総務委員会 第6号
- 発言数
- 71 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2010/11/26
会議録
○委員長(那谷屋正義君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 放送法等の一部を改正する法律案及び高度テレビジョン放送施設整備促進臨時措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省情報通信国際戦略局長利根川一君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(那谷屋正義君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 放送法等の一部を改正する法律案及び高度テレビジョン放送施設整備促進臨時措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会理事今井環君外一名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(那谷屋正義君) 放送法等の一部を改正する法律案及び高度テレビジョン放送施設整備促進臨時措置法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本一太君 私の質問時間十分しかないので、ちょっといつもより早口で、二倍速でやらせていただきますので、よろしくお願いします。それから、十分しかないので、余り何回も御答弁聞いていると時間なくなりますから、少し質問者である私の話が多くなる、このことも御容赦をいただきたいというふうに思います。 まずお聞きしたいんですけれども、実は私、昨日、総務委員会で質問に立たせていただく予定だったんですが、いろいろ日程の都合もあって今日ということになりました。 NHK記者による捜索情報漏えい事件、この問題を取り上げたいということで、当然のことながらNHKのトップである福地会長の出席をお願いをいたしました。昨日出席をしていただくということをお願いしたときには、おととい、いや、ちょっと忙しいと、出張日程があって大事な会議があるから今回は勘弁してくださいということでした。一日延びたので、じゃ今日になったから今日はどうかなと思ったら、昨日は、やっぱり出張があって大事な会議があるから御出席をできませんと、こういう御返事がありました。今日は会長も副会長も来れないということでした。日程の中身をお聞きしたら、確かに大事な会議、大事な日程だと思います。しかも、この総務委員会の日程もかなり最後まで決まらなかったということもあるので今回は仕方がないと思いますが、お二人の理事に是非分かっていただきたいと思うんですが、これはもう参議院の総務委員会ですから、今や法案の行方をめぐっても政治の流れからいっても衆議院より大事な、もう一回言います、衆議院より大事な参議院の総務委員会ですから、そこで一応答弁を求められたということは大変重い話なんですね。ですから、このことはしっかり会長に伝えていただきたいと思います。 お二人の自民党の理事によくお願いして、どこかでもう一度会長を呼んで、私はこの問題、質疑に立たせていただきたいと思いますので、次は必ず会長に出ていただくように強くお願いしていただけますでしょうか。一言お願いします。
○参考人(吉国浩二君) 御趣旨はよく分かりましたので、会長にしっかり伝えておきます。
○山本一太君 これは吉国さん、男と男の約束ですから、必ず会長に伝えてください。 それでは、その会長について少し御質問させていただきたいと思うんですが、NHKの会長人事、これはやはりNHK組織全体のモラルにかかわる問題だと思うんですけれども、私の記憶が正しければ、福地会長が、十一月四日だったと思いますが、十一月四日の記者会見で続投はしないというような意味のことをおっしゃったというふうに報道されました。ああ、お辞めになるのかなと思ったら、これもたしか十一月七日か八日だったと思いますが、NHKの経営委員長が、いやいや、続投していただくことを確信しているというふうに言いました。これは一体どっちなのか。これは会長の真意を御存じですか。
○参考人(吉国浩二君) 御承知のとおり、会長人事というのは経営委員会が決定するものでありまして、我々は一切そこには関与できませんので、会長の意思も含めて、ちょっと私どもでは存じ上げないということで御理解いただきたいと思います。
○山本一太君 会長人事、会長のもちろん御意思もあると思うんですけれども、NHKの会長として、政治家じゃないんですけれども、いったん言った発言というのは大変重いと思うんですね。 だから、お辞めになると言ったんなら辞めるのか、それともやっぱりやりたいということで、この言ったことを覆して、覆してというか、これを変えてやりたいのか、続投するのか、こういうことはなるべく早めにきちっとやっていただかないと、やっぱりNHK全体のモラルにもかかわるし、職員の方々も動揺すると思いますので、私の方から是非早くお決めになったらいかがですかと、これもしっかり福地会長に伝えていただきたいんですけれども、よろしいでしょうか。
○参考人(吉国浩二君) お伝えいたします。
○山本一太君 これは国会の審議で議事録に残りますから、その言葉大変重いので、しっかりお伝えをいただきたいというふうに思います。 さて、NHKの記者による捜索情報漏えい問題の方に移らせていただきたいと思いますけれども、御存じのとおり、NHKは放送法七条で、ほかのメディア、それからほかの民放とは違った公共放送としての役割、使命というものを与えられているということですね。これがあるからこそ、これ特殊負担ですよね、国民の方々、視聴者からの受信料を収入にできると、こういうことになっているわけであって、しかも二十二年度の収入は過去最高になるということだと思います。 私、NHKの番組、いっぱい見ていますが、確かに勢いがいいと思います。それはもうニュース報道だけじゃなくて、ドキュメンタリーもそうですし、各種のドラマもそうですし、あるいはバラエティー、エンターテインメント、まあBSも含めてNHKの玉手箱からいろんなアイデアが出てくるというそういう状況で、しかも視聴率がいまだかつてないほど高いと。これはどういうことかというと、メディア不況でほかの民放もいろいろ苦労している中でNHK独り勝ち状態になっている、それだけ公共放送としての影響力が物すごく高まっている、こういうときだからこそ公共放送として襟を正さなきゃいけないんじゃないかと思っているときにこの事件が起きたと。 記者が大相撲の賭博問題について捜索情報をよりによって日本相撲協会の関係者に伝えると。これはコンプライアンスの上からも報道倫理の上からもあってはならないことだと思いますけれども、これについて一言、短くて結構なんですが、総務大臣の方からどんな御感想をお持ちになっているか、お聞かせください。
○国務大臣(片山善博君) おっしゃるとおり、あってはならないことだと思います。NHKにはコンプライアンスの徹底、再発防止に是非努めていただきたい、全力を挙げていただきたいと思います。
○山本一太君 今回の事件について、NHKの内部規則等に基づいていろんな処分が決められたということになっています。いろいろ書いてありますが、記者本人について停職三か月、停職期間中は無給の処分、停職期間終了後は記者職から外す。停職三か月という処分なんですけれども、これ私、軽過ぎると思います。この処分全体として軽過ぎると思います。 例えば、過去のNHKの不祥事、ずっと見てきたんですが、不正経理事件とか空出張、出張費の着服事件、インサイダー取引事件、こういう当事者は懲戒免職、さらに新聞記事盗用事件の当事者は諭旨免職、こういう重い処分が下されている。停職三か月というと、たしか男性アナウンサーによる強制わいせつ事件、これ不起訴になっていますが、これと同じなんですね。この処分、ちょっと軽過ぎるという意識はないんでしょうか。どちらの理事でも結構です。
○参考人(吉国浩二君) おっしゃいますとおり、今回の事態ですけれども、報道に携わる者として決してやってはいけないことでありますし、視聴者の信頼を傷つけたということは許し難い行為だと思っております。 ただ、本人等からも再三にわたって事情聴取もいたしましたけれども、本人は、やはり不確かな、他社から聞いた情報だったのでその真偽を確かめたかったというのが目的であったと、証拠隠滅ということは全く思いも寄らなかったということをずっと繰り返しておりまして、我々もそれは多分そういうことではなかったのかと思っております。 この事実につきましては警察にも始末書という形でこの内容を記述した始末書を渡して受理をされておりまして、警察はその始末書の提出をもって捜査をやめておりますので、そういったことも判断した上で、今回、免職ではなく停職三か月という形にさせていただいています。停職三か月というのは免職に次ぐ処分で、その間は一切給与も支給されないというものでございます。 もう一つは、今度の問題につきましては、こういった個人の問題ということもありますけれども、この記者が入局してすぐの若い記者であったらあれでございますけれども、そうではなくて、この記者は十年近くを経過した中堅の記者で、しかもかなりスポーツ部での信頼も勝ち得ていた記者であると。そういう記者がこういう問題を、非常に稚拙な行為を起こしたということはやっぱり組織としての問題があるということで、今回、会長を含め、我々もそうですけれども、役員四人の減給というのを行っています。ですから、我々としてはむしろ、そういう本人だけを辞めさせてトカゲのしっぽ切りみたいなことをするよりも、組織全体として、その組織の長も、役員がこういう形で責任を取っているということで、むしろNHKとしては重く受け止めているというふうに考えております。
○山本一太君 今理事がおっしゃった、情報を確認しようと思っただけだと。この見方は私甘いと思いますよね。結果として、結果として捜索情報を伝えたということになったわけなんで、その認識が元々私は甘いと思います。 それから、この再発防止策についていろいろやっていると。ここに今ちょっと資料をいただいたんですけれども、例えば報道局の中に記者教育改革チームをつくって、外部の有識者、中堅記者からのヒアリングを行った上で従来の記者教育を再構築すると。これ不祥事が起こるたびにいろんなことをやって、この今おっしゃった中堅の記者の方も、これは一応、放送倫理の勉強会に参加しているということだったんですね。 これで本当に再発防止ができるのかどうか伺いたいのと、最後に申し上げますけれども、本当に真剣にお取り組みになるということですから、お二人の理事に聞きたいんですけれども、こういう不祥事はもうないですね。こういう不祥事はもう起こさない。NHKは公共放送として正確な報道を期し、いい番組を作り続けるような体制をつくっていくと。 もう一回言いますけれども、最後に言ってください、こういう事件はもう二度と起こさない。こういうことも含めてお答えいただきたいと思います。
○参考人(今井環君) 今回の事態、改めて皆様の信頼を損なう結果になったことをまずはおわび申し上げたいと思います。二度とこういうことがないように、記者教育、研修の在り方、再構築をして取り組みたいと思います。
○山本一太君 私は、やはり報道局の責任、この件については重たいと思いますので、今の御発言は参議院の総務委員会の質疑の議事録にしっかり残りますので、それを踏まえて、本当にNHKがこういう不祥事を起こさないように、私は役割は重要だと思っているから申し上げているのであって、そのことに是非全力で取り組んでいただきたいと思います。 ちょうど時間になりましたので、私の質疑を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住でございます。 放送法は衆議院から送ってこないのかなと思っておりましたけれども、衆議院の段階で修正を行い、また電監審の建議制度を削除するということもあり、クロスメディアも削除、本当に賢明な修正をされました。修正者に、関係者に敬意を表したいと思います。 この放送法につきましては、我が党の澤雄二前議員が大変心配をしておりました。建議制度も含めまして、るる質問をさせていただいたところでございます。それはなぜかといいますと、この表現の自由、憲法に保障された表現の自由について、例外的な、この我が国の唯一の言論規制立法とも言われている放送法について、やはりこれ厳格にしっかり見ていく必要があると、行政裁量の余地を残すことはよくないと、こういう観点で質問に立たせていただいたものでございます。 百八十二条、改正法、この包括的な省令委任規定があるわけでございますけれども、ここも心配いたしまして、前大臣に対して本会議で質問をいたしました。その前原口大臣は、改正放送法の実施省令においても、放送番組の内容にかかわる事項、番組規律にかかわる事項は一切含まれておりませんというふうに答弁をしているところでございます。 今般、非常に広い形の包括的な委任規定になっているわけでございますが、この改正法の放送法百八十二条の規定でも、大臣、政府の公式見解として、放送番組の内容にかかわる事項、番組規律にかかわる事項については省令で定めることはできないということを確認で御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(片山善博君) これは実施省令でありまして、この種の法律にはよくこの種の省令委任が付きます。おっしゃったとおりでありまして、ここで実質的な何か規制とか制約を加えるようなことはありません。 ちなみに、どんなことを省令で書くかといいますと、実施省令でありますから、例えば申請とか提出書類の様式でありますとか、その提出されたものの保存の方法でありますとか、それから資料を公表とか閲覧とかございますけれども、そういうものの手続規定でありますとか、そんなことでありまして、実質に及ぶものではございません。
○魚住裕一郎君 ただ、それは法律の条文にはそう書いてないわけであって、今の答弁、ある意味では限定解釈で違憲性を免れるというふうな構造になっていると思いますが、そこの御確認をしていただいたというふうに理解をいたします。 次に、新放送法百七十四条で放送法違反に関する業務の停止命令を規定してございます。この規定につきましても、今までハードとしての無線局の運用停止とは異なって、言論機関である放送事業そのものの業務停止命令を行えるものでございまして、大きな変更点であると思っております。もちろん委託放送事業にも同様の規定であるわけでございますが、ハード、ソフトの分離が例外的であるこれまでとは今後の法体系は大きく異なるんだろうというふうに思います。言論機関である放送事業そのものの業務停止命令を行えるとすることの理由を伺いたいと思います。 新しい、新放送法四条になるんですか、番組準則、学説上ではこれは倫理規定といいますか、そういう意味に解されているわけでございますが、これらの番組規律違反の場合でも業務停止命令が行えるというふうに考えるか、伺いたいと思います。
○副大臣(平岡秀夫君) お答えいたします。 番組準則については、放送法第三条の二第一項で規定しているわけでありますけれども、この番組準則については、我々としては法規範性を有するものであるというふうに従来から考えているところであります。 したがいまして、放送事業者が番組準則に違反した場合には、総務大臣は、業務停止命令、今回の新放送法の第百七十四条又は電波法第七十六条に基づく運用停止命令を行うことができるというふうに考えているところでありますけれども、これも従来から御答弁申し上げておりますように、業務停止命令につきましては、法律の規定に違反した放送が行われたことが明らかであることに加えまして、その放送が公益を害し、放送法の目的にも反し、これを将来に向けて阻止することが必要であり、かつ同一の事業者が同様の事態を繰り返し、かつ事態発生の原因から再発防止のための措置が十分でなく、放送事業者の自主規制に期待するのでは法律を遵守した放送が確保されないと認められるといったような極めて限定的な状況にのみ行うこととしているところであり、極めて慎重な配慮の下運用すべきものであるというふうに従来から取り扱ってきているものでありまして、これまでこの業務停止命令を放送法違反を理由として適用した実績は一度もないというような状況になっているところであります。
○魚住裕一郎君 表現の自由は、本当に行政処分がなされるかもしれないというだけで萎縮するという、そういう本当に大事に考えなきゃいけないという案件だと思いますけれども、そういう状況の中でBPOとかつくって、本当、そこは丁寧にやってきたというふうに思うわけでございますが、行政が強権を発動して規律するべきではないというふうに考えておりまして、番組内容によって参入を規制すること、あるいは業務停止命令を行うことはあってはならないと考えますが、大臣の基本的認識をお伺いをして、質問を終わります。
○国務大臣(片山善博君) 法律にそういう大臣の権限があるわけでありますけれども、この種の表現の自由、基本的人権にかかわることでありますから、その発動といいますのはもう極めて限定的でなければいけない、厳格な要件の下でなければいけない、こちら側の態度としては至って謙抑的でなければいけないと考えております。かつての運用もそういうことで運用してきた結果、これまで発動したことはないということだと思います。
○魚住裕一郎君 終わります。
○寺田典城君 みんなの党の寺田でございます。よろしくお願いします。 それこそテレビというのは、私はこの放送法等の一部改正は賛同しているものでございますけれども、昔は一インチ一万円とかというのが一インチ二千円とか千円とかという時代になりました。私もこの時代の、何というんですかテレビのコストの安さというんですか、それには恐れ入っているんですが。 私は、機会均等と申しますか、難視聴地帯の、もう少し具体的になくするように努力をしていただきたいことと、テレビを見る方々に対しての、地デジ化できてない家庭、低所得者というか市町村民税非課税世帯だとか、そういう方々に対して、また年齢条件も付けるか、それは考え方によるんでしょうけれども、きめ細かに、例えば消費税を免除するとか何かで購入手続を促すとか、こういうことをもう少し具体的に踏み込んで検討なさっているかなさっていないか、その辺をお聞きしたくて今質問をさせていただきました。ひとつよろしくお願いします。
○副大臣(平岡秀夫君) お答え申し上げたいと思います。 来年七月の地上デジタル放送への完全移行に向けて鋭意今取り組んでいるところでございますけれども、委員が御指摘の難視地域の対策についてもやっております。 そして、特に御指摘がありました低所得者の方々に対する対策も、これまでやってきたのは、NHKの放送受信料全額免除世帯に対する支援として、昨年度、今年度合わせて五百億円を超える対策を取りまして、デジタル放送が入るチューナーを無料給付する、そして必要があればアンテナ改修もするということで手当てをしてきたところでございます。 そして、さらに今度、市町村民税非課税世帯につきましても、今御審議をしていただいております補正予算の中で三十九億円の予算を計上するということで成立をお願いしているところでございまして、来年度に向けても、我々としては予算要望を六十二億円でございますけれどもさせていただいているということでございます。 こういう手段を通じまして、低所得者の方々の地上デジタル放送への移行に向けての対応を円滑に促していきたいというふうに考えているところでございます。
○寺田典城君 それは御理解できるんですが、できますれば、この液晶テレビというのは多機能型というんですか、これからの時代としては、デジチューナーでまあ我慢してくださいという方法もあるでしょうけれども、もう少し踏み込んでいただいたらいかがなものかと、いろんなコンテンツも増えてくると思いますので。そういうことをひとつ建設的にというか具体的にお考えなさっているか、ちょっとお聞きしたいんですが。
○副大臣(平岡秀夫君) 今のお話は、今低所得者の方々に対する支援として行おうとしているのはあくまでもアナログ対応のテレビで対応できるというための措置であるわけでありますけれども、更に進んでデジタル対応が可能なテレビということでの支援をということが御趣旨だというふうに思いますけれども、一応、予算にも制約がございますし、それから既に御自身で対応されておられる方々もおられるということの公平性の問題といったこともございますので、今までできたことができるという範囲内においての予算措置といいますか公的な支援措置にとどめさせていただいているということでございます。
○寺田典城君 行政の公平性というかいろいろな配分の仕方というのは、私はそれは皆さんの税金でやっているんですからよく分かるんですが、時代の流れというのはやはり液晶テレビですし、それに活用することが高度な文化的な生活もできるわけですから、それから高齢化時代の介護の医療だとかそういう問題だって対応できるわけですので、ひとつもう少し踏み込んで考えていただきたいと思います。 別に移りますが、二〇〇〇年前後、二〇〇一年、ITバブルが崩壊したんですが、その前後に各省庁、総務省でも国土交通省、通産省でも厚生労働でももう競ってファイバーを導入いたしました。民間では電力会社、JRでもそうですし、NTTも民間というならばそうなんでしょうけれども、その縦割り行政という、あれだけ設備を投資したものが、インフラ整備したことがどの程度稼働なさっているか、横のつながりがあるのか、活用なさっているのか。私は、稼働率の悪いところはそこの省庁の予算を削るぐらいの覚悟で横のつながりとかそういう活用方法を考えた方がいいんじゃないかなと思うんですが、その辺どう考えていらっしゃいますか。
○副大臣(平岡秀夫君) ただいま御指摘のありました点につきましては、実は会計検査院の方でも、総務省が実施いたしました地域情報通信基盤整備推進交付金等で整備した情報通信設備の利用率が低いところ、あるいは利用率の向上が低いところについての検査というのが行われたことがございまして、そこでもっと利用率を高めるような、そういう御指導もいただいているところでございます。 我々としては、この問題につきましてはやはり利用率が高くなること、大変重要なことだというふうに思っておりまして、これらの交付金事業によって整備したブロードバンドについては、改めて交付金を出させていただきました事業者に対しまして、どういう利用率になっているかということを調査いたしまして、その調査結果を踏まえて、その利用率がもし低いということであるならば、その原因分析、あるいは利用率向上のための施策はどうあるべきかということについて検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○寺田典城君 私は、先ほど稼働率というんですか利用率というんですか、悪いところは予算を削るなり、来年の予算を削るなり人を削減するなり、そのぐらいのペナルティーをやらなければ動かないと思うんですよ。ですから、その覚悟がおありですかないですかということをひとつお聞きしたいんです。
○副大臣(平岡秀夫君) 利用率が低いということについての問題はあるんですけれども、じゃ、なぜこういう交付金の事業をやっているのかといえば、やっぱり民間主導ではブロードバンドの整備が行き届かない条件不利地域の地方公共団体とか第三セクターを交付対象としているということでございまして、その点で利用率がどうしても低くならざるを得ないという点もあろうかというふうに思います。 委員の御指摘の点については、先ほど、調査した結果を十分に分析した上で、我々としてどういうことができるかということは検討させていただきたいというふうに思います。
○寺田典城君 それから、過去総務省は、合併特例債もですけれども、それから地総債だとか使いまして、市町村ケーブルテレビを導入させて、支援を積極的にいたしました。現在の利用状況を把握なさっていらっしゃるか、利用率はいかがなものか、コンテンツは充実しているか、地デジの完全導入でサービスの重複するところがないかとか、その辺はどうなっていらっしゃるんでしょうか。
○副大臣(平岡秀夫君) 先ほど私が御説明申し上げた交付金等を出して整備しているものにはケーブルテレビも対象になっておりますので、これからしっかりとその利用率がどうなっているかということについては調べさせていただきたいというふうに思っておりますけれども、委員が御指摘の点についていえば、これは地方公共団体とか第三セクター、つまり地方公共団体が関与しているケースでもございますので、その地方公共団体がしっかりと利用状況については把握しているというふうにも思います。利用率の向上についても努めているというふうに思います。 我々としては、そうしたケーブルテレビが住民の福祉の向上に資するよう、地方公共団体の方でしっかりと活用について努力していただくことを期待しているところでございます。
○寺田典城君 もう時間でございますので。 ですから、そこが総務省の、何というんですか、物の進め方の弱点じゃないのかなと。何か早くやりなさいやりなさいというんで、結果については問わないと。これからのそういう総務省行政の中でこのことは徹底して、すべてについて、各町村だって三十億、五十億も掛けて借金つくってやっているんですから、それを、結果について問わない、どのような活用をしているのかも含めて。 そういうことをしていかなければ日本の行政というのはまたますます駄目になるんじゃないのかなと思っておりますので、お金を使った以上はすべて結果を問うと、事業評価をしっかりするということをひとつ考えていただきたいと思います。
○副大臣(平岡秀夫君) 委員御指摘のように、予算を使ったものについてはしっかりとチェックをし、評価をし、そして本当にしっかり使われているかということについて監視していくということは大事なことだというふうに思いますので、しっかりとやっていきたいというふうに思います。
○寺田典城君 終わります。
○委員長(那谷屋正義君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、休憩いたします。 午前十一時五十二分休憩 ─────・───── 午後二時四十九分開会
○委員長(那谷屋正義君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、前田武志君、礒崎陽輔君及び山本一太君が委員を辞任され、その補欠として斎藤嘉隆君、熊谷大君及び高階恵美子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(那谷屋正義君) 地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案及び礒崎君外一名提出の修正案につきましては、昨日、質疑を終局しておりますので、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○片山さつき君 私は、自由民主党を代表し、政府提出の地方交付税法等の一部を改正する法律案に反対し、これに対する修正案に賛成の討論を行います。 政府の提出法案は、不確定要素の非常に大きい増収見込みに伴う地方交付税の法定率分七千三百六十八億円を含む一兆三千百二十六億円の地方交付税の増加を見込んでおります。確かに、今年の七—九月までは自民党時代の消費喚起策の効果、駆け込み需要もあってGDPは増加しましたが、今日まさに予算委員会で財務大臣がお述べになったように、十—十二月はかなり厳しいと予測されているわけです。にもかかわらず、本年度の地方団体への交付をわずかに三千億円にとどめ、かつ、当てにならない七千三百六十八億円を含めた一兆百二十六億円を平成二十三年度分に先送りするという非常に不可解な内容になっております。あたかも、二十三年度の予算編成での国債発行額の四十四兆円が非常にきついですから、これをめぐるいろいろな駆け引き、やり取りを想起されるようにも見えないとも言えなくありません。 政府は、地方交付税の一・三兆円増額を経済対策に位置付け、税額にも算入しておりますが、国税収入の自然増に伴って地方交付税の総額が増加するのは当たり前のことでありまして、こういう当然のものまで算入して対策の規模を無理やり大きく見せることは、私も代表質問で申し上げたように、どちらかというと大ぶろしき、あるいはどちらかというと規模の粉飾、どちらにしても国民は余り納得できないのではないでしょうか。また、来年度に送った一兆円とて、これで地方の歳出が自動的に一兆円増額させてもらえるわけではありません。また財政当局との交渉がやや楽になるという程度のことだけでございましょう。 さらに、地方の共有財源である地方交付税を数字合わせに利用するというのは、政府として地方の自主性をあれだけ言っていながら、それを尊重していないということの大きな証左ではないでしょうか。 なぜ、三千億円だけを補正に入れるのか。これにつきましては、昨日の質疑の中でも、絶対こうでなければならないという理由はないのだと大臣からも御答弁がありました。もしそうならば、緊急と言いながら、政府として地方の財政に今のこの状況においてすら緊急性がないと思っていると言われても仕方がないわけで、私たち自由民主党としてはとても賛成はできかねるものでございます。 これに対し、我が党が提出した補正予算組替え動議では、本年度の交付税の増加額につきまして、国税収入の見通しがなお不透明であることを踏まえまして、本年度の国税収入の増加を前提とする増加分は見込まずに、確実に交付できる二十一年度の決算剰余金五千七百五十八億円に限ることとしております。 残念ながら、補正予算はもう衆議院で政府案が可決されまして、今我々はそれを参議院で否決してまいりましたが、仮に百歩譲って政府案を前提にしたとしても、補正予算の地方負担を十分にカバーした上で、地方において独自の対策を取り得る可能性を担保する上でも我が党の修正案の方が十二分な意義があるものと自負しております。厳しさを増しております地方財政の現状を受け止めて、五千七百五十八億円を全額、すなわち政府提出案の約二倍の額を平成二十二年度中に交付する補正に、我々はそういう補正を出してきたわけでございます。 また、この修正案は、過去に確定したものはきっちり全額補正予算に取り入れて、まだ確定もしていない当年度のものは組み入れないという整理において国の財政上も一定の合理性を持っているものでございまして、かつ地方団体の財政の自由度を高め、地域経済の活性化にも大きく貢献するという点で政府提出案よりも優れていると考えております。 以上、政府提出法案には反対、修正案には賛成の理由を申し上げ、私の討論を終わります。 ありがとうございました。
○寺田典城君 私は、みんなの党を代表し、政府提出の地方交付税法等の一部を改正する法律案に反対の立場で討論いたします。 政府提出法案は、税収増に伴う交付金の増加分を今年度及び来年度に地方に交付するものでありますが、地方財政計画上必要な歳入は臨時財政対策債の発行により手当てされていることから、本増加分については地方に交付せず、交付税特別会計の借入金返済に充てるべきであります。 バブル経済の崩壊以降、地域総合整備事業債や過疎債を始めとして多くの地域経済対策が実施されてきました。しかし、この二十年で地方の借入金残高は六十七兆円から約三倍の二百兆円へと膨らみ、都道府県の経常収支比率は八〇%台半ばから九五%にまで悪化し、地方財政は疲弊しております。また、地域では過疎が進み、国民生活では所得格差や教育格差、地域格差が拡大し、社会不安が広がりました。 この間、地方自治は一体何が変わったでしょうか。東京一極集中を改める首都機能移転は事実上凍結され、地域主権型道州制も議論ばかりで前に進んでおりません。唯一、小泉内閣の三位一体改革の際には地方交付税が五・一兆円削減されたため、地方は必死に行財政改革を進め、地方分権の受皿となるべく努力しました。しかし、ここ三年間で臨時財政対策債を含む地方交付税総額は六・八兆円も増加し、地方の中央への依存度が再び高まってきております。 税収が減れば借金をし、税収が増えれば使ってしまうと。今後大幅な税収増が見込まれない中、このようなことを続けていては、財政規律が維持できないばかりか、いつまでも地方は自立できず、地域主権を実現することは到底不可能であります。よって、税収増による今回の交付税増加分は特別会計借入金の返済に充てるべきであります。 以上、本法案に反対するとともに、地方が自立し地域主権が実現するようしっかりと取り組むことを強く要望して、私の討論を終わります。 以上でございます。ありがとうございました。
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、地方交付税法等の一部を改正する法律案に対する反対討論を行います。 改正案は、増額となった一兆三千百二十六億円の交付税のうち三千億円を交付税とする一方、大半の一兆百二十六億円を二〇一一年度の地方交付税総額に繰り越すものであります。 地方交付税法は、交付税が増額になった場合、当該年度の特別交付税に加算し地方自治体に配分すること、配分された交付税は地方自治体が自主的に判断し、必要な財源に充てることとしています。地方の固有財源である交付税は速やかに地方自治体に配分し、地方自治体自身の手によって使い道を決めるというのが法の趣旨であります。普通交付税の算定見直しが可能な年度途中において普通交付税で措置する方法はあり得るとしても、基本は地方交付税法の趣旨に従い、地方に全額配分すべきであります。 今、地方経済対策や雇用対策、住民生活を支える福祉、医療の支援など、地方自治体が行うことは多様な分野で数多くあります。ところが、菅内閣の新成長戦略にも今回の補正予算にも、国民の暮らしを支援する有効な手だては見当たりません。追加される三千億円の交付税も、補正予算に伴う約五千七百億円の地方負担を国、地方の折半ルールを適用して財政措置するというものであり、地方が必要とする財政需要にこたえるものではなく、不十分であります。 また、増額となった交付税一兆三千億円の大半を来年度の地方交付税の総額に繰り越すことは重大であります。歴代内閣は、交付税率の引上げには背を向け、財源不足額を国と地方の折半ルールで地方に負担を押し付けてきたのであります。地方の固有財源である交付税を来年度の財源不足の圧縮のために使うことは許されず、本改正案には反対であります。 なお、自民党の修正案には反対であることを申し述べます。 最後に、去る三月二十四日、当総務委員会の地方税法等一部改正案の質疑において、私がBさんの事例を挙げ、京都地方税機構で行われていると発言しましたが、後日、調査の結果、別の地方公共団体の事例であったことが分かりました。京都地方税機構関係者の皆様に御迷惑をお掛けしたことについて、ここでおわびを申し上げ、訂正させていただきます。 以上です。
○委員長(那谷屋正義君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 それでは、これより地方交付税法等の一部を改正する法律案について採決に入ります。 まず、礒崎君外一名提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(那谷屋正義君) 少数と認めます。よって、礒崎君外一名提出の修正案は否決されました。 それでは、次に原案全部の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(那谷屋正義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(那谷屋正義君) 放送法等の一部を改正する法律案及び高度テレビジョン放送施設整備促進臨時措置法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下芳生君 まず、総務大臣に戦争と放送の痛苦の教訓について伺いたいと思います。 昭和女子大学の竹山昭子先生が一九九四年にお書きになった「戦争と放送」という本があります。竹山先生は太平洋戦争中の放送を自らお聞きになられた体験をお持ちです。その先生が、戦後、東京放送、TBSにお勤めになった後、教職に就かれ、そのときに書かれたのが「戦争と放送」という本です。戦前の放送の実態を示す原典史料に当たり、また戦前のラジオ放送に直接携わった幾人かの証言を聞いて書かれたものであります。 その中にこういう一節があるんです。一九二五年、大正十四年にラジオ放送を開始して以来、戦前、戦中の我が国のラジオはジャーナリズムではなかった。ジャーナリズムたり得なかったと言えよう。ジャーナリズムの定義を時事的な事実や問題の報道と論評の社会的伝達活動とするならば、戦前、戦中のラジオには報道はあっても論評はなかったからである。さらにその報道も、放送局独自の取材による報道ではなく、太平洋戦争下では国策通信社である同盟通信からの配信であり、放送は政府、軍部の意思を伝える通路にすぎなかったと。これは大変重い言葉だと私は読みました。 日本とアジアのあまたの命を奪った侵略戦争という愚かな行為に我が国の放送は深くかかわり、そして人々の考えや心情に強い影響を与えた。こうした戦前、戦中の放送の痛苦の教訓を踏まえて、一九五〇年に制定された放送法第一条第二項には、「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによつて、放送による表現の自由を確保すること。」と明記をされました。この意味は極めて重いと思いますが、総務大臣の御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(片山善博君) そのとおりだと思います。そういうことの反省を踏まえ、教訓を踏まえて、今お触れになられました放送法の一条にある「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによつて、放送による表現の自由を確保すること。」という、こういう規定が書かれたものと私も思います。 民主主義を支える要素というのは幾つかありますが、やはりこの放送の持つ意味というのは大変大きいと思います。その放送がゆがんでいたり、それから特定の者によって支配されたりすることは民主主義を損ねるものでありますから、先ほど申し上げました第一条の目的規定というのは大変重要で、私たちは尊重しなければいけないと思います。
○山下芳生君 そこで、民主党の政策集、インデックス二〇〇九では、現在の放送行政について次のように述べております。国家権力を監視する役割を持つ放送局を国家権力が監督するという矛盾、これがあるということを指摘し、もう一点、通信・放送行政を総務省から切り離し、独立性の高い独立行政委員会を設置すると提言をされております。 この二点について、総務大臣の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(片山善博君) これは、一つの現行の放送行政の仕組みに対する考え方だろうと思います。ただ、現在の現行法、先ほどのインデックスで書かれているものとは違う現行の仕組みの中でも、我が国の放送行政というのは、表現の自由を尊重する観点から放送事業者による自主、自律を基本としており、諸外国と比較をしましても、行政による監督権限は極めて抑制的なものとなっていると思いますし、先ほども私、御答弁申し上げましたけれども、その法律上の権限を使うに当たっても、極めて謙抑的でなければならないということだと私は思います。 それはそれとして、先ほどお触れになった件については、総務省で昨年の十二月から、ICT分野における国民の権利保障等の在り方について検討することを目的としてフォーラムを開催しておりまして、その中で行政による対応に関する第三者的な監視組織の必要性も含めた議論をいただいているところであります。これについては、早晩その見解がまとまればいただけるものと思いますけれども、そうなりましたらまた国会の場でも御議論いただければと思います。
○山下芳生君 私も、国民共有の財産であり、かつ貴重な資源である電波を利用するテレビ放送にかかわって、法に基づく規制が行われるのは当然のことだと思っております。しかし、放送局の許認可や放送内容に対する規制を政府、総務省が直接行っているのは先進国では日本ぐらいということも指摘されております。 この国会図書館の資料ですけれども、主要国の放送の規制監督機関の一覧表を見ますと、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、それぞれ政府から独立した行政委員会などがその権限を持って任務に当たっておりまして、行政が、総務省が免許も与えるし監督するというのは先進国では非常に少ないわけですね。ここに民主党のインデックスにも懸念を表明して独立行政委員会という形を提言されたんだと思います。そして、そのことを今、片山総務大臣も、総務省のICT権利フォーラムですか、それで今いろいろ御議論をいただいているので、議論がまとまったらということでありましたけれども、是非しっかりとここを具体化して、もちろん拙速にやることは間違いだと思います。国民に広く議論を呼びかけてやる必要があるんですが、本来だったらこの法案の中にやはりそれが出てくるべきだというふうに私は思います。 信濃毎日新聞五月二十七日付けの社説が、放送法改正案、撤回し中身を練り直せという主張をされておりまして、こうあります。現行法が定められて以来、六十年ぶりの大幅な改正である。放送法の改正は本来なら、放送行政の政府からの分離こそが主要テーマでなければならない。肝心な点を素通りした法案は支持できない。練り直すよう、原口一博総務相に求めると。 ですから、残念ながら、検討されているのはいいんですけれども、六十年ぶりの大改定の放送法なら、これこそ主要テーマでなければならない、素通りしたのは残念だと、こういう指摘もあるわけですから、これはしっかり受け止めて、より積極的にこの問題を検討していく必要が求められていると思いますが、もう一度、総務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) いろんな見解があると思います。その新聞社の見解も一つの見解だろうとは思いますけれども、現在の仕組み、一つの総務省、総務大臣というものが権限を持っている仕組みが直ちに放送の自由とか不偏不党を侵すということにはならないと思います。 先ほど来申し上げておりますように、その権限の行使というのは客観的、厳格な基準の下で行いますし、しかもその姿勢は極めて厳格、謙抑的な姿勢を保つということを申し上げておりますが、仮に万が一何か問題が生じた場合には、例えばそれは手続によりまして司法がチェックをすることになります。それに、何よりも国権の最高機関である国会が今度は立法的なチェックも行うわけでありまして、そういう意味でいいますと、現在の仕組みが決して何か偏っているということではないと思います。 一方、もちろん独立行政委員会方式でやるということは、それは考えられます、各国の例もあるでしょうし。ただ、これも例えばいろんな意見がありまして、一つの独立行政委員会で規制官庁をつくると、もう規制自体が目的になって、自己目的化してかえって窮屈な、放送事業者にとっては窮屈なそういう事態が生まれる可能性もないわけではないという危惧もあるんであります。 いろんな意見が出る中で先ほどのタスクフォースなどでも議論いただいているところでありまして、これも見解がまとまれば一つの参考材料になるんではないかと思います。
○山下芳生君 現在の仕組みでも放送事業者の独立性を侵害するような放送行政になっていないんだとおっしゃっていますけれども、過去、そういう危惧される事件が幾つもあったわけですね。この総務委員会でも随分議論されました。私も問題提起をさせていただきました。 直近でも、今年の三月、総務省が在京の民放テレビ局五社に東京都清瀬市の女子中学生自殺報道についてその取材方法や内容を問い合わせるメールを送った問題が起こりまして、原口総務大臣も、総務省の担当課が、いわゆる照会する側にその気がなくても、受け取る側、放送各社が報道への介入だと感じたのであれば遺憾なことだということを改めて記者会見されております。十分注意するようにしたいと述べておられますし、民放連の広瀬会長は、番組問題で政府が介入すべきでないという立場からいえば十分問題、大変遺憾に思っているということがありました。 やはり免許を与える、あるいは放送の、その許認可を与える権限を持つ行政が放送の内容に立ち入っていろいろ物を言うというのは現在でも非常に危惧されていると。しかも、私、今日問いたいのは、先ほど魚住委員からも指摘のあった、今回の法改正によって更に危惧が増える面があるということであります。 改正案では、放送事業への新規参入を促進するために、これまで衛星放送分野に限定的に導入されていたいわゆる放送のハード、ソフトの分離制度を地上放送を含むあらゆる分野に広げることになります。 現行法では、地上放送については同一の者が放送施設の設置、ハードと、それから放送業務、ソフトを行う。ハード、ソフト一致が原則となっておりますけれども、総務大臣が与える放送局の免許、現行法では放送事業免許ではなくて希少な電波を監理するための電波施設への免許という立て方になっておりまして、行政が放送事業に直接介入することを防ぐ仕組みになっております。 ところが、今回の法案では、ハードの免許とソフトの免許の制度を設けて、放送施設を持たない企業でも総務大臣が認定すれば放送事業に参入できる仕組みを原則とするわけですので、その結果、総務大臣が放送番組の編集事業を主たる事業とする者に対して直接審査、認定することができる。さらには、その認定事業者、ソフト事業者が番組編集準則に違反するなどと判断されれば業務停止命令も可能な仕組みになっております。 これは、放送事業に対する総務大臣の権限の強化、拡大ということになるんじゃないかと、こういう危惧が出ているんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○副大臣(平岡秀夫君) お答えいたします。 今委員が御質問されたこと、危惧の気持ちも分かるのでありますけれども、全く私たちが意図しているところとは違っておりまして、是非御理解をいただきたいというふうに思うわけでありますけれども、今回のハード、ソフト分離というのは、あくまでも経営の選択肢を拡大するという観点から行っているものであって、認定に当たっての審査の中身というのは、ハード、ソフト一致だったものの基準というものをハードとソフトに分けてやるということであって、これまでハード、ソフト一緒にやっていた審査基準からまた別にソフトについて新たに追加したとかということでは全くありません。特に、委員が言っておられるような番組編集を審査するというようなことでは全くございません。 我々としては、ソフトの認定に当たっても、これまで従前からハード、ソフト一致の放送について電波法の下で審査してきた事項のうち、ソフト部分に関する事項を用いることとしておりまして、国の介入が強まるといったことや恣意的な介入が生じるということはないということで御理解いただきたいというふうに思います。
○山下芳生君 しかし、今回は衛星放送だけではなくて、地上放送にハードを持たない事業者が認定されることになるわけです。ハードを持たない事業者を認定するというのは、その放送事業の内容について認定すると、内容というのもいろいろありますけれども、そういうふうになってくる危険が多いわけですね。今のソフト、ハードの両方持っている事業者に対しては、電波監理という点からの認定だとか業務停止です。しかし、今度はハードを持たないソフトの事業者、しかも地上放送ですからたくさんの方々が見る、そういう事業者を今度は容認するわけですね、認めるわけです。そこに対する免許の付与と取消しの権限を総務省が持つわけですね。これは非常に危惧されるということは、いろんな声を聞いております。 ですから、もしこういうことをやるんであれば、やっぱり監督権限を持つ政府から独立した行政委員会をつくった上でこういうことをやるなら分かりますけど、それがまだできない下でこういう総務省の権限を拡大、強化するようなことをやっていいのかと。これは非常に更に心配が増えるということを申し上げまして、終わりたいと思います。
○片山虎之助君 今回の放送法は大変ある意味では私は大きな改正だと、こういうふうに思っております。 そこで、放送法の改正に入る前に、今一生懸命皆さんが取り組んでおられる地上波のデジタル化、アナログの停波、これは来年の七月二十四日ですからね。これを国策だ、やると言って私はここで何度も答弁したんですよ、平成十三年に。これは絶対やってもらわにゃ困るんでね、こうなってくると。 そこで、あと八か月ですけど、どういう進捗状況なのか、どう取り組まれるか。もちろんテレビの買換えもありますよ、あるいは低所得者の人に皆さんはチューナーを配るなんという計画もあるようだけど、ちょっと状況を教えてください。
○国務大臣(片山善博君) そのときの御苦労もよく伺っております。 御質問がございました現状でありますけれども、ついせんだって九月時点の調査の結果が出ました。これによりますと、九〇・三%ということになりまして、九割の大台に乗ったわけであります。 実は、現状を言いますと、例のエコポイントが来月から制度が変わるものですから、ちょうど今月がその駆け込みの時期になっておりまして、家電量販店などの情報によりますと、かなり買換えが進んでいるというふうな情報を伺っておりますので、直近のデータはありませんけれども、九〇・三%という九月の時点よりも更に進んでいるものと思います。それが一つです。 それでも、まだ到底、当然一〇〇%ということになりませんので、気を抜かないで一生懸命やりたいと思います。例えば、ビル陰やアパート、マンションなどの共聴施設のデジタル化のための支援でありますとか、低所得者に対するチューナーの無償給付でありますとか、それから高齢者や障害者の皆さんに戸別訪問をして必要なサポートをするなどの取組をしておりまして、これからも一層積極的に後押しをしていきたいと思います。 ただ、私は思いますのは、試験でもそうですけれども、九十点取るための努力と、その九十点を例えば九十八点にする努力というのは単純な比例ではないと思うんですね。もっと難しくなる。よく言うんですけれども、収穫逓減の法則ってありますけれども、だんだんやればやるほど、コストを掛けることに対して収穫が減るという、そういうことがありますので、今回の補正予算もそうですけれども、来年度の予算にも盛り込むことにしておりますので、それらを使いながら全力を挙げたいと考えております。
○片山虎之助君 放送業界もこの件で割にまとまっていますから、官民協力して是非お願いしたいと思います。 それから、今回の放送法の元々は平成十八年の政府・与党合意なんですよ。放送と通信の融合、連携が進む中で将来の在り方を三年後にやろうと。その与党の責任者は私なの、また。だから、そこで今日の改正につながっているんですよね。 そこではいろんなことが書いてあるんだけど、三年間じっくりやるということと、基幹放送というものはしっかり位置付けるということと、それから考え方は放送と通信が融合してくるのでできれば総合的な法体系にすると、一本化ね。そういうややイメージがあって、その後、いろんな研究会だとか何とか審議会だとかかんとかだとかでいろいろおやりになって、そして今日の結論になるんですけどね。私らが最初に考えたのはもう少し総合的な体系だったんだが、分けましたね、放送四法を一緒にするのと、通信事業関係を二法を一緒にするんでしょう。どういうふうなことでそうなったんですか、その経緯をちょっと教えてください。
○国務大臣(片山善博君) おっしゃったような経緯といいますか、そういう過去の議論があったことはよく承知をしております。 いずれ、今後また、その通信と放送との融合というのは、これで終わりということはありませんので、これからも検討課題としては出てくると思いますけれども、現時点では、例えば通信でありますと一番重要なことが通信の秘密の保護ということでありますし、放送においては表現の自由の確保というのが重要で、現時点でこれらを一つの法体系の中に位置付けるというのは、なかなかこれミッションが異なるものですから現時点ではうまくいかないということで今回のような二本立てになっている。しかし、その二本立ての中に合わせられるものは合わせていこうという、こういうことであります。 これからいろんな技術革新でありますとか社会の実態が変わってくるでありましょうから、そういうものをにらみながら必要な検討を行っていくことはやぶさかではないと思いますけれども、現時点ではこの案が一番いいということで提出をしているわけであります。
○片山虎之助君 それから、マスメディアの集中排除原則、これは大変重要な原則ですね。今マスメディアというのは、第四の権力だと昔言ったけど、今第一の権力ですよ。そこにテレビおりますけれども、あの人方が一番の権力者なのよ。いやいや、もう非難されないんだから。第一から第三までの権力は非難されるんだから。そういう意味で集中排除原則が必要なんだけれども、これは昔は省令で決めておったんですよ。それを幾ら何でもということで、平成十九年にこれは法定するんですね。それは根拠だけだから。 そして、今回、原則も書くんでしょう。これはだんだん上がってきて私は結構なことだと思うんだけれども、これについてもちょっと背景を説明してくださいよ。
○国務大臣(片山善博君) 昔の法律には結構、本来法律で書くべきことを政令とか省令で書いている例があったと思います。これも一つだったと思います。 そもそも国民、企業も含めてですけれども、国民に対して権利を制限するとか義務を課す場合は、これは国権の最高機関である、国民の代表である国会が定めた法律によらなければならないというのはこれは大原則でありまして、政令や省令で新たに規制を設けることは、これは許されないこと。政令、省令で規制が設けられるのは法律から委任をされたその範囲内に限るわけでありまして、そういう意味でいいますと、この種の放送事業者に対する規制というのは当然法律で書くべきものだと私は思います。
○片山虎之助君 十分だからもう終わりますけれども、今、山下さんがハードとソフトの分離のことを言われたけれども、放送業界はハードとソフト一体論なんですよ。日本はコンテンツというのを作っているのはテレビなんですよ。アメリカはハリウッドなんですよ。だから、そこが違うんだし、私は今のハード、ソフトの一体でうまく動いていると思いますよ。ただ、いつまでもハードとソフトが不分離じゃ駄目なんで、それは場合によっては柔軟にあれした方がいいんで、だから、これについては今後よく研究して議論してください。 それから、今、マスメディアの集中排除原則で、地方は今度のデジタル化で体力なくなっているの、地方のローカル局は金がないから。だから、そういう意味では余り厳重にやらぬように、しばらくは、マスコミ集中排除原則の適用ですよ。柔軟に、よく意向を聞いてやってください。 終わります。
○委員長(那谷屋正義君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより両案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、放送法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 反対の第一の理由は、本案が、放送事業への新規参入を促進するために、放送設備を持たないいわゆるソフト事業者認定制度を原則とする放送事業のハード、ソフト分離を地上放送にも適用することにより、放送番組編集事業者の審査、認定とともに業務停止命令など総務大臣の権限を強化するものになっているからであります。政府から独立性の高い規制機関を設けるなど放送事業に対する権力の恣意的な介入を排除する仕組みが十分確保されていない中で、放送事業のハード、ソフト分離制度を地上放送を含むあらゆる放送に広げることは容認できません。 第二の理由は、出資などを制限したマスメディア集中排除原則の基本部分の法定化は、具体的な数値については引き続き総務省令で定めるものとなっており、現行の規定を更に緩和することが可能であります。これに違反した場合には事業認定、免許取消し権限も規定されており、総務大臣の権限が強化しているからであります。 第三の理由は、放送の定義を無線通信の送信に限定していたものから、電気通信の送信に変えています。この条文では、情報通信技術の進歩によって放送の規制対象が拡大されるおそれが残るので反対です。本案は、前国会で廃案となった放送法等改正案に一部修正がなされたものの、こうした基本的な問題点が引き続き踏襲されたままとなっています。 なお、高度テレビジョン放送施設整備促進臨時措置法の期限延長を行うことには賛成です。 最後に、六十年ぶりの通信・放送法体系の大改正と言われる重要法案について、参議院ではわずか一時間程度の審議で採決するのは余りにも乱暴と言わざるを得ません。政局を優先させ、このような事態を招いた各党のかなめの位置にある諸君には猛省を促したいと思います。 加えて、来年七月と法律で期限を決めた地上デジタル放送完全移行の問題も深刻です。国策でテレビ難民が生まれるようなことがあってはなりません。アナログ放送停波の延期を真剣に議論することを求め、討論を終わります。
○委員長(那谷屋正義君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 まず、放送法等の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(那谷屋正義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、高度テレビジョン放送施設整備促進臨時措置法の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(那谷屋正義君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十八分散会