国土交通委員会 第14号
- 発言数
- 107 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2011/05/25
会議録
○古賀委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省鉄道局長久保成人君、厚生労働省大臣官房審議官今別府敏雄君及び資源エネルギー庁電力・ガス事業部長横尾英博君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○古賀委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山本公一君。
○山本(公)委員 おはようございます。 水面下でいろいろな動きがあった法律案をきょう審議するわけでございます。私の立場からも、いささか感慨深いものがあるわけでございます。 きょうは、主に鉄道局長の方にいろいろと審議を進めていきたいというふうに思っておりますが、冒頭大臣に、通告はいたしていないんですけれども、三月十一日からかれこれ七十日をはるか過ぎた状況に今相なってきております。発災以来、国土交通省、大畠大臣以下大変な御活躍で、私どもはそういう面では今日まで大いに評価をいたしたいと思っております。しかしながら、いろいろな報告を聞く中で、福島の問題は別といたしまして、いわゆる津波、地震で被害を受けられた地域の復旧という段階が、ほとんどと言っては語弊があろうかと思いますけれども、いまだ思うように進んでいない、私はその状況にあるようにしか思えないんですけれども、大畠大臣、今日ただいま、何か状況について御所感があったらお尋ねを申し上げたいと思います。
○大畠国務大臣 山本議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。 三月十一日に、山本議員からもお話がありましたように、想像を絶する地震と津波、そして福島地域では原子力事故等があり、地域の皆さんには大変な状況にあるということを受けて、私たち国土交通省としても全力を挙げて、まずは人命救助第一ということでやってまいりました。国土交通省の所管というのは、御存じのとおり、鉄道、道路、そして空港、港湾と、まさに地域経済、生活を支えるものでありまして、何としても総力を挙げて、人の命を救うことに全力を挙げよう、こういうことでやってきたことは事実であります。 今日、いろいろと皆様方の御協力とお力添えをいただきながら、何とか道路もあるいは鉄道も、空港も港もある程度進んだわけでありますけれども、しかし、山本議員からお話しのように、何となく全体としてまだまだ進んでいないじゃないかという御認識、私もその認識は一致しております。 したがいまして、今、復旧復興というのが進んでいないじゃないか、この要因は何かという御質問だと受けとめさせていただきましたが、国の役割、あるいは県の役割、自治体の役割、それも、このように想像を超えるような災害を受けた場合に、どういう形でそれを、緊急対策、応急対策、復旧復興という話だと思いますが、どうもそこら辺の手順といいますか、やり方というものが余り明確ではなかった。そういうことから、かなり混乱を続けて今日まで来てしまったようにも感じているところであります。 昨日も国土交通省内のある会議がございましたが、復旧復興もそれは大事かもしれない、したがってそれをやろうということで心合わせは大事だけれども、現在の瓦れき、仮設住宅も始まりまして、瓦れき処理をどうするのか。瓦れき処理は環境省が所管ということでございますけれども、この瓦れきを、所掌外だけれども私たち国土交通省としても全力を挙げて、どうやれば早く瓦れき処理が進むのか、このことに尽力することがやはり必要なのではないか。もちろん、自治体が困っているのであれば、私たちの国土交通省の職員を派遣するなり、もう一度現状をよく分析して、所掌外であっても何かやれることがあったらそれを提案してほしい、こういうふうに申し上げたところであります。 したがいまして、山本議員からの遅々として進んでいないじゃないかという御指摘は、私もそのように認識しておりますし、そういうことから、これからも、復旧復興というだけでなく、現時点で十万八千人と聞いておりますが、避難所で生活されている方々が一日も早く避難所から出て、それぞれの自活への道というものを見出すことができるように、あらゆる努力をしてまいりたいと考えているところであります。
○山本(公)委員 大臣にはぜひ頑張っていただきたいと思うわけでございますが、私は、ある種、今回ここまで事が運ばない一つの大きな要因が縦割りだと思わざるを得ません。 さっき瓦れきのことをおっしゃいましたけれども、当初から言っておりました、環境省に瓦れきの処理のノウハウはありません、はっきり申し上げて。その環境省が予算を持っているからといって、国交省なり農水省なりが遠慮しちゃだめなんですよ。ノウハウのないところにはノウハウのないところなりの役割がある、ノウハウを持っているところはそれなりの役割があろうかと思うんです。 瓦れきの処理がいまだにあの程度です。多分先週か今週かにお出しになった環境省の瓦れきの処理のマニュアル、ごらんになりましたか。私、見て、環境省なればこそと言ってはあれだけれども、細かい。物すごく細かいことを書いているんですね。あれを県の担当者が見て、市町村の担当者が見て、このとおりにやらないかぬのですかと迷いますよ、あれを見たら。 実際、あのマニュアルが動くのか動かないのかわかりませんけれども、国交省なり農水省なりがやはりアドバイスを彼らに与えながら、現実的に県なり市町村がそれに向けて動くように、ぜひ大臣の方からアドバイスを閣内でしていただきたいなと思います。余りに細かいことを書いたって、人はそのとおりには動きません。ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。 ところで、本法律案について入るわけでございますけれども、冒頭申し上げましたように、いろいろないきさつがあった法案でございます。もともと、清算事業団にいわゆる旧国鉄から引き継いだ資産を売って得たもの、そしてまた、新たに株式を発行して、その株券を売って得たもの、いわゆる鉄道に由来をして清算事業団というところにあったお金、これが、政権交代して、ある日突然、財源がありませんといって、目をつけられました。ちょうどいい数字だったんでしょう、目をつけられて、事もあろうに鉄道由来の財源が、基礎年金の財源に使いますよと強引に財務省が引っ張っていかれた。我々、非常に整理がつかないやり方だなと思っておりました。 ところが、今回、また第一次補正予算をやらなければいけないという事態に相なり、これまた財源が要りますよねと。また、こっちに持っていったお金を今度はこっちに、復旧に回しますと。この時点で、鉄道に由来するお金、広義に解釈すれば、今回のような震災で、復旧のための財源であるならば、まあまあ理解ができるかなという気持ちで整理をして、今回のこの法案に私どもは臨んでおります。 大臣、もともと、あのお金を年金に持っていくという思想というか発想をどう思われますか。
○大畠国務大臣 山本議員から率直な、核心をつく御質問をいただいたと受けとめております。 私も、いろいろと物事を考えるときには筋というものを大事にしなきゃならない、そんな考えを持って今日まで二十一年間、県会を入れると二十四、五年になりますが、基本的には、自分もそういうものを大事にしよう、こういう考えで歩んでまいりました。そういうことからすると、山本議員からの今の御質問というものも、一つの、私も理解できるお話であります。 ただ、これまでのことをちょっと私も、きょう御質問だというので、いろいろと整理させていただきましたが、これまでのことの中で、昨年の十二月二十一日に、財務、国家戦略、国土交通の三大臣が集まって、これは財務大臣が主導されたようにも感ずるわけでありますが、鉄道建設・運輸施設整備支援機構から国庫納付する、こういう合意がなされました。これはもう事実関係でございます。 国庫納付される資金は、当初は、今御指摘のように年金財源として活用される、こういうことで動いたことも事実であります。しかし、今日に来て、今度は復興財源に活用する、こういうことになったわけでありますが、国土交通省としては、今、山本議員からお話しのように、私もいろいろ思うところはございますが、ただ、とにかく、国庫納付された後の資金の使途については、国土交通省として特段の見解を示すような立場には現在残念ながらない、こういうことを今御答弁申し上げるものであります。
○山本(公)委員 お立場上、踏み込んだことは言えないんだろうとは思います。 しかしながら、今大臣がおっしゃったように、筋を通すということ、政治の世界だから何でもありじゃ困るんですよ。やはり筋を通すものは通すという背骨がないと、あっちへふらふら、こっちへふらふらというような政治になってしまいかねない。往々にしてそういう場面をよく見ますけれども、やはり筋を通すというような運営に当たっていただきたいなと思います。 冒頭申し上げました、東北で大変な震災が起きた中で、今回、鉄道も、どこもかしこもやられてしまっている。私も視察に行きまして、海岸線の鉄道に至っては、後をどうするんだろうかなというようなことを被災地を見詰めながら考えてまいりました。その中で、きのうきょう、いろいろな場面でマスコミの報道等でも取り上げておられますのが、もう御承知のとおり、実は三陸鉄道なんです。 鉄道局長にきょう来ていただいていますけれども、鉄道局長が私の部屋にお見えになるたびに、私が三陸鉄道の経営者だったら、この機会にやめさせてもらいますよと。もともと、商売にならないから国鉄から引き離して、地元の方々が三セクとして残していったいきさつがあります。もし私が経営者だったら、この機会にやめさせてもらいますよ、だけれども、やめるにやめられない事情というのがありますわなと。そこで、しゃくし定規に、四分の一が国の補助で四分の一が県の補助で残り四分の二を事業者がと言ったら、一〇〇%やめますよ。 今、被害総額が、局長、あれは何ぼでしたかね。
○久保政府参考人 今回の震災によります三陸鉄道の被害額については、鉄道事業者さんからの震災直後の、まだ速報ベースでありますけれども、約百八十億円であると聞いております。
○山本(公)委員 百八十億の半分といったら九十億ですよ。だれがどう考えたって、あの事業者に出るはずがない。これが、百歩譲ってけたを二つ変えて、九千万でもやめますよ、九千万の利益なんかあの事業から出てこないんだから。自己負担一千万でもやめますよ。五百万ぐらいだったら、まあ、しようがないかという話になるかもしれませんけれども、一千万でもあの事業者に負担をさせるようなことがあったら、通常ならばやめます。 さあ、やめてもらっては困りますという利用者の声も強く出てきております。特にあの区間は、ほかに交通機関も余りうまく機能していない。やはり鉄道に頼らざるを得ないところが大部分。これからあの三陸鉄道をもし存続させていこうと思ったら、何か方法、方途を考えていらっしゃいますか。
○久保政府参考人 委員御指摘のように、鉄道の災害復旧については、今の制度、これは鉄道軌道整備法という法律にありますけれども、鉄道事業者の資力のみによっては復旧が著しく困難であるというときには、鉄道事業者への国庫補助が存在します。ただ、御指摘のように、これは国が四分の一、自治体四分の一、残り二分の一は事業者さんの負担、こういう仕組みになっております。 三陸鉄道の復旧については、私どもの調査の部隊も現地に今入っておりますけれども、被害実態も踏まえまして、国交省としても、今後の補正予算に向けて必要な支援策について十二分に検討していきたいというふうに考えております。
○山本(公)委員 もう結論ははっきり見えているんですよ。申し上げたように、一千万でも事業者に負担しなさいと言ったらアウトですよ。だめ。十分の十国が見ますよというぐらいの支援策を検討しなかったら、この鉄道はもうおやめになる、私はそう思っているんです。 だから本当に、十二分に検討というどころか、これは財務省が相手だろうと思うけれども、その辺の実情を、財務省的な発想でいったら、そろばんに合わない、そろばんに合わないような事業は事業じゃないでしょうと言うかもしれない。だけれども、公共交通機関というのは、そろばんが合わなくても存続をしていかなければいけないのが公共交通機関なんです。一足す一は二しか答えが出ない財務省にはわからないんです。よほど腹をくくって、補正に向けて三陸鉄道の支援策を考えていただきたいなとお願いを申し上げておきたいと思っております。 同様に、JR東日本の持っている鉄道も大変な状況です。よく冗談で、三陸鉄道はなかなか力がないからいたし方ないね、JR東日本は金が余っているから、JR東日本は自力でやったらどうというような声があります。だけれども、行って見ていて、とんでもない広範囲に駅舎も含めて痛めつけられております。このJR東日本に対する支援策といいますか、何かお考えになっていらっしゃいますか。それとも、今から考えようとされますか。ちょっとお答えを願いたいと思います。
○大畠国務大臣 先ほど山本議員の方から、鉄道事業について、それも、三陸鉄道を含めて非常に経営の厳しい状況に対してどうするのか、こういう御質問をいただきました。 私も、地域の方のバス事業というのが同じような状況がありまして、次々と民間のバス事業者も撤退をするという状況を見ております。そういう状況からすると、公共交通機関というのをどう考えるのか、採算が合うからやる、採算が合わないからやめてしまうという単純な発想で公共交通機関というものを考えていいのかという御質問のようにも受けとめさせていただきました。 私は、いろいろなことを考えても、世の中に交通弱者という言葉がございますが、そういうものを放置すると、移動する手段を確保できない国民が随分出てしまいます。そういうことを考えますと、バス事業であってもあるいは鉄道事業でも、公共交通機関というのをどう位置づけるかという、位置づけそのものを明確にすることが今必要なんだろうと私は思います。 そういうものからしますと、今御指摘のように、特に被災をした鉄道、東北地方を中心として被災をした鉄道に対してどのような形で復旧復興に向けて支援策を考えるかということでありますが、まず一つは、被災した地域のそのままに復旧していいかどうかというのは、先ほど山本議員からお話がありましたように、まちづくりと絡んでくるものでありまして、どの場所に鉄道を引くのか、そこも必要なポイントだろうと思います。そういうまちづくりとあわせて、そして鉄道も復旧させていく。 それから、三陸鉄道などの第三セクターの鉄道でありますけれども、今御指摘のように、経営が非常に厳しい、こういう実態を踏まえての支援策を考えなければと今検討しているところであります。そういう意味では、まちづくりと一体となった復旧と同時に、二次補正の中で、ここのところについて特別なことを考えて支援策をつくり、そして結果的には、また地域の方々が安心して鉄道を利用できるような形にする、こういうことを念頭に置きながら、支援策を今いろいろとあらゆる知恵を絞りながら検討しているところであります。
○山本(公)委員 三陸鉄道には、四分の一、四分の一という、わずかというか、そういう支援策がある、JR東日本の場合はそれもないという状況の中で、三陸が百八十億ぐらいの被害であるならば、おおよそ想像はつきますね。数千億程度の被害だろうと思います。JR東日本がいかな大金持ちであろうとも、東北新幹線は多分自力で復興させたんだろうとは思います。しかしながら、今回の太平洋、三陸沿岸の鉄道復旧のためには、相当な負担がかかっていくだろうとは思います。その辺は、やはり政府として何らかの支援策を考えてやるべきだろうと私は思っております。ぜひお考えを願いたいなと思います。 もともと、私、結構鉄道ファンなんで、鉄道というのは線路がつながっていて何ぼの世界です。線路がつながっているから、何となくロマンがあって夢があるんです。線路がずたずたになったら鉄道じゃないとまで私は思っている。JR東日本はそれこそ事業者ですから、もう御勘弁をというような路線もいっぱいあるんだろうと思うんです。極めて非情な経営者だったら、この機会にもうこの路線、やめてしまえというような発想も出てくるかもしれない。ぜひ、そういうことがないように、これは国土交通省の方で指導をしていただきたいなと思うんです。 国鉄改革のときに、そろばんに合わないところはぼんぼんと切り離していって、三セクになったりいろいろな、廃線になったりしたところもありました。今度の震災でそういうことはJR東日本だってされないだろうと思いますけれども、そのためにも、再度申し上げますけれども、国の支援をぜひお考えを願っておきたいと思います。 とりわけ、今回のJR東日本の東北での鉄道の復旧というのは、今まで海岸線を走っていた、そのまま同じように復旧していいんだろうかという議論があります。もっと違う場所に線路そのものの位置を変えたらどうかという御意見もかなり強い。そうしますと、どうしても、その復興する町のまちづくりの中心に、鉄道が、線路がどこを走るか、極めて大きな関心事になろうかと思います。つまり、JRの自分勝手な構想ではなかなかできない、自治体と一緒になって鉄道の復旧を図らねばならない。事業者本位の復旧ではないということでありますので、ぜひその辺も含めて、今度の支援策の中で頭に置いておいていただきたいなと思います。 大臣、そのことについて何かお考えはありますか。
○大畠国務大臣 御指摘のように、鉄道事業者の方の立場もございますが、しかし、鉄道というのは、これまでの日本の地域社会を支える大事な交通手段であると同時に、町の中心でもありました。 私の小学校時代に、小学校何年生でしょうか、遠足で行ったところが駅でございまして、駅まで四キロの道をみんなで歩いていって、ただ機関車を見て帰ってきただけなんですが、それでも大変、驚きといいますか、すごいという印象を今でも持っています。駅を中心として田舎の方は町ができているわけでありまして、そういう意味では、ただ鉄道事業者の都合で通せばいいというのではなくて、まちづくりと一緒に、一体となって鉄道事業の復旧というものを考えなきゃならないという御指摘はそのとおりだと思います。 したがいまして、自治体ともよく連携をとりながら、当然、鉄道事業者とも連携をとりながら、新しい町をつくるという決意で臨むことが大事だと思いますので、今の山本議員からの御指摘を踏まえて、私たちも自治体と鉄道事業者と連携をとりながら取り組んでまいりたいと考えているところであります。
○山本(公)委員 東日本のことに対しての御支援もぜひお願いを申し上げておきたいと思います。私は、申し上げておきますけれども、東日本と利害関係はございませんけれども、一鉄道ファンとしてお願いを申し上げておきたいと思います。 それから、今回のこの法律をつくる上において、整備新幹線ということが一部でクローズアップされました。今回のこの法律ができていくそれ以前に、一兆二千億が国庫に納付された。それ等々を含めて、整備新幹線を考えておられる方々が非常に不安を覚えられました。整備新幹線がこれ以上もうできないのではないかというようなことで不安を覚えている方がいらっしゃいました。 今回、法律の中でも一部書いてはいただいておりますけれども、こういうポンチ絵には着実な整備新幹線の整備というふうに書いてあるんですけれども、法律の中で整備新幹線というのはどういうような位置づけになっておるのか、改めてちょっと御説明を願いたいと思います。
○久保政府参考人 今回の法案の中で、新幹線、整備計画を持っている整備新幹線でございますけれども、どう位置づけられているのかということでございます。 今回の法案では、特に北陸新幹線、これは、長野オリンピックの開催に間に合わせるために、高崎—長野間については借入金を導入して建設をいたしました。その建設債務の償還にこの特例業務勘定の資金を活用するということが位置づけられております。 もう一つ、並行在来線、これは新幹線の整備に合わせて経営分離した鉄道でありますけれども、それに対して、貸付料、これは運営主体であるJRから受けるお金でありますけれども、貸付料を使って支援をしておるんですけれども、貨物調整金についてもこの特例業務勘定の利益剰余金を使って支援を行う、こういうことが法律上位置づけられているところであります。
○山本(公)委員 つまり、高崎—長野間の債務を返済することによって生じる財源によって、玉突き論で、整備新幹線も、着実かどうかわかりませんけれども、整備をしていきますよというお話なんだろうと思うんです。 そこで、これも私の一つの考え方なんですけれども、いつも道路と比較するんです、高速道路と。高速道路というのは、私はいつも言うんですけれども、エンドがあるんです、おしまいが。ここまでは国の責任において整備をいたします、残りの枝葉の部分はそれぞれの地方の裁量によってお考えをくださいというのが私の高速道路に対する考え方なんですけれども、この整備新幹線というのは、今絵姿に出てきています、例えば函館から札幌、それから金沢から敦賀もしくは大阪とかいうような、まだ点線のところもあったりするわけですけれども、整備新幹線、いわゆる新幹線というのは、どこまでが国の範囲においてやるべきだと大臣はお考えですか。
○大畠国務大臣 率直な、専門家の山本議員からの御質問でありますが、鉄道というものが日本の国の中でどのような役割を果たしているのか、まさに経済的に言っても背骨のところなんだろうと思います。 したがって、どのような将来を考えて、私も国土交通大臣に就任させていただいて以来、国土交通省には、常に五十年先、百年先を見据えて仕事をしよう、今日の状況の中で、いろいろ今回のような大震災の対応というのも非常に大事な仕事でありますが、同時に、日本の未来はどういう国にするのか、中国はどうなるのか、韓国はどうなるのか、アメリカ、ヨーロッパはどういうことになるのか、そんな中で日本の国というのはどうあるべきなのかということを考えて仕事をしよう、こういうことを申し上げさせていただきました。 そのときの中心になってくるのは、先生から御指摘のように、鉄道というものであります。そういう意味では、将来の日本というものの絵姿を考えたときに、どこまで大動脈をつくるのか。この絵姿はやはり国として明確に一つのビジョンを描き、それはお金がかかるわけでありますから一気にというところへはいかないかもしれませんが、こういう形の三十年後、五十年後の日本を考えたときに、どうしても最低でもこれだけ必要だ、その大動脈だけは日本の国として描いて、そして予算をできる限り節約しながらもそこに投入して、最終的にはこういう形にします、この絵姿は国として描いておくことが必要だろうと考えています。
○山本(公)委員 ぜひお願いいたしたいと思います。 私、考えるんですけれども、新幹線というのは、多分、何よりも高速で大量に定時に輸送ができるというメリットを持っています。少なくとも、この国において、政令指定都市、いわゆる百万都市と百万都市の間ぐらいはあっていいんじゃないかなと。高速に大量に定時に運行ができる、百万都市同士の連絡手段、あっていいんだろうと私は思っておりますので、整備新幹線のこれからの着実な整備というのを念頭に置いて行政を進めていただきたいと思います。 次に、今回法律の中で出てきております、いわゆるJR貨物の貨物調整金制度の仕組み、これをもう一度御説明願えませんか。
○久保政府参考人 先生から御指摘をいただいた貨物調整金制度でございますけれども、これは、整備新幹線が延伸するに合わせまして既存の在来線を経営分離して地方自治体、第三セクター等で引き受けていただく並行在来線の維持、あるいは、その並行在来線の上はJR貨物が走っておる、貨物鉄道ネットワークを維持している、その二つを目的といたしまして、平成十四年度に創設をいたしました。 具体的には、JR貨物が上を走ります並行在来線を経営する第三セクターに、その場合は線路使用料を支払います。そのJR貨物が支払う線路使用料に加えて、線路の使用実態に応じて上乗せという形で貨物調整金を並行在来線を経営されている第三セクターに交付する、こういうのが現行の貨物調整金制度でございます。 先ほども御説明させていただきましたように、この並行在来線に対する貨物調整金制度を、今回この利益剰余金を使って払うとともに、その中身を充実して、最終的には並行在来線を経営される第三セクターに今まで以上にお金が、調整金が行くということを今回の法律の中に入れているものであります。
○山本(公)委員 新幹線ができてそれぞれ喜ばれるところもあるんでしょうけれども、今の並行在来線の問題というのは、そこでその自治体が望まれて新幹線ができていくわけですから、ある種、裏側で並行在来線の維持ということを地元が考えていかなければいけないという、これは宿命みたいな話なんだろうと思います。 ただ、当たり前のように、新幹線の停車駅というのは少ない。だから、いわゆる地域の生活という面からいえば、多分新幹線は別物なんだろうと思います。やはり、並行在来線というのは地域の生活そのものだということがありますので、この並行在来線に対する支援というのは大きなスキームの中で、今局長がおっしゃったように、JR貨物の一つの調整金の世界にしても、今度はあれは拡充をされるんですよね。今まで何か一車両ごとのあれだったのが、車両の車数に応じてお金が変わってくるんでしょう、利用料が。
○久保政府参考人 貨物調整金制度の拡充について、さらに説明をさせていただきます。 御指摘のように、今までJR貨物が上を走っている場合に、第三セクターの車両というのは、多くの場合、例えば二両編成ぐらいで走っている。ところが、JR貨物の車両は、例えば二十両編成で走っている。これを今まで同じ一列車として扱って第三セクター側と貨物側で経費を分担しておりましたが、これはやはり二十両で走っている方がより経費を負担するべきじゃないのか、こういう御指摘をいただいたことから、並行在来線側の負担割合を下げ、逆にJR貨物側の負担を高めて、結果として並行在来線を経営されている第三セクター側にお金がより配付されるという仕組みをつくったものであります。 例えば、二両編成と二十両編成、これは、今までであれば、どちらも一編成だから負担割合は一対一だとしていたのでありますけれども、二十両対二両であれば十対一でありますので、貨物側が十の方を負担して、並行在来線である第三セクター側は一の負担をして経費分担をする。結果として、並行在来線を経営されている第三セクターの負担割合が減る。従前に比べてお金がより並行在来線側に流れる。こういうものを法案の中に、貨物調整金制度の利益剰余金からの支援という形で盛り込ませていただいているものであります。
○山本(公)委員 今御説明ありましたように、今回の改正の中で、いわゆる並行在来線に流れていくお金も多くなる、それだけ支援の手が厚くなるということであります。申し上げましたように、並行在来線は生活そのものだと私は思っていますので、ぜひ今回のようなことを通じて支援を続けていっていただきたい、かように思っております。 ただし、これまたJR貨物の負担がふえるわけなんです。だけれども、今度はJR貨物の負担に対して、今回またこの法律の中で、JR貨物、三島会社に対する支援策が盛り込まれている。いわゆる鉄道業者全体が、線路を使って一つの国家に貢献している、業界全体が助け合ってやっていくという姿だろうというふうに思っておりますので、それは評価していきたい、かように思っております。 ところで、私は四国の人間でございます。北海道には新幹線計画もあります。九州にも新幹線ができました。三島会社といっても、どうやら北海道、九州と四国はどうも違う。私が青年というか高校時代のころに、四国新幹線構想というものがあったやに聞いています、あったやに。いまだにその計画は生きているらしいですけれども、もうだれも期待をしておりません。夢を描いておりません。つまり、JR四国というか四国には、鉄道ということに関して言えば、極めて夢がない、そういうところでございます。 JR四国の社長がよく私に、高速道路はかたきでございますと言うんですね、かたきでございますと。予讃本線などはもろに高速道路と並行して走っております。高速道路が延びれば延びるほど、お客が減る。それ以外にも客が減る要素はあるんでしょうけれども、大変な経営状況であることは、はたから見てもよくわかります。いろいろなことをやっています。うどん屋もやっています。JR九州やJR東日本のような立派な事業はやれませんけれども、細々としたビジネスホテルもやっている。いろいろなことをやっていますけれども、経営状況はいかんせん赤字。 その中で、今回この法律が出てまいりまして、私どもは非常に期待もいたしておるわけでございますけれども、基本的に、JR三島会社というのは、今後の経営というのはどういうふうになっていくか、ちょっと端的にお答え願えませんか。
○久保政府参考人 特に御指摘のJR四国会社さんを初めJR北海道会社におかれては、今後も、人口減少等の影響もあって、鉄道運輸収入そのものは減少していくと見込まれます。その意味でも、経常赤字が余儀なくされるというふうに見込んでおります。 また、JR九州会社あるいはJR貨物会社についても、会社の経営努力で収入の増加あるいは経費の節減を図り、経常黒字を計上、あるいはそれを目指されるものだと思いますけれども、車両、施設等の設備の老朽化が進んで、収益基盤が脆弱な状況が続く、このように見ております。
○山本(公)委員 もともとJR四国なんというのは、鉄道だけでは、本業だけでは無理だということは、我々もよくわかります。だけれども、見ていて本当に涙ぐましい努力ですよ、これは。小さなうどん屋をやったり、小さな駅でラーメン屋をやってみたり、かつての国鉄職員がラーメンをこうやってやっている姿というのは、やはりかわいそうになるときがある。本当に、JR東海に行った人とJR四国に行った人は、多分天国と地獄ほどの国鉄マン人生の途中経過だろうと思います。 そういう意味において、今回、JR四国にも北海道にも、そしてまたJR九州にも、それぞれ支援の手が伸べられていくわけでございますけれども、我々、今まで、四国の沿線で沿線協議会というのを自治体がつくっています。どうすればこのJR四国の経営の窮状に我々が貢献できるかということを一緒になって考えているんですけれども、今までは、せっかくアイデアを出しましても、金がありませんといってJR四国の方が引いてしまうんですね。 これからは金がありませんという理由は言わせないぞとよく言っているんですけれども、今後、JR四国を含めて三島会社、貨物がこのようなお金を、真水の部分もあれば、また貸付金であったり、それからまたいろいろなものがあろうかと思いますけれども、それぞれ、局長が把握をされている範囲で、今の四つの会社がどういう使い道をされようとしていらっしゃるのか、ちょっと教えていただけませんか。
○久保政府参考人 JR北海道、JR四国、JR九州会社、またJR貨物会社におかれて、今回の法律が成立した場合には助成金あるいは無利子貸付金が入る形になります。JR北海道会社とJR四国会社には、現在もありますけれども、経営安定基金を積み増す形で支援をする。また、JR北海道、四国、九州、JR貨物会社について、それぞれ設備が、これは車両であったり駅であったりレールであったりしますけれども、大変古くなっておりますので、これを更新して収益体制を強くする、そういう設備投資に使おうとされていると聞いております。 具体的に申し上げますと、例えばJR北海道さんであれば、札幌—函館間の特急気動車の老朽取りかえだとか、札幌という大都市圏がありますので、札幌圏の輸送用電車の老朽取りかえ、また、北海道の中には古くなったローカル気動車がありますので、これの老朽取りかえ、また、レール、まくら木といった軌道設備も新しくするという形で収益構造の強化をしたいと。 先生御指摘のJR四国さんにつきましては、稼ぎ頭が予讃線という松山に向かっていく線でありますけれども、予讃線用の特急電車の老朽取りかえとか、南北に走っております土讃線用の特急気動車の老朽取りかえだとか、四国ではちょっとおくれておりますけれどもICカードの導入、こういうものに充てたいというふうに考えておられます。 JR九州さんにつきましても、ローカル電車とか気動車が大変古くなっておるので、これの老朽取りかえ、あるいは変電所の老朽取りかえ、また、北海道さんと同じでありますけれども、レール、まくら木等軌道設備の老朽取りかえなどに充てていくことを考えておられます。 また、JR貨物につきましても、機関車、コンテナ貨車は古いものは国鉄時代のものを手を入れながら使っているというものもありますので、そういった機関車及びコンテナ貨車の老朽取りかえ、また、レール、まくら木等の軌道設備の老朽取りかえ、こういった形の設備投資を行って体質、収益構造の強化を図っていくということを考えておられるというふうに承知しています。
○山本(公)委員 時間が参りましたので終わりますが、我々、四国に代表されるような、公共交通機関という使命を帯びて一生懸命経営を続けているところにとりましては、今回のような一つのスキームというのは大変ありがたいものだと思っております。 今回のこの法律は、鉄道、線路を、一つの、同じ利用していく事業者同士が、もうかっているところももうかっていないところも一緒になって維持していくという、ある種の意思の表明だろうと思っておりますので、そういう意味で、大臣、またぜひ鉄道というものにも目を向けてやっていただきたいなとお願いをして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○古賀委員長 次に、高木陽介君。
○高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。 本日は、国鉄清算事業団の債務処理に関する法律の改正案でございますけれども、鉄道に関してということで、冒頭、鉄道駅のバリアフリーの問題をちょっと取り上げたいと思っているんです。というのは、震災以降、福島の原発事故の問題がありまして、電力供給、特に東電管内の電力供給が大変厳しくなってきた。計画停電もなされましたし、今、東電管内では節電ということが本当に多くの方々の努力で行われている。これはこれでしっかりやっていかなければいけないと思うんですが、これによってバリアフリーがかなり厳しい状況になっているなというのがございましたので、この件に関してまず質問をさせていただきたいと思います。 バリアフリー、いわゆる鉄道駅の段差解消ということ、この現状を、全国及び、東電管内というとなかなか難しいと思うので、首都圏ということで、どういう現状になっているのか、まず伺いたいと思います。
○久保政府参考人 段差解消という形で、全国あるいは大きな意味での首都圏の状況について御説明させていただきます。 全国の一日当たりの平均利用者数が五千人以上で高低差が五メートル以上という段差があるところについて、これは二千三百七駅あるんですけれども、いろいろな方法で事実上段差解消を行うわけでありますけれども、そのうちのエレベーターが設置されている駅は二千四十駅、エスカレーターが設置されている駅は千七百十四駅であります。また、関東の大手民鉄、あるいは地下鉄、JR東日本さんの数字を言いますと、五千人以上かつ高低差五メートル以上の駅は千六十二駅あるんですが、エレベーターの設置で段差解消をされている駅が九百四十五駅、エスカレーターが設置されている駅は八百二十九駅というのが設置の状況でございます。 〔委員長退席、田村(謙)委員長代理着席〕
○高木(陽)委員 このバリアフリーについてですけれども、平成十二年、ちょうど公明党が政権に参画をするときに、交通バリアフリー法というのをつくりました。今局長のお話にありましたように、平成二十二年を目指して、利用者が五千人以上の駅はバリアフリー化をしていく、段差を解消しよう、こういう流れの中で、今お話がありましたように、五千人以上の利用者のある駅というのは二千三百七駅、そのうちエレベーターを設置しているのが大体八八%です。エスカレーターを設置している駅が七四%。 これまでも努力されてこられましたし、あとは、構造上の問題という駅が幾つかありまして、駅全体を改修しないとだめだ。例えば御茶ノ水の駅ですね。ここは、バリアフリー化するためのエレベーター、エスカレーターを設置するスペースがない。駅を、基盤も含めて全部改修しないとできない。こういったところがまだ残っているというふうに認識をしております。 その中で、全国平均と比べてもやはり関東地域、JR東日本の場合には東北または信越等も含まれますけれども、関東の方が、エレベーターの設置が八九%、エスカレーターが七八%と、全国平均より上回っている。これはそれぞれの地域または自治体の努力もあると思うんです。 バリアフリー法によって、三分の一は国が費用の負担をする、三分の一は地元の自治体が負担をする、そして残る三分の一は鉄道事業者がやる、こういう流れの中でここまでバリアフリー化が推進されてきました。まさに、障害者、そして高齢者、または妊産婦の方、小さなお子さんを連れている、ベビーカーにお子さんを乗せて電車に乗る方、いろいろな方々がこのバリアフリーの恩恵を受けているんですね。 ところが、先ほど冒頭に申し上げました、震災後、節電をするようになった。鉄道事業者もいろいろと電気を消したりだとか努力をされているんですけれども、エレベーター、エスカレーター、エレベーターの方は何とか動かしているみたいですけれども、エスカレーターの方がかなりとまっている、こういう現状がございます。震災後の節電で、エスカレーターの停止状況、これをどのように把握しているか、お聞かせ願いたいと思います。
○久保政府参考人 鉄道駅に設置されておりますエスカレーターでございますけれども、議員御指摘のように、震災直後は計画停電等の影響で多数の駅で停止をしておりましたが、その後、電力需給状況の改善に伴いまして、朝夕ラッシュ時に混雑する駅や地上からホームまで深さのある駅などについては、利用者利便の観点から、エスカレーターの稼働を再開しているところであります。 一方、御指摘のとおり、現時点においてもエスカレーターを一部停止している駅がございます。これは、節電に協力するという観点から、個別の駅の状況に応じて実施しているものであると承知しております。
○高木(陽)委員 今、電力需給が改善し始めている。そういった中で、ラッシュ時間帯または深いところ、例えば東京の地下鉄等々でいえば大江戸線ですとか南北線ですか、かなり深いところ、ここは動いていますね。これがないと大変なことになる。ただ、深くない地下鉄だとか高低差がそんなにないようなところはとめている。こういう現状があるんですけれども、障害者または高齢者、足の不自由な方々等にとってみれば、深かろうが深くなかろうが、これは関係ないんですよね。 そういった部分でのバリアフリー、または、エスカレーター等の停止によって、障害者、高齢者、また妊産婦等への影響、これをどのように考えているのか、お聞かせください。
○久保政府参考人 鉄道につきましては、一方では節電に取り組みつつも、御指摘のように、利用者の利便を確保する、とりわけ障害を持たれた方、お年寄りの方、妊産婦の方々の、交通面で大変な状況にある方につきましての影響を最小限にするということは、私どもも大変重要であるというふうに考えております。こういった方々が安心して鉄道を利用するために、段差解消されたルートを一ルートは確保するという観点から、エレベーターの設置駅については、これも先生から御指摘がありましたけれども、エレベーターを稼働させるということで鉄道事業者にも話をしており、現在おおむねそれは稼働しているものと承知しています。 一方で、エスカレーターは停止している駅がございますが、引き続き、少なくとも節電によって交通弱者の方々が鉄道を利用しにくくなるということがないように、一層取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○高木(陽)委員 そういった中で、震災後の東京電力の電力の需給状況、先ほど局長の方から改善してきたというお言葉もございましたけれども、この現状について、きょうは資源エネルギー庁からも来ていただいておりますので、震災後の東京電力の電力の需給状況について伺いたいと思います。
○横尾政府参考人 お答え申し上げます。 震災後でございますが、直後は、供給力が大幅にダウンした結果、約一千万キロワット程度の大幅な需給ギャップがあったというふうに考えられます。このため、先ほど先生からも御指摘のありました計画停電をやむを得ない措置として実施をして、節電に御努力いただきました。 その後、供給力も順次回復するのと、需要側におきましては暖房需要が減少、それと多くの方に節電に取り組んでいただいた結果、四月でございますが、最大需要電力三千五百七十五万キロワットに対して供給力が四千五十万キロワット、それと五月でございますが、最大需要電力三千五百三十八万キロワットに対して供給力が三千九百万キロワットという状況になってございます。 ただ、昨年の需要水準に比べますと、ことしの需要水準が、震災後は約七割程度と落ち込んでいたのが、連休後には九割程度まで戻りつつあるという状況にございます。いずれにしましても、夏に向けては、冷房需要の高まり等により電力需要が高まっていくことが想定されているということでございます。
○高木(陽)委員 四月の段階で大体五、六百万ぐらいの余力ができたわけですね。五月も、最大の電力需要のときでも四百万から五百万ぐらいの余力がある。今の資源エネルギー庁からのお話だと、東電の方も大分、火力だとかいろいろな形で復旧をさせていく中で頑張り始めた。一方で節電。相まってやっているのは確かなんですが、五百万余っているわけですね、五百万キロワット。 もちろん、ここも電気が消えています、もう少し消してもいいぐらいですが、私たち健常者にとってみれば、こうやって電気が消える、またはエスカレーター、エレベーターがとまる、これは、まあ、それは仕方がないね、自分の足でちゃんと歩くしかないねと。これはいいんです。ところが、障害者等のハンディを背負っている方々にとってみれば、我慢だとかそういう問題じゃないんですね。移動ができなくなるわけです。 民主党が野党時代から交通基本法という法律を出して、今回閣法で出てまいりました。この法律は、ある意味では、移動の自由というか権利というか、そういったものをちゃんと視野に入れながら、ハンディを負おうが負うまいがちゃんと移動できるようにしましょうと。これはすばらしい考え方だと思うんですよ。そういった中で、現実は、節電だということで一律にとまってしまう。これは果たしていいのかどうか。 最初は、計画停電をする、まさに大規模停電が起きてしまうという危機感の中で、一時期、電車自体がとまっちゃったこともあった。ところが、今、この四月、五月と安定的になってきている。しかも五百万ぐらい余る。もちろん、私たち健常者はもっとさらに節電を努力していかなきゃいけないと思うんですが、障害者に対するそういう視点、これが欠けているんじゃないか。 特に、計画停電は今ないわけです。四月いっぱいでなくなりました。そういう現状の中で、余力があるわけですから、エスカレーターを動かしたらどうか。努力するんじゃなくて、エスカレーターを動かしていい、こういうふうにしたらどうかと思うんですが、その点はどうでしょうか。
○久保政府参考人 私どもといたしましても、この電力問題をめぐっては、鉄道事業者とさまざまな形で意見交換の場などを設けておりまして、その場を通じまして、先生御指摘の、まさしく交通弱者を初めとした利用者の利便確保を求めることの重要さ、また稼働しているエレベーター、エスカレーターをわかりやすく案内表示するといった利用者への情報提供を適切に行うように要請しているところでありますが、今後もさらに、引き続き、節電との調和を図りつつも、交通弱者の移動の確保に配慮するよう求めていきたいというふうに考えております。
○高木(陽)委員 これは、何でとめちゃうか、JRだとかそういう鉄道事業者にもちょっとお伺いをしたんですが、やはりいろいろな抗議も来ると言うんですね、この節電の時代に何で動かしているんだと。大体、抗議してくる人は健常者なんですよ。そういう弱者のことを全く考えていない。 日本という国は本当に、何かあるとすぐ振れる。右から左にぐっと行ってしまう。自粛問題もそうですね。経済活動をするためには、自粛をしないでしっかりとお金を回した方が本当はいいわけです。それが逆に復興にもつながっていくんですけれども、何となく、自粛しなきゃいけないな、こういう風潮になってしまった。この節電も、節電していないやつは悪者だというようなイメージができてしまっている。 ところが、それは本当は弱者のためなんです。もちろん健常者も使っちゃうかもしれませんが、やはり、一番弱い、人数は少ないかもしれないけれども、そういった人たちのことを考えるということが必要ではないかなと思うんです。鉄道事業者にしてみれば、努力はしている、エレベーターが、こちらの方が動いているからこちらの方で使ってくださいと案内も出しているかもしれない。けれども、それだけの距離がある、ホームの端から端まで行かなければいけない。逆にその方が危険性がある場合がある。そういうことを考えた場合に、ここは、何度か申し上げているように、エスカレーター等は動かした方がいいんだろうなと。 ところが、今言ったように、百かゼロか、白か黒かみたいな、こういうことになって批判を受ける。そこら辺のところが、鉄道事業者に全部、あなたたちにお任せということで鉄道事業者判断でやらせると、やはり勇気が要るわけですね。世論を敵に回してしまうという危機感もある。ただ、マスコミ等でも、交通弱者が苦労しているという記事も出始めていますし、そういった部分では、やはり監督官庁である国交省の方がそういった指導性を持ってもいいんじゃないかなと思いますので、その点もお願いしたいと思います。 その上で、これから夏ですね。いよいよ、夏に入りますと、クーラー、エアコンがかかり始める。二十八度設定で、クールビズをさらにスーパークールビズにするだとか、いろいろと考え始めているんですが、電力が不足すると見られる夏のピーク時間帯、その需給バランスが逆転するところは大体どれぐらいの時間帯なのか、これを伺いたいと思います。
○横尾政府参考人 お答え申し上げます。 夏の電力需要でございますが、いわゆるピーク時間帯というのは午後十四時から十五時ぐらいでございますが、夏の場合には、朝九時ごろから急速に需要が立ち上がりまして、夜の二十時ぐらいまで、この間はピーク時間帯の九割程度の高い電力需要が続くことが多くなってございます。そのため、今回の需要抑制の協力も、平日の九時から二十時の時間帯でお願いをしているということでございます。
○高木(陽)委員 これはエスカレーターだけじゃないですけれども、ピーク時間帯以外は電力は余力があるわけですね。ところが、本当に日本というのは、おかしな話で、ピーク時間帯じゃなくても節電しちゃうんですよ。では、節電したからといって、それを蓄電して翌日使えるかというと、使えないんですね。 だから、ここら辺のところも考えて、今、九時台からということがあったので、ラッシュがちょうど終わったあたり、特に障害者の方だとか、ラッシュ時間帯に動く方もいるんですが、そうじゃない方もたくさんいらっしゃる。特に高齢者なんかはそうですね。そういうことを考えると、いろいろな工夫の中で、夏はまさに今以上に節電をしなきゃいけないのは確かなので、ピーク時間帯以外、エスカレーター等バリアフリーの施設を動かす、ここら辺のところが可能ではないのかな。やはりピークの十四時、十五時、一番暑い、エアコンが最大稼働するとき、ここはちょっと我慢しましょうか。でも、それ以外のところは何とかならないか、こういうことを考えるんですが、この点はいかがでしょうか。
○久保政府参考人 鉄道につきましては、まず、首都圏の通勤通学輸送として大変重要な役目を担っている、また、地域地域におきましては、地域住民の生活の足としても極めて重要な役割を担っております。ということから、鉄道の運行について、あるいはそれに伴います駅での電力使用について、さまざまな形で電気の使用制限に当たっても配慮が必要であるというふうに私どもは考えております。 このため、資源エネルギー庁さんとの間でも、電力需給が特に逼迫するピーク時間帯については節電に協力しつつも、朝夕のラッシュ時だとか、あるいはその必要性が別途考えられる時間等については、鉄道の安定輸送が確保でき、駅での利用が不便とならないよう、使用制限の緩和措置を設けるようお話を行い、調整を行っているところであります。
○高木(陽)委員 先ほどから何度か申し上げているように、必要のない電気、これはもうとめた方がいいというか、節電するべきだ。でも、どうしても必要な、必要なというのは何かというと、やはり命にかかわることですね。だから病院等は、では節電の対象から外すだとか。今政府部内で、夏のピーク時、どこまで電力を制限するか、大口の需要者は一五%やるだとか、いろいろと計画を立てて検討されていますが、そういう部分の中で、やはり弱い立場の人も守る。弱い立場だから、おまえらは我慢しろというんじゃなくて、そこを最大限尊重するというのが僕は政治の役割じゃないかなと思うんですね。 公共交通という言い方をしますね、特に鉄道の場合には。皆さん方も覚えているように、三月の十一日、地震発生とともに、首都圏の鉄道はとまりました。それによって帰宅難民になった、三百万人。みんな歩いて帰る。これは大変でしたね。それは金曜日の晩でした。 そして、日曜日の午後八時ぐらいですか、総理が急に緊急の会見をして、計画停電を受け入れたと。総理の会見の後、枝野官房長官がやる。枝野官房長官の後に、海江田経産大臣がやる。そして、蓮舫さんが節電担当大臣になったから会見をやる。ところが、あの会見、多くの国民がテレビで見ていて、あしたの六時半からとまる、四グループに分ける、でも、どのグループに入っているかわからないんですね。政府は発表しない、それは東電だと。今の原発と一緒ですよ、東電に責任がある。 東電の発表もこれまたひどいもので、結局、鉄道事業者は、一体どの地域がとまるかわからないから、朝からとめちゃったわけですね。今度は、月曜日の朝、出勤難民ですよ。さらにその数日後、需給バランスが崩れる可能性があるということで海江田大臣がまた緊急会見をやった。それによってまた鉄道が混乱をした。というのを三回やった。 そう考えますと、やはり公共交通というものの認識、国交省は持っているんです。政府が持っていない、政府として。まずは菅総理が持っていない。経産省も持っていない。だから一律になっちゃう。 そんな中で、ようやく、この夏の電力需要の問題で、制限をしなきゃいけない、経済活動をどこまで抑えればいいんだろう、これは景気回復、もっと言えば復興のためのお金をどうするかというものにもかかわってくるということで、この電力制限について今ずっと話し合いをして、公共交通、大分配慮する流れになっていますけれども、まさに公共交通ですから、これはとめていい話じゃありません。制限をするにしてもピーク時ぐらい。ピーク時、まさに十四時、十五時。 そう考えますと、鉄道と電力の問題というのをもっともっと深刻に考え、配慮していく必要があるのではないかと思いますが、その点、大臣、いかがお考えでしょうか。 〔田村(謙)委員長代理退席、委員長着席〕
○大畠国務大臣 高木議員から鉄道事業と節電の関係について御質問を賜りました。 節電というのは大事でありますけれども、しかし鉄道事業というものも、とめるということはどういうことか。先ほど高木委員からお話がありましたが、三月十一日の夕方からの、この国会周辺も含めて大変な混乱があったことをしっかりと記憶しております。したがいまして、私も、関係閣僚会議等が行われるたびに、鉄道事業というのは甚大な影響を国民生活に及ぼす、したがってできる限り外してほしい、こういう要請をしてきたところであります。 したがって、今回、節電等の形でもしもやるのであれば、鉄道事業というのはお客さんがいて鉄道事業をやっているわけですから、お客さんがそのままのまま鉄道事業を間引き運転するということは、これは大混乱を及ぼす、もしもどうしても間引き運転をしなければならないのであれば、お客さん自身もその時間帯は減るような形にしてもらいたいということを申し上げさせていただきました。 同時に、鉄道事業によって人が移動するわけですが、それが経済を支えているわけなんですね。したがって、日本の経済全体を考えた場合には、この節電対象から鉄道事業を除いてほしい、こういうことはこれまでも強く主張してまいりました。特に、朝晩のラッシュ時ということについては、鉄道の安全輸送というものを考えましても、この使用制限の緩和措置というものを強く求めてきたところでありますし、これからも求めていきまして、朝晩の大混乱というものが行われない状況の中での節電対策というのが進められるように努めてまいりたいと思います。
○高木(陽)委員 電力を制限するというのは、それぞれの分野、それぞれの事業体または各家庭、それぞれみんな努力しているんですが、全体として本当に必要なものかどうか。 これは政府が決めて指示するというのもいかがなものかと思うけれども、例えばテレビ、昼間のテレビは放送を中止した方がいいと思いますよ。これは、テレビ局が大変だと思うし、CMが流せないからその分広告収入も減るでしょう。でも、家庭は、一番大きいのはエアコンだと言われる。その次はテレビだ。高校野球は決勝戦は午前中からやるようになった。ピーク時にはやらない。だったら、もう放送を、例えばピーク時、十二時から四時ぐらいまでとめちゃうだとか。これはすごいことですよ。でも、本当に必要なのかどうかというのはやはり厳密に検討してもいいんじゃないかなというぐらい、今回の電力不足というのは大変な問題ですから。 多分、これは福島だけじゃなくて、原発がどんどん定期点検に入っていく。そうすると、これは再稼働できないんですね、今の流れは。そうなりますと、ことしだけじゃありません、来年も、下手すると三年後ぐらいまで。ということを考えますと、やはりここは、本当に必要な、特に公共交通ということを、大臣はそういうことをずっと閣僚会議等でお話しされていますので、しっかりと総理が認識してもらいたいと思いますね。結局はトップなんですよ。トップがそういう認識を持たないから、ごちゃごちゃごちゃごちゃ交渉で時間がかかる。だから、そういうことを総理に申し上げてください。ということで、よろしくお願いします。 時間も限られていますので、今回の法案について。 今回は、国鉄清算事業団の債務を、当初は年金の方に持っていかれちゃった、年金の方に持っていかれちゃったけれども、今回震災がありまして、そっちに、復興に持っていこうと。本当にふらふらしているなと私は思うんですが、そんな中で、JR三島会社及び貨物会社、ここに応援をするんですけれども、これで本当に今後の経営は大丈夫なのか。特に、先ほど自民党の山本議員がお話しになりましたけれども、三島といっても、北海道と九州と四国ではまた違う。 今現在、地方の方は人口減少、過疎化、そういった中で、人がいないということは人の流れがその分減るわけですから、そうなりますと、どうやって黒字化するんだろうか。ただ単にお金をずっと出し続けていく、それでいいんだろうか、こういうふうに思うんですが、その点、今後の経営をどう見ているか、お聞かせください。
○久保政府参考人 JR北海道会社、JR四国会社、JR九州会社及びJR貨物会社、この四社につきましては、改革以来二十五年目という節目を迎えているのでありますけれども、もともと予定されていた、基金を持っているところの経営安定基金の運用益が、昨今の低金利で非常に減少している。一方で、車両だとか施設だとかいうものが、大変老朽化が進んでいる。その意味で、財務基盤が脆弱、また利益を上げていく収益基盤が脆弱で、経営の自立が図られていないと思われます。また、御指摘のように、今後さらに人口減少が進むとなれば、鉄道運輸収入が減少していくことも懸念されます。 したがいまして、今回、会社の経営の自立を図るために、収益の基盤である車両、施設等の設備更新を着実に進める一方で、特にJR北海道会社、JR四国会社については、財務基盤の方の安定化も必要だ、こういうことで、本法案に基づきまして、三島、貨物会社の設備投資に対する支援を行うとともに、北海道会社、四国会社に対しては、経営安定基金の積み増しを行いたいと考えております。 これらの支援措置を講ずる一方で、各社各社が経営努力を行っていただくということで、両方あわせて安定的な経常黒字の計上が可能になるものというふうに考えております。
○高木(陽)委員 分割・民営化、これはこれで成功だったと思います。その一方で、東海を初め新幹線を抱えた、特に東海は、新幹線の大動脈を抱えていて、リニアも自分でつくるという、それぐらいな財務基盤になってしまった。一方で、同じ国鉄だった三島及び貨物が大変なことになっている。ここら辺をちょっと、もう二十五年もたっていますから、どうだったのかと一回総括はした方がいいんじゃないか。総括をしたからといって、もう上場している会社ですから、それをどうのこうのというふうになかなかできないけれども、やはり、一つ一つの政策というものに対してちゃんと総括をし、そしてまた決着をつけていくということが必要であろうなというふうに思います。 あと、もう時間が参りましたので、今局長の御答弁にもありましたように、設備の老朽化ですね。国鉄時代の車両をずっと抱えている。一方、東海、東、西日本は、自分たちでそういうのをどんどん更新できている。この老朽化というのは、やはり安全にすごく問題だと思うんですね。公共交通にとって一番大切なことは安全ですから、安全と老朽化、これをどう考えるか、最後にこれだけお伺いしたいと思います。
○久保政府参考人 JR北海道会社、四国会社、JR九州会社、JR貨物会社につきましては、一部では国鉄時代から使用している車両とか施設を多数抱えております。仮にこのまま十分な更新ができないということになれば、安全性の確保にも影響が生じかねないと考えております。 したがいまして、これらの会社の老朽化した設備の更新を進めるということは重要な課題であると認識しておりまして、本法案の中で、会社の設備投資に対する無利子貸し付けだとか助成金の交付に関する規定を盛り込んでおります。これによって各社が設備投資を着実に進めていただく、こういうことをもって安全性の確保が充実されていくのではないかというふうに考えております。
○高木(陽)委員 安全と老朽化、そして公共交通の問題、これは本当に真剣に考えていただきたいと思うんです。 昔の国鉄時代は、そういうのを全国で割り振っていましたから、できた。ただ、やはり親方日の丸的体質で無駄もいっぱいあった、借金をいっぱい抱えてしまった。これはこれでしっかり清算をしなきゃいけないということで、この分割・民営化をやったわけです。 ただ、本当に、民間企業だから努力しろよ、頑張れよということだけで頑張り切れない部分がある。ここのところはしっかりと見ていく。特に安全、そして施設の老朽化に対する更新の問題、これは、もちろん企業としての努力、今回こういったバックアップ体制をつくったことによってそれをやっていただくんですが、今後もそこをしっかりと見定めながらバックアップをしていかないと、本当に命にかかわる問題ですから、この点を指摘させていただいて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○古賀委員長 次に、穀田恵二君。
○穀田委員 きょうは、国鉄債務等の処理法案について質問します。 まず、本法案は、旧国鉄の土地やJR株式の売却などによって生み出された利益剰余金、〇九年度末までに一兆四千五百億円、このうち、東日本大震災の復旧財源に充てるために国庫返納された一兆二千億円を除く部分を、利益剰余金と今後の収入を、経営難を抱えるJR三島、貨物など、鉄道支援に充てることができるようにしようというものであります。 この利益剰余金の原資は旧国鉄の土地やJR株式の売却収入で、これを活用してJR三島、貨物会社や並行在来線の経営支援などを行うということは、国民の足を守る上で大事だし、CO2削減など環境保護の視点から見て必要だと考えます。したがって、法案には賛成の立場であることを表明しておきたいと思います。 しかし、考えなければならないのは、そもそもJR三島、貨物会社や並行在来線の経営が困難になっている原因は何かということであります。 まず確認しますが、無利子貸し付けするJR北海道、JR四国の経営状況はどうなっているのか。営業利益と、経営安定基金運用収入を加えた経常利益について報告していただきたいし、もう一点、経営困難に陥っている理由は何と考えているのか、明らかにしていただきたいと思います。
○久保政府参考人 JR北海道会社につきましては、平成二十二年度決算で営業損益は二百五十九億円の赤字であります。経営安定基金の運用益が二百四十億円ございまして、これを含めた経常損益は四億円の赤字となっております。 また、JR四国につきましては、平成二十二年度決算で営業損益は九十億円の赤字であり、安定基金の運用益七十四億円を含めた経常損益、これもまた十五億円の赤字となっております。 このような厳しい経営状況に陥っている最も大きな原因というのは、低金利が続くことによりまして経営安定基金の運用益が減少していることが最大の原因であるというふうに認識しております。
○穀田委員 今の報告で明らかなように、JR北海道、JR四国は、鉄道事業という本業だけでは黒字にならないどころか、経営安定基金を足しても赤字だという現状です。 これはもともと、いわゆる国鉄改革のときに、収益性が低くなることが予想されたために、三社合わせて一兆二千七百八十一億円を経営安定基金に積んで、その運用益を収入に充てて経営できるような仕組みをつくったわけです。この運用益を当てにして経営を支える仕組み自体が極めて特殊ではないか。このような民間会社がほかにありますか。ここを明らかにしていただきたい。 そして、このような方式をいつまでも続けていいものでは決してないと私は考えます。鉄道事業など本業による営業利益で事業が成り立つようにするのが本筋ではないか。いつまでこの方式を続けるのか、この点についてお答えいただきたいと思います。
○久保政府参考人 昭和六十二年の国鉄改革時に、JR北海道会社、JR四国会社、JR九州会社につきましては、収益力の大きい路線がないということから、経営安定基金を法律上認め、つくって、それの収益で赤字補てんをしていく、こういう仕掛けをつくった会社であります。通常の会社に一般的にあるものではないことはそうでありますが、この経営安定基金が確実に運用益を生むことによって、営業赤字が余儀なくされる鉄道事業の補てんをしていこう、そういう仕掛けを昭和六十二年時には考え、つくったものであります。
○穀田委員 仕掛けはわかっておるのやけれども、そういうのがいいのか、これをいつまで続けるつもりやと。今、鉄道局長は一般的ではないと言って、一般的というのは、では、特殊でも一つや二つほかに、この日本社会の中で十も二十もあるのかというと、一つもないんだ。それを、一般的ではないと。そんなあほなことを言ったらあかんで。一つしかないんだ、こういうことは。こんなことを続けていいのかという話を聞いているわけですやんか。事実はわかっています。こういう方式は続けていいのか。どないです。
○久保政府参考人 今回、経営状況の厳しい北海道会社、四国会社には経営安定基金の積み増しを行いますが、一方で収益基盤の強化も図らねばならないということで、車両だとか設備関係の古くなったものに対して無利子貸し付けだとか助成金を交付して収益構造を強化していただく、それもあわせもって経営自立を達成していただくということであって、支援をいつまでも続けるというわけではありません。
○穀田委員 支援を続けるのがあかんと言っているんじゃない。こういう仕掛けを続けるのがいいのかと言っているわけです。 大もとをたどれば、これは、国鉄を分割・民営化したいわゆる国鉄改革の時代にさかのぼらなければならないことはだれもが承知しているんです。お話あったように、またこの間の議論を通じて明らかなように、もともと、もうかるJR東日本、JR東海、そしてJR西日本など本州と、収益性の低いJR三島を分割したところに行き着くわけですよね。国鉄改革時代、そういう問題、ずっといろいろその後も民営化という問題がありますよ。公団等で、NTTにしろ、それから道路公団にしたって、三島を切り離した例はないんですよね。 私どもは、民営化そのものに問題があると考えているし、あの分割・民営化が間違っていると思っているわけですが、そういう全体の大きな点はおいておくとしても、この分割については失敗だったと認めるべきじゃないだろうか。 そして、この際に、JR本州などとという形で一体的な運営形態にすることなど、見直すべき時期に来ているんじゃないか。根本のところが今間違っている、そこに着目すべきじゃないかと思うんですが、いかがですか、大臣。
○大畠国務大臣 穀田議員から、国鉄民営化の本質に切り込む御質問を賜りました。 この当時の国会での論議というのは、私もその当時まだ政治家になっておりませんでして、マスコミ等を通じて、さまざまな論議が展開されたことを承知しております。果たして国鉄民営化というのが、今の御指摘のように、そのもの自体がどうだったのか、こういう観点からの御質問でありますが、その当時はその当時で、さまざまな論議の中で一つの結論として今日を迎えているわけでありまして、さかのぼってその当時のものがどうだったのか、こういうことは私自身も改めてよく検討はしてみたいと思いますが、しかし、今日の課題をどうするのか、このところについては、私自身もしっかりと責任を持って対応しなければと考えております。 いろいろと山本議員からも御質問を賜りましたけれども、JR北海道あるいはJR四国、JR九州、JR貨物とか、それぞれ切り分けて、自立しなさい、こういうことになったわけですが、そもそもそのこと自体に非常に無理があったんじゃないかという指摘については、環境的に、経営環境としてはそのような環境にあったろうと思います。そこで、その経営的な困難な状況を何とか支援するためにということで、経営安定基金というものをつくって、その運用益で損失をカバーしなさい、こういうことになっておったと承知しておりますが、その運用益が、最近の低金利等でなかなかうまく運用できずに、今日の非常に厳しい状況に至っていると考えております。 したがいまして、無利子貸し付け方式による経営安定基金の積み増しを行うことにより、何とか経営の安定化と公共交通機関の安全性というものを確立するために寄与していただきたいということから、今回、法律案を提出させていただいたわけでありますが、先生からの御指摘を踏まえながら、さらに、この四つの会社が、非常に厳しい中にも、国民の足としてあるいは国民経済を支えるものとして安定して経営ができるように、種々の工夫をしていきたいと考えているところであります。
○穀田委員 民営化そのものについて私どもは異論があるわけですね。でも、仮にそれがいろいろ意見が違ったとしても、では分割という問題はどうだったのかと考えますと、今大臣からもありましたように、やはり切り分けそのものに無理があったんじゃないかというのはだれもが思っているんですよ。最初から無理だから安定基金という金をつぎ込む、こういう仕掛けをつくっているんですよ。だとしたら、そのことの、無理があったということの反省の上に立っていろいろな支援をするメニューをつくるということも、それはそういう手はあるでしょう。でも、それをずるずる続けてきて、結局、その土台となっている運用益がままならなくなる、そうしたら積み増しする。こういう仕掛けを、やはりここのところをもう一遍考えなくちゃならぬのじゃないかということを私は言っているわけですね。 ですから、今日の課題をどうするかという場合に、設定をする礎は、やはり最初に無理があった、だとするとここを変えようというふうに考えないと、びほう策をいろいろやっても結局ずるずるいってしまっていて、先ほど来から出ているように、古い車両が残っているだとかという事態になっているわけですよね。そうなってきますと、やはり一番根本にある、私と大臣、何度も繰り返し、公共交通の基本は絶対安全といいますか、そういう議論をしてきたわけですね、そこに立とうと思えば、やはり根本を変えなくちゃならぬのじゃないかということを改めて提起しておきたいと思うんです。 そこで、では別な方はどうなっているかということで、JR三島と比較しますと、その一方で、首都圏を抱えるJR東日本や東海道新幹線を持つJR東海は大もうけしているんですね。比較しますと、これは本当に大きな差が出ているわけですね。 鉄道網が収益によって左右されて、住民の足や、移動権、交通権の角度から見れば、住む地域によって大きな格差が生じているのが現実なわけです。とりわけJR東海は、リニア新幹線の建設を自己資金で実施するというわけです。よっぽどもうかっているんだと思うんですね。 そこで、リニア新幹線について二つ確認したい。 一つ、JR東海が計画するリニア新幹線の建設計画について、東京—大阪間、東京—名古屋間の総事業費、開業までの期間はどうなっているか。あわせて二つ目に、新設するリニア駅などの建設はどこが費用負担するのか。もし駅を建設するとなれば、自治体や国がどれだけ費用負担することになるのか、お答えいただきたい。
○久保政府参考人 JR東海は、総事業費について、東京—大阪間については九兆三百億円、東京—名古屋間については五兆四千三百億円としております。名古屋開業は二〇二七年、大阪開業は二〇四五年を前提としたものであります。 駅の費用負担については、JR東海は、東京都、愛知県、大阪市の駅を除いて地元の全額負担としておりますけれども、先日提出されました、法定の審議会であります交通政策審議会の中央新幹線小委員会の答申におきましては、駅の費用負担について、駅の位置について沿線地域と調整がなされた後、JR東海が費用負担に関してみずからの考え方を示すべきだと。「仮に、その考え方では関係者間で合意が得られない場合、合理的な負担のあり方について、その検討への国の関わり方も含めて、調整が行われることが望まれる。」というふうに答申をいただいているところであります。
○穀田委員 JR側は、東京と名古屋と大阪を除く駅は全部ほかのところがやれ、自治体がやれと言っているわけですね。何ぼかかるかと調べてみたら、すごいけたなんですよね。地上駅にした場合には三百五十億円、地下駅で二千二百億円、こういう考え方なんですよね。 だから、単なる、リニアの問題について東海が全部やるみたいな話をしているけれども、それは建設の費用なのか知らぬけれども、駅は全部、地元自治体持ちなんですよね。そんなことまで考えているんですよ。 そこで、東日本大震災で壊滅的な打撃を受けた地方鉄道の復旧、きのう三陸問題については議論しましたが、大震災の被災者の生活再建支援だとか被災地の復旧復興に巨額の財政出動が求められているときに、その財源をどうするかというような問題が出てきます。巨額の建設費用を要するリニア新幹線をそんなに急いでつくる必要があるのか、大震災支援を優先すべきではないのかなど、各方面から意見が大きくなっています。 今、国交省が触れた、中央新幹線小委員会が先日、答申をまとめ、国交省に提出しました。その小委員会が審議の過程で、リニア新幹線の建設に関して国民からの意見を聞くパブリックコメントの募集を実施しています。昨年以降、三回実施していますが、寄せられた意見のうち、早期に整備すべきという意見と、整備に反対、計画を中止または再検討すべきを比べると、どのように推移しているのか、報告されたい。
○久保政府参考人 中央新幹線小委員会におきますパブリックコメントでございますけれども、これは計三回実施をさせていただいています。それぞれ、一回目が七百九十三件、二回目が九百九十六件、三回目が八百八十八件の御意見をいただいております。 早期整備、あるいは大阪への同時開業を求める御意見は、一回目、二回目、三回目ですが、百四十三件、三百件、四十二件と推移しています。一方、中央新幹線の整備に反対する御意見については、最初は十二件、百四十二件、六百四十八件と推移しております。
○穀田委員 そこで、配付している資料を見ていただきたい。「パブリックコメントで寄せられた主な意見と理由」というのを配付しています。 今報告があったように、三月十一日の大震災の後の四月、五月の実施でいいますと、いわば、早期に整備すべきだと言っているのは十六件、それで、中央新幹線整備に反対、計画中止または再検討すべきだというのが六百四十八件ということなんですよね。 しかも、従来からの意見では、現状以上の速度の向上の必要性を感じないとか、環境破壊が懸念される、財政問題などが理由の中心でした。ところが、大震災後の今回はさらに、皆さん見ていただくとわかるんですが、震災の影響がおさまっておらず、新たに大規模事業を進めるような社会的状況でない、整備の費用やエネルギー、人的資源を被災地復興に充てるべき、原発事故が収束しておらず、今後の電力供給が不透明などが加わっていることは、ここを見たらわかりますよね。 私は、至極真っ当で当たり前の意見だと思うんですが、大臣の見解を問いたい。
○大畠国務大臣 穀田議員の方から、「パブリックコメントで寄せられた主な意見と理由」という一枚の表を見せていただきました。 この表を見ますと、整備すべきとするものは、前々回が百三十四件、前回が八十三件、今回は十六件ということでありますし、中央新幹線整備に反対、計画を中止または再検討をという御意見については、前々回が十二件、前回が百四十二件、今回は六百四十八件、こういう一覧表を見せていただきました。「東日本大震災の影響が収まっておらず、新たな大規模事業を進めるような社会的状況ではないため。」というような御意見ですとか、さまざまな御意見がこの表の中にあらわれております。 今回のパブリックコメントには、震災後の、私も穀田議員もそうだと思いますが、大変大きな衝撃を受け、どうあるべきかという、非常に状況的には混乱している状況、社会的な状況も反映してのパブリックコメントの内容になっていると思います。 ただ、私は、確かにこういう国民の御意見というものは真剣に受けとめなければならないと思いますが、私たちは未来に対する挑戦というものを断念してしまっていいのかという思いもございます。東海道線があったときに東海道新幹線というのができまして、随分速いものができたなと、あのときの衝撃というものを、私も子供のころを覚えておりますけれども、やはり、常に何かに挑戦するという姿勢もある程度残しておかなければと思っております。 私も会社勤めのころに、力は八割で仕事をしろ、二割は未来に対する研究あるいは開発の意識を常に持てということを先輩の方から教えられたことがありますが、そういう意味では、確かに国民の皆さんから、現在のこの日本の国の状況の中では中止とかあるいは再検討すべきだろうという御意見がございますが、さらに、私どもとしては、基本的には、確かに、耐震性とか安全性とか地震への対応というものはどうなのかということの視点も含めていろいろと検討を進めていかなければならないと思いますが、今後ともそのような御意見を十分に賜りながらも、答申がまとめられましたので、この答申あるいはこのパブリックコメントというものも十分踏まえながらも、未来に対する希望となると思われるリニアプロジェクトが答申の中でもさまざまな御意見をいただきながらまとめられておりますので、これらを最大限尊重しながら、中央新幹線に関する手続を進めさせていただきたいと考えているところであります。
○穀田委員 大臣、今、耐震性の問題を初めとした国民の世論の問題や御自身のそういう見解を述べられました。答申にはそういったことが反映していないんですよ。答申を見ましたか。答申の中にはそういうことについて排除されているんですよ。大体、八七%の確率で発生が予想されている東海地震等に対する議論も無視されているという現状があるわけですね。だから、大臣が言っておられるそういう今の国民の感情と、それからこういった問題について、まず反映されていないということが事実だ。 しかも、私、調べて驚いたんだけれども、新幹線の被害というのは八割が架線と電柱に集中していまして、架線と電柱の被害というのは千カ所、それから四月七日の余震で四百七十カ所も出ているんですよ。そういった問題についても反映されていないという情けない実態なんです。これが一つ。 もう一つ、希望と言うけれども、希望というのは、平時においてはそういうことはあり得るでしょう。今大事なのは、希望というのは、少なくとも今の絶望からどう立ち上がるかということでの希望なんですよ。そのことを無視して、何か、そっちはもうければいいわなんという話じゃないということも改めて。ここがいつも違うところなんですね。 そこはしかし、災害を受けたときにどうするかという問題で、きのうも私、災害復興特で議論しましたよ。そのときに、復興の位置づけについて私は一番最初に語りました。片山さんも、それから枝野さんも、ミッションということを言っていました、理念、使命。その使命の根本は何かということからしますと、希望を語るということについていえば、今の負担を軽減し、それをもとに戻すということによって初めて希望が生まれる、こういう角度が大事だということを彼らは言っていました。 ですから、物事をつくるということについての希望や展望ということと同時に、それは通常の形ではそうだけれども、この事態を克服するということについていえば、その希望の最大の問題は復旧であるということについてあえて申しておきたいと私は思います。 そこで、最後に、並行在来線の問題について、これは希望を語ってもらわなあきませんので、それでは希望を言っていただきましょう。 この並行在来線というのは、第三セクターの経営状況が厳しさを増しています。これはなぜなのかといいますと、新幹線開業に伴ってJR会社が経営から撤退することを認めた政府・与党合意にあります。新幹線を営業するJR会社は、もうかるところだけをとって、おいしいところをとって、赤字になる在来線は切り離すという身勝手を政府が認めているからこの事態が起こっています。 この政府・与党合意というのは、法律事項でも何でもありません。民主党政権にあって、政府・与党合意を白紙に戻すということで前原大臣などの発言もありましたが、その見直しはどうなったのか、旧政権とどう変わったのか、簡単に言っていただきたいと思います。
○大畠国務大臣 ただいま御質問をいただきました並行する在来線の課題でございますが、これは、以前の政権時代に、整備新幹線の着工の際には並行在来線の経営分離について沿線自治体の同意を取りつけること、こういうことで前提として動きました。その後、政権交代後についてもこの考え方というのは同様としておりまして、整備新幹線と並行在来線をともに経営することはJRにとって過重な負担となる場合があることから、この場合には、沿線自治体の同意を得た上で、並行在来線を経営分離することとして今日に至っております。 ただ、今日、この並行在来線の経営環境が非常に厳しい中であり、その維持あるいは経営の安定化を図ることは議員御指摘のように大変大事であります。今回も、貨物調整金制度の拡充を行うなど支援を強化することとしているところであり、引き続き並行在来線の支援については適切に対応してまいりたいと思いますし、この並行在来線というのが地域の方々の足になっているわけですから、ここのところは、議員からの御指摘を踏まえて、私も力を入れて、その運行、経営がしっかりとなされるように考えていきたいと思います。
○穀田委員 この最後の発言はとても大事だと思いますし、きちんとやってほしいと思うんですね。 前原元大臣は、並行在来線の経営責任についてこう言っているんですね。現在までの整備新幹線というもののあり方は、JRにとっては極めてリスクの低い、いいお話でありました、覚悟はやはり事業者であるJRにも求めていかなくてはいけないと思っていますと語って、そこで白紙だということを言ったわけですよね。 大臣は今、地元自治体ということを強調しました。私は、最後にそのことだけ言っておこうと思うんですね。 合意していると。それは、やり方のときには合意しなきゃできないことは確かなんです。しかし、今、御存じのとおり、要請書も出ているわけです。在来線関係道県協議会というのは、二〇一〇年十月に、「並行在来線への財政支援等について」ということで要望していて、支援の枠組みの見直し、再検証、JRの支援のあり方、それからJR鉄道資産の無償譲渡なんかを求めています。 大臣が最後に答弁されましたけれども、貨物調整金制度の拡充それ自身が悪いわけじゃありません。しかし、そんなみみっちい話をしているんじゃなくて、今あったように住民の足だと言うんだったら、新たな法をつくってでも国民の生存権、そして交通権を守る、住民の足を守る、そういう施策を実行するぐらいのつもりで臨むべきだと思うんですね。 大体、JRというのは、自分たちがもうけないから、経営分離し、営業をとめる。地域の住民の足を守るという公共のあり方さえ平気で放棄する。大体、資産を有償となれば、第三セクターは出発から負債を抱えることになる。廃止して住民に迷惑をかける。それで、廃止そのものでももうけようとする。こんなべらぼうな話があるかということだと思うんですね。 だから、ここは、そこの根幹を握って住民の足を守るという決意をやろうと思えば根本的な検討が必要だと思うんですが、その点だけ最後にお聞きしておきたいと思います。
○大畠国務大臣 御指摘のように、在来の線、いわゆる並行して走る在来線を含む地方鉄道でありますけれども、今回、予算の中にも、地域交通機関を守るという観点から、確保、維持、改善を支援するための新たな補助制度というものを創設させていただきました。 ただ、穀田議員から御指摘のように、これは鉄道だけじゃなくて、先ほど山本議員からもお話がありましたが、地方の公共交通機関というのをどう位置づけるのか、当然ながらこういうことも踏まえて検討をしていかなければと思います。 地域の方では、民間バスが経営が成り立たなくて廃止をする、しかし、住民の足が奪われてしまうということで、自治体が直接バスを運行する事業を展開しているところが随分ふえ始めています。 そういう意味では、地域における国民の足、鉄道やバスというものはどういう位置づけなのかということをもう一度改めて点検して国としての一つの考え方を打ち出していくことも大変大事だと思いますので、いろいろ工夫をしていきたいと思います。
○穀田委員 終わります。
○古賀委員長 次に、中島隆利君。
○中島(隆)委員 社会民主党の中島隆利でございます。 最初に、旧国鉄に関する法案ですので、関連して国鉄改革のJR不採用問題についてお尋ねをいたします。 旧国鉄の分割・民営化から二十三年が経過をいたし、昨年の四月九日、民主、公明、社民、国民新党の四党で不採用問題の政治的解決に向けた要請を政府に行い、政府も解決案を受け入れました。 そして、採用差別があってはならないとする国会決議がこれまで行われております。これは当時の中曽根総理の答弁でありますが、一人も路頭に迷わさないという答弁もなされているわけでありますが、不採用者のうち、千四十七人もの方々が四半世紀にわたって解決を求めてまいりました。 解決にかくも長い時間を要したことについては大変遺憾なことであると思いますが、それだけに、この解決案が合意されたことは本当に大きな意義があるわけであります。 ただし、この中で、不採用者の雇用問題だけが進展しておりません。JRへの採用を希望する約二百人について、政府は、JR採用を強制することはできないとしながらも、JRへの雇用について努力をすると約束を交わしております。しかし、一年が経過いたしましたが、雇用問題での動きが見えていません。雇用問題が着地しなければ、不採用問題は本当の意味で全面解決したとは言えません。 この点、大臣にお聞きいたしますが、この間の経過並びに政府としての今後の取り組みのあり方について御答弁をいただきたいと思います。
○大畠国務大臣 中島議員から、JRの不採用者の雇用問題について御質問を賜りました。 経過につきましてはただいま御質問の中にも一部あったわけでありますが、JRの国鉄改革千四十七名の政治的解決について、こういうことで、これまで自由民主党、公明党さんも一生懸命努力をされてこられましたけれども、なかなか状況が整わずに解決がずっとおくれてきてしまった、こういうことについては私も承知しております。 しかし、そういう状況の中で、平成二十二年の四月九日、民主党、社民党、国民新党、公明党さんの四者から、当時の国土交通大臣、前原大臣のところに「政治解決に向けて」という申し入れがありまして、これを契機に大きく解決への流れというのができたと承知をしております。 そういう状況の中で、昨年の四月九日のこの申し入れを受けて、政府としては、まさに御指摘のように、人道的観点に基づく政治解決への申し入れを受けて、一つの政治解決案というものを正式に受け入れることを決定させていただきました。この申し入れを受けたわけでありますが、申し入れの中に、JRへの採用を要請するとされておりますけれども、今後、改めて具体的なJRへの採用要請が政党側から行われれば、政府としてJRに対して取り次ぐなどの努力を行う方針であります。 この課題については参議院の又市先生からも御質問をいただいておりますが、私どもといたしましては、昨年の五月十八日時点でこの申し入れを受けて一つの結論というものを出したわけでありまして、私としては、和解金の課題あるいは団体加算金の課題等々、これまでなかなか乗り越えられなかった課題について一つの結論を得たので、大きく前進をさせることができたと思いますが、その上で、改めてこの件についてさらに一歩前進すべきだという御指摘をいただければ、政府としても、それを受けて改めて何らかの行動を起こしたい、それが現在の状況でございます。
○中島(隆)委員 経過については以上のようなことでありますが、先ほど申されました、四月二十五日に又市副党首が参議院の決算委員会で質問して、大臣と菅首相の答弁は、政党から要請があればという形で、非常に取り組みが消極的で、また対応する姿勢がないのではないか、こういう厳しい追及をしたところでありますが、今の答弁では、今後JRの取り組みの決断意向があれば、こういうことで、逆にJRの姿勢の方を求められているようであります。 先ほど申しましたように、この解決に当たって、先ほどの政府に対する確認、JR雇用に努力すると政府が約束をした確認書があるわけでありまして、ぜひJRの方に、やはり二百名の雇用、二十五年近く職を奪われ、そして苦しい生活をしながら闘ってこられた職員の方々であります。ぜひ国の方から、国土交通省からJRに、この二百名の雇用に全力で取り組むという姿勢を見せるように働きかけるべきではないかと思いますが、大臣の見解を求めます。
○大畠国務大臣 この課題については、私も、二十年前になりますが、旭川の方に行きまして、当時の関係者の方々のお話をじかにお伺いいたしました。それ以来、私も、何とか解決したい、こういう思いを持って今日まで来たことは事実であります。 そういう中で、先ほど経過の中で申し上げさせていただきましたが、自由民主党さんも一生懸命努力をされました。公明党さんも一生懸命努力をされました。もちろん社民党さんや他の党の方も一生懸命努力したわけでありますが、なかなか状況が整いませんで、昨年までになってしまったわけであります。しかし、私は、一つの大きなハードルというものを、課題を乗り越えて今日に来たと思います。 それで、雇用問題が残されているのではないか、私もそのように認識をしておりますが、物事には私が考える一つの筋というものがありまして、前回のときにさまざまな課題の中から一つの結論を得たわけでありまして、JRも一生懸命努力をされたと思います。したがいまして、一つの結論は得たけれども、この課題がまだ前進していない、こういう状況にあるということを、今、社民党さんや国民新党さんや民主党さんが改めて意見をまとめて政府の方に提出したい、こういう動きも伺っております。もちろん公明党さんも有志の方々が努力をされていることは存じ上げている次第であります。 したがいまして、そういう動きを受けて、私もできる限りの努力をすることをお約束申し上げたいと思いますが、そういう状況に今ございますので、ぜひ議員におかれましても、その動きがしっかりと一つの形になるように、御協力、またお力添えをお願いしたいと考えているところであります。
○中島(隆)委員 大臣の前向きな力強いお言葉もいただきました。第一段階が解決ということで、もう二十五年で解決したわけでありまして、それ以上に苦しい、働いた方々の気持ちもあるわけでありますので、ぜひ今の決意で取り組んでいただきたいと思います。 それでは次の、法律の中身についてお尋ねをいたします。 独立行政法人の鉄道建設・運輸施設整備支援機構の特例業務勘定の利益剰余金が問題になったわけでありますが、昨年の四月に、事業仕分けの際、当時、与党の中で私も社民党から事業仕分けに参加をさせていただき、対処いたしました。しかし、昨年末に政府・民主党、社民党が今年度予算の協議をした際にも、機構の利益剰余金は国庫返納によって全額国民年金の国庫負担に回したわけでありますが、それが今、復興予算に回される、こういう状況であります。 私どもも、この剰余金につきましては、当然国鉄あるいは地方鉄道の予算に使うべきであると。特にJR三島、貨物は、財政が大変厳しい状況にあります。整備新幹線の整備の問題もありますし、これらに使う予算に回すべきではないかというふうに思います。JRの中でも、特に北海道、四国そして九州、貨物、これが大きな負債を抱えています。 しかし、今回の法案の中では、北海道、四国は経営支援と設備支援を行うということでありますけれども、九州とJR貨物については設備投資支援にとどまっています。なぜ経営支援のスキームに九州とJR貨物が入っていないのか、その理由についてお尋ねをいたします。
○久保政府参考人 今般の支援措置を検討するに当たりまして、JR各社さんに経営自立に向けた見通しを伺い、議論をいたしました。 JR九州及びJR貨物につきましては、経営安定基金の積み増し等の支援がなくとも、設備投資への支援、これは古くなった施設等への支援であり収益構造を強化するものでありますけれども、設備投資への支援があれば、会社の経営努力で収入の増加を図り、また経費の節減を図ることにより、経営自立への道が達成できる見通しということでありました。 一方では、JR北海道会社、JR四国会社におかれては、経営安定基金の積み増しが必要であるというお話もありました。 したがって、本法案に基づくJR九州及びJR貨物に対する支援措置としては、設備投資への支援ということを行うこととしたものであります。この支援措置を活用して御努力をお願いしたいというふうに考えているところであります。
○中島(隆)委員 平成二十一年度の三月決算を見てみますと、JR東日本、JR東海、JR西日本各社の鉄道事業の営業利益でありますが、JR東日本が二千五百億、JR東海が四千百億、それから西日本が六百十億と、鉄道事業本体もしっかりした利益を上げています。しかし、北海道が約二百五十億円損失、JR四国が約七十八億円、JR九州が二十五億円の営業損失、貨物にあっては百一億、こういう赤字決算を出しているわけです。大都市を抱えるJR会社は新幹線等で黒字でありますが、その他の会社は厳しい結果となっているわけです。 地方の足を守る、環境に優しい全国網の物資輸送を行う観点から、各社の役割はそれぞれ差がなく、大切でなければならないというように思っております。今回の改正法による支援は、特に長期ビジョンなどで、JR三島会社とJR貨物の経営安定に向けた施策が問われているというように思います。経営改善に向けた課題、取り組みについて改めてお尋ねをいたします。
○池口副大臣 JR三島、貨物の課題ということで、今鉄道局長からも申し述べましたように、三島、貨物といいましても、必ずしも四社が全く同じ条件ではない、厳しいのは厳しいんですが、厳しさにおいては若干の違いはあるというふうに認識をしておりまして、まず共通するものとしては、やはり車両、施設等の設備の老朽化が進んでおるということでは共通項目であるというふうに思っております。 次に、収益基盤でございますけれども、経営安定基金というのが三島にはあるわけですが、それは、低金利で安定基金の運用益が減少していることは事実でございますけれども、経営状況等を考えますと、今財政基盤が脆弱であるのは特にJR北海道、JR四国であるというのが我々の認識でございます。 これらの状況を踏まえまして今回対応を考えたわけですけれども、まずは車両、設備の更新を着実に進めるという観点で、設備投資に対する支援を助成金等で行うというのを決めております。それと、大変財政上厳しいJR北海道、四国について、無利子貸し付け方式による安定基金の積み増しを行うということが今法案に盛り込んだ内容ということで、ぜひこれらの措置を踏まえて各社の経営の改善を図っていただきたいというのが国土交通省としての考えでございます。
○中島(隆)委員 JR並行在来線への支援についてお尋ねをしたいと思うんです。 今回の特例勘定の利益剰余金を、平成三十二年度までの十年間で、貨物調整金一千億円が建設勘定に繰り入れられております。特に、貨物調整対象経費が拡大することによって並行在来線の助成額も引き上げられることになると思うのでありますが、平成二十一年度の実績を見てみますと、いわて銀河鉄道、青い森鉄道、しなの鉄道、肥薩おれんじ鉄道といたしまして、線路使用料が総額約二十二・一億円支払われています。 そこで、端的にお尋ねいたしますが、今回の改正によりまして、単年度で、それぞれの並行在来線に対して支払われる助成金がどの程度ふえるのかをお尋ねいたします。
○久保政府参考人 今回の制度拡充による貨物調整金の増加額でございますけれども、現在把握できるデータをもとに一定の前提を置いて試算をしましたところ、先生御指摘の現在開業している並行在来線四社、青い森鉄道、いわて銀河鉄道、しなの鉄道、肥薩おれんじ鉄道でございますけれども、並行在来線四社の合計で、現行と比べますと、年間で二十億円程度支援が拡大するというふうに見込んでおります。
○中島(隆)委員 二十億円の増額ということでありますから、前回二十二億ですから、四十億近くの予算ということでございます。かなり予算を上乗せしてあるということでありますが、先ほど申しましたように、並行在来線は倒産の寸前にある大変な危機を迎えています。今後の支援策を、さらに強化もあわせてお願いしておきたいと思います。 それでは次に、JR並行在来線の支援スキームの見直しについてお尋ねをいたします。 経営状況は、今申し上げましたとおり、大変な赤字の経営をいたしています。特に、新幹線を動脈に抱え、並行在来線というのは非常に乗客が少なくはなっているんですが、地方の国民の足として、毛細血管として、我々国民の足を確保しているわけです。 特に、今回のように、線路使用料という形で支援スキームが行われているわけでありますが、今回二十億ふえてはおりますけれども、今後の支援スキームでは、このスキームそのものを見直して支援策を考えるべきではないかというように思います。国、JR、自治体の支援の、それぞれの額の配分がありますが、特に地方自治体には、地方交付税の増額その他いろいろな面でのスキームの見直しが必要ではないかというように思いますが、これについての考え方をお尋ねいたします。
○池口副大臣 並行在来線の支援をするスキームの見直しをすべきではないかという御質問だというふうに思います。 現時点でいいますと、経過につきましては既に質疑の中でも出てきておりますように、もともと、新幹線を整備するに当たって、沿線自治体の同意を得た上で今のスキームができておるというのがまず大前提でございます。その上で、そうはいっても、当初の想定よりも並行在来線の経営が非常に厳しいという実態は我々も感じておりますので、さまざまな支援をそのスキームの上で加えてきたという事実はあるというふうに思っております。 一つは、平成十四年度から貨物調整金の交付を行ってきておりまして、今回さらにそれを上乗せする。二点目には、今年度、平成二十三年度の予算におきまして、並行在来線を含めた地域鉄道全般に対して新たな補助制度というのを創設させていただきました。三点目でございますが、新駅の設置だとか駅の改良などについては別途の補助制度も設けているということでありまして、現時点でいいますと、今のスキームの中で我々としてできる範囲のことは最大限やらせていただいているという御理解はいただきたいと思っています。
○中島(隆)委員 時間が参りましたので、大臣に予定しておりましたが、要望だけさせていただきます。 在来線の経営のあり方、特に支援については、実情はおわかりのとおりだと思います。特に三陸鉄道の支援、前回も今回も質問がありましたが、百八十億かかる再建があります。ぜひ国の最大限の支援策をお願いしたいと思います。 以上、終わります。
○古賀委員長 次に、柿澤未途君。
○柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。 今回の法案は、旧国鉄清算事業団から継承した独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構、旧鉄建公団ですが、この特例業務勘定の利益剰余金一・二兆円を国庫へ返納し、震災復旧の財源等にするというようなことになっております。これは、当初は年金財源に充てられるはずだったわけですけれども、今回、震災復旧の財源に充当されることになった。しかし、なぜこの財源を震災復旧の財源としたのか。ほかのいわゆる埋蔵金もあるではないですか。 先日、我が党の江田幹事長も予算委員会で指摘をさせていただきましたが、国債整理基金特会の減債基金積み立て、十兆円以上もあって、こういう非常時には使えるではないか、こういうことも申し上げさせていただきました。さらには、労働保険特会の積立金などもある。そういった他の埋蔵金を精査した上で、これだ、こういうふうに決めたというふうには私には見えません。 ほかの埋蔵金等々について、今回の財源づくりに当たってどれだけ精査をされたのかということを、まず財務省にお伺いしたいと思います。
○五十嵐副大臣 お答えをいたします。 もちろん、財務省といたしましても、七転八倒して、ウの目タカの目で、いろいろな財源がないかと、二十三年度予算編成の段階からさまざまな考慮、検討をしてまいりました。 今御指摘の点でございますけれども、いわゆる特別会計の剰余金と言われるものは全体で二十九・八兆円と言われているわけですけれども、このうち外国為替資金特別会計、財政投融資特別会計等の特会については、一般会計の財源として活用できるものはもう既に取り入れてしまったということでございます。 それから、今お話のありました国債整理基金特別会計等のお話でありますけれども、これについては、いわゆる徳川の埋蔵金というのとは違って、言ってみれば、自動引き落とし口座に入れておかないと、これが引き落としできなかったときは大変なことになるというときに用意をしてあるということで、これは流れているものでございます。したがって、どこかに埋め込んであって、たまっているんだという話ではありません。 特に国債整理基金特別会計につきましては、各年度、一般会計からの定率繰り入れ等の繰り入れと償還の時期との一時的なずれから制度的に積み立てられているものであり、これは将来の国債の償還財源として欠かせないものでございますから、これを使うということは、結局は将来にツケを回す。みんなの党の皆さんの主張も、将来の世代にツケを回してはいけないということで、いろいろな御提言をされていると存じ上げておりますけれども、そういう趣旨からいっても、これを回すというのは将来へのツケ回しにほかならないということで、私たちはとるべきでないと。 また、労働保険特別会計についてもお話がありましたけれども、これは、失業給付の支払いの財源とするために労使から納めていただいた保険料を積み立てているものでございますので、それ以外の分野に活用することは適当ではない、こう考えております。もしそこが恒常的に余っているのだったらむしろ保険料を引き下げるべきだということであり、流用が極めて難しいものだと考えております。
○柿澤委員 財務省の公式見解を結果として伺うことになってしまいましたが、ここは財金でも、また予算委員会でもありませんので、この問題に関する議論は余りこれ以上掘り下げるつもりもありませんけれども、私たちは、やはり今回、震災復旧復興にはお金をけちるべきではない、そして持てるさまざまな使えるお金を精査して吐き出していくべきだ、こういうことを強く思っておりますので、改めて申し上げておきたいというふうに思います。 今回、そういう形で、年金財源、国庫負担を二分の一に引き上げるための財源を使うことになるわけですけれども、しからば年金財政の国庫負担分についてはどうするのかということであります。財務省と、またきょうは厚生労働省にもおいでをいただいておりますので、どうするつもりかということをお伺いしたいと思います。
○五十嵐副大臣 鉄運機構の剰余金を使うこと自体がそういう意味では苦肉の策でございまして、本来は、やはり恒常的な支出でありますから恒常的な財源でこれを手当てしていかなければいけないということでございました。法律上もそうなっているわけであります。 今回、税と社会保障の一体改革ということを、今、政府を挙げて、また与野党の間でもお話をしていただいているところでございますので、この全体的な抜本的な改革の中でこの財源を見出して、そして充当していく、そうすれば年金に穴があくことはないという考え方で、本来の考え方に戻したものだと私は思っております。
○今別府政府参考人 お答え申し上げます。 年金財源の関係につきましては、今年度中に必要な法制上の措置を講ずるとされております、消費税を含む抜本的な税制改革で確保される財源を活用して繰り入れるというのが今の政府のスタンスであります。 それからまた、四月二十九日に三党合意がございまして、一次補正で使った年金の臨時財源については、二次補正予算の編成の際に見直しを含めて検討する、こういう合意もされております。 いずれにいたしましても、厚生労働省としましては、できるだけ早く繰り入れがされるように取り組んでまいりたいと考えております。
○柿澤委員 今回、なぜ年金財源分だけを震災復旧財源とするんですか。今後の剰余金等々も含めて年金財源に充当するという、こうした選択肢もあるはずであります。今回、なぜ年金財源に充当するはずだった分だけを震災復旧に回すという判断をしたのか、これもお伺いしたいと思います。
○五十嵐副大臣 これは、急な歳出であります復興の財源として、すぐに見つかる財源がほかにないということであったわけであり、かつ、先ほどもお話をしましたけれども、六月末までに社会保障・税一体改革ということが予定をされているわけでございますので、成案を得るべく今検討を行っているところでございますけれども、その中で年金については解決がついていくという見通し、また決意のもとにこれが行われたということでございます。
○柿澤委員 私は、これは震災復旧の財源ということで年金の国庫負担分にあえて穴をあけて、来年からはもうだめです、五十嵐副大臣は恒常的財源と言われましたけれども、別な安定財源を探すしかありません、そういうことで消費税の増税の議論に誘導しようという隠された意図があるのではないかというふうに思います。それは、非常に巧妙かつ、いわばこそくなやり方ではないかと非常に思います。今回、別のさまざまな積立金や剰余金を見つける、精査をする、こういうことを私から見ればせずに、年金財源に目をつけて取っていく、こういうやり方をとったことは、本当にこれでいいのかというふうな思いがあります。 五十嵐副大臣にお尋ねをするのはここまでですので、もしよかったらお引き取りいただいても結構です。ありがとうございました。 さて、残った財源と今後の利益剰余金については、旧国鉄職員の年金や業務災害補償の支払い等に加え、JR北海道及び四国の経営の安定化、また、北海道、四国、九州の、またJR貨物の設備投資への資金、また、整備新幹線の整備、並行在来線への支援、こういうことに充てられていくことになります。 この特例業務勘定の剰余金をJR各社の経営支援等に充てることを何をもって正当化するのか、こういうふうにお伺いをいたしたいと思います。
○大畠国務大臣 柿澤議員の御質問でございますが、そもそもこの鉄道建設・運輸施設整備支援機構というものは、御存じのとおり、国鉄改革の流れの中で生み出されてきたものでありまして、それぞれ各地域に独立した会社をつくった場合に、それぞれの独立した企業の経営というのもなかなか難しいものもあるだろう。そういうものも含めて、この機構をつくったときに幾つかの目的がございましたが、その三番目のところに、旧国鉄の地位の承継に伴う費用の支払い等、こういう項目がございまして、各会社が経営的に非常に厳しいという状況を支援する、こういうものもこの機構の位置づけの中の一つに入っているわけであります。 したがいまして、国鉄改革から二十五年を経過して、現在、低金利等で経営安定基金の運用益が減少するなど、先ほどから御議論をいただきましたとおり、車両、設備の老朽化が進み、財務基盤や収益基盤が脆弱であり、経営の自立が図られているとは言いがたい状況にもあります。したがって、今回、この特例業務勘定の利益剰余金等をJR四社の経営支援に充てるということにしたものであります。
○柿澤委員 今の御答弁は、きょう何度もお聞きをした部分でありますけれども、しかし、そもそも、機構の前身である国鉄清算事業団の長期債務二十四兆円強を国の一般会計が継承しているわけです。しかも、国が引き取った債務は、まだ十九兆円とかそのぐらい、巨額に残っているわけで、それを一般会計で返している、こういう現状にあるわけです。だから、この機構で利益剰余金が出れば国に戻す、本来、これが当然のことなんだというふうに思います。 それを、今回、鉄道の支援等に使うことができるようにする。こういう形で風穴があいたら、将来的には、本来、もともとの予算の上では年金のために使うべき資金、こういう資金が整備新幹線の建設や貨物会社の赤字の補てんに際限なく流用されるということになりかねないのではないですか。 そして、これについては、震災復旧で各社大変なんだということもあるでしょうけれども、そうであるとすれば、私は、例えば今回限りの限定的なものにするとか、最低限そうした歯どめをかけなければいけない、こういうふうに思っております。 さて、特例業務勘定は、もともと旧国鉄職員の年金の給付について、九七年に電電公社と専売公社及び国鉄の旧三公社の共済年金が厚生年金に統合された後、そのための費用を負担しているものであります。 この旧国鉄職員の共済年金、予定利率は何%ということで計算をしているんでしょうか、お伺いします。
○久保政府参考人 鉄道・運輸機構の特例業務勘定の仕事の中で大きな仕事が、昭和三十一年以前に旧国鉄に在職されていた職員及びその御遺族に対して、これは現在約三十万人の方がおられますけれども、その方々に対して年金支払いを行っております。 掛金を支払う現役世代がこの旧国鉄職員にはおられませんので、旧国鉄職員が受け取るべき年金の予定利率は、昭和三十一年以降の各年の物価上昇率を勘案して、二・一%で計算しております。
○柿澤委員 私が手元に持っている資料としては、共済年金の引当金の計算方法というのがありまして、二〇〇九年度で見ると、支払いが二〇六二年度まで続くとして、先ほどおっしゃった、昭和三十一年ですか、一九五六年から二〇〇九年までの物価上昇率の平均二・一%、当時は二・四%だったんですけれども、二〇一〇年度から二〇六二年度までの名目支払い見込み総額を算出する。支払いまでの平均期間に応じた直近の国債の利回りをもとに計算をした割引率というのを出して、これは、割引率、二〇〇九年現在では一・〇%でしたが、割引率で割り引いて算出をしている。そういうことをやっていくと、二〇〇九年度の時点では、予定利率は一・四%とかそのぐらいになるというふうに聞いております。 しかし、同じ二〇〇九年に厚生年金の財政検証をやっているんですが、物価上昇率は一%で、割引率は四・一%という数字を使っているんですね。物価上昇率を高くして割引率を小さくすると、引当金は大きくなるわけです。つまり、多くの金を引当金として残さなければならない、こういう計算になる。逆に、物価上昇率を低くして割引率を大きくすると、引当金は小さくなる。すなわち、多くの利益剰余金が吐き出せるようになるんです。恐らく、厚生年金の財政検証と同じ数字を使えば、利益剰余金は今の水準より一兆円規模でふえるというふうに思うんです。 なぜこういう計算をしているのか、もしよかったらもう一度御答弁をいただけないでしょうか。
○久保政府参考人 予定の利率は、繰り返しが一部入って恐縮でございますけれども、昭和三十一年以降の各年の物価上昇率のうち、異常率は省きまして、足し算して単純に割りまして、二・一%という形で従前より行っているものでございます。 また、割引率についても、平均残存期間に相当する期末の国債利回りという形で数字をはじいて従前より行っているものであり、必要な監査等も受けているものであります。
○柿澤委員 結局これは、厚生年金の財政検証の物価上昇率一%、割引率四・一%、これを使って計算をすれば一兆円もの利益剰余金がそこから計算上生まれてくるにもかかわらず、それとは別の計算をして、自分の手元に将来の年金支払い分としてリザーブしておかなければいけない、そういう理屈で自分の手元にお金を置いておく、こういうトリックとして使われてしまっているのではありませんか。 私は、その点やはり、これは結局、同じ年金の支払いの利率の計算の話でありますので、厚生年金と同じ数字を使えばいいじゃないかというふうに思いますけれども、何か手を挙げかけましたので、お尋ねをしたいと思います。
○久保政府参考人 掛金を支払う現役世代がおりませんこの旧国鉄職員が受け取るべきものにつきましては、今後まだ五十年にわたってこの会計の中で見ていく必要があります。将来の年金支払いに支障のないよう、一定のリスクを見込んでこういう計算をしているものであります。
○柿澤委員 時間も参りましたので、こうした、私たちから見れば埋蔵金と言われる、まさにこの機構の利益剰余金の水準というのは一体幾らであるべきなのかということは、絶えず不断の精査をしていかなければいけない、こういうふうに思います。 その点について最後に大臣から、もし御答弁があればお伺いをして、質問を終わらせていただきたいと思います。
○大畠国務大臣 ただいま柿澤議員から、さまざまな状況というものを考えた上で、鋭い御質問を賜りました。 私どもも今の御視点というのは大変大事だと思いますので、十分きょうの委員会での御指摘というものを踏まえて、さらに精査をしてまいりたいと思います。
○柿澤委員 大変前向きな御答弁を大臣からいただきました。 質問を終わります。ありがとうございました。
○古賀委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 ————◇—————
○古賀委員長 次に、委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。 国土交通行政に関する実情調査、東日本大震災による被害及び復旧状況等調査のため、来る六月六日月曜日から七日火曜日までの二日間、宮城県に委員を派遣いたしたいと存じます。 つきましては、議長に対し、委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、派遣委員の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、来る二十七日金曜日正午理事会、午後零時十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時三十七分散会