予算委員会 第2号
- 発言数
- 349 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2010/01/27
会議録
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十一年度第二次補正予算二案審査のため、必要に応じ日本銀行総裁白川方明君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(簗瀬進君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(簗瀬進君) 平成二十一年度一般会計補正予算(第2号)、平成二十一年度特別会計補正予算(特第2号)、以上二案を一括して議題とし、昨日に引き続き、質疑を行います。 辻泰弘君の関連質疑を許します。加藤敏幸君。
○加藤敏幸君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の加藤敏幸でございます。 辻議員の質問に引き続き、補正予算あるいは関連する項目について質問をさせていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 その前に、十三日の朝、ハイチ大地震が発生をいたしました。大変厳しい状況、惨状が報道を通じて私たち目の当たりにしておりました。大変、悲惨さを受け止めながら、犠牲となられた方々には心よりお悔やみを申し上げたいと思いますし、一刻も早い負傷者、被災者の救済が必要ではないかと、このように思っております。 そこで、これに関して少し質問させていただきますけれども、(資料提示)これが、私ども党の方で藤田参議院議員、首藤衆議院議員が現地に入りまして調査等を行ってまいりました。 写っているのが、これがハイチの国会議事堂なんです。もうまさに議会そのものがこういう状況になり、当然といいましょうか、関連する政府施設も打撃を受けている、ダメージがある。また、我が国の大使館、在外公館におきましても痛烈な被害を受けて、今機能が止まっておると、そういうふうな状況にあります。 続きまして、これが日本の医療チームが負傷者を治療しているという絵です。大変精力的に献身的に活動をされておるということで、本当に心から敬意を表したいというふうに思います。是非こういう姿も私どもも目に焼き付けておきたいと、このように思います。 これが調査団と、この方が、左から二番目におる方がプレバル大統領でございまして、一応総理のお悔やみのメッセージも含めてお伝えをし、今後の支援等について日本に対して感謝の言葉を述べられたと、こういうふうなことでございます。 そういうふうなことで、昨日も辻議員の方から少し質問があり、それに対する政府の当面の対応策等が披瀝をされました。そこで、この調査団の報告等を含めまして幾つか課題をここで提起をしてみたいと思います。 一つは、緊急援助隊の初動態勢、ここのところをこれからどう確保していくかと。若干遅れがあったんではないかと、こういうふうな厳しい指摘もございますし、それらを踏まえてどうされるのか。 加えて、日本大使館が崩壊をしたと。したがって、これは我が国としての拠点がなくなったということですから、情報収集あるいは情報発信、邦人の安否の確認、そういった機能が失われてしまった在外公館をこれをどうやって回復するのか、あるいは更なる活動をどうつくっていくのか、そういう課題もありますし、加えて、周辺国にある私どもの大使館、在外公館がどういうふうにチームワークを組んでハイチに向けて支援体制をつくっていくのか、そういう応用動作も含めていろいろと課題も見えてきたと、このように私どもは考えております。 また、アメリカが病院船を展開をして、ああ、ああいう立派な病院船があるんだなと、こういうふうに国民の多くも感じられたというふうに思います。このような病院船というもののアイデアが今後お持ちになられるのかどうか、そういうふうな点と、加えて、災害援助というのは人道的見地に基づいて行うと、こういうふうなことでありますけれども、言ってみれば国際貢献の核でもあるし、また背景には外交的ないろいろな要素もあるんだと、こういうふうなことを含めて、当面の対応策と、並びに少し時間を掛けて先々を含めてどんなふうな策を検討していくべきなのかと、この点について御答弁をいただきたいと思いますので、大臣、順番でどうぞ。
○国務大臣(岡田克也君) お答えする前に、ちょっと今の委員のお話の中で現地の大使館が機能していないというお話がありましたが、それは事実誤認でありますので。 まず、大使館が被災したことは事実であります。ですから、瞬間的にはそういうことはありました。しかし、そして、今御発言の中で邦人についてもケアができていないと受け取れるようなお話がありましたが、現地の大使館員は、自らの家がつぶれ自動車の中で寝泊まりする中で、邦人全員の安全を確認するために必死にやったということは事実でありますので、そのことは是非国民の皆さんにも分かっていただきたいというふうに思います。 ただ、大使館員全員が被災をいたしましたので、現在は、大使は兼轄でありますから、そういう意味では直接被災はしなかったわけでありますけれども、大使以外の全員が今国外にいったん退去をし、代わりに周りの大使館から十名が入って、そしてしっかりと今活動しているということであります。その点は是非誤解を招かないようにお願いしたいというふうに思います。 そして、確かに大使館が壊れたことによっていろいろな問題が発生したことは事実でありますので、その辺、大使館の強度の問題とかそういったことについて教訓を残したのではないかというふうに思います。 そういうことも含めまして、今省内で、今回のことについて、私は合格点だと思いますが、しかし、八十点、九十点、更にやる余地がなかったのかどうか。例えば瓦れきを取り除く、そういう意味での緊急支援隊を出すべきではなかったかと。 これは一つの判断として、ハイチが非常に遠いということもあって、なかなか出しても役割は限られたものになるであろうと、それよりは医療部隊を出すべきだと、そういう判断を行ったわけでありますけれども、しかし、かなり時間がたってからも救い出された人がいたということも事実でありますので、そこの判断は適切だったのかどうかとか様々な課題がございます。そういったことはしっかりと検証を行い、今後の糧にしたいというふうに思います。 もう一つだけ。こういう場合に、すぐ送るべきだという声があります。それはそのとおりなんですけれども、一方で、送る緊急支援隊の安全ということも考えなければなりません。現に、この緊急支援隊法ができたときに国会決議でその旨の決議がなされているわけでもあります。現に、今送られている緊急支援隊はたしかスリランカの兵によって守られているという状況でもあったと思います。 そういう全体の状況を判断して、やっぱり一定の安全ということも念頭に置いて進めていかないといけない。そういう面があることも御理解いただきたいと思います。
○国務大臣(原口一博君) 加藤委員にお答えいたします。 私たちは世界に冠たる国際消防救助隊を持っています、ハイパーレスキュー。このハイパーレスキューは、昨年、インドネシアの地震のときには真っ先に駆け付けて、そして多くの皆さんの命を救う、こういう活動をしております。 今回、ハイチの大地震のときも、即、私たちはその待機と、そしていつでも出動できるようにということでお願いをしたわけです。ただ、首都直下型の地震であったこと、それからPKOが展開しているような治安情勢、それから要請主義というものがございまして、私たち、消防で日々命を守り、救うという人たちからすると、大変じくじたる思いがあったというのも事実であります。 ただ、ここのところはやはりこれからも政府の中でしっかりと議論をして、機能が失われたときでも行くことができるのか、あるいは要請がなくてもしっかりそこに人道的に救いに行くことができるのか、そういった議論を更に詰めてまいりたいというふうに思います。
○加藤敏幸君 外務省が機能していないとかそういうつもりで申し上げたわけじゃございませんし、在外公館の機能の回復とその後の活動をどう確保するのかという視点で私は分掌を申し上げたんでありますけれども。 それと、大地震が発生したその現地に、どういうタイミングで、どういう責任を持った人がそこに駆け付けて初動としてどういう判断をするのか、私はそれは非常に大事だと。阪神・淡路大震災のときも、私は連合という組織におりましたけれども、その日のうちに現地に入って現地の救援隊長としてそのまま二週間おったわけですけれども、やっぱり行って、見てという、その人の判断というふうなことも大切にすることをこれも加えて私は要請をしていきたいし、恐らくそういうようなことも検討の課題に入っているのではないかと、このように思うわけであります。 こういう災害に対する対応策というのは与党も野党もないと、当然のことながらそういうようなことで、私どももやれることは精いっぱい応援をしていくのは当然のことでございますので頑張っていただきたいと、こういうことですけれども、総理、何かありますか。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 加藤委員のお話、そのとおりだと思っておりまして、日本として初動が必要なのかどうか、日本の得意なのがあるいは復興、さらには開発、むしろそちらの方が得意だという部分もありますから、その部分に関してこれから国連PKOの派遣考えていきたいと、むしろそのことを積極的にまずはやりたいというのが一つと、それからやはり、でも初動が遅れちゃいけないという部分も確かにあると思います。 それで、先ほど病院船の話がありました。私ども、病院船の同じ思いでこれから友愛の船というものを考えていきたいと思っておりまして、それはアメリカでもう既にパシフィック・パートナーシップで行っているわけでありますが、それに協力をするような形で、自衛隊だけではなくてNGOなどの方々、医療関係者がその中に乗り込んで、アジア太平洋に何か危機があったときにすぐに飛んでいけると、船ですから飛ぶわけではありませんが、すぐに駆け付けるようなそういうシステムを構築をして、初動態勢あるいは緊急医療というものがすぐに行えるような日本の在り方を考えていきたい、そのように思っています。
○加藤敏幸君 ありがとうございました。 次に、第二次補正予算案につきまして御質問をしたいというふうに思います。 年度内に次年度予算案の編成を完了されたということで、やや心配もしておったんですけれども、納期はしっかりと守られたということだと思います。 この二次補正予算案は、本予算の審議の前に、言ってみると、現在の日本がデフレ状態にある、二番底のリスクがある、心配だと、そしてどうやってデフレから脱却をしていくのかという意味で極めて位置付けが重要だと、このように認識をしております。そういうような意味では、この予算案の早期成立と適切な執行ということが現内閣にとっても重要な仕事ではないかと、これは論をまたないところであります。 そこで、菅大臣に、この補正予算案が持つ日本経済あるいは国民生活、この視点でどういう意義あるいは位置付け、そういうふうなものがあるのか、編成に当たられた責任大臣としての考え方を明確にお話をいただきたいと思います。
○国務大臣(菅直人君) 御承知のように、リーマン・ショック以来、日本の経済、これは世界的にもそうですが、非常に大きな後退をいたしております。 そういう中にあって、政権交代がなされた後にまず行ったのが、御承知のように、第一次補正の中身を見直すところから始めました。そして、その後、加えてドバイのショックもありまして、そういう状況の中から緊急な経済対策が必要だと、こういう観点に立ってこの二次補正の準備を進めたところであります。 この緊急経済対策は、経済、特に雇用の緊急対応と、将来に向かう成長戦略への布石という二つの視点に基づくものでありまして、主に雇用、環境、景気、三つのKを主な柱といたしております。そして、これによって二十二年度予算との間をつなぐことによって切れ目のない経済財政運営を実現すると、このように考えたところであります。 また、この緊急経済対策を盛り込んだ第二次補正予算においては、第一次補正の執行見合せによって捻出した財源も含めて活用をいたしているところです。 規模等については、御承知のとおりだと思いますが、七・二兆円のこうした経済対策に充てるもの、それによって事業規模では二十四・四兆円の事業規模になっておりまして、GDPの引上げ効果はトータルとしては〇・七%。加えて、雇用を維持し、さらには創造する、維持で八十万人、創造で二十万人、合わせて百万人の雇用に対する効果があると、このように見込んでいるところであります。
○加藤敏幸君 そういう趣旨で案を作られて、本日、ここで提案されているわけでありますけれども。 そこで、雇用ということに非常に大きな問題意識を持っておられる、これはまさに正しいことだというふうに思います。 そこで、私ここに用意させていただきましたのは内閣府の調査なんです。政府がやっておられる調査なんです。これは平成元年から横軸に二十一年まで横に取っていまして、非常に簡単な内容ですけれども、悩みや不安があるという人と悩みや不安がないという人と、中途半端な悩みはどっちに入るんだと、そういうようなこともありますけれども、これは答えた方が自分でどちらかサイドと、こういうふうになっておるわけですけれども。皆さん、これ見てください。平成三年、ここで第一クロス、そしてここに第二クロスということで、悩みや不安があるという人たちが今日では約七割近く、そして、ないという方が三割という、これが国民のお答えなんですよね。 だから、この十何年間、実に失われた十何年説ということもございますけれども、こういうようなことで、過去の政権がどうだこうだとかそういうようなことは私は言いませんけれども、今の鳩山総理が国民生活、生活が第一と、そういうふうなことで大きな私は気持ちを持って本気で今政治をされておるということでありますけれども、現状はこうだということは非常に大切であります。 そういうような意味で、一人一人の立場に立った政策づくりをすると、国民の皆さん方の不安や悩みを持っているということについて、総理として、当然政治家として、この状況に対して自分はこういうことでこういうようなことをしたいんだと、まさにそこの経綸を語っていただくというんでしょうか、そこの思いも含めてまず冒頭お話を聞きたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 国民の皆さんのお暮らしあるいは意識がまさに極めて悩みの多い毎日を暮らしておられる方向に変わってしまっているということは、大変政府にとって重大な問題だと認識しなければいけないと思います。そして、それがまさに新しい政権の出発点の考え方にしなきゃいかぬと、そのようにも思っております。 この悩みというのは、今の悩みとそれから将来に対する不安という意味での悩みというものがあろうかと思います。 今の悩みということを考えれば、おれたち、私たち、あした仕事あるんだろうか、首切られるんじゃないかという雇用の不安だと思います。こういった雇用不安が一番多いという意味では、私たち、この補正予算などでも雇用調整助成金の拡充などを含めて雇用対策、できる限り万全を期したいと、そのように考えております。それだけではないと。あらゆる施策を用いて雇用問題の解決に努力していきたいと思っております。 もう一つは、将来に対する不安、あしたはどうなるんだろう、十年後、二十年後どうなるんだろうという問題があろうかと思います。その一番のこれは大きな問題は、年金の問題があったと思っております。この将来に対する不安の年金の不安、それから医療、介護、こういったことに対して、自分のお父さん、お母さん、将来大丈夫かと、そういう思いも大変強くあるかと思っております。 この問題は、診療報酬も大変久しぶりにプラス改定をするということを決意したわけでありますし、年金の問題も長妻大臣が中心となって努力を開始していただいておるところでございまして、将来の不安、社会保障の不安というものを極力なくすようにするために、我々、命の予算というものを作り上げていきたい、そのような覚悟でございます。
○加藤敏幸君 今総理から、こういうふうなトレンドの中で御自身の政治的な役割をどう位置付けるかという思いと、少し踏み込んでいただきまして各政策の項目についてお話を伺いました。 そこで、実は総理がお答えになった後段の部分というのが、この調査で、悩みがあるかないかだけじゃなくて、その悩みや不安の内容はどうなっているんですかという設問があるんです。これを見ていただきますと、老後の生活設計については五四・九%の方、これはマルチアンサーだと思いますので重複しますけれども。自分の御健康が四九・二%。収入、資産、これは今後についてですね、四三・九。 以下、こういうふうな内容であり、この項目をずっと見てみて、アンケートとしてこういう項目がどうなのかなというようなことはおいておきまして、まさに本当に透けて見えるというのが、一億二千七百万人の国民を、皆様方をこういう形で、なるほどまさにこういう不安感を持っておるというのが今日なんだということで、今総理が年金の問題だとか医療だとか、るる言われたこと自身、私は政治状況としては、その問題についてすべての政治家が、こうすべきだ、ああすべきだ、そうだという、言ってみたら今から始まる未来という、明日あさって、来年、そのことに対してどうしていったらいいのかということを語るべき時期が今だというふうに思うわけでありまして、だから、それが私の一番この補正予算という議論の場で国民の皆さん方に私はメッセージとして出すべきというのは、皆さん方こういう御心配があるんですね、悩み、不安があるんですね、だから新政府としては個々一つ一つについて、これについてはこうですよ、これはこうですよ、これは少し時間が掛かりますよというような形で明確にメッセージを出していただくことが、逆に言うとみんなが元気が出てくると、こういうことではないかというふうに思いますので、このことについては今総理がお話しいただいたのでそれで回答があったというふうに思いますけれども、あえて何かあれば一言。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、まさにこのグラフを拝見させていただいて国民の皆さんの悩みの深さを感じたところでございます。 それだからこそ、未来に対する生活設計、これは年金の問題だなと、自分あるいは家族の健康、医療、介護の問題だなと、今後の収入、資産の見通しとかあるいは現在の収入や資産、雇用問題、経済問題、先ほど私がちょうど指摘を申し上げた問題が大変大きな国民の皆さんのテーマになっている、悩みになっていると。そのことに対して、私どもとすれば、実直に一つ一つ真心を込めた政策というものを国民と一緒に、語りかけながら解決策を見出していくと、そのことが大事だと思っておりまして、加藤委員の御指摘のとおりだと、そのように感じました。
○加藤敏幸君 そこで、このアンケートの続きが政治に対する要望、こういう現状を踏まえて政治に対する要望は何ですかといったら、ベストファイブが、一位が医療・年金等の社会保障の構造問題、二位が景気対策、三位が高齢社会対策、四位が雇用・労働問題対策、五位が物価対策と、こんなふうに並んでいるわけであります。 そこで、国民が、じゃ、こういうことを早くしてほしいんだと、これは政治の仕事でしょうと、こう言っているこの項目は、ざっと見ると厚生労働省にかかわるマターが多いですよねと。 そこで、そうなると、特に老後の生活、将来の生活ということになると年金問題も出てくると言われますので、長妻厚生労働大臣、ミスター年金と言われて本当に御活躍をされて、そこで、そういうふうな制度改革、社会保障制度にかかわる制度改革のメニューなりタイムスケジュールということを今日時点で、やっぱりこういうふうに、まだざくっとしているけれどもやっぱりこういう方向でやっていきたいんだと、そういうようなことも私は国民にある程度形をうっすらとでも見ていただくというふうなことも必要なのではないかと、こんなふうに思いますので、どうぞよろしくお願いします。
○国務大臣(長妻昭君) 今のアンケート調査ですけれども、ほかの各種アンケートでもやはり老後の不安というのが非常に大きい。これは結果的に消費等、経済にもいい影響は及ぼしてこないということで、やはり最大の問題は少子高齢化、先進国でも最も進んだこの少子高齢化社会をどうビジョンを描いて、それを逆に成長に結び付けていくのか。 世界で、日本が少子高齢化の年金、医療、介護、あるべきモデルをつくって世界の模範となると、こういうような今気概で取り組んでいるところでありまして、そして平成二十二年度予算においては子ども手当を創設すると。これは、子供の育ちを社会全体で見る。これは、高齢化社会、支え手が今少なくなっているということを解消する一つの着眼点。 そして、雇用についても、例えば今回でいえば雇用調整助成金の大幅増額。あるいは医療でいえば、これまで小泉改革ということで、毎年毎年二千二百億円、社会保障費を機械的に削減していくということで、医療もう本当に冷え込んだわけですね。それについて、十年ぶりに診療報酬をネットでプラスを改定するということを申し上げました。 そして今、年金、医療、介護、御指摘がありまして、年金については、この消えた年金問題については二年間集中的に対応していく。そして、平成二十五年に新たな年金制度を創設するための法律を成立をさせるべく国民的議論を進めていく。そして、医療保険については、後期高齢者医療制度をこれは廃止をして、新たな高齢者のための医療制度を一期四年の中で創設をする。 そして、介護については、介護の今度は平成二十四年度から新たな三か年計画というのが始まりますので、その第五期の計画の今立案ということで、つまりこれから二年後には診療報酬の改定と同時に介護報酬の改定がちょうど同じ時期に重なるということで、介護と医療の一体的な改革ということで、何しろ安心を感じていただくということは経済にとってもいいことでありますし、この社会保障を立て直すということは雇用も非常に大きく生み出す。介護、医療というのは本当に人手産業でございますので、そういうような少子高齢化の模範となるような社会制度を打ち立てていきたいというふうに考えております。
○加藤敏幸君 質問者がこれから先のことを語ってほしいと、こういうふうに質問していますから、今、そういうふうにこれからはこうしたいということを大臣として堂々とお答えいただくのは、質問者の趣旨からいったら合致をしているということであります。 当然、政策、制度は過去の制度とのジャンクション、継ぎ目をどうするかというのは、これは物すごく難しい問題なんです。これは、制度改革というのは、年金制度にしても何にしても、これは当然、新幹線が走りながら改造できるのかというぐらいに非常に難しいことがあるわけです。 そういうようなことについて、私はやっぱり過去、与党、野党も、与党、野党の立場を変えて、それは問わずに、年金制度について言えば、国民が安心、納得できるようなことを超党派でも考えようではないかと、そういうふうな提案をたくさん受けてきたけれども、まあ立場が変わったらいろいろと発言が変わってくるということも分かりますけれども、私は参議院という立場で、参議院だという立場で、この問題についてはやっぱり本当の意味でこの国の将来がかかわる年金制度ということですから、私は今の内閣は団結をして、自信を持って、やっぱり国民の皆様方にちゃんとした、これだということを提起してほしいということを提起いたしまして、頑張っていただくということであります。 さて、次の質問ですけれども、パネルを出してください。 雇用問題なんです。これ雇用問題ということで、今まではいろいろ、完全失業者数の問題がこんなふうに出てきましたけれども、三百六十一万人と、こういうふうな数字になっておりますけれども、ただ、この三百六十一万人を内訳を見ていただきますと、三か月未満で言わば就職をする方、六か月未満で就職される方、合わせて五五%と。それで、一番の問題は、二年以上そして一年以上、これを合わせて二七%、約九十五万人の方がいわゆる一年以上就職ができないという、つまり長期失業状態に入っていかれるということなんです。 そこで、私は、失業対策の問題も、バスケットでばっと言うんじゃなくて、そのバスケットの中身が、やっぱり短期である程度解決できるという人たちと、一年以上、二年という長期化してくる失業者と、これは分けてやっぱり対策は考えるべきではないのでしょうかというのがもう私の主張でございまして、特に一年以上就職先が見付からないと、こう言われている方々は、会社倒産、事務所閉鎖、人員整理、勧奨退職、事業不振や先行き不安という事由で辞職した人たちが多いということで、まじめに一生懸命働いて頑張っているけれどもなかなか次の就職が都合が付かないと、こういうふうな方々がおられるということでございました。 ここのところについてのセグメンテーションをした雇用対策というものについて厚生労働省はどうお考えなのかということと、もう一つ、ヨーロッパ等では、また我が国も過去、完全失業率の目標を二%以内とした時代が長らく続いたんです。ただし、今はそうではございませんけれども、もし仙谷国家戦略大臣、ありましたら、こういう失業率が国の努力目標としてどのぐらいを考えておられるのか、この二点について質問をいたします。
○国務大臣(長妻昭君) 今御指摘をいただきましたように、一年を超える長期失業者の方々が大変増えていると。これはもう当然、成長戦略でパイを大きくするというのが基本的な発想、実行しなければならない点でありますけれども、じゃ、具体的に一年以上の長期失業者の方々にどう対応するのかということで、我々として、今年度から長期失業者支援事業というのを開始をして、さらに来年度拡充をしていこうと。 これは実はイギリスを一つのモデルにした長期失業者の方のサポートのプランでありまして、つまり厚生労働省が民間の企業に委託をすると。そして、その民間の企業は失業者の方々を、長期失業者、一年以上の方々をコンサルタントすると。そして、マンツーマンでコンサルタントをして、その方々が就職をすると、ある意味では成功報酬というような形でそのコンサルタントの会社に国からお金が支出をされ、そしてさらに、その方が六か月以上その会社に、すぐ辞められるんじゃなくて定着をした場合、成功報酬という形でお支払をすると、こういうような形を取ることによって、実は私も先日、長期のこの支援策によって就職を成功した方、何人かとお会いしました。 そうすると、週一、二回コンサルタントとマンツーマンで相談をして、あなたの適性は実はあなたが考えている適性じゃなくて、志望業種、希望する業種をちょっと転換した方がいいんじゃないでしょうか、あるいは面接の仕方もこういうふうなアピール点を、あるいは履歴書もこの点を書いたらいいんじゃないでしょうかということで、マンツーマンできめ細かく支援をして就職に結び付いておられる方もいらっしゃるということで、是非、一万人の枠を来年度この点で予算で作る予定でありますので、ハローワークに御関心あるいは当てはまると思う方は、一年以上の長期失業者の方は、是非ハローワークにお問い合わせをいただいて、このプランを御利用いただければかなり効果が出るというふうに考えているところであります。
○国務大臣(仙谷由人君) 数字をお示しいただいて、失業者の数、それから継続する長期間の失業問題という問題提起があったわけでありますが、昨年十一月の完全失業率は五・二%、それから失業者数が三百三十一万人という数字は出ておるんでありますが、私も大変気になっておりますのは、雇用調整助成金の対象者の数が十一月段階でもまだ百八十五万人いらっしゃいます。このある種の、こういう言い方したらなんですけれども、社内的にちょっと過剰部分というふうに経済学的に思われる部分があって、なおかつ失業者数が三百三十万あってという状態というのは、ちょっと深刻に考えておいた方がいいんだろうというふうに思っています。そこで、新成長戦略では、中期的に三%台の失業率を達成することを目標として設定したということでございます。 ずっとこの十年、二十年考えてみますと、どうもやはり自民党政権がと、もう言うのを、余り言ってもしようがありませんから言わないようにしようと思いますが、少なくともこの十年、十五年の日本では、いわゆる積極的労働市場政策というふうなものがほとんど取られてこないと。特に労働市場のマーケットニーズといいましょうか、ニーズに対応した職業再訓練や再教育や、それから今、長妻大臣がおっしゃったキャリアコーディネーター、つまりマッチング作業をすること自身を職業化するという目的意識的な政策が実行されなかったというふうに私は総括した方がいいんだろうなと、考えた方がいいんだろうなと。 その反省から、産業構造等が転換をして、したがって就労構造も当然のごとく見通した上で職業教育、職業訓練というのがなされなければならない。あるいは、もっと言えば学校教育自身もそういう観点から見直しが必要だと私は思っておるんでありますが、どうもそこのところが、縦割りゆえか何のゆえか知りませんが、非常に日本の場合、柔軟性も欠けておるし、それから方向性、つまり半歩先の方向性を見て政策が実行されるということはなかったと。ここをやはり戦略的な課題として、人づくり戦略といいましょうか、一人一人の、これから労働現場に出る人も現在出ている人も含めて、スキルの変更とかあるいはスキルのアップというふうなことを、これはやはり少々国の政策として積極的に考えていくと。 そして、もっと重要なことは、中央集権的ではなくて地域的に、地域の経済界の人、あるいは労働組合、それから教育の世界で働いていらっしゃる方含めて、何か地域でそういうことが考えられて、地域の労働力のニーズがちゃんと設定されてそこに対応できる労働力がマッチングされるという、こういう何か仕組みを必死になって今から急いでつくらなければいけないんではないかと、そういうふうに思っているところでございまして、戦略室、戦略局で音頭を取って、省庁間の、つまり縦割りではできないことをちょっと議論をし、早急に施策をつくりたいなと思っております。
○加藤敏幸君 そういう方向で本当に私はやっていっていただきたい、私どもも大いに協力をしたいと、このように思います。 さて、新規学卒者に対する就業支援についてお聞きをいたします。 新卒の内定状況が惨たんたるものである、もうこれは大変なことでありますので、その点について厚労大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 御存じのように、新卒者の方々、特に大卒の方の内定率が、本当に残念なことですが史上最悪になったということで、あの就職氷河期よりも内定率が低い。当然、高卒の方も大変内定率が低いということでございますけれども、私どもといたしましては、新卒者の方々に特化をした支援というのを考えておりまして、例えばハローワークに……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に、御静粛にお願い申し上げます。 不規則発言の応酬はおやめください。御静粛に。
○国務大臣(長妻昭君) 例えば、ハローワークに新卒者向けだけのジョブサポーターという、高卒の新卒者あるいは大卒の新卒者向けのジョブサポーターという方を倍増して九百二十八人配備をして、就職先、企業に訪問したりして開拓をしていくというようなサポート。あるいは新規の事業として新卒者体験雇用事業ということで、新卒者の方を体験的に雇っていただくとその企業に助成を出すということ。あるいは、今年三月末までに厚生労働省が自治体等と組んで全国で百五十回就職面接会を開催をしようというふうに考えているところでありまして、一番大きな新卒者向けの合同就職説明会は、来月二月十六日火曜日の十三時半から十六時半まで、新宿NSイベントホールというところで、厚生労働省と東京都が主催して、百五十社を集めて、新卒の方、これは特に大卒者、大学院の方中心でございますけれども、高卒の方はハローワークと学校が組んでこれはまた別途やっておりますので、大卒者向けで二月十六日開催をするということで万全の対応を取っていきたいというふうに考えているところであります。
○加藤敏幸君 いろいろと工夫をしながら更に私はやっていただきたい、若い方の夢を大切にしなきゃならないんだと、こんなふうに思います。 当然、企業の協力体制はこれは必要ですから、企業の方の協力体制はどう要請をしていくのか。 昨日、連合と経団連が共同声明を出しておりまして、中身、企業は通年採用も含め、極力多くの新卒者の採用に努めると、こういうふうなことも昨日ありますけれども、直嶋経産大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(直嶋正行君) 今全体的には長妻大臣の方から御答弁あったとおりなんですが、特に対企業に対して、昨年来、私も、経済四団体始め、あるいは各業界の皆さんとお目にかかるとき、必ず内定、採用してくださいと。特に、大企業はかなり人材も確保できるわけですが、とりわけ中小企業を中心にして中堅中小企業のところでは、まだ人材は欲しいんだけれどもなかなか採れないと、こういう実態もございますので、それぞれの企業の取引関係も含めて内定者を確保できるように、いわゆるロストジェネレーションを再び社会に出すことがないように企業経営者としても努力していただきたいというお願いをしています。 それからもう一点は、今申し上げたように、採用意欲のある中小中堅企業に対しては情報を集めまして、ちょっと今これ、経産省のホームページにこういうアップしているんですけれども、千四百四十三社の会社案内みたいなものを作成しまして、これはもう昨年末から各大学等にも配付をさせていただいていまして、このマッチングを今後進めていきたいと思っています。 ちなみに、昨年も同様のことをやったんですが、昨年七月まで続けたんですが、その間で約七千名、中途採用は二千名ですが、五千名のその他の採用という実績もございまして、今年は更にこの努力を続けていきたいというふうに思っております。
○加藤敏幸君 ありがとうございました。 ちょっと質問通告の順番を変えまして、獣医師の問題について少しお伺いをしたいと思うんです。 お医者さんの数については対策の中で増員を図ると、こんなふうになっておりますけれども、実は、動物のお医者さんの方の数については、長い間定員増が図られていないということと同時に、今獣医師の就業別分野ということでここにお示ししていますけれども、職員、公務員さん関係、民間団体、これは薬の開発に携わっております、それから病院と、こんなふうな形になっておるのが現状です。 次に、この産業動物獣医師、大型の動物ですよね、これの地域分布ということで見ていただきますと、さすが北海道、九州というのは産業に対応してこうなっています。東北一五%、関東一七%、そして、ちょうど中部、西部辺りにですが、非常に少ないということで偏在がある。この偏在は歴史的に形成されたものでありますけれども、しかし、最近、鳥インフルエンザの問題でありますとか、家畜にかかわる安全の問題でありますとか、あるいはセラピー、ペットの問題、いろいろ状況含めてこの産業獣医師の不足問題というのが世の中に浮上しておるということでございますので、私の出身の四国も少ないと、こういうことでありますので、まず農林水産大臣にその状況を御回答いただき、獣医師を養成する大学の所管は文部科学省でございますので、大臣の方で御答弁なり考えがあれば述べていただきたいと思います。
○国務大臣(赤松広隆君) お答えを申し上げます。 議員御指摘のように、安全な畜産物の安定供給を確保するためには、今御指摘の産業動物獣医師や、都道府県あるいは市町村に所属をして公務員獣医師として種々の検査をするこうした方たちが重要でございます。 にもかかわらず、残念ながら、十年前と今を比べてみましても、産業動物獣医師でたしか約一一%減、公務員獣医師で四%減。一方、ペットブームもございまして、反対に小動物、猫や犬とかですね、そういう小動物を診る獣医師さんたちは五十数%、約一・五倍ぐらいに十年前と比べて増えているということでございます。 その意味で、平成十八年に開催をいたしました獣医師の需給に関する検討会におきましても、こうした傾向は今後も続き、産業動物獣医師はますます不足をしていく見通しだということが出ております。 その上で、こうした状況は、先ほど申し上げましたように、畜産物の安定供給、安全な畜産物の確保ということからいえば正しい姿ではございませんので、現在、農林水産省といたしましては、修学資金の給付月十万円、それから二十年度からは実習研修だとか、あるいは卒後研修への支援も行っておりますけれども、今年度更にその援助の拡充を図ってまいりたいというふうに思っております。 また、委員御指摘のように、獣医関係学部の設置や定員の在り方については文部科学省が担当でございますので、こういう今の状況、実態を文科省の方にもお話をさせていただきまして、是非計画的な養成についての特段の配慮を文部科学省としてもしていただけるように、今、川端文部科学大臣にもお願いをしておるところでございます。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 今もお話ありましたように、産業動物獣医、それからいわゆる公的な機関にお勤めになる獣医の数が不足しているということは現実でございます。平成十九年五月の農林水産省の報告書において、活動分野や地域の偏在是正の取組を強化すべきということが出ておりまして、これを受けまして文部科学省では、学生がいわゆる産業動物医の分野に非常に関心を持って勉強していただくということも含めて、教育内容の改善充実に取り組みまして、平成二十年十二月に獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議ということで、中身の充実等の検討を加えているところでもございます。 また、これもお話がありましたように、定員に関しましては、今までの農林水産省の調査結果を基に定員増に関しては昭和五十九年以降抑制をしてきた経過はございます。こういう状況ではございますが、先般、閣議決定をされました新成長戦略の基本戦略の中で、ライフイノベーションによる健康大国戦略が盛り込まれました。そして、その中身が検討を今進められているわけですが、こういう観点から見ますと、獣医師の皆さんは、感染症の予防、診断、医薬品の開発、食の安全性の確保等に重要な役割を担っていただくことになるというふうに期待をしておりますので、獣医師養成の在り方についても健康大国戦略の検討の中で新たな視点から対応を検討してまいりたいというふうに思いますし、いろんな見地からまた御指導をいただきたいと思います。 ありがとうございました。
○加藤敏幸君 ありがとうございました。 私としては、そういう答弁をいただいて、四国出身者としても、なるほど、よくいただきましたということで、ありがとうございました。 さて、今からが私のメーンの質問になるわけでありまして、一番この補正予算の中で私はお聞きしたいのは、ないないないと言われていた成長戦略についてどう考えていくかということを国民の皆さんの前で明らかにもしていきたいということでございます。 さて、その前に、日本の一人当たりGDPがここ十五年間長期低落傾向にある。何で日本の一人当たりGDPがこんなにだらだら下がっていかにゃいかぬのか、グラフを見たらだれしもそう思うわけであります。なぜそうなったのかということと同時に、一人当たりのGDPというもののやっぱり発展を図らなければ国全体が豊かにはならない、国民一人一人は豊かにはならないということでございまして、ここのところを踏まえて、新成長戦略なり経済の運営を含めて、私はまず菅大臣にお話をいただきたいと思います。
○国務大臣(菅直人君) この新成長戦略について、発表したのは十二月の三十日なんですけれども、若干の経緯を言いますと、内閣が成立した九月の十六日から最初にスタートをしたのが緊急雇用対策本部で、十月の二十三日に緊急雇用対策を発表いたしました。 そういう中で、私も過去の政権が出していた幾つかの成長戦略などを精査をするように指示をし、私なりにも見てまいりました。私はあえて一言で言えば、過去の経済成長戦略たくさんありますけれども、文章としては大変立派なものが多かったです、率直に申し上げて。しかし、何年かたったときにそれが実行されたかというと、結果においてはそれが実行されなかった、あるいは目標をほとんど達成されていない。そこの原因をしっかりと把握しなければ同じ轍を踏むと。確かに文章はしっかりしているけれども、何年かたってみたら何もできていないという、そういう自民党の政策の轍を踏むことになると思いました。 そこで、この新成長戦略の最初のところに何を書いたかといいますと、新需要創造のリーダーシップ宣言、つまりは、なぜできなかったかというと、政治的なリーダーシップがなかったからできなかったんです。 例えば、縦割りの官僚組織の利害を超えた政策を幾ら書いても、それを実行できなかった。更に言えば、これは我々の中でもありますけれども、ついつい自分たちの近い団体とか近い地域について、ここにも橋を、ここにも高速道路を、ここにも新幹線を、ここにも飛行場をと。その結果、よく前原大臣が言われているように、気が付いてみたら九十七、九十八の飛行場があって、ハブ空港と呼ばれるものは一つもない。こんなことになったのは、決して私たちに全く責任がないとは言いませんけれども、しかし、長年政権を持っていた自公政権に大きな責任があったことは間違いがないわけであります。 そういった意味で、私は、今回の政権交代の意味は、国民の皆さんが、やっぱりどこかで変えないことにはこの低迷している経済を立て直すことはできない、政治を変えなければ経済を立て直すことはできないというその危機感が今回の政権交代の私は大きなエネルギーになったと、このように思っているところであります。 そういった意味で、内容についてはまた必要があれば申し上げますけれども、最も大きな問題は、例えば舛添さんもいろんなことを過去に言っておられます、あるいはいろんな自民党の人も過去に言っておられますが、できなかった原因をしっかり押さえて、それを政治主導で超えていくこと、そのことが私はこの新経済成長戦略が政治的な意味でのメッセージでなければならないとしたその考え方だということを冒頭申し上げておきたいと思います。
○国務大臣(原口一博君) もう菅財務大臣がお話をしたとおりですけれども、私の方から少し付け足して御答弁をさせていただきます。 世界経済を見ていると、GDPの伸びを押し上げるそのほとんどの要因はICT、情報通信技術であります。それは、今まではICT、情報通信分野というその単独の分野が伸びていたという感じですけれども、今はそうではなくて、ICTと運輸、ICTと医療、ICTと農業、こういう形になっているわけであります。 私たちが、私の立場で目指した新成長戦略は三つあります。一つは、まさに明治五年に私たちの先輩が学制改革をなさいました。そして一気に日本の教育を変える、そして生産性を上げる。私たちはICTを使って国民の生産性を一気に上げたいと、こういうことを考えているわけであります。 もう一つは、緑の分権改革であります。一つ一つの地域にたくさんの資源が眠っています。この資源をしっかりと引き出すこと、これをやらせていただきたいと考えています。 三つ目は、地域主権改革です。私は、ICTについて言っても、世界のダイナミズムの中で日本が取り残されている部分があると思います。この間、インドに行きました。インドに行ってみて、携帯電話だけで月に一千七百万台も増えているわけです。そういう世界のダイナミズムの中でしっかりと日本の発展を支えていきたいと、こう考えて光の道構想というものを出させていただいているところでございます。 一緒に前進をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○加藤敏幸君 そういうふうなやっぱり具体的なことを私はやっていただきたいと思うんです。 今、介護ロボット展をやっているんです。私は、その介護ロボット展の中で提示されている器具が非常に新しい新成長産業をつくり出し、一人一人の国民の生産性を更に強化をし、ついては一人当たりGDPの伸びる一つのベースをつくっていくと。 これは、非常に壮大な視点に立った経済の大きなビジョンを今つくらなければならないということで今議論をしているところですから、それはすぐ紙は出ないか分かりませんよ。だらだらだらだら試案ばかり出してもしようがない。しかし、今の話をやっぱり受け止めていただいて、私は、いろいろな形ですべての産業に参加する人たちが元気が出る、我が物づくり日本と、これをみんながわっと支えていくというのが政治の力であり、今の新政権の仕事なんだと、こういう思いで質問に立ったんですけれども、実はエネルギー政策で昨日、辻議員から、私は全くそのとおりだと、大きな目標、しかし、現場はしっかりみんなが納得できる形でやっぱりエネルギー政策をやっていくということで、最後の時間を使いまして直嶋経産大臣に、申し訳ございませんけれども、エネルギー政策と環境政策はまさに一体のものである、それから、物づくりというものはエネルギーコストがどうなるか、それがベースなんですよ。 もっと言うと、これ、外国で作られたこのコップと、こっちから、これ日本で作ったコップ、価格もクオリティー、品質も全く一緒だということで、マーケットでこれ勝負しているわけでしょう。そのときに私が問いたいのは、日本で作ったこのコップにCO2どれだけ出したんですか、いやいや、これ外国から入ったやつはCO2どれだけ出して作ったんですか。電力でいえば、中国は日本の八倍程度CO2を余計に出しているんですよ。それが同じマーケットでフェアに競争していると言えるんですかと。これからは環境基準ということをやらないと、つまり競争条件の再定義という中で環境基準をどうするのかということが、これ、ほっておくと物づくりは一番環境基準の緩いところに全部結集するという、この話も含めて本当はCOP15でやるべきだったんじゃないかと思います。 だから、大臣、どうぞ。
○国務大臣(直嶋正行君) いや、なかなか加藤さんらしいお話で。私も昨日、辻さんに御答弁で申し上げましたが、まず、やはり今お話あったように、環境対策とエネルギー対策というのは一体なんだということなんです。ですから、さっきも成長戦略でどうなんだという話ありましたが、我々の成長戦略は、CO2対策をコストアップ要因ではなくチャンスとしてとらえてやっていこうと。ですから、成長戦略と気象変動対策を併せて、そして結果として日本の経済成長につなげていくと。ここは従来の政府の方針にはなかった点ではないかというふうに思っています。 それで、そのためということでありまして、総理のおっしゃっている、主要排出国が参加をする、そして公平な目標を掲げる、しかもそれがCO2対策として意欲的な目標になると。このやはり国際的な枠組みをきちっとつくっていくということがまず不可欠なんです。今、加藤さんがおっしゃった環境基準を作っていく上でも、やはり世界的なそういう合意ができていかないと、それが本当に世界的なルールになっていかないと思います。 したがって、まずこういう枠組みをつくると。枠組みの中で、今おっしゃったように、日本が最も世界的に見ても優れた省エネルギー技術あるいは環境技術を持っています。枠組みができればその土俵はできるわけですから、その土俵の中で日本は持てる力をしっかり発揮していくベースになるわけで、その上で今御指摘のあったような環境対策のためのルール作りをやっていきたいというふうに思っています。 今、個々に申し上げますと、例えばLEDの基準でありますとか、これはもう既に六項目、国際標準機関に、評価機関に日本として提案をさせていただこうということになっていますし、将来的に言いますと、例えば将来の自動車であります電気自動車の様々な基準について、今、日米欧でその基準作りをやろうじゃないか、協議をやろうじゃないかというようなことを呼びかけさせていただいていまして、やはりそういう土俵づくりと併せて日本の強みを発揮していくと、こういうことでCO2の対策にも、世界の課題を解決する、それが日本の大きな役割だというふうに思っていまして、そういう方向でしっかり環境と経済、そしてエネルギー対策というのを整合性ある形で実行していきたいと、このように思っています。
○加藤敏幸君 どうもありがとうございました。 終わります。
○委員長(簗瀬進君) 関連質疑を許します。林久美子君。
○林久美子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の林久美子でございます。 辻泰弘議員の質問に関する関連質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 昨年夏の政権交代以来四か月余り、鳩山総理を始めとする閣僚の皆様におかれましては、過去の政権の負の遺産と向き合いながら大変な御努力を日夜いただいておりますことに、まずは心から感謝と敬意を表させていただきたいというふうに思います。 さて、私は、二〇〇四年、滋賀県民の皆様から大きな御支援をいただいて国会へと送っていただきました。以来五年半、子供政策を中心に取り組ませていただいてまいりました。今更申し上げるまでもございませんけれども、子供たちというのはまさにこの国の宝であり、社会の希望であり、この国の未来そのものであるというふうに思っております。私自身にも今小学校一年生の息子がいるんですけれども、子供の姿を見ながらこの国の将来を思うこともしばしばございます。子供たちが大人になるころにはもっといい日本を残していきたいと思いながら活動させていただいております。 本日は、子供政策について主にお伺いをしてまいりたいと思いますが、このほかにも、地域のきずなを結ぶ郵政の見直しの方向性、それから地域主権の在り方などについても伺ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 それでは、早速、子供政策についてお伺いいたします。 民主党の子供政策といいますと、最近では子ども手当が注目をされておりますけれども、それだけではございません。子ども手当という現金給付と、それと同時に、すべての子供たちのニーズに応じた質の良い居場所をつくっていくという現物給付、さらには、子供を持ちたいと願う人たちがちゃんと持てるように適応症と効果が明らかな不妊治療については保険も適用していくというパッケージの政策でございまして、すべての子供を持ちたいと願う人が安心して子供を持てて、どんな地域やどんな環境に子供が生まれてきてもみんなが安心して育てていける、そんな社会をつくっていこうというのが民主党の子供政策の基本理念であるというふうに思っております。その上で子供政策はどうあるべきなのか、少し考えさせていただきたいと思います。 現在、保育所に入りたくても入れない待機児童の問題というのは本当に深刻でございます。そこで、まず長妻厚生労働大臣に伺いたいんですけれども、現在の待機児童の数は何人いるんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 直近の確定値で二万五千三百八十四人でございます。
○林久美子君 全国では二万五千人を超える待機児童がいるということでございます。 この待機児童の数の中には、東京都が実施をしている認証保育所、あるいは認定こども園の中でも幼稚園型こども園の保育所機能、あるいは地方裁量型こども園の保育所機能に通っている子供たちはこの数には含まれておりませんので、潜在的な待機児童の数はもっと多いというのが実態であるというふうに思います。だからこそ政府は、今回補正予算案でも安心こども基金に二百億円の積み増しを行って、待機児童解消のために、地域の余裕スペースを活用して認可保育所の分園をつくったりする場合などに補助基準や補助率の引上げを行うことを盛り込まれたのだと思います。これは、何としても待機児童を解消していこうという強い政府の決意の表れであるというふうに受け止めております。しかし、それだけではなくて、就学前の子供たちの居場所をどんなふうに整えていくのかというやはり根本的な議論が必要であるというふうに思います。 そこでお伺いをいたします。保育所は二万五千人を超える待機児童がいるわけでございますが、同じく就学前の子供たちが通う幼稚園の定員充足率がどうなっているのか、川端文科大臣、お願いいたします。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 二十一年五月一日現在でございますが、収容定員二百三十六万二千八百七十四人に対し在園者数百六十三万三百三十六人、したがいまして定員充足率は六九・〇%でございます。
○林久美子君 ありがとうございました。 幼稚園の定員充足率は六九%ということでございました。つまり、幼稚園においては三割が空いているということになるわけでございます。しかし、幼稚園も保育所もいずれも就学前の子供たちが通っている施設です。しかし、保育所には入りたくても入れない待機児童がいて、片や幼稚園の方は空いているという状況にあるわけでございます。 では、保育所と幼稚園の違いは一体何なのか。保育所は、八時間保育が基本とされていて、厚生労働省が所管をする児童福祉施設で、入所に当たっては保育に欠けるという要件が課されております。一方、幼稚園は、四時間の教育が基本とされる文部科学省が所管をする教育施設でありまして、入園に当たっては保育所のように保育に欠けるとかそういった要件は課されておりません。つまり、所管をしているのが厚生労働省か文部科学省かということであり、同時にその違いは保育に欠けるかどうか、つまりは保護者が共働きなのかあるいは片働きなのかと、就労形態の違いによって子供たちの居場所が分けられているというのが現状でございます。 実際、御両親がフルタイムで働いている御家庭で、一人目のお子さんが保育所に入っています、しかし、お母様が二人目を授かって、それで産休、育休を取るということになった場合に、上のお子さんの保育に欠ける要件がこれ外れてきますので、そうしたら上のお子さんが保育所を出ていかなくちゃいけないというケースも後を絶ちませんし、あるいはフルタイムで正規社員で働いていた方が、子供さんを保育所に入れながら働いていたけれども、専業主婦になった場合には保育所を今度は出ていかなくちゃいけない、幼稚園に替わらなくてはいけないと、こうしたケースも数多く伺っております。結局、保護者の就労形態が変わるたびに子供たちが振り回されているという状況にあるわけです。 しかし、一方では、幼稚園でも両親とも就労していて預かり保育で通常八時間保育を受けているというケースもありますし、地域的な偏在などから、保育所においても共働きでない御家庭のお子さんが通っているというケースもございます。 また、三歳児から五歳児に関して言えば、幼稚園教育要領と保育所保育指針というものによって指導上のねらいとか教育上のねらいというのは合わせて同じように実は作ってあります。事実、保育所も幼稚園も就学前の子供たちが通う施設であって、内容も近くなってきていると。幼稚園でも保育もやるし教育もやるし、保育所でも教育もやるし保育もやるということになっています。 こうした現状は、既に私は、国の二元行政の形骸化を表しているというふうに思っております。本来は、幼稚園も保育所も関係なく、子供たちにとってとにかく質の良い居場所が安定的にきちっと提供されるということが大切なんだと思います。幼稚園が空いているのであれば、保育所機能を備えて、設備も整えて、御両親とも働いていらっしゃる御家庭のお子さんが通ってもいいわけですし、逆に保育所が多い地域では共働きの家庭でないお子さんが通ったってこれは別にいいわけです。 つまり、待機児童が存在して、幼稚園も保育所も内容がこれだけ近づいている以上、この際、幼稚園と保育所を一つにする幼保一体化を実現をして、就学前の子供たちにとって質の良い居場所として提供し、質の良い教育、保育ができるようにしていけばいいのではないかと考えます。そうすれば、地域的な偏在はなくなるし、保護者の就労形態によって子供たちがあちこちと振り回されることもなくなるのではないかというふうに考えます。 実は、この幼保一体化という問題につきましては、今から六十四年前の一九四六年に既に帝国議会において議論が行われておりました。私、議事録を確認しましたところ、衆議院の予算委員会の場でこのように議論がなされております。幼稚園も託児所も保育の面で内容は本当に同じことをしているのでありますから、これを一つにして子供を育てていただきたいと。こうして幼保一体化を求める声が既にもうこの六十四年前から少なくとも始まっているということでございます。 また、近年では、形上、幼稚園と保育所を一つにしたように、形上ですが、見える認定こども園というのが平成十八年から始まりました。当初、自民党政権では保育所など二千か所がこの認定こども園になると見込んでいたんですが、実際は、認可を受けた保育所と認可を受けた幼稚園でないと非常に運営も難しくて、去年の四月現在ではわずか三百五十八の施設しか認定こども園になっていません。二千と言っていたのが三百五十八というのが現状でございます。 さらに、この認定こども園といえども、中身はそれぞれがやっぱり幼稚園と保育所でありますので、所管省庁は文部科学省と厚生労働省と二つにまたがっていて、お金の出口も二つ、書類も二つということで、かなりこれ現場の先生方にも混乱が生じているということも伺っています。 では、なぜ認定こども園が増えてこなかったのか。そして、なぜ少なくとも六十年以上前から提起されている幼保一体化が過去の政権には実現できなかったのでしょうか。 私は、既得権益を守ろうとするそれぞれの省の縦割り行政が大きな弊害になってきたというふうに考えますが、総理はいかがお考えでしょうか。 また、過去の政権にはできなかった幼稚園と保育所の一体化、子供たちの目線に立った一体化を実現していくべきであると考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 林委員からお話をいただいて、私が生まれる前から幼保一体化の議論があったんだなということを初めて伺いました。 今まさに熱弁されましたように、私は、なぜうまく一体化が進まないのか。それは、幼稚園は幼稚園、保育園は保育園、それぞれの役所が幅を利かせてお互いの既得権を守ろうとする、そこに族議員というものが存在をしていたということだったと思います。私どもは、新政権には族議員というものは存在しておりません。その意味では、我々とすれば、役所が一つになっていくような方向が進められれば幼保の一体化というものは十分に実現できる、そのように考えております。 私は、夜間保育園をやっている保育園に三日、四日前に伺いました。そこでも、その園長さん、やっぱり私たちは一元化は反対ですとおっしゃるわけですね。それぞれやはり自分たちの既得権というものがある、それを守りたいというお気持ちが強いようであります。 しかし、やはり子供の制度に関しては、子供の視点に立って発想をして、それを私たち政治家が代弁をして制度をつくるということでなければならないと思っておりまして、その意味では幼保一体化に向けて私たちは歩み出してまいりたい、そのように考えています。
○林久美子君 ありがとうございます。しっかりと幼保一体化進めていくという御決意を伺いました。 この一体化を進めるに当たりましては、当然窓口も一つ、お金の出口も一つ、そして将来的には法律も一つという形でしっかりとした一体化を進めていただきたいと思います。 そして、子供たちの育ちという観点から考えますと、この幼稚園と保育所を一つにするだけではやはり済まない問題というのもたくさんございます。子供たちの生活に、子供たちの視点に着目をして考えると、たくさんの行政の縦割りの壁が立ちはだかっています。今ほど申し上げました、例えば小学校や幼稚園は文部科学省、保育所や学童は厚生労働省、さらには塾は経済産業省、通学路は国土交通省など本当にたくさんの省庁がかかわっていて、同じような政策をそれぞれの省庁がやっているというケースもこれは実はあったりして、なかなか効果的な政策が行えていないという実態もあるように感じております。 ですから、幼保一体化を実務的に取り扱い、子供政策と、それには当然家族の政策や労働の政策もかかわってくるわけですが、こうした政策を総合的かつ一元的に立案、実行をしていくためには、子ども家庭局のようなものをまず内閣府につくり、その後子ども家庭庁にして、将来的には子ども家庭省という形で進化をさせていく必要があると思いますけれども、この点に関しましては、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私ども民主党のマニフェストにも、子ども家庭省あるいは子ども家庭局というものを設置することをうたっております。そのことをうたいながら選挙を戦って政権交代を果たしてきたと。その重さというものを考えるべきでありますし、今、林委員からるるお話がありましたように、子供の視点に立っていけば幼保の一体化を進めなきゃならない、その既得権を守っている役所ごとがけんかしていたんじゃ話にならぬ、だからできる限り一元化をするべきだというお気持ちはそのとおりだと思っておりまして、その方向で進めていきたいと思っています。 私ども、でき得れば、今申し上げたいと思いますが、参議院選挙の後に、省庁の様々な設置の制度がございますが、いろいろともう体制が古くなっている部分があるわけでございまして、この幼保の一体化の話のみならず他の部分も含めてですが、省庁全体の在り方というものを見直していくということが必要なんじゃないか、大胆な方向というものを見出していきながら、その一歩一歩を、例えば今局をつくるというような発想がございましたけれども、そういうものから始めていくとか、そのことを考えていきたいと思っております。
○林久美子君 ありがとうございます。 それでは、この件はやはり国家戦略でもあると考えますので、仙谷大臣のお考えもお聞かせいただけますか。
○国務大臣(仙谷由人君) この件に関しましては、実は行政刷新会議のテーマでありますと同時に、国家戦略の、つまり成長戦略の一環として、今、林議員が御指摘になりましたような幼保一体化を実現をして、子育て、そして男と女の働き方、こういうものを戦略的に私どもの方で目標設定するといいましょうか、戦略設定するということが新成長戦略で決められております。 先ほど、なぜ幼保一体化が六十年間もできなかったのかと。あるいは自民党的に言いますと、多分一九九二年の少子化白書から本当は問題意識としては自民党の先生方も、幼保一体化をしなければ、ゼロ、一、二と三歳以上の保育あるいは就学前教育の問題というのはあるわけでありますが、しかし、幼保一体として就学前教育という観点で子供を社会が育てるということにならなければ大変深刻な問題になるんじゃないかという御議論や問題意識は自民党の先生方にも広範にあったんではないかと思います。 ところが、なぜかこれが全く手が付かなかったという、縦割りと族議員の関係が根深く存在したというのが大変深刻な問題であります。これ、私、財界の方とお会いしても、あるいは厚生労働省や文科省の官僚の方とお会いしても、いや、とにかくこの族議員が手を引っ張り足を引っ張りし合って全然できなかったと。つまり、保育も幼稚園も子供のための、子供を育てるための施設になっていなかった、施策になっていなかった。要するに、そこで働く人のために、もっと言えば、最近では、この議員連盟の先生方のために保育や幼稚園に関する予算が使われていた、そういうことにまでなっていたんではないかと、こういうことを感じます。 そこで、私どもは、これから……(発言する者あり)証拠示しましょうか、証拠示しましょうか。証拠示すよ、もしよければ。 私どもは、この度の明日の安心と成長のための緊急経済対策、この中で制度・規制改革として、幼保一体化を含め新たな次世代支援のために包括的、一元的な制度の構築を進めると。このため、主担当となる閣僚を定めて、関係閣僚の参加も得て、新たな制度について平成二十二年前半を目途に基本的な方向を定め、平成二十三年通常国会までに所要の法案を提出する。その細目として、利用者本位の保育制度に向けた抜本的な改革、イコールフッティングによる株式会社、NPOの参入促進、そして幼保一体化の推進と、こういうことを掲げて、これから精力的に新しい所管の部署を構築することを目指して頑張ってまいりたいと、こう思っております。
○委員長(簗瀬進君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。 野党筆頭の方から不穏当な言辞があったというふうな御指摘がございました。この件については後刻理事会で協議をさせていただきたいと思います。
○林久美子君 ありがとうございました。 今の仙谷大臣のお話の中で出てまいりましたが、ということは、具体的にはこの幼保一体化に絡む法整備、二十三年度までに提出するというお話でございましたけれども、改めて総理にも確認をさせていただきたいんですが、幼保一体化などについての法整備、二十三年度にされるのかということと、そして、それに合わせて子ども家庭局設置をされる見込みであるのか、御答弁をお願いします。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 先ほど仙谷大臣が申したとおりでございます。二十三年度ということで考えてまいりますが、先ほど申し上げたように、さらにより大きな省庁の体系の在り方というものもしっかりと研究する必要があると、そのようにも思っておりまして、そのような中できっちりと考えてまいりたい、そのように思っています。
○林久美子君 ありがとうございました。 民主党政権はスピード感を持って二十三年度にしっかりと法案を出すと、過去の政権には決してできなかった省庁の縦割りを乗り越えた、子供の視点に中心を置いた、そうした子供政策を実現をしていくというお話をいただきました。ありがとうございます。 それでは次に、子ども手当についてお伺いをさせていただきたいと思います。 今更私が申し上げるまでもございませんが、今この国は非常に、子供を持ちたい人が持てなくなっているという状況にございます。実際に国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、夫婦にとって理想の子供の数は二・五六人です。しかしながら、実際の合計特殊出生率は一・三七人と。この間に一体何があるのかということを調べますと、子供を持ちたいのに持てない最大の理由として挙げられたのは、子育てや教育にお金が掛かり過ぎるからという答えが六三%に達しております。そうした中で、民主党政権は子ども手当というものをお示しをさせていただいて選挙を戦わせていただいたわけでございます。 そもそもこの二万六千円というのは、子供一人当たりゼロ歳から十五歳まで育てるのに一か月当たり教育費や被服費など平均してどれぐらい掛かるのかと計算をしたら二万六千円弱だったということで、では、この基礎的経費はしっかりと政治が責任を持って支えていくことで子供を持ちたい人にも安心して子供を持ってもらおうというのがこの子供政策の子ども手当の理念であるというふうに思います。 しかし、一方で、この子ども手当は、野党の皆様からはばらまきだという御批判をいただいております。しかし、是非思い出していただきたいと思います。定額給付金ございました。二兆円の定額給付金が実施をされました。当時の政府は経済効果は八千億円とうたっておりましたが、実際には六千三百億円程度と見込まれております。二兆円まいて六千三百億円というのが定額給付金でございました。そしてもう一つ、子育て応援特別手当というのもございました。 しかしながら、いずれの政策も、投資をしてもしっかりと安心感にもつながらない、一回限りの政策で、何のそういった意味では社会の安心や安定につながらない、こういう過去の政権が実施をしてきた政策こそ私はばらまきであると思いますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は、菅大臣ではありませんので余り激しい言質はなかなかできないんでありますが、しかし、やはり定額給付金、何のためなのかという目的が必ずしもはっきりしなかった。すなわち、経済だとか地域だとか言いながら、ただ一回だけ全家庭に配るということの理念的背景がよく見えない。したがって、私はやはりばらまきと言われても仕方がなかった、そのように思っております。 一方の私どもが考えております子ども手当……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、林委員がお話しされましたように、少子化対策、これは日本国を危うくする少子化問題に対しての一番大きなかぎとなる政策だと、そのように私は考えております。したがいまして、子ども手当は理念があると、少子化対策に必ず資すると思っておりますし、またそれを社会全体で子供を支えるという思いもあるわけでありますので、決してばらまきだという指摘は当たらない、そのように私は考えています。
○林久美子君 子ども手当は一回限りではないし、継続性を持って子供たちの育ちを支えていくので、生まれた順番にかかわらず、すべての子供たちに、ゼロ歳から十五歳までのすべての子供たちに毎月二万六千円を支給をすると。社会全体で子供たちを育てていくというのが理念でございます。 それでは、この子ども手当について具体的にお伺いをさせていただきたいと思います。 子ども手当の初年度となる今年は、民主党が衆議院議員選挙のときにお示しさせていただいたマニフェストの工程表にのっとりまして、半額の、ゼロ歳から十五歳までのすべての子供を対象に一か月当たり一万三千円を支給をするという形でスタートされるわけでございます。 従来の児童手当は、ゼロ歳から小学校修了までの子供が対象でしたし、所得制限も掛けられておりました。そこで、今回の子ども手当で新たに支給対象となる方、中学生とか、これまで所得制限を掛けられていて外れていた方たちはどのような手続を取ればよろしいのでしょうか。長妻大臣、お願いします。
○国務大臣(長妻昭君) 今、手続のお話がありましたけれども、その前に、先ほど総理もお答えいただいたわけでありますけれども、この子ども手当でございますが、やはり日本国社会の最大の問題の一つは少子高齢化社会にどう向き合っていくのかということでありまして、例えば二〇五五年、私が生きていれば九十五歳でありますけれども、そのときは現役の方一人がお年を召した方一人を支えると、こういう状況にまで来る。今は三人の現役がお年を召した方一人を支え、二〇五五年には人口は九千万人を切ります、ほっとくと。 そういう意味では、お子さんを欲しいのにあきらめておられる方が大勢いらっしゃるのであれば、政治としてそこに手を差し伸べるというのは、これは国家百年の計に立つ政策であるというふうに考えているところで、この政策がねらいの一つであると。 そして、申請方法でございますけれども、これまで児童手当、今おっしゃられたように、小学校六年生までのお子さんで児童手当をもらっておられる皆様方は手続は基本的には要りません。ただ、毎年六月に来る現況届というのはこれまでと同じように出していただくということで、新たな手続は不要でございますが、今度新たに支給対象となる中学生の方々については、これは最寄りのというか、お住まいの市区町村の児童手当の担当の窓口に申請書類を新たに提出をしていただくということになるわけでございますけれども、これはいつからそれが始まるのか等も含めて、詳細はこの法案が通していただいた後、詳細に告知を申し上げるという予定にしております。
○林久美子君 また、子ども手当の支給に当たりまして、これまで民主党は控除から手当という考え方の下で実施をしてまいりまして、所得税と住民税のゼロ歳から十五歳までの扶養控除がこの度廃止されることになります。この結果、負担が増えるのではないかという心配の声も上がっておりますけれども、この点については、長妻大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今回の控除から手当へというような考え方の流れの中で、十五歳以下のいわゆる若年者扶養というものについて、扶養控除については廃止をさせていただくという措置をとりましたけれども、基本的に負担増になる、年度を通して負担増になる御家庭はないということでございます。
○林久美子君 ありがとうございます。負担増になる世帯はないということでございました。 それからもう一つ、実は定額給付金のときに大きな問題になったことがございます。ドメスティック・バイオレンスを受けて、夫から子供とともに逃げて身を隠しているお母さんとお子さんが、結果、定額給付金を受け取れなかったというようなことが数多くありました。今回のこの子ども手当、こうしたケースに対しましてはどのような対応を考えていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) このドメスティック・バイオレンス、DV被害者の方々、大変御苦労をされておられるわけでございますけれども、そういう方々は、住民票については、その自治体に住んでおられない、避難されて別のところに住んでおられますが、住民票を例えば移動すると居場所が分かってしまうという御懸念もあるということでありますので、そういう意味では、そのDV被害者の方が、住民票はないけれども実際に住んでおられる市区町村に一定の認定手続をしていただければその市区町村からお子様に支給をされると、こういうような手続も考えているところであります。
○林久美子君 しっかりとこういう本当に困っている方たちのところに届く子ども手当であってほしいというふうに願っております。 さらに、生活保護制度なんですけれども、生活保護制度においては、就労収入やこれまでの児童手当など、すべての収入を合わせてもなお賄えない差額分が保護費支給額として支払われてまいりましたが、今回の子ども手当はそのまま収入に加算をされて、その分保護費の支給額が圧縮をされてしまうと、結果的に生活保護を受けている御家庭への収入は増えないということにこれなってしまうんですが、この点についてはどのような対応を考えていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられましたように、生活保護受給世帯のお子さんに子ども手当が支給されるとそれが収入認定をされるわけでありますが、そのままであると収入認定されるということで全体のお金は全く同じと、子ども手当が支給されても同じということになるわけでございますが、今回、財政当局の御理解もいただいて、児童養育加算というような考え方で子ども手当に見合うお金を基本的には上乗せをしていくと、こういうような措置をとるということになっております。
○林久美子君 それでは、しっかりとこうした生活保護を受けている世帯に対しても収入が増える形になるということでございます。 一方、支給業務を担当するのは市区町村、自治体になりますが、自治体からすれば、原資もなくて子ども手当を支払う場合、これ借入れをしなくちゃいけないとか、そうしたことがまた生じてきて大変なんですけれども、あらかじめ国から相当額を支給する概算払を行うことが必要となってくるかと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これにいたしましても、地方自治体の支出が増えるわけでございますので、国庫負担分については前払ということで、地方自治体がお支払いになる前月までにその国庫、国が負担すべきお金を地方自治体にお渡しをすると、こういうような措置を考えております。
○林久美子君 ありがとうございました。 困っている御家庭あるいは自治体にもなるべく負担を少なく、しっかりと子ども手当を実施をしていただきたいというふうに思います。 今回は、この子ども手当の実施に当たりまして、従来の児童手当に一部乗せる形でスタートする形になるということでございますが、野党時代の民主党が作ってきた子ども手当法案では、子ども手当の支給に要する費用は、その全額を国庫が負担をすると実は明記をいたしております。今回は仕方がないにしても、二十三年度からこの子ども手当に関しては全額国庫負担となるのか、そして間違いなく満額の毎月二万六千円が支給をされるのか、決意も含めて、これは総理にお伺いをしたいと思います。お願いします。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 先ほどから林委員のお話ありましたように、やはり月当たり二万六千円、そのぐらいの補助が必要だというところから出てきた話でございます。それだけに、子ども手当二万六千円全額支給に向けて頑張らにゃいかぬなという思いを強めておりますし、当然のことながら、そうなりますと国費でやるかどうかという議論にもなります。これは二十三年度の予算編成過程の中で最終的な結論を出してまいりたいと思いますが、今、林委員からお話がありましたこともしっかりと踏まえながら結論を出してまいりたい、そのように思います。
○林久美子君 しっかりとこれは取り組んでいただきたいと、心からお願いをさせていただきます。 子ども手当の実現というのは、これまでの、従来の子供政策の歴史的な大転換であるというふうに思います。ゼロ歳から十五歳までは子ども手当、そして高校は、高校の授業料の実質的無償化、そして将来は奨学金制度の拡充と、ゼロ歳から社会に出るまで一貫してしっかりと政治が子供たちの育ちを支えていくんだ、それが民主党の子供政策であるというふうに思います。 チルドレンファーストをこれまでうたってまいりました民主党でございますから、どうかこれからも実効性とスピード感のある政策の実現に向けて御努力をいただきますように重ねてお願いをさせていただきたいというふうに思います。 では次に、郵政の問題についてお伺いをさせていただきます。 郵便局といえば、山奥まで一通のはがきを届けてくださる配達員の方とか、本当に離島の小さな局舎で貯金も郵便も保険も扱いながら地域の方とともに頑張ってくださっている、そんな様子が目に浮かぶわけでございます。 しかしながら、二〇〇七年十月のあの郵政民営化によりまして、私の地元では、これまでは、民営化前は同じ会社だったので郵便も貯金も一緒にしてもらっていたのに、別の会社になったからできないんだよと言われてしまったとか、あるいはサービスが悪くなったという声も残念ながら聞かれております。また、職員の皆さんからは、手続やマニュアルばかり複雑になってなかなか利用の皆様のニーズにこたえることができないと、本当に苦しみの声も聞かせていただいております。 こうした中で、郵政民営化、分社化の問題点を解決し、郵政事業を抜本的に見直す郵政改革に向けた検討作業が今行われているところでございますし、昨年の臨時国会では郵政株式処分凍結法案も成立をいたしました。そして、いよいよ郵政改革法案がこの通常国会で提出されることになると伺っておりますが、現在の検討状況について、亀井大臣、お聞かせください。
○国務大臣(亀井静香君) 林委員におかれましては、日ごろから郵政事業の問題点等についていろいろアドバイスをいただいておりますことをこの場を借りまして感謝申し上げたいと思います。 かつては郵政事業が地域のきずなにとってかけがえのないそうした役割を果たしておったと思いますが、残念ながら、郵政民営化という暴挙によってこれがもうがたがたにされてしまっておるのが今の現状であります。委員おっしゃるように、配達と同時に貯金の出し入れ頼みますわと、独り暮らしのおばあちゃん、そういう方から頼まれておったことも今はできないわけでもあります。 今、そうした地域のきずなをきっちりと取り戻していくために郵政事業を大いに役立てたいと、そういう観点、また、北海道から沖縄まで、山の上から島まであるこのネットワークがきっちりとその地域のためにも国全体のためにも機能していくにはどうしたらいいかということを、通常国会への法案提出を目指して今やっている。大体もう今最終段階で、各界各層の方々からの今意見を精力的にお聴きをしておる最中でございますので、あと二、三週間のうちには結論を出していきたい。ただ、これには、金融業界等からも、民業圧迫にならないような配慮をしてくれとかそういういろんな要請もあるわけでございますが、郵政見直しの原点をしっかりとこれを見ながらこの最後の仕上げをしたい。委員から今後ともいろいろな面で御指導を賜りたい、このようにお願い申し上げます。
○林久美子君 ありがとうございました。おっしゃるように、民業圧迫にならないように、でも、かつユニバーサルサービスが維持できるようにというところでいろいろと御苦労いただいているんだと思います。 では次に、検討されている法案の具体的な内容について教えていただきたいと思います。 民営化、分社化で損なわれた利用者の利便性を高めていくためには、郵便、貯金、保険がやっぱり郵便局で一体的に提供できるようにならなくてはならないと思います。郵便、郵便局窓口を一体とした上で貯金、保険を子会社とする形が適当だと考えますが、亀井大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(亀井静香君) 今委員御提案の形も、有力な案としていろんな方面からの御提案もいただいております。要は、先ほど申し上げましたように、この見直しの目的をどう達成できるか、新しい地域のため国民のための事業展開のためにはどうした組織形態がふさわしいのか、今検討している最中でございます。それも選択肢の一つであることは間違いがございません。
○林久美子君 是非とも有力な選択肢としていただきますようにお願いを申し上げます。 そして、郵便局はやはりユニバーサルサービスを何としても維持していかねばならないと思っています。過疎地域に郵便物が届かなくなったり著しい不便を強いられるような、住んでいる地域によって著しい不便を強いられるような、そういうことはあってはならないというふうに考えております。そのためには、やはり会社そのものに強い収益基盤というものが求められるというのは言うまでもございません。 今御検討いただいている法律でユニバーサルサービスの責務を課すのであれば、不採算地域も含めたユニバーサルサービスを維持発展をさせていくというふうになると、経営の自由度を高めるほか、ユニバーサルサービスを維持をするんだという特別な責務を果たし得る一定の措置というのもやはり必要になってくるかと思います。 現実には、もう大臣御承知のように、ここ十年、郵貯の預金残高も簡保の契約件数もどんどん減少傾向にあります。貯金では一千万円という縛りが業務を煩雑にして利用者のニーズにこたえられなくなったり、保険でも住宅ローンとかがん保険が扱えないのでどんどん契約件数が落ちてしまっています。このままでは収益基盤は弱くなって、最悪の場合です、最悪の場合、ユニバーサルサービスを維持していくために今度は税金を入れなくちゃいけないというような状況になる可能性もやはりゼロではないと私は考えます。 ですから、そうならないために、具体的には貯金の預入限度額の総枠の見直しや保険などの業務範囲や規制の緩和、さらには業務委託などを始めとするグループ間取引の消費税の非課税措置などが必要かと思いますが、大臣、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(亀井静香君) 今、委員から私が今一番悩んでおる問題点そのものを御指摘をいただきました。 今明快なお答えができればいいんでありますけれども、先ほども申し上げましたように、郵政見直しの目的を達するためにはどういう方法がいいのか、民業圧迫を避けるという、そうしたこともやりながらということで、今委員が御指摘のいろんな問題について具体的な今検討をやっておる最中でございますので、また委員、具体的にまた御指導賜れば大いに参考にさせていただきます。
○林久美子君 ありがとうございます。是非実現をいただいて、お取り組みをいただきたいとお願いを申し上げます。 そして、何よりも、先ほどからお話があるように、地域のきずな、ユニバーサルサービスを維持してきた、築いてきた郵政関係、そして利用者の皆さんにとってこの十年間というのは、組織の再編がもうどんどんどんどん行われていて、本当に不安とかそうしたものが増していたような気がいたしております。振り返れば、郵政省、そして郵政事業庁、郵政公社、そして日本郵政と度重なる経営形態の変更で本当に現場は混乱をいたしております。 そこで、今回の郵政改革が是非、郵政事業の最終形となるように法案を取りまとめていただきたいと思いますし、実施までの間にやっぱり十分な移行期間を設けていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(亀井静香君) この郵政見直し事業は、私は、地域にとっても国家全体にとってももう世紀の一大事業だと、このように考えておりますので、拙速をやるべきでもありませんし、といって、現に郵政事業動いておるわけでありますから、いつまでも不安定な状況で仕事をしていただくわけにもまいりません。 そういう意味で、今おっしゃいましたように、もう歴史に問うというぐらいな私どもの気持ちで今取り組んでおります。
○林久美子君 ありがとうございます。是非、利用者と職員の皆さん、そして国全体にとっていい民営化、郵政の見直しをお願いしたいと存じます。 では次に、国と地方の在り方について伺います。 原口大臣は、地域主権の確立は鳩山政権の一丁目一番地だとおっしゃっておられます。そうした中で、政府とされてもこの通常国会に国と地方の協議の場に関する法律案を提出する予定であるというふうに伺っておりますが、そうした中で、一方で、税の在り方を議論をする政府の税制調査会、今回一本化をして取り組まれるわけですが、この地域の声、地方の声をやはり大事な大事な税の場にも反映をする仕組みというのが非常に重要になってくると思います。 しかし、今のところ、政府の税調のメンバーに地方六団体の代表の方入っておられませんけれども、是非私は入っていただいた方がよろしいのではないかと考えますが、税調会長である菅大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(原口一博君) 林委員にお答えいたします。日ごろから子供政策、それから総務行政、大変な御指導をいただきまして、ありがとうございます。 私も税調会長代行ということで、会長が後でお答えいただくと思いますが、まさにこの姿を見ても、今まで総務大臣というのは副会長あるいはそれより下でした。今回、イコールのパートナーとして税調においても地域の意見をしっかり入れるように、こういう形にしています。また、委員がお話しいただいたように、地域主権改革は鳩山内閣の一丁目一番地の改革です。 そういうことで、国、地方協議の場、もうこれ実質動かしています。ですから、地域主権改革の工程表についても、地方六団体の皆さんと綿密に打合せをして、昨年の暮れに出させていただいたところです。そして、平成二十二年度の税制改正大綱においても、国、地方協議の場の法制化を見ながら、地方の意見は十分にそこに入れられるような仕組みをつくるということで、検討ということで入れさせていただいておりますので、大変前向きな御意見をいただいてありがとうございます。
○国務大臣(菅直人君) 今総務大臣からもう既にお話がありましたけれども、今回、税調というのは、かつてのように党税調、政府税調に分けないで、基本的には政治家がメンバーとして政府税調を組織をし、昨年の税制大綱をまとめたところであります。 そういった意味で、直接にこの中に同じ立場でのメンバーとしてお入りいただくことは想定いたしておりませんけれども、地方税法については、平成二十二年度の税制改正に当たっても、税調の方で全国知事会、全国市長会、全国町村会との意見交換もこれまでも実施しております。 そして、今、原口大臣からお話がありましたように、平成二十二年度の税制改正大綱で示したとおり、国と地方が対等に協議する場の法制化の議論との関連を整理しつつ、地方税制に関する地方の声を十分に反映できる仕組みを検討していくと大綱でも示しております。 そういった意味で、国と地方の協議の場が既に動き出しておりますので、その中で十分に地方の税に関する声も受け止める、そういうことが可能だと、そのように考えております。
○林久美子君 ありがとうございます。 では、具体的に、この国と地方の協議の場と税調の関係はちょっとどうなるのか、どういうふうにその声をリンクをさせていくのかお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 もう既に鳩山総理をトップにする地域主権戦略会議というものが動き出しています。その中には、地方六団体を中心とした方々、より上の方の戦略全体を練る会議の中に入っているわけです。そして、私たちはやはり、今、林委員がおっしゃったように、税というのは国の根幹です、あるいは地方をつくる根幹です、そういう形の中で地域主権戦略会議と税調との間の連携を密にしていきたい。そして、今までは一方的に地方の意見も聴かずに税が決められる、あるいは負担が決められると、そんなことがないようにしっかりと連携を取っていきたい、地域主権を前に進めていきたいと思いますので、御指導をよろしくお願いします。
○林久美子君 では、引き続き原口大臣にお伺いさせていただきます。 やはり地方にとっては交付税の在り方というのは非常に大事かと思います。今回、折半ルール、一年限りという形での提案になっておりますけれども、今後、法定率の見直し、税目の見直し、どうするおつもりなのか、お願いします。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 まさに今回、大変厳しい財政状況にかんがみて来年度限りの措置として折半ルールというのを入れたわけですが、本来は私は、今おっしゃるように国税五税の見直し、法定率の見直し、ここに踏み込むべきだということをずっと言ってまいりました。 今回、政府全体として十一年ぶりに地方交付税を一・一兆円増額をさせていただきました。地方の独自財源を増やし、そして自由に使えるお金を増やして、それは何が大事かというと、地方が安定的に、先ほどお話がありましたような幼稚園や保育園のそういうサービス、公共サービスを、安定的な財源でしっかりと予見可能でサービスを行うというのはとっても大事なんですね。その改革に取り組んでいきたいというふうに思いますし、もう一つ申し上げますと、委員は東近江市の御出身ですね。私たちは、緑の分権改革ということで東近江モデルというのを非常に大事にしようと考えています。 これは何かというと、自らの地域の創富力、富をつくる力を、新しいエコのエネルギー、太陽光エネルギーや自然エネルギーを中心に自らの地域をはぐくむ、お金の流れも、中央に一回お金を集めて地方に分配するというその税の議論だけではなくて、地域から富を生み出すと、こういう議論も大事にしていきたいと思いますので、先頭に立ってモデルを示していただきたいと思います。 ありがとうございます。
○林久美子君 ありがとうございます。 では、更に具体的に伺いたいんですが、具体的にはいつぐらいから法定率の見直しなどには踏み込む御予定でいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 今回の二十二年度の税制大綱の中にも、歳入構造改革と歳出構造改革を一体的にやるべきだと、こういうことを頭出しをさせていただいています。二十三年度から私たちは一括交付金ということにするわけです。ひも付き補助金をなくして、そして地方がもっと自由に使えるお金にする、その段階で税調でしっかりと議論をして詰めていきたいというふうに思いますので、御協力をよろしくお願いします。
○林久美子君 ありがとうございました。 それからもう一つ、こうした交付税の法定率の見直しや税目の見直しと併せてやはり重要なのは、いまだに地方に痛みを押し付ける制度が残っているということです。その中であるのは、やっぱり還付加算金の問題だと思います。これは、本則は昭和三十八年の改正で七・三%とされて、それが四十七年間も据え置かれていて、今は特例基準割合が四・三%になっていますが、それでも高いと。制度として中間納付をしてもらって、それに対して返還をするときにこれだけ高い利息を掛けていること自体やはりおかしいと思うのですが、この還付加算金の割合を下げるなど、やはりこれは景気が悪い今だからこそ本当に地域にとっては求められていることだと思います。 この還付加算金について是非見直しをお願いしたいんですが、原口大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(原口一博君) お答えをいたします。 問題意識、全く同じものを持っています。まさに有無を言わせず、これは大阪の橋下知事が、まあテレビで言うには適切かどうか分からない言葉をお使いになりましたけれども、本当に地域にはいわれのない負担金、それから中抜き構造があります。この中抜き構造を徹底的になくしていく、これが新政権の使命だというふうに考えております。 還付加算金についても、委員の御指摘を受けてしっかりと検討をしていきたいと思います。
○林久美子君 ありがとうございました。 是非、この鳩山政権におかれましては、子供たちの育ちを社会全体で支えていただき、日本全国どこに住んでいてもしっかりと一定のサービスが受けられ、そして地域がやはり主役となるための制度を整えていただきますように心からお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○委員長(簗瀬進君) 関連質疑を許します。森田高君。
○森田高君 国民新党の森田でございます。 本日は、鳩山総理、亀井大臣に、景気対策、郵政問題を中心にお伺いしてまいりたいと思います。 まずもって、鳩山政権発足後、総理御自身が陣頭指揮を執られまして、命を守る予算のスローガンの下、予算編成に全力を尽くしてこられたことに心から敬意を申し上げたいと思います。 私も、今回の補正予算、次年度の本予算の策定過程においては、いわゆる三党協議、つまり基本政策閣僚委員会の中に置かれました実務調整小委員会において、国民新党の政調会長代理として十一月下旬から十二月二十五日まで一か月間働かせてもらいましたことを心から感謝しております。 また、総理の和をもって貴しとなす政治姿勢を本当に心強く思う者の一人であります。 もちろん、今回の補正予算も含めて次年度の予算の作成過程においては、すべてが順風満帆であったわけではありません。時には大きな意識の隔たりもあったと、議論も白熱したと、そういったこともありました。十二月四日の閣議が流れたと、非常に大きな問題も起きたことも事実であります。 しかし、これは何を言いたいかというと、そういう衝突や調整を繰り返す中で、三党が支える鳩山政権の中でのやはりチームワーク、和が高まっていったと私は思うわけであります。そういう意味で、今回三党で作り上げた国家国民のための予算に私も国民新党も誇りを持っているということを冒頭申し上げたいと思うわけであります。 一方、今回の予算を作るときに最も大きなテーマになりましたのは、もう皆さん方おっしゃっておられますように、デフレ不況からどうやって脱出するのかということであります。今年のGDPが五百兆円を大きく下回ってしまっていると。経済のパイが急速に大幅に縮小している状況でどうやったらプラスの経済環境を取り戻すことができるのかということは極めて大きな問題でありますし、それがなければ、これは今年も来年も再来年も、これは財政均衡など全くできるはずがないということでありますので、短い視点で世界的経済危機の問題、あるいは長い足の景気の流れというものをしっかりと診断するということが必要なんだろうと、そういうふうに思うわけでございます。 その際にどうしても行き当たる問題が、この十年間の経済財政政策であります。(資料提示)この十年間の特色というのは、御用商人とか御用学者、いわゆる市場原理主義者たちが政治に絡んできて、一方的に強硬に構造改革といって推し進めた政策というものがいろんなところに連関してきていると、やはりこれを言わざるを得ないわけであります。結果的に我が国の経済、社会、地方は大きく疲弊した、もう事実であります。更にそれに世界的な経済危機が加わって我が国の混迷がある、日本の特殊性があるんだろうと、そのように思うわけです。 このことを具体的に申し上げていきたいと思うんですが、今デフレということを申し上げている次第ですが、このデフレというものは今、昨日今日始まった問題ではないということなんですね。もうGDPデフレーターの推移は、十年前、九〇年代後半から一貫してマイナスを続けていると、いわゆる十年デフレの状況にあるということが問題なんだろうと思うんです。 通常であれば、GDPデフレーターがマイナスであれば財政出動をしてプラスの経済環境を獲得しようという動きが出るはずなんです。事実二〇〇〇年ごろまでは、ここにおられる亀井先生が自民党の政調会長をされていたころは、小渕政権で財政政策をやって、いったんは二〇〇〇年にはGDPは名目でプラスに転ずるわけなんです。ところが、二〇〇一年以来、小泉さんが登場してきて、デフレなのに緊縮財政をやってしまったと。これは、非常にやっぱりこれはやってはならないことをやったのかなというふうに思いますし、結果的に日本のデフレ不況が長期化する、固定化するという原因ができたんだろうと思います。 ですから、今デフレから離脱するに当たって、近いところの話も非常に重要ですが、こういう長い目の政策を見ていって、どうやってこれからの政策というものを健全化するか、まず総理の思いを聞かせていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 森田議員の所属しておられます国民新党さんと社民党、そして民主党の連立政権、森田さんにも大変に活躍していただいておることを心から敬意を申し上げたいと思います。 今、デフレのお話がございました。まさに、グラフで示されているように、これはこの一年、二年の話ではありません、十年間余りにわたって起きている現実の姿でございます。このことを私たちはしっかりと見詰めなければならない。何でこのことが起きてしまったのかということでございます。 一言で申し上げれば、今お話がありました緊縮財政、こういうときにやったと、バブルが崩壊してその後大変厳しいときに、しかも緊縮財政などをやって構造改革で拍車を掛けてしまったんじゃないかと、そのお気持ちはまさにそのとおりだと、そのように思います。それで何が起きたか。その結果として需給ギャップというものが起きてしまったと、需要と供給の間の差というものが余りにも開いてしまったというのがそのデフレを招いたことになったと思います。 したがって、私どもとすれば、その対策とすれば、まず需要と供給のギャップを埋めると、需要サイドというものに着目をしていく中での戦略というもの、経済政策というものをつくり上げていかなければいけないのではないかと、そのように思っておりまして、その思いの下で成長戦略とかあるいは補正予算、来年度の予算というものを考えてきたというところでございます。まずそのことを申し上げておきたいと思います。
○森田高君 ありがとうございます。 今、大変貴重な需給ギャップの問題も出ましたが、まあ考え方だと思うんです。需給ギャップがあるというのは、ピンチのようでありチャンスでもあると。要は、四十兆円に近い需給ギャップがあるというのは、ある意味四十兆円に近い金融、財政の出動があってもそう簡単にインフレには転化しないだろうと、そういう見方もこれはできるわけですね。そういう意味では、健全財政を達成するための財政出動という考え方は非常にこれから重要になってくると申し上げたいと思います。 同様に、資料二で出させてもらいましたんですが、小泉さんのことを言ってもしようがないんですが、二〇〇〇年以降、デフレの状況で緊縮財政をやられたと。まあ本人たちは財政健全化したいから善かれと思ってやったんでしょうが、結果的にGDPが伸びていませんから税収も付いてこないと。歳入歳出の格差が拡大して、これは財政赤字がどんどん火だるまのように膨れ上がるわけですよ。ですから、やっぱりこれからの成長戦略の際には、健全財政のための財政出動、この観点を是非大事にしていただきたいなと、そういうふうにお願い申し上げます。 これから、中身という話もあったんですが、中身を検証する上においては、今回の鳩山政権の命を守る予算というのは、非常にこれはすばらしいコンセプトであると思うんです。これは何を言いたいかというと、今これから成長戦略をつくろうという際に、何の手掛かりもなしに戦略をつくるのは至難の業であります。 ただ一方で、世界には、歴史的にはいろんな教訓が多々あるわけですね。今日御紹介申し上げたいのは、九〇年代前半のアメリカの民主党クリントン政権の取組であります。 クリントンさんは、双子の赤字、湾岸戦争後の非常に厳しい財政環境を引き継いで政権を発足させられた。それからどうやってアメリカの経済、財政を再生したかということを申し上げたいんですが、当然のことながら財政出動をされるわけです。ただし、何のコンセプトもない、やみくもなばらまきではなかったんですね。キーワードもあります。社会的共通資本、向こうの言葉で言うとソーシャル・コモン・キャピタルであります。つまり、医療や福祉や雇用やあるいは教育、そういったものに先行投資をしていこうということで、もちろん雇用の場も広がる、産業としての強みも出てくるということで、いろんなこれは連関が広がって、最終的にはやっぱりこれは、四、五年間は財政出動しますから赤字は膨らむんですが、五年目以降は財政赤字が下がっていくと。 やっぱりこれは、継続は力なりという観点も必要なんですが、決めた方針をしっかり貫ける、やっぱりそういう政権の安定感というものもこれから鳩山政権にどんどん期待されてくるんだろうと思います。 同じことで、イギリスのブレア政権も同じようなコンセプトで財政・経済政策をされて、これもやっぱり成功されています。同じようにやっぱり社会的共通資本がコンセプトであると思うんですが、イギリスの場合は特に医療が崩壊していたという今の日本に非常に近い環境があったわけです。ブレアさんは十年間で医療費を二倍にしました。日本ではそういう観点は今までは全く取り得なかったと思うんですが、事実、ブレアさんは、医療費を十年間で二倍にしながら、GDPはきれいに伸びると。そして、債務残高も、初めの四年間は苦労されますが、五年目以降は低下していると。 ですから、財政を出動するということが全く悪いことではなくて、きっちりとこれは産業構造上連関する項目をしっかり検証した上で出していけば、必ずこれは、もう昨今から乗数効果という話が出てきていますけれども、必ず乗数効果が出てくる問題だろうと、そういうふうに理解しているところです。 改めて、総理の今回の命を守る予算、人間のための経済というコンセプト、これを続けていくんだという御決意をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、森田委員から大変大事な御指摘をいただきました。クリントン政権、ブレア政権、まさにそのことによって、医療という大きな社会保障を充実させるということによって命を守りながら財政も健全化していったと、現実があるじゃないかと、そのお尋ねであります。 私もまさにそのとおりだと思っておりまして、今までのようなコンクリート中心、ハード中心の、造ればそのことが経済効果をもたらすという発想ではなくて、むしろ人に投資をする、また命というものに投資をする、その政治というものが今こそ求められていると、そのように思っております。 さすがお医者さんだけあって森田先生としてのお立場からのお話であると思っておりますが、まさに私も全く同じ思いでございまして、社会保障制度というものを充実させることによって結果として消費というものを刺激をする、そのことが需給ギャップというものを結果として埋めていくということになると思っておりまして、このコンセプトを私どもも変えるつもりはありません。人の命というものをとことん大事にする政治を行ってまいりたい、そのように思います。
○森田高君 ありがとうございます。大変心強いお言葉であります。 本当に昨日今日で乗数効果の話がよく出てきているので一言だけ申し上げたいと思うんですが、ここに示した表というのは、昨年の九月の終わりにマクロ経済の学会の国際シミュレーション会議があったんですね。標準シナリオというのが前政権のお金の使い方をトレースしたもの、新政権の雇用とか環境とか医療とか、まさに人間のためのお金の使い方というものをトレースしたものがこれ、青です。それに加えて、二十一世紀型の公共資本、つまりハブ空港とかスーパー中枢港湾とか高速鉄道なるものを取り入れた場合はもっと財政環境良くなりますよと、健全財政をやるための財政出動だと。 やっぱりこういうシミュレーションもどんどん今マクロ経済で証明されつつあります。ですから、今やっている方向性というのは絶対正しいと自分は思いますし、そのことに関して一層頑張っていただきたいなと、そういうふうに思う次第であります。 続きまして、これから先は郵政問題を亀井大臣と議論させていただきたいと思います。 今までもるる申し上げてきましたように、構造改革というものが近年の日本の社会、地方、経済、財政、すべてに悪い方向に影響してきたと私は思っております。国民新党も同じ考えであると思います。その中で、改革の本丸と言われたものが郵政問題であるわけです。この問題は、本質的なことは、亀井大臣がいつも言っておられるように、日本人の財産である三百兆円を海外に献上することにあると、ここにあるわけでございます。 だけど、何で日本人の政治家がそんなことをやったんだろうと非常に不思議に思うんですが、これは郵政解散翌日の某海外の新聞のトップ紙面であります。グローバル・ファイナンス・インダストリーと始まる文章ですが、日本人の三百兆円をもうちょっとで我々は手に入れることができるよと書いているわけですよね。 しかも、風刺画があります。私も日本人ですからこういう風刺画を見るとぐっとくるんですけれども、旭日旗がぼろぼろに破かれていると。その穴の中に何人かの軍団が入っていこうとしているわけですよ。頭にシルクハットをかぶって、手にアタッシュケース持って、マントを羽織っていますから、多分日本人じゃないんでしょう。西洋人なんでしょう。そういう人たちがぼろぼろに破かれた旭日旗の中に入っていこうとしている。 だから、まさにこれは文章を絵で表しているわけですが、こういう政策を何で日本人の政策が取ったのかというのは、私は本当に違和感を感じる。日本人の政治家は日本国の国益のために働く、当たり前のことであります。何でこんなことをやったのかということは、やっぱりこれは大きくこれからも精査しなければならないと思うわけですね。 現実、民営化されてから四年間、郵政事業はぼろぼろになりました。本当に現場の方々も苦労した。地方の方々も苦労した。そして、実際、この新聞が言ったように、三百兆円の運用代理業務に海外の投資銀行から人が入ってきて、自由自在に特定少数のロビイストが日本人の三百兆円を操ることができるような環境を、これは残念ながら小泉さんや竹中さんやってきたわけです。やっぱりこういうものを全面的に変えねばならない。政策としての生い立ちもおかしい。進め方もおかしい。 亀井大臣、どのように考えていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(亀井静香君) 国民新党の中の議論でも、今のように森田議員から厳しくこの問題について論及をされておられるわけでありますけれども、私は、ある意味では神の手が動いて、四年前にこの日本がもう本当の意味で危うくなっていく、がけっ縁から今我々は鳩山政権が成立をした中でこの郵政見直しをやることができる、それによってそうした三百兆のお金が、我々国民が営々と築き上げておるこのシステムが国家国民のものとして守り発展をさせていけると、そういう事態になったことは、まさに私は神の手が動いたと、このように私は確信をしております。 今後の在り方について……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
○国務大臣(亀井静香君) 議員ももう連日熱心に御検討をされておられることは私も真摯にこれを受け止めております。幸い、日本郵政の社長には斎藤次郎という剛腕な人がこれを引き受けてくれましたので、今、郵政は自分たちも一緒になって頑張るという気概に燃えてくれておりますので、是非これは委員の御協力もいただいて頑張っていただきたい。 中身については、ただ、国民新党の単独政権ではございませんから、国民新党の主張どおりの中身になることはないと思いますが、今後とも建設的な議論をお願いいたしたいと思います。
○森田高君 ありがとうございます。 それで、少し冷静になりまして、今後の事業の方向性について、時間残り少ないんですが、議論をさせていただこうと思うんです。 郵政事業を立て直すというときに、絶対に外してはならないポイントが幾つかあります。恐らくそれは、まず公共性や地域性というものが来るんだろうと。明治四年に前島先生が郵政事業をつくられてから、まさに三事業一体、ユニバーサルサービスやってきたということは絶対に外せないポイントであります。 そして、機動性。郵便配達の人が、先ほどもお話がありましたように、貯金、保険の業務も取り扱うことができる、これが郵政事業の強さでありました。 そして、収益性は、今民間会社になりましたので、これは郵便局や郵便事業を維持するために大体一兆二千億お金が掛かります、一年間に。つまり、一兆二千億以上収益を出せるような業務をどこかでやらないといけない。そのためには、多分金融業務ということが非常に大きな柱になるんだろうということは想像に難くないわけであります。 つまり、林議員も言われました、貯金や保険の自由度を上げていく、これは非常に重要な観点でありますし、事実、今日本では第三分野の保険商品、非常によく売れて伸びています。だけど、おかしなことに、保険商品の中で今一番売れているがん保険のシェアは、何と八〇%が外資系の保険会社の商品が日本人が買っているという実に摩訶不思議な現象が起きているわけですね。 そういう意味で、相当にやっぱりこれは、郵政事業の自由化というものを議論する際に、ただ単純に預金金額の上限とか保険金額の上限を外すということだけじゃなくて、どういう商品を開発して、まさに地域の皆さんに安心して買ってもらえるような商品設計をしていくかということが大事になると思うんです。 亀井大臣、御意見を。
○国務大臣(亀井静香君) まさに今委員のおっしゃるような問題意識を持ちながら検討を今政府内においてもやっておる最中でありますけれども、日本郵政は巨大会社であります、金融部門、保険部門を見ましても。それが、やはり今委員おっしゃるように、この郵政のネットワークを健全に維持し、それぞれ貢献をしていく、活動をしていくために、一兆二千億になるかあるいはもっと掛かるか分かりませんけれども、そういうものをどこで生んでいくかという問題があるわけでありまして、ただ、その利益を生む過程の中で、民業、これを圧迫をしていくということでその利益を得ていくということは私は正しいことではないと、このように思っております。 そうではなくて、民業と言わば一体となってお互いに協力し合う中で民業もそれで発展をしていく、それで郵政事業もそれによって利益を得ていくと、そういう在り方はどうやったらできるんだろうかということが私はこの問題のポイントであろうと思いますので、委員からもいろいろそういう点についての今お知恵をいただいておりますけれども、いよいよもうあと二、三週間の話になりましたので、是非その辺りを含めて今後御指導を賜りたいと思います。
○森田高君 ありがとうございます。更に自分たちも頑張ってまいりたいと思います。 それで、もう時間が残り二分ほどになりましたので絞っていきたいと思うんですが、ユニバーサルサービスという言葉が非常に今よく叫ばれるようになりました。じゃ、ユニバーサルサービスというのは何なのかということを少し申し上げていきたいと思うんですが、多分それは、あの閣議決定の十月二十日の文章にもありますように、あまねく公平に国民がアクセスできる、それがユニバーサルサービスなんだろうと思います。 じゃ、だれがそのユニバーサルサービスを担っているのかというと、これは、今日本には約二万局以上の郵便局がありますけれども、その八〇%は二人局、三人局、四人局、五人局、少人数局なんですよ。そういう人たちが半島、離島、地域、山間部、そういうところで踏ん張って地域の皆さんを支えていると、これがユニバーサルサービスであり、百三十九年間の歴史の積み重ねであると私は思うんです。 今次の郵政改革において、だから何が必要かというと、まずそういうところで頑張っている人たちをしっかり支えていく仕組みが必要であると。同時に、これは内輪の問題ではなくて、お客さん、利用者の問題からしても、やっぱり二人局であれ五人局であれ三十人の局であれ、ある程度は均質なサービスを受けることができるような仕組みをつくらないといけないということになると思うんですね。二万局の郵便局の点と線で結ぶと日本国全体が星座のように浮かび上がってくる、これが郵便局のユニバーサルサービスなんですよ。 亀井大臣、是非ユニバーサルサービスを守るためのお知恵、最後に国民に語っていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(亀井静香君) 次から次、当面頭を悩ませている問題について御質問をいただいておるわけでありますが、もう二人や三人の局が大体九千局以上ありますね。そういうところが重要な仕事を今後とも担っていただく、ただ単なる郵便物を配達されるということじゃなくて。その場合に、私は金融大臣も兼務をいたしておりますが、メガバンクを監督・検査すると同じような形でそういうところに対して金融庁が監督・検査をしていくということは、余り私は現実的でもないし、そうした機能を鈍らせていくという可能性もあると思いますので、この点についても私は、そうではない、そういうちっちゃな郵便局が扱う金融業務等については別な検査・監督のやり方を考えなければならないのではないかなと、ちょっとこの場で踏み込んだ私は答弁をいたしましたが、そういう問題意識は持っております。
○森田高君 ありがとうございます。質問を終わります。
○委員長(簗瀬進君) 関連質疑を許します。富岡由紀夫君。
○富岡由紀夫君 民主党の富岡由紀夫でございます。辻議員の関連質問をさせていただきたいと思います。 まず、私、地元群馬県の問題について質問させていただきたいと思います。 先日、前原大臣、やっと地元の皆さんと八ツ場の問題についてお話ができたということで伺っております。どういったお話がされたのか、御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 富岡議員におかれましては、政府・与党の考え方をしっかりと堅持しながらも地元との橋渡し役を果たしていただいていることに心から感謝を申し上げたいというふうに思います。富岡議員のお力添えもありまして、ようやく地元の皆さん方とお話合いをすることができました。 私からは、大きく三つの話をさせていただきました。 一つは、政策変更、政権交代による政策変更で地元の皆さん方に御迷惑をお掛けをしているということ、これを率直におわびを申し上げました。地元の皆さん方には何の瑕疵もありませんし、政策変更による被害者だと私は思っておりまして、そのおわびを申し上げました。 二つ目は、なぜそういった政策変更をするに至ったかという考え方について御説明をさせていただきました。そして同時に、予断のない再検証もさせていただくということをお話をいたしましたけれども、人口減少社会、少子高齢化、莫大な財政赤字の中で、ダムに頼らない治水というものをこれから模索をしていくんだということを申し上げた次第でございます。 三つ目といたしましては、お許しをいただければ、今まではダム湖を前提とした生活再建というものを考えておられたわけでございますが、ダム中止を前提とした生活再建の議論をさせていただきたいと、こういうお話をさせていただきました。 いずれにいたしましても、何度もこれから足を運ばせていただいて、住民の方々との話合いの中で、ダムに頼らない治水、そして生活再建、こういったものを議論させていただければと考えております。 また議員の御尽力をよろしくお願い申し上げます。
○富岡由紀夫君 いろいろ大変御苦労されていらっしゃることは重々承知しております。 ただ、やっぱり一回の話合いで事が解決できるような問題ではないというのがこの八ツ場ダムの問題でございます。元々、地元の人は五十七年間ずっと反対してきた、ずっと反対してきたんですけれども、いろんな国の政策だということで泣く泣く国の方針に従ってダム建設に賛成をしたという経緯がありますから、そこをまた根底から変えるわけですから、これはやっぱり丁寧に時間を掛けて、本当に納得いくような作業が必要だと私は思っております。 今一番問題点なのは、やはり生活再建の問題が地元の人はやっぱり一番すごく関心が高いんですけれども、今までの生活再建というのはダム湖を前提とした生活再建、ただこれからはダム湖を前提としない生活再建を理解してもらうと、そういう作業がこれは大変重要になってくると思うんですけれども、その辺のギャップを前原大臣はどのように埋めていこうとお考えなのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 熊本県の川辺川ダムの水没予定地域であった五木村でも同じ話をさせていただいたわけでございますが、やはり生活再建の案というのは国が押し付けるものではないと、やはり地域の方々と御相談をしながらまとめていくものだろうと考えております。五木村についてはかなりそういったお話合いをさせていただくような雰囲気というものが出てまいりました。といいますのも、熊本県自体が白紙撤回ということをおっしゃっております。 ただ、議員にお力添えをいただいてようやく住民の方々と直接の対話をさせていただきましたけれども、まだ先般の対話ではダム湖を前提とした生活再建しか考えていないと、推進をすべきだと、こういうお考えが意見として表明をされました。したがって、まだダムを前提としない生活再建というものについてのお話合いはできていない状況でございます。 ただ、一点申し上げたいのは、ああいう多くの方々がお集まりをいただく場ではダム推進というお話がございますけれども、お手紙をいただいたり、そして、それは別に運動家の方ではありません、水没予定地域の方々でもお手紙をいただいて、私も実はダム推進には反対だと、中止については賛成だという御意見がちらほらと、たくさんとは申し上げません、ちらほらとございます。 したがって、そういった方々の御意見も伺いながら、我々としては、あの長野原、東吾妻という地域においてどういったダムを中止した場合の再建策があり得るかということは考えながらも、やはり地元の方々が主体的にお知恵をいただいて、それを国が協力をしながら案を作っていくということが本来のあるべき姿だと思っておりますので、じっくり着実にお話合いができるように努力をしてまいりたいと考えております。
○富岡由紀夫君 生活再建案については、地元の人が中心になって考えていくというのはそのとおりだと思います。 ただ、今地元の人が非常に心配している生活再建の中身なんですけれども、生活再建といっても幾つかあるんですね。付け替え道路とか付け替えの鉄道、これだけではないんですね。代替地への移転もそうですし、あとその後の雇用、働く場、そういったところも期待しているんですね。ダム湖を前提としたところにレンタサイクル屋さんがあったり、そこの物販所があったり、そういったところで多分働けるんじゃないかという見込みがあって、それでダム湖を前提としたそういう生活再建を住民の皆さんは考えているところが多いと。また、地元の自治体も、ダムの、建設したことによって国から交付金とか下流都県からの基金が入ってくると、それによって町の財政を立て直すという、そういうことをみんな考えております。 それも含めた生活再建、地元の住民、道路だけじゃなくて、インフラだけじゃなくて、雇用そして自治体の財政、そういったすべての、トータルのところが、やっぱりダム湖を前提として今まで考えてきているわけですから、それがダム湖がなくなるとすべて根底から崩れちゃうということで大変心配されているんだと思います。 ですから、そういった点からいうと、地元の皆さんが生活再建の案を作っていただく、それが一番いいんですけれども、ただ、大まかなところは国からそういったところもちゃんとやりますよといったところを提示していただかないと、なかなかこの話合いの、交渉の場に私はたどり着けないんじゃないかなと思っております。一刻も早くそういった交渉の場を、地元の人も話し合いたいという思いがあると思いますので、その点も含めて是非お話をいただければと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 富岡議員の御指摘は、まさに私は正鵠を得たポイントだと思います。 生活再建においてよく自治体の方が言われるのは、群馬県も含めてでありますけれども、インフラなんですね。近々態度を決めなくてはいけない湖面一号橋やほかのインフラというものについてのお話合いがあるんですが、私に届いている水没地域の方であって表面的にはやはり皆さんまだダム推進そして中止反対とおっしゃっている方々の中でも、本当にダムに頼らないのであれば、生活再建というものはインフラではないと、やはり雇用につながるものであるとか、雇用につながってやはり日銭が入る、あるいは月給が安定的に入る、こういうものを確保することが本当の生活再建だと、こういう意見を言われる方々もおいででございますので、必ずしもダムを前提としていたインフラ整備を続けることが生活再建、真の生活再建ではなくて、本当に長野原や東吾妻の方々がダムがない場合に持続的に生活ができる、そういうものを考えていくということが真の生活再建だと思っておりますので、そういう議員の御指摘も踏まえて、もちろん地元の方の御意見も伺うことはやらせていただきますけれども、我々としてはそういった観点を大事にして物事を考えていきたいと、このように考えております。
○国務大臣(原口一博君) 富岡委員にお答えいたします。 地方財政についてもお触れいただきました。まさに総務省としても、前原大臣、大変改革の先頭に立ってくださっています。 富岡委員も御案内のように、例えばヨーロッパの小さな町へ行くと、三百人とか四百人の町がそういう大きなインフラに頼らずに大変豊かな町がございます。自らの自然や自らの地域の文化や様々な自分たちが持っているものに誇りを持ち、そしてそれを生かしている町、これがまさに私たちの緑の分権改革のモデルであります。 したがって、前原大臣、それから富岡委員や多くの地元の皆さんとよく相談をしながら、総務省としても、地域の財政あるいは地域の富を生み出す力、これを特段引き出していけるように努力をしていきたいというふうに思います。
○富岡由紀夫君 力強い御回答をありがとうございます。 今のお話を踏まえて、生活再建というのは道路や鉄道のインフラだけじゃないんだと、やはりそこで働ける雇用、そういった将来的な見通し、そしてまた町の財政、そういった自治体のそういった交付金の問題とか財政的な面での支援、トータルのものがやはり生活再建だと思っております。 今のお話を受けて、鳩山総理大臣も現地に視察されて行かれたことがあるというふうにお伺いしておりますので、今のお話を踏まえて御感想をもしあればお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 富岡委員のそのお気持ち、十分に理解をいたします。生活再建には万全を期さなければいけません。 私も一昨年、その現地を訪れました。反対してこられた方が賛成に回ってこられた、その苦渋の選択をして更にまた反対の選択をしなきゃならぬ、誠に何のことだと、政治は何なんだとお怒りになるのは当然のことだと思います。 しかし、未来のことを考えて私たちはそれが正しいという判断をしたとしたときに一番大事なことは、そこで一人でも取り残される方が出ないようにすること、そのための生活再建に万全を期す。もう既に新しく移転先の住居なども構えられているわけでございますので、そういうところでお住まいになられて雇用がなかったら話になりません。雇用問題も含めて、また自治体の財政なども含めて、国としてできることを万全を期してまいりたいと思います。
○富岡由紀夫君 是非、地元の皆さんとの対話、話合い、説得じゃなくて納得していただくような対話をお願いしたいというふうに思っております。 それでは、次の質問に入らさせていただきたいと思います。 ちょっと幾つかお手元に資料をお配りさせていただきましたけれども、平成二十年度、二十一年度、二十二年度の予算の概要を資料でもお配りさせていただきましたけれども、(資料提示)これは二十一年度ですね、これはちょっとテレビのあれは分かりづらいですけれども、二十年度と、これ三つあります、分かりづらいですけれども。 これを見て、どのような特徴があるのか、どのような問題点があるのか、もし分かればお伺いしたいと思います。
○委員長(簗瀬進君) もう少し質問を特定していただけるとお答えやすいだろうと思いますけれども。
○富岡由紀夫君 二十年度、二十一年度、二十二年度と、こうありますけれども、これ非常に特徴的なことがあると思うんですね。それについて、菅財務大臣に、どのような特徴があるのか、具体的に問題点があれば御指摘いただきたいと思います。お願いします。
○国務大臣(菅直人君) 二十年度の予算は福田内閣の下で組まれておりますけれども、私たちの立場からすれば、まさに予算構造を大きく変えるべきだという主張をしてまいりましたけれども、例えば社会保障費、先ほど森田議員からもありましたが、二千二百億円の削減がこの二十年度の予算には含まれておりますし、さらには道路特定財源の問題についても、十年間で五十九兆円の道路特定財源を道路に充てるということを前提に従来型で作られた予算だと、このように見ております。そして、その後、いろいろな経済危機が発生する中で、二十一年度の予算はまさに世界の景気後退の中で編成され、その後、いわゆるリーマン・ショックという経済危機が発生をいたして補正を組まれております。 いずれにしても、この中でも元々の予算は従来の構造を踏襲しておりますけれども、その上で、二十一年度の第一次補正については、私たちは経済危機に対する財政出動の必要性は認めたところでありますけれども、余りにもその中身がワイズスペンディングとは言い難いということで、その後、これの見直しを行ったことはもう皆さん御承知のとおりであります。 そして、二十二年度は、まさに国民生活が第一、コンクリートから人へという理念に立って大きく財政配分を変えております。最も特徴的なことを言えば、公共事業費が対前年度比当初予算で一八・三%減となる一方で、社会保障関係費が九・八%の増、さらには教育関係費も大きく伸びております。 そういう意味では、二十年度、二十一年度、二十二年度、大きな社会変化の中ではありますが、何よりも鳩山政権の下で組まれた今回の予算、二十二年度の予算ということでいえば、大きくコンクリートから人への予算になったということはだれもが否定できない大きな成果であったと思っております。
○富岡由紀夫君 二十年度とちょっと二十一年度の一般会計の歳入、それの公債金収入のところを御覧いただきたいんですが、二十年度と二十一年度、これを見ると、二十年度の公債金収入が二十五兆、それに対して二十一年度の補正後の予算ですと収入が五十三兆という金額になっております。 この辺の公債金の依存度の問題に対してどのような問題意識をお持ちなのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(菅直人君) 二十二年度。
○富岡由紀夫君 二十年度と二十一年度の比較ですね。
○国務大臣(菅直人君) 二十一年度については、よく御存じだと思いますが、当初予算では国債が三十三兆円であったわけでありますが、その後の麻生内閣の中での第一次補正予算によって四十四兆円となりました。そして、今御審議をいただいております第二次補正、この中では、元々四十六兆円とされた税収見通し、麻生内閣における税収見通しが約九兆円見通しよりも下がった結果、その部分を国債で穴埋めいたしましたので、合わせて五十三兆円という、財政支出の五〇%を超える状況になりました。まさにこの状況は異常といいましょうか、異例な状況だと認識をいたしております。
○富岡由紀夫君 異常な状況だということで、厳しい歳入の不足している中でもこういう状況が強いられているわけですけれども、ただ、そこだけに原因があるというふうには言えないんじゃないかと私は思っております。というのは、やっぱり今までの過去のいろいろな債務、いろいろな財政の債務、これのツケがボディーブローのように徐々に徐々にきているんじゃないかなと思っております。 二十二年度も一応四十四兆円で抑えるということですごい厳しい財政事情の中で抑制されたわけですけれども、とはいっても、以前から比べると非常に高い財政赤字の水準だというふうに思っております。この点の問題について、鳩山総理は四十四兆円を堅持していたわけですけれども、どういうふうに御認識されていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、菅大臣が申しましたが、御案内のとおりのリーマン・ショック以降の経済状況の中で、大変に平成二十一年度は国債発行が増えたということになりました、五十三兆。それを一気にどこまで減らせるかということを我々非常に感じたところでありますが、しかし、やはり経済の状況を考えたときに、まずは四十四兆と、この九兆円の税収減のない状況のところまでが限度だなということで四十四兆円というものを設定をいたしました。 この四十四兆円に抑えるということも大変でありましたが、一方では財政の健全化ということも求めていかなければなりません。これがぎりぎりの数字だなという思いの下で四十四兆円ということにいたしました。これを超えないように極力努力をするという数字でございます。
○委員長(簗瀬進君) よろしいですか。 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十三分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成二十一年度第二次補正予算二案を一括して議題とし、質疑を行います。富岡由紀夫君。
○富岡由紀夫君 民主党の富岡由紀夫でございます。午前中に引き続きまして質問をさせていただきたいと思います。 午前中、予算のいろいろな中身について質問をさせていただきましたけれども、これからはちょっと財政問題に焦点を絞って質問をさせていただきたいと思います。 今日の新聞に日本の国債の格付が、見通しが安定的からネガティブに引き下げられたという記事が載っておりました。これはどういったところに原因があるのか、御説明をいただきたいと思います。財務大臣、お願いいたします。
○国務大臣(菅直人君) これは、民間の格付会社が我が国について、格付そのものは変更しないけれども、その中で安定的というものをネガティブということに変えたということであります。もちろん、その変えたことの判断の理由というのはそれぞれの格付会社が自ら考えることでありますので、こちらからそれについてどうこう言うことではないと思っております。 ただ、一般的な言い方で言えば、この間、国債の残高が非常にGDPの一八〇%にも達しております中で、例えば来年度の予算編成に当たっては、先ほど総理も言われましたけれども、何とかマーケットの信認を壊さないようにということで、ぎりぎり四十四兆円というところで収めたところであります。 もちろん一方では、今の経済の状況の中で景気に対してプラスの要素も必要だと、そういう狭い道の中でそういうことをやってまいりました。今年の五月ないし六月には、これは国家戦略室を中心にして中期財政フレームを含めた財政戦略について方向性を出すことになっております。そういう中で、財政規律についてもきちっと考えているんだということを国際的にも伝えることによって、そうした格付会社の認識もきちんとしたものが得られると、このように考えております。
○富岡由紀夫君 四十四兆円、ぎりぎりのところで調整したというお話でございます。ただ、それによって国の借金の規模は異常に膨らんでしまったと、これが格付会社の見通しが変更された理由だというふうに思っております。 国の借金、この新聞記事、また今日の新聞記事を見ますと、一〇年度末に九百七十三兆円になるということでございますけれども、それに、あと地方の借入れというのがこの財務省さんの財政事情という資料を見るとあるんですけれども、地方の債務が二百兆円あるということでございます。国の借金が九百七十三兆円、それに地方の借金二百兆円を加えますと千百七十三兆円になるということでございますけれども、この認識は正しいかどうか、お答えいただきたいと思います。
○委員長(簗瀬進君) どなた。
○富岡由紀夫君 財務副大臣で、もし分かればお伺いしたい。
○副大臣(野田佳彦君) 御指摘のとおりでございます。
○委員長(簗瀬進君) 失礼、失礼、通告ありませんので。もう一回。
○富岡由紀夫君 済みません、新聞記事にあったものですからちょっと質問させていただきました。先ほど峰崎副大臣にちょっとお話しさせていただいた件でございます、済みません。済みませんでした。 いずれにいたしましても、千百兆円、千百七十三兆円という規模で国の借金がある。GDPが五百兆円切っているわけですから、その倍以上の借金の額ということでございます。これはやっぱり大変な私は問題だというふうに思っております。 この辺の問題点、財政赤字の問題点、借金の問題点についてどのような認識があるのか、改めて菅大臣からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(菅直人君) この日本の国債残高の増大を見ておりますと、かつては景気が悪いから景気刺激のために国債を発行する、あるいは建設国債を発行するということで膨らんできたのかなとも思っておりましたが、必ずしもそうでもありません。つまりは、景気が良かったときにも、例えば日米の貿易のアンバランスを是正するために大規模な公共事業をやってきております。 ですから、私は、こうした国債発行がずっと増大してきた背景には大きな政治的な力が働いていたと。意図的であるかないかは別として力が働いていたと。つまりは、景気がいいときもいろんな理由で公共事業を増やし、景気が悪いときにはその景気刺激という意味でそれを投じてきた。ですから、日本の財政構造を根本的に変えることなくしてはこの巨大に膨らんだ国債を適正な規模にすることはまずスタートが切れない、そのように考えております。 それに加えて、もちろん我が党が御承知のように言っておりますように、これまでの無駄な部分をいかに削るか、あるいは制度をいかに変えていくか、こういうことに本格的に取り組まなければならない。さらに、その上で、それでも、それこそ無駄を徹底的になくした上でもまだ、福祉を維持するため、あるいは拡大するためにはどうしても足らないというときには、そのときには初めて国民の皆さんにそうしたことを含めて問うことが必要になることもあり得ると、このように考えております。
○富岡由紀夫君 先ほどの資料をちょっと御覧いただきたいと思います。平成二十二年度予算なんですけれども、これの歳出、左側の方ですが、九十二兆円の歳出のうち国債費の割合が出ております。二二・四%、金額で二十・六兆円という金額でございます。これを見ていただくと分かるように、予算のうちの非常に大きな部分を過去の借金の返済に充てざるを得ないという状況にあると思っております。予算編成に当たって非常にこれが大きな足かせになっているんではないかなというふうに思っております。 この国債費、今金利が非常に低い水準で推移していますから九・八兆円で利払い費済んでおりますけれども、金利がこれ上がったら予算が組めるのかどうか、そういった心配はあるのかないのか、お答えいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(菅直人君) 私も野党の時代にはそういう質問をよく当時の政権の皆さんにもいたしておりました。 そういう意味で、国債の発行というのは、御存じのように、一遍に全部が金利が変わるわけではありませんけれども、やはり長期金利の動向というのは大変大きな影響を受けると思っておりまして、そういった意味では、国債発行に係る金利については、いろんな要素があるので一概にこの金利のことについては言いにくい部分もありますけれども、少なくとも財政規律という観点からいえば、市場の信認を維持して、そういう市場の信認が維持されることによって比較的現状の水準に近いところを保つことが必要かなと、このように考えております。
○富岡由紀夫君 金利は上がり始めると早いものだと私は思っております。一遍に国債が借り換えるわけじゃないですけれども、二十二年度でも百六十二兆円借換え、新規で国債を借換えを含めて発行するということでございますから、金利が上昇すればその分国の借金、国の利払い費の負担というのはやはり大きな影響を受けるんじゃないかなというふうに思っております。 この問題をいつまでも放置は私はできないんじゃないかと思っております。これまでもいろんな財政出動、景気対策ということでやってきましたけれども、それで、今日本の置かれた経済の状況が明るい見通し、明るい将来が描けているんであれば従来型と同じような景気対策、経済対策で私はいいんだと思いますけれども、決して今の状況を見るとそうじゃないというふうに私は思っております。だとすると、今までと同じやり方だけではこの経済局面、日本の景気の局面を打開することはできないんじゃないかというふうに思っております。 どのような展望を持ってこれから日本経済、日本の将来をお考えなのか、お伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(菅直人君) 先ほども一部は申し上げましたけれども、このような財政の、国債残高が膨大になった中には、一つは、財政そのものの組み方がそのときそのときの社会情勢、経済情勢に対して必ずしもマッチしていなかったために、例えば公共事業について言えば、投資効果があった時代も昭和四十年代、五十年代、六十年代にはあったわけですけれども、投資効果が既になくなったときにもそういうものを膨大に続けてきたといった、私はそうした財政の内容の問題が少なくとも過去には大きくあったと思っております。 そういう中で、先ほど来申し上げていますように、まずは鳩山内閣は財政の中身を、歳出を、コンクリートから人へ変えるという中でそれの組替えを始めたと思っております。 加えて、十二月三十日に発表いたしました新しい新成長戦略の基本方針に、一言で言えば日本の経済成長を戻していく。今日本の経済の成長率はマイナスに振れておりますけれども、先進国においてもプラス二%から三%程度の成長をほとんどの国が見込んでおりまして、たしかIMFもそういうデータを出しております。そういった意味では、日本が少なくとも他の先進国並みの成長に戻り、この新成長戦略でいえば、目標ではありますけれども、二〇二〇年までの平均が名目成長率で三%、実質成長率で二%程度に引き上げていくための努力をしなければならない。 内容については、いろいろこの中に含まれておりますが、一つの言い方をすれば、確かに財政出動が必要な部分もあります。例えば、選択と集中ということで、本当に経済効果のある公共事業はやるべきです。しかし、いわゆるそういう効果のないものは選択の中で外していく。と同時に、余り財政に依存しないでも需要が高まる分野もたくさんあります。 例えば、環境問題では、ある意味での環境のルールを変えることによって、例えば建築基準法を変えて、外に面したガラス窓は二重ガラスにしなければ例えばならないといったようなことを入れれば、それは省エネ効果にもなりますし、新たな需要を生むことにもなります。あるいは、観光についても、休日をもっと分散化すればもっともっと観光事業も盛んになるという指摘もあります。 そういった意味で、知恵を使って需要を拡大していく、アジアの成長と連動した日本の成長ということも含めて知恵をもっと出す、それがこの成長戦略の一つの大きな考え方になっていて、これが成功したときに、私はそうしたことと同時に、先ほど申し上げた税制の問題もありますけれども、そういうものを総合して、この巨大に積み上がった財政赤字を時間を掛けて抑制し、最終的には少なくしていくことができ得ると、このように考えております。
○富岡由紀夫君 財政再建のいろんな計画というのは、六月ぐらいですか、何か検討されるというお話でしたけれども、およそそういうことで理解してよろしいんでしょうか。
○国務大臣(仙谷由人君) この政権では、菅さんが戦略室を担当されている段階で、予算の編成、それから執行プロセス自体を改革をしなければならないということで、中長期的な予算の効率化、財政健全化の枠組みをつくろうという試みをしていただいておりました。このため、政策の評価や施策の効果の客観的な検証を予算編成に的確に反映させようということでありました。 今年の前半には、せんだってでございますが、複数年度を視野に入れた中期財政フレームを作る、それとともに中長期的な財政規律の在り方を含む財政運営戦略を策定しよう、そしてそのことによって財政健全化への道筋を示すということを決めたところでございます。一月二十五日には、中期的な財政運営に関する検討会を開始をいたしました。この検討会では、諸外国の取組も参考としながら構造的な財政赤字の削減につなげる、二つ目としましては、中長期的には公的債務残高の対GDP比を安定的に縮減させていく、このことを頭に置いて検討を進めたいと。それが富岡議員御質問の財政再建の中期的な取組方針、現時点で考え、決定しているところでございます。
○富岡由紀夫君 ありがとうございます。 今、対GDPに対してどれだけ債務の縛りを入れるかというお話でしたけれども、ヨーロッパなんかは、EUでGDPの毎年三%以内の赤字に抑えなさいと、若しくは残高で六〇%以内に抑えなさいとありますけれども、そういった財政的な目標、数値目標も入れたことを御検討する予定があるのかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(仙谷由人君) EU基準というのが、もう二十年ぐらい前からでしょうか、ありますが、私ども、例の単年度三%、それからストックで六〇%という、対GDP比六〇%という財政赤字の基準がEU加入の条件だと、こう言われておりました。ところが、昨年のリーマン・ショック以降の、アメリカはもちろんでありますが、ヨーロッパの金融状況、そして財政、これを財政で補完するというやり方の下で、こういう基準はもうほとんどお構いなしにヨーロッパ各国も公的資本の注入等々の危機管理的なことをやらざるを得なくなっております。 私どもも、できればEUのような何らかの数値的な基準をびしっと入れて、その基準の下に中長期的な財政運営をやっていくということが望ましいと私自身は思っておりますけれども、ただ、今の時期、非常に、何というんでしょうか、振幅の大きい経済、そしてなおかつ金融の、レバレッジを掛けた金融が、まあ暴れまくると言うと語弊ありますけれども、非常に振幅の大きい経済状態をつくっておりますので、もう少し様子を見なければ確定的な数字を入れた目標というものはなかなか容易ならざるもので、そのこと自体もちょっと検討をさせていただかなければいかぬなと、こう思っております。
○富岡由紀夫君 今は緊急避難的に、一時的にEUも特例で認めているという状況だというふうに思っております。ただ、EUと日本の水準比べると、やっぱり圧倒的に対GDP比の債務残高の比率が違います。日本の方はEUの倍以上の比率を抱えているということでございますから、EUと同列に私は単純にすべて議論することはできないんじゃないかなというふうに思っております。日本の置かれた状況は、EUとは比べ物にならないほど危機的な状況だというふうに思っております。ですから、この国債の見通しが引き下げられたことにもつながっているんじゃないかなというふうに思っております。 この辺の議論を踏まえて、総理大臣、財政再建に向けてどのようなお考えをお持ちなのか、総理からも御意見を、お考えをお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、富岡委員から御指摘をいただいた、財政再建の道は大変厳しいぞというお話をいただきました。 今短期的な財務大臣の、またある意味での中期的な仙谷大臣からの財政の話がありました。私は、もっとある意味で、さらには長期的な視野に立つ必要があるんではないかと、そのように思っております。解決の道はむしろそこにあるんじゃないかと思っておりまして、私は、長期的には、国と地方の、あるいは国と地域の在り方というものを抜本的に改めていかなきゃいけないんじゃないかと。すなわち、国の役割というものを極限まで小さくして地域主権という国家に変えていくということが求められていると思います。 これは、それこそ一年、二年でやれといっても無理な話でありますが、五年、十年というスパンの中で、財政を健全化させていくための、私は一番大きな効果のある国と地域の在り方を根本的に変えるやり方は地域主権しかないと、そのように思っておりまして、こういったやり方を将来的に見据えながら、今中期的に、さらには短期的な財政の健全化に向けた在り方というものをしっかりと構築をしていく必要があると、そのように考えています。
○富岡由紀夫君 長期的な財政再建の道筋について御説明いただきましてありがとうございます。 今地域主権が財政再建のかぎだというふうにおっしゃいましたけれども、具体的にどういうステップで地域主権にすると財政が再建されるのか、御説明いただければと思います。
○国務大臣(原口一博君) 富岡委員にお答えいたします。 まさに地域主権、これは鳩山内閣の一丁目一番地の改革です。 財政ということでいうと、一九九〇年代の終わりから財政の後年度影響試算というものをずっと政府が出すようになりました。後年度影響試算というのは何かというと、税収の弾性値を一・一に置く、そして今後その財政赤字をどう減らしていくかということであります。予算と並行してずっと出してきた。一九九〇年代の終わりのその後年度影響試算を是非御覧いただきたいんですけれども、経済成長率を一・七五と三・五に名目の成長率を置いて、そして税収の弾性値を一・一としたときにどのように財政はなるかというのがそれまでの政府が出してきたことでした。 じゃ、その延長で今幾ら税収がなきゃいけないか。三・五で成長していれば今の国家の税収は九十二兆円なんです。九十二兆円である税収がなぜ三十六兆に落ちているか。つまり、成長なくして改革なし、これが一つの答えです。そして、あえて言うと、日本の中にはたくさんの知恵があります。そしてたくさんの地域の資源があります。中央政府で何でもかんでも決めてそして産業政策を一律にするというやり方をやめて、今総理がお話しになったように地域主権を確立すれば自らの地域を自らがデザインすることができます。また、自らの財政を自らが責任を持ってしっかりとコントロールすることもできます。 私たちは今、過疎法の議論をしていますけれども、過疎債、こういったものを今まではハードにしか使えませんでした。地域の財政が弱くなればなるほど財政を圧迫するハードにしか使えないと、こういうことで財政赤字が余計拡大する。こういう要因を一つ一つ取り除いていくのがまさに地域主権改革であるというふうに考えております。 鳩山総理の強いリーダーシップの下で私たちは工程表も出しました。国、地方の協議の場、それから原則出先機関の廃止、直轄事業負担金の廃止、地域の自由を勝ち取ることによって経済を再生し財政赤字を立て直していきたい、これが答えであります。
○富岡由紀夫君 要は、今までは、例えば地域で美術館を造るとすると、地元の市町村は三分の一の予算、県が三分の一、国が三分の一、地方は三分の一で三倍のものが建てられたと。だから、地方はどんどんそういった何というか国の補助金を当てにしたいろんな箱物行政に偏っていったというか、そこに偏重していったことだと、それが原因だと私も思っております。したがって、財源と責任を地方にお任せして、そこで優先順位を付けていろいろお金を使っていただければそういったことはなくなるという御説明だと思っております。是非そういった形で、地方に権限とそういったものを全部移譲して、できるだけ地域主権の下で、国の大事な予算ですから、使っていただけるようにしていただきたいと思います。 そして、先ほど長期的なビジョンというお話がございました。経済の状況については、先ほどこの成長戦略で十年後にはGDPが六百五十兆円になるというお話で御説明、この戦略の中には書いてありますけれども、これはちょっと野党的な質問ですけれども、どうなのかなと。本当に三%成長が十年間続くことができるのかと、二%、三%成長ができるのかというところが具体的にもう少し議論する必要があるのかなと思っております。 というのは、過去十年間見てみてもなかなか、日本のGDPというのはもうほとんど横ばい、マイナス成長でございます。そういうことを考えると、この次の十年間でそれとは全く違うような成長の絵が、具体的にどうやったら描いたらいいのか、どうやったら理解したらいいのかというのがちょっとまだ納得できていないというか、理解ができていない部分がありますので、もしそういう長期的な戦略でお考えがあればお話をいただきたいと思います。先ほど、総理、長期的なビジョンのお話がありましたので、もし長期的な日本の経済、見通し、どのようなお考えを持っているのか、お考えがあればお伺いしたいと思います。
○国務大臣(菅直人君) この成長戦略について、若干楽観的ではないかという御指摘です。 これは先ほども申し上げたんですが、名目三%、実質二%というのは決して先進国の中でもそんなに高い水準を無理やり置いたわけではありません。多くの国はこの程度の成長は今後も続けるという見通しになっております。ただ、逆に言うと、日本だけがそういう比較的先進国と言われる国の中ではこの間も低い成長率でしたし、これからもなかなか、このレベルまで行くのが一般的にはまだまだ難しい要素が多いと言われていることは事実です。 そこはなぜかということなんですね。私は、この成長戦略見ていただければよく分かると思いますが、まさに総理がCO2の二五%を国連で表明された中で、それまでは日本の経済界でもどちらかというとそういうことは負担になるというふうな声が何となく主流を占めていたわけですが、思い切って総理がそのことを表明された後は、経済界の中でも、いや、確かに負担になる部分も気を付けなきゃあるけれども、これこそがチャンスだと、日本の強みを生かしていくチャンスだというとらえ方が私は大変広がってきていると思います。ですから、そういう日本の強い分野をもっともっと積極的に取り組む、逆に言うと取り組むための障害になっていることについてはその障害を取り除くことが私たち政治の責任だろうと。 例えばアジアについても、最近の出来事でいえば韓国がたしか中東で原発を受注をいたしました。これもいろんな、ウォンが安かったとかという要素もありますけれども、やはり政治的なサポートが非常に積極的にあったことも大きく影響したと言われております。 つまりは、かつて日本は政治家についてセールスマンのようだというやゆを受けた時期もありますけれども、逆に言えば、この間日本は政治的にもっとサポートすべきことを怠ってきたのではないだろうかと。この十年、二十年、例えば標準化の問題、昨日もフィンランドの副総理とお会いしましたけれども、キノアですか、大変大きなシェアを持ったIT企業を小さな国が持っておりますが、やはりそういうことを考えますと、日本は潜在的な力を生かすことを、残念ながらその障害が国際的な要因で大きくあったのではないか。 もっと言えば、政治的な要因がそれを妨げてきたのではないか。そういうものを突破することによって、アジアという大変ある意味では世界で最も成長を続けているところに位置する日本がそういった分野でも、私は、新幹線とかあるいは水道とか、あるいはベトナムなどではNTTが電話事業もやっておりますが、そういう通信事業とか、そういうところにもっともっと力を入れていくということによって、私はこの程度の、この程度といいましょうか、名目三%、実質二%の成長は十分に可能であると、このように考えています。
○国務大臣(原口一博君) 富岡委員にお答えいたします。 地域主権ということで先ほどお話をしましたが、この十数年間経済成長はほとんど止まっています。このままでいけばあと三十年後、四十年後は日本はGDP比率で世界の、そうですね、十番目にも入らないと。そうなれば、先ほどおっしゃった財政赤字は発散します。財政赤字を取り戻す、改革することはできない。じゃ、どのようにGDPを増やすかと。これは私たち地域の立場から見ても三つあると思います。 GDPを増やす要因は、一つは労働力人口を増やす。これは私たち、子ども手当や様々な子供政策で手当てをしています。 もう一つは、資本の投下です。先ほど菅財務大臣がお話をしましたけれども、世界のダイナミズム、先ほどインドのお話をしましたが、上海に十三万人の日本人がいらっしゃいますが、インド、あれだけ八%、九%成長をしているインドにいらっしゃる日本人はたったの五千人なんです。世界のダイナミズムが日本の中に入ってきていません。内向きでまさに足を引っ張り合っている。そういうことではなくて、出るくいはもっと伸ばす、そういう政策が必要になります。 そして三番目は、生産性です。やはり、少子高齢化で労働力人口が大きく伸びないとすれば何をやればいいかというと、それは生産性を伸ばす以外ないんです。ですから、先ほど申し上げたように、光の道をつくり、そして子供たちが協働教育によって、そして地域の自主性によって、自らを自らが伸ばす、そういう仕組みをつくろうというので成長戦略をつくらせていただいていますので、まずは私たちにダイナミズムを取り戻させていただくこと、そして地域の活力を自らがデザインできるようにすること、このことが大変大きな要因であるというふうに考えております。
○富岡由紀夫君 私も是非、この経済成長を日本も実現して明るい未来を築いていきたいなと思っているんですけれども、これは完全に個人的な意見ですけれども。 現実問題としてこれから人口が減っていきます。そしてまた、さっき言った子ども手当で増えるような政策はもちろん打ってまいりますけれども、ただ、そうすぐには増えるという感じはなかなか確実なこととしては見込めないのだと思っております。 そういったときに、もう一方で、CO2削減のための温暖化ガス削減の問題、省エネルギーですね、そういった問題も今取り組んでいくわけですよね。そうすると、人が減っていて、また環境対策もしなくちゃいけない、そういった中で成長というのは非常に難しいことだと私は思っているんですけれども、その辺はどういうふうに道筋を考えたらいいのかお伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(小沢鋭仁君) お答え申し上げます。 先ほど来、菅副総理、あるいはまた原口総務大臣からも話がありましたけれども、まさに環境は、もちろんリスク、あるいはまたコストの面もありますけれども、この鳩山政権においてはまさに成長を引っ張る要因だと、こういう位置付けになっているわけであります。 でありますから、富岡委員の御指摘の、環境政策やっていくことによってある意味では経済が本当にシュリンクしないのかと。こういう御指摘は、我々は全く逆の発想に立っているというところをまず申し上げておきたいと思います。環境問題はリスクではなくてチャンスだと、こういうふうに考えているということが一点であります。 その根拠でありますけれども、私はよく申し上げるんですが、例えばいわゆる需給ギャップの議論がありました。そういう中にあって、もう一枚服を買ってその需給ギャップ埋めてくださいと、こうお願いしても、もう物はいっぱいあるぞと、こういう話があって、なかなかそう身の回りのものは増やせないと。しかし、環境という話になりますと、本当にこれはCO2カットして地球を守っていかなければいけないという話になりますと、そこに新しい価値観があるわけですね。まさに経済の用語で言えば付加価値がそこにあるわけでありまして。 でありますので、その価値観が社会の中で浸透すれば、そこにニーズができます。ニーズができると新しいそこにビジネスチャンスができるわけでありまして、そういった新しい循環を環境政策でつくってまいりたいと、そう思っておりまして、この三月には、そうしたものをしっかりやっていくための工程表を含めた政策のパッケージとして基本法を出させていただく予定でおります。
○国務大臣(直嶋正行君) もう何人かお答えになったんで簡単にしたいと思うんですが、普通で考えれば富岡委員がおっしゃるとおりだと思うんですよ。やはり人口は減っていくし、この二十年成長していないしということになると思うんです。 ですから、やはり、今いろいろお話ありましたが、まずそういう意味では、意識を変えて殻を破っていくと、こういうことをやっていかなきゃいけないと思うんです。それが今、小沢大臣から申し上げた、地球温暖化対策をコストアップではなくてチャンスととらえていこうということと、もう一つはやはりアジアなんですね。 アジアは非常に大きな経済成長をしています。もうリーマン・ショックからほとんどの国が立ち直って新たな成長軌道に入っています。しかも、ほとんどの国が、これまでの輸出中心にした経済成長から内需を中心にしたいわゆる自律的な、ちょうど東京オリンピック前の日本のような状況に差しかかっていると思っていまして、そういう意味では私は、もうアジアの内需は日本の内需だと。 その内需を高めていくために、さっき菅副総理から申し上げたアジアの国々が経済発展をするために必要としているインフラ、鉄道とか水とかいろいろありましたが、そういうものを日本の優れた技術を使ってしっかりサポートをしていく、サポートすることによってアジアの成長を日本に取り込んでくる、このことによって日本全体の経済成長につなげていくと。そのための具体的なことは、もう時間がありませんので余り申し上げませんが、きちっとそれはシステムとして詰めていきたいと思うんです。 それから、日本も私は、日本の例えば企業も優秀な企業がありますが、それぞれ過渡期にあると思っています。今までのように、欧米でしたら、いい車、いい電化製品を供給すれば売れたんですが、やはりアジアの国々ということで考えると、ただそれだけじゃ駄目だと思うんです。やはり、いい物を作ると同時に、それを全体的な、例えば電力でしたら実際の送配電も含めた一つのシステムとして、物も含めたシステムをパッケージとして供給をしていく、そのことによって付加価値が高まってくると。 例えばそれを、スマートグリッドと言われていますが、新たな電力供給システムという形で今実証研究を、国内もそうですが、海外でも例えばアメリカとか幾つかの国とやり始めていまして、そういう成果を取り込んで、日本の小さなところにいるんじゃなくて、広い世界に出て経済成長の成果を取り込んでいくと。 それからもう一つは、私はやはり日本の国内の改革をしなきゃいけないと思っています。これは制度改革なんですね、やはり。朝、幼保一元化の話が出ていましたが、やはり思い切った制度改革をすることによって新たに、今まで社会に出ていなかった女性の皆さんにしっかり仕事をしてもらう、そのことによって労働力人口の減少を補っていくとか、あるいは高齢者についても同様のことを考えていかなきゃいけないと思うんです。 そういう、例えば幼保一元化であるとか、朝ありました社会保障番号というか、納税者番号とか、それも含めて、元々民主党は制度改革をやって改革をしていくんだと、こういうことを言ってきた政党ですから、やはりそこにしっかり取り込んでいって、社会保障なんかも単なる社会保障ではなくて、やはり医療とか介護を新たな産業として見直して、いかにしてそれらを経済の成長の糧にしていくかということを大胆にやっていかなきゃいけないと思っていまして、それらを、今年の六月までにいろんな政策を具体化をして、来年以降、四年ぐらいを集中的に、その政策を実行する集中実施期間だというふうにとらえて、思い切った政策を展開していきたいと思っています。
○富岡由紀夫君 ありがとうございます。 一つ、今お伺いした確認だけさせていただいてもいいですか。直嶋大臣にちょっとお伺いしたいんですけれども、アジアの成長を取り込んで、グローバル内需ということで経済成長に、日本の牽引としてやっていってもらうということでお話ありましたけれども、このGDPに占める輸出依存度、その外需に対する依存度というのは今どのぐらい、一五%ぐらいですか、それをもっと高めるということなんですか。その辺をちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(直嶋正行君) ちょっと今正確な数字、手元にないんですが、例えば輸出依存のようなことでいいますと、今たしか一五、六%だというふうに思います。私が申し上げたのはそういう意味じゃなくて……(発言する者あり)いいんですか。そんなに大きくないということです。 ですから、それを増やしていくという意味ではなくて、やはり視点を変えて、そしてアジアの成果を日本の経済成長に取り込んでいくと、こういう発想で、その場合は当然その結果として日本の内需も拡大をしていくということにしていかなければいけないと思います。それが、さっき申し上げなかったですけれども、やはり一人一人の国民生活を高く、レベルを質的に向上させていくということにつながってくる。成長戦略の最終目的はやはり国民生活の向上だというふうに思っていますので、そういうサイクルにしていきたいということでございます。
○富岡由紀夫君 輸出ももちろん力を入れていかないといけないんですけれども、やはりそのGDPに占める、多分、私は八五%ぐらいだと思うんですけれども、これは内需が中心だと思っております。そういった意味から、やっぱり国内の経済、国内の内需、消費ですね、ここを何とかしないと日本経済の立て直しというのができないんじゃないかなと私は思っております。 そういった意味で、一番、いろんな問題ありますけれども、私は、いろいろありますけれども、大きな問題の一つとして、やっぱりデフレスパイラル、この問題があろうかと思っております。この問題についてどのような対応を考えているのか、もしお考えがあれば、総理、お答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、富岡委員がお話しされましたけれども、私ども、この十年余りデフレの状況ではあったと、そのように思いますし、現在も緩やかなデフレであると、そのように認識しています。ただ、デフレスパイラルでぐんぐん、ますますデフレになっていくという状況では必ずしもないと、そのように認識しています。 デフレの脱却のためには、まず、これは菅大臣から盛んに申しておりますけれども、日銀との一体化、連携をしっかり取るというのが一つあると思います。ただ同時に、先ほどからお話がありましたように、内需というものをどのようにして喚起するかと、需要を喚起することが一番だと思っておりまして、その需要喚起策を先ほどからいろいろと議論をいただいていると。その中にはアジアも含めてしまえというような意味も含まれておるわけでありますが、需要を喚起する、そのための戦略を今、例えば雇用の問題にも、あるいは環境の問題、健康、こういったところにうまくリードして、それなりの産業というものを興していく必要性というものを感じているところでございまして、デフレ脱却に向けて、今あっという間にすぐできるということではありませんが、我々の成長戦略に基づいて行動すれば必ずデフレ脱却は十分に可能だと、そのように思っています。
○富岡由紀夫君 日銀総裁にも今日お越しいただいておりますけれども、今の議論を踏まえて、政府との調整という話もありましたけれども、このデフレの問題、どのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
○参考人(白川方明君) デフレの問題でございますけれども、まず日本銀行の基本的な考え方でございます。日本経済がデフレから脱却し、物価安定の下での持続的な経済の成長経路に復帰することがこれは極めて重要な課題であるというふうに認識しております。 日本銀行の金融政策ということでいきますと、先月の会合では、消費者物価指数の前年比で見てゼロ%以下のマイナスの値は許容していないこと、委員会の大勢は一%程度を中心に考えているということを示しました。 デフレの根本的な原因でございますけれども、先ほど来の議論にありますとおり、需要の不足、供給に対する需要の不足でございます。これは、いろんな政策の組合せ、それから民間の努力、この合わせ技の結果としてデフレを脱却できるというものでございます。 日本銀行自身は、これは強力な金融緩和を通じまして家計それから企業の支出行動を積極化すべく、現在、政策金利は実質ゼロ%といいますか、世界で一番低い金利まで引き下げております。 それから、今お話のあったデフレスパイラルでございますけれども、過去のデフレの歴史を見てみますと、デフレがスパイラルになったケースというのは、これはもうほとんどが実は金融システムが不安定化し金融恐慌というふうな事態になったときにデフレスパイラルが生じる。そういう意味で、日本銀行、中央銀行の一番大事な役割は、そうした事態にならないように、金融システムが動揺しないように、そのときには潤沢に流動性を供給するということでございます。 あと、様々な努力が合わせ技で必要であるということでございますけれども、これはどうやって需要が、内需が持続的に拡大するかということを考えました場合に、人々が将来にわたって自分の所得が増えていくという期待がない限り、なかなかそうした状況にはならない。その背後には、日本経済の生産性が高まっていくということがこれは不可欠でございます。そのために、先ほど来議論のあるような様々な制度的な面での見直しも図りつつ、それから民間企業がイノベーションの精神を発揮して需要を高めていくという、そういう努力の結果として早くデフレから脱却をしたいというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 バブルがはじけた以降、ずっといろんな商品の価格が下がってきているんだと思います。当初は価格破壊ということで歓迎されたりもしておりましたけれども、その状況がずっと続いてきた。それがもう今日まで二十年近く継続しているということだと私は思っております。 消費者の立場からすれば、物の値段は安いにもちろんこしたことはないんですけれども、ただその消費者も、立場が変われば生産者であったり生産する会社で働いていたりしているわけでございます。そうなってくると、どういうことかというと、一生懸命働いて作っても安くしか売れない、適正な利潤が得られないということであります。適正な利潤が得られなければ事業の継続、生産の継続、そういったものができない、こういう状況に今陥ってしまっているのではないかなというふうに思っております。 そういった意味で、やはり行き過ぎた価格破壊、低価格化は、歓迎されている部分もありますけれども、ただ立場を変えればそれだけじゃ生産者の側からするとなかなか事業が継続できない。こういった問題を解決しないと、なかなか日本経済の本当の明るい希望というものが持てないんじゃないかなと私は思っております。 そういった意味で、価格を適正な価格に戻す、そのためには消費を拡大して内需を拡大する、この方針は私は非常に正しい方法だと思っております。従来型のやり方だけじゃ、多分同じような状況が続いて本当に今の状況から脱し切れない。そのためには違ったやり方が必要だと。その一つとして、内需拡大、いろんな需要を拡大する、消費を拡大する、こういったことが必要だというふうに思っております。 先ほど来からいろんな新しい成長戦略の中で需要の拡大のお話もありましたけれども、私は景気というのはやっぱり眠っているお金を回転させないといけないと思っております。これには、よく日本の個人金融資産千五百兆円あると言われておりますけれども、これが生かされていないというか、眠ってしまっている状況が私はあるんじゃないかなと思っております。そういった意味で、この眠っている個人金融資産を動かすような、安心して使っていただけるような政策というのは必要なのかなというふうに思っております。 そういう中で、我々の、民主党の政策は社会保障、これに力を入れております。年金はしっかりとこれから、午前中の審議にありましたけれども議論して、国民の皆さんに安心して、信頼してもらえるような年金制度にすると。そしてまた、医療とか介護、お年寄りの方がお金使わないのは、将来病気になったり介護を必要としたときに、そのために心配だから使わないんだというふうに伺っております。そういった意味で、安心してお金を使ってもらえるようにするためには、やっぱり社会保障というものが充実させる必要が私はあるんじゃないかなというふうに思っております。 そういったいろいろな方策、これからも具体的に経済成長の政策の一つとして、重要な観点として取り入れていただきたいというふうに思っております。その点についてもし御意見があれば、総理、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(菅直人君) 改めてこの新成長戦略をまた御覧いただきたいんですけれども、今、富岡委員からもありましたように、例えばこの中の六本の柱の一つに健康、ライフイノベーションということが入っています。この分野は、まさに実は介護なんかは典型的ですが、働いてくださる人がいれば、実は雇用にもつながると同時に生産の増大に、つまりサービスの増大にもつながるわけでありまして、医療とか介護といった分野はまさにそういう意味では経済成長の可能性を持った分野でもあるわけです。ただ、その負担をどうするかという問題が一方にあるわけで、それはまさに政治の課題としてそれに取り組まなければいけないと思っています。 そういった意味で、需要を拡大するというときに、潜在的に存在する需要をいかに出してくるかという意味で、今、富岡さんの言われたこと、特に高齢者が一千兆円近い貯蓄を持っているという中では非常に大きいし、また今回、子供の住宅を買うことに関しての贈与税を下げるといったようなこともやって、そういう資金を引き出すような税制にもしてきているわけです。 それともう一つだけ、時間が余りありませんので簡単に言いますけれども、需要の拡大というのには、潜在的にある需要と、全く新しいものを製品を出すことによって生まれてくる全く新しい需要と、私は二種類あると思っています。そういう意味では、環境分野では、これまでは従来型の例えばヒーターとかクーラーだったのが、ヒートポンプによるヒーター、クーラーといったような新しいものを作ることによって新しい需要が生まれてくる分野、この分野に日本はもっと力を注ぐことで、日本のまさにここでいう環境・エネルギーのグリーンイノベーションに力を入れていかなければならないと、このように思っております。
○委員長(簗瀬進君) ちょっと待ってください。 ─────────────
○委員長(簗瀬進君) ただいまトルクメニスタン国会議長様御一行の皆さんが傍聴においででございます。 〔拍手〕 ─────────────
○委員長(簗瀬進君) はい、結構です。貴重なお時間でございますので。
○富岡由紀夫君 日銀総裁にちょっとお伺いしたいんですけれども、日銀短観という調査がありますけれども、これは調査対象はどういった企業を調査対象にしているんでしょうか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 日本銀行の行っています短観は、これは日本全体の企業すべてをもちろん対象にできませんから、一定の方法論でもって抽出をするという、そういうサンプル調査でございます。今、対象企業は、実際に取っています企業は今たしか一万社近くでございますけれども、対象先は資本金は二千万円以上の企業ということになります。中小企業、今資本金の二千万円以上というとこれ結構大きな企業になりますので、それ以下の企業につきましては、これは様々なまた別途のアンケートでもって我々は補完的に調べておりますけれども、短観自体は、資本金でいきますと二千万円以上、それで実際にアンケートをいただいている先は約一万社ということでございます。
○富岡由紀夫君 資料の資本金別法人数という資料を御覧いただきたいと思いますけれども、これを見ますと、資本金二千万円以上の企業というのはこの左側の①、②のところなんですね。日本全体でこの調査のあれによりますと二百七十三万社ありますけれども、そのうちの、資本金、一番左が五千万円以上、②が二千万円から五千万円ですから、二千万円以上というのは①と②、トータルで一一%ですか、日本全体の資本金の大きなうちの一一%だけが調査対象になっているということでございます。 これは前々から申し上げているんですけれども、やはり全体から見れば、大きなところだけを抽出してそこから調査しているということで、日本全体の本当の中小企業、零細企業の実態を把握できていないんじゃないかと私は思っております。 そういった意味で、もっと対象先を広げるような御努力というか検討はしていただけないかどうか、お伺いしたいというふうに思います。
○参考人(白川方明君) まず、短観の統計の作り方という点と、それから実態把握という両面に分けてお答えをしたいと思います。 まず、統計の方ですけれども、実は私どもの短観が非常に企業に関する統計として長い伝統を有し皆様方から注目を浴びている一つの理由は、実はこのアンケートを取った後、当該企業に対して丁寧に実は数字の背景等についてもお伺いをしているということであります。実際にこれはアンケートをやってみますと分かりますけれども、例えばその数字が入っていないとか、あるいは明らかにこの数字とこの数字が矛盾をしていると、これはもうざらに実はあります。そういう実は縦横の整合関係をきっちりチェックしている統計として日本銀行は皆様の御評価をいただいていると。 言い換えますと、これは実は、この統計を作るには大変な実は人的資源を今要しているということでございます。もし零細企業も含めて全く同じ精度の統計を作っていくということになりますと、これはなかなか資源的にも難しいということになりますので、日本銀行は、これは別途、例えば旧国民公庫、これは日本政策公庫でございますけれども、ここで作っているアンケート調査、こちらの方はもっと小さな企業をカバーしております。そういう意味で、ある程度公的なセクター全体として分業をしながら統計調査を行っているということでございます。 その上で、我々の実態判断は、もちろん資本金二千万円以上でやりますとこれは判断を誤りますので、私どもは、日本銀行の本支店、それから事務所のネットワークを通じて、多分皆様が漠然と思われている以上に小さな企業まで含めて実はヒアリングを行っております。そうした情報が本部にすべて上がってくる、そういうシステムを取っておりますので、何とぞその点については御理解をいただければというふうに思います。
○国務大臣(直嶋正行君) 今の日銀の統計はそうなんですが、実は中小企業庁の方で中小企業の統計をまとめていまして、例えば業況判断指数だとか、それらを公表させていただいています。約一万九千社でありまして、そのうち八割が従業員二十名以下の企業ということでありまして、全体の状況を判断する際にはそういったものも含めて総合的に両方見て判断しなきゃいけないというふうに思っています。
○富岡由紀夫君 よく日銀の短観というのがいろんな経済指標で中心的に語られることが多いので、是非そこは全体の一割ぐらいしか調査していないんだということを前提に多分政府の皆さんも御判断していただきたいなというふうに思っております。九割のところはそれ以下の本当に中小零細企業でございますから、そういったところの声をやはり聞くような、今、直嶋経済産業大臣は調べているというふうにお話ありましたけれども、是非日銀さんの方もしっかりとフォローしていただけるようにお願いしたいと思います。 総裁はこちらで結構でございます。 それで、ちょっと残された時間お伺いしたいと思いますけれども、先ほど長期的な財政再建のビジョンについては鳩山総理からもお伺いしましたけれども、この経済の見通し、長期的な、先ほど成長戦略がありましたけれども、その先の日本をどのような経済にしていきたいのか。今格差がいろいろ広がっております。年収が二百万以下の人が一千万人を超えたとか、失業率が非常に高くなっている、こういった問題があります。また、いろんな社会的な犯罪も非常に、なかなか減る傾向にならないという状況だと思っております。 こういった意味で、日本をこれから長期的なビジョンとしてどういう社会にしたいのか、どういう経済にしたいのか、格差問題はどうしたらいいのか、もしそういったビジョンがあれば総理からお話をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 経済のお話がございました。長期的なビジョンというものを示す必要があるなと、そのとおりだと思います。 ただ、先ほどお話がありましたように、富岡委員から御指摘されましたように、人口がこれからますます減っていくというような状況、雇用環境が大変厳しいという状況がある。こういう中で、かなり長期的な経済の発展のビジョンというのを示すためには、私は、先ほどから数名の大臣からお話がありましたように、ある意味での日本の意識というか価値観の転換が必要なのではないかと、そのように感じているところでございます。いわゆる経済成長至上主義みたいな話、人間が経済の歯車の一つになってしまっているような状況ではなくて、人間のための経済を興すんだという発想の転換が基本的に私は必要なのではないかと思います。 そして、経済を導いていくための様々な手続というか手法を先ほど菅大臣などを中心にお話がありましたけれども、私は、更にそれに加えて申し上げれば、新しい公共というか、今まで公が、あるいは官が行っていたもの、公共的なものに関してももっと官と民が協力をして行う、そこに新たな雇用環境というものをつくり出す。そこにむしろ、働くけれどもなかなか自由がないね、幸せがないねという人生ではなくて、むしろそれなりの幸せというものを十分に一人一人がつかんでいけるような、そんな世の中にしていきたいと、そのように考えております。 言うまでもありませんが、雇用環境が大変厳しいときに、いわゆる雇用調整助成金とか、そういう今必要な雇用対策は十分に行っていかなければならないと思います。そのような短期的な、ある意味での人の命を大切にする経済というものを今大変重要だと考えておりますが、その先に来るものは新しい私はビジョンだと思っておりまして、新しい公共という発想をうまく中に取り入れた中で成長というものを、価値観の転換の中での新しい成長というものをつくり上げていくことが大事ではないかと、私どもとしてはそう考えています。
○富岡由紀夫君 ありがとうございました。 全く私もそういう長期的なお考え方というのは本当に同感というか、私が言うのも僣越ですけれども、本当にそうありたいなと思っております。 先ほど来から経済の成長の問題を議論させていただきましたのでいろいろ突っ込んだお話もさせていただきましたけれども、今言った価値観の転換というのがやっぱり日本は必要なのかなと私も思っております。何もGDPの成長だけを目標にするんじゃなくて、今おっしゃったような、価値観を転換して精神的な豊かさ、心のゆとりみたいなものを得られるような、日本人っていいなと、諸外国からも日本に行きたいなと思われるような私は国づくりをしていくべきだというふうに思っております。 心の豊かさというのは何かという、なかなか断言はできませんけれども、やはりお互い、これは鳩山総理の御理念でありますけれども、友愛、人に対する思いやりの心とか、そういった優しい心とか、そういったものがみんなが共有できるような社会、そういう社会を目指していきたいなと、目指せればいいなというふうに思っております。 日本は非常に国土が狭くて資源もない国ですけれども、唯一あるのが私は人だと思っております、人材だと思っております。人というのはこれは日本の財産ですから、しっかりと子育て、教育に力を入れてやることが日本の将来にやっぱり必要な投資だと思っております。教育は未来への投資だという考えの下、今の政策を是非みんなで力を合わせて推し進めていきたいなというふうに思っております。 そしてまた、いろいろな経済状況、非常に厳しい、今日、明日が大変だという状況だというふうに思っておりますけれども、こういった問題も、やはり今言ったような成長、需要面の喚起、消費の喚起によって押し上げて、働ける場所、中小企業、零細企業までみんな元気を取り戻して仕事ができるような環境にしていきたいなと思っております。教育の安心と、やっぱりそういう中小企業の仕事を安心させることが、業績を安定させることが給料のアップにつながったり雇用の安定につながりますから、改善につながりますから、そういった形でまず生活の安心をしっかりとやることが必要だというふうに思っております。 そしてまた、私は、その教育と生活の安心をしっかりと確保した上で、やっぱり先ほど総理がおっしゃったような価値観の転換とも相通ずるところがあるんですけれども、私はだれもがやっぱり夢と希望を持てる社会を目指していきたいなというふうに思っております。夢とか希望が持てるというのは、私はこれは人間にとって最高に幸せなことなんじゃないかなというふうに思っております。そういった意味で、そういう余り物質的なものだけを求める社会じゃなくて、心の豊かさ、そしてみんなが夢と希望を持って暮らせるような社会、そういった国づくりを目指していきたいなというふうに思っておりますので、是非みんなで力を合わせてつくっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 そして、ちょっと今度、高速道路の無料化についてお伺いしたいと思うんですけれども、これ、今年度は社会実験で一千億円予算を組んで検討されるということでございますけれども、具体的な検討する中身、どういったところが問題だというふうに今認識していらっしゃるのか、国土交通大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 高速道路の無料化の話の前に、成長戦略の話で、我々も経済官庁でございますので少しお話をさせてもらってよろしいですか。──それでは、高速道路の無料化の話をさせていただきます。 今回は一千億円という予算でございます。その中で、主要幹線につきましてはこれは料金を取っていくと。これは、前政権が土日、ETC千円というものをやられて、どういう影響が出てきたかということについてはつぶさに検討をさせていただきました。渋滞が起きたり、あるいは高速バスあるいは鉄道、フェリー、そういった他の交通機関への影響、プラスの面の影響、悪い面の影響、そういった様々な影響というのが出てきた部分がございました。そういったものを勘案をしながら、しかし、我々が目指す、あるものを使ってコストを、輸送コストなどを低くして経済活性化につなげていくということを、まずは初年度として一千億という範囲の中でやらせていただくということでございます。
○富岡由紀夫君 高速道路無料化、今言ったように、無料化すると込んじゃっていろんな問題が起きるということも指摘されておりますけれども、それだけ込むということは利用したいという人がいっぱいいるわけですから、無料化に対して期待している人もいるんだというふうに私は思っております。 ただ、いろんな問題があるのでこれから実験をしていろいろと検証するということでございますけれども、一つの提案として、やはりいろいろありますけれども、完全に無料化するだけじゃなくて、若しくは例えば半額、全部半額にしてやってみるということも是非検討していただきたいなと思っております。今の千円も土日だけですから、土日以外が休みの人もいるわけですから、そういった人も利用できる、みんな平等に半額であれば、何というんですか、一遍に、どうなるか分かりません、これも社会実験が必要かもしれませんけれども、公平に高速道路の利用ができるし、また今までの流通コストの削減にもつながりますから、そういった意味でそういったことも是非検討していただければというふうに思っております。 ちょっと一言もしあれば、これで質問を私は終えたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 貴重な御提言ありがとうございます。一千億では無料区間というものを全国でつくっていくということでありますが、利便増進事業の中で今議員がおっしゃった定額割引のようなものを取り入れさせていただこうというふうに考えております。
○富岡由紀夫君 ありがとうございました。 これで質問を終わります。
○委員長(簗瀬進君) これにて富岡由紀夫君の関連質疑は終了いたしました。 辻泰弘君。
○辻泰弘君 民主党・新緑風会・国民新・日本、辻泰弘でございます。昨日に引き続きまして御質問を申し上げたいと存じます。 まず冒頭、総理にお伺いしたいと存じますけれども、昨夜の記者さんの取材にお答えになられて、いわゆる賃金の引上げをめぐる春闘について発言をされ、定期昇給について経営側の立場では難しいのではないかと、そのような趣旨の御発言があったようでございます。これに関しまして、総理が労使交渉に介入するものではないかといったような懸念も示されているところでございますけれども、この点についての総理の御見解をお示しいただきたいと存じます。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 辻委員にお答えを申し上げます。 全くそのような思いはございません。私が申し上げたのは、この質問に対して、連合さんのお気持ちは分かると、しかし経営者の皆さん方は必ずしもそうじゃないんじゃないかと。もう既に経営側が主張していることを単に紹介していただけでございます。その中で、お互いに労使が、春闘でありますから、労使が意見を交換をしていきながら最終的な結論を見出していくべきであって、私が何も自分の立場からどうこう申し上げる立場ではないということを申し上げたところでございます。 ただ、今、富岡議員などの御質問など、特にデフレスパイラルと、こういうような厳しい状況の中でありますだけに、むしろ労働の価値というものが正しく評価をされるような、そんな状況にするべきではないかということは感じてはおりますが、介入する立場ではありませんので、どうぞ御理解をいただきたいと存じます。
○辻泰弘君 総理はかねがね需要サイドに立った経済ということをおっしゃり、また人間のための経済とおっしゃってきたわけですけれども、人間のための経済の具体的な姿が労働分配率の向上というのも一つの大きなポイントだと思うわけでございます。そしてまた、これまでもそうでしたけれども、来年度の経済見通しにおきましても、日本の経済の六割は個人消費、民間最終消費支出でございます。そういった意味で、賃金の動向というものはやはりこれからの景気の動向に大きくかかわってくることだということでございまして、この点はもちろん総理も十分御承知の上でございますけれども、今後ともそういった需要サイドに立った人間のための経済の実現に向けて内閣一丸となってお取り組みくださいますようにお願いを申し上げておきたいと思います。 そこで、昨日に続いて御質問を申し上げますけれども、文科大臣にお伺いをさせていただきたいと存じます。 いわゆる建物の耐震化についてでございますけれども、学校の校舎の耐震化の取組状況、また財政措置の状況について御説明をいただきたいと存じます。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 学校の、特に公立学校の施設は子供たちが一日の大半を過ごす場所でもあり、また万一の災害のときには地域住民の応急避難の拠点でもありますので、その安全性の確保は極めて重要だという認識に立っております。 厳しい経済環境ではありますけれども、平成二十二年度の予算においては、学校施設整備費においての総額は一千五十一億円が一千三十二億円と十九億円の減額になりましたけれども、その中で、より耐震化に重点化をするということで、耐震化棟数は、平成二十一年度当初予算の千九百棟、七百八十三億円から、二十二年度当初予算では約二千二百棟、九百十億円へ重点化、増額をしたところでございます。 まずは、厳しい財政状況ではありますけれども、平成二十二年度予算、できるだけ早くお通しいただいて、より効率的に効果的な予算の執行の中で対処をしてまいりたいと。同時に、引き続き、耐震化の改修工事を含めてより効果的に進められるように、地域の自治体の御要望も、地方団体の御要望も踏まえながら取り組んでまいりたいというふうに思っております。 言うまでもなく、この問題はいわゆる子供の命、安全を守るという人のための予算であるという認識の下に進めてまいりたいと思います。 以上です。
○辻泰弘君 重ねて文科大臣にお伺いしたいんですけれども、いわゆる地震防災対策特別措置法が平成二十年六月に施行されまして、国の補助率を従前の二分の一から三分の二に引き上げるということで対応されて、これが平成二十二年度まで続くという形になっているわけでございます。 そういった中で、全国の学校からということになりますけれども、地方からこの事業の推進に向けて要望がかなり寄せられているというふうに聞いておりますけれども、そのような状況でしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 御指摘のとおり、補助率の上増し分は一年で期限が来るという状況でありますが、今御指摘のように、地方の団体からの要望は引き続き強い要望がございます。残棟数もまだありますので、そういう環境を踏まえて積極的に取り組んで検討してまいりたいと思っております。
○辻泰弘君 先ほどお話ございましたように、当初ベースでは大体同額を確保していただいているということでございます。これはいろいろ地方の方からの御意見もあるんですけれども、補正で上積みしたので、それと対比すると減ったように見えるわけですけれども、当初予算ベースでの確保はほぼ同等確保していただいていると、こういうことで若干誤解もあるところもあるわけですけれども。とは申せ、今お話ございましたように、要望も強いし、できるだけ早く耐震化をして、やはり安全がまず第一でございます。総理がおっしゃる人の命を守るということでございますので、やはりできるだけ早く予算を付けて対応していくべきだと思うわけです。 つきましては、来年度の予算の中で経済危機対応・地域活性化予備費というのがあるわけですけど、これの費目、対象用途ですね、使途の対象はどうなっているか、財務大臣からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(菅直人君) ちょっとお待ちください。──ちょっと待ってください。済みません。
○委員長(簗瀬進君) じゃ、辻泰弘君、もう一回。 いいですか、菅直人財務大臣。
○国務大臣(菅直人君) たくさん質問をいただいていましたので、ちょっと失礼しました。 現下の厳しい経済状況にかんがみまして、経済対策に万全を期するため、二十二年度予算において経済危機対応・地域活性化予備費一兆円を計上いたしております。この予備費は、予見し難い景気、雇用状況の悪化等に対応して、地域経済の活性化、雇用機会の創出や国民生活の安定に資する施策を機動的、弾力的に実施できるものとし、予算総則においてこれらに係る項を限定列挙しております。 具体的には、今御指摘のあった耐震化といった公共事業のほかにも、社会保障全般についても利用ができるものと、このように位置付けられております。
○辻泰弘君 そこで、総理にお伺いしておきたいんですけれども、今お話ございましたように、まだ、二十二年度予算なんでちょっと先の話で恐縮ではあるんですけれども、現実に二十二年度予算において予備費が付けられている。そして、その中に、今おっしゃっていただいたように、国民生活の安定に資するものは対象になっているということで、具体的に公立文教施設整備費が予算総則の中でその対象になっているわけなんでございます。すなわち、その耐震化の費用がそこに入っているわけでございます。 そういった意味で、この一兆円の予備費を是非、まだ先なもので恐縮ですけれども、来年度予算成立の後、できるだけそれに速やかに歳出をしていただいて学校現場の耐震化に向けて取り組んでいただきたいと、これを文科大臣ともいろいろと御相談いただいて取り組んでいただきたいと、このように申し上げておきたいと思うんですけれども、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 辻委員の大変強い御意向でありますので、今お話がありましたように、この予備費の一兆円、貴重に使わせていただきたいと思います。 子供の命というものの重要性は十分に認識しております。耐震化、遅れていると言われております。したがいまして、十分に適用できるように配慮してまいりたいと思いますが、そのためにも、まずは来年度の予算案を、まだ審議もしておらない段階でございますので、これを上げてからということになりますが、耐震化に向けては大変重要な案件だと理解をしておりますので、辻委員の仰せのとおりに努力をしてまいりたいと、そのように思います。
○辻泰弘君 是非そのようなお取組をお願い申し上げておきたいと思います。 なお、学校のみならず病院の耐震化なども大変急務となっておりまして、長妻厚生労働大臣もお取り組みいただいているところですけれども、今日は時間がないので御質問いたしませんけれども、それらについても十分御配慮いただいて、病院の耐震化も進めていただきますようにお願いを申し上げておきたいと思います。 それで、時間の関係上次に行きますけれども、空港の問題について前原大臣にお伺いしておきたいと思います。 二点にわたりますけれども、まず一つは、この度の新成長戦略におきましても羽田空港の二十四時間国際拠点空港化ということを出しておられます。また、かねてよりハブ化ということもおっしゃっているわけですけれども、このことについての御見解をお示しください。
○国務大臣(前原誠司君) 来年の十月に羽田の四つ目の滑走路ができます。そのことによりまして、今三十・三万回でございますけれども、管制がうまくいきましたら、最終形で、夜間も入れて四十四・七万回まで増えてまいります。したがって、その増枠分を半分、できればそれ以上国際線に振り向ける中で二十四時間国際拠点空港に羽田をしていきたいと、このように考えております。 このポイントは、成田も羽田もかなり参入待ちの航空会社が多いわけでございまして、そういったところに対する需要というものを増やしていくと同時に、やはり今、地方の空港から仁川に飛んで仁川から海外に行くという、日本の地方空港のハブが今仁川になってしまっていると、これが大きな問題だと思っております。これを羽田に取り戻す中で、ある空港の活性化を図る、そして日本の航空会社を含めての航空需要の増大を図っていくということで取り組ませていただきたいと考えております。
○辻泰弘君 時間がないので次に進めますけれども、もう一つ、関西空港の問題がございます。 これも二十二年度予算で補給金を出すには抜本的解決策を出してからですよと、こういうふうな前提が付いているわけでございまして、今、関西空港、大阪空港それから神戸空港と三者の協議などもいろいろ進んでいるわけですけれども、いわゆる関西三空港の問題について、前原国土交通大臣、現状認識、今後の解決策、それに向けての御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) これはなかなか難しい問題でございます。 といいますのも、関空の今負債総額は一兆一千億円でございます。これが最大の問題点になっておりますし、また、兵庫選出の辻議員には若干申し上げにくいことなんですが、神戸空港も含めて近接した、八尾も含めると四つの空港があるということで、これをどのように有機的に活用していくのかということは大変頭の痛い問題でございます。 関西経済界を含めて三空港の一体運用ということをおっしゃっているようでありますが、なかなかこれでは抜本的な解決にならないというふうに思っておりまして、我々としては、今、国土交通省成長戦略会議におきまして関西三空港の在り方、抜本的にどう見直していくのか、また、それが前提で七十五億円の補給金というものをちょうだいしておりますので、少しお時間をいただいて、地元の皆さん方の御意見も伺いながら、抜本的な解決策を見出していきたいと考えております。
○辻泰弘君 やはり、答えを出す上において基本とすべきは需要であり、また国民のニーズがベースだと思います。そういった意味で、JALの問題、またダムの問題等抱えておられて大変ですけれども、どうぞ精力的にお取り組みいただいて、抜本的解決策の実現に向けてお取り組みくださいますようにお願い申し上げておきたいと存じます。 それで次に、法務の関係で千葉大臣にお伺いをしておきたいと存じます。 一つは、かねてより一つの大きなテーマでございますけれども、司法試験の合格者数の問題でございます。 平成十四年の司法制度改革のときに閣議決定をされて、平成二十二年ごろには三千人程度にするということであったわけですけれども、それがかなり過剰といいますか、目標が高かったということで、司法修習を修了した弁護士の方も就職困難だというふうな状況もあったりしているわけで、当初から言われていたとおりじゃないかと、このようなことも言われているわけでございまして、その見直しを私もかねて求めてきたところであるんですけれども、このことについてのお取組の方針をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(千葉景子君) 御指摘をいただきましてありがとうございます。 私も、この問題については多方面からいろいろな御提起をいただいているものですから、関心を深く持たせていただいております。 ただ、これが様々な経緯の下で閣議決定をされて決定をされているというものでございますので、改めて根本的な見直しをしなければ、なかなかまだまだ、結論はまだ出ていないという状況でございます。 今、法曹養成制度全体についていろいろな課題も見えてまいりましたので、その検証作業を早急にしよう、その中でこの合格者数の問題なども議論しなければならないということで、今文部科学省の方とも協力をさせていただいて、検証を行うフォーラムを今スタートする段階に至っておりますので、この中でできるだけ精力的に検証、議論をさせていただいて方向性を出すことができればと、こう考えておりますので、またいろいろな御提起をよろしくお願いを申し上げます。
○辻泰弘君 これは元々過大な目標だったと思いますので、その是正方、取組をお願いしておきたいと思います。 それから、人権侵害救済法案については検討中ということで予定されているわけなんですけれども、この問題は、小泉総理も本会議において「新たな人権救済制度を整備します。」ということで平成十五年一月におっしゃっていたにもかかわらずそのままになっているという状況でございまして、これも是非早急に取り組んでいただいて法案提出していただきたいと思うんですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(千葉景子君) これもかねてから御提起や御指摘をいただいている問題でございます。また、かなり国際的な人権機関からも度重ねてこの人権機関の制定ということを求められているところでございまして、こういうことを踏まえながら今検討をさせていただいております。政務三役、そしてまた今……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) お静かに。
○国務大臣(千葉景子君) 大臣政務官の下で様々な検討課題、これについて議論を重ねさせていただいておりますので、そういう議論も踏まえつつ、また皆さんの御意見もいただいて御提起をすることができるようにしてまいりたいと思っております。
○辻泰弘君 この問題の取組もお願いしておきたいと思います。 もう一つ、法務マターで、最近新聞にも載ったことでございますけれども、性同一性障害の問題にかかわることでございます。 これは、私の兵庫県の方のことが事案として大きく出たわけですけれども、結婚している男女が第三者の精子を使って人工授精で子供をもうけた場合には一般的には嫡出子になるんですけれども、性同一性障害のために性別変更した夫と妻の間の子供は非嫡出子とするというふうな、結果としてのそういう扱いについての差別があるということがございまして、これについて改善を千葉大臣もおっしゃっていたんですけれども、このことについてどのように取り組んでいかれるでしょうか。
○国務大臣(千葉景子君) 今御指摘をいただきました問題につきましては、ちょっと前提が、もう少し正確に申し上げなければいけないかと思いますが、時間的なこともあろうかと思いますので。 私も、何かこれは見直しをしていかなければいけないというふうに申し上げたところでございます。ただ、これ、根底には生殖補助医療、この問題をきちっと整理をしなければいけないという問題もございます。それから、性同一性障害の方の特例法、このときにもここまでのことは予測をしていなかったという面もございますので、今法整備が必要なのか、あるいは何らかの運用をできないものか、政務三役の下で今精力的にちょっと検討させていただいておりますので、それに基づいてできるだけ早くこういう問題についての救済をさせていただくことができたらと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○辻泰弘君 それぞれの法務大臣のお取組をお願いしておきたいと思います。 舛、あっ、長妻厚生労働大臣にお伺いしたいと思いますけれども、今度の第二次補正予算におきましても、失礼しました、小児科、産科、救急などの医療体制の整備を進められているわけですけれども、今度の診療報酬〇・一九%引上げでございますけれども、これもやはりそうした小児、救急、産科、外科、地域医療等々にも重点的にしていくべきだと思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 長妻でございます。済みません。 十年ぶりに、今御指摘のこの医療の体制整備なんでございますけれども、これまで二千二百億円、社会保障を毎年毎年機械的に削減をしていくということで大変全国、医療、疲弊をいたしました。 今回、財政当局の御尽力、そして総理の御理解もいただいて全体で十年ぶりにプラス改定、ネットでプラスということになったわけでございます。特に医科の部分ではプラス一・七四、四千八百億円を入院中心に配分をしていく。そして、今御指摘の産婦人科、そして小児科、そして地域医療、そして外科等々、手厚く配分をして、国民の皆様が安心して医療を受けられる体制を整備をしていきたいというふうに考えております。
○辻泰弘君 大変失礼いたしました。昨年私、厚生労働委員長をしておりましたので、いつも大臣をお呼びしておったのがそうだったので、それで申し訳なく思っております。お許しください。 なお、再診料の引上げ、引下げ問題が出ておりますけれども、やはり開業医の方もかねての新型インフルエンザの予防接種などに非常に尽力されて、発熱外来の問題もございましたけれども、そういった意味で開業医の方々のそういった思いもしっかりと受け止めて議論をしていっていただきたいと、このことだけ申し上げておきたいと思います。 そして、私は思うんですけれども、診療報酬を上げると保険料に跳ね返る、また窓口負担に掛かってくるということなんですけれども、やはり皆保険でフリーアクセスで、また、非常に現物給付という日本の医療のいいところをやっていこうとすれば、やっぱり負担は必要にならざるを得ない。消費税の議論はしばらく先だとしても、やはりある程度保険料負担は増えることもやむを得ないというふうなことを私は思うんです。 そういった意味で、そういったことはある程度、ある面やはり国民の御理解をいただくように説明もしながら、ある意味で給付と負担が明確な保険料でございますから、その点については余り逃げずに訴えていくべきだと私は思っているんですけれども、厚生労働大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 私も、これ負担の問題というのは避けられない問題だと考えております。 ただ、その前提となるのは、国民の皆様が負担をしていただいている例えば税金やあるいは保険料が本当に中抜きされないで、それがきちっと全額社会保障のサービスに一対一対応で結び付いているんだと、天下り団体に流れたり無駄な事業がないんだと、こういうような実感を持っていただくために、まだまだ時間を掛けて我々は全力で取り組まなきゃいけないというのが前提でありますけれども、そういう御負担もきちっと国民の皆さんに御説明をするということでございまして、実は今回も、市町村国保についても御負担が上がるところを、平成二十二年度予算額で二千五百四十億円を入れまして、その負担の上昇を抑えるような措置もとらせていただき、協会けんぽについても御負担が増えるのをある程度抑える措置もとらせていただくということも併せて取り組んでいるところであります。
○辻泰弘君 最後の質問を長妻さんにさせてもらいますけれども。 いわゆる介護療養型医療施設の廃止ということが平成二十四年三月に決められているわけですけれども、このことについての取組、民主党マニフェストでは凍結ということを出しているんですけれども、このことについてどのような方針で対処されるか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) これ、病院のベッドというと、いわゆる普通のベッド、入院するベッドと医療療養型ベッド、これは比較的慢性期の方ですが、そしてもう一つ慢性期の方の介護療養型ベッドというのがございまして、これを我々は、拙速に廃止をするということが前政権の下進められているんですけれども、基本的に廃止というような方向性は変わりませんけれども、本当に廃止をして、そこのベッドにおられる方がきちっとあるべき医療、あるべき介護を受けられるというのをきちっと確認をして、丁寧に移行しなきゃいけないと。医療費削減、介護費削減ありきでやってはいけないということで、今実態調査を綿密にしておりまして、その調査結果も見ながら、今その一方で国民の皆様から、病院でお亡くなりになる比率が日本国は多い、その一方で、御自宅でみとるというような御要望、御期待もあるわけでありますので、その両面にこたえるべく丁寧にやっていきたいというふうに考えております。
○辻泰弘君 昨日から今まで民主党会派の仲間共々に、総理並びに関係各大臣に御質問をさせていただいてまいりました。 結論的に言いましても、やはり財政状況は大変厳しいという状況でございますので、こういった中において政策運営を進めていかれることには大変困難が伴うこととは存じますけれども、総理がお示しいただきました幸福追求社会ですね、幸福追求社会、また人間のための経済社会、こういった理念を掲げられて、人間、生活第一の政治の更なる深化、前進に向けて力いっぱい御奮闘されますように心から御期待申し上げますとともに、私どもそれをしっかりとお支えしていくという決意を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(簗瀬進君) 以上で辻泰弘君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(簗瀬進君) 次に、山口那津男君の質疑を行います。山口那津男君。
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。 ただいま議題となっております第二次補正予算に関連いたしまして、現下の重要な政治課題について何点か御質問さしていただきます。 まず初めに、沖縄の普天間基地をめぐる問題について御質問さしていただきます。 私は、この沖縄普天間基地の問題が顕在化いたしましてから沖縄を三度訪れました。直近に訪れましたのは昨年の十二月の十八日であります。今この航空写真をお示しいたします。(資料提示) これは普天間基地の航空写真でありますが、中央部に滑走路がありまして、その北東部に普天間第二小学校というのが隣接をしております。場所で示しますとこの部分であります。 総理はこの普天間第二小学校を訪れたことがございますか。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私自身は訪れてはおりません。先般、官房長官が訪れたと伺っております。
○山口那津男君 是非、総理にも機会がありましたら訪れていただきたいと思うんでありますが。 この普天間第二小学校は、滑走路の延長線の飛行経路のすぐ隣、隣接しているわけですね。この小学校の校庭のフェンス、これは空港の敷地と隣り合わせであります。そして、学校からは校長先生の案内でいろいろ御説明をいただきましたけれども、大型の航空機が離発着する、時にはジェット戦闘機も離発着する、さらにはヘリコプターがもう常時と言っていいほどホバリングをしたり、上昇、下降を繰り返しております。 この普天間基地の問題といいますのは、かつて二〇〇四年の八月十三日に、この滑走路、普天間第二小学校と対角線の反対側にあります沖縄国際大学にヘリコプターが墜落事故を起こしました。国際大がこの位置であります。たまたま夏休み中でありまして、学生さんは不在であり大惨事を免れたわけでありますけれども。しかし、この国際大学の校舎を損傷し、そして道路を挟んで反対側の住宅に破片が飛び散りまして、そして住宅の家財を損傷したと。万が一人命への損傷があったらこれは大変なことでありました。そういう危険と隣り合わせであるというところがこの普天間基地の重要な課題になっているわけであります。 そして、騒音ももちろん常時あるわけであります。この状況に対して普天間小学校では、万が一に備えて避難訓練をやらざるを得ませんというのが校長先生の切実な声でありました。さらには、校舎には防音工事をやっているわけであります。暑い時期にはエアコンも使えます。しかし、エアコンを使えない時期でさえも、窓を開けざるを得ない暑いときもあります。そういうときはもう騒音が直ちに飛び込んできて授業にもろくすっぽならないと、そういう厳しい状況にさらされている。 ですから、この普天間の方々は、一日も早くこの騒音の被害とそして墜落の危険、これを取り除いていただきたいというのが切なる思いなんであります。だからこそ、これに代わる場所を設けてそこに移転をするということを長い間模索をしてきたわけであります。 この普天間基地をめぐる問題の出発点はここにあるわけでありまして、同時にその目的といいますか終着点も、この危険を除去する、これに帰着しなければならないと思うわけでありますが、総理の御認識を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 山口代表が申されたとおりだと思います。この歴史的な普天間の飛行場の経緯という話もありました。それもそのとおりだと思います。 そして、できて、今普天間の第二小学校のお話がございましたが、隣接するところに住んでおられる住民の皆様方は毎日大変な危険と隣り合わせている、そしてまた騒音もひどいという状況の中で、一日も早く普天間の飛行場が移設されなければならないと、そのように願っていることは十分に理解をしております。私もかつて高台の方から一度この全容を見せてもらったことがございました。そのように感じたところでございます。 一方で、しかしやはり安全保障という観点から米軍の存在が必要であるということも事実であります。その中でどのような回答をつくり出していくかということで、今私どもは普天間の移設先、五月末までには必ず移設先を見出していくという思いの下で努力をしているところでございます。
○山口那津男君 今、五月に決着をするということをお述べになられたわけでありますが、現在まで日米両国政府で合意されている場所があったわけでありますけれども、この点については、両国政府のみならず、これは沖縄の現地の方々もこれまでは容認をしてきたという経緯がありました。 私が昨年訪れたときも仲井眞知事とお話をして、そこで、新政権に望むことは、くれぐれも沖縄を頭越しで決定をしないでいただきたい、やはり沖縄の意思というものをしっかりとこの合意の中に組み込んでほしいと、こういうことをおっしゃっておられたわけであります。当然のことだろうと思います。 我々も、この沖縄の皆さんが言わば当事者としてこれまでの合意を受け入れてくださったと、こういうことでありますから、それを尊重してきたということで今日まで来たわけですね。これを変更するというのであれば、これはやはり沖縄の知事さんを始め沖縄の関係者の方々の言わば了解を得る、合意を得るということが不可欠の要素だと思いますが、この点についての総理の御認識を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 言うまでもないことでございまして、当然、普天間の移設先を考えていく際には、決して沖縄県民、特に知事を中心としてこの普天間のことにかかわってこられた方々の頭ごなしに解決をするというつもりはございません。 しかし、最終的には当然政府が責任を負わなきゃいかぬと、政府の責任の下で沖縄の県民の皆さん、知事を始め県民の皆様方にも御納得、御理解をいただけるような解決をしてまいりたい、そのように思っております。
○山口那津男君 ところで、昨年の十二月五日、岡田大臣は、名護市で行われた市民との対話集会におきまして、その発言の中で、本来、基地を造るかどうかという話、あるいは日米同盟という話は国の話であるという趣旨のことを御説明されたと伺っております。 今でもこのようなお考え方を持っていらっしゃるのかどうか、あるいはほかに補足すべきことがあるのかどうか、この点について今のお考えをお述べいただきたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 今委員御指摘の話は、名護市の、どちらかというとキャンプ・シュワブ沖に移転することに反対する、そういう立場の皆さんの集会で発言をしたものでございます。 私の意図は、今総理がおっしゃった話と同じでありまして、もちろん沖縄の皆さんの理解を得る、その努力は必要であります。しかし、これは国の安全保障にかかわる話でありますので、最終的な責任は国が負うもの、したがって、国が最終的には決める、もちろんその過程において十分意見を聴いていくと、こういうことだと思います。
○山口那津男君 この間の日曜日に名護市で市長選が行われました。そこで、この名護市への移転に反対する主張をされていた方が当選をされたわけですね。その直後に、官房長官、官房長官は、この市長選で示された民意といいますか名護市の方々の気持ち、これに対する発言がいろいろと波紋を呼んでいるわけですね。そしてまた、この解決のためには、国が言わば強制的な措置をとる、そういう法的制度もあり得ると、こういう発言もされているようであります。しかし、この点については、やはり直近に示された名護市の方々あるいは沖縄県民の方々の総意というものも反映している部分があるかもしれません、そういう気持ちにもっともっと本当は謙虚でなければならないと私は思います。 その官房長官の真意というもの、これは今総理も、沖縄の地元の方々の意見は当然に取り入れて最終決定をしなければならないと、こうおっしゃっているわけでありますから、この官房長官の真意というものを今、沖縄の方々に向かって、また国民の皆さんに向かって明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(平野博文君) 代表にお答えをいたします。 先ほど来、総理の方からも御答弁をさせていただきましたが、普天間の基地問題というのは、私はやっぱり沖縄の県民の皆さんの負担軽減と安全性、危険の除去、このことが第一義にやっぱりあると、そういうことでございます。加えて、安全保障の問題、日米の関係等々ございますが、一に掛かって、今代表からお話ございましたように、今日までのこの普天間のるるの経過の原点はそこにあるわけであります。 そういう考え方の下に、政権が替わり、総理の方の指示から、改めて今までの経過の部分、こういうことをしっかりと検証するようにというお話がございました。そういう中で防衛大臣、外務大臣含めて2プラス2で今日までの日米間の経緯検証を行ってこられたわけであります。 加えて、昨年の十二月の十五日に、改めてこの普天間の新たなる基地を政府と与党の中で検討委員会を立ち上げてしっかりと検証するようにという、こういうお考えを示されまして私に指示がされ、その委員長に私がなった次第でございます。 そういう意味で、先般も沖縄にお邪魔をいたしました。その小学校、第二小学校にも私はお伺いをしました。屋上からも見ました。フェンスも歩きました。住民の住んでおられる住宅街についても私、丁寧に歩きました。そういうことを踏まえながら、これは大変な状況にある、環境にあるということを踏まえて今日まで精力的に検討してきたわけであります。 その検討の過程で、私はマスコミの皆さんにも理解をいただきたいのは、検討委員会としてはゼロベースで検討すると、このことを申し上げました。いろんな予見を与えずに、本当に県民の皆さんの安全性、負担軽減ということで、加えて本当にその基地に、移転する基地にふさわしい施設なのかということを基本に置きながらまず選考していくと、こういうことでございました。 したがいまして、それぞれの自治体の首長さんの発言あるいは議員の発言等々ございますけれども、そうじゃなくて検討委員会としてはゼロベースで検討していくんだ、こういうことをベースにやってきたわけであります。 そういう中での先ほどの市長選挙の結果についての民意、これは私は民意の一つにはあるということは申し上げておりますし、必ず私は当該の自治体あるいは関係者との間に理解を求めてこれは進めていかなきゃならないということを申し上げてきたところでございます。
○山口那津男君 更に官房長官に伺いますが、五月に決着すると、こう言われているわけでありますが、何を決めるのか、ここがはっきりしているのかどうか、これを是非伺いたいと思うんですね。 この普天間の危険を除去する、これは目的であります。これが見通しが立たないようではどうにもなりません。そのためには移設先というものがはっきりしなければ、単に先々の見通しの付かない先送りではどうしようもないと思います。そういうことをアメリカ政府が受け入れるものでなければ、最終的な合意にならないと思います。 そういうことをもろもろ含めて、五月までにどういうことを具体的に決めるのか、そのことについてはっきり御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(平野博文君) 委員御指摘の部分でございます。 総理からの指示は、五月末までに日米との協議も含めて移設先について決めなさいと、こういうことでございます。それは当然、組織決定でございますから、私どもの検討委員会が決めたことが政府の意思決定にはなりませんから、当然閣僚委員会並びに閣議というところの意思決定というプロセスが入っていくわけでございますが、したがって、そのことを前に倒しながら、検討委員会では、いつ具体的にどこに落とし込むかということをしっかり決めながら、ただ、これはいろんな交渉事が重なってくるわけでございます。しかしながら、総理としての指示は、五月末までに移設先を決めなさいと、こういうことでございます。
○山口那津男君 総理、最後は私が決めると、こうおっしゃってこられたわけですね。今の官房長官の答弁を踏まえて、五月末までに決めたこと、これを総理として、政府としての、我が国の政府として最終的な決着、そしてそれはアメリカとの合意のできるもの、こういうところまで仕上げて結論を出すと、そういうふうに伺ってよろしいですか。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのように理解していただいて結構です。
○山口那津男君 もう一度、これは、今おっしゃったことは、それが実現できなければこれは内閣の命運にかかわることです。ここで国民の皆さん、そして対外的に約束されたわけでありますから、この政権の言わば存続を懸けてこれを実現すると、そういう決意ですね。もう一度はっきりおっしゃっていただきたいと思います。
○委員長(簗瀬進君) 平野博文官房長官。(発言する者あり)その次、総理から答えてくれますから。
○国務大臣(平野博文君) 委員長が指示されたわけですから、まず私の方から。 何回も言いますが、総理の意思、強い指示に基づいて全力で私どもはそれに向かって取り組むと、こういうことでございます。
○山口那津男君 総理、どうぞ。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 五月末までに必ず結論を出しますから、どうぞ皆様方にはそのことを御理解ください。
○山口那津男君 これは、今の総理大臣のお言葉ですが、最後に決める御自身が内閣として決着を付けると、こういうふうに承りました。是非やり遂げていただきたいと思います。 それで、次に非核三原則についてお伺いしたいと思います。 オバマ大統領は昨年、プラハで核兵器のない世界について、核テロリズムの脅威というものに触れました。昨年の九月の国連総会でも同じく核テロへの懸念が議題となりまして、非国家主体への大量破壊兵器の拡散防止とともに、安保理決議一八八七号にこのことが盛り込まれたわけであります。 冷戦時代が終結した今、直面する問題は核拡散であります。我が国の非核三原則のうち、核を持ち込ませず、この原則、これは、まず核保有が、核兵器を持ち歩くような時代ではもうなくなってきていると、こういう一つの背景が今できてきております。そして、それを裏付けるものとして、この核を持ち込ませずと、こういう規範の意味がますます私は重要になってきていると思います。 でありますから、我が国がこれまで国是として堅持してきたこの非核三原則、これはこれからも我が国としてしっかりと堅持をしていくべき大きな政策だと、こう確信をするわけであります。総理のこの点の御認識を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 日本が唯一の被爆国であると、その思いの下で私どもは非核三原則というものを今日まで守ってまいりました。核を持ち込ませずというものも含めて、非核三原則はこれからも周知徹底をしてまいります。すなわち、非核三原則を守ってまいります。
○山口那津男君 是非この点をこれからも堅持していただきたいと思います。 次に、もう一つの重要な政策として武器輸出三原則があります。平和国家の我が国の立場からして、国際紛争の助長を回避するというためにこの原則をこれまで貫いてまいりました。 一月二十一日に行われた防衛関連企業幹部と北澤防衛大臣との意見交換会、このときに大臣はこの原則の見直しに言及したと言われております。二十二日の衆議院の予算委員会では、この原則をしっかり守りながらと前置きしながらも、この際いろいろと検討する余地はあるのではないかと御答弁されているようであります。防衛大臣にこの真意というものを是非お伺いしたいと思います。 もちろん、この原則、今日的にいろいろと検討すべき課題というのはあることは事実だと思います。例えば、産業の基盤、技術基盤がどうかとか、あるいは諸外国の技術にキャッチアップする必要があるかどうかとか、あるいは調達コストがかさむことがあるいは妥当な水準がどういうものであるかとか、あるいはこの我が国の武器技術というものが拡散することを防止する手だてがはっきりと取れるかどうかとか、いろいろと課題はあると思います。 防衛大臣のこの発言の真意というもの、これは今までの武器輸出三原則を変更すると、こういう意味を含むのかどうか、明快に御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) お答え申し上げます。 山口委員は防衛政務次官もおやりになって十分御承知だと思いますが、武器輸出三原則につきましては、これは国際紛争等を回避するための極めて重要な我が国の基本原則であります。このことにつきましては昨年の臨時国会で衆議院の委員会で御党の佐藤委員にも私の方からお答えをして既にありまして、私は政府の方針と一緒にこれは守っていくと、そういう前提に立って、私自身が防衛装備品の調達に責任を持つという立場で過去の事案をいろいろ研究をさせていただいて、御案内のとおりに、BMD等は官房長官の談話等で特別扱いをしてきたりしている。 そういうことにかんがみて、新しい政権としてこれをどうするかという問題意識を持って、防衛省の武器調達に御協力をいただいている業界の皆さん方とつい先ごろ懇談をいたしまして、原則を堅持しながら、先ほどもお話のありました生産基盤や技術基盤をどうして維持していくかというようなことで大変有意義な懇談にもなりまして、そういうものを基本にして、新たにどういう問題点を解決すべきかというようなことを研究していきたいと、そういう意味での問題提起として私の方から申し上げた次第でありまして、重ねて申し上げますが、武器輸出三原則を守らないとか、これを変えるとか、そういう意味合いでの発言でないことを御理解をいただきたいと思います。
○山口那津男君 これまでもこの原則については厳しい議論をした上で、その歯止めをしっかり掛けた上での例外的な措置というものをとってきた経過があります。しかし、この原則そのものは、我が国が平和国家として国際社会で定着した言わば評価というものがあるわけでありますから、我々は今後もこの原則というものは維持していかなければならないと、こう考えております。 改めて総理のこの原則に対する考え方、そしてこれからの決意についてお述べいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 日本は憲法によって、二度と戦争を起こさないと、そのことを誓っている国であります。したがって、武器というものの輸出に関しても極めて厳格でなければならない、その思いの下で武器輸出三原則というものを決めて今日まで守ってきたわけでございます。 私どもとすれば、その思い、武器の輸出に関しては、やはり当然ながら極めて慎重でなければならないという思いの下で武器輸出三原則は守らしていただきたい、そのように考えております。
○山口那津男君 先ごろハイチで大きな地震がありました。今、国際社会はその救援並びに復興活動に力を入れているところであります。我が国としても、この国際緊急援助隊の派遣、少し遅きに失した感もありますが、しかし、今現地で大勢の方々が頑張っていただいている、深く敬意を表するところであります。 そして、これからは復興の過程に入っていくだろうと思います。その点で、国連がPKO、これについて新たな拡大の要請を各国に出しました。我が国政府もこれに対して、自衛隊の言わば施設部隊といいますかね、この部隊を出す用意があるということを通報したと、こう言われております。 このPKOの枠組みで我が国が自衛隊を派遣する場合、これはこれまで五原則というものをしっかりと守ってまいりました。この本来の五原則の意味というものは、紛争直後の地域にPKO活動を展開する場合には、我が国の部隊に敵対するようなものあるいはそれに準ずるようなものが現れることがないような枠組みということで非常に重要な機能を持ってきたわけであります。もしここがおろそかにされますと、これは部隊として武器を組織的に使用すると憲法で禁止された武力行使に当たる可能性が出てくる、これを避けるという意味でこの五原則というのは非常に重要な機能を果たしてきたわけであります。 さて、今回のこのハイチのPKOにこの五原則というのがはっきりと適用できるのかどうか、五原則が満たされているのかどうか、この点の政府の検討というのはどのようになされているのか、特に紛争当事者間の停戦の合意というものがあるのかどうか、この点の御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 委員御指摘の五原則、特に紛争当事者の合意ということでありますが、これは国連PKO活動、国際連合平和維持活動の定義の中に出てくる言葉であります。そこの定義の中で、同じく括弧書きで「(武力紛争が発生していない場合においては、当該活動が行われる地域の属する国の当該同意がある場合)」というふうに書いてあります。我々はここに該当するというふうに考えているわけでございます。
○山口那津男君 そのような考え方だとしても、このハイチの政府というものが主体としてはっきりしているのかどうかというところ、これが必ずしも判然としない。そして、治安が安定しないからこそこのPKOがつくられて、その治安の維持等に当たっていると、これまではそういうふうに理解をしてきました。 この点について大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 確かにハイチにはその治安状況について若干問題があり、だからこそPKO部隊が展開をしているわけであります。 しかし、それは何か反政府勢力があって、そして政府と対立するということではなくて、政府はしっかりあります、建物は壊れましたが。大統領も依然として当然しっかりと、何といいますか、ハイチの国を統治しておられるわけであります。ただ、いろいろな安全上必ずしも十分でないところがあるからこそPKOが派遣されてきたということでございます。 最近、何といいますか、銃を空に向かって撃たざるを得ないという状況が発生をいたしましたが、これは大変な状況の中で食料を配っておりましたところ、その食料を受け取っていた群衆の中に一部乱れがあって、その乱れを正すために空に向かって銃を撃ったと、こういうことでございます。 これが、紛争が現に行われていると、そういうふうには私どもは考えていないわけでございます。
○山口那津男君 これまでのその紛争当事者の停戦の合意があるという従来のパターンとは違うハイチの状況なんですね。まさに治安が悪い。そして、これまでの展開したPKOの中でも、やはりこの治安の状況の悪い中に巻き込まれて犠牲者が出たと、こういうこともあるようであります。 ですから、総理、この点についての判断につきましては、私は常々申し上げるんですが、派遣される人たちの身になって、その人たちの立場に立って、最も所期の目的が達せられるような、活動しやすいような状況をしっかりと確保する、つまり、その治安の確保、ここをやり遂げた上で、本来の言わば工兵の部隊、施設部隊のいい仕事ができるようにしてやるという配慮が重要だと思います。この点のくれぐれもきちんとした配慮を総理にお願いしたいと思いますが、どうぞ総理の御認識をお述べいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私どもは今、国連のPKO派遣に関して前向きに検討しております。すなわち、五原則というものは守られるという認識をいたしております。くどいようですが、武力紛争というものが起きているという認識ではありません。岡田外務大臣が先ほどお話をされましたけれども、社会的な混乱、確かに地震の後ですからあろうかと思っておりますが、しかし、それは武力紛争というたぐいのものではないという中で私どもとしては派遣することにいたしたいと考えています。 もとより、その部隊の安全というものには全力を期していかなければなりませんし、もし何らかこの五原則が破られるということになれば、当然戻ってくるということになるわけでありますが、安全、隊員の安全というものを極めて高くしっかりと見極めながら行動をしてもらいたいと、そのように考えているところでございます。
○山口那津男君 是非万全を期していただきたいと思います。 さて、次に雇用の問題、若い人の働き口の問題についてお尋ねしたいと思います。 公明党は、昨年末に若者の雇用緊急一斉総点検というのを行いました。その中で、特にジョブカフェ、若者自立塾等へのアンケート調査、また現在、就職活動にいそしんでいる学生の方々との懇談会等を繰り返したわけであります。 そうした中で、今春、この春卒業予定の新卒者の内定率、これが現状で非常に悪いんですね。かつての就職氷河期と言われた時期を下回って、過去最低であります。直近の数字で言いますと、高校新卒者の内定率は六八・一%、大学新卒者の内定率は七三・一%、惨たんたるものであります。最も人生で希望に満ちた時代であるべきなのに、自分の就職先も内定しない、そういう人が大勢いらっしゃる。本当にかわいそうなことであります。これは日本の将来にとって深刻な事態でありまして、この春の新卒者、あと六十五日で社会に出る、待ったなしの状態、そういう中で第二のロストジェネレーションをつくらないためにも、実効性ある緊急支援策が必要だと思います。 本来であれば、成長戦略をしっかりと具体化し実行した上で景気が良くなっていく、雇用情勢が非常に好転すると、こういう波をつくるというのが重要なことであります。しかし、今緊急に必要なこと、この点について何点か御提言申し上げたいと思います。 まず一点目でありますが、大学新卒者向けの求人倍率を見てみますと、大企業で〇・五五倍、中小企業では三・六三倍。中小企業に引き合いはあるんですが、しかし求人は多く残ってしまっている。ここにミスマッチが生じているわけです。中小企業にも非常に有力な企業もありますし、将来性の豊かな企業もたくさんあるわけですね。 ですから、ここで必要なことは、中小企業の事業者の中でも民間として情報サイトを作っているようなところもあるんですが、やはり内容が不十分であったり情報に偏りがあったりするわけですね。最も中小企業に関連する情報を総合的に有しているのはやはり政府だと思います。私は、政府として中小企業の就活応援ナビといったようなものを作って、そして情報提供を図り、強力にミスマッチを解消する支援策が必要だと、こう考えますが、総理としてお取組の姿勢を伺いたいと思います。
○国務大臣(直嶋正行君) 総理からお答えあると思いますが、現状をちょっと私の方からまずお答えさせていただきたいと思います。 今、山口代表御指摘のように、大企業の求人、有効求人倍率は低いんですが、中小企業はおっしゃったように三・六倍という非常に人をまだ求めているということでありまして、今朝もちょっとお話し申し上げましたが、そういった中小企業を中心にした中堅中小クラスの企業の求人情報を整理をさせていただきまして、今時点で約千四百二十七社でございますが、昨年末から大学等関係先にも御案内をし、経済産業省のホームページにも今立ち上げまして、それを見ていただけると御希望に合うところが御判断いただけるという状況になっています。 ちなみに、昨年も同じことをやりましたが、昨年の七月で締め切った結果を申し上げますと、約七千人の就職につながったということでございまして、これは今年は今おっしゃったような状況でございまして、問題意識は私ども全く一緒でございます。より昨年よりも大掛かりでかつ成果を上げたいというふうに思っています。 それから、一つは、今の第二次補正予算で、いわゆる中小企業でインターンシップのような形で採用していただいて、良ければそのまま続けていただくと、こういう仕組みを予算を用意をしまして実行する予定になっております。 それからあわせて、中小企業は特に今お話しのように採用活動の負担が大きいわけでございますので、御指摘のような形になっているかどうか分かりませんが、中小企業に対する就職支援サイト、こういうものを通して支援活動をしたいということで、これも予算を用意させていただきまして、できるだけサポートをしたいというふうに思いますし、また今後、そういう面での効果的なやり方等が御提言、御提案等ありましたら、できるだけのことは取り入れていきたいというふうに思っています。
○国務大臣(長妻昭君) 今、山口委員から新卒者のお話もございまして、本当におっしゃられるように特に大学生の内定率は史上最悪というような状態で、大変憂慮をしております。 これについて、直嶋大臣と私と文科大臣で経済四団体に新卒者の採用について直接御要請をいたしまして、あるいは二百四十五の団体にも何とか採用をという要請をいたし、そして三月末までに、これは異例なことでありますけれども、厚生労働省等が中心になって百五十回の就職面接会を開催をする。あるいは、今御指摘のジョブカフェというものがいろいろ有効な部分もあるということで、今私もジョブカフェちばのパンフレットを持っておりますけれども、ここで仕事を単に紹介するだけじゃなくて、自己PRセミナーとか応募書類セミナー、あるいは面接練習セミナー、企業と話そうトークライブラリー等々、就職する前の心構えもきちっとここで学んでいただくというような取組もしているところでございます。
○山口那津男君 総理にはまとめて伺いたいと思います。 そこで、四月にどうしても頑張ったけど就職できなかったと、こういう未就職新卒者の方々が出ざるを得ないと思います。こういう方々に対する対応も考える必要があると思うんですね。 まず一つは、そういう方々のために、第一次補正予算で、我が党も推進したんですが、訓練・生活支援給付、職業訓練と生活支援を組み合わせた制度ですね、これは本来はフリーターのためにつくった制度でありますけれども、これを是非とも高校新卒者及び大学新卒者で未就職の方、この方々にも適用できるようにして応援すべきだと思うんですが、そのような制度になっておりますか。
○国務大臣(長妻昭君) これにつきましては、本当に就職が厳しい中、新卒の方が就職がないということですぐに職業訓練に入るというのはこれ大変残念なことで、ただ、そこで頑張っていただいて就職の機会を何とか拡大したいという思いでございまして、今御指摘のお話は、新卒の方が職業訓練を無料で受けていただく、そして一定の要件が合えば生活費も月十万円その方にお支払いするということについて、今まで新卒者の方に着目した制度とはなっておりませんでしたけれども、今回から新卒者の方もそれに適用をさせていただくということで、是非ハローワークにもお問い合わせをいただきたいということでございます。
○山口那津男君 ここでちょっと総理に伺いますが、そのためには、ハローワークだけではなくて、やっぱり学校の方もそういうことを十分承知して新卒者、学生や生徒さんにそういうことをお知らせしなきゃいけない、結び付けなきゃいけない。そのためには、文部科学大臣や厚生労働大臣両方で、総理が督励をして総合的に力を発揮できるようにしなきゃいけないわけです。その総理の取組の姿勢を伺いたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 先立ってお答えさせていただきます。 御指摘のとおり、大学の現場とハローワーク、ジョブカフェのいろいろな活動とかが有機的に連携できることが極めて大事だと思っておりますし、既に何年か前から岩手大学なんかは現場に岩大ジョブカフェ、ジョブカフェいわてとかいってやっていただいているところもあるんですが、先般というか昨年の十月に鈴木副大臣通知ということで、各大学関係者には、最大限ハローワークそれからジョブカフェ等と連携を強化して情報を収集し、学生に周知徹底して就職活動に資するようにという文書を発出すると同時に、連携を強化しておるところでございます。
○山口那津男君 その未就職新卒者の対応で、例えば広島県は非常に実践的な工夫をしております。広島県では、県内の企業やNPOに受け入れてもらって一年間の職業体験を提供する、そういう緊急支援策を実施することにしております。そして、その間の給料、これは国の設けた臨時特例交付金を活用して県が負担をすると、こういうやり方をするわけですね。そして、一年間やってもらった上で技能習得ももちろん可能ですし、その受け入れてもらった企業で正規雇用へつながる、こういう可能性も開いているわけであります。 是非、この広島県のような取組というものを全国でこういうことが実施できるようにいろいろ政府としても支援をしていく必要もあるのではないかと、こう思うわけであります。そういった国としての視野の広い取組、この点について総理のお考えを伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 山口代表から今御指摘がありましたこの広島県の例、これは各県に大変広げてまいりたい、大変進んだ発想だと思います。私は、今お話を伺いながら、やはり厚生労働省、そして文科省、さらには各県との連携をもっと密にする必要があるなという思いを強く感じたところであります。もう既にいろいろとやり始めていることは事実でありますが、更にその連携を高めていかなければいけないな、そう思いました。 それから、今、長妻大臣から新卒者にも道が開かれたという話がございましたが、まだ何かやはり狭き門のようなところもあります。もっと道を広げた方がいいと。収入が二百万で、世帯でも三百万以下でなければならないとか、そういう条件が付いておるものですから、なかなか該当者が少ないかなと、そのようにも思っておるものですから、その辺をもっと柔軟にやるように努力をしてまいりたい。 何としても新卒者がすぐに就職先が見出せるような環境を整備することは国の責務としてやらなければならない大変大きな仕事だと、そのように思っております。
○山口那津男君 先ほど、文科大臣からジョブカフェについての言及もありました。 このジョブカフェ、これは言わばワンストップで就職に関するあらゆる支援策、例えば本人の適性でありますとか、あるいは履歴書の書き方等々、いろんな情報を入手できる、そういう場所なんですね。元々はフリーター、既卒者の方々のためにアクセスしやすい設備としてこれは開設されたものであります。 ところが、最近はこれは学生さんの利用が広がってきているんですね。我々も、岩手大学あるいは岩手県立大学、ここを調査に参りました。そこで学生さんの声を聞いてみましたら、やはり就労に関して専門的なキャリアアドバイザーなどがジョブカフェにはいるので具体的なそういう実践的な指導が受けられる、これは自分たちの就活にすぐに役に立ったと、こういう声が跳ね返ってまいりました。 是非これからは、この内定率を高め、就職率を高める意味で、学校、大学、高校等とのジョブカフェの連携というものをもっともっと高めていく必要があると、このように思います。 文科大臣、この取組の姿勢を伺いたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 先ほども申し上げましたとおり、極めて有効な事例が出ておりますし、それと同時に、やはり就職のキャリアガイダンス、それからこれは中教審からの御検討もいただいているんですが、いわゆる職業を持つということの動機付け、意識付け等々も含めて、この第一線でのジョブカフェ等々のお取組、それから就職相談員の配置、それからキャリアガイダンス、幅広く効果が出て、また非常に学生からも期待をされているということでありますので、いろんな施策の中でも重点的にこの部分は積極的に取り組んでまいりたいというふうに思います。 またいろいろと御教示いただければ幸いであります。ありがとうございました。
○山口那津男君 次に、高額療養費制度の見直しについてお尋ねをしたいと思います。 この高額療養費制度というのは、医療費ががんやあるいは慢性疾患等で高額になった場合に、御本人の負担を上限額を設定してそれ以上の負担を求めない負担軽減策の一つであります。 この点について、先般、衆議院でも我が党の井上幹事長から質問いたしまして、そこでは、言わば一般の所得者層の中でも幅がありますので、その低い所得層のところの方々には負担感が重くなっている、ここの負担を軽くすべきであると、こういう問題点の指摘をさせていただきました。 今日は、もう一つ別な視点から問題点を御指摘申し上げたいと思います。 例えば、七十歳未満の高額療養費の算定方法についてなんですが、これが、この表にもありますように、原則として一回の医療費が二万一千円を超えないと世帯で合算できない、こういうルールになっているんですね。これ、高額になるからこそ上限を決めようというのに、何で一回当たりの医療費が二万一千円を超えないと駄目なのか、ここがどうしても理解できません。本来患者の皆さんのための制度であるにもかかわらず、本来はその合計額で見なきゃいけないはずなのに、なぜこういうことになっているのか。 そのほかにも幾つか問題がありまして、ここに列挙しておきました。例えば、同じ月内で計算しなきゃいけない、月をまたがると合算できないというんですね。あるいは、同じ医療機関でも歯の方の歯科、それとその他の診療科があった場合には、歯の方は、歯科の方は別計算になると、こういうんですね。あるいは、二つ以上の医療機関に別々にかかった場合、これも別計算で合算できない。あるいは、同じ医療機関の中でも外来と入院はこれは別計算になる。 何でこういうことが起きてしまうんでしょうか、この点について御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) これについても、前回御党からも御指摘を受けている制度の問題点だと我々も認識をしておるところでございます。 この高額療養費の制度につきましては、一般の所得の方であれば、お一人どんな高度な医療を受けられても、どんな多額の医療を受けられても一か月八万百円というところで最高限度を抑えていく。ただ、これも多数回にわたってそういう八万百円という上限いっぱいのお金が続くと大変だということで、多数回に該当される方は一か月四万四千四百円に抑える、そして低所得者の方は最高でも一か月三万五千四百円というような制度であります。 そして、今御指摘の点については、これ一枚一枚、今算定についてはレセプト単位で算定をしているということとなっておりまして、これについて、レセプトがかなり、まだ残念ながら電子化がされてない部分もございまして、膨大なものを手作業でやっている部分もあるということで、今の段階では一定の二万一千円というところで、それ以上のレセプトを名寄せをして、膨大な資料の中から名寄せをして計算をして合算をするという措置をしているところでございますけれども、今後レセプト電子化の進展等により運用改善が可能であるかどうか検討していきたいというふうに思います。 そのまず第一点としては、今年の四月から政令を変えるということに踏み込もうというふうに考えておりまして、それは、一つの病院でかかっても、科が別だとそれも合算できないということも今現在ございますので、それについては今年の四月から改善をしていこうということで、一歩一歩検討をしていきたいというふうに考えております。
○山口那津男君 結局、今のお答えですと、レセプト等、あるいは技術的な理由でなかなかできないという、こういうお話だったんですね。本来これは政令で書かれていることでありますから、これは政府がその気になれば政府の決断で変えられるわけですね。今現に変えようと試みている部分もあるということでありました。 ですから、この点、特にこの二万一千円の部分については、七十歳以上のところの方々についてはそういう制限というのはないわけですよね。ですから、これもやろうと思えばできないわけではありません。ですから、これは政令を改定をして早急に内閣としても取り組んでいただきたいと、このように思いますが、総理としての御決断をお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) この医療の問題は、患者の側に立って考えるということがやはり極めて大事だと思います。何かシステムがあるから必要だけれどもできないというのは、どうも理屈としてはやっぱり弱いと、そう思わざるを得ません。 確かに技術的な部分が今まであったと思います。したがって、電算化が進むということになれば十分にできる話だとも思っておりますし、私どもとすれば、今、長妻大臣が申されたとおりではありますが、山口代表から重ねてこの問題指摘をされました。大変私も高額医療の問題は大事だと思っておりますから、できるだけ早く前向きな結論が出るように検討を進めていかせたいと、そのように思います。
○山口那津男君 是非、技術的な理由で障害になっているということは乗り越えて、利用する国民の皆さんのために、患者さんのために改善をしていただきたいと思います。 次に、介護の問題について若干伺いたいと思います。 我が党、介護総点検を行いました。先般も井上幹事長から衆議院で質問をさせていただきましたが、今日は在宅介護の問題点について何点か御指摘申し上げたいと思います。 介護をする家族、在宅で介護をする家族の方に休息をしてもらう事業というのをこれ是非とも拡大していく必要があるのではないかと。介護疲れでうつになる、こういった実態が非常に広がってきているわけですね。これは、休息をしてもらうのはレスパイトケアと言っておりますけれども、ここを是非とも充実させる必要があると思います。 例えば、我々の調査ですと、ある県では、お母さんを介護している方が御自身が風邪で高熱を出したと、ショートステイを利用したいと、こう言って申し込んだら、施設の方から数か月待ちますよと言われて断られたと。あるいはある県では、たんの吸引が必要だと、こういう医療的な措置が必要な家族の方を介護していたけれども、御自身が介護で疲れちゃった、是非ショートステイをと、こう申し込んだけれども、看護師が不足していて受入れができませんといって断られた。こういう例は枚挙にいとまがないわけであります。 いずれにしても、とりわけ医療的ケアの必要な高齢者を短期間預かってもらえるような病院、施設、これは非常に不足しております。たとえデイサービスでも受入れを断る施設も多い。こういった施設をこれから計画的に増やしていかなければ、これは介護する家族はたまったものではありません。 そういう状況について、厚生労働大臣、これからの具体的な取組をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) この介護の分野はきちっと立て直していくということが急務であるというのは認識は同じでございます。 私もこの前の土曜日、短い時間でありましたけれども、初めて施設で介護を体験をいたしまして、排せつのお世話や食事のお世話や、あるいはおふろにも入っていただいたお世話などをいたしましたけれども、やはり現場は本当に大変でございます。その一方で人手不足ということで、先ほどの雇用のミスマッチということもありますので、そういう方々が施設職員あるいはホームヘルパーさんに移っていただくような施策も今取り組んでいるところであります。 そして、今おっしゃられたように、やはりあるべき介護の姿といたしましては、利用者の方、御家族の方が施設が、入りたいという方もいらっしゃいます、現実に。そういう方はその御要望をかなえてさしあげる。そして、御自宅で介護を続けたい、受けたいという方はその御要望をかなえてさしあげるということで、在宅と施設をバランスよく整備をして、最終的には在宅の方に、在宅ケアが体制が整えばそちらの方を増やしていくと、こういう考え方でありますけれども。 今言われたようなショートステイあるいはいわゆるデイサービスというものについて、我々は予算も拡大をして数も増やしていこうというふうに考えているところでございまして、何しろ一番最終的な着地点といたしましては、御自宅でも十分なケアが受けられる、あるいは一定の医療的なケアも受けられるということも重要でございますので、居宅サービス、施設サービスのバランスをよく見ながら拡充をしていきたいというふうに考えております。
○山口那津男君 介護職員の処遇改善ということもこれから避けては通れない課題であります。 この点、介護職員の給与をアップするという措置をとって一定の改善が見られたところでありますけれども、現場で調査をして圧倒的に上がってくる声は、現場では介護職員だけではなくて看護職あるいは事務職も含めてチームとして仕事をしている、だから、このチームワークを保つため、公平感を保つためには、言わば施設側が持ち出しでそれぞれの構成員の水準を上げなきゃいけないと。だから、介護職員の給与アップという特定した制度だけでは限界があると。是非ともその点で、看護師や生活相談員などに対しても処遇改善をできる、そういう対象職種の拡大をやっていただきたい、こういう声が非常に強いんですね。 この点については様々な財政的な工夫が必要だと、こう思いますけれども、是非優先的に取り組んでいただきたいと思います。この点、この間の衆議院の質問では十分なお答えが聞かれませんでした。是非とも、厚生労働大臣、積極的なお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、先ほども申し上げましたように、有効求人倍率でいうと、介護の分野というのは一・三ということで人手不足である、でも失業者の方々が多くおられると。なぜそちらに、なかなかミスマッチなのか。 その理由の一つが処遇ということでありまして、それに着目して、今現在は、まずは介護職員の方々について一・五万円、一か月平均的なお給料をアップするということで、その事業所に対して申請をしてくださいというような呼びかけをいたしまして、当初申請率低かったものが、今八割の事業所がそれで申請をしていただいている。ただ、それがお給料にダイレクトに反映しないで一時金的な形でまとめて払われるというような今現実もございますので、なるべくお給料に上乗せをしていただきたいというお願いもしているわけでありますけれども、今後、今は一時的な基金で措置をしておりますが、我々は恒久的にその措置をしていきたいというふうに考えているところであります。 今おっしゃられたのは、介護職員だけじゃなくてその周辺でサポートしている仲間たちにもお給料のアップをというお話だと思いますけれども、まずは、今人手不足と過重な労働ということもございますので、その方々に着目した施策をまず打ち出していくというようなことを今取り組んでいるところでございまして、今後、財政当局とも御相談をしながら、それ以外の拡大というのも検討はしていきたいというふうにも考えております。
○山口那津男君 これは財政上の問題等いろいろ大きな観点で取り組むべき課題だと思います。総理として、内閣として、この点、総合的にどう取り組まれるか、御決意を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 介護の問題に対して、介護の職員の処遇改善、さらには、今ありました、チーム全体としての給料のアップの話などもありました。財政の問題と絡むものでありますから簡単な話ではないと、そのようには思っておりますが、だれでも老いると、そして高齢者になると介護が必要になると、そのようなことで、これからも私どものような団塊の世代がますます介護が必要になってくる、こういう時代に備えることが必要だと思っておりますので、長妻大臣を中心にこの問題に対しては積極的に努力をしてまいりたいと思います。
○山口那津男君 介護の問題で最後にお伺いしますけれども、パネルを示します。 小規模多機能居宅介護事業所という事業がありますが、なかなかこれいい事業なんですが、必ずしも普及していないんですね。 これは、デイサービスを中心として要介護者の様態や希望に応じて二十四時間いつでも訪問介護すること、そしてまた泊まり、つまりショートステイですね、これを組み合わせてサービス提供することで、中度から重度となっても在宅での生活が継続できるように支援する、そういう事業であります。しかも、定員が二十五人程度という比較的小さな施設で行う、だから小規模ということで、幾つかの機能が組み合わさっている多機能ということであります。特に大都市部ではこういうニーズというものが、大規模なものはなかなかつくりにくい、かといって単発のサービスだけでも使い勝手が良くない、そこでこういう施設が数多くできることが望まれているわけであります。しかし、現在では、一日当たり全国で四万人分の対応能力しかございません。二〇二五年までには六十万人程度が望ましいと社会保障国民会議の報告書でも指摘されているところであります。 是非ともこの事業を軌道に乗せていくためには、事業所の施設整備そのものの支援策、そしてまた介護報酬アップなど、これを維持していくための支援策、両方必要なんですね。これを早急に整備促進を図らないとまた悲惨なことが起きてきかねないわけであります。是非ともこれにも積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、厚生労働大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 介護について、一つは在宅サービスということ。ただ、在宅だけで難しい場合、遠い施設、遠くにある施設に入っていただくということだけではなくて、やはり地域にある小規模な今言われたような多機能型居宅介護というような施設も重要であると。 今、日本全国二千二百か所ございますけれども、まだまだ不足しているというのは私も認識をしているところでありまして、ここは一時的なデイサービス、お年を召した介護を必要な方に来ていただいて昼間過ごしていただいたり、あるいは短期でお泊まりいただいたり、あるいはそこの施設から御自宅に訪問して介護するというような機能を持ったものであります。 もう少し大きく考えますと、午前中も申し上げましたけれども、少子高齢化、日本がどういうふうにそれに向き合っていくのか、先進国の中でモデルとなるような、模範となるような、そういう制度や在り方をつくり出さなきゃいけないといったときに、こういう地域密着型サービスを中心に、これは町づくり全体にもかかわってくる問題であるということでありまして、今事務方同士で国土交通省とも連携をしてケア付きの賃貸住宅を普及させる等々、そういう意味では地域密着の介護のサービスということについても取り組む所存でございます。
○山口那津男君 総理に、政治とお金の問題について何点かお尋ねしたいと思います。 総理は、野党民主党の代表をされていた当時、あるいは幹事長をされていた当時、他党の政治家の秘書がこの政治資金の問題でトラブルを起こしたときに、秘書の責任は政治家の責任である、あるいは秘書のやったことについては政治家がバッジを外すべきであると、こういうことを再三非難をしてこられました。それを非難しているときには、総理のお母様から多額のお金が総理のところへ渡っている、そういう間でありました。 そういう野党第一党のしかるべき立場にありながら、他党の議員の問題について厳しい批判をする、そして自らは母親からお金を受けていた。そういう過去の発言に対して、いまだに御自身のその秘書二名が刑事処分を受けたことに対する責任をあいまいにしている。ここは筋が通らないと、そう思われても仕方がないと思います。 昨年十二月の二十四日に総理は記者会見をしていろいろと言い訳をされていらっしゃいました。一つは、選挙で自分が選んでもらった、政権交代したからだ、今総理の身分にある。もう一つは、私腹を肥やしたわけではない。もう一つは、やったことを知らなかった、こういうことをおっしゃられてきたわけですね。 しかし、あたかも選挙でみそぎを受けたかのような発言でありますけれども、母親から十二億六千万円ものお金を受け取っていたというのは選挙の後明らかになった事実なんですよ。国民は何もそこでみそぎを与えたわけでも何でもありません。これはどう総理は認識されていますか。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私の政治資金の問題、この問題自体は、御案内のとおり、総選挙の前に分かった事件でございます。いわゆる虚偽記載の事件でございます。その折に私も国民の皆さんにおわびを申し上げたところでございます。その後、選挙があり、このような政権交代が実現されたと。 私は何もみそぎが済んだなどというような言葉は一つも申し上げておりません。事実として申し上げただけでありまして、だからこそ今大事なことは、政治家としての使命を果たす、そして、この責任というものを当然私も感じております。二人の秘書が起訴されるということは大変重い話だと、そのようにも思っております。 それだけに、国民の皆様方から負託をいただいた以上、身を粉にして国民の皆さんのために御恩返しをさせていただくと。そして、政治と金の問題に関しても、できる限りこのようなことが起きないような努力をいたすというようなことを申し上げて、そのことを国民の皆様方にお約束を申し上げたところであり、決してみそぎが済んだなどと言って、だからこの問題は終わったんだ、何も責任は感じていないんだ、そういうことを申し上げるつもりはありません。
○山口那津男君 こういう自分でも選んでいただいたって、そういって総理はおっしゃっているじゃないですか。 それと、贈与税を納めたということでありますが、これは〇二年分、〇三年分は課税されません。ですから、還付される。これは概算でいうと二億円近くになります。結果として還付されるということになれば、これは私腹が肥えているのと同じじゃないですか。私腹を肥やしたわけではない、そんな言い訳は通りませんよ、総理。どう考えますか。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それは事実として、すなわち検察の調査によって、私は全く存じ上げておりませんでしたけれども、母からの資金提供があったと。これはどう考えてもそうであるならば贈与とみなすべきではないかということで贈与税を払った。いつから払うべきかといろいろ考えました。やっぱりこのときから、平成十四年から母からの資金提供があったという事実であるものですから、そこの時点にさかのぼって、その時点から贈与税を申告して納税をするべきではないかという話であります。 これが還付されるかされないかという話は、これは国税の話であって、今国税がそのことを調べているところでありまして、まだ結論が出ていません。もし還付をすると、されるみたいな話があったときには、そのお金を私自身が受け取るというのもこれはいささか問題が生じるというのであれば、そのときに対応を考えてまいりたいと、そのように思います。
○山口那津男君 一般の国民は……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 場内の皆さん、御静粛にしてください。
○山口那津男君 親から生前贈与を受けるためには多額の納税をしなきゃいけないんです。これが発覚しなければ納税すらしなかったじゃないですか。しかも、今納税をしたと言っているけれども、これいろいろ言い訳するばかりで、結果的に利益があなたのところに移転したことになるということになってしまうじゃないですか。その辺の厳しい自覚が足りない。国民の皆さん、あきれますよ。 それともう一つ。知らなかった、知らなかったとおっしゃっていますが……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
○山口那津男君 記者会見のときに自分自身の資産について、六幸商会への指示書に自分が署名捺印をしてお金の取扱いは勝場秘書にゆだねておりましたと、こうおっしゃっていますね。この指示書を出して署名捺印した、ここにはどういうことが書かれていたんですか。ちょっと説明してください。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 指示書というのは、私の資金を管理しております六幸商会というところに私の代わりに勝場という秘書が行くからと、そこの額だけがそれぞれ書いてあるところに私が署名をすると、幾ら引き出しますからよろしくということだけでありまして、額と私の名前が書かれているというものでございます。
○山口那津男君 時間がありませんので、是非その資料を国会に提出をしていただきたいと、その上で議論をさせていただきたいと思います。その点について確約してください。
○委員長(簗瀬進君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは、どうぞ理事会でお決めいただければ結構であります。
○山口那津男君 その上で、この使い道についてどういうことをお知りであったかどうか、今後御議論させていただきたいと思います。 さらに必要なことは、やはり再発防止策の制度をつくるということ。政治資金規正法の改正案を我が党は出しているわけでありますけれども、この点について知らなかったという言い訳を許さないようにするためには、収支報告書に議員が署名捺印をすると、こういうことを検討すべきだと私は思うんですね。この点についての認識を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それも一つの方法ではあろうかと思いますが、そのようなやり方に関してどうぞ各党で真剣に議論をしていただいて再発防止策をお考えいただきたいと思います。 知らなかったという言い訳とか釈明とかいうようにお話をされますが、現実に知らなかったものでありますから、そのことを正直に申し上げているだけでございまして、言い訳をしているという思いは私にはございませんことを……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 付け加えさせていただきます。
○山口那津男君 今日のところはこれで終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(簗瀬進君) 以上で山口那津男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(簗瀬進君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。 労働者派遣法の改正に関連して質問をさせていただきます。 まず、登録型派遣とは何か、また専門業務とは何か、その定義と人数の推移について御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今、登録型派遣とは何かというお尋ねでございますけれども、いわゆる登録型派遣といいますのは、派遣先に仕事があるときだけ雇って、派遣先で仕事がなくなりましたと言われたらその方はもうその派遣元からも解雇されてしまうと、こういう不安定なものでございます。 そしてもう一つは、専門業務とは何かということでございますけれども、これは二十六専門業務については派遣の例外になっているということで、これは通訳とかそういうツアーコンダクターとか、専門性の高いものについては前から例外になっているということでございます。 そして、登録型派遣の数の推移ということでございますけれども、最新の数字では、全体の派遣労働者が三百九十九万人でございますけれども、そのうち登録型派遣というのは二百八十一万人ということになっております。そして、専門二十六業務に就いている派遣の方が百万人ということになっております。
○大門実紀史君 パネルを用意いたしましたけれども、(資料提示)不安定雇用の極みであります登録型派遣が二〇〇〇年からもう二倍になっておりますし、大臣言い忘れられたかも分かりませんが、専門業務というのは派遣の期間制限がありません。永久に派遣で使われる。その専門業務も四十二万から百万人、倍の数字になっているところでございます。 今度の派遣法改正でこの登録型派遣を原則禁止という方向が出ておりますが、その趣旨について教えてもらえますか。
○国務大臣(長妻昭君) これは、これまで規制緩和という美名の名の下、私は、規制緩和は慎重にしなければいけない分野というのは、生命の安全性にかかわる規制、そしてもう一つはやはり雇用、生身の労働者に対する規制というのは非常に慎重に取り扱わなければならないにもかかわらず、一部の経済界の要望を丸のみして、かなり先進国でも踏み込み過ぎた緩和に続く緩和で今日の雇用の不安定、格差社会を生んだということを痛烈に私どもは感じているところであります。 その意味で、我々は、原則禁止ということは、派遣についても常用型以外は禁止をしようということでございまして、常用雇用という定義としては一年超というような雇用が確保されるということでございまして、日雇派遣等々問題になったものはもう禁止をしていこうと、こういう法案を用意しているということでございます。
○大門実紀史君 つまり、不安定雇用の極みということでございますけれども。 ところが、政府のおひざ元で、政府がこれを原則禁止しようというときに、わざわざこの登録型派遣を増やそうということが進行しております。政府が最大の株主でございますNTTでございます。 原口総務大臣にお聞きいたしますけれども、まず政府とNTTの関係を説明していただいた上で、今月一日付けで実施されましたNTT東日本―北海道で起きた転籍問題についての経過も御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(原口一博君) 大門委員にお答えいたします。 政府とNTTの関係いかんということでございますが、NTT、NTT東日本及びNTT西日本は、国民生活に不可欠な電話の役務をあまねく日本全国において適切、公平かつ安定的に提供する等を責務として、NTT法、日本電信電話株式会社等に関する法律に基づき設立された会社でございます。この観点からNTT法は、三社の責務を確保する観点から、以下のとおり規定されています。 政府は、NTTの発行済株式総数の三分の一以上を保有すると、法の第四条。NTTは、NTT東日本及びNTT西日本の全株式を保有、法の五条。そして、NTT、NTT東日本及びNTT西日本の事業計画は総務大臣の認可が必要、これは法第十二条でございます。そして、最後でございますが、NTTの役員の選任及び解任の決議、定款の変更等の決議は、これも総務大臣の認可が必要でございます。これは法第十条と法第十一条に定めております。これが政府とNTTの間の関係でございます。 そして、二問目の経過でございますが、NTT東日本の子会社であるNTT東日本―北海道の契約社員のうち、主としてコールセンター業務に従事する者六百四十五人を本年一月一日付けで同社のグループ会社であるNTT北海道テレマートへ雇用替えをしたものでございまして、同社は、これらの職員をこれまでと同じ業務に従事させるため、NTT北海道テレマートから登録型派遣労働者として受け入れたと承知をしております。 以上です。
○大門実紀史君 パネルに構図を用意いたしましたけれども、要するに、東日本―北海道で働いていた方、契約社員の七百人ですね、十人はこの機会にお辞めになる、十人は転籍に同意してないということで、実質には六百八十人でございますが、同じグループ内の人材派遣会社に移して、不安定な登録型派遣業務、しかも専門業務ですから永遠に派遣で使えるというところに転籍強要をやって、で、また同じ仕事をさせていると。不安定な契約社員から更に不安定な登録型派遣に移し替えたということでございます。 原口大臣、どうなんですか。今、政府がこういうことはいけないということをやっているときに、こういうことを許していいんですか。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 私たち政府の責務は雇用を保障するということでございます。その上で、労働者の権利を守るということは私たちに課せられた責務であるというふうに考えております。 その前提で、NTT東日本は特殊会社でございますが、これは一般論としてですが、先ほども雇用についての介入というような話がございましたけれども、その経営の自主性を尊重し、政府が労働条件等労使間の自主決定に介入すべきではないと、これが一般論でございます。 その上で、御指摘の点については引き続きNTT東日本から説明を受けることといたしますが、問題がある場合にはNTT東日本において適切な対応がなされることを期待するものであります。 以上です。
○大門実紀史君 今までにない答弁をいただいたわけでございますが、やろうと思えばどんどん指導できますので、してもらいたいと思います。 一つ一つ聞いていきたいと思いますが、長妻大臣にお聞きいたします。 そもそも、こちらの契約社員なんですけれども、この方々は正社員の半分以下の給料で、もう手取り十三万です。それで正社員と同じ仕事をもう恒常的にやらされてまいりました。しかも、一年更新で五年から八年も更新をさせられてきたわけでございます。こういうケースの場合、通常は正社員にすべきでありますし、簡単に雇い止め、解雇はできないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) 委員御存じのように、厚生労働省はこういう労働問題を監督する機関を持っているところでございまして、個別の問題にお答えできないというのは御存じだと思います。 一般論といたしましては、今派遣原則禁止の法案の中で、解雇や転籍から一年以内に派遣会社から派遣労働者として受け入れることを禁止するという内容を盛り込んでおります。つまり、目の前にいた労働者の方、直接雇っておられる方がいったん派遣会社にその方を移籍させて、そしてその派遣会社からまた自分の前で仕事をしていただくと、こういうような形にして、ある意味では不安定にすると、こういうようなことについては一年以内について禁止をするということであります。そして、一般論として言えば、転籍を行う場合は基本的に個別の労使合意というのがこれは必要であるというのは言うまでもないことであります。
○大門実紀史君 その点ではもう禁止されることをやろうとしているわけですが、私がお聞きしたのは、雇い止めについての判例がございますね、それに基づいて厚労省は指導されていると思います。それにかんがみて、この五年も八年も更新を繰り返してきた方、正社員と同じ仕事をしてきた方、これは簡単に雇い止めできないというふうになっていると思うんですが、このことをちょっと説明してほしいということでございます。
○国務大臣(長妻昭君) これも一般論でお答えいたしますと、今、有期雇用ということは認められております。つまり、あなたを例えば二年間期限を決めて雇いますといった場合、二年後になって、その方、契約が切れたのでお辞めいただくと、こういうことは認められているところでございますけれども、例えば、一定の期間の契約にもかかわらず反復して、じゃまた更に延長しましょう延長しましょうと、延長を何度も繰り返していって、ある日突然、今回だけは延長しないでもうお辞めくださいというときについては、一定のやはり要件がなければそれはできないだろうと、こういう考え方に立っているところでありまして、それが余りに雇用の安定を阻害するというようなことがあれば、いろいろな判例にも出ておりますけれども、問題があるということになろうかと思います。
○大門実紀史君 まさにこの例がそれでございます。 なぜこんなことをやるのかということなんですけれども、今大臣に説明してもらったとおり、もう五年も八年も更新を繰り返していますと雇い止めができない、このままいくと正社員にしなければならないと。それを避けるために同じグループ内の人材派遣会社にわざわざ移して、そうすると雇用責任がなくなります。しかも、専門業務ですから永遠に派遣で使えます。NTTが自分たちの雇用責任を逃れるために移したと、これが目的でございます。しかも、永遠に使えるようになるわけですから一石二鳥なわけですね、NTTにとっては。こういう悪らつなやり方をやったわけでございます。 しかも今回、移籍、転籍させるときのやり口がまた卑劣なやり方でございまして、大臣には昨日のうちにもう内部資料をお届けしてありますから見てもらっていると思いますが、時間の関係で、もう要点だけ申し上げます。 人材派遣会社の方に移れば正社員になれますよ、そういう展望がありますよと、うそを説明しております。展望なんかございません。この人材派遣会社で正社員になれるのは三千五百人のうち十五人、わずか〇・五%。展望なんかありません、絶望でございます。 そういうことを、なれるということで移しておりますし、二つ目には、派遣会社に移っても変わらない待遇を保障すると。これもそんな約束できるわけがございません、別会社のことをですね。しかも、移すことそのものが、登録派遣することそのものが待遇の大改悪でございます。 三つ目にけしからぬのは、転籍に同意しないと、先ほど大臣が言われたように、雇い止めしてはならない人たちなんですが、雇い止めしますと、あたかもできるかのようなことを言って、脅し半分に移りなさいとやったわけでございます。 この大不況の下ですから、契約社員の方々は仕事がありません。特に北海道は仕事がないんです。月十三万の仕事だってないんですよ。だから、首になるよりは仕方がないということで、みんな同意書にサインさせられて移されたわけでございます。こんな卑劣なことを政府が関与するNTTがやっているわけでございます。 私もNTTの人間と話しましたけれども、大きな勘違いをしております。労働者のサインさえもらえれば、同意書さえ取れば何でも大丈夫だと、合法だと思い込んでいるんですね。これは大きな、もう無知も甚だしいわけですけれども、民法九十六条では、こういううそを言ったり脅しを掛けたりすると、詐欺又は強迫による意思表示は無効となっております。これはもう明らかにこんな同意は無効でございますし、一々言いませんが、最高裁の判例でも無効と、こういう同意は無効だという判例がもう出ております。 私は、この政府が関与する企業でこんなことが行われていいのかと。原口大臣、これはもう違法行為ですから一般的な労務の云々じゃないですから、これはもうはっきりと、放置するべきではないし、もう転籍そのものを撤回させるべきだと私は思いますが、もっと強い指導をしてもらいたいと思うんですけれども。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 今、各国で労働教育、これに各国が力を入れています。これは一般論でありますけれども、自らの権利を学ぶことなく自らの権利が侵害されたことも分からないということでは、それは一人一人の労働者は守られないということで、労働教育がしっかりと多くの国でなされているわけです。 今、大門委員がおっしゃったことに直接私は労働条件の自主決定に介入すべきではないという建前から、あくまでこれは一般論としてお話をさせていただきますが、やはり労働者がしっかりと健全な環境の中で労働契約を結べると、このことを保障するのが私たちの務めであると、このように考えております。
○大門実紀史君 大臣、目の前で七百人もの人が違法行為でこんな事態になっているんですよ。そんな一般的な教育だとか何かじゃないでしょう。違法行為だから救わなきゃいけないじゃないですか、当たり前でしょう。違法行為なんですよ、これ。いいんですか、そんな答弁で。原口さん、もうちょっとやれるんじゃないの、やろうと思えば。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 私は、労働教育の大切さ、そして政府が労働者の権利を保障する、その大切さを申し上げたわけでございまして、違法行為があればそれは適切に是正をされるべきであると、このように考えています。
○大門実紀史君 政権が替わって、こういう労働者も救えないで何が政権交代かと、私、本当思いますよ。 鳩山総理、伺いますけれども、NTTというのは内部留保を九兆六千億もため込んでいるんです。東日本だけで二兆円もの内部留保をため込んでいるんです。それは、こういう方々の犠牲の上に積み上げた利益なんですよ。それを更にもっとコストダウンしようと、こんなこと図っているわけでございまして、総理、政府が最大株主のNTTでこんなことが行われていることについて何も、仕方がないということなんですか。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 仕方がないなどという思いはありません。 今、それぞれの大臣が一般論という話で申し上げました。したがいまして、一般論として申し上げるしかここではないわけでありますが、違法行為があるかどうかということに関してはしっかりと調べる必要がありますから、違法行為があれば当然適切に対処しなければならない話だと、そんなふうに考えます。
○大門実紀史君 違法行為ですから、しっかり調べていただきたいと思います。 長妻大臣に伺いますけれども、ここの契約社員で十人近くの方が同意をしないと。おかしい、私たちだって人間だ、こんな扱いされることはおかしいといって転籍を拒否、撤回を求めている人たちがおります。この人たちは当然雇い止めにできないと思いますけれども、これはいかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) これ、ずっと個別の案件を御質問していただいておりますけれども、基本的に個別の案件にはお答えはできませんが、先ほど総理も申し上げたとおり、法に照らして違反があれば適切に処理をするということであります。 転籍につきましても、一般論として言えば、労使が合意がなければ転籍というのはできないということになっております。
○大門実紀史君 いや、個別案件と言われましたけれども、既に北海道労働局、厚生労働省は指導に入ってくれているんです。先ほどの雇い止めにできない例として指導に入ってくれているんです。だから、私も地元の全労連も通信労組もNTTに直接雇い止めするなと言いましたけど、行政が動いているんですよ、今これ、雇い止めできないよと、この例はといってね。 ですから、行政が動いている、政府が雇い止めしちゃいけないというのを、原口大臣、もう一度伺いますけれども、政府が雇い止めしちゃいけないと、この残っている、転籍を拒否したという、同意しない人ですね、同意しない人に転籍、雇い止めしちゃいけないと指導入っているわけです。それでもNTTは雇い止めすると言っているんですよ。厚労省の指導に従わないんですけれども、これは指導してくれますか。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。 先ほど申し上げましたように、政府はNTTの三分の一の株を持っています。法律と正義に基づいて適切に措置をしてまいりたいと、このように考えています。
○大門実紀史君 厳しい指導を求めていきたいというふうに思います。 実は、このNTTは今回の派遣法改正の抜け道を全部見越してやっているんです。一つは、登録型の派遣の原則禁止が何年も先になると。だから、分かっていて今やっているんですよ。わざわざ移しているわけですね。二つ目には、これ、グループ内派遣なんですよ。専ら派遣なんです。今現在、派遣法で禁止をされている専ら派遣の中で、ちょうど今度の法改正にも入れようかというグループ内派遣なんですよね。 ちょっとグループ内派遣について、大臣、説明してもらえますか。
○国務大臣(長妻昭君) これも一般論でございますけれども、いわゆるグループ内派遣というのは、大きい企業が企業グループを持っている、そのグループの中に派遣会社をグループ企業として設立をする、そしてその派遣会社に転籍を社員をさせることによって非常にいろいろなセクションに異動するのをスムーズにさせるというような趣旨があるというふうに思っておりまして、これにつきましても、余りに、グループ内で派遣会社を設立して、そこで登録している社員は全部グループ内の社員だというのは、これは雇用の安定化に資するとは思えませんので、それについては、今度出す法案でも一定の部分については禁止をしていこうということで取り組んでいるところであります。
○大門実紀史君 今度のいわゆる今言われている法改正では派遣会社の方を規制すると。派遣会社の方が八割はグループに派遣してもいいと、二割はほかにしなさいと、こういう規制ですよね。ところが、これは受入れ企業にとっては何も変わらないんです。何も変わらないんです。ですから、逆に言うと、今度の法改正、このままだと今禁止されている専ら派遣を事実上、逆に認めてしまう結果にもなりかねないと思うんですけど、認識はいかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) これは、今まではそういうものに対して基本的に何も規制がなかったということでありまして、我々、それだけではありませんで、今度国会で御審議いただく法案は数々の規制を入れさせていただいているところであります。 そして、今、派遣元に対する規制であり、派遣先は何があるのかということで、これはもうこれまでも原則がございますけれども、派遣労働者の受入れというのは、派遣先は原則一年、最高三年までと、こういう原則は変えずに我々も取り組んでいきたいというふうに考えております。
○大門実紀史君 今までの自公政権の規制緩和一辺倒よりもましだというのはよく分かります。だからこそ現場を救う法改正にしなければならないんですよ。現場を救う法改正に今度こそしなけりゃいけないわけですよ。 それでいくと、労政審の報告でとどめないで、もっと、現場から不安がいっぱい出ております、いろんな意見が出ております、そういう意見を聞いて、まだこれから法案作業ですから時間あるんですよ。そこでもうこれで終わりと言わないで、これから作ればいいんです、いい法案を。是非そういう努力をしてほしいと思いますけど、いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) これ、我々も、この雇用の問題は、当然労働者のお話も聞かなきゃいけない。もちろん、その労働者の方々を雇っておられるのは使用者の方々でありますので、そういう方々の御意見もきちっと聞かなければいけないということで、厚生労働省の中でかなり激しい労使のやり取りがあり、我々の要望も申し上げました。こういう形で議論をしてくださいという政治の意思も申し上げた上で、使用者側も労働者側も、ある一定のぎりぎりの制約の中で今、ある程度の合意が出ているものをお話ししているところでございまして、是非そういう部分も御理解をいただきたいということでございます。
○大門実紀史君 じゃ、一言総理に伺います。 今こういうお話ありましたけれども、このままいくと今回の法改正はざる法だと、抜け道がいっぱいだという、そういうふうに評価されてしまいます。是非現場の意見をもっと聞いて、まだまだ、労政審なんかわずかなんですよ、わずかな人間で議論しているんです。まだ時間ありますから、もっといい改正にするために、もっといろんな意見を聞いてもらいたいと思います。総理の姿勢を伺いたいと思いますが。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 様々な御意見があることは十分に理解をしております。したがって、これから更に改善の部分というものも出てくる可能性も当然あると思います。 ただ、ようやく昨年の暮れ、公労使が協力をして議論をしていく中で労政審がまとめたというものがあるわけでありますから、まずはそれをスタート台として、労働者派遣法改正を認めていただいて、その後また、大門委員がお話しされたような、更により良いものにするための努力というものがなされればよろしいんじゃないかと、そのように思います。
○大門実紀史君 もう終わりますけれども、このままいくとそうはなりません。また何年も大変な思いをする労働者が増えることになりますので、我が党は抜け道のない改正を求めて全力を尽くすことを申し上げて、質問を終わります。
○委員長(簗瀬進君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(簗瀬進君) 次に、近藤正道君の質疑を行います。近藤正道君。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。 補正予算の前に、一点、政治と金の問題について質問をさせていただきたいと思っています。 民主党の小沢幹事長の元秘書をめぐる政治資金規正法違反、小沢さん自身、検察の事情聴取を受けましたし、その後会見も重ねて国民に一定の説明をされております。この問題については是非、私は捜査の推移を見守りたいというふうに今思っておりますが、ただ、結果として、政治と金のことについて非常に国民の間に疑念がやっぱり生じたことは事実でありまして、大変残念でございます。 そこで、再発防止という意味で、信頼を回復する意味で、政治と金の問題がこれだけ議論になった国会はないわけでございますので、是非この熱が冷めないうちに今国会で企業・団体献金の全面禁止、これは民主党さんも基本的に異論がないところでございますので、是非この全面禁止を実現をしたいと、こういうふうに思っておりまして、企業・団体献金の全面禁止について総理には民主党の代表として是非リーダーシップを発揮していただきたい、お考えをお聞かせをいただきたいと、こういうふうに思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 政治資金規正法の改正に関しては、今、近藤委員からお話がありました、国民の厳しい目があると、特に今政治と金の問題に関して大変な疑念の思い、国民の皆さんが持っておられる、それを何とか払拭をしていかなきゃならない、当然そうだと思います。 したがいまして、今、社民党さんの御意見もあろうかと思います。連立与党、そしてこれは超党派で決めていく必要があろうかと思っておりますが、各党各会派でこの政治資金規正法、特に企業・団体献金の禁止という問題に関しては、民主党としてもかねてから議論をいたしました。三年後という時間的なスパンがありましたけれども、その中で禁止をするということを一度まとめたという経緯もあります。それを今、更に民間の方も入れて議論をしてもらっているところでございまして、この改正の問題に関しては、基本的には政府というよりも各党各会派でおまとめを是非いただきたいと、そのように思っておりますし、党の代表としてもそのような思いでございます。
○近藤正道君 確認でありますけれども、鳩山代表自身は積極的に取り組みたいと、こういう立場にあると、そういう考え方を持っていると、こういうふうにお聞きしてよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私個人としては、そのような思いを持っております。
○近藤正道君 二次補正のことでありますけれども、景気の二番底を防ぐ、そして国民の生活再建を実現する、このためにも一日も早い成立を望むところでございます。 雇用についてお聞きをいたしますけれども、我が国では雇用のセーフティーネット、極めて貧弱な状況でございました。今回、政府は、雇用調整助成金あるいは緊急雇用創出など雇用の維持確保という守り、これを固める一方で、攻め、つまり雇用保険制度の機能強化とか、あるいはトランポリン型の第二のセーフティーネットの確立に努めて努力していると私は評価をしているところでございます。 総理にお尋ねをいたしますけれども、一連の対策で我が国の雇用のセーフティーネット、どう改善をされたのか、総理の総括的な御認識と評価をお尋ねをしたいと思うんです。 従来、非正規の労働者の多くは雇用保険制度のらち外に追いやられていた。しかし、今回の対策で働く者、失業者のかなりの部分がこの傘の中に入った、入ってくると、こういうふうに私は思っておりますが、どの程度カバーされてくることになるのか、あるいは社会の安心はどの程度強化されるのか。仕事をしない、あるいは失業保険が切れる、そうすると一挙にホームレスの危機に陥る。これを滑り台社会と、こういうふうに言っている人もおりますけれども、今回の一連の、昨年来の一連の様々な施策によってこういう滑り台社会、この日本では基本的に克服の方向に向かって動いているのかどうか、雇用のセーフティーネットについてこの国の到達点をどう見ておられるのか、総括も含めてお聞かせをいただきたいと、こういうふうに思います。
○国務大臣(長妻昭君) お答えをいたします。 今おっしゃられた第二のセーフティーネット、これが一番今まで日本の社会で欠けていた部分だと思います。つまり、生活保護の要件までは行かない、しかし、失業されたけれども雇用保険はもう切れてしまった、あるいは自営業の方は初めから雇用保険に入っておられない、こういう方々をどうするのかというのがなかなか今までなかったわけでございますけれども。 まず一つは、住宅が非常に不安定で、あるいは住宅がもうなくなる寸前、あるいはなくなってしまったという方がおられる。これ仕事を探すどころじゃありませんので、そういう方々については住宅手当ということでこれを支給をしていく、お金を支給していくということで、これの支給期間も第二次補正で延長をするという施策も盛り込みました。 そしてもう一つは、職業訓練を無料で受ける、しかし、生活ができない、職業訓練なんか受けているどころじゃないという方々については、無料で職業訓練を受けると同時に、職業訓練を受けたという証明があれば、判こを押していただく証明があれば月十二万円の生活費、そして単身の方は月十万円の生活費をお支払いして、その生活費をもらいながら職業訓練に入っていただくと。こういうような対応も、是非ハローワークに申し込んでいただきたいと思うわけでございます。 数字的なことを若干申し上げますと、まずは雇用調整助成金、もう休業されている社員のお給料を一部を補償していくと、国が補償していくという措置でございますけれども、これによってこの要件緩和をいたしまして、要件緩和をしなければ八十万人の方が失業する可能性があるわけでございますが、今回要件緩和いたしましたので八十万人の方がまだ企業の中にとどまっていることができる。 そしてもう一つは、重点分野雇用創出事業ということで、これは介護とか医療、これは非常に人手を必要とする分野で、その体制の立て直しが叫ばれているにもかかわらず人手不足で、しかし失業者の方がなかなか移動されない現状があるという、これを移動をスムーズにするための支援ということで、公的な経費も使った支援でございますけれども、六万人の雇用創出を二十二年度までにこの部分で図っていく。 そして、先ほど雇用保険の話を申し上げましたけれども、今は雇用保険の適用基準というのが、非正規雇用の方は六か月以上雇用される見込みがある方だけが適用されておられるということで、雇用保険なしで働いている方がたくさんいらっしゃるということをかんがみて法案を準備しておりますけれども、今後は三十一日以上雇用見込みがある方は雇用保険に入っていただこうということで、この措置をすることによって新たに二百五十五万人が雇用保険に入っていただくということにもなるわけでございます。 そして、先ほど申し上げました無料で資格を受ける講習でございますけれども、今現在四万七千七百八人の方がそこで受講をしておられ、生活費をその中で支給を受けておられる方が一万七千八百五十三人ということになっておりますので、この施策を一つ一つ積み上げていきたいというふうに考えております。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) もう長妻大臣にすべてを話されたなという思いでございますが、今、近藤委員からお尋ねの、働きたい人、働いている人、かなりの方々がカバーされるということでございます。 もう一つだけ申し上げれば、求職者支援制度というものを、これは基本的にしっかりとした制度として平成二十三年度につくり上げていきたいと、そのことによって、雇用保険が切れているような、受給できないような人たちに対して、職業訓練をしている間の生活の安定を図るような事業というものを行っていきたいと、そのように思っておりますので、このこと、雇用に関しても万全を期してまいりたい、そのように考えています。
○近藤正道君 よろしくお願いをいたします。 労働者派遣法のことでありますけれども、今ほど来議論がございました。 行き過ぎた規制緩和のまさに象徴、これを今国会で是非抜本改正をしたい、いろいろ問題はあるけれども大いにやっぱり議論をして国会でいい抜本改正案を作りたい、そしてディーセントワーク、人間らしく働きがいのある仕事の実現に向けた大きなその一歩を是非記していきたいと、こういうふうに思っております。 しかし、この派遣法を改正したとしてもまだまだ課題はたくさん残っております。若者、女性、高齢者、障害者の就労を支援して、みんな、すべての人に出番と居場所を保障する、そういう意味では、同一価値労働同一賃金に向けた均等待遇の推進とか、最低賃金の引上げとか、あるいはワーク・ライフ・バランス、こういう課題がまだこの国にはたくさん残っておるわけでございます。 仙谷大臣にお尋ねをいたしますが、六月までに肉付けする新成長戦略の中で、今私が言ったポスト派遣法の抜本改正、その後のいろんな課題はきっちりと議論していただけるんでしょうか。
○国務大臣(仙谷由人君) 午前中もお話を申し上げましたけれども、時代の変遷に対応した、つまり産業構造の転換に対応した人づくりというか、これは子供の学校から始まって、それから職業教育あるいは高等教育も含めて、どうもミスマッチを起こしておるんではないかと。だから、そこを戦略的課題として我々は戦略設定をしようと。 例えば、先ほど女性のお話をされましたけれども、なぜペーパードクター、ペーパーティーチャー、ペーパー看護師、ペーパー保育士、ペーパー介護士が日本は多いのか。つまり、潜在的には極めて高いというか良質な労働力を担った方々がこの日本には存在するということですね。このペーパードライバーならぬ有資格者の方々が多い、とりわけ女性の方々が多いと。つまり、働きたくても働けない、一方では保育の問題あるいは地域コミュニティーの変容という問題等々あって、働きたくても働けないと、つまりM字カーブをかいていく女性の就労構造があると。 あるいは、もう少し言えば、そのペーパードクターの最たる産科や小児科の女性の医師の方々は、要するに、何十時間も、つまり三十六時間連続労働をしなければ勤務医として働けないということになると、もう結婚してお子さんが生まれそうになると辞めざるを得ないと。お子さん育てているときには、何というんですか、職場復帰というか、もう一遍働くことも、そういう徹夜の仕事が週に一回あったり二回あったり毎週あるというようなことではとてもじゃないけどできないと。 なぜ女性の医師の小児科とか産科の方々が、三交代勤務か二交代勤務かそういう体制が取れないのか。それは診療報酬がそうなっていないから取れないと、こういう話でありますから、これは、介護とか医療の現場の方は診療報酬の方で、診療報酬の側からそういうことが保障される体制をつくっていくというようなことも必要なんでしょう。保育にしても、せっかく今度子ども手当を出すわけですから、これが、保育料というか、例えば持ち寄りででも保育ができる、そういう地域での集まりができる、そこで、一万二千円ですか一万三千円ですか、これが取りあえずその一部として使われるというふうなことになっていかないだろうかというふうなことを考えます。これはいろんな矛盾があるわけですが。 それともう一つは、働く側のこのスキルが、さっきは有資格者の話ししましたけれども、やっぱり時代に対応したスキルをちゃんと身に付けていただくプロセスがないんではないかと、乏しいんではないかと。現に有料のというか職業教育をする専門学校、専修学校のところは、学校によってばらつきもあるとは言われておりますけれども、しかし、相当程度の高い就職率をもって極めて現代的なスキルを持った職業人を育てていらっしゃるところもあるというふうに我々聞いておりまして、その辺ちょっとつぶさに調査検討をして、だれでもが、何というんですか、職業を、あるいは雇用に行き着ける、そういうスキルというか能力を持てるような、そういう仕組みを改めて考えてみたいと思っております。
○国務大臣(長妻昭君) 今具体的に女性の労働力あるいは均等待遇というお話ございましたので、若干具体論で申し上げますと、これ福島大臣中心に子育てビジョンというのを立案をしていただいておりまして、一月末めどでまとめる予定でございますが、その中に、厚生労働省としても、働きたい女性、働きたいけれどもお子さんを預かる場所がないということであきらめておられる方がたくさんいらっしゃいます。そういう方々が働くことによって、実はこれは年金の財政等にも大きくプラスの影響があるわけでございまして、これ平日の保育サービスの定員、今二百十五万人でございますけれども、これを五年後何人にするかという目標も盛り込む予定でございます。延長保育サービスも今現在七十九万人でございますが、これを五年後までに何人にするという目標も公表をして取り組む予定にしております。 そして、もう一つは、今年六月から本格施行いたしますこの育児・介護休業法でございますけれども、これについて、三歳までの子を養育する労働者に対する短時間勤務制度を義務化すると。こういう制度を企業は入れてくださいと、三歳までのお子さんを持つ親御さんに対してですね。あるいは男性の育児休業取得促進のための制度も導入いたします。 そして、私自身はちょっとこういう言葉をはやらせたいんですが、イケメンという言葉がありますが、イクメン、カジメン、これが格好いい男性だということで、育児を手伝って家事を手伝う男性もこれ実は日本が、先進国で見ると、家事を手伝う男性の時間が先進国で一番短い部類なんですね、日本の男性がですね。 そういうようなことにつきましても取り組みたい、PRをしたいということと、この均等待遇でございますけれども、無期・有期、パート・フルタイム、男性・女性、派遣・直接雇用等で待遇がかなりバランスを欠くものもございますので、これについても我々、均等待遇に向けて取り組んでいきたいというふうに考えております。
○近藤正道君 たくさん話をしていただきましたけれども、六月ころにはこの新成長戦略の中で今ほど言ったことが明確に述べられることを、本当に出てくることを期待しておりますし、これができればこの国の形は私は根本的に変わってくると、すばらしいことだというふうに思っています。 福島大臣、何か手を挙げられましたので、どうぞ。
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。 労働法制についてもありがとうございます。 派遣法の抜本改正については三党で、社民党では近藤正道議員中心に議論しておりますので、やっぱりいい抜本改正案を作りたい、三党で、この内閣で作りたいと思います。 ただいまイクメン、カジメンの長妻大臣から言っていただきましたが、今月末に子ども・子育てビジョンを発表をいたします。例えば、学童クラブも現状は五人に一人、八十一万人なんですが、平成二十六年には百十一万人、三人に一人とするなど、数値目標をきっちり入れてやっていく予定です。また、労働法制についても均等待遇など盛り込んでおります。 子供を大切にする社会をつくる、そのことは、女性も男性も、望めば子供を産み育て、また働き続ける、子供を持つことが負担ではなくて幸せになるような社会をしっかりつくってまいります。
○近藤正道君 頑張っていただきたいと思っています。 それでは、もう一つの雇用と並ぶ環境の問題でありますが、今日たくさん話題となりましたけれども、環境こそまさに経済再生のチャンス、全くそのとおりだというふうに思っておりますが、そういう立場に立った上で、私は、この国の環境に対するとらまえ方がまだまだ弱いんではないかと。 世界はもう、アメリカは、中国はグリーンニューディールでもう走っています。そこからいきますと、まだCO2二五%削減といっても、それは他の国が合意をするということを条件だと。基本法もそういう条件付で制定するという非常に異例な対応を取られているようでありますが、こういうやり方でいいのかどうかひとつお聞きしたいということが一つと、もう一つは、時間がありませんので、その場合、スマートグリッド、これをもう少しレベルアップして環境政策のやっぱり中心に位置付ける必要があるんではないか。ちょっとレベルが、位置付けが低過ぎるんではないかと私思うんですが、御答弁いただけますでしょうか。
○国務大臣(直嶋正行君) できるだけ簡潔に答えたいと思います。 一つは、やはりこの環境対策ということはCO2対策ですから、問題からいって世界全体で取り組まないと意味がないということですよね、日本のCO2排出量の世界に占める比率は四%ですから。したがって、中国とかアメリカ、この両国だけで四〇%を上回るわけですから、やはり世界の枠組みをつくってその中で努力をしていくということでしか実現はできないというふうに思っています。そういう意味で、鳩山内閣としてはその合意づくりにやはり力点を置いているということでございます。 それからもう一つは、今のエネルギーについて言いますと、例えば、GDP原単位当たりのエネルギー消費効率は、日本は世界でトップです。これはもう、大体アメリカは日本のたしか倍以上あったと思います。ですから、そういう中で、それぞれがやはり公平な努力をしていこうということでありまして、今回も、日本は総理のおっしゃるとおりの九〇年比二五ですが、例えばEUなんかは、みんながやるなら三〇で、やらないならおれは二〇だと、こういう目標の出し方とか、オーストラリアはこんな紙に三枚ぐらいの前提条件書いた提案をしているということでありまして、その中でどういう接点を見出していくかということであるというふうに思っています。 それから、スマートグリッドのお話出ましたが、これはもう積極的にやっていきたいと思います。それで、二十二年度予算においてもその実証事業のためにかなりの予算を付けさせていただいて、それから、朝申し上げたように国際的な協力も併せてやっていきたいということで、積極的に取り組んで効果を上げていきたいと思います。
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします、短く。 まさに日本は環境先進国でありまして、ただ、そのパラダイムを変えたいと思っています。スマートグリッドというのは、まさに情報通信そのものですから。社民党さんは、固定価格の買取り制度ということをおっしゃっています。まさに、フィードインタリフとスマートグリッドを組み合わせることによってエネルギーのパラダイムそのものを変えていきたいと。 総務省としては、来年度予算の中でモデル地区をつくって、モデル都市をつくって、その最先端のところを国民の皆さんに実感していただきたいと、こう考えているところでございます。
○近藤正道君 景気、金融の関係で、中小企業等金融円滑化法の実態について亀井大臣にお尋ねしたいと思うんです。 今回の補正で中小企業対策、大変強化されているというふうに評価しております。しかし、一月八日の帝国データバンクの調査によりますと、中小企業等金融円滑化法の昨年十二月施行以降、これを申請環境の好転と認識している企業はわずか七%ぐらいしかない。逆に、取引のリスケで資金繰りが逼迫していると見て与信を引き締める企業は全体の四割だと。つまり、この法律を使うと他の企業が腰を引かせていると、こういう実態が出てきております。 私は、与党になって亀井大臣の下でこの法案の制度設計の初期の段階をお手伝いをさせていただいて個人的にも大変思い入れが強いんですけれども、是非こういう実態を踏まえて、どうやってこの法律を適用していくのか、大臣の認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(亀井静香君) 御指摘のように、施行後一か月ちょっとですけれども、施行のときも懸念をしておりましたように、猶予をお願いすれば新しい融資をしてもらえなくなるんじゃないかという、そういう心理的な阻害要因というのが出てくるんじゃないかということを心配しておったんですけれども、残念ながらそういう状況があることは事実であります。 今、金融庁としては、検査官を総動員をいたしまして、この法律の趣旨に従った金融機関がきっちりとした対応をしていっていただけるかどうかと、そういうことの処置をいたしております。 そういうことで、今後、資金繰りに困っている方々の窮状が改善することにこの法律が実際役立っていけるのかどうかですが、私はこの場で、国民の方々の中でそういう方々に対して申し上げたいのは、是非もうそういうことをおもんぱからないで、金融機関に対して相談をどんどんしていただきたいと。それに対して、金融……(発言する者あり)金融機関が、金融機関が……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。御静粛に。
○国務大臣(亀井静香君) ちゃんと対応をしない場合には……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
○国務大臣(亀井静香君) 金融庁としては、金融庁としては業務改善命令をする場合もあります。(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
○国務大臣(亀井静香君) そういう意味で、そういう意味で、是非、お困りの方はどんどん金融機関に対して相談をしていただきたいと、このように私は訴えたいと思っております。
○近藤正道君 大臣の力強い御答弁を聞いて本当に安心をいたしました。是非、これは住宅ローンのサラリーマンはそうでありますけれども、零細業者は本当にこれを頼りにしています。期待しています。是非、こういう動きはあるけれども、それは断固として、金融庁、そういう人たちを守って、せっかくのこの大臣の肝いりの法律でありますので、これがやっぱり生かされるような、これから年度末に向けてまさに指導力を発揮していただきたい、心からお願いを申し上げて、最後の質問になりましょうか、社会的企業への支援についてお聞かせをいただきたいと、こういうふうに思っています。 今回の補正予算のその前の、その前段にある経済対策では……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
○近藤正道君 NPOやあるいは協同労働などの社会的企業による地域社会雇用創造が盛り込まれるようになりました。私の地元新潟でも、介護やあるいはデイサービスを提供しながら、同時に政府の緊急人材育成プログラムの職業訓練も請け負って頑張っている団体がありますけれども、実態を見ますと、これは全員が出資して、かつ経営して、そして働く、協同労働という形を取っているわけでございます。協同労働は全国で約三万人の人たちがこの形態の下で仕事をしておりますし、NPOに至っては全国で約四万団体が活動中でございます。 仙谷大臣にお尋ねをしたいと思いますが、こうした社会的企業による仕事おこしを法的に支援するために、認定NPO制度の要件緩和や寄附金の税額控除制度などのNPO支援策が今こそ必要なんではないでしょうか。また、その協同労働の法制化が必要ではないでしょうか。 本日、新しい公共について、これは総理の肝いりでありますけれども、新しい公共について内閣府の円卓会議が開催されると、こういうふうに聞いておりますが……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 御静粛に。
○近藤正道君 協同労働の議連の場の中心メンバーでもあります……(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) 一生懸命質問しているんですから、御静粛に。
○近藤正道君 それで頑張っておられます仙谷大臣から、個人的な思いも含めて、このNPOに対する支援だとかあるいは協同労働、この法制化の問題についてお考えをお聞かせいただきたい。是非、こういう新しいプレーヤーをやっぱり社会に登場させて、そしてやっぱり世の中を元気にしていくと、そういうことが今非常に必要なんではないか。まさに総理の思いそのものの私は制度ではないかと思うんですが、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(仙谷由人君) 協同出資、協同労働、協同経営の協同組合をつくろうという議員連盟がございまして、公明党の坂口力先生が会長、私が会長代行、それから自民党の長勢甚遠先生が幹事長ということで法案作業を進めてきたわけであります。 この協同労働、協同組合法の制定も一つでございますが、今、近藤先生がおっしゃったように、これも含めていわゆるソーシャルビジネスといいましょうか、社会的企業というふうなものが日本でどうやればもっともっと立ち上がって、先ほどおっしゃられた居場所と出番を重層的につくる、改めてコミュニティー再生に向けたそういう仕組みが群生してくるかと。政府が、あるいは中央政府が、地方政府がどのような関与をし、どのような支援をすればいいのか、こういう点について協同労働の協同組合問題も含めて考えてみたいといいましょうか、ここで議論をしてみたいと。そして、このことが、つまり官とマーケットというふうな両極端ですべて何とかなるとかうまくいくという話ではなくて、改めて新しい公共世界というふうなものをそれぞれの皆さん方がつくっていっていただくことしか、これからの生きる意味とか、あるいは新しい成長とか、そういうことはないんだということを発信をしていきたいと。 これは、十月二十六日の鳩山総理の所信表明演説にもその旨が高らかに述べられておりますので、それを一つずつ実践をしていきたいと、こういうふうに考えております。(発言する者あり)ええ、NPOももちろん、何というんですか、もっと包括する大きい概念かも分かりません。その辺も、NPO支援のこれは税制等ともかかわると思いますけれども、その議論もしていきたいと思っております。(発言する者あり)
○委員長(簗瀬進君) ちょっと待ってください。
○近藤正道君 総理が答弁、手を挙げています。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これからの日本の姿というものを見出していく大変大きな手掛かりが私は新しい公共だと、そのように思っておりまして、今、近藤委員の質問に対して仙谷大臣から申されたこと、大変重要な意味を持つものだと、そのように思っておりまして、これから施政方針も考えていきたいと思っておりますが、その中でも大変大きな意味を持つものだと御理解をいただきたいと思っております。
○近藤正道君 ありがとうございました。 終わります。
○委員長(簗瀬進君) 以上で近藤正道君の質疑は終了いたしました。(拍手) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(簗瀬進君) 速記を起こしてください。 議論が大変伯仲をした結果、場内、与党席、野党席、そして閣僚席等からも不規則発言がかなり乱発をされております。 これについては、それぞれしっかりとした議論が行われる環境が今後ともしっかりと整うようにお互いに気を付けていただきたいと、このようにお話をさせていただきます。 明日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十四分散会