農林水産委員会 第5号
- 発言数
- 226 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2010/11/25
会議録
○委員長(主濱了君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林漁業者等による農林漁業の六次産業化の促進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に林野庁長官皆川芳嗣君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(主濱了君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(主濱了君) 農林漁業者等による農林漁業の六次産業化の促進に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○徳永エリ君 皆様、お疲れさまでございます。民主党、北海道選挙区の徳永エリでございます。 この夏の参院選で当選をさせていただきまして、チーム民主党の一員として働かせていただいております。また、農林水産委員会を希望いたしましたところ、委員会に所属させていただき、また今日は、主濱委員長そして委員の諸先輩方の御配慮をいただきまして、初めて御質問をさせていただきます。ありがとうございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 本日は、先日、十一月十六日、衆議院農林水産委員会にて可決されました農林漁業者等による農林漁業の六次産業化の促進に関する法律案に対する修正案、地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律について御質問をさせていただきますが、その前に鹿野大臣にお願いがございます。 実は、先日、北海道の羅臼、それから中標津、標津、根室と行ってまいりました。そこで首長さんたちですとか、それから農林水産関係者の方々とお話をしてきたんですけれども、実はいろんなうわさが流れています。 まずは、戸別所得補償制度についても、多分これはTPPがこれからどうなるんであろうかという不安感からかと思いますけれども、この制度をスタートさせた背景にはもう既にこのTPPの話があったんではないかとか、それから戸別所得補償制度の酪農者への補償がなくなるといううわさがあるんだけど本当なのかとか、そんなことがあるかもしれない、そんなことになるかもしれないというような皆さんの話が、そうなるんじゃないかというふうに伝わってしまっているということを聞いてびっくりしました。 そして、あとは戸別所得補償制度の畑作の交付金なんですけれども、この一千八十億円が特別枠の政策コンテストにかかっているということも、これも、民主党の目玉政策であるはずなのになぜその政策コンテストにかかるんだろうかとか、こういう小さなことが今どんどんどんどん不信感として広がっていっているということを非常に民主党としては懸念しなければいけないなということを感じました。 そこで、信頼を失わないうちに信頼を取り戻したいと思います。鹿野大臣がこの農林水産漁業者の方々に対して今どんな思いでいらっしゃるのか、そして、こういううわさを払拭するという言い方が正しいかどうか分かりませんけれども、信頼回復のために是非安心できるようなメッセージを送っていただきたいと思います。 よろしくお願い申し上げます。
○国務大臣(鹿野道彦君) 徳永先生がいろいろと北海道の現場をお回りになられて、生の声をお聞きになられてその実情というものを今お話をしていただいたわけでありますけれども、私どもにとりまして、就任以来、やはり現場の声というものは最も大切にしなきゃならないと、こういうことを申し上げてきただけに、まずしっかりと受け止めていかなきゃならないなと、こんな思いをいたしております。 その中で戸別所得補償のことにつきまして言及があったわけでございますけれども、これは基本的に我が国の政策、価格政策から所得政策へというような転換を図ると、こういうようなことでマニフェストにも掲げさせていただいて、そして昨年政権交代によってこのような政策の転換を成したと、その第一歩がお米というものを対象にして、そして来年度からは畑作物まで対象を広げてと、こういうことでございまして、これをこれからもいかに制度として長く維持、続けていくか、発展させていくかというようなことが非常に大切なことだと私どもは認識をいたしておるわけであります。 その中でTPPの問題は、十月一日、今年の十月一日に菅総理からの所信においてTPPに対する参加の検討というようなことが打ち出されたわけでありまして、これにつきましては、まさしく検討というようなことの中で、まずいろいろな情報を取らなきゃなりませんねと、そうでなければ判断もなかなかできかねますねと、このようなことから、まず交渉参加の前の段階のこの情報収集というものを含めて協議に入りますということでございますので、戸別所得補償の問題とは、戸別所得補償は戸別所得補償として、これからも制度として、これから維持、継続、発展をさせていきたい、そしてこれからのこのFTAAPというふうなことに向かってどういう道筋を付けていくかということの中においてTPPについてはどうするかということをこれから判断をしていくということでございまして、今先生がおっしゃられたような、農業者の方々が大変不安なお気持ちでおられる、そしてまたいろんなお考えの要望というものにつきましては、私たちもその意というものを受け止めながら、できるだけの農業者の人たちが明日への再生産に結び付くことができるような、そういう第一次産業行政を行っていきたいと、こういうふうな私どもの気持ちでございますということを申させていただきたいと思います。
○徳永エリ君 大臣、ありがとうございました。 ほかの地域はどうか分かりませんけれども、北海道に関しては、大変にこのTPPに関しては神経質になっておりまして、そこから本当にいろんなうわさが飛んでいたり、それから不信感が広がったりしているので、今の大臣の言葉をしっかりと皆さんに届けていきたいと思います。ありがとうございます。こういった信頼関係の元に六次産業化というのも進めていかなければいけないと思います。 民主党の農政の三本柱は、戸別所得補償制度の拡充、食の安全、安心の確保、そしてこの農山漁村の六次産業化法案の実現であります。いよいよこの六次産業化法案が可決されますと、農林水産業者の方々が、生産だけではなくて販売、加工ということも実行していくことになるわけですけれども、この新しい地域をつくっていく、強い地域をつくっていく、積極的にビジネスをしていくということに関して、大臣の農山漁村の六次産業化による将来像、ビジョン、お聞かせいただけますか。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生がおっしゃられたとおりに、新しい地域の活性化、そして農山漁村に新たな活力が生み出されればいいなと、こんな思いの中でのこの六次産業化であるということは、私も共通の認識であります。 今までは、第一次産業にいそしんでいただいている方々は、まさしく生み出す、生産をする、こういうところに一つの誇りを持って、プロとしての自覚を持って国民の人たちに食料の安定供給をしてくださったわけでありますけれども、そういう中で、今申されたとおりに、そういう地域社会においても、改めて自分のところで取れたもの、資源を活用して、そして付加価値を付けた新たな製品を今度は作っていこう。そういうような気持ちも持っておられる方もおられますし、また、いや、自分はそれだけでもう満足しないで、それをいろんな人に提供していくという意味においては販路を拡大していく、こういうような、場合によっては、この国内だけではなしに国際社会においても、他の国にまで売り込んでいきたいというような方々もおられる。 そういう取組をしていこうという意欲を持った人たちがこの一次にとどまらず二次、三次に進出をして、そしてそこに新たな働く場所というものが形成されていけば、また違ったそれぞれの地域社会が生まれていき、そこに新たな特徴が生まれ、特性が生まれ、そしてそこには新しい若い人たちが、よし、自分もやってみようじゃないかという意欲も出てくるんではないかと。 そんな思いをしながら、今日、先生方と共通の認識を持ってこの六次産業化、言わば六次産業化法案というものを成立をさせていただきたい、こんな気持ちでおるところでございます。
○徳永エリ君 まさに農家の方々も元気になりますし、それから農村がみんなで協力をし合って新しいことに挑戦していく。そして若い人たちも生きがいを持って、やりがいを持ってやっていける。本当に望ましい形だと思いますので、この六次産業化、しっかり進めていっていただきたいと思います。 そして、このいわゆる六次産業化法案と同様の方向性を持った法律というのが幾つかあるようです。農商工連携促進法、農山漁村活性化法、地域資源活用法などがありますけれども、大きくいいますと、これらの法案と六次産業化法案との違いはどういったところなんでしょうか。筒井副大臣、お願いいたします。
○副大臣(筒井信隆君) 今委員言われるとおり関連法案が幾つかあるわけでございまして、一つは、これも言われましたが農商工連携法案。この場合は、まさに一次産業者と二次産業者、あるいは三次産業者が連携する、それぞれ主体が違うものが連携し合うということを主眼としているわけでございます。六次産業化、この本法案の場合には一次産業者等が中心となって二次産業にも取り組む、あるいは三次産業にも取り組む。一つの主体がそういうふうに取組を広げていくというところが農商工連携法案と違うところでございます。 農山漁村活性化法の方は定住とかあるいは交流を目的にして、しかもその定住、交流を農山漁村で図っていく取組をするのが都道府県や市町村で、この法律としては、その都道府県、市町村に対する支援を国がする、こういうものを主眼としているものでございます。 それから、地域資源活用促進法の場合には、地域の特産物あるいは食品に限らず、鉱工業製品、例えばこけしとか漆器とかなんかも入ると思うんですが、そういう地域の特産物についての製造、販売を支援をしていく。これは支援の対象が中小企業を主眼として支援していくと。 こういうところはそれぞれ法案が違うものでございますが、いずれも農山漁村あるいは農林漁業の振興に役立つものでございまして、その点では関連するわけでございますから、それらお互いの法律を活用し合いながら、農山漁村の振興のために努力していくべきであるというふうに考えております。
○徳永エリ君 ありがとうございます。 ただ、生産者が新たなビジネスを始めようと思ったときに、今もう日本全体が活力を失っています。お金を借りることができても、借りて新しいことにチャレンジしようとなかなかしない、守りの態勢に入っているという状況がありますけれども、これは農林水産業者の方々とて同じだと思います。 こういう方々が新しいチャレンジをしようという気持ちになるためには、どういうふうにその気持ちに持っていくのか、促していくのか、そういった何か方策があればお教えいただきたいということと、それと、一番気になるのはやはりお金のことだと思います。この新しいビジネスをしようとする方々への融資というのはどうなっているんでしょうか。
○副大臣(筒井信隆君) おっしゃるとおり、今大変な状況にあるし、苦しいわけでございますし、融資の点だけ今お答えさせていただきたいと思いますが、既にいろんな借入れがある一次産業者もたくさんおられるわけでございまして、その人たちに対してきちんとそれぞれの事情に応じた対応ができるように、農業改良資金等の融資についても、今まで都道府県等からでございましたが、そういう貸付け等に関するノウハウを持った政策金融公庫からそれぞれの事情に応じた融資ができるように、柔軟な形ができるようにしたこともその融資に対しての取組の一つでございます。
○徳永エリ君 北海道は、皆さん御存じのように大規模専業農家がほとんどであります。例えば、農家レストランなどをやっている方にお話を聞いてみたんですけれども、やはり大規模な耕作地を維持しながら六次産業も続けるというのはいろんな意味で負担が大きいということで耕作地を半分手放さなければいけなかったというようなことにもなっているようでございますので、融資の可否の判断ということをしていかなければいけないと思いますけれども、その判断する人の目利きというのも重要になってくると思いますし、それから、現場に行って実際に話をしてコミュニケーションをしていく、そして融資した後もいろいろアドバイスをしたりフォローをしていくということが大事かと思いますが、この点に関してはいかがでしょうか。
○副大臣(筒井信隆君) 今の政策金融公庫自体もそういうことについてのノウハウを持っている主体の一人だと思いますが、さらに、後でまた質問をされるかもしれませんが、六次産業化のプランナー、これを各都道府県に置く、あるいは、従来からある、今度事業仕分の対象の一つとなりましたが、普及員の皆さん、それらいろんな経験やノウハウを持っている方からのいろんな指導や助言、これの体制もきちんとしていかなければいけないというふうに思っています。 それで、さらには農水省自身で、各農政局においてそれら全国の成功事例や何かを集めて、それらについてもきちんと情報発信をしていって、それを活用していただく。さらには、商談会や交流会や、あるいは技術に関しては研修会も、これらも含めていろんな形の情報のネットワークをつくって、それを一次産業者等の皆さんから活用していただく、これらも必要なことだというふうに考えております。
○徳永エリ君 ありがとうございます。 新しいことに挑戦するときには、成功例ばかりを見せられても、この人はうまくいったかもしれないけれども、自分はこんなふうにできるだろうかというふうに逆に不安を抱く人も多いと思うんですね。最初、こんな壁にぶつかった、こんな問題があったけれども、でも、そこを乗り越えて今成功したんだという、そのプロセスの部分もしっかりと挑戦しようと思っている方々に提示するような情報を集めて提供していただきたいと思います。 それから、自分たちで生産したものを加工、販売しようとするときには知識やアイデアも必要ですし、それから、先ほどもおっしゃいましたけれども、加工技術を指導する人も必要であります。それから、販売ということになりますと、マーケティング戦略も必要ですし、パッケージのデザインやラベルのデザインや、いろんな人がかかわってこなければならないと思うんですけれども、そういう指導者とかコーディネーターの存在、こういう方々の人選が非常に重要になってくると思うんですが、この人選はどのようにするんでしょうか。
○副大臣(筒井信隆君) 国においてプランナーを選定をするわけでございまして、それを各都道府県ごとに配置をするということを考えているわけですが、その人選をする際にもちろん一定の基準を設けて、その基準に該当する人たちを選定をする。その基準というのはもちろん、今まさに委員が言われたような、そういう知識、能力、情報を持っている人を前提に選任をしていくという形になるかと思います。
○徳永エリ君 こういう方々はたくさんいますけれども、やはり、提案でありますけれども、地域のことをよく知った方々をコーディネーターとかあるいはデザイナーという形で取り入れていったらいいと思います。北海道にも優秀な人がたくさんいますので、よろしくお願いしたいと思います。 それから、今、北海道の農山漁村では、都会に出ていって働いていた若い人たちが、自分の町や村にUターンしてくるという人たちが非常に増えているんです。後継者ができるという点では非常にいいんですけれども、わずかな収入を、例えば息子が二人帰ってきたということになりますと、みんなで分け合うような形になりまして、やっぱり収入をもっと増やしていかなければいけないということなので、そういう部分においてもこの六次産業化というのは非常に有効かと思うんですけれども、ただ、すぐ取り組めない方たちというのがいるんですね、三年後あるいは五年後にやってみようかなと。 こういう人たちに対して、例えば村や町に帰ってきた若い人たちを集めて長期的に継続的に、例えば加工の技術だとかそれから経営のノウハウだとか、あるいはデザインの勉強をしたっていいんですね。地域ですべてができるようになることが一番望ましいと思うんですけれども、例えばそういうセミナーや研修を開くための支援というのはこれから考えていかれるんでしょうか。
○副大臣(筒井信隆君) それがまさにこの六次産業化法案で、今度予算概算要求も出しておりますが、支援措置の中心になるかと思います。 物すごく幅広い形ではありながら、事業の範囲は幅広い形でありながら各地域の実情に合っているという、その双方の要求を満足させなければいけないわけでございまして、この六次産業化という事業もまた非常に広い。従来からの食品の加工あるいは食品の流通、これに限らず、地域の資源、バイオマス資源を使ってバイオ燃料を作るとか、あるいはバイオプラスチック等のバイオマテリアルを作るとか、あるいはバイオマス発電をするとか。 今までから見たら、まさに新しい事業も起こしていくことも目的にしているわけでございまして、さらには、先ほど大臣が言われましたが、食品の、食べ物の輸出事業、これにもやっぱり取り組んでいくこともこの六次産業化法案の一つの目的でございますから、それら本当に幅広い知識をまさにいろんな形で身に付けていただいて、若い人たちにも参加していただいて、そして農山漁村を活性化させる、こういう方向性をやっていかなければいけないというふうに思っています。
○徳永エリ君 ありがとうございます。 それでは、時間になりましたので、最後に鹿野大臣にお伺いしたいと思います。 六次産業化法案の附則第二条には、この法律は施行後五年以内に必要があれば見直すと書かれているんですけれども、これから現場の声をどんどん聞きながら実効性のあるものにしていっていただきたいなと思いますが、改めてこの六次産業化法案に向ける鹿野大臣の思いを締めに伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
○委員長(主濱了君) 簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(鹿野道彦君) まさしくこれからの新しい地域政策としてしっかりと根付いていくように、この六次産業化、成長産業の核となり得るものとして、これから私どももいろいろ現場の声を受け止めながら、新しい活性化、地方の活性化に向けてしっかりと取り組んでいきたいと、このように思っております。
○徳永エリ君 どうもありがとうございました。 以上で質問を終わらせていただきます。皆様、どうもありがとうございました。
○長谷川岳君 北海道の長谷川です。 今日は、修正法案と、もう一つは昨日飛び込んできました海外資本による森林買収について新しい情報が入りましたので、若干質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず最初に、地産地消法案を新修正法案に組み入れる形になっておりますけれども、理念法であった地産地消法案を組み入れることによって、どんな新しい特色や工夫を行っているのかということをお聞かせいただきたいというふうに思います。簡潔にお願いを申し上げたいと思います。
○副大臣(筒井信隆君) 地産地消も六次産業化の中の重要な柱であることはもう説明するまでもないし、短くせいということなんでそのことは一々中身は申し上げませんが、それが今度の中で、第三章として入っているわけでございまして、そして同時に地産地消について進めるための支援措置もプラスをしたわけでございます。これらが相まって地産地消を各地域でより今よりも進めていくことができる、それがこの六次産業化法案の効果の一つだというふうに思っております。
○長谷川岳君 第二十五条の定義において、地域で生産された農林水産物をその地域で消費することはもちろんのこと、地域において供給が不足している農林水産物がある場合に他の地域で生産された当該農林水産物を消費することをいうとされておりますけれども、仮に修正法案が可決された場合、例えば北海道というのは、食料自給率二二〇%で考えますと、北海道で生産された農林水産物が関東や関西地域において消費されるということは、地域の農林水産物の利用ということで広義で考えていいということかどうか、政府の見解をお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(筒井信隆君) 結論的にこの法案ではそれも含めて考えていく、そういうふうに規定されております。
○長谷川岳君 三十二条においてですけれども、環境への負荷の少ない社会とは、生産地と消費地の距離が縮減されることによって輸送費などの、CO2の排出量が抑制されるというふうにされております。世界的にもCOP10においても、環境措置を行わなければならないことも、目標を掲げて実施しようとしておりますけれども、しかし消費地まで距離がある生産地も国内にはあり、例えば北海道なんかは飲用乳の約二割弱が道外に出ておりますが、こういった消費地から生産地の距離があるところに対しての対策というのはあるのかどうかを伺いたいと思います。
○副大臣(筒井信隆君) おっしゃるとおり、北海道内で消費するよりも北海道から例えば東京まで運んだ方が環境への負荷は一般的に言えば大きくなるというふうには言えるわけでございますが、しかしこれも相対的な概念であって、外国から持ってくるよりはずっと環境負荷は少ないわけでございます。 さらに、そのどうしても増える環境負荷に関しても、先ほどもちょっと申し上げましたバイオ燃料とかあるいはバイオマス発電とか、それらを活用することによって増加する環境負荷も減少させることができる、これらの努力をすることもまた六次産業化法案の中身になっているというふうに思っております。
○長谷川岳君 その件なんですけれども、数年前より全国数か所において試験的にバイオエタノールの取組などを行っておりますけれども、この取組も環境への負荷、負担の少ない社会を目指すという上で重要な事業というふうに思われております。予算措置等の対策と試験的に行われる工場の採算についてお聞かせ願いたいというふうに思います。 そして、もう一つ、試験年数五年と区切られていますけれども、この五年を経過した後、どのような対策を考えているのかということについてもお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(筒井信隆君) 五年ということを言われるということは、今北海道で二か所、新潟で一か所やっているエタノール事業のことを指されているのかと思います。北海道の方は規格外小麦とかあるいはMA米とか、これらを原料としてバイオエタノールを製造して、そしてETBEとして今車の燃料として使っている。新潟の方は、これは今度、多収穫米を地域において生産をして、それからエタノールを作って、地域におけるガソリンスタンド等でE3として、車の燃料として販売をしている。 こういう形でございまして、なかなか今の時点では採算が難しい状況にございますが、これが期間が過ぎた段階までの間にそのコスト削減の努力をもっとしたりして、これを本格的な商業生産として、主体は変わるかもしれません、どうなるか、それはまだこれからの検討ですが、本格的な商業生産としてやっていくことができるようにすることが大きな目標だと思っております。
○長谷川岳君 しっかりとお支えをいただきたいというふうに思います。 過疎地域における六次産業化についてお聞かせをいただきたいと思いますが、中山間地域等の過疎地域は農林漁業者の高齢化の進展によって非常に厳しい状況であるというふうに考えます。また、限界地域も増えてきております。政府は六次産業化によって農山漁村の活性化を図る方針ということでありますけれども、その際、真っ先に活性化を図るべきはこうした過疎地域であるというふうに考えます。 一方で、過疎地域において農林水産物の直売所を行おうというふうに思っても、都市部から距離が離れていたり、あるいはこうした取組を成功させるためには集客あるいは販路の確保というのが何よりも大きな課題だというふうに考えます。 こうした課題がある中で、特に過疎地域においても農業者等の直売を推進していくことが果たして妥当なのかどうか、農業者等の直売による農家所得や雇用創出等に与える効果についてどのように評価しているのか、見解をお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(筒井信隆君) 先生が愛知県の出身だということをお聞きをしたわけですが、その隣に、三重県の山の方に、(発言する者あり)北海道でしたか。失礼。
○長谷川岳君 選挙区は北海道ですけど。
○副大臣(筒井信隆君) ああ、そうですか。生まれが愛知県ですか、失礼しました。今、愛知県のところだけ見たものですから。 その隣の、愛知県から行ったと思うんですが、三重県の本当に山奥にモクモクの里という、まさに六次産業化を身をもって以前からやっている、過疎地域において成功させている例がありますが。行ったら観光バスも来ておりまして、そこにいろんな行事をして、それから直売所もあるし、レストランもあるし、そういう山奥の過疎地にたくさんの人たちが集って楽しんだり農産物を買ったりしている。 これらの例が幾つかまだほかにもあるわけでございまして、確かに先生がおっしゃるとおり、過疎地でそういうことをするのは非常に困難なことではありますが、必ずしも不可能とは言えない、そういう方向性もやっぱり目指していくべきではないかというふうに考えているところでございます。
○長谷川岳君 地域の関係機関の連携ということについて伺います。 現場で農林水産業の六次産業化を実施する場合には、食品加工時の衛生管理、あるいは食品の販売促進活動やマーケット戦略、あるいは先ほども御指摘ありましたが資金調達など、専門的な知識や技能が幅広く必要となりまして、特に農業者が自ら情報を収集するなどしてこのような知識を習得していくには一定の限界があるというふうに考えます。 一方で、各都道府県域で見れば、このような知識を有する関係機関あるいは専門家は混在的なものを含めれば数多く存在すると考えられますが、多くの農業者が、やる気はあっても、どこへ行って何を相談したらいいかということが分からないというのが現状ではないかというふうに思います。 地域の農業者の方々が、六次産業化に向けた加工や直売等を含めて、安心してチャレンジすることができるように、中央段階はもとより、地方段階においても関係機関による情報の共有化含めて連携体制を構築することが何よりも重要というふうに考えますが、この点についてお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(筒井信隆君) まさにおっしゃるとおりだと思います。それをやらなければいけないものですから、今農政局、全国の農政局にもう窓口を設定しましたし、農政局に限らず農政事務所にもこの六次産業化の窓口を設けました。そして、各地域において、今おっしゃるようないろんな分野の人たちのネットワークをつくる。銀行も含めて、あるいは商工団体も含めて、もう農業団体はもちろんでございますし、それに都道府県、市町村、これらあらゆる分野、六次産業化というのはあらゆる分野を含みますから、あらゆる分野の人たちとのネットワークをきちんとつくり上げていく。 現在、東北六県の方では既に百以上のそういう団体、機関の皆さんに集まっていただいたネットワークが形成された、実質的にはされつつあるというふうな状況でございまして、これを全国に広げていくことが必要なんだろうなというふうに思っております。
○長谷川岳君 六次産業化と普及指導員について伺います。今月行われた事業仕分において、農林水産の普及事業交付金を抜本的に見直すことになったと聞いております。六次産業化の推進に当たっては専門的な知識などが広く必要となり、農業者自ら情報を収集して知識や技術を習得するには、今も申し上げたとおり一定の限界もあることから、地域の関係機関やあるいは専門家によるサポートが重要であるというふうに考えます。この中でも、特に地域の農業者とともに汗をかいてきた普及指導員に対する信頼は厚く、また多くのノウハウが蓄積されているというふうに考えます。 更なる六次産業化の推進に対しては、引き続き普及指導員による積極的な支援が不可欠というふうに考えますが、お聞かせをいただきたいと考えます。
○副大臣(筒井信隆君) これもおっしゃるとおりで、普及指導員の皆さんは、事実上やっぱり六次産業化の取組を今までもやってこられているんですよね、仕事内容を見れば。どういうふうに料理するかまで含めて、どういうふうに加工するか、あるいはどういうふうに販売するか、どういうふうに生産するか、これら六次産業化が網羅すべき中身について実際に活動してこられた方で、今全国に七千人ぐらいおられる、この人たちの活動は、この法案が成立した後なおさら物すごく重くなっているというふうに思います。 おっしゃるとおり、今度事業仕分でああいう判定が出されましたが、事業仕分は、あれは最終決定ではありません。事業仕分の方の、行政刷新会議の意見表明、あるいは各府省に対する提案であるという、法的にはそういう性質を持っているというふうに思っておりまして、この提案について農水省として今後どうしていくかは今後の農水省としての検討の課題だというふうに思っております。 その検討の課題、検討する際には、先ほど申し上げました普及指導員の重要性、これをしっかりと前提とした検討をやっていかなければいけないというふうに思っております。
○長谷川岳君 是非、この点については普及指導員の皆さんの御支援、それから維持について是非ともお願いをさせていただきたいというふうに思います。 そして、少し話は飛びますけれども、重要な話ですので、昨日入ってまいりました情報ですので、今日皆様方に資料を配らせていただきましておりますが、十一月二十四日付けの北海道新聞の報道によりますと、海外の資本による森林買収の件ですけれども、林業、木材産業以外の海外の企業や個人が道内で所有する私有林が新たに二十四か所、三百五十七ヘクタールあったことが分かったと。北海道が二十四日の道議会の水産林務委員会で報告したと。海外資本による道内の森林所有は、これまでの道の調査で判明している分を含めると、計三十三か所、八百二十ヘクタールということで、二か月前四百六ヘクタールだったものが、この二か月後にもう既に八百二十ヘクタールに上っております。道の調査で新たに判明したのは、中国、シンガポール、オーストラリア、十か国の企業や個人で、地域は倶知安、留寿都、そのような道内の市町村になっております。面積は、マレーシアあるいは中国の企業がそれぞれ八十三ヘクタール、七十ヘクタールというふうに持っております。 この件で、林野庁長官が自ら北海道へ出向いてこられまして、海外資本に買収された水土保全林の視察を行ったというふうに伺っておりますが、率直な感想をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(皆川芳嗣君) まず、北海道からの報告がまず第一次がございましたのが九月の上旬でございまして、これに基づいて私どもの担当課長をすべてのこの報告があった箇所に出向かせまして調査をさせていただきました。 私もやはり現場を見ておくべきだということで、十月の中旬に、別の用務がございましたので、その途中に一か所、砂川市で約三百ヘクタールぐらいの森林取得があった部分を見てまいりました。山頂に上がりまして遠望をしましたので、その林内に立ち入ったわけではありませんけれども、その上からの感じでいいますと、余り森林施業が熱心に行われている地域ではないなという印象を持ちました。その地域自体が一時期、リゾートの対象地域でゴルフ場計画等があったというふうなことも伺っておりまして、そういう意味で森林施業が余り熱心ではないのかなということと、あと、水源地ということで、水土保全林ではあるわけでございますが、水源としての例えば取水施設等があるという場所でもなかったのかなということで、取りあえず見させていただいた感想を述べさせていただきたいと思います。
○長谷川岳君 北海道が昨日の道議会の水産林務委員会で、現段階で道庁は三万九千ヘクタール、これはドーム球場に直すと八千三百個分というふうに言われておりますが、三万九千ヘクタールの森林の所有者を特定できていない事態に陥っていると答弁をしております。これは非常に重要な問題だというふうに考えます。国土の所有者が分からないということは国として異常事態と言うほかありません。国として日本全土の森林の所有者を早急に特定すべきであるというふうに考えますが、いかがお考えでしょうか。
○大臣政務官(田名部匡代君) 先生御指摘のとおりだと思います。 これまでというのは、それぞれの都道府県が市町村であるとかまた森林組合等からそれぞれの地域のつながりを生かして情報収集を行ってきたわけですけれども、先生御指摘のとおり、それだけではなかなか正確な情報が収集できないと。相続等の問題もあったり山村からの人口流出ということもあって、なかなかその状況が把握できないという中で、今、登記簿情報であるとか、地籍調査の情報であるとか、また土地売買の届出といった情報もあるので、各省庁としっかりと連携をしてこの所有者の把握を行っていきたいと考えています。
○長谷川岳君 北海道においては、倶知安町という町が独自に森林の売買を監視するために条例を設置して、北海道も条例設置に向けて検討をしているという話を聞きました。しかし、国土が売買されて、実際に所有者が分からないという森林が広大にあるという事実があるのであれば、これは国の存続にかかわる重大な問題であると。私は、国として法整備を、もう一度繰り返しますけれども、早急に進めるべきであると、これはそのように考えておりますけれども、お考えをもう一度伺いたいと思います。
○大臣政務官(田名部匡代君) 国土の管理の上で、これは森林だけにかかわることじゃないと思うんですね。それは宅地であるとか原野等の問題もあろうと思います。そういうことを踏まえて、どういうことが検討できるのか、これから各関係省庁とも連携しながらそのことを検討していきたいと考えています。
○長谷川岳君 もう一つ、二十四日、北海道議会において、特にその倶知安町の自衛隊施設から二キロメートルの位置に一件、それから三キロメートルの位置に二件の計百七ヘクタールが海外資本によって所有されていること、さらに自衛隊や警察署周辺で所有者を把握できていない林地、森林は二十七市町村で五十四件、五百七十九ヘクタールも存在することが明らかになっています。これは安全保障という観点からいっても大変な問題です。 一昨日、北朝鮮が韓国を砲撃するということがありまして、今一番やはり我が国は真剣にこの安全保障を議論して、日本国民の生命と財産を守らなければならないというのが基本であるというふうに考えます。であるとすれば、この問題も放置すべき問題ではなくて、国として、例えば森林の海外資本による売買の規制を含めて早急に対応すべきだと、そのように考えておりますけれども、農水省のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(田名部匡代君) 国防や警備といった観点からも、先生が御心配されることはよく分かります。 ただ、先ほど申し上げたとおり、これは森林だけの問題ではなくて、ほかの宅地であるとか原野等も含めた国全体の問題であろうというふうに考えています。 ですから、今の森林法の中で、それは所有者がだれであっても、森林の保全であるとかまた公益的機能を維持するといったことが行われるようになっていますので、この制度をしっかりとまたこれからも続けていくということと、先ほど申し上げましたけれども、各省庁と連携をして、ほかに土地の利用規制ということも踏まえてどういうことができるのかというのは検討していきたいと考えています。
○委員長(主濱了君) 時間が来ております。おまとめください。
○長谷川岳君 もう一度伺います。進めていく意思があるのかないのか、それだけ伺いたいと思います。
○大臣政務官(田名部匡代君) 先生御指摘のとおり、所有者の情報の把握というのは非常に重要性が高まっているということは認識しておりますので、これは農林水産省だけで取り組むことではなくて、関係する省庁と連携をしながら、どういう方法が取り得るのか、それぞれの所有者の権利というものもありますし、いろんな状況を踏まえて検討をしっかりしていきたいと考えています。
○長谷川岳君 是非、主体的に農林水産省が進めるべきだと考えます。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○福岡資麿君 自由民主党の福岡資麿でございます。本日も質問の機会をいただきましたことを心から感謝申し上げます。 まず、今、一次産品の生産額であったり収入が大変減少してきている中で、付加価値を付けていこうというこの法案の趣旨については是とするものであります。また、地域のことは、地域のものを積極的に地域で消費していこう、この法の精神についても大変すばらしいことだというふうに思っています。それを踏まえて何点か御質問をさせていただきたいと思いますが。 先ほど徳永議員の質問の中にも、農商工連携含め、ほかの関連法との違いということについて言及をしていただきました。私もこの法案を最初ぱっと見たときに、平成二十年に農商工連携法が制定されて、非常に似通っているなという印象を受けたわけであります。確かに今回の法案というのは、先ほど御説明があったみたいに、農家だけが取組を広げていく、そういった部分に対象が広がっていったりとか、また、これまで金融が中心だった部分とかを農地法とかそういったほかの部分にも対象を広げていく、そういう部分では違う部分はあるというふうに思うんですが、先ほども言ったように、似通った法案があるのにあえてその部分だけを取り出して別の法律として出すということが、後々見ると、すごく何か分かりづらいんじゃないかなという気がしないでもないわけであります。 元々あった例えば農商工連携法も含め、ほかにいろいろ関連法案ありますよね、それを改正するというやり方ではなくて、今回新たに法律として出されたその趣旨というか意図について御説明をいただければと思います。
○副大臣(筒井信隆君) 先ほども申し上げましたが、農商工連携法案は一次産業者と二次産業者、三次産業者、主体が違うそれぞれの業者が連携し合うものでございまして、それ自体が農山漁村の振興あるいは農林漁業の振興ということを直接の目的にしているものではないわけでございます。また、一次産業者の手取り、全体としてはその農商工連携の場合も拡大するかもしれませんが、それだけを目的にしているものではないわけでございます。 しかし、この六次産業化法案の場合には、まさに一次産業者が二次産業、三次産業まで取り組むことによって付加価値を高めて、あるいは流通経費、流通コストを削減する、それらによって一次産業者の手取りを増やすということが一つの大きな目的になっているところが違うわけでございまして、先ほど申し上げたこと以外にね。そして同時に、それは農林漁業と農山漁村の振興もこの法律の目的にしている。これらによって、農商工連携法案とは共通した部分はあるわけでございますが、違う部分もまた明白になっているわけでございます。 やっぱり今、特に農水関係の皆さんもそうだと思いますが、全体が大変ではありますが、中小企業全体も含めて大変ではありますが、農林漁業と農山漁村が本当に危機的な状況にある。これをどういうふうに盛んにしていくかというのが第一の目的でございまして、それをこの法案でまず強調をしているという点がこの法案の意義でございまして、ただ将来的には、五年後の見直しとかという規定もありますが、農商工連携法案等全体を総合してどういうものができるか、それは今後の検討課題としてあると思います。ですから、将来的にはもちろんこの二つの法律を一本化する、一体化するということも当然考えられるわけでございます。
○福岡資麿君 目的が違うということは、おっしゃることよく分かります。 ただ、先ほどおっしゃったように、農家が二次産業、三次産業の部分に入っていくのと、農家の方が二次産業、三次産業をもう既にやられている方と連携を取っていくのと、いろんな組合せというのはあるわけでありまして、あえてその中の一つだけを取り出して別に枠組みをされるということはすごく分かりづらいなという印象があるということだけは申し上げさせていただきたいというふうに思います。 次に、提出者の山本先生の方にお伺いをさせていただきたいと思いますが、この消費拡大法でございますけれども、ここの目的の中にも自給率の飛躍的向上というような文言が書いてございました。これまでもいろいろ、地産地消の取組とか地域の中で地域のいいものを使っていただこうという取組、各地でやられていましたけれども、この法律を出すことによって更にやっぱり地域のものを自給率を上げるために積極的に使ってもらう、飛躍的に自給率を上げる、どういった取組をなさっていくのか、その意気込みというかねらいを教えていただければと思います。
○衆議院議員(山本拓君) 政府の六次法案につきましては、国が認可、認定する国の主導の政策でもございます。我々の地産地消というのは、各自治体で地産地消条例を作って、その自治体単位で特性を生かした計画を立てているところでございますが、我々として、基本的に一億二千七百万人の国民が、一日消費量、供給量でありますけれども、一日二千五百カロリー消費をいたしております。それが平均自給率が、国産自給率が四〇%前後と。だから、ある意味では、自治体単位でそれぞれ一人一人のこれ食育にも、計画も絡んでいるんですが、一年間通じて食べる食材の国産比率を地元で、何とか国産ということで、地域ぐるみで計画を立ててひも付けできないか。 これは、地産地消というと、北海道であれ北陸であれ生産地は供給過剰になってしまいますので、これは全国規模でございますので、東京、大阪なり消費地の多いところも含まれますので、当然、他の地域ということで北海道であれ各地方の食材を計画に引き入れて、ただ一点問題なのは、学校給食であれ消費者が買う場合に、国産のものはちょっと割高になると。そして、事業者に言わせると安定供給が非常に心配であると。 その二点を解消するためには、やはり自治体単位でそれぞれ連携を取りながら計画を立てていただき、そしてそれぞれの税金の負担で生産者のコストを確保しつつ、その分消費者に転嫁を圧縮できる財源として、効率のいい税金の使い方で国民が一人一人の食生活の中で国産というものを使うと。本来ならば国産国消と言いたいところでありますけれども、広い意味で地産地消ベース、等を入れたことで、多くの人が一日二千五百キロカロリーを、一人一人が六割、七割に増える、経済的に負担を掛けずに計画を推進させようというものでございます。
○福岡資麿君 今おっしゃっていただきました精神そのものはすばらしいことだというふうに思いますから、そういったふうに実際に国産の安全なものがしっかり地域に行き渡るような取組については農水省さんの方にもしっかりお願いをさせていただきたいというふうに思います。 最後に大臣にお伺いしますが、この付加価値を付けるということ、先ほどおっしゃったように今すごく農家の収入とかも厳しくなってきていますから、そういったところの収入が上がっていかなければ、付加価値が付いて実際に懐が潤わなければ意味がないわけでありまして、そういったこの法案が一次産業の生産額に対してどういう影響を及ぼすと思われているのか、その点についてお伺いします。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生が申されたことは大変重要なポイントでございまして、そういう意味では、まずそこで取られた、生産された農産物、加工して、そして販売するということによって付加価値を高めて、そして自ら経営に取り組んでいくということによって所得も上がっていくと。そういうことによって、当然、その地域におけるところの雇用の場という創造にもつながっていくと思うんです。 そういうことから、農産物の生産と加工と販売というものに新たな需要が開拓されれば、農林水産物の生産量自体も増大ということにつながりまして、農林漁業の生産額の向上も期待されるんじゃないかと、こんなふうに考えておるところでございます。
○福岡資麿君 是非実効ある取組をお願いをさせていただきたいと思います。 残余の時間はちょっと諫早湾の問題について聞かせていただければというふうに思っております。といいますのも、国会の会期末、十二月三日でありますが、十二月六日の日に福岡高裁での判決が控えているわけでありまして、多分私がその前に質問できる機会というのはこの機会しかないということでお許しを賜れればというふうに思っておりますが。 まず、大臣にお伺いをいたしたいのは、その十二月六日、福岡高裁での判決が言い渡される前に、元々民主党さんは政治主導でこの問題解決をしていくんだということをおっしゃっているんであれば、まずそういった、判決が出てからということ、見てからではなくて、その前に政治判断をされるのが筋ではないかと思いますが、その点について御見解をお聞かせください。
○国務大臣(鹿野道彦君) この問題につきましては、もう先生が申されたとおりに非常に重要な問題でありますゆえに、私どもといたしましても、今日までの経緯というものを踏まえて取り組んでいかなきゃならないという点もございますし、また、私自身も、今日までのこのいろんな経過なりというものをもう一度精査もする必要もあるというようなことから、今の段階におきまして直ちに私どもとしての判断というようなことについてはなかなか難しい状況にあるなと、こんな思いが率直なるところの気持ちでございます。
○福岡資麿君 まず、今大臣の御答弁の中に、今日までの経緯を踏まえということをおっしゃっていただきました。十分頭に入っていらっしゃると思いますが、まず、赤松大臣の時代に、参議院選挙前に政府・与党の方向性を示すということを言明されています。これは、アセスを前提としながらも、アセスの結果を待つんではなくて、その前に政治判断として方向性を示すということを再三再度にわたって赤松大臣はおっしゃっているわけであります。大臣の言葉をそのまま引用すれば、参院選前に結論を出さなければ国民に対する裏切りとまで御本人でおっしゃっているわけであります。 しかしながら、鳩山政権が総辞職をされまして、後の山田大臣に移られました。山田大臣が判断ができなかったその理由としましては、ちょうどそのとき口蹄疫の問題が盛んでございまして、口蹄疫の問題の対応に追われているので、現地になかなか入って地元の御意向を聞く、そういう機会が設けられないと、だから、自分としては九月にでもまた地元の声を聞いた上で最終判断をしたいということを前の山田大臣はおっしゃっているわけでありまして、これも結局、早く結論を出すと言いながら、口蹄疫の問題でやむなく先延ばしになったと、そういうスタンスなわけであります。 今度、鹿野大臣にお聞きしたいのは、もう口蹄疫もある程度終息をいたしました。現地の方のお話を聞く機会も、お忙しいでしょうけれども、つくろうと思えばつくれない環境にはないわけでありますし、少なくとも同じ民主党内閣の中で参議院選前に判断を示すということが延び延びになっている、そのことについて早急に判断を示されるのが筋だと思うんですが、その点についてどう思われますか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 御指摘の経緯につきましては、赤松大臣、山田大臣、前大臣、元大臣、そういうようなことで取り組んでこられたということを承知をいたしております。非常に有能な大臣であられたわけですけれども、私はどうもなかなか有能でないだけに、自分自身、頭をちょっと整理もしなきゃならないし、冷静にやっぱり見極める必要もあるなと、こんな思いの中で、私としても自分自身の、先ほど申し上げましたけれども、経緯等々につきまして改めてしっかりと精査をしていかなきゃならない、そんな思いをいたしておるところでございます。
○福岡資麿君 私は大臣有能だと思っていますし、ここは有能かどうかという話ではないんですね。 少なくとも、前の大臣も九月には現地に行って見るということをおっしゃりながら、また改造内閣をもとに行けなかったということがあるわけですから、これ、判断をするのは大変難しい問題があるのは分かっていますが、少なくとも、もう九月から何か月もたって、もう十一月も終わろうとしている段階にもかかわらず地元にも行かれていない、いろんな方との意見交換も積極的にされていないという、この現時点の姿勢について問題があるんではないですかということを申し上げたいわけでありまして、是非そのことに対してコメントをお願いします。
○国務大臣(鹿野道彦君) 正直なところ、なかなか物理的にも時間の制約もあったというふうなことは、決して弁明、弁解ではありませんけれども、そういう中で佐賀県の知事さんとか、あるいは長崎県の知事さんとか、あるいはそれぞれ佐賀県の選出の議員の先生方から、あるいは長崎県の議員の方々、議会の、県議会の皆様方から、団体の皆様方から、こういうことで、私も時間のある限りいろいろとお話を伺ってきたところでございまして、そういう意味では、これからも誠意を持って、非常に重要な問題だという認識の下に取り組んでいきたいと思っております。
○福岡資麿君 まず、大臣は、就任直後の会見でも、これまでの経緯等も前の大臣とかにもヒアリングをしながら自分として考えをまとめていきたいとおっしゃっています。もう大臣就任されてから大分時間もたってらっしゃるんですね。だから、そういう意味では、まず前の大臣とかも含めて、これまでの経緯、早急に、それは地元入りも含めて、お忙しいのは分かりますけれども、それはもう前の前の大臣のときからずっと言われ続けてきたことですから、そのことについては是非一刻も早く履行をしていただきたいというふうに思います。 また、何かちょっと解釈が変わってきているんですね。元々の、今日、ちょっと郡司先生、席外されていて残念ですけれども、検討委員会の座長として取りまとめられたときは、開門実施をすることを前提でアセスを行って、そしてそのための万全の対策と地元の理解を得ていくことが必要だというふうにまとめられていた。それが何かだんだん、アセスの結果を見てから判断するみたいに、当初の政治判断というのが後ろにずれようずれようとしているような意図が見え隠れして仕方がないような気がいたすわけでありまして、そういった点についても、一度きちっと国民の前で約束されたことについては履行をしていただく。そのことについて是非お約束をしていただきたいと思います。いかがですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 重ねて申し上げますけれども、開門調査をめぐっては様々な意見がありまして、大変重要な問題だということを、そして難しい問題だということは重ねて認識を持っておりますということを申し上げさせていただきたいと思います。 その中で、私自身も、先ほど申し上げますとおりに、関係者の方々とも意見交換はさせていただいたところでございますので、開門調査につきましては裁判というものとは別個の対応と考えておりまして、そういう中で私として、先ほども、重ねてということになりますけれども、頭を冷やしながらというふうな中で考えていかなきゃならないことだなと思っております。
○福岡資麿君 一部には、開門調査というのを実施するに当たって多額の費用が生じるからみたいなことをおっしゃる方がいらっしゃいます。 何か、農水省の試算では六百三十億円というような額というのも出ているやに承知しておりますが、これも、これまでのヒアリング等の結果で、新聞等にも出ていますけれども、例えばその開け方、段階的に開けるとか、そういったやり方を工夫すればそんなに掛からないということについては農水省の方々もはっきりおっしゃっているわけでありまして、何かあたかもこの六百三十億という数字が独り歩きして、そんなに掛かるから開門は現実的ではないんだというようなミスリードがあたかもされようとされていることに対して私は大きな危惧を持っているわけであります。 そこでお伺いしますが、この六百三十億ということは具体的に幾らまで縮減できるということはなかなか言えないでしょうけれども、やり方等を工夫していけば、大幅に削減できる、もっとお金掛けずにできるんだということについて、どなたでも結構ですので、コメントをお願いいたします。
○副大臣(筒井信隆君) 今の郡司検討委員会で報告が出されているわけですが、あれはアセスを見た上でというのが一つと、対策を万全にするということが一つと、関係各県の皆さんの同意を得てという三条件が付いているものでございまして、そしてそのアセスを今やっている最中でございますが、ミスリードはしていないと思いますけれども、全面的に開ける場合、あるいは徐々に全面的に開ける場合、一部だけ開ける場合、この三通りでもってアセスの調査をやっているわけでございまして、六百三十億とおっしゃるのは、その全面的に開ける場合の事前対策等々の費用について言っておられるかと思うんですが、一部についてだけ開ける場合には、もちろんそれよりも大幅に費用は少なくなることは、これは当然だというふうに考えております。
○委員長(主濱了君) 時間が来ております。おまとめください。
○福岡資麿君 はい。まだまだ議論したかったんですが、もう時間も来ました。 ただ、私たちの思いとしては、開門が一日遅れるだけ遅れるほど有明海の再生が遠のくという思いでやっておりますので、少なくとも、お忙しい中でありましょうが、しっかりとその作業を進めていただく、判断を早くしていただく、そのことをお願いを申し上げさせていただいて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 まず、先日のAPEC報告に関しての私の本会議質問の中で、TPPに参加しての食料自給率五〇%の道のりはということを菅総理に問うたときに、総理の答弁から、持続可能な力強い農業を育てる対策の一つとして六次産業化を行うと、こういう答弁がなされまして、正直申し上げて、TPPの質問の中で六次産業化が出てきたのはちょっと驚いたんですが、農水産物の高付加価値化で生産者の生き残りを目指すということは理解できます。 しかし、農商工連携にしてもまだ道半ばというところで、この六次産業化というのは本当にTPPに向けての国際競争力を有する日本の農業を育成するというような産業政策になるのか、あるいはまた、農山漁村の活性化を目指す地域振興策なのかと、どうなのかということをまずお尋ねをいたします。
○国務大臣(鹿野道彦君) この六次産業化は、農林水産物における生産、これだけではなしに、加工あるいは流通、販売という第二次、第三次というものを一体的に取り組んでいくということから、所得の増大を通じて農林漁業の振興なりあるいは農山村の発展というものに結び付けていこうということでございまして、TPPは、御案内のとおりに、これに対する対応につきましては、今これから情報収集というふうなものの中で協議をして判断をしていくということでございますので、あくまでも六次産業化というものは、これを目指すものは、地域の発展そして農山漁村の活性化というふうなことにつなげていくというふうな認識を持っているところでございます。
○横山信一君 じゃ、六次産業化の対象とする農業者というのはどういうものかということについては、食料・農業・農村基本計画の中で、効率的かつ安定的な農業経営とは、大規模効率化を目指す農業者とともに、小規模であっても六次産業化に取り組む農業者が云々とこうあるわけで、大規模も小規模もということになるんですけれども、北海道の十勝に行くと、大規模畑作農業者、専業農業者がおります。彼らは個別にカルビーとかそういう大企業と既に契約を交わしていて、産業構造の一翼を既に担っているわけであります。そういう意味では、大規模農家にとって六次産業化というのはどういう意味があるのかということをお尋ねをいたします。
○副大臣(筒井信隆君) 大規模農家の場合にはもちろん生産物が大量に作られるわけでございますが、それを事業化するには、その原料が大量にある、あるいは安定的にあるということは極めて有利な事情だろうというふうに思っております。 さらに、逆に今度はやりにくいという点、マイナスの点では、大規模農家の場合、もうそれに専業的に取りかかってほかのことにまで取り組む余裕がないというふうなこともあり得るかもしれませんが、それらの場合には、六次産業化部門の事業に関しては、いろんな形で協同的なものをつくって、そこでお互いに出資したりしながらやっていくということも考えられるわけでございまして、小規模の場合もそうでございますから、小規模の場合も大規模の場合もやっぱりいろんな取組方、やり方によって六次産業化を進めることは可能であるというふうに思っております。
○横山信一君 基本的には、やっぱり小規模農家については非常にこの六次産業化というのは意味があると思うんですが、大規模専業農家を対象とした考え方としては、もっともっとやはりこの考え方を整理していただきたいということが正直な思いでございます。 食料自給率の担い手は専業農家であります。そういう意味で、自公政権の下では、力ある農業者の育成のために大規模化、集約化を図ってまいりました。食料・農業・農村基本計画においても、農業、農村の六次産業化の推進等を通じて、競争力のある経営体が育成、確保されるようにするというふうにうたわれているわけであります。 一方で、戸別所得補償制度というのは、規模、形態にかかわらずすべての農業者を担い手といたしました。六次産業化というのは、やはり集約化、今ほど答弁がございましたけれども、法人化という、そうしたことが重要だというふうに考えられるんですが、これは戸別所得補償制度の趣旨と矛盾するんじゃないでしょうか。どうでしょう。
○国務大臣(鹿野道彦君) 戸別所得補償制度は、まさしく規模の大小を問わずに、意欲ある農業者が農業を継続できる環境を整えていく、そして食と地域の再生、自給率向上を図ると、こういうようなことでございます。 そういう意味で、これからこの制度をどうしていくかということにつきましては、どうしてもそういう中でも生産性の向上というものを目指していかなきゃなりませんので、それぞれの大規模農家の方々におきましても小規模農家の方々におきましても生産性の向上に意欲を持って取り組んでいくと、こういう自分自身が主体的な気持ちで取り組んでいくということに対しましてはやはり規模加算を行っていくというようなことをこれからも考えていく必要があるんではないかなと、こんな思いをいたしているところでございます。
○横山信一君 法律案では総合化事業という言葉が出てきますが、農林漁業経営の改善を図るため、農林漁業者等が農林漁業及び関連事業の総合化を行う事業というふうに定義をされているわけです。 しかし、生産者である農林漁業者が新商品の開発をしたりあるいはまた新たな販売方式を導入したりするということを求めるには、これは相当な負担があるわけであります。むしろ、そのリスクを負担できる農林漁業者の方が少ないというふうに思うんですけれども、この点についてはどのような取組を考えておられるのか、伺います。
○副大臣(筒井信隆君) 今のことを更に進めれば、技術開発等も含めたまさに創意工夫が必要なんだろうと思うんです。農林漁業者の皆さんがそれらの創意工夫を発揮している例というのは、案外知られていなくても結構あるものでございまして、それを更に強めていただくことがこの六次産業化の確かに前提でございます。 しかし、おっしゃるとおり、それを独自にみんなそれぞれ考えろといってもなかなか難しいところがある。それで、プランナーあるいは農政局あるいは普及指導員、これらの皆さんの支援を体系的にやっていくということを先ほど申し上げたところでございますし、さらには、東北の例で申し上げましたが、銀行や商工会議所や都道府県や市町村や、それら関係機関が全部で百以上の皆さんがネットワークをつくっている例もあるわけでございまして、それらのところからもそういう創意工夫をいろいろ指導、助言をしてもらって、それを事業化していくということを図っていかなければいけないだろうというふうに思っております。
○横山信一君 そういう意味でも農林水産の普及員というのは非常に大事だというふうに私も思うんですけれども、これまで普及員の国からの補助金はどんどんどんどん減らされているという状況にあって、普及体制というのは非常に規模が縮小しております。そういう意味では、普及指導体制をもう一度しっかりと立て直していただきたいというふうに思います。 産業化をする上で輸出対策というのは非常に重要だと思っております。そのためには、以前にもこの委員会で取り上げましたEU・HACCPのような衛生基準、あるいは加工施設の在り方などが、政府が主導して対応していかなければいけないと、そういう事柄、たくさんあるわけであります。 平成二十三年度の概算要求におきましても、海外の市場調査あるいは投資など、海外市場開拓のための支援として十三億五千万円が計上されております。六次産業化法案は農水産物の輸出促進にどのような役割を果たすことになるのか、伺います。
○大臣政務官(田名部匡代君) 六次産業化によって農林漁業者の所得の増大を図っていくということは非常に大事だと思っていますし、先生御指摘のとおり、いいものをしっかり輸出をしていくということもこれから取り組んでいくべき重要な課題だと思っています。 時間のない中でちょっと一つの例を申し上げますと、私の地元八戸では、何か輸出をできる道はないかということで、今サバがたくさん捕れているんですが、サバを冷燻にしまして、それを、大変いいものを作って今輸出をしているんですね。香港のダイニングレストランであるとか、またワインバーに輸出ができている、こういう取組が一つの例としてありまして、まさにそれが一つの大きな地域の力になっていくだろうと考えています。 今、私たち農水省が中心となって、各省庁と連携して食の将来ビジョンというものを作り、また先般は、クール・ジャパン、これ民間の皆さんからも御意見をいただきながら、日本は持っている、いろんなすばらしい食であるとか文化であるとか工芸品であるとか、すばらしいものをたくさん持っているんだけど、その強みを生かしてない、これをどうやって生かしていくかというような会議も開かれました。 その中で食というのは非常に大事だということを共に共有した認識として持ちまして、先生御指摘のとおり、輸出相手国がどういう考えでいるのか、どういう需要があるのかということも含めた市場調査であるとか、また相手国とのマッチングであるとか、情報の提供であるとか、イベントであるとか、いろんなことをこれから取り組んで、またそれを一次産業の再生にしっかりとつなげていきたいと、そんなふうに考えています。
○横山信一君 地域振興策とはいっても、これはやっぱり輸出をしっかりとターゲットに見据えてないと、この六次産業化というのはなかなか成功例を生み出していけないというふうに思っておりますので、しっかり対応していただきたいと思います。 新事業を展開するに当たっては、金融支援措置というのは非常に重要であります。本法案でも、農業改良資金融通法あるいは沿岸漁業改善資金助成法という、こうした特例を盛り込んでいるわけでありますが、この特例の内容というのは貸付対象者の拡充とか償還期間の延長という、そういうものなんですけれども。 実は、これは農商工連携促進法にもありますし、農林漁業バイオ燃料法にも盛り込まれております。これらの法律では活用実績は多くありません。要するに、活用実績が低調なものをそのまままた載せるというのは一体どういうことなのかということであります。むしろ、こうした何で活用実績が少ないのかということをしっかり分析して、これらに基づいた対応というのを考えるべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(田名部匡代君) 今の先生のお話にありましたように、農商工等連携促進法、バイオ燃料法、これにおいては、現時点ではいずれもその利用実績はもうほとんどない、ない状況にあります。これというのは、やはり低金利の状況が続いているというようなこともあって、他の資金との比較した際に、無利子の資金、この優位性というものが余り感じられていないのかなというようなことを思っています。 ただ、今般、六次産業化法案においては、農林水産関係の生産者の皆さんが新たに加工施設を造るであるとか、また販売に取り組む際に必要な資金を無利子で提供するということを、この農業改良資金等について、償還期限の延長等も含め、特例措置を今講じているところであります。 さっき副大臣からもお話がありましたけれども、これは本年十月から、今までは貸付主体が都道府県であったものが政策金融公庫に変わり、それなりのノウハウを持っているであるとか、また担保、保証人の設定義務などを廃止したということによって、ちょっと御紹介しますが、平成二十年、二十一年は貸付件数が百五十七件、百八件であったものが、二十二年十月、これ法改正からまだ一か月しかたっていないんですが、借入れの相談が既に二百三十件あって、それを融資の今審査を行っているような状況であります。 ですから、このことをベースに特例措置の活用をしっかりと図ってまいりたいと考えています。
○委員長(主濱了君) 時間が来ております。おまとめください。
○横山信一君 借りやすいように、是非していただきたいと思います。 最後に一つ、土地利用のことだけちょっと伺いたいと思います。 この農地法、農業振興法、農業振興地域などの、都市計画法を含めて、この六次産業化でどうやって土地利用を進めていくのか、最後にお聞きして、質問を終わらせていただきます。
○副大臣(筒井信隆君) この法案でも農地法の関係で規定をしているわけでございますが、六次産業化に必要な施設の設置等々についていろんな形でそれがスムーズに進められるように、規制緩和を含めてここで規定しているわけでございます。
○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。 急遽ちょっと質問時間が短くなったこともあって、後で一般質疑のところでも一部六次産業化についてはお聞きをするかとは思いますが、まず基本的な部分について幾つかお尋ねをしたいと思います。 先ほどからもお話があるとおり、農林漁業者の皆さんの創意工夫によって六次化を進めていく中で、所得の向上やあるいはそれによって若い人たちがふるさとに戻ってくるということも出てくるでしょうし、雇用の創出や地域の活性化、あるいは農業農村の再生というところにこれが結び付いていくということを期待をしたいわけですが、先ほどから何人もの方が御質問されておりますように、懸念を示されていますように、成功例も確かにあるとはいうものの、なかなかこれまで作ることに専念をされてきた方が加工していく、流通していく、売っていくということになると、やっぱりいろんな壁にぶつかるのも事実であります。言わば作る農業から売る農業への転換をしていかなきゃならぬわけですから、慣れないことをこれからやっていかなきゃならぬということになろうかと思うわけですね。 したがって、先ほどからお話がありますように、消費者ニーズをとらえてどう売れる農産物、そういったものを作っていくかと。マーケティング力なども必要になってくるでしょうし、実際に売っていく上でのノウハウとか経営資源とか、そういったものも問われてくるということになるわけであって、中小企業並みの相談体制、きめ細やかな支援、相談体制のやっぱり確立というのは大変重要なことだと思うわけであります。 そういう中で、農政局もやっている、それから普及員もやるんだというお話もありました。一番核に期待をされているのはそのいわゆる六次化プランナーという方々なんだろうと思うわけですけれども、都道府県に四人、五人配置をするということでありますが、今日は北海道の先生方質問多いんですが、北海道みたいに広いところでも四人、五人、私みたいな比較的コンパクトな県なんかでも四人、五人ということで、本当に基本的に事足りるのかなということを大変懸念をするんですが、まずそこら辺からひとつお聞きをしたいと思います。
○副大臣(筒井信隆君) おっしゃるとおり、六次産業化プランナーだけではこれで十分だということは言えないと思います。人数的にもそうでございます。だから、先ほどから申し上げておりますように、普及員との協力ネットワーク、それから農政局、農政事務所とのネットワーク、それで、各地域におけるいろんな関係機関、団体とのネットワーク、これら全体が総合していろんな支援をする、これがどうしても必須の体制だろうというふうに思っております。
○柴田巧君 そういうことなんですが、そういう中で、そのプランナーもさることながら、先ほど指摘がされていますように、やっぱりこの普及員の皆さんの役割というのは非常に大きいんではないか、もっと期待してというか、もっと活用すべきなんだと思いますね。 一時よりも少なくなったとはいえ、まだかなりの数の方がそれぞれの地域で頑張っておるわけです。しかも、その生産者との付き合いも深い、地域の事情も分かるし、その人の癖も含めて分かる。親身になってやってくれるのはやっぱり普及員が一番なんではないかなと思うんですね。 いろんな交流会や研修会などもしていろんな出会いの場もつくっていくというお話でありましたが、昨日今日会った人がそんなに親身に私は相談に乗ってくれないというか、これから生産者が一生をかけて一つ大きなかけにというか、事業展開をしていきたいというときに、昨日今日会った人に、あるいはそういう分野にたけたかもしれないが、どこのどういう人か分からない人に、本当に頼りにするかな、ゆだねるかなと思いますと、やっぱりこの普及員をこの六次化を進めていく上での明確な位置付けをすべきなのではないか。プランナーは位置付けがされているわけですが、それと同様にとまではあれかもしれませんが、何らかのやっぱり推進をしていく上でのはっきりとした位置付けをさせるべきじゃないかと思いますが、その点いかがでしょうか。
○副大臣(筒井信隆君) 賛成でございます。 普及員は、先ほども申し上げましたが、事実上、今まで六次産業化の関係する仕事をやってきたと言っても決して言い過ぎではない。まさにこれに関連する仕事をやってきた。それで、しかもそれが地域の事情をよく知っていて、地域の人たちとの人間的な関係も非常に深いものがある。それで、人数的にもプランナーとは比較にならないぐらいの人数がいるわけでございますから、これを六次産業化推進のための重要な柱として位置付けるべきだろうというふうに私も思っております。
○柴田巧君 是非そういう方向で、せっかくある普及員の皆さんを、頑張ってこられた人たちを是非活用して、六次化が進展をしていくようにまたいろいろと御検討をしていただきたいと思います。 さて、先ほどもどなたかから御指摘がありましたが、こうやって、六次化を進めていこう、あるいは地産地消等々、地域の資源を生かした農村、農業の活性化をやっていこうとしているさなかに、事業仕分の中でいろいろとブレーキが掛かるようなことも起こっているわけであります。事業仕分も、ここで、余り時間がないのであれですが、何だかだんだんおかしいことになってきておるなというのが正直なところですが、今日はちょっと松木政務官いらっしゃいませんが、松木政務官もあの学校給食用牛乳等供給推進事業交付金のことについて、最後は情に訴えるというような形で頑張っておられましたが、これも含め、二割以上カットということになったわけで、縮減ということになったわけですけれども、先ほど申し上げましたように、この六次化や地産地消を進めていこうというものにブレーキが、逆行するような判定が相次いでいるということは本当に残念なことだと、遺憾なことだと思ったりするわけですが、そこら辺、仕分の場におられたかと思いますが、どういうふうに受け止めておられるか、考えておられるか、先ほどもありましたが、改めてお聞きをします。
○副大臣(筒井信隆君) あの仕分を最終決定としてもし見るとすればいろいろ問題点が起こってくると思います。仕分の対象には法律事項もあるし予算事項もあるし閣議決定事項もあるわけでございまして、それと違う仕分をした事例がいっぱいあるわけです。 特に、法律事項について廃止とか何かやった場合には、これは、その法律を廃止するかどうかは国会の権限なんですから、国会以外には最終決定できないわけでして、それを最終決定したとすればそれは国会の権限を侵すことになるということになるわけでございますから、これは、事業仕分のあの判定なるものは最終決定ではない、あれはやはり行政刷新会議の意見表明あるいは各府省に対する提案であるというふうに考えるしかないというふうに思っておりまして、そうとすれば、提案であるとすれば、農水省に対する提案については、そういう提案を受けたことは事実だとしても、それに対してどう対応していくかは、農水省において検討の上、財務省等々に要求すべきものは要求していくという形にならざるを得ないと思っております。
○柴田巧君 是非そういうことで頑張ってもいただきたいと思いますが、まあ事ほどさように、この現政権の中ではややいつもそうやってちぐはぐなアクセル踏む人とブレーキ掛ける人といられて大変混乱が生じるわけですが、この六次化、あるいは地産地消、地域資源の活用ということをやっていく上で、それこそ農林水産省はもちろん一生懸命やられるんだと思いますが、食育でいえば文部科学省になるでしょうし、農商工連携ということになると経産省もかかわってくるだろうと思いますが、政府挙げての推進体制というのをやっぱり構築をしていくべきだと。 今みたいなちぐはぐというふうなことにならないように、そういった推進体制を政府挙げてやるべきだと思いますが、大臣に御所見をお伺いします。
○委員長(主濱了君) 簡潔におまとめ願います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生から御指摘の点は非常に重要なことだと思っております。 そこで、総合的にどう取り組んでいくかと、こういう観点から、仮称ではございますけれども、まだ名前は正式に決まっておりませんが、農業に対する取組の本部、第一次産業に対する、また食に対するそういう取組の本部を設置いたしまして、その中で関係省庁の責任者も一体となって、今後、持続可能な、そういう成長産業としての第一次産業というふうなものを政府全体で取り組んでいきたいと、こう思っておるところでございます。
○柴田巧君 ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 ちょっと時間が短いので、端的に早速お聞きしたいと思います。 農家が農産物を生産、加工、販売している産直運動などは、六次産業化のそれこそ前からというか、既にずっと取り組まれてきていることで、大いに推進、支援していく必要があると思うわけですけれども、まず農家の所得をどうやって増やしていくのかというところが大事だと思うんです。 農林水産省が今年二月に発表している農林漁業及び関連産業を中心とした産業連関表というのがありますが、この連関表の最終消費から見た飲食費の部門別の帰属額及び帰属割合の推移というのを見ますと、食料関連産業の生産額規模は、一九八〇年のときは四十八兆円だったのが、二〇〇五年には七十四兆円に拡大をしているんですが、その一方で、国産の農水産物、言わば農家の取り分については十二兆円から九兆円に減少しているわけです。国産のシェアや農業段階の取り分が二六%から一三%に落ち込んだということになるわけですけれども、なぜこの国産の農水産物が減少しているのかということについて、まずお聞きします。
○副大臣(筒井信隆君) 国産の農産物の、例えば米を中心として価格下落というのがなだらかではありますが続いているというふうな価格の問題もありますし、生産量自身が一定時期からやはり増加していない、減少傾向にある、それらのものも理由となっているんだというふうに思うわけです。 今の質問はそこまでですね。
○紙智子君 原因についての分析というか、なぜ減っているのかという話ですけれども、お願いします。
○副大臣(筒井信隆君) だから、農家がそもそも減っていますし、農地も減っていますし、生産量が減っているということ、それから生産物自身、米を見れば分かるわけですが、価格の下落傾向がある、これらが原因だろうというふうに思っています。
○紙智子君 輸入が増えているものもありますし、流通、加工というところが増えてきているということがあると思うわけです。 それで、問題は、農業所得の減少が続いてきていて、この六次産業化でもって農家の取り分、一次産業の取り分を増やすものになるかどうかというところが大事です、そこをお聞きしたいと思います。
○副大臣(筒井信隆君) 今、委員が読まれました産業連関表によると、食品関連の製造業、それから流通業あるいは外食産業の取り分はずっと増えているわけでございまして、そのことを言われているんだと思うんです。ただ、この製造業、食品流通業、外食産業のところには、例えば六次産業化を既にやっている場合には、農家の手取りになっている部分もこの中に入っているわけです。だから今後、製造業とか流通業とか、あるいはレストランという外食産業的なものにまで農家自身が取り組んでいけば、そこに上がっている数字の一定部分を一次産業者の手取りに転換することができる。これが六次産業化の大きな目的の一つだというのは先ほども申し上げたとおりでございます。 つまり、消費者が支払っている食品についての価格を一〇〇とすれば、今までは二〇とかせいぜい三〇しか農家の、一次産業者の手取りに入っていなかったわけでございますが、製造業や流通業等々に、あるいはレストラン等々に進出することによって、農家の手取りを四割、五割、六割に上げていく。これが六次産業化の大きな目的の一つだということでございます。
○紙智子君 トータル的に見ると、この表で見ると、確かに、例えば農商工連携をやったと、それによって全体、その分野は増えたと言うんだけれども、しかし農家の手取りの部分は減っているというのが表れているわけですよね。それで、やっぱり実際に六次産業化すれば取り分が、それを増やすということが目的だと言うんだけれども、実際には減少してきたことについてきちっと手を入れていかないといけないというふうに思うんですけれども、そこの認識。
○副大臣(筒井信隆君) 農商工連携は必ずしも一次産業者の所得増大につながるとは限らないわけでして、一次産業者、二次産業者、三次産業者の間でそれを分配するわけですから。しかし、この六次産業化、この法案である農林漁業者等による六次産業化は、まさに一次産業者等が二次産業、三次産業に取り組むわけですから、消費者にまでわたる金額のほとんどをその一次産業者の手取りとすることができるということになりますから、その割合が上がっていけば上がっていくほど私は一次産業者の収入というのは増えてくる、ほぼ自動的に増えてくる。まあ、中には赤字とか何かで失敗する場合があるかもしれませんが、そういうのを除けば、ほぼ自動的に増えてくるというふうに思っております。
○紙智子君 ちょっとその辺の理解というか、違うんですよね。どうして農家の取り分が減少を続けてきたのかということで言うと、生産者の側の努力が足りなかったというんじゃなくて、やっぱり流通とか小売部門とか販売店、ここが力を持って、まあ交渉力といいますか、ここが非常にアンバランスがあって、だから、いつも現地に行くと聞かれるのは、価格を量販店が決めてくるということで、自分たちは値は決められないという話をよくされるわけですけれども、そこのところが非常に問題だというふうに思うわけですよ。 乳価なんかもそうなんですよね。そこのところがちゃんと解決されていかなきゃいけないわけで、六次産業化は、農家が作ったその農林水産物を加工して付加価値を付けて販売していくと。二次産業、三次産業に進出していこうということなんですけれども、価格形成においてこの量販店が力を持つ現状では、やっぱり依然として一次産業の取り分が増えることにならないんじゃないのかと。 だから、そういう意味で、農家のその販売力を強化するということでの手だてを考えなきゃいけないんじゃないのかということを言いたかったわけですけど、いかがでしょう。
○副大臣(筒井信隆君) それも必要。それで、量販店や何かが価格決定権を事実上持っているという状況がやっぱり打破しなければいけない、これも必要だというふうに思います。 今、直売所が全国で万の単位で増えておりますが、この直売所の場合にはまさに一次産業者がその価格決定をして販売をしているわけでして、産直や何かもそうでございまして、インターネットを含めた、活用した産直も、まさに一次産業者が値段を決めて、それについて消費者が買ってくれるという形ですから、この直売所やあるいは産直の比率を大きく増やしていくことが価格決定権を取り戻すためにも私は役に立つというふうに思っております。
○紙智子君 小規模な農家の組織的な販売力をもっと強化していくということで、役立てるものにしていかなきゃいけないということが言えると思います。 それともう一つ、加えてお聞きしておきたいのは、TPPとのかかわりなんですね。それで、六次産業化というのが、この農林漁業等の振興や農山漁村の活性化、自給率向上を目的にしてやられるということなんですけれども、まあ農家や地域を元気にするためなんだということなんですけれども、一方でTPPへの参加ということになるとこれに逆行する事態になるんじゃないのかというので、ちょっと用意したのがこの資料の図式ですけれども。 これは北海道庁が出したものなんですけれども、これ一つの、十勝地域の畑作地域A町となっているわけです。ここで見ると、町全体の従業者が一万七百人、そのうち六四%が農業に関連しているところだと。これがもしTPPに参加して価格が関税ゼロになったときに下がってきた場合に、こういう関連のもの全体が大きなダメージを受けると。そうなったら、せっかく趣旨としている、地域を活性化していこうと、元気にしていこうということと逆行するんじゃないのかということについての御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生申されたとおりに、農業が地域の雇用なり経済に果たすところの役割というのは非常に大きいものがあるわけでありまして、そういう意味で、これから農業者が農林水産物を生産すると、それにプラス加工なり販売をというようなことによって進出をすることによって所得の増大につながっていくというようなことを目指しているわけでございます。 TPPにつきましては、まだ参加するとも参加しないともというような段階でございませんで、御承知のとおりに、いわゆる情報収集も含めての前の段階の協議に入っていると、こういうことでございます。
○紙智子君 まあ参加するとも参加しないともまだ決めていないというふうに言いながら、でも、しかし、総理大臣がこの間おっしゃってAPECの中で話をしていることは、やっぱり参加に向けて情報収集ということなんだと思うんですよ。やめることもあるのかというと、そういう方向ではないんじゃないかというふうに思うわけですね。 それで、やっぱりこの図式で見て分かるように、これは単なる農業の分野だけじゃなくて、この地域でいいますと、もう本当に六割、七割方が全部関連してきていると、雇用も含めて。ですから、地域そのものが経済が成り立たないんじゃないかということがあるからこそ、先日、十一月の八日、ああ十二日だったかな、札幌でやった集会というのは、それこそ道経連もそれから消費者団体も農林漁業者ももうみんな集まって危機感を持ってやったわけですから、そこはしっかりと踏まえていただきたいし、進めないようにしてほしいと。 ちょっと、続きは後の一般質疑の方でやらせていただきたいと思います。
○委員長(主濱了君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 農林漁業者等による農林漁業の六次産業化の促進に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(主濱了君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(主濱了君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(主濱了君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房審議官唐澤剛君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(主濱了君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(主濱了君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山田俊男君 山田俊男です。 鹿野大臣におかれましては、それこそ菅総理の突然の思い付き、突然の所信表明におきますTPPへの参加検討、これが出されてから二か月間、大変な困難、苦労の中での日々だったんじゃないかと同情をしているところであります。 ところで、この問題は簡単に決着するわけじゃなくて、五年掛かるかもしらぬ。それから十年掛かるかもしらぬ。この間、政権が替わろうが、それからさらには内閣が替わろうがずっと続くという、それほど大変なことなんだろうというふうに思います。ましてや、外交上の問題としていったん打ち出したからには、そのことをみんな引き受けていかなきゃいかぬ、我が国が。それほどこれは大変なことをこの二か月の間にあったということだというふうに思います。 ところで、大事なことは、そう考えますと、もう早いうちに、参加を決めていないという話で先ほど大臣答弁されているわけですから、参加についてはもう即時撤回ということをやられた方が我が国のためにもいいと。即時撤回して、その間、それこそ多層的に、かつ国民いっぱいの議論をちゃんと踏まえようじゃないですか。是非そういう形で進めてもらいたいというふうに思います。もちろん、農業改革といいますか、これはもう着実に進めていかなきゃいかぬわけですから、これはこれでちゃんとやっていこうじゃないですか。是非そういう観点で今日は質問をさせていただきます。 最初に、大臣、最近の米の販売価格はどういう状況になっているのか。それはモデル事業で、米所得補償モデル事業を実施したわけですが、その際の販売基準価格として見込んでいたものに比べてどの程度の水準になっているんですか、お聞きします。
○国務大臣(鹿野道彦君) 二十二年度産米の九月分の相対取引価格については、六十キロ当たり一万三千四十円でございます。 標準的な販売価格は六十キロ当たり一万一千九百七十八円が、基となる相対取引価格の十八年度産から二十年度産の三年平均で六十キロ当たり一万四千八百三十八円、そして今申し上げた九月の相対取引価格が一万三千四十円、比較した場合は約、その標準的な販売価格というのは千八百円と、比較した場合はそういうことになるわけでございます。そういうことです。
○山田俊男君 このままもしも下がっていくと、一万八千円を超えて下がるということになりますと、本当に財源は大丈夫なのか。だって、当初、千二百円ぐらいの見込みで財源が準備されていたのかというふうに聞いていますし、さらには対象数量がそこまで行かなくて少し減りますから、その分の予算措置が、財源があるのかもしれないというふうに思いますが、それにしても千八百円低下しているというのは大変大きな話なので。 こうなりますと、大臣、この前私が、十月二十一日の日、大臣と当委員会におきまして質疑させてもらって、そして集荷円滑化対策等の基金も活用しながら対策を具体的に検討する、言うなれば、主食用以外の米の仕向け等の対策について検討するというふうにおっしゃっておられたわけですが、この点についてどんなふうな検討状況ですか、お聞きします。
○国務大臣(鹿野道彦君) 過剰米の対策基金三百二十億円につきましては、社団法人の米穀安定供給確保支援機構及び農業者団体を始めとするところの関係者の意見、要望を聞きながら検討いたしているところでございまして、先般、全国農業協同組合中央会、全中さんから、本基金を活用して生産者の自らの過剰米処理の取組を認めるよう、この要望もございました。十一月の四日でございますけれども、全中からの農林省に対する要望でございます。本基金を活用した対策につきましては、現在JAグループが中心となって検討中と、このように聞いているところでございますけれども、この基金は生産者の拠出金によって造成されたものでありまして、対策の具体化に当たりましては、本基金を保有する米穀機構を中心として、JAグループ以外の拠出者も含めて検討されることが重要なことだと、こういうふうに思っております。 このために、農林水産省といたしましては、このような関係者の議論を踏まえて、この基金の取扱いにつきましてどうするかを検討してまいりたいと思っております。
○山田俊男君 分かりました。大臣が具体化に向けて検討されているという状況が分かりましたんで、これは是非着実に進めていただきたいというふうに思います。 同時に、棚上げ備蓄につきまして考え方を出されているわけで、その点について、前倒しして棚上げ備蓄を実施するという方法もあるわけでありますが、その点についても大臣は、作柄の動向を見ながら検討するよということだったと当時聞いておりますが、その点についての検討状況はいかがですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 棚上げ備蓄の前倒しの件でございますか。
○山田俊男君 はい。
○国務大臣(鹿野道彦君) これにつきましては、山田先生からも、また予算委員会でも諸先生方から御指摘がございまして、何とか二十二年度中に前倒し、やれないかと、こういうふうなことでございました。 恐縮でございますけれども、そのような御提言に対しましては、私もいろいろと申し上げてきたところでございますけれども、基本的には、もう二十二年度の予算が執行されておりますので、この前倒しというものはなかなか困難な状況にあるなと、こんなふうに思っておるところでございます。
○山田俊男君 大臣、よくこれから考えていただきまして、そして着実な農政改革を推進していくという立場からも、この過剰な需給状況にあって在庫に苦しんでいるということは、生産者だけじゃなくて、管理する農林水産省にとりましても大事なことでありますから、これはよくよく検討の上進めてもらいたいと思います。 それでは、次に移りますが、TPP対策についてであります。 お手元にも包括的経済連携に関する基本方針、出させてもらいました。私は、どうもこの見出しの付け方からして矛盾しているんじゃないかというふうに思っているんですよ。だって、めくっていただきまして三という項目があるでしょう。この三という項目については、三ページ目、経済連携交渉と国内対策の一体的実施で、ここで包括的という言葉が消えているんですよ。一体これは、包括的という文言を入れたのと、それと包括的という言葉が消えているのと、これは何か意味があるんですか。内閣官房ですかね、お願いします。
○副大臣(平野達男君) 言葉の問題でございますので、ちょっと答弁を読ませていただきます。 今の御質問は、包括的経済連携という言葉と経済連携交渉との相違ということに対しての質問だったというふうに御理解いたします。 まず、包括的経済連携でございますけれども、物やサービスの自由化だけではなく、人の移動、投資、政府調達、二国間協力等の貿易以外の分野も含めた幅広い分野における連携を意味するものであるというふうに理解をしております。基本方針におきましては、経済連携協定のみならず、投資、サービス協定や制度調和等EPAの締結に至らない場合も含めまして広く他国・地域との包括的な経済面での連携関係を意味しております。 一方の経済連携交渉でございますけれども、これはあくまでも経済連携協定締結のための交渉でありまして、我が国におきましては、物やサービスの自由化だけではなく、幅広い分野における連携を含む包括的な経済連携協定を意味しております。
○山田俊男君 いっぱい質問したいことがありますので、私も早口で、また答弁も簡潔にいただいていきたいと、こんなふうに思っているんですが。 平野副大臣、これは、二ページ目の二番目は包括的経済連携強化、そして三ページ目に経済連携交渉、そして、かつこの経済連携交渉のところにも高いレベルの経済連携強化に向けて、さらにここは農業分野、人の移動分野及び規制改革分野、これは非関税障壁のことでしょう。だから、分野的に見たって包括的という言葉がここに入らないのはおかしいんですよ。私は、わざわざ入っている入っていないということだけを問題にするんじゃなくて、言うなれば、この基本方針がかくのごとく、まあ言うなれば点検が不十分で雑なもんだというふうに言わざるを得ないということで申し上げているんですよ。いかがですか。
○副大臣(平野達男君) 三番目についての、これは読んでいただければ分かりますけれども、経済連携交渉ということのタイトルになっていますが、あと人の移動とか規制改革等々の問題もここに入れてございます。これはあくまでも交渉をするに当たっての様々な課題について検討をするということでありまして、ここの三番目の経済連携交渉というのは、あくまでも締結を目指したということを前提として、締結を目指すためには何が準備が必要かということを書いているということで、言葉上の矛盾はないというふうに思っております。
○山田俊男君 この問題はここで終わりますが、平野さんらしくない、もうあいまいな苦しい答弁だというふうに言わざるを得ないと思うんです。 それで、この基本方針には、二国間EPAやFTAを大々的に打ち出すと、こうおっしゃっているわけ。だから、APECの場でも、もう既に総理はEUともやりますよ、韓国ともやりますよと、こうおっしゃっているわけですね。二国間で交渉しますよと。当然、二国間でやる場合は、関税の取扱いについても二国間の配慮がなされるわけです。そうでしょう。ところが、TPPについては関税撤廃を、すべての関税撤廃を前提にしたものと私は聞いています。また、そのように説明もされています。矛盾しているんじゃないですか、同じ基本方針の中で。
○副大臣(平野達男君) この包括的経済連携に関する基本方針の二の包括的経済連携強化に向けての具体的取組の中に、「政治的・経済的に重要で、我が国に特に大きな利益をもたらすEPAや広域経済連携については、センシティブ品目について配慮を行いつつ、すべての品目を自由化交渉対象とし、交渉を通じて、高いレベルの経済連携を目指す。」と書いてございます。 今お話の中で二国間交渉の話がございましたけれども、二国間交渉においては、この方針に沿ってまず高いレベルの経済連携を目指しますけれども、繰り返しになりますけれども、センシティブ品目にも配慮をするということでありまして、交渉においては、このセンシティブ品目についての除外というものは、最初から排除されているものではないというふうに理解をしております。 なお、TPPについてどうなるかということにつきましては、原則として十年以内にすべての関税を撤廃という方針があるというふうには聞いておりますけれども、今我が国はこのTPPについては交渉参加に入るという前段以前の様々な情報を集めるという段階でございますので、その比較について云々ということについては現段階においては差し控えさしていただきたいというふうに思います。
○山田俊男君 それじゃ、ここに読み上げていただいた「センシティブ品目について配慮を行いつつ、すべての品目を自由化交渉対象とし、」と書いてある。何だか矛盾したようなことを二つ書いてあるような気はしますが。 さて、それじゃ、これは前文ですよ。括弧一の後半にTPPのことについて触れているわけです。さて、そうすると、TPPについても、センシティブ品目について配慮を行いつつという文言は掛かっているというふうに見ていいんですね。
○副大臣(平野達男君) そのように理解されて結構です。
○山田俊男君 そうすると、今喧伝されているように、TPPについては前提として、協議に参加するといいますか、交渉に参加するというときに、すべての関税については、それはもう原則撤廃なんだと、言っていることと矛盾するじゃないですか。それは矛盾しないんですか。 逆に言いますと、TPPにおいても相当なセンシティブ品目については除外されると、こういうこともあり得る、ないしはそれを想定しているんだということで決められているということで考えていいんですか。
○副大臣(平野達男君) 御案内のとおり、日本はTPP交渉には参加をしておりません。先ほど申し上げましたように、今我々がやろうとしているのは、政府がやろうとしているのは、TPPをめぐる様々な情報、各国がどのように考えているか、それから九か国で今やっているTPP交渉がどのようなことを目指してやっているのか、そういったことの情報をまず収集すると。 そういったことを集めた上で、最終的には、交渉に参加するか、あるいはしないのかといったことを判断するための材料を集めているということでありまして、TPPに関して何が例外になるか、何がその例外扱いにするかというところの議論まではまだ入っていないということであります。
○山田俊男君 率直に言うと、そんな判断で大騒ぎをしているのかということを言わざるを得ないんですよ。 さて、すべての品目を自由化交渉の対象にするというふうに、こうお書きになっている。とすると、一方でまた、TPPについては、今の判断からすると、お話からすると、どうもやっぱりセンシティブ品目についての配慮があり得るんだみたいな話をすると、一体どこを向いておられるのかなという気がします。 ところで、二国間で交渉した部分がこれまであるわけですね、それぞれの国々との間で。これについて、何だと、TPPに入って日本は関税撤廃について交渉に入るというんだったら、おれたちの二国間交渉も見直せという要求が出てくるというふうにお考えになりませんか。その点はどんなふうになっているんですか。
○副大臣(平野達男君) 何回も申し上げますけれども、日本は今、TPPの交渉にも参加していません。 それから、今の御質問は最恵国待遇みたいな状況に陥るんではないかということかと思いますけれども、TPPの交渉にも参加していない今我が国のこの状況の中で、そういったことに対してのああだ、こうだというコメントはなかなかできにくいということは御察しいただけると思います。
○山田俊男君 本当に平野さん、そんなこと言っているんだったらもっとこの問題についての進め方あるはずだよ。そんなことで大騒ぎして、農業者をいじめて、新聞にどんどん言われている。もうかなわないですよ。 さて、外務副大臣、松本さん、手挙がっていましたからお聞きしますが、TPP参加国、準備国との間で、EPA締結している国は六か国ありますね、我が国は。さて、その場合の関税の取扱いはどうなっているんですか。
○副大臣(松本剛明君) 今、平野副大臣がお答えになったとおりでありまして、我が国はまだTPP交渉にそもそも参加をいたしておりませんので、その取扱いということを今お答えをすることはできません。 ただ、一点申し上げれば、TPPと呼ばれているものも、四か国で締結をしたものは既におっしゃったようにかなりの部分の関税を撤廃をするということで既に成立をした条約となっておりますが、九か国、五か国増えた九か国においてどのようなTPPというものになるのかということはまさに今交渉中であるというふうに承知をいたしておりまして、それゆえに私どもとしても情報収集が必要であるということを申し上げているというふうに理解をしております。
○山田俊男君 それじゃ、話変えて聞きますが、前原外務大臣が豪州へお行きになったということでありますが、前原大臣はオーストラリアで何ておっしゃってきたんですか。お聞きします。この農産物の扱いについて。
○副大臣(松本剛明君) 私どもの方は、御承知のとおり、日豪はかねてからEPAの交渉を続けてきております。本年も四月に行って以降は、先方も実は総選挙があったりということで、政治日程等で最終は本年の四月が交渉だというふうに申し上げられると思いますけれども、前原大臣の方からは、エマーソン貿易大臣に対しまして、今お取り上げをいただきました包括的経済連携に関する基本方針、政府が決定をした基本方針を踏まえて、日豪EPA交渉について交渉の妥結に向けた取組を加速したいということを申し上げたところでございます。
○山田俊男君 今、極めて表面的なお話しか聞かないんだけれど、しかし、前原さんが行っておられるわけだから、前原さんのことだから、間違いなく、すべての品目を自由化交渉対象とし、高いレベルの経済連携を、協定を作りましょうと、こうおっしゃったんじゃないですか。どうなんですか。
○副大臣(松本剛明君) 包括的経済連携に関する基本方針を御説明させていただいたということは今申し上げました。その中におっしゃったような文言が入っていることは御指摘のとおりでございます。
○山田俊男君 ということは、中身についておっしゃっているわけでしょう。間違いなく、すべての品目を自由化交渉対象にしますと言った途端に、これまでオーストラリアとの間で積み上げてきた交渉のすべてが失われるじゃないですか。そうでしょう。それはどうなんですか。
○副大臣(松本剛明君) 先ほど申し上げたように、これまでの交渉を、四月にさせていただいたのから含めて、交渉を加速をさせてというのは、今までの交渉の中から、妥結に向けて交渉しているわけですから、私どもとしては妥結に向けて努力をしたいということを申し上げたということであります。
○山田俊男君 委員長、お願いですけど、前原大臣と豪州の大臣との間のどんなやり取りがあったのかということを是非委員会に提出してもらいたい、我々も是非見たいというふうに思いますので、それ、注文しておきます。
○委員長(主濱了君) 理事会で協議をいたします。
○山田俊男君 ところで、TPPに参加すべく協議を開始するというふうな我が国の方針です、この基本方針ね、そうでしょう。それに対して、タイやインドネシアは反発しているというふうに一部の新聞が報道していますが、そういう意見は外務省、聞いていますか。
○副大臣(松本剛明君) 各国からも、この基本方針については私どもとしてはAPECでも各国と二か国間の会談等が行われた中でも高い評価を受けたというふうにお聞きをしております。 なお、TPPについては、この基本方針においては、繰り返しになりますけれども、TPP協定については、その情報収集を進めながら対応していく必要があり、国内の環境整備を早急に進めるとともに関係国との協議を開始するというふうに申し上げており、それ以上でもそれ以下でもないというふうに理解をしております。
○山田俊男君 協議を開始するといったって、中身はどんどん説明されていて、そして、すべての品目を自由化交渉の対象にしますよ、ましてや、TPPはどういう組織かといったら、それは関税の全撤廃を前提にした措置だよということがどんどん喧伝されている。そうすれば、一体タイとの間でどんな苦労をして二国間の交渉が進められてきたのか。インドネシアは、また同時に、二国間の交渉の中でもどんなふうに課題を抱えながらこれを締結してきたのか。そういう立場からすると、何だと、アメリカとの間で、ないしはオーストラリアとの間のTPPで、関税撤廃の流れの中で動くのかと、そうしたら一体我々の交渉は何だったんだと、もう一回交渉し直そうじゃないかという話になるんじゃないんですか、それは。だから聞いているんですよ。不満があるということをちゃんと新聞も報道しているし、私も承知しているわけです。どうなっているんですか。
○副大臣(松本剛明君) 一般的には、当然各国若しくは、例えばASEAN、EUもそうでありますけれども、広域経済、広域の経済体とEPAないしはFTAの交渉をする場合に当然それぞれの国の条件がありますから、すべての国が均一の条件で妥結をするわけではないことは当然であります。その意味では、おっしゃったように、相手によって条件が違う内容に、結論になることはあり得るわけでありますし、また率直に申し上げて、こういった経済連携交渉はそれぞれの国の利益が関与いたしておりますから、あらゆる形でそれぞれの利益の主張がある中で様々な機会をとらえて交渉を求めてくるということはあると思います。 御案内のとおり、我が国が結んだEPA、FTAの交渉は見直し規定というものが入っておりますので、そういう意味では、一般論では様々な形で再交渉というのは必ず求めてこられるという部分はあることは、TPP云々ということにかかわりなく、それぞれの国の要求というのは出てまいります。それがまさに交渉であろうというふうに理解をしております。
○山田俊男君 だから、再交渉を求めてくると思います。再交渉を求めてきたときに、日本はTPPに参加協議をやるということなんだろうということの中で議論が進むんですよ。だから、もう困難ですよ、これから。どこが交渉するのか分からないけど、大変な困難、混乱を何年も続けるということになるわけですよ。そのことを指摘しておきます。 ところで、委員長、お願いします。WTOの事務局長のラミーさんがAPECに出席されていたというふうに思いますが、ラミーさんが一体、我が国のこうした包括的経済連携に関する基本方針、さらにはTPPへの参加協議開始ということについて、一体どういう受け止めをされていたのかということは、外務省、聞いておられるんですか。
○副大臣(松本剛明君) ラミーさんのTPPへの評価ということでよろしいんですか。
○山田俊男君 日本の姿勢に対する評価です。
○副大臣(松本剛明君) 私どもは、日本のこの国を開くという姿勢については、多くの方々に御理解をいただいたというふうに思っております。なお、会見ではラミーさんは、TPPについてはWTOと直接は関係はないというふうにおっしゃったというふうに承知をしております。
○山田俊男君 委員長、ラミーさん並びにWTOがこの問題についてどういう反応をしているかということが大変大事なことでありますので、外務省にその材料、多分集めていなかったら外務省じゃないですよ、ジュネーブの報告もあるんだから。その中できちっとラミーさんがどういう、ないしはWTO本部がどういう受け止めをしているかということについて整理があれば、委員長、提出を求めますので、よろしくお計らいをお願いします。
○委員長(主濱了君) 理事会で協議をいたします。
○山田俊男君 ところで、農水大臣にお聞きしたいんですが、今後のWTO交渉、これは再開されるかどうかなかなか見通しが立たない段階にあるかもしれませんが、しかし、このままで放置しておくということにはないはずであります。そうなると、今後のWTO交渉に我が国はどんな姿勢で臨むのかということがあるわけです。 これまでは各国の多様な農業との共存ということで、だって、ヨーロッパの国々とも、それからG10と言われる国々との間で連携強化を図ってきたわけでしょう。一体、今の包括的な経済連携方針の下で、かつまた、何度も言うようですが、TPPへの参加協議開始というこの状況の中で、一体我が国はどんな理念を持ってWTO交渉に臨むということになるんですか、お聞きします。
○国務大臣(鹿野道彦君) WTO農業交渉につきましては、今議員が触れられました多様な農業の共存というものを基本理念といたしまして、各国の農業が発展することができるような貿易ルールの確立を目指しておるということでございます。 そういう中で、今お触れになりましたG20やAPEC首脳会議におきまして二〇一一年が機会の窓とされたところでありまして、各種会合への参加等を通じて情報収集を行いながら、ドーハ・ラウンドの妥結に向けて食料輸入国としての主張を反映するべく努力をしてまいりたいと、こういうふうな考えであります。
○山田俊男君 大臣、その方向で私はまあ賛成です。ところで、そのこととこの包括的な経済連携協定への基本方針との間で物すごい板挟みというか、どうにもならない困難をこれからかぶるんだと思うんです。ヨーロッパの国々もアジアのG10の国々も、今の日本信用しませんよ、一体どういう国なんだ、この国はと。今度お行きになって交渉すればそういうことになるんだと思うんですよ。是非そのことを本当に腹に据えて、そして対応してもらいたいというふうに思います。 さて、ちょっと話変えまして、非関税措置について、二十四の作業部会を設けて、そして既参加国の協議がなされていると、TPPについてね、という資料があるわけでありますが、協議の内容をこれは把握しているんですか。これは平野さんのところですか、外務省ですか。
○副大臣(松本剛明君) 今おっしゃったような情報があるということは承知をしておりますが、私ども自身としても、しっかりそのことを情報を得て皆さんに御説明できるようにするためにも情報収集に当たらせていただきたいと、このように思っております。
○山田俊男君 現段階ではそれじゃ、内閣官房の資料に出ている、二十四の部会がありますよと、作業部会がありますよというそのレベルの情報しかないということですか。
○副大臣(松本剛明君) 私どもとしては、TPPに関係をしている各国から様々な情報を得ることが使命でございますので、情報を得た上で内閣府、内閣官房などに上げておりますけれども、私どもが他国からいただいた情報で今皆様に申し上げられるものはそのような段階であるというふうに御理解いただいてよろしいかと思います。
○山田俊男君 アメリカとの間の協議がやっぱり一つの大きな山になると思うんです。それはそうですよ、オーストラリアを除きまして九か国の規模が圧倒的に違うんだもの、そうでしょう。そうなってくると、アメリカが一体これらのことについて何を言ってくるだろうかということは予測が付くでしょう。対日年次改革要望書があるでしょう、これは御存じですよね、だってホームページでちゃんと翻訳して出されているわけだから。そうしたことごとが対象になるということは承知されているんじゃないですか。それとも、対日年次改革要望書とは全く違うものが出てくるという理解でいいんですか。
○副大臣(松本剛明君) 先ほどもお答えをさせていただく機会を得られませんでしたが、再交渉の要求というのは様々な形で出てくると、でもしかし、私どもは今、TPPに日本が関心を示しているから再交渉をしろという情報には接しておりません。 また、今米国については様々な要求が、これは交渉というか日米間の接触の中では様々な要求が米国から寄せられていることは承知をしておりますけれども、それに対して日本側も意見を述べる中で推移をしております。 そういう意味では、おっしゃった対日要求というのも一つの米国側の要求の表れというふうに理解をしておりますが、具体的に日米の経済の交渉をしていく中でどのような要求が出てくるかということは、我々としても様々なケースは想定をしておりますが、今具体的にまさにもし交渉をするとすれば、更に交渉をするとすればますます申し上げられないというふうには申し上げざるを得ないと思います。 なお、TPPについては、おっしゃったように、米国は確かに非常に大きなウエートを占めておることも事実でありますけれども、他方でマルチの交渉であるということにもまた意味があると、このように考えておるというところでございます。
○山田俊男君 具体的な協議に入ったらますます申し上げられない、一体どういうことですか。そういうことを内々にして、そして何を判断させるんですか。参加、不参加についての判断も含めて、どういうつもりですか。 そして、この三番のところの農業はともかく、その次、人の移動ということがあって、規制制度改革という項目があります。ここには、だって、人の移動については、看護師、介護福祉士等の海外からの人の移動に関する課題にどう取り組むかということについて考えられているわけでしょう。これが課題になりますと言っているわけだ。さらには、規制制度改革についても、これらについては課題になるということをここに書いてあるわけです、中身は書いてないにしても、項目として書いてあるわけじゃないですか。もう既にこういうことは当然予想が付くわけだからここに書いてあるんでしょう。ここまで書いておいて、それで具体策について分からない、一体これで何をしようとされるんですか。
○副大臣(松本剛明君) もちろん、しかるべき、できるだけ国会に情報を提供していただいて、御審議をいただいて御判断をいただくべきものであるということは、私も国会に籍を置く一員として理解をしておるつもりでもございます。 ただ、先生には是非御理解をいただきたいのは、交渉である以上、それぞれが、どちらがどのようなカードを出すのか、また、こういうボールが来るということを予測をしているということを申し上げることそのものがどういうふうに交渉に影響を及ぼすのかということをお考えをいただいて、今はまだ米国とそういった交渉をしているわけではありませんけれども、これから交渉をする場合もあるとすればどういうことになるのかということで今申し上げているわけでございます。
○山田俊男君 ちょっとやっぱりこの方針は、平野さんはさっきは参加するとも参加しないとも後で判断すると言っているけれども、そうじゃなくて、もう外にいる外務省なんかはもう交渉するつもりでやっているんですよ。だったら、きちっとそのことを言明してくださいよ。そして、情報はちゃんと出さなきゃ駄目だよ。出さなきゃ、だれがどんなふうに判断できるんだよ。(発言する者あり)
○副大臣(松本剛明君) おっしゃるとおりで、交渉には入っておりません。 ですから、米国についても、今おっしゃったように、年次報告書とか米国から要求が出ていることは承知をしております。また、御案内のとおり、既にこれまでも様々な問題について米国から要請が出ている、それはいわゆる非関税障壁と言われるものも含めて。これは、TPPに我々がということに全くかかわりなく、既に米国からいろいろ経済レベルの交渉で出ているということは我々も承知をしておりますし、交渉しておりますし、申し上げられる段階ではお話をさせていただいています。 ただ、TPPの交渉を行ったとしたら何を言ってくるのかということは、現段階では全く申し上げられる材料もありませんし、現段階で申し上げるべきものでもないと思っているということでございます。 なお、交渉になるとすればということで申し上げているわけでありまして、交渉につきましては先ほど平野副大臣がおっしゃったとおりだということを繰り返し申し上げさせていただきたいと思います。
○山田俊男君 経団連の米倉会長が八日の日に移民を積極的に受け入れるというような会見をされていて、それはもう物すごいショックな話ですよ。こんな形でだんだんだんだん増幅して話が進んでいくんですよ。もう大変なことになっちゃいますよ。基本方針をちゃんと出して、議論して、そして経団連等に対しても、二十四の非関税障壁のほとんどがあなた方の課題なんだよと、全部あなた方にこの問題の解決が迫られる話なんだよということをはっきりしてやらなきゃ駄目だよ。それじゃなかったら、本当にこの国はばらばらのひどい国になっちゃうよ。そのことを申し上げておきます。 経産省の中山政務官、おいでになっているわけですが、EUとの間では何が焦点になったかといったら非関税障壁なんですよ。そうでしょう。その点、覚悟のほどを聞かせてくださいよ。だって、この方針にも、EUとの間にわざわざ、実はEUと交渉を進めるときは非関税措置は急がなきゃいかぬのだと書いてあるんだから。そうですね。
○大臣政務官(中山義活君) 人の交流であるとか規制改革であるとか、又は知的財産の問題とか、いろいろあろうかというふうに思います。 私たち、EUの大変厳しい基準で、化学物質に対する基準であるとか、又は日本とは違う基準を日本に持ってくるというのは大変我々も危惧をしているところでありますが、ただやはり積極的にEUとも交渉していかないと、隣には韓国という国があり、EUとはどんどん進めているというようなこともありまして、私は積極的な進め方をしていかなければいけないと思っておりますので、今言ったEPAでいった場合にはそれは当然やらなきゃならないことでございますので、EPAという形になれば当然非関税品目に関しても、品目というかそういうことに関しても、案件に関しても積極的に取り組むつもりでおります。
○山田俊男君 もう終わりますが、この非関税措置についてもっと情報を出して、そして経団連の皆さんにも、こういうことがあるんだよと、それから経団連だけじゃなくて地方の皆さんにも伝えて、さあどうするんだということをしなきゃ駄目だよ。そして、それは農業にだけ何かしわ寄せを、農業だけが問題だみたいな話で進むことについては全く納得できない、そのことをしっかり申し上げておきます。 それで、末松副大臣お見えでありまして、実は黒砂糖の表示問題について検討されているということでありますけれども、これ、実態から懸け離れたりしちゃ駄目だから、適切に処理してもらわなきゃいかぬわけです。今、どんな検討になっているんですか。
○委員長(主濱了君) 簡潔な御答弁をお願いします。
○副大臣(末松義規君) 消費者庁で、まず黒糖、黒砂糖の関係の表示、取組を行っていまして、黒糖の定義なんですけれども、言葉として、これは今年の三月にJAS法の解釈通知において、黒糖とはサトウキビを搾ってそのまま固めたものということを示して、さらに十一月に、黒糖に粗糖等を加えて加工したものは名称として加工黒糖という表示にしまして、黒糖の用語を使用できないという旨を明らかにしました。 それで、あともう一つ表示で、黒糖の原料原産地表示というのがございまして、これについては、今年度末までにJAS法に基づく品質表示基準というものを義務化すべく、今、消費者庁から消費者委員会に諮問という形でお願いをしているところでございます。もう少ししたらこの結論が出ます。 それから、御指摘の黒砂糖の定義につきまして、これはちょっとやや複雑でございまして、黒糖と同じようにサトウキビの搾り汁を原料とするものだけを黒砂糖と称すべきだという声がある一方で、黒糖以外の原料を使用していても広く黒砂糖と称してよいと考える消費者がございまして、これは消費者の間で認識が分かれております。 したがいまして、今年度末、この告示の改正をするものに間に合うように、今消費者の意識調査とかこういうことを行って、消費者がどういうふうに考えているか、これを明らかにしていく中でこの問題を処理していきたいと、こういうふうに考えております。
○委員長(主濱了君) 時間が来ております。おまとめください。
○山田俊男君 はい、そうですね。終わりますが、末松副大臣、大事な話だから余り早急にやらないで、改めて時間取ってその問題について議論してもらうようにしたいというふうに思っております。 それから、委員長に申し上げますが、お願いします。TPPの話、かくのごとく重要な話なんで、是非委員会を随時もう精力的に開いていただきまして、我が国の方向を誤らないように是非していただきたい、これをお願いしておきます。 以上です。終わります。ありがとうございました。
○委員長(主濱了君) 理事会で協議いたします。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 農林水産業に関係する諸課題について質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に、全国町村会が、環太平洋戦略的経済連携協定、TPPでございますけれども、この参加について強い懸念を抱き、去る十月にTPPに関する緊急決議を行ったわけでございます。 その内容ですけれども、一つには、TPPは例外なき関税撤廃を原則とするため、我が国の農林水産業を崩壊させ、食料の安定供給を揺るがすおそれがある重大な政策変更であるにもかかわらず、現場の声を一切聞かずに唐突にTPPへの参加検討を表明した、これ菅総理でございますけれども、のは、民意の全くの無視である。 二つには、食料・木材自給率を五〇%まで引き上げるという政策目標や来年度から本格実施する戸別所得補償制度とTPPとの間の整合性をどのように図るのか、とりわけ政策の継続性や財源等についての説明が全くなく、強い懸念を感じざるを得ない。 政府はこれまでもWTOやFTAなどの国際交渉において、国内農業・農村の振興などを損なうことは行わないと述べてきており、TPPへの参加検討は言行不一致であり、撤回を求めるものである。 そのような内容でありますけれども、私も同感であり、この全国町村会の決議は重いものと考えておるわけでございますが、この決議に対する鹿野農林水産大臣の現在においての所見をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、先生からお触れになりました全国町村会におけるところのTPPに関する緊急決議につきまして私の所見はどうかと、こういうようなことだと思いますが、それぞれ全国の町村会の町長さんなり村長さんたちがそれぞれ自分たちの地域をどう活性化していくか、こういうようなことで御努力をいただいていると思います。そういう中で、TPPというこのことにつきまして、どう対応するかということについては大きな関心を寄せられておるんだなと、こんな思いをいたしながら、そういう現場の声を率直にお出しになられているのかなと、こんな思いをいたしているところでございます。 ただ、重ねて申し上げますけれども、TPPに対する対応につきましては、まだこれから情報収集というふうなことの中での協議でございますから、そういう中で判断をしていくということでございまして、まさしくこれからのことだというふうなことだけは重ねて申させていただきたいと思います。
○渡辺孝男君 十一月の二十二日の政府主催の全国知事会でも、政府は農業の体質強化対策や多面的機能の維持のための地域対策や環境対策をセットで示し、慎重な議論をすべきというような趣旨の御意見があったと伺っておりますけれども、私もその意見はもっともであると考えております。 早く政府の具体案、行動計画を農業者や国民に示し、十分な議論を行い、国民の声が集約されるまでは交渉参加に、あるいは不参加という結論を出さないように、しっかりまずはきちんとした政府の方針を早く示して、来年の十月とか行動計画を示すような話がありますけれども、一年も後というのでは、その間様々な農業者には不安があるわけで、先ほど委員の方からも現場は大変な不安だというお話があったわけでございますけれども、この行動計画等、早く内容を示してもらいたいと。そうでなければ、現場は一年間も、あれどうなるんだどうなるんだということで大変な不安があるわけでありますから、そこの点を何とか早めに皆さんに示して、まず検討といいますか、情報の国民に対する開示をしていただいて、適切な判断ができるようにしていただきたいと思いますが、この点に関して大臣の所見をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、渡辺先生からの申されたことは非常に重要なところでございまして、やはり国としてどうあるべきかというようなことにおける大変重要なテーマでありますゆえ、やはり情報収集ということならば、先ほど来からのお話もございましたけれども、国民にやっぱりTPPというこの協定はどういう協定だかということもやっぱり知ってもらう必要がありますし、そして、すべての国からの了承がなければ参加できないということも含めて、どういう二国間の交渉であるかということは国民の人に正確にやはり情報を提示していく。おっしゃるとおりに、情報が提示されない限りはなかなか判断も難しいということでありますから、そういうようなことはどうしても必要なことであると。そういう中で総合的に判断していくべきことではないかなと、こんなふうに思っております。
○渡辺孝男君 先ほども外務省に対しても様々な情報をきちんと提示していただきたいという委員からのお話がありまして、やはり国民にきちんと情報を提供して、的確な判断が国民ができるようにしていただきたい、そのように申し入れておきたいと思います。 次に、猛暑による米の品質低下に関しての質問をさせていただきます。 農林水産省は十一月の二十二日に、十月末時点での二〇一〇年産米の一等米比率を前年同月比で二三・三ポイント減の六三・一%と発表しました。本当に大変な状況でありますけれども、そこで、この猛暑による米の品質低下に対する今後の農林水産省としての対策についてどのような方針でおられるのか、鹿野大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) この問題につきましては、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構におきまして白濁しにくい水稲の品種の開発などを行っているところでございます。そして、平成二十年度におきましては、にこまる等、登録もいたしておるわけでありまして、高温耐性に優れた水稲品種の導入というようなこと、あるいは田植時期におけるところの繰下げ等におけるところの高温下の登熟回避とか、あるいは高温時におけるところのいろんな水管理をどうするとか、そういうようなことを、高温障害の回避の技術をどうするかとかというようなところを、普及員を中心として技術指導なりをやってきておるところでございます。 この今年の猛暑におけるこれらの技術の有効性というものを果たしてどうであったのかというふうなことを検証しながら、必要があれば見直しというふうなものを含めて内容を検討していかなきゃならないと、こんなふうに思っておるところでございます。
○渡辺孝男君 品質低下で農業者の皆さんはやはり収入が低下しておりまして、的確な農業共済が受けられるようなことも検討していただきたいと、そういうこともありますけれども、先ほど大臣がおっしゃいましたように、温暖化に対する、これからもまた猛暑というようなことも起こり得る可能性はあるわけでありますので、技術開発、そしてまた適切な品種の開発等に力を入れていただきたいと、そのように申し上げたいと思います。 次に、農業事故の安全対策について質問をさせていただきます。本年四月八日の本委員会でも質問をしましたけれども、農業事故の死亡者がやはりまだ相次いでいるということで、再度、農作業事故の防止対策について質問をさせていただきたいと思います。 まず、農作業の事故は時には死亡事故につながるので、まず事故防止、安全対策は十分に行う必要があります。残念ながら、当の農業者の安全対策に関する意識はまだ高いとは言えないと、そのように私は感じております。それを変えるためには、農業者に対しての農作業事故防止、安全対策の啓発活動、特に高齢者や女性など、最近の調査では女性の五人に一人は農業事故の経験者だというような調査結果も出ておりますので、高リスク者に対する啓発を強化する必要があると、そのように考えておりますが、そういう意味では、この啓発の関連予算の増額を図る、そういう取組が必要だと思いますけれども、その点に関して大臣のお考えをお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、過般も先生から御指摘いただきましたとおりに、毎年、高齢化の進展もということもございまして、四百件前後この死亡事故件数が推移しておるわけでございまして、この安全対策というものをどう進めていくか、極めて重要な課題であると、こう認識しております。 そこで、こうした状況の中で、平成二十三年度予算の概算要求におきましては、今、高齢者の方々に対する啓発活動ということも含めまして、事故リスクの高い高齢者の重点指導など事故防止活動の促進、あるいはまた農作業事故要因の詳細な調査、あるいはまたトラクターなどの転倒時の通報システムの確立、あるいは安全フレームが装置されたトラクターへの更新の促進を支援するとか、こういうようなことにおきまして農作業の安全対策の内容を強化する予算を要求しているところでございます。
○渡辺孝男君 それで、万一の事故に備えて労災保険に加入していくこともまた重要であろうと、そのように考えております。 厚生労働省の資料によれば、平成二十年度の農業者の労災保険加入者は三十万四千六百人で、そのうち自営業者、家族が入っている特別加入者は十二万九千二百六十八人であったと、そのような資料をいただいております。雇用者を除く農業従事者の数は、総務省の労働力調査によると百九十九万人であることから推計しますと、特別加入者の割合は六・五%とかなり低いということになるわけであります。 今後、自営農家の労災保険の特別加入の推進に農林水産省としてはどのように取り組んでいくのか、方針をお伺いをしたいと思います。
○副大臣(筒井信隆君) 今言われましたように、特別加入者が十三万人という極めて少ない数にとどまっております。これはやはり、もちろん保険料等々の問題もあるかと思いますが、一つは、知られていないということが、周知されていないということが一つありまして、この知られていないことについて、周知されていないことについては、農水省としてもパンフレット等々を作りまして、それらを配布すること等々によって周知徹底を図っているところでございます。 それともう一つは、この特別加入の加入団体が全国的に完全に満遍なく存在しているという状況ではないということがもう一つの理由としてございます。JAさん等々に加入団体になっていただくよう、それらの要請活動も農水省としてやっているところでございます。 この二つを柱としながら、特別加入者を大幅に増やしていきたいというふうに考えて、今行動しているところです。
○渡辺孝男君 その推進に、しっかりやっていただきたいと思います。 万一事故が起こってしまった場合、農業者が作業、農作業している地域は救命救急センターとか遠い場合が多いわけでありまして、そういう場合は、私も推進しているわけでありますが、ドクターヘリの活用等も必要だと、四百名亡くなっておるわけでありますから、もう迅速な、万一重大な事故のときには迅速な対応が必要だと。ただし、ヘリコプターが着陸するそういう場所を事前に登録しておかないと、突然行くと、またヘリコプター自身が事故に遭うこともありますので、事前登録というのは大変必要なわけでありますが、この事前登録の状況等を厚労省にお伺いをしたいと思います。
○委員長(主濱了君) 答弁は簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(唐澤剛君) お尋ねのございましたドクターヘリでございますけれども、医師が同乗して処置ができるということで大変有効な手段だと考えております。 お尋ねのドクターヘリの着陸地点でございますけれども、これ航空法上では救助のためということで特別の事前手続は必要としておりませんけれども、御指摘のように安全な運航、円滑な運航という観点からは、各都道府県におきまして消防や運航会社との調整を行いまして、事前に着陸地点を確保しております。 具体的には、一つの道府県当たり七百か所程度の公園、それから小学校、中学校のグラウンド等が多いわけでございますが、農林水産関係では、例えば北関東のある県では農村環境改善センターでございますとか、あるいは農林水産関係の研修所、こういうところのグラウンドも指定をされているところでございます。
○渡辺孝男君 最後に一言。
○委員長(主濱了君) 時間が来ておりますのでおまとめください。
○渡辺孝男君 はい。 茨城県でドクターヘリの運航事業が行われたわけですけれども、その第一号は農業者のトラクターでの転倒事故に出動したということでありますので、これからも農作業中の死亡事故を減らすために救急医療、ドクターヘリの活用等もしっかりやっていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。
○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。 まず最初に、先ほどちょっと時間がなかったので、六次化にかかわることを幾つかちょっとお聞きをしたいと思います。 六次化を進めていく、総合化をさせていくという上で、新たなビジネスモデルをどう確立するか、あるいは地域ブランドをつくっていくか、また、先ほどお話があったように、輸出も視野に入れた取組をどうしていくかといったことが大変重要なものになってくると思うわけですが、そういったことからも、これからは六次化のみならず日本の、あるいは地域農業にとっても重要なことだろうと思いますが、農業分野の知的財産戦略というのをいかに進めていくかというのは極めて私はしっかりやっていかなきゃならぬものだと認識をするところであります。 今の現代社会において、価値ある情報というこの知的財産が企業や個人の収益を得ていく資源として大きな役割を果たしているわけで、生産や加工段階における、先ほどもありましたが、新品種、種苗、あるいは技術開発、特許の活用、あるいはデザインやネーミングやいろんなノウハウといったものにすべてかかわってくるかと思いますけれども、そういった取組これからしっかりやっていかなきゃならぬのだと、特に六次化を進めていく上ではそうだろうと思うわけです。 輸出をしていくということにおいても、いざ輸出をしようと思ったら、あの青森のリンゴの事件のように既に登録してあってできなかった、なかなか難しかったというのもあって、外国との交渉もどうするかというのもやっていかなきゃならぬと思われますが、この知的財産の創造や活用、保護、これが六次化を進めていく上で大変これからは重要なことだと思いますが、どのように取り組んでいかれるか、まずお聞きをします。
○副大臣(筒井信隆君) まさに大前提がその点にあるかと思います。 今六次産業化の中で、先ほど申し上げましたが、バイオマスから燃料をつくる、あるいはマテリアルをつくる、さらには電力をつくる、これらの事業をする際にも、その基になるのはやっぱり技術、特許を含めた技術開発でございまして、特に食料と競合しない木質系のバイオマスやソフトセルロースからそれらの生産を行うためにはなおさらそれが必要でございまして、今、農水省の技術会議を中心にその技術開発等々に取り組んでいるところでございまして、そしてそこで特許等を取得をしていくということを実際に今やっているところでございます。 それからもう一点は、今先生も言われましたか、植物品種の保護、種苗等にかかわるわけでございますが、植物品種の保護体制もきちんとやっていかなければいけない、これも取り組んでいるところでございます。 それからさらに、今これは先生が言われました、青森という商標登録を中国で行うとか、こういう商標登録についての監視体制もきちんとやっていかなければいけない。それに関しては、弁理士さんや弁護士さん等々と連携をして監視体制をやっているところでございますが、各県において、中国等においてももう訴訟を起こして勝って、そういう県の名前を付けた商標を取り消すというふうな手続をしているところも、実際に成功しているところもあるわけでして、訴訟というか異議手続ですが、これらのいろんな形の知的財産権戦略というのを総合的に進めていくことが、おっしゃるとおり、六次産業化の推進のためには必要不可欠なことだというふうに考えております。
○柴田巧君 是非、そういう海外のいろんな、今おっしゃった監視体制を含め、しっかり取組を強化をしていただきたいと思います。 そういう中で、農産物にはいろんな地域資源があるわけですが、花卉なども当然それぞれの地域にもあると思いますが、重要な地域資源だと思っておるわけですが、そういう中で来年度農水省の概算要求の中に、これまで農産物の品種改良や病害研究などを地方に委託する指定試験事業というのが来年度予算概算要求の中に盛り込まれなかったと。別の提案公募事業と統合するということになったわけでありますが、これまでいろんなところで新品種の開発やその病害対策などをやってきたところなどなどでは、これまでの取組があるいは研究事業がここで頓挫するんじゃないかという今懸念も示されておるところであります。 地元の例を出してあれですが、私の地元のチューリップも、それこそ大正十五年にこの事業が始まった長い歴史を、指定試験事業は受けてやってきて、いろんな新品種を作り出した、あるいは病害対策でいろんな成果を出してきたわけであります。 今、安価なチューリップが七五%は海外が占めるのではあるんですが、現実は。それに国内生産農家がそういった輸入品に対抗してやっていくためにも、付加価値を付けていく、やっぱり新しい品種を作っていく、病気に、病害に強い品種を作っていくということなどは大変やっぱり重要なことになると思っておりまして、こういった取組など、今回のこういう措置によって産地が衰退するんじゃないかという懸念が出ている中で、こういったチューリップを始めとしたそういった新品種の開発等々をしっかりこれからも継続できるように農水省としても真剣に取り組むべきじゃないのかと思うんですが。 もっと言うと、このチューリップなども農商工連携とか六次化と言われる前から、切り花や球根はもとより、今や、この中で来られた方もあるかもしれませんが、チューリップフェアという日本を代表する花のイベントまで育って三十数万人も来られる。来年はちょうど六十周年を迎える年でもあるんですが、そういう中で大変今懸念が示されているところでありまして、是非こういった、今まで長い間やってきた、また実績を上げてきたこういう研究等々は継続されるべきだと思いますが、大臣の御所見をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生が言われたチューリップ等は重要な地域資源であると、こういうふうに認識をいたしております。そういう中で、指定試験事業につきましては平成十八年度からの委託期間が平成二十二年度で終期を迎えると、こういうふうなことに至りました。 農林水産省といたしましても、国の非常に財政事情が厳しいという中におきまして予算の効率的なあるいは効果的な執行を図ると、このようなことから、平成二十三年度からでありますけれども、同じ提案公募方式でありますところの実用技術開発事業というところに統合いたすと。そして、チューリップの品種開発等指定試験事業に、これまで実施してきた研究開発については、今後実用技術開発事業の現場ニーズの対応型においてきちっと対応が可能であると、こういうようなことにしてまいりたいと思っております。 そういう意味で、地域資源の活用したところの品種開発等の研究課題につきましても、これまでの研究成果を生かした積極的な応募を期待してまいりたいと思っております。
○柴田巧君 是非、長いこと取り組んでまた成果を出してきたところががっかりしないように、ひとついろんな取組といいますか御配慮あるいは検討をしていただきたいと思います。 さて、残りの時間で森林・林業の問題を若干取り上げさせていただきたいと思います。 御案内のように、昨年十二月に森林・林業再生プランが策定をされ、これを受けて今年の六月にまとめられた新成長戦略の中にもこの森林・林業が一つの大きな成長分野として位置付けられたわけですね。疲弊する地域経済再生の切り札として、雇用の受皿としてこれまで以上に林業というものに大変期待が今掛かっている中であります。 大体が日本は六七%でしたか森林率あるわけで、非常に森林資源に恵まれた国の一つではありましたが、残念ながら林業は大変衰退をしてきておるわけであって、冬の時代を過ごしてきたわけですが、ようやくこの地球温暖化の問題なども相まって、また戦後、復興特需で切り尽くしたのが一つ原因としてこの不振を招いていたのもありますが、その後、植林をした木がようやく本格的に利用段階に来たということで大変期待が高まっていると、森林資源ビジネスがようやく可能な段階に入ってくると思うわけでありまして、この機を逃さずしっかりとしたやっぱり取組をしていかなきゃならぬと思います。 そういう中にあって、やはり一つ大事なのは、路網をどう整備をしていくかというのが一番のかなめかなと思います。御案内のように、他の先進諸国、大体先進諸国は森林国が多いんですが、ヨーロッパの国々と比べると、この路網の整備が極めて遅れているのは御存じのとおりであります。 したがって、しっかりとしたスケジュール、方針を持ってやっていくということが大事なことでしょうし、木材自給率五〇%と大きな目標を掲げているわけでありますので、木材の伐採、搬出といったことに特に関係するこの路網の整備です。 どのようなスケジュールで、また明確な方針でやっていかれるのか、お尋ねを、これは大臣にいたします。
○国務大臣(鹿野道彦君) 私も、私事で恐縮でございますが、二十一年前に農林水産大臣を拝命したときに、やっぱりこの森林・林業をどうやって再生するかということについては、やはり林道をどうやって造っていくか、いわゆる路網整備をどうするかというふうなことが大きな課題でありますけれども、今日も全く変わりなくこの路網整備にこれからの森林・林業の再生は懸かっているんじゃないかなと、こう思っております。 そういう認識から、まず一つは林道、そして一つはいわゆる林業専用道、そして一つは森林作業道と、こういうふうに三つに分けて路網を整備していきたいと。このことにつきましては、当然目標とするところの整備水準というふうなことが必要になってくるわけでありますけれども、これは有識者によるところの委員会により、傾斜や作業システムに応じまして整備すべき路網密度の目安が提示されておるところでございますので、これを踏まえて今後整備水準の目標を検討してまいりたいと、こう思っておるところでございます。
○柴田巧君 確認ですが、具体的な数値目標をしっかり盛り込んでそういうスケジュール、方針を作られるということですね。
○国務大臣(鹿野道彦君) 整備水準の目標というふうなものをこれからも検討してまいるというふうな中で、今先生申されたようなこと、具体的な数字をどうするかということも当然検討の中に入ってくると思います。
○柴田巧君 是非お願いをしたいと思います。 時間が少なくなってきましたので、人材育成のこともお聞きをしたかったんですが、それは割愛させていただいて、最後にというか、先ほど自民党の長谷川先生からもありましたが、私もお聞きをしようと思っておりましたけれども、最新のデータでいろいろ先ほども御指摘があったところでありまして、これから、先ほど申し上げたように、日本が森林・林業を再生させていかなきゃならぬ、また大事なこの資源を活用していかなきゃならぬという中において、数年前からどうも外国資本などが買収しているんじゃないかという山林売買の話があったところに、北海道のところで明るみになって衝撃が広がっているところであります。 これからグローバルな資源争奪戦がますますなっていくと思われますし、この林業の低迷を背景にいろんな主体が、特に外国資本がこの山林を買収しようということになってきていると危機感を持つところであります。 そこで、先ほど田名部政務官お答えになりましたが、どうも当事者として危機感が足りないんじゃないかなという感がしてならないわけでありまして、しっかり日本の森林資源を守っていくんだという意識の下で早急に全国的な調査をやられるべきだと思いますが、どうですか。お尋ねをします。
○大臣政務官(田名部匡代君) 先生の御指摘のとおりだと思っておりまして、危機感をしっかり持って対応していきたいと考えています。 先ほど長谷川委員の御質問にもお答えをいたしましたけれども、一つは、その所有者の把握をしっかりと他省庁とも連携して行っていくということ、そして安全保障の観点からも、これは先ほども長谷川委員が、農水省がしっかりと主体的に取り組めということでございましたので、やはりそういう思いを持って他省庁との連携を取って検討していきたいと考えています。 もう一つは、やはり森林法の中で、だれが所有者であっても、その公益的機能を守るであるとか森林の保全をしっかりやっていくということがあるわけですので、このことを徹底して私たちも取組を進めてまいりたいと、危機感を持って進めてまいりたいと考えています。
○柴田巧君 時間があれですので、大臣に最後にその決意をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今、田名部政務官から申されたとおりに、まさしく安全保障上の問題でもありますので、農林水産省といたしましても、今後重要な問題であると、こういうような気持ちを持ちながら取り組んでまいりたいと思っております。
○柴田巧君 以上で終わります。 ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子です。 TPP問題について引き続いてお聞きしたいと思います。 この間の菅総理や仙谷官房長官のTPP問題の発言で、農業者が高齢化して、このままでは日本農業は座して死を待つことになるという趣旨の発言が繰り返されました。これ、乱暴な議論だというふうに思うんです。 大臣、民主党政権は今年の三月に、二〇二〇年に食料自給率を五〇%に引き上げると、この食料・農業・農村基本計画を作成しているわけです。そうすると、この基本計画を実施しても日本農業は座して死を待つのかというふうに思うわけですけれども、これについて大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 私どもとしては、今先生申されたとおりに、これからの食料安全保障ということを考えたときに、食料自給率の向上というふうなものは、これは不可欠であると、こういう認識を持っているところでございます。
○紙智子君 この座して死を待つという発言に対してはどういうふうにお考えですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 仙谷官房長官が座して死を待つよりはというようなことの発言等々のことを先生は言われたと思うんですけれども、どういう趣旨なのか。いわゆる私の推測する上におきましては、非常に第一次産業というふうなものは大変な状況にあるというようなことをこういう言葉で表現したのかなと思っているわけでございまして、私どもといたしましては、今日のこの地域におけるところの第一次産業の実態、実情というものを踏まえて、やはり新たな気持ちを持って取り組んでいかなきゃならない、こういうふうな気持ちでおることだけは間違いございません。
○紙智子君 大臣はすごく善意の受け止めをされているなと思うんですけれども、この基本計画そのものがTPP問題が起こる前に策定されたものですよね。その実現に全力を挙げて食料自給率を五〇%に引き上げるというのが民主党政権の役割なわけです。その計画を持ちながら、一方でこの日本の農業は座して死を待つということ自体が、これ自己否定につながる発言だというふうに思うんですよ。だから、私は、その分野を責任を持っている農水大臣から見るとちょっと我慢できない発言じゃないかというふうに思うわけですけれども、いかがですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 今申し上げましたとおりに、農業農村の振興と食料自給率の向上というものを、これは目指していかなきゃなりません。 しかし一方、我が国といたしまして、これからどういうような生き方をしていくかと、国民生活をしっかりと守っていくというようなことを考えますと、ある面では国内市場と同時に海外に向けての市場を広げていくというふうなことも一つの考え方としてこれから推進をしていかなきゃならない。 そういう中で、じゃ、どういう方法でやっていくのかというようなことがいろいろ議論されるところでありまして、TPPに関しましては、重ねて申し上げますけれども、今回の包括的経済連携に関する基本方針におきましては、いわゆる情報収集というふうなものを含めて協議に入るというようなことでございまして、まだどうするかということを決めたわけではございませんということを申し上げたいと思います。
○紙智子君 この間の議論の中で、さらにTPPと日本農業の再生という問題、自給率向上五〇%引上げが両立し得るというような発言も平然と流されているんですが、その根拠についてどこにあるのかということを明らかにしていただきたいと思うんですが。
○国務大臣(鹿野道彦君) 私は、いろいろこの問題につきまして今質疑がなされたわけでありまして、そういう中で、このTPPとの両立ということですか、先生今申されたのは。
○紙智子君 そうですね。
○国務大臣(鹿野道彦君) 私どもとしては、TPPはあくまでもこれはどうするかはこれからのことでございますので、これについて今の段階で云々というふうなことを申し上げる段階ではないと思っております。
○紙智子君 そういう答弁をされるのかなというふうに思ったので、さらに、ちょっとお手元に配付をさせていただいたんですけれども、これ農水省の食料自給率の計算書です。これはFAOで決められた計算方法で、世界的にこれで行われているものです。見ていただければ分かるんですけれども、分母のところですね、分母のところに輸入の項目があります。TPPの場合は関税ゼロが原則と。ですから、お米の場合でいいますと、日本の米価の四分の一の価格の輸入米が輸入されることが必至だと。農水省さんが出したこのシナリオありますよね。これに基づいて見ても、入ってくると。そうすると、たとえ今の米の生産体制を戸別所得補償制度で維持したとしても、米国から四百万トンの米が少なくとも輸入されてくると。そうすると、資料の二番目を見てください。米の自給率は、現在の生産体制を維持しても、TPP加入の初年度に現在の一〇〇%から六七%まで一気に下落することになるわけですね。 これでも自給率五〇%目標と両立できるということが言えるのかどうかということをこの間いろいろ政府答弁の中でも言われているものですから、それについて、両立できないんじゃないかというふうに思うわけですけれども、いかがですか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 国会、予算委員会におきましても御党からも質問がありまして、いわゆる国境措置、関税撤廃と、こういうふうなことになった場合に自給率はどうなのか、こういうことにつきましては、今の四〇%が一三%程度になると、こういうようないわゆる試算を発表しているところでございますけれども、何遍も申し上げますが、あくまでもTPPというふうなものに参加を想定しているというわけではございませんし、また、これについてはどうなるかというようなことはこれからのことでございますので、これ以上申し上げさせていただくということは、私としては控えさせていただきたいと思います。
○紙智子君 この間の議論の中で、責任ある総理だとかそれから仙谷官房長官なんかも含めて、両立できるようにやれるんだという発言をされてきているわけで、しかし、この自給率で見れば、こういう形でやっぱり入ってくることを止められなくなった場合は下がることは明らかだと。 常に仮定のことなんでというふうに言うんですけれども、もしそういうことになった場合はそうですよね。そこのところは認められるかどうかということです。仮定してですよ。
○国務大臣(鹿野道彦君) 菅総理にいたしましても、答弁を私も一緒に聞いておりましたけれども、TPPを参加を前提としてというふうなことの答弁はなかったというふうに承知をいたしております。 そういう意味で、あくまでもTPPに参加をするかどうかはこれからのことでございますので、同じ答えになりますけれども、私としてはこれ以上この言及させていただくということについては控えさせていただきたいと思います。
○紙智子君 農水大臣は、もしやった場合には、何もしなければ一三%まで下がるという話をされているんですけれども、総理やほかの閣僚の中には、そうじゃなくて、いや両立できるんだと、農業、その参加した場合でも両立することは可能だし、国内対策を打つことでやるんだという答弁をされているわけですよ。だから、そういう答弁をされているということが、言わば、ちゃんと根拠が示されていないのにそういうことを繰り返し言っているということは、これは国民をだましていることになると思うんですよ。
○国務大臣(鹿野道彦君) 私の認識では、TPP参加を前提として両立をするというふうな、そういう発言というふうには受け止めておりません。そのことだけは申させていただきたいと思います。
○紙智子君 ずっと大臣はそういう形で、まだ決めていないと、いないからそれについては答えられないということで先送りをしているんですけれども、しかし、現に情報収集をしながら、そして国内対策ということも考えながらやってきているわけじゃないですか。で、関係国との交渉は始めていくと、さっきもちょっとやり取りありましたけれども。 そういうことでいいますと、何かあたかも両立できる道があるということが国民には伝わっていっているわけですし、いろんな新聞、マスコミなんかもそういう形で報道もしているわけですから、これに対してやっぱり幻想を与えることというのは国民をだますことになるというふうに思うんですよ。はっきりとしたそれに対しての答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(鹿野道彦君) 重ねて申し上げますけれども、TPPに対して参加をするかどうかということについては、まず情報が必要ですねと。九つの国が今参加を表明しているわけでありますけれども、その九つの国すべてと交渉して、そしてすべての国から了承があって、はい、オーケーよということによって初めて参加ができると、こういうふうな一つの前提になっておるというようなことから、じゃ、このTPPについてどうするかということは、情報まず必要じゃないかと。こんなようなことを含めて協議に入っているということでございまして、これを前提として、参加を前提としているというわけではございませんということを重ねて申し上げさせていただきたいと思います。
○紙智子君 じゃ、まあちょっとそれはおいておきます。 先ほど私が紹介した食料自給率の計算方法と、この計算によって、それで実際にこれが計算によって、例えば参加した場合に一年目でこういうふうに下がっていくという、自給率が下がっていくということについてはお認めになりますか。
○国務大臣(鹿野道彦君) TPPに参加をするということは、いわゆる関税ゼロと、こういうふうなことが前提でございますので、そういう中で、じゃ、何もしないでと、国内対策も何にもしないでどうなのかというようなことも含めて食料自給率が四〇%が一三%になりますというような一つの試算を出しておるというようなことだけは、これは私どもが出させていただいたということでございまして、今日、こうやって突然先生の方から出された数字というものについては、私としてはこれがどうなんだというふうなことはまだ検証いたしておりませんが、現実として、事実として、そういう国境措置というふうなものを全廃した場合に、何もしない場合は食料自給率というものは一三%程度になりますよということだけは試算として出させていただいたということでございます。
○紙智子君 だから、その一三%に下がるという話じゃなくて、実際のこの計算上でやったときに、何もしなければと言うんだけれども、何か国内対策をすれば何とか保たれたりするような印象を与えるような答弁がこの間されていることが問題なんですよ。どんなことをやったとしても、国内対策をやったとしても、入ってくることになればこの計算どおり確実に自給率は下がるわけですよ。そのことについては認められますか。
○国務大臣(鹿野道彦君) あくまでも数字を出すときには、その試算といえどもきちっとした考え方で出さなきゃなりませんので、それで私は何遍も、前提としては何も国内対策をやらない場合というようなことで、そういう一三%になる、そういうところになりますよということを申し上げているわけでありまして、今日、先生から出された、ただいま出されたわけでございまして、こういうような計算の試算もあるのかなと、こんなふうに思っておりますが、まだ私とすれば頭の、余り数字に強くない私でありますので、直ちに先生からこう出されても、そう簡単にこれがどうなのかなということについて言及するというようなことについてはやはり時間が必要だなと、こう思っております。
○紙智子君 これ、農水省が出して、農水省から聞いたやり方で計算するとこうなるということを示したわけです。 それで、結局、関税ゼロになると、お米に限らず、これお米でやっていますけれども、重要品目の輸入はその価格差があるわけですから急増していくわけですよね。そうすると、この食料自給率の計算方法が決まっている中で食料自給率というのは自動的に下落していくと。それを防ぐにはやっぱり輸入を止めなくちゃいけないと、防ぐしかないわけですよ。だから、両立するというふうなことはあり得ないということを申し上げておきたいと思います。 最後に、一言、大臣、何かありますか。
○国務大臣(鹿野道彦君) 重ねて申し上げますけれども、私が何遍も答弁させていただいたことを改めて申させていただく以外にないなと、こう思っております。
○紙智子君 時間になりましたので、この問題は引き続き議論になっていくと思いますけれども、終わらせていただきます。
○委員長(主濱了君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時五十六分散会