厚生労働委員会 第4号
- 発言数
- 340 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2010/11/12
会議録
○牧委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省医政局長大谷泰夫君、労働基準局長金子順一君、職業安定局長森山寛君、職業安定局高齢・障害者雇用対策部長中沖剛君、職業能力開発局長小野晃君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○牧委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○牧委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。宮崎岳志君。
○宮崎委員 民主党の宮崎岳志でございます。 当選以来、厚生労働委員会に所属をさせていただいて二年目となりまして、ようやく二度目の質問が回ってまいりました。同期の皆様には三回、四回という方もいらっしゃいますけれども、私も華がないキャラクターで売っております。引っ込み思案ということもございますが、今後、積極的にやっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 さて、雇用・能力開発機構法を廃止する法律案について質問をいたします。 今回の法律案では、無駄な事業などさまざまな問題点が指摘されておりました雇用・能力開発機構を解体いたしまして、機能の一部を高齢・障害者雇用支援機構に吸収し、スリム化を図る、そして、高齢・障害・求職者雇用支援機構を設置するということで伺っております。 行政のスリム化というのが目的の一つでございますけれども、旧雇用・能力開発機構の部分については、統合後、平成二十一年比で予算を半減させて、人員を二割減にするということでございます。一方の、吸収する側であります高齢・障害者雇用支援機構の部分については、この部門については平成二十一年度七百二十二人だったものが、統合後は七百九十八人と七十六人ふえるということでございます。 都道府県の雇用開発協会に委託していた事業を、これが天下り、無駄の温床となっているという指摘を受けまして、委託をやめ、あるいは一部を廃止して、直接機構の方が行うということで改善を図ったということで伺っております。これ自体は非常に前向きなことでございますけれども、やはり、統合してスリム化するというところで一種の増員が生じるわけですから、丁寧な説明が必要なのではないかというふうに思っております。このいわゆる地方へ委託していた事業を統合することによる予算等の削減の効果について伺いたい。 そしてもう一つは、新たに、地方から、雇用開発協会から戻す分の事業の百八人というものについて、採用の方法ですね。新規採用とするのか、あるいは雇用開発協会や雇用・能力開発機構からの中途採用みたいなことも考えていらっしゃるのか。この点についてお伺いをしたいと思います。お願いします。
○小林大臣政務官 今の御質問で、職員の数がまずどうなるのか、報告をいたします。 これは、統合後の二十三年度は三千八百九十三人と四百十一人削減することとしております。先ほどの委託方式による実施体制が、全国で三百一人の規模だったものを大幅に縮減して百八人の体制で実施をすること、このように取り組んでいきたいと思います。 特に、地方業務を直接実施すると職員数が肥大化するのではないか、そういう御心配もあるかと思われますが、ここについては、大幅に縮減をして百八人の体制で直接実施をすることを予定している、このように考えております。
○宮崎委員 今質問をいたしました内容については、その百八人の採用について、これを例えば本部で一括して新規採用するのか、あるいは中途採用みたいなものを各地域で行っていくのか、その際に雇用開発協会あるいは雇用・能力開発機構等からの中途採用みたいなものも想定をしていらっしゃるのかという部分でございます。よろしくお願いします。
○小林大臣政務官 この百八名の配置については、ほかの業務に従事する職員の配置転換などを想定しております。
○宮崎委員 そうすると、新たに採用するということではないという理解でよろしいかと思います。 それでは、この問題については効率化のために組織を統合するという面もございますので、ぜひとも、最大限スリムな形でやっていただきたいというふうに思います。新たな仕事も、地方から直接、雇用開発協会から直接の事業に戻すということでございますので、もちろん、新たな業務はふえるわけでありますけれども、一方で、雇用・能力開発機構の方を統合するということもございますと事業所もふえるということでございますので、そういったスペースや備品等を最大限活用していただきまして、内部で調整をして極力効率的に業務を運営していただきたいということでございます。 この点について一言、意気込みについて細川大臣にお伺いをしたいと思います。
○細川国務大臣 この法律は、まずは雇用のセーフティーネットをしっかり充実させるということ、それから、成長分野あるいは高度の物づくり、これを支えていきます人材育成、これをやはり国の責任においてしっかりと効率的な職業訓練を行う体制を整備していこう、こういうことで今回廃止をして、職業訓練のところは今度は高障機構に移転をしていく、こういうことでこの法案を提案しているところでございます。 したがって、組織、人をスリム化したり、これはもちろんいたしますけれども、しかし、職業訓練については、これは高障機構に移転をいたしまして、そこで国の責任でしっかりやっていこう、こういう法案でございます。そのためにはしっかりやっていきたいと思います。
○宮崎委員 それでは、次の質問でございます。 新しい法人でございますが、名称が高齢・障害・求職者雇用支援機構ということでございます。雇用・能力開発機構から、職業能力開発総合大学校並びに職業能力開発大学校、附属短期大学校等、いわゆるポリテクカレッジ並びに職業能力開発促進センター、いわゆるポリテクセンターを、高齢・障害・求職者支援機構が受け継ぐということでございますが、この新法人の名前が、さすがに、余りにちょっと長くて説明調であるという批判がございます。独法本体の名前もあるいは各施設の名前も非常にわかりにくいと。 障害者あるいは高齢者の方々に配慮をするということももちろん必要でございますが、特に今回の場合は、高齢・障害者雇用支援機構が吸収する側であるという事情もあると思います。しかし、物には限度というものがあるのではないかという気もしまして、国民から見たわかりやすさと親しみやすさ、そういったものも必要だというふうに考えます。 略称をつければいいではないかという話もあると思うんですけれども、この委員会で耳にするいわゆる独法の略称というのは、PMDAとかRFOとかGPIFとかJILPTとか、普通は全くわからない、イメージがわかない。あとは、ポリテクセンターとかポリテクカレッジとか、あるいは廃止されたアビリティガーデンとか、つけたからさらにわかりにくくなってしまったんじゃないかという状況もございます。 今回の独法もそうですけれども、厚労行政全般で、もっとシンプルな、国民へのわかりやすさというのを重視していただきたいということで、この名称についてお願いをしたいと思いますが、どなたかお答えいただけますか。
○小林大臣政務官 機構の名称をわかりやすくすべきだ、こういう御指摘だと思います。 ただ、基本的な考え方だけ申し述べたいと思います。 今回の雇用開発機構の廃止に伴って、職業能力開発業務を高齢・障害者雇用支援機構に移管すること、これが前提でございます。そのために、母体となる法人が高齢・障害者雇用支援機構であること、それと、高齢・障害者雇用支援機構の業務内容には変更がないこと、職業訓練の対象者を一般にあらわす求職者を加えることが適切である、このように判断をいたしまして、高齢・障害・求職者雇用支援機構が適当である、このように考えた次第でございます。 ただ、宮崎先生御指摘のとおり、名称のわかりやすさ、こういう御意見も賜っております。また、きょう先生からもそういう御指摘がありました。したがって、国民にわかりやすい略称だとか愛称、こういうことを考えて、幅広く普及させてまいりたい、このように考えております。どうぞよろしく御理解のほど、お願いをいたします。
○宮崎委員 わかりやすい略称を考えていただけるということで、ぜひそうお願いしたいことでございますけれども、わかりにくい略称はやめていただきたいということを改めてお願いいたします。 時間もほとんどないようでございますので、残りの時間、ちょっと、がん対策について一点だけ伺いたいと思います。 悪性腫瘍と言われるものの中で、病原体であるウイルス、細菌、そういったものが判明しているがん、がんに限らず悪性腫瘍ですけれども、代表的なものが四種類あるということで言われております。 岡本政務官、いかがでしょうか。この四種類、お答えいただけますでしょうか。
○岡本大臣政務官 質問通告がなかったので、急に試験みたいな話ですが、私が承知しているのは、因果関係がどの程度はっきりしているかということにもよると思います。 そういう意味では、これからお聞きになられるヘリコバクター・ピロリについては因果関係が必ずしもはっきりしているというところまで、要するに、除菌をすることで必ず発症を予防できるかというと、その必要十分条件というのを整えているとは考えておりませんが、それ以外にも、今政府がとっている、例えばHTLV1もそうです。それから、それ以外にも、例えば予防接種で今度対策をとるパピローマウイルスもそうです。それから、これもまた必ずしも必要十分条件ではありませんが、なる方が多いと言われているのは、例えばC型肝炎のウイルスなんかも、同様にがんとのリスクを指摘されている病原体と含めるのが、一般的には言われているのではないかと思います。
○宮崎委員 通常、よく言われておりますのが、成人T細胞白血病、肝臓がん、そういったところでございますけれども、これに加えて、今お話のありました胃がんというものについても、ピロリ菌の感染が原因だということが、これは基本的に、臨床ではどうかわかりませんが、科学的な発生のメカニズムということでは、これはほぼ定説となっているのではないかというふうに思います。 一方、今、厚労省のガイドラインというものでは、ピロリ菌の検査、これは胃がん検診としては認められていない、各種の統計にも含まれないということでございます。ピロリ菌が慢性胃炎に発展をし、そこから胃潰瘍あるいは胃がんになるというふうなメカニズム自体は判明していることだと思いますが、今のガイドラインですと、内視鏡検査すら、いわゆる統計等には載ってこない。 しかし、政務官はお医者さんですからまさに御存じかと思いますが、確かにガイドラインはエックス線だということになっているんですけれども、現実に市町村の検診の現場あるいは企業の検診の現場を見てみれば、これは内視鏡しかやらないよとか、あるいは新たに公費でピロリ菌の検査をやるんだとかいうところもかなりふえてきているということでございます。 ですから、ピロリ菌検査、除去についても、検診を認め、一方で保険の適用を認めるべきだというふうに私は思うのですが、これについてはいかがでございましょうか。
○岡本大臣政務官 前段の検診の中身についてでありますけれども、検診の中身については、どういった胃がん検診があるべきかということについては、平成十九年六月の厚生労働省のがん検診に関する検討会で、現時点では、ヘリコバクター・ピロリ検査をがん検診とすることについては、死亡率の減少効果を示す根拠が不十分であるため、広く住民に対して行う検診としては勧められない、しかしながら、検証対象を絞るための検査としての有用性を今後評価すべきとされています。 新たな胃がん検診の方法について、現在も厚生労働省の研究班において研究を進めているところでございますけれども、いずれにしましても、そのがん検診の有用性、有効性というのはしっかり見ていかなければいけませんし、そういう意味では、平成二十三年度の予算の元気な日本復活特別枠の中で、我々は大腸がんの検診についてもお願いをしているところです。こういったものは、一定程度エビデンスがあり、有用性があるというふうに考えています。 それからもう一点、検診を保険適用するべきだという御趣旨でしょうか。
○宮崎委員 違います。除去するための薬等について、今は、胃潰瘍ですとか十二指腸潰瘍、胃がん、こういった場合は除去の薬自体を保険適用されていますが、例えば胃炎とか、そういった状況については保険が適用されていない。それについてでございます。
○岡本大臣政務官 胃炎については、御存じのようにさまざまな薬が既に承認をされているわけでありまして、現時点で、胃炎に対する適応がなく、保険適用されていないということは事実関係としてそうでありますけれども、いずれにしても、薬剤の保険適用に当たっては薬事承認が前提となるわけでありまして、薬事法上の承認申請がなされれば適切に審査をしていくということであります。 ちなみに、昨年の八月に集めて、ことしの二月に公表した、いわゆる未承認薬等検討会における要望、三百七十四集まりましたが、この中に、委員御指摘のいわゆるヘリコバクター・ピロリ菌の除菌薬について、胃炎への適用拡大を求める声というのはなかったというふうに承知をしております。 以上です。
○宮崎委員 もう時間、最後でございます。最後に一言だけ申し上げたいと思います。 このピロリ菌の問題については、先年、このガイドラインが発表されたのとほぼ同じ時期に、胃の中にピロリ菌がいるということを発見した方がノーベル賞をもらっている。その受賞の根拠というのは、やはり、胃がんに発展をするというようなことが医学界の中で認められてきたことが大きな理由の一つであるということでございます。 近年の研究によると、ピロリ菌の除去によって胃がんのほぼ九九%がなくなるというふうに言われておりまして、医療費についても、もちろんこの保険者等については費用がかかるわけですけれども、その分患者さんが減るということで、一説では数千億単位で医療費を減らせるんじゃないかという意見もございます。 検診等で市町村が既に走り始めているということもございます。肝炎ウイルス、HPV、そういうのに加えて、HTLVの対策も進んでいるわけであります。残るのは、現在科学的に判明している中では、ピロリ菌の対策ということになりますので、ぜひ今後の医療政策の中心的なものに位置づけていただければということを改めてお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございます。
○牧委員長 次に、山崎摩耶さん。
○山崎(摩)委員 おはようございます。 きょうは、質問の機会を与えていただきましたが、機構法案に入ります前に、地域の医療を守る雇用と労働という意味で、看護師の労働環境の問題について幾つかお尋ねをしたいというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 医療崩壊の大きな要因の一つに、やはり看護師の労働環境の悪化の問題ですとか看護師不足の問題があろうかというふうに思いますが、皆様の御記憶にまだ新しいのは、二十代の看護師が二人、過労死で労災認定をされたということ、御記憶にあると思います。これをきっかけに各団体がいろいろな調査をしておりますが、二十年前の大変劣悪な労働環境の時代にタイムスリップしたようだという声が聞こえるような、そんな調査データも出ております。 お手元に資料を差し上げてございますが、資料の一をごらんください。看護師の夜勤については、昭和四十年に人事院のいわゆる二八判定というものが出ておりまして、二人夜勤で月八日以内の実現と勧告されておりますけれども、いまだに、このデータにありますように、三交代勤務をしている者の二人に一人が月に九回以上、四人に一人が月十回以上と大変な夜勤回数になっている、こういうのが実態でございます。 まず、このような医療現場の看護の労働の実態について細川大臣はどのようにお考えか、ちょっと御所見を伺いたいというふうに思います。
○細川国務大臣 実は、私の自宅の隣に看護師さんがおられまして、今病気になっちゃったんですけれども、看護師さんの仕事というのは、議員が言われましたように大変厳しい労働だというふうに思っております。私は、そういう看護師さんの労働条件の向上というのは喫緊の大きな課題だとも思っております。 政府としては、成長戦略の中で、医療などについての分野は成長産業だというふうに位置づけまして、看護師さんの条件をよくする、そういうことはもちろんですが、そのことによって医療のサービスを充実させていく、それによって医療の関連で働く人がふえ、そしてそこの関連の産業が成長をしていく、こういうことを政府としても考えているところでございます。
○山崎(摩)委員 ありがとうございます。大変、細川大臣は労働問題のエキスパートでいらっしゃいますので、御理解をいただいていることでうれしく思います。 資料の二にも、ちょっとお手元に差し上げてございますが、これは一般的な三交代で多く見られるシフトということですが、この図によりますと、インターバルが七・五時間と実はあるわけですが、実際問題、残業をして、おうちへ帰って、また出てくる。そうすると、日勤をして深夜に入るまで三時間か四時間のインターバルしかない。しかも、九時に深夜勤務が終わりましても、また残業をして、勤務が引けておうちに帰るのは十一時。まるで一昼夜働くような、そんな状況が出てきている。 大臣にお尋ねしたいのは、特に夜勤、交代勤務という特殊性でございますが、そこからくるいろいろな心身の過重な負担ですとか労働時間、これについては夜勤の規制、労働時間の規制が必要だというふうに考えますが、大臣の御所見はいかがでございましょうか。
○細川国務大臣 先ほども申し上げましたように、看護師さんの労働条件というのは、今大変厳しい状況にあるというふうに思っております。 したがって、政府といたしましては、労働関係の法律をまずはしっかりと守らせる、こういうことであります。例えば、三六協定はしっかり締結をしてそれを守らせるとか、あるいは割り増し賃金の支払いとか、あるいは六カ月ごとにきちっと健康診断をしなきゃいかぬとか、そういうことをまずは法令にのっとってしっかりやらせるのが厚生労働省の仕事だというふうに思っております。 そしてまた、先ほど言われたように、夜勤があって、それでまた日勤へ続いてその仕事をされるとか、本当に大変だというふうに思いますので、そのことについては、私どもとしては、それをどういうふうにして改善していくかということは厚生労働省の方でも検討をしていきたいというふうに思っておりますが、その際、関係者の皆さん方のいろいろな御意見もお聞きをいたしまして進めていきたいというふうに思っております。
○山崎(摩)委員 ありがとうございます。 しかし、現行のいわゆる週四十時間の一般労働者を対象としております労働基準法ではなかなかカバーできない、こういった夜勤ですとか交代制勤務の特徴というのがございますよね。そのことについて、資料二の参考欄というのをちょっとごらんいただきたいと思います。 そこにメモをしてございますのは、一九七七年にILOの看護職員勧告、ここでは、交代制勤務の間に少なくとも十二時間の継続する休憩時間を勧告していますし、また、夜業条約では十一時間というふうにしています。それから、EUも、これは九三年十一月の労働時間指令、二〇〇三年の改正ですが、二十四時間につき最低連続十一時間の休憩時間を付与、また、夜勤労働は二十四時間につき八時間以内というふうに、EU各国に労働時間の規制をしております。 また、我が国でも、実は平成元年の労働省告示第七号で、自動車運転者の労働時間等の改善のための基準、改善基準告示を制定しておりまして、トラックですとか、バスですとか、タクシーですとかといった、これも長時間の夜勤を伴う方たちの業務の特殊性を含めまして、やはり、労働の拘束時間の限度と休憩時間の確保の規制が既に我が国でもされております。 本当に、医師や看護師の場合も、週四十時間を基本にした、先ほど申し上げたような一般労働者対象の労基法ではなかなかカバーできない職種でございますので、疲労ですとか心身の過重負担ですとか、こういったものに対する労働科学的なエビデンス、根拠のあるデータももう既に出てきておりますから、パイロットなんかもそうですけれども、科学的根拠のある労働規制のルールづくり、もう二十一世紀になって十年もたっているわけでございますので、今までの労働法制から一歩踏み出して、やはり科学的根拠のあるルールづくりが大変重要になってきているのではないか。 その意味では、国際水準並みの看護職員のいろいろな労働規制、今後ぜひ検討していただきたいというふうに思いますが、その辺の御決意と申しますか、大臣にもう一言お願いいたします。
○細川国務大臣 今委員が言われましたように、大変労働状況が厳しい、これを踏まえまして、海外の例とか、あるいは看護師の皆さん方の御意見とか、いろいろな御意見をお聞きしながら、厚生労働省としても、看護師さんの仕事についてどういうふうな規制をしていくか、これは改善に向けて検討をさせていただきます。
○山崎(摩)委員 検討していただけるということで、前向きな御答弁かと受けとめさせていただきたく思います。ありがとうございました。 資料の三には重大医療事故の事例をお示ししてございますが、ごらんいただいてわかりますように、いずれもこれは夜勤ですとか長時間の勤務終了間際に起きているということでございますので、どうぞこれもお知りおきいただければというふうに思います。 資料の四は離職率を示しておりますが、岡本政務官にちょっとお尋ねをいたします。 労働環境の整備とともに、人員を確保し、労働条件をきっちりしていくためには、やはり診療報酬上の何らかの手当てといったものも今後は大変重要になってくるかと思いますが、そのことにつきまして、岡本政務官に一言お尋ねをしたいと思います。
○岡本大臣政務官 今御質問いただきました看護職の皆さんの大変厳しい労働環境については、私も間近に見ておりまして、本当に御苦労をされているというふうに感じております。 診療報酬の改定に当たっては、医療経済実態調査によって把握した医療機関の経営状態も踏まえつつ、中医協で御議論をいただいて決定をしております。 一般病棟の看護職員の配置に関する評価につきましては、平成十八年度改定で七対一看護を一番手厚い看護配置として現在に至っているところでありまして、また、看護職員の勤務改善については、平成二十二年度診療報酬改定において、看護職員を看護業務に専念できるようにするという観点から、七対一及び十対一の看護配置をしている病棟について看護補助者の配置を評価したところでございます。 さらなる取り組みにつきまして今御質問いただいたわけでありますが、平成二十二年度改定に係る中医協の答申の附帯意見において、看護職員の厳しい勤務実態等を十分把握した上で検討を行うこととされておりまして、これを踏まえて、今後、適切な看護職員の配置や夜勤時間に関する要件のあり方について中医協で検討する予定でございます。
○山崎(摩)委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いしたいと思います。 それでは、本日議題でございます雇用・能力開発機構の廃止法案についてお尋ねをしたいというふうに思います。 機構は廃止をして、職業能力開発業務は高齢・障害者雇用支援機構に移管ということですが、地元などでやはり課題になっておりますのが地域職業訓練センターの存続問題でございます。このことについて二点ばかりお尋ねをしたいというふうに思います。 まず、これはきちんと、就職難の昨今、存続を求める声というのが強くございます。一つ目は、地域職業訓練センターの地方自治体への譲渡条件については、八十二施設のうち八十施設が無償譲渡ということですが、このことについて確認をしたいというふうに思います。
○小林大臣政務官 お答えいたします。 大事なことは、これまでも施設運営を地方自治体にゆだねてきていることから、可能な限り地域において活用いただけるように、地方自治体が希望する場合は譲渡したい、こういうふうにできるようにしていきたい、このように考えているところでございます。 それから、今先生お話しのとおり、地域職業訓練センターの譲渡価格は、八十二施設のうち八十施設が無償となった、こういうところでございます。
○山崎(摩)委員 しかし、譲渡後の修繕費等についても、これは大変地方自治体の負担が重いということが各団体から上がってきております。今後見込まれる大規模修繕についても、国の応分の負担を求める声が地元にはあるわけですが、このあたりはいかがでございますか。
○小林大臣政務官 施設の修繕費については、従来、大規模なものについて雇用・能力開発機構で負担しているところであり、譲渡後の修繕費について、自治体の負担が重くなるとの今先生御指摘のような声があることは承知しております。 このため、譲渡前に必要な修繕を実施した上で譲渡することとしていたところではありますけれども、譲渡後においても、地域職業訓練センターの修繕費用について、平成二十三年度から一定期間、国が負担する激変緩和措置を講ずるとともに、その後も一定の補助を行っていきたい、このように考えております。
○山崎(摩)委員 どうぞ、そのことについても御支援をよろしくお願いしたいと思います。 譲渡のスケジュールについてですが、譲渡に当たりましては、譲渡期間が今年度末とされている中で、職業訓練等の運営に切れ目が生じないようにする方策が必要ではないかという声もまた自治体の方から上がってきております。厚労省におかれましては、こういった地方自治体の声をしっかりと受けとめ、譲渡につきましては、誠意を持って個々に対応していただきますよう強く要望させていただいて、私の質問を終わりたいと思います。 どうもありがとうございました。
○牧委員長 次に、加藤勝信君。
○加藤(勝)委員 おはようございます。自由民主党の加藤勝信でございます。 おくればせながら、大臣にはこうして質問するのが初めてでございます。大臣初め、副大臣、政務官の皆さん、御就任おめでとうございます。 また、ここ数カ月、厚生労働省の職員の皆さん方の顔を見ていると、何か疲れがとれて笑みがあふれているような気がしておりまして、リーダーがかわるとこう変わるのかなと、いい方に変わっているわけですから、いいことではないかなというふうに思います。もちろん、仕事をするときはしっかり仕事をしていただかなきゃいけませんけれども、ゆっくりするときはゆっくりしていただくという、非常にめり張りのある仕事ぶりをぜひしていただきたいと期待するところでございます。 また、今回のように、補正予算の審議が予算委員会で行われている最中にこうして委員会が開かれるということは余りないように思っておりまして、逆に言えば、少しその辺について、まず一、二、せっかくの機会ですから御質問させていただいて、法律案の議論に入らせていただきたいと思います。 今回、安心こども基金につきまして、補正予算で積み上げが行われているんですけれども、一方で、私どもが政権にいたときにつくり上げてきたこの基金、実は、特に保育サービス等の充実という方に係る分野については、手元の資料では、たしか千四百九十億円、約千五百億円配分がなされているにもかかわらず、二十二年度中の執行残三百六十億円、こういうふうにお聞きをしております。 できれば都道府県ごとに出してと申し上げたんですけれども、なかなか調査の前提もあるようなので、ブロック別にお聞きをいたしますと、だから多少ぶれがあるかもしれませんが、常識的に考えて待機児童が多いと思われる都市を中心に考えますと、関東信越地域、五百四十六億円の配分に対して二百十億円残っているんですね。四割近くですね。それから、東海北陸、百八十億円で八十億円執行残が出ているんですけれども、この辺は、何でこういうことになったのか、まずその理解をお示しいただきたいと思います。
○小宮山副大臣 安心こども基金につきましては、待機児童の解消などを目指す子ども・子育てビジョンの達成に必要な取り組みを促進する、前倒しをするという形で保育所の整備などの事業を実施することとしていまして、その期限を、一部の事業を除き平成二十二年度末までとしていました。このたび、地方自治体からの基金の延長の要望などを踏まえまして、事業の実施期間を平成二十三年度末まで延長するとともに、実施期限の延長に必要な所要額、およそ千八百億円ですけれども、それから平成二十二年度末での執行残見込み額約八百億円を差し引いた額、一千億円を平成二十二年度補正予算案に計上いたしました。 残ったことの理由については、地方からは、年度ごとに切られてしまうと、そこで施設整備などがなかなか年度をまたがることができない、そういう意見もございましたので、今度は、年度をまたがっても使えるような形にそこは改善をさせていただいています。 また、執行残の見込み額につきましては、地域によって状況が異なっていまして、また、今回の補正予算案では、喫緊の課題である児童虐待防止のための事業にも取り組むことといたしまして、共通番号のカードをつくったり通報していただけるような措置をとるなど、これらの積み増し額を補正予算案に計上している、そういう形にしております。
○加藤(勝)委員 多分、おっしゃった趣旨は、年度をまたがるというか、要するに、基金ですから年度をまたがって運用できたわけですけれども、二十二年度中に着工できていなければだめだという条件がタイトだったということなのかもしれません。 いずれにしても、今回、五百六十八億円、保育サービスの充実について積み増されるわけでありますから、それを含めて、今でも待機児童は大変大きな問題になっております。その解消にぜひとも御努力をいただきたいと思うんですが、新聞記事を見てましたら、今回の基金の活用なんでしょうか、認可外保育所も補助金の対象にするような検討が行われているとのことでありますけれども、いずれにしても、今回の基金が十分に、一〇〇%活用されることを期待するわけでありますが、その場合に、一体どのくらい保育所の定員がふえることになるのか。 また、巷間言われております、この待機児童というのは非常に難しいですね。定員がふえると、逆にそれが待機児童の実数をふやすということもございますが、一応政府の心づもりとしては、現行たしか二万六千人ぐらいおられるという待機児童が安心こども基金の活用を通じてどのぐらい減っていく、そういう見通しを持っているのか、お示しをいただきたいと思います。
○小宮山副大臣 民主党が中心になったこの政権で子ども・子育てビジョンをつくっておりまして、そのときにも、これから五年間、毎年五万人分の保育所整備をしたいと考えています。 本格的には二十五年度からの実施を目指して、次の通常国会に提出をさせていただきたいと考えている子ども・子育てビジョンの中で、もちろん、幼保を一体化するとか基本的なところはありますが、そのほかに、今おっしゃった認可外とか家庭的保育、保育ママさんとか、いろいろな多様な社会的資源をフルに活用いたしまして、何としても待機児が出ないような、そういう政策をとりたいと思っておりますので、一応、年間五万人ふやすということを目標に今取り組んでいるところです。
○加藤(勝)委員 ということになると、どのぐらい待機児童の減少が見込まれる、その辺はどうお考えなんですか。今のは、定員そのものは五万人ということでしょうから。
○小宮山副大臣 おっしゃったように、小泉政権のときから、待機児ゼロ作戦ということでずっと自民党さんも取り組んでこられていますけれども、潜在需要がどれだけ出てくるかということがありますので、待機児をゼロにするというのは、もちろんそれを目標にやりますけれども、また、今の雇用情勢の中で、何とか雇用情勢も改善をして、働きたい意欲のある人は女性も含めて働けるようにということを考えていますと、なかなかそこの、どこまでいくとゼロになるかというのは難しい。最大限待機児さんがないように努力をしていくということだというふうに思っています。
○加藤(勝)委員 別に、今回の措置でゼロになるとは私も思いません。ただ、その待機児童の解消、たしかゼロ作戦等々も打ち出しておられると思いますから、我々もやってまいりました。だから、大体これがどのぐらい減っていくことを想定して、何年間か存じ上げませんが、とりあえずこの安心こども基金では五万人という数字を出しておられるんじゃないかなと思うんですね。 それとも、逆に、各都道府県、市町村からヒアリングをして、五万定員だったら二十三年度着工、二十四年度完成というこの期間に上がりますよ、そういう形で出した数字なんですか。どちらですか。
○小宮山副大臣 安心こども基金では、幼稚園が保育所型にしようとしたときの施設の改善とか、そういう形で今やっているわけですが、先ほど申し上げたように、二十五年度から、子ども・子育てビジョンの中で、財源も一体化をしてその中でやっていきたい、そうすると本格的な取り組みになるのだというふうに思っているところです。 そして、現在、おっしゃったのは、総理の特命チームとして待機児ゼロの特命チームというのが立ち上がっていますが、これは当面の間、それぞれ、待機児さんというのは今は都市部に集中をしているわけですから、都市部からヒアリングをさせていただいて、さまざまな工夫を伺っています。 その中には、規制の緩和でありますとかさまざまな工夫がされていますので、そのようなことを集めて待機児さんの解消に努めたいと思っていますので、今の二万六千人余りの待機児については、当面の手当てとしてそこのところでやっていく、正式には二十五年度スタートの子ども・子育てビジョンの中で多角的にやりたいと考えています。
○加藤(勝)委員 副大臣、二十五年度はいいんですけれども、子供は一歳ずつ成長していくんですね。 ちょっとお聞きしたかったのは、五万人の根拠って何ですか、定員を五万ふやすという根拠は何ですかと。要するに、執行残があったわけですから、やはり各市町村から聞いて、この期間中はこのぐらいやれる、プラスやってほしいが加算されてもいいと思いますね。やはり、そういうものの数字の積み上げがなければ、少なくとも補正予算としてお出しになっております、緊急性が高いとしてお出しになっているんですから、もしこれが腰だめの数字ということであれば、それはいささかいかがなものなのかなと思いますけれども、もう一度御答弁をお願いします。
○小宮山副大臣 これは、市町村のニーズ調査を集計いたしまして、その結果をもとに設定しております。 平成二十六年度二百四十一万人、これが二十六万人増ということで、それを五年間でやることで割りまして五万人ということを出していますので、これは今までの二倍になりますから、あらゆる知恵と財源をそこへ集中させてやらないといけないというふうに思っております。
○加藤(勝)委員 そこまで見通すのであれば、基金ですからね、一遍にどんと積むようなやり方だってないことはないと思いますけれども、まあ、これはここで終わらせていただきたい。いずれにしても、執行面において十分な目配りをお願いしたいと思います。 それでは、本独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案について御質問させていただきたいと思います。 大臣は、提案理由説明において、非常に今雇用面が大変重要な政治的課題であるし、とりわけ職業能力開発等の人材育成が重要な課題になっている、こういう御発言が今回の提案理由の中にあったと思います。 今回の法律、廃止ということでありますけれども、新たに機構がスタートするということでもございますけれども、この法律によって、職業能力の開発の面においてどのような機能強化や量的拡大が図られるというふうに考えてよろしいんですか。
○細川国務大臣 その前に、委員からお話がありました、この雇用・能力開発機構の廃止法案につきまして、補正予算の審議中でありますけれども御審議を開始していただいたということについては、私の方からも与野党の皆さんにまずはお礼を申し上げたいというふうに思っております。 それで、能開機構の廃止法案については、もう御承知のように、いろいろな御批判などがございまして、雇用・能力開発機構については徹底的なスリム化もしなければいけないというようなこと、そして、前の政権で、この機構はもう廃止をして、しかし、職業能力の開発事業については国の責任でしっかりやっていかなければいけない、こういうことでこれは高障機構の方に移行する、こういう内容でありますけれども、この法律によって、例えば、総合大学校の方では職業訓練、とりわけ職業訓練の指導者、この者に大変レベルアップの、質の高い訓練をしていく、そういうような形に変えてまいります。 そういうことで、スリム化と同時に、質の面においては国のところできちっと責任を持ってやっていくということで法案の内容にしているわけでありますけれども、細かいことについてはまたいろいろお話があろうかと思いますので、私の方からは、最初はこの答弁にいたします。
○加藤(勝)委員 今の大臣の御答弁を聞いていると、現下の経済情勢というんでしょうか、雇用情勢というんでしょうか、そういったものに対応したというものではない、逆に、独立行政法人あるいは行政改革、こういったものの一環だ、こういうふうに私は受けとめさせていただいたんですが、本当にそれでいいのかというのは、またこれから残余、議論させていただきますけれども、となると、独立行政法人については、皆さん、民主党のマニフェストでは、たしか、法人のあり方については全廃を含めて抜本的な見直しを進めるというふうになっていたと記憶しております。 今回の、廃止をする方はともかくとして、受け皿になる独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構、これについては、今二つ本部があるものを一つにするなど、物、金、人の点については若干の見直しがあろうかと思いますが、先ほど、たしか小林政務官が前の御質問に対して、業務面については変更がない、こう御答弁をされておりました。 したがって、若干、物、金、人の面ではスリム化をするけれども、業務のあり方そのものについては、今回の高齢・障害者雇用支援機構は今のままで問題ないんだ、これからも、ずっととは申しませんが、当面はこれでいいんだ、こういう御認識ですか。
○小宮山副大臣 今、加藤委員御指摘いただいたように、昨年の政権交代以降、二度の行政刷新会議の仕分けや、厚生労働省省内でも仕分けをしておりまして、徹底した経費の効率化や抜本的な見直しを図っているところです。 平成二十二年度予算におきましては、高齢期の雇用就業支援コーナー事業の全廃ですとか広報啓発事業の大幅削減など、地方業務の大幅な見直しによりまして、対前年度比百十五億円を削減いたしました。さらに、平成二十三年度予算については、管理経費を中心に徹底した効率化などを図りまして、高齢・障害者雇用支援機構の業務に係る予算要求額は二百六十七億円と五十二億円削減するという、この効率化という面が非常に大きい。 ただ、おっしゃったように、中の業務が全く変わらないのかということですけれども、この法案で雇用・能力開発機構を廃止し、その職業能力開発業務を高齢・障害・求職者雇用支援機構に移管するということで、これは個別具体的な職業能力開発施策を拡充するということを目的としたものではありませんが、この法案では、労使代表を含めた識見を有する方から成る運営委員会ですとか、あるいは地域での協議会の設置などによりまして、労使や地域の職業訓練ニーズがこれまで以上に的確に反映されるような仕組みを整備しております。 そういう意味では、雇用のセーフティーネットとしての職業訓練、これは本当に今必要だと思っておりますので、高度な物づくり訓練など職業能力開発の業務については、こうした仕組みを少しでもより活用いたしまして、国としてもしっかり充実を図っていきたい、そういう趣旨でございます。
○加藤(勝)委員 お聞きさせていただいているのは、したがって、今回の法案の中に入っている高齢・障害者雇用支援機構の部分については抜本的な見直しを進めると言ったけれども、これがその結果であって、これから今の形で、私が申し上げているのはこの部分ですよ、当面存続させるという判断でお出しになっているのかどうかということをお聞きしているんです。
○小宮山副大臣 このままでと申しますか、来年の通常国会に提出させていただきたいと思っております求職者支援制度、これをしっかりと実施をしなければなりませんので、業務の効率化を図りながら、新しくつくらせていただきたいと考えている高齢・障害者・求職者の支援機構におきましてやりたいと思っているので、それが全く変わっていないということなのかどうかはございますけれども、しっかりそこで必要なものを継続し、新たなものもやっていきたいというふうに思っているところです。
○加藤(勝)委員 私は、済みません、切り分けて議論をさせていただいている。求職者支援制度はこれから議論させていただきますし、求職者支援制度と高齢・障害者雇用支援機構は私の理解では直接絡まない、こういう理解をしておりますから。 したがって、皆さんは抜本的な見直しをされるとおっしゃったわけでしょう。しかし、その結果がこれですかと。特に、この高齢・障害者雇用支援機構の分については、これが皆さんのおっしゃる抜本的な見直しの結果だということですか。イエスかノーかだけで答えていただけませんか、ちょっと次へ行きたいので。
○細川国務大臣 私は、高障機構の方での業務、この業務そのものの重要性というのは、これは当然継続をしていかなければという、それはもう当然のことだというふうに思っております。 抜本的な改革というのは、先ほども申し上げましたように、これまでいろいろな改革をしておりまして、例えば、高齢期雇用就業支援コーナー事業の全廃とか、あるいは広報啓発事業の大幅な削減とか、そういうような大幅な見直しで、予算額につきましても、三百十九億円から対前年度比百十五億円削減をしているとか、あるいは管理経費を徹底的に効率化いたしまして、高障機構の業務に係る予算要求額も、来年度は二百六十七億円と五十二億円も削減をしている。そういうこともきちっとやっているということも御理解をいただきたいというふうに思います。
○加藤(勝)委員 日本語の使い方として、全廃を含めて抜本的見直しというのを掲げているんですよね。この間もたしか予算委員会で、事業仕分けのジョブカードについて廃止と出ていたけれども、何か大臣の答弁を聞いていると、見直しという意味だと。何か、民主党さんと我々とは用語が違うのかなと。廃止というのは、見直す、しかも一部を見直す、こういうことなのかなということをまた改めて感じさせていただいたんですけれども。 先ほど小宮山副大臣がおっしゃった、求職者支援制度というお話がありました。私も手元に資料を配付させていただいて、新体制ということであります。また、このベースにおいては、前大臣の長妻大臣の記者会見にもるるいろいろなお話がございました。 そこで、一つ御質問させていただきたいのは、まず、ここで言う求職者支援制度、特に、ここには業務、下の方の箱を見ていただいて、「理念」の中に「業務を限定して移管」、求職者支援制度における訓練開拓、指導業務、その次は物づくり訓練ですから飛ばしますが、に限定して移管と書いてあるんですよね。 しかし、私どもはまだ、求職者支援制度、今は臨時で緊急人材育成支援事業、これは私どもの政権からスタートした事業でございます。そして補正予算でも、たしか六カ月分ですか、来年の九月まで継続してやれるような予算がたしか計上されていたと思いますが、しかし、ここでおっしゃる求職者支援制度というのは一体何なのか、どんなものか、具体的に何か、お示しをしていただけていないと私は思うんですけれども、そういったものをお示ししていただかずに、それに限定してとこういうふうに入られても、何がどう限定しているのかよくわからないんです。 大臣、この求職者支援制度については、この場でお示ししていただけますか。
○小宮山副大臣 求職者支援制度は、御承知のように、生活保護に行く前に、雇用保険を受給できない方々に対してしっかりと無料の職業訓練とその期間中の生活給付を行う、そういう形で、緊急人材育成支援事業の実施状況を踏まえまして新たな第二のセーフティーネットとしてつくりたいと考えていまして、今、具体的な制度設計につきましては労働政策審議会で検討を行っておりますので、その結果を踏まえて法案を提出したいと考えています。 ただ、それだけでは中身がわからないとおっしゃるのだと思いますので、七月二十八日に議論の中間的な整理というのを挙げておりまして、その中で、訓練の内容や訓練受講者への給付、就職支援などについて、今検討している中の中間整理をまとめております。 その中では、民間教育訓練機関が作成する訓練カリキュラムを適切なものにするための指導ですとか、成長分野に係る訓練を実施する機関の開拓などに当たって、その職業訓練の実施に関する知見やノウハウを持っている独立行政法人の雇用・能力開発機構の活用などを含めて実施体制を構築するというような、今その中身について検討していただいているところでございますので、法案の形でお示しをしていきたいと思っています。
○加藤(勝)委員 いや、私は、甚だ不誠実だと思いますよ。というのは、長妻大臣がそうおっしゃられた。そして、今回には、求職者支援制度というのはこの法案の中には入っていません。 しかし、新体制、これは私どもの部会でこの法案審議として厚生労働省から出された資料を今お手元に配らせていただいています。そして、皆さんおっしゃっているように、求職者支援制度、これは非常に大事だ、この上にも書いてありますように、鳩山政権、前政権になりますけれども、雇用対策の目玉だ。その目玉における訓練開拓・指導業務に限定、こう書いてあるでしょう。では、その中心を出さずしてどうやって限定していると我々が判断できますか。私は、甚だ不誠実だと思います。 もし、この考え方をおやめになられて、いや、これは、このときは言ったけれども、あれは前の大臣の話だと。少なくともこの法案ですよ。求職者支援制度、それは別途議論して結構でありますが、この法案はそれとは別のものなんだ、こういうふうな認識でよろしいんですか。
○小宮山副大臣 二つ、ちょっと整理をして考えていただきたいと思うんですが、こういう法人の効率化ということで、先ほど申し上げたように、二つの法人を一緒にして、それで全体の予算も削減をする努力をしているということ。その中で、今申し上げた、大切だとおっしゃっていただいた求職者支援制度を受ける。ですから、こちらの、今ある機構の方で行っている中は、長妻大臣が申し上げたように、そうした業務に限定をして、それを新たな高齢・障害者支援機構の方に求職者支援ということで移すということですので、そういうことで御理解がいただけないでしょうか。
○加藤(勝)委員 無理です。 だって、求職者支援制度をお出しになっていないのに、我々が限定しているか判断できないじゃないですか。しかも、政府としてまだ検討中だから、多分民主党の皆さんだって検討していないでしょう。何でそんなものが出てくるんですか。しかも、我々は、どういう法人をつくるか、抜本的な見直しをする一環でしょう、一番大きな理念を示さずしてどうやって議論できますか。できませんよ、こんなの。
○細川国務大臣 確かに、求職者支援制度そのもの、これについては次の通常国会に提案をする、こういうことで今労政審議会の方で議論をいただいているところでございます。 したがって、私どもが、そういう今の求職者支援、これは基金制度で実行させていただいておりますけれども、そのプランなどについては今の機構の方でやっていただいておりますから、そういう意味も含めまして、次の高障機構でその事業もやっていくということで、確かに、委員がおっしゃるように、制度そのものとしてのあれは提案をさせていただいていないということについては、これはまことに失礼なところがあって、しかられるところはありますけれども、もう求職者支援、この基金事業そのものについては今しっかり事業はやっておりまして、このことについては自民党政権のときから開始をしていただいた、その事業であります。 その前の国会の審議でも、たしか附帯決議だったと思いますけれども、その事業をやりながら恒久的なものにしていったらいいんじゃないかというような、そういう議論もあって、私どもとしては、この求職者支援制度というのは恒久的なものとして今度提案をさせていただこうというふうに思っております。
○加藤(勝)委員 しかるって、私が別にしかろうがしかるまいがいいんですが、大臣、問題は、この四月一日か三月三十一日かちょっとわかりませんが、機構が新機構に吸収されますね。今回の皆さんの独法法人は、通常、労働契約は継承されるんですが、継承されないんですよ。いいですか。したがって、一回みんな首になるんです。四月一日の段階で採用を決めるわけでしょう。そのときに、これからどういう業務をするのか、それが決まっていなかったら、一体何人雇用できるかわからないじゃないですか。 そして、一番皆さんが大事だと言っている求職者支援制度は、多分そのときにはまだ法律は成立していないはずですから、それを前提に雇用するというようなことがあれば、これは大変な問題になります。 したがって、私が申し上げているのは、職員の皆さん方も次に移行され、それが一体どのぐらいの仕事量、また求職者支援制度のどの部分をこの新しい機構が担うか私はわかりませんけれども、そういった全体像があって初めて、今の人たちを一応解雇して、次に雇用していく、こういうことになるんだろうと思うんですね。そこのところが今もおっしゃるようにあいまいもことしていて、それでは我々は到底、これをそのままいいですよというわけにはいきません。 したがって、私が申し上げているのは、もうその話はそこへ置いてください。求職者支援制度をどうするかはもう外していただいて、我々も政権のときに、統合しましょう、能力開発機構は廃止しましょうということを申し上げてきました。そして縮小しようということを申し上げてきました。その限りにおいては我々が考えたことと符合しますけれども、今おっしゃった求職者支援制度をもし絡ませるのであれば私は断固反対させていただきますけれども、どうですか。
○小宮山副大臣 少なくとも、基金訓練の開拓とか指導業務を行っている現行の体制は新しい中で必要だと考えておりまして、今、基金訓練業務に従事している職員数が平成二十二年度で二百十七人でございます。それで、今申し上げたように、労政審議会でどうするかということを検討していますので、こうした数をベースにして検討していきたいというふうに考えております。
○加藤(勝)委員 大臣、今は附帯業務でやっているんですよ。一番皆さんが大事な求職者支援制度に限定したときに、附帯業務でやらせるんですか。だから言っているんです。求職者支援制度の話は頭から抜いてください、今回の法律改正においては。だから、それを前提とするかしないかだけ明確に、大臣、お答えください。それによって我々の賛否は変わります。
○岡本大臣政務官 今の議論を聞いていて、ちょっと私、お答えするつもりはなかったんですけれども、求職者支援制度の中の業務が決まらなければこのいわゆる新法人をつくるべきではないということを言われていますが、法律の構成として、法律で定めることもあります。また、その後、政省令で定めることもあります。そういう意味では、さまざまな段階でそれぞれの業務を定めていくというのは、一般的にほかの法律でもやっているわけです。 したがって、大きな枠としてこういった法人をまとめていくと。さまざま問題があったわけですよ。私も聞いていますけれども、野党時代も我々も指摘をしました。そういった問題をやはり解決していく、そのための一つの大きな枠組みをつくっていこうというお願いでありまして、その中の業務について、まさに今労政審で審議をしている、検討しているということをこれまでもお答えさせていただいています。そういったお答えを含めて、ぜひ委員には御理解いただきたいと思います。
○加藤(勝)委員 ちょっと今のは、政務官、おっしゃることの前提として、幾つかある業務の一つだというのならそうかもしれません。でも、皆さん、一番、一丁目一番地のことをこの理念では書いてあるんじゃないんですか。そこのところが明確にされずに、いや、イメージとしてといえば、ある程度我々だってイメージできますけれども、イメージでは業務や必要事業量というのは算定できないし、しかも、いつまで附帯業務でやるんですか。そういう問題も出てくると思うんですね。 だから、私が申し上げているのは、大臣にお伺いしたいんだけれども、もう本件は、求職者支援制度、もちろん、現在機構が緊急人材育成支援事業を附帯業務の一環としてやっているのはわかっていますし、来年も継続したい、それはわかっています。その範囲であればそれは当然でありますが、その先である求職者支援制度は見えないわけですから、これを前提とした議論は、先ほど副大臣から発言がありましたけれども、それは間違いであったと削除していただいて、私どもが申し上げた、これまでの行政改革の理念にのっとってやっているんだ、こう御答弁いただければ、我々はわかりましたということになるんですが、どうですか。
○細川国務大臣 今、機構の方でこの業務も附帯業務としてやっていただいておりまして、そのことについては当然承継をしていただく。 だから、それを本体業務としてその次の高障機構でやるかどうか、それについては、ここで明確にはお答えできない。それは、これから検討して、今後どういう業務を全体として位置づけるかということを今検討しているところでございますから、高障機構で今後、何か本体業務として、その前提でお話をされているようなことですから、いや、我々はそうではないと。本体業務になるのか、それはそれでこれから、今検討しているというところでございます。
○加藤(勝)委員 いや、大臣、余りやると拡散するので難しくなっちゃうんですが、本体業務ということになったら、また来年、通常国会で改正案を出すんですか。それだったら一緒に出してください。たかだか、わずか数カ月の間で二回も審議する必要はないじゃないですかということになってしまわないですか。 だから、私が申し上げているのは、求職者支援制度を一番、一丁目一番地の理念として掲げてきています、長妻大臣から。この話は、今、実は凍結させていただきますと。この法案を出すに当たっては、自公政権から流れてきた行政改革の一環としておやりになるというんだったら、我々はわかると言っています。そうでないんだ、求職者支援制度というものを新しくやって、それにのっとってやるというんだったら、本体業務にする、少なくとも求職者支援制度の概要を明確にしていただいて、そして、必要ならば本体業務としてきちんと入れ込んだ法案を出してください。どちらですか。大臣、言っていること、わかりますか。 だから、私どもが申し上げているのは、難しいことを言っているんじゃないんですよ。求職者支援制度、こういう言葉や概念は今回の法案の提出の中からは外してください。そうじゃなくて、行政改革、自公政権からやってきた一環として、それにプラスアルファをしてやっているんですよ、そういう認識を大臣からお示しいただきたいと思います。
○細川国務大臣 加藤議員の御指摘はよくわかりますので、求職者支援制度ということについては、この法案からはそういうことで外すということにしたいと思います。
○加藤(勝)委員 外すというか、そもそも法案には入っていないんですけれども、考え方から外すということでよろしいですね。 したがって、今回の法案は、いや、ちょっと待ってください。今回の法案は、我々自公政権の流れを継いで、皆さんがプラスアルファをされたことは認めますよ、そういうものででき上がってきたものだ、こういう認識でよろしいですか。
○岡本大臣政務官 今、大臣からお答えいただきましたけれども、ぜひ、新機構法の第三条関係のところを読んでいただきたいです。そこには目的が書いていまして、高齢・障害・求職者雇用支援機構については……(発言する者あり)
○牧委員長 静粛に願います。
○岡本大臣政務官 どういう目的でということでそこに書いてある。だから、そういう意味では、機構が行う事業主等に対する給付金の支給とか、まあ読みませんけれども、こういった目的が書いてあります。その中には、今の新しい求職者支援のあり方について、今後、我々が今検討していることについて、これを目的としてこの中に書いているわけではないということを御理解いただきたいと思います。
○加藤(勝)委員 いや、我々は別に拡散するために申し上げているんじゃないですよ。小宮山副大臣だって今おっしゃったじゃないですか、求職者支援制度の話を。だから私は申し上げているんですよ。法案の中には入っていない、おっしゃるとおり、言っていますよ。 しかし、その前提となった長妻大臣の話だって、我々の部会で皆さんが配った資料には入っているじゃないですか。だから、それがおかしい。理念の中に入っているからおかしい。それをずっと申し上げているので、むしろ大臣の御答弁の方が私の思いには近かったと思いますので、大臣、もう一回お願いいたします。
○細川国務大臣 それでは、私の方から申し上げます。 求職者支援制度というのは、この法案には入っていないところでございます。そこで、新たに求職者支援制度というものを検討して、改めて求職者支援制度については御提案をして、そして御審議をいただくということにしたいと思います。
○加藤(勝)委員 したがって、今、大臣おっしゃっていただいたように、今回の法案は、求職者支援制度を念頭に置いたものではなくて、これまでの自公政権を含めた行政改革の流れに、新しい政権として、人、金、物等々についていろいろ工夫を加えていただいた、こういうものである、こういう認識とさせていただきました。よろしいですね。もう一回だけ確認してください。
○細川国務大臣 しつこいようですけれども、この求職者支援制度というものについては、今回の法案からはもちろん外しておりまして、それは内容となっておりません。 しかし、今の能開機構の中で、基金事業としております職業訓練とか、それに伴う生活費の給付、これについてはやっておりますから、これが次のところに、高障機構の方に移っていくということは、これは当然、前提としてお認めはいただきたいというふうに思います。
○加藤(勝)委員 いや、それはもう最初から言っている話でありますから、私は、いわゆる求職者支援制度との絡みを申し上げて、本法案では、その理念とは別に提案されているものということで大臣の御答弁をいただき、それを踏まえて我々は賛否を判断させていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○牧委員長 次に、木村太郎君。
○木村(太)委員 おはようございます。大臣初め皆さん、よろしくどうぞ。 先ほど来いろいろお話しありましたとおり、この法案というのは、私ども自公政権のときの平成二十年十二月二十四日閣議決定されました、独立行政法人に係る改革を推進するため、「雇用・能力開発機構の廃止について」を踏まえての今回の法案提出というふうに承知しております。 そこで、その後、平成二十一年の三月五日の日でありますが、厚労省の課長通達によりまして、目標を達成できない場合、機構の業務としては廃止をし、地方自治体へ譲渡を促進するということがあったんですね。これは言いかえますと、目標を達成していますと国の責任で引き続き運営する、こういうふうに関係地域、機関というのが判断したんですね。 ただ、今回、厚労大臣の法案の提案理由の説明の中で、こういう経緯や、また私が今指摘したことが説明の中に含まれていなかったんです。これはもちろん法律事項ではありませんけれども、しかし大変大事な通達であった、こう私は認識しているんですが、なぜ、いわゆる基準が通達あったということを提案理由の説明に大臣は入れなかったのか、お聞かせください。
○細川国務大臣 地域職業訓練センターあるいはコンピューターカレッジにつきましては、国の事業としては廃止、地方自治体への円滑な譲渡を進めるという方針については、これは委員も今ちょっと言われましたけれども、法律の改正ということには直接的には関係のないということで、今回の法案では私がその経過について申し上げなかったことは、これは法律には直接は関係ないということでありましたけれども、しかし、委員からそういう御指摘を受ければ、この経過の重要性というのは私も十分認識をいたしております。
○木村(太)委員 法律とは関係ないんじゃないんですよ。法律事項でないだけであって、法律に関しては大事なことなんですよ。地域はそのとききちっと踏まえていたんです。そういう答弁はだめだと思いますよ。法律とは関係ない、ではない。法律事項ではないけれども法律と関係した大事なことだと答弁してください。
○細川国務大臣 失礼しました。 法律事項ではございません。けれども、確かにこの法律案には関係はいたしております。先ほども申し上げましたように、廃止をしたことによる、この法律案と関係があるということについては、私も十分認識をいたしております。
○木村(太)委員 答弁が百八十度変わった答弁、ありがとうございました。 そこで、私の地元のことを例に出して言いますが、青森県に、例えばあおもりコンピュータ・カレッジというのがあるんですよ。定員充足率七〇%以上という基準が設定されまして、最近の実績は七二%になっていますから、基準をクリアしているんです。また、八戸地域職業訓練センターというのも利用率が五〇%を超えていまして、基準をクリアしているんです。また、同じ、五所川原地域職業訓練センターというのも六三・九%。全部クリアしているんですね。 にもかかわらず、政権交代して民主党政権になりましたら、一刀両断、問答無用、全国一律に廃止をする、こういう方針になったんですよ。余りにも冷たいことだと思いませんか、大臣。
○細川国務大臣 青森県の地域職業訓練センター、おっしゃられるように、八戸と五所川原の二カ所、それからコンピューターカレッジは一カ所、これは、これまでも地域におきます職業訓練の振興や、あるいは情報の技術者を養成するということには寄与してきたというふうに私も認識をいたしております。 しかしながら、地域職業訓練センターやコンピューターカレッジは、独立行政法人を取り巻く環境が非常に厳しい中で、業務の一層のスリム化、予算の縮小が求められていることから、雇用・能力開発機構、能開機構の廃止に伴い、目標の達成いかんにかかわらず、二十二年、本年度末をもって国の事業としては廃止をさせていただく、こういうことになりました。 地域訓練センターやコンピューターカレッジは、地域におきます労働者の職業能力開発を目的とする施設でありまして、これまでも地方自治体に運営をゆだねているということから、可能な限り地域において活用していただけるように、国としても、譲渡の条件などについては条件整備を行っているところでございます。
○木村(太)委員 無駄なものは省く、またスリム化を図る、これは自公政権のとき決めているんですから、そのとおりなんですよ。ただ、そのとき我々は、基準を設定して、それをクリアしているものは引き続き国の責任で運営する、このことも決めているんです。だから、基準をクリアしている施設も廃止をする理由は何かと聞いているんです。
○細川国務大臣 今の御意見でございますけれども、国としては、独立行政法人について、大変厳しい環境にありまして、国民の皆さんからはいろいろと批判もあるのが独立行政法人なんです。そこで、やはり業務をスリム化しなきゃいかぬ、それから予算の縮小も求められている、こういうことから能開機構そのものも廃止をする、こういうことでありましたから、そういう目的いかんにかかわらず、これは今までも地域で委任してやっていただいている事業でありますから、地域でお願いをしたい、こういうことでございます。
○木村(太)委員 全く聞いていることに答えていない。基準をクリアした施設も廃止をする理由は何かと聞いているんですよ。それに何も答えていない。先ほどと同じ答弁を繰り返しているだけですよ。これが民主党政権の実態なんですよ、私に言わせれば。 何回聞いても同じ答弁でしょうから、次に行きますね。 では、今回、厚労省が示してきた、まあ、私は納得していませんけれども、例えば、地方自治体に無償で譲渡して、三年間、修繕費やコンピューターリース料などを国が三分の一より高率の支援をするというふうに地方自治体等に提示していますけれども、三分の一より高率という意味はどういうことですか。
○細川国務大臣 三年間、全額を支援いたします。
○木村(太)委員 全額支援ということですね。 では、次に確認しますね。 厚労省が地方自治体に提案して、その回答を今月中に地方自治体から厚労省に返してくれるというふうに聞いておりますが、まだ地方自治体から答えが返っていないのに、国会でこのように議論をすること自体の時間的な合理性というのは確保しているんでしょうか。地方自治体から、皆さんが提案した答えが返っていないんでしょう、まだ。返っていないのにこうやって審議していることが、法案提出者として責任ある対応ですか、大臣。
○細川国務大臣 そのことについては、先ほども申し上げましたように、法律事項ではないわけでありまして、地方自治体への譲渡などについては、これはこれでまた別に進めている、こういうことでございます。
○木村(太)委員 法律事項でない、でも法律には関係すると認めたわけですから、普通はそう考えませんよ。法律に関係することで、厚労省が地方自治体にこれでどうですかとボールを投げたんでしょう。そのボールがまだ返ってこないこの時点でそういう答弁は、地方に対してまことに冷たい。こういう姿勢は厳しく問われていかなければならないと私は思います。 もう一つ聞きますね。 私は現場を視察してきたんですが、では、三年間経過した後に、地方自治体は間違いなく負担がふえるんですよ、国の全額補助が切れますと。そうしますと、地方自治体がいや応なしに、まじめに仕事につきたいために施設を利用する人たちに施設利用費の負担を増加させる可能性が極めて大きいということを、現場を視察したら関係者がみんな言っていたんです。その可能性を認めますか。
○細川国務大臣 今でも、例えばあおもりコンピュータ・カレッジ、ここに入学をされて勉強されている方については、入学金とかあるいは授業料というのをいただいているわけでございます。 したがって、その地方自治体が、そういう入学金とかあるいは授業料についてどういうふうな形で、これまでどおり維持するのか、あるいはふやしていくのか、自治体の方でそれを負担していくのか、いろいろ検討をされるものというふうに思いますけれども、確かに木村議員が言われるように苦しいところもあろうかと思いますので、国の方としてはそれに何らかの対応もしていかなければということで、そこはそれで検討をいたしているところでございます。
○木村(太)委員 今の答弁ですと、三年後も、国としてもその時点で何らかの対応をするということですね。ということは、基準をクリアしている施設は引き続き国の責任で運営することを再考し得ることもあり得る、それでいいですか。
○細川国務大臣 国の方といたしましては、そういう経営についてのいろいろな御負担について、いろいろ自治体の方もあろうかと思いますので、それについては補助金などで対応をさせていただこうというふうに思っております。
○木村(太)委員 言葉の遊びをやっているんじゃないんですから。国の責任で運営することを再考し得ることもあり得るかと聞いているんですよ。聞いたことにそのまま答えてくださいよ。ないんだったら、ないと言えばいいんですよ。
○細川国務大臣 ありません。
○木村(太)委員 大変、この答弁も冷たいんですね。雇用情勢が厳しい地域ほど施設の利用率が高いのは自然なことなんですよ。それを問答無用にばっさりと切る、大変冷たい民主党政権の厚労大臣の政治姿勢なんですよ。(発言する者あり)そうなんですよ。 そこで、そのことをもう一度トータルに聞きますが、大臣、菅総理は一に雇用、二に雇用、三に雇用と時々絶叫している場面がありますが、この菅総理の一に雇用、二に雇用、三に雇用と今の大臣の答弁と整合性があると思いますか。
○細川国務大臣 私が先ほどお答えしたのは、国の方で責任を持ってやるのかということについて端的に答えろということであのお答えをして、決して冷たいわけではありません。 先ほども申し上げましたように、経営についてはいろいろと大変な自治体もあろうかと思いますので、それについては国の方から補助金などいろいろな形で支援はしていく、こういうことを申し上げているわけでありまして、これは私としても、木村議員からそのように言われるのはまことに心外であります。 私は、やはり雇用というのは本当に大事なことだし、その雇用のためには、きちっとした職業訓練をして、スキルアップをして、そしてそれを就職に結びつけていくというのは、これは国の政策としてもまことに大事なことだというふうに思いますので、コンピューターカレッジなんかの三年後の経営などについても国の方もいろいろと御支援をさせていただく、こういうことでございます。
○木村(太)委員 現場を視察したときに、もちろん、無駄なもの、利用率の低いものを廃止することは正しいんですよ、我々もそう思っているんです。ただ、利用率が高い施設は引き続き国の責任で運営すべきだろう、また、それを設定して、それをクリアしているところは当然でしょうということを私は言っているんです。心外という言葉がありましたけれども、基準をクリアしている施設も廃止をすることは、その現場から見ると心外なことなんですよ。だから聞いているんでしょう。 もう一回聞きますね。菅総理が一に雇用、二に雇用、三に雇用と言っていることと基準をクリアしているものさえも廃止をすることは整合性があるんですか。あるかないかを聞いているんです。
○細川国務大臣 先ほどから言われております基準をということ、これは、前に示した基準について、それを超えている場合には存続、こういうようなことでの一たん指示があって、それは全廃をする、こういうことになりましたけれども、もともと、この地域センターあるいはカレッジというのは自治体の皆さんで運営をしていただいていたんです、ずっと。だから、職業訓練についても、国の責任も、もちろんやらなきゃいけませんけれども、自治体の方でもいろいろと職業訓練についてやっていただく。 だから、そういう運営については、大変なところは、木村委員の言われるように、国の方でも支援も考えている、それはやっていくと約束をしているわけでありますから、そこは雇用、雇用と言うのと私は矛盾をしないというふうに思っております。
○木村(太)委員 私の地元の県議会で、国の責任で運営を継続すべしという旨の意見書を採択したんですよ。民主党会派も賛成しているんですよ。それから、ここに地元の新聞があるんですが、民主党の県連代表が、地方を切り捨てる小泉政権と同じ、こう言っているんですよ。民主党県議会会派も意見書に賛成、県連代表も批判をする。大臣の答弁と整合性はあるんですか。 私は、最後にお願いですが、基準をクリアしている施設にぜひ大臣、直接行きまして、そしてその上で関係者の声を聞いて、それでも国の責任で運営することをやめるということを現場で直接言ってもらって、謝罪していただきたい。ぜひ直接赴いて謝罪していただきたい。どうですか。
○細川国務大臣 一たん基準を出して、それをクリアする場合には存続、こういうような指示が一たん国の方から出た、それを覆したということで、自治体の皆さんやあるいは関係者の皆さんが大変混乱もされて、そういうお怒りの言葉があるということも、これは私も承知をしております。 したがって、機会があれば、青森の方に行って現場も見させていただこう、そして御意見も伺おう、そしてまた、混乱をさせたことについては私は率直におわびをしたいというふうに思っております。
○木村(太)委員 終わります。
○牧委員長 次に、あべ俊子さん。
○あべ委員 おはようございます。自由民主党のあべ俊子でございます。 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 今回の廃止法案に関しまして、特定の省庁OBの天下りの温床となっていること、関連法人との不透明な随意契約など、経費の無駄遣いが指摘されておりました。 平成二十年、自民党政権時代に、舛添厚生労働大臣と甘利行革大臣による大臣折衝で、機構の廃止が閣議決定されました。それをさらにスリム化してくださったわけでございますが、雇用のセーフティーネットに混乱が生じたり、さらには、職業訓練機能が低下することや中断することがないようにしていただきたいと大臣にお願いをいたします。 これに関して、大臣、一言お願いいたします。
○細川国務大臣 委員が言われるように、雇用のセーフティーネットをしっかり受け継いでいくというふうなこと、それから物づくりの技術を向上させていくとかそういうことについては、これは国の責任として職業訓練はしっかりやっていかなければいけないというふうに思っております。 それから、そこで働いている職員の方が今度の廃止法案によって職を失うというようなことがあってはなりませんので、意欲と能力と、そしてまたこれまでどおり働こう、こういう方については、私どもとしてはしっかり責任を持ってそのようにさせていただこうというふうに思っております。
○あべ委員 菅総理が雇用、雇用、雇用と言われましたので、いわゆるこの新機構に就職できなかった方々の就職支援の徹底、今大臣がおっしゃいましたが、雇用を支援する機構がみずから失業者を出すことのないように、十分対応をお願いしたいと思うわけでございます。 さて、地域におけるみとり対策について今回は質問させていただきたいと思います。 私、今五十一歳でございますが、大臣、今お幾つでいらっしゃいますか。
○細川国務大臣 昭和十八年八月八日生まれ、六十七歳でございます。
○あべ委員 私ども、生きている間に、大体自分は何歳ぐらいまで生きることができるかと考えていると私は思っております。私は今、選挙区も持ちながら、国会議員、特に野党になりまして、毎週毎週質問をさせていただく機会を得ておりまして、大変な労働力になっておりますが、八十までいかないんじゃないかと自分ではイメージをしておりますが、大臣、何歳まで生きる御予定でございましょうか。
○細川国務大臣 この大臣の仕事の厳しさを考えますと、あべ委員の言われた八十までもいかないんじゃないかというように思います。
○あべ委員 大臣、でも、穏やかな御性格でいらっしゃいますから、百までいくんじゃないかと今うわさをしていたところでもございます。 ちなみに、女性であられる小宮山副大臣、何歳の御予定でいらっしゃいますか。
○小宮山副大臣 予定をしたところまで生きられるなら百歳まででも生きたいと思いますが、これはもう天命でございますので、予想はしかねるかと思っております。
○あべ委員 自分が大体自分の人生にどのようにイメージを持つかということは、私は、大きくその生き方に影響すると思っております。特に私は、自分が亡くなるときにどこで死にたいかということを一生懸命考える。特に、看護職でございましたから、さまざまな方々が亡くなる亡くなり方を見てまいりました。できれば自宅で、孤独死になってもいいから、いろいろな延命措置をしないで自分は死んでいきたいものだといつも考えているものでございますが、大臣、自分が亡くなる瞬間はどこで迎えられたいと考えたことがございますか。
○細川国務大臣 なかなか難しい質問でありますけれども、病気になったりとか、いろいろそのときそのときの状況にはよると思いますけれども、できるだけ健康に生きてずっと過ごせるならば、私は、自宅で老衰というような形で終わるのが一番いいのではないかというふうに思っております。
○あべ委員 大臣、八十では老衰にはならないと思います。 ちなみに、日本の国民は在宅で亡くなりたいと思う方がどれぐらいいらっしゃると思いますか。参考人の方で結構でございます。
○岡本大臣政務官 厚生労働省の調査、いろいろあるわけですけれども、二〇〇八年の人口動態調査によりますと、我が国の場合、現在、約八割、七八・六%の方が病院で、一割強、一二・七%の方が自宅で、残りの方が、今現在、老人ホームなどの施設で亡くなっているというような状況があります。ちなみに、一九七〇年代後半までは自宅で亡くなられる方が多かったという状況であります。 また、同じく二〇〇八年の三月に行った終末期医療に関する調査の結果においては、自分が治る見込みのない、死期が迫っているときの療養場所として、六割、六三・三%の方が自宅を希望する一方、みとりの場として、約八割、七九・六%の方が医療機関や緩和ケア病棟を希望している、こういったような調査結果が出ております。
○あべ委員 では、自宅で亡くなりたいと思っている方がたくさんいらっしゃるにもかかわらず、病院で亡くなっている方が七八・六%という実態でありますが、自宅で亡くなるために一体何が足りないと岡本政務官、思われますか。
○岡本大臣政務官 済みません、私、今七八・六と言いましたが、七九・六ですね。みとりの場として七九・六%の方が医療機関や緩和ケア病棟を希望しているということであります。 何が欠けているか。一概に、一つのことでこれだということはなかなか論じがたいところはあります。医療と介護のいわゆるサービスの提供のあり方、また、実際に国民の皆様方の意識のあり方もありましょう。さまざまな課題があって、一概にこれが解決すればということはないとは思いますが、本当にみずからの意思で尊厳ある死を迎えられるようにするということは大変重要だと思っていますので、在宅医療の充実だとか、必要な環境整備はしていく必要があろうかとは思っています。 そういったことにつきましても、また委員からもさまざま御教示いただければと思います。よろしくお願いします。
○あべ委員 本当にさまざまな要因で在宅で亡くなることができない方がいらっしゃる中、特に六十五歳以上の人口の増加率、これが高位なところ、一番が沖縄でございまして、大臣、何と二番が、大臣の御地元であられる埼玉県であります。 六十五歳以上が本当にふえていく中、在宅に対してしっかりと制度をつくっていくということを大臣は御決意をいただけますでしょうか。
○細川国務大臣 在宅介護、あるいは在宅で医療とかそういうことも受けられるような仕組みというか、そういうことを国としては積極的にやっていかなければというふうに思っております。それは国としてやっていきたいというふうに思っております。
○あべ委員 ありがとうございます。 特に、医療従事者の観点からお話を申し上げたいと思いますが、病床百床当たりの医師数、これは全世界でも非常に低い。それは大臣もしくは岡本政務官も御存じだと思いますが、千人当たりの医師数、これは実は、低いながらもすごく低いわけではない。また、看護職員に関しては、百床当たりの職員が日本は六十九・四。これはアメリカの三百四十四・二に比較すると非常に低いわけでございますが、人口千人当たりの看護職員を比較いたしますと、米国が一千人当たり十・八人の看護師に対し、日本は九・五人。これはフランスの七・九より多いという数になっています。 すなわち、往診をする、もしくは訪問看護をしていくという人数が世界に比べて余りにも低いのではないかというふうに私は考えていますが、この低い実態に対して、政務官、これから何をしなければいけないのか、このことに関して対策を考えていらっしゃることがありましたら、お答えください。
○岡本大臣政務官 これまた質問通告がなかったものですから、私の率直な思いをお話しさせていただきますが、今委員から御指摘がありましたように、病床数で見ると医師の数が少なく、その一方、人口で見ると、OECDの中で、少ないといってもそれほど少なくないという御表現をいただきましたけれども、その差は一体何かというと、一つには、やはり病床数が他の国に比べて多いという状況があるんだろうというふうに思っています。看護職員についても同様の傾向があるわけです。 したがって、以前たしか、あべ委員からこの委員会で御質問があったと思いますけれども、介護療養病床を今後どうしていくかというようなことも含めて、やはり日本全体の医療提供体制のあり方というのを考えていく必要があろうかと思っていますし、先ほど山崎委員からも御質問がありましたけれども、看護基準の問題、医師の配置の問題、こういったものを総合的に見直していく中で、今委員が御指摘になられておりますような、国民の皆様方が望む医療のあり方に沿うていくということが大変重要だろうというふうに考えています。
○あべ委員 特に、在宅に関してなぜふえないのかという問題でございますが、往診さらには訪問看護の部分がふえない限り、在宅の死亡を希望されている方々が在宅でお亡くなりになることができないということを考えましたときに、また、今在宅で亡くなる方が、スウェーデンでは五一%、日本では一三・四%、このためには、在宅医療をもっともっと促進していく必要があるのではないかと思っているところであります。 また、特別養護老人ホーム、ここに入っている方もいらっしゃいますが、医療機関に送られてしまう、すなわち、熱が出た、何かあったときに医療機関に送られている方が三一・五%、特別養護老人ホームの中での死亡が六三・〇%。 これに関して、岡本政務官、亡くなる場所はどこであるべきか、この問題に関してどのようにお考えですか。
○岡本大臣政務官 御質問の端的な答えとすれば、亡くなる場所はどこであるべきか、べきをこの国会で決めるようなものではないというのはもう委員も御承知のとおりであります。 今御指摘がありましたように、私の手元にも平成二十年三月の、先ほどの終末期医療に関する調査、厚生労働省の調査でどういうようなアンケートが出ているかというお話を少しさせていただきますと、先ほどもお話をしました、亡くなる、みとりの場として、八割、七九・六%の方が医療機関や緩和ケア病棟を希望しています。自宅で最期まで療養することが困難な理由としては、介護してくれる家族に負担がかかる、また、症状が急変したときの対応に困るという回答が多かった。それ以外にも幾つか、例えば、居住環境が整っていないとか、経済的な負担の問題とか、いろいろな理由を挙げられる方が見えます。 それぞれの皆さんが、それぞれのお考えの中でみずからの終末期医療のあり方というのをお考えになられる。それは、後ほど委員がお聞きになられるかもしれませんけれども、リビングウイルともかかわるんだろうと思いますが、医師が決めることでも看護職員が決めることでもなく、やはり御家族と、そして御本人の意思を尊重しながら、十分な理解のもと、最終的には決まっていくものであろうというふうに考えています。
○あべ委員 在宅で亡くなることを希望されている方々が非常に多い中、在宅で亡くなることができない。これは、いわゆる整備上の問題、サービスの不足の部分ということも大きく影響しておりますが、やはりそれ以上に、御本人がどのように考えるかという生前意思、リビングウイル、これを日本はもっともっと確認すべきだと私は思っております。 生前意思に関して、大臣、御自分のときには、御自分で医療をどこまで受けるかお決めになりたいと思いますか。それとも、だれかに任せますか。お答えください。
○細川国務大臣 自分がどういう病気になるかというのをいろいろ想像いたしましても、私は、単なる延命治療というのを私以外の人によって決められるというようなことについては、私自身として個人的にはそういうことはしたくないというふうに思います。私の死に方というのは私自身があらかじめ決めておきたいなというふうに思います。
○あべ委員 実は、一度入れた制度の中に、後期高齢者医療制度の終末期相談料というのがございました。何で七十五歳以上を聞くのか、なぜそれに対してお金をつけるのか、大変評判が悪く、舛添大臣のときにこれは一たん廃止をいたしました。そのとき舛添元大臣は、これはすべての方に聞く必要があるのではないかという発言をされておりましたが、大臣、今大臣をされていて、これを国民全体に聞く仕組みをぜひとももっともっと後押ししていただけませんでしょうか。
○細川国務大臣 自分の最終的な治療などについてどういうことを希望するのかということは、これについては本人が自主的に事前に御家族などと相談をして決めるのがよろしいかと思いますけれども、それを強制するような形でお聞きするというようなことは、これはまたちょっと抑制していかなければならないんじゃないかというふうに考えております。
○あべ委員 大臣がおっしゃるとおりでございまして、私は、自分で決めたくない方、また、御自分が死ぬことを一切考えない方もいらっしゃいますので、それは選択でいいと思います。 ただ、問題になりますのは、御本人が自分はここまで医療をやってほしいというその選択をしているにもかかわらず、医療機関が、これは医師が、本人の意思ではなくて医療機関としてやらなければいけないことはやらなければいけないというふうにして、すなわち、自分が医療の怠慢になることによって訴えられるのではないかとおびえている医師たちもいる中において、生前意思ということを前面に押し出し、その意思を尊重した医師に関しては、その責任の所在を医師に押しつけないということが私は重要ではないかと思っておりますが、医師であられる岡本政務官、いかがでしょうか。
○岡本大臣政務官 私も血液内科でしたから、多くの方の最期の場面に立ち会いました。いろいろな方が見えて、私の場合には、比較的若い十代の方から本当に八十代、九十代の方まで、多くの方が亡くなる現場に立ち会ったわけですけれども、そういう意味では、それぞれのお考えというのは本当に多岐にわたっていて、先ほど大臣から答弁をいただきましたように、それを強制するというのは非常に難しいと思っています。 厚生労働省としては、平成十九年に終末期医療の決定プロセスに関するガイドラインを策定し、このガイドラインの普及、浸透を図っていきたいというふうに考えています。ちなみに、先ほどからお話をしている終末期医療に関する調査などでは、一般国民の間でいわゆるリビングウイルの法制化についてどう考えるかということについては、否定的な意見が六割を超えていましたし、また、終末期医療のあり方に関する懇談会においても慎重な意見が多かったということであります。 確かに、医師を訴える、訴えないというのは、いろいろあると思います。それは何もリビングウイルの問題だけではなくて、やはりそれまでの過程において、医師と患者さん、御家族、また看護職員、それ以外のスタッフの皆さんを含め、良好な関係をきちっと築いていくということ、それはもちろん終末期にも関しますが、それ以外の場面場面できちっとした関係を築くということは極めて重要であって、私はそのような認識を持っているところでございます。
○あべ委員 生前意思を国民全体に聞いてほしいということを言っているわけではなくて、御本人がその意思を残されるのであれば、それをしっかり守っていただく体制をつくっていただきたい。 また、終末期という定義は非常に難しく、急性期であるのか慢性期であるのか、どういう疾患であるのか、さまざまな影響があると私は思っております。 終末期ということをどう判断するのか、これはやはり医師が主体的にかかわっていく部分だと思っておりますが、特に生前意思に関しては、詳細を患者さんがお元気なときにすべて決めるというのは、私は無理だと思っています。しかしながら、すべてを決めたい方も中にはいらっしゃる。けれども、状況状況で考えていかなければいけないこともたくさんあるのは承知しております。 ですから、私自身は、生前意思は二択ぐらいでいいんじゃないかと思っておりまして、とことんかほどほどか、これでいいと思っております。これを最終的には御家族の方と、また、意識がなくなっているかもしれない、御本人には聞くことができなかったときに、最後の決断はだれにゆだねるのか、配偶者にゆだねるのか子供にゆだねるのか、そういうことも含めた生前意思をもっともっと整備していくことは重要でありますし、決めたくないという選択をされた方はそれでいいと思っております。 この選択制、生前意思を残すか残さないかということも含めた形で網羅的に入れていくことは可能ではないでしょうか。岡本政務官、お願いいたします。
○岡本大臣政務官 私には何歳まで生きたいですかと聞かれなかったので、私はまだ答えておりませんが、例えば私が、では今決めるかというと、一体自分がどういう病気になるのか想像もつかないわけですし、終末期と言われるタームをどういう疾患により、また、場合によっては事故等もあるかもしれません、どういうような状況でそういう状況に陥るかというのはなかなか想像がつかない。先ほど言われたように、急性期か慢性期かという考え方もあるでしょう。 そういう全般的になかなか想像がつかない中で、それを網羅的に決めていく、要するにイエス・ノー式で枝分かれしていくような形で決めていくというようなことも想定ができないような事態も十分起こるわけですし、考え方も変わっていくという中においてです。したがって、これは本当に柔軟に考えていく必要がありますし、場合によっては、本当に思いもよらない状況の中で、突然にそのときはやってくるのかもしれません。 したがって、一概にこうだということを決めるのは非常に難しいとは思っていますが、委員御指摘のように、こういったリビングウイルのあり方についてきちっと知らしめて、浸透して、そして普及していくような取り組みを行っていく。 そういうことについて御存じない方をできるだけ減らしていって、結果として、もちろん、残したくない方はそういう意思表明をされないでしょうし、また、そういった制度があったのに私は知らなかったというようなことが、本当は残したかったんだけれども残せなかったというような方が出てくるということは、私たちとしてはできるだけそういったケースを少なくしていく努力はしていかなきゃいけないだろうというふうには思っています。 委員から御指摘をいただきましたようなことも含め、また、さまざまな、委員もそれぞれ看護の現場で見てこられたことがおありでしょうから、我々に御教示いただければありがたいと思っております。よろしくお願いします。
○あべ委員 私は、死に方というのは人間の生き方の最後の一番大切なときであると思っています。そのときに自分の意思がどこまで伝えられるか、伝えられない状態になったときにだれが決めていくのかということは非常に重要なことであると思っています。 私自身、アメリカで看護師の仕事をしておりました。蘇生をしない、ドゥー・ノット・リサステート、慢性疾患に入った方には、これは全部聞いていました。何かあったときに、蘇生をするのかしないのか、家族と御本人と医療者と、みんなが入って決め、何かあったときの段階は、医師がいなくても、蘇生をしない場合には積極的な医療をせずにみとっていくということをやってまいりました。 私、本当に人間は必ず最後は一度は死ぬんだということを考えたときに、その死に方に対する、命がだれのものであるかということをしっかり考えながら、本人の意思が入るように、ぜひ大臣にもこの生前意思の部分はお願いをしたいと思います。 大臣、最後に一言、生前意思に関して、選択したくない方はいいとしまして、選択したい方に関して、この後押しをしてくださるというお誓いをぜひともよろしくお願いいたします。
○細川国務大臣 人が人生を終わろうとするときにどういう終わり方をするかということについては、人それぞれお考えがあろうかと思いますし、これはまたそれぞれ、お国柄とかいろいろあろうかと思います。 そういう中で、私は、基本的には、どういう死に方をするかというのは個人の考え方、個人の意思をやはり尊重すべきだというふうに考えておりまして、それは個人の意思が尊重されるような医療とかそういうことにしていかなければいけないというふうには思っております。
○あべ委員 大臣、ありがとうございます。本当に心強いお言葉でございまして、ぜひとも私が死ぬのに間に合うように、大臣は老衰でございますからしばらく間があるかもしれませんが、ぜひとも、ともに頑張ってまいりたいと思います。 きょうはありがとうございました。
○牧委員長 次に、古屋範子さん。
○古屋(範)委員 公明党の古屋範子でございます。 きょうは、独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案について質問してまいります。よろしくお願いいたします。 法案に入る前に、先日行われました事業仕分けについてお伺いをしてまいります。 先般、政府の行政刷新会議は、特別会計を対象とする事業仕分け第三弾で、労働保険特会五事業を廃止といたしました。 この中で、ジョブカード制度は廃止という判定を受けております。これは、本年六月に政府が発表いたしました新成長戦略とは明らかに違っております。新成長戦略の中では、平成三十二年までの目標として、ジョブカード取得者三百万人を掲げているわけであります。ここには、「これらの目標値は、内閣総理大臣主宰の「雇用戦略対話」において、労使のリーダー、有識者の参加の下、政労使の合意を得たもの。」と書かれております。 くしくも、きょうの毎日新聞社説にもそのことが書かれております。「雇用政策 急場しのぎから、次へ」というタイトルでありまして、 「ジョブカード」で証明する制度は〇八年に導入された。菅政権は新成長戦略にジョブカードを位置づけ二〇年までに取得者を三百万人にする目標を打ち出した。 時代とともに産業の盛衰は絶えず起こり仕事も変わっていく。労働者が必要な技能を習得し、企業が即戦力を確保できるようにするためにもジョブカードに期待する声は強かった。ところが今回の事業仕分けで同制度は「廃止」とされた。新成長戦略の発表からわずか四カ月後である。看板政策が同じ政権内で廃止されるとはいかにもちぐはぐだ。 このような社説が書かれております。 労使のリーダー、有識者の参加のもとで政労使の合意を得ているジョブカード、取得者三百万人という目標、事業仕分けでは廃止としていらっしゃいます。推進しようと掲げた政策を同じ政権が廃止する、この対応を一体どのように私たちは考えたらいいのか。四カ月での方針転換は一体どういうわけなのか。 六月の新成長戦略と今回の仕分けの整合性について、大臣、どのようにお考えになりますでしょうか。
○細川国務大臣 ジョブカード制度というのは、これは今、労働に関しての規制緩和が進みまして、非正規労働者が労働者の三分の一を超えたような状況になっていて、とりわけフリーターのような方、そういう方がしっかりと職業能力を身につけて、そして正社員になっていく、そのためのいわばツールとしてジョブカードがつくられたということで、私自身は、ジョブカード制度そのものは大変重要なものだというふうに思っております。 ただ、仕分けで廃止というような、そういうことになりましたけれども、よく確かめてみますと、ジョブカードそのものの本来の意義というものについては、大変重要なものではあるけれども、関連事業、例えば、ジョブカードの宣伝とかあるいは啓発事業とかいうものがあるわけなんですけれども、そういうことについて効率性の問題とかいうことで見直しをしろ、こういうようなことを指摘されたものだと私は受けとめております。
○古屋(範)委員 大臣は、就労支援、また若者のフリーターから正規雇用へ、こうしたものに対して非常にジョブカードは有用であると今お答えになったと思います。そして、ジョブカードの関連事業を見直していくという御答弁であったと思います。そのものは廃止しないという御答弁であったというふうに理解をしております。 このジョブカード制度は、企業現場でのOJT、教育訓練機関等でのオフJTによる職業訓練を通じて、就職氷河期に正社員になれなかったフリーター、あるいは長期間離職をしていた子育て終了後の女性、また母子家庭の母など、こうした方々への就労支援を掲げて、職業経験の少ない人の能力を高めて就職を支援するということをねらいとして、平成二十年から五カ年事業でスタートをいたしました。ジョブカードを作成することによりまして、自分の職業能力、意識を整理することができる、さらに、常用雇用を目指し、就職活動や職業キャリア形成に幅広く活用ができると言われております。 ジョブカード制度の原点といいますか、この機縁となりましたのは、私は横須賀市に住んでおりますけれども、神奈川県横須賀市の商工会議所で行っていたものが一つの原点となっております。これは、商工会議所の前会頭が、近くにありますハローワークに多くの若者が来ている、順番待ちをしている、そういう姿を見まして、あの若者たちに何とか就職の道を開きたいといういわば親心で、そのためには自分たちも地元の企業に就職開拓もして、ぜひとも就職の支援をしたい、こういういわば親心から始まった制度であります。 そこでは、キャスポートといいまして、ウエブサイトから無料でメンバーに登録をして、その先、Eラーニング、また学生のインターンシップなどのキャリアサポートも行っていました。会員が取得して蓄積をしてきた資格、スキルを認定するキャリア認定証というものもここで発行を行っておりました。 若者にとっては、きちっと履歴書に書けるような資格というものも余りない、あるいは学歴もきちっとしていない者もいる。そういう若者たちであっても、例えば、クラブ活動でサッカーをやっていたとか、バレーボールをやっていたとか、あるいは、性格の上でも自分はこういう特色があるとか、さまざまそういう、一定の免許あるいは資格には至らないけれども、その一人の人の中にあるいい面を何とか引き出して認めてあげて、そして地元の会社への就労につなげてあげよう、こういう、いわば若者を大切にしたい、学歴、資格という結果ではなくてそのプロセスも評価をしてあげよう、こういうことが原点になってつくられたのがこのジョブカード制度であります。 就職を希望する者を受け入れる最大の受け皿は、何といっても、我が国の雇用の七割を担っております地域の中小企業であります。ジョブカード制度は、中小企業にとって使いやすく、かつ、即戦力となるような人材の確保に資するものとする必要はあるとは思っております。 人材を確保したい企業と就職希望者との双方のニーズを的確に把握してマッチングをしていく仕組み、これが重要だというところからスタートをしていったわけなんです。 今回、仕分け人から、これは履歴書と変わらない、本当に役に立っているのか、こういう批判が相次ぎました。その一方で、事業の趣旨を否定したわけではないとの意見もあったと聞いております。大臣もそのようにおっしゃっていました。確かに、制度が導入をされて二年半経過をしております。制度自体まだ認知度が低い、メリットが知られていない、現時点で二十五万人しか普及をしていないという現状はあるかとは思います。 しかし、若者層に対する雇用対策、これは喫緊の課題であります。それをたった二年の実績で簡単に判断していいものかどうか。新しい制度が定着をして実績を上げるには、ある程度の時間がかかると思います。ジョブカードの真価が問われるのはまさにこれからでありまして、ぜひこれを生かす、活用する、こういうことも必要なのではないか。廃止をする判定をした仕分け人の方々は、では一体、これから就職困難な若者に対してどういう施策をとられようとしているのか、それにかわる施策は何であるのか、これを明確に言っていただきたいと思います。 新卒で就職できなかった方、会社をやめざるを得なかった方々がどのような職業訓練を受けたか、どんな職業歴があるのか、どんな資格があるのかなどをきちんと記録にとどめていくことは、人材育成にとっても、企業、人材のマッチングをスムーズに行うためにも、非常に大切であると思っております。能力開発に日々取り組んでいる人たちも多いはずです。企業と求職人材のミスマッチを防ぐためにも、私は、ジョブカード制度は非常に有用だと考えております。 今回の事業仕分けでは、「同様の政策目的を持った類似事業との整理統合を図り、OJTによる能力開発という本来の政策目的を実現できる新たな別の枠組みを設ける」として事業廃止とされたわけです。この別の枠組みとは一体どのようなものでありましょうか。ジョブカード制度を廃止するのではなく、ぜひ、大臣のリーダーシップで、制度の趣旨、目的を一般にわかりやすく周知していただいて、制度の対象となる求職者及び受け入れ企業が円滑に利用できるよう推進していただきたいと思うんですが、大臣、この点はいかがでしょうか。
○細川国務大臣 古屋委員の方からジョブカード制度の意義についても詳しくお話をいただきましたが、非正規の労働者、特にフリーターの人たちが正社員化していくというようなことへのツールとしては、私は大変意義のあることだと。ただ、それに伴う事業についていろいろ見直しをせよ、こういうようなことでありました。 そこで、委員からのお話もありましたような、新成長戦略では、十年間で、現在の三十万人を、三百万人に取得させる、こういうことを規定したわけですけれども、その成長戦略の中に、いろいろな職業能力を取得していく、それを、イギリスでは職業能力評価制度というのがあるんですけれども、そのような形の、いろいろな職業能力をそれぞれその能力の段階に応じてランクをつけていくような、私どもとしてはキャリア段位というようなことを言っておりますけれども、そういうようなところへ発展をさせていく。 これは成長戦略の中にも規定をしておりますけれども、そういうような施策とこのジョブカードというのを、そちらの方にも結びつけるような形で、効率的な、そして効果的な枠組みへ発展させて、このジョブカードの趣旨はしっかりと発展をさせていきたいというふうに思っております。
○古屋(範)委員 閣議決定をいきなり廃止という評価を下す、現政権、一事が万事、すぐ決めたことが変わるのかなと思わざるを得ないんですが、今の大臣の御答弁ですと、イギリスの職業能力評価制度へと発展、移行させる、こういう御答弁であったかと思います。これは、ジョブカード制度を修正する、発展させるということにほかならないと思っております。廃止という断定的な表現、これは今の御答弁とはかなり意味合いが違ったものなのかな、このように受け取らざるを得ません。 今回の事業仕分けで、「雇用調整助成金以外の必要性の低い雇用保険二事業は、特別会計の事業としては行わない。」という取りまとめを行っていらっしゃいます。しかし、二十三年度概算要求では四千億以上となるこれらの事業を一般会計でやると、どんなことになるのでありましょうか。 きょう、資料をお配りしております。雇用保険二事業について、内訳はこのようになっているわけでございます。雇用調整助成金、これは前政権において、雇用情勢が極めて厳しいリーマン・ショック以降、累次の拡充を行いまして、まさに雇用をつなぎとめておく、雇用をつなぐ大きな施策の柱でもございました。これ以外は行わないということでありますが、次のページからは、これは二十三年度の概算要求であります。その下線を引いた部分、これは参議院の調査室が引いたものでありまして、この下線を引いた部分は雇用特会二事業で行う事業でございます。 例えば、次のページ、ハローワークにおいて、訓練終了後の就職の実現に向けて、きめ細やかな支援が必要と判断される方に対する担当者制によるマンツーマン支援。あるいは、生活保護等の福祉を担う地方自治体と就労支援を担うハローワークの協定、こうした就労・生活支援。それから、ハローワークにおける住居確保、住居・生活支援アドバイザーがハローワークにおいて住宅手当の申請書類の作成助言を行うなどの事業。あるいは、第二のセーフティーネット支援施策等を効果的に実施するため、地域生活福祉・就労支援協議会を開催し、地域におけるワンストップサービス関係機関の一層の連携強化を図る。 全部を読むことはできませんけれども、介護・福祉、医療等の分野における雇用創出とか、現政権において非常に力を入れていらっしゃることなどなど、次からも全部そうですけれども、この下線を引いた部分に関しましては雇用二事業であるということでございます。 これを一般会計でやる、どこからこの財源を引き出してくるのかということであります。特別会計では、事業主から〇・三五%拠出をしていただいております。逆に、仕分けの結果には法的拘束力はない。幾らこう言ったからといっても、では、次年度の予算にどう反映をさせていくのか、反映をさせていく必要がないというのであれば、何のための事業仕分けなのかということにもなります。あるいは、二十三年度に反映が間に合わなければ、では、二十四年度以降の予算編成にこれをきちっと反映させて、すべてを一般会計で行っていくという方針でいらっしゃるのか。 今後は、この仕分けの作業を政策決定プロセスの中でより明確に位置づけて、仕分け人対官僚、あるいは、政務官も行っていらっしゃったようですね、大臣と政務官、いわば内閣同士のやりとりもあるようでありますが、パフォーマンスの場に終わらせるのではなくて、どのように効率的に予算を編成していくのか、これが今後問われてまいります。新たな無駄を生まない仕組みづくり、あるいは長期の財政健全化、そのモデルをつくっていくことが大事なのではないかと思っております。 大臣、この件についてどう思われますでしょうか。御所見があればお伺いしたいと思います。
○小林大臣政務官 今回の事業仕分け結果、私たち政務三役で十分今後検討して対応していきたい、このように考えております。
○古屋(範)委員 しっかり検討して、中身を精査していただきたいと思っております。 この事業仕分けの中で、特に労災保険の社会復帰促進事業の原則廃止、この結果についてお伺いをしてまいります。 言うまでもありませんが、この社会復帰促進事業の中には、アスベスト等による健康障害防止対策、あるいは、過重労働、メンタルヘルス対策、さらに、企業倒産の賃金未払い立てかえ払いを行います未払い賃金の立てかえ払い事業など、労働者の安全及び衛生の確保のために必要な事業が盛り込まれております。経済情勢が厳しい中で、企業が倒産をしたために賃金が支払われないまま退職に追い込まれた労働者は、この事業が廃止されたらどうなるのか、非常に厳しい生活が続くことになるわけです。 厚労省が発表いたしました二〇〇九年度未払い賃金立てかえ払い総額は、前年度比三四・五%増、ふえております、三百三十三億九千百万円でありました。この立てかえ額は、一九七六年の制度発足以降において三番目に高い水準であります。企業数は過去二番目、支給者数は過去二番目となり、非常に高い水準であります。業種別に見ますと、製造業が全体の三一・五%と最も高くなっております。次いで建設業。また、支給者一人当たりの平均立てかえ払い額は四十九万三千円となっております。 長引く不況下でますます労働者の雇用と生活の安定が求められる中で、この立てかえ払い事業を無駄として社会復帰促進事業を廃止する判定について、大臣、どのようにお考えになりますか。
○細川国務大臣 倒産した企業などでの労働者の未払い賃金について、これを立てかえ払いするというこの事業については、これは本当に重要な事業だというふうに思っています。 私も以前、弁護士をやっておりまして、倒産事業にかかわって、未払い賃金がありまして労働者の皆さんが本当にお困りになっていた、この制度があって立てかえができたということで、私自身も非常に喜んだこともありました。 そういう意味で、今委員の御指摘がありましたように、年間三百三十億円の支給、人数にしては六万七千人以上、こういう方が倒産に遭って、未払い賃金だ、これが支給されるということで、本当にセーフティーネットとしては重要な役割をしているというふうに私は思っております。 そこで、この点については、私もその仕分けの責任者の方から聞きましたけれども、このことについての廃止と原則の中には入っていないんだ、こういうことも言われましたので、私は、この事業についてはしっかり継続してやっていくような、セーフティーネットとしての役割を果たしていくような、そういうことにさせていただけたらというふうに思っております。 ただ、仕分けの中で、特別会計の中で労災保険のいろいろな事業についていろいろ御指摘があったということについては、それはそれで私どもの方としてもしっかり受けとめなければいけないというふうに思っております。
○古屋(範)委員 今の大臣の御答弁で、この未払い賃金の立てかえ払い事業、これは事業仕分けにあったとしても存続をさせる、その事業仕分けはこれは含まれていないという御答弁を明確にちょうだいいたしました。 この事業仕分け、テレビを見ますと、ともかく大きな項目があって、廃止とマジックで書いているようであります。その中身というのは、無駄なものと、こうした絶対に必要なものとまじっている、こういうことだと思います。労働者を守るためのこの事業、これからもまだまだ経済は厳しいというふうに思っております。ですので、安心して労働者が働けるようにしっかりこれを堅持していただきたい、このことを再度要望しておきたいと思います。 次に、雇用・能力開発機構廃止法案の中身についてお伺いをしてまいります。 この機構の廃止につきましては、前政権、平成二十年十二月に閣議決定をされまして、三月には私のしごと館、また、アビリティガーデンを廃止しました。また、九月には国際能力開発支援センターを廃止するなど、事業の徹底したスリム化を図ってまいりました。 ここで懸念されますのは、平成二十年秋以降、世界的な金融危機の影響によりまして、厳しい雇用情勢の中で、再就職を促進するための離職者訓練のニーズが高まっているという現実であります。また、業績低迷により、企業における職業訓練費も、みずから捻出するのはなかなか難しくなっているということであります。 さらに、六月、政府が発表いたしました新成長戦略におきましても、平成三十二年までの目標として、公共職業訓練受講者の就職率、施設内八〇%、委託六五%を掲げていらっしゃいます。この中で、職業能力開発促進センター等が都道府県へ譲渡されることによって、地域によって訓練の水準なども大きな差が生じ、さらに、緊急時における特定地域への集中的な支援が困難になるのではないかという懸念さえ指摘をされているわけであります。 本法案で、都道府県がこの職業能力開発促進センター等についてその機能を維持することができると厚生労働大臣が認めるときは、平成二十四年までの間に、職業能力開発促進センター等を都道府県に譲渡することができるとされております。この譲渡に当たっては、職員の引き受け割合に応じて、その譲渡の額の特例、あるいは移管後二年間の運営費補助についても特例が設けられております。 しかしながら、都道府県の厳しい財政状況を考えますと、この特例の内容で都道府県の引き受けが現実に円滑に進んでいくのかどうか、これは疑問が残るところであります。特に、この運営費補助の特例は二年度間の限定となっております。それ以降の施設の運営に必要となる多額の支出は、都道府県によっては大きな負担となってまいります。 そこで、都道府県が譲渡を受け入れない場合、雇用支援機構が引き続いて国の責任として運営されていくことになっておりますけれども、都道府県が財政負担をしてまで譲渡をしてもらうメリットがあるのかどうかという点も疑問があります。国が都道府県への譲渡を進めようとするのであれば、さらに受け入れが進むよう、運営費補助については都道府県が困らない水準にある程度引き上げるなどの対応が必要ではないか、このように思いますけれども、この点についていかがでしょうか。
○小林大臣政務官 ポリテクセンターなど、雇用のセーフティーネットの機能を果たしておりますので、大変重要な役割を果たしてきた、このように考えております。そこで、移管に当たっては、訓練ノウハウを身につけている訓練指導員も一体となって移管されることが適切である、このように考えております。 こうした考え方から、ポリテクセンター等の都道府県への移管条件については、過去の立法例、これは国立病院の地方自治体への移管、こういうことを経験しているんですが、これを参考にして、都道府県にとって受け入れやすい条件を整備したところでございます。 具体的には、ポリテクセンター等の職員の引き受け割合に応じて、無償譲渡を含む減額譲渡や最大十割補助を含む運営経費の高率補助を行うという特例規定を法案に盛り込んだところでございます。これによって、都道府県としては、財政負担の軽減や、施設運営に必要なノウハウなどを有する指導員の確保が可能となることから、都道府県が施設を受け入れやすい条件が整備されたもの、このように考えております。
○古屋(範)委員 その特例の比率については、今お伺いしたとおりであります。しかし、自治体においても非常に財政状況が厳しい昨今、こうしたものを引き受けて運営していくというのは、非常に財政的にも厳しいかと思います。ぜひ、この運営費補助を最大に支援していただくことに努力を続けていただきたい、このことを要望しておきたいと思います。 次に、今回の法案では、全国八十二カ所あります国の地域職業訓練センターを平成二十二年度末をもって廃止して、希望する自治体等に対しては建物を譲渡する、希望し受け入れ条件が整う自治体に移管をする、移管されない場合は廃止するとの方針を示されております。完全失業率が五%を超えるという厳しい雇用情勢の中で、地域の職業訓練センターは地域の人材育成の拠点になっております。民間の啓発講座も多い都市部と異なりまして、先ほども質問にありました、地方では、センターが解体されてしまえば、求職者や在職者への影響というのははかり知れないと思います。 財政難に苦しんでいる自治体で、受け入れを希望して、その条件が整うところが一体どれほどあるのかということであります。機構の無駄を省くことは大事でありますけれども、雇用のセーフティーネット機能、これに混乱が生じるということは大きな問題であります。地域間で格差が生じるなど、職業訓練機能が低下することがあってはならないと思っております。中小企業からも、国による職業訓練業務が廃止、縮小されることになれば、人材育成・確保、技術・技能の継承など問題が生じるのではないか、また、深刻な影響が及ぶのではないか、このような心配もあるわけです。 特に、専門学校であるとか、また民間の講座などが少ない地方、こういうところの地域職業訓練センターにおいては、これは前政権のもとでは、一定の利用率さえあれば、先ほどありましたように、存続をさせる方針でありました。地域における職業訓練の実施に果たしている役割を踏まえて、希望する地方自治体への移管が円滑に進むよう国としても支援をすべきだと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。
○小林大臣政務官 今回の法案を出した背景、あるいは一部のこういう施設については廃止、こういう経過については、先ほど来御質問もあり、大臣が答弁したとおりでございます。 地域職業訓練センターについては、地域における労働者の職業能力開発を目的とする施設であって、これまでもこの施設運営は地方自治体にお願いをしてきた、こういう経過でございます。したがって、可能な限り地域において活用いただけるように、地方自治体が希望する場合は譲渡をしたい、これが基本的考えでございます。 その譲渡に当たって、譲渡しやすい条件を整備しなきゃいけないということで、幾つか今の法案の中で考えております。 それは、地方自治体の負担を軽減するために、建物の時価から解体費用を差し引いた額で譲渡することとして、その結果、地域職業訓練センターの譲渡価格は八十二の施設中八十施設が無償となった、こういうことでございます。 さらに、譲渡後においては、地域職業訓練センターの修繕費用について、平成二十三年度から一定の期間、国が負担する激変緩和措置を講ずるとともに、その後も一定の補助を行う、このように考えております。 なお、激変緩和措置については、平成二十三年度から二十五年度までの三年間、地域職業訓練センターの修繕費用について国が十分の十負担をする、このことを考えております。
○古屋(範)委員 幾つかの支援を考えているということでありますが、地方の雇用情勢が厳しい中で、ぜひ、能力開発に資するよう、その職業訓練の内容も、また講師の質も、この際、維持するというよりもさらにレベルアップするくらいの気概で、雇用のニーズとマッチした地域職業訓練センターとして再出発できるように、そのような御努力をお願いしたいと思います。このことを再度要望しておきます。 次に、私も今、うつ対策に力を入れて取り組んでいるところでございますが、うつ病患者等が職場復帰のために受ける施策についてお伺いをしてまいりたいと思っております。 今回、業務が移管されます高齢・障害者支援機構においては、これまで職業復帰、リワークの支援に取り組んでいらっしゃいます。この高齢・障害者支援機構が全国で展開をしている地域障害者職業センターでは、ここを利用している障害者のうち、精神障害者や発達障害の方の就労支援も行っていらっしゃいますね。その他の障害者など、就職することが大変難しい方々が四割を占めていて、職場復帰を目指している障害者にとって、またうつ患者にとっても大変重要な役割を担っていらっしゃいます。 東京は上野にありまして、私も行ってまいりました。非常に丁寧に、医師とも連絡をとったり、復帰も、いきなりもとの職場というのは無理ですので、段階を踏みつつとか、非常に時間もかかる、人手も要る。また、発達障害の方々についてはさらに時間がかかるようでもございます。 この休職者の障害者のリワークの支援を見ますと、十九年度、復職の継続率が七九・四%、二十年度八〇・二%、二十一年度八〇・八%と年々増加しておりまして、職業復帰への期待が高まっているところでもございます。 しかし、非常にカウンセラーの人手も要るということでありますが、私たちも増員を進めてまいりました。それが、二十二年度は増員がなかったわけでございます。高齢・障害者雇用支援機構においても、この事業をさらに促進していただきたいと思っております。ですので、この支援担当職員、カウンセラーを増員するなど、ぜひ体制強化を図っていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○小林大臣政務官 今先生おっしゃったように、精神障害者の職場復帰、これは私たちもきちんと取り組んでいかなきゃいけない、このような認識でおります。 特に、支援ニーズの増加を受けて、平成二十一年度には、リワーク専任のカウンセラーを新たに十五センター、二十七名設置をいたしました。そして、支援体制の強化をこういうことで図ってまいりました。平成二十一年度は、千四百四十七人の方が支援を受けて、復職率は八一・四%、こういう高い実績を上げております。 今後とも、事業の効率化等を通じてより多くの人に対するきめ細かな支援を図ってまいりたい、このように努めてまいりたいと思います。
○古屋(範)委員 ぜひ拡充をよろしくお願いいたします。 最後の質問に参ります。職場でのメンタルヘルス対策についてお伺いしてまいります。 先般、厚労省は、自殺、うつ病による経済的損失が推計二・七兆円に上るという調査をされました。また、自殺やうつ病がなくなった場合、国内総生産を約一・七兆円引き上げるということも出されております。過労、うつ病など、昨年度の労災の認定を求めた人は千百三十六人、過去最多でありました。経済損失ばかりではなく、命を失われる方にとっても非常に大きな悲劇であります。 そこで、うつ病の治療、これは職場での理解が欠かせないということでございます。 厚労省は、職場でのメンタルヘルス対策検討会において、この九月に報告書を公表されております。メンタルヘルス対策が受けられる職場の割合を、現在三三・六%しかないんですが、これを二〇二〇年度に一〇〇%にするという目標を掲げていらっしゃいます。 そこで、早急に労働安全衛生法を改正して、労働者がうつ等によって不利益な扱いをされない、また、中小企業においても心の健康対策にしっかり取り組める、この新しい枠組みを進めていくことが必要ではないか、このように考えますけれども、これについて大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○小林大臣政務官 今先生御指摘のとおり、職場におけるメンタルヘルス対策を推進するに当たって、働く方が不利益な扱いを受けないように、このことは大変大事なことだと認識をしております。さらに、中小企業でも対応が可能なものとすべきこと、これについても先生がおっしゃったことと同感でございます。専門家による検討の報告においても、この二つについてはきちんと検討する必要があり、このように報告もいただいているところでございます。 こうした課題も含めて労働政策審議会において御論議いただいているところであり、この結果を踏まえて職場のメンタルヘルス対策に取り組んでいくこと、このように進めていきたいと思います。
○古屋(範)委員 現在、民間の有識者、また患者、家族の方々などを含めて、こころの健康政策構想会議というものが発足をし、提言書を発表しております。ここでは特に、こころの健康の保持及び増進のための精神疾患対策基本法案というものを策定しようという試みに今着手されております。精神疾患を有する者の権利及びその人権の尊重、差別の禁止、あるいは地域社会におけるサービス提供体制の整備と予防、早期発見の重要性、家族、介護者支援の充実、教育啓発の重要性などを含めた、こうした法案も準備をされております。 イギリスのブレア政権では、一九九九年に精神保健改革十カ年計画というのを立てて、大きく国としても推進をしているということでもございます。 ぜひ、心の健康の問題、特に職場におけるメンタルヘルス対策、来年度、法改正も含めて大きく進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 以上で質問を終わります。
○牧委員長 次に、高橋千鶴子さん。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 初めに、細川大臣に、国の行う職業訓練、能力開発の意義について伺いたいと思います。 私は、国の行う職業訓練は、憲法二十七条、勤労権の保障、この具体化であると考えております。ILO百四十二号条約、あるいは人的資源の開発に関する百九十五号勧告などから見ても、公的職業訓練を量的、質的にも充実させ、発展させることが要請されていると思います。 資料の一枚目に「各国における訓練プログラムへの公的支出(対GDP比)」というものがございますけれども、これで見ると、日本は〇・〇三%にすぎず、ドイツの約十分の一、フランスの八分の一にすぎません。余りにも足りないです。 雇用失業情勢が依然として厳しい中、国の行う職業訓練の意義とは何か、また、その拡充について見解を伺います。
○細川国務大臣 高橋委員の御質問にお答えをしたいと思います。 厳しい雇用失業情勢が続いております。そういう中で、離職者に対します職業訓練の必要性というのはますます増加しておりまして、離職者訓練というものを的確に実施することが喫緊の課題となっているというふうに思います。また、今後、成長が見込まれます分野において、その担い手となる人材育成というのもまた求められているというふうに思っております。 さらに、我が国の基幹産業でもあります物づくり産業におきましても、国際競争力の強化や日本の技能の承継の観点からも、企業におきます中核的な人材の育成、確保というのが大きな課題でございまして、そういう意味で、職業訓練というのはますます重要性が高まっているというふうに思っております。 こうした中で、国が行うべき雇用のセーフティーネットとしての職業訓練、物づくり産業に必要となる人材の育成等につきましては、都道府県と役割を分担いたしまして、雇用・能力開発機構がその実施を担ってきたというところでございます。 この雇用開発機構につきましては、抜本的に組織を見直して、法人として廃止をすることとしておりますけれども、職業能力開発業務というものは高障機構の方に移管することとして、引き続き国が責任を持って行っていくということでございます。 この法案の中には、職業訓練などにつきまして、労使の代表を含めました識見を有する者から成ります運営委員会とか、あるいは地域におきます協議会の設置等によりまして、労使や地域の職業訓練ニーズがこれまで以上に的確に反映される仕組みをつくっているところでございます。 国としては、職業訓練の重要性を踏まえまして、雇用のセーフティーネットとしての職業訓練、高度な物づくり訓練などの職業能力開発業務につきまして、こうした仕組みも活用しつつ、さらに充実を図っていきたいというふうに思っております。
○高橋(千)委員 たくさんおっしゃられましたので、微妙にかわされているような答えぶりではありましたけれども、さらに充実を図っていきたいというのが最後のお言葉でありましたので、そこをまず確認をさせていただきたいと思います。 今、後段で強調されました、いわゆる物づくりの問題ですとかについて、例えば全国商工会や中小企業団体中央会なども、中小企業における能力開発、職業訓練が重要な課題だけれども、経営状況などからいって非常に困難である、民間では実施していない、物づくり系分野を中心とした中小企業向けの在職者訓練、地域産業を支える技能者を養成する重要な施設として、ポリテクセンター、ポリテクカレッジなどは国の責任において維持、推進を求めているところだと思います。 そこで、具体的に伺います。これらの施設を都道府県に移管する場合、その機能を維持することができると厚労大臣が認めた場合とありますが、その機能を維持とは具体的にどういう中身ですか。
○小林大臣政務官 ポリテクセンター及びポリテクカレッジなどについては、高度な物づくりを支える人材育成などの職業訓練を担っております。 これの移管などに当たっては、その地域の求職者などが必要な職業訓練を受ける機会が失われることのないよう、都道府県においてポリテクセンター等の機能を維持していただくことを前提として考えております。 厚生労働大臣が認める機能維持の要件については、譲渡前に行われていた職業訓練の定員、科目等を維持することなどの要件を満たすことが必要になると考えております。
○高橋(千)委員 そうすると、もう少し詳細な条件が今後出てくるんだろう、今の答弁ぶりはそう思いますけれども、次の質問の前に一つ確認したいのは、では、基本的に今やっている内容が維持される、同じであるという意味ですよね。イエスかノーか、一言だけ。 〔委員長退席、石毛委員長代理着席〕
○小林大臣政務官 はい、基本的には同じと考えております。
○高橋(千)委員 そこで、都道府県に対するアンケートでも、条件が整えばと答えているところが十四県にとどまっているわけです。しかも、その移管の条件は、職員をそのまま引き受けた割合に応じて最低五割から十割の運営費を補助するとしていますけれども、その特例は二年限りの措置であります。 そうすると、二年たって、やはり維持できない、業務の縮小、改編あるいは民間譲渡など、中身が違うものになってもいいのかということなのです。そもそも、国がやってきたものを地方にお願いするのに、厚労大臣が認めたときなどと、正直、偉そうじゃないかと私は思うわけです。そう言っておきながら、後は知りませんとは言えない。中身の維持について国が責任をとるのか、伺います。
○小林大臣政務官 今、高橋委員がおっしゃったように、そういう状況が生じないようにしていくことが大事だ、このように認識をしております。 したがって、国としては、高率補助期間より、都道府県に譲渡されるポリテクセンター等については、財政支援を行うほか、職業能力開発総合大学校における訓練指導員のスキルアップ訓練の実施を行います。これは、平成二十四年度から毎年度一週間程度この訓練を実施していく、このように考えております。さらに、訓練カリキュラム等のノウハウの提供など、こういう取り組みを行って、ポリテクセンター等の機能が維持されるような必要な支援を積極的に行ってまいりたい、このように考えております。
○高橋(千)委員 それは、二年過ぎた後もきちんと支援するという意味ですか。先ほど言ったように、財政が続かないから中身を変えたいと言われたらどうなりますか。
○小林大臣政務官 二年後については、現行の都道府県職業能力開発短期大学校と同じ程度、約五割程度、このように考えているところでございます。
○高橋(千)委員 民間譲渡ですとか、施設は続けられないとなったらどうしますか、引き揚げますか、国が引き取りますか。
○小林大臣政務官 政府としては、そのようなことが生じないように、しっかり今言ったようなことの施策をしていくということでございます。
○高橋(千)委員 当然、そうしか答えられないですよね。 ですから、私は、今回、とりあえず今十四が手を挙げていますけれども、必ずしもそこが本当に引き受けるとなるかはわからないわけですね。二年先のことを非常に心配するし、現実に五割の自治体が、民間の施設などはほかにかわるものがないというふうにアンケートでも答えているわけです。そういう中で、こういう条件をつけて、とりあえず今回は引き受け手がなかった場合は国が受けるよといっても、これでは甘いということで第二、第三の事業仕分けが来るという可能性があるということなんです。 そうなったときに、やはり国がきちんと、最初に大臣に聞いたように、国が行う訓練の意義というのはどういうものなのか、そして、充実させていって事業仕分けのすきが入らないようにしていくことが大事なんだということを強く要請したいと思います。 そこで、雇用・能力開発機構の解散に際して、職員の労働契約に係る権利及び義務は次の機構に継承されないとしています。これは、要するに、次の機構に移る人もすべて一たん全員を解雇するという意味ですね、これを確認します。これまで、非公務員型の独立行政法人の廃止、統合において、このようなやり方は初めてだと思いますが、事実ですか。もしそうならば、なぜそうするんですか。
○小林大臣政務官 非公務員型独立行政法人で採用方式とした前例はないと承知しております。 雇用・能力開発機構は、これまで、私のしごと館やスパウザ小田原などの施設の設置、運営のあり方等の問題について、与野党を問わず、またマスコミ、国民から厳しい批判を浴びてきたところでございます。 このため、今般の見直しにおいては、雇用・能力開発機構を廃止するとともに、ポリテクセンター等の職業能力開発業務を高齢・障害・求職者雇用支援機構に移管して、条件が合う場合には都道府県に移管をしていく、次に、事業主への助成等の業務については労働局に移管をしていく、私のしごと館等の施設は廃止をするなど、組織を抜本的に見直し、解体的出直しを行うこととしていることから、職員の労働契約について、採用方式をとることにしたものでございます。
○高橋(千)委員 今言われたスパウザですとか私のしごと館ですとか、無駄遣いが与野党から指摘をされたと。そのことと、では実際にそれをやったのはだれか。それは政府の責任もあり、理事者の責任ももっとあるわけですよね。でも、現場の職員の身分はそれと関係ないわけでしょう。それをやった方たちが、それによって全員、しごと館云々ではなく、ほかの機構の人たちも一たん全員解雇という手続をとる、しかも前例のないことだと。これはやはり国による一方的な解雇に当たりませんか。厚労省が所管する労働契約法に照らしても、不利益変更にもなるわけです。こうした点で、労政審の中でも重大だという指摘があったはずです。 この規定は削除すべきと思いますが、大臣、いかがですか。 〔石毛委員長代理退席、委員長着席〕
○小林大臣政務官 先ほど答弁したように、今回、解体的出直しをしていく、そういう背景から先ほど言ったように採用方式とした、このことを御理解いただきたいと思います。
○高橋(千)委員 まず絶対認められません。 それで、採用方式としたという場合に、本人が希望した場合は採用されるのか、あるいは配置がえなどを拒否できるのか。例えば非常勤になってくれとか、大幅に条件が下がったということもあり得ると思いますが、それに対する歯どめ策はあるんですか。
○小林大臣政務官 極力雇用問題が発生しないように考えていくということでございます。
○高橋(千)委員 今ちょっと、極力と言うだけで、もう少しおっしゃってくださるのかなと思ったんですけれども、やはりその歯どめ策というのが条文上は特に何も読めませんので、そういうことになるんだろうということで、これはもう断じて認められないということを重ねて指摘をし、かつ、やはり採用枠はとってあるはずですので、不利益変更にならないように十分な努力をお願いしたいと思います。 そこで、きょう、あともう少し残り時間で伺いたいのは、機構の廃止によって、雇用促進住宅に関する業務は次の、新しい名前の高齢者・障害者・求職者支援機構に引き継がれることになるんですけれども、この雇用促進住宅がこの間どうなってきたかという、残り千四百五住宅というカウントダウンのような表をつけておきましたけれども、今決まっているのは、平成三十三年度までにすべての処理を完了するという十九年の閣議決定、それから、二十三年度中は新たに退去の促進はしないということ、この二つが決まっております。 そうすると、その間、平成二十四年から三十三年までの間はどうなりますか。
○小林大臣政務官 先生おっしゃったように、一連の今までの閣議決定で、平成三十三年度までの譲渡、廃止を完了すること、こういうことになっております。 一方、平成二十年末からは、緊急一時入居者のための雇用促進住宅の活用を図っていますけれども、既存の入居者の退去が同時に行われることのないよう、平成二十一年度以降少なくとも三年間は退去促進の取り組みを延期しているところでございます。 平成二十四年度以降の緊急一時入居の取り扱いや退去促進を再開する時期等については、今後の経済状況や雇用失業情勢を踏まえて適切に判断をしてまいりたいと思います。
○高橋(千)委員 ということは、二十四年度以降でも、今の経済状況は非常に深刻ですし、雇用状況も深刻だという中で、引き続き入居が可能になる条件もあり得るということでよろしいでしょうか。あり得るという言い方ですからね。
○小林大臣政務官 先ほどお話ししたとおり、今後の経済状況や雇用失業情勢を踏まえて適切に判断をしていきます。
○高橋(千)委員 ぜひ前向きにお願いしたいと思います。 そこで、この表によりますと、市町村への譲渡というのが百十三住宅というところまで今進んでいるわけです。私は、市営住宅として住み続けられるんだったら安心なのかなと思っておりました。でも、実はそうではないことが起こっております。 例えば、先日、岩手県の花巻市で相談されたわけですけれども、市営住宅として引き受けると決めたんだけれども、単身者はだめなんですね。そうすると、考えてみると、この間、派遣切りなどに遭った労働者、失業者を雇用促進住宅が支えてきた。だけれども、こういう方たちがかなりの割合で単身者だったり、中年からまだ若い層で高齢者にもなっていない、そういうのではじかれる可能性があるわけですね。でも、そういうことというのは柔軟に対応すればいいんじゃないか。国土交通省や受け入れ市町村と調整して、そういうことがないようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○小林大臣政務官 公営住宅については、国と地方公共団体が協力して、住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で供給されているものでございます。このため、その性格上、収入条件を初めとしてさまざまな入居基準があることと承知をしております。 雇用促進住宅を退去し、特に住宅に困窮する者については、国土交通省とも連携を図りつつ、平成十八年九月に地方公共団体に対して公営住宅への優先入居に関する要請を行ったところでございます。 引き続き、国土交通省との連携を図ってまいりたい、このように考えております。
○高橋(千)委員 今のお答えは、可能性があるという意味ですよね。住宅に困窮するということでいえば、まさに単身者であろうと、今の状況の中で、仕事がなかなか見つからない中で言っているわけですから、これはぜひ考慮していただきたい、柔軟にやっていただきたい。 それからあと、最後ですので一言、要望を含めてもう一問。 本当に精神的にも、だんだん周りの方が退去されているので、気持ちがとても焦っている、でも、非常に高齢であったりあるいは障害を抱えていたりして簡単に退去はできないという状況があるわけです。ところが、今相談したくても、電話をかけると、うちは関係ありませんと言われるんです。 だから、新しい機構になった際にも、そういう相談もきちんと受けてくれる体制を整えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○小林大臣政務官 先ほどお話ししたとおり、公営住宅という性格がございます。そのために、収入条件を初めとしてさまざまな入居基準があるということは承知しておる、先ほど答弁したとおりです。したがって、条件を変えることはできないと思っております。ただ、優先入居の取り扱いなどについて国土交通省と連携を図っていきたい、このように考えております。 雇用促進住宅の修繕や相談業務を含めた管理運営業務については、実績のある住宅管理業者から独立行政法人雇用・能力開発機構が一般競争入札により選定して委託しているところでございます。 今後とも、新しい機構等により、適切な運営管理が行われるものと考えております。
○高橋(千)委員 しっかり見ていただきたいと思います。 終わります。
○牧委員長 次に、阿部知子さん。
○阿部委員 社会民主党の阿部知子です。 新政権が発足して一年余が過ぎまして、現政権は、菅総理のもと、この社会をつくり変えていくために、もっと住みやすい人間的な社会にするためにということで、雇用問題にはとりわけ力を入れたお取り組みのさなかであると思います。 そして、そうした政権の思いと、今回出されました、雇用・能力開発機構法の廃止をして、新たにつくりますところの高齢者・障害者・求職者雇用支援機構というのは、やはり思いとやっていることが真っ逆さになりかねない。さっきから抜本的に解体するんだと言うけれども、解体されるのは私どもの社会の働き方ではないかという懸念すら覚えるものであります。 冒頭、細川大臣にお伺いいたします。 日本は、これまでのような終身雇用制度がだんだん少なくなっていき、逆の意味でいろいろな職業のキャリアアップ、キャリアチェンジということがこれまでにも増して重要になってくると思います。しかしながら、このたび言われる高齢・障害・求職者雇用支援機構という名にあらわれているとおり、能力開発についての積極性がこの法案からはうかがわれません。 例えば雇用保険二事業の中でも、雇用の安定化ということと能力開発というのは二輪で回っていたはずであります。先ほど古屋委員のお尋ねのジョブカードの問題もそうですが、あれも能力開発の方にかかわる事業として考えられていたと思いますが、簡単に仕分けというような憂き目に遭う。一体この政権として新たな職業の能力開発をどう考えているのか、私は事の根幹にかかわると思います。 先ほど小野職業局長の御答弁で、おやっと思いました。それは、職業訓練者を一般的にあらわす求職者という表現をとって今度の法律の名前を決めたという御答弁でありましたが、私はこれは訂正してもらわなきゃいけない。職業訓練者を一般的にあらわすのが求職者であるというのは違うと思います。職業訓練者は、ありとあらゆる、現在仕事についている人も職業訓練の対象であり、それが能力開発であります。 細川大臣、いかがですか。能力開発とは、本当に求職者のためのものですか。そうではないはずです。現在在職者も、そして、特に今スキルアップがこんなにも迅速に求められる時代にあっては、能力開発はすべての勤労者に保障されたものであると私は思いますが、そういう認識であるか。そして、先ほどの御答弁については、残りますので、訂正していただきたい。お願いいたします。
○細川国務大臣 御質問の中で能開局長が御答弁したというところは、まだ能開局長は答弁をしていないんですけれども。 では、ちょっとその点は除きましてお答えしたいと思いますが、私どもも、在職者が能力開発を日ごろから進めていくということについては、これはもちろんそういうことは私どもも大事なことだというふうに認識をいたしております。 ただ、求職者の方も、今職がない方が新しい職業を求めていくときに、職がかわるわけですから、そのときに職業訓練をして、そして新しいスキルを身につけて、そこで就職をしていく、こういうことについては求職者の方もこれはもちろん能力開発だと。 私どもは、在職者について能力開発が必要ではないというようなことは全然思っておりません。
○阿部委員 では、私がお一人目の委員の質疑に対して御答弁されたところから引用いたしましたが、私の聞き違いなのかもしれません。 しかし、それでもなおです。名は体をあらわすと申します。先ほども同じような御質疑でありましたが、高齢者・障害・求職者雇用支援法は、だったら、今、細川大臣のおっしゃったように、求職者も含みますが、そのほかの方も含むのですから、求職者等とか何かなさったらどうですか。求職者とは限りません。大臣もいみじくもおっしゃいました。 私は、国民へのメッセージだと思うんですよ。あらゆる人がスキルアップと、あらゆる人が職業訓練と能力開発のチャンスを持つということが、憲法二十七条、さっき労働は権利であり義務であるというところからも、私は、当然国民の持っている権利であると思います。間違いをイメージさせやすい法案の名前は変えていただきたい。どうでしょう。
○小林大臣政務官 高齢・障害者雇用支援機構は、施策の対象者を列記する名称としている。現在そうなっております。学卒者及び在職者まで法人名に加えると、名称が非常に長くなってわかりにくくなるもの、このように考えております。このため、職業能力開発業務の主たる対象が求職者であることにかんがみ、法人の名称は高齢・障害・求職者雇用支援機構としたところでございます。御理解をいただければありがたいと思います。
○阿部委員 到底理解できないです。今の主たるというのも違うんだと思います。あらゆる人に保障された権利なんです。もちろん、緊急度には差があるかもしれません。ただしかし、大臣たちは今、TPPでもそうです、新たに開いて、いろいろな職業分野だってこれからどのようになっていくかわからないという中では、あらゆる人が自分のキャリアアップや職業チェンジに逆に言うと積極的に取り組んでくれなければ困るわけです。何も失業者や求職者だけではありません。もともと雇用・能力開発というとてもいい言葉でした、やってきたことには問題はありますが。 だけれども、私は、今の政権の一番いけないところは、この政権は何をしたいのか国民に伝わりにくい。本当に能力開発をしてあらゆる人に職業チャンスを高めてもらいたい、そう言うべきでありましょう。私は、百歩譲って等を入れたんですよ。これでも百歩譲りました。本質的な名前にすべきですよ。(発言する者あり)全部取っちゃう、そうすると、どうなるのかちょっとよくわかりませんが、とにかく……(発言する者あり)雇用支援機構、それでもいいですよ。 とにかく、御高齢者も障害者も求職者も必要ですよ、当然だけれども。でも、職業訓練というのは、戦略性を持って、あらゆる人に開かれているんだということをメッセージしていただきたいと思いますが、細川大臣、もう一度お願いします。
○細川国務大臣 先ほどから申し上げておりますように、働いているすべての方が職業能力を高めていくということは、これは当然のことだというふうに思っております。したがって、在職者の方が職業訓練をされてスキルアップをしていく、このことについては私どもも全く委員のお考えと同じでございます。 しかし一方で、職がない、失業した方、その方が新たに職を求めていくときに、そのときに、これまた職業能力をしっかり身につけて新しい職につくということ、そのための職業能力訓練というのは大変大事なことでございますので、そういう意味も込めて求職者ということにしたということで、御理解をいただきたいというふうに思います。
○阿部委員 理解はできませんが、細川大臣のおっしゃろうとすることは、そのとおり真正面から受けとめます。 でも、この法律をよく読むと、例えば、その他の安定した職業についている労働者に対して行う職業訓練は、真に高度なものであって地方公共団体が云々と続いていくわけです。ここで職業能力開発訓練にまた歯どめというか、たががかかっていく。真に高度なものだけはいたしましょうと。もちろん、何が真に高度か、ここはまた判断があります。 私は、あらゆる機会をとらえて、職業訓練はあらゆる人に準備されるべきだと思います。また、そういうことに前向きな事業主に対してそのことを保障するような国であるべきだと思います。事業者支援の方は労働局の方に投げられて、この機構は機構で、ここでは、大臣、法律をずっと見ていただきますと、第十四条の四項であります。四番目に書いてあるところであります。業務のうち安定した職業についている労働者に対して行う職業訓練は、地方の団体が運営する能力云々等にゆだねることができないものだけ行いますよという書きぶりなんですよ。 このこと一つとっても、戦略性がないんですよ。本当に新たなスキルを身につけていってもらって、あらゆる人にそういうチャンスを開きますよという覚悟がなければ、今、我が国の雇用情勢は到底改善もしないし、世界の中で太刀打ちもできなくなると思います。 大臣が今法案を見てくださっているので、よく見てください。私は、この法案が、いかにも現実の、これから直面する日本の労働のあり方に、解決策になっていないというところが一番懸念するものであります。その端的な例が、職業能力開発総合大学校と言われるものの取り扱いでございます。 皆さんのお手元に、ここには職業能力開発総合大学校の入学定員の推移や、現在その入学定員に基づいて在校生がおられますが、この職業能力開発大学校は、そこで職業訓練に当たる指導者の育成とともに、一度指導者になった人の再教育を行う場であります。平成二十一年度から定員減になり、すなわち、指導者の養成数も減らしていく。一方で、そういう指導者の再訓練は少しずつふえてまいっております。 しかし、私は、これから国際化した時代で、そして政策的にもっと新しいものを取り入れた職業訓練ということを充実させていくに際して、これを縮小していくべきなのかどうか。これは厚労省内の事業仕分けでも縮小の意見が多かったことは百も承知です。しかし、今の政権がやっていることで最もおかしなことは、教育分野の人材を薄くしていることであります。大学しかり、この職業訓練の総合大学校もしかりだと私は思います。 細川大臣にあっては、前政権で取り組まれた平成二十年十二月の雇用・能力開発機構のあり方検討会にはもうお目を通しておられますでしょうか。平成二十年十二月、あり方検討会報告です。 こういう言い方で投げていなかったので、恐らく厚労大臣も手元に資料をお持ちでないと思いますので、私が読み上げさせていただきますけれども、いわゆる職業訓練事業については、コスト的に事業として成立しがたいから、これからも受け皿となる民間教育機関がほとんどなく、都道府県の実施体制に大きなばらつきがあることを踏まえると、基本的には国の責任においてやった方がいいでしょうという一文と、プラス、国として、指導員の養成・再訓練、指導技法の集積、指導員の異動によるキャリアアップシステム、要するに指導員は各県を回してでもキャリアアップシステムを確立しなさい、訓練の質の保証システム、PDCAサイクルといいますが、その構築等を行い、全国的なネットワークにより訓練を実施することが合理的。 この全国的なネットワークの頂点にこの総合大学校が来るわけです。そして、これは国際的なISO基準の中で、職業訓練の、教育の訓練の場としてふさわしいかどうかの認定のその項目をここからとっているんですね。この職業訓練大学校のような、そこで考えられた仕組みをISOで取り入れようというほどに国際的には今評価もあるところなんですよ。本当に近視眼的に、削減といえばすぐ規模を縮小して人を減らすということばかりお考えですが、長期的戦略がまるでないと思います。 私が大臣に投げてあるのは、この職業訓練総合大学校の縮小はいかにもこれはおかしいということで、指導員の質も数も確保すべきであるということにお答えください。
○細川国務大臣 職業訓練の基礎となります総合大の指導員の訓練というのはこれまでどおり続けていきますので、さらにその充実を図ろう、これはもちろんでございます。 そこで、総合大学につきましては、四年制の制度を変更いたしまして、高卒者を対象とした一学年百二十名の四年制にかえまして、訓練指導員候補として採用された二百人の民間企業経験者等に対して一カ月から二年間の物づくりに関する最先端の技術、技能を身につけるハイレベル訓練を実施するということで、指導員の質と量を確保するということにいたしております。 さらに、これまでの総合大学においては、年間千六百名の指導員に対して再訓練というものをやっておりましたけれども、今後は、五千名のすべての指導員を対象とするスキルアップの訓練を行うことで指導員の質の向上を図るということにいたしております。
○阿部委員 充実していただくという方向で大臣に明確に御答弁いただきましたので、ここでは、新たな訓練の質もどうしていくか、そのコースもどうしていくかが問われます。 最後に、一つお願いがあります。 何人かの委員もお尋ねでありましたが、ことし、労働政策審議会の職業能力開発分科会が三月三日に出した答申というか報告の中では、新たな組織への移行に際して、雇用問題を生ずることなく円滑に移行できるよう、また、職業能力開発業務に携わってきた意欲と能力のある職員が高いモチベーションを持って業務を行うことができるよう配慮すべきであると。 さっき、できる限り雇用問題を生ずることなくという前置詞というか前提がつきましたが、原則、やはり雇用問題を生ずることなくというふうに認識していいんだなということと、皆さんのお手元には、雇用・能力開発機構やあるいは都道府県の訓練でやっていることのアウトプット、パフォーマンスが民間よりもよいものであるというグラフを添えてございます。職員も一生懸命働いてきたところであります。 この雇用問題等を生ずることのないよう大臣に最後に決意を伺って、終わらせていただきます。
○牧委員長 細川大臣、時間が経過しておりますので、簡潔にお願いします。
○細川国務大臣 能力開発機構を廃止いたしまして、訓練事業などについては高障機構の方に移転していくわけでありますけれども、そのときの職員の問題でございます。 私といたしましては、意欲や能力のある職員につきましては、雇用問題が生じることがないように最大限の配慮をしてやっていきたいというふうに思っております。
○阿部委員 ありがとうございます。終わらせていただきます。
○牧委員長 次に、柿澤未途君。
○柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。 今回の法案は、法案概要資料にも書かれていますとおり、麻生内閣のもとでの平成二十年十二月二十四日閣議決定を踏まえ立案されているものです。内容的に大きな変更点は私からは見受けられません。 しかし、平成二十年閣議決定の後、政権交代の後ですが、昨年十一月に行われた事業仕分け、この結果はどう反映されたんですか。昨年十一月、「このまま事業を移管したのでは無駄が温存される」、これは仕分け人の尾立議員の発言ですけれども、こういう問題意識から事業仕分けの対象になって、仕分けの取りまとめのコメントでは、「ポリテクセンターありきではなく、様々なオプションがある中での選択を進めるべき。」と。また、「職業能力開発総合大学校については、廃止を含め検討してもらいたい(その際法改正を行うことも検討)。」こういう指摘がなされていたはずであります。 この評価結果資料を見れば、昨年十一月の事業仕分けの結果は無視されてしまったと言うしかないのではないですか。来週十五日から再仕分けを行うそうでありますけれども、本来ならば、この法案そのものを再仕分けの対象にしてもらうように、ぜひ厚生労働省として行政刷新会議に申し出てみたらいかがですか。お尋ねを申し上げたいと思います。
○小林大臣政務官 この法案は、独立行政法人雇用・能力開発機構を廃止して、天下りの排除や予算、人員の徹底的なスリム化を行った上で、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に職業能力開発業務を移管するなどの抜本的な見直しを実施するものでございます。 具体的には、予算については、両機構合計で平成二十二年度は一千百七十四億円であるところ、移管後の二十三年度概算要求は八百五十三億円とマイナス三百二十一億円、削減することとしております。職員数については、両機構合計で平成二十二年度は四千三百四人であるところ、移管後の二十三年度概算要求は三千八百九十三人とマイナス四百十一人、このように考えております。徹底的なスリム化を行い、法人の抜本的な見直しを実施する考えであります。 以上のことから、今回の雇用・能力開発機構廃止法案による見直しについては、独立行政法人について全廃を含め抜本的な見直しを図るという方針とも整合がとれているものと考えております。
○柿澤委員 私が尋ねたのは、去年の事業仕分けの結果をどれだけここに取り入れた上で法案を提出しているのかということであります。 細川大臣は、当時から副大臣としていらっしゃいましたので、この議論の過程にかかわっておられると思います。そういう観点から、細川大臣にも改めてお尋ねを申し上げたいと思います。
○細川国務大臣 この廃止法案につきましては、まず昨年の仕分けによりまして、その仕分けの結果に基づいて雇用・能力開発機構のスリム化というのをやったんです。これは組織や人員の減少ということで、それをやった上で、それで廃止をして、そして職業能力開発業務については移管をしていく、こういうことでやっておりますので、仕分けを全く無視したわけではございません。
○柿澤委員 改めてお伺いをいたします。 先ほど小林政務官からもお話があったかもしれませんが、独立行政法人の全廃という民主党マニフェストとの関係です。 もともと民主党は、独法は全廃を含めて法人のあり方を抜本的に見直すということをおっしゃっていたはずであります。この話はどうなったんでしょうか。なぜ麻生内閣の閣議決定どおりに、ほかの独立行政法人に合併するという、まあ、私たちから言わせれば非常に安直な解決策をとろうとするんでしょうか。また、この間、私たちは反対をしてきましたけれども、厚生労働省は独立行政法人、例えば地域医療機能推進機構、こういう新しい独法をつくる法案も出している。本当にこれで独法全廃という民主党マニフェストの方針どおりということが言えるんでしょうか。 そもそも、厚生労働省は独立行政法人というもののあり方についてどういうふうにお考えになられているんですか。改めてお伺いします。
○細川国務大臣 独立行政法人全廃という、それは文字どおり、全廃といえばすべてなくすことなんでありますけれども、それは全廃ということも含めて独法を見直す、こういうことでありまして、この能開機構につきましても、前の政権から閣議で決定をされておりますように、これは廃止をするという形で進めていくわけでございます。 私どもとしては、その前に、この能開機構につきましては抜本的なスリム化というのは行って、そして高障機構の方に移転ということでありまして、民主党の考え方に反するというわけではないというふうに思っております。
○柿澤委員 文字どおり、全廃といえば全廃だと。それはそうです。そういう中で、私たちから見れば、少しはダウンサイジングしたかもしれませんけれども、看板のかけかえとしか言いようのないこういう形の移管を行っていく。しかも、高齢・障害雇用支援機構ですか、まあ求職者という名前がつきましたけれども、もともと大きな雇用・能力開発機構をより小さいところに無理やりくっつける。こういう形で、廃止をしました、本当にこれが廃止という言葉に合致しているんですか。首をかしげてしまいます。 これはやはり廃止だということを細川大臣はおっしゃっているわけですね。もう一度、ちょっと御答弁ください。
○細川国務大臣 この法案は、雇用・能力開発機構については廃止をするという法案でありまして、これは廃止でございます。
○柿澤委員 廃止と書いてあるから廃止だ、全廃というから全廃だ。それはそうでしょう、言葉で言えば。本質がどうであるかが本来問われなければいけないというように思うんです。 さて、ポリテクセンターについてお伺いします。 ポリテクセンターの都道府県への移管は、どのぐらいこれまでに話がついたのか。六十一カ所のうち何カ所移し、予算規模では幾ら減ることになったんですか。 また、事業仕分けでは、ポリテクセンターなどで行っているものは都道府県と重複しているので移すかやめるか、また、高齢・障害雇用支援機構に大半を移す必要はない、こういう指摘もありました。こういう指摘に対して厚生労働省としてどういう検討を行ったのか、お伺いをしたいと思います。
○小林大臣政務官 今回のこの法律が成立した後、関係団体といろいろ話を進めていきたい、このように考えております。 ただ、今日まで把握したところ、十四の都道府県について、受け入れたい、こういうことの方向性を聞いているということでございます。
○柿澤委員 事業仕分けで、高齢・障害支援機構に大半を移す必要はない、そういう話があったということについての検討状況はどうだったんですか。まあいいです、やめます。済みません。 職業能力開発総合大学校です。時間がなくなってきていますので。 これは事業仕分けでは、廃止を含め検討とされていたわけです。さらに、省内仕分けで、現役指導員に対する再訓練を重点化する、こういう提案が検討されたりもしたようですけれども、結局、これはどうなったんですか。 結果を見ると、廃止を含めた抜本的な見直しというのがどこまで検討されたのかというふうにも思いますが、この職業能力開発総合大学校、廃止を含め検討とされたこのことについて、どの程度踏み込んだ検討を行ったのか、これもお伺いをしたいと思います。
○小林大臣政務官 総合大学校については、ユーザーである労使を含めた労働政策審議会で御論議をいただいた結果、我が国の訓練指導員養成の中軸の拠点として抜本的な改革を行うこととしたところでございます。 具体的には、相模原キャンパスを廃止し、小平校に移転、集約化する、指導員訓練のあり方については、一律四年の長期課程、これは高卒者に対する四年制の訓練ですけれども、これや再訓練を見直してコストパフォーマンスの向上を図る、こういうことにしたところでございます。 この見直しの結果、予算額については、三十二億円を十六億円。三十二億円というのは平成二十二年度の数字でございます。これを十六億円に削減いたします。平成二十七年度に今言った数字にしていきます。四年制訓練を一カ月から二年のハイレベル訓練として、対象者を百二十人から二百人、これは平成二十六年度に増加をしていきます。スキルアップ訓練は、対象者を、千六百人を五千人、平成二十四年度に増加をすることとしております。 厚生労働省としては、こうした基本的方向に沿って総合大学校の抜本的な改革を進めることとしており、高度な技能、指導力等を有する指導員の育成の拠点として今後とも設置、運営を行う必要があると考えております。
○柿澤委員 御答弁をいただきましたけれども、今回の廃止法案というものは、かつて民主党が唱えてきたマニフェストやその後の事業仕分けの結果などをほとんど取り入れず、麻生内閣の決定した、私たちから言わせればですけれども、骨抜き改革プランをそのまま法案化した内容だと私たちは言わざるを得ません。 民主党として、本当に、当初掲げていた独法の全廃、こういう方針に基づいた案を新たに出し直してもらいませんと、こういう法案では、もう議論する価値さえないんじゃないかというふうに思います。そのことを最後に申し上げさせていただいて、大変押していますので、時間を残して終わりにさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○牧委員長 以上で本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○牧委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。藤田一枝さん。
○藤田(一)委員 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となっております独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案について、賛成の立場で討論を行います。 人口減少社会を迎える中で、我が国経済社会が持続的に成長し、さらに発展していくためには、労働者の職業能力開発等の人材育成が重要な課題となっております。 また、厳しい雇用失業情勢が続く中で、離職者や非正規労働者に対する雇用のセーフティーネットとしての職業訓練の的確な実施が緊要な課題となっており、今後、新たな成長が期待され、雇用の創出が見込まれる産業においては、その担い手となる人材の育成が求められています。 さらに、我が国の基幹産業である物づくり産業においても、国際競争力の強化や技能継承等の観点から、企業における中核的な人材の育成、確保が課題となっており、職業訓練の重要性が高まっています。 しかしながら、この間、職業訓練を実施してきた独立行政法人雇用・能力開発機構は、私のしごと館を初め各種施設の設置、運営のあり方等の問題が指摘されてきたところであり、抜本的な改革が必要なことは言うまでもありません。 したがって、本法案は、平成二十年閣議決定の「雇用・能力開発機構の廃止について」を踏まえ、独立行政法人雇用・能力開発機構を廃止し、無駄を徹底して排除するとともに、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に職業能力開発業務を移管する等の措置を講じ、これまで以上に労使や地域のニーズを反映したより効果的な職業訓練が実施できるよう、国による職業訓練の実施体制を再構築するものであります。 また、本法案については、平成二十年閣議決定を踏まえ、その施行日を平成二十三年四月一日としているところであり、速やかに成立させる必要があります。 以上、本法案に対し賛成であることを表明し、私の討論を終わります。 ありがとうございます。(拍手)
○牧委員長 次に、高橋千鶴子さん。
○高橋(千)委員 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案に反対の討論を行います。 公共職業訓練に対する国の責務や独立行政法人の職員の雇用の問題など、極めて重要な内容を持つ本法案の審議がわずか半日、三時間半の質疑で採決されることに、最初に厳しく抗議するものであります。 反対する第一の理由は、公的職業訓練の水準を大きく後退させ、国の責任を放棄するものだからです。 そもそも、国の行う職業訓練は、日本国憲法第二十七条に定められた国民の勤労権を保障するものであり、日本が批准しているILO百四十二号条約でも、公的職業訓練を量的にも質的にも充実させ、発展させることが国に要請されています。 しかし、政府は、公的職業訓練を地方や民間にゆだね、地域の中小企業で働く労働者の技能向上や情報処理技能者の育成に大きな役割を発揮してきた地域職業訓練センターやコンピューターカレッジを地方へ譲渡、廃止を進めるなど、公的職業訓練に対する国の責任を後退させてきました。 今回の法律案は、ポリテクセンターやポリテクカレッジの都道府県への譲渡を進めるなど、公的職業訓練に対する国の責任を一層後退させるものと言わざるを得ません。 第二は、機構の廃止に当たって、職員の雇用契約を継承せず、一たん解雇した上で新しい機構が選別採用するとしたことは、雇用を守るべき労働行政が法律によって解雇を認めるという重大問題だからです。 非公務員型の独立行政法人の組織再編が進められた二〇〇六年一月以降、廃止、統合された非公務員型独立行政法人は九つありますが、いずれの場合も職員の雇用契約は継承されています。雇用・能力開発機構の廃止が、雇用契約が継承されない初めてのケースとなるのです。 今後も独立行政法人の整理合理化が進められようとしているもとで、今回の法案が成立すれば、職員の解雇は法律で認められるというとんでもない先例をつくることになり、断じて容認できません。労働契約に係る権利義務の継承を行わないとする規定は削除するべきです。 以上を述べて、反対討論を終わります。
○牧委員長 次に、阿部知子さん。
○阿部委員 社会民主党・市民連合を代表して、内閣提出、独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案に対し、反対の討論を行います。 独立行政法人雇用・能力開発機構は、スパウザ小田原や私のしごと館など、本来の職業能力開発業務とは別に、箱物を中心としたサービスに流れるなど、行政の無駄の象徴的存在となり、その是正が問われてまいりました。 官僚の皆さんが自分たちのために仕事をつくり出し、しかもそこに高級官僚が天下りするという構図を打破することは、今なお取り組まねばならない大きな課題であると考えます。その点で、雇用・能力開発機構が漫然と継続するということはあり得ず、改革を行うことは極めて当然と考えます。 しかし、雇用・能力開発機構の改革は、職業能力開発行政の見直しと連動しなければ意味がありません。そうでなければ、単なる組織いじりになってしまうからです。 政府提案では、能力開発業務を引き継ぐ組織は、高齢・障害者雇用支援機構を改組する高齢・障害・求職者雇用支援機構に移管するとしています。能力開発は求職者雇用と言いかえられています。そもそも、高齢・障害・求職者雇用支援機構自体、高齢者と障害者と求職者を寄せ集めた名前にすぎません。この独立行政法人には全く戦略性が見えません。 終身雇用は崩壊し、女性の労働力率は向上し、他方で非正規雇用が増加するなど、雇用構造は大きく変わりました。製造業中心だった産業構造も世界化の中で大きく変化していきます。時代にマッチした職業能力開発のあり方、その中でどこまでを公的に保障するか、こうした点の見直しこそ問われているはずです。政策の見直しの中で雇用・能力開発機構の組織のあり方にメスを入れるというのが本筋ではないでしょうか。 ところが、本法案は、雇用・能力開発機構という組織の廃止だけが先行したもので、まさに前のめりのものと言わざるを得ません。 最後に、本法案では、雇用・能力開発機構の職員の雇用継続に関しても大きな問題を残しています。しかし、委員会審議の中で細川厚生労働大臣から、雇用確保のために全力を尽くすという趣旨の御答弁がありました。職員たちが本当に意欲を持って職業能力開発行政の担い手となるようにすべきであることを申し上げ、私の反対討論といたします。(拍手)
○牧委員長 以上で討論は終局いたしました。 —————————————
○牧委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○牧委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○牧委員長 この際、本案に対し、中根康浩君外二名から、民主党・無所属クラブ、自由民主党・無所属の会及び公明党の三派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。木村太郎君。
○木村(太)委員 私は、民主党・無所属クラブ、自由民主党・無所属の会及び公明党を代表いたしまして、本動議について御説明申し上げます。 案文を朗読して説明にかえさせていただきます。 独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一 厳しい雇用情勢の中で職業訓練の必要性や重要性は従来にも増して高まっており、職業能力開発については、引き続き国が責任を持って対応していくこと。また、本法による職業能力開発業務の移管等に際しては、些かも職業訓練機能が低下することのないよう努めること。 二 企業活動の高度化に対応しうる人材を育成するため、職業能力開発事業の一層の拡充・強化を図るとともに、労働者一人一人が高度な知識・技能を修得することができるよう、職業訓練体制の整備・充実に努めること。 三 労使や地域の職業訓練ニーズが職業能力開発業務の運営に的確に反映されるよう、新たに独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に設置される運営委員会等が実質的に機能する仕組みを整備すること。 四 財形持家融資業務については、利用件数が減少している状況等を踏まえ、今後の在り方について引き続き検討すること。 五 独立行政法人雇用・能力開発機構が解散されるに当たり、同機構の職員に雇用問題が生じないよう、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構及び独立行政法人勤労者退職金共済機構における職員の労働条件及び採用基準を早期に提示すること。また、国は意欲、能力のある者が引き続きその能力等を活かして就業できるよう責任をもって対応すること。 六 地域職業訓練センター及び情報処理技能者養成施設の地方自治体への移管に当たっては、各地域の雇用対策に果たしている役割等を十分に踏まえ、利用実績が高く存続が望まれる施設が廃止されることのないよう、少なくとも移管後三年間については、地域の意向を反映しつつ国において必要かつ十分な財政的支援を行うこと。また、当該期間が経過した後、運営状況等を踏まえ、国の責任によって運営することを再考することも含め支援等の在り方について検討し、必要があると認めるときは引き続き支援等を行うこと。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○牧委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○牧委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、細川厚生労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。細川厚生労働大臣。
○細川国務大臣 ただいま決議がなされました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。 —————————————
○牧委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○牧委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○牧委員長 午後一時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時五十六分休憩 ————◇————— 午後一時三十分開議
○牧委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として厚生労働省労働基準局労災補償部長尾澤英夫君、保険局長外口崇君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○牧委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○牧委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田村憲久君。
○田村(憲)委員 自民党の田村でございます。 十一月一日の予算委員会ぶりでございまして、大臣とは実のある議論をさせていただきたいというふうに思います。 そのときに、前回の委員会で、小宮山副大臣に子ども手当の定義なるものをお聞かせいただきまして、それを予算委員会で、改めてそれぞれの大臣にお話をお聞かせいただいたんですが、なかなか統一的な見解が得られないということで、中井委員長が、委員長もそのように思うということで、田村君の言うとおりであるので、次の委員会までに統一見解を出すようにというお話でございました。次の委員会には出てこなかったんですが、先般の予算委員会でそれが出てきたようでありますけれども、大臣、改めて統一見解をここでお聞かせください。
○細川国務大臣 せんだっての予算委員会で、中井委員長の方から、統一見解をという指示に基づきまして私が指名をされましたので、私の方から「二〇一〇参院選マニフェストにおける子ども手当に関する記述についての統一見解」というのを発表させていただきました。その内容を申し上げます。 「子ども手当」は本来現金給付を指すものである。 一方、参院選マニフェストにおける「子ども手当に関する記述」は、子育てを社会全体で支援していこうという幅広い意味で記載しており、現金給付だけでなく、現物サービスを充実することも含むものである。 これは、今後、子ども・子育て新システムを実現する中で、地方の裁量で現金給付と現物サービスの組み合わせを決められるようにすることを検討していることを踏まえたものである。 なお、実際の制度を検討していく中で、子ども手当は現金給付のみを指すと整理されることも十分考えられるが、まずは、二十三年度、二十四年度においても、現物サービスの充実を含めて取扱いを検討したい。 こういうことであります。
○田村(憲)委員 わかりましたか。さっぱり意味がわからないんですよ、私。 冒頭、「「子ども手当」は本来現金給付を指すものである。」と。これが答えだというならば、それが一番わかりやすいんですが、次のところで参議院の民主党のマニフェストの説明をしているんですね。「一方、参院選マニフェストにおける「子ども手当に関する記述」は、子育てを社会全体で支援していこうという幅広い意味で記載しており、現金給付だけでなく、現物サービスを充実することも含むものである。」と。こういう話なんですよね。その次は何が書いてあるかというと、その参議院マニフェストの、なぜそういうマニフェストになったかという理由が書いてあるんです。 ですから、一番初めは、子ども手当は現金給付であると言った後、参議院のマニフェストでは違うものにしたと。それはなぜそういうふうにしたかというとという説明が次にあるんです。最後は多分、結論を言われたいところなんでしょうが、「なお、実際の制度を検討していく中で、子ども手当は現金給付のみを指すと整理されることも十分考えられるが、まずは、二十三年度、二十四年度においても、現物サービスの充実を含めて取扱いを検討したい。」と。 何の話かさっぱりわからない。日本語として成り立っていないんですよ。最後の、「実際の制度を検討していく中で、」という「実際の制度」というのはどの時点のことを検討するんですか、大臣。
○小宮山副大臣 整理がわかりにくいということですが、この間の厚生労働委員会でも田村委員とやりとりをさせていただいたように、おっしゃるように、子ども手当を厳密に言えば、それは現金ですということをお答えしているんですね。ただ、マニフェストのときには、もうちょっと、広義の子ども手当と言わせていただければそうなんですけれども、子ども手当という中に、社会的な全体のサービスの支援も含めて、そういう表現をしてあったので、これは子ども・子育て新システムの中でそちらのサービスも行っていく。 二十三年、二十四年というのは、新システムで行うその現物サービスについても、当然、私たちも、現金だけではなくて、総合的にパッケージで子供、子育てを支援していこうという中に、保育所の問題とかいろいろあるものをセットで、子ども・子育て新システムの中でやろうと思っています。ただ、この二年間の待機児の問題とか、さまざまな子供たちの問題もあるので、それは前倒しで安心こども基金を使ったり、今の待機児の特命チームであったり、そういうことでやろうとしているということを申し上げているのです。
○田村(憲)委員 それは、この間、そういうようなことを副大臣からお話をお聞きしたんですが、いや、私が今聞いているのは、この最後のパラグラフのところで、「なお、実際の制度を検討していく中で、子ども手当は現金給付のみを指すと整理されることも十分考えられるが、」の「実際の制度を検討していく中で、」というのはどの時点の検討なんですかということをお聞きしているんです。
○小宮山副大臣 これは、今も検討していますが、来年の通常国会に提出をさせていただき、皆さんのお知恵もいただきながら、二十五年度からスタートさせようと考えている、これから将来ずっと続いていくことに私たちが考えている子ども・子育て新システムのその検討のことを言っております。
○田村(憲)委員 すると、二十五年度以降という話ですね、今の話だと。その後に、「まずは、二十三年度、二十四年度においても、」になっているんですよ、「も」。つまり、二十五年度以降、こう考えているけれども、「二十三年度、二十四年度においても、現物サービスの充実を含めて取扱いを検討したい。」と。しかし、上は「子ども手当は現金給付のみを指すと整理されることも十分考えられるが、」になっているわけですよね。何か、これは上と下で、「も」ですから、同じ方向で考えているにもかかわらず、矛盾がここでまず生じているわけです。 結果的には、まだ何も決まっていないんだと思うんですけれども、では、あえて聞きます。今ちょうど副大臣が私の質問にお答えいただいていますので。 副大臣、この間、こうお答えをいただいたんです、私の質問に対して。新システムは、手当も現物も一緒に子供たちのために使う勘定をつくろうと思っている、こう答えられた。では、この手当もというのは、子ども手当の、現金の手当のことだと思うんですが、この手当の中、つまり新システムの手当ですよね、一つの勘定ですよね、この中に、今既に今年度からスタートしている子ども手当、一万三千円分も入るんですか。
○小宮山副大臣 それは、今のものも入ります。
○田村(憲)委員 すると、子ども手当の今やっている勘定だけじゃなくて、新しい新システムの勘定をつくって、そこに今の子ども手当も入る。すると、それは現金でも現物でもいいという話になったら、一万三千円から削って、何か現物サービスを充実することに使ってもいいんですか。
○小宮山副大臣 今の一万三千円より下げることは考えていません。それは法律が、子ども手当の法律と、それから今つくっている新システムの全体の、私が広い意味のと言いましたそちらのと二つあるので、ちょっとややこしくなっているんですけれども、今の一万三千円より下げるということは考えていません。 その上に、広い意味の子ども手当で積もうとしていたものが現金になるか現物になるかということは、恐らく、現金をかなり積むということは財政上なかなか難しいと思うので、それはいろいろなサービスの方に当たることが多いかもしれませんが、そこは地方の裁量も含めて、どう制度設計をするかはこれからだということでございます。一万三千円を下回ることはありません。
○田村(憲)委員 もう一点聞きますけれども、このお金は、たしか新システムの中では包括交付金でしたか、何かそういうような受け皿をつくってそこから出すという話ですが、そこに一万三千円の現在払っている部分も入るという理解でいいんですか。
○小宮山副大臣 はい、そうです。 この間申し上げたように、子供勘定と仮称言っていますけれども、御承知のように、今これだけ子供の予算がGDPの〇・八%しかない中で、各省ばらばらになっている、そして厚生労働省が使う中でもいろいろ財源が縦割りになっているものを、全部子供色の、子供のために包括的に、手当も、それから居場所も、小児医療も、虐待の対策もいろいろパッケージで、必要なものはそれでできるようにしたいというふうに考えているので、その仕組み方については、それぞれ皆様方からもアイデアをいただきたいと思いますし、地方の意見も事業主の意見も聞いて、皆様になるべく納得していただける形でこれからの子供のものを仕組んでいきたい、その中に手当の部分とサービスの部分が含まれるということです。
○田村(憲)委員 すると、二万六千円という〇九年のマニフェストがありましたよね。あの二万六千円は、もう国としては責任を放棄したと。つまり、地方で、その自治体で二万六千円全部つけるところが出てくるかもわからないけれども、現物サービスに使っちゃうかもわからないから、そこは、国としては二万六千円を目指すということは放棄したということでいいんですか。
○小宮山副大臣 それは、放棄したという言い方をされると、これはやはりマニフェストの約束ですから、それを目指していくということは変わらずあると思うんですが、結局、子供勘定を、どれだけのお金がそこに入れられるかによって制度設計はいろいろ変わってくるんだと思います。
○田村(憲)委員 あなた方が、要するに、財源が五兆四千億かかるといって、子ども手当というマニフェストを書かれたわけですよね。ですから、今言われた勘定は、少なくとも五兆四千億円はその勘定に積めなければ意味がないわけですよね。それプラス、まだお金があれば現物サービスもやって、それから二万六千円の子ども手当満額もあり得るという話なんでしょうから、そういう意味では、この勘定は五兆四千億円以上を目指しているという話でいいんですか。
○小宮山副大臣 それは、五兆四千億と皆さんおっしゃいますけれども、もともと控除から手当だったので、そういう意味では今、子供の扶養控除を外した分、これの財源が、国、地方合わせますと二十四年度には一・一兆でできますから、それプラス、今、配偶者控除をどのようにするかも政府税調で検討しています。政府税調で抜本的な税制改正を図ろうと検討している最中ですから、そこで財源をしっかりと、所得の再分配機能を強めることも含めて、これは個人所得税も法人税も相続税も、そういうすべての税制を抜本改革して、再分配機能を強め、財源を何とか捻出したいと考えておりますので、その捻出した財源の中から今の政権の大事な柱である子供のところにも持ってくるということだというふうに思っています。
○田村(憲)委員 財源の話なんかしているんじゃないんですよ。その勘定にどこから財源を持ってくるのでもいいですよ。五兆四千億円以上のお金が勘定の中に入らないと、二万六千円の目標を掲げながら、一方で現物サービスの充実ということはできないでしょう。それは、扶養控除、配偶者控除をやめる、どうでもいいですよ。地方からもお金を集めるんでしょう、その中に。企業からも集めるという話ですよね。 だから、要するに、そこに五兆四千億円以上のお金が入らないと今おっしゃられたようなことができないという話を私はしているので、そういうことなんですかということを聞いているんです。
○小宮山副大臣 おっしゃることはわかりますが、今その制度設計をしているところなので、もともと、保育所整備とか小児医療とかに使っているお金だってあるわけですよ。ですから、そういうものを集めて、なるべく可能な限り多くのサービスをしたいと思っています。
○田村(憲)委員 だから、五兆四千億円以上ないと、二万六千円を放棄せずにほかのものを整備するということはできないんじゃないですか。将来はですよ、今すぐとは言わないけれども、そういうことをお聞きしているので、そうだとお答えいただければいいんですけれども、答えられないので、まあ、何か事情があるんでしょう。 次の質問に行きますが、今、大臣、そういう話の中で、一万三千円はとりあえずちゃんと確保します、あと、上乗せの部分は現物サービスと現金給付を組み合わせますという話がある一方で、三歳未満二万円という話が新聞報道等でちらちらお聞きをするんです。一方で、所得制限も子ども手当にかけたらどうだと大臣がおっしゃられたというような報道もあります。事の真相は知りませんが。 これは大臣、三歳児未満二万円、子ども手当を引き上げる、それからまた、一方で、所得制限をかけて金持ちには、金持ちという言い方がいいのかどうかわかりませんが、一定収入以上の方々には子ども手当を制限するというようなことは、実際起こり得る可能性というのはあるんですか、来年度に向かって。可能性です。
○細川国務大臣 子ども手当については、控除から手当へ、扶養控除を廃止して、そして子ども手当の方に、こういうことで扶養控除の方を廃止する。そうしますと、児童手当ですか、そこでもらっていたのがもらえなくなりますから、そういうところで三歳未満でマイナスになるというような人たちも出てくる。そういうことに対してどうするのかということを論点として私の方から提起した、こういうことです、その二万円の話は。 それから、高額所得者についての制限という話も、これも私の口から出たという報道もあったということでございますけれども、これも五大臣会合の中で、こういう問題もありますということで、私がいわば論点整理のような形で並べた中の一つとしてそのことを出しただけであって、それが私の方から、そうした方がいいとかどうとかということで私が話したわけではございません。
○田村(憲)委員 ですから、今のようなことを検討なされるのか、それとも、いや、そういうことは客観的事実としてあるという報告はしたけれども、検討はしませんよという話なのか、どちらなんですか。
○細川国務大臣 これにつきましては、第一回目の五大臣会合の中で私の方からそういう論点の提起をいたしまして、その後、副大臣会合というのを持っておりまして、そこの中で今、それらの問題について議論をしていただいているということでございます。
○田村(憲)委員 それならば、私がお答えをいたしましょう。 それは、やっちゃいけないんです。なぜかというと、今年度の議論で、我々も所得制限をかけろと何遍も長妻大臣に当時お願いをしたんですよ。そうしたら、そのときに、社会全体で子供を育てていくんだ、だから、金額の多寡を、要は所得でつけちゃいけないんだ、こういう御答弁。これが子ども手当の理念なんだという話だったんです。 ですから、子ども手当の理念が変わったのならば、所得制限をつけていただきたい。我々は違う理念で児童手当をやっていましたから、だから、所得制限をつけてほしいんですよ、我々は。だけれども、あなた方が理念が変わっていないのならば、これはやるべきじゃありませんよ。もし理念が変わったのなら、胸を張って理念が変わったとおっしゃっていただいて、所得制限をぜひともかけていただきたいと思いますが、これに対してどうですか。
○小宮山副大臣 今大臣からお答えをいたしましたように、今、副大臣会議の中でそうした挙げられている論点を話をしているところですが、私といたしましては、というか、厚生労働省といたしましては、また、子供政策をつくってきた側からいたしますと、おっしゃったとおり、これは基本理念で哲学ですから、所得制限はつけないという形で私は今主張をしております。 ただ、財源のことを考えている財務当局などはいろいろな考えを持っていますので、そうしたことも含めて議論をしていますが、ここは哲学なので曲げてはいけないと私は思っています。
○田村(憲)委員 年末、所得制限がついて理念が変わることを祈っておりますので、お願いいたしたいというふうに思います。 いずれにしても、今の話をさせていただきまして、子ども手当というのはやはりまだちゃんと定義も固まっていないということが改めてわかりました。 私、なぜこんな議論をするかというと、やはり現物、現金を地方にどちらでもいいから使ってくださいといって渡すのは私はだめだと思うんですよ。やはり現物は現物で、この中で自由にその地域に合ったいろいろなサービスを充実してくださいと、そこは裁量性があってもいいと思います。それで任せる。現金なんて一番安易な話なんで、そこから現金に使うなんという発想があったら、多分この新システムは失敗すると思いますから、あえてこんなことを言っているわけでありまして、多分副大臣はよくおわかりをいただいておると思いますので、ぜひともその主張を曲げずに、現金は現金で子ども手当、現物は新しい新システムの中でというふうに分けていただきたいというふうに御要望いたしたいと思います。 続いて、きょうはもともと後期高齢者医療制度の集中審議をお願いしておりまして、それが一般質疑に変わったという経緯がございますので、高齢者医療について御質問をさせていただきたいというふうに思うんですけれども、さあ、新しい制度、今大体こんな設計かなというのが示されて、我々も何度か厚生労働省から説明を受けました。ちょっと、見ていてよくわからないですね。年齢で差別しちゃいけないという話でありながら、事実上は年齢でやはり分かれているんですよ、財政的には。 ですから、確かに、国保の中に入っている人たち、かなりの、一千二百万人ぐらいが国保におられると思うんですけれども、七十五歳以上の方々が来られました。しかし、実際問題、財政は七十五歳以上で分けておりますから、当然そこには敷居が入っているんですね。それで何が起こるかというと、同じ国保なのに保険料が違うということが起こってくるわけですよね、これから。七十五歳以上の方々と七十五歳未満の方々、同じ高齢者ですよ、なのに保険料が変わってくるということが起こってくる。 これは、今まで、長寿医療保険制度、後期高齢者医療制度は別の保険でしたから、それも仕方がなかったんでしょうけれども、同じ保険でありながら、同じ所得でありながら、保険料が変わってしまう。これに対して、大臣、どう思われます。
○藤村副大臣 田村委員にお答えいたします。 保険料が異なる可能性が今出ております。それはすなわち、新たな制度において、高齢者の方にも現役世代と同じ国保か被用者保険に加入していただくことで、年齢による差別的な扱いはなくなる。ただし、その際、高齢者の方が単純に市町村国保に戻るということであれば、保険料格差が復活し、多くの高齢者の保険料も今より増加するということが起こります。そこで、引き続き高齢者は都道府県単位の財政運営をするということとしているものであって、一つの、国保なら国保の中で保険料が違うじゃないかという御意見、異なるじゃないかという御意見だと思います。 例えば、同じ保険制度で協会けんぽにおいても都道府県、支部ごとに保険料が異なっているということで、異なっているから悪いということにはならないとは思います。
○田村(憲)委員 詭弁でして、同じ地域に住んでいる人たちが、七十五歳未満と以上で逆差別を受ける話になっちゃうんですよ、これは。だから、差別を減らしたと思いながら、実は、同じ保険の中で、七十五歳以上は安くなるんだけれども、七十五歳未満の高齢者は、高いと言ったら変かもわかりませんけれども、その方々よりは高い保険料を払わなきゃいけなくなっちゃうということが起こるので、これは逆差別がそこに発生するんです。 私、何でこんなことを言うかというと、事実上は今の制度とほとんど一緒なんですよね。見た目が何か変わるだけの話で、後期高齢、七十五歳以上だけのグループで一つ保険を組んでいるのか、同じ保険の中で、一応はいるんだけれども中で分けちゃっているのかというだけの違いであって、今の制度を変えても、多分、ほぼ同じような制度はつくれるんですよ。それを、これは大変な混乱を自治体にお願いしながら、システムを全部変えなきゃいけませんから、大混乱の中でほとんど同じことをやらなきゃならないという話であります。 そんなことよりも、私は、もっと抜本的な改革をやるのならやっていただきたかったんです。それは何かといいますと、やはり公費をどうするかという考え方を入れなきゃいけないと思うんですよ。 そこでお聞きするんですが、今回の改正で、やればですよ、今回の試算で二十五年度、公費はどれぐらいふえるんですか。
○藤村副大臣 お答えいたします。 二十五年というのは、平成二十五年。(田村(憲)委員「平成二十五年です」と呼ぶ)はい。 二〇一〇年から二〇二五年までということでの公費の変化を見てみます。ちょっと長いタームであります。国は、八・一兆円から十二・八兆円と〇・三兆円増加する。それから都道府県は、一・九兆円から三・二兆円と年〇・一兆円ずつ増加。市町村は、一・二兆から二・一兆円と〇・一兆円の増加ということで、今、田村委員がお聞きになりたいのは国の負担が減るんじゃないかという話だと受けとめてこうお答えしたんですが、増加率でいうと確かに現行制度より新制度の方が増加率が減ると見えるんですが、増加額においては相当額国の負担がふえているということは間違いないと思います。
○田村(憲)委員 私がお聞きしたのは、平成二十五年度でどういう数字になるかということをお聞きしたんですが、私、資料を厚生労働省からいただいていますので申し上げますけれども、七百億円公費はふえるんです。ただ、国費はゼロなんですね。 なぜかというと、国費においては、これは支援金の割り方が前年の総報酬割に変わるんです。総報酬割になりますから、協会けんぽに入れておりました国庫負担がなくなるんですよ、この部分の。ですから、それがなくなった部分を計算すると、国費の負担はゼロということになると思うんですが、私のいただいている資料は、これは正しいんですか、二十五年度で。
○藤村副大臣 今おっしゃっているのは、平成二十五年度は、総公費は、新制度に行くと十二兆三千七百億、現行制度のままでいくと十二兆三千百億円、七百億円公費の部分はふえている。ただ、国費はゼロで、ふえていないじゃないかということで、それは正しい。
○田村(憲)委員 いや、ですから、これは国費をふやさずに、どういじっても負担のツケ回しなだけで、実際これで、多分健保組合は大変な状況になるわけですよ。八割が既に赤字ですからね。だから、そういう意味からすると、今回、共済、それから健保組合は、これはもう大変な負担の中でお苦しみになられるんです。 そもそも、こんな大制度改革をやるんだったら、今の後期高齢者医療制度をマイナーチェンジして、いろいろな問題点がありましたよね、皆さんがいろいろと野党のときにおっしゃられた。それを手直しはできるんですから、それを手直しすれば済む話なのを、こんな大がかりなことをして、システムまで変えさせて、地方に一から説明をして、これから大変なことをお願いしていかなきゃいけないわけですよ。そんなことをするぐらいなら、そこに公費をふやす、国費をふやすということを何で入れ込まないのか。 我々は、自民党のマニフェスト中で、前期部分の高齢者の医療にも公費を入れるべきだということを主張しておりますし、来年度に向かっての我々の予算の組み方の中にもいろいろとそういう考え方を入れていきたいというふうに思っておりますから、前期にもうちょっと公費を入れるというお考え方が今あるのかないのか。 これは大臣、副大臣、どちらでも結構ですから、お答えください。
○藤村副大臣 田村委員にお答えします。 まず、なぜこれをやるかという話ですよね、そもそも論。これは昨年の総選挙において、やはり我々、町を歩く中で、この後期高齢者医療保険制度、ネーミングもよくないことは確かなんですが、七十五歳ですぱっと切って、そこから上の人たちの単独の保険を設けたというところに多分最も問題があったと思うし、ですから、田村委員のおっしゃる、いや、今までの後期高齢者医療保険制度を幾つか手直しすればいいんじゃないかということとはちょっと抜本的に、根本的に違うのは、やはり七十五歳で切ってそっちは別保険にしたというところを戻すといいますか、そこで年齢で切らないというこの基本をやらねばならないのが第一点。 それからもう一つは、後期高齢者医療保険制度は、いわゆる連合体による都道府県単位になっていますね。ただ、これがわかりにくいというのも確かですよね。ですから、いっそ、これはこの際、今後の、長期的に見た中で、国保について、やはり都道府県単位に財政的な措置も持っていくような仕組みを今回のチェンジで仕込んでいきたい、そういう大きな流れをつくっていきたいというのが今回の変更です。
○田村(憲)委員 国保を県単位にまとめていくということは、別にこんなことをやらなくてもやれる話なので、それがこれをやる理由にはならないと思いますし、そもそも、皆さんが今回発表した案も、一般の有権者、国民の皆さんから見れば、結局七十五歳で分けているんじゃないか、変わらないんじゃないかという評価が多いですよ。結局、国保の中で分けちゃっていますから、基本的には一緒じゃないかという話で、制度が変わったという認識がどこまであるのか、我々は大変疑問でありますから、もう一回検討し直していただきたいと思います。 そして、この間の予算委員会で大臣にも申し上げましたが、この中で私、疑問を感じることがあるんです。それは何か。ああいうような新しい制度にしながら、七十五歳で保険料を七十五歳未満と分けたのは、負担がふえたら困る、今よりもやはり高齢者の方々、七十五歳以上の方々の保険料の負担をふやさないためだ、こういうようなお話でした。 ところが、実際問題、きょう参考資料でつけている表、これを見ていただくとわかると思うんですけれども、今までは収納率、後期高齢者医療制度は九九%ですよね。ですから、これはもうほとんど一〇〇に近い、最大限だと思います。 ところが、今度、国保に変わるわけですね。国保の収納率は、平均すれば八八%ですよ。一一%低いんです。それでいて、都道府県単位で、要するに基準額みたいなものを決めて、それを各市町村に、この金額分をあなたのところの収納率で納めてくれという話になるわけですよね。そうなると、収納率が低ければ、一人当たりの保険料は上がるという話になりますね。もっと言えば、保険料を納めない人のために、一生懸命納めている人たちがそれを負担しなきゃいけない。 一方で、収納率の高いところは、九九というところがあるかどうかわかりません。小さい自治体ならあるかもわかりませんね、一〇〇に近いところが。それは変わらないという話になると思うんですけれども、当然、収納率が落ちた分だけは、かかる費用というものが一緒であるならば、一人当たりの保険料は上がっちゃうわけですね。 そういうことを考えると、これは事実上、ほとんどの自治体で、後期高齢者医療制度の保険料よりも新しい制度の保険料は上がるというふうに私はとらえているんですが、そういう認識でいいんですか。
○藤村副大臣 お答えいたします。 上がるという認識ではありません。つまり、今保険料の収納率の点だけとらえると、高齢者の保険料は、現行制度と比べて多分二%引き上げることが必要と計算上出てきますが、だから新制度において、国保の七十五歳以上の高齢者の保険料の負担減をそのために図ろうとするわけです。だから、制度全体で考えてみますと、保険料を今直ちに、つまり高齢者の保険料を上げる必要はない。 さっきおっしゃった収納率の件ですが、現在九九%、七十五歳以上。若者の方は八八%程度。それを一緒にしたら相当下がるんじゃないかということですが、多分、計算上は二%程度は確かに下がります。しかし、では、その二%下がった分を保険料に上乗せするのかというと、そうではなしに、負担減を図っていくという制度全体を考えてみていただければ、幾つかの点で、つまり、例えば市町村国保にとっては負担減になる部分があるんですね。被扶養者が今度被用者保険に戻る部分がありますよね、国保に全部戻るんじゃなしに。そういう意味では、市町村負担が減る部分が相当額あります。 そういう意味では、それらを勘案しますと、新制度によって収納率が現行制度より極力低下することのないように、引き続き、まず年金からの保険料の天引きを希望する高齢者から天引きを実施するなど、収納率の向上、高める取り組みもしながら下がらないようにしたい、これが今の考え方であります。
○田村(憲)委員 よくわからなかったんですが、負担減にするための方策というものがちょっと私はよく理解できませんでした。 ちょっと局長、局長に来ていただいているので、今の話、具体的にどういう話なのか、わかりやすく説明してください。
○牧委員長 時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いします。
○外口政府参考人 新しい制度になりますと、七十五歳以上の方で、被扶養者の方で被用者保険の方に戻る方がおられます。そういった方は、保険料負担が少なくて、ただ、医療費というか給付は同等に受けている方ですので、そういう方が動きますと、その分について市町村国保の方が相対的な負担が少なくなる、そういったファクターがございます。
○田村(憲)委員 済みません。ちょっと時間を間違えておりました。申しわけありませんでした。おわび申し上げまして、私の質問を終了させていただきます。
○牧委員長 次に、河井克行君。
○河井委員 自由民主党の河井克行です。 細川厚生労働大臣に、きょうは、六十五年前の八月六日、広島に降った黒い雨について、最新のさまざまな新しい科学的な知見などを取りまぜながら質問をさせていただきます。 私は、大臣が衆議院の法務委員会の筆頭をお務めのとき、法務省の副大臣を務めておりました。大臣が弁護士出身で、どれだけ社会正義の心が厚いかということは、攻める側、攻められる側、あったわけですけれども、よくわかっている人間の一人だと思っております。 これは、人の尊厳、そして正しい歴史という観点からも決して見逃すことができない大切な事柄でありますので、ぜひ政治家同士、後ろの方でまた役人がいろいろなメモを入れるかもしれませんが、そういうことではなくて、政治家同士、しっかりと意見交換、質疑をさせていただきたいと存じます。 黒い雨というのは、本委員会の委員の皆さんも御存じかもしれませんが、八月六日、広島市の上空に大きなキノコ雲が佇立をしました。キノコ雲の中には、原爆が爆裂してできたいわゆる死の灰、あるいは地表から沸き上がったちりやすすなどが含まれておりました。そして、投下直後から、広島市の北西部にかけて、広い範囲で黒い雨が降り始めた。いわゆる核分裂で発生する放射性降下物、フォールアウトと言われておりますが、それだけではなくて、広島の場合は核分裂を起こさなかったウランも含まれていたということであります。 実は、ことしの三月三日、広島大学におきまして、黒い雨に関する新しい学術的な調査が明らかになりました。大臣、御存じでしょうか。 従来の国が認定をしておりました雨が降った降雨地域、最大、それよりも三倍から六倍広いところで降ったと推定される研究結果であります。原爆投下四十五分後、つまり午前九時ごろから、現在の広島市西区から降り始めて、十時ごろには最大範囲、そして午後三時ごろに現在の安芸太田町で降りやんだと推定をされております。 また、別の研究者によりますと、従来、キノコ雲は八キロぐらいの高さだ、そう言われておった。それが実際には、さまざまな写真などを立体的に解析した結果、二倍の十六キロに達する。高さが高いほど、それだけ雨が降っていた範囲も広いわけであります。 あわせて、昨年には、広島大学の星教授らを中心としたグループが、セシウム137を広島市の安佐南区で検出をいたしました。これは、学術的にはこれまで確認することができなかったことが新たに起こってきたわけであります。従来の健康診断の区域外にあって、戦後の大気核実験などの影響を受けない、そういう古民家、複数の床下からセシウム137が検出された。原爆がもたらした動かぬ証拠だと言われております。 まず、大臣、御就任されて以降、この黒い雨の問題、地元の皆さん、そして広島市、広島県、現在の健康診断の区域を広げてほしいという要望が強く強く出されております。そのことについて、まず、しっかりと把握をしていらっしゃるか、御存じかどうかということについてのみお答えください。
○細川国務大臣 昭和二十年の八月の六日そして九日、広島と長崎に原爆が投下された。人類史上初めての被爆でございました。その被害の実態なども含めまして、二度とこういうことが起こってはならないということが、日本の悲願、日本人の悲願、そしてまた、世界の人類の共通の悲願だろうというふうに私は思っております。 そういう意味も込めまして、この原爆の被害に遭われた被害者の方々の被害の回復については、これはしっかり取り組んでいかなければいけないと思っておりますし、また、日本の国といたしましても、核の廃絶に向けては、これは取り組んでいく、主張していかなければならないというふうに私自身は思っております。 そこで、先ほどの委員からのお話でありますけれども、ことしの七月、広島県と広島市、そして周辺の自治体の方から、調査をした結果も踏まえまして被爆地の拡大を広げてほしい、こういう要望をいただいたところでございます。
○河井委員 ここに一冊の冊子があります。平成二十年から広島市が二万七千百四十七人という大規模な人たちを対象とした、いわゆる健康意識調査の報告書でありまして、ことしまとまったもので、資料編を持ってきております。さまざまな設問に対するお答えだけでなくて、いわゆる自由記述欄というのがあるんです。あの日どういうことが実際にあったかということ、やむにやまれぬ思いでたくさんの方がお書きになっていらっしゃる。 大臣、これはごらんになったことはありますでしょうか。
○岡本大臣政務官 今委員御指摘の、広島市が平成二十二年五月に出しました原爆体験者等健康意識調査報告書、こちらの方は、私の方で話を原局の方から聞いておるところでございまして、個別の調査は面談調査で、基本調査回答者で面談に協力すると回答した者の中から八百九十一人の方と面談をして、生活習慣、身体的疾患の受療歴、健康関連QOL、精神健康、人格テスト、健康不安、差別・偏見体験等の項目についても面談調査をされているということを承知しております。 そういった中で、この調査結果としては、黒い雨は、従来言われていた範囲よりも広く、現在の広島市域の東側、北東側を除くほぼ全域と周辺部で降った可能性があるという示唆はなされているということでございますが、こちらについての報告ということをもって、要望としては、広島県知事、広島市長、廿日市市長、安芸高田市長、府中町長、海田町長、坂町長、安芸太田町長、北広島町長などからの要望として、平成二十年度の調査で判明した黒い雨降雨地域の全域を第一種健康診断特例区域に早急に指定すること、また、国において黒い雨の降雨状況についてさらなる実態解明を進めることという要請をいただいております。 なお、先ほどのセシウム137のことについてでありますが、広島黒い雨放射能研究会から出版された報告書は、中間報告の位置づけであるということをあわせて回答させていただきます。
○河井委員 今後の委員会運営について、私は大臣に今お尋ねをしたんです。自由記述欄について、ごらんになったかどうかということについて質問した。私は政務官には質問していないし、政務官自身もこの自由記述について読んだかどうかについては答弁がない。いや、政務官はいいです、私はきょう、細川大臣とだけ話をしたい。 大臣、ごらんになったかどうかということだけお聞きをしたい。
○細川国務大臣 私の方は、記述の生のあれを見たことはありませんけれども、いろいろなところの、そのまとめたような形での調査結果というのは、先ほど岡本政務官が話されたようなことは私も拝見はいたしました。
○河井委員 読んでいないことを私は責めるのではないんです。読んだかどうかだけ確認をしたかった。読まれていないんだったら、ちなみに私は全部読みましたけれども、黒い雨について、やはり今のいろいろなやりとりを見ていても、政務官任せじゃなくて、大臣みずからしっかりと認識をしていただきたい。そういう趣旨で、少し関連のところを朗読させていただきますので、しっかりとお聞きをいただきたいと思います。 七十四歳の女性です。 昔はどこの家でも井戸はなく谷、川の水で洗たく、野菜、米を洗って水も川で飲んで居ました。黒い雨とは知らず。又私は原爆の時五年生でした。月日は覚えていませんが、鼻血に苦しみました。中学校に行く時カバン、ポケットにボロを入れて通いました。鼻を止めれば口に出、家では洗面器を受けていました。卒業後美容院に弟子入り、毎日風呂に入るので、先生が生理の時は遠慮したらと言われ、鼻血の事枕の下にボロを敷いて寝ると話したら、近くの病院に連れて行って下さり、当時は原爆の話は出ていませんでしたが、これはおかしいと言われ親兄姉に心配かけましたが、二十二才で生理が有り二十三才で結婚し三年目子供が出来、三軒の病院に行くと原爆に会っていないか、子供はおろすように言われました。四十三で生理は止り又つらい思いでした。病院の先生に話したら、それは大いにある、皆も同じ、病気ではなく出ていると話されました。黒い雨とは知らずびしょぬれで学校から帰り家の下が川で泳ぎ水も飲み、のちに大人達から黒い雨が降りすごかったと聞きました。父は消防で毎日手伝いに行き三十二年白血病でなくなりました。私も原爆と思っています、黒い雨のご理解お願いします。 これは地区は載っておりません。 次は、すべて地区名が載っているところでありまして、ここにパネルを持ってきました。ごらんいただけますでしょうか。この点線部分が、法律にのっとる被爆区域、先生方のお手元にも配っております。それから斜線部が、俗に言う大雨が降った。 もう一つのパネルには、オレンジ色の、一番内側の、「UDA」と書いていますね。ウダさんという方が、終戦直後、調査をされた。これの、大雨、ヘビーというところにほぼ準ずる形で健康診断の特例区域が設定をされております。ただ、このウダさんの調査については、敗戦直後の大変な御苦労は理解できるんですけれども、さまざまな点から、学術的な妥当性などについてはいろいろと疑問も呈されております。ありていに言えば、もっと広い範囲で降ったという話なんですね。 次に申し上げますと、 私は、昭和二十年八月六日登校日で安小学校にいました。 これは、大臣、見えますでしょうか。(パネルを示す)大体このあたりであります。ここが安地区です。 八時十五分ピカッと光り、ドカンと大きな音がした。しばらくして武田山方面から黒い雲があがり出しました。 武田山というのは、ちょうどここの境目であります。 下校せよとの事でした。帰り道に商店のガラスがわれていました。昼すぎには黒い雨が降り出しました。六才の私は兄弟たちと安川へ魚とりに行くと、たくさん死んだ魚が浮いて流れていました。それをとっていたら、祖父にその魚をとってはいけないと言われました。 次の場所は、大体このあたりであります。次の証言であります。 ピカーッと目を射るように光線がして、少したってからドカーンと大きな音がして台風ではないかと思うような風が吹きました。驚いて、家に帰る途中、大人の方が南の山(阿武山)の方を見上げて騒いでいました。見るとキノコ雲がもくもくと上っていました。急いで家に帰ると、母が広島に新型爆弾が落ちたらしいと話していました。 空が急に暗くなって夕方のようにポツリポツリと雨が降ってきだし、母が洗濯物を取り入れるように云われたので、田んぼから五百メートル位離れた家に急いで帰りました。途中から大粒の雨がザーザーと降り出して、家について洗濯物を見ると黒く汚れていました。又自分が着ていたシャツも黒くなっていました。 次は、この太田川を挟んだかなり北の地区であります。「私の母は旧日浦村後山で生育し、」八月六日、当地区に在住をしていました。「当地区に夕立のような激しく降った「黒い雨」により被爆しました。ところが、」ここから、大臣、よく聞いてください。「当時この地域の大人の方たちは」「(黒い雨被害にあったこと)を口外すると子女の結婚等将来に悪影響があると懸念し、黒い雨が降った事実を否認してきたそうです。」この証言は、ほかにも何度か出てきます。別の方で出てきます。 次の証言は、より奥の、大体このあたりであります。可部町の綾ケ谷というところです。ここでも、 原爆投下午後二時〜三時くらいの間綾ヶ谷地区に黒い雨、紙くずや破片等が降りましたが今日まで黒い雨等が降らなかった地域になっております。黒い雨は地域住民の証言どおり降ったのですが、原爆や黒い雨に遭った人は嫁を貰うにも行くにも皆敬遠するとの話が流れており、年頃の人達、若者の苦渋を考えてその当時の方々は黒い雨は降らなかったと言われたのである。黒い雨を浴びた人に癌や重複症で亡くなられた方や闘病者が数多く見られます。 ほかにも、このあたり、質問時間の制限がありますので、残念ながらすべて紹介することはできませんので、後ほど、大臣、直接これはお渡しをさせていただきます。該当の黒い雨の証言のところは星印をつけております。 つまり、従来言われていた範囲よりもかなり広い範囲で降ったという証言が相次いでいる。そしてまた、セシウム137も、昨年、初めて学術的な知見から検出をされたんです。 それで、ことし、前長妻大臣はこのようにおっしゃっていただきました。 まず、ちょうど八月六日、参議院の厚生労働委員会におきまして、黒い雨を含む事柄について、秋くらいまでに新たな会議体を設置し、必要な措置があれば必要な措置を考え、大規模調査の検証を国としても、その調査に対する国の見解も明らかにしていきたいという国会答弁が八月六日です。 その前に、ことしの三月九日、参議院の予算委員会における御答弁でも、広島市の新たな大規模調査の結果、これが先ほどお見せしたものです。そろそろ出てくる、今月末に出てくるので、中身をよく分析して、専門家の先生方に詳細にその中身を分析していただき、厚生労働省としても見解を出していきたい。 八月六日、原爆平和の記念式典からお帰りになった後、本庁において、時期はことし秋までにというようなことを申し上げておりますと会見でおっしゃっている。 大臣、きょうは十一月十二日であります。季節はいつでしょうか。今の季節は、春夏秋冬、いつでしょうか。
○細川国務大臣 委員のおっしゃっていることはわかります。 先ほど委員がお読みいただきました、その黒い雨に遭った被害者の皆さんの生の声といいますか、そういうのを聞かせていただいて、これは原爆と関係があるのではないかというようなことを、私は直観的にはそういうふうに思いました。 そういう意味で、今河井委員の方から、専門的な委員の検討会ということを前長妻大臣の方から約束もしていたということでの、それはどうなっているかということだと思いますが、これについては、今検討会を立ち上げるべく、委員の先生方をお願いいたしているところでありまして、近々立ち上げたいというふうに思っております。大体十人ぐらいで、今、五人程度の皆さんには内諾をいただいているというような状況でございます。
○河井委員 もう季節は秋も秋、初秋、中秋を過ぎて晩秋、そろそろ初冬です。秋までにと前大臣がお約束をしていただいた。前大臣がおっしゃったことがすべて否定されるわけではないと思いますので、ぜひしっかりと早くにお願いをいたします。 それと、顔ぶれについてなんですけれども、私、地元でこういう気になる話を聞いたんです。雨が降ったかどうかわからないという厚生官僚の主張に、いいですか、事務方に近いような先生だけ声をかけているという話を聞いたんです。政治主導で旗上げをされた民主党を中心とした政権でありますので、ゆめゆめそういうことはないと信じておりますが、大臣、いかがでしょうか。
○細川国務大臣 それはもちろん、そういうことで選任をするということはありません。きちんと科学的な見識を持たれた方を私の方で推薦し、選任をしていきたいというふうに思っております。
○河井委員 先ほどあえて紹介申し上げた証言は、もう本当に、読むうちに胸がつかれる思いでいっぱいになりました。先ほど言いましたようなさまざまな事情で、これまで余り声を大にして地域の方も上げてこなかった事情があるんですね。それらを乗り越えて、もう平均年齢、被爆者の皆さんは七十六歳以上です。人生、あとどれだけ時間が残されているかわからない。 上安、相田地区の黒い雨の会、清木会長やそして丸町事務局長らと話をするときにいつも言われることは、自分たちの健康も心配だ、でも、それ以上に歴史を正しく残したい、正しい歴史を次の子孫の世代に渡していきたいんだ、歴史がなくなってしまうようなことはぜひ避けていただきたい、そういう思いでありました。 私は、あえて言いますけれども、疑わしきは手当てをすべきだと思うんです。証明、確かに大事です。でも、学術的に六十五年前にあった出来事を再現することなどできません。人間の記憶にもさまざまな限界がある。その上で、証明するには時間がかかる。時間がかかってしまっては、もう時間切れになってしまうんです。 ですから、大臣、近々に立ち上げられるという今御答弁をいただいて、一歩前進、本当は二歩前進だと思いましたけれども、要は、また後ろにいるような役人連中の言い分に惑わされないで早く結論を出してもらいたいんです、早く。もう一年、二年なんてすぐたちますから。お考えをお示しください。
○細川国務大臣 河井委員がきょうここでるる、その被害者の皆さんの声も踏まえて御主張されていることにしっかりとおこたえもしていかなければというふうに思っております。 近々に検討会を立ち上げて、できるだけ早く結論を出すようにいたしたいと思います。
○河井委員 遅くとも来年の八月六日までには、被爆者の皆さん方に対してしっかりとした御報告をしていただきたいと私は願っております。 大臣、いかがですか。お答えいただければありがたいと存じます。
○細川国務大臣 今申し上げましたように、できるだけ早く結論を出すように督励もしてまいりたいと思います。
○河井委員 もう一つ、大臣、従来、この放射線被害というのは、いわゆる外部被曝、放射線の強さというものが大きな基準でした。 ただ、この黒い雨は内部被曝なんですよ。つまり、降ってきたほこりを吸う。降ってきた雨の水を井戸水や川で直接飲む。あるいは、その降ってきたものが葉っぱ、主に葉っぱなんです、葉っぱについた食物を食べる。それが体内に取り入れられて、体内で長い時間にわたって放射能を出し続けるというのが内部被曝。 同じようなことは、セミパラチンスク、カザフスタン、旧ソビエト、地下核実験場、このすぐ実験場の南五キロにカイナールという村があります。この村の名前をとって、カイナール症候群。旧ソビエト連邦は、核実験のことも情報を秘密にしておりましたから、ただ原因不明の病気が発生をしてきた。村に取り残されていた四十二人のうち、四十人までもががんや白血病で死んだ。そして、一人は病気を苦にして自殺した。生き残りはたったの一人しかいない。そういうふうな調査もあります。 このカイナール症候群が、実は、内部被曝、核実験の後、放射能の雲が襲ってきたという地区なんです。全く同じなんですよ、この広島市北西部の事柄と。 今まで二回、広島市中心に健康調査をやっております。ただ、この中に、内部被曝についての質問項目が実は入っていないんです。最大の、内部被曝した人の初期、最もしょっぱなの症状は、倦怠感、全身の倦怠感、だるさ。これは、さっき言いましたカイナールの調査などでも、倦怠感のあるなしというのが、ほかの地区と比べて際立って高い。 私は、内部被曝というこれまで余り顧みられてなかった視点から厚生労働省も仕事をしていただきたいし、そして、ぜひ私は三回目の調査をしてもらいたい。そのときには、この倦怠感を中心とする内部被曝の観点から調査を、もうこれも繰り返しますけれども、時間との競争です。これが歴史に記録を残すという意味合いも含めて要望をいたしますが、大臣のお考えをお示しください。
○細川国務大臣 河井委員の方からは、ロシアでの被曝実験、それについての住民の被害者の例、その被害者が内部被曝で、特に倦怠感を催すというようなお話がございました。それと同じようなことが広島の方でもあるのではないか、こういうことでございますので、その点も踏まえまして、それは調査をさせていただきたいと思います。
○岡本大臣政務官 旧ソビエトのセミパラチンスクの話が出ましたけれども、こちらの方は、四国ほどのエリアのところで、四百七十回、空中だけでも九十回という、しかも一回当たり数百キロトンから一メガトンという、広島は十五キロトン、長崎は二十二キロトンですから、これと比較にならないほど大量の放射能が出たことも想定をされております。 カイナール地区で報告をされている被曝と関連をすると思われるいわゆるカイナール症候群というのは、先天性奇形等を指しているというようなことでありまして、広義の意味でがんの多発や不定愁訴と言われる方も見えますが、現状、先ほど委員からお話が出ました原爆体験者等健康意識調査報告書などにおいては、過去一カ月という非常に短期の質問をされているというところもありまして、必ずしも、こういったいわゆる内部被曝イコール現在の不定愁訴というようなものにつながっているかということについては、私は、イコールではないんじゃないかというふうに考えております。
○河井委員 本当に政務官の答弁を聞いていると、厚生省の課長補佐と話しているような感じがしてならないんですよ。いい大臣を持って幸せだなと今実感をいたしております。 厚生労働大臣、本当に、繰り返しますが、社会正義、法の下の平等、大臣が弁護士を志されたときのその原点にいま一度立ち返っていただいて、くれぐれも、できません、できませんという後ろからのメモではなくて、現場の声をしっかりと聞いていただいて、正しい政治を行っていただきたいと心から期待をいたしております。どうかよろしくお願いします。 終わります。
○牧委員長 次に、坂口力君。
○坂口(力)委員 前回に引き続きまして、きょう、もう一度雇用のお話を、大臣のお話をお聞きしたり、私の思っておりますことも聞いていただきたいと思っております。 今、広島の話が出ましたが、私のときにも長崎の被爆地域を拡大する話がございまして、これは大変な労力の要る話でございましたが、幸いにして、これは戦後何十年たってからですかね、拡大できたんですね。そのときから広島の方の黒い雨の話がございまして、広島もぜひという話がありました。それ以後、いろいろと関係者の皆さん方は御努力をなすっているんだろうというふうに思いますが、その地域が他の地域とは、住んでいた人とは違うというところを証明しなきゃならない。それがなかなか大変なことだというふうに思います。 しかし、長崎の方は、いろいろの調査をしましたりして、一応、科学的なデータとして、やはり違うというところが出たものですからできたわけでございますが、恐らく、広島の皆さん方としては、非常に、意見集約をして、そしてさまざまなデータを集めておみえになるんだろうというふうに思っております。ぜひ、大臣には御努力をいただきますよう、私、広島と関係ないわけでございますが、しかし、そういうことに携わった一人でございますので、お願いをしておきたいと思います。 さて、補正予算が出まして、その補正予算の中にも雇用創造・人材育成についての財源が入ったりいたしておりますので、その辺のところをきょうは少しお聞きをしたいというふうに思っております。 リクルートのワークス研究所がありますが、そこが調査をしました結果を見ますと、大企業の求人倍率は、ことしの三月と来年の三月を比較いたしまして、ことしは〇・三八倍でありましたが、来年は〇・四七倍と若干回復をするということを言っております。 しかし、それは五千人以上の大きいところでありまして、三百人未満の企業におきましては、八・四三倍から四・四一倍と、今度は落ちてきているというデータを示しておみえになります。大きい企業と小さい企業との格差は縮まってきているということではあろうと思うんですが、縮まってはきておりますけれども、しかし、三百人未満のところは、昨年に比べますとことしは求人倍率が半分ぐらいに落ちてきているわけでありますから、影響が出てきているんだろうというふうに思っています。 大学卒業の求人倍率だけを見ますと、大きい企業におきましては一・六二倍、これはことしの三月ですが、来年の三月の予測では一・二八倍というふうに少し落ちてきているというようなこともあって、来年御卒業になる皆さん方はかなり心配をしながら雇用の問題に取り組んでおみえになるんだろうというふうに思っています。 それで、ことし、今回のこの補正予算を拝見いたしますと、雇用創造・人材育成として二千五百十三億円、予算が計上されております。これでどのぐらいの雇用を生み出すことができるのか、気になるところでございます。 十月八日に閣議決定されました円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策、皆さん方の方ではステップツー、こう言っておみえになりますが、ここでは、大体四十五万から五十万ぐらいが見込まれておるというふうに聞いておりますけれども、それはそれでよろしいんでしょうか。これは、本当は内閣府かどこかの担当になるんだそうでございますけれども、厚生労働大臣でございますから、大体そのぐらいでいいのかどうか、ちょっと御感想をお聞きしたいと思います。
○細川国務大臣 坂口先生の言われました円高・デフレ対策の緊急総合経済対策、これに基づきまして今回、補正予算を組んで、国会で御審議をいただいているわけでありますけれども、その中で、御指摘のありました雇用創造・人材育成につきまして、補正予算案では二千五百十三億円を計上いたしているところでございます。 そこで、どれくらいの雇用が創造あるいは維持されるか、こういうことでありますけれども、大体四十五万人から五十万人を見込んでおります。一つは、重点分野雇用創造事業の拡充とかあるいはGDPの押し上げに伴う雇用創出で二十万程度、それから、雇用調整助成金の要件緩和とかそういう雇用の下支えというところで二十五万から三十万程度を見込んでおりまして、大体四十五から五十万というところでございます。
○坂口(力)委員 ありがとうございます。 今お聞きしますと、二十五万から三十万は、現在働いておみえになる皆さん方の職をこれからも維持していくという数字が入っている。そうすると、新しい数字というのは残りの十五万か二十万ということでしょうか。
○細川国務大臣 これは内閣府の方で出したものでございますけれども、雇用の下支えという雇調金の方では大体二十五万から三十万でありますから、雇用の創出という面では大体二十万程度でございます。
○坂口(力)委員 ありがとうございます。 そうしますと、これはいつまでの話ですか。一年間ですか。期限は一年間でということですか。それとも、ステップスリーというのが今度出されるそうでありますから、そうすると、二十二年と二十三年をあわせてでしょうか。その辺のところをちょっと。
○細川国務大臣 これは、補正予算ではありますけれども、基金に積んでいるということもありまして、二十四年度までやるということで、大体二十三年度ですけれども、一部二十四年度に入るというところもございます。大体その期間で二十万、こういうことでございます。
○坂口(力)委員 これはなかなか大変なことだというふうに思います。一方で、経済の方がよくならない、減っていく部分もありますから、そこでふやしていかなきゃならないというのは大変なことだというふうに思います。 それで、その中に、重点分野雇用創造事業がありまして、ここでは、介護、医療、農林、環境・エネルギー、観光、こうしたことを挙げられているんですね。これは、前回のときにもひょっとしたら私、申し上げたかわかりませんが、新しい雇用の創出のところで、一番先にいつも介護、医療というのが出てくるんですね。 ところが、この介護とか医療というのは、御承知のとおり保険制度にがんじがらめに縛られておるわけですね。その保険制度の中でやっていますから、そんなにここでたくさん人を出すということは難しい。まあ、医師が足りない、看護師が足りない、そういう話はありますから、あるいは介護士が足りない、そういうところは少し広がるだろうというふうに思いますけれども。それにしても、これはもう職種が限定された話でありますので、大学を卒業される一般の皆さん方がより多くここへ入っていくというのはなかなか難しいことだというふうに私は思っています。 現在の医療制度を何か大きく転換して、そして規制緩和でもすればこれはまた話は別でありますけれども、今のような状況の中でふやそうと思いますと、なかなかふえる場所がないんですね。現在のように、各病院なんかも経営が厳しいとかなんとか言っておりますと、減らすことはありましても、新しくふやしていくというところはそんなにないんですよね。だから、いつでも介護、医療が一番先に出てくるんですが、出てくる割には、ここはなかなか難しいというふうに思っています。 それでは、その次の農林業のところへたくさん行ってくれるかといいましても、農業を目指して、そして将来そこで生計を立てようと思ってくださる人は少ないということもありますから、これもなかなか、言うはやすくして現実問題としては難しいのではないかというふうに思っております。 観光ですとかエネルギー・環境といったところは若干ふえる可能性がありますから、新しいところをぜひ探していただきたいというふうに思っております。 それで、一枚、皆さん方のところにグラフをお配りいたしましたけれども、これは、日本とアメリカ、ドイツの雇用者の推移を見たものでございます。二〇〇八年の第一・四半期のところを一〇〇としまして、その後の経過を見たものでありますが、一番悪いのはアメリカですね。アメリカがぐっと落ち込んできております。日本もなだらかに落ちている。一番いいのがドイツなんですね。それで、ドイツも景気はそんなによくない、なぜドイツはいいのか。日本やアメリカはなぜ悪いのか。 いろいろ調べるんですが、一つは、ドイツは、景気が悪くなりますと労働時間を短縮しまして、そしてやめなくてもいいようにする、自分たちでワークシェアリングをやるということをやっている。これは一つの方法であります。もう一つは、一九八〇年ぐらいから、地域の企業を育てるということを一生懸命にやっている。私は、ここが今後非常に着目をしていかなきゃならないところだというふうに思っています。 日本におきましても、今まで地方で雇用創出といいましたら、判で押したように大企業誘致なんですね。みんなが大企業誘致をして、そして、ぬれ手にアワと言うとしかられますけれども、とにかく楽に、どんと来てもらって多くの雇用を生み出すという方法をみんなが考えるわけでありますけれども、今はそうはいかなくなってきましたね。 大きい企業は、地方といえどもなかなかもう来てくれない、むしろ、海外へだんだんと出ていってしまうということが多くなってきました。大きい企業が出ていくだけではなくて、関連をしております下請の企業あるいは孫請の企業でも大きいところは一緒に外へ出てほしいといったようなことを大きい企業は言っております。だから、ベトナムに出るところは下請もみんな引き連れてベトナムに行く。タイへ行くところは下請、孫請も引き連れてタイへ行くというようなことが最近起こってきておりますから、製造業のところはなかなかそういう調子にはいかない。 そのときに、一体、日本の将来、どうしたらいいかということでありまして、ずっと私も最近、この一カ月ばかり、将来の雇用をどうしたらいいかと思っていろいろ勉強したり考えたりしているんですけれども、いい案があるわけではありません。 いろいろ読んで、そしていろいろなものを見ますと、ドイツがいいのには、一つにはワークシェアリングをやっておりますが、もう一つは、やはり地域に根差した中小企業に着目をしている、ここが非常にユニークなところでありまして、そして、その地域に根差した企業の中でも、全部が全部に手を差し伸べておるわけではなくて、その中で、特に、新しいものをつくり出す、あるいは新しい技術を開発する、新しいサービスを行うといったようなところに限定して、そこを育てていく。 それが、だんだんだんだん、十年、二十年というふうにたまってきまして、そうしたところが地域に、あるいは地方にと言ってもいいと思いますが、根を張ってきていて、そして雇用を支えているということが起こっている。ですから、日本の国もそうしていかなきゃいけないんだろうというふうに思います。 〔委員長退席、石毛委員長代理着席〕 日本の国は、日本の国の中で大学を卒業する皆さん方にお会いをしてお話を聞きましても、皆さんもやはり大きい企業に行きたい、安定したところに行きたいという気持ちが強くて、なかなか中小企業に、よし、一遍行ってそこで頑張ってやろうというような人は非常に少ないわけです。小さい企業の方が不安定だという気持ちが強い。 しかし、今は、小さい企業の方が不安定か、大きい企業も安定しているのかといえば、これはどっちがどっちとも言えないわけですね。かえって、小さい企業の方が安定しているということもあり得ると私は思うんです。 そこで、国の方がそこへ手を差し伸べて、国も優秀な中小企業には手を差し伸べているよということを見せれば、お若い皆さん方も、よし、それでは、小さい中小企業でひとつ頑張ろうかという気持ちになっていただけるのではないか。これは希望的観測も含めてでありますけれども、そんなふうに実は思っております。 そういうことは、事実、ドイツで起こっておりますし、前回、これも御報告をいたしましたが、コロラド州のある市の中で、エコノミックガーデニングという政策を行っている。これもやはり、その地域に根差した企業で、しかも新しいものを取り入れてやっていこうというところ、特にそこに手を差し伸べているといったようなことでありました。このアメリカのコロラド州のケースを見ましても、十五年間で働く人の数は大体倍増しております。雇用者数は倍増、そしてそこから上がります税収が約三倍になっております。だから、かなり成功しているわけですね。アメリカでもまだ少ないですが、四カ所か五カ所、そうした実験を始めているところがある。 だから、今までは大企業にばかり目が行っていましたけれども、そうではなくて、世界じゅう、先進国の中は、大きい企業から中小企業へと目のつけどころを変えてきているということではないかというふうに思っています。ですから、今回つけていただいております厚生労働省の予算も、そうした中小企業のところにどれだけ行くのかなという思いで拝見をしているわけです。 これは厚生労働省だけではなくて、経済産業省がやはり中小企業に着目をしたいろいろな施策をおやりになっていますね。経済産業省のおやりになっている内容も、内容は厚生労働省とよく似た内容なんですけれども、厚生労働省の方は、職のない人に、人を対象にして、その人の訓練、そしてその人の生活費を一部見ましょうといったようなことを最近はやっている。それに対して経済産業省の方は、地域の企業、中小企業に着目をして、中小企業と学生さんとをマッチングさせる、そこでインターンをやらせて、そして、よかったらそこで働けるようにしていくというようなことをやっておみえになる。 経済産業省の方は予算の額も割合小さいですね。これは、厚生労働省の予算と比較いたしますと、少なくとも一けた違う、中には二けた違うかなと思うものもあるわけですね。ヨーロッパやアメリカでやっているようなところも、公共事業をやることを思うと、十分の一の金で雇用を創出できるということを言っておりますから、そうした企業に着目をした、中小企業に着目をしたやり方というのは、少ない予算で多くのことができるのかなというふうに思っています。 これは経済産業省からいただいたものでございますが、新卒者就職応援プロジェクト事業というのをおやりになっていますが、これは九十八億円で、多い方であります。それから、合同就職説明会というのは三億円、中小企業人材育成実践型研修というのは九億円、戦略的基盤技術高度化支援事業というのは百五十億円、これはちょっと大きい方です。地域イノベーション創出研究開発事業というのは十五億円、中小企業技術基盤強化税制というので十五億円、それからドリームマッチというのは夢のマッチング、先ほども言いましたように、とにかく中小企業で働いてもらって、実際に実体験をしてもらって、そしてそこで働くことができるかどうかを見る、これは九億円ですね。そして、インターネットの求人サイトを活用して中小企業と学生のマッチング支援を行うというようなことをここでやっている。それから、ジョブカフェも予算額は十億円。 一けた違う、中には二けた違うかなというのもあるわけでありまして、非常に少ない額でおやりになっている。それは、予算がもらえないから少ない額でやっておるとも言えますけれども、それだけではなくて、やはり、少ない額でもやり方によってはそこで雇用を創出できるということでおやりになっているのではないかというふうに思っています。 そのことを思いますと、厚生労働省の予算は、今回でも二千五百億ついているんですから、これはなかなか大きな予算ですね。ですから、厚生労働省の方は、この大きい予算をしっかりと使っていただいて成果を上げていただかなければならないというふうに思います。 今までやっていただいたものの中で成績が出ているものがあるかどうかをひとつお聞きしようと思ったんですが、緊急人材育成支援事業というのがありまして、これは千十三億円、今回もついております。無料の職業訓練と訓練期間中の生活給付を出しておりますが、この訓練を受けている人は、平成二十一年度で四万八千五百七十三人、それから二十二年度が十四万一千八百三十二人。かなり多くの人がお受けになっていますね。これは、生活費も出るしというので非常に人気があるんだろうというふうに思います。 そこで、これで現在までのところでどれぐらいの方が実際就職ができているのかということをお聞きしたいんですが、わかりますでしょうか。 〔石毛委員長代理退席、委員長着席〕
○細川国務大臣 先生の御質問は、緊急人材育成支援事業の成果がどのようにあらわれているかという御質問でございますけれども、基金訓練をいたしまして、その訓練が修了して、そして修了した三カ月後に、就職をしているかどうかという追跡の調査をいたしまして、その結果についての統計も出ております。 一番直近で把握をしているところでありますと、事業を開始いたしました昨年の七月からことしの六月までに訓練を修了した人のうち、就職をした人は一万九千八百九人でございまして、就職率は六四・一%というふうになっております。
○坂口(力)委員 その数字は私もいただきました。それで、それを見ますと、他の就職を希望する者というのはちょっと除いてあるわけですね。そこでいろいろなことをやりました、しかし、そこには就職しませんでした、ほかのところへ希望していますという人の数は除いてある。それも入れますと五一%なんですね。大体半分の人が就職にありつけている。これは、かなりな効果だというふうに思っています。 しかし、これは、調査をして返事をくれた人だけの話でありますから、返事をくれなかった人は一体どうなのか。就職をして、くれなかったのか、それとも、どこへも就職をしていないし、訓練は受けたし、十万円もらったし、しかし何もできていないから、出しにくいから出さなかったのか、そこのところはよくわからない。 経済産業省の方も、新卒者就職応援プロジェクトというのがありまして、ここは平成二十二年に五千人募集をしております。それで、五千人募集をして四千九百八十八人来ている。五千人には十二名足らなんだ、だけれども、大体満杯来たという話でありました。 それで、この人たちは、十一月の五日現在、千六百名修了いたしまして、その中で就職の決まった人が五百十二名、大体三七%といいましたかね。十一月の五日といいますと、まだ終わったばかりですから、もうちょっとは行く人があるかもしれない。まあ、四〇%ぐらいでしょうか。しかし、かなり細かく把握をしておみえになるというのは私はちょっと感心をしたわけであります。 ですから、厚生労働省の方も、大盤振る舞いということはありませんけれども、とにかくたくさん出していただいて、その中でどれぐらいそれがうまく成功しているかというのは、少しデータをまたひとつお出しいただきたいというふうに思います。 私も、厚生労働省にお邪魔しておりましたので、厚生労働省のお金は多過ぎて、もう少し経済産業省へやったらどうだということは言いにくい立場でありますし、きょうも経済産業省の皆さんに来てもらおうと思ったんですけれども、待て、経済産業省の人に来てもらってこの話はちょっとしにくいなと思ったものですから、きょうは来てもらわなかったわけです。 厚生労働省の方は、人に着目をして、一人一人を育成し、そして就職に導いてみえるわけですから、どうしても手間暇もかかるし、お金もかかる。これはもうやむを得ないというふうに思うんですが、しかし、雇用された人の数で見れば、そんなにお金を使わなくてもやっているところもあるわけですので、これは企業に着目をしている、中小企業に着目をして、そしてそこと人とのパイプをつないでいるというところが経済産業省の特徴なんだと思うんです。 ですから、その辺のところはひとつこれからも厚生労働省の方も御検討をいただいて、そうしたこともおやりいただければというふうに思います。 さて、もうあと五、六分しかなくなってまいりましたが、いろいろ調べておりますと、なかなかいいことを言っている人もおりまして、英国のブラウン首相は、我々のとる雇用対策のいかなる行動にもコストがかかることを我々は承知している。いかなる雇用対策にもコストがかかる、しかし、最大のコストは何もしないことによるコストである、こう言っておりまして、なかなか含蓄のある言葉を言っているなと思って、見た次第でございます。 あと五分でありますから、もう最後の問題、お聞きをしたいというふうに思います。 これから先、十年先は、日本の中で、働く人、いわゆる労働力人口というのはだんだん減っていくわけですね。二〇〇〇年の初めに比べて、二〇二五年には一千万人ぐらい減るんではないでしょうかね。二〇一五年で四百十万人、こう言いましたから、二〇二五年になりますと一千万人ぐらい働く人の数は減ってくる。そこを女性に働いていただけるようにする、そして高齢者ももっと働くようにする、若い人はもちろんもっと働くようにするといったようなことでこれは埋めてはいくんだと思いますけれども、それにしても足りないということが起こってくる。 くしくも、現在、政府の方でおやりになっておりますTPPが実現をしましたときに、雇用の問題をどうするかというのは非常に大きな問題だと思うんですね。そうなりましたときには、外国からいろいろの人を採るということは、これはもうやむを得ないというふうに大臣はお考えになっておるかどうかということを最後にお聞きしたいと思うんです。 これは役所に聞きましたら、絶対よそから採らないと言うに決まっているんです。日本の国の中は日本で守っていくというかたい決意みたいなものがありまして、外国からはだめだということを言いますが、そこは、厚生労働大臣としてというよりも、細川大臣個人のお考えで結構でございますから、ちょっとないしょで聞かせていただきたいと思います。
○細川国務大臣 大変現実的であり、大変難しい問題が提起をされましたけれども、日本の労働者人口というのは、これから十年先には、今の状態が続くとすれば大体四百万人ぐらい減少をするという見込みになっておりまして、これが社会経済状況に大変影響を与えるということは間違いないことでございます。 そこで、政府といたしましては、新成長戦略で、若者あるいは女性あるいは高齢者、こういう人たちに職業訓練などをすることも踏まえて、そこで仕事についていただく、そういうことを進めまして、その四百万減るのを五十万ぐらいの減少にとどめようということで計画を立ててやっているところでございます。 そこで、TPPの問題でございますけれども、私としては、少なくとも、国内で若者あるいは女性あるいは高齢者あるいはまた障害者、そういう者の就業に害を与えるというか、そういう人たちが就業できないような形での外国人の労働者の受け入れということは、これはあってはならないというふうに考えておりまして、そういう態度でTPPの問題にも対応をしていこうというふうに考えております。
○坂口(力)委員 では、もう最後にさせていただきますが、経団連の米倉会長は、外国からの移住者をどんどんと奨励すべきだ、こういうことを言っておりますし、また、TPPというのは原則としては例外をつくらないということになっておりますから、日本があれはだめだこれはだめだということを言ったら、それじゃおたくはどうぞここからは抜けてくださいということになりかねないという代物である。なかなかこれは難しいことに直面するというふうに思いますが、大臣の答弁は優等生としての答弁でございましたので、これ以上お聞きすることはやめにしたいと思います。 ありがとうございました。
○牧委員長 次に、高橋千鶴子さん。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 きょうは、脳脊髄液減少症について質問したいと思います。 脳脊髄液減少症は、交通事故、スポーツ障害、落下事故等による頭部、全身への強い衝撃で脳脊髄液が漏れる、液が減少することによって、頭痛、目まい、耳鳴り、視機能障害、しびれなど、さまざまな症状に襲われ、潜在的な患者は数十万人とも言われております。 この問題については、我が党の赤嶺政賢議員が質問主意書や予算委員会分科会などで繰り返し取り上げてまいりました。 先日、私も患者さんたちとお会いする機会がございました。約四年前、後ろからぽんと車で追突されたという和田留美さんは、全治五日と最初は診断されたものの、その後、左目が燃えるように熱く痛くなったといいます。その後どんどん体全体にしびれが広がり、今身体二級になっているわけですけれども、医師からはそれでも異常がないと言われます。保険会社からは保険金目当てかとなじられます。保険も切られてしまいました。弁護士の介入、そしてホームページをたどって、やっと専門医にたどり着くまで一年半もかかったといいます。 まだまだ病気が認知されず、専門医も少ないこと、だるいとかしびれるとか起き上がれないことがただ怠けているというように、周囲から理解されないなど、大変つらい思いをされています。大臣がこうした脳脊髄液減少症患者の皆さんの現状をどう受けとめていらっしゃるのか、一日も早い治療法の確立、保険適用が求められていると思いますが、見解を伺います。
○細川国務大臣 高橋委員から今お話がありました、脳脊髄液減少症の皆さんはその御病気で大変苦しい思いをされているということは、私も承知をいたしております。この治療方法あるいは診断方法が早く開発をされるということが、これは患者の皆さんにとっても切実な願いであろうというふうに思いますし、これは国としても、この研究を推進していくということは大変大事なことだというふうに考えております。 そこで、厚生労働省といたしましては、平成十九年度より、脳脊髄液減少症の診断方法、治療方法の確立を目指した研究を実施しているところでございまして、できるだけ早く研究成果が取りまとめられるように期待もいたしておりますし、頑張ってみたいと思います。
○高橋(千)委員 そこで、今具体的に大臣が最後に紹介をされました厚生労働科学研究、平成十九年から始まっているわけですけれども、治療ガイドラインを目指す研究の進捗状況について、政務官に伺います。
○岡本大臣政務官 今御質問いただきました脳脊髄液減少症に関する研究については、大臣より答弁をさせていただきましたとおり、平成十九年度より三カ年計画で診断ガイドラインの確立等を目指して研究を実施してきたところでありますが、平成二十一年度までの研究期間内に、解析に必要な登録患者数、一応、中間解析に必要な患者さんの数というか症例数は百と見越しておりましたけれども、この百症例が確保できなかったところでございます。 このため、外部の専門家から成る研究評価委員会において、研究の評価を行い、平成二十二年度以降も研究を実施することとなったところでございます。 その結果、平成二十二年八月の段階で、中間解析に必要な百症例が確保されました。現在、科学的根拠に基づく診断ガイドラインの作成に向けた解析を行っているところでございまして、何とか今年度で診断に関するいわゆるガイドラインが作成できたらいいな、出してほしいなという思いは持っておりますけれども、残念ながら、出せるという確証、ここでお約束をできるほどということまでは至っていないということでございます。
○高橋(千)委員 今、何とか今年度とおっしゃいましたので、科学研究は三年単位ですので、また延長したとなるとまた三年待つのかという思いがまず非常にあるわけですね。その点については、今年度がまず目標なんだということをおっしゃっていただきました。そこをまず確認したいのです。 そこで、研究に参加をしている脳外科医などの専門病院、まず、それが今現在幾つになって、それで、例えば赤嶺議員が、それぞれの病院は何例くらい集まっていますかと聞いたら、守秘義務がありますからというつまらない答弁になってしまうわけですね。そういうことは、どこのだれかのデータを知りたいという問題ではありませんので、傾向を知りたい。つまり、最大でどのくらい、最低でどのくらい、ばらつきがあるのかないのか、そういうふうな傾向について、答えられる範囲でお願いいたします。
○岡本大臣政務官 今御質問いただきました点でありますが、ちょっと事前にもう一点、誤解があってはいけないので確認をしておきますけれども、先ほど答弁させていただいたとおり、診断に対するガイドラインというのを今年度目指すのですが、これは治療の確立に関する研究という名前も振っていますから、やはり患者さんがお待ちいただいているのは診断だけではなくてその治療法の確立でありますから、それに向けてさらにその後努力が必要だということはあわせてお話をしておきたいと思います。 その上で、今委員御指摘の、研究班に参加している施設は一体どのくらいあるのかということでありますが、十六施設参加をしております。そのうち、施設ごとの登録患者数の範囲につきましては、一番少ない施設がゼロ症例、一番多い施設が三十三症例であります。先ほどお話をしましたように、百症例を集めるということでありますから、一定程度のばらつきが出るということは統計学的にあり得ることだろうというふうに考えております。 本研究の登録施設は、脳槽シンチや頭部MRIまた脊髄MRIなどすべての検査をプロトコールどおりに行い、なおかつ、その画像や臨床データを解析するための施設に提供することができることを条件としております。 したがって、すべての施設がどこでも参加できるというような状況にはありませんが、実際には、本症に関係する学会の代表者の所属施設、また本症の治療経験の多い施設等から構成をされておりまして、施設間の登録症例に差がありますけれども、登録症例がゼロ症例であった施設の研究者も、学会の代表として、鑑別すべき他の病態、症候、検査所見の比較検討に加わっていただいているということでございます。
○高橋(千)委員 今、診断から治療法の確立ということで、今手元にホームページからとったものがございますけれども、診断・治療の確立に関する研究ということで、今は国立がんセンターの所長であります嘉山先生が研究の代表者であるということになっておるわけですが、当然、その治療法の確立、そしてそれの保険適用まで目指していただきたいという立場で私も質問しておるんです。 ただ、心配しているのは、このガイドラインの確立の中で、入り口ではじかれる人が多いと困るなという心配がございます。というのは、もう慢性の人ははじかれているのじゃないか。あるいは、起立性頭痛ということから最初からスタートして、そこからフローチャートが進んでいますので、最初にお話ししたようにさまざまな症状があるということを言っているのに、一定の条件からスタートしたら当然少なくなるのではないか。 私、これは全部は理解できないところがあります、専門家ではありませんので。ただ、その中で、例えば、想定される患者は二千人前後ではないかというふうなことが書かれているわけですよ。そうすると、今訴えている患者さんたちの実感からはかなり遠いものになるという心配がございます。 ですから、せっかく大臣、先ほどお話ししてくださって、研究の成果を見たいのだと言ってくださったわけですから、本当に望む結果が出てほしいと思うわけです。 そういう点では、今、ゼロ症例のところもあるとおっしゃいました。もっとこれを広げることができないのかということや、国がその実態をもう少し見て、関与をして、積極的な成果を上げられるような努力はできないのか、患者さんたちにできるだけの情報公開ができないのか。そういう点でもう少し努力ができないかという提案ですが、いかがでしょうか。
○岡本大臣政務官 先生御指摘の、どういった方をこの脳脊髄液減少症という疾患として診断をするのかという、まさにガイドライン作成中でありますけれども、頭痛というのは、本当に一冊の本になるぐらい、医学書でも一冊の本になっています。いろいろな原因で頭痛が起こる。非常に難しいです。 ただ、広くすべて頭痛と言ってしまうと、必ずしも、治療に結びつけていくという意味においては、どういう原因か、やはりその疾患の原因ごとに治療法をつくっていかなきゃいけない以上は、余り広い診断範囲をとらえ過ぎますと、結果として治療に結びつかないということになってしまうということもあります。 我々の中では、今この研究では、座位または立位により発生あるいは増悪する頭痛があることを研究対象患者の選択基準としているというのがこの厚生科学研究の立ち位置でありますけれども、もしかしたら、先生が言われている、例えばほかの理由で頭痛が増悪するというものであれば、これは違う疾患の可能性もあるわけですね。その違う疾患まで含めてしまうと、最終的に治療法が少しぼやけてしまうということにもなりかねません。 したがって、さまざまな要因で起こる頭痛について、きちっとした診断をし、そしてそれを治療に結びつけていくという観点においては、今行われている研究が、しっかりとしたガイドラインを出し、そしてそれが診断確立に結びついていくものと私は確信をしております。
○高橋(千)委員 さまざまな要因で起こる頭痛と今おっしゃいましたけれども、その前段のさまざまな要因のところに、明らかに脳脊髄液の減少ということに結びつく、ぶつかったですとか、そういうことを訴えている方たちの声を拾ってほしいという意味で言っておりますので、ぜひ受けとめていただきたいと思います。 保険適用を目指しつつ、しかし、今できることというのはまだあるのではないかという議論を少ししたいと思うんです。 四十二歳の介護ヘルパーをしていた方が、利用者さんに殴られてしまってこの病気になったといいます。この方は自力でブラッドパッチの治療を受けました。ただ、その後、やはり同じ仕事はできませんので、暮らしていけない。それで、生活保護を受けたらと勧めてもらったんですが、申請したら断られました。ブラッドパッチ治療など、三十五万円などと言われているわけですが、高額な医療費を負担できるならという理由で保護が受けられないわけですね。 こんな理不尽なことがあるのか。現実に生活の手段がないわけですから、ここは何とかなるとお答えいただきたいんです。
○岡本大臣政務官 今の話は論点が二つありまして、一つは、先ほど委員がお話しになられた保険適用をどうしていくかということで、保険適用になってくれば、当然、高額療養費の対象ということになってくるわけでありまして、こういった観点での議論が一つあろうかと思っています。したがって、先ほどお話をしました診断とそれに結びついた治療法の確立というのが求められている。 もう一つの観点は、いわゆる生活保護法における医療扶助というのがどういうふうにあるべきかという考え方だろうと思っています。国民健康保険の適用を受けている低所得者との均衡についても考慮する必要があると思っておりまして、特別基準の適用というのは、この疾患に注目してというような観点ではなかなか難しいんだろうと思っています。 脳脊髄液減少症に対するブラッドパッチ療法についても、先ほど三十五万円というお話がありました。この三十五万円についても、実は昼の間に事務方にも話をしましたが、本当に何で三十五万円かかるのかということを私の方からも尋ねております。そういう意味では、もちろん自由診療の世界ではありますけれども、そういった一定程度合理的な説明は必要なんだろうと思っています。 いずれにしましても、脳脊髄液減少症に対するブラッドパッチ療法について関係学会に照会したところ、当該患者の疾病の程度等、個別具体的な事案に即して検討をする必要があるということでありますが、生命維持について直接の関係はないとの回答を受けている治療であり、したがって、医療扶助の特別基準により対応しなければならない必要性をこの疾患だけということで、また、この治療法だけということで定めるということは、なかなか適用が難しいということが実情であります。 先ほどもお話をしました二つのアプローチがあると思いますけれども、私としましては、現時点でお答えできるのはここまでだというふうに思っております。
○高橋(千)委員 質問の意味と答えが違います。この方は自力で治療を受けたんです。それから保護を申請したのです。そうしたら、そんなお金を出せるんだったら保護は要らないべと言われたわけですよ。でも、それで貯金を使い果たして、仕事もできなかったら、どうやって食べていきますかという意味です。
○岡本大臣政務官 その点につきましては、先ほどお話をしました、治療にかかったお金の多寡というよりは、その方が、生活保護法による医療扶助というのは……(高橋(千)委員「扶助の話はしていない。違う、生活保護だけの話」と呼ぶ)生活保護そのものについての御質問であるということでありまして、済みません。 生活保護については、いわゆるその適用については、収入、資産等あらゆるものを活用してもなお生活に困窮される方に対して最後のセーフティーネットというのが考え方であります。 このため、今のお話にありますように、法律に定める要件を満たす限り、生活困窮に至った原因がブラッドパッチの治療であろうとどういうものであろうと、そういった原因のいかんを問わず生活保護の適用がなされるということでありますから、その条件を満たしていれば、当然、生活保護になるということでございます。
○高橋(千)委員 そう言ってくださればよかったんです。要件を満たしているということをまず確認いたしました。次にお話ししたかったのにもう今答えてしまったということでありますね。 今ちらっとお話を聞いて皆さんもびっくりされたかと思うんですが、資料を配ってあります。これは、平成二十二年三月三十日、社会・援護局保護課長の名で「生活保護法による医療扶助の特別基準の取扱いについて」ということです。これは、生活保護受給者が保険適用されていない医療を受けることがどうしてもできないだろうかということを、個別にこれまでは対応していたそうなんですけれども、今回この通知が出たということで、大臣が認めれば、上のところにありますが、「厚生労働大臣が特別の基準を定める」というふうに書いてありまして、こういう場合もあるんだ、細川大臣の情けにすがることができるのかという期待を一瞬したわけです。 ところが、今政務官が答えていただいたように、特別基準の設定の判断基準には、ア、イ、ウとありまして、生命の維持に直接関係があると認められること、他に代替できる治療法等がないこと、研究に用いられるものではないこと、これを全部かなえていなきゃだめだというんです。全部、かつ、かつです。 そうすると、要するに、死ななきゃいいんだろう、死ななきゃ治療しなくたっていいだろうということになるんですよ。こんなことを厚生労働省が言うのか。代替療法があるんですか、安静にしていればいいんですと。これが代替療法といいますか。患者会の皆さんに聞きました。何の薬を飲んでいますかと。対症療法、特別な薬は決まっていないのでボルタレンを飲んでいますと言いました。私でもたまに痛みどめにもらう薬ですよ。 こんなことしか代替療法としてないのに、若い方がもしこの治療がうまくいけば生活保護を受けなくたってよくなるわけですよ。そういうことを考えたらもっと財政的にメリットがあるじゃないですか。死ななきゃいいなんて、そういうことではないと思います。大臣、どうです、一言。
○岡本大臣政務官 先ほどは失礼いたしました。 今お話しになられましたように、三つの要件があるということは事実でありまして、「生命の維持に直接関係がある」という観点、また「他に代替できる治療法等がないこと」、「等」でありますから必ずしも治療法だけではありませんが、「等がないこと」、それから「研究(試験)的に用いられているものでないこと」、これらすべての要件ということになっています。 こういったアプローチからも、委員御指摘のいわゆる経済的支援という観点もありますが、正攻法というのは、やはり保険適用を目指していく、結果としてそれが高額療養費の対象となるというようなことを有効性のある治療法には求めていくべきではないかというふうに私は考えていますので、そういった観点でのアプローチもぜひ委員には応援をしていただきたいと思います。
○高橋(千)委員 正攻法を求めるのは当然であります。ただ、どう考えても不合理なことは解決していただきたい。実際に、治らない、理解されないことを苦しんでみずから命を絶った人もいるんだということを忘れずにいただきたいと思います。 きょうは、文部科学政務官にも来ていただいていますので、一言伺いたいと思います。 学校現場でも、バレーボールが頭にぶつかったなどという形で、子供たちの中にも同じ症状の方がいるんですね。平成十九年五月三十一日に「学校におけるスポーツ外傷等の後遺症への適切な対応について」という事務連絡が出されました。ただ、これ一本では周知ができないと実際に思います。適切な対応についてと言われても、どうしていいかわからない。 守山英二先生の小児・若年者の脳脊髄液減少症の現状によれば、診断された子供たち、患者の六割が登校できない、八割が学校生活に支障を来している、こういうふうに答えているわけですね。周りの子供たちから理解されず、ただ不登校だと扱われている。それをこの一片の通達だけでは、やはり理解できないだろう。もっと具体例を添付するですとか、検査はこういうところで受けられますとか、そういう積極的なアプローチが必要だと思いますが、いかがですか。
○牧委員長 笠文部科学大臣政務官、簡潔にお願いします。
○笠大臣政務官 今委員が御指摘のように、平成十九年の五月に通知を出しているところでございます。毎年その趣旨の周知徹底を図っているところでございますけれども、さらには、文部科学省のホームページについても、当初は記者発表ということだったところを、今は事務連絡の内容を見つけやすくするようにしっかり改善もさせていただきました。 いわゆる脳脊髄液減少症については、現場の状況等も踏まえ、その周知徹底について、今委員から御指摘あったようなさらなる改善ができるように、しっかりと検討をしてまいりたいと思います。
○高橋(千)委員 お願いします。 終わります。
○牧委員長 次に、阿部知子さん。
○阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。 私は、きょうはB型肝炎の問題、ちょうどきょう、札幌地裁でしょうか、国の側からの論点整理も出されるやに伺っておりますので、この問題を取り上げさせていただこうと思います。 実は、昨日も予算委員会の集中審議で取り上げましたが、時間が不足いたしまして、私の聞き方も駆け足でしたし、細川大臣も十分にお答えをなさるお時間がなくて申しわけなかったと思いますので、きょうはしっかり大臣みずからのお口でお答えをいただきたいと思います。また、岡本政務官は専門家でありますので大臣を適宜サポートしていただいて結構ですが、何度も申しますが、ぜひこれは、国としての救済の姿勢ですから、細川大臣にもわかっていただくことが一番大事なので、よろしくお願い申し上げます。 きのう私が指摘いたしましたように、C型肝炎が血液製剤、治療などでフィブリノゲンなどを使ったことによって生じたものが多い中で、B型肝炎の方は、予防接種との関係を国は、十八年、最高裁判決に従ってお認めになりました。 私は、もともと小児科医ですので、子供たちに予防接種をしてきた。そして、その昔、問題になっている期間は昭和二十三年、私が生まれた年ですが、そこから六十三年までの四十年間、国は昭和の二十三年と二十五年におのおの通知は出しながらも、例えば針を消毒しなさいとか、筒をかえなさいとか、同じ筒を使わないとかやりながら、しかし医療現場ではそれが周知徹底されなかったということによって多くの子供たちが肝炎のウイルスを身に受け、そして幼い体で十分に反応できないから、キャリアといってそれがウイルスとして居つく状態をつくってしまった。中には肝硬変、肝がんになってお亡くなりになるケースもあるという大変悲しい事態であります。 きのう伺いましたのは、なぜ命に差がありますかという単純なことでした。C型肝炎で、この間、患者さんたちも頑張られて、国との和解に持っていかれたときは、お亡くなりになった方や、肝硬変、重症な方、あるいは軽症な方も含めて肝硬変は前がん状態であるということをかんがみて四千万円という額の提示があって和解されていると思いますが、今回、このB型肝炎については、肝臓がんか死亡なさる、あるいは重症の肝硬変で二千五百万円、普通、軽症の肝硬変と言われると一千万だと。そうすると、同じ肝がん、肝硬変の苦しみを背負いながら、あるいは肝硬変、いつまた次に悪化していくかわからないものを背負いながら、なぜこれだけ違うのかということを、まず説明を明確にしていただきたいと思います。大臣、お願いします。
○岡本大臣政務官 事実関係ですので私の方からお話をさせていただきますが、何遍も当委員会を含めて御答弁をさせていただいておりますように、国として大変重大に受けとめております平成十八年の最高裁判決において委員御指摘の五百万円という数字が出てきたわけでありますけれども、これをもとに、C型肝炎のときの死亡等との間に二千万円の差があるということで、五百万円に二千万円足して二千五百万円というのを重症の肝硬変、肝がん、このB型肝炎訴訟については国が十月十二日に和解提示をしているということでございます。 B型肝炎とC型肝炎においては、委員も御承知おきのとおり、必ずしも病態が一致するというわけではなくて、ウイルスも違いますので、軽症の肝硬変の方については、自覚症状が乏しいこと、働くことができる場合も比較的多いと考えられることや、治療により病状の進行を抑えることが可能であるということ等を踏まえて一千万円にした、こういうことを答弁させていただいております。
○阿部委員 何もかも一緒くたに答えるとそういうごまかしになるんですね。何を言っているかというと、肝臓がん、死亡されるんですよ。肝硬変、これもかなりの確率で死亡なさいますよ。そちらの死亡は二千万、片一方の死亡は四千万。今、岡本さんの言ったのは、二千万にもともと判決の五百万を足して二千五百万ですとおっしゃっただけなんですね。私が細川さんに聞きたいのは、同じように亡くなるんです。亡くなるんです、悲しいことに。それで二千万、片一方が四千万ですか。なぜB型肝炎による死は三文安なんですか。 もしもそれをきちんと説明されるとしたら、B型肝炎だと、それなりの蓋然性、要するに母子手帳があった、予防接種歴がある、それを証明してなおかつ安いんですよ。では、ほかの可能性があるから、家庭内の生活でうつるでしょう、そういう可能性だって否定しません、B型の方がウイルスが多いから。だけれども、もし半値に値切るなら、そのことの起こり得る頻度がせめて半々の証明を国はなさるべきですよ。 私どもが医師としてやっている場合に、逆に大半が予防接種からくるものであろうと思います。それは、あとはお母さんから赤ちゃんにうつるのがあるんですよ。でも、このお母さんから赤ちゃんにうつるのは、昭和六十一年から対策して本当に少なくなりました。ここを少なくするとウイルスを持っている子供が少なくなるから、水平、横の感染も激変しているんですね。すなわち、メーンなものは、縦感染、縦の母子感染を除けば、逆に横感染の大半は予防接種。だって、きのう申しました、九割の子供が義務で予防接種を受けているわけです。 私は、国が主張なさるなら、なぜ半値なのか。確率は半々ですか、予防接種によるものとそうでないものと。確率論的にだって証明できないでしょう、そんなこと。どうですか、大臣。大臣、お願いします。さっきの岡本さんのは二つをまた余分におっしゃったけれども、それはそれで論破しますから、申しわけないけれども大臣にお願いします。なぜ命は半値ですか。
○岡本大臣政務官 先生お話しになられました、集団予防接種は日本国民が多く受けていたのじゃないかという点でありますけれども、確かにそういった事実もある一方で、先生御指摘のさまざまなルートで感染が成立するというのもまた事実でありまして、先ほどからお話をしておりますとおり、C型肝炎訴訟など他の薬害訴訟等と比較しても、集団予防接種によってB型肝炎ウイルスに感染したか否かの因果関係については証拠に乏しいとされているということもありますし、また、このため、平成十八年の最高裁判決においても、母子感染でないこと、他の原因が見当たらないことといった推論の積み重ねによって集団予防接種によったものと法的に判断をされています。 したがって、先ほどからお話をされておりますとおり、さまざまな感染経路があったという中で、やはり一定程度の蓋然性を持ってそこは証明するべきじゃないかというふうに考えているというふうに御理解をいただきたいと思います。
○阿部委員 それはやはり挙証責任が反転、逆さになっているんですよ。だって、子供は逃げることができない状態で接種されるんです。そして、今度、あなたが確実にこの接種で自分が肝炎をもらったという証明をしなさいよと言われたって、そんなこと現実的にはできないですよ。その結果どうしなければならないかというと、逆にその他の確率がどのくらいあるかを明示すべきですよ。では、十人肝炎のウイルスにかかった子供がいる、政府がやらねばならないことは、この子供のうち五人は他の家庭内の感染かもしれないということをそれなりに明示するデータがもしあれば、それは政府としてよろしいでしょう。だけれども、被告側にある国が原告側である患者さんたちに、あなたがそれがうつったのを証明しなさいよと求め続けて、果たしてそれが誠意ある態度でしょうか。 また、先ほど言いましたのは、医学的には、この母子感染を防ぐ作業をやったところが非常に減ったんですね。ということは、家庭内でほかにうつるということは率としても少ないことなんだろうと思います。 そして、私の時間はきょう限られていますから、あと二点いきたいと思います。 そもそも、亡くなってすら差別をされ、そして慢性肝炎、これが五百万で、キャリアは検査の代金だけ出しましょうと。一方、C型が二千万で、キャリアが一千二百万だと。もともと、キャリアであるということに、岡本さん、伺いますよ、人生でどんな負担と不安とデメリットを負うでしょうか。これはどんなふうにお思いですか。
○岡本大臣政務官 前段にちょっと先ほどの……(阿部委員「済みませんが、時間がないので、お願いします」と呼ぶ)わかりました。先ほどのとおり、十八年の最高裁判決をもとに国として最初は提案をしましたけれども、現在まさに和解協議をしておるところでございまして、委員の御指摘なども、またそういった考え方についても、我々としては本当に傾聴しながら和解協議に臨まなきゃいけないと思っています。 先ほどのいわゆる無症候性キャリア、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、それぞれウイルスの性格が違っているというところもあり、それぞれのその後のいわゆる病態の推移についても違っているというのは事実でありますが、その一方で、どういうウイルス感染症であれ、やはりウイルスに感染していることを告知されるということは決して患者さんにとって快いものではありませんし、それはどういった感染症であれ、それを治したいと思う気持ちが起こってくるというのは同じであるという意味においては、さまざま感染症がありますけれども、どういった感染症でも同じような面持ちになられるというのは事実だろうと思います。
○阿部委員 逆にそんなに一般化しないでほしいんですね。就職差別だってありますよ。それから、だれかパートナーができたとき、自分がうつしてしまうという不安を持つわけですよ。 あともう一つは、常に、これは頻度が少なくても、B型肝炎の場合は、岡本さんがだれよりも知っているように、肝硬変を経ずして突然肝がんになるわけですよ。C型肝炎であれば肝硬変という時期を経て肝がんがやってきます。でも、ある日突然なんです、B型肝炎の肝がんは。それは、持った方にとっては、本当に爆弾を抱えたような思いだと私は思いますよ。だからこそ、最高裁では、たとえ無症候、今症状がないキャリアでも、慰謝、申しわけなかったということで、五百万という最低ラインを引いたんですよ。国はそのラインすら踏み外して、謝罪もせず、ラインも踏み外して、人間が抱える不安、ウイルスは消えないんです、B型肝炎の場合は。これも岡本さんがよく御存じでしょう。C型の場合は、場合によっては消えることもあります。でも、一生持ち続けなければならないのです。 なぜ最高裁は無症候性キャリアですら五百万円としたと思いますか。細川大臣に伺います。ぜひ細川さんにわかっていただきたいんです、この最高責任者ですから。
○岡本大臣政務官 おっしゃる御趣旨は非常に、それぞれ医師の立場として、私も経験したことがありますから、それはごもっともな点はあります。 したがって、我々としては、これは今、国として、やはり法に基づいて、また十八年の最高裁判決というのがやはり一つのスタート台になるというところは、そこは御理解をいただきたい。突然、何か根拠のわからないと言っては失礼ですけれども、金額をぼんと出すということはなくて、我々としては、やはり最初は根拠を持って提示をし、そこから和解協議を誠実に進めていきたい。大臣もかねてよりお話をいただいておりますとおり、早期に和解を目指すという決意を語ってみえますから、それに従って我々政務三役も、また事務方も含めて対応していくというふうに考えているところでございます。
○阿部委員 最高裁の根拠は、無症候性キャリアでも五百万、最低ラインです、慰謝料です。慰謝しなさい、そこから症状に応じて積み上げていきなさいということであります。ゆめゆめそれをたがえることなくお願いしたいと思います。 大臣、最後にお願いします。
○細川国務大臣 B型肝炎に感染されて大変苦しんでおられる方に対して、その救済について、国としては、これは誠意を持って対応をしていかなければというふうに思って和解協議に臨んでいるところでございます。 ただ、阿部委員が言われます無症候キャリアに関しましては、これは十八年の最高裁判決での五百万というのは、ちょっと私とはその判決のとらえ方が違うところもありまして、慰謝料あるいは慰謝料だけではないと。高裁からのいろいろな主張、高裁の判決なども含めますと、私は慰謝料だけではないんじゃないかというふうに思っております。 それから、十八年判決でなかった除斥期間というのが今回問題になるんです。十八年のときは問題になっていません。二十年たちますと法律的には除斥期間で損害賠償請求権は消滅をする、こういう法律もありまして、そういう点も含めまして、いろいろ国としても誠意を持って御提案もさせていただいて、無症候キャリアの皆さん方に対しても、いろいろ御心配も、いろいろ苦しんでおられますから、検査費用とかそういうことについては私ども、しっかり支援もさせていただこう、政策的な対応でさせていただこう、こういうふうに思って提案をさせていただいたところでございます。 阿部委員の言うことも本当にわかりますし、患者の皆さんの気持ちもわかりますので、国としては、今後、誠意を持って、できるだけ早くこの和解協議を成立に向けて努力をしていきたいというふうに考えております。
○阿部委員 委員長にはぜひ、この問題はまだ発端です。私ももっと聞きたいし、もっと患者さんのためにみんなで論議したいと思います。ぜひ集中審議などのお取り計らいをよろしくお願いいたします。 ありがとうございます。
○牧委員長 次に、柿澤未途君。
○柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。 子ども・子育て新システムについては、先ほど来この質疑でも取り上げられておりますが、スポットライトは率直に言って幼保の一体化に当たっているというふうに思うんです。しかし、私から見ると、実は、待機児童の解消に向けてはもっと重要な視点が盛り込まれているというふうに思っています。 幼保の一体化、あるいはいろいろな交付金の問題とか、言い始めるとちょっと異論があるところもあるんですけれども、きょうは、今回この子ども・子育て新システムに盛り込まれた非常に重要な視点だと思います小規模保育サービスについてお伺いをしたいと思います。 ことし四月に、私の地元の江東区東雲というところに、おうち保育園という保育園がスタートいたしました。これは日本初の全く新しいスタイルの保育園でありまして、要は、今まで保育ママとして自宅で子供を一人、二人、三人預かってきた、これを複数の保育ママでマンションの空き物件をお借りして預かる、こういうスタイルのものです。 ちなみに、東雲のURの空き室をお借りしまして、保育士、保育ママ三人、それに子供が九人、こういうことでスタートしました。 こういう形でやっていくことが実は大都市東京の待機児童の解消に向けては最も有効なやり方なのではないかというふうに思うんです。認可保育園をつくる、これは東京においてはもう土地もない、そして高い、スクラップ・アンド・ビルドが難しい。団地の町につくったけれども、高齢化して全く定員割れになっちゃった。横浜市なんかでいえば、千五百人待機児童がいると思えば、実は保育所の欠員が千五百人いる。地域によってミスマッチが起きてしまっているわけです。 これを、例えばマンションの一室をお借りして、保育士三対子供九、こういう形でやっていくものをどんどんふやしていけば、その地域、開発が進んでいる地域に出現をしている待機児童のニーズを柔軟に迅速に吸収できて、しかもそこで必要がなくなればスクラップというか、要はニーズのあるところに移行していくことも可能である、こういうことです。 さらに、開設コスト、運営コストを考えても、この運営に当たっているNPOのフローレンスさんから資料をいただきましたけれども、公立の認可保育所は乳児一人当たり六百万のコストが年間かかっている、おうち保育園だと乳児一人当たり百四十万円で済む。コストの大幅な削減にもつながるわけです。今、江東区でも五百人ぐらいの待機児童が生まれているんですけれども、公立の認可園で全部待機児童を吸収しようと思ったら、これはもう財政的に無理です。 そういう意味で、まさにこのおうち保育園のようなものをふやしてこれをカバーしていくというのが極めて重要な視点であるというふうに考えておりますし、また、フローレンスの駒崎さんがこれを発案されて江東区で第一号を開きたいというときに、そうだなというふうに感じさせていただいた部分だったんですけれども、こういう視点をお持ちで今回小規模保育サービスというものを盛り込まれたということでよろしいでしょうか。
○小宮山副大臣 柿澤委員から、子ども・子育て新システムの中の小規模保育サービスのあり方について御評価もいただいて、ありがとうございます。 先日も、今おっしゃった江東区のおうち保育園からもヒアリングをさせていただきまして、そうした、とにかくあらゆる社会的資源を有効に使いませんとすべての子供の居場所というのはつくれないと思っていますので、そこまで多様に、複合的にこの子ども・子育て新システムの中では考えていきたいと思っております。 おっしゃった、保育ママを集団でやる、あるいはその保育ママが自分のうちとか相手の方のおうちに行ってやる、多様な形態が保育ママもあると思っていますので、今言われたような、新しい、そこが集団的にやるということもしっかりと生かしていきたいというふうに思っております。 子ども・子育て新システムについては、今、基本問題ワーキングチームなど三つのワーキングチームをつくっておりまして、その中で具体的な検討を進めていきたい、そういうふうに考えているところで、この小規模保育サービスを生かすということも、特に都市部の待機児解消のためには大変有効な方法だと思っておりますので、これも大事な柱として考えたいと思っています。
○柿澤委員 このおうち保育園は、第一号がこの四月に江東区でスタートをしたばかりなんです。日本初だということでいろいろ注目もされているんですけれども、一園できてもこれはしようがないわけで、東京じゅうにこのスタイルの小規模保育サービス、おうち保育園モデルのものが広がっていき、それが成功することによって、全国の都市部の待機児童の解消に向けて定着をしていく、こうした流れをつくっていくことが大事だというふうに思っております。 そういうふうに考えると、これまで待機児童ゼロ、待機児童解消というのは、箱物の保育園にある意味では偏ってきた施策を行ってきたというふうに思うんです。しかし、特に都市部の待機児童が、一番多いのはゼロ、一、二なわけですね。特にゼロ、一。ここの部分については、園庭があってジャングルジムがあって、こういうフルスペックの保育園である必要は必ずしもない。むしろ、人材配置を厚くして、家庭的な雰囲気の中で保育のサービスを提供する、こういうことの方が大事だというふうに思うんです。 そういう意味で、例えばイギリスでは、家で子供を預かるチャイルドマインダーが七万五千人もいたり、あるいはフランスでは、認定保育ママ制度で保育需要の七割を満たしている、こういうことが言われています。 今まで、保育ママ、家庭的保育者というのは、区市町村が独自にやっているサービスからスタートをしていますから、何となく、どういう方がどういう資格でこのサービスを行っているのかということがはっきりしてこなかったというふうに思うんです。また、保育士という資格がありますから、別に家庭的保育の資格をつくるということがなかなかしにくかった、こういう事情もあるんだというふうに思います。 しかし、こういう形で、子育て経験をしたお母さんが、例えば自宅で子供を預かったり、近くのマンションの一室で、おうち保育園に出かけて、今まで自分の子供を見てきたように保育のサービスをするということになれば、これはやはり一定の、資格なのかどうかわかりませんけれども、保育者としてのオーソライズされた何かをつくらなければいけないというふうにも思うんです。 それをつくることによって、逆に言うと、今、例えば母子家庭の方であるとか、女性の雇用・就労機会をどうやってつくっていくかということにもなっているわけですから、そうした方々が自分が子育てをしてきた経験を生かして地域でこういうサービスに従事をする、こういう道も開けてきて、これはある種、雇用政策にもなるんじゃないかというふうにも思うんです。 そうした意味で、家庭的保育を、ある意味では施設型の保育とまた別のカテゴリーとして確立をして、そして、そのサービスを提供する方のいわば資格をきちっとしたものとして確立をしていく、そうしたことが必要ではないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○小宮山副大臣 子ども・子育て新システムの中で、どういう資格を持ったどういう名称の方々に担っていただくかということは、今検討しているところなんですね。 実は、幼稚園と保育所を一緒にして仮称子供士と言ったとしても、そこで何をどのようにして、処遇をどうするか。それに加えて、今申し上げたような家庭的保育、保育ママさんなども多様な形態で、保育所で保育ママさんを集めてやっているというケースも中にはあったりしますので、そういう場合に、今は研修を受けていただいてやっていますけれども、そこを何か資格にするのかどうか、また、その資格要件をきつくしてしまうと、かえってやりたい方のやりたい気持ちをふさいじゃうことにもなりますので、そのあたりの兼ね合いもあると思いますから、これから新システムの中でいろいろ検討させていただきますので、また委員からも御意見をいただければと思っています。
○柿澤委員 ありがとうございます。 残り五分になりました。子ども手当について少し触れたいと思います。 子ども手当は、先ほど質疑でもありましたとおり、支給額の積み増し等が来年度に向けて議論されているようでありますけれども、それよりも何よりも、子ども手当自体が思いのほか評価が低い。 読売新聞の参議院選挙のネットモニターの調査というのがあるんですが、これを見ると、子ども手当を評価する、三四%、評価しない、六六%。参議院選挙で民主党に入れた、こういう人でも、子ども手当を評価するという人は六〇%にとどまっているんですよね。これをどう思うか、何か誤解があるのか、どうしてこういうふうになってしまっているのか、お伺いをしたいと思います。
○小宮山副大臣 先ほどから申し上げているように、子供を社会全体でとにかくいい状態で育てていきたい、その中で、なぜ子供を持ちたいのに持てないかと聞くと、一番に経済的負担ということがあったので、まず子ども手当を出したんですけれども、そのいろいろな考え方についてしっかりと私どもから広報ができていないというかお伝えし切れていないというところは、これからも一生懸命お伝えをしていかなければいけないと思っています。 反対の中には、私どもが控除から手当へという形で考えたことなどがほとんど伝わっていないので、後世にツケを残してまで巨額のものを出すのかとか、いろいろな誤解を受けているところと、私どもの思いが伝わっていないというところもありますので、そこはしっかりとこれからまた伝えていく努力をしたいと思っています。 もちろん、私たちも手当だけでいいなんて全然思っていないので、総合的にパッケージでやらなければいけませんから、まず第一弾で、一番の阻害要因という経済的な負担をなくすために手当てをした。それで、その後ずっと今やっているのが、就学前のすべての子供に質のいい居場所を、教育、保育の場をということなど、総合的にやっていきたいと思いますので、その中の位置づけをしっかりと御説明もして、また理解も得られるように努力をしたいというふうに思っています。
○柿澤委員 私が思うに、これだけ子ども手当が評価されないのは、それが何を目指しているのかがわからなくなってしまっているからではないかと思うんです。だから、単なるばらまきだというようなことが言われてしまうのではないかと思います。 子ども手当の目的として、当初、子育て、子供の育ちを総合的に支援するということと、また、使われれば消費というか内需の拡大にも資する、こういうことが言われました。しかし、現金支給の方式をとっていることによって、貯金をされてしまえば使われませんし、また、現金でありますから、子供のために使われる保証がない、こういうことにもなっているわけです。 そこで、私は、あの通常国会の子ども手当法案の審議の中で、バウチャーでの支給ということを考えたらどうかということを提案させていただきました。子育て関連のサービス等にのみ使えるクーポン券のようなバウチャーを支給する。現金と違って、バウチャーなら銀行に預金できるわけではありませんし、必ず使われる。そして、さらに言えば、子供のために必ず使われるということになるわけです。 ことし三月十日、衆議院の厚生労働委員会、こちらの場で子ども手当のバウチャーでの支給を鳩山総理に提案させていただきました。すると鳩山総理は、私も関心を持っている、幅広く二十三年度以降検討することは大変意味のある話だと思っていると。さらにその直後、四月の官邸の「新しい公共」円卓会議でも、一つの発想であるということを、バウチャーの話、鳩山総理がおっしゃっているわけです。 二十三年度以降に向けて子ども手当のバウチャーによる支給ということを検討しますと言っていますから、長妻大臣もこれを受けて、総理が言っているから検討しますと言っていましたので、この検討状況というものはどうなっているのか。また、バウチャーで支給することの是非について、これは最後ぐらいは細川大臣にもお伺いをしたいと思いますので、お尋ねをさせていただきます。
○小宮山副大臣 バウチャーについては、党内でもいろいろ議論がありましたし、議論はしているんですが、そのバウチャーのよい面を今おっしゃいましたけれども、デメリットの面としては、やはり、これが換金されてしまうとかしたときに、本人しか使えないようにするというのがなかなか難しいということやら、バウチャーの使途の範囲をどこまでにするのかとか、あるいはその事務コストがかかるとか、使い勝手がどうしても悪くなるというような、そんなこともございます。 ただ、今の新システムの中での検討状況を言いますと、これは地方が裁量でいろいろやる中でバウチャーという方法も考えていいのではないか、ただ、国全体としてやると今のような問題点もあるのではないかという議論を今しているところです。
○細川国務大臣 子ども手当をバウチャーでという御意見、貴重な御意見として拝見をいたしましたけれども、今、そのバウチャーによる子ども手当でメリット、デメリット、いろいろと検討をしているところでございますから、これは私どもとしては適切に判断をしていきたいというふうに思っております。
○柿澤委員 きょうは、子育て支援にかかわる政策についていろいろお尋ねをさせていただきました。午前中と違って和やかに進めさせていただいて、本当に感謝をしております。 どうもありがとうございました。 ————◇—————
○牧委員長 次に、第百七十四回国会、内閣提出、国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。細川厚生労働大臣。 ————————————— 国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○細川国務大臣 ただいま議題となりました国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 年金制度は、国民生活の安定と経済社会の活力の基盤として欠くことのできないものであり、少子高齢化が急速に進行し、高齢期の生活を取り巻く社会経済情勢が大きく変化している我が国においては、年金制度の重要性はさらに高まっています。 しかしながら、昨今、国民年金については、保険料の納付率が低下しており、保険料を納付した期間が受給資格期間を満たさないために無年金となったり、納付した期間が短いために低年金となったりする等、今後、十分な老後の所得保障を得られない方が生ずるおそれがあります。また、高齢期の生活の需要が多様化している昨今においては、公的年金制度と相まって国民生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的としている企業年金についても充実が求められています。 このような中で、将来の無年金、低年金の発生を防止し、国民の高齢期における所得の確保を一層支援するために、国民の老後の生活設計の柱である公的年金制度及び企業年金制度等について所要の措置を講ずるため、この法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。 第一に、国民年金について、保険料を納めやすくすることで、無年金、低年金となることを防止する観点から、徴収時効の過ぎた過去の未納期間についても、納期限から十年以内であれば、保険料を納付することを可能とすることとしております。 第二に、国民年金基金について、高齢期における所得の充実を図るため、その加入員の範囲を見直し、国民年金の六十歳から六十五歳までの高齢任意加入被保険者が国民年金基金に加入できることとしております。 第三に、確定拠出年金について、企業の雇用実態に応じた制度設計が可能となるよう、企業型確定拠出年金の加入者の加入資格年齢を引き上げ、六十歳から六十五歳までの年金規約で定める年齢とする等の措置を講ずることとしております。また、高齢期における所得の充実を図るため、企業型確定拠出年金の加入者がみずから掛金を拠出できる仕組みを導入し、当該掛金に関し、税制上必要な措置を講ずることとしております。 第四に、厚生年金基金について、現在の厳しい経済・運用環境の悪化を踏まえ、解散する場合における負担を軽減するため、返還すべき費用の分割納付等の特例措置を設けることとしております。 第五に、企業年金制度等について、各企業年金等が、給付の支給を確実に行うため、その支給に必要となる加入者等の情報の収集、整理または分析の業務を企業年金連合会及び国民年金基金連合会に委託することができることを法律上明記し、企業年金連合会等が住民基本台帳ネットワークから情報収集等を行うことができることとしております。 このほか、関係する法律の改正について所要の措置を行うこととしております。 最後に、この法律の施行期日は、国民年金保険料の納付可能期間の延長については平成二十三年十月一日までの間において政令で定める日、国民年金基金の加入員の範囲の拡大については公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日、企業型確定拠出年金の資格喪失年齢の引き上げについては公布の日から起算して二年六カ月を超えない範囲内において政令で定める日、企業型確定拠出年金の加入者の掛金拠出の導入については平成二十四年一月一日、その他の事項については平成二十三年四月一日としております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○牧委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時十七分散会