予算委員会 第7号
- 発言数
- 439 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2010/03/08
会議録
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成二十二年度一般会計予算、平成二十二年度特別会計予算、平成二十二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 ─────────────
○委員長(簗瀬進君) 先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。 それでは、報告を舛添要一君にお願いいたします。舛添要一君。
○舛添要一君 予算委員会委員派遣の調査につきまして御報告いたします。 派遣団は、簗瀬委員長を団長とする十四名で編成され、二月十八日及び十九日の二日間、福島、栃木の両県を訪れ、東北及び関東地方の産業経済の動向、両県の財政・経済状況等について概況説明を聴取するとともに、福島県では公設試験研究機関の活動状況、中小企業の状況、栃木県では酪農試験場の研究内容、医療機器及び精密測定機器の製造状況、商工業の状況、自動車産業の状況について調査を行ってまいりました。 東北地方の経済動向は、生産活動は低水準ながらも緩やかに持ち直し、企業収益は平成二十一年度に増益を見込んでいる。個人消費は、経済対策の効果で乗用車や家電の販売が伸びる一方、大型小売店の販売が落ち込むなど、二極化の傾向が見られる。また、雇用情勢は非常に厳しい状況が続いている。こうしたことから、地域経済は厳しい状況にあるものの、一部に持ち直しの動きが見られるとのことでありました。 福島県の財政状況は、三位一体改革によって地方交付税が大幅に削減され、県税収入が落ち込む中、社会保障関係費や団塊世代の退職金の増加が見込まれており、教員給与の抑制や事業の見直し等による歳出削減を進める一方、歳入の確保に取り組んでいる。こうした中、福島県は平成二十二年度予算では、主要基金の活用等で財源を確保しつつ、経済・雇用対策、さらには地域医療の確保、子育て支援、県民生活の安全、安心確保に予算を重点的に配分するとのことでありました。 なお、福島県からは、人口の一極集中の是正、電源地域振興策、税財源の偏在の見直し等が必要との要望をいただきました。 次に、関東地方の経済動向は、厳しい状況にある中、業種等のばらつきはあるものの、持ち直しの動きが見られる。また、リーマン・ショック以降、製造業は固定費削減等によって損益分岐点を引き下げ、減収増益企業の割合が急激に増えている等の特徴的な動きが見られるとのことでありました。 栃木県の財政状況は、県税収入が六年ぶりに減少し、地方交付税がピーク時から大幅に減少する中、県債償還が高水準にあることや医療・福祉関係経費の増加等により、毎年度多額の財源不足が生じている。栃木県は、平成二十五年度に収入に見合った予算編成とすることを目標とした「とちぎ未来開拓プログラム」を策定し、歳出、歳入全般にわたる徹底した見直しを行う。また、二十二年度予算では、県税収入の大幅な減額が見込まれる中、財政調整的基金等を取り崩し、経済・雇用対策に取り組むとのことでありました。 なお、栃木県からは、中小企業の資金繰り支援を始めとした経済・雇用対策の充実、地域主権改革の早期かつ総合的な取組、地方負担が生じる政策に係る国と地方の事前協議、地方交付税の増額、企業の海外進出抑制策等が必要との要望をいただきました。 以上で派遣報告を終わります。 調査の詳細につきましては、これを本日の会議録に掲載されますようお取り計らい願いたいと存じます。 以上でございます。
○委員長(簗瀬進君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 なお、提出された報告書につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたします。 ─────────────
○委員長(簗瀬進君) 平成二十二年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告をいたします。 本日は一般質疑を百二十一分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本三十分、自由民主党・改革クラブ六十四分、公明党十五分、日本共産党六分、社会民主党・護憲連合六分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(簗瀬進君) それでは、これより質疑を行います。谷岡郁子君。
○谷岡郁子君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の谷岡郁子でございます。 同僚議員の皆様には今日の機会を与えていただきましたことを感謝申し上げます。また、大臣におかれましては、本当に政権交代の御多忙の中、今日は機会を与えていただきましたことを感謝申し上げます。 半世紀ぶりの政権交代ということもありまして、今日は一般質疑ではございますが、やはり政権交代ということにおける全体的、そして総括的な部分についてもお聞きをしたいと思います。特に菅大臣におかれましては、財務大臣であると同時に副総理であり、また民主党政権最初の国家戦略担当大臣でもあったということで、つまり、自公政権五十年の結果を見詰め、日本を二十一世紀にふさわしい国につくり替える中心でもあるということで、その観点からお聞きをしたいと思っております。 まず、その問題意識、それがどのようなものであるのか、お聞かせいただきたいのです。 菅大臣、政治主導がなぜ必要なのか、官僚の皆さんの管理運営意識だけでは国家を経営するには十分ではないということなのか、その点についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(菅直人君) 谷岡議員から大変根源的な御質問をいただきました。政治主導という言葉にはいろいろありますけれども、この政権ができる前に、いろいろな機会に私も多少のものを書いたりしておりましたけれども、基本的に日本の政治は官僚主導の政治で、本当の意味での国民主権の政治になっていないのではないかと従来から思っておりました。ですから、私は、政治主導という言葉を本質的な形で言い換えるとすれば、本当の意味での国民主権の政治ということに変えなければいけない。 それを少し具体的に言うとすれば、これまでややもすれば内閣というのは大臣以外はすべて官僚にお任せするのが内閣の在り方で、国会議員というのはあくまで国会の場で議論するのが国会議員の役割だとされてきました。しかし、私は、議院内閣制の本質は、政権を担当することを国民から負託された政党が内閣全体の責任を持つのが議院内閣制の本来の在り方だと思っておりまして、そういう意味で、いろいろな形で内閣全体を政治主導というのか、特に具体的に言えば、閣議の在り方あるいは政務三役の在り方などを通して国会議員を中心にした政治家が責任を持つと、そういう体制に変えることが本来の国民主権の下における議院内閣制の内閣であろうと、こう考えてきました。 そういったことで、まだまだ不十分な点はありますけれども、そういう観点からの新しい試みが現在進行していると、このように思っております。
○谷岡郁子君 菅大臣は、この間、国家戦略会議をおつくりになり、また成長戦略というような形で、戦略という言葉に大変意味を込められているようにうかがわれます。それは、戦略と戦術というのがやはり全く別次元のものであるということなんでしょうか。私自身は、戦略とは戦術の単なる和ではなくて言わば積であると、そして政策を寄せ集めるだけではなくて、総合的に、統合的に関連させ、何をどうやってやるかを計画的にプロセスとしてつくり上げていくことだというふうに考えておるわけですけれども、また相乗効果を上げていくことだというふうに考えているわけですけれども、それを政治主導で、政治が戦略をつくるという形でおやりになるということなんでしょうか。
○国務大臣(菅直人君) 実は、この国家戦略室という、マニフェストでは国家戦略局となっておりますが、この言葉は、鳩山総理がたしか代表選に出られるときに使われて、それをマニフェストにも盛り込んだということで、率直に申し上げて総理の思い入れが非常に強い言葉だと思います。 戦略という言葉、ある外国人にはちょっとこれ軍事的な色彩が強いんじゃないのと言われたこともありますけれども、私なりに理解しているのは、今、谷岡さんが言われたのと基本的には共通で、つまりは個々の戦術的なことを単に積み上げたのでは、それこそ合成の誤謬じゃありませんけれども、まさに木を見て森を見ずということになりかねないので、そういう全体の中から大きな方向性を考えて、その中にいろいろな個別の課題をいかに実現していくか。 今成長戦略のことも触れていただきましたけれども、例えば成長戦略もいろいろな案が既に過去の内閣からも出ていて、あるいはいろんな識者からも出ているわけですが、なぜそれが実行できなかったかということを、実現できなかったかということをしっかり見据えてもう一度戦略を立てないと、単なる、こうやればいい、ああやればいいという、ある意味での思い付きは共通であっても、それが実行できるかどうかという一番本質的なところで戦略がないままやってしまうと、いい案であっても実行できなくなると、そういう意味合いも込めて成長戦略と申し上げているところです。
○谷岡郁子君 さて、仙谷大臣におかれましては、その戦略、そして経済成長戦略といったものを菅大臣から引き継がれたわけですけれども、それを今後どのように展開していこうというふうにお考えなんでしょうか。
○国務大臣(仙谷由人君) まずは時代認識を一遍議論をしなければいけないというふうに考えておりますが。 というのは、これ時代的使命とでもいいましょうか、鳩山内閣が出現、国民の手によって生み出されたときに、リーマン・ショックで、外需主導経済で日本の得意の物づくりを最大限駆使して物の、商品というか製品の輸出をしてきたわけですが、そこから一年たってみますと、外需が決定的に落ち込みながら、今は若干の回復はしておるわけでありますが、それを国家として経済界と一体となって束ねて、例えばこれからの地球環境に奉仕するというコンセプトの下に輸出をするといいましょうか、あるいは投資をするといいましょうか、そういう戦略が全くないに等しいというような感じのことが産業界からも言われ出しました。 そういうことで、改めて、この国家の長所を生かしながら世界の資本主義経済の、育てる資本主義とでもいいましょうか、売り抜く資本主義から育てる資本主義に、そしてそれが地球環境にフレンドリーなものに変えていく。そのことに日本が何ができるのか、何をすればいいのか、そのことによってある種の収益をどう稼ぎ出してくるのかというふうなことを立てなければいけない。 ということは、谷岡議員が問題視されておりますように、私は、国内的にはやっぱり壁をどうやって取っ払って統合するかというか、ある種の塊として、システムとして日本がアジアあるいは先進国に対しても貢献できるか、日本の得意技を発揮できるかと、こういうことではないかと思っております。
○谷岡郁子君 全くそのとおりだと思います。 先ほど菅大臣がおっしゃった問題ということを考えてみますと、僣越ながら私の考えでは、まずやはり国家をうまく経営するということにおいては、民主主義的で公正という見地に立ちながら、それが三つの点で、三つの方向でうまくいくことが大事だというふうに思っております。一つは整合性があること、二つ目に機能的であること、そして三つ目に効率的であるということではないかと思います。 そこで、私たちは、いわゆる財政という問題を考えますときに、入りと出の問題、すなわちフローの問題ということは多々議論をいたしますが、健全な経営には、同時に資産、債権と債務、それをいかに把握してバランスさせるのか、そしてダイナミックにその資産を利活用するのかという点にあると思うわけです。国有財産や物品管理を国会に報告する目的というのはつまりそういうことだと考えてよろしいのでしょうか、菅大臣──どうぞ、峰崎副大臣。
○副大臣(峰崎直樹君) お答えをいたします。 国の財産につきましては、まさに国民共有の貴重な財産であるという認識を持っておりまして、国においては効率的かつ適正な運用管理を図っておりまして、国民に対してその実情を明らかにするために、主要な財産につきましては毎会計年度末における現在額を国会に報告することとされております。 なお、国会に報告をした平成二十年度末のそれぞれの現在額については、国有財産については百二兆円、債権については二百九十三兆円、物品については十一兆円となっておりまして、これらの合計額は四百六兆円という数字になっております。
○谷岡郁子君 資料の最初のページにお出しさせていただきましたのは、国有財産の増減の表なんでございます。これを見ていきましてあれっと思いますのは、土地の次に立木竹というのが出てきます。竹というのは、これはどういうふうに量って、その量は一体どのくらいになるのかということを教えていただけますでしょうか。
○副大臣(峰崎直樹君) お答えいたします。 私も実はこの資料は国会議員になって最初に見て、何で竹があるんだろうなと思ったんですね。 私の住んでおります北海道というのは原則的にモウソウダケというのは生育してないんですね、一か所を除いて。松前に一か所だけありますけれども。そういう意味で、竹というのはなかなか財産価値としては非常に難しいな、どういうふうに量るのかなと思っていたんでありますが、原則的な考え方だけ申し上げますと、国有財産を新たに台帳に記録する場合の価格というのは、原則として購入にかかわるものの購入価格というある意味では取得原価によって計上して、一定期間経過するごとに時価で評価をし、見直しを実施しているところでありますが、竹については、これも原則として購入価格で計上しており、一定期間ごとに時価で評価し、その見直しを行っているんだそうであります。 それで、竹は平成二十年度末の国有財産台帳上八十口座、総計七十万束。これは私も初めて分かったんですけど、竹を束にして一メートルの縄でこうくくる、これが一束だそうですね。それで、一メートル縄締めの量と、こういうふうに言う。それで、七十万束で総額約七億円となっております。 竹については、もうこれは当然のことながら、竹だけが存在しているんではなくて土地の従物でありまして、用材としての価値があるわけでございます。国有財産については、財産的価値があるものは国有財産法の規定によりまして国有財産台帳に計上することになっております。竹についても国有財産として管理していく必要がある点を御理解をいただきたいなと思っております。
○谷岡郁子君 竹というのはもう現在はびこって増え過ぎているということで、負の財産だというふうに考える人も多いかと私は思ってしまうわけですが、一方、例えば書画骨とう、美術品、こういうものは物品管理の中を探しましても、国有財産を探しましても出てこないんですが、そこについてはどうなっておるんでございましょうか。
○副大臣(峰崎直樹君) 書画骨とう、美術品等の扱いでございますが、これは物品管理法上の物品ということで、国においては効率的かつ適正な管理を行っていると、こういうことでございますが、この物品管理法においては、書画骨とう、美術品などは帳簿に評価額を記載することが義務付けられている重要物品として位置付けられておりませんので、その評価も行われていないというのが実態でございます。ちなみに、重要物品というのは、物品管理法上、国家への報告を義務付けられている、取得価格が五十万円以上の機械器具などというふうに言われているのでございます。 取りあえず報告だけさせていただきます。
○谷岡郁子君 私がちょっと見ましたところ、国立西洋近代美術館にはロダンが五十八点ございます。ブリューゲルの父親のものもございます。ティントレットもございますし、またルーベンスもございます。モネなどについては十三点ございます。 こういうものが評価されていないと考えてよろしいんでしょうか。
○副大臣(峰崎直樹君) 今の御指摘の点なんでございますけれども、非常に世界的にも優れたそういう美術品等がどんな状況になっているのかということなんでありますが、これは、取りあえず、国の財産の一層の適正管理の要請はあるわけでありますが、美術品等の保有数量あるいは評価のコスト、私もちょっと後で理財局その他に尋ねてみて、例えば在外公館にあるいろんな美術品なんかありますね、ああいったものは全部入っているんですかと言ったら、それはもちろん全部入っているし、各省庁でそれはいつどんなものがあるかということは保管していると。ただし、寄贈されたものとか、この価格の算定コストというのが大変実はコストが掛かるんだそうですね、評価。それと同時に、時々変わってくるということで、また原則、政府としてはこれを売買をするというふうに考えていないわけでありまして、そういう費用対効果の関係でそれらの貴重な美術品が今幾らの価値ありますよというようなところのある意味ではお答えを、報告をするというところには至っていない。 各省庁は、それぞれ自分の今保有しているそういう美術品、骨とう品、書画、こういったものはいつどれだけの、買ったものであれば幾らの値段で買って、それは記載をされている、報告はされているということでございまして、それが現在、今幾らの値段なのかということを、今度は算定するに当たって大変これ自身がまたコストが掛かってくるということで、そういった意味で、そういう価格の後追いといいますか、今幾らですよというところまでは報告をしていないというのが今の現実でございます。
○谷岡郁子君 おっしゃることは理解できないわけではないんですけれども、日本の国民の財産がどの程度あるのかということを把握する、それは借金がどのくらいあるのかを把握することと同じぐらいやはり大切なことであろうと思います。そして、完全な評価ができなくても概算というようなものをつくることは可能でありましょう。一枚の絵ですら、ひょっとすると先ほどの竹全体よりも多いかもしれないという状況をかんがみまして、やはりそこは問題があるのかなと、自公政権、そういうことを放置してきたのだなとつくづく思うわけでございます。 そして、実は次は、国有地、最初の項目でありますけれども、日本の総面積の二三・一%強が国有財産ということでよろしいんでしょうか。そして、これは各国の世界の平均に比べてどうなんでしょうか。二三・一%、四分の一近くの土地が国有地であるということになりますと、これはそういう面から見れば、ともすれば大きな政府かなとも思える点があるのでございますが、いかがでございましょうか。
○副大臣(峰崎直樹君) お答えします。 私、日本というのは、たしかフィンランドと日本が世界で最も森林面積の多い一位、二位を争っていると思います。ですから、日本の国有面積が広いというのは、実はこの国有林野が非常に圧倒的に多いということで、これは私は、ある意味では、これからの環境問題を考えたときに大変重要な財産になってくるんじゃないかなという意味で、北海道に住んでおりまして、水、海、森、そういった様々なものを見て、本当、こんなに、これがどんな財産になるのかな、どんな価値があるのかなというようなことを、ちょっと見方やあるいは利用方法を考えると相当大きな価値を持ってくるのではないかなと思っていますが、そういう意味で、日本のそういう二三%というのが大きいか少ないかということに関して言うと、それはやはりそれぞれの国のそういう地理的なあるいは歴史的な、そういうものの実情は反映しているんじゃないかなというふうに思っております。
○谷岡郁子君 全くそのとおりだと思います。 私は、ちょっと財務省にお聞きをいたしまして、二枚目のページにありますように、ちょっと思い付いたものがどのくらいに評価されているのかということで表を出させていただきました。衆議院の副議長公邸が幾らであるとか、それが坪当たり幾らになるのかという換算も私どもの方でさせていただきました。新宿御苑が四十六万円少々というような形の評価になっているのがこれ妥当かどうかということの疑問もないわけではありませんが、ここで先ほど峰崎先生おっしゃったんですが、売買するつもりがないから評価しなくていいんじゃないか。普通、御苑だとか皇居も、それから赤坂御所も実は評価されております。そうしますと、先ほどのことからいくと少し矛盾があって、その辺の統一を行っていくということをやっぱり自公政権はずっとやってこなかったのかなということを考えてしまうわけです。 また、自民党の土地というんじゃなくて国民の土地に自民党が建っているわけですけれども、古い党についてはそういう形で国から貸し出されて、そして新しい党に関しては自前でというような、この辺のところもやっぱり整合性が必要なのかなとも思うわけでございます。 国有の土地ですとか資産、これは、やはり五十年間、半世紀以上にわたって見直されてこなかったものを整理し直して、二十一世紀の文脈でやはりどこかで整理をしていかなければいけないというふうに考えるんですけれども、その点、出納はできていても経営の資産になっているか、ダイナミックに利活用できる体制になっているかどうかということで、財務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅直人君) 私も谷岡さんの質問の準備のために、竹がこういう形で上程されながら美術品等がされていないというのを大変恐縮なんですが初めて知りました。 実は、先ほどの話にも関連しますが、成長戦略というのを各府省にお願いしている中で、財務省も、まさにこういうたくさんの国有財産を管理していることもあって、直接そういうものを使うことも含めた成長戦略をちょっと考えてみてくれと副大臣あるいは事務方を含めて今申し渡して、それなりに今いろいろと議論をしてくれております。 そういう中で、確かに竹は入っているけれども美術品が入っていないとか、多分いろいろな歴史的な経緯があるんだとは思いますけれども、やはり管理の面からも、場合によってはもっと積極的に活用するときには特にそういった資料では意味を持たないこともありますので、これはすぐできるかどうかは別として、もう少しまさに時代に合ったような形でこういうものも見直す必要があるのかなと、谷岡さんの質問を聞きながらそういうことを感じているところです。
○谷岡郁子君 次に、二点目のその機能性という問題について考えてみたいと思います。 法律や政策を新たにいたしましても、現場に届くころにはこれがゆがんでしまったり変質してしまうということがしばしば問題になると思います。国会で作る法律が設計図だといたしますと、それが政省令という形で現場監督によって設計変更を加えられたり、裁量という形で趣旨を損なう実態になることがあり得るということだと思います。それぞれの段階では善かれと思うことが伝言ゲームの中で変質を生むと。言わば、機械を新しくしてもパイプが詰まるということではないかというふうに思うわけです。 文科大臣にお尋ねをいたします。 資料の三枚目に挙げました、緊急融資が使えないと。高校生のためにさきの補正予算の中で基金をつくっていただきました。しかしながら、それが実は現場で使えなかったということが起こっているというふうにお聞きをいたしておりますが、これはなぜこんなふうになってしまうんだろうというふうに大臣お考えになりますでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 いろんな制度がある中で、厚生労働省の緊急融資の制度と文部科学省の基金の制度、ちょっと仕組みが違います。今、基金のことでお尋ねでしたら、この基金の制度は、二十一年度の第一次補正予算、前政権でありますが、の中で、こういう非常にリーマン・ショック以降、経済の激変の中で職業のいろんな不安定な状況が起こるということで、都道府県がやっている高校生の奨学金事業がお金が足りなくなると対応できなくなるという部分に、枠を超えてしまう部分を応援できるという趣旨で基金ができました。したがいまして、その基金を受け入れる条例を作っていただいて、都道府県が独自にやっておられる制度に対して応援するということでありますので、法律に基づいておりません。あくまで主体は都道府県ということで、実情が全部違うんです。 そういう意味で、実際に運用方法含めてしっかりやっていただくようにということと、御父兄等々で御存じないところもあるということで、しっかり周知をしてくださいということを我々も一生懸命やっております。 そんな中で、二月にもそういうことを出しましたが、実際に、例えば今回の卒業の部分というのは、授業料の部分以外の負担に関しては奨学金制度でしか対応できません、授業料減免じゃありませんので、多分報道されているようなことは。そういう部分はここの、厚生労働省の新たな緊急融資制度をやっていただくということで、文部科学省としてはお手伝いをして連携をしようということでありますので、この融資に関しての、融資が奨学金もらっていたら受けられないとか、それから貸付けだから審査が長引くから間に合わないとか、そういう事態が今一部起こっていることは事実であります。 何とか柔軟、弾力的に、制度的にということも一生懸命検討しているんですが、現実にはそういう状況に今あることだけ御理解いただきたいと思います。
○谷岡郁子君 皆さん、善かれということでお考えになっているということは私も賛成いたします。ただ、善かれと思う部分の論理というものが、緊急の対策というものが間に合わないと、今おっしゃったようなことをやはり生み出してしまうというのが行政の言わば本質的な問題なんだろうなというふうに思うわけです。だからこそ、それをいかに、パイプが詰まっているところをパイプを取り除くか。 実は、事業仕分について枝野大臣は、この間ずっと、単なる予算を削る目的で行われるのではないと、そして、一つ一つの事業が目的がその意図どおりに行われていて、そして今の時代にふさわしいのか、効率的であるのか、機能的であるのか、そして役に立って所期の目的を達成しているのかというようなことを考えるんだとおっしゃっていましたけれども、まさに今のようなことがその問題意識であるということと考えてよろしいのでしょうか。
○国務大臣(枝野幸男君) 御質問ありがとうございます。 今の具体的な件がどうこうということ以上に、私自身、弁護士二年間やって、それで議員にならせていただきましたが、いろんな行政の現場のところでは、まだ政令、省令はましな方で、それ以下のいろんな通達とか運用とかというところで実は法の趣旨がゆがめられているということを非常に強く感じまして、何とかこういう構造を変えたいということが実は私の出発点の一つでもございます。 そうした観点から、事業仕分におきましても、あるいは私の所管、事業仕分だけではなくて、例えば今ハトミミという、国民の声という形で国民の皆さんから直接いろいろと行政に対する問題点の提言、指摘をいただくシステムを新政権発足後つくっております。これは、ほぼ一週間に一遍ぐらい私のところにこういうのが来ていますということを上げていただいておりまして、全体としては六月ぐらいをめどにそれを整理したもので対応を決めていきますが、今御指摘いただいているような、現場のところで本来の趣旨と違う動きがなされているというようなことについては、事業仕分やあるいは六月の全体のまとめを待たずに、できるところからいろいろな役所に御相談をして、御指摘をして変えさせていただくということも進めさせていただいております。 是非この質疑も多くの皆さんに聞いていただいて、問題点があれば速やかに国民の声、ハトミミの方にお寄せをいただければというふうに思っておりますし、谷岡委員におかれましても、地元で宣伝をしていただければというふうにお願い申し上げます。
○谷岡郁子君 今回の政権交代というのは、言わば五十年間開かずの巨大な冷蔵庫を開けてしまったと。そして、さびついてなかなか完全にまだ開けられないこの冷蔵庫というものの中に、賞味期限の切れた法律ですとか、かびの生えた予算ですとか、癒着や天下りでどろどろに腐った事業がいっぱいに詰まっていると、それを仕分けて大掃除をしなければならないというふうなことではないかと思うんですね。そして、いかにこの冷蔵庫を新たに機能的に国民のために使うということをしなければならないのかなということであろうかと思います。そして、それが事業仕分などで端的に出てきたかなと。 しかし、今後もせっかく掃除をして新しい法律や政策を入れましても、やはり機械が新しくなってもパイプが詰まったままではまた所期の目的が果たせない、国家戦略が機能的に動いていかないということもあり得るかと思うんですけれども、その点につきまして枝野大臣はどのようにお考えなんでしょうか。
○国務大臣(枝野幸男君) 幾つかのやり方でそのパイプ自体の詰まりを取り除く、あるいはパイプ自体を短くしてしまうということが必要ではないかと思っておりまして、一つには、原口地域主権担当大臣と連携をいたしまして、できるだけ物事を暮らしと身近なところで決めていただくということでパイプを短くしていこうということが一つ大きな柱になるかと思います。 それからもう一つは、例えば私ども独立行政法人や公益法人を中心にした事業仕分を用意、予定しておりますが、こうした中間にいろんな組織がたくさん入ることによってより本来の趣旨がゆがめられてしまうという可能性が高くなります。できるだけストレートに政策決定した意図が現場に伝わるようにということで、これは行政全体の仕組み自体を見直すということをできるだけ早く手を付けていきたいというふうに思っています。 そして三つ目は、先ほどのハトミミ、国民の声のような、現場から直接レビューをしていただく、打ち返していただく、本来的な、将来的には、できればオンブズマン的な仕組みを国政においてもしっかりと位置付けて、速やかに詰まりを発見して対応するという、こういう仕組みを全体の行政システムの中にきちっと機能する形で組み込むと。この三つぐらいのところでパイプの詰まりを起こさないようにしていきたいというふうに思っております。
○谷岡郁子君 大変力強い御発言だと思います。 今から私、三つ目の観点に入ろうと思うんですけれども、枝野大臣にはお忙しいということでお席を外していただくことになろうかと思いますけれども、まずその中で、やはり様々な、私がこれから取り上げようとしておりますのは生涯学習、高等教育に係りまする重複、そして非効率というようなものを考えております。また、そういう点も皆様、大臣の下で行われる中で今後とも資料をお読みいただけば分かる点など参考にしていただきたいということをお願い申し上げまして、今日はどうもありがとうございました。 さて、今少し変則的な言い方をいたしましたけれども、最後の効率性という問題について一連の質問させていただきたいと思います。日本の高等教育、そして生涯学習をその例に挙げたいと思います。 日本の高等教育に対するGDP比に対する割合というものはどの程度、これは世界において、あるいは先進諸国においてどのような地位にあるのでしょうか。またその平均年齢、学生の平均年齢ということから考えて、今の生涯学習、つまりキャリアアップ、ステップアップするために成人の方々が大学へ戻っていかれる割合というもの、この成人の大学の利用度ということを考えますと、どういう日本は地位になっておりますでしょうか。川端大臣にお尋ねいたします。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 まず、日本の高等教育における公財政支出、公の支出という意味では、GDPに対して二〇〇六年で〇・五%であります。これは、データを提供しているOECD加盟二十八か国中最下位、残念ながら最下位でございます。平均でいいますと、OECD平均は一・〇%。ちなみに、日本は公財政支出が〇・五、OECDは一・〇、平均で。私費負担、これは個人といわゆる企業等々の負担もあります、私費としては日本が一・〇、OECDの平均は〇・五。いずれも、合わせますと一・五という数字でありますが、日本は公私バランスが全く他国と違うと。ちなみに高いのは、デンマーク、フィンランドが一・六、フランス、オランダ、アメリカ、ドイツ、イギリスが大体一・一から一・〇、〇・九の幅にほとんどありまして、日本が〇・五、韓国が〇・六という状況であります。 そして、大学入学者の中で二十二歳以上という部分の統計はないんですが、大学学部への入学者の九四%が高校卒業後一年以内、現役か俗に言う一浪で入っている人が九四%です。 そういう中で、我が国の社会人としての割合は全学生の一・八%。OECDでは、これ二十二歳という区切りとかはないんですが、二十五歳以上の大学学部入学者の割合は、アメリカが二三・五%が二十五歳以上です。ヨーロッパの諸国では大体一〇%から三〇%の入学者が二十五歳以上ということで、我が国の大学の入学者の平均年齢と構成は他国と比べて非常に低い状況です。 これにはいろんな要因が考えられると思いますが、仕事をしながら大学で単位を取る、キャリアアップするということの環境がなかなか整わない、あるいはそういうことをやってもそれが企業の中で正当に収入として評価される仕組みが余りないとか、いろんな要因が考えられると思いますが、幅広くそういう人が来られるようなことは大きな課題として我々も意識しております。 以上です。
○谷岡郁子君 グローバル時代、情報化時代の世界の常識として、人は目まぐるしく変化し続ける状況に対応するために生涯学び続ける必要があるということが今日の世界の常識なのではないかというふうに思います。どのような就職前の教育も十年、二十年たてば陳腐になってしまう。そのために、二十年以上も前から日本でも生涯学習局が筆頭局としてできまして、日本にも生涯学習を打ち立てなければならないということが言われるようになりました。そして、それにもかかわらずということで、川端大臣に少し御説明いただきたいんですが、この生涯学習局の予算は今どのくらいで、どういう目的に主に使われておるんでございましょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 生涯学習政策局における平成二十二年度予算額は三百三十九億二千万円であります。いろんな仕分等々の見直しでの効率化や、予算を入れても執行が悪いということは、余り効果ないというふうなものは見直しておりますけれども、主なものといたしましては、学校、家庭、地域の連帯協力推進事業で百三十一億円弱。これは、地域の実情に応じて自治体が選択し自主的に行う学校、家庭、地域の連携ということで、学校支援地域本部事業とか放課後子ども教室推進事業とかスクールカウンセラー等の活用事業で社会全体の教育力を向上させる、あるいは社会教育による地域の教育力強化プロジェクト、地域との連携での教育の強化というのが今までの部分では主体になっているんだというふうに思っております。 あとは、中教審等の運営とか、あるいはいろんな、国立教育政策研究所等々の機関運営等々に使われておりまして、総額は改めて申しますと三百三十九億二千万円でございます。
○谷岡郁子君 つまり、生涯学習に充てられる費用というものは全く少ないということと同時に、日本では国際競争力アップに資する生涯学習ということに国の投資はほぼ行われていないということだろうというふうに思います。 その一方で、高等教育や生涯学習に多額の費用が投じられている分野があります。それは官僚の養成分野であり、研修の分野なんであります。 表を御覧いただきたいんでございますけれども、日本で最も大学として国費が多く投じられている東京大学での学生一人当たりの投入額は三百十九万円、そして私立大学で最も潤沢な慶応大学で三十二万円なんです。国立大学の平均は約百七十五万円、私立大学で約十六・四万円の国費が投じられております。 その一方、厚生労働省が設置しております職業能力開発大学校では三百七十四万円、一人当たりの学生に投じられております。総合大学校では四百七十四万円ということでございます。 そして、キャリアのための、レベルアップのための生涯学習の費用として、財務省、税務署職員のための税務大学校では一人当たり二百十八万円投じられております。これは、フルタイムの学生たちの勉強時間数に合わせて私がフルタイムイクイバレントとして計算をし直したものでございますが、気象大学校に至っては八百十三万円、一人当たり、年間掛かっております。その上、十八歳から学生には給与、ボーナスも出て、寮費、授業料とすべて国が出しているということなのでございます。 省庁の役人の生涯学習には多くの税金がつぎ込まれる一方で、働く人々に国の支援がほとんどないのは果たして公正なのか。こういうことを自公政権はずっと放置してきたのではないかと。人口の数%しか大学に行けなかった時代には必要な研修費であっても、大卒の人が簡単に国家として採れる、そういう時代に今でもこのような研修システムは必要なのであろうかということが言えるんですね。 その辺につきまして、菅大臣並びに仙谷大臣、どのようにお考えになりますでしょうか。
○国務大臣(仙谷由人君) 問題意識は谷岡議員と全く軌を一にいたします。 といいますのは、成長戦略といい、あるいはもう少し大きいこの日本国の戦略設定をしなければならないことの一つが人づくりといいましょうか人材養成、こういうふうに考えておりまして、そして、先進国見渡しますと、日本のように旧労働省が、大人の教育あるいは再教育、再訓練というふうなものを担うのが労働省なのか、あるいは文科省なのか、あるいは経済産業省なのか、この辺が、実際問題としてお金を使っているのは旧労働省であると私は思っておりますけれども、まあ縦割りの中でばらばらに好き勝手なことをやっておるというのがこの谷岡議員御指摘の大学校と称されるものだろう、あるいは職業能力開発機構だろうというふうに見ています。 相当この時代のマーケットのニーズとはずれている、大きくずれてきているという認識がありまして、かといって、ある意味で、谷岡議員が理事長をされている中京女子大学なんかはそんなことないんでしょうけれども、私は、地方の大学の、特に文科系とか総合科学とかという名前を付けていらっしゃるところの学生さんが果たしてある種のスキルを身に付けて卒業できて就職できているのかと大変心配しております。 片や、文科省の中で最も端っこに置かれて補助金も何もほとんど出ない専門学校、専修学校といいましょうか、その世界は大変たくましく活動いただいて、ここは就職率と定着率が非常にいいという話を聞かされます。一体全体これは何なのかと。 先進国ですと、多分、教育雇用省とか技能開発省とか、要するに、今経済産業省が中小企業の世界で人材育成というふうに考えられていること、それから文科省の所管であります各種学校でなされていること、それから、労働省が雇用・能力開発、職業能力開発ということでなさっていることが多分一元的に、大人の教育、あるいは時代の転換とともに必要とされるスキルの転換とかアップのために、そういうものが公的な資金が投入されて行われているのではないかな、行われているんだろうなと、こう思います。 ここは、今大変貴重な分析資料をお見せいただきましたので、大臣間でもあるいは各省庁間でも、壁をなくして、本気でこの人づくりといいましょうか、人々の能力を、新たなスキルを身に付ける、あるいは新たなレベルに到達するような仕組みを考えなければいけないと思っているところでございます。
○谷岡郁子君 時間が五十五分までに終わるようにということで迫っておりますので、本当に後の質問については皆様に手短にお答えいただきたいんですが。 前原大臣、今二千三百四十五人おります気象予報士の中で、実は気象大学校の卒業生というのは二百三人、率にして八・六%、一割弱なんですね。その他の人は国家試験を受けて入っておりまして、それで何の支障もないと。ならば、給与も付いて年間一千万以上掛けるような教育というものは既に役割が終わっていると。何らかの形でもっと開放的に、そして共通に国民全体に開かれたものにしていく必要性というものをお考えになりませんか。
○国務大臣(前原誠司君) 谷岡委員にお答えいたします。 現在、気象庁の職員の数が五千三百八十三名で、そのうち気象大学校出身者が四百五十名ということで、八・四%という比率でございます。そのほかは、Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種、その他ということで、国家試験を受けて気象庁に入っているということであります。 今までの気象庁の考えというのは、気象、海洋、地震、火山等の幅広い地球物理学に関する知識だけではなくて、防災対応能力、危機管理能力、コミュニケーション能力などの実践的な能力が必要だということで、この気象大学校というものをつくっているところであります。また、気象大学校というのは研修も行っていて、学校、生徒の養成だけではないということでございます。 しかし、今までの仕組みをすべて見直すということを仙谷大臣も今おっしゃったところでありますし、今、谷岡委員からおっしゃった視点というのは私は検討に値すべき点だと思いますので、国土交通大臣としても、この気象大学校の在り方については見直しを含めて検討させていただきたいと、このように思います。
○谷岡郁子君 次々と大臣方から大変力強い本当にメッセージをいただきまして有り難いというふうに思っておるわけですが、長妻大臣、お聞きいたします。 厚生労働省の展開しておられます職業訓練というのは、今第二次産業を向いてしまっている。そして、文科省の高等専門学校ととても似通っていて内容などが重複していると。しかし、今足りないのは介護等の第三次産業、対人の分野だと思うんですね。 この辺についてやはり大きく見直す、また先ほどもありましたように、省庁を超えて一緒に見直して一元化してうまく役割分担するということが必要だと思われますが、その点についてどうお考えになりますでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 谷岡委員におかれましては、教育に対して高い見識を有しておられるということで、今後とも御指導いただきたいんですけれども。 日本で教育といったときに、どうしても文部科学省の学校教育だけを思い浮かべる方が多いんですが、私は、教育といったときに、今後は職業訓練の教育もその一つとして位置付けるということで、今後、文部科学省とも連携を取る必要があるというふうに思います。 私が最近気になるのは、四年制大学を出て、そして専門学校に入る方が非常に多い、あるいは大学院を出て専門学校に入って就職の準備をされるということで、どこか課題があるんではないのかということで、そういう意味で、本当に職業に就くためのきちっとした教育を受けられるような仕組みを内閣全体で考えていく必要もあると思います。 その中で、今御指摘いただいた厚生労働省所管の例えばポリテクカレッジという二年制の職業訓練の学校もございますし、文科省においては高専という、高等専門学校というのもあります。当然その役割や入学年齢は異なりますけれども、今後、それを職業訓練の厚生労働省の分野と専門学校等々も入れた分野について、より一体的な運営ができないんだろうかと。いろんな枠は、先ほども話に出ました雇用・能力開発機構などありますけれども、非常に非効率的だという課題がありまして、それぞれ見直すということは重要ですが、さらに内閣全体、政府全体で職業訓練こそポジティブウエルフェア、それで投資することで経済成長の基盤をつくる、そういう施策でもあるということで、内閣全体で取り組みたいと思っております。
○谷岡郁子君 本当にありがとうございました。 最後に申し上げたいことは、本当にこの成長戦略と人材育成というものは不可分のものであること、また、今おっしゃったように、メモリーチップ的な訓練の部分とそしてそのOSを作るという教育の部分、これをうまく双方がバランスで組み合わせなければできないということ、この辺を考えていかなきゃいけないということと同時に、やはりその官民格差というものを変えていって透明化すること、そして官だけの閉鎖的な研修体制を持っていくということはいわゆる官僚体質の拡大再生産を行ってしまうことにもなりかねないと。 そういう意味で、その全体的な見直しをお願いしたいし、財政の配分もよろしくお考えいただきたいということで、最後に菅大臣にコメントをいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(菅直人君) 先ほど実は税務大学校のこともお聞きいただいたんですが、確かに、民間とこういう役所の教育機関というものがどういう関係にあるかということはよく考えていかなきゃいけないと思っています。 ただ、多少申し上げますと、例えば、余り言っていいかどうか分かりませんが、社会保険庁のいろいろな問題があったときに、国税庁はやはり教育がかなりしっかりしていたのでそういう問題が少なくとも社会保険庁に比べれば少ないというふうに一般的に言われていまして、そういう意味では、特にお金を扱う、そこだけには限りませんけれども、やはり国のそういう立場での研修そのものは私はしっかりしなきゃいけないのではないかと。 ただ、おっしゃるように、それが民間との関係でできないのか、そういうことについては改めてきちんと見直していく必要があると、このように思っております。
○谷岡郁子君 ありがとうございました。 質問を終わります。
○委員長(簗瀬進君) 関連質疑を許します。植松恵美子君。
○植松恵美子君 民主党の植松恵美子でございます。今日はこのような機会をいただきまして、心より感謝申し上げます。 まずは、国家戦略担当大臣、仙谷大臣に、新成長戦略と位置付けられました原子力発電事業について伺います。 この事業について政府が積極的に取り組んでいく姿勢を表明されたことを私は大変大きな期待を持っております。ともすれば、これまでは企業が先頭に立って海外事業への乗り出しに積極的に取り組んできましたけれども、例えばUAEでの原子力発電事業の受注競争については、一企業では取れないようなリスクを韓国政府が受けることによって韓国に受注をされてしまいました、そういった例も挙げられます。 これらのことも踏まえ、今後は新成長戦略として政府はどのように支援を取り組んでいくつもりであるかをお聞かせください。
○国務大臣(仙谷由人君) いよいよ、何というんですか、改めて日本のガラパゴスの中での過当競争を我々がどう総括をして、さっき谷岡議員の話にもありましたが、強みを組み合わせながらこれをパッケージにして海外に寄与するかというか、貢献するかという観点で出ていかなければならないと思っております。 で、企画とコーディネートというか統合する必要があって、そこは多分国家戦略というふうな部署が少なくともお世話役というか勧進元にならないと、各省庁がやっぱりどうしても遠慮し合いながら、縦割りの中で、何というんですか、お互い侵食しないようにするみたいな話が一つあるのと、業界の中でも優秀な企業がやっぱりちょっと分立し過ぎていると。それは国内で競争されるのは大いに結構なんだけれども、やっぱり今や対外向けにはちょっとまとまっていかないと、我こそはということで、例えば新幹線の車両で五社が海外で競争するという姿は、とてもじゃないけれども、今やシステムとして受け入れたいという国にはなかなか受け入れられないことにどうもなっておるようであります。 組み合わせた上で更にもう一つは、だれがどのようにリスクを取るのか、まさにファイナンスの問題が絡んでまいっておるんではないかと私見ておりまして、これはある種、官から民へという、大声で叫んで民間がファイナンスリスクを取りながらやってくれるものだろうと、こういう期待というか幻想の下に進められた自民党政権のやり方。結局、民間はどんどん、あつものに懲りてなますを吹いたのかどうか知りませんけれども、海外からも回帰というか帰ってきておりまして、特に民間の金融機関がこの種のものにほとんどリスクを、つまり官が関与しない部分についてリスクを取れないという非常に悲惨な状況になっているわけでございます。(発言する者あり)最初から分かっていたかどうかは別にして。 いずれにしても、今はその二つの問題で核心的な問題があって、そこは改めてこの時代に育てる資本主義という観点の下にファイナンスの問題も含めて政府がある種の信用を供与するということができないものだろうかと、そういうことを今一生懸命考えてお知恵を借りているところでございます。
○植松恵美子君 私は、政府が新成長戦略の方向性をしっかりと示していただいたわけですから、政官業が一体となってと申し上げますとこれまでの政権の癒着の構造を連想してしまうようですが、私はこれは、この構造を良い位置関係として政官業が一丸となって今後の日本の成長すべき方向へと企業を支援していくべきであると考えております。 一方で、これまでの旧政権は経済界と非常にパイプが太かったとか、距離感が近かったけれども、新政権になって民主党は、民主党政権は企業と距離感があるとかパイプがないんじゃないかというような懸念もされておりますけれども、私はそういったことはこれからコミュニケーション、今時点もそういうことはないと思いますし、今後もコミュニケーションを取っていって、一丸となって、これは新成長戦略と位置付けたわけですから海外へと積極的に乗り出していくべきであると思っております。 しかし、この原子力発電所の現場の問題点の一つとしては、技術者の人材不足が懸念されています。せっかく事業の受注をすることができても、実は技術者や研究者が将来的には世界中で七万人近く不足されると予測されております。一時は大学の理工系、原子力工学科にはトップクラスの学生が集まっていた時代もありましたが、八〇年代後半には十大学あった原子力学科が二〇〇七年にはゼロになってしまったり、あるいは原子力分野の教科書が三十年間改訂されていなくて質の低下が危ぶまれています。現場レベルでは世界をリードしているはずの日本の技術や経験が教科書レベルに反映されていないと思います。 今後は、海外へ向けて輩出する技術者であるということを大前提にして、語学力はもちろんのこと、現地での研修などを経験させれるような学習プログラムを国家戦略と言えるような力の注ぎ方をしていただきたいんですけれども、文科大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 原子力の関連する大学教育について深い御理解をいただいていることを大変有り難く思います。 私が学生のとき、私も工学部ですが、原子核関係、原子力関係の専攻学科は一番難しい部類の学科でございました。私も大学院は原子核化学工学講座という分野に行きましたけれども、御指摘の、今、一時期、原子と名前が付く学部がなくなってしまったという時代がありました。最近少し増えてまいりました。これは、当然ながら、世界的に原子力の平和利用というものが大きく再注目をされて、地球温暖化の議論も含めて非常に注目を浴びてきたということで、信頼性が高く実績のある日本の技術が世界中で非常に注目をされているし、同時にその大きな役割を担うべきであるし、経済的なことからも大変大きな責任を担っているということは御指摘のとおりであります。 世界でいいますと、今三十一の国及び地域で原子力発電が使われているんですが、四十三か国が今後導入を検討中ということで、二〇〇九年の三百七十三ギガワット、四百三十六基が、二〇三〇年にはこれにプラスして二百五十ギガワット、二百五十基増えるのではないかというぐらいでありまして、世界市場の一〇%ぐらいを日本が担うという計算をしまして、三万五千人いる技術者が五万五千人ぐらい必要なのではないかというふうに言われております。 そういう意味で、大学における教育機関の教育の中身を高度化すると同時に、国際的な力というものも御指摘のとおりでありまして、原子力の国際化を見据えた学科の新設、専門科目の講義の英語化、海外大学との共同講義開催、研究用原子炉等の国際共同利用など、国際性豊かな原子力人材の育成のための教育機関に取り組んでいただいております。予算においても新たに国際原子力人材育成イニシアティブ推進事業ということを立ち上げまして、大学の原子力分野の国際交流活動への支援の充実、国際機関へのインターンシップの派遣の拡充など、御指摘のようないろんな形で人材育成、国際的に通用する人材の育成ということを一層強化してまいりたいと思っております。 以上です。
○植松恵美子君 資源のない日本は、あくまでも高度な専門性を持つ人材育成と技術の輸出に重点を置くべきだと考えております。私が非常に懸念しておりますのは、日本は技術はトップレベルだ、トップレベルだとお題目のように唱えているうちに、実は抜かれていってしまっている、それに気が付かずにいっているような私は状況だと思っております。本気でこの分野を成長戦略と考えるなら、トップセールスを始めとする外交、人材育成、そして企業と一体となった受注、その後の運転や保守、その後までを見据えて、これまでの縦割りの壁を乗り越えて、省庁横断的に具体的な戦略を持って、しかも予算を注いでいただきたいと思いますが、仙谷大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(仙谷由人君) UAEは最終的に頑張っても取れたかどうかは別にしまして、こういう話を伺いました。まあ韓国さん、取ったんだけれども、結局そのかまの部分は室蘭の日本製鋼じゃないと造れないんだよねと、それから中核部分は多分東芝に物として買いたいというふうに言ってくるんじゃないんだろうかと、こんな話も一方で聞こえてくるんですね。結局、しかしそれは物として納入、物品納入業者みたいな話になって、原発総体、システムをちゃんと管理運営するというところまで行かない。結局、収益の一番大きい部分は企画立案、設計等運営のところであって、物のところはやっぱりどうしても利幅が少なくなるというふうな話もあります。 利幅のためだけではなくて、やっぱりこれからのますます国境が下がってくる、国際的な協力といいましょうか、あるいはアジアでいえばアジアの中で日本がどう共生していくかというような大きい戦略目標から考えますと、やはりシステムとして提供をし、そしてそこを運営するのはその現地の人たちと日本人が共同で、この原子力発電なら原子力発電も安全に管理運営していくということが、一番私は日本のいろんな観点から見てもいいことだろうと思います。 だから、そのときに現地の人、何々国の原発を今から据え付けた国の方々の技術者も日本に来ていただいたり、現地でもいいわけでありますが、その組合せでやはり教育訓練も日本でしていただくというような仕組み、日本人の技術者も現地へ行ってちゃんと指導をしながら、あるいは一緒に考えながらそのシステムをつくっていくというような交流というか組合せが極めて大事だと。そして、日本には電力会社にしてもそういう力は私は十二分にあると思います。 ただ、今まで電力会社の皆さん方は、国内でまだまだ需要があるから余り外にまで出ていくこともないだろうみたいな雰囲気がちょっとおありになったのかなと。これは電力会社の皆さん方にも気合を入れて、やっぱり東芝、三菱その他のメーカーさんと、さらにはその他関連の業者の方々とどういうコンソーシアムを組んでこれから海外に、つまりCO2削減という目的のためにも、特に石炭をぼんぼんぼんぼん使われるところが一番困るわけでありますから、そういうところにこの原子力発電の技術を提供して使ってもらうと、こういう観点が一番必要で、電力会社の皆さん方の積極的な御協力をお願いしたいなと思っているところであります。
○植松恵美子君 私は、科学技術においては日本は必ず第一位を走り続けていただきたいと思っておりますので、どうぞ新成長戦略として政府を挙げて頑張っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 それでは、国家戦略大臣、もしお忙しかったらどうぞ御退席ください。 続きまして、新成長戦略における国土交通関連の施策について質問をいたします。 新成長戦略についての、国交省からは新幹線などの海外への売り込みを積極的に支援することや建設業や中小企業の海外進出の支援などが挙げられていましたが、まずは新幹線の海外への売り込みについて伺います。 鉄道インフラの市場規模は世界的にも成長産業であり、約二十兆円規模の市場になると予測されていますので、是非とも、日本の高速鉄道の安全性や正確さなど品質の高さを強みとしてアメリカやブラジル、アジアなどの世界各地で計画されているプロジェクトに参入をしていくべきだと考えておりますが、いわゆるビッグスリーや韓国、中国などの日本の競合相手は、政府、国鉄、メーカーが一体となって受注獲得に向かっています。その点において、ビジネスモデルが異なる日本の新幹線を海外に売り込むために政府はどのような支援策を講じるおつもりか、お聞かせください。
○国務大臣(前原誠司君) 東海道新幹線ができて今年で四十五年になりますけれども、死亡事故はゼロ、そして平均遅延時間は一分未満、そして耐震性にも優れておりますし、環境性能にも優れていると。 そういったことを売り込んでいくということも大事なんですけれども、例えばヨーロッパの高速鉄道と日本の高速鉄道の大きな違いは何かというと、重さなんですね。つまりは、日本の新幹線は専用軌道を通りますので踏切でぶつかるということを想定しておりませんので、できるだけ軽量化をさせるということをやっておりますけれども、ヨーロッパは普通の一般の線を走る、踏切もある、ぶつかったときに脱線しないように非常に重いと、こういうような根本的な違いがございますので、売り込む際にどういうシステムなり規格を導入してもらうのかというところからしっかりと日本は説明をして、そしてその維持管理も含めてバックアップ体制を取るということが何よりも必要になってくると思っています。 そのためには、一つは、やはり今委員が御指摘のように、官民連携のセールスを行うと。今、ベトナムやブラジルやアメリカに新幹線の売り込みをやっておりますけれども、やはりどの日本の企業がどこに行きたがっているのかということをしっかり政府は把握しながら、官民連携で集中して取りにいくと。 つまりは、どういうことかといいますと、JR東もJR西もJR東海もあるいはほかの会社もアメリカに入りたがっているという漠然な考えではなくて、アメリカのどの地域に日本の会社のどこが興味を持っていてどういうプロジェクトをやろうとしているのかということもしっかり把握した上で、政府が一体となってセールスを掛けるということがまず一つと。 二つ目は、やっぱりお金なんですね、お金。お金は、もちろんODAなんということもあるわけでありますけれども、先進国向けになりますと、やはりどうしても民間の金融機関ということと同時に、今後はJBICなどを活用した公的資金というものをどのように組み合わせてやっていくかということが必要になってまいりますし、その点の私は政令改正や法令改正は必ず必要になってくると思っております。その点がかなり重要なことだと思っております。 いずれにいたしましても、やはり日本規格で日本の安全性、環境性能、そういうものが優れているということと同時に、特に発展途上国というところについては資金がない、ODAができるところとできないところがあるということになれば、そのリスクも含めて公的金融機関がどう関与していくかということが大変重要なことだと思っておりますので、そういった体制整備も整えて売り込みをしっかりとやっていきたいと考えております。
○植松恵美子君 地形によってはトンネル工事や高速鉄道に堪え得る橋梁工事なども出てくるでしょうし、各駅を拠点に都市計画などのビジネスチャンスも拡大につながると思いますので、まずは新幹線の受注に向けて戦略的な政府の取組を期待しております。 続きまして、建設業界や中小企業の海外進出について伺います。 今回の建設業の国際展開支援の事業においては、総額で八千七百万円、特に地方中小建設企業の海外進出支援事業についての予算は、たったと言っては失礼ですが、たった一千八百万円にしかすぎません。このような支援策は新成長戦略として国交省が取り組んでいくと掲げた割には脆弱で、事業内容についても、このような支援で本当に地方でこれから海外に進出しようとする中小の建設業の後押しになるかどうか私は疑問であります。 国内の公共事業などの減少に伴い、日本の高い技術力を武器に海外に進出したいと思う中小企業者は少なくないとは伺っておりますけれども、地方でありそして中小といったハンディを持ちながら、海外の情報収集から始まり、交渉、契約、その後の工事と代金の収集といったことを完了するまでには幾つものハードルを越えていかなければなりません。語学や、契約書など諸外国の法律に関する知識や慣習、そしてお金の回収となると大変なリスクがあるわけで、それらをクリアするには専門性や経験が必要です。 この事業で一体何件の実績を上げることができるか私は疑問ですし、国内需要が減少したから代わりに新成長戦略として海外に進出するといったことを地元の中小企業者の方々に説得するには説得力のない事業内容と予算となっておると私は考えますけれども、大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(前原誠司君) まず現実から申し上げますと、日本のゼネコン大手五社の海外売上比率というのは、一番高いところで大林組が二四・二%、これは二〇〇八年の実績でございますが、それが一番大きなところで、一番低いのが竹中工務店の一〇・〇%ということであります。他の国のゼネコンでありますと、比率というものは三五%から九〇%と。つまり、世界で勝負をしているのに、日本のゼネコンは内弁慶で、そして地方の小さな事業にまで入り込んで地域の中小ゼネコンやそういったところと争いをしてたたき合いをしていると、これが現状じゃないかと思っております。 したがって、建設業界に対しては、ODAや先ほど申し上げたJBIC含めての公的金融含めて、様々なビジネスチャンスがこれから広がっていると思っています。例えば、先ほど植松委員が御指摘をされた電力ですね、原子力発電所あるいは火力発電所を含めた電力、それから通信、港湾、空港、橋梁、道路、あるいはこれから発展途上国には必要になってくるのは水ですよね、上水や下水、こういったもののインフラ整備、こういった無限のマーケットが広がっているわけでありまして、これをどのように進出するためのバックアップ体制とまさに官民連携をやっていくのかということが一つであります。 もう一点、中小企業のお話をされましたけれども、まずはJVで出ていくということがないと、なかなか私は中小がいきなり海外に行くということはハードルが高過ぎると思っておりまして、大手のゼネコンとJVを組んで海外に出て、そして経験を積んでいただくということが大事なことだろうというふうに思います。 ただ、大変私は地方の中小建設企業が前向きだなと思いましたのは、八百四十社から回答があったんですが、回答企業のうち、これは地方の中小建設企業のアンケート調査でありますけれども、今まで海外工事の請負実績があるとした会社が三十社、つまりは三・六%という微々たるものなんですが、ただ、八十七社が、一〇%を超えているところが海外工事の請負実績がないけれども海外事業に関心があると、こういう報告を受けております。 委員が御指摘のように、今年の予算は十分ではないかもしれません。現在、国土交通省の成長戦略会議で今申し上げたことをどうグレードアップをしていくのかということを議論をしていただいて、そしてそれを平成二十三年度の予算に反映をさせていきたいと、このように考えております。 委員もクレーンの運転の免許とか特殊移動車両の免許を持っておられるということで、建設業界には詳しい委員でございますので、是非そういった立場から、どうしたら地方の建設業界が意欲はあっても出れない、そのハードルは一体何なのかということを御示唆いただければ有り難いと思っております。
○植松恵美子君 先ほど大臣はJVで出ていくとおっしゃっておりましたけれども、そうなると、地方の中小企業はあくまでも下請業者なんですね。そうすると、下請業者としてすべてを海外に一緒に持っていっていただけるようなゼネコンというのはほとんど私はないのではないかと懸念しております。 そこで、私は、具体的に海外進出について私なりに考えましたけれども、まずは経験がある中小企業者を全国の各地域につくっていくことが私は大変重要であると考えます。そのためには、実際に契約に至りそうな企業の事業計画書を提出させて何件かを選別して、海外進出に至るまでのコンサルタントや契約書の内容のアドバイスや資金援助などをパッケージにして、一つからでも実績のある企業をつくっていくことが重要であると思います。 地域にそのような実績のある企業を一つつくることによって、いわゆる地域の、周りのアドバイスのできる企業になってもらったり、その地域の企業の啓発に役立ってもらえるモデル事業者になれると思います。ですから、是非ともそういったことも今後考えて、具体的に、そして、何というんですか、実現性のある地方の中小企業者への事業展開への御提案をまた考えていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 それで、引き続き、公益法人改革について御質問します。 公益法人の改革といえば、道路保全技術センターを三年以内に解散すると前原大臣は発言されていますが、この三年以内といった区切り方でいいのか、少し問題提起をさせていただきたいと思います。 と申しますのは、私は、旧政権時に、道路関係業務の執行のあり方改革本部が一昨年四月にまとめた最終報告書の進捗状況について度々問い合わせをしておりました。そして、その国土交通省の方とお話をする中でだんだん分かってきたのは、例えば二十二年度までに何かをすると決めたら、そのぎりぎりまで実行を先送りするのが慣習となっている、習性というんですかね、習性となっています。よく言えば、ぎりぎりまでじっくりと時間を掛けて良い結論を出すということなのかもしれませんが、私は、改革にはもっとスピード感が求められており、決められた期限以内にできることから迅速に進めるということを優先にすべきではないかと思っております。それなのに、役員報酬の減額や役員数の削減にしても、決定された期限ぎりぎりまで変えようとしません。 新政権に求められることは、できることからすぐやるスピード感と実行力だと思いますので、大臣は旧政権と違う公益法人改革をなさってくださると思いますけれども、どうぞ御決意のほどをお聞かせください。
○国務大臣(前原誠司君) 先ほどの地域のモデルをつくっていくという委員の御提言は大変すばらしい提言だと思いますので、しっかりと前向きにとらえて進めていきたいと思っております。ありがとうございます。 あと、道路関係公益法人の問題でございますけれども、これも委員の御指摘のとおりスピード感を持ってやらなくてはいけないと思っています。 道路保全技術センターの件でありますが、三年以内に解散ということでありますけれども、例えば空洞化調査であるとかMICHIシステムというものについては、もうこれはここにはやらせないということは決定をしております。ただ、三年という期限を設けたのは、働いている人がおられますので、その方々の再就職含めての調整が三年は掛かるんではないかということで三年以内という形にしているところでございまして、事業については三つの主な事業のうちの二つはもう絶対に取らせないということで、そこはしっかりとけじめを付けていきたいと思っております。 あとは、これは委員が当選された前後かもしれませんけれども、福田政権のときに道路特定財源の話に絡めて道路関係の公益法人の激しい議論が予算委員会で繰り広げられまして、私も野党の議員としてかなり厳しくやりました。その中で、私自身が、そのときは冬柴大臣でありましたけれども、答弁を引き出したのは、いわゆる駐車場整備推進機構、これについてと、あとは各地方整備局に建設協会とか建設弘済会というのがあるんですね、これについてしっかりと、私どもは基本的に要らないと、こういうことでございまして、そしてこの駐車場整備推進機構については解散をさせます。期限はまだ明確に申し上げられませんけれども、しかし、民間にこれは委託をする形で必ず解散をさせます。 これは、また時期が決まれば委員にもあるいは予算委員会の皆さん方にも御提示をしたいと思っておりますし、この建設協会や建設弘済会はいわゆる非公益法人化するということだったんですが、私は国会では、これは解散をするか、悪くても民営化だということを申し上げてまいりました。これについてもまだ遅々として進んでいないようでありますので、こういったことも期限をしっかりと決めて、委員がおっしゃったように、道路関係公益法人五十法人の業務、組織形態の見直しの案が前政権で出されておりますけれども、もう一度これゼロからレビューをして、そしてしっかりと期限を決めて、国民が本当に改革をやったなという形で進めさせていただきたいというふうに思います。
○植松恵美子君 ありがとうございます。 前原大臣、もしあれでしたら御退席の方どうぞ。 引き続きまして、福島大臣にお伺いいたします。 今回の障がい者制度改革推進会議についてお伺いいたしますが、構成のメンバーは障害をお持ちの方やその家族の方々が含まれているそうで、障害をお持ちの方々の生の声を伺ったり、代弁されたり、専門的な見地から御意見をいただける方で構成されているとは思いますが、一つ気になる点は、この構成メンバーの中にLD、ADHD、自閉症などの発達障害についての御意見をいただける方が含まれていないのではないかという発達障害をお育てになっている保護者の方々から心配の声が上がっていますが、実際のところ、いかがでしょうか。
○国務大臣(福島みずほ君) どうもありがとうございます。 障がい者制度改革推進本部が、障害者の権利に関する条約の締結に必要な国内法の整備を始めとする障害者に係る制度の集中的な改革を行うため、いわゆるエンジン部隊として昨年十二月八日に閣議決定により内閣に設置をされました。 エンジン部隊というのは、その下にある推進会議がまさに今エンジン部隊として月に二回、四時間の長時間の審議を行っております。十四名の障害当事者とそれから十一名の有識者、合計二十余名でやっております。障害者基本法の抜本改正、障害者総合福祉法、障害者差別禁止法の改正を目指して、そして障害者権利条約を批准しようというために今精力的にやっております。 今回の推進会議の中には発達障害の人たちは入っていないんですが、今後、推進会議の下に総合福祉部会等の施策分野別の部会を設置するほか、ヒアリングを開催したり様々な御意見をいただくなど、推進会議の委員以外の皆様からも様々な方法で幅広く御意見をいただき、全国の障害のある方々と一緒になって頑張っていきたいというふうにも考えています。 政務三役としても意見を聞こうというふうに思っておりますし、今後部会の設置もありますので、障害をお持ちの方たちというのは実にいろんな様々な分野がありますので、十四名の方たちはある者の代表というよりは障害者施策の全部の代表として出ていただいて、今後はきめ細やかに様々なヒアリングや部会等できっちり様々な皆さんの御意見を伺って、実効性のある障害者の皆さんの前進を図っていきたいと考えています。
○植松恵美子君 じゃ、大臣、安心しました。 発達障害というのはなかなか目に見えにくい障害でもありますし、そうはいえども、子供の場合では全国小中学校六・三%、六十八万人の子供たちに可能性があると言われておりますし、平成十七年には発達障害者支援法というのも施行されておりますので、是非ともそういった御家族の皆さん方の生の声を受け入れていただくような機会をたくさんつくっていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 続きまして、長妻厚生労働大臣、認可外保育園の指定制についてお伺いします。 昨年の十一月に、厚労省は保育所の現行の認可制に加えて指定制の導入について検討を始めたと伺っていますが、現在の進捗状況と今後の見通しについて教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 植松委員におかれましては、いつもいつも御指導いただいておりまして、この保育の問題についても見識を、深いアドバイスもいただいているところでありますけれども、この今おっしゃられた指定制度ということでありますが、今、御存じのように認可制度ということで、ある意味では一定の要件があっても認可をしてしまうとそこに公金が、税金が入りますので、やはり財政が厳しい地方自治体等はなかなかその認可に踏み切れないというような事情もあるやに聞いておりまして、私としては指定制度という導入も検討したいということで、この指定制度というのはもう一定の要件があればある意味ではそれは指定をしなければならないということになりまして、そこに公的なお金、これは国庫負担もありますし、地方自治体の税金もございますけれども、それが入るということであります。 これについては、子ども・子育て新システム検討会議というのを設置をしてその中で議論するという、幼保一体化と同時に議論をしていくということになっているところであります。これについては、やはり地方自治体の財政負担の問題、あるいは国庫負担も増えますので内閣全体の調整などは必要となりますけれども、私としては、この指定制というものについて、これは待機児童を解消する大きな対策の一つだと思いますので、これの導入に向けて努力をしていきたいと考えております。
○植松恵美子君 認可外保育園などでのうつ伏せ寝で死亡事故などがニュースなどで流れますと、保護者としては心配をされている方、不安になっていらっしゃる方がいる一方で、頑張って地域で実績を積み上げられて信頼をされていて、施設や保育所は十分整っているが地方の財政状況によって認可されていない保育園の運営をされている方々は、事故があったような保育園ではないのに認可外保育園と一くくりにされてやるせないといった声も寄せられています。 まじめに頑張っている認可外保育園の保護者の方や保育園の経営者の方々からは、指定制の導入を強く待ち望まれております。確かに、財政面においては大きな額の支出になるとされておりますけれども、是非とも実効力を伴った御検討をいただきたいと思います。 そして、地元の方からは、長妻大臣が非常に視察に積極的に行かれていらっしゃることが大変期待が大きく膨らんでおりまして、是非とも地方のそういった施設にも是非視察をしていただきたいという声もありますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○国務大臣(長妻昭君) これは今、国会日程等々で、土曜日に介護も含めて自分でそういう職場体験をしてみようというようなことでいろいろ御協力いただいていまして、どうしても東京近郊になってしまうんですけれども、全然地方と都市部と状況が違うというのはよく私も理解しているつもりですので、機会があれば地方の施設等でもお邪魔をして実体験をしていきたいと思います。
○植松恵美子君 それでは、川端大臣にお伺いいたします。平成二十年九月に施行されましたいわゆる教科書バリアフリー法について伺います。 これらの法律の制定によりまして、今までボランティアの皆さんが手書きなどによって手作りで作っていただいた状況から、拡大教科書を教科書会社より出版してもらえるよう前進をすることができて一年目を迎えます。 まだすべての拡大教科書を必要としている子供さんたちに教科書が届いているわけではありませんから、義務教育である小中学校の全児童や生徒はもちろん、高等学校で学んでいる生徒さんたちにも今後は対象を広げていくことは重要であると考えておりますけれども、どうもデジタルデータが非常に複雑で、ボランティアの方が拡大教科書を作るのに大変な手間が掛かり、デジタルデータを使い勝手のいいものにするために、データ管理だけに、民間企業に委託しているんですが、年間六千万円も掛かっていまして、そして、その教科書デジタルデータ提供者及び充実事業に一億一千五百万円必要となっている。実際に教科書を買う購入費用が約二億円に対してこれだけのデータ管理のお金が掛かっているんですね。 私は、もちろん子供たちがひとしく教育を受ける権利を保障することをコストに換算することはふさわしくないということは重々承知でありますが、一方で、弱視の子供さんたちのニーズに幅広く対応できる方法として教科書のデジタル化ということは今後中長期的に見据えていかなければならないのではないかと思っております。 微妙な並び替えだとか見やすいフォント、あるいは白黒反転、黒地に白い文字をなど、障害の程度によってベストだと言われる教科書は十人十色です。また、教科書の発行部数によっては一冊が十万円以上する教科書も販売されていると聞いております。また、拡大教科書は大変重くて持ち運びも不便なんですね。 ですから、まずは、いわゆる弱視の障害を持つ子供さんだけでなく、将来的には全児童にデジタル教科書の導入もあり得ると思いますので、今後、文科省としてのデジタル教科書への取組について、方向性について教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 非常に関心を持って熱心に取り組んでいただいて、有り難く思っております。 御承知のとおり、法案ができまして、義務教育で現在検定教科書が四百二十七点、そのうちボランティア団体からのデータ提供の要望が二百九十三点で提供が二百九十三点、高等学校では八百八十一の教科書点数で、要望がこれはまだ少ないんですが五十二点で提供が五十二点ということで、御要望があったものは全部出しているんですが、御指摘のように、受けられたところからは使い勝手が悪いから使えないと。 一つは、データの容量が非常に大きい。それから、文字が文字化けして読めない場合があるとか、あるいは画像が取り出せない。これは、教科書会社自体は、もういわゆるDTPソフトというんですけれども、デスク・トップ・パブリッシング、要するに卓上出版ソフトという、これはこういう書籍を出版するときに、特に画像とか図形とかいろんなものが入っているときにはそのページ自体をコンピューターでデータも入れながら編集してしまうという、そういうデータです。ところが、ボランティアの皆さんとかが拡大教科書を作ろうとすると、例えば一ページ目には解説の文字だけにして、それから次のページに画像を入れてというふうにそれぞれのデータが必要である。ところが、それを打ち出しますと、何か行が合わなかったり、全く文字が化けたりということでもう使えなくなる。 御指摘のように、それでそのレイアウトも含めて変更するということにしようと思うと、そういう編集の校正費が六百万円で、著作権料が二百二十五万円、合計八百八十五万円も掛かると。単純に拡大、いわゆるコピーの拡大みたいに大きくすれば、著作権料の百五万円だけで済むと。しかし、大きくするということはどんどん大きな教科書になるということですから、それはもう不可能であるということが一番問題になっています。 そういう意味で、データを教科書会社の人が提供していただくときに、編集したそのページのデータではなくて、個々のデータとして取り出せるように変えて出していただくと使い勝手が非常に良くなると。そこの部分でどういうことができるのかという調査研究費を約一億余り今度で付けまして、出版社の方等も含めて議論をして何とかこの壁が乗り越えられるように努力してまいりたいと思います。 それから、まだ具体化はしてないんですが、トータルとしては、こういう拡大教科書も含めたいわゆる教科書のデジタル化というのは、教室におけるいわゆるテレビを全部で開始するというと、そのテレビ画面を使うということと同時に、いわゆる端末の応用で、これは総務省なんかも一生懸命ICT化ということで、教科書自体のその電子情報自体をそのまま使えるという端末なんかの工夫とかいうものもこれからの時代にはあるべきではないかと私は思っていますので、そういうことも含めて総合的に取り組んで、あらゆる人が、子供たちが勉強の、教科書がきちっとアクセスできるように努力してまいりたいと思っています。
○植松恵美子君 ありがとうございました。 終わります。
○委員長(簗瀬進君) 以上で谷岡郁子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(簗瀬進君) 次に、西島英利君の質疑を行います。西島英利君。
○西島英利君 自由民主党の西島英利でございます。 本日は社会保障を中心にして御質問をさせていただきたいと思うんですが、特に財源論のことで御質問をさせていただきたいというふうに思います。 ちょうど鳩山政権ができて半年ということで、昨日非常に注目すべき記事が二つ出ておりました。一つは読売新聞の記事でございます。社会保障の財源をどうしていくのか、社会保障の充実に消費税の引上げが欠かせないということが社説で書かれていたわけでございます。もう一つは朝日新聞でございます。「悪夢「二〇××年日本破綻」」という衝撃的な記事が載っていたわけでございます。 こういうことをどうして書いたのかということでございますが、やはり本当に鳩山政権のこの考え方で日本の社会保障、将来はいいんだろうかという危機意識がこういう記事になったのではないかというふうに思っております。 そこで、この社会保障の現状をちょっと調べてみましたらば、本年、二十一年度、まだあと一か月足らずでございますけれども、そういう中で、予算ベースでいきますと、社会保障給付費、年金、それから医療、そして介護、福祉と、社会保障給付費は九十八兆七千億円というふうに予算ベースでございます。これが二〇〇六年、四年前でございますけれども、四年前が八十九兆一千億円でございますから、たった四年の間に十兆円近く実はもう伸びているわけでございます。これから先ももう伸びていく一方でございます。 また、今回法案として提案をされておりますし、今回の予算にも入っております子ども手当でございますが、この二十二年度の予算は一兆四千億円でございますけれども、これは、結果的には地方自治、それから事業主に負担をしていただいての一兆四千億円でございますけれども、実際には二兆四、五千億円ぐらい掛かっていると。これが二十三年度になってきますと、これを全部国費でやるということになりますと五兆四千億円になるということでございまして、一体これだけ増えていく財源をどこで捻出しようとしておられるのかなと、私としても非常に不安でございます。 そこで、財務大臣とそれから厚生労働大臣にお聞かせをいただきたいと思いますが、財務大臣としては、これから伸びていく一方のこの社会保障の財源をどういう形でお考えになるのか、そして、まさしくその担当大臣でございます長妻大臣はどうお考えになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今、大体社会保障費百兆円というお話がございまして、その約半分が年金で、三十兆円ちょっとが医療、それ以外の介護、生活保護等々でありますし、その百兆円のうちの六五%が保険料、二五%が国費、一〇%が地方の税金ということで、自然増も、御存じのように、社会保障のサービスは、予算は固定したとしても、給付の水準は固定したとしても、毎年一兆円ずつ国費だけでも増えていくという大変な状況であります。 私としては、まず、これは省内にも今徹底しておりますのは、国民の皆様方から見て、払う保険料や税金がきちっと社会保障のサービスに一対一対応でもう使われていると、無駄やあるいは優先順位の低い事業、天下り等々にはもうほとんど使われないというまず実感を持っていただかない前に御負担をお願いしても、それは国民の皆さんの御理解は得られるはずがないということで、まずはそこを徹底的に見直しをするというのが大前提だというふうに考えております。 その中で、制度の中の無駄というのもあります。過剰介護や過剰医療の問題、これは慎重にしなければ、必要な医療や介護を削るということがあってはならないんですけれども、ただ、そういう問題についてもケアマネジャーの独立性などなどにも取り組んでいくということで、何しろお金の使い方が国民の皆さんが納得する、それをまず大前提とする。 そして、子ども手当の具体的に財源としては、平成二十三年度については四大臣合意ということで、その財源については予算編成の中で検討をしていくということでございまして、その中でぎりぎりの交渉になる、厳しい交渉、厳しい検討になると思いますけれども、財源を生み出して二十三年度の子ども手当というのを実行をしていきたいというふうに考えているところであります。
○国務大臣(菅直人君) 先ほど二〇××年の悪夢のことと社会保障のことを私も読んで、状況の認識はかなり西島先生とも共通ではないかと思っております。 この二十二年度予算については、もう御承知のように、いろいろなやりくりはありますけれども、三兆三千億円のいろいろな基金からの返納とか一部の無駄をなくすることで、新しい施策については何とかその中でやりくりをしたところであります。 二十三年度を含めてこれからどうなっていくのか。今、長妻大臣の答弁の前半にもありましたように、徹底的にこれまでの無駄を省いていくということは当然これからも、例えば枝野行政刷新大臣などを中心として、その努力、その力は緩めるつもりはありません。しかし、それを含めて、本当にそこまで徹底的にやっても社会保障に係る費用が捻出できないというときに、それは最終的には社会保障のレベルを抑えるのか、それとも何らかの財源措置をとるのかという、そういう選択になってくると、こう思っております。 そして、そのときに、これは西島先生はもちろん専門家でありますからよくよく御承知だと思いますが、これまで社会保障というと何か負担という言葉で語られてきました。確かにお金を出さなきゃいけないという意味では負担ですけれども、例えば公共事業はどちらかというと負担というよりも投資という言葉で語られてきました。私たちは、成長戦略を考える中で社会保障の分野も、いわゆる負担という表現で一方的にマイナスと考えることではなくて、ある意味では投資であったり、ある意味ではそこに雇用とサービスという意味でのGNPの上昇を生み出す最大の成長分野というふうにも私は受け止め得ることができる。 ただ、かといって、だれかがそれの財源を捻出しなきゃいけないことはそのとおりでありますので、そういった段階では、先ほど長妻大臣も言われたように、現在、社会保険の割合が一番大きいわけですが、あとは国費と地方、そして個人負担という構造でありますから、そういう中でどのような形でそれを捻出していくのか。私は、社会保障の水準は、ある意味では、効率は良くしなければいけないけれども、維持しながらいかにしてその財源を捻出するかということについて本格的な議論を始めなければならないと、このように思っております。
○西島英利君 今回のその社会保障の財源でございますが、二十一年度が二十四兆八千億だったのが今年度は二十七兆二千億なんですね。つまり、二兆四千億伸びている。この伸びた理由は何なのかというと、やはり子ども手当を中心とした新しい施策に対して実は投資をされているということでございます。 それから、今、菅財務大臣がおっしゃいましたけれども、要はそれだけ成長戦略の中の、位置付けられるんだということでございますが、実は医療も介護もこれ労働集約型産業です。その一番大きいのは人件費でございます。ですから、ここからお金を生むというのはこれは至難の業なんですね。例えば医薬品を買ったりすれば、当然それは製薬会社にそのお金行きますから、それはそれとして成長戦略の一つになるかもしれませんが、しかし、特に介護の分野というのは、これは人件費が一番大きいんですね。私も特別養護老人ホームとか老健施設やっております。人件費率が一番高いんですよ。ですから、いかにこの人件費を抑えるかというところにもう本当に苦心をしているわけでございます。 そこで、これ長妻大臣がよく言われておりまして、マニフェストにもこれ載っているわけでございますが、介護職の方々を四万円賃金をこの四年間で上げるということをおっしゃっております。そうしますと、そのチャンスは一回しか来ないんですね。今度二年後です。二年後の介護報酬の引上げのとき、それしかもうチャンスないわけですね。じゃ、また補助金でやるんですかという問題も出てまいります。しかし、補助金でやれば、これは経営としては将来性が要するに見定まらないわけですよ。そういう意味でいきますと、やはりこの財源というのをどう考えておられるのかというのをもう一度、長妻大臣、お願いします。
○国務大臣(長妻昭君) 今、菅大臣も申し上げましたけれども、医療、介護の分野というのは市場だけで見ると非常に成長する分野であるということで、雇用波及係数というのがございますけれども、一定のお金を投じると何人人を雇う、雇用に影響が出るか。公共事業よりも、もう御存じのように介護が一位でございまして、もう人手産業でありますので、たくさんの人を雇うことができるし、介護の立て直しにもつながる。 ただ、そのときに一つ問題となるのは、今も介護分野は人手不足、有効求人倍率一・三なんですけれども、やはりその処遇について改善しなければならない点が多々ある。その一つが賃金であるということで、私どもは一か月の賃金を四万円アップしたいということを申し上げておりまして、その内数としては、これは平成二十、二十一年とも在籍していた平均給与について、これは過去三%の介護報酬プラスで計算上は九千円アップになっている、そして、介護職員の処遇改善交付金で計算上は一か月一万五千円、これ一時金に回ってしまったり、なかなか給与に上乗せにはなってないわけですけれども、それに加えて、一万六千円の増額が必要である、トータルで四万円ということを申し上げているんですが、これはやり方は二つあると思います。 一つは、おっしゃられるように、ちょうど二年後から本格交渉が始まる介護報酬の改定、これ医療の診療報酬と同時で連携部分も検討する必要があるんですけれども、そしてもう一つは基金で手当てをすると、二つの手法がありまして、当然報酬で手当てをすると自己負担や保険料に跳ねるということもありますので、これについては平成二十三年度の予算編成の過程で十分内閣の中で議論をして財源を見出す、そしてこれを達成する努力をするというふうに考えております。
○西島英利君 今、基金でやるのか、それとも介護報酬でやるのかということでございますが、当然介護報酬でやりますと、御存じのように、市町村の負担が一二・五、都道府県が一二・五、国が二五、そして個人が、保険料は五〇%ということなんですね。そうしますと、田舎ほど実はサービスの利用者が多くて、田舎ほど、収入の少ない地域ほど実は保険料はめちゃめちゃ高いんですよ。 ですから、そういうことも考えていきますと、公費の投入割合を増やしていかない限りなかなか難しい選択を迫られることになるんだということなんですね。ですから、その財源をどうしていくのかというのを今から真剣に考えていかなきゃいけないということを私言っているんです。 今回、私どものところも一万五千円上げる云々のこの基金を、補助金をもらうかどうかで大分議論をいたしました。ところが、これは介護職だけでございますから、そうすると、うちは看護職から給食から事務職から全部います。全体で実は経営って考えますので、全体の給与、人件費を抑えているわけですね。そういう中で介護職だけ引き上げる、今度は四年後には四万円になる等となりますと、今度はじゃほかの職種とのバランスをどうするのかという問題も出てくるわけです。ですから、基金ではなくて、やっぱり介護報酬でやらざるを得ないんだろうと私自身は思っているわけでございます。 その点、もう一度お願いいたします。
○国務大臣(長妻昭君) 基金か介護報酬かというのは、今言われたように、地方の負担の問題、保険料あるいは自己負担の問題もございますけれども、ちょうど二年後が、先ほども申し上げましたけれども、介護報酬と診療報酬、診療報酬は二年に一遍、介護報酬は三年に一遍ですが、ちょうど平仄が合う二年後でありまして、これについてはもういろいろな懸案が言われておりますので、私どもとしても介護ビジョンを打ち出して、あるいは医療と介護の連携というのがまだまだ不十分ではないかということで、また西島先生の御意見などもいただきながら、そういう与野党を超えた専門的な御意見をちょうだいをした上で介護報酬の見直しということにも取り組むわけであります。 今おっしゃられた、ほかの職ということで、介護職員が八十六万五千人いらっしゃり、あるいはコメディカルとかその他の福祉職とか介護施設で働く方が、我々がカテゴリーで分けると五十四万八千人ほどいらっしゃるということで、じゃその方々に対する処遇はどうするのかというようなこと、今基金では介護職のみでございますけれども、これに関しては財政の制約等もあってこういう措置にしておりますけれども、広い意味でいうと、これは二年後の介護報酬、診療報酬一体化の中で検討課題であるというふうに考えております。
○西島英利君 午前中もう時間が来ましたのでこれで終わりますけれども、先日、衆議院の方で山井政務官が、実は、介護職だけでなくて拡大をしてくれという質問に対して、やっぱり財源の問題があるんだということをおっしゃったんです。つまり、財源がない財源がないということで診療報酬もああいう形になってしまった。ですから、やはりこれから先伸びていく、更に介護もどんどん伸びていくわけでございますから、その財源をどうしていくのかというのは今からやっぱりしっかりと議論していかないといけないと思いますので、是非よろしくお願いいたします。 午前中はこれで終わります。
○委員長(簗瀬進君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 正午休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成二十二年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。西島英利君。
○西島英利君 引き続きまして、社会保障について質問をさせていただきたいと思います。 母子加算のことについてお伺いをいたします。 昨年の四月から母子加算が廃止になったわけでございますけれども、しかし実際に廃止になった後に様々な苦情的なものが大きくなりまして、テレビでも大きく取り上げられました。そして、これを復活しろというお話もあったわけでございますが、この母子加算を廃止するに当たりましての厚労省の説明からいきますと、母子加算を上乗せすると生活保護を受けていない母子世帯の消費水準を上回るとして、結果的にこれ四月一日からゼロになったということでございますけれども、今回復活をされたわけでございます。 しかし、これには代替制度がありました。一人親世帯の就労促進費とか高等学校等就学費、学習支援費等々でございますが、これは一般の人、母子世帯以外の二人親世帯等にも適用ということになっていますけれども、これとの関係はどうなったのか、お教えいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) この母子加算というのは生活保護の世帯の加算をするものでありますけれども、これはナショナルミニマムということで、憲法二十五条から考えられる最低限度の生活を保障するという非常にこれは国の根幹にかかわる制度の一つでございまして、今回の母子加算が廃止された経緯を我々分析をいたしますと、いろんな資料がありましたけれども、それの信頼性というのがどこまで信頼を置いていいのかというのが疑問の点がございました。そこで、今、ナショナルミニマム研究会を省内に設置しまして、有識者の先生方に最低限度の基準を作っていただくというようなことを始めたわけであります。 そういう中で、母子加算の廃止の根拠があいまいだということで、それを復活をさせていただくのと引換えに、今御指摘の一人親世帯就労促進費というのは、これはある意味では廃止等の見合いで入ったものでありますので、この就労促進費は廃止をいたしました。ただ、子供の学習支援費は、これは母子家庭以外の生活保護の世帯にも付いているもので、これは母子加算廃止との見合いで入ったものではないというふうに我々考えておりますので、これは残すということにさせていただいたわけであります。
○西島英利君 普通、こういうことを復活する場合には、この高等学校就学費と学習支援費を残すということであれば、それを差し引いた形で復活するというのが大体常識的じゃないかなというふうに思うのですが、いかがでございますか。
○国務大臣(長妻昭君) これも先ほど申し上げましたように、この学習支援費というのは、これは母子家庭だけに入れるという趣旨で入れたものではございませんので、これと母子加算の関係というのはないということで、この学習支援費は存続ということで、貧困の連鎖を起こさないという一つの考え方に基づいたものであります。
○西島英利君 これは私どもは代替措置というふうにずっと聞いてきたんですが、そうじゃないんですか。
○国務大臣(長妻昭君) 私は代替措置とは理解しておりませんで、あえて代替措置的なものとしては、今言われた一人親世帯就労促進費というのが生活保護世帯に母子加算を廃止する代わりに入りましたので、母子加算を復活しましたから、その一人親世帯就労促進費はこれはもう廃止をするということで、廃止をさせていただいたところです。
○西島英利君 それでは、今回導入を今されようとしております子ども手当との関係でございますが、母子家庭の生活保護の中に対してのこの子ども手当との関係はどうなるんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) この生活保護世帯に対する子ども手当については、これはもう全く児童扶養手当等の考え方と同じように収入認定をするというようなことでございまして、それとの見合いで子ども手当と同額の児童養育加算というのを拡充して、子ども手当の支給額と同じ部分を上乗せをさせていただくということで、実質的な支給対象ということにもなります。
○西島英利君 そうしますと、先ほどおっしゃいました憲法二十五条の最低限度の生活との関係はどうなるんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) この最低限度の生活を保障をすると、健康で文化的という修飾語が付いておりますけれども、その範囲の中で今回の加算というのをさせていただくということで、これは従来の児童扶養手当の加算と同じ考え方であります。
○西島英利君 先ほど、この基準を検討今していただいているということでございますけれども、これはあくまでもその生活保護のレベルでの基準の話だろうというふうに思うんですが、それはこの子ども手当がそれプラスアルファで入っていくわけでございますから、当然その生活の形態というのは変わってくるというふうに思うんですが、いかがでございますでしょうか。 というのは、この生活保護の母子加算についていろんな議論があったわけでございますけれども、そのとき本当にこの子供たちのために使われているのかどうかという実は議論もあったことは間違いないわけでございますね。今回の子ども手当も、それじゃなくてパチンコとかいろんなものに使われるんじゃないかというようなこともあるわけでございます。ですから、それとの関係で御検討されたんでしょうかどうか、お教えください。
○国務大臣(長妻昭君) 最低限度の基準、ナショナルミニマムというのがこれまでは経済財政上のある意味では考え方の延長線上でつくられてきたということもあるわけでありまして、きちっとしたやっぱり国家としての哲学、基準を打ち立てるということで、今その基準を検討しております。 子ども手当がいろいろなところに使われてしまうんではないかということでありますけれども、これについては、お子さんを持っておられる世帯、特に中学三年生までの世帯についても、お子さんがおられてそこで監護を親がしていれば必ずお金はそれはもう掛かるわけでありますので、そこの部分でそれは使われるというふうに我々は考えておりますので、法律の目的にもその使用の趣旨を明確に書かせていただいて、それを遵守をしていただき、我々、法律を成立させていただいた暁には広報、PRにも努めていくということであります。
○西島英利君 今、虐待が本当社会問題化しているんですね。それの場合には子供には食事もさせていないというような社会問題なんかもあるわけでございます。 もう一つ、今もう一つ法律が出ておりますけれども、高校無償化の問題との絡みでございます。高等学校等就学費というのとこの高校無償化との関係はどうなっているんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) この学習支援費というものでございますけれども、これについては高等学校等就学費というものが出ておりまして、これについては高校進学に必要な入学金、授業料等を支給、実費と月額、平均実績が月額約一万五千円というようなことになっております。
○西島英利君 ですから、これはこのまま残っていくということでいいんですね。
○国務大臣(長妻昭君) この今申し上げましたものについては平成二十二年度においても引き続き支給をするということであります。
○西島英利君 となると、生活が苦しくなったというのから、かなりそういう意味では生活が楽になっていくような、そういう状況が起きてくるのではないかなと思うんですが、その辺りのやっぱり検証はしっかりとしていただきたいと思うんですね。これは税金を使う話でございますから、しっかりとした検証をしていただきたいと思います。ポピュリズムなどの復活というのはあってはならないことだというふうに思いますので、是非その辺りをよろしくお願い申し上げたいと思います。 それからもう一つ、子ども手当についてですが、私は一つだけお聞きをいたします。それは、二十二年度ではなくて、二十三年度の財源をどう考えておられるのかということです。 先ほどから連立与党でのお話でこうこうなったというような御答弁でございますけれども、しかし、民主党のマニフェストでは明確に平成二十三年度から五兆五千億を出すということを書いてあるんですね。先日、大村秀章さんと衆議院で年金保険料流用禁止法のことで議論をされたときに、いや、これは一番下で、四年でやりますと、どこにもすぐやるということは書いておりませんということを、大臣は何回も何回も繰り返しこうおっしゃったわけでございますが、少なくとも子ども手当については二十三年から五・五兆円でやるということは明確に書いてあるわけですね。それについての財源をお教えいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) これも、かねてより御答弁申し上げておりますとおり、四大臣合意というのを昨年十二月いたしました。これは、平成二十三年度以降の子ども手当の財源については平成二十三年度予算編成過程において改めて検討をしていくということとなったわけでございまして、私どもといたしましては、先ほど来、るる答弁を申し上げておりますけれども、社会保障の負担あるいは税金の負担がきちっと社会保障サービスに無駄なく結び付いている、こういう実感を持っていただく。無駄を削減する、そして制度から生まれるような浪費というのも厳しく見直していく。そして、こういう分野における、社会保障における雇用の拡大など、あるいは成長に結び付く分野の拡充等々で成長に結び付けていくということを実施をすると同時に、予算編成過程において財政当局関係担当大臣と議論をして決定をしていくということになります。
○西島英利君 ですから、それは答弁になっていないんですよね。今度は四兆円プラスアルファになるんですよ。これは、無駄をなくすという、それはもう当然です、無駄をなくすのは当然です。しかし、無駄をなくして出てくるような、そんな財源ではないと思うんですよ、必要な財源というのは。もう一度お願いします。
○国務大臣(長妻昭君) これは、今申し上げましたような手法、考え方をきちっと実行に移していくと同時に、あるいは、政府全体の中で特別会計あるいは独立行政法人あるいは公益法人、これをもう徹底的に見直していく。先ほども、午前中国有財産の御指摘もございました。そういうものを徹底的に見直していくということも同時並行的に進めていくということで、その中で、平成二十三年度予算編成の中で私どもはその財源を見出していくということであります。
○西島英利君 もう一度申し上げますが、特会云々、それから埋蔵金というのは一度使ったらもうなくなるんですね。これは恒久的な政策ですよね。ですから、それを将来的にもきちんと安心できるやっぱり財源としてのお話をしていただかないと、私ども予算審議できないんですよ。もう一度お願いします。
○国務大臣(長妻昭君) これは、自民党の目から見ると、これ前の政権の時代も、もう無駄はない、ほとんどないんですというふうに言われておられたわけでありますが、これは少ない少ないという御指摘はいただいておりますけれども、この内閣では行政刷新会議中心に、皆さんは少ないと言われますけれども、ある程度のお金が出てきたわけであります。そして、社会保険庁においても、一、二週間で社会保険庁オンラインシステムというのが非常に過大になっているということで見直しますと百七十億円も安くできるわけでございまして、そういう意味では新たな政権の視点で、従来無駄がないと言われている部分も含めて不断に見直していくということで財源を見出していきたいというふうに考えております。
○西島英利君 前政権のことをおっしゃいましたけれども、前政権を批判して新政権になられたわけでしょう。それなのに前政権がこうだったからということは当たらないんですよ。 私は精神科医です。人というのは、行き詰まったときには必ず前のことの批判をしたりするんですよ。これ、やり方なんですね。ですから、もうこの前からずっとそれと同じような答弁が繰り返されているわけです。 ですから、是非お願いしたいことは、もう一度お願いします、何かめどがあるのかどうか。この前は、行政刷新大臣はそれほど期待できるような財源は出てこないということをおっしゃっているんですよ、この前の答弁で。ですから、もう一度お願いします。何か当てがあるんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 先ほど来申し上げているのに加えて、この子ども手当でもそうでありますけれども、控除から手当へという流れでありまして、手当の一方ではなくて、従来の控除を見直しあるいは廃止をしていくということにも取り組んでおります。 控除というのは、もちろん高額所得者に対してこれは有利になるわけでございますので、それについて手当に切り替えることで本当に必要とされておられる方にそのお金を行き届くようにしていくというようなことも含めて、我々としては財源を平成二十三年度の予算編成の過程で見出していくと。今はまだ二十二年度の予算の御審議の途中でもございますので、二十二年度の予算編成において是非御協力をいただいた上で、我々は二十三年度の予算編成の中でそれを真摯に見出していくということであります。
○西島英利君 全く私がお願いしている答弁をいただけないわけでございます。 それで、この件については、じゃ、一度ストップをさせていただいて、この件についてはまた改めて御質問させていただきたいと思います。 そして、今回は診療報酬の改定が行われました。(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願い申し上げます。
○西島英利君 診療報酬の改定が行われました。そのときに、鳩山総理は去年の六月の党首討論で、やはり最低二〇%を引き上げなければ厳しいというようなお話をされました。でも、結果的にはどうだったのかといいますと、ネットで〇・一九%でしかございませんでした。しかし、実際的には財源を四千八百億円捻出してやったということですが、これは薬価等を引き下げた分を回しただけの話でございまして、薬価差益というのも実は医療機関にとってみたらば経営原資なんですね。ですから、そういう形からいきますと大幅に引き上げたという言葉が本当に正しいのかどうかというのは非常に疑問があるわけでございます。 しかし、この評価はまた別におきまして、私、今日御質問させていただきたいのは、地域医療の崩壊をこれで防ぐことができるのかどうかという視点でございます。 今回、地域医療の、地域の中核病院の支援を中心にしてやったということでございますけれども、地域の中核病院というのをどういうふうにお考えですか、お教えください。
○国務大臣(長妻昭君) 地域の中核病院というのは、二次医療圏で中核的役割を持つ、急性期も含めた総合的な医療を責任を持って実施をする病院だというふうに認識しておりますけれども、今回是非御理解いただきたいのは、十年ぶりにネットプラスということで我々付けさせていただいて、これまでの医療崩壊を食い止めるということでございまして、本体部分においてはプラス一・五五ということで前回の四倍の増ということで、大変財源の苦しい中でこれはもう優先的に取り組まなければならないというようなことで取り組ませていただいているところであります。 その中で、その中核病院についても、急性期や外科、産科、小児科などなど、あるいは勤務医の処遇改善等についても、あるいは診療所との連携についても新しい診療報酬を付けさせていただくなどなど、ここについても一定の私は前進を見ているんではないかということで、是非御理解いただきたいと思います。
○西島英利君 今回、地域の中核病院を支援したということでございますが、確かに県庁所在地にある大きな病院に関しては今回かなりそういう意味では恩恵を受けることになるだろうというふうに思うんですが、問題は、地域医療の崩壊の一番の原因は、県庁所在地以外のところにある大きな病院、ここが本当に医師不足の中で、また看護師もなかなか確保できないという中で苦しんでおられるわけです。ですから、今回これだけの診療報酬を付けたから、これで地域医療の崩壊が改善をするというふうには私は考えられない。 私は今、全国一緒にずっと回っております。地域の本当に中核病院と言われている大きな病院、厚生連の病院とか、そこは医師不足の中でベッドを休床しなければいけない。そういう中で、患者さんも減ってきている、収入も少なくなってきている、もう本当に崩壊の寸前まで行っているわけですね。 前回、事業仕分の中で、医師不足の問題、それから産科、救急医療の問題についてモデル事業の予算が付いていたわけでございますが、事業仕分の中でこれがもう半減してしまったという部分がございます。しかし、こういう問題は簡単に解決する話じゃないと思うんですね、医師不足の問題は。ですから、数年掛けないとなかなかその結果は出ないと思うんですが、ただただ執行率が低いというだけで半額になってしまったという問題があるわけです。 本当に地域医療を再生していくためには、診療報酬だけではなかなか私は解決できないというふうに思っております。そういう意味では、モデル事業的なものを何か所も何か所もやって、そこからいいものがあればそれを全国的に広げていく等々の考えがなければいけないんですが、今回、ただただ執行率が低いというだけで縮減をされてしまったというのには私は問題があるというふうに思いますが、いかがでございますか。
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、事業仕分におきましては、医師確保、緊急、周産期対策の補助金等の一部モデル事業について事業仕分の対象といたしました。そうした中で、予算要求の縮減というのを事業仕分の結果としては提起をいたしました。そこで議論をし、そしてその取りまとめでも申し上げておりますのは、大変細切れのモデル事業で補助を出しているというやり方よりも、より効果的、集中的に医師確保やあるいは救急・周産期対策を行うべきであるといった視点から、旧政権以来続いてきた補助事業では残念ながらそうした大きな効果が出ないという観点から、より積極的に踏み込むべきという視点でこうした評価をいたしております。 そうした趣旨を踏まえて、厚生労働省では医師の確保や救急・周産期対策についての予算編成あるいは政策を進めていただいているものというふうに考えておりまして、問題はないというふうに思っております。
○西島英利君 そういうふうに、じゃ、拡大をしていくということであれば、何で予算が半減したんでしょうか、大臣。
○国務大臣(長妻昭君) まず、西島委員は医療の専門家でいらっしゃいますから、今言われたような私は考え方、つまりモデル事業は税金で付けて、そこでいいものは診療報酬に取り入れていくと。ですから、一つの大筋というか王道というか、それはやはり診療報酬で医療全体を見ていくというのが一つの大きな考え方だと思います。 その中で、我々は医療を立て直すということで、今回、本体部分では前回の四倍付けさせていただいて、その中で全体の政策誘導も含めた医療再生を目指すということでありますが、今言われたものについては、周産期医療については、これは予算額については平成二十一年度予算と二十二年度予算を比べると、これ税金のことでありますが、倍になっておりまして、これは周産期医療体制の充実強化にかかわる予算額、ここは重要であるということで付けさせていただき、あるいはNICUの運営費についても今回三十七億円新規で、二十二年度、あるいはこのNICUの後ろにある回復期の治療室については七・六億円、これも新規で付けさせていただいて、めり張りを付けた予算を付けて、そしてトータルの考え方はこの診療報酬全体で見ていくということで、私どももこれですべて医療がぱっと改善するとは思っておりませんで、やはり一歩を、大きな一歩を踏み出させていただいたということは是非御理解いただきたいと思います。
○西島英利君 先ほどから申し上げていますけれども、地域の中核病院という考え方が、例えば県庁所在地の中核病院と県庁所在地外の中核病院では全然意味が違いますよということを先ほどから私は申し上げておるんです。 ですから、この医師不足の中で医師が確保できない、それから看護師が確保できない、これをどう考えていくのかということをやらない限り、この問題は解決しないんですね。診療報酬で、引き上げたからそれで医師を雇えばいいじゃないかという話ではないんだろうというふうに私は思って、これをちょっとしつこくお話をしているんです。 もう一つは、人口減少地域の地域医療をどうお考えでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 人口減少地域、過疎地というようなことだと思いますけれども、やはり医師の絶対的な数も不足をしているし、あるいは偏在ということも言われておりまして、やはり過疎になかなかお医者様が行かれないというようなこともあります。 私どもとして、診療科の偏在あるいは地域の偏在について実態の調査をしようということで、四月以降これを調査をして、夏過ぎには発表をしていきたいということで、これについてもいろんな考え方を有識者の方にも御議論をいただきたいと思っているんですけれども、これについてある程度数字的な誘導策を取れるのか取れないのかも含めて、そういう過疎地の医療の充実というのも検討課題だというのは我々も理解をしているところです。
○西島英利君 全国回っていますと、人口減少地域の地域医療を担っているのは御高齢の先生方なんですね。必死になってやられています。そして、息子さんが医者になったんだけれども帰ってこないと。よくよく考えると、需要はあるんだけれども件数が少ないわけです。一件単価掛ける件数が収入になりますから。そうしますと、件数が少なければ必要なコストを反映するような収入にならないわけですね。若い人たちはやっぱり理想に燃えております。こういうこともやりたい、こういう機械も買いたいということもありますが、しかしそういう収入が得られない。看護師もしっかりと採用してやりたい、だけどその人件費も出ないと。 そういうふうな中でこの地域の地域医療をどうしていくのかということは、やはり、まさしく先ほどのお話じゃないですけれども、補助金的なもので、経営がまずできるというそういう基本的なものをしっかりとつくった上で、そしてそれを補完する意味で診療報酬というのがあって初めて、若い医師たちもこの人口減少地域で、要するに生まれ育ったところでございますから、仕事をしたいという気になるんではないかというふうに思うんですが。 このままでは本当に無医地区がどんどんどんどん増えていくことは間違いございません。これについて何かコメントがあったら教えてください。
○国務大臣(長妻昭君) まず大前提は、やはり診療報酬を、先ほど来繰り返し申し上げておりますけれども、ネットでプラス、本体部分は四倍増ということで、これについても中医協の御尽力で、これはもう十円単位で事細かにいろいろな配慮、心配りをした診療報酬体系ができて、一定の前進であるというふうに考えております。 あるいは、地域の医療であれば、これは文部科学省とも連携をする必要があるんでございますけれども、地域の採用枠というのをきちっと確保して、その医学部で学んだ方ができる限りその地域で医療をしていただくと、そういうような体制を整備をするということであります。 いずれにいたしましても、まだまだチーム医療の充実、あるいはお医者さんの事務負担をなくすような医療クラークへの診療報酬も付けさせていただきましたけれども、そういうサポートする体制をこれからも検討して前に進めていくということは同感であります。
○西島英利君 入院機能であれば少々時間掛かっても、救急でない限り、町の方へ行って入院すればいいんですよ。ですけれども、通院ということになると、やはり生まれ育ったところの近くにそういう診療所があるということは非常に大事なことなんですね。ですから、診療科の偏在云々の問題ではないんですね。 とにかく人口減少地域の医療をどう確保していくのかということを真剣に考えていきませんと、もう一度申し上げますが、無医地区がどんどんどんどん広がっていって、結果的には必要なときに必要な医療が受けられないということが生じてくる。もう今や生じ始めているんですよ。これに対してどう思われますかということをお聞きしているんです。もう一度お願いします。
○国務大臣(長妻昭君) これについても、やはり診療所の役割というのは、今おっしゃられたように家庭医、総合医的に、地域に本当に近くで安心できるという機能もありましょう。 その意味で、これも診療報酬で新たに設けた点数でございますけれども、診療所が病院と連携を取って、今までは小児科、小児の患者さんのみに付いていた点数でございますけれども、これを大人の方、大人の患者さんについても診療所が病院と連携をしていただくとそれについて加算をさせていただく。 あるいは、これもいろいろ激論がございましたけれども、再診料の問題でございますが、これについても、再診料の考え方と引換えに、ある意味では、夜間でも対応していただくようなそういうような診療所に対しては加算をさせていただくなどなど、地域の担い手である診療所がきちっとそこで医療をし続けていただくような措置というのを我々も、これはあとは総務省とも連携をして、いろいろな今施策を実行しておりますけれども、地域医療は重要だということで今後も引き続き取り組むつもりであります。
○西島英利君 私の質問の答弁になってないんですね。つまり、御高齢の先生方がもうそこでお辞めになったらそこは無医地区になりますよ、それに対してはどうお考えになるんですかということを先ほどから聞いているんですよ。連携とかそんな、診療報酬の中でやっているからということではないんですね。やっぱり一番身近なところに医師がだれでもいいからいるのかいないのかというのは、地域住民にとって物すごい大きなことなんです。ですから、私はこのことを聞いているんです。もう一度お願いします。
○国務大臣(長妻昭君) いや、ですから、今まで、やはりお医者さんの収入の重要な一番大きいものは診療報酬であるというのは、これはもう当然のことでありますので、その部分について、これまでマイナスマイナスでかなり疲弊をしてきているということで、今回十年ぶりに初めてのネットプラスということを実現をさせていただいて、そういう医療行為についても事細かに点数のプラスを実行させていただいているということでありますので、ただ、これですべて解決とは思っておりませんけれども、まずは第一歩としてこの取組をして、あとは先ほど申し上げましたように実態把握の調査をするというようなことで、しかるべき施策を実行していこうというふうに考えているところです。
○西島英利君 今回、診療報酬が上がったというのはそれなりに私も評価いたします。 ですけれども、先ほどから何回も申し上げていますように、人口減少地域は件数がないんですよ。ということは、収入増につながらないんですよ、件数がないということは。やはりこういうこともしっかりと認識をしていただいて行政に当たっていただきたいというふうに思うんです。 時間がありませんからもう一題だけお話しさせていただきますが、出産育児一時金の直接払いの件でございます。 六か月間延長をされて、もう目の前、四月一日からこれが実際的には全員スタートという形になるんだろうというふうに思うんですけれども、このタイムラグ、要するに一か月か二か月支払が遅れるということで今大変な騒ぎになっているんですが、これに対して何かお考えが整理されたでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについても、元々この制度というのはやはり妊婦さんの金銭的負担を軽減しようというところから始められたということで、政権交代した直後から実施をするというようなことで前政権も準備をされてまいったわけでありますが。 私も驚いたのは、政権交代してこの立場になって調べますと、本当にこれを実行すると一定の規模の産婦人科あるいは出産にかかわる診療所が立ち行かなくなる可能性があると、資金繰りが大変だということで。前政権がずっと進めてきて、政権交代後、それをいったん猶予ということで全面実施は見合わせました、これは。 そういうような措置をして、今の段階で、その後、低利融資も始めさせていただきまして、そういう措置で今九三%の診療所等で実施をしているということでありまして、ある程度の実施というのはできたわけでありますが、ただ、今の現状をいろいろ意見交換しますと、まだ資金繰りということで全面実施には支障が出て、結局、妊婦さんのために始めた制度にもかかわらずその出産の診療所が立ち行かなくなってしまうということになると、これはまた国民の皆さんの医療に支障が出るということで、我々は今検討しておりますけれども、四月からの本格実施というのを更に猶予をすることができるのかできないのか、あるいは現在月一回となっている請求、支払回数を複数にできるのかできないのか、あるいは、今独立行政法人の福祉医療機構が融資をしているんですが、それについての低利融資の条件を更に緩和できないのかということで、この三つを軸に考えているところでありまして、地域で大切な出産を担う診療所がなくなってしまってはこれは元も子もありませんので、その観点で我々は今議論をして、四月にはその対策を決定をしていこうということであります。
○西島英利君 御提案だけさせていただいて質問を終わらせていただきたいんですが。 二十二週を過ぎますと分娩の状態になるんですね。ですから、二十二週を過ぎますと、そこで妊産婦の方に届出をしてもらうと。そうしますと分娩が終わったときに実は支払ができるというような、こういう考え方も実は某所から提案をされているわけです。私は、これ、なるほどなというふうに思いました。 ですから、是非そういう考え方もちょっと御検討いただいて、特にこの少子化対策、非常に重要でございますし、より早くその対策をお出しいただければというふうに思います。 ありがとうございました。
○委員長(簗瀬進君) 以上で西島英利君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(簗瀬進君) 次に、古川俊治君の質疑を行います。
○古川俊治君 それでは続きまして、自由民主党古川俊治の方から質問を開始させていただきます。
○委員長(簗瀬進君) 古川俊治君。
○古川俊治君 申し訳ありません。 二〇一〇年度の予算でございますが、終戦直後の一九四六年から六十四年ぶりに当初予算において国債の発行高が税収を上回るというわけでございます。しかしながら、これは大変な異常事態というわけでございますが、財務省が提出している平成二十二年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算というものによりますと、実を言いますと、これは二〇一〇年度だけではなくて二〇一三年度まで続くんですね。税収が大幅に落ち込んでいて、国債の発行高がこれをずっと上回っている、そしてその差額が更に大きくなる、こういう試算が出ているわけですけれども。 二〇〇九年末の公的債務残高、全体で九百五十二兆円、これは国、地方、そして財投国債を交ぜたものですけれども、それは既にGDPの二倍を超えております。二・〇一倍であります。二〇一三年度の国の、地方の基礎的財政収支及びその公債の残高、これの対名目GDP比というのは幾らになるでしょうか、菅大臣、お答えください。
○国務大臣(菅直人君) 一般的に言えば、大体国と地方の借金が一八〇パー程度にまで上昇しておりますが、細かい数字はまだ、計算して、もし必要であればまた提示いたします。
○古川俊治君 お願いします。
○委員長(簗瀬進君) 古川俊治君。
○古川俊治君 申し訳ありません。 これ、財務省の出していただいている資料によって試算すると、国債だけ考えても二三〇%近くになるんですね、対GDPの、ずっと赤字国債が出ますので。それでいうと、財投国債と地方債が合わされるわけですから、大臣、これ、是非試算をしていただいて早目に出していただきたいと思います。それはお願い申し上げます。 その上でこれを聞きたいんですけれども、この出している試算というのは、前政権時代に用いていた試算の世界経済順調回復シナリオというやつに載っているんですよ。現在の足下の状況下というのはこれよりも悪化していると考えるのが普通だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅直人君) これは、内閣府が、御承知のように、急回復シナリオと順調回復シナリオと底ばい継続シナリオということで、その真ん中の順調回復シナリオというものに基づいて機械的に試算をしてこういう数字が出ているわけで、御承知のように、この数字は、必ずしもこの差額は国債にそのままなるならないということを言っているわけではなくて、機械的に税収などの伸びも、例えば一・一という伸びでいった場合にこうなるということであります。 それで、今言われたのは、この順調回復シナリオをベースにすること自体も甘いのではないかということなんですが、順調回復シナリオで見通している内閣府の試算では二〇一〇年度の名目成長率はマイナス〇・五になっております。今政府が見通している二〇一〇年度の名目成長率はプラスの〇・四であります。ですから、決して十分大丈夫とまで言える状況ではないにしても、少なくとも現在のところ順調回復シナリオ、マイナス〇・五よりは高い見通しになっておりますので、そう大きな差異はなくて済むんではないかと思っております。
○委員長(簗瀬進君) 古川君、挙手を求めてから発言をしてください。
○古川俊治君 申し訳ございません。 今、マイナスの〇・五%と大臣おっしゃいましたでしょうか。この数字には〇・四%と書いてありますけど。
○国務大臣(菅直人君) いや、ですから、政府の見通しがプラスの〇・四で、内閣府のこの順調回復シナリオの試算はマイナス〇・五になっております。
○古川俊治君 今、このとおりにいくと、仮にこのとおりにじゃいくとしましょう。これが楽観的な見通しではないことを祈りますけれども、その上で、今大臣がこの差額がすべて国債として発行になるわけじゃないとおっしゃいましたけれども、じゃ、この差額は何で埋めるんですか。
○国務大臣(菅直人君) 冒頭に当初予算で昭和二十年以降初めての逆転だと言われたのは、言葉としては正確に言えばそのとおりですが、もちろん、古川議員御承知のように、二十一年度の国債発行は、九兆円の補正予算の段階で四十四兆、そして、更に九兆円の税収が落ち込みましたから五十三兆まで膨らんでおりまして、別にだれの責任だとかということを言うつもりはありませんが、少なくともこの二〇〇九年においてそういう状況に立ち至っていると。そのことは、もちろん長いところ短いところありますが、やはり税収の急激な落ち込みがこういう状況を招いた大きな一つの原因であることは、これはもうだれもが認めていただけると思います。そういった意味で、税収がこのような落ち込みのままでいくのか、もう少し景気回復の中で戻ってくれないのかということも多少はあります。 あとは、まさに国債というものを例えば今年度の四十四兆程度に抑えようとしたときには、あとはどういう形で税ないしは税外収入でそういう歳入を確保するのか、あるいは歳出についてどのような形で無駄の費用を含めて削減するのかという、そういう中で最終的にはこの差額を何らかの形で埋めていくと、そういうことになろうかと思っております。
○古川俊治君 大臣から、それは税とそれから無駄削減で埋めるんだという御説明でございましたね。 それは、じゃ、順番に伺いますけれども、それでは、菅大臣、二〇一三年度までの四年間、消費税上げないとおっしゃっていますね、政府は。これ菅大臣のお考えでもいいんですけれども、本当にこの財政状態で消費税上げなくていいんですか。
○国務大臣(菅直人君) 今ちょっと二つだけ言いましたけれども、もちろん税外収入もありまして、今年度は税外収入を十兆円を超えるところまで捻出したということであります。来年度以降も税外収入、そこまでの大きさが確保できるかどうかは確かではありませんが、ある程度の税外収入も確保できるものと見ております。 それで、税の問題は、この間申し上げておりますように、今税調の専門家委員会というものがいよいよスタートして、今月から本格的議論に入って、その中では所得税の在り方、この十年間で所得税もかなりフラット化という形で、何といいましょうか、上の方が下がっておりますが、果たしてそれでいいのかという議論もあります。法人税については両面の議論があります。そして、今おっしゃった消費税についてもいろいろ議論をいたしたいと思っております。 三党の連立政権ができるときに、消費税については、さきの衆議院選挙で政権交代をさせていただいたその任期の間は消費税は上げないということで合意をいたしておりまして、それはその合意を守っていくということであります。
○古川俊治君 ということは、消費税については今の任期の間は上げないけれども、所得税や法人税については増税があり得るというお考えでよろしいですか。
○国務大臣(菅直人君) 別に、言葉を多少選ばなきゃいけないわけですけれども、先ほど来申し上げていますように、今政府税調でいよいよ、去年の暮れにはもちろん大綱を出しましたけれども、これから今年の暮れに向けて来年度の税制の在り方を本格的に議論を今からスタートするところでありますから、最初から、じゃ、増税になるということでいいんですかと言われると、それはその中で議論をしていただいて、しかるべき段階で政府としても方針を出しますし、場合によってはその段階で与野党超えての議論が必要になる、あるいは谷垣総裁からそういう話も多少議論の中では出ておりましたけれども、そういう場面もあるかもしれません。 ですから、余りまだ、政府税調の議論がいよいよ始まるという段階で、一応、政府税調の会長ではありますけれども、結論的な話はやはり差し控えさせていただきたいと思います。
○古川俊治君 じゃ、そのほかに先ほど税外収入のお話もございました。これはいわゆる埋蔵金、これは別に埋蔵というわけではなくて、別の目的のために積み立てていたものを今放出してしまうわけですから、それが後で使えなくなるという意味では財政の出動にすぎないんですね、そのときの。 これが今大臣のおっしゃったように大体四十四兆円ぐらいに抑えたいというお話でございましたけれども、国債を、もしそういう仮定をしても、この試算によりますと、あと二〇一三年度までに二十六兆円ばかり税外の収入を見込まなきゃいけないんですね。これはどういうものが今対象としてお考えでしょうか。
○国務大臣(菅直人君) ちょっとあれですけれども、四十四兆というのは、今年が四十四兆だったので、まずは今年の程度で考えればというつもりで申し上げたつもりです。 税外収入については、かつてから埋蔵金なんというのは幻だと言われた方も自民党の中におられましたけれども、この間、政権交代前後を含めてかなりのいわゆる埋蔵金からの歳出が続いておりまして、そういう点でかなり、何といいましょうか、埋蔵金と言われるものの中からの少なくとも積立て部分についてはかなり取り崩したというふうに認識しております。 一部は金利差等によって毎年生まれてくる余剰というようなものもありますので、そういったものについては使える要素はあるだろうと、こう思っております。
○古川俊治君 菅大臣、ここに出している試算、これ四十四・三兆から五十一・三兆、五十二・二兆、五十五・三兆なんですよ。これ見ますと、どう見ても、四十四・三兆にあと同じように収まるのであれば、これがあと四年間が、これはもう本当によくここまで削減したって言えるぐらいなんですね。そうすると、それが仮にこれ以下ということはないとしても二十六兆円必要なんですよ。それが今言ったような手当てもないというような試算になっているのであれば、それで今後中期財政フレームなんて六月までに作れるんですか。
○国務大臣(菅直人君) この六月に中期財政フレームを国家戦略室が中心になって、もちろん私も関連して作ることにしておりますが、今二十六兆と言われましたっけ。
○古川俊治君 四十四兆の……
○委員長(簗瀬進君) お互いにやり取りしないでください。
○国務大臣(菅直人君) その間が二十六兆であるかどうかは別として、かなり、何といいましょうか、そうハードルが低いわけではなくて、かなり高いハードルであるとは認識しております。
○古川俊治君 それは答えになってないんですけれども。 この試算というものは、実を言うと子ども手当の金額というのは半分しか反映されてないんですよ、これに。さらに、来年度からはこれ全額要りますから、年に四兆円掛かるわけですね。それでも、菅大臣、これ財務大臣として、子ども手当、本当にいいんですか、これやって。
○国務大臣(菅直人君) 決して、何といいましょうか、すり替えるつもりはありませんが、今二十二年の予算を御審議いただいておりまして、確かに二十三年度は、今も申し上げたように決してハードルが低いとは思っておりません。 しかし、二十三年度についての議論は、まさに、景気も私はまだまだ楽観はできないということで、出口戦略は早いとかいろいろ言っておりますが、そういう景気全体の見通しも含めて、いよいよ、もう既に一部の議論は始まっておりますが、本格的議論はやはり二十二年度予算が成立してから、この四月、五月をかけて、六月の中期財政フレームと、その段階で成長戦略といった中長期の展望も含めてどの程度の成長率を見通せるのか、そういったことを含めて、何度も申し上げますが、ハードルが低いとは思っておりませんけれども、それを越えられる努力を全力を挙げてやっていきたいと、こう思っております。
○古川俊治君 私がお聞きしているのは、子ども手当は全額やるかやらないかです。
○国務大臣(菅直人君) マニフェストに掲げたものの中で、確かにそのとおりにできなかったものも初年度出ましたので、そういったものについては総理からも暫定税率等で謝罪を含めて理由を申し上げました。現時点で、子ども手当、確かに大きな金額だということは認識しておりますけれども、何とか実行できるように努力をしたいと、こう思っております。
○古川俊治君 すなわち、マニフェストは約束の仮定であって、単なる仮定であって、あれはいつ破ってもいいという、そういう御理解ですね。 それはそれでいいとしまして、もう一つ……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。
○古川俊治君 約束していたのは、九・一兆円の無駄削減なんですよ。九・一兆円はマニフェストではお約束していただきました。じゃ、中期財政フレーム出していただきますよ。これは毎年幾らずつ反映させるんでしょうか、菅大臣、お答えください。
○国務大臣(菅直人君) 余り約束を守る守らない、何かかつての総理大臣の私の質問に対する答弁が思い出されて仕方ないんですが、例えば骨太二〇〇六の段階で当時の政権が、〇六年から一一年までの五年間の歳出削減としては十四・三兆から十一・四兆程度というふうにされていたわけですけれども、リーマン・ショック等もあってこういう形には、政権が替わる前にも二〇〇六年に皆さんが出されたものはなかなか実行がされておりませんでした。 そういった意味で、今日、私たちがマニフェストを作る段階で予想した以上に、まさに世界的なリーマン・ショック以降というか、サブプライムローン以降の問題が起きておりますので、より難しくなっているという認識は、先ほど来申し上げているように持っております。 しかし、そういうことも含めて、それから税の議論も含めて、成長戦略の議論も含めて、本格的な議論をこれから始めるということでありますので、今御審議をお願いしているのは二十二年度予算ですので、もちろん二十三年の議論を幾らしても構いませんけれども、現時点では二十三年度予算を提示しているのではなくて、二十三年度についてはそういう方向で努力をするということを申し上げているところです。
○古川俊治君 菅大臣、民主党は、自民党ができなかったんだから政権交代すればできるとおっしゃって政権交代と言っているんじゃないんですか。昔と比較してもしようがないですよ。自分たちならできると、それが約束なんですよ。 枝野大臣、今の菅さんはよく分からないような答弁でしたけれども、枝野大臣として、これ、じゃ、来年度は幾ら削減できますか。
○国務大臣(枝野幸男君) 行政刷新担当大臣の立場としては、マニフェストでもお約束をしました、国の歳出から四年目で九・一兆円の歳出削減を行うというこのお約束を守るべく努力をしているところでございます。 ただ、この進行の度合いということにつきましては、例えばこの九・一兆円を生み出すためには様々な法制度の改正を含めた制度改革を行わなければならない部分が多々あります。もちろん、できるだけ早期の時期に法制度を要するものについては国会に御審議をお願いをいたしますが、国会でどういうタイミングでどうお決めいただくかということを含めて決まっていくことだというふうに思っております。 そうした中で、マニフェストにおいても、いわゆるフローで出てくる九・一兆円ということとは別に埋蔵金についても提示をいたしておりますが、この埋蔵金の掘り起こしと、そしてこのフローで最終的には九・一兆円を目指しているというところの組合せの中で何とか財政が成り立っていくようにという努力を進めてまいりたいと思っています。 なお、埋蔵金につきましては、先ほど結局は歳出と一緒ではないかという御指摘ありましたが、昨年の事業仕分でも明らかになりましたとおり、結果的にいわゆる埋蔵金が独立行政法人等に積み立てられていることによって、それを背景にして天下り等の余計な出費がなされているという実態が明らかになってきております。そうした点を考えますと、この積み立てられている埋蔵金についてしっかりと取り崩すということは、無駄の削減、フローの意味での歳出の削減にもつながるものだというふうに思っておりますので、御理解をいただければと思います。
○古川俊治君 菅大臣、これ、二〇一〇年度予算の審議の今予算委員会ですけれども、六月には中期財政フレームをかなり出されるんですね。ですから、別に今年度だけをやればいいんじゃなくて、これから先の財政を見通さない限り今年度の議論もできないんですよ。 中期財政フレームにおいて、無駄削減はどのように反映させるんですか。
○国務大臣(菅直人君) 今、枝野行政刷新担当大臣からお話がありましたように、枝野さんのところだけではありませんが、各省庁いろいろな形で洗い直しをして、それが六月の時点まででどの程度の展望になってくるのか、そういうことも当然、中期財政フレーム、三年程度の長さで提起しようとしておりますが、その段階でできるだけいろいろな努力をしてそれを反映させていきたいと考えております。
○古川俊治君 そうすると、三年間の具体的なこの中期財政でございますから、当然そこにはじゃ幾ら削減できるということが明示されていると期待するのが普通ですけれども、三年間ですからね。そうすると、この中期財政フレームのときに、今、枝野大臣、これからやっていくという話でしたけれども、六月の末までに発表していく中で削減額は決まってくるんですね。
○国務大臣(菅直人君) 先ほど来申し上げているように、今から本格的な議論を始めますから何らかの数字は入れなければならないと私は認識しておりますが、それが具体的に細かいところまでどこまで出せるのかどうかというのは、先ほど来申し上げているように、今の段階で確定的に申し上げることはちょっと早過ぎるんじゃないかと思っています。
○古川俊治君 そうすると、本年度〇・七兆円ですから、あとまだ随分残っているんですね、この九・一兆円に行くまでは。八・四兆円ですか。これが結局その三年間のうちに、数字は少なくとも六月の時点で置かれるという理解でよろしいですね。
○国務大臣(菅直人君) 個別に一つ一つ詰められる気持ちが分からないではありませんけれども、先ほど来申し上げているように、税収の見通し等もそう楽観ばかりして甘い数字は出しておりませんが、まだ今、今日辺りは少しいい数字がいろいろ出て若干株価も上がっておりますけれども、そういうことを含めて、何といいますか、固定的にこの年はこうでこの年はこうでこの年はこうでというところまで申し上げられる段階まで来るのかどうか、今からそういう細かいところまで確定的に申し上げるのはちょっとまだ早過ぎると思っています。
○古川俊治君 私は、トータルで八・四兆円になるんですねと。別に当年度は幾ら幾らって聞いているわけじゃないですよ。いかがですか。
○国務大臣(枝野幸男君) まず、本年度〇・七兆円という前提が、これは恐らく事業仕分等で出てきている金額をおっしゃっているんだと思います。実は事業仕分で幾ら出させたのかということについては我々の立場から計算しておりませんが、行政刷新といいますか、無駄削減ということでやっている仕事は事業仕分だけではございませんで、各省庁においても独自に無駄の削減に取り組んでいただいておりますし、今後はますますそういう部分が大きくなっていくというふうに思っております。 そうした意味で、本年度の今御議論いただいている予算案の中でいわゆる無駄の削減で出してきた経費については、いわゆる埋蔵金などのストック部分を除いても約二兆円というふうに想定をいたしております。
○古川俊治君 そうすると、中期財政フレームのときに、無駄削減は幾らやらなきゃいけないか、このことは明示されるんですね。行政刷新会議がそれを毎年やっていくという理解でよろしいですか。数字を仮置きするというのはそういうことですね。
○国務大臣(枝野幸男君) まず私どもとして、納税者の立場から、こうした経済状況、財政状況の下でこういった税金の使い方をしてもらうのは納得できないという意味での無駄の削減、これはしっかりとお約束をしたとおりの規模で進めていきたいというふうに思っております。 ただ、その上で御理解をいただきたいのは、これはむしろ戦略担当大臣から申し上げた方がいいのかもしれませんが、ここに、席におりませんので、全体としての財政の規模、そしてその財政の規模に対応する財源をどうするのかという話は、これは経済状況に応じてこれに応じた議論をせざるを得ません。私は、古典的ないわゆるケインジアン的な政策で、景気が悪いから財政規模を大きくするということを単純にやればいいというふうには考えておりませんが、しかしながら、経済状況が悪くて税収が落ち込んだときほど、むしろ役に立つ仕事であれば借金を増やしてでも財政を出動しなければならないというのがオーソドックスな経済の議論というふうに認識をいたしております。 そうした状況等の見通しも踏まえた中で全体としての財政のフレームというのはでき上がっていくというふうに理解をいたしておりますので、単純に税金の無駄遣いとして国民の皆さんからこれは許されるべきではないと思われるものを削るという話と、それ以上に、例えば財政が厳しいから、効果的だけれども、だけれども財政が厳しいので削るということを、例えば経済状況が厳しい中であえてやることが経済政策として正しいのかどうかということは、別途、経済運営や国家戦略の見地からしていただかなければならないというふうに思っておりますので、そうした区別をした上で、なおかつ全体的な判断で財政フレームができ上がっていくというふうに認識いたしております。
○古川俊治君 枝野大臣はそう言いますけれども、既に国債の残高がGDPの二倍を超えている状況なんですね。それで、あと四年間また大きな財政を組んでもしようがないといって、これいつ、市場ではもう言われています、国債の買手が付かなかったらどうなるんだと。一気にトリプル安が進んで、我が国はもう戻れない状況になっていく、そういう危険性を常に持っているわけですよ。 これからそういう状況になったときに、全く、菅大臣、これはもう税の話をしないで済むんですか、消費税の話をしないで済むんですか、それだけお答えいただきたい。
○国務大臣(枝野幸男君) 私が昨年の九月まで申し上げたような趣旨のことをおっしゃっていただいて大変心強く思っておりますが、今のような配慮も当然した上で、なおかつ経済をしっかりと維持、立て直していかなければならないということと、総合的な判断の中で政策判断をしていくと。 そうした状況の中で、余り細かいことを早い段階で決め打ちをすることは逆に今の経済状況の中ではできないというふうに思っておりまして、大きな方向として、今もおっしゃられたような、財政の状況が大変厳しいと、これが破産するようなことにならないようにという問題意識と、そして経済をしっかり立て直さなければならないという問題意識と、そして私の所管であります、納税者の観点から許容できない税金の使い方をしっかりと早期にやめさせるということの組合せの中で決まっていくことだというふうに思っております。
○古川俊治君 いずれにしても、今の状況で早急に決める話じゃないと今おっしゃいましたけれども、あと三か月しかないんですね、六月の末までに出すという話ですから。そうすると、あと三か月で決められるんですね、そうすると。
○国務大臣(枝野幸男君) だんだん私の所管外のことまで踏み込んでの答弁になってしまっているのかなというふうに思いますが、つまり、三か月後にどういった出し方を、お示しの仕方をするかということにおきましても、今のような考慮を総合的に判断した上でしっかりと国民の皆さんに一定の御納得をいただけるような、今申し上げた三つの視点を考慮に入れたフレームを国家戦略担当大臣を中心に財務大臣と私とが御協力を申し上げて作り上げていくと、こういうふうに認識をいたしております。
○古川俊治君 これは担当大臣じゃないと、ちゃんと責任を持って出してもらわないと困るんですけれども、これ三か月後に出てくるやつですね。中期って三年間ですよ、ここから三年間の財政の見通しが全くそれがいいかげんなもので、今後変わりますよという仮定の話だったら、一体だれが信じるんですか、それを。今までずっとそうでしょう。マニフェストが出た、これもこれから話し合うからどうなってもいい、そういう話じゃないですか。これが三か月後に、これが三年間ですよ、それも決められないような財政だったらどうなるんですか。既にこの赤字で出しているのは、これから赤字国債が積み重ねるという話をしているんですよ。 菅大臣、どうなんでしょうか、三年間、この中で本当に具体的にこれが中期財政フレームと言える、金額は動かない、そういうものを出せるんですね。
○国務大臣(菅直人君) 古川委員はよくすべてをお分かりになった上で話をされていると思うんですけれども、九月の十六日に鳩山内閣が誕生して、少なくとも私が最初に考えたのは、年内に予算編成をすると。十二月の二十五日に政府案が決まりました。三か月と十日です。 つまりは、私たちはそういう意味で、経済財政運営の中では大体見通した日程に沿って物事を進めているつもりです。もちろん、それより前に成長戦略を出すべきだと言われる議論もたくさんありました。しかし、それをやろうと思えば、本格的なものをやろうと思えば予算編成が遅れますから、今の経済情勢の中では予算編成、そして予算の年度内成立こそが少なくとも経済財政の中では最優先だという位置付けでやりました。 それと並行して、私が戦略担当のときから中期的な予算の編成の仕方についてはもう昨年の段階からいろいろ議論して、イギリスにおいては大体三年程度の複数年度予算というものを作ってやっているということを一つの参考にして中期財政フレームといった形を作ろうということを、そういう考え方は昨年来やって、それを具体的な作業として幾つかの要素を含めてやるということで、今、枝野大臣からもありましたように進めているわけです。 だから、三か月が決して長い時間だとは思っておりません。しかし、三か月でやらなければいけないものはちゃんと三か月でやりますから、そのことだけは申し上げておきます。
○古川俊治君 私は大体のことは分かっていると思うんですけれども、だけど、子ども手当を何でみんなに、全部の世帯に配るのか、これはよく分かりません、子ども手当対象になる全部の世帯に。これは所得制限すべきだと思っているんですけれども、それは後でお聞きすることにしまして。 ちょっと所管外になって申し訳ないんですけれども、長妻大臣、先ほどから無駄の撲滅という、無駄を削減したいというお話がございました。私は、大臣の書かれた「闘う政治」というのを買わせていただきました。HAT―KZシステムというのを、これをなくしたいというのは同じですよ、僕もやりたいと思いました。 〔委員長退席、理事平野達男君着席〕 私、前から大臣に、テレビで一緒になり、何回か顔を合わせていただきまして、そのときに、国には無駄が二十兆円あるというお話を繰り返しされたんですよ、二十兆円。これは二十兆円削減できるんですね。それを教えてください。
○国務大臣(長妻昭君) この国の無駄遣いについて、その二十兆というのがどういう数字なのかというのは、どういう場面での話なのかというのはまた教えていただければと思いますけれども、いずれにしましても、このHAT―KZシステムというのを申し上げて、これはもうひも付き補助金から官製談合から随意契約から天下りから、無駄が多くあるということで、私も厚生労働相に就任をして、それ以来天下り団体の補助金、あるいは五代続けた天下り団体への補助金カット、あるいは独立行政法人の役員のカット等々、厳しく今省内の見直しをして、今は省内に省内事業仕分チームも設置をしまして、その中で削る努力をしているということで、この浪費を削るというのは、これはもう一期鳩山政権の中の私は最重要課題の一つとして私の範疇の中で全力で取り組んでいるということであります。
○古川俊治君 私がお聞きしているのは、無駄が二十兆円削減できるんですねということなんです。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、マニフェストの中で私ども先ほどるる御紹介いただいたような数字を一期四年の中で財源を見出したいということを申し上げているところでありまして、それについて努力をするということであります。(発言する者あり)
○理事(平野達男君) じゃ、速記を止めてください。 〔速記中止〕
○理事(平野達男君) 速記を起こしてください。
○古川俊治君 じゃ、正直に言いますけれども、二〇〇八年の十二月の第二週の土曜日の朝のテレビです。そこで長妻大臣は、これ繰り返し言われているんですけれども、そこで私も聞きました、お聞きになられました。無駄が、政府には今二十兆円無駄があると。私はそこで答えたのが、残念ながらクライテリアがよく分からないから答えにならないと申し上げた。 それで、長妻さんは二十兆円がそこであるとおっしゃった、それは削減できるんだと、無駄が。ですから、それは削減してくれるんですねと申し上げているんですよ。二十兆はうそだったのかうそじゃないのかと、その点だけお聞きしているんです。
○国務大臣(長妻昭君) いや、だから、これは先ほど来申し上げておりますけれども、この民主党の今マニフェストがございますが、この中で平成二十五年に所要額の十六・八兆、十六・八兆をいわゆる税金の無駄遣い等で捻出をするという工程表がございますので、これについて我々としては努力をして、私の所管の中で全力で取り組むということであります。
○古川俊治君 イエスと言わないで十六・八兆でこの九・一兆円に置き換えていますから、二十兆円とさんざんテレビで言っていたのはうそだったということで、あなたはおっしゃいませんけれども、そう言っているのと同じですよ。それはテレビでだったら何でも言っていいということじゃ私はないと思いますので、それは反省していただきたいと思います。 それから、次へ行きますけれども、このマニフェストでお約束いただいた中でも、既に暫定税率、いわゆる暫定税率の税率というのはやめると言っていたのが維持されたんですね。このことについて、先日、総理は林議員の質問に対して、実は世論調査で税率を維持すべきであるという声が多かったから維持したんだとおっしゃっているんですね。これ、だったら今世論で廃止すべきという意見が、例えば後期高齢者医療制度、これ長妻大臣お続けになりましたけれども、即時廃止という意見の方が多いんですよ、これ、世論で。ところが、マニフェストにそう書かれていながらやっぱりやったということですね。 それで、一番私お聞きしたいのが、子ども手当の所得制限なんですね、ここで出てくるんですけれども。子ども手当の所得制限は、これは七割以上の人が世論調査だとみんな賛成しています。必要な人だけに配ればいいと、これは僕は当たり前の話だと思うんですね。普通に考えりゃそうです。これ、実を言うと去年の秋ごろ、懐かしいと思いますけれども、まだ鳩山政権が、鳩山内閣が七〇%近い支持率を得ていたころ、あのころからもう七割近くが所得制限すべきだと言っているんですよ。本当にそういう世論を聞くんであれば、子ども手当の所得制限、これこそ考えるべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについても、私ども今法案の審議をお願いしているところでありますけれども、これについて、法案が成立すればきちっと趣旨を再度十分に説明をして広報をするという必要もあると考えておりますけれども、先ほど来申し上げていますように、控除から手当へという流れの中でこの子ども手当というのを支給をさせていただいておりまして、初年度は所得控除をなくすというのは二十三年度の後半の三か月だけでありますが、地方税に関する所得控除の廃止は二十四年度からでありますけれども、その暁に、トータルで控除から手当、つまり控除は所得の高い方に有利なわけでありますから、それをセットで見ていただくと、根っこからですね、セットで見ていただくと。これは高所得者の方の子ども手当の実質的な手取りはその税率に比例をして減っていくということで、実質的に本当に手厚い支援が必要な階層に控除から手当の中で重点的に配分できると、こういう考え方であります。
○古川俊治君 私は、質問として、これは平野官房長官にお聞きしますけれども、総理が暫定税率の税率を維持したのは世論調査でそういう意見が多かったからだと言っているんですよ。ですから私はそう言いましたよね。これは間違いないです。速記見ていただきたいと思います。 それで、そのときに、であれば当然、七割近い人たちが所得制限をした方がいい、七割を超える人たちがそう思っているんだから当然世論を受け入れるべきだと申し上げているんですが、その点、いかがなんですか。
○国務大臣(平野博文君) 古川先生にお答えをいたします。 総理の御発言等々あるわけですが、今この委員会でも、マニフェストは絶対なものかと、こういうことを含めていろいろ御議論をいただいているわけでありますが、私どもとしては、マニフェストはやっぱり国民の皆さんにお約束したことであるということが一つの前提であります。加えてもう一つは、鳩山政権は三党連立でございます。したがって、連立合意ということも含めてこのことをしっかり受け止めていかなきゃならないと、こういう前提に立ちまして、やっぱり政権四年間で達成する政策を掲げたものはマニフェストでございます。したがいまして、当然に守っていかなければならないということが基本でございます。 しかしながら、一方、先生が御指摘されているようなところもあるわけでありまして、国民が第一という、こういう政治の原点に立って考えますならば、そのことをしっかり、個々の政策を実行に移す際に国民の皆さんの声も十分に耳を傾けて聞くと、こういう姿勢が必要であろうというふうに考えております。 いずれにいたしましても、国民の皆さんと真摯に各施策について向き合いながら、マニフェストに掲げた、あるいは三党合意で合意した部分について着実に実行していきたいと、こういうことを総理が申していると思います。
○古川俊治君 私がお聞きしているのは、暫定税率の税率維持することは世論調査でそうしたということなんですね。じゃ、子ども手当についてなぜしないのかということなんですよ。
○国務大臣(平野博文君) お答えをいたします。 それだけではないと思います。総合的に総理が御判断された結果だと私は理解いたします。
○古川俊治君 総理はそのときだけ世論調査の結果というふうにおっしゃっているんですよ。世論がそうだったからとおっしゃっています。これは答弁でそう受け取っていますから。 これは、そうすると、政策をやっぱり選んで世論に転嫁したり、あるいは約束だからといって変えているんですね。これ恣意的ですよ、明らかに。 子ども手当は選挙前に現金が支給されるから、それがきっと選挙対策なんじゃないか、こう勘違いされてもしようがないんですよ。そう思われませんか、普通。それが違うと言うなら、どうしてなんですか。
○国務大臣(平野博文君) お答えをいたします。 先生がそうおっしゃられると思って、私はやっぱり国民の皆さんに約束したことは守らなきゃならないと、こういうことを申し上げているわけであります。しかし一方、大きな変化等々、国民のお声、このことも大事に耳を傾ける、この姿勢も持たなきゃならないと、こういうことでございます。それをトータル判断して総理として決断をして着実に実行すると、こういうことでございます。
○国務大臣(長妻昭君) 今、六月の支給について何か選挙云々の御疑念というお話ございましたけれども、これについては、子ども手当でありますが、その支払の事務のスキームは、これは児童手当と同じスキームを使わせていただくということが地方自治体の御負担も軽減できるんではないかということで、四か月置きに、六月に支給をする、年三回ということは児童手当と同じスキームを使わせていただいているということでございまして、それは、六月にもしそれが何にもないと、これまで児童手当を支給されていた御家庭等々、これは計画をされておられる御家庭もあるというふうに推察できますので、この六月について我々はマニフェストでお約束をした中身とともに実行するということであります。
○古川俊治君 官房長官、そうすると、マニフェストは国民との約束だからやるという話ですけれども、では、無駄削減九・一兆円は必ずやるんですね。約束ですね、これは。
○国務大臣(平野博文君) お答えをいたします。 担当大臣の下でそれに向けて全力を尽くすと、こういうことでございます。
○古川俊治君 約束であるのを勝手にやめたり、これはやめる、これはやるということを決めないでいただきたい。これは約束破りですよ、明らかに。そのことはもう政府、政権なんですから、御認識いただきたいと思います。 それで、中期財政フレーム、これについてお伺いしますけれども、三年の予測では短いという意見が非常に多いです。ですから、その中で財政運営戦略というのも発表するそうですけれども、そうすると、そこには必ず消費税の議論が出てくるんですね、菅大臣。
○国務大臣(菅直人君) 今、古川議員おっしゃったように、中期財政フレームは三年程度、中期的な展望の中で一つのフレームを提示しようと思っております。それから同時に、ほぼ同時的に財政運営戦略というものの策定を考えておりまして、これは十年程度の長さの中で考えていきたいと思っております。その段階でどういう税目についてどういう表現ができるかまでは分かりませんが、少なくとも、先ほど来申し上げていますように、所得税、法人税、消費税、場合によったら環境税等々、すべての税項目についての議論を本格的に始めますので、少なくともその段階である程度の固まったものについてはそれぞれに反映させていくと、当然のことながらそうなっていくと思っています。
○古川俊治君 そうすると、六月には一応の十年展望のシミュレーションもできるということですね。消費税を何%に上げればどうなるというシミュレーションができているということですね。
○国務大臣(菅直人君) 何回も申し上げているように、別に消費税議論を封印をするということではなくて、消費税議論もしようということです。中には、関係している専門家の方には消費税ゼロなんという本を、ゼロ%という本を私のところにお持ちになって、こういうふうにすれば消費税はゼロにできるという、そういう意見を述べられる方も現実におられまして、いろんな議論がこの間あるだろうと思っております。ですから、何か決め打ち的に上げることを前提にして、今私がそのときにはそういうことを前提にした話は、それは今の段階でできる話ではありません。
○古川俊治君 いずれにしても、六月に出していただくというお約束ですから、十年展望を。その中で私は消費税の議論が全くないということはもう考えられないと思いますけれども、それはもう実直に申し上げて、しっかり日本の財政を外に見せるためにもこれはお願いをしたいと思います。 次に、新成長戦略の話に移りますけれども、これ二〇二〇年まで名目GDP成長率三%という話になっていますね。現在のこの足下の財務省のデータを見ますように、現在、足下は三%も全然いっていないわけですね。そうすると、私の試算によると、二〇一四年から二〇二〇年までの間、七年間で平均三・八二五%ですよ。こういう高い成長率でずっと七年間維持しなければこの目標を達成できないんですよ。それは、こんな楽観的な予測で達成、実現可能だと思いますか。
○国務大臣(菅直人君) まず、この新成長戦略というものの位置付けは、よく読んでいただいたかどうか分かりませんが、名目三%、実質二%、十年間平均というのは目標という形で掲げております。見通しという表現とは、気を付けて目標という形で掲げております。 ただ、目標だから実現不可能な数字を挙げたということではなくて、私が知る限り、いわゆる先進国と言われる国々においても大体二%から三%の成長をしている中で、なぜ日本だけがこの十年、場合によっては二十年近く成長が止まってしまっているのかと。 ですから、この成長戦略をつくる上で、私が当時責任者を務めましたが、一番最初に力を入れてもらいたいというのは、従来から、中身としては確かにいいものというか、いろいろ共感できるものがあったのに、なぜ実行できなかったのか、そこをまずしっかり踏まえた上でやっていこうということで、余り長い時間一方的に答弁しても恐縮ですけれども、少なくとも、第一の道によるいわゆる公共事業依存型での失敗、第二の道によるデフレ下における効率化によるあの小泉政権以来の失敗を踏まえて、それこそ医療とか介護とか、需要は潜在的にはあるけれども、逆に供給が、例えば介護でいえば、介護報酬が低いために、供給がないためにそこにサービスが、せっかく大きく膨らむ需要がありながらそれを実現できていないような分野などを中心に、あるいは環境の分野などを中心に成長を図っていこうと。 そういう中では、何とか十年の平均の中でこの目標を達成をしたいし、逆に言えば、この目標を達成するためにはどういう財政運営があればいいかということを今連動させて検討して中期財政フレームにしていきたいと、こう考えております。
○古川俊治君 最初から目標にすぎなくて、できなくてもいいなんていうものは作ってもしようがないと思うんですよ。それは政治主導ならできるというお話でしたから。 そうすると、この政策達成目標明示制度というのをつくって、それをやると成長戦略実行計画というのの確実な実現ができるとおっしゃっているんですね、その中で。この政策達成目標明示制度というのは何なんですか、どうしてそれが実現できるようになるんですか、それを説明してください。
○国務大臣(菅直人君) ちょっと表現が、どこでどういうふうに古川議員が読まれたか分かりませんが。 〔理事平野達男君退席、委員長着席〕 この政策達成目標明示制度というのは、私がイギリスに昨年六月に行ったときに少し調べた中にありまして、それはどちらかというと、例えばこの予算項目百億円を、ここに予算を付けてほしいといったときに、じゃ、その百億円で何を達成することを目的にその予算を要求するんですかと、そういう課題ごとに予算の達成目標を明示して要求するようにするという、そういう発想の考え方がありまして、これを先ほど言った予算の編成の過程の見直しという議論の中で盛り込んだことは事実です。 ただ、このことと成長戦略そのものの、何といいましょうか、何かこの政策目標達成明示制度があるから達成できるという、そういう論理立てには少なくとも私の理解ではなっているとは思っておりません。
○古川俊治君 書かれているのは、成長戦略実行計画、工程表ですか、これを確実な実現をすると書いてあるんです、そこに。それどうやるんですか。なぜできるんですか。
○国務大臣(菅直人君) ですから、もしかしたらどこかに、こちらに混乱があったとすればそれはあれしますけれども、この政策達成目標明示制度というのは、先ほど言ったように、予算編成の在り方の議論の中で、私が当時まだ戦略室担当のときに議論した、そして、それはそれとして閣議決定の中に入っておりますので、それはそれとしてありますけれども、この成長戦略というものそのものの議論とは若干この時間の長さが違います。 そこで、今もお話のありました工程表というのは、つまり、昨年の十二月三十日に出したものが基本方針という形になっております。三十ページぐらいの、それなりに私は、皆さんの評価はともかくとして、かなりの内容が具体化されてはいると思いますが、じゃ、実際に例えばグリーンイノベーションの中で、ライフイノベーションの中で、あるいはアジアとの中で、いつごろまでにどの程度のことをどういう形でやっていこう、こういうことについて肉付けをしていこうというのがこの工程表の考え方でありまして、これをやはり六月の中期財政フレームより前には肉付けをしたものをこの新成長戦略の本文として策定をしていきたいと、こう思っております。
○古川俊治君 菅大臣、かなり具体的に運ぶとおっしゃいましたけれども、例えば、そうしたら健康領域の新規市場が四十五兆円、今の一・三倍ぐらいの規模、新規にできると、十年間に、そう書いてありますけれども、どういう積算根拠なんですか。
○国務大臣(菅直人君) 今ここにはダイジェスト版をちょっと持ってきておりますけれども、ここに医療・介護・健康関連産業の成長産業化とか、あるいはまさに古川先生の専門の医療技術、医薬品、機器等の研究開発とか、そういうものを、これ内閣府にも少し手伝ってもらいましたが、そういう中で、新規の市場としてこの程度が見通せるというのが、もしその細かい根拠が必要であればまたお持ちしますが、そういう議論を踏まえて、過去いろいろ政府のこういった成長戦略等を作ってきた部隊に計算をさせて出してきたのがこの数字で、もし細かい根拠が必要であればいつでもお持ちします。
○古川俊治君 私は、細かいものを教えてくれと言ったら、ないとおっしゃったから、今、今日お聞きしているんです。だから、あるんなら出してください、それは。ないと言われました、この間は。 例えば、あともう一つお聞きしておきますけれども、研究開発投資、対GDP比四%以上ということですけれども、それは中期財政フレームにその分確保されるように、反映されるんですね。
○国務大臣(菅直人君) この新成長戦略の中では財政に絡む直接的な表現は余りしていないんですけれども、その中では、官民合わせてという形ではありますけれども、このいわゆる科学技術、いわゆる研究開発投資をGDP比四%という目標を挙げさせていただきました。 これは、現在たしか公費、国費はGDP一%までいっておりませんで、もっと民間の方からは国費を増やして全体を四%に引き上げてほしいという議論もいただいております。そういう意味で、これに盛り込んだものを何らかの形で、ですから、ここに書いてあるのは官民合わせて四%でありますけれども、何らかの形で、もちろん新成長戦略の本体にも継続をさせていただくつもりですし、何らかの形では中期フレームなりあるいはその後の十年間の展望の中には反映させていきたいと、こう考えております。
○古川俊治君 時間もないので次に医療の話に移らせていただきますけれども、長妻大臣、今回診療報酬、先ほどから十年ぶりのプラス改定というふうにおっしゃっていますけど、実際これは医療費で七百億円、国費投入は百六十億円ですね。しかし、これは枠外で実を言うと薬剤関係で六百億円減額されているんですね。そうすると、それ差引きすると何と百億円なんですね、医療費ベースで。これ国費投入額って幾らですか。
○国務大臣(長妻昭君) これも衆議院の予算委員会でも自民党の委員の方から質問が出ましたけれども、その六百億円減額というようなお話がありましたけれども、これについて、これよく御存じなことだと思いますけれども、ジェネリック医薬品、後発医薬品の普及が日本では遅れているということで、それを普及を促進しましょうというようなことで、これは前政権から同じ計算方式でありますけれども、削減見込額というのを国費で立てて、それについては診療報酬の枠外で計算をするというようなことで、かつては二千二百億円の削減に充当されておられるというような形であるわけでありまして、我々としては、今回診療報酬の本体では五千七百億円、プラス一・五五%、全体ではプラス〇・一九%、七百億円というふうに考えております。
○古川俊治君 これは、しかしながら、今までと全然違う話なんです。これは論理のすり替えなんですよ。後発品のある先発品の追加引下げで六百億円をすべて後発品の置き換え効果の精算分とみなして引き下げる、こういうことは前政権ではなかったんですね。 これ日本医事新報の報道によると、これまで後発品使用が進んでいない分を精算するということを財務省が主張して、結局は最終的に厚労省が折れたと報道されているんですよ、この部分について。いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) いや、ですから、先ほど申し上げましたように、これまでも削減見込額というものについては、これはジェネリック医薬品の今後二年間における削減がこのぐらい見込まれるというようなものについては診療報酬の外に出して計算をされておられるということで、今回も、その部分に加えて、その精算額ということで、これは過去二年間ジェネリック医薬品を促進してくださいというふうに医療機関や医薬品メーカーにお願いをしているところでありますが、それに数値目標を立てました。これはやはり御批判があります。ジェネリック医薬品が日本ではもっと普及しないから医療費が高くなっているんじゃないのかと、こういう御批判にこたえて数値目標を掲げましたけれども、残念ながらその数値目標に過去二年達成しない部分がありましたので、その部分については、大変恐縮なんですが、医薬品メーカーに今回の診療報酬改定でその部分の一定割合を引き下げるということで、初めの段階でその精算というようなことで、国費で百四十億円をこれも外に出した形で従来の削減見込額と同じような考え方で計算をさせていただいているということであります。
○古川俊治君 結局、政府が医療に掛けてくれた国費というのは二十三億円でしかないんですね、今回。これは鳩山家がお子さんに配られたという額よりも小さいんですよ。ところが、本年度の子ども手当に要する国庫負担金だけで一兆四千七百二十二億円、これは子ども手当に配るんですね。これは余りにもアンバランスと思いませんか、厚生労働大臣。
○国務大臣(長妻昭君) これ、古川委員はもうよく御存じだと思いますけれども、今回の診療報酬については、十年ぶりにネットプラスにするということで、これは正直言いまして財政当局ともかなり激しいやり取りがあったのも事実でございますけれども、何とか私どもも医療崩壊を食い止めなきゃいけない、これがこの政権に課された一つの大きな使命であるというようなお話を申し上げて、ネットプラスで本体部分については五千七百億円、前回に比べて本体では四倍プラスをさせていただいているというようなことでございまして、確かに、先ほど来私も申し上げていますが、これですべて医療がバラ色になるとは申しませんけれども、これは私は大きな一歩になったということを是非医療費を削減し続けた自民党の皆さんにも御理解いただきたいと思うんです。
○古川俊治君 我々も既に医療費を削減する方針は撤回しておりました。 もう一つ、民主党のマニフェストにはOECD平均まで医療費を引き上げるということが書かれているんですね。大体九%、対GDP比で九%ぐらいだと思いますけれども、そこはどうやって具体的に上げていくんですか。その時間軸を教えてください。
○国務大臣(長妻昭君) これについても、我々としては対GDP比の医療費をOECD平均並みに引き上げるというような目標を掲げさせてもらっておりますけれども、これに関しては、それを目指していくということで特に期限を決めているわけではございませんが、今回のネットプラスを含めてそういう形で方向性を持って実行していくということでありまして、我々は過去の政権のように削減一辺倒ではもういかないということを決めさせていただいているところです。
○古川俊治君 これも単なる目標で、マニフェストに書いてあってもやらないというのはまた約束破りじゃないかと私は思うんですけれども、その点は是非これからも医療崩壊を助けるためには更に診療報酬アップをお願いしたいと思います。 次に、新型インフルエンザワクチンの輸入について伺いますけれども、外国製品の輸入時期とその数及び価格を教えてください。
○国務大臣(長妻昭君) この輸入ワクチンにつきましては、輸入・出荷数量につきまして、個々の二社から今輸入ワクチンを、GSK社そしてノバルティス社、二社から輸入をするというようなことになっておりますけれども、それぞれの数量等あるいは金額等については、個々のものを分解して申し上げるということは今の時点ではできないということでありまして、二社の加えた数量、金額であれば申し上げる準備があるということです。
○古川俊治君 それをお願いします。──ちょっと一点いいですか。
○委員長(簗瀬進君) ちょっと待ってください。今まず答弁させていただいて、それからまた質問お願いします。
○国務大臣(長妻昭君) この海外輸入については、輸入が四千九百五十万人分輸入をいたしまして、金額としては一千百二十六億円というようなことになっております。
○古川俊治君 最初に輸入されたのはいつですか。
○国務大臣(長妻昭君) 輸入ワクチンにおいては、今年の二月一日から我が国への引渡しが開始をされております。
○古川俊治君 これは二月二十二日時点の調査ですけれども、既に国内製品だけで七百七十四万回の接種分のワクチンが実は余っているんですね。 一般的な認識としては、これ以上大きく必要になることは余りないと現場では考えられていますので、今既に輸入された四千九百五十万回接種分ですか、これは恐らく無駄になるでしょうし、今後更に輸入する数、これをまず教えてください。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、危機管理の観点から、昨年、新型インフルエンザということになりまして、残念ながら国内のワクチン製造体制が脆弱であるというようなことで、国民の皆さんの中でこの必要性が高まったときに、いや、いざ打ちたい方が殺到したときに足りませんということになってはこれはまずいというような危機管理上の観点があり、そしてかなり前政権から必死に全世界のワクチンについて交渉を開始をして、それで私、政権交代をして引き継がせていただいたところでございまして、その段階で確保をしたわけでありますけれども。 今、このワクチンが余る可能性があるということで備蓄分、あるいは第二波が全く来ないということも、これは過去の、もうよく御存じのようにインフルエンザではあるわけでありますので、それも想定した上でも余るだろう個数を上限にして、かなり厳しい交渉ではございますが、その輸入二社と今交渉を精力的に続けていると、こういう状況でございます。
○古川俊治君 これは、いずれにしても九千九百万回分の契約上のものからすると、まだ半分しか入っていない。そうすると、トータルでこのまま契約が履行されると二千二百五十二億円、これは全く無駄になってしまうんですね、使われないとすれば。 そうすると、現在交渉をやっていますって、これ違約金幾らと付いているんですか。違約、契約の……
○委員長(簗瀬進君) 質問、言葉は明瞭にはっきりしていただいて。
○古川俊治君 済みません。契約の中で債務不履行の場合の違約金は幾らになっていますか。
○国務大臣(長妻昭君) 今二千億というようなお話がございましたけれども、先ほども申し上げましたように、この二社の購入代金の全額が一千百二十六億円でございまして、その中で、これ詳細は今交渉の過程ということで表に出さない。その輸入ワクチンメーカー、世界各国とも今交渉をしているところでございまして、私どもとしては、これは国民の皆さんの税金でありますので、これはできる限りその税金が有効に使われるように、ほかの国の情報収集もしながら今交渉をしておりまして、その詳細については今の時点ではお話ができないということでございます。
○古川俊治君 これは、先ほど大臣が四千九百五十万回接種分で千百二十六億円だからと言って、私はそれを倍にしたんですよ。そうすると、それはトータルということですね。
○国務大臣(長妻昭君) 先ほどちょっとコメントを付けないで申し上げたと思いますが、四千九百五十万人分というのは二回打ちという前提での人数でございます。
○古川俊治君 そうすると、これは交渉の結果次第だと思うんですけれども、現に我々が買わなきゃいけなくなる、これが契約上そうなっていますから。そうなった場合に、この余ってしまうワクチン、どうしようと思っていますか。
○国務大臣(長妻昭君) これは、先ほども申し上げましたけれども、一つは備蓄も必要数量はする必要がある。といいますのも、これは第二波というのがもう全く来ないのかという保証はございません。過去、数度にわたって全世界的なインフルエンザはございましたけれども、第二波というのが来る例もございますので備蓄をする。あるいは、いろいろな我々方策を考えておりますけれども、でき得る限りそれが無駄にならないように、ただこれは、契約当初はかなりワクチンが逼迫するというような前提で、世界各国がかなりワクチンをある意味では必死になって確保するという動きの中での契約でございますので、その契約の範囲ででき得る限りのことをしていきたいと。 そして、一番重要なことは、やはり日本が脆弱である国内のワクチンの製造体制をこれをきちっと立て直さなきゃいけないということで、私としては、今後五年以内に国内でワクチンを、全国民分を半年間で、六か月あれば全国民のワクチンを国内で作れると、こういう体制を五年以内に整備したいということで今全力で取り組んでいるところであります。
○古川俊治君 私がお聞きしているのは、ワクチンは余るということはもう目に見えているんですよ。まだ国内産だけでも千五百万回分出荷することになっているんですね。まだ余っているわけですから、それを確保する分に使ったとして、余ってしまうとしたらそれは何に使うんですかと申し上げているんです。
○国務大臣(長妻昭君) 今ここで申し上げられることは、備蓄ということであります。
○古川俊治君 備蓄していても、半年しか期限がないものもありますから、半年か一年半なんですよ。そうするとあっという間にそれ無駄になりますから、ほかの国々へそれを渡すとかいろいろお考えをこれから進めていただきたい、無駄にしないでいただきたい、ワクチンを、私はそう申し上げているんであって、世界的に有効に使うということが重要だと思っております。 最後に一点だけ、医師の刑事責任についてお伺いしますけれども、前政権下は一応法律まで行きましたけれども、なかなかこれができなかった。今でも医師法二十一条の不安定な環境の下、医療現場はこの刑事責任の脅威におびえているわけですよ。これどうやって立法化を進めていくか、この点についてお考えをお伝えください。
○国務大臣(長妻昭君) これは、医療事故についてはこれはいろいろな問題があると思います。お医者様がぎりぎりの難易度の高い医療行為をやったことによって、結果としてその方の命が失われたとき、具体的にどういうような刑事上、民事上の手続や措置が必要なのかというのは、まだ私は議論の途上だと思っております。 その中で、厚生労働省は、過去の平成二十年に第三次試案大綱案というのを発表をしましたけれども、政権交代を経て、それをきちっと我々は精査をして、その大綱案のままを成案とするということは今のところは考えておりませんけれども、今後幅広く御意見を伺って検討を進めるということであります。 いろんな考え方があるわけでありまして、例えば第三者、事故が起こったときに第三者の方々が中心となってその中身を精査をする、あるいは病院が設置をした箱の中に第三者の方も入っていただいて病院の協力を前提とした進め方をするのか、いろんなこれは御議論がありますので、これは国民の医療サービス向上あるいは説明責任を果たすというようなことを総合的に判断をしながら、我々としては最終的な案を決めていきたいと。ただ、そのときには必ず国民の皆さんと御意見を伺う、そういう意見集約というのも必要不可欠であるというふうに考えております。
○古川俊治君 法案はいつ出ますか。
○委員長(簗瀬進君) 済みません、帰る背中からの質問だったので、もう一回。──いいですか。長妻昭厚生労働大臣。
○国務大臣(長妻昭君) これは非常にお医者様も、医療事故の患者さん、大変関心の深いところでございますが、今申し上げましたように、多くの皆さんの意見も聞かなければならないということで、この法案についても、まだ今、いつ提出するという時期まで決めているわけではございません。
○古川俊治君 医療現場で一番迷惑なのは、この法案ができないで今の不安定な状況にずっと置かれることなんですよ。これはできるだけ早期に法案を出していただけるよう、よろしくお願いします。 千葉大臣、せっかく来ていただきましたので、一点だけ。 本年度の司法試験の合格者数は何人ぐらいになるのか、そしてさらに、平成二十三年度以降、法務省としては、司法試験の合格者人数、これはどの程度と考えているのか、その点だけお願いします。
○国務大臣(千葉景子君) 本年度の合格者数、それはどれぐらいというのは試験の結果ということになりますのではっきりいたしませんが、三千人というのが目標であることは変わってはおりません。今、法曹養成制度、これは当初の司法制度改革の様々な論議に基づいて進んできたこと等いろんな問題点が出てきているようにも思います。そういう意味で、今、法曹養成制度全体に検証を進めようということで、文部科学省と共同でワーキングチームを立ち上げさせていただいたところでございます。 そういう中で、この合格者数の問題なども議論の一つの課題になるのではないかというふうに思っておりますけれども、まだこれから先の、閣議決定を前政権の下でしていただいたこの三千人という数字でございますので、今後、必要となれば、政府全体として、法曹養成いかにあるべきかという論点からも議論をしなければいけないと、こういうことであろうというふうに思っております。問題点は、先生の御指摘は十分私も理解をさせていただいているつもりでございます。
○古川俊治君 この点につきましては、今、法曹の二回試験の成績なんかはもう二千五百人で悪くなってきましたし、それから、今の弁護士の就職状況、これも非常に危惧されます。さらには、もう一つ残された問題として、司法大学院の生徒というのもいるんですよ、まあ数もつくってもらったものだし。それも勘案して、大変難しい問題だと思いますが、しっかり対処していただきたいと思います。 以上で質問を終わります。
○委員長(簗瀬進君) 関連質疑を許します。挙手をお願いします。丸川珠代君。
○丸川珠代君 自由民主党、丸川珠代でございます。 自由民主党・改革クラブの一員といたしまして質問の機会をちょうだいしましたことに感謝を申し上げます。 福島大臣並びに先ほどから随分お疲れの様子の原口大臣、御参加いただきましてありがとうございます。 私は、民主党さんには実は心ひそかに期待をしておりました。選挙前までは、先ほどの古川さんのお話にもありましたけれども、二十兆円ぐらいの無駄はすぐ出てくると、そんなようなお話でございました。選挙前にはこれがどういうわけか、無駄は九兆円ぐらいと、それでも埋蔵金を合わせたら二十兆円ぐらいは出てくるんですというお話でございましたので、私、自民党の無駄撲滅プロジェクトチームの一員として、普通に考えたらとてもそんな無駄は出てこないという実感ございましたから、この財政厳しき折、そんなにすごい無駄が出てくるんだったらこんなに有り難いことはないと、民主党は自民党にはできないマジックをお持ちのようであるから、その手品を是非お見せいただきたいというふうに期待をしておりました。 ところが、出てきた予算を見てみたら、ぶくぶくに膨れておりました。そして、このぶくぶくに膨れた予算を自分たちで作っておきながら、それを自分たちで削って、三兆円無駄が出ましたといって喜んでおられました。 私には意味が分かりません。自分で予算を作るんだから、最初から無駄があるんなら切っておけという話です。あなた方は与党の自覚がないんじゃありませんか。私は、国民をばかにした自作自演だと思います。 そして、この無駄を切ったはずの予算は、自民党が去年作った予算よりも三・八兆円大きくなっております。もちろん、自民党が作っても膨らんだ部分はあったでしょう。社会保障費、社会保険給付の自然増一兆円、そして平成二十年度の決算不足〇・七兆円、また国債費の増加〇・四兆円、これらの合計額二・一兆円。これを膨らんだ部分三・八兆から引いたとしても、なお一・七兆円は自民党の予算より膨らんでおります。 つまり、この予算は、マニフェストに書かれている子ども手当や高校無償化などこれまで自民党がやっていなかったことを新しく始めるのに当たって、見合いの財源、つまり無駄が出せなかったと、そういうことですね、菅大臣。
○国務大臣(菅直人君) 大変元気のいい御質問をいただいてありがとうございます。 いろんな時点のことは必要であれば申し上げますが、私たちの認識は、行政刷新を含めて歳出を、要求段階での削減が一・三兆、要求段階からの歳出削減が一兆円、公益法人等の基金の返納が一兆円、合わせて三・三兆円を捻出し、これでマニフェストなど新たな政策に充てたと、このように認識しておりまして、その中でそれに充てたものは捻出できたと認識をいたしております。
○丸川珠代君 お金に色はありませんから、どこの無駄をどこに張り当てたとかいうことは幾らでも言いようがあるわけでございますが。 マニフェストには工程表がございますね。ここには毎年の所要額とそして四年間の総額が書かれております。そして、その次の無駄遣いの政策を書いてあるページには総額に見合うだけの財源、つまり無駄が書かれております。この無駄をなくす方には工程表がございません。 このマニフェストではちょっとよく分からないんですが、このマニフェストの工程表で必要な方の所要額を、毎年見合いの無駄を出していきますということではないんでしょうか、菅大臣。
○国務大臣(菅直人君) いや、マニフェストの考え方は、もちろん毎年の、初年度、二年度、実行するとされていることも明示をいたしましたし、それに必要な財源を順次捻出をしていくと。四年間でこの重立った項目については実行していくというのがマニフェストの考え方です。(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 丸川君、質問なさってください。
○丸川珠代君 答えていません。
○委員長(簗瀬進君) 質問をもう一回してください。もう一度御質問ください。
○丸川珠代君 時間がもったいないです。
○委員長(簗瀬進君) いや、お互いにもうやり取りしていて、平行線でもしようがないから。
○丸川珠代君 所要の額に見合いの無駄を四年間で出していくとおっしゃったかに伺いました。 ということは、毎年毎年所要の額に合わせての無駄は出てこない、その分は借金ですというわけですね。ということは、無駄をなくすなくすと言っていて、一方ではどんどん借金増やしていきますというマニフェストですか、これは。これは無駄の垂れ流しマニフェストですか。ひどいマニフェストですよ。これは財政の立て直しについて何も触れられていない。これは借金垂れ流しマニフェストじゃありませんか、違いますか。
○国務大臣(菅直人君) ちょっと質問の意味がよく分からないんですけれども、まさにマニフェストに書いてありますように、所要額の概算を見通して、そして二百七兆円と当時試算していたいわゆる一般会計、特別会計等の中から無駄を削減する中でそれを生み出していくと。もちろん、その中には埋蔵金等も含めて生み出していって、それで実現すると。 先ほど申し上げたのは、平成二十二年度、今審議をいただいている中では確かにマニフェストどおりにできなかった暫定税率等もありますが、そうでない中身については三・三兆円を捻出する中で予算を手当てをしたと、そういうことを申し上げたところです。
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(菅直人君) 理解力が足らないというんであれば、もうちょっと説明いただければちゃんとお答えできることはお答えするつもりですけれども、何か無駄の垂れ流しと言われたものですから、別に来年度の予算で無駄の垂れ流しをしたつもりはありませんので、ちゃんと三兆、三兆円の手当てをした中から例えば子ども手当等々について充てたということを申し上げたので、もしそれが更に二十三年度、二十四年度という意味なのか、無駄の垂れ流しという意味はちょっと私には分からなかったものですから、そのことを説明して、もし御質問したいことがあれば改めてお願いします。
○丸川珠代君 マニフェストには、使う方の工程表はありますが、無駄を削る方の工程表がありません。今年既に無駄が出せなかったがゆえに、自民党が使った予算よりも一・七兆円出っ張っているわけです。来年以降は、ここの工程表によりますと十二・六兆円無駄を出さなければならない。その無駄をここの工程表で出すことが書いてあるのかないのかといったら、工程表がないから分からないんですよ。出せるのかと聞いているんです。工程表をまず教えてくれということを言っているんですよ。無駄を削る工程表を教えてくださいよ。
○国務大臣(菅直人君) 少し分かりました。マニフェストに書いていないことを説明しろという意味だということなんですね。いや、私は、マニフェストに書いてあることの中でどうかと言われたんだと思ったので。 ですから、なぜ一兆七千億が頭が出たというふうな計算が出るのかも私には全く分かりません。いいですか。今年の予算九十二兆円を提示を皆さんにしておりますけれども、この総額については、もちろん具体的な積み上げもありますけれども、やはり今の景気の状況とかいろいろなものを考えた中でどの程度の規模にするかというトータルの判断も含めてやっているんです。 そういう中で、先ほど申し上げたように、新規のマニフェストに絡むここに書いてあるものについては、初年度について三・三兆円のいろいろな無駄を含めたものを削減した中から捻出して、その他のものについて、もちろん従来の政府がやっていたことと似たようなこともありますし、若干これに入っていないものも部分的には入っております。そういうことを含めて、それはトータルとしてどの程度の予算が今の財政状況の中で必要かということで、それに加えて、税外収入も従来よりもこれまでの中では一番たくさん出すことによって生み出したわけで、なぜ、どこで無駄が新たに発生しているんですか。(発言する者あり) いいですか。(発言する者あり)ちょっと、筆頭理事からまで質問されて恐縮ですけれども、マニフェストというのはこれがマニフェストなのであって、マニフェストにないものを私に出せと言うんですか。それなら、それは改めてマニフェストを作り直さなきゃいけないわけですから、今……(発言する者あり)まあ、やじにお答えするのは恐縮ですけれども……
○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。
○国務大臣(菅直人君) このマニフェストは、さきの……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 答弁を聞いてから、委員外発言するんだったらやってください、不規則発言するんだったら。まず答弁を聞いてください。
○国務大臣(菅直人君) いいですか。 もう、ちょっとやめますけれども、マニフェストについては、衆議院選挙に向けてのマニフェストで盛り込んだわけでありまして、今、わざわざここに書いていないものを出せと言われても、それは今私の責任で出すわけにはいきません。(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 質問してください、答弁終わったんだから。 丸川珠代君、質問をお続けください。
○丸川珠代君 政権の座にあるのに、何で無駄をどうやって削っていくか、そのプロセスも説明できないんですか。 あなた、無駄の工程表がないんですね。政権の座にある今、無駄の工程表ないんですね。
○国務大臣(菅直人君) いや、大変元気のいい御質問いただいてうれしくなっておりますが、今言われていることはこういう意味なんですね。つまりは、来年度、再来年度、その次の年度にどうやってそのマニフェストを実行する財源を示せるかという御質問なんですね。 何か、過去の出しているマニフェストの中に工程が、それが書いていないから出せ出せと言われても、過去に出したものを変えるわけにいきませんから、将来に向かっての質問であるならば、来年度についてはちゃんと予算を出しておりますから、それを見てください。再来年度以降は、まさにその中でそれを実現を目指して最大限努力するというのが従来から言っていることで、工程表というのが、過去の工程表を出せと言われたって、そんなの出せっこないじゃないですか。(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
○丸川珠代君 ということは、今政権が考えている無駄削減のプロセスは説明できない、つまりないということですね。
○国務大臣(菅直人君) 先ほども申し上げましたけれども、まず、今御審議いただいている二十二年度の予算については、先ほども申し上げましたように、三・三兆円のいろいろな、返納も含めてですが、その中で手当てをしたということでその二十二年度については申し上げたつもりです。 二十三年度以降について、個別にここからという、トータルの話はありますけれども、ここから幾ら、ここから幾らという工程表は作っておりません。(発言する者あり)いや、ですから、必要な所要額概算についてはこのマニフェストに示しているとおりでありまして、それ……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 大臣、質問者に対する答弁なので、やじに対しては答えないでください。
○国務大臣(菅直人君) 少なくとも、所要額が出ているということは、これをやりくりしてでも何とかして捻出するということなんです。ですから、個別的な……(発言する者あり)え、はい。
○丸川珠代君 今、政権が考えている無駄削減のプロセスはないということがはっきりいたしました。 予算の中身に戻ります。全くひどいばらまきの詰め合わせでありますが、特に米農家に対する売価とコストの差額の補てんモデル事業、いわゆる戸別所得補償事業、そして子ども手当、これは不公正そして不公平を生み出すとんでもない政策だと私は思っております。 子ども手当の支給要件については、これまでにも様々な委員会等で数々指摘されておりますが、在日外国人の方のお子さんは、日本にいればもちろんのこと、海外にお住まいでも、お母さんたちが頑張って仕送りをして生計を一つにしていれば子ども手当が申請すればもらえるわけですし、海外に住んでいる日本の子供たちは逆にもらえません。そして、親が海外に住んでいて日本に子供が住んでいても、お母さんたちが仕送りをしていたら、それは申請してももらえないと。 ということは、例えば六本木ヒルズ辺りに住んでいる年収五千万円ぐらいの外国人投資家の海外のボーディングスクールに行っているような子供も、申請すれば子ども手当がもらえる。あるいは、海外から日本へ出稼ぎに来ている人が仕送りをして一族郎党の子供たちをみんな生計を維持して面倒を見ていれば、その子供たち全員が申請をすれば子ども手当をもらえるということなわけであります。そして、万が一にも子ども手当の財源が見付からなくて、無駄が削れなくて借金になった場合には、そのツケは全部日本の子供たちが背負っていくことになるわけであります。大変な矛盾を感じます、私は。 どうしても分からないことがあるんです。この子ども手当というのは、社会全体で子育ての経費を見てあげるんだということなんだそうでありますが、日本人ではない方たちの、日本に住んでいない子供たちの子育ての経費を何で日本の社会全体で見てあげる必要があるんですか、長妻大臣。
○国務大臣(長妻昭君) これは丸川委員もよく御存じだとは思いますけれども、元々、この児童手当制度というのが始まって、当初は確かに国籍条項というのがございまして日本人ということでございましたけれども、一九八一年に難民の地位に関する条約というのに日本が加入するに当たって、当時の政府は、経済的、社会的及び文化的権利に関するほかの国際規約の趣旨も踏まえて、やはりこれはほかの国内関係法と同様、国籍要件を撤廃したと、こういうような経緯がございまして、今の児童手当もそういうような今おっしゃられた措置になっております。 そして、私どもとしては、本格施行が平成二十三年度でございますので、平成二十三年度の制度設計の中でこれは論点の一つだというふうに考えてきちっと議論をいたしますけれども、この二十二年度の支給につきましても、これは、外国にいるお子さん、日本に住んでいる親御さんの間できちっと、外国と離れていても監護の関係がある、あるいは生計同一にかかわる支給要件を本当に満たしているというのをきちっと地方自治体にも御確認をいただいた上で措置をしていただくというような通知をこの法律が成立した暁には全国に出して徹底をさせていこうというふうに考えております。
○丸川珠代君 通知とおっしゃいましたね。長妻大臣は、確かに衆議院の厚生労働委員会でも、法律が成立しましたらできる限りきちっと確認をしてもらえるように通知を出しますということをおっしゃいました。 今、各地の自治体でどのようにその確認が行われているか。例えば中国からおいでの方。最近人口の流動化が激しくなっておりまして、戸籍と現住所が違うという方は大変増えております。そこで、その子供がどこに住んでいるかということを確認するために、その村のおさの一筆をもらって、その村おさの一筆をもって公的書類にしているんですよ。つまり、きっちり確認するということは、その村おさのところへ役場の職員が行って、これ、あなた書きましたか、本当に住んでいますかと聞きに行くんですか、あなた。それがきちっと確認するということですか。
○国務大臣(長妻昭君) 本当に元気のいい御指摘をいただいていますけれども、これは児童手当のときにもこれをそういうふうに措置をしているわけでありまして、それを我々は平成二十三年度の本格施行に向けて大きな論点の一つだというふうに今申し上げているところでありまして、そして平成二十二年度においては、先ほど通知を出すということで、そういう証明書が偽造されていないのか、本当にそういう証明書がきちっと実態を把握しているのかどうか、それも地方自治体に御確認をいただくということで私は考えているところでありまして、そういう意味で、先ほど来申し上げておりますけれども、一九八一年に当時の政府はそういうような御判断をされたわけです。そして、その判断について私どもとして、今度は子ども手当になるときに、平成二十三年度にこれを直していく、あるいは大きな論点になると、こういうようなことで今考えているということを繰り返し申し上げているところであります。(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。 委員長から一言申し上げます。 大変白熱したやり取りの中で、質問、答弁のやり取り以外のことについての言及が様々に問題になりますので、どうかそれは、委員会の権威、質問者の様々な権威、そして答弁者の権威、みんな持っているわけですから、そのようなものをしっかりと踏まえた形で大臣方も答弁をお願いします。質問者も質問をお願いします。(発言する者あり) 丸川君、質問してください。(発言する者あり)委員長の整理だから。 特に答弁をする大臣も、(発言する者あり)その点はよく気を配りながらやっていただきたい、大臣は。
○丸川珠代君 長妻大臣は、無駄を削れ削れとずっと言い続けてきた方でありながら、借金をすることには随分鈍感なんだなという気がいたします。この子ども手当、財源が見付からなかったら巨額の借金を生むことになりますよね。 理念が違うんですよ、児童手当と。児童手当と全然理念が違うし、国防費よりも大きい金額を各御家庭に配ろうかというときに、同じ仕組みでいいんですか。あなたが言ったきちっと確認するというのは、例えば中国であれば、村おさの一筆が本物かどうかを確かめに市町村の職員が動けと、そういうことですか。
○国務大臣(長妻昭君) これは先ほど来申し上げておりますけれども、平成二十二年度においては児童手当と同じスキームで支払うということでありますが、今までそういう御指摘があるとすれば、我々は、法律が成立をさせていただいた暁については、この通知を地方に出して、きちっと実態も含めてそれを確認をしていただくということであります。 そして、これも先ほど来申し上げておりますけれども、平成二十三年度の本格実施の法律の制度設計の中で、この案件については、これはもう、一つの論点であるというようなことで、これについてもきちっと議論をしていくということであります。
○丸川珠代君 大臣、具体的にどうするのか、どうしたらいいのかも分からないような通知をもらっても市区町村は困ると思いますよ。具体的にできもしないことを政府から指示されても困るんですよ。今のところは、現場は性善説でやるしかないような状況になっております。これは、是非国が一元的にちゃんと確認をするという仕組みを支援してあげないと大変な混乱になりますよ。中学生まで支給することになって、所得制限もなくなったんですから、支給する人、一・四倍になるんですよ。ちゃんとこれ国で考えてくださいよ、一元的な支援策を。
○国務大臣(長妻昭君) 我々としては、法案が成立させていただいた暁には、これまでの児童手当のこういう案件についてどれだけ問題があったのかなかったのか、そういうものも把握をして、そして地方自治体が本当にそれを実効的にできる手だてというのはどういうものがあるのか、これは、一方的に我々が地方に通知を出すだけではなくて、そういう方策も議論をして、地方自治体と協議をして通知を出していくということであります。 いずれにしても、地方自治体と連携を密にして、この子ども手当については我々も取り組んでまいりたいと考えております。
○丸川珠代君 議論ばかりやるんじゃなくて、必ず支援をやっていただきたいと思います。 どうもこの話を聞いていると、平成二十二年度から無理をして子ども手当をやらない方がいいんじゃないかと、そういう気がしてくるんですが、もう一つそういう事例を御説明したいと思います。 皆様のお手元に子ども手当に関する試算という資料を配らせていただきました。これは平成二十二年度の法律でありますので、平成二十三年度からの所得税の扶養控除の廃止については、控除の廃止額を所得に応じた税率を掛けて機械的に平成二十三年一月から三月分の増税に当たる部分を計算をいたしました。 御覧いただきますと分かるように、子供が中学生以下の場合は、児童手当の廃止、そして年少者の扶養控除の廃止によって、年収九百万円の世帯で最も支援が手厚くなっております。子供が中学生以下では、いずれの年齢でも年収九百万、一千万の世帯が最も得をする仕組みになっております。しかも、もっとひどいことに、子供が小さいほど年収三百万の世帯と年収九百万の世帯の格差が大きいんです。金持ちが優遇されているんです。 これ、どういうことなんですか。あなた方は控除から給付へ転換をしたら収入が低い世帯により手厚く支援が行くとおっしゃっていましたが、これ全然そうなっていないじゃないですか。長妻さん、あなたの答弁、今まで全部うそだったんじゃないですか。なぜ年収三百万の世帯より九百万の世帯の方が支援が手厚くなるんですか。どうしてこういう仕組みになっているんですか。
○国務大臣(長妻昭君) これもいろいろな委員会でもう何度も御説明を申し上げている点でございますけれども、この今委員が御提示をいただいた資料というのは、これまでの児童手当と、子ども手当が支給された後の差額を二十二年度について試算をされておられるというふうに思っております。 まず、我々が申し上げておりますのは、控除から手当へという流れの中で、この子ども手当、根っこからの部分の子ども手当の手取りということで控除から手当を考えると控除というのは所得の高い方に有利になるわけでありますので、そういう意味で、手取りは年収の高い方ほど実効税率が高いのでその部分の手取りが減るというようなことを申し上げているところでありまして、そして平成二十四年度からは地方税の控除も廃止になるというようなことで、控除から手当へという流れに我々は合致をしているということをるる説明しているところであります。
○丸川珠代君 二十四年度になったら確かに地方の、住民税の方ですね、こちらの方も扶養控除廃止されますが、傾向は変わりませんよ。傾向は変わらないんですよ。三百万の世帯の方が九百万の世帯より優遇されていないんですよ。九百万の世帯の方が優遇される仕組みにこれなっているんですよ。どうしてなんですかと聞いているんです。
○国務大臣(長妻昭君) これは、先ほど来説明をしておりますけれども、御存じのように年収要件が児童手当はありましたので、今度の子ども手当は年収要件がないということで、今まで受給されておられない方が受給するということもございますし、あるいは中学生についても、これまで受給されておられないということで、受給をされるというようなことで、この差額ですね、差額で計算をしていただいているわけでありますけれども、私がいろいろな委員会でも申し上げておりますのは、子ども手当の根っこからの部分で見ていただいて、控除から手当へというような流れの中でトータル差引きをいたしますと、年収の高い方の実効税率に比例をしてそれが減っていくと、こういうようなことで、控除で今後いろいろな政策を打つというよりも、手当で打った方がそういう意味では低所得、一番手当を届かなきゃいけない方に実質的な手取りが増えると、こういうような考え方でこの政策を申し上げているところであります。
○丸川珠代君 もう一度質問します。 なぜ年収三百万円の世帯より年収九百万円の世帯の方が優遇されているんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 私は優遇されているとは思っておりませんで、つまり、先ほど来申し上げていますが、この表というのは、差額ですね。つまり、今まで支給をされている児童手当と、今後、子ども手当の差額。つまり、今まで児童手当を全くもらっておられない世帯にとっては、それは児童手当はそのままプラスになりましょう。 しかし、その根っこから考えたときに、控除を廃止をすると高額所得者にその分の実態の実額が減、減るのが大きくなるということで、手取りは減るということでありまして、今おっしゃられてこのお示しをいただいた表は、差だけを取れば、今現状支給をされている児童手当の上乗せの差額だけを取ればこういうことが言えるんではないかと私も思いますが、ただ、私が申し上げているのは、子ども手当全体もこれ当然税金で措置されるわけでございますので、全体の金額で見ると控除から手当へというような一つの考え方を具現をしているということを何度も申し上げているところであります。
○丸川珠代君 今までの児童手当でこの扶養控除がある状況で生活をバランスさせているんですから、差額で考えるのは当然ですよ。差額で考えない方がおかしいですよ。それを思想でごまかして、結局、何ですか、年収三百万の世帯、子供一人で三歳未満だったら年間三十一万もらえますよって聞いていたら、自分の手元に残るの三万一千二百五十円ですよ。ところが、年収九百万の同じような世帯は十三万七千円、四倍もらえるんですよ。おかしいじゃないですか。こんな金持ち優遇やっていいんですか。これは設計ミスじゃないんですか。
○国務大臣(長妻昭君) 今、三百万年収で三十一・二万円が結局は三万円になってしまうというのは、ちょっとどういう計算なのかというのは私も分かりませんけれども、基本的にさっきの繰り返しになってしまいますけれども、その差だけで見るとこの表や今お話しいただいたことというのはそうなのかもしれませんが、我々、この子ども手当という一つの制度、あるいはこの金額、根っこからの実額で申し上げてこういうような考え方を取らせていただいているということであります。
○丸川珠代君 大臣がそこまでおっしゃるなら、きちんとした試算表を出していただきたいと思います。完全に所得税と住民税の扶養控除が廃止されて、ネットで一体どのくらい手元に子ども手当が残るのかというのをちゃんと国民に示していただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) もう表は出させていただいていると思いますが、再度、不十分であれば、その表を御指示のとおり改良してお出しをいたします。
○丸川珠代君 残念ながら、差額という言い方でごまかされていますけれども、実質的に私たちの生活があなた方の政権になってどう変わるのかということが問題でありますから、その点を是非お示しをいただきたいと思います。全くもって、これを見る限り、国民の生活が第一と言っておられた民主党らしからぬ金持ち優遇制度がこの子ども手当であることがはっきりいたしました。 そして、設計ミスはこれ以外にもございます。在日外国人への支給に関しても、私たちはこれ当初からの設計ミスではないかと思いますよ。理念も変えたのに設計変えないで、児童手当を組み入れたからこんなことになったんじゃないですか。 あなた方は、既にもう調べておられると思いますけれども、イギリス、スウェーデン、フランス、ドイツ、こういう国々、いずれの子ども手当にも所得制限がないから我々も横並びにするんですというようなことをおっしゃっていました。しかし、これらの国の子育て手当には、いずれにも子供の居住要件が付いておりますよね。子供が国内に住んでいるかどうか、あるいは互恵関係にある経済域に住んでいるのかどうか、居住の要件が付いております。こんなこと、図書館で一日で調べられます。 どうしてこういうものを最初から設計に織り込まないんですか。
○国務大臣(長妻昭君) 今の御指摘の点は我々も承知をしているところでございますけれども、今までの児童手当の中で、例えば日本人の親御さんが国内におられて、海外に日本人のお子さんがおられるときにこれは支給をしているわけでありますけれども、子供の居住要件を課すとそれはどういうふうに扱えばいいのかというような、いろいろな論点があるというふうに考えておりますので、先ほど来申し上げておりますように、平成二十三年度の本格施行に向けて論点の一つとして我々は検討をするということでございます。
○丸川珠代君 ですから、そういう設計ミスがあるにもかかわらず、何で今年から無理やりやらなければいけないのかということなんですよ。行き当たりばったりでつくるから、一生懸命選挙に間に合わせたくてやるからこんなミスが起きるんじゃないんですか。児童手当の仕組みを残したのだって、参議院選挙に間に合わせて支給するためでしょう。 こんな不公正あるいは不公平をやるくらいだったら、暫定税率みたいに看板だけ掛け替えて、児童手当やって、実質先送りした方がよかったんじゃないんですか。
○国務大臣(長妻昭君) まず一つは、これはマニフェストの中の工程表で、我々としては初年度半額を支給するというのは工程表の上の方にもきちっと書かせていただいているというのが一点と、そして、これはもう言うまでもない話でございますけれども、日本国の子育てに掛けるGDP、国内総生産の比率というのは先進七か国だけ見ても最下位になっておりまして、そして、やはり子供に掛ける予算、子育ての予算は、ほかに緊急性が高いものがあるということで常に先送り、先送りをしてきたと、こういうような理屈があって、そして結果的に、これも少子化ということで合計特殊出生率が先進七か国で最低になると、こういうような今現状があるわけでございまして、その意味では、我々としては平成二十二年度にスタートするという国民の皆さんにも御提示をした中身を実行していきたいということであります。
○丸川珠代君 暫定税率はやめないのに子ども手当はちゃんとやりますと、全く理屈が通っていなくてよく分かりません。 今、人口減少が止まるというようなお話がありました。それに意義があるというお話でございました。菅大臣もかつて答弁の中で、乗数効果云々よりも人口減少が止まることに意味があるんだ、だから子ども手当が意味があるんだという趣旨のことをおっしゃっておりましたが、人口減少はいつごろ止まって何人ぐらいになるんでしょうか。
○国務大臣(菅直人君) 私の記憶で、ストレートに、つまりは少子化の人口の減少がどこで止まってどこで上がるということを申し上げたことはありませんが、この政策そのものの根本的考え方が、もう二十年ぐらい前に日本の少子化の傾向が非常にはっきりしていた中で、そういうものに対する対策的な政策がほとんど打たれてこなかったという意味で、そういう意味では今回のこの子ども手当というのは、もちろんこれだけで十分だとは言いませんけれども、そういう少子化対策という政策的な意味もあるということはもちろん申し上げました。 乗数効果の話はもうあえて繰り返しませんが、単年度のGDP引上げ効果ということでいえば、それは、こうした給付とどちらがいいかという議論があることはよく承知していますけれども、少なくとも少子化対策という意味でいえば、一般的には公共事業というのは関係ありませんから、そういうことにやはり資するんではないかと思っております。
○丸川珠代君 どうもこの子ども手当の目的というのがそのときそのときで姿を変えるので私よく分からないんですが、福島大臣、この子ども手当は少子化対策として効果があるんでしょうか。
○国務大臣(福島みずほ君) 少子化のためだけに政治をやるわけではありませんが、子供を産み育てることができるだけ可能な社会をつくりたいと思っています。 私は、子ども手当もいわゆる少子化対策に役立つと考えています。それは、世論調査によっても、子供にお金が掛かることによって自分が欲しいだけの子供を産めないと答えている人が圧倒的に多いからです。まず望むのが、やっぱり経済的な支援。ですから、今度の予算に組み込んでおります子ども手当や高校の授業料の無償化は、その皆さんの、とてもやっぱり経済的不安、負担があって結婚したり子供を産むことをちゅうちょするということを救済すると思います。 また、本予算の中に入っております保育所の施策、それから学童クラブ、いわゆる放課後クラブについても、四十億円プラスして二百七十四億円計上しております。様々な施策をパッケージとして示すことで、現物支給とそれから現金支給、それから様々な施策を組み合わせることで、子供を産み育てることが負担だけではない社会を全力でつくりたいと考えています。 結論からいえば、子ども手当も少子化対策に役立つと考えています。
○丸川珠代君 日本には人口将来推計というのがありまして、出生中位、死亡中位で、大体二一〇〇年に人口が四千七百七十万人になるというのがございます。というのがありますので、これはこの子ども手当によってどのくらいでブレーキが掛かるのかという、このプロセスを是非お示しいただきたいと思います。実際に、どういうふうに出生率が異動するとこういう人口が出るというのは既に推計があるわけですから、是非この工程表もお示しいただきたいなと思っております。 そして、子ども手当が導入されると現金と現物の給付が非常にバランスが悪くなるという表をお手元の資料に残させていただきました。ざっくり言って、今、現物給付って多分二兆円ぐらいじゃないかなと思うんですけれども、これ、子ども手当支給されると満額五兆円を超えてくるわけですけれども、これは大幅に現物給付の方も二兆円、三兆円とこれから増やしていくということでしょうか。では、菅大臣お答えください。
○国務大臣(菅直人君) 今、いただいた資料をずっと見ていたんですが、これ、日本の出生率も書いていただいていますので、先ほど申し上げたように、ちょうど丸川さんが生まれたころはまだ二を超えていたわけですが、今から二十年ぐらい前に一・五近くまで下がっておりますから、私は出された資料を見て、改めてやはり少子化に対する対策が非常に遅れたなということを見ておりました。 それから、一般的に言えば、現金給付だけではなくて現物給付の拡充も必要で、特に今、内閣としては、幼保一元化も含めたいわゆる待機児童を解消していく、それを、これは福島さんの方が担当ですが、よりスピードアップをしてやっていきたいと思っております。 そういう意味で、現金じゃなくて現物給付についても、もちろん財源の問題はいろいろありますけれども、充実をしていくという方向は確認をいたしております。
○丸川珠代君 菅さんのアドバイザーに最近なられた方がいらっしゃいます。大阪大学教授の小野善康さんですが、大変いいことを三月六日の朝日新聞で言っておられました。子ども手当は一律に払うのでは少子化対策として効果がないと。やるなら低所得層三分の一に限っての給付だ、しかも実物で渡すのがいい、教材や給食費、学校設備などに予算を使えば、親の経済状態に関係なく、勉強したい子が普通に勉強できる環境ができると。 菅さんのアドバイザーの方がおっしゃっていることですが、菅さん、この話は聞いておられますか。
○国務大臣(菅直人君) 小野教授には、先日、内閣府の参与にお願いをいたしました。議論はよく聞いております。 私も、いろいろな議論があった中であえて申し上げれば、特に所得制限の議論がいろいろあったんですけれども、日本の場合は税についての所得把握に相当いろいろな手間も掛かる等々、もちろん原理的にそうすべきでないという議論もありまして、政策的には今のような形になりましたが、小野先生のお話はお話として私は大変、その分野だけには限りませんので、いろんな意味で参考にさせていただいております。
○丸川珠代君 所得把握はもう児童手当でやっていますから、是非このアドバイザーの方の言うことをよくお聞きになって、もう一度、子ども手当が本当に所得制限なしでいいのかどうか、現物給付にそのお金回さなくていいのかどうか、よく考えていただきたいと思います。 私どもがこういうことを言いますのは、皆さんは社会全体で子供の育ちを見るとおっしゃいますが、結局、家庭に注目をしなければ家庭の格差はそのまま子供に伝わっていってしまうということなんです。 お手元に電通総研がやったアンケートを残させていただきました。このアンケート、子ども手当もらったらどう使いますかというところでございます。半分以上の家庭、どういう年収でも子供の教育費として貯蓄をしますと答えていますけれども、一番下の方の黒線の下ですね、日ごろの生活費に使いますというのが、これ年収別で見ていただきますと、年収が低い世帯がぐんと大きくなっているわけでございます。やっぱり、どうしても生活が苦しいという中で生活費に子ども手当を回さざるを得ないという御家庭がある一方で、余裕のある御家庭では更に教育費を積み増すことができると。そういうことになると、子供の格差はますます広がってしまうんですね。 そして、新聞記事も今日は付けさせていただきました。虐待によって子供の命が失われてしまうという本当に悲しい事件でございました。奈良の事件は、両親が路上生活をしている間に子供が生まれたそうです。今、この亡くなってしまった子供以外の長男そして長女は施設に預けられております。 こういう家庭に子ども手当が使われたら、長妻大臣はどのように使われると思いますか。
○国務大臣(長妻昭君) 今、質問の趣旨が、こういう家庭というのは虐待ということが行われている家庭という趣旨でございましょうか。 これについては、当然、児童虐待が行われてそのお子さんが施設に収容をされておられるというようなケースについては、この施設に子ども手当に見合うものを、これは子ども手当の法律の中ではできませんので、これは安心こども基金の中から同じ金額をお支払いすると、こういうような形を考えております。 そして、今おっしゃられたのは、まだ施設に入っておられなくて、御自宅でというか、そこで虐待が疑われるケースについては、これについては、市町村が児童相談所と連携を取って、監護を親御さんがされているかどうか、監護等の要件を判定をするということになりますが、幼児を虐待して不適当と認められる場合は監護要件を満たさないものとして手当は支給をいたしません。
○丸川珠代君 今、児童虐待の相談というのは年間四万件を超えております。しかし、その四万件の後ろ側には、表には出てきていないけれどもグレーゾーンになっている、つまり家庭内で虐待が起こっているかもしれないけれども表に出てきていない、そういう御家庭、たくさんあるんだと思います。あるいは、虐待といってもネグレクト、周りの方が気付かないような見えない虐待もたくさんあるんだと思います。そういう御家庭も含めて児童手当は一律に配られ、親の意思で使われるわけであります。もう一度、子供じゃなくて家庭に注目をして、どういう支援をするべきなのかを考え直していただきたい。 私たちであれば、子育てをしている家庭に注目をします。単にお金を渡すだけではなくて、どうやったら、どんな家庭にある子供たちでも健やかに子供たちが日本人としてちゃんと育っていくか、その環境を整えるために力を入れます。櫻井充議員がおっしゃったように、給食費の無償化や副教材の無償化、我々の試算では六千億から一兆円でできるんです。まず、そちらから私たちだったら手を付けますよ。 せっかく原口大臣おいでになっていらっしゃいますからお伺いしたいと思います。 群馬県の県内の二十三の町村のうち二十の町村が子ども手当の地方負担分を予算に盛り込みませんでした。群馬県の町村会は全額国費でやってくれという方針を提示し、町村会長さんが、地方負担は筋が通らず、意思表示をすることにした、マニフェストでダムを中止するなら、子ども手当の全額国費負担の約束も守るべきだとおっしゃっておられます。 ずっと子ども手当の地方負担に反対をしてこられた原口大臣は、この群馬県の二十の町村の皆さんの思いをどのように受け止めておられますか。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 私は、現物給付は基本的に国、それからサービス給付はその地域の方々の実情を分かっている市町村、それがそれぞれの財源でやるべきだと、こういう考え方です。その上で、群馬県については是非御理解をいただくように、今回、平成二十二年度においては児童手当法を現行のまま存続させるわけですけれども、従来の児童手当を支給する仕組みを残すこととなったために、当該児童手当分については現行どおり国、地方、事業主の費用負担というものがございまして、残りの部分については全額国庫負担という暫定的な措置になっている、こういうことでございます。 平成二十三年度以降については、地域主権戦略会議等の場において、地方が実施するサービス、今申し上げました、やはり丸川さんおっしゃるように、児童虐待、いろんなものについてもその実情が一番分かったところ、そこの分かったところがサービス給付をできるように、国と地方の役割分担、経費負担の在り方について検討を行い、地方の御理解をいただいていきたいと、そう考えています。
○丸川珠代君 地方もサービスは充実したいと思っておられると思いますよ。例えば虐待を防ぐために始まった乳児家庭全戸訪問事業、これは八四%でまだ一〇〇%に至っておりません。問題がある家庭に訪問をする養育支援訪問事業、これに至ってはまだ五五%でしかありません。これは、やりたいけどお金がない、人を雇うためのお金がない、人手がない、だからできないんです。財源がないんです、地方だって。そこでまた子ども手当の財源よこせと言っているわけですよ。 来年以降、原口大臣はこれをどうお考えになりますか。既に今年は児童手当を組み込んだからこれは完全な設計ミスだと私は思いますけれども、お願いします。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 地方の財源が足りない、その認識は同じです。だから、今年一・一兆円の交付税の増額、自由に使えるお金をお願いをしているわけです。そして、この子ども手当については四大臣合意というのを作りまして、先ほど申し上げたように、地域主権戦略会議、この中で、もっと自由に、そして独自の財源でやれるように制度設計を考えていきたい、こう考えています。
○委員長(簗瀬進君) 質問時間、切れています。
○丸川珠代君 来年は是非全額国費でやっていただきたいと思います。 以上でございます。
○委員長(簗瀬進君) 以上で古川俊治君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(簗瀬進君) 次に、加藤修一君の質疑を行います。加藤修一君。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。 民主党は両院で過半数以上の巨大な与党でありますし、巨大政権与党は第一にはやはり節度を持つと、説明責任を果たす、あるいは自浄能力を発揮する、これです。これは国民の大きな願いでありますし、今や国会自身の自浄能力が問われている、このように思います。 まず最初に、政治と金の問題についてお伺いいたします。基本的な質問でございます。 まず前原大臣にお聞きいたしますが、国会議員の手帳には政治倫理綱領、行為規範が載っておりますが、議員が守るべき義務ですが、どう思いますか。
○国務大臣(前原誠司君) 大変重要な中身が書かれていると思います。
○加藤修一君 同じように、菅大臣はどうですか。
○国務大臣(菅直人君) 議員として守るべきことが述べられていると思います。
○加藤修一君 民主党には党規約に基づいた倫理規則や倫理規範はありますね。
○委員長(簗瀬進君) どなたですか。
○加藤修一君 菅大臣。
○国務大臣(菅直人君) 今、手元にその党の規約は持っておりませんが、一定の場合には一定の対応をするということは当然のことと思っております。
○加藤修一君 菅大臣にお尋ねしますけれども、党員は当然倫理規則を守る義務がある、反すれば処分になると、こういうことですね。
○国務大臣(菅直人君) 処分という言葉を使われましたけれども、政治倫理というのは非常にある意味で範囲が広いわけですので、まさにそれぞれの立場で守るべきこともありますし、もちろん内容によっては党としてのそうした対応が必要な場合もあると、このように受け止めております。
○加藤修一君 古賀衆議院議員の学歴詐称事件。党内には、本来なら議員辞職を突き付けて、聞き入れない場合に除名と、いきなり除名は順序が逆だと、こういうふうにあったわけでありますが、倫理委員会は一時間足らずで除名を決定。あるいは西村衆議院議員が逮捕。常任幹事会は倫理規則の一番重い辞職勧告と除籍処分、離党届は受理しないと。あるいは、当時の前原代表は、毅然とした対応を取ることが国民への信頼回復には必要だと、こういうふうに述べているわけでありますけれども。さらに、横峯参議院議員。かけゴルフが報道されたわけでありますけれども、党倫理規則に基づかないが、当時の鳩山幹事長が厳重注意処分と。その中で、議員になる前だが軽率な行動を取ったことは事実と指摘しておるわけであります。 前原大臣にお尋ねいたしますけれども、政権前は機敏に厳しい処分を行っていたと私は考えておりますが、この辺についてはどのようにとらえておりますか。
○国務大臣(前原誠司君) それぞれの事象で適宜適切に常任委員会あるいは党執行部が判断をして処分を下していたと思います。
○加藤修一君 菅大臣にお尋ねしますが、政権獲得後、処分らしい処分がない、私は、配付した資料を見てお分かりのようにそのようにとらえることができますけれども、これはどのように菅大臣はお考えでしょうか。
○国務大臣(菅直人君) 今、私は閣内にいて、財務大臣という役目を仰せ付かっている中で、主に党のこうした対応については、もちろん総理は党代表でありますし、小沢幹事長の下で党が運営されておりまして、それぞれの判断の中で事柄に対して対応されているんだと、このように理解しております。
○加藤修一君 前原大臣にお尋ねしますが、今回の鳩山代表の一連のことは民主党の品位を汚す行為になりますか、どうですか。
○国務大臣(前原誠司君) 御本人もその事実関係もはっきり申し上げられておりますし、また国民にそういった政治不信を催したということについてはおわびをされているということでございますが、党規約にかかわることだという認識はございません。
○加藤修一君 ちょっと最後の方聞こえなかったんです。もう一度お願いします。
○国務大臣(前原誠司君) 党規約にかかわることだと思っておりません。
○加藤修一君 再度質問いたしますけれども、民主党の品位を落とすことにはなっていないということですか。
○国務大臣(前原誠司君) 品位をどういう定義で語るかということにもよるかと思いますけれども、少なくとも、これだけ内閣の支持率が下がっているということは、国民の不信を買っている一因にはなっているということではないでしょうか。
○加藤修一君 民主党の倫理規則には、「政治倫理に反し、または党の品位を汚す行為」、これが倫理規範の中にあるわけでありますけれども、菅大臣はこの件についてはどのように把握していますか。
○国務大臣(菅直人君) この件というのはどういうことでしょう。
○加藤修一君 品位を汚すかどうか……
○委員長(簗瀬進君) 指名をしてから質問をしてください。
○加藤修一君 品位を汚すかどうかという点です。
○国務大臣(菅直人君) 品位を汚す行為というのはいろんな種類があると思います。いわゆるモラル的に、あるいは礼儀として、それから社会的な問題、もちろん犯罪といってもいろんな種類がありますけれども、いろんな問題があります。ですから、一概にこういうものだということを特定するわけにはいきませんが、まさに品位という表現でいろんなものが含まれていると思います。
○加藤修一君 いや、もっと具体的に話してほしいんですけれども。 一連の鳩山総理の関係については、民主党の品位を汚すことになりませんかと私はお尋ねしているんです。
○国務大臣(菅直人君) 先ほども申し上げましたが、私は今閣僚という立場でここに立って御質問に答えているわけですが、党の品位を汚すということにはいろんな、何といいましょうか、解釈があると思います。 ちょっと話がそれるかもしれませんが、私も、二〇〇四年に年金未納と社会保険庁の間違いでされて、いろいろ非難もいただきました。その後になってそれが間違っていたという指示も受けましたが、いろんなことがありまして、私も、そうしたことについては、いろいろな意見があることは分かりますけれども、十分に事実関係等を理解しないで余り決め付けるのもどうかと思っておりますので、特に総理の件については、総理御自身が多くの場面で真摯に答えられているわけですから、ある意味では謝られているということは、つまりはいろんな方に御迷惑を掛けた、あるいは党に対しても迷惑を掛けたという意味合いも含めて率直に謝られているのではないかと、こう理解いたしております。
○加藤修一君 いや、質問に明確に答弁していただきたいんです。
○国務大臣(菅直人君) 今、先ほども申し上げたように、私、ここに財務大臣という立場で出席をして御質問にお答えしているわけで、その中でぎりぎり私なりの品位というものに対する見方、考え方を申し上げたつもりです。
○加藤修一君 相当な立場で民主党の中にいらっしゃると私は思っておりますけれども、倫理規則の第二章第二条の第一項の「政治倫理に反し、または党の品位を汚す行為」というのは、どういうふうに理解したらよろしいですか。
○国務大臣(菅直人君) ですから、先ほど申し上げたように、品位という言葉はかなり幅広い言葉ですから、それは社会的な一般的なモラルに反することも品位を汚すことになりますし、あるいはいろいろな、まあ私の場合、後になってある種の回復はされましたけれども、本来払うべき年金を払っていなかったということも、あるいはそれが事実だとすればそういうものにかかわるかもしれません。それはいろんなケースがあるということは先ほど来申し上げたところです。
○加藤修一君 明確な答弁じゃないと私は思わざるを得ないわけですけれども、第三条の第二項には、「党員が倫理規範に反する行為を行ったと思われる場合には、すみやかに調査を行って事実を確認し、必要な措置または処分を行わなければならない。」と、このようにあるわけでありますけれども、鳩山総理も党員でございますが、これは、反する行為を行ったと思われる場合ですよ、そういう場合においてもやるという話なんですよ、調査を。調査を今しているんですか。
○国務大臣(菅直人君) 先ほど来申し上げているように、今私が党の中でそういう役割にはおりません。確かに、代表である鳩山総理、幹事長である小沢幹事長という立場ですので、どなたが適切かということは、そのお二人が中心になると思いますけれども、少なくとも私は、どういう形で調査が行われているか、あるいは行われていないかということをつまびらかには知りませんが、特に調査が行われているというふうには聞いておりません。
○加藤修一君 先ほどから真摯に対応するという話がありましたが、私は、国民に対して真摯という姿勢を示す上では、やはり党としてこういうことについても真摯に対応するのが当然じゃないでしょうか。
○国務大臣(菅直人君) 一般論としておっしゃることはよく分かりますし、必ずしも今の状況が、総理はかなりいろんな機会に説明をされておりますけれども、小沢幹事長についてまだ説明が不十分ではないかというようなこともあって、総理から小沢幹事長にも是非それぞれの立場できちんと説明しようということを言われたというふうに聞いておりますけれども、そういった点では、まだそうしたところが十分にできていない、あるいは理解されていないところに今の国民の皆さんの厳しい批判があるということは受け止めております。
○加藤修一君 理解されていないというんじゃない、理解できませんよ。 それで、三月四日に我が党の白浜議員の質問に対して鳩山総理の答弁は、それぞれ一つ一つの問題に関して国民の皆様方にしっかりと説明する責務があると。二点目、このようなことが決して起こらないような党の体質をつくらなければならないと。あるいは、三点目、決して起きないようにしていくためにはどうすればよいか議論すると。こういうふうにおっしゃっているわけですよ、党代表が。 菅さんは、確かに今までは党の代表代行をやっていらっしゃった。また、党の中においては重鎮であるわけですから、明確にこういった面については指示をする話じゃないでしょうか。
○国務大臣(菅直人君) 先ほど来申し上げているように、決して国民の皆さんに十分な理解が得られているというところにないということは認識をいたしております。 その中で、先ほど調査とかいろんな言葉を使われましたが、それについては、今私が何かそれを立場としてそういう調査をするといったような立場には党の中ではおりません。もちろん、だから何もしないでいいとまでは申し上げませんが、今の私は予算の成立に全力を挙げているという、それを優先して行動しているつもりであります。
○加藤修一君 財務大臣の役割が大変な役割であることは十分承知しておりますが、それは党に対しても責任があるわけですから、是非そういった面についてはやっていただきたいと思います。 次に、福島大臣にお願いいたします。 民主党のこういうような状況を見て、どのように把握していますか。
○国務大臣(福島みずほ君) 政治とお金の問題について、こういう問題が起きていることはとても残念に思っています。 公明党もそうですが、社民党も企業・団体献金の禁止を言っています。与野党を超えて国会の中で協議会を設置しようという動きがあり、社民党もその中でやっていきたいと考えています。 私も最近、高速増殖炉「もんじゅ」に関して、報道ベースでしか知りませんが、首長に献金が行われていた。私は、政策が献金などによってゆがむ可能性がある。もちろん、このケースは報道ベースでしか私は知りませんので分かりませんが、政策が企業・団体献金などによってゆがまない政治を全力でつくっていきたいと考えております。
○加藤修一君 第二次橋本改造内閣のときに社民党は、佐藤衆議院議員の総務庁長官辞任に、毅然と異を唱えて十二日間で辞任に追いやったわけでありますけれども、誠に厳しい私は追及であったと。これは当然であると。当時は閣外協力、今回は連立でありますけれども、もっと責任が重たいと。当時の橋本総理に対しては、大臣という立場には特段に厳しい政治倫理が問われてしかるべきである、にもかかわらずと、こういうふうに極めて追及調でやったわけでありますけれども、今回も連立の中の党として明確にそういった面については厳しく当たるべきじゃないですか。
○国務大臣(福島みずほ君) 鳩山総理は、この委員会も含めて何度も何度も答弁に立ち与党の、皆さんの質問に答えていると思います。そして、社民党は、小沢幹事長については、鳩山総理あるいは現在菅副総理が言ったとおり、きちっと説明をすべきであると考えております。
○加藤修一君 今日の朝刊には、鳩山首相が説明責任を果たしていないというのが七九%です。これをどう考えますか。
○国務大臣(福島みずほ君) 国民のその声にはこたえるべきだと思います。
○加藤修一君 何度も何度も説明をしているという話でありますけれども、十分説明が至っていない、そういう理解でいいですね。ですから、私は閣内の党としてしっかりとそこはやってくださいと言っていますが、どうですか。
○国務大臣(福島みずほ君) 国民の皆さんが説明が足りないと思っていらっしゃるという結果は重く受け止めなければならないと思います。そして、この予算委員会を始め、同じ質問が何十回とされている中で答弁をしていると考えております。そして、企業・団体献金の禁止、これを今通常国会で必ず成立したいと考えております。
○加藤修一君 何十回やってもしっかりとした説明責任を果たしていない内容じゃこうなりますよ。 それでは、次の質問に参ります。 小沢環境大臣が来ていると思いますけれども、汚染者負担の原則についてお願いいたします。
○委員長(簗瀬進君) まだ見えていないようですね。小沢さんはどうした。 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。
○加藤修一君 汚染者負担の原則ってありますけれども、これについての説明、お願いいたします。
○国務大臣(小沢鋭仁君) お答え申し上げます。 汚染者負担の原則とは、環境を汚染した者が汚染の防止、制御費用、環境復元費用や被害救済費用を負担すべきという原則でございまして、一九七二年のOECDの勧告においてもそのような基本的な考え方が述べられているものと承知をしております。汚染者がこうした費用を負担することによりましてこうした費用が市場価格に内部化され環境対策の促進に資するものと、こう考えられておりまして、そういった原則を具体化した制度としては公害防止事業費事業者負担法あるいは公害健康被害の補償等に関する法律と、こういったものがあると承知をしております。 環境省としては、今後ともこうした考えを念頭に置きつつ環境行政の推進に努めてまいりたいと思っております。
○加藤修一君 政治環境でいえば、汚染をした、汚した人、それは自らが片付けなくてはいけない、そういうことですよ。だから、今回は総理も小沢さんも国会を汚染した、国全体を汚染したような形になっているわけですから、しっかりとそういう負担は自らがあがなうべきであると私は思います。 それでは、次の質問に参ります。 リフォーム市場の活性化による景気刺激策についてお尋ねしたいわけでありますけれども、地方経済が極めて停滞しております。工務店など建設関係事業者から悲鳴が上がっていると。やはり大胆なリフォーム市場拡大のために刺激策が必要であると思っています。 住宅版のエコポイント制度を創設されましたが、省エネリフォームに限定されていると。補正予算でもあります。やはりリフォーム市場を拡大するためにはもっと財源、このエコポイント制度ではまだまだ十分ではないと、景気回復のためには本格的な予算措置を講ずるべきであると思いますが、前原大臣、お願いいたします。
○国務大臣(前原誠司君) 鳩山政権になりまして、住宅政策について幾つかの施策を取らせていただいております。 今委員がおっしゃった住宅版のエコポイントもそうでありますし、あとはフラット35の利率を下げること、そして建築基準法の見直しということで、まず第一弾は運用改善ということでいわゆる認可の短縮とそれから提出書類の簡素化、こういったことを、これは六月からになりますけれどもやらせていただきます。また、今御議論いただいているところになりますけれども、お認めをいただければ、千五百万円のいわゆる贈与の非課税ということにも取り組ませていただいております。 今委員が御指摘をされましたリフォーム市場というのは、委員御指摘のように、欧米諸国から比べるとかなり低い水準でございます。イギリスが大体住宅投資に占める住宅リフォームの投資割合は二〇〇七年で五四・四%、フランスが五〇・四%、ドイツは六二・〇%、日本は二七・三%しかないということでございます。 エコポイントは一つでございまして、リフォーム市場を活性化するために我々が今取り組もうとしているのが建築士による検査と保証がセットとなったリフォーム瑕疵保険制度、そしてリフォーム工事の見積りについての相談制度、そしてリフォームのトラブルに対する弁護士、建築士の無料の専門家相談など、平成二十二年度においても所要の予算を計上しておりまして、トータルで今委員が御指摘のリフォーム市場の活性化に向けての努力をしてまいりたいと考えております。
○加藤修一君 住宅の履歴情報の蓄積あるいは瑕疵担保保険制度、これを駆使することも非常に大事だと思うんですね。 それから、環境・リフォーム推進事業、これは国土交通省の事業でありますけれども、これについてはやはりまだまだ予算措置が少ないと私思っておりますので、格段のしっかりとした予算措置をしていただきたいことを要請しておきます。 次に、命を守る予算に関連いたしまして、子供環境保健、この件について質問をしたいと思います。 化学物質が原因と見られる子供たちの健康への影響が世界的に問題になっているわけでありますけれども、発達障害児についても、文部科学省の調査によれば小学校、中学校合わせて六・三%に上ると、このように指摘されておりますが、こういう化学物質の暴露あるいは子供環境保健に関するいわゆる厚生労働大臣のこの辺についての認識をお伺いしたいです。お願いいたします。
○国務大臣(長妻昭君) 化学物質がもう今身の回りにあふれているということで、特にお子さんは器官が未発達であるということや、あるいは赤ちゃんの場合、床をはったり口に入れてしまうなど有害の影響を受けやすいということがございまして、あるいは科学的に未解明な部分も相当ありますので、これについては研究を推進をしていくということであります。 例えば、ホルムアルデヒドというのがございますけれども、これについては、生後二十四か月以下の乳幼児用製品では検出をしてはならないというような基準を含めて、いろいろな基準を設けてその被害拡大防止に努めていくということに取り組んでいるところであります。
○加藤修一君 この関係で文部科学大臣にお願いしたいんですけれども。 私は、こういう暴露する化学物質の関係、それがどこにどのような形にあるかということを調査すべきだと思っておりまして、幼稚園とか教室、グラウンドなど、さらに文部科学省所管の施設ですよね、子供の環境という観点を考えて、こういった面についてはどのように行うかというのは非常に大事。 つまり、私は、実態調査をして実態を明確に把握して暴露がなるべく起こらないような努力を施策的に展開する、これが大事だと思っておりますが、この辺についてよろしくお願いします。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 今厚労大臣からお答えいたしましたように、今厚生労働省として、そういういろんな基準というのは基本的に議論をされ決めていかれるというふうに仕組みとしてなっております。 現在、厚生労働省によって十三の室内空気中化学物質の指針値というのが決まっておりまして、これで平成十三年十二月と平成十六年二月に各学校環境に関して調査をいたしました。十三物質のうち六物質が基準以上で検出をされました。そういうことがありました。 そういう意味で、学校環境衛生の基準というものに盛り込みまして、一定の濃度を超えた場合には換気など適切な処理を取るようにということの指導をいたしましたと同時に、現在、学校環境衛生基準というものの解説するマニュアルを改訂しているところでありまして、平成二十一年四月までは学校環境衛生の基準はガイドラインでありましたけれども、法律化するということで、文部科学大臣の告示として基準を定めまして、現在ガイドラインを作っております。 そういう意味で、今御指摘のいろいろ調査をすべきだということでありますが、基準は厚生労働省がそういう物質を、今赤ちゃんがなめたりはったりするときのというふうに大臣申し上げましたけれども、そういう基準に基づいて厳正に学校の環境が守られるように最大の対処をしてまいりたいと思っております。
○加藤修一君 よろしくお願いいたします。 それでは、外務大臣にお願いいたしますけれども、先ほど世界でこういった問題について極めて深刻な状態になっていると思われる、また大々的な調査を行っているということでありますけれども、これはG8サミットなどの首脳会議に是非こういうアジェンダということをのせていただきたいと。それは優先順位が当然あると思いますけれども、この辺の関係について、外務大臣としてはどのように今後取り組むことを含めてアジェンダにどうのせるか、この辺について見解をお願いしたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 委員御指摘のように、将来を担う子供の環境と保健が侵されているということは各国共通の深刻な問題であります。この子供の健康の問題を含め、G8サミットの議題について、今後、本年の議長国のカナダを始め関係国と協議をして進めていく必要がございます。 外務省としては、今後とも関係省庁と緊密に協議し、子供の健康と環境の確保に向けて国際的な連携を強化していく考えでございます。
○加藤修一君 是非積極的な検討をお願いしたいと思います。 次に、IRENA、国際再生可能エネルギー機関、この批准の予定でありますけれども、批准の後の今後の予定についてどのように日本は取り組んでいくか、お示しをいただきたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 我が国としてはこれまで、委員御指摘の国際再生可能エネルギー機関の早期立ち上げ、本格活動の開始に向けて積極的に協力を行ってきたところでございます。正式発足までにはIRENA憲章を締結しリーダーシップを発揮したいと考えております。こうした観点から、今後、我が国から事務局に複数の職員を派遣する予定でございます。 また、加盟国は義務的分担金の拠出が求められておりますので、我が国としては、平成二十二年度予算案において関係四省庁、つまり外務、農水、経産、環境の四省庁で合計三億円余りを計上しているところでございます。
○加藤修一君 お金だけの話じゃなくて、やはりしっかりとした対応が求められていると思いますので、そのしっかりとした対応の中には、やはり日本の優れた再生可能エネルギー技術の海外展開、これは非常に大事だと思っておりますが、経済産業大臣、この点についてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(直嶋正行君) 加藤委員御指摘のように、非常にこの再生可能エネルギー技術の海外展開については重要なことだというふうに思っております。地球温暖化対策あるいは日本の経済成長に資するものとして、今後積極的に取り組んでいきたいというふうに思っております。 また、今IRENAの話がございましたが、このIRENAの場においても、今加盟国百四十か国ぐらいございますが、これらの国における再生可能エネルギー導入のための土壌づくりについても非常に重要だというふうに思っております。 太陽光を始めとする我が国の優れた再生可能エネルギー技術の海外展開を通じて国際貢献を行うとともに、我が国企業の発展にも寄与するように、積極的に取り組んでいきたいというふうに思っています。
○加藤修一君 IRENAにも若干関係するかもしれませんが、同じく経済産業大臣、それから海洋担当の前原大臣にお願いしたいわけでありますけれども、海流とか潮流発電、新エネルギーにまだ加わっていないわけなんですね、定義に入っていないと。やはり実証実験や、それから導入のポテンシャルでありますけれども、そういう調査、そういったものが非常に大事であると。さらに、それに基づいて支援策をしっかりと行っていくことがやはり海洋国家という日本のこれからの在り方ではないかな、このように考えておりますけれども、どのようにとらえておりますか。
○国務大臣(直嶋正行君) 現在のところ、新たなエネルギーに関する支援策ということで申し上げますと、基礎研究段階においては研究開発資金を中心に支援する、それから実用化段階に近づくにつれて実証試験や導入助成などの支援を行うということにいたしております。 今御指摘の海流発電、潮流発電といった海洋エネルギーの利用については、現在、大学等における基礎研究段階にあるものと認識しております。これらについて、まず基礎研究を着実に進め、実用化段階に至った時点で新エネルギーや再生可能エネルギーに定義付けて導入ポテンシャル調査等の具体的な支援策を検討してまいりたいというふうに思っております。
○国務大臣(前原誠司君) 加藤委員におかれましては、海洋基本法の制定と、またその後の海洋基本法フォローアップチームで御尽力をいただいておりますことに、心から敬意を表したいと思います。 今お話のあった様々な発電でありますが、私も昨日、おとついと沖縄に行ってまいりまして、久米島というところで海洋深層水とその表面の温度差を利用した発電というものをもっと進めてほしいと、こういう要望を久米島の町長さんからもいただきました。それから波力、それから洋上風力、そして海流、潮流、こういったものは、議員も御存じのように、海洋基本計画に、まずは効率性、経済性向上のための基礎的な研究を進めるというのが五か年計画になっておりまして、これが平成二十年から五か年やるということになっております。 委員御指摘のように、まずはしっかりとこの計画にのっとって、今申し上げたような四つのいわゆる基礎的なポイントの研究を固めて実用化できるように、次の五年間の基本計画にしっかりと盛り込めるようにこの五年間、途中の段階ではございますけれども、努力をさせていただきたいと、このように考えております。
○加藤修一君 直嶋大臣にお願いですけれども、海洋国家日本ということでいかに海の力を使うかというふうに、非常に二五%削減の関係でも大事だと思うんですね。だから、これ、定義はずっと後の方に回すような言い方を私は聞いたんですけれども、まず先に定義の中にしっかり入れてインセンティブを、そういうシグナルをまた業界にも与えるということを含めてやっていくことが私は非常に大事じゃないかなと思っていますけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(直嶋正行君) 先ほど申し上げたのは今の考え方と支援の仕方なんですが、先ほどお触れになった例えば海洋発電等について、一部導入ポテンシャルの調査等に少し今トライをしていまして、そのための助成も行いつつあるというところでございます。 今の御指摘も受けて、更に今後努力をしたいというふうに思っています。
○加藤修一君 前原大臣にお願いですけれども、久米島の話が出ました。今、南鳥島の関係で特定離島の港湾施設の建設が予定されておりますけれども、あわせて、風力、太陽光、太陽熱などの導入によってエコアイランド、そういう形での施策を展開し、ノウハウの蓄積、あるいはそういった蓄積を基にして途上国、特に島嶼国に対して日本のこういう技術の展開をしていくことが非常に私は大事な時代に入っていると思っておりますが、是非そういったエコアイランド構想を含めて積極的な対応をお願いしたいと思っていますが、どうでしょうか。
○国務大臣(前原誠司君) 海洋における再生可能エネルギーの利用につきましては、先ほど委員が御指摘のように、地球温暖化対策を進める必要性もあること、また自然エネルギー源を陸上のみならず海上にも求めるという必要があることから、内外の研究の動向を十分に調査しながら、その利用に今後も取り組んでいかなくてはいけないと思っております。 今国会に提出をいたしました排他的経済水域及び大陸棚の保全及び利用の促進に関する法律案に基づいて、南鳥島における特定離島港湾施設の活用を通じて、再生可能エネルギーの利用やそのノウハウの諸島国への展開といった様々な活動についても委員御指摘のように今後検討していきたいと、このように考えております。
○加藤修一君 陸上の水を使うという意味では小水力発電、これが極めて脚光を浴び始めておりますけれども、ただ、許認可権限の関係については非常に難しい部分もある。地方に許認可権限を移譲するとか、あるいはその簡素化、事務手続、これ非常に複雑であると。大規模なダムを造るぐらいの処理が要求されるケースもあったりするわけなんですね。ここはやはり簡素化することも含めて積極的な対応を是非やっていくべきであると思っていますが、どうでしょう。前原大臣に。
○国務大臣(赤松広隆君) ああ、そうですか。これ、国土交通省も農水省も、それからいろんな関係、四省が関係してまいります。そんな関係で出番がないかなともう待っていたものですから、私がずうずうしく出てまいりましたが。 委員御指摘のとおりに、非常に手続が煩雑だということもあります。 それからもう一つは、太陽光は一キロワット当たり四十八円の今金額ですけれども、小水力については地域ごとに違うと、六円から十一円、平均して十円ぐらいだということで、買取り価格は極めて低いためにそれが広がっていかないということで、全国で今二十六か所だったと思いますがやっておりますけれども、天候に左右されないとか、思った以上に費用は少なくて済むだとか、水はまた日本中どこでもありますから、そういう意味でいえば、自然エネルギーとしては非常に全国どこでも使えるエネルギーとして将来性のあるものだと私ども理解しております。 御指摘のとおり、できるだけ手続を簡略にするだとか、買取り価格を上げてもらうだとか、あるいはでき得れば全量買取りをしてもらうだとかいうようなことをすれば一気にこれは広がっていくと、このように思っております。
○国務大臣(前原誠司君) 複雑だというふうにおっしゃっておりまして、また農水大臣もそのように答弁をされましたが、実は通常、発電水利使用の申請に必要な書類というのはかなり簡素化されておりまして、河川流量の確認とか、発電のための取水が可能かどうかの計算、治水、利水、環境への対策、発電施設の構造計算書、設計図、関係河川使用者の同意書というのはもう不要になっておりまして、河川区域外での従属発電の申請に必要な書類と同様に水力発電計画の概要と発電に使用する水量の根拠のみでいいことになっております。 難しい、複雑だと思われていることは事実でございますので、申請書作成のためのガイドブックを本年度末をめどに作成をして、しっかりと広報啓発活動に努力をしてまいりたいと考えております。
○加藤修一君 赤松大臣にお尋ねですけれども、電気事業法との絡みもあるんですよね。その辺の点についても是非積極的に対応していただきたいと思いますけれども、よろしくお願いします。
○国務大臣(赤松広隆君) 委員御指摘のとおりに、電気事業法の関係につきましては量的な規制はありません。しかし、出力十キロワット以上の小水力発電施設については今度は電気事業法による自家用電気工作物に該当するということで、例えば保安規程の届出だとか、主任技術者の選任だとか、技術基準の適合維持義務だとか、工事計画の届出だとか、一言で言えば厄介なそういう手続が必要となっています。そんな関係で、何というか、一般に普及する足かせになっているのも事実だと思っております。
○加藤修一君 赤松大臣に、最初の方をスキップしてしまいましたので、その辺についてもう一度といいますか、川上、川下の連携ですよね。その新生産システムモデル地区の拡大ということについては、これは極めてこれからの時代にとっては森林資源をいかに活用するかという点では大事だと思うんです。これは平成二十二年度で終わりですから、是非それ以降についても積極的な対応をよろしくお願いしたいと思います。
○国務大臣(赤松広隆君) 御指摘のように、十八年から二十二年までということで五年間の計画で全国、鹿児島それから秋田等十一か所を指定して、現在、川上と川下をつなぐ、そしていわゆる生産現場と加工現場をつなげて木材の消費拡大につなげていくという趣旨ですけれども、二十二年度で一応終わりますので、この十一か所のモデル事業の、しっかりとモデル事業を検証した上で二十三年度以降どうしていくのか、これを決めさせていただきたいと、このように思っております。
○加藤修一君 以上で質問を終わります。
○委員長(簗瀬進君) 以上で加藤修一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(簗瀬進君) 次に、山下芳生君の質疑を行います。山下芳生君。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 NTTの五十歳退職・賃下げ再雇用制度について聞きます。 NTT東日本、西日本会社では、五十歳になった労働者を全員一律に退職させ、賃金を三割カットして子会社で再雇用するという制度が二〇〇二年から始まって今も続いております。五十歳といえば、子供の教育費や住宅ローン、親の介護費用など様々な出費がかさむ年齢であります。その五十歳を迎えた労働者が毎年一律に退職させられ、賃金を三割カットされ子会社に行かされる、日本を代表する大企業でこんなやり方が続いている。 総務大臣、異常だと思いませんか。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 五十歳といえば、委員もこのごろ五十歳になられたばっかりということで、本当に大変コストが掛かるところでございます。昨今の経済情勢にかんがみ、雇用を保障することが重要な課題であると認識をしております。 こうした認識を前提としつつも、一般論としてですけれども、NTTの雇用に関することは、やはりこれは民間会社ですから、経営の自主性を尊重し、政府が労働条件等、労使間の自主決定に介入すべきではないと認識しています。NTTからは、当該仕組みの導入は労使間で十分協議を行い合意の上で実施しているものと聞いています。これが官僚の書いた紙です。 その上で申し上げるのは、これは一般論ですけれども、世界のメガキャリアを見ていると大変ダイナミズムを持っていますね。そして、そのダイナミズムの中で世界の競争をやっているわけです。そういう意味でも、私としましては、しっかりと雇用が保障される、そういう経済情勢を好転させて政治の責任として雇用を保障することがとても重要であると、こう考えております。
○山下芳生君 この制度は労働者が五十歳になるときに選択するということになっているんですけれども、この制度が始まった二〇〇二年、退職、再雇用となったのは何人で、NTT東西会社に残ったのは何人でしょうか。
○政府参考人(桜井俊君) お答え申し上げます。 制度が始まりました二〇〇二年度、平成十四年度でございますけれども、退職・再雇用型の選択をされた方は五万四千四百六十人というふうにNTTから聞いております。また、そのままNTT東西に残るという選択をされた方は千百九十名というふうに聞いているところでございます。
○山下芳生君 東西会社に残ったのはわずか二%であります。五十歳を超えた労働者の九八%が退職、再雇用を選択しております。しかもこれが毎年続いております。二〇〇三年以降、退職、再雇用は何人で、NTT東西会社に残ったのは何人か、年ごとに報告をお願いします。
○政府参考人(桜井俊君) 平成十五年度、二〇〇三年度につきましては、前者、すなわち退職・再雇用型の選択をされた方が七千二百八十名、そのままとどまるという選択をされました方が百七十名でございます。平成十六年度、二〇〇四年度でございますけれども、前者が七千三百六十名、後者が百四十名でございます。平成十七年度、二〇〇五年度につきましては、前者が六千三十名、後者が百二十名でございます。それから、平成十八年度、二〇〇六年度でございますけれども、前者が五千八百三十名、後者が百二十名でございます。平成十九年度につきましては、前者が四千八百九十名、後者が百十名でございます。それから、平成二十年度につきましては、前者が三千百二十名、後者が八十名でございます。二十一年度につきましては、前者が二千三百六十名、後者が九十名というふうに聞いているところでございます。
○山下芳生君 私が配付した資料よりもたくさんの方が退職されているということであります。二〇〇三年度以降も毎年数千人単位でNTT東西会社を退職しております。残ったのはわずか二%から四%だと思います。五十歳を迎えた労働者が毎年九十数%退職する、これは事実上の五十歳定年制になっていると言わざるを得ません。 総務大臣、異常だと思いませんか。
○国務大臣(原口一博君) 先ほど答弁を申し上げたとおりでございますが、一方で私は原口ビジョンの中で、二〇二〇年、高速ブロードバンド網を全世帯にということを申し上げています。いろいろお話をすると、これまで随分苦労をして、これからNTTは何とかなるんだという思いをお話しになる方もいらっしゃいます。 いずれにせよ、個別の案件について私が労使間に入って何か言うということは、これは差し控えたいと思います。その上で、あくまで一般論ですけれども、雇用を保障する、これは経営者の高い責任の一つだと、このように考えています。
○山下芳生君 NTTは、政府が株の三分の一を保有している企業ですよ。総務大臣はNTTの事業計画を毎年認可する、そういうことになっておりますから、これ一般の企業じゃありません。 厚生労働省、一般論として聞きますけれども、高齢者雇用安定法では定年の年齢についてどのように規定されていますか。
○政府参考人(熊谷毅君) お答え申し上げます。 高年齢者雇用安定法第八条本文におきまして、「事業主がその雇用する労働者の定年の定めをする場合には、当該定年は、六十歳を下回ることができない。」と規定しております。
○山下芳生君 その規定は、労使合意があれば守らなくてもいい規定ですか。
○政府参考人(熊谷毅君) お答え申し上げます。 高年齢者雇用安定法第八条の規定に違反しまして労使合意により六十歳を下回る定年が定められたといたしましても、この定めは無効になるものと解しております。
○山下芳生君 たとえ明文化されていなくても、事実上、この規定に触れるような行為があれば違反になりますか。
○政府参考人(熊谷毅君) お答え申し上げます。 実態といたしまして一律に六十歳未満の一定年齢で退職を事実上強制することが行われているというふうに認められる場合には、実質的に六十歳未満定年を定めたものとして高年齢者雇用安定法第八条に違反するものと解されます。
○山下芳生君 私申しましたように、九十数%の労働者が五十歳になったら辞めているんですよね。事実上の五十歳定年制、高齢者雇用安定法に反するやり方だと思います。 しかも、五十歳になった労働者をいったん退職させて再雇用させる子会社とはどんな会社か。資料に配っておりますけれども、NTT東西会社の業務をアウトソーシングしてやる会社なんです。一人一人の労働者は退職、再雇用された後も従前と全く同じ職場で全く同じ仕事をします。なのに賃金だけが下げられるんですね。だからみんな怒っているんです。 総務大臣、おかしいと思いませんか、これで労働者が納得すると思いますか。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 あくまでこれは一般論ですけれども、同一労働同一賃金、そして雇用は保障されなければいけないというふうに思います。 先ほど厚労省がお話をしましたように、法令を遵守する、法令の中で違反の事実があれば適時適切にそれを対処してもらえるものだと期待をするものであります。
○山下芳生君 一般論でなくて、あなたが事業計画を毎年承認する、認可する、その企業でそんなことが起こっていることについてどう思いますか。
○国務大臣(原口一博君) 事実をまず精査をしてみたいと考えています。
○山下芳生君 NTTの職場では、五十歳を超える労働者から賃金三割カットで生活にゆとりがない、何とか元に戻せないものかや働きがいとやりがいをそぐ制度ですなどの怨嗟の声がある。また、四十歳代以下の労働者からも、先行き不透明による不安感でどうしようもないなど、この制度の廃止を求める声が渦巻いております。 どうして五十歳になった労働者の九十数%が退職、賃下げ、再雇用の道を選ぶのか、二つの仕組みがあるんですね。 一つは執拗な退職勧奨です。今年一月、NTT東日本埼玉では、一人の労働者に対して課長や支店長から八回もの退職勧奨が行われました。その中で、単身赴任になったら月に一度帰れるか、帰れればいいが分からないよ、子供三人と両親の面倒を奥さんが見るのは大変でしょうとか、満了型を選べば首都圏勤務はない、東北への単身赴任です、この制度は言葉は悪いが報復人事なんですよなどと脅迫的なことまで言われているんです。これ、明らかな違法行為ですよ。 厚生労働大臣、NTTではこういう違法な退職強要が常態化し、組織的にやられております。やめさせるべきじゃありませんか。
○国務大臣(長妻昭君) 個別の事案についてはいろいろな機関で実態把握する仕組みがありますので、そこで確定してからの話になりますけれども、ただ一般論においては、御存じのとおり、裁判例、判例においていわゆる退職強要が違法とされた例があります。基本は、労働契約法の趣旨を踏まえて、使用者側から労働契約の変更にわたる提案を行う場合は、労使双方が十分に話合いを尽くして理解をいただくということが何よりも基本でございます。 私としても、裁判例の周知啓発に今後とも努めていくと同時に、民事的なルールについての周知啓発活動や紛争解決援助の取組を通じて、これに関与する必要があれば関与していきたいというふうに考えております。
○山下芳生君 違法の事実がありますから、しっかり指導していただきたいと思います。 もう一つの仕掛けは、NTT東西会社に残ることを選んだ労働者に対する異職種遠隔地配転です。北海道から東京へ、九州、四国から大阪、名古屋へなど、労働者を、五十歳超える方々を次々と遠隔地に配転しております。それぞれ幼い子供や年老いた親、長年連れ添った配偶者など家族のある人たちです。 今日は最高裁に来ていただいておりますけれども、大阪から名古屋に配転された十七名が配転は違法だと主張して損害賠償を求めた事件では、配転の業務上の必要性についてどのような判断が下されていますか。
○最高裁判所長官代理者(林道晴君) 議員から御指摘いただいた判決は、大阪高裁平成二十一年一月十五日判決でございますので、当該判決の該当箇所を朗読いたします。 これら大阪支店における業務よりも名古屋支店におけるBフレッツ販売、MIサポートの業務の方が業務上の必要性が高かったと認めるに足る証拠もない。このことに、本件配転命令三は、これを受けた一審原告らに対して長時間の新幹線通勤又は単身赴任を余儀なくさせるものであったことを併せ考えると、本件配転命令三については、そのような負担を負わせてまで従業員を配転しなければならないほどの業務上の必要性を認めることはできない。 以上でございます。
○山下芳生君 その十七名に共通する不利益について判決はどのように述べていますか。
○最高裁判所長官代理者(林道晴君) 判決の該当箇所を朗読いたします。 本件配転命令三を受けた一審原告らは、本件配転命令三により、新幹線通勤を選択した者は、長時間の長距離通勤による肉体的、精神的負担、経済的負担(高額の通勤費の支給による標準報酬の増加に伴う社会保険料の増加を含む)、自宅で過ごし余暇や地域活動に充てる自由時間の減少、睡眠時間の減少を、単身赴任を選択した者は、単身赴任に伴う精神的ストレス、日常生活のための自由時間の減少、二重生活及び帰省の必要による経済的負担を、それぞれ挙げるほか、共通の不利益として、地域活動や社会的活動への支障、組合活動の支障を挙げているところ、これらの事実は、上記一審原告らの陳述書、標準報酬の通知書等により、上記各一審原告につき、多少の差はあるものの、いずれもこれらを共通の不利益として認めることができる。 以上でございます。
○山下芳生君 業務上の必要性はなかったと、配転にですね。そして、いろいろな不利益を共通に受けているということであります。 非常に重要な内容ですけれども、原口大臣、このような判決が下されたことをNTTを所管する大臣としてどう受け止めておられますか。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 委員も御存じのように、総務大臣としては、個別の司法の判断について具体的なコメントは差し控えたいと思います。 ただ、雇用関係については、NTT東西に限らず、関係法令等を遵守し、適切に運営される必要がある、そう認識しています。NTT東西においては、司法の判断を十分に踏まえ、適切に対応がなされることを期待いたします。
○山下芳生君 そういう趣旨を踏まえるならば、このような配転が二度と行われないようにNTTを指導監督すべきではありませんか。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 一般論として、雇用に関することはNTTの経営の自主性を尊重し、政府が労働条件等労使間の自主決定に介入すべきでないと認識しています。 ただし、今委員がおっしゃったような違法行為があれば適切に是正がなされるべきであり、NTT東西においては、先ほど申し上げましたけれども、司法の判断を十分に踏まえ、適切に対応されることを期待するものであります。そのことについて注視していきたいと思います。
○山下芳生君 総務大臣、注視でいいのかということを私は問題提起しているんですね。この制度の下で、NTTの労働者は、五十歳が近づくにつれて眠れぬ夜を過ごすとおっしゃっています。退職、再雇用で賃金大幅ダウンか、それともNTTに残って遠隔地配転かと。行くも地獄、残るも地獄だというんですね。選びようがないんです。物すごいストレスですよ。職場もぎすぎすしたものになります。これではいい仕事ができるはずないと私は思います。 人間のための経済を目指すというのなら、これ以上この制度を続けさせるべきではないと、少なくともこれは再検討が必要だと思いますが、所管大臣としていかがですか。
○国務大臣(原口一博君) 働く人を大切にしない経営というのはあり得ないんです。そういう観点から注視をしていきたいと思います。
○山下芳生君 見直しもしないのかということなんですが、私は、政府が三分の一の株を保有する日本最大企業NTTが、労働者を犠牲にしながら利益と内部留保を増大させる、こんなやり方をいつまでも続けていたら、NTTもそして日本経済もまともな発展はないと思います。そういう立場で指導すべきじゃないですか。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 先ほどから原理原則を言っています。働く人の権利保障なくして企業なしなんです。雇用を保障しない企業体は、それは企業体とは言わない。これはあくまで一般論です。そういう原理原則でしっかりと注視をしていきます。
○委員長(簗瀬進君) 山下君、時間が来ております。
○山下芳生君 これで終わります。
○委員長(簗瀬進君) 以上で山下芳生君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(簗瀬進君) 次に、近藤正道君の質疑を行います。近藤正道君。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。 三党合意、鳩山内閣の土台でありますけれども、ここでは、保育所の増設、そして質の高い保育の確保、待機児童の解消、この三つを明記をしております。最近の確定値で、待機児童は二万五千三百八十四名、来年度はこれを上回る待機児童が出るのではないかと危惧されております。 その一方で、幼稚園の充足率は六九%、定員の空きは七十三万二千五百三十五人に及んでいると言われております。幼稚園が定員割れをする一方で、保育園には待機児童があふれている。働きたいのに子供を預けられない、仕事をあきらめなければならない多くの親がいる。しかし、これまで、保育園と幼稚園で、行政も厚労省、文科省の縦割りで、待機児童に対する総合的な子育て支援、この政策がおろそかになってきたというふうに思っています。 こういう中で、鳩山内閣は、幼保一体化、これを含む新たな次世代の育成支援のための包括的な一元的なシステムの構築について検討を行う子ども・子育て新システム検討会議、これを一月に設置をいたしました。先日、これは自見庄三郎先生が大変力説をされておりましたけれども、鳩山連立内閣の原点は、政治主導で旧政権下で進められた競争至上主義あるいは行き過ぎた規制緩和を改める、国民生活を立て直す、これがもう原点である、スタートだと、こういうふうに大変力説をされておりました。 そういう方向で今政策全体が動いているわけでありますが、保育分野では、最低基準の見直しが閣議決定されたり、あるいは利用者、事業者間の直接契約や応益負担の導入がされたり、あるいは株式の参入促進や保育所運営費の一般財源化が検討されるなど、旧政権で厚労省と社保審が障害者自立支援法、今度廃止をされるわけでありますが、この障害者自立支援法の制度をモデルに進めてきた保育制度改革、この路線をまだ引きずっているんではないかと、こういうふうに心配する声がありますし、株式会社参入促進もこの財政削減ありき、市場化ありきの改革路線上にあるのではないかと、こういうふうに今心配する声もあります。 幼保一体化、私は結構だと思いますが、問題は中身でございまして、企業と官僚主導の旧政権の保育制度改革は一度ちゃんと見直して、子供の最善の利益の保障を出発点に幼保一体化、これをしっかりと検討すべきではないかと、こういうふうに思っております。 そこで、まず福島大臣にこの幼保一体化の今後のスケジュールと大臣自身の幼保一体化に対する考え方、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(福島みずほ君) 御質問、ありがとうございます。 今後、この保育に関する検討会をスタートさせまして、共同議長が私と仙谷大臣とそれから枝野大臣で保育の在り方について協議をしてまいります。 私も、幼保一体化に関して言えば、保育園がなかなか入れない人たちがいる一方で幼稚園が定員割れをするという状況を見れば、この縦割りをなくして検討する必要があるというふうに思っています。 地方で今までうまくいってきたのは、例えば公立幼稚園と公立保育園を統合した幼保一体化施設が造られると、地方が地域の事情や子供たちの育ちを考えて創意工夫をしてきたところでは割と成功しているというふうに思います。 また、幼保一体化の利点は、子供の集団を確保することによって子供の活動の幅が広くなる、親の事情に限らず子供たちが同じ保育を受け同じ小学校に入学することができる、幼稚園の子供も給食を食べるようになれば学校給食へスムーズに移行できる、親が仕事を辞めたりいろいろ働き始めたりすれば、幼稚園へ行っていたのが保育園へ行ったり保育園を辞めなくちゃいけないと、こういう事情がなくなるというなど、多くの利点があると思っています。 厚労省と文科省の縦割りの壁によって施設の設置に制約ができたり事情が煩雑になるようなことは避けなければならない、縦割り行政の弊害をなくしていきたいと思っています。 ただし、これは、公立、私立が混在していますし、幼稚園と保育園の割合も地域によって大変異なります。ですから、子供担当大臣としては、上から押し付けるようなやり方で現場を混乱させたり、保育に携わる人々が一体自分たちがどうなることかと士気をそぐようなことがあってはならないというふうに考えています。 ですから、検討会議は、今委員がおっしゃった子供の利益を最善に、子供や子育て家庭を支えるための新システムを検討し、幼保一体化を地域からどうつくっていくかについて結論を出したいと考えています。
○近藤正道君 共同議長である仙谷大臣、そして枝野大臣からもそれぞれ幼保一体化に対する意見をいただきたいと思います。とりわけ、規制改革の路線を引きずっているんではないかという懸念が一貫して出ているわけでありますが、そのことも踏まえて御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(仙谷由人君) 近藤議員にお言葉を返すようでありますが、実は近藤議員がおっしゃられた半分ぐらいの理由が、族議員と文科省、厚生労働省の縦割りの壁をいいことにして、一番必要な子供の保育を、つまりどのような仕組みで行うことが子供にとっていいのか、さらには子育て世代のワーク・ライフ・バランスも含めた支援になるのか、さらにはこの保育という仕事を産業化できるのかできないのか。まさに現時点で日本が最も立ち遅れている良質のサービスが求められるこの保育という現場を大変、あるいは就学前教育というものをいびつにしてきたというふうに私どもは考えております。 これは、もちろん、私の地元の徳島とあるいはこの関東、首都圏とは全く事情が違うのかも分かりません。枝野大臣とも、あるいは福島大臣ともよく議論をしながら、何よりもこの族議員と族官僚の体制をぶち壊すと、これが一番大事なことだと私は思っておりまして、そのことが子供にとっていい就学前教育といいましょうか保育をつくって、さらには子育て世代の働くこと、そして家庭を営むこと、子育てをすること、そのことの支援になるように、その大目標に向けてすべてを乗り越えていきたいということを考えているところであります。
○国務大臣(枝野幸男君) 私事で恐縮でございますが、実は私、今三歳の双子の子育てをしておりまして、この三月まで認可外の保育施設で預かっていただいておりまして四月から幼稚園に入るという状況でございまして、現状の保育施設が足りないこと、あるいは保育施設と幼稚園との間に大変大きな違いがあるということで、率直に申し上げて個人的にも大変戸惑って困っているという立場でございます。御指摘いただきましたとおり、従来の規制緩和路線というものが子供の保育環境ということから考えたときにいろいろと問題を含み得るということは、十分にそういった観点からも認識をいたしているところでございます。 私、規制改革の担当大臣でもございますが、そうした立場から申し上げますと、規制改革というのは、緩和と強化と両面をしっかりとバランスを取ってやっていかなければならないというふうに思っています。子供のしっかりとした保育環境を守っていくという意味では、規制をある意味では強化すべきところも場合によってはあるかもしれないと。一方で、今、仙谷大臣が申し上げましたとおり、役所の縦割りの部分のところで、もうちょっと柔軟にやれば保育を受ける子供たちあるいはその保護者にとって大変使い勝手が良くて便利になるのにという側面もございます。 そうした意味では、従来の規制改革がサービスを提供側の観点から主に見られていた、これを百八十度転換しまして、サービスを受ける側の観点からどういった規制が必要でどういった規制が邪魔なのかということを見ていきたいというふうに思っておりますし、そうした観点から、役所の縦割りというものに対して壁を壊して、そして柔軟で現実的でなおかつ安全な質の良い保育と幼児教育を提供するという方向に向けて、両大臣とともに頑張っていきたいというふうに思っております。
○近藤正道君 私は、この件についてはしがらみもありませんし、族議員でも全くありませんので、是非子供の立場に立った上で、いい幼保一体化の議論をしっかりとやっていただきたいと、こういうふうに思います。 次に、子ども家庭省のことでありますが、社民党も民主党も子ども家庭省創設を訴えてきたわけでございます。子ども家庭省について今後どういうふうに検討を進められていくのか、福島大臣、お答えください。
○国務大臣(福島みずほ君) まさに新システム検討会議の中で検討してまいります。 現在、母子保健、医療、保育、学童クラブなどは厚労省。幼稚園、教育、放課後クラブは文科省。子供を取り巻くメディアや産業は総務省、経済産業省。子供が犠牲になる事件や事故、子供ポルノは法務省と警察庁。日本で生まれ住む子供は外務省。住居、公園、通学路、交通機関は国土交通省。子供に関することが各省庁の本当にまさに縦割りになっていると。 イギリスでチルドレンセンターができ、子供を真ん中に据えて、子供のための施策をやっていこうというふうな動きが強いですが、縦割り行政の弊害をなくして、子供に対する総合的な政策を推進していくことが必要だと考えています。 そのためには、ナショナルマシーナリーが必要です。イギリスは子供・学校・家庭省というふうにしているんですが、これは子供省にしたらいいのか、名称はさておき、子供について、徐々に子供をどうやって縦割りでなく本当に応援していくかという観点から、ナショナルマシーナリーづくりに向けて徐々にやっていきたいというふうに思っております。
○近藤正道君 期待をしておりますが、これはいつぐらいに具体的な議論見えてくるものなんでしょうか。参議院選挙が終わったら、あるいは来年子ども手当が本来の姿になったときに、これ具体的な論議が進むんでしょうか。仙谷大臣、どうぞ。
○国務大臣(仙谷由人君) 私の思いとか考え方では、特に内閣府の仕事をしておりましたら、要するに、何というんですか、業際というか省際的仕事、つまり、一省だけではできないから、できるような守備範囲ではないから、省が集まってきて企画立案をするということで、何とか担当大臣、何とか担当というものがいっぱいあるわけですね。 ところが、これ企画立案をしても、執行の段階になりますと、全然、またふるさとに帰ってお仕事をされるものですから、ばらばらになってしまう、効果がほとんど出てこない。そうだとすると、この執行を一元化しなければならないんではないかと。子供あるいは子育て政策なんかもその大きな一例だと思います。 執行を一元化するとき、その一元化を担う体制、つまり簡単に言ってしまえば事務局ということでありましょうが、人と予算をある一元化される体制の下に集めるということを私は何が何でもやり切らないと、結局はふるさとで、つまり厚生労働省と、子供のことであれば文科省が中心でしょうけれども、そこへ持って帰ってばらばらにやってしまうと。 つまり、人と事務局と予算を例えば福島さんの下に集めれば、それはもう実質的に子ども家庭局の方がということになるんではないかというふうに考えますが、そのことを何とかして、つまり機能の方から実体をつくっていく、その延長線上に、多分、ああ、こういうことならば子ども家庭局をつくった方がいいとか、子ども家庭省に自立してもらった方がいいとか、こういうことになるんではないかと思っております。 だから、いつごろと言われてもあれですが、今度、我々の中で、この子供政策を一元的にやるんだという強い意思の下に、政治意思の下に、そういう体制が、まずはこの参議院選挙前後からやってみると、このことが一番重要だと思っております。
○近藤正道君 大変前向きで私も大賛成の議論でございました。是非これ進めていただきたいと要望申し上げておきます。 総理も、チルドレンファースト、こういうふうにおっしゃっておられました。待機児童対策はまさに子供の権利、最善の利益、これが大前提でありまして、さっきも言いましたように、私は幼保一体化、基本的に賛成でございます。しがらみなんかまるでございませんので、是非これ強力に進めていただきたいと思いますが、しかし現場からは、やっぱり繰り返し規制緩和的なもの、非常にまじめな人たちがそういうものの残滓を引きずっているところはやっぱりあるよと、こういう話もありますので、これはしっかりとこの議論の中で仕分をしていただいて、やっぱり前向きに分かりやすくこれを乗り越えていっていただきたい、こういうふうに思っております。 あくまでも、上から押し付けるんではなくて、下から議論を積み上げて、子供の立場で、子供の目線で頑張って、この一体化を国全体が支援していく、そういう体制を具体的に、強力に政治のリーダーシップでやっていただきたいと要望申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
長(簗瀬進君) 以上で近藤正道君の質疑は終了いたしました。(拍手) 明日は午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時二十五分散会