国土交通委員会 第7号
- 発言数
- 93 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2010/04/13
会議録
○委員長(椎名一保君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、加治屋義人君が委員を辞任され、その補欠として藤井孝男君が選任されました。 ─────────────
○委員長(椎名一保君) 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○室井邦彦君 おはようございます。民主党の室井邦彦でございます。 前原大臣始め政務三役の皆さん方には、国土交通行政の推進のために日ごろから御努力をいただいておりますことを、まず心から感謝と敬意を表する次第であります。政務三役のお年を聞いてびっくりいたしまして、平均年齢が四十六歳ということでありまして、これから十年、二十年後の皆さん方の将来を楽しみにしながら、私も老骨にむち打って頑張っていきたい、このように思っております。 それでは、早速質問に入らせていただきますが、その前に、我が国の国土の状況は、御承知のとおり、全体の七三%ほどが山でございまして、また河川数は三万五千という河川が流れている、このようにお聞きをしておるところであります。また、我が国は島国でありまして、六千八百四十七の島から成り立っておるということでありまして、その中で、国土の宅地部分でありますが、四・九%にしかすぎないと。そこに、まあざくっとした話でありますけれども、一億二千万人近い人たちが居住をしていると、こういう国土の形成であります。 当然ながら、地震や地球温暖化の気候変動により、特に最近はゲリラ豪雨というような言葉で表現されているこの豪雨化、そしてまた、近年、都市化傾向による被害の増大は火を見るよりも明らかな状態になっております。そして私も、阪神・淡路大震災の体験者としていろんな悲惨な状況を見てきております。特に、地崩れや土砂崩れ、目の当たりにその惨状を見てまいりました。いつも思うことでありますけれども、備えあれば憂いなし、このような月並みな言葉でありますけれども、そういう心構えが必要ではないかというふうに日ごろから感じております。 そこで、最初の質問をさせていただきますが、土砂災害防止法制定以来十年という月日が流れました。この間、重大な土砂災害に万全な対策を講ずることは、無論、国民の安心、安全につながることであり、特にこういうことに関しては強く求められるわけでありますが、現行の土砂災害防止法の十年間の評価、そして今後の課題について、御所見、またお聞かせをいただきたい、このように思います。
○国務大臣(前原誠司君) 室井委員にお答えをいたします。 平成十三年の土砂災害防止法施行後、土砂災害のおそれのある区域を土砂災害警戒区域といたしまして、平成二十二年三月末の時点で約十七万八千か所、特に土砂災害のおそれが著しい区域を土砂災害特別警戒区域として約七万四千か所指定をしております。これらの区域では、ハザードマップや情報伝達体制の整備など警戒避難体制の整備のほか、住宅宅地分譲、社会福祉施設などにかかわる開発許可や建築物の構造に関する規制などの措置が講じられてきたところでございます。 この土砂災害防止法に基づく土砂災害防止対策は、都道府県の努力によりまして着実に進捗はしておりますけれども、土砂災害警戒区域は最終的に全国で約五十二万か所に及ぶと想定されておりまして、引き続き各都道府県において指定を更に進めていただく必要があると考えております。 土砂災害防止法の運用上の課題といたしましては、例えば平成二十一年七月の山口県の防府市で、土砂災害によって土砂災害警戒区域に立地する特別養護老人ホームにおいて大きな被害が生じたわけでございますけれども、こうした施設の管理者への情報伝達の方法などの課題が顕在化をいたしました。こういった課題については市町村に対して改善を要請するところでございまして、十年が経過いたしますけれども、こういった問題を更に乗り越えていかなくてはいけないと思っております。 また、平成十六年の新潟県の中越地震、あるいは平成二十年の岩手・宮城内陸地震におきましては、天然ダムの決壊に伴う土石流の発生が懸念をされましたけれども、住民に避難指示をする権限を有する市町村はその技術力が不足をし、避難指示の判断の根拠となる情報を自ら入手することが困難でございまして、こういった大規模な土砂災害が急迫している場合の危機管理体制の充実を図るために今回の法改正を行うものでございます。
○室井邦彦君 ありがとうございます。 今大臣が土砂災害のいろんな、どういう各地区の状況であるかということもきめ細かに御説明をいただきました。多少重複するところがあるかも分かりませんが、次の質問に対しての説明と申しますか、状況を少しお話をさせていただきたいと思います。 土砂災害のおそれのある土地の多くは山間部、それに、特に山間部にお住まいの地域の方々の年齢層を考えてみますと高齢化が非常に進んでおるということ、さらに人口の半数以上が高齢という集落も珍しくないんです。そこで、逃げる者も老人、逃がす者も老人と、こういう実態が、これが我が国の現状であるということであります。 そこで、二問目の質問に入るわけでありますが、二問、三問と続くわけで、関連でありますが、この重大な土砂災害とはまずどのような基準をもって重大な土砂災害というふうに言われるのか、御説明をお願いいたします。
○大臣政務官(三日月大造君) 室井先生、いつも御指導いただき、ありがとうございます。特に阪神・淡路大震災を県議時代に御経験されて、五年前には尼崎におきまして福知山線の事故が発生した折にも、こういった緊急事態にいかに備えていくのかということについて常日ごろから御指導をいただいております。 今御質問いただきました、重大な土砂災害の危険が急迫しているという表現をこの改正法文でも多々使用しておるんですが、それはどういう場合かという御質問ですが、これは大きく三つあります。一つは、天然ダムを造ってしまうことにつながる土砂による河道、川の道の閉塞、火山噴火に伴う火山灰の堆積、そして地すべりの亀裂の拡大など、大規模な土砂災害の発生の兆候が発見される事態であり、かつ加えて一たび発生すれば市街地や集落に大きな被害を及ぼす可能性が高い場合というものを想定させていただいております。
○室井邦彦君 この現行の法制度においては、要援護者、この方々の避難方法についてはいろいろと検討がなされていると聞いておるわけでありますが、具体的にこの要援護者の方々の避難方法というものをできるなら少し詳細に聞かせていただきたいなというふうに思います。
○大臣政務官(三日月大造君) 先ほどの御質問の中でもおっしゃっていただきました、高齢化してくる我が国において、避難する人も高齢者、そしてそれを促す方々、支援していただく方々も高齢者というところは多くなってきているという、このまず状況認識については共有をしたいと思います。 その上で、この高齢者等の災害時要援護者に関する対策、これについては、現行の土砂災害防止法で、土砂災害のおそれの著しい区域、これを土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域というふうに位置付けまして、特におそれの著しい区域、これレッドゾーンと呼んでいる特別警戒区域については特別養護老人ホームなどの災害時要援護者施設の新規の立地をまず抑制するということから行っております。 しかし、先ほど大臣の答弁でもありましたように、この山口県防府市で起こりました土砂災害については、平成十四年度以降この区域の指定をしておりますが、それ以前に立地をされておりまして、こういった既に立地されている災害時要援護者施設に対しては、特に市町村が、土砂災害に関する情報の伝達ですね、何より情報の伝達が大事だということですので、この伝達方法についてあらかじめ定めておかなければならないということにさせていただいております。 しかし、そうやって定めていたにもかかわらず、昨年のこういった事態が起こったことにかんがみて、まず都道府県では、災害時要援護者施設が立地する箇所について土砂災害警戒区域等の指定を優先的に、こういう立地がされている要援護者がたくさんいらっしゃるようなところについてはまず優先的にこの区域の指定を進めることでありますとか、様々な経験や反省を踏まえて、市町村でこういった施設の管理者に対して情報伝達の方法の再点検や改善をしていただくということを今進めさせていただいております。
○室井邦彦君 地震国である我が国は当然大型地震の発生が多いということでありますが、近年、地球温暖化による気候変動、それの影響によって千ミリを超える大雨が毎年のように発生をしていると。また、台風も大型化をしていると。百ミリを超えるゲリラ豪雨も全国各地で発生をしておると。過去三百年間においては、地震や降雨による土砂ダムは約九十か所も、御説明ございましたけれどもできたということであります。 そこで、私たちはこの数百年にわたって地震、降雨による土砂災害と共存してきたわけであります。そういう状況を踏まえて、記憶に新しい、先ほど大臣も、今、三日月政務官もおっしゃっておりましたけれども、岩手・宮城内陸地震において、この国の対応について私はそれなりに評価をしているところでありますが、具体的にはどのような取組だったのか、もう少し詳細に御説明いただければ有り難いんですが。
○大臣政務官(三日月大造君) お答えいたします。 これは、平成二十年六月十四日八時四十三分に起こりました岩手・宮城内陸地震、これについては、八時四十三分の地震発生と同時に国土交通本省において非常体制を発令をいたしました。発令をし、災害対策用ヘリコプターによる上空調査を行いまして、十時二十分に国土交通省非常災害対策本部を設置しました。さらに、本省、地方整備局、地方運輸局などから延べ千四百九十九名のテックフォース隊員を、これは地震始め自然災害時に国土交通省から派遣をするものなんですけれども、平成二十年五月にちょうど組織しておりましたので、このテックフォース隊員を派遣をいたしまして、被災状況の緊急調査、土砂災害や道路等所管施設の被災状況調査、応急復旧のための技術指導などを実施いたしました。 その結果、河道、川の道が閉塞している箇所の早期発見、迅速な施設被害の把握や応急復旧が図られて、被害の拡大や二次災害の発生を防止することができたというふうに総括しております。
○室井邦彦君 じゃ、その岩手・宮城内陸地震において、きめ細かな敏速な処置、行動をされたわけでありますが、今後、この地震において何が課題として残ったのか、浮き彫りになったのか、また、今回の法改正において今後どのような対応が可能になってくるのか、それを御説明いただければ。
○大臣政務官(三日月大造君) やはり、私たち人類、人間の歴史はこういった自然災害とどう向き合っていくのかということが求められるわけで、平成二十年に起こりました岩手・宮城内陸地震時にも早急に対応は取ったとは思うものの、しかし、反省点をしっかりと踏まえながらとらえてまいりたい、対応してまいりたいというふうに考えています。 ちなみに、平成十六年に起こりました新潟県中越地震、ここでは現地での調査について国と都道府県の関与や役割分担が明確でなかったということがありまして対応が遅れまして、国が調査を開始するまでに十一日間を要してしまったということがありました。 また、先ほど話題になりました平成二十年の岩手・宮城内陸地震では、被災した市の求めに応じて国等の職員が現地で住民の避難指示に関する助言を行ったんですが、これに国の関与に関する法的な位置付けがなかったものですから、この住民の避難指示の判断の根拠となる情報の提供について責任の所在が明確でなかったという問題がありました。したがって、その出した情報に基づいて職員個人の責任が問われかねないという事態もあったものですから、これに対する対応が求められました。 したがって、以上の課題を踏まえて、今回の法改正では、天然ダムの発生のような大規模な土砂災害が急迫した場合において、国が自らの責務として、緊急調査や市町村に対する被害が想定される区域及び時期の情報の提供を行うことが可能になる、可能にするための法改正を措置させていただきました。
○室井邦彦君 今のお話をお聞きしまして、現場でまじめに汗を流して頑張っている者、命を懸けて頑張っている者が責任を問われるというようなことがないようにしっかりと今後とも対応していただきたいと思います。 もう一件、これは新潟中越地震と岩手・宮城内陸地震のことなんですが、少し角度を変えて御質問をしたいんですが、この日本の国は震災国というか地震国であります。ですから、一つの大きな地震が一か所で起きるとは限らない、今後、多発的にこのような地震が起き得る、そして、広域にそれぞれ被害地域が何か所か同時に発生するということも考えられると、私はこう思っておるわけであります。 こういう広域な災害の場合の国土交通省としての対応、震災というのは、消防局ですか、総務省とか内閣府もかかわってくると思うんですが、あくまでも国土交通省としての対応、体制はどのように取っていかれるのか、お聞かせいただければ。
○大臣政務官(三日月大造君) 単発であっても局所であっても、こういった自然災害に対して、国として、特に国土交通省として早急な応急できる体制を取っておくことというのは重要で、今先生から御指摘のありました、特に日本においては連続して広域で多発的に起こる可能性もこれまたあるわけであります。 国土交通省の体制は、災害の規模に応じまして、軽い方から、注意体制、そして警戒体制、非常体制、非常災害対策本部、緊急災害対策本部という形で五段階の体制を持っておりまして、お尋ねの新潟県中越地震、このときは震度七だったんですけれども、また岩手・宮城内陸地震、このときは震度六強だったんですが、このときには被害状況にかんがみて非常災害対策本部、これは一番重い場合から二つ目の非常災害対策本部というものを設置いたしました。 大規模な災害が起こった場合に、これは委員も御指摘のとおり、国交省だけではなくて、官邸始め関係省庁と連絡調整も図りつつ、被害の状況に応じて適切な体制を取り、災害対応に努めてまいりたいというふうに考えております。
○室井邦彦君 是非そのような対応をしっかりと取っていただきたく、くどいようでありますけれども、直接阪神・淡路大震災を体験した私にとっては、くどくまたそういうことをお願いを、特に要請をしたいと思います。 ところで、前原大臣が冒頭にまた私の質問に対してお答えいただき、ここと多少重複しますけれども、あえて申し上げたいと思うんですが、この土砂災害の発生件数は二十年間に平均して毎年千件近くも発生しているとお聞きをいたしました。さらに、土砂災害危険箇所数、重複いたしますけれども、全国に二十万三千七十五か所もあると。さらには、土砂災害警戒区域は十六万三百十五か所、そのうち著しい危険が生じるおそれのある土砂災害特別警戒区域は六万四千七百二か所もあるということであります。国民は常にこのような危険と災害と隣り合わせで生活をしているということになると思うんですが、そういう観点から、この緊急調査の実施により国及び各都道府県の役割分担が明確にされるということは、これはいいことだと私は思います。 しかしながら、当然、災害時における敏速な初動活動がこれは絶対的に必要なことであります。そのような観点から、実際そういう事態が起きればどのような役割分担になっていくのか、私はちょっと分かりません。是非、その点を御説明をしてください。
○大臣政務官(三日月大造君) 委員が先ほどお述べになられた初期対応の大切さですね、初期対応の大切さを平時においてくどく確認をしておくことというのはやっぱり大事だと思います。それを我々も肝に銘じたいと思いますし、今回の法改正でこの初期対応の中に緊急調査というものを盛り込んだこと、これが一つ大きなポイントであります。二十六条、二十七条のところですね。 この緊急調査は、まずどのような場合に何をするのかということなんですが、先ほども申し上げました、川の道が閉塞されてしまう場合、火山噴火に伴う火山灰が堆積する場合、また地すべりの亀裂の拡大など、大規模な土砂災害の発生の兆候が発見されて、かつ市街地や何かと隣接しておりまして、一たび発生すれば市街地や集落に大きな被害を及ぼす可能性が高いと判断される場合に実施されるものでありまして、内容としましては、例えば天然ダムの場合、現地で直ちにこの川の道を閉塞した土砂の量、形状等を把握し、必要に応じてその形状、湛水位、これ、水がどれぐらいたまっているかという状況の変化を長期にわたり継続的に監視を行うことということにさせていただいております。 このお尋ねの、国と都道府県においてどのような役割分担で行うのかということについてなんですが、特に高度な専門知識及び技術を要するものは国で行うんだと。どういう場合をそのようなことと位置付けるかといいますと、航空機を活用して遠隔から地形の調査をする技術ですとか、ヘリコプターからたまっている水に対して機器を投下いたしまして水位を観測する、そういう技術を用いる場合でありますとか、これは様々な過去の経験に基づき、データに基づいてシミュレーションを行いまして、これ、土砂水理学というこういった専門的な知識を用いた緊急調査については国が行うものとしておりまして、これらのものを政令で定めることで国と都道府県の役割分担を明確にしてまいりたいというふうに考えております。
○室井邦彦君 分かりました。 また、くどい話でありますけれども、阪神・淡路大震災のときには、その区別、そういうところが錯綜しておりまして事が前に進まないというようなこともありましたし、自衛隊は入ってはならぬというような、そういう事態もありました。その点は後日解決をしていきましたけれども、どうかそういう点は今後ともよろしく御指導お願いを申し上げます。 時間も迫ってまいりました。幾つか質問がありますが、割愛をさせていただくところもございますので、御理解をお願いしたいと思います。 どうしても気になるところをもう一点御質問いたしますが、これは京都大学の砂防学の水山高久教授が、避難勧告と強制力のある避難指示の使い分けが必要と、このようにおっしゃっておられまして、土砂災害の専門家でない市町村の判断には限界があると、避難勧告が出た地区で実際に避難した住民も少ないと、そういう現状であり、実態に対応したシステムになっていないということをおっしゃっておられます。 こういうことを指摘しておられますが、また近年、もう記憶に真新しいことでありますが、チリで発生した大地震による津波で避難指示を出した九都道府県、五十三市町村の住民約四十九万三千人のうち避難所へ駆け込んだ方々、避難が確認されたのは全体の六・五%、三万二千人にとどまったということであります。 この現状を踏まえて、市町村に対してこの重大な土砂災害に対する緊急情報をどのように通告するのか、また住民の安全は十分に確保できるのか、その点を是非お聞かせください。
○大臣政務官(三日月大造君) 極めて大事なところだと思うんです。だからこそ今回の法改正を行うことといたしまして、市町村に対して通知する情報が不明確であってはいけない、かつそこに法的な根拠がなくてはならないということで、今回、そういった自然災害、被害が想定される区域と時期というものを具体的に避難勧告や指示をしていただく市町村に対して示すということとしております。 この緊急調査に基づいてこういった区域と時期を具体的に示すことができるという法改正をしておりまして、市町村はこういう情報を得ることによって、災害のときに援護が必要な人たちの状況ですとか、家族等住民の方々がどういう形でお住まいになっているかという情報ですとか、避難経路の安全性若しくは避難される場所の受入れ態勢というものを考慮しながら、これまで以上により適切に避難指示等の措置を講じることができるように措置しておりまして、市町村だけではなくて、住民の方に対しても広く瞬時に情報提供するということが大切だという観点からこれまでもやってきておりますけれども、直接報道機関に情報提供するということでありますとか、インターネットや携帯電話を通じた情報提供というものをより拡充して、充実して進めてまいりたいというふうに考えております。
○室井邦彦君 時間が参りましたので、大臣にテックフォースの今後の組織化ということについても御質問したかったんですが、また後日、機会があると思いますので、またお話をお聞かせをいただきたいと思います。 以上で質問を終わります。
○山内俊夫君 自由民主党・改革クラブの山内俊夫と申します。 今日は、通告項目は、今日のテーマにプラス、高速道路の割引問題、それとJAL問題、これも併せてやらしていただくというように考えております。 これはなぜかといいますと、今回の私のこの土砂災害に対する考え方というのは、全く提案された中身については大いに賛成するものであります。基本的には何ら異論はありません。そういったことで、この問題については大きくは触れるつもりはありませんけれども、高速道路、JAL問題等については、前原大臣の、少し私、昨年の九月に就任してからのいろんな場面での発言、行動、あらゆるものを検証さしていただいて、このJAL問題、高速道路問題については非常に前原大臣の性格が随分と出るなと、このように感じておりますので、細かい通告はしておりませんが、これはもう自由にお答えいただいて結構ですし、なおかつ反論があれば大いに反論していただいて結構かと思います。ちょっと冒頭に十五分ぐらい時間を取るかと思いますので、御容赦のほどお願いしたいと思うんですが。 まず、前原大臣の発言の中身、いろんなものについては一言で言えば予断を持った発言というのが大変多いように私感じております。例えば、JAL問題に端を発しまして、あれは就任して間なしだったと思います。そのときに、かつての政府・与党、自民党政権の下で全国に九十七の飛行場を造らして、それにJALを強引に飛ばさした。その結果、JALの赤字が大変多くなったというような断言をした言い方をテレビの中で随分おっしゃっておられました。これは細かいことは今日はやり取りするつもりはありませんが、一つの大臣の考え方の例として申し上げました。 それと、八ツ場ダム問題ですね。八ツ場ダム問題は、いきなり中止というのろしを上げました。そして、住民との対話をしなきゃいけないということで、住民との対話をしたい。かつて私は、武士というのは、例えば、京都ですからお分かりのことかと思いますが、お茶席でにじり口から入っていって、大小の刀を置いて入りますよね。そして、忌憚なく亭主とやり取りをする。それが一つのお茶の世界のやり取りだと。ところが、八ツ場ダムについては、いきなり刀を抜いて振りかざしながら、中止だ、おい、テーブルに着いてこい、話合いを聞いてやる。私は、これは武士の考え方としたら大変恥ずべき行動だろうと思うんですね。謙虚に、刀は置いて、それから現場に入って皆さんの意見聞きましょうと、これは謙虚に私はやるべきことだろうと。そういったことも、そのときに私も、ああ、前原大臣というのは非常に行動的でなおかつ新しい考え方しているんだなと、でも、少しこの辺りはいかがなものかという私は感想を思いました。 それで、最近の鳩山内閣、これは閣僚の皆さんにも言えることなんですけれども、そうですね、共通の言葉というのがよくありますね。民意を聞く、そして国民の目線で物事を考える、そして生活が、国民の生活第一なんだよと、こういう言い方がよくされております。これはもうどの閣僚も同じことを言っておられます。 特に国交省に関係しては、これはもうコンクリートから人へというのは、これは私も昨年の臨時国会から一月からの通常国会、もう数百回となく聞いております。もう皆さんそれをおっしゃっており、キャッチフレーズですね。確かに耳触りはいい。でも、どうでしょうかね、昨年の秋の国会、通常国会、ずっとこれを通して、マニフェスト、民主党が掲げた、昨年の夏の選挙に向けて掲げたマニフェストはことごとく破綻をしているという現実があるわけなんですね。 その破綻をしていることは、もう既に国民は見抜いておりますよ。それは一昨日のNHKの調査もありました。発足当時のほぼ七七、八%ありました内閣支持率が三五、六%に下がってきて、まだ下降ぎみで下げ止まりが見えていないという状況にあります。これは、やっぱり国民がこの半年前から内閣支持率の下降というものについては的確に感じておられる。その結果、どのマスコミのアンケートを取ってもそういうものが出てきますね。 私は、実は先週、ODA特別委員会で、最近インターネットの書き込みがありまして、大変話題になっております。今日はあえて詳しくは申し上げませんけれども、どうも政権内部にはなぞの鳥がいますねという書き込みがありましたね。これ非常に評判を呼んでおられます。多分、政権の主流であります総理大臣のハトの問題を言っているんだろうと私は推測するわけでありますが。大体、カモだとかアホウドリだとかオウムだとかカラスだとか、いろいろ言われておりまして、なるほど、一つ一つ私も見ておりましたら、的確なこともある、少しやゆしたところもある。でも、その中で最大に私は感じたのは、やゆの中でも最大のものは、実はサギなんですね、サギという言葉。サギという鳥がいますよね、このサギじゃないかというような意見がありました。これはまさにマニフェスト違反、それじゃないかなと思うわけですね。 これは、実は詐欺をやっておられる方でいろいろ裁判もある、検察も専門家が調べる。そして、詐欺をやられている方の心理テストもやったりする精神分析医も言っております、詐欺は人をだまそうと思ってやっているのは詐欺じゃないんだと、実は。本人は至ってまじめに一生懸命考えて、決して人をだますつもりでなく、やった行為が結果的に詐欺になっているというようなことが、詐欺集団の中では大体八割ぐらいそれがあるようでございまして、なるほど私もそう感じましたね。 その中で、その一番いい例が、円天という何か詐欺やられた会長がいましたね、円天会長。彼はいまだに裁判になっておりますし、検察もいろいろ取調べもいたしておりますけれども、決して彼は、おれは人はだましていないんだと、この円天という新しい制度は日本を幸せにするんだとまさに信じているんですね。 それともう一人、かつて我々の仲間、私が当選してくる前にいましたオレンジ共済の人も、私はこの共済システムは、働く者の大変、安心社会をつくるために一生懸命やっているんですと。彼も同じように、決しておれは人をだますつもりはなかったんだということで、でも結果はだましているんですね。 こういったこと、それと元精神分析医がもう一人います。この詐欺に似たもの、これはもう全く詐欺という自覚がないですから、小学校大体三年生から五年生ぐらい。これは、子供が宿題が出されます。お母さんが、何々ちゃん、今日は宿題が出されていますかと聞くんですね。うん、あるよと。じゃ、早くこれ、夕食前にしなさいよと。うん、でもちょっとテレビ見るのがあるから、漫画見たいから、御飯食べたらするよと。やおら御飯が終わった。大体お母さんも気になっていましたから、もう宿題終わったと大体九時ぐらいに聞くと、いや、もう眠くなったから、あしたするよ、あしたの朝するよと。そして、朝起きてみますと、宿題、もうできたのねと。いや、ちょっと大したことないから、学校で簡単にやって出すよ、提出するよと。 この一連の子供の言い訳、小学校二年生ぐらいまでは言い訳できないらしいんです。そういう知恵がない。ですから、言い訳しない。でも、三年から四年、五年生になると、少し知恵が付いてくるんです。そうすると、言い訳に入ってくるわけです。言い訳をどうするかということを考える。 私は、大変申し訳ないですけれども、例えば普天間問題、この問題に総理の言い訳というのは、実は最初には、九月の段階においては、年末までにはちゃんと我々は方針を出しますと言いました。できていない。年末にやったのは、五月にやりますという結論を出しました、それが我々の結論ですと。そして、三月には、五月の、アメリカ政府からも了解をもらわなきゃいけないものですから、ちゃんと国民の納得できるところに落ち着かすと、そう言いました。それには、どうしても三月中に国内的な合意を取っておかなきゃいけない、提示もしなきゃいけない。これはもう大臣も御承知のとおり、先般、党首討論の中で随分やり取りありましたね。最後に、苦し紛れにだろうと思うんですが、鳩山総理は、私には腹案がありますと、腹案は今言えません、だから腹案なんですと。これどうも、その小学校三年生、四年生、五年生の言い訳に大変私似ているんじゃないかな。 本当にこの五月の決着というものをちゃんと大人のプログラムとしてやっておられるのかどうか、ここら辺り非常に疑問なんですね。ですが、この一連の動きはすべて国民は見透かしているんですよ。ですから、私は、政権を取った側というのは謙虚であるべきだ、謙虚でなおかつみんなの意見を十分聞く耳を持ってやらなきゃいけない。そうしないと、先ほど申し上げました民意を反映することはできないんじゃないかと思うわけなんですね。 そういった意味で、大臣、私は大臣は非常にある意味では買っております。でも、少し予断を持ち過ぎた形で物事を進めているんじゃないかな。少し耳障りかも分かりませんが、永田メール問題、あれなんかも、本来なればある確度でそういう情報が入れば裏付けを取りますね。ある二、三の角度から見て、これは本当に、本当だねということで確認をして動くはずなんですがね。どうも大臣、そこのところは思いっ切り動かれました。私もあの辺り目の当たりに見ておりますから。 そういう流れが、私は、一国の大臣でありますから、それも国土交通という、国民の命、財産を守る一番大事なポジションにある大臣、もう少し慎重な発言があるべきではないか。もう少し検証した中で発言をやっていただかなければいけない。私は、老婆心ながら心配で今日質問に立ったわけでございます。 そういうことで、あれこれあれこれ言いましたけれども、この私の今までの話について、大臣の少し感想、反論があればどうぞ。
○国務大臣(前原誠司君) いろいろと御意見を聞かせていただきました。 まず、八ツ場ダムにつきましては中止というものを宣言をさせていただきましたけれども、この委員会でも何度も議論をさせていただいておりますように、特定多目的ダム法に基づいての、いわゆる法律に基づく中止というものには入っておりませんし、それは流域の都県との話合いというものがなければなりませんし、何よりも私は八ツ場ダムの地元の皆さん方に対しては、やはり政治の決定によって翻弄されているという意味においては、二度伺いましたけれども、おわびを申し上げ、そして御理解を求めているところでございまして、そういう意味ではこれからも丁寧に、そして関係者との話を進めながら、中止の方針は示しておりますけれども、法的な手続はしっかりと法律に定められた条件にのっとって進めていきたいと、このように考えております。 JALの問題について申し上げれば、後でまた御質問があるかもしれませんけれども、もちろんそれが、九十七の空港を造ったということがすべてではありませんが、私はJALが破綻をした大きな要因の一つであるとこれは確信をしておりますので、その確信に基づいて申し上げたということでございまして、個別に委員からその点について御指摘があればまた議論をさせていただきたいと。 大事なことについてはしっかりと検証して物事を決めていくべきだという御意見については、人生の先輩として謙虚にお聞きをさせていただきました。
○山内俊夫君 JALの見解については私と全く角度が違うものですから、これは後ほどの中で少し時間いただいてやろうかなと思っておりますが。 まず、高速道路ですね。今回の割引、これは再検証の結果、概要というものが我々に提示されました。新たな料金割引の方針も出されておりますけれども、この辺り、大臣はどのような方針で今回の割引制度を提案されたのか、その辺りの真意をお聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 野党のときに我々が高速道路の原則無料化というものを打ち出しまして、それを受けた形で自公政権では大幅な高速道路料金の割引の仕組みというものを設けられたというのは、これは皆さん御承知のとおりでございます。 ただ、現行の料金割引というのは、これは一時的なものであって持続可能ではないと、そしてまた割引の内容が極めて複雑でございまして、これをどうしていくのかということ、あるいは特定の曜日、時間帯に限定した割引による交通集中による渋滞が発生をしていると、あるいはETC限定とするなど特定の車種に限定をしているといった様々な課題が生じていると我々は認識しておりました。 今回の料金割引につきましては、こういった課題を解決して、そして民主党がうたっておりました物流コストの低減などの大きな政策課題にこたえるために、上限料金制の導入や徹底した簡素化、こういったものを基本として見直しをさせていただいたということでございます。
○山内俊夫君 今大臣が基本的な方針を述べられたんですけれども、マニフェストからいえば無料化なんですね。だから、これは一時的な経過措置であるという認識、そういったことでこの料金体系が発表されたと。それはそれとしていいでしょう。 今日は、その議論をやっておりますと一時間、二時間掛かってしまいますので、少し我田引水的な話になりますけれども、本四の割引率、これについて少しお聞きしたいなと思っております。 この本四の割引率というのは大変不利な状況なんですが、これはなぜか、これをちょっとお答えいただけますか。
○国務大臣(前原誠司君) 今回の料金体系御提示しているのは、こういった国会の場で御議論いただくために事前に法案提出とともにお示しをしたわけでございますけれども、この本四の高速の上限料金については、競合するフェリーそれからJR四国、こういった他の交通機関に配慮をいたしまして、高速国道等の上限料金よりも高い水準に設定をさせていただきました。六月からやらせていただけるのであれば、来年の三月の末までそういった試行、試し行うでありますが、試行させていただきたいと思っております。 いろんな御意見があると思いますが、例えば愛媛県の加戸知事はどういうふうに御発言をされているかといいますと、本四道路の軽自動車と普通車の料金が高く設定されたことは、フェリー業界の声に配慮したものとして一定は評価できると。あるいは、高知県の尾崎知事は、本四の料金はJR、フェリーなどに配慮したぎりぎりの選択であると、こういった御発言をされております。もちろん、先生の地元の香川県の真鍋知事は違うことをおっしゃっております。また、徳島県の知事も違うことをおっしゃっております。 そういう意味では、意見の分かれるところかもしれませんけれども、私どもは総合的な交通をどのようにしていくのか、今交通基本法というものを議論しておりますけれども、これから高齢化社会が進んでいくにつれて自分で運転できる方の割合というのはどんどん減っていくと思いますし、そういう意味では公共交通の重要性というのは更に高まっていくのではないかと思っております。そういう意味での交通体系全般に配慮をした形でこの本四の料金を決めさせていただいて、社会実験としてやらせていただければと、このように考えております。
○山内俊夫君 確かに、今フェリー業者に対する配慮、そしてJR四国に対する配慮というような言葉をいただきましたが、私はどうも解せないですね。 フェリーというのは私は、二十数年前に本四の瀬戸大橋、備讃瀬戸大橋が開通したときに、フェリー業者は多大の補償をもらっているんですね。それで、当然客が減るだろうから減便という、その減便に対する離職者対策、そういったもろもろの総合的な判断で、あるフェリー会社は数百億の補償金をもらっています。それでゴルフ場を造りました。今もゴルフ場を持っています。ですから、そういう、もう一次的には既に補償についてはやっているわけですね。だから、あとはどうすべきかと。当然企業努力で、存続するかどうか努力しなきゃいけない。その努力があったかないかという検証は私はまだしておりませんが、基本的にはそういったものがあってしかるべき。 ただ、JR四国については、一番全国のJRの中で基盤が弱いというようなこともあります。それと電化も進んでいない。ですから悪循環を起こしている。ただ、大臣今おっしゃったように、高齢者、社会的な弱者というのは車社会では救えない、公共交通機関が必要だ、私はこの議論はまた別の議論だと思うんですね。これが、本四の通行料金の高止まりということについて、私は少し詭弁じゃないかなと思いますよ。 というのは、余りにも差があり過ぎるんです。例えば、神戸北から高松中央まで百六十七キロ。これ、通常の定価だったら大体七千八百円なんですね。それが五千円。ですから、割引率非常に悪いですよね。ところが、名古屋から仙台、これ六百九十五キロ、四倍ありますよ。一万五千円の定価です。何と二千九百円ですよ。これ二〇%弱なんです。何でこんなに差が付くのかなと。 ただでさえ、四国のトラック業者、四国の産業基盤の弱さというのはもう大臣御承知だろうと思いますけれども、これにまたむちを打つのかなという気がいたします。これじゃ、四国に企業がやってきませんよ。こんな高い料金を払わされて、物流コストは高くなるよと、こう認識されますよ。これは私、絶対的にこの料金体系は反対をいたします。 例えば、私これ、うがった見方をする。これはうがち過ぎかも分かりません。例えば、民主党の小沢さんというのは幹事長で、彼の選挙戦略、政治手法というのは恫喝、つまりあめとむちなんですね。実はこの前、四国は十三の選挙区で衆議院が八勝四敗なんです。当時の与党、自民、公明で十名ですね、民主党は八名。ですから、どうだ、これが見せしめだよと取られかねないですね。私は少し被害妄想的にそう取ってしまったんですけどね。こういうことがあって本当にいいのかなと、私はこれはもう断固反対したいと思うんですね。 特に、高松から鳴門経由で神戸まで行く間、これは香川県の一番東の端のインターから鳴門までのインターの間、いったんここへ車を突っ込んでしまうと毎回渋滞を起こしています。この前、大体、四車線化を発表した路線の中で、この高松—鳴門間というのは一番通行量が多いところなんです。そして事故率も高いところなんです。死亡事故も出ております。二車線の中でその中へいったん突っ込んでしまうと、もうスマートインターもありませんから、そこを避けて一般道路に降りていく逃げ道もないんです。 ですから、そういう非常に特殊な状況の中で、やはりこの四車線化というのを早く図らなきゃいけない。これもうがった見方をすると、四車線化を復活してやったんだと、予算約七百億、だから少々高いやつ出してもいいじゃないかと、こう我々は取るんですよね。これは少しあめとむちの使い分けがされているんじゃないかと取られても仕方ありませんね、大臣。この辺り、どうでしょうか。
○国務大臣(前原誠司君) 委員のお考えはお考えとして承りました。 事実関係として委員がおっしゃるとおりなのは、本四架橋が三本できたときにフェリー会社に対して合計七百四十四億円のお金が投入をされたということで、その問題については特別措置法を設けて対応されてきたということでありまして、それは事実でございます。 ただ、それ以降も、数は減りましたけれどもフェリーが存続をしているというのは御承知のとおりでございますし、先般、宇高航路を四国フェリーと国道フェリーが撤退をするとおっしゃったときには、高松市長さんやあるいは香川県知事も来られまして、何とか存続をということでフェリーの存続のことについても御要望を承りました。また、他のフェリー業者からも様々な形での御要望を承っているところでございます。 どの視点に立つかでございますけれども、私は、JR四国はかなり、これは御地元の先生の方がよりお詳しいと思いますけれども、ほとんど高速道路と並行してJRが走っているんですね。そういう意味では、余りにこの料金体系というものを低くし過ぎますと、もうJR四国の経営が成り立たないといったところ、しかも三島会社の中でもかなり厳しい経営状況になっておりますし、それは前政権で進められた割引制度でもかなりの打撃を受けているところであります。 そういった様々な今までの一つの社会実験としてとらえさせていただきまして総合的な判断をさせていただいたということでございまして、先生の御意見は御意見として承っておきたいと、このように思っております。
○山内俊夫君 JR四国に対する配慮というものも十分私も感じさせていただきますけれども、例えば、JR四国はまだ政府が株を持っているんですね。東海とか東、西のように完全に民営化されていない。 私は実は、以前にJR四国の社長、前社長と話したことあります。今国民、六十五歳以上の高齢者は、平均貯蓄というのは二千万超しております。ですから、一株百万か二百万ぐらいを買ってもらって、これは一つのアイデアなんですけれども、JR四国の株を買ってくださいと、株を買っていただいた方にはフリーで乗り放題のパスを差し上げますよ、ただ座席指定料金とか特急料金、それは出してくださいと。そうすると、四国内が大いに交流をし始める、そういうことに、活性化につながるんじゃないか。そのときに社長は、いやこれは実は国が株を持っていまして、なかなか我々経営者が自由にできないんだという意見もありました。こういったところをもう少し特例的に、弱い基盤の企業、そんなに国交省が持っている法律をがんじがらめにせずに自由な裁量権を与えてあげていただきたい、これだけは要望しておきます。 さて、余り時間がなくなってまいりました。JALの問題でございます。 先ほど大臣とも少し話がありましたこの問題でございますが、先般四月九日に、我々自由民主党・改革クラブ有志でJALの本社並びにANAの本社、今拡張工事をやっております羽田、そして新しく供用開始になった管制塔、これを視察に行ってまいりました。それぞれ二社と意見交換してまいりました。 私は、その意見交換の中で、JALさんの赤字問題については、先ほど大臣と少し意見が違うわけなんです、少しより大きく違いますが。国際線と国内線の利益率、損益率というのは出ますかということを幾ら質問しても、答えられないと、こうおっしゃったんですよ。どうなんですか。その後、あれから半年以上たっています。JAL問題、大変な経過を示しておりますから、もう既に大臣はそれなりの見識また情報もお持ちになろうと思いますが、ここで分かればお教えしていただけませんか。
○国務大臣(前原誠司君) 利益率でございますか、それとも負債の……
○山内俊夫君 利益率若しくは損益ということです、損をしている、国際線と国内線。
○国務大臣(前原誠司君) JAL全体の赤字の中で、国際線の赤字が約八割、国内線の赤字が約二割、大ざっぱに申し上げるとそのぐらいの比率でございます。
○山内俊夫君 ありがとうございます。 私、初めて大臣の言葉で聞きました。国交省からも一切言ってくれませんし、そしてJALからもその答えはいただけませんでした。ANAについては、社長が、いやもう他社のこともありますので遠慮させてもらいますと配慮された発言だったんですがね。 私は、このJALの赤字の大きな原因は国際線であると前々から分かっておりました。といいますのは、我々は国内線で随分飛行機に、毎週ぐらい乗ります。そうしますと、大体我々が、高松—羽田便というのは端境期でもまあビジネス切符でも約三万前後、繁忙期は三万八千円ぐらい取られるんですよね。往復でも五万五、六千円。ところが、例えばJALのベトナム便でハノイへ入って、それからベトナム五泊六日の旅行をして帰ってくる、何と売出ししているのは六万八千とか八万円なんですね。これ、料金体系どうなっているんだと。これはもうだれが考えても、いやこれは国際的な競争の中で競争しているから料金を下げないと駄目なんだ、若しくは、セットで大量に座席を買ってもらうところに買ってもらわなきゃ、収入、座席を空っぽで運ぶよりも一人でも二人でも乗せた方がいいという発想だろうと思うんですがね。 ですから、この国際的な競争がなぜこんなに経営を圧迫するのか。外国の航空会社は、そういう安い廉価の運賃で結構商売をやっています、競争をやっております。この原因は何だと思いますか、大臣。 〔委員長退席、理事吉田博美君着席〕
○国務大臣(前原誠司君) 先ほど比率は申し上げましたけれども、では、国内の問題はなかったのかというと、そうではございません。今まで数次にわたって、これは委員各位も御承知のとおりでございますけれども、廃止の路線というのがどんどんどんどん膨れ上がってきまして、そういう意味では、かなりの廃止をしてもいまだに赤字体質であると、国内路線についてもこれは変わっておりませんし、先般、私が記者会見で発表させていただきましたけれども、供用開始時期の需要予測というのはほとんどが外れているということで、下回っているということも事実関係でございまして、国内線の赤字も大きく足を引っ張ったということは御認識をいただきたいと思います。 そして、お尋ねの国際線の問題でございますけれども、国際線というのは、これは非常にアップダウンといいますか、いいときと悪いときが激しいものであります。例えばリーマン・ショック後の世界同時不況であるとか、あるいは同時多発テロが起きたらそれで世界各国を駆け巡る方が少なくなるとか、あるいはインフルエンザが蔓延をすればそれでがたっと減ります。 そういう意味では極めてリスクの高いビジネスでございますけれども、特にJALにおきましては大型機で、大型な機材で運航していたがために小回りが利かなかった。つまりは、旅客ががさっと減っても、結果としては大きな機材で飛ばすことによって、空気を運んでいると言ったら言い過ぎになるかもしれませんが、かなりの空席で運ばざるを得ない。あるいは、先ほど委員が御指摘をされましたように、埋めるためには徹底的な値下げをやってすごい料金での値下げをやる。あるいは、その値下げをさせるために旅行会社なんかにリベートを渡して非常に安いパックでその料金体系を決めるということで、自らの首を絞めてきたということも大きな原因としてはあるんではないかと考えております。
○山内俊夫君 実はJALの歴史の中でJASとの合体というのがありましたよね。あの背景は何かといいますと、あの当時、大体昭和四十年代という、日本もどんどんどんどん高度成長期で海外旅行ブームになってきました。 〔理事吉田博美君退席、委員長着席〕 新婚旅行も、それまで宮崎とか鹿児島から一気に海外になってきた。ですから、非常に国際便というのは稼いでいたんですよ。国内便はそうでもなかった。ところが、高度成長期、昭和四十年代の後半になってきますと国内便がどんどんどんどん客は乗り始めたんですね。 ですから、あの当時、国内便はANA、国際便はJALというすみ分けやっておりました。国内便の中でANAが手が出せないところはJASがやりたいということでJASに、トリプルトラック方式をやっていましたから、その国内便が欲しかったんです、国際便が厳しいものだから。国内便やろうと思っても参入する羽田の便数の問題もある、そういったことでJASを買収させた。そうすることによって国内便が稼げる、稼げる部分があるじゃないかということで、私はそういう経緯があったと思うんですね。 国際便の中で私、一番大きく赤字の原因になっているのは、先ほど大臣もおっしゃいました、国策によりボーイング747ジャンボ機を数百機買わされたという、これは私もパイロット組合のレポートを見させていただきましたらそう書いてあるんです。でも、自分たちの高給、給料は一切書いてないですね。もうお分かりだろうと思います。 だから、なぜここのところ、メスを入れないのか。自分たちは747という機材が、経営者が大きな機材を買って、燃費の高いやつ、でも、あの当時は大きい機材で一気に五百人運ぶ方がもうかったんです、その方が良かったわけです。というのは、日本の航空法の中で、客室乗務員というのは六十人に一人置きなさい、五百人乗りの飛行機だったら、まあ八人から九人ですね、客室乗務員。六十人に一人乗せなきゃいけない、そういう法律がありますから、それだったら大きいほどいいということになってきたわけなんですが、まあその話は、議論は後にしまして。 このボーイング747じゃなくて、私は勤務形態とやっぱり料金体系だろうと思います。私もちょっと調べさせていただきまして、これも何度も何度も言ってようやく国交省が出してきたんですが、データ。これは日本航空、これ年収、これは運航乗務員です、平均で年間一千八百三十四万円なんです。実労働時間、これはびっくりいたしました、四十九・七時間です、これは一月ですよ。ということは、大体今パリ便で十三時間ぐらい、その前後のパイロットの拘束時間を入れますと十五時間。一往復半で一か月の仕事終わりなんです。 私は、人の命を預かっているパイロットですから、給料がいいのは多少は構いません。けれども、余りにも他国とのパイロットの実労働時間の少なさ、これはすごい短いです。ちなみに、この前随分大臣にいじめられましたね、スカイマーク。パイロット、彼らは六百三十万なんです。これ、地方公務員の大体年収をちょっと上回る程度です。六百三十万。それと、月間の時間が六十時間ですよ、働く時間。
○委員長(椎名一保君) 山内委員、時間が来ておりますので、おまとめください。
○山内俊夫君 はい、分かりました。 こういうような、ことごとく人件費の原因が私はJALの赤字につながっていると思っております。これはもう答え要りません。この辺りは十分JALの再建のために考えていただきたい。 最後になりました。一番大事な本委員会でのテーマでありました土砂災害の方、これは私、冒頭に申し上げました。これは大いに賛成するものでありますから、賛成をいたします。これについては余り申しませんが、これも八ツ場ダム十二ダム群、これは栃木、そして群馬の、それで水の調整をしています。治水それと利水、両方やっています。 大臣、最後に一つ答えていただきたいのがあります。江戸川の、実はこの前行ってまいりました、都市部の、首都圏の外郭放水路、これ大臣行かれましたか。──行っていないですね。これ、是非見ていただきたい。これは江戸川区、そして埼玉、千葉、この一帯の人たちの財産を守っている、この水位調節が大変なやはり財産を助けています、命も助けています。この辺りを御覧になって、現場へ入っていただければ、多分八ツ場ダムの効能、ここらも分かってくると思うんですね。中止するのはするだけで、その水系、利根川水系、荒川水系、あらゆる水系を本当に真剣に、治水、利水の両面から、知恵を出せば余りお金掛からなくて済みますよ。その辺りを最後に感想だけ述べていただいて、終わります。
○国務大臣(前原誠司君) 十八日にちょうど視察に行くことになっておりますので、今委員がおっしゃったことは見させていただきたいと思います。 いずれにいたしましても、今、有識者会議で新たな治水の在り方、評価軸をしっかりとまとめるということでございまして、安全というのは委員がおっしゃるように大事なことでございますので、納得していただける治水、利水対策というものをしっかりと御提案をさせていただき、またこの委員会でも御議論をいただければ幸いでございます。
○山内俊夫君 どうもありがとうございます。
○草川昭三君 公明党の草川であります。 最初に、過疎地の小規模集落の防災について質問をいたします。 高齢化と人口減少で、一般に限界集落と呼ばれる過疎地の小規模な集落の多くは、河川のはんらんや地すべりなどの災害を受けやすく、道路の崩壊などにより孤立をする可能性が高いといった特徴があります。平成二十年の六月に起きた岩手・宮城内陸地震でも、三千五百か所で崩壊、地すべりが発生をしておりますし、十五か所の天然ダムが発生しました。 中山間の小規模な集落が大きな被害を受けているわけでありますが、平成十七年の八月に、中山間地等の集落散在地域における地震防災対策に関する検討会が開かれておりますが、そこの提言を見ますと、現在、中山間地等における高齢化が進んでおり、孤立可能性のある集落においても高齢化に伴い防災力が低下することも懸念されるという指摘があるわけです。 中山間地の防災対策を進める上では、国及び地方公共団体による救援体制の充実を図るとともに、集落における孤立時の自立性、持続性を高めるという双方の努力が不可欠であると指摘をしておるわけでありますが、この限界集落を取り巻くこのような状況は現在も変わっていないのか、いるのか、お答えを願いたいと思います。また、限界集落に対する日ごろからの十分な対策が必要と考えられますが、政府の見解をお聞かせ願いたいと思います。
○大臣政務官(泉健太君) 御質問ありがとうございます。 平成十六年の新潟県の中越地震におきましても、六十を超える孤立集落というものが出てまいりまして、そういったこともあって、我々も中山間地域等の集落の散在地域における地震防災対策に関する検討会というものをつくりまして、平成十七年八月に提言が取りまとめられました。 やはり、提言においては、孤立集落と外部との通信の問題、もちろん交通もそうです。そして、物資の供給、また、実際の救援活動、そういったところで非常に対応が困難なところがございまして、そういったものをどう解決をしていくかということが大変な課題だというふうに考えております。 そういう中で、様々な対策を行っていきながら、特にこれまで山間地域というのは、防災関係の組織としては消防団、そして自主防災組織があるわけですが、消防団がどんどんなかなか若い方々がいなくなる中で、自主防災組織の取組というものに力を入れさせていただきまして、この組織率については二十一年度調査では少し向上をしているというところでございます。しかしながら、その自主防災組織そのものが高齢化をしているという現状には変わりはございませんので、引き続きその強化というものを行いながら、飲料水や食料の備蓄ですとか、あるいは通信手段の確保ということをしっかりとこれからも課題を持ちながらやっていきたいというふうに考えております。 そして、こういった問題というのは全国各地どこでも起こる可能性ございますので、今年の一月から中央防災会議において地方都市等における地震防災のあり方に関する専門調査会というのを設置いたしました。最近は、市町村合併で、地方都市といえども大変多くの中山間地域を抱えておりますので、そういったところでもその問題について扱っていきたいというふうに考えております。
○草川昭三君 続いて、農水省にお伺いをしますが、平成十九年の十一月十九日に農水省の中山間地域等総合対策検討会がまとめた取りまとめを見ますと、限界集落が消滅した場合、農地、森林の相当部分が放置されるなど、農山村が有する国土保全、洪水防止等の機能が著しく衰退し、災害の頻度が高まるとともに、耕作放棄地も増大する、食料自給に悪影響を及ぼすなど、国民の生命、財産や豊かな暮らしが脅かされるおそれがある。緊急的な支援が必要と書かれてあります。 中山間地域の限界集落が持つ洪水防止等の機能は非常に重要だと考えますが、農水省はどのように評価をしているか、また今後どのように支援をしていくのか、簡潔に答弁を願いたいと思います。
○副大臣(郡司彰君) 草川委員から御指摘がございました取りまとめの中では、平成二年から十年間の間に農業集落が約五千ほど消滅をしたという記載があるというふうに思っております。 その中山間地の集落でございますけれども、農業生産活動を通じまして、食料の供給だけではなくて、防災の、予防などの国土保全、あるいはまた水源涵養等の多面的な機能を有しているというふうに思っております。このため、中山間地等と平地との農業生産条件の不利を補正をすることを目的といたしまして、今年度から実施をする第三期の中山間地直接支払制度におきましては、小規模あるいはまた高齢化集落について、集落連携により農用地の保全を図るための加算交付金を新設をしたところであります。また、小規模な団地や飛び地にも、協定に取り組めるように、一ヘクタール以上の団地要件の緩和、あるいは高齢農家等を含めた集落ぐるみで助け合う仕組みの取組等の支援の措置を行っているところでございます。 今後、消滅可能性のある集落というものが千六百九十五というような数字も最近は出されております。したがいまして、御存じのことでございますけれども、この本制度だけではなくていろいろな施策を総合的、一体的に行うということが重要だというふうに思っております。それは他省庁との連携も含めてというふうに理解をしているところでございます。
○草川昭三君 そこで、国交省にお伺いをしたいと思うんですが、今二つのそれぞれの検討会あるいは提言というのがあったわけですが、限界集落の災害の危険性に対してどう取り組むかということは、大きく分けて私は二つあると思うんです。 一つは、限界集落はいずれ時間の流れの中で消滅をしていくのだから、山間へき地などでの延命措置は限界があるんじゃないか、集落の移転などにより安全確保を図るべきだという考え方が一つあると思うんですね。そしてもう一つは、住民の暮らしには長年住み続けた土地への愛着、先祖への思い、仕事に対する誇りなどに裏打ちをされているもので簡単に捨て去ることはできない。また、山間地の特徴を生かした産業は都市部に暮らす人々に様々な農作物を提供しており、限界集落は都市住民にとってもかけがえのない公共的存在である。このような理由から、災害時に孤立をしないよう道路や情報網を整備すると同時に、中山間地への生業支援を積極的に行い住民の暮らしを大切に守っていこうという考え方、二つ、大きく分けて二つあると思うんです。それで、この考え方をどちらを取るかによって、私は、政策は大きく変わっていくことになります。 そこで、前原大臣にお伺いをしたいわけですが、この限界集落に関して大臣就任後の、昨年の十月二十三日付けの日経コンストラクションという雑誌があるんですが、そこのインタビューを、時間の関係がありますからポイントだけを私が今から申し上げますが。この編集長が、民主党はマニフェストで公共事業を四年間に一・三兆円減らす方針を掲げていますが。大臣は、すべての面で減りますよ、河川、道路、空港、港湾、すべてで減る。聞き手、編集長ですが、民主党は防災を重点課題に挙げていますが。大臣、答えて、重点課題でありますが、防災には切りがありませんから、やり出すとずっと続けなければなりません、こう答えているんですね。それで、また編集長が、限界集落、中山間地の防災も同じように考えるということですかと、こう聞きますと、大臣は、そういうものにお金を掛けられないということです、もはやそんな時代ではありませんと答えているんです。これを私は素直に読んでみると、防災対策は切りがない、災害が起きやすい中山間地は今後見捨てると受け止められる私は発言だと思います。 同じくこのインタビューの中で、ページは変わるわけですが、一定のエリアに住んでもらわなければ一定のサービスを供給できないということは行政の立場として仕方のないことだと思いますともおっしゃっているんですね。これはどう考えても、先ほど私が指摘をした一番最初の考え方である山間へき地の延命措置はとらないとの考え方を表明されたものとしか思えません。これが大臣の限界集落、中山間地の防災に対する基本的な姿勢なのかどうかをお答え願いたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 草川委員にお答えをいたします。 今取り上げられたところは、全部読まれてないので、もうちょっと前後に違う言葉もございますが、一つ申し上げたいのは、常に申し上げているように、莫大な借金があって少子高齢化が進んでいって人口減少になってくると、こういう中で公共投資というのは見直していかざるを得ないということはそのとおりでございますし、総花的に何でもやれるというもう時代ではなくなってきていると。だからこそ、これは前政権、自公政権のときでありますけれども、コンパクトシティーという考え方をつくられて、そして、特に高齢者の方々には中心部にお住まいをいただいて、そしてサービスをしっかり提供できるようにという仕組みをつくられたわけでありまして、これは我々も野党時代でありましたけれども賛同しておりました。そしてまた、それについては、更にやはりコンパクトシティーをどう進めていくかということを今後も国土行政の一つの柱としてやっていかなくてはいけないと、このように思っております。 ただ、憲法上、どこに住むのかということについては、これは国が強制できることでもありませんし、個人の自由でございます。住まれた方に対しては、やはりどういう行政サービスを提供していくのかということについては、当然ながらやっていかなくてはならないわけでございます。また、中山間地については、水源の涵養とか国土の保全とか、そういったものも非常に大きな役割としてあるわけでございますので、全くやらないということではなくて、すべての公共事業を見直ししていると同時に、今までどおりの予算は使えないけれども必要最低限のことはこれからもやらせていただくと、こういうことでございます。
○草川昭三君 今の答弁はこういうように理解していいんですかね。限界集落の防災にかかわる事業は、国交大臣として、優先順位は今までどおりなのか、あるいは今日的に優先順位を改めて考えたいということを主張してみえるんですか、どちらですか。
○国務大臣(前原誠司君) 防災については優先順位を付けるということはもちろんございません。それは、人が住んでおられるところ、あるいは人が住んでおられなくてもそこがしっかりと、今回御議論いただいているようなこの法案などは、人が住んでないところでもしっかりと情報提供して管理しないと、下流に住む方々に対して大きな被害が及ぶということでございますので、防災対策においては、人が住んでいる住んでいないにかかわらず、しっかりやっていかなくてはいけない。 ただ、繰り返しになりますけれども、莫大な借金があり制約要因がある中で、すべて今までどおり総花的に何でもやりますということはなかなかできないのではないかということを申し上げているわけであります。
○草川昭三君 ちょっとくどいようですが、もう一つ今の答弁を聞いていてお伺いをしたいと思うんですけれども、要するに限界集落というものについては切り捨てないというように理解をしていいのか、あるいは最初に雑誌の中のインタビューに答えられている、防災にお金をもう掛けられませんよと、そんな時代ではないという言葉は一体どう受け止めたらいいのか、いのちを守りたいという鳩山総理の考え方に逆行する考え方があるんじゃないかということを、くどいようですが、念を押したいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 委員から御質問をいただくということで私もこの日経コンストラクションの記事を読ませていただいておりますが、委員が引用されている前段に私は公共事業の見直しというものを言って、それはすべての施策についてはそうならざるを得ないということを申し上げているわけであります。 そういう意味で、防災対策を限界集落でやらないということを申し上げているわけでなく、先ほどの御質問にお答えすると、それは切らないということでございます。
○草川昭三君 じゃ、切らないということに力点を置いて理解をしたいと思います。 それで、次に、国、都道府県と市町村の連携について質問をしたいと思いますが、今回の改正では第一条「目的」に「重大な土砂災害の急迫した危険がある場合において避難に資する情報を提供する」という項が加えられております。 これに関連して幾つかの問題点を指摘したいと思うんですが、これまた内閣府が昨年の十二月から本年の二月にかけて行いました平成二十一年七月の中国・九州北部豪雨と平成二十一年台風九号及び十八号の発生時に避難勧告、避難指示を発令した百八市町村に対する調査によりますと、全体の約五八%に当たる四十五の市町村で災害被害発生時に間に合わなかったということが明らかになったと指摘をしています。また、全体の約五二%に当たる五十の市町村で、発令の対象地域と被害地域が異なっていたケースがあるということも判明をしております。 なぜこのようなことが起きたのか、情報の精度に問題があるのか、分析の仕方が悪いのか、あるいはまた改善策をどのように考えるのか、お答えを願いたいと思います。
○大臣政務官(泉健太君) ありがとうございます。 実は私の地元でもゲリラ豪雨が起こりまして、警報が出る前にもうバスがアンダーパスで水につかってしまったということがございました。かように最近ゲリラ豪雨が大変増えておりまして、いや、ひどい雨だなと思っているうちに、もう警報を発する間もなく、あるいは警報を発するべき役所の置いてあるところではそうさほど降っていなくても、局地的にだあっと雨が降ることによって一気に水害が起こるというようなことがありまして、そういったケースにおいては、なかなか警報と実際の被害の整合性が付かないケースというものも実際には出てきているということであります。 ゲリラ豪雨の回数で言いますと、平成十年から二十年で平均で二百三十九回というようなことで、一時間降水量五十ミリ以上の年間発生回数ということでありますけれども、大分増えているということであります。 そういうことで、できるだけこの改善ということにも努めてまいりたいと思いますが、例えば最近河川がやはりしっかりと整備をされて、水がすぐ流れてくる、その下流域で被害が起こるということも含めて、実際にはなかなか降雨地域と被害地域のまだ連携が取られていないという状況がございますので、今後そういったことは非常に大きな課題だと認識をしながら対応していきたいと思っています。
○草川昭三君 今率直に問題がありましたということをお認めになったんではないだろうかと、こう思うんですが、同じく先月ですが、二十二年の三月に内閣府が公表しました大雨災害における避難のあり方等検討会の報告書の中から何点かお伺いしたいと思うんですが、報告書の三十一ページには、市町村が退避勧告等の発令を検討することのきっかけとして、地方整備局、気象台からの呼びかけや都道府県の助言を参考にしたと言っておるんですが、よく内容を見ますと、余り実は市町村の側からいうと参考にならない情報ではないだろうかというようなことが書かれてあるわけです。 その原因についてもう一度御説明を願いたいと思いますし、今回の改正で、重大な土砂災害が起こる情報を通知するということになっていますが、本当にこれを生かすことができるのか、これは内閣府になりますか、国土交通省になりますか、お答え願いたいと思います。
○大臣政務官(泉健太君) 確かに内閣府の調査で、避難勧告等の発令を検討するきっかけというところで言いますと、市町村自らが危険を認識をしてというのが約八九%、地方整備局、地方気象台等からの呼びかけによって発令を検討したのは八団体、約八%ですね、八%にとどまっているという現状がございます。 国や都道府県においては、市町村において適切な避難勧告等の発令が図られるように、市町村が切迫する危険を認識できる分かりやすい情報提供というものが必要になってくる。要は、なかなか、先ほど申しましたけれども、市町村としては激しい雨だという認識があって、もちろんそれ以外にも気象台や都道府県等はより詳細なデータというものを持っておりますでしょうし、それが今後どう推移していくかということも認識をしているはずですので、要はそういった情報提供がしっかりと行われなくてはいけないということがあろうかと思いますので、そういったことをこれから強く検討していかなくてはいけないというふうに感じています。
○草川昭三君 続いて三十二ページ、これは報告書の内容でございますが、国や都道府県が提供する情報は極めて重要な判断材料になっているんだけれども、市町村自らが情報を正しく理解していないという指摘があります。 遠回しにこれは言っておりますけれども、要は、国や県の情報を市町村が理解せずに活用しなかったということを言っておるのではないかと思うんですが、なぜこのようなことが起きるのか、市町村の情報処理能力に問題があるということなのか、あるいはまた国や県の情報の伝え方に問題があるのか、説明を願いたいと思います。
○大臣政務官(泉健太君) 状況によって様々であると思いますし、その後も多く改善はされていると思うんですが、ある災害のケースですと、例えば、都道府県の方からはその当該市町村に対してファクスで次々と情報を送っていたけれども、市町村の側としてはファクスが来るという認識がなかったとか、例えばそういう基礎的な話も含めて、それぞれ市町村あるいは都道府県、担当者が替わっていく中でどういう緊急情報の伝達の仕方をするのかというのが、情報媒体が多いだけになかなかきれいにまとまっていない状況があるのではないのかなというふうにも考えます。それが携帯電話で緊急でメールが届くのか、あるいはパソコンに届くのか、あるいはファクスで届くのか、やっぱり電話で届くのか、緊急防災無線を使うのか等々を含めて、どういうときにはこういうものを使うということがもう少し明確になっていかなくてはいけないというふうに感じております。
○草川昭三君 この報告書の三十五ページを見ますと、今年の二月二十七日に起きましたチリ中部沖地震を震源とする、住民の避難の在り方が指摘をされております。これを見ると、市町村が警報を発令したけれども住民が従わなかったということも触れているわけでございますし、災害時要援護者の避難体制が不十分だという指摘をしております。 これは非常に重要なことだと思うんですが、この二点について、災害時要援護者の避難体制、これを今後どうするかということについて、同じく内閣府から意見を聞きたいと思います。
○大臣政務官(泉健太君) ありがとうございます。実は、この調査は今日発表させていただくことになっておりまして、まさにタイムリーな話題でありますけれども。 やはり避難勧告等々に対して住民が動かなかったケースが多数見られました。それはやはり、自分の今所在をしている地域が恐らく浸水がないだろうと思ったとか、あるいはハザードマップでは危険とされていてもそこがマンションの五階であった場合、それをどう認識していいのか、これは必ずしもまだまだ、住民の側としてもしっかりとした広報がなされていない状況で判断に迷っているのではないのかなという現状が見られたというふうに思っております。 そして、いわゆる擁護が必要な方々につきましても、ちょうどその津波のときにも、我々政務の側として、地元に対して、でき得る限りそういった方々を自主防災組織や消防組織あるいは警察組織、時には、状況によっては大きい被害が予想されるのであれば自衛隊にも協力を要請しながら、そういった方々の早期の避難というものを徹底してくださいということをお伝えをさせていただきましたけれども、これに関しましても、まだまだルール化、そしてまた全体としての把握、特に独り暮らしの方については、そもそもなかなかその世帯がどういう形で日常を過ごされているかというものの把握が完全にはできていない地域があるのではないかなというふうに思っておりますので、特にそういった擁護が必要な、保護が必要な方々については早急に各市町村レベルでも把握をして、避難の際にはまずそういった方々から対応できるような体制というものをつくっていきたいと思っています。
○草川昭三君 今度は国交大臣にお伺いをしたいと思うんですが、本改正案では、国と都道府県の役割や関与を法律上明確化するということになっております。 第二十九条では、国交大臣が行った緊急調査の結果、重大な土砂災害の急迫した危険があると認めたときには、緊急調査をして得られた情報を都道府県や市町村に通知をする、一般に周知をさせるための措置を講ずるということの規定になっていますけれども、この改正案では、先ほど来から内閣府からいろいろと答弁を求めておりますが、かなりの重大な問題点の指摘というものは解決されると思っておみえになるのか、お伺いをしたいと思います。
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えさせていただきます。 今委員が御指摘をされましたこの二十九条によって、この市町村への緊急調査に基づいた区域、時期の情報、これ土砂災害緊急情報、これを提示し、また一般への周知も行うということでございます。こうしたことによって、今内閣府でも問題とされていた地域の方々への情報提供、これは当然ながら市町村並びに直接住民への呼びかけという形で徹底されるというふうに考えております。
○草川昭三君 今も答弁がありましたが、この二十九条は、都道府県、市町村や一般に通知をする、周知するということになっていますが、例えば得られた情報を、国土交通省自らが予防のための工事等を緊急に施行するというような措置は想定されているのかどうか、お答え願いたいと思います。
○副大臣(馬淵澄夫君) 端的にお答えさせていただければ、これは想定をしております。 今回、この緊急調査に基づいた周知といいますのは、急迫した土砂災害を、これを前提としておりまして、天然ダム、これが発生した場合におきましては、これ決壊による土石流の被害、これを防ぐためにポンプによる排水やあるいは排水路の整備などの応急対策というものをまず、これを第一に挙げております。さらには、恒久対策というものも併せて措置すべき場合には、土砂の安定化のための砂防堰堤整備などを実施するとしておりまして、これに対しても予算制度がございます。 こうした緊急の国が自ら行う対策として、当初申し上げた緊急のこの事業に関しましては、直轄砂防災害関連緊急事業として砂防法六条、第十四条に定めております。また、恒久的な措置に関しましては、直轄特定緊急砂防事業として同法同条におきまして定めさせていただいております。
○草川昭三君 時間が来ましたので、最後の一問にします。 災害時に支援を必要とする災害時要援護者に対する避難支援は大変重要なことです。そこで、全国の土砂災害警戒区域や土砂災害特別警戒区域にはそれぞれ何人の災害時の要援護者がいるのか、それを明らかにしてもらいたいということをあらかじめ関係省庁に質問をしたわけでございますけれども、高齢者の割合が五〇%以上を占める限界集落のうち、土砂災害警戒区域や土砂災害特別警戒区域に指定をされているところの数は、残念ながら、国交省、厚労省にお聞きしましたが、そういう数字はつかんでいないというようなことでございました。 これは、災害を受けやすい限界集落や災害時要援護者の実態を事前に把握することは、防災計画策定の前提として重要な私はデータだと思います。いのちを守りたいという鳩山内閣として実情を把握すべきではないかと考えますけれども、最後に大臣の見解を問うて、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 大変重要な御指摘だというふうに思います。どういったやり方があり得るのかを含めて検討させていただきたいと考えております。
○草川昭三君 終わります。
○渕上貞雄君 社民党の渕上貞雄でございます。 土砂災害による災害が平均で毎年約千か所発生をしていると。土砂災害の危険箇所は、五戸以上の人家のある箇所のみでも全国で二十万か所あるというふうに言われております。急斜面地崩壊対策整備済みの箇所数と要対策箇所数の増加を比較すると、要対策箇所数の増加が上回り、整備が危険箇所の増加に追い付かない状況にあるわけですが、今回の法律が成立をした場合、これらがどのように重大災害の発生した場合改善されるのか、お伺いいたします。
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えさせていただきます。 今委員御指摘のとおり、危険箇所というものを十分私ども把握しつつ、今後、この改正におきましては、大規模な土砂災害、これは急迫した場合の対応といたしまして、高度な技術を要する土砂災害については国、その他の土砂災害については都道府県が緊急調査を実施するということを定め、また、市町村が適切に住民の避難指示の判断を行えるように、国又は都道府県が被害の想定される区域及び時期の情報を提供するということを新たに位置付けております。 これによって、土砂災害の発生の兆候が発見された場合におきまして、急迫した状況への迅速かつ適切な対応が可能となると。また、この場合に国、都道府県の役割と関与が明確になるものと考えております。
○渕上貞雄君 今回の法改正において新たに、重大な土砂災害の急迫した危険がある場合において避難に資する情報を提供をすることが加えられたとのことでございますが、どのような形で情報が提供されるのかが一つ。 また、関係住民への情報提供はどのように行われるのでしょうか。この間、私の地域でも回覧板の中にハザードマップが配付をされましたが、ただ単に配付されただけで見ることもなく捨てられる場合の可能性もあるのではないかというふうに思うんですが、やはりもっと丁寧な形で情報を提供すべきだと思いますが、どのような情報をどう提供するのか、その点、いかがでございましょうか。
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えさせていただきます。 御指摘のとおり、丁寧な提供が必要だと考えております。まずは最も重要なのは、想定される区域とそしてその時期に関する情報でございます。この情報を国又は都道府県が調査結果に基づいて市町村及びその住民の皆さん方に適切な判断ができるように提供していくわけでありますが、その住民の皆さんへの周知の方法であります。 今御指摘がありましたように、マップを配ってもこれは見捨てられてしまう可能性もある、このようなことがないようにということでありますが、今回の場合は急迫した状況ということを想定しておりますので、まずは目から耳からその情報を皆様にお届けするということで、これは直接国からも報道機関に情報を提示していく。また、昨今はインターネット又は携帯のメール等も御利用いただけるということで、こうしたサイトを通じても皆様方にお伝えいたします。当然、従前にも利用されております防災無線などは、これは今までどおり使わせていただくという形で、丁寧な住民への情報提供というものを考えております。
○渕上貞雄君 よろしくお願いを申し上げておきます。 国交省には緊急災害対策派遣隊が組織をされているようですが、その構成や人員、それから任務と役割についてお教え願いたいと思います。
○副大臣(馬淵澄夫君) これは、もう先ほど来質問いただいておりました国交省の緊急災害対策派遣隊、テックフォースでございまして、国交省の有するこれは全国的な災害対応の経験あるいは専門的な技術力を活用した迅速支援が対応できる部隊でございます。 これも、平成二十年の岩手・宮城内陸地震あるいは岩手沿岸北部地震、平成二十一年八月の駿河湾地震など、計九回の大規模自然災害に派遣をしております。延べ人数では二千百七十四名派遣をしておりまして、地方自治体の支援、緊急調査、危険箇所の確認等々、このような形で、緊急派遣対策という形でこの隊が仕事をさせていただいているということでございます。
○渕上貞雄君 隊員についてはあらかじめ職員を隊員として任命するようでございますが、どのような基準をもって任命するのか、それから任命された隊員は緊急時と日常業務をどのように仕分されているのか、お伺いいたします。
○副大臣(馬淵澄夫君) まず、先ほど来申し上げましたように、専門的な技術力、これを持ち得る者といたしまして、本省からは六十五名、これ現在、平成二十一年四月一日現在でございますが六十五名。地方整備局からは二千三百三十四名。地方運輸局からは百七十一名。また、国土技術政策総合研究所、国総研からは四十二名の、計、合わせて二千六百十二名がこの隊員として編成をされております。 今申し上げた中から様々な土砂災害に関する技術、知見を持ち得た者を任命しておりますし、また、まだ十分でない場合には国土地理院、気象庁から随時派遣をするということでございます。 専門家でございますので、土砂災害における土質の状況やあるいは河道、河川の状況といったもの、さらには航空からの、ヘリコプターからの調査といったものも含めた対応を可能とする者が任命をされております。
○渕上貞雄君 土砂災害特別警戒区域に指定をされた場合、勧告による移転者への融資、資金の確保がなされるようですが、改正後どのような融資、資金が受けられるのでしょうか。具体的にお教え願いたい。
○副大臣(馬淵澄夫君) 今回の改正は、先ほど来申し上げますように、大規模な土砂災害の急迫というときに私ども国が情報提供できるように、そして、自らがその土砂災害に対して高度な技術を活用した対応ができるようにということを目的とするものでございまして、この融資制度に関しましては、従来から設けております土砂災害特別警戒区域からの移転者に対するものについては変更はございません。 融資制度についての具体的な内容につきましては、住宅金融支援機構において、また都道府県知事から土砂災害特別警戒区域内の住宅の所有者に対して移転等の勧告がなされた場合に、代替住宅の建設、購入等の費用について融資を行うというものでございます。 参考までに、機構の融資というものがございますが、これに関しましては、償還期間三十五年以内、金利三・一七%固定ということでございますが、こうした従前の制度を御利用いただくということとさせていただいております。
○渕上貞雄君 特別警戒区域内にある構造基準に適応していない住宅を特別区域内から移転をして代替家屋の建設を行う人に対して、危険住宅の除去等に要する費用及び危険住宅に代わる住宅の建設に要する費用の一部が補助されるようでございますが、今年度の予算と補助の内容についてお教え願いたい。
○副大臣(馬淵澄夫君) まず、この危険住宅に対する補助でございますが、これは従前よりがけ地近接等の危険住宅移転事業、これを設けております。これについては、具体的には、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律八条、これに基づきまして、都道府県知事が指定したその区域等におきまして危険住宅の除去に要する費用、危険住宅に代わる新たな住宅の建設、購入に要する費用、これらにつきまして地方公共団体が補助を行い、国は地方公共団体が行う補助に対し社会資本整備総合交付金において支援を実施するものでございます。 今年度の予算ということでございますが、社会資本整備総合交付金、これは二十二年度予算二・二兆、これを準備をさせていただいておりまして、この内数ということになります。 現時点におきましては、今まさにこの制度を活用して各地域、自治体からの要望を受けておるところでございます。
○渕上貞雄君 土砂災害特別警戒区域内においては建築物の構造規制が行われます。区域内の建てようとする建築物の構造が土砂災害を防止、軽減するための基準を満たすものになっているのか、確認の申請書を提出をして建築主事の確認を受けることが必要となっておりますが、その場合の確認体制について十分かどうか、具体的な人数はどのようになっているのか、また地方部にもそういう人たちがいるのか、特別警戒区域が地方の場合はどのように対応されようと考えられておるのか、質問いたします。
○副大臣(馬淵澄夫君) まず、現在、都道府県を含む特定行政庁、これ四百四十一におきまして建築主事が建築確認を行っているほか、民間も百二十六の指定確認検査機関が確認を行っております。 建築主事の人数ということでありますが、特定行政庁におきましては、平成二十一年三月三十一日現在で千七百四十二名、また指定確認検査機関におきましては、これは平成二十一年四月一日現在で二千百八十一名でございまして、こうした体制において地方部も含めて全国の確認申請に対応しているところでございまして、土砂災害の特別警戒区域における建築確認の申請にも十分対応できるものと考えております。
○渕上貞雄君 平成十二年に土砂災害警戒区域等における土砂災害防止の推進に関する法律が制定をされ、都道府県知事による土砂災害警戒区域の指定がされておりますが、当該区域における市町村による警戒避難体制の準備が進められているようでございますが、その進捗状況についてはいかがでしょうか。
○副大臣(馬淵澄夫君) この法律の施行後、今御指摘いただいた土砂災害防止法施行後、平成二十二年三月末現在で全国で約十七万八千か所、これが土砂災害警戒区域に指定されております。 市町村では、土砂災害警戒区域、避難場所の情報、これハザードマップとして周知徹底させていただいているということと、情報伝達体制の整備に取り組んでおられまして、平成二十一年度の調査結果によりますと、これにつきましては、自ら管轄する区域内で土砂災害警戒区域がある約八百市町村のうち、その七五%に当たる六百市町村がハザードマップを公表しているということでございます。 国交省としては、このハザードマップの整備の促進に加えて、大変な大雨あるいは災害、大雨時等に情報伝達、避難が円滑になされるように更なる警戒避難体制の強化を要請しているところでございます。
○渕上貞雄君 最後の質問になりますが、安全確保はハード、ソフトの両面から対策が必要だと思っています。しかし、まだまだ不十分だと言わざるを得ません。 本法律の制定により、これらの面が少しでも前進をして国民の安全、安心が更に確保されるよう望むものでありますが、最後に大臣の決意をお伺いをして質問を終わります。
○国務大臣(前原誠司君) 渕上委員にお答えをいたします。 土砂災害から国民の生命、身体を守るためには、砂防法等に基づきまして砂防堰堤の整備などのハード対策を進めるとともに、土砂災害防止法などに基づきまして、ハザードマップや情報伝達体制の整備などの警戒避難体制の整備のほか、住宅宅地分譲、社会福祉施設などにかかわる開発許可や建築物の構造に関する規制などのソフト対策を着実に進めていくことが重要だと認識をしております。 今回の法改正においては、大規模な土砂災害が急迫している場合における危機管理のための対策を法律上明確に位置付けることといたしまして、ソフト対策の充実強化を図るとしたところでございます。これらの対策を着実に推進することによりまして、今後とも土砂災害から国民の生命、身体、そして財産、こういったものの保護に万全を期してまいりたいと考えております。
○渕上貞雄君 終わります。
○委員長(椎名一保君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(椎名一保君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、佐藤信秋君から発言を求められておりますので、これを許します。佐藤信秋君。
○佐藤信秋君 私は、ただいま可決されました土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党・改革クラブ、公明党、社会民主党・護憲連合及びたちあがれ日本の各派並びに各派に属しない議員長谷川大紋君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、河道閉塞、集中豪雨等、近年、想定を超える災害が発生していることにかんがみ、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。 一、土砂災害防止対策基本指針を定めるに当たっては、適時・的確な避難による土砂災害の被害の大幅な軽減を実現すべく、地方公共団体の防災計画への適切な反映、土砂災害緊急情報の通知及び周知の徹底が図られるよう、十分配慮すること。 二、緊急調査については、実効性あるものとなるよう、技術の向上、実施体制の充実強化等に努めること。また、都道府県知事が実施する緊急調査について、人材育成等必要な支援措置を積極的に講じること。 三、大規模水害等、土砂災害以外の重大な自然災害についても、深刻な被害が予想されていることにかんがみ、国や地方公共団体による計画的な対策の推進を図っていくこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(椎名一保君) ただいま佐藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(椎名一保君) 全会一致と認めます。よって、佐藤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、前原国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。前原国土交通大臣。
○国務大臣(前原誠司君) 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことに深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、椎名委員長を始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝を申し上げます。 大変ありがとうございました。
○委員長(椎名一保君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(椎名一保君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(椎名一保君) 次に、賃借人の居住の安定を確保するための家賃債務保証業の業務の適正化及び家賃等の取立て行為の規制等に関する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。前原国土交通大臣。
○国務大臣(前原誠司君) ただいま議題となりました賃借人の居住の安定を確保するための家賃債務保証業の業務の適正化及び家賃等の取立て行為の規制等に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 我が国の住宅市場において、民間賃貸住宅は住宅ストック全体の約三割を占めており、国民の住生活の安定及び向上のため重要な役割を果たしているところです。 このような賃貸住宅をめぐる最近の状況としましては、賃貸借契約を締結するに当たって家賃債務の保証を行う家賃債務保証業の重要性が増しているとともに、家賃債務に係る弁済情報を蓄積し、家賃債務の保証に係る契約等の締結に利用しようとする取組が始まっているところです。また、家賃を滞納した賃借人に対してかぎの交換、私物の撤去、深夜に及ぶ督促等の不当な取立て行為が発生するなど、家賃の支払に関連する賃借人の居住の安定をめぐる課題が顕在化しているところです。 このため、賃貸住宅の家賃の支払をめぐるトラブルを防止し、賃借人の居住の安定の確保を図ることが喫緊の課題となっております。 この法律案は、このような趣旨を踏まえ、賃借人の居住の安定の確保を図るため、家賃債務保証業を営む者及び家賃等弁済情報提供事業を営む者について登録制度を実施し、これらの事業に対し必要な規制を行い、家賃債務保証業者及び家賃等弁済情報提供事業者の業務の適正な運営を確保するとともに、家賃等弁済情報の適正な取扱いに関し必要な事項を定め、あわせて賃貸住宅の家賃等に係る債権の取立てに関する不当な行為を規制し、もって国民生活の安定に寄与することを目的とするものです。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、家賃債務保証業の登録制度を創設し、業務に関する規制を行うとともに、国土交通大臣が必要な監督を行うこととしております。 第二に、家賃等弁済情報提供事業の登録制度を創設し、業務に関する規制を行うとともに、家賃等弁済情報の適切な取扱いを確保するための措置を講ずることとしております。 第三に、家賃債務保証業者、賃貸住宅事業者等による賃貸住宅の賃借人の私生活の平穏を害する不当な取立て行為を禁止することとしております。 以上がこの法律案を提案する理由であります。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(椎名一保君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時六分散会