総務委員会 第9号
- 発言数
- 274 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2010/03/30
会議録
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、行田邦子君、木村仁君及び小泉昭男君が委員を辞任され、その補欠として高嶋良充君、佐藤正久君及び中山恭子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤泰介君) まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に礒崎陽輔君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤泰介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省情報流通行政局長山川鉄郎君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤泰介君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会の協議のとおり、日本放送協会会長福地茂雄君外十二名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤泰介君) 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。原口総務大臣。
○国務大臣(原口一博君) おはようございます。 日本放送協会の平成二十二年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、総務大臣の意見を付して国会に提出するものであります。 まず、収支予算について、その概要を御説明申し上げます。 一般勘定事業収支につきましては、事業収入が六千七百八十六億円、事業支出が六千八百四十七億円となっており、事業収支における不足六十一億円につきましては、財政安定のための繰越金の一部をもって充てることとしております。 一般勘定資本収支につきましては、資本収入が九百六十一億円、資本支出が九百億円となっております。この資本支出において、地上デジタル放送設備の整備など建設費七百九十億円を計上しております。 次に、事業計画につきましては、多様で質の高いコンテンツの提供、受信料の公平負担の徹底、円滑な完全デジタル化に向けた取組等が盛り込まれております。 資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に対応する年度中の資金の需要及び調達に関する計画を立てたものであります。 これに付する総務大臣の意見といたしましては、これらの収支予算等について国民の協会に対する意見、要望等を踏まえて着実に遂行すべきものと認めた上で、収支予算等の実施に当たって、一、国民目線の放送を充実させること、二、平成二十三年七月のデジタル放送への完全移行に向けた対応に万全を期すため、受信環境の整備に関して、公共放送としての役割を十二分に果たすとともに、デジタル放送日本方式の国際展開に積極的に取り組むこと、三、業務全般を国民の目線に立って見直し、合理化、効率化に努めること、四、受信料の公平負担の徹底に向けて全力で取り組むことなどの点に特に配慮すべきであるとしております。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。 以上です。
○委員長(佐藤泰介君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。福地日本放送協会会長。
○参考人(福地茂雄君) 皆様、おはようございます。 ただいま議題となっております日本放送協会の平成二十二年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、御説明申し上げます。 平成二十二年度は、三か年経営計画の二年目として、新たなデジタル時代に向け、諸計画を達成するための取組を確実に進める重要な年度であると考えております。 事業運営の基本となる放送においては、放送の自主自律を堅持し、正確で公平公正な放送に努め、信頼できる情報や多様で質の高いコンテンツを積極的に提供するとともに、多様化する視聴者の期待にこたえる情報番組や地域放送の充実等に力を注いでまいります。また、国際放送による日本とアジアの情報発信の強化に努めてまいります。 あわせて、組織の改革に全力を傾注し、視聴者からの信頼を高めるとともに、構造改革を推し進め、取材、制作の体制を強化し、効果的かつ効率的な業務運営を行ってまいります。 協会の主たる財源である受信料につきましては、受信料制度への理解を促進し、公平負担に向けた取組を強化するとともに、一層効率的な契約収納活動を推進します。 円滑な完全デジタル化に向けて、デジタルテレビジョン放送の普及に努めるとともに、国や一般放送事業者と協力した受信環境の整備を進めてまいります。 次に、建設計画におきましては、平成二十三年のデジタルテレビジョン放送への完全移行に向け、放送設備の整備などを計画的に実施いたします。 以上の事業計画に対応する収支予算につきましては、一般勘定の事業収支におきまして、受信料などの収入六千七百八十六億九千万円、国内放送費などの支出六千八百四十七億九千万円を計上しており、事業収支における不足六十一億円につきましては、繰越金の一部をもって充てることとしております。 また、資本収支につきましては、支出において建設費など総額九百億円を計上し、収入には、それに必要な財源及び事業収支の不足を補てんするための財源として、前期繰越金、減価償却資金など総額九百六十一億円を計上しております。 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものであります。 以上、平成二十二年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、そのあらましを申し述べましたが、今後の事業運営に当たりましては、協会の改革に向けたこれらの施策を一つ一つ着実に実行し、視聴者の期待にこたえていく所存でございます。 委員各位の御理解と御支援をお願いし、あわせて、何とぞよろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(佐藤泰介君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○林久美子君 民主党の林久美子でございます。 どうぞ、本日はトップバッターということでございますが、皆様よろしくお願いを申し上げます。 さて、完全デジタル化を前に、テレビの世界も新しい時代に入ったということになるかと思います。そうした中で、NHKさんは、今更申し上げるまでもなく、国民の皆様からの受信料によって経営をしていらっしゃるということで、新しい時代に向けた新しい経営の在り方もこれから問われていくことになるのではないかなというふうに感じております。本日は、そうした思いで御質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 それでは、まず受信料の収入の見込みについてお伺いをさせていただきたいと思います。 平成二十一年度から二十三年度の経営計画では、平成二十二年度は受信料収入を六千六百四十億円とされておりました。しかし、今回提案されている平成二十二年度の予算案におきましては、受信料収入を経営計画よりも九十億円も少ない六千五百五十億円と見込んでいらっしゃいます。 この受信料収入の見込みが大きく下回るということは、経営計画そのものにも大きな影響を与えるのではないかというふうに考えるところでございますが、まずは、この予算案の受信料収入が経営計画よりも九十億円も低くなっている、そのことについての理由をお伺いをさせていただきたいと思います。
○参考人(福地茂雄君) 御指摘のとおり、明平成二十二年度の収納計画は六千五百五十億円でございまして、これは過去最高ではございます。しかし、御指摘のとおり計画に比べますと九十億円低くなっております。 大変予測の幅を大きく超える景気変動によりまして、一番大きな原因といたしましては、生活保護世帯、ここの皆さんの受信料免除、これの増加が極めて急速に増加をしております。例えば、平成十六年、十七年、十八年、十九年、この四年間は前年度に対して大体五万世帯ずつ増えておりました、この生活保護世帯が。それが昨年度は何と十七万世帯増えました。今年は二十万世帯増えました。これは予測の幅を大きく超えるものでありまして、当初の収納計画どおりいかなかったというのはこの辺が大きく影響しております。来年についても予測を許しませんが、恐らく十五万世帯前後は増加するんではないか。 ただ、私どもはこれをもってよしとするのではございません。やはり当初の計画に向けて、契約活動とそれから収納活動を積極的に取り進めていく。ただ、当初の予定をそのまま掲げまして支出計画を立てますと後に大きなそごを来します。そういったことで、当初を九十億円下回る計画を提出したわけでございます。 以上でございます。
○林久美子君 景気の低迷に伴って受信料の免除申請をされる生活保護世帯が増えたことが大きな原因であると、これから先を見通して、そのままでいくと収支も合わなくなるし大変なことになるので今回は低く抑えたんだという御答弁だったかというふうに思います。 しかしながら、そういった現状に対応していくという一方で、経営計画では平成二十四年度から受信料を一〇%還元をするんだということを提言をしていらっしゃいます。これだけ今おっしゃったような厳しい状況の中で、この一〇%の還元というのが本当に可能なのかどうか、実現できるのかどうかということについてはいかがでしょうか。
○参考人(福地茂雄君) まず、三か年計画の考え方でございますけれども、私どもといたしましては、まずはこの三か年計画を達成するということがまず第一の目標でございます。三か年計画自体は、放送の充実でありますとか、公平負担に向けた支払率の上昇でありますとか、あるいは関連団体の問題でありますとか、組織風土の、何といいますか改革、そういったことでございます。 そういったことと同時に効率化を進める。効率化を進めた結果として三か年計画が達成された暁には、一〇%の受信料の還元が可能であるという経営委員会の修正動議に基づきまして決定いたしました。私どもは、現在が大変厳しい状況ではありますけれども、まだ三か年計画の初年度でございます。この実現に向けて努力をしてまいる所存でございます。 以上でございます。
○林久美子君 それでは、この経営計画が達成できなかった場合、仮に、こうした場合には一〇%還元は実現されないということになるんでしょうか。
○参考人(福地茂雄君) まずは、NHK八十数年の歴史の中で今まで受信料を下げたことがございません、受信料の引上げはございましたけれども。そういった状況の中で、この受信料一〇%の引下げというのは極めて大きな議決であることには違いありませんけれども、まずは私どもは三か年計画を達成していく。ただ、NHKにはストックがあります、その繰り越してきた。このストックというのは、私はあくまでもストックは一時的な支出に備えるものであって、受信料の引下げというのは毎年毎年その収入と支出の差額の中から引下げが可能だと、そういうフローの中で私は受信料の引下げを行うのが考え方であろうというふうに思っております。 そういったことで、この三か年計画の達成がおぼつかないようでありましたらそういったことも可能でありますけれども、まずはまだ、初年度は明日で終わるわけです、あと二年間全力を投入して達成できるように努力するというのが私どもの覚悟でございます。 以上でございます。
○林久美子君 それでは、一〇%還元の方法としては、具体的には受信料を下げるということで考えているということなんだろうとは思うんですね。しかしながら、経営計画が達成できなかった場合にはまた違った判断ももしかしたら出てくるかもしれないが、まずは経営計画を達成することに全力を傾けたいということなのだと思います。 ただ、やはり現場の皆さんも非常に御努力をいただいて、経費節減の中で質のいい番組を作ろうと取り組んでいらっしゃるということはもう重々承知をいたしておりますが、やはりそれをNHKさんそのものを支えてくださっている視聴者の皆さんに還元をしていくと。これまで八十年の歴史の中で受信料を下げたことはないんだという御答弁ございましたけれども、やはりそれは果敢な歩みを進めていただきたいということを切に私の方からはお願いをさせていただきたいというふうに思います。 それでは、変わりまして、次に経営委員会についてお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 今の質疑の状況を御覧いただいてもお分かりいただけますように、受信料もなかなか景気が悪くなって徴収が思うように進まない、あるいは一方で質のいい番組を作ろうと思うとそれなりのやはり経費も掛かってくる、デジタル化も控えているということで、いろんな障害を乗り越えながら、なおかつ受信料を納めてくださっている視聴者の皆さんにこたえる放送をしていこうということで御努力をいただいておりますし、より一層の御努力をNHKさんにはいただかないといけないというふうに思っておりますが、やはりNHKさんの特徴というのは、受信料に支えてもらっているという公共性、ひときわ高い公共性にあるんだというふうに思っております。 そうした観点から考えますと、我々の携わっている政治が税金を納めてくださっている国民の皆様の生活実感と余り乖離をしてはいけない、なるべくならその生活実感をきちっと反映をした政策を、政治をしていかなくてはならないというのと同様に、NHKさんの経営そのものについても、やはり受信料を納めてくださっている皆さんの感覚となるべくフィットをする、マッチをする、そういう経営でなくてはならないんだというふうに私は思っております。 そうした中で、NHKさんの中には経営委員会というものが置かれています。経営委員会とは放送法によって位置付けられているんですが、協会の経営に関する基本方針などの議決を行う機関であるというふうになっております。委員は十二人、任期は三年、そして委員は再任されることができるということになっております。 そこで、お伺いをいたします。この経営委員会なんですが、平成二十一年度は何回開催をされたでしょうか。
○参考人(小丸成洋君) 皆様おはようございます。経営委員長の小丸でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、林委員の御質問でございます。 基本的に経営委員会は月に二回開催をいたしております。必要に応じて臨時に開催することもございます。平成二十一年度につきましては定例の開催が二十三回ございました。また、臨時に一回開催しておりまして、計二十四回でございます。なお、二日間にまたがって開催する場合もございますので、二十五日というふうに御理解していただければと思います。よろしくお願いします。
○林久美子君 二十五日間というお答えでございました。 委員会の開催時間をちょっと事前に私お話を聞かせていただいておったんですが、一回当たり三、四時間というのが通例のようにお見受けをいたしております。二十五回開催をされて、一回当たりの会議時間が三、四時間ということになるわけでございますけれども、経営委員会の方は、委員の方は十二人いらっしゃるわけですが、そのうち何人の方が常勤で、何人の方が非常勤なのかと、常勤、非常勤の方のそれぞれの報酬の額をお教えいただいてもよろしいでしょうか。
○参考人(小丸成洋君) 今、経営委員会は十二名でございまして、常勤が一名おります。 先ほど林先生おっしゃったんですけれども、大体三時間から六時間、少なくとも四時間から六時間ぐらいの会議をやっておりまして、これには会議の前の打合せ等も含みますので、あるいはまた地方から出席される委員の移動時間はそれには含まれておりませんので、参考までに申し述べたいと思います。 それから、報酬の件でございますけれども、常勤の委員は月額百四十一万円で、期末報酬を含め年間報酬は二千二百五十六万円でございます。それから、非常勤につきましては、月額三十一万六千円から三十九万六千円で、期末報酬を含め年間報酬は五百六万から六百三十三万円となっております。なお、監査委員を兼務している経営委員につきましては、非常勤の委員のみ月額報酬十五万八千円を加算をしております。 以上でございます。
○林久美子君 常勤の方がお一人、非常勤の方が十一人と。常勤の方は二千二百万円を超える報酬、非常勤の方は五百六万円から六百九十六万円でございましたね。開催時間は、今六時間というお話もありましたが、私が調べたところによると、二十五回のうち六時間の会議をしていらっしゃるのは三回しかございません。おおむね四時間ぐらいというところでしょうか。 となりますと、一番非常勤の方で報酬の少ない五百六万円の方をモデルに考えても、一回当たり会議二十一万円、四時間ぐらいしたときに一時間当たり五万円の報酬が支払われているという計算になるわけでございます。こうした報酬の金額というのはどこで決められているんでしょうか。
○参考人(小丸成洋君) 報酬は、放送法にのっとりまして経営委員会の方で議決をしております。
○林久美子君 それでは、この報酬の原資となっているのは何でしょうか。
○参考人(小丸成洋君) 受信料でございます。
○林久美子君 国民の皆さんが苦しい中から支払ってくださっている受信料で、何度も申し上げますが、NHKさんは放送を作っていらっしゃいます。それだけ公共性も担っていらっしゃるということなんだと思います。そして、その受信料から経営委員の皆さんの報酬も支払われていると。メンバーはそれぞれ、経歴を拝見しましたが、大変に立派な皆さんであるというふうには思います。 しかしながら、この報酬の金額が受信料を払ってくださっている多くの視聴者の皆さんの理解を得られるかどうかという、やはりそういう真摯な判断も私は必要ではないかと思いますが、その点についてはいかがお考えでしょうか。
○参考人(小丸成洋君) 放送法が平成二十年の四月に、改正によりまして、経営委員会の監督権限というものを明確化するなど、ガバナンスの強化が図られております。あわせて、経営委員の職責はますます実は重くなっております。御理解していただきたいと思います。 また、経営委員の活動は月に二、三回の会議だけでなく、視聴者のみなさまと語る会というのがございまして、そういった会にも出席をしなければなりません。本部役員やまた地域の放送局長との打合せ等も含めて、経営委員相互の打合せなど、また事前に経営委員会の資料の確認ということもございます。 経営委員の報酬は、その重責の重さとこれらの活動を勘案して、私は妥当だと今考えておるところであります。
○林久美子君 経営委員の皆さんの職責はますます重くなられるということでございました。 ただ、私は思うんですね。この世の中、どんな仕事に関しても重い軽いはないと思っています。それぞれの人たちがみんなそれぞれに一生懸命責任を感じながら社会のために働いてくださっているというふうに思っております。そうした意味では、今本当に朝から夜まで働いても食べていくのにままならない方たちがたくさんいらっしゃいます。年収が二百万円にも満たない人がたくさんいらっしゃいます。家庭を持ちたいと思っても持てない若者もたくさんいます。 そうした現状を考えたときに、今適正だというお話もございました。職責が重いからだというお話もございました。打合せもあるんだというお話もございましたけれども、でも、そんなことはみんなすべての働く皆さんがやっていらっしゃることであると私は思いますけれども、その点に関して改めて御見解をお伺いをしたいと思います。
○参考人(小丸成洋君) 委員のおっしゃることは十分に分かっております。しかしながら、経営委員の皆さん方は、やはり本業の仕事も持っていらっしゃいます。その中での仕事、移動もございます。また、海外へ出られたときも自主的にその現地の局に行かれたり、いろんな活動をされております。そういった観点から、私は責任を持った仕事を我々、私も含めてやっているつもりでございますので、どうぞ御理解をしていただきたいと思います。
○林久美子君 そこはやや見解の相違もあるようでございますけれども、これ以上お話をしても先には進まないと思いますので。 一つだけ、放送法の中に第三十条の二という項目がございます。これは、協会は、その役員の報酬及び退職金並びにその職員の給与及び退職金の支給の基準を決めという文言がございます。この役員というのは経営委員会の委員の方も含まれるということでございます。これは、この法律から読みますと、NHKさんそのものもこうした基準を定める権限を持っていらっしゃるということでございますので、しっかりとこの点についてはNHKさんとしても御検討いただきたいということを私からお願いをさせていただきたいと思います。 残り時間わずかでございますので、二つ質問を用意しておったんですが、一つにまとめてお伺いをさせていただきたいと思います。今の経営委員の報酬のこともそうなんですが、国民の皆さんから理解を得るという観点からもう一点だけ御指摘をさせていただきたいというふうに思います。 NHKさんにはコールセンターというのがございます。様々な窓口を設けて、視聴者の皆さんからいろいろな御意見を賜ったり、受信料についてのお問い合わせをお受けされる窓口でございますが、今は視聴者コールセンターというところと営業センターのコールセンターという二か所があるわけでございます。視聴者の方のお問い合わせのほとんどは通話料無料ではなくて有料のダイヤルになっておりますが、一つだけ通話料が無料になるダイヤルがございます。これは何に関するダイヤルでしょうか。
○参考人(大西典良君) お答えを申し上げます。 NHKでは、現在、受信契約のお申込みや御転居等の連絡、放送受信契約の受付と、それから衛星デジタル放送の受信設置確認メッセージの消去連絡の受付の二つについては無料のフリーダイヤルになっています。
○林久美子君 今二つというお話がございまして、これはかちっと一つにまとめられているダイヤルでございますので、実質一つということになろうかと思うんですが。要は、契約してくれる電話については無料だよということで、これもちょっといかがなものかなと私正直思いますので、その点についても、もう時間がございませんのでこれ以上申し上げませんが、しっかりと検討をしていただいて、受信料を納めてくださっている何せ国民の皆様あってのNHKさんであるという原点を忘れることなく、これからも質の良い番組の放送、質の良い経営に努めていただきたいということをお願いを申し上げまして、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○那谷屋正義君 民主党・新緑風会・国民新・日本の那谷屋正義でございます。今日はよろしくお願いいたします。 今、林委員の方から経営計画面について質問をいたしましたけれども、私の方は事業計画という側面で御質問をさせていただきたいと思います。 この事業計画の中に、事業運営計画の中に「日本の課題、地球規模の課題に真正面から向きあいます」と、こういうふうにあります。また、先ほどの総務大臣の付された意見の中にも、一番目に、国民目線の放送を充実させることと、このようにございました。私は、そういう意味で、NHKの番組の在り方について少し御質問をさせていただきたいと思います。 法律上どうなっているかというと、放送法第四十四条では、NHKは、放送番組の編集に当たって、豊かで良い番組を放送し、国民の要望を満たすとともに文化水準の向上に寄与するよう努めること、地方向けの放送番組を有すること、我が国の過去の優れた文化の保存、新たな文化の育成、普及に役立つようにすることが求められているわけであります。 法律でNHKの番組に余り枠をはめるのも表現の自由の面で問題があるわけでありますけれども、法の表現は大変抽象的でありまして、豊かで良い番組とは何かという点については様々な考え方があってよいというのはむしろ当たり前だろうと思います。最終的には、編集の自由の下でNHKさん御自身が放送番組の在り方を決めるということが現在の法体系の要請ではないかというふうに考えているところであります。 NHKの国内番組基準は、その冒頭において五つの基本原則を示しているわけでありますが、その第一番目の原則の目的、意義等について会長から御説明をいただきたいと思います。
○参考人(福地茂雄君) 御指摘のとおり、国内放送番組基準は大きく五つの原則から成り立っておりますが、第一番目は、世界平和の理想の実現と、そして人類の幸福の実現ということをうたっております。極めて高邁で私は崇高な基本原則だと思います。とりわけ、私は戦争経験者でもありますけれども、日本が第二次世界大戦のような戦争を二度と起こしてはいけない、そういう願いからやはりこういったものが冒頭に、課せられた基準だというふうに思っております。こういった番組編成制作基準の中で放送を出していく、そういったことに対して極めて大きな公共放送としての責任を痛感いたします。 以上です。
○那谷屋正義君 今会長から御説明いただきましたように、世界平和の理想の実現に寄与し、人類の幸福に貢献するということに明らかなように、NHKが国内番組基準の一番目に掲げ、放送に取り組まれていることに私も敬意を表したいと、このように思っております。 我が国は、かつて過ちを犯し、メディアを含めて国を挙げて戦争への道を歩んだことがございます。今年八月で戦後六十五年がたつことになります。そして、戦争を知らない戦後世代がもう七五%強ということの中で、なぜ我が国は過ちを犯したのか、戦争とはいかに悲惨なものなのかというこれまでの国民共有の教訓、思いとなってきたものがだんだん風化してしまう、そういう現実が私たちの前に現実としてはだかっているというふうに思います。 福地会長がどのような戦争体験をお持ちなのか、実はインタビュー記事等を拝見させていただいたところ、小学校五年生の夏に、それも敗戦六日前に家を空襲で焼かれてしまうという大変な苦労をされてこられたということが分かりました。福地会長のような戦争被害の実体験を持つ世代がいよいよ少なくなる、そんな趨勢の中で、戦争がもたらす惨禍等をいかに継承していくべきなのか、今こそ私たちはもっと真剣に取り組んでいく必要があると、そういうふうに思うわけであります。 平和を考える番組は視聴率をねらって作れるものではなかなかないというふうにも思いますし、また歴史に対する認識や評価は様々な意見がございます。放送でこれを取り上げれば、苦情あるいは批判も少なくないであろうことは容易に想像できることであります。公共放送だからこそ、平和に寄与する番組の放送がとりわけ強く要請されている理由でもあります。NHKが過去に放送した、戦時性暴力を取り上げた番組や、台湾における植民地政策を取り上げた番組などが様々な議論を呼んできたことは承知をしております。だからといって、過去を検証し平和を考える番組に取り組むことにちゅうちょしてもらいたいということではありません。 そこで、世界平和の理想の実現に寄与し、人類の幸福に貢献する番組に引き続き取り組むことへの御決意と、あわせて、今後の取組予定等について御紹介いただければと思います。
○参考人(福地茂雄君) NHKは、私どもは、先ほど申し上げました世界の平和の理想の実現、人類の幸福の実現、そういったものに向けまして今後とも精力的に番組の制作を続けてまいりますが、具体的に申し上げますと、二十一年度に実施いたしましたのは、八月に総合テレビで「ノーモア・ヒバクシャ 核兵器のない世界を目指して」、それから「忘れないで、わたしたちの戦争」、それからNHKスペシャル「日本海軍 四百時間の証言」、これが全三回でございますが、それからNHKスペシャル終戦ドラマ「気骨の判決」、こういったものをこの二十一年度は放送いたしました。また、沖縄全戦没者追悼式、広島平和記念式典、長崎平和記念式典、全国戦没者追悼式の模様を毎年中継でお伝えをしております。 これからもこの世界平和の理想の実現に寄与するような番組の制作に取り組みまして、国内外に伝えてまいりたいと思います。 以上でございます。
○那谷屋正義君 今、番組幾つか紹介していただきましたけれども、実は、その戦争体験の証言を記録しインターネット上で公開するための戦争証言アーカイブスというのがありまして、NHKが精力的に取り組んでいらっしゃるということであります。ただし残念なことに、そこに結集されている労力や熱意の割にはいま一つ世間に知られていないのかなというふうにも思うところでありまして、この点について周知、利用を図ってこそ戦争証言アーカイブスは歴史的に非常に大事である、意義のあるものであるということが理解できるのだろうと思いますけれども、そうしたことに向けた方策をどんなふうにお考えなのか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。 この戦争証言アーカイブスは、昨年試行的に二か月間公開をされました。その手ごたえを踏まえて今年八月からの公開の運びになったというふうに聞いているところであります。大変喜ばしいことでありますけれども、できれば太平洋戦争開戦から七十年に当たる二〇一一年には証言を一千人規模まで増やすというふうに言われておられますけれども、この夏の八月というものを別に待つことなく、準備が整ったものから早期本格公開を行っていただきたいというふうなお願いも含めて、見解をお聞きしたいと思います。
○参考人(日向英実君) 今おっしゃっていただきました戦争証言アーカイブスですけれども、もちろん放送を通じてだけではなくて、例えば教育関係の方々とか、それから、これはインターネットを通じてサービスするものですから、インターネットのユーザーの方々に幅広く周知をしていきたいというふうに思っております。 それから、今年の八月から本格的にオープンいたしますけれども、この戦争証言プロジェクトといいますのは、これまでもですが、これからも、当時兵士だった方々、それから市民の方々、継続的に記録をしていきます。それを随時追加していくということでございまして、八月からは基本的に本格的にオープンと、その後は逐次取材を終えたものはそこに付け加えていくということになると思います。 以上でございます。
○那谷屋正義君 八月を待たずとも随時やっていただけたらなというふうには思いますけれども、今の話では八月以降ということ、精力的に取り組んでいただけるということであります。 戦争の記憶というものが失われていく中で、この戦争の悲惨さ、惨禍を後世に伝えてそしていくということ、平和に寄与するために、NHKの役割、機能に寄せられる期待というのは私は大きいわけでありまして、そういう意味ではこれからもますます力を入れていただきたいと、このように思っております。 時間を超えて伝えるという縦軸的な役割と併せて、今回は触れる余裕はありませんけれども、NHKの経営計画に掲げられている「いつでも、どこでも、もっと身近に」というこの経営計画、これですね、「いつでも、どこでも、もっと身近にNHK」というこの大方針を具体化するためにも、地域を越えて伝え、地域をつなぎ元気にする、そうした親和性に象徴される横軸的な役割も公共放送の果たすべき責務の一つとして積極的に進めていただくことをこの際強くお願いをいたしまして、次の質問に移りたいと思います。 今日は、文部科学大臣政務官、高井政務官にもおいでいただいておりますけれども、地上放送の完全デジタル化というのが残すところいよいよ四百八十日余りということでございます。 このテレビに関して、文部科学省が作成した「使うテレビでひろがる授業」というパンフレットでは、デジタルテレビの迫力ある美しい映像というものが児童生徒の興味、関心を向上させて、またパソコンやデジタルカメラと連携することによって分かりやすい授業ができるなど、大きな学習効果があるというふうにされています。全国の八〇%以上の小学校でNHK教育テレビの番組が活用されている成果、実績というものをかんがみても、放送のデジタル化で学校放送番組の内容等も一層の充実が望まれることになります。 ちなみに、学校現場が期待するものとしては、新学習指導要領に対応して、教科書の配列に合わせた放送内容を優先するということにNHKが余りにもとらわれてしまうということではなく、例えば単元の学習に役立つエピソードですとか、学校ではなかなかできないスケールの実験あるいは天体観測、具体的に言いますと、例えば星の動きですとか月の動きですとか、こういったものは時間が夜でないとなかなか実際子供たちは観察できませんから、そうしたものを教室で一斉に理解をするような形にするためには非常に役立つんだろうというふうに私なんかは理解しておりますけれども、こういったものを取り上げてもらいたいというふうに思います。 この放送のデジタル化によって、実際に、今私は想像することを申し上げましたけれども、教育の現場はどういうふうに変わるのか、また学校放送番組はどう変わっていくのか、あるいは変わることが期待されているのか、文部科学省として説明をお願いしたいと思います。
○大臣政務官(高井美穂君) 先生が御指摘いただきましたように、デジタルテレビの臨揚感とか高画質の、高音質の番組は、児童生徒の関心、興味等を大変向上させることができて、大変効果が高いものだと思っております。子供たちがやはり迫力ある画面で直接見ることができない事象などを見ることによって、実体験に近い経験をして、また知識や理解等が深まるというふうに考えています。 こうしたことによって、教育の現場において児童生徒に分かりやすい授業を展開するために、我々もこれからも一層努力したいと思いますし、実際、文部科学省が平成二十年に行った委託調査によりますと、教育番組をデジタルテレビで視聴することによって教材の内容についての印象や思いが広がったというような効果等も出ておりますので、これからも我が省としてICT化を進め、様々な努力をしていきたいと思っております。
○那谷屋正義君 今お話ありましたように、大きな学習効果が期待されているデジタルテレビでありますけれども、学校のテレビのデジタル化の状況について文部科学省にお伺いをしたいと思いますが、二〇一一年七月の完全デジタル化までに学校のテレビのデジタル化は完了するというふうに考えてよろしいのでしょうか。
○大臣政務官(高井美穂君) 平成二十一年度の第一次補正予算で学校や公民館等のテレビのデジタル化に必要な経費を補助したところでございますし、先般可決されました二十二年度予算においても、安心・安全な学校づくり交付金というものの中で、公立学校のアンテナ工事に必要な経費等も原則二分の一を補助するための経費を計上しているところです。地方財政措置においてもデジタルテレビの整備に必要な経費が地方交付税措置をされているほか、アンテナなどの工事費及びこれと併せて整備するデジタルテレビやデジタルチューナーの購入費についても地方債措置が講じられておるところであります。 放送開始までに、できれば御指摘があったとおり一〇〇%に持っていきたいんですが、ただ、現実的に様々な努力をする中で、文部科学省としても、各地方公共団体がこれらの措置を活用していただいて、できるだけ積極的にデジタル化を進めていただきたいというふうに、今鋭意努力をしているところでございます。
○那谷屋正義君 是非、学校によっては、あるいは地域によってまだデジタル化が進んでいないということになりますとやはり問題が出てくるだろうというふうに思いますので、できるだけそういうことのないようにお願いをしたいと思います。 時間がもう迫ってまいりましたので、最後の方の質問に移りたいと思いますけれども、今年度の総務大臣の意見において、特に学校でのICTを利用した教育を公共放送の立場から引き続き支援することということが新たに付されているわけであります。 デジタル時代における教育分野でのNHKの果たす役割について、原口総務大臣はどのようにお考えか、お尋ねをいたします。
○国務大臣(原口一博君) 那谷屋先生は小学校の先生でもいらっしゃって、子供たちに降り注ぐような愛情を注いでこられました。太陽のような愛情、そのことを踏まえて御答弁申し上げます。 ICTによって、私たちはICT維新ビジョン、そして協働教育を進めるための未来の学校、夢の学校、フューチャースクール事業ということで御提案をさせていただいています。その中でNHKの果たす役割は極めて大きいと思います。 一つは、今、高井文科大臣政務官からありましたけれども、本物に触れる、真善美、大きな志、こういうものに触れることによって互いが豊かな情操をはぐくみ、教育素材を基に教え合う、学び合う、そして高め合うことができます。また、ICTは時空を超えますから、世界超一流の教授からの授業を受けることもできるし、IPテレビによって繰り返しそれを何回も予習復習、これ、とても大事ですけれども、学習することができます。 また、学び方が分からないという方々にとっても、e—ラーニングによって様々な学び方を提案する、子供たちにとっての大きな教育のツールになるというふうに思います。それを保有し、そして制作しているNHKの役割に対する期待、私は大変国民の期待は大きなものだというふうに考えております。 以上でございます。
○那谷屋正義君 私も総務大臣の意見と全く同じなんですが、ただ現場では、残念ながらこうした新しいICT機器というものに対して学ぶ機会がなかなかないというか、本当に厳しい状況もありますので、ただ、それを乗り越えて今のようにICT化が進めば、私は、逆に言えば、先生方のいわゆる仕事量もそういう意味では減ってくる部分にもつながってくるのかなというふうに思いまして、やっぱりそれを乗り越えるにはちょっと今努力をいただかなければいけないのかなと、こんなふうにも思っております。 今の大臣の御意見を伺ってNHK自身はどのように受け止めようとされていらっしゃるのか、会長の御意見を伺って、私の質問とさせていただきます。
○参考人(福地茂雄君) 教育の充実というのは私も緊喫の課題だと思っておりますし、公共放送NHKの果たすべき大きなミッションの一つであるというふうに自覚しております。 NHKが学校放送を始めましたのは昭和十年だそうでございますから、もう既に今年で七十五年になるわけです。これまで、テレビ、ラジオを通じて教育の機会均等とか、あるいは児童生徒の学ぶ意欲にこたえるという上で大きな役割を果たしてきたというふうに自負をいたしております。 近年、学校でも、デジタルテレビあるいはパソコン、電子黒板などのデジタル機器を教育に活用していくことがますます重要になっているというふうに思います。こうした教室の中でのメディア環境の変化に対応いたしまして、放送とインターネットそれぞれの特性を生かしながら、学習に役立つたくさんの良質な教育コンテンツを、いつでもどこでもだれにでも享受できるようにしていくのが私どもの務めであろうと思います。何よりも、子供たちの知的好奇心を刺激する、豊かな情操をはぐくむ、そういった質の高い番組を作るということが大切であろうというふうに思っております。 以上でございます。
○那谷屋正義君 終わります。
○外山斎君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の外山斎です。 本日は、NHK予算についてお伺いいたします。 まず初めに、今年一月に報道された福地会長の進退問題についてお尋ねいたします。 新聞報道によりますと、福地会長は元々一期限りで退任する意向だったが、退任した後、就任間もない次期会長がNHK予算の説明などで国会審議に立つことになるため、それを避けるために御自身が途中退任して、予算策定作業からかかわってもらうようにしようとのねらいがあるのではないかという解説まで付いて報じられております。その後、二月になって、会長自身が辞意を撤回したとの報道がありました。 NHKの会長という職務、その職にある人物の取られるべき判断というものは非常に大きなものがあると思います。このような形で辞める辞めないというのが伝わると、職員に対しても影響があるのではないかと思います。 また、特に二十三年度、三か年計画の最後の年であり、来年ですね、経営計画達成となるかどうかの非常に大事な年であるわけであります。その大切な年を前にして、経営計画を策定された責任者である会長が辞任をするのか辞任をしないのかということが職員に不安を与え、職員のモチベーションへも影響し、経営計画の達成に何らかの影響が出ないか心配しているところでありますが、御自身の進退について、今の会長の考えをお聞かせください。
○参考人(福地茂雄君) 実は、私は公式に辞めるの辞めないのと言ったことは全くございませんで、ただ、昨年の秋でございましたけれども、九州で講演がありましたときに、私は、NHKの改革というのはゴールのない駅伝競走だと、エンドレスの課題である、しかし会長の任期というのは三年間という一つの区間を担当する区間ランナーだと。後期高齢者ですから、もう二期も三期もできませんがと言った覚えはあるんですが、私はそれ以外に自分の進退についていささかも申したことございません。 今御指摘のとおり、トップの進退ということは極めてやっぱり慎重にやるべきものであって、社内外、とりわけ社内に極めて大きな動揺を来します。私は、社内についても元々そういったことは一切言っていない。今日もマスコミの皆さんいらっしゃるでしょうけれども、マスコミの皆さんも朝駆け、夜駆けでいつも見えられますけれども、私は、トップの進退についてはしかるべき場所ではっきり言うことであって、それぞれの皆さんにそれぞれ話すような内容のものではない、今話すことは全くございませんということで貫いております。 しかし、いずれにいたしましても、やっぱり区間ランナーであっても区間ミッションというものはあります。私に与えられた区間ミッションはきっちりと果たす、それが私に与えられた責務であろうと思っております。 以上でございます。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 会長のお人柄や経営手腕というものを評価されている方は大変多いと思いますので、任期中は会長職にとどまっていただき、また、より良い意味でNHKを改革していっていただきたいと思っております。 それでは次に、渋谷にあるNHK放送センターの建て替えについてお伺いいたします。 これも報道でありますが、今年の一月に放送センターの建て替えを現在NHK内部で検討中であるという報道を目にいたしました。 私もこの記事で初めて知ったわけでありますが、現在の放送センターの中で一番古いものが、一九六四年の東京オリンピックのときに放送センターで使われたものだということであり、築四十五年を迎えたことになります。そしてまた、一番新しい建物の北館でも八八年の完成でありますから、築二十年以上ということであります。渋谷のNHK放送センター全体で四つのビルがあり、NHKホールを含めますと五つの建物、延べ床面積が二十二万八千平方メートルになるそうでありますが、これらをすべて建て替えるとなると相当な大きい事業になると思います。 報道では、昨年十一月に福地会長を委員長とする新放送センター建設検討委員会を立ち上げて本格的な検討に乗り出したとありますが、まず、この報道の内容、また放送センターの建て替えの検討をされているのかについてお尋ねいたします。
○参考人(福地茂雄君) 私は前職時代から余り箱物を持つのは嫌いでございまして、そういった面で、今のNHKの放送センター渋谷を、あれをオフィスビルと考えるならば建て替える必要は全くないと思います。 あの辺に、関連会社を含めて、数はよく知りませんが、四つか五つのビルを借りまして、関連団体が皆入っております。極めて非効率です。しかし、私は、渋谷の放送センターというのは、まさに公共放送として日本中、今あそこには国際放送もありますから、世界中に情報を発信していく要するに基地だというふうに考えております。これについては万一のことがあったらいけないというふうに考えております。 そして、これはいつかだれかが言わないと、今日でもあしたでもあさってでも、一年たっても二年たっても特に支障はありません。しかし、恐らく五年、十年たつと大きな支障が出てくると思います。こういったものは準備を始めて五年、十年はすぐ掛かる問題ですから、今から何を検討していかないといけないかという課題を整理しておこうと。あれだけのものを建て替えるとしますと、別の土地にあれを、放送しながら建て替えるということは事実上無理でございます。やはり新しいものを建てて、こちらをつぶしてあとを処理すると、そういったことも必要じゃないかと思います。それから、放送機器がどういうふうなものが適切なのか、そういったこともございます。さっき申し上げました関連団体と一緒に入るのがいいのか、そういったこともございます。 いろんな検討課題がありますので、検討課題を整理するという段階でございまして、そのためには、資金的には今おかげさまで一千億近い資金を持っております。あれ恐らく建て替えますと千五、六百億ぐらいは掛かるんじゃないかと思います。そういった準備のこともございます。そういった検討を始める組織をつくったところでございます。 以上でございます。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 私も、NHKセンター自体は大変古い建物であるわけでありますし、またICTなどの進展に伴った技術というものをやはり導入していかないといけないという意味では建て替えも必要だとは思っております。 しかしながら、もしその建て替えの費用がこれは受信料収入で支出されるものだということになるのであれば、これはまた国民の皆さんにも理解をしていただかなければならない部分があると思います。特にまた、経営計画の中では二十四年度から受信料の一〇%還元を目指しているという報道もあります。 そういう意味では、やはり受信料を一〇%下げる、そしてまた建て替えとなってくると国民の皆さんの理解を得ていかなければならないと思いますが、そこ辺りに関してはどのように進めていこうと考えているのか、お聞かせください。
○参考人(福地茂雄君) 御指摘のとおり、放送法に定められておりますとおり、NHKというのは豊かで良質な放送をしていくという義務がございます。そのための拠点である。したがって、これはむしろ視聴者の皆様におこたえするものであって、決して単にオフィスビルを建て替えるという次元の問題ではないというふうに私は考えております。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 建て替えに関するNHKの方針、お答えを聞いて、NHKを管理監督する総務省としてはどのようにお考えなのか、長谷川政務官にお尋ねいたします。
○大臣政務官(長谷川憲正君) 委員御指摘の放送センターの建て替えにつきましては、今NHKの福地会長の方から御答弁があったところでございますが、私どもも、NHKにおいて現在、中長期の課題として検討を始められたというふうに承知をしているところでございます。 今お話がありましたように、NHKの情報発信の拠点といいますか、放送事業体としての心臓部としての役割を持っているものでございますので、これはまずNHK御自身が慎重に御検討なさる、これはもう当然のことだというふうに思っておりますが、委員御指摘のように、これを建て替えるということになりますと、長期間にわたって、しかも多額の受信料を財源として充てざるを得ないということでございますので、総務省としても、将来の大きな課題の一つとして大いに関心を持って見守っていきたいと思っております。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 放送センターの建て替えは必要だと思いますので、是非NHKさんとしても国民の皆様の理解が得られるように努めていただきたいと思います。 次に、あと五百日を切った地上デジタル放送への完全移行に関しましてお尋ねいたします。 今回の予算や事業計画でも円滑な完全地デジ化に向けた取組等が盛り込まれており、放送事業者としてのNHKとしても、この完全地デジ化をどれほど重要視しているのかがうかがい知れます。地上デジタルへの完全移行に関しては送信者側と受信者側の準備が必要なわけでありますが、送信者であるNHKの完全移行へ向けた対策や準備状況は万全なのか、NHKとしては二〇一一年七月に完全移行できる状態なのか、お尋ねいたします。
○参考人(福地茂雄君) 今年度末には、中継局千四百局と、それからNHK共聴施設五千四百の整備を完了いたします。二十二年度は、整備を計画しております残りの中継局七百五十局の建設及びNHK共聴施設のデジタル化と、それから自主共聴施設のデジタル化支援に取り組むということで、年度末の来年三月には全国の世帯カバー率を九九・五%にするという予定であります。 中継局の建設とかあるいはNHK共聴施設のデジタル化につきましては、大体順調に推移をいたしております。一方、自主共聴設備のデジタル化の進捗率が五〇%と、これが非常に遅れております。今後は、更に重点的な技術支援でありますとかあるいは経費助成など、きめ細かい対応、実施をする、国の支援と併せたデジタル化を加速していきたいというふうに思っております。 それから、残りの世帯カバー率の〇・五%につきましては、衛星を利用した暫定的な衛星セーフティーネット、これを受信していただくということで、来年七月にはデジタル放送の完全移行ができるように取り進めております。 以上でございます。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 完全移行五百日を切って今日で四百八十一日ということでありますが、アナログ停波に関する認知度は二〇〇九年九月の調査で八九・六%ということなので、認知度としては高い方だとは思います。 そこで、認知に関しては余り問題ではないとは思っておりますが、一方で、地上デジタル対応テレビの世帯普及率、これは二〇〇九年の三月も九月も、わずかでありますが目標に届いておりません。国はCMなどで地デジの準備は進んでいますかとメッセージを発信しておりますが、目標を下回っているということは、思うように地デジの準備は進んでいないのではないかと思いますが、私個人としては、二〇一一年の七月の完全実施は本当に大丈夫なのかと危惧しております。 国の地上デジタル放送完全移行への準備は順調に進んでいるのか、総務省の感想を内藤副大臣、お聞かせください。
○副大臣(内藤正光君) お答えをさせていただきます。 デジタルテレビの普及率につきましては、最新のデータは実は昨年の九月なんです。昨年の九月時点では、確かに目標を七二%とするところを六九・五%というふうに若干下回っております。しかし、御案内のように、その当時から既にエコポイント制度というものが導入をされ、着実にデジタルテレビの普及は進んでおります。そして、その効果を評価して、さきの補正予算で皆様方にお許しをいただいたわけでございますが、エコポイント制度を更に九か月、つまり今年の末まで延長させていただくことで更なるデジタルテレビの普及に努めてまいりたいと思っております。 ただ、これは受け手の側でございますが、送信側は確かに問題があると認識をしております。例えば、都市部においてはいわゆるビル陰の難視、そしてまた山間部におきましては新たな難視、これらの問題対処につきましては、先月から今月にかけて、原口大臣の御指示を受けながら共聴施設デジタル化加速プログラムというものを策定をし、着実に普及改善を努めてまいりたいと思っております。 簡単に申し上げさせていただくならば、まず、いわゆるビル陰につきましては、新たに相談会の徹底あるいは簡易アンテナの貸出し、さらには助成金の交付、そういった個別のものに加えて、トータルでコンサルティングをするということで総合コンサルティングという窓口を設けてスムーズな問題解決を図っていくよう対処をしてまいります。 あと、もう一つだけ申し上げさせていただくならば、山間部のいわゆるデジタル難視につきましては、中継局や辺地共聴施設の整備については、例えば補助率を三分の二へと拡充したり、あるいは伝送路設備十キロを超える分に関しては補助率を十分の十としたり、あるいは来年度からではございますが、高性能アンテナについては三分の二の新たな補助を設けるなど、このような施策を徹底的に行うことによって来年の七月に完全実施できるよう努めてまいりたいと思っております。
○外山斎君 お答えありがとうございます。 ただ、アメリカやお隣の韓国はアナログ停波を延期したという例もあるわけでありますから、我が国としても万全の体制を取って、アナログ停波が二〇一一年の七月に実施できるようにしてもらわないといけません。 そこで、NHKさんにお尋ねいたしますが、もし仮にアナログ停波ができなかった場合、これに対する負担はどれくらいになるのか、お聞かせください。
○参考人(永井研二君) お答えいたします。 NHKとしては、二〇一一年七月二十四日、来年七月二十四日のデジタル放送への完全移行に向けて最重要課題として取り組んでおります。したがって、地上も衛星のアナログ放送終了も延期を考えていないというのがお答えなんですが、仮定としてそういうことになったらどうなるのかということでお答えいたしますけれども、アナログ放送を行っている設備については来年の七月までということが決まっておりますので、これはもうぎりぎりに延ばしに延ばして設備を新しいものにするのは我慢しながら使っているというのが状況であります。したがって、それ以上延ばすということになると、やはり故障とか障害が起きるという確率が高くなるというふうに考えております。 これらの設備の補修とか、仕方がないと替えるということになるわけですが、そのほかアナログの専用の回線とか電気量とかいろいろありますので、年間で地上、BS合わせて六十億程度これは掛かるのではないかというふうに見ております。
○外山斎君 時間も迫っているので、最後に大臣にお尋ねいたしますが、やはり放送局側とお話ししても、一番心配されているのがアナログ停波ができなかったとき、その負担が局の経営を圧迫するのではないか、だからこそアナログ停波を先延ばししてくれるなという強い要望を受けております。 そこで、以前、前政権のときに、鳩山総務大臣にやはり同じような質問、もし万が一アナログ停波ができなかったときの国の責任はどうするのかという質問をした際に、鳩山総務大臣は、国策としてアナログ停波をするわけですから、これが遅れれば国が責任を取るしかないと思います、責任ある態度を取って、例えば余計に費用が掛かったりすることは国の責任で処理するべきことだと思いますと答えておりますが、原口総務大臣も前政権と同じ考えなのかどうか、そこをお聞かせください。
○国務大臣(原口一博君) 外山委員にお答えいたします。 これは、おっしゃるように前政権からスタートした政策でございます。そして、四百八十一日ということで、大変上る坂の勾配はきつく、全体に行き渡らせるためには相当な努力が必要です。しかし、あくまでこれは国策でもってやっているものでございまして、まずもって国の責任とは、円滑にアナログ放送を停波するために、テレビを見れなくなる方が生じないようにする、これが一番だと思います。 ですから、アナログ停波の延期は考えておりませんが、万が一そんなことになれば、私は前大臣が、前々ですね、大臣がお話をしたことと同じそのスタンスを取らざるを得ないというふうに思っています。しかし、その上で、アメリカにも行きましたけれども、少し停波を騒ぎ過ぎたのかなというのはアメリカでもございました。 全力で関係者と連携し、推進の運動を広げて取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○土田博和君 おはようございます。民主党の土田博和です。 まず、原口総務大臣にお尋ねいたします。 NHKはもちろん受信料が基本になっておりますけど、放送局側の表現の自由ですね、それから自主自律の精神を貫くためには非常に厳しい自己チェックも必要だと思っております。 かねてから、原口総務大臣は以前より日本版のFCC構想をお持ちのようですが、どのようなシステムであり、どの辺まで進んでいるか、お知らせください。
○国務大臣(原口一博君) 土田委員にお答えいたします。 今、これは民主党マニフェストの中で日本版FCCということを言っておりますけれども、アメリカのFCCと間違えて規制強化と、放送や報道の規制強化と取る向きがございまして、今このFCCという言葉は私のところで使ってはいません。むしろ言論のとりでということでお話をしています。それは、いかなるときにも民主主義、つまり放送や報道、表現の自由、これが公権力や様々な権力から踏みにじられてはいけない。あの戦争に入るときも多くの言葉が封じられました。国民の声も、そしてジャーナリズムの声も封じられてしまいました。いかなることがあってもそんなことがないようにということで、今権利保障フォーラム、多くの皆さんに御協力をいただいて議論を進めているところでございます。 総務省と放送の在り方についても、自らをチェックする、そして自らの権力を自己規制していく、こういうことが必要であると考えておりまして、現在、今後のICT分野における国民の権利保障の在り方を考えるフォーラムということを開催し、言論の自由を守るとりで、これをどのような形でつくっていけばいいのか。例えば、他国にはすべての権力から独立の放送委員会がある場合もあります。そのような在り方について今議論を深めていただいている、これが現状でございます。
○土田博和君 永井技師長にお尋ねいたします。 ハイビジョン放送についてですけど、地方では医師がいなくなる、それから、もちろん看護師でもそうですけど、市町村合併で在宅医療に、移動距離が非常に長くなっているわけですね。その中で、いわゆるハイビジョンテレビを使って双方向性で診察をするという、地方によってはICTユビキタスタウン、ホスピタルタウン構想が進んでおります。 そこで、更に画像解析度の良いスーパーハイビジョンの技術はどの辺まで行かれているか、お尋ねします。
○参考人(福地茂雄君) 私から基本的な考え方だけ御説明いたしまして、あとは技師長の方から御説明いたします。 私はかねてからNHKの放送技術というのは極めて高く評価しております。御指摘のハイビジョンもそうでございますし、先ほど総務大臣から、今日のこの放送もそうでございますけれども、画質がきれいだねというお褒めをいただきました。これはハイビジョン放送で二百万画素ですが、スーパーハイビジョンになりますとこの十六倍ですから三千三百万画素ですから、本物よりきれいだと言ったらうそになりますけれども、それほど鮮明なあれになります。 御指摘のように、NHKの放送技術は放送技術だけにとどまらずに、御指摘の医療の分野にもかなり波及しているということでございまして、このハイビジョンも遠隔地医療に利用できるというふうにもお聞きしておりますし、それから、NHKの中に超高感度カメラというものがございます。真っ暗やみの中でも映るという、かねて清徳丸が千八百メートルの海底に沈んだときに映し出したあれでございますが。これも、この前そんな話をしておりましたら、千葉県のお医者様から、いや、実はそうなんだと。お母様のおなかの中の胎児ですね、胎児の治療をする。そのときに、お母さんのおなかの中だから真っ黒ですよね。だから、極めて強い照明を当てないといけない。照明を当てると、赤ん坊、胎児の目がやられるんだと。しかし、NHKの超高感度カメラを使うと照明を当てないでいいんで、照明を当てないでお母様の胎内の手術ができる、それほど優れた技術だというお褒めの言葉をいただきました。 いろんな今の放送技術がそういうふうに医療面でありますとか産業面へ波及していくということは、私ども放送事業者にとってかけがえのないやりがいだと思います。 あと技師長の方から補足をさせてもらいます。
○参考人(永井研二君) 御指摘のスーパーハイビジョンでございますが、既に愛知万博、二〇〇五年にありましたが、そこで展示をやったり、それから海外のところでも展示をいろいろやって好評を博しております。 現在、スーパーハイビジョンをそういう劇場的なところでお見せするだけじゃなくて、家庭に入るようにと目指していろいろな研究をやっています。その研究が進めば医療の応用とかそういうもの、機器も小さくなってきますので、そういうことに活用できるのではないかというふうに思っています。 やはり、実際のものと本当にリアルに撮影をして再生できるというところから、いろんな応用が考えられるというふうに考えております。
○土田博和君 二〇一〇年二月ですか、大和市の心臓の病院から3Dのハイビジョンを使った映像が神戸の会場に流れ、それで、本当に術者しか見えない細かい心臓の弁膜の手術を3Dで送るという試みが、新聞で見ましたけど、3Dに関していかがでしょうか。
○参考人(永井研二君) 現在、ちまたでいろいろもてはやされている3Dというのは、二つのカメラを使って撮る3Dでございますけど、長い時間見ていると目が疲れたりとかいろいろなことがありますので、NHKでは一九八五年から研究を始めまして、二〇〇三年に二台のカメラでやる3Dはいったんやめて、次の段階、我々としては、眼鏡が不要で自然に見えるという、目が疲れないというものを目指して、今、インテグラル立体テレビという名前を付けているんですけど、そういうものを開発しております。これもこれから更に年数を掛けて開発していかなければいけないものだと考えております。
○土田博和君 是非、この3Dを発達させていただければ、遠隔地で本当に見たままの手術を見学できる、いわゆる医療教育のためにも非常にためになると思います。それから今、もう一歩進んで、東京にいる医者が指示をして地方で急いでいる患者さんを手術をするという、遠隔ロボット手術ですね、そういうものにも結び付いていくので、是非それを進めていただきたいと思います。 それと、永井技師長にもう一つ質問させていただきます。 二〇〇九年十一月、千葉で始まりました、救急車にいわゆるハイビジョンを付けて双方向性で病院と救急車の中でやり取りをする、そういうことが始まりましたけど、振動に対して非常に強いいわゆるデジタルハイビジョン放送が衛星を利用してそういう病院と救急車の中をつなぐという試みが行われましたけれども、その効果、それからどれぐらいの費用が掛かるか、お答えを願えれば幸いです。
○参考人(永井研二君) お答えいたします。 現在、消防庁の実験で行われているというのは、画質がハイビジョンではなくて標準の画像で、少し粗い画像で送られているというふうに聞いています。それをハイビジョンにして、それをリアルタイムで衛星、若しくは地上のどこかに送って遠隔的にそれを指示をするというようなことを考えますと、現状でも、ハイビジョンは民生的なカメラ、安いものから高いものまであるんですけれども、民生のもので余りぶれないようにという簡易的なものであれば五百万から一千万の間で可能ではないかというふうに思っていますが、我々の放送局で使っているような仕組みはもっと精度を高めるものですから、例えばヘリコに載せているカメラは振動をなくすためには五、六千万掛かっております。それから、CSでハイビジョンを送る、衛星を使って通信衛星でハイビジョンを送るというような地上の車があるんですけれども、それは二、三億掛かっております。 ですので、もっときちんときめ細かにやろうとすると何億も掛かるということだと思います。
○土田博和君 ありがとうございます。 要するに、医師というのは音を聞くより見るということがもう数倍の効果がありますので、是非小型化と費用が掛からないデジタルを開発お願いいたしたいと思います。 それともう一つ、永井技師長にお尋ねします。 デジタルというのは、地デジというのは、知っている人は知っているんですけれども、今知らない人は本当に知らないんですね、何がメリットなのか。要するに、今までのテレビが一方向しか流れないんですけれども、基本的には双方向でいろんな、瞬間的にクイズ番組に答えたり、それから料理番組を見ていてレシピをぱっと横へ出したり、それから放送の缶詰と言われるものをすぐ取り出せるという、いろんなキャンペーンがあるんですけれども、それが私余り知られていないと思っています。 それで、お尋ねしますけれども、高齢者、もう一つのテーマである障害者に優しいサービスということになっていますけれども、携帯電話でお年寄りに非常に簡単なものが一時非常に流行した。そういうものを今この地デジに関して、簡単に高齢者が使えるようなものの開発の状況はいかがでしょうか。
○参考人(永井研二君) お答えいたします。 高齢者によって、地上デジタルのテレビジョンはなかなか難しいということもありますので、簡単な操作ができるというものも開発をしながら進めていますが、もう一つは、我々、人に優しいというふうに言っているんですけれども、高齢者の方々というのは早口でしゃべられるとなかなか聞き取りにくいというものがあります。これを話速変換技術というんですけれども、必要なところだけをゆっくり延ばして、早口でしゃべったものを延ばして、例えば言葉の間とかそういうのを詰めたり、それから一番最後の語尾のところは余り中身に関係ありませんので、そこを短くしたりして、同じ時間で聞きやすくするという話速変換技術というのを開発しております。 既に受信機で搭載されているものもありますが、NHKのホームページ上で、今ラジオのニュースを普通、ゆっくりめというもののチョイスができるようになっています。実は、そこで話速変換を掛けたものも出しております。 聞きやすいスピードというものを、やはり高齢者向けにこういうものをやっていくことも必要だと思っておりますので、今後もそういうことに取り組みたいと考えております。
○土田博和君 ありがとうございます。 デジタルデバイドというんですか、使いこなせる人と使いこなせない人、ますます高齢化社会になりますので、高齢者が使いやすいものを是非開発していってほしいと思っています。 最後に、今井副会長にお尋ねいたします。 外国人向けのNHKワールド、それからNHKプレミアムという放送を行っていますけど、世界の人口の五分の一を占めるという人口十三億人の中国ですね。今びっくりするんですけど、東京駅でも中国語のアナウンスメントが始まっているんですけど、実際、急増する中国からの観光客、それから、これから本当に仲よくしていかなきゃならぬ、貿易とか文化交流を通ずる、そういう中で、英語一辺倒の今国際放送を行っているわけですけど、そろそろ中国本土で中国語で紹介をするという放送、それを始める気はあるでしょうか。
○参考人(今井義典君) お答え申し上げます。 まず、中国の国内のテレビ事情でございますけれども、現在、世界で衛星を使ってテレビ放送をしているチャンネルは数百から千ぐらいあると言われております。 このうち中国では、現在、BBC、CNN、それからNHKの日本語のテレビでありますワールド・プレミアム、こうした放送を含めて三十チャンネル程度が中国政府の許可を得て衛星放送として流れております。これらのチャンネルは一般の家庭で視聴することはできません。外国人宿泊ホテルと外国人居住マンションでは視聴が可能になっております。 こうした中で、中国では現在、外国の放送局が中国語で放送することは認められておりません。現段階で中国語による放送を実施しても中国で受かることはないという状況にあります。それも含めまして、現在、英語以外の言語による世界向けの発信はまだ具体的に検討は行っておりません。
○土田博和君 ありがとうございます。 これから日本が生きていく一番キーポイントになるグローバリゼーションを、そのためにも、中国のみならず、いろんな各国、ヨーロッパ、いろんな技術的な問題、それから費用的な問題があるんですけど、是非、各国で母国語でNHKの放送、そして日本を広くみんなに知らしめて、日本の存在感というものをアピールするようにこれから頑張っていただきたいと思っています。 ありがとうございました。
○世耕弘成君 自由民主党の世耕弘成でございます。 今日はNHKの問題なんですが、最初に一問聞きたくない質問をしなければなりません。大臣が総務委員会に遅れられたことに関連しての人事であります。 この間も大臣にはこの委員会で陳謝をいただきましたので、もうこの問題は私は次再発しない限りは議論しないつもりでありましたけれども、ああいう形でまた人事が行われて世間の耳目を集めている以上は、野党としてしっかり聞かせていただかなければならないというふうに思っております。 報道等によりますと、今回、原口大臣は、この間の総務委員会あるいはその前の予算委員会に遅参されたことに関連して、総務省の官房総務課長あるいは国会連絡室長、その他含めて四名の人事、更迭人事をされたということでありますが、事実関係をまず確認させていただきたいと思います。
○国務大臣(原口一博君) 御質問いただいてありがとうございます。 世耕委員にお答えしますが、更迭ということは全くございません。四月一日、総務省は地方ともかかわっておりますので、大きな人事異動があります。その上で適材適所の考え方に基づく異動ということをさせていただいています。 個別の人事についての言及は控えたいと思いますが、異動先において、総務課長については、この間、世耕委員と大変実のある議論をさせていただきましたICTの未来について、今回、ICT関連行政の全般の総合調整、事務を行う重責を担うことになります。また、国会担当のキャップについても秘書課において引き続き私を支えていただく。 私は、総務省全体は家族だと思っていまして、だれ一人として懲罰を行う、あるいは飛ばしたり降格をするということは一切行っておりませんので、引き続きよろしく御指導をお願い申し上げます。
○世耕弘成君 そのように強弁されても、同じ遅刻の事態が発生した同じ月に、まさにその国会を担当している主要部門である総務課長を始め四名の方々を、しかも全員まだ一年お務めになっていないという状況の中で異動させるというのは、これはどう見ても更迭人事だというふうに世間に取られても仕方がない。 逆に、適材適所ということを考えておられるんであれば、もう少し時期をずらしてやられるということ、逆に李下に冠を正さずという姿勢でやられるということは考えられなかったんでしょうか。
○国務大臣(原口一博君) 一年ということでございますが、キャップは四年でございまして、特に国会対応の仕事は大変疲労や、もっと言うと過労も伴います。この間、委員からも、しっかりとした委員に対する御説明といったことも御指摘を受けておる、これも事実でございまして、強弁する気は全くございません。 本当にエース級の人材でございますので、私たちは、その人たちがしっかりと生きるような、こういう人事をしたと自信を持って言いたいと思います。
○世耕弘成君 総務課長を始め私もよく存じ上げていて、エース級の人材という言葉は私も全く賛成であります。そういう方々が今回こういう人事で将来のキャリアに傷が付くようなことがあってはいけないと思いますね。 また、適材適所とおっしゃいますけれども、では、後任の総務課長はまさに今総務大臣の下で行われている通信・放送体系の抜本的見直しを行っている中の中心人物ですよね。その方をあえて今度そこから外して官房の中の国会担当の責任者にするというのは、これからこの法律をしっかり作って、そしてそれぞれ関係の放送業界とか通信事業者とかそういったところに浸透をさせていくという過程で、これは本当の適材適所の人事だと言えるのか、これはもう個別の人事ですから御答弁は求めませんけれども、申し上げておきたいと思います。 最後に確認をしたいのは、大臣は御自身の責任は感じておられるんですね、予算委員会、総務委員会の問題について事務方に押し付けているわけではないんですね、そこを確認をしておきたいと思います。
○国務大臣(原口一博君) 大臣として国会で陳謝をする、それは大きなことでございます。事務方の管理についてもこれは最高責任者である大臣が負うわけでございまして、そのことについて、前回、予算委員会、遅参をいたしました、総務委員会についても結果として審議を、大変御迷惑をお掛けしたということについておわびをしたところでございまして、強く責任を感じているところでございます。
○世耕弘成君 じゃ、次の問題に移りたいと思います。 今回、三月頭に閣議決定をされまして、今国会に通信・放送体系の大改正案が出されております。それに伴いまして、当然、その中の一部として放送法もかなり大幅にいじられることになっているわけでございます。その放送法の中で、まさに今日予算の審議をしているNHKの極めて経営の根幹にかかわる幾つか重要な事項が改められることになっております。 特に大きいのが、NHKの経営委員会の委員に今までは福地会長は入っておられませんでした。経営委員会に出席をされる場合はあくまでも執行部からの説明役という位置付けで入っておられたと思いますが、今回の法改正によりまして、経営委員会の委員のお一人に会長が自動的になられるということになっているようであります。 そしてまた、欠格事項というのがありました。今まで経営委員会の委員あるいはNHKの会長以下の役員には、例えば放送機器を納入しているようなメーカーですとか、あるいはほかの新聞社や放送会社の役員を務めておられた方は辞めてから一定期間置かないとなれないということでありましたが、今回の法改正、これからこの委員会でじっくり審議させていただきますが、今回の閣議決定された改正案によりますと、辞めてすぐでもなれることになったということで、かなり経営委員会の在り方に大きな影響があるわけでございますけれども。 ただ、私は非常に問題に思っておりますのは、NHKにおいて、この経営委員会御自身の在り方にかかわる重要な法改正であるにもかかわらず、経営委員会に対して十分な事前の説明が行われていなかったんではないかということであります。 経営委員会の議事録を見てみますと、一部の経営委員の皆さんからは、事後説明じゃないかと。三月五日に閣議決定されたことが、たしか三月九日の経営委員会で初めてNHKの執行部側から今回の法改正ではこういうことのようですという説明が行われている、このことについて非常に不満の意が表明をされております。これは私、極めてまともな不満だと思います。 経営委員会に対して事前に十分な説明が行われなかったことについて、まず、総務大臣としてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(原口一博君) その前に、このNHKという公共放送の制度は、日本は諸外国と比べ視聴者との信頼関係、これが非常に重視されている制度でございます。そして、これは経営委員会の御議論でもございましたけれども、特に世耕委員がお作りになった郵政民営化法、これも経営の責任、ガバナンスというのが強く反映をされているわけです。日本郵政の社長は、その主たる経営委員会というか、委員会のメンバーでもあられます。 すなわち、私たちは、実際に経営の責任を持つ経営委員長、それから会長がしっかりと連携をしていただきたい。CEOの役割を本来は会長、今はまさに経営委員長ですけれども、それが持つということなんですが、現実にはCOOの役割であるということをNHKの方からも経営委員会の方からもずっと伺っておりまして、それを基に今回、そういう御意見を基に改正に至ったものでございまして、是非、経営委員会の中でもしっかりと御議論をいただき、そして御理解をいただければというふうに思っております。 以上です。
○世耕弘成君 今まさに、いみじくも大臣がおっしゃったように、このNHKの経営委員会というのは、まさに会社でいえば株主に当たる国民・視聴者とNHKの執行部の間に立って、NHKの業務の執行その他について公平な立場で見ていくという極めて重要な国民の代表的な役割を果たしているんですね。 そこのメンバーをいじる。私は、会長が入るのは個人的にはいいことだと思いますよ。これはまた今度の法案審議のときに言わせていただきますけれども、経営委員会の中に一人として会長が入られて、そしてその会長がその経営委員会での議論を踏まえて業務を執行していかれる、そしてまた業務の執行状況を経営委員の一人として経営委員会に対して責任を持たれるというのは、これはおかしいことではないと思いますけれども。 しかし、そういう改正を行うに当たっては、私は当然経営委員会の声を聞くべきだった、あるいは、総務省としてNHKの経営委員会の実態がどうなっているのかということを詳細に調査をしてからそういう法改正を行うべきだったと思いますが、実際は、経営委員の皆さんが経営委員会でおっしゃっているように事後報告という形になっているわけですが、この点どう思われますか、大臣。
○国務大臣(原口一博君) 経営委員の皆様には、今までの御議論、これ経営委員会の中でもそういう御議論があったわけで、それを受けているということも御理解をいただきたいと思います。 今、世耕委員は賛成だというお話ですけれども、そもそもNHKの理事会は、会長、副会長及び理事をもって構成されていますけれども、協会の重要業務の執行について審議すると定めていますけれども、実際の業務の執行権について会長がNHKを代表して有しておるわけでございます。 まさにガバナンスの問題を議論をしてここの結論に至っているということも御議論いただきたいと思いますが、経営委員の中から一部不満があるとすれば、更に丁寧に対応してまいりたいというふうに思っております。
○世耕弘成君 この経営委員は国会同意人事なんですね。我々が国会として選んでいる、国民の、視聴者の立場に立って国会として選んでいる方々であります。そういう方々、そういう委員会のメンバー構成に関して大きく影響を与えるのに、その構成員の方々がまだ十分に意見を言えていないというふうにおっしゃっているわけですから、これは是非、今後この総務委員会で放送法の改正案を議論をする際に、是非とも経営委員会の皆さん方に参考人で来ていただく、あるいは我々の方から出かけてNHKの経営委員会の皆さんと懇談をする、そういう機会を是非法案審議の中で、委員長、求めていただきたいということを要求しておきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○委員長(佐藤泰介君) 後刻理事会で協議をします。
○世耕弘成君 はい。じゃ、よろしくお願いをいたします。 その上で、今、原口大臣はNHKのガバナンスということをおっしゃいました。私も、このNHKの問題、長年研究していますけれども、NHKって何なんだというところなんです。法律上、もちろん株式会社ではありません。また、公益法人、社団法人とか財団法人という分類にも入りません。独立行政法人でもありません。ただ、法律の根拠は放送法上で規定をされている法人ということで、特殊法人という分類に入るわけでございます。 しかし一方で、このようにそれぞれ視聴者の皆さんからお金をもらって経営というものをやっておられる。また、NHKの下には株式会社形態の子会社などというものもぶら下がっている。一体、この会社というのは、このNHKという組織は何なんだろうというのをいつも私は疑問に思っているわけでございます。国の出資があるわけでもありません。非常に何だかつかみどころのない組織という形になっています。 その中で、まさに今、原口総務大臣がおっしゃったガバナンスという問題が大きな問題になってくる。これも世の中に例のない形態になっています。私は、NHKというのは、基本的に株主は国民であり、視聴者、特に受信料を払っている方々だというふうに思っています。そして、経営委員会というのは、まさにその株主の意を受けて選ばれているこれは取締役会だというふうに思っています。 その上で、会長以下の執行部というのは、あくまでも執行役員、執行役会議というものを形成されている。福地会長であれば、いわゆる普通の日本の商法で言う委員会設置会社の形態と私はよく似ているべきなのではないかというふうに思っているわけですけれども、しかしそうはなっていません。事実上、そうはなっておりません。というのは、経営委員会が選んでいるのは会長だけでありまして、決して会長以下の執行部、副会長や理事を選任しているわけではありません。あるいは理事会も、これはNHKの規則上は議決機関としては全く定義を付けられておりません。 こういうガバナンスの今の在り方について、福地会長、民間ばりばりの御出身としてどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
○参考人(福地茂雄君) まず、私、会長が経営委員会の議決権を持って経営委員会に入るということについてでありますけれども、元々私は、経営と執行の完全分離という、アメリカ式とはいきませんけれども、そういったガバナンスがNHKのガバナンスにふさわしいのかということについては自分なりに疑問を持っておりました。 できればやっぱり相互乗り入れといいますか、と申しますのも、経営委員会の中で十二名のうち常勤は一名だけでございまして、あとの十一名の方は非常勤でございます。やはりそれだけで果たして重要な経営の意思決定ということについていいんだろうかということを思っておりまして、そういったことでございますので私は相互乗り入れが一番いい。そういった中で、今回一名でありますけれども、会長が経営委員会に議決権を持って入るということは私は大きな進歩だろうというふうに思っております。 理事会に議決権がないというのは最初びっくりいたしまして、NHKの会長をお引き受けしたときに一生懸命放送法を読みましても、理事会は過半数でするのか何にするのか全然触れられておりません。よく見てみますと、理事会は審議機関であるということでありまして、重要な意思決定については経営委員会が議決をするということがありますから、やっぱり二重のあれを避けるためにそうなったんだろうと私なりに理解をいたしておりますけれども。 しかし、審議機関であっても、これは、理事会を主宰する私といたしましては、理事の意見を無視してというわけにいきません。理事会では十分に審議をしているつもりであります。それから、議決権がないだけにすべての責任は会長の私にあるというふうに、極めて責任の重大さは、多数決に逃げるわけには絶対にまいりません。それは極めて痛感をいたしております。 以上でございます。
○世耕弘成君 まさに福地会長が感じられているとおりだと思いますね。 今は非常にいびつな構造になっていて、常勤でない方がほとんどの経営委員会がほとんどのことを議決しなければいけない。一方で、執行のプロである理事の皆さんには全然議決権がない。しかも、その間に入っている会長に、まあ福地会長はそういうことはないと思いますが、濫用すると大変なことになるような絶大な権限が集中をしてしまっているというのが、これは私は今NHKのガバナンスのはっきり言って状況だというふうに思います。経営委員の皆さんが常勤でない以上は、事実上会長に大きな権限が来てしまっているということだと思うんですね。 ここはやはり私は是非改めて、経営委員会がまさに委員会設置会社のような形で、経営委員会が執行役、理事をしっかりと選任をして、そしてその理事に権限を移譲して、そして理事会がある程度日常の業務については議決機関として機能をしていくというようなことが重要だというふうに思っていまして、是非、原口大臣、今回出されている法案とは違いますけれども、こういう深いところまでしっかり議論をするのが私はまさに放送法のNHKのガバナンスに関する部分の本来議論すべき点だというふうに思いますけれども、今からでも遅くないですが、どうですか、どういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(原口一博君) 世耕委員と私が考えていることは全く同じだと思います。これは何も唐突に出したわけじゃなくて、衆参の総務委員会、歴代総務委員会でも御議論があったことでございます。つまり、不祥事があったときもそうでございましたけれども、権限と責任を一致させると。ガバナンスが貫徹するためには、先ほど福地会長からもお話がございましたけれども、ガバナンスを持つ、責任を持つ人とそして権限を持つ人、これが一致しておかなきゃいけない。それが今、世耕委員のお言葉を借りればいびつな業務、いびつな形ということになっておりますけれども、いびつな形を少しでも変えたいと思っておるわけでございます。 NHKは、国が協会に徴収権を認めたものでありまして、非常に独立の自律の組織でございます。このいわゆる受信料というものも見ても、これは国が徴収する目的税でもなければ、あるいは一般的な支出に充てるために徴収する租税でもないわけです。先ほど申し上げたように、国民との深い信頼関係の下にそれが成り立っている。成り立っているとしたら、今委員がおっしゃったように、しっかりとしたガバナンスの貫徹がなければそれは信頼関係を維持、構築することもできないと、こういう思いで今回の法案に至っておりますので、よく御理解をいただいてありがとうございます。
○世耕弘成君 終わります。
○礒崎陽輔君 こんにちは。礒崎陽輔でございます。 私は、チリ大地震についてちょっとお伺いをしたいと思います。正確に言いますと、チリ大地震の発生のときの津波警報のときの警報の発令についてですね。これについて、原口総務大臣がツイッターでもやっていただいた話はもう先週の総務委員会でやりました。私も当時、日曜日ですので、街頭演説をやっていまして、街頭演説の途中に私もスピーカーを通じて、皆さん、海には近寄らないようにしてくださいというような話をさせていただいたわけであります。 そのときの避難の状況を、これも先週の総務委員会で消防庁にお伺いしたら、大体避難所避難率で六%から七%というようなお話がありました。これは避難所避難率ですから、実際はもっとたくさんの人が避難したんでしょうが、結論は出ておりませんが、それほど多くの人が避難はしなかったし、あるいは海で泳いでいた人もいたというような報道もあるわけであります。避難そのものの問題は、これは市町村が基本的には責任者であります。そして、それを統括する都道府県がまた責任を担っておるわけでありまして、決してNHKの責任にしようというつもりは全くないわけでありますけれども。 当日、私も地元でテレビを見ていましたら、ずっと全国放送なんですね。全国放送の中で逆L字形という、テロップが入るわけでありまして、時々私の地元の大分県の情報も入るんですけれども、ほんの時々、大分港では津波が二十センチメートルって入るだけなんですね。当時、注意報じゃなくてまだ警報だったんです。大分県の海岸部全部でもまだ一メートルの津波警報は出ておったわけですが、ずっと基本的には全国放送しか流れていない。全国的な放送しかやっていない。 私はそれを見ておって、これでいいのかなという感じがしたわけですね。当時の状況を見れば、後で気象庁も少し過大な警報ではなかったかという反省もしておりますし、あるいはその数時間前のハワイにおいて大きな被害が出ていないということもあるんでしょうが、一つには、本当に全国放送のようなことだけで国民に対して適切な警報が伝わったのかどうか少し疑問もあるわけでありますが、NHKとしてはその点についてどのような御感想をお持ちか、まずお伺いをいたしたいと思います。
○参考人(福地茂雄君) まず、地震報道も含めました災害報道の在り方について、私からまず趣旨から御説明申し上げたいと思うんですが、公共放送として災害報道については迅速かつ正確な報道をするというのは最大の義務であろうと思っております。 そういった中で、この地震報道につきましても、毎晩、もう二十年以上も前からでございますが、十二時の、零時の最終ニュースが済みました後でスタジオが空きます。スタジオに三、四十人集まりまして、関連部門が集まりまして、毎晩毎晩地震の報道の訓練をいたしております。これは阪神・淡路大震災の前からでございますが、そういったいつでも対応できるような訓練をしていると同時に、それからもう一つは、全国各放送局の参加で、少ないところでも六、七か所、東京なんかは二十七か所、静岡なんか十七か所でございますが、お天気カメラといいまして、要するにロボットカメラでございまして、例えば火山に向けているとか、それから河川に向けている、市街地に向けている、それから津波のような場合には海岸線に向けている。そういったロボットカメラ、天カメというのを用意しておりまして、これは地元の、静岡でありましたら静岡の放送局でも操作できるし、東京の渋谷の放送センターからも静岡の天カメを操作できる。そういった体制をしいて予報とか災害の状況の把握に当たっております。それからまた、災害報道の中で大切なのは安否確認が極めて大事だと、そういうことについてもいろんな訓練を積んで取り組んでおります。 今回の御指摘の二月二十七日のチリ大地震の問題につきましては、NHKは二月二十七日の地震発生直後から日本への津波の影響について情報に注意するように呼びかけました。二十八日は午前八時半からニュースを特設して気象庁の会見を伝え、大津波警報、津波警報が発表される一時間余り前から津波への警戒を呼びかけました。そして、大津波警報、津波警報の発表とともに、すべての波で緊急警報放送を開始いたしました。 その後は、各地の港に津波が押し寄せる様子を生中継し、さらに、気象庁の会見や記者、専門家の解説を入れて第一波よりも後から来る波が高くなるおそれがあるということなどを繰り返しお伝えしました。そして避難を呼びかけました。警戒の呼びかけは、翌三月一日にすべての注意報が解除されるまで続けました。それからまた、L字画面やデータ放送なども通じて避難指示や勧告、津波の被害や交通影響などの情報を詳細に伝えましたということでございます。
○参考人(今井環君) 今先生、ローカル放送をもっとやるべきではなかったかという御質問だと思います。 被害を被ります地域がある程度限定されている場合には、その当該地域でのローカル放送というのは極めて重要であるというふうに考えております。ただ、今回の津波に関しましては、北海道から沖縄まで日本列島の太平洋沿岸がすべて警報が発令されました。それから、陸奥湾ですとか瀬戸内海にも注意報が発令されるという、非常に広い範囲に警報、注意報が発令されました。しかも、チリ地震津波の場合は、最初に波が到達しますのが小笠原諸島、次いで北海道の東部、そして三陸、関東というふうに南の方に下がっていくという特性がありまして、今回もそういうふうに予想がされておりました。こうした津波の特性を考慮しますと、当該地域のローカル放送だけではなくて、津波の到達した地域で何が起きているかということを伝えることも重要であるというふうに考えます。今回、根室の花咲港や岩手の久慈港で津波が岸壁にあふれる様子を全国に中継いたしましたけれども、こうした被害の状況がこれから津波が襲来する地域にとって非常に重要な情報であるというふうに考えます。 また、東京のスタジオには津波の専門家を招いて、例えば、津波の第一波が小さくても、第二波、第三波が更に大きくなる可能性があるですとか、それから、いったん波が引いても絶対に警戒を緩めてはいけないといったような、安心してはいけないといった防災の心得を繰り返し放送したところであります。それだけに全国ネットの情報も軽視すべきではないというふうに考えております。 それから、大津波警報が発令されました青森、岩手、宮城の沿岸につきましては、仙台の放送局を中心に、全国放送を脱を、脱をすると言いますけれども、独自に放送も出しておりますし、先ほど御指摘ありました逆L字型のスーパーというのも、仙台発で東北地域には合わせて四時間半近くスーパーを出しているところであります。
○礒崎陽輔君 時間が少ないので的確に答えてほしいと思うんですけれどもね。 だから、全国に警報が出たから全国放送だというんじゃないわけですよね。特に、大津波警報が出た県が三県あったわけですね。もちろん全国的な情報も必要でしょう。それはもちろん否定していないんで、絶対全国放送しちゃいかぬというわけじゃありませんが。要は、大津波警報で三メーターの津波が来る、これ来なかったからよかったですけどね。もし本当に来るんだったら、もちろんさっきも言ったようにNHKだけのせいにしようなんか私は思っておるわけじゃありませんけれども、もっとやはり、選挙用語かもしれないけど、連呼する、逃げてください逃げてくださいと。時間がありますから余り言い過ぎるといかぬのかもしれませんけど、そういうことをローカル放送でもうちょっと強めに言う必要があったんではないかと私は思うわけですね。 全国であったから全国で警報を流さなきゃならぬわけじゃなくて、まさに三県だけが大津波警報が出たわけですから、その三県ぐらいはもっともっとローカル放送をやって、きっちりと皆さん危険ですということを言うべきであったんじゃないですか。簡単に答えてください。
○参考人(今井環君) 三県に関していいますと、仙台放送局の対応ですけれども、二十八日の午前十時十五分以降、テレビは、宮城県内向けのスーパーですとか、それから逆L字での情報、市町村ごと、地区ごとの避難勧告ですとか避難指示、観測された津波の高さなど県内の様々な情報を随時放送しております。 それから、午後からは、先ほども申し上げましたけれども、全国放送が東北以外の地域の情報を放送しているときには、仙台局は全国放送を脱しまして、特設で東北ブロック独自の放送を実施しております。仙台発の東北ブロック向けの放送はテレビで十四分三十秒、ラジオは一時間半ほど放送しておりますので、ローカル放送としても対応はしてきたというふうに考えております。
○礒崎陽輔君 NHKに質問すると、いつも構える答弁ばかりするんですけど、会長、別にNHKのせいにしようと私は言っておるわけじゃないんですが、全く、今度のこれだけの長い時間の警報、全国的な警報の放送の在り方、NHKがこれが百点満点だったということになるんですかね。少しはやはり工夫というのは要るんだと思いますが、会長、どう思いますか。
○参考人(福地茂雄君) NHKとしては、まずは万全を期したということに尽きると思うんですが、それで御了解いただきたいと思います。
○礒崎陽輔君 全く反省のないところには進歩がないんですよ。国会というのは別に追及をしているところじゃないんですよ。議論をして、少しでも国民のためになるようにするにはどうしたらいいかというのを議論するところなんですよ。今のNHKのこの前の放送体制で全く問題がないと会長は言うんですか。
○参考人(福地茂雄君) 御指摘のようなこともひっくるめまして、放送体制の在り方については検討していく必要があると私は思っております。
○礒崎陽輔君 やっぱりそういう素直な態度がなければ国会で幾ら議論しても意味がない。昨年もそうだけど、NHKがやっていることが全部正しいというような前提で考えてもらっちゃ困るんですよ。 私らがやっぱり見ていて、私の田舎の大分県でも警報が出ていたんです。大分県の放送なんか何もしていませんでしたよ。逆L字の中で、さっき言った大分港で津波が二十センチだというようなことしか出ていなかったんです。だから私はそれを見ていて、これは大分県だって津波警報が出ていたわけで、それが注意報になっていたわけじゃないんです。やっぱり少しその辺をきちっと議論をすべきだというのが私の意見であって、別に私の言っているのが一〇〇%正しくてNHKが一〇〇%間違っていたというわけじゃないんですが、何かもう少しこういう放送の在り方について前向きに議論をしていただきたいと思います。 総務大臣、どう思いますか。
○国務大臣(原口一博君) 災害時における放送あるいは情報通信の在り方、この間も礒崎委員、大変示唆に富む御質疑をいただきましたけれども、今はいろんな情報が双方向になっていますね、あるいは地域ごとに非常にきめ細かになっている、そういったものにどう対応するか。私たちも、Jアラートの問題であるとか、即新たなICT時代に即応した避難、あるいは情報の共有の在り方について再検討を行わすように省内に指示をしたところでございまして、NHKにおかれましても、やはり不断に様々な情報発信の在り方について見直す、あるいは議論を深めていくということが期待をされると、このように考えております。
○礒崎陽輔君 大臣の答弁はありがとうございました。 いろいろやはり工夫をしてほしいわけですよ。本当に三メーターの津波が来なかったから皆さんもよかったと言うかもしれませんけれども、もしこれ本当に三メーターの津波が来ていたらどうなるのかと。実際にその大津波警報の三県でも一メーターの津波であったんだけれど、河川の入口では二メーターに及んだところもあるんですよ。かなり危険性があった。気象庁が最終的にはちょっと過剰な警報であったかという判断もしておるので、これは不幸中の幸いであったと思うわけであります。 だから、NHKとしてももう少しこうした災害情報を、やはりどのくらい危険なのかということがきちっと伝わるようにする努力は私はすべきだと思います。今大臣が言ってくれたので、同じ質問をしても余りいい答弁が出そうな顔を皆さんしていませんから。ありますか、じゃ、どうぞ。
○参考人(今井環君) 御指摘のとおりでありまして、特に緊急災害報道というのは、その当該地域にいかに早く正確な情報を伝えるかというのが非常に重要なことだというふうに認識しております。それで、五月からは例えば警報なども市町村単位で発令されることになりますので、それは細かく地域ごとに出す方向で準備をしております。 ただ、こういった今回のような場合は、やはり各放送局の体制というものもありますし、どの程度のものが出せるかというのは限界があろうかと思います。できる限りその当該地域に分厚い情報を流していくということは、今後努めていきたいというふうに思っております。 また、視聴者からも、今回の津波の報道についても様々な御意見をいただいております。例えば、地図スーパー、地図のスーパーをしますけれども、あの点滅が民放各社とも速度が違うとか、まぶしいとかいろんな意見をいただきましたので、様々これから検証して、工夫も凝らして改善をしていきたいというふうに考えております。
○礒崎陽輔君 そういう前向きな答弁を最初からしてくれると余り怒らないで済むんでね。国会というのはそういうところなんですよ、別に怒っているんじゃないんですよ。みんなで議論をしてもっと良くしようというのが我々の気持ちで言っておるんだから、そういうふうに皆さん理解してください。 もう一点、旅館、ホテルを対象にした受信料の徴収委託、これを昨年からやっていただいております。進んでおると思いますが、今のところの、どういう進捗状況、あるいはどんな問題点があるのか、ちょっとお答え願いたいと思います。
○参考人(福地茂雄君) 私から進捗状況を御報告申し上げて、具体的な問題点につきましては担当理事からまた御説明いたしますけれども、ホテル、旅館の宿泊業界五団体の皆さんとの受信料の契約収納の業務委託契約、昨年の四月からそれぞれ傘下のホテル、旅館に対して受信契約の締結を働きかけていただいております。 二十一年度末時点の取りまとめは、適用件数は三十万件を見込んでおります。また、これによりましてホテル、旅館の契約率は、二十年度末が五一%でございましたけれども、二十一年度末は五七%に向上すると見込んでおります。今後も、一〇〇%の契約を前提としたこの取組によりまして、契約率の向上を目指して受信料の公平負担を徹底してまいりたいと思います。 いろんな問題につきましては、担当理事から、大西理事から説明を申し上げます。
○参考人(大西典良君) お答え申し上げます。 先ほど会長からお答えさせていただきました三十万件の取りまとめを今現在見込んでおります。問題点につきましてでありますけれども、業界団体の収納業務の取りまとめというのは開始から一年弱ということになっております。現在のこの取りまとめの仕組みを一層定着をしてまいりたいというふうに考えております。 あえて課題を申し上げるところでいきますと、参加の拡大を図っていきたいと、それからそのことによって契約率の向上それから収納の安定化を図っていきたいというふうに考えております。全国、団体一本でやっていただいているところ、あるいは県単位で取りまとめている業界団体もあります。ばらつきのないよう一層徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○礒崎陽輔君 ありがとうございました。 それなりに進んでいるようで、これは感謝を申し上げたいと思います。昨年の審議の中で、会長にホテル、旅館の使用状況の調査もお願いをしておったわけでございまして、お忘れではないと思いますので、これも引き続きよろしくお願いを申し上げたいと思います。その点は、いい制度をつくっていただきましたので、引き続き格段に努力をしていただきたいと思います。 じゃ、終わります。
○委員長(佐藤泰介君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午後零時七分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、那谷屋正義君が委員を辞任され、その補欠として行田邦子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤泰介君) 休憩前に引き続き、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○谷川秀善君 自由民主党の谷川秀善でございます。 平成二十二年度のNHKの予算につきまして、少しくお伺いをいたしたいと思います。 最近、テレビのデジタル化、デジタル化という話をよく聞くんですけれども、本当に国民の皆さんが、大阪なんかでも、私のところへ来て、先生、デジタル化って何だんねんて皆聞きはるわけですわ。私も余りそんな詳しいこと分からぬからね。ということなんで、デジタル化、デジタル化と、これは放送されるようですから、そのデジタル化というのを国民に分かるように簡単に一言で説明してもらえませんか、まず。
○参考人(福地茂雄君) 申し訳ありません、私もデジタルデバイドの一人でございますが。 国民・視聴者にとってこのデジタル化のメリットなんですが、ハイビジョンで高画質になる、それから高音質になる、それからデータ放送による地域情報が充実するとか、それから電子番組ガイドによる簡単な録画予約機能なんかができるとか、そういったことで放送のサービスや使い勝手が格段に向上するということが挙げられております。 それから、ほとんどの携帯電話に搭載されておりますワンセグですね、これもデジタル放送にしなければ実現できなかったものだということであります。それから、デジタル化によって節約された電波が、結局国民の安全、安心のために通信にも活用できる、利用できるというふうに聞いております。国民にとってのメリットでもあるというふうに思っております。 以上でございます。
○谷川秀善君 さっぱり分かりませんな。 その電波が、何かすき間ができるという話は分かるんですわ。そうすると、これは国民にとって直接利益があるかどうか、間接的にはあるんでしょうけどね、その空いたすき間の電波をいろいろ活用すると。ところが、大阪の人は特に実利的ですから、今ちゃんと映っているがなと、なぜデジタル化せないきまへんねんと、こう言うわけですよ。そう聞かれると私、ちょっと説明のしようがないんですね。きれいに映ってまんがなと、こう言いはるわけですわ。もっときれいになるで言うたって、さあ、そんな差が分かるかなと、こういう話でしょう。それに膨大な費用が掛かっているわけですね、NHKのこの予算見ますと。大変な費用ですわ。 それだけの費用を掛けて本当にデジタル化をする必要があるのかないのかということと、これが来年の七月の二十四日までにするというんでしょう、なぜそんな日にちを切らないかぬのか。この辺のところも分かりやすく、もう一遍大臣、済みませんけどちょっと説明してくれますか。
○国務大臣(原口一博君) ありがとうございます。 谷川先生、先生が、自民党時代にこれはお決めになったことでございますので、何でやるんやと言われても、ただ、そのことを踏まえて、デジタル化でどんないいことがあるのか。 先ほども、災害放送できめ細かにできるとか、あるいは画質がきれいになるとか、今御覧になっているテレビもデジタルハイビジョンというもので、たくさんの情報を送ることができます。たくさんの情報を送ることができるから、それぞれ、今までアナログ、アナログというと、あそこに時計がありますけど、あれがアナログの典型ですね。ゼロと一の信号ではなくてずうっと続いている。世耕さん首をかしげていますけれども。アナログでないことによって様々なデータのすき間ができます。それをいろんなことに利用ができるということでございますので、私たちも、来年の七月二十四日です、ここに向けて全力で頑張っておりますので、大阪の皆さんにも是非御理解いただけるように、先生の方からもおとりなしをよろしくお願いいたします。
○谷川秀善君 だんだん分からぬようになってきました。 感覚的には、これは自民党のときに決めたという話やから、私も別に反対する気はないんでっせ。そやけど、なぜ大変な費用を掛けて、しかも日にちを、これはある程度日にちを切らないかぬと思いますわね、思うけれども、なぜ、あと五百日切っていますね、これもう一年延ばされへんのですか、まあ極端に言えば。 その辺のところ、ちょっと、どうしても七月の二十四日でないといかぬというのを分かるように説明してもらったら、国民もそれに対して、それはえらいこっちゃな、やっぱり準備せないかぬなということになると思いますけれども、今そんな気持ちは国民には全然ありませんで。これは自民党の責任でもあると思いますけれどもね。その辺のところをちょっともう一遍、大臣か副大臣でも結構ですから、お願いいたします。
○副大臣(内藤正光君) 私からお答えをさせていただきます。 御存じのように、八年半前からこのデジタル化は始まったわけでございます。その時点で、余りずるずる延ばしても駄目だということで十年区切った。それが今八年半たって、あと五百日を残すところとなったわけでございます。 じゃ、なぜ期限を区切らなければいけないかといえば、今放送事業者はアナログの機器に加えてデジタルの機器、両方を持っているわけなんです。両方を整備しなければいけない、維持しなければいけないというのは、放送事業者にとっては大変なコスト負担になると。だから、ある程度期限を区切らないと駄目だというのは、まさにそれが理由でございます。
○国務大臣(原口一博君) それに加えて、アナログ波が占めている電波帯域というのがあって、これをデジタル化にすると、例えばこれだけ今道を使っているとすると、これをぐっと縮めてほかのところも使えるようになります。本当に便利になりますので。 ただ、それをサイマルで今、サイマルというのは両方、アナログとデジタルと両方のことを言うんですけれども、それを両方やり続けると、先ほど答弁にもありましたけれども、もうアナログ波を出す施設が古くなっていて、それをだましだまし今つなげているところでございます。 是非、来年の七月二十四日、よろしくお願いいたします。
○谷川秀善君 期日については、何事でもやっぱり切らないと、期日を切らないと、それはだらだらだらだらというわけにはいかぬと思いますから、期日は私は、来年の七月の二十四日というのはもう決めたことですからそれは大いにやってもろうたらいいんですけれどもね。 それでは、電波が、すき間が空くと。これは国民にとって直接的な本当に利益になるかどうかというのは、これまた分からぬわけですわな。だからその辺もやっぱり考えていただいて、国民、今アナログを皆見ているわけですから、それをデジタルにするについて、やっぱり国民にも、子ども手当あんだけ出すんやから。そやから、国民にデジタル見れるように何か考えてあげたらどうですか。そういう考えはないですか、費用持ってあげるとかなんとかね。それをちょっとお伺いしたいですね。
○国務大臣(原口一博君) 今おっしゃるとおり、国民が受ける利便というのもたくさんあるわけですけれども、それでも買換えのためにお金が掛かります。ですから、受信料全額免除世帯となり得る約二百七十万の世帯については、今委員がおっしゃるように国でそこは全額無料にするとか、あるいはデジサポという、各地にデジタル化について分かりやすく説明をする人たちが出向いて、どうすればいいかということもお支えをしているというのが現状でございますので、更にこの施策を広げて、委員がおっしゃるように拡大をしていきたいと、こう考えております。
○谷川秀善君 是非その辺のところをよろしくお願いをいたしたいと思います。 それで、今でも電波障害で割に映りにくいという世帯も相当あるわけですわ。だから、これでデジタル化してもやっぱり映りにくいという世帯も相当数出るように聞いておりますので、その辺のところ、デジタル化したときに電波障害で映らないという点についてどういう対応を考えておられるのか。 それと、一部、何か衛星で映りにくいところは映るようにしたいと、こう言うておられるようですけれども、これも大体あれでしょう、東京のキー局ぐらいだけのもので、地方局ではちょっと無理やというような話も伺っておりますので、その辺も含めてちょっと分かりやすく御説明いただけますか。
○副大臣(内藤正光君) 確かに、先生おっしゃるように映らない地域があります。午前中に私が申し上げたように、都市部ではビル陰難視というものがあります。これはどういうことかというと、例えば建物がある、まずダイレクトに放送局から電波が来る、ところが建物に反射をして遅延、ちょっと遅れた電波が同じところにやってくる、そうするとこれらの電波が干渉し合ってなかなか見えなくなってしまう、これをビル陰難視といいます。 山間部においても電波がなかなか届かないところがあります。そういったところの対処につきましては、これも午前中申し上げたんですが、いわゆる中継局の整備ですとか、より細かに中継局を新設をして電波がきめ細かく届くようにしたりですとか、あるいは、アナログ時代も共聴施設というものを造っているんです。例えば、百世帯とか二百世帯で、このままだったら、何もしなかったら電波が届かないけれども、一緒になって受信できるためのアンテナを設置をする。この共聴施設を改修しながら電波が届かないところを対処しているということを申し上げさせていただきます。 そして、二点目です。どれだけ頑張ってもやはり山間部において、一部ですが、三十数万と言われておりますが、どうしてもそういった中継局の整備が進まないところがあります、どれだけ頑張っても。そういったところに限って、いわゆる衛星を使った暫定措置を行います。これは五年間。なぜかといえば、これをだらだら続けると、結局、その地方の人は東京のコマーシャルを見たり、あるいは東京の災害情報を見たり、あるいは東京の政見放送を聞かなきゃいけない。やはり地域の情報に触れなきゃいけないということで、五年間の暫定措置の間にできるだけ早く地域の情報を見られるようにということで、我々としては、例えば中継局の設備の新設に対しては三分の二の補助をするとか、そういったありとあらゆる手だてを講じながら、一刻も早く地域の人に地域の情報を見ていただけるように善処してまいります。
○谷川秀善君 是非その辺のところは、地域のローカル局はローカル局としてのやっぱり役目がありますから、だから、それはしっかりその役目を果たせるように、是非お願いをいたしたいと思います。 それで、このことばかりやっていてもしようがないから次に参りますが、この十年間、自殺者がずっと三万人以上続いているわけですね。それで、いろいろ団体なり、私もやっているんですけれども、自殺防止をどうするかということは、これは大変なこの日本の国の大きな私は課題やと思うんです。 そういう意味では、NHKさんが自殺防止のキャンペーンをずっとやってきていただいておりました。これは私は大いに公共放送のNHKこそやってもらいたいなという、いい番組だと思っているんです。だから、今後もこういう自殺防止のキャンペーンをどんどんやっていただきたいと思いますが、NHKとしては今後どういう取組をお考えになっておられるのか、お伺いをいたしたいと思います。
○参考人(日向英実君) 自殺防止キャンペーンにつきましては、すぐ、四月の十二日、十三日に二夜連続で「福祉ネットワーク」という番組で早速取り上げる予定でございます。 自殺防止については、御指摘のように本当に三万人を超えているという、異常事態だというふうに認識しておりまして、これにつきましては、昨年、一昨年もそうでしたけれども、これからも継続的に取り組んでいくつもりでおります。 また、今、無縁社会というふうに私ども申し上げておりますけれども、社会のきずなが失われていくということも一方ではございます。そこについてもこれから継続的に考え、新しい提案をしていきたいというふうに思っております。
○谷川秀善君 是非、この対策をしっかりNHKさんもやってもらいたいというふうにお願いをいたしておきます。 それと、受信料ですけれども、これを見ますと、受信料収入は平成二十一年度予算で六千四百九十億円ですね。それで、二十二年度の予算が六千五百五十億円と、大体これ横並びぐらいですね。ところが、その下です、契約収納費いうのは、二十一年度予算で五百七十九億、それから二十二年度予算で五百八十三億。一割弱の費用が掛かっているんです。こんなところどこにもないと思います、企業で。受信料集めるのに、その費用が一割弱も掛けているというようなことはどうなっているのか。 かねがね、私は毎回これを聞いているんですけど、全然改善されていませんわ。どういう受信料の集め方しておられるのか。なかなか国民もいろいろありますから、振替全部できるんやったら、こんな費用要りませんわな。これは収納費用でしょう、受信料集める費用でしょう。その辺のところ、全然改善されていないんですよ、これ。どういう集め方しているのか、その辺のところを是非お伺いいたしたいと思います。
○参考人(福地茂雄君) 受信料に、その収納にまつわる営業費については二つの意味があると思っております。 一つは、今受信料制度そのものを支えるのはやっぱり公平負担ですね。今七〇%強ですが、あの人が払っていないんなら私も払わないと。これはやっぱり公平負担で、みんながひとしく負担する。そのために、普通、民間企業でいいますと、恐らく一〇%もコストを掛けるということはあり得ないと思います。 しかし、それは公平負担という問題がありますから、かつては一二、三%ありました。これを何とかやっぱり一方では節約していかないといけない。と申しますのは、近い将来、受信料の対象となります世帯数が減少していきます。そういったときのために備えて効率化も進めていかないといけない。 何とかいい工夫はないかということで、今御指摘のありました、これまでは、一昨年までは受信料を集めるために人が回っておりました、訪問集金をしておりました。しかし、これはどうしてもやっぱり非効率だということで、今この訪問集金に回っておりました人たちをある程度減らしまして、今は契約の取次ぎ、契約を取る方に回しています。そして、この収納につきましては、御指摘のように、振り込みでありますとか引き落としでありますとか、そういった方にお願いをしているというような実情でございます。 この一〇%というのは減ってきたことでございまして、まだまだこれは効率的に減らしていく工夫はしないといけない。しかし、今過渡的な段階でございまして、着実に受信料の収納経費は減ってきております。 以上でございます。
○谷川秀善君 是非この辺のところは努力をしてもらいたいと思うんです。これは非常に大変な費用ですからね。同時に、いわゆる契約というか支払率も、一時不祥事があったときにがくんと落ちましたわね。そこから徐々に大分回復をしてきていると思いますんで、それでも大体七〇%前後で、その辺りで推移していますから、これを八〇%ぐらいにされたら大分経営も楽になるのではないかなというような気持ちがいたします。それは是非お願いをいたしておきます。 それと、最後に、会長さんが純然たる民間からNHKの会長におなりになった、それでちょうど三分の二が経過するわけですね、任期の。その間の御努力というのは私は大変評価をしているわけです。 そういう意味で、この二年間のあなたのNHKに対するお考え方、この前ちょっと民主党の先生方も辞任どうとかという話がございましたが、この二年間のあなたのNHKに対する思いと考え方をお伺いをして、是非頑張ってもらいたいと思っていますので、それをお伺いをして、私の時間が来ましたので、私の質問を終わらせていただきます。
○参考人(福地茂雄君) ありがとうございます。 私のこの三年間に果たすミッションは大きく分けて二つあるというふうに思っておりまして、一つは、私の就任前に、大変不幸なことですけれども、制作費の不正流用でありますとかインサイダー問題でありますとか、あるいはほかの新聞の記事の盗用といった、およそジャーナリストとしてあってはならない事故が連発しておりました。そういった不祥事の少ない、風通しのいい、コンプライアンスマインドあふれる組織にするというのが私の仕事の一つであると思っておりました。それからもう一つは、先ほど御指摘もありました、いろんな面の効率化であります。関連団体の構成をどうするか、さっきの営業費の問題をどうするか、それからデジタル化をどう成功させるか、そういった問題であったと思います。 私は、社内では、これは外から来たからできることなんですけれども、今までのNHKの常識は社外の非常識だと思ってほしいと、前例というものは受け継ぐものじゃなくて、前例というものはつくって次の世代に渡していくものだと、すべては現場で発想してほしいと、現場で現物を現実に発想してほしいと、そういったことを言い続けてまいりました。忠実に私は今職員が守ってくれているんではないかというふうに考えております。 御指摘どうもありがとうございました。
○谷川秀善君 どうも、頑張ってください。 終わります。
○末松信介君 自民党の末松信介です。 谷川秀善先生から話がありまして、デジタルのこと、何のこっちゃということで、実は二年前に朝日放送の古川賢三さんという役員の方がわざわざ来られまして、いろいろと地デジに移行するに当たっての説明、支援というものでお越しになったんです。 私も、この地デジについて基本的なことを教えてほしいと言ったところ、お考えになって、「おっちゃんとギャルの「よくわかるデジタル教室」」という、こういうパンフレットを作っていただきまして、見ましたら、ギャルは、「おっちゃんいてる」、おっちゃん答えて、「やー珍しいな。まあこっちへお入り。それで、なんや。」、ギャルが言うには、「こないだなー、ツレにデジタル放送のこと聞かれたけど、分からへんかったんで、ちょっと勉強しとこ思て。」、おっちゃん、「おお、そら偉いな。何でも聞いて。」ということなんですよ。ずっと進んでいきましたら、おっちゃんが、「今、テレビは電波をいっぱい使うとる。テレビが始まった頃には電波を使う事業はそれほど多くはなかったけど、近頃の携帯電話を見ても分かるように、いっぱい電波を使うようになって電波が足りんようになった。」というような、そういうところから書いてある。かなり専門的なこと書いているんですよ。 これ谷川秀善先生に差し上げますので、一緒に勉強しまして、まあこれ坊さんとギャルの対話になりますけれども、いいものですよ。 ちょっとお聞きしたいのは、NHKでは市民向けにこうしたデジタルの意味ということを、パンフレット作られましたか。担当の方で結構です、ちょっと通告外ですけれども。
○参考人(永井研二君) 先ほどの御指摘もありますとおり、なかなかデジタル化というのは理解していただけないというので、だれもが親しみやすく理解していただこうというので、もちろん我々の番組でも分かりやすいものをなるべく用意していますが、最近は漫画でデジタル化、それから何でこういうことをするのというのを解説したものを今作っておりますので、是非ともそれも御一考していただければと思います。
○末松信介君 朝日放送の古川さんは二年前からそういう努力をされていたということを御認識ください。NHKは受信料を取っていますので、その点をよく理解いただきたいと思います。 質問の二番目に入るんですけれども、受信料についてでございます。これは、会長も御存じですけれども、何度か取り上げられた問題でございます。 実は、受信料を納めるのは個人の家庭だけではなくて、ホテル、旅館、福祉施設、病院、会社、いろいろございます。従前は、事業者はテレビの台数ごとに受信料を納めていたわけなんですけれども、二台目以降を半額にするということになりました。去年の二月からは、旅館につきましては徴収を委託をされたということで、そして委託料として少しお礼を差し上げておるというんでしょうか、割引では決してないんですけれども、そういうシステムをお取りになっておられる、先ほど礒崎先生から質問があったんです。 私は、どうしても解消されない疑問点というのが二つございます。 一つは、季節開業をされている旅館とかホテルというのがありますんですよね、ほかの施設においても。これはもう絶対に冬場はだれも利用しない、あるいは逆に夏場はだれも使用しない、極めて一年間の間に限定的にしかNHKを受信しないというところがあるわけなんですね。そういうところも結果的にはもう同じような形、土俵の上で計算されて費用を納めなきゃならぬということ、受信料を納めなきゃならぬという点、これはどうしても私はちょっと細かな対応ができていないんじゃないかと、やり方がないのかどうかということについての疑問が一つございます。 二つ目は、個人はやっぱり家庭のテレビに受信料を納めているわけなんですよ。ですから、受益者負担の原則においては、これはもう自分は受信料を納めておりますから、ホテルに行こうとどこに行こうと見る権利はあるという解釈を個人はされておられます、これはされておられるわけなんですね。 ですから、今衛星テレビと地上波放送で一か月二千二百九十円という計算ですから、ホテルの一部屋のテレビの受信料は七百円ぐらいになっていくんですけれども、本来、そういった個人はもう受益と負担の原則にのっとってお金を払っているということを言われまして、極端なことを言ったら、その七百円を利用者に一日何十円ということで転嫁した場合に、請求書の明細書に入ってきた場合、これはちょっと、ある国民の方は、利用者の方は何でだろうという、合点がいかぬというようなそういう声も上がってくると、私はそのように理解をいたしております。 そういう点で、NHKの受信料につきましてどのように考えておられるのかということをお伺いしたいと思います。会長、済みません。 外国、イギリスのBBC、会長はよく御存じだと思うんですけれども、BBCの場合は、大口の場合は、最初の十五台は一契約ですね。それから五台ごとに一契約加算していくということですから、単純比較しますと、十五台の場合、BBCは三万一千七百円です。ところが、日本のNHKは、十五台の場合には二十万四千百六十円掛かるわけです。六・四倍の差があるわけなんですね。もう少し勉強できないかという質問です。
○参考人(福地茂雄君) まずは私からお答え申し上げたいと思いますが、まず最初の事業所割引の件でございますが、昨年の二月から新しく導入いたしまして、まだまだこういった割引制度の徹底を図っている時期でありまして、まだ定着したとは言えない段階だと思います。 御指摘のように、家で受信料を払っている、目は一つしかないわけですから、そこに行ったときにまた払うのはおかしいじゃないかという御指摘もあるわけですが、今、事業所じゃなくても家庭でもそうでございますね、一つ東京に家を持っている、河口湖に一つ山小屋がある、それでもやっぱり同じように半額にする。これは、それが使う使わないじゃなくて、NHKの放送を受信できる仕組みといいますか、それに対する受信料だという考え方がございますので今のような格好になっております。 それから、御指摘のBBCの場合でございますけれども、今BBCの割引率を導入いたしましたら、NHKの収入が大幅に減収になってしまいまして経営に支障を来すようなことになってはということで、まずは最初に御指摘のありました今の事業所割引の制度、いろんなメリット、デメリットはあるかと思います。導入した当時、とにかくやっぱりこれは早く導入する方がいいだろうという、いろんなそういった御商売の皆様からの御希望もございましたので、まずはやっぱり早く導入したいということで導入をしたわけでございますから、個々にはそういった問題はございますけれども、そういった問題はこの定着を見ながらやっぱり今後検討していく課題かなというふうに思っております。 以上でございます。
○末松信介君 ありがとうございます。 BBCは世帯ごとにどっちかといったら徴収をお願いしたいと、NHKの場合は世帯と同時に事業者もできるだけ協力いただきながらということの状況というのはよく分かっておりますので、少し、将来的には一〇%還元をしたいということもおありになると思いますので、中長期的に御検討を是非いただきたいということを思っております。 次の質問は、公共放送としての災害情報提供の現状についてお伺いをさせていただきます。 私は、神戸市の垂水区から長く県会議員に選出をいただいておりました。実家は神戸の西区でございます。十五年前に阪神・淡路大震災が起こりまして、私はあの時間帯に起きておりまして着替えをしようとしておりましたんですよ。そのときにずしんと縦に揺れました。そして、稲光がしたんですよ。それから数秒してからごおっという地鳴りが起こってきまして、確実に何秒後かに大変な揺れと大きな地震がやってくるということがすぐ分かったんですよね。あのときの音のことはもう忘れられないんですけれども、隣の部屋にいた子供、一歳だったんですけれども、家内に取りあえず子供だけ抱いてということで言ったんですけれども。やはり起きていたらあれだけの揺れがあっても踏ん張ることができるんですよね。でも、寝ていた方は大変だったと思うんですよ。だから、起きていた方と寝ていた方では随分運命を分けたなということを思うんです。 一応収まりまして、余震が続いておったんですけれども、外へ出て車に乗ってラジオのスイッチを入れたところ、神戸で今大きな地震が起きた模様ですというすぐ速報を入れていただいたと。有り難いなということを思ったんです。それから、復旧復興活動をしていく上で、情報というのがいかに大切かということがよく理解ができたわけでございます。情報がいかに大事かということがよく理解できたわけでございます。 そこで、地震対策というのは突然襲ってくるのでなかなか難しい問題があります。しかし、台風とか低気圧による大雨というのは、これは私は、徐々に徐々にやってきますので、そういう意味では減災対策ができると思うので、この情報というのは大変重要だと思うんです。そのために、従来の情報提供手段に加えて、様々な防災機関や他の地域も含めた多面的な情報をまず集めるということ。そして二つ目は、その情報をメディアを経由して多くの住民に安全、安心を確保するために伝達してあげなければならないということ、それもスピードが大事であります。それと三つ目は、地方公共団体や中央官庁やライフライン事業者などが、この情報発信者が、放送事業者となります情報伝達者が共通に利用できるシステムが整備されることが大事であるということは分かっているわけなんです。 それで、公共情報コモンズについて伺う前に、データ放送等も活用した新しい災害情報の提供の仕組みなんかも求められるんですけれども、ずばり今NHKが思っておられるこの災害情報に対する提供についての課題は何かということをお伺いします。
○参考人(福地茂雄君) 公共放送として、とりわけ災害情報予知、関係機関から送られてきた予知情報を早く流すという、それから災害の状況を流すということ、それから安否情報についてのお世話をする、極めて重要なことだと思っております。 一番大事なのはやっぱり予知なんですけれども、NHKはおかげさまで映像情報と同時にラジオというものを持っておりますし、家でテレビを見ているときに地震が起きるとは限りませんし、やっぱり外出のときがありますし、車でも乗っておりましたら自動車ラジオでも聞けるんですが。 私、今横に座っております技師長に是非物にしてほしいというのは、実はこの携帯でございまして、今携帯はほとんどの人が持っています。ただし、携帯は今でも大概切っておりますが、切っている携帯が地震が起きたときに鳴るような携帯にできないのか、地震情報をオフをオンにする。かなりできるというふうに言っておりますが、そういったことができると、外であれ中であれどういう状況であれ、地震をひっくるめた災害の予知というのはかなりできるんじゃないかなというふうに思っております。かなり地震を含めた災害の予知ということは技術が進歩してきているというふうに思っております。
○末松信介君 災害の予知についてのお話がありまして、これは本当に極めて大事なことでありますし、全体の研究がやっぱり進んでいくことが望ましいと思うんですけれども。 そこで、総務省は、平成二十年の二月から六月までの間に開催した地域の安心・安全情報基盤に関する研究会において、国民生活に不可欠な安心、安全に関する情報について多様な伝達手段を活用して住民に効果的に提供することが必要であるということ、それを可能にするための情報基盤の在り方につきましての検討をされたと伺っております。 その後、安心・安全公共コモンズとしていろんな実証実験、システムをつくっていくための実証実験が行われました。私の兵庫県でもやりました。西宮市も参加をしたわけなんですけれども、その様子は三月八日のNHKニュースでも放映がなされました。 台風を想定しての兵庫県の実験であったわけなんですけれども、はしょってお聞きをします。NHKも参加したこの実証実験の成果はどういうものであったかということ、これについて総務省とNHK、両方にお伺いします。
○副大臣(内藤正光君) 公共コモンズ、ごく簡単にそのコンセプトをお話をさせていただくならば、いろいろな情報提供者から災害に関する情報提供を求め、一つのサーバーに集約し、そして瞬時に様々な媒体を通じて、具体的にはテレビですとかパソコンあるいは携帯電話、そういったものを通じて的確、迅速に国民に情報提供する、もって安全の確保策に資するというのが公共コモンズの基本的なコンセプトでございます。 それで、先生御指摘のように、既に実証実験をやっておりまして、昨年の二月には東海地域において実証実験、そして本年三月には近畿、東海地域において実証実験を行いました。 成果、おおむねうまくいったんですが、ただ、課題も残りました。その課題、何かといえば、情報提供者としてできるだけ多くの方々に参画をしていただかなければ意味のある災害情報として集約できないということ。そして二つ目は、この公共コモンズを運営するに当たってのコスト負担の在り方、あるいは役割分担の在り方、これもしっかり決めていかなければちゃんと運営ができないという、そういうような課題が分かりましたので、そういった課題の解決に向けてこれから取り組んでいきたいと思っております。
○参考人(永井研二君) お答えいたします。 これまでも各県ごとのこのような仕組みというのは実際はあったんですけれども、今回、関西、それから中京、それから新潟も含めて広い範囲でやったということで、その結果、広域災害に対しても正確できめ細かい情報発信が可能であるということが確認できたというのは大きな成果だというふうに思っています。 NHKでも、公共コモンズから受け取った情報をデジタルテレビとかワンセグデータ放送で一、二分の間に出すというようなシステムを開発して、課題はまだ多少はありますけれども、ほぼ実用化できるめどが立ったというふうに我々考えております。 これからは、一つは誤報を防ぐために、入力のミスがないような自治体の職員にとって使いやすいツールをやることとか、それから、継続的に運用ができるシステム構築として、ただいまありましたとおりに電気、ガス、水道、電話といったいわゆるライフライン事業者、それから交通関係の事業者も参加して取組の輪を広げていくということで、一層皆さんに有効な手段になるというふうに考えております。
○末松信介君 今、内藤副大臣からもコストの問題であるとか、いろんな方々が参加してもらわなきゃいけないということのお話がありましたんですけれども、確かに今技師長がおっしゃったように、ミス入力をした場合どうなるかという不安もございますよね、これは。 私は、一番大きな問題というのは、ここは資料をお渡しさせていただいていますけれども、情報発信者、中央官庁、地方公共団体、ライフライン事業者、交通関連事業者など、この方々が公共情報コモンズにアクセスして情報をためるわけですよね、そこからNHKが情報を引き出してくるという形だと思うんですけれども。 問題は、やはり阪神・淡路大震災のときには県庁が被災者になって県庁が機能しなくなったんですよね。去年の八月の九日の未明にも佐用町で十人以上の方々が亡くなられたんですよ、あのときも、大雨で。あのとき、私、翌日に行ってみたら、佐用町の役場の一階がもう水につかってしまっていた。だから、パソコンは使えない、書類はもう泥だらけになってしまっていたと。だから、まさに地方公共団体そのものが被災者になった場合には情報発信する方々がいないと。となれば、個人が持っている情報、個人が災害について持っている情報を公共情報コモンズへアクセスできるのかどうかとか、私はそういうことについての検討というのが必要じゃないかなということを思うんです。 恐らく原口大臣も、今後は携帯電話から災害情報というのを的確に取れるようなことが一番理想だというふうにお考えだと思うんですけれども。いろんなことを考えていきましたら、私は八月八日のニュースを拝見しましたけれども、非常にきれいに書いておられる、うまくいきましたという感じでやっているんですけれども、それは原発におけるテロの問題とか、JRで例えば事故があった場合とかいろんなものを取り扱っていくと思うんですけれども、その情報発信をする方がけがをして、代わりの方が慌てていて熟練じゃなかった場合にはミス入力をする場合とか、いろんなケースが想定されますんですけれども、特に何か私が今申し上げたことで御見解がありましたら、大臣でも副大臣でも結構です、御対応をお願い申し上げます。
○国務大臣(原口一博君) 大変大事な御指摘だと思います。情報を発信する側に、人間としてはやはりどこかでエラーを起こす、あるいはこの間のハイチもそうでしたけれども、ハイチは政府機能そのものが一時停滞をして、そして情報発信ができませんでした。つまり、情報発信の主体が複数ある、あるいはエラーを起こすということを前提にやるべきだと思います。 今委員がおっしゃるように、携帯配信というのも大変大事でございまして、私どもは福岡の地震を経験しました。あのときに、NPOの皆さんがどこに行けば人工透析ができるかというのを携帯メールで、透析をしている方々に流されました。とても大事なライフラインの情報でございました。そういったものを複数、重層的にやれるようにということで私もこの間指示をしたばかりでございますので、また御意見、御指導をいただければというふうに思っております。
○末松信介君 時間が参りました。谷川先生とのやり取りで一問損をいたしまして、質問を取りに来ていただきました長谷川部長には大変感謝を申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○関口昌一君 自由民主党の関口昌一でございます。 地デジへの完全移行、来年七月二十四日までもう四百八十一日ということになったわけであります。地デジの対応受信機の世帯の普及率を見ますと、昨年の九月現在で六九・五%と目標の七二%を下回っておったわけでありますが、自公政権の下、エコポイント制度を昨年の五月から開始して、現政権も前政権のいいところをどんどん取り入れようということで本年の十二月まで継続をするということで、こうした状況の中でテレビの販売も非常に順調に推移をしているということであるわけでありまして、恐らくほぼ目標の達成が期待できるんではないかなと思っております。 その一方で、個別にアナログ放送が受信できないために共同で受信施設を設置して放送を受信する共聴の施設のデジタル化の対応は大変遅れておるということで、午前中の質問でもあったわけでありますが、特に都市部、関東、関西も含めて、ビル陰などの受信障害対策やマンションなどの集合住宅の共聴施設のデジタル化の対応の遅れが大変目立っております。 残された時間、限られた時間でありますし、今後これらの共聴施設のデジタル化に向けてどのように取り組まれるのか、原口大臣の方に御質問をいたします。
○国務大臣(原口一博君) 大変大事な御指摘でございます。 関口委員がおっしゃるように、特に受信障害対策、共聴施設の対応が遅れており、働きかけを徹底していくことが必要でございます。今ビルで、これは御覧になれますでしょうか。この集合住宅では地デジ放送が受信できますと、これはあくまで自己申告でやっていただいているんですが、是非このNHKを御覧の皆さんに、御自身が集合住宅にお住まいの場合、これが張ってあるか。実際に電波というのは停波してみないとどこがどうなのかと。今デジサポでその実態も調査をしておりますけれども、三月十一日にこれまでの成功事例を整理した共聴施設デジタル化加速プログラムを公表したばかりでございまして、これに基づき今後対策を強化していきたいと思います。 これは、先ほどのビル陰の問題もそうですけれども、共聴をしている場合にはみんなの権利関係やいろんなものを整理しなきゃいけませんので、是非、御覧の皆さん、私がこのテレビを利用して宣伝するわけじゃないですけれども、分からない部分がたくさんありますので、ちょっと不安を感じられたら近くのデジサポあるいは周りの方にお尋ねをいただきたい、そして完全実施を目指してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○関口昌一君 この完全実施に向けて、これは前政権も取り組んできた問題でございますので、与野党の垣根を越えて取り組んでいかなければいけないと思っております。 先ほど、午前中の質問にもあったんですが、要するにアナログ放送は受信できるのにデジタル放送は映らないという新たな難視の地区の問題がございます。私ども埼玉でも東秩父村というのがございまして、十六世帯の方々が共同で組合を結成していろいろ対応されていると。そして、国やNHKからの補助も受けながら対応しても、やっぱり一世帯の負担額が七万円以上になったということであります。 総務省は、試算で通常自己負担額が三万五千円ぐらいですか、想定しているということでありますが、この新たな難視に該当する世帯というのは全国で三十五万世帯ぐらいになるだろうということでありますが、これはこれから大きな問題になってくると思っております。そうした意味で、いろいろ各委員からも質問があったということでありますが、これは国策として取り組むんだということでありますので、またこの新たな難視の解消に向けた支援策について国が責任を持って取り組んでいただきたいと。 質問が重なる部分はございますが、内藤副大臣の御答弁をお願いいたします。
○副大臣(内藤正光君) 新たな難視は、実は山間部のみならず首都圏近郊でも起こります。それはどういうことか、簡単に説明をさせていただきますと、アナログは電波状況が悪くてもそれを見ることができると判断していたと。ところが、デジタルの場合は、あるところまではちゃんと見られるんですが、ある限界点を超えるとぱったり見られなくなる、これが新たな難視。これがシミュレーションによると現在三十五万世帯あるわけでございます。 現在、本当に見られないところはどこなのかという実地調査をしているところでございますが、と同時に、先ほど先生御指摘のように、国の責任においてありとあらゆる方策を講じております。例えば、中継局の整備、辺地共聴施設の整備。これは今まであり得なかったことなんですが、新設の場合三分の二を補助するだとか、あるいはまた高性能アンテナへの補助を新たに三分の二を申請する。そういったいろいろな手だてを講じてこの対策に手だてを打って、そして万全を期していきたいと考えております。そのほかにも、衛星によるセーフティーネットも考えております。 以上でございます。
○関口昌一君 この新たな難視地区の対応についてということでいろいろ質問が出てくるということは、結局、負担増にならない、負担増になった場合、いかに国がセーフティーネットしていただけるかということであるかと思います。しっかり対応していただくように要望させていただければと思います。 そして、NHKは、平成二十二年度予算にテレビ放送の完全デジタル化に向けた取組に対する経費として七百十五億円を計上しておりますが、完全デジタル化に向けた受信環境整備の推進などについて、会長の御決意を簡潔に伺えればと思います。
○参考人(福地茂雄君) 完全デジタル化に向けましては、私ども放送事業者としての送信サイドの問題とそして受信サイドの問題と、両方あると思うんですが、送信サイドの問題につきましては、中継基地の設備工事というのはほぼ計画どおりに進捗をいたしております。 問題は受信サイドの問題ですが、受信サイドの問題といってほうっておくわけにはいきません。まずは、一つは周知広報の問題と、もう一つは具体的な支出、経費をどれだけお手伝いできるかと、二つあろうかと思います。 周知広報の問題につきましては、今までのように全国一律の周知広報から、今極めて地域地域の課題を解決するような周知広報に内容を変えました。それから、今まではスポットが中心でございましたけれども、今度は番組とかそういったものも周知広報に加えてまいりました。 それと同時に、経費の負担の問題でありますけれども、共聴の一部の調査とか、そういったものに対しての一部の補助でありますとか、それからケーブルテレビに加入するための一部の補助でありますとか、それからより高性能のアンテナを付けるための一部の補助でありますとか、そういった補助についても予算の追加をいたしました。 それから、私自身も、これは総務省のデジサポ、全国十八か所回りまして、非常に難しいところについては、それぞれの問題点を聞き出してNHKの技術の方に連絡をすると、そういったことも私自身も努めておるつもりでございます。 以上でございます。
○関口昌一君 しっかり対応していっていただきたい。それだけの予算を組んでいるわけでありますので、頑張っていただきたいと思っております。 アナログ放送の一時停波について質問したいと思うんですが、総務省の政務三役会議ですか、長谷川政務官がアナログ放送の一時停波について事務方に検討を指示したというコメントが、新聞記事が出ておりましたけれども、現在の検討状況について長谷川政務官にお伺いいたします。
○大臣政務官(長谷川憲正君) 今、関口委員御指摘のとおりに、アナログ放送の一時停波ということについていろいろ検討をお願いをしております。 これは、委員よく御存じのとおりに、アメリカでもアナログ放送をやめますときに、何回にもわたってこうした一時的に放送を、実際に電波を止めるということではなくて、あたかも電波が止まったかのような、通常の番組ではなくて、そこに、これでアナログ放送が中止になりますというような画面が出たり、あるいは砂あらしのような場面を流して、このテレビではデジタル放送が受信できないですよということを認識をしていただくということをいろいろやって効果があったというふうにも伺っております。 さきに、我が国でも石川県の珠洲で同じように停波の実験をやらせていただきまして、最初が一時間、二回目は四十八時間にわたって停波をいたしまして、地元の皆さんに注意喚起をしたということでございます。 いずれにしても、来年の七月でアナログ放送が中止になるわけでございますので、今御覧になっているテレビでデジタル放送に切り替わってしまったときに本当に映るのか、そのことを受信者自らが認識をしていただく必要があるだろうということで、いろんなやり方を今工夫をしていただいております。 聞くところでは、昨日からNHKでは放送の画面の一番下のところに黒い帯を入れまして、そこに、このテレビではアナログ放送しか見られませんよと、デジタルになると見られなくなりますよという趣旨のことをお出しになっている。民間放送もこれからそういうお取組をなさるということでございますので、それが大分効果が上がるだろうとは思いますけれども、重ねて、停波に似たような状況を短時間つくって注意を喚起するというようなことについても今検討をお願いしているところでございます。
○関口昌一君 今政務官の方から、石川県の珠洲市ですか、二回ぐらい対応したということでありますが、あの地域というのは何か海沿いで非常に環境のいいところだということで、先ほどビル陰の問題とかいろいろあったり、話が出ておりまして、いろんな形で検討を加えて、後で問題が起きてこないようにしっかり対応していただきたいと思っております。 次は、NHKのさいたま放送会館の移転の構想についてちょっと質問させていただきます。 この委員会においても、埼玉の佐藤委員やまた行田委員もいらっしゃいますので、昨年の十月の新聞報道で、四十年以上にわたってさいたま市の旧浦和市街の顔の一つでありましたNHKのさいたま放送会館がJRの大宮駅の東口に移転する構想が進んでいるというような新聞報道がございましたけれども、NHKとしてはこの会館の移転構想を進めておられるのかどうか、まずお伺いいたします。
○参考人(福地茂雄君) 過日、さいたま放送局長から私のところにも打診ございまして、候補地についての私の意見を求められました。 私は、いろんな面から見て、今の立地の予定はいいんじゃないか。ただ、これから詰めないといけないことがたくさんございますけれども、私も浦和に長く住んでおったことがありまして、あの辺土地カンがございますので、このさいたま放送局側の提案についてはいろんな交渉を進めてよろしいというふうな了解は出しております。 以上でございます。
○関口昌一君 地域とのかかわりとか、そうした各都道府県にNHKの施設があるわけでありまして、是非NHKとして、地域社会とのかかわり方や、またNHKが地域社会に果たす役割等も十分考えてすばらしい会館を造っていっていただきたいと思いますが、そのことを含めて。
○参考人(福地茂雄君) 地域の活性化というと大変おこがましゅうございますが、地域とともにNHKの放送局があるということは、私は極めて重要なことと思っております。 「放送局のちから」、今進めております三か年の経営計画の九つの方針の中に、各放送局長、全国に五十三ございますが、地域の力になる、放送局が地域の力になるということで、各放送局長が、私の局はこういうふうな取組をしますということをホームページで公表いたしております。これは、一つは地域の拠点となると同時に、一つは放送上の問題として、今まではローカル放送をローカルでするのは当たり前でございましたけれども、今はローカルの情報を全国に、場合によってはローカルの情報を、今NHK、国際放送ございます、日本の地域の元気を国際情報としてというところまで取り進めるように取り組んでおります。
○関口昌一君 もう時間があと少しになったので、障害スポーツの放送に対するNHKの姿勢についてちょっと質問したいと思うんですが、ちょうどバンクーバーのオリンピック、さらにパラリンピックが開催されました。オリンピックの放送に関しては、民放を含めて、録画も含めて一日中放映をしていただいたと。日本選手の活躍も皆さんが非常に注目したところでありますが、パラリンピックにおいても、NHKの元職員の大日方選手を含めて多くの選手が活躍されて十一個のメダルを獲得されたと。 この放送時間が、残念なことに一時間以内で開会式、さらにアイススレッジホッケーは、決勝に日本が進んだ関係もあったんだと思いますが、深夜生放送があったと。そして、毎回この放送枠は総合と教育で二十五分ぐらいのダイジェストで終わったということでありますが、私は、障害者の方々がやっぱりこうしてスポーツを通じて活躍されている場面を多くの国民の皆さんに知ってもらうという、大変重要なことであるかと思いますが、今回のパラリンピックの放送に関してNHKはどのような姿勢で取り組んでまいったか、また今後、障害者スポーツに対しての放送にどのように取り組まれるか、質問させていただきます。
○参考人(福地茂雄君) 今回のバンクーバーのパラリンピックにつきましては、NHKとしてはトリノとほとんど同規模でやろうという方針で取り組みました。結果としては、しかし二十七時間でトリノを上回ることができました。 具体的なこれからの考え方でございますけれども、今度のバンクーバーもそうでございますが、現地の放送機関が制作する映像のうち、すべての種目が生の競技映像として提供されるわけではございませんで、またパラリンピックでは、障害の種類や程度によってカテゴリーやクラス分けが行われるといったことで一般に余りなじみのない特別なルールがあるんですね、当然でございますが。このため、ニュースや特集番組でルールや競技の説明などを丁寧に伝える、それから、選手の活躍をダイジェストで放送して、より視聴者に理解されやすくしたという報告が来ております。 また、今大会では、日本がアメリカと対戦したアイススレッジホッケーの決勝は視聴者の関心にこたえるために急遽生放送をやったと。早朝の時間でありながら、多くの視聴者が熱戦の模様を御覧いただいたというふうにも聞いております。 以上でございます。
○関口昌一君 こうした機会をとらえて、是非今後も、障害者の方々に対する、スポーツの活躍も通じて、放送時間もまた延長も含めて考えていただきたいと思いまして、この要望を最後にさせていただいて、質問を終わらせていただきます。
○二之湯智君 自民党の二之湯智です。 私で十番目の質問でございます。多くの方があらゆる角度から質問されました。できるだけ重複を避けた質問をしたいと思います。 まず、三月十九日に札幌地方裁判所は、受信契約を結んでいるのに四年四か月分も受信料を滞納しておる、それに対しましてNHKは十二万円の請求した訴訟の判決で、NHKの側の請求を棄却いたしました。 NHKの受信契約は世帯ごとに契約することになっております。夫婦が同じ屋根の下で生活しておれば、夫婦のどちらかが契約書にサインをすれば、それで私たちは十分事足りると思っておるんでございますけれども、今回の判決はそうでなかったわけでございますけれども、この判決をどのように受け止められているのか、そして今後の法的手続はどのようにされるのか、まずお伺いしたいと思います。
○参考人(大西典良君) お答え申し上げます。 NHKとしては、御夫婦でお暮らしの場合は、放送受信契約に民法七百六十一条の夫婦の日常家事債務の連帯責任が当然適用され、奥様が夫名義で受信契約をした場合においても契約は有効で、夫に支払責任が生ずるというふうに考えております。 札幌地裁の判決は、受信契約の締結義務を否定しているわけではございませんが、妻への代理権の授与及び追認は認められないとする事実認定、並びに放送受信契約に民法七百六十一条の規定の適用はないとする独自の判断をしております。これは相手方の個別の事情を一方的に認めた極めて遺憾な内容であるため、即日、札幌高裁に控訴いたしました。
○二之湯智君 NHKの受信料でございますけれども、平成十六年の公金不正の問題あるいは二十年にはインサイダー取引、特に十六年の公金不正の事件からずっと支払率が低下いたしまして、最近、地域スタッフの皆さん方の努力のおかげで徐々に回復はしてきているわけであります。しかし、最近は集合住宅が都市においては非常に増えておりますので、大変受信契約も苦労が多いんではないかと思うわけでございます。 NHKの受信料は、法律では義務でありますけれども、支払は義務でない、また罰則もないと。こうなりますと、幾らNHKが三か年計画で七八%を達成しても、あとの二二%の人というのは絶対払わないと、大体こういうことですね。これでは、大変受信料の負担の公平という観点からどうしても納得できない部分があるわけでございますけれども、支払義務化についてどう思われるか、原口総務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(原口一博君) 二之湯委員には、総務政務官もお務めいただいてありがとうございます。 その上で、NHKにおいては、一層の信頼回復と現行制度の下で最大限に受信料の公平負担の徹底に引き続き努力していくことが大切だと考えております。 この受信料の支払義務化は、公共放送としてのNHKの自主自律という性格に深くかかわる問題でございます。ですから、慎重な議論が必要だと私は考えております。これは先ほど特殊な負担金であるということを申し上げましたが、これは協会の放送を受信することができる受信設備を設置した者は、実際に放送を受信し視聴しているか否かにかかわらず協会と今委員がおっしゃるように契約し、受信料を支払わなければいけないということでございまして、この意味で、受信料は放送の視聴に対する対価ではないわけです。 一方で、協会は、あまねく全国に豊かでかつ良い放送番組を提供するために設立された公共的機関であり言論報道機関であることから、その財源は、あまねく全国に放送することを可能とするものであるとともに、国や広告主等の影響をできるだけ避け、自律的に番組編集を行えるものとする必要があり、このことを実現するために、強制徴収となればこれ税と同じになってしまいます、税や広告収入ではなく、特殊な負担金である受信料制度によることが望ましいと判断したものでございまして、先ほども答弁いたしましたが、日本のこの制度は諸外国と比べて大変理想を追っている制度でございまして、視聴者との信頼関係、これが最も重視されている制度だというふうに私は考えております。
○二之湯智君 三か年計画では、これからのNHKの計画では、平成二十三年度末には七五%、そして二十五年度末には七八%までこの支払率を達成すると、こういうことでございますね。この数字は諸外国の放送局と比べて高いのか低いのか。 さらにまた、日本には約五千万世帯があると言われておりますけれども、平成二十年七二%、これを七八%まで上げていこうと、六%上げなきゃいかぬと。一%が五十万世帯でございますから、これから三百万世帯の方と新たに受信契約をしなければこの数字が達成できない、こういうことなんですね。なかなか今日、先ほど申しましたように集合住宅が多うなってまいります、大変難しい数字だと思いますけれども、こういう難しい数字を掲げられたその根拠は何でございましょうか。
○参考人(福地茂雄君) まず、諸外国に比べて高いのか低いのかという点につきましては後ほど大西理事の方から御説明させていただきますけれども、まずこの支払義務と現在の契約義務のことでございますが、支払義務にこしたことはありませんが、しかし、放送法を改正して支払義務に移るためにはやっぱり国民的な論議、それからやっぱりその了解が必要かと思います。私どもといたしましては、かつて、現在のやり方、契約義務化の中で七九%台は達成したことがございます。現在の水準からいけば、まずはやっぱりそこまでは我々の営業努力でやっていきたいと、そういうふうに考えております。 それから、契約をしない人たちに対する民事手続に入るということもこの一年でやっと全県レベルに広げられるようになってまいりました。やっぱり民事手続に入るといった段階で既に契約していただけるということが随分増えてまいりましたので、全局的にこういった体制をしきまして、まずはそちらを徹底してまいりたい。その次の段階で、御指摘のようなことについてはやっぱり検討してまいりたいと思っております。 以上でございます。
○参考人(大西典良君) 追加してお答えを申し上げます。 NHKでは諸外国の支払率を正確に把握はしておりませんが、日本に比べて支払率は高いというふうに推測しております。例えばBBCには、電器店などに対する受信機の購入者の通報義務、あるいは郵便局のファイルの活用、不払者への罰則規定など、環境が整えられています。 日本と諸外国の支払を一概に比較することは難しいのでありますが、先ほど会長から答えさせていただきましたが、二十五年度に支払率を七八%までに高めるという経営目標は、支払率を平成十六年に発覚した不祥事以前の水準に取り戻すということでありまして、決して到達できない水準だというふうには考えておりません。 以上でございます。
○二之湯智君 一生懸命努力をお願いしたいと思います。 それで、平成二十四年度から受信料一〇%を還元すると、このように明言されておりますですね。私は、そのお金を還元するよりも、むしろ、例えば番組の質の向上とか、あるいはこれからの新しい放送技術の開発ということにそのお金を投資した方がいいんではないかと、このように思うわけでございますけれども、これはNHK自身の意向なのか、それとも経営委員会の意向が反映しているのか、その点をお伺いしたいと思います。
○参考人(福地茂雄君) この一〇%還元の問題は、これは三か年計画の目的ではございませんで、三か年計画の目的は、御指摘のとおり、いい放送をする、今後の効率化のために、放送品質を上げるために技術開発をする、それから受信料を、公平負担のために契約率を上げていく、それで効率化を進める、そういったことがこの三か年計画の目的でございますので、この目的をしかし達成すれば、結果的にこの一〇%の還元ができるはずだという経営委員会の判断に基づいて動議可決されたものでありますが、私どもといたしましても、いずれにしても、やっぱり効率化を進めて何らかの形で視聴者に還元していくことは必要だと思っております。 ただ、その前提が放送品質を落としてということがこれはあってはならないことで、私は二年前に会長就任のときに公約をいたしましたのは、いい番組をするための放送の制作費のカットはしない、コストカットはしないということを職員に明言しておりますが、私どものNHKが視聴者とつながっておりますのは、正確で迅速な報道と、それから良質な番組を通じて視聴者とつながっております。これはきっちりと守っていきたいと、かように思っております。
○二之湯智君 NHKがこれから取り組む中で環境問題ということも大きな柱だと、このように伺っております。 それで、政府が目指す二〇二〇年までのCO2二五%削減、これについてNHKもエネルギー効率などを高めていくと、このようにおっしゃっているわけでございますけれども、私は今の放送時間、非常に長いんではないかと。これも少し縮めることによってエネルギーの消費を減らしていく、こういうことも一つの方法だと思いますけれども、これについて御意見をお伺いしたいと思います。
○参考人(日向英実君) お答えします。 二十四時間放送を今しているのは、総合テレビとそれから衛星の第一、ラジオの第一、FMなんですね。この四つのチャンネルにつきましては、先ほどもありましたけど、災害報道という観点からいいますと、二十四時間いつでも情報を流すということがやっぱり必要だというふうに考えております。 一方で、教育テレビ、それから衛星のハイビジョン、それからラジオの第二放送については、今深夜時間帯で三時間から五時間程度の放送休止、停波をしております。これにつきましては、教育テレビにつきましても、毎年度、少しずつ放送時間を短縮しておりますし、ラジオの第二放送についても、少しずつではありますけれども放送時間短縮を今始めているところです。 ただ、一昨年でしたか、一度教育テレビを半日ほど休みました。そうしますと、やっぱり相当視聴者の方々から、なぜ放送をやめるのかという御意見もかなりたくさんいただきましたので、放送時間については、視聴者の意向、ニーズも含めながら進めていきたいと。 それから、短縮だけではなくて、NHKが使う電力のソースをなるたけ、例えば太陽光発電とか別の電力源を開発していくというか、それを増やしていくということも併せてやっていきたいというふうに思っております。
○二之湯智君 今日、それぞれの人のライフスタイルも変わりましたから、皆さん一斉に十二時前に寝るというようなそういうようなスタイルじゃございません。朝方まで一生懸命起きて働いている方もいらっしゃいますから、そういうことではテレビも必要だと思いますけれども。 かつて、余り古い話をすると年がばれるんですけれども、石油危機というのがありましたですね。あのときにはたしか十二時で放送が終わったと思うんですがね。あのときなんかはやはり恐らく視聴者からそんなに苦情がなかったと、それは大変だと、これはもう協力しなきゃいかぬと。ある意味においては、あのときは一時的に石油の値段が高騰したとか入ってこないかも分からぬというようなことですけれども、今度はもっと地球全体の、人類全体の環境問題だと、こういうことから考えると、私はもう少し、なぜNHKが番組まで短縮しているのかということをむしろ国民に危機意識を浸透させるのにいい方法ではないかと、こう思ったりするんですが、いかがでしょうか。
○参考人(日向英実君) 先ほど申し上げたように、例えばある一日を決めてやってみるとか、皆さんの御理解をいただくようなやり方をこれからも考えていきたいと思いますし、環境問題については継続的にNHK取り組んでおりますので、その一環として、NHK自らの取組も含めてきちっと視聴者の方に説明できるような機会をつくっていきたいというふうに思います。
○二之湯智君 私、最近、ずっと地方を回っておりますと、もう本当に地域社会には若者の姿見ません。子供の本当に遊んでいるきゃあきゃあ言っているような、そういう声も聞こえてこないんですね。私は、この先、日本社会ってどうなるんだろうと、このような非常に強い危機意識を持っておるわけです。やはり、地方、地域が元気が出てこそ日本全体の元気が出てくるんではないかと、このように思うわけです。 それで、ちょうど今年は明治四十三年生まれの人が百年なんですよね。明治維新からあと十年で大体百五十年。日本は本当に一生懸命近代化に努力されて、先人の努力で今日の先進国の仲間入りしたわけでございますけれども、私は、歩いておりますと、中央で活躍した政治家よりも、あるいは地方で一生懸命頑張っている人の方がやっぱりいまだに住民の人にとっては大変な大きな存在なんですね。だから、そういう人たちにやっぱりスポットを当てて、そして若者たちに、我が町からこんな立派な人が出たんだと、こんな方たちがこの地域の近代化のために努力したんだということをひとつ掘り起こしていただきたいなと。 せんだって、私はちょっとテレビをひねりましたら、「歴史秘話ヒストリア」、それで新島襄の奥さんの新島八重を取り上げていられましたですね。それで、私は、この新島八重よりも、お兄さんの山本覚馬という盲目の人で、そして京都の近代化のために歴代の知事にいろんな策を授けたという、そういう人なんかを取り上げてもらった方がよかったかなと思うんですが、そういう方がいっぱいいらっしゃるわけです、全国に。 そして、そういう人たちにスポットを当てることによって、若者に自分たちも地域のために頑張ろうというような刺激を与えるような番組を作ってもらいたいなと、それがNHKの大きな役割でもあるんじゃないかと、こう思ったりするんですが、会長と大臣と、両方にお伺いしたいと思います。
○参考人(福地茂雄君) 現在、地域は、厳しい経済情勢とかあるいはコミュニティーの崩壊とかあるいは高齢化、そういったことで極めて厳しい局面にあると思います。 そういった中で、地域を元気にする、これはNHKだけの課題ではございませんけれども、NHKにおいても地域の元気を取り戻す。とりわけ、私よくNHKの中で言うんですが、今、方言を使う若者がいなくなりました。私は、言葉というのは、言語文化というのは極めて地域を代表する文化だと思うんです。先般もラジオの方に頼んで、宮沢賢治の「風の又三郎」を東北弁で放送してよと、実際にやったことがありました。林隆三さんにお願いをして、あの人は東北出身でいらっしゃいます、東北弁でやっておりました。 私は、NHKのアナウンサーは標準語を使えということは言いません。標準語というのは今何が標準語か分からないけど、しかし美しい日本語を使ってほしい、それからそれぞれの方言というものを大事にしてほしいと。 これは言葉だけの問題ですけれども、地域にうずもれたいろんな伝統文化でありますとか伝統芸能とかあります。そういったものを掘り起こすというのもNHKの大きな仕事だろうというふうに思っております。御指摘のとおりだと思います。
○国務大臣(原口一博君) 全く二之湯委員と同じ思いを持っております。 地域を支え、地域のために活躍された方々にスポットを当てて、そしてその方々の歩みやあるいは御苦労を地域で知るということはもう極めて大事でございます。そしてまた、日本にはそういう方々が数多く、先ほど三名の方をお話しになりましたけれども、いらっしゃいます。 公共放送としての役割もそうですし、私が今、緑の分権改革で申し上げていることもまさにそこであります。地域の生き様、地域の支え方、あるいは地域ではぐくんでいく教育、歴史、伝統の重み、こういったものをしっかりと伝えていくことが大事であるというふうに考えておりますので、総務省としても緑の分権改革を中心に更にこれを加速させていきたいと思いますので、御指導をよろしくお願いいたします。
○二之湯智君 終わります。
○澤雄二君 公明党の澤雄二でございます。 最初に、震度五弱以上の地震が起きたときに緊急地震速報という画面が表示をされますが、この緊急地震速報の画面表示は、実はデジタル映像になるとアナログよりも表示が遅れるという問題がございます。これについて最初に質問をさせていただきます。 緊急地震速報というのは、地震が起きたときに震源地から地震波が伝わってまいりますが、二つの波があって、最初にP波という、縦揺れですね、小さな揺れが伝わってきます。その後、S波ですね、本揺れ、本震、横揺れとも言いますが、これが大きな揺れで、これが被害をもたらします。このP波とS波は伝わるスピードが違いますね。このスピードの違いを使って地震速報を出そうと、今やっていらっしゃるのがそれなんですが。P波って最初の小さな揺れは毎秒六キロで伝わります。その後、本震、被害をもたらす大きな揺れは毎秒三キロで伝わりますね。この時間差をいち早くつかまえて地震速報をしようと。だから、六十キロもし離れているとすれば、原理的にですよ、計算上は、十秒間早く最初の波をつかまえて大きな揺れに備えることができると。この十秒間で心構えをしてもらおうと。例えばエレベーターを降りることができるかもしれない、場合によったらドアを開けたり窓を開けたり机の下に潜ることができるかもしれないと、そのために緊急地震速報、今出されていると思いますが。 でも、これ、デジタル化されると少し問題が起きます。アナログテレビとデジタルテレビを同時に見ていると時間差があって、デジタルテレビが遅れているという問題、皆さん御存じだと思いますが、この緊急地震速報の表示も遅れますよね。これがNHKの緊急地震速報、(資料提示)撮れますか、でありますが、この画面表示が二秒から三秒アナログより遅れると。十秒間の間の二秒から三秒ですから、これは相当大きな問題だと思っております。 今、NHKではこれをどういうふうに対応するかというのを検討されていると思いますが、どうされるお考えですか。
○参考人(永井研二君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、デジタル放送は多くの情報を圧縮して、また受信機で広くするということのためにどうしても時間が掛かってしまう、通常ですと一・六秒からそのぐらい遅れてしまうということになります。 このデジタル放送における緊急地震速報の迅速化については、総務省が電波産業会に技術検討を要請しまして、その結果、去年の九月に複数の手法が示されております。 NHKは、今の受信機でも対応できると、それから非常に迅速に提示できるという文字スーパーを利用した手法、これを使うことにしております。これによって、アナログ放送とほぼ同じようなタイミングでデジタル放送でも地震速報を出せるというものでありまして、既に本部等ではこの夏まで、全国では秋までに整備を終えるということで今準備を進めているということであります。
○澤雄二君 テレビを見ている方は今のことでよく分かったかどうか分からないと思いますが、要するに、デジタル方式というよりも、今のアナログでスーパーを出していますと、同じ方式でスーパーを出すからアナログよりも遅れるという問題は解決しますと。それを全国的には今年の暮れまでに整備しますよということでよろしいですね。しっかりやっていただきたいと思います。 それから、これ撮ってもらえますかね。視聴者の方に確認をしてほしいと思いますが、最初にこの赤いスーパーが出るんですよね。その後に地域が出てくるんですね。この地域が出るのに、赤いスーパーよりも一秒から三秒遅れて出ますよね。だから、国民はこの赤いスーパーが出たらもうすぐ心構えをしろということですよね。そういうことも知っていただいた方が役に立つのかなというふうに思います。 次に、予算委員会などの国会中継、国会審議の中継、この画面についてちょっと質問をさせていただきます。 資料二を見ていただきたいんでございますが、これは配置図であります。第一委員会、予算委員会が開かれる委員会の配置図であります。 資料三を御覧ください。これですけれども、会長、資料をお配りしていますか。資料三ですね、資料三の映像、これは問題映像じゃありません、これは単に委員会の絵を撮っただけですから。これは、その配置図にあるNHK1と書いてあるカメラで撮った映像であります。つまり、何が映っているかというと、質問者の顔が横顔か後ろしか映らないんです。どんな表情か分からないですね。 資料四を御覧ください。これが資料四です。これはモデルがいいと思いますが、資料四でありますが、これはカメラの配置図で国会カメラAと書いてあるところで撮った映像であります。これはいわゆる院内テレビといって参議院が独自にやっている国会放送の映像でありますが、これはNHKもただで幾らでも提供されている映像でございます。ところが、NHKの予算委員会の中継を見ていますと、この上の質問者の表情が見えない、この映像をほとんど使っていて、この正面の顔で、質問者の顔が見えている映像は全くと言っていいぐらい使わないんです。 それで、私は計ってみました。三月十八日の予算委員会の集中審議、一体どれぐらい使うんだろうかと。午後一時から二時の間ですが、一時間で、会長、質問者の表情が見える、怒っているのか、笑顔で言っているのか、どういう顔をして質問しているんだと、この表情が見える映像、一時間の間にNHK中継はどれぐらい使ったと思いますか。勘でいいです、質問通告ないから。
○参考人(福地茂雄君) 全く分かりません。申し訳ありません。
○澤雄二君 勘で。
○参考人(福地茂雄君) 半分ぐらいでしょうか。
○澤雄二君 大臣、どうですか。
○国務大臣(原口一博君) この御質問の流れからすると、ゼロではないかと推察されます。
○澤雄二君 幾ら何でもゼロはありませんが、この映像を使ったのは一時間の間に三回、合わせて三十秒であります。 私、前職、テレビニュースのプロデューサーをやっておりました。一時間の番組で中心人物であるこの質問者の表情が、顔が見れない、どんな表情をして質問しているのか分からない。言ってみれば、後ろと横からしか映像がない。これはプロデューサーとしてはあり得ない状況なんです、一時間の番組の中で。我々の言葉で放送事故と言いますが、こんなものばっかり送っているのは、まさにこれ放送事故なんです。常識の外であります。 何でこんなことをいつまでも続けているのかということを、報道現場御出身でプロデューサー経験もある今井副会長にお答えいただきたいと思います。
○参考人(今井義典君) 先生御指摘のとおり、参議院の第一委員会室からの国会中継では、現在NHKのカメラを基本に放送しております。御指摘のとおり、国会テレビのリモコンカメラも設置してありますけれども、この中継映像には随時スーパーが入るなど、NHKにとっては映像を切り替えるタイミングなど映像を構成していくことが難しい点が幾つかございます。したがいまして、長い時間使用するのが難しくて、現在は最小限の使用にとどめております。 NHK側のこうした事情につきましては国会テレビ側でも御理解をいただいておりまして、スーパーの入らないいわゆるクリーンピクチャーで映像を提供していただけるような設備の更新をすることも検討中と伺っております。これが実現いたしますれば、国会テレビの中継映像もより使いやすくなり、いい映像をお届けできるというふうに期待しております。
○澤雄二君 今、今井副会長がお答えになったとおりであります。 よく聞くとそんなことは理由にならないということはあるんですが、今日は時間がないから申し上げませんが、参議院の広報と話をしました。衆議院では既に、我々の専門用語ではシロ送りと言いますが、スーパーの入っていない映像、これを衆議院ではNHKに送っているそうであります。なぜか参議院は設備更新が遅れていたので、これからやりますと、この国会が終わってから。次の臨時国会にはシロ送りができるように間に合わせると言っていますので、会長、この秋からの国会中継はちゃんと質問者の顔が正面から見える、これが中心で放送していただけますか、約束をしてくれますか。
○参考人(福地茂雄君) リモコンカメラの件につきましては、今日は何か正面から映っているようでございますが、この件につきましては国会側と、原則、NHKの基本といたしましてはNHKのカメラで撮るということが基本のようでございますけれども、今御指摘のように、後ろ姿ばかりではお顔も拝見できないということで、今国会側と打合せをしておるようでございます。何とか実現につきましては日向放送総局長から……
○澤雄二君 やると言っているんです。設備を更新すると言っていますから、秋からやっていただけますかと。
○参考人(福地茂雄君) できるそうでございます。
○澤雄二君 是非よろしくお願いします。 元プロデューサーとしてはこんな事故の映像を一時間も二時間も三時間も見せられてはたまらない。国民は受信料を払っているわけですから、こんな国民をばかにした映像はありません。なぜ今まで気が付かなかったかと私もちょっと反省をしております。 それから次に、NHKがおととしから新しい事業で始められたアーカイブ・オンデマンドですか、この事業の収支について伺います。 このオンデマンド事業というのは、一度放送したNHKの番組をパソコンだとかアクトビラといったテレビでお金を払ってもう一回見ることができるという、こういう事業だというふうに思いますが、最初に、去年から事業始まりましたが、今年度の一番最初に見込んでいた当初予算では幾ら収入があるはずでしたか。
○参考人(日向英実君) 当初の見込みですと、今年度は二十二億円の収入見込みを最初立てておりました。
○澤雄二君 今年度はあしたで終わりますが、見込みで、実際はその二十二億六千万は幾らになりそうですか。
○参考人(日向英実君) 実績でいいますと、三億円程度にとどまるという見込みです。
○澤雄二君 それでは、今年度の赤字は幾らになりますか。
○参考人(日向英実君) 全体の収支でいいますと、約二十二億円程度になる見込みでございます。
○澤雄二君 当初見込んでいたのが二十二億六千万、しかし実際は三億円しか入ってこなかった。それで今年度だけで二十二億、去年と合わせるともう三十七、八億赤字を積み上げているんだと思いますが、会長、どうしてこんなに見通しを誤ったんでしょう。会長でいいのかな、NHKでいいです。
○参考人(福地茂雄君) オンデマンドの採算につきましては、当初は慎重に検討したつもりでありますけれども、やはり全く新しい事業であるということで、こういった採算見込みを誤ったということに尽きると思います。
○澤雄二君 なぜ誤ったのかということをお聞きしたんですが、まあいいです。 難しい問題なので聞いていきますが、なぜこういうことを聞いているかというと、放送法が二年前に改正されて、本来受信料というのは番組制作しか使えなかったんだけれども、この新しい事業に貸し付けることができるというふうに放送法を変えました。だから、今受信料を借りてやっているんです。この赤字を積み上げていくと将来受信料に跳ね返ってくるおそれもあるから私は今質問させていただいているわけですが、それでは、見直して来年の収入見込みは幾らですか。
○参考人(日向英実君) 今、十一億円というふうに見込んでおります。
○澤雄二君 今年度三億円で、来年度十一億三千万円ですね。そうすると、大体四倍売上げ伸ばさなきゃいけない。普通の一般の事業で一年間で売上げを四倍に伸ばすということはまずあり得ない、よっぽどのヒットがないと。どうやって四倍に増やすおつもりですか。
○参考人(日向英実君) 去年の秋ぐらいから、非常に厳しい状況という認識はもちろんございますけれども、その中で様々な取組を行ってまいりました。今年に入ってからも一部の料金の値下げ、それからコンテンツの強化とか、それから見逃し期間の拡大とか、様々な試みをやっておりますけれども、今年に入って、例えば会員数の増加、それからいわゆる契約者数、お金を払っていらっしゃる方の数が急激に伸びてまいりました。 もちろん、簡単な目標だというふうには認識しておりませんけれども、これから様々な施策がだんだん実っていく時期だというふうに思っておりますので、とても実現不可能という数字というふうには認識しておりませんけれども、かといって簡単な数字だというふうにももちろん思っておりません。
○澤雄二君 確かに増えています。減っていればもうこれ絶望的なんですが、確かに増えています。でも、四倍に増やすんですよ。今までもいろんな工夫をされてきて、過渡期だとおっしゃいましたが、それを四倍に増やすということはすごく難しいんだと僕は思います。 このオンデマンド事業というのは実は物すごく難しい、ビジネス予測が。普通、テレビ放送の場合、例えばフジテレビだと月曜九時、月九というのは人気ドラマでありますが、この収入、コストを考えるときには、一本放送して幾ら、再放送を放送して幾ら、DVDを売って幾ら、グッズを売って幾らって、全部収入を計算してコストを計算するんですね。ところが、このオンデマンドのコンテンツはデジタルコンテンツに変わりますから、もう一回、大臣、著作権の処理をしなきゃいけない、新しく取らなきゃいけないんです。でも、新しく取った著作権料は安くありません。ですから、それに掛けたお金で何人見に来てくれるかという予測は物すごく難しいんです、テレビの視聴率みたいなのがありませんから。たくさん作れば作るほどその予測は難しくなる、つまりサービスを増やせば増やすほど。 「龍馬伝」は初回が九千人だとおっしゃっていましたよね。一回三百十五円ですから、これで計算すると二百八十三万の収入にしかならないんですよ、一本で。「篤姫」は五千回だとおっしゃっていましたから、これはもっと安い。一本百五十七万円です。これで権利処理ができているとはとても思えません。一番いい視聴率の番組、ですから一番見に来てくれる可能性の高い番組でこの有様です。もっとほかのドラマ、数字聞きましたが、とても怖くて言えないのでここでは公表しませんが、いろんな番組を、コンテンツを著作権取り直して、放送すればするほどこのビジネスは赤字になっていくんであります。 民間放送が単月黒字と言っていますが、様々な工夫をしています。日本テレビはコマーシャルを乗っけています。NHKはスポンサー付けられません。TBSは自社サーバーを持っていませんから、その中で高視聴率の番組だけを安く供給しているので何とか黒字になった。フジテレビも過去の高視聴率番組だけです。しかも、ワンコイン祭といって一本百円で提供しています。それで何とか黒字。今のNHKのビジネスモデルでは、これは永遠に黒字にならないと思います。 一つだけ最後質問します。新しい事業計画の見直しで、単年度黒字は何年ですか。そのときに累損は幾らになりますか。
○参考人(日向英実君) 今の見込みですと、単年度の黒字は平成二十四年度でございます。このときの累積の損失額は六十五億円を見込んでおります。
○澤雄二君 あと三年で、大臣、六十五億累損です。しかも、このときの収入で計算すると、今年度の見てくれたお客さんの二十七倍、三年間で増やさなきゃならないんです。あり得ないと思います。だから、こう累損を積み上げていくと、最初に申し上げたように、放送法を改正して、受信料をこっちに貸すことができるようになりましたから、この赤字を解消する方法はありません。受信料に跳ね返ってくる可能性がある、おそれがある、心配がある。それでなくても、高齢者だとか低所得者は受信料を下げてくれって願っているわけですから、その人たちから見たらとんでもない話であります。 時間が来ましたので、短く会長と大臣、この事業をこれからどうやって軌道に乗せるかという決意を聞かせてください。
○参考人(福地茂雄君) 新しい時代のサービスとして、NHKはまず視聴者の使いやすい便利なものにする、これが公共放送NHKとしての使命の一つであろうとも思っております。 NHKオンデマンドの普及にはなお長い時間が掛かると考えておりますけれども、まずは事業の黒字化に向けて努力をしていきたいと思っております。 以上です。
○国務大臣(原口一博君) 大事な御指摘だと思います。映像資産の著作権処理、それから視聴の機会を国民に提供していく、極めて大事です。 NHKはある意味、知的財産の宝庫です。しかし、それを国民に届けるところのビジネスモデルがもう一つ工夫が必要だということで、例えばIPテレビが発達しているところでは、もうその放映直後に二次利用、今委員がおっしゃった三次利用、そして四次利用が決まっていて、それは即著作権者に対しても大きなメリットを与えている。そういう法整備も必要ですし、ビジネスモデルの刷新が必要だと。総務省としても、そこに向けてしっかりオンデマンド事業を支えるべく情報提供をしてまいりたいと、このように考えております。
○澤雄二君 終わります。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。澤議員に続いて質問をさせていただきます。 大臣、また会長、最近、やはり放送とか報道、あるいは通信の自由ということが非常に注目をされているんだろうなと思うんです。グーグルが中国で云々とか、そんな話も世界的規模で情報伝達の自由というものが大きく注目されている。また、先般ですか、台湾の国会に当たる立法院が乱闘があって、その映像をテレビ局が流したら、子供の教育上良くないというんでテレビ局に当局から罰金が科せられるという、そういう報道があって、まさかそんなことがあるのかなというように思った次第でございますが。 そういう関係からいって、先般、BPOの年次総会がございました。いろんな検討をし、かつ意見書も出されているようでございますが、この川端委員長、我々が出す意見書をもっと現場の方々に読んでほしいというようなことをコメントをされたようでございますが、これについて具体的に、NHKとして現場にどう周知するのか、あるいは当局として、総務省としてそれを民放を含めてどう徹底するのか、お聞かせいただきたいと思います。
○参考人(日向英実君) 委員長の発言、報告、それからBPOの決定内容といいますのは、放送倫理を私どもが学ぶ、それからそれを実行に移す上で非常に大事な資料というふうに申し上げられると思います。 NHKでは、BPOの決定それから報告などについては、本部の制作部局、それから全国の放送局に周知、配付をいたします。それから、放送倫理委員会というのがございまして、そこで現場の制作者の者たちの中で意見交換をしてみたり勉強会を開いたりというふうな形でやっております。 公共放送に携わる者にとっては、一層高い倫理観が求められる時代でございます。協会内部の様々な倫理規定、それからBPOの決定などを特に放送現場で働く若い職員にきめ細かく周知していきたいというふうに考えております。
○国務大臣(原口一博君) BPOはまさに自主規制機関でございまして、編集権の自由、放送、報道、表現の自由と、これを守るある意味でのとりでだというふうに思っています。 そこでの様々な御議論というのは、これは総務省としてどうするかということではなくて、それぞれの放送局において、今NHKの方からもお話がございましたけれども、しっかりとその意味を学び、そして徹底をしていただくことが期待をされているものだと、そのように考えております。
○魚住裕一郎君 今大臣御答弁ありましたとおり、本当に放送の行き過ぎといいますか、そういうようなことがあって、例えば人権上の問題が出たり、かといって行政の側からこれやっちゃ駄目よと言ってしまうと、あるいはこれどういうことだったのとやってしまうと、やはり放送と権力の行使という問題が非常に対峙するものですから、そこで本当にいい策としてこのBPOというのができてきていると私も承知しておりまして、大臣が今おっしゃった自由のとりでといいますか、放送の自由のとりで、それはまさにそのとおりだろうなというふうに思っております。 ところで、この二か月ぐらい前に大臣の御発言を質問させていただきました。取材に関して取材源を明らかにしろよというようなことで、ちょっとこれは取材の自由、表現の自由の侵害じゃないのという観点から質問させていただいたわけでございますが、今般、また総務省が在京民放各社に自殺報道を照会をするということがあったようでございます。東京の清瀬の市立中学二年生の女の子が二月に飛び降り自殺したと、これについて民放キー各局に対して報道内容を尋ねるメールを送っていたということでございまして、番組編集や報道の自由への介入につながりかねないというふうに新聞が言っているところでございます。 これはまず、今民放各社とありましたけれども、この自殺についてはNHKにもお問い合わせがあったんですか、NHKさん。
○参考人(日向英実君) ございません。
○魚住裕一郎君 これは、私もどういうようなお問い合わせがあったのかと、総務省の方からちょっとお取り寄せさせていただいたわけでございますが、問い合わせがまたすごいですね。清瀬市中学生の自殺報道の実施の有無、ありの場合は何月何日の何時から何時まで、その際、現場映像を使ったのかどうか、その女子中学生の遺影や生前写真、映像の使用の有無、あるいは遺書の読み上げの有無、遺書の映像の使用の有無、そういうような事細かに問いただしております。 私は、先ほど谷川先生が、本当に自殺防止のキャンペーンやらなきゃならない、これ社会の問題であり、国としても非常に関心があることは間違いないわけでございますが、一方で、映像の内容まで、報道の内容まで事細かに民放各社にお尋ねになるというのは、この事実関係は一体どういうことなのか。このメールについては撤回をしているというような話もございますが、ちょっとその辺の事実関係について総務大臣からお聞きしたいと思います。
○国務大臣(原口一博君) 本件については、元々自殺防止、私が自殺防止の閣内の委員でもございまして、その中でも様々な自殺防止策、ちょうど自殺防止月間ということでございまして、その中で課長が報道の内容を照会をしたものでございます。 特に、WHOの自殺予防・メディア関係者のための手引きというものがございまして、その中で、努めて社会に向けて自殺に関する啓発、教育を行う、自殺をセンセーショナルに行わない、当然の行為のように行わない、あるいは問題解決の一つであるかのように扱わない云々と十一ございます。その中でも、写真や映像を用いることにはかなりの慎重を期するとか、著名な人の自殺を伝えるときには特に注意を要する、自殺で残された人に対して十分な配慮をする、それから、どこに支援を求めることができるのかということについて情報を提供する、メディア関係者自身も自殺に関する話題から影響を受け取ることを知るなどというWHOのルールがございます。 これは、普通の生活をしている分には様々な自殺報道というのは影響を受けないとされていますが、心が疲れているときとか、あるいは病んだ方、そういった方々の命を守るためには大事な手引だとされておりまして、当該役所にいろんなものが来たのかも分かりませんけれども、事実内容を確認をしました。 しかし、その一方で、元々照会内容を正確に先方に伝えるための事務的なメールを出しており、その照会そのものを不要としたということでございますけれども、ただ、照会する側にその気がなくても、受ける側が報道への介入と感じたのであれば遺憾なことでございまして、私の方から、こうした照会の際には今後も十分に注意するようにさせたところでございます。 以上でございます。
○魚住裕一郎君 同じ自殺されたという事案があって、NHKには問い合わせしていないわけですね、同じ報道機関として。民放キー局だけやっているという。これはなぜなのかなということもございますし、今大臣は課長とおっしゃったけれども、新聞報道では課長補佐になっておりますよ。
○国務大臣(原口一博君) 課長補佐です。済みません。
○魚住裕一郎君 そして、これは当然、その当該職員個人名でメールは出していないんだろうと思うんですよ。総務省何とか局何とか課長補佐何のたれべえという形でしょう、当然、問い合わせですから。個人がぱっと出してみたって、何の返答するような義務もないよというふうになってしまうわけであって、だから受け取る側としては総務省としてそういうことなんだなというふうになる。 だけれども、私は先ほどBPOの話をしましたけれども、本当にこの内容にわたってはかなり今まで、文字どおり、報道、放送の自由のとりでとしてのBPOとかあることをかんがみても、もちろんWHOも分かりますよ、だけれども、かなり神経使って今までやってきたんじゃないでしょうか。 私の知るところでは、民放のある報道のプロデューサーは、自分が在任中は自殺報道は、引起しになってもいけないからやらないという方針決めて、非常に良心的にやっていたプロデューサーも存じ上げておりますけれども、やっぱり各局、それほど自分たちの報道に携わる者として、職業意識といいますか倫理意識を持ってやっているところで、それでこんな、遺書を映したかみたいな、そんなことを聞くこと自体が権力の介入と言っても仕方がないと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(原口一博君) そのように受け取られないように注意をしなさいということを申し上げたわけでございます。 谷川委員もそうでございますけれども、私も自殺防止にずっと意を尽くしてきました。私も、どのような問い合わせをしたのかということを聞きましたら、差し支えのない範囲で御回答いただきますようお願いしますと、なお、WHO自殺予防・メディア関係者のための手引きはこういうふうに書いてありますけれども、どのような事実だったのかということを聞いております。 私は、委員、報道や放送の自由、表現の自由というのは何にも増して守られなきゃいけないことだと思います。しかし、一度放送された内容で影響を受け、そしてその人たちが自殺に走るということも、これもあってはなりません。多くの人たちがこれは当たり前だと思っている映像も、今委員がおっしゃったように、テレビ局の方で慎重に、それは放映することを自粛をしてみたり、あるいは放映内容には先ほどWHOのガイドラインを引きました。必ず、救いのないような放送の仕方はせずに、ここに困った人はアクセスをしてくださいと、そういったこともWHOのガイドラインはあるわけでございます。 いずれにせよ、私たちは具体的な放送の内容に介入をするという意図は担当者もないというふうに考えておりますが、一方で、国民の命を守るその自殺防止月間で様々な問い合わせがあったということも事実だということでございますので、以後、そういう誤解を受けることがないようにしっかりと注意をさせたところでございます。
○魚住裕一郎君 メールに基づくこの問い合わせは、数日後、上司の指摘もあって撤回をしたということでございますが、このメールはそもそも、この担当職員といいますか、彼が独自で出したんですか。独自で判断をして、総務省何々局何々課というふうな表示をして出したのか。やっぱり文書ですからね、メールは。これはどういう扱いになるんですか。そして、だれからの指示ですか、これ出したのは。指示があったのかないのか、どうですか。
○国務大臣(原口一博君) 一般的に職員が組織的に用いる場合、電子メールも、今のお尋ねでございますが、行政文書に当たると考えられますけれども、しかしながら本件の場合、照会そのものを回答不要としたこともあり、結果的に照会内容を組織的に用いる状況には至らなかったというふうに理解をしています。 ただ、照会する側にその気がなくても、受ける側が報道への介入と感じたのであれば遺憾なことでございまして、照会をしなさいという指示を具体的にどこからかがしたということはございません。担当の課長補佐は職務の一環としてメールを、照会をしたと、このように承知をしております。
○魚住裕一郎君 これは職務の一環というふうに大臣今おっしゃいましたので、職務上作成された文書だなというふうに理解をしますよ。これは公文書になりますわ。当然あるんだろうなと私は後々、事案解明の文書を出していただいて、検討していきたいと思っているわけでございますが。 ただ、これ一体彼が独自で出したのか、いろいろ検討してみると、その課長補佐の直属上司の局長以外の局長のお声掛けがあって発信したというような情報もありますし、また、この新聞記事がありますように、大臣がツイッターで、著名人の自殺などが大々的に報道されたような場合には群発自殺が拡大する危険が高まってしまいますというふうに述べたことを、これを見てそういう照会をしたんだというような報道ぶりもあるんですね。全く取材なしでこれを書いていることは私はないと思っているわけでございますが。 いずれにしても、こういうツイッターがきっかけになっているようにも見えるわけでございますが、大臣、ツイッター大好きだというふうにこの間も質問でもございましたけれども、やはり大臣として、新しいツールでいろんな情報を発信するのは大事でございますけれども、やはり一私人あるいは一議員と大臣とはツイッターでも重さが違うといいますか、一度発信してしまうと、やっぱり大臣の心中をそんたくして、最近そんたくという言葉がはやっているんです、そんたくして人を切っちゃうような世界がありますから。そうじゃなくて、そんたくして優秀な職員が先走ることもあり得るんじゃないのか、それが今回の件ではないのかなというように思うわけですね。 だから、ツイッターももう少し心して発信してもらわないと本当に困るわけでございまして、公人である大臣の、私事にわたることは自由に発信してもいい、しかし大臣としての所管事項についてつぶやかれても影響が大きいわけですから。大臣は内々でも、本当に事は重いですよ。そこのところをしっかり踏まえてツイッターをやっていただきたいと思いますが、その辺の御認識はいかがでございましょうか。
○国務大臣(原口一博君) 大臣としての職責を十分認識をして様々なメディアを使いたいと思っております。 その上で、自殺、これは私もずっと学生時代から取り組んできたことでございまして、群発の自殺、友人にも自殺をした者がおりますけれども、残された者は本当に塗炭の苦しみであります。その苦しみを受けないために、そして亡くならなくてよかった命を一人でも救うために、お尋ねがございました、ツイッター上で、それは特定の番組についてのことではなくて、放送と自殺ということでございまして、WHOにはこういうものがございますと事実を言っております。 しかし、委員がおっしゃるように、不測の事態をそれが引き起こすということを、私がそんなことを考えているんではなくて、むしろ、全く救い難いような放送でもって、そして多くの健常な、あるいは普通の生活をしている人は自殺に追い込まれることはないけれども、心に傷を持ったり、あるいはつらい思いをしている人はそれをまねをする、映像を見ただけでもまねをするということがあるということを、国民の皆さんと議論をしている過程でそれを書いたところでございますので、御理解をいただきたいと思います。 ただ、委員がおっしゃるような思いを、ツイッターというのは道具ですから、今アメリカではもうインフラになっていますけれども、これで世耕筆頭とも様々な意見交換をさせていただいていますが、委員の御指摘を受けて慎重に事を運んでまいりたいと、このように考えております。
○魚住裕一郎君 ツイッターが悪いと言っているわけじゃなくて、また大臣の意図も分かります。だけど、大臣の権限、影響の大きさを考えたら、十分に慎重に言葉を選んで発信をしてもらわないと、思わぬところで報道規制じゃないのみたいな話になってくるということを私は申し上げたいのでございます。 これにかかわってしまって、時間が終わりました。終わります。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 先日、NHK、ETV特集、シリーズ「戦争とラジオ」、放送は国民に何を伝えたかという番組を見せていただきました。放送が戦争遂行の道具とされた時代を戦前のNHK自身の痛苦の教訓も含めて真っ正面から取り上げたことは大きな意義があると感じました。私は、放送人の良識の発揮として注目させていただきました。 そこで、まず福地会長に、こうした番組を制作する意義と今後の決意について思いを語っていただきたいと思います。
○参考人(福地茂雄君) 委員御指摘の番組は、ETV特集で「戦争とラジオ」と題しまして、私も見ました。これは、二回にわたって戦時下の放送が果たした役割について考えた第一回の番組でありまして、私も戦争体験者として一つの感慨を持ってこれを見ておりました。私があのときにNHKにおったらどういうふうな態度を取っているかなという、自分に置き換えて、厳しかっただろうな、つらかっただろうなと。ジャーナリストとしての心と、それから国体を何とかやっぱり日本人として守っていかないとという両方の面で厳しい判断が求められるというふうなことがあったんじゃないかというふうに思いましたけれども。いずれにしても、戦時下のラジオ放送、あのときはラジオだけだったわけですが、実情に迫った番組だったなと思います。 視聴者からは、マスメディアが国家国民に大きな影響を与えることを痛感した、過去の体験の中から現在のNHKの在り方が生まれたことを理解したと、あるいは放送にかかわる者には常にジャーナリズムとは何かを問い続けることが求められると思った、こういった多くの御意見をいただきました。改めて、放送の自主自律、これを堅持することが大切だということを思い知らされたような番組だったと思います。
○山下芳生君 私も、放送が戦争遂行の道具にされたという痛苦の教訓に立って、戦後、憲法に表現の自由がうたわれ、そして放送法に放送の不偏不党、政治的公平、そして編集の自由が明記された、このことを放送人だけではなくて私たちは忘れてはならないと、そう思っております。今後のこの面での取組の強化、期待をしたいと思います。 さて、テレビ放送のデジタル化は、従来のアナログ放送に比べて一度に伝達する情報量が増えますので、美しい画像、あるいは文字放送、双方向通信など新しいサービスの提供が可能となるなど、国民にとっても利点があると思います。私は、こうした技術革新のもたらす様々な恩恵を広くすべての国民が享受できるようにしていくことが重要だと思っております。特に、高齢者や障害を持つ人たちが情報や文化にアクセスできる機会を向上させるなど、高齢者、障害者に優しいサービスが飛躍的に充実されるべきだと思っております。 そこで、福地会長に伺いますけれども、二〇一〇年度のNHK放送における字幕放送、解説放送、そして手話放送の割合はどうなるのか、二〇〇九年度と比較してどの程度の伸びか、報告をお願いします。
○参考人(日向英実君) お答えします。 字幕放送につきましては、今、二十二年度の計画でございますけれども、一週間当たり総合テレビで七十三時間二十八分、前年度比で六・三%の増です。教育テレビが五十四時間四十六分、前年度に対して一%の増ということになります。解説放送につきましては、アナログとデジタルではちょっと違いますけれども、デジタル放送の計画値で、同じく一週間当たり総合テレビが九時間五十二分、教育テレビが十四時間三十分で、それぞれ前年度に対して若干増えているということになります。 以上です。
○山下芳生君 時間割合は幾らになりますか、一週間当たりで。
○参考人(日向英実君) 五六%程度というふうに思います。
○山下芳生君 今の五六%というのは総合放送の字幕放送の割合なんで、ここは一定前進しているんですが、しかし、残念ながら解説放送、それから今報告のなかった手話放送は非常に低いレベルのまま現状維持状態になっております。 そこで、まず字幕放送について議論したいと思うんですが、デジタル対応テレビではリモコンの字幕ボタンをぽんと押すだけで画面にぱっと字幕が出てまいります。ほかに特別な機械は要りません。これは大変便利になったと思います。 ある難聴の女性の方からこういう声が届きました。字幕が出るテレビを初めて買ったとき、ドラマを見て感動しました。せりふがよく分かる、話に付いていけるとうれしく思いました。ニュースもドラマも、すべての番組にも広げてほしい。大変喜ばれております。 今やニュースなど生放送にも字幕が付くようになりまして、おおむね、私も今日チェックしましたけど、十秒以内に、生ではありますけれども、字幕がぱっと出てくるという状況になっておりました。また、天気図とかそれから週間天気予報などが画面いっぱいに図示されるときには、字幕は邪魔になりますから、それはあえて字幕は出ないというふうな工夫もやはりされておりました。 同時に、字幕の位置について、特に顔のところに字幕を付けないでほしい、表情が見えなくなるときがありますとか、災害時の緊急速報などは必ず字幕放送でも情報提供してほしいなどの要望も少なくありません。 そこで、福地会長に、こうした喜びの声、同時に要望をどう受け止め、今後どう対応されるのか、伺いたいと思います。
○参考人(福地茂雄君) 私は、今のNHKの放送技術でございますけれども、一つは視聴者の満足のより多様化の問題、それからもう一つは視聴者満足のより高度化の問題にやっぱり使われるべきだと。高度化の問題は、放送の内容、例えば音質がいいとか画面がきれいだとか、そういった点もございます。もう一つは、やはり日本が高齢化社会に入っていく中で人に優しいということも極めてこれは放送品質を上げることで大事な問題だと。 今委員御指摘の字幕放送とか解説放送、手話放送、こういったものがございまして、私も自分のしゃべる言葉は速いんですが、人様の早口の言葉は聞き取りにくい年齢になってまいりまして、この話速変換装置というのはどういうものだと聞きましたら、通常、アナウンサーの話す言葉を一五%ゆっくりにすると聞きやすいんだと、つまり六十秒で話すものを六十九秒にすると聞きやすいそうでございます。九秒はみ出したやつどうなるんだと聞きましたら、それは、人間が話す言葉の中にはええとかああとか、私もいろんなことを言いますが、そういった余分な言葉がない、息継ぎがない、そういったことで六十秒に収まるんだと。私は、視力障害のある方あるいは難聴の方、そういった人に優しい技術開発というのが、これはむしろ公共放送NHKに課せられた義務だというふうに解釈しております。
○山下芳生君 具体的な要望も申し上げましたので、是非検討していただきたいと思います。 次に、解説放送についても少し議論をしたいと思うんですけれども、解説放送というのは、視覚障害の方のためにドラマなどの番組でせりふが入らない無音のときに音声で適切な解説が流れる放送であります。このほど、私は、視覚障害者団体の方に解説放送についての感想と要望を集めていただけませんかと頼みましたら、わずか一日でたくさんの声が届きました。ちょっと紹介します。 Iさん。まず前提として視覚障害者もテレビを楽しんでいることを理解していただきたい。それは、大河ドラマや連続テレビ小説の例えばラジオ版があればそれらを楽しむこともできますが、それはもちろんないので、テレビで楽しむしかないのです。解説放送がある番組が圧倒的に少な過ぎます。それからAさん。私はたまにしかテレビを見ませんが、「龍馬伝」を解説放送で楽しんでいます。感謝しています。よく分かります。できる限り解説放送を増やしてほしいです。解説付き放送の大切さについては、番組制作担当者、関係者が単に推測するだけでなく、実際に目隠しをして解説なしで視聴を体験してみてほしいものですと、こういう御意見もありました。 そこで、私、早速、今朝の「ゲゲゲの女房」を目を閉じて解説放送で聞いてみました。木々に囲まれた小道、布美枝の手を取る少年などの解説でドラマの展開が大変よく分かり、泣けるシーンではしっかり泣くこともできました。逆に、この解説がもしなかったら、視覚障害の方は場面転換などに付いていけないんじゃないかなというふうに感じました。ですから、非常に解説放送というのは、こういうドラマを特に楽しんでいただく上で大事な役割を果たしていると。 ただ、この解説放送付きの番組がまだ少ないんですね。Yさん。NHK総合の金曜日午後六時から、「新・三銃士」(人形劇のようです)をやっています。私はこの番組が好きです。この番組の声は、一人の声優さんが何役も兼ねています。今しゃべっている人はだれなのか、聞くだけではさっぱり分かりません。ですからストーリーが全く分かりません。動きの解説はもちろん欲しいと思いますが、多重放送で説明をするなど、せめてストーリーが分かるようにしてほしいと強く思いますと、こういう御要望です。 それから、最後、Oさん。私は、ドラマはもちろんのことですが、地震などの災害速報等、ニュースやドキュメンタリーなどの外国人のコメントなども是非日本語の解説放送を付けてほしいです。一般の人には字幕が付けられているのに、不公平だと思いますという御意見でありました。 以上、紹介したように、解説放送を聞くことの喜びとともに、もっと解説放送を増やしてほしい、あるいは災害速報や外国人のコメントにも解説を付けてほしいという要望もたくさん来ております。これらをどう受け止め、どう対応されるか、福地会長、どうでしょうか。
○参考人(福地茂雄君) いや、恐れ入りました。私は、大体現場主義をもって任じておりますが、解説放送を目をつぶって聞いたことはありません。恐れ入りました。 やっぱりそれだけ喜ばれること、恐らく解説放送については、放送現場、制作現場の方では、例えば状況説明がたくさん要る番組とか、せりふが多くて状況説明が少なくて済むやつとか、いろいろやっぱり作りやすさとか作りにくさがあると思います。しかし、今のような声が多いということは、是非やっぱり増やさないといけない。どれぐらい増やすということは私の口から申し上げにくいですが、増やさないといけないと思います。 どうもありがとうございました。
○山下芳生君 次に、手話放送についてちょっと議論したいと思いますが、残念なことに手話放送は非常に低いままなんですね。総合テレビでの手話放送はありません。教育テレビでの放送時間割合も二・五%にとどまっております。字幕放送があるんだからという誤解もあるかもしれませんが、先天性の聾者の方あるいは幼少時に聴力を失った方々にとっては聴覚を用いないで会得した手話が基本的な言語となっております。そういう方々にとっては字幕放送よりも手話放送の方が理解しやすい、あるいは手話放送でないと理解しづらいという場合があります。だから、字幕放送も手話放送も両方必要なんだと私は考えます。 現在、NHKの教育テレビの手話番組は、「NHK手話ニュース」、「こども手話ウイークリー」、「NHKみんなの手話」など週七番組ですが、朝のニュース番組には手話が付いているものがありません。私たちもみんなと同じように朝のニュース番組を見てから仕事に行きたいと、こういう声も寄せられております。 そこで、福地会長、手話放送の充実、特に朝のニュースの番組に手話を付けるという問題、これは是非御検討いただけないかと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(福地茂雄君) 放送総局長、頼みます、これは。是非やりましょうね。
○参考人(日向英実君) 御指摘のとおり、手話放送についてもこれから進めていきたいというふうに考えていますけれども、手話放送の場合は、どうしても画面の四分の一とか、画面の一部を使ってしまうということがありまして、それでなかなかすべての番組にそれを機械的に付けていくということができない。そういうことで、今どういうやり方ができるのか、それから、御指摘のように、デジタル放送、デジタル化することによっていろんな情報のアクセスの仕方が多様化してきていますので、その辺の進展の様子も見ながらいろんなことを考えていきたいなというふうに思っております。
○山下芳生君 一昨年のNHK予算審議でも取り上げたことなんですが、実は総務省の視聴覚障害者向け放送普及行政の指針には、字幕放送、解説放送の目標はあるんですけれども、この手話放送の目標が設定されていないという問題があるんですね。今専務がおっしゃったように、いろいろ技術的に難しい問題があるというのは承知しておりますが、しかしながら、イギリスでは七年前の二〇〇三年に、十年目から字幕放送は八〇%、解説放送は一〇%、そして手話放送も五%という目標達成を義務付けているわけですね。 原口総務大臣、やはり私は、この手話放送にも目標を持つ必要があるんじゃないかと。高い目標を持ってこそ技術的困難課題を克服していって、ここで解決していくことができるんじゃないかと。是非、手話放送についても早急に行政指針に目標を追加するよう検討いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(原口一博君) 先ほどの御認識のとおりだと思います。障害はその人の中にあるんではなくて社会の側にあります。 例えば、こうやって、これは、私の名前は原口です、よろしくお願いしますという手話ですけれども、これをデータ量にすると字幕よりはるかに大きい、あるいは視聴者によってスイッチを入れたり消したりできる技術があるかどうか、そういうものはありますけれども、それを乗り越えるべくやるべきだということを指示をしているところでございまして、また総務省としては、放送事業者の手話放送の普及が進まない現状を踏まえて、放送番組を音声に手話翻訳した映像を、専用の受信機で放送番組と合成して表示する事業を実施するNPO法人に、サービスに対する助成を平成二十二年度から行うことにしておりまして、この指針に取り入れることについても前向きに検討してまいりたいと思っています。
○山下芳生君 最後に、地上テレビ放送のデジタル化普及対策について質問をいたします。 国は、二〇一一年七月をもってアナログ放送電波を機械的に打ち切ることを法律で決めてしまっておりますけれども、しかし、現在、送信側のテレビ局、それから受信側である全国の御家庭での準備状況、いずれも順調に進んでいると言える状況ではないと私は思っております。特に受信側の問題は深刻だと思います。 昨年、民間放送連盟の大会に出席をさせていただいたときに、民放各社の幹部の方々に意見を求めますと、送信側の準備は設備を造れば解決できるが、受信側、特に低所得世帯がデジタル対応テレビに買い換えることができるかどうか、これが一番心配だと押しなべておっしゃっておられました。もう残り四百八十日しかありません。このままでは低所得世帯中心にいわゆる地デジ難民が生じるおそれがあります。 現在、政府は経済的弱者対策としてデジタル簡易チューナー及びデジタル放送用テレビアンテナの無償給付支援を行っておりますけれども、総務省、その支援対象はどうなっておりますでしょうか。
○国務大臣(原口一博君) 今、支援対象となる世帯は、まだ受信料免除を受けていない世帯を含めると最大二百七十万世帯、いわゆる受信料の全額免除世帯と免除を受けていない世帯でございますが、今委員がおっしゃっているように、この最大二百七十万世帯のうち、まだ支援を受けていない残りの世帯ができる限り多く支援を受けられるよう周知徹底を図るとともに、さらにこの拡大についても検討してまいりたいと、このように考えています。
○山下芳生君 拡大の検討というのは大事だと思うんですね。NHKの受信料全額免除世帯は、御承知のとおり、生活保護受給者などの方々、公的扶助世帯に限られております。しかし、日本の生活保護の捕捉率というのは御存じのように二割を切っております。残り八割、恐らく五百万世帯を超えるんじゃないかと思いますけれども、こういう方々は、生活保護水準以下の経済的困窮を持ちながらも保護の受給はされていないから、チューナーもアンテナも無償給付はされないということで、この方々が一番、来年七月までにデジタル化対応できないんじゃないかと。 だから、NHKの受信料の全額免除世帯だけに、生活保護受給世帯だけに限っちゃうと、こういう方々が残るんじゃないかという心配がありますので、今大臣、拡大するということもお述べになりましたから、是非、まずこういう方々が今本当にどういう状況になっているのか、集中して低所得世帯のデジタル化について状況を把握して問題点をつかんで対策を打つ必要があると思います。最後に一言。
○国務大臣(原口一博君) これはやはり貧困の問題についても、派遣村の宇都宮弁護士ともお話をしましたが、貧困自体の捕捉が今までされていませんでした。そして、実質、生活保護世帯といっても、それが、そのものが貧困世帯じゃなくて、更に多くいらっしゃるという認識を持っています。そういう認識の下で、簡易なチューナーの無償給与、アンテナ等の無償改修、先ほど委員がおっしゃったようなことをやっていますが、貧困であるからという理由でデジタル化ができないということがないように、総務省としても心配りをしっかりとしてまいりたいと、このように考えております。
○山下芳生君 終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。 ずっと朝から大変お疲れでしょうけれども、私が最後でありますから、是非よろしくお付き合いいただきたいと思います。 NHKの予算案には賛成をしながら、総務省に対しては、総務大臣の意見についてと放送法の改正に絡んで幾つか質問と意見を述べたいと思います。 まず、NHKにお伺いしてまいりますが、この予算の中の投資的経費に当たる建設計画は二〇一〇年度は七百九十億円とありまして、その四六%、三百六十四億円は地デジの送信設備に食われている、その陰になって他の一般の建設計画というのは遅れている、こういう状況になっていますね。全国的な放送会館の老朽化と建て替え計画、そして東京渋谷の放送センター、これももう改築しなきゃいかぬという時期に来ているんだろうと思うんですが、ここらのところはどういうふうにお考えになっていますか。
○参考人(福地茂雄君) まずは、NHKの建設計画の中では、国家的な行事でありますフルデジタル化を成功させることがまず第一と考えています。したがいまして、この減価償却費をキャップシールをしながら、地デジ関係の、特に送信関係の設備投資を最優先してきました。 その結果でありますけれども、各地の放送局の建て替えについては少し遅れております。しかし、これは今日明日の問題ではありませんので、これはフルデジタル化が進みましたら優先的にこれを進めてまいりたいというふうに思っています。既に千葉もそうでございますし、北海道もそうでございまして、各地で候補地は挙がっております。着手はできる状態にはなっております。 問題は渋谷のセンターでございまして、先ほども申したんですが、オフィスビルなら私は我慢しろと言うんですが、あれはやっぱり日本全国に発信していく情報発信の基地であります。これ絶対におろそかにしてはいけない。いつ取りかからないといけないという問題であるだけにいつまでも放置しておってもいかぬということで、実は昨年、検討委員会を出して、放送総局長と技師長とが中心になって、この放送センターを建て替えるためには何を検討しないといけないかということを今検討を始めたところであります。 以上であります。
○又市征治君 資料をいただきましたけれども、渋谷の東館というのは築四十四年で、全国でそれより古いものが札幌局は築五十年、金沢、仙台で築四十九年など、四十四年以上だけで十六か所もあるということですね。視聴者の受信料で成り立つNHKですから、これは建て替えるといっても、かなり節約に心掛けながら、現在一等地に建っているものを場合によれば格安な場所へ移転をするとか、その差額を建設費に回すとか、いろんな工夫なさっているんだろうと思いますけれども、そこらのところはどういうお考えに立っているか、この点をお伺いしたいと思うんです。 〔委員長退席、理事林久美子君着席〕
○参考人(福地茂雄君) 放送局一局当たりの設備投資といいますか、十年前と比べますと恐らく数億単位で今安くなっております。節約いたしております。それは放送設備の問題もそうですし、建物の仕様もございますし、建坪もそうでございますが、いろんな面でやっぱり節約をする。効率的な放送、しかし必要なものはきっちりとやっています。そういった中で節約を期しています。
○又市征治君 いずれにしても、CO2問題も、古いものはどうしてもエネルギーが余計掛かるという問題もございますから、様々工夫していただいてやっていただきたいと思います。 次に、放送、番組内容の規律ということについては、ICTフォーラムという諮問会議でやっていますけれども、前から独立行政委員会をつくるべきだという意見も、かつては独立行政委員会がありましたから、そういう点では何度もそういう考えが出されて、これは一考に値することはあるんですけれども、問題点もないとは言えない。 そういう中で、私は、現在のBPO、放送倫理・番組向上機構が国民の声を受け止めて結構重要な役割を果たしている、問題が起きれば引き続きこうした放送事業者の自主的な機関が放送の自律の立場から各社に勧告などを行うという形がやっぱりベストだろうというふうに思います。 さきにNHKが女性国際戦犯法廷の件でBPOに対して反論をされたことはありますけれども、このことは知っていますけれども、NHKもBPOの重要な構成員の一者だ、こう思うわけで、政治権力からの番組介入を排して、そして放送事業者たちの自主性を守っていくという上でこのBPOの運営を私は大事にすべきだと思いますが、会長、どのように御認識なさっていますか。
○参考人(日向英実君) 御指摘のとおりです。 NHKとしては、今後も、放送事業者により自主的に設立された機関でございますそのBPOが現在のような活動を継続していくのは非常にいいことだというふうに思っておりますし、それによって放送に対する視聴者の信頼が一層確かなものになるというふうに期待しております。
○又市征治君 それじゃ次に、総務省にお伺いしてまいりますが、NHK予算への総務大臣の意見書ですけれども、以前私は余りにも長大で干渉がましいというふうにこれは批判をしたことがございます。しかし、今年のを見ますと、昨年の三千二百字に比べると今年は二千四百字に大分簡素化をされました。 〔理事林久美子君退席、委員長着席〕 ただし、中身としては、前文で、国民の目線とか情報公開、あるいは国民の知る権利にこたえ、民主主義のための言論の自由と国民の権利保障など、昨年までの経営至上主義的なトーンとはかなり異なっている。これも原口大臣の意向が相当働いているのかなという思いもいたしますが、各論でも、地方の自立を支援をするとか、あるいは今ほども話が出ましたが、視聴覚チャレンジド、つまり障害を持つ人たちを重視する、こういうことなど指摘をされている、先ほどの論議と大変かみ合っている中身の指摘になっている、こう思う。そういう点では、政権交代の前進面が出ていて歓迎をしたいなと、こう思っています。 ただ、一つ、大臣意見で、NHKに対して、外部制作事業者の能力を活用して云々と、こういう箇所がございまして、これは私は必ずしも同感ができない面であります。 というのは、NHKのこととは言いませんけれども、テレビ局が下請事業者を多用する中で、まさに番組の質の低下、つまり人権侵害であるとかやらせ番組などが頻繁に起きてきた例が随分とこの場でも問題になってまいりました。委託あるいは派遣労働、どういった名目を取るにしても、大テレビ局が安い費用で下請に丸投げをして利益を上げる、現場の制作者あるいは労働者がやっていけないで、番組の質などを考える余裕もなくて、視聴率稼ぎのどぎつい制作に走る傾向があったということが指摘されてきているわけです。 総務省はこうした事態を当然把握されている、下請業者へのアンケートもやられているわけですからされていると思いますが、この点についての認識をちょっと聞いておきたいと思います。
○政府参考人(原正之君) 総務省では、平成二十年一月から放送コンテンツの製作取引の適正化に関する検討会を開催いたしました。これは、下請法改正によりまして規制対象に放送コンテンツの取引が追加されたことや、多チャンネル化などによりまして制作者のインセンティブの向上を図ることなどが求められてきたということで、この取引適正化の要請が高まったことを受けたものでございます。 この検討会の開催に当たりましては、取引実態に係るヒアリングを放送事業者十九社、番組制作会社二十九社に対して実施いたしました。その結果、発注書面が交付されていない、あるいは一方的に番組制作費を減額された、あるいは支払が遅れたなどの事例を把握したところでございます。 検討会ではこうしたヒアリング調査も踏まえて検討を行いまして、平成二十一年の二月に総務省として放送コンテンツの製作取引適正化に関するガイドラインを策定して公表いたしました。このガイドラインでは、書面の不交付や買いたたきなどの問題となる事例を取り上げまして、これが下請法等の関係法令に抵触するおそれがある旨注意喚起をするとともに、望ましい事例を取り上げて一層の取引の適正化を促しているところであります。
○又市征治君 私が申し上げているのは、あなたのおっしゃっているのは間違いとは言わないけれども、そうした、どんどん下請を多用することによって番組の質が落ちていく、やらせ番組ができたりという、こういう問題などが起こっているから、これはやはり、余りNHKに対しても、このことを是非、もっと下請を多用化せよみたいな式に言うというのはいかがなものかということを指摘しているこの意味を是非ともしっかりと認識していただきたい、こう思うわけでありまして、これは多分担当は内藤副大臣だと思いますが、この私の意見についてどのようにお考えになりますか。
○副大臣(内藤正光君) 又市先生の御指摘、ごもっともなところ多いと思っておりますので、しっかりと受け止めて、しかるべく対応をさせていただければというふうに思っております。
○又市征治君 それでは、ここでNHKにちょっと戻りますけれども、三年間で一千二百人が削減をされてきたわけですね。その穴埋めとして委託などで補っているという、こういう実態にありますね。その結果、部内から、小さい番組で若手を訓練をしていたのができなくなった、経験の蓄積がされないという不満もあるようです。そういう声が、私も聞いています。 外部委託は、ノウハウの蓄積という点でいえば、これはやっぱりデメリットなんだろうと、このように思うわけです。以前から私は放送倫理の徹底をこの場でずっと総務委員会では申し上げてまいりましたけれども、そうした点でいうならば、やっぱり研修をきちっとやるということは非常に大事なことですよね。そのためにも、研修の場に出張させるなどのゆとりがやっぱり必要ですよ、一定のゆとりが必要だ。 こうした人材育成について、会長、どのように御認識なさっていますか。
○参考人(福地茂雄君) これはNHKに限らずでありますが、私は企業は人なりだと思っております。とりわけ、このNHKにつきましては、平成十六年ですか、十五年ですかの不祥事は、制作費の不正使用、あれによる受信料の減収は年間で四百数十億あの当時あったわけですが、これでやっぱり合理化というんですか、人減らしをせざるを得ない状況だったと思います。それで、三年間で千二百人というのが、一昨年でこれが終了しました。ただ、このしわ寄せを受けたのは主として企画、総務部門、各部門がありますけれども、主として企画、総務部門が多かったと思います、技術もありました。比較的現場の放送局と放送部門は少なかったわけですが、それでも減少いたしました。 まずは、しかし、NHKとしたら、お客様にいい番組、いい報道をするというのが使命でありますから、これについては三か年計画の中で、逆に全体が減少をする中で、現場の放送局に対しては五十名増やしますと。それから、現場の放送局、主としてこれは拠点局でありますけど、企画部門については三年間で二十名増やします。人数的にはそういたします。 それから、まだ定員があって欠員があるという状況があります。明後日、四月一日に三百九名の新入職員が入ってまいります。昨年の四月一日も三百九名でございました。こういったことで、ほぼ一つの放送局に数名ずつが配属される状況になってきました。私は、人数の面ではこれはそう長く掛からずに補充ができると思います。問題は、御指摘のあった質の問題だと思います。 私は、物づくりの作業はロボットで代われますけれども、事やっぱりジャーナリストは体に熱い血の流れた人間しかできないというふうに思っています。つまり人だと思います。今現場で一番困っているのは研修です、現場の研修。集合研修はこれはセンターの責任においてやります。しかし、現場に派遣される、一番大事なのは、三年ないし四年先の、ブラザーといいまして、放送局はデスクが現場で教え込むということが一番大事なんですけれども、ここの人間が減っているということで苦慮しておりますが、これはいろんな工夫をしながらこの人づくりの問題については一番力を入れていこうというふうに思っております。 以上でございます。
○又市征治君 今会長から、組織は人だとこうおっしゃって、是非そういう意味では、やっぱりNHKが視聴率を回復していくためにも信頼を回復していくためにも質のいい番組を作るということですから、そういう点で人を大事にしていただく、その努力を求めておきたいと思います。 さて、放送法改正に関連をしてちょっと幾つかお伺いしますが、放送各社はNHKを含めて半年に一回、番組一週間分の一覧とその種別、つまり、報道か教育か広告かなどなど提出をされています。 前回私が問題にしたのは、ショップ番組をテレビ局が教養だとか報道だとかというふうにカウントして出しているじゃないか、こういう実態があるじゃないかということを申し上げてまいりました。同じ内容の国民の批判がBPOにも寄せられているというふうにお聞きしています。こうしたテレビ局の実態がひどいので今回の放送法改正で公表されるのはよいんですけれども、一部に政府が直接監視に乗り出しているんじゃないかという誤解があるようであります。 そこで、内藤副大臣、そうじゃないんだ、まさに従来総務省だけが見ていたものを国民が監視できるようにデータを公表、公開をして、あくまでもこの番組の良しあしというのは国民の判断にゆだねるんだということなんだと思うんですが、その点、もう少し国民に説明いただいたらどうでしょうか。
○副大臣(内藤正光君) このやり取り、私ははっきり覚えております。委員長だったときに又市先生が時の鳩山邦夫総務大臣とやり取りをして、鳩山邦夫大臣もそのとおりだということで今回の改正につながったものと思っております。 ここで改めて強調させていただきたいのは、番組調和原則を守るために国は一切関与をしません。放送事業者にはそれぞれ番組審議機関というものがあります。その放送事業者と番組審議機関の中でやり取りをして、そしてその区分けに応じて公表していただくもの、そして国民の批判に堪えられるものかどうか、国民監視の中で調和原則を守っていただこう、そういうもので、このプロセスの中には一切国は関与しないということを改めて申し上げさせていただきたいと思います。
○又市征治君 是非、そういう誤解が国民の中にないようにしていただきたいと思います。 そこで、放送法改正案で、先ほどもちょっと出たんですが、NHK経営委員の欠格条項のうち放送関係企業の役員というのを外そう、つまり解禁をするという考えが出されているわけですが、この件については、NHKに大量の納品をなさっておった富士フイルムの社長であった古森氏の際に違反ではないかという大変に批判が強く出ました。しかし残念ながら、時の政権はこれは押し切られた。 また、現小丸委員長ですが、福山通運の社長をなさっておって、就任後にNHKが同社に集金事務を委託をする、こういう格好になった。これも問題になったということがありました。それはいろんな理由があるということはそれぞれNHKから説明がありまして、問題ですとは言えるわけないですから、それはそういうことでしょう。しかし、こういうのはまさに李下に冠を正さずというのが、対処が私は大事なんだろうと、このように思うわけでして、この点、この条項に関してですから、大臣からお答えいただきたいと思いますが、この件についての対処方針、考え方を是非お伺いしたいと思います。
○国務大臣(原口一博君) おっしゃるとおりだと思います。 NHKの業務は広く、ある意味では物すごく広範にわたっております。しかし、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い知識と経験を有する者から経営委員を選任すると定める放送法の趣旨からすれば、経営委員の人選が不公正というふうに受け取られることは決してあってはなりません。適材適所を政府としてしっかり判断し、両院の御同意をいただけるように努めてまいりたいと、このように考えております。
○又市征治君 最後にもう一問。先ほども出ました、今日は二つの党から出ているわけですが、地デジの普及率、今もって名目で七割、アンテナなどを加味した実態では六割ぐらいなわけでありまして、二十日にもある新聞が載せておりますけれども、未達成のときの対策を新聞でも求めていると、こういう格好です。 来年の七月を越えてなお二けた、あるいは一けたといってもかなりの戸数になるわけでありまして、世帯になるわけでありまして、それが地デジ移行できない場合にどう対処すべきかという問題について、これをやっぱり真剣に考えてほしい。今の段階では、それはしっかりそれまでに全部移行できるように、完全に移行できるように努力するということなんでしょうけれども、やはりその後のことも場合によれば考えておいていただきたい。今ここで答えは出せないかもしれません。しかし、そういうことは検討いただいておきたいと、こう思うので注文を申し上げるわけですが、これはどなたがお答えいただけますか。
○副大臣(内藤正光君) 一言で簡単に申し上げさせていただきますと、まず受信側ではエコポイントの継続や画面上での周知徹底を図っていくこと、そして送信側では中継局並びに共聴施設等々へのいろいろな補助金のかさ上げだとか様々な手だてを講じ、また説明会の充実等々を講じながら、全力で来年の七月二十四日完全実施をできるよう努めていきたい、現時点で申し上げられるのはこれだけです。 以上です。
○又市征治君 終わります。
○委員長(佐藤泰介君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(佐藤泰介君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 この際、礒崎君から発言を求められておりますので、これを許します。礒崎陽輔君。
○礒崎陽輔君 私は、ただいま承認されました放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党・改革クラブ、公明党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案) 政府及び日本放送協会は、協会に対する国民・視聴者の信頼の向上を図り、公共放送の使命を全うできるよう、次の事項の実現に努めるべきである。 一、協会は、内部統制機能の強化によるコンプライアンスの徹底に努めるとともに、職員の一人一人が、視聴者の視点に立ち、公共放送に携わる者としての高い倫理意識を確立するよう、組織一体となって改革に取り組むこと。 二、協会は、放送が社会に及ぼす影響の重大性を深く認識し、放送の不偏不党と表現の自由を確保して、公平、公正な放送の徹底を図るとともに、豊かで良質な番組の放送に一層努めること。また、政府においても、憲法及び放送法において保障されている表現の自由、報道の自由を確保すること。 三、経営委員会は、協会の業務執行の監督及び経営に関する意思決定機関として、その重い職責を担うものであることを認識し、国民・視聴者から信頼される公共放送の発展のために一層の努力を行うこと。また、政府においては、委員の人選の在り方について広く研究を行うこと。 四、協会は、受信料の不払い・未契約の割合が依然として全体の三割近い現状にかんがみ、引き続き、あらゆる対策を講じて国民・視聴者の理解を得て、未払い・未契約等の減少に努め、受信料の公平負担を図ること。あわせて、受信料収入に対する収納経費の比率がいまだに高い水準にあることから、地域スタッフの業務にも配慮しつつ、今後も契約収納業務の効率化を更に進め、経費削減に努めること。また、経営計画で掲げた平成二十四年度からの受信料収入の国民・視聴者への還元の実現に向け、受信料体系の在り方について広く国民の意見を聴きながら総合的な検討を行うこと。 五、協会が行う外国人向けテレビ国際放送については、我が国の文化・産業等に係る情報発信を通じて、我が国に対する正しい理解とイメージの向上及び国際親善の増進等に資するよう、番組内容の充実に努めること。また、多額の経費が投じられていることにかんがみ、その費用対効果について、評価・検証するとともに、より効率的・効果的な放送が実施されるよう、業務の体制及び放送の内容に対する不断の見直しを行うこと。 六、協会は、地上放送の完全デジタル化に向け先導的な役割を果たすとともに、政府は、デジタル放送に対応した受信機器の普及促進、共聴施設の改修等の支援などあらゆる対策を講じ、地上放送の完全デジタル化の円滑な実現に万全を期すこと。 七、協会は、公共放送の質の向上に資するよう、業務全般について徹底的な見直しを行うとともに、子会社等の統廃合を含めた一層の合理化を進めることにより、グループ全体の業務の効率化・スリム化を図ること。また、協会と子会社等との取引については、競争契約の比率を高めるなど取引の透明化・明確化を図るとともに、積極的な情報開示に努めること。 八、協会は、地域の活性化に資するよう、地域からの情報発信強化等地域放送の充実に努めること。また、災害時等において、各種の警報等を伝達し、国民が必要とする地域生活に密着した正確な情報や最新ニュースを時宜に応じて提供する必要があることから、緊急報道体制の更なる充実・強化に努めること。 九、高齢者、障害者にかかわるデジタル・ディバイドの解消が喫緊の課題となっていることから、字幕放送、解説放送、手話放送等の更なる拡充と番組内容の充実を図ること。 十、協会は、番組アーカイブ業務については、その収支が当初見通しを達成していないことにかんがみ、一般勘定からの借入金によることなく運営できるよう、提供する番組の見直し・拡充、利便性の向上等に取り組み、早期の収支改善を図ること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(佐藤泰介君) ただいま礒崎君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(佐藤泰介君) 全会一致と認めます。よって、礒崎君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、原口総務大臣及び福地日本放送協会会長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。原口総務大臣。
○国務大臣(原口一博君) ありがとうございました。 ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(佐藤泰介君) 福地日本放送協会会長。
○参考人(福地茂雄君) 日本放送協会の平成二十二年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、ただいま御承認をいただき誠にありがとうございました。 本予算を執行するに当たりまして、御審議の過程でいただきました御意見並びに総務大臣の意見書の御趣旨を十分生かしてまいりたいと考えております。 また、ただいまの附帯決議につきましては、協会運営の根幹を成すものでございますので、これを十分踏まえて、業務執行に万全を期することで公共放送の使命を全うしたいと考えております。 誠にありがとうございました。
○委員長(佐藤泰介君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十八分散会