厚生労働委員会 第3号
- 発言数
- 270 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2010/11/16
会議録
○委員長(津田弥太郎君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告をいたします。 昨日までに、ツルネンマルテイ君及び中村博彦君が委員を辞任をされ、その補欠として川合孝典君及び上野通子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(津田弥太郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局長森山寛君外九名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(津田弥太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(津田弥太郎君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○川合孝典君 おはようございます。民主党の川合孝典でございます。 厚生労働委員会に久しぶりに戻りまして初めての質問ということで少々緊張しておりますが、よろしくお願いします。 大臣、政務官には朝早くから御苦労さまでございます。 本日、私の方からは、昨今議論が進んでおります国の出先機関の改革、この中で特にハローワークの地方移管、この問題につきまして御議論をさせていただきたいというふうに思っております。 現下の厳しい経済情勢の中、効率的な行政運営というものが求められている、このことについては言をまたないわけでございます。また、効率的な国の運営を行う上で、地方に移管できるものは地方へと、こういう流れがあることについても重々承知はいたしておるわけでございますが、一方で、日本国憲法の二十七条には、すべての国民の勤労権というものが認めているわけでございまして、その中でハローワークがこれまで担ってきた役割、全国一律に最終、最後のセーフティーネットとしての機能を果たしてきたというこの意義というものもきちんと考えた上でこの国の出先機関改革についての議論は行わなければいけない、このように私は考えております。 そこで、この国の出先機関、特にハローワークの改革に関しての、具体的に本当に移管した場合のメリットが何なのか、そしてデメリットが一体何なのかということを冷静、客観的に判断していきたいというふうに思いますので、よろしくお願い申し上げます。 まず、細川大臣にお伺いいたしますが、今般、厚生労働省ではハローワークの取扱いについての再検討結果というものをお出しになられました。この提案の発表された内容についての御趣旨を御説明をお願い申し上げます。
○国務大臣(細川律夫君) おはようございます。今日もよろしくお願いをいたします。 ハローワークの改革につきましては、私は、ハローワークというものの性質上、失業者あるいは事業者、そういう利用者の目線に立った改革というのが私は大事だというふうに思っております。 そこで、八月末でありましたけれども、自己仕分によりまして、一度、厚生労働省の方としては改革案を提案をいたしました。それは、国と地方自治体の間の協定を結んで、そしてその協定の中で自治体の方からのいろいろな雇用対策の要求なども取り入れて実施をしていくと、そういう提案をいたしたところでありますけれども、しかし更にもっと進んだ形での改革ができないかと、こういう更なる改革が、再検討が指示をされまして、そこで私どもの方としてはいろいろと検討をいたしまして、それでは地域に主導性を持たせるような、そういう改革ができないかということで検討してまいりまして、今回提案をまとめたところでございます。 具体的には、まずは特区で最初やってみると、こういうことでございますけれども、地方自治体と協定あるいはその協定に基づいた協議会というのを前提にいたしまして、職業紹介や福祉相談など総合的に提供をする国と自治体の一体的運営の施設を創設をして、それでそれはきちっと法的にも位置付けるということ、そしてまた、その一体的な運営については、県に加えまして市町村も参加をしていただくというものでございます。 今回のこの提案では、自治体が初めて国の機関であるハローワークに指示ができるという、そういう制度でございます。この仕組みによりまして、地方自治体の首長さんが自らの指示で国の機関であるハローワークを活用して、自治体の政策目標を実現することができると。それとともに、何よりも失業者のニーズに応じたワンストップサービスができると、実現するということで、何よりも失業者の利益になるというふうなことでございます。 このようにして、私どもとしては、地方がハローワークに対して指示ができるという、今までにもかつてなかった思い切ったそういう制度を提案をさせていただいたところでございます。
○川合孝典君 ありがとうございました。 大臣が今おっしゃったとおり、この移管に当たって一番我々が大切に議論しなければいけないのは、それを利用される方々のことであると、これはもう間違いのないことだというふうに思っております。地方移管することによって、職業紹介の量が増えるのか、マッチングの量が増えて雇用労働者の数が増えるのかということ、このことがまず第一義に置かれなければいけないという意味でただいまの大臣の御提案は非常に胸にしみるお話だったというふうに思っております。 そこで、今回、地方移管を議論するに当たって様々疑問な点が生じてまいりましたので、この点について一つ一つちょっと御質問をしてみたいというふうに思います。 素朴な疑問なんですが、地方自治体の方からはハローワークを地方移管するようにというふうにおっしゃっているわけですが、そうすると運営主体が地方自治体、都道府県ということになるわけでございます。そうした場合に、現実に今存在しておられる都道府県域を越えた状態での求人、広域の求人というものが特に首都圏、関西圏を始めとする大都市圏にはあるわけでありまして、県域を越えた求人に対してどうやってそれぞれの都道府県が対応ができるのかということ、この問題は解決をしなければいけない問題だというふうに私はとらえております。 そこで、職業安定局長、今日お越しいただいておりますので御質問をしたいと思いますが、現在のハローワークの受理求人数のうち、そのハローワークが存在する都道府県以外の他県のハローワークからの紹介によって充足している求人数というのは一体どの程度を全体のうちで占めているんでしょうか。
○政府参考人(森山寛君) お答え申し上げます。 平成二十一年度のハローワークの紹介による就職件数は二百四万件でございます。このうち、パートタイムを除いた就職件数約百二十九万件について見ますと、他の都道府県からの就職件数は約十三万五千件、その割合は一〇・五%となっております。この割合は、十年前の平成十一年度は七・一%でございましたので、増加傾向にあるという状況にございます。 また、この割合は大都市及びその周辺の地域で高くなっております。最も高い東京都におきましては、約十一万六千件のうち約四万二千件が他の道府県のハローワークでの紹介によって充足されておりまして、その割合は三六・一%というふうになっているところでございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 お聞きのとおりということで、これだけの人間が県域を越えた求職をしておられるということであります。 つまり、仮にハローワークを地方移管した場合に、多くの産業を抱えている大都市圏、これは、そこの自治体については何の努力もしなくてもある意味どんどん求職の受入れが発生しているわけでありますが、一方で、産業、雇用が停滞している道府県に関しましては、逆に自分の、自らの予算を使って自分の県の住民、在住者を他県に送り出すという作業をするという、こういう状況が出るわけであります。これはもう単純に分かるわけでありますが、当然のことながら、地方自治体というのは、自県、自分の管轄している地域の住民の方々のことを第一義に考えて運営をしておられるわけですから、自らコストを掛けて求職者を他県に送り出すという、こういう作業を行うということに対してインセンティブがきちんと働くのかという、この懸念が出てくるわけでありますが、この点についての御認識を、政務官、御説明をお願いします。
○大臣政務官(小林正夫君) 都道府県は地域の住民と産業を第一に考える、私もこのように思います。自らコストを掛けて求職者を県外に紹介するインセンティブには乏しい面がある、このように考えます。 具体的には、例えば、求人が少なく経済的に疲弊した県の求職者が求人が多く経済的に発展している他県の求人に応じて就職することは、求職者や他県の事業主の利益にこれは合致していると、このように思います。しかし、求職者を送り出す県は、自らの費用負担によって労働力を流出することになりかねません。したがって、地域の利益と求職者、求人企業の利益が相反する可能性がある、今、川合議員が御指摘したそういう指摘はうなずけるなと、このように思います。 このような点も含めて、ハローワークの地方移管の問題についてこれから論議をしていきたい、このように考えております。
○川合孝典君 ありがとうございます。 あともう一つ私から御指摘申し上げたいのは、例えば、職を求めて来られている方が希望される仕事が他県にあった、あと、それに対してその県のハローワーク、移管されたとしてそのハローワークは、自県の、自分の県内の就職先を紹介したい、こういう仮にバイアスが働くことになりますと、職業紹介の数、量ですね、質、量が減ることにもつながりかねないという、この点もあるということをこの際御指摘を申し上げたいというふうに思っております。 次の質問に移らせていただきたいと思いますが、ハローワークが地方に移管されることによって全国のネットワークがこれまた分断されてしまうのではないか、こういう指摘もあるわけであります。これに対して、推進を求めておられる方々は、現在ハローワークが保有している総合的雇用情報システムの保有の維持管理を厚生労働省がこれは引き続き行う、その上で、メーンサーバーを都道府県が引き継いだ上で全国の共通基準で運用すれば問題は生じない、このように御主張されているというふうに伺いました。 技術的な問題とすればこれはそれなりの合理性もあるのではないかなというふうにも思ったんですけれども、この点について厚生労働省の御認識をお伺いいたします。
○大臣政務官(小林正夫君) 現在、職業紹介においては、全国ネットワークとして単に情報を伝達するだけでなくて、ハローワークが相互に連携しつつ、都道府県域を越えて職業紹介業務や企業の指導業務を日常的に行っております。 例えば、求職者が面接に行った際に、年齢や賃金などの求人条件が求人票と異なっていた場合、職業紹介を受けたハローワークは、県域を越えても、求人を受け付けたハローワークに対して企業に是正指導を行うよう業務指示を行っています。また、雇用保険の関係で、保険給付日数に影響が出る離職証明書の離職理由が事実と異なると離職者から申出があった場合には、その申出を受けた離職者の居住地のハローワークから、県域を越えても企業所在のハローワークに対して事実関係の調査をするよう、これも業務指導を行っております。 ハローワークが地方に移管し、都道府県ごとの別組織になった場合に、このようなハローワークの責任を持った対応が効率的に行えるかどうか、一つの論点であり、これから川合先生御指摘のように論議をしていかなきゃいけない課題だと認識をしております。
○川合孝典君 ありがとうございます。 そうした実務的な問題が生じるということ、この点については、この議論を進める上で是非とも慎重に御議論を本当にお願いしたいと思います。私も、単に人を扱う、雇用を守るという作業がシステムの問題だけだとはとても思えませんので、是非ともこの点よろしくお願い申し上げます。 次の質問に移ります。 全国規模で雇用政策を実施する折に生じるであろう問題点についてなんですけれども、ハローワークを地方に移管すると、国が雇用政策に関して地方に対して指揮命令を迅速かつ適切に行う、この機能というのが弱くなってしまうのではないかという、この点についても多くの指摘がなされております。この点についての御認識もお伺いいたしたいと思います。
○大臣政務官(小林正夫君) 雇用対策においては、失業者の急増や大型企業の倒産などの雇用問題が生じた場合には、国の指揮監督の下、全国の労働局やハローワークにおいて全国一斉に機動的な対応を行っております。 今回、三段構えとして、予備費の活用あるいは今審議している補正予算など、こういう中でも雇用対策を進めているわけなんですが、一つ、予備費においても、新卒応援ハローワークの設置などの新卒者雇用に関する緊急対策を施しました。そして、現在審議をしている補正予算においては、ジョブサポーターの増員等の新卒者、若者の支援の強化、あるいは雇用調整助成金の要件緩和などを講じることとしておりますけれども、これらの対策について、全国の労働局、ハローワークに指揮命令を行えるために迅速に実施することが可能となっております。 例えば、新卒応援ハローワークについては、本年九月の十日に経済対策の閣議決定、九月二十四日に経済対策の予備費使用の閣議決定がされ、同日から全国四十七都道府県で一斉に実施をされました。これ、ちょうど当日、九月の二十四日の日に、大臣、副大臣とともに私は東京新卒応援ハローワークを視察をいたしました。ここで既に、今私が報告したとおり、新しい新卒者の対応をしていく、こういう決定したもうその日にそういう事業を立ち上げて業務をきちんと行っていたと、この実態を見てまいりました。ですから、多くの新卒者の方が懸命に就職活動をしている、こういう姿も見ることができましたので、先ほど言ったように迅速に対応ができると、このことが大変大事なことだと実感をいたしました。 ハローワークが地方に移管された場合、例えば新卒応援ハローワークを設置すべし、あるいはジョブサポーターの増員すべしという今回のような具体的な指示が困難になるんじゃないか、このように考えております。このため、全国一斉即時の機動的な対応はできなくなり、都道府県で雇用対策に格差が生じる恐れもあり、このような点も含めてこれから論議を進めていきたい、このように考えております。
○川合孝典君 おっしゃるとおりで、先般のリーマン・ショックのような、後の不況というような状況が起こったときの迅速な対応というものは何よりもやっぱり大事だというふうに思っておりますので、この点について、きちんとその枠組みが担保されないと絶対にいけないというふうに私も思っております。そういう意味では、先ほど冒頭大臣に御説明いただきました枠組みというのは、国の指揮命令系統というものがきちんと担保された形になっておりますので、私は合理性はあるのではないかというふうに理解いたしております。 さはさりながら、各都道府県では、既に環境、防災、観光といった領域においては連携を行っているというふうにもおっしゃっております。事実そうでございます。他県との連携は既に実施できているではないかということが主張としてあると思うんですけれども、厚生労働省として、この労働分野における連携が困難であるというふうに考えられる最大の理由というのは一体何なんでしょうか。
○大臣政務官(小林正夫君) 今お話があったように、労働分野はどうなのかと、こういう質問でございます。 労働分野においても、自治体間の連携を否定するものでは全くありません。雇用保険の財政責任を負う主体、保険者ですね、と、失業認定などの実務を実施する主体が分離をして濫給となるおそれがあること、それと、雇用対策を全国一斉に機動的に実施することが困難になることなど、こういうふうに考えていきますと、都道府県同士で連携、調整を強化しても解決できない問題があるんではないか、このように考えております。 また、例えば、他県の事業所に応募したところ、求人条件をめぐってトラブルとなった場合等の処理について、県境を越えても同一組織である現状と比べて地方移管した方が対応がより良くなることは考えにくいと、このように思います。したがって、労働者保護の立場からは後退となるおそれがあるんではないかなと、このように考えます。 いずれにしても、以上の点も含めてこれから更に論議を深めていきたい、このように思っております。
○川合孝典君 ありがとうございます。 次に、では現場における具体的な実務の部分でお伺いをしたいと思いますが、全国自治体の皆さんは、ハローワークを地方に移管することで、就職相談、職業訓練、職業紹介まで一体的な運営を迅速に行うことができるようになる、このように指摘をなされておられます。実際、実務の部分で、就職に関するサービスが、ハローワークのほかに、ジョブカフェなどの就職支援施設ですとか、そのほかにも職業訓練施設などそれぞれ運営を既に行っておられるわけであります。で、利用者はこのそれぞれの施設を行ったり来たりしなければいけなくなると、そのことが求職活動の利便性を阻害しているんだという、非効率だと、こういう主張もそれぞれの自治体から出てきているわけであります。 この点については、私も聞いていて、利便性が本当に上がるのであれば検討の余地があるのかな、使われる方が便利だと思われることが一番大切なことでありますのでそう思ったわけでありますけれども、これ、実態がどうなっているのかということについてちょっとお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(小林正夫君) ジョブカフェ、これは都道府県が設置主体となっております。また、都道府県が設置している公共職業能力開発施設との併設など、両施設の設置場所、運営の体制については各都道府県が決定する事項、このように承知をしております。 なお、ハローワークにおいては、公共職業訓練受講者に対して公共職業能力開発施設と連携した就職支援を行うとともに、都道府県からの要望に基づき、ジョブカフェにハローワークを併設してジョブカフェ利用者への職業紹介を行うなど連携を図っているところでございます。 現在、ジョブカフェは四十六の都道府県に設置をされております。そのうち、併設ハローワークは四十都道府県に設置をされている、このような数字を報告をさせていただきます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 それでは、同じように指摘の中にありましたように、公共職業能力開発校、ここと職業紹介施設を行き来しているのも不便だと、こういう指摘もあったわけですけれども、それでは、公共職業能力開発校とジョブカフェ若しくは職業紹介機能が併設されている都道府県というのは具体的にあるのでしょうか。これは局長へお願いします。
○政府参考人(森山寛君) 今の御質問でございますけれども、ジョブカフェを設置しているこの四十六都道府県のうち、公共職業能力開発施設を併設をしている、この事例というものは、現在把握している限りでは一県でございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 私もこの問題いろいろ考えてみましたが、ジョブカフェというのは基本的に利便性の高い場所、人が来ていただきやすい場所、駅前等にあるわけでありますが、一方で、この能力開発校というのは大きな施設でありますので、当然駅前のようなコストの掛かる場所にはなかなか設置しにくいという、こういうこともありますから、そういう意味では、そもそもそれぞれの施設、組織の機能自体が違うということであり、これは行き来しているということ自体が、ハローワークを仮に地方移管すれば解決する問題ではないというふうに私は今の回答から理解をさせていただきました。 次の質問に移らせていただきます。 ハローワークを地方に移管することで市役所など身近な場所での職業紹介が行えるようになる、この主張は、実際に体の悪い方ですとか家庭の事情があってなかなか家を空けられない方々にとっては非常に利便性が高まるのではないかというふうに考えます。実際そうなるんであれば望ましいことだというふうに私も感じたわけですが、厚生労働省として、そうした地域から声が出るということは、具体的に地域事情に応じてこれまで一体ハローワークが何をやってきたのかということがやっぱり問われるんだろうというふうに思います。 具体的に、利便性を高めるためにということでハローワークはどういった取組をしてこられたんでしょうか。
○大臣政務官(小林正夫君) 川合委員御指摘のとおり、利用者の利便性を考慮してできるだけ身近な場所で職業紹介するという点については大変重要であり、これからもこういう施策についてはこのことを中心的に考えていかなきゃいけないと、このように認識をしております。 ただ、一方、この問題は、職業紹介の拠点を増やすのであれば、そのための予算や人員を手当てできるかどうかという問題でもあります。ハローワークを国が運営するか県が運営するかとは別の問題だなと、このように認識をしております。 なお、厚生労働省ではこれまで、公共職業安定機関が設置されていない市町村からの要望に応じて、市町村庁舎などを活用して当該地域に職業紹介窓口、ふるさとハローワーク、こういうものを設置して職業紹介等の業務を実施してきているところでございます。また、今回の再検討案では、職業紹介、福祉相談、住宅相談などをワンストップで提供する国と自治体の一体運営施設の創設を提案したところであり、市町村も参加していただくことによって利用者の利便性は高まると、このように判断をしているところでございます。
○川合孝典君 厚労省としての主張はそういうことでありますけれども、一方で、移管推進されている方々はワンストップが実現できていないんではないかという御認識に立たれているように私には正直言って感じられました。その証拠に、移管することで雇用、福祉政策などの総合的なサービスがワンストップで実現できるんだと、言い換えれば今はワンストップでできていないんだと、こういうふうに主張されているんだろうと、こういうふうに思っております。 現在はそうはなっていないということなのでしょうか。この点だけお伺いします。
○大臣政務官(小林正夫君) 福祉施策の実施主体は、基本的には都道府県でなくて市町村であります。ハローワークを県に地方移管した場合に福祉施策と労働施策の提供が県だけで完結するわけではない、このように認識をしております。両施策の効果的な実施のために重要なのは、国、県、市町村、それとNPOなどの多様な関係者間の、現場レベルも含めた連携協力である、このように認識をしております。 厚生労働省においても、こうした総合的支援、ワンストップサービスの分野は近年重点的に拡充を図っているところでございます。今般の再検討案における一体運営施設の設置は、まさしく国の実施する雇用サービスと市町村等の実施する福祉サービスの一体的運営を可能とする仕組みであり、これにより福祉施策と労働施策のワンストップ化を推進していくことができるもの、このように判断をしております。
○川合孝典君 ありがとうございます。 厚生労働省それからハローワークとして、できること、もっとやらなければいけなかったことということが実際にも存在しているというこの点については、やっぱり真摯に受け止めなければいけないというふうに思いますし、利便性向上に向けてはより一層の努力をお願い申し上げたいというふうに思います。 次に、行政のスリム化という視点での質問をさせていただきたいと思いますが、これは出先機関改革の一つの大きな目標でもあります。効率的な行政運営という部分は大切な論点であろうかと思います。 移管をすれば、ハローワークを地方に移管すれば行政がスリム化するんだというふうに、それ自治体の方はおっしゃっているというふうに伺っておりますけれども、ということは、今のハローワークは無駄があるということのこれは裏返しなのかという話にもなるわけなわけであります。 ちなみに、これは御質問なんですが、ハローワーク、現在のハローワークの規模、人員も含めた規模というものは、例えば欧米諸国等と比べたときにどの程度の規模なんでしょうか。スリムじゃないということなんでしょうか。この点、ちょっと確認をさせてください。
○政府参考人(森山寛君) 今の現在の規模でございますが、これは、ハローワークは現在、二十二年度で五百四十五か所でございまして、職員数は一万一千八百六十一人でございます。 これにつきましては、もう先生御案内のように、この定員の削減等についてずっと削減をしてきておりまして、その結果でございますが、ハローワーク職員一人当たりの労働力人口について英独仏との比較をさせていただきますと、例えば職員一人当たりの労働力人口の国際比較でございますけれども、日本が職員一人当たり五千五百七十九人に対しまして、イギリスは一人当たりの職員数に対して四百五十人、ドイツは四百六十七人、フランスは六百二十三人ということでございまして、今申し上げましたように、大体十分の一程度の職員数で業務を行っているという状況でございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 ということは、国際的に比較した場合には全く無駄はないということになるわけでありますね。十分の一の人数でやっているということでありますから、これが本当に移管された場合に更にスリム化できるのかという点については十分な検証をする必要があるのではないか、この点について指摘をさせていただきたいというふうに思います。御検討をよろしくお願いします。 次の質問に移ります。 次は、雇用保険の取扱い、この点についてお伺いしたいと思います。 今般の地方移管の議論に当たって、これは全国知事会さんでありますが、労働保険の主体、保険料を集めるという作業自体は国がそのまま行いながら、職業紹介機能と雇用保険の認定・給付を含む一体的な事務の地方への移管というものを主張されているというふうに伺いましたが、この認識は正しいでしょうか。
○大臣政務官(小林正夫君) 川合議員御指摘のとおり、今言ったような状況、分離ということになっていくと濫給になる心配があるんじゃないかなと、このように懸念をしているところでございます。 雇用保険制度については、ほかの保険制度と同様に、運営責任、それと財政責任を一貫して同一主体が負うべきだと、これが基本であると、このように考えております。保険財政の責任を負わない形での自治体への認定事務の移管は、適正給付や再就職の促進の財政上のインセンティブが運営主体にないため濫給の懸念が生じる、こういう認識をしているところでございます。濫給が生じれば、当然結果として給付費の増加及び保険料の上昇を招くおそれがあり、ハローワークの在り方について、この点についても十分論議をしていく必要があります。 なお、国際的に見ても、先進諸国では財政責任と運営責任が一体となっている、これが一般的であると、このように承知をしております。
○川合孝典君 ありがとうございます。ちょっと質問の趣旨とは違ったんですけれども。 財源は国が持ちながら地方が実務はすべて行うという、これは正しいわけですね。ということですね。 今政務官がおっしゃいましたとおり、私も違和感を感じたのは、元々この雇用保険というのは地方負担分というのはない保険でありますので、その上で、地方が財政責任を負わないままに雇用保険の認定・給付、失業給付ということでありますけれども、を行うという作業をやるということになりますと、財布は一個にしておいてお金の出口は四十七つくるということになりますので、保険財政上の運営上のインセンティブというものが全く働かなくなるということが非常に懸念されるわけであります。濫給ということで、小林政務官、既に御説明ありましたけれども、この点は非常に重要な問題であります。厳しい財政状況ということでありますので、これ以上、国の支出が無駄に増えるということがあってはならないということでありますので、この点については慎重に御検討いただきたいと思います。 この点に関連してなんですが、各国でもそれぞれ分離しているところはないという御説明ありましたけれども、調べましたところ、過去イギリスではこの職業紹介の機能と保険給付の機能を分離したことがあったというふうに伺いました。そのことによって、指摘したとおり、失業給付の濫給を招いてしまったということらしいです。 ちなみに、このときの失業保険の保険者はやはり分離されていたんでしょうか。これは局長の方がよろしいでしょうか。
○政府参考人(森山寛君) お答え申し上げます。 今先生御指摘ありましたように、イギリスにおきまして、過去、一九七四年のウィルソン政権下で職業紹介と失業給付の事務所が分離した際でございますけれども、これは両者ともその主体は国でございました。ただ、その後、職業紹介と失業給付の分離によりまして、政務官がお答えさせていただきましたように、失業給付の濫給、これを招いたということから、一九八六年にサッチャー政権下で両者を統合いたしました。その結果でございますが、その失業給付の受給者、職業紹介と失業給付の再統合をした翌年、これは三分の一の減少を見ておるところでございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 ということは、懸念したとおりで、やはり濫給のおそれありということで、世界的なトレンドとしてはむしろ一体的に運営するのが常識であるという、こういう認識でよろしいわけですね。
○大臣政務官(小林正夫君) 先ほどもお話ししたとおり、川合議員おっしゃるように、この雇用保険制度については、ほかの保険制度と同様に運営責任、財政責任を一貫して同一主体が負うべきと、これがもう基本中の基本だと、このように認識をしております。
○川合孝典君 たしか平成二十年度の失業給付の総額は一兆三千五百億円だったというふうに記憶しております。これが仮にイギリスのように三〇%ここから増えるということになると、ざっくり計算して四千億円ぐらいの給付増につながるということであります。この点、厳しい財政状況を抱える今の日本にとっては大変大きな数字だというふうに思っておりますので、この点も是非慎重に御検討を進めていただきたいというふうに思います。 次の質問に移ります。 この財政の問題についてということで、地方は現在、分けて、国が財源だけは持っていろということになっているわけでありますけど、じゃ、地方分権を今後更に進めていく上で、財政責任、財源も含めて都道府県に移管すればどうなるのかということについてちょっとシミュレーションだけしてみたいというふうに思うんですが、その検討を行う上で、近年、都道府県別の雇用保険の収支差が非常に拡大しているというふうに私伺いました。実際に、東京と地方とということで、各都道府県別でどの程度収支差が生じているのかということについて、これは局長、御質問します。
○政府参考人(森山寛君) お答え申し上げます。 先生今御指摘のように、雇用保険の給付や収入、これは雇用失業情勢の動向に依存するために収支状況が大きく変動していくものでございます。 この近年の状況を雇用保険の収支が過去最低であった平成十一年度と過去最高でございました平成十八年度、これを保険料と給付費の割合で比較をしてみますと、共に収支状況が最も良い東京都と最も悪い青森県の差を申し上げますと、平成十一年度の六・五六倍、それからまた平成十八年度は七・九一倍でございまして、これが拡大をしているというところでございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 ということは、本当に財源まで分けて移管してしまった場合には、厳しい県は保険料負担が六倍、七倍に跳ね上がるということをこれは示唆しているわけであります。厳しい状況の中でそれ以上保険料負担を国民、住民の皆さんに強いるということにはならぬわけでありますので、したがって、地方に財源の部分の移管はいずれにしてもできない、事実上不可能であるということなんだろうと、そのことの裏返しなんだろうというふうに私は理解いたしております。 やはり財政の責任を負う者が、先ほどもお話ありましたとおり、職業紹介と組み合わせて、給付の前提となる労働の意思、それから能力というものをきちんと把握、確認するということこそがやっぱり求められているわけでありまして、そのことによってこそ適正な給付が行われる、このことをこれまできちんと守ってきたということなんだろうということをこの点からも再認識しなければいけないというふうに思っております。 これまでいろいろとハローワークの地方移管を議論してまいりましたけれども、やはり冒頭も申し上げましたとおり、このハローワークの地方移管というのは、それを必要とする方々にとって本当にいいものなのかと、利便性が高まるのか、職業の紹介量が増えるのかという、このことこそが第一義に議論されなければいけない点だということを改めて申し上げさせていただきたいと思います。 したがって、利用者の方々がどういうふうに考えておられるかということ、このことを尊重することがとても大事だというふうに思っております。 利用者の代表者で構成されている労働政策審議会においても、このハローワークの地方移管については、ハローワークを地方移管するべきではなく、引き続き、国による全国ネットワーク推進体制を堅持すべきであるというふうに意見表明を行っておられます。有識者の方々、実際使われている方々、こうした方々がこのようにおっしゃっているということに対しては重く受け止めなければいけないというふうに私は思っております。是非ともそのようにお取り計らいをいただきたいと思う次第でございます。 大臣にお伺いいたしますけれども、ここまでいろいろとメリット、デメリットも含めて問題点の指摘をさせていただいてまいりましたが、今後この問題について御議論を進めていかれる中での大臣のスタンス、それから、私としては利便性、それから財源の問題、それにも増して使われる方々、そうした方々の思いというものをきちんと受け止めた改革を進めていただきたいと思うんですが、是非とも厚生労働大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 今、川合委員の方からは、ここでいろいろと御議論をいただきました。 私、地方主権ということで、ただ地方に権限を移せばそれですべて事足れりと、こういう何か主張が見られるようでありますけれども、しかし、先ほども申し上げましたように、この地方移管の問題は、失業者とそれから事業者、ハローワークを利用するその立場の人にとっていかにいい形の移管の問題について議論をしていくかと。利用者にとってより有利な、より便益が増える、そういうような解決にしていかなければというふうに私は思っております。 今までの議論でいろいろと出てまいりました。やはり雇用保険と職業紹介の一体的な運営というのがこれはやっぱりどうしても必要じゃないかという議論でございました。そしてまた、財政的な責任者とそれからその紹介事業、これが分離をすることによって、職業認定といいますか、失業認定ですね、それを、本人がしっかり求職をしている、そういうことを確認して、そして認定をして、そして失業給付をすると、こういう制度でありますから、それが別々に分離したら本当に失業認定がどんどんされていくということをこの御議論でよく更に分かりました。そういうことをやっぱり避けなければいけないということだろうというふうに思います。 それから、ここで議論には今なりませんでしたけれども、ILO条約というのがございます。八十八号条約だったと思いますけれども、この条約によって、職業紹介については全国的に一体的に国が行わなければいけないと、こういうことに条約ではなっておりまして、その条約との関係でも地方に移管するということについては大変な疑義が生じてくるということもございます。 それから、最初の方で議論をされました、とにかく地方に移管すると地方でやりますから、その職業紹介、求人と求職がうまくマッチングするかどうかというような、ここも一番大事なことでありまして、地方に移管したらそのことが更におかしくなっていくんではないかというような私はこの議論での認識でございます。 そういういろいろな問題がありますので、単にハローワークを地方に移管ということでは私はよくないというふうに思っておりまして、地方主権とそれからハローワークの本来の仕事の意義といいますか、趣旨といいますか、そのことがうまく両立できるような、そういうことを今回私どもの方で提案をさせていただいたということでございますので、私としては、今回厚生労働省の方から提案をしたこのハローワークの特区でまずはやってみると、こういうことをよく御理解いただいて、是非これで進めていただけたらというふうに思っております。
○川合孝典君 大変力強い丁寧な御答弁をありがとうございました。 御指摘のありましたとおりの状況だとは思うんですが、一方で、地方からこうした声が出てくるというのは、実際、現場ではいろいろな問題が生じているんだろうということも想像されるわけでありますし、地域に密着しているといいながらも、国と地方の組織ということでのやっぱり見えざる壁、見えない壁というものが行政サービスを阻害していることも懸念されるわけでありますので、たゆまざる機能向上、サービス向上の努力というものは、これは続けていかなければならないということも私も思っておりますし、是非その点についても御努力を賜れればというふうに思っております。 なお、大臣がお触れになられましたので、私、今日は触れないでおこうと思ったんですが、ILO条約の関係、この点については、確かにILO八十八号条約、これは日本は批准をしているわけでありますけど、そこが明確に、国の機関の指揮監督の下にある職業安定機関の全国体系を持たなければならないという、こういう条約であり、それを日本は批准しているという意味からいっても、このハローワークの地方移管というものはそれに抵触するおそれのある部分であるということはもう言うまでもないわけであります。そうしたことも含めて、これから国際的な標準、それからこの国で住まわれている方々の利便性、様々なことを併せて慎重に御検討をいただきたいと思う次第であります。 小宮山副大臣には、朝からありがとうございます。私、質問通告はしておりませんでしたけれども、ホームページ見ておりまして、ハローワークの視察に先週、小林政務官と一緒に行かれたというふうに伺いました。実際にハローワークの現場に行って、現場で仕事をしておられる方々を御覧になられてどのように御感想をお持ちになられたか、この点だけお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(小宮山洋子君) 先日、ハローワーク新宿の方に参りまして、いろいろ民間の方の知恵も生かしながら、連携を取って、生活支援と就労支援を知恵を使ってやっているということがよく分かりまして、ただ、新宿西口のすぐ、場所のいいところということもあって、一日に三千人から四千人もの方が来られているという、やはり今の就職の厳しい状況というのを実感いたしましたし、これから年末に向けて、なるべく通年でしっかりと支援をしていきたい、その必要性を更に実感をしたところでございます。しっかり取り組んでまいります。
○川合孝典君 突然の質問にお答えいただきましてありがとうございました。 最後に、これで終わりたいと思いますけれども、私が最近情報で気が付いたことなんですが、ハローワークとして求職者の支援活動を一生懸命やっていらっしゃるという、このことは皆さん御理解だと思うんですが、実は、ある学生さんとお話をしました折に、新卒の例えば大学生の方なんかが、新卒者はハローワークに行くものではないというか、ハローワークを新卒者が利用するという認識がないということを伺いました。ほとんどの学生さんがそうだと。一方で、地域中小企業と学生さんとのマッチングという部分では双方が非常に困られているというこういう状況があり、今年も現時点でも就職が決まっておられない方々が大勢いらっしゃるということであります。 今困っておられる失業者の方々の支援ということもそうなんですけれども、今後の機能強化という意味では、学生さん、これから卒業して社会に出られる学生さんに対してのアクセスという部分についても検討すべき余地が多く残されているんだろうというふうに私感じましたので、そのことについて最後に申し述べさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○西村まさみ君 おはようございます。民主党の西村まさみでございます。 私は、この七月、日本歯科医師連盟の支援を受けまして初当選をさせていただきました。本日初めての委員会での質問ということで大変緊張しておりますが、国民の皆様の健康、そしてこれからの子供の将来という観点で、質問というよりかは総論で要望と確認をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 私は歯科医師であります。平成元年に歯学部を卒業して、一時は大学の医局で勉強をしてまいりましたが、ほぼ約二十年間、開業医として地域医療に携わってまいりました。 同じく約二十年にわたりまして八〇二〇運動、いわゆる八十歳になりましても二十本の歯を残していると何でもおいしく自分の口で食べることができるという運動もさせていただいた中で、今、達成率は実は目標値を大幅に超えることができました。その分、八十歳になっても二十本の歯を有する人が増えるということ、つまりこれによって、きちんとかめる歯がたくさんある人の方が平均寿命はもとより健康寿命が長いという研究結果があります。また、日本歯科医師会の生きがいを支える国民歯科会議におきましても紹介されています。 資料のグラフ一を見ていただくとお分かりかと思いますが、歯が多く残っているほど健康であることを医療費で示したグラフであります。つまり、健康であるのならば病院に行く機会が少ない、また病院に行く必要がないと。そのことから医療費が安くなるのではないかと調べましたところ、一番左の棒が残っている歯が二十本以上の人でありますが、どの県でもすべて、歯の本数が多い人ほど医療費が少なく、残っている歯の本数が少ない人ほど医療費が多いということが分かります。これによりまして、長い目で見れば、お口の中をきちんと整備することで医療費の削減にもつながるということにかかわってくると思っております。 健康であることの一つのメルクマールとして歯の本数が大きな意味を持つということ、これにつながるわけでありまして、また全身疾患と歯科にかかわる一例といたしまして糖尿病を挙げさせていただきますが、歯周病で歯茎に炎症があった場合、血糖値が安定せずに糖尿病を更に悪化させるということも分かっております。また、心疾患、脳血管障害におきましても同様に、歯科とのかかわり、歯周疾患とのかかわりということも昨今言われているところであります。しかしこれは、口腔ケアをきちっとすることで、一方、肺炎の予防にもなります。 こんなことを今いろいろ私ども歯科医師は国民の皆様にこの提供をさせていただいているところでありますが、これは高齢者になってから、また病気になってから、また歯を失ってから気付くということではなく、これからは赤ちゃんのとき、子供のとき、そして歯を必要とするすべての年代で歯でかむことの重要さであるとか歯を整備することの必要性ということを感じていただくことが大切なのではないかと思っています。 私は日ごろより、人として生まれたからには、やはり自分の口で一生おいしいものを食べるということ、笑うということ、そして何よりも家族や愛する人と話すということ、この機能を担っている、根源を担っているのが歯であり口であり、その周囲の器官であります。是非ともこの辺のところを御理解いただきまして、私といたしましては、まず厚生労働大臣にお尋ねを申し上げたいと思います。 今申し上げてまいりましたように、歯とそして口の健康は全身の健康に大きくかかわっています。厚生大臣の是非とも見識、また思いをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 今、西村委員の方から、歯と口の機能といいますか、どんな働きをしているかということについていろいろとお考えを聞かせていただきました。 私も、歯とか口の中が大変な健康にとって大事なものだということも理解はしておりますけれども、またいろいろと西村委員には教えていただきたいというふうに思っております。 この誤嚥性肺炎を予防するとか、先ほどおっしゃった歯周病が妊婦とか、あるいは肝臓でしたっけ、いろんなところに影響をしていくというようなこと、そういうことをいろいろと研究もしていかなければいけないというふうに思っております。そういう意味では、歯科医師さん、あるいは医師の皆さん、そういう連携をされながら、歯と口の中の、どのように健康に影響をしていくかということ、これらについての研究というのをこれから更にやっていかなければいけないというふうに思っております。 それで、厚生労働省といたしましては、平成二十二年度から、八〇二〇運動推進特別事業、このメニューといたしまして歯科疾患予防や生活習慣病予防にかかわる調査研究事業を実施をいたしておりまして、都道府県に対してこれらの事業の補助を行っております。 引き続き、厚生労働省といたしましても、歯と口腔の健康と全身の健康とのかかわりについて情報収集を行った上で必要な取組を進めてまいりたいというふうに思っておりますので、よろしくまた御協力もお願いをしたいというふうに思います。
○西村まさみ君 大臣、大変ありがとうございました。 大臣おっしゃるように、これからも研究、そして先へ進むということを是非ともお願いを申し上げたいと思います。 歯科保健を充実させ、健康増進を図るためには、すべての地域で、そしてすべての年代で、そのどのライフステージにでも合った必要な歯科保健サービスの受けられるような法的整備が必要だと考えています。 資料二を御覧いただくとよくお分かりかと思いますが、今現在、医科と歯科との法的健診ではこれだけの違いがあります。医科では十八項目、歯科にはわずか五項目ということであります。例えば、歯周病に罹患しやすい、また、初期のうちであれば予防することができるであろうと言われている二十代から四十代の年代の歯科健診の法的制度がないということが、この表を見まして御理解いただけるかと思います。 もちろん、今現在は都道府県の条例や各自治体などで独自の健診を行っているところではありますが、是非とも国での法的整備というものを重ねましてお願いを申し上げたいと思っております。 次に、今後の在宅歯科医療制度に関する取組についてお尋ねを申し上げたいと思います。 施設から在宅へと高齢者の生活の場が変化している中で、生きる力を支える歯科医療の重要性を先ほどから申し上げているわけでありますが、特に在宅歯科医療の充実というものは健康寿命の延伸に大きくかかわっているわけであります。 寝たきりになられた方が、お口の中をきれいにするということ、そして失われた部分に歯を入れるということ、今入れている入れ歯を調整するということで自分の口から物を食べられるようになる。そうしますと、起き上がるようになる。当然食べるときは寝たままではありませんから、起き上がって食事を食べられるようになるということ。そして、次には家族との会話ができるようになり、ひいては歩くようになるという研究結果も出ているところであります。 是非ともその辺を御理解いただきまして、今後の在宅歯科医療制度につきましての見解又は取組についてお尋ねを申し上げたいと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) 御指摘をいただきました高齢化進展の中における在宅歯科医療に対する御質問でございますが、厚生労働省といたしましても、現時点におきまして要介護者などへの在宅歯科医療や口腔ケアの重要性とニーズが高まっているという認識を持っておりまして、これらの取組を進めていくというのは大変重要だというふうに考えております。 このため、厚生労働省におきまして、平成二十年度からでありますけれども、在宅歯科医療や口腔ケアに対する歯科医師や歯科衛生士を養成するための歯の健康力歯科医師等養成講習会、こういったものを開催をしておりますし、また、平成二十二年度からは歯科医療機関が病院や介護サービス事業者などと連携を図るための窓口となる在宅歯科医療連携室の設置を進める事業を行っているところでございますが、いずれにいたしましても、こういった事業を今後ともしっかり推進し充実を図っていきたいと考えております。
○西村まさみ君 政務官、大変ありがとうございました。 厚生労働省は今後も在宅歯科医療に関する事業を新たにまた実施する予定とも聞いております。是非ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。 しかし、その一方で、実は現場では在宅歯科診療を積極的に行う医療機関ほど高点数となりまして、集団個別指導の対象となり、また、さらにその翌年も高点数であったならばより厳しい個別指導の対象となるという現実もございます。是非ともその辺も含めまして御理解のほどをよろしくお願いを申し上げたいと思います。 次に、大阪のコンタクトレンズ診療所をめぐるいわゆる贈収賄事件を受けて、その再発防止に向けた藤村副大臣を主査とする保険医療機関等に対する指導・監査の検証及び再発防止に関する検討チームが設置されたと聞いております。大変重要なことでありますし、評価することではございますが、行政の信頼回復のためには是非とも指導監査の方法を含めまして抜本的な組織、業務の見直しをする必要があると考えておりますが、厚生労働省といたしましてはどのようなお考えをお持ちか、是非ともお知らせいただければと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) 御指摘のありました保険医療機関等の指導監査を行う職員が収賄容疑で逮捕をされましたことは大変遺憾なことだと思っております。九月二十五日に逮捕をされ、その後起訴をされておりますが、これを踏まえ、九月三十日には藤村副大臣を主査、私を副主査とする保険医療機関等に対する指導・監査の検証及び再発防止に関する検討チームというものを立ち上げています。 この中での論点は幾つかあるわけでありますが、本省と地方厚生局の役割分担及び情報共有の在り方、また、御指摘にありました指導監査の対象とする医療機関等の選定方法、そして指導監査の内部監査体制、こういったことを検討しております。 こちらの会議につきましては、次回からは外部からの有識者、この中には歯科医師の方にも参加をしていただこうと考えておりますが、検討を進め、今回の事件の検証と再発防止策を講じることにより、保険医療機関等に対する指導監査体制に関する信頼回復に努めていく所存でございます。
○西村まさみ君 ありがとうございました。 是非とも指導監査の在り方が適正な方向に向かいますことを、またそのように議論されることを心からお願いを申し上げたいと思います。 また、医科、歯科、薬科を問わず、全国各地の臨床現場、医療現場からは、やはり今政務官おっしゃいましたように、選定基準の問題ですとか選定過程の透明化、議論を是非ともお願いしたいという声を多数いただいております。その辺も含めまして、是非とも今後ともよろしくお願いを申し上げたいと、そう思っております。 次に、小宮山副大臣にお尋ねを申し上げたいと思います。 私には小学校三年の娘がおります。まさに私にとりましては宝であります。その日本の宝であります子供たちが、今大変残念なことに貧困であるとか虐待であるとかいう悲しい現実に直面をしています。私ども歯科医師が小学校の歯科健診などで児童虐待を早期に発見したという現実、経緯もございまして、何か歯科医師の立場であれば様々な健診事業を通じてお手伝いをさせていただく、児童虐待の早期発見のお手伝いをさせていただくこともできるのではないかと思っています。 ところが、実際では、つい先日、同僚、仲間の歯科医師に尋ねましたところ、少しこれはこの年代にしてはこの口の中の状態はおかしい。実は、体のあざというものは時間の経過とともになくなります。しかし、口の中、歯というものは、これは残念ながら治療しない限りは治りません。そういった中で、例えば六歳児の口の中、八歳児の口の中というのを見たときに、これは明らかにおかしいということに気付くことができるのが私たち歯科医師でもあります。 そんな中で、少しおかしいということで、いわゆる行政や捜査機関等に連絡をしようと思いましても、実はその出どころ、おかしいと思っているのがだれからかということが実は分かってしまうかもしれないというようなことを言われるんだということであります。 まさにこれは守秘義務違反でもあり、許すことはできないことだと思いますが、今の取組について是非とも強化をお願いしたいと思いますが、今、現状、小宮山副大臣のお考え、そして今の現状についての御認識というものをお尋ね申し上げたいと思います。
○副大臣(小宮山洋子君) 西村委員が歯科医師として、そのお仕事の中から児童虐待に大変強い関心を持っていただいていることを感謝申し上げたいと思います。 お尋ねについてですが、児童虐待の防止については超党派の議員立法で様々に法整備を進めてきておりまして、ただ、法整備をしてあっても、それはやはり地域の住民の方や関係機関がその虐待を早期に発見して児童相談所につなげていただかないと何事も始まらないわけです。 このため、児童虐待防止法では、児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は児童相談所等に通告しなければならないと規定する。それとともに、児童相談所等では通告をした人を特定させるものを漏らしてはならないということが規定をされているところなんですね。 こうした通告義務や通告先を広く知っていただくために、厚生労働省では全国共通ダイヤルをつくっていまして、最寄りの児童相談所にその番号から掛かることになっているんですが、その番号が知られていないということで、今月はちょうど皆さんに関心を持っていただくための、今オレンジリボンのバッジを私していますけれども、児童虐待防止月間で、この月間中に本当にいろいろなリーフレット、ポスター、CMなどを使ってその共通番号の周知を含めて皆様にお知らせをしているところなんですが、名刺大のこういうカードも作りまして、「見すごすな 幼い子どもの SOS」という今回のキャッチコピーと全国共通ダイヤルの〇五七〇―〇六四―〇〇〇というのを、関心持って取り組んでくださっている方がたくさんいらっしゃるので、こういう一枚のカードでしたら、それこそ身近な、自分が行かれるお店に置いてもらうこともできるし、学校で、あるいはお友達に、関心持っている方に手渡していただけるようなものを作りましたので、こうしたものを活用してしっかりと多くの方に知っていただきたいと思っています。 お尋ねの件でございますけど、私も聞いたところ、児童相談所に電話をしたら、だれが通報したか分かってしまうけどいいんですかと言われたという声とかが寄せられておりますので、これは通告した者を特定させるものを漏らしてはならないという児童虐待防止法の規定に反するわけですから、地方自治体に対して、また児童相談所に対しまして改めて周知徹底をするように先日指示をしたところでございます。
○西村まさみ君 大変ありがとうございました。実は、私が、娘が行っている学童クラブの先生たちも皆さんオレンジのリボンをして、そしてその名刺大のカードを持っていらっしゃいました。 是非とも、広く多くの皆様へ周知をさせていただく、その徹底ということも是非お願いしたいと思いますし、まさに国の宝であります子供たちの命を守るということを是非ともお願いを申し上げたいと思います。 それではもう一点、最後に、子ども・子育て新システムの制度についてのお尋ねでございますが、仮称認定こども園の検討が今進んでおるところでございますが、私もそうでした。子供を預けて働く親の立場では、子供が病気になったとき保育サービスがしていただけるのだろうかと。急に病気になったときに、今までですと、突然やはり電話が掛かってきて、それこそ十分、十五分以内に迎えに来るようにという、保育園であるとか幼稚園であるとか学童クラブからの連絡が来るわけです。 しかしながら、現実として、働きながら今すぐということは大変困難な状況でもあります。是非とも新しいシステムの中で病児・病後児保育の徹底というものをお願いをしたいと思うんですが、その点につきましての今の現状をお尋ねを申し上げたいと思います。
○副大臣(小宮山洋子君) 私自身も三人子供を育てているときに大変苦労いたしましたが、今、子供が孫を育てるのに同じ苦労をしているので、この三十年、一体政治は何をしてきたかという思いで、今いろいろ検討を力を入れさせていただいているところです。 この子ども・子育て新システムにつきましては、今、子ども・子育て新システムの検討会議、この中で有識者の皆さんなどによるワーキングチームを三つ設けまして、そこで具体的な内容を現在検討しているところです。 この中での病児・病後児保育につきましても、すべてのこども園、これは仮称ですが、教育、保育の場をするこども園への看護師の配置ですとか、あるいは施設型、訪問型、いろいろな形による病児・病後児保育の提供も含めまして、今後具体的に様々な検討をして、もちろんこれ、財源の問題もありますので、どこまでできるかということは、多くの皆様に御協力をいただいて、社会で子供を育てるという中で、この病児・病後児の保育についても少しでも充実するように検討を進めていきたいと思いますので、またお知恵もいただければと思っております。
○西村まさみ君 副大臣、大変御丁寧な御答弁を本当にありがとうございました。 今日は大変短い中で、私は歯科医師の立場として、医療に携わる者の立場として、そして働く女性の視点として、子育てをしている一人の母親として総論をお尋ねを申し上げました。次回、また機会がございましたら、是非とも各論についてお尋ねを申し上げたいと思いますので、どうぞ今後ともよろしくお願いを申し上げます。 本日はありがとうございました。
○足立信也君 民主党の足立信也でございます。 政府参考人の方がいらっしゃいますし、またその後ろにも秘書官の方々が控えられていて、一年間大変お世話になりました。また、細川大臣には、チーム長妻として一年間一緒に働かせていただきました。もう九月からはチーム細川として皆さん一体となって頑張っておられると思います。是非とも懸命な努力を続けていただきたいと、そのように思います。エールを送ります。 そういった関係で、私は一年四か月ぶりの質問ということになりました。私は、自分が政務官として在任中に、医療がかかわる分野についてはそれぞれ対応して、種はまいて芽は出たと思っております。実はそんな中で、やり残しているというか、もし時間があったならばこれからやりたかったなと思うことについて今日質問をしたいと思います。 それは介護のことでございまして、私のところに手紙が、これは政務官時代に来ました。この手紙の内容は、差出人の方は、いわゆるケアプラザ、これはどういうものかというと、国が所有する施設を、事業を委託して、財団法人に委託して行っている。その対象は、労災年金受給者やその家族が対象で、必要な介護が受けられるような必要な援助をしていると。要するに介護なんですね、内容としてはそういう。その方から手紙が来たんです。 ちょっとだけ抜粋しますけれども、管理職の方はすべて天下りである。福祉に関する経験や知識がないため、介護の在り方の検討や改善策に関して検討する意欲もない。平成十九年から三年間、離床、ベッドから離れるのは一日一回と定められた。一日のリハビリは午前十時過ぎに終わってしまう。毎週水曜日に、限定された入居者だけを対象にレクリエーションがあって、そのとき、水曜日はリハビリはない。または、朝食前後三時間離床させ、食堂で朝食をさせた後はベッドに寝かせて、昼食、夕食も食べさせず、一日二十時間以上寝かせた状態が半年続いたというようなこともあるんですね。この方々が、入居者有志一同ということで質問書を提出して、施設側の方と話合いの場を持ったんですが、それ以上一年間何の指示もないというような手紙が来たんです。 そこで、これ、私が疑問を持ったのは、これは介護の施設なんだろうか、あるいは介護保険上の介護施設と言えるんだろうかと、そういうような素朴な疑問なんです。 そこで、さらにこの問題がかかわる深い部分は、要は労働特会の労災勘定から委託事業の委託費が出されている、財団法人に。そして、よく言われているように、天下りの方が非常に多いというようなところに集約されているんですね。 ちょっと話が長くなりますけれども、前長妻大臣の真骨頂と申しますか、厚生労働省では無駄遣いの削減という努力はかなりやってまいりました。この二十二年度でも、予算の執行停止というのを除いても約六千五百億円ほど削減しておりますし、二十三年度の概算要求は、例えば事業仕分の反映で五百六十七億円、行政事業レビューによる全事務事業の検証では四千六百八十億円、それから、二十年以上経過した事務事業の検証で一千四百億円、独法、公益法人の交付金の削減で六百三十五、庁費、委託費、施設費の削減で三百六十八億等々、重複を除きますと四千九百億円程度削減した概算要求になっている。 こういう努力はやっているんですが、この問題については、その後、この秋にいろいろ動きがありました。 まず、会計検査院の指摘で、今私が申し上げたケアプラザというのは財団法人労災サポートセンターが委託事業を行っているわけですけれども、ここがプログラム開発準備資産と称して、これ委託事業、一年ごと、委託事業なわけですが、七億七千万円の資産を積み立てているという事実。それから、委託契約に入居費等に関する概算はあるんだけれども精算をしていない、精密な計算をされていない等々指摘があって、それを受けた形だと私は思うんですが、省内事業仕分、十一月一日、やられました、厚生労働省で。そこでも今の指摘に対応するように、ケアプラザにおける看護・介護職員の適正な配置、外部評価の導入をする、それから、先ほど申しました委託契約に精算条項を求めるというようなことを、対応があったんですが、その後、その後といいますか、それ以前になるんですが、これは行政刷新会議の事業仕分で特別会計、先ほど申しました特別会計、これは労災勘定なわけですが、そこから委託金として、これはもう、本年度は三十一億だったと思うんですけれども、これを廃止するというようなことにされていて、これは一連の流れであることなんですけれども、じゃ、これから先どうするんだということを私は今日質問しようと思って、今ちょっと前段が長くなりましたけれども、そういう趣旨でございます。 まず、この先ほど申しました財団法人労災サポートセンター、これは昨年七月に、要するに施設介護の労災ケアセンターと居宅介護の労災年金福祉協会が合併して発足しているんですが、元々は平成元年からあると。十八年度まではこれは随意契約で国とやっていたと、委託をですね。十八年度までは随意契約、それ以降は企画競争というふうになっているわけですが、この企画競争というのは、まず一者応札だったんでしょうか。
○政府参考人(尾澤英夫君) 労災特別介護援護事業でございますけれども、この事業は、不測の労働災害によりまして、傷病又は障害の等級が一級から三級の重度の被災労働者の方々に対しまして、在宅での介護が困難となっている方に対しまして、その傷病、障害の特性に応じた専門的な介護サービスを行っている事業でございまして、この委託契約につきましては、先ほど委員から御指摘ございましたように、十八年度までは随意契約でございまして、十九年、二十年度は公募ということで、二十一年度以降は企画競争ということで調達を行っておりますけれども、その入札の結果におきましては、一者応札、労災サポートセンターが一者応札という結果になってございます。
○足立信也君 そこで、先ほど、そもそもの私疑問で申し上げましたけれども、今目的をおっしゃった。かなりこれは特殊性のある介護を提供しているという話なんですが、今の話を聞いていると、障害者支援施設とか、あるいは介護保険での特別養護老人ホーム、あるいは介護保険での居宅サービス、これと一体何が違うのかというのがよく分からないんです。 そこで、一体何が違うのかということと、それから、これは国が委託してやっているわけで、国がやっているわけでもない、民間でもできないという特別なサービスだと、その特別なサービスというのは一体何なのか、その特別なサービスというのは本当にどれだけ提供されていて、本来の目的はこれ達成されているのかどうか、この三点をちょっとまとめてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(尾澤英夫君) 労働災害の重度被災労働者の方々で介護が必要な方々が入居されているということで先ほど申しましたけれども、多くは脊髄の損傷、それから頭部外傷の障害を持つ方々が圧倒的に多く入っておりまして、これらの方々につきましては、褥瘡、それから尿路障害等の併発疾病を発症しやすいなど、加齢による一般的な身体能力の低下とは異なる労災の被災者に特有の症状が多く見られる方々に御入居いただいているものでございます。こうした方々に対する障害、労災特有の障害の特性に応じた医学的な知識、またそうした障害を持つ方の心理、またそうした障害に対します対処方法についての対応ができる看護あるいは介護の体制をこれらのケアプラザでは実施しているところでございます。 また、このケアプラザの対象であります重度の被災労働者でございますが、こうした方々は労働能力を喪失して、また他人の介護を必要とする状態になった原因というものでございますが、これは業務に起因するということでございまして、それであるがゆえに事業主の保険料拠出によります労災保険を財源として設置、運営をしているものでございます。
○足立信也君 聞いていて皆さん思うと思うんですが、原因が労災であると、だから労災勘定から出していいんだと。しかし、今聞いた症状は、今多くの全国の介護保険での特養で私、入所されている方見るとほとんど変わらないですよ、その状況は。ということは、その方々に提供する介護サービスというのはやはり余り変わっていないんだと、違わないんだと私自身は思います。違いは原因だと、だから特会から行っているという話なんだろうと思います。 そして、特別な知識を持って、特別な技術を持ってという話が今ありましたけど、そこで職員の問題になってくるわけですね。今、役員は十一名、そのうち二人が天下り、職員は四百八十四名、そのうち九十七名が天下りという今状況だと思います。 そこで、官僚OBの方々の何割が介護分野の経験があるのか、特別な知識や特別な技術という話がありましたけど、何割の方々が経験があって、じゃ、その方々を選ぶといいますか、採用すると申しますか、その条件というのは一体何になっているんでしょうか。
○政府参考人(尾澤英夫君) 労災サポートセンターにおける官僚OBのうち何割が介護分野の資格をということでございますが、事実の関係でございますが、この労災サポートセンターの事業のうち、先ほど御紹介申し上げました労災特別介護援護事業、いわゆるケアプラザに従事している職員でございますが、全部で八施設ございますが、一施設当たり四十五名の職員が従事しておりますが、この四十五名のうち看護師あるいは介護士の方々は三十六名という状況でございまして、そのほかに管理的業務を行う事務職員がいるという状況になってございます。国家公務員のOBでございますが、OBはすべてこの管理的業務に従事している者でございます。二十二年の四月一日現在、八施設で国家公務員OBは二十一名おりますが、ホームヘルパー二級を持っている者が一名という状況になっております。 それからまた、OB採用の方法ということでございますが、労災サポートセンターでは、すべて介護の年金の受給者でございますので、こうした方々に対します労災年金受給に関します専門的な相談支援業務を行っているということで、こうした労災保険制度、またこの手続に精通した者につきまして、国家公務員OBの中からその能力、適性を見極めた上で採用しているものというふうに理解しているものでございます。
○足立信也君 ちょっと整理して質問しますけれども、ケアプラザ八施設、これは施設で介護を提供していると。職員、役員合わせて九十九名になると思うんですが、天下りの方がいると。その方々の中でホームヘルパー二級を持っている方は六十一名、うち一名が介護福祉士の資格を持っていると、これは間違いないことだと思いますが。 あわせて、今管理的な職業柄だとおっしゃいましたけれども、じゃ、この専門資格を持っていない方々はほとんど管理職という解釈でよろしいんですか。
○政府参考人(尾澤英夫君) 先ほど言いましたように、ケアプラザに従事しておりますOBは二十一名で、そのうちホームヘルパー二級を持っている者が一名、これは管理職でございます。
○足立信也君 混乱しないように申します。財団法人労災サポートセンターというのは主に、今ケアプラザと言っている施設介護と、それから在宅介護であるケアサポート事業と、それから新規労災年金受給者支援事業、これは相談事業なわけですけれども、や、あるいは労災年金の広報、盲導犬の貸与とか、いろいろやられていると。そのトータルで役職員で九十九人いて、そのトータルではヘルパー、ホームヘルパー二級が六十一名と、それは間違いないですね。
○政府参考人(尾澤英夫君) 間違いございません。先ほどのケアプラザ以外に年金相談の事業を行っていまして、これに関します常勤の職員が六十名おりまして、これはホームヘルパー二級を取得しております。
○足立信也君 という率なわけですね。 ちょっとここから二問はケアプラザに限定した話になるわけです。 これ、入所者は七百三十二名おりますけれども、これを先ほど、症状と申しますか、必要なケアというものは私は特養とそう変わらないなと申し上げたので、ケアプラザとそれから一般的な特養ということをちょっと比較したいと思うので、お聞きします。 そもそもこの八か所、国の、ケアプラザの設立の総費用は、その費用の総額は幾らか。そして、一人当たりの年間コスト、一人当たりの年間コストは、入所者の年間コストとしてはいかほどか、まずはこれをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(尾澤英夫君) ケアプラザの設置の総費用でございますが、建設費用それから土地の費用合わせまして八施設で四百五十五億円というふうになってございます。 それから、ケアプラザの運営に掛かりますコストでございますけれども、ケアプラザの運営費は、入居者にお支払いいただく入居費とそれから国からの委託費、両方によって賄っておりますが、二十一年度の運営費は両方で四十四億円というふうになってございます。入居費が二十一億三千万、委託費が二十二億七千万という状況でございまして、これを、二十二年三月末現在の入居者数で申しますと七百三十一名おりますけれども、この方々一人当たりの年間コストで申しますと、約六百二万円ということでございます。
○足立信也君 六百二万円ということですね。 これは比較は非常に難しい、均質な比較というのは非常に難しいんですけれども、私、今特養の話をしていますので、一般的な大体要介護度の平均三台であると思いますが、特養での平均の要介護度とその介護給付費は幾らなんでしょうか。
○政府参考人(宮島俊彦君) お答えいたします。 一般的には要介護四ぐらいが平均的だと思いますが、多床室の場合、四人部屋の場合ですね、入居者一人について介護給付費は三百三十六万円です。ただし、これとは別に利用者に食費負担と光熱費の負担がありますから、それを合わせると、コストという意味では三百九十八万円ということでございます。
○足立信也君 ケアプラザの方が六百二万と、それから特養の方は三百九十八万という数値でございますね。 じゃ、もう一点、今のケアプラザ、そして特養の方での今度、職員の賃金なんですけれども、これの平均と申しますか、それはどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(尾澤英夫君) ケアプラザにおきます職員の年収でございますが、基本的には国家公務員準拠ということで決めております。 看護師でございますけれども、平均年齢が約五十歳でございますが、年収が約五百五十万、それから介護士でございますが、平均年齢は三十七歳でございますが、年収は約四百十万となってございます。 一方で、平成二十一年度の賃金構造基本統計調査によりまして比較してみますと、この中では職種別賃金がございますが、これにより試算しますと、看護師の五十から五十四歳の年齢層での平均年収は約五百十万となっておりまして、また、介護士の三十五から三十九歳の年齢層での平均年収は約三百五十万となってございます。
○足立信也君 じゃ、宮島局長の方は。
○政府参考人(宮島俊彦君) 介護老人福祉施設の賞与を含む一人当たりの月単位でいいますと三十四万ですので、年にいたしますと大体四百万ぐらいということになろうかと思います。
○足立信也君 原因が違うから特会、労災勘定を使ってやっていると。で、一人当たりのコストが二百万以上違う、賃金については百万以上違うというような形になっているという共通認識にはなったんではなかろうかと思います。 そこで、私は、平成十二年から介護保険法、施行されているわけですけれども、介護を提供している事業なんだけれども介護保険適用外というものというのは一体どれぐらいあるんだろうというような素朴な疑問を持ちまして、これの分かる範囲で教えてほしいんですが。
○政府参考人(宮島俊彦君) 介護保険適用外ということですが、介護保険法による給付に優先する給付としては、例えば今の労災の補償法、これは労働災害に対する補償の給付で、船員保険とか炭鉱災害、こういったものも入ります。それから、公務災害に対する補償の給付ということで、これはいろいろあるんですが、国家公務員の災害補償とか、警察官の職務に協力援助した者の災害給付とか、海上保安に協力援助した者の災害給付に関する法律、こういうものが優先すると。それからもう一つ、国家補償的給付というのがございまして、戦傷病者でありますとか原子爆弾被爆者に対する法律というようなものが介護保険に優先するということです。ただ、優先する給付の内容というのはそれぞれ少し異なってくるということでございます。
○足立信也君 分かりました。 これは、ここから先がやり残したことというか、やりたかったことの話になってくるわけですけれども、医療というのは当然、昭和三十六年に国民皆保険になって、いろんな角度から検討されておって、やはり保険という一本軸があって、原因が何であれ、その提供ということについては全国ある意味で統合されていると思うんですね。 ところが、介護というものはまだ十年、されど十年であって、これはこれから先、今全国、病院、医療機関に入院されている定数といいますか、定員といいますか、そのベッド数よりも介護施設に入所される定数の方が上回ってくる事態に、あるいは今上回っているというふうな状況になってくるわけです。これから先は、日本の少子高齢社会で、やはりその介護のところ、私が思うに、設立の根拠となる根拠法もばらばらでそれぞれの施設ができて、介護というものが全体に体系的に考えられていないという印象が極めて強いですね。 一つだけ、まずはお聞きしたいのは、平成元年から先ほど前身からこれスタートしたと、それから平成十二年に介護保険制度ができた。そのときに、ここは介護保険施設として繰り入れようと、あるいは組み込むべきであるというような議論はなかったんでしょうか。なぜ切り分けたんでしょうか。
○大臣政務官(小林正夫君) 労災特別介護援護事業は、先ほど来お話があったように、不幸にして労働災害に遭われた方のうち、脊髄損傷などの傷病・障害等級が一級から三級までの重度被災労働者に対して、国が設置するケアプラザにおいて専門的な介護サービスを実施する事業であると、こういうことでございます。 ケアプラザの入居者は原則として六十歳以上であり、高齢者介護の側面を有するものの、基本的には身体障害者のための施設の性格を持っていることから、一般的な介護保険施設として整理することは適当でないと、こう判断したということでございます。 しかしながら、介護保険制度や障害者支援施設の充実に伴い、今民間の事業者の中にも介護に関して専門的なノウハウを有する事業者が多くなっていることから、本事業の発注に当たっては、今まで北海道から熊本まで八つのこの施設があって一括に発注をしていたんですが、これを分割発注を行う、こういうことも考えていきたいと思っておりまして、これから今言ったような民間のノウハウを有する事業者が参入できるような必要な見直しは行っていく必要がありと、このように考えております。
○足立信也君 ちょっと重複するかもしれませんけれども、要するに、行政刷新会議で、これは特別会計、労災勘定から組み込むのはおかしいと、廃止だというふうになったわけで、今までの説明ですと、原因が労災であるからということ、だから労災勘定から特会でお金を組み入れるんだと。しかし、それが否定されたわけですね。ただ、入所者は七百三十二人いらっしゃる、今現在ですね。 そんな中で、これからどういう選択肢を考えていかれるのかということです。これ、一般会計からというのは、原因が労災だからという今までの根拠は全く別な話になってきますから、それは難しいだろう。今、小林政務官が一部おっしゃられたのは民間へ開放というような形かもしれませんが、選択肢としては、例えばこれ、委託事業、今の答弁ですと委託事業を続けたいということだろうと思うんですが、そういう方向性を今厚生労働省としては考えられているということでしょうか。
○大臣政務官(小林正夫君) 今答弁したように、本事業の委託について、先ほど言ったように、今までは一括だったものを分割にして、ノウハウを持った方たちにも参入できるような、こういう仕組みが必要じゃないか、このように考えて、平成二十三年度以降一歩ずつそういうことができればいいかなと、このように思っているところでございます。
○足立信也君 通告はしていなかったんですけれども、細川大臣がお見えですので。 私が今まで申し上げたように、これから日本が迎える、どの場所でみとりをするか、あるいはついの住みかをどこに選ぶかということとも考え合わせ、介護のところを一体的に考え直さなければいけないということが私は是非必要な時代に差しかかっていると思うんです。 そんな中で、今委託事業を続けたいという話でしたが、これは国が持っているところを委託するというやり方で本当にいいんだろうか。あるいは、その際でも、やはりこれは介護保険適用の施設ではないという話の前提で進むということですけれども、介護全般、あるいはもっと言うと医療と介護の一体的な改革になるんだと思いますが、私は、医療に関しては、システム的には医政局、あるいは医療保険については保険局、そして健康局と、いろいろ絡んでいますね。介護については、実は今ほとんど老健局というふうになるんでしょうが、やはりそのコンダクターというか、全体を見てどういう方向性でという議論を今やるべきだというふうに感じているんです。 これは、党側でもそういう組織を立ち上げて一体的な改革をこれから提言していこうと思っておりますが、厚生労働省としては、そういうとらえ方まで広げるというおつもり、あるいはどうとらえていくかというお気持ちで結構ですけれども、発言をいただければと思います。
○国務大臣(細川律夫君) いろいろ足立委員のこれまでのやり取り、聞いておりまして、やはり介護と医療、どういうふうにこれからやっていったらいいか、これについて、介護は介護としてやらなきゃならない、医療は医療、しかし一方で介護と医療が連携を取りながらやっていかなければいけないということだろうと思います。 やはり、足立委員が言われましたように、最期のみとりといいますか、それをどういうふうな形でやっていくかということについては、これは、厚生労働省としてもこれについてはしっかり力を入れてやっていかなければいけないと思いますし、まだそういうしっかりした方向性もきちっと提起もしていないところもありますので、これについては、足立委員にもいろいろと御指導をいただきながら、しっかりやっていきたいというふうに思っております。
○足立信也君 ありがとうございました。 政府側、それから党側もいろいろ協調しながら進めていきたいと思います。 ありがとうございました。
○高階恵美子君 こんにちは。自由民主党、全国比例区の高階恵美子と申します。 この夏の参議院選挙におきまして初めて当選をさせていただきました。看護職でございます。人口一万人ぐらいの小さな田舎の町で生まれまして、人の命を支える、守る、こんな仕事がしたいと思って、十五歳のときから勉強を始めて、以来、急性期の臨床、それから保健所、精神保健福祉センター、あるいは大学、研究所等での研究、教育機関での研究や教育事業をやってまいりました。ただただ黙々と働いているだけではもうどうにもならないというのが実はこの選挙で政治の世界へ飛び込ませていただいた大きな理由でございます。 私、看護職の仕事は人の生きる力を守る、そういう仕事だと思っているんですが、今はとにかくこの国の未来を救うために、社会の生きる力をつくり出す政治をしっかりとしていかなければいけないんだと、その一人として何とか仕事をさせていただきたいと思い、二十一万を超えるお一人お一人の皆様から願いをちょうだいいたしまして、今この場に立たせていただいております。 本日は五十分という時間をちょうだいいたしました。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 中心としてお伺い申し上げたいのは、大臣のさきの所信についてでございます。 一番最初に是非お答えをいただきたいことがございます。厚生労働省の職員を大臣はどのように評価しておられるでしょうか。国民の命と健康を守る社会保障の行政を担う中心的な機関のトップとして、組織体制を改善しなければいけないと今思われている点はございますでしょうか。また、それをどういうふうにして実現していく予定なのか、是非お聞かせいただきたいと存じます。 組織が活性化して健全に機能するには、構成要素である職員が目標を共有して各々の役割を発揮すること、そしてその実行状況を適切に見直しつつ常に必要な改善を続けていくことが必要と考えます。この一年で荒廃した職場環境を改善するには大臣のリーダーシップが一層重要、職員を是非愛していただきたいと思います。潜在する能力をもぐっと引き出していただきたい、強い強い意思を求めたいと、そういうふうに思うのですが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 私も昨年の一年ですか、前の大臣の下で副大臣をやってまいりまして、二か月前に大臣としての仕事をやるようになりました。その経験からいいまして、厚生労働省の仕事というのは本当に幅が広くて、そしてなかなか仕事の内容も深い内容を持っているし、またなかなか複雑なところもあるということ、それがまた国民の皆さんの生活と直結をしているような仕事ばかりでありまして、厚生労働省の仕事は本当になかなか大変だなというふうに思っておるのが私の実感でございます。 そこで、こういう大変幅の広い、そして深い、国民に直結する仕事というのを、これは政務三役が主体的に職員の皆さんと一緒になってこれを進めていかなければいけないというふうに思っておりますが、やっぱり職員の皆さんの経験とかあるいは知識とかあるいは能力とか、そういうのはもう本当に貴重なものであると思いますので、私ども三役と職員が一体となって、そしてそれが国民の生活を豊かにして、社会保障の問題などもしっかり取り組めるようにしていきたいというふうに思っております。そういう意味では、いろいろと職員の皆さんにもしっかり御協力もいただかなければならないし、また職員にはその自覚も強く持っていただいて仕事もしていただきたいなというふうに思っておるところでございます。 改革すべきところというのは、省内でもいろいろと仕分をしたり、いろいろなところで、人事評価などにもいろいろと改革も取り組んでおりますけれども、改革すべきところはやっぱり改革もしていかなければいけないと思っておりますので、先ほどの質問の中で厚生労働省の中の制度を改革するところがあるかというようなお話もありましたけれども、これから仕事を進める上においてそういうようなところがあれば、これは私としては柔軟に対応をしていきたいというふうに思っております。 本当に私が今思っておりますのは、厚生労働省というところは本当に幅の広い仕事で、国民の皆さんに本当に直接直結しておりますから、したがって、逆に国民の皆さんからは厚生労働省に対する期待というのもこれまた大変強いと、大きいというふうにも思っております。したがって、その国民の皆さんの期待にこたえるのが政務三役と省の職員一体となってやっていくことだというふうに思っております。
○高階恵美子君 ありがとうございます。是非推進をしていただきたいというふうに思います。 そこで、実は気になっていることがございます。今年になりまして、かつて共に働きました上司や同僚たちが大量に辞職をしました。大臣はこの理由をどのように受け止めておられるでしょうか。思うように厚生労働行政を担えないというその原因がまるで職員の能力に起因していると、そういうような態度とか発言とかで大切な部下を追い詰めたといったような心当たりはございませんでしょうか。 大臣の所信の中で職場におけるメンタルヘルス対策について充実を図るとございましたが、厚生労働省内ではどんな対策が充実されたでしょうか。労働環境を改善するという心積もりはございますか。
○国務大臣(細川律夫君) 先ほども申し上げましたように、この厚生労働省の仕事というのは国民の皆さんからも大変期待もされているというようなことから、職員の皆さんにとってはそれが大変重い精神的な圧迫になったのではないかということも想像もされます。 厚生労働省の仕事というのは、本当に仕事が減るのではなくて増えている。しかし、人員は増えない、むしろ減っているような状況。そういう中で、職員の皆さんが大変仕事の中で御苦労もされているということも理解をしておりまして、そういう意味でのメンタルヘルスということもしっかりやっていかなければというふうに思っております。 そこで、厚生労働省としては、毎月一回ですけれども、厚生労働省の本省の全職員に電子メールで心の健康チェックを促しているところでございます。そしてまた、精神科医などの個別面談によるメンタルヘルスの相談、これは月八回行っておりますが、それとまた保健スタッフによる面談等の実施をいたしております。また、電話による二十四時間年中無休相談の実施、さらに外部の指定医療機関におけるメンタルヘルスの相談の実施など、こういうことにも取り組んでおりまして、これは他の省庁と比較してもそんなに遜色のない水準だというふうに私は思っております。 しかし、いずれにいたしましても、この精神的な問題、メンタルの問題については早期発見、早期対応が必要でございますので、私としては職員の皆さんが健康でしっかり仕事ができるように心を配っていきたいというふうに思っております。
○高階恵美子君 ありがとうございます。 私はかねがね、仕事は楽しく豊かに堂々とやりたい、こんなふうに思うものですから、一人でも多くそんな仲間が増えてくるといいなという思いで今質問させていただきました。 ところで、政府の新成長戦略では、医療・介護・健康関連産業を成長牽引産業とすると表現されています。そもそも社会保障と申しますのは、この国の国民の健康で文化的な暮らし、生存権を保障する公的基盤なのであって、産業という用語は適しません。表現を適切に改めるのはいつかをお示しいただきたいと思います。 と申しますのは、先週、訪問看護サミットというのがございました。そこで各党の先生方と御一緒させていただいたんですが、社民党の議員からの同様の質問が出されました。これに対して与党民主党の議員の先生から、私もおかしいと言っていますとお答えがあったんです。それで、当然のことながら政府内では文言の修正の作業が進められていると思ったので、その進捗を是非お伺いしたいと思いました。
○大臣政務官(岡本充功君) 今委員御指摘の医療・介護・健康関連サービスを産業というのがいいのかどうかという疑問でありますが、委員がおっしゃるように社会保障という側面がある一方で、この分野でも一定程度の方々がお仕事をされているという意味では雇用の場でもあるというとらえ方をしております。 そういう意味では、医療、介護の需要が今後増えていく中で、この需要にこたえるという形でサービスが創出をされる、そこには雇用が生まれるという側面もあるということでありまして、これをどういう角度から見るかということにもよりますけれども、私たちの中でこの六月に閣議決定された新成長戦略においても高い成長と雇用創出が見込める医療・介護・健康関連産業を日本の成長牽引産業として明確に位置付けて、ライフイノベーションによる健康大国戦略というのを出しています。こうした中で、社会保障改革を一体的に進めていくこととしておりまして、国民の安心が確保できるよう、また社会保障の充実を図っていくという観点もありますので、その点についても御理解をいただきたいと考えております。
○高階恵美子君 それでは次の質問ですが、ハンセン病問題に関する検証会議の提言に基づく再発防止策の進捗状況を伺いたいと思います。 厚生労働行政というのは、幅広く国民の命と暮らしを守る言わば防波堤のようなものでございます。時に厳しい風にもさらされますし、到底許し難いような過ちも過去に犯してきております。その最たるものの一つが社会的な偏見を擁護して合法的に続けられた理不尽な隔離政策だったと考えます。これは科学的にも全くつじつまの合わない誤った国策でした。厚生労働行政を担う者は常に過去の過ちを真摯に反省し、そして忘れることなく前に進む勇気を持つことが肝要です。 ところが、さきの所信においては、健康被害の再発防止については触れられましたものの、ハンセン病問題の検証を通じて必要とされた事項は何ら触れられておりません。例えば、患者の権利に関する法的基盤の整備、疾病を理由とする差別、偏見を克服する仕組み、これを構築すること、あるいは国民、社会への普及啓発活動、それらを継続的に推進する機関の設置など、平成十八年から三年を掛けて再発防止策の検討が行われ、その報告も昨年受けたはずです。この間、国は一体どのような再発防止策を講じたのかをお伺いいたします。あわせて、今後の推進に向けた大臣の決意を是非お伺いしたく存じます。
○国務大臣(細川律夫君) ハンセン病の件については、前の委員会で、山本委員だったと思いますけれども御質問をいただきました。そのときに、このハンセン病の療養所の方に行ったことがあるかという質問を受けましたので、行ったことがないと答弁いたしまして、山本委員から是非見た方がいいと、こういうことを勧められまして、早速、あれは十月の二十七日でありましたけれども、多磨の全生園の方に行ってまいりました。そこで、療養所で療養されている皆さんとも懇談をいたしまして、そこでこれまでの国の隔離政策、そして差別と偏見の中で暮らしてきたそういう実態もいろいろと体験上お話もいただきました。そういうハンセン病、国の施策によってそういうことになったということについては、これはもう当然国が痛烈な反省をしなければならないということを私も再認識をしたところでございました。 そこで、国としてどういうことをしてきたか、あるいはしなければいけないかということでございますけれども、これについては、やはりハンセン病に対する正しい国民の理解、これを促進するということで、従来から厚生労働省によりますハンセン病問題に対するシンポジウムというのを開催をしたり、あるいは全国の中学校等へのパンフレットの配布、それから国立のハンセン病資料館の運営、私もこの資料館にも行って見学もさせていただいたところでございます。 厚労省といたしましては、ハンセン病療養所の入所の方々の良好かつ平穏な療養生活を営むことができるための環境整備もいたしておるところでございます。そしてまた、平成二十一年四月から施行されましたハンセン病問題の解決促進に関する法律におきまして、国立ハンセン病療養所等における療養及び生活の保障、名誉の回復などについても必要な措置を講ずるとされているところでございまして、今後ともこの法律の趣旨に踏まえまして、関係者の協議も踏まえて、普及啓発や名誉の回復、療養の確保などに取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○高階恵美子君 ありがとうございます。 関連で、「ふたたび」という映画を厚生労働省が推薦をしているということを知りました。厚生労働省が単独で推薦を付けるというのは極めて珍しいことではないのかなというふうなことで、これ拝見したんですけれども、私はこのようなことこそこのハンセン病問題、再発防止を進めていくための普及啓発の一環として大いに推進すべきというふうにとらえたんです。大臣はこれどのようにお考えでしょうか。それから、この映画、御覧になりましたでしょうか、お聞きになりましたでしょうか。あるいは、御覧になったとすれば、感想はどんなふうにお思いでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) そのハンセン病の映画というような、「ふたたび」という映画でありますけれども、申し訳ないんですけれども、私まだ見たことはございません。したがって、感想を述べるわけにはまいりませんけれども、また機会がありましたら見せていただきたいというふうに思っているところでございます。 事務方に聞きましたら、この「ふたたび」という映画は、ハンセン病療養所におきます入所者とその家族のきずなをテーマにした映画で、厚生労働省としても推薦をいたしているということでございまして、今後ともハンセン病に対する普及啓発ということは、これは映画なども含めまして、この推薦をすることによってこういうことはどんどんやっていかなければいけないというふうに思っておりまして、今後ともそのように努めてまいりたいというふうに思っております。
○高階恵美子君 反省の上にも反省を、是非責任者として常にこの姿勢を持ち続け、周囲を引っ張っていっていただきたいというふうに思います。 ところで、最低賃金を全国平均千円に引き上げるということで合意されているとの説明もございました。看護職の最低賃金についてはどのような取扱いとなっているでしょうか。
○政府参考人(金子順一君) 看護師の方々に適用される最低賃金についてのお尋ねでございますが、委員御案内かと思いますけれども、最低賃金につきましては二通りございます。各都道府県ごとに設定をされます地域別最低賃金、これ現在、平均で七百三十円ということになっております。これはすべての労働者に適用される一番セーフティーネットの部分の最低賃金でございまして、これを補完するものとして特定最低賃金という制度がございます。これは関係の労使、労働者、使用者の労使でございますが、申出によりまして設定するというものでございますけれども、電機産業などを中心にかなり設定されているわけでございますが、看護師の方々についてはこの特定最低賃金は設定されておりませんので、各都道府県ごとに設定をされている都道府県別の最低賃金が看護師の方には適用になる、こういうことでございます。
○高階恵美子君 実は、看護職の報酬の在り方について現状の課題をどう分析なさっておられるのかということ、それからそれをどういう方法で改善していく方針なのか、その道筋を伺いたいというふうに思っております。 保健、医療、福祉、介護の分野で働く看護職、結構数いるわけなんですけれども、実は中医協で実施されている医療経済実態調査、この報告を見てまいりますと、職種別の常勤職員の一人平均給料月額の推移が示されてございます。チームで、一定の状態にある病状の良くない方、それから介護を必要とする方々を二十四時間三百六十五日ケアをしていくわけですから、単発で日雇という働き方よりは看護職というのは常勤で働くことが多いので、こちらの方を参考にした方がよろしいかと思って調べてみました。 例えば、国公立、公的あるいは社会保険関係法人立の一般病院で平成十三年と二十一年を比較してみます。医師は九十八万九千三百三十五円から百二万九千八百八十一円、一一七%の増でプラス一七ポイントでした。看護職員ですが、三十八万八千八百五十二円から三十五万九千六百七十円、九七%で三ポイントの減でございます。看護補助職員ですが、二十六万七千四百七十九円から二十三万一千二百二十八円、マイナス八ポイント、下がっているんですね。 慢性的な看護職の離職あるいは定着策が非常なもう社会的な問題となっています。こうした中で、看護職の給料は、あるいは看護補助職員、介護職も含められると思いますけれども、給料下がっている、これはゆゆしき事態だというふうに思います。このままでは離職を止められません。緊急対策を講じるべきと考えます。 この点について、いかがでしょうか。
○政府参考人(大谷泰夫君) 医療現場で働いておられる看護職員の方々、夜勤など心身に負担の大きい勤務に従事され、また患者を始め地域住民の方々の健康や安心のために御尽力いただいております。この看護職員の方々の離職防止、あるいは定着促進という観点からも、こういった給与を含めた処遇改善、非常に重要だというふうに考えます。 今、データでお話がございました。確かに、同じデータを見ますと、これまで二年ごとの医療経済実態調査の改定経過を見ると、ずっと下がり続けておりましたが、昨年の調査では、わずかながら、ちょっと足下で上昇したということもあります。 そういうこともありまして、今後、その看護職の給与の問題でありますけれども、これは診療報酬改定の動向とか、あるいはこれ、各医療機関における人件費であるとか物件費であるとか設備投資等のこの判断、こういったものの中で決まっていくものというふうに考えられておりますが、そうした中でその処遇水準の向上が図られて、それが看護職の定着促進につながるということを望まれるというふうに考えております。
○高階恵美子君 ありがとうございます。 入院医療の場所では、医療技術が革新的に進歩する一方で、高齢化の進展に伴って、身辺の自立度が低い方、複数の傷病を持ちながら最新の治療を受ける、そういう方も増えてきております。 高い専門性、連続する緊張感、丁寧にコミュニケーションを取りながら限られた人材で厳しい現場を支える看護職たち、今悲鳴を上げております。業務量は増え、学歴は高くなり、技術水準を上げるために日々研さんを積み、休みを返上して研修に出かけている。頑張っても頑張っても追い付かない。しまいには食事の時間や睡眠時間を削って現場に立っている。これが現実です。十人に一人が過労死ラインを超えて働いているという、そういうデータもあります。診療報酬でわずか、手厚い看護を評価するために入院基本料の引上げが行われたとしても、実態は過酷になっている。この状況を是非胸に留めていただければというふうに思います。 専門職として働き続けるためには、誇りを持ち続ける、やりがいを持ち続けることも大切です。私は高階といいます。仕事にはやりがいを是非お願いしたいと思います。 個人の努力にゆだねられてようやくもっている社会保障というのは本物ではないという思いがすごく強くあるんです。国際的に見ても、日本の看護職員の処遇は平均的な就業者の水準に比べて決して高い方ではありませんし、これでは辞めて当然だという気持ちがあるんです。この際、医療職(三)表を廃止して、看護の基礎教育と今の技術水準に見合った新しい報酬体系というのを創設してはいかがでしょうか。 見解をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(大谷泰夫君) 今、給与体系についての御提言もありましたけれども、これは先ほど申しましたように、さっきの診療報酬であるとか、個々の経営機関の経営判断の中で決めていかれる要素もあるということで、今の御意見等も参考に検討をさせていただきたいと思います。
○高階恵美子君 是非よろしくお願いしたいと思います。 政府は、十年後までに医療・介護・健康関連分野で、三百八十万人ぐらいでしょうか、新たな雇用を生み出すという宣言をなさっておられます。看護の人材については、どのようなサービス体系で、どのような役割を期待し、どのぐらいの人口規模の地域に何人、どういう位置付けで配置できる見通しを立てておられるでしょうか、明確にお示しください。
○政府参考人(大谷泰夫君) 御指摘ありましたように、二〇二五年の時点でこれは医療・介護職員約三百八十万人という推計を持っているところでございます。 これ、平成二十年の十一月に取りまとめられました社会保障国民会議の最終報告、ここにあるものでありますが、医療・介護サービスのあるべき姿を実現するという観点から、医療サービスの提供体制について一定の改善、改革を行うという前提としてシミュレーションをしたものであります。 このシミュレーションでは、今後の国民的議論に資するために、長期的な推計として、どっちかというとマクロレベルで、投影法で推計されたシナリオに基づくものでありまして、今おっしゃったような個別の現場とか地域に基づく合算ではないわけでありますけれども、現在のところでは、現行制度を拡充、延長、一部合理化しながら、むしろ在宅等を強化して進めるということでこういった大きな枠の数字を出したところでございます。
○高階恵美子君 医療施設調査・病院報告によりますと、病院及び診療所、一般診療所ですが、等の看護要員、これは平成二十年の数と昭和六十二年の数とちょっと見てみました。昭和六十二年、八十七万一千五十九名、平成二十年では百二十三万三百二十五・九名。途中で常勤換算で計算をするようになっておりますのでコンマで表示されていますが、この内訳、国家資格を有する保健師、助産師、看護師と都道府県知事資格の准看護師、そして無資格の看護業務補助者、全部を総じて百二十三万というのが直近の数字です。この間、保助看が二倍に増えて、准看護師は八割に減って、看護補助者は一・三倍に増える、こういったような内部の変化をしています。 これを看護師と准看護師について週定労働を三十二時間とする常勤換算が行われるようになった前後で比較してみますと、また様相が違ってくるんですね。平成十一年が九十七万七千六百五十八人、平成二十年が九十八万三千四十九人。いかがでしょう。数はほぼ同じなんです。ですから、この間、保助看を含む看護職員の増加をずっと均等にならしてみますと、大きく譲って、過去二十年間、一年当たり増やすことができた看護職員、大体一万四千人何がしという数になってまいります。しかも、その多くは前半の十年間の急激な増加に依存しているという、こういうことが分析して分かると思うんです。 人材確保法の制定後、看護教育の改革と並行しながら需給見通しに沿った人材育成と確保が進められてきた、その結果がこれなんです。大きく譲って、長いスパンで見たとしても、先ほどの話ですが、毎年毎年、およそ五万人ずつを養成して三万五千人ずつを失っているんですね。 これから生まれる子供の数が少なくなってくる、もうこれはだれもが知っていることです。人口構成は大きく変わります。なぜ三万五千人ずつを失い続けなければならないのか。貴い資源です。この原因をどのように分析しておられるでしょうか。効果的な改善策は講じているでしょうか。できないとすれば、その原因はどこにあるとお考えでしょうか。
○政府参考人(大谷泰夫君) 過去のトレンドで見ましても、確かに増加の数字というものが、今おっしゃった一万四千という数字もございます。また、直近のデータ持ってまいりましたけれども、平成十九年から二十年というデータを見ますと、この看護職員の就業者数は約二万七千人の増ということであります。地域医療体制を維持し、質の高い看護を行うために、今お話ありましたように、この看護職員の確保は極めて重要だというふうに考えます。 この看護職員の確保対策でありますが、幾つか取組を申し上げたいと思うんですが、一つは、子育て中の看護師等の離職を防止するための病院内保育所への支援あるいは新人看護職員の早期離職を防止するための新人看護職員研修への支援、こういった定着促進、それから二つ目としては、看護師等養成所の運営費、運営補助、こういった養成の促進、また三つ目として、ナースバンクにおける求人や求職情報の提供、就職あっせんなどの再就職支援、こういった様々な施策に取り組んでいるところであります。 現在、看護の実態を踏まえながら、第七次の看護職員需給見通しに関する検討会というものも検討を続けておりまして、この看護職員について、平成二十三年以降の需給の見通しの策定というものを進めているわけでありますが、それと併せまして、今申しました定着の促進とか再就業支援、あるいは総合的なこの看護職員の確保対策の検討を進めていきたいというふうに考えます。
○高階恵美子君 チーム医療の推進に関する検討会の報告書についてお伺いいたします。 チーム医療における基本的な方針がその中に示されているんですが、一番目の大きな柱に、各医療スタッフの専門性の向上と記載がされています。 そこで、各医療スタッフの中で、今少し触れましたが、准看護師の専門性をどうしていくのかと、この向上とそれを推進するための方策についてお伺いをしたいというふうに思います。 先ほどの話は病院の中の話でした。医政局で調べたそのデータを見ますと、現在国内で就業している看護職員の数全体はおよそ百四十万人に達しています。先ほどは医療機関内の話でしたけれども、全体で見ますと実は驚く現実が分かってきます。看護職の働く場は、医療機関より、むしろ予防とか健康増進とかあるいは介護保険、産業保健、そして保育、こういった分野に広がりを見せています。 このうち四十万人が准看護師です。准看護師は働き続け、人材確保法の制定前よりも今実は五万人増えているんですね。保健、医療、福祉、介護の現場を支えています。特に介護保険施設における活躍が目覚ましいと私は考えているんですけれども、その位置付けと将来展望を伺いたいんです。是非よろしくお願いいたします。
○政府参考人(大谷泰夫君) 今御指摘ありましたように、准看護師について、この専門性とそれから資質を向上するために、平成十四年の四月から准看護師になるためのカリキュラムを千五百時間から千八百九十時間に引き上げ、教育内容の充実を図ってきているところであります。 さらに、その専門性と資質を向上させるという観点から、准看護師から看護師に移行するという方法を拡大するために、従来の看護師養成のための二年課程に通うという方法に加えまして、就業経験十年以上の准看護師が働きながら就学できるように、これ平成十六年からですが、二年課程の通信制の仕組みを創設しまして、その準備や運営に対する補助を行ってきております。平成十六年以降、年間約一万三千人の方が准看護師から看護師へ移行できるようになってきているというのが現状でございます。 今後とも、厚生労働省といたしましては、こうした取組を通じまして、准看護師の方々の専門性あるいは資質の向上について支援をしていきたいというふうに考えております。
○高階恵美子君 是非よろしくお願いしたいと思います。 一昔以上前の平成八年にまとめられた准看護婦問題調査検討会報告書には、准看護婦養成を継続してもその志願者が減少を続けることはほぼ確実であるとか、看護職員全体の供給数が需要数をかなり上回ると見込まれるとの記載があって、明らかな見込み違いが十二年たった今もそのまま放置されている状態であります。 同じ報告書の最後には、この養成課程の内容を看護婦養成課程の内容に達するまでに改善し、二十一世紀初頭の早い段階を目途として看護婦養成制度の統合に努めることが問題解決の道だと記されています。今は二〇一〇年、タイムリミットは過ぎました。移行教育で一年間に四千人看護師になれるとしても、今働いている四十万人が移行、整うまでには百年掛かります。百年待って改善されるでしょうか。 とにかく、問題は一向に解決しないという状況にあると思います。看護問題の戦後処理、是非是非責任を持ってお取り組みいただきたいと思います。 そこで、我が国のこれからをここからは考えたいというふうに思うんです。 今後、二十年後、私たちのこの国、非常に人口構成変わってまいります。五十年後は現在の七割まで総数が減ると、その上高齢化が更に進むということが分かっています。現在は、十四歳以下の子供、それから十五歳から六十四歳、そして六十五歳以上と、年齢三区分で大きくこの比率を見ますと、人口構成一対七対二、大体こういう形だと思います。でも、二十年後、一対六対三、そしてその更に先、五十年後には一対五対四に急激な人口構成の変化が起こってまいります。だれも経験したことのない劇的な変化が起こるということが明らかなのですから、一日も早く十分な備えを始めなければならないと思うんです。 政府は少なくとも二十年後のこの明確なビジョンを打ち出すべきと考えておりますが、その進捗はいかがでございましょうか。
○政府参考人(大谷泰夫君) 最初の問いにもつながってまいるわけでありますけれども、これからの高齢化社会を見込んで、この国の医療、介護、その中でも特に在宅について、どういう役割分担をし、それから国民の方々の意向はどういうところにあるかと。これ見極めていかなければならないわけでありますけれども、そういった意味で、最初に申しましたような三百八十万人というシミュレーション、それ以外にも幾つかのシナリオ、ケースを想定して四百五十万人とか、そういうものも考えておりますけれども、そういう在宅医療それから急性期医療のバランス等々今後見極めて、幾つかのシナリオを持って進めていきたいということを考えております。 足下をちょっと申し上げますと、今第七次の看護職員の需給見直し、これを年内、最終的に取りまとめを行うべく検討中でありますが、これはむしろ、各県の集計を積み上げていくということになりまして、五年後の数字ということになりますが、これはどちらかというと手堅い数字になるわけでありますけれども、今後はむしろこの供給側の見通し、一方でサービスを利用する側から見た実情というものを把握して、その制度全体の検討と併せてその養成について進めていきたいと考えております。
○高階恵美子君 今ほど局長が手堅いとおっしゃられたその第七次の推計なんですけれども、私にとってはこれは驚愕の数字なんですね。五年後までに訪問看護を担う方、四万人程度しか見込んでいないんですね。これ、正気とは信じ難いんです。頭に入れるべき一を落としたのではないですか、十四万。今、直近の訪問看護ステーションの就業看護職員数大体二万七千六百六十二という、これが直近の数字だと思うんですけれども、就業している看護職員大体百四十万人のうちのわずか二%です。人口五千人に一人、これで一体どうやって在宅をみとるんでしょうか。 これから二十年後、今の一・五倍の方が一年間に亡くなるという時代を迎えるんですよね。五十万人の亡くなる場所をどうやって用意していくのか、とっても大切なことだということ、これ、国民の共通理解に今なりつつあるというふうに思うんです。今始めなければ。 その一方で、在宅ケアを担う訪問看護の需給の見通しですね、現場の数字を見ている場合ではないというのが私の気持ちなんです。在宅を推進するつもりは本当はないんじゃないんですかね。本音を是非聞きたいというふうなぐらいに思います。 例えば、平成十八年に在療診が創設されました、在宅療養支援診療所。これもう制定されてすぐに、一年の間に恐らく一万件になり、そして今は一万二千件ぐらい看板を上げていると思います。地域の中で最期までみとりますよということを自ら宣言なさった、そういう医療機関がそのぐらいあるはずなんです。ところが、こういうところでターミナルケア加算を算定した件数を見ますと、六月調査でたしか九百五十件ぐらいだったと思うんです、一年間で大体一万ちょっとの数。一万二千件の在宅療養支援診療所で年間で一万件しか最期のみとりを取れていないということですから、自ら最期まで診ますといいながら、本当は最期まで診ることがなかなかできないような状況、これが現場を持っている者たちの実は精いっぱい働いての限界なんじゃないかという気もするんです。 もうちょっと手厚く、二十四時間三百六十五日、しっかりとサービスが必要な人に届くような在宅ケアの仕組み、それを二十年後までにどのぐらい用意するのか。これをしっかり固めていくためには、在宅での死亡率を大体このぐらいまで見ていきたいという目標値をまず決めないと準備が始められないんじゃないかなというふうに思います。 現在、私たちのこの国では、一年間に亡くなる百十四万人ぐらいのうち大体一三%が在宅で亡くなるというふうに言われていますよね。これ、欧米、北欧、そういうところで見ますと全然数値が違ってまいります。せめて三分の一の方はおうちで亡くなることができるような、そういう環境を整えていくという、そういうお考えはないでしょうか。 国民の六割から八割が自宅で、あるいはその近くで、身近な場所で亡くなりたいと思っているのに、そのサービスが整っていないんです。保険料は払っています。あとは国が有効な策を支援する、保険で賄えないのであれば補助事業を打つなどして積極的に乗り出す、こういうことを考えてはいただけないでしょうか。
○大臣政務官(岡本充功君) 今委員からお話がありましたみとりの問題につきましては、御指摘のとおり、現在年間の死亡者数が百十四万人であるところが、二〇三〇年、平成四十二年には約百六十万人に増加するという中で、それぞれの皆さんがそれぞれの最期をどこで迎えたいかということを私たちもしっかり見据えていく必要があろうかと思っています。 自らの意思を尊重した尊厳ある死を迎えられるようにしていくということが重要であり、その環境を整えるということが重要だという御指摘はそのとおりだと思うわけでありますが、欧米との比較もされましたけれども、日本においては、またアンケート調査などを見ると、本当に最期の瞬間はどこがという話になると、最期のときをどこかというと、場合によっては過半数以上の方が病院と答えられているアンケートもあるというようなことを承知をしておりまして、急変をしたときにどうするのか、また現場を担う訪問看護の看護師の皆さんにも急変時の対応について不安を持たれている方が少なくないということも私の個人的な体験としても持っております。 そういった中、宗教観を含め、国民の皆さんの様々なニーズを見る中で、必要となる人材を含めた環境整備をしていく必要があるというふうに考えておりまして、現時点でこれがだから何万人だとか何人だというようなことを推計をしているというわけではありません。
○高階恵美子君 とにかく目標値を設定しないとこの今の窮状を救えないと思います。二十年後、亡くなるのは私たちです。自分たちのこと、親をしっかりみとること、身近に考えなければいけない、その責任を私たちは今時代を共にする仲間として負っていると思います。 その中で、一つの打開策として画期的なことが規制・制度改革に関する分科会の問題提起として出されておりまして、私も非常に面白いなというふうに思って、これ展開を非常に期待しているんですけれども、本年六月のこの問題提起の中で看護師の開業を進めようと、こういうことが言われたというふうに聞いています。そもそも我が国には看護師が看護診療所を開業するといったような制度はありません。しかし、こういうふうな書き方がされているということは、近いうちに医療法など関連する法律を全部改正をして、病院、診療所以外の新しい医療機関としてこの類型を創設する予定があるというふうに理解したんですが、それでよろしいでしょうか。 これはどうして画期的だというふうに申し上げるかといいますと、今医療機関というのは病院と診療所、この二つしかございませんけれども、主に治療するところとして医療制度は用意されています。ところが、今入っておられる方、地方に出てまいりますと、非常に長期の療養をし、みとるために、今ほど岡本先生もおっしゃったように、最期のときを過ごすための利用ということで病院、診療所が使われているという例も非常に多いんです。だから、病院が亡くなるところとして、最期の場所として選ばれていく、こういう現実がある。だけれども、そこで必要なのは治療ではなくて看護なんです。みとりのケアなんです。こういうことをしていくためには、少し小規模で地域にしっかり密着した形の看護を責任を持って最期まで提供していく、こういうふうなサービスの体系を用意しないと、日本でこれから増えていくみとりをちゃんと取ることができないと、こういうふうなことを私、考えているんです。新しい医療機関の類型を是非御検討願いたいと思います。 そして、最後に、大臣に是非この点、二十年後には医療機関とか介護施設、自宅で亡くなる人が非常に増えていく、こういったようなところにどういうふうに対応していくか、二十年、五十年を見越したビジョンを是非示していただきたいというふうに思うんですが、これへの取組について決意をお伺いできますでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 今委員の議論を聞いておりまして、最期のみとりの問題、それから自宅療養、いろんな自宅での介護それから療養、そして最期のみとりの問題、いろいろと御意見いただきまして、ありがとうございました。 私どもとしても、今日の御意見を御参考にしながら、将来ビジョンもしっかり立てていきたいというふうに思っております。
○高階恵美子君 ありがとうございました。 私も良識の府のメンバーの一人として加えさせていただきましたので、しっかり責務を果たしてまいりたいと思います。
○委員長(津田弥太郎君) 午後二時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十分休憩 ─────・───── 午後二時三十分開会
○委員長(津田弥太郎君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、森ゆうこ君が委員を辞任され、その補欠として江崎孝君が選任されました。 ─────────────
○委員長(津田弥太郎君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○上野通子君 自由民主党の栃木県選挙区選出の上野通子といいます。 私はずっと高校の教師をしてまいりました。あわせて、七年間、二期栃木県会議員をさせていただきましたが、その間も、そして教師という立場であったときにも、現場を重視し、現場の思い、そして母親として、また女性としての立場を重視してそのことを質問をずっとさせていただきましたが、本日も、現場の声を大きく聞いたことを踏まえて、細川大臣に是非ともいいお答えをいただきたいと思っております。ただいま検討中という項目もたくさんあると思いますが、検討中ということでお逃げにならないで、是非とも御自身の御丁寧な答弁をいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 最初に、先ほど民主党の西村委員からもお話ありましたが、児童虐待防止について質問させていただきます。 今月十一月は児童虐待防止推進月間ということで、先ほど小宮山副大臣からもお話がありましたが、これは十年前、二〇〇〇年の十一月に児童虐待防止法が施行されたということにちなんで二〇〇四年から定められ、その後、毎年全国で虐待防止を推進し、尊い命を守るというキャンペーン活動を展開することになっております。 この二〇〇四年というのは、皆様まだ御記憶に新しい方もいらっしゃると思うんですが、同年の九月に、実は私の出身である栃木県の小山市というところで、三歳と四歳の兄弟が父親の友人から暴力を受けた後橋の上から川に投げ込まれて死亡するという痛ましい事件が起きました。この事件をきっかけに、栃木県の小山市では児童虐待がなくなるようにという強い思いと意思の高まりがあり、カンガルーOYAMAという団体を始め、翌二〇〇五年からは、栃木から、子供の虐待をなくそうという声を全国に栃木県から上げようという願いを込めて、オレンジリボン運動が始まりました。今日も副大臣の小宮山先生、そして高階さんも付けてくださっていると思いますが、石井先生も付けていらっしゃいますが、このオレンジリボンは発祥は栃木ということなんですね。 そして、栃木県では、それから毎年なんですが、様々な場所でいろんなキャンペーン活動を行っていまして、今年は県庁所在地の宇都宮の方で、宇都宮の栃木県庁に大きなキャンペーン、オレンジリボンの布を前面に張り巡らせて、県庁の外壁をオレンジをイメージしたリボンでいっぱいにしたということです。 ですが、しかしながら、なかなか、それでも子供が虐待に遭って、また生活環境を苦にしながら自分から命を絶ってしまうという幼い子供たちの事件、また小学生の事件が後を絶たないのが現状ですが、ここでまず最初に大臣の方に、そうしたニュースに接するにつけてどのようにお思いになるか、正直なお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 上野委員がおっしゃるとおり、子供の虐待ということは私はあってはならない事件だと思っております。にもかかわらず、最近のマスコミなどでも登場しますのは子供に対する虐待事件でございます。そしてまた、その虐待事件が裁判になって法廷で扱われているというような、そんなニュースがもう本当に頻繁にマスコミに登場いたしております。そういうところを、私としては本当に胸が痛むような、そんな気持ちでニュースを見ておりますけれども、本来どの動物も、子供を慈しみそして育てるというのはこれはもう動物の本来の姿ではないかというふうに思いますけれども、とりわけ人である人間が、親が子供を虐待するというようなことは考えられないといいますか、あってはならないことでありますけれども、それが現実に起こっているということは、私はこれは日本の社会がおかしいというふうにも思っております。 したがって、子供を健やかに育てる、これは親だけではなくて社会も子供たちに対してしっかりと周りで子供を慈しみ健やかに育てると、そういう環境もしっかりつくっていかなければいけないというふうに思っております。これは、厚生労働省だけの仕事ではなくて、全体の政府の仕事としても、また自治体と連携を取りながらしっかりやっていかなければならない仕事だと思っております。
○上野通子君 ただいま大臣から、日本の今の社会はおかしい、だから環境づくりから始めたいという思いをお聞きしましたが、とても大事なことだと思います。 今本当に環境から変えていかなければいけないとだれもが思っているところですが、児童虐待防止、先ほどもお話ししましたが、二〇〇〇年に作られました児童虐待防止法なんですが、その後、この環境のすさまじい変化の中で、二〇〇四年と二〇〇七年に改正がなされて、通告の義務というのがきちんと中でなされたわけですが、それでもまだまだこのように虐待の相談件数も増えている。 皆様のお手元にお配りしたここに書いてありますが、このような状況なんですね。例えば平成十一年と平成二十一年ですね、十年間のこの変化を見てみますと、その件数は三万二千五百八十件増えていまして、何と三・八倍もの相談件数の膨大な量になっています。また、下に併せてちょっと書きましたが、この虐待によって亡くなってしまう子供がここ数年平均五十人前後と大変多くなっています。去年が多かったこともあるんですが、今年一番近いデータでも六十七名の幼い命がなくなっているということです。 こうした現状について、もう一度、大臣、環境からということですが、もっと具体的にどうしたらいいかという御見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(小宮山洋子君) この分野は私が担当しておりまして、二〇〇四年も二〇〇七年も法改正も超党派で、自民党さんとも一緒に、馳さんたちと一緒にやらせていただきましたので、お答えをしたいと思っています。 これは、やはりこういう命にかかわることは超党派で、どういう政治の状況でもこれは議員立法でやるというのが一番いい形だということで、参議院中心にしたDV防止法、それで衆議院中心に児童虐待防止法、ずっとやってきているところなんですね。ですから、その環境を整えるといっても、やはり法整備をまずしなければいけないということで、まず作って、二〇〇四年のときにはチェーンカットというか、虐待のおそれがあるときにプライバシーの中心である自宅まで警察が踏み込んでかぎ開けて確認できるかどうかというところ、そこと、それからあと、親権と子供の権利の問題を二〇〇四年のときには宿題として残して検討課題にしてありました。 二〇〇七年のときに、そのチェーンカットについては、司法がしっかり介入をして、裁判所の許可状を取って、福祉である児童相談所が前面に立って、警察がバックアップをして、そこがチェックできるようにしたんですが、そこが余り実際に運用として使われていないというのが今年八月のあの大阪での二人のお子さんの事件などでも言われましたので、そこはまたそういう通達を出したり、しっかりとそれを使えるようにということを考えています。 あと、親権と子供の権利についてが残っていたんですが、ようやく法制審議会でも、虐待に限ってですけれども、親権の見直しについての研究会の報告を出して今法制審議会で検討しておりまして、来年二月にはその報告が出ますので、そうしたら三回目の見直しを、多分これも超党派の議員立法でやっていただくのがいいのかなと思っております。 それで、あとは施設とかそこの児童相談所の人員とかいろいろ足りないのが現状のことは上野委員も御承知かと思いますが、小山の事件のときも虐待防止法にかかわっている人たちで視察に行きまして、あのときも警察の情報が児相とかに伝わっていなかったとかいろんな問題があって、そういうことを解決するためにやってまいりました。 児童相談所も児童養護施設もまだまだ数も足りないし人手も足りない、それは十分承知をしていますので、何とか財源を捻出をして少しでもいい状況にしたい。特に安全確認のためには、この間の、この間のというか、まだ通っていませんね、今審議をしている補正予算の中の安心こども基金に、施設の補助の職員ですけれども雇えるようなお金も付けて、そこではこれまでの十倍の百億をこの児童虐待防止に充てるような予算を組んでいますので、是非またいろいろとお知恵もいただければと思っております。
○上野通子君 小宮山副大臣、ありがとうございます。 できれば細川大臣の方にも後でお聞きしたいと思うんですが、今度の質問は是非ともお答えいただきたいと思うんですが、虐待を受けた子供たちが保護される場所として児童相談所に隣接している一時保護所とか児童養護施設等がありますが、細川大臣はこのような施設に視察に行ったことはおありですか。
○国務大臣(細川律夫君) 一度行ったことがございます。
○上野通子君 その施設を御覧になってどのようにお思いになられましたか。
○国務大臣(細川律夫君) 率直な感想としては、まだまだ不十分な点があるなというふうに感じました。それは、やはり人の数の、職員の数とかあるいは施設そのものがちょっと狭いなとか、そういう率直な感じは受けました。
○上野通子君 栃木県にも児童養護施設がたくさんありますし、また一時保護所は一か所しかまだないんです。これを県会議員のときにはせめて三か所にということも何度もお話ししたんですが、なかなかやはり予算措置等でそれが思いどおりにいかなかったのが現状ですが、私は時々その児童養護施設を県内ですが回らせていただいて、一番最近で感じたことは、本当に年齢の幅が、児童養護施設、大変広くなっていまして、今では、本当ならば乳児院に行くような子供から、また本当ならば十八歳までなんですが、その後、大学生になった後も、かなりの幅の子がそこに入所しているという現状を見ています。 また、ショックだったのは、様々な問題を抱える子供たちが一堂にいるということで、虐待を受けた子がまた二次的にそこでいじめも受けているという状況も実際に見てきましたし、もっとショックだったのは、親からの虐待を受けた子供がいまだにそのトラウマから解消されず、私が行ったときにそこにいた女の子は、四歳でしたが、私のスリッパを見た途端に泣き出し、暴れ回りました。そこの施設のスタッフに聞きましたところ、そのスリッパで何度も何度も親にはたかれていたと、そのトラウマでいまだにそれが抜けないと。そういうカウンセリングをもっともっと受けなきゃいけないような子供たちもたくさんいる、そういうところがたくさん今でもあるわけです。 そして、中でも一番今大変な目に遭っているのが地方にある児童相談所だと思います。児童相談所は、職員の数も増やすことは徐々にはしているんですが、その仕事の多さがもう限界に達しているという状況にあります。少ない人数、その中では大変少ない人数と思われる、その中で専門に虐待を扱うという職員が大変な思いをしながら夜も寝ずにその相談を受けているという現状がございます。 私は、まずはこの児童相談所の体制を更にもっと強化することからやらなければこの虐待はなくならないと思っております。現在のところ、児童福祉司を配置するために地方交付税算定基準は、人口百七十万人の団体で見ると、平成十一年度の十六人が平成二十二年度に三十人まで増えてはいますが、まだ一・八七五倍にしかなっていません。先ほどお話ししました虐待相談件数が三・八倍に伸びたのに比べると、依然として低い伸び率なんですね。この現状をまず細川大臣はどう思われますか。
○委員長(津田弥太郎君) どちらでしょうか。
○上野通子君 大臣。
○副大臣(小宮山洋子君) 先にちょっと事実関係申し上げていいですか。
○委員長(津田弥太郎君) はい。じゃ、先に小宮山副大臣。
○副大臣(小宮山洋子君) 上野委員も御承知のように、本当に児童相談所は数も人手もまだまだ足りないし、もっと研修もしないと、今複雑な虐待の状況が起きているということは重々承知をしております。前の自公政権のときからそこは充実するように努めてこられたわけですけれど、やはり財源の問題などがあって、なかなか十分にはいっていないというのが現状でございます。 先ほどの一時保護所にしても本当に足りなくて、こちらも定員オーバーのところがかなり多いわけですね。ですから、これもいろいろな補助などで増やす方向は示しているんですけれども、そんなに今の虐待の相談件数やらいろいろ処遇しなければいけない子供たちが増える状況に合わせてはなかなかいかないので、そういう意味では、例えば小規模な、家庭と同じようなグループホームのようなものを、これは民間でもやっていらっしゃるところもありますし、様々な形態のものも生かしながらそこはしっかりやりたいと。で、児童相談所の、先ほどの、安全確認のために御説明しましたが、とにかく補正でも積めるところは積んで少しでも手当てをということで、補助職員の増強とかそうしたところもできる限りのことは努めているということはちょっと御理解をいただきたいというふうに思っております。
○国務大臣(細川律夫君) 上野委員が言われましたように、児童虐待の件数が平成十一年度と二十一年度を比較して三・八倍になっている、一方、児童虐待などに対応していく中核の職員という児童福祉司、この職員が、同じような平成十一年と二十一年を比較しても千二百三十名から二千四百二十八、まあ二倍ぐらいしか増えていないということから見ましても、なかなか増えている児童虐待数に追い付いていないと。ということは、十分ではないということにもなろうかと思います。 そういう意味で、先ほど小宮山副大臣の方から申し上げましたように、本年度の補正予算でも、安心こども基金にこれらの対策として百億円を積んで対応をしていきたいというふうに考えて取り組んでいるところでございます。
○上野通子君 ただいま両大臣から、やはり児童福祉司を含めた人員の確保にしっかりとこれから取り組みたいという思いがあるということでよろしいんですよね。ありがとうございます。 〔委員長退席、理事長浜博行君着席〕 それで、もうちょっと具体的なお話させていただきますと、地方の財源手当てを保障した上で児童福祉司の大幅な人員拡充が必要だと今おっしゃられましたが、児童福祉法施行令は児童福祉司の担当区域というのがありまして、それが五万から八万人に一人を標準とするという地方交付税の基準があるということなんですが、これをせめて上限を五万人ということでそろえるべきではないかと今思っているんですが、いかがでしょうか、両大臣、お答えください。
○副大臣(小宮山洋子君) それも、御承知のように、本当はもっと本当に少ない人数に一人にしたいわけなんですけれども、それも徐々に下げてはきているんですね。ただ、今の財政状況とか様々なところから現状はこういうことなので、そういう意味では、やはり予算の今使い道を変えていきたい、もっと子供のことを重視したいということで政府全体としても取り組んでおりますので、今のところの努力の現状がそのレベルと、以前よりはそれでも下げてきているということでございます。
○上野通子君 今、細川大臣もうなずかれたので多分同じ御意見だと思いますが、徐々にという思いは分かります。ただ、本当に地方は大変な思いをしながら子供たちを守る努力をしているんですね。 私の出身の栃木県では、毎年度、次世代育成対策のために児童相談所や児童養護施設の職員の配置基準の引上げを国に要望しているところですが、栃木県ばかりではないと思います。そして、栃木県では、栃木県議会議長として、十月十五日付けで、児童虐待対策の強化、推進を求める意見書を総理あてに提出したところです。ここにそれがありますが、毎年同じことをやはり提出させていただいているんですが、ちょっと読ませていただきますと、児童相談所の機能強化を図るため、児童福祉司の配置基準を拡充するとともに、十分な財政措置を行うこと。また、身近な相談窓口である市町村の児童虐待対策の強化を図るため、職員配置の基準を設けるとともに、財政措置を行うこと。このような意見書を毎年のように多くの県が国の方へ意見書として送っていると思います。 本当に大変な状況というのはお分かりと思いますが、できれば思い切った、ここで生活が一番とおっしゃっている民主党政権の大臣の皆様には本当に思い切ったことをやっていただきたいと心から願っているところですが、八月の国会では東京都足立区の児童相談所で児童福祉司が一人で百件を担当しているという事例が紹介されたと思いますが、政府としてもこのときに、状態を憂慮して、せめて一人の担当者当たり三十から四十件で抑えると、そうするとどのぐらい職員が必要かというと四倍の職員が必要だということもきちんと確認されて、これに向けて政府として努力していくとおっしゃっていますので、早急にお願いしたいなと思うところです。 〔理事長浜博行君退席、委員長着席〕 さらには、児童福祉司の今度は数だけ増やせばいいと、そうなってきても困ることで、それにはやっぱり質も必要となってきます。児童福祉司の資格を持っているだけで経験を積まないと、とても微妙にデリケートな部分の職場でもあるし、またいろんな家庭の方々がいらっしゃるということで、経験をたくさん積まれればいいという職場でもないので、きちんと対応できるような質をこれから考えていかなければいけないと思いますが、その児童福祉司の資格とさらには質も備えた職員をこれからどのように増やすことをお考えか、細川大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○副大臣(小宮山洋子君) 上野委員がおっしゃること、よく分かります。超党派で児童虐待防止法の改正に取り組んできたグループでは、法改正だけではなくて、毎年、政府の方にもいろいろ、この児童福祉司の増やすことですとか、施設のことですとか、それから大学にも行けるようにとか、その運用上予算要求もずっとしてまいりましたので、私も要求してきた立場ですので、おっしゃること、とてもよく分かります。 それで、こちらの責任を持つ立場になって、少しでもそこ、力を入れたいということもありまして、今この政務三役になってから二か月弱でございますけれども、私たちで取り組める補正予算の中に、先ほど御説明したように、これは思い切って十億から百億に十倍に児童虐待防止の予算を組みまして、その中で、今御説明をしたことのほかに、児童相談所や市町村の職員の資質向上の研修などに充てる費用もこの中に盛り込んでいるところなんです。ですから、そういうところで一つ一つ一歩ずつ充実をさせていきたいと、そのように考えております。
○上野通子君 多分細川大臣も同じ思いと。よろしいですか。──はい。 次の質問は是非とも大臣、細川大臣にお答えいただきたいと思います。 実は、本日のこの質問に当たって、昨日、厚生労働省の方に何点か資料を請求させていただきました。その中で、虐待者ですね、虐待してしまう親が自分が過去に虐待を受けていた経験があるかどうかのデータとか、それから児童施設から一度家庭に帰した後、子供がまた二次的な虐待を受けてしまっているデータはあるかということを出してほしいとお願いしたのですが、把握していないというお返事が返ってきましたが、私はこのようなデータを調査、整理すること、国として必要だと思うんですが、細川大臣はどう思われますか。
○委員長(津田弥太郎君) 通告されているんですか。
○国務大臣(細川律夫君) 統計はないということでございます。しかし、大事な問題でございますから、研究をさせてみたいというふうに思います。
○副大臣(小宮山洋子君) 済みません、御通告が児童虐待防止に向けた政府の取組についてという一行しかいただいていませんので、ちょっと十分にこちらの答弁の資料がそろっていないことは申し訳ないと思います。 今の大臣のお答えに加えて、国としては調査をしておりませんが、様々な研究者の研究データがございますので、そうしたものも集めて参考にできればと思っています。 そういう中では、おっしゃりたいことだと思うんですけど、やはり暴力の連鎖が続いていますので、虐待を受けた経験のある人が子供を虐待してしまうというケースが多いという研究データは幾つか私も知っておりますし、また、子供が犯罪を犯してしまう、少年院などにいる子供のうちの七割が虐待を受けているというようなデータも研究データにはございますので、民間のそういうデータも活用して少しでも実情が把握できるようにしていきたいと思っております。
○上野通子君 地方はかなり本当に危機的な状態にありますので、本当ならば、もう既にそういうデータは、民間がやっているからでなくて、国としてちゃんと把握しておかなきゃいけない貴重なものだと思います。 なぜそこに私がこだわるかというと、今多くの施設からの声としては、この被虐待児を預かっているという立場からしても、どう考えてもトラウマ的に、以前に虐待を親から受けていたという親が虐待をしてしまっているということが大変多いという声が上がっているからで、そして、私がこれからお話ししたいことは、この虐待をした親へのケアや支援の充実、そこが不足しています。だから家庭への再統合とか調整が大変遅れてしまっている。そして、もう大丈夫だという、だれがそこで判断するのか分かりませんが、判断して家庭に戻すと、また親が全然カウンセリングができていない状況で二次的に子供を、今度はもっとひどい虐待になってそこで死んでしまうという状況も起きているんです。ここのところを本当に真剣にもっと考えていかなければいけないと私は思います。 私も子供が三人います。もし自分の子供に自分が虐待をしてしまったらどんなことになるかということはよく分かっています。だからこそ、子供の命を救いたいという思いが強いんです。 そこで、日本で一番欠けている点について今からお伺いしたいので、細川大臣、答えてください。よろしくお願いします。 虐待をしてしまうその親、その親へのカウンセリングの場所が現在ありません。どこでやっているかというと、児童相談所や児童養護施設がそれをカウンセリングしたり、また病院が多少のケアをしたりしていますが、諸外国では完全にそういうセンターをつくって、そこできちんとカウンセリング、ケアができるまで徹底的に親の面倒を見ています。こういう施設、センターをつくる気はありますか、ないですか。大臣。
○国務大臣(細川律夫君) 虐待を受けた親に育てられている子供がまた虐待を受けているということ、したがって施設の方に子供を一時預かっても、またその親の方に帰すことになればそこでまた虐待が行われるんじゃないかと、そのためには、その親の方をしっかりカウンセリングなどしてそういうことが起こらないような、そういうことをすべきだということだと思います。いや、それは本当によく分かりますし、またそういうことをする別の施設をつくってという上野委員の御意見でございますから、これは私も詳しいことについてはまだよく存じていないところもあるんですけれども、そういうことの実態もきちっと調査もして、必要であればしっかり検討してやっていきたいというふうに思っています。
○副大臣(小宮山洋子君) この細かい内容を御通告いただいていないので、担当している私から主に答えさせていただいているのをお許しいただきたいと思うんですが、これも二回の児童虐待防止法の改正の中で大きなテーマだったんですね。親指導をきちんとしないと結局連鎖が断ち切れないから、これはある意味DV防止法の加害者の更生プログラムと重なり合う部分があるんですけれども、そこが大変難しいところで、これは私も当時その改正をした当事者としてやり残している大きな問題だという問題意識は持っています。 なぜ手が付けられなかったかというと、おっしゃるように専門家が非常にこの国は少な過ぎるんですね。例えばドイツなどですと、六千人に一人そういうカウンセラーなどの専門家がいると。ところが、日本はもうそれよりずっと少ないので、これからやはりそうした人材の養成からやらなきゃいけないということだと思っておりますので、今も、児童相談所の方に弁護士とか医師とか精神科医とか、そういうような方たちから助言を得られるようにする、そのための費用を補助するというところまでしか行っていないんですけれども、これはやはりまた是非次の法改正の中でも議員の皆さんの方からも御提言をいただければというふうに思って、問題意識は非常に強く持っているところです。
○上野通子君 問題意識を持って、また大臣からは検討中というお話をいただきましたが、昨日、実は、栃木県に自治医大というところがありまして、そこで大変児童虐待に取り組んでおります桃井真里子先生という虐待専門の先生がいらっしゃいますが、その先生にお聞きしましたところ、やる気の問題だと、やる気があればドクターは幾らでも集まると、そうおっしゃっていましたので、是非ともやる気のあるドクターを見付けていただいて、もっともっと発信すれば必ずできると思いますので、検討中じゃなくて、是非とも来年若しくは今年度中でも、そういう立ち上げて、委員会でも、そして早急にこのトラウマを起こさないような、二次的被害が起こらないような対策を取っていただきたいと思います。 最後に、この虐待についての要望をちょっとさせていただきますが、目玉の子ども手当が今全国の親の方に子供のためにということで配られていますが、児童虐待等に遭った子供等が入っている児童養護施設に入所している子供たちには満遍なくは行き渡ってはおりません。別居している親たちは自分のために使ってしまうということも現実起きているという状況です。そして、児童養護施設に入っている子供たちには子ども手当相当の学用品が現物支給されているということですが、こんなことでは私は駄目だと思います。是非ともこの子ども手当が本当に子供のために使われているかどうかということの事業仕分をしていただきたいなと私は思っております。 次に、学童保育と言われる放課後児童健全育成事業について質問させていただきます。 これは学童保育とよく皆さんお聞きになると思いますが、その法的位置付けは、児童福祉法の第六条の二で書かれていますように、保護者が労働に当たっている昼間家庭にいないので、児童の厚生施設等の施設を利用して適切な遊び、生活の場を与え、その健全な育成を図る事業とされて、定義されています。また市町村には、同法第二十一条の九により実施の努力義務が、また第二十一条の十により利用促進の努力義務がそれぞれ課されているところです。 ところで、現在学童保育がどのような状況であるかというと、本来子供たちにとっても保護者にとってもなくてはならない大切な施設であると私は思っています。 じゃ、まずここで細川大臣にお聞きしたいと思うんですが、こうした学童保育を今までに視察されたことはございますか。
○国務大臣(細川律夫君) 大臣になってから、視察とかじゃなくて、私の地元の学童保育には訪問をいたしたことはございます。
○上野通子君 そこの、大臣が視察に行かれたところには障害児を受け入れていましたか。
○国務大臣(細川律夫君) 私が行ったところでは、私が気が付かなかったかどうか分かりませんけれども、いなかったというふうに思います。
○上野通子君 現在、義務教育の場でも特別支援教育として障害児教育に大変力を入れてきております。あわせて、昼間学校教育の中で特別支援教育を受けている、その普通教室にいる発達障害等の子供たちがそのまま同じように、ほかの健常児と同じように学童保育を利用したいという思いはあると思います。 現在、障害児の受入れですが、九千百二十クラブの中で一万九千七百十九人の障害児が受け入れられているというデータがありますが、この障害児の受入れについて大臣は何かお考えをお持ちですか。
○副大臣(小宮山洋子君) 障害児をあまねく受け入れることは是非必要だと考えております。厚生労働省といたしましても、障害児を受け入れるクラブの受入れ体制、これを確保する観点から、通常の運営費補助に加えて障害児受入れのための専門的知識などを持っている指導員の配置、それに必要な補助を行い、障害児を受け入れるための施設改修に掛かる費用についても補助を行うなど、その推進に努めております。 今委員がおっしゃったこの九千百二十か所というのは、今把握されている全国一万九千九百四十六か所の半分弱でございますので、これがすべてのところでできるようにしっかりとその助成の方を努力をしていきたいというふうに考えております。
○国務大臣(細川律夫君) 今副大臣の方から答えがあったように、やっぱり障害児を受け入れて放課後も安心して障害児がみんなと一緒に児童クラブで生活できるような、そういう体制をしていくのが私どもの務めだとも思っております。
○上野通子君 今両大臣からお答えいただきまして、やはり健常児と一緒に障害児も学童保育に行くべきだと私も思っております。そこでの差別は駄目だと思います。 そしてまた、小宮山副大臣の方から、ちゃんとした研修費も含めた定額補助金がなされていますということで、それは一施設に対して一人の障害児がいた場合の補助であって、その施設に二人以上いた場合はどうなっているのでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) 二人以上いても同額、一クラブ当たりの加算額という形になっておりますので、そういうことでは十分ではないとおっしゃりたいことは分かりますが、やはり財源との兼ね合いだということだと思います。
○上野通子君 お分かりだと思いますが、絶対この予算では無理です。聞くところによると、四人ぐらい入っているところ、また五人以上入っているところもあって、とてもその資格等、指導者の資格等は本当にこれ学童保育についてはあいまいな資格でして、障害者を受け入れられる障害児教育を受けた方とか資格を持っている方とか、そういう方ではない方が見ているんですよ。そのような状況で、ただ研修を受けたから一人分のということではちょっと私は足りないんじゃないかと思います。 是非ともここのところを早急に考えて補助額を増やしていただく、二人、三人と何人障害者を受け入れてもそれ相当に補助金を増やすというお考えはありますか、ないですか。
○副大臣(小宮山洋子君) 今検討しております子ども・子育て新システムという、これから来年の通常国会に法案を出させていただいて二十五年度からスタートをさせていただきたい、皆さんからもお知恵をいただきたいという、子供を包括的に支援をするシステムの中で学童保育もしっかり位置付けなければいけないということで、今検討会議の中の三つのワーキングチームで連日のように討議をしているんですけれども、昨日も基本制度問題のワーキングチームに学童保育全国協議会の方においでいただきまして、ちょうどこの学童保育の話をしていたところなんです。毎回審議をするたびに障害児さんをどういうふうにするのかということは各委員からも御発言があって、私どもも何とかそのところをしっかりしたいと思っているんですが、当面は今申し上げたような補助の積み上げということですが、包括的に全体に子供のシステムをつくる中で、この学童についてもしっかり位置付けが障害児さんの受入れについてもしていければいいと、そのように考えております。
○上野通子君 ただいま副大臣の方から昨日それについての会議があったということですが、そのことについてまた最後に質問させていただきたいと思うんですが、その前に、障害児のその受入れと併せて現在問題になっているのが、学童保育に待機する児童の問題というのがあると思うんですが、現在その学童保育を待機しているという児童の数というのは御存じでしょうか。
○委員長(津田弥太郎君) 通告されていますか。
○副大臣(小宮山洋子君) 今委員長のお尋ねで私が答えるのもなんですが、これも学童保育についてという一行をいただいておりますので、細かいデータをそろえるのにちょっと時間が掛かるのをお許しいただきたいと思います。 今、平成二十二年五月現在、今待機児さんがいるその待機児の数というのは八千二十一人です。
○上野通子君 待機児童の数、たくさんいるというようなあいまいな、こうぼわっとした感じで受け止めていらっしゃる。それは大臣も、そして私たち一般国民もそうかもしれないんですが、実はこれにはちょっと裏がありまして、待機児童は増えている増えていると言いながら、実際の数はそれほど増えていない状況にあるんです。なぜそれじゃそれほど今までのように待機児童が増えていないと思われますか、細川大臣。
○副大臣(小宮山洋子君) どういう意図で聞かれたのか分かりませんが、それはどうせ入れないからとか、そういうことかなというふうには思います。 私も実はこのことをずっとかかわってまいりまして、先ほど御紹介いただいた児童福祉法に、努力義務ですけれど、各自治体に義務付けたときの審議にも参加をしておりました。 御承知のように、この学童クラブというのは成り立ちが物すごく、最初の名前が二十種類もあるぐらい、それぞれ親御さんが自分たちでそういう子供たちの居場所をつくってきたという歴史があるので、一概に枠をはめるのが難しいというようなところからスタートをしているわけですね。ですから、そこでの職員の処遇の問題とか多くの問題があることは承知をしておりまして、これも議員の間で、青少年問題特別委員会、これは衆議院ですけれども、学童保育の集中審議などをいたしまして、そのときにガイドラインというものを出させたというか出してもらったという経緯があるんですね。 ですから、いろいろな成り立ちがあってできてきているところの中で、やはり必要なお子さんに学校へ上がってからも居場所を、その小一の壁とか、普通のところで三年生までしか行けないので小四の壁とか言われているものを取り除けるように、先ほど申し上げました子ども・子育て新システムの中で学童保育も大きな柱として位置付けて検討していきたいと考えております。
○上野通子君 入りたいけれども入れない、それはとても子供にとっては寂しいことだと思います。友達も自分のうちも親が働いている、でも片方は学童保育に行けるのに片方は行けない。その大きな原因はこの不況なんです。不況によって五千円から一万円のその月謝が払えない、そういう家庭が増えてきているから、だから待機児童が余り増えていないという現状も地方にはあるんです。こういうことを考えると、やはり何らかの支援をしてあげないと子供たちが不幸になると私は思います。 そして、先ほど小宮山副大臣おっしゃられた、今、放課後児童給付のワーキングチームでいろいろと検討されて、昨日もその会議があったということをお聞きしましたが、これは政府の方で考えている子ども・子育て新システムの基本案ですか新制度案、それの中にこの放課後児童給付についてという欄があって、そこの部分を多分皆さんで検討されているんだと思いますが、これを見られた方々、関係者の団体からは、このようなお考えもこちらの方に届いております。 行政の責任があいまいになるんではないか、施設の最低基準が設けられていないのはなぜか、財政支援が保障されず少額過ぎるんではないか、そして、この政府が検討している新システムは国が責任を自治体に丸投げしているんではないか、自治体も責任を負わないことを、その思惑もあるんではないか、そうすると、結局そのしわ寄せは、今六割が民営で学童保育なされていますが、そこにしわ寄せが来てしまって、結局学童保育をやめざるを得ないその民営の学童保育も出てくるのではないかと、経営者の方々からはそういう不安も出ているのは事実です。 ですから、もっと子供一人一人を大切に、保育という面で、また施設を利用しやすいという面でも何らかの形で早く考えていかなければならないと思います。これを一つの考えにして、学童をまたなくして新しい考えにしようと思っていらっしゃるんだったら、それまで多分何年も掛かると思います。その間、是非ともこのしわ寄せが民営の学童の保育を実際にやっているスタッフや経営者の方々に掛からないように、また行きたくても行けないような子供たちを出さないためにも、また障害児もそこにきちんとみんなと一緒に行ってきちんとした時間を過ごせるようにするためにも、是非とも早急に何とか学童保育の方の見直しをしていただきたいと思います。もう時間なので、答弁は結構です。 先ほど、子供は国の宝ですと民主党の西村議員もおっしゃいましたが、是非とも、もっともっと現場の声をお聞きいただくと、どういうことが大事でどういうことが困っているかという声もたくさん出てくるはずですので、本当の子育て支援を、本当に民主党は生活が一番とおっしゃっているんですから、そこをしていただきたいと思います。そして、最小不幸社会などと夢のない社会ではなく、だれもがそれぞれ幸せを感じて生きることができる最大幸福社会の実現を目的とするような国を預かる姿勢を取っていただきたいなと思いまして、本日の質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○副大臣(小宮山洋子君) 手短にお答えいたしますけれども、今御心配されたようなことのないように、この子ども・子育て新システムは幼稚園と保育所のところだけではなくて学童も柱として、国が責任を放棄するというのではなくて、これはまだガイドラインですけれども、今より質を良くしようと思っているところです。 そのために、今政府の案があるというよりも、多くの方から御意見をいただいて検討をしている最中でございますので、是非学童保育に大きな関心をお持ちの上野委員からも御意見をいただければと思っておりますし、全然そんな地方に押し付けようとかそういうことではなくて、ただ現物サービスは地方がそれぞれの自治体に合わせてやりたいとおっしゃっているので、そのときに質を下げずに更に良くしていくためにはどうしたらいいかということを検討をしておりますので、昨日のは学童保育のワーキングチームではなくて基本問題のワーキングチームの中でその柱の一つの学童について昨日は検討をしたということですので、一言申し上げました。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。今日は質疑の機会を与えてくださいまして、本当にありがとうございます。国民の皆様のお役に立てるよう、質疑をさせていただきたいと思います。 最初に、医療体制から伺います。 まずは、百四十四の病院のグループから成る国立病院機構から伺います。 報道によりますと、国立病院機構の八割弱の病院が黒字になったと伺いました。赤字にあえぐ医療機関が多い中で、これは本当にすばらしいことだと思っています。かつては赤字であった国立病院機構の財務状況についてまずは教えてください。
○政府参考人(篠田幸昌君) お答えを申し上げます。 国立病院機構でございますけれども、各病院、地域医療の着実な実施ということで実施をしてきております。地域医療連携ということで患者さんの受入れ等も積極的にやっておりますし、材料費、コストの抑制ということに努めてまいりました。その結果、二十一年度決算におきましては、病院の約八割弱が経常損益で黒字の計上という結果になっております。 ちなみに、全体でございますけれども、三百四十八億円の当期純利益ということを計上いたしておると、そういう状況でございます。
○秋野公造君 その三百四十八億円、経常利益はどのようにお使いになるんでしょうか。
○政府参考人(篠田幸昌君) 国立病院機構でございますけれども、医療機関でございますので、質の高い医療を提供するということが第一かと思います。そのため、老朽化した建物の改築、建て替えといったことが当然必要になってまいりますし、医療機器の整備といったことも当然必要になってまいります。それから、発足時に国から承継した長期債務もございますので、こちらも順次償還をしていくということも必要になってまいります。こうした状況でございますので、お話のありました二十一年度利益につきましては、現在、国立病院機構の方から私ども厚生労働省の方に、どういう処分をするかということで協議をいただいております。 評価委員会の方の御指摘なり意向というものを踏まえまして、さらには財政当局ともすり合わせて決めるということになっておりますので、所要の手続を着実に実施してまいりたいと思っております。
○秋野公造君 独法化して黒字が出たとしても、それは長期債務にも使わなくてはいけない、その中で老朽化した建物も建て替えていかなくてはいけないということで、建て替えが遅れたりしますとこれは医療の質の保証にかかわりますので、どうか経常利益はしっかり確保をして医療の質を上げてほしいと思います。 そうはいっても、黒字化した理由というのは、やはり国立病院機構側の職員の皆さんの努力があったんだと思います。こういったことはもっともっと広く知られるべきだと私は思っておりますが、少なくとも赤字にあえぐ自治体病院の方々には、こういった成功事例というのはもっともっと国の方からお伝えをするべきではないでしょうか。
○政府参考人(篠田幸昌君) 国立病院機構、独立行政法人でございますので、私どもの実施いたしました事業の中身というのを極力透明性がある形で御提供するというのは当然かというふうに考えております。 国立病院機構の方でいろいろ努力をいたしておりますけれども、経営改善の取組というものは他の医療機関の方々に参考にしていただけるところも当然あろうかと思います。そういった点につきましては、私どもと申しますか、機構の方のホームページなりあるいはパンフレットということに盛り込みまして積極的に情報公開をしておるところでございます。 今後とも財務基盤の一層の安定化ということを進めなければならないと思っておりますけれども、地域医療の充実向上ということになりますと、やはり地域の医療機関との連携ということも当然必要でございます。そういう方々の方にも情報が提供されるように、引き続き情報公開の方には努めてまいりたいというふうに考えております。
○秋野公造君 どうか、赤字の自治体病院から相談があったら、積極的にお願いをしたいと思います。 国立病院機構の医療機関は、心神喪失とか筋ジストロフィー、重症心身障害、結核などの政策医療を担っていただくだけではなくて、一方、急性期医療を始め各診療科が充実をしており、総合医を育成し、そして専門医教育も行うことができる国立病院機構の拠点病院は若い医師が集まりやすい環境だと私は思います。 先日、都道府県のへき地支援機構などにドクタープール機能を持たせてへき地診療所への医師を派遣する仕組みに取り組んでいただく予算措置をしていただけるとの力強い答弁、九月の十三日に長妻大臣からもいただいたところでありますけれども、地域によってはこういう取組と、そして国立病院機構病院の拠点病院がコラボレーションを行うことによって地域医療に医師を派遣するといった役割を担っていただくことを検討いただけないでしょうか。
○大臣政務官(岡本充功君) 今御指摘がありました医師の不足についての課題の中には、診療科における偏在、地域の偏在というのがあるということは我が省の調査でも明らかになったところでありまして、これは既に公表をしております。 こういった調査を見るまでもなく、委員から御指摘もありましたような、いわゆる医師の偏在対策をどう取り組むのか、課題でありまして、これにつきましては、私どもといたしまして、元気な日本復活特別枠、平成二十三年度概算要求における枠でありますが、これを活用して、地域医療に従事する医師のキャリア形成支援、医師不足病院への医師のあっせん等を行う地域医療支援センター、これは仮称でありますけれども、これの設置を要望しているところでございます。 したがいまして、こういったこのセンターの設置が来年度予算で認められるということとなりますれば、当然のこととして、医師の地域偏在解消に向けた専任の実働部隊として大学病院、医局等の関係機関と積極的に調整をするということもできますし、各県が拠点をどこに置くかを含めて決めることと結論としてはなりますけれども、国立病院機構もその一つとなり得るというふうに考えております。
○秋野公造君 ドクタープール機能、医師バンク機能、地域医療を守るためには絶対に必要ですので、どうか御答弁のとおり実現をしていただきたいと思います。そして、厚生労働省には、我が国の医療体制の大きな役割を担う国立病院機構を更に発展させて、国民の皆様に安心できる医療を提供し続けていただきたいと思います。 次に、介護療養病床について伺います。 平成二十年度の補正予算の中に、介護職員等がたんの吸引など医療的ケアを行うための体制整備の項目、入っております。これ自体はスキルアップなどいいところもあるんだろうと思いますけれども、裏返しますと、医療が必要な介護入所者がやはり多いということなんだろうと思います。そのような状況では、医療を行うことができる介護型の療養病床の存在というのは大変貴重な存在だと思います。 大臣、介護療養病床の廃止は現時点では困難だと考えますが、いかがでしょうか。大臣。
○国務大臣(細川律夫君) 委員からの、介護療養病床について今後の取扱いをどうするかという、このことでありますけれども、これを検討するために本年の一月から七月にかけましていろいろ調査をいたしました。その調査は、介護療養病床から他の施設等への転換実績あるいは転換予定があるかどうか、二つ目に、介護療養病床等に入院している患者の状態像、これらについて調査をいたしました。その結果、介護療養病床から転換がなかなか進んでおらない、平成二十三年度末までにすべての介護療養病床を介護保険施設等に転換をすると、こういう予定になっているんですけれども、これがなかなか困難であると、こういうこと。これは前の長妻大臣のときもそういうような判断をされたというふうに承知をしております。 そこで、この判断を踏まえまして、介護療養病床の今後の取扱いについては、現在、来年の通常国会における法律改正を目指して介護保険部会において今議論をいたしているところでございまして、この議論を踏まえまして、猶予を含めて方針を決定をしたいというふうに思っております。
○秋野公造君 必要性からも難しいということだろうと思います。 児童虐待の問題について伺います。 先ほど西村委員そして上野委員からも御質疑ありましたけれども、平成十二年のあの児童虐待防止法案、公明党の原案がベースになったと伺っております。どうかそのこともまた今後御留意いただけたらと思いますが、先ほど上野委員も引用された社会保障審議会児童部会児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会の第六次報告の中、子ども虐待による死亡事例等の検証結果について、この結果によりますと、平成二十年度の児童虐待死亡事例六十四例のうち、ゼロ歳児の死亡が三十九人、ゼロか月児が二十六人、そしてゼロか月児のうち日齢ゼロ日が十六人ということになっています。主たる虐待者としては母親が多く、リスク要因として様々挙がっておりますけれども、やはり妊婦さんの状況が非常に問題が、リスクが多いということになっております。 ゼロ歳の虐待の死が多い現状を考えますと、生まれてからの対応では遅いんだろうと思います。厚生労働省のお考え、いかがでしょうか。また、市町村やあるいは病院などで実施している両親学級や母親学級など、妊産婦などへの更なる支援、必要だと思いますが、併せて厚生労働省の御見解、お知らせください。
○政府参考人(高井康行君) 御指摘の第六次の虐待による死亡事例の検証結果、検討委員会から出ておりますけれども、虐待による死亡が生じるリスクといたしまして、ゼロ歳児について、望まない妊娠であるとか、妊婦健診未受診の方、母子健康手帳未発行の方、こういう方についてリスクが多いと指摘されております。ゼロ歳児の方の虐待防止のためには、妊娠期からの対策が重要であると認識しているところでございます。 このために、リスク要因のある妊婦を市町村の窓口あるいは産科医療機関等において的確に把握して支援に結び付けることが重要となってくるというようなことでございますので、今後、そうした市町村の先進的な取組事例、あるいは産婦人科、助産師等の専門家の意見を聴取する、あるいは妊娠期におきます虐待予防に関する研究等々に取り組んでまいりたいと思っております。
○秋野公造君 今リスクを挙げていただきましたけど、把握できる妊婦さんはよろしいんですが、そうでない妊婦さんもいらっしゃいます。この問題、非常に重要であると思いますので、特定妊婦を対象にした養育支援訪問事業の充実や強化、もちろんこれも大事なんですけど、この専門委員会の中で大きなテーマとして検証を行っていただく考え、いかがでしょうか。
○政府参考人(高井康行君) この第六次、この七月に発表させていただきましたけれども、その報告の中でも、ゼロ歳児あるいは特に生後ゼロ日の虐待の死亡ということについて更に検証する必要があると指摘をされているところでございます。 こうした方につきまして、育児の悩みでありますとか母子の孤立などに起因する虐待について、やはり別の対応が必要なのではないかということも考えられておりますので、今取り組んでおります第七次のこの虐待要保護事例の検証の委員会においても、この生後ゼロ日、ゼロか月児の死亡事案について検証を深めて、新たな対策が必要か検討していきたいと考えております。
○秋野公造君 是非現場の意見も聞いて対策をお願いいたします。 次に、出産育児一時金の直接支払制度について伺います。 公明党はこれまで、この出産育児一時金の創設含め、この拡充についてずっとかかわってまいりました。その上で、緊急の少子化対策として、まとまった出産費用を事前に準備することなく出産に臨むことができるように出産育児一時金直接支払制度を実施をしたわけであります。 この制度導入により、妊婦さんは保険証とそして合意書だけで楽になったという考えもある一方で、中小の産婦人科が一か月から二か月入金が遅れることから経営に困難を来すなどのデメリットが出てきているところであります。 日本の分娩の九九%を担うのは産婦人科であり、この周産期死亡率、母体死亡率において世界有数の水準を保持するこの産婦人科の活躍、何としても守っていかなくてはなりません。分娩をこの結果取りやめるようなことになってはいけないと思っていますが、この直接支払制度への対応が困難で、特に経営に困窮する医療機関については、かつて行われていた受取代理制度を再び認めて選択してあげるようにするべきだと考えますが、厚生労働省の考え、お知らせください。
○大臣政務官(岡本充功君) 御質問のとおり、安心して妊娠、出産できる環境を整備するため、出産にかかわる経済的負担を軽減するということは大変重要だというふうに認識をしております。 そういった中、出産育児一時金を医療機関等へ直接支払う、いわゆる今委員から御指摘の直接支払制度というのを実施をしているところでございまして、これにつきましては、一定程度現在大規模病院を中心に御理解をいただいているところでありますが、今年度末までの時限措置ということとなっておりますが、これについてこれからどう考えていくかということでありますけれども、一点目として、医療機関等から、申請から支払までに一定期間の時間が掛かる、いわゆる医療機関等の資金繰りに支障を来すという観点、それから医療機関等における事務負担が大変大きいということ、こういった指摘をいただいておりますので、この御指摘を踏まえて来年度以降の制度の在り方について検討をしています。 現在、医療保険部会において来年度以降の制度の在り方について御議論いただいているところであり、昨日は、妊婦の皆様の負担軽減のための支払の早期化や事務手続の簡素化等の改善を図りながら、やはり直接支払制度を継続していくということを検討するとともに、小規模医療施設への措置として御指摘の受取代理制の仕組みを制度化するといったことを内容とした素案をお示しをしたところであります。 引き続き、医療保険部会での御議論を踏まえ、年末の予算編成の過程の中で検討していきたいというふうに考えています。
○秋野公造君 ありがとうございます。 経営が困窮している実態、正しく把握をして、小規模の産婦人科や助産所が分娩をやめることがないようにお願いをします。 次に、ねんきん定期便について伺います。 九月十三日の厚労委でねんきん定期便の中身に音声コードを付けるべきであるとのお訴えさせていただき、来年中にしていただくと長妻大臣からも御答弁いただきました。 ねんきん定期便事業が事業仕分で三割削減と伺いましたが、来年度以降どのように対応していくおつもりでしょうか。
○政府参考人(石井信芳君) お答え申し上げます。 ねんきん定期便は、加入者の皆様に御自身の年金記録を確認していただけるように、加入期間や保険料納付額などを記載した文書を毎年のお生まれになった月、誕生月にお送りしております。 御指摘ございました先日の事業仕分でも、このような御自身で年金記録を確認していただける環境を整備することの重要性につきましては御理解をいただけたものと考えておる次第でございますけれども、その方法につきまして、効率性の観点からできる限り早期にネットに移行することなどの評価結果が出されたところでございます。 このネットの利用に関しましては、私ども、現在、ねんきんネットの開始に向けた準備作業を進めてございます。今後、これが普及していけば、国民の皆様が御自身の年金記録を手軽に確認できる環境の整備が進むことになるわけでございます。したがいまして、これらを踏まえまして、インターネットによるアクセスが可能な方については、郵送によるねんきん定期便からねんきんネットへの移行を図るなどの検討を進めてまいりたいと考えております。
○秋野公造君 先日の事業仕分の中には、ねんきん定期便を見ていない、ごみ箱に捨てていると言われた方がいらっしゃったと聞きました。年金法の改正により、年金について分かりやすくお知らせをしようという趣旨の下ねんきん定期便が始まり、だれもが年金が幾らもらえるようになるということが明確に分かるようになりました。問い合わせができるようになったとの声も非常に多いのだと思いますが、見ていない、捨てていると発言されることは行政の不信を招く可能性があり、与党の役職にも就かれている方ならば、法の趣旨をしっかり理解していただくよう御説明をなさってはいかがかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。非常に残念な発言と私は思いました。
○国務大臣(細川律夫君) 今、秋野委員からの御指摘の発言については、私自身直接聞いたわけではありませんので、その委員がどういう趣旨で言ったかその真意はちょっと分かりかねますのでコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、しかし、一般論といたしまして、このねんきん定期便というのは、御自身の年金記録を確認をしていただくという、そういう目的ですべての加入者の方にお送りをしていただいているわけですから、したがって、ねんきん定期便が届きましたら確認をしていただいて、そしてそこに間違いがあるならばこの年金機構の方に通知をしていただくという趣旨でありますから、是非そういうふうにしていただけたらというふうに思っております。
○秋野公造君 どうかしっかり御理解いただけるようお願いします。 一問質問ができなくて申し訳ありませんでした。これで終わります。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は、生活保護制度に関しましてお伺いをしたいと思います。 長引く景気の低迷で、生活保護を受ける世帯、かつてないペースで増加をしております。六月現在で約百三十八万世帯、百九十万人とも言われておりますけれども、特に高齢者世帯や母子世帯だけではなくて、再就職が困難で生活苦に陥っている労働者の増加が背景にあるとも指摘をされております。そこで、現状について御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(清水美智夫君) 直近のデータでございます今年の七月現在でございますけれども、生活保護受給者は百九十二万人でございます。これは戦後最低でございました平成七年の受給者の二倍以上でございます。また、保護率一五・一パーミルでございますが、この水準は昭和四十年代前半と同程度でございます。先生御指摘のように、特にいわゆるその他世帯、高齢世帯でもない、母子世帯でもない、傷病・障害者世帯でもないその他世帯の伸びが大きいわけでございまして、その中でも単身の方の伸びが著しい状況でございます。 具体的に二十年の九月と二十一年九月を比較したデータで申し上げますと、全保護世帯の保護開始は一万六千から二万五千と九千世帯増加してございますが、そのうち今申し上げたその他世帯の増が約六千世帯ということで三分の二を占めている状況でございます。また、その保護の開始の理由を見てみますと、失業でございますとか、その他働きによる収入の減少という理由の占める割合が多うございます。このことから、やはり厳しい経済雇用情勢の影響が色濃いと考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。 この生活保護、もう今百九十二万人ということでお話ございましたけれども、今この生活保護費は国が四分の三、地方自治体が四分の一を負担をしておりますために、そうした増加が続きますと地方自治体に大きな影響が出てくることが予想されます。もう既に財源不足が顕著となりまして、当初の予算だけでは足りないために補正予算を組んで対応する自治体も出ております。 十月八日の閣議決定の緊急総合経済対策では、生活保護、医療保険について、平成二十二年度に必要となる追加財政措置を講じると、こうございます。また、現在審議されております今年度の補正予算でも、生活保護、医療保険による生活支援に二千二百八十二億円が措置されております。これだけで十分だと考えているのか、この保護世帯増加に対しまして万全の体制が取れていると考えているかどうか、大臣の見解を伺いたいと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) 今委員御指摘のとおり、生活保護費の負担金についてはこれまでも過去の保護動向等に基づいて所要額を計上しているところでありまして、今般の補正予算におきましても、この保護動向を見る中で不足分が生じる可能性をかんがみ、生活保護費の追加財政措置として二千二百十一億円を計上したところでございます。トータルとして、国費ベースでありますが、二兆四千二百十七億円ということになっておりますけれども、これからまた生活保護にかかわる金額につきましては、こうした保護動向を見ながらその金額を決めていくということになろうかと思います。
○山本博司君 しっかりこの後の地方自治体、困らない形での対応をお願いをしたいと思います。 それでは、制度の内容に関して、この生活保護受給世帯の支援を行うケースワーカーの人員の不足に関しまして伺いたいと思います。 社会福祉法では、市部では生活保護世帯八十世帯に一人のケースワーカー、町村部では同六十五世帯につき一人のケースワーカーを配置すると、このように規定してございます。 しかし、現状は、この保護世帯の増加に関しまして、ケースワーカーは大変厳しい状況でございます。例えば大阪市では、一人が担当する被保護世帯、もう二百世帯近くになっていると言われております。この現状をいろんなところでお聞きしますけれども、この保護世帯が増え続けて、通常の事務のみでこういう就労支援であるとかきめ細かな対応ができないということも言われているわけでございまして、単なる人員増だけでなくて、抜本的な体制の整備が求められております。 この現状とそうした人員不足に対する厚生労働大臣としての見解をお聞かせいただきたいと思います。大臣。
○国務大臣(細川律夫君) このケースワーカーの確保ということにつきましては、これまで地方交付税を通じた財政支援によって総務省に働きかけて増員を図ってきたところでございます。 一方、今委員が御指摘のように、このケースワーカーの皆さんが大変、仕事の量もその質も大変多くなって大変だということも理解をいたしております。 そういう意味で、この負担をできるだけ軽減をするということで、生活保護の受給者についての就労の方のサポートをする就労支援員の配置、こういうのを数を増やしていくとか、あるいは、医療レセプトの点数等についての業務については外部委託をするとかというようなことを含めまして、できるだけケースワーカーの皆さんの負担の軽減をいろいろ図っているところでございます。
○山本博司君 現状、本当にこの現場は大変なわけでございますので、この拡充ということも含めて様々な対応を考えていただきたいと思います。 続きまして、夏季加算に関しましてお聞きしたいと思います。 今夏の記録的な猛暑によりまして、熱中症による死者が相次ぎました。そうした状況を受けまして、公明党は九月一日に猛暑対策ビジョン二〇一〇、これを発表いたしまして、その中に、この生活保護受給者に対しまして冷房費など夏場に掛かる光熱費を上乗せするような夏季加算制度の創設、これを提案をしてございます。 現在、暖房費がかさむ冬に関しましては冬季加算が設けられておりまして、夏季につきましても、夏につきましても必要性を議論すべきではないかと、こう思いますけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(岡本充功君) 御指摘の夏季加算につきましては、本年の七月から九月まで、夏季における電力消費の程度の実態把握のため、一般世帯におけるいわゆる電力消費量、そして生活保護受給世帯の夏季の電力消費の程度を比較をし検討しておるところでございます。年内をめどに検証をする予定でございます。これがまず一点目。それと同様に、生活保護受給世帯のクーラーの保有率についても、年内をめどに実態把握をしようと考えております。 こういったこと等併せながら、現行の冬季加算の在り方を含めた生活保護基準全体の多角的な検証を行っていった上で慎重に検討をしていくということになろうかと思っております。
○山本博司君 是非とも、実態も含めまして、その調査をした上での対応をお願いをしたいと思う次第でございます。 続きまして、自立支援に関しましてお聞きをしたいと思います。やはり生活保護の方々、この脱出戦略をどうしていくかということが大変大事でございます。生活保護の受給世帯の方が安定した生活を再建をして地域社会の一員として自立した生活を送るようにするためには、就労による経済的な自立のための支援のみならず、健康管理などの日常生活の自立支援、また社会的なつながりの回復などの社会生活における自立支援などを総合的に取り組むことが大変重要でございます。 ちょうど私は、十月二十六日に北海道釧路市を訪れまして、釧路市が取り組んでおるこの自立支援プログラム、これを視察いたしました。ここでは、職業訓練の前に介護施設でのボランティア活動などを通して生活意欲の向上や社会参加に対する意識啓発を図るなど、受給者本人の意欲を引き出すプログラムが組まれていたわけでございます。 釧路は大変産業等で厳しい状況がございまして、人口約十八万人ですけれども、今二十人に一人が生活保護と言われておりまして、大変厳しい状況でございました。そういう中で知恵を出し合いながら、障害者の作業所とか介護施設とか、若しくは動物園であるとか、また清掃であるとか、そういうボランティア活動、なかなか意欲の少ない中でそういったところに出て障害者の方々の取組を見る中で、やっぱり生きる意欲とかまた仕事に対して前向きに取り組もうと、こういうことで、約二百名ぐらいの方々が十三のメニューぐらいのそういうメニューで、プログラムといいますか、大変参考になったわけでございます。 こうした自立支援のプログラムといいますのは、平成十七年より各自治体で策定されることになっておりますけれども、いまだに有効に機能していない自治体もあるというふうに指摘をされております。この釧路方式と呼ばれる大変先進的な取組が全国でも展開をされまして、大きな効果を発揮できるように充実を図るべきだと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか、大臣。
○国務大臣(細川律夫君) 生活保護を受けている方の自立支援とかあるいは就労支援の推進と、こういうのは本当に重要な問題でございまして、これまでも平成十七年から導入をされておりました自立支援プログラムというものを通じまして、ハローワークや保健所等を活用した様々な取組が行われてきているところでございます。 一方、今、山本委員が御指摘されたような釧路市のように、企業やNPOと福祉事務所が連携をいたしまして、いわゆる新しい公共ということによる生活保護を受けている方の社会的な居場所づくりに関する先進的な取組というのが自治体にも見られるということになってきているところでございます。 厚生労働省といたしましては、このような先進的な取組、これを支援をするために、釧路市の方にも入っていただいて、行政やNPO関係者が集まっていただいて研究会をつくりまして、そこでいろいろと検討をしていただいて、今年七月に報告書とそれから取組の事例というのをまとめたところでございます。それを、全国の福祉事務所の方に対してこれらを周知いたしまして、この新しい公共による自立支援、就労支援、この取組を普及させていきたいと、その取組をいたしているところでございます。
○山本博司君 もう是非とも推進をお願いしたいわけでございます。 ある調査では、生活保護世帯の二五%は自ら育った家庭も生活保護というふうに言われております。またさらに、生活保護世帯の世帯主の学歴は中学校卒業か高校中退が七三%という実態も聞いております。この貧困の連鎖、貧困連鎖を断ち切るというのをこれどうしたらいいかと。これは子供の教育支援が大変重要でございます。この被保護世帯の子供が自立、就労するために高校への就学が有効な手段となっておりまして、貧困の再生産を防止することが期待されております。 私は、十月十二日に横浜市の保土ケ谷区のNPO法人のはばたき教室、これを視察したわけでございます。大学生がボランティアで、一対一でこの生活保護世帯の方の中学校三年生、中学校二年生等を教えていらっしゃる部分の取組でございまして、この二年間で、平成二十年は十名、二十一年は十四名、全員進学をしているそうでございます。ちょうどその中学校を卒業して高校の一年生の子が来ておりまして、こういった場がないと私は進学しなかったと、このようにも話がございました。 また、釧路でも冬月荘というところで私はその現場のお話聞きましたけれども、子供たちは、触れ合う人が多くなったとか親に楽しさを話すようになった、コミュニケーションが取れるようになったというふうなことも参加者は言っておりましたし、またそのチューター、教える側の方々、これは生活保護者の方が教えていらっしゃいまして、その方も、うまく教えるにはどうしたらいいかということを絶えず頭の中で考えていると、こういったことが言われたわけでございますけれども、こうしたことを積極的に取り組む必要があると考えますけれども、この教育支援に対する取組をお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) 今委員御指摘の貧困の連鎖を断ち切るという取組、一つは教育面にあるという御指摘でありましたが、生活保護受給世帯の子供は特に教育等の面で不利な状況に置かれており、生活保護受給世帯の自立支援のため貧困の連鎖を防止することというのは大変重要だというふうに認識をしています。 生活保護受給世帯の子供の学習支援につきましては、平成十七年度から導入しました自立支援プログラム、先ほどの大臣から御答弁いただいたものでありますが、この中での取組に加えまして、二十一年度からは子供の健全育成支援事業を導入し、子供の学習支援等の取組を推進しているところでございまして、現在、自立支援プログラムにおいて児童生徒に対する進学相談をしている自治体、二十一年度で百五十四自治体となっておりますし、また子供の健全育成支援事業、こちらにおきましては、二十二年度は、先ほどの釧路、横浜に併せて埼玉県などでも実施をされ、既に三十三自治体になっているというふうに承知をしております。さらに、こういった取組、新しい公共における生活保護受給世帯の子供に学習支援をしていくという取組が行われていく、広く普及をしていくように、全国会議等を通じて各自治体に働きかけを進めております。 このほか、平成二十一年度からは教育扶助等に新たに学習支援費を追加して、二十二年度からは子ども手当に併せて児童養育加算を拡充する等の取組を行っておりまして、学習支援費につきましては、二十一年七月からでありますけれども、家庭内学習やクラブ活動のための費用として、小学生が二千五百六十円、中学生が四千三百三十円、高校生が五千百円、さらに児童養育加算につきましては、中学校修了前の児童につき一万三千円、これは平成二十二年度からでありますが、こういったものを組み合わせながら、貧困の連鎖の解消に向け、実効性のある形で取組を進めてまいりたいと考えております。
○山本博司君 今の釧路方式、埼玉方式、この自立支援プログラム、非常に大事な事業でございます。この事業というのはセーフティネット支援対策等事業補助金ということを活用されておりまして、大変、十分の十と、地方自治体に関しましても喜ばれている事業でございます。 ところが、これは平成二十二年度は二百四十億円の予算が付いておりますけれども、平成二十三年の概算では二百億円と、四十億円、二割カットされているという、これが今の現状でございます。これはとんでもないことでございまして、これ、大臣、なぜですか。
○政府参考人(清水美智夫君) セーフティネット補助金の中には種々のメニューがございまして、生活保護の中の医療扶助に係ります電子レセ推進のための経費が今まで掛かってきたわけでございますが、今年度でおおむね概了するわけでございますので、その分の減額といった理由が減額の最大の理由でございます。
○山本博司君 このセーフティネット支援対策事業という内容の、先ほどの教育支援であるとかまた就労支援を含めた自立支援プログラム、大変大事でございますので、そういう部分の予算はしっかり確保しながら進めていただきたいと思う次第でございます。 そして、時間がなくなりましたが、最後に大臣にお聞きをしたいと思います。 生活保護、国民の最低限の生活を保障する制度ということで最後のセーフティーネットでございます。本当に必要な人のために安全網をしっかり整備する必要があると考えるわけでございますけれども、その前提はやはり雇用の拡大ということが大事でございます。政府として雇用ということに関しまして積極的に取り組む、この必要があると思いますけれども、大臣の最後に決意をお聞きをしたいと思います。大臣、最後に。
○大臣政務官(岡本充功君) 一つ訂正をさせてください。 先ほど学習支援費について、高校生について五千百円と答えてしまったようですが、五千十円の誤りでしたので、訂正させていただきます。
○国務大臣(細川律夫君) 生活困窮者に対する支援と生活保護の制度については、これは憲法にも認められております最低限度の生活をしっかり国は保障しなければいけないということになっておりますので、これは国を挙げてしっかりやっていきたいというふうに思っております。 そしてまた、そういう生活が困窮するというのは、病気の場合などもあるかと思いますけれども、しかし仕事がないということで、収入がないことによって生活が困窮する場合もこれもまたあるわけでございまして、したがって、雇用というのはこれもまた国がしっかりやっていかなければいけないというふうに思っております。 とりわけ、最近の若い人たちの失業が多いということを憂いております。また、せっかく大学あるいは高等学校で勉強しても、社会に出ようとして就職しようとしても就職ができない、特に来年は内定率が良くないというようなことにもなっておりますので、この来年春卒業する学生についての就職については政府としてしっかりやっていきたいというふうに思っております。
○山本博司君 以上で終わります。
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。 まず、B型肝炎問題について質問させていただきます。 十一月一日の衆議院予算委員会で、菅総理は、これまでの薬害の問題は、多くは薬メーカーと、例えば薬害エイズの場合は国そのものに大きな責任はあるが、今回の場合は、予防接種という形で、広い意味の責任はあるが、いろいろ法律的な対応が違っていると答弁しています。この総理答弁は政府全体の統一見解なのか確認させてください。また、予防接種の注射の回し打ちについて、国に広い責任はあるが法律的な対応が違っているとはどういう意味なのか御説明ください。
○大臣政務官(岡本充功君) 政府といたしましては、ちょっと後段からの答弁になって恐縮ですが、平成十八年の最高裁判決において認められた国の責任を重く受け止めているということは繰り返し御答弁をさせていただいているところでありまして、現在、裁判所の仲介の下、誠意を持って和解協議に応じているところでございます。 一方、B型肝炎訴訟において、るる委員会等でもお答えをさせていただいておりますが、いろんな法律上の論点で、今、原告団そしてまた被告である我々と協議を行っている中ではあるんですが、このような論点を踏まえた対応が必要であるという旨を総理がお答えになられたということでありまして、前段のお答えの、総理の答弁が政府の統一見解として出されたというものというものではなくて、総理がお答えになられたというものであるというふうな理解をしていただきたいと思っています。 したがって、和解協議においては、このような法律上の論点を踏まえて具体的な和解金額や無症候性キャリアの方々への対応を提案しているところでございまして、こういった様々な論点をしっかり踏まえながら国としても誠実に和解協議に臨んでいくということでございます。
○川田龍平君 よく分からないんですけれども、これはやっぱり菅総理も出席していただいてはっきりしてもらわないといけないと思います。内閣としてどう取り組むのか、本当に内閣として統一した見解を出してもらわなきゃ、ふざけていると言う以外ありません。 岡本政務官は、十月二十八日の参議院の財政金融委員会で、丸川議員の質問に対して、昭和三十三年の段階で少なくとも注射針については使用しないことを通知しておると、ただ、シリンジ、筒の方についての使用について、予防接種というのは採血と違いますから、接種する、少量ずつ接種するわけですから、基本的にシリンジの中に血液が入っていることを想定しておらなかったと答弁されています。 しかし、このB型肝炎訴訟の最高裁判決では、我が国においては、遅くとも昭和二十六年当時には、注射の際に、注射針のみならず注射筒を連続使用した場合にもウイルス感染が生ずる危険性があることについて医学的知見が形成されていたとあります。 国が行ってきた公衆衛生、予防接種行政の怠慢、誤りによって、加害責任を最高裁が認め、注射器さえ取り替えれば完全に避けることができた被害だったことは明らかです。にもかかわらず、このような答弁で言い逃れするのはやめて、十月二十八日の答弁について陳謝して、発言を撤回してください。
○大臣政務官(岡本充功君) 御指摘の答弁は、昭和六十三年通知の発出以前の国の対応について、その認識についての事実関係をお話をしたというものでありまして、皮内注射の場合には、注射器の内筒を引くことがないということから注射筒内に血液が入ってくるというリスクは少ないということは、先行訴訟、札幌地裁における平成元年に提起された訴訟でありますが、これにおいて国が主張したところでありますが、確かに御指摘のとおり、平成十八年の最高裁判決において出ましたその判決を重く受け止めて国としての今和解訴訟に臨んでいるというところでありますので、昭和二十六年には、集団予防接種の際、注射針、注射筒を連続して使用した場合にはB型肝炎ウイルスの感染の危険性について認識すべきであったとの最高裁の指摘については、重く受け止めているということでございます。
○川田龍平君 是非陳謝して、その発言を撤回するということまでしてください。
○大臣政務官(岡本充功君) 事実関係を御説明をしたということでございます。
○川田龍平君 重く受け止めているということであれば、この間の発言については撤回していただきたいと思います。
○大臣政務官(岡本充功君) したがいまして、私が御答弁したのは、昭和六十三年通知の発出以前の国の対応や認識について事実関係を御説明をしたわけでありまして、それについて、事実でありますから、国の考えはその考え方であったということが事実であって、事実関係の説明に私は答弁をしたわけでありまして、それは変わりません。
○川田龍平君 国は四十年間何もしてこなかったということについての責任を重く受け止めてこの問題について対処すると言っているのでありますから、このことについて、国としてやっぱり数十万人というこの被害を推計して、被害を挙げて、この重大な加害行為について厚生労働大臣として原告と国民に対して謝罪をするべきではないかと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(細川律夫君) このB型肝炎の問題につきましては、平成十八年の最高裁の判決で国が敗訴して国の責任が裁判所によって認められたと、確定をしたということでございまして、これは国が責任があるということでございます。 そして、今、札幌地裁あるいは福岡地裁の方で、現在の裁判、原告団の方と今和解協議をいたしているところでございます。これは裁判所の方からのそういう和解のあっせんもありまして、国としても誠意を持ってこれに対応していくと、こういうことで今協議をしているところでございます。そういうことでございます。
○川田龍平君 その原告とは裁判で係争中だということだとしても、全国民に対して予防接種を受けさせるという国の政策として行ってきたその責任についてはやはり認識していただいて、その謝罪というものは国民に対してするべきではないかと思います。 薬害エイズについては、菅今総理大臣ですけれども、菅さんは、菅厚生大臣は、当時、自分の政権が、その政権がやったわけではないことでも謝罪したわけですね。だから別に、先ほど前政権のことではないかということもありましたけれども、そうではなく、なぜB型肝炎では謝罪できないんですか。 大臣にお願いします。
○国務大臣(細川律夫君) このB型肝炎につきましては、委員がおっしゃるように、予防接種でありますから、国民の多くの方、特に子供が接種を受けたわけでございます。その接種によって多くの方が病気にならずに便益を受けたということも、これもまた事実なわけです。しかし一方で、不幸なことに、このB型肝炎のウイルスに感染をして、そして今非常に苦しんでおられる方もおられるわけでありますから、それはきちっと国が、国民が全体でこの皆さんの被害をきちっと補償をしていこうと、こういうつもりで今協議に臨んでいるわけでございます。
○川田龍平君 今日はB型肝炎の被害者の方たちも傍聴席にたくさんおいでです。是非、この問題について誠実に国として真摯に責任を受け止めて、早期に謝罪をして解決していただきたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) この問題につきましては、厚生労働省あるいは国として本当に誠意を持って早く解決をしなければいけないというふうに思っております。患者の皆さん方に対しても、私としても国の責任ということで謝罪もしなければいけないというふうに思っておりますけれども、今ちょうど和解の交渉の真っ最中でございまして、国も原告団の方もいろいろな条件を出し合っているような、そういうところでございますから、私としましては、しかるべきときに皆さんの方に謝罪をさせていただきたいというふうに思っております。
○川田龍平君 一日も早く解決に向けて行動を取られることを期待しています。 それでは次に、薬害イレッサについて、肺がん治療薬として今でも使われている抗がん剤のイレッサ、この問題については、申請から約五か月という異例のスピードで世界で初めて承認をされました。しかし、承認直後から間質性肺炎の副作用が多発して、半年で百八十例、一年間で二百九十四例の死亡例があります。これだけ多くの人が承認直後の短期間に死亡例を発生させた薬というのは前例を見ません。 さらに、今年九月末現在で合計八百十九名の方が亡くなられています。この件についても、原告の遺族の方が今日傍聴席においでですけれども、欧米では慎重な対応がなされ、新規患者への投与の原則禁止や一部の患者に絞った承認という形が取られており、イギリスのアストラゼネカ社が製造した薬でありながら、日本だけが突出した多くの副作用被害者を出しています。 この膨大な、この審査に使った審査報告書の作成に至っては、先ほど審査に掛かった五か月のうちの三か月でこの膨大な量の審査報告書の作成が行われたと、それしか掛かっていないと。承認申請されて間もない二月十八日付けの業界紙で、当時の池谷壮一審査管理課長が、近い将来日米欧三極同時申請された品目で日本が最初に承認するものも出てくるだろうというイレッサを念頭に置いた発言がありました。申請が受理した当初から、世界初の承認を取得させるために審査がおろそかになったのではないですか。
○大臣政務官(岡本充功君) 今幾つか御質問をいただいたわけでありますが、最後の当時の業界紙に出たコメントについては、イレッサを想定したものではないというのが、ほかにもそういった可能性のある薬がある中で取り組んでいたという事実関係も御理解いただきたいと思います。 冒頭の、イレッサの承認申請から承認までの期間が短かったのではないかという御指摘ですが、薬事法上の優先審査品目にイレッサが指定されていたということは委員も御承知をいただいていると思います。優先審査の要件についても御存じだと思いますが、改めて確認をしておきますと、適用疾病が重篤であること、それから既存の医薬品と比べて有効性、安全性が医療上明らかに優れていると思われること、こういったことがあるわけでありまして、優先審査品目に指定をされると先に申請された医薬品よりも順番を繰り上げて審査をされると。当時、事実関係を確認したところ、イレッサ以外にこの優先審査品目に指定されているものがない関係で、審査にかかわる書類が来るとイレッサが優先してその審査に付されるという環境にあったということも御理解をいただきたいと思います。 御指摘の審査報告書作成に三か月、承認までに五か月という期間が優先審査品目として特別に短いものではなく、必要な審査資料等に基づき適切に審査がなされたと考えております。 なお、承認直後の短期間の死亡例数が例を見ない多さだったという指摘については、承認後二年以内の死亡報告の頻度が他の抗がん剤で三%を超えるものがあるということに対してイレッサは一%前後であり、特別に高いという認識は持っておりません。 また、欧米ではより慎重な対応がなされたのではないかという御指摘をいただきました。 これについては、米国では、平成十五年五月に一度承認の後、平成十六年十二月に臨床試験の結果において全体では延命効果が証明されなかったため、平成十七年六月から新規投与が原則禁止されたと承知をしています。また、欧州でも同じ結果に基づき承認申請が取り下げられたと承知をしておりますが、日本では、同じ臨床試験において東洋人での生存期間の延長が示唆されたことを踏まえてこの使用を続けてきたところでございまして、今お話にありました様々な御指摘がある中でありますが、現在訴訟が係属をしておる中であるということも十分承知をしております。
○川田龍平君 短くお願いします。 これだけ承認が早過ぎるのは明らかにおかしいと。イレッサの審査報告書には、承認前に報告された間質性肺炎の副作用症例として、日本国内の臨床試験で発生した三例と海外で発生した四例が書かれていますが、報告された副作用症例票を分析すると、イレッサによる間質性肺炎ないし急性肺障害と見るべき症例が審査報告書のもの以外に少なくとも十例はあると指摘されています。 例えば、二〇〇二年の四月二十六日と五月十六日の二回にわたってアストラゼネカ社から審査センターに報告されたもので、症例報告票のこの一枚目の副作用名は肺浸潤と書いてありますが、この二枚目の症例の経過が報告されている、まとめられているところには薬剤との関連が疑われる反応性間質性肺炎とあります。 この症例が間質性肺炎の副作用症例として検討対象とならなかった原因について、当時の審査担当者であった平山佳伸、現在の審議官は、裁判の証人尋問において、専ら報告副作用名から症例を拾い出していたためにこの報告副作用名が肺浸潤となっていたこの症例は対象とならなかったと証言しています。 このような方法で症例のピックアップが行われていたということですけれども、違いありませんか。
○大臣政務官(岡本充功君) 答弁を簡潔にと言われるんですが、なかなかこの事実関係が、一言で言って誤解を与えてもいけませんから、申し訳ないんですけれども、短めに頑張って言いますから御理解ください。 まず、日本人の三例については、承認申請で出された二百五十ミリではなくてその倍量投与をされていた結果での、しかしながら、これが直接の死亡の引き金になったという認識が持たれていない中での三例であったということ、それから、その後十例来たのではないかという話で、私も確認をしました。 当初は確かに量が多かったですが、その後二百五十ミリ・パー・デーという量になっておりますが、こちらについても、それぞれ副作用報告名は呼吸不全とか呼吸困難、肺出血、先ほどの肺浸潤等もありますが、これがいずれも大変難しいなと私も思うんですけれども、肺がんで呼吸不全になるということがないかと言われると、これはあり得る話ですし、肺浸潤と一般的に言えば、浸潤しているものはがん細胞の浸潤であってもおかしくない話でありまして、これが一概にすべてが間質性肺炎だという認識をするのは、私は正直、私の感覚からしても難しいなと思っています。 ちなみに、御指摘のありましたいわゆる裁判での証言につきましては、平成二十年九月十七日の大阪地裁における主尋問において、承認当時の審査第一部長は、申請者と審査チームとの間で、そのあるなしの議論をしている場では、必ず間質性肺炎という副作用名を付したものについて議論をするということが必要であったと考えておりますと証言をしていますし、また、上記証言について本人に確認をしましたところ、基本的な考え方として、個々の副作用について明らかな症例を検討して必要な対応を決定するという方法論を述べたものであり、間質性肺炎という名称が付されていない報告を検討から除外するとは言っていない、また、個々の副作用報告に関する検討には参加していないが、決定された対応を念頭に新たな対応が必要かどうかは検討されていたと聞いております。
○川田龍平君 もう時間もなくなってしまいましたので、簡潔にと言ったんですけれども、長いんです。十分やるようにということですが、もう残り二分しかありません。 本当に、この副作用名だけ見て、その症例の経過など中身についてはきちんと見なかったということはやっぱり非常に大きな問題だと思います。 このイレッサについては、承認申請から四か月後の五月二十四日の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会で承認の方針が了承されていますけれども、この部会の審議において、審査センターでの審査結果を報告した事務局は、間質性肺炎の副作用が発生したことを全く口頭で説明していません。イレッサの短期承認という目標が先にあったからあえて委員に説明しないという意図があったのではないかと思いますが、この部会というのは、非常に短時間で複数の事例を分厚い資料を基に審議をしています。事務局の責任として議論すべきということを示すべきですし、このような大きな問題が審議会で一回も議論されていないというのでは審議会自体のやり方に問題があるということで、是非改善していただきたいと思います。 そして、この第三相試験までの結果に基づいて承認されるのが原則とされているこの薬ですけれども、このイレッサについては、腫瘍縮小率を調べる第二相臨床試験までの結果に基づいて承認され、延命効果を調べる第三相臨床試験を市販後に行うということが承認の条件とされました。この承認条件を満たすために国内臨床試験の結果が報告されたのは二〇〇七年の二月ですので、二〇〇二年からは随分時間がたっています。これは、厚生省は承認条件の試験結果を得るまでの言わば期間というのを見込んでいたと思いますけれども、早期に承認条件試験の結果を得るためにどのような措置をとったのか、それについてお答えいただければと思います。
○委員長(津田弥太郎君) 手短に、手短に答弁してください。
○大臣政務官(岡本充功君) 非常にたくさん、たくさん御質問をいただくものですから、どうしても答弁長くなってしまうんで、お許しをいただかないといけないんですが。 先ほどの事実関係についても、十例の事実関係についてはしっかりそれぞれ確認をしているということはお答えをしておきたいと思いますし、いわゆる審査センターと外部の専門家の間で間質性肺炎による副作用の問題も含めて協議が行われていなかったのではないかということは、行われておりましたし、その結果、間質性肺炎についての添付文書の重大な副作用として注意喚起することとされ、その旨が審査報告書に盛り込まれております。いわゆるイレッサを検討した医薬品第二部会及びその上位の薬事分科会においては、審査報告書が事前に各委員へ送付されており、間質性肺炎について事務局から特に口頭での説明が行われなかったことを指摘をされておりますけれども、既に委員に送付をしているということを御理解をいただいた上で、審査報告書の内容を委員が事前に理解し、各委員間での検討を経た上で了承をいただいたものだと思っております。 厚生労働省としては、先ほどのフェーズⅢの話でありますけれども、今御指摘いただきましたいわゆる市販後調査についてでありますが、試験に参加する患者の登録に二年余りの日々が費やされたため当初の計画から遅れたものであり、可能な限り早く結果の把握に努めるため、企業に対して早急な試験の完了と試験の結果の取りまとめを促してまいりました。試験終了後三か月、平成十九年一月でその概要を入手し、安全対策調査会にて議論をいただいたという事実も是非御理解いただきたいと思います。
○委員長(津田弥太郎君) 時間が来ております。
○川田龍平君 済みません。 アメリカでは、承認する前から計画をしっかり出させたり、ほかに対策を取った上でちゃんとやっているということがあります。是非とも、今年の四月に出されたこの提言を是非受け止めていただいて、医薬品の安全管理、安全な医薬品行政の見直しというものをしっかり進めていただけますようによろしくお願いします。ありがとうございました。済みません、ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 質問に入る前に、前回取り上げました出産育児一時金直接支払制度について一言要望させていただきます。 先ほど御答弁あったように、昨日の社会保障審議会医療保険部会で厚生労働省は、医療機関への支払期間が短縮され、医療機関の事務手続も簡素化されることを認めて、受取代理払い制度の復活案を示されました。これは産科医の要望にこたえるものです。しかし、年間分娩数二百件以内に限るということですと、これは全体施設の八%が対象になるだけなんです。資金繰りで苦しむ産科医療機関、助産所を広く対象にすると、こうなるように検討を引き続き要望いたしまして、今日は派遣労働法について質問いたします。 派遣法の改正はいつ審議されるのかと、早く徹底審議をと、これは連日のように要望が寄せられています。 今日、資料でも表紙と目次だけお配りしましたけれども、これ、自由法曹団が編集をしました派遣黒書、これ本当に派遣労働者の使い捨てが生々しく告発をされているんですね。 例えば、第二集の目次の最初の方にあります三菱電機名古屋製作所。母子家庭のお母さんまで契約期間の途中で雇い止めに遭った。中学生の子供と二人暮らしの母子家庭だと。解雇された後に子供に会社に行けなくなったことを電話しましたが、子供は電話の向こうで無言になり、泣き出してしまうほどでしたと書いてあるんです。 また、自動車部品メーカーのジヤトコ京都工場。労働局が偽装請負の是正を指導したにもかかわらず、ジヤトコは直接雇用を拒否しました。電気代も払えず、子供がお年玉をもらって貯金していたのを引き出して生活費に充てているんだと。こういう苦しさはどれほどのものかと思います。 派遣切りは今も続いています。派遣法を見直すんだと、この姿勢をはっきりと示すためにも、大臣、違法行為を告発している派遣労働者から直接話を聞くという機会を是非持っていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(小林正夫君) 派遣労働者の切実な声をしっかり聞くべきだと、こういうお尋ねだと思います。 私たちも、様々な調査をしたり、また御意見をいただく中で派遣労働者の声を把握するように今でも努めております。また、御審議をお願いしている労働者派遣法改正案も含め、労働者派遣制度については、労使の代表から構成される労働政策審議会で御審議をいただき制度改正等行っているところでございます。 そして、先ほどお話があった労働者派遣法の関係ですけれども、これは行き過ぎた規制緩和を適正化して労働者の生活の安定を図ることが大変重要であり、そのための内容を盛り込んだ労働者派遣法改正案については今臨時国会で速やかに御審議をいただき早期の成立をお願いをしたい、このように強く思っているところでございます。 また、現時点でも、派遣労働者からの申告があった場合は、事実関係を調査した上で迅速な対応に努めているところであります。派遣労働者に不当、違法な扱いを強いる事業主に対しては指導等を行っており、今後とも引き続き適切な対応を図ってまいりたいと、このように思います。
○田村智子君 やっぱり法案に責任を持つ大臣に、この法案で使い捨て雇用が根絶できるのかと、これ、やっぱり実態をよく見て、法案の徹底審議を私たちも是非やりたいと思っていますので、是非機会はつくっていただきたい、ここで要望しておきます。 今、こういう違法だというふうに提訴している例ももう今六十を超えているんですね、分かっているだけで。労働局が是正指導しているものもたくさんあると思います。こうした違法派遣の事例の中でも、専門二十六業務にかかわるものというのは多数あります。 以下、専門二十六業務に焦点を当てて質問をさせていただきます。 この専門二十六業務というのは、派遣期間の制限がない、何年同じ職場で働いても派遣のままでよい、政府の法案ではこれをよしとしていますし、また、身分が不安定だと批判を浴びた登録型派遣についても専門二十六業務は禁止の例外としています。なぜ専門二十六業務は規制の対象から除外するとしているんですか。
○大臣政務官(小林正夫君) 平成二十年の秋以降、特にリーマン・ショック、この以降ですけれども、派遣先が派遣元の契約を途中解除する、いわゆる派遣切りが多発をして、登録型派遣についてはその雇用の不安定さが大変問題になりました。 このため、今回の改正法案においては、派遣労働者の雇用の安定を図るため、常時雇用する労働者以外の労働者派遣を原則として禁止をすること、このようにしてございます。改正法案においては、機械設計や通訳、こういうものなど、いわゆる専門二十六業務については専門性が高く雇用の安定が期待できる、こういうことから登録型派遣の原則禁止の例外としております。この内容については、労働政策審議会において労使が現場の実態を踏まえて精力的な御論議をいただいて合意したもの、このようなものでございます。
○田村智子君 つまり、専門二十六業務は派遣切りに遭いにくいと、雇用の安定が見込まれると、こういう認識だと確認できると思います。 実態がそうなのか。三菱東京UFJ銀行で起きている事例を紹介したいと思います。 ここで派遣で働いていたAさん、これは銀行の一〇〇%子会社であるUFJスタッフサービスの派遣社員。Aさんは元々は東海銀行に直接雇用されていたパート労働者でした。しかし、銀行合併が進む中で、本人にはまともな説明がないままにUFJスタッフサービスに身分を移されていたという。これ自体異常なんです。このAさんは、パート社員としての直接雇用で三年、派遣に身分が変わってからも六年十か月同じ職場で勤務をしていました。これは当然一年を超えて、三年も超えてということなんですね。ところが、直接雇用の申出もないまま雇い止めに遭っている。 銀行やスタッフサービスの言い分は、Aさんは専門二十六業務の財務処理に当たるから直接雇用の申出は必要ないんだというものだったんです。では、その財務処理というのはどういう専門業務なのか。これも資料を今日付けさせていただきました。 施行令で財務処理とは貸借対照表、損益計算書等の財務に関する書類の作成その他財務の処理の業務と定めていて、さらに業務取扱要領で、次のような財務関係書類の作成その他財務の処理の業務をいいますと。一、仕訳、仕入帳・売上帳・勘定科目別台帳等の会計帳簿の作成。ちょっと略しながら言います。二、保険証券の作成、三、社会保険料・税金の計算及び納付手続、四、医療保険の事務のうち財務の処理の業務、五、原価計算、六、試算表、棚卸表、貸借対照表、損益計算書等の決算書類の作成、七、資産管理、予算編成のための資料の作成、八、株式事務とあります。 専門二十六業務の財務処理、この基本的な考え方はこの業務取扱要領で示しているとおりだと確認してよろしいでしょうか。
○大臣政務官(小林正夫君) 御指摘のとおり、専門二十六業務については政令で定めており、その内容については労働者派遣事業関係業務取扱要領に定められているところでございます。
○田村智子君 じゃ、Aさんの仕事はこれに当たるのか。Aさんの仕事というのは銀行窓口の後方業務なんですね。お客さんとの直接のやり取りはありませんが、預金者のお金の出し入れや振り込み、通帳の記帳などの事務処理を行ってきました。これはどう見ても先ほど私が読み上げた業務取扱要領の一から八には該当しないと私には読めます。 ところが、厚生労働省は、実はこの業務取扱要領以外に局長通達で専門二十六業務に関する疑義応答集というのを出されています。これも今の業務取扱要領の下に資料として載せました。ちょっと抜粋しながら読みますけれども、ここで、銀行における業務としては、後方事務が専門業務に当たるかという設問をして、後方業務は迅速かつ的確な実施に習熟を要する業務に当たる場合は該当すると。よく分からないんです、何が言われているのか。 そこでお聞きしたいんですけど、この迅速かつ的確な実施に習熟を要する業務というのは具体的に何を指すんですか。
○政府参考人(森山寛君) お答え申し上げます。 この専門二十六業務の範囲、これ、今先生御指摘されましたように政令で定めておりまして、その具体的な解釈につきましては、先生今お話しされましたように、労働者派遣事業関係業務取扱要領の中で示しているところでございます。 一方、この疑義応答集でございますけれども、これは実際の現場におきまして、この専門二十六業務に当たるか否かにつきまして企業等からの個別の問い合わせに対しましてこれまで回答してきた内容を整理し取りまとめたものでございまして、二十二年の五月二十六日に発出をしたものでございます。 今言われましたその中の迅速かつ的確な習熟を要する業務でございますけれども、これは現金等の預金の入金あるいは支払取引業務、あるいは振り込み業務等の財務処理の業務のうち、専門的な知識、技術又は経験を要するような業務が挙げられておりまして、ある業務で、例えば今先生おっしゃいましたように後方業務と整理されていましても、実態が単なる現金あるいは手形等の授受、あるいは計算や書き写しのみを行うような、その業務の処理について特に習熟していなくても平均的な処理をし得るような業務、これは含まないというものでございます。 なお、具体的に、このある業務が迅速かつ的確な実施に習熟を要する業務に該当するか否かにつきましては、これは都道府県の労働局が調査を行って、実態を見た上で具体的に判断をしていくということになっております。 以上でございます。
○田村智子君 これ本当にすり替えというか拡大解釈というか、専門性というのと習熟というのは全く違う概念だと思うんですね。 例えば、この要領の一から八に示された業務というのは、これは派遣される前に時間を掛けた教育訓練が必要だなとこれ読めばだれでも分かると思います。また、一つの会社で派遣期間が終了する、それでも自分のスキルやその獲得した、教育訓練を受けた結果を生かして別の会社への派遣が見込まれる、だから専門業務だというと思うんです。 一体、銀行窓口の後方業務のための教育訓練というのがあるんでしょうか。そういう事例聞いたことがあるでしょうか。また、銀行で派遣期間が終了した、そのとき全く別の会社でその専門性を生かすことはできるんでしょうか。もう一度お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(森山寛君) 後方の業務につきましては、単なる預金等の現金の授受、これのみを行うようなものだけではなくて、様々な例えば商行為に伴います財務処理、これを必要とするものが持ち込まれるわけでございまして、それを迅速かつ的確に処理していくというためには、先ほど申し上げましたように専門的な知識あるいは技術あるいは経験等を要するわけでございまして、先ほど私申し上げたような形でこれは該当するわけでございます。 いずれにしましても、しかし、その実態を見た上で個別に判断をしていく必要があるというふうに考えておるところでございます。
○田村智子君 迅速かつ的確にやるために幾らかの経験、習熟が必要だというのは、これはもうどんな仕事についても言えることで、こんな解釈をされてしまったら、これは拡大解釈に厚生労働省が手を貸している、厚生労働省自身の拡大解釈で、言ってみれば専門だと言われている方々のこの身分を非常に不安定にしてしまう。こんなことに手を貸したら駄目だと思うんです。 大体、先ほど確認したように専門二十六業務というのは、これは期間の制限がないんです。いつまでたっても派遣のままなんです。それと、原則一年、最長で三年と、こういう制限がある働き方とをごっちゃごちゃにするような、本当に労働者の身分にとって重大な問題で、このような拡大解釈は、これはいかがなものかと思うんです。 大臣、今の局長とのやり取りを聞いていて、大臣の見解を是非伺いたいんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 今、労働者派遣法の改正案を国会に提案をいたしておりまして、その審議を政府としてはお願いをしているわけでございます。 この法案が成立をさせていただいたら、六か月以内に施行することと、施行される事項に関する政令、省令の内容について、まずは審議会などで御審議をいただくということになっている。そこの場で、私も専門二十六業務については、これは時代の流れで変わるというようなこともありますから、これは僕は見直していかなければいけないというふうに思っております。 それをいつどこでそういうことをするかということについて申し上げたんですけれども、このまずは法律案を成立をさせていただいて、そこでその改正の施行をするときに審議会などでやらせていただけたらというふうに思っております。
○田村智子君 業務取扱要領は確かに労政審などで審議をしてというふうになるんですけれども、この疑義応答集というのはそういうことを全然やっていないんですよ。省内で検討して局長通達で出して、それが銀行で働く労働者の身分に本当に深刻にかかわってきているんですね。だから、この疑義応答集は法改正を待つことなく、法改正ももちろんすぐに徹底審議やりたいんですけれども、ただ疑義応答集にいかがなものかという点があれば、これは見直しを是非やっていただきたいというふうに思います。私は、事実上、こんなことを出しているから常用代替が激しく銀行業界で進んでいると思うんですね。 最後の資料にお付けしたのは、三菱UFJ銀行の労働者の雇用の在り方やそれから経常利益についての資料なんですけれども、三菱UFJ銀行は、非正規職員の比率はリーマン・ショック前、四割近かった。その約六割から七割は派遣労働者でした。リーマン・ショックが起きて後、派遣社員は二年連続で年間二千人以上切られているんです。まさに派遣切りです。一方で、二千億近い赤字だったものが、たった一年で四千億円の黒字に転化をしている。派遣労働者の常用代替、そして派遣切りが激しく行われてきた、これがこの数字に表れていると思うんですね。 もう一度初めに聞いたことに戻りたいんです。専門二十六業務は雇用の安定が見込まれる。じゃ、Aさん、そうだったのか。Aさんは、実は派遣切りに遭う前から専門業務の労働者としての扱いも受けていないです。銀行窓口での計算ミスがあると、お客さんからのクレームに対して、正社員がやったことであっても、この派遣のこの人がやったことだからと、正社員じゃないこの人がやったことだから済みませんねと、こういう扱いなんです。私たちはいつも低い扱いを受けてきたと訴えておられます。 しかも、業務日誌に、こんなクレーム処理のやり方は銀行の窓口業務の質を落とすんじゃないかと、こうやって意見を書いたんです。そうしたら、上司からのパワハラが始まって、ついに契約期間を二か月残して雇い止めに遭ってしまった。雇用の安定どころではないんです。 労働基準局長に確認しますが、有期雇用の労働者の場合、契約期間途中の解雇は正社員の解雇以上に厳格でなければならないはずですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(金子順一君) お尋ねの有期契約労働者につきましては、労働契約法第十七条によりまして、やむを得ない事由がある場合でなければ、契約期間中に解雇することができないとされております。 こうした契約期間中の解雇につきましては、一般的には、期間の定めのない労働契約の場合、正社員に典型的に見られるものでございますが、この場合よりも解雇の有効性は厳しく判断されるものと考えます。
○田村智子君 そうした現行法さえもう無視されるような、現行法で守られるべき権利さえもないがしろにして捨てられていると。 Aさん、何で裁判に訴えたかと。これまで二度の銀行合併という困難も乗り越えて、銀行のために十年近く頑張ってきたんだと、そういう自分の人格や人生を否定するような扱いに黙っているわけにはいかなかったと、こう言っているんですね。 この派遣黒書の中に同じように専門業務の扱いだといって切られた方いっぱいいます。東京の横河電機、全く一般の事務で働いていた方が、あなたは専門二十六業務なんだって言われて、いや、私は、さっきの財務処理とか書かれているから、こんな仕事やっていませんよというふうに派遣会社に言ったら、派遣会社は今度は専門二十六業務の別の業務を次から次へと持ち出して、一般的な事務をやっているのに専門二十六業務と言い募って派遣労働者として使い続け、挙げ句、派遣切り。 日産自動車でも同じような事態が起きています。デザイナーで働いてきたその人が、実は専門二十六業務の事務機器、これ扱うんだというふうに扱われていた。で、やっぱり派遣切りですよ。 全く、専門二十六業務を規制の対象から外すのは雇用の安定性見込まれるんだと、常用代替になるおそれがないんだと、そんなことに全くなってない。 大臣、最初に手を挙げていただいたようなので、やっぱりこうした生々しい実態を大臣に聞いていただきたいんです。労働局に申告してやっぱり是正したようなものであれば、これすぐに情報入ると思います。そういう意見を聞く場というのを是非設けていただきたいんですけれども、もう一度いかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 私も、この労働者派遣法を国会に提案する前に、いろいろな派遣労働者の皆さんからいろんな事例も含めてお話をお聞きをいたしました。今日、委員が言われているようなことについても、私としても、そういうこともあるんではないかというようなことも、それは想像もできるところもございます。 私としては、もう既にこの法案は提案をしているところでありますから、私としては、是非国会の中で早く審議をしていただいて成立をさせていただきたいというのが私の気持ちでございます。
○委員長(津田弥太郎君) 時間が来ております。
○田村智子君 最後、一言です。済みません。 やっぱり専門二十六業務というのは派遣切りの隠れみのになっているんですね。是非、政府法案、まだ足りません、派遣労働者の雇用の安定が客観的に保障される真に専門的なもので、労働者の交渉力があるものに厳しく限定をすると、これやらなければ、常用代替も派遣切りも止まりません。 私たちも、是非法案は徹底審議をして早く使い捨てが根絶できるようにしたいと、そのことを申し上げて質問を終わります。 ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず、雇用についてお聞きをいたします。 今春卒業予定の大学生の内定率が十月で最悪、五七・六%です。短大生も昨年同期より六・五ポイント減の二二・五%、過去最低となっています。どのような対策を行っているか、具体的な施策を教えてください。
○国務大臣(細川律夫君) 今、福島委員の方からお話がありましたように、来年の春の卒業予定の大学生の内定率が五七・六%ということで、かつてない悪い内定率でございます。したがって、私としては、大学で学んで、そして卒業して就職に就けないという方があってはならないということ、そういう気持ちで、早く内定はできるように努力をしていきたいというふうに思っております。 そこで、まず、私のそういう気持ちを伝えるために、私の方から各都道府県の労働局長に対して求人開拓の実施などについての緊急の指示を行ったところでございます。また、あしたは労働局の業務の責任者を緊急招集をいたしまして、来年卒業の新卒の方に対する就職のあっせんについてしっかりやるようにという、そういう緊急の招集をして、そこで徹底をさせるつもりでございます。 〔委員長退席、理事長浜博行君着席〕 これまでも、九月の予備費を利用いたしましたジョブサポーターの倍増、あるいは新卒応援ハローワーク、あるいはまた新卒者の就職応援本部というのを各地域につくりまして、そしてそこには労使の代表の方、あるいはまた大学とか高等学校の人、自治体の方とか、そういうの等が集まっていただいて就職のあっせんをするようにと、そして特に中小企業とのマッチングを推進を図るというようなことを今進めておりまして、私どもとしては、ハローワークを中心にして、この就職内定についてしっかりやれるようにもう全力を挙げて取り組んでいくつもりでございます。
○福島みずほ君 特効薬はなかなかないかもしれませんが、特に企業、大企業はまだ現金二百兆円以上あるわけですし、中小企業、あるいは赤字などや、いろいろ特典、特典というか減税しているところや、様々なところのやっぱり企業の社会的責任として採用するよう強く働きかけていただきたいと思います。 労働者派遣法の改正法案についてお聞きをいたします。 小林政務官もうんうんと言ってくださっていますが、これはもう長い長い民主党も社民党も野党時代に、菅さんが雇用対策本部長、細川さんが事務局長、社民党が私が本部長、近藤正道さんが事務局長で、本当にどなり合いしながら仲よく法案を出し、それから政権交代した後は、森山局長そして副大臣とも本当に何度も何度も何度も話をしながら閣議決定をして法案を出しました。 〔理事長浜博行君退席、委員長着席〕 菅総理はこれについて、所信表明演説で、労働者派遣法改正法案などの審議もお願いすることとなりますと。そして、厚生労働委員会、ここで私の質問に、十月二十一日、細川律夫大臣は、しっかりこれをやるのだと、こう宣言していただいているんですね。ところが、動いておりません。これはもう本当にやる気を持って、やる気が本当に政府はあるのかということで、議論になっていないことについて是非よろしくお願いします。
○国務大臣(細川律夫君) お言葉を返すようでありますけれども、政府といたしましては改正案を国会の方に提案をもう既にしているわけでございまして、これは今年の通常国会に提案をいたしまして、衆議院の方ではもう審議に入っていただいているんですけれども、これが継続審議となっているところでございます。 私どもとしては、労政審でも合意を見て、そして提案をする前には私と福島さんとけんかもしながらまとめて、それでせっかく出した法案でありますから、それは是非とも国会の方で審議を尽くして成立をさせていただきたいと。これはもう私の方からも心から願っているところでございます。
○福島みずほ君 菅総理、細川律夫厚生労働大臣で、ゴールデンコンビで何でできないのか、何で進まないのか。是非よろしくお願いします。 次に、子ども・子育て新システム検討会議についてお聞きをします。 私が少子化担当大臣のときに担当し、かつ、これを一緒にほかの大臣とも担当してきました。だからこそ、いい子供が生まれるじゃないけれども、これがいいものに本当になっていくようにとにかくお願いをしたいというか、一緒に頑張りたいと思っています。 子ども・子育て新システムの目的は何でしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) これまでずっとこの国で後回しになってまいりました子供に対する施策として、もちろん手当という現金もですけれども、居場所をつくること、総合的に子ども・子育てをしっかりと応援をしていくということが目的で、質の高い教育、保育の場を就学前のすべての子供たちに用意をしたいという幼保一体化を中心に、総合的に子ども・子育て新システムとして包括的に一元的一体的に運用をしていくような仕組みをつくりたいと考えております。
○福島みずほ君 今もちろん三つのチームで議論中ですが、待機児童解消なのか何なのか、子供を中心に据えてなのか、目的が、いろんなことがこの総合的の中に入っていて、軸足をどうするかというのが大事だと思います。 私も担当大臣のときに、とにかく国が責任を持って保育の質と量を確保するのだ、これは揺るぎないものとして取り組んでいただきたいと思っています。これはよろしいですね。
○副大臣(小宮山洋子君) そういう意味では、現在の最低基準を守るということはもちろんのこと、それより一層質を良くして、今保育とおっしゃいましたが、保育はもちろん、保育、教育両方併せてすべての子供にしっかり用意をしたいと思っています。
○福島みずほ君 今以上に基準が高まるということを約束してくださいました。その基準は今後議論するということで、厚生労働省として基準の引上げを必ずやるということで再度よろしいですね。
○副大臣(小宮山洋子君) 今、子ども・子育て新システムの検討会議で、おっしゃったように三つのワーキングチームで検討を本当に連日のようにしておりますので、その中でしっかりと質を守れるように、私どもの希望としては今よりも高い基準にしたいと思っています。 それで、今、仮称こども園を何らかの形でインセンティブを掛けて、そこに皆さん、幼稚園も保育所も手を挙げていただきたいと思っていますので、その中でどういうインセンティブを掛けるかということも含めまして質を追求していきたいと考えています。
○福島みずほ君 いや、これは大事で、希望では駄目なんです。 さっき、子供をどう育てるかというのはもう本当に大事なことなので、子供に関する基準、保育の質と量は上がることはあっても下がることはない、これでよろしいですね。
○副大臣(小宮山洋子君) 下がることはありません。
○福島みずほ君 給食についても、この部分の基準が緩和することがあってはならないと考えていますが、よろしいですね。
○副大臣(小宮山洋子君) 今いろいろなことを審議をしている最中ですけれども、いろいろな面で今よりは基準は下げないという方向で検討をしたいというふうに思っています。
○福島みずほ君 下げないということでよろしいですね。
○副大臣(小宮山洋子君) 以前に大臣もされていて担当されていたので御承知だと思いますが、今地方主権で、地方との間でそういう基準を何とか取り払って自由にさせてほしいということと、子供政策の側のしっかり基準は守りたいということとで、まあバトルと言ってはいけませんけれども、いろいろとまた議論をしているところですので、私たちとしては基準はしっかりと守りたいというふうに思っています。
○福島みずほ君 その意味で、バトルに勝ってもらいたいんですね。私も総務省とバトルをやりました。国が責任を持ってナショナルミニマムを保障する、緩和しない、これが厚労省の立場ということでよろしいですね。
○副大臣(小宮山洋子君) そのとおりです。是非応援をしていただきたいと思います。
○福島みずほ君 もちろん応援をいたします。ですから、その立場で、これは記録に残りますので、よろしくお願いします。 こども園の月謝、保育料については、これを自由にすれば、低所得世帯や一人親世帯の排除が起きるのではないか。自由価格設定はしないということでよろしいですか。
○副大臣(小宮山洋子君) 子ども・子育て新システム基本制度案要綱、これのときには大臣でいらしたと思うんですけれども、こども園、仮称への給付を含む、仮称幼保一体給付の仕組みとして、一定の利用者負担の下にサービスが利用できるように、公定価格を基本とする方向性というのを示しています。 また、利用者負担につきましては、給付に応じた一定の負担を求めることを原則としますが、その際に低所得者への配慮が必要ということも今ワーキングチームで議論をしているところです。 利用者負担の具体的な在り方につきましては、低所得者世帯、そして一人親世帯の利用が阻害されないよう、これから検討の過程でしっかりと考えていきたいと思っています。
○福島みずほ君 低額所得世帯が排除されないように、これはきちっとチェックしていくことが必要です。 次に、現状でも、障害を持つ子供はあらゆる保育園で受け入れられているわけではありません。障害を持つ子供がどのこども園でも受け入れられるという認識でよろしいでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) これも今ワーキングチームで検討していますが、幼保一体化の目的の一つとして、支援を必要とするすべての親子がすべての地域であらゆる施設で支援を受けられるようにすることということを目指すこと、それが重要だと考えています。 こども園での障害者の受入れにつきましても、今後こうした目的を踏まえて具体的に検討していきたい。そして、いろいろなワーキングチーム、できる限り私も出席していますが、どのワーキングチームでもやはり障害を持ったお子さんへの対応をしっかりしてほしいという声が出ていますので、そういう方向で検討を進めたいと思っています。
○福島みずほ君 子供の目線で考え、子供を中心に据えた制度設計になるようお願いいたします。 次に、子供への虐待についてお聞きをいたします。 八月に質問した際にも、大阪市西区での虐待餓死事件は政治や行政が殺したに等しいと話をしてきました。厚生労働省がその後も取り組んでくださっていますが、確認をいたします。 この間、厚生労働省には、虐待が疑われる場合に、四十八時間以内、目視を実現するよう努力していただいてきました。政務三役が交代をされ、改めて、四十八時間以内、目視を実現する、目視していないケースをゼロにするための施策をお願いをいたします。 社民党は、補正予算の中で、虐待への対策として安心こども基金を充実してほしい、その結果、百億円積み増しをしております。厚労省としての、新三役としての決意をお願いいたします。
○副大臣(小宮山洋子君) 児童の安全確認徹底するために、児童相談所運営指針などで、虐待が通告された際の安全確認を行う時間ルールについては、おっしゃるように四十八時間以内とすることが望ましいということを定めています。 今年の四月から六月に各都道府県の児童の安全確認の実施状況を調査いたしまして、九月三十日に公表をし、虐待通告のあった児童の安全確認の手引きを作成をして各自治体に通知をしています。 また、おっしゃったように、今審議中の平成二十二年度補正予算案で、安心こども基金を積み増し、延長をしまして、安全確認の強化のための補助職員を雇うなど、児童虐待防止の強化を図るために、これまでの十億を百億にいたしまして対策の徹底強化を図ることにしています。 こうしたことで児童の安全確認について徹底をしていきたい、そのように思っています。
○福島みずほ君 この間、厚生労働省が虐待通告のあった児童の安全確認の手引きを作成するなど、対応されてきたことは評価をしたいと思います。 九月三十日付けの児童の安全確認の徹底に関する調査結果を拝見いたしまして、安全確認ができていない件数が二百六十一件、それから安全再確認ができていない件数が二十七件というふうになっています。これは非常に心配をしておりまして、その後どうなっているでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) 今御紹介いただきましたように、児童の安全確認の徹底に係る調査結果、八月三十日時点で集計したものですが、平成二十二年四月一日から六月三十日までの間に受理した虐待通告についての児童の安全確認の状況、これが二百六十一件、それから平成二十二年三月三十一日以前に受理した虐待通告で、当初は児童の安全確認ができていましたが、その後、平成二十二年六月三十日までの間に子供の姿が確認できない状況に陥っているものに対する再確認の状況、これが二十七件ということです。 こうした調査結果のその後の状況については統一的な調査は行っていませんけれども、直近で把握している状況では、虐待通告があって安全確認ができていない二百六十一件のうち、通告内容から住居や居住者を特定できない二百三十八件、そして行方不明の六件を除く、対応中でありました十四件のうち六件については安全確認ができています。また、子供の姿が確認できていない状態に陥っている二十七件のうち、行方不明の十三件、他の自治体へ転出し対応が終了した一件を除く、対応中であった十三件のうち七件については安全確認ができています。 ただ、これは全体からすると本当に少ない数だと思っていますので、こうした対応につきましては、住居や居住者を特定することができないものなどについてはなかなか対応が難しいわけですけれども、九月三十日付けの通知で安全確認が行えない場合の対応方針というものを示していまして、対応中であって児童の姿が確認できていないものについては早急に安全確認を実施して必要な援助を行うよう都道府県等に要請をいたしました。 今後も、その後の状況につきましては極力把握をして児童の安全確認に努めていきたいと、そのように考えています。
○福島みずほ君 安全確認ができない、行方不明や他の自治体へ転出ということに実は心を痛めております。 九月二十一日付けの毎日新聞は、消えた子供三百五十五人、住民票残し転居、健診受けずという、消えていく子供たちということの新聞記事がありますが、この転居していく、住民票を移さないということに関して非常に、やはりどう対応していくか、大人が、政治が知恵を絞りたいと思っています。 所在不明の児童についてはCA、チャイルドアビュース情報連絡という形で情報交換が行われておりますが、全国の情報について是非厚生労働省自身がきちっと把握をして対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) 児童相談所がかかわりを持っている児童虐待の事例につきまして、児童相談所の指導が必要にもかかわらず転居先を告げずに転出した場合、また行方不明になり指導が中断された事例につきましては、全国児童相談所長会の申合せによりまして、転居元の児童相談所から全国の児童相談所に情報提供を行う、今おっしゃいましたチャイルドアビューズ、CA情報連絡システムが活用されています。 厚生労働省といたしましても、児童相談所運営指針で支援を行っている家庭が転居先を告げずに転出した場合の都道府県等を越える情報交換の手順についてを示しているところで、情報連絡システムが円滑に機能するよう働きかけをしております。そうしたことを使いながらしっかりと情報提供が図られるようにしていきたいと、そのように考えているところです。
○福島みずほ君 脳髄液減少症についてお聞きをいたします。 二〇〇七年に組織された脳髄液減少症の診断・治療の確立に関する調査研究の進捗状況について報告をお願いします。
○大臣政務官(岡本充功君) 脳脊髄液減少症に関する研究につきましては、平成十九年より三か年の計画で診断ガイドラインの確立等を目指して研究実施をしてきたところでありますが、平成二十一年度までの研究期間内に解析に必要な登録患者数、目標は百例でありました。これが確保できなかったところでございます。そのため、外部の専門家から成る研究評価委員会において当研究の評価を行い、平成二十二年度以降も研究を実施することとなっております。その結果、平成二十二年の八月段階で中間解析に必要な百症例が確保されたため、現在科学的根拠に基づく診断ガイドラインの作成に向けた解析を行っております。 この百例、中間解析の百例の段階で十分な解析結果が出れば解析は終了し診断ガイドラインができますし、この段階で十分な解析結果が出なければ追加の解析が必要となるというふうに承知をしております。
○福島みずほ君 先日、事務所に脳髄液減少症で苦しんでいらっしゃる皆さんが来られました。三年と区切りながら症例が集まらない。これ、やはり治療実績を上げている医療機関をもっと追加をすべきだと思います。また、柔道やぶつかって子供たちが学校でけがをする、実は脳髄液が漏れているとかいろいろありまして、文部科学省へも学校現場への周知徹底についてもっとやっていただくよう厚生労働省の方から是非積極的に働きかけていただきたいと、研究結果がまとまる以前にも是非早急に対応していただきたいと思います。 細川大臣、最後に要望を言って終わります。派遣法の改正法案は、お互い何年も命懸けてやってきたテーマでありまして……
○委員長(津田弥太郎君) 時間ですので、おまとめください。
○福島みずほ君 分かりました。 何年もやってきているテーマでありまして、これを今国会でちゃんとやらないのであれば大臣としての首を懸けるぐらいの決意で頑張ってください。よろしくお願いします。
○委員長(津田弥太郎君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(津田弥太郎君) 次に、独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。細川厚生労働大臣。
○国務大臣(細川律夫君) 独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。 人口減少社会を迎える中で、我が国経済社会が持続的に成長し、更に発展していくためには、労働者の職業能力開発等の人材育成が社会全体で取り組むべき重要な課題となっております。 また、厳しい雇用失業情勢が続く中で、離職者に対する職業訓練の必要性が増加しており、離職者訓練の的確な実施が緊要な課題となっているとともに、今後新たな成長が期待され、雇用の創出が見込まれる産業において、その担い手となる人材の育成が求められております。 さらに、我が国の基幹産業である物づくり産業においても、国際競争力の強化や技能継承等の観点から、企業における中核的な人材の育成、確保が課題となるなど、職業訓練の重要性は高まっております。 こうした中で、国が行うべき雇用のセーフティーネットとしての職業訓練、物づくり産業に必要となる人材の育成等については、都道府県との役割分担の下、独立行政法人雇用・能力開発機構がその実施を担ってきたところであります。しかしながら、同機構は、私のしごと館を始め各種施設の設置、運営の在り方等の問題を指摘されてきたところであります。 このため、政府においては、国の責任において職業訓練を実施する体制を整備するための抜本的な改革を行う観点から、平成二十年十二月に雇用・能力開発機構の廃止についてを閣議決定したところであります。 この法律案は、同閣議決定の内容から更に踏み込んだ改革を行い、無駄を徹底して排除するとともに、雇用のセーフティーネットの充実や物づくり産業に必要となる人材の育成等の観点から、これまで以上に労使や地域のニーズを反映したより効果的な職業訓練が実施できるようにするものであります。 これらの改革を達成するために、独立行政法人雇用・能力開発機構を廃止をして、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構に職業能力開発業務を移管する等の措置を講じ、もって高齢者、障害者及び求職者に対する雇用支援機能をより強化するものであります。 次に、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、独立行政法人雇用・能力開発機構を廃止をすることとしております。 第二に、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構法の一部改正であります。 独立行政法人雇用・能力開発機構の廃止に伴い、同機構が行っていた業務のうち、職業能力開発業務に限り独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構に移管し、法人の名称を独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構とすることとしております。 また、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構においては、労使代表を含めた識見を有する者から成る運営委員会や地域における協議会を設置をすること等により、労使や地域の職業訓練ニーズが的確に反映される仕組みを整備することとしております。 第三に、中小企業退職金共済法及び勤労者財産形成促進法の一部改正であります。 独立行政法人雇用・能力開発機構の財形関係業務のうち、財形教育融資業務は廃止し、財形持家融資業務等については独立行政法人勤労者退職金共済機構に移管することとしております。 第四に、職業能力開発促進センター等の都道府県への譲渡の特例を設け、職業能力開発促進センター等の機能を維持することを前提として、独立行政法人雇用・能力開発機構の職員の引受割合に応じた譲渡額の減額や、一定期間の運営経費の高率補助を行うこととしております。 第五に、独立行政法人雇用・能力開発機構の職員のうち、希望、意欲及び能力のある方は、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構及び独立行政法人勤労者退職金共済機構の職員として採用することとしております。 このほか、独立行政法人雇用・能力開発機構の解散に伴う所要の措置を講ずることとしております。 なお、この法律の施行期日は、一部を除き平成二十三年四月一日としております。 以上がこの法律案の趣旨でございます。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(津田弥太郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時十二分散会