財政金融委員会 第7号
- 発言数
- 79 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2010/03/25
会議録
○委員長(大石正光君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日までに、谷岡郁子君及び富岡由紀夫君が委員を辞任され、その補欠として川崎稔君及び姫井由美子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大石正光君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 関税法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として財務省関税局長大藤俊行君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大石正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大石正光君) 関税法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○田村耕太郎君 この法律なんですが、もうこの段階で特段議論する点がなかなか発見できませんでかなり早く終わる可能性があるので、愛知先生、是非、席を立たれないようによろしくお願いします。 ここで触るとまた対象国や関連業界にいろんな影響が出ますし、ふだんの政治活動の方でいろんな働きかけをしていきたいと思っております。ただ、今回の審議に関して、この法律の改正自体はいいんですけど、やっぱり逆に言えば、今回の改正内容がここにとどまったということにちょっと構造的な問題があるのではないかなと思って、若干ですが私の問題意識を述べさせていただきたいと思っています。 関税というのは、国と国との国境を明らかにしたり、また国の中の特定の産業の保護や振興を図ったり、また国際貿易に参加するという参加賞みたいなところがありますし、もちろん税収という機能もあると思います。このように多面的な機能を持つ関税なんですけど、私の問題意識からすると、単なる参入障壁としての関税というのは政権交代を境に、民主党の方は自由貿易に積極的に参加してFTAをどんどん活用すると言われていたので、もう少しこの関税のとらえ方を、前年の税率を延長するということにとどまられたというのは少し残念であると思うんですが、この辺り、大臣、いかがお考えですか。
○国務大臣(菅直人君) かなり大所高所というのか一般的な議論でありますが、今、田村議員からお話がありましたように、貿易の拡大が我が国経済の活力の源となるという観点から、昨年末の新成長戦略の中でも貿易の自由化、円滑化に積極的に取り組んでいくという、そういう考え方は基本として踏まえております。また、具体的にはWTOのドーハ・ラウンド、またそれぞれのEPAやFTA交渉も積極的に議論としては推進していこうという姿勢を明確にしているところであります。 そういう中で関税の在り方をどうするかということについて、基本の姿勢はそういう姿勢でありますけれども、具体的には、今御指摘のあったように、これまでの関税制度を踏まえた若干の改革ということにとどまったというのか、そういうことになっていると認識をしております。
○田村耕太郎君 また、自国の、日本のいろんな技術の海外セールスというのは私も前政権時代から、また今もそれを積極的にやっていく立場だとして、最近はアブダビとかロシアとかベトナムとかでちょっと受注で残念ながら負けてきたんですけど、最近はトップセールスも含めて取り組むということもあって、期待して、私も微力ながら頑張らせていただこうと思っているんですが。 一方では、輸出財の権利の保護とかテロリストに渡らないとか軍事転用されないとか、そういうことで、そういう悪質なケースに対する重罰化、厳罰化、そして、そういうことがないように関税職員の質や量を強化していく、予算面も含めて、こういうことは、歳出全体で人員削減とかこういうことの流れの中で、ただ国際貿易の一つのやみの観点をブロックしていくということでは必要だと思うんですけど、この辺りいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(菅直人君) この関税の分野での、今御指摘のありましたように、いろいろと軍事転用の問題あるいはいろいろ薬物の輸入の問題など、大変そういった国際的な犯罪とも言えるような行為が一般的には非常に広くはびこっている中でありますので、しっかりした関税の体制を国内的につくっていくことはもとより、できればアジア各国でそうした通関手続を確実でかつ調和の取れたものにしていくということが必要だと考えております。 我が国においては、この貿易について一方で円滑化が必要なわけでありますので、通関手続に関して国際物流の安全確保と円滑化の両立を図る観点から、いわゆる認証事業者制度、AEO制度を導入しておりますほかに、貿易関係者の利便性向上の観点から、手続の電子化を始め、夜間、休日の通関体制の整備あるいは臨時開庁手数料の無料化などに取り組んできております。 また、各国との共通化の問題も、APECのホスト国として、そうした簡素化、調和化の議論をリードし、場合によっては各国に技術的な支援も行っているところであります。 そういった中で、我が国の通関業務に当たる人材についても、IT化とかそういうことを通してできるだけ効率的な運用を求めるわけですけれども、しかし、やはり所要の定員の確保あるいは処遇の改善等、そうしたことが必要な分野についてはしっかりと専門性を有する人材を確保し、育成していくことが重要だと、このように考えております。
○田村耕太郎君 関税というのは一つ国家の成長戦略の柱とすべきではないかと私思っておりまして、個別商品の取扱い、これを積み上げていくものが関税法の議論だというものであるべきではなくて、やはりさっき申し上げましたような日本で世界に売れる技術とかコンテンツ、これを支援していく措置として、インセンティブとして関税というものを使っていくべきではないかと思いますし、また、新幹線とか原子力発電所とかそういうハイスペックな技術だけではなくて、中小企業の、また地方大学が持っている技術で新興国の国づくりに役立つものは結構あると思われますので、例えば鳥取県でいえば鳥取大学が持っている乾燥地研究センターの乾燥地での食料生産技術ですとか、そういう、何というんですか、細胞を殺さないで成熟しながらも長期に保存していく冷蔵技術ですとか、こういうものは結構地元の企業や大学が開発していて、多分鳥取にもありますから全国にあると思うんですけど、そういうもののセールスのバックアップとして、トップセールスとかJBICを使うとか政府保証を付けるとか、そういう財政金融の支援も大事なんですが、関税を使って日本の成長戦略全体を考えて支援していくという考え方も必要になっていくと思うんですが、この辺りいかがでしょうか。
○国務大臣(菅直人君) 今、鳥取大学での取組、乾燥地域、私も鳥取の砂丘には何度かお邪魔しましたが、そういったところを地元に持っている大学がそういう技術を開発するとか、長期保存の技術を高めているという、そういうそれぞれの地域を含めたそうした高い技術を開発していくということは、貿易立国である日本としてはおっしゃるとおり大変必要なことだと思っております。 新幹線、原子力の問題も触れられましたけれども、確かにアブダビあるいはベトナムでの原子力発電所については、結果としてやや後れを取ったという感じがいたします。また、新幹線については、これは、アメリカを含む先進国自身に対する売り込みもあり、先日、私もベトナムの副首相という方にお会いしましたが、ベトナムは非常に南北に細長い国でありますので、日本が財政的な支援も含めてやってくれれば、自分たちは大変そういうインフラを必要としているんだと。ベトナムなどは国の規模も今たしか人口が七千万ぐらいで非常に勤勉な国民性を持っておられますので、もっともっと共同してやっていける部分があるんではないかと思っております。 そういう上で、関税というものがどういう形でこういう今言われたようなことに、もちろんマイナスにならないようにしなければならない、あるいはスムーズにいろんなことが動くようにしなければならないとは思いますが、関税というのは、私のイメージでいうと、どちらかといえばそういう障壁をいかに少なくするかという意味合いが濃くて、それによって何か積極的に売り込むということ、そのことにどうつなげていくかというのは若干イメージがわきにくいんですが。 我が党あるいは我が内閣の中でいえば、現在、昨年の十二月三十日にまとめた新成長戦略の基本方針をいよいよ本格的に肉付けをするという作業に入っております。もちろん各省庁に努力をしてもらうことはもとよりですが、今、田村さんからも話がありましたように、それぞれの地域の中で是非こういうこともあるからそういうものをその肉付けの中の一つの具体例なりそういうものに盛り込むようにという、もしそういう御意見がありましたら、私に直接でもいいですし、これは国家戦略室を中心に各省庁にまたがって今作業をしておりますので、その関係した政務三役に対してでもあるいは党を通してでも、是非、新成長戦略の肉付けの中に意見を伝えるように、あるいは大いに押し込めるように頑張っていただければと思います。
○田村耕太郎君 力強い言葉をいただきました。 私も、成長戦略あっての、昨日、参議院の方で国税三法が通過しましたが、やっぱりワニの口と言われているような財政の状況、本当に心配でございます。税制の抜本改革と歳出削減、これ、ロードマップをしっかり出していただくということ、そして全体の経済のパイを大きくして税収を増やしていくという経済成長、この三本柱で更に強力にやっていかねばならないと思っていますので、特に成長戦略のところ、今力強いお言葉いただきましたので、各地元に眠っているこういう成長の種を具体的に次期マニフェストに入れていくという作業、御指導いただきたいですし、しっかり頑張ってまいりたいと思いますので、その言葉をいただきましたので、これを最後に私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○愛知治郎君 自民党の愛知治郎でございます。田村委員より引き続き質疑をさせていただきたいと思います。 何か、田村委員から引き続きで質問するとなると、つい先日まで隣で一緒にやっていたような気がしますけれども、気のせいだったのかなという思いもしますが、いずれにせよ、法案の中身について田村委員、大きな話をされたんですけれども、私自身、法案の中身について託されましたので、しっかりと審議をしたいというふうに思います。 では、改めてなんですけれども、今回のこの関税法及び関税暫定措置法ですね、この暫定措置についてなんですけれども、適用期限の延長ということで今回審議されるわけですけれども、改めて、この適用期限を迎える関税の暫定税率がある品目数ですね、どれぐらいあるのか、聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(大藤俊行君) お答えいたします。 今年度末で適用期限が到来する暫定税率の品目数についてのお尋ねでございますが、今年度末に適用期限が到来し、適用期限を延長する必要がある関税の暫定税率は合計四百十五品目でございます。
○愛知治郎君 改めて、相当多岐にわたる多くの品目があるんだなというふうに感じました。 ちなみにですけれども、この四百十五品目、それぞれいろんなものがあると思うんですけれども、今回、今年度末で適用期限が到来する関税の暫定税率に関してなんですけれども、主にどのようなものが含まれているのか、お伺いしたいというふうに思います。
○政府参考人(大藤俊行君) 今年度末に適用期限が到来する関税の暫定税率の主なものについて御説明をさせていただきます。 まず、ウルグアイ・ラウンド合意以前に関税割当て制度を導入した品目でございます。これは全部で六十六品目でございます。また、ウルグアイ・ラウンド合意に基づき、従来、輸入割当て制度等の下で提供されていた無税又は低税率の市場アクセス機会、いわゆる輸入数量を引き続き提供するとともに、それを超える輸入に対して内外価格差に相当する高関税を設定した品目がございます。これが百七十品目ございます。それからさらに、関係国との協議結果等に基づき、ウルグアイ・ラウンド合意で認められた水準よりも税率を引き下げる必要がある品目がございます。これが六十五品目ということでございます。こういったものが主な内容でございます。
○愛知治郎君 ありがとうございます。様々な事情により、六十数品目、七十品目、百何十品目という分類がされて、その都度いろんな事情によってこの税率が決められていると思うんですが、いずれにせよ、これすべて適用期限が多分一年ごとに延長されて審議をされると思うんですけれども、なぜ適用期限を毎年審査をして一年ずつ延長するのか、その趣旨をお伺いいたしたいと思います。
○副大臣(峰崎直樹君) お答えいたしたいと思いますが、今お話があった暫定税率の大部分は、本年中に妥結が目指されていますWTOのドーハ・ラウンドですね、この交渉で関連事項が交渉対象となっているわけでありまして、また、毎年、制度を取り巻いている状況を再検討するということができるようにその適用年度を一年というふうに定めているわけであります。 国内政策上の要請に応じて暫定税率が設定されている品目、これはその時々の政策上の必要性や直近の国際市況に基づいて暫定税率の要否を判断すると、こういう趣旨からその適用期限を一年間と、こういうふうにしているものでございます。
○愛知治郎君 ありがとうございます。いろんな事情、国際的な情勢も含めて、その都度その年ごとにしっかりとチェックをしていくということだと思うんですけれども。 ちなみに、違う話で、昨日、これは可決、成立をしたんですが、その一部にガソリン税等の暫定税率の問題があります。私自身この問題、もっともっといろいろ質疑の中で問題点を指摘したかったんですけれども、時間も限られていましたので結論が出たということではあったんですが、参考までにこちらのガソリン税の暫定税率についてなんですけれども、これは見直しの必要がありというお話はもちろんされていましたし、トリガー税制について市場の混乱があるんじゃないか、行政、混乱来すんじゃないかということで、やはり早急に見直しが必要だということは話をされていたと思うんですけれども、法律上はたしか当分の間の措置だというふうに書いてあるというふうに聞いていたんですが、実は、当分の間というのは逆を言うと期限の定めがないわけですから、いついつまでにしっかりと見直すということが、極端な話、何十年でも当分の間と言えばそのまま全く見直しをされずに行ってしまうという可能性があると。それを非常に危惧しているんですけれども、改めてその点についての見解を伺いたいというふうに思います。
○副大臣(峰崎直樹君) おっしゃるように、当分の間と言ってもう何十年も直さなかったり続いた例というのは私もよく存じておりますので、この表現がそういうことにならないようにというふうに私自身も内閣の一員として努力をしていかなきゃいかぬなと思っていますが。 昨日成立をさせていただきましたいわゆる揮発油税等のこの暫定税率の問題については、地球温暖化対策税との成立を、ある意味では非常に我々としては、それを待ってこの暫定税率の在り方についての決着を付けていこうということを実は考えておりまして、実はトリガー税制も、私、この場でもお話ししたように、こういう制度そのものは本当に非常に制度としてできる限り早くなくした方がいいというふうに思っているものでございますから、これはもう本当にこの二つの問題を同時に解決していく、そういう観点から我々は揮発油税の税率を当面維持すると、こういうふうに指摘したわけであります。 いずれにせよ、今回、当分の間というふうに書いたことについて、私たちは、これは先ほど申し上げたように、この秋の税制改正の改正時までにはこの点についての決着をきちんと付けられるように税制調査会等でもしっかりと議論していきたいなというふうに思っております。
○愛知治郎君 その峰崎副大臣の言葉も信じまして、また、我々も議論に参加をさせていただきたいと思いますし、これからしっかりと見ていきたいというふうに思います。 ただ、ちょっとやはり不安なのが、今、峰崎副大臣はそうおっしゃられましたけれども、民主党・鳩山政権としての関係の方々の御発言はいかにも心もとないというか、なかなかその点はっきりしてない部分がありますんで、本当であればいついつまでにどういった形で議論するとしっかり方向性を打ち出していただきたいというふうに思いますので、それも検討の上、政権として打ち出していただきたいというふうに思います。 次になんですけれども、今の関税の方ですね、関税の暫定税率についてなんですが、先ほど答弁の中で少し触れられたとは思うんですけれども、改めて、この税率の水準というのはどのように決められているのか、様々な過程があると思うんですけれども、どのような形で決定されているのか、お伺いしたいというふうに思います。
○副大臣(峰崎直樹君) これはもうまさに関税率の水準というのはいろんな国際交渉ですね、ガット・東京ラウンドあるいはウルグアイ・ラウンド、そして今はドーハ・ラウンドと、こういう手続を今進めて国際交渉をやっているわけでありますが、そういった結果や、あるいは国内産業の状況、とりわけやっぱり日本の場合はウイークポイントというのは農業、一次産業が非常に弱いわけでありますけれども、そういった、いわゆるそういうものを保護しなきゃいけないと同時に、消費者の皆さん方の利便というものもしっかり図っていかないかぬ。 そういう意味で、例えばウルグアイ・ラウンド合意で輸入数量制限を撤廃して、関税による国境措置に移行した品目、米なども結果的にそうなるわけでありますが、この関税割当て制度を設けて、当時輸入が認められていた数量に対して基本的には当時適用されていた関税率、これをそのまま設定するとともに、その数量を超える輸入に対しては当時の内外価格差を基に算出をし、そこから段階的に引き下げてきた関税率が適用されていると、こういうことでございます。 また、牛肉や紙巻きたばこ等の品目については、関係国との協議結果に基づいてウルグアイ・ラウンドの合意で認められた水準より低い関税率が設定された。日本なんかの場合、牛肉も五〇だったのが三八・五とか、そういう形で低く設定している。そういう事例が起きてきているわけであります。
○愛知治郎君 ありがとうございます。 ちょっと今の御説明だけではなかなか分かりづらいというのはあったんですが、余談になりますけれども、昨日、先ほどのガソリン税の暫定税率もあるんですが、租特の透明化法案も成立されました。これは我々も賛成させていただいたんですけれども、改めまして、峰崎副大臣におかれましては随分長い間、積極的にこの法案やるべきだということで御努力されておりましたんで、成立に関しましてお祝いと敬意を申し上げたいというふうに思います。 ただ、その趣旨、これも同じように、今の関税でも同じような趣旨、反映させるべきじゃないかと私も問題意識を持ち始めました。というのは、関税率を決めるときに今言われた話だけではなかなか分かりづらいとともに、やはりオープンにするのは当然かもしれないですし、国際交渉の場であってもどういった経緯でそういう税率が決められたのかオープンにするというのもありますし、国民に分かりやすくそれを伝えていくということも必要ではないかというふうに思うんですが、この点について見解を伺いたいというふうに思います。
○副大臣(峰崎直樹君) 冒頭、昨日成立した租特透明化法、略称でございますけれども、本当に全党全会派一致ということで成立をさせていただいたことに心から感謝申し上げたいと思いますと同時に、まだまだ、いわゆる導入されてこの結果がより良いものになっていく、国民のためになるようにしていかなきゃいけないなというふうに思っています。 特に、ちょっと余談になりますけれども、アメリカの連邦議会なんかがタックスエクスペンディチャー、つまり租税支出について、これ予算書の冒頭にずっと羅列して書いてあるということが私も聞いておりまして、そういうある意味では透明度を高めて、こういうところには租税で支出していますよと。これは予算と事実上同じなんで大変重要なところじゃないかなというふうに思っておりますので、是非またこのでき上がった法律を、私、より良いものに修正していけるようにまた皆さんの力をお借りしたいなというふうに思っています。 じゃ、おまえさんは租特透明化法を作ったんだから、より国民の皆さんに関税も同じようにオープンにしてきっちりやったらどうだと。私などは事業仕分というのを租特仕分にまで適用したらどうかと。まだ十分煮詰めているわけじゃないんで、まだアイデアの段階なんですが、私も関税というのは、関税の品目なんか膨大にあって、とても我々素人が見てもなかなか分かりにくいというものがあると思うんですね。 そういう意味で、関税政策の在り方についての議論というのは国会で、私、冒頭田村議員もお話しなさったように、大きなこれからの国家戦略の中で関税をどう位置付けるか。その場合はやっぱり国内産業の保護と育成、あるいは消費者をどう、ある意味では消費者の利益を、最後は私は消費者の利益だと思っているんですが、そういうことを十分勘案して考えていく必要があるだろうと。 現在、この関税の問題について、関税率を決定する会合というのは、消費者団体のメンバー、委員もメンバーになっておりますが、ここもかなり専門家委員会ができ上がっておりまして、関税・外国為替等審議会関税分科会企画部会と、やや長ったらしいんですけれども、この中で取りまとめられて公表された論点整理が出されております。この論点整理を踏まえながら関税改正案を作って、実はこれ税制調査会にもかかってくるんですが、ほとんど議論らしい議論がなくて、一応内容の説明を受けて分かったというふうにして実は法案を今回提出するということで、この議論の過程そのものは大体資料その他、あるいは審議過程そのものもオープンになっておりますので、それ自体はオープンになっているなと。 問題は、この関税のそういう決め方のルールあるいはそういったものについて、国民にどのように分かりやすくオープンにしていけるのか、その仕組みについていいアイデアがあったらまた教えていただきたいと思いますし、我が鳩山内閣というのはやっぱり透明度、透明、納得、そして公平ということを言いましたけれども、その点を重視していますので、関税でも同じようにこれからも努力をしていきたいなと思っております。
○愛知治郎君 ありがとうございました。 今、図らずもというか、多分その先の議論のことを先取りしてちょっとお答えいただいた部分もあると思うんですけれども、消費者の利益という言葉をお話しになりました。 実は、関税というのは、もちろん我々もずっとやってきたんですけれども、国内産業を保護していかなければいけないという趣旨の下に相当高い関税を掛けて、いろんな品目に対してその関税を掛けて、国内、特に一次産業、そういった農産物等々がメーンになると思うんですけれども、しっかり守っていかなくちゃいけない、これは大事な視点だと思うんですが、一方で、その分だけ消費者にとってみれば、安くていい物を外国から入るのを止めているわけですから、不利益を被っているという側面もあると思います。その点については、しっかりと国益全体と、それも産業を保護するという視点と消費者一般の皆さん、どういうことが行われているのかということを通知する必要はやっぱりあると思うんですね。 おっしゃられたとおりに、税に対して公平であり透明であり、納得という話もありましたけれども、もう一点、簡素という視点もやはり必要だと思うんですけれども、国際社会での交渉に基づく税率の決定というのはあるんですけれども、余りにもやはり複雑過ぎるように私は感じます。 例えば、例示をしてちょっと議論をしたいと思ったんですけれども、私自身、豚肉の関税なんですが、いろいろ説明を受けて仕組みを理解しようとするんですけれども、何度見てもよく分からないんですね、複雑過ぎちゃって。ちょっとこの豚肉の関税、どういうふうになっているのか、口頭では難しいかもしれないですけれども、説明できる範囲で説明していただけますでしょうか。
○副大臣(峰崎直樹君) 図にかくと、グラフにかくと非常に分かりやすいんですが、私もかつてある県の畜産業者の方から、これはハム、ソーセージを作っている方だったんですけれども、とにかく今の豚肉の関税については複雑過ぎて問題だといって、随分、まだ野党時代でしたけれども、関税局の皆さんに来ていただいて説明を受けたんですけれども、何回言われてもよく分からないというのが実態だったんですけれども。 端的に言いますと、豚肉というのは差額関税制度ということが導入されていると。その差額関税制度というのは何なのかというと、輸入価格が一定価格より低いときは基準輸入価格との差額を関税として賦課する、輸入価格が一定価格より高いときは一律の従価税率を適用すると、こういう仕組みなんですね。普通ならパネルを引っ張り出してやればいいんですけれども、この低い価格のときにはこれだけで保護をすると、あるこの価格のときにはこの価格で、上限でこれだけ関税が掛かりますよと。それより高くなったら従来の当たり前の関税率に変わる。この分だけ実は、ちょっとこの分だけというのは分かりにくいかもしれませんが、要するに国内産業を保護していると、こういうことなんですね。それが実態だということなんです。 冒頭おっしゃったように、私は元々自由化論者だと私自身は思っておりまして、こういうことを通じて保護をしている産業が、保護をずっと受けっ放しになっているというのが多いんですよね。ですから、そういう産業がやはり、今の産業というのは、きっと国際競争にも打ち勝てるだけのノウハウ、特にマーケットに対する感覚、こういうものを持たないと私はやはりまずいんじゃないかなと。そういう意味では、保護をするというのは、ある意味では個人的には暫定的な期間としてしか保護というのはなくて、やがて将来は国際競争に堂々とやっていくということが私は必要な、一次産業の場合は重要なんだろうなというふうに思っておりまして、そこを基本にしながら、私も関税局の皆さんにはEPAとかFTAとか、こういったところは大いに前へ進めろと、こういうふうに勧めているところでございます。
○愛知治郎君 改めて難しいというのを分かった上で質問させていただいたんですけれども、丁寧に一生懸命説明していただきましてありがとうございました。 ただ、一般の消費者、国民の皆さんが全く理解ができない、その皆さんに説明できないというのはやはり問題だと思うんですね。その点では、しっかりと皆さんの前でオープンに議論をしていく。またこれは、産業も消費者も含めて、ある程度制度がはっきりしていれば目標というのも立てやすいと思うんですね。どれぐらいのレベルで自分たちの産業、例えば豚肉、こういった畜産に関して言えば、どれぐらいの効率化を図っていかなくちゃいけないのか、国際競争の中で自分たちはどういうやり方をしていかなくちゃいけないのか、目安というのを、やはり分かりやすくないとその目標すら立てられないということなんで、しっかりと議論をしていくべきだというふうに考えております。 また繰り返しに、あのときの議論もそうだったんですけれども、繰り返しになりますけれども、おっしゃられたとおりに、これは国際交渉というまた更にハードルは上がりますけれども、税というのはやはりいろんな政治的な要素の上で成り立っている非常に政治的な色合いの強い分野でありますので、それこそ方程式のようにすべて割り切って考えられるというのはなかなかできない分野でもあります。だからこそ原則を、しつこいようですけれども、しっかりと守った上で議論をしていただきたいと、これは何度でも言いますけれども、御提言をさせていただきたいと思います。 続いてなんですけれども、豚肉はちょっと複雑過ぎて分かりにくかったんですが、牛肉についてお話をさせていただきたいと思います。 豚肉と対比をして牛肉というのは本当に分かりやすいんですよね。国際交渉の結果ではありますけれども、基本的に一律三八・五%の関税が掛かっているというふうに聞いておりますけれども、これについては議論しやすいと思います。 三八・五%の分だけ、もちろん国内の畜産業者等々産業を守るという視点はありますけれども、それこそ三八・五%分だけ海外の安くておいしい、いい、良質な牛肉かもしれないし、いずれにせよ、海外の牛肉が入ってこない、消費者にとっては選択肢が狭まるという不利益を被っているわけですけれども、この辺、三八・五%、分かりやすい数字であるがゆえに、逆にこれに合理的な根拠があるのか、どういった効果があるのか、見解を伺いたいというふうに思います。
○副大臣(峰崎直樹君) さっきちょっと豚肉がなぜああいう複雑になっているのかというのは、どうもやっぱり豚肉というのは、牛肉との対比でいうと、牛肉は、和牛というのはやはり高級品という意味で、こういう意味では差別化しているといいますか、そういうところが非常にあるようで。 ただ、豚肉も最近は、鹿児島の黒豚だとか私の北海道でいえばホエイ豚だとか、いろんな豚肉そのものも徐々に特化しているようなところはあります。これは専門は農水省でしょうから私が余計なことを言うことないんですが、そういう特質があり、国産、国内の品質の差が非常に少ないというところがどうしてもやっぱり国内産の保護というところにかなり特化して非常に複雑になっているというところはあると思うんですが。 牛肉の関税率については、ウルグアイ・ラウンド合意、もうこれは合意をしたわけでありますけれども、これは先ほど申し上げたように、国際的には約束した五〇%だったわけですけれども、それより水準が三八・五まで自主的に関税を下げたわけであります。 そうはいっても、輸入急増時、要するに非常にセーフガードを発令をするわけでございまして、これで関税を緊急措置が設けられて五〇%に戻ると。これ、例の狂牛病ですか、あのときの、それがあった翌年はどんと増えるんで、五〇%になるんで、そこはもっと前の段階において基準を置いているというのが実態だと思うんですけれども。 恐らく、三八・五というものの根拠は何なんだというのがなかなかこれが難しいところだと思うんですが、これはやはり消費者と国内生産者との間のバランスで決められているんだろうと思いますが。私は、これはちょっと個人的な見解になってしまうんですけれども、先ほど申し上げたように、国内産の牛肉と外国産の牛肉が競合する分野というのが徐々に、日本の牛肉が非常に高級化して特化していけば、こういう関税率というのは徐々に本当はなくなっていってもいいものなんだろうというふうに思っていますが、なかなかそこがまだ、多分恐らく、オーストラリア産の牛肉でも最近和牛という名前の牛肉が出てきたとか、結構いろいろ各国も和牛の、何というんでしょうか、DNAを持っていって改良したりしているようですので、なかなかそこら辺がうまくまだ特化できていない面もあるのかもしれませんね。 そういった点で、私はやはり、この三八・五というふうに下げているけれども、その根拠はと言われると、それはそれぞれのバランスで取っていると言うしか多分言いようがないんだろうというふうに思います。
○愛知治郎君 そういうことになると思います、私も。なかなか合理的なその根拠というのをまさに方程式を解くように説明するというのは難しいと、それが税なんだというふうに思っていますし。 また蒸し返しになるようですけれども、たばこ税なんかそうなんですけれども、やはり論理というのは税に対する原則をしっかり守った上で、公平、中立、簡素、これが一番いいと思いますので、そういうのはやはりしっかりと掲げた上でやっていただきたい。 気持ちは分かりますよ。納得していただく、納税者の皆さんに納得していただくというのは一番大事な視点の一つでもありますから。ただ、全員が納得できる税制や政策というのはまずあり得ないですから、そこはそんなに甘いものじゃ私はないと思っていますので、更に検討する上で、これから議論をする上で、そういった視点を間違わないように検討していただきたいと思います。 特に、昨日までの議論もそうだったんですが、もうこれからの時代というのは、予算をどう使っていくかというのはあるんですけれども、それ以上にこの財政状況ですから、得た果実を分配するという議論よりも、どうやって果実を集めるのか、その議論をこれからしっかりしていかなくちゃいけない、そういう時代に入ってきていると思います。 納税者の皆さんにどのような形でどれだけ負担をしていただくか、この負担の議論というのは避けて通れないですし、それが主要なテーマになっていくと思いますから、だからこそ口を酸っぱく何度も何度も言いますけれども、原則に基づいてどのような観点で皆さんに御負担をいただくのか、これは大事な視点だと思いますので、特に、副大臣も今議論をさせていただいておりますけれども、菅大臣、その点についての見解はしっかりと……(発言する者あり)後で原則論、また憲法論もちょっと話をしたかったんで、改めてじゃ峰崎大臣にお答えいただいて、確認の意味でも菅大臣にもお答えいただきたいというふうに思います。
○副大臣(峰崎直樹君) まず私の方で答えて、後で菅大臣に。 今お話があったように、やっぱり私は税、日本の今税制の中で一番問題なのは、十分性の原則というのがあるんですね。すなわち、冒頭、前にもいわゆる租税論のところで闘わせましたように、実は税というのは国や地方自治体が必要とする予算ですね、予算を賄えるものじゃなきゃいかぬと、これが十分性の原則なんですが、それができていない。これは、そういう意味では赤字がずっと累積しているということで、我々としては、後で菅大臣お話しなさると思いますが、国民の皆さんに、やはりいろんな意味でなぜこんなに赤字がたまってきたんだろうかというときに、やはり一つは過去の、昨日もお話ししましたけれども、一九七九年の大平総理大臣のときの一般消費税以来、増税を訴えたときにそれが国民から反発をされると、そういう意味ではトラウマをずっと抱え続けていると。 私は、やはりそういう意味では、税を徴収するということではなくて、分担し合うという、昨日、国民負担率でなくて分担率という言葉を使うということを大臣がおっしゃる。私も大賛成なんですね。私はもうちょっとやや過激で国民連帯率だというふうに言ったら、いや、ちょっと政治的過ぎるというおしかりを受けたんですが。 それぐらい実は国民の皆さん、これを出すことによって社会を成り立たせ、そして自分たちにそれは返ってくるんだよと、こういう実は仕組みをきちんとやはり国民に分かりやすく丁寧に説明しなきゃいけないし、何よりもそういうことを言っている政府が信頼されていなきゃいかぬねと。この厳しいはざまでやらなきゃいけないし、ともすると、やはり消費税の引上げの論議なんかは、これはまだ消費税を引き上げるということを言っているんじゃなくて、過去引き上げたときに、特に一九九七年がいい例なんですが、やはり景気が悪くなった、あれが日本経済を奈落の底に落とした大きな原因なんだというふうに、消費税の引上げが景気を悪くしたというふうに言われている。 そうじゃないんじゃないかということを私は、最近のドイツで消費税率を一六%から一九%へ上げています。これはドイツ経済その後どうなったのかといったことも調べてこなきゃいけないし、そういう意味で、本当にこれから我々が負担の問題を国民の皆さんにお話しするときには、そういう意味では過去の歴史を丁寧に、そしてまたなぜ必要なのか、それが本当に国民の皆さんの生活にとってどうなの、景気はどうなっていくのか、こういうことをしっかりと分かりやすくやらない限りこれは納得してもらえないし、そのためには本当に皆さん方の、野党の皆さん方とも十分な話合いをし、協力を得なきゃいけないことも多いんじゃないかというふうに私なんぞはずっと思い続けておりますので、その点はひとつまた今後ともよろしくお願いしたいなと思っています。
○国務大臣(菅直人君) 税の意味という、かなり何といいましょうか高いレベルの議論でありますが、今、峰崎さんは長年我が党の中でも最も税に詳しい、また税調の実質的な事務局長を長くやっていただいていまして、今言われたことは私も常日ごろよく聞いておりまして。 まさに、かつての時代は君主が自分たちの恣意的に税を取ってそれで恣意的に使うということが行われていたわけですが、議会が始まったのも、そういう恣意的な君主のやり方を、いろんな意味で納税者の意見を踏まえて使うようにという形で議会が生まれたというふうにも理解をいたしております。 そういう意味では、特に今日における民主主義国では、国民にとって行政を含めたサービス、行政に限りませんが、そういうサービスを民間でやるもの以外にやはり公的に行っていく、それに必要な費用をお互いに、まさに負担というよりも分担していくという考え方に立つべきではないかと。そういう中で税の在り方、いろんな税項目ありますけれども、税の在り方を考えていくと。 いろいろたばこ税で問題視されている問題の、問題提起そのものは私もお聞きしていて、全部とは申しませんが、おっしゃることの意味はなるほどなとお聞きするところもあります。基本的にはそういう位置付けで考えていくべきではないかと、こう考えております。
○愛知治郎君 ありがとうございます。 遠回しな言い方ですけれども、これからの議論、これからも長期にわたってこういった議論をすると思いますので、今日のところはというか、前提としてのお話をさせていただきましたが、これからまたやらせていただきたいと思います。 時間も限られていますんで、この法案についてあと何点かお伺いをしておきたいというふうに思います。その後、また菅大臣とちょっと憲法論でお話はしたかったんですが。 実は今回、罰則水準の見直しということで、関税逋脱罪に係る罰則水準を見直すということですね。逋脱という言葉も私はちょっと聞き慣れないんですけれども、要は脱税ですよね。これについての罰則を厳しくするということ。現行五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金又は、これは併科というんですかね、倍にするということなんですけれども、どういった改正であるのか改めてお伺いするとともに、その逋脱の現状についてお伺いをしたいというふうに思います。
○政府参考人(大藤俊行君) 先生御指摘のように、近年、貿易取引の複雑化に伴い逋脱事犯の手口が悪質・巧妙化しているほか、大口の逋脱事案が相次いで摘発されるなど、その悪質化、巧妙化、逋脱額の巨額化が見受けられる状況にございまして、輸入者の適正な納税申告を促す環境を整備することが重要となっております。 このため、内国税の逋脱罪や他の経済犯に係る罰則水準とのバランスを考慮しつつ、関税逋脱罪に係る罰則水準の引上げをお諮りしているものでございます。具体的には、罰則水準を五年、五百万円から十年、一千万円という水準に引き上げさせていただきたいということでございます。
○愛知治郎君 適正な納税申告を促す環境の整備と。先ほど逋脱という、言い方は違うかもしれないですけれども、脱税ですよね、要は。税を免れるということですから、しかも大口化して悪質・巧妙化をしているということなんで、この罰則を強化しようということですけれども。 これは言いっ放しで終わりますけれども、菅大臣、やはり鳩山政権の姿勢として、我々ずっと追及をしてきておりますけれども、納税者に対する姿勢を示すという点でやはり総理の今の姿勢は問題だというふうに考えておりますので、その点も改めて、この場ではなくていずれかの場で改めてしっかりと我々はそこを指摘していきたいというふうに考えております。 続いて、禁輸品の輸出入に係る罰則水準もこれは改正をしておるようですけれども、この改正の中身と、またこの禁止品輸出入にかかわる現状についてもお伺いしたいというふうに思います。
○政府参考人(大藤俊行君) 改正の内容についてのお尋ねでございますけれども、平成二十一年における覚せい剤の摘発件数が過去最高を記録するなど、覚せい剤や大麻等の不正薬物の所持、使用事件が連日のように報道されるなど、国民の不正薬物乱用に対する危機感が一層高まっている状況にございます。また、知的財産侵害物品の我が国への摘発件数といったものも増加傾向にあるところでございます。 こうした状況にかんがみまして、一層厳格に社会悪物品等の不正流出入を阻止するため、他の国内規制法の罰則水準とのバランスや関税法の罰則体系の中でのバランスを考慮いたしまして、禁止品輸出入罪等に係る罰則水準の引上げをお願いしているところでございます。
○愛知治郎君 分かりました。先ほどの逋脱もそうですし、禁止品の輸出入に関しても非常に複雑化、多角化、悪質化、巧妙化、大口化等々、いろんな問題があって、水際でしっかりと取り締まっていかなければいけないと、私もそのとおりだと思うし、しっかりやっていってほしいというふうに思います。 一方で、罰則水準を引き上げるというのはこれは非常に大事なことでありますし、今回賛成するわけですけれども、もう一点、罰則だけ上げたとしても、実際上、実質的にそれを取り締まるという体制を整備しておかなければこれは意味がなくなってしまいますので、その点についてちょっと心配だったんですけれども。税関等における例えば定員等、人員を確保してその体制をしっかりと整備する等、こういったことをやる必要があると思うんですが、この点についてこれからどのようにやっていくか、ちょっと見解を伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(菅直人君) この点、先ほど田村議員の方からも少し関連する質疑がありましたけれども。 まさに、今日のこの関税法改正において、関税の、私も逋脱という言葉を今日初めて聞きまして、ちょっと辞書も引いてきたんですが、いわゆる脱税や密輸入に関する罰則の強化が盛り込まれるなど、適正かつ公平な関税等の賦課徴収や、不正薬物あるいは銃砲等の社会悪物品やテロ関連物資の流入阻止といった諸課題に取り組んでいるところであります。 そのために、税関については大型エックス線等検査機器の整備や、輸出入申告や税関業務に係るIT化の推進などによる業務の高度化、効率化に努めております。 しかし、それでもどうしても必要なところについては、所要の定員の確保及び業務の処理体制の充実をこれまでも努力をしてきております。極めて厳しい行財政事情の下ではありますけれども、どうしても必要な分野については所要の定員の確保にこれからも努めてまいりたいと、こう考えております。
○愛知治郎君 ありがとうございます。これから鳩山政権としてもまた事業仕分をやるということで、まあ無駄遣いはしっかりとチェックしてほしいんですが、必要なところまで削られると困りますので。大臣のおっしゃられるとおりに、今のこの分野に関してはしっかりと定員等も確保しながら、体制もしっかりと守りながらやっていくというお答えでしたので、改めてその点についてはエールを送りたいというふうに思います。 さて、時間がもう少なくなってきたんですけれども、どうしてもお話をしたかった憲法についてのお話をさせていただきたいと思います。 同僚の林委員とのやり取りの中で、私自身も、税の議論でそういう話を最初させていただいたんですが、相当これは問題じゃないかというか、見解が全く違う部分、違うだけで済まされればいいんですけれども、やはり今後の政権の在り方を語る上でもちょっとしっかりとした議論をしなくちゃいけないなというふうに思っておりました。 ちなみに、ちょっと余談から入らせていただきたかったんですけれども、菅大臣、相当いろいろ勉強されて、特に参考にしているのは英国の議会を参考にしているというふうに聞いておりますが、正確なところは分からないんですけれども。ちなみにですけれども、先日、大分前から言われていた話だと思うんですが、英国議会の報告で、英国政府や議会の在り方を検証する英下院の行政特別委員会というところが報告書をまとめて出したらしいんですが。 政府に閣僚や閣外大臣、まあ日本の閣僚また閣外大臣や政務次官など、日本の副大臣や政務官、そういったことをすべて含めて、ミニスターが百十九人もいることについて、多過ぎて政府の効率性を害している、三分の一ほど減らすべきだと結論付ける報告書を発表したというふうになっておりますけれども、民主党政権としてもっと多く政府に入れるべきだという話は聞いておりますけれども、逆に、その模範としている英国では多過ぎるという批判で報告書で結論付けられている。この点について見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(菅直人君) イギリスの現状についてまず申し上げますと、私の知る限り、去年の六月に久しぶりに短期間で行ってまいりました。今、愛知議員が言われたような指摘は、数の問題と同時に、ブレア政権のときには余りにも官邸が強過ぎる、大統領型になり過ぎている、議会そのものが逆に形骸化しているという批判もあります。 私は、やはり歴史的に見ていく必要があると思います。余り古いことは必ずしも正確ではないところもありますが、サッチャー政権以前は、日本の官僚とかつての政府のようにやはり官僚主導がより強かったと言われています。それが、サッチャー政権からさらにブレア政権に至って、我々の言葉で言うと政治家主導がかなり強まった。その一つの要因は、今言われた、内閣にどのぐらいのいろいろな閣僚とか閣外相とかが入ったという問題と同時に、もう一つ大きな要素があります。それがいわゆるポリティカルアポインティーのスペシャルアドバイザーと呼ばれるスタッフであります。 つまり、イギリスの場合は、官僚は政治的な活動を極めて制限されています。今の内閣でやっておりますが、イギリスでいわゆる高級官僚と言われる人が国政に関することを公の場でしゃべってはいけないという、これが中立義務の中身であります。その代わりに、政治的な分野についてアシストするためのスペシャルアドバイザー、政治任用のスタッフをかなり用意をしております。国家戦略室が参考にしたポリシーユニット、今ちょっと名前が変わっておりますが、十二名のスペシャルアドバイザーと十二名の官僚から構成をされておりました。 そういった意味で、単純に国会議員の数を何人入れたら多いか少ないかということでいえば、私は日本では初めての試みを、もう少し前からですが、自公政権の中で始められて、率直に申し上げて自公政権の中での副大臣とか政務官は私は余り機能していなかったと思います。逆に、今、やっと初めてこの鳩山政権になって機能し始めて、その中で多過ぎるとか少な過ぎるという議論が始まることは結構ですけれども、歴史的な流れでいえば、まずはやってみると。 そして、もっとスペシャルアドバイザーを入れたいと思っているんですが、国会審議、野党の皆さんにもこれ御協力をいただきたいんですが、なかなかできないために、例えば事業仕分などでも、もっとそういう民間人をある形で、スペシャルアドバイザーの形で入れる、あるいは国会議員をもっと閣内に入れると、そういう形でしっかりした内閣運営をさしてもらいたいと。その上で、三年たち、五年たって、もしかしたら、いや、これじゃ多過ぎるんじゃないかという議論はあることはあっていいと思います。 ですから、今の段階では、イギリスの歴史的な過程を見ておりますと、ちょっと日本に、いや、イギリスが今こう言っているから、これはこうだというのはまだちょっと早過ぎるんではないかというのは私の見解です。
○愛知治郎君 様々な見解、いろんな御見識をお持ちだというのは分かりましたし、これは議論しなければいけないですし、一つでも二つでもやってみるというのも価値はあるとは思いますが、それ以上に不安の方が多いので、その点もちょっと議論させていただきたいと思います。 そもそも論なんですけれども、ある程度ベースの考え方がしっかりとした上での今みたいな議論だったら十分やるべきだというふうに思うんですけれども、その前の議論、先日、林委員との間でもありました例えば三権分立についての考え方、こういった憲法の価値観、こういった問題もやはり制度を語る上で無視はできないし、逆に、そこをしっかり議論した上でないと、中途半端に制度をいじるというのは、私は逆効果しかないというふうに考えておりますので、くれぐれも慎重にしていただきたいと思います。 ところで、この権力分立についての菅大臣の見解なんですけれども、改めてまた今日持ってきました、芦部の憲法の本、是非もう一回見てほしいんですが。 国会、権力分立の原理というところで定義がされております。また、これは参考として芦部先生の見解を申し上げさせていただきたいと思ったんですが、権力分立は国家権力が単一の国家機関に集中すると権力が濫用され、国民の権利、自由が侵されるおそれがあるので、国家の諸作用を性質に応じて立法、行政、司法というように区別し、それを異なる機関に担当させるよう分離し、相互に抑制、均衡を保たせる制度であり、そのねらいは国民の権利、自由を守ることにある、権力分立がすぐれて自由主義的な政治、組織の原理であると言われるのはそのためであるという書かれ方をされております。私もそのとおりだとずっと思ってきておりますし、今もそう思っております。 ちなみに、自由主義を担保する原理という話、より自由主義的だということなんですけれども、そのとおりなんですけれども、この点でも、確かに菅大臣は副総理ですから民主党さんの見解、考え方というのははっきり出ているんですね。私は自由民主党に所属をしております。民主党さんは民主党ですから自由がないと。 その点について、やはり私は抑制、均衡をしっかり三権分立、これは機能させるべきだと思っていますし、実際のところ、今国民も思っていますけれども、民主党さんの政治の在り方、これに対して非常に危機感を覚えている方、多いと思います。どのような意思決定がされているのか、ちょっと数に頼り過ぎて、すべて強引に決めているんじゃないかということも思われたりとか、どのようにだれが意思決定をしているのか、それこそ権力が、権力というか権限がだれが持っているのかすら分からないと。そういったいろんな点で不安に思われていると思うんですけれども、だからこそ私は原則に立ち返ってこのような憲法的な価値観、しっかりと見直すべきじゃないかと思うんですが、菅大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(菅直人君) 芦部先生の本、私もこういう質問があると聞いていたものですから、佐藤幸治さんの本、あるいは佐藤功さんの本、樋口さんの本のその部分も少し復習をしてまいりました。 一番私が、今読まれたところを含めて、是非芦部さんの本をよく読んでください。一つ大きな問題が抜けているんですよ、大きな問題が。つまりは、議院内閣制と大統領制の違いというものの認識がほとんどないんです。アメリカの仕組みは、前回も申し上げたように、主権者たる国民が大統領も選びますから、大統領の権限と、それから議会の権限はある意味で独立でいいんです。議院内閣制というものと大統領制の違いが憲法学者にはほとんど分かっていません。つまり、彼らは憲法学ですから、政治学じゃありませんから、今まさに愛知さんが言われた問題は更に憲法学者には分からないんです。 これは、政党というものは憲法には規定がありません。多分我が党の幹事長のことを言われていると思いますけれども、つまり憲法構造には残念ながら政党のことは入っていないんです。 ですから、なぜ私があえて申し上げているかというと、日本の憲法学者は統治行為は苦手です。基本的には行政法は明治憲法以来変わっていません。明治憲法は君主制ですから、つまり主権者は天皇であって、その中の機能を分けているんです。ですから、この今読まれたところでも三権というときに、国民主権という意味の権と、いわゆる司法、立法、行政というのはここには、芦部さんの今読まれたところには区別と書いてあるでしょう。三つの機能としての区別。つまり、警察官はピストルを持てます。しかし普通の税務署員は持てません。つまり、そういう区別と、もちろんそれは権限にも若干かかわりますけれども、国家統治のための本質的な権力というものがどこにあるのかということについては、この憲法は基本的にはすべて国民主権で成り立っているんです。 憲法四十一条、もちろん御存じですよね。もしこの中に、四十一条がですよ、前文のところがなかったらどうなります、これ。国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関であるとありますね。この国会は国権の最高機関であってというのがなくなったとしたら、国の唯一の立法機関ということになるわけですよ。国会は立法機関ですか。違うでしょう。もっと大きな仕事があるでしょう、総理大臣を国民に代わって選ぶという。それがなぜ国会の権能にはなくて内閣の方に入っている。私は、それも余り、この憲法の条文の立て方、嫌いなんですよね。六十七条に内閣総理大臣は国会議員の中から選ぶと書いてあります。つまり、権力のことを言っているんですよ、機能のことを言っているんじゃないですよ。 ですから、そういう意味で、(発言する者あり)いや、そういう意味で、今も申し上げたように、国会は国権の最高機関であるということをこの間も林さんも言われたら芦部さんのを言われています、いわゆる美称説と。大体司法試験通ろうと思ったらみんなこれを書くんですよ。 しかし、佐藤功さんの議論は若干変わってきています。ですから、美称説は間違いです。もし参考にされたかったら、私の書いた「大臣」という岩波新書を読まれるか、あるいはかつて松下圭一さんという人が三、四十年前に書かれた岩波新書から出ている「市民自治の憲法理論」、私のかつてからの考え方のベースになっている本ですが、お読みいただければいいと思いますが、美称説と言っている限りは、国会がなぜ主権者である国民から選ばれて、しかも議院内閣制で総理大臣を選ぶかということは出てきません。最高機関だから選べるんです。
○愛知治郎君 その点についてはやはりしっかりと別の機会を設けて議論すべきだと思うんですが、今の一言についても、政治的美称については、まあまあ私は基本的に芦部先生の立場には立つんですけれども、法的な権限に関しては何らその差異がないということは、その国権の最高機関ということの位置付けについて法的権限がないというのは、これは全部の説で共通していると思うんですけれども、そうですか。 これは改めて、時間が来てしまいましたので、議論をしっかりこれからもしたいと思うんですけれども、実は、この国会の中で、これは法律でももう認められたはずなんですけれども、憲法審査会をつくって議論するということだったはずなんですが、まだできていないんですよね。それはしっかりとそういった場で議論すべきだと思うんですが、最後に菅大臣、その憲法審査会についての見解についてお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(菅直人君) 憲法の中身をどういうふうに審査をするのか。一般的には、最高裁がそういう判断ができるというふうになっていると認識していますけれども、残念ながら、この間、最高裁も個別案件で幾つかの判決が出ていますが、例えば今私が申し上げたようなところについては、必ずしもしっかりした見解が出ているとは認識しておりません。いわゆる憲法審査会というものの中で、一般的には大いに議論をしていただくことは私も賛成ですが、どういう場でどういう議論ができるのか。 今議論をしたようなことは、私は本当に国会とか、そういう、あるいは学者とかの間で議論すればいいと思うんです。残念ながら、憲法学者はこの議論から逃げています。もう三十年前からこういう私のような議論をやっている人は少数ですがいるんですが、逃げているんですよ。 つまりは、三権分立という言葉をあえてもう一度言いますけれども、憲法には書いていないんですよ、憲法の中には。それなのに、何か憲法の大原則は国民主権と並んで三権分立だと書かれていますが、これは明治憲法の成立過程を見るともっと分かりますけれども、明治憲法が生まれるときにはまだ議会はなかったんですよ。内閣はあったんですよ。内閣があって、その後に憲法ができて、その後に議会ができるんです。ですから、内閣というものは議会がなくてもあったのが明治憲法なんです。しかし、その明治憲法ができることによって議会と内閣の関係がいろいろ出てくるんです。中にはまさに統帥権の独立の問題も出ますし。 ですから、何か今の人たち、私も明治憲法を若干やるまでは、いや、何か物すごく独裁的な憲法だなという認識をまだ読む前からありましたけど、そうじゃありません。極めて議院内閣的な、というより立憲君主的な憲法になっています。 今申し上げたように、憲法ができて、議会ができて、内閣は憲法の前からあったんです。ですから、そういうことを考えると、内閣というものを天皇ではなくて国会が決定できるというのがこの憲法の第一の、第一の国民主権の原則の表れているところなんですよ。その一番重要なところを美称説なんていう言い方でいいかげんにしてきたために、私は官僚内閣制が続いた理論的背景がそこにあると思って、この間ずうっと言い続けているんです。
○愛知治郎君 時間がもう来ていますので質問という形にはしませんけれども、私が先ほど質問したのは、そういった議論というのはしっかりと憲法審査会でやるべきじゃないかということで申し上げたんですが、時間がもうなくなりましたので、後日の議論に譲りたいというふうに思います。 ありがとうございました。
○白浜一良君 高尚な憲法論争の中で恐縮でございますが、今日は関税法の改正ということで、非常に細かな具体的な改正の話でございますが、まず局長に確認したいんですが、これ毎年暫定税率ということで日切れで、年度でこれをやって積み重ねていっているんですけど、いろんな考えがあろうかと思うんです。 それで、昨年、これ十一月の関連の会議で関税課長がいろいろ御意見をおっしゃっているんですが、その中で、暫定税率を延長すると、その場合何年延長するかということも一つの視点だと、問題だと、こういうふうにおっしゃっているわけでございますが、当然WTOの今はドーハ・ラウンドということで、交渉との関係ということで暫定税率ということはよく理解できるんですが、日切れで毎年積み重ねというよりももう少し中期的な立場で関税を考えたらどうかと、こういうことをおっしゃっていると思うんですが、この辺のそういう裏付けというか、こういう課長が発言されている背景というか、もしございましたら、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(大藤俊行君) 今先生から暫定税率の期間についてのお話がございましたけれども、暫定税率の大宗につきましては、先生からも御指摘がありましたように、本年中の妥結が目指されているWTOドーハ・ラウンド交渉で関連事項が交渉対象となっております。また、毎年度、これらの暫定税率を取り巻く状況というものもいろいろ変化するわけでございます。こういったものをできるだけきめ細かく再検討して反映することができるように、その適用期間を一年間としているところでございます。 また、国内政策上の要請に応じて暫定税率が設定されている品目がございます。例えばバイオETBEとか石油化学製品製造用揮発油等について適用しているものでございますが、こういったような品目につきましても、その時々の政策上の必要性やそれぞれの時期の直近の国際市況等に基づいて暫定税率の要否を判断していくという趣旨から、その適用期間を一年間としているところでございます。
○白浜一良君 そういうことですよね。 もう一つ、こういう御意見もおっしゃっているんですね。ドーハ・ラウンド決着状況に応じてウルグアイ・ラウンド以来の関税率体系が抜本的に見直されるというようなことになることも考えられます、こういう発言も述べていらっしゃるんですけれども、これはどういう意味をおっしゃりたいわけですか。
○政府参考人(大藤俊行君) 暫定税率の大宗につきましては、今、WTOドーハ・ラウンド交渉で関連事項が交渉対象となっているところでございますが、まさに本年中の妥結が目指されているという状況でございますので、特に適用期間を一年間とさせていただいているということでございます。
○白浜一良君 いや、ちょっと違うんやけれども。 抜本的改正、抜本的に見直されるというようになるということの意味を聞いているわけです。一年というのはさっきの話やから。
○政府参考人(大藤俊行君) 失礼いたしました。 ドーハ・ラウンド交渉は現在まさに進行中でありますけれども、その中でかなり大幅な見直しが議論されているところでございます。例えば農産品につきましては、その議論の方向として、現在の関税率の高さに応じて階層を設けまして、高関税の階層の品目ほど大きな削減を行う。あるいは、ただし、この階層方式の例外として重要品目に指定される場合、低関税により輸入する数量を増やして現在より貿易を拡大することを条件に、より緩やかな関税削減率とすることができる。また、非農産品につきましては、スイス・フォーミュラと呼ばれる方程式に基づきまして実質的な上限関税を設け、高関税なものほど引下げ幅が大きくなるよう一律に削減するといった、かなり大幅な見直しを検討する方向で議論が進められているところでございます。 現時点では交渉結果を見通すことはなかなか難しいところでございますけれども、いずれにせよ、ドーハ・ラウンド交渉の決着の状況や内容に応じて必要な見直しを行う必要が生じることになると思っております。
○白浜一良君 結局、品目を検討したら各国いろいろ事情あるということで、それでこの交渉の難しさがあるんですが。 そこで、菅大臣にお伺いしたいんですが、民主党も、マニフェストじゃないんですが、インデックス二〇〇九ですかの中で、いわゆるドーハ・ラウンド交渉の早期妥結に向け日本がリーダーシップを果たすべきだと、こういう主張をされているわけです。民主党の政策なんだと思うんですが。 菅大臣が大臣に就任されて、その交渉の一端を担われているわけでございますが、どうでしょう、リーダーシップを果たすという意味で、どういう経過でございましたか、今後どういうふうに交渉を進めたいと思っていらっしゃいますか。
○国務大臣(菅直人君) おっしゃるとおり、政策インデックスの中では、交渉の早期妥結に向け、日本がリーダーシップを果たすよう努めますと述べております。先日も少し関係の閣僚が集まった場があったんですけれども、やはりこれ、私もこの交渉の現場にはまだ直接携わっておりませんが、一般的に言えば、やはり国内での考え方を戦略的にきちっとしておくことが重要ではないかと。もちろん、当然のことでありますが、農業というものに対する影響が一般的には非常に懸念されますので、その点についてしっかりと原則を持って、そういったことにはならないということを当然の前提としながら、一方でどういう分野についてのより自由化が我が国にとって特に重要なのか。そういうことをしっかりと、まずは国内的な考え方のよりしっかりした一つの調整が必要なのかなということを思っております。 あわせて、若干今の御質問を超えるかもしれませんが、こういうマルチの交渉と並行して、やはりバイのいろいろな取組も、これもいろいろ確かに議論がありますけれども、やや日本が立ち遅れているという指摘もありまして、そういう意味では、EPAとかFTAといったようなものについても、基本的には交渉というものについて言えば、積極的に取り組むべきではないかと、こう考えております。
○白浜一良君 国内の意見をまとめる、ここが大変難しいわけでございますが、当然それをまとめなければ交渉事にならないわけでございまして、新しい政治を目指すとおっしゃっているんですから、しっかり組み立てていただきたいと要望しておきたいと思います。 と同時に、後段でお話しになりましたが、補完すると言ったら変ですが、バイの関係も大変大事でして、FTAにしてもEPAにしても、これを進めていくというのは大事なんですが、おっしゃっているように、韓国とか中国と比べても日本は立ち遅れているわけでございまして、これを進めていくというのは大事ですし、まして、財務大臣、今年の本予算の財政演説の中でも、アジア戦略の中で進めるというふうにおっしゃっているわけですね。 ですから、六月に成長戦略を中身をつくられるということでございますが、この中でEPAなりFTAなりをどのように具体的に表現されますか、中身を詰めていかれますか。
○国務大臣(菅直人君) 今、日韓との間でもいろいろこういった議論が続けられていると認識しておりますが、先日もあるデータを見ましたが、日韓の間では場合によっては必ずしも農業問題は大きな課題にならなくて済む要素もあるのかなと。ただ、だからといって韓国にとってのメリットが余り大きくないので進展が芳しくないというような状況も若干耳にしましたけれども、やはりアジアとの関係はそれぞれの国の特徴がありますから、逆に言えば、それぞれの国との関係の中で相手にもメリットがあり日本にもメリットがある形を取り得る余地は私はしっかり検討することでもっと出てくるんではないかと、こう考えております。 まさに、新成長戦略の中で、もちろん世界中との自由貿易が大切なことは言うまでもありませんが、アジアのつまり発展のバイタリティーを、ある意味でインフラの技術とかいろんな形で提供することを通して日本の成長にもつなげていくと。そういう一つの大きな戦略の中で、今、白浜先生も言われたEPA、FTAについても、先ほど申し上げた原則は原則としてしっかり押さえながら積極的な交渉の促進を図っていきたいと思います。
○白浜一良君 しっかりお願いを申し上げたいと思います。その辺を具体的に詰めていくことが具体的な成長戦略にもなるんでしょうから、しっかりお願いしたいと思います。 話は変わりますが、峰崎副大臣にお伺いしたいと思うんですが、麻薬問題が大きな社会問題になってございます。芸能人だけじゃございません、一般の国民にまで浸透してきているという。そういう面では、やっぱり水際というのは非常に大事なんですね、水際で防止するのが大事なんですが。 ところが、この間、茨城に空港できましたですよね。それで、国内線は今定期的な便はないという、韓国便だけ一便あるということで。そうすると、ちょっとこれは聞いておりませんが、その便が離着陸のときだけはどこかから税関職員が行くわけですよね。それだけの便数がないからずっとそこで税関職員として仕事するというわけにいかないわけで、やりくりしているわけですね。ですから、非常に御苦労されていると思うんです、税関の職員の皆さんは。 こういう時代ですから、そういう国家公務員を増やすというわけにはいかないんですけれども、役割から見ると水際防止って大変大事なお仕事されているわけで、その辺の、どんどんどんどん空港も港も国際化していくと、だけれども人員の補充、体制づくりが大変だということも大きな問題なんですが、この辺の体制の確保、人員の確保というんですかね、この辺はどのようにお考えですか。
○副大臣(峰崎直樹君) 私が住んでおります北海道も、本当に港なんかも対ロシアとかいろんなところからもうたくさん入ってきて、そういうところから本当に、トカレフとか、けん銃とかですね、麻薬とかそういういろいろ、本当に手薄になっているところがあるんではないかなということで、私、野党時代からも税関の皆さん方がきちんと監視できるような体制整備を図っていく必要があるんじゃないかということを言い続けてまいりましたし、だんだん量的にほかの部署が減ってはいるんですが、この部署はこの間ずっとやや純増をしてきた分野であると思っております。 ただ、今おっしゃられたように、御指摘の点は、各税関の人員配置、これはIT化とか業務の効率化も努めておりますけれども、これは業務の量が増えてきていること間違いないですし、羽田の国際化だとか、いろんなところでやっぱり体制をこれからも見直しを図っていこうと、こういうことは基本的に変わらないと思っているんです。 地方空港、地方港湾ですけれども、これは今申し上げたようなことを踏まえて、特に国民の安心、安全という点で、地方空港の取締り強化のための所要の人員を重点的に配置をしていくということで、関係機関との連携を図りつつ、特に検査機器の活用とか情報分析の強化等の水際の取締りの体制を取っているわけでありますが、非常に厳しい財政事情であると同時に、定数の問題は総定員法の枠に入っておりますので、こういったことも、一層の効率化を図った上で所要の要員の確保、これを水際取締り対策の強化に努めていきたいなと。そういう意味で、是非皆さん方の御支援もいただきながら、体制の整備を強化をしようというふうに考えております。
○白浜一良君 しっかりした体制をお願いを申し上げたいと思います。 それで、もう時間もないので、ひとつ大臣にお願いなんです。 これは私、昔から麻薬問題取り上げているんですけれども、これは一つの部門じゃないんですね。関連の省庁があるわけで、それで、今は薬物乱用対策推進会議ですか、こういうのがあって、各省連携を取るようになっているんです。ところが、これ、もう年に一回、八月ぐらいに大体毎年やられるという、形式的とは私申し上げませんけれども、その程度の会議体なんですね。だけれども、やっぱり麻薬問題というのは、もうあらゆる入ってくるのを阻止するということもありますし、国内での犯罪取締りという問題もございますし、教育、啓蒙という問題もございますし、いろいろあるわけですね。昔はもうマネーロンダリングで随分利用されたということもございます。 いろんな要素があるので、関連閣僚会議、これを財務大臣としても積極的に取り組んでいただきたいと思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(菅直人君) 今お話のありましたように、薬物の対策というのは、本当にまさに人間の、何といいましょうか、健康を超えて、命はもとより、一つの社会の構造を壊すことにもなりかねないわけでありますので、そういう意味ではまさに政府を挙げて取り組むべき課題だと考えております。 実は今、体制のことを言われましたが、犯罪対策閣僚会議というものが、総理の主宰するものがありまして、その下に、今お話のありました内閣府特命担当大臣で薬物乱用対策、現在はこれ福島大臣ですが、この議長の下に薬物乱用対策推進会議が設置されておりまして、需要の側、つまりは薬を使う、乱用対策、それから供給の側、つまりは密輸とか密売の対策の両面から強力に対策を進めているところであります。 時折この問題、犯罪とも絡みが強いものですから、国家公安委員長もこの会議の副議長になっておられますが、そういうところのタイアップをより強くすることが必要ではないかというような議論も一般的にはあったりして、言われたように、同会議において第三次となる薬物乱用防止五か年戦略の下に、財務省は税関、それから警察庁、法務省、厚生労働省、海上保安庁などとの関係機関で情報交換を促進するとともに、合同の取締りや捜査を積極的に推進しているところです。 この体制についても、いろんな会議があって、実効性があるもの、必ずしも実効性が余りないもの等も見受けられますので、私の一存でどうこうは言えませんけれども、少なくともこの問題が日本社会にとって極めて重要なある種の脅威であるという認識の下で、この会議そのものの効率化なのかあるいは若干の手直しなのか、機会があればまた相談をしてみたいと、このように思っております。
○白浜一良君 これは本当に大事な問題なので、しっかり財務大臣としても取り組んでいただきたいと要望しておきたいと思います。 もう時間もないので、最後に一つだけちょっと大臣にお伺いします。 AEOという制度は通関の迅速化という意味で大変大事な制度なんです。それに基づいて、二十年の四月から特定保税運送制度というのができました。しかし、一社だけです、実績は。去年の七月から始まった認定製造者制度、これもまだゼロと、こういう実態でもあるわけですね。 それで、取りあえず、AEOの相互承認というのは、日本はニュージーランドとアメリカしかなっていないと、こういう問題もあるわけで、民間企業から考えて使いにくいということもあるんでしょう、なかなかうまくいかない。各国それぞれ制度が違いますから、その辺をきちっとやっぱり、こういう制度は制度で、非常に民間企業の立場から見ても、ああ、便利になったと言われるように実効性を持たせることが一番大事なんですが、思いとは別にこういう実績しかないということもあるので、それの克服に向けてしっかり取り組んでいただきたいと。 最後に、それに対するお考えを伺って、質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(大藤俊行君) 事実関係等につきまして、まず私の方から説明させていただきたいと思います。 AEO制度につきましては、物流全体を視野に、輸出入等六種類の制度を整備しているところでございます。全体的には承認数が増加しているものの、運送業者や製造者については承認者数が伸びていないところでございますが、これらの事業者も含めて、各種の機会をとらえてAEO制度についての理解を深め、その利用促進を図るため、積極的に制度の説明等に努めているところでございます。 また、AEO制度につきましては、これまでも、例えば対象となる貨物の拡大でありますとか、引取り担保の提供を必要な場合のみにするなど制度の改善を図るとともに、諸外国との間で相互承認を推進しているところでございます。
○委員長(大石正光君) 白浜議員の質疑時間が過ぎておりますので、菅大臣、短めにお願いいたします。
○国務大臣(菅直人君) もう今政府委員の方から答弁させていただきましたが、おっしゃるように、こういうせっかくの制度が有効に機能するように更に努力をしてまいりたいと思います。
○白浜一良君 済みません、どうも。
○大門実紀史君 大門でございます。 もう法案については既に議論も出尽くしたようでございますので。我が党は、関税法案については暫定税率のそもそも論に疑義があるということで毎年反対の立場を取ってきておりますので、そういうことでございます。 今日は、四月を前に、徴税当局、国税庁のことでちょっと質問しておきたいというふうに思いますけれども、ちょっと緊急的な問題ですので。 非正規雇用問題がクローズアップされる中で、今も大問題になっていますけれども、官製ワーキングプアというのも問題になってまいりました。国家公務員の非常勤職員十四万人、自治体に働く非正規労働者は五十万人ということで、実際にはこの非常勤公務員といいますか、非常勤職員というのは正規職員の基幹業務に携わって、こういう方々なしに今公務は、行政は動かないという存在になっております。数からいってもそうでございます。 その中で、異常な雇用契約を結び続けているのが国税庁でございまして、ほかの霞が関の省庁は一年以内の雇用ということになっていますけれども、大抵半年の雇用契約がほとんどなんですけれども、これもいかがなものかと、これからただしたいと思うんですけれども、少なくとも今、半年の雇用契約が霞が関の省庁の中では一般的なんですけれども、国税庁では半年どころか三か月ごとの雇用契約を六千三百人に対して一向に改めずにいまだ繰り返されております。この雇用期間三か月で契約を繰り返す、三か月の根拠は何なのか、また、いつから何でこんなことになっているのか、ちょっと御説明をお願いしたいと思います。
○副大臣(峰崎直樹君) 大門委員のこの質問を見て、改めて私もどうして三か月ごとになっているのかということを、税の執行部門、税制やそういうことについての議論というのはよくやるんですけど、執行部門についての我々なりの見方が本当にこういった細かい点についてまだ十分でなかったなと思っているんですが。 一応、国税庁の当局の言い分をちょっと読み上げてみますと、非常勤職員は定員外の職員であるため、非常勤職員が常勤化しているととらえられないように閣議決定があると。これは昭和三十六年二月二十八日の閣議決定で、定員外職員の常勤化防止についてということになっておりまして、この趣旨にのっとって、一般に会計年度を超えて雇用契約を結ばないということになっていると。具体的な雇用期間については各省庁の事務に応じて決めることとされており、国税庁においては確定申告事務などに適切に対応するため、非常勤職員を事務の繁閑などに応じて機動的に採用できるように雇用期間を三か月以内としているというふうに承知していると。 こういう書きぶりになっておりまして、非常に、なぜ三か月なのかなということについて、これだけ見ただけではなかなかよく私自身もちょっとのみ込めなくて、さらに質問があったので、なぜこうなっているのかということについてより確かめてみようというふうに思っております。
○大門実紀史君 昭和三十六年の閣議決定は余り関係ないんですけれども、三か月というのはどこにも何も明文化されていないそうです。しかし、その中で長年三か月ということが、もう何十年ですかね、やられてきているということでございます。ただ、三か月といいながら、ほとんどの方は通年雇用になっておりまして、長期にわたって雇用を繰り返して何年間も働いている方もおられると。つまり、そう考えると、三か月と区切る意味というのはもう何もないわけでございます。 峰崎さんと余りやり合ってもという気はするんですけど、次長呼べばよかったかも分かりませんけれども、ちょっと、昨日は一応通告して聞くよと言ってあるんですけど、今申し上げたように、三か月ごとの細切れの契約を繰り返して、一年以上働いている人、三年以上働いている人、五年以上働いている人、この数は国税庁、把握していますか。
○副大臣(峰崎直樹君) 多分国税庁はこういうふうに答えるんだろうと思いますが、今御指摘の質問、国税庁における非常勤職員は、各税務署等の実情に応じ採用しており、国税庁においてお尋ねのようなケースは把握していないと聞いている。 私は、先ほどちょっとこの話、見て、本当にないのかということで、よくこれ調べてみる必要があるんじゃないかということを今国税庁の方にも言ったんです。というのは、三か月、三か月と言っているけど、これは三か月が、本当に今おっしゃったようにずっと継続して何年ぐらいこれが続いているのかとか、そういうものをやっぱり正確につかむ必要があるんじゃないのかというふうに私自身も今問題意識を持ちましたので、この点、今おっしゃったように、通算で三年以上とか五年以上とか十年以上とか、こういうことに限らず、しっかりとしたデータをやっぱり国税庁はしっかりと取る必要があるということで、今国税庁の方にそういったことを、大臣を通じてでも調査を下ろしていかないかぬなというふうに思っているところです。
○大門実紀史君 調査は結構なんですけど、これ、ただ調査して結果を待ってという問題よりも、この間、日本郵政の問題も取り上げてまいりましたし、こういう契約社員問題というのが今大問題になっている中で、国税庁だけこんな何十年も三か月で、これ、雇われている人の立場になったら分かると思いますけれども、三か月ごとに切られるかも分からないという不安を抱えながら、しかしずっと仕事はさせられると。ほとんど最低賃金よりちょっとプラスぐらいのところでやらされているわけですね。こんなことをいまだやっていていいのかということがあるので、調査は結構なんですけれども、働く人の立場からすると、最低でもまずほかの省庁に合わせるべきじゃないかと、半年にですね。その上でどうするかというのがありますけれども、まず是正をさせてもらいたいんですけれども、これは、調査は調査でしてもらうとして、ちょっと異常な事態なので是正の方向で検討してほしいと思うんですけれども、いかがですか。
○副大臣(峰崎直樹君) 今御指摘あって、他省庁並みということでちょっとやや調べていただいたら、外務省は大体再雇用のサイクルは一年、外務はちょっと特殊なのかもしれませんが、継続雇用の上限は二年、これは内容によると言っています。それから、農水省が六か月以内、それで継続雇用はなしということで。経済産業省は六か月以内で、継続雇用は六か月ということですから、上限が六か月ということですから一年と、中断期間があるとかですね。各省庁いろいろあるだろうと思いますが、今御指摘の労働条件はじゃどうなっているんだというようなところまで、実は数すら十分つかめていないところを労働条件もつかめておりませんので、こういった点、これは恐らく全省庁にわたって、こういう定員外の職員の実態あるいは不安定雇用の労働者の実態というのは調べなきゃいけない課題になってくると思いますので、それらを含めて我々国税庁は進めていきたいと思いますが。 一つだけ。例の一月から三月の繁忙期がありますよね、確定申告。このときはどっと増えるんだそうですね、そのときはやっぱり。それはやっぱり三か月ぐらいだというふうに聞いておりますので、そういった過去の経過、なぜそうなっているのか、そしてそれをやはり、今大門委員がおっしゃったように、不安定雇用あるいは低賃金労働者というものをできる限りなくしていくというのは私自身ももちろん個人的な信条を持っておりますので、そういったことも含めてよりしっかりと説明できるようにまた調査をしていきたいなと思っております。
○大門実紀史君 いや、峰崎さん、これは人が実際に働いている問題なんです。ちょうど一月—四月というのが繁忙期といいますか、そういうことがあって、だから、今日取り上げているのは、もう急いで、調査でまた半年とか何かとかじゃなくて、この三か月というようなこんな区切りは、今日是正しますとまでいかなくても、是正の方向で至急検討してほしいという意味で申し上げているんです。 ただ、民間だって、ほかの省庁だって忙しい何か月はあるんですよ。そんなことで人を雇うんじゃなくて、やっぱり人の立場に立つと、それも含めてやっぱり半年とか、こういうふうに労働者の立場に立って、そうやって雇用しているわけです。国税庁だけが偉そうに自分たちの使うときはここだということで昔に三か月という枠をつくっちゃって、一年間を三か月で区切ってやっているだけのことで、異常なことをやっているのはむしろ国税庁なんです。ですから、調査は結構なんですけれども、至急改善の方向でその検討もしてもらいたいと思いますけれども、もうちょっときちっとした答弁をお願いしたいと思うんですけれども。
○副大臣(峰崎直樹君) 御趣旨をしっかり踏まえながら我々も検討していきたいと思っております。
○大門実紀史君 菅大臣は、湯浅誠さんとかとこういう雇用問題をずっと見てこられて、官製ワーキングプアの問題もいろいろ御検討されると思いますけれども、今ちょっと検討するという方向でございますけれども、ちょっと菅大臣からも、こういう問題を今どきやっているのもちょっと、是正の方向で指導してもらいたいと私は思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(菅直人君) 今日の御質問でこういう三か月ごとという実態があるということをきちんと認識することができました。 それで、峰崎副大臣からもありましたように、確定申告が一月から三月にあるということで、この間に特にこの非常勤職員を多くそれぞれの税務署が採用してお手伝いをいただいているという実態があるようであります。しかし、今の大門委員のお話のように、何年間にもわたって繰り返し三か月を更新してという実態をきちんと調べた上で、特にそういう定常的に必要なものについては、もちろんこれは定数の問題等いろいろありますので、一方で公務員制度の改革とか賃金の総額二〇%カットとかということもマニフェストに掲げたりしておりますので、そういうことと、それから、今御指摘のあったように、本来、一年、二年という仕事がありながら短期で繰り返しているという問題は若干性格が違いますので、そういった本来常雇い的にすべきところについてはどのような改善ができるか、しっかりと実態を把握した上で改善ができるところについては改善をしていきたいと、こう考えております。
○大門実紀史君 若干補足的に申し上げておきますけれども、確定申告の時期に忙しいのは分かっていますね。そのときに、短期的にその期間だけアルバイトの人とかお手伝いなんかとか、これはあり得ることなんです。私が言っているのは、恒常的に一年間にわたって三か月でずっと使われていると。これは別に考えないと。その三か月は、その人まで一年間、異常に増える部分ですね。この部分の方も一年雇えとか半年雇えと言っているわけじゃないんです。それはあり得ることなんです。問題は、一年通じて三か月区切りで雇われているという異常な事態を早急に解決をしてほしいということでございます。 これは改善の方向になると思いますけど、引き続きウオッチングをしながら、また必要があればここで取り上げたいというふうに思います。 以上で私の質問を終わります。
○委員長(大石正光君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 関税法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大石正光君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大石正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大石正光君) 次に、株式会社日本政策金融公庫法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府より趣旨説明を聴取いたします。菅財務大臣。
○国務大臣(菅直人君) ただいま議題となりました株式会社日本政策金融公庫法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 昨年十二月、我が国は、コペンハーゲンで開催された気候変動枠組条約第十五回締約国会議において、気候変動対策に取り組む途上国に対する支援策を発表しました。 気候変動対策は喫緊の課題であり、膨大な資金需要がありますが、民間資金の呼び水としてリスクの補完を行うため、平成二十年十月に発足した株式会社日本政策金融公庫の国際部門である国際協力銀行を活用することが重要となります。 政府は、地球温暖化を始めとした地球環境問題の解決に向け我が国として貢献するため、株式会社日本政策金融公庫が民間金融を補完することを旨としつつ、地球温暖化の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事業を促進するための金融機能を担うことができるよう、所要の改正を行うこととし、本法律案を提出した次第であります。 本法律案の内容は、株式会社日本政策金融公庫の目的及び国際協力銀行の業務の範囲に、地球温暖化の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事業を促進することを追加するものであります。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(大石正光君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十九分散会