文教科学委員会 第3号
- 発言数
- 142 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2010/03/19
会議録
○委員長(水落敏栄君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 去る十七日、予算委員会から、本日本会議散会後の一日間、平成二十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大島九州男君 どうもこんにちは。民主党・新緑風会・日本の大島九州男でございます。 今日は予算委員会委嘱審査ということで、私、高校無償化法案、その他幾つかの件について御質問をさせていただきたいと思っております。 まさに、この高校無償化法案という一つのこの法案、俗称と言われておりますけれども、公立高校の月謝を不徴収にして、私学の子供たちに就学支援金を支払っていくと。世間でいうこの無償化法案、世間一般の人、若しくはまた我々与党ではない野党の先生方は、この法案についていろいろ問題があるんじゃないかと、こういうことが懸念されるとか、こういう問題があるんじゃないかというようなことを、それぞれ衆議院の委員会でも、そしてまた予算委員会でもいろんな御意見があったと思っておりますけれども、政府として、この俗称でいう高校無償化法案というものをどのようにお考えで、いろんな懸念を言われていることに対してはどういうふうな見解をお持ちかということ。 それから、財務省においては、今まで、私が思うところによりますと、このような形で財政を出動した経緯というか、そういうことがあるのか、そういったことについてもお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 今日、午前中の参議院の本会議で提案理由説明をさせていただき、これからまだこの当委員会で御付託をいただいて審議をしていただけるものというふうに思っておりますけれども、今日、本会議の提案理由説明で申し上げましたように、日本の子供たちの約九八%が高校へ行っているというそういう中で、その子供たちが学び育った中で、その成果は社会に還元されていっているというものですので、社会全体でその学びを支えていこう、経済的な理由で学びが阻害されるということのないようにということで、安心して勉強できるような環境を整備したいと。 同時に、国際的にも、国際人権規約のA規約の批准留保、いわゆる高等学校レベルの教育の漸進的無償化を図るということが批准できていないという世界で数少ない国になっているということで、いわゆる教育のインフラとしても日本は高校は無償化にどんどん進んでいっている国であるという状況をつくりたいということも、いろんな思いも含めてこの法案を提出いたしました。 制度上、公立高校は授業料を不徴収、取らないということで、高校の場合は間違いなく私学は公立高校よりかなり高い授業料ですので、同額を支援するということと、低所得者に対してはそれなりの倍額ないしは一・五倍の手当をするということでの給付に関しては私学に一定の配慮をしたのでありますけれども、制度の仕組みが違うということを含めて、やはり私学が非常に心配だというお声はいただいております。 ただ、都道府県において現在まで行っていただいている私学への授業料の減免制度、これは基本的に十一万八千円程度の額はベースとして国が手当てをいたしますので、それだけ分は逆に負担が楽になるということで、可能な限りそういうところへ上乗せをしていただくということが進んでもきている。もし、詳しくというならまたお答えいたしますけれども、というふうなこと等を、御心配の向きはあるんですが、あるいは入学志願者が減るんではないかというふうなことですが、現実にそういうことが具体的に起こるということは可能な限りない手当てをしているつもりであります。 ただ、こういう経済状況も含めて厳しい中で、概算要求レベルでは例えば奨学金の、給付型奨学金をやっぱりやろうと思っていたのが財政上のいろんな背景の中で、概算要求では要求したけれども実現しなかったというふうなことで、衆議院の委員会等々ではそういう低所得者の人たちへの更なる支援、あるいは授業料以外にもいろんな形でお金は要るんだからというふうな御指摘をいただいたことは事実でございまして、そういう更に良くする制度に関しては我々もまた一生懸命こういう議論も含めて取り組んでまいりたいというふうに思います。 基本的なことに関しては、手当てをする中でしっかりと分かっていただくということも大事なことだというふうに思っております。
○大臣政務官(大串博志君) 今、お問い合わせいただきました高校いわゆる無償化に関します制度に関する資金面からの立て付けでございますけれども、今、文科大臣からもお話がありましたように、元々この公立高校の業務は都道府県の業務と、こういうふうになっております。 そういう中で、今回、国から都道府県を通して公立高校の運営費にこの無償化分のお金を入れることによって、生徒から年間十二万円のお金を不徴収にできるという形にしました。今までは、基本的にはこれは都道府県の業務でございましたので、基本的には都道府県が行う業務として、国が財政面でこういう形で関与するということはもちろんございませんでした。 今般、国から約四千億円のお金を投じて生徒からの授業料相当分を不徴収にするという形で、財政面である意味国も乗り出したという形でございまして、こういった制度はこれまではもちろんなかったものでございます。すべての意志のある、意欲のある高校生などが安心して勉学に取り組めるという環境をつくっていくという意味において、マニフェストで示されたこの課題をやっていくという意味において、財政面においてもある意味極めて新しい制度だというふうに思っております。
○大島九州男君 国が新たにこのような制度を導入したということは、本当にこれから新しい教育の未来が見えてくるというような、そういう思いがするところであります。財務省におかれましてもやはり英断をされたというように私自身は本当に感謝をするところでありますが、鈴木副大臣には、我々この法案を議論するときに、いろんな意味で懸念もあればこういう効果もあるんじゃないかというような議論をさせていただいたわけでありますけれども、先ほど大臣の方からお話がありました私学の入学者が減るんではないかとか、私学の経営が行き詰まるんじゃないかというような、そういうお話は前回、予算委員会のときでも確認をさせていただいたところでありますが、実は、また今度、こういう話がある。 民主党は財源がないから私学の土地、建物に税金を掛けて、そしてそこから税収を上げると。そして、授業料にまたこれを課税をして、そこからまたお金を吸い上げて私学経営を圧迫させるんだというような、これはだれがそんなことを言うのか、私あれなんですが、ある地域からまたそういう話が出てきまして、私ども、政府・与党の予算委員会でも、大島さん、あなた私学がこういうふうになるよというふうにある党の人が言っていたというふうに聞いたものですから、それは私も初めて聞いたなということで、これが実は私学の全国のそういう経営する人たちの間に喧伝をされているんだということで私に確認があったのが実は昨日でございました。 たまたま私は今日、文教科学委員会の予算の委嘱審査で質問をさせていただくので、直接また副大臣、大臣に確認をさせていただいて、財務省もお金がないというようなことでございますから、そういった思いがこれっぽっちでもあるのかどうかをちょっと聞かせていただきたいと。
○国務大臣(川端達夫君) 今朝、そういうことでの質問をされるということを通告をいただきまして、びっくり仰天をいたしました。全くそういうことは考えておりません。 もとより教育というのは非常に社会に対しては大きな貢献をしていただいている、私学は高校でいえば三〇%の高校生を受け入れていただいている、その私学という、高校だけではなく多くの教育機関がそういうことで、公の公益性で頑張っていただいているという意味で、各種の税制の優遇措置が現在講じられているところでありますし、これからも引き続きそれは講じられていくべきものだと思っております。 加えて、昨年末に閣議決定された税制改正の大綱においても、学校法人についてそういうことを検討したり、何か言及したことは一切盛り込まれておりません。御安心をください。
○大島九州男君 じゃ、財務省。
○大臣政務官(大串博志君) 今御懸念のあった点、私も去年の秋以降の税制調査会の議論に出席をして議論をしてまいりましたが、今大臣からもお話がありましたように、私学についていろんな税制の優遇措置等はございますけれども、それをやめるとか、あるいは私学に対してより重くやっていこうとか、そういうふうな話が出たことはございませんでした。 そのときの議論をベースにこれからも議論していくわけですけれども、前回の税制調査会の議論においてはそういう議論は全くなかったということは事実関係として申し上げておきたいと思います。
○大島九州男君 ありがとうございます。 私も、前回、衆議院の委員会の中で、志願者が減るんじゃないかとかそういう懸念については、まあそういうこともあるかもしれないなという思いはあったわけです。ところが、その件については、不況不況と言われて私学志向が減るのかと思ったら、予算委員会でも使わせていただきましたけれども、平均志願者の数は前年度より私学は増えているんですよね。だから、それは良かったなと。また、公立はどうなのかという話になったときに、実は今年度の受験者は、少子化と言われる中でも全国的に三万人受験者が多いんだと。そういうふうに言われて、じゃ前年より増えるというのは当たり前なのかなと思ったら、実は公立高校の志願率ではそんなに大きく変化がなかったということを見ると、逆に私学に対するこの就学支援金というのが今のところはプラスに働いたんだろうなということで私自身は安心をしておりましたら、実は次にそういう懸念をぶつけられて。 実はさっきここに入る前の三十分前ぐらいにちょっとこういう話が来まして、それは何かといいますと、幼稚園が、自分の資金を融通するのに、県の私学振興会があるじゃないですか、その私学振興会に二、三百万の小口の融資とかをそこで受けれるような共済的な制度があるらしいんですけど、実はそこに文科省が、お金を貸したりするようなそういうところには要は金融のプロを置きなさいと。言うなれば、銀行のOBだとかそういう人がいないとそういう貸出しをしちゃいけぬよというような話になって、それがまた私学の中にばあっと広がっていると。 それはもう先ほど私も聞いたので、今うちの事務所を通じて福岡県だとか各県のそういう私学振興協会というか、そういうところに確認をしておりますので、これは答弁求めませんので。 そういう何かまことしやかないろんな話がどんどん飛んでくるわけですけれども、現実的にこの法案が今こうやって審議をされ、それぐらい、逆に言うと民主党のこの政策が私学にとってはプラスになるんじゃないかと。だから、そういった意味で、これは何とか私学の思いをこっちにつなぎ止めたいなと思う人がいろんな宣伝をするのかなと、そういう思いがありまして、そういった意味で、私どもがこうやって考えているこの高校無償化というのの今後がどのようになるのかというのは、これはもう皆さんが非常に注目をするところではないかというふうに思っております。 先ほど大臣からもお話がありましたけれども、国際人権A規約の漸進的無償化の留保解除をされていったときにどうなっていくか。当然、もう高校は無償です、国がしっかり責任を持っていきますということになれば、いろんな見方はあると思うんですけれども、義務教育になるのかというふうに思う人もいれば、いやそうじゃないよと、やはりそれはみんなが、学びたいという人がしっかりそこに行くことに対してそれをちゃんと国がフォローするんですと、働きたい人は働けばいいんです、それは多様ですよという見方なんですが。 じゃ、そういう学びたい人が今度は公立か私立かというふうな選択を迫られたときに、すべて、例えば国が公立を用意しておけば、国民、学生は一銭も負担をしなくてもいいという結果になるわけですから、ところが、実はそうではなくて、全員公立で吸収できるようにはなっていないですね、現状が。皆さんも御存じのように、三割の生徒は私立に行く、総体の数でいきますと三割の生徒は私立に行かなくては定数が満たないということになるわけです。 その理屈からいいますと、公私間格差をなくす、また平等の観点からいけば、私学に対する補助、いろんな補助を今県独自でやっていらっしゃいますけれども、ここをどう発展させていくか。先ほど大臣が言われた、給付型の奨学金だとか、そういったこともありますけれども、ここは副大臣に、私学のこの就学支援金を今後どのような形で進化をさせていったり変化をさせていき、そして最終的にはその行き着くところ、公立と私学のそういった金銭的な差がなくなっていくことをやっぱり皆さんは理想として思っているんだと思うんですが、文科省自体の考え方が、そこら辺を教えていただけると有り難いと思います。
○副大臣(鈴木寛君) もちろん、もう委員よく御承知のとおり、私学の低所得者向けの拡充ということは今年も盛り込ませていただきましたし、この点についてはきちっと拡充をしていきたいと、こういう思いは持っているところでございます。 しかしながら、今全体の三割を占めていただいている私学の存在というのはこれ極めて重要でございまして、といいますのは、やはり高校段階において多様な学ぶ機会があるということは非常に重要だと思います。私学というのはやはり建学の精神に基づいて非常にそれぞれに工夫をされた、かつ多様な学ぶ機会を現に提供していただいておりますし、このことは大事にしていかなければいけないというふうに思っております。 今回、そういう意味で、今、大島委員からも御指摘がございましたが、報道ベースでございますけれども、私学の志願は、今私どもが把握しております十一県のうち十県は増えております。特に、私は東京が選挙区でございますけれども、まだこれ最終締めをやっているわけじゃありませんが、昨年は二・〇六倍だったのが二・六七倍に増えております。これはまだ中間段階でございます。 そういう意味で、今までそういう多様な私学で学びたいなという思いはあれど、なかなか授業料等々のところで逡巡していたそういった潜在的な思いが、今回十二万円負担が減るわけですから、そこにチャレンジしてみようと、そういう人たちがこうしたことにつながっているんだろうというふうに思います。 したがって、最終的には、私学の授業料というのは私学が独自に設定されるということが望ましいというふうに思っております。その中で私どもは、私学助成金も今回単価も増やさせていただいておりますが、助成は深めていきたいと思いますが、私学の授業料に対して我々が云々する立場にはないし、云々するということはこれからもすべきでないと、このように考えているところでございます。
○大島九州男君 そうですね、私学は独自にその建学の精神にのっとって運営をされるべきでありますから、政府がいろんな口を挟むべきではないし、また政府としてはその差がなくなるようにいろんな形で支援を増やしていただくというようなことを要望しておきたいと思います。 いろんな学びというならば、株式会社立という学校もございます。この株式会社立のお子さんたちにもこの高校無償化の就学支援金が手当てされるというふうに私は理解をしておりますが、そこの確認が一点。 そしてまた、今度のちょうど二十四年に、この特区で言われた株式会社立の学校を見直しが入るというふうにちょっと私ども聞かしていただいているんですが、この株式会社立の今の現状というのが分かれば教えていただきたいというふうに思います。
○副大臣(鈴木寛君) まず株式会社立でありましても、それが学校設置会社、法律に基づいてなされているものということは、それは高等学校ということでございますので、この対象といたしております。 それから、現在、構造改革特区による株式会社立学校の数でございますけれども、高校レベルで申し上げますと二十三校ということになっているところでございます。
○大島九州男君 私が調査したところによりますと、この株式会社立の学校の運営というのは大変厳しいような状況であります。当然、特区で申請してやるときに、まあそこのところは分かってやられたんでしょうけれども、学校法人のような税制の優遇がまず当然ございません。それに、公的助成も全くなかったということになれば、学校には直接ないけれども、就学支援金が子供さんに行くということは、そういう意味では家庭の負担は減るんでしょうけれども、学校の負担は減らないということで非常に苦労されているという話を聞かしていただいております。 これは特区として国がやっぱり認めた以上は、この学校は極端な話、我々も塾の経営とかもしておりますけれども、生徒が一人でもいる以上その子が卒業するまではずうっと面倒見なくてはいけないということになると、毎年毎年新規募集をやめて、それでその人が卒業していくまで学校というのは責任を持たなくちゃいけないということになると、非常に厳しい経営の中で廃校するという道を選ぶのか。学校設置基準とかいろんな部分をクリアして株式会社立になっているんでしょうけれども、今いう株式会社と学校法人というその法人格が違うということによる税制の優遇措置の違いという部分が一番大きな部分だと思うんですけれども。 この株式会社立の学校の今後というのは、これは非常に難しい質問だと思うんですが、先日予算の公述人で榊原先生が何とおっしゃったかというと、規制緩和の部分はこの教育にも大変必要なんだと、塾が学校をやるようなことも大変重要になってくると。そういう多様な学びという観点から、民間のそういった教育機関が、私立高校とか、そういった公の、今学校法人と言われるような、そういった教育を目指す場合に、国としては今後学校設置基準というものを見直してそういった規制を緩和していこうとか、そういった新たな取組というものが考えられるのかどうかを文科省に聞かしていただいて、財務省には、そういう民間活力を生かすことによって教育に係る公的な財政支出がもしかしたら減るんではないかと、逆にね。そういった思いを私個人は思ったりするんですけれども、そこら辺はどういう考え方になりますか。
○副大臣(鈴木寛君) それぞれの株式会社立を含めて学校がどのような経営方針でこれから臨まれるかというのは、まさにそれぞれの御判断でありまして、そこに文部科学省が何か申し上げるという立場にはないというふうに思っておりますが、既に、高校ではございませんけれども、株式会社立のものが学校法人になった例はございます。一つの考え方として、学校法人に移行をするということは、学校の安定的、継続的な経営を確保し、そしてまた公共性というものを、学校というものの特色に基づいて学校法人という制度はできているわけでありますから、そこに移行していただくということはあり得るというふうに思っております。 学校法人への移行でございますけれども、これは私立学校法と各都道府県が定める基準に基づきまして、学校法人の設立あるいは高等学校の設置者変更の認可を都道府県知事に得ていただければ可能でございます。この移行の場合に限らず、最終的な認可の基準及び認可というのは、これ都道府県において行われておりますので、その御判断に従っていただくと、こういうことだと理解をいたしております。
○大臣政務官(大串博志君) 今、株式会社立の学校、あるいはさらに制度を変えていって規制改革緩和等を行った後の世界の話の指摘もございましたが、現在の制度の中における財政、予算措置の在り方に関しては、今副大臣からもお話のあったいろんな取組があられようと思います。その中で必要な財政措置をしていくということだと思いますし、それを更に超えていろんな規制を変えていった新しい世界においての財政の在り方ということに関しては、基本的には内閣全体の課題として、どのような教育、子供と向き合う在り方をつくっていくのかということの中で、それに国としてどう関与していくのかということが決まっていくんだろうというふうに思います。
○大島九州男君 ありがとうございます。 そこは本当、株式会社という一つの法人がどういうふうに学校法人に移行するかとか、いろんな制度上の中で解決をしていく問題だというふうに理解はしております。 今、話にあります株式会社立の子供たちには高校無償化の就学支援金が支給をされると。今いろいろ話題になっておりますけれども、衆議院の文科委員会の中で松本龍先生が御質問をされた中に、私もちょっとそれを聞かせていただいて、特に今回のこの就学支援のお金を各種学校とかいろんなところに配置、要は適用させるかさせないかというような問題について、この今回の問題は、昔、ハマーショルドという国連の事務総長がこういうことを言いましたと。人権を侵害することによって得られるものよりも失うものがはるかに大きいことをみんなが銘記するべきだということを言われましたけれど、まさに今度の場合、朝鮮学校が除外されることによって得られるものよりも失うものがはるかに大きいと、これは日本のトレランスというか、日本という国のありよう、寛容度というのが一つ試されている問題だというふうに御指摘をされましたけれども、私自身も同じような思いをしております。 いろんな意味で、今回の第三者的というか客観的に判断ができるような機関をつくって検討していただくということはもう当然私どもも納得するところでありますし、ただ、早期な結論が出るように要望もしておきたいと思いますし、そこに向けての取組の思いがありましたら大臣に一言お願いしたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 松本龍衆議院議員が衆議院の委員会で御指摘の中でお触れになったのは私もよく覚えております。 高等学校等にこの就学支援金を支給するというときに、この学校が、高等学校、いわゆる一条校の高等学校はそのまま条件に当てはまりました。それ以外の学校でということで、法律的には、外国人学校を含む各種学校を高等学校の課程に類する課程として文部科学省令で定めるものに当てはまるかどうかという議論がずっとさせてきていただきました。 客観的に制度上高校に類するものと担保されているという意味では、今、省令で、技術的な問題も含まれますので省令で定めることにしておりますが、今の段階で申し上げれば、いわゆる専修学校の高等課程は中学校を卒業した者ということを含めてこれに該当するのではないかと今想定をしておりますが、各種学校はまさに任意、自由な学校でありますので、基本的には対象にならない。 ただ、外国人学校だけは制度上専修学校になれない規定になっておりますので、この学校に関してだけは高校の課程に類するものとみなせるかどうかを客観的に判断できるようにして判定すべきだというふうに思っておりまして、国会でもいろんな御議論がありますが、その部分で客観性を担保する仕組みを今議論をしているところでありまして、先ほどハマーショルド事務総長の言葉を引用されましたけれども、基本的にこの中身が客観的、制度的に高等学校の課程に類するかどうかということが物差しでありまして、朝鮮人学校だからとかというふうな物差しではありませんので、我々がこれからやろうとしていることが先ほど言われたその人権云々ということになるというものではないと私たちは思っております。 そして、どういう判断にするのかということに、これも国会でもいろんな御議論がありまして、そういう中で、例えば、高等学校それから専修学校、各種学校、それぞれに目的、入学資格、修業年限、卒業・修了要件、教職員、設置者、設置認可という、例えばそういう項目だけでもいろいろ決めてあります。そうすると、高等学校を基準にしたときに専修学校の高等課程はこういう位置付けかと、そうしたら各種学校の中の外国人学校はこういう、ある種外形的なものを含めてどういう基準で判断すべきか、そしてそれをどう確認すべきかということが今まさに議論の過程にある。そのときに一つ、今申し上げたような、届出認可のときの条件というのが一つの判断の基準の目安かなと。 もう一つは、実は、少し違うのでありますが、高校卒業者に与えられる資格として大学の入学受験資格というのがあります。このときに、今、もうこれはまさに文部科学省令でいろいろと決めてあります。これは卒業したレベルというのを担保するというものでありますから、在学している学校が高等課程に類するというものとは性格上若干異にしますけれども、こういう判断基準も参考にしながら、どうしてその客観的な基準あるいは評価方法ができるかを今まさに最終の検討中でありますし、この国会の議論も踏まえて省令で決めたいと思っておりますし、ただ、今、第三者機関というふうにおっしゃいましたけれども、そういうものを確定的にしている段階ではまだないことだけは申し上げておきたいと思います。
○大島九州男君 ありがとうございます。 では、是非そういう客観的になおかつ冷静に省令が決まることを心から望んでおります。 高校無償化の関係で最後に、前、私が文教科学委員会でちょっと質問をさせていただいたときに、この高等学校等就学支援金受給資格の認定の申請書みたいなのを作って、その申請書にはやはり、このお金というものは、その受けるお子さんが国の支援を受けて世の中の人のために役に立つような、そういう思いで勉強をしてもらうためにしっかりといただけるものだと。じゃ、そういう意識を付けるためには、本人が署名をするなり、そしてまた、そういう意識付けのためにそういった申請書のところにサインぐらいはやっぱり子供たちにしてもらう方がいいんじゃないかというお話をさせていただいた記憶があるんですが、今検討されているのは、高等学校等就学支援金について、本制度は、家庭の状況にかかわらず、すべての意志ある高校生等が安心して勉学に打ち込める社会をつくるため、国の費用により生徒の授業料に充てる高等学校等就学支援金を支給し、家庭の教育費負担を軽減するものですと、社会全体の負担により生徒の学びを支えることを通じて、将来我が国社会の担い手として広く活躍されることが期待されていますという、こういう文言が入った申請用紙に御本人が署名をするというようなことを今検討されていらっしゃる。 僕は大変これは非常にいいことだと思うんですが、これ、私学はこうなんですよね。公立はどうなっているのかなというふうに思いましたので、公立はどういうふうになっているか、ちょっと状況をお知らせいただければと思います。
○副大臣(鈴木寛君) 公立高校は今回は授業料不徴収ということになりましたので、申請書の提出ということは手続としてはございませんが、まさに今読み上げて御引用いただきましたように、その点は周知していくことは大事だと思っておりまして、まず、文部科学省では、そうしたパンフレットを作成をいたし、同じような文言の入ったものを作成をし、配布、周知をしていきたいというふうに思っておりますし、学校におきましては、入学式あるいは始業式、終業式あるいはホームルームあるいは入学時の説明会と、そうした機会を、授業料不徴収になりますと、これはどういうことかというと、我が国の納税者の皆さんが皆さんの学びを支えているんだということを学校関係者に、是非生徒に直接あるいは保護者に直接周知をしていただくように要請をしていきたいというふうに思っております。
○大島九州男君 これ要望でございますけれども、就学支援金受給資格認定申請書ですから、高校授業料不徴収の申請書みたいなサインを是非子供たちの意識付けのために採用していただければということをお願いを申し上げておきます。 そして、次に移らせていただきますが、今回の予算の中では、四千二百人という学校の先生の定数改善を提案をされていらっしゃいますけれども、この四千二百人のうちに、特別支援教育というところに配置をされる方たちが千七百七十八人いらっしゃるというふうにお聞きをしておりますが、この特別支援教育に配置をされる人たち、この千七百七十八人という一つの数というのは、今後政府としてはどのような教育を目指してこういう配置をしたのか、またこの人員が今のところ十分なのか、今後それをまた増やしていこうとしているのかということについてお答えいただきたいと思います。
○副大臣(鈴木寛君) 今御指摘をいただきましたように、平成二十二年度予算では、昨年の五倍を超える四千二百人の大幅定数改善を行いました。実に七年ぶりの純増ということでございます。とりわけ特別支援教育には千七百七十八名。内訳で申し上げますと、発達障害のある児童生徒に対する通級指導が千四百十八名、特別支援教育コーディネーターの配置促進のために三百十三名、それから発達障害が関連した児童生徒の学校生活不適応への対応のための養護教諭定数四十七名と。これは、平成二十年が百七十一名、平成二十一年が三百八十二名でございましたから、そういう意味でも平成二十二年度は大幅な拡充とさせていただいたところでございます。 今後はということでございますが、もちろんこの分野に力を入れていきたいということは民主党政権の大変大事なテーマの一つだというふうに認識をしておりまして、実は今、今後の学級編制、教職員定数改善の在り方に関する検討を行っております。今まで諸団体からのヒアリングは終わりましたけれども、実は今ホームページで一般からの意見募集を電子メール等々でも行っております。こうした御議論を踏まえて、具体的にこの教職員定数改善の中で特別支援教育に携わる教員の充実といったことについて更に具体的な詰めを行っていきたいというふうに考えております。
○大島九州男君 特別支援教育の関係なんですが、昔でいうと特殊学級というふうに言われたときに、ぼくらもそういう経験あるんですけど、今特別支援学校というふうに言われる。やはり、特別にそこにそういった障害を持った人たちが集まってやる教育を望む、それを望む人もいれば、今は多様な学びの中で、いや、普通学級がいいんだと、普通学級の中でしっかりと勉強したいという、その保護者の思いを受けて努力されているところもあると思います。 ところが、先日ちょっと私がいろんな意味でこういうインクルーシブ教育というものを勉強させていただいたときに、それぞれいろんな事情といろんな状況があるのはすごく勉強になったんですが、障害の種類や程度にかかわらず、子供のありのままを認め、向き合って、そういう先生に出会った生徒は本当に普通学級で楽しく生活を送っているんだけれども、たまたま違う御縁で理不尽な思いを受けて悲しい思いをする子供たちもたくさんいるんだと。そして、保護者が付き添わないと普通学級には入れませんよと言って、親を常に学校の指定席に座らせてずっと子供と一緒にいさせるようなことをするようなところもある。これはもう親にとっても子供にとっても苦痛以外の何物でもないと。親も仕事しなければならない、まさにそういった状況で、子供はかわいいから、何とか子供の普通学級にいるために自分も一生懸命そこに添おうとするんだけれどもできない現状もある。 だから、そういう意味で、今回そういう人を増やして配置をしていただいたということは大変有り難いんですが、じゃ、だれがどこで、その普通学級にあなたはいてもいいですよとか、あなたはもう特別支援学校に絶対行かなきゃいけませんよとかいうような指導とかその割り振りとか、そういったものがどうなっているのかというのは、制度上、私も聞かせていただきましたけれども、ここで今後お願いをしたいのは、やはり子供たち、保護者が望むスタンスを一〇〇%に近い形で実現をしてあげるという、そういう思いがあるのかないのかと。そこは制度上そういうことは無理なんですよと、例えばもうここが決めれば、親の思いとか子供の思いは関係なく特別支援学校に行くんですよというふうな制度になっているのか、ちょっとそこの確認をお願いしたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) そういう障害のある児童生徒について、その状況に応じて一番いい環境で勉強できるように、その可能性が最大限伸ばせるようにということ、そして大きくなったときに社会への適応能力含めてしっかり身に付くようにということで、一人一人のニーズに応じた適切な教育を行うということが大原則として当然一番大事な原則だというふうに思っています。 そういう中で、先ほども定員増のお話を御質問いただきましたけれども、特別支援教育の充実における教職員定数の改善というのも行っておりますが、やはりそういう中で、一人一人の事情が違います、そして受入れの学校の状況も実はいろいろ、その先生の態勢もあります。そういう中で、基本的には学校関係者と保護者とがよく話し合って、専門的な見地、経験も含めてそれで進路を決めるというのが現状でやっていることでありまして、学校の都合でこうしなければならないということがあってはいけないという部分で、できるだけきめ細かくしっかりとやられるようにということを私たちとしてはお願いを都道府県教育委員会を通じてしているところであります。 また、その支援員というんですか、小中学校においての障害のある児童生徒に対する学習活動上のサポートを行う特別支援教育支援員という方を配置するために、約三万四千人、約四百八億円相当の地方財政措置もやらせていただきました。 だから、できるだけそういう最終的に環境が整えられるようにという整備をしているということでありますし、教員もやはりそういう専門的にいろんな知識を身に付けて、受け入れたときにその児童生徒にしっかりとした教育ができるようにという能力向上の研修も実施をさせていただいております。小中学校の通常学級での指導、支援も含めて、一人一人きめ細かい適切な教育がより行われるようにと努めてまいりたいというふうに思っています。
○大島九州男君 私、資料を提出させていただいておりますけれども、その資料の一番後ろの新聞の、毎日新聞、二〇〇八年十二月二十五日のこの記事をちょっと見ていただきたいんですね。資料の一番下、最後のページです。 この「被害認定に喜び 少女両親「娘に伝えたい」」という、これはどういう状況だったかということを簡単にお知らせをしますと、この被害に遭った少女は、まさに普通学級にいた女のお子さんで、特別支援学校ができて、そこに行きなさいと。本人は泣いて嫌がったんだけれども、市教委の執拗な勧誘を止めることができなかったと。そしてまた、療育の先生や校長、教頭からも特殊学級に行きなさいと勧められて、最後は転校して特殊学級に行く、これは特別支援学校のことでしょうけれども、そこに行くようになったと。最後はその子も両親も、すばらしい教育をするということだからという不安と期待が入り交じった気持ちで転校をされた。そして、そこで起こったのは非常に悲しいわいせつな事件だったと。まさにそういったことが起こった。 これは非常に悲しい、本当にもう我々はいたたまれない事件なんですけれども、やはり望んで自分が特別支援学校へ行って、それはあってはいけないことですけれども、それも望まないのに、行きたくないのに行かされてそういう目に遭ったなんというのは本当にもう不幸な話なんですね。これで裁判をして、無罪でその先生は刑事罰は受けなかったけれども、民事の裁判をしたときに賠償責任が認められて、六十万という金額ですけれども、その賠償をしなさいと千葉県と浦安市に判決が下りたにもかかわらず、そういう県、市がまた控訴をしていると。 私、個人的な思いからすれば、そういう行政がそういった弱い立場の子供が被害に遭ったことについて、障害児の言う証言は信憑性がないからということで裁判で争うこと自体、私としては許し難い行為であるし、今度、判決が二十四日に出るそうなんですけれども、もしその判決がどういう形であれ、県や市が控訴をするなんていうのは到底あり得ないということだけ私の感想として申し添えたいと思いますし、そして、このインクルーシブ教育、やはり望む中で、子供たちが、そして親が本当に望む環境で教育を受けられるという、その権利をしっかりと国として保障していただきたいと思いますし、まさに市町村のレベルで、いろんな学校側の都合、そういったものでその思いが遂げられないようなことにならないような、そういう行政を進めていただきたいということを要望させていただいて、次へ行きます。 まず、次は、今回、学力の低下と、今まで学力テストをやられて、いろんな形で検証を文科省もされたと思うんですけれども、ちょっと本を持ってくるのを忘れちゃいましたが、学力の低下を検証した本があります。私が本当に昔から尊敬する学習塾の先生で、福岡県の英進館という塾の筒井先生という館長さんが、非常にこれを分かりやすくまとめてくれているんですけれども。 まず、子供たちの学力低下が問題となって、ゆとり教育を始め、教育施策をめぐる議論が活発になったのは一九九八年のころだったと。この年、旧文部省が二〇〇二年から実施する新学習指導要領を発表して、教科書内容を三〇%以上も削減するという方針を打ち出した。これを機会に、塾や私学の教師を始め、一部の大学教育関係者や学者の間でのみ語られていた学力低下が多くの人に認識されるようになったというんですね。 それで、まず問題が、この子供たちの学力低下にその先生が気付いたのは問題が表面化するよりもずっと以前のことだったと。私も塾の先生でしたので、生徒と接する中で、計算能力はもちろんのこと、思考力や語彙力、記述力などの学習に必要な様々な能力が次第に低下していくのを私も肌で感じておりました。それが単なる感覚ではなくて成績の低下として統計的に把握できたのは、この筒井先生は一九九五年のことだったというんですね。 その一九九四年から一九九六年にかけて、筒井先生の塾の中学三年生約二千五百名を対象に、数学、国語、英語、理科、社会の五教科で同じ問題を使った三百点満点の学力テストを行って年ごとの成績を比較したところ、一年につき十点近く、約三%平均点が低下をしていたというんですね。当初はその年の塾生の学力が低いのかなと心配しておりましたけれども、ところが入試結果は前年度よりも格段に良くて、翌年も同様の結果となったので、外部の生徒の学力はその筒井先生の塾以上に低下しているということが推測されたというんですね。その後、学力低下が各方面から報告されるようになって、更に確信を深めたと。 一九九五年ごろ、当時の中学三年生の夏期講習から入塾を希望する生徒はどういう形で入れるかというと、部活などでクラス編成テストを受けられないような場合は通知表の三以上の成績であれば入塾を許可しますよという目安をつくっていたというんですね。しかし、この条件をクリアして入塾した中学三年生、三以上ですからね、三Xマイナス十八イコールゼロというような暗算でもできるような方程式が解けないような子供たちが現れてきたというんですよ。公立中学ではそこそこの良い成績を収めているという子供たちにこのような様子が見られたころ、確実に学力低下は進んでいるということを確信したというんですよ。しかも、これは冒頭に述べた学習指導要領の三〇%削減が行われる以前の話なんですね。以前の現象です。 実際、学力はそのころよりも更に低下をしていまして、文章題が解けない生徒がたくさん出てきたと。例えば、これ簡単に、四百円持って買物に出かけてX円のノートを三冊買おうとしたら五十円足りなかったと、こういう方程式を作ることすらできない子供たちが増えてきた。図形の証明問題には歯が立たない生徒も急増し、必要な基本知識や思考力と練習量の不足によって、反復練習をしないという、そういう子供たちがたくさん増えてきたというようなことで、今の教科書、その当時の教科書でいくと証明の練習問題は三十年前に比べて七〇%も削減をされていたというんですね。 また資料を見ていただきたいんですけれども、一番最初の朝日新聞の資料です。算数の学力大幅ダウン。この資料、二〇〇二年に東京大学学校臨床総合研究教育研究センターが関東地方の小学生約六千二百人を対象に、二十年前と同じ問題を用いて算数のテストを行って正答率を比較調査した結果を報じる記事なんです。すべての学年で二十年前の成績を下回っていることが分かります。正答率の落ち込みが最も大きかったのは三年生で、一七・六ポイントも下がっています。また、五年生、六年生の成績もそれぞれ一六・二ポイント、一〇・五ポイントと大きく下降しているんですね。 そして、次めくっていただいて、ここには図表一の三と書いてあります。この図表一の三は、一九九五年と九九年に、これは河合塾が自塾の浪人生を対象に同一問題のテストを行って成績を比較調査した結果です。わずか五年で各教科におけるほとんどの成績層で学力が大幅に低下しているのが分かります。特に中位層、下位層の数学の成績低下は顕著で、理系の場合は中位層で一五・三ポイント、下位層で一五・六ポイント、文系は中位層で一九・〇ポイント、下位層で一六・七ポイントも正答率が低下をしております。小中学校時代の学力低下は高校にも確実に引き継がれているということが、これを推察される資料として御提示をしております。テストを受けた浪人生の多くは十九歳であったということを仮に仮定すると、一九九五年のテストを受けたグループは一九八三年から一九九一年にかけて、一九九九年のグループは一九八七年から一九九五年にかけて小中学校に在籍をして学んだことになるんです。 一九八九年に発表された第二期のゆとり教育カリキュラムが実際に施行されたのは一九九二、三年ごろですから、辛うじて難を逃れた一九九五年グループに対して、一九九九年グループの子供たちは内容削減が更に進んだ教科書で中学時代に学んだことになるんです。そうすると、一九九〇年グループの成績が一九九五年グループと比べて、たった四年間で大きく低下をしているのを見ると、子供たちの学力が学習指導要領と教科内容にどれほど影響を受けたかという証明になっているというふうに考えております。 そして、図表の一の四ですね。この図表の一の四は東京理科大学の澤田利夫教授らが行った中学生の学力調査のうち、正答率の低下が大きかった問題です。特に文章題の正答率低下は大きく、一九七五年の七七・一%に対し二〇〇〇年は二六・一ポイントも低下をしております。これはさきにも述べたその子供たちの傾向と完全に一致をしますが、計算力だけでなく、式を組み立てるために必要な読解力や論理的思考も更に低下をしているんだということなんですね。 ちなみに、ここの一の四の計算を見ていただいても分かるように、この式の計算なんですけれども、式の計算と下の六分の五Xイコール三十という方程式のこの根本的な問題の解き方の違いでよく勘違いするのは、分数があると式の計算をこれ通分してやらなきゃいけないのを全部掛けて分母払っちゃって式の計算をしてしまうという、そういう陥りやすい間違いをよくやったりするんですが。 こういう事象を見て、文科省がやっているこの学力テスト、この先生は非常に論理的に分析をして低下しているということを証明してきたんですが、今まで文科省がやった学力テスト、三年でどういうふうな結果を出してどういう見解を持っているのか、まさしくそういった検証ができたかどうか、ちょっとそれをお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(鈴木寛君) 今るる学力についての調査の御議論をいただきました。 一つ私が申し上げたいことは、今の御議論は二種類に分けて考える必要があると思っております。 つまり、この調査を私も詳細見たわけではありませんが、この手のものは私もこれまでかなり見続けてまいりまして、この東大の調査は私も見ておりますけれども、二〇〇二年の九月二十三日。これは、この下の方に書いておりますけれども、この調査はランダムにサンプリングして、そしてこの段の一番下の方に書いてありますけれども、理解の遅い子の層が特にこの率が上がったと、こういうことです。それから、委員お示しの、例えばよく言われているPISAの調査とか、この学力が下がっているということの背景は、やはり中位層の子供たちの学力が下がることによって全体の平均を押し下げているというまず一つの分析があります。これに対しては、まさにそうした中位層以下の子供たちにきめ細かい教育を公教育でやっていくと、こういう議論でございます。 それからもう一つ、今お示しをいただきました例えば一の三の河合塾、それから一の六の数学オリンピックのことについて申し上げると、これはまさにトップ層の低下と、こういう問題があります。これはそもそも、ピーク時、一学年二百万人を超えていた生徒の数が半分、百十万とかそれぐらいに落ちていると。となりますと、これは当然でありますけれども、その一番ピークのところの数はどうしたって減るわけでありますから、そこのところのトップレベルのところが相対として下がっているのは、これは少子化の影響と、こういうことでありますので、少なくともこの二つのことは分けて議論をすべきでありまして、それぞれに別々に個別の対応をしていかなきゃいけないということをまず申し上げた上で、文部科学省がやってまいりました学力調査の動向は、何が分かったかといいますと、知識についての平均正答率というのはおおむね七〇%台ということなんですけれども、問題はまさにその知識を活用する能力ということでございまして、その平均正答率がおおむね五〇%台ということで、ここは全般的に、別に大都市だとか中核だとか都道府県だとかにかかわらず全般的に課題があるということが一つの分析結果というふうに見ております。 それと一方で、学ぶ意欲とか関心とか態度、これがPISA調査等々でも、家庭における学習時間とか、そうしたものが諸外国に比べて低いと。私はこちらの方がより問題だと思っておりますが、そのことについて申し上げると、算数や数学の好きな小中学生の割合や国語がよく分かるといったことについては平成十三年、十五年に比べると改善傾向が見られるということでございます。 それから、あと申し上げますと、例えば宿題をよく与えるだとか、あるいはPTAや地域の人々の参加だとか、そういうこと、あるいは書かせる指導とか書く習慣を身に付ける指導とか、こういったことが大事であると。それから今、文章題のお話がありましたが、数学などでは実生活との関連を図った指導、こういったところがやっぱり正答率が高いということでありまして、まさにそういうことをやろうとしますと少人数の指導であるとか個に応じた指導であるとか、あるいは、繰り返しになりますけど、PTAや地域の人々の、ですから、やはり教育というのはかなり手間が掛かりますから、どれだけの手を子供たちに掛けていくのかということがやはり必要だと。 こういうことを踏まえて、先ほども申し上げましたけれども、四千二百名の増、それからさらに私たちがコミュニティー全体で学校の学びを支えていくという意味での学校ボランティア、今年も放課後子ども教室は一万校程度、学校支援地域本部は二千四百校、こうしたことを着実に進めていく、こういうことにつなげていきたいというふうに思っているところでございます。
○大島九州男君 済みません、大串政務官と鈴木副大臣、十四時までということで。政務官、後で、要望をちゃんとここに言っておきますので、議事録を読んでいただいて是非やっていただきたいと思います。また、副大臣におきましてもまた次にやらせていただきます、続きは。どうもありがとうございました。 今副大臣からいろいろ御答弁をいただきました。やはり子供の学力を伸ばしていくということについては、当然、読み書きそろばんと昔言った、やはり反復して繰り返してやる、一つの体で覚えていくという作業が必要になりますので、そういった意味で、今回、学習指導要領も改訂をされて、そしてそれに沿って教科書も変わっていくというふうに理解をしているんですけれども、これは大臣に是非、教科書会社に、やはり今までの図ばかりの教科書だとか、余りにも内容を削減した教科書を作るんではなくて、やはり内容の濃い教科書を作っていただきながら、そして、なかなか理解できない、そういう層の子供たちには手厚くまた違う教材をと、副教材を使ったりというような形で、それぞれの、大きな木にはたくさんの水、小さな草には少しの水分というようなことが現場できっちり行われるような、そういう教科書を作っていただく指導を是非していただきたいと思います。その御意見をいただきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) いろんな分析に基づいて、先生の先ほどのいろんな資料もそうですが、新学習指導要領の改訂、同時に、その中では、つまずきやすいような問題を繰り返し学習すると同時に、やっぱりいろいろ考えてやるという部分では体験や文章に書くレポート等々のことを工夫してということで、いろんなことを盛りだくさんにやってもらおうと。同時に、そういう意味では授業時間数のこまも増えたということでありますが、それをまさにしっかり教えるのが教科書であります。基本でいえば、教科書は、教科書会社が学習指導要領及び解説書に基づいて創意工夫を凝らすことになっているんですけれども、新学習指導要領の改訂に対応した教科書の質、量両面での充実を図るということが今の御趣旨だと思います。 そういう意味での検定基準の改正を行うということで、教科書発行者の創意工夫により記述の充実が図られるよう、図書の内容について厳選されていることを求める規定の見直し、要するに、今言われたように、いろんなものが盛りだくさんというけれども、やはり厳選してきちっとやるようにという基準、あるいは発展的な学習内容の量的な上限の見直し、あるいは補充的な学習、繰り返し学習、他教科に関連する内容の学習を抑制する規定を見直すということで、やはり総合的に、先ほど申し上げた繰り返しと、それから表現力等を伸ばすということを念頭に置いた教科書が質、量共にしっかりされるように今までいろいろ決めてきたことの基準を見直しているところでありますので、そういう部分でそういう期待にこたえられる教科書が作っていただけるように、これも期待をしております。
○大島九州男君 ありがとうございます。 是非それを厳しく、厳しくと言うと問題ありますけれども、強く要望していただきたいと思います。 それで、一つ、ちょっと学校施設の耐震と老朽化の関係について御質問をしておきますが、実は私は直方市出身でありますけれども、直方市の市議をやっているときに、道路工事と側溝の工事を制度が違うから別々にやるのではなくて同時にやりなさいということをずっと指導してきた関係がありまして、先日、うちの直方市の方から、市内小中学校の施設において耐震改修工事を昨年度より実施しておりますけれども、耐震改修工事に併せて施設の大規模改修工事も行っておりますと、まさにそういう一緒にセットでやっているんだと。しかし、またこの大規模改修に関する補助率が低減されたり、いろんな厳しい財政の中で、なかなか工事が進んでいかないと。 だから、私が言ったのは、例えば市内の四中学校ありましたと。そうすると、四中学校あると、A中学校を耐震をやりましたと、そうしたら次に、A中学校は老朽化しているから、じゃ老朽化の工事もやりましょうなんと言うと、いや、それはもうB、C、Dが終わってからじゃないと、少なくともそれが一周するまでは四年掛かると。だから、そういうことじゃなくて、耐震改修やるときに、じゃ、その老朽化もセットにして、そしてやると四年で一通り市内の中学回るじゃないかと。 だから、言うなれば、耐震工事を一つ発注します、そしてまたここに補修工事を発注すると、二つの工事で管理費が二倍掛かるんだと。だから、これを二つセットにしてやると管理費分が削減されたり、バリュー効果があるぞと、マクドナルドのセットのバリューじゃないけれども。そういうふうにしてやることが必要なんだというのは、ずっと地方では言ってきたことの実践をしているんですが。 実際、文科省でも、工事をするときに、そういった二つ併せて工事をしている部分も聞いているんですけれども、これ、制度としてきちんと耐震と老朽化をセットにすると補助率が、今この耐震化は三分の二、老朽化は三分の一、これをセットにしたら、それこそ三分の一・七とかそういうふうになるんだというような新しい制度をつくってやる必要があるんではないかというふうに思っているんですが、その見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 来年度の予算に関しては、事業仕分の御意見も含めて、できるだけ耐震に特化をしようということでありまして、そういう予算に組ませていただきました。毎年、当初予算の額は大体同じような水準で推移しながら、そのときのいろんな諸般の事情で補正を組んで上乗せするとかいうことでやってきた経過がありますので、そういう部分では耐震に関しては特化をするということで、前年以上の予算を組ませていただいたんですが。 結果としてそこに集中するというので、緊急性を要する老朽化校舎というものは最大限工夫してやろうと思っていますが、地元からはそういう要望をたくさんいただいている。一緒にやりたい、あるいは老朽化ももっとやりたいと。耐震化を地元の要望で一生懸命負担をして先にやっていたら、次は、さあ老朽化と思ったら、そのお金は全然来ないのかという御指摘も衆議院でもいただきました。そして、言われるように、一緒に組み合わせた方が効果的であることも、そういうことはたくさんあることも承知をいたしております。 今、先般来の財源、今予算の審議を参議院においてしていただいているところでありますから、私たちの立場でいえば、その予算の限られた財源ではありますが、耐震と優先すべき老朽化校舎の部分を予算をできるだけ早くに執行すると同時に、いっぱい今地方で要望をいただいている部分が何とか手当てができないか。総理も予備費を視野に入れてという国会御答弁もいただいておりますが、そういうことで最大の工夫をこれから取り組んでまいりたいと思いますが。 今おっしゃったのは、それに加えての制度的なことであります。これはどういう仕組みが可能なのか。あるいは、そういうセットにするというと今度はこちらが後回しになるみたいな、制度上は今分けてやっていますから。そこら辺は大事な御指摘として、一度またいろんなことで検討するときの参考にさせていただきたいと思います。
○大島九州男君 是非、そういう複合した制度を創設していただくことを要望して、終わります。 それで、今度、日本原燃の関係の六ケ所村にありますガラス溶融炉の件について御質問したいと思うんですが、経産省からもおいでいただいております。 まず、今のガラス溶融、六ケ所村に使っているお金、要は建設費から今までのコスト、大体どれぐらいになるのかを御答弁いただきたいと思います。
○大臣政務官(高橋千秋君) お答えしたいと思います。 六ケ所村再処理工場の建設主体である日本原燃によれば、平成五年の着工から平成十八年三月のアクティブ試験、これは実際の使用済燃料を用いた試験でございますけれども、これの開始までは再処理工場本体に係る費用はすべて建設費としておりまして、これが合計で二兆一千九百三十億円でございます。 一方、再処理工場の建屋の建設が終了しまして、アクティブ試験を開始した十八年以降については、建設費は上記二兆一千九百三十億円で変わりませんけれども、それ以外の費用については再処理工場に係る費用のみを取り上げた形では公表はされておりませんが、計算をいたしまして、同社の有価証券報告書で見ると、ウラン濃縮事業、それから低レベル放射性廃棄物埋設事業などの事業がございますけれども、再処理事業以外の事業も含めた全事業に係る費用から建設投資に相当する減価償却費を除いた額という形で計算をいたしまして、アクティブ試験開始以降の平成十八年から二十年度の合計で約三千六百億円となります。十八年度以降の再処理工場に係る建設費以外の費用はおおむねこの中に入っていると考えております。
○大島九州男君 相当の費用を掛けているんですが、これは中川副大臣、科学技術の関係でいうと、文科省はモックアップの試験棟維持費、東海村にある、そこの維持費や溶融炉の開発費にお金を出しているわけですが、私自身が疑問に思ったのは、この東海でやっている部分はうまくいっているけれども、六ケ所村では駄目なんだと。同じものが大体いっているんだけれども、商業ベースで造ったからちょっと大きくなって、それでうまくいかなかったんだみたいないろんなことを言う人がいるんですが。 元々の、今、六ケ所村で使っているその炉のスタイル、フランスだとかはそれなりにうまくいっている、キルンの形で回転しながらやるような炉があるにもかかわらず、日本独自の炉を造ったそういう理念というか思いは、どういうことからそういう独自なものを造ったんですか。
○副大臣(中川正春君) 当時の判断基準がどの辺にあったかという御質問だと思うんですが、確かに、御指摘のように、一つは、フランスで開発していたものについては、この高レベル放射性廃液を粉末状にしまして、それを溶融炉に供給するという方式を取っています。それから、アメリカでもう一方で開発しているもの、これを日本が採用したわけですが、これについては高レベル放射性廃液を溶融炉に直接供給をするという方式を取っています。 どこにアメリカの方がその有利性があったかという判断だったんですが、一つは、加熱方式がこのアメリカ型であれば大型化に有利であるということの判断が一つ。それから、構造が単純で保守が容易であるということ、これが二番目。それから三番目は、溶融炉の材料の寿命が長いということ。この辺の判断が基準になっていた。 例えば、この溶融炉の寿命でいきますと、一つ、そのアメリカ型というのは大体五年ぐらいなんですが、フランス型でいくと約二百日なんですね。そういう違いがあって直接供給方式を採用するということになったということです。 それから、東海の再処理施設においてこのアメリカ型が二百四十七本を製造した実績が東海村ではございました。アメリカでも、これについては、ガラスの固化体が二千本以上も製造をしたという実績がありまして、こうした実績からももう一方で判断をしまして、その当時、この今の方式を採用したということであります。そういうことですね。
○大島九州男君 技術的なことはいろいろあると思うんですが、よく航空業界で言われているのは、アメリカの戦闘機よりもフランスの戦闘機の方が能力がいいんじゃないかと、でもアメリカの戦闘機を買っているというような話があるんですが、そういう政治的なことでこのあれが決まったかどうかは知りません。 要は、理屈としては、商業ベースでいけばこっちの方が結局長く使えるからいいんだと思って、実はやってみたら、全然詰まっちゃって、今は全然使えないというような結果を見ると、元々のスタートするときのその思いというかその心が、基本理念が、実は、もしかしたらフランスの技術の方がいいんだけれども、まあアメリカに何らかの形でこっちの方を採用しようとするちょっと違う思いが働いたので結果的にはこういう現象が現れたと、私はそういう受取をするわけであります。 だから、まさにこの部分については、技術的な問題とかいろいろあるけれども、これをどう解決するかということがやっぱり一番の問題になると思います。だから、そういった部分からいうと、この技術、これをどう回復して実用していくかという部分もあるし、それはきっちりとされた対策が取られて、そして本当、安全面も確認して、それでやらなくてはいけないということになりますので、これは経済産業省もそこら辺の思いをしっかり確認をさせていただくことと、文科省においては、やはりそういう技術をもう一回根本的に見直して、もう駄目なものを切って張って駄目ならまた新たに違うものを研究するぐらいのやっぱり腹を決めてやるべき問題かなというふうに思っていますので、簡潔に、経産省と文科省、御答弁いただいて、終わります。
○大臣政務官(高橋千秋君) この再処理工場は日本の核燃料サイクルのかなめというふうに考えておりまして、試験運転を再開するためのもう最終段階というふうになっております。 御指摘のとおり、いろいろトラブルがあったわけでありますけれども、この高レベル放射性廃液をガラスで固化する工程の中で技術的課題とトラブルがありました。一つは、溶融炉の中に白金元素が堆積するんですけれども、その影響を考慮した運転方法を確立しなければならないという技術的な課題と、もう一つは、ガラス固化セル内で高レベルの放射性廃液が少し漏れたと。それから、ガラス溶融炉内の耐火れんがが落ちて下に入ったままになっているというトラブルがございました。 ですので、これを解決しなきゃいけないわけですけれども、事業者の日本原燃が、日本原子力研究開発機構、JAEAといいますけれども、ここなどの関係機関の協力を得て、オールジャパンの体制で今解決に取り組んでおります。 経産省としても、安全が第一ということはもう言うまでもございません。この安全確保を大前提に稼働に向けた取組をしたいというふうに考えております。
○副大臣(中川正春君) 私たちも考えていかなきゃならないのは、二点あるんだと思います。 一つは、基本的に設計の取組といいますか、前提が間違っていたのではないか、その御指摘だと思うんですが、それが検証のやっぱり対象にしていかなきゃいけないんだろうというふうに一つは思っています。 それからもう一つは、これは現場から上がってきている今のポイントなんですが、さっきお話のあったように、廃液が東海村でやっていたものとそれから実は六ケ所でやっていたものが中身が違っていたんだと。それを検証せずにやったということが、さっきの白金族元素の影響、これの読みが間違っていたということにつながっていったということだとか、あるいはさっきの放射性廃液の漏えいの問題とか耐火れんがの脱落とか、基本的な部分ではなくて、もっと化学者とかあるいは機械工学の関係の専門家が職人的にそこを維持していくという部分で制度ができていなかったというふうなところがこれ今指摘されているわけですが、そこの問題がこれで本当にそうであったのかどうかという検証がもう一つ私は要るだろうと思うんです。 最後に、これは元々いわゆる原子力研究開発機構から原燃の方に技術移転をしながら実用化をしていくというプロセスがあるものですから、二つの組織がこれかかわっているんですね。精一杯機構の方から専門家を原燃の方に送り込んで協力してやっていく体制を組んでいるんですけれども、そうした組織的な渡しというのがうまくできているのかどうか、また、その組織機構でこれからもいいのかどうかというふうなこと、こんなことも含めてしっかり検証をするという必要があると私は思っております。そんなことを前提にして新しい形というのを構築をしていくということだと思います。
○大島九州男君 どうもありがとうございました。
○北川イッセイ君 川端大臣には大変御苦労さまでございます。 私は、実はこの文科委員会における、この委員会での質問というのは初めてさせていただきます。私は、もう教育というのは国づくりの一番基本だと、こういうように思っておりましたから、もう前々から文科委員会にあこがれておりまして、何とかこの委員会に入りたいなと、こう思っておりました。ようやく実現しまして、今日こうして質問できる時間を与えていただいて本当にうれしいなと、こういうように思って、喜々とした気持ちで質問をさせていただきたい、そういうように思います。 私自身は非常に、何というか、それほどこだわりの強い人間ではありません。非常に自分自身では心の広い人間だと、こういうように思っておりまして、文科のいろんな委員会、あるいはまた教育行政その他見ておりますと、非常に対立軸が大きいとか、非常に問題が多いとかいうので、ごたごたごたごたしているという光景を私よく見るんですけれども、教育が国づくりの基本であるという限り非常に残念だなと、もっとうまく話合いができないのかな、そして、本当に日本の将来、子供たちのために教育を進めていく、そういう形にならないのかなというような思いで今までおったわけです。 そういう私が見て、大概そんなに腹立つということとか、いろいろ許せないとか、そういうようなことは私は本当にないんですけど、その私がただ一つ、これ、昨年の一月に日教組の新春の集いであの輿石さんが、教育の政治的中立と言われてもそんなものはあり得ない、政治から教育を変えていくと、こういうことをおっしゃったわけですね。私は、大概何とも思わないんですが、これを聞いたときに、いや本当にこれでいいのかなと。もうそういうように思って、これは何としてもほうっておくわけにいかぬ、許すことができない、何としてもこれに対するいろんな影響、そういうものをとどめていかなければいけない、そういうような思いでいっぱいなんです。 もうこれ大臣も当然御承知ですから言うまでもないんですが、教育基本法では、国及び地方公共団体が設置する学校は特定の政党を支持し又はこれに反対するための政治活動をしてはならない、これ、きっちりうたわれておるわけでしょう。ですから、輿石さんといえば、これは教育界の大変な大物でありますし、日教組の山教組の委員長もされた。現在は参議院の議員会長である。そういう方が公式の場で、教育公務員が随分たくさんおられるそういう中で、教育の政治的中立なんて言われたってあり得ないと、そんなことを本当に言っていいんでしょうか。私は、これはもうやっぱりちゃんとした決着を付けるべきだと、こういうような思いがしてならないんです。 一体、大臣はこの言葉に対してどういうように思っておられるのか、感想を聞きたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 北川委員が念願の文教科学委員会に来ていただいて御質問されるのに一緒におられることを私も大変光栄に思います。 そして、冒頭お触れになりましたように、教育はまさに国家百年の計であり、国のためというよりも、その人自身が自分のいただいた命の人生をいかに全うするかと、充実した人生が全うできるかという、まさに人間形成の根幹を支えるものだと私は思っております。そういう意味で、この思いは国民共通の思いであると同時に、少なくとも政治の立場にある人はみんなそのことを願っておられるということでいえば、そういうことの原点において、知恵を出し合いながら議論をし合いながら、いい政策ができるようにというのが私も思っているところでございます。 そういう中で、輿石議員の御発言をおとらえでありますが、立場で申し上げれば、個々のどういうところでどういうふうに言われたのかは詳しく分かりませんので、このことのコメントを文部科学大臣としてということは差し控えておるところでございますが、教育現場において、先ほど教育基本法もお触れいただきましたけれども、教育現場において政治的中立が確保されなければならないのはもう厳然たる方針であり、それにしっかりとみんなが取り組んできたところでありますので、私は、そういう意味では、いつの時代においても尊重される大原則として文部科学行政は執行してまいりたいと思います。 そういう中で、三月三日の参議院の予算委員会で総理もその部分を、これは脇委員の御質問にもお答えをされましたが、私もそうだと思いますが、ここでは、総理自身は輿石会長に確認しましたという御答弁をされました。私は直接そのことはお話ししていないんですけれども、そういう中で総理自身の思いも含めて私と一緒だったなと思ったんですが、政治的中立はしっかり守らなければならないという趣旨で輿石さんに言われたんではないかと私は間接的に伺いましたけれども。 基本的には、まさに私の仕事としては、教育現場において政治的中立が厳正に守られるようにしっかりとやることを肝に銘じて頑張っていきたいと思っております。
○北川イッセイ君 大臣がどういう場でどういうことで言われたのか分からぬと言うけれども、はっきりしているんですよ。日教組の新春の集いで教職員、要するにたくさんの教育公務員を前にして話をされたわけです。 私は、普通の人が言われるなら、これはこれで先ほど言うたようにまあそんなもんかと、こう思うんやけれども。けれども、影響力が大きいんです、輿石さんの発言というのは。これはやっぱり、輿石さんという人は、もう皆さんもよくお付き合いあると思いますけれども、正直な人でうそをつけない人やと。そのためにこんな発言が出たんかなと私は一面思うているわけですけれども。聞いている人はやはり学校の先生、皆聞いておるわけですね。私はその影響力が大きいから、これは個人的な発言だということでは見逃せない。 これは、やっぱり文部科学大臣として、この発言はまず第一に間違いであった、そして、輿石さんに対しては、今後これはちゃんと気を付けてもらわな困る、留意してもらわな困るということぐらいは私ははっきり言うべきだと、こういうように思えてならないんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 教育現場において政治的中立が侵されてはいけないということに邁進をし、最大の努力をして努めていくというのが私の仕事であると同時に、そういうことがしっかり守られるようにという部分は、政治家一人一人がそういうことを心して行動すべきであると私は思っております。
○北川イッセイ君 教育現場、これ日教組の大会だからいいんですか。教育現場とおっしゃるけれども、おる人はみんな教育者なんですよ、聞いている人は。教育する身じゃないですか。その人たちが帰って子供に皆教えるんですよ。 だから、それ以後、この輿石さんがそういう言い方をするから、いろんな人がいろんなことを言っていますよ。見ていたらそんな一々言いませんけれども。日教組とともに闘おうとかいろいろ言っているわけでしょう。 ですからこれはやっぱり、大臣、この教育現場、要するに学校じゃないからいいという考え方は私は間違っておると思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(川端達夫君) 学校以外だったらいいと申し上げたわけではありませんで、学校はしっかり守られなければならないということをするのが私の職務であるということを申し上げたわけでございます。
○北川イッセイ君 ちょっともう一度最後に確認をしておきたいと思います。 この輿石さんの教育において政治的中立は守れない。あの人が言われた。これはどうなんですか。大臣としては間違っていると思いますか、正しいと思いますか。
○国務大臣(川端達夫君) 先ほど申し上げましたように個々の発言に対してのコメントは控えさせていただいておりますが、教育は中立は守らなければならないということは、これは間違いのないことでございます。
○北川イッセイ君 ということは輿石さんが言った話は間違いなんですね。間違っているんですね。
○国務大臣(川端達夫君) 個別の議員の発言についてのコメントは恐縮ですが差し控えさせていただいておりますので、私の職務の考え方と現の教育基本法における政治的中立は守らなければならないということを申し上げておるところでございます。
○北川イッセイ君 それはやっぱり大臣としてはちょっと教育に対して責任がなさ過ぎると思いますよ、やっぱり学校の先生に対する影響というのはあるんですから。 ですから、学校の先生がその話を聞いて、政治的な中立はあり得ないと皆思ったらどうするんですか。影響力強いんですよ。普通の人じゃないんです。もう一度答えてください。
○国務大臣(川端達夫君) 政治的中立が侵されるような事態が起こったり起こりそうであったりしたときは、しっかり調査をその現場でしていただくことを通じて厳正に対処してまいりたいと思っております。
○北川イッセイ君 大臣、じゃ、大臣の考え方として、輿石さんの考えは間違っていると思いますか。個人的にでも結構ですよ。あなたの見解を聞かせてください。
○国務大臣(川端達夫君) 何度も申し上げますが、輿石さんの発言に対してのコメントは控えさせていただきたいと思います。
○北川イッセイ君 答えないということですか。
○国務大臣(川端達夫君) それぞれに報道を通じては今おっしゃったような場所でそういう発言があったと書いてありますけれども、そのお話の言葉の真意は分かりませんので、コメントする立場にないと申し上げているところでございます。
○北川イッセイ君 じゃ、大臣、輿石さんにその真意を確認してくださいよ。 私が言うのは、普通の人ならいい、しかし輿石さんは影響力が大きいから、影響力が大きいから、一般の教育公務員の方が聞いて、それによって教育に携わるわけですから、私はほっておくことできないと思いますよ。 どうですか、大臣。その話を聞いて学校の先生方が教育現場で、教育の政治的中立はあり得ない、そういうことを皆教えていくということは、それはどうなんですか。
○国務大臣(川端達夫君) 影響力やどう受け止められるかは、まさに私が判断することのできない、推測もできないお問いでございますが、そういうことをだからどう受け止められるか、どう行動されるかということは分かりませんけれども、少なくとも学校の教育現場においてそういう政治的中立が脅かされるようなことは起こしてはいけないということで私は対処してまいりたいと申し上げておるところでございます。
○北川イッセイ君 私は、冒頭申し上げたように、本当にこのイデオロギーの闘争、そういうようなことを子供たちの世界に巻き込みたくないんです、本当に。もっとやっぱりちゃんとした形で、中立、本当に公正な形で子供たちを教育していくという、そういう教育界を私はつくりたいんですよ。それがゆがめられているということなんですよ、これは。ですから、そこのところは非常に影響力の大きい参議院会長というような立場の人でありますから、そこのところはやっぱりしっかりと考えて物を言うてもらわないと、学校の先生が受ける影響というのは非常に大きいと思うんです。大臣、どうですか。
○国務大臣(川端達夫君) 私は、文部科学大臣という教育の責めを負っている立場でありますので、政治的中立を厳に守って教育現場で教育に当たっていただきたいということを申し上げていることでありますから、その影響を受けていただきたいと思います。
○北川イッセイ君 これはもう水掛け論になりますからあれですけれども、民主党さんの小沢一郎幹事長、これが「日本改造計画」という中で、新教師聖職論というのを、題して書いているんですね。皆さん、読まれた方もあろうかと思います。 どういうことを書いているかというと、親が労働として子供の教育をしないと同じく、教師も労働として子供の教育に当たるべきではない。例えば、英国の教師組合の目的は、教師としての専門的な力量形成が主たる目的である。教師が真に教育者として子供の教育に当たるには、労働者意識を払拭する意味でも労働三権は認めないようにしたいと書いてはるんですね。これ二〇〇七年ですかな、書いてはるんですよ。私は、これ読んですごく共鳴したんです。いつの間に何か変わってしもうたんかなというような思いもするんですけど。 これ、昔、大昔に学校の先生は聖職か労働者かという大議論がありました。そのときに、私は大変興味を持って見ておったんですけど、結局、先生といえども一労働者であると、こういうような形だったと思うんですけれども、これは両方の面が当然あるんですよ、両方の面が。でも、見ていて、やっぱり聖職者としてのそういうようなところが非常に伸ばされていない、今の学校教育の現場を見ていると、それが非常に残念なんです。 そういう中で、政治的中立はあり得ないなんて変なことを言うから、余計に私は教育界が硬直してしまうというような思いがしてならないんですね。これ、川端大臣とはここのところの話、今後ともまた引き続いてやりましょうよ。これ、本当に大事なことなんですよ。 時間が随分たってしまいましたから、これ、これぐらいでおいておきますけれども、非常に私は、何か答弁不満です。大臣として、やっぱりぴしっと言うべきことは言うてもらわな困る、そういうように思います。そういうことで、この問題は一応おいておきます。 次に、大臣も、また今の閣僚さんも、総理も言われたかな、子供というのは社会全体で育てていくと、こういうことを非常によく言われます。私も全くそのとおりだと思うんですけれども、社会全体で育てていくということはいろんな意味に取れると思うんですね。 一つ確認をしておきたいことは、文部科学省が管轄する教育、これは一体どこからどこまで入るんですか。
○国務大臣(川端達夫君) 恐らく、どこからどこまでというのは、教育、学校だけか学校だけでないのかということなのかなというふうに理解いたしますが、学校教育のみならず、やっぱり生涯学習、社会教育、あるいは家庭教育含めて教育の振興という、非常に広い意味での教育の振興を文部科学省は担当しているというふうに理解をして仕事をさせていただいております。 個人の生き方の部分で育てていくということだけではなくて、それが結果として社会の在り方に大きな影響を与えるという意味で、生涯教育、社会教育、家庭教育、そういうことが所掌だと理解をしております。
○北川イッセイ君 生涯教育、社会教育、家庭教育すべて入っていく、こういうことだと、当然そうだと思います。要するに、教育基本法に掲げられている授業すべて、それがやはり文部科学省の管轄だと、こういうように思うんですね。 その中で、この資料を見ていただいたら、私、特に注目したいのは生涯教育のことなんです。学校・家庭・地域連携協力推進と、一番上にありますね。これも実は予算案減っているんですよね、これ。ここのところは、本当は、社会全体で子供を育てるとおっしゃるんであれば、非常に大事な部分じゃないかなというような思いがしてならないんですね。 例えば、ボランティア教育、ボランティア活動、これを支援するとか、あるいは、これも大臣どう思われるか、また見解をいただきたいですけれども、教育基本法の中で、第一義的な教育の責任者というのは家庭であるということをしっかりうたわれていますね。この家庭に対して文部科学省というのは一体何ができるのか、どういうことを考えておられるのか、いろんなことがあるわけですよ。それが、予算が四十四億円、多いか少ないかは知りませんけど、余り積極的じゃないと、こういうような思いがしてならないですね。 実は、ボランティア活動で私すごい面白い試みを以前したことがあるんです。私、大阪府議会におりますときに、ある家へ行きましたら、そこのお年寄りのおじいちゃんが、押し入れの中からノートをいっぱい持って出てくるんですね。そして、これ見てくださいと言うんですね。見たら、その人がやったボランティア活動、生涯のボランティア活動全部書いてあるんです。そこに、中には感想を横に書いてもらったり、判を押してもらったり、いろんなことやっていますと、こういうことで、そういうボランティアのノートをふろしきに包んで私に見せてくれました。 私はそれ見て、いや、本当にすばらしいなと思って、それを大阪府でやろうじゃないかということを提案したんですよ。これが要するにボランティア手帳。そこにボランティア活動の記録が全部書けるようにしよう。そして、就職したりあるいは進学したり、そのときにその手帳を提出する、見せる。そうしたら、こんなにボランティア活動を熱心にやっている子供であれば私のところの会社へ来てください、私のところの学校へ来ていただいたらどうですかというようなことがもし実現するのであれば大変すばらしいなと、こういうような思いで提案をして、これは実現しました。 今現在も、ボランティア協会でこの手帳を、今もう予算が非常にないということで有償で皆に売っているんですけれども、もう瞬く間に発行と同時になくなるというようなことで、子供たちに非常に喜ばれておると、こういうことなんですが、例えばそういうボランティア活動の振興とかそういうようなこと、これが、大臣、社会全体で子供を育てるということじゃないんかなというように思うんですが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) すばらしい事例を御紹介いただきまして、ありがとうございます。 この予算が減額約四十四億円でありますが、学校・家庭・地域の連携協力推進等ということで、百七十一億円計上ということで、四十億円減額になりました。 この主な原因は、実は予算を立てていたけれども事実上執行できないという状況で十一・七億円差ができた分を減らさせていただきました、未執行ということでしたので。そして、モデル事業、モデル事業という先ほどの例もありましたが、いろいろやっているのが普遍化していくものもあるということで、モデル事業は整理統合するということで約三十億円、合計四十億円の効率化を図ったということでありますが、事業自体を縮小するという意味ではないことは是非とも御理解をいただきたいんですが、地方公共団体でいろいろやっていただくのの見込みで予算計上したんですが。 スクールカウンセラー、いろんな意味での今地域でいろんな取組があるというときに、やはり地域に根差して、家庭と地域と学校が一体になってやはりいい社会、いい学校をつくっていこうということが大変大事であると、その中にNPOもあればボランティアもそこへ組み込まれていくということで、スクールカウンセラーの配置については三千六百五十校を一万校にするということなどの必要な予算を確保しておりまして、家庭はおっしゃるようにすべての教育の出発点であるということで、いわゆる家庭にちゃんとやってくださいということだけではうまくいかないという意味での、ボランティア活動や、あるいは地域の企業訪問や、いろんなことをして応援していただく支援手法、あるいは家庭教育手帳をつくるとか、みんなで「早寝早起き朝ごはん」運動をしようとか、そういうことも含めて幅広く取り組んでまいっているところでありますし、いろんな地域でいろんな活動で、今御紹介いただきましたようなことも幅広く紹介する活動もやっておりますので、またいろいろと御指導いただければ有り難いと思っております。
○北川イッセイ君 まさしく家庭が教育の一番大事なところだと、第一義的な責任者であるというこの教育基本法の精神というのは非常にすばらしいと思うんですよね。やっぱり家庭を立て直していかなければいけない。しつけとか礼儀作法っていいますけれども、これも、学校の教育悪いってよく言われますけど、私はそうじゃなしに、むしろこれは家庭でやるべきことじゃないかなというような思いがしてならないんですよね。ですから、そういう家庭教育というものが非常に崩壊しておる中で、学校の先生方が学校で非常に苦労されておるという実態も私はよく分かります。 ですから、大臣が言われる家庭と社会教育とそして学校教育、三位一体の教育とおっしゃいますけど、これいつでも言っているんですよ、今までから。でも、言葉だけで終わっているんですよ。ですから、もっと具体的にこれを進めていく、そういう必要があるんじゃないかというように思います。大臣、どうぞ。
○国務大臣(川端達夫君) メニューをつくってなかなか機能しない、先ほど申し上げましたように、予算が未達であるという状況で予算を減額になった部分もあるんですけれども。 そういう部分で、より具体的に、よりきめ細かく施策が動きやすいようにしようというふうに工夫をしておりまして、先ほどのお話に関連する部分でいうと、学校支援地域本部事業というので、地域住民の皆さんがボランティアとして学校の教育活動を応援していただくという学校支援地域本部、これは千六百二十か所、ほかに委託事業で二千二百二十五か所。それから、放課後子ども教室推進事業ということで、そういう週末、放課後の小学校の余裕教室等を活用して、居場所、活動拠点を設けて、地域の方も一緒になって学習、スポーツ、文化、芸術、趣味、地域住民の交流を図るということでのいわゆる社会性を身に付ける、これが九千九百七十八か所。それから、家庭教育支援基盤形成事業ということで、身近な地域において、すべての親に対する家庭教育支援の体制が整うよう、子育てサポートリーダーの養成、民生委員の地域人材を活用した家庭支援チーム、多くの親が集まる機会での学習機会、相談機会等々の部分で九百地域というふうに、できるだけ具体性があり、きめ細かくできるようにという工夫を凝らしながら、これからも、本当に大事な、御指摘のとおり大事な部分でありますので、取り組んでまいりたいと思っております。
○北川イッセイ君 是非とも積極的に、予算の面においても積極的に頑張っていただいて、そして実のある実行をしていただきたいなと、こういうように思います。 学力の問題ですけど、先ほど大島委員の方から学力の問題取り上げられました。本当にこれ、特に数学、あるいは科学の面で非常に学力が落ちておると、こういうことが言われてまして、これはやはり問題だと思います。 それから、私がある企業の団体、団体というか中小企業さんが皆集まられて、そこでいろいろ懇談をしたときにその話が出ました。今の若い子、新入社員とか若い人を雇う場合に、非常に問題になるのは基礎学力がもう全くできてない。だから、こんなこと分からぬのかというようなこと、びっくりするようなことがあるんだということをおっしゃってましたですけどね。これ、こういう現実がやっぱりあるわけですね。 〔委員長退席、理事橋本聖子君着席〕 この日本の場合に、教育振興基本計画というのがありますね。大臣、もちろん御存じやと思いますけど。この中で、世界トップの学力水準を目指してということがしっかり書いてあるわけですよ。世界トップの学力水準を目指す、そういう中で、これ、大臣、どうして全国共通学力テスト、あれ抽出制にしてしまったんですか。
○国務大臣(川端達夫君) 学力の向上を目指して、世界のトップの学力水準を目指すということが教育振興基本計画では書かれております。そして加えて、この度の私たちの昨年十二月三十日に閣議決定した新成長戦略、基本方針においては、国際的な学習到達度調査において日本が世界のトップレベルの順位となることを目指すということで、はっきりとそういうことを意識をして書かしていただきました。そして、十年前に比べても含めて、少しずつ分野によっては順位が下がっているということも出ております。どうしても学力を上げる、水準を向上させたいということでございます。 その中で、学力テストに関しましては、三年間の悉皆調査の中で、先ほども御議論ありましたけれども、どういうところにウイークポイントがあるのか、あるいは全国的な部分が地域差があるのかどうか、あるいは効果的な学習力の向上にはどういうことが資するのかというふうな大きな傾向は、非常な膨大なデータのおかげで蓄積をされ、それを教育現場に生かすということはサイクルとしてかなり進んでまいりました。 そういう意味で、国としての責任としてするという状況は、全国の都道府県レベルも含めた全国の学力水準の動向と都道府県レベルの動向を把握するということに国としての責務を置き、そしてそれぞれがその水準に合わせたことでの地域における学校あるいは市区町村単位の教育委員会、それから都道府県それぞれの役割の中で学力向上を目指すきめ細かな教育をするという趣旨からいって、今回から抽出に変えたところでございます。
○北川イッセイ君 地域別にとおっしゃるわけですね。それじゃ、学校の能力というか、それは出ないじゃないですか。 〔理事橋本聖子君退席、委員長着席〕 この教育振興基本計画に基づいて、これは国だけじゃなしに各都道府県も自分のところの地域のこういう振興基本計画を作って学力向上に一生懸命頑張っているんですよね。大阪もそうですよ、よく出ています。知事が、日本一の学力の府にするんだということで一生懸命頑張っているんですよね。これは、やっぱりそれぞれの学校の学力を上げていくということが非常に大事なんです。その点はどうなんですか。 この教育振興基本計画の中に、大臣、学校評価システムを充実し、その結果に基づく学校運営の改善を促しますということがちゃんと書いてあるんですよ。これ、学校運営の改善を促すためには学校それぞれのそのウイークポイント、あるいは得意とするところ、そういうものをしっかり出していかないとできないじゃないですか。いかがですか。
○国務大臣(川端達夫君) 学校の中での設置者の責任において学力向上を図ることは当然のことでございます。そして、全国的な水準の動向を把握することが国としてやるべき仕事であり、その同じことの中で全国のそれぞれの学校がどういう水準にあるかということの目的ではないと私は理解をしております。 今おっしゃいましたような学力の向上に資することは、当然それぞれの学校において努力し、目標設定をしていただく。その中で、今回までの三回の悉皆調査の結果でどういうところにウイークポイントがあるのか、あるいはこういう手法をすれば向上する、そして、例えば知識や技能を活用する力は全般的に課題が見られる、同時に、大都市、中核市、町村、へき地ごとについてそんなに大きな差は見られなかった等々がありますので、そういう状況の中で、ふだんのこういう今までの蓄積も含めて、学習指導要領の改訂も進んできているわけですから、ふだんの学力の向上にそれぞれの設置者が創意工夫の中で取り組んでいただくべきものだと思っております。
○北川イッセイ君 学力の向上は学校が図るのは当然や。あなた、当たり前のことですよ。でも、それが第三者が客観的に見てどの学校がどういうクラスなのかということをしっかりやっぱり検証する、見る、そういうことが大事なんですよ。それがあって初めて、自分のところの学校は非常にランクは低かったけれども、しっかり頑張ってちょっと上のランクになろうということで一生懸命やると、こういうことでしょう。それがこの基本計画の中に、学校運営の改善をしっかりとそれによって促していくということをそれ書いてあるわけですから、私はやっぱりこれ、全国共通の学力テストをしっかりと続けるべきだと、こういうように思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(川端達夫君) 一義的な役割を、先ほど国の役割とそれぞれの学校設置者を含めた部分等の役割を申し上げました。 そういう意味で、国の役割として抽出方式で全国的な水準の把握の試験を行うけれども、自分たちもその水準を調べたいというところに対しては希望利用方式ということで問題を作成をし、その試験当日に届けて試験をしていただくということのお手伝いはさせていただくというやり方を組み合わせたところでございます。
○北川イッセイ君 希望者だけやる言うたら、それ比較にならないじゃないですか、よそとの比較をする場合に。おかしいですよ。全国一斉にやって、ちゃんとランク付けをして、それで初めてそこの学校の程度というのが分かるんじゃないですか。せっかくそれをやっておるのに、どうしてやめるんですか。その私、やめる理由が分からないんですよ。
○国務大臣(川端達夫君) 今までのことも含めて、設置者がその情報をどう使うかというのは設置者の責任において任されていることでありまして、全国的な水準に比較してどうかということを設置者として望まれるときは希望参加でしていただきたい。独自にやる、自分たちでいろいろふだん、試験はこれだけではありませんので、いろんな形でやられるということの中でトータルとして御利用いただける機会も提供するということで考えております。
○北川イッセイ君 いや、そんなのは、せっかく全国統一でやっているのに、またうちの県だけ別にやるんですか。自分ところの学校だけまた別にやるとか、その地域だけでまたやるとか、二重手間じゃないですか。私は、せっかくやっているんですから、これは学校のそこの個性をもっと伸ばしていくとか、そういうようなことにも使えるわけですから、全国統一のそういう共通テストにすべきであるというように思います。 これはもう私の勘ぐりかもしれませんけれども、何かやっぱりあれですか、日教組さんが、要するにそういうようにランク付けを全部したら学校の先生しんどいと。先生の負担が、先生の……(発言する者あり)いや、いや、これは私の勘ぐりや言うてます。だから、そういうランク付けをした場合に非常に過重になると。しかも、自分たちのランクがはっきり出てしまう、そういう、そういうようなことを考えておられるんかなと私は思えて仕方がないんですよ。(発言する者あり)いや、そんなことないでしょう。まあいいです。 それでは、次に学習指導要領についてです。 民主党のインデックス二〇〇九では、この学習指導要領の扱いについて書いています。中身を大体解釈すると、大綱だけ決めて細かいところは現場主義であるというような、民主党のそういうインデックスの中に学習指導要領の扱いということで書かれていると私は解釈しているんですが、大臣、どうですか。
○国務大臣(川端達夫君) 学習指導要領を中身の部分で、インデックスで大綱化していこうと。これは、インデックスというのは、マニフェストに至るまでの議論の一つの考え方を提示してあるものでありますけれども、学年ごとにきちっとこの学年ではこれをこの学年ではこれをということは、逆に違う学年では教えてはいけないというふうなことまでするのは、もう少し弾力化をしてほしいというのはいろんな教育現場から出ている声でもあります。 そういう意味で、基本的な水準、そして方針を出すときに、がんじがらめのことは大きな立場で決めていくという方向にだんだんなっていくべきではないかという考え方を示したものであり、私たちの議論としてはそういう考え方がたくさんあるということでございます。
○北川イッセイ君 非常に学力低下というようなことが言われる中で、どういう授業を何時間やるのか、あるいはどういうことを教えるのか、それがその学習指導要領の中に書かれているわけです。それをどのように子供に理解させるのか、どのように教えるのか。これは、先生の技量であり先生の才能かも分かりません。しかし、どういう授業を何時間、どれだけの量をやるのか、また何を教えるのか、そこのところは絶対に現場主義ではいけないと私は思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(川端達夫君) 学習指導要領の趣旨は、まさに先生おっしゃったように、この中身のことを、基本的に言えば小学校なら小学校全部でだと思いますが、今の仕組みで言うなら、各学年ごとにこれだけしっかり学んでいきなさいということのまさに指導要領を決めていることは間違いございませんので、そういう趣旨だと思います。 ただ、弾力的に教える中身を変えるという意味ではなくて、学年を超えて弾力的に少し調整できるようにしてほしいという声があることも事実でございます。そういう意味で、いろんな意味での、学習指導要領の中身はいろんな背景と議論の積み重ねで決めてきているわけですから、それは非常に重いものとして受け止めておりますし、そういう中で将来にわたってこれをどうしていくかという議論の提起があるという御理解をいただきたいというふうに思います。
○北川イッセイ君 弾力的にやっていく、それがまたしてもゆとり教育につながっていくのかなと、またしても学力低下につながっていくのかなというような思いがして仕方がないんですね。だから、そういうもし法案なり案が出ればこれはまた協議せないかぬことですけれども、絶対に学力低下とかゆとり教育とか、そういうものにつながっていくものでないということであってほしいと、私はそういうふうに念願しているんです。大臣、どう思いますか。
○国務大臣(川端達夫君) 先ほども申し上げましたように、学力水準は世界のトップの順位を目指すということでありますので、当然ながらそれに逆行するようなことは教育政策として取るべきでないことは私もそう思います。 そして、小中一貫あるいは中高一貫というふうな教育の試みも随分増えてまいりました。私学だけにとどまらず公立でもやることがあります。そういうときに、全体で見るという過程の在り方で言うと、弾力的な運用というのの希望があるという背景はあることは事実でございます。
○北川イッセイ君 その学習指導要領というのは、これは学校の、教育の一つの大きな指針でありますから、安易に考えないようにひとつよろしくお願いしたい、そういうふうに思います。 次の質問に移ります。 教育三法ですね。まず地方教育行政法、これが改正されました。そして、地域の教育委員会に対して文科相が、例えば子供の教育を受ける権利が侵されているとか、例えば命が危ないとか、あるいはまた、先ほど申し上げた学習指導要領に沿ってきっちり教育されていないとか、そういうようなことがあった場合に、文科相がその教育委員会に言わば是正勧告することができるというような形になったんだと私は理解しているんですが、この地方教育行政法の改正について、大臣の所見と、その後どういうようなことになっているのかということがあれば教えていただきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 平成十九年に改正をされ、二十年の四月一日から施行されております。まさに一番の大きな部分は、地方における教育行政の中心は教育委員会、そこがしっかりと大きな使命を負って責任が果たせるようにということで、教育委員会の責任体制の明確化と教育委員会の体制の充実、教育における地方分権の推進、そして、今お触れになりました教育における国の責任の果たし方、私立学校に関する教育行政、大きな柱はそういう中身で組み立てられ法改正が行われたというふうに私も理解をしておりまして、そういう意味では、教育委員会がしっかりと責任を持って、教育長に委任できない仕事は教育委員会の責めとしてしっかり自分たちの責任でやってくださいと。そして、自らの活動はしっかり点検、評価もしてください。あるいは、教育委員への保護者選任の義務化というふうなことで、地域とより密着するということでは一定の効果は上げているというふうに思います。 ただ一方で、やはり教育委員会制度自体にいろんな意味で、いろいろ制度改正が行われてきてもなかなかやはり実態として活動が形骸化しているのではないかとか、あるいは合議制ということで責任の所在があいまいになるとかというふうな問題が引き続き指摘されていることは事実でございますので、そういうことを含めてこの趣旨が生かされるように、またいろいろと議論をする必要があるというふうに思います。私たちとしては、地域の力をもっと使って、先ほど少し申し上げましたけれども、地域が一体になったような学校運営の在り方もやるべきではないかと考えております。
○北川イッセイ君 今御答弁いただきましたが、そんな中で、またこれはインデックスの中で、教育委員会をやめてそれぞれの知事なり市町村長なり首長さんがそれを仕切っていくというような意味のことを私は読んだんですけれども、これは私は恐ろしいことやと思うんですよ。教育の公正、中立性というものは一体どうなるんだ、そういうように思って仕方がないんです。また輿石さんの話になったらいかぬですけれども。 大臣、本当にやっぱり教育委員会というものは、何といっても公正、中立性というものをしっかり守っていこうということでできた制度ですから、これが悪いのであればいいように直していくというように私はすべきであると。そこの、まあ言わば政治家である知事さんとか市町村長さんなんかが、これが采配できるというやり方は私はおかしいと思って仕方がないんですが、大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 私たちが提案している仕組みの中の根底にある理念としては、先生おっしゃるように、中立を守るということ、それから行政の恣意的な介入はしてはいけないということは当然のこととして思っております。 そういう中で、より学校が、先ほど先生がおっしゃいましたように、家庭に近く地域に近くという意味で、地域の人たちも巻き込んだ形での学校運営ができるような仕組みが考えられないか。そのときに、これはいろんなモデルとしてやられているところもありますが、そういう中で、当然ながらの心配として中立が侵されるのではないか、あるいは政治的な力が働くのではないかと。それをしっかり監視する機能がどうしても要ることになるので、教育委員会をそういう監視機能を持たすような形にしてはどうかということを提案しているところであります。 いずれにしましても、学校理事会の具体的な仕組みとか、地方はとか、地方教育行政の制度の在り方については、政治的な中立や適正な学校運営の確保というのが大前提でありますので、幅広く丁寧に議論を進めていきたいというふうに思っていまして、またいろんな御意見を賜れば有り難いと思っております。
○北川イッセイ君 いずれにしても、中立、公正な教育行政ということが一番の基本ですから、それを損なうというようなことがあったら我々は本当に承知できない、こういうような思いでございます。ひとつその点だけは頭に入れておいていただきたいなと、そういうように思います。 それから次に、学校教育法の改正ですね、これについても何か校長先生、学校で一番指揮を執らないかぬのは校長先生なんですよね。ところが、今まで見ておりますと、どうも校長先生は裸の王様みたいな形で、周りを見たら自分のスタッフがおらぬと、こういうようなことなんですよ。それを改善せないかぬということで、副校長制度とか主幹の教諭とか、あるいはまた指導の教諭とか、そういうものを校長が任命できるという、そういう形にしたと、こういうことだと思うんですね。これもやっぱり校長のスタッフというのは非常に私は大事やと思うんですね。 以前、また怒られるか知りませんけど、校長先生よりも職員会議が一番の権限者だなんというようなこと言われたときもありましたよね。でもそれじゃいかぬのですよ。やっぱり校長が責任持って学校を運営していく、そういうできる体制というものが絶対必要だと思うんですが、この教育基本法の改正に伴う学校の校長先生の言わば人事権とか権限とか、そういうことについての御所見あるいは今の経過、教えてください。
○国務大臣(川端達夫君) これも大きく言えば四つの項目の改正があったと思います。 一つは、各学校種の目的と目標の見直しをしてはっきりさせたと。それから、今言われるように、校長先生、なかなかいろいろ幅広く仕事が大変だということで、学校の中で副校長、主幹教諭、指導教諭という新たな職を設けて全体でサポートする。それからあと、学校評価や情報提供に関しても規定を設けたということが主な改正だと思いますが、今お触れになりましたことの根幹にあるのは、校長先生が学校運営の責任者である、そしてその責任と権限の下に学校は運営されるものであるということが大前提であり、それをサポートする仕組みをつくったということで、このことはしっかりと実行されるようにと、それぞれの教育委員会とも連携をしながら私たちもやってまいりたいと思っております。
○北川イッセイ君 この件については大臣もそういうふうに評価されておるということですから、期待しておきたいと、こういうふうに思います。 それから、三つ目が教員免許法の改正です。 十年に一遍学校の先生の免許を更新制にしようと、こういう話なんですが、何かもう既にこれはやめようとか改正しようとか、いろいろな話が出ているようですが、この教員免許法の改正について大臣はどのようなお考えをお持ちですか。
○国務大臣(川端達夫君) 先生もそうだと思いますが、教育の向上をさせたいというときに、教員の数の話は先ほど来増員をさせていただくということを申し上げました。 もう一つは、資質を向上させたい。これは、やはり社会の変化に伴って、等も含めて学習指導要領のいろんな議論の中で教える中身も増えました。そして、お子さんもやはりいろいろ多様化する中で教えること自体もいろいろ難しいことも起こっております。そして、地域の問題あるいは父兄の問題含めて、先生自身がいろんなことに対応しなければいけない、そういう中で資質を上げるということで、この十年、いわゆる教員免許更新制ということで二十一年四月一日から行われてきたということでありますが、目的としてはやっぱりいい先生をしっかりと研修も含めて育て上げていくという趣旨だと思います。 私たちは、そういう意味で、より良質な先生をつくっていくには、一つは大学における養成課程での学習の在り方、それから先生をどういう基準で採用するのか、それからなった先生をどうスキルアップする研修をするのかということがトータルとして免許制度にかかわる問題としてあると。だから、より良い先生をつくるために、免許制含めて幅広く議論をして、いい先生をつくる仕組みをつくりたいというふうに思っております。 そういう意味で、今やらせていただいている免許更新の研修は、受講者の受けてよかったという評価もアンケートでは出ておりますし、ただ遠くまで行かないかぬとか、なかなか忙しいのにとかいういろんな意見もありますけれども、一定の資質の向上に資していることは私は認めております。そういう意味で、それも含めて、新しい教員の免許制度を構築する中で発展的に組み入れていくべきものだというふうに思っております。
○北川イッセイ君 正直言って、この十年の免許更新制というのは、先生にとっては私はやっぱり負担やと思いますよ。でもね、やっぱりこれ大事なことなんですね。 ですから、いろいろ受講した人の話聞けば、先ほど大臣言われたようにいろんな評価があります。しかし、やっぱりせっかくつくった制度であり、その先生の資質向上ということは絶対大事なんですから、これをその講習がもし非常に不備なところがあるのであれば、そこにもっと予算を組むということもあろうかと思いますけれども、しっかりした講習ができる、もう何か詰め込みでやっているというようなこともあってなかなか身に付かないと、三十時間の時間稼ぎだけやっているというような評価もあるんですよ。ですから、それをもっと少人数でちゃんとした講習ができる、あるいはまた、年齢別に、高齢の先生であればまた違った講習のやり方もあると思いますよ。ですから、せっかくつくった制度ですから、これ大臣、もっとうまくやっていける、また学校の先生方もちゃんと喜べる、そういう制度に変えていく、していく、そういうことが私は大事やと思うんです。 ですから、今言われているように、先生に負担だからもうやめちゃおうというような、そういう安易な結論じゃなしに、大臣始め文科省としては、それをしっかりした制度にスキルアップしていくという、そういう方向にひとつ是非とも持っていっていただきたいなと、こういうように思ってならないんです。大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(川端達夫君) 先ほど申し上げましたように、趣旨としては先生の資質が上がるようにということの趣旨だと思います。私も先般はその受講しておられるところを視察で見学させていただきましたけれども、熱心にやっておられると同時に、やはり科目が偏って、幅広にメニュー作ったけど、こればっかり来られるとか、いろんなことが出ていることは事実です。 ただ、先生御理解いただきたいのは、より良い先生の資質の向上の研修を強化していくことはどうしても必要だと思っています。そういう中で、今回やっていることの検証も改善点もあると思います。それはしっかり把握する中で、いろんな新しい教員免許の全体の在り方の中でそういう知見も生かす形で研修が生きたものができるようにということも検討の中で考えておりますので、今やっていることも受けていただいていることも後々無駄にならないというか、むしろ受講をしたということが役に立つことも含めてトータルとして幅広く議論する中で免許更新制を考えていきたいと思っています。
○北川イッセイ君 まあ大臣はこの免許更新制を廃止するとか取りやめるとかいう発言はございませんでした。私はうれしいと思います。 せっかくつくった制度ですから、私はこの免許更新制度、取りやめるとかやめるとかいうことは絶対反対ですから、最後に申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
○義家弘介君 自由民主党の義家弘介です。 大臣におかれましては朝からたくさん質問し、更にまたこれから質問ということで、本当に毎日毎日顔を合わせながら親近感を覚える日々でございます。しかし、それと現実に対応するということは全く別のことでありますので、この委嘱審査に関しても具体的に様々な質問をさせていただきます。 まず第一に、高校無償化について質問させていただきます。 今日、本会議場でも幾つもの現在も残っている問題点について質問させていただきましたが、その回答というのは点々々と。具体的に出てないものもあれば、ぼやかしているものもあれば、意図的にはぐらかしているものもあるような答弁でありました。 まず、質問したいんですけれども、なぜ中教審での議論とか、あるいは国民的議論の醸成を図ることなく今現在も明確な問題点が様々噴出しているにもかかわらず、あと十二日後から始めようと、なぜこの四月一日からやらなければならないと考えているのか、是非お答えください。
○国務大臣(川端達夫君) 高校の無償化を、実質無償化をする国にしたいということでマニフェストに掲げ、選挙で訴えてきて、何回もの選挙を経てまいりました。そういう意味で、政権交代をしたときに、工程表を含めて一番初めにやるとお約束をした項目でもありますので、四月一日が新学期であります。そういう意味で、国民の期待にこたえ、そして政権交代の責任を果たすために四月一日にどうしても間に合わせたいと思って取り組んでいるところでありまして、中教審においてということでありました。 文部科学省として、教育条件の整備に関するものは必ずしも全部が全部中教審ということではなくて、中教審でやらずに決めてきた経緯もあります。そういう意味で、今回も幅広く、地方教育行政の、地方の教育委員会の皆さん含めた責任者の皆さんや、私立学校関係者、関係団体との意見交換、中教審の委員を含む有識者、学者の先生方との懇談会、そして一月二十一日には中教審の総会でも御意見を賜りました。そういう部分で最終の今段階に来ていますので、近々審議が始まると思いますので、是非ともの御審議をお願いしているところでございます。
○義家弘介君 とはいえ、実施するまであと十日ちょっとしかないわけです。この十日ちょっと前の時点で、いまだ明確にされていないものがまだたくさん残っているわけですね。例えば、各種学校等の線引きについて、あるいは留年者や越境入学者、そういった生徒への対応、これだって地方自治体の判断に任せるという形で、国策として行っていながら地方に丸投げしているわけです。 もしも本当に理念を持って混乱のないように進めようとしたならば、この四月一日からというのは、実際かかわり合う、一番直撃を受けるのは実は子供たちですから、そのことを考えれば、この四月の一日から強引に進めるということは本来考えられないことでありましょう。条例も間に合いませんし、様々な問題が出てくるわけです。そう考えると、やはり選挙なのかなと、何だか悲しい暗たんたる気持ちになります。 ほかの項目については四年間でこのマニフェストは成立させるというにもかかわらず、この項目に対しては強引に、少なくとも本当に四月から始めようと思ったなら、なぜもっと早くこの法案を提出し、そしてしっかりとした議論を取らなかったんでしょうか、大臣お願いします。
○国務大臣(川端達夫君) 政権としてマニフェストで工程表に子ども手当と同時に、要するに初年度からスタートさせるというお約束の項目であるということと同時に、予算と完全に裏打ちされた政策でありますので、予算と同時の提出にさせていただいたところでございます。
○義家弘介君 工程表と子供たち、どっちが大事なのかという問題なんですよね。 しかし、民主党としての最重要政策というわけですから、ならばどうしてこの法案を、まあ子ども手当法案もそうなんですが、どうしてこの法案を重要広範議案として扱っていないんでしょうか、教えてください。
○国務大臣(川端達夫君) 重要広範にするかどうかは国会の運営でありますので、私の方からはちょっと答弁はできません。
○義家弘介君 じゃ、大臣は、やはりこれは重要広範議案としてしっかりと扱うべきものだと考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(川端達夫君) 申し上げましたように、国会の運営の判断に関しては私からコメントする立場にはありませんので、お許しをください。
○義家弘介君 これは公教育の六十年ぶりの大幅な改革になるわけです。それについて重要広範議案として扱わずにこうして審議している、これは私は与党の皆さんの見識を疑わざるを得ない。なぜこれをそういう形でやってこないのかと思えてなりません。 その上で、具体的なひずみの部分について御質問しますが、ちょっとちょうどいらっしゃるので、先ほど大島先生の質問のときにちょっとびっくりしたコメントがあったので、ちょっと確認なんですけれども、鈴木副大臣、高校の私学の倍率が非常に高くなった云々のくだりというのを覚えていたらもう一度繰り返していただけますか。
○副大臣(鈴木寛君) 高校の私学が、報道ベースですけれども、十一の都府県の中で十都県が倍率が上がっているということを報道で承知をいたしております。 これは、国会でも私学志願者が減ってしまうのではないかという御懸念が出されておりまして、我々も心配をして注視をしておりましたが、やはり私学は大変いい授業といいますか、いい教育をしていただいている。そうした私学で学びたいという高校生がこれだけいて、そして、今回の支援策によってそうした希望をかなえたいという人たちが増えているということは、この時点では良かったなと思っております。
○義家弘介君 この世界にはエリートというか、優秀で歩んできた人が多いので現実については分かっていないのかなと、ちょっと今の言葉を聞いても私はびっくりする限りなわけですけれども。 なぜ私学の倍率が上がったか、これ簡単じゃないですか。都立高校が学区を撤廃して以来、最高の倍率になっているんですよ。つまり、都立高校合格できるかどうか分からない。三次募集だってないかもしれない。だから、都立高校は併願できませんからね、当然私学と併願するしかないわけですよ。つまり、公立の倍率が過去最高になっていて、これは落ちるかもしれないから、当然、不合格のときに何次募集まであるか分かりませんから、当然、私学考えていなかった人も私学を併願する、だから倍率自体は上がる。これは、私は長野県長野市で生まれ育ちましたけれども、普通のことですよ。支援策があるから私学の倍率が上がったと、これはいいことだと考えて、これ逆に言えば、公立が倍率が上がってしまって大変だから私学の倍率も上がっている。 是非一つメールを紹介したいと思います。これは、先ほど同僚の東京選挙区の丸川議員より、先日じゃなくて、日付は昨日になっていますね、昨日の五時に丸川先生の事務所に届いたメールなんです。 今年度の都立高校入試の厳しさ、この少子化の中にあっても今年度中学校の卒業生の数は前年に比べて多いのです。併せて、都立高校授業料無償化のあおりで倍率は前年度の比ではありません。全日制に関しては三次募集は実施しないとのこと。私立に入学する経済力のない家庭の子は高校へ行くことができないのでしょうか。これ是非、公の場で問題提起していただければというメールだったわけですけれども。 つまり、所得制限も掛けずにこういう形になっているから、東京の私立は、鈴木副大臣よく知っているとおり、物すごく高いですよね、全国的に見ても。物すごく学費は高いわけです。つまり、公立にしか行けない子にとって、例えば十一万八千八百円、あるいはその二倍とか出してもらったとしても、それ入学金に足りないんですよ。そういう状況の中に置かれているということを鈴木副大臣、どうお考えになるでしょうか。
○副大臣(鈴木寛君) 東京の都立高校は一・四一倍が一・四四倍になっております。そして、私立は二・〇六倍が二・六七倍になっております。 私も東京選挙区でございますから、例えば下町の方の区で要するに都立単願しかできないという子供たちが、しかし、都立の倍率というのはこれは一・四四ですけれども、大体一・五ぐらいまで行くんですね、毎年。そうしますと、その〇・五の人たちは落ちてしまう。これは入学試験ですから、残念ながらしようがない。単願の子供たちは結局行くところがないわけですよ。そして、石原知事の下で定時制の枠も絞っていると、こういう状況がありました。 したがって、私たちはこの高校の実質無償化という政策を掲げて、これは一番大事だというふうに思っています。つまり、単願でしか高校受験できなかった人たちが私立も受けられるようになったんです。だから増えているんです。だから、四月一日から是非皆様方に御理解をいただいてお願いをしているんです。 これはどこの区とは申し上げませんけれども、高校進学率は九八%平均だということは今までずっと申し上げてきました。しかし、東京のある区では二%少ないという区があります。そうした人たちにまさに受験機会を増やしていく。しかし、そこがやはり私学の受験料も高いし授業料も高かった、御指摘のとおり。だから、今回、まさに今回の措置で、総額で申し上げますと大体自己負担は五五%に減ります。つまり、三千二百億円ぐらい今までやっているんですけど、それが千七百億円ぐらいになります。まさに三千二百億円の自己負担が千七百億円になることによって、そういう子供たちのまさに進路の幅を増やしているわけです。 それからもう一つ申し上げますと、今回は、高校に加えて専修学校の高等課程を足させていただきました。ここは先生もよく御案内だと思いますけれども、いろいろな子供たちの中で、いわゆる高校の普通科以外にやはり進んで、そしてそこから人生のいろんなチャンスが開けていくという子供たちにも道を開きたいと。したがって、あえて専修学校の高等課程にまで踏み込んで子供たちの可能性、いろいろな学ぶチャンスというものの多様性を確保したいということで今回取り組ませていただいているということは是非御理解をいただきたいと思います。
○義家弘介君 一面的に見れば今の論理もまたなるほどなと思いますけれども、現実的に見れば、つまり所得制限をしっかり掛けて、自助でできる家庭についてはしっかりと自分の家で責任を持って教育する。しかし、一方で、その家の環境、その環境の中でなかなか難しい子には、二倍でも三倍でも四倍でもいい、まさに社会全体でしっかりと安心して進学していきなさいよ、安心して夢を追っていいですよという、そういう仕組みをつくっていくこと、これが我々自民党の推し進めている政策なわけです。だからこそ、年収三千万、年収四千万、年収五千万の子たちに一体どう子ども手当にしても授業料無償化にしても行っているのか、こういう問題について大いなる疑義を持っております。 さらには、私立高校、まだこれ法案、四月一日からと言っていますけれども、通っていませんから、私立の学校はまだ学費作れないんですよ、学費幾らといって生徒募集できないんですよ。この辺の状況について、川端文部科学大臣、どのように考えていますか。
○国務大臣(川端達夫君) まだ法律通っていませんからでありますが、今私たちは国会に法律を提出して御審議をいただいておりますので、通していただいたらこういうふうになりますということは、都道府県あるいは関係者、私学においてはその関係者、都道府県を通じても含めて、詳細に説明をする機会をたくさん持たしていただいております。 そして、授業料に関しては私学に関しては一定額を支援するという制度でありますので、その分を踏まえてそれぞれの学校で対応していただくべきものだと思っております。
○義家弘介君 そうは言いますが、まだ各種学校等の線引きしてないわけですよね。じゃ、その線引きされていない学校は一体どのような形で新しい生徒たちを迎え入れる準備をすればいいのかというように、今そういう混乱の中に高校の教員あるいは各種学校等も含めた現場の人間の非常に難しい判断が迫られている。 また、今日、本会議でも指摘しましたが、もう一回確認しますが、私立高校を一年で退学して別の私立高校に再入学した場合、在学期間がトータルで三十六月を超えた時点で授業料負担が生じる、これ間違いないですか。
○国務大臣(川端達夫君) 私立高校から私立高校ですね。私立高校に関しての就学支援金という制度の中では、A校からB校へというのは、通算して三十六か月が支給となるという制度でございます。
○義家弘介君 そうですね、私立高校を中退して別の私立高校に入ると、両方ともの学校の在籍三十六か月になった時点で授業料負担というか支援がなくなる、正確には支援金がなくなるわけですね。 一方で、私立高校を一年で退学して公立高校に再入学した場合は、卒業までの授業料、これどうなるんですか、大臣、お答えください。
○国務大臣(川端達夫君) 私立高校は就学支援金の制度の対象でありますが、一方、公立高校は授業料不徴収の制度の下にありますので、公立高校に入った時点から基本的に三年間の不徴収に相当いたします。
○義家弘介君 ならば、次に、公立高校を一年で退学して私立高校に再入学した場合はどうなるんですか。
○国務大臣(川端達夫君) 先ほどと逆の話でありますが、要するに、制度が異なりますので、高校で不徴収のところを退学をして改めて私立に入った場合は、私立の就学支援金がスタートするということで、三十六か月の支給でございます。
○義家弘介君 むちゃくちゃじゃないですか、これ。むちゃくちゃな制度だと。 じゃ、もう一度……(発言する者あり)あなたに質問していないからいいです。 これむちゃくちゃなんですよ、ケースによって全然違ってくるわけですから。元々、公私で制度設計を変えるということ自体が非常に無理があったわけですけど、この話の中で、何と衆議院の議論の中で質問が出たときに、鈴木文部科学副大臣が唐突に転入学を促進させる制度と述べたという議事録が残っていますが、これ真意は何ですか、鈴木副大臣。
○副大臣(鈴木寛君) 今回、私立に対して多くの方がそこで学べるチャンスが増えました。私立は非常に多様な就学、多様な学びを提供してくれています。 それから、専修学校の高等課程も対象といたしました。専修学校も、委員御案内のように、大変授業料が高いところが多いです、私学助成金が少ないので。したがって、専修学校の高等課程も、今まで学費が高いのでなかなか行きたくても行けなかったという生徒さんが多かったと思いますが、今回、そこも対象にすることといたしました。 あるいは高専、これ非常に就職率が大変厳しい中でも高くて、ちゃんと手に職を付けるということをきちっとやってくれている。これも大変大事な就学機会だと思いますが、こういうところも対象にいたしました。 高校というのは、やっぱり相当多様な学びの機会を提供しなきゃいけないと。今までいろいろな中退の問題等々も衆議院などでも御議論がされましたし、ここでも御議論を深めていただきたいと思いますが、やはりミスマッチというか、中学校三年生段階のもちろん進路指導をきちっとやっていくということはこれから大事だと思いますけれども、進路指導をやるとともに、やはり具体的に実際に経済的な不安というものを少しでも減らして、本当に学びたいところで学んでいただくということをつくりたいというのが今回の目的であり、制度をそういうふうに少しでも近づけていこうとしています。 そして、ある高校に入ってしまったけれども、やはりこれは自分にマッチしていないということであれば、別のもっと自分に合った学びを、高校ないしは高校に相当する学びを選んでいただく、そのことを応援する制度に、今回の高校無償化法で取り組んでいる制度はそういう制度を促進する制度になっているというふうに思っておりますので、そのようなことを申し上げました。
○義家弘介君 私は、全国から中退生、不登校生が集まってくる学校で、これは自分の母校でもありますけど、教員をしてまいりました。あの学校でこの制度が始まると、まず非常に大変になるのが担任の事務作業であります。すみ分けをしなきゃいけないですから、公立からうちに転校してきたのか、私立からうちに転校してきたのか、あるいは何年在籍したのか、あらゆることをチェックしながら、そしてまた、休学したりやめたりするたびにこうだこうだという形で手続を出さなければならないという意味では、そういうやり直しを掛けている教育現場なんかでの手続というのは非常にこれ大変になることは間違いのないことです。経営的にもそんなに豊かではありませんから、事務員に全部丸投げということがないのは鈴木副大臣もよく分かっていると思いますが。 そしてさらに、私は、安易な転編入というのは、それがどんなにつらいものかというのは自分の人生を通して体験してきました。例えば、ある学校で合わないからといって中退する。しかし、中学三年生を出てから選択したあらゆることは人生の履歴書に刻まれるわけですね。私も、一つ学校が駄目で、もう一回やり直しを懸けて行った。ずっとアルバイトの面接でも、あなた、この学校何でやめたの、必ず聞かれますよ、何で一年でこの学校やめたの。それは、ずっとそういった履歴は付いてくるわけです。 つまり、そうじゃなく、しっかりと守ってあげる器をつくっていくことがまず一義的に大切で、割れている器に水を注ぐというのは必ずその水が漏れていくものがある。だから、私は、安易に転入学の促進と副大臣が言ってしまうと、ああ、なるほど、今つらかったら今度別の環境を選べる、また別の環境を選べる、そういう制度なんだなというふうに受け取られることはまた非常に危険なものであると私自身は感じています。 石の上にも三年じゃないですけれども、もちろんその子がそういう追い詰められた環境にあるのを守るのは教育ですけれども、しかし、そういう状況、現在でも高校中退者の数が六万六千二百二十六人ですか、これ、平成二十年度のデータですよね。だから、こういった数を増やす、つまり、安易な気持ちで高校に行くと昔の私みたいにやめるんですよ。安易な気持ちで、みんな行くから、普通行くから、ただだからみたいな気持ちで行ってしまうと、続かないんです。そして、その続かなかったことが彼らの人生にずっと荷物として降りかかっていくということを、やはり政策を実現する限りはそういったところも担保していかなきゃいけないと思うんですね。 鈴木副大臣、どうですか、来年の今ごろ、中退者増えていると思いますか、思いませんか。
○副大臣(鈴木寛君) ありがとうございます。 安易な転編入は慎まなければいけないということは私も全く同感でございますし、そのためにも中学段階の進路指導をもっと徹底していかなければいけないということも全く同感でございます。 しかし、現に高校に入ってしまった子供たちの中で、もちろんその学校で一生懸命頑張って支えていただいております、今でも。そこは先生もよく御承知だと思いますが。しかし、学校というのはやっぱり最後いろいろ、コミュニティーですから、先生が幾ら頑張っていただいてもいろんな意味で合わないということはあります。 現に、中退の比率を見ますと、学校生活・学業不適応が三九%、四割いるわけです。この四割の子供たちに、例えば一年生でこれはもうどうしてもやっぱり不適応だと、それを二年、三年とそこで続けさせるのか。あるいは、続けれないので結局中退をしてしまうわけです。であれば、もちろん安易なことはいけませんけれども、ちゃんといろいろなケアをし、そして本人とも相談し、そして、また新しい、もう一回新天地で自分に合った学びをやりたいという子供がいたときに、それは是非応援をしてあげるということは私も先生も同意できると思います。 そして、私は、義家先生が高校ですばらしい教育をしていたということを知っています。全国からまさに先生のようなところに変わりたいという子供たちが現にいて、変わりたいけれども、それが学費、私立でいらっしゃいましたから、学費の問題で変われないという子がいるわけですよね。義家先生の昔いたところに行きたいと。今も義家先生のように頑張っておられる私立の高校、あるいはそういう頑張っている先生いっぱいいます。あそこの学校に変わりたいと、だけれども学費の問題があると、だけど今回十二万円国が保障をしてくれるから、その学費の問題で変わりたいけど変われなかった子供たちはそこで救っていこうじゃないかということを申し上げているわけであって、恐らく目指していることとかあるべき姿論についてほとんど変わりはないと思いますが、逆に言うとそのことを確認をしていただいて大変有り難く思っておりますけれども、そのように理解をいたしております。 中退については、いろいろな総合的なことをやる中で、まずは、繰り返しになりますけれども、やっぱり進路指導を徹底するということだと思います。それから、高校の在り方自体ももっともっとやっぱり多様性を認めないといけないと思います、それは。結局、今は進学についての高校像ということはかなり明確になっていますけれども、それ以外の、要するに高校から卒業して社会に出る子供たちへの学びの場としてもっともっと改善するべき点があるということもこの委員会でも御議論されておられますけど、私も全くそのとおりだというふうに思っておりまして、そういうことを総合的にきちっとやっていきたいというふうに思っております。
○義家弘介君 実は以前もこの委員会で指摘したんですけれども、今言った共通することなんですが、中学校の進路指導、これもうちょっとしっかりしなきゃいけないと。これは、出される書類を見ても信じられないことがたくさん書いてあるわけですから、まず本当にその子のことを考えた進学指導というのをしていく、これはしっかりと行わなきゃいけないことは同感であります。 一方で、多様化、多様性、これは確かに大事なんですが、例えばそれが法案においての矛盾だったり、法案においてのおかしさだったりする場合は非常に問題があると思うわけですが、例えば休学者については高校授業料、これはなしになりますよね、大臣。
○国務大臣(川端達夫君) 休学中は授業料が発生しませんので、そういうことになります。
○義家弘介君 いろんな事情の中でなかなか全日制学校とか通学できない子供たちの多くが今も通信制に通っています。通信制に行っている人数、恐らく五万人ぐらいでしょうか。それよりももうちょっと多い数が通信制高校に通っていますけれども、この通信制高校に通ってレポートも一回も出していない子と休学者はどう違うと思いますか、大臣。
○国務大臣(川端達夫君) 休学は正式に学校に理由、それぞれの事情があるんでしょうから届け出て、手続をして休んでいます。そして、今の部分は、事実上いろいろな背景があると思いますけれども、実際にはその学校に、通信制ですから行くということではないですが、御指摘のように、レポートを出さないということは事実上学校に、その時点においては参加、事実上はしていないんだと思いますが、形式上は在籍しているという状況の人を言っておられるんだというふうに思いますが。
○義家弘介君 でも、通信制の子はそういう形式でも就学支援金は出るわけですよね。でも、休学者は出ないんですよね。
○国務大臣(川端達夫君) ですから、その部分は、三十六か月に通算されるという意味でいえば出ます。
○義家弘介君 もう時間が来ましたので、そろそろ私の質問はやめなければならないわけですけれども、この問題も含めてまだまだこの法案、これは明らかにしなければならない一つ一つの具体がありますので、今後の質疑の中でもう一度改めて一つ一つ確認してまいりたいと思います。 ありがとうございました。終わります。
○山下栄一君 最初に、若者の雇用問題、扱いたいと思います。 昨日、おとついですね、予算委員会で質問させていただく予定で途中で終わってしまいまして、川端大臣も大変御迷惑掛けたわけですけど。今日改めまして、非常に今目下大変重要な課題でございますので、厚労省の細川副大臣、また経産省の高橋政務官にも、お忙しい中ありがとうございます。二十分ぐらいになると思いますけど、お付き合い願いたいと思います。 最初に、若者の雇用が非常に深刻になっていると。ミスマッチも、高卒、中卒、大卒それぞれ、一番厳しいのは大学院卒かも分かりませんけれども、非常に難しい状況になっていると。即戦力中心の時代で、なかなか長期にわたる期間の定めのない求人が少なくなっているということもございます。 まず、確認させていただきたいことは、職業能力開発という言葉でございます。これは、私、何度かこの文科委員会でも取り上げさせていただきまして、職業教育の重要性、訴えさせていただきました。能力開発というのは、やっぱり教育の観点だと思うんですね。学力も一つの能力を開発していくのか分かりませんけれども、内に秘めた元々備わっているであろう、それを引き出していくといいますか、それが元々教育ということかも分かりません。 職業の能力開発、職業の観点からの能力開発、これはどこが担ってきたかと。もちろん、若者の自身の努力も必要なんですけれども、余り私は、行政が役割、日本の国は果たしてこなかったなというふうに思っております。 まず、厚生労働省に、厚生労働省的な言葉になってしまっているところに問題があるんではないかと思うんですけれども、行政サイドで職業能力開発の場としてはどんなものがあるかと、厚労省的な視点からちょっとお願いしたいと思います。
○副大臣(細川律夫君) 厚生労働省といたしましては、職業能力開発の行政について、これはまず労政審におきましていろいろと計画など立てながら実行いたしておりますけれども、まず国が担うべき雇用のセーフティーネットとしての離職者訓練、そして物づくり分野におきます高度先導的な職業訓練、そして質の高い訓練指導員そのものを養成するなど、そういうことで、雇用の能力開発ということで実施をいたしているところでございます。 以上です。
○山下栄一君 経産省は、職業能力開発は、日本の国はどこが担ってきたかというふうに認識されていますでしょうか。
○大臣政務官(高橋千秋君) これはどこが担ってきたというよりも、経産省も、それから厚労省も文科省もそれぞれ連携をしながら、やっぱりオールジャパン体制でやってきたんだろうと私は認識をしております。
○山下栄一君 ちょっと期待した答弁じゃなかったんですけれども。 文科省サイドとしては、文科省の立場で職業能力開発をここが担ってきたという、具体例ございましたら。
○国務大臣(川端達夫君) 職業能力開発という言葉は、文部科学省からいえば職業能力教育だというふうに思っております。そういう意味では、いわゆる本当に職業の力をそういう能力としていろんな資格的な能力を身に付けるということと同時に、世の中でしっかり働くんだという職業意識という部分の両面を、極端に言えば小学校、中学校、高校と各段階においていろんな工夫をしながら、普通高校以外、普通高校もそうですが、工業高校や農業高校ということも含めて、そういうことには重点を置いた施策をいろいろ取り組んできました。 同時に、短大あるいは大学というところにおいては法改正をしまして、社会的、職業的自立に関する指導等の充実に向けた制度改正ということで、大学設置基準法の改正の中で、「大学は、当該大学及び学部等の教育上の目的に応じ、学生が卒業後自らの資質を向上させ、社会的及び職業的自立を図るために必要な能力を、教育課程の実施及び厚生補導を通じて培うことができるよう、大学内の組織間の有機的な連携を図り、適切な体制を整えるものとする」というのを二十二年二月二十五日に公布をいたしました。 また、中教審も、現実にニート、フリーター、大変な就職難という状況の中で、中教審における、キャリア教育、職業教育の在り方について現在御審議をいただいておりますが、そこの審議経過報告が出ておりまして、そこでいいますと、職業能力開発を担う厚生労働省、企業やNPO等の民間主体の組織、人材の育成を担う経済産業省との連携、協力をしっかり図るということを文部科学省の中央教育審議会では中間の御報告としていただいているところでありますので、それぞれの役割分担の中でしっかりと連携を強化してまいりたいと思っております。
○山下栄一君 職業能力ですね、職業、仕事をするに当たっての力といいますか能力といいますか、私はそれをどう開発していくかと。これは文科省の学校制度の中にも私はその役割があるのではないかと。即戦的なそういう能力でないかも分かりませんけれども、様々な意味で能力を身に付けて社会に打って出ると。打って出る段階で、余り身に付いていないままに打って出るからミスマッチが起きているのじゃないかなというふうに思っていましてね。 だから、私は、職業能力開発促進法という法律が昭和六十年に、その前身は職業訓練法だったと、法律の所管は労働省だったけれども、もう能力開発大学校とか、直接的には能開機構ですね、これは能力開発機構という独立行政法人、昔は特殊法人だったかも分かりませんけれども、そういうところが大学校をつくって職業訓練するリーダーを育てたりしていたと思いますけれども、私は余り成功してこなかったんじゃないかなと。だから、今、長妻大臣の下で能力開発機構そのものがもう風前のともしびになっておりますけれども、様々な全国にある能力開発大学校も閉鎖の方向で進んでいってしまっていると。県レベルの職業訓練校もあるけれども、これもなかなか、そこに行って即戦力的な力が身に付かないままに、お金は取られるけれども生かされていないケースが多いと。したがって、労働省の専売特許みたいな言葉だったけれども、余り行政サイドは力発揮してこなかったのではないかなと思います。 私は、学校は学校で、学力という面と職業能力開発、教育でも構いませんけれども、二本立てでやっぱり元々やるべきだったのではないのかなと。それが余りにも学力に偏ってしまったために、例えば大学の工学部へ行っても晩は専修学校に行って何か資格取らないかぬみたいな、そんな面になってしまっていると。それで、上に行けば行くほど、大学院、博士課程、前も言いましたけれども、もう就職がないと、企業ももう要らないと言うと、来てほしくないみたいな感じになってしまっていると。 それはどう考えてもおかしいなと。やっぱり、もちろん知識、学力、様々な見識を身に付けることは大事なんですけれども、やっぱり社会に通用するような力はある程度、中卒の段階ではそういうことは無理かも分かりませんけれども、高卒の段階、そして大卒の段階でそこそこ、基礎的な力なのか応用力なのか分かりませんけれども、職業能力的な部分をある程度身に付けて社会に打って出るということは学校体系の中でやるべきことではなかったのかなと。それが余り使命を果たしてこなかったのではないかと。 じゃ、どこが果たしてきたんだと。それはやはり、終身雇用が前提の中で、それはもう企業であり商店街だったと、まあ商店というか。だから、終身雇用が前提だから、集団就職でもうとにかく親方が、場合によったら、もう泊まり込みでしつけから何から全部、寮もあったかも分かりませんけれども、そんなふうにして日本の国は昭和三十年代、四十年代、大体企業が担ってきた。余り企業の方も学校にも期待していなかったという面があるのじゃないのかなと。一から育てようと。特に、集団就職、中卒で就職とか、そういう昭和三十年代、強かったのではないかと。というふうな感じがして、日本の国はやっぱり経済界、産業、企業、商店、そこが職業能力開発をやってきたので、行政は余りそういうことに力発揮できなくても済まされてきたんちゃうのかなという、そんな感じが非常にしておりまして。 今は、だけど、企業は即戦力求めるから、派遣業も多うなって。だから、もうどんどんミスマッチが起こってしまって、だから高卒の人、中卒の人も一年たたないうちに辞めてしまうとか、そういうことになっているんじゃないかなというような、そんな感じしておりまして。 だから、行政に元々期待していないお国柄で来てしまったことがまだ尾を引いているので、慌ててばたばたとそれぞれが、経産省、文科省、厚労省が職業教育だ、キャリア教育という言葉を引っ提げてやっているけれども、余り連携もうまくいっているのかいっていないのかよく分かりませんけれども、まだちょっと未熟な段階なのかなと、だけれどもそれぞれ危機感感じてやり始めた段階かなと、こんなふうに思っておりまして、この三省の行政レベルの連携、そしてやるべきことは、この時代、二十一世紀、もう人を育てる余裕がなくなっていますので、ただ行政の出番がちょっと税金でやらにゃいかぬ部分が増えてきているのかなというふうなことを感じておりまして、大臣の御所見、私の言ったことの感想、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 非常に大事なことを指摘をいただいたと思います。 私は、やっぱり大きく社会が変化をしてきている中の一番大きな要因は、やはり企業が終身雇用、年功序列という、日本が奇跡の成長をしたということで諸外国から驚嘆されたときの原因は終身雇用と年功序列だと言われた、それを世界の競争の中で変えたと。これがまさに企業が人材を育てるということの余裕もなく、即戦力、同時に、そのときの労働力は即戦力か安いかということで、まさに非正規雇用労働者を生み出しということが一番大きな根っこにあるんだというふうに思います。 そういう意味では、時代がそう変わっていっているわけですから、良しあしは別にしまして、そういう状況が変化した中で人を育てること、あるいは職業能力を身に付けてもらうことをどこがどう担うのかというのは、やはり相当大胆な発想の転換をしないとうまくいかないということが、まさに今なかなかうまくいかないところの直面していることなんだろうなというふうに思いますし、非常に深く分析されていることは全く私も同感でありますし、そうすると、その部分では、やはり競争は、基本的に経済競争が自由というときに一定の社会的規制は必要であると同時に、いわゆるシビルミニマムという部分での社会の役割、行政の役割が今までよりははるかに重くなっているんだということはそのとおりだというふうに思っております。
○山下栄一君 ありがとうございます。 あと二点、ちょっと確認させていただいてから、インターンシップの問題に行きたいと思うんですけど。 進路指導、私も教育現場におりました。義家先生もそうかも分かりません。進路指導という言葉は大事な言葉なんだけれども、中学校にも進路指導部ってあります、高校にもそれぞれ、特別支援学校にもあると思いますけど、大学は大学でキャリアセンターと。 この進路指導の担い手は、私、学校の先生はなかなか難しいなと。私もそうでしたけど、余りにも社会的経験が少なくて、どうしても進学指導に、上の方に行く話は、だから進路指導じゃなくて進学指導を中三の段階、高三の段階、やってきたと。 ただ、進路指導は、だけど物すごく大事だと。だから、小学六年生とは言いませんけれども、特に中卒で就職する人がやっぱり一万人以上おるわけですから、それはだれも指導していないと。学校の先生もハローワークなんて行ったことないと、中三の、中学の担任の先生はですね。大分今は増えているかもわかりませんけど、そういう関心が元々ないと。 だけど、私はこの十四歳、十五歳が物すごく大事だと、中学二年、三年というのは。そのときに、もういろんなことに悩むけれども、的確な答えをお父さん、お母さんも言ってくれないし先生も言ってくれないから、もう物すごい迷って悩み続けて挫折してみたいなね。それで、とにかく上に行け言われるから行くけれども、もう全然初めから意欲ないままに行くからもう中退したり悪さしたりするというようなことになっているんじゃないのかなと。 したがって、中学の進路指導は本当に大事だと、これはキャリア教育言っても構いませんけど。そして、高校三年生の特に普通科が私は大事だと思うんです、普通科が大事だと。高専の三年生課程とかは、ある程度専門高校の、農業高校とかそういうところは比較的意識しながら初めから行っていますけど、普通科が一番危ないと。 だから、そういう、そこに的確にハローワークの相談センターで力を発揮されている方々をまず学校現場に進路指導担当として、しゃべりに来るだけじゃなくて、スピーチに来るんじゃなくて、そこに先生方も相談できるような、スクールカウンセラーのキャリア版といいますか職業版といいますか、そういう、ジョブ何とか、そういう言葉も出てきているとは思いますけど、言葉だけが先行しているような気がして。 非常に、だから六十歳以上で多様な、転職を積み重ねてきた人なんかはもう適格だと私は思いますけどね、苦労した人たちは。だから、もう的確にそのアドバイスできるんじゃないかなと思います。それは六十歳以上で私はいいと思うんですね。もちろん、リクルートとかそういう会社へ勤めている人でも構いませんけどね、臨時に来てもらっても。 というようなことが、それが本当の意味のキャリア教育なのではないかなと。だれか偉い人が来てしゃべることが別にキャリア教育でも何でもないというふうに思っていまして、やっぱり中学の進路指導担当、高校の進路指導担当の中に経験豊富な人格のある、別に教員免許は要らないと、そういう方々を配置する。そういうことを、それこそ経産省や厚労省とも連携しながら文科省サイドとして、これは大学のキャリアセンターもそうだと思いますけど、これは最近非常に力入ってきたと思うんですけど。 私は中学が大事だなと、まあ高校もですけど、高校だったら普通科の方だと、そんな感触持っているんですけど、ちょっと御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) おっしゃるように、進路指導ではなくて進学指導であるというのはもうまさにそういう状況になっておりまして、そうすると進学しない人は何か余り相談の対象でないようなことに結果としてなっていまして、それはやはり先生の、まさに経験も含めて、なかなかそこに回らない。 そういう意味で、ハローワーク、要するに厚生労働省の方でジョブトレーナーとかいろんな部分を増やしていただいております。この人たちは、そこにいるだけじゃなくて学校にも随時巡回をしていただくということで、学校のそういう進路指導の先生方と緊密な連携を取っていこうということで、両省で今協力してやらせていただいております。そして、後でお触れいただくことになっております。 そして、子供たちにそういうことの意識をガイダンス、指導していくのは親身に経験のある人がどうしても必要という意味では、これは所管としての、今は厚生労働省のそういう専門家と学校関係者とが連携しようということでありますが、いろんな地域連携の中では、そういうある種ボランティアとか、そういう人も含めた御協力もいただくことは大変有効なことだと思っております。
○山下栄一君 経産省におかれましては産学連携の、そういう観点の学校現場への、例えば一年間配置するとかというふうなこともやっていったらどうかなと思っています。 私はアルバイトも、特に高校生のアルバイトなんかが余り真正面に据えられていないので、ゆがんだ形でアルバイトをするものだから非常に問題出てきていると。前から三ない運動言われて、バイクとアルバイトとか、もう一つ何かいかぬというようなことで、まだそんな感覚が、古い感覚が残っていると。 アルバイトは偉大なる職業体験学習だと。ただ、これは手当が付くのでちょっと難しい面も、インターンシップと違う面もあるかも分かりませんけど、こういう観点がやはり、もっと柔軟な学校現場の対応も、そういうときには近くの商店街、キャリア・ウイークなんかも兵庫を中心に今、中学で経験させるようなことも、これはもう地域の商店街そして商工会議所、これら協力なくしては、我慢していただいて受け入れていただくわけですけど、そういうことも含めてアルバイトなんかも、ある意味では健全なアルバイトの場合は、特に御家庭が大変な場合は、それを商工会議所とか商店街、地域が学校とよく相談しながら受入れを、またアルバイトの手当なんかも相談しながら学校と、否定するのではなくて、よく連携してやってあげたら子供も生徒も、元気いっぱいアルバイトを家庭が厳しい方はできるのではないのかなという、そういうアルバイト観の転換も今必要になってきたなと思っております。 時間の関係で、インターンシップに行きますけれども。 インターンシップは、私は物すごく大事だと思っております。これは、私、この前、これは文科省ですけれども、文部科学省高等教育局専門教育課がまとめられた去年の、これ読ませていただきまして、これは文科省の、あそこの教育政策研究所がまとめられた、これ非常に優れた報告だなと思いました。実は経産省と厚労省と、当時は通産省、労働省、文科省で、ここにも載っているんです、最後に、平成九年に三省で「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」というのを、こんなもう立派な冊子を作っておられるんですよ。それはもう十二年前の話です。それ以来、だけれども、この三省はインターンシップについてフォローしてきたのかなというようなことを、今度はもう高等教育局だけのこの報告なんですけれども、思いました。それほどインターンシップの意識がまだまだ低いなと。 まず、大学、短大、高専ですけれども、これ見ても私は、ここでは職業体験的なインターンシップみたいになっているんですね。職業体験、就業体験といいますか、学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就学体験をすることというのが平成九年の定義になっているんです、インターンシップというのは。これは主役は学生で、高校生は入っておりませんけれどもね。 大学のインターンシップを経験している、データがあるんですけれども、これは物すごく少ないんです。何となくやっているんだけれども、実際インターンシップという定義そのものの、何日以上になってるいうの、余り定義はっきりしていないと。一週間以内のインターンシップなんて、こんなのインターンシップ言うのかなと、工場見学みたいな感じなんじゃないかなと思うんですけれどもね。インターンシップの定義そのものもきちっと三省でですね。 私は、単位認定している大学がどれだけあるのかというようなこともはっきりしない、これはもう確認しませんけれども、定義自身があいまいだから、単位認定している学科はそこそこあると思うんですけれどもね。インターンシップで単位認定を受けた学生は一体、例えば平成二十年度何人いらっしゃるのかというデータはないんですよ。 だから、それほどちゃんと各大学でも相当力入れて単位認定の仕組みをつくってやっておられる方もございます。これを受け入れる企業が大変だと思いますけれども、受け入れる企業と連携しながら、埼玉のものつくり大学も、非常に高度なインターンシップの単位の仕組みつくっておられます。これはまさに地域の業界と、これは手当渡すか渡さないかということは労働省の視点から、これ労働なのかと、インターンシップはという観点からアドバイスも必要だというふうに思うんですけれども。 いずれにしても、私は、この単位認定ということが物すごい大事だなと。教育課程に入れるか入れないかによって、これはもう相当意識変わるであろうと。大学院なんかはもう六か月間インターンシップ、それ共同研究みたいな形でとらえられて、手当は少ないと思いますけれども、もう手当のルールもはっきりしていないんですよ。余りやり過ぎたら、何かもう青田買いみたいになってしまう可能性もあるのでね。だから、三省でやっぱりインターンシップのきちっと定義付けをして、そして体制づくりをして、これは受入れ側、教育実習じゃないですけれども、本当に大変やと思いますわ、マナーから分かっていない学生を受け入れなきゃいかぬからね。 そういう意味で、だけれども、そういう受入れ側の御努力も非常に必要、これは労働省なんかのサポートが必要ではないかと思いまして、このインターンシップの、教育課程の中に入れる単位認定の仕組みを広げていくと、もうミスマッチなんか当然なくなっていくのではないのかなというようなことを非常に感じておりまして、これも積極的に三省で、平成九年にやっておられるのやからもうちょっと更に連携強めてやっていただければと。連絡はやっておられるかも分かりませんけれども、ちょっと大臣、お願いしたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) インターンシップの前のアルバイトのお話は非常に説得力のあるお話であったというふうに思います。学校によって認めているところと認めていないところがありますが、そういう仕事というものを学ぶということ、あるいは社会人としてのトレーニングの一つになる等々を含めて、改めてそういうことの視点も大事なことだというふうに認識いたしました。 インターンシップ制度ですが、御指摘のように、平成九年に取りまとめ、基本的な考え方を取りまとめて推進の施策をやってきたんですけれども、実際インターンシップを実施している学校は、大学としては五百四校で六七・七%なんですが、実はインターンシップに参加している学生数というのは四万五千九百十三人、平成十九年度、これは全学生の一・八%というとめったにいないという状況です。しかも、期間が、御指摘のように、二週間未満が六五%、三週間未満まで増やしますと三週間未満で約九〇%が三週間未満ということでありまして、非常に制度としてはあるという、仕組みとしては、そして受入れ大学もちゃんとあるんだけれども、中身的にはないと。 そして、今単位のお話でありましたが、平成十九年度、四万五千九百十三人ですが、基本的には全部単位はもらえると。二単位未満が一六・八%、二単位が六八・四%、四単位が九%ということですから、多くは七割ぐらいは二単位もらえるという状況でありますが、おっしゃるように、期間が短い、夏休みを利用してみたいなのが多いですからということで、単なる工場見学か社会見学みたいなことではないかということがありますので、これは受入れの企業に相当協力をいただかなくてはいけないということで、それぞれの業種ごとにいろいろアプローチをしまして、こういう業種だったらこの企業というリスト、一覧を作って周知を、大学にそれぞれ渡して、こういうところへ行けますよということや、本当にこういうことで受け入れていただくという、これのマッチングも大変大事でありますので、ということだと思います。 個人的な話になりますが、昭和四十年代前半に私は大学を卒業したんですが、夏休みに三週間、京都の大学だったんですが、北海道室蘭の某製鉄所に三交代の実習に行きました。今でも大変な貴重な経験をしたと思っております。動機は往復の旅費がもらえるという極めて不純な部分もあったんですが、行ったときには本当にこの製造現場で働く人の部分を学生のときに経験できたことはいまだにいい経験だったと思っています。 そういう意味では、非常に意味があることが大事なんだけれども、このインセンティブを含めてと受入れ企業の部分をきめ細かくやらないとなかなかうまくいかないというのがこの十年の、十年以上ですか、経過ですので、いろんな情報提供とかも含めてしっかりとやるように、また時代の状況に合わせた部分を、これもまた関係省庁連携が必要ですので、取り組んでまいりたいと思っております。
○山下栄一君 産学連携ということは分かりますけれども、こういう制度、学生に焦点を当てた産学連携、特に教育カリキュラムの開発といいますか、今も大臣おっしゃっていただきましたように、受入れが相当これ大変で、そんな面倒を見る余裕もないみたいなことになってしまったらまずいですので、こういう意味で経産省の、やっぱり中小企業庁も含めてのこの商工会議所等の連携が非常に大事だと思いますし、労働省の観点からのアドバイスも必要ではないかと。 そういう意味で、インターンシップという言葉の定義がやっぱり、四、五日でもインターンシップにカウントしているからこれおかしくなるし、高校の場合はもう二、三日でもインターンシップの中にカウントしてこれ集計しておられるんですね。だから、その辺はやっぱりもうちょっと、工場見学、職場見学じゃないわけですから、それなりの、中学でもキャリア・ウイークいうて五日間もやるわけですからね。そういう意味で高校、大学の方のインターンシップというもうちょっと定義そのものもきちっとして、そしてできたら単位認定に結び付けると、これはもう教員もそして受入れの地域の方も相当、そして当該生徒、学生も非常に意識を持って社会に打って出られるのではないかと。高校の単位認定に至ってはもう皆無の状態ではないかなと。ちょっと言い過ぎかも分かりません、ちょっとあるかも分かりませんけれどもね。特に職業高校はあるかも分かりません。 そういうことで、今日はちょっと時間の都合で、高校の方のインターンシップまでいきませんでしたけれども、ほとんど、単位認定制度を認めている学校も少ないでしょうし、認定してもらった、選択制であろうと何であろうと、単位二単位、高校の卒業単位の中の二単位がインターンシップの単位だと言える生徒はまだまだ少ないのではないかと。この辺が非常にかぎを握っているような、若者の雇用・能力開発の一つの視点。やっぱり現場の企業や商店街や中小企業等の御協力抜きにしてはこの職業能力開発というのは難しいなと。労働省のやっぱり大学をつくっても、なかなか定着しない原因はそういうところにあるのではないかというふうに思いまして。 インターンシップで、そしてなおかつ単位として認定することを促進する、そのためには大変なエネルギーが必要ですけれども、三省の出番ではないかというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。せっかく来ていただきましたので、その御所見を細川副大臣、また高橋政務官の方に一言ずつお願いしたいと思います。
○副大臣(細川律夫君) インターンシップというのは、やはり若い人が職業に関心を持って、そしてまた仕事に就く場合の大変重要な要素だというふうに思いますので、厚生労働省といたしましてもこれまで取り組んでまいりました。中高生に向けては平成十一年度から、それから大学生向けのインターンシップは十三年度から始めまして、厚生労働省としてはハローワークの仕事をしておりますので、受入れ企業などにもいろいろお願いもできる立場でもありますし、その情報を大学等に連絡してこれまでも進めてきたところでございます。 やはり、文科省あるいは経産省との連携が、これが何といっても大事だというふうに思いますので、しっかり連携してやっていきたいというふうに思います。
○大臣政務官(高橋千秋君) 山下先生が言われる問題意識を私も同じだと思うんですが、先ほどアルバイトの話がありましたけれども、私もアルバイトは究極の職業訓練じゃないかなというふうに思っていまして、私も大学時代、五十業種ぐらいやりました。今、息子が大学二年ですが、ギョーザ屋でギョーザを作っていまして、それによって随分愛想も良くなってまいりましたし、その意味では究極の職業訓練じゃないかなと思うんですが。 インターンシップというものは、やっぱり受入れ側の企業もメリットがないと受け入れてくれないですよね、先生言われるように。文科省、厚労省といろいろ連携をしてやっているんですけれども、経産省とすればやっぱり企業と近い関係ですので、そういうところの受入れ企業を我々が一生懸命探すという役目をやらせていただいておりまして、それぞれの地方の経済産業局の方でそれぞれの各県のそういう受け入れてくれる企業を探させていただいています。 そういうこともやらせていただいていますが、ちなみに、今もう本当に内定率が低いので、昨年の十二月の二十二日に、川端大臣も行っていただきましたけれども、厚労大臣とそれから直嶋経済産業大臣、三大臣で経済四団体にも申入れをさせていただいたり、そういう活動もずっと続けさせていただいております。 個人的な所見ですけれども、アメリカなんかは高校生なんかはアルバイトへ行って、親がどんどん行けというようなことで本当に職業訓練になっていると思うんですが、日本はさっきおっしゃったように、何かアルバイト禁止というところが結構多いんですね。そういう意味で、こういうもう大転換の時期ですから、我々も頭を切り替えていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思います。
○山下栄一君 ありがとうございました。 そうしたら、細川副大臣、高橋政務官、これで結構でございますので、ありがとうございました。 済みません、残された時間、ちょっと新しい公共の話をさせていただきたいと思います。 これ、鳩山総理の方から所信表明でも、非常に熱のこもる、新しい公共の御提案がございました。私も共感するところでございます。 この所信表明で、新しい公共の観点からおっしゃったこの所信表明の言葉の中に、今、市民やNPOが、教育や子育て、街づくり、介護や福祉などの身近な課題を解決するために活躍していますと。こういうことで、NPOというのを代表にしながら、新しい、公務員じゃないそういう方々が非常に御苦労をされながら、財政基盤弱い中で、しかし非常に大事な仕事、役割を果たしていると。その冒頭に教育が出てくるわけですね、教育、子育て、街づくり、介護や福祉と。私は、この文科行政の中でNPOが果たす役割が日増しに高まってきているなと思っております。予算もちょっとずつ増えてきていると思うんですね。 もう典型的な例が不登校。不登校のこの公立等でなかなかうまくいかない方々をがっちり支えて、献身的に支えていただいているNPOも各地域にあるわけですね。財政基盤きついから寄附税制をしっかりやるべきだと鳩山総理おっしゃった。私も同感でございますけど。そうだったとしたら、私は、このNPO法人をもうちょっと学校教育法の中で、ダイレクトに位置付けしにくいかも分かりませんけれども、ちゃんと、それは施設とか設備は確かに基準クリアできないかも分かりませんけど、これほど大事になってきていると。不登校対策が象徴的ですけれども。 そのほかにもいろんな、今回の二十二年度予算でもいろんな形でこの民間団体への委託ということで、別にNPOだけじゃないんですけど、モデル事業、調査研究事業。この不登校の場合には実践研究事業という形で具体的に予算化しながらNPOの力を借りる予算を組んでおられると。どんどん広がっている、幅広くなっていると。確かな学力の育成とか、国際教育、文化交流、幼児教育の改善とか障害学生の受入れ促進とか、青少年の体験活動も含めまして青少年メディアに関する実態調査、これはまあ公益法人なんかも入っているのかも分かりませんけれども、NPOのような非営利の、そういうことが非常に有り難い、補完的な穴埋めをすることをやっていただいていると。 そうだったとしたら、教育NPOですね、特区の方で、NPOだったところが特区研究開発学校として特区申請して通過したところあるんですけど、それはNPOのものじゃ駄目だと言われて、どうしたかというと、学校法人という資格を取って、それでやっと認められたみたいになっていて。もうそうなってくるとこれは財産、また建物、校舎造らにゃいかぬ、また寄附募らにゃいかぬというようなことで、ハードルがえらい高いわけですね。そういう余りしゃくし定規のやり方やなくて、学校教育法の中で、もちろん一条校とは違うけれども、NPOの教育で実際不登校はまさにその子供の面倒を見ているわけですから、教育活動そのものをやっているのでね、これちょっと御検討いただけたらなと。 ストレートにはすっと位置付けできないとは思うんですけれども、専修学校、各種学校。各種学校は幅広くございますし、それやったら各種学校設置基準クリアしたらいいじゃないかと、こうなってくるんですけどね。もうそういうことは余り言わないで、そのNPOの、NPOという立場でダイレクトには、あれ内閣府所管でしょうからうまいこといかぬかも分かりませんけど、もうちょっと学校教育法上位置付けれるような工夫ができないかという御検討を是非文科省サイドでやっていただけたら、このNPOの方々は玉石混交でいろんなレベルあると思いますけど、もう献身的にやっておられる方々はもう小躍りして喜ぶんじゃないのかなと。それほど、NPOの教育の会合をやると議員会館の会議室がもうあふれるんですよ。それほど物すごい関心あるんですね。それほど今の公教育のひずみの部分を穴埋めすることを一生懸命やられておられるのではないかと。学校教育法上何かうまいこと位置付けれないかなということを思っておりまして、御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 不登校でNPOの皆さんが本当に献身的に活躍していただいているのは私も見聞をしておりまして、有り難いことだと思っていますし、今の時代、それから特にこれからの世の中は、社会的な大きな構成要員の一つとしてNPOが動かしているという社会であることは間違いがないと思います。 そういう意味で、NPO法人自体の寄附税制の在り方とかそういうものをいろんな形で支援をしながら、社会の大きな構成要素の一つとしてNPOが活躍いただける世の中というのがどうしたらつくれるのかということを含めて、新しい公共の概念の中で円卓会議等々で今議論をしているところでありますが。 学校教育法上の位置付けというのは、今の部分でいいますと、ちょっとこの法律自体が余りNPOなんというのを想定をしている時代ではないところでできている経過がありますが、三十一条を無理やり読みますと、小学校においては、前条第一項の規定による目標の達成に資するよう、教育指導を行うに当たり、児童の体験的な学習活動、特にボランティア活動など社会奉仕体験活動、自然活動その他の体験活動の充実に努めるものとすると。この場合において、社会教育関係団体その他関係団体及び関係機関との連携に十分配慮しなければならないと、こういう規定があって、NPOでいろいろと学校の部分を応援していただいている団体という意味では、そういうなのに関しては社会教育団体その他の関係団体、関係機関と読めないことはないみたいな位置付けがぎりぎりなんですね、今おっしゃるように。 そういう部分では、私たちはこの新しい公共というものを議論するときに、教育において非常に大きな役割を果たしつつある、先進的に果たしていただいているところがたくさんあることはしっかり認識した中で議論を重ねてまいりたいと思っております。
○山下栄一君 非常にありがとうございます。 技能連携のたしか学校教育法に位置付けが、今思い出したんですけど、要するに本体の一条校が技能連携の相手は専修学校とかそういうところで、専修学校にも籍を置いて、そこに行きながら勉強したら単位として認定するみたいな、そんな制度がたしか、ちょっと条文忘れましたけど。これは技能連携でないのか知りませんけれども、そういう手法を使って、別に連携する相手が確かに学校教育法上の施設、組織じゃないんですけど、今大臣おっしゃっていただいたことを生かせばNPOもそこに入っていって、連携の相手先となったNPOは国から何か支援するみたいなことは可能なのかなというようなことをちょっと今思い付いたんですけど。 いずれにしても、私は、税金を補助金とか委託金とかいう形でするとNPOらしさがまたこれなくなっていくかな、財政基盤はあくまでも寄附がいいんじゃないのかなと。とは思いますけれども、私が言いたかったのはそういう国の公金を回せみたいなことを言っているんじゃなくて、学校教育法上ちゃんと光を当ててあげるというか、NPOの話であるから、そういうことが非常に大事なのではないかなという、それはいわゆる設置基準とか施設がどうやとかそういう観点やなくて、中身で非常に貢献してくれるようなところは学校教育といいますか文部行政の中で位置付ける、まあ位置付けているからいろんなNPOを使ってやっておられるんですけれども、もうちょっと何か学校教育そのものの中でも端っこの方やなくて、もっと真ん中の方に寄せてくるような位置付けを考えていただけたらなというようなことを感じました。 大臣も付け加えることがあればお願いしたいと思いますし、鈴木副大臣、この機会に何かございましたらお願いしたいと思います。
○副大臣(鈴木寛君) 全くおっしゃるとおりでございまして、コミュニティ・スクールというのをずっと私も提唱し、またこの参議院の文科委員会でも議論を深めさせていただいております。 先般、「新しい公共」円卓会議のメンバーで三鷹第四小学校に行ってまいりました。この小学校は、私、議員になる前からかかわらせていただいているところでございますが、そこにはNPO夢育支援ネットワークというNPOがございまして、これ実は職員室の横にこの事務局がございます。 そこでは、コミュニティ・ティーチャーだとか、学習アドバイザーだとか、きらめきボランティアだとか、各種のボランティアを登録をしていただいているんですけれども、例えば平成二十年度の実績で申し上げますと、学習アドバイザーが一年間に延べ千三百二十余名、それから、きらめきボランティアといって、いろいろクラブ活動のような指導補助をやっていただいているんですけど、これが参加人数が延べ五千六百名でございます。ですから、この二つだけで年間に七千名の延べ人数でボランティアがこの学校を支えていただいていると。一日平均で直しますと三十五人ぐらいの方々が常に学校に入っていただいて、プロである教員とボランティアの皆さんがまさにコラボレーションしていただいていると。 これはもう学習面でも、そうしたクラブ活動面でも、それからその中でいろんな大人に会うわけですね。ですから、先ほど先生がおっしゃったキャリアという、ああ、こういう仕事があるんだなということも含めて本当にすばらしい斜めの関係ができておりまして、こうしたことを更に支援をしていきたいというふうに思っております。
○山下栄一君 ありがとうございます。 地域との連携は教育基本法にも地域、家庭、学校ということが書いてございますけれども、そういう意味じゃ小一プロブレムの問題なんかも、そういう幼児教育とか様々な児童福祉とかの御経験のあるそういうNPOが地域にあったとしたら、そことその地域の学校がよく連携しながら教育サポーター的なそういうことをやっていただくことも、まさに地域と学校の連携ということでNPOの生かし方になっていくのではないかと。なってくると、やっぱり学校教育のまさに支え手に回るわけでございますので、やっぱりそういう意味でも学校教育法上の何か光を当てる仕組みを是非とも御検討、円卓会議の中でも構いませんけれども、していただければなと。 最後に再度、新しい公共の中における教育NPO法人の役割、御貢献を生かす道の御所見を大臣にお伺いいたしまして、終わりたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 実践現場に基づいて幅広く御示唆をいただきまして、私たちも、NPO法人が教育の中で大変大きな役割をむしろ先進的に果たしていただいているということは有り難いことだと思っております。 そして、法体系や制度設計上でいえば、比較的新しい形でありますだけに、きっちり位置付けられていないのは事実だと思います。そういう意味で、内閣全体では「新しい公共」円卓会議というところに、私もそこにこういう問題の投げかけも、また今日の議論を踏まえてさしていただきたいと思いますし、やはりせっかくやっていただいている方々が、法的にすぽっと位置付けるのはなかなかハードル高いかもしれませんが、やはりそういう形がしっかりと位置付けられてお支えをいただくような世の中が、NPOが大きな社会的構成要素となる社会ということを認識するときには必要だというふうに思っておりますので、また御示唆をいただきながら取り組んでまいりたいと思います。
○委員長(水落敏栄君) 以上をもちまして、平成二十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十四分散会