対応されたらいかがだったのかなと。今からでも間に合うと思いますよ。 加えて、被災地以外の関東、西日本は、みんな義援金で応援しようと言っていますよ。今は金利も低い時代ですから、逆に、テレビやいろいろなものを使って、例えば、皆様方被災地域の地銀、信金、信用組合の皆さんで共同で西の方にキャンペーンを張って、被災地支援の無利子預金をやろうじゃないか、こんなことも、僕は被災地の地銀さんはいつやるかなと思っていたんだけれども、まだ出てこない。多分、金利がつかないぐらいだったら、じゃ、今もうつかないんだから、皆さん、東北の金融機関に預金しようじゃないかと。こんなことも、僕はあってもいいかなというふうに思うんですね。 そのことについて、地銀協の小川会長、そういった音頭をとってみたらいかがかなと思うんですが、関西興銀さんの件も含めて。関西興銀さんのそのときに借りた方は、その後、あのときに助けてもらったといって、元気になって五十万を預けた、感謝して預金とかしているんですよ。だから、目先のことを考えずに、そういうことをぜひ。 金融機関、銀行というのは、きょうお偉い方がいらっしゃっていますが、銀行法の第一条、皆さん、御承知ですよね。何て書いてあるかというと、やはり銀行というのは、「業務の公共性にかんがみ、」と。 つまり、電力会社も、僕はこの委員会でも、税の話で、公益企業、許認可企業がもっと税金を払うべきだと何度も言っているんだけれども、やはり銀行にしたって、JALとかANA、いわゆるああいう航空業界、また私鉄、JRも含めて鉄道、NTT、ソフトバンクを含めて通信、あとNHKとか、つまり公共性があってなおかつ許認可事業であるというところは、民間企業、上場していてもやはり公共性を考えなきゃいかぬのだと思うんですよ。 ただ、実際のところどうかというと、コストに適正利益をオンした形で消費者に商品をそれぞれ売る。電力料金もそう、通信料金もそう、金融もそう。それは非常に楽だと思います、失礼だと思いますが。 特に銀行は、何かあったら預金保険で守られますね。公的資金でも守られますよ。そして低金利ですよ。そして同時に、国債というもので、ある程度の利ざやは稼げます。これは、普通の民間企業に比べて本当にうらやましい業界だなと言われても不思議はないんです。 僕はきのう、きょうに先立ち、中山素平さんというのをすごい尊敬していまして、本を読んでいました。最近、この事態を受けて、きょう、みずほさんが来ていますが、ATMの問題も含めて、中山さんが生きていたらえらい怒っていただろうなと。最近の財界はどうなっているんだろうなという、石坂泰三さんもそうです。城山三郎さんの「もう、きみには頼まない」という本は、私はもうバイブルのように、持っておりますけれども。 中山素平さんというのは、国際大学をつくるために七百件、自分一人が資金集めに回った、これぐらいの方ですよ。ですから、今の地銀さんの苦労を見て、メガもどれだけの支援体制をしているのかなと。聞くところによると、会社で三億、何億とかという話を聞きますけれども。 普通だったら、今申し上げた公益企業は、私は、NTTにしたって、ソフトバンク、孫さんが百億出したというけれども、あれはソフトバンクで稼いだ金だったら問題だと思います、多分、昔の資産だと信じたいけれども。今やそういう公益企業は、役員報酬とは言わないけれども、役員賞与ぐらい皆さんで全部出そうと。我が国会議員も、一応、本当に貧しい中、三百万円拠出することになったわけでございます。 そういうことも含めて、地銀協の会長さんと全銀協会長さんに、今の話を受けての思いと感想も含めて、御開陳いただきたいと思います。
○小川参考人 私ども地方銀行六十三行は、今回の災害に際しまして、個別の銀行として、あるいは行員として、人として、被災地の皆様にどういう形で支援をすることができるかということの取り組みを一ついたしております。同時に、地方銀行でございますので、被災地における仲間の地方銀行がその機能を十分に果たせるように、必要とする物資その他の面での手助けをするべくやってきているところでございます。 御指摘のございましたように、銀行法の第一条に公共性がうたわれているという点については、銀行の経営に当たる者として、あしたに夕べに心におさめているところでございます。一方において、多数の預金者から預金をお預かりして、これを健全な資産として国民経済に運用していく、それも公共性の果たす役割だというふうに考えております。 いずれにいたしましても、全体としての東北地方の、そして日本全国の経済を支える金融機能が今後とも十全に働くように、私どもも精いっぱい努力をしてまいりたい、このように考えております。
○奥参考人 御質問に対しまして、関西興銀さんのお話がございましたけれども、私も、当時そういう、阪神大震災のときに、ちょうど私の方の銀行も関西にたくさんの店を持っておりましたので、よく存じております。ちょっと定かではないんですが、その貸し付けの原資が預金だったのか基金だったのかということで、たしか皆さんの基金を使ってそうされたと。さはさりながら、非常にいいアイデアであったというふうに思います。 そういったアイデアが我々のところで出てくるかどうかということを含めまして考えたいと思いますけれども、基本的には、今、小川会長の方からお話がありましたように、公共性が当然のことながら常に頭の一番大きな部分を占めておりますが、同時に、預金者保護ということも、そして銀行の健全性、それから資金の円滑化、こういうものを持ってやっていくということのバランスをどういうふうにとっていくかということでございますので、私どもの預金を使ってというのがなかなか難しいのかなというのが、今お聞きしたところの率直なところでございます。 それから、国会議員の先生方が三百万ずつやっていらっしゃって、大変頭が下がる思いでございます。 私ども、会社としましては、個別行としましては三億円、それからグループ企業で、またいろいろと、私どもがグループの上にいるから圧力をかけたわけじゃないです、本当に自然に三億強の義援金が出てきまして、合計で六億ちょっとということを会社としてやっております。あとは、私ども役員も含めまして、いわゆる自主的な義援金としまして、目下のところ六千万強積み立てができておりまして、これを、私も一人のトップとしましては、金額は申しませんけれども、僕がこれだけやるんだからみんなやってくれよというような形でやっております。 なかなか先生方のところまでは届かないかもしれませんけれども、ぜひそういった輪を広げていきたいというふうに思っておりますので、どうか御理解をいただきたいと思います。
○後藤田委員 我々より間違いなく可処分所得は高い方々だと思いますし、役員の数も会社の数もたくさんあられると思うので、僕は、中山素平さんみたいな人が生きていたら、国際大学をつくって教育にしっかり、日本の未来のためにといって、たしか一人で数十億集めた方ですよね。ここでやはり、奥さんあたりが全国に呼びかける、小川会長が全国に呼びかけて、ぜひそういう財界人が出てきてほしいなということを切にお祈り申し上げますし、預金者保護というのは必ず出てくる話なんですね。 ですから、我々はしっかり預金保険を法という形でやらせていただいておりますので、それは御安心いただきたいと思います。もっとやはり円滑化の方をしっかり頑張っていただけるために、我々はああいうものをつくったわけですから。バブルのときに大変なことになって、公的資金導入もしたんですよ。そして、サブプライムでも皆さんは大損こいているんですよ。今度のような被災地の公的資金とは全く種類が違うんです。 そのときの反省も含めてしっかりやっていただきたいし、今、基金のお話がありましたけれども、まさに負債圧縮のためのやはり官民ファンドなんかも、こういうアイデアもどんどん、和田政務官、ぜひ音頭をとって金融機関とやっていただきたいなというふうに思います。 それと、今度の震災関係で金融業界にどういう影響を与えるかということで、いろいろございます。もちろん今度の東京電力の問題というのは、会社のガバナンスも含めて、安全対策も含めて、これは大変な問題があると思います。ただ、東電も含めて電力会社に対する不信感というものがおかしな形で増幅すると、僕は、電力発金融危機、こういうものになりかねないなという気がしているんですね。 というのは、電力の株や社債というのは、たしか東電あたりでは社債が五兆円ぐらいですか、電力全般で十数兆あると思います。では、これを持っているのはだれだといったときに、個人もそうでございますが、きょう、総務省に来てもらっているけれども、自治体なんですね。大阪市だとかも結構持っているようですよ。 これを、僕が総務省にどれだけ持っているか教えてと言ったら、すぐ返ってくると思ったら、こんな、官房総務課から、「東京都、大阪府及び大阪市における電力、ガス、鉄道、通信及び航空会社の株式の保有状況につきましても、当省では特段の調査等を行っていないため、把握をしておりません。」と。 自治体というのは減損するんですか、しないんですか。逆に、自治体の地方債を銀行が買われていますね、金融機関は。それを買うときに自治体の健全性を見ますよね。そういったときに、自治体を管轄する総務省、しかも財政局、自治体のバランスシートがわからずにまさか交付金を出しているわけないと私は思ったんだけれども、どうでしょうか。 自治財政局長、なぜ把握していないんですか。もし把握しているとしたら、電力会社の、じゃ、トップテンでどういうものが入っているか、御開陳ください。
○椎川政府参考人 お答え申し上げます。 私ども、省といたしましては、毎年度の地方公共団体の決算を統計として調べておりますけれども、その中に、投資、出資あるいは貸付金の状況というものがございまして、数量的には、どこの地方公共団体がその年度に幾らぐらいそういうものをしたか、あるいは残高がどの程度あるか、分野別にも把握はしてございますけれども、これはあくまでも統計のための調査でございまして、個別企業について調査をしているものではございませんので、そのようにお答えをしたかと思います。 なお、御質問がありましたので、一般の方々と同じ立場で各電力会社の四半期報告書というものを調べてまいりましたけれども、それによりますと、上位十位の大株主の状況という表がございまして、それから察するに、各電力会社に対しまして幾つかの地方公共団体が株式を相当程度保有しているという実態は承知しております。
○後藤田委員 そうなんですね。だから、この問題も、公会計全体の話、また金融庁と公認会計士さん、監査法人の関係にもなるんですけれども。結構、公会計というのはパンドラの箱みたいで、これはあけてしまうとまた大変なことになるんですね。 国債もそうですよ。本当に安全なんですかという国債を金融機関は持たされていますよ。そして、地方債もそうですね。これは今大丈夫だと思ってみんな持っているけれども、本当に監査法人が監査したらどうなんですかということも、これを機会に、金融機関の皆様方、やはり、財政が健全化されないのは皆さんが国債を引き受けちゃうからいけないんですね。もうちょっと減らしてください。そうしたら、政治家も役所も、健全化に向けて、消費税についてもしっかりやるようになりますよ。皆さんが甘やかすからこういうことになるんですね。それで出てくる金利というのも税金ですよ、はっきり言って。ぜひそのことも、きょう、こういう機会なのでお話ししたいと思います。 最後に、みずほさん、わざわざ来ていただいています。先ほど来申し上げている中山素平さんというのは旧興銀でございまして、みずほさんの、本当に、今生きていたらなとつくづく思います。 今回のATMの問題でございますけれども、私が聞くところによると、海外のATMというのは、オーバースペックでもなく、汎用性のあるもので、ハード、ソフト合わせても数十万だと聞いているんだけれども、日本の金融機関というのは、ハード、ソフト合わせると一台百万とか二百万。これはどう見てもおかしいですよ。 皆さん、公共性に甘んじて、さっき言ったように、コストに利益をオンする体質。もっとコスト削減とか、各銀行で汎用性のあるものというのはできないんですか。ATMごときでサービス競争なんか、ほとんどないと思いますよ、はっきり言って。 やはり、もっと皆さんがやる本分は目ききですよ。目ききで差別化、勝負してほしい。ATMごときでちょっと何かいいサービスがあるとかというのは、もう知れていると思います、僕は。そこの考え方をやはりトップが変えないといけないんじゃないかなというふうに思います。ほかの金融機関で起きずに、みずほさんで起きた。そのATM自体のコストという問題をどう考えるのか。まさか、システム会社や富士通さんとゴルフとか、接待とか受けていないと思いますけれども。 昔、公的資金注入時に、御行の偉い人と某大手建設会社の人が飯を食っているところにばったり出くわしたんですよ。僕は一言嫌みを言ったんですよ。こんなときに飯を食っていていいんですか、どういう関係ですかと。 大体、銀行の方々がゴルフに行ったり接待を受けるなんてことは、絶対あり得ないと思いますよ。さっきから言っているように、公共性の問題ですから。貸してあげるとか、借りてもらうとか、こういう体質は絶対直さなきゃいけないと思いますよ。あり得ないんですから。 私の四国でも、四経連というのがあるんだけれども、いつも四経連の会長は電力会社なんですよ。電力会社というのは手段でしょう。電力を使って経済活動するほかの会社がよくなって当たり前であって、なぜ電力や銀行がトップになるんだ。手段の会社がもうけてどうするんですかということをいつも申し上げています。 今度も、住友化学がサムスンとこの期に及んで業務提携したというんですね。これで京セラだとかに対抗している。東北の被災地の並木精密宝石というところがあるんですけれども、そういう業界に、住友化学さん、経団連会長企業ですよ、住友銀行さんも知っていると思いますが。そういうところがこの期に及んでサムスンと業務提携したという記事が、しれっと震災中に出ました。これは大問題ですね。それで、JBICをやってくれと言っているんですよ。そこはまた、ぜひ、会長、調べていただきたいと思います。 ちょっと脱線いたしましたが、今のATMのコストと、今後のいわゆるシステム自体の、汎用的にしてもっとコストを抑えてやるべきだと思いますが、いかがお考えですか。
○西堀参考人 御質問にお答えします。 まずは、先生おっしゃるとおり、銀行というのは、先ほど申し上げていますように、決済でありますとかあるいは金融仲介でありますとか、大変公共性の強い性格の会社だというふうに私も認識をしております。 そういった中で、本来、こういう大震災ですから、困難なときですから、我々がまずそういうことにきちっと対応しなきゃいけないのに、みずほはシステムトラブル、システム障害を起こしたということでありまして、その点については本当におわびを申し上げたいと思います。 それから、ATMの話でございます。 日本のATMについてでありますけれども、日本のATMが海外のATMと違いますのは、機能が随分違います。海外のATMは、どちらかというと引き出し、お金を引き出すというのがメーンの機能となっております。ところが、日本の場合は、お引き出し、入金、それから通帳に記入するでありますとか、あるいは振り込みもできるというふうに、いろいろな機能がついておりまして、我々も、そういった機能についてはお客様にいろいろとお聞きをして、その中でそういった機能を持たざるを得ないということで、我々の場合は多様な機能をつけているということであります。 したがって、私も海外のコストがどの程度かということは承知しておりませんけれども、その分日本のコストが高くなっているというのは、当然、今申し上げたように機能が違うわけですから、そうなんじゃないかなというふうに思っております。 ただ、そういう意味で、日本では、ATMの会社というのは既に、つくっているという会社でいくともう三つぐらいしかないわけでありますけれども、その中で非常にコスト競争がされている。そういった中で、我々も、相見積もりをとったり、いろいろなことで、もっと下げられないかというような努力を、そういうお願いを各社さんにもしているということであります。 それから、お尋ねのありました、どんなつき合いをしているかということでありますけれども、これは、通常の、我々と適切なコミュニケーションを行う上でのつき合いはありますというふうに申し上げておきます。 以上でございます。
○後藤田委員 三社というのは大体談合するんですよ。メガも少な過ぎですよ。もっとふやすべきだと思います。この質問はまた追って。昔の某大臣が少なくしたというのは、これははっきり言いまして、競争できないですね、選ぶ方からすると。 最後に質問しますが、先ほど来、西堀頭取はおわびをされています。もちろん全銀協会長、さっき地銀との違いを若干触れました。持ち回りでやる必要はないと思いますよ。これだけの社会問題でございますから、就任を延期された。奥さんも、もうそろそろかわってくれと言いたいのかもわかりませんけれども、当然その資格はないと思いますが、西堀さん、会長行は辞退されますか。
○西堀参考人 やはり全銀協は、特にこういう時期ですから、ある意味では銀行業界を引っ張っていかなきゃいけない役割だというふうに思っていますので、私は四月一日に結果として奥会長に続投をお願いしたわけでありますけれども、私どもが今回システム障害を起こしたということに加えて、こういったときにリーダーシップを発揮しなきゃいけないということについては、そういうことを踏まえた上で自分で判断をしたつもりでございます。 それで、おっしゃっているのは、これからどうするのだということでありますけれども、私の今の責任は、やはり今回のシステム障害の原因をきちっと究明してそれに対策を打つ、あるいは、おわびを申し上げて、関係者の方に損害だとかを与えているのであれば、きちっとそこのところを真摯に対応していくというのが、これから私がやっていかなけりゃいけない役割の第一だというふうに思っております。 そういう意味で、今の全銀協の問題についても、そういった状況を総合的に勘案しながら、関係者の皆さんと御相談をしながら対応していきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○後藤田委員 終わります。
○石田委員長 次に、吉野正芳君。
○吉野委員 自由民主党の吉野正芳でございます。 私の選挙区は福島県の双葉郡といわき市です。まだ災害が続いています。地震、津波、そして原発、そして風評被害、そして余震なんです。きのうも六弱です。先ほど十四時、これまた六弱です。地元に電話したら、さっきの地震が一番大きかった。私のうちも、全部家具が倒れてめちゃめちゃです。幸いうちは残っていますけれども、せっかく一カ月かけて片づけた、これが全くだめ。特に水道です。いわき市は一カ月で九七%復旧したんです。でも、それも今、五割死んでいます。このように、私の地域はまだ災害が続いている、これをきちんと認識して取り組んでいきたい、このように思っております。 被災地をめぐっていて、多くの声を聞きました。特に中小零細の事業主です。手形はどうするんだろう、借入金返済が迫っているけれどもどうするんだろう、支払いはどうするんだろう。双葉郡、八カ町村あります。七万二千名全員、地元を離れて、ほかの地域、埼玉県に行ったり、会津地域に行ったり、いわき市に来たり、それぞれがばらばらに今、避難をしております。 そういう中で、金融庁の方から、手形の問題、借入金の問題、こういうふうにするんだと、ある程度の方向性、不渡りを出しても倒産にはしない、銀行取引はしないと決めていますけれども、それが避難所にいる方々に伝わっていません。これは、地銀協会としてもっと伝えるような、そんな方策もすべきと思いますが、いかがでしょうか。
○小川参考人 お尋ねの点につきましては、政府、金融庁において周知を図っていただいております。また、地方銀行協会は、私どものホームページで、政府、日銀でやっていただいている措置をつなぐという形で周知、広報に努めております。 そのほか、ただいま委員、その地元でいらっしゃるとおり、東邦銀行であるとか、七十七銀行、岩手銀行、地元の銀行の皆様方が被災状態の中で、今おっしゃったような、難しい仕事でございますけれども、取引先の方々にもこの情報をお伝えするように、全力を挙げて取り組んでいるところでございます。 さらに今後ともその努力を重ねてまいりたいと存じますし、私ども、他の地方銀行にも同様の趣旨で、少しでもこの輪を広げられるように努力をしてまいりたいと思います。
○吉野委員 ありがとうございます。 そして、被災地をめぐっていくと、やはり当座のお金です。 ある町の社会福祉協議会なんです、貸付金五万円。県の社協は十万円なんですけれども、町の社協ですから五万円。保証人が要ります。体育館にいる避難の方々は三百人います。保証人を立てられません。申し込んだのが一人。でも、保証人が立てられないから、貸し付けゼロでした。幾らこういう制度があるよ、こう言っても利用できません。 福島県いわき市のいわき信用組合は、十二日から営業しています。独自に小口貸し付け、緊急貸し付け三十万、家族の保証人だけで金利一%、これで用意をしています。 避難所をめぐっていくと、みんな百円、二百円しか持ってきていません。コインランドリーで洗濯するのに七百円、乾燥するのに三百円で、千円かかります。私の家族は十一人いるから五千円かかる。当座のお金が必要なんです。 いろいろ避難所をめぐっていくと、お医者さんチームが健康診断で巡回しています。私もサーベイ、スクリーニングを受けました。スクリーニングをしている方々も巡回しています。でも、銀行が巡回しているというところにはまだ出会っていません。 窓口に来てくださいではだめなんです。避難所に行って、こういう貸付制度があるよ、だから利用する人は利用してくださいと。先ほどの関西興銀みたいな無利子、無期限という形、これは特別だと思いますけれども、こういう制度があるんだよ、そういうところをもっと地銀協、特に東邦さんとしてはやるべきだ、このように私は思いますけれども、北村頭取、いかがでしょうか。
○北村参考人 吉野先生には大変地元でお世話になっておりまして、ありがとうございます。 先ほど小川会長がお答えになりました件で、私、ちょっと補足だけさせていただきたいと思います。 私どももできるだけ多く、避難されている方々あるいは被害を受けている方々からの御相談を受けたいということで、速やかにフリーダイヤルで、専用回線を約十回線、設けさせていただいておりまして、震災後、実にこれまで約六千件のフリーダイヤルでいろいろな御相談事を受けておることを、まず御報告させていただきたいと思います。 その中には、当然のことながら、お預けになっていらっしゃる預金の問題もあります。あるいは、今お借りになっていらっしゃるローン、事業性の融資の問題なんかについての御相談も受けているところでございます。 そうした中で、吉野先生が御懸念をされておりました、例えば一時的な返済のストップ等々についても、我々も誠実に今までもおこたえしているかなというふうに思っておりまして、例えば、御商売をされていらっしゃる方々に対する一時的な融資返済のストップの申し出なんかについても、これまで約五百件ぐらい我々は受けているところでありまして、実にその半分が、先生の地元でいらっしゃる、いわゆる原発事故地域、相双地区のお客様からの申し出でございます。 また、個人のお客様のローンの返済の一時的な猶予というものについても、約七百五十先ほど我々は今までお受けしておりまして、この約六割ぐらいがやはり原発地域の方々でいらっしゃるということで、我々としては、誠実に耳を傾けながらやらせていただいているということを、まず冒頭、申し上げたいというふうに思っているところでございます。 あわせて、今、さまざまな融資制度についてどうかという御質問がございました。我々も、これは震災後速やかに、事業をされている方々向けの緊急融資制度、あるいは個人で生活資金、住宅改修資金なんかについての資金等の御希望が間違いなくあるということから、速やかに我々も緊急融資制度を、銀行独自のものとしてスキームをつくらせていただいたところでございます。 今、信用組合さんの件もありましたけれども、私どもの方も、一時的な生活資金あるいは自宅改修資金等々も含めて最大五百万まで、十年、あるいは据置期間、返済を始めるまでの期間を一年間据え置いてもいいというような、かなり幅広い形で、実は私どもも発表させていただいております。既にもう現時点でも、そういった形で活用されているお客様もいるということも御報告させていただきたいと思います。 あわせて、私どもも、今、原発地域を中心に七カ店、店舗休業を余儀なくされているところでございます。当然のことながら、そうしたお客様は国内さまざまな地域に避難されているということも重々承知しておりますので、特にいわゆる各役場、役所を中心にして、避難されているところを中心に、私ども、支店長を初めとした担当者がみずから出向いて、さまざまなお声を聞かせていただきながら真摯に対応しているというような現状でありますので、その辺についてはぜひ先生にも御理解いただければというふうに思っております。 以上でございます。
○吉野委員 あとは、一カ月たって、事業者の悩みは変わってきています。最初は手形どうする、支払いどうするということだったんですけれども、今は、事業を閉じるか、継続するか、休業するか、この三つです。継続するということは、もうほかに出ていって新たな事業をするということなんですけれども、この閉じるか、やるか、やらないか、ここで本当に悩んでいるんです。でも、個々に、ひとりで悩んでいるんですね。 ですから、そこに東邦さんなりが、実情をよくわかっている、冷静な目で判断できる支店長さんなり貸付担当の方々が、その事業主といろいろお話ができて、いろいろなアドバイスができれば、本当に悩みは少なくなる、そして正しい冷静な判断ができるかと思うんですけれども、その辺のアドバイス体制について、ちょっともう時間がありませんので、北村頭取、短くお願いしたいと思います。
○北村参考人 改めて、お答えさせていただきたいと思います。 まさに先生御懸念のとおりだと、我々も同じ認識を持っているところであります。 特に我々が一番心配しているのは、やはり時間の経過、時間軸とともに、事業をされている方あるいは生活されている方々の気持ちがなえてしまうこと、後退してしまわれること、それが結果として事業の継続に結びついていかないということが、私、一番懸念しているところでございます。 そういった意味でも、きょうはやはり、先生方にぜひともお願いしたいことは、これからの道筋を早くつけていただいて、それをそういった方々の希望のあかしにするということが一番大事かと思いますので、ぜひ、きょうお越しの先生方には、そうした意味でのこれからのグランドデザインあるいはロードマップというのを早く出していただくということが一番大事かというふうに、まず思うところでございます。 そうした中で、我々も、個々にいろいろ御相談を受けているケースがいっぱいございます。当然のことながら、壊滅的な被害を受けて事業を断念されるようなケースもあります。あるいは、原発地域におられる中で、事業はしたいんだけれどもなかなか難しいといったケース、個々にいっぱいあります。我々もそれは丁寧にアドバイスをしたりしているところであります。 基本的には、我々は、やはりもう一回頑張って御商売を始めていただきたい、あるいは福島県に戻っていただいて生活していただきたいというのは、私どもも全く同じ願いでございます。そのためのお手伝いだったら何でもしたいというふうに思っております。 特に、やはり我々は、地域から地域にということで、場所を変えても同じ福島県で事業を再開していただくとか何かということが一番大事かというふうに思っていますので、そういったことを肝に銘じながら、基本としながら、さまざまなアドバイスあるいは助言等々をしているのが、今、現状でございます。
○吉野委員 双葉郡の方々は、絶対戻る、こういう決意のもとで、今、避難生活をしています。ですから、戻れるまでには会社もつぶれないんだ、そういうところをきちんと銀行の方でお願いしたいと思います。 次に、生命保険協会の方に移りたいと思います。 私自身もたくさん生命保険に加入しているんですけれども、どの会社でどういう契約の内容だか、さっぱりわかりません。ですから、本当に着のみ着のまま、津波で全部流されてしまった、こういう場合はどういう対応をしているんでしょうか。 あと、行方不明の方々についてもお願いします。
○渡邉参考人 お答えいたします。 今回、御指摘のように、この大震災の特徴点といいますのは、本当に不明者が多いという点が挙げられております。したがって、不明者の方は、場合によったらお子様だけになっていらっしゃる、あるいは契約者の方も、どの保険会社に入っていたのか、証券さえもわからない、こういうお客様が大変多いというふうに認識してございます。 したがいまして、そういったお客様が、生命保険協会あるいは会員会社の保険会社でございますが、そういった窓口に御照会いただければ、生命保険協会が中心になって全加盟会社に照会をして、そして保険会社がもしわかれば、その保険会社から御案内するというような、そういう仕組みをつくりました。これは、災害地域の生命保険の照会制度という形で発足をさせました。既に千件近い御照会も入っていまして、実際に契約を特定して該当の保険会社から御案内をするというようなことが始まっております。 このように、今回の震災の特徴点をよく踏まえて、私どもも精いっぱいの努力をしてまいる所存でございますので、御理解を賜りたいと思います。
○吉野委員 制度はあって、その制度がわかっていて照会できる方はそれでいいんですけれども、ほとんどの方は、そういう制度、照会を受け付ける窓口さえ知らないんですね。ですから、広報活動なんですか、これを本当に、避難所をきちんと巡回して、こういう形で、生命保険についてはあるんだよということを知らしめてほしいと思います。もう時間がないので、結構です。 次に、損保協会に移りたいと思います。 地震保険がついている住宅だけが今回の支払いの対象になるわけですけれども、店舗とか工場とか、やはり地震保険の制度がないんですね。ですから、地震保険制度、いわゆる店舗、工場等々について、これは国との協議になるんでしょうけれども、地震保険をきちんとつけていく、協会として、そういう考えはございますか。
○鈴木参考人 ただいまの御質問につきまして、お答えを申し上げます。 先生御指摘のとおり、店舗、工場などのいわゆる企業物件は、今のところ地震保険の対象となってございません。企業物件につきましては、火災保険に特約を付すことで個々にリスクを担保するということは可能でございますが、各保険会社においてそれぞれ再保険を前提とした引き受けということになりますので、現実問題、すべてお引き受けをすることはなかなかできないという状況になっております。 このことを家計分野に入れますとリスクの集積が膨大なものになってしまうということから、現在、住宅と家財のみに限定をしているということでありますけれども、これから、今回の震災も踏まえまして、地震リスクに対する保障のあり方について先生から今御提起をいただいたというふうに認識をしております。 従来の制度の趣旨を踏まえつつ、どういった形がいいのかということについて広く論議をさせていただくということは非常に有意義なことだと思っておりますので、ぜひまたそういうことで進めてまいりたい、このように思うところでございます。 以上でございます。
○吉野委員 今度の家財と住宅への地震保険での損害額は膨大なものになろうかと思います。民間企業で支払い能力、私、ちょっと心配をしているんですけれども、十分な支払い能力はございますか。
○鈴木参考人 お答えを申し上げます。 先生御指摘のとおり、まさにいまだかつてない損害ということになっております。ただ、地震保険につきましては、御案内のとおり、政府が再保険を引き受けるということで成り立っている制度でございまして、二〇一〇年三月末で、民間保険会社の積み立てている準備金が約九千七百億、加えて、政府におきましても約一兆二千七百億の準備金を積み立てております。 今回、最終的にどのぐらいの規模になるかということにつきましてはまだ明らかになってございませんが、現在の地震保険制度では、一回の支払い限度は五兆五千億ということになってございますので、これは首都圏で関東大震災クラスが発生したということを想定しておるわけでありますけれども、こういったことを想定しますと、保険金支払いに支障を来すことはないというふうに考えております。 以上でございます。
○吉野委員 そこのメッセージをやはり強く、絶対全額、保険金は出るんだよということを強く、協会としても広報していただきたいと思います。 次に、車なんですけれども、町のうわさでは、津波でも車は損害賠償できるんだという、そんなうわさも聞きます。ただ、実際は、車は津波被害では賠償できないというふうに理解をしています。 あと、失った車の割引率ですね。人によって全部、割引率は違いますので、この辺の保険の車の割引率がどういう形で担保されていくのか、継続されていくのか、お伺いしたいと思います。
○鈴木参考人 お答えを申し上げます。 お客様のお車が今回の震災によって滅失したというケースでございますが、お客様の御要請に基づいて、罹災した日にさかのぼって解約手続を行っていただきまして、中断証明書の発行というものを行います。この中断証明書により、十年以内に再度契約する場合は、等級の継承、いわゆる割引の継続ということを可能としております。 滅失した事実、このことにつきましては、廃車の手続とかそういったことを待たずに、お客様の申告によって可能にする、こういったことも採用いたしまして、手続については簡素化に努めておるところでございます。 以上でございます。
○吉野委員 次に、船なんですけれども、私のところは小名浜港なんです。大きな貨物船がおかに上がっているんです。道路の上にあります。台船、バージ船、ここに、太い鉄の鋼管、長さ二十メーターもあるような鋼管の台船も道路に上がっています。 これは、船主の責任が認められれば、当然、船の保険で撤去費用というのは持たねばならないと思うんですけれども、やはり復興を考えた場合に、港機能の回復、保険がおりるかおりないかなんて、時間がかかって撤去ができない、こういう場合も想定されますので、その辺は、まず撤去する、そして、その撤去費用は保険で出すのか出さないのかというところ、まず撤去して、港機能をいかに回復するかというのが私は最重点じゃないのかなと思いますので、その辺のところは、協会としていかがなんでしょうか。
○鈴木参考人 お答えを申し上げます。 先生の御指摘のとおり、今回の震災の港湾損害につきまして、まず港の機能回復というのが第一の課題だというふうに認識しております。 船舶の問題につきましては、船主責任保険という保険がございまして、この中で、法律上の賠償責任を負った場合は支払い対象ということになるわけでありますけれども、今回の被災による損害が該当するのかどうかということが、御指摘のとおり、まずは機能回復が第一ということで、現在、賠償責任関係については調査、検討をしているという状況でございます。 以上でございます。
○吉野委員 その場合、もう撤去はしていいんですか。それとも、検討状況が決まらないと撤去はできない、そんな形になるんですか。
○鈴木参考人 損害ということについては、もう事実が明らかでございますので、まずは撤去を急ぎ、機能回復を図るということが第一義であろうと思います。 後の賠償負担の問題については、今後検討していくということになろうかと思います。 以上でございます。
○吉野委員 ありがとうございます。ぜひそうしていただきたいと思います。 最後に、風評被害について伺わせていただきます。 福島県いわき市、ここにみずほさんの支店がございます。いわき支店です。あと福島県には、福島市にもあろうかと思います。 三月十五日に、いわき市では、屋外に出るのを控えてくださいという広報を回しました。すると、その日から、いわき支店の方々は全員避難をしてしまいました。当然それでいいんです、避難していいんです。でも、回復が遅かったんです。いわきの手形交換所が再オープンしたのは三月二十四日です。せめてその同じ日に、銀行マンとしての命だと思います、手形交換所。にもかかわらず、それから十二日後、四月四日です、みずほさんのいわき支店が扉をあけたのは。情けないです。 放射線量は、いわきは福島市よりかなり低いんです。きのう、三十キロ圏内にいわき市の一部、久之浜地区があります、屋内退避解除が出ました。これは、実質的な放射線量の高いところは、三十キロの外であっても計画退避区域にこれからします、三十キロの中であっても、実質的に放射線量の低いところは屋内退避解除なんです。 本当に行員の健康を考えた場合、本当なら福島支店を避難させるべきなんです。情報を的確にとらえて正確な判断をしなかった、うわさがうわさを呼んで、いわき支店はおくれてしまったと私は思います。まさに風評被害を助長したと言われても、私は仕方がないのかなと。 メガバンクとして、地域の金融機関として、どうしておくれたのか。頭取、お答えを願いたいと思います。
○西堀参考人 先生にお答えいたします。 先生御指摘のとおり、私どもがいわき支店を閉めたのは三月の十五日でございます。それから、東京の本店にいわき支店の分室というのをつくりまして、そこでいろいろなお客様の御相談とかを受けていたわけでありますけれども、先生御指摘のとおり、いわきの手形交換所が二十四日に再開された、そのときも、私どもは残念ながら郡山でもってその業務を行ったということでありまして、再開をしたのは四月四日、御指摘のとおりでございます。 理由は、率直に申し上げて、店舗インフラを復旧するということでありますとか最低限の人員確保ができなかったという理由でありますけれども、私は、先生おっしゃるとおり、私どもが店舗の再開がおくれたということについては重く受けとめなければいけないというふうに思っております。 そういうことで、私は、結果として、いろいろな理由はあったにせよ、先生おっしゃるとおり、風評被害の一端を担ったということも一つの側面としては事実でございますので、その点についてはおわび申し上げたい、そういうことのないように、かかることのないように対応していきたいと思います。 以上でございます。
○吉野委員 今、私たちのいわき市で一番困っているのは風評被害です。農林水産物は当然、縫製工場も、すべていわきから出る商品、製品、すべての商品です、全部お断りです。トラック、いわきナンバーも、うちの店に入ってはだめだ、こう言われています。縫製工場はもう取引停止です。社員は解雇になってしまいました。これは東邦さん、よくわかろうかと思います。 この風評被害拡大を防ぐためにも、みずほさん、一生懸命東京で、いわきは大丈夫なんだ、放射線量は少ないんだ、こういうことをぜひ行員の皆様方を通じてアピールしていただきたいと思います。きょうとあした、新橋、あの機関車のあるところでいわきの野菜を売っています。ぜひ、みずほさん、皆さん、買ってください。お願いします。 以上、質問を終わります。
○石田委員長 次に、竹内譲君。
○竹内委員 公明党の竹内譲でございます。 今回の未曾有の大災害が起きまして、改めて、我が党としても、お悔やみ並びにお見舞いを申し上げたいと存じます。 先ほど、後藤田先生の方からも発言がありましたけれども、このような大災害でございますから、我が党の山口代表が、やはりこういうときは国会議員が率先して、まず最初にみずから身を切って貢献すべきだということで、国会議員は歳費を三割削減して、一年間国家に返上して貢献すべきであるということを提唱いたしましたところ、各党の皆様に賛同を得て、このたびのような結果になったということをまず御報告申し上げておきたいというふうに思います。 そしてまた、我が党としても募金活動等を行いまして、そういたしますと、もう今日までに既に、ありがたいことに五億円を超える義援金をお預かりいたしまして、それを全額、日本赤十字社の方へお預けをしたということも御報告を申し上げておきたいと思います。 その上で、最初に東邦銀行さんの方にお尋ねをしたいんですが、先ほどの御質問と少し重複しますが、被災地の銀行として本当に大変な御苦労をなさっているというふうに思います。そのときに、先ほどの御質問の中で、政府への要望ということで、緊急保証制度、一〇〇%保証、全業種ですね、これは別枠でつくってもらいたいという御意見がございました。本当にもっともだと思うんですね。 私どもも、いろいろなお声を聞いておりまして、従来から申し上げておったんですが、六カ月ということじゃなくて、これは最低一年は延長をして、そして別枠で設けないと、とても対応できないんじゃないかなというふうに思っておるんですが、この点、いかがでしょうか。
○北村参考人 お答えさせていただきます。 先ほども申し上げたとおりでございます。我々も、かつてない震災のダメージを、地域あるいは地域のお客様、取引先が受けておられるわけでございます。そういった部分については、これまでのさまざまなスキーム、枠組みの中では、やはり対処し切れないというふうに私は思っているところでございます。 そういった意味では、やはり今回の震災に合わせた、保証協会の融資制度等についても、これまでの一般的な保証あるいはセーフティーネット、緊急制度、セーフティーネット等とは別に、この震災に対応した新たな枠組みというのが必要ではないか、それも、やはり、かつてないということから考えますと、保証割合等々についても、先ほど申し上げましたとおりの考え方が大事ではないかというふうに私は思っております。 また、これは福島県特有の問題、私、あえて申し上げていいのかどうかという問題はございますけれども、今、やはり福島県は現実にまだ収束していない問題があるわけでございます。そうしたこれからの収束の問題、その後の最終的な決着ということまでに相当期間かかるのじゃないかというふうに、私は個人的に思っているところでございます。 そういった意味でも、先生から今、六カ月あるいは一年というお話がございましたけれども、福島特有の今の事象等を御考慮いただければ、やはり、さらに延長とか何かについての手当てなんかについても御考慮いただければというふうに思っているところでございます。 以上でございます。
○竹内委員 今、先ほどの吉野先生の方からは、生活資金につきまして本当に切実なお話がございました。私は、義援金が一千億を超えているわけでありますから、政府の方で一刻も早くこの配分をなさっていただきたい、基準を早急に決めて、まずは被災者の方々にこれをお渡しするということが大事であるということはまず申し上げておきたいと思います。 その上で、緊急保証制度の拡充ということも必要ですし、我が党として提案しているのは、公庫融資、まあ皆様には直接は関係ありませんが、公庫融資の拡充。災害復旧貸付制度は特に緊急的に拡充をして、思い切って一社五億円ぐらいの新しい枠をつくって、設備であれば二十年貸し出しを認める、十年据え置き、基準金利よりもマイナス〇・九というような提案をしておるところであります。これは政策金融公庫の話でございますけれども、これはぜひとも、与党、きょうは財務大臣も来られていますので、頭に入れていただければありがたいというふうに思っております。 そこで、日銀の方も、一兆円を〇・一%で一年間とりあえず貸し出すというようなこともやっておるわけでありますが、しかし、今後、地域のさまざまな資金ニーズにこたえるためには、メガバンクさんはともかくとして、地方銀行さんあるいは信用金庫さんとか信用組合さんとか、そういうところはやはり資本の増強というのが必要になってくるんじゃないか。 そういうことを、経営者の責任を問うということではなくて、予防的に増強するということが必要であるように私どもは感じられるんですけれども、この点につきましては、小川会長並びに東邦銀行さんの御意見をいただきたいと思います。
○小川参考人 現在までのところ、政府、日銀におかれては、流動性資金の供給、さらには、資本の不足するところには公的資本の供給が可能であるということを明らかにしていただいているところでございます。 今後、被災地における企業あるいは家計の傷みぐあい、そしてそれが個々の金融機関にどのようにはね返っているか、くるかということが明らかになる、その状況を見ながら、また、今御指摘いただいたように、資本の増強といったような形で、先日お話のあった強化法の適用あるいは改正というものを期待しているところでございます。
○北村参考人 震災以来、行政当局あるいは日銀当局からも、さまざまな、いろいろな意味での配慮がなされているというところでございます。今、会長からお話があったとおり、資金的な供与、支給というようなものを一日でも、先生御存じのとおりだというふうに思っております。また、行政当局からも当面の措置ということで、手形の不渡りの問題等々の配慮、あるいはそのほかもろもろの配慮なんかもなされております。 とりわけ、我々、この三月期決算にどう対応するかというような喫緊の問題がありましたけれども、こういったことについても、金融検査マニュアルあるいは監督指針等々で思い切ったさまざまな配慮がなされておる、大変ありがたいことだというふうに思っていますので、そうした部分をしっかりと我々も受けとめながら、これから対処していく所存でございます。 また、中長期的な観点として、やはり資本増強、金融機能強化法の見直しなんかについても、今、伝えられるところでございます。我々も、当然のことながら、まず自己努力で、自己責任で、そういった部分については対処していくというのが最優先すべき課題だというふうに思っていますが、最終的にそういったセーフティーネット的な部分があるというのは、我々にとっても大変心強いことでございまして、ありがたいことだというふうに思っています。 経営責任等々についても、今、伝えられているようでありますけれども、そういったことも十分御配慮いただきながら、これからの見直し等々をいただければというふうに思っているところでございます。 以上でございます。
○竹内委員 そこで、次にちょっと奥会長にお尋ねをしたいと思うんですけれども、これは大震災前からの話だったんですね、特にメガバンクさんのいわゆる為替デリバティブ問題、御存じだと思います。 大企業相手の、これはもう本当によくわかっている相手同士ですから問題はないんですが、中堅中小企業向けに通貨オプション取引で、いろいろトラブルがたくさん発生をいたしました。私どもも全国の組織ですから回っていますと、もう本当に中堅中小企業さんから、銀行には直接言えないことまで率直におっしゃっていただくものですから、非常に実態をよく掌握していると思います。 申し上げにくいこともあるんですけれども、やはりいろいろお聞きしておりますと、中には、全く為替リスクもないのに、優良企業だということで、この商品を、為替デリバティブ契約を結んだとか、いつも全然来ない支店長が夜討ち朝駆けで突然やってきて、熱心に勧められたので、まさか銀行さんが、そんな中小企業に迷惑をかけるようなことはおっしゃらないだろうということで信用して契約した。ところが、その後とんでもないことになって、会社も本当に倒産の危機に瀕しているというようなことも伺っております。 もちろん、奥会長はいち早くこの点につきまして手を打っていただいて、銀行協会としても一定の対応をされているということは承知をしておりますし、評価をしておるわけであります。しかし、これを解決する場合に、解約、清算というのが必要になってくるんですが、これがなかなか難しい。そしてまた、そのお金がまた要るものですから、これを融資でやるといっても、それにまた金利を払って、大変な事態になる、長引くというようなことで、非常に全国的にもこれは問題になっております。 改めて、全銀協さんとして、このトラブルに対する認識と対応につきまして、お答えをいただきたいと思います。
○奥参考人 お答えいたします。 この為替デリバティブズの問題というのは、昨年からの急激な円高というものが誘因となっておりまして、それによって大きな含み損を抱えておられるということ。その間のいろいろな金利の支払いとかいうことで、含み損を抱えながらそういう負担を強いているということで、非常に問題になっているということ。私どももこの事態を、いろいろなお客様、そして金融庁さんからもいろいろなクレームということでお聞きしておりまして、事態を非常に深刻に受けとめてきておるわけであります。 そういう意味で、比較的、そういう御指摘がありましてから、全銀協の方としましては、本当にお客様の立場になってこの問題を、親身に相談に応じてほしいということを発信し続けてきております。 もう少し踏み込んで申し上げますと、とはいえ、一つの、私契約というのは私契約でございますので、そういった中で、また、法とか規制とか規則というものがありますが、その許す限りにおいて、私どもは、もっと銀行が踏み込んでお客さんと対話をしてほしいと。 例えば、先ほどお話ありましたように、本業はしっかりしている、しかし、この為替デリバティブズの負担がある、それを解約したいというようなケースにおいては、やはりその解約金を融資することによって、そして、ちゃんと企業が生きていく形にしてほしいとか、それから、さらに言えば、全然もうお客さんのところへは行かないということじゃなくて、怖がらずにちゃんと行って話をしてくださいと。私どもの個別行としてもかつてそういうことがあったんですけれども、そういうことをしっかりやってくださいということを言ってきておるわけです。 したがって、そういう意味での各行の対応につきましては、以前に比べましてかなりよくなってきているのではないかなというふうに思っております。 ただ、それだけではやはり解決がつきませんので、その次は、昨年の十月から、全銀協自身がそういったADRの裁定機関となっておりますので、そのADRの機能をフルに発揮するということで、それを告知いたしまして、受け付けを始めました。十月から始めましたけれども、時間がたつにつれてどんどん数がふえてきております。 そこで、やはりこの問題というのは余り放置しておいてはいけないということで、専門委員会をつくる、それから、そこに対しまして委員としての弁護士さんの数をふやす、それで案件を早く処理するということで、そのADRの活動を活発化させてきて現在に至っております。スピードもかなり速くなってまいりました。 ただ、そこで法的な問題が出てきてどうしても折り合わないケースというのは、訴訟という形に最終は行くんですけれども、できるだけそういうことにならないような形で折り合いをつけて裁定をしてほしいということで、お願いをして、動いているところでございます。 今後ともこのスピードが落ちないように、しっかりとこの問題を解決していきたいというふうに思っております。
○竹内委員 そういう対応をしていただいているところへ襲ったのが今回の大震災でありまして、そこでこれをもう一回取り上げているわけなんです。 私どもは、お手元の資料で、「中小企業の通貨オプション取引被害対策に関する提言」というのを既にまとめて出しております。これは既にごらんになっていただいていると思いますけれども、一から八まで八項目、金融庁に対する要望も含めて出しておるわけであります。この中でも、私どもとしては、やはり公平公正な解決を図ってほしいというふうに思っております。 私どもは別に、国家主義、社会主義的に、銀行側が損失負担をせよとか、そんなことを言うつもりはないんですね。会長がおっしゃったように私契約でありますから、当事者責任でありますから、それは前提条件なんですけれども。ただ、とはいいながら、やはり何といっても銀行というのは優越的地位ですよね、はっきり申し上げて。私もよくわかっております。立場は強いんですよね。 そういう意味では、中小企業の銀行に対する信頼感というのは物すごいものがありますし、公平公正な解決を図ってほしいと思います。損失の負担割合とか算出方式など、銀行側が一方的に有利になるというような、相手がわからないところで、ブラックボックスの中で決められるというのはよくないと思いますし、できる限りオープンな形でやはりこの解決を図ってほしいというふうに思います。 それから、ADRでありますけれども、証券業協会は地方にもあるんですね。その辺、メガバンクさんを中心として銀行協会を守り立てていただいておるわけでありますから、ぜひ今後は、地方の主要都市ぐらいにはやはりADRを設置していただきたいというふうに思います。 それから、先ほど融資での解決ということもありましたけれども、なかなか難しいと思います。もう本当に悲鳴を上げておられる。実際、本業までもこの金利負担で大変な事態に立ち至っている、返済もですね。しかも、この大震災があったために大変な事態になっておるものですから、そういう意味でも、融資だけではない、そこにも書いていますけれども、さまざまな解決方法を模索していただきたいというふうに思うわけであります。 さらに、やはり何といっても金融知識というのは銀行の方が圧倒的にありますから、知識が乏しい中小企業の皆さんにも理解できるようなパンフレットづくりというものを銀行協会さんとしても図っていただきたい、このように思うわけであります。 そういうことがこの提言書の中に書かれておるわけでありますが、改めて、これらの提言を踏まえて、大震災というまた特殊な事情が起こったものですから、会長としてはどのように考えておられるか、お答えいただければありがたいと思います。
○奥参考人 従来からの為替デリバティブズの解決の手段に加えまして、いかに個別に、お話をお伺いし、解決方法を与えていくか。これは、別にまた金融円滑化法のもとで、これが一年延長されまして、そこでコンサルテーションというものをしっかりとやっていきなさいということになっております。 そういう環境の中で、私どもは、この震災の問題も含めまして、例えば融資は保証制度を使ってやるのかとか、そういうことを頭を使って、お客様にあらゆる解決の方法を、独自でやる、それから他の制度を使う、震災の特例を使うとか、そういうことも含めまして、被災地地区で、そういうケースについてはフルにそういうものも使って解決をしていくということも一つの方法ではないかというふうに考えますので、今回これから出てまいりますそういうものを銀行員自身がやはりフルに理解して、組み合わせを考えて、コンサルテーションをしていくということを徹底していきたいというふうに思います。
○竹内委員 私、ここにこだわっているようですけれども、やはり銀行の社会的責任というのは大変大きいというふうに思っております。それからまた、やはり銀行の品格というものもあると思うんですよね。銀行としての品格ある営業というか外交というか、そういうものも大切にしていただきたいというふうに要望いたしておきたいと思います。 次の質問に移らせていただきますけれども、損保協会さんへの御質問は、吉野先生が先ほどお話ありましたので、重複をいたしますので省かせていただきます。 今度は生命保険協会さんへの質問に移るわけでありますけれども、今回の震災に伴って、支払い保険金額の想定というのはどのぐらいと考えておられるか。また、それはきちんと支払うことができるのかどうか。そして、なおその上で、政府に対して要望することがあれば、おっしゃってください。
○渡邉参考人 お答えいたします。 保険金は、阪神・淡路等の経験も踏まえて、概算値でございますが、今のところは二千億規模になるだろうというふうに見てございます。 ただ、先生今御指摘いただきましたように、今回の地震の特徴点は、行方不明の方がたくさんいらっしゃるということでございます。したがいまして、御遺族ですとか御親族の心情には十分配慮しながらも、こういった方にどういうタイミングでしっかりと保険金を、特に死亡保険金をお支払いできるかというのは、非常に大きな課題になるというふうに思っております。 御指摘のように、実は、死亡認定、確定ということになりますと、一つは、警察庁ですとか海上保安庁御当局の死亡認定という形で私どもが知るという形になります。もう一点は、法務省御当局が所管されている民法に基づきまして、これは一般失踪ですとか危難失踪という宣告の告知があるわけですが、そういった死亡取り扱いの制度というものを私どもも承知してございます。 ただ、今申し上げた前者で見ますと、要件が大変厳格でございます。それから、二点目の後者になりますと、行方不明になってから一年経過しないと危難認定もできないということになります。 したがいまして、我々は、御親族ですとか御遺族のことを考えますと、そういった点をできるだけ短い期間で認定していただいて、とりわけ法務省御当局において何らかの措置を講じていただければ、私どもも手続を早めることができるのではないかというふうに認識してございます。 また、保険金の受取人が死亡されている場合等についてのその後の正当な相続人をどう確定させていくのかですとか、あるいは警察の方で保有されているリスト、私どももアクセス、今御協力もかなりいただいておりますが、そういったことも大変大きな問題になろうかと思ってございます。 これは政治の先生方のお力がなければなかなかできないことでございますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 以上でございます。
○竹内委員 まさに私が聞こうとしていたことを答えていただいて、ありがたいと思うんですけれども、危難失踪等ですよね、民法上は一年、また保険契約上もそうなっているんだと思いますけれども。これをやはり早くしないといけない。これは生保さんの力では基本的に難しい、契約がそうなっている以上。そうすると、政府の問題になってくるのかなと。 この点、所管官庁かどうかはわからないんですけれども、金融大臣は、今の点につきましてどのようにお考えでしょうか。
○自見国務大臣 竹内議員にお答えをさせていただきます。 金融庁といたしましても、今、協会の会長さんからお話がございましたように、御親族、御遺族の生活保障のために、保険金はできる限り迅速に支払われる必要があると考えておりまして、保険会社に対してもできる限りの措置をとるように指導をしているところでございます。 しかし、他方、今、警察庁あるいは海上保安庁の死亡の認定、あるいは民法に基づきまして一般失踪の宣言あるいは危難失踪という話があったわけでございますが、そういったことがございます。こうした制度をそのまま適用することで今回の被災の被害者に対する対応として十分かどうか、これは政府として鋭意検討をさせておりまして、今、法務省という話も出ましたけれども、金融庁、法務省初め、関係省庁で大変、やはり被災者の、あるいは御遺族、御親族の立場に立って、今、鋭意政府内で協議をしておるところでございます。
○竹内委員 私どもも、三カ月から六カ月程度で何とかならないかというふうに思っておりまして、法改正が必要であれば、法改正にもぜひ協力をしたいというふうに思っております。 そこで、もう時間もないのでございますが、みずほさんのシステムのトラブルの件につきましては、先ほどいろいろありました。背景、原因等はもう伺っておりますので、これ以上は申し上げませんけれども、非常時に金融システムが混乱するということは、日本にとっても大変重大な問題を引き起こします。 そういう意味では、本当に、全銀システムですか、各行のシステムもありますけれども、東京、大阪でバックアップがあるとかそういうことは存じ上げておりますけれども、その上で、全銀システムの信頼性、もしも東京や大阪にこのような大災害が来たときに大丈夫かどうか、それに対する対処方法は考えておられるかどうか。この点につきまして、全銀協さんとそれから金融庁にお答えをいただきたいと思います。
○奥参考人 全銀協のいわゆる為替の決済のシステム、全銀システムでございますけれども、これはまさに我々金融機関にとっての命綱でございます。そういった意味で、私ども、まず、バックアップは、東京がメーンですけれども、大阪にとっております。それから、急遽停電するようなことになったときのために、瞬時に立ち上がる自家発電をきちっと用意しております。そして、今回の場合は、幸い、計画停電の対象にならずに通電をしておりますので、これは正常に機能してきております。 したがって、何か起きたときにも、東京の直下型の地震というものを想定しているんですが、大阪のシステムがすぐ動き出す、瞬時に動き出すということで、瞬時に動き出すというのは正しくなくて、常に動いておりまして、バックアップを常にデュアルでとっております。 それからもう一つは、大体一年に一遍、これを想定しましたBC、ビジネス・コンティニュイティー・マネジメントということで、ドリルを、訓練をやっております。これは、昨年の九月にその訓練を実施しまして、想定されるような、マニュアルに沿った形での検証をしてきております。 当然、何か起きたときにはかなりの混乱が予想されるとは思うんですけれども、それをしっかりと守るということを常に頭に置いてこのドリルを繰り返し、また、全銀システム自体を一定の期間できちっと更新していくということも含めまして、これの安全運行といいますか安定運行には万全を期して今後とも対処していくつもりでございます。 以上でございます。
○自見国務大臣 金融庁といたしましても、主要行等の災害時における迅速な復旧対策、あるいは業務継続の確保等が必要であるとの観点から、言うまでもなく、主要行等向けの監督指針において、今お話が出ました平時における業務継続計画、ビジネス・コンティニュイティー・プランを策定しておくこと、それから、バックアップセンターの、入っているコンピューターシステムの安全対策を講じること等を、これは監督指針においてもきちっと明記してありまして、災害が発生した場合における実効性のある体制の整備を金融機関に対して求めているところでございます。 そういった意味で、金融庁といたしましても、全銀システムや金融機関に対する検査監督を通じて、今後とも、災害時における決済システム、これは、自由主義社会というのに、経済社会にとって非常に大事なものでございますから、この安全対策に万全を尽くしていきたいというふうに思っております。
○竹内委員 ありがとうございました。終わります。
○石田委員長 次に、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。 きょうは、大変お忙しい中、参考人の皆様には当委員会に御出席いただきまして、本当にありがとうございます。 金融機関の震災対応の問題については、これまで私は当委員会で質問もいたしました。また、きょうはほかの議員の方も取り上げましたので、きょうは保険を中心にお聞きしたいと思います。 まず、生保協会会長、損保協会会長に確認をしたいんですが、例えば震災でお亡くなりになった父親が生命保険とか損害保険に入っているかどうか、家族が詳しく知らない、先ほど吉野議員の質問もありましたけれども。そうなりますと、確認がなかなか難しいわけであります。 被災した地域の契約者については、生損保の会社が当然その契約者を把握しているわけでありますから、したがって、家族に対して会社の側から契約内容を率先してお知らせするということが大事だと思いますが、まず、その姿勢があるかどうかを確認しておきたいと思います。
○渡邉参考人 お答えいたします。 私どもの生命保険協会は、協会として年間で二十五兆円の保険金をお支払いしております。当社一社でも一兆八千億の保険金、給付金をお支払いしております。こうした保険金を生活者としての御契約者、あるいは国民の皆様にお役立ていただけるということが私たちの協会の存在意義だというふうに思ってございます。 したがいまして、今回、御指摘のような場合におきましても、被災地におきましても、実際、私どもは、本社の人間だけではなくて、現場の営業職員という制度、あるいは代理店、そういった職員も含めて、現場だけでも一万人を超す職員がいるわけですけれども、今、お見舞い訪問とともに、そういったお客様の安否確認、それから支払いのいろいろな御案内といったことに、みずからが被害者であるにもかかわらず、あるいはガソリンが不足しているにもかかわらず、朝五時から並びながらガソリンを入れて現地を訪問するというようなことで、保険金の支払いを一生懸命するための訪問を開始しているところでございます。 そういった現地に働く職員の心情、そういったものとあわせてみましても、生保業界全体では、御指摘のような支払いの姿勢というものを全面的に押し出して、業界全体として取り組んでまいりたいと決意しております。
○鈴木参考人 お答えを申し上げます。 まずもって、被災された方々への情報提供機会、これを充実させるために、新聞、テレビ、ラジオ、こういったマスメディアを最大限活用し、協会あるいは会員各社の相談窓口を御案内申し上げるということに努めております。 また、御案内のとおり、まだまだ避難所にいらっしゃる方も多数いらっしゃるわけで、会員各社の相談窓口等を記載いたしましたポスターを八万枚作成いたしまして、各地の避難所や公民館、あるいは市町村の窓口、行政の皆様にも御協力をいただきまして、あるいは会員各社が手分けをいたしまして、掲出をしておるところでございます。また、政府発行の壁新聞に連絡先を掲載していただくなど、広報に努めておるところでございます。 一方、先生から御指摘いただきましたとおり、御本人が亡くなられる、あるいは御家族の方が認識されていない、こういったケースもあろうかと思われます。現在、業界より、保険会社による戸籍謄本の交付請求、これが可能にならないかということを御提案させていただいておりまして、こういったことにより御家族との御連絡も図れるようになっていくのではないかというふうにも考えております。 行政機関の御協力、御支援をさらにお願いいたしまして、業界としてでき得る限りの対応をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○佐々木(憲)委員 これまで、保険金の不払い問題というのが大きな問題になったことがあります。今回、大震災の被災者に対する保険金の支払いに当たりまして、こういう同じようなことを繰り返してはならないと思いますが、その保証があるかどうか、確認をしておきたいと思います。
○渡邉参考人 お答えいたします。 私どもの生命保険協会は、御指摘のように、行政からの改善命令というものをいただいておりますし、それから、この国会の場でも、私どもの業界につきまして、先生初め、いろいろな御指摘を受けてまいりました。 そういった御指摘の一つ一つを踏まえまして、業界で改善のためのガイドラインを作成する、あるいは、会員各社がそれぞれ改善のための、PDCAを回すというような言い方をしておりますが、改善のための諸施策を打って改善に尽くしてまいりました。そういった改善の努力を積み重ねながら来てございますので、こうした震災を機にして、より一層私どものこの決意を深めたい、そういう決意でございます。 以上でございます。
○鈴木参考人 お答え申し上げます。 大変恥ずかしながら、損保業界におきましても、二〇〇五年、付随的な保険金の支払い漏れ、あるいは第三分野商品における保険金の不適切な保険金不払い、こういった信頼を損なう問題を惹起してしまいました。 業界といたしまして、このような事態を二度と起こさないように、保険金支払い部門の体制整備、あるいはシステムの構築、社員の教育、また保険約款用語のわかりやすさ、また募集人の資質向上等々、必死で取り組んでまいりました。 また、協会といたしましても、保険金支払いに関するガイドラインを初めとする各種ガイドラインを策定し、会員各社の取り組みを支援してまいりました。現在も、会員各社におきましては、さらなる業務品質の向上に努めておるところでございます。 今回の震災における保険金の支払いに際しましても、こういった保険金の問題を二度と起こさない、御迷惑をかけないということは当然のこととして、一日でも早い迅速な保険金のお支払いに向けて最大限の努力を図ってまいりたいというところでございます。 以上でございます。
○佐々木(憲)委員 昨年、私は、九月に、保険金の不払い問題で当委員会で質問いたしました。自見大臣は、そのとき、保険会社の支払い漏れについて、二〇〇八年七月に生命保険会社十社に対して業務改善命令を出し、各社で業務改善を進めておりますという答弁を行いまして、昨年の十月二十九日には改めて報告を求めるというようなこともやられているようであります。 ただ、この調査がまだ終わっていないんですね。これはいつ終わるのでしょうか。それから、なかなかこれは結論が出ないんですけれども、その理由はどこにあるのか、お答えをいただきたいと思います。
○和田大臣政務官 可及的速やかにしていただきたいと思いますが、私どもに期限を設定する権限まではございませんので、そこから先は、我々の方としては、それをより期待するということに尽きるかと思います。
○佐々木(憲)委員 第一生命の社長でもあります渡邉さんにお聞きしますけれども、第一生命は、がん、脳卒中、心筋梗塞という三大疾病、これは特定疾病と呼ばれていますが、これを対象とするシールドという保険商品を販売していたと思いますが、間違いありませんか。
○渡邉参考人 私どもの、特約ですとか、それからシールドという単品での商品と両方ございますけれども、販売商品でございます。
○佐々木(憲)委員 資料でお配りしておりますが、資料の三枚目ですね。一九九八年に、百三号回議書と呼ばれる決裁文書を作成されております。 「標題」として「特定疾病に関する保険金・給付金担当間相互の回付事務による請求案内の廃止について」となっております。この請求案内というのは、あなたに保険金が支払われる可能性がありますので請求をしてください、簡単に言うとそういう内容です。これは、きちんと保険金を払う上で、大変大事なものであります。 ところが、この回議書は、請求案内を廃止するということを会社の方針として決めたということを示しておりますが、「主旨」の欄を見ますと、「現在、保険金請求・給付金請求があった際に、主請求以外の支払事由が請求書類から判明した場合には他担当へ案件を回付し、査定を行った上で請求案内を行っているが、別紙に説明のとおり、今後特定疾病保険金単独詮議における給付金請求案内、および給付金単独請求における特定疾病請求案内を今後廃止としたい。」と書かれているわけです。 この文書は第一生命の内部で作成されたものと思いますが、いかがですか。
○渡邉参考人 お答えいたします。 私どもの社規規程というのがございまして、これは基本方針というのがありまして、それから規程、基準書、マニュアルというのがございます。これが会社がルールとして定めている体系でございますけれども、ここに記載の、回議書というふうにありますが、これはそのどれでもございません。部門内での担当者同士のやりとりの確認をするという位置づけでございます。これはちょうど十年以上前の資料になってございますが、当時、担当者間ではこういうやりとりが行われていたということであります。 ただ、今現在の、先ほど言った改善の努力をずっとしております。それによってこの実態そのものはすべて改善しているというふうに御理解いただきたいと思います。 以上でございます。
○佐々木(憲)委員 当時は、社内でこういうものがつくられて、回覧もされているわけであります。それで、決定をされているということです。 これは、私は大変重大だと思うんですよ。保険金を支払わなければならない契約者に対して、乱暴に言いますと、払わなくてもいいというような話につながるわけでございます。こうなると、保険金の大量の不払いをもたらす原因をみずからがつくるということになりまして、これは保険会社の役割を否定する行為だと私は思うんです。今、これは余りよくないということで、改善されているというふうにおっしゃいました。 金融庁は、これを見て、第一生命に対して、類似のものがほかにないかと疑うのが、私は当然だと思うんですね。 そこで、従来は実施していた請求案内事務を廃止した事案がほかにあるのかどうか、当時、二月下旬に任意で報告を求めたというふうに聞いております。さらに金融庁は、二〇〇八年三月に、全保険会社に対しまして、過去に請求案内を行う事務体制を構築していたが、その事務を取りやめた事実を報告するよう指示をしているというふうに思いますけれども、これは事実ですね。
○和田大臣政務官 佐々木委員御指摘のとおり、私どもも、こうした新聞報道を契機に、生命保険全社に対しまして、こうした請求案内を取りやめた事例があるのかということを、任意ではございますが、ヒアリング調査をさせていただきました。 その結果として、全社から報告をいただいておりますが、その中身は、請求案内の取りやめ事例はないということでございました。
○佐々木(憲)委員 ほかの分野ではなかったということなんです。 ところが、今の回議書の次のページを見ていただきますと、「過去請求案内を実施していたが中止した事案」というリストがありまして、平成二十年二月十八日付の保険金企画課作成というふうになっております。 詳しい内容は省きますけれども、例えば、左上を見ますと、「他病院での入院・手術に対する請求案内の廃止」「診断書五項の手術について病院照会不可の場合の案内極小化」等々というふうに、過去請求案内を実施していたが中止した、そういう事例としてこのリストが書かれているわけです。保険金を払わなければならない契約者に対して、請求案内を廃止して払わなくてもいいというような事例がこれだけリストの中にある。 この文書は、第一生命の中で同じようにつくられたものであります。渡邉さん、この内容については報告をされていますか。
○渡邉参考人 お答えいたします。 先ほどの資料と同じように、この資料の「実施日」あるいは「資料の形式」というところを見ていただきますと、一番上の実施日は平成九年でございます。したがいまして、これも、十年以上前に担当者がメールでどのようなやりとりをしていたのか、そういう資料だというふうに思われます。 したがいまして、こういう内容につきましては、当然、私は当時は報告を受けるような性格のものではございません。先ほど言った当社の社規規程体系の中では、先ほどの繰り返しになりますけれども、規程ですとか基準書ですとかマニュアルですとか、これを社内ルールとして定めております。それに該当しない職員間のメールのやりとりが、十年以上前にこういうものがあった、そういう整理でございます。 それからもう一つ、私どもは、こういったものがどのようにその後の請求勧奨等に影響を与えているのか、独自の業務監査等において、一昨年からすべて洗い出しをいたしました。その結果の改善事項というものもすべて整理をいたしまして、昨年、社内において、この改善を推進する支払品質改善推進室というような組織もつくりまして、こういった一つ一つの項目をすべて改善するという取り組みを既に実行しております。そういったもので改善した結果につきまして、こういった内容の経緯も含めまして、御当局の方にも報告させていただいているところでございます。 したがって、十年以上前のこの実態というものについては、その後の私どもの毎年毎年の改善努力で、全体としては改善の中に入っているということで御理解を賜りたいと思います。
○佐々木(憲)委員 社内でこういう文書をつくられたということはお認めになっているわけです。職員間のメールのやりとりといいますけれども、これは保険金企画課が作成をしたものでありまして、つまり、社内でこういうリストがつくられていた、これは今、お認めになったとおりでございます。 そうしますと、ほかに類似のものはないかというふうに問われたときに、作成が二月十八日でございますので、三月に問われたわけですから、当然これは、社内でこういうものがあるというのは、もう明確なんです。十年前といいますけれども、平成十七年のものまであるわけですからね。ですから、こういうものをなぜ金融庁に報告をしなかったのか、私は非常に不思議だと思うんですよ。これは、金融庁に対して報告を意図的にしなかった、こういうことになるのではないかと私は思います。 例えば、報告の資料提出を求められた場合には、事実は隠さないで正確に報告をし、改善すべきものがあれば改善するということをしなければならない。それで、先ほども御答弁ありましたように、全社に一斉にこういうものはありませんかと問い合わせたが、第一生命としては、ありませんというお答えをされたわけですから。今お認めになったのは、あったわけです、こういう形で。 これは、金融庁に対して正直な報告ではないんじゃありませんか。
○渡邉参考人 お答えいたします。 私どもは、先ほど申し上げたように、社内ルールとして定めたものをどのように改善していくのかという視点で見てございます。 したがいまして、これは、平成二十年二月十八日時点で、保険金企画課という担当者ベースで、過去、どのような経緯で、請求勧奨等の、あるいはそれの関連事項として、どのような担当者間のやりとりがあったとか、そういったものを整理したものだというふうに理解しております。したがって、そういった担当者レベルでのやりとりということでしたので、私のところにも、当然、当時については報告はされていませんし、社内のルールという位置づけでの整理ではないというふうに理解しております。 ただし、こういったことも含めまして、繰り返しになりますが、私どもでは、業務監査の中で、一つ一つの項目に該当するような項目についても、すべて社内で確認をし、改善項目を洗い出し、それについては昨年の時点で改善をしてございます。 あるいは、まだ継続的な改善を続けて、こういった請求勧奨というものはいろいろなやり方がございます。当社のやり方、各社のやり方、いろいろなやり方がございます。そうしたものを創意工夫しながら改善していくということでございますから、常に問題を発見して改善する努力がこれからも必要だ、そういう認識でとらえてございます。 したがって、放置したわけではございません。 以上でございます。
○佐々木(憲)委員 このリストを見ますと、一番上のところに「他病院での入院・手術に関する情報が診断書に記載されていた場合、支社経由で請求案内していたが、これを廃止した。」それで、理由がここに書いてあるわけですね。つまり、会社としては、請求案内をそれまでしていたんだ、しかし、これ以後は廃止した、こういう事実。 これは、何か担当者間が意見の交換をしたんじゃないんですよ。会社としてのルールを変えたということなのであって、社内ルールがどうのこうのと今おっしゃいましたが、これは、社内ルールとして案内を中止した、ルールを変えたということになるわけですね。ですから、これはちょっと、今おっしゃったのは、私は腑に落ちませんね。 それで、当然、金融庁に対して正確に報告をすべきだと私は思っております。虚偽の報告をした場合は、刑事罰が科される。これは、保険業法の百二十八条、「内閣総理大臣は、保険会社の業務の健全かつ適切な運営を確保し、保険契約者等の保護を図るため必要があると認めるときは、保険会社に対し、その業務又は財産の状況に関し報告又は資料の提出を求めることができる。」三百十七条で「報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者」は「一年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。」私は、この疑いが非常に強いと思います。 二〇〇七年に報告徴求をしておりまして、私は、その延長線上で、この類似のものはないかという調査も行われたというふうに思っております。私は、報告をしなかったというのは、事実上、非常に大きな虚偽報告に当たる、そのように思います。 それで、第一生命の保険金部の職員の話をお聞きしますと、第一生命は、一九九〇年代の終わりまでには、すべての保険商品について請求案内を禁止するという方針を会社の方針として確立していたんだ、そういう話まであるわけです。請求案内を一律にやめるというのは、私はとんでもない話だと思うんですけれども、第一生命の保険金不払い問題というのは、この請求案内の禁止という方針があって発生したものだ、そこにメスが入らないと問題は解決しないと私は思っているんです。 その背後に、保険商品はどんどん複雑になっていきますから、リストラで人員が不足する、しかし専門家が足りない、保険金の支払い担当の部署がパンクするというような事例が発生する、そういうことが請求案内を禁止した根源にあるのではないか。そういうところを反省しないと、やはり改善がなされないというふうに思うんです。 私は、昨年の八月三日に、第一生命を初めとする保険業界の政界工作についてただしたことがあります。それは、第一生命の側が自分の会社に対する処分を軽くするために働きかけたものでありまして、参考人質疑の時間を短くするように、この衆議院の財務金融委員会のメンバーあるいは政党の幹部に働きかけるというようなことをやった。これは議会制民主主義を破壊する非常に重大な問題だと、私は大変頭にきたわけでございます。 資料を見ていただきますと、ともかく非常に事細かく、政治家との関係を強めようということがある。これはつまり、いろいろな問題について処分がありそうだというようなときに、働きかけるというようなことを組織的にやっているということの証拠であります。 例えば三ページを見ますと、これは第一生命の社内でつくられた文書ですが、参考人質疑の時間が短縮されたものでありまして、第一生命の側はこう言っているんです。「議員にご支援いただき、明日の参考人質疑は生損ともに一時間ずつとなった。ただ、当初より生保の質疑時間が減る代替案として午前に明治安田生命のコールセンターの視察が入った。」つまり、コールセンターの視察を入れて質疑時間を短くしたんですよ。 私はあのとき理事会に出ておりまして、いきなりコールセンターが入ってきた、これは何でかなとは思ったんです。その背景は知らなかったんですよ。しかし、そういうことがあった。 これで、議員の方は「委員会ではないのだから良かったのではないか。」と。「先生のおかげであり、ご配慮に感謝する。あとは、与野党間で九月末をめどに複数社での参考人招致が握られたとの話もあるが。」「今は、気にしなくて良いのではないか。その時はその時で、また頑張るということだ。それから、山本筆頭には、ずいぶん頑張ってもらった。くれぐれもよろしく頼む。」というようなこともですね。 この参考人質疑については十一ページのところも、時間がないので全部は紹介しませんが、こういう「参考人お礼訪問対応」というのがつくられております。この中に、自民党、民主党、共産党、当時の質問をしたメンバー、それから理事会のメンバーが書かれておりまして、だれがどのように訪問したか。私の名前も出ておりまして、これは「事前質問通告にご協力」というんですから、こういう質問をしますよということをお知らせしたということについてのお礼訪問があったということなんですが、私は余り記憶がないんですけれども、そういうことが全部こういうふうに書かれているわけです。 それから、それ以外にもいろいろありまして、例えば四ページ目を見ますと、「渡邉常務」というのは渡邉光一郎社長のことだと思いますが、この右の方を見ますと、「「生保は約款、法令を越えて、保険金を払える可能性のあるもの見つけ出して、払って行こうとしている。それに、行政処分を行ってよいのか。」といったことを議員から発言いただけないものか。」というふうに発言をされたということがメモになっておりまして、これは委員会での発言要請までしているということなんですが、渡邉さん、こういう発言をされたんですか。
○渡邉参考人 お答えいたします。 当時、私は、生命保険協会の一般委員長という立場でございました。したがって、生保協会として当時の支払い関係について御説明をするという機会は多々ございました。したがって、こういった委員会でも、私どもの協会として説明をしてほしいという要請は当時も受けてございました。 当初、私どもに要請があったのは三十分でございました。したがって、私どもの単独会社ということで見ますと、結果的には一時間で、延びております。したがって、私どもの立場で、時間を短縮しようという意図で動いたならば、こんな話にはならないはずでございます。 要するに、当時の私どもの協会長というスタンスでは、当時の協会長は私の前任者でございましたけれども、こういった問題はできるだけ先生方に実情をよく御説明することが大切なのだということを言っておりました。私も、一般委員長という立場で、こういった委員会に説明を求められた際には御説明いたしました。 当然、当時の不適切な不払い、それから事務ミス等による未払い、それから今問題になっております請求勧奨というふうな、そういう段階を経たわけですけれども、当時も、とりわけ請求勧奨というものをどう考えるのかということについては、当時の先生方にもいろいろな御議論がありました。そういったものについてはやはり私どもから実情を説明して、どのように私どもが活動しているのかということを御理解いただかなければならなかったということであります。したがって、私どもは、その時間をいただきながら説明に歩いたということであります。 また、ここで言っているのは、恐らく生保協会と損保協会のバランスの話として話し合われた話だと思います。結果的に明治生命さんのコールセンターを入れてこういうふうになったということについては、当然、私どもは、どういう経緯でなったかについては全く承知しておりません。それは先生方の中での決定事項だというふうに承知しております。 以上でございます。
○佐々木(憲)委員 時間が来てしまいましたからこれ以上はやりませんけれども、今の説明は全然納得できないんです。 実際に、時間を短くしてもらいたいという働きかけが行われておりましたし、それで、コールセンターを入れたことによって短くなったわけであります。しかも、処分について、第一生命だけ突出するのは困る、したがって横並びでやってもらいたいと。 先ほどの資料の提出についても、それが行われていなかったから、当時は、金融庁の二〇〇八年の処分というものは、横並びの処分だったんです。しかし、第一生命の先ほど言ったリスト、あれがもし金融庁に報告されていたら、別な処分になっていたと私は思います。 そういう意味で、まだ今調査中でありますから、金融庁は、こういう点について、十分に念頭に置いてしっかりと調査を行って、厳正、公正な対応をしていただきたい。 大臣の見解を最後にお願いしたいと思います。
○自見国務大臣 生命保険業でございますから、当然、きちっと国民の御信託をいただいて私はこの今のポストにあるわけでございますから、公平、公正、厳正に、きちっと、やはり金融機関というのは基本的に国民の信頼が大事でございますから、そのことにしっかりこたえていかねばならない、こう思っております。
○佐々木(憲)委員 ありがとうございました。終わります。
○石田委員長 以上で本日の質疑は終了いたしました。 この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。 参考人各位におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時九分散会