厚生労働委員会 第10号
- 発言数
- 111 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2011/04/22
会議録
○牧委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律案及び雇用保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官小田克起君、厚生労働省職業安定局長森山寛君、職業安定局派遣・有期労働対策部長生田正之君、職業能力開発局長小野晃君、雇用均等・児童家庭局長高井康行君、中小企業庁次長豊永厚志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○牧委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○牧委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三宅雪子さん。
○三宅委員 民主党、三宅雪子でございます。本日は、質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。 まず冒頭に、東日本大震災の犠牲者の方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、今なお、被災され、大変苦しい避難生活を余儀なくされています皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。 福島県はもとより、被災県そして近隣県では風評被害が発生しており、これは日本全体の問題となっております。これに対します国を挙げての対策をお願い申し上げ、私の求職者支援制度などについての質問に入らせていただきます。 今回の支援制度の柱が、平成二十一年七月から始まっております緊急人材育成支援事業の恒久化だと思います。その中の職業訓練についてでございますけれども、私も実際に職業訓練の現場を視察させていただきました。生徒さんが大変熱心に受講されている姿に私も心打たれ、感心した次第でございます。 しかしながら、せっかくのすばらしい制度も、知らない人がいるともったいないことだというふうに思います。どの程度の求職者にこの制度の周知がなされているのか、そういった調査は行っていらっしゃいますでしょうか。
○細川国務大臣 おはようございます。またきょうもよろしくお願いいたします。 緊急人材育成支援事業、基金訓練事業と言っておりますけれども、これにつきましては、平成二十一年の七月から始まったところでありますけれども、この制度、いい制度でありますから、国民の皆さんによく知っていただく、これが委員が言われるように一番大事なことだと思います。 そのために、政府といたしましては、これまで政府の広報あるいはまたポスターなどで周知をいたしてまいりました。そのほか、ハローワークなどでは来訪者の全員にリーフレットをお配りするとかいうようなことで周知に努めてきたところでありまして、二十一年七月の開始以来、この基金事業の受講者数というのは三十二万七千三百十四人ということになっております。 そういう意味では、この事業については利用者もだんだん多くなってきておりまして、周知の方はだんだんと徹底をしているものというふうに思いますけれども、なお一層、周知については徹底をしてまいりたいというふうに考えております。
○三宅委員 ありがとうございます。 ハローワークに足を運ばない方というのもまだまだいらっしゃると思いますので、そういった方への周知もぜひ引き続きお願い申し上げます。 それでは、次の質問に入らせていただきます。 この職業訓練は、コースによりまして倍率が異なる、希望のコースを受けられないケースもあるということも耳にしております。職業訓練コースは国の認定でございますけれども、例えばITなどは人気のコースだというふうに伺っているんですが、例えばこのITのコースの定員をふやすですとか講座数をふやすなどですとか、そういった柔軟な対応は考えられませんでしょうか。
○小林大臣政務官 現在行っている基金訓練コースの設定に当たっても、地域における求人とか求職双方の方のニーズを踏まえて、就職に結びつくようなコース設定がされております。また、訓練実施機関に対する助言にも努めているところでございます。 また、求職者支援制度では、求職者の方々が早期に就職できる、このことが大変大事だと思っておりますので、成長分野など、就職に結びつく分野で有効な訓練コースを設定することが必要だと考えております。 そのために大事なことは、国及び各地域ごとに、関係機関による協議の場を設けます。その協議の場で、求人とか求職のニーズを踏まえて職業訓練実施計画を策定して、これに基づいて訓練コースを設定していきたい、このように考えております。 訓練の質を確保するために、訓練を修了した求職者の就職実績を訓練奨励金の支払い額や次回以降の認定に反映させる、こういうことにより、就職に結びつく適切な訓練コースを設定していきたい、このように考えております。
○三宅委員 ありがとうございます。 一人でも多くの受講者がぜひ希望のコースを受けられますように、弾力的な運用をぜひお願いしたいというふうに思います。 次に、栃木県で二月に起きました職業能力教育協会におきます不正受給についての質問です。 訓練奨励金と訓練・生活支援給付の不正という、あってはならないことが起きたわけで、せっかくの制度を悪用されたのが本当に残念なことだというふうに思っております。 その際に、厚生労働の部門会議などでも再犯防止策のことが話し合われまして、全国の訓練実施機関への抜き打ち調査などを行う、そのようなお話であったわけでございますけれども、この調査の結果が三月中旬に上がりますというお話でございました。その調査結果はいかがでしたでしょうか。
○小林大臣政務官 今、三宅先生おっしゃったように、貴重な財源を使って行っている事業に不正があるということは、許せない行為だと思っております。 そういう意味で、今回、栃木県の基金訓練実施機関の不正事案については、受講生の出席状況を偽って訓練奨励金百七十四万円を不正に受給するとともに、訓練・生活支援給付金二百五十八万円を不正に受給させたものでありました。 本件につきましては、不正受給額に加えて、不正があったコース以降に開始をされたすべてのコースについて支給された訓練奨励金などの合計八千二百九十万円の返還を求めるとともに、刑事告訴をする方向で警察と今相談を進めております。 また、同様の事案がほかにも発生していないかについて、五百九十六コース、九千三百四十五人分を対象に全国調査を実施したところでございます。この結果、不正の疑いが残り、さらに調査が必要なものが十コース、十三人分あります。引き続き事実関係の確認を進めて、不正の事実が確定したものについては、同様に厳正に対処したいと考えております。 今後は、不正事案の発生を防止するために、チェック体制をさらに強化して、支給申請の際に出席簿の写しを添付させること、全国の訓練実施機関への抜き打ち調査を行うことなどにより、適正な支給申請がされているか、確認を徹底することにしております。 また、不正が認められた訓練実施機関に対しては、以降、基金訓練として認定しないほか、不正に受給された金額に加えて、不正があったコース以降に開始されたすべてのコースについて支給された訓練奨励金の全額を返還させるなど、厳正に対処していきたいと考えております。
○三宅委員 ありがとうございます。 思った以上にといいますか、大変厳しい措置、不正がなかったコースまでも対象にされるということで、こういった措置が再犯の防止に役に立つことを心から期待しております。 次の質問に入らせていただきます。 雇用調整助成金についてお尋ねしたいことがございます。 この制度はもともと、一カ月前に休業についての計画書を申し込むということが前提となっているわけですけれども、今回の東日本大震災におきましては、特例措置で、被災九県におきましては事後提出でいいということになり、このこと自体は大変歓迎すべきことでございますけれども、逆に、三月におきましては突然の計画停電等々がありまして、被災九県のみならず、全国を見まして、多大な影響を受けた企業が多くあるわけでございます。 ほかの県に対しては、この特例措置は適用されないのでしょうか。
○小宮山副大臣 雇用調整助成金につきましては、今回の震災を受けて、東京都以外の九県の災害救助法適用地域に所在する事業所の事業主や、これらの事業所と一定規模以上の経済的関係を有する事業所の事業主、現在の計画停電の影響を受けた事業主を対象といたしまして、今お話があったように、事業活動縮小の確認期間を三カ月から一カ月に短縮し、災害後一カ月間の生産量等の減少見込みでも申請が可能とする特例措置を設けています。 これに加えて、今委員が御指摘の、本来は事前に提出すべき休業計画の届け出の事後提出の特例を、九県の災害救助法の適用地域には認めているんです。その理由としましては、この九県の災害救助法適用地域では震災による被害が非常に大きかったことから、一つは、休業が行われたことがほぼ確実だということ、もう一つは、必要書類の紛失や事務処理能力の大幅な低下によりまして、提出書類の準備が著しく困難であると考えられること、さらに、特例措置を講じなければ大量の離職が発生することが見込まれたこと、こうしたことから、例外的にこの部分は認めているものです。 しかし、休業計画の事後提出につきましては、休業が実際に行われたかどうかを事後的に確認することが困難なこと、既に実施された休業に対して助成金を支給しても、そのことで雇用維持を促進する効果が望めない、こうしたことから、これ以上対象を拡大することは適切ではないというふうに考えています。
○三宅委員 ありがとうございます。 ただ、今回の災害におきましては、被災県以外の県にも大きな打撃を与えていることを踏まえて、今後ぜひ御検討をお願いしたいというふうに思います。 また、その関連になりますけれども、福島第一原子力発電所の二十キロから三十キロ圏内の休業を余儀なくされた企業には、この雇用調整助成金が出ません。震災による経済的な理由からという要件にまさに当てはまり、私にはこれを除外する理由がちょっと考えつかないんですが、どういった理由からなんでしょうか。
○小宮山副大臣 雇用調整助成金は、御承知のように、事業主が納めた雇用保険料のみで運営されているんです。ですから、災害や法令の規制等による休業といった、事業主の共同連帯により対応すべきでないものについては、これまでも対象となっていません。このため、原子力災害特別措置法に基づく警戒区域の設定や屋内退避指示を理由とした休業につきましては、雇用調整助成金の対象とはなりません。 一方、事業所が現在の屋内退避指示を受けて休業し、労働者が賃金や休業手当を受けることができない場合は、雇用保険の特例措置が適用されまして、離職をしていなくても失業手当が受けられるようにしてございますので、こちらの方で対応していただいているところです。 なお、現在屋内退避指示地域となっている二十キロから三十キロ圏内の地域については、その一部が緊急時避難準備区域に指定されると聞いています。その場合、当該区域で、実態として事業活動がある程度自由に行えるものと考えられますので、所要の要件を満たせば、そうなりましたら雇用調整助成金を利用できると考えています。 また、現在屋内退避指示の対象となっている地域でも、これが解除された場合には、それ以降はこの地域でも雇用調整助成金が利用できるようになります。 三十キロ圏外で風評被害により事業活動が縮小した場合には、雇用調整助成金の支給要件である経済上の理由によるものと認められますので、ほかの要件を満たせば、この助成金の対象となります。 事業主の皆様には、こういうちょっと複雑な形になっていますので、何らかの方法を使って労働者の雇用を維持していただけるように、広報も含めて努力をしていきたいと考えています。
○三宅委員 ありがとうございます。 三十キロという線引きで本当にもらえるかもらえないかということが変わってしまうというのは、ちょっとお気の毒な気がするということと、あわせまして、失業保険で対応した場合、次の受給の際に減額をされてしまうというケースが出てくる心配がございます。このこともあわせて御検討をしていただきたいと思います。国からの指示で屋内退避を強いられた企業に適用されないというのは、なかなか納得しがたい部分もございまして、ぜひ再考をお願いできたらというふうに思います。 次の質問に入らせていただきます。 「日本はひとつ」しごとプロジェクトが四月五日に立ち上がりました。本格的に被災者への就労支援、雇用創出二万人ということで始まりまして、このプロジェクトの効果に大いに期待したいところでございます。 不景気や今回のような災害による企業業績悪化の場合、やはり最初に影響がありますのは、高齢者や障害者などの社会的な弱者と言われる方々ではないかというのが私は心配になります。そのような方々への配慮といいますか、対処をどのように副大臣はお考えでしょうか。
○小宮山副大臣 今委員がおっしゃいましたように、日本が一つになって被災された皆さんの就労を支援して雇用を創出するということで、被災者等就労支援・雇用創出推進会議で「日本はひとつ」しごとプロジェクトの緊急対策を取りまとめまして、きのうまでに二万人の雇用を創出しています。 今おっしゃいますように、やはりこういうときは弱い人たちのところにしわ寄せが来るということで、障害者の皆さんについては、雇用継続を図るため、全国のハローワークに設置しました震災特別相談窓口に加えて、地域障害者職業センターに特別相談窓口を設置いたしまして、事業所に出向いてのカウンセリングやジョブコーチによる支援などを、青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、千葉で実施をしています。 また、離職した高齢者の方については、ハローワークできめ細かな支援を行うとともに、四十五歳以上の方を試行的に受け入れて就業させる事業主に対して試行雇用奨励金を支給いたしまして、再就職支援を図っているところです。 これからも、震災の影響で特に弱い立場の方にしわ寄せが来ないように、しっかりと力を尽くしていきたいと思っています。
○三宅委員 どうもありがとうございます。 現在、その相談窓口には二百人以上の方々が既に相談に訪れているということで、そういった方々にとりましては大変力強い相談窓口だというふうに思うんですけれども、今のところは、特にそういった方々の失業が出ているということは、小宮山副大臣の耳には入っていませんでしょうか。
○小宮山副大臣 今、ハローワークの方に来ていただいたり、あるいは避難所に出張したりしていますけれども、特に障害を理由にというようなことでは私は聞いていません。
○三宅委員 どうもありがとうございます。大変安心いたしました。 引き続き、社会的弱者に配慮した政策をお願いしたいというふうに思います。 また、今月十四日、本当に残念なことではございますけれども、宮城の機械メーカーが事業停止をいたしまして、自己破産の準備に入ったというふうに発表されました。直接被災企業では初の倒産ということでございます。その後、二十日時点では、十五社まで倒産がふえた、そして、倒産準備に入っている会社は二十一社というふうに聞いております。 今回は、被災県以外の倒産が多いというのが特徴、そして多岐にわたる業種というのが特徴というふうに聞いております。この宮城の機械メーカーの従業員は二十五人だったそうなんですけれども、今回の東日本大震災における最終的な失業者の数といいますのは、大体何人ぐらいになるというふうに御試算をされていますでしょうか。
○小宮山副大臣 今回の地震と津波で特に被害が大きかった岩手、宮城、福島の三県、その沿岸部にある市町村には、災害の前にはおよそ八十四万人の方たちが雇用されていた、働いていたということがわかっています。ただ、いまだ企業、事業所の被害の全貌が明らかでないので、現段階では、今回の震災による失業者の数というものはつかめていません。 しかし、被害が特に大きい三県のハローワークでは、三月二十八日から四月十七日までの間に、被災者からの求職や雇用保険の相談が延べ十一万二千六百七十一件、また、被災企業からの雇用調整助成金や休業、雇用保険、解雇に関する相談が延べ二万六千百六十八件寄せられていまして、雇用面で大変大きな影響が出ていることはわかっておりますので、しっかり対応していきたいと思っています。
○三宅委員 ありがとうございます。 現在は、二万人の雇用創出は既に政策を打っていらっしゃると思うんですけれども、まだまだ足りないと思いますので、ぜひとも引き続き御尽力をお願いしたいというふうに思います。 次の質問に入らせていただきます。 被災者を雇い入れた企業は助成金をもらえるという方向性を打ち出されたと思うんですけれども、逆に、求職者の採用人数が限られている場合、この震災が起きる前も大変失業者の問題というのはあったわけで、そのことによって被災していない求職者への影響がぜひないようにしていただきたいというふうに思います。その点についてはどのようにお考えでしょうか。
○小宮山副大臣 委員が御指摘の、被災者を雇い入れた企業に対する助成金というのは、高齢者や障害者、母子家庭の母などの就職が困難な方を雇い入れた事業主を助成する特定求職者雇用開発助成金のことかと思います。 このたび、この特定求職者雇用開発助成金の対象者に、新たに、震災時に被災地域に居住していた求職者、もう一つは、震災時に被災地域に所在する事業所に勤務していて、震災の影響で離職を余儀なくされた求職者を追加することを検討しております。 厚生労働省では、ハローワークの窓口や避難所への出張相談等を通じてきめ細かな職業紹介を行っておりますけれども、今後は、こうした助成金を活用することによって、被災された方々の雇用をさらに進めたいというふうに考えています。また、全国のハローワークでは、被災された方々のニーズを十分に踏まえて、それに合った求人の確保に積極的に取り組んでいるところです。 こうした取り組みによりまして、先週末の時点で既に六千件を超える被災者を対象にした求人もいただいていまして、今回被災者を助成金の対象に加えても、必ずしもほかの求職者の採用枠が減少するということにはならないと考えています。
○三宅委員 大変安心いたしました。どうもありがとうございます。 現在政府が打ち出しています雇用政策は、短期的に大変効果があるというふうに私は思っておりますが、一方、復興までの、景気が回復するまでの一時的な措置のようにも感じられる部分も多少あると思います。 五年後、十年後の被災地復興を考えたときに、大臣はどのような雇用政策を考えていらっしゃいますでしょうか。大胆な御意見をお聞きしたいというふうに思います。
○細川国務大臣 被災された皆さん方が、職がなくなった、あるいは休業、あるいは解雇された、大変な状況だと思います。一カ月以上たって、そしてこれからの生活をと考えた場合に、やはり雇用というものが大変大事な問題となってきていると思います。そういう意味で、政府としては、雇用対策をしっかりやっていかなければというふうに思っております。 そういうことで、被災された皆さんに対しての雇用対策は、現在、「日本はひとつ」しごとプロジェクトのフェーズ1に基づいて実施をしております。これが当面の緊急総合対策でございます。 このための被災者等就労支援・雇用創出推進会議では、現在、補正予算あるいは法律改正に対応するためのフェーズ2ということで議論をいたしておりまして、今後その取りまとめを行う、こういうことにいたしております。 さらに、中長期的にも雇用というものは考えていかなければなりません。そういう中長期的な対応につきましては、政府全体の復興構想を踏まえまして、そこで、フェーズ3というところで広く議論をして対応していきたいというふうに思います。 雇用というのは、その人の、あるいは家族にとって、生活を支える大変大事な問題でございます。したがって、政府として、国として、雇用には全面的に力を入れてやっていきたい、このように考えております。
○三宅委員 大変力強い御答弁をありがとうございます。 私も、与党の一員として、政務三役の皆様方と一緒に力を合わせて、一生懸命、精いっぱいやらせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。 ちょっと早いですが、以上で質問を終わらせていただきます。
○牧委員長 次に、加藤勝信君。
○加藤(勝)委員 おはようございます。自由民主党の加藤勝信でございます。 本法案の議論に入る前に、まず、先日私も質問させていただきました雇用調整助成金の特例適用対象の拡大などにつきまして、大変前向きに御検討いただいていることに改めて御礼と、また、今後のさらなる検討をお願いしたいと思います。 それからもう一つ、きょうの新聞にも、平成二十三年度第一次補正予算について、何か早々に、まだ審議もしておりませんが、成立の話等々出ておりました。前回御質問させていただきましたけれども、基礎年金国庫負担二分の一の引き上げ財源、この辺をどうするか、大変関心を持って私どもも見ているわけでありますし、大臣も、一部新聞報道によると、あきらめたというか合意をしたという記事もございましたが、今の現状はどうなっているのか、御説明をいただきたいと思います。
○細川国務大臣 基礎年金の二分の一の財源につきましては、この委員会の中でも、私としては、年をとって働けなくなったときの生活の安定のためには、年金財政、長期的にもしっかりと安定をしていかなければならない。こういうことから、この二分の一の財源について、震災の復旧復興、そういうところへ使うということについては、それも大事だ、それも重要ではあるけれども、年金の方も大事だ。しかし、最終的には総合的に判断をしなければならない問題だろう。こういうお話をさせていただいたんですが、政府全体での話では、最終的に総合的な判断として、今回、二分の一の財源については震災の復旧復興の財源として使う、こういうことにならざるを得ませんでした。 そこで、私としては、今後、年金財政をしっかり継続していくためには、新たに税制を改正して、その財源を活用して年金財政の方にしっかり繰り入れるような仕組みを財務大臣あるいは国家戦略担当大臣等と約束をさせた、こういうところでございます。
○加藤(勝)委員 多分、またその関連する法律案も出てくると思いますから、そのときにしっかり議論したいと思います。 ただ、その約束をしたというので、この間も申し上げたけれども、既に五兆六千億、財務大臣に貸しがありますよね。そのこともしっかり踏まえていただきたいと思いますし、それから、もともと、所得税法等の一部を改正する法律の附則百四条、御存じのとおり、ここにもずっと、二十三年度までにやると書いてあるわけですね。そういうこともしっかり踏まえてまた議論をさせていただきたいし、そこは、私どもは今の考えに同意をするわけではありませんけれども、ただ、いずれにしても、この部分を恒久財源として確保していかなきゃならない、これは私どもも思っているところでございますので、またそこは次回に議論をさせていただきたいと思います。 それでは、まず、いわゆる求職者支援制度について御議論をさせていただきたいと思います。 そもそも、先ほどもお話がありましたけれども、大臣もよい制度と評価をされているということでありますけれども、平成二十一年度の補正予算で基金として創設をいたしました緊急人材育成支援制度、いわばそれを継承するというような形の中で今回の求職者支援制度ができ上がってきている。 我々からいえば、せっかく積んだ基金を途中で削られて、また補正で積み増した、いろいろな経緯がありますが、ただ、訓練をされている方の規模からすれば、これまでの公共職業訓練、これは景気、雇用情勢の状況によって上がったり下がったりしておりますが、ほぼそれに比肩するぐらいの人数がここにおいて訓練も行われている。 そういう意味では、ある意味で不足をしている、制度として足らない部分を補足している部分だというふうに私も認識をしているんですが、それはいわば運用の問題で、制度全体をちょっと鳥瞰してみたのが、お手元にお配りをさせていただいた職業訓練と給付の関係という表であります。私がつくったところでありますから、もし違いがあれば御指摘をいただきたいと思います。 大きく左半分が職業訓練の部分、右側が給付に係る部分。これまでは、基金訓練がない場合はいわゆる公共職業訓練という世界で行われてきた。ただし、これは、どちらかというと雇用保険料、いわゆる二事業、使用者負担の雇用保険料を使っておりましたから、基本的には被保険者である方を主体としてやってきたという事実はありますけれども、対象のところに被保険者等と書いてある。注を書いておりますが、この法律上は、被保険者、被保険者であった者、被保険者になろうとする者、制度上、ここまでが当然範囲になっているわけであります。 それに対して、今回新しく、いわゆる認定職業訓練と呼ばれる、この法律にのっとって行われる訓練が、基金訓練からの継承という形で行われてくる。これは、対象は特定求職者とありますけれども、上の被保険者等と比べると何が違うかというと、いわゆる被保険者という人が抜けているというだけの話であります。財源は雇用保険料の労使折半と国庫負担、これはたしか、法律で予算の範囲ということになっていたと思いますけれども、こういう仕組みになっている。 これを使う場合にどういう給付があるのかというのが右側にありまして、今の公共職業訓練等では、求職者給付とか訓練延長給付というのはいわゆる雇用保険における給付であります。それから訓練手当、また後でも質問いたしますが、職業転換給付金制度というのが雇用対策法の中で決められておりまして、それに基づく訓練手当。これは、財源が国、都道府県の折半、対象は就職困難な者、下に書いてありますが。そして、今回新たに職業訓練受講給付金。そして一般に、さらに、給付がない形で訓練だけを受けておられる方。多分こんな形になるんだろうと思いますし、下の職業訓練の方でいきますと、今回の給付金をもらう方と、訓練を受けながらも給付がない方と当然出てくる。こんな形になっているんです。 これをばっと見ると、もちろんそれぞれの経緯がありますから、私は、もう少し体系的に整理がなされていくべきではないかな、こういう視点からまず御議論をさせていただきたいと思います。 まず、訓練の関係でありますけれども、公共職業訓練と認定職業訓練、この資料の二枚目と三枚目に厚生労働省からいただいた紙がついておりますけれども、そもそも訓練の内容等において、これはどう切り分けているのか。実態面ではなくて法律上から考えたときに、公共職業訓練等の中で、例えば今やられている認定職業訓練の中の、特に三枚目の中にポンチ絵みたいなものがありますが、基礎的能力の習得と実践的能力の習得という概念があるようでありまして、公共職業訓練は実践的能力の習得、こういうふうになっていますが、これは別に法律上なっているわけではない、運用上、実態上こういうふうになっているんだ、こう認識するんですが、そこはいかがですか。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 公共職業訓練と新しい訓練の関係、整理という御質問だと思います。 まず、公共職業訓練につきましては、そこの資料にもございますように、まず、対象者としては、一定の就業経験があって既に基礎的な能力を有しておられる、雇用保険の受給資格のある求職者という方々を主な対象にしている。 それから、訓練の内容としては、やはりそういう御経験がありますから、できるだけそういう経験も生かしていただきながら、早期に就職に結びつけるための、より実践的な内容の訓練を行う。 手法としては、こういう公共職業訓練施設やその委託を受けた民間訓練機関によって実施をする、こういう整理をまずしております。 それに対しまして、今回、新制度によります訓練、認定職業訓練につきましては、対象者としては、まず、雇用保険の受給資格がない人、例えば、非正規労働を繰り返したり、雇用保険の受給期間が切れた後の期間が長期にわたるなど、そういうことによって職業能力を形成する機会に恵まれなかった、いろいろな、多様な方がいらっしゃると思います。こういう求職者の方を対象にする。 それから、訓練の内容としては、そういう非常に多様な方がいらっしゃいますので、まず、就職に必要な、例えばコミュニケーション能力などの基礎的な訓練ですとか、あるいは、それぞれの態様に応じた実践的な訓練、こういう訓練を行う。 それから、手法につきましては、公共訓練に比べまして、公共訓練の方は訓練内容の手法があらかじめ定められている、そういうものでございますけれども、こちらの方は、多様な方々がいらっしゃいますし、訓練ニーズも多様ということで、できるだけ、民間の教育訓練機関の創意工夫というものを公共訓練以上に活用できるような、そういう形で実施をするということでありまして、公共職業訓練と新しい訓練につきましては、対象者、それから訓練の内容、その手法というものでそういう違いがある、こういう整理をいたしているところでございます。
○加藤(勝)委員 実態的にはそうだと思いますけれども、そもそもの制度がそこまでの区分けを想定していたのかどうかということがまずあると思います。 ちょっと別の視点で御質問させていただきたいんですが、一枚目の紙、こういうふうに整理をさせていただきました。例えば、今お話があった求職者給付、いわゆる雇用保険の求職者給付をもらっている方においても、かなり今、間口がどんどん広くなってきているわけでありますから、三枚目の紙で言う基礎的能力の習得が必ずしも十分でなくて、そこもしっかりやった方が就職、再就職につながりやすいという方もおられるのではないかな。 そうすると、今回新たにつくられる、あるいは基金からの流れのこの認定職業訓練を、求職者給付を受けている方は受けられるんですか。職業能力開発分科会の報告書では、今度の訓練は、原則として雇用保険の被保険者は適用外とすることが適当である、こういう言い方をされているんですが、逆にそうやって排除する必要性があるのかどうか、その辺をちょっと教えていただきたいんですが。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 先ほどの基本的な整理からしますと、認定職業訓練というのは、雇用保険を受給できない求職者の方、いわゆる特定求職者の方を対象として実施するというものでございますけれども、やはり現実的な適用の場面ということを考えますと、できるだけ必要とされる方々に訓練を行う機会を提供するということが必要だと私どもも考えておりますので、雇用保険の受給者の方でありましても、その方の持っておられる職業能力あるいは適性等から見て、就職するに当たって認定職業訓練を受講していただくことが必要だというふうに認められる、あるいは認定職業訓練全体の充足状況、そういうものを見て適当だというふうに認められる場合には、この認定職業訓練、新しい訓練を受講していただくということも可能にしたいというふうに考えております。
○加藤(勝)委員 ぜひ弾力的に、制度がスタートすれば、あるいは今の基金訓練においても適用をいただきたいと思いますが、まず制度ありき、それから、やや財源論ありきで積み重ねてきているんですね。 ぜひ大臣によく御認識をいただきたいのは、そもそも、どういう給付を受けているかということ以前に、その方がどういうこれまでのキャリアを持ち、また次の就職をする、再就職をするためにはどういう訓練が必要なのかというのは、これは別ですね。例えば、求職者給付の人はより高度な訓練が必要で、そうでない人が基礎的なものが必要というわけでは必ずしもない。 したがって、それぞれの状況に応じて訓練ができるという仕組みをつくることが大事だというふうに私は思うわけでありまして、今回のもので、さっき、公共職業訓練は何か計画があり、どうのこうのがあった、だからなかなか対応できないというのは、それは公共職業訓練のやり方が余りにもかちっとしているというか、よく言えばかちっとしている、悪く言えば前例で来ているというところにあるので、訓練を二本立てにすることは、結果的に公共職業訓練も今ほとんどが委託訓練ですよね。だから、その辺は一本化の中で、今ある公共職業の学校も活用すればよし、いろいろなものを活用すればいい。 そういう一つの体系の中にうまく入れ込んで、職を求める方、あるいは職業を転換したい方のニーズに合った体系にしていくということがやはり目指すべき方向ではないかと思いますけれども、いかがですか、大臣。
○細川国務大臣 今委員が御指摘になりましたように、大変複雑な仕組みになっております。 それぞれの制度はそれぞれ整理をされて構築をしているものとは思いますけれども、しかし、例えば、委員も言われるように、同じ公共職業訓練を受けておりましても、ある人は求職者給付を、ある人は訓練手当を、またある人は職業訓練受講給付金を受給しているというような、余りにも細分化されて複雑になっているということは、これは委員が御指摘のとおりでございます。 したがって、私は、委員が言われるように、制度全般を見直していくということは、これは必要だというふうに思っております。したがって、関連する制度全般を視野に入れまして、相互の関連もいろいろと考慮しながらも、委員が言われるように体系的になるような、そういう見直しを、ぜひ御意見もいただきながら進めていきたいというふうに思っております。
○加藤(勝)委員 給付の関係も、今大臣もお話しになりましたけれども、多岐にわたっているわけであります。 特に、今回お出しさせていただいております一ページ目の紙の右側の三つ目に訓練手当というのがありまして、その下に職業訓練受講給付金というのがあります。対象は就職困難な者ということと被保険者であった者等ということで、カバレッジはもちろん若干違いますけれども、しかし、一番就職しにくい人が最後、コアに残るわけでありますから、そういう意味では、真ん中の部分は一緒になるわけですね。 そうすると、対象が一緒でありながら二つの制度があり、しかも、訓練手当というのは、日数掛ける、こういう支給の仕方ですね。今回の手当は一括十万円。受ける方からすれば、どっちを選ぶべきかということも当然出てくると思いますし、それから、議論の基本として、一番右側で、訓練手当は国と都道府県が折半、職業訓練受講給付金は雇用保険料、しかも労使折半と国庫負担、これは二分の一ということになると、一体どうなっているんだ、どういう哲学でやっているんだという気がするんです。 そこの、例えば職業転換給付金制度を少し見直して膨らませてやっていくとか、そういう議論はなかったのかどうか、あるいは、違う言い方をすれば、訓練手当と例えば職業訓練受講給付金を比較したときに、何でこんな財源の構成になっているのか、ちょっと合理的な説明をお願いしたいと思います。
○生田政府参考人 お答えいたします。 まず、雇用対策法に基づく訓練手当の関係でございますけれども、これにつきましては、従来から、障害者などの就職困難な方につきまして、雇用保険の対象にならない方につきまして、特別の手当として創設されていたものでございます。 ですから、対象として、就職困難者、一定の属性を持った方に限定されるというものでございますけれども、今回の求職者支援制度に基づきます給付につきましては、雇用保険の給付が終わった、あるいは給付の対象にそもそもならない、あるいは自営廃業者などさまざまな方で訓練を施せば就職に結びつくんじゃないかという方につきましての制度でございまして、雇用対策法に基づく訓練手当だけでは対処し切れないということもございまして、新しい制度として設けるという議論が関係審議会でもございまして、審議会でもおおむね妥当という答申をいただいて、今回法案として出させていただいているところでございます。 ただ、こういった制度間の相互の関係や、あるいは体系づくりなどにつきまして、今後とも検討していく必要性はあると思っておりますし、関係審議会からも、制度全体についてちゃんと議論しろという注文がついてございますので、そういった検討はやっていきたいというふうに考えてございます。
○加藤(勝)委員 就職困難な者で障害のある方とありましたけれども、この仕組みを見ると、四十五歳以上の求職者というのもあるんですね。だから私どもも、私は今五十五でありますから、求職をする場合には対象になるのかなということなので、制度上はかなり広い範囲で、運用上はかなり限定されている、多分そういうことになっているんだと思います。 そういう意味で、それからまた、これは求職者給付、いわゆる雇用保険の失業者給付も、もともとの賃金が低いような方の場合には、今回の職業訓練受講給付金の十万円にいかない方が何か一割ぐらいおられるというんですね。だから、その辺のバランスもどうなっているのかということを含めて、訓練の方もそうですが、この給付の方も、やはり体系的なものをもう一回つくり直していくことが必要だということを私は指摘させていただきたいと思います。 そういう中で、今回新しく設けられるこの認定職業訓練に係る助成費と職業訓練受講給付金の国庫負担のあり方でありますけれども、法律上は、給付金については国庫負担二分の一としております。認定職業訓練助成費、認定職業訓練の助成に係る費用については予算の範囲内。実態的には、二分の一掛ける、いわゆる削減率四五%を掛けた、いわゆる〇・五五を掛けた形で二七・五%にそれぞれなっておりますが、法律上、片や二分の一、片や予算の範囲、こうしたのはどういう理由ですか。
○生田政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のように、訓練受講給付金とそれから認定訓練助成費につきまして、法律の書きぶりが違ってございます。 まず、訓練助成費の方でございますけれども、職業訓練につきましては、雇用失業情勢に応じまして、毎年その必要な訓練量につきまして裁量的に判断する、いわゆる裁量的経費に該当するというふうに整理されてございまして、こういった裁量的経費に該当するものにつきましての国庫負担の法令上の記載ぶりにつきましては、予算の範囲内といった書き方で書くというのが従来からの法令の書き方になってございまして、その考え方で整理したものでございます。 一方で、職業訓練受講給付金につきましては、いわゆる義務的経費ということで、法令上きちんと負担率を書くという整理になってございまして、国庫負担二分の一と明記されてございます。 ただ、委員御指摘がございましたように、実態としてその訓練の経費につきましても二分の一としておりますけれども、この判断につきましては、昨年末、十二月十七日の国家戦略担当大臣、財務大臣、厚生労働大臣三大臣合意に基づきまして、生活給付に係る負担割合との均衡を失しないように訓練に係る経費については配慮するということが決められまして、それに従いまして同じ国庫負担割合二分の一というふうにするという取り扱いとしているところでございます。
○加藤(勝)委員 最初に申し上げたように、基金訓練でやってきました緊急人材育成支援制度からの流れということでありますから、私どもが与党のときに創設した流れでありますから、それはそれとして私どもも尊重していきたい。 ただ、今申し上げたように、やはりちょっと今回の措置が、法律上は恒久的なという形をとっておりますけれども、甚だ検討すべきことは多岐にわたっていると私は認識をしておりますし、労働政策審議会の建議の中でも、「雇用保険制度の枠外の制度として、本来、国が全額負担すべきものである。」こういう主張がなされ、さらには、「緊急的な対応であることを前提に、」ということも言われ、そして最後に、「施行後三年を経過した時点で、雇用保険制度とは切り離し、財源についても全額一般財源で措置するという本来あるべき制度に見直すべく、引き続き検討していくべきである。」というかなり踏み込んだ建議が出ているわけであります。 ちょっと、私は考え方は必ずしもこれと一致するわけではありませんが、ただ、やはりこういう建議がしっかりなされているということでありますし、先ほど申し上げたように、継承すべきものではあるけれども、まだまだこれから整理しなきゃいけないことはたくさんある。そういう意味では、法律的には恒久法的な色彩を持っておりますけれども、私は、すこぶる緊急的な部分、緊急対処的な部分を多々含むものだ、こういうふうに認識をしておりますけれども、その辺の大臣の御認識はいかがなのか。 特に、附則の見直し条項において、財源に関する問題、あるいは費用負担とか、こういう文言が全くないんですね。建議ではかなりそのことを強く主張されているにもかかわらず、少なくとも見直し条項においてそういう記載がほとんどない。これは余り建議の趣旨をしっかり酌んでいないんじゃないかという批判すら当たるんじゃないかと思いますし、特に、建議の中でも何かいろいろ、今回の経緯について、「極めて遺憾である。」という強い御批判もある。これは、余り建議の中でこういうことはないんじゃないかと私は思いますが、その辺も含めて、大臣の所感をちょっとおっしゃっていただきたいと思います。
○細川国務大臣 加藤委員が言われるように、この件につきましては、労働政策審議会の方からは、大変内容的にも厳しい建議をいただいたところでございます。 そこで、この法案の中に見直し規定を入れたところでございます。それは、施行後三年を目途にして、施行状況を勘案し、特定求職者の支援施策のあり方について総合的に検討を加え、必要がある場合は、その結果に基づいて所要の措置を講ずる、こういう見直し規定を入れました。これはもちろん、労政審の建議の中に、見直しについては法律上しっかり明記をするように、こういうこともございまして、それを踏まえてこの規定をいたしているところでございます。 委員が言われるように、費用の負担のあり方というのも、これは当然、総合的に検討するという総合的の中に入っておりまして、これは建議の趣旨に合致しているものだというふうに私は考えております。 そしてまた、その労政審の建議に基づきまして作成しました、今御審議いただいている法律案につきましては、労政審の方からは、おおむね妥当、こういう答申もいただいているところでございます。
○加藤(勝)委員 それは、その見直し条項をつけるという中でおおむね妥当ではないかと思いますし、また、今大臣おっしゃったことは、それは総合的ということであれば全部入りますけれども、やはりそこはしっかり明示していくということが建議にもこたえる話であり、逆に言うと、この財源の費用負担のことから、さっき申し上げた複雑な体系もできてきているんですね。ですから、そういう意味では、見直しをするという意味において、そこは明確にすべきだということを私は申し上げておきたいと思います。 もう一点、附則に関して、今大臣がおっしゃったところの特定求職者の就職というお話があるんですが、これは、特定求職者というのは、さっき申し上げた被保険者、いわゆる失業保険をもらっている者、よろしいですか大臣、附則の第十四条の中の真ん中ぐらいですが、「特定求職者の就職に関する」、特定求職者と限定されているんですね。しかし、先ほど申し上げたように、広く一般の失業者、まさに雇用保険における求職者給付をもらっている人たちも含めた全体で考えていかなきゃいけないということ。 さらに、もっと踏み込めば、別途今、五年に一回の生活保護の議論というのは当然ありますね。そうすると、やはりセーフティーネットというのは、よく言われるように、雇用保険があって、今回の求職者支援制度的なものがあって、もう一つ生活保護がある。生活保護も、就労可能な方々と障害があったり高齢者の方、これはちょっと区分けをする必要があると私は考えておりますが、もう少し大きなビジョンの中で考えていくべきじゃないかと思いますが、ただ、少なくとも、ここで特定求職者ということに決めつけなきゃいけない理由があるのかどうか。 確かに、法律上の対象は特定求職者であることは間違いありませんが、先ほどから延々と議論させていただく中には、それを切り分ける必要はないんじゃないんですかと。要するに、求職者全般で考えるべきじゃないかと思いますが、その辺、大臣のお考えはいかがですか。
○細川国務大臣 これは、見直しに当たっては、委員が言われるように、特に特定求職者、こういうことに限って見直しということではなくて、全体的に見直した方がいいというふうに私も思っております。 公共職業訓練とか、あるいはこれまでいろいろお話がありましたいろいろある給付制度、それから、関連する制度ですから、もちろん雇用保険とか職業能力開発の制度、こういう全体を通じて、また生活保護のような、そういう関連とのお話もありましたけれども、いろいろな形で、仕事についていない方がしっかりした仕事につけるような、そういう今回の求職者支援法、これをより充実したものにするためには、委員が言われるように、見直しのときには、そういう特定求職者だけに限ったあれではなくて、総合的に検討をしていけたらと思います。
○加藤(勝)委員 ぜひその気持ちを附則の形の中に盛り込みたいと私は思っております。 それと、言わずもがななんですが、四枚目につけております資料、ハローワークにおける事務費というのをつけさせていただいているんですが、これはぜひ見ていただきたい。特に、一般会計と特別会計、特別会計の中にもいわゆる失業給付事業と二事業ありますけれども、人件費を見ると、一般会計と雇用勘定、六対四なんですね。大体、物事というのは、例えば維持管理経費なんというのは、人件費に応じて案分するように世の中、考えるんですが、これを見ると、圧倒的に雇用勘定が負担する形になっているんですね。 やはりこれは、一事が万事ということがありまして、先ほどの議論も含めて、どこまでをどういう財源でやるかというのはきちんとした哲学を持ってやらないと、一時的に貸したり借りたりというのは、それは我々もやりました。確かにそれは、一時的なものは一時的なものだけれども、基本的な理念、哲学というものは明確にしてやらないとこれはぐちゃぐちゃになっていってしまうし、それぞれ負担している方々に対して理解を求めていくこともできなくなってくる、こう思いますので、ぜひともその辺も含めてこれから財務省としっかり対峙をしていただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。 続いて、あと、モラルハザードの問題で、先ほども取り上げられておりました基金訓練における不正事案等、これはもとよりでありますけれども、より高い訓練をどうしていくのか、あるいは、受講者の中においても本当に求職をして職業能力を高めてやろうとしているかどうか、その辺は、本来の目的が達成できるような施策、対応をしっかり講じて、今回もいろいろ工夫をしていただいているようでありますが、さらに重ねていただきたい、これはお願いをしておきたいと思います。 雇用保険法改正案について一言申し上げたいと思います。 一つは、今回、再就職手当、これを少し引き上げてお配りをする、引き上げるという見直しなんですが、これはだれが試算したかよくわかりませんが、制度改正に伴う財政影響試算というのを見ると、制度改正に伴う支出増と早期再就職促進による求職者の抑制分を差し引くと、よくてチャラ、悪ければ百億持ち出しになるというんですね。これは一体どういう、何を考えてこういうことになるのか、少なくともこの試算から見ると、疑問を感じるわけであります。 さらに申し上げれば、一時金で支給するというのも確かにあるかもしれませんが、例えば、この方が一回一時金をもらいます、そして再就職します、今度行った先で余りうまくいかなくて、すぐ失業になってしまうと、失業給付としては一番厳しい、低いところにランクされるわけですね。であれば、ここで残した分をキャリーオーバーして、次におけるいわば保険につなげていく、あるいは、次にすぐやめざるを得なかったとしても、このキャリーオーバー分も含めて失業給付ができるようにした方が、全体の職業人生を通じてしっかりした保険になるんじゃないか。 これは御答弁は要りませんから、こういったことも今後ぜひ御検討いただきたいと思います。 時間もだんだん迫ってきたんですが、最後に申し上げておきたいのは、国庫負担に関する暫定措置の関係であります。 皆さんの民主党のマニフェストでは「法律の本則である四分の一に戻す。」とおっしゃって、平成二十二年雇用保険改正法では、私はなかなか厳しいなと思いながらも、明確に「二十三年度において、安定した財源を確保した上で」「暫定措置を廃止するものとする。」とお書きになられた法案を出され、大臣もそうすると言われ、しかも、当時大臣は労働担当副大臣であったのではないかと記憶をしているのでありますけれども、この間、一体どういう努力をなされてきたのか。もっと申し上げれば、国庫負担の削減率が四五%なんですよね。仮にゼロまでいかなくても、四五を二五にするとか、少なくとも五%はまけてくれとか、粘り腰があったんじゃないかと思うんですが、この間、一体どのような努力をされたのか。
○細川国務大臣 二十二年度の予算編成過程のところからお尋ねがありましたので、そのところからお答えしたいと思います。 当時私は副大臣をいたしておりまして、国庫負担の原則復帰ということでいろいろと、当時の八月末の概算要求では暫定措置分一三・七%のみを要求しておりましたけれども、交代をいたしてからは本則分を要求したというところでありました。 しかし、なかなか、調整をいたしましたけれども、本則分ずばりというわけにはいかずに、平成二十一年度の第二次補正予算案におきまして三千五百億円の国庫負担を追加するということにしまして、平成二十二年度中に検討して二十三年度において安定した財源を確保した上で本則の二五%に戻すという旨の規定を雇用保険法に盛り込んだ、これは委員がおっしゃったとおりでございます。 そういう中で、昨年の予算編成過程、私も、これは本則の復帰に向けて、何としても実現をしたいと思って努力をいたしましたけれども、三大臣の調整ではなかなかそれが実現をせずに、苦渋の選択といたしまして、残念ながら本則復帰も見送る、こういうことになりました。 これは本当に、私の力不足で申しわけなかったというふうに思っておりますが、今般の雇用保険法改正案の規定に基づきまして、国庫負担の本則復帰に向けてはこれからもしっかり頑張っていきたい、このように考えておるところでございます。
○加藤(勝)委員 さっきの基礎年金国庫負担の二分の一も苦渋の選択で、苦渋の選択の積み重ねでありますけれども、もちろん苦渋の選択というのは政権を担う以上ありますけれども、しかし、見通しを持って打ち上げるものは打ち出していくべきであって、政党は政党としてあるにしても、政府が余り先行きが見えないものを打ち出すということは、私は決していいことではないと思いますし、打ち出した以上は、例えば先ほど申し上げた、一遍に戻らなくても少しずつでも戻るぐらいの努力をぜひしていただきたいと思います。 今回の改正案でも「引き続き検討」と書いてあるんですけれども、一体何を検討するのかなと。もう答えは出ているわけでしょう、大臣。「できるだけ速やかに、」一体いつごろなのかな、こういう疑問を呈して、終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○牧委員長 次に、古屋範子さん。
○古屋(範)委員 公明党の古屋範子でございます。 最初、法案の質疑に入る前に、先日残した質問がございますので、申しわけありません、幾つかさせていただきたいと思っております。 まず初めに、不活化ポリオワクチンの緊急輸入についてお伺いをいたします。 三月八日の当委員会におきまして、不活化ポリオワクチンの治験の進捗状況と、また、国産実現までの間は緊急輸入をすべきだということで、厚労省の見解を求めました。それに対しまして、岡本政務官から、四価ワクチンについては、本年末ごろより順次薬事承認申請がなされる予定であり、申請がなされた場合には、迅速に審査を行って、可能な限り早く導入をしたいという御答弁をいただきました。 しかし、この不活化ポリオワクチンの承認がされるまでは、急いでいただいたとしてもやはり二年ぐらいはかかるのではないかということが見込まれます。ですので、この間、生ワクチンを使い続けることにより不安があるということは解消されていかないわけであります。 特に、このたび東日本大震災が発生をいたしまして、多くの方が避難所にいらっしゃる。もちろん、乳幼児のいらっしゃる方は福祉避難所ということで、特に分けて配慮をしていらっしゃるようなんですが、一カ月過ぎて約四万六千人が避難所生活を送る宮城県では、ノロウイルスあるいはインフルエンザなど感染症の発生が広がりを見せております。衛生状態が悪化をしている、手洗いも十分にできない、入浴もままならない等、そういう避難所生活の中で、こういった感染症の集団発生のリスクは高いということを専門家も指摘をいたしております。 こうした中で心配になりますのが、ポリオ生ワクチンを接種した場合に、そこから排出をされる便、約一カ月間ウイルスが排出をされるということです。衛生管理が不十分な場合に、便などから未接種の子供に感染するおそれもあるのではないか。不活化ワクチンへの切りかえは、こうした時期だからこそ待ったなしであると思っております。ぜひ早急に不活化ポリオワクチンへの切りかえが必要だ、海外で普及している不活化ポリオワクチンの緊急輸入をすべきと考えております。 先日も、NHKの朝の番組でワクチンの特集をしておりました。Hibワクチン等々さまざま、あと、このポリオのこともやっておりまして、一人のお母さんが小児科に相談に行って、そこでは、自己輸入をしているために、どちらにしますかと選択をするようになっておりまして、家に帰って父親ともいろいろ相談をした結果、では、自己負担をしても我が家は不活化ワクチンを接種しようという結論に至ったという番組がありました。岡部先生、齋藤昭彦先生も出演されていて、どちらかといえば、当然不活化ワクチンに軍配が上がりますねと、さらっと結論をおっしゃっていました。 こうしたように、しびれを切らした小児科の間では、独自に輸入をして接種をする動きも広がっております。安全性が高いとはいえ、万一副作用が出ても国の補償は受けられない。さらに、国が承認していないために、自己負担額は、生後二カ月から四回接種しなければいけない、一回当たり約四千五百円から一万円と、非常に高額です。それでも不活化にしようという方がいらっしゃるわけです。 一昨年、海外企業による新型インフルエンザワクチンが短期間で承認、導入をされましたね。これは皆さん記憶に新しいところですが、不活化ワクチンについても当然同様の対応ができるのではないかと思います。 我が子を守りたいという一心でポリオの予防接種を受けたいのに、それで足が不自由になる、親としてこれほど悲しいことはありません。どこの病院においても不活化ワクチンの接種が受けられるよう、ぜひ緊急輸入をしていただきたい。このことを再度質問したいと思います。いかがでしょうか。
○岡本大臣政務官 委員から、三月の八日でしたか、御質問をいただきました。 委員のお気持ちというか、その委員のお言葉には、子供さんを持たれる大変多くの皆さんの思いがあるということを十分重く受けとめて、私も、委員の御趣旨に沿うことができるのかということを再度事務方とも話をしています。 正直、繰り返しの答弁はしたくないものですから同じことは言うつもりはないんですが、委員から御指摘がありましたように、被災地の衛生状態を勘案すると、実際に自治体で今回接種を見合わせているところがある、そう承知をしていますし、他委員会でも話がありましたトイレ等の大変厳しい環境を見るにつけ、聞くにつけ、やはりこういったポリオの弱毒生ワクチンのリスクを考えるということはあり得る話なんだろうと思います。 今改めて委員からお話をいただきましたので、私の方としても、再度、どういったことがとり得るのか、政務三役とも相談をしながら、少し事務方と改めて協議をしたいというふうには思っております。そういう意味で、委員の御指摘、重く受けとめさせていただきたいと思います。
○古屋(範)委員 ありがとうございました。 こういうときでありますので、今までの制度、規則、法律、そういうものを柔軟に考えていくということも、すべてそれが正義であるというわけではないと思いますので、さらに御検討をお願いしたいと思います。 それから、保育所におけるアレルギーガイドラインの配付状況についてお伺いします。 これができたということで、先日も質疑をさせていただきました。保育所におけるアレルギー対応ガイドライン、また、保育所におけるアレルギー対応ガイドラインQ&A、これを作成されました。非常に詳細な内容になっておりまして、作成されたことに敬意を表しております。 これが文科省がつくられたものですので、外見を見ても相当予算に差があるなというのが如実に出ておりまして、厚生労働省の予算のなさがここにあらわれております。表紙があるない、それによって中身が決まるわけではありませんので、それをとやかく申すつもりはございませんけれども。 文科省の方の、二十年四月にできた学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン、これは非常に内容もいいものであります。これを厚労省でも使ってほしいということを申し上げたんですが、別につくるということでこういうことになったと思います。長期間かかってつくられたものでありますので、有効に活用していただきたいなということは思っております。 特に、食物アレルギーの重い発症ケースにおける対応について、エピペンという注射、これをするかしないにかかわらず、保育士の直接的なかかわりが明確に求められる形になったということがアレルギー対応ガイドライン発行の最も大きな意義ではないかと思っております。これによって、迷うことなくいざというときに注射ができる。 そして第五章には、保育所内における組織的な取り組みにとどまることなく、保護者、嘱託医とともにアレルギーを持つお子さんに対する理解を深めて、行政も合わせた地域全体でアレルギー疾患に対応することが求められております。 国の今後の対応はガイドラインに基づくことになりますけれども、三月十七日に公表されてからもう一カ月がたちます。全国の保育士への配付状況についてまずお伺いします。
○高井政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の、保育所におけるアレルギー対応ガイドラインでございますけれども、二十三年三月に発行いたしまして、各都道府県、政令指定都市、中核市に対し約二千部、日本医師会や保育団体等関係団体に対して約一千部配付したところでございます。また、厚生労働省のホームページで公表して、このガイドラインを広く周知徹底しているところでございまして、これらを通じまして保育所でのアレルギー対策の普及向上に努めてまいりたいと考えております。
○古屋(範)委員 全体で三千部配付をされたということですが、保育所数を考えますと、それが今どのように行き渡っているのか疑問を持ちます。それで、中身につきましても、非常に専門的な内容になっておりますので、もらったからといって、すべてを理解するというのは非常に難しいと思っております。 まず手元に届かなければいけないんですが、その点、御努力をいただきたいのと、この中身につきまして、渡したからすぐに運用ができるというものではないと思っております。各行政において、保育士、主治医への研修、保護者への啓発が必要かと思います。この三者がきちっと共有をすることで、全国各地のアレルギー児への対応が非常に向上してくると思います。 そこで、専門医による研修が不可欠であると思っております。一読しただけではなかなか理解するのは難しいと思います。しかし、厚生労働省では、研修の予算もついていないようであります。関係団体に頼んでいると聞いております。これの活用方法をしっかり現場の保育士さんに周知徹底していくことが重要だと思うんですね。できれば予算を確保して、保育所の関係者がアレルギー疾患に対する認識を深めて、全体で適切な取り組みができるように取り組みをお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○高井政府参考人 御指摘いただきましたように、アレルギーの問題は専門性が高いということでございまして、単にガイドラインを周知するだけではなくて、保育所の保育士が共通認識のもとで対応できるようにしていく、こういうことで研修体制の強化も必要と考えております。 今後、このガイドラインの有効な活用でございますけれども、保育団体が開催しております保育士等の研修会、これがブロック別等々いろいろ行われておりますので、そういう場において専門医等によるアレルギーに関する研修を組み込むように要請をいたしまして、保育所でのアレルギー対策の向上に努めてまいりたいと考えております。
○古屋(範)委員 それが進むよう、まずは予算の確保をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、失業手当の特例の適用拡大についてお伺いをしてまいりたいと思っております。 このたびの東日本大震災に伴います雇用保険の失業手当、失業給付の特例措置について、順次拡大、拡充をしてくださっていることは承知をいたしております。 まず、この申請が煩雑であるという声が届いております。ぜひ、このような事態でありますし、申請について手続の簡略化等を進めていただかなければいけないと思っております。 また、災害により休業を余儀なくされた方、一時的な離職を余儀なくされた方が雇用保険の失業手当を受給できる、災害時における雇用保険の特例措置があります。この失業給付について、災害救助法の指定地域にある事業所に限ることなく、ぜひ国内全域に適用を拡大してほしい、このことをまず要望したいと思います。 ただし、この特例措置制度を利用して失業給付を受けた場合、受給後に雇用保険の被保険者資格を取得して再度失業給付を受けることとなったときには、今回の災害に伴う休業、一時的な離職前の被保険者期間は通算をされません。離職ではなく休業という取り扱いでありますが、この制度を活用すると、結局、結果的には離職と同じ取り扱いになってしまいます。 すなわち、失業給付日数が振り出しに戻ってしまうわけです。仮に、休業中の工場などの復旧が進んで現場復帰できたときに、失業給付日数が残っていても、再就職手当ももらえず、リセットをされてしまうというわけです。この場合、十年、二十年など、長期雇用保険を掛けてきている社員の方々もいることを考えると、この制度を使うことは、労働者にとっては結果的に不利になってしまうのではないかと思われるわけなんです。 そこで、在日数が残る仕組みにするなど、労働者がこの制度を活用したとしても不利益にならないよう、このような配慮ができないものか、この点についてお伺いします。
○細川国務大臣 今回の震災で、今、休業やむなし、こういうことになった皆さんに対しては、これはいろいろな制度の中で手厚くやらなければいけないというふうに思っております。 そういうことで、離職をしなくても、休業ということでもこの基本手当を支給する、こういう特例をつくって被災された皆さん方を支援いたしております。 それからもう一つ、委員の方から言われました、手続を簡素に、何とか簡便にやっていただけないか、こういうことでありますけれども、この点につきましても、本来行かなければならないハローワークでなくても、避難先の最寄りのハローワークでも受け付けをする、こういうようなことにもいたしております。また、手続のときの書類などにつきましても、会社が被災して書類などもなくなっているようなこともございますので、その点なんかについては可能な限りの疎明資料で受け付ける、こういうこともいたしております。そういう被災労働者の置かれた状況に合わせて簡素化を図っている、こういうところでございます。 そこで、もう一つ言われました、特例によって一たんリセットされるので労働者の方に不利になるのではないか、そこを何とか、こういうことでありましたけれども、休業では適用されないのが本来なんですね。だけれども、こういう大震災でありますからということで、休業でも離職したのと同じような形の扱いをして特例を認めているわけなんですね。したがって、さらに特例の上にまた特例を認めるというのは、制度の趣旨から相当逸脱もするようなところもありまして、それについてはなかなか難しいんじゃないか。 ただ、一年以内に復帰ということになれば、一年以内であれば、もとの受給資格に係る残りの給付日数分も基本手当の支給を受けることが可能だ、こういうことにいたしておりまして、そういうところでの救済というのはいたしているところでございます。
○古屋(範)委員 ありがとうございます。 こうした失業手当の特例の適用拡大を速やかに行っていただいたことは、本当に感謝をしております。また、被災地以外でも申請ができるということで、県外に避難をされた方々にとっては非常にありがたい、そういう制度もつくっていただいているということでございます。これから復旧に向けて、生活の安定、収入また雇用ということを考えますと、やはりこれも含めて総合的な大きな雇用対策が必要かと思います。さらに前向きに御検討いただければと思っております。 次に、求職者支援法の質問に入ってまいります。 平成二十年にリーマン・ショックが起こりまして、世界的な経済危機が訪れました。このとき、日本においても非常に深刻な不況に陥ったわけであります。 非正規労働者の解雇また雇いどめが続出をいたしまして、公明党としても、雇用保険を受給できない方々、生活保護に陥るのではなく、ここに第二のセーフティーネットがどうしても必要だという理念で、訓練期間中の生活保障給付制度、訓練・生活支援給付金というものを創設して推進してまいりました。緊急人材育成支援事業として実現をさせました。さらに、二〇〇九年の衆議院選挙で、この制度を恒久化する、これをマニフェストに掲げまして、私たちとしても取り組んできた経緯がございます。こうした第二のセーフティーネットの必要性、これは現政権においても引き継がれ、今回の法案提出に至ったというふうに理解をいたしております。 非正規雇用のさらなる増加ですとか失業の長期化傾向、あるいは失業時に適切な所得保障、職業訓練機会が得られない方々、こういう方々が、いわゆるネットカフェ難民等々いろいろな言葉に象徴されますように、非常に長い無業期間というものを強いられたわけです。職業訓練とその期間中の所得保障を行うこの求職者支援制度の創立、これは、単なる所得保障だけではなく、就労への復帰を支えるセーフティーネットになっていくということが期待をされます。今回の法案が提出されて、制度の恒久化がなされるものというふうに評価をしております。 これまで行われてまいりました緊急人材育成支援事業、これは、ハローワークが、雇用保険を受給できない方を対象に、民間の訓練実施機関が行う職業訓練をあっせんして、所得制限等の一定の要件のもとで、職業訓練期間中の生活保障として、訓練・生活給付金、単身者は月十万円、扶養家族がある場合には十二万円を支給するものでありました。予算措置による平成二十三年度までの時限事業として創設をされました。九月まで延長されております。 このように、今まで、いわゆる基金事業、予算措置として行われてきたものですが、今回、こうした形で法案を提出して、法的な担保が得られるということになります。法制化されることによって、制度の対象となる失業者にとっての権利あるいは国の義務について、これまでとどのような違いがあるのか、その点についてお伺いいたします。
○小林大臣政務官 平成二十一年七月に開始された現在の緊急人材育成支援事業について、先ほど大臣からも答弁がありました。今日までに三十二万七千三百十四名の方が就職訓練を受講して、これは多くの方が再就職に結びついた、大変大きな成果を上げてきた、このように受けとめております。 求職者支援制度については、この緊急人材育成事業の成果を踏まえて恒久制度とするものでありますけれども、その際には、求職者の方に早期に就職していただくこと、これが大事だと思っております。したがって、今まで以上に求人求職ニーズに即した適切な職業訓練が実施される仕組みを構築していきたい。先生がおっしゃったように、雇用保険制度と生活保護制度の間に第二のセーフティーネットをつくる、これが大きな目的になっております。 このために、求職者支援制度においては、法案に規定しているように、厚生労働大臣が、関係者の意見を聞いて、職業訓練の実施目標、それと、効率的な実施を図るために講じようとする施策の基本となるべき事項などを内容とする、全国レベルの訓練計画を定める、このようにしております。 加えて、全国レベルの計画を踏まえて、都道府県を単位とした地域ごとに、労働局と都道府県、そして地域の労使団体や教育訓練機関との協議の場を設けて、地域の具体的なニーズをしっかり把握した上で訓練計画を定める、このようにしております。 また、各地域においても、質、量ともに必要な職業訓練が実施されるように、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が訓練実施機関の開拓だとか訓練実施機関に対する支援を行うこと、このようにしております。 これらの取り組みによって、真に求職、仕事を求める方の就職に結びつくように、職業訓練が的確に実施されるよう努めてまいります。
○古屋(範)委員 今政務官おっしゃいましたように、地域のニーズに合った職業訓練、そしてそこから就労に結びつけていくということは、非常に重要だと思っております。地域によっては、なかなかやりたい訓練の場が近くにないというふうなところもありますでしょう。そういうところの開拓も必要になってくるのかなというふうに思っております。 次に、先ほども少し議論になりましたけれども、モラルハザードを払拭する制度設計について伺ってまいります。 この求職者支援制度、職業訓練中の求職者に対して、職業訓練の実施を容易にする目的で生活費を支給していくという制度であります。本来の目的である職業訓練の受講よりも、生活費を受給することを主たる目的として制度を利用するモラルハザードが懸念をされるわけです。 新聞報道によりますと、今まで行われてきました緊急人材育成事業において、ネイルアーティストの専門学校に中高年男性が行列をしたであるとか、ホームレス保護施設に入所する年配男性がエステティシャンの訓練を受講したいとハローワークに相談に来た、さまざまこのたぐいの報道がなされております。 本案の第七条で、「職業訓練受講給付金の支給に関し必要な基準は、厚生労働省令で定める。」としていらっしゃいます。 労働政策審議会の建議で、病気等欠席せざるを得ない場合を除いて訓練にすべて出席することを要件とする、あるいは、受給期間は原則一年、例外的に一年を超える訓練が必要なものは二年とする、あるいは、循環的な受給を防止するために、受給開始時点から六年の期間に一回、複数受講の場合は二回、給付が受けられる仕組みとする、あるいは、ハローワークでの求職支援を拒む場合に一定期間給付が受けられないようにするなど、いろいろと対策をとっていらっしゃるというふうに思います。 職業訓練の公的支出が、国際的に見ても日本は低いですね。訓練の拡充が重要であることはもちろんなんですが、所得保障を受ける者の義務とペナルティーを明確にすることで、職業訓練を丁寧に調査、点検するとか、求職者の就労意欲を喚起し続ける仕組みが必要かと思います。 職業訓練受講給付金支給に関する基準については、モラルハザードの懸念を払拭する制度設計にすべきと考えますが、これについて伺います。
○小林大臣政務官 先生おっしゃるように、モラルハザード、こういうことが生じないようにしていくことが大変大事だと思っております。 求職者支援制度においては、やはり、真に就職を求めている人、そういう意欲ある方、こういう方に活用いただいて、早期に安定した就職につなげていく、このことが大変大事であります。 このため、就職支援を一層強化して、ハローワークで個別に就職支援計画を作成し、訓練受講中及び訓練修了後も定期的に来所を求める、これは月に一回は来てもらう、このように考えております。訓練修了後において必要な場合には担当者制も用いて、支援を行っていく方針でございます。 これらの支援を効果的に行うために、ハローワークにおいて、訓練受講前に、十分な職業相談を行い、訓練の必要性を慎重に判断するとともに、求職者の十分な理解を促進し、就職支援計画に沿った支援を受けることを確認すること、このようにしております。 また、訓練開始後、対象者が就職支援計画に沿った支援に応じない場合については、給付を支給しないことや支給した額の三倍までの返還、返納の対象とするなどのペナルティーを科していきたい。 このような対策で、給付金目的の訓練受講生を排除して、就職に向けて真剣に取り組む人に必要な支援が行えるように努めてまいります。
○古屋(範)委員 ハローワークへの来所ですとか支給額の三倍の返納を求めるなど、厳しい要件を課していらっしゃると思います。支給を受けただけで修了しない、病気などの特別な理由がない限りそういうことがないよう、これからも徹底した対策をとっていただきたいと思っています。 次に、求職者支援制度、これは民間の専門学校等を活用することになっております。訓練実施機関も訓練の奨励金目当てで認定を受けて、実際には熱心に職業訓練に取り組んでいないというようなところもあるのではないかということが懸念をされます。 現在実施をされております緊急人材育成支援事業では、訓練実施機関に対して、訓練コースを新たに認定した場合、最大四百万円ですか、新規訓練設定奨励金が支給をされるわけです。訓練実施期間中も受講者一人当たり月六万円または十万円の訓練奨励金が支給をされるということですね。 厚生労働省は、平成二十二年八月に引き続き二十三年二月にも認定基準を改正して、新たな要件を導入するなど、厳格化をして訓練の質の向上を図っていらっしゃいます。訓練奨励金目当ての事業参入が相次ぎ、質が低下をしてしまうのではないかということも指摘をされております。 今回の法制化に当たって、労働政策審議会の建議では、訓練実施機関にカリキュラムを積極的に改善する取り組みを促すために、就職実績に応じた財政支援を行うという仕組みを提言していました。求職者支援制度の創設に当たって、訓練実施機関にインセンティブを与えるような仕組みとする必要があると思います。訓練の質を確保していく、どのような制度や仕組みが適切と考えていらっしゃるのか、お聞きします。
○小林大臣政務官 今回の求職者支援制度においては、職業訓練の質の確保、向上を図るため、教育訓練の実績があることを要件に加えること、そして講師の要件を強化することなど、基金訓練事業の認定基準を強化することとしております。 あわせて、訓練実施機関による訓練カリキュラムの改善だとか就職支援への積極的な取り組みを促すため、就職実績に応じた財政的支援を行うことを予定しております。 さらに、訓練修了後の就職状況等を適切に把握してその後の認定に反映することを考えております。具体的には、過去の就職実績の高い訓練から優先的に認定をしていく、逆に言えば過去の就職実績が一定水準未満、おおむね三〇%程度を考えておりますけれども、この訓練は不認定としていく、こういうことを考えております。 これらの取り組みを通じて、質の高い訓練が設定できるように努めてまいります。
○古屋(範)委員 受講に来る方においても、例えばITの訓練などにしても、全く初めて来る方と相当なキャリアを積んでから来る方、さまざまであると思います。余りにレベルが低い、そういった受講ではなかなか次の就労に結びついていくことも難しいかと思います。その辺の細やかなチェックをお願いしたいと思っております。 次に、合宿型若者自立プログラムの廃止後の対応についてお伺いをしてまいります。 この前身の若者自立塾事業といいますのは、平成二十一年、事業仕分けで廃止と判定をされました。平成二十二年度は、職業訓練制度の一環として、基金訓練によって合宿型若者自立プログラムとして再開をされたわけなんです。しかし、ことしの二月、基金訓練の質の向上を図るため、認定基準の改正によって、三月でこのプログラムもまた廃止になりました。非常に揺れ動いているような状況で、先が見えない中で今行われております。 二月の二日に、私たち公明党としまして、NPO法人青少年自立援助センターの工藤理事長に来ていただきまして、いわゆる若者自立塾の今後についてお話を伺いました。自立塾、小泉政権時代の十七年度に、民間の運営方式によって全国二十カ所でスタートをしました。就労率も全国平均で六〇%を割り込んで、七〇%の目標ラインに及ばなかったということで、事業仕分けでは、効果が見えないということで厳しく、これが廃止という判定をいただいたわけです。 例えば、通所型の職業訓練になじめない、働いたことがない、あるいは学校にも行っていなかった、引きこもり、ニート、不登校等の若者、これが何年も、あるいはもっと、五年、十年と続いていた、こういう方々には、では、きょうハローワークに行って職業を探してください、これはそこに行くことさえもできません。こういう方々に対して、確かに第一義的にはこういうことは家庭で行うべきであるのかなと私自身も思います。しかし、努力をしても結果的にそうなってしまったという場合もあるでしょう。 こういう学校また仕事についていないニートと呼ばれる若者が、三カ月間合宿をしながら、まず、朝起きる、掃除をする、朝御飯を食べる、こういうところから始まって、いわゆる生活の基本をやり直す、仕事につく手前のところを訓練していくところから始めていくわけなんです。 こういう方々の中には、やはり、家庭的にも恵まれず、学校に行くこと、そういう習慣が成り立っていない。普通であれば、学ぶことの喜びや、仕事をすることも大事である、仕事をすることも喜びだ、そういうことが自然な生活の中で習得をされていくんですが、そういうこともできなかったような家庭も実際にはあるわけです。 こういう合宿の中で就労体験をして、自分を見詰め直す機会を得られる。心のよりどころを失ったという、この塾出身の方の声を伺いました。非常に重いものがあります。塾に来るまでは引きこもりに近い生活を送っていた若者もいます。三カ月で就職というのはかなり難しい注文だったのではないかとも思われるわけです。そこで、朝起きて、掃除をして、あるいはあいさつから始める。基本的なあいさつもなかなかできない、視線も人と合わせることができない、そういう方々がここで合宿型の訓練を行っておりました。 この合宿型若者自立プログラム、一年という短期でなぜとめてしまったのか。一年ごとに制度が変わるというのは、運営する方も非常に不安定です。今後の合宿型支援は、社会的自立に困難を抱える子供、若者とするとともに、その困難の質を設定する、ニート、引きこもり、不登校以外に、発達障害、触法少年、また、低所得者、生活保護家庭の青少年も加えるなどの提言を工藤理事長からいただいたところであります。 この合宿型若者自立プログラム廃止後の宿泊型支援について、お伺いしたいと思います。
○細川国務大臣 委員がおっしゃるように、ニートとかあるいは引きこもりなどの若者が、生活習慣などをしっかりして、そして職業的にも自立をしていく、それを国として応援するということは、これは大変重要なことだと思っております。 そこで、基金訓練事業によります合宿型若者自立プログラムでは、生活訓練も含む職業的自立支援を実施してきたところです。生活訓練については、地域若者サポートステーション事業の機能を強化いたしまして、生活習慣やあるいはコミュニケーション能力の向上に向けて支援を行ってきております。 そこで、基金訓練事業が終了した後、この基金訓練事業は、恒久化して求職者支援制度になるように、今、法案を審議していただいているんですけれども、この求職者支援制度の職業訓練、ここで若者の職業訓練もさせていただき、それからもう一つは、先ほど申し上げました地域若者サポートステーション事業の生活訓練、これを組み合わせまして、ニートやあるいは引きこもりなどの若者の自立支援というのをしっかりやっていきたい、このように考えているところでございます。
○古屋(範)委員 なかなか通所できない若者がおります。こういう方々を非常に大事にするのが民主党政権ではなかったかと思っております。自己責任とか家庭でやるべき、そうしてほうり出してしまうのではなく、通所できない方々への合宿型、いわゆる若者自立塾の存続を求めて、質問を終わります。 以上です。
○牧委員長 次に、柿澤未途君。
○柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。 きょうは、求職者支援法等の改正の審議でありますけれども、震災にかかわる質問を雇用関係で幾つかしていきたいというふうに思っております。 このたびの震災に伴って、野村総研が発表しておりますけれども、被災地で働いていた人が七十七万人、うち一年後被災地で働ける人は七十一・四万人、職業転換が必要な方が一・六万人、失業や県外への転出を余儀なくされる方が三・四万人、全体の六・五%が大きな変化を余儀なくされる、こういうふうに野村総研が発表をしております。これは四月八日の段階でありまして、私も被災地を回った実感としては、こんなものよりはるかに多いんじゃないか、こういうふうに思います。 さらに言えば、原発事故による避難、放射性物質による農業被害、そして風評被害による経済的打撃、こういうことを考えると、失業や県外への転出を余儀なくされる人が三・四万人、こんなものではとても済まないだろうというふうに私は思います。 そういう意味で、被災地における雇用、労働支援というものが大変重要になってくる、こういう観点で御質問をしてまいりたいというふうに思います。 そこで、今、被災地におけるいわゆるキャッシュ・フォー・ワークの考え方が注目をされております。例えば、被災地域における仮設住宅の建設や瓦れきの撤去など、いわゆる土木作業業務などを被災者自身が報酬を受け取る形で行う。既に過去の例としては、中越地震の被災地で、復興基金を使って、地元のNPOが集落復興支援員というのを雇ってそれぞれの集落に派遣する、こういう形でのことも行われています。 今回、高齢者に対する見守りであるとか、さまざまな、ソフト面のこうした面も含めて、今キャッシュ・フォー・ワークの考え方も取り入れたそうした施策が進められようとしているというふうに伺っておりますが、この被災地におけるキャッシュ・フォー・ワークの考え方の重要性について、ぜひ政府の御見解をお伺いしたいと思います。 〔委員長退席、郡委員長代理着席〕
○細川国務大臣 この大震災で被災されました被災者の皆さんが何らかの仕事をする、まずはそこから立ち上がっていただく、そういう支援、そのための仕事をつくるということも、これは大変大事な支援だというふうに思っております。 そういうことで、被災者の雇用の創出、そのためには、私どもとしては、重点分野雇用創造事業、これを使っていただいてどんどん被災者の皆さんにも仕事をしていただく、こういうことを考えております。 この重点分野雇用創造事業は、もともとは医療とかあるいは介護とか、成長分野に当てはめていたんですけれども、今回、震災が起こってから、震災対応分野ということを追加いたしまして、事業をやれるようになっております。 そこで、被災者の皆さん方に、例えば避難所における高齢者への相談とか支援とか、被災者の安全確保のパトロールとか、いろいろな事業を自治体が直接雇用して仕事をしてもらう、あるいはNPOとか民間団体に委託をして被災者を雇用する、こういうことも可能でございますから、これについて、どんどん利用していただきたいということでやっております。そういう意味で、委員が言われましたキャッシュ・フォー・ワークと同様の効果があるのではないかというふうに私は思っております。 そこで、今、被災者の方では、それぞれ被災者の県あるいは市町村で、この重点分野雇用創造事業を利用して被災者を雇用して復旧事業などにいろいろ仕事をしていただいている、こういう効果も出てきておりまして、さらにこういうことを国としても応援していきたいというふうに思っております。
○柿澤委員 小宮山副大臣が座長になって被災者等就労支援・雇用創出推進会議というのがつくられて、そこで「日本はひとつ」しごとプロジェクトと名づけた、そうした雇用対策の第一弾の対応が既に公表されています。 この中にキャッシュ・フォー・ワークの考え方が相当盛り込まれている、こういうふうにも評価をされているところですけれども、キャッシュ・フォー・ワーク・ジャパンの呼びかけ人の関西大学の永松先生がこれに対していろいろコメントを寄せられていて、非常に参考になるなというふうな思いでそれを読ませていただきました。 例えば、復興業務に人材調達をするに当たって、やはり民間事業者を活用するのが重要だ、こういう考え方が書かれております。「日本はひとつ」しごとプロジェクトの中身を見ると、ややもすると、例えば、先ほどおっしゃった、見守り等々に関しては行政が直接雇用するとか、あるいはハローワークを中心に据えてこうした復旧復興の雇用の人材マッチングを行おう、こういう色が強く出ているように思いますけれども、それで果たしてうまくいくのか、こういう指摘がここには書かれています。 ハローワークはそもそも今どうなっているかといえば、連日、多数の人が詰めかけて、就労相談もあるでしょうけれども、しかし、むしろ失業保険のいわゆる申請等の事務で大変な状況に今なっているわけであります。 また同時に、復旧復興への雇用促進というのは、ハローワークにおける平時のマッチングとは違って、いわば短期的な雇用が中心にならざるを得ない。しかも、今後、被災地の復興の度合いによってさまざまな形でニーズが変わっていくわけですから、必要な人材の姿も変わってくるわけであります。 また、被災者の皆さんは、今までやったこともない、例えば瓦れきの撤去であるとか、あるいは介護に近いようなサービスであるとか、そうしたものに従事をすることになる。そういう意味では、一定の実習、研修というか、職業訓練みたいなものをマッチングの機能とあわせて持つ必要がある。 こういう点で考えると、もちろん正規雇用の定常的な雇用をあっせんするための機関としてのハローワークの存在意義を認めないわけではないんですけれども、しかし、復旧復興の一時的な就労については、民間の人材サービス業界等の労働需給のマッチングのプロをやはり活用していく必要がある、こういうふうに思います。二〇〇五年のアメリカのハリケーン・カトリーナの場合においても、人材派遣業界による就労支援活動が行われて成果を上げたという報告もございます。 そういう意味で、やはり民間の、こういう短期的な就労のマッチングにたけた、そうしたリソースをしっかりと活用していくことが被災者がさまざまな形で就労の場を得るということにつながっていくと思いますが、御見解を伺います。
○細川国務大臣 柿澤委員のおっしゃるとおりであるというふうに私も認識をいたしております。 国の方では、ハローワークを中心に、被災者の皆さんの仕事を何とか実現をするということで頑張っている。しかし、それだけではなくて、委員が言われるように、民間の人材会社の人たちの協力といいますか、これが私は大変大事だというふうに思っております。 私の方も、そういうこともありまして、派遣会社などの人材のビジネスをなさっている関係事業団体の代表者の方と直接お会いをいたしまして、ひとつ今回の震災についての被災者の仕事とのマッチングをよろしくということで、直接私もお願いをいたしました。 したがって、これからも双方お互いに協力をし合いましょう、こういうことになりまして、私どもの方としては、その人材会社の方などが説明会などをやるような場合には、国の方でもそれに全面的に協力をするとか、そういうこともお約束もいたしまして、お互いに今回協力をし合おう、こういうことでお願いもいたしたところでございます。
○柿澤委員 今、細川大臣、人材サービス業界団体の皆さんと直接お会いになられて、被災地における雇用の促進に協力をということで協力要請をされたと御答弁をいただきました。 私がお聞きをしているところですと、社団法人全国民営職業紹介事業協会、日本人材派遣協会、生産技能労務協会また全国求人情報協会、この四団体だと思いますけれども、その面会をされた、これも四月の八日だったと思いますけれども、その際に、この各団体からいろいろ要望書が出されているというふうに思うんです。これに対してはいまだ回答がなされていないということでもありますので、私がこの要望書を見てなるほどなと思った部分については少し御質問させていただきたいというふうに思います。 今回、十九日の総務委員会で、片山総務大臣に復興特区の構想を伺いました。地元のニーズに合った復旧復興を現場の即断即決で迅速に進めていくためには、さまざまな法規制の弾力的な緩和、こういうものを現場で行うことができるような、特区のようなものが必要になってくるのではないか、こういうことで片山総務大臣からも前向きな御答弁をいただいたところであります。 そこで、人材派遣業の活用が被災地におけるキャッシュ・フォー・ワークのかぎになるという観点から考えますと、現地で行われる大きな復旧復興の仕事の一つが瓦れきの処理であったり、あるいはさまざまな市街地の道路や整備であったり、また重機を使ったさまざまな復興事業であったり、またそうした復旧復興の現場における警備であったりするわけです。 建設作業における労働であるとかまた警備業務というのは、実は派遣会社がマッチングを行うことを禁じられている業務そのものであるわけです。建設業務や警備業務においては、被災地の復旧復興に当たって、期間限定でこうした業務も民間の人材サービス会社がマッチングをとり行う、こういうことを認めてもいいのではないかと私は思いますけれども、御見解をお願いしたいと思います。 〔郡委員長代理退席、委員長着席〕
○小林大臣政務官 建設業務、今御指摘でもう一つ警備業務、これについては、外部の労働力を利用する場合には、請負により業務を処理することが通常である、このように認識をしております。 このため、建設業務についても警備業務にしても、必ずしも労働者派遣という形態にしなくても労働力の確保は可能である、このように考えております。 ただ、いずれにせよ、今後、被災地などの復興ということもございます、したがって労働力需要も増大していく、こういうふうにも考えられますので、そのニーズを踏まえて、必要な労働力をどう確保していくのか検討をしてまいりたい、このように思います。
○柿澤委員 今の小林政務官の御答弁は、まさしく平時の考え方だと私は思うんです。建設現場等々における人材の確保というのは請負で行われている、そうかもしれません。 しかし、まさに被災地において、今までそうした業務についてこなかったような人たちも含めて、そうした仕事についてもらうためには、これはやはり、間を取り持つ、マッチングを行う、そうしたインターミディエートがどうしても必要になってくると思うんですね。それを今までのように、だれかが労働者を集めて、そして建設現場にみんなを連れていく、こういうスタイルのふだんの建設現場の考え方でやっていくと、そうした経験の持ち主以外は結局そこには入れないということになってしまうのではないかというふうに思いますので、その点、ぜひ、協力を求めて、そこから出てきた要望書だということも踏まえてお考えをいただきたいというふうに思っております。 もう一つ、雇用に関する各種の助成金、奨励金の支給要件が、ハローワークに求職登録をして、その紹介で就職をした者に限定されているものが非常に多いということがあります。例えば、トライアル雇用の奨励金であるとか若年者等正規雇用化特別奨励金、また、三年以内既卒者のトライアル雇用の奨励金、これは全部ハローワークで求職登録をした場合のみ支払われる奨励金であります。 先ほど申し上げたように、ハローワークは、今現在、被災地においては大変業務が繁忙な状況にもなっていると思いますし、また、そもそもこういう若い方の就業というのは、民間の求人サイトなどを通じてマッチングが行われるケースが非常に多いというのが実情だというふうに思います。 そういうことを考えますと、こうした被災地においてより一層の雇用の機会の拡大をしていくためには、民間の人材サービス企業を通じて、民間の求人サイトを通じて就職に至った、就労に至ったというケースについてもこうした助成金や奨励金の対象にしていくということも考えていいのではないかというふうに思いますが、御見解を伺います。
○小林大臣政務官 御指摘された被災された方々を対象とする助成金は、ハローワークによる紹介を経た受け入れを助成の対象としております。 一方、ハローワークの支援を必要とせず、求人情報のみで自分の力で就職できる方については、そうでない方に比べて助成金による受け入れ支援の必要性は高くない、こういうことから助成の対象とはしていないというのが現状の進め方でございます。
○柿澤委員 これも、雇用の総量の拡大ということを一方で考えなければいけないわけではないですか。確かに、ハローワークを通じて就労の機会を得ようとする人の方が、そうした奨励金等を活用して雇用の機会をつくってさしあげなければいけない、そういう必要性が高いのかもしれません。しかし、全体として、被災地における働く場をつくろうという際に、まず、そもそも求人数をふやしていかなければいけない。 そこで考えられるのは、やはり、そうした求人をした場合に後々助成や奨励金の対象になる、こういうことが被災地における企業がより多くの人を雇用しようというインセンティブに間違いなくなるではありませんか。そうしたことを行うというのが、被災地におけるこれから深刻化するであろう雇用労働状況に対して、やはり政府が適切にこの緊急時、非常時における対応をとったということではないかと私は思います。 そういう意味で、今回いただいた御答弁は、皆さんが、細川大臣がみずから会って協力を求めたそうした団体が、それならばこうしてもらいたい、こういうものに対して与える答えとしては、なかなか、ゼロ回答のようで残念な部分があるなというふうに思います。 しかし、今後、やはりこうしたことも一つの考え方として私は持たなければいけないというふうに思います。ハローワークを通じた職業紹介よりも、民間サービスを使った職業紹介やあるいは職業訓練というのがむしろ大きな効果を上げているという例については、後日もう一度質疑がありますので、取り上げさせていただきたいというふうに思っております。 細川大臣に、みずからが協力要請をした当事者として、こうした向こう側から出てきた要望の趣旨も踏まえて、被災地における雇用、就労の機会拡大に向けて、また、義援金というような現金をもらってということではなくて、みずから働いて、社会の中で居場所をつくって、そこで被災のダメージから立ち直っていく、こうしたことの重要性についてもう一度語っていただきたいと思います。
○細川国務大臣 柿澤委員が言われるように、被災者の皆さんは、被災からもう一カ月以上たちました、やはり今深刻に考えておられるのは、これからの生活をどうしていこうか、こういうことでもあろうかと思います。そういうときに、仕事というものが得られて、そこでみずからの立ち直りの第一歩を築くということは、本当に大事なことだというふうに私も思います。 そういう意味では、いろいろな方法で、被災者の皆さんが仕事につけるように、これを考えていかなければならないことだというふうに思います。したがって、柿澤委員のいろいろな御提言も参考にしながら、できるだけ多くの被災者の皆さんが仕事につけるように頑張っていきたいというふうに考えております。
○柿澤委員 終わります。ありがとうございました。
○牧委員長 次に、高橋千鶴子さん。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 初めに、水曜日の委員会であえて触れなかったし、きょうも通告をしなかった問題でありますが、今議論になったことですので一言意見を述べたいと思います。質問ではありません。 大臣が、前回から私が質問をしていました出張労働相談、こうした問題について、民間の職業紹介事業、いわゆる先ほど議論になった人材サービス関係の業者の皆さんに要請を行って、できるように要件を緩和するという通知を出していらっしゃるわけであります。 私は、民間職業紹介についてはもう既にかなり定着をしているわけでありますけれども、しかし、本当に緊急な事態だから、仕事がないのだから派遣でもいいのではないかという議論でこれがやすきに流れるということは、やはり慎重であるべきだと思っております。 派遣法の審議が今、残念ながらとまっております。しかし、この間、いろいろ与野党の意見が違っていても積み上げられてきた議論というのは、雇用の形態が間接的な雇用であるがために、例えば労働災害のような、労働者の安全を守るという点で責任の所在があいまいではないか、不安定雇用が繰り返されるのではないか、そうしたことが議論がありまして、やはり正社員が望ましい、雇用の安定化が望ましいということは、いろいろあっても一致してきたことではなかったか、そういう点で法改正を目指してきたのではなかったかなと思うわけであります。 ですから、こうした扱いについてやっぱり本当に慎重であるべきではないかということを、重ねて私は今一言だけ意見を述べておきたいと思います。 そうした点で、きょうは、雇用の安定に資するという立場から議論をしていきたいと思うんですけれども、中小企業業者の対策に絞って質問したいと思います。 今回の震災は、ライフラインが大規模にやられ、直接的被害のなかった地域にまで混乱と不便をもたらし、被災地の早期救援にも障害となりました。 そうした中で、店内が真っ暗でも店頭に在庫を並べて販売をするドラッグストアやコンビニの皆さん、津波をかぶったガソリンスタンドで手動でガソリンを供給するスタンドの皆さん、本当にみずからも被災しながら頑張っている中小企業業者の姿をたくさん目にしてきました。 先日も宮城県塩竈市の加工団地に行きましたけれども、停電で笹かまぼこの製造がストップをしてしまったと。ですから、途中のものは全部だめにしてしまったわけですけれども、製品になっていたものは全部避難所へ提供したといいます。また、その数日後、テレビで名取市の笹かまぼこの工場が再開というニュースをやっていました。そして、製品の第一号ができた、やっぱり避難所へ届ける、こういうふうに報道していたわけです。 阪神大震災のときも、業者の皆さんは、あのときは非常に大きな火災がありましたので、消火するのに水が出ない、そのときに売り物のジュースを放出した、こういう話も聞きました。 まさに救援においても大きな役割を果たし、今も雇用を維持して事業を再開したいと頑張っている業者の皆さんがいらっしゃいます。その割に、中小企業対策というのは融資が中心で、ずっと課題であったのではないか。やはり、この未曾有の災害に当たって、この点でも大きく前進をさせたい、中小企業対策で大きく枠を打ち破りたい、このように思っております。 そこで、まず被災地の中小企業の現状と中小企業の再生に向けて、その意義や取り組みについて経済産業省の認識を伺いたいと思います。
○豊永政府参考人 お答えさせていただきます。 今般の震災におきまして、地震、津波によりまして甚大な影響を受けた沿岸地域を中心とする被災地でございますけれども、みずからの工場や店舗を失われ、また道路や港湾などの産業基盤が壊れ、地域コミュニティーそのものが基本的機能を失いつつある中で、中小企業の方々は大変甚大な影響を受けておられると認識しております。今お話がありましたけれども、私自身も三月の末に石巻、塩竈などにお邪魔し、その悲惨さを目の当たりにしてまいりました。 一方で、中小企業の被害の方々は、この直接の被災地にとどまらないと考えてございます。原材料の調達や商品配送の停滞、消費マインドの低下、旅行等の自粛などにより、製造業、サービス業など広範な業種にわたりまして、全国的な規模でその影響が広がっているとも考えてございます。 私どもといたしましては、中小企業の支援が被災地域を初めとする我が国経済社会全体の早期の復旧復興にも資するという観点から極めて重要な課題だと認識しておりまして、今後とも全力を挙げて取り組みたいと考えております。
○高橋(千)委員 済みません、前段に被災地の現状ということを伺ったつもりでありますけれども、先ほど、最初の方の質疑でお話があったんですけれども、厚労省としては、沿岸部で、三県で八十四万人の従業員がいるというふうなお話がございました。中小企業庁としては、もう少し広い範囲で中小企業がどの程度いるのかということを把握されているかと思います。また、被災の状況など、どの程度把握されているのか、補っていただきたい。
○豊永政府参考人 お答え申し上げます。 正直申し上げて、被害の正確な数字を把握してはございません。既に三回ほどでありますけれども、中山大臣政務官をヘッドとする中小企業被害対策本部を設けまして、被害の状況を商工会、商工会議所、中央会、その他、主な中小企業性の高い業種の方々から御意見、被害状況などを拝聴しております。例えば、商工会、商工会議所でありましたら全壊した施設が四十を超えるとか、それはあくまで団体のお話でございますけれども、中小企業の方々にもほぼ壊滅の被害を受けた方々が多数おられると思っております。 実際、塩竈の例などを見ましても、一階を失われた商工会議所の会館の二階に、廊下に多数の、それこそ多数の中小企業の方々が、何にもなく失ってしまったということをおっしゃりながら、相談の窓口に並んでおられました。 そこから推しはかるに、今先生の御指摘のありましたように、膨大な数の中小企業の方々が被害に直面されていると認識しております。
○高橋(千)委員 ありがとうございます。 青森県から福島県くらいまでだけでも三十八市町村、九万社、百三十万人の従業員がいる中で、やはり圧倒的多数は中小企業ではないか、そういうことがありますので、その中での被災の状況ということを伺ったところであります。 もう自力で既に復旧してしまっているところなどもありますので、状況をつかむのは大変だと思いますが、ぜひお願いしたいと思います。 その上で、融資制度の枠を超えた思い切った取り組みをやってほしいと思っているわけですけれども、津波がすべてをのみ込んでしまったように思われますが、決して全部がそうではございません。石巻でも釜石でも宮古でも気仙沼でも、商店街のお店の骨格だけは残っているわけですね。あとはぐしゃぐしゃになっている。ですから、店先に車が突っ込んでいる、あるいは電柱に車がくし刺しになっている、そういうところがあるわけであります。あるいは、波をかぶった洋服を店先に出して提供しているところもありました。そういう商店街をぜひ復旧させたいと思うわけです。 そこで、被災した商店街の復旧を支援する事業が年度末に始まって、今年度も再募集すると聞きました。しかし、上限五百万円といっているわけですけれども、そうすると、かなり少な過ぎるのかなと思うわけです。商店街は地域コミュニティーそのものであります。商売を続けるぞ、そう思えるように拡充するべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○豊永政府参考人 お答え申し上げます。 今お話がありましたように、商店街そのものは地域コミュニティーの重要な担い手と認識してございます。その復旧が一日も早く軌道に乗れるようということで、今お話がありましたような補助などをいたしております。 これは具体的に申し上げますと、二十二年度の予算の一部を割きまして、震災後でございますけれども、補助率抜きに定額で、五百万円を上限に、九十六カ所の商店街に、瓦れきの処理、それから設備の復旧の補助をいたしました。 この九十六カ所の中には、実は、大きな商店街は区画を分けてお受け付けするという便宜も図りましたので、一個一個は二百万だったり三百万だったりいたします。決して私どもはそれを制限したつもりはございませんけれども、結果的には、使い勝手のいい形で、迅速に、定額でございますので、使っていただけたのではないかと思っております。 また、二十三年度の当初予算を使いましても、同様な形で施行すべく既に募集を始めてございまして、今度の補正の中でもその拡充を期待するところでございます。
○高橋(千)委員 補正の中で拡充をしたいということでしたので、よろしくお願いしたいと思います。補正を通すのは国会でもありますので、皆さんと協力をしていきたいなと思っております。 先ほど、既に答弁の中にもあったと思うんですが、沿岸部の水産加工製造会社というのは、やはり密接なかかわりがあるわけです。例えば、気仙沼や石巻の加工業者が、塩竈で空き工場を取得して操業したいという要望がありました。市長によりますと、既に十社以上の引き合いがあった。もちろん、団体からも強く要望がございます。 空き工場の改修、取得に補助があってもよいのではないか。いかがでしょうか。
○豊永政府参考人 お答え申し上げます。 被災した中小企業の方々の一日も早い復旧が重要であることは論をまたないと思っております。早期の事業再開を希望されてはおられるものの、災害のために自身の施設の復旧のめどが立たない中小企業の方々は、多数おられます。 中小企業基盤整備機構では、仮設の工場、仮設の店舗を整備して、中小企業の方々に原則無料で貸し出すという事業を開始してございます。既に、中小企業庁、中小機構の職員を、北は青森から南は千葉県まで、被災地に派遣しておりまして、これまで六県、百三十六市町村の役場や商工団体を訪問して、その実情を調査してございます。 手前みその感がございますけれども、かなりの手ごたえを感じてございまして、現在、具体的な建設に向けての相談を始めているところでございます。また、将来的には、より本格的な貸し工場、貸し店舗などの建設、提供も予定してございます。 なお、今、空き工場の活用のお話、取得、改修というお話がございました。すべてのケースに対応するのは正直申し上げて困難ではないかと認識しておりますけれども、深刻な被害があった地域におきまして、地域の中小企業の方々一体となって再建にお努めというような場合には、それに対して補助をする制度がつくれないかということで、今回の補正予算の中で実現を図っているところでございます。
○高橋(千)委員 今、仮設工場、仮設店舗のお話がございました。これは、これまでも何回かそういう答弁がありまして、そこまで今踏み込むのでありますから、私は大変評価したいと思うんですね。同じことじゃないか、むしろ効果的ではないかと思うんです。要するに、あるものを活用するということですから。 仮設住宅だって同じですよね。仮設住宅の建設が今大変急がれている。でも、その一方で、公営住宅など、あるストックを活用しようじゃないかということもあわせてやって、全体としてとにかく急いで間に合わせていこうということをやっているわけですから、今ある工場がある、お互いにそれを望んでいる、要するに、工場を持つ側も必要とする側も。だったら、それは同じスキームで、むしろ予算が少なくかかるのかなと思いますので大いに前向きに検討されたいと思いますが、もし一言あれば。
○豊永政府参考人 私の承知している例としまして、例えば福島県では、九十五、六カ所だったと思いますけれども、県内の空き工場、空き店舗のようなものを情報収集されて、それを原子力事故周辺の中小企業の方々に提供するサービスを福島県はなさっていると承知しております。 一方で、今先生のお話のありました具体例は承知しておりませんけれども、一つ一つの空き店舗、空き工場につきましては、その所有をなさっている方々がおられ、また使おうとなさっている方々がどういう使い方をなさるかということで、個々具体的に事情が異なるのではないかと承知しております。 私が先ほど申し上げましたような仮設の店舗、工場、まず、将来的には貸し店舗、工場につきましては、市町村の協力を得たいということで話を進めてございますけれども、あくまで地域の中小企業の方々のできるだけ多くのニーズにこたえるという観点からは、基本的にではございますけれども、できるだけ多くの方々が使えるような施設の提供ということを優先的に進めていきたいと考えてございます。
○高橋(千)委員 今私がお話ししたことは、団体の方たち、加工業者の団体と市長さんから寄せられたものでありますから、障害はクリアできるのではないかということで、重ねて検討をお願いしたいと思います。 どうもありがとうございました。 次に、厚労省に伺います。 今度は、厚労省が中小企業対策で何をやるかということが問われるわけですけれども、雇用調整助成金あるいは特定求職者雇用開発助成金などで中小企業に有利に制度をつくっているのは承知をしているところであります。 気仙沼の水産加工業の社長さんが被災した工場を立て直そうと奮起する姿が、NHKで紹介されました。九工場のうち八工場までが津波で大きな損害を受け、本社も流された。しかも、テレビで映ったわけですが、役員の中からは、解雇するのが一番負担がなくていい、そういう発言があったにもかかわらず、一人も解雇しないで再開を目指しているわけです。その社長さんが、働き口がなくなると人はこの地域を去ることになる、それは地域として絶対に避けなければならない、水産加工にとって人の部分が財産なのですとおっしゃっております。 雇用調整助成金を活用して再開までの雇用をつないだわけでありますが、同時に、社会保険料の事業主負担が重くのしかかる。社会保険料の免除については、一年間免除の方針という報道もあったわけですけれども、ぜひこのことをやるということで伺いたい、確認したいと思います。
○岡本大臣政務官 御指摘いただきましたように、既に、厚生年金や健康保険などの社会保険料の納付期限の延長や納付の猶予といった措置につきましては、資金繰りに苦慮する事業主が多く生じていることが想定されることから、開始をし、実施をしているところでございますが、今御指摘がありました、さらに踏み込みまして、事業が一時的に継続不可能となり、また従業員の賃金の支払いに著しい支障が生じて無給になる従業員が出てくるような事業所、こういった事業所が出てくることも想定をされます。 このため、今回の震災でこういった著しい被害を受けた事業所について、企業活動の復興を支援する観点から、社会保険料の免除のための法的な特例措置を行う方向で現在検討をしているところでございます。
○高橋(千)委員 ぜひ、これは実現をお願いしたいと思います。それが、やるということがわかれば、やはり自分たちも頑張ろうということが出てきますので、ぜひ応援をしたいと思います。 個人の事業主にとっては、やはり自分自身の国保や年金の保険料も非常に厳しいところがございます。ただ、これ自体は、被災して事業を一たん休まざるを得なくなれば、当然免除になると思うわけですね。問題は、社会保険であれば傷病手当や休業手当があります、しかし個人事業主にはそういうものがないわけで、まさに自分の体一つが資本である。そういう中で、これまでも課題となってきたわけですけれども、やはり国保にも休業手当を検討するべき、そういう時期に来ているのではないかと思いますが、これは大臣に伺いたいと思います。
○細川国務大臣 自営業とかの皆さんにも、いろいろな形で国の支援をしながら、ぜひとも早く立ち直っていただきたい、このように私自身、心から思っているところでございます。 そこで、被用者保険では、委員が言われるように、従業員の休業が傷病に起因する場合には傷病手当金、こういう制度があるわけなんですけれども、この制度は、休業すれば賃金が支払われないということから、これを一定程度補てんして、生活の保障を図るということを目的として給付をされているものでございます。 他方、自営業や農林漁業などの個人の事業主、無職の方などが加入をいたしております国民健康保険におきましては、制度上は、市町村の判断によりまして傷病手当金を給付することができるということになっております。 しかし、自営業者などは、被用者と違いまして、休業期間といっても一体どういうのが休業期間かとか、あるいは収入の減少の状況もまちまちであるということがございます。そしてまた、国民健康保険では、所得に応じて加入者全員が保険料を負担いたしておりますが、個人事業主の方に対してのみこの傷病手当金を給付する、こういうことになりますと、無職の方などとのバランスを欠く、こういうことにもなるわけでございます。 そういうことから、実際には、給付を行っている市町村はございません。これは、費用を負担する保険者の意向をよく踏まえる必要があるのではないかというふうに私も思うところでございます。
○高橋(千)委員 これはぜひ、いろいろ研究をしてほしいと思います。きょうは最初ですので、いきなりよい回答が出るとは思ってはおりません。 また、大前提として、国保の財政が非常に脆弱であること、そしてその国保の加入者の状態、無職の方が非常に多いということ、そうしたことからくる困難性であろうと。しかし、実態からいうと、やはり何らかのこうした手当てが必要ではないかということは御理解いただけるのではないかと思います。大いに提案をしていきたいので、研究していただきたいということを要望したいと思います。 あわせて、これも長年の課題であるわけですけれども、きょうは内閣府にも来ていただいておりますが、被災者生活再建支援法、これは、あくまでも被災した個人に対する支援であります。しかし、個人に対しても、やはり個人の住宅の支援ができないのかということが、それこそ阪神のときからずっと、我が党やいろいろな団体の皆さん、そして党派を超えた皆さんが声を上げて、〇七年の改正ということになったわけです。 ですから、そのときに、先ほど来議論されているように、地域のコミュニティーの主役であるそういう個人の事業主、ほとんど家族経営の商店とか、そうした人たちがやはり立ち直っていくためには、この被災者生活再建支援法の対象に入れてもよいのではないかということをぜひ伺いたいんですが。
○小田政府参考人 被災者生活再建支援制度、今先生御指摘のとおりでございまして、被災地における速やかな復興に資することを目的とした制度でございますが、自立した生活再建を支援するということから、全壊や大規模半壊など、住宅に重大な被害を受けた世帯を対象としてございます。 したがいまして、工場及び店舗といった事業用資産を被災者生活再建支援制度の支給対象とするというのは、この制度の趣旨からは困難なところでございます。
○高橋(千)委員 ですから、それはもうとっくにわかっている話なわけですね、何度も議論してきましたから。ですから、そういうことではなくて、個人の住宅に支援をするということが実際に可能になってきた過程においては、やはりそれが、再建ができなければ地域が壊れてしまうのだと。再生ができなくなって、個人の住宅全体として、町であり、公共性があるのだという議論を重ねてきて、国土交通省の検討会ですとか、今総務大臣をされている片山さんの知事時代の議論ですとか、そうしたことを重ねてやられてきたわけです。 ですから、私が今回言ったのは、あえて工場、店舗とおっしゃいましたけれども、家族経営の商店、まさに個人の住宅と一緒に並び立っているようなところですよ。そういう商店や事業所まで、事業所はもう同じなんだという形で対象に入れてもよい、私はそうするべきだと思います。どうですか。
○小田政府参考人 店舗や工場と、それから住宅とが一つの棟になっているという場合には、住宅部分の損壊状況に着目してこの支援制度の対象にはなってございます。
○高橋(千)委員 それは上と下の関係でしょう。店舗が被災しているがために居住部分まで暮らせなくなってしまったら対象になる、それはもう何年も前に私が質問したことに答えたことなんです。それからさらに踏み出せということを言っておりますので、きょう、全体の議論を聞いていただいたと思いますから、さらに検討していただきたい、課題としたい、皆さんと共有したいと思っております。 さて、残りの時間で申しわけないんですが、「日本はひとつ」しごとプロジェクト、フェーズ1が発表されました。基金による雇用創出事業は、介護、環境などの重点分野のほかに震災対応分野も、雇用期間が一年以上延長されるといいます。既に岩手県で五千人など、また先ほどの答弁を聞いていますと、二万人、基金事業が始まったと承知をしております。 ただ、震災分野のメニューといいますと、見守りや安全パトロール、瓦れき仕分けなどが提起されておりまして、これでは一年もやる仕事ではないし、やってはいけないんですよね。つまり、避難所が一年もあっては困るし、一年たってもまだ瓦れきが残っている状態はやはりまずいわけであります。ですから、もっと長く続く仕事というふうに考えなければならない。 そこで、小宮山副大臣に伺いますけれども、震災分野を狭く考えないということ、既存の基金事業であっても延長できるものはもうやってしまう、そういうことで、なるべく安定雇用を目指すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○小宮山副大臣 委員の御指摘、もっともだというふうに思います。その瓦れきの撤去とかパトロールのほかに、例えば、保育士の資格を持って保育をするとか、あるいは介護福祉士の資格を持って介護をするということは、今の中でも読めることだというふうに思うんですが、おっしゃいますように、多くの方に雇用をつくろうということがこの趣旨ですので、可能な限り広い範囲で、特に、阪神・淡路のときよりもいろいろな資格を持っていらっしゃる、技能を持っていらっしゃる方がふえているという特徴もございますので、なるべく広く適用できるように考えていきたいと思います。
○高橋(千)委員 ありがとうございます。広くとらえてということでお話があったと思います。 やはり、もともと被災者というのは、イコール要援護者ではないわけですよね。働きたいと思っているわけで、手に職を持っている人でもある。ですから、やはりそういう人たちの経験を生かしていく必要があると思います。 今お話があったように、保育、介護、あるいは看護師さん、一方では、職場を失っている被災者、でも一方では、労働者を失っている事業所もあるわけです。ですから、外から雇用を探すのではなくても、被災地の中でお互いをマッチングして、本当に必要なところで仕事をしてもらうということが大事だと思うんです。 この間、山形の避難所に行ったときにキッズルームがあって、新人の保育士さん、市が雇った方、そして園長のOBがセットで運営しているんです。そうすると、それ自体が大変いい研修になりますよね。そういう形で経験者を生かして、被災者自体が経験者だったりするわけですから、そういう形で訓練を使ったり、あるいは被災した事業所の復興とあわせて雇用に結びつけていく、そういう想像力をうんと働かせていくということが大事だと思います。 もう一言あったらお願いいたします。
○小宮山副大臣 想像力を働かせてと、本当にそのとおりだと思いますので、マッチングするためにはやはり人手も必要ですので、全国から今応援体制も組んでおりますので、なるべく心の通い合うような、しっかりとした対応をしたいというふうに思っております。
○高橋(千)委員 終わります。よろしくお願いいたします。
○牧委員長 次に、吉泉秀男君。
○吉泉委員 社民党の吉泉秀男でございます。 まずもって、大臣を初め関係者の皆さんからこの日本における安定した雇用体制を築くために御努力いただいている、このことに敬意を表させていただきますし、今回のこの大震災においてもまさに日夜御奮闘なされている、本当に敬意を表させていただきたいというふうに思います。 私は、日本はまさに雇用社会だ、こういうふうに思っております。そして、この安定した雇用関係、このことがまさにこれまでの日本を大きく発展、成長させてきた要因でもあるんだろうというふうにも思っている一人でございます。 しかし、最近の状況の中において、この日本の築き上げてきた雇用関係が少しずつ壊されつつあるんじゃないか、こう思っております。それはまさに、非正規、そういう状況の中で働かざるを得ない、こういう人たちがもう既に三割も超える、そして今現在、ハローワークに行ってもほとんどが非正規の職場、こういう求人しかない。やはり、こういう状況というものについて自分自身憂えますし、これからの日本の姿を考えていったときにこれでいいのかと率直に思いますし、これからの一つの日本の、労使関係も含めて真剣に考えていかなきゃならない、こういうふうにも思っているところでございます。 その中で、まず最初にお伺いをさせていただきたいと思いますけれども、失業者なりがどんどん大きくふえていく中で、厚労省が失業者全体をどういうふうに考えながら救済をしていくか、その中における制度設計、この部分がまずどういうふうになっているのか。そしてまた、この制度設計の中に今回の求職者支援制度を恒久化するわけでございますから、今回の制度というものについてどのような位置づけになっているのか、位置づけしようとしているのか、そのことをまず大臣からお伺いさせていただきます。
○細川国務大臣 委員が御指摘になりましたように、雇用というのは、日本の社会にとって大変大事な問題だと思っております。仕事をされている人の八割強の人たちが、雇用をされている、そういう人たちでございます。 したがって、この雇用者、賃金を得て生活を維持しているそういう人たちが安定して仕事についておられるということは、日本社会そのものの安定にもつながる、こういうことで、雇用については、国の政策として最大限力を入れていかなければならない課題だというふうに認識をいたしております。 そういうことから、国としての一般的な雇用対策につきましては、従来から、雇用をつなぐ、雇用をつくる、雇用を守る、そういう三本柱で取り組んでいるところでございます。 雇用をつなぐためには、ハローワークにおきます失業者や新卒者の就職支援、そしてまた今回御提案をさせていただいております求職者支援制度、これはまさに雇用をつなぐというところでございます。また、雇用をつくるというためには、医療や介護、環境など成長分野におきます雇用創出、人材育成の推進というところに力を入れております。また、雇用を守るというためには、雇用調整助成金、今回の震災の被害の中でも企業の皆さんに大変利用をしていただいているこの雇用調整助成金などでの雇用の維持ということへの支援、これらをもって雇用を守る、そういうような取り組みを行っているところでございます。 雇用全体につきましては、多少失業率が低くなったりしておりますけれども、なかなか厳しい雇用情勢でございますので、政府としても最善の取り組みをしっかりやっていきたい、このように考えておるところでございます。
○吉泉委員 自分自身は、今回の事業から制度化する、これについては大変前向きに評価をしているところでもございます。しかし、三百万人というふうにも言われている失業者の中で、これまでやった支援事業の中にかかわった人たちが三十二万、こういう点からいえばまだまだ少ない、こういうふうにも思っております。 失業者の人たちが本当に不幸なことで職を失った、このことが再起でき得る、そういった部分については、やはりきちっと国として対応していかなきゃならない、こういうふうに思っておりますし、これが恒久化していくということについては本当に前向きに評価をしたい、こういうふうに思います。 しかし、その中において、これまでやってきた事業、この総括をやはりきちっとやっていかないとこれからの制度が生きてこないのではないか、こういうふうにも思っております。 その中で、これまでやってきた緊急人材育成支援事業、この評価をどのようにしているのか。さらには、この事業の中における課題の整理なり、そういったところを今政府としてはどういうふうに、この二年間ほどの実績というものを踏まえながら、そして今回の制度にどう生かしていくのか、この点についてお伺いいたします。
○小宮山副大臣 この制度自体は御評価いただくということでございますが、これはさっき大臣からも御答弁いたしました。何とかつなぐようにということで、無料の職業訓練、訓練中の生活支援のための給付を行うということで、これを恒久化したい。 これまでの取り組みの成果ということでございますけれども、就職後、どのように職場に定着をしているかとか、そうしたことも意味されているのかと思います。 これはやはり、半年ぐらいのところまではフォローが可能かとは思いますけれども、一年、二年、三年先にその職を続けているかどうかというようなことが訓練をしたことの成果とどう結びつくかというのは、一般に、新卒者が就職をしても、三年後ぐらいにかなりの人が離職をしたりすることなどもございまして、確かに、今までの点検をして、必要なところは見直しをしながら恒久化をするというのはおっしゃるとおりだと思いますが、その辺、何を見直していけば、チェックをしていけばそこがしっかりとフォローできるのかということもまた検討しながら、恒久化に向けてしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。
○吉泉委員 ありがとうございます。 ただ、今回、この教育訓練、これで就職に結びついた、こういうことで整理をしていくということについては少し早いのではないかなというふうにも思っております。 その点からいうと、私自身は、今までのこの教育訓練そのものの提供ですね、教育訓練をする場所等々については、実績を見ましても、本当に都道府県ばらばらでございますし、この辺については、どのようにして教育訓練をする場を提供しようとするために政府としてこれから努力しようとしているのか、この点についてはどう取り組んでいるのか、お伺いします。
○小宮山副大臣 新しい訓練の対象となります求職者は、非正規雇用を繰り返していて雇用保険に加入したことのない方とか、あるいは雇用保険の受給期間終了後も就職できない長期失業者など、いろいろな類型にわたる方たちが対象になると考えております。 ですから、新しい訓練では、このような多様な受講者のニーズにこたえて、就職に必要な基礎的な能力から実践的な能力まで幅広く身につけていただくことが必要であります。このため、訓練内容などの仕様があらかじめ定められている公共職業訓練、委託訓練だけではなくて、民間教育訓練機関の創意工夫を活用できるような新たな制度を設ける、こういう形にしたというふうに考えておりますので、公共職業訓練もそういう役割を果たしますし、このような多様な方のニーズにこたえていくためには、こういう民間の機関の創意工夫も生かしたような場も必要だと考えて設計をしております。
○吉泉委員 今回のこの制度化の中で、大臣が職業訓練実施計画を作成する、こういうふうにうたっているわけでございます。さっき話しましたとおり、この間の支援事業の中においては、多くのところが民間の教育訓練の場所、ここに依存せざるを得なかった、こういう状況があったというふうに思います。そしてまた、そういうことが非常に、不正受給の問題なんかも一つ出てくるのではないかなというふうにも思っておりますけれども、この職業訓練の実施計画について、これからの流れですね、これはどういうふうにフォローがなるのか、その辺、説明をお願いします。
○細川国務大臣 この求職者支援制度につきましては、まず厚生労働大臣が定める全国レベルの計画を踏まえまして、都道府県を単位とした地域ごとに今度は協議の場を設ける、こういうことになっております。それは労働局、あるいは都道府県、地域の労働団体あるいは使用者団体、そして教育訓練機関、そういうところと協議をいたしまして、地域の具体的な訓練計画を定めるということにいたしております。 そこで、この計画につきましては、まず地域のニーズを踏まえまして、各都道府県で必要となる訓練量を訓練分野ごとに定めるということにしております。この計画に沿いまして、高齢・障害・求職者雇用支援機構が訓練機関及び訓練コースの開拓を実施することにしておりまして、そのニーズに合った訓練の機会を十分に提供したいということでございます。 したがって、委員が懸念されております、訓練機関をどこに依頼するか、あるいはその訓練コースをどういうふうに設定するかとかいうことについては、これはそういう地域での協議、協議会の中でいろいろと御指摘も御意見もいただいて、その中で決めて、そしてそのニーズに合ったような形でやっていく、こういうことにいたしております。 また、公共職業訓練でも、公共職業能力開発施設内での訓練や委託訓練として、過去最大でありました昨年度とほぼ同規模の約二十二万人の職業訓練を実施もするところでございます。あわせてしっかりやっていきたいというふうに思っております。
○吉泉委員 私は、受講が修了した後就職に結びつく、これがやはり前提だろうというふうに思っています。そのときに、やはり、そこの地元の商工会議所、地方の場合だと圧倒的に商工会議所の方の会員ですから、そういったところの事業主、社長さん方との連携、これなくして就職には結びつかない、こういうふうにも思っております。そんな面からいうと、やはりハローワークが一つ中心になるんだろうというふうに思っていますけれども、こういうところとの連携というものをぴしっとやっていただいて、そして就職率を上げていく、そういう努力をぜひお願い申し上げたい、そういうふうに思います。 そして、最後でございますけれども、一年間どのぐらいの受講者というものを計画しているのか。何人ぐらいを考えているんですか。予算等の関係もあると思うんですけれども。
○小宮山副大臣 一年間でおよそ二十四万人を計画しております。
○吉泉委員 二十四万人というのは少ないですね。 ですから、そういうところもどんどん就職率がよくなれば上がっていくわけですし、やはりその点について、失業率が、落ちついてはいるというふうにいいながらも、今の被災の状況も考えていったときに、さらには、経済の深刻さがどんどん悪くなっていく、そういう予想もございますし、そのような中では、多くの方々が失業を抜け出るような、そういう意味でこの制度が生かせる、そういうことを期待申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○牧委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 正午散会