経済産業委員会 第4号
- 発言数
- 77 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2010/10/28
会議録
○委員長(柳澤光美君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、加藤敏幸君が委員を辞任され、その補欠として横峯良郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(柳澤光美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官日下部聡君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柳澤光美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(柳澤光美君) 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件を議題といたします。 本件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○磯崎仁彦君 自由民主党の磯崎仁彦でございます。 私は七月に初めて当選をさせていただきまして、今回初めて質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 まず、今回の案件でございますけれども、外為法に基づく北朝鮮に対する経済措置、これにつきましては四月九日の閣議決定で延長が決定されているということで、今回国会の方に承認を求めるという案件でございますけれども、これについては基本的に賛成という立場で質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず一点目の質問でございますけれども、昨今の北朝鮮の状況、情勢について御質問させていただきたいというふうに思います。 今回の経済制裁の措置につきましては、まず輸入の禁止につきましては平成十八年の十月以降、それから輸出の禁止につきましては平成二十一年から措置がとられていくわけでございまして、今回、輸入につきましては六度目の延長、輸出につきましては初めての延長措置ということでございます。 この措置につきましては、我が国が単独で措置をとるということが外為法の中で決められて、それに基づいて、事由としましては我が国の平和及び安全の維持のために特に必要がある場合に措置を認めるということで、今回の措置につきましても、我が国の平和及び安全の維持のために特に必要があるという要件を満たしているということで閣議決定がされたというふうに認識をいたしております。 その四月九日の閣議決定以降、五月には、御存じのとおり三月の二十六日に発生をしました韓国海軍の哨戒艦、この沈没が北朝鮮による魚雷の攻撃であったという旨の韓国側の調査報告がなされておりますし、また九月に開催をされました朝鮮労働党の代表者会で金正日総書記の後継者として三男の金正恩氏が決まったという報道もございまして、四月九日の閣議決定以来、北朝鮮をめぐる問題につきましてはいろいろ動きも出ているという状況でございます。 このような状況を踏まえまして、政府としましては、現下の北朝鮮の状況、それから日本と北朝鮮の関係について今どのような御認識にあるのか、その点についてまず御質問をさせていただきたいと思います。
○副大臣(松本剛明君) 磯崎先生の御指摘のとおり、政府といたしましては四月九日の閣議で本件決定をいたしまして四月の十六日に国会に提出をいたしたところでございますが、衆議院では五月二十七日に御承認をいただきましたが、残念ながら先国会では参議院の御承認をいただくに至りませんでしたので、改めて今回参議院の方から御審議を賜るというふうに承知をしております。 今御指摘がありましたとおり、この間の六か月、北朝鮮の情勢については様々なことがあったことは今御指摘がありましたとおりでございます。九月二十八日には朝鮮労働党代表者会及び党中央委員会総会が開催をされ、金正日国防委員長の三男とされる金正恩氏の党役職就任を含む朝鮮労働党のポストを決定をいたしました。 この党代表者会及び党中央委員会総会における注目点として、一つは金正日国防委員長を党総書記に改めて推戴をした上で、空席が続いていた党要職の選出、補充人事を実施することで、金正日国防委員長の指導力及び党組織を強化したということであります。二つ目は、金正日氏の三男とされる金正恩氏が初めて党の正式なポストに就いたということであります。三つ目は、金正日国防委員長の妹の金敬姫氏や、その夫の張成沢氏も主要ポストに就任をしており、金正日国防委員長の親族を中心とした体制づくりが進んでいるということが挙げられると、このように考えているところでございます。
○磯崎仁彦君 先ほど申し上げましたように外為法の中では、我が国単独での措置、これが発動される要件としましては、我が国の平和及び安全の維持のために特に必要がある場合という要件が定められておりますけれども、今御答弁された状況を踏まえれば、この要件というのは引き続き続いているという認識でよろしいんでしょうか。
○副大臣(松本剛明君) 北朝鮮の情勢は、今御指摘がありましたように様々な事象、情報が出てきておりますので、注視をすべきものというふうに考えておるところではありますけれども、政府といたしましては、拉致、核、ミサイルの問題に取り組まなければいけない状況であるという認識であることは申し上げられると、このように思います。
○磯崎仁彦君 今まさに三つの大きな課題として、拉致問題、核問題、ミサイル問題というお話がございましたけれども、核問題、ミサイル問題につきましては、これは国連の安保理事会の中でも北朝鮮の措置が、資産の凍結でありますとか、あるいは武器関連物質の輸出の禁止でありますとか、あるいは奢侈品の輸出禁止といったような措置もとられておって、核、ミサイルについては全世界的な課題ということになろうかと思いますけれども、特に拉致問題につきましては、ほかの国にも全く問題がないということではございませんけれども、特に我が国において、この拉致問題というのは非常に特有な問題というふうに認識をしておりますけれども、今回制裁措置を閣議決定されるに当たりまして、この拉致問題というものが特に比重を置いているとか、そういったことがあるかどうか、御質問をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(加賀美正人君) お答え申し上げます。 我が国の対北朝鮮措置の在り方につきましては、従来から拉致、核、ミサイルといった諸懸案をめぐりまして、北朝鮮の対応や国際社会の動きを総合的に勘案いたしまして不断の検討を行ってきたところでございます。 我が国の対北朝鮮措置の全体を見れば、既に広範な分野にわたって相当の措置がとられておりますが、今回延長いたしました措置は我が国の対北朝鮮措置の主要な内容の一つでございまして、北朝鮮をめぐる諸般の情勢を総合的に勘案して、これらの措置の継続が必要というふうに判断したところでございます。
○磯崎仁彦君 まさに今御答弁いただきましたように、諸般の事情を総合的に判断をしてということでの今回の延長措置ということでございますね。 今回、措置の期間一年間ということになっておりますけれども、当初、輸入の禁止措置、平成十八年の十月から始まったときには半年間で延長しておって、直近の延長が一年間と。今回輸出につきましても期間が一年ということになっておりますけれども、この一年ということについてはどういう理由の下で一年間ということにしているのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) 磯崎委員からの御質問にお答えいたしますが、先ほど松本外務副大臣からもお話ありましたが、これまで、御指摘のように、平成十八年から輸入全面禁止、そして平成二十一年の六月から輸出の全面禁止を行ってまいりましたが、しかしその後の情勢もなかなか好転していないと。 特に我が国を含む関係国のいろんな働きかけにもかかわらず、昨年のミサイル発射、核実験を実施、その後も六者会合等は進展していないと、こういう情勢を受けて、当初は半年ぐらいずつその延長をしておったんですが、しかしこの情勢を踏まえれば一年間の延長というものが必要と考えてこのような措置をとったところであります。
○磯崎仁彦君 恐らく今の外為法は、基本的に対外取引、これを自由に行うということを原則として、例外的にその法律の目標を達成するために必要最小限度の管理、調整を行うという、そういう法律の構成になっているかと思いますが、そういう意味では一年間というのはいろんな状況を踏まえた上での判断される期間という、そういう理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(大畠章宏君) そのとおりでございます。
○磯崎仁彦君 それでは、次に質問をさせていただきたいと思いますけれども、当然のことながら北朝鮮との間ではそんなに以前から貿易が盛んだという状況にはないわけでございますけれども、当然のことながら、輸入につきましては平成十八年からですからもう四年経過をしておると、輸出につきましては昨年六月からということでございますので、もう相当の期間も経過しているわけでございますけれども、当然のことながら、輸出・輸入業務に従事をしておる国内の業者、中小企業を始めとしてあるかと思いますけれども、これにつきましてはこれまでどういう対応を取られてこられたのか。 当然のことながら、輸出の禁止、輸入の禁止ということになりますと、これは国策として発動したということでございますので、それについてはきちんとしたフォローが必要だというふうに思っておりますけれども、これまでの経緯も含めまして御答弁いただきたいと思います。
○大臣政務官(田嶋要君) 磯崎委員からの御質問にお答え申し上げます。 経済産業省といたしましては、北朝鮮からの輸入禁止措置等によって影響を受ける中小企業者への支援措置、大変重要だというふうに思っておりますが、平成十八年の十月から、日本政策金融公庫、商工会議所、商工会連合会等の全国七百八十一か所に特別相談窓口を設置いたしまして、まず中小企業者の相談に対応いたしておるところでございます。七百八十一か所の一番多い商工会議所が五百か所以上でございまして、次に日本公庫が百五十か所以上、信用保証協会で五十か所以上というところで相談をいたしておるということでございます。 ちなみに、その実績でございますが、現在までに水産品の輸入加工業者等から累積で百二十六件の相談がございました。しかし、今年に入ってからゼロ件でございますが、引き続きこういう相談窓口を設けているという状況が一つございます。 それからもう一つは、セーフティーネットの貸付け等でございまして、これは今委員がおっしゃったとおりでございます。国の政策によって経営環境が激変をしているということでございますので当然しっかり手当てをしなければいけないということでございまして、そういう中小企業者への金融支援として、これもまた日本政策金融公庫によるセーフティーネット貸付け等を御用意いたしてございます。 こちらの実績も御報告いたしますが、平成十八年度、始まった年は十八件ございました。合計で三億円を超える額でございますが、二十二年度には三件、七千八百万円、今日までの合計で二十六件、五億三千五百万円ということでございます。融資と保証の実績ということで御報告いたしました。 以上でございます。
○磯崎仁彦君 ありがとうございました。きちんとした対応もされているということかと思います。 特に、もう分かればで結構でございますけれども、特にこの輸出入の禁止によっていわゆる倒産に追い込まれたというか、そういう業者さんはないということでよろしいでしょうか。特に質問に入っていなかったんで、分かればで結構でございます。
○大臣政務官(田嶋要君) 倒産はないということでございます。 一応、情報として、相談は水産加工業者等が大変多いということはもちろんでございます。 以上です。
○磯崎仁彦君 それでは、次の質問でございますけれども、今回の外為法に基づく制裁というのは、日本独自、単独でできるという外為法の規定でございますけれども、同じような規定に基づいて他の国で北朝鮮に対して独自の制裁を取っている国があるかどうか、分かる範囲で教えていただきたいと思います。
○副大臣(松本剛明君) 北朝鮮への経済措置について、日本以外に独自の制裁措置を行っているところということで、輸出入の全面禁止措置という意味では、韓国が基本的に輸出入の全面禁止措置を行っているというふうに承知をしております。 本件は、安保理決議第一八七四号、この実施について提出をした主要国報告書によれば、各国とも武器等の禁輸措置や金融措置を含めておおむね実施済みというふうに報告書によって報告されているというふうに承知をしているという状況でございます。
○磯崎仁彦君 ありがとうございました。 それでは、これから四月まで一年間という期間でございますけれども、なかなか今の北朝鮮の状況、冒頭のお話からすれば、これが好転をするというのはなかなか現時点では考えにくい状況でございますけれども、今後のことも踏まえてちょっとお尋ねしたいと思うんですけれども、もしも制裁措置をとっている期間内に、冒頭申し上げました我が国の平和及び安全の維持のために特に必要があるというこの要件がもう満たさなくなったという場合においては、例えばその一年間の期間内においてそういう状況が明らかになった場合には、これは、この今回の制裁措置というのは解除という、期の途中で解除をされることになるのか、それとも措置というか継続をしたままで、実際、経済産業大臣の許可をすれば問題なく輸出入できるわけですので、その解除ということをするのかしないのかということについてはどうでございましょうか。
○政府参考人(加賀美正人君) 御質問のまず前段の一年以内という場合にも解除ということはあり得るのかという点についてお答えをいたします。 今回延長する措置を含めまして我が国が北朝鮮に対してとる措置は、北朝鮮側が拉致、核、ミサイルといった諸懸案の解決に向けて具体的な行動を取る場合には、いつでも諸般の事情を総合的に勘案してその一部又は全部を終了することができると考えております。
○磯崎仁彦君 途中でも解除はあり得るということでございますけれども、じゃ、最後に、その解除の手続については法律の中では明確に定められてないところでございますけれども、発動が閣議決定ということであれば、出口につきましても閣議決定をして国会の承認を得るという手続が通常考えられる手続かと思いますけれども、この手続についてはいかがでございましょうか。
○副大臣(池田元久君) 磯崎委員が先ほどからおっしゃっているように、この外為法というのは平時自由、有事規制という、そういう法律でございます。 残念ながら、北朝鮮に対して経済制裁を今発動しているところでありますが、その解除でございますが、外為法十条には閣議で単独制裁措置を講ずべきことを決定することができるというふうになっているわけですが、一方、制裁を解除する際のプロセスについては特段の規定はございません。しかし、制裁措置は閣議の決定に基づき講じられたものでありますから、その閣議決定の効力を解除する観点から、制裁措置を期限前に解除する際には何らかの閣議決定を行う必要があるものと考えております。
○磯崎仁彦君 それについての国会の承認ということについてはいかがでございましょうか。
○政府参考人(厚木進君) お答え申し上げます。 対応措置の解除について、文理上、外為法第十条の対応措置を講ずべきことに該当しないものと考えられますので、外為法第十条に基づく国会承認が必要となるものではないというふうに考えております。
○磯崎仁彦君 その点につきましては、なぜ国会の承認が必要となっているのだろうかという理由を考えますと、恐らく緊急的な措置については内閣の判断でやると。ただ、それについては、やはり国会の、何といいますか、チェックというかいわゆるバランスというか、そういったことも含めて国会の承認ということが恐らく求められているんだろうということからすれば、本当に解除すべき事由なのかどうなのかということについても、これは国会の承認ということがあってもしかるべきかなというふうに個人的に思いますけれども、いかがでございましょうか。
○副大臣(池田元久君) 実は、ちょっと申し上げようかどうか考えていたんですが、実は外為法については、これまではこういった単独措置については何ら規定はなかったんです。つまり、日本は安全保障法制で欠陥があった。経済制裁の手段がなかったんです、我が国の国民の生命や財産が侵された場合でも。それを九七年の外為法審議の際からずっと私言っておりまして、たまたま北朝鮮の問題が起きて、十六年ですから、〇四年の春に各党有志の働きかけによってこの十条というものが入ったわけです。そのときはやはり国会承認得られるかどうか。国会承認まではいいだろうと、発動した場合ですね。 ただ、今日御指摘なのは解除した場合の国会承認ですから、これは当然ちょっと研究してみる必要があると。立法に携わった者として、そういう感じを持ちます。
○磯崎仁彦君 もう時間でございますので質問を終わりたいと思いますけれども、今回の外為法の措置については、我が国の平和と安全、もうこれを維持するための手段ということでございますので、平和と安全が維持されるということが当然のことながら目的でございますので、是非とも外交的な努力につきましてはこれからも継続をしてお願いをしたいというふうに思います。 質問をこれで終わりたいと思います。
○若林健太君 自由民主党の若林健太でございます。 私もこの七月の参議院選挙で初当選をさせていただきました。磯崎議員の後を引き継いで、二十分間質問させていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。 我が国は、二〇〇六年十月十四日から国連決議によらない日本独自の措置として北朝鮮からの輸入禁止措置を実施しているわけでありますけれども、同時に、同年十一月十四日からは国連安保理決議に基づきぜいたく品の輸出禁止措置も実施されていると。いずれも四年の長期にわたって措置をされ、今回、継続についての承認を求められているということでありますが、この四年間の措置をしてきたことについての効果、それに対する評価についてどうお考えになっているか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) ただいま若林議員から、この効果についての御質問をいただきました。 日本として、平成十八年の北朝鮮の核実験を受けて、先ほど磯崎委員からも御指摘がありましたが、平成十八年の十月から北朝鮮からの全品目の輸入を禁止したと、こういうことで、どのくらいの効果かといいますと、平成十八年には北朝鮮からの輸入は約百五十億円であり、これは当時の北朝鮮の全輸出の約一〇%と見ておりました。これが、輸入禁止の措置により、それ以降はゼロになりました。貿易赤字国である北朝鮮の外貨獲得を困難にする効果はあったと思いますが、このような経済的効果に加えて、いわゆる北朝鮮が様々な形で、これまで拉致問題や核問題、様々な懸念の課題があるわけでありますが、その解決に向けて私どもの日本が建設的にこのような行動を取ることが、いわゆる日本国としての断固たる姿勢を示すという意味で効果があったものと私は考えております。
○若林健太君 輸入禁止措置に加えて、二〇〇九年六月十八日からは輸出の面でも全面禁止措置を行っているわけでありますが、二〇〇八年時点では北朝鮮向け輸出というのは七億九千三百万円と、既に少額になっていた中での輸出禁止措置と、こういうことでありました。 これについて、同じようにその効果についてどのように御評価されているか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) 北朝鮮への輸出でございますが、平成十七年度が六十九億円、平成十八年が五十一億円、徐々に減りまして平成十九年が十一億円、そして平成二十年が八億円、そして、輸出全面禁止が平成二十一年の六月からでありますが、したがって平成二十一年が三億円、そしてそれ以降ゼロと、こういう実績でございます。
○若林健太君 一定の成果、効果があったと、こういう御評価だと思いますけれども、それでは、現状、日本は国連措置以外に独自制裁として輸出入についての、今回、この承認を求める件で措置をとっていると、こういうことでありますが、日本以外、例えば六か国協議を行っている各国が国連制裁以外にどのような独自措置をとっているか。先ほど磯崎議員の質問の中で、韓国が輸出入についての全面禁止をとっていると、こういうことですが、他国について、どのような独自の措置をとっておられるか、教えていただきたいと思います。
○副大臣(松本剛明君) 先ほど磯崎先生にもお答えをいたしましたが、韓国は本年五月、いわゆる哨戒艦沈没事件を受けた措置として輸出入の全面禁止ということを先ほど御報告を申し上げましたが、あわせて、入港禁止、そして韓国国民の訪朝禁止などの措置も実施をしているというふうに承知をしております。 また、米国では、本年八月でありますが、北朝鮮による兵器等の密輸、ぜいたく品ですね、驕奢品の調達、マネーロンダリングなどの不法な経済活動に関与する団体、個人等に係る資産凍結措置を実施をしたというふうに私ども承知をしております。 なお、六者協議の中国及びロシアについては、国連安保理決議に基づく措置以外に独自の対北朝鮮措置を実施しているとは我々は承知をしておりません。
○若林健太君 ありがとうございます。 残念ながら、中国、ロシアの独自制裁というのはないということが分かりました。ありがとうございました。 続いて、二〇〇九年十一月に国連安全保障理事会で、北朝鮮が制裁対象になっていない企業の名義を使うなどして核、ミサイル関連物資の輸出を続けていると、こういう指摘がされておられました。 こうした中で、国連制裁決議というのは行われているんだけれども、その実際の機能といいますか、しり抜けになってねえのかと、こういう意味で、機能をどのように評価されているか、御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(松本剛明君) 我が国独自の北朝鮮制裁措置の実施ということであろうかというふうに思いますけれども、これに当たっては諸外国と連携をしなければいけないということはおっしゃるとおりだろうというふうに思っております。 我々としても、措置がしっかりと実施をされていくように、今御指摘があったと思いますけれども、関係各省とも連携を取りながら対応させていただいているということでございます。
○若林健太君 今私が御質問したのは、北朝鮮が国連安全保障理事会の制裁をかいくぐるための違法行為で実はいろいろな活動をしているという、そういう安保理決議において指摘がされているということなんですね。まあああいう国でありますので、様々な脱法行為を行いながら、制裁をかいくぐる行為をしていると。 独自制裁は、日本、韓国、アメリカ、今御指摘のように行っていますが、中国あるいはロシアというところは国連制裁のレベルでとどまっていると。こういう中で、国連制裁の効果というものがちゃんと発揮されているのかという御質問でございましたが、再度お願いいたします。
○副大臣(松本剛明君) 表現が足らなかった点はおわびを申し上げたいと思いますが。 独自の制裁措置に限らず、国連の措置についても、今御指摘のような問題ということは、今御指摘をいただいた点はしっかり踏まえて取り組まなければいけないというふうに思っておりますし、これを我が国の関係部署が連携をして対応できる部分と諸外国と連携をして対応しなければいけない部分とあるということでございまして、我が国政府内においても関係の部署で連携をさせていただくと同時に、また諸外国もそれぞれ国連の安保理の措置は履行する義務があるというふうに考えておりますので、そのような形で進められるものと理解をしております。
○若林健太君 今回の私どもが承認を求められているのは、我が国独自の制裁行為というものに対する承認だと、このように思います。 しかし、これを実効あらしめるためには、やっぱり何といっても国際的な協調、これがなければ実効あらしめるわけにはいきません。残念ながら、北朝鮮の主要な貿易相手国であります中国、韓国との貿易総額というのは二〇〇六年から二〇〇八年に向けて飛躍的に増加をしていると、こういう状況でありまして、私どもが制裁を行っても他国がそれを穴埋めするような形になってはせっかくの経済制裁の効果も発揮できないと、こういうことだと思います。今、韓国はここで輸出入についての制限をされたということでありますが、残念ながら中国がそれをまた穴埋めするような格好になれば意味がないと、こういうことであります。 そういう意味で、引き続き、国際連携をどうやって行っていくのか、この点について御質問させていただきたいと思います。
○副大臣(松本剛明君) 今おっしゃったように、効果をあらしめるためにあらゆる措置を私どもとしてはとらなければいけない、これは御指摘のとおりだと私どもも考えております。 私たちも、我が国独自の経済措置については様々な機会をとらえて中国を含む関係各国にも理解をされるように周知をする努力を続けておるところでございます。また、国連安保理に基づく措置や我が国独自の措置というものが着実に実施をされるように、韓国、中国といった近隣諸国とも連携を取っていかなければいけない、そういう認識で取組を行っておるところでございます。 おっしゃったように、中国も、これは昨年のものでありますが、いわゆる外交部の報道官が、少なくとも中国政府として、中国政府は一貫して国連安保理の関連決議を忠実に履行しているということである、朝鮮の問題において中国も例外でないと、対外的にはそのように表明をしているということは私どもも承知をしているということを申し添えておきたいと思います。
○若林健太君 せっかくの、我が国が独自に制裁を取り組むと、こういうことでありますから、この継続案件で、ここで継続を承認するに当たっても、是非実効あらしめるための努力というのを引き続き続けていっていただきたいと、このように思います。 また、実は、残念ながら国内でもこれまで北朝鮮に対する不正に輸出したという違反事件というのが幾つか報道されております。制裁措置に関し、この違反事案というのはどれぐらい起きているのか、そしてその再犯防止についてどのように取り組まれているか、教えていただきたいと思います。
○副大臣(池田元久君) 北朝鮮に対する包囲網に対する危惧については、御質問の委員と意識は同じでございます。 政府としては、対北朝鮮貿易措置の執行に当たっては、北朝鮮との間で違法に輸出入が行われることがないよう、内外の関係当局と連携しながら違反の取締りを行っているところであります。輸出については、ミサイル運搬が可能なタンクローリーを韓国経由で迂回輸出しようとした事実、また奢侈品に相当する化粧品や中古ピアノを中国経由で迂回輸出した事案など、五件の違反事案を承知しております。また、輸入につきましては、北朝鮮のアサリやサルトリイバラの葉を中国経由で迂回輸入した事案など、四件の違反事案について承知をしております。 このような違反案件に対しては、刑事制裁に加え、経済産業省として、外為法に基づき当該違反者が輸出又は輸入を行うことを一定期間禁止する行政制裁を実施することにより、違反事案の再発防止に努めているところでございます。
○若林健太君 今、違反事案について御報告いただきました。やっぱり、直接北朝鮮との間で取引をするというよりも第三国を経由してという事案が多いように感じるんですね。これはなかなか取り締まるのもそういう意味では第三国を経由すると非常に難しいということでありますが、そういう意味でも先ほどの国際的な包囲網というのが重要であって、尻抜けする部分があると、どうしてもそこを経由した形での経済効果、制裁効果が失われるような事案というのが出てくるのではないかと、このように指摘をさせていただきたいというふうに思います。 現在、日本が講じている制裁措置というのは非常に広範にわたって実施をされております。また、本年五月には、韓国哨戒船沈没事件を受けて、現金の持ち出しや送金の届出限度額を引き下げるという制裁措置を行ったわけですが、現在の朝鮮半島の緊迫した情勢を考えると、まだまだこの先どういうことが起こるかというのは非常に不透明な部分、リスクの非常に大きな部分というのがあると思います。 今後、更に踏み込んだ制裁について現状どのような御検討をされておられるか、可能性についてと、御質問させていただきたいと思います。
○政府参考人(加賀美正人君) 我が国の独自の追加制裁にまだどれぐらい余地があるかという御質問かと思いますが、北朝鮮が今後どのような行動を取るかは予断を許さないところでございまして、それに対して我が国がいかなる措置をとっていく可能性があるかについて、これを事前に予断を与えるということは適当ではないと考えておりまして、これ以上のお答えは差し控えさせていただければと思っております。 いずれにせよ、今後の我が国の対北朝鮮措置の在り方については、拉致、核、ミサイルの諸懸案をめぐる北朝鮮の対応や国際社会の動きを含む諸般の情勢を総合的に勘案して不断に検討を行っていくということでございます。
○若林健太君 将来にわたっての予測、予知というのはなかなか答えづらいと、こういうことだと思いますが、拉致、核、ミサイル、この三つの問題点を私どもは北朝鮮に対して指摘をしているところですが、同時に、この三つの中でもとりわけ我が国国民、拉致されたという、まさに主権を侵害された事案というのは大変重要な事案だと思います。是非しっかりとした対応を今後も政府としてやっていただきたいというふうに思うわけですが、拉致については、二〇〇九年十月十三日に現政権で拉致問題対策本部というのが新たに設置をされ、一年が経過をいたしたわけであります。従来との組織の違い、そしてまた、この一年間の拉致問題に対する取組についてどのような経過になっているか、このことについてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(三谷秀史君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、昨年十月十三日に新たな拉致問題対策本部を設置させていただきました。従来の対策本部と違いますところは、総理、本部長、そして拉致問題担当大臣、官房長官及び外務大臣のみがメンバー、本部員であるという機動的な本部に改組させていただきました。 また、一年間を振り返りますと、情報関係の予算と人員を強化していただきました。具体的には、事務局の職員を倍増以上、情報担当を倍増以上していただきました。それから予算は、これも全体として倍増していただきました。特に情報関係につきましては四倍以上に増やしていただきました。 じゃ、それで成果が出たかと言われますと、国民の皆さんに目に見える成果をお見せできないのは誠に残念でありますが、私どもとしてもつらい面はございますが、それなりに一歩、二歩前へ進むことはできたと考えております。 以上でございます。
○若林健太君 ありがとうございます。 そろそろ時間ですのであれですが、拉致問題については今予算が倍増されたと、体制は強化されたと、こういうことでありますが、私どもが一般マスコミ等で感じられているものとすれば、どうも核、ミサイル、そして拉致と、こう三点言われますけれども、拉致問題がだんだんと国民の間の中からも意識薄れてきているんではないのかと、そういう危惧を持ちます。被害者の家族がだんだん年を取っていくということも含めて早期の対応が必要だと、そのためにも今回のこの承認案件、ただ単に一年の承認を自動通過するんではなくて実効あらしめるということを是非とも御努力をいただきたい、そしてまた、一日も早い拉致問題の解決をと、このことを申し述べさせていただきまして、私の質問を終わらさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○松田公太君 みんなの党、松田公太でございます。 先ほど来、磯崎議員と若林議員の初質問とは思えないすばらしい質問の数々がありまして、ちょっと少数政党の厳しさを感じているところでございますが、だんだん質問することがなくなってしまいまして。そんな中ではございますが、時間は十分しかございませんので早速質問に移らせていただきたいと思いますけれども。 北朝鮮輸出入、今回の禁止措置につきましてなんですが、二〇〇六年の七月にあったミサイルの発射事件並びに同年の十月にありました核実験、これが今回の、そもそも輸入の方の契機になっているというふうに聞いておりますが、その認識で果たしてよろしいでしょうか。それ以外に何か事由がありましたら是非もう一度お聞かせいただければと思いますのと、あともう一つは、最終的などのような成果を得ようと思ってこの措置を踏み込まれているのか、最大の目的は何なのかというところをもう一度お聞かせいただければと思います。大畠大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(大畠章宏君) 松田委員からの御質問にお答えを申し上げたいと思います。 松田委員もこの拉致問題については大変、一生懸命何とか解決しようというお気持ちだと思いますし、私も拉致被害者の家族の方々のお話を見聞きするたびに、自分の家族がそのような状況に至ったときにどんな気持ちになるだろうということを考えると大変つらいものがありますし、日本の国の政治としてあるいは責任としてこの問題を何とか解決しなければならないというのは自由民主党政権下においても同じでありますし、私もできる限りそういう努力をしてきたところでありますが、なかなか交渉が前進しないと。 こういう中で、先ほどからも御議論がありましたが、平成十八年の七月のミサイル発射というものを一つの契機として、日本国の断固たる意思を表明するためにも十月からの輸入全面禁止に踏み切りましたし、その後、半年ごとにその措置を延長してきたわけでありますが、それもなかなか前進しないと。こういう情勢を受けて、平成二十一年の六月から輸出も全面禁止をしたということでございます。 先ほど実態については御報告したとおりでありますが、その輸入、輸出を全面禁止したということで、金額もさることながら、日本国としての鮮明な意思を表明する、あるいは示すということが、今回の輸入、輸出全面禁止という措置を決断したと私は考えております。
○松田公太君 ありがとうございます。 より強いメッセージを発信するということであれば、私は、一年の期限を授けるのではなくて無期限という形にしてしまった方がいいんではないかなというふうに思いますが、これについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(大畠章宏君) 確かにそのようなことも一つの考えだと思いますし、今回一年の延長措置をお願いをしておるところでありますが、松田議員からの御提言を受け止めて、私も検討させていただきたいと思います。
○松田公太君 ありがとうございます。 先ほどもちょっと類似の質問があったかと思いますけれども、それではどのような状況になればこの輸出入の禁止措置が解除されるのか、これをもう一度ちょっと教えていただきたいのと、私は、これがどのような形で解除されるかということをしっかりと北朝鮮に伝えているのかどうか、これはちょっと疑問に思っているところでございますので、是非お聞かせいただければと思います。
○副大臣(松本剛明君) 先ほども拉致、核、ミサイルの問題ということで、これの言わば取組の中でこういった措置をとらせていただいているということであります。 この解除も、先ほどもありましたように、全部又は一部ということが場合によっては解除の選択肢としても示されておるわけでありまして、複雑に相互にある意味では関係した、そして幾つかの日本にとってのまさに平和であり国民生活に直結をする問題であるからこそ、こうやって措置をとることが許されて、今承認をお願いをさせていただいているわけですけれども、そういう中で、今お話をさせていただいたような具体的な事案について、それぞれどういう形で向こうから、交渉の中から、また向こうの行動として、我々の要求に対する行動としてどういうことが起こってくるかということが、率直に申し上げれば、今の段階ではすべてのパターンを予想するということはなかなか困難であります。 そういう意味では、我々としては、拉致であればやはり全面的な解決を求めておるわけでありますし、核であれば非核化を求めておるわけでありますから、そこのゴールに向けて、出てきた事案を一つ一つ見ていきながら、それに対して、措置についてもどう対応するかということを総合的に判断をするということを現段階では申し上げるということになろうかというふうに思います。
○松田公太君 ありがとうございます。 北朝鮮に対しても、明確にこういう状況になったら解除するんだという話にした方が私はより効果的なんじゃないかなと、また国際的にもメッセージが発信できるんではないかなというふうに思いますので、是非それを次回は御検討いただければと思います。 引き続き松本副大臣にお聞きしたいんですけれども、現在日本は輸出入を全面的に禁止しているということでございますが、迂回ルート、つまり中国や韓国を経由して日本にまだまだ物が入ってきてしまっている若しくは出ていってしまっているという状況が実際考えられるわけですし、たまに摘発されますけれども、摘発されるような案件につきましては、原産地の証明書を例えば中国とか韓国で書き換えてそれが入ってきているというようなケースもあると思うんですが、実はそれ以外にも、中国が漁業料を払って北朝鮮の領海で例えば魚を漁獲して、それを中国産として日本に売っているというようなものもあるんですね。そのような迂回ルートというものをどのように防止しようとしているのか、どのような対策を打っていらっしゃるのかというのをお聞きしたいと思います。
○副大臣(松本剛明君) その前に、先ほどの、北朝鮮にどのような状況であればということで伝えるというお話でありましたが、例えば大変我々にとっても大切な問題の一つである拉致にいたしましても、これは我々として求めるものは全面解決しかありませんので、そのような意味ではある意味では伝えているというふうに我々としては考えているというふうに申し上げたいというふうに思います。 今御質問の点でありますが、先ほども申しましたように、我が国独自の措置をとっているということは十分に中国にも周知されるようにということで、我々としても努力をしているところであります。 第三国を経由した迂回輸出などを防ぐためには、一つは、これも先ほどお答えをしたところと重複をしますが、関係の省庁の間でいわゆる水際でどう対応するのかといったことも含めて連携を一層緊密にするように、厳格に対応できるようにということで進めているところであります。 外務省といたしましては、関連情報の収集を外務省の言わばネットワークの中で情報収集に努めまして、こういうことで手に入りました情報は関係の省庁に情報共有を図っていくということで、北朝鮮の措置がより実効的であるように進めていきたいと、このように考えております。 また、国際会議の場などで関係各国に対して安保理決議に基づく措置の着実な履行を働きかけるということで、それによって全体として北朝鮮の問題に対する認識を深めながら、また我が国が独自の措置をとっているということの理解を深めていけるものにつながるものと、このように考えて進めているところでございます。
○松田公太君 ありがとうございます。 ちょっと時間がもうありませんので、最後の質問はちょっと要望という形でお話をさせていただければと思うんですけれども。 北朝鮮の主要な貿易国を表したグラフをちょっと作らせていただいたんですが、皆様のお手元にあると思いますが、こちらの丸グラフにありますように、中国が約半分の貿易量、韓国が三二%、シンガポール、インド、ロシアがそれぞれ約二%という状況になっているんですが、先ほど松本副大臣からありましたが、韓国はもう既に輸出入禁止していると。ただ、多分御承知だと思いますけれども、開城工業団地、これが残ってございますので実質的な全面禁止にはなっていないということだと思うんですけれども。 また、中国は仕方がないとして、その他の主要国、友好国、日本とのですね、シンガポールとかインド、ロシアは難しいとしてもブラジル、ここら辺ともうちょっとタッグを組んでこの輸出入の禁止措置を取り組むことはできないのかなというふうに思っております。 例えば、つい数週間前に日本はアメリカの強い要請を受けましてアザデガン油田、ここからの撤退を決意したわけですけれども、アメリカの撤退要求の最大の理由というのは、皆さん御承知のとおり核兵器の開発ということだったと思うんですけれども。北朝鮮はもう既にそれに着手していると、最近もう一度……
○委員長(柳澤光美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○松田公太君 はい。 そのような情報も入ってきておりますので、そういった観点からも国際的に協調を取ってこのような禁止措置をもうちょっと強気で外交的に交渉できないのかなというふうに私は期待しておりまして、要望として私の質問とさせていただきます。 どうもありがとうございました。
○荒井広幸君 新党改革の荒井でございます。 今回の案件について承認をいたします。 しかし、苦言を申し上げたいんですが、政府・与党は、御自分の勝手な都合によってさきの通常国会、百七十四国会の会期延長をせずにこの承認が今日に遅れている、これは誠に安全保障上重要な汚点を残したというふうに思いますので、是非猛省を求めます。しかも、衆議院では廃案になっているわけですね。池田副大臣からも先ほど過去の経緯がありました。だからこそこれはやっぱり国会延長してでもやるべきことであったと、延長するだけの二週間の余力はあったんですから、現職議員が続くんですから、参議院は。そういったところを苦言を申し上げたいと思います。 さて、国を開くということを言っている。これは規制でございますね、今回のものは。安全保障上の観点に立っての規制です。私は、外資、お金の流れ、これについて、今回の承認をするに当たって関連して考えなければならないと思うんです。 そこで、委員長始め委員の先生方にお手元にお配りをさせていただきましたけれども、この外資を規制するという場合に、アメリカ型というのが一つ対置する考え方としていいお手本だと思うんですが、国防生産法というものでエクソン・フロリオ条項というのがあるんですけれども、これは、株を取得する場合、全く無制限でして、もうどんどんMAもやってください、MAをやってもいいですよと。ところが、国家安全保障に関する案件が認められたときには全部ストップできますし、遡及できてないものにできるということなんです。 日本の場合は事前許可制度を取っておりまして、根本的に、私は、開く以上、守りというものについての安全保障というもので外為法ではもう難しいと思っているんです。外資規制による国家安全保障を実効性あるものとするために、外資規制の仕組みを根本的に見直して、私は念頭にあるのはエクソン・フロリオ条項なんですけれども、現在の日本の業種を限定して事前にチェックをするというやり方ではもう対応できない新たなまあ言ってみれば手口というのが出てきているわけです。業種、業態、会社というのがあるわけです。 ですから、事後にわたって遡及できるというものを持ちながら安全保障という名目においてこれを規制できるということで、抜本的な検討を必要とするのではないかというふうに思いますので、大臣に簡単に御見解をいただきたいと思います。
○国務大臣(大畠章宏君) 以前より、荒井委員がこの事前許可方式ではなく事後介入方式に改めるべきではないかという御指摘をいただいております。 荒井委員からいただきましたこの配付資料にあるとおりでございますが、日本とフランスは外為法で事前許可方式、イギリスとアメリカが事後介入方式ということでありまして、日本の場合には確かに事前の届出業種というのが指定されておりまして、それ以外は自由になっていると、こういう意味では非常に今日の様々な状況の中では対処できるのかという御指摘だと思います。 これも、事前許可方式と事後介入方式、それぞれメリット、デメリットというのがございますが、現在のところ、日本国としては、投資家の予見可能性が高い、取引の安定性に影響を与えないというメリットが書いてございますが、そのような観点からこの方式にしておりますが、荒井委員の御提言等を踏まえて、私も研究させていただきたいと思います。
○荒井広幸君 是非、研究をしていただきたいと思います。 さて、その開くという意味でございますけれども、平野副大臣に来ていただいておりますけれども、今回のTPP、これについて、TPPをAPECでの参加表明は簡単でないと述べられているということですが、消極的であると、こういうふうに見てよろしいんでしょうか。
○副大臣(平野達男君) 消極的かどうかという問いでございましたけれども、TPPにつきましては様々な観点から今政府内で精力的な議論をやっております。メリット、デメリット、様々ございます。そういったものを総合的に判断して、最終的な結論を出すということでございます。 私の発言でありますけれども、今、仮にTPPに参加を表明するためには事前の調整が様々要りますよと、その事前の調整するときにかなり時間的な制約があって、それがAPECまでの期間ということであれば、かなり時間的な制約が厳しいという観点で簡単ではないというふうなことを申し上げました。 積極的でも消極的でもなくて、今様々な要素を総合的に判断しながら最終的な基本方針を出そうとしているということであります。
○荒井広幸君 十月一日に菅総理から唐突にTPPが出ております。今度のAPECでこれは議題になるんでしょうか、外務省。
○副大臣(松本剛明君) 本年のAPECの議題は、主要議題としては、ボゴール目標の達成の評価ということと地域経済統合、成長戦略、人間の安全保障などがございます。 この地域経済統合というのは、APECがそもそもアジア太平洋地域の自由な経済ということを標榜してスタートした取組であるということから、言わば地域経済統合というのはAPECにおける常に伝統的な主要な議題であるということでありまして、その中で議論をされるものというふうに考えております。
○荒井広幸君 前大臣もいらっしゃいますけど、大変私はそれに疑義を持ちます。本当に議題なのかどうか。要は、急ぐ必要があるのかどうかということを言っているんです。熟議の前に熟慮が必要なんですよ。熟議するには熟慮が必要だと。とても熟慮しているとは思えない。 しかし、大臣に感謝します。前回の委員会で資料提出をお願いして、昨日あらかたのは出て、その中で更に要点をいただきました。その中に、今副大臣が言っているようなのは二ページにあるんですよね、三ページ目、それはちょっと経緯はないんですが、分厚いところにあるんですけれども、主要な要点であるとは思えないです。それが議事項目であるとはましてや言えない。なぜ急ぐのかと。熟慮がなければ、国民の側も、メリット、デメリット、農業界のみならずそういったところに議論を起こしてこそ、もし開く場合には説得できるし、有効な手が打てるんではないんですか。 その意味において、なぜこれ、内閣、農水、経産、三省別々なんですか。日本としての数値の最終的な方向というのが何でないんですか。言わせているだけでしょう、これ、三省ばらばら。日本としてのどうして統一見解がないんですか。
○副大臣(平野達男君) 日本としての統一見解ということであれば、まさしく今我々が作業しているあの基本方針、十一月の上旬を目指して今作業していますけれども、それが一定の日本の方針になると思います。 今委員の御質問の中では数字の話が出たと思います。これだけのいろんな、TPPとかEPAとか経済連携を今議論している中で、それを数字で評価するというのはそれ自体が様々な議論があります。今回、GTAPモデルというものを一つは使いまして、これは包括的に経済全体として、例えばTPPに参加した場合に、ちょっと申し訳ありません、これ長くなるかも……
○荒井広幸君 時間がないんです。
○副大臣(平野達男君) 分かりました。 いずれ、その数字については様々な前提で試算をしたというものでありまして、これ自体、例えば日本としてどうのこうのという話にはならなくて、この数字は絶対的なものじゃありません。今様々な検討をしていく中での参考数値として出したものでありまして、我々が参考にすると同時に、是非皆さん方も参考にしていただきまして様々な議論をやっていただきたいと、こういう意味で提出させていただきました。
○荒井広幸君 もう時間が、私の方が短いんです。 それで、私も、ガット・ウルグアイ・ラウンドでジュネーブに行きましたし、それから、国会で寝袋で前代未聞の泊まり込みもやりました。数値で示されない社会的ダメージというのは大変あったということを反省しているんですよ。ですから、数字に表れないことこそ大切なんです。 そこで、最後に大臣にお尋ねします。 この試算、擦れ違い試算が出ておりますけれども、これを私は、熟慮が足りない、準備が足りない、場当たり、そういう民主党政権を如実に表しているものだと思うんですが、大臣として、TPP参加における経済効果など、これに対して、例えば農村農業へのダメージ、あるいは社会構造全体における計測不可能な、心理的なものまで含めた長所、短所、ダメージ、こういったものをつかまえて日本としてはどうするかということでしょう。 こういう観点に立って、大臣に私はお尋ねします。大臣として、今度のAPECでTPP参加表明されるということに責任を取れますか、賛成ですか。
○国務大臣(大畠章宏君) 私が総理から指示をされているのは、総理の方からは、この参加を検討しなさいと、こういう指示を受けて私も今検討している段階であります。 経済産業省の範囲だけでなく、農水省にも総務省にもあるいは厚生労働省にも、様々な分野に大きな影響を与えるという状況下において、それぞれが今一生懸命検討して、それを持ち寄って、最終的に参加するという決断ができるのかどうかというのを今総合的に検討している段階でありまして、私としても今中間段階でありますから……
○委員長(柳澤光美君) 時間が過ぎておりますので簡潔に。
○国務大臣(大畠章宏君) まだ決断の情勢には私はないと思います。
○荒井広幸君 最後です。 次回、是非、委員長、TPPについて委員会を早急に開かれることを要求いたします。
○委員長(柳澤光美君) 後日理事会で検討したいと思います。 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(柳澤光美君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柳澤光美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時六分散会