国土交通委員会 第3号
- 発言数
- 117 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2010/03/19
会議録
○委員長(椎名一保君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、羽田雄一郎君が委員を辞任され、その補欠として大河原雅子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(椎名一保君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に厚生労働大臣官房審議官三輪和夫君及び海上保安庁長官鈴木久泰君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(椎名一保君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(椎名一保君) 去る十七日、予算委員会から、本日本会議散会後の一日間、平成二十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 予算の概要について政府から説明を聴取いたします。前原国土交通大臣。
○国務大臣(前原誠司君) 国土交通省関係の平成二十二年度予算について、その概要を御説明申し上げます。 まず、一般会計予算につきましては、所要の国土交通省関係予算を計上し、その歳出予算額は五兆五千八百四十七億円でございます。 また、社会資本整備事業特別会計、自動車安全特別会計及び財政投融資特別会計に所要の予算を計上しております。 なお、北海道、離島及び奄美に係る公共事業予算については、他省関係予算を含めて、国土交通省予算に所要額の一括計上を行っております。 次に、財政投融資計画については、当省関係の独立行政法人等分として二兆四千五百二十九億円を予定しております。 現在、我が国は、急速な人口減少、少子高齢化及び長期債務の累積といった不安要因を抱えております。このような状況を踏まえ、平成二十二年度の国土交通省予算におきましては、既存予算を抜本的に見直し、施策の大転換を図るとともに、事業の効果や妥当性等を十分に吟味しつつ、マニフェストの実現など重要施策を推進するための予算を重点的に計上しております。 具体的には、まず、これまでの税金の使い道を大幅に変える観点から、公共事業予算をゼロベースで見直し、思い切った重点化を図ること等により、総額の大幅な削減を行います。 また、高速道路の段階的な無料化に向けた社会実験を実施するとともに、できるだけダムに頼らない治水へ政策転換するとの考え方に基づき、ダム建設事業の見直しに取り組んでまいります。 地域主権の確立に向けましては、地方公共団体にとって自由度が高く、創意工夫を生かせる総合的な交付金として、社会資本整備総合交付金(仮称)を創設するとともに、直轄事業負担金の抜本的見直しを行ってまいります。 さらに、国の公共事業の進め方について、事業評価の改善等により、その透明化を図ってまいります。 次に、主要事項につきまして御説明申し上げます。 第一に、人と環境に優しく、質の高い住宅の普及促進です。 高齢者等が安心して暮らせる住宅セーフティーネットの充実を図るため、高齢者、子育て世帯、障害者向け支援施設付住宅の整備を推進してまいります。また、地球環境問題への対応、ストック型社会への転換、リフォーム市場の活性化を通じた我が国の経済成長を図るため、住宅・建築物における省CO2対策、長寿命化を推進するとともに、バリアフリー改修など住宅の質の向上につながるリフォームを幅広く支援してまいります。 第二に、観光立国の推進です。 二〇一三年までに訪日外国人旅行者数を千五百万人にするとの訪日外国人三千万人プログラム第一期目標の確実な実現に向け、中国を始めとする東アジア市場に重点を置き、大規模かつ効果的な海外プロモーション等を実施するとともに、地域が主体となって行う滞在型観光の推進等に取り組んでまいります。 第三に、港湾の国際競争力の強化及び国際拠点空港の機能強化です。 我が国港湾の国際競争力の強化を図るため、国際コンテナ戦略港湾及び国際バルク戦略港湾の選定を行う等、拠点となる港湾への一層の重点化を進めてまいります。また、羽田空港の再拡張事業、C滑走路延伸等の機能向上事業を着実に推進し、成田空港との一体的活用により、首都圏空港全体の国際航空機能の最大化を図ってまいります。 第四に、我が国の優れた建設・運輸産業の技術の海外展開支援です。 我が国の優れた高速鉄道システム等の海外展開を、官民連携の下、積極的に推進してまいります。また、我が国建設企業が高度な技術力を生かして海外で事業展開を行うための人材育成支援等に一層重点的に取り組むとともに、海外建設市場で比較優位性のある技術を有する地方・中小建設業者の海外展開を積極的に支援してまいります。 第五に、遠方海域・重大事案への対応体制の強化です。 遠方海域・重大事案への対応体制を強化するため、「しきしま」級巡視船を整備してまいります。 国土交通省としては、これらを始め、社会資本整備や総合的な交通政策を着実に推進するために必要な事業、施策を推進してまいる所存です。 以上をもちまして、国土交通省関係の平成二十二年度予算につきましての説明を終わります。 よろしく御審議のほどお願いいたします。
○委員長(椎名一保君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○川崎稔君 ありがとうございます。民主党の川崎稔です。今日は、前原大臣そして副大臣、政務官の皆様、よろしくお願いします。 私から、まず、主要事項の二番目にありました観光立国の推進についてお伺いをしたいというふうに思います。 今伺いましたとおり、前原大臣の下で国土交通省の方では新たな成長戦略、打ち出されておられます。大臣が打ち出された様々な施策、例えば需要創出という点では観光を重視する、あるいはその一方で港湾、空港のインフラ整備、これは供給サイドの目配りということも含めて非常に正統的な経済戦略、成長戦略だというふうに私は受け止めておりまして、大いに期待をしておるところなんですが、そこで、今回、観光立国の推進、特に最近報道されました休暇の分散化についてここで伺いたいというふうに思っております。 今月三日に開催されました休暇分散化のワーキングチーム、こちらで提示された案、春と秋の年二回、土日を合わせた五連休ですか、これを全国五つの地域で分けて実施するという案ですが、観光について深い見識と専門性をお持ちの藤本政務官に冒頭お伺いしたいんですが、この分散化については基本的にどういった考え方で検討されておられるんでしょうか。
○大臣政務官(藤本祐司君) ありがとうございます。この間の広田理事からは通告を受けていたんですが、時間の関係でできなかったということで、今日は川崎先生からいただいていることを感謝申し上げたいと思いますが。 今御指摘いただきましたように、観光は我が国の成長戦略の柱であると。前原大臣も就任早々、財政出動を伴わない成長戦略として観光を位置付けていると。そうなると、観光需要をやはり広めていかないといけないというわけなんですが、これは旅をする、旅行をする、観光をする者の側からすれば、やはり生活の質の向上であるとか、あるいは子供が旅をするということになれば教育的な側面もあって、これをやはり進めていかなければいけないだろうと。観光地側からいけば、やはり地方経済の活性化、そして雇用の創出という、そういう側面があるんだろうと。 では、観光需要を広げるにはどうするかということなんですが、観光は基本的に、お金と時間がないと観光、旅はしません。どちらかが欠けるとやはりこれはできないということになりますので、まず、お金の面でいくと可処分所得を増やす。これがすぐに増やせない、あるいは一定であるならば、やはり旅行費用を下げるということをしていかないといけないんですね。 今の現状を考えますと、旅行費用が高いというのは基本的にゴールデンウイーク、お盆、年末年始、ここに休日、休暇が集中をしているということがありますので、この状況をやはり変えていかないといけないと、そんな思いでおります。 お盆は夏休み期間中ですので、比較的サービス産業の割合が高くなってくると分散化傾向にありますし、年末年始を分散するというのはさすがに文化、伝統難しいでしょうということで、ゴールデンウイーク、そして昨年はシルバーウイークがありましたので、ここに着目をして、ここのところを、ゴールデンウイークを例えば、これは仮の姿ですが、四つか五つの地域に分散をしていくことによって、今ゴールデンウイークに一つの山しかなかったところを四つ、五つピークの山を持っていく、秋にも同じような形にしていくと旅行需要の拡大が進むのではないかと、そんな考えでこれを考えているところでございます。
○川崎稔君 ありがとうございます。 本当に観光立国の推進というのは財政出動を伴わない景気対策という意味では、本当におっしゃるとおりだということで、私も非常に重要だと思うんですが、今回、推進本部、このワーキングチーム、経団連とかあるいは連合とかいろんな団体の方から意見をお聞きになったと思うんですが、どういった分野の方々に聞いたのか、どういった基準で、そしてその中に金融関係の団体が含まれているのか、この点についてちょっと確認をさせてください。
○大臣政務官(藤本祐司君) 前原大臣を本部長とする観光立国推進本部の中に、休暇分散化ワーキングチーム、これは座長辻元副大臣で私が事務局長を仰せ付かってやっているところなんですが、まず産業界、労働界、教育界から、幅広い視点から御意見をいただきました。 具体的に言いますと、経団連、日本商工会議所、全国中小企業団体中央会。労働界からは、連合、そしてサービス・流通連合。教育界は、全国連合小学校長会、中学校長会、そして高等学校長協会、そして日本PTA全国協議会。あと、ワーキングチームではないんですが、個々、経済同友会とかそういったところにもお話を聞いております。 今、川崎委員からお話がありました金融に関係する団体に関しては、ワーキングチームとしては直接ヒアリングを行ってはいないんですが、これ以降、これ以降というのは今日以降なんですが、金融庁あるいは全銀協などと話をしながら、具体的な課題とか、それが乗り越えられるものなのかどうなのか、その辺り具体的に聞いていきたいと考えております。
○川崎稔君 むしろこれからということですね。ちなみに、政務官、この分散化において金融ということがどれほどある意味ではハードルになってくるか、この点についてはどういう認識でいらっしゃいますか。
○大臣政務官(藤本祐司君) 今我々が提示しているのはあくまでも一つの検討案なので、それが確定するか、それが最終案になるかというのは、これ今後の検討の余地があるのかなというふうに思いますが、現時点では、先ほどから御指摘いただきましたように、全国を五つか四つぐらいに、地域に分けて休日を分散化するということになりますと、決済システムの変更が必要になってくる可能性があるだろうと。あるいは、手形取引上の休日が地域ごとに違ってくることになると、資金繰りですね、緊急な資金繰りをどうするのかというところも一つ問題があるのかなと。あるいは、土日祝日にATMの手数料を徴収するケース、あるいは休日が異なった場合の地域間の金利計算、この辺りには影響することがあるのではないかなというふうに考えておりますので、この点については、先ほど申し上げましたとおり、具体的な現場と話をしながら、乗り越えられるか乗り越えられないか、乗り越えられるためにはどうすればいいのか、具体的に考えていきたいと思っております。
○川崎稔君 ありがとうございます。 おっしゃるとおり、金融という世界からこの分散化を見た場合、休暇が異なるブロック同士の取引というのは、まさに国境を越えた国際取引と同じなんですね。ですから、資金決済、あるいは今おっしゃった期日の問題、あるいはコストの問題ということでハードルが確かにいろいろ出てくるなと。 分かりやすく申し上げると、例えば日銀なんかは全国に三十二支店があるんですけれども、地域によって営業している日銀と営業していない日銀と出てくるとか、あるいは、南ブロックに東京証券取引所があるわけですね、南関東ブロックに。そうすると、ほかの地域が例えばやっていて南関東だけ休みのときに、じゃ証券投資どうするんだといった問題が出てくるわけで、このもし金融という問題をクリアするとき一番簡単な方法というのは、金融の世界だけは連休にしない、全部営業しちゃうというのが一番実は手っ取り早い方法であるんですけれども、こうなってくると、幅広い産業で皆さん仕事しなきゃいけなくなっちゃうと、かえって。 そういう問題が生じてしまうこともございますので、本当にこの分散化については非常に重要な政策でもありますけれども、それだけに逆にハードルも高いなというところもございまして、是非これから検討を更に深めていただきたいなということをお願いしたいと思います。 何かありましたら。
○大臣政務官(藤本祐司君) 例えば、今のゴールデンウイークも多分金融はカレンダーどおりになっているんだろうと思いますし、年末年始も相当、年末も銀行はオープンしているという状況を考えております。それと、あとサービス産業が増えれば、当然受入れ側のサービス業はそのときにお休みよというわけにはいかないということがあります。 ただ、その状況の中でも、今ゴールデンウイークとお盆と年末年始はもう相当の高値であり、旅行する側からすると、価格は高いし、三時間で行くところが十時間も十二時間も掛かったり、鉄道も予約が取れない、一三〇%乗車率だとか、そういうことがありますので、地域経済を発展させるという活性化するためには大変重要な政策だと考えておりますので、課題につきましてはきちっと考えた上で、周知期間をやはりある程度設けた上で徹底していければと考えてはおります。
○川崎稔君 ありがとうございます。 是非こういった問題、まさに財政を伴わないでいかに経済発展、成長させていくかということについては是非お知恵をよろしくお願いします。 休暇の分散化についてはこの程度にさせていただきまして、次に、今回の予算にも関連はするんですが、鉄道の技術開発に関して、いわゆるフリーゲージトレーン、名称としては軌間可変電車というんですか、これの開発についてお伺いをさせていただきたいというふうに思っております。 まず、三日月政務官にお伺いをさせていただきたいんですが、この技術開発、国費としてこれまでにどれぐらい投入されているのか、確認をさせてください。
○大臣政務官(三日月大造君) 尊敬する川崎先生の御質問に緊張感を持って答えてまいりたいと思います。 フリーゲージトレーン、これ平成九年度から技術開発をやっておりまして、今年度、平成二十一年度まで予算額は二百三十七億円。なお、来年度、今御審議いただいております予算では十八・七億円の要求を、予算案を作らせていただいております。
○川崎稔君 ありがとうございます。 お手元にお配りした資料一に、いろんな形で整備新幹線の規格の比較という図をお示ししております。 フリーゲージトレーンというのは一番右側になるわけなんですが、なぜこのフリーゲージトレーンについて今回取り上げさせていただいたかというと、私の地元佐賀では、九州新幹線長崎ルート、こういったものについて費用対効果、いろんな意見が聞かれておりまして、そうした議論の前提としてこのフリーゲージトレーンの開発というのがあるんですね。非常に大きなポイントになってくるということで取り上げさせていただきました。 三日月政務官、これ今、フリーゲージトレーンの開発ですが、今現在どういう段階にあるというふうに認識すればよろしいでしょうか。
○大臣政務官(三日月大造君) これ、千六十七ミリの狭い幅と千四百三十五ミリの広い新幹線の幅とを変えることができるという画期的な仕組みでして、しかし、これを高速に走らせないといけない、かつ安全に走行させなければならないということで、平成九年度から技術開発をしているんですが、現在は、端的に申し上げれば、実用化に向けた技術開発を更に深度化させている段階、その評価をするためのデータを蓄積している段階というのが端的なお答えになろうかと思います。 これ具体的に申し上げると、最初に一次試験車というものを造りました。試験車、車両ですね。この試験車で得られたデータを踏まえて、平成十九年に新しい二次試験車を造らせていただいて、昨年、平成二十一年の十二月までに在来線と新幹線で走行試験を実施してきました。 なお、昨年十二月に目標速度、これ新幹線部分で二百七十キロという目標速度を達成することができた段階なんですけれども、なお課題があるということで、先ほど申し上げた形での今技術開発を進めさせていただいているところで、直近では新しい台車を造って今実験室内で回転台試験をさせていただいております。
○川崎稔君 ありがとうございます。 今実験室内で新しい台車のテストということなんですが、これ、たしか元々当初は実用化のめどを二〇〇七年ぐらいに付けるというお話だったかと思います。これがなかなか技術的にうまくいかないということで、二〇〇九年度末までに実用化をということだったんではないかと私は認識しているんですが。 これがなぜ難しいかというと、要するに重いんですね、フリーゲージトレーンというのは。通常の車両に比べて圧倒的に重い。それはなぜかというと、一つには車輪の幅を変える装置を車体に取り付けなければいけないということと、在来線と新幹線のそれぞれのシステムを両方積まなきゃいけないということで車両が大変重くなる。ということは、技術的に難しいと。 そうすると、まず新幹線の方を、広い軌道の方を走ろうとすると、今お話にございましたように二百七十キロ、やっとテストできたという段階ですよね。もうほかの新幹線では三百キロ行くとか、そういうふうな時期に二百七十キロやっと出たといったところなんですが。一方で、在来線に、狭い線路のところに行くと、カーブとか踏切のところでその重い車体走らせなければいけないということになると、たしか一次車のときですかね、線路の方が大変熱くなってしまうということで、技術的に難しいということになって、軽量化に取り組んでおられるというのが大きな流れだと思うんですが。 実際に、三日月政務官、今年の夏、たしか実用化の評価することになっているかと思うんですが、夏に行う予定でしょうか。
○大臣政務官(三日月大造君) 今、先生御指摘のとおり、いろんな課題があります。その課題が解決できるのかできないのか、解決するためにはどういったことが必要なのかということも含めて今調査をさせていただいているところで、その評価のために必要なデータの蓄積をさせていただいております。 御指摘のとおり、本年夏ごろをめどにこの開発成果についての評価をさせていただく予定にさせていただいております。
○川崎稔君 ちょっと繰り返しになるんですが、夏ごろをめどにということなんですが、実際に何月ごろとか具体的なスケジュールは決まっておりますでしょうか。
○大臣政務官(三日月大造君) 申し訳ございません、今この時点で何月ということを申し上げることはできません。
○川崎稔君 ありがとうございます。 野党ではなく与党なんで、余り責めてはいけないんですが。 といいますのは、この問題については、本当に整備新幹線、九州新幹線長崎ルートということを考えたときに、大変今後の事業の展開を左右する重要な分かれ道になってくるという認識でお伺いをしております。 お手元の資料二なんですが、これ今月の三日付けの毎日新聞西部版朝刊です。この記事を見ますと、見出しもかなり、国土交通省はフリーゲージの断念を想定して在来線特急、いわゆるスーパー特急方式を検討しているというのがこの記事の内容です。 まず、この記事の上から六段目、ちょうど地図の真横に、「国交省は「現時点では技術的に困難」とみている。」という記事になっております。 鉄道について大変造詣の深い前原大臣に率直にお伺いしたいんですが、今、国土交通省の中で、このフリーゲージトレーンの開発について困難だというふうな見方があるのかどうか、率直に御答弁いただきたいんですが。
○国務大臣(前原誠司君) 先ほどから三日月政務官がお答えをしておりますように、直線では二百七十キロメートルが成功したと、しかし急曲部では所期の速度を出し切れていないということで更に今開発を続けているという段階でございまして、この記事のように、断念をした、あるいは断念を考えているということはございませんし、長崎新幹線に使えるように技術開発をこれからも進めていくということを今我々では考えているところでございます。
○川崎稔君 もちろん、大臣のお立場としてはそう答えられるだろうなと思いながらお聞きしたんですけれども、これが今、三日月政務官から、実験室の中で新しい台車についてデータを取っておられるという話なんですが、この新聞の記事では、技術的なハードルが高いということで実用化を断念した場合に備えて、備えて省内で、長崎ルートにおけるフリーゲージ以外、ここではスーパー特急ですね、こういった代替案の検討を行っているということなんですが、これはある意味で、事務方レベルではそういったいわゆる、いざというときの案といいますか、うまくいかなかったときにはこういう案もあるという腹案を考えられるのはある意味当然じゃないかと思うんですが、そういった事実関係についてはいかがでしょうか、大臣。
○国務大臣(前原誠司君) 整備新幹線につきましては、私を含めた政務三役で構成する整備新幹線問題検討会議というのがございます。そして、その中で、三日月政務官が主宰をして小川総務大臣政務官及び大串財務大臣政務官が参加をする整備新幹線問題調整会議というのがございまして、今後は幅広くいろんな方の御意見を伺いながら具体的な事項の検討、調整を進めていくということでございます。 お尋ねの件につきましては、フリーゲージトレーンの導入を想定して整備を進めているところでございまして、引き続きその実現に向けて努力をしていくということでございます。
○川崎稔君 ありがとうございます。 想定問答をかなり慎重にお読みになったなという印象があるんですが、実際に先ほどのお話で、夏の実用化の評価、これが時期としてはまだはっきりしておられない中で、例えば来年度、次の予算編成とかそういったことを考えてきたときに、その夏まで何も考えていないというのはある意味不自然じゃないかなと私はちょっと思ってしまうんですが、この点ちょっと重ねていかがでしょうか。
○大臣政務官(三日月大造君) 大変多くの課題と可能性のある技術だと思うんです。 御記憶にも新しいと思いますが、事業仕分の中でもこの技術なり事業のことについて取り上げられて、今年の夏をめどに技術評価をさせていただき、そして再来年度の予算及び今後の整備新幹線の仕組みにも反映をさせていくということで我々方針を述べさせていただき、その方針に基づいて今いろいろと進めさせていただいているところですし、この長崎の新幹線については、フリーゲージという仕組みを前提に今その事業を進めておりますので、今我々としてはその方針を実現すべく取り組んでいるという段階ですので、当然再来年度の予算に向けてきちんと評価も行われ、検討が行われることはそのとおりだろうと言われればそのとおりだと思うんですが、今はその段階だということでございます。
○川崎稔君 政務官、ありがとうございます。 なお、やっぱりこの長崎ルートを考えるときに、実は、山陽新幹線から長崎ルートへの相互乗り入れ、直通運転といいますか、これができるかどうかというのが、非常に費用対効果あるいは地元の長崎ルートに対する見方、世論という点でも相当変わってくるんですね。やっぱり博多駅あるいは新鳥栖駅で乗り換えなきゃいけないのかどうか、それともそのまま、新幹線に乗ったまま乗り入れられるのか、これは相当大きな影響があると思うんですね。 仮にフリーゲージの採用を断念してスーパー特急ということになると、当然乗り換えなきゃいけなくなるということになりますし、あるいは、以前、二〇〇八年の十一月だったと思うんですが、フリーゲージであっても、非常に車体が重たいということで、これはJR西日本の社長が、相互乗り入れはフリーゲージでも難しいという発言を一度されたことがあるんですね。 そういう意味で、非常に、相互乗り入れできるかどうかというのが今後のこの事業をめぐって非常に重要なポイントになってくるんですけれども、この点について政務官、いかがでしょうか。
○大臣政務官(三日月大造君) 速度がどれだけ出せるのか、またそのことによってダイヤがどうなるのか、大変重要な視点だと思うんですけど、それは計画が非常に実現可能になってきた段階で営業主体であるJRも含めて検討され決定される事項だと思いますので、この段階で我々がその相互直通乗り入れ等々について言及することはできないと思うんですけれども。 いずれにしても、新幹線と在来線とが可変で、軌道が変えられて運行できるということになれば、これは九州、長崎だけではなくて、例えば岡山から山陰に行くルート、また岡山から四国に行くルート、新大阪から紀伊半島に行くルートも含めて大変待ち望まれる声もあるわけで、しかしその前提にあるのは、先ほど委員から御指摘された、安全に走行するという、カーブでも熱を伴わず、かつ脱線せずに安全に走行できるということを確認することが非常に肝要だと思っていますので、その安全レベルをきちんと確認することに今は全力を注いでまいりたいというふうに考えております。
○川崎稔君 時間がございませんので最後に。 本当に今おっしゃったように、フリーゲージが仮に技術的に開発が成功すれば非常にいろんな可能性が出てくるというのは理解できるところなんですが、実際にこれが逆に開発が遅れるということになると、例えば新幹線の長崎ルートの事業の進捗そのものにも大分影響が生じるんではないかなというふうに思うわけであります。 そういう意味で、大臣、この開発、基本的にオンスケジュールだという認識でよろしいんでしょうか。最後によろしくお願いします。
○国務大臣(前原誠司君) 三日月政務官から何度もお答えをしましたように、今年の夏までにしっかりと開発をしていくということで、フリーゲージを前提として、今のところは、認可の日が平成二十年三月二十六日でありますけれども、おおむね十年程度で完成させるという今の計画は変わっておりません。
○川崎稔君 ありがとうございました。
○大河原雅子君 民主党の大河原雅子でございます。 ふだんは農林水産委員に所属をしておりますので、今日は衆議院で八ツ場ダムの集中審議を見守らせていただき、また私も都議会議員の時代から首都圏の水問題に取り組んできたことから、何としても一点御確認させていただきたいという思いで質問に立たせていただくことになりました。 お手元に資料を二枚配付させていただいております。これは私が、利根川水系の水利権の設定状況と直近の取水実績を国土交通省に資料請求をしたものでございます。 そのまま、表のままお配りさせていただきましたので、計算をいたしますと、水利権の合計が約八百六立米毎秒、毎秒八百六トンですね。そして取水実績の方は約七百七立米毎秒ということで、約九十九トン、毎秒九十九トンの差があるということなんです。これはよろしいでしょうか。政務官ですか、大臣、よろしくお願いします。
○副大臣(馬淵澄夫君) 事実関係のお尋ねでございます。 国土交通省、この利根川水系におきます地方自治体、水資源機構等四十五主体、許可した取水量の最大値合計いたしますと、平成二十一年三月三十一日現在で毎秒八百六立米、平成二十年の取水実績は、平均取水量、これは最大値を合計いたしますと七百七立米、その差は、御指摘のとおり毎秒九十九立米でございます。
○大河原雅子君 この表を見ていただければ分かりますように、この水利権には暫定水利権も含まれておりまして、この暫定水利権は約三十五立米毎秒です。資料を見ていただきますと、今日、ここ、パネルも作りました。(資料提示) ここにありますように、仮にこの暫定水利権を安定に変えるというふうにしても、安定水利権は約七百七十二立米毎秒、取水実績は七百七でございますので、六十四の余裕があるわけなんです。よろしいでしょうか。御確認をお願いします。
○副大臣(馬淵澄夫君) 委員の計算に従いますと、安定水利権の許可取水量の最大値合計毎秒七百七十二立米から毎秒七百七立米引きますと、六十四立米でございます。
○大河原雅子君 こちらにも見ていただけますか。このようでございます。 四十五の利水者がおられるということで、よく東京や埼玉の水余りということは言われますが、私は今日は利根川水系の水余りということを確認させていただきたくてこのパネルを作りました。 毎秒六十四トン、六十四立米というのは、分かりにくいんですけど、これを一体何人分の水が賄えるのかというふうに換算をいたします。ちょっと多めに見積もって一人一日四百リットル、こういうふうに換算すると、実はこれは一千四百万人分あります。東京都の人口は一千三百万人に満ちておりませんので、東京の人口以上の水が余っていると。利根川水系全体で見れば十分な水に余裕があるというふうに私は思うわけなので、これは、前原大臣に、八ツ場ダムがなくても、少なくとも暫定水利権は解消できると思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(前原誠司君) 私も野党のときに木曽川導水路を取り上げて、今お話をされたような議論をしたことがございます。したがって、この最大取水量とそして水利権で設定されているものの差というものをしっかり見ながら計画を見直すべきは見直すという考え方については、私は基本的には大河原議員の意見には賛成でございます。 ただ、いろいろと考えていかなくてはいけないのは、利根川水系というのは非常に流域の広いところでございまして、そしてどこでそれが足りていてそして余っているのかといったところをかなり精査する必要がございます。 したがって、実際問題、ミスマッチというのがどのぐらいに起きているのかどうなのかという精査も行っていかなくてはいけませんので、そういう意味においては、この地域で、一応表は我々、私持っていて、また後でお届けをいたしますけれども、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京では、発電、上水、工水、かんがいで、ここのばらつきがあるわけです。これがうまく、今議員のおっしゃったところのミスマッチが解消できるかどうかということは、かなりその地域の利水状況を見て判断をしていかなくてはいけない面もあるということは御理解をいただきたいと思います。
○大河原雅子君 四十五の利水者の状況がそれぞれ違うということで、この実態とやっぱりきちんと照らし合わせていくことは必要だというふうに思います。 発電というのは、そういう意味では水は減らないわけなので、どっちかというと発電のことを考えると、より水が余っていることが確実になりますので、その点は御心配はないんじゃないかと思いますが。 それで、私はやはり、自治体の責任者としてみれば安全なことを思うのが第一で、東京都の場合、今二百万トン近く余っているわけなんですけれども、それぞれの自治体の状況も水系全体で見て、今御覧いただいたように、一千四百万人の水が余っている状況というのは確認ができるんじゃないかと思います。 水をどれだけ使って必要としているのかをきちんと把握することというのがどれほど大事なのか、新しい手法も求められるわけで、これまでの慣行水利権も把握すればもっと余裕が出てくると私は思いますけど。 実は、国土交通省ではもう流域全体で効率的な水管理の必要性は認めておられまして、二十一年度の水資源白書ではわざわざ章を立てて、総合水資源管理の推進という章を設けられまして、具体的に記述をしておられます。この点、効率的な水利用のシステムを構築すべきというふうに思っておりますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(前原誠司君) 今、大河原議員が指摘をされましたように、総合水資源管理という考え方は平成二十年十月に中間取りまとめとして公表されたものでございまして、平成二十一年の「日本の水資源」において紹介をされているのは議員も御承知のとおりでございます。 この総合水資源管理とは、水を持続的に活用できる社会の実現と健全な水循環系の構築を目指して、水量と水質、平常時と緊急時、地表水と地下水・再生水、上中下流の利害、現在直面している課題、将来予想される課題等を包括的、一体的にとらえて、国、自治体、住民などあらゆるレベルの利害関係者の連携協力の下、効率的な水利用を推進しようとするものでございます。 したがって、こういったものは常にしっかりと調整をしながらより効率的な水利用というものを進めていくことが大事であると、このように考えております。
○大河原雅子君 そうすると大臣は、やはりばらつきは今自治体にあるけれども、この水の総合管理というものがうまくいくようになれば、ダムに利水を頼らないということも可能だというふうにお考えと思ってよろしいでしょうか。
○国務大臣(前原誠司君) 基本的な考えは、今までの水利権の在り方というもの、省庁縦割りで極めて融通が利かない、ただし今申し上げたような総合管理の手法を取り入れてきて農業用水を他に転用してきているということもございますし、そういう意味では進んできている面もあると思いますけれども、更にそういった水利権の縦割りの弊害と効率的な相互融通というものを進めていくということが大事だと思っております。 いずれにしても、現在、ダムに頼らない治水対策の有識者会議で、治水と利水をこの利根川水系の評価軸も併せて考えていただいておりますので、そういったものの結果を踏まえて、また皆さん方に議論に供するテーマとして提供させていただきたいと、このように考えております。
○大河原雅子君 ダムに頼らない治水ということで、有識者会議は私もなるべく公開でしていただきたいなというふうに思っていたんですが、衆議院での御答弁を見ておりますと、これまでの治水の哲学も変えるんだと、政務官も、フルプランも利水の面も見直すということも議論をするんだというふうにおっしゃっていたので、御信頼申し上げて、新しい、水に関する私たち日本人の哲学を変えていくと。湯水のように使うという言葉がありますが、貴重な資源ということで有効活用するという新しい政権の下での方針をしっかりと打ち出していただきたいと思うんです。 先ほどの総合的な管理の、じゃだれが一体それをやるのかというところで一つ御提案をさせていただこうかと思いますが、利根川・荒川水系でいえば水資源機構ですね、旧水資源公団もありまして、流域ごとにこれを解体して、流域のための、今度はダムを造るんじゃなくて、水を管理するための組織として再編成すべきじゃないかというふうにも思うわけです。行く行くは自治体の組織の中に入れていくということもあろうかと思いますし、また渇水ということがまだまだ心配ということがあれば、万が一渇水になったときでも、それを自治体間で、利水者同士で調整をするルール、こういったものも作らなきゃならない。場合によっては金銭的なやり取りをルール化しておくことで、節水した自治体にはお得になる、節水のインセンティブができるというような手法も私は新たな方法だというふうに思います。 新たなダムで利水をするより渇水調整時の財政支出の方がはるかに安くて済む、季節によっての季別水利権の認める水利権の弾力化、こういったことも検討に値すると私は思っております。 自治体にとってもプラスになる、そうした新しい方向性で見直していただきたいというふうに思うんですが、最後に、こうした方向性について御決意も含めて伺わせていただいて、終わりたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 大河原委員は今、水資源機構を流域ごとに解体してと、こういった大胆な御提案もいただいたわけでありますが、水資源の開発よりは、今完全に管理に移行しておりますし、そういう意味においては、先ほど委員が御提示をいただきましたこの総合水資源管理ということをしっかりやっていくべきだと思いますし、また、そういう解体というか、水系別に分割しなくても、お互いのやはり見識なり教訓を共有して、より効果的な水資源管理というものを行っていく上では、別に水系ごとに分割をしなくてもいいんではないかと、こういう思いを持っております。しかし、委員がおっしゃるその徹底した効率化というものの趣旨は、私も同じ気持ちを持っております。 また、季別水利権の話もございましたけれども、いずれにしても、今までの自公政権のときの、ある程度の運用改善はされておりますけれども、聖域なくこの水利権の在り方についてもしっかりと我々議論する中で、今、治水の新たな評価軸も作っていただいておりますけれども、利水についても新たな評価軸を作っていくという意味においても、この水利権というものはタブー視をせずにしっかりと議論していきたいと、このように考えております。
○大河原雅子君 地元の皆様のお気持ちに沿いながらも、新政権の下で是非新しい哲学を生み出し、確立していただきますようよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○大江康弘君 自由民主党・改革クラブの大江でございます。 ちょっと先日は消化不良なところがあったので、少しお時間をいただきまして深掘りをさせていただきたいと思いますけれども、佐藤先生と少しダブるところがありますがお許しをいただきたいと思いますし、また違う観点からお聞きをいただけると思います。 大臣、淡々とこの予算が進んでいくということに私は一つのちょっと、心配しておる一人であります。それは、先日も申し上げましたが、非常に大なたを振るって公共事業が皆さんのマニフェストの四年分、一八・三%、約金額にして一兆三千億ですか、削減をされたということで、この間ちょっと乗数効果の話もさせていただいたんですが。 大臣、私、学生時代余り勉強ができませんで、しませんでしたので、今ちょっと夜間の学校へ行っていまして、先日もちょっとそこの教授から少しお話を聞かせていただいて、私もなぜこんなことになったのかということも言わせていただいたのは、要するに、今大学から土木工学科という学科が減っていっているんですね。今恐らく全国では、本当に片手あったら足りるぐらいしか専門校はないんじゃないかと。 それは確かにやはり、なぜそういうことになってきたかといえば、これは私は政治家サイドも問題があると思うんです。公共事業を食い物にして、いろいろとやっぱり公共事業というものをおとしめてきたということもあったと思います。同時に、皆さん方が言われているこの戦後の期間のいわゆるインフラ整備の中で、非常に公共事業というのは無駄だったんじゃないかという、声高に言われて、そういう中で、私は、大臣が海外に市場を求められるという。 確かに、日本のこの技術力、とりわけ今新幹線の話もされていましたが、そういう技術力はおいておいても、私は、日本のこの土木建築技術というのはやはりいろんな各国でODAをしても非常に評価が高い。それはやはり、戦後皆さん方が無駄だと言われたそういう公共事業をずっとやりながら、それぞれの人間が、それぞれの技術者が、それぞれの会社が、そういうお互いがいい意味の競争の原理をして技術力を高めてきたということ、これは大臣、お認めになられますよね。それ後で聞かしてください。 そこで、私は、今回四年分の公共事業の削減の中で、先般申し上げた、非常にやっぱり民主党の皆さんというのは、公共事業の持ついわゆるフロー効果といいますか事業効果というのを余りお認めにならないで、要するにストック効果しか光を当てないというところ、それが非常にやっぱり私は残念で、そして先ほど前段に申し上げた、これから高い日本が売りにした技術力をどうしてやっぱり伸ばしていかないかぬかというときに、これだけ技術力を低下をさせるようなそういう公共事業の出し方をされて、私は本当に心配をしているんです。 単に土建屋がもうかるとか、単に政治家がその事業を食い物にしておかしなお金をもらうとかというんじゃなしに、私はやはり、我々も地方に住んでいますが、やはり均衡ある発展という形の中で私は一定の評価をしてもいいと思うんですね。ところが、大臣は三つの制約を言われて、今回こういうような予算になってきた。 私は非常に心配するんですが、今申し上げた中で大臣のちょっと感想を聞かしてください。
○国務大臣(前原誠司君) 大江委員にお答えいたしますが、公共事業が悪だということを言ったことは一つもございません。ただ、本当に必要な公共事業かどうなのかということの線引きと、あとは予算全体の割り振りの中での公共事業の比率というものを考えたときに、かなり今減ってきております。これは自公政権の中でもかなり減ってきておりますけれども、果たして適正なのかということと、先ほど委員が取り上げていただきましたけれども、人口は減っていくし、少子高齢化は進んでいって社会保障の費用はどんどん膨れ上がっていく、また対GDP一・七倍以上の財政赤字を抱えているという中にあって、今までどおりの公共投資ができるのかと。しかも、今まで造った公共投資のいわゆる維持改修というものもこれからかなり高まっていく中で、予算の配分を変えるということで今回の予算を作らせていただいたということでございます。 なお、私は、日本の建設産業、土木も含めて、額が多かったからどうかということは別にして、世界に冠たる日本が誇れる産業分野であると思っておりますし、だからこそODAでいろんなものを、日本の技術を売り込んだり、あるいは最近ではそのODAやPPPを使って海外の高速道路や下水道の仕組みや、あるいは総合交通体系、高速鉄道、こういったものを売りに行くということは、我が国のそういった産業基盤に対する誇りと実績に対する自信があるからそういうことを言っているわけでありまして、何も業界が悪だとか公共事業が悪だとか、そういうことをこの鳩山政権で申し上げるつもりは全くございません。
○大江康弘君 我が国の経済を牽引しているのは自動車産業じゃないかとよく言われますよね。これは、いわゆる雇用というのはどれだけかといったら、約八%と言われているらしいんですね。それで、GDPにおいては三%の何というんですか牽引内需を創出していると。ところが、公共事業がこれだけ減ったといっても、やっぱり九%の雇用があって、GDPのいわゆる六%、三十兆円の内需を創出している。だから、ここには当然雇用もなってくる。 そこで、要するに、私が懸念するのは、先ほど言いましたように、造り上げてきたそういう我々のインフラが、二十一世紀というのはこれメンテの時代じゃないかと言われるんですね。それじゃ、道路にしても、私は当時言いましたが、皆さん方が随分批判をされたけれども、百二十万キロこれ道路を造り上げてきた中で、やっぱりメンテだけでも約四十兆、五十兆掛かるという、そういう中で、本当にこれ皆さん方が事業仕分をやられるだけでそんなお金が出てくるのかどうか。 私は、今、町村長の皆さんが陳情に来たときは、もうこれから訴訟社会に入っていくから裁判にしっかりと対応できるようにしなさいと。それはなぜかといったら、道路が傷んできて、転んだら、これだれが責任だと言われる。これ、どんどん来ますよと。だから皆さん、別に私は心配をあおっているわけじゃないんですが。道路一つ取ったって事ほどさように、そういう私は危惧を持っているんですけれども。 それが建物全般になってきたりしたときに、果たして皆さんが今進められているベクトルの中で、本当にこれ、造り上げてきたことはもう仕方がないとしても、それを維持していく、管理していくといったときに、大臣が言われるようなそういう、あるいは民主党が掲げておられるようなそういうとらえ方で本当に安全、安心というのが担保できるのかというのは私非常に心配なんですが、その点どうですか。
○国務大臣(前原誠司君) 政権交代から半年余りたちました。そして、その中で申し上げるのは、前政権でも、今委員が御指摘をされた維持管理について、なかなか危ない面が出てきたと。特に橋ですよね。老朽橋という面で、例えば通行制限をするとかあるいは通行規制をするとか、そういった橋がどんどんどんどん出てきているわけです。当然ながら、直轄の橋ではそういうものはございませんけれども、自治体が管理をしている橋においては、お金がない、そして技術者がいないということで、結果的には通行制限や通行規制をしたりというものが出てきているわけであります。 これから、政権交代あるなしにかかわらず、造ったものをどう維持管理そして更新をしていくかということが大事なポイントになってくると思います。私も野党のときに、国土交通省から資料をいただいて、日本の道路全体の維持管理に年間幾ら掛かるんだという資料をもらいました。さすが国土交通省で、農道と林道は含めずというのが書いてありましたけれども、大体二兆二千億円ぐらい、毎年毎年、高速道路も含めて掛かると、こういうことでありまして、造ったら維持管理費が掛かるんですよね。 ですから、この維持管理というものをこれからどのようにやっていくかということは中心に据えてやっていかにゃいけない。だからこそ、新たなものを造るということについてはより抑制的に、集中と選択というもので、しかしミッシングリンクとか、経済成長に資するとか、だからこそBバイC、事業評価というものをしっかりやりながら本当に必要なものをやっていくということを我々は申し上げているわけであります。
○大江康弘君 この件はもうこれにとどめておきます。 次に、ちょっと海上保安庁関係について、今日は長官来ていただいて、ありがとうございます。 かねがね非常に少ない予算で、まさにイージス艦一隻の値段が日本の海上保安庁の予算だと言われて、今まで皆さん頑張ってきていただいたんですけれども、私は、非常に皆さんがそういう厳しい中で頑張っていただいている、特にこれも政権が替わって、例のインド洋の給油も終わって、非常に民主党の皆さんというのは一面的な部分しか見られておらないなと。風が吹けばおけ屋がもうかる、やっぱりいろいろ回り回って、どういうふうに日本がこうして安定的な今我々は国家運営ができているのかということをやっぱりもう少し考えてほしいなということを実は思っておる一人でありますけれども。 今、大臣、我々日本人がパスポートを持っていて行けない国というのはありますか。
○国務大臣(前原誠司君) ちょっと前までは北朝鮮を除くというふうにパスポートには書いてあったと思いますが、今は書いてないんじゃないでしょうか。
○大江康弘君 そうなんですね。一九九一年に北朝鮮のところが黒く塗られた。その十年前には、北朝鮮を除いて、中国、それから北ベトナム、そして東ドイツですかね。いわゆる冷戦が終わるまではそういう国が行けなかった。ですから、今はほとんど行こうと思えば、北朝鮮も我々行こうと思ったら行けるんですね。 ところが、日本人が日本人でありながら自分の領土で行けないところというのはどこあります。
○国務大臣(前原誠司君) 例えば、ビザなし交流を使えば北方領土には行けます。竹島については、日本人が行けるかどうかということを、済みません、私は詳しく存じ上げません。
○大江康弘君 これも行けないんですね。あそこは、まあ一〇〇%行けないということもないですが、私はちょっと聞いてみましたら非常に難しいということです。これはもう韓国が実効支配しておりますからね。 もう一点、大事なところを忘れられたのが尖閣諸島なんですね。あそこは、要するに日本が上陸したりいろいろしますけれども、海上保安庁が基本的に行くなと止めているわけなんです。 それで、日本の国というのは、非常に国境の島の守り方で特徴があるのは、危なくないところはしっかり守るんですね、南鳥島とか。こんなところはだれも襲ってこないんです。中国もあんなところに調査船は出さないんですね。そこはまた後で聞きますが、海上保安庁はもう撤退しました、撤収しましたね、ロランがなくなって。あそこは気象庁と今海上自衛隊があって、しっかり守っているんです、四十人ぐらいで、だれも来ないのに。 ところが、今言った北方領土でもそうですし、竹島なんというのは、とにかく行くのなんかもう言語道断。皆さん方の支援組織である北教組なんかは、あそこは韓国の領土だということを教えたということは、先日、義家自民党の議員の質問の中に出ていましたけれども。私は今、日本の、四方環海と言われた我々がまさに国境意識が希薄なのはそこだと、私は大臣、思うんですけれども。 鈴木長官、これ、何年かにわたってずうっと我が国は海上保安庁が持っている装備というのは百キロに一隻ぐらいしかないんじゃないかと。三万数千キロの海洋の日本の周りを守るのに、百キロに一隻の割合ぐらいしかその装備がないんじゃないか、船ですよ。そういうことをちょっと聞いたんですが、今、海上保安庁の要するに年次計画でやっていると思うんですが、今年も含めて、どんなになっています。ちょっと教えてください。
○政府参考人(鈴木久泰君) お答えいたします。 海上保安庁、現在、船艇が四百五十五隻、航空機、固定翼と回転翼合わせまして七十三機の体制でやっておりますが、このうち昭和五十年代に集中的に整備をいたしました巡視船艇、航空機がもう耐用年数を過ぎておりまして、これを早く代替整備をしないと、例えば緊急出動のときに途中で故障してしまうとか、そういう事例も多数発生しております。 したがいまして、平成十八年からこれを計画的に緊急整備しようということでやってございます。対象は、船の方が百二十隻、航空機が約三十機でございます。二十二年度予算案においても所要の整備を進めておりますが、一応二十二年度予算案までできますれば、大体、対象の船は約八割、航空機は七割に着手ができるというような状況になります。 一方、金額ベースですと約三千八百億の所要金額が掛かりますが、そのうち五五%ぐらいがこれで進捗するということでありますが、これを是非とも何とか早く整備を進めたいと考えておりまして、実は整備を進めて新しいものになりますと、スピードとか性能が格段に向上するだけではなくて、例えば夜間の監視装置、赤外線の監視装置というのがございます。これをヘリコプターに付けますと、夜でも温度差で、海温と人間の体温違いますので、人間がぼわっとちゃんと温度差で浮かび上がるというようなことで、海難に遭った方を直ちに発見できて救助に向かえるというような大変な効果もありますので、是非とも早く整備を進めたいと思っております。
○大江康弘君 そこで、今年、「しきしま」を予算化されたと思うんですが、これは一番建造予算が高いと思うんですよね。これをもう一隻造るんですよね。これ造ってまたもう一隻。その理由は何なんですか。
○政府参考人(鈴木久泰君) 「しきしま」につきましては、当庁最大の巡視船でございますが、これは平成四年にヨーロッパからプルトニウムを日本に輸送してくるときの護衛船として造ったものでございます。当庁、予算乏しゅうございますので、当時は科技庁の原子力予算なども活用して造っていただいたものでございます。 この船はほかの船と格段に違っておりまして、一つには、ダメージコントロールといっておりますが、攻撃されたときの被害制御能力が全然普通の巡視船と違います。例えば、廊下が中廊下に普通はなっておりまして、船室が外に面しておるんですが、普通の巡視船は。「しきしま」は、わざと舷側通路といいまして、外側に通路を設けて船室を中に収めてある。それから、機関室もわざと分けておりまして、同じところに収めずに分けておりますために全滅はしないというような構造になっております。 それから、航続距離も大変長うございまして、ヨーロッパから無寄港で日本まで、しかも南アフリカ、オーストラリアの南側を通って大回りをして無寄港で来るというような船でございます。二か月ぐらい行動できる船でございます。ヘリコプターも大型のヘリを二機積んでおりまして、空からの制圧も十分可能ということで、こういう船がないと、やはり遠方での海賊事案だとかあるいは尖閣での警備だとか、日本国内でもMOX燃料輸送というのが今度始まりますけれども、そういった遠方あるいは重大事案に対して対応し得ないのではないか。 「しきしま」一隻では継続的に対応できない、あるいは同時に重大事案が二つ出たときに対応できないということで、今是非とも二隻目をお願いしたいということで二十二年度の予算案に計上していただいておるところでございます。
○大江康弘君 大臣、今聞いていただきましたように一隻じゃ足りない、二隻という。これは本当に日本が平和的な、お互いが、また皆さんがどういうふうに海外との、国家間との関係をどう築き上げていくのか分かりませんが、やっぱり一隻よりも二隻、今度は二隻よりも三隻と。やっぱり国際情勢というのはなかなか自分たちや国が思うようなわけにはいかぬわけですね。非常にいろんな危機的な状況が起こってくる。 そういう中で、大臣は所信の中で、海洋資源の有効活用を始めとして、広大な海をフロンティアとして認識し、まさに海洋国家としての復権を果たす必要があるという。しかし、この大臣所信を読ませていただいても、どう守っていくのかという視点、私は目に見えないんですね。そこをどう思われます。
○国務大臣(前原誠司君) 幾つか申し上げれば、前政権と比べて、予算でいうと、海上保安庁の予算全体は減っていますけれども、これ人件費で減っているわけで、いわゆる物件費、つまり装備の費用は前政権よりも我々はより取っていて、今申し上げたような二隻目の「しきしま」級も含めて、よりこれには予算を掛けるということをしておりますし、あと、南鳥島のことを先ほどおっしゃいましたけれども、南鳥島も大事なんですね。つまり、あそこから半径二百海里が排他的経済水域として、日本の例えば海洋資源、海洋というのは水産資源とそれから地下資源、メタンハイドレートとかあるいはコバルトリッチクラストとか、あるいは海底熱水鉱床とか、そういったものを一義的に日本が取れるようになると。 また、中国なんかは日本の領土ではないと言っている沖ノ鳥島、こういったものに対しても我々は予算を付けて、そして護岸工事とかあるいは調査とかする中で実効支配をしっかりと強めていく中で、また、沖ノ鳥島から半径二百海里を、これ半径で排他的経済水域を維持するということは、それだけ日本の主権の及ぶ範囲が広くなって水産資源やあるいは海底資源というものを日本に帰属させることができるということで、予算も増やし、そして今度はまた、この委員会で低潮線にかかわるいわゆる海洋本部からの法案も出させていただいて、法律の裏付けと予算の裏付けをもって主権をしっかり守っていく中で、日本のそういった資源をしっかりと管理し維持していくという主権国家としての表れを是非やらせていただくということが、私が所信で申し上げた意味でございます。
○大江康弘君 大臣、南鳥島の話出ました。沖ノ鳥島も、EEZというのは日本のいわゆる本土並みの面積を有しておるという、これ大事なところですね。 だけど、最近中国も、今年は上海万博があるから余り無茶なことをしないんですね、国際的な批判を浴びたらいかぬから、日本にも気遣いをして。だけど、昨年までは、中国の調査船というのがあの沖ノ鳥島に来たり、あるいは尖閣諸島に来たりということで、これは海上保安庁もいろいろと調べておられると思うんですけれども。 いわゆる、私は非常に前政権のときにも反発はあったんですが、友好の海などと言ってあの東シナ海を何か中国にくれてやるような、もう本当に、今言われたまさに実効支配をされても今までの政権も物が言えなかった、私はこれは情けないと思いますね、自公政権のときも。 それで、それを大臣は踏襲されますか。やっぱりあそこの中間線、今中国がやっている、本当にあそこ、友好の海になっておるのかどうか。そこをまず第一義にやっぱり守っていかないかぬのは私は海上保安庁だと思うんですが、どう思われます。
○国務大臣(前原誠司君) 中間線のところで中国がガス田あるいは油田を開発している。そして、日中の間で合意をして共同開発をするという合意はしたけれども、その合意内容はまだ履行されていないということから考えると、私は中国は早く合意内容を履行すべきだというふうに思いますし、そういうものが動き出して初めて友好の海になっていくと私は思っております。 尖閣については、我々は領土紛争はないと。あれは実効支配をしていて、我々日本の固有の領土であって、この固有領土を守るために今でも海上保安庁の皆さんが、例えば私も前にYS11という飛行機で、これは那覇からずっと尖閣の上空を飛びましたけれども、ちょうどそのときに台湾の密漁船が入っていて、必死になって追いかけて、追いかけっこをやっていましたよ。 あんな日本の離れたところで海上保安庁の巡視船が命を張って主権を守るために頑張ってもらっているということは私は誇りに思いましたし、また、私もこういう問題では大江議員と全く変わらないと思いますけれども、とにかく主権はしっかり守らにゃいかぬということで、中国の海洋調査船というものが出入りしている中で、こういったもののいわゆるごね得やあるいは既成事実化というのは絶対認めないということで、あの地域の監視体制を強化し、実効支配を更にやっていくということで海上保安庁長官にも指示をしておりますし、それを今しっかりやってもらっていると、そのように思っております。
○大江康弘君 いや、ありがとうございます。私もとにかくイメージとしたら、もう道路しか言わぬのか、あいつはと。そういう実はイメージしかありませんで、やっぱり日本の行く道、もう非常に心配をしておる一人でありましてこんなことを申し上げるんですけれども。 私は何でこの海上保安庁にこだわるかといいますと、さきのあの大戦、これはお互い評価はいろいろあると思いますが、東アジアを含めてアジア地方において、やっぱり日本のいわゆる自衛隊、軍隊というのにはまだ私は抵抗があると思うんです。 私はかねがね二段階日本防衛論というのを自分で思っていまして、それはやっぱり、まず第一に海上保安庁と。まさに警察行動ではありますが、やっぱりこれも日本の主権を守るのに大事な一つの日本の我々の国家の組織の一つですね。余り抵抗はないんです、海上保安庁が出ていくことに関しては。私はやっぱりここをもっとなぜ生かさないのか、もっとなぜ使わないのかという思いがずっとあるわけなんです。ですから、私はどんどんどんどんやっぱり日本の海域を守ることもそうですし、これはシーレーンも今非常にインド洋でああいう形になりましたから、私は心配をしております。 ですから、先ほどのような「しきしま」を二杯ですか、二隻造られるということ、まだまだ私はやっぱり足らないと思うんですが、これ海上保安庁長官、この今の整備の計画あるいはマンパワー、これで十分ですか。
○政府参考人(鈴木久泰君) 必ずしも十分とは思っておりませんが、今の厳しい財政事情の中でこの「しきしま」の二隻目をやらせていただくというのは大変画期的なことだと私ども思っております。
○大江康弘君 これは大臣、予算も、例えば私は和歌山ですが、和歌山なんか削られたら、削られた分どこにあげるのかを自分で決められる権利があったら僕は海上保安庁にやってくれと言うんですけれども、そういうことができないものですから。 今申し上げた一連のいろんな話の中で、大臣もいみじくもおっしゃっていただいたように、そういう意味の価値観というのは私は変わらないと思っておりますから、しっかりと私は日本の、ここの大臣所信にあるようなやっぱりそういうことを進めていく上にも、まずどう守るかという、ここのところにしっかりやっていただきたいということを要望させていただきます。 それで、もう時間がありませんのでちょっと一点だけ、関空のことについて。 先日も申し上げましたけれども、卵か鶏かの話になるんですが、私は大臣がこの拠点空港のところで、私は、国際を外したんじゃないかと、あれは何か意味があるのかと言ったら、大臣はそうじゃないとおっしゃられましたけれども、どうも皆さん方の成長戦略会議の中で作られた、伊丹を上海に飛ばしたり北京に飛ばしたりというような議論が出ていると。 ですから、大臣はそこのところをおもんぱかって、やはり関西を国際の拠点空港にした場合に、これまたそういうシャトル便でも伊丹にできた場合に、それじゃ、あのときの公約はどうなるのかという、今から予防線を張られているのかなと、実はそういうふうな私はうがった見方もしておるわけですけれども、そこはどうですか。
○国務大臣(前原誠司君) それはうがった見方です。 関空は、やはりあれだけの二本の滑走路があって、そして二十四時間使えるということで、これ以上国際線に向いている飛行場はないと、私はそう思っておりますので、これをどううまく活用していくかということを第一義的に考えて物事を組み立てております。
○大江康弘君 ありがとうございます。杞憂に終わったことを喜んでおりますが。私は、やっぱりあの埋立てをして、海上五キロの先に一千五十ヘクタールも埋立てをしてという、やっぱりこれが一番重荷なんですよね。一兆一千億を大臣言われますけれども、私は、もうこの空整特会というのはなくなりまして、今、空港整備勘定ですか、これも九十九番目の空港が茨城にできたら、もうほとんど整備するのはなくなるんですよね。空港をこれ整備というか、造り上げていくということはもうありませんよね、これ。どうですか、空港を新たに造るということ。
○国務大臣(前原誠司君) 茨城で九十八番目でございまして、あとは、前政権でお決めになった空港としては岩国がございます。これが現時点においては打ち止めということではないかと思いますね。
○大江康弘君 ですから、今、大体空整特会で聞けば約五千三百億ぐらいの予算があると。だから、もうこれからどんどんどんどん、そういう意味では羽田も終わりますし、岩国はどうされるのか、これはもう皆さんの政権ですから、それはされたらいいんですが。 私は、関空に、あれを借金一兆一千億取ってやるということは、やっぱり国がしっかりもうこれ管理すべきだと。上物と下物ってよく言われますけれども、私は、やっぱりそれだけあの空港整備勘定が、要するに空港特会の方がそういう形になってきて、そんなにもう今までのようなお金が要らなくなるんだったら、そこをしてやればそんなに私は重荷にならないと思うんですよ。 だから、これはもう今のままでいけば、それは毎年借金返せって、これは毎年二百億か何かの、利子も含めて返さなきゃいかぬ。ですから、やっぱりそこのところは新政権として本当にしっかり勇断をもってどうやるかということを、今までの延長線じゃなくて、私は、新しいやはりそういう一つの取組というのを、まさに政治決断でこの……(発言する者あり)ちょっと済みません、これ自民党の中でやらせていただいているの、先生。よろしいですか。
○委員長(椎名一保君) お進めください。
○大江康弘君 よろしいですか。 どこまで言ったか忘れましたけれども、新しい政権の中で一回、大臣、ちょっと思い切って、本当にこれ、こういうことを続けていったって、私は絶対一兆一千億なんて、今の三本もあって、航空系の収入の中で絶対返せませんよ、これ。 やっぱりここは私は政治判断で、本当にあなた方が政権を取ってどうだという、前政権、前政権と言われるんだったら、私は本当に目に見えるあの関西の三空港の中の関空というものの今後というのをやってほしいなと思うんですが、最後に大臣、ちょっとそこを聞かせてください。
○国務大臣(前原誠司君) この関空の問題というのは六月までにしっかりとした考え方を示すという前提で、今年の予算で七十五億円の補給金というものが出ているわけであります。 財務省がすべてを決めるということについて非常に私も不快感も持っていますけれども、しかし、航空行政を預かる立場として、約束した以上はやっていこうと、このように思っております。 その中にあってどういう抜本的な見直しをしていくのかということを考えたときに、今考えていることはございます。残念ながらちょっと今申し上げることはできませんけれども。この考えていることをしっかりと現実にしていくために今、国土交通省の成長戦略会議の中で議論をしていただいておりますので、皆さん方にお示しをする段階が来たときにまた大江委員にもその中身について御判断をいただいて、地元の議員としてまた御意見をちょうだいできれば有り難いと、このように考えております。
○大江康弘君 もう終わります。 ありがとうございます。中身を事前にいただいたらまた問題になったらいけませんから、そこの聞かせていただく時期は判断していただいて、ひとつまた教えていただきたいと思います。 終わります。
○佐藤信秋君 自由民主党・改革クラブの佐藤信秋でございます。 今日は委嘱審査ということで二十二年度予算、この委員会は、皆思いは多分一緒の先生方が多くて、ふるさとをどういうふうにしていくか、国の振興をどう考えていくか、こういうところが共通のベースなんだと思いますね。そんな御指導を随分私も長い間、諸先生からしていただきました。 〔委員長退席、理事吉田博美君着席〕 問題の一つは、この前もちょっと予算委員会で申し上げたんですが、大変厳しい予算の中で組んでいるからいろんなところにしわが寄っているでしょうと。しわの寄っている最たるものが公共投資だと、公共事業だと思うんですが、問題はむしろそこから先の議論が一つあるんですね。積極的に財政出動をすべき時期というのが今だろうと。これは何も私は公共事業をやれという意味だけじゃなくて、雇用の問題であるとかセーフティーネットどう張っていくか、そういう意味で積極的な財政出動、こういうものが必要だろうと。したがいまして、補正予算組んでくださいと、本当はそういう話なんですけれどもね、中身はまあいろいろあるでしょうと。 ただ、そういう中で、一番しわの寄った公共事業について多少の議論をしながら、特に今、大江先生からもありましたが、離島の問題であるとか幾つか議論をさしていただきたいな。大江先生にいただいた時間の範囲で、私の方でやりますので、よろしくお願いします。 そこで最初なんですね、よく大臣、三つの制約があるよというお話ですが、実はこれは既に、言ってみれば政権でいえば橋本政権以来でしょうか、もう十三、四年そういう制約の中で、私たちは反対だったんですよ、そんなに削っちゃ駄目だと。しかしながら、ベースの公共投資、公共事業と言うとちょっといろいろ先ほど来のお話のように何となくイメージの悪い言葉、外国で言えばインフラの整備、管理、こういう問題、あるいは公共投資と言ってもいいのかもしれません、社会資本の投資とこう言ってもいいのかもしれませんが、予算の科目上公共事業となっていますから、取りあえず今日までは公共事業と整理したりしていますけれども、いずれにしても当初ベースというのはできるだけ抑えてこようというのがずっと続いてきた。これは平成九年政権以来だと、こういうふうに私は理解しています。 状況に応じて補正予算を組む、それから余りにも遅れ過ぎているという問題があるので、そういうところに対する手当てというのは、例えば災害が起きたらその復旧のときに同じに復旧しちゃ駄目だから改良して復旧する。それには公共投資要るんですね。災害復旧だけではなくて、同じに復旧したらまた同じ災害が起きるわけですから。そんな形でやってきたと。 〔理事吉田博美君退席、委員長着席〕 そういう意味で、資料の一御覧いただくと、当初ベース、これは予算の当初ベース、当初というのは根雪と言われますからね、これは恒久的な財源とそれから組立てをきちっとして、制度をきちっとしてというんで、残念ながら削られてはきたと。ただ、その時期時期に応じて補正予算をちゃんと組みながら遅れを取り戻し、整備、管理の遅れを取り戻し、また経済を回すと、こういう作業を行ってきた。 削り過ぎだと思うんですよ、私は、二十一年度まで自体が。だけど、こう削ってきた。大体四割弱ですよね、四割ぐらい。そういう意味では当初は削ってきた。決算後に比べると、十年で今この資料一を作っていますが、十年の決算に比べたら半分以下、二十二年度当初はですね。もう四割ちょっとぐらいになると、こういう問題なんですね。 私が申し上げたいのは、根雪としての公共投資はこういうふうに残念ながら自民党政権、自公政権も削ってはきたけれども、補正で弾力的にやろうと、こういうことであるので、是非大型の財政出動必要でしょうと、公共事業だけじゃないですよ、ということを申し上げたいと。で、資料一が今度は推移を書いてある。 ただ、問題なのは、社会資本の整備水準をどう考えるんだ、あるいは経済をどう回していくんだ、それから、先ほど来大臣おっしゃるように、維持管理をどんなふうな見込みを立てながらやっていくのか、いろいろなことを考えなきゃいけないんですが、今地方を回っていますと、もちろん大臣も政務三役の先生方もお分かりだと思いますが、地方の経済は本当に落ち込みが、全然立ち上がりません、立ち上がっていません。 じゃ、どう回していくのか。ガソリンに何を使うのか、エンジンに何を使うのか、こういう議論でいうと、まさしくアメリカも中国もどこもと、こう言ってもいいんでしょう。公共投資、アメリカは七十兆円の中で大体七割ぐらいでしょうかね、財政出動した中で、リーマン・ショック以来のですよ。それで、中国は五十四兆円と言われていますが、大部分を公共投資という形で経済のエンジンを回した。日本もきっと必要だろうと、私はそう思っています、今こそ。ただ、それは公共投資とは限りませんということはあります。公共投資も、それから雇用もと、こういう問題だろうと思います。コンクリートから人へと、こう言うよりは、コンクリートも人も大事だから、そこのバランス取っていきましょうよということを申し上げてはおきたいんですが。 そこで、建設産業というのが地方の基幹の産業の一つ、農林水産業それから観光業。基幹産業というのはこの三つが組み合って地方の経済、暮らしを回しているなと私はつくづく思うんです。ただ、今大変心配なのが、実は建設産業、売上高が一番多いときに八十四兆。二十年度、二十一年度、これは見込みと見通しですけれども、大体四十七兆ぐらいかと、総売上高がですね。それで、今のこの予算の下では一体全体どのくらいになるだろうと、落ち込むだろうと、地方の皆さんが大変心配しているものですから、その辺の、最初に、見込みがお分かりの範囲で教えてください。
○大臣政務官(長安豊君) 佐藤委員の御質問にお答え申し上げます。 私が初当選の第一回目の通常国会、これ道路公団の民営化の法案のときに佐藤委員が道路局長で政府参考人として御答弁いただいたわけでございまして、その佐藤委員に御答弁をさしていただくというのはまさに感慨深い思いがございまして、御答弁さしていただきます。 今ございました建設投資額の推計でございますけれども、これは現時点ではまだ国土交通省において推計した数字というものはございません。御存じのように、建設投資見通しというものは、前年度の実績が確定したもの、それに平成二十二年度の予算の執行予定というものを基に算出して推計をしていくわけでございまして、例年六月ごろに公表をさしていただいておるところでございます。
○佐藤信秋君 ということで、今の時点ではと、こういうことですが。 いろんな、早目に発表する、見込みを発表される皆様がおられますよね。そういう中では、この四十七兆円というのは、二十一年度自体がどうなるかというのは多分多少ぶれるんでしょうけど、四十兆を切るだろうという見込みが多いんですね。私もそう思います。今のままでしたら四十兆を切る。 そうなってくると、なかなかつらいところがあって、質問の順番が申し上げているのとちょっと違うかもしれませんが、資料の二を御覧いただくと、おおむね投資額四十七兆に対しては五百二、三十万人ですね、関連産業就業人口と言えばいいんでしょうかね。大体一兆で十万人ぐらいと、こういう見当なんですよね。これいろんなデータを見ても大体、ラフ過ぎますが、九万人から十二、三万人ぐらいかなということであるんですが、そうなってくると、四十兆を切るようなことになったら、七、八兆に十万人掛けたら七、八十万人出かねない、こういう問題なんですね、私が随分気にしていますのは。 その辺、どのぐらい雇用に影響するかなというような辺りが、こんな感じでどうでしょうかね、そんな見込みになってしまいますかねということを、政務官で結構ですが、どうでしょう。
○大臣政務官(長安豊君) 今、先ほど来大臣がお話し申し上げておりますように、公共事業に関しましてはやはり三つの制約要因、人口減少、少子・高齢化、多額の財政赤字という状況がございます。そういう中で、公共投資をある程度絞っていかざるを得ないという現状にあるのは御存じのとおりでございます。 建設就業者の雇用情勢につきましては、失業者数を推計した数字というものはないわけでございますけれども、こういった状況を踏まえれば更に厳しくなるものと認識しております。 このため、建設企業が経営を持続していけるように、入札契約における低入札価格の基準価格の引上げ等のダンピング対策を徹底してまいりたいと考えております。 また、民間の知恵や資金を使ったインフラ整備、PPPやPFI、こういったものを取り入れたり、さらには住宅リフォーム、省エネ、耐震等の新しい需要を喚起し、建設業の活躍の場を創出してまいりたいと考えております。 あわせて、当面の建設就業者の雇用の維持確保については、企業の雇用維持努力を支援する雇用調整助成金等の活用も図りながら、政府一体となって取り組んでまいる所存でございます。 さらに、先ほど藤本政務官からもお話がございましたけれども、観光といった新たな分野、さらには林業、介護などといった分野でしっかりとした産業を育てて、新しい雇用、需要を生み出してまいりたいと考えております。
○佐藤信秋君 せっかくの機会ですので、ある程度共通認識といいますか、データを用いながら多少の御議論をさせていただきたいと、こう思います。 先ほど大河原委員から八ツ場のお話がありました。利水に関してでしたですね。資料の三を御覧いただくと、実は、日本の雨の降り方というのはだんだんだんだんと荒っぽくなってきている。 これは私が勝手に引いた線ではあるんですが、この上下の線は。二シグマで線を切ってみました、二シグマがいいかどうかというのは別の問題として。分散が大きくなってきているんですね、雨は。例えば、年間大体百年で百ミリですから、一年に一ミリぐらい総平均が減ってきている、雨そのものは。これは気象庁のデータです。ばらつきが大体私はよく倍になったと、こう言うんですが、倍まで行かなくても五割増しから七割増しぐらいになっているんですね、分散が。だから、こうやって開いてくる。 つまり、どういうことかというと、渇水の年と大雨の年と、あるいは渇水の町、地域と大雨の地域とが全く隣り合わせ、その度合いがだんだんひどくなってきている、こう御理解いただきたいと思う。四年ほど前ですかね、四年か五年前に、四国の早明浦ダムがからからで渇水で大変だ、だけど台風が一個来たら満杯になってしまったと。渇水でなかったら、あふれているんですね。つまり、治水と利水は一緒に考えていかなきゃいけない。ますますそれが強くなってきた。こういう問題であるということを、今日は全体の委嘱審査、全体の議論でありますので、こういう問題じゃないかなということをデータからは読み取れるということを一つ。つまり、安心、安全のためにはどうすればいいのか、こうしたことをベースにしながら議論を是非していきたいと、こう思う次第であります。 そういう状況の中で、実は資料の四に公共投資の国際比較を載せました。前原大臣、以前に御質問されていましたですよね、日本は六%もあるじゃないかと、GDPに対して政府固定資本形成、IGがでか過ぎると、こういう御議論でしたが、現状でいくと、これは先ほどのお話で予測はしていないということですから、大体三%切って、多分二・五前後ぐらいになりつつあると、こういうふうに理解すればいいのかなと思います。 この十年の間に実は社会資本なんかが整備できているような国、ヨーロッパ、欧米が、対GDP比でいけばこんなふうに伸ばしているんですね、左の表のように。日本だけ半分にしちまったと、こういう状態であるんですね。それで、おおむねGDPに対するIGの比率というのは日本も各国横並びになってきてしまったと。それでいいかどうかというのは、整備水準の問題をどう考えるかという問題とさっきの安心、安全みたいな議論、トータルでやっていかなきゃいけませんし、何よりもやっぱり激変していくと、激変したら整備の方も進まない、管理も十分できない、それからその主にすべき建設産業も足腰がへたっていく、地方の暮らしと特に雇用が、さっき申し上げましたように、どうしようもなくなっていく、こういう問題だろうと。したがって、激変は余りしてはいけません、二割切るようなことはとてもとてもですよねと、こういうことを申し上げたいんですね。 四月号の文芸春秋に丹羽宇一郎さん、どちらかと言えば経済界の方ですから、伊藤忠の会長ですかね、経済界の方ですから、市場で頑張れと、こういう方ですが。文芸春秋には、公共投資、各国は二・五%前後だろうと、ただ雇用対策も併せてやっていると。日本の場合には、公共投資だけ切っていくものだから、雇用大丈夫かと。それから、やっぱり公共投資の経済を興す効果、雇用の効果ということを考えないといかぬのではないかと、こんな論文といいますか、が出ていますので、私、大江先生の御指導をいただいて私が言っているだけではないということを御理解いただく意味で、できればお読みいただいておけばと思います。 そこで、乗数効果なんかの議論をちょっと見ておいていただいて、そこから先次に行きたいと思うんですが。 一時、公共投資もうさっぱり経済に効果なくなったじゃないのと、こんな議論がありました。内閣府のマクロ計算モデルで見ても、しかしながら、お手元の資料の五にお届けしましたように、名目GDPに対しては三年分でいけば一・七だと、こう言っているんですね、公共投資。所得税減税の方は〇・七とか〇・九とかいう数字ですよと。初年度はまた全然違いますが。そういう意味で、経済を回す、雇用をしっかりと守るという意味での公共投資の役割というのも是非御覧いただいておきたいと思うわけであります。 それでは、さっきも長安政務官にちょっとお答えいただきましたけれども、建設産業の議論に戻ります。 こういう中で、経済を回す、地方の雇用を支えるという意味で、やっぱりやるべきことはきちっとやっていっていただかなくちゃということではありますが、建設関係の技能労働者と申し上げればいいんでしょうかね、実はこの十年で賃金水準が物すごく下がったんですね。これは、お手元に整理しましたのは設計上の労務単価というやつですけれども、設計上の労務単価で約三割下がっている。一見すると何とかなるかいなと、こういう感じなんですが、実は屋外の労働ですし、受注産業ですから、建築土木も含めて大体どのぐらいの日数働けるんですかと聞くと、二百日から二百二十日なんですね。ということは、これ、大体四十代から五十代の人が中心ですから、今若者がなかなか入ってきてくれなくなっていますけれども、そういう意味では、これに二百とか二百二十日掛けると、一家四人がなかなか暮らしていくのに大変な数字だというのはお分かりいただけると思います。これは設計上の労務単価なんですね、設計上。実際はそれぞればらついています。 そういう意味で、技能労働者の賃金を、最低賃金を決めようかと、公契約法的に、公共調達自体は公契約法ということで決めたらどうかというお話も民主党の中でもあるように伺っています。難しいのが幾つかありますので、これからいろいろ御議論しながらやっていきたいとは思うんですが、一番大切なことは、この水準ではとても若者は入ってこれません。一家四人の大黒柱が暮らしていくのは難しいですよ。二百日掛けていただくと分かるんですね、二百日掛けていただくと。 だから、どうやったらこれ上げれるんだろうと。例えば、公契約法的に賃金水準をこんな水準でどんとやってくださいというわけにもいきなりはなかなかいかないところがあるから、その辺、先ほど長安政務官にお答えいただきましたけれども、ちょっとこれは多分いろんなことやらなきゃいけないので、大臣の決意の問題として一言お願いしたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 佐藤委員が御指摘をされておりますように、近年、建設投資額が公共、民間を通じて減少する一方で、建設労働者数や企業数の減少の割合が小さいことなどから、賃金実態を調査して決定している公共工事設計労務単価が低下傾向にあるというのは今おっしゃったとおりであります。また、厳しい経済状況の下で、ダンピングによりまして企業の利益率が低下している、そして結果として労働者の賃金にしわ寄せが発生しているものと認識をしております。 じゃ、どうやって労賃を上げていくのか、あるいは適正な賃金にしていくのかということでございますが、私どもとしては二つのことを考えてやらなければいけないと思っております。 一つは、実効性の高いダンピング防止策というものをしっかりやっていく中で、低価格入札というものをやめて、しっかりと適正価格で仕事をしてもらうということが大事で、それがひいては労務単価の不当に安いものになっていくということを歯止めを掛けられるのではないかと思っておりますし、その対応策として、いわゆる最低制限価格というものを徐々に上げていっている面はございます、ダンピング対策として。これがまず一つ。 もう一つは、この間、私、記者会見をさせていただいたんですが、やっぱり下請にしわ寄せが行き過ぎているということで、下請対策をどうしていくのかということで、これ九割が、これは次官経験でいらっしゃるので釈迦に説法でございますが、建設労働者の約九割が下請企業で働いておられるということから、書面契約の促進、取締り、指導監督の強化、新たな下請代金保全策の導入、下請見積りを踏まえた入札方式の試行、こういうことで、これ四月からやってまいります。 こういうことで、下請にしわ寄せが行かないようにする中で、適正な労務単価というものを維持していくということを取り組ませていただきたいと、このように考えております。
○佐藤信秋君 いろんな多面的なやり方をしていただかなくちゃいけないと思いますし、そういう意味で適正価格、これも適正価格と、適正に変更するというようなことが大事なことであります。私自身は、積算したら、それの九割ぐらいないと本当は無理だろうと、一般管理費が大体一割ですから。一般管理費を一生懸命頑張ってぐらいの範囲なら何とかできても、それ以下で仕事をして継続していったらどんどんデフレになる。だから、デフレ対策という面を考えても、きちっとした適正価格と適正労賃、こういうものをやっていっていただく必要があるだろう、これはお願いを申し上げておきます。 何分にも、四十七の都道府県のうちでそれぞれ県庁所在地のある会社が平均すると赤字というのが三十三件あるんですね、あるデータによれば、まあ大体そんなものだと思います。平均すると赤字。そういう時代ですから、大手もまた大変で、資料七にそんな資料も付けていますが、全体平均でこんなふうな他産業に比べるとはるかに低い利益率、赤字の会社の方が多い、だから税収がなかなか上がらなくなると、そんな議論もありますので、是非しっかりとお願いしたいと思います。 と言っている間に、余り私がしゃべらないようにしようと思いますが、次の問題は、そういう公共投資はやっぱり何か補正していかないと難しいですよねということを申し上げているわけですが、それの典型的な例として離島と奄美でちょっと一言申し上げたいんですね。 資料の八に離島と奄美、これは大臣の御説明にあるように、国土交通省に一括して予算計上。実は、それぞれ離島というのは農林水産業と建設産業が大体三割以上ですね、両方合わせますと。両方とも一緒に仕事をしているというのが実態ですから、そういう意味で公共投資が大変大きな比重を持つと。そういう中でいきなりどんと切られるというのが、またこれが厳しいんですね。 実は、これははっきり申し上げて、多分新規事業をやらないんだから、継続事業、二十二年度は今までの継続事業の範囲でやる。じゃ、その継続事業が離島や奄美はごく少なくて、あと二、三年ぐらいで終わるということで、例えば奄美なんかは、全体平均でいえばですよ、二九%も下がるのかと、こういう議論なんですね。恐らくそうじゃなくて、それぞれ、合成の誤謬じゃないですが、余り意識せずに足し込んでみたら結果こうなっちまったということなのかなと。継続事業どのぐらいありますかと担当の人に聞いてみましたら、合計していませんということですね。これは、そういうところをちょっと注意深くやってあげないと、実はどんといきなり響きますよと、こういうことなんですが、大臣、その辺何とかしたいねというお言葉を一言お願い申し上げたいんですが。
○国務大臣(前原誠司君) 予算委員会でも委員とはこの点について議論をさせていただきましたけれども、過去三十年間、離島にじゃどれぐらいの公共事業をやってきたのか、奄美にどれぐらいの公共事業をやってきたのか。これは委員も御存じだと思いますけれども、昭和五十年から平成十七年までの三十年間で、離島には三兆八千三百九十九億円のお金を投じました。公共事業をしっかりやってきたということでありますけれども、じゃ、その結果として離島に住んでいる方々の人口はどうなったのかということを考えたときに、六十六万六千人、一九七五年にいた方が、二〇〇五年には四十三万四千人と、つまりは三五%の人口減少になっているということでございます。奄美について言えば、三十年間で九千二百六十六億円のお金を投じて、昭和五十年、人口は十五万六千人から、平成十七年、三十年後には十二万六千人、一九%人口が減ったということでございます。 つまりは、もちろん必要な公共事業はやっていかなくてはいけませんが、公共事業をかなり多くやった時期もあります、これは佐藤委員も御承知のとおり。しかし、人口減少には歯止めが掛からないわけですね。つまりは、公共事業というもののカンフルだけではなかなかこの人口減少に歯止めを掛けることができないし、また公共投資というのは、委員も御承知のとおり、全部は落ちない、ゼネコンが取ったら本土に持って帰っちゃうと、こういうこともございまして、そういう意味では、公共投資額が減ったら問題だということには、今までの三十年のこの人口減少の経緯を見たら私はならないんではないかと思っております。 したがって、どうその予算配分を公共事業から子育てや教育、社会保障などの人へと変えることが大事かということと、あとはこの離島や奄美だけではなくて、日本の農業の食料自給率が四一%、そして水産業が五三%、そしてエネルギー自給率というのが原子力を入れてようやく二〇%ぐらいになると、原子力入れなかったら四%ぐらいだということになったときに、日本の弱点というのは決まっているわけですね。何が日本に力を入れていかなきゃいけないのかということは決まっている。 こういったところにどうやって地域の雇用なりを生み出していくかということを、どう限られた予算の中で定着をさせていくのかということがこれから我々は大事だと思っております。そのために予算の使い道を変えて、地産地消で雇用の受皿にもなるような農業、水産業、そして観光、そして高齢化が進んでいく中での介護、医療、こういったものをしっかりと、予算は減りますけれども、こういったところにしっかりと雇用が生まれるような対策というものを取っていかなくてはいけないと、このように考えております。
○佐藤信秋君 大臣、人口が結果として減りましたという部分は実は、ウイズ・アンド・ウイズアウトですから、やってなかったらどうなったかという比較をしないと意味を持たないというのはもちろん御存じだと思いますけれどもね。 離島で、橋架けて離島を解除されたのって結構たくさんあるんですね。いろいろつながって、本土なりなんなりつながって、今の公共事業の中でですね。ですから、そういうことも総合的に考えながら、激変だけはこれはやっぱり、ちょっと落ち込みがひどいからやっぱり補正予算が要るだろうなと、こんなことをお願いしておきます。 次に、時間がなくなってきました、イエスかノーかだけでいいんですが、ガソリンですね。今度、税制改正して全国は百六十円を限度にするんでしたかね、それ以上になったらガソリン税を暫定税率分下げるんですかね。資料の十にちょっと最近のデータ入れてありますが、離島は元々高いんですね。大体百六十円超えてます。だから、最初から離島ぐらいは暫定税率下げてくれたらどうですかと、取っ払っていただいたらどうですかと予算委員会で菅大臣には質問しました。検討しますと言っておられます。離島振興担当の大臣ですから、やりましょうと、こう言っていただくと一番いいんですが、イエスかノーか一番端的に答えてください。
○国務大臣(前原誠司君) 簡単にイエスかノーかだけではちょっとお答えができないのでありますが、委員御指摘のように、離島平均で平成二十二年一月百四十九・一円、一リッター当たりのガソリンの値段でありますけれども、全国平均は百二十六・九円ということですので、その差額は二十二・二円ということで、委員おっしゃるように二十円余りの差が開いているということでございます。 ただ、離島以外にも過疎地域、辺地、それから先ほどおっしゃった半島、それから振興山村、豪雪地帯、こういったところもガソリンの値段が高いと、こういうことでございます。 菅大臣と佐藤委員のやり取りを私も横で聞いておりまして、これ我々、元々ガソリンの値段を離島では下げるべきだという法案も出しておりますし、そしてまた来年度の、来年度というのは平成二十三年度の税制改正要望では引き続き今おっしゃったようなことはもちろん検討していくということになりますが、その離島だけでいいのかどうなのかということも含めて少し精査をし、そして、それでなくても所得の低いところに負担を掛けているというところをどう解消していくかということは我々もしっかり考えていかなくてはいけないと思っておりますので、また委員、いい知恵がありましたら教えていただければ有り難いと思います。
○佐藤信秋君 元々暫定税率二十五円を外すとおっしゃっていたわけですから、せめてそういうハンディキャップ地域は外すというのが整合が取れたお話かなと思いますので、これは是非強くお願いしておきます。 それから、時間がなくなってきて、あと、これは要望だけにします、お答え要りません。 高速道路無料化しようというんで今年千億円のモデルをやると、法案も出してこられるようですから、そのときに議論させていただくとしても、離島の人は高速道路使わないですよね。それで税金だけ払うんですよ、払わなきゃいけないんですね。そういう意味では、ガソリン税とそれから離島の航路、航空路、これはほとんど赤字ですから、そこの値下げというんでしょうかね、あるいは経営ができていくようにというのは、一千億円も高速道路を無料にするための実験に使うなら、せめて一割ぐらいはそういうところにもというのを是非御検討いただきたいと思います。 そして、ごめんなさい、いろんなところにしわが寄っているでしょうという意味で住宅の問題、ちょっとやりたかったんですが、時間がなくなってきました。ごく簡単に、予定どおりにきちっとしますから、厚労から審議官も来ていただいていますから。 特養といいますか、特養と限定する必要もないんですが、介護保険施設関係ですね。これ去年、高齢者の居住円滑化法というんで一緒に計画作ったりしながら、住宅、福祉、一緒にやりましょうと、こういうことにしましたが、例えば特養に限ってみても何でもいいんですけど、二十一年度どのぐらいの予算でどのぐらい進んで、二十二年度どうするか、数字だけお答えいただければいいんですけれどもね。
○政府参考人(三輪和夫君) お答え申し上げます。 平成二十一年度、二十二年度の特養等施設の整備実績及び予定につきましては、この現時点ではまだ把握はいたしておりませんが、今月末の時点での状況を調査をいたしまして来月中に把握をすると、そういう予定でございます。 介護基盤の緊急整備につきましては、平成二十一年度の第一次補正予算によりまして、二十一年度から二十三年度の三年間分で約三千億円の基金を国費で措置をいたしまして、都道府県でその基金を設置をしております。三年間で十六万床分を目標に整備を推進しているところでございます。
○佐藤信秋君 ということで、その基金の使われ方とか、そのほかに、その基金だけじゃ駄目で県や市町村が出す分もあるわけですね。そういうのが全体としてどんな計画なんだが二十一年度はこんなふうな進み方、十六万床のうち本当は五万床ぐらいは進まないかぬわけですね。そういうところの把握というのがこれは実は十分じゃないなという意味でちょっと伺っているんで、すぐ、できるだけ計画段階の把握もできるようにしていただく必要があるんだと思うんですね。基金で全部賄えるわけじゃないんですね、これ。 一方で、住宅予算についても、この資料十二にある高齢者向け優良賃貸住宅ですか、これをやっているはずなんですね、これだけとは限りませんけれどもね。政務官、二十一、二十二でどのぐらい進むんでしょうかね。
○大臣政務官(長安豊君) 二十一年度につきましては、これ地域住宅交付金により行ってまいりました。来年度予算に関しましては、高齢者等居住安定化推進事業として国費で百六十億円を投入し、高齢者向け賃貸住宅の整備に対して、国が事業者に対しまして直接助成できる制度の充実を図ることとしております。 戸数といたしましては、最大で一万五千戸程度の整備に対応できるよう予算を確保しているところでございます。
○佐藤信秋君 この問題については、輿石先生が昔の厚生省と建設省との縄張りを、昭和二十七年でしたですかね、のころに整理したんだがと、しっかりと一緒にやりなさいということを昨年、一昨年でしたかね、御指導いただいた覚えがあります。 申し上げたいのは、この資料の十二にあるような高齢者の介護施設って非常に複雑にたくさんの種類があると、こう一般的には思われているんですね。確かにそうなんです。そうだとすると、介護待ち高齢者が、施設待ち高齢者が四十二万人おられると。そういうことをどうやって解消していこうかというのは、こういういろんなメニューの中でどこがどのぐらい進むのかということを一緒に常に把握しながらやっていっていただかないと今みたいなお答えになっちまう。二十一年度はこれから整理します、二十二年度どうなるか分かりませんと、こうなるわけですね。だから、地域主権は大変いいんですが、そういう計画あるいは実績というものはやっぱり一緒になってフォローしていただきたいなと、こういうことをお願い申し上げておきたいと思います。 ついでに大臣に、先ほど離島、奄美の方は、これは一括計上で、予算の原案だけで、予算案の段階で出てくるんですね、分けて。ですから、その予算原案を作る段階で随分と気を遣っていただく必要があるんですが。あわせて、これは今度、実施計画マターとしては、都道府県ごとに公共投資といいますか、今期幾ら配分と、こういうのが出てきますね。これは毎年公表しているんですね。単純比較で結構ですから、二十一年度、二十二年度はこれこれで、県別には、まあ縮み率と言えばいいんでしょうかね、どのぐらいというのを是非、実施計画の段階で、つまり予算が成立してから一週間ぐらいになるのかもしれませんが、出していただきたいなと、これは要望しておきます。 というのは、随分と今までになく縮減率が大きいものですから多分ばらつきが起きたろうというので、それぞれ地方で、それこそ知事さん、市町村長さんたちが自分たちの二十一年度のことをいろいろ考える上では、そういうバランスといいいますか、自分のところはトータルどのぐらいというようなことが縮減率みたいな形で分かった方がやりやすいと思いますので、これは大臣、お願いを申し上げておきます。 それからでございますが、八ツ場ダムの問題で、利水、治水、両面から検証していただくと。中身の議論に入る時間はありませんが、資料の十三、御覧いただいて、いかにたくさんの皆様、先ほど利水関係者のお話ありましたけど、利水、治水含めて、議会、あるいは首長さんたち、あるいはまた利水者と、こういう形で、元々基本計画を変更するには協議をせないけない、みんなの意見がどうかということを、これは民主主義の世の中ですから、しっかりと把握していただきながらどういう変更をするかということをお願いせないかぬので、その場合に大臣が中止前提にということでずっと言っておられるのはいかがなものかと。予断なく検証するんだったら、検証の結果、皆さんの関係者と十分な話合いしますよというところでおやりいただくのが一番いいんじゃないかと思うんですが、大臣、一言だけで結構でございます。
○国務大臣(前原誠司君) 今、八ツ場ダムの本体工事の中止の方針を我々はお示しをしておりますけれども、これはあくまでも中止の表明でございまして、特定多目的ダム法に基づいたいわゆる基本計画の廃止の手続に入っているわけではございません。今委員がお示しをいただきましたこの資料十三に書かれておりますように、関係自治体多うございます。また、お金も出していただいている自治体もございますので、具体的に法的な手続に入る場合においては、当然ながら関係自治体との協議の中で進めていくということにさせていただきたいと考えております。
○佐藤信秋君 是非、皆さんの意見をよく聞きますよということをしっかりといつもおっしゃっていただきたいと思います、相談しながらですね。 次に、JALの問題なんです。JALの問題もいろいろな議論はあるとは思いますが、私自身は大臣にお願い申し上げたいのは、タスクフォースをおつくりになったときに、実はちょっと手元に資料十五で載せさせていただいていますが、抜本的な再生計画の迅速な策定と実行を主導することが望ましいと判断したというのがタスクフォース設置の趣旨になっている。ここがちょっとなかなか厳しいかな、踏み込み過ぎかなと。どなたが主導するということになっているかというのはここでは分かりませんが、やっぱり独立した民間会社ですから、とにかくしっかりとした計画作れ、これでいいのかどうかということはあっても、ここはちょっと踏み込み過ぎだったかなという感じがいたします。 ただ、何よりも、これから更生計画を作って、それでしっかりともう一回羽ばたくという方向を支援していただければと。それこそしっかり指導、いろんな関係機関を含めて、というふうに思います。もう一つ申し上げたいんで、これはお願いだけにして。 あと、箇所付け漏えい、いわゆる仮配分の問題ですけど、大臣は民主党にだけ出たようなことがまずかったと、こういう御認識を持っていただいている。 実は、私自身は、財政法の三十四条で、非常に今厳しいところがありますから、予算が本当に成立するかどうかという、何といいますかね、与野党の関係ですと、そうすると、これもめて、財政法三十四条、こんな早く実施計画の前に出していいのかという、こういう議論が出てくるんだと思いますが、これは与野党伯仲したときですね。ですから、余り幅があるとはいいながら仮配分ということをお示しになるのはいかがなものかと私は思います。ここは賛成し難い。 百歩譲りまして、お出しになるとすれば、みんなにお出しになるということと同時に、国土交通省の中でも、実は財政法三十四条で実施計画をきちっと作るというのがたくさんありますよね。たくさんあるんです。県の方の負担と調整せにゃいかぬという意味ではたくさんあるんですね。補助事業でもそうです、調整は。交付金事業でもそうですよね。そうすると、それはみんなやるのかと、こういう議論になるし、内閣でいえば全体としてそういうそれぞれ平仄を合わせて、幅を持って出すかと、こういう議論も出てくるんですね。この辺は是非しっかりと御調整いただきたいな。これは要望ではありますが、いいと言っているわけじゃないですよ、やるんなら調整していただいた方がいいでしょうと。私は反対ですけれども。 もう時間がありません。それではお答えがあれば、一言どうぞ。
○国務大臣(前原誠司君) 今回私どもが考えましたのは、直轄事業の円滑な実施を図るためには事業費の一部を負担していただく地方との調整と透明化を図るということが大事だということで、事業計画を十一月に発表し、二月に事業評価というものを出して国会審議に資するようにということでやらせていただいたということでございまして、それが党を通じて自治体に漏れたというのは全く遺憾でございました。 委員の御意見も伺いながら、どうすれば地方が安心をし、公平性、客観性を高められるかということは更なる改善を加えていきたいと、このように考えております。
○佐藤信秋君 終わります。
○草川昭三君 公明党の草川であります。 最近、外国船舶の入港事故が非常に多くなってきておりますので、改正港則法及び海上交通安全法について質問をしたいと思います。 船舶交通の安全性の向上を図るためのこの法律は、昨年の六月二十六日に本院において全会一致で成立をし、七月三日に公布をされ、一部では既に昨年の十二月に施行をされておりまして、また多くは今年の七月一日から施行されることになっております。 そこで、まず、港則法第三十七条にある異常な気象等の場合の危険防止のための命令等に関連して質問をしたいと思います。 〔委員長退席、理事吉田博美君着席〕 改正のきっかけになった事故の一つをただいまから申し上げますと、平成十八年の十月に鹿島港で巨大外国船籍三隻の座礁事故が連続して起きたわけであります。平成十八年の十月にいわゆるケープサイズ、スエズ運河を通れないためアフリカ最南端のケープタウンを回って大西洋からインド洋に出てくる大型船のことを指すわけでございますが、九万トン前後の大型貨物船が三隻も茨城県の鹿島港において座礁するという事故が発生をしました。 この事故では犠牲者もたくさん出ておりますし、改めて事故で犠牲になられた方々の御冥福をお祈りし、関係者の皆様にお見舞いを申し上げるわけであります。 三隻の外国船の船長はいずれも外国人であります。一件目の事故は十月の六日の夕刻、鹿島港港外の錨地、すなわちいかりを下ろしておるところでパナマ船籍のジャイアント・ステップ号が低気圧の接近に伴う暴風雨で走錨し、いかりを投じたまま流されることをいうんでございますが、座礁、その後、船体が切断をされまして、八人が死亡、二人が行方不明になった事故です。 二件目は、十月の二十四日午後四時ごろに、中国船籍のオーシャンビクトリー号が、台風並みに発達をいたしました爆弾低気圧が関東地方を通過する中、避難するため鹿島港から沖合に向け鹿島水路を航行中、強い風と高波を受け、操船不能状態に陥り、防波堤に衝突し、浸水、座礁、船体が二つに折損をした事故です。 〔理事吉田博美君退席、委員長着席〕 三件目は、同じ日の二十四日の午後八時ごろに、パナマ船籍のエリーダエース号が、オーシャンビクトリー号と同様に鹿島港外への退避を試みたところ、港内で船底が海底に接触し、操船不能となり、浸水をした事故であります。 関係者は、世界では類を見ない一連の事故で、日本の港、鹿島港は危険であるという印象を深めたと聞いております。 国土交通大臣はこの三件の海難事故の発生についてどのような御認識を持っておみえになるのか、見解をまずお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 今、草川先生が三件の事故についてお話をされました。 この平成十八年十月の鹿島港周辺で発生した座礁海難は、今お話のありましたように、急速に発達した低気圧による影響で事故が起きました。これらの海難において、事前に海上保安庁が避難するよう注意喚起を行っていたにもかかわらず、法的な強制力がないこともあり、船舶が避難を行わずに、結果として海難に至ったと理解をしております。 このため、港内の船舶交通全体の安全を図る観点から、台風襲来時や発達した低気圧の接近時等においては海上保安庁が港内の船舶に対して港外への退去を命ずることができるよう、港則法を改正したところでございます。
○草川昭三君 今答弁がありましたように、そういう経過があったんですが、もう一つ、広島でも同様の事故がございまして、それでこの法律の改正になった経緯があります。 それで、問題は、この事故の舞台になった鹿島港について伺いたいと思うんですが、房総半島から東北地方の太平洋エリアにある外国貿易船が入る港で、入口が北東に向いている、出港の際、北風を正面から受ける港というのは鹿島港だけだと思うんですが、どのような認識か、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 鹿島港だけかという御質問については、これは調べてまた草川委員にお答えをさせていただきたいというふうに思いますけれども、しかしながら、遠浅で太平洋に直接面していて大変難しい港だということは理解をしております。そのため、防波堤の整備を着実に今進めているところでございまして、二十一年度末で七割程度完成し、残りも着実に実施をしていくということでございます。 引き続き、港の安全性を高めるため、防波堤整備などのハード面及び鹿島港座礁事故を踏まえた現地連絡協議会に基づく船舶の航行安全対策などのソフト面の対応も進めていきたいと考えております。
○草川昭三君 是非お願いをしたいわけでございますが、今答弁がありましたように、鹿島港というのは狭くて短いんですね。そのように非常に短い水路で北風と波を正面から受けるわけですから、操船は非常に難しい。大型船はもうここ以外にないわけですよ、あと大型船が入る港というのは。 この港については、以前から安全性について不安視をする声がたくさんありました。国交省の審議会での発言から代表的なものを幾つか取り上げます。 昭和三十八年四月の十二日、港湾審議会第十八回計画部会、ここで、鹿島港は荒海のうねりのたくさんある海に面して直角に水路を開いて、その中に港を造ろうとしたところに元々問題があるんじゃないか。 昭和四十三年十一月十九日の港湾審議会第三十五回計画部会、ここでは、載貨重量トンを十万トンから二十万トンへ計画変更した点についての審議の中での発言でありますが、鹿島港については二十万トンを着けるには港自体が狭いんではないかというような発言が記録されております。載貨重量トン二十万トンの船というのは、総トン数でいうならば約十万トンの船になります。 三番目には、昭和四十七年十二月の七日、港湾審議会というのがありますが、ここの五十三回計画部会、ここでは、外防波堤の入口付近に非常に大きな波が立つために、水先案内人もなかなか乗船が困難である、パイロットが困っておる、こういう話があります。 昭和六十三年六月二十一日の港湾審議会第百二十三回計画部会では、鹿島港はうねりや運航船舶の波等によって、係留船の係留索、ロープですが、切断をしたというような事故がある。 また、平成八年三月二十二日の港湾審議会第百五十七回の計画部会では、鹿島港についてはうねりが入り込みロープが切れることが度々あると述べられているわけであります。 さきに述べた三隻の海難事故が起きた直後に開かれました平成十九年三月八日の交通政策審議会第二十三回港湾分科会では、この事故に関連した発言として、確かにここを、鹿島港のことを言うわけですが、計画したころからちょっと心配をしておった、そのため、メーン航路も汀線、なぎさのことを言うわけですが、汀線に五度ほど角度を付けて入りやすくするとか、防波堤を随分延伸したのですよねという対話が残されております。 他の審議会の議事録にも同様な意見が幾つか見受けられるわけでございますが、このように以前から関係者の間では鹿島港に対する不安の声があったということは事実だと思うんですが、どのような御認識を持ってみえるか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 今委員がおっしゃったような議論があったということは承知をしております。
○草川昭三君 ですから、やはりこの鹿島港というのは問題のある港、不安感を持つような港だと思うんですが、そう思われませんかどうか、お伺いします。
○国務大臣(前原誠司君) 専門家の方々の見地からすると難しい港であると。したがって、今委員が御披瀝をいただいたような意見というものが多数出たんだろうということは、それは事実だろうと思います。他方で、鹿島港というのは大変重要な港でございまして、取扱量も非常に多うございますし、またこの地域のみならず後背地からの物資が集約をされる大変重要な港でございます。 したがいまして、先ほどお話をしましたように、しっかりと護岸工事なんかを着実に進めて安全性を高める中で、地元の経済の核としての鹿島港の役割を果たすための基盤整備というものを進めていきたいと、このように考えております。
○草川昭三君 今申し上げました三隻の事故というのは非常に大きな位置付けをしなければいけないと思うんですが、この事故を受けて関東地方整備局鹿島港湾・空港整備事務所長を中心とした現地連絡会議が開かれまして、このメンバーによって「鹿島港 船舶航行安全の手引き」というものが作成をされました。この手引は、外国人向けに英語と中国語にも翻訳されています。 手引の中の三というところには、鹿島港における気象・海象情報という項目がございまして、気象情報などの情報収集先が四つほど紹介をされております。その中の一つは民間の有料サイト、他は国交省港湾局などによる全国港湾海洋波浪情報網と茨城海上保安部船舶気象情報、それと水戸地方気象台のホームページなんです。 ところが、国交省港湾局などによる全国港湾海洋波浪情報網にアクセスをしますと、英語の項目を選択しても英語の情報は提供されていません。茨城海上保安部船舶気象情報には、英語のページはありません。水戸地方気象台のホームページは、英文を選択をいたしますと、気象庁の英語のホームページが出てくるだけで、鹿島港の情報ではありません。 英語と中国語による外国人向けの安全のための手引にわざわざ鹿島港における気象・海象情報として掲載をしているのに、外国語の気象情報が提供されていない。これはおかしいわけですよ。事実、事故は外国人の船長が今非常に多いわけですから。 実はこの手引、二番目と三番目に座礁した船のそれぞれの外国人船長に対する横浜地方海難審判庁の裁決文の中に鹿島港における安全対策として明記をされているのがありますが、これは事故後、鹿島港には安全対策が講じられたと審判庁が認めたものです。横浜地方海難審判庁は、二人の外国人船長に対して、気象情報の収集及び解析が不十分だったと認定をして、事故の発生は船長が避難措置をとらなかったことが原因であるという勧告を行っております。 気象情報の収集、解析が不十分で起きた事故の再発防止策として作られた外国語の手引に、外国人が使いにくい形で気象情報の収集先を載せているというのは、どう考えても納得できません。海難審判庁の裁決文にも明記をされている安全対策、特に今、安全という問題が中心になっておるわけでございますが、こういう実態では、私は問題が解決しないと思うし、問題ではないかと思うんですが、私の言ったことに対して、大臣、どのような御見解か、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 今、草川委員が御指摘をされましたように、この平成十八年十月に起きました、立て続けに三つ起きた事故、これを受けまして、鹿島港座礁事故を踏まえた現地連絡協議会というのがつくられて、そして会議が重ねられて、そして平成十九年の三月に、今委員も御指摘をされた「鹿島港 船舶航行安全の手引き」というものが発行されたのは事実でございます。 そして、その手引の中には、これもまた委員が御指摘をされたように、過去の海難と気圧の配置の状況等、高波と強風の発生頻度、鹿島港における気象・海象情報、避難勧告発令基準・連絡体制表、鹿島港情報図、こういったものが書かれていて、そしてホームページにアクセスをするという、そういった情報収集先についての案内もあるわけでございますが、それが、英語がない、中国語がないということについては、恥ずかしながら存じませんでした。今、委員の御指摘を受けて、早速それを調べて改善に取り組ませていただきたいとお約束をしたいと思います。
○草川昭三君 率直に大臣お答え願いまして、大変私も喜んでおります。是非それは、安全のためでございますので、早急な対応をお願いしたいと思います。 それで、同じく「鹿島港 船舶航行安全の手引き」のこの四に避難勧告発令基準というのがあるんですが、そこで、先ほどもちょっと触れられましたが、低気圧接近時や台風接近時の避難勧告や準備体制として、鹿島港仕向けの船舶がある代理店、これは当該船舶と連絡を行い、他の港又は泊地、泊まることができるような港に避難をするよう調整するということが書いてあるわけです。それで、具体的なしかし地名が書いてないんですよ、残念ながら。 日本の地理を熟知した日本人ならばともかく、外国人の船長や、しかも大型船ですからね、外国船の船員には極めて不親切な記述だと私は思うんです。航行している船舶が台風に遭遇し代理店からの指示で指定の場所へ移動するとしても、ふだんから避難場所の地名になじんでいれば余裕を持って行動することができます。しかし、私は、せっかく安全対策を考えるとするならば有効な情報にしていただきたい。例えば、北から鹿島港に向かっている船ならば石巻湾に行きなさい、あるいは南から向かっている船ならば東京湾へ行けといった具体的な情報というものを記載して、事前に周知していくのが親切な方法だと思うんですが、その点はどうでしょう。
○国務大臣(前原誠司君) 今委員がおっしゃった避難勧告発令基準というものを私も今見ております。 低気圧接近時の避難勧告基準、これは新規にできた基準でございますけれども、確かにその避難勧告の四に、鹿島港仕向けの船舶がある代理店等は、当該船舶と連絡を取り、他の港又は泊地等、泊まるところですね、泊地等に避難するよう調整することということを書いてございまして、具体名が書いてないというのはおっしゃるとおりでございます。 ただ、これどういった荒天、つまりは荒れた天気になるかどうなのかということと、他の港の使われ方、あるいは他の港の気象状況、そういったものも勘案しながら、その場その場で決めていくことにもなろうかと思います。 しかし、今委員がおっしゃったように、地名が分かる日本人ならそのときにある程度の指示を受ければ土地カンも含めて分かるけれども、外国人には分からないんじゃないかというような御指摘もございましたので、少し持ち帰らせていただいて検討いたしますけれども、例えばどういう港が候補地になり得るかといったことを地図とそして港の名前を挙げて、あらかじめ候補地がこれぐらいありますよというようなことを教えておくということは、より丁寧なことかもしれません。そういうことができるかどうかというのは、今の委員の御指摘を受けて少し検討させていただきたいと、このように思います。
○草川昭三君 積極的な大臣ですから、それはもう是非取り上げて安全のために頑張っていただきたいと思います。 そもそも外国船にとって日本の港が安全であるためには、気象情報や台風や低気圧が接近した場合の避難方法については、当該外国船の船長が理解できる言語で情報提供や避難命令を発することが必要だと思うんです。それはもう今大臣認められておりますから、もうそのとおりだと思うんですね。 同じく、この手引を見ていきますと、海難発生その他の要因の項というのがございますが、鹿島港沿岸の海底の表層、その海の底の表は、沿岸流、流れの影響で形作られました砂・砂れき層が主体であるわけでありますから、いかりを下ろすいわゆる錨地には適していない海域なんですね。これまでも荒天時に船舶の走錨が多発をしていると認められておられますけれども、多発が非常に多いと思うんですが、具体的にどれぐらいあったか把握をしておみえになりますか、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 平成八年から平成十八年における鹿島港及び付近における走錨による海難の発生状況は、衝突が二件、乗り揚げが四件でございます。 先ほど委員が示された平成十八年の大型船舶三隻の座礁事故を踏まえて、鹿島港座礁事故を踏まえた現地連絡協議会において、これまで設定されていた台風接近時の安全対策に加え、大型の低気圧が接近した際に避難すべき船舶の大きさや風速の基準、錨泊中の船舶は安全な海域にて漂泊避難すべきこと、連絡体制の構築などの安全対策を構築をいたしました。 平成十九年から平成二十一年における鹿島港及び付近海域における走錨による海難は発生しておらず、安全対策が一定の効果を上げているものと考えております。
○草川昭三君 そういうように一定の前進があるということは我々も評価をしたいと思いますが、港則法が適用される港は全国で四百九十九港があります。鹿島港のような、今大臣も答弁をされました安全の手引を作成された港はほかにありますか。これもあえて私の方から言いますが、実は当方で調べたところではほかにないんですよ。ここだけなんですよ。それはやっぱり日本全体のことを考えると問題があるんじゃないだろうかというように私は思います。 それで、ここでもう一回先ほどの質問に戻りますけれども、この安全の手引の作成など様々な事故対策からすると、少なくともこの事故当時、鹿島港は問題がある港であった、必ずしも安全ではなかったのではないかと思うんですが、大臣に改めてお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) なかなかダイレクトにお答えしにくい御質問でございますが、いずれにいたしましても、これ先ほど御答弁をいたしましたように、鹿島港は遠浅で、太平洋に面した、海岸も人工的に造られた港でございまして、操船上、極めて難しい港であるということは十分承知をしております。 したがいまして、今まで防波堤の整備というものをしっかりやってきております。七割程度完成をしておりますし、残りも着実に実施をする中で、またそういった避難マニュアル、避難勧告発令基準、そしてこういった手引等を十二分に充実させる中で万全の対応をこれからしていくということでございます。
○草川昭三君 石油とか鉄鉱石、石炭などの原材料の多くは、外国の貨物船によって日本に搬送されてくるわけです。これはもう皆さん御存じのとおりです。外国船にとって日本の港は安全でなければ、私は海洋国家である日本として信頼を失ってしまうんじゃないかと、こう思うんですね。だから私は、外国船というのはもっと大きな位置付けを持っていただいて、フォローをしていただきたいと思うんです。 ここで、港則法及び海上交通安全法の改正案の作成に当たって、平成二十一年一月二十三日に開催をされました交通政策審議会第十八回の海事分科会でいろいろと役所の方が発言をしておみえになることを紹介するので、見解をお伺いしたいと思うんですが、出席した委員からの、最近外国船による大きな海難事故が増えているが、法律を改正したら外国船にどのように周知徹底をしていくんですかという質問が委員から出たんですね。海上保安庁の川崎安全課長さんが、当時ですが、このように答えておみえになります。来年度予算、これは二十一年度予算だと思うんですけれども、におきまして、私どものホームページで、例えば三か国語のホームページを作るんです、あるいはそういうことで外国船に対する情報提供の度合いが増すのかなと思っていると答えておみえになるんですね。 そこで、我々が海上保安庁のホームページを拝見したところ、三か国語のホームページは見当たりませんでした。なかったんですね。あって、私どものアクセスの仕方が悪かったのかどうか分かりませんが、どうですか、それ。ちょっとそこで相談してみえますが、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(前原誠司君) 先生御指摘のように、日本に寄港する外国船舶は非常に多いわけでございます。そして、こうした外国船舶を始めとする航行環境に不慣れな船舶による海難を減少させるために、船舶交通がふくそうする海域を巡視している海上交通センターからの情報提供や危険防止のための勧告といった航行援助の措置を強化するために港則法及び海上交通安全法を改正したところであります。 この施行は、先生、七月一日なんです。七月一日の施行に向けて海事関係団体及び外国船舶の入出港に係る手続等を代行している船舶代理店を通じて、外国船舶に対する複数か国語のパンフレットの配布、そして複数か国語でのホームページの紹介等を通じた周知を十分に図り、改正法の実効性を高めることとしておりまして、現在作成中でございまして、できるだけ早く、七月一日の施行のできるだけ前にこういった充実を図っていきたいと、このように考えております。
○草川昭三君 作成中であることは私も承知をしております。これは嫌がらせで質問しておるつもりはありません。一日も早く作ってもらいたいということで申し上げているんですし、ひょっとするとこれは会計課長に聞かなきゃ分かりませんが、二十二年度予算に、保安庁の予算に入っていますか、これは。我々が知っている話では、どうもこのホームページ用の予算はないというふうに聞いていたんですが、どうでしょう。
○国務大臣(前原誠司君) 外国船舶に対する航法指導等ということで、ホームページの翻訳、航法指導用パンフレット作成等ということで千六百七十六万六千円の予算を計上しております。
○草川昭三君 千六百万円の予算が用意をされておるというならそれで安心ですが、実は同じようなことを審議会の中で、私が質問したようなことを審議会の委員が質問をされたら、当時の藤井航行指導室長さんが、ちょっと周知の件で付け加えて説明をしますとおっしゃいまして、代理店協会などに周知をしていくということを述べられた後で、それよりきめ細かく日本に入国をしてくる外国船については集中的にやっていきたいと思っておりますと、当然、パンフレット、ホームページ等を使ってと、こう一生懸命言っておみえになるので、その誠意というのは今大臣の答弁されたことと同じことを言っておみえになるので、私は評価をして今発言をしておるんですが。 非常にパンフレットの、現在作成中だということですが、七月ですから、本来ならば、もう代理店等、どこの港へ行ってもそれが配布をされて、それで外国船の船長にもあらかじめ手渡すことができるようにしておいてちょうどいい加減だと思うんですよね。だから、そういう意味ではスローモーションではないだろうかということを私は苦情として申し上げておきたいと思うわけであります。どうぞひとつそれはしっかりとしていただきたい。 これは言わずもがなな話でございますが、私どもが知っている運輸省海運局、あるいは港湾局というのは大変な実は歴史がありまして、昔は海運総局と言っていたんですよ。それで、海運総局と言っていた当時は実は逓信省だったんですよ。そういう歴史があり、日本の海事行政というのは世界に冠たる、非常に、島国ではあるけれども、海上技術も立派なものになり、ようやく今日の、先ほども答弁がありましたが、海上保安庁のような技術を持つことになり、一流国家になってきたんではないだろうかと思うんですが、残念ながら船舶の輸送量も減ってきた。しかも、その中で日本の船員である海員も養成されることが少なくなってきておるというような状況でございまして、私は、海洋国家と、海の日というのをせっかくつくっていただいたんですが、そんなに具体的なイベントというのは海の日も余りありません、子供なんかが喜んで参加するような。これでは海洋国家としての日本の将来はないねと私は心配で心配で仕方がないんでございますけれども、どうぞひとつ、若い優秀な大臣がせっかくおみえになったことでございますので、そういう日本の海運というものの歴史をよくひもといていただいて、海運行政に、あるいはまたその他もろもろの安全対策ということに気を付けていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わりますが、最後に何か御発言があれば一言お願いをします。
○国務大臣(前原誠司君) 海洋国家という言葉は私にとっては二つの意味で非常に胸にぐっとくる言葉であります。それは、私の好きな坂本龍馬が、島国から海洋国家へ転換をするということで、つまりは島国というのは閉鎖的な閉じこもったイメージだけれども、むしろ海というのは通路、航路であるということで、外に出ていくという意味の海洋国家と。あとは、私の大学の恩師であります高坂正堯先生が「海洋国家日本の構想」ということで、いかに海を使って日本は発展をするのかと、フロンティアという言い方をされておりました。 私も、海洋基本法の制定に携わった一人として、この海、水産資源あるいは海底資源、あるいは主権をどう守っていくか。そして、今日、先生がお話をされたような、海を通じての物流、人の育成も含めてしっかりやっていくということを表明させていただいて、先生の御質問への答弁にさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○草川昭三君 以上で終わります。
○委員長(椎名一保君) 以上をもちまして、平成二十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(椎名一保君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十二分散会