国土交通委員会 第8号
- 発言数
- 77 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2010/04/15
会議録
○委員長(椎名一保君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、金子洋一君が委員を辞任され、その補欠として平山誠君が選任されました。 ─────────────
○委員長(椎名一保君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 賃借人の居住の安定を確保するための家賃債務保証業の業務の適正化及び家賃等の取立て行為の規制等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に消費者庁次長田中孝文君及び国土交通省住宅局長川本正一郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(椎名一保君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(椎名一保君) 賃借人の居住の安定を確保するための家賃債務保証業の業務の適正化及び家賃等の取立て行為の規制等に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○植松恵美子君 民主党の植松恵美子でございます。おはようございます。 まず、今、現段階におきまして民間の賃貸住宅の割合が住宅ストックの約三割を占め、賃貸住宅の入居者となる人が増加傾向の中で、そうは言いながら、やはり人間関係が希薄になってきておりますので、入居しようと思っても、保証人になってくれと頼めるような方もいらっしゃらない方もまた増加傾向にもあります。そんな中で、入居者の方が家賃債務保証会社の利用する割合が高まっている状況下で、賃貸住宅の家賃の支払をめぐってのトラブルが増加しております。 私は、実際に目の当たりにしたことありませんが、報道などを通じて、かぎを付け替えたり家財道具を部屋から運び出されたりして、借りていた部屋から乱暴な手段で追い出されるといったことは、入居者の人権からも絶対にあってはならないことだと思っていますし、今回の法律で悪質な保証会社による乱暴な追い出しを防止することにある一定の前進につながるとは思っておりますが、一方で私は、今回の法律のみによって抜本的な解決にはならないのではないかと懸念をしているところでございます。 抜本的に様々なトラブルを防止するためには、入居者、家主、そして業者の三者の立場に立ってバランスの取れた政策を推し進めていく必要があると思うんですけれども、まずこの点について、大臣に御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 植松委員にお答えをいたします。 今御指摘をされましたように、入居者、家主、また業者の三者の見地に立ってバランスを取った政策を推進していくべきであるというのは、もう御指摘のとおりだと思います。また、委員が御指摘をされましたように、民間賃貸住宅は、現在、住宅ストック全体の約三割を占めておりまして、大変重要な役割を担っております。そのため、賃貸住宅の賃貸借に関するトラブルを防止し、安心して利用できるようにすることは極めて重要な課題であると認識をしております。 今回の法案におきましては、入居者の居住の安定を確保するために、家賃債務保証業についてその業務の適正化を図るとともに、また今後、借主とそれから貸主の間のトラブルを防止して賃貸借契約の適正化を図る観点から、原状回復をめぐるトラブルとガイドラインあるいは賃貸住宅標準契約書の改訂に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。 さらには、賃貸住宅の管理に携わる賃貸住宅管理業者の業務の適正化を図るために、任意の登録制度を実施をいたしまして消費者による事業者選択の判断に資するようにすることとしておりまして、今委員が御指摘をされたこの三者のそれぞれの立場に立ちながら、バランスの取れたより良い賃貸住宅市場というものを創設するために、取組をさせていただくためにこの法案を提出をさせていただきました。
○植松恵美子君 先ほど、大臣も少し触れられましたけれども、確かに今の賃貸契約という、賃貸を契約するに当たっては、家賃のほかに礼金とか敷金とかあるいは更新料、また退去時には原状回復費用などといったものがいわゆるきちっとルール化されておらず、また地域ごとによって何か月分というのも差がありまして、非常にあいまいなところでの契約、賃貸契約が行われていると思います。私は、これも非常に大きなトラブルに、原因になっていますし、家主もまた入居者も、住みながらにして、ここをちょっと壊してしまったけれどもどのぐらい費用が掛かるんだろうか、あるいは貸しているけれどもどのぐらい汚されているんだろうか、今預かっている敷金でちゃんと賄えるんだろうかという不安があると思うんですね。 そういったためには、根本的には、こういったいわゆる商慣習、慣習によって行われているところをきちっとしたルールづくりとかガイドラインを作ることによって、透明化することによってトラブルを未然に防ぐことも可能かと思いますが、今後きちっとしたそういったガイドライン、ルールづくりについてどのようにお考えでしょうか。
○大臣政務官(長安豊君) 今委員御指摘のとおり、この敷金、礼金、更新料、こういったものが商習慣に頼っているというところがあるのはもう委員御指摘のとおりであります。例えば、私の地元の関西などでは、敷金から自動的に引き去る敷引きなんというようなルールもあったりするわけであります。 そういう意味で、今後、賃貸住宅市場の整備に当たっては、契約の適正化ということを図ることが重要であると考えております。先ほど大臣も答弁させていただきましたけれども、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」また賃貸住宅の標準契約書、これ従来から公表しているものもございますけれども、本年度、この法律の提出を機に改訂をしてまいりたいと考えておるところでございます。 またさらに、賃貸住宅をめぐるトラブルが発生したときの対応も考えていかなければならないと考えているところでございまして、トラブルに対する相談、あるいはADRですね、裁判外紛争処理手続の立ち上げに関する支援ということも行ってまいりたいと考えております。
○植松恵美子君 是非ともそこをきちっと明確化をしていただきたいと思います。私も退去時の立会いということを何度か経験したことありますが、本当に居住者によりまして汚れの具合とか、いわゆる原状回復に掛かる費用というのは非常に幅があります。これをあいまいにすることによって、いわゆる一般の家主の方も、専門性が余りない方、個人のオーナーの方もたくさんいらっしゃいますので、こういったところを透明化することによって要らぬトラブルを防ぐことができると思いますので、是非やっていただきたいと思います。 この法案を作成されるに当たっては、一部の悪質な保証業者によって家賃の滞納があった方への先ほど申し上げたような非常に乱暴な追い出し行為があって、それを入居者が権利を守るといった点において作成されているものであると思っております。そういった意味で、入居者の方の権利を守る意味では非常に大切な法律で、もちろん賛成ではありますけれども、一方で、そもそも、じゃ何でこのようなトラブルが起こったかといいますと、やはり家賃滞納が原因であることはこれは間違いないと思っております。 家主側からしますと、これ家賃を、いかなる理由であっても滞納が始まり、そしてそれが長期間にわたって住み続けられるということは、いわゆる家主の権利、家主の生活も脅かされるということにも至っていると私は思っております。家主というのも、皆さん、業者で非常に専門性の高い方もいらっしゃいますけれども、一方で退職をして退職金をすべてつぎ込んで個人のオーナーとして老後の資金として回収をしようといった個人オーナーが非常に多く占めている中におきまして、この家賃滞納者に正当な手続で、しかも迅速にきちっと退去していただけるような手続を踏むということが今現在非常に難しくなっているのではないかと思っております。 このような家賃滞納の解決に至るまでの期間も非常に長いし、また賃料の未収率というのが大きい、また家主の費用負担や労力、そして精神的な負担を軽減することがとても必要だと思っておりますが、現在の司法的制度をもう少し短期間で円滑に解決できるようにするおつもりはないかどうかを伺いたいと思います。そして、現在の制度の問題点をどのようにとらえていらっしゃるか、また、今後これについて改善するつもりがあるかどうか、伺いたいと思います。
○副大臣(加藤公一君) 委員からの問題意識というのは大変私もよく分かるところでございますが、現状を少し御説明をさせていただきますと、賃借人が家賃を滞納しているという状態にもかかわらずその建物の明渡しに応じないという場合には、御案内のとおり、その賃貸人、先生の言葉で言うと家主さんですけれども、その家主さんが民事訴訟を提起をして勝訴判決を受けて、その後、民事執行によって明渡しを受けるという必要があります。この手続の期間でありますけれども、もちろん事案によって審理期間が異なりますので一概に申し上げるというのは容易ではありませんが、ただ、私どもの認識といたしましては、従前に比べますと随分迅速に審理が進められるようになってきているんではないかと。裁判所の方でもそのような御努力がなされているというふうに理解をいたしております。 実際、データで少し御案内をいたしますと、この建物の明渡しを含めたいわゆる建物に関する事件につきましては、ほかの類型の事件よりも審理期間が短くなってございます。例えば、平成二十年の一月から十二月まで一年間の平均審理期間というものを調べますと、民事訴訟全体でいいますと第一審の審理期間が平均で六・五か月になってございますが、このうち建物の明渡しを含めた建物事件の平均審理期間というのが三・六か月でございまして、データの上からもかなり迅速に処理をされているんではないかというふうに思います。 これは、平成十五年の民事執行法等の改正によりまして、明渡しの催告の制度というものを導入をいたしました。この法改正によって、執行官が原則として一か月以内の引渡期限というものを定めて明渡しの催促をするということが可能になりまして、この改正を踏まえて、建物明渡しの執行については従前よりも随分迅速な処理がなされるようになったというふうに理解をいたしております。 ただ、もちろん先生の問題意識は重々私どもも認識をいたしておりますので、法務省といたしましても、今申し上げた法改正後の運用なども十分に注視をしながら、今後とも国土交通省を含め関係機関と協力をいたしまして、できる限り短期間で円滑に明渡しが実現できるように努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○植松恵美子君 先ほど、法務省さんの方からは退去まで三・六か月だと、平均してとおっしゃられましたけど、審理の期間がですね。しかしながら、一般の方が、個人オーナーが裁判所にまで申し立ててその入居者の方々に出ていってもらおうという、いわゆる踏み込むまでやはり何か月か、あるいは何回かは申し立てて家賃を払ってくださいと、それでも悪質だからといても立ってもいれなくてやっと裁判所に行くというふうな状態だとすれば、恐らくこれよりは数か月長くて、半年やら、あるいは一年ぐらい掛けて解決に向かうんだと思うんですね。その間の家賃の滞納だとか未回収などを思いますと、あるいはそういった裁判の費用なども思いますと非常に大きな負担になると思いますので、もう少しハードルを下げてスムーズに申立てができるような、そんな制度があれば、家主さんもあえて保証業者にそんな乱暴な追い出しを求めるようなこと、あるいは保証業者も乱暴なことをすることが防げるのではないかと思いますので、是非とも前進をさせていただきたいと思います。 とはいえ、入居者の方も故意に、悪意があって家賃を滞納されていない方の方がほとんどだと私は思います。今ですと、非常に不景気の中、急なリストラなどに遭って家賃を支払いたくても支払えない、支払うことができない状況に陥った入居者を、幾ら正当な手続を取ったからといっても、居住するところをなくすということは、放置することは国としてはできないことだと思っております。 こういった家賃が払えなくなって滞納するに至った人たちの相談に乗って救済をしていく責任が国や自治体にはあると思いますが、就職相談を始め、公営住宅や家賃の低い住宅などへのあっせん、生活保護相談など一か所で受けることができるいわゆるワンストップサービスや住宅セーフティーネットの充実が必要ではないかと思いますが、今地域にすぐに駆け込み寺のように近くで相談に乗ってくれる窓口というのはそう多くないと私は認識しておりますけれども、この充実と、今後どのような方針をお持ちであるかを伺いたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 今委員御指摘のように、リストラなどによりまして職のみならず住居も失うという厳しい状況に置かれた方々に対して、居住の安定確保は極めて重要な課題だと認識をしております。 このために、離職者向けに公営住宅等の空き家の活用が円滑に図られるように、利用手続の合理化に加えまして、離職者が利用可能な公営住宅等に関する情報を全国の主要ハローワークにおいて共有し、雇用対策関連の情報と併せて一元的に提供するワンストップサービス化を図るなど、住宅施策と雇用施策との連携を強化してまいりました。 結果といたしまして、四月二日時点において約三千三百戸、これ累計でございますけれども、の公営住宅等に離職者の方々の入居を決定をさせていただきました。また、去年の十二月にはワンストップサービスデーということで全国で、各都道府県で四千人近い方に利用していただきまして、こういった相談を行ったところでございます。 また、御指摘の住宅セーフティーネットの充実についてでございますけれども、住宅に困窮する低額所得者向けの公営住宅等の供給が各地域の実情に即して図られるように、今国土交通省としても取組を進めております。具体的には、二つ申し上げますけれども、一つは、今国会に提出しております地域主権改革一括法案におきまして、公営住宅の整備基準や入居基準を条例に委任するといったことなど地域の実情に即した公営住宅の整備や管理ができるように行うとともに、今年度創設をいたしました社会資本整備総合交付金を通じまして、地域の発意に基づいた公営住宅の整備や家賃低廉化等に対する助成を行うなどの措置を講ずることとしております。 今後とも、地域の実情に即した住宅セーフティーネットの構築が図られますように、雇用施策との連携や地方公共団体の支援に努めてまいりたいと考えております。
○植松恵美子君 私、先日、大変追い出し行為に遭われて住むところがなくなった方のお話も伺ったことがございますけれども、やはりどこに相談に行けば、分からなかったし、家主さんにそういった理由を話すにも話せないような状況、あと何か月か待ってくれたら就職もできていたのにという、結果論ですけれども、そういったお話も伺いましたので、本当に迅速に、ぱっと相談に行って手を打っていただけるような場所をやはり地方においても、各自治体においても今後増やしていっていただければと思っております。 続きまして、この法案の中身ですけれども、中身について少し伺いたいと思いますが、家賃債務保証をめぐる消費者トラブルが増加する近年において、保証業の登録の義務付けをして暴力団員等の登録拒否をすることは不適格業者を排除する上では非常に有効かと思われますが、私は、これは非常に大切なことですが、一方でこれは消極的な選別ではないかというふうにも考えております。 と申しますのは、現在乱立する業者は非常に玉石混交と言われておりますし、企業規模も大きなものから、従業員数が本当に三、四人の小さな企業まで大小様々です。こういった現状の債務保証業者から不適格な業者を排除するためには、こういった登録の義務付けは必要ですけれども、一方で、きちっとした免許制度などを創設、あるいは取得が必要だということを付け加えて、積極的な選別をすることも必要ではないかと思っております。 賃貸仲介業に密接に関連がある事業だとも思いますので、例えば宅建の、宅建取引業ですね、の知識も必要だと思いますので、こういった債務保証業者にも宅建免許の取得等が必要であるなどといった積極的な選別をすることによって、今後こういった債務保証業者のニーズというのは増えると思いますので、トラブルを防ぐ上には役に立つのではないか、あるいはこの業者の健全化が図られるのではないかと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○大臣政務官(長安豊君) この家賃債務の保証業というものは、委員が冒頭に御指摘されましたように、現在のように社会の人と人とのつながりが希薄化している中で、賃貸市場の整備を図る上でこういった業の方々の健全な発展が重要であるということは論をまたないわけであります。 今回、規定しておりますけれども、登録制に基づいて必要な規制を行うことで、不良また悪質な業者を排除していくということ、また業務の適正な運営の確保を通じて家賃債務保証業の健全な発展が図られるものと我々考えているわけでございます。 一方で、今委員御指摘ございましたように、宅建の資格の保有等を義務付けた方がよいのではないかという御指摘でございますけれども、恐らく宅建資格等を義務付けることによって適切な指導、業務改善命令とか監督処分ということが行えるじゃないかという御指摘だと思いますけれども、今回の法案の中にも業務改善命令、監督処分ということは行えることとなっておりまして、今後も我々国土交通省といたしましても適切に監督指導を行ってまいりたいと考えておるところでございます。また、業務に携わる従業員の資質の向上のための研修、さらには事業者や事業団体がこういったことに積極的に取り組めるように促してまいりたいと考えているところでございます。
○植松恵美子君 続いて、土地差別について伺います。 不動産取引において、マンションなどの建設予定地周辺の立地条件を調査するマーケティングリサーチ会社によって、同和地区情報などの情報を立地特性などの項目として、指定地域や敬遠されるエリア、要注意地区などという一見では分かりにくい表現で報告書を取りまとめて同和地区を調査していたことについての情報と、改善についての御要望が私の事務所に寄せられておりました。 これらの事実関係や実態について、国交省はまず把握をされていたでしょうか。また、把握をされていたとすれば、これらの行為についてどのような指導をして、今後、人権差別につながるような行為が再発されないような防止策を取って、取り組んでいくつもりか、お考えをお答えください。
○大臣政務官(長安豊君) 本件につきましては、大阪府の調査結果などからも事実を把握しておりましたし、また関係団体とも意見交換を行っているところでございます。 これまでも国土交通省からは、平成八年一月二十六日付けで、これは不動産業課長名でございますけれども、また平成十三年一月六日には、これも不動産業課長名でございますけれども、宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方において、宅地建物取引業が住生活の向上等に寄与するという社会的責務を担っておりまして、こういった不動産課長からも通知をしておるところでございます。 人権問題の解決が国民的課題であるということをかんがみますと、同和地区、在日外国人等をめぐる人権問題の意識の向上を図るため、従業者に対する教育啓発及び事業者に対する周知、指導を行うこととしているところでございます。 今後とも、こういったことは国だけではなくて都道府県ともしっかりと連携を図りながら、宅地建物取引業者に対して一層人権問題への啓発指導を徹底してまいりたいと考えておるところでございます。
○植松恵美子君 是非、人権問題については、人権差別がないように御配慮いただいて、推進していただきたいと思います。 最後に、これもひょっとしたら差別につながるのではないかということで、賃借人の情報のデータ管理についてお伺いをしたいと思います。 賃借人と家主との信頼関係を築く上においてはこのデータベース化というのは有効な手段の一つであるかと思いますが、そうはいいながら、ブラックリスト化されて入居機会が制限されるのではないかとか、個人情報を悪用されないかなどといった懸念もされておるところでございます。家賃滞納の履歴がないにもかかわらず、収入や職業、勤務先、国籍、障害の有無などによって入居差別につながるような情報までもデータ化する必要があるかどうか、疑問があるところでございます。 これらの入居者の情報についての収集と提供については家賃等弁済情報の範囲について限定する必要があるかと思いますが、いかがでしょうか。そしてまた、これらの個人情報の取扱いについては個人情報保護法に遵守して扱われることは当然守られるべきであると思いますが、情報の取扱いについては行政、弁護士や学識経験者などによる第三者機関等によって管理監督を行う仕組みを整えていなければ個人情報の悪用をされるおそれがあるのではないかと思いますけれども、こういった方策を取ることについてはいかがお考えか、併せてお答えいただきたいと思います。
○大臣政務官(長安豊君) 今委員御指摘のデータベースの適切な管理、これは重要な問題でございます。このデータベース自体は賃貸借契約や保証委託契約の審査に用いられますし、賃貸住宅に入居しようとされる方の利益に大きくかかわることでございますから、適切な取扱いをされなければならないと私ども認識しておるところでございます。 データベース事業者に対しましては、今回、登録の義務付けを行うとともに、業務規程の策定を義務付け、さらには情報漏えいや流用を防止できる適切な業務体制を確保させるということとしておる次第でございます。また、データベース事業者が情報を提供することを契約した者以外への情報提供を禁じるとともに、情報利用業者に対しても目的外の利用、さらには第三者への提供を禁じることによって情報漏えいや流用の防止を徹底しているところでございます。これらの措置によりまして、情報漏えいや流用の防止はできると考えているところでございます。
○植松恵美子君 このように今日は三者、いわゆる家主、入居者、業者、この三者の立場から立った見地でいろいろと御質問させていただきましたが、今回の法律だけではまだいわゆる賃貸業者の中でのトラブルというのはすべてを防止することはできないと考えておりますので、今後ともほかのいろいろな立場に立った見地で政策を推し進めていっていただいて、賃貸業者の方々あるいは賃貸入居者の方々は今後孤立化し、そして高齢化するおそれもありますので、政策を推し進めていただきたいことを最後にお願い申し上げまして、以上で私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○米長晴信君 民主党の米長晴信です。 政権交代から半年ちょっとたって初めて与党側の質問をさせていただきます。大臣、副大臣は我が党でも追及型論客の最右翼でございますけれども、私も社会部の記者をずっとやっていまして、どちらかというと同じカテゴリーのタイプなんですけれども、今日は、我が党の方針で政務三役に主に答弁をしていただくという方針ですので、それは政治家同士がここで考え方をお互い確認するというような方向だというふうに思いますので、今日はきっちり政務三役の考えを聞くと、余り細かいことは聞くつもりはございません。 この法案は、今、社会問題化しているいわゆる取立て屋に対する賃借人の保護をするというのが主な目的だというふうに思いますけれども、一方で、この法律によって善良なといいますか、弱い立場の貸し手側の方が不当なやはり未払を被ってはいけない、あるいは、明らかに悪意のある賃借人、これを守るようなことになってもいけないというふうに私は思うんですけれども、そういうことを踏まえた上で一つ一つちょっと確認をさせていただきたいんですけれども。 まず、この法案がやっぱり国で法律としてできますと、罰則まであるということでありますと、関係各位が非常にいろんな不安や心配を持つという中で、不当な取立て行為というのも非常になかなか定義するのが難しいものでありまして、本当に払ってくれない賃借人に対して貸し手がどこまで踏み込んだら違法で、どこまでだったらいいのかというさじ加減というのはなかなかこの法律を見るだけでは難しいものですから、この委員会の場をお借りしまして、明らかにこれは駄目だという例、ぎりぎりここまではやっぱり駄目なんですよというような境界線上ぐらいの例と、ここまでは容認していいと、これぐらいだったら取立てとして不当な行為とはみなさない、法の範疇に入らないという例をそれぞれ挙げていただきたいと思います。
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えさせていただきます。 今回のこの法案におきまして不当な取立て行為とは何かということでの御質問でございます。例をということでありますが、まず、法案の中では、六十一条で類型として二類型、人の私生活又は業務の平穏を害するような言動、また、人を威迫する行為、この二類型で取立て行為を不当なものということで指定をしております。 具体的には、社会的に問題になりましたかぎの交換、ロックアウト、また動産の持ち出し、深夜、早朝の執拗な督促、これは明らかに生活を害する、平穏な生活を害するものであるということで、これは具体的に記載して禁止をしております。また一方で、威迫でございますが、これに対しては、その言葉や動作、あるいは勢い、奇声といったもので人に不安の念を生じさせるようなものということで、これも個別の事案によって異なりますけれども、具体的に、例えば多人数で、この多人数もどれぐらいの規模かというのはまたそれぞれありますが、押しかけてきて、それこそ荒々しい行為、殴る、けるのそぶりをするとか、あるいは暴力的な態度といいますか、こうしたものを示すこと、これが該当するのではないかということとなります。 また、張り紙でございますが、これもいわゆる事務的な連絡として、家賃滞納の件、これについて連絡くださいというような大家さんの張り紙、この程度は当然許容されますが、一方で、これ実際に民事訴訟でも不法行為とされた、あらゆる強制手段を行使する、あるいはどうなっても知らないぞ、責任は負えないぞといった、これも威迫に近いもの、こういった張り紙は当然許されません。 いずれにしましても、個別の案件の中で具体的なことというのをしっかりと我々としても把握をしなければなりませんので、その上で明確化するガイドライン、これを作成をして、個人の大家の方々を始めとして皆さん方に周知徹底できるように進めてまいりたいというふうに思っています。
○米長晴信君 ガイドラインを今後作って徹底するということですので、細かくはそのときまでに譲ろうと思いますけれども、現段階で、例えば今出てきた、御答弁に出てきた中で、不適切な深夜、早朝の時間帯というのが六十一条の三号で、社会通念に照らし不適当と認められる時間帯として国交省令で定める時間帯というような、法令上文字がそうなっていますけれども、大体、今御答弁できる範囲で、常識的な、あるいは非常識な時間というのは朝何時より前、深夜は何時より後と、ここで御答弁いただけますでしょうか。
○副大臣(馬淵澄夫君) 今御指摘のとおり、具体的な時間帯というのはこれは省令で定めていくということにしておりますが、例えば他法、他の法律等で見ますと、これは深夜、早朝の規制の目的、内容によりますが、貸金業法では電話やあるいは訪問、これは禁止される時間帯が二十一時から八時までとなっております、午後九時から朝の八時までと。また、DV防止法、こちらで電話やメールが禁止される時間帯というのは二十二時から六時まで、夜の十時から朝六時までと、こうなっております。 本法案につきましては、パブリックコメント、これ実施いたします。実際にどの程度の時間帯をその深夜、早朝とするのかということで、特に個人の大家の方々、こういった方々が混乱されないようにということで、我々としても、数多くいらっしゃる個人大家さんの方々の混乱を来さない時間帯として、現時点におきましては二十二時から六時までという方向で検討をさせていただきたいというふうに思っております。
○米長晴信君 仮にというか、今後ヒアリング等を行って、目安が二十二時から六時というのが悪質と判断される時間帯ということでありますけれども、人によっては、例えば、こういう時間帯にそもそも家にいないとか、なかなか貸し手側が家賃を催促するのに本人をつかまえにくいと。どうしても法で縛りが掛かるような時間しか接触が難しいというふうな状況もたくさんあるかと思いますけれども、そういう場合の対処というのは、貸し手側の大家さんからすると、どのようにしたらよろしいのでしょうか。
○副大臣(馬淵澄夫君) 御指摘のように、その時間帯、夜にしか戻られない入居者の方々、こういった方々への連絡が取れない、どうしたらいいのかということでありますが、これもこの法案の六十一条三号に、夜間、早朝以外の時間帯に連絡することが困難な事情その他の正当な理由がある場合、この場合にはこの不当な行為には当たらないとして、夜間の督促を行っても違法行為に当たらないとしております。したがいまして、私ども申し上げてきたこの法案の中では、あくまでも先ほどの威迫やあるいは平穏な生活を害する行為、そして正当な事由が今委員の御指摘の場合のようにあれば、これは不当な行為に当たりませんので、違法行為に当たりませんので、十分な催促も含めて、督促も含めて大家さんにはそれはやっていただけると。 いずれにしましても、ガイドラインをしっかりと私どもとしては作ってまいりたいと思っておりますので、そこの中でまた明確化していきたいというふうに思っております。
○米長晴信君 本当に、ガイドラインで示して、それでも恐らく個々の事情でいろいろ運用で変わってくる部分があると思いますので、きっちりとガイドラインを作り、かつ、それが法に照らし合わせてその目的を達するように是非御努力をしていただきたいと改めてお願い申し上げます。 あともう一つ大きな柱は、家賃債務保証業を登録制にすると。家賃債務保証業というのは、当然大家さんの家賃を保証するという部分は保証業ということですけれども、それが借り手側に接触するときには悪い言い方で言うと取立て屋に化すということで、この法律によってそれをある程度制限しようということだというふうに思いますけれども。 これもやっぱりちょっと細かく見ていきたいんですけれども、この業務をやってはいけない者というような部分で、暴力団員というのが一つ指定をされておりますけれども、そのほかに、第六条の七号、その後に続くやつは、賃貸債務保証業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者という表現で、ある意味暴力団もこれに入っているかと思うんですけれども、これは例えばどんな人たちを指すのか、教えていただけますか。
○副大臣(馬淵澄夫君) ここにもありますように、具体的には省令で定めてまいりたいということでありますが、例えば契約書においてこの違法な取立て行為を認めさせたり、あるいは法外な違約金、こういったものを定めているなど、法案の規制に抵触する内容の契約の締結を現に行っている者、こういった者に対して、また、本法案に基づく登録の取消処分が実施される前に廃業するなどして意図的に不利益処分を逃れた者、これを逃れようとした者ですね、こういった者に対しては省令でしっかりと定めていくということを考えております。 いずれにしても、この法案で規制する目的を逃れようとする者あるいは規制対象となるものを既に行っている者に対して厳しくこの適用除外という形で定めてまいりたいというふうに考えております。
○米長晴信君 ありがとうございます。 これ、きっちり定めるのはいいことだと思いますし、ただ、いったん登録をしたものの、その後例えばこっそりそういう不適切な人材を採用したりとか、なかなか抜け道とか抜け穴というのはあるものだと思いますので、継続的に登録した業者に対しての監視というようなプログラムも是非併せて確立をしていただきたいというふうに思います。 もう一つ、最後の柱といいますか、データベース化、これが借り手側からするとブラックリストに自分が載ってしまってなかなか家が見付からないというような不安があるということで、これはこれでいろんな批判等出ている部分でありますけれども、今回それをある程度、民間で勝手にやらさずに歯止めを掛けようという部分においては私は一定の効果はあると思うんですけれども。 このデータベースというのも、でも逆に貸し手側ですね、大家さんからすると、どうせやっぱり同じアパート、マンションを貸すんだったら、ある程度それなりの、安定的にきちんと家賃を払ってもらえる人を選びたいという心理は当然あると。ましてや、滞納しては逃げて滞納しては逃げてという本当に悪質な、理由もなくてそういうことを繰り返しているという人も恐らく中にはいるのも事実でありまして、そういった情報というのは、つまり明らかに悪い、いわゆる本当にブラックリストに載っけるべきような人というのもいるかと思うんですけれども、そういう情報というのの必要性といいますか、貸し手側の利益として、そういうデータベース欲しいという部分があると思うんですけれども、その部分についての考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 今委員がおっしゃった悪質という定義がなかなか難しいものもございますが、一般的に申し上げれば、賃借人の家賃等の弁済情報は、家賃債務保証を行おうとする事業者や賃貸借契約を締結しようとする賃貸人にとって重要な判断要素となるものというふうに考えております。 一方、こうした賃借人の家賃等の弁済情報は、賃貸借契約や保証委託契約の締結の際の審査に用いられますので、賃借人の利益の保護に大きくかかわるものであります。例えば、やむを得ない事情により一時的に家賃を滞納したにすぎない場合であっても、賃貸借契約や家賃債務保証委託契約を拒否されるのではないかという懸念も指摘をされているところでございます。 このため、こうした情報がデータベース化される場合においては、情報の正確性の確保、情報漏えいの防止等が図られることはもちろんでありますけれども、本人の申告による情報が確実に反映される。例えば、何でこの期間は家賃が払えなかったのかといったことを申告によって、例えばそのときちょっと病気をしていましたとか、そのときだけ仕事がなかったというようなことを申告をして、いわゆる家賃滞納情報をプラスしてその理由というものをしっかりと付け加えることができるということで、適切に運用されることが重要であると考えております。 委員がおっしゃった逆の意味での心配というのももちろんあるわけでありますけれども、そういった情報については、本当にそれが正当な、なぜ払わなかったのか、あるいは委員が例示をされたように払わなくて逃げたとか、そういったものについては記録が残っていくわけでございますので、それはむしろ賃貸人の方でそういった客観的な事実を判断をして、この人は貸すべき人なのか、貸してはいけない人なのかという判断をしていくということでございまして、こういうデータベース事業者の登録制度を通じましてしっかりと管理をしていくということが大事なことだと我々は考えております。
○米長晴信君 ありがとうございます。 この段階では、国としてデータベースを扱う業者を登録するということで、この法案で定めまして一定の歯止めを今大臣がおっしゃったような形で定めるものですけれども、悪質か否かというのは非常に難しいと大臣がおっしゃったのはもうそのとおりでありまして、貸し手側からすると、ある程度いつも滞納、あるいは長期間滞納というのは、その理由いかんに問わず悪質な借り手というふうにみなすわけですけれども、一方、借り手側の方からすると、やっぱり急にリストラに遭った、あるいは長期入院が急に入った等の理由で本当にやむを得ず支払ができないという立場があるというのも事実でございまして、ですので、せっかくデータベースの登録というものを義務付けているわけでございますから、逆に言えば、国がそれを登録して管理下にあるということは、その辺まで更に踏み込んで、借り手が家賃滞納しているという人もある程度分類して、こういう理由でやむを得ずという部分と、あるいは本当に悪質と呼んでしまってもいいような例を、ある程度やっぱりガイドラインというものを定めて、きっちりと貸し手側も安心してこの制度を使える、借り手側も変な不利益がないようにこの制度を継続的に使えるように是非御指導をしていただきたいというふうに思います。 いずれにしましても、私、この三つのいわゆる保証業の関係、取立ての定義、データベースの運用なんというのを例を幾つか挙げていただきましたけれども、これは運用で、かなりケース・バイ・ケースでいろんなことが変わる部分が大きいと思いますんで、とにかくきっちりとそれをアフターケアを、法律できてからがむしろ大変な部分だと思いますんで、是非とも頑張っていただきたいとお願いを申し上げまして、時間もちょっとありますんで、ほかもう一つ、リニアについてお話を伺いたいというふうに思います。 政権交代して前原大臣になりましての参議院の本委員会では初めてのリニアに関する質問だというふうに思いますんで、まず、これ質問通告というものではないんですけれども、大臣によっていろんな政策というのは方向性が大分左右される、決まってくると思いますんで、前原大臣の、リニア中央新幹線というものが、例えば、これはこういう意味で、あるいはこういう国益上必要なのか、あるいはそうでないのか、後回しするべきなのかとか含めて、リニア中央新幹線というものについての考えをまずお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) まず、法的な裏付けから申し上げますと、この計画というものはJR東海が自分の資金で行うということをおっしゃっているわけでありますけれども、今の委員の御指摘も含めて、国としてどう考えるのかという観点は非常に重要だと思っております。 法律で申し上げますと、全国新幹線鉄道整備法という、これは昭和四十五年にできた法律でございますけれども、この四条に建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画を決定しなければいけないと、こういうことになっておりまして、昭和四十八年のものには中央新幹線というものが基本計画として書かれているということで、国としてもう既に基本計画として定まっているものでございまして、民間が自分のお金でやるんだから勝手にやっていいというものではないということが、まず原則論として申し上げなくてはいけないことであります。 今、米長委員の御質問からすると、私が今思い浮かぶのは二つあるかなと思っております。一つは、東海道新幹線もできましてから四十五年がたちまして、今非常に短い間隔で新幹線が通っておりますけれども、他方でそういったインフラの整備あるいは維持管理、補修もJR各社でしっかりやってはいただいていると思いますけれども、私は国土交通大臣として、例えば気象庁というのは三つの柱があって、その一つが地震とか火山なんですね。東海地震というものでいいますと、百五十年以上起きていないと。こういうことで、起きたときにはかなり甚大な被害が起きる可能性がございまして、短い間隔であれだけの人数を一挙に運んでいるいわゆる幹線というものが、仮にある一定期間にしろ不通になった場合においては、相当日本の経済においてはダメージが生じるだろうというふうに思っております。 そういう観点からいたしましても、委員の地元も通る中央新幹線あるいは中央リニアというものが、一本だけではなかなか、何かが起きたときにおいては経済的な制約要因になる可能性はありますけれども、もう一本造られることによって、そのバックアップ機能といいますか、あるいは日本にとってのいわゆる災害耐久性が高まると、こういう意味においても非常に私はいい計画ではないかと思っております。 もう一つは、このリニアというのは物すごくスピードアップになるわけですね。最終的には、まずは名古屋までということになっていますけれども、大阪まで延ばすということになれば、私の記憶が正しければ東京—名古屋間は四十数分、そして東京—大阪間でも六十数分ということで、極めて速いスピードでこの都市間が結ばれるということになれば、飛行機というのはある程度やはり人数制限がありますので、大量に輸送できるリニアがいっときにそういった短い時間で大都市間を結ぶということは日本の経済にとっても極めて大きなプラスになるのではないかと。 そういう意味では、私は、今二つの意義を申し上げましたけれども、そのほかにもあると思いますけれども、この二つを取りましても相当大きな日本にとっての意味を持つのではないかと、そう思っております。
○米長晴信君 前原大臣の方からもう一つ挙げられると思ったんですけど、私の方からも一つ問題といいますか、その効果を提起させていただきますと、前原大臣は大臣になってから、海外への高速鉄道、リニアと新幹線の輸出の面に関して後支えするために、JBICの融資の枠を途上国中心だったのを海外の先進国のインフラにも適用しようということで非常にリーダシップを発揮していただきまして、新幹線ですと海外でほかに三百二十キロから三十キロの技術ということで拮抗しているわけですけれども、このリニアを一気に海外市場に参入させれば、五百キロの世界でございますから、そういうことで恐らくそういう制度を後押ししてアメリカにも売り込みにということを東海さんが考えていると思うんですけれども、この新しい技術を海外輸出するという部分についてのちょっと大臣の抱負をお願いします。
○国務大臣(前原誠司君) 国内ではまだ営業運転はしておりませんけれども、長らく委員の地元の山梨で実験線というものを造りまして、かなりのレベルまで、実用可能性は高まっているということだと思いますし、またその技術を、今唯一持っているJR東海がアメリカにも営業運転に供する形で売り出したいという思いを持っておられるのは事実でございます。そういったもの、あるいはJR各社、東海のみならず他社も含めて新幹線を売り込みたいと。 この新幹線、リニアというのはやはり環境性能に優れているという面がございますし、そういう面ではこれからの地球環境問題、エネルギーの効率化、こういった面にも資するものであり、それが、例えばアメリカあるいは他国にそういうものを提供して、輸出をして、そしてまたその二国間の関係が、例えば日米関係であれば、経済、安全保障というものプラス、そういった技術提供によって更に多層的、重層的な同盟関係が更に進むということになれば、これは二国間の更なるプラスになるというふうに思いますので、委員御指摘のように、そういう意味でも事業会社がそういった展開をしたいというものについては国としてもしかるべきバックアップをしていくべきではないかというふうに考えております。
○米長晴信君 今まで、国にとってリニアというのはこういうふうに意味がある、国益にもなり得るという部分をいろいろお話しいただきましたけれども、私の地元の立場というより、私は国益につながる部分でもう一つだけ提案をさしていただきますと、観光産業でございますけれども、大臣のおられる京都というのはもう日本有数の海外からの観光客の誘致の、やっぱり古都京都を見たいというのは外国からいらっしゃる人はそのように思いますし、副大臣の奈良もそうだと思いますけれども、我が県及び静岡はもう一つの観光資源であります富士山というものを抱えております。 今、陸路で富士山の観光行くというのはなかなか難しい状況になっております。今もう本当、関西等からのアクセスというのはほぼないような状態でして、せっかく何日か滞在する、まあ五日とか一週間とか日本に滞在してくれるような観光客が来た場合でも、富士山見るためにわざわざ二泊ぐらい取らないとなかなか富士山の観光というのをしていただけないような状況なわけですけれども、リニアが通れば、将来的に、関西からどこか山梨県内、これはどこでも、まだ今議論中ですけれども、いいかと思うんですけれども、山梨県内に通るリニアに中間駅ができることによって海外のお客さんが、例えば関西行って、富士山見て、東京で買物して帰ると、あるいはその逆という形で、より海外からの観光客の付加価値が高まる。あるいは、関西にいる人だって、富士山なかなか行けないのに、そういった西日本の皆さんが我が国有数の観光資源に接することができるという意味で、大きく私は国益になり得るというふうに思うんですけれども、この提起を受けまして、感想をお願いいたします。
○国務大臣(前原誠司君) 私も答弁いたしますが、静岡県選出の政務官がおられますので、また同じような考え方持っておられるかもしれませんけれども、富士山というのは、委員御指摘のように、外国人、特に中国の方には非常に人気があるということで、富士山を見たいという方が大変多いということは私も承知をしておりますし、是非、富士山をインバウンドの柱の一つとして位置付けて、海外からの観光客の増加につなげていきたいと。また、山梨の米長委員や、あるいは輿石先生含めて、お力添えを賜れば有り難いと思っております。 リニアをそれに活用する。できればそれは、できればというのは完成すればという意味でありますが、完成をすればそれは大変いいポイントになるんではないかと、このように思っておりますけれども、ただ、完成するまでにまだかなりの年月を要するということでございますし、完成した暁にそれを活用していくということは当然でありますけれども、それまでの間も、あるいは山梨、静岡、両県含めて、富士山にかかわる自治体に御協力をいただいて、どのように観光ルートをつくって、他の観光地と組み合わせる中で魅力ある観光資源としてのルートを新たに開設していくのかということは大事なことだと思いますので、そういった面でも、御当地の山梨県としていろんな御提案をいただければ有り難いと、このように考えております。
○米長晴信君 ありがとうございます。 本当、大臣がおっしゃるように、せっかくそういった可能性があるならば、それを受け入れる地元も、ちゃんとその受入れ頑張れよと、しっかりやってくれという御指示だろうと思いますけれども、その部分は確かに、関係各位しっかりと、そうなった場合の受入れ体制をしっかりするのが地元の役目だというふうにも思いますけれども。 ただ、一点、ここが実は本題なわけですけれども、その地元が駅を造るに当たって、今、JR東海の考えでは、駅庁舎についてはそれぞれの地元で負担してくれと。我が山梨県含む地上に造る予定のところは三百五十億ぐらいと試算されていて、副大臣の奈良と神奈川ですか、が地下に造らなきゃいけない可能性があるから、その場合は二千二百億円とも言われているんですけれども、それは、造りたきゃ地元で造ってくれというような、今そういう応対だというふうに把握をしておりますけれども。 ただ、このリニアの事業、大臣からも先ほどおっしゃったように、危機管理の観点、超高速のスピードで東京—大阪間を将来的には結ぶという新しいインフラという観点、あるいは海外への技術輸出という観点、あるいは観光資源、幾つかここで提起させていただきましたけれども、これはやっぱり地元で造りたきゃ造れというものじゃないと思いますんで、五・一兆円とも言われているその建設費用、あるいはそれぞれの駅設置について、JR東海さんが金出すからそれに任すというのでなくて、しっかりと国でそれを何とか後押しするというような意思も伺えればと思うんですけれども、それについての大臣の考えをお願いいたします。
○国務大臣(前原誠司君) 今、米長委員御指摘のように、平成十九年十二月二十五日にJR東海が発表したこのペーパーによりますと、設備投資については、路線建設費と車両費で五・一兆円ということを考えており、地域負担を前提とする中間駅及びそれに関連する費用は織り込んでいないという発表をしているわけでありますが、しかし、いろんな意見がございましたので、平成二十一年の十二月十一日に、これは鉄道運輸機構と同時にJR東海がプレスリリースした中間報告の取りまとめについての中では、JR東海は、超電導リニアによる中央新幹線の営業主体、建設主体となる意思を表明している立場から、首都圏—中京圏間の中間駅設置に伴う具体的な負担については、今後、協議させていただきますと、こういうふうに少しトーンが変わっておりまして、私は、その中間駅の問題については、平成二十一年十二月、ですから去年の暮れですよね、発表されたこの取りまとめにおいて関係する地域との話合いを継続する旨が発表されたものと理解をしておりますので、この方向でJR東海にも臨んでいただきたいと、このように考えております。
○米長晴信君 もう最後にコメントだけ。 今、それを含めて、この事業自体、交通政策審議会で諮問中ということですけれども、これを是非やっぱり国の関与をもっとこれを受けて高めていただいて、しっかりと中間駅の設置、その施設の費用等を含めて、国もある程度私はリーダーシップを発揮してこの事業を成功させていただきたいと最後にお願いを申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○荻原健司君 自由民主党の荻原健司です。 質疑に入る前に、先ほど富士山の話が出ましたので、ちょっと私なりの感想というか、もし御感想があればと思ってお伺いしたいんですが。 富士山、私もインバウンドの目玉として是非とも利活用というんでしょうかね、推進をしていただきたいなというふうに思っています。というのは、私はかつてスキーの選手をやっておったんですが、結構やっぱりあの富士山をてっぺんから滑ってみたいという方はたくさんいらっしゃるんですね。大変難しいことだとは思うんですが、実際にいます。私もそのうちの一人なんですが。かつてあの三浦雄一郎さんという大冒険家が富士山直滑降なんてパラシュートを付けてやりましたけれども、ああいうことをやりたいという方が意外と多くて、是非ともそういう意味で、まあ冬季の富士山というのは非常に危険というのはもう御承知のとおりかと思いますけれども、是非ともそういったスキーの、あるいはスノーボードも含めて、あの山を滑ってみたいという方々に何か門戸を開く環境整備なども進めていただければなというふうに思います。 ちょっと個人的な話なんですが、これは単に日本人だけではなくて、実はかつてアメリカの有名人俳優のトム・クルーズさんという方がいらっしゃると思いますけれども、やはり私のところにある方を通じて連絡が来まして、富士山というのは滑れないのかと、今度日本に来日する機会があるので滑ってみたいんだけれどもどうすりゃいいんだという相談が来たんですね。 私は、まあ富士山なんという、冬は厳しい山だから、まずそれは無理じゃないかということで、それでそれっきりだったんですが、あの富士山というのは世界中の人たちが、先ほど大臣からも中国の方に人気があるというお話がありましたけれども、その中にもそういう滑ってみたいという人もおりますので、是非ともそういうことを含めて、また、観光庁の中にはスポーツツーリズムだったでしょうか、そういうセクションもできたとお伺いしておりますし、長官は元々スポーツ大好きな方ですので、是非ともそういったことを推進をしていただければと思いますけれども、何か御感想ありますか。済みません。
○国務大臣(前原誠司君) 金メダリストの荻原委員の御提案でございますので、観光庁で少し勉強、検討させていただきたいと思います。
○荻原健司君 ありがとうございました。 スキー産業、またスキー人口というのは随分衰退しておりまして、かつて多分、大臣や政務三役の皆さん方の世代というのはスキーに燃えた世代ではないかなと思いますけれども、特に最近は若い人たちのスキー離れ、ウインタースポーツ離れというのが顕著ですので、是非ともそういうものが一つの魅力になって、またこういうスキー産業のすそ野の拡大、スキー人口の拡大につながればと思っておりますので、是非ともお願いしたいと思います。 さて、もう一つ、質疑に入る前なんですが、先日この委員会で視察に行ってまいりました。千葉の野田市に出かけまして、野田市長様、また東京の江戸川区長さんにもお出ましをいただき、それぞれの取組やお話を伺いました。もちろん、八ツ場の話も出たわけなんですが。そして、先日は山内委員の方から、大臣に是非首都圏外郭放水路ですか、地下にあるパルテノン神殿みたいなすごい施設なんですが、それを見ると考え方が変わるんじゃないかというようなお話もありましたけれども、是非とも私からもお勧めしたいと思いますし、また週末にお出かけになる……
○国務大臣(前原誠司君) 日曜日。
○荻原健司君 日曜日というお話ですので、是非御覧いただきたいと思いますが。 そこで改めて思ったのが、やはり八ツ場の重要性かなというふうに思いました。私は比例区の人間ではありますが、出身地は群馬県の草津町といいまして長野原、八ツ場のある長野原町の上流というか上ですね、に住んでおります。ですから、八ツ場のことにつきましては、子供のころからというわけではありませんけれども、何か八ツ場のことは常に我々の生活の身の回りにあった問題です。特に、私は高校がその長野原町にあります長野原高校というところを卒業しているものですから、なおさら八ツ場のことについては大変気掛かりな一人でありますし、また、もちろん私の友人、知人、同級生含めてあの事業に大勢がかかわっているんです。ですから、時に田舎に帰りまして友人、知人に会いますと、あれどうなるんだと、本当に中止なの、おれたち生活できなくなっちゃうよという、そういう不安、心配の声がやはり多方面から聞かれます。 それはさておいて、先日の視察を終えまして、本当にこの八ツ場がなくなって大丈夫なのかなと。例えば、八ツ場をやめたならば、例えば江戸川流域辺りではかなりの堤防を丈を上げなきゃいけないだろうと、あるいは首都圏外郭放水路ですか、ああいうようなものをあちこちにたくさん造らなければなかなか間に合わないんじゃないかなという感想を持ちました。 先日の視察のバスの中でカスリン台風の被災状況のビデオも上映をされておりまして、じっくり見させていただきました。もちろん、私が生まれる前のことですから、直接あの被害、またあの被害の大変さというのは肌身で感じておりません。何というんでしょうね、ちょっと話がずれるかもしれませんが、やはりあのカスリン台風の当事者、あるいは災害の当事者と、その映像を見て、ああ大変だな、悲惨だったなというのとかなり違いがあると思うんですよね。例えば、私は戦争を知らない世代です。だから、戦争はいけないという気持ちはだれもが持っていたとしても、やはり戦争を体験して本当の悲惨さを知っている人と、いや、戦争はいけないよと何となく漠然としていけないというのと、またかなり違いがあるんだろうなというふうに思います。 ですから、是非とも大臣には、やはりそのカスリン台風ももう十分御承知かと思いますけれども、是非今度の外郭放水路の視察も含めてお考えを直していただいて、直すというんでしょうかね、もう一度認識を深めていただきながら取り組んでいただきたいなというふうに思います。 ちょっとこの話でもう少し私が申し上げたいのは、これはもうそもそものお話なんですが、やはり八ツ場ダムを中止を表明されると、あるいはまたマニフェストに書き込んだ以上はあの選挙区でやはり候補者を立てて、そのダムに賛成なのか反対なのかという、そういう信をやはり問うべきだったのではないかなというふうに思います。確かに民主党さんとしてのお考えはあったかと思いますけれども、そこまでの決意でいくならば、やっぱりダム反対というその候補者を立ててしっかり戦うのが何か筋だったのではないかなというのが私の感想なんです。 ですから、よくその地域に帰って友人、知人から話を聞くと、何かいじめられているような気がすると言うんですよ。確かにそうだなという気もいたします。要は、そこの選挙区ではいわゆる小渕優子衆議院議員が勝ちました。民主党さんは候補者は立てられていない。ただ、ほかの地域では民主党さんは大躍進をして勝利を収めました。ですから、周りで勝った人たちがそこの地域に来て、みんなで寄ってたかって中止だ、やれ中止だと言われて、何かこう、何というんでしょうかね、いじめられているというような気持ちを持っているんだというのが皆さんの本当に率直な感想なんですよね。 ちょっと話変わりますけれども、私は個人的な思いというか記憶がありまして、かつてスキーの選手でした。オリンピックなどでも活動することができたわけなんですが、我々日本人が勝ったり、例えばスキージャンプにおいても長野オリンピックで日本の選手、大活躍しました。我々日本人が勝つと、周りの人たちが寄ってたかってルールを改正して勝てなくするというような傾向がありまして。 強いものいじめというか弱いものいじめというか、何と表現したらいいか分からないんですが、とにかく自分たちの、何というんでしょうね、とにかく強い人を勝てなくしようとか、あるいはダムの話に戻れば、とにかくその選挙区では何も戦ってもいないのに周りの人たちが寄ってたかって、やれ、ダムは反対だという、そういうことにちょっとやっぱり私も疑問を感じます。 ですから、もう少し是非ともこれから丁寧に地域の皆さんのそういう気持ちを酌んでいただきながら、最終的にはやっぱりダムは必要ということで取り組んでいただければというふうに思いますが、言いっ放しじゃあれなので、どうでしょうか。済みません。
○国務大臣(前原誠司君) 荻原委員の御意見、真摯に承りました。 草津の御出身で、そして長野原高校の御出身でお知り合いもたくさん今の当該地域におられると思います。そういう中で、地域の方々は何の瑕疵もありませんし、責めを負うことは全くない中で今中止の方針をお示しをして再検証にのせていることは全く申し訳ないことだと、このように思っております。 ただ、委員にも改めて私は申し上げたいのは、いじめるとかそういうつもりではありません。よく私が申し上げるように、もう二〇〇四年をピークにどんどん日本の人口が減っていって、どんどんパイが小さくなっていっています。そして、人口構成が変わって極端な高齢化が進んでいって、働く人が少なくなり、また先ほどのスキー人口が減っているということも含めて子供の数が減っていっていると。これから何に日本がお金を掛けていくべきなのかということを考えたら、必然的に社会保障やあるいは少子化対策、教育、こういったものにお金をより掛けていかなくてはいけない、にもかかわらず、莫大な借金が存在をしていて財政再建にも取り組まなきゃいけないと。 したがって、今までやってきた公共事業というものの在り方を見直す一つとして、治水、利水も全面的に新たな評価軸をつくって、利根川水系におきましても再検証に入れさせていただいて、どういったやり方が最も一番効率的なのかと。先ほど委員がおっしゃったような安全性もしっかり担保しながら、しかし、今までと違う効率的な公共事業をどうしていったらいいのかということを考えていきたいと、このように思っておりますので、思いは同じだというところで御理解をいただいて、そして、是非御地元に帰られたときには、別にいじめているわけではなくて、御迷惑を掛けていることは心から前原は謝っていたと、しかし、そういった中での再検証をしているので、できるだけ時間を掛けずに新たな御提案もできるように頑張っていくということで何とぞ御理解をいただければと思っております。
○荻原健司君 是非とも、政権を取ったからいいんだということではなくて、大臣今もおっしゃっていただきましたけれども、是非とも地域の皆さんのやはり心を察していただいて取り組んでいただければというふうに思います。 さて、早速ですが、質疑に入りたいと思います。賃借人の居住の安定を確保するための家賃債務保証業の業務の適正化及び家賃等の取立て行為の規制等に関する法律案という長い法律案ですが、追い出し屋対策法案ということでちょっと申し上げたいと思います。 まず初めに、現状認識だけ簡単にさせていただきたいんですが、大臣の法律提案理由説明にも触れられておりました。我が国の住宅市場において民間賃貸住宅は住宅ストックの約三割ということなんですが、この三割というのはこれは実数としてどのくらいなのか、お願いいたします。
○政府参考人(川本正一郎君) お答え申し上げます。 総務省が行いました平成二十年の住宅・土地統計調査、これによりますと、空き家を除きます住宅ストックの総数、約四千九百六十万戸でございます。そのうちの賃貸住宅は約千七百八十万戸でありまして、その更に内訳としまして民間賃貸住宅は約一千三百四十万戸、約二七%、三割弱という数字となっております。 〔委員長退席、理事吉田博美君着席〕
○荻原健司君 ありがとうございました。 二七・三%だったですか、およそ三割ということで大変な数かなというふうにも思います。 そのような中、社会経済状況、随分変化をしてまいりました。そのような変化に伴いまして、公営住宅等の公的賃貸住宅の新規供給戸数、また社宅などの給与住宅というんですか、こういうものが減少傾向にあるというふうに言われております。このような中で、なおさらこの民間賃貸住宅の役割は大変大きいものというふうに思います。 一方で、やはり、先ほど来質疑がありましたけれども、トラブル、こういったものの増加傾向にあるというふうに推察いたしますけれども、まず、今日は消費者庁の方にもおいでをいただいておりますが、消費者庁に寄せられる、また消費生活センターに寄せられる賃貸アパート、マンションに関する相談件数というのは年間どのくらいあるのか、また近年どういうような推移なのか、教えていただければと思います。
○政府参考人(田中孝文君) 私どもは、国民生活センターが運営しております全国消費生活情報ネットワーク、通称PIO—NETと称していますけれども、これは全国の消費生活センターで相談員の方が相談した内容を入力していただいております。それを集計した情報によりますと、平成十七年度には賃貸住宅をめぐるトラブルが約三万六千件であったものが、一番近時であります平成二十一年度は三万九千件と増加傾向にございます。
○荻原健司君 年間三万数千件あると。最近では三万九千ですから、四万近い数が相談寄せられると、これは大変な数だろうなというふうに思いますし、その相談に対応するのもこれは御苦労なんだろうなというふうに思いますけれども、この具体的な内容というのはどういうものがあるのか。また、この追い出し屋対策法案で取り上げられております家賃債務保証、これをめぐる消費者トラブルに関する相談件数、こういうものもちょっと具体的に教えてください。
○政府参考人(田中孝文君) 賃貸アパート、マンションの相談の全体の中では、やはり比較的大きいのは敷金の返還に関することとか、あるいは更新料に関することというのが多いと承っております。 今、お尋ねのありました家賃債務保証に関する相談件数でございますけれども、件数は絶対数としては多いということではないのですが、例えば平成十六年度には四十四件でございましたが、平成十九年度に百七十二件、この辺りから急速に増加いたしまして、平成二十一年度には六百二十三件と、急速な増加がございます。 その内容につきましても、賃貸アパートの家賃の支払が数日遅れただけでも賃貸保証会社から保証人に電話が入る、あるいは家賃を滞納したことで出ていくように言われ、法的手続を取ると言われる、家賃の支払が数日遅れたために部屋のかぎが替えられていて部屋へ入れなかったなどの苦情が寄せられています。 〔理事吉田博美君退席、委員長着席〕
○荻原健司君 ありがとうございました。 特に、この家賃債務保証をめぐる消費者トラブルというのが平成十六年の四十四件から最近では六百二十三件ということですね。だから、相当な伸び率というんでしょうか、相当な数が増えているというふうに見受けられるわけなんですが。 実は、この法案の説明を受けまして、この家賃債務保証業というその実態というのを随分勉強させていただきました。漠然とは何か伺ったことはあったんですが、こういう、ここまでこの業界というのが随分大きくなっているんだなというふうに思っているわけなんですが。そもそも、この家賃債務保証業、こういうサービス形態というのはいつごろから始まったんでしょうか。
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。 民間の日本賃貸住宅管理協会というところが調査したデータがございまして、これは回答を得られましたのが四十七社ですから、すべてをカバーしているというわけではございませんけれども、その調査によりますと、業務を開始しましたのが一九九〇年から二〇〇〇年までの間というところが六社、二〇〇〇年から二〇〇五年までというのが十六社、二〇〇五年以降が二十五社ということでございまして、業歴が十年未満というところが全体の八七%、大体九割近くを占めておりますので、この十年ぐらいの間に急速に業務を開始したところが増えてきたと、こういう状況ではないかと思います。
○荻原健司君 ですから、新しい業というんでしょうか、業界かなというふうに思います。 この家賃債務保証サービス業を営んでいる方々が一般社団法人を設立したようで、これは昨年の九月ということですからかなり新しい法人ですし、こういった事業も最近の事業だというふうに思います。もちろん、このサービスを使う背景というのは、これまでの質疑の中でもありました、御答弁にもありましたけれども、少子高齢化、家族関係、人間関係の希薄化ということが挙げられるということだと思いますが。 この家賃債務保証サービスを利用した賃貸借契約というのは現在の賃貸借契約のうちのどのくらいのボリュームを占めているんでしょうか。
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。 これも民間の日本賃貸住宅管理協会が平成十九年に調査したものでございますが、約十一万件の賃貸借契約について調査をいたしたところ、連帯保証人のみの保証契約で契約をしたものが五八・五%、それから何らかの形で家賃債務保証サービスを受けたもの、これが三九・五%、大体四割ぐらいという数字となっております。
○荻原健司君 ありがとうございました。 ですから、この実態を今お伺いしますと、確かにこのサービスの必要性というのはあると思いますし、逆に言うと、ここまで人間関係が希薄化になっていたり、保証人になっていただける人がいないんだなという感想も持ちます。確かに、私も、子供のころからというわけではありませんが、成人に近づいていく中でよくおやじに言われたのは、絶対保証人にはなるなよということはよく言われましたので、それをどの御家庭でもというわけじゃないんでしょうけれども、やはり人間関係の希薄化とかいろいろこういう現実があれば、なおさらこの数字はなるほどというふうな感想を持ちました。とにかく、現実的にはこの利用者は多いというふうに思います。 さて、この度の法案は賃借人の住居の安定を確保するためという法案とありますように消費者、借り手の立場に立った法案ということであります。ただ一方で、貸し手側、また家賃債務保証サービス事業者からこんな声があります。家賃を払えない人にまで部屋を貸せない、それは民間の仕事ではない、公営住宅や生活保護の役割だ、住宅に関する公的支援が行き渡っていないという、こういう声が貸し手側からあるわけなんですけど、こういった声にはどのように受け止められますでしょうか。
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えさせていただきます。 まさに御指摘の住宅セーフティーネット整備、これは重要な課題だというふうに認識をしております。その一方で、公営住宅等の供給、これが地域の実情に即して図られるように進めていかねばならないとも認識しておりまして、今般、私どもは社会資本整備総合交付金、これを創設いたしました。これを通じて、地域の発意に基づく公営住宅整備あるいは家賃低廉化、こういったものへの助成が行えるようになっております。 またさらに、地域主権改革一括法案、今国会に提出中でございますが、ここでいわゆる義務付け・枠付けの変更ということで、公営住宅への整備基準や入居基準を条例に委任するということも、これも措置を講じることとしておりまして、今後もこうした公営住宅を含めたセーフティーネットの整備というものには十分取り組んでいかなければならないと、このように考えております。 そして、今法案に関しましては、それを踏まえた上で家賃債務保証業者の業務の適正化ということと、一方で社会問題化しております不当な取立て行為に対する規制ということで、借り手側の方々が安心して居住できるような環境をつくっていくということを目的としたものでございます。
○荻原健司君 是非とも、今御答弁いただいたように、住宅に関する公的支援の充実、またセーフティーネット、こういったものの充実を図っていただきたいというふうに思います。 さて今回、追い出し屋対策法案ということなんですが、要は、自分の部屋に帰りましたらかぎを替えられていて入れなかったとか、何とかかぎをこじ開けて部屋に入ってみたら荷物が全部出されていて、しかも処分までされていたと、こういうケースがあります。もちろん、これが社会問題化しているというふうに思いますが。確かに、借りた側が家賃を払えないと、それはいろんな事情があるんだと思いますが、貸す側にすれば、やっぱり払ってくれない、滞納している、こういうことが現実なんだと思いますが。 やはり実力行使的な、今申し上げたようなものは大変悪質であるし、やはり良くないというふうに思いますし、実際に裁判などではそのようなケースは違法だという判決が出ているのが多いようであります。ただ、もちろん中には泣き寝入りをしているというケースもあるのではないかなというふうに思います。 今申し上げたとおり、貸す側にしてみれば、やはり、例えばこれから法律ができると、追い出しをやりたくてやっているわけじゃないんでしょうけれども、こういう行為がかなり厳しくなるということを踏まえて、やはり、であるならば、貸す側が自衛をしなきゃいけない、そのための手段として、最近では家賃債務保証サービスの事業者などが滞納歴のある方々をデータベース化しようという検討をしているようでありますし、一部事業者はこのデータベースを運用したというような情報もございますけれども、この事業者によるデータベース化の取組についてどのようにお考えか。また、やはりこういうデータベースの取扱い、情報の取扱い、流出、こういうものが懸念されますが、このデータベース化について法案ではどのような対応がなされているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。 委員御指摘のように、家賃債務保証業者が集まりまして昨年九月に一般社団法人を結成をいたしておりまして、そこで、家賃の支払情報の蓄積によりまして賃借人の信用補完をより円滑に行うとともに反復継続的な滞納を抑制したいと、こういったことを目指してデータベースの構築をスタートさせております。本年の二月以降、情報の登録を開始しておりますが、まだ情報を、これを使って提供するということはまだ開始をしておらない、まだそれは未定だというふうに聞いておるところでございます。 先ほど大臣からも御答弁申し上げましたように、データベース、賃貸借契約や保証委託契約の審査に用いられるということから、賃貸住宅に入居しようとする方の利益に大きくかかわるものだというふうに認識をいたしておりまして、適正な取扱いが必要だというふうに考えております。 したがいまして、法案におきましては、データベースを蓄積する事業者に対しまして登録の義務付けを行って、また業務規程の策定を義務付けし、適切な業務体制が講じられるように措置をいたしているところでございます。 また、御指摘のように、個人情報の保護の問題、それから情報流出の防止の問題、さらに、あるいは誤った情報をちゃんと訂正させるといった手続等々、この法案におきましては、適正なデータベースの運営ができるように措置をすることといたしておるところでございます。
○荻原健司君 先ほどお話をいたしました追い出し行為、こういう表現をされるような不当な取立て行為が行われる背景には、滞納が発生した場合に賃貸人が法的手続に従って建物の明渡しを求めるには相当の期間と費用を要する実態があるんだという指摘があります。先ほど植松委員の方からもそのような御指摘があったかと思いますけれども、こういう現状を国土交通省としてどのように認識をされておられるんでしょうか。 また、植松委員からのマニュアル作りやガイドライン、こういうものを充実させるべきだという御意見もあったかと思いますが、この明渡しの円滑化を十分に図ることができれば、今回、この度の新しい法律を策定する必要はなかったんじゃないかなというふうにも思いますが、どうお考えでしょうか。
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えさせていただきます。 御指摘のように、明渡しまでに要する期間あるいはその費用というものが大変大きな負担となっているということも十分把握しております。これ、財団法人の日本賃貸住宅管理協会のうち千戸以上の物件を管理する企業に対してのアンケート結果、これ、二十一年三月で取りまとめたものでありますが、支払の催告から明渡し完了までの平均の期間が八・五か月と、そこに掛かる費用が、強制執行のための経費ということでありますが、平均で四十七万七千円と、大変負担になるということも十分理解をしております。 ただ一方で、今回我々が規制を掛けると考えているこの不当な取立て行為というものが家賃滞納の初期の段階で生じているというものも十分に多いということから、御指摘のように、明渡しの円滑化ということも当然必要でありますし、これはマニュアル化をしていかねばならないと思っておりますが、不当な取立て行為そのものがそれでなくなるというわけではないと考えておりまして、今般の法規制によってしっかりと安全を図ってまいりたいという考えを持っております。
○荻原健司君 ありがとうございました。 最後の質問になりますけれども、いずれにいたしましても、この度の法案は借り手を保護するという法律と理解できます。法案が成立した以降は、やはり法律の正しい運用を求めたいと思います。 賃貸借契約の実態を見れば、家賃債務保証サービスの重要性は極めて高まっているというふうに思います。確かに、追い出し行為というような不当な厳しい取立て等の問題行為はあってはならない、いけないというふうに思います。しかし、先ほど申し上げたような実態をかんがみれば、やはり規制等は必要なんだろうなというふうに思います。 ただ、是非ともお願いしたいのは、業者の資質をやはり高めるということは重要だろうというふうに思います。そして、健全な業として発展させるために、やはり育成にもきちんと力を入れるべきというふうに考えておりますが、まずどのようにお考えか。また、もし何かその育成についてこんな具体的な取組やろうと思っているんだというものがあれば、お答えいただければというふうに思います。
○国務大臣(前原誠司君) 委員や他の委員も御指摘をされましたように、最近の人間関係の希薄化などを背景にいたしまして、民間賃貸住宅の賃貸借契約において、従来からの慣行でありました連帯保証人制度に代わって、入居しようとする方々の家賃債務を一時的に肩代わりする家賃債務保証サービスを提供する家賃債務保証業の重要性が高まっております。 一方で、家賃債務保証をめぐる苦情やトラブルも急増しておりまして、これに対応するため、本法案では、家賃債務保証業に登録を義務付けて、必要な規制を講ずることとしたところでございます。これによりまして、不良、悪質業者の市場からの排除等を通じて、賃借人の保護や賃貸住宅市場の健全化が図られるものと考えております。 また、家賃債務保証業の健全な発展のためには、法の趣旨やルールを事業者に十分に理解してもらって、これにのっとった業務運営が図られることが必要不可欠であると認識をしておりまして、法の施行に当たりましては、業の登録や家賃債権など取立て規制に関する運用基準、ガイドラインを作成をし、説明会の開催等を通じた制度の周知徹底など、円滑な法施行に向けた準備に取り組んでまいりたいと考えております。 さらに、具体的な取組、あればという御指摘でございますので申し上げますと、法の施行状況や業の実態も踏まえて、健全な業務運営が確保されるように適切に指導監督を行っていくとともに、業務に携わる従業員の資質の向上のための研修などに事業者や事業者団体が積極的に取り組むよう促してまいりたいと、このように考えております。
○荻原健司君 私の持ち時間、オーバーをしておりますが、大江委員からお時間をちょうだいしておりますので、少し最後、感想を含めてお時間をいただきたいと思いますが、是非とも、やはり貸す側にとってもそして借りる側にとっても気持ちよく取り組んでいただけるような環境を整備していただきたいなというふうに思います。 ちょっと話が飛んでしまいます、飛ぶのが商売だったものですからあれなんですが。今回はこれは貸す側、借りる側、こういう賃貸借の話ですが、以前に国土調査の境界線などの質疑をさせていただきましたけど、私の知人がやはり東京で生活をしておりまして、隣の家の方との境界線のことで随分長くもめまして、やはり裁判ざたまでになって随分大変な思いをしていたのを思い起こします。 やはりこういう住居、建物に関してはいろんなトラブルが発生していますし、もちろん私の身の回りにもあって、そういう境界線の調査などを含めて、やはり国民の住環境の充実というのを是非とも力強く推進していただきたい、このことをお願いをいたしまして、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○大江康弘君 予想どおりというかやっぱりというか、三人の質問者の方の質問に尽きると思います。 そこで、想定質問の二つ目の方でやりたいと思いますけれども、これ、今、荻原委員からもありましたが、私は、大臣、かねてから、役所というのはもう非常に、前にも指摘したんですが、名称長いんですね。本当に長いんです。これ、何とかならぬかと前にもちょっと私、委員会で指摘をしたことがあるんですが、変わらずで、せっかく政治主導の政権交代したんですから、先ほど荻原委員も言いましたが、これ、業界では追い出し屋規制法案というふうな非常にいいネーミングで、分かりやすい。もうこんな長ったらしいの、読むだけでもどんな法案か途中で忘れてしまうというような感じですから、大臣、ひとつここは検討していただけませんかね、どうですか。
○国務大臣(前原誠司君) これでも短くした方でございまして、まだ元々の法案は長くて、短くした方でありますが。 そのネーミング云々よりも、どういった趣旨でこの法案を出させていただいたかといったことをしっかりと分かるようにこれから周知徹底に努めてまいりたいと考えております。
○大江康弘君 やっぱり国民が分かりやすいということで。 それで、私は、少し道路のことで、ネーミングで提言があるんですが、我々、道路を走っていて、これもまた分かりにくいんですね。だから、私は、民主党がやっぱり主張されているBバイCで付けたらどうかと。ここはBバイC一・三五号だとか〇・四五号だとか、非常に分かりやすい。だから、走る人たちも実感をして走るんじゃないかという、これは提言だけしておきます。 それと、大臣、もう一つ、法案の全般に関して。 私は、日本の法律の作り方というのは外国と違って、やはり性善説、これ一番強く感じたのがあの耐震偽装のときなんですね。だから、問題が起こったって、なかなかやっぱり国民が納得するような指導とかあるいは罰則規定が弱い。非常にそういうことも含めて、やはりアメリカ的な、もうそろそろ法律の作り方も、悪いことをするんだというこの言葉はいかぬですが、やっぱりそういうことを前提に作った方が、後々脱法行為とかそういう抜け道だとか、私はそういうことがなくなるんではないかと、非常にそういうふうに感じましたので、このこともちょっと感想があれば、教えてください。
○国務大臣(前原誠司君) 耐震偽装の問題がございましてかなり厳しく強化をされて、結果として着工件数が落ちたりというようなことがありましたし、また、耐震偽装というのはコンクリートの、いわゆる鉄筋コンクリートが対象だったにもかかわらず、四号の住宅にも影響が及んだりということがございました。 我々が政務三役で国土交通省の施策を実施していく中で今取り組んでおりますのが、やはりちょっと行き過ぎた部分があったんではないかということで、確認期間の短縮とかあるいは提出する書類の簡素化とか、そういうものも今取り組んでいるところでありますが、併せてやっていかなくてはいけないのは、悪いことをした人間には厳しい罰則を与えるということをしっかりやっていかなくてはいけないと思っておりまして、そういったことも含めてこの委員会では様々御議論、御提言をいただければ有り難いと考えております。
○大江康弘君 ちょっと例として耐震偽装を出したわけで、大臣、ちょっと詳しく言っていただいたんですが、そういう基本的な法律の作り方の在り方全般にやっぱりもう少し変えていく必要が日本もあるんじゃないかと、私はそういうふうに思いましたので、ちょっと言わせていただいたんです。 そこで、消費者庁、田中次長に来ていただいて、もう先ほど荻原委員が全部聞いていただいたので、一点だけ、せっかく来ていただいたので。 これは、この法案はかなり作る段階において消費者庁として関与されましたか。
○政府参考人(田中孝文君) 私どもとしましては、いわゆる追い出し屋問題というのが消費者の住居の安定を損なう問題である、極めて消費者問題であるという認識に立って、本法の執行が消費者の保護という観点から十分行われるようということで、二十五条二項及び三項において、国土交通大臣が行う消費者保護に係る家賃債務保証業に対する行政処分について、内閣総理大臣、私どもの所管大臣である内閣総理大臣が事前協議を受け、また処分に関し国土交通大臣に意見を述べることができるという関与を行えるようにしていただきました。
○大江康弘君 大臣、これはやっぱり現場の声というのが一番法案を作っていく過程で私は必要だと。実は、これはなぜこういうことを言うかといいますと、道路も、私は、かつて県道なんかもやっぱり警察が関与しろと、それはここが事故が多いとか、ここは非常に渋滞、まあ渋滞はいろいろ原因がある、また例えばRの取り方だ、カントの付け方だとかと、こういうことを、何というんですか警察なんかが、道路に関係のある人たちが関与すれば道路も必然的にやはり非常に有効な僕は造り方ができるんじゃないかと、そこの省だけで、そこの局だけで。 ですから、私は、そういうことを今、田中次長にお聞きしたんですけれども、いろいろと苦情がある中でそういう形で関与されたということですから、非常にそれはそれで、私はちょっと数字を聞いて、平成十七年に三万六千ですか、そして二十一年に三万九千ですか、これは恐らく連絡や電話がないところもあるんでしょうけど、ちょっと意外とこの四年間、五年間で少ないなというのが実は実感です、はっきり言って。もっと苦情があるのかなと、十七年に三万六千といったら五万ぐらいあるのかなと思ったら、私に言わせればわずか三千ぐらいしか増えていない。ですから、これは数字だけがすべてじゃありませんけれども、この法案をやっぱりしっかりと生かした形の中で現場対応をしていただきたいと思います。 そこで、大臣、ちょっと私、苦情を一言。 いわゆるこの住宅政策、私は、かつての政権もそうですが、自公のときも、私は自民党もそうだったと思うんですが、やっぱり公営住宅というのを本当に地方の公共団体に任せていいのかというのがこれ議論があることだと思いますが、私は、やっぱり比較的この関与を国として薄めてきた、憲法二十五条だとかあるいは住宅の基本法ですか、そこに基づいてやってきたという、法律ありましたね、住生活基本法ですか、そこが一つの私は法律的な根拠だと思うんですが。 二〇〇九年の八月の三十一日に、当時麻生内閣が概算要求でいわゆる七千二百九十九億円出した。これでも対前年比で一六・五%これは増であったんですが、鳩山政権下で住宅の予算を見ますと二千十七億円、これは対前年比の三分の一で、GDPの〇・一五%ということですけれども、これは局長、間違いないですか、この数字。
○政府参考人(川本正一郎君) 予算としましては、先ほども触れられましたが、社会資本整備総合交付金に一部移行しました。それから、独立行政法人に出資金で出しておったものを単年度ごとの予算措置に切り替える等の措置を講じまして、予算を効率的に使うという観点から見直しをした結果として、委員御指摘のような数字となっております。
○大江康弘君 その社会資本整備総合交付金ですか、これはもうまさに民主党のマニュアル中のマニュアルであり、地域主権というか、ちょっと私は余りイメージができないんですが、これ本当に大臣、地域に投げて、私はこの住宅というものが、非常にこの場合所得再分配的な機能しかないと言われる。それが本当に、今の地方の自治体が大変な中で住宅に特化されて、これ局長よく聞いておいてくださいよ、住宅に特化されて本当に住宅整備なんかできていくのかどうかと非常に疑問があります。 皆さん方は地方のことは地方でと言われるけれども、私は、どうも今のこの法案もそうですが、ここ何年かずっと見てきて、これはどの政権ということでもありませんけれども、やっぱり住宅政策というのは、どうも雇用対策あるいは失業対策も含めてそういうものに特化されてきて、本来の居住というものをどうするのかということがどうも忘れられた視点が強い中で進められてきた傾向があったんじゃないか。 そこにきて、いわゆる皆さん方の社会資本整備総合交付金二・二兆円ですか、これがあなた方、使い勝手いいですよと。この間もそういう法案が出て我々は反対をしたんですけれども、自民党さんがなぜ賛成したか私はいまだに分からないんですが、そういう方向で本当にこれ局長、住宅政策というのは、あなた今言われましたけれども、交付金に行ったんだから少なくなったんだよと、本当にそんなことで住宅政策できますか。
○政府参考人(川本正一郎君) 先ほどお話ございました公営住宅のお話にしましても、国の政策意思に基づいてこれまでもいろんな助成をしてまいったわけですけれども、それぞれ地域ごとの住宅事情というのは異なっております。その実情に沿って各地域が適切に施策を講じられるようにしていくということが私ども大事だというふうに思っております。 これまでも、先生御案内のとおり、住宅に対しての補助金につきましては、地域住宅交付金というふうな格好で住宅関連の各種補助金をまとめるというふうな努力を行ってまいりまして、総合的にやれるように今してまいりました。 しかも、住宅の場合には、単に家を建てるという行為だけではなくて、住環境を整備する、周辺環境を一体的に整備をするというふうな仕事も大変多くなっておりまして、そういう意味で総合交付金という形にいたしまして、住宅と住宅周りのいろんなインフラの整備といったものもできるだけ一体的、効率的に行っていただくということが可能になるんではないかなというふうに思っております。 また、地域の実情を踏まえてということでは、これはもう先ほど来、大臣、副大臣が御答弁申し上げましたように、公営住宅についてはいろんな要件を緩めるといったようなことを今回、地域主権の一括法の中でも御提案を申し上げておりまして、地域が使いやすいようにするということで施策が展開されるように私ども努めてまいりたいというふうに考えております。
○大江康弘君 地域が使いやすいというのは非常にこれ便利な言葉で、要するに、あなた方に任せたんだからどうぞ、あとは知らないよと。だから、せっかく憲法二十五条だとか、先ほど言った法律というものが法的根拠としてやっぱり今までの住宅政策というものの正当化をされてきたわけですよね。 私は、局長は政治家でないからこれ以上言ったら本当に気の毒だからもうこれ以上言いませんが、やっぱり大臣、私は先ほど言いましたように、本当にこれ住宅政策を地方に丸投げして、しかも皆さん方は、やはり一番、この何というか、調整のそんなに難しくない住宅予算というものを非常に切られた。私は、やっぱりそういう中で、この交付金が自治体に来たときに、本当に住宅整備に使うのかどう使うのかというのは疑問に感じるわけであります。 ですから、そこのところは余り地方に任せた任せたというのじゃなくて、つい公営住宅というのが非常に少なくなってきた、私はそれはやっぱり小泉政権のときからだと思うんです。どうも景気政策に移行を、住宅政策にリンクさせた。アメリカのような問題もありましたが。 先日、本を読んでおりましたら、東京が何でこんな変な天気になるか、極端に雨が降ったり。それは、いわゆるずっと歴代の、特に小泉政権になって建ぺい率だとか建築基準を緩和した、それでもう自由に建てさせるようにした、それで高いのを競い合わせた。今までだったら夜東京湾から来た風が要するに都内を冷やしていたらしいんですね、建物がうまく建っていたから。そして、建物が冷えて、ある程度朝になれば非常に温度が平準化していたけれども、もう風がうまく流れないような建て方になってという。これはある学者の人がそういう一文を実は載せておって、それがすべてじゃないですが、読んでいてなるほどなと。 そういうやっぱり建築をさせてきた、それは何かといったら景気対策というものが非常に、確かに不景気だったこともあるんでしょう、それは仕方がないんでしょうけれども、やっぱりそういう一つのことがデメリットとなって、今そういう気象までも変えてしまうという、そういう中で空き室も増えてきた。 ですから、公営住宅をもっと造らなければいけないにもかかわらず、そういう民間に丸投げをしてきたということも私は少し原因があるんじゃないかなと思うんですが、もう少しやっぱり公的な関与ということに関して、大臣、この住宅に関してちょっと意見があったら聞かせてください。
○国務大臣(前原誠司君) 大江委員おっしゃったそのヒートアイランド現象のようなものがどのような状況下でつくられているというのは、私も専門家じゃございませんし、詳しく見たわけではございませんので、調べてみたわけではございませんので今御答弁をすることはできかねますけれども、両面あると思うんですね。 例えば、大江委員は和歌山で、私は京都ですけれども、京都で公営住宅というと、府営住宅と市営住宅とそれから昔の住都公団が造った、UR都市機構が造ったものがあって、これは京都ではありませんけれども、ある地域の知事さんに言わせると、全部まとめて管理させてほしいと、こういうようなことをおっしゃる方もおいでではございます。そういう意味では、国が関与してきた今までの住都公団、UR都市機構の公営住宅というものも地域に任せてという考え方も一方であろうかと思います。他方で、民間ばかりでその住宅政策を任せていいのかというと、それも違うだろうと。 例えば、いろんな所得の方がおられますし、特にこれからは、先ほどお話ししたように、少子高齢化で、特に古い公団、公営住宅でお住まいの方というのは、この間ある新聞に載っておりましたけれども、高齢者の方、特に独居の方、あるいは外国人の家族、こういったものが多くなっている地域もあると、こういうことでありますし、また、UR都市機構にお住まいの方々にとっては、例えば民営化を反対される方々の御意見というのは、民営化をされると追い出しを食らったり、あるいは家賃が上がるんではないかと、こういう心配をされる方がおられるということは、やはり安価で安定した住宅を公営住宅に求められているという様々なニーズがあると思うんですね。 ですから、そういうニーズをしっかり踏まえた中でベストミックスを求めていく、そして、一部についてはやはり地域の声を聞きながら、地域がやりやすいような制度もしていく。そういう中で、今の制度を社会資本整備総合交付金などにも入れさせていただいたということは御理解をいただきたいと、このように思っております。
○大江康弘君 先ほど民主党さんの政策で、公営住宅の入る一つの制限というのが撤廃される方向だと。私はこれいいことだと思うんです、年齢制限だとか所得制限だとか。あるいは、やはり今、我々よく相談を受けるのは母子家庭の皆さん、それから単身者。ですから、こういう人たちが入れないから、勢いやっぱり高い民間のところに行く。そしてやっぱり、そういう今回のような法律を作らなければいけないような、そういう一つの循環になっていっているということも、僕はやっぱり大臣、否めない事実だと思うんです。 ですから、そういうこともひとつ総合的に考えていただいて、しっかり住宅局長、現場の声を聞いていただいていますから、やはり大臣以下副大臣、政務官にしっかり私はそのことは、提言するぐらいなら怒られないですよね、これ局長なんかも、皆さん。ですから、しっかり提言していただいて、やっぱり伝えてほしいと思います。 時には議事進行に協力せないかぬと思いますので、今日は園遊会という大きな事業もありますから、これで終わらせていただきます。
○委員長(椎名一保君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午前十一時五十四分散会