議院運営委員会 第5号
- 発言数
- 63 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2010/10/29
会議録
○委員長(鈴木政二君) ただいまから議院運営委員会を開会いたします。 本日の本会議の議事に関する件を議題といたします。 事務総長の説明を求めます。
○事務総長(小幡幹雄君) 御説明申し上げます。 本日の議事は、最初に、日程第一について、政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員長が報告された後、採決いたします。 次に、日程第二について、経済産業委員長が報告された後、採決いたします。 なお、本日の議案の採決は、いずれも押しボタン式投票をもって行います。 以上をもちまして本日の議事を終了いたします。その所要時間は約十分の見込みでございます。
○委員長(鈴木政二君) ただいまの事務総長説明のとおり本日の本会議の議事を進めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木政二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、予鈴は午前九時五十五分、本鈴は午前十時でございます。 また、本委員会は午前十時三十分ごろに第三委員会室において再開する予定でございますので、あらかじめ御承知おき願います。 暫時休憩いたします。 午前九時四十一分休憩 ─────・───── 午前十時三十分開会
○委員長(鈴木政二君) ただいまから議院運営委員会を再開いたします。 国会法第三十九条の解釈に関する件を議題といたします。 本件は、去る二十六日の理事会において、政府の行政刷新会議の下に置かれるワーキンググループに国会議員が評価者として加わることについて国会法第三十九条との関係で問題があるのではないかとの提議があり、国会議員と行政府との在り方にかかわる国会法の問題でもあることから、二十八日の理事会において、委員会の場で広く各会派に御議論いただくべき問題であるとの結論に達しました。 本日は、最初に政府側から説明を聴取し、次に本院法制局から、国会法第三十九条の立法趣旨等について説明を受けた後、各会派に意見の開陳をお願いしたいと考えております。 それでは、まず政府から説明を聴取いたします。内閣官房副長官古川元久君。
○内閣官房副長官(古川元久君) おはようございます。官房副長官の古川でございます。 事業仕分に国会議員がかかわっていることに関しまして、国会法第三十九条違反ではないかとの御指摘につきまして御説明いたします。 事業仕分に参加しています国会議員は、行政刷新会議の下のワーキンググループの評価者という位置付けになっております。この行政刷新会議は、閣議決定により内閣府に設置されているものであり、内閣府設置法に基づく行政組織ではなく、また評価者は官職に当たるものでもございません。このため、国会議員が評価者として事業仕分に参加いただくことは、国会法第三十九条との関係で問題が生じるものではないというふうに考えております。 また、評価者によります議論の結果といたしまして事業仕分の評価結果が出されるわけでございますが、これは政府としての最終結論ではなく、ワーキンググループとしての意見の表明でございます。評価結果を踏まえた政府の施策は、行政刷新会議による審議、政府内の調整を経て最終的に内閣として決定されるものであります。このため、評価者となっている国会議員が行政による公権力の行使を行っていることもございません。 以上のとおり、政府としては問題がないものと考えております。 以上でございます。
○委員長(鈴木政二君) 次に、本院法制局から説明を聴取いたします。参議院法制局長伊藤誠君。
○法制局長(伊藤誠君) 国会法第三十九条の趣旨及び経緯につきまして御説明申し上げます。 国会法第三十九条は、議員がその任期中国又は地方公共団体の公務員と兼ねることを原則として禁止しつつ、内閣総理大臣その他の国務大臣等の職に就くことや、両議院一致の議決に基づいて内閣行政各部の各種の委員等の職に就くことを認めるものであります。 この規定につきましては、国会法制定当初から設けられており、制定当時の会議録によりますと、憲法の精神から見て、いたずらに行政部と立法部の紛淆、すなわち入り乱れることがあってはならないとの趣旨によるものとされております。 この規定は、昭和二十二年の国会法制定当初、官吏又は地方公共団体の吏員となること等を原則として禁止するものでありましたが、国家公務員法の施行に伴い、翌年の改正により、現在のような公務員と兼ねることの禁止の規定に改められました。 その後も、政務次官の設置やこれに代わる副大臣の設置等に伴い改正が行われてまいりましたが、基本的な考え方は制定当初と変わっていないものと承知しております。 以上でございます。
○委員長(鈴木政二君) これより意見交換を行います。 発言を希望される方は、挙手の上、委員長の指名を受けてから御発言いただくようお願いいたします。 なお、発言の際は着席のままで結構でございます。また、発言は往復五分以内で収めていただきますようお願いを申し上げます。 それでは、意見のある方は順次御発言願います。
○川崎稔君 民主党の川崎稔です。本日は、意見を申し上げる機会をいただきまして、ありがとうございます。 私の方から申し上げたいことでございますが、今回、事業仕分のワーキンググループの評価者に国会議員がかかわっているのは国会法第三十九条に違反するのではという問題提起がございました。 事業仕分というものについては非常に前向きな御評価をいただいているわけですが、そういう中でこの事業仕分チームと国会法第三十九条との関係を議論するに当たりまして、やはりその法的な正当性ということがポイントではないかというふうに思っております。 ただいま参議院法制局の方からは、この三十九条の趣旨として、憲法の精神から、いたずらに行政部と立法部とが入り乱れることがあってはならないという説明がございました。 これに照らしますと、論点は二つあるんではないかなというふうに思っております。一つは、行政刷新会議、この位置付けをどう法的に考えるのかということ。そしてもう一つは、この行政刷新会議の中のワーキンググループに国会議員の評価者という形で国会議員が参画しているわけですが、この位置付けを法的にどう考えるのかということだというふうに思っております。 そこで、官房副長官に最初に質問したいんですが、同じ会議と名の付く組織というのは例えば総合科学会議とかいろいろあると思うんですが、この行政刷新会議というものの法的な位置付けはどうなっているのか、お聞きしたいというふうに思っております。
○内閣官房副長官(古川元久君) 内閣府に設置されております会議には、今御指摘ございました総合科学技術会議のように内閣府設置法に基づく行政組織であるものもございますが、行政刷新会議はこれらとは異なりまして閣議決定により設置しているものであります。また、国家行政組織法に基づき位置付けられております審議会等にも該当はせず、行政組織ではないというふうに考えております。
○川崎稔君 そうすると、確認ですが、この行政刷新会議というものは、ほかの会議との比較でいうと行政組織ではないということで明らかに認識してよろしいでしょうか。
○内閣官房副長官(古川元久君) はい、結構でございます。
○川崎稔君 先ほど申し上げたもう一つのポイントなんですが、国会議員の評価者というものの位置付けでございます。 例えば、国会議員が審議会の委員となるケースというのは実際にあるかと思うんですね、例えば国土審議会等が実際にあるかと思うんですが。その場合、国会議員評価者、今回の行政刷新会議ではどう位置付けておられるのか、公務員とは違うのか、この点について確認をしたいと思います。
○内閣官房副長官(古川元久君) 先ほど申し上げましたように、行政刷新会議は行政組織ではございません。そして、行政刷新会議ワーキンググループの国会議員評価者は事実上の行為として行政刷新会議の議長から指名されているものでございます。このため、辞令もなく、国家公務員法の守秘義務も掛かっておりません。 一方で、国土審議会等の法律に基づく審議会において国会議員が当該審議会の委員となる場合には、公務員として辞令が交付され、守秘義務を課せられるということとなっておりまして、その取扱いは全く違っているものというふうに考えております。
○川崎稔君 ということであれば、今伺ったお話を総合しますと、先ほどの行政部と立法部とが入り乱れるということにはなっていないというふうに私は受け止めているんですが、そう考えてよろしいでしょうか。
○内閣官房副長官(古川元久君) 私もそのように考えております。
○川崎稔君 終わります。
○世耕弘成君 まず、参議院法制局にお伺いしたいと思いますが、先ほど国会法三十九条の立法の精神を御説明をいただきました。三十九条の立法の精神として、いわゆる立法府と行政府が入り交じることがないようにということでありました。 この三十九条は、単純に国家公務員、地方公務員との兼職を禁止しているだけではなく、かなり丁寧に書き込まれています。特に後段では、国会議員は、その任期中内閣行政各部における各種の委員、顧問、参与その他これらに準ずる職に就く場合も両院一致の議決が要ると書いてあるわけでございます。ここで言う各種の委員、顧問、参与その他これらに準ずる職というのは大体どういうものをイメージされているんでしょうか。
○法制局長(伊藤誠君) お答え申し上げます。 国会法三十九条ただし書の、内閣行政各部における各種の委員、顧問、参与その他これらに準ずる職につきましては、非常勤であること、及び通常の行政事務の処理を任務とするものでないことの要件を満たす職をいうものと解されていると承知しております。 なお、内閣行政各部とあるので、内閣の管轄する行政各部における国家公務員に限られ、地方公務員については例外が認められていないというふうに承知しております。
○世耕弘成君 先ほどから古川官房副長官は何度も、閣議決定でつくった組織なんだと、法律でつくった組織じゃないんだから、その構成員は行政のメンバーに当たらないという解釈をされていますが、参議院法制局としてはこの副長官の解釈についてどういうふうにお考えでしょうか。
○法制局長(伊藤誠君) 私どもといたしましては、ワーキンググループの評価委員の実態につきまして、政府と異なりまして、その詳細を知る立場にございません。したがいまして、これに当たるかどうか、すなわち三十九条の公務員に当たるかどうかの判断につきましては、なかなか申し述べる立場にはないというふうに御理解いただきたいと思います。
○世耕弘成君 では、副長官にお伺いしますけれども、法律に基づかないような組織というのはたくさんありますね。法律に基づかない大臣の研究会とか、法律に基づかないいろんなプロジェクトチームというのがありますが、そういったものに今の御説明では幾らでも国会議員が入れるというふうに解釈できますが、そういうお考えでよろしいんでしょうか。
○内閣官房副長官(古川元久君) 先ほど申し上げましたように、行政刷新会議は、これは行政組織ではない、今、世耕委員がおっしゃったように、閣議決定に基づいて設置されたものでございます。その下で、その閣議決定によって設置された行政刷新会議のワーキンググループの国会議員評価者は、事実上の行為として行政刷新会議の議長から指名されたものであって、そういった意味では官職に当たるものではないということを申し上げているところでございます。
○世耕弘成君 ですから、これと今おっしゃった同じスキームで会議をつくって、そこに国会議員が入るのはほかのケースでも構わないという解釈でよろしいでしょうか。
○内閣官房副長官(古川元久君) それは、それぞれの個別のケースがどういうものを世耕議員が想定しているのか、私ちょっと理解できませんので、そのそれぞれのケース、具体的に挙げていただかないとお答えのしようがございません。
○世耕弘成君 官職ではないとおっしゃいますけれども、この行政刷新会議の評価チーム、いわゆる仕分チームは国の予算を使っています。インターネットで中継をやっていますから相当お金も掛かっています。スタッフも、私の質問主意書では四十五人専属で付いているということであります。場所も公的な場所を使っていらっしゃいます。これだけお金を使って、民主党議員だけが入って仕分を行っているということについて、行政の中立性という観点からどういうふうにお考えになりますでしょうか。
○内閣官房副長官(古川元久君) 最初にも申し上げましたように、この事業仕分で行っているワーキンググループとしては、これはあくまでも意見の表明がなされるというものでございまして、その表明を受けて、評価結果を踏まえて、政府としての施策を決めるに当たりましては、刷新会議による審議、政府内の調整というものを経て、公正中立的な立場から最終的に内閣として決定されておりますので、問題はないというふうに考えております。
○世耕弘成君 今のるるの御答弁で、たったこの一枚の閣議決定で幾らでも組織をつくって行政の中に国会議員を入れることができる。そして、行政行為やっていないと言っていますけれども、これ財務省の資料で、明らかに事業仕分の評価結果を反映してこんな予算になりましたと国のペーパーに反映をされている。しかも、予算、スタッフ、場所も全部国のものを使っている。それをこういう閣議決定一枚で、民主党の、特定の党の議員だけが入るというようなことが繰り返されるとしたら、これは国会法三十九条だけではなくて憲法の三権分立の精神に大きく抵触してくる問題だと思います。 五分の意見交換ではまだまだ議論ができませんので、引き続きこの議論を深めていただくようお願いを申し上げたいと思います。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。 この事業仕分そのものにつきましては、我が党は二〇〇五年の衆議院のマニフェストにも掲げ、そしてその後行革推進法にも文言として入れ込ませていただいているという立場から、その事業仕分そのものについては進めるべきであるというふうに考えております。 しかし、初日の仕分におきましていわゆる廃止とされたこのジョブ・カードでございますけれども、これについては、六月に閣議決定をされている新成長戦略では、同制度の登録者を二〇二〇年までに現在の二十五万人から三百万人まで増やす目標を掲げておられます。同じ政府内で全く別の、逆の方向、整合性が取れていないと言わざるを得ないわけであります。 一方、この四月に廃止となった事業が一一年度予算の概算要求に盛り込まれているということを指して、その評価者のお一人でしょうか、報道では、まるでゾンビのようだと、驚くというふうにコメントをなさっておられます。しかし、私はこのコメントの方にむしろ驚くわけでありまして、同じ政府内におきましてこうした全く不整合な方向が取られますと、この事業仕分そのものに対する不信感というものを高めてしまうんではないかというふうに思っているわけであります。 特に、具体的なこのジョブ・カードにつきまして古川副長官にお聞きしたいと思いますが、こうした政府内において整合性の取れない形になるのはどちらが優先することになるんでしょうか。
○内閣官房副長官(古川元久君) 先ほどから申し上げておりますように、このワーキンググループとして出されます評価者によります議論の結果としての事業仕分の評価結果は、これは政府の最終結論ではございません。あくまでもワーキンググループとしての意見の表明でございます。 政府といたしましては、そうした評価結果を踏まえて、まず行政刷新会議による審議や政府内の調整を経て、最終的には内閣として政策として決定するものというふうに考えております。
○西田実仁君 最初の仕分から最後の政府内の調整を経ての仕分に至るすべてを本来は公開の下にして国民の皆様に見せることが大事ではないかというふうに思います。 最初の仕分のときに廃止というのがメディアでも報道されておりますけれども、今の副長官のお話ですと、廃止されるかもしれないとか、廃止だと思うとか、そういうふうに表現をしてもらわないと国民の皆さんを惑わせることになるというふうに思っておりまして、こうした最初の仕分から最後の仕分まで徹底して公開する、国民に見える化をしていくというおつもりはあるんでしょうか。
○内閣官房副長官(古川元久君) 私どもは、政策決定のプロセス、できる限りそこは透明化すると、そうした大方針の下にやっております。
○西田実仁君 そもそも、そうしたことをオープンにして国民の皆さんにお知らせをしながらやっていくということであれば、こうした仕分はやはり国会でやるべきであるというふうに私は思っております。平成八年の、菅直人氏が予算委員会におきましても、国会は行政全般について行政監督権というべき権能を持っているということで、国会でこうしたことをやるべきということを強く主張されておられます。 そこで、民主党の方にお聞きしたいと思いますけれども、こうした本来国会は行政全般に対する法的な根拠を持ち、憲法に基づいての様々な質問権、要求権を持っておるわけでございまして、こうした行政全般に対する監督機能を強化していくのはむしろ国会であるべきであると。特に、そういいながらも、今まで行政監視委員会とか様々そうした機能もありましたけれども、なかなか十分に機能しておりません。 例えばですけれども、行政監視委員会等を毎週定例化して、閉会中審査も含めて、また大臣の取り合いなどで開会できないなどということがないように大臣がいなくても開会する、そうした構えが必要であるというふうに私は思っておりますが、この事業仕分を、また行政全般に対するオープンな形での様々なチェック機能を国民の皆さんにお知らせしていく、そうしたことを国会において行っていくという考えはおありになるんでしょうか、民主党の方にお聞きしたいと思います。
○加藤敏幸君 民主党に対する御質問、御指摘だと、このように受け止めております。 行政監視に関する委員会の運営につきましては、現場で私も理事をやっておりましたけれども、その本来の目的に沿って、また参議院という立場から、これは言ってみると決算重視なり、またそれと連動する部分もあるという立場から、国会の監視機能、そういうふうな立場からの議論は、私は大いにやっぱり今後も皆様方と議論をし、つくっていく必要があるということについてはいたします。 ただし、事業仕分が行政監視の内容にいかほど、どういう形で関連をしていくかということについては更に精査をする必要もありますし、そのときの議論の視点も十分整理をする必要があるのではないかと、そういうようなことは個人的には思いますけれども、行政監視の機能を高めることは必要だと思います。 以上です。
○水野賢一君 みんなの党の水野賢一です。 一昨日に第三弾が始まった事業仕分には、世間の高い関心が集まっています。長年続いてきた事業の中には、かつては意味があっても時代とともに必要性が薄れてきた事業もあるでしょう。また、事業そのものには必要性があるにせよ、国よりも地方公共団体が行った方がより効率的、効果的にできる事業もあるはずです。ですから、事業を一度見直し、仕分けるという発想自体には私も異存はありません。それどころか、むしろ推進されるべきだと考えています。 もちろん、仕分に対する批判も傾聴に値するものも多くあります。例えば、専門知識に欠けた仕分人が多い、民主党政権による人気取り、政治ショーにすぎないという批判です。これらの批判にはうなずける点が多くあります。それでも、単に支持率をアップさせたいというだけならば、政治家の常として笑って過ごせるかもしれません。しかし、消費税増税につながる機運を醸成していこうというのであれば、看過できません。多くの国民は、増税の前に徹底した無駄の撲滅が必要だと感じています。そして、私たちみんなの党もそのことを強く主張しています。 私たちの考える徹底した行財政改革に比べれば、今行われている事業仕分などは、けたの違う小規模なものと言わざるを得ません。財政への寄与も極めて限定的なものです。にもかかわらず、一見無駄を次々とそぎ落としているような幻想を国民に与え、次は消費税増税をもくろんでいるとすれば、何をか言わんやです。 そもそも財政悪化の大きな原因は、民主党政権のばらまき政策にあります。ばらまけば赤字が拡大するのは当然です。最初にばらまいて赤字を拡大させておいて、今度は消費税増税で回収するなどという安直な経済財政政策が許されるはずもありません。私たちみんなの党に言わせれば、民主党、自民党という二大勢力は、いずれもばらまいて増税、ばらまいて増税という点でよく似ています。私たちはそうした政策には厳しく対峙していきます。 さて、問題の国会法三十九条の兼職禁止についてですが、私たちは、国会議員が政府の枢要なポストに就くことが悪いとは考えていません。むしろ柔軟な登用こそ求められています。民主党も口では似たようなことを言っていたはずです。ならば、国会法を手直しすればよかったのです。それをしないまま放置していたこと自体、怠慢のそしりを免れません。 民主党政権の不作為、怠惰はこれまでにも多くあります。つい先日も、議院運営委員会理事会の場で同意人事の提示がありました。提示された個々人についてここであれこれ言うつもりはありませんが、指摘をしなければならないのは、再就職等監視委員会メンバーについて提示さえしてこない点です。そもそも国家公務員法で設置が決められている委員会のメンバーが空席のままというのは、不作為、怠惰以外の何物でもありません。法律で決まっていることを政府が守らなくてどうするのかという思いがいたします。 今回の国会法三十九条の問題は、こうした民主党政権の不作為、怠惰の典型的な表れだということを改めて指摘をして、私の意見の表明といたします。
○水岡俊一君 民主党の水岡俊一でございます。 今いろいろお考え、御意見を聞いたところでございますが、これまでに自民党の国会議員の方から、これまで自民党としても無駄撲滅チームとして取り組んできたことがあったんだと、しかしながらそれが予算になかなか反映できなくて非常に残念だったと、そういった取組をもっとやっておけばよかったんだと、こういうような御意見を伺ったことがございます。そういった意味では、自民党の方々を含め、野党の皆さんも、こういった無駄を取り除いていくという取組に、その趣旨には賛同をいただいているものだと、こういうふうに考えているところですが、その部分で法的な正当性をはっきりしておこうじゃないかと、こういう御意見だというふうに思っております。 官房副長官からのお話で、その点についての明確な考え方はもう既に示していただいているところでございますけれども、やはり国民の皆さんも、メディアを通じて事業仕分ワーキンググループのその発言が非常に大きなインパクトを持っているということで、あたかもそのことが最終決定であるような誤解を受ける部分がある、これは御指摘の部分も当たっているというふうに思っておりますが、そういった意味でいえば、事業仕分の評価結果がどのような位置付けでどのように扱われているのかという点について、官房副長官からお話をいただければと思います。
○内閣官房副長官(古川元久君) お答えいたします。 先ほどから申し上げておりますように、事業仕分のワーキンググループにおきます評価結果というのは、政府の最終結論ではなく、あくまでワーキンググループとしての意見の表明でございます。その意見の表明、評価結果を踏まえた政府の施策というものは、行政刷新会議による審議、そして政府内の調整を経て、最終的に内閣として決定をしているものでございます。 例えば、昨年秋に実施いたしました事業仕分第一弾の例を挙げさせていただきますと、事業仕分の評価結果が出た後に、まずはその予算への反映につきまして政府内での調整を経て予算編成の基本方針として閣議決定として定め、それに基づいて行政各部が予算編成を行ったということでございます。 さらに、具体的な予算案への反映として一つ例を申し上げますと、大変話題になりましたスーパーコンピューターなどは、事業仕分の評価の結果を踏まえつつ、政府内で調整が行われて、最終的には事業仕分の評価結果とは異なる取扱いにいたしました。 そうした意味では、最初にも申し上げましたように、評価結果というものはあくまでもこれは意見の表明であって、私どもとしては、行政権の行使に当たるような、公権力の行使に当たるようなものではないというふうに認識をいたしております。
○水岡俊一君 最終決定は政府の調整を経てということについて御説明をいただいたところでございます。 そこで、副長官、一つ私としては、この度は、行政刷新会議としてこれが閣議に基づく会議だということで、ここに国会議員が参加をすることに大変疑義があるというふうに指摘を受けているわけでありますけれども、この点については、私は過去にもそういった例があって、そのことを多くの皆さんが是認をされてきたというふうに感じているところでありますけれども、その点について官房副長官から御説明いただければ有り難いんですが。
○内閣官房副長官(古川元久君) 例えば、前の旧政権、政権交代前の政権の下で行われておりました経済対策閣僚会議というものがございまして、そこでは与党の幹部が出席して意見を述べていたというふうに承知をいたしております。具体的には、与党の幹事長、政調会長等の出席の下にこの会議におきまして経済対策が取りまとめられたというふうに認識をいたしております。
○水岡俊一君 ありがとうございました。 終わります。
○森まさこ君 自由民主党の森まさこです。 世耕議員からの国会法三十九条違反の意見に対して、行政刷新会議は閣議決定で位置付けられたものであるから国会法三十九条に違反していないという意見が政府及び民主党議員からありましたが、法解釈の誤りであると考えます。憲法にも違反するおそれが高いと考えます。 そもそも閣議決定とは何かということが議論されておりません。 閣議決定は、内閣の意思決定として、その構成員たる国務大臣はもとより、内閣の統括下にあるすべての行政機関を拘束するものであり、各行政機関の関係職員はこれに従って職務を執行する責務を有しております。また、実際の事業仕分を見ても、蓮舫大臣の指揮に従っている、それから大勢の官僚を使っている、費用も国費から出ているということは既に指摘をされました。また、予算編成という最も大きな権力の行使をしているのですから、行政権を行使する行政官であると認定されるべきなのは間違いないと考えます。これに対して、あくまでも意見の表明というような答弁がありましたけれども、法の潜脱との批判を免れないと考えています。 この点について、諸外国でも慎重な流れが起きております。例えば、イギリスのナショナルユニット、これに政治任用による補佐官が入っておりますが、補佐官というのは公的な権限を有しているのではなく、あくまで助言者というふうに政府はしているわけでございますが、事実上、補佐官を通して英国内の政治が非常に大きな影響を受けている、大変な力があるということでございます。この補佐官について特にトピックだったのが、イラクにおける捏造問題、これが補佐官が関与したんではないかということが言われまして、補佐官の役割についてやはり立法によりきちんとした位置付けが必要ではないかという議論があり、これが公務員の倫理委員会から提言されるに至りました。同様の傾向はアメリカでも見られているところでございます。 このような諸外国の事情は、行政の政治化、こういったことが起こりますと、組織内部の行政官以外の者による少人数による行政支配が起こってしまうのではないかという疑念から発しているものであり、まさに事業仕分にこの疑念が当てはまると考えております。 国会法三十九条は、その立法趣旨が、いたずらに行政府と立法府の紛淆があってはならないというところから発しているのであり、行政の公正中立性が疑われることがあってはならないと考えています。そこによって、私は、三権分立がそもそも統一的な権力が集中することにより弊害が生じるということの深い反省から採用された、その趣旨からすれば、法律で規定された者以外は国会議員が内閣において行政にかかわってはならないという国会法の三十九条の趣旨につながっておるものであり、私はこれは憲法七十三条五号及び八十六条が内閣の事務として予算編成権を規定していることに反するおそれが高いと考えます。 仮に民主党の言うように仕分人が行政官でないとすると、予算編成に事実上の拘束を与える強い行政行為をしている仕分人が、憲法上、内閣の指揮監督権を受けるべき存在であるにもかかわらず指揮監督を受けないので、憲法六十五条や七十二条の規定の趣旨にも反しているというふうに考えております。 こういった法律手続的な瑕疵が内容面にも深刻な影響を与えており、先ほどのようなスーパーコンピューターの例を出されましたけれども、そういったことの仕分人の専門性にも疑念が残っております。私は、スーパーコンピューターについて、政府が最終的に調整をするのだというような御答弁がございましたが、そのことが必ずしも法的な瑕疵を補充する理由には全くならないと考えております。私たちは事業仕分の目的自体を否定するものではありませんが、その手法において前述のような憲法違反、法律違反により法律手続に欠陥が生じていることで、結局、当初の目的も全く達成されないという自己矛盾に陥っていると考えます。 そこで、前向きに御提言申し上げますのは、やはり国会内の委員会、行政監視委員会において事業仕分をすることが最も目的に沿い、国会による内閣の民主的統制という憲法の趣旨にもかなうと考えます。 お尋ねをいたしますのは、法制局長に対し、私のこの憲法違反に対するお答えをいただきたいということと、政府に対しましては、憲法七十三条一号によると、内閣は法律を誠実に執行する義務があるということでありますが、この規定によると、財政法二十一条による、内閣府が予算作成について予定経費要求書等を財務大臣に提出するという限度で関与するにすぎないこの内閣府が、財務大臣の諮問機関でもないのに財務大臣の予算編成に関与することができるとなっておることに対する矛盾点が生じると思いますけれども、法律上の根拠があって憲法七十三条一号に反しないという根拠をお示しください。
○委員長(鈴木政二君) 最後の質問はどなたに御質問しますか。
○森まさこ君 政府にお願いします。
○委員長(鈴木政二君) まず、じゃ伊藤局長から。
○法制局長(伊藤誠君) 今のお尋ね、幾つか問題点あったかと思いますけれども、一つ法律による行政の問題、それともう一つ予算編成権の問題に限らせて御答弁させていただきたいと思いますけれども、先ほど申しましたように、いろいろな御議論はあるところではあろうかと思いますけれども、今回の政府がなされている事業仕分の評価者が、今の問題に関して憲法上あるいは国会法三十九条の趣旨からどうかということはあるにせよ、違反しているかどうかに限らせてお答えさせていただけるとすれば、先ほど申しましたように、その実態を私どもといたしましては十分に承知している立場でございませんので、お答えは控えさせていただきたいと思います。
○内閣官房副長官(古川元久君) 質問の趣旨がちょっと私もよく理解できなかったので、ひょっとするとちょっと答弁としては余り適切な答弁にはならないかもしれませんが、私が今の委員の御質問を、国会議員が評価者を務めるということが憲法等に違反するんではないかという、そういう考え方であれば、先ほどから申し上げておりますように、この評価者が行う事業仕分でのワーキンググループとしての評価結果というのは、繰り返し申し上げておりますように意見の表明でございまして、政府としての施策は政府内のしかるべき調整過程を経て最終的に法律に基づいて決定いたしておりますので、法律に基づいて行政の執行を行っているという点では憲法上も問題がないものというふうに考えております。
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。 国会法第三十九条の解釈に関連して、このことが議論される端緒となった事業仕分について意見を述べさせていただければと思います。 初めに、公明党は政党として初めて事業仕分を提唱したという事実を申し上げたいと思います。公明党は、二〇〇五年のマニフェストで無駄削減の具体的手法として事業仕分作戦を提唱、その後、同年十二月の閣議決定、行政改革の重要方針には、「与党の議論を踏まえこれまで以上に事業の仕分け・見直しなどを行いつつ、行政のスリム化、効率化を一層徹底することが必要である。」と記載させました。これを受けて制定された行政改革推進法の中にも「仕分け」という文言を書き込みました。法律に書き込むということが行政に事業仕分という観点を埋め込んでいくことにほかなりません。 その成果の一つとして、行政支出総点検会議の取りまとめを受けて、事業仕分の一種の政策棚卸しを行い、二〇〇九年度予算で約八千八百億円の無駄を削減しました。また、公益法人についても約三千九百億円の無駄を削減するという成果を上げることができました。公明党は、このように段階的に粘り強く事業仕分に取り組んできたということを明確にさせていただきたいと思います。 私自身も、民間企業で十八年間にわたり、公認会計士、経営コンサルタントとして会計知識とITを駆使して経営改善を行ってまいりました。事業仕分のような手法は民間企業であれば当たり前に行われています。その当たり前のことを行政においても当たり前にしていくために、行政自身自ら事業仕分を行うように意識改革をしなくてはなりません。その第一歩として法律に事業仕分という文言を入れることの重要性があると考えております。 現在の事業仕分は法律で明確に規定されているものではありません。事業仕分をパフォーマンスや一回限りのイベントにしてしまうのではなく、無駄遣いを継続的に削減し、政策改善のツールにしていくために、行政のPDCAサイクルの中に法律で位置付けていくということが必要ではないでしょうか。 その意味で、私はこの事業仕分について三点の改善が必要であると考えています。 第一に、法的な位置付けを明確にすることです。PDCAサイクルを回すための組織や手続を法律で定め、予算へどのように反映するのかを明確にすることが必要であると考えます。当然、この中で国会法第三十九条の問題をどう考えるのかを議論する必要があると思います。次の点とも関係いたしますけれども、私個人といたしましては、国会議員は国会で意見を述べるべきであり、必ずしも仕分人として参加する必要性は低いと考えております。 第二に、実効性を担保させるための国会の関与です。これは、国会報告や各委員会での仕分結果の精査、委員会決議などを事業仕分のプロセスの中に組み込むことなどが考えられます。参議院は、決算、行政監視に力を注いでまいりました。先ほど我が党の西田委員から御提案させていただいた行政監視委員会の活用などを含め取り組んでいくべきであると考えます。憲法四十一条で定める国権の最高機関である国会の関与は、事業仕分の実効性を担保するために手間が掛からず効果的であると考えます。 第三に、行政全体のPDCAサイクルの中での位置付けの明確化です。財務省の予算執行調査、会計検査院の検査、各省庁で行っている政策評価などとその関係、役割分担の整理、調整を行わなければ、逆に無駄を生み出してしまうことにもなりかねません。 この三点について古川副長官はどのようにお考えか、御見解をお伺いいたします。
○内閣官房副長官(古川元久君) 今、竹谷委員からお話があった考え方は、基本的に私どももそのような考え方に基づいて、まさに行政のPDCAサイクルを確立しようということの趣旨に基づいてやって、今、事業仕分を始め、各それぞれの省庁におきましても行政事業レビューというような形で、政府を挙げて、また与党も含めて一体となって無駄の削減というものに取り組んでおります。 そういった意味では、是非国会の方においても、そうしたものは与野党の枠を超えて取り上げていただければというふうに思っております。
○竹谷とし子君 この三点のうち、特に第一の法的な位置付け、第二の国会の関与について早急に取り組むべき課題であると考えております。副長官におかれましては、本日の委員会が開催された趣旨も踏まえて適切に御対応をお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○義家弘介君 お尋ねいたします。 まず、先ほど官房副長官の方から、ワーキンググループは内閣府設置法に基づく行政組織ではなく、評価者は官職に当たるものではないという、昨年のちょうど今ごろに当方の世耕委員から出された質問主意書と同様の見解が示されたわけですけれども、昨年の今ごろと現在と一つ明確に違うところがあります。それは、事業仕分の結果が反映されて予算が組まれたということであります。もちろん一部においては政府の話合いの中で復活した予算もありましたが、多くの場合、その事業仕分の結果を反映した形で様々な予算編成が組まれております。 国の予算を支出し、国関係の施設や国のスタッフを使いながらそれを反映させているという点では実質的に行政メンバーであると我々は考えていますが、もう一度確認いたします。ワーキンググループとは内閣府設置法に基づく行政組織ではなく、評価者は官職に当たるものではないとしたならば、ワーキンググループはどのようなものなのでしょうか。
○内閣官房副長官(古川元久君) これは、ワーキンググループは、行政刷新会議の下に行政刷新会議の決定に基づいて設置されたものであります。そして、先ほどから繰り返し御答弁申し上げておりますように、このワーキンググループにおいて行われた事業仕分の評価結果は意見の表明でございます。そして、評価結果の取扱いにつきましては、行政刷新会議での議論や政府内の調整を経た上で、昨年の予算編成においても、これは内閣として予算編成の基本方針という形で閣議決定をして、その上で予算編成を行ったというものでございます。
○義家弘介君 ワーキンググループは閣議決定に基づく行政組織であり、評価者は現職の国会議員である、別に言い換えればこのような言い方もできると我々は考えております。憲法上、内閣の仕事は法律を誠実に執行することでありまして、この根拠法のない重要政策に関する会議が延々と事務を続けていること自体、これは憲法に抵触する重要な問題だろうと考えています。 昨日の報道でも、行政刷新担当大臣が他省庁の予算を仕分け、廃止する廃止しない、存続する、圧縮するというような議論が行われていましたが、この行政刷新会議の担当大臣がほかの省庁の予算を仕分ける、これはどのような根拠で、どのような権限で行われているのでしょうか。
○内閣官房副長官(古川元久君) 先ほどから申し上げておりますように、行政刷新会議というものはこれは閣議決定をされておりますが、閣議決定というのは、これは法律に基づく行政の意思決定機関であります閣議において決定されたものであります。したがって、そういった意味では法令上の根拠は存在しているというふうに考えております。 蓮舫大臣は、行政刷新というものをまさに担当大臣としての職務ということに任じられておりますので、それに基づいて職務を遂行しているということでございます。
○義家弘介君 明らかに内閣不一致の状況で、今後、この根拠ないままどう進んでいくのか非常に憂慮していますが、それでは、我が同僚の質問も踏まえて法制局に確認させていただきます。 違法なのか違法でないのかという判断は求めませんが、本行政刷新会議及び事業仕分が、憲法の理念にのっとって、懸念があるとしたらいかなる懸念があると考えておられるか、それから本行為が国会法三十九条に照らし合わせた上でどのような懸念があると考えておられるのか、この二点についてお答えください。
○法制局長(伊藤誠君) 国会法三十九条は、その制定当時の会議録によりますと、憲法の精神から見て、いたずらに行政府と立法府の紛淆があってはならないとの趣旨によるものとされているということは先ほど申し述べさせていただいたとおりでありますが、国会が国権の最高機関であり国の唯一の立法機関である以上、それを組織する国会議員は三権分立の見地から行政、司法機関と相互に独立してその権能を行使すべきであるという制度上の要請に基づくものだというふうに認識しております。 また、国会議員が全国民の代表として選挙で選ばれる以上、その負託にこたえて職務に専念し、これを誠実に遂行すべきであり、国会議員の職務を遂行することに支障となる他の公職を兼ねることは認めるべきではないというふうにも考えておるところであります。 国会議員が政府の行う事業仕分の評価者になることにつきましては、これらの点に関し、御懸念の向きがあることは承知しておるところでございます。
○義家弘介君 非常に貴重な見解、ありがとうございました。 終わります。
○委員長(鈴木政二君) 委員外議員紙智子君及び中山恭子君から本件について発言を求められておりますので、これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木政二君) 御異議ないと認めます。 それでは、紙智子君及び中山恭子君に発言を許します。紙智子君。
○委員以外の議員(紙智子君) 日本共産党の紙智子でございます。発言の機会を与えていただき、ありがとうございます。 では、意見を述べさせていただきます。 国会法三十九条は、国会議員が大臣、副大臣、政務官や国会の議決に基づく各種行政委員以外の国、地方の公職に就くことを禁止しています。これは三権分立の観点から行政と立法を区別するためのもので、議員としての職務に支障がないようにという趣旨で設けられているものです。 今回の事業仕分人をめぐる議論では、法律に基づく設置ではないワーキンググループが拘束力ある意見を述べるのは三権分立から問題ありとの立場から兼職に当たるとの主張があります。また一方で、ワーキンググループは行政組織ではなく権力行使はないという解釈から、公務員ではないという意見もあります。 そうした中で、事業仕分人の行う作業が行政の最終決定ではないという点などから見ると直ちに公務員とは言い難いと思われますが、その身分に法的裏付けがないことや権限のあいまいさが様々な疑念を生んでいるのだと思います。 もとより、行政の無駄の見直しは大事な問題です。しかし、行政刷新会議と事業仕分については見直しの基準が厳しく問われなければなりません。短期的な評価で効率性を問うやり方は、長期的視野が必要な科学技術の基礎部分にはふさわしくありません。また、医療、保育など公共性の高い分野を効率至上主義で評価することは正しくありません。福祉にお金が掛かり過ぎるということを言って消費税増税の議論を始めようとする動きは許されません。 この間、例えば農業分野で、鳥獣被害対策の予算が事業仕分で削減をされ、深刻な被害が出ているのに対策が大幅に後退するとの強い批判が上がり、手直しをすることになりました。また、文化予算についても、効果が説明不足という理由で芸術文化活動への公的助成を三年間で二分の一に縮減と判定をされ、十一万件もの意見が寄せられました。文化芸術は空気のようなもので効果を数字で表せるものではないが、しかし、生きる力や心をはぐくむものだと関係する芸術家の皆さんが声を上げました。このほかにもいろいろありますが、こうした声を酌み取るべきです。 財界、大企業優先を根本的に見直し、国民の福祉や暮らし拡充のために税金を使うにはどうしたらいいかという基準で考えるべきです。軍事費や大型公共事業などにはメスを入れるべきです。 仕分の方法も、短時間に無駄を見直すという乱暴なやり方は許されません。また、政治主導といいながら事業の問題点を財務省が提起するなど、財務省主導になっていることは問題です。 私はこの際、国会において行政の無駄や予算の使われ方を徹底的に見直す作業を行うべきだと思います。参議院では、行政監視委員会を中心に十分な時間を取って調査し、集中的に議論することを提案します。その際、国民の意見を聞く公聴会などを大いに開催すべきだと考えます。 以上、意見表明を終わります。
○委員長(鈴木政二君) 中山恭子君。
○委員以外の議員(中山恭子君) たちあがれ日本・新党改革の中山恭子でございます。意見を申し述べる機会をお与えいただきましてありがとうございます。 今回、国会法第三十九条に関する件でございますが、私からはその前に、まず、行政刷新会議が法律によらず閣議決定により設置されたものであるという点が、その点に問題があると考えております。内閣府設置法第四十条は、特別の機関の設置は法律の定めるところによると規定しております。例えば、少子化社会対策会議というものは少子化社会対策基本法に基づいて設置されております。今回、この行政刷新会議が閣議決定で設置されたものであるというところに、その後種々の矛盾が生じているものと考えております。 平成二十一年九月十八日の閣議決定では、行政刷新会議の事務は内閣府設置法第四条第二項に基づき内閣府が行う、また内閣府に行政刷新会議事務局を置くとして、行政刷新会議が内閣府の所掌事務の一部を行う組織であることを明示しております。また、実際に行政刷新会議は内閣府の所掌事務の一部を行っていると考えられます。このような組織は内閣府設置法に言う特別の機関に当たると考えられ、当然、法律によって定められなければならないものでありますが、行政刷新会議にはその根拠法がありません。法律で定める、つまり国会の手続を無視したことが問題であろうと考えております。そして、この会議が、予算という国の重要な行政事務に不明瞭、不透明な組織が大きな影響力を行使しているというところが問題でございます。 さらに、政府の答弁書では、行政刷新会議の事務を担う作業部会が行政組織ではない、また先ほど政府からの御答弁にもありましたが、その事務に従事する評価者は官職ではない、すなわち公務員ではないとのお答えでございますが、強弁していると言っていいように思いますが、公務員に関する原則を定める国家公務員法第二条第四項では、ある職が、国家公務員の職に属するかどうか、また一般職に属するか特別職に属するかを決定する権限は人事院が有すると規定しております。独立性の高い行政機関である人事院からこの問題について専門的な見解を聞くことが必要であろうと考えますので、御提案申し上げます。 ただ、その場合にも、少し心配なことがございます。この行政刷新会議に見られますように、現政権の一連の動きから、その根底に、民主党が議院内閣制の在り方、またもう少し広めて三権分立について日本の政治制度と異なる考えを持っていることがうかがえます。また、見え隠れしております。 一つは、行政府に対して、行政府は民主党の下にあり、党が行政府をその指揮下に置くとの考え方がうかがえます。また、もう一つ、国会軽視の問題があります。法律に定められていることを無視して、根拠法を成立させることなく、つまり立法府、国会に諮らずに行政刷新会議を立ち上げ、党に属する国会議員が行政の仕事を行っているというこの実態が大きな問題であると考えております。さらに、今回の会議の内容とは違いますが、行政刷新会議に直結するものではありませんが、例えば司法に対してもプレッシャーを掛け、又は利用するといったことも見受けられます。 こういった意味で、民主党が政治主導と言うとき、それは民主党主導と言い換えてよいのではないかと考えております。多数を取った民主党が決めたことがすべてであり、国会はそれを追認せよと言っている、一党独裁の国々の体制に近いと言えるかと思います。 日本は、明治の初めから、権力の集中を避けるため、政体書などからもうかがえますように、三権分立の考え方を取り入れ、現行憲法も、三権分立との単語は使っていませんが、その考え方に立っております。この憲法に抵触することを現政権又は民主党が行っている懸念がございまして、大きな危険を感じております。 心ある民主党の議員の先生方も多くいらっしゃると考えますので、是非この点についてもう一度注意深く見ていただけたらと考えております。 ありがとうございました。
○委員長(鈴木政二君) 他に御発言はございませんか。──他に御発言がなければ、これにて各会派からの発言は終了いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十分散会