予算委員会 第10号
- 発言数
- 437 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2010/11/26
会議録
○委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成二十二年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十二年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十二年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、懸案事項に関する集中審議を行います。 質疑者はお手元の通告表のとおりでございます。 これより質疑を行います。森ゆうこ君。
○森ゆうこ君 おはようございます。森ゆうこでございます。 本日でこの補正予算も採決の見込みとなりました。御協力いただきまして本当にありがとうございます。 本日は懸案問題に関する集中審議ということで質問をさせていただきますが、まず、北朝鮮の砲撃について総理に御質問させていただきたいと思います。 北朝鮮の情勢の変化というのはもう先般から非常に注視すべきものでありまして、金正日体制からの後継者への体制の移動、それから核施設の公開等々で徐々に緊張が高まってまいりましたけれども、ついに砲撃ということでございます。 この北朝鮮情勢の変化についてどのように現時点において分析をされていらっしゃるのか。また、我が国は拉致被害者がまだ北朝鮮にいる、何としても一刻も早くこの同胞を取り戻さなければならないということもございます。そういう意味で、現在の北朝鮮のこの情勢の変化並びに拉致被害者の救出についてどのようにお考えか、総理の御見解をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) 北朝鮮をめぐって六者協議が停止をされてかなりの時間が経過いたしました。また、その中で哨戒艦の沈没事件、さらには濃縮のウランの問題、また後継者の継承問題、こういう大きな変化があった中での今回の砲撃案件であります。 そういった意味で、北朝鮮のまさに許し難い今回の行動に対して、そういう大きな流れの中でかなり計画的に実行された、その可能性が強いわけでありまして、それに対しては、まずは当事者の韓国の立場を強く支持すると同時に、日米韓のこの三国が一致する、さらには北朝鮮に影響力を持つ中国に対しても、国際社会の責任ある立場からのそうした北朝鮮に対する抑制を図っていくように強く求めていく、こういう姿勢が必要だろうと、このように考えております。 また、拉致被害者については、できることは何でもやっていく、こういう姿勢で更に臨んでまいりたいと思っております。
○森ゆうこ君 拉致被害者の救出につきましては、様々な不測の事態に対応できるようにきちんとシミュレーションもしっかりとやらなければならないというふうに思っておりますし、また、党派を超えてかかわっております国際議員連盟、北朝鮮の人権侵害、これにかかわる国際議員連盟においては、北朝鮮の人権侵害、その人権ということをテーマに国際世論を高めて北朝鮮の包囲網をつくろうということで、この間、中川正春衆議院議員を中心に活動が行われておりますので、我々も政府と協力をして一刻も早く拉致被害者を救出する、そして朝鮮半島の平和、そして我が国の平和に向けて全力で頑張ってまいりたいと思います。 次に、防衛省の通達問題について伺いたいと思います。 まずもって、自分たちの国は自分たちで守る、この崇高な理念の下、日夜御尽力を、御奮闘をされております自衛隊員の皆様に、またそれを支える御家族の皆様に心からの敬意を表し、感謝を申し上げる次第でございます。 防衛省の政治的中立性の確保、そのための通達については、隊員の政治的中立性の確保と言いつつ、結局は民間人の言論統制を目的としたものであるという批判がなされておりますけれども、本通達の必要性について改めて防衛大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) 森委員にお答えをいたします。 自衛隊は厳格なシビリアンコントロールの原則の下に置かれた多数の隊員を擁する実力集団であるわけでありまして、政治的中立性の確保というのは自ら厳しく律していかなければまずならないと、このように認識しております。 今回の通達に関して様々な議論が行われてきたわけでありますが、今回のような事案があれば、自衛隊の政治的中立性の確保に万全を期すため、こうした通達を発するのは当然のことだというふうに思っております。(発言する者あり)
○森ゆうこ君 まあ今のように様々な御批判があるわけでございます。その議論を伺っておりますと、私はこれは、自衛隊というのは実力組織でございます。政治とそして軍事の基本的な関係でありますシビリアンコントロール、文民統制についてどのように考えるのか、その必要性についてその議論というものがもっと冷静にしっかりと行われるべきではないかと、そういうふうに私は憂慮せざるを得ないということでございまして、この際、防衛大臣に改めてシビリアンコントロール、この必要性について御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) 根本に戻った御質問でありまして、大変いい機会を与えていただいたというふうに思っております。 申すまでもなく、シビリアンコントロールとは、民主主義国家における軍事に対する政治の優先ということでありまして、また、軍事力に対する民主主義的な政治による統制を指すものであるというふうに一般的に定義をされておるわけであります。軍事力は国民を守る力であることから、軍を政治の統制の下に活用するとともに、軍の政治介入を防ぐため、シビリアンコントロールを確保するための制度がつくられてきたというふうに私は承知をいたしております。 我が国においても、実力組織たる自衛隊は、法律、予算等について国民を代表する国会の民主的コントロールの下に置かれておるわけでありまして、国の防衛に……(発言する者あり)こういう国の根幹にかかわるようなことは冷静にかつまじめに議論することが私はまず前提にあるべきだというふうに思っております。
○委員長(前田武志君) 質疑の妨げになりますから、お静かに願います。
○国務大臣(北澤俊美君) 国の防衛に関する事務は一般行政事務として内閣の行政権に完全に属しておるわけでありますが、内閣を構成する内閣総理大臣その他の国務大臣は憲法上文民でなければならないこととされておりまして、厳格なシビリアンコントロールがそういう意味で確保されておるというふうに承知をいたしております。 政府としては、今後とも、かかるシビリアンコントロールの実効性が確保されるよう不断の努力をしてまいりますが、こういう議論の中で、政治がいかに国民にとって重要な役割を果たしているかということを是非しっかり議論させていただきたいというふうに思っています。(発言する者あり)
○森ゆうこ君 私もこのシビリアンコントロール、特にこの文民統制に関してはやはり冷静な議論、そして深い議論が必要であるというふうに思います。 しかし、本通達に関しては、今いろんな場外の発言がございますけれども、あっ、場内の発言が、結局、民間人に対する表現の自由の制約であるという批判がなされているんですけれども、私は、この通達は自衛隊員に向けてその政治的中立性に関してくれぐれも誤解を受けることのないように、そういう趣旨であるというふうに思っております。そのような批判は的を得ていないというふうに私は考えます。改めて防衛大臣の見解をいただきたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) お答えを申し上げます。 本通達は、防衛省・自衛隊の庁舎、施設を管理する隊員及び部外の団体が主催する行事に参加を依頼され来賓としてあいさつをし、また紹介される立場の隊員にあてて示されているものであって、一般の国民の行為を規制しようとするものではなく、また、通達という性質上、一般の国民の行為を規制する効力は有していないというふうに承知をしております。 さらに、通達で示された隊員の対応については、あくまでも本通達の趣旨、目的の範囲内で、一般の国民の行為を規制しようとするものとの疑念を生じさせることがないようにすることとしており、本通達が憲法で保障された表現の自由などとの関係で問題となるものではないと考えております。 なお、一連の委員会審議の場でも、一連の議論の中でも、内閣法制局からも、通達の趣旨、目的の範囲内であれば憲法との関係では問題はないとの答弁をいただいております。
○森ゆうこ君 ありがとうございました。 法制局からも、この委員会を通して、又は先般文書も連名で発表されておりますので、とにかく、この文民統制、シビリアンコントロールについては、何度も繰り返しますが、冷静な議論が本当に必要だというふうに改めて申し上げたいと思います。 次に、検察改革について伺いたいと思います。 前回の予算委員会でも質問をさせていただきました。あの質問の後、私は、皆さんも覚えていらっしゃると思うんですけれども、検察審査員のくじ引ソフト、これについていろんななぞが深まりまして、約この一か月間、様々な形で調べさせていただいて、一か月掛かってようやく昨日の段階でこういう資料、これはそのくじ引ソフトのフロッピーでございますけれども、あと、契約書、仕様書と、ようやくそろって調査をしているところでございますが。 まず、検察改革について法務大臣に伺いたいと思いますが、検察の在り方検討会の今後について伺いたいと思います。 柳田前法務大臣が、例えば郷原信郎弁護士でありますとか江川紹子さんというジャーナリストでありますとか、検察に対して非常に厳しい批判をされてこられた、非常にきちんとした目を持ってこられた、そういう方たちをこの検察の在り方検討会議に委員として入れました。これは私は、お聞きするところによると、内部で相当な反発があった。しかし、柳田前法務大臣がその反対を押し切ってそういう委員を入れました。 この検察の在り方検討会、これが今後どうなるのか、本当の抜本的な検察の改革に向けた提言をしっかりとしていただけるように、是非法務大臣の方でも助けていただきたいと思うんですけれども、この検察の在り方検討会議、この行方について伺います。
○国務大臣(仙谷由人君) 今御指摘をいただいたとおり、柳田法務大臣、今度の大阪地検特捜部における一連の事態を踏まえまして、検察の在り方について幅広い観点から抜本的な検討が必要だと、で、この検討会議を設置されたということを承知をいたしております。 検討会議におきましては、既に委員の皆様による熱心な議論が始められているというふうに私も聞いております。柳田大臣の御意向を踏まえて、活発な問題提起、御指摘、御議論をお願いできればと考えているところでございます。 メンバーの方々を拝見をいたしますと、取調べあるいは取調べ体制、あるいはそれを包む検察庁内部の仕組みというものについて、中から従来批判的と申しましょうか問題提起をされていた方、あるいは法廷を通じて検察庁の取調べや公判遂行の在り方について非常に大きな問題意識を持たれている方、あるいは検察庁のトップクラスとして経験のあってガバナンスの在り方としても問題意識を持っていらっしゃる方、多様な方々がいらっしゃいますので、それから外からジャーナリストとして御覧になった方、多様な方々の問題提起を十二分に踏まえて、まさに国民のための司法をこれから構築していくことができるような、そういう御提言がいただけると期待をいたしているところでございます。これを十二分に尊重、生かした抜本的な改革案ができ得ればと、こういうふうに考えているところでございます。
○森ゆうこ君 是非、大臣からサポートしていただければと思います。 次に、個別の案件にはお答えできませんという法務大臣の答弁、これは私も法務大臣に、自民党時代ですけれども、自民党政権時代御質問をすると、やはり法務大臣は、個別の案件にはお答えできません、そういう答弁が、これはどの大臣でも、歴代の大臣はもう本当に決まり文句なんですね。 法務大臣のその答弁は、刑事訴訟法第四十七条に制約をされております。「訴訟に関する書類は、公判の開廷前には、これを公にしてはならない。但し、公益上の必要その他の事由があつて、相当と認められる場合は、この限りでない。」、このただし書の部分、「但し、公益上の必要その他の事由があつて、相当と認められる場合は、この限りでない。」、この解釈、そしてその運用、これを抜本的に見直さないと、どの方が法務大臣になったとしても、個別の案件にはお答えできません、そう答えざるを得ない。 そういう意味で、この刑事訴訟法第四十七条の抜本的見直しについて柳田前大臣が辞任される前に指示をしていかれたと思いますが、その結果、検討はしっかりとされるのでしょうか。
○国務大臣(仙谷由人君) 刑事訴訟法四十七条の解釈ということのみならず、捜査というのは、これは密行性といいましょうか、ある時期までは完璧な密行性がなければ成り立たないというのは物事の前提でございます。 したがって、この四十七条の問題が出てくる場合も、あるいは四十七条そのもの、つまり訴訟に関する書類、証拠ということを公にするかしないか、どの段階でどのような要件の下にできるのかという問題と、今、森委員がその前段階でも問題にされました捜査の在り方や、あるいは更にさかのぼって人事の問題等々というのを、どこまで法務省が検察庁のことについて明らかにできるかというのは、これは先ほど御指摘になった公益性との関係、時期との関係、そして国会の国政調査権との関係と、これは一つ一つ具体的に積み上げていかなければならない問題だと思いますけれども、すべて捜査に関することだから一切シャットアウトだということでは、これは国民のための司法改革といいましょうか、司法ということにはならないと私も考えております。
○森ゆうこ君 もう私の時間なくなりましたので、午後の締め総に譲りたいと思いますが、午後は、先ほど見せました「検察審査会の謎を解明せよ」ということで、三権分立の外にあるのではないかという検察審査会、そして江戸時代生まれの人が検察審査員の候補者に紛れ込んでいた、このなぞに挑戦したいと思いますので、午後の締めくくり総括で続けて行いたいと思います。 以上です。
○委員長(前田武志君) 以上で森ゆうこ君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、世耕弘成君の質疑を行います。世耕弘成君。
○世耕弘成君 今国会もあと一週間で閉じようとしています。しかし、菅総理、全然、今国会、内閣として提出されている重要法案、成立のめどが立っておりません。例えば、国家戦略局、格上げする法案、政務官を増やす法案、政治主導のために絶対必要だと皆さんおっしゃってまいりました。そして、改革の一丁目一番地だとおっしゃっていた地域主権関係の法案も参議院から衆議院に送ったままになっております。私は大反対でありますけれども、郵政を再国有化するための法案も全く審議のめどさえ立っていないという状況であります。 こういう状況の中で、内閣としてやはり提出した法案は成立させる責任があるんじゃないでしょうか。会期の延長を考えられてはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。総理、お答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) この国会で最大の案件は、やはり国民生活あるいは今の景気の状況を考えると、補正予算を成立させる、これが最も重要な課題だと当初から申し上げてまいりました。幸いにして、本日、補正予算の最終的な午後には締めくくり総括があるという日程になってきていることを関係の皆さんに私から大変お礼を申し上げたいと、このように思っております。 たくさんのそれ以外の課題も、今おっしゃるとおりあります。しかし、その中でかなりの案件が、この数日、いろいろ衆議院、参議院で御審議をいただいていると思っております。もちろん、すべての案件が成立することが望ましいわけですけれども、しかし、現在の参議院における与野党の逆転の中では野党の皆さんが賛成をいただけない法案はなかなか成立しないわけでありますから、そういう見通しも持ってこの国会をどうするのか、それはその見通しの中で判断をしてまいりたいと、こう思っております。
○世耕弘成君 じゃ、あれですか、補正予算が成立をすればいいから会期は延長しないということでしょうか。確認させてください、もう一度。
○内閣総理大臣(菅直人君) 通常、野党が会期延長しろと言われるのも珍しいんですけれども。また、会期がかなり残っている段階でその会期に触れることも私の立場ですべきではないと、まさにこれからの国会における審議の状況をしっかりと踏まえて最終的な段階では判断をしたいと、このように申し上げたところです。
○世耕弘成君 まだ残りの会期があるとおっしゃいますけど、あとわずか一週間、今日を除けば平日は五日間しかありません。 そんな中で、我々は今日、問責決議案出します。このままでいけば出すことになると思います。官房長官と国土交通大臣には出すことになると思います。そして、これ衆議院での情勢を見て、しかも仙谷官房長官には参議院で新たに暴力装置発言というまた罪状が追加されましたから、そういう意味でもう確実に可決されると思います。可決されたら、我々はそういう大臣がいる限りは審議には応じられません。問責が可決されたら、菅総理、どういうふうにされますか。問責、参議院としての意思が示された大臣をしっかりと更迭していただけますか、御確認ください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今の発言の中で罪状という表現は私は的確ではないと、罪状という表現は私は適切ではないと、このように思います。 そして、よく分からないんですね、世耕さんの言われる論理が。一方では審議をするために国会を延長しろと言いながら、一方ではもう問責を出した後は一切質疑に応じないと言われている。全く矛盾したことを言われているんじゃないですか、全く。そういった国会の状況もすべて踏まえた上で判断するということを私は申し上げたんです。
○世耕弘成君 重要法案がたくさんあるからと言っていながら、結局、我々が参議院の意思としてこの大臣が駄目だと言っているんですから、それに応じて当然大臣を更迭するのは当たり前です。参議院軽視だということを申し上げさせていただきたいと思います。 次に、防衛省の通達問題に移りたいと思います。 菅内閣は、もう繰り返し言論の自由、報道の自由を侵害する行為、踏みにじる行為を繰り返しています。仙谷官房長官は先ほどからも申し上げているようにいろんなことをおっしゃいました。参考人に対する恫喝をここで行われたこともあります。あるいは、衆議院で自分の持っている資料を後ろから撮影されたときに盗撮だとおっしゃって、報道規制に言及されるようなことがありました。あるいは、非常に重要な日中、日ロの首脳会談、官房副長官は十分に正確に中身のブリーフを拒否をされていらっしゃいます。あるいは、総理のぶら下がり取材でも、事前に通告がないようなものが出てくると、もう総理はそのまま記者を振り切ってそのまま出ていくというようなことも報道をされております。 このように、やはり言論の自由、報道の自由に対する菅内閣の感覚は完全におかしい、憲法を踏みにじっていると言わざるを得ないというふうに思っています。 そして、それがとうとう一般人の領域まで踏み込んできたのが今回の防衛省の通達問題だと思います。自衛隊員に、来賓で来てくれる一般人の発言を事前にチェックをして、問題があったらその人には来てもらうなという通達を皆さん出しておられるんです。先ほどから実力組織とかシビリアンコントロールという答弁を森ゆうこ議員に対してされていますけれども、全くこれは逆です。シビリアンコントロールだから自衛隊員の皆さんは忠実に誤った通達であっても守るんです。そして、この人たちが一般人に対してその通達どおりにやるんです。実力組織だから一般人にとってはこれは大変な圧力になるんです。私はそこが深刻な問題だというふうに思っております。 そしてまた、自衛隊員の人はこの通達に怒っていますよ。現場の声がいっぱい入っています。そして、今我が国は国難の時期です。尖閣が他国に侵されようとしている。そして北朝鮮で隣国を砲撃するというような事件もあった。こういう中で自衛隊員の士気が下がるような通達を出しているということも大問題なんです。 そこで、まずお伺いしたいと思います。なぜ自衛隊だけにこの通達を出すんですか。一万歩譲ってこの通達が必要だとしたら、なぜ自衛隊だけなんでしょうか。自衛隊員には確かに自衛隊法六十一条で政治的目的を持って政治的行為を行ってはならないという制限が定められています。そして、自衛隊法施行令八十六条で八項目にわたる政治的目的の定義がなされていて、八十七条で十七項目にわたる政治的行為の定義が行われています。 しかし、それと同じように、国家公務員に対しては国家公務員法百二条で政治的行為の制限が定められていて、さらに人事院規則一四—七において政治的目的の定義が八項目、政治的行為の定義が十七項目、これは一言一句一緒ですよ。自衛隊に対する定義と国家公務員に対する定義、政治的行為の制限に対する定義は一言一句一緒なんですよ。 自衛隊にこんなばかな通達をもし出す必要が本当にあるんだったら、国家公務員全体にもこの通達を出す必要があると思いませんか。国家公務員だって一般人に対して不利益処分をする権力を持っているんですよ。政府全体を取り仕切る立場である官房長官のまず御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(仙谷由人君) 形式的構成要件は、今、世耕議員がおっしゃったように、全く同じであります。ただ、ペナルティーが違うということも御理解をいただきたい。 つまり、防衛省の職員は、自衛隊という実力組織であるために、政治的な中立をもし侵すという行為があったときには、これは罰金の規定がございませんので、大変他の国家公務員と比べて重いペナルティーが科されると、こういう仕組みになっている。つまり、やはり実力組織の自衛隊員がその種の行為、政治的な中立を疑われかねない、あるいはそういうおそれがあるような行為はやはり厳に慎むと。 それで、本件の場合には、自衛隊隊舎内での事柄について、自衛隊員がそこに政治的中立を疑われかねないようなことを厳に慎んでもらうという趣旨で、私は防衛省の事務次官通達ということで出されたというふうに理解をしております。
○世耕弘成君 全く理解できませんね。刑罰が重いのは、これは軍事組織として内部規律を保つためであって、外の人間に向かっての意味ではないと思います。 もう一回聞きます。実力組織とおっしゃいますけれども、ほかにも警察とか海上保安庁とか、あるいは税務署だってそうですよ、そういう権力を持った、あるいは武器を持った組織はあります。それにはこういう通達は必要ないんでしょうか。お答えください。
○国務大臣(仙谷由人君) 世耕議員の御提案を受けて、これから検討をさせていただきます。
○世耕弘成君 とんでもないですよ。私は提案していませんよ。私は自衛隊の通達を撤回しろと言っているんですから、それは誤解しないでいただきたい。 結局、御都合主義なんですよ。結局、国家公務員にも同じルールがあるにもかかわらず適用しない。たまたま入間基地で民主党政権に都合の悪い話が出て、参加していた民主党議員がそれをたまたま聞いて問題にして騒いだのでこの通達を出した。全く私は恣意的行為としか言えないと思います。 さて、今回の通達を出すきっかけとなった入間事件の事例をよく見てみたいと思います。 舞台は入間基地で行われた航空自衛隊の航空ショーであります。お祭りであり、イベントです。そして、そこに来賓として呼ばれた方がいらっしゃいます。この方が、元々、航友会と言われる長らく自衛隊の活動を応援をしてこられた人物、協力団体の長であります。毎年呼んでいる人です、その人をいつもどおり来賓として呼んだ。そして、その人がたまたま民主党政権批判をした。この過程で自衛隊員は一切政治的行為は行っていないと思いますけれども、防衛大臣、どういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) この通達は、まず第一に……(発言する者あり)こういう国家の基本にかかわるような議論は冷静にというふうに常にお願いしております。したがって、お互いの言葉が通じるような環境を是非つくっていただきたいと思います。 自衛隊法六十一条で政治的行為を禁止されておるというふうに今おっしゃっていて、そのとおりでありまして、あの場合は、特定の内閣、政党を批判をしたということであって……(発言する者あり)私の答弁が……
○委員長(前田武志君) 北澤大臣、お続けください。
○国務大臣(北澤俊美君) 施設を提供しておるわけでありますから、そこに自衛隊員は当然多数出席しておりまして、したがって、そういう発言と一体化されるというようなことで誤解を招くおそれがあると、そういうことの認識の下に判断をいたしたわけです。
○世耕弘成君 じゃ、今の大臣の答弁をまとめますと、まず一つは、自衛隊の施設を使っていたからまず一つ問題だ、そういう場で行われたから問題だということ。そして、そこに自衛隊員が多数いたから問題だ、多数いたということですね。 これは前の私の質問に対する答弁では、最高指揮官を自衛隊員の前で誹謗中傷、辞めさせなきゃ駄目と言ったと。規律を大切にする自衛隊組織の中でそういうことがまかり通れば規律が崩れてくると答弁されています。ということは、政治的発言が自衛隊員の耳に入ったということ、だから、自衛隊の施設内で自衛隊員の前で政治的発言が行われて、それが自衛隊員の耳に入ったということが問題だという認識でよろしいでしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) 今言われたことは正確な指摘でありますが、自衛隊とすれば、航友会の会合に施設をお貸しをしたということで、その中で、便宜を図ったということの中で誤解を招くおそれがあると、そういう認識であります。
○世耕弘成君 いや、ただ、自衛隊員の耳に政治的発言が入ったらまずいということですよ。そこちょっと確認させてください。
○国務大臣(北澤俊美君) 全くそんなふうには考えておりません。
○世耕弘成君 施設の中で自衛隊員の耳に政治的発言が入っては駄目だということです。 実は、先ほどから政府の皆さんが金科玉条のようにお答えになっているこの自衛隊法の施行令八十六条の政治的目的の定義の中には、おっしゃるように、特定の政党を支援するあるいは反対する、特定の内閣を支援する、反対する、駄目だと書いてあります。 しかし、その次にもう一つ書いてあります。政治の方向に影響を与える意図で特定の政策を主張し、又はこれに反対することというふうに書いてあります。 今回はたまたま民主党政権という言葉が入っていたわけですけれども、この規定を厳格に防衛大臣は運用される、そのために通達も出しておられるわけですから。ということは、特定の政党や内閣の名前が出ていなくても、政策が入っていたら駄目ということですね。よろしいですか。
○国務大臣(北澤俊美君) それは仮定の問題でありまして、どういうふうな表現をされるかということにかかわるというふうに思います。
○世耕弘成君 いや、仮定の問題じゃないんですよ、これ。政治の方向に影響を与える意図で特定の政策を主張し、又はこれに反対することと明確に書いてあるんですよ。特定の内閣を批判することの次に書いてあるんです、自衛隊法の施行令八十六条に。 ということは、じゃ具体的にお話ししましょう。例えば自衛隊の施設内で、自衛隊員がたくさんいる目の前で、いや、消費税上げるのは良くないですねとか、高速無料化になったらうれしいですねとか、小沢さんはやっぱり国会に出てこないのはおかしいですねと、そういうことを言ったらどういうふうになるんでしょうか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) 私はそんな個別の政策についてとやかく言うつもりはないし、この政令を正確に判断すればそういうことは当たらないと。
○世耕弘成君 おっしゃることが矛盾していますよ。だって、民主党政権はおかしいと八十八歳の高齢の自衛隊をずっと応援してきた人がただ一言言っただけで、こんな通達を出しているんですよ。当然、消費税上げるべきだとか高速道路無料化どうするべきだというのは、これは特定の意図を持った政策的発言になるじゃないですか。お答えいただきたいと思います。 いや、往復だから止めないで。答えてください。 時計止めてください。
○国務大臣(北澤俊美君) 今言われたことは、政治の方向に影響を与える意図、こういうふうになっております。これは日本国憲法に定められた民主主義政治の根本規則を変更しようとする意思と、こういうふうに規定をされておるわけでありまして、私どもはその政令に基づいて判断をしていくと、こういうことであります。
○世耕弘成君 結局、大臣は、よくこの自衛隊法施行規則、施行令八十六条を御理解ないままこの通達をオーケーサインを出されているとしか思えない。 じゃ、次に質問、これはちょっと常識的な質問ですけど、当然自衛隊の中で、基地の中でインターネットを使って普通のホームページ見ることできますよね。できますよね。普通のホームページを見ることができますよね。
○国務大臣(北澤俊美君) 私はそのたぐいのものはどうも苦手でありますが、そういうふうには承知しています。
○世耕弘成君 私も自衛隊員の方から確認していますけれども、当然、隊の中ではパソコンが使えてインターネットに、もちろんセキュリティーの掛かっている部分もあります。そういうところで使えない場所とかそういったところもありますけれども、一般の基地の中でも事務のオフィスとかそういったところでは使えるようになっている。当然パソコンは自衛隊の持ち物です。インターネットの接続料も当然国費から出ているわけであります。そして、自衛隊のパソコンとインターネット回線を使っていろんなホームページ見ることができます。自民党のホームページも見れます。私のブログやツイッターも見ることができます。私のブログやツイッターでは、民主党政権、菅内閣を厳しく追及しています。政治的メッセージ満載であります。 自衛隊の施設を使って隊員の耳に政治的メッセージが入っちゃいけないと、だからこの通達を出したんだとおっしゃるのであれば、インターネットの使用も規制すべきじゃないですか。そうじゃないと整合性が取れないと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) 私どもは、そういうようなことに介入しようなどということは全く考えておらないんです。六十一条に基づいて、それを更に政令で規定したその範囲の中で自衛隊に対して指示を出しておる、こういうことであります。
○世耕弘成君 いや、だって、申し訳ないですけど、航空ショーに来た来賓の方の一言のあいさつよりも、自民党や我々議員がブログやツイッターで書いていることの方がよっぽど政治的意図はありますし、政治的影響力もありますよ。なのに、それは見逃しておいて、来賓でわざわざあいさつに来てくださる方のあいさつを事前に点検をしておかしかったら来てくれるなと言えということは、完全におかしいと思いませんか。いかがですか。もう一度お答えください。
○国務大臣(北澤俊美君) 私どもは、例えば先般の事案のように、航友会のように、その主催者の会長がそういう意図を持ってやるところに施設を提供することは好ましくないと、こういうふうに判断しておるわけであります。
○世耕弘成君 今、全然違います。だったら、通達を訂正していただかなきゃいけない。通達にはそんなこと書いていませんよ。自衛隊の中の施設を利用する、自衛隊の施設内で行われる行事に部外の団体が参加する場合はと書いてある。部外の人が主催する場合と書いていません。 これ、大変な答弁ですよ。御確認ください。
○国務大臣(北澤俊美君) これ、御覧いただきますと、一番目に、防衛省・自衛隊が主催し、又はその施設内で行われる行事に部外の団体が参加する場合は、行事を実施しと、こういうふうになっておるわけです。 そういうことでありますから、非常に幅を狭くして私たちは通達を出しているんです。
○世耕弘成君 理事の皆さんにお願いしたいですけれども、完全な答弁違いですよ、今。これ、全然駄目ですよ。これ、テレビがあるから今日止めませんけれども、これ、ちょっとこのままで終われない。この答弁についてはちゃんと整理をしていただきたい。明確に部外の人が主催するイベントだとおっしゃった。だけど、ここには全然部外の人が主催するイベントとは書いていない。自衛隊の中で行われる行事すべてだと書いてあるわけですから、これ、ちゃんと理事会で整理をしていただきたいということを申し上げます。 結局、大臣は中身も分かっておられない。そして、インターネット等いろんな不整合な問題、ほかの類似のケース、そういったことについても全く頭が整理できていない。結局、支離滅裂で、御都合主義で、要するに自分たちの悪口を言ったからけしからぬということでやっている。そうとしか思えないということを明確に申し上げさせていただきたい。 そしてもう一つ。この間の答弁で大臣は十分御認識になっていなかったですけれども、この通達には部外での行事も含まれています。施設外での行事も含まれています。要するに、ペケペケ団体が主催する何とか会というのがどこかのホテルで行われるようなときも、これはこの通達の対象になっています。そして、その中で行事に来賓として自衛隊員が参加するとき、あいさつするときは、政治的行為に抵触する内容が含まれていないかどうかを確認して、確認ができないときは参加しないことという通達が明確にこの中に入っています。 じゃ、部外のイベントの内容を確認しろと書いてあるわけですけれども、確認するということは、じゃ、例えば、その部外のイベントで評論家とかが講演をする場合は、その講演内容に政治的内容が含まれていないかどうか事前に確認しろということですね。
○国務大臣(北澤俊美君) 誠実にお答えしているつもりですが、この議論を聞いていますと、都合が悪くなってくると、あなたは理解していないとか支離滅裂だと。(発言する者あり)私にとっては極めて整合性があって、私がこの通達の中身を理解していないというような前提で議論されるのは、私は間違いだというふうに思っております。
○委員長(前田武志君) 場外からの発言はお慎みください。
○国務大臣(北澤俊美君) そこで、隊員が部外団体の行事に来賓としてあいさつや紹介を伴う出席をした場合、その行事の趣旨、目的、性格から見て一般的に政治的色彩を帯びているものであれば、隊員が官職、職権などを利用してそういう政治的目的を行事の参加者に強要しているのではないか、又は共同しているのではないか、さらには政治的に中立ではないのではないかという誤解を与える可能性がある。したがって、隊員があいさつや紹介を伴わない出席をする場合にはそのような誤解を与えないので問題ではないと、こういうことです。
○世耕弘成君 大臣、私、決して大臣が通達を認識していないとかそんな前提でやっていませんよ。さっきから論理的にきちっと詰めて聞いています。その中で大臣が明らかにおかしい答弁をされるから言っているんであって、今の答弁の取消しも含めて理事会でしっかり委員長、やっていただきたい。今は完全に私に対する侮辱ですから、これはちゃんとやっていただきたいと思います。 もう一度聞きます。今……
○委員長(前田武志君) ただいまの委員の御指摘については、理事会において協議をさせていただきます。
○世耕弘成君 はい、よろしくお願いします。 もう一回聞きます。だから、評論家が講演するときはその講演内容を点検するんですかと聞いているんです。通達内容を一々読んでもらわなくて結構です。
○国務大臣(北澤俊美君) あそこにありますのは部外、これは部外の場合ですね。部外ね。部外の場合は、私たち自衛隊員は自衛隊法六十一条また政令によってこういうことは規制されておりますと、そういうことを御発言になったり、あるいはそういう趣旨で会を開かれますかと、こうお聞きをして、そういうことを聞いて、いや、そんなことは関係ないよ、おれたちは自分たちで勝手にやるんだからと、そういう返事があるかどうかということをお聞きをすると、そういうことです。
○世耕弘成君 こう書いてあるんですよ。抵触するおそれのある内容が含まれていないことを確認しと書いてあるんですからね、内容に踏み込むということですね。 じゃ、大臣、いいですか、ちょっと聞いていただいて。じゃ、その主催者の人が、部外の主催者の人が、そんなこと自衛隊に言われる筋合いない、私の良心と良識に基づいてやるんだ、一々内容の確認には応じないと言ったら、そこには自衛隊員は出席できないんですか。
○国務大臣(北澤俊美君) これは、個別の事案ですから、自衛隊と……(発言する者あり)自衛隊と友好団体や公共団体その他は頻繁に連携あるいはまた友好を深めておりますから長い歴史の中で大体判断ができるわけでありますが、そういうところで自律的に判断ができると、こういうことであります。
○世耕弘成君 何かしどろもどろじゃないですか。 いいですか。抵触するおそれのある内容が含まれていないことを確認しと書いてあるんですよ。これ、通達と全然大臣おっしゃっていること違うじゃないですか。何か以心伝心で、テレパシーで分かるんですか。そういうことじゃないですか。 いや、じゃ、もう一つ。ちょっと事務方、事務方、私が質問している間に話しかけるな。やめなさい。 いいですか。じゃ、もう一つ具体的にお伺いしましょう。じゃ、隊友会、これ歴史のある、五十年以上歴史のある自衛隊の親睦団体です。ここが外のホテルで講演会をやった。自衛隊の人に来賓で来てくれという招待状が来た。そこで、講師が櫻井よしこさんだったらどうしますか。今、櫻井よしこさんは間違いなくしゃべらせたら民主党政権批判をこてんぱんにやりますよ。どうしますか。
○国務大臣(北澤俊美君) 委員会審議で正確を期すためにメモを提供したりすることを妨げるというのは、私は、政治家同士の話はいいですよ、それはね……(発言する者あり)それはね、私は、手元にある、手元にある資料を、それはね、おかしいと思う。それはおかしい。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 防衛大臣、防衛大臣、質疑に対して、防衛大臣、質疑に対してお答えをください。
○世耕弘成君 私は自分の質問が、自分の質問が終わった後にメモを確認するのは、それはまだ言いませんよ。私が質問しているときに事務方がしゃべっているから問題だと言っている。こんなばかな話はない。
○委員長(前田武志君) 北澤防衛大臣、質疑に対して答弁をいただきます。
○国務大臣(北澤俊美君) 混乱すると、正確に、御質問されたことを、今、今……(発言する者あり) じゃ、大変恐縮だがもう一度お願いします。
○世耕弘成君 いいですか。私が問題にしているのは、私が質問している最中に聞かないで、事務方が割り込んでくるから、これは官僚に対して怒っているんです。どこが政治主導なんですか。 もう一回聞きます。隊友会という、もう絶対に自衛隊との信頼関係のある団体が外のホテルで櫻井よしこさんを呼んで、櫻井よしこさんは間違いなく今民主党の批判をするでしょうけれども、そういうイベントを開いたら自衛隊の隊員は出席できるんですか、どうですか。
○国務大臣(北澤俊美君) 御案内のように、隊友会は隊員のOBがこれを構成しておるわけでありまして、非常に防衛省・自衛隊にとっては大切な団体であるわけでありまして、したがって、このOBが、自衛隊の現職の諸君が国内で非難をされるような行為はおやりにならぬだろうと私は思っておりますが、あえて、あえて、櫻井よしこさんというお名前を出されましたんで、私は櫻井よしこさんのものもかなり読ませていただいておりますが、非常に明快な論理を展開しております。しかし、この方がその会場へ来てどんな話をされるなどということを前提にしてお答えするのは。
○世耕弘成君 いいですか、大臣。この通達には、その内容を確認しろと書いてあるんです。一々チェックしなくてオーケーとは言っていないんです。抵触するおそれのある内容が含まれていないことを確認せよと書いてあるんです。大臣、これは私、誹謗中傷でも何でもない。今の答弁間違っていると思いませんか、どうですか。(発言する者あり)
○国務大臣(北澤俊美君) 櫻井よしこさんという国民的にも高名な人を名指しで御質問されれば、これは私にはお答えはできません。
○世耕弘成君 仮定の問題に答えられないと先ほどから民主党の議員の皆さん一生懸命やじっていらっしゃいます。ところが、もう仮定の問題ではなくなっているんです。 昨日、航空自衛隊入間基地退職者雇用協議会創立二十五周年記念式典、講演会、祝賀会がありました。これ二月からずっと準備が進められてきた非常に重要なイベントです。この団体はどういう団体かというと、自衛隊員の皆さん、割とやっぱり若くして再就職しなきゃいけません。そういう方々の再就職を引き受けてくださっている企業とか団体の集まりであります。 さて、この講演会では、田母神さん、有名な元航空幕僚長、この方が、今はあくまでも一言論人ですが、この田母神さんが講演をしました。今までこういう式典では、この基地のイベントでは自衛官が出席をしていたそうですけれども、この田母神さんの講演には現役自衛官は全員欠席でありました。このことについてどういうふうに考えますか。
○国務大臣(北澤俊美君) これも、委員に申し上げますが、これも一部正確で、一部正確でないんです。式典があって、講演があって、懇親会がありました。ですから、式典には出席をしてあいさつをし、講演には欠席をして、祝賀会には出席をしたと。
○世耕弘成君 もう誹謗中傷はやめてください。私、正確に言っているんです。式典、講演、祝賀会があって、講演は田母神さんで、その講演には自衛官は出席しなかったんです。 そして、じゃ、もうちょっと言いましょう。じゃ、式典の方。式典では元々、中部方面航空司令官、これは空将です、が出席することになっていました。祝賀会では入間基地司令、これは空将補です、お二人ともかなり上のランクの方です、が来賓あいさつ予定だったんですが、これも急遽欠席して、そして一等空佐クラスが代理であいさつをしております。 このことの事実関係、防衛大臣としてこれおかしいと思いませんか。もう既に、通達が現場で萎縮を起こしている、民間団体との摩擦を起こしていると思いませんか。お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) 私も今朝この報告を受けました。したがって、司令がどういう都合で代理になったかということは承知はしておりませんが、今、断定的に、もうその通達が及んで司令が欠席して代理を出したと、こういうふうに言われますけれども、これはどこにもあることですが、代表者が都合の悪いときはセカンドが出ていってあいさつするというのは当然のことでありまして、私には、事実関係はまだ調べてありませんから詳細には分かりませんけれども、何ら不思議はないというふうに思います。
○世耕弘成君 これ完全に欠席を急遽やっているわけですよ。基地のそばで開いているんだから、常に制服組の方はいつだって出席できるし、これは自衛隊員の再就職でお世話になっている大切な大切な団体なんです。それに欠席するなんということは基本的にはありません。北澤大臣が自分の後援会の決起大会に欠席するようなものですよ。 そしてもう一つ、十一月三日の航空ショーでまさに批判を、民主党政権批判をされた今問題になっている航友会の会長さん、この方がここの祝賀会で乾杯の音頭を取る予定だった。ところが、基地側から荻野会長乾杯なら隊員は引き揚げざるを得ないという話をもらって、急遽別の協力団体の方に乾杯の音頭を代わってもらっているという事実がありますが、この事実関係はどういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) 代理の話は、これはもうよくあることで、世耕委員だって自分が後援会のときに……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 質疑、討論の妨げになります。もう少しお静かに。
○国務大臣(北澤俊美君) 代理で奥さんが出られたり秘書が出られたりすることはおありでしょう。私は、そういう意味では代理が出たことは何ら問題はないというふうに思っております。 それから、今、乾杯の音頭の話は全く私は存じていませんので、お答えはできません。
○世耕弘成君 もう明らかに民間のイベントでこういうことが起こっているんです。これ、もう外でデパートのショーとかそういうのじゃないですよ。これ、自衛隊が大変お世話になっている団体に対してこういう失礼がもう既に昨日の時点で、この通達を受けて明らかに起こっているんです。これ、明らかに、乾杯の代理を頼まれた方も、私は事実関係を押さえていますけれども、この乾杯の代理を頼まれた方も基地に呼ばれて、発言には気を付けるようにというふうに自衛隊の方から言われているんです。 こういう実際の民間人の言論への介入、弾圧が実際に自衛隊の制服組によって行われることになっている。この通達、もう一回撤回することをお考えになりませんか。
○国務大臣(北澤俊美君) 今おっしゃられたことは、それは世耕委員がどこからお聞きになったか知りません。私は……(発言する者あり)それは、私も少し調査はしてみたいというふうには思いますよ、それは。ただ、通達が出て代理を出したとか、そういうことは私は多分ないだろうというふうに思いますよ。 そこで、今御質問のことを今度逆に言いますと、田母神さんという方が講演をするということを止めたわけではなくて、淡々とおやりになっている。それともう一つは、私の立場からも申し上げますけれども、この団体は極めて自衛隊に友好的で、しかももう既に七百人以上再就職のお世話もいただいておるわけでありまして、大変に我々とすれば大切な団体という認識を持っています。
○世耕弘成君 委員長、これもう一度、先ほど調査してもいいと言っていただきましたから、この入間基地退職者雇用協議会創立二十五周年記念式典、講演会、祝賀会において自衛隊が現地でどういう対応をしたかについて調査結果を委員会に提出していただくようお願いをしたいと思います。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議いたします。
○世耕弘成君 結局、大臣、もう一度申し上げますけれども、私は自衛隊の皆さんは本意じゃないと思いますよ、これ。こんなことやりたくてやっているとは思えない。だけれども、彼らはシビリアンコントロールの下で、たとえ問題のある通達であったとしても、間違った通達であったとしても、必死に耐えてそれをちゃんとやっちゃうんです、これは、自衛隊の皆さんというのは。本当に気の毒です。 そして、そのことによって、現場で国民の生命、財産を守るために働く自衛隊は、当然有事だけじゃありませんよ、災害対策でも、和歌山でも、東南海・南海地震があったときに自衛隊に助けに来てもらわなきゃいけないからということで、地元で一生懸命交流をやっていますよ。そういうときに十分に機能するためにも日ごろから民間との交流はすごく重要なのに、既にもう実際に私が今お話をしたように現場でこういう萎縮が起こっている。隊友会の岐阜県の五十周年の記念式典でも同様の事例がもう既に報告されています。民間団体との信頼関係に傷が付いているんです。 こういうことを聞いてもこの通達を撤回すべきだというふうに思われませんか。
○国務大臣(北澤俊美君) 半世紀にも及ぶ自衛隊の歴史の中で、今日国民に愛される自衛隊になってきました。そのことを私たちは大切にしていきたい。 それがためには、自衛隊員というのは、自衛隊法の六十一条、そしてまた政令によって一定の規制を掛けられておるということを周知徹底させるためにはどうしても必要な通達であると認識しております。
○世耕弘成君 結局、いいですか、大臣は先ほど、テレビで見ていただいている方も分かっていただいたように、自分の役所で出した通達の内容を十分御理解になってないということが明らかになりました。そしてまた、国家公務員やインターネットや、これを規制するのならほかに規制しなきゃいけないこともあるはずなのに、それとの整合性も十分に考えておられないということも明らかになりました。 そして、実際に現場でこういう問題が起こっていて、もう自衛官だって困っていると思う。民間団体との関係がおかしくなって困るのはやっぱり自衛官のまず現場の皆さんですよ。そういう方々が困っているにもかかわらず、この通達は出し直さないというふうにおっしゃっている。事実を、この通達の中身も誤認した答弁も先ほどされた。 この通達は絶対に撤回すべきだと思いますし、これを撤回しないと強弁するような大臣に、自衛官の上部組織としての防衛大臣を務めている私は資格はないということを明確に申し上げたいというふうに思います。 そして、もう一つ、先ほどからも私がきっちり聞いているのに何か誹謗中傷のようなことをおっしゃいますけれども、大臣も私の十八日の質問に対して重大なお答えをされています。私は、民主党の松崎哲久議員が現場でこの問題に怒って、そして防衛省にねじ込んでこの問題が最初起こったんじゃないですか、この通達につながったんじゃないですか。そして、松崎議員は、もっと言うと、七月の夏祭りのときに自衛隊員とトラブルを起こしているということも報道をされておりました。そういうことを申し上げたときに、全くどなたからも連絡がありませんでしたと答弁をされました。 しかし、実際には、この批判事件があった十一月三日の翌日の四日の日には、議員会館の松崎さんの部屋に入間の基地司令と防衛省の官房文書課長が呼ばれて全部説明しているじゃないですか。四日に基地司令と文書課長が呼ばれたのに、十八日の私の質疑の段階で、大臣は全くどなたからも連絡はありませんでしたと。御存じなかったということなんでしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) 誹謗中傷ということを言われておられますけれども、私は認識の違いを申し上げたわけで、そうすると、委員はまずその通達の中身を理解していないというふうに言われることは、これはそうすると同じで、誹謗中傷になりますか。 そこで、そこで……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 傍聴席の方々はお静かに願います。(発言する者あり) 北澤防衛大臣、お答えください。
○国務大臣(北澤俊美君) 松崎さんのは、昨日も外交防衛委員会で私申し上げたんですが、佐藤委員に、私は当初、一つ勘違いしていたんですよ。松崎議員がトラブルを起こしたのは航空ショーのときだとばっかり思ってたんですよ。それで後で調べたらそうじゃなくて、それより前の七月の納涼祭だということが分かって、そこで今の話に多少の食い違いはあるかと思いますが、ただ、ただですね、私ども政務の方へはそういうことが連絡がなかった、あるいは意見、あるいは批判が私のところへ直接に来なかったということは事実であります。
○世耕弘成君 今日ね、大臣数々問題ある発言されてますから、これ委員長、理事会でちゃんと議事録精査してください。これ以上この委員会進めていけませんよ。明らかにおかしいことをおっしゃっているのに私の方がおかしいと強弁を何度も繰り返されてますから、是非これ精査をしていただきたいということを申し上げて、いいですか、委員長、お願いします。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議をいたします。
○世耕弘成君 我が党の丸川議員がこの事実関係の調査を求めました。もう空幕からは既に報告が上がっているというふうに我々は聞いておりますけれども、この事実関係の調査はどうなりました、松崎議員と入間基地のトラブルの。
○国務大臣(北澤俊美君) 自衛隊・防衛省の方でするのは終了しております。しかし、松崎議員の方の調査は党にお願いをして今進行中であると、途中だというふうに、これは昨日の外交防衛委員会でもお答えをいたしました。これは整合性を図らなければいけませんから、片方の方だけというわけにはいきませんので、御理解ください。
○世耕弘成君 もちろん、両面からの調査が必要だという大臣の御意見には賛成です。しかし、昨日、民主党の岡田幹事長は記者会見で、この問題の党内調査はどうなっていますかという質問に対してノータッチとおっしゃっているんですよ。今大臣おっしゃっていることとずれていると思いませんか。
○国務大臣(北澤俊美君) 岡田大臣の発言は全く承知していません。
○世耕弘成君 これは、これも大臣がここで答弁されたことが実際民主党の側での認識と食い違っているということですから、これもこの委員会でしっかりと精査をして前へ進んでいただきたいと思います。委員長、お願いします。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議をいたします。
○国務大臣(北澤俊美君) この党との対応は安住副大臣にやっていただいておりますので、今、安住大臣の方から細かな質疑を、正確にやるように答弁いたさせます。
○世耕弘成君 委員長、次の質問に行かせてください。委員長、次の質問に行かせてください。
○委員長(前田武志君) 安住……(発言する者あり)
○世耕弘成君 委員長、次の質問に行かせてください。
○委員長(前田武志君) はい、世耕弘成君。
○世耕弘成君 あくまでも大臣と岡田幹事長の答弁の食い違いを申し上げているんですから、この問題を指摘しておきます。問題があるんなら、後で理事会でやってください。 じゃ、次、政治と金の話に移りたいと思います。 今日は樋高環境大臣政務官にお運びをいただいております。そして……(発言する者あり)森ゆうこ議員、ちょっと静かにしてください、静かにしてください、静かにしてください。それは理事同士で話してください。 確認をしておかなければいけない、樋高さんの名誉のためにも確認をしておかなければいけないことがあります。 石川知裕衆議院議員、この方、今被告であります。この方の元秘書である金沢敬さんという人物が我が党の勉強会で三回にわたって樋高さんが絡むこのような趣旨の証言をしております。 昨年の三月三日、小沢元代表の資金管理団体陸山会に家宅捜索が入った際に、小沢さんから樋高さんと石川さんにやばいものは隠せとの指示があったと石川さんから聞いた。特捜が来る前に段ボール箱に書類をまとめて樋高さんのワンボックスカーに隠したと石川さんから聞いた。翌四日に樋高さんのワンボックスカーに樋高さんと石川さんと自分とそして樋高さんの秘書が運転して乗ったけども、その車の後ろの方には大きな段ボール箱が五つあった。そして、その車の中では樋高さんは、こんなの全部特捜に持っていかれたら小沢さんも含め全員逮捕ですよと言ったというふうに証言をされています。 しかし、これは私どもも一方的に聞いている話ですから、是非、樋高環境政務官御自身からこのことの御自身としての事実関係について御説明をいただきたいと思います。
○大臣政務官(樋高剛君) お答えをさせていただきます。 そういった事実はございませんし、事実無根でございます。ありがとうございます。
○世耕弘成君 事実無根とおっしゃいました。それは、非常に責任のある答弁をちゃんとやっていただいたと思っています。 しかし、金沢敬氏は、この証言によって御自身も証拠隠滅に関与して逮捕される危険性がある、にもかかわらず自分はそうやって刑事訴追を受けても構わないという覚悟で我が党に証言をしてくれているわけでございます。どちらが言っていることが本当なのかを、これ、やはり政治と金を究明する上で非常に重要な案件だと思いますので、金沢敬さんは御自身で国会に出てきてもいいと言ってくれておりますので、金沢敬さん御自身を国会に対して参考人として呼んでいただくことを委員長にお願いを申し上げたいと思います。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議させていただきます。
○世耕弘成君 続きまして、最後。この国会、結局我々は四つの課題を最終段階で政府・民主党に突き付けました。柳田さんは辞めました。尖閣のビデオは、ネットに流出したものと同じレベルではありますが、取りあえず国会に対して渡されました。そして今、防衛省の通達については完全に平行線です。 最後に残った問題が政治と金の問題です。政治と金といえば小沢さんの問題になるんです。菅総理は代表選でクリーンな政治を実現するとお約束になりました。菅総理の顔が表紙に写っている夏の参議院選挙の民主党マニフェストでも、クリーンな政治の実現に取り組むと書いてあります。 最後、この国会の舞台で聞かせていただきます。テレビ中継の中で聞かせていただきます。小沢元代表の国会招致へ、菅総理、民主党代表としてリーダーシップを発揮されてはいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) マニフェストにおいても、また代表選のときにも私はクリーンでオープンな政治ということを言ってまいりまして、そして新たな内閣改造による内閣、さらには岡田幹事長を中心とした、党の体制を改めました。それによって、党の運営、内閣の運営としてクリーンでオープンなそういう形になってきたと考えております。 そして、小沢元代表のことについては、御本人も国会で決めた決定には私はいつでも従うと、こういうことを言われていて、今、岡田幹事長がその環境整備を行っていると承知をいたしております。 せんだっても申し上げましたように、最終的に党の最終責任者は私でありますので、幹事長の方からこういう形でいきたいという相談があれば、また私に判断を求められれば、私としてきちっと判断をしたいと、こう思っております。
○世耕弘成君 全く、政治と金、小沢さんの招致に関してリーダーシップを発揮される気がないということが分かりました。 我が党はこの問題は引き続き厳しく追及していくということを宣言を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
○委員長(前田武志君) 以上で世耕弘成君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、加藤修一君の質疑を行います。加藤修一君。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございますが、まず最初に、総理に質問いたします。 今や日本の状況は極めて厳しい。特に経済は、リーマン・ショックの影響を抜け出ることができない状態でありますし、円高であり、デフレであります。 総理は、常日ごろ、好循環の経済に持っていきたいと言っておりますが、悪循環の連続であります。総理は、民主党の代表選に、一に雇用、二に雇用、三に雇用と。また、所信表明でも、雇用、雇用と声高に述べたわけでありますが、雇用対策が内容、規模共に全く不十分であります。補正予算の雇用対策は規模が余りにも小さい、雇用情勢の厳しさを全く理解せず編成された補正予算と言わざるを得ない。総理の主張している雇用は空念仏で終わっているのではないでしょうか。 大学新卒者の内定率は五七・六%、また約十七万人の新卒者の就職先が決まっていない。総理は、この就職状況について、この実態についてどのように認識しているんですか、どのような対策を立てようと考えているんですか、是非お願いいたします。
○内閣総理大臣(菅直人君) リーマン・ショックの折、大変な状況になったわけでありますけれども、それから次第に経済が立て直ってきた中で、現在足踏み状況、まだいろいろと厳しい状況も続いております。 雇用情勢も、一時期は五%をかなり上回ったわけでありますが、現在はちょうど五%の失業率ということで推移をいたしております。特に、今御指摘のありました新卒者の雇用状況、昨年もそうでしたけれども、今年は更に厳しいということで、既に新卒者の雇用に関しての特命チームをつくって稼働をいたしております。いろいろな施策をやっておりますが、代表的なものを二つだけ紹介いたしたいと思います。 一つは、いわゆるジョブサポーターを拡大をした。ですから、是非このテレビを御覧になっている皆さんも、新卒者であってもハローワークにおいでをいただければ、新卒者について、例えば大企業ばかりではなくても、中小企業にもたくさんの雇用の募集が来ております。主に中小企業の場合は、求人倍率が一を大きく超えて三ないし四といわれておりますので、そういうミスマッチの状況を打開するためにジョブサポーターを拡大をして新卒者に当たっているのが現状であり、相当な反応が今出てきていると聞いております。 もう一つは、逆に企業側にトライアル雇用、これをお願いして、トライアルで採用してもらって、いい人はそのまま続けてもらうと、そういう企業に対して財政的な支援を行っております。 こういうやり方も含めて、全力を挙げて新卒者の雇用の拡大に努めてまいりたいと、こう考えております。
○加藤修一君 昨年の総選挙のときに、政権交代こそ最大の景気対策だと、このように言っていたわけでありますし、前鳩山総理も、これは明確に言っている話であります。 これは、国民の皆さんが、恐らく民主党政権は景気対策に対して十分な政策を持っていると、体系的な政策を持っているという、そういうことで恐らく期待した部分もあると思いますけれども、今や景気対策の関係については非常にずぶずぶであると私は思っておりますけれども、こういうことを言いつつ大勝利を得たわけでありますけれども、非常に私は納得できない言い方であると思いますけれども、今どういうふうに考えていますか。
○国務大臣(野田佳彦君) 昨年の秋の政権交代以来、事実として申し上げますが、四四半期連続プラス成長をしております。特に、直近の七—九は前期比〇・九%、年換算で三・九パー、もちろん駆け込み需要と猛暑効果がありました。だから、大事なのはこの十月から十二月の対応でございます。 その反動減に備えるためにも、そして、先ほど総理がお話しされたように景気は今足踏み状態ということでございますので、先般、〇・九兆円の予備費を活用した緊急対策を講じました。そして、切れ目のない経済対策を講じるために、今お願いをしている補正予算を一刻も早く成立をさせていただきたいというふうに思います。
○加藤修一君 官房長官が戻ってきましたので、官房長官に私は強く抗議をしたいと思います。 今や、朝鮮半島における非常事態を受けて、日本の危機管理が大きく問われております。危機管理を担当する官房長官が自衛隊を暴力装置と発言したことは、国民の生命、財産を守る自衛隊を正確に認識していないばかりか、自衛隊の士気をおとしめ、国民に、日本は大丈夫なのかと、そういう不安を与え、北朝鮮の砲撃事件には、あろうことか官邸は空っぽ状態、さらに諸外国に、日本政府の危機管理感覚のなさ、すきだらけのそれを露呈させたことは著しく国益を損するものであると私は考えております。 単にこれは陳謝をすれば済むという問題ではありません。重大な失政であります。自衛隊の最高の指揮監督権を持つ総理を補佐する資格は全くない。柳田前法務大臣に続いて、問責決議案が出される前に自ら辞職の決断をすべきであると、このように考えますが、官房長官、是非決断してください。
○国務大臣(仙谷由人君) 自衛隊暴力装置発言でございますが、現代において、国家権力の本質といいましょうか近代国家の成立について、私のこの用語法が非常に不適切で、自衛隊は実力装置と、実力組織と言うべきところの言い間違いであったと考えておりまして、そのように撤回、謝罪をしてここで論議を、そういうふうに撤回、謝罪をして、実力組織というふうに変えていただきたいというふうに思います。 ただ、御理解いただきたいのは、そういう、何というのですか、マイナスイメージで申し上げたのではなくて、国家の本質がそういうふうに考えて、これをいかにシビリアンコントロールでコントロールするかということで、今メディアの、ブログの上でも新聞の上でも雑誌の上でも、やはり改めて我々が、実力組織といいましょうか、実質的な軍事力といいましょうか、そういう実力の組織がある意味でなければ、法執行、つまり私のイメージにあるのは、裁判所の判決が出たときに、これを執行するためにも力がなければなりませんし、今度の北朝鮮の砲撃事件でも……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) どうぞ続けてください。
○国務大臣(仙谷由人君) お分かりになりますように、近代国家が外敵に対してはそれに対抗し得る力を持っていなければ安全が確保できないという、そういうことが、自衛隊が実力組織といいましょうか、そういう実力組織を国家というのは持っていなければいけないと、そしてそれはシビリアンコントロール、政治的な中立性が必要だと、こういう文脈で申し上げたわけでございますので、御理解をいただきたいと存じます。
○加藤修一君 理解はできません。厳しく私は要求いたします。 総理、総理が自衛隊の最高指揮監督権をお持ちでありますが、官房長官の任命権者である総理は更迭を決断すべきではないでしょうか、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、官房長官御自身からもありましたように、不適切な表現については謝罪をし、訂正をされたわけであります。そういったことで、私はこのことで更迭といったことは全く考えておりません。
○加藤修一君 私は、なかなかそういった面については理解ができません。ともかく、問責決議案が出るまでに辞職を決断すべきだということを要求しておきます。 総理、国民は政府のやり方に途方に暮れております。昨年、前政権の補正予算を一方的に執行停止にして、同様の事業を厚かましく復活させましたが、結果的に半年執行を遅らせると。地方の景気に大打撃を与え、さらに地域再生計画の交付金の問答無用の廃止。閣議決定した菅政権の目玉政策さえ、総合特区制度、これさえも見送り判定と。若者の就職機会をつくるジョブ・カードの、これもまた制度的には廃止ということであります。 政府は、アクセルと同時にブレーキを踏んでいると。一体だれがハンドルを握っているか。これは総理です。私は、行政の予見可能性が担保されないと。地方は非常に不安がっていますよ。混乱していますよ。 今国会は十二月三日に終わる予定でありますが、菅総理は有言実行内閣と声高に言いまして、今国会の法案提出、約四十本近くでありますけれども、現在成立している法律はまだ数本であります。成立法案は一〇%に満たないわけでありますが、これが果たして有言実行内閣の姿なんでしょうか。総理、どういうふうにお考えですか、これは。
○内閣総理大臣(菅直人君) まず、事業仕分については必要であれば担当大臣に詳しく述べていただきたいと思いますが、事業仕分は政策そのものを判断するという立場ではなくて、その政策を実行するための税金の使われ方が本当に効率的なのかどうなのかという、そういう観点からのチェックをオープンの場で、公開の場で行っているわけであります。そこで出た一つの結論を行政刷新会議に報告をして、その会議の議長は私でありますけれども、さらにその上に、来年度の予算としてはそこの結論も踏まえて予算に反映させていくということでありますので、ですから、事業仕分ということの意味は予算査定そのものとは違うということをよくお分かりをいただきたいと思います。 それから、私の、特に経済に関してでありますけれども、私は今六か月弱、政権を担当してからなりました。一番重視をしたのは雇用と成長であります。雇用情勢は決していいとは言いませんけれども、多少失業率が下がって、現在五%、五・〇%になっております。 それから、経済の成長に関して言えば、特にこの間、アジアの成長を積極的に取り込むと、日本の成長にですね、その活動をあっちこっちでやってまいりました。せんだっては、ベトナムを正式訪問、公式訪問をいたしたときに、原子力発電所とレアアースについて、戦略的パートナーとして我が国が、彼らからすると政治的、戦略的に選んだと、決定したという決定もいただきました。また、インドとの間でもEPA交渉が成立をいたしました。 そういった形で、アジアの成長を日本の成長につなげていくというのは成長戦略の大変大きな柱でありますが、それについてはかなり実現に向かって動き出していると、このことは明確に申し上げることができると思います。
○加藤修一君 ともかく閣議決定したやつを否定するようなことというのは、逆に言いますと、閣議決定がかなりいいかげんだったということになりませんか、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げましたように、事業仕分ということそのものは、政策そのものを判断するのではなくて、その政策を実行する上での、例えば本来なら十人ぐらいしかいない組織があって、それが百人分ものオフィスを持っていると、そんなものは要らないじゃないのとか、例えばいろんなところがあるわけでありまして、そういう点で、閣議決定はあくまで閣議決定でありますから、そのことを、事業仕分そのものが決定を覆すわけではなくて、その政策実行の中でもっとこう変えたらどうか、もっとこうしたらどうかということが出てきました。 ですから、行政刷新会議の席でそれを受け止めると同時に、必要によってはそこの中身をこれまで実行しようとしていた省庁に更に検討させて、より有効な、やり方を変えて進めるということも、今幾つかの点では検討をさせているところであります。
○加藤修一君 いずれにしても、閣議決定したものについてそういうふうな形になってくると、地方は混乱状態です、先ほどから申し上げておりますように。期待を持って出したものについても不安感が先に立つんですよ。希望が先に立つのでなくて不安感が先に立つような、そういう制度の在り方であっていいんですか。おかしいですよ、誠に。私は、もっともっと国民に対して説明責任を果たすべきであると。 今日で百七十二日目、在職でありますけれども、党首討論をこの百七十二日間一回も開いていない。総理はかつて民主党の政調会長のときに、この討論があればその週にあったことをすぐ総理に聞けると、続けることに意味があると、このように発言しているわけでありますけれども、どう考えているんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、党首討論について私の方から拒否をしたことはありません。 この国会の中で、多分、私もかなり長く国会におりますけれども、この期間の間のこの予算委員会、衆参の予算委員会、特に総理として出席をしなければいけない総括質疑と集中審議がこれほど密に行われたのは、私の知る限り、私の経験では初めてでありました。それに加えて、党首討論という要請が野党からいただいたのかどうか、私の耳に入ったのはつい一日か二日前でありまして、私は我が党の関係者には、私としては必要であればもちろんちゃんと応じますという姿勢で臨みたいということを伝えてあります。
○加藤修一君 総理、熟議の国会というならば、あるいは菅総理は所信演説の中で政策の国会ということも言っているわけですよ。三十七本の法律がありながら数本しか通っていない。どこが熟議の国会なんですか、おかしいじゃないですか。それは与党がしっかりしていないからですよ、与党の理事が寝ぼけているからですよ。
○内閣総理大臣(菅直人君) 熟議の国会というのは、まさに与野党がそういう形で進めることが望ましいという姿勢を示してきて、今申し上げたように、この国会では予算委員会等について相当の回数、相当の時間を私は答弁に立ったつもりであります。 私の感想を若干申し上げれば、残念ながらといいますか、その多くは、私が所信表明で申し上げた、この二十年間の日本の停滞を脱却するための重要な五つの基本政策に関するそういう質疑を私はもっと行いたかった。つまりは、成長の問題と、そして財政の健全化の問題と、そして社会保障の問題と、そして地域主権の問題と、外交の問題はいろんな形でありましたから外交の問題と、この五つの課題について大いに議論しましょうと私は本会議で申し上げましたけれども、残念ながらそうした課題についての質疑は相対的には少なかったと。 それは大変残念な思いでありまして、熟議の国会というのは、今法案の数のことを言われましたけれども、法案が成立するかどうかは、それは与野党の中での議論の上で採決によって決まるわけでありますので、現在は参議院において与党単独では過半数がありませんので、野党の皆さんの議論の中での合意を得て、あるいは修正の案があれば修正の案を出していただいて、そして熟議の上で成立させるものは是非これからでも成立をさせていただきたい。よろしくお願い申し上げます。
○加藤修一君 ともかく、説明責任を私は十分なすべきであると思うんです。非常に不足しておりますよ。 それで、地域活性化担当大臣、片山さんにお願いしたいわけですけれども、時間がございませんので飛ばしました、途中は。いずれにしましても、地域再生基盤強化交付金、これは予算計上していないと、二十三年度はしていない。市町村に対しての、これは本当は地域再生法の十一条においては市町村と協議をしなければいけない、協力をしなければいけない、そういうふうに書いてあるわけですよ。法律に抵触する可能性がありますよ。大臣はどう考えていますか。
○国務大臣(片山善博君) 予算計上というのはまだどの費目もないわけで、おっしゃるのは多分概算要求になかったということで、それはございません。 先般も、御質問に私からも、それから総理からも、財務大臣からもお答えしましたけれども、これは予算編成の過程で市町村が困らないように適切な措置を講じたいと考えております。
○加藤修一君 地域の市町村と協議をしていないと、話をしていないと。八月三十日に突然にこれは大上段から物を申したような言い方になっているわけですけれども、これはおかしいと思っておりませんか。
○国務大臣(片山善博君) 概算要求に盛り込む、盛り込まないというときに、市町村とは確かに協議はしておりません。一つの市町村との間の意思の疎通を欠いた面はございました。したがって、そういうそごがないように、これから予算編成の過程を通じまして適切な措置を講じたいと考えております。
○加藤修一君 残念ですが、時間が参りましたので質疑を終了いたします。
○委員長(前田武志君) 以上で加藤修一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、上野ひろし君の質疑を行います。上野ひろし君。
○上野ひろし君 みんなの党の上野ひろしでございます。 本日は懸案問題に対する集中質疑ということでございますので、私の方からも防衛省の通達の問題、国民の言論の自由を侵害するおそれがある、この防衛省の通達の問題についてお伺いをしたいと思います。 まず、本件でございますけれども、今月の三日、航空自衛隊の入間基地において、自衛隊の協力団体の会長さん、行った発言を踏まえて、防衛省の事務次官名で通達が出された、そういうものでございます。その内容については、外部の団体に対して政治的行為をしているとの誤解を招くようなことを行わないよう要請をする、政治的行為をしているとの誤解を招くおそれがあるときは当該団体の参加を控えてもらうという内容でございます。 これは、自衛隊、私の地元の群馬県にもありますけれども、各地の自衛隊が地域の方々、また多くの協力団体の方々とともに地域に根差した活動をされている、そういう活動を実質的に制限をする、言わば言論統制ともなり得る、そういう内容でございます。これまで大変な御努力をされて自衛隊を支えてこられた協力団体の方々も本当に戸惑っておられる、非常に納得がいかない、大変に問題のある通達であると思います。 そこで、個別に幾つかお伺いをしたいと思うんですけれども、防衛大臣、これまで根拠とされております自衛隊法の第六十一条、これは自衛隊員に対する規定でありまして、これは協力団体の方々を含む一般の国民に対する規制をすることを想定していない、そういう御答弁をこれまでもいただいているところでございます。 一方で、この事務次官名の通達によりますと、当該団体に対して誤解を招くようなことがないよう要請をする、場合によっては行事に対して参加をさせないというような内容でありまして、これは明らかに一般の国民、隊員以外の人たちに対して規制を掛けるというものではないかと思います。地域の方々、これまで自衛隊の行事に参加をされてこられた方々、これまでどおりの発言ができなくなる、これまでどおり行事に参加ができなくなるというものでございます。 法律が想定をしている範囲を超えてこういう規制をするというのは法制度上大きな問題があるのではないかと思いますけれども、御見解をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) これは、もう御存じのように、隊員に対して通達を出しておるわけでありまして、今、上野委員がおっしゃったように、半世紀に及ぶ自衛隊と友好団体との間で培ってきた大切なきずなを壊すというようなことは毛頭想定しておりませんし、また、自衛隊部外の方々に規制をするというような意思は全くないわけであります。
○上野ひろし君 これは実質的には民間の方々の行為が制限をされるということであると思います。発言に対して要請をする、又は行事に来ないように要請をする。これは、要請をされた方々、無視をしていいということではないと思います。実際に随分影響が出ているということでございます。こういう国民の権利を侵害をする規制というのを通達で出すということについても大きな問題があるのではないかと思っています。 先ほど世耕委員の質問に対して、仙谷官房長官、これを一般の公務員に対しても拡大をするということを検討したいという話がありました。本当に大きな問題であると思います。言論の自由を始めとした国民の権利にかかわる問題であるのだから、仮にそういう規制をする必要があるというふうに防衛大臣おっしゃるのであれば、そういう規定を自衛隊法にきちんと作る、例えば、自衛隊の中立性を侵害するおそれがある場合には一般の方々の言動を規制することができるという法律案を是非この国会に提出をなさって、国会で御議論をされたらいいんじゃないかと思います。もちろんそれに我々が賛成するかどうかというのは全く別問題でありますけれども、それが立法府の役割ではないかと思います。 通達、これは局長名、場合によっては課長名で出されるおそれもある。一人の役人が決裁をすれば、こういう通達というのは出せるわけでございます。役人の判断で国民の言論の自由が侵害をされる、そういうおそれがあると。これ本当に大きな問題であると思います。 防衛大臣、そういう問題もありますので、こういう言論の自由を阻害をするおそれがある通達、是非撤回をされるべきではないかと思いますけれども、御見解をお伺いします。
○国務大臣(北澤俊美君) 現に、自衛隊法六十一条、それから政令が整備されておるわけでありまして、新たに法案を作るということは毛頭考えておりません。 そしてまた、これは自衛隊員に対して出した通達でありまして、一般の方々の言論を抑圧するとかそんなことは全く考えていないわけでありまして、またここで……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 防衛大臣、防衛大臣、質疑者にお答えください。
○国務大臣(北澤俊美君) 質疑者に私の意思がよく伝わるような場内整備は是非お願いをいたしたいと思います。
○委員長(前田武志君) はい。
○国務大臣(北澤俊美君) そこで、私は防衛大臣として防衛省・自衛隊の組織を活用してこの国を守っていかなきゃならないという大きな使命があると同時に、自衛隊員が国民に愛されなければいけない、そしてまた自衛隊員が職務に精励できる環境をつくらなきゃいけない。そういう意味からいって、私の気持ちとすれば自衛隊員をしっかり守るのも私の立場であるわけでありまして、是非御理解をいただきたいと思います。(発言する者あり)
○上野ひろし君 質問にお答えいただいていないので改めてお伺いをしたいと思いますけれども、これは自衛隊法の想定を超えた規制を一般の国民に掛けている。実質的に発言が制限をされる、行事に出ることができない、これは行為を規制をしているものでございます。それを一人の役人の決裁でもできるような通達、通達によって規制をするというのは本当に国会を軽視をした大問題であると思いますけれども、改めてこれを撤回をされるお考えはないのか、お伺いします。
○国務大臣(北澤俊美君) 先ほど来申し上げておりますように、自衛隊法六十一条の趣旨を自衛隊の中にきちんと浸透させるための通達でありまして、これを撤回する考えは毛頭ありません。
○上野ひろし君 あくまで一般国民に対する効果は生じないということでありますので、ちょっと確認を、実効性があるかということも含めて確認をしたいんですけれども、仮に今回のこの通達、十一月三日の入間基地航空祭の祝賀会が開催をされた時点でこの通達が出されていたら、防衛省・自衛隊はどういう対応をされていたのかというのをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) 今の御質問は、入間基地の懇親会の席で航友会の会長の発言が事前に分かっていたらどうしたのかと、こういう仮定のお話かと思いますが、そうですか。
○上野ひろし君 この通達が出されていた場合に、自衛隊の方々、防衛省の方々は、航友会の会長さんに対して、どういう発言をするのかというのを事前に確認をするのか、事前に検閲のようなことをするのかどうかということをお伺いをしています。
○国務大臣(北澤俊美君) この通達を読んでいただければ分かりますが、自衛隊法六十一条、そしてまた政令二か条に基づいて、我々が施設を提供する場合はこういう考え方でありますので、我々に誤解のそしりを受けるようなことのないようなことでお願いをしますと、そういうことは言うと思います。
○上野ひろし君 全く擦れ違っているんですけれども、この通達の一の(二)のところで、これは当該団体の参加を控えてもらうことというふうに明確に規定をされています。当然それは事前に団体の長、会長さんにどういう発言をするのかというのを確認をしないとこういうことはできないと思うんですが、実際にこの十一月三日の前に通達が出されていたらどういう対応をされたのかというのを改めてお伺いをします。
○国務大臣(北澤俊美君) 今のお話は仮定を前提にしておるわけでありまして、それぞれ部隊と友好団体との間には、先ほど来申し上げておりますように、半世紀に及ぶ関係をつないできておりますので、それは適切に行えるものというふうに思っております。
○上野ひろし君 十一月三日のこの事例を受けて、この通達出されたわけです。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(北澤俊美君) 先ほど来、世耕議員のときにも申し上げましたように、これは国家の基本にかかわる話に通ずるわけでありますから、私とすれば冷静にしっかり議論をしたいというふうに考えておるわけであります。 ただいま言われたことは、既に起きたことをもう一度戻してどうするかということでありますから、そういう仮定の問題についてお答えはできません。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。 討論において、質疑者の質疑に対して答弁者も的確に、ただし、範囲があると思いますが、ケースのスタディーのようなものでございますから、もう少し丁寧にお答えをいただきたい。
○上野ひろし君 では、通達の解釈ということでお伺いをしたいと思いますけれども、この一の(二)、当該団体の参加を控えてもらうこととありますけれども、この実効性を担保するために事前に参加する団体の方々に発言の内容を確認をされるのですか。事前に検閲をするのかしないのかということをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) そういう御質問であれば、この通達の趣旨からすれば、団体に部隊長等が隊員の政治的行為の制限に誤解を招かないようお願いをして、団体が反対の意思を示したときには団体の参加を控えてもらうと、こういうことに理解をされると思います。
○上野ひろし君 事前に発言の内容を確認をされるのか、政治的発言をするのかどうか、それを確認をするのかどうかというのを改めてお伺いします。
○国務大臣(北澤俊美君) 今も申し上げましたように、政治的行為の制限に誤解を招かないように要請をするということであります。
○上野ひろし君 要請ではなくてですね……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(北澤俊美君) 再三申し上げておりますように、要請をして、お願いをして、そして団体が反対の意思を示したときは参加を控えてもらう、こういうことであります。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 防衛大臣の再度の答弁を求めます。
○国務大臣(北澤俊美君) 団体が反対の意思を示したと、こういうことは、内容をおっしゃっていただくわけですから、当然のことであります。
○上野ひろし君 事前に内容を検閲をされるということであります。 これは本当に言論の自由を制限をする大変問題のある通達であると思います。是非撤回をお願いをしたいと思います。答弁をお願いします。
○委員長(前田武志君) 防衛大臣、答弁ありますか。北澤防衛大臣、答弁ありますか。(発言する者あり) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) それでは、速記を起こしてください。 大臣の答弁を求めます。
○国務大臣(北澤俊美君) 再三申し上げていますように、要請して拒否をされたと、こういうことですから、中身をチェックするなんていう考えは毛頭ないし、それから、この通達を撤回する考えは毛頭ありません。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。 ただいまの質疑については、発言については後刻速記録を精査することにいたしまして、理事会において協議をいたします。 以上で上野ひろし君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
○大門実紀史君 大門でございます。 今日は、政党の公約とは何かという観点で総理に質問したいというふうに思います。 民主党は後期高齢者医療制度の廃止を掲げて政権に着かれました。現在、後期高齢者医療制度に代わる新しい制度は、厚労省の高齢者医療制度検討会議で検討されております。年内に最終まとめ、来年の通常国会に提出しようということになっておりますが、これはとんでもない中身でございまして、パネルに示しましたけれども、(資料提示)厚労省の試算では、七十五歳以上の保険料は十五年後、現在の一・五倍になると。これで済むのかというふうに思いますけれども、そういう試算でございます。 なぜこんなことになるのかといいますと、新制度というのは七十五歳以上のほとんどの方を国民健康保険に入れると、そして、国保の中で七十五歳以上の人だけを集めて別勘定にして保険料を決めると。つまり、病気になりやすい七十五歳以上の方だけ集めて保険料を決めるということになれば、負担が増えるのは当然でございます。 そもそも後期高齢者医療制度が批判を浴びたのは、お年寄りを差別、別勘定の保険制度にして、医療費をお年寄りに負担をさせる、受診抑制、お医者さんにかかりにくくしようとしたからでございます。年を取ればお医者さんにかかる回数が増える、機会が増えるのは当たり前のことでございます。にもかかわらず、お年寄りを何か社会のお荷物扱いのようにしたというところに怒りが集中をしたわけです。長年頑張ってこられたお年寄りの人間の尊厳を踏みにじるような仕組み、そこに怒りが集中したわけでございます。その別勘定の仕組みを残すからこういうことになるわけでございます。これが後期高齢者医療制度を廃止するということになるのかと思います。 また、七十歳から七十四歳の方々の窓口負担も一割から二割に引き上げるということが検討されております。これは二〇〇六年に二割負担を決めたのは自公政権でございましたけれども、国民の強い反発があって一割に凍結されていたものを、民主党政権になってこれをやめてしまおうと。自公政権のときですらできなかったことを、菅さん、民主党のあなたの政権で二割にしようということになろうとしているわけでございます。大変な暴挙だというふうに思います。 民主党は〇九年の総選挙で、後期高齢者医療制度の廃止というものを公約に掲げられました。そして、資料を御用意いたしましたけれども、民主党の医療政策詳細版では、高齢者の医療負担は現行水準のおおむね維持又は軽減、減らすと、また若年負担、現役世代についても現行水準をおおむね維持をするということを掲げておられましたけれども、これは実は現役世代も一・五倍に増えていくわけでございます。また、七十歳以上の自己負担を一割ということもその政策に掲げられたわけですけれども、ことごとく公約違反でございます。厚労省の先ほど言いました検討会議でも、これでは後期高齢者医療制度と実質的に何も変わらないというふうに指摘をされております。 総理、いかがですか。これはもう余りにも明々白々の、恥ずかしいくらいの公約違反だと思いますが、総理はいかが御認識されていますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 後期高齢者医療制度について、私どもも、七十五歳になったら今までの制度から全部外れて新たな高齢者だけの制度に移るというやり方は、やはりその年齢から上の人とそれの年齢に達しない人を区別するということがいろんな意味で差別につながることになりかねないということで反対をしてまいりました。 そして今回、現在厚生労働大臣の下で制度改革案を検討中というふうに理解をいたしております。その検討中の中に、まだ確定的だとは聞いておりませんが、基本的には、七十五歳以上の高齢者の方についても、これまでどおりという言い方がいいんでしょうか、国保に入る方、あるいは仕事をしていて健保に入る方、あるいは残ると言ったらいいんでしょうか、そういう方を元々の制度に若い人と一緒に入っていただくと。その上で、会計区分のことを今言われましたけれども、会計区分をどうするか、このことを今検討していると、こういう理解であります。 確かにこの問題、非常に難しい課題でありまして、今いろいろな自治体の意見なども聞きながら厚労省を中心に検討していると、こういうふうに認識をいたしております。
○大門実紀史君 今日は時間もありませんので、いろんな細かいことお聞きしません。 総理の認識として、お年寄りを別建て、別勘定にしてお医者さんにかかりにくくする、受診抑制をさせるというこの別勘定の仕組みが、野党一緒のときにみんなで反対した、一番批判された、私たちも批判してきたところでございます。 総理の認識として、いろいろ制度は移してもその別勘定を残すということですね。お年寄りは別建てにするということは、これは後期高齢者医療制度廃止で野党一緒に闘ったことからいえば違うんじゃないかと、これでは廃止にならないんじゃないかというふうに思いますが、その点、総理の認識、絞ってお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) おっしゃる指摘は指摘として私なりには理解しているつもりですが、どういう仕組みであれば現在の後期高齢者医療制度に代わり得るかという、そういうことの中で、幾つかの選択肢の中でこういった考え方が出てきているというふうに理解しております。 時間がありませんからあれですが、当時は、国保から外れるために国保なら受けられたサービスも受けられなくなるといったような問題もありましたので、そういった問題については、国保に残るという形で自治体のサービスなどはこれまでどおり受けられるのではないかと思っております。
○大門実紀史君 もう時間が来てしまいました。 とにかく、こんな新制度はきっぱり撤回して、別建ての、別勘定の仕組みをなくすということが本当の廃止の意味でございますから、そういう廃止を求めて我が党は引き続き頑張っていくということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(前田武志君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、片山虎之助君の質疑を行います。片山虎之助君。
○片山虎之助君 早速質問を始めます。 北朝鮮の砲撃事件など大変心配なことが起こっておりますけれども、やっぱり私は尖閣列島がまだ気になるんです。前回に続いてその点を是非お伺いしたいと、こういうふうに思います。 この事件では、中国も大変厳しい国際世論にさらされました。日本と同じです。しかし、私は、中国はそれなりに納得しているんじゃなかろうかと、こういうふうに思っております。というのは、我が国は領土問題がないんですよ。中国は領土問題にしたかったんですよ。領土問題にできたんですよね。どうも、この事件が偶発的なのか意図的なのか、よく分かりません。分かりませんが、少なくともあのビデオを見ると、あの漁船のゆとりやあるいは挑戦的な態度から見ると、私は意図的な感じがしてしようがない。元々、中国は海洋進出、海洋権益の拡大というのは悲願ですから。そういう意味では、あれを我が領土と言い出してから、私は、かなり戦略的にいろいろなことをやったのかなと、こういう今気がしているわけであります。 そこで、恐らく、どういう形か分かりませんが、同じような事件がこれから起こってくる、あきらめない限り。どういうふうに対応するか、これは危機管理の問題でもありますが、この前も少し述べましたが、私はやっぱり実効支配を強化するしか仕方がないんではなかろうか、しかもそれをなだらかにやっていくと、こういうことが必要じゃなかろうかと思っているんです。実効支配しているんだからしようがないかなと、仕方がないかなと中国に思わせる、こういうことがこれからの努力じゃなかろうかと思うんですね。 そのためにはどうやるか。いろいろあるんだけれども、一つは、やっぱり自衛隊を、大変防衛省が今通達問題でいろいろ議論されておりますけれども、やっぱりあれは防衛体制の空白なところですから、薄いところだから、やっぱり警戒や監視の仕組み、体制を中に導入していくということが一つ。あるいは、あれは今個人の所有でお二人が所有者と聞いておりますが、国が借りているんですか、それを国有化する。あるいは、今灯台がありますけれども、何らかの施設を造る。あるいは、沖縄県や石垣市が固定資産税の実地調査の話をしましたけれども、そういう形の見える何らかの実効支配をやっていく。あそこを今実効支配、曲がりなりにもしていることが我が国の強みなんですね。 竹島や北方領土はそういう意味では惨たんたるもので、国民はうっくつしていますよ。これでまた尖閣列島がおかしくなったら、もうそれは、国民はこの国にあるいはこの政権にもっと失望する。領土や国民が守れない政権は政権じゃないんですよ。国というのは三つなんですよ、領土と国民と主権なんですよ。領土と国民に命を懸ける政権で是非あってもらいたいと思いますけれども、その実効支配については、総理、どうですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今おっしゃるとおり、この尖閣諸島はまさに我が国が現在に至るまで実効支配をいたしているわけでありまして、そういう意味を含めて領土問題はないという認識を一貫して持っているわけです。 その実効支配の在り方について今幾つかの御指摘がありました。海上保安庁、相当頑張ってくれてはおりますけれども、更にそうした体制を強化する、そういったことは大変重要だと思っております。自衛隊については、防衛大綱等の議論の中で、どういう形でそうした問題も念頭に入れて将来を考えるか、これも重要な要素だと思っております。 そういった意味で、具体的にどうというところまで私からこの場で申し上げることは控えたいと思いますけれども、実効支配というものが極めて重要である、そのことをしっかりとしなければならない、その認識では同じ認識を持っているということを申し上げておきたいと思います。
○片山虎之助君 私は、もっと尖閣諸島の持つ意味や重要性を国民に政府としてもPRをしてもらいたい、認識を持つような啓蒙活動をしてもらいたいと思うんです。 日本はEEZは、EEZというか、海洋大国なんですよ。排他的経済水域は世界で第六位なんですよ。それは島があるからですよ。日本は海洋大国なんですよ。そういう意味では、尖閣諸島はいろんな意味で、単にEEZだけじゃありませんよ、埋蔵地下資源の問題、あるいは地政学的な重要な位置にある、あるいは、ほかの水産を含めて経済的な価値を言って、含めて私は国民にもっとPRしてもらいたい、国民にもっと関心を持ってもらいたい、そういうふうに思いますんで、是非それはお願いします。 そこで、この前も少し申し上げましたが、農業問題ですね、TPPの問題でございますが、TPP加入は、私は農業者の納得、理解と、これから日本農業再生、復活のデザインがなきゃこれは入れないと思いますよ。それを六月までにおやりになるようですけれども、来年の、それができますか。 一方では、もう今TPPに入っている九か国は、アメリカ主導なんでしょうけれども、いろんな交渉を始めている。これは交渉が詰まっていきますよね。入るには全部の同意が要るというんだから、スケジュール的にそれが間に合うんだろうかなというのがやや心配なんで、入るとすれば。入る入らないは六月に結論を出すというんだから。これは総理、どうですか。 総理、総理、総理にしてください。総理にしてください、時間がないから。答弁聞かないで終わっちゃう。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、片山議員からおっしゃいましたように、TPPについてはかなりのスピードで物事が進みそうだということは私も認識をいたしております。これは、ASEANの折に、参加を表明している九か国の首脳会議が初めて行われまして、その場に私、議長という立場だったものですから、オブザーバーとして出席をすることが、招待をされました。その場でも何人かの首脳からそうした趣旨のことが話がありました。 しかし同時に、今、片山議員も言われましたように、我が国にとって農業の再生ということが極めて重要でありまして、今日、食と農林水産の再生を目指すという本部を閣議決定で立ち上げたところであります。そういったことをしっかり取り組みながら、この包括的貿易交渉の在り方も、それと両方を考えながらしっかり進めてまいりたいと、こう思っております。
○片山虎之助君 委員長、ちょっと一言。 子ども手当もいいんですよ。しかし、フランスは青年農業者就農助成金というのを出しているんですよ。膨大な額ですよ。一番高いあれは七百万もらえるんです、三年間で。三十五歳、あれが。 だから、是非、そういうことを変えて、国益を守る政権であってもらいたいと思いますよ。いつまでもつか分かりませんが、もつ間は国益を守ってください。お願いいたします。
○委員長(前田武志君) 以上で片山虎之助君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず、防衛省の事務次官通達については、表現の自由を規制するものであり、大問題だと考えます。先ほど官房長官が他の役所にも広げることを検討するとおっしゃいましたけれど、それは極めて問題であり、社民党は強く抗議をいたします。 まず、後期高齢者医療制度や障害者自立支援法などの廃止を国民の皆さんも社民党も強く求めてまいりました。雨の中、一万人の車いすや様々な障害のある人たちが、私たちのことを私たち抜きで決めないでとデモにやってきた日のことを忘れることはできません。障害者の人たちが住みにくい社会をどう変えていくか、それこそ政治がやるべき大きな一つのことです。 なぜ、これは民主党も自民党も、社民党は反対しておりますが、障害者自立支援法の改正法案、一割負担に反対して廃止せよと言ってきたこの法律の改正法案を国会に上程しているんでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 障害者自立支援法の改正案につきましては、これは議員立法として国会の中で議論をしていただいているというふうに承知をいたしております。 衆議院の方で既に可決をされまして、そして今は参議院の方に送られておりまして、それを見守っている状況でございます。
○福島みずほ君 障害者政策については担当大臣でした。障がい者制度改革推進会議の下に総合福祉部会をつくって、障害者自立支援法に代わる制度をつくり、二〇一二年には法案を出すと決めているんです。 総理、民主党の代表ですからお聞きをいたします。なぜ、総合福祉法を作るとなっているのに障害者自立支援法の改正法案なんでしょうか。 〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕 四つの課題として、総合福祉部会で課題を出しています。四つの当面の課題は、利用者負担の見直し、法の対象となる障害範囲の見直し、地域での自立した暮らしのための支援の充実、新法作成の準備のための予算措置、この課題こそ政省令などで実現をしていく、予算化していくことでできると思いますが、総理、いかがですか。 いや、総理、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、厚労大臣から御説明がありましたが、私が聞いているのは、将来、閣法としてこの障害者自立支援法廃止後のものを検討をするということがあるわけですが、現時点では、まず議員立法でその問題点をできるだけなくしていこうということで、現在、多くの党の賛成を得て衆議院で可決をされているというふうに理解しております。 ですから、段階を追って進めているというふうに認識をしております。
○福島みずほ君 障害者の人たち当事者は、この改正法案に大反対を多くの人がしています。それはなぜかといえば、障害者自立支援法の延命策になるんじゃないかと考えているんです。きちっと障害者総合福祉法を作るということに全力を挙げるべきであり、政省令で今の問題を解決すべきだということを強く要請をいたします。障害者自立支援法の改正法案が成立しないように社民党は全力を挙げてまいります。 次に、TPPについてお聞きをします。 私の名前は瑞穂といって、ある年の十二月二十四日、米の取れ高史上最高という一面の新聞の見出しに両親が感激をして瑞穂と付けてくれました。豊葦原の瑞穂の国を守るというのは大事なことだと思っています。 ところで、農水省の試算によっても、TPPに加盟をすれば、今食料自給率四〇%が一四%になる、あるいはどれだけ被害が起きるかということを試算をしています。 〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕 総理、国を開く、国を開くとおっしゃいますが、十分日本は農業において開かれています。韓国やEUなどに比べても、日本の関税率は一一・七%、EUは一九・五、韓国は六二・二、十分開いているんです。日本のお米がアメリカなどの安いお米が入ってきて壊滅的打撃を受ける。このことについて、十分日本の農業は開国していると思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私が国を開くと言う場合には、貿易を含め経済連携全般をイメージして言っているわけでありまして、例えばよく例に出る韓国と、これはFTAでありますけれども、アメリカとかの関係などと比べると、例えばそうしたFTAを持たない、あるいはEPAをつくっていない国との間ではかなり関税に差が出るわけでありまして、そういうことで申し上げているわけです。 先ほど申し上げましたけれども、農業について大変その再生を図っていかなければならないと。これには、今の農業の在り方の中でやはり私など一番危機感を持つのは、若い人が農業に従事をするということができていない。私は、希望を持っている人はたくさんおられるんじゃないかと思うんです、先ほど片山議員もフランスの例を挙げられていましたけれども。 そういう意味では、今日朝、閣議で食と農林漁業の再生推進本部を立ち上げまして、是非、農業の再生を図りながら経済連携の問題でも進めてまいりたいと、こう考えております。
○福島みずほ君 アメリカは穀物等への不足払い制度などがあって、きちっと補てんする仕組みがあります。実はそういうことやっていて、だから輸出国なんですね。アメリカの自給率は一二四、オーストラリアは一七三%、こういうところから来れば日本の農業は壊滅的になる。農業だけではありません。TPPについて反対の立場でしっかりやってまいります。 そして次に、普天間基地とそれから辺野古について一言申し上げます。 沖縄県議会は、自民党から共産党まで全会一致で辺野古に基地を造ることに反対の声明を出しています。名護市議会も一緒です。総理、地域主権ということであれば、なぜその地域や全会一致の沖縄の声を聞かないんでしょうか。 また、総理になられてから……
○委員長(前田武志君) 時間が参っております。おまとめください。
○福島みずほ君 はい。普天間基地の危険除去のために何をおやりになったんでしょうか。騒音はこの五年間で最高になっております。何をしてこられたか、教えてください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 沖縄との協議会を開く、あるいは現在の基地の在り方の、返還の問題について、負担の軽減につながるところについては是非それを早く推し進めてほしいと、そういう働きかけなどをやってきたところであります。
○福島みずほ君 終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて懸案事項に関する集中審議は終了いたしました。 正午に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時十七分休憩 ─────・───── 正午開会
○委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成二十二年度補正予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日午後は、締めくくり質疑を五十三分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会十分、自由民主党十五分、公明党十分、みんなの党六分、日本共産党四分、たちあがれ日本・新党改革四分、社会民主党・護憲連合四分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(前田武志君) 休憩前に引き続き、平成二十二年度補正予算三案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑を行います。森ゆうこ君。
○森ゆうこ君 午前中に引き続き、今度は締めくくり総括質疑ということでよろしくお願いいたします。 もう一度資料を配らせていただきました。「検察審査会の謎を解明せよ」。先回の予算委員会の質問以来一か月余りにわたりまして、検察審査員の、そもそも小沢一郎元代表の起訴議決を二回出しました東京第五検察審査会、この審査員十一人の平均年齢が三度にわたって訂正をされた。最初は十月四日、三十・九歳、そして十月十二日には三十三・九一歳、そして十月十三日には三十四・五五歳。これは、一回目の起訴議決とは全く同じである、十一人全く違う審査員だと思うんですけれども同じ平均年齢になった。一体どういうふうに審査員の選任が行われているのであろうか。 くじ引ソフトというのが使われているということで調べてみました。調べてみた結果、私の部屋で米長議員なども入りましてデモンストレーションをやっていただきまして調査をいたしました。その後、一か月掛かってようやくこの資料がそろった。この下の袋のところは、ゆうべ夜遅くいただいたものでございますのでまだ完全に実験はできておりませんが、今途中段階ということで中間報告、専門家の力も借りまして御報告をこのペーパーで出させていただいておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 まず、この十一月八日のくじ引デモンストレーション、ダミーデータで行ったものでございますが、その実施の際、開発業者ではなく保守点検業者が来ました。私の方で最近直近で起きたトラブルについて何かと申し上げましたら、一六〇〇年代の生まれの方の生年月日が入っていたので機械がフリーズした、で、対処をしたと。なぜ江戸時代の人が検察審査員の候補者名簿に紛れ込んでいたのか。調べましたけれども、ようやく最高裁から回答が参りました。 最高裁、なぜ江戸時代生まれの人が紛れ込んでいたのか、御説明いただきたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(植村稔君) お答えをいたします。 検察審査会事務局は、毎年九月十五日までに管内の各市町村の選挙管理委員会に対しまして候補者の人数を割り当てまして、各市町村、十月十五日までに候補者予定者名簿というのを事務局に送付するということになっております。 そこで、委員御指摘の件でございますが、選挙管理委員会が、最高裁から裁判員候補者予定者名簿の調製等のために配付しておりますソフトウエア、これを名簿調製プログラムと称しておりますが、これを利用して検察審査会の候補者予定者名簿の調製を行ったわけでございますが、このプログラムに取り込むデータにつきまして、直接手で入力するという方法で入力をされたんだそうでございます。そのときに、候補者予定者のうちのお一人につきまして、生年月日の入力をしたわけですが、生まれた年につきまして、百の台につきまして六というふうに誤って入力した結果と聞いております。委員も今お話をされましたが、その後、データをシステムに取り込もうとしたところ取り込めなくて誤入力の存在が分かったと、こういうことでございます。
○森ゆうこ君 委員会で、予算委員会あるいは法務委員会で答弁されていた内容と随分変わっているんですね。選挙人名簿からくじ引ソフト、これは裁判員制度の裁判員の名簿管理システムとも絡むんですが、選挙人名簿、そして裁判員の名簿管理ソフト、そしてこの検察審査員のくじ引ソフト、実に高級なソフトを使いまして、で、送られてくるデータが間違っていたと。まず、そこで、手入力ということで恣意的な関与が行われる可能性が出てきた。 あわせて、後半の方に付けておりますけれども、我々が現在入手できているこのソフト、プログラムでダミーデータで昨日の深夜の時点で実験可能な部分で実験をいたしましたけれども、この報告書を見ていただきますと、この報告書の八ページ目になるんですが、恣意的に検察審査員を選ぶ方法があったということで、実験データがこれは図解をされていますので是非見ていただきたいと思います。 やはり公平で公正であって恣意的な操作が入らないということが担保されませんと、まだまだこの検察審査会のやみが解明されませんので、是非その点について、開発者をよこしていただきたいと思いますし、オリジナルデータを是非いただきたいと思いますが、御答弁をよろしくお願いいたします。
○最高裁判所長官代理者(植村稔君) お答えをいたします。 また委員といろいろお話をさせていただいて、必要な御協力をさせていただきたいと思っております。
○森ゆうこ君 検察審査会のこのソフト、大変高額でございます。これは幾らですか。このソフトの開発に幾ら掛かりましたか。
○最高裁判所長官代理者(林道晴君) お答えいたします。 このソフトの開発につきましては富士ソフトというところが開発しておるわけですが、平成二十年度請負金額は、検察審査員候補者名簿管理システム開発分として二千四百九十九万円という価格で開発されております。
○森ゆうこ君 いや、ソフト開発全体に掛かった金額を聞いているんです。
○最高裁判所長官代理者(林道晴君) 今申し上げましたシステム開発分が二千四百九十九万円で、あと検察審査員候補者名簿管理システムの保守分として七百三十五万円、合わせて三千二百三十四万円ということになるかと思います。
○森ゆうこ君 開発監理支援のことはどうして入れないんですか。
○最高裁判所長官代理者(林道晴君) お答えいたします。 今委員御指摘ありましたように、ソフトの開発自体につきましては富士ソフトというところに契約をいたしまして開発いたしましたが、その名簿管理システムの開発監理支援ということで、これは多分委員のお配りいただいた資料の中にもあったかと思いますが、アビームコンサルティングというところに依頼をしまして開発をしたところであります。 アビームコンサルティングの価格につきましては、これも委員のペーパー、整理していただいたペーパーの中にありますように、七百三十五万円という価格があります。
○森ゆうこ君 すべての合計額を言ってください。
○最高裁判所長官代理者(林道晴君) すべてということになりますと、富士ソフトの請負金額は先ほど申し上げました開発と保守と合わせまして平成二十年度三千二百三十四万円であります。さらに、その翌年度、富士ソフトの方で改修と保守というお金を掛けておりますので、これも委員の整理していただきましたペーパーの三ページにありますが、千三百十二万五千円というのが支払われ、これも委員の整理していただいたところを引用させていただきますが、四千五百四十六万五千円。これにアビームコンサルティングの請負金額を足しますと、これも同じページにありますが、五千二百八十一万五千円ということになるかと思います。
○森ゆうこ君 今年度の保守点検料を含めますと約六千万円の、これ六千万円ですよ、コピーですけどね、六千万円です。それで、専門家に調べていただきましたところ、このソースは五万八千三百行になると、これを計算いたしますと、まあ安くて七百万、どんなに高くても千四百万ということを御指摘をいただきました。 一度、最高裁のこのIT調達、様々なものがあるんですけれども、資料を整理するように要求したんですが、なかなか出てきません。開発監理支援、落札率九九%というものもございます。随意契約もございます。しっかりと整理をして私のところに提出をしていただきたいと思いますが、御答弁をいただきたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(林道晴君) 今委員から御指摘いただいた分について作業を進めているところでありまして、正確な形でできるだけ早期に整理した上で御提供を申し上げたいと思っています。
○森ゆうこ君 調査チームの報告書はまだ中間でございます。現時点で入手できた資料に基づいて行っております。しっかりとすべての資料を出していただくように再度お願いを申し上げます。 さて、この、謎を解明せよ、最初のページを御覧ください。三権分立。仙谷法務大臣、検察審査会は行政権を行使するのでしょうか。短くお願いします。
○国務大臣(仙谷由人君) 行政権の行使であると考えられます。
○森ゆうこ君 しかし、行政機関としての法律上の位置付けはありません。 すべての行政機関は、法律上、行政機関としての位置付けがございます。そして、所轄が決まっております。検察審査会はどの法律に行政機関として位置付けられ、どこが所轄なのでしょうか。
○国務大臣(仙谷由人君) 検察審査会は検察審査会法で、検察審査会は独立して職権を行うものと規定しておりまして、独立した行政機関であるというふうに理解をいたしております。
○森ゆうこ君 今の質問にお答えください。 独立して業務を行う。例えば公正取引委員会は、独禁法でそのように、独禁法二十八条で、公取委員会の委員長及び委員は独立してその職権を行う。検察審査会と同じような規定がございますが、その一方、二十七条、内閣府設置法第四十九条第三項の規定に基づいて、第一条の目的を達成することを任務とする公正取引委員会を置く、その第二項において、公正取引委員会は内閣総理大臣の所轄に属する。しっかりと所轄の大臣がここで指定をされております。つまり、内閣総理大臣の責任において公正取引委員会は行政権を行使する、このようになっておりますが、検察審査会はどこにもございません。どこが所轄なのでしょうか。
○国務大臣(仙谷由人君) 検察審査会は国家行政組織法の中には位置付けられておりません。検察審査会法がその根拠法令であると、こういうふうに考えるべきだと考えております。
○森ゆうこ君 この三権分立の図を見てください。今ほど例を出しました公正取引委員会にしても、それから検察は準司法、独立性が保たれておりますが、それでも法務大臣の管轄でございます。 すべての国家機関というものはしっかりと行政組織として法律の中で規定をされていますが、検察審査会についてはどこを探してもございません。一体、この行政権の行使について、最終的にだれが責任を負うんですか。
○国務大臣(仙谷由人君) ある意味で、検察庁の起訴便宜主義あるいは起訴独占という中で、これをいかに国民的なコントロール下に置くかと。言わば、検察庁の、検察官の権限行使に対して、これを監視する独立の機関をつくらなければいけないという割り切りの下に独立して職権を行うということでございますので、今度は検察審査会の職権行使についてどのようにチェックをするのかという問題が起こり得ます。つまり、内閣がその責任を負えないとすれば、それはどのようにチェックするのかということでございまして、それは刑事司法手続の中でチェックがされると、そういう制度的な枠組みを新たにつくったと考えることができると思います。
○森ゆうこ君 今の答弁は理解できません。 憲法第六十六条第三項、「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。」、すべての行政はその内閣が責任を負うんです。最終的な責任を負うんです。この検察審査会については、どこが行政権行使のその責任を負うんですか。
○国務大臣(仙谷由人君) この起訴、不起訴の問題は、この検察審査会の起訴相当議決によって言わば検察官が起訴したのと同じような効果を持つと、こういうある意味で新しい枠組みがつくられたわけでありますが、それ以前には、つまり我々が若いころにはと言うと語弊がございますが、付審判請求、準起訴手続というのがございました。これは、公務員の暴行陵虐罪等限られた犯罪については、告訴、告発が行われて、これについて検察官が起訴しないというふうにした場合に、その案件について付審判請求、裁判所にこの事案は起訴すべきだと、こういう申立てをすることができることになっておりまして、現に、余り数は多くないと思いますけれども、そういうことで、裁判所が言わばその付審判請求を認めて起訴という効果、つまり、本来は検察官でしかあり得ない起訴という効果をもたらすことができると。 つまり、そうなってきますと、この起訴行為、公判請求という行為自身は行政権の行使でありますから、これは裁判所が、つまり司法の立場にある裁判所がそういうことを行ったと。これ、だれが責任を持つのかという話になってきますと、これは刑事司法裁判の過程で、プロセスの中でその当否が問われなければならないということになるわけであります。 したがって、いわゆる刑事司法という言い方が、これは行政権の行為であるけれども司法という言葉が入ってきておりますように、これは司法権の範囲と行政権の範囲が、まあ言わばせめぎ合うといいましょうか、あるいは混じり合いながらそれぞれが独立して行われなければならないというその要請に従って、この種の、ある種そういう、あれかこれかというふうに言われれば分かりにくいことになっておるんですが、これは制度をどうつくるかという割り切り方の問題だと私は思っております。
○森ゆうこ君 これは憲法違反じゃないですか。三権分立の中に入っていない。今の御答弁はどこも責任を負わないと自ら宣言しているようなものですよ。検察だって行政が最後は責任を負うんです。三権分立の外にある第四権力ではないですか。
○国務大臣(仙谷由人君) 例えば会計検査院もそういう意味で憲法上のこれは機関でございまして、そういう意味で、これは行政権の行使なのか、あるいは会計監査、検査という権限が別途行政権の行使のほかにあるのかと、こういうふうに問われますとなかなか、何というんですか、あれかこれかという分け方は難しいのかも分かりません。 今、憲法違反じゃないかというお話がございましたが、憲法が許容されるそういう制度的な設計だということで、多分、多分じゃなくて、設計だということで、内閣法制局がこれは吟味してこの法案が通ったということでありますが、当然、この刑事司法の過程で憲法違反を理由にして争うことはできるだろうと思います。
○森ゆうこ君 憲法違反ということで争うということになるということですが、今の指摘、皆さん是非考えていただきたいと思います。 それで、引き続きこれは議論させていただきたいと思いますが、次に、卒業クライシス回避策について伺いたいと思います。 私立高校生に対する就学支援金の導入に伴い各自治体が独自の支援制度を減額したため、実質支援額は増えていません。卒業クライシス再び、この回避策についてどのようにお考えか、伺います。
○国務大臣(高木義明君) 森委員にお答えいたします。 ある調査によりますと、私立高等学校の授業料の滞納者率は昨年の一・七%から一・五四%と減少しているということは承知しております。しかし、これはかなりわずかということであります。したがいまして、いわゆる減免の補助事業については予算額を減額をしておる自治体が多いという現状もございます。しかし、低所得者に対する私立学校就学支援金と併せた支援は、いずれも都道府県でも昨年と同水準かあるいは手厚くなっておると、このように私は承知をいたしております。 しかし、今後とも、家庭の経済状況によって修学を断念するという事態がないように、私どもとしましては、都道府県や学校に今ある施策について周知徹底を図ることがまず第一、同時に、それぞれの生徒に応じたきめ細かい対応が必要であろうと、このように考えております。
○森ゆうこ君 来年度、新しい給付型奨学金の要求をされていますが、その内容についてお教えください。
○国務大臣(高木義明君) 来年度の概算要求におきまして、低所得者の高校生に対する給付型奨学金等の創設を要望しております。都道府県に対し必要な資金を交付するというものでございまして、具体的には、年収約三百五十万円未満程度の世帯に対し教科書等図書費相当分、年額一万八千三百円でございますが、支給するための必要な経費として約九十二億円を計上しているところでございます。 いずれにいたしましても、御指摘のとおり、我々は高校生の修学をきちっと援助すると、こういう体制を今後とも強めていきたいと思っています。
○森ゆうこ君 でも、三月クライシス、卒業クライシスには間に合いません。今回の補正予算に計上されている地域活性化交付金を各自治体が活用して私立高校の授業料減免補助のような事業に充てることは可能か、地域活性化担当大臣に伺います。
○国務大臣(片山善博君) お答えいたします。 この度の補正予算案の中に地域活性化交付金というのがありまして、その中にきめ細かな交付金というのが二千五百億円計上しております。これは、それぞれの自治体が地域の実情に応じて必要な事業に充当するということでありますから、例えば今おっしゃったような私立高校の授業料減免補助のような事業が必要だということで、これに必要な計画、実施計画に掲載するということは可能でありますので、おっしゃったことは実現できると思います。
○森ゆうこ君 ありがとうございます。 それでは、雇用・能力開発機構の剰余金の取扱いについて、検討結果を細川大臣に伺います。
○国務大臣(細川律夫君) せんだっての委員会で御質問がございましたので、よく精査をしてお答えをすると、こういうことを申し上げましたが、今雇用・能力開発機構の廃止法案を提案をいたしておりますけど、まだこれ審議中で、是非成立をさせていただきたいと思いますが、そうなった場合、来年の三月末での積立金をどうするかと、こういうことでございますが、これについては、新法人の発足当初の支払を必要とする最小限の経費を除きまして二十二年度決算後の積立金全額を国庫に返納をするというふうにしたいと思っております。
○森ゆうこ君 金額を教えてください。
○国務大臣(細川律夫君) 具体的には、今四百五十三億円、二十一年度末でございますけれども、大体四百億円程度を国庫に返納したいと思っております。
○森ゆうこ君 できるじゃないですか。 同じように他の独立行政法人等も速やかに国庫へ返納すべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(野田佳彦君) 昨年の事業仕分を踏まえまして、今執行中の平成二十二年度の予算においては、五千九百三十八億円の基金等の国庫返納及び七百十億円の不要資産の国庫納付が行われました。 また、春の独法に対する仕分、そしてこの秋に行われました特会や再仕分を踏まえて、今内閣府の行政刷新会議の事務局において各府省の取組を精査をされています。その精査を踏まえて、平成二十三年度予算にできるだけ反映をしたいと思います。
○森ゆうこ君 是非お願いいたします。 それでは、経産大臣、質問をまとめて三つお願いいたします。 資源投資についての基本的考え方、そして今回の豪州におけるレアアース鉱山への投資についてその事実関係、並びに、今後、他国も含めてもっと積極的に展開し、これが資源外交、そしてそこに投資することは額によっては円安誘導にもなるという、そういう御指摘をする専門家もいらっしゃいますので、その点についてお考えをお聞かせください。
○国務大臣(大畠章宏君) 森議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。 海外のいわゆる資源投資の話でございます。現在の円高というものを活用して、利用して、やはり生かして海外の資源投資をすべきじゃないかと、こういう御質問でありますが、緊急経済対策におきましても、レアアース等の鉱物資源を確保するため、JOGMECを通した我が国の企業による鉱山の権益確保の支援を盛り込んでいるところでございます。 同時に、この一環ということもありますが、オーストラリアのレアアースの鉱山の開発について政府が主導的に出資するという、このような報道も既にされているところでありますが、私たちとしても、このオーストラリアの民間鉱山の会社の中でレアアースの鉱山開発は大変大事なプロジェクトだと考えておりまして、この鉱山では十年間にわたり約九千トン以上の長期供給契約を目指すこととしておりまして、これが輸入されれば国内の需要のレアアースの三割に当たるということから、我が国としても積極的に支援すべきだと考えております。
○森ゆうこ君 最後に、円高・デフレ対策について、この皆さんにお配りしたバランスシートをしっかり見ていただいて、見方によれば財源はあるんです、使うか使わないか、これは政治の意思です。経済財政担当大臣に伺います。
○国務大臣(海江田万里君) 森ゆうこ委員にお答えをいたします。 ちょっと質問が短かったものでどこまでお答えをすればいいのか分かりませんが、おっしゃるように、国のバランスシート、これは平成十二年から、平成十年度の決算分から行ったところでございますが、はっきり申し上げまして、これが本当に十全に次の予算の編成に生かされているかどうかということは疑問符が付きます。 特に、今大変国が厳しい財政の事情であるということはもうよく皆さん御承知のとおりでございますが、その場合、増税をやって現役世代に負担を求めるのか、あるいは国債を発行して次の世代に負担を求めるのか、もちろんこの二つの方法ございますが、それと同時に、やはり今のこの国の資産の中で有効活用できるものはないだろうかということは、私はやっぱり真っ先に検討されてしかるべきだろうというふうに思っております。 その意味から、私どもはこの毎年毎年のバランスシートをしっかり見て、そして今内閣府の中に国の資産有効活用の研究会というものをつくったところでございます。既に二回研究会を開きまして、間もなく第三回をやりますが、できましたら平成二十三年度の予算の編成に少しでも役立たせたいということで今努力をしている最中でございます。
○森ゆうこ君 ありがとうございました。 それでは、一日も早い景気回復のために一刻も早くこの補正予算を成立させていただくことをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(前田武志君) 以上で森ゆうこ君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、礒崎陽輔君の質疑を行います。礒崎陽輔君。
○礒崎陽輔君 自由民主党の礒崎陽輔でございます。 午前中の予算、当委員会での審議におきまして、我が方の世耕弘成委員の質問に対し、世耕委員の方から自衛隊と警察、海上保安庁、同じじゃないかという質問に対して、仙谷官房長官から、御指摘を受けまして通知の範囲の拡大をしますというまた開き直った答弁がありました。これは極めて問題であると思いますので指摘をしておきたいと思います。 また、北澤防衛大臣の防衛事務次官通達に関する発言、特に世耕弘成委員、そしてみんなの党の上野ひろし委員に対する答弁は全く論旨が通っていない、むちゃくちゃだったと思います。この件につきましては、先ほど理事会で引き続き精査するということになりましたので、そちらの方にゆだねたいと思います。 私も自民党の言論弾圧通達検討プロジェクトチームの座長を拝命いたしておりますのでこの問題についてやってもいいわけでございますが、予算委員会の締めくくり総括でございますので、残念ながら経済財政問題の方に質問をさしていただきたいと思います。 まず、雇用問題についてお伺いいたしたいと思います。 製造業の派遣禁止ということを政府は法案を用意しているという状況でございますが、まず、これも何回も議論をいたしましたが、この製造業への派遣の禁止ということを、もし法律が通りましたらどのくらいの人数の方に影響が及ぶんでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 平成二十二年六月一日現在で派遣労働者の数は約百四十万人でございます。そのうち、製造業務派遣の原則禁止の対象となる労働者は約九万人でございます。
○礒崎陽輔君 全体的には一部かもしれませんが、しかし九万人というと相当多い人数であります。今、菅総理は雇用が一番大切だと言っているときに、なぜ雇用を縮減するのか私は本当に理解できません。 派遣法の見直しは私も必要だと思っております。自民党の中でもずっと派遣法の改正、私もかなり長期間の勉強会をやりました。そして、労働組合の皆さんにもたくさんおいでいただいて意見を聞きましたけれど、三年間の例えば期間をきちっと守ってほしいとか、中途雇用をするのであればその後の賃金をきちっと保障してほしいと、そういう意見はたくさんいただきました。私もそのとおりだと言ったわけでありますが、派遣を禁止してほしいなんか言った労働組合は、自民党で我々が聞いた段階では一つもなかったんでありますが、どう思いますか。
○国務大臣(細川律夫君) あのリーマン・ショックの後、派遣切りあるいは雇い止め、大変起こりまして、その結果、路頭に迷った方がたくさん出たということは、これは委員も御承知のとおりでございます。したがって、この派遣についてはやっぱり規制をして、そしてその不安定な労働から労働者を守ると、こういう規制をしなければいけないだろうと、こういうことで派遣法の規制というのを考えたところでございます。 その場合、製造業の業務に派遣というのをすべて私ども禁止というわけではなくて、原則禁止と言っております。その中でも例外をきちんと設けまして、製造業の中でも一年以上の雇用をされる方についてはこれは認めましょうということで、期間の短い形で派遣される方については、これはリーマン・ショックの後のあの状況を見まして、余りにもこれは企業の都合によって派遣が切られるということで、労働者の皆さんの安定、仕事の安定ということを考えてこれは規制をしようと考えたわけでございます。
○礒崎陽輔君 もちろん政府の中で、そういう製造業で派遣されている人が困らないように、そこはしっかりともちろん、我々は反対ではありますけど、皆さんがやるんであれば考えていかなきゃならぬわけであります。 大分の地元にもその派遣切りで問題になった企業があります。今はかなり改善はしてくれておりますけれども、私の知り合いの人がたくさん実際製造業で働いております。私も時々工場見学に行ってお話も伺うことがあるわけでありますが、今そこで働いている、製造業で働いている人を働いてはいけないというような法律をなぜ今この雇用が厳しい中でやるのか私はよく分かりませんけれども、そのことは今日の主論ではないわけでありますが、私が言いたいのは、そんなことよりも問題は、非常勤である、正規職員じゃないという、言わばラベルという、言い方失礼でありますけれども、ラベルを張れば同じ労働をしていても賃金が違うと、そこの方が私はむしろ問題が大きいのではないかと思うわけであります。 すなわち、昔から、労働法を学べば、同一労働同一賃金の原則というのは我々も労働法の時間にきちんと学びました。こういうことを徹底することの方が話は重要なんじゃないでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 委員の言われることも、もっともなところもございます。 ただ、先ほどから出されております派遣法の改正案につきましても、派遣先の労働者とそれから派遣労働者、この賃金が今では相当違う、差があるわけなんです。それについては、この派遣法の改正案につきましても、同種の業務に就いているのであればこれはバランスの取れた待遇を求めると、こういう趣旨で、派遣先の労働者とそれから派遣労働者と均衡を考慮しなければいけないと、こういう規定も設けております。これは三十条の二で認めております。 それから、委員の言われます同一労働同一賃金ということも、これは私どももそういうことを目指してしっかりやっていかなければいけないと、こういうことで、やはり今国連などでもよく言われておりますディーセントワーク、人間らしい働きがいのある仕事の実現に向けて、これはきちっとこのことを実現をしていくというふうなことは私も重要な課題だというふうに認識をしておりまして、そこでこのために、新成長戦略や子ども・子育てビジョンに基づきまして、同一価値労働同一賃金に向けた均等・均衡待遇の推進に私どもとしても取り組んでまいりたいということでやっております。 御理解をいただきたいと思います。
○礒崎陽輔君 一番分かりやすいのは保育園だと思うんですよ。保育園ももう今措置費が少ないから非常に全体に低い報酬で働いていただいておるんですが、その中でも正規の保育士と非常勤の保育士で賃金格差がある。こういう状況をどういうふうに認識していますか。
○国務大臣(細川律夫君) 委員の言われるとおり、常勤の保育士と非常勤というか短時間勤務保育士、この賃金の差があることは私どもも認識をいたしております。 しかし、もっと重要なことは、一般の労働者と保育士の労働者との差も、格差もあるということでございまして、私どもとしたら、今後これから保育の質を上げていかなければならないということで、これは今後の政府の子ども・子育ての新システムの中で保育の質を上げなければいけない、そのためには保育士の皆さんの労働条件も上げていくということによって保育の質も上げなければいけないということで、これは保育士の皆さんの賃金も上げていくと、待遇を改善をしていかなければというふうに思っております。
○礒崎陽輔君 後半はごまかしのような話だと思います。 正規の保育士と非常勤の保育士の賃金の格差、データは持っていないんですか。
○国務大臣(細川律夫君) これについては、誠に申し訳ないんですけれども、非常勤保育士ということで統計はありません。しかし、短時間勤務保育士ということでの一応統計のもの、一時間当たりの賃金などについては統計がございます。(発言する者あり) では、申し上げたいと思いますが、普通の保育士、常勤の保育士では、一時間当たりに換算しまして千二百五十円、それから短時間労働者としての保育士の一時間当たりは千二十五円ということになっております。そういう格差でございます。
○礒崎陽輔君 なぜ保育所が分かりやすいかといったら、ほとんど同じ仕事をしておるわけですからね。要は、乳幼児に対して保育をするということは、これは正規職員であろうと非正規職員であろうとやっておることはほとんど変わらない。少し何か理屈を付ければ違いはあるのかもしれませんが、ほとんど全く同じですよね。全く同じ仕事をしているのに、中におれば年功で上がるのはあるかもしれませんけど、例えば一番低い人でもいいですよね、一番最近に入った学卒の人よりも今非常勤の方が大体安いんですよ。全く同じ仕事をしているのに賃金が違うと。これ許していいんですか。
○国務大臣(細川律夫君) 現実にそういう差があるわけでありますから、これを是正をするように努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○礒崎陽輔君 そこで、私もこれ何回も非公式には厚生労働省と議論したんですが、お役人が難しい難しいと言うんですよ。でも、これが問題なんですよ。もしこれが、例えば非常勤でも正規でも同じ仕事をしているんならば給料が同じとなれば、こんなにも非常勤が増えないし、非正規も増えないんですよ。それならば、これは同じ給料ならば中で育てて長く働いてもらう方がいいと、そういうことになるんじゃないですか、どうですか。
○国務大臣(細川律夫君) 御指摘のとおりだというふうに思いますので、これは、今非正規の労働者も大変増えておりまして、これはもう大変大きな問題でございますから、委員の言われるように、同じ仕事をしている者は同じ賃金だということに向けて私どももしっかりやっていきたいというふうに思っております。
○礒崎陽輔君 まあ、やってくれると言ったんで、それはいいんですけどね、なかなかこれはやるとなると難しいんですよ、何をもって同一労働というか。同一賃金の方は簡単かもしれませんけど、同一労働って何をみなすかといったらなかなか難しいところもありますけどね。 やっぱり製造への派遣を禁止するということよりも、そのこと、同一労働同一賃金ということを日本のきちんとしたルールにしていくことが今の雇用を確保する上で私は重要であって、各党今日いらっしゃいますけど、同一労働同一賃金だったら、ここに出席している委員の先生みんな協力してできるんじゃないかと私は思いますよ。だから、これは総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) いや、大変いい指摘をいただいていると思います。私も、同一労働同一賃金が望ましいし、ある意味での理想だと思っております。 ただ、いろんなことを考えますと、例えば同じ仕事、かなり高いレベルをすると、そうすると若くてもかなり高い年収をもらう人もいます。しかし、逆に言うと、余りスキルの高くない仕事だと、年齢がたっても同一労働ですから同一賃金のまま行きます。そうすると、つまりは能力差は出ますから、年功が余り、従来のような年功序列が余り利きません。 そうすると、例えば、今は共稼ぎも多いですけれども、子供が生まれて高校、大学に行くときに、従来の賃金カーブはやや五十代ぐらいから、上がってだんだん下がるわけですが、基本的にはフラットになりますので、そういう費用を個人としてはなかなか見にくくなる。そうすると、やはり子供の教育に掛かる費用などは別な形で社会がきちんと対応するといったそういう社会構造全体の問題とも関連しているという、そういう視点が必要ではないかと思っております。
○礒崎陽輔君 具体的に、まず厚生労働大臣、方針出してほしいと思いますよ。今はやりますと、予算委員会終わって終わりじゃ困りますのでね。要は、皆さん方の政権はかなり労働者から支持されている政権なんでしょうから、こういうことこそしっかりやってもらわなければならないわけでありまして、正規の労働者だけのためのような政策やっちゃいけません。本当、国民が今塗炭の苦しみを味わっておるわけですから、しっかりとやっていただきたいと思います。 まだ関連の質問もありますけれども、またあと時間のあるときにやりたいと思いますが、日銀の問題について移りたいと思います。 日銀の白川総裁は、私の地元で平成六年に大分支店長をやられていまして、そのころ私はもちろん存じ上げませんでしたけれども、今でも経済界の人に聞くと非常に評判のいい支店長でありまして、なぜかというと、大分県のことを一生懸命愛してくれた支店長であったというふうな、もう十何年たった今でも聞くわけであります。 褒めた後は質問が厳しいんでありますが、今、大分県の事情をよく知っていて、よく愛してくれたと言いますが、そういう地域の事情、地域の経済事情をどういうふうに日銀は把握していますか。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 最初に、過分のお言葉ありがとうございました。 日本銀行では、三十二の支店におきます個別企業へのミクロのヒアリングや、あるいは企業に対するアンケート調査であります短観などを通じまして、各地の経済情勢あるいは企業金融の状況につきましてきめ細かく把握するように努めております。 特に、このヒアリングといいますか面談ですけれども、これは大変重視しておりまして、その時々の経済金融情勢やその問題意識に応じまして、これは個人企業から大企業に至るまで様々な経営者にお会いしましてお話をお伺いしております。私自身、大分に赴任をしたときに、これはいわゆる地元での大企業だけじゃなくて、本当に家族企業といいますか零細企業まで含めて回りまして、これは私だけじゃなくて各地の支店長がそれを心掛けているということでございます。 このようにしまして集積しました情報ですけれども、これは四半期に一回の支店長会議というルートだけではなくて、随時これは本店に報告が来ております。それから、本店調査統計局では関東地域の情勢を調査する専担の部署を設けておりまして、これは地域経済グループというものを設けております。それも通じてまた情報を集めております。 こうした形で集まってくる情報を、これは四半期ごとに地域経済報告というレポートで取りまとめて公表しておりますし、それから、政策を決定します政策委員会のメンバーでございますけれども、これは九名のメンバーがおりまして、私も含めまして年に複数回これは各地を訪ねまして、いろんな方とお会いして意見交換を行っております。 いずれにしましても、こうしたミクロのデータといいますかあるいは地域のデータ、これもマクロのデータと並んで大変大事だと思っています。特にマクロのデータはどうしてもこれは遅れますので、そういう意味で、私自身は常々スタッフに対しても、これはミクロのデータ、それからミクロのヒアリング、これを大事にしてくれということを重ねて強調しております。 もちろん現状で十分だというふうに言うつもりはございません。私どもとしては今後とも努力をしていきたいというふうに思っております。
○礒崎陽輔君 ありがとうございました。 今、政策委員のことまで触れていただきました。きちんとやっておるということでそれでいいわけでありますけれども、やはり日銀の顔が見えないんですね。 ちょっと下世話な質問から先にしますと、何か緊急事態があったら、地下の駐車場ですかね、あれ、黒い車がばあっと止まって、何かだれかがドアを開けてくれる、そういう画面がいつも日銀は映るんですよ。いや、別に黒い車乗っちゃ悪いとは言いませんけど、もう国会議員も今貧乏ですからね、東京で車を持っている人は余りいませんよ、今。それはそれでいいんです。もうちょっと何か会議のところを頭撮りするとか、もっと日銀の顔が国民に見えるようにしたらどうかということと、もう一点は、今やってくれますけど、本当に、何回か出張はなさるんでしょう、政策委員も。もっと地域の実情を政策委員自ら全国行脚して聞く、そんなことはいかがでしょうか。
○参考人(白川方明君) まず、最初のテレビ撮りでございますけれども、これはマスコミ各社がマスコミ各社の判断において流しているということでございまして、私ども自身としては、そうした場面ももちろん一つでございますけれども、日本銀行のいろんな地道な活動を、まさにミクロのヒアリングをやっている、そうした現場も含めて是非報道していただきたいという気持ちは持っておりますが、これは最終的にはマスコミ各社の判断するものでございます。 それから、ヒアリングでございますけど、これは定例的にオフィシャルに行っているもの以外にも、実はいろんな形で各地を訪ねております。それから、いろんな企業の経営者の方がまた日本銀行に訪れてくれまして、そうした話もお聞きしています。さっき大分の話が出ましたけれども、例えば大分の経営者の方々、今でも東京に訪ねてきたときいろんな話をしてくれますし、それから、例えばいろんな、メールとかいろんな形でまた情報が入ってきます。 これは、私だけじゃなくて、支店長を経験したみんな多分そういうことになっている。そうした情報がすべて、そういうものをバックにしながら、しかし最終的には一つの情勢判断としてしっかりそれを結実させる、そういう努力を行っております。 そういう点、是非これからも努力をしていきたいと思いますけれども、決して政策委員会メンバーがマクロのデータだけで、本店でいすに座ってデータを集めているということではないことは是非御理解をいただきたいというふうに思っております。
○礒崎陽輔君 まあ、前段の取材の問題は、私から、じゃマスコミ各社に日銀の取材をちゃんとしてもらうようにお願いしておきますから、ちゃんと対応してください。 ただ、後半の問題は、やっぱり日銀が顔が見えないというのは、まあ見てください、政府の皆さんは今日朝からずっと怒られっ放しで座っている。これがないんですよ、日銀には。そこが問題なんですよ。やっぱり、まあよかろうが悪かろうが、みんな一生懸命答弁している。でも日銀は外に対してきちんと答弁をしない。総裁だけですよ。総裁だけじゃ駄目なんですよ。もっとやっぱり政策委員が地方に出て、本当の地方の今厳しい状況を政策委員が一人一人感じる、そういうことをやってほしいと私はお願いしているんですが、いかがですか。
○参考人(白川方明君) 政策委員会のメンバーは各地に参りまして、まさに厳しい御指摘を受けております。政策委員と地元の経営者の方、これは中小企業の方も含めまして懇談会を行っておりまして、その記録というのが実は私の手元にもこれ必ず上がってきます。そうした記録を見ますと、今先生がおっしゃったように、地方の実情はもっと厳しいと、日本銀行は本当に実情を見ているのかという御批判も含めて、いろんな御意見をちょうだいしております。 それで、私どもとしては、そうした声に耳を傾けずに一方的に判断をしているのではなくて、そうしたことについては私どものできる範囲で精いっぱい努力しておりますし、今後とも努力をしていくと、それは肝に銘じております。
○礒崎陽輔君 それはよろしくお願いします。 そういう観点からいえば、なかなか日本のデフレが直らない。御存じのとおり、流動性がどうなっているのか。流動性のわなというのが、難しい話があるんですけど、菅総理がお買いになったサミュエルソンの経済学の教科書の初めの方に載っておりますが、今そんな状況ですから、もう金利も効かないわけですよ。そうしたら、あとは流動性を一方的に上げていくしかない。ただ、化学の実験と一緒で、触媒を入れるときに普通に入れても触媒反応起きないんですよ。化学の本見たら、過剰に入れると触媒反応が起こるって書いているところいっぱいあるんですよ。 だからやっぱり、今の流動性を上げるということも多少過剰にやらなきゃならぬ。もちろん、過剰にやってしまえばインフレになるのを日銀が恐れておるのは分かりますけれども、まあアメリカがあれだけの規模の金融緩和をやった、そんなことも考えたら、もうちょっと日銀が積極的に、かなりこの前のを評価します、この前の政策は評価しますけど、もっと過剰なことをやらないとなかなかデフレは直らないんじゃないですか。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 今議員御指摘のとおり、日本銀行は既に潤沢に量を供給しております。もちろん絶対的な尺度があるわけではございませんけれども、現在でも日本銀行、日本の中央銀行におけるバランスシートの大きさ、これを一国の経済規模であるGDPとの比較でいいますと、現在でも日本銀行は潤沢に供給しているということでございます。 それで、過剰に量を供給するということでございますけれども、日本銀行は資金を潤沢に供給するという構えで現に行っておりますし、その上で我々としてどういうふうに更にやれば現在の状況を改善できるかといういろんな工夫を行っております。先ほど先生から御評価いただきました先般の資産の買入れも、実は包括金融緩和のそういうことでございます。 で、量ということでの御質問なものでお答えいたしますけれども、実は先般アメリカは、いわゆるQE2という言葉で言われていますけれども、資産の大規模な買入れを行いました。その直後にバーナンキ議長がいろんな形で発言しておりますけれども、自分たちの政策は、量の大小で効果が出るものではないんだと重ねて強調しております。バーナンキ議長が強調していますことは、自分たちが買入れを行うことによって金利を下げると、この金利を下げることによって効果が出てくるんですということを言っていまして、決して量ではないんですということを、これもう繰り返し繰り返し強調しております。 日本銀行も量は潤沢に供給しています。その上で、さらに、じゃ金利を下げる上で、最終的には民間企業が支出するわけですから、民間企業が借り入れる金利に対してどうすれば働きかけができるかということについて私どもは知恵を働かせました。その結果、先般の資産買入れということで、つまり日本の状況に即して更にどうすれば緩和効果が上がるかということをこれは追求しております。
○礒崎陽輔君 理屈はそうなんでしょうけど、要はデフレが直らないんですよ。だからそれは、今やるのは、もう財政は何もできないわけだから、過剰流動性をつくるしかないと思うんです。だから、それをどっかで評価基準を作って、日銀の政策委員の皆さんが責任を取らなきゃならぬ。何も目標は分からないで、ただ頑張っています、それで金融政策いいんだということには私はならないんだと思うんですね。 だから、それ、財務大臣にお聞きしますけど、この前の日銀法の改正は確かに、まあ古い法律だったから、これを日銀の独立性を高めるためにやった。これが私、間違ったとは言いません、言いませんが、やはり政府として、具体的な手段は日銀に任せるとしても、いや、このくらいのインフレターゲットでやってくださいというようなことを例えば政府としてきちんと日銀に指示できる、そういう改正が必要だと思いませんか。
○国務大臣(野田佳彦君) 日本銀行で行う金融政策が経済政策の一環であることは、これは間違いありません。ですから、政府の経済政策の基本方針と整合的であるように緊密に連絡を取る、これは日本銀行法にも規定をされています。その法律も踏まえまして、特に今委員から御指摘があったとおり、デフレの克服が日本の経済にとって最大の課題でございますので、この問題意識を共有しながら一体として取り組んでいるというふうに理解をしています。 具体的な目標の話ございましたけれども、例えば政府で六月に取りまとめた新成長戦略は、消費者物価の上昇率を二〇一一年度中にプラスにしたいというふうに書いてございます。先般、委員がさっき評価をすると御指摘された日本銀行の取った包括的な金融緩和政策、その中では時間軸を明確にされました。中長期的な物価安定の理解に基づいて、物価の安定が展望できる情勢になるまでゼロ金利政策を継続をすると。これは、その意味では共通の認識と共通目標の一体となった取組だというふうに理解をしています。
○礒崎陽輔君 言っていること分かるんですけれども、やっぱり日銀の顔が見えない。顔が見えるようにして、国民に、責任を取ってもらう、厳しいですけれどもね。皆さんは、それだけ今国民生活を握っておるわけですよ。日銀が今、国民のこのデフレの中からどうやって脱却するか、日銀に懸かっているわけですから。私は、きちんと目標を政府が示し、そしてその目標について、手段は日銀で考えるにしても、それができなかったらやっぱり総裁以下政策委員が責任を取って辞めてもらうと、そういう仕組みにしないと私は進まぬと思います。 だから、今財務大臣に聞いても、じゃ、分かりました、日銀法の改正に着手しますとは言わぬでしょうから、聞いても仕方がそこはないですけれども、この辺は私は強く言いたいし、白川総裁を私は最初に言ったように信頼をいたしておりますから、是非これ、政策委員の皆さんにお伝えをいただいて、もう国民が怒っているよということだけは厳しくお伝えをいただきたいと思います。 最後に、総裁、もう一言いかがですか。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 日本銀行の金融政策の目的、これは日銀法で明確に定められておりまして、物価の安定を通じて国民経済の健全な発展に資するということが明確に定められております。この金融政策の使命ということを、私を含め政策委員会九名、これは非常に重く受け止めております。したがいまして、この日本の経済の状況の厳しさに照らしまして中央銀行としてはかなり異例な政策を随分行っておりますけれども、それはまさにそういう思いで行っております。 そのことを申し上げた上で、今度、日本の経済についてデフレから脱却するためにどういうことが必要かというときに、私は、日本銀行の努力、これはもちろん大事ですし、現に頑張っておりますけれども、しかし、これはいろんな、民間もそうですし、それから政府もそうですけれども、併せたその取組、これが必要だというふうに思っております。 詳しくは申し上げませんけれども、したがいまして日本銀行としてできることはこれはしっかりやっていきたいというふうに思っております。
○礒崎陽輔君 それで了解いたしますけれども、さっきも言ったように、潤沢ぐらいじゃ駄目だと思います、私は。やっぱり、過剰の流動性を与えるという政策を講じないと今の日本どうしようもなくなると、経済的にどうしようもなくなると私は思うのであります。 残った時間で公務員制度改革について聞いていきたいわけであります。 この予算委員会でも総人件費二割の削減については何度かお尋ねいたしました。予算委員会の質疑、総務委員会の質疑を通じて片山総務大臣は、その総枠をなかなか、私が聞くんだけれどもはっきり言わなかったですね。言わなかったけれども、昨日の片山虎之助総務委員の質問に対しては、来年度法律案を出すときに、あらましというふうにおっしゃいましたね、あらましを示すんだというような言い方をしました。 私の答弁と違うから怒るということではないんですけれども、少し答弁が進化した、成長したと考えてよろしいんですか。
○国務大臣(片山善博君) 進化したといいますか、日々仕事を通じて検討を加えておりますので、だんだんと煮詰まってくる面はあります。 昨日も総務委員会で御答弁申し上げましたけれども、総人件費二割というのは幾つかの要素がありまして、給与、それから退職手当、その他の手当、共済の負担金、定数ありますけれども、そういうそれぞれの要素についてそれぞれ取組がこれから進んでまいりますので、それについて、まずは給与法改正法案を次期通常国会に提出しようと思っておりますので、その時期にそれぞれのその要素ごとの取組についてのあらましが示せればということを昨日申し上げたわけであります。
○礒崎陽輔君 確かに、もう政権ができてから一年以上たつのに遅いという話はこの前しましたから繰り返しませんけれどもね。今、一月に給与関係法令を出すときにあらましを出すんだという答弁はしっかりいただきましたので私は待ちますけれども、しっかりとしたものを作っていただきたいと思うわけであります。そのときに、やっぱり国家公務員の給与が民間準拠と決めていたら人事院は何もできません。こういうところをやっぱり見直すべきです。 それから、もう一つ問題は、地方公務員給与は国家公務員準拠となっているんです。これはラスパイレス指数が国より高いときの産物であって、今、地方の方が給与が低くなったら、もう地方もその地域の民間給与に準拠ということに改めるべきだと思いますが、どう思いますか。
○国務大臣(片山善博君) 人事院の方から、また必要ございましたら御答弁あると思いますけれども。 国家公務員の決め方というのは社会の情勢に適応するということが国家公務員法に決まっておりまして、礒崎議員のおっしゃるのは、それに国家の財政状況を加味したらどうか、これは一つの立法政策でありますから、よく御議論をいただければと思います、私どもも検討しますけれども。決して否定するものではないとは思いますが、現行法はそれがないということであります。ただ、現行法でそれは表記されておりませんけれども、人事院の勧告とは違った取扱いをしたということはかつてあります。ですから、現行でもそれが全くできない、排除されているということではないと思います。 それから、地方公務員は基本的には国公準拠と言われておりますけれども、正確に言いますと、国家公務員それから民間給与との比較、それから生計費、その他の事情ということで、地方公務員の方については少し要素が多くて、幅広くなっているのが現状であります。
○礒崎陽輔君 政府の立法政策だと。そういう答弁は、片山さん、学者の答弁なんですよ。政府対野党で議論しているんだから、立法政策だなんて、そんな答弁ないですよ。 私は、イギリスなんかでそういうことをやっているんです、財政で。だから、蓮舫さんがはっきりこの前言ったように、争議権を与えるのを検討しているとはっきり言うから、余りはっきり言うんでこっちも言いようがないんだけれどもね。そんなことをやるよりも、今の人事院制度の下においても、国の財政状況というのを給与を決めるときの要素の一つで入れるとなったら、今の人事院勧告制度を維持しながら、あるいは適切な給与水準に持っていくことができないかと私は質問しているんです。学者みたいな答弁せぬでください、片山さん。
○国務大臣(片山善博君) そんなに部分的な改正の問題ではないと思うんですね。人事院の言わば本質にかかわる問題でもあると思いますので先ほどのような御答弁申し上げたんですけれども。 仮に財政事情というものを考慮するとした場合に、それを今の人事院の基本的な仕組みの中に盛り込むのか、それとも人事院は人事院としながらも、政府の方針、国会で決める給与法定主義の中でこれを処理するのかという、そういう問題もあると思います。
○礒崎陽輔君 それ、もちろん大問題なんですよ。それを今やると言ったらそれは大騒ぎになるからみんなで大議論をしなくちゃならぬわけですけれども、そういう選択肢があるということを私は今日は指摘はしておきたいと思います。 あと、地方公務員もそうなんですね。人事委員会勧告ってあるんだけれども、昔はあっても全部同じなんですよ、これ。なぜこんなことが起きたのか。やっぱりこの辺も少し見直すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) これは礒崎議員も昔のことよく御存じと思いますけれども、かつて、私も不思議に思っておりましたけれども、全国の人事委員会、都道府県の人事委員会がほぼ人事院の勧告と横並びの引上げ率、当時でいえば引上げ率が出てくるわけです。私が知事になりましたときに鳥取県の人事委員会も同じことをやっておりまして、それは具体的に言いますと、県で調査をしたらこうなりますというのがあるんです。あるんですけれども、国の人事院がこうだからこの人事院の方に倣いますというような、そういう人事委員会の勧告をしておりましたから、こんなことでは意味がないじゃないかと、やはり独自に県で調査をしたら、それが県の給与水準に反映しなきゃいけないということで、私は知事として人事委員会に当時意見をしまして、自来、鳥取県では変わりました。 最近見てみますと、昔の傾向が随分変わりまして、最近では四十七の都道府県の人事委員会がそれぞればらばらといいますか、それぞれの地域の官民比較の結果をかなり素直に出されているんではないかと思います。
○礒崎陽輔君 そこは大きな問題なんですよね、地方公務員の。結局、人事委員会はあるけど、全国同じ。多少ばらついてきました。だけど、まだボーナスなんか大体横並びであります。その辺をしっかりと地方公務員の給与もやらぬと、いろんなそういうおかしなことが行われております。 時間になりましたので終わりますが、最後に、経済財政問題についていい質疑ができたと思いますので、今日言ったことはまたどこかで追及いたしますので、厚生労働大臣、よろしくお願いしますね。 じゃ、終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で礒崎陽輔君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、加藤修一君の質疑を行います。加藤修一君。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。 まず、私は、中国漁船の例のビデオテープの関係あるいは映像の関係でございますが、これはこの予算委員会で既に政府の方から出していただいて、そして全会派にそれぞれ渡っている段階でございます。そういった意味では機密性はかなり低くなってきていると。私は、そういった意味では、わざわざ国会法の百四条を使って、あえて政府に申し上げて出してもらうという段階は既に過ぎているところでありますので、私はもうこれは公にしっかりと敷衍させるようにしていくべきだと、このように考えておりますけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(仙谷由人君) 先般、参議院の予算委員会に、いわゆる四十四分物といいましょうか、流出映像とほぼ同一の映像を提出をさせていただきました。 そこで、今、加藤議員がおっしゃっておるのは、いわゆる他の部分を全部国会に出せという御趣旨なのか、政府の方で自主的にどこか、何というのか、政府のホームページにアップせよと、こういうことなのか。それとも、何か私がお伺いしますと各会派にダビングしたものを配ったということでありますが、この三時間物を、三時間三十分物でしょうか、それを改めて配れということなのか。全面的公表、公開というのが、ちょっと趣旨を確定していただければと思います。
○加藤修一君 現段階では四十四分物が各会派の方に行き渡っている話でありますから、その分についてはもう既に相当機密性が下がっているという判断ができるわけですから、公に広く普及できるように、公開できるようにしていただきたいと、こういうことであります。
○国務大臣(仙谷由人君) 四十四分のものを内閣のホームページに載せるべきだと、そういう趣旨と理解すればよろしゅうございますか。 それじゃ、捜査当局と捜査の度合いを確認をいたしまして、そして、捜査当局の方でこれからの捜査、あるいは公判ということになる可能性もございますので、その公判問題に、つまり、流出させた人の公判の可能性ございますので、その場合の法廷との関係等々検討をさせていただきます。
○加藤修一君 公判の可能性があるとはどういう理解をすればよろしいんですか。
○国務大臣(仙谷由人君) まだ私ども、捜査の状況を伺っておりませんが、巷間伝えられるというか、報道等で目にするところによると、一応まだこの流出させた者の刑事処分が決まっておりません。刑事処分がもし公判請求ということになりますと、公判が始まります。そのときにはこの四十四分物がある種証拠になることになり得ます。したがって、そのときの証拠価値の問題とかそういうことがある種関係してくるので、これは捜査当局に確認をしなければ、それを政府が、我々が勝手にといいましょうか、我々の意思だけでホームページに載せるということは差し控えたいと、こういうことを申し上げているわけであります。
○加藤修一君 いずれにしても、四十四分については強く公開することを望みますけれども、公判をするということは、これは被告人がいなければできないということも考えられるんじゃないでしょうか。中国人船長の身柄を確保しているんですか。
○国務大臣(仙谷由人君) 先般から申し上げているように、第一事件が船長の公務執行妨害事件だとすれば、第二事件としてこの海保の職員の国家公務員法違反事件というのがございますので、少なくともこの第二事件というか国家公務員法違反事件については、証拠、この四十四分物は証拠ということになり得るだろうと私は考えております。
○加藤修一君 これ、第二って言いましたけれども、私は第一の言い方で聞いているわけなんですよ。身柄を拘束していないわけですし、それから、その身柄の関係の、例えば住所等、どこに住んでいるか等々含めてそれを押さえているわけですか。(発言する者あり)
○国務大臣(仙谷由人君) いやいや、話戻すとおっしゃるけれども、今のは、中国人船長の身柄を押さえて、身柄というか住所を押さえているのかと、こういう御質問でございましょうか。 これは、これからの捜査の関係も全くないわけじゃございませんので、処分まだ保留でございますんで、その辺は答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
○加藤修一君 これはなかなか理解できない話なんですけれども。 それじゃ、お聞きしますけれども、いつ終局させるわけですか、終結させるわけですか。
○国務大臣(仙谷由人君) それは、検察庁がしかるべきときに処分を決定すると考えております。
○加藤修一君 なかなか理解ができない答弁でありますけれども。 今回の中国漁船の関係でございますが、これと同じように、韓国も相当のやり方を行っている。やり方というのはちょっと言い過ぎでありますけれども、韓国は違法操業の中国漁船を拿捕しているという話ですよね。釈放に当たっては一千百十万円、これは九月十九日のケースの話でありますけれども、中国側が罰金を支払っているということであります。あるいは船長の勾留、それを払うまでは勾留するという極めて厳正なやり方を私はしていると思うんですね。 なぜ日本がこういう形と同じように厳正にしていないのかと、極めて私は、ふだんからそれは思っている話でありますので、是非こういった面については、これは国内法の関係も当然あるとは思いますけれども、しっかりと対応できるようにしていかなければいけないと思っていますけれども、どうですか。
○国務大臣(仙谷由人君) 多分、多分というのも言い方おかしいですね。しっかりとここまでの故事来歴、いろんなケースの場合にどのような行動で逮捕に至るべきか、逮捕の後どのようにするか、これを改めて検討をさせてみたいと思いますし、こちらの方も当然、私、今法務大臣でもございますので法務大臣的立場、あるいは官房の立場、あるいはこれは外務省の立場も、入管の立場もございましょうから、あるいは農林水産省的観点から見た立場と、いろんな観点から、今違法操業とおっしゃいましたので、そういうことについてどのようにこれに対処するか。 いずれにしても、領海内に入って、相当、数回退去を勧告してもそこでまた抵抗するとか、このような船をぶつけてくるとかいうようなことがあれば逮捕をするという、前例だけははっきりと残ったということでございますので、その前後左右の関係を整理したいと思っております。
○加藤修一君 船をぶつけてくるだけじゃなくて、それ以前の問題もあるわけですよね。領海内における操業の関係も含めて、あるいは排他的経済水域の中の関係についても同じだと私は思うんですよ。 私は、北方領土、これは日本の領土であります、実効支配されておりますけれども。北方領土でも相当の拿捕をされているわけですよ、日本の漁船が。これは大変な話ですよ。今までは九千人を超える人がもう拿捕されていると、あるいは船は約五百隻ですよね。これは日本の領土、領海でありますけれども、そういう形でされているわけですよ、大変な状態になっているわけですよ、自由に操業ができないという話なんですけれども。まして、今話ししているのは、尖閣諸島周辺あるいはその辺の領海あるいはEEZの話でありますよ。 この辺については明確に、それは検討すると言ったその中身が問題なんですけれども、これはやはり国内法の整備を含めてやるというのが私は検討だと思っておりますが、どうですか。
○国務大臣(仙谷由人君) 海上警察権の実定法及び行使の仕方含めて、何というんでしょうか、法律のすき間というようなものがあるのかないのかを含めて、これは海洋関係の国際法と国内法がまさに間にあるはざまでもございますので、その辺の観点からも、そして実際の運用の仕方についても、今、加藤議員がおっしゃられたような観点も参考にしながら検討を早急に進めなければならないと。 どうもすき間があるようでもございますし、それから今までの長い間の運用の仕方というのもあったようでございます。急に、今おっしゃられたような、例えばロシアは、日本が主張するというよりも歴史的にも国際法的にも日本の領土、領海の中で日本の漁船を拿捕するというふうなことをやっておるじゃないかということをおっしゃいますんで、日本もそういうことができるのかどうかも含めて考えなければいけないと思っております。
○加藤修一君 ロシアの関係については、機銃掃射を受けて死んだ方もいるわけなんですよね。 国連海洋法条約の二十五条によりますと、無害でない通航の防止のために沿岸国は必要な措置をとることができると。必要な措置としては沿岸国がどのような、とるかということなんですけれども、大幅な裁量権が付されているということなんですね。 だから、これはやはり私は考えるに、先ほど答弁がありましたように、国内法をしっかりと整備すると。そしてまた、資源については主権的権利がある、これは排他的な経済水域についてもそれが及ぶようにしていかなければいけないと私は思っておりますけれども、改めて質問いたします。
○国務大臣(仙谷由人君) もう既に海上保安庁の方は着手をしていただいておるようでありますが、その検討に、加藤議員が今提起された問題意識を含めて、早急にこれは国会での議論に付せるように検討を私どもも、それから海上保安庁の方も進めてもらうようにいたします。
○加藤修一君 それで、今委員会としてはリストの作成を政府にお願いしてありまして、それを提出済みなのか、そういう方向の中にあるわけでありますけれども、このリストの関係について、これはロシアに拿捕されたときの調査の在り方というのは物すごい過酷ですよ。かなり厳密に、かなり詳細にわたって調査をしているわけなんですよね。 この点については、今回の中国漁船についてどこまでの調査をやっているのかと。例えば、船内の録画をしているとか、スチール写真を撮っているとか、航海日誌を押さえている等々を含めて、もう返してしまったわけでありますけれども、そういう証拠物件的なものはございますか。
○政府参考人(鈴木久泰君) お答えいたします。 私どもが撮りましたビデオの映像記録につきましては、参議院予算委員会の理事会の求めに応じまして十一月十九日にリストを提出させていただいたところでございます。 お尋ねの写真でありますが、これにつきましても、私ども、捜査の過程の中で船内の実況見分等を行ったところで写真を撮ってございますが、これにつきましては、個別の具体の捜査に関することでありますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思っております。
○加藤修一君 そういう写真はあるということですね、要は。私は、政府の説明の中ではそういうものはございませんという話だったんですね。相当これは克明に調べているという判断でよろしいですか、写真も含めて。
○政府参考人(鈴木久泰君) 私ども、採証活動と申しまして、証拠を採る、採用の採に証拠の証という字を書きますが、これは当然事件捜査の過程で一般的にしっかりとやってございます。本件についてもやっておるものと承知しておりますが、その具体的な内容につきましては、申し訳ございませんが差し控えさせていただきます。
○加藤修一君 リストの関係に戻りますけれども、そういう面についても映像にかかわるものについては提出をしていただきたいというふうに私は言っておりますけれども、追加的に出してください。
○政府参考人(鈴木久泰君) 映像のリストの提出につきましては、当委員会の理事会の求めに応じまして、ビデオ映像のリストにつきまして十一月十九日に出させていただいたものでございます。これは、当委員会でビデオ映像について大変な御議論がなされておるということを踏まえまして私ども撮ったビデオのリストを出させていただいたものでございまして、写真につきましては、先ほど申し上げましたように相当数の写真撮ってございますが、これは捜査の一環として撮ったものでございますので、その内容は控えさせていただきたいと思います。
○加藤修一君 この質問だけやっているわけにはいかないんですけれども、私は映像の確認をしたときに、そういうスチール写真ということについても映像であると、ビデオ映像とはどこにも書いていないわけですから。だからそれは提出に当たるものであると、そういうふうに主張して、いや、そういうものはございませんという話だったから引いたわけですよ。
○政府参考人(鈴木久泰君) 先ほど申し上げましたように、私ども採証活動というのをやっておりますが、これは事件捜査の中の大変重要な部分でございまして、本来であれば、その秘匿性の問題あるいは関係者の人権の問題等を勘案して、余りその中身についてお出しするのは適切でないと判断しておったところでありますが、ビデオ映像につきましては、この理事会の求めに応じましてそのリストを提出させていただいたというものでございます。
○加藤修一君 いや、映像におけるリストですから、そのリストの中に入っていないということを私は主張しております。
○政府参考人(鈴木久泰君) 私どもとしてはビデオ映像のリストを要請いただいたものと承知をしておりまして、提出に当たっても、理事会の方とある程度調整をさせていただいてリストを提出させていただいたものと承知をしております。
○加藤修一君 これ、ちょっと理事会で協議していただきたいと思います。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議させていただきます。
○加藤修一君 それでは次に、新聞にも載っておりましたが、無人島のいわゆるそのような外国資本流入を警戒するという話なんですけれども、長崎県の五島市が全五十二の無人島に対して、所有者が分からないと、そういう確認調査をし始めたということなんですけれども、これは非常に北海道なんかも外国資本に、購入が進んでいるという話も聞いております。実際起こっているわけでありますので。こういういわゆる所有者が分からないと、これは無人島の話であります。 あるいはさらに、防衛省の関係の施設、防衛省を含めて防衛省の関係施設の接続している用地、その所有者についても私は調べる必要があるんではないか、このように考えておりますけれども、防衛大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) この件については、度々御意見もありますので我々も関心を高めておるところでありますが、現在のところ、直ちにという予定はございません。
○加藤修一君 直ちというのがどういう範囲を指すかは分かりませんが、いずれにしましても、こういう全国調査をする、こういうことが大事であると。大臣、どうですか。
○国務大臣(北澤俊美君) 防衛施設の性格上、私も認識は共有しております。
○加藤修一君 いや、共有はいいんですけれども、それは共有してもらわないと困りますよ。 調査をするかしないかという非常に大事な点ですから、是非お願いします。
○国務大臣(北澤俊美君) せっかくの御提言でもありますので、前向きに検討したいと思います。
○加藤修一君 是非、積極的な対応をお願いしたいと思います。 それでは次に、日本のカウンターインテリジェンス制度の関係でありますけれども、これは政府が統一基準を作って、物理的、技術的あるいは人的な基準というのを考えているようでありますし、ある程度できているという。アメリカ並みまで行くかどうか私はまだ分かっているわけじゃありませんが、ただ、人的な管理の関係でありますよね、いわゆる人的クリアランス制度、事前の身上調査を含めてこれはしっかりとやっていくべきであると。これは機密の保全という観点からいって非常に大事な制度だと考えておりますけれども、この点について、官房長官、お願いいたします。
○国務大臣(仙谷由人君) 政府といたしましては、平成十九年八月に策定いたしましたカウンターインテリジェンス機能の強化に関する基本方針に基づいて、特別に秘匿すべき情報につきましては、アクセス管理の徹底等の物的管理と、管理責任体制の構築等の人的管理を厳格に行っているところでございます。 特に、人的管理といたしましては、特別に秘匿すべき情報として指定されたものについて適格性の確認をした者のみに取り扱わせることとするいわゆるセキュリティクリアランス制度を導入しておりまして、各行政機関において所要のクリアランス手続を実施しております。
○加藤修一君 新しい制度ということで非常に大事な段階になっておりますので、是非そういった面も含めて検討をお願いしたいと思います。 それから、環境省、突然お話しいたしますけれども、時間の関係がございますので。 いわゆる汚水処理施設の関係ですよね。下水道の関係は、だんだん地方自治体の健全財政の関係から足を引っ張るような状態になっておりまして、全体で三十兆を超えるぐらい大きく膨らんでいる段階でありますので、私は、経済的な効率性の観点を考えて、やはり浄化槽、既に、残っている一五%の処理人口普及率の関係についてはもう山、谷の関係でありますから、是非これは浄化槽を進めていく、そういった意味では、三分の一の補助ではいけない、二分の一の補助にすべきである、このように考えておりますけれども、環境大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(松本龍君) お答えいたします。 合併処理浄化槽につきましては、私の先輩でもあります弘友先生からもいろいろずっとお話をいただいておりました。 助成率の二分の一については、以前より地方公共団体からの要望も強く、本年度予算では、地球温暖化対策に寄与する省エネ型の浄化槽整備事業を行う市町村に対しましては、一定の要件を満たす場合には助成率を二分の一としております。なお、来年度概算要求では、中山間地域など、汚水処理人口普及率の低い市町村において浄化槽の集中的整備を行う場合に助成率二分の一とすることを要求しております。 今後とも、地方の実情や要望を踏まえた形で浄化槽整備を推進するための助成制度の充実に努めたいというふうに思っております。
○加藤修一君 下水道法の、いわゆる浄化槽の近くになった場合には接続義務を外すとか、あるいは浄化槽法においても改正をして、やはり真っ正面からこういう汚水処理施設の問題については取り組んでいくことが非常に大事である、この大事なことを言って、質問を終わります。 以上です。
○委員長(前田武志君) 以上で加藤修一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、桜内文城君の質疑を行います。桜内文城君。
○桜内文城君 みんなの党の桜内文城です。 まず、本日は尖閣問題についてお尋ねいたします。 これまでの政府の答弁、私は法務委員会の理事もしておりますけれども、この予算委員会あるいは法務委員会等におきまして、常に、検察当局が中国人船長釈放の判断を独自に行ったという答弁をこれまで聞いております。しかしながら、今お手元に配らせていただいた資料にもありますけれども、検察官の裁量権の範囲、刑事訴訟法二百四十八条に関しまして見ますと、仙谷官房長官も以前この委員会でおっしゃられましたとおり、その趣旨を適用ということにとどまります。そしてさらに、このような釈放の判断というものは、その後の公判であるとか、あるいは検察審査会での審査ということも予定されておりませんので、この裁量権の範囲というのはおのずから限界がある、このように考えております。 そういった意味では、今回の中国人船長釈放の判断というものは、仮に検察当局が行ったとすれば裁量権の逸脱に当たり、刑事訴訟法二百四十八条違反、違法、無効の判断と考えますが、いかがでしょうか。官房長官、お願いします。
○国務大臣(仙谷由人君) 何度もお答えいたしましたけれども、起訴便宜主義のこの刑事訴訟法二百四十八条、オールマイティーであると申し上げるわけではありませんけれども、これに基づいて今回は処分保留で身柄を釈放した、この趣旨を体して身柄を釈放したと、こういうふうに御理解をいただきたいというふうに思います。そういう処分をしたのは那覇地方検察庁の検察官であります。この二百四十八条の当然ながら主語も、これは検察官はということであります。
○桜内文城君 ということであれば、あくまでも検察の判断ということであれば、官房長官あるいは総理始め、閣僚の皆様方は何の判断もしていないと、このように考えてよろしいでしょうか、確認します。(発言する者あり) 確認します。閣僚の皆様方はこの件について、釈放について何の判断もしていないというふうに確認させてください。
○国務大臣(仙谷由人君) 閣僚の中で、もしこのことに……(発言する者あり)判断が、閣僚の中で、判断をしまして検察官あるいは検察庁にその種の指揮がすることができるのは法務大臣だけでございます。つまり、法務大臣を今度は指揮することができる、これは政治的にできないわけではないんでありましょうが、この検察庁法十四条の指揮権は、法務大臣が検事総長のみを指揮することができると、そして、検察官は高検検事長の指揮の下、指揮を仰ぎ、あるいは高検検事長から指揮を受けて処分をすることができると、こういうふうになっております。
○桜内文城君 質問に答えてください。 閣僚が今回の船長釈放の判断を行ったのか否かということについて尋ねております。
○国務大臣(仙谷由人君) はっきり結論を申し上げますと、閣僚は何らの判断をいたしておりません。
○桜内文城君 ありがとうございます。 このような国益あるいは国家主権にかかわる重大な判断を閣僚の皆さんだれ一人として行っていないという答弁をいただきました。 であれば、逆に、この場で私は、これまでこの予算委員会あるいは法務委員会の場に、検察当局のトップである検事総長は政治的判断をしないという理由によりましてここに招致しないという慣例がありますけれども、今や検事総長あるいは検察当局がこのような国家主権あるいは外交上の重要な判断を証拠として行うことができるという事情の変更がありましたので、この予算委員会に検事総長の証人喚問あるいは政府参考人としての招致をお願いいたします。
○委員長(前田武志君) 理事会において協議いたします。
○桜内文城君 次に、衝突ビデオの公表に関してお尋ねいたします。 これまで私の方で、法務委員会での質問等の中で明らかになりましたのは、こういった証拠あるいは捜査に関する書類につきまして、だれがその公表を制限する権限を持っているのか、判断できるのかということにつきましては、刑事訴訟法四十七条によりまして、これは検察当局、捜査当局にあるというふうに言われております。これは既に答弁としても政府側からいただいております。 今回、衆議院にビデオを提出する際、官房長官が要望書を提出されております。これは一体どういう法的な根拠に基づいて出された要望書なんでしょうか。
○国務大臣(仙谷由人君) まず、第一次的には刑事訴訟法四十七条の主体たる検察官が当然公益性と相当性の判断をするわけでございますが、今のこの国会法百四条との、百四条の二項、三項、四項でございますか、これをずっと読んでいきますと、もし拒否をする場合には、提出要求に対して拒否をする場合には、今度は最終的に内閣がその理由を開示しなければいけないということになっていると思います。 つまり、最終的には、一つの行政庁たる検察官の刑事司法的な判断の上に、さらにこれは内閣全体としても責任を持てという趣旨で、つまり、出す場合も出さない場合も、何らかの留保条件を付けたり、お願いをしたり、あるいは拒否する場合にはその拒否理由を開示すると、こういう仕組みに国会法百四条はなっているというふうに考えておりますので、そして、かつまた、従前の例によると、その書類の保管者がこの国会に提出する場合に、大蔵大臣であったり、あるいは法務大臣であったり、あるいは当時の官房長官であったり、あるいは内閣総理大臣がその種の書面を付けてお出ししているということが、ある種百四条各項の解釈、運用としてなされているということから、私も今回のこの提出については開示等々についてある種の要望をお願いをしたと、こういうことでございます。
○桜内文城君 刑事訴訟法四十七条あるいは刑事訴訟法の精神全体から見ますと、このように国会法を、百四条を今官房長官は根拠とされましたけれども、しかし、こういった個別の事件に関するビデオの公表ですとか証拠の公表というものは、まさに専権的に、まず捜査当局、検察当局にその判断がゆだねられているということからすれば、個別の案件に関しまして、検察庁法十四条に関しまして実質的に仙谷官房長官がこの要望書を通じて指揮権を発動したというふうに解釈いたしますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(仙谷由人君) これは、個別の事件処理ではなくて、検察庁法の十四条が対象としている個別の事件処理ではなくて、国会法百四条という国会のまさに国政調査権の行使に対して、私どもが国会法百四条一項、二項、三項、四項の規定に基づいて、内閣としてもこの種の責任を持って要望を出すということをしたわけであります。
○桜内文城君 国会法百四条の前に刑事訴訟法があります。 その公表の可否を判断するに当たりまして、仙谷官房長官は、盗撮ともおっしゃいましたけれども、中国による日本非難の主張を退けることができるというメリットを知りながらなぜ公表を制限しようとしたんですか。国益を害する行為だと思います。
○国務大臣(仙谷由人君) メリット、デメリットを双方利益衡量するといいましょうか、すべて判断をしなければならないということで、そのメリットだけを判断していいということにはもちろんなりません。デメリットだけで判断してというわけにもまいりません。 それで、本件の場合には、先ほどおっしゃいました、私は従前から申し上げているのは、この刑事訴訟法四十七条というのは、公判の開廷前には公にしてはならない、公判の開廷後は公判廷でまずは公にされるという規定でございまして、さらに、公判の開廷前であっても、公益上の必要その他の事由がある場合には、あるいは相当と認められる場合はこの限りではないということですから。 だから、先般から申し上げているように、国会が国政調査権を行使したい場合には、公益上の必要その他の事由がある場合に該当するというのが従来の解釈、運用でありますから、国会が国政調査権の発動をしていただければその時点で考えると。ただし、時期ももう一つございますので、捜査の進行段階がどの程度なのかということもまた考えなければならないけれども、永遠に出さないとかという話ではなくて、国政調査権が行使された場合には、その国政調査権の行使を公益上の必要その他の事由があるというふうに今まで運用されてきているし、日本の国政上はそういう運用といいましょうか、慣行ができているということを踏まえて今回も対処をしていたつもりでございます。
○桜内文城君 全く責任逃れの言い訳だと指摘しておきます。 この菅内閣の特徴は、今申しましたように、閣僚が、先ほど仙谷官房長官が言いましたように、判断もしない、判断の責任も取らない。その最たる例が警察の国際テロに関する公安資料流出事件、これに関しても、何らだれも責任を取ろうとしておりません。あるいは、海上保安庁の衝突ビデオの流出事件、これに関しても、政治職と執行職の責任が違うと仙谷官房長官は述べられて、政治家の責任を回避しようとしております。 しかし、政治職、政治家の責任とは、そのような情報管理体制をつくることにあります。結果として、政治家というのは結果責任を取らなければなりません。結果が生じた以上、責任を逃れるような言いぶりはおかしいと思います。いかがでしょうか、仙谷官房長官。
○国務大臣(仙谷由人君) 一般論として、何というんでしょうか、この種の事件が、あるいはこの種の疑いが発生した場合に、事実解明がまずは、事実確定がまずは先行しなければ、その種の疑いだけでその関係、管理監督の立場にあった者を処分するとか責任を取るとかいうことは、いかにも早過ぎるんじゃないんでしょうか。 したがって、例えば、現在、警察のデータがインターネット上に掲出されるという事案が発生していると言われておりますけれども、これは現在警察において調査中というふうに私どもは承知しておりまして、まずは解明が先であるというふうに考えております。しかし、その種の疑いがあるんであれば、システムの管理についてはこれは速やかに改善、改革をしなければいけませんので、それはシステム的な問題については早急に対処をさせております。 それから、今問題になっているのは、証拠以外の意味を持つものがあり得るということは私認めますけれども、しかしそれは証拠でもあるわけであります。強制権限を持った調査や捜査をする機関というのが、今日は政治的中立性の問題で問題になりましたけれども、そういう機関については、これはでき得る限りというよりも、原則として、政治家が、例えばその証拠の収集、保管、あるいはこれの活用、利用ということについて政治の側がくちばしを入れると、もし入れた瞬間にはとんでもないことが発生するということを政治家も自戒をする、あるいはそういうことをしてはならないという前提でいきませんと、これはこのことが悪用された瞬間に大変なことになるということを我々は自戒しております。 そういうことを担保するために、この種の機関、検察庁もそうであります、警察もそうであります、これは相対的な独立性を認めてあるはずであります。強制権限を持つ機関については自立性、独立性を認めて、その代わり、その証拠の管理や捜査資料のデータの管理や監督というものは別途の扱いが必要だと。 したがって、私は政治職が責任を取らなくていいなんということを一言も言っていません。一言も言っていない。ただ、レベルが違うと。責任の取り方も違うし、レベルが違うと。つまり、特別職は懲戒処分の対象になるという規定は日本の公務員法の体系上はあり得ないということがそのことを示しているということを申し上げているんです。
○桜内文城君 全く質問に答えていただいておりません。 政治的中立性についてお話しになりましたので、最後に自衛隊の通達の問題について触れます。 誤解を招くようなことをするなということで、民間人に対して言論統制を行おうとしております。これは、ある種、このように多人数が一ところに会してだれか別の人が言ったことを、例えば、そこに隊員がいて、それによって隊員が政治的行為を行ったという誤解が生ずるからやめろと言うに等しい話であります。この予算委員会に民間人の方を参考人として呼んで、それで民間人の方が何を言ったか、これによって我々がその主張に関して賛同していると誤解されると言うのと全く等しいと思います。 この通達については、私は、全くの憲法違反であるのですぐにでも撤回すべきだと、その方が民主党政権が国民からの信頼を得る道になると考えております。いかがでしょうか。 これで質問を終わります。
○委員長(前田武志君) 北澤防衛大臣、時間が過ぎておりますので、簡潔にお答えください。
○国務大臣(北澤俊美君) 法制局からも解釈を求めて発表しておりますし、全く委員の御発言は当たっていないというふうに思います。
○桜内文城君 終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で桜内文城君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、井上哲士君の質疑を行います。井上哲士君。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 今国会、民主党政権の公約違反の問題が様々話題になりました。今日の午前中も、我が党大門議員が後期高齢者医療制度の問題を取り上げました。私は、政治と金の問題についてただしたいと思います。 クリーンな政治を実現すると言いながら、今国会中、会期末を迎えながらも小沢元代表の国会招致も前進を見ておりません。 それから、企業・団体献金の問題であります。民主党は十月の二十六日に企業・団体献金の一部自粛をやめて再開するということを決めました。これは企業・団体献金禁止というマニフェストに反するものではないでしょうか。総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 何度か同じ趣旨の質問にお答えをしましたけれども、民主党として、最終的に企業・団体献金を禁止すると、その方針には変わりはありません。 その前に、望ましいのは、個人献金で多くの政治活動に必要な資金が集まることが望ましいと、こういう立場にあります。残念ながら、御党はそういう中では一番それに近いのかもしれませんが、我が党を含めて、必ずしも個人献金が活動の相当部分を賄うほどは集まっておりません。そういった中では、個人献金を拡大するために、税制の問題とかインターネットを使った献金とか、いろんな努力をいたしているところであります。 そういうことで、法案が成立したときには、つまり企業・団体献金禁止の法案が成立したときには、三年間の暫定期間、猶予期間をもって個人献金を拡大していこう、こういう考え方に我が党はなっております。 そういったことで、現時点ではまだ法案が成立していない中で、さらには個人献金がまだ拡大する手だてが十分に取られていない中では、従来の法律に基づく中で、一部、例えば一億円以上の国、地方との仕事をやっている者は外す等々、そうしたところも自主的なセーブを加えて、その他のところについては法律に沿っての活動をしていると、このように理解をいただきたいと思っております。
○井上哲士君 この企業・団体献金禁止というのは、我が党がやっていますように、法律がなくてもその党ができるんです。そして、いったんその方向で自粛をされたのに後戻りをしたわけですね。前原大臣も、国民から違う方向を向いていると見られても仕方がないということを述べられておりましたが、総理、そういうことが国民の信頼を失っていると思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 国民の皆さんから、我が党が企業・団体献金の禁止ということを一つの公約に掲げているということで、即実施をするという理解をいただいていた可能性が高いということでいえば、確かに今の御指摘の点もあろうかと思います。ただ、党の方針ということで説明を申し上げれば、先ほど申し上げたことにこの文書上もなっているということは申し上げておきたいと思います。
○井上哲士君 国民は納得いきません。これ、実行が遅れているんじゃないんですね。いったん踏み出したものから後退をしているんです。 具体的に聞きますが、公共事業の受注企業からの献金は国民の税金の還流だということが言われてまいりました。民主党は、これまで、二〇〇二年、二〇〇四年に公共事業受注企業からの政治献金禁止法案を提出をされております。 お手元に資料を配っておりますが、〇八年の民主党の政治資金の収支報告書を見ますと、大成建設四十万、前田道路建設二十四万、安藤建設六十二万円、それぞれパーティー券を購入をしております。いずれも二十億前後の国の公共事業を受注をしております。 こういう公共事業受注企業からのパーティー券の購入も国民の税金の還流ということになるんじゃないでしょうか、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) この表を直前に拝見をいたしましたが、よく党の方で調査をさせてみたいと、こう思っております。
○井上哲士君 質問に答えていない。これは収支報告書からそのまま拾いました。 公共事業受注企業からのパーティー券購入は税金の還流になるんじゃないかと、この点、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げたように、これ二〇〇八年となっておりますが、公表がいつだったんでしょうか。最近でしょうか。
○井上哲士君 一昨年の九月公表。
○内閣総理大臣(菅直人君) 公表がですか。
○井上哲士君 はい。
○内閣総理大臣(菅直人君) もう一度ちゃんと答弁するには、ちゃんと我が党の事務方から経緯をよく聞いてお答えしたいと思います。
○井上哲士君 民主党は昨年の六月に、公共事業受注企業による政治献金そしてパーティー券の購入も同列に置いて禁止するという法案を出しているんです。そして、参議院選挙のマニフェストでもパーティー券の購入は禁止するべきだと言っているんですね。その横でこういうことが行われていると、こういうことなんです。これは党が出したものですから、きちっと、じゃ調査して回答いただきたいと思うんですが、実はこれだけではありません。 外国人、外国法人からの資金提供の問題について聞きますが、政治資金規正法では、外国人、外国法人からの寄附を禁止しておりますけれども、その理由はどういうことでしょうか。総務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) 政治資金規正法は、外国人若しくは外国法人である一定の団体その他の組織から政治活動に関する寄附を受けてはならないとされております。これは政治資金規正法の二十二条の五であります。趣旨は、我が国の政治や選挙が外国人や外国の組織、外国の政府など外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止しようという趣旨で設けられたものであります。
○井上哲士君 お手元にありますように、民主党は一昨年七月十四日に台北駐日経済文化代表処から五十万円のパーティー券の購入を受けております。二枚目の資料を見ていただきますと、この代表処は、中華民国の日本における外交の窓口機関であり、実質的には大使館や領事館の役割を果たしていると。 これは、政治資金規正法の趣旨に大きく反しているんじゃないでしょうか。いかがでしょうか。総理、総理。
○国務大臣(片山善博君) 先ほども申し上げましたように、政治資金規正法が規制を掛けておりますのは寄附でありまして、このパーティー券は寄附には該当しないという解釈になっております。
○井上哲士君 民主党は政治献金とパーティー券、同列に禁止する法案を出しているんですから、趣旨に反するんじゃないですか。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) これについてもきちっと党の方で調査をして、必要なときにお答えをいたします。
○井上哲士君 質問に答えていただきたいんですが、趣旨に反するんではないかということについてはいかがですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 事実関係を確認した上で、そのことについては見解も含めて申し上げたいと思います。
○井上哲士君 民主党が出した報告書に書いてあるんです。事実なんです。もう一回お答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) そこまでおっしゃるんですから、別に疑って言っているわけではなくて、私自身が私の党のこういうことを扱っている事務方からまだきちっとした説明を受けていませんので、何か、それが誤記なのか、おっしゃるとおり、そういう間違いだったのか、どういう経緯でこういうことになったのかということが私が把握していないので、きちっと把握してお答えを申し上げます。
○井上哲士君 手元の三枚目の資料を見ていただきたいんですが、民主党は、在日朝鮮青年商工会中央常任幹事会によるパーティー券購入のことが問題になって、二〇〇七年の二月に、国民の誤解を受けるおそれがあるとして外国人によるパーティー券の購入は自粛を自ら決めているんです。このころ民主党の出身の参議院副議長のことも問題になった。その翌年の七月にこの台湾の外交窓口から購入をしてもらっているんですね。自粛は口だけだったのかと、こういうことが問われるわけであります。 これで本当に国民の信頼が得られるのかと。企業献金の禁止も自粛といいながら再開をし、外国法人からのパーティー券購入も自粛といいながら実際はもらっていると、これでは国民の不信は高まるばかりだと。私は、一刻も早く企業・団体献金の禁止も行うし、その前にも自らやるべきだということを申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で井上哲士君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、片山虎之助君の質疑を行います。片山虎之助君。
○片山虎之助君 今日は予算委員会の締めくくり総括、おしまいでございますので、少し財政や税制のことをお聞きしたいと、こういうふうに思います。 まず、せんだっての一般質問でも申し上げましたが、大変今関心が強くてにぎやかな法人税引下げについてであります。 世界経済がこういうことですから、今各国では法人税を下げようと、通貨を安くして、そういう意味では貿易で有利になろうという競争ですけれども、我が国が法人税が高いということはこれまた有名なわけでありまして、そういう意味では法人税引下げがあってもいいと思うんですが、また、総理は五%ぐらい引き下げたらいいと言われている。ところが、財務大臣の方は、お立場もあるんでしょうが、下げたものは上げにゃいかぬと。一方でその財源が要るんだと、代替の。いろんなそういう意味での課税ベース拡大ということでの増税案をお考えで、まあ下げただけ上げるんなら意味はないんで、それは程々なんでしょうけれども、総理、その点はどうですか。財務大臣の答弁は聞きましたから、もう既に。
○内閣総理大臣(菅直人君) この法人税の税率をめぐる議論は、幾つかの論点があります。中には、法人は一般的に相当の内部留保があるんだから必ずしも減税をする必要はないんではないかと主張される政党もあります。しかし、私は、やはり国際的な比較の中で我が国が突出して高い場合には、どうしても海外に工場を移転するというインセンティブが働きますので、そこは考えなければならないと思っております。 ただ、これも御承知のように、企業のいろいろな社会保障負担などを交えて考えるとどうだという議論も同時にあります。そういったことで、日本の中での雇用が失われないためには、他の国との比較において余り突出した形は望ましくないということを念頭に置いて、従来から私なりの発言をしてまいりました。ただ、それをどのような形で財源的に考えるか、このことについて今内閣の中あるいは党の中で議論が進められているものと、こう承知しております。
○片山虎之助君 いや、私が聞いているのは、下げることはいいんですよ。まあ五パーぐらいというのが一つの目安でしょう。その代わりに課税ベースを拡大して増税をどのくらいお考えですかということを言っているんです、その差引きを。
○国務大臣(野田佳彦君) まさに今、課税ベースを広げて財源を確保する話とセットで法人実効税率の引下げの議論を政府税調で行っている過程でございまして、それはまだ定まった結果ではございません。今議論をしているところでございます。
○片山虎之助君 それは程々にしてくださいよ。それは意味がない、今、総理が言われた。 それからもう一つ、今、大変総理は重要なことを言われたので。これは経済界のためにやるんじゃないでしょう。景気回復のため、国民全部のためにやるんですから、内部留保を厚くしたり、役員給与を上げるためじゃないんですよ。経済界に協力させないけませんですよ。そのためには、それが雇用にどう結び付くか、全体の給与を上げて労働分配率にどう結び付いて個人消費をどうするか、こういう約束をさせられますか、総理。
○国務大臣(野田佳彦君) 御指摘のとおり、やっぱり大企業の内部留保って増大傾向なんです、いまだに。そういう中で、法人実効税率の引下げが本当に雇用につながるか、あるいは投資につながるか、あるいは海外へ企業がその拠点を移すようなことに歯止めが掛かるのか、あるいは海外から日本に立地するような動きになるのか、その効果の検証をしています。 加えて、経済界とも、先般、日本経団連との意見交換をしましたけれども、是非これは雇用につなげるように要請もしていきたいと思いますし、法人実効税率の引下げとは別に雇用促進税制についても今議論をさせていただいているところでございます。
○片山虎之助君 総理も。
○内閣総理大臣(菅直人君) 重なる部分はもう避けますけれども、経団連も含む日本国内投資促進プログラムというものの中で議論をいたしておりまして、せんだってのその会では、現在、足下では六十三兆円程度の国内の設備投資があるのを、五年後には八十四兆円、十年後には百四兆円に拡大を目指すという趣旨のことが経済界から表明されました。それに当たっては、法人税の引下げ等もという幾つかの注文も付きましたけれども、少なくともある条件の下では積極的に投資を図りたいと、そういうお約束もいただいております。
○片山虎之助君 是非具体的な約束を取り付けていただきたいんですが、今財務大臣言われた、実効税率と言いましたね、法人実効税率。総理は法人税なんですよ。どうも財務省が実効税率言うと、地方税の法人事業税を念頭に置いているんですよ。話は法人税なんですよ。法人実効税率じゃないんで、その点、どうですか。
○国務大臣(野田佳彦君) 新成長戦略でも三段構えの経済対策でも、法人実効税率の引下げを検討すると、課税ベースを拡大しながらというのが正式な要請でございまして、それを踏まえて政府税調で議論をしています。
○片山虎之助君 それは内閣の意向なんですか、方針なんですか。
○国務大臣(野田佳彦君) 法人実効税率の引下げについての検討でございます。
○片山虎之助君 ただ、この話は、景気回復で国の政策であり、総理が言い出したことなんですよ。そのとばっちりで地方は、法人住民税は仕方がありませんよ、税の仕組みがそうなっているんだから。だからそれが下がるのは仕方がないけど、その補てんの問題がある。法人事業税まで影響が及ぶんなら、しっかりと全額補てんしてくださいよ。どうですか、総理。
○国務大臣(野田佳彦君) 例えば、法人実効税率の中で法人税を、そのものを引き下げるとすると、同じ課税標準の法人住民税は下がります。法人事業税はこれまた別だと思うんですが、地方経済への影響が出るかどうかというのは、その課税ベースの拡大をしながらという議論をやっているわけなので、地方経済というか、地方財政へ影響が出るかどうかはまだ不明でございますので、その点の検討は行っておりません。
○片山虎之助君 影響が出るのは決まっていますよ。だから、どうなるかまだ決まってないんだから、上げ下げが、そこが決まったら、しっかりと地方財政に影響が出ないように補てんしてくださいということを申し上げているんです。
○国務大臣(野田佳彦君) まだ、だから結論が出てない話でございますんで、その方向性が出た場合にはいろんな検討は必要だというふうに思います。
○片山虎之助君 それから、次は子ども手当なんですよね、目玉政策の。三歳児未満は二万円にするんですか。
○国務大臣(細川律夫君) 今、子ども手当につきましては関係大臣を含めまして検討中でございまして、まだ決まったわけではございません。
○片山虎之助君 いや、これも財源が要るんですよ、いずれにせよ、何か二千四百五十億円要るらしい、三歳児未満を二万円にしたら。そこで、そのために、まあこれは税の方から出すというんで、例えば扶養控除ですね、成年扶養控除、配偶者控除、あるいは所得制限をどう、これは税じゃありませんけれども、税にも入れるのかもしれない、所得制限。その辺はどうなっていますか。検討状況を御説明ください。
○国務大臣(野田佳彦君) 子ども手当を上乗せをしていく分の安定財源確保というのは、まさに関係五大臣のこれからの協議になりますけれども、その一つのプランとして、案として、委員御指摘のように、成年扶養控除、配偶者控除の見直しを政府税調で検討してほしいということを昨日の段階で厚生労働省から御要請がございましたので、その議論はこれから本格的にしていくということになります。
○片山虎之助君 これも聞くと、これからですと言うに違いないんだけれども、完全な大衆課税ですよ。よく考えていただかないと、その因果関係を。子供に関係ない人もみんな、そういう意味では増税になる。十分な検討をしてください。 それからもう一つは、地方負担なんですよ。地方は嫌がってますよね。元々は全部国がやるという約束なんですよ。ただ、単年度は仕方がないというんで児童手当に乗せたんですよ。それを続けるんですか。
○国務大臣(野田佳彦君) 今言った控除の見直しは、所得再分配機能が今力が落ちてきている分のそれを強化しなければいけないという意味で、その税率構造と控除の見直しは、元々これは税調で議論をしていました。子ども手当の財源になるかどうかはまさにこれからの議論でございますが、子ども手当の制度設計のときに、地方負担分についてもまさにこれから五大臣会議で協議をしていきたいというふうに思います。
○片山虎之助君 地方負担を取るんなら、しかも児童手当と合体の仕組みにするんなら、制度を直してくださいよ。子ども手当じゃないんです、これは。子ども手当は、まさに皆さんが言い出して、国の制度で、全国的な現金の一律給付で、まさに国がやるべきことなんですよ。こんなものを地方へ負担させてはもう大問題。しかも、負担の仕方が児童手当の中に温存しての負担ですから、むちゃくちゃになっている。お金の問題もありますよ、制度の問題もあるんで、それはしっかりとあれしないと、目玉政策が一番人気が悪いじゃないですか。もっとやることがいっぱいあるんですよ。保育所をつくるとか保育所の経費を無料化するとか、あるいは学校給食費をまけるとか学童保育を充実するとか、いっぱいあるんですよ。もっと国民が喜ぶことをやってくださいよ。 終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で片山虎之助君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 日本とインドの原子力協定についてお聞きをいたします。 インドは、核拡散防止条約、NPTに加盟をしておりません。包括的核実験禁止条約、CTBTにも署名をしておりません。原子力協定を結ぶことには大変問題があると考えますが、いかがですか。
○国務大臣(前原誠司君) 二〇〇八年の九月に原子力の供給国のグループが、核実験をインドがモラトリアムをしていること、約束と行動というものをしっかり実行していくという前提で例外化をしたところでございまして、日本もそれを踏まえて今回のインドとの原子力協定の交渉に入ったところでございます。
○福島みずほ君 今、何が問題となっていますか。
○国務大臣(前原誠司君) 今、協定のまさに交渉中でございますので、細かなところについては差し控えさせていただきたいと思います。
○福島みずほ君 ヨルダンとの原子力協定には再処理をしないというのがはっきり入っています。 インドとの関係でも、再処理をしないという原子力協定になるということでよろしいですね。
○国務大臣(前原誠司君) 先ほどお答えをしたとおりでございますが、今交渉中の案件でございますので、中身については差し控えさせていただきます。
○福島みずほ君 被爆国日本にとって、核不拡散など重要なことです。だからお聞きをしているんです。 再処理は入らない、これでよろしいですね。
○国務大臣(前原誠司君) 同じ答弁になって恐縮でございますけれども、交渉中の案件でございます。 そして、先ほど委員がおっしゃったNPTに入るように求めていくと、もちろん非核国として、そして非核保有国として。そして、CTBT条約にも入ってもらうということの働きかけは今後も続けてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 インドは、トリウムサイクルと呼ばれる核燃料サイクルの構築を目指すとも言われています。これは再処理をやればプルトニウムができるわけですから、民生利用だといっても、これが核兵器になることはあるわけです。 これは日本の政策にとって重大な転換になるのでお聞きをしています。再処理が入る、これはあり得るんですか。
○国務大臣(前原誠司君) 恐縮でございますが、先ほどお答えをしたように、今まさに交渉中の案件でございますので、答弁は差し控えさせていただきます。
○福島みずほ君 これ、相手があることではないんです。日本政府の方針を聞いているんです。再処理はヨルダンには入っていないんですよ。極めて重要なことです。入るんですか。
○国務大臣(前原誠司君) 交渉中の案件でございますので、答弁は差し控えさせていただきます。
○福島みずほ君 残念です。 総理、日本政府の政策が見えないんですよ。再処理許したら駄目ですよ。核実験し、核兵器になるかもしれない。これははっきりと、秋葉広島市長、田上長崎市長からも、NPT体制の崩壊につながりかねない、核廃絶を進める上で極めて重大な支障である、被爆地の訴えを踏みにじるものだと反対が表明されています。これは、今のNPTに入っていないインドに原子力協定を結ぶ、これは問題です。 総理、総理のイニシアチブをお聞かせください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 我が国が唯一の戦争被爆国であり、核兵器廃絶に向けてまさに歴史的な責任もあるという、それはもうおっしゃるとおりといいましょうか、皆さん一致した認識だと思います。 同時に、今、前原大臣からも話がありましたように、インドとの原子力協定交渉については、原子力供給国グループ、NSGにおいて、インドが核兵器のモラトリアムを継続をするといった、そういう約束と行動を前提としてこの協議に、交渉に入っているところであります。 おっしゃる趣旨はよく私にも理解できます。そういう趣旨もしっかり念頭に置きながら、しかし、現時点では交渉過程にあるということで、今の前原大臣の答弁に現時点ではとどめておきたいと思います。
○福島みずほ君 再処理をしないというのがヨルダン協定と違って入らないんだったら、これ問題なんです。 それから、もし再処理をするとしても、民生利用に限定するとしても、インドが将来、協定を破棄し、軍事転用する可能性も排除できません。データを持てば、次できるわけですから、総理、これは、日印原子力協定についてはしっかり社民党は見直すべきだ、反対であるということを表明させていただきます。 改めて、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 福島委員のおっしゃるその意味や気持ちは私にも分かりますけれども、現時点で交渉過程にありますので、よく頭にとどめておくということにしたいと思います。
○福島みずほ君 日本が核兵器廃絶の先頭に立てなくなると思います。これは締結しないように強く求めます。 次に、武器輸出三原則についてお聞きをいたします。 総理、日本が戦後、日本が造った武器でだれも殺さなかった、この事実の重さ、意味についてどう理解していらっしゃるでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 一般的に、我が国、戦後は自ら戦争にかかわって殺傷するということがありませんでしたし、また、武器についても、基本的には武器輸出三原則で紛争地域等への武器供給はやってこなかったわけでありますから、そういったことが紛争拡大などを少なくとも抑制する、あるいは拡大を促すことに手を貸さなかったと、そういう意味は非常に大きいと思っております。
○福島みずほ君 ありがとうございます。そのとおりです。 なぜこれを言いますかというと、例えばクラスター爆弾、日本の国産品は七七%、自衛隊が持っている武器の中に占めておりました。もし日本が憲法九条、武器輸出三原則を持っていなければ、日本だってクラスター爆弾を輸出をして、それが世界の子供たちを傷つけていたかもしれません。だからこそ重要です。輸出管理が厳格な国に限って共同開発するとしても、第三国への輸出をどれだけ制限できるか極めて不透明です。 総理、民主党の中でもいろいろ議論がありますが、武器輸出三原則、これは日本の本当に大事な、日本製の武器が世界の子供たちを殺さない、重要なことだと思います。これを維持するということでよろしいですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 現状もう御存じだと思いますけれども、これは防衛大臣からお聞きになるといいかと思いますが、例えばPKOのときにいろいろ機材を持っていって、それはもう置いていった方がその国にとってもプラスになるような機材であっても、今の考え方だと輸出に当たるということで持って帰らなきゃいけない、そういう不合理なことがあるので、官房長官談話でいろいろと例外を認めるというようなことをやっている。あるいは、今いろいろ兵器の共同開発の問題などで、日本は基本的には共同開発にこの原則の中でかかわらないと、結果的に我が国の武器体系が場合によったら世界の水準から遅れてしまうこともあると。そういったことを含めて、今いろいろ議論をしております。 そういった意味で、理念として、先ほど申し上げたように、他の地域の紛争を拡大するといった、そういうことには加担しないというその原則的理念は大事にしていきたいと考えております。
○福島みずほ君 北澤防衛大臣は、今年一月十二日、都内で開かれた防衛産業の業界団体の会合でも武器輸出三原則の見直しについて発言しています。 東京新聞の九月二十日、「幹部自衛官三百二十人天下り 随意契約 額と人数比例」という資料を配らさせていただきました。過去十年間で契約高上位二十社に三百二十の幹部自衛官が再就職をしています。 天下り企業のために、あるいは金もうけというために日本の重要な原則である武器輸出三原則を変えることがないということを、総理、よろしくお願いします。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、その理念は大事にしていきたいと考えております。
○福島みずほ君 理念ではなくて、武器輸出三原則をきっちり守ると、防衛大綱の中に武器輸出三原則の見直しが絶対に入らないように、専守防衛を崩さないように強く要請し、質問を終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。 以上をもちまして、平成二十二年度補正予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(前田武志君) それでは、これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。礒崎陽輔君。
○礒崎陽輔君 自由民主党の礒崎陽輔です。 私は、自由民主党を代表して、政府提出補正予算三案に反対の立場から討論を行います。 民主党政権により、政治、経済、外交、防衛の各分野において国家の弱体化が進み、今や日本は決して一流とは言えない国となりつつあります。そのため、国の衰退を近隣諸国に見透かされ、我が国の貴重な領土、領海までも大きな危機にさらされています。 民主党政権がマニフェストで約束した多くの事項は実行されず、全く財源の見通しのないまま、ただ子ども手当の交付、高速道路の無料化などの政策が続けられています。経済政策を始め、主要な政策の具体化はすべて先送りされ、菅総理のリーダーシップの欠如から、何も新たな政策が決定ができない状況が続いています。 公務員人件費の二割削減など、全くの手付かずの施策もあり、政治主導を実現する能力のない閣僚たちの無責任、無謀な発言や大臣としての資質を疑う行動により、政府は混迷の度合いを深めています。 その間に、リーマン・ショック後、民間賃金は大幅に下がり続け、急激な円高の下、国内企業は極めて厳しい経営状況にあり、不況下で国民は苦しい生活を余儀なくされています。こうした状況を反映し、最近の菅内閣の支持率は大幅に下がり続けて二〇%に近く、既に政権の危険水域に入ったと言われています。 今般、国会に補正予算案が提出されましたが、十月初旬に国会が召集されていながら、補正予算案が国会に提出されたのは十月末であり、このこと自体が菅政権の経済無策、やる気のなさを象徴しています。これでどうして緊急経済対策と言えるのでしょうか。民主党は九月いっぱい代表選挙などの党内抗争に明け暮れ、これだけの円高・デフレ不況下での第一次補正が師走の声を聞く間際にまで行われないなど、一体、菅内閣は国民生活をどう考えているのでしょうか。 自由民主党は、五兆円を超える補正予算案の編成を政府に要求しました。しかし、でき上がった予算案を見てみると、経済対策とは関係のない地方交付税の過年度精算増など一兆三千億円も含まれており、しかも、そのうち一兆円は来年度以降において地方に交付されるということであり、国民の目には国民を欺く水増し予算案としか映りません。 補正予算案の内容を見ると、民主党自ら事業仕分した内容が名前を変えて復活していたり、例えば警察の車両整備費など、来年度当初予算案に計上すべき内容が前倒しで計上されていたりしています。 政府は円高の進行に何ら有効な手を打たず、菅総理が一に雇用、二に雇用、三に雇用と言いながら、雇用政策は調整的なものばかりであり、有効需要を生み出すような政策は予算案のどこにも見出せません。福祉や環境の分野などで雇用を創出すると菅総理は豪語していますが、何らの具体策も政権は持ち合わせていません。 また、我が党は地域経済活性化対策として一兆五千億円を要望していましたが、内閣府の交付金事業三千五百億円、地方交付税三千億円の合計六千五百億円しか計上されず、これでは今の深刻な地方の経済財政状況を救済するには余りに少な過ぎます。そこで、我が党は、平成二十一年度の地方交付税の精算増約六千億円を全額今年度の地方交付税として追加交付するよう、地方交付税法一部改正法案の修正案を提出しているところであります。 民主党の選挙向けの公約である子ども手当、高速道路無料化、農家への戸別所得補償、高校授業料の無料化に象徴されるばらまき政策を所得制限の導入などにより大幅に見直し、真に景気の回復と雇用の確保に資する政策に貴重な財源を振り向けるべきであります。これだけの不況下において二兆二千億円もの税収増を空計上するのではなく、ばらまき政策を見直すことにより新たな予算の財源を確保すべきです。 自由民主党は、責任野党として経済対策に関する提言を行い、それを踏まえ、衆議院では予算の組替え動議を提出しました。しかし、政府は我々の提案を酌み取らず、国民生活を無視し、内容のない補正予算案を今成立させようとしています。我が党は、ほとんど景気対策の効果を持たない欠陥だらけの補正予算案をいま一度再考することが国民の負託にこたえるものと考えています。 以上のように、補正予算案は菅政権のやる気のなさをそのまま象徴する内容となっており、緊急経済対策の名に全く値しないものであります。なよなよとした柳腰予算と言ってもいいのでしょう。自由民主党はこのような力のない予算案に断固反対します。 既に政権は柳田法務大臣の辞任などにより末期症状を起こしつつあります。何も決定できない、何も前に進めることのできない菅内閣は、国民の信託をもはや失っています。今、菅総理が決断すべきことは、一刻も早い衆議院の解散、そして総選挙の実施であります。 このこと一点の菅総理大臣の英断を求めて、討論を終わります。(拍手)
○委員長(前田武志君) 植松恵美子君。
○植松恵美子君 民主党の植松恵美子でございます。 民主党・新緑風会を代表して、平成二十二年度補正予算案に賛成の立場から討論いたします。 我が国経済は、リーマン・ショックに端を発した不況がなお続いているのに加えて、円高による輸出の不振が続いており、とりわけ中小企業は青息吐息の状態です。各種経済指標は二〇〇九年一—三月期に底を打ち、経済は緩やかな回復傾向にあるとされてきましたが、内需の冷え込みや海外景気の下振れ、デフレの長期化、株安などが懸念され、また雇用情勢や、改善の兆しが見られないことなどから、景気の先行きに依然として不透明感があります。 実際、十八日に、OECD、経済協力開発機構は、日本では物価の持続的に下落するデフレが当面続き、来年度の実質経済成長率は一・七%に鈍化するという厳しい見通しを発表しています。 こうした中で、政府は、衆参ねじれの国会運営という大変厳しい状況下ではありますが、経済、財政に対して責任ある対応を行うため、限られた財源の中で最大限の効果が上がるように今回の補正予算を編成したと考えます。 具体的には、円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策を実施するため、雇用・人材育成について三千百九十九億円、新成長戦略の推進・加速について三千三百六十九億円、子育て、医療・介護・福祉等について一兆一千二百三十九億円、地域活性化、社会資本整備、中小企業対策等について交付税及び譲与税配付金特別会計への繰入れ一兆三千百二十六億円を含め三兆七百六億円、合計四兆八千五百十三億円を計上しています。 政府は、九月十日、新成長戦略実現に向けた三段構えの経済対策を策定しました。この中で、まずステップワンとして円高・デフレ状況に対する緊急的な対応を着実に実施してきました。そして、今回の補正予算の編成はステップツーに当たり、この後いよいよステップスリー、つまり二十三年度の本予算の編成作業に入ります。 ここに来て、我が国は内外共に多難な時期を迎え、菅総理始め何かと御苦労が多いことと存じますが、着実に課題を解決して、政権交代に託した国民の期待に何としてもこたえなければなりません。菅総理には、実績を積み重ねることでもう一度、もう一度国民の信頼を取り戻すよう、強い決意を持って改革を進めていただくことをお願いし、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○委員長(前田武志君) 長沢広明君。
○長沢広明君 私は、公明党を代表して、平成二十二年度補正予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。 冒頭、尖閣諸島や北方領土をめぐる菅内閣の信念なき外交並びに尖閣映像の流出、北朝鮮砲撃事件への対応などで示されたずさんな危機管理に対して厳重な抗議を行うものであります。さらに、経済運営の面でも、遅れに遅れた補正予算案の提出と国民の切実な声を反映しないその内容から、菅内閣の日本経済の現状に対する認識の甘さを指摘し、以下、反対の主な理由を申し述べます。 反対の第一の理由は、喫緊の課題である雇用対策が、内容、規模共に全く不十分な点であります。我々は、ふるさと雇用再生特別基金事業等の二千五百億円積み増しなどを主張してまいりましたが、本補正予算案では、雇用をつくり出す主な予算は介護等に重点を置いた重点分野雇用創出事業の一千億円程度にすぎません。これでは効果が出るまでに時間が掛かる上、規模が余りにも小さ過ぎます。現下の雇用情勢の厳しさを理解せずに編成された補正予算案には反対せざるを得ません。 第二の理由は、地方への配慮が欠けている点であります。我々は一兆二千億円の地域活性化臨時交付金の創設を提唱いたしましたが、補正予算案ではわずか三千五百億円が計上されるにとどまっております。このような補正予算案では厳しい地方経済を救うことができません。 第三の理由は、昨年秋に政府が一方的に執行を停止した平成二十一年度第一次補正予算と同様の事業が四千六百億円も盛り込まれている点であります。停止された中には、学校の耐震化など、国民の命にかかわる事業が多く含まれておりました。これらの事業の重要性を踏まえれば予算計上は当然と言えますが、その一方で、結局、執行停止は単なるパフォーマンスだったと言わざるを得ません。場当たり的対応で地方に混乱を引き起こした政府・与党には猛省を促すものであります。 以上、本補正予算案に反対する主な理由を申し述べました。 このほかにも、中小企業に冷たい、農業に冷たい予算案であること、デフレを脱却し景気回復を実現するためには予算規模の面でも極めて不十分で力を欠く点など、本補正予算案の欠点は数え上げれば切りがありません。経済無策だけではなく、領土をも危うくし、最小不幸社会どころか国民の不幸と不安を増大させるばかりの菅内閣に対し、自覚と猛省を強く促して、私の反対討論を終わります。(拍手)
○委員長(前田武志君) 桜内文城君。
○桜内文城君 私は、みんなの党を代表して、平成二十二年度補正予算案(第1号、特第1号及び機第1号)に対する反対討論を行います。 反対の最大の理由は、本補正予算三案が、円高・デフレ対応のため、そして、緊急と銘打っておきながら、規模及び執行のタイミングその両面において全く内実を伴わない看板倒れに終わっているところにあります。本日、補正予算が仮に成立するとしても、これによって円高・デフレからの脱却が本当に実現するとは、この補正予算案を提出された政府・与党の皆さんを始め国民のだれ一人として考えないことでしょう。 実体経済の極度の悪化、そしてそれに伴う国民生活の困窮に目をつぶり、政権維持のためだけに詭弁を弄する菅内閣の閣僚の皆さん、事業仕分に見られるような単なるパフォーマンスに熱中する与党の議員の皆さん、本補正予算案に先立つ新成長戦略等の閣議決定において、円高・デフレ対応緊急総合経済対策、ステップワン、ツー、スリーといった美辞麗句が数多く並んでいます。しかし、その内容はどうなのか。 これら経済成長の目標等を定める閣議決定の中でも最も重要な部分である新規市場規模、あるいは新規雇用数の目標値についても、その計算根拠や計算式自体に間違いが複数存在することが明らかになっています。民主党政権は、稚拙な政治主導を振りかざすばかりで、残念ながら経済政策に必須の理論的根拠を欠いていると断言せざるを得ません。 本来、国民生活を守るためのこの補正予算、そしてその補正予算を審議する場であるはずの当予算委員会が、残念ながら、尖閣問題、ビデオ流出問題、防衛省政務三役による言論統制通達等、民主党政権の外交、内政、それらの不手際を主に議論する場と化しております。我々みんなの党は、そのような外交、内政双方における政治の混乱を招いた最大の責任者である仙谷由人官房長官に対する問責決議案を昨日提出いたしました。 国民は、今や民主党政権そのものに対する信頼を失いつつあります。そのような民主党政権の提出した本補正予算三案に我々みんなの党は断固として反対いたします。 以上を申し上げ、反対の討論を終わります。(拍手)
○委員長(前田武志君) 以上で討論通告者の発言はすべて終了いたしました。討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 平成二十二年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十二年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十二年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案に賛成の方の起立をお願いいたします。 〔賛成者起立〕
○委員長(前田武志君) 少数と認めます。よって、平成二十二年度補正予算三案は賛成少数により否決すべきものと決定いたしました。(拍手) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田武志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十八分散会